外交防衛委員会 第18号
- 発言数
- 335 件
- 登壇者
- 37 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2025/06/05
会議録
○委員長(滝沢求君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、山本博司君及び有村治子君が委員を辞任され、その補欠として朝日健太郎君及び里見隆治君が選任されました。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 日本国の自衛隊とフィリピンの軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国とフィリピン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件外一件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房TPP等政府対策本部企画・推進審議官田島浩志君外二十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 日本国の自衛隊とフィリピンの軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国とフィリピン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件及び日本国の自衛隊とイタリア共和国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とイタリア共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の両件を一括して議題といたします。 両件の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○堀井巌君 おはようございます。自由民主党の堀井巌です。 今日は質問の機会をいただきまして、感謝を申し上げます。 まず、ちょっと通告しておりませんが、岩屋大臣に質問したいと思います。 昨日、隣国韓国において、李在明大統領が就任をされました。大臣、この大統領の就任について、一言、御感想があればお願いします。
○国務大臣(岩屋毅君) まず、李在明大統領の御就任に祝意を表したいと思います。 その上で、日本と韓国は国際社会の様々な課題にお互いにパートナーとして協力すべき重要な隣国だと考えております。また、現下の戦略環境あるいは安全保障環境に照らしたときに、日韓関係あるいは日米韓の協力の重要性はいささかも変わらず、むしろ一層その重要性を増しているというふうに考えておりますので、これまでの日韓関係の積み上げを踏まえて、日韓関係が更に安定的に前に進みますように、国民間の交流を大切にしながら、新しい李在明大統領率いる政権とも緊密に意思疎通をしてまいりたいと考えております。
○堀井巌君 ありがとうございます。 今年は、日韓国交正常化六十周年ということであります。韓国は重要な隣国であります。同時に歴史問題も抱えているわけでございます。国益をしっかりと守りながら、日韓関係の発展に御尽力いただければと期待をしております。 次に、日米交渉について伺いたいと思います。 赤澤大臣が一日に四回目の交渉を終えて帰国されました。また、早速、今日から再び訪米されると存じております。六月十四日からG7サミットも開かれますので、そのことを見据えて精力的に今交渉が続けられているというふうに拝察しておりますけれども、現在の交渉の状況についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(林誠君) お答えいたします。 先週実施しました四回目の日米協議におきましては、ベッセント財務長官及びラトニック商務長官とじっくり時間を割いて議論を行い、貿易の拡大、非関税措置、経済安全保障面での協力等につきまして閣僚間で議論を深めることができたところでございます。赤澤大臣からは、両長官に対しまして、米国による一連の関税措置の見直しを改めて強く申し入れたところでございます。これまで四回にわたり赤澤大臣の訪米及び日米間の協議を通じまして、日米が互いの立場を十分認識するとともに、合意に向けた議論が進展していることを確認したところでございます。 また、六月のG7サミットに際する日米首脳間の接点に向けまして、日米間の調整を更に加速化し、その前にも再び協議を行うことで一致したことを受けまして、御指摘のありましたように、赤澤大臣、五回目の閣僚級協議を実施すべく、本日から八日にかけて米国を訪問する予定となっております。 引き続き、一連の米国の関税措置につきましては、政府一丸となって最優先かつ全力で取り組んでまいります。
○堀井巌君 ありがとうございます。もう政府を挙げて精力的に交渉いただき、我が国にとって望ましい形で決着できるように、皆さんの御尽力を期待をしております。 それでは、今日のこの二本の協定について伺いたいと思います。 まず、日・フィリピン部隊間協力円滑化協定について、その意義についてお聞かせください。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 日・フィリピン部隊間協力円滑化協定、RAAは、日、フィリピンの一方の国の部隊が他方の国を訪問して活動を行う際の手続を定めることや同部隊の法的地位を明確にすることなどを通じまして、共同訓練や災害救助などの部隊間の協力活動の実施を円滑にするとともに、部隊間の相互運用性の向上を図るものでございます。 この協定の実施によりまして、我が国とフィリピンとの間の安全保障、防衛協力が更に促進され、インド太平洋地域の平和と安定が強固に支えられることが期待されております。
○堀井巌君 ありがとうございました。 次に、日伊物品役務相互提供協定、ACSAの意義について伺いたいと思います。
○政府参考人(北川克郎君) お答え申し上げます。 日本とイタリアの物品役務相互提供協定、ACSAでございますが、自衛隊とイタリア軍との間で物品、役務の提供を行う際の決済手続等の枠組みを定めるものであります。 本協定により、自衛隊とイタリア軍との間で物品、役務の相互の提供を円滑に行うことが可能となり、両者が共に活動に従事する現場でより緊密な連携が促進されると考えております。 また、日本とイタリアは、自由、民主主義、人権及び法の支配という基本的価値を共有する重要なパートナーであり、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて共に取り組む意思を共有しております。近年、両国間では安全保障、防衛分野での協力が大きく進展しており、こうした中、この協定を締結することは、我が国の安全保障に資するのみならず、日本、イタリア両国が国際社会の平和及び安全に積極的に寄与することにつながるものと考えております。
○堀井巌君 ありがとうございます。 このRAAもACSAも、自衛隊が相手国の部隊とより一層緊密に円滑に連携をしていく上で非常に効果的であるということはよく分かりました。 その上で、外務省の方に伺いたいと思います。 こういったRAAやACSA、昨今は、外交上の努力として様々な国々と結ぶ、そのような外交努力を続けておられると承知しております。このRAAやACSAを締結することの外交上の意義について伺いたいと思います。
○政府参考人(斉田幸雄君) お答え申し上げます。 我が国は、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する我が国としては、国家安全保障戦略に基づき、同盟国、同志国間のネットワークを重層的に構築するための取組を力強く推進しているとともに、自由で開かれたインド太平洋の実現に向け、安全保障分野を含め幅広い分野で各国との協力を進めてきております。 RAA及びACSAを始めとする安全保障に関する協定の締結は同志国との連携を一層強化するものであり、政府としてはこれを引き続き推進していく考えでございます。
○堀井巌君 私も、このRAA、ACSA、やっぱりこの外交努力としても、外交上の戦略としても大変重要な取組だというふうに思いますので、今後、同志国等々と連携をしながら国際社会の平和を守り抜いていくためにも、このような取組、今後も積極的に続けていただきたい、そのように期待をしております。 一転、今度は、フィリピンとの海上警備能力等の能力構築の取組について伺いたいと思います。 フィリピンは、御案内のとおり、安全保障分野において、特に南シナ海などにおいて中国と対峙をしております。フィリピンに対し、ODAあるいはOSAなどを通じたフィリピンの海上警備能力などの能力強化支援ということは大変重要であるというふうに考えております。 現在の我が国のフィリピンに向けた能力強化支援の現状、また、フィリピンを始めとする東南アジアの周辺諸国との間の海洋安全保障協力の今後の展望についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 フィリピンは、シーレーン上の戦略的要衝に位置しておりまして、我が国と基本的な価値や原則を共有する戦略的パートナーでございます。近年、我が国との安全保障、防衛協力を強化してきております。 フィリピンとの間ではこれまでも、巡視船供与を含む海上法執行分野の協力を進めるとともに、能力構築支援、防衛装備・技術協力、共同訓練、OSAによる沿岸監視レーダーシステム供与の決定など、安全保障、防衛協力を進めてきております。 先般、石破総理がフィリピンを訪問した際には、首脳間でRAAの発効に向けたプロセスの進展を歓迎した上で、OSAや防衛装備・技術協力を引き続き重層的に推進することについても確認いただきました。 自由で開かれたインド太平洋というビジョンの下で、地域の平和と安定を確保すべく、引き続き、フィリピンを始めとする同志国、この中には東南アジアの国々も含まれますけれど、こういった国々と海洋安全保障分野での協力を進めていく、そういった考えでございます。
○堀井巌君 日本は原油を中東に依存しております。中東からマラッカ海峡を通り、そして南シナ海を通って日本に原油が運ばれております。こういった、いわゆるシーレーンで自由な航行が確保されること、これは極めて重要だというふうに思います。それらの通る、東南アジア諸国、フィリピン等々とこのような自由な航行を保障する取組、極めて重要だと思いますので、引き続き能力構築支援に努めていただければと期待をしております。 次に、在勤手当の改善について質問させていただきたいと思います。 これ、私、前回も質問させていただきましたし、他の委員、三浦委員も質問をされました。やはり、十分な外交活動を支えるためには、在勤手当と言われる在外で勤務する外交官に対する手当、これをしっかりと改善、拡充していくことが重要であると考えております。 前回申し上げましたが、過去三十年でアメリカの消費者物価は二・一倍、在勤手当は一・二倍、かなり経済的には大変厳しい状況の中で外交官の方頑張っておられると承知します。また、外交官の方々が経済的に憂いなくしっかりとした基盤の中で活動するというのは、様々な、相手国の様々な働きかけ等々を考慮しても極めて、そういったことなしにしっかりと我が国の国益のために外交活動に専念できる環境という意味でも非常に重要だと思っております。 また、在勤手当、これが外務省のみならず、その基準がJICA、ジェトロ、日本人学校の海外勤務給与、手当等の基準ともなっているということも前回も指摘をさせていただきました。多くの公的機関で働く海外駐在員にとって本当に大きな影響のあるものだと思っております。 今日、財務省の土田政務官にもお越しいただいて本当に感謝申し上げますが、まずは外務省の方に、この在勤手当の改善について今どのように考えておられるのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(大鶴哲也君) お答え申し上げます。 JICA、ジェトロなどの独立行政法人の職員ですとか在外教育施設の派遣教員に対する海外勤務時の手当につきましては、各法人あるいは文部科学省において判断をされているものと承知しておりますけれども、在外職員に対する在勤手当を定める在外公館名称位置給与法の規定も踏まえて設定される例もあると承知しております。このため、委員御指摘のとおり、在勤手当の在り方は、そうした法人の職員、教員等にも影響することもあり得るというふうに認識しております。 いずれにしましても、在外職員に対する在勤手当につきましては、厳しい国際情勢の中、外交活動の最前線に立つ在外職員が、その職務と責任に応じまして能力を十分発揮できるようすることは重要だと考えておりまして、優秀な人材の確保も念頭に、引き続き不断の見直しを行ってまいります。
○堀井巌君 ありがとうございます。 今日は、土田財務大臣政務官、お越しいただきましてありがとうございます。 やはりこの在勤手当の改善、見直しに当たっては、やはり財政当局の判断、極めて重要だというふうに思っておりますけれども、財務省としてはどのようにお考えか、お聞かせいただきたいと思います。
○大臣政務官(土田慎君) 御質問ありがとうございます。 先ほど外務省の答弁の中で出ておりました名称位置給与法においては、在外公館の所在地における物価、為替相場及び生活水準を勘案して定めなければならないとされており、こうした規定に基づき、毎年度、各国の生計費調査の結果や物価、為替変動等を踏まえ、必要な見直しを行っているところでございます。ちなみに、令和七年度予算においては、在勤手当について、対前年度比でプラス四十三億円、約一割増となる四百四十四億円を計上したところでございます。 引き続き、適切な水準で支給がなされるよう、毎年度予算編成過程を通じて、外務省と真摯に協議してまいりたいというふうに思っております。
○堀井巌君 ありがとうございます。いろいろお考えいただいていることに感謝申し上げます。 他方で、先ほど申し上げたように、やっぱり、三十年間で二・一倍が、まだやっぱり一・二倍しか上がっていないというのもこれは事実であります。 在外に、私も、海外にいろいろ出かけたときに大使館の皆さんにお世話になったりしますけれども、その現状を見ていますと大変やはり厳しい経済環境の中で皆さん仕事をしておられますので、そのことも踏まえながら、財政当局の中でも是非ともいろいろと御議論いただき、また改善に努めていただければと期待を申し上げます。 次に、在外公館の強靱化について伺いたいと思います。特に、国有化の必要性について今日は質問したいと思います。 在外公館の施設、今、日本は国有化施設は四割、あとは賃借だというふうに伺っております。例えば、アメリカは国有化しているのは七割ということでございます。やはり国有化しておりますと、きちんとその治外法権、日本のその中で法令が適用されます。在留邦人もその中でしっかりと保護することが可能となってまいります。また、今、IT社会でありますので、様々な回線、セキュアな、セキュリティーがしっかりと確保された回線等を在外公館は持つ必要がありますけれども、そういったことを考えても、外国の民間の施設を賃借するよりは、自らしっかりと設計をし、その中で回線を、セキュリティーの確保された回線を保つという方がこれは望ましいというふうに私は考えております。 そこで伺いたいんですが、まず、この在外公館施設が借り上げ、いわゆる賃借という場合にはどのような課題があると考えておられますでしょうか。
○政府参考人(大鶴哲也君) 今御指摘いただきましたとおり、我が国の在外公館施設の国有化率は、現在約四一%ということになっております。 在外公館施設は、有事などの際、在留邦人の命を守り対策本部として機能する、そういうことが求められておりまして、これらに必要な機能、設備を備えるためには、適切な設計、機動的な修繕、これが行えることが望ましいと考えております。 この点、借り上げ施設となりますと、候補物件の段階から、その様々な適性ですとかその施設の在り方、慎重に見極めた上で設置をしてはおりますが、家主の意向で、先ほど委員から御指摘ありましたその安全への部分を含めまして、設計、修繕の機動性等に制約が生じる可能性が排除されないというふうに考えております。 こうした観点も踏まえまして、我が国としては経済合理性の観点も含め検討を行った上、しかるべく国有化を推進していきたいと考えております。
○堀井巌君 ありがとうございます。 実は、私、三十年前にサンフランシスコの総領事館で勤務しておりました。物価が高騰して、すなわち家賃が高騰して、今、別の場所の狭い総領事館、別の場所の狭いスペースに移転をしています。 元々、総領事館というのは在留邦人の保護というのが一番の使命として設けられているものでありますけれども、どんどん、執務スペース、最小限の執務スペースのみを確保した総領事館、賃借ですから、そのような考え方になっている。これはやはり私は、最善ではない、いざというときにしっかりと邦人を保護できる場所ということをしっかり確保していく必要があるというふうに思っております。 そういった観点から、済みません、財務大臣政務官にこれからお伺いしたいと思います。 今外務省から答弁がありましたとおり、やはり私は在外公館施設の国有化が極めて重要であるというふうに思います。国有化する場合には、いっとき大きなお金が、購入の場合にですね、用地を購入したりする場合には大きなお金が必要だと思いますけれども、ただ、長い目で見れば、賃借料云々かんぬんということの影響を受けないわけですので、トータルで安くなることも十分考えられるというふうに思っております。 そういった意味から、財務省の方でも、仮にそのような国有化に向けた取組があればやはり柔軟に対応いただく、財政当局としてですね、そのような考えの中で、考え方の中で是非対応いただきたいというふうに思っておりますけれども、いかがでしょうか。
○大臣政務官(土田慎君) 御質問ありがとうございます。 在外公館の国有化については、骨太方針二〇二四における、合理化、効率化を図りつつ、緊急時の邦人保護体制を含む在外公館の強靱化など外交・領事実施体制を抜本的に強化するといった方針に基づき、まずは所管である外務省において検討がなされ、必要な対応が進められるものと承知しております。 財務省としては、在外公館施設には有事などの際に在留邦人の命を守り対策本部として機能することが求められるといった事情があることもしっかりと承知をしております。今後とも、外務省から要望があった際には適切に我が省としても対応してまいります。
○堀井巌君 ありがとうございます。土田政務官、是非期待をしております。 ここでもう、土田政務官、結構でございますので、委員長、お取り計らいをお願いします。
○委員長(滝沢求君) 土田政務官におかれては、御退席、はい。
○堀井巌君 次に、領事サービスのDX化について伺いたいと思います。 二〇二四年、令和六年、昨年現在で海外に居住する邦人は約百二十九万人、三十年前、一九九四年が約六十九万人ということであります。これ、統計上の数字ですが、二倍近くに増えております。また、近年は日本人の出国者数も再び増加傾向にあって、昨年、二〇二四年で約千三百万人という統計でございます。 こうした中、やはりこの邦人をいかに保護するかというのは外務省にとって最も重要な使命だと私は考えております。その使命をしっかり果たしていくためには、もちろん人員体制の強化というのは何よりも重要であります。同時に、デジタル技術を活用しながら、手続のオンライン化とか様々な自動化ということで領事サービスの向上を図ることが、これは在留邦人の方々に対する期待にも応えることになる、利便性向上図られる、また、デジタル化によって事務の合理化も図られるというふうに期待をしております。 私は、この領事サービスのDX化について、しっかりと予算を増やしていく、投資をしていくというのは、これはやっぱり国民が求めている方向性ではないかと思いますけれども、外務省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(岩本桂一君) ありがとうございます。 外務省としましても、海外におられる日本人の方々に様々な手続をより便利に活用していただくように、領事サービスのデジタル化に取り組んできております。具体的には、在留届の提出ですとか旅券の申請、さらには各種証明書の発行、これがオンラインでできるような取組を近年進めてきております。 そして、今御指摘のとおり、そのことによって領事窓口の業務の合理化を進めて、機械では対応できない邦人保護を、これに在外公館の領事担当官が一層専念して、また、よりきめ細かに対応できるような体制を築いていくことが重要だと考えております。 引き続き、全体としてこのデジタル化も進めつつ、領事サービス全体の質の向上に努めていきたいと考えております。
○堀井巌君 ありがとうございます。 今、在勤手当の改善、それから在外公館の強靱化、特に国有化、あるいは領事サービスのDX化について質問をいたしました。これらは全て外交基盤を強化する上で極めて重要なことだと私は考えております。是非こういった取組をしっかりと進めていただきたいというふうに思っておりますけれども、大臣の御決意をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 外交基盤強化へ向けての堀井委員の一連のただいまの御質問に感謝申し上げたいと思います。 委員御指摘の在勤手当の改善、在外公館の強靱化あるいは領事サービスのDX化、これはいずれも重要な課題だと認識をしております。在外職員が能力を十分に発揮してもらえるように、また、在外公館がいざというときに、在留邦人の最後のとりででございますので、その機能を十分に発揮できるように、また、領事サービスが在留邦人に真に役立つものとなるように、いずれも不断の見直しを行っていかなければならないと考えております。 私も、外務大臣に着任して以来、ある意味、外交の前線が伸び切っているということを感じておりまして、委員の先生方の御理解、御支援をいただいて一定の予算、人員をいただいておりますが、まだまだ必ずしも十分ではないなというふうに感じているところでございます。 今後、必要な措置をしっかり進めてまいりたいと思いますので、引き続いての委員の先生方の御理解、御指導、あるいは御支援を心からお願いを申し上げたいと思います。
○堀井巌君 是非よろしくお願いいたします。 次に、パブリックディプロマシーの重要性について伺います。 尖閣諸島周辺の我が国領海内に中国海警船が侵入し、そこから発艦したヘリコプターが我が国領空を侵犯した事案は、我々、記憶に新しいところです。この事案に関し、中国側はCCTVといったメディアも利用して、日本の右翼分子の民間機が中国の領空を侵犯したという、うそのナラティブを大々的に拡散をしました。 これはほんの一例にすぎません。領土、主権をめぐる諸問題や歴史認識など、我が国として、このような情報操作、看過することのできない重要な政策課題についても、特にネット上において、客観的な事実に基づかない、正確でない偽情報、誤情報が氾濫しております。 また、かつて私自身がハーバード大学の東アジア研究者の方々を訪問した際、韓国は分厚い資料を持参して日本海の名称を東海にしようとしているというふうな話を伺いました。 情報戦が激化する一方であるのに対し、我が国はどのような対策をしっかり講じているのかということについて今日は伺いたいと思っております。もっと取組を強化しなければならないのではないかと危機感を持っているところであります。 情報戦を仕掛けられて、それにモグラたたきのように応急処置的に対応するだけでは、私は全く足りないというふうに思います。我が国として発信すべき情報を国内外に広く発信し、偽情報や誤情報が拡散しないように、また、正しい情報、適切な情報をしっかりと発信していく、このような取組が重要だと思います。 国際的な情報戦、激化しております。特に、情報発信の観点から外務省としてはどのような取組を強化していくのでしょうか。広報文化予算といったときに、このパブリックディプロマシーの観点から、抜本的にやはり強化をして、正しい情報をしっかりと伝えていく、この取組が重要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(金子万里子君) お答え申し上げます。 地政学的な競争が激化する中で、偽情報等の拡散を含む情報操作による国際的な情報戦が恒常的に生起しております。我が国の信用を毀損する情報発信へ適切に対応することは、情報操作の余地を狭めていく上で極めて重要であると認識しております。効果的な発信のためには、発信のターゲットとなる層の関心を踏まえ、時代の変化を捉えて、ソーシャルメディア等の多様な手段を活用することも重要です。 こうしたことを踏まえまして、我が国の政策や立場について客観的な事実に基づく正しい認識が形成され、国際社会から正当な評価が受けられるよう、引き続き戦略的対外発信に取り組んでいく所存でございます。 また、我が国の政策や立場を含めまして、我が国と国民が好意的に受け入れられる国際環境を醸成する観点から、日本の魅力ある多様な文化の発信、そして親日派、知日派の輪の拡大が重要であると認識しております。こうしたことも踏まえまして、海外拠点での文化交流事業を進めるなど、文化外交にも精力的に取り組んでまいりたいと考えております。 正確な情報発信と魅力ある多様な文化の発信こそパブリックディプロマシーの両輪と考えております。引き続き、関係省庁と連携しつつ、我が国のプレゼンス強化に向け、取り組んでまいります。
○堀井巌君 取組に期待しております。 次に、日中共同声明と台湾の問題について伺います。 一九七二年の日中共同声明には、台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する、日本政府は、この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重するとあります。これを踏まえ、この台湾に関する日本政府のこれまでの立場について、もう一度確認したいと思います。
○政府参考人(門脇仁一君) お答え申し上げます。 我が国の台湾に関する基本的立場は、一九七二年の日中共同声明を踏まえ、日台関係を非政府間の実務関係として維持していくというものでございます。また、台湾海峡の平和と安定は、我が国の安全保障はもとより、国際社会全体の安定にとっても重要でございます。台湾をめぐる問題が対話により平和的に解決されるべきであるというのが我が国の従来からの一貫した立場でございます。
○堀井巌君 今、平和的に解決されるという文言がございました。そうすると、もし台湾をめぐる問題が平和的に解決されず、仮に中国が武力による解決を求める場合、日本はどのように対応するんでしょうか。
○政府参考人(門脇仁一君) お答え申し上げます。 仮定の質問についてお答えすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、その上で、日本は中国側に対して、これまでも、台湾をめぐる問題が対話により平和的に解決されるべきである点を含めて、我が国の立場を様々な機会に直接伝えてきております。 三月の日中外相会談の際にも、岩屋大臣から王毅中国外交部長に対して、軍事情勢を含む動向を注視している旨伝えつつ、台湾海峡の平和と安定が我が国を含む国際社会にとって極めて重要である旨改めて強調しております。また、両岸関係の平和的解決を促し、力又は威圧によるあらゆる一方的な現状変更の試みへの反対も表明しております。 我が国として、両岸関係の推移をしっかりと注視していくとともに、今後ともこうした外交努力を続けてまいりたいと思っております。
○堀井巌君 もう一点、じゃ、確認させてください。日中共同声明のこの法的な位置付けというのはどういうものなんでしょうか。
○政府参考人(門脇仁一君) お答え申し上げます。 共同声明というものは、首脳会談等の重要な会談に際してその内容を公表する目的で作成される政治的な性格の文書でございまして、条約等の法的な拘束力を有する文書とは異なります。日中共同声明も同様でございまして、法的拘束力を有するものではないということでございます。この点については、過去の質問主意書への答弁、国会答弁で述べてきているところでございます。 その上で、日中共同声明は、条約ではないにせよ、非常に重要な政治的文書であることには変わりがないと考えておるところでございます。
○堀井巌君 ありがとうございました。一応今確認をしたく、質問をさせていただきました。 次に、防衛省の方に質問したいと思います。ちょっと時間の関係で、二問続けて伺いたいと思います。 自衛官の個人装備品、特に被服の貸与の改善についてであります。これも、これまでも各委員から質問が出ていたと思います。下衣と呼ばれる、いわゆるTシャツですけれども、訓練で汗をかいた隊員が洗濯しようにも、一人これまでは二枚しか支給されなかったために、替えがなくて、多くの場合、自費で皆さん購入されていたという話を私も隊員の方から伺いました。こういったことも是非、改善に向けて努力はしていただいていると思いますけれども、どのようになっているのか、伺いたいと思います。 あわせて、隊員食堂の食事ですね、食事。これ、いろいろ改善もしていただいていると思いますけれども、やっぱりおなかいっぱいみんな食べられる、これがやっぱり一番重要じゃないかと思います。仮に、例えば残ったものを仮に廃棄しなければならないような状況にあるんであれば、みんなビュッフェ方式にして、もう全部食べたいだけ食べてくださいといった方が私は合理的だというふうに思うんですけれども、この辺の隊員の食事についてどのように改善図っていかれるのか。 この二つ、併せてお願いします。
○政府参考人(嶺康晴君) お答え申し上げます。 まず、作業服の下に着用する難燃性を有したTシャツのようなものでございます、下衣と申しておりますが、この下衣に関しましては、隊員に行ったアンケート結果で支給を希望する意見が多くて、令和七年度においてこれ数量を陸自では五枚にしております。海空自は二枚というふうになっております。 引き続き、被服等については数量見直し、アンケート調査実施してまいりながら改善に取り組んでまいります。 また、糧食の方でございます。これ、どうしても、我々、隊員の活動内容、業務内容ごとに摂取すべきカロリー、栄養素を決めているところがございます。 継続的に実はアンケート調査等をやっております。一応、不満とかやや不満という回答の割合は一三%というところで、これを踏まえながら、またアンケート調査やりつつ、食事充実に努めてまいります。
○堀井巌君 よろしくお願いいたします。 最後に、航空自衛隊幹部候補生学校、これ奈良にありますけれども、ここの施設設備の充実について要望したいと思っております。 今、サイバーセキュリティーとか宇宙分野への取組が大変重要になってきております。そういった教育をしっかり施していこうとなりますと、様々なこのIT環境の充実、また最新の資機材、機器類の導入といった取組が重要というふうに思いますし、またそのような声もよく聞かれます。是非そのような取組を行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。 宇宙、サイバー、電磁波の領域横断作戦も含めた新たな戦い方が顕在化する中、防衛力の中核たる幹部自衛官を育成している幹部候補生学校の教育基盤の充実は重要でございます。 このため、例えば航空自衛隊の幹部候補生学校では、通信回線の機械であるとか様々な通信環境を整えるための整備を既に実施をしているところでございます。また、施設整備に関しましても老朽化対策等の必要な措置を講じている状況でございまして、生活・勤務環境についても、令和六年度予算において学生隊舎や教場等の備品を整えるための予算を執行をしているところでございます。 既に、今申し上げましたように、様々な取組を既に実施しているところでございますけれども、引き続き、幹部候補生学校における教育及び奈良基地における教育環境を時代の変化に即したものとするため、必要な整備はためらわずに行ってまいりたいというふうに考えております。
○堀井巌君 ありがとうございました。終わります。
○松川るい君 自由民主党の松川るいです。 今日、私の尊敬する堀井先輩の後に質問させていただく機会を得て、良かったなと思っているところであります。済みません。 あわせて、私からも、本当に、今の御質問にありました、質疑にあった在勤手当とか公館の強靱化、そしてまた自衛官の皆様の待遇改善、本当に人あってこその外交、防衛だと思いますので、両大臣におかれましては引き続き更なるリーダーシップを発揮していただいて、諸点について取組を更に進めていただきたい。そして、ここにいる恐らく委員の皆様全員が、我々、バックアップをその点についてはしていくということだと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。 私も最初に、李在明大統領がまさに就任したばかりのこの韓国大統領選についてお伺いしようと思ったのですけれども、堀井先生が聞いていただいたので、更に少しだけ、もう少し深掘りしてお伺いしたいなと思うんですね。 アメリカ・ファーストでディールをするトランプ大統領と、それから日米、済みません、米韓、そして日米韓は重視はしていくんだけれども、同時に、中国、ロシア、それから北朝鮮とも対話であったり関係改善を模索していくということをおっしゃっている、就任演説でその趣旨をおっしゃっている李在明新政権という組合せというのは、非常に大きなパターンというんですか、これから先いろんな、東アジアにおける外交であったりインド太平洋における外交を進めていく上で、いろんなパターン、パターンといいますか、選択肢がかなり広い状況というのが生まれるんじゃないかと思うんですね。 逆に、そうだからこそ日本という国は、自信を持って自国の、私たちの国益にとって良い状況をつくり出すための余地も大きいんじゃないのかとも思うんです。 なので、いろいろな心配というのが例えば公約を見たらあるわけですけど、決め付けないで、そういう韓国が大事であるということに変わりはないので、そこに持っていく外交というのをしていくということが大事かと思います。 そのためには、岩屋大臣、是非、私は早くリーダーシップ同士、それは大統領と石破総理でもあり、また、パートナーが決まれば岩屋大臣と韓国の外交部長官との間で信頼関係をつくっていく、そのためには早く会った方がいいんじゃないかと思いますし、会うだけじゃなくて、準備をしていかなければならないとも思います。 この点について、できるだけそういう環境をつくっていくために何をしていくかということについて、お考えがあれば教えてください。
○国務大臣(岩屋毅君) 松川委員御指摘のとおりだと考えております。 李在明大統領も、実利を重視した外交を展開するというふうにおっしゃっておられると思います。やはり、日韓関係というのは戦略的に我々も考えていかなければいけないというふうに思っておりまして、現下の国際情勢、安全保障環境を考えると、日韓、日米韓の連携というのはこれまで以上に重要だというふうに考えておりますので、一層韓国との意思疎通は緊密にしていかなければいけないと思っております。 総理も会見の中で、日韓首脳会談というものはなるべく早急に行う方がよいとおっしゃったと承知をしておりますし、私も、今後任命される外交部長官とできるだけ早くお目にかかって意思疎通を図っていきたいと、日韓関係を更にしっかりとしたものにしていきたいというふうに考えております。
○松川るい君 ありがとうございます。 多分、マルチで、サイドで会う機会も、六月中にもG7やNATOももしかしたらあるかということもありますので、いろいろ工夫をいただければと思っております。 それから、私、昨日の李在明さんの就任演説だけではなくて、というか、むしろそれ以上に、この五月末に非常に重要な演説というのが続いたなというふうに思っております。一つは、シャングリラ会合における中谷防衛大臣のスピーチでありますし、また、そこで披露されたヘグセス国防長官、米国防長官のスピーチでもありますし、その前に、実はその伏線になるのかならないのかちょっとよく分からないところがあるんですけれども、国防次官のコルビーさんとも非常に近しい、ブレーンであると言われるイーライ・ラトナー氏のスクアッドでの太平洋防衛協定を締結していくべきだというスピーチというか論文だったりということでありまして、ちょっとその大きないろんなことが起きそうな予感がするのでお伺いしたいなと思うんですけれども。 まず最初に、シャングリラ・ダイアローグで今言ったようないろんなことがあったと思います。まず、御出席された岩屋大臣に、あっ、済みません、中谷大臣にですね、失礼しました、中谷大臣に、行かれていろんなことがあったなということも含めての感想をいただきたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 先月三十日から六月一日にかけてシンガポールを訪問しまして、シャングリラ・ダイアローグに参加いたしました。 会合といたしましては、日、米、豪、比、仏、タイ、シンガポールなど、合計で八か国との二国間会談、そして、日米豪、日米豪比の防衛相会談も実施するなど、多くの国防大臣と意見交換を行いまして、それぞれ防衛面での協力、連携の強化について確認するとともに、個人的関係を構築できたということは大変有意義でありました。また、会合におきましてスピーチを行いまして、私からは、各国の防衛当局がよって立つべきOCEANというタイトルでスピーチを行いました。 現在、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増している中で、法に基づく自由で開かれた国際秩序の維持強化に向けて、今回のシンガポール訪問で得られた成果を踏まえて、防衛協力の更なる強化に尽力してまいりたいと思っております。
○松川るい君 ありがとうございます。 私、スピーチ読ませていただいたんですけど、国名とかは別に明示していないのかなとさっくり思ったんですが、OCEAN構想、前にはワンシアターということもおっしゃっていたと思うんですけれども、具体的にはもう少しどういうことをやっていくということを提案されているのか、教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) OCEAN構想の精神とは、第一に、開放、包摂、透明、これを確保しながら協力を、連携を進めていくということで三点。まず、ルールに基づき国際秩序を回復をする、第二に、アカウンタビリティー、これを強化をする、第三に、国際公共性、これを増進をしていくということが第一の柱です。 そして、第二の柱としましては、その上で、各国がインド太平洋全体を俯瞰的に捉えて、それぞれの主体的な取組の間で協力、連携をし、シナジー、これを生み出すことでインド太平洋地域全体に新たな価値と利益をもたらしていくと。この二つを、各国の防衛当局がよって立つべき精神として新たに確認をするということを呼びかけたものでございます。 今、世界、既存の秩序が深刻な挑戦を受けて安全保障環境が厳しく複雑なものとなる中で、各国の防衛、安全保障関係者が多数参加する場で日本がこうした精神の重要性を直接訴えかけるということに大きな意味があると考えておりまして、各国からも、私のOCEANに対する説明に対しまして同様の考え方を持っているという国が、多くの国から寄せられた、確かな手応えを感じたところでございます。
○松川るい君 ありがとうございます。 本当に内容はいい内容なのでみんなが賛同するのは当然かなとは思うんですけれど、その中身でこれから進めていくことに関していくと、やっぱり日米韓、日米豪印、日米豪、それから日米豪フィリピン、そしてこの前は五か国で防衛大臣会合を日米韓豪フィリピンという核になる国とやって、政権が替わったのでこの先どうなのかはちょっとよく分からないですけれど、でも、積み上げてきたマルチの延長にいろんなネットワークをつくっていこうということなのではないのかというふうに思いますし、それはとてもいいことだと思います。それだけじゃなくて、ヨーロッパの核になるような、イギリスであるとかフランスみたいな国も巻き込めたらいいだろうなと。 私、この委員会でも何回か、西太平洋シーレーン防衛ネットワークというのを日本が核になってつくっていくべきだというふうに申し上げました。そのときに念頭に置いていたのはむしろ海洋の安全保障であって、かつ東南アジアの国も乗りやすいような、そういう、海軍種ではなくて、海上保安庁とかそういったコーストガードということも、そこから始めるみたいなイメージで申し上げていたんですけど、OCEANの中身は多分、海だけではないのか、海が中心なのか、ちょっとそれもよく分からないところではあるんですが、この後お伺いする太平洋防衛協定と重なる部分であったり、石破総理が元々御提案されていた、総裁選の前だと思いますけれども、アジア版NATOの根幹的なエレメントに関わる部分があるんじゃないかと思うんですね。 大臣から今スピーチの御説明はいただいたんですけど、もう少し具体的に、どういうふうに進めていこうみたいな、これまでの取組の延長線上に防衛装備移転とかいろんなものも組み合わせてやっていくことができるんじゃないかと思うんですが、お考えがあったら教えていただきたいんですけど。
○国務大臣(中谷元君) このOCEAN構想というのはFOIPの大枠に対する安全保障版ということでありまして、御指摘のように様々な要素が入っております。 より多くの国に参加できるような、先ほど言いました開放性、包摂性、そして地域性などで呼びかけたものでございまして、その内容等につきましては、特にヘグセス長官がこの会議の中で、非常にこのアジアの太平洋地域においての安全保障情勢が非常に厳しくなってきたと、そして威圧による一方的な現状変更の試みや望まない紛争を抑止するために、米国を含む地域の各国が当事者意識を持って主体的に防衛協力に取り組むことの必要性を強く訴えるということもございました。 そして、我が国としては、同盟国、パートナー国と連携して、地域における平和と安全を維持していくということに加えて、それ以外のインド太平洋地域へのコミットメントを示していくという観点でお話をしたわけでございます。 そこで、ラトナーさんの言われるような太平洋防衛協定構想については承知をしておりますけれども、これは、我が国としましては、この中で、今言ったような趣旨の内容で、考え方は同じでございますが、言っている内容につきましては、もう少し幅広く参加していけれるような内容にしたものでございます。
○松川るい君 ありがとうございます。 今、もう途中まで、私、ラトナーさんのことと、それからヘグセス長官についての感想も、御発言の感想も聞こうと思ったんですが、そこもお答えいただいたということなのでございましょうか。ありがとうございます。 ちょっと説明が足りなかったかもしれないので、ありがとうございます、ヘグセス国防長官の御発言について私は追加して言うと、やっぱりその前に、台湾について、台湾有事の際に米国はどうするんだろうかというところについて不透明な見方もあった中で、ある種きちんと、台湾有事の抑止をするんだという、そのために同盟国を始めとした国に対して、しっかりしてください、一緒に頑張ろうということを呼びかけたという点については本当に良かったなというふうに思っているということであります。 また、ラトナー氏の防衛協定の提案について言うと、ここの国が核になる、スクアッドという、日米豪フィリピンがその核になっていくんだよというところについてある種はっきりさせたという意味において、そういう考え方をしているブレーン的な方がいるんだということについて意味があるのかなと。そうすると、やっぱり、フィリピンを更に準同盟国として行動を一緒にできるような存在にやっぱりしていかないといけないと思います。 そういう意味で、日・フィリピンACSAをできるだけ早く早急に締結することが大事だと思いますけれども、現状、今どういう作業をされているのか、見通し等あれば教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 政府といたしましては、各国との安全保障、防衛協力を進める中で、相手国との二国間関係や自衛隊と相手国軍隊との協力の実績、具体的ニーズなども踏まえながら、必要な物品役務相互提供協定、ACSAの締結等に取り組んでいるところでございます。 御質問のフィリピンとの関係でございますが、先般、石破総理によるフィリピン訪問の機会にACSAの締結に向けた交渉を開始することで一致し、既にその後交渉を開始してございます。本協定が締結されれば、両者の間で物品、役務の相互の提供を円滑に行うことが可能になり、両者が共に活動に従事する現場でより緊密な連携が促進されることになります。 フィリピンとの安全保障協力を一層推進する観点から、ACSAの早期妥結に向けて交渉していくという方針でございます。
○松川るい君 できるだけ速やかに締結をしていただけるようにお願いをいたします。本日のテーマであります日・フィリピンRAAと併せて、非常に連携のしやすい体制ができていくものと考えております。 こうした流れの中で、韓国というのも非常に重要な国なわけですけれども、海の観点でいくと少し、朝鮮半島が第一であって、台湾はちょっと遠いみたいなイメージを多分韓国の多くの国民はまだ持っているんだとは思うんですが、シーレーン上を見てみますと、実は台湾海峡とバシー海峡、ここは日本以上に韓国にとっても重要な場所であります。 そういう意味で、韓国新政権と、今言ったようなOCEANだとか、それから広い意味でいくとインド太平洋なんですけれども、自由で開かれた、どういうふうにここをインゲージしていくというか、どういうふうに位置付けて頑張っていこうと思っていらっしゃるか、岩屋大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(岩屋毅君) 先ほど中谷大臣からOCEAN構想について詳しく御説明がございました。これは、インド太平洋の国々あるいはインド太平洋に関与しようとしている国々に幅広く受け入れられる考え方、構想なのではないかなと思っております。 その意味では、韓国との関係におきましても、こういう考え方を基本に置いて、しっかりと連携を深めることができるように、これから発足する新政権との間でもしっかりと意思疎通をしてまいりたいと考えております。
○松川るい君 ありがとうございます。 本当に私、中国との関係というのは日本にとって大変重要だと思っておりまして、建設的で安定的な関係をつくっていくこと、これこそが、我が日本、すぐそばでありますので必要なんですけど、しかし、尖閣諸島で何かが起きるとか台湾有事が起きると、そもそもそんなことを考える余地もない状況に陥るわけでありまして、そう考える以上、やはり中国と安定的、建設的関係をつくる上でも、対中抑止はマストなんだと思うんですね。 対中抑止をするときに、やっぱり相対的にアメリカの力が落ちている中では、いろんな御意見、この委員会でもありますけど、私はやっぱり同盟国、パートナー国と最大限の連携をして、そういう事態を起こそうと思っても起こる気がなくなる状態にするということを安全保障面ではやる、そして、外交面ではできるだけ協力といいますか、生産的な関係をつくり出す努力が要るという両方ともがやっぱり必要だと思いますが、抑止なくして外交だけを、外交といいますか、前向きなメッセージだけを発して、それが達成できる状況にやっぱりないんだという、そういうリアリズムも必要なんじゃないのかなと思うところでございます。(発言する者あり)ありがとうございます。 もう一つ、我々が、でも気にしなければならないのは、やっぱり今すごく世界が大きく動いているんだと思うんですね。どういうふうに動いているかというと、世界はやっぱり多極化していると私は思うわけであります。そこは思うんですね。 その中で、実は、東南アジア諸国であるとか、例えばインドネシアは中国との2プラス2を始めました。中国はマレーシアとも2プラス2を始めようと恐らくしているんだと思いますし、それから、今、高関税政策で相当東南アジアの国の心がアメリカから離れている中で、経済面におけるやっぱり必要性もありますので、ASEAN諸国は中国とかGCCと新しい取組なんかもやっぱり始めているんですよね。それは彼らが生きていく道として当然なわけであります。 そういうことも我々は全体のピクチャーとして分かった上で、日本らしい、包摂性がある、でも、しっかりプリンシプルもあるけどプラグマティックでもあるところも必要だという、そういう外交が必要なんだと思うんです。 まず、東南アジア諸国の、今申し上げたような中国とかGCCなど、要するに、グローバルサウスの違うところでの新たな連携の取組についてもどういうふうに把握され、考えていらっしゃるか、教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 今の松川委員の御指摘もしっかり受け止めたいと思いますし、私どもも基本的に同様の考え方を持っております。 今お話あったように、東南アジア諸国は今域外国とも連携をしてパートナーの多様化を図っている、まあ中国との関係構築あるいはGCCとの関係構築というのもその一環なんだというふうに見ております。四月二十一日にはインドネシアと中国の2プラス2が行われております。我が方もインドネシアとは2プラス2という枠組みを持っております。また直近では、アルバニージー・オーストラリア首相、また李強中国国務院総理、マクロン・フランス大統領が相次いで東南アジアを訪問して、五月二十七日には御指摘のASEAN、GCC、中国首脳会議というのも開催されております。 やっぱり、国際情勢が非常に流動化し、国際秩序が揺らいでいる中で、いわゆるグローバルサウスの国々あるいはASEANの国々も外交の多様化というのを図っているということだと思います。 また、そういう中で日本に対する期待というのも大きいというふうに感じておりますので、我々としてもこうした動きを注視しつつ、世界の成長センターでもあり、また、法の支配に基づく自由で開かれたインド太平洋の鍵である東南アジア諸国との関係構築、信頼関係を生かしながら、これまでの信頼関係を生かしながら、更に強化してまいりたいと考えております。
○松川るい君 ありがとうございます。 大臣、今おっしゃっていただいたように、私、日本は実は日本人が普通に思っている以上に外交アセットがたくさんある国だと思うんですね。どの国からも、ちょっと近隣にはいろいろ、まあ何というのか、厳しい関係ありますけれども、信頼度が非常に高いですし、これまで営々として培ってきた、やっぱり魚をあげるんじゃなくて魚の捕り方を教えてあげるような支援も含めて、こうしたアセットを使いながら、非常に、でも流動的に動いているそれぞれの国だったり地域だったりとのことを実情を把握しながら、それぞれに合ったようなことをやっていくテーラーメードな外交というのをやっていく必要もあると。何ですかね、まあプリンシプルは要るんですけど、そういう余白のある外交というのを、例えば、対中東とか、対ASEANとか、対太平洋島嶼国とかいろいろありますけれども、やっぱりそこにきめ細かく寄り添ったような外交をしていく必要があるのではないかと改めて思うところでございます。 その先にアメリカもあると思っていまして、アメリカは今、非常なる危機感を覚えて、国を本当にリストラクチャーしようとしているんだと思うんですね。それは製造業がこの戦後、市場を開けていたら、いつの間にか自分の国の製造能力がすっからかんになっていたとか、これを取り戻すんだとか、それはやり方は別にして、高関税政策、私もひどいと思いますが、やり方は別にして、その彼らのアメリカのやっぱり深い悩みだとか危機感に日本は同盟国としてしっかり寄り添って、でも日本自身も空洞化したら話にならないのでそこはしっかり守りつつ、対米依存、ある意味市場としての対米依存をやっぱり減らすとか、それから自動車一本足打法ではなくて、もっと様々な産業で様々な国に、それこそ今年TICADがありますけれども、アフリカだって重要ですし、中東だって今もう外交のその仲介役のプレーヤーとしての中東の存在感って非常に上がっていますし、そういった意味で、アメリカに対してもやっぱりしっかりとした軸を持ってやっていくことが必要かなと思っております。 この関係でこの先したい質問は、実は活米ということでありまして、この機会をやっぱり利用してということではないんですが、危機をチャンスにという観点から、CPTPPとEUというのがこれ連携をしてくれれば非常に大きな市場が出現をして対米市場依存というのを少し減らせるとか、高関税政策の影響もある程度和らげることができるというふうに思うんですね。と思っていたら、何と重要なスピーチが相次ぐというもののもう一つがこのアジアの未来というフォーラムで、総理が、ASEANとEUと対話をしてTPPの枠組みを拡大するみたいなこと、趣旨の考えをおっしゃられたということであります。 これについて、どういうことが実現していきたいと思って、まあこれ、もちろんスピーチ書かれた中にはコンセプト考えた方がいるわけでありまして、教えていただければと思います。
○政府参考人(田島浩志君) お答えいたします。 CPTPPは、幅広い分野をカバーした高い水準の共通ルールを維持し、世界に広めていく意義を有しています。その観点から、我が国として、新規加入や協定の一般的な見直しを始めとして、引き続き枠組みの発展に向けた議論に積極的に貢献していく所存です。 委員御指摘のEUとの対話に関しては、昨年十一月のCPTPP閣僚声明において、CPTPP以外のパートナーと貿易及び投資の課題について議論することができる対話を模索することを決定しております。さらに、今年五月のCPTPP閣僚声明において、二〇二五年に可及的速やかに欧州連合、EUとの対話に向けた作業を進めることを決定し、高級実務者に対してこれらの取組の詳細を適時に詰めるよう指示がなされたところであります。 これを踏まえて、日本として、具体化に向けた議論に貢献していきたいと考えております。
○松川るい君 本当はここに、CPTPPにEUが関税同盟なので加入するということも考えたらいいじゃないかというふうに申し上げたいところなんですけど、残りの質問ができなくなりそうな気がしている上に、お答えを知っているものですから飛ばそうかなと思いますが、是非御検討いただいたらいいんじゃないかと思います。今のところ、まだそういう対話がないということであります。 次に、もう一つ、アメリカの現状、今のアメリカのトランプ政権の下での、活用と言うと変ですけれども、ハーバード大学を始めとして、人材、頭脳が今流出をしようとしているわけであります。これは研究者もそうですし、留学生もそうだと。これ、各国が実は、すばらしい人材がアメリカから出ていこうとしている、若しくは出されようとしているわけだから、受け入れたらいいじゃないかというふうに考えているところなんですね。少し日本の中でも、例えば大阪大学が、百人ぐらいの枠で一年までということなんだけれども、少し研究者を受け入れようというような動きをしたりですね。で、これって、ただ、続かないと思うんですよ、各大学に任せていると。何かそこまでの資金力もありませんし。 このせっかく、せっかくといいますか、流出してくる頭脳をいかに日本として受け入れていくかに関して、政府として何か取り組むことができないか、若しくは何かやろうとされているのか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(奥野真君) お答え申し上げます。 我が国の研究力の強化に向けましては、お尋ねの米国に限らず、内外から優れた人材の育成、獲得を進めていくことが不可欠であると考えてございます。 文部科学省におきましては、例えば現在、海外の優秀な研究者を引き付けるための世界トップレベルの研究拠点の整備、また国際卓越研究大学への大学ファンドによる支援などを進めておるところですが、こういった取組の中におきましても海外からの優れた研究人材の確保が図られるものと考えております。 また、留学生につきましては、意欲と才能ある若者たちの学びの継続の保障に向け、日本の大学への受入れ等、可能な支援策について各大学に検討を依頼し、今後、検討状況を取りまとめ、日本学生支援機構のウェブサイトに公表する予定です。また、国内においては、日本学生支援機構に米国留学に関する相談窓口を五月二十七日に設置したところです。 引き続き、外務省や内閣府など、関係府省と連携して取組を進めてまいる所存です。
○松川るい君 まだ直接的にこの現下のものについてのあれではないような気がしましたけれども、是非、各大学が、今回のトランプ大統領の政策で出ていく頭脳を獲得しようとしている大学については、是非積極的な支援をすることを是非考えていただきたいと思います。なかなか、いながらにしてそういう研究者であったり留学生と切磋琢磨する機会というのはないわけですから、これは私は、日本自身の能力を上げるため、学生であったり研究レベルを上げるために活用するということを積極的に考えていただきたいとお願いをしておきます。 最後に、パスポートに関してお伺いしたいと思います。 実は、円安が大きいとは思うんですけど、パスポートの取得率が日本めちゃくちゃ低いと。私、若い人が海外に行かなくなる、そういう機会を持たなくなることが、長期的には日本にとって非常に良くないことになるんじゃないかと、国力に悪影響を与えるんじゃないかと懸念しています。 まず、パスポート取得状況について、他国との比較も加えて教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(岩本桂一君) 昨年末の有効旅券総数が約二千百六十四万冊となっておりまして、旅券の所持率は約一七・八%となります。 他国との比較ですけれども、例えばですが、オーストラリアはこの旅券の所持率が五五%を超えておりまして、カナダは約六七%と承知しております。
○松川るい君 ちなみに、同じアジアの韓国は六〇パーぐらいでしたっけ、何か非常に多いということであります。 やっぱり、パスポートを持たないと海外行かないわけであります。(発言する者あり)そうなんです。それはそうなんです。行ったら違法ですから、行ったら違法ですから。私は、特に若者たちは今なかなか外に行く機会というのがあるのかないのかよく分からない。特に私立だと修学旅行で、じゃ、オーストラリア行こうかとかあるかもしれませんけど、公立だとなかなかないじゃないですか。やっぱり、そのきっかけとして若者たちのパスポート取得を促進するということをもっと積極的にやるべきだと思うんですね、高校生割とか、例えばですよ、取得の。 ちょっと、若者の取得を促進する方法として何か考えていることがあるのか、考えていただけるのか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(岩本桂一君) 外務省としましても、同じ問題意識を持っております。 例えばですが、今年三月に、旅券の偽造・変造対策を大幅に強化した、いわゆる二〇二五年旅券というものの発行を開始いたしました。これに併せまして、同じく三月に、外務省、観光庁、日本旅行業協会共同で、「もっと!海外へ宣言」というものを出させていただきました。この中で、官民一体となってアウトバウンドの促進に努めておりまして、先ほどの若者を含めて、パスポートの取得の費用、これを旅行会社によって支援するキャンペーン、これも現在実施をしております。 引き続き、官民で連携しながら、こうした取組を促進してまいりたいと思っております。
○松川るい君 ありがとうございます。是非よろしくお願いします。 それで、また今、観光八兆円の産業に育ったのですばらしいんですけど、アウトバウンドも一緒にないと、航空便の、何でしょう、収益が安定しないんですよね。そういう航空産業や観光業にも関わる、そしてまた若者が世界に目を向けて、やはり世界で活躍できる人材が育っていく日本にしていくためにも是非頑張っていただきたいと思います。 最後に、防衛産業移転策定戦略について早急に進めてもらいたいとお願いをしたいと存じます。 去年の四月に私、防衛産業移転議連というものの、からやらせていただいているんですけど、そこから総理に提言をして、防衛産業移転戦略を作るべしというふうに陳情を当時の岸田総理にしました。そこから、進めていただきますということで取り組んでいただいているはずなんですね。なんですけど、なかなか、早急にという中で、進捗がいま一つ分からないという状況にあるような気がしております。 大臣、これ、進めていただけるようにリーダーシップ発揮していただきたいと思いますが。
○国務大臣(中谷元君) 現在、防衛予算を増加をしておりまして、政府による様々な施策も踏まえて、我が国の防衛産業においての生産増強に向けた投資、これ進みつつございます。これを持続可能なものとするために、防衛産業の中長期的な望ましい方向性を御提案をいただきましたので、この防衛産業の戦略として示していただきましたが、この検討過程で産業界、技術界との間で望ましい方向性について丁寧に意見交換を重ねております。 産学官、そして官民、これが同じ方向を向いて魅力的な防衛産業としていくことが重要でございまして、策定の時期を現時点で具体的に申し上げることはできませんが、今後とも、力強く持続可能な防衛産業を構築するために、関係省庁とも一丸となって取り組んでまいりたいと考えております。
○松川るい君 終わります。ありがとうございました。 〔委員長退席、理事佐藤正久君着席〕
○広田一君 広田一でございます。どうかよろしくお願いを申し上げます。 まず、対フィリピンRAA関係についてお伺いをいたします。 最初に、このRAAの締結が我が国の対フィリピン外交に与える影響、効果についてお伺いしたいというふうに思っておったんですが、この点については先ほど堀井委員の質疑等で明らかになりました。改めて、このRAAの重要性、認識をしたところでございます。 その上で、お伺いをしたいと思いますが、まず協定第二十条関係であります。この規定は、地域住民にとっては非常に密接な関係のある規定だというふうに理解をしているところでございます。 これは、環境、文化遺産及び先住民の遺産並びに人の健康及び安全の保護について定めているわけでございますが、両締約国は、接受国において環境、人の健康などに影響を及ぼし得る問題が発生した場合には、いずれかの締約国の要請により問題に関する適当な情報を交換するというふうに定めているわけでございますけれども、外務省にお伺いしますけれども、これらは具体的にどのような被害を想定されているのか、お伺いをいたします。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 例えばと、例示ということで申し上げますけれども、例えば日本の国内法令が適用されるような事例として考えますと、水質汚濁防止法、それから大気汚染防止法などを想定をしておりまして、部隊の活動によってそういった水質、大気などに影響が及ぶような事態も想定されているというふうに考えます。
○広田一君 水質の汚染とか、また騒音とか、そういったことが具体的には想定をされるというふうなことでございます。 そのような中で、イギリスとかオーストラリアには規定のない項目が入っているんです、これには、実は。 フィリピン独自の規定として、先住民の遺産というふうな文言が入っているんですけれども、これはどのような経緯と理由で入ったのか、お伺いをいたします。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 こちらは、フィリピンの憲法、それから同国の国内法において先住民に関する規定等がございまして、このことを踏まえまして両国で交渉した結果、御指摘の規定を追記したものでございます。
○広田一君 それでは、確認なんですけれども、じゃ、これはフィリピン側からの要請ということで規定をしたということでよろしいんでしょうか。日本の場合はそれは当てはまらないというふうな整理なんでしょうか。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 ただいま御説明申し上げましたとおり、フィリピンの憲法、それから同国の国内法における規定などを踏まえてこの規定は追記されてございます。他方、我が国に関しましては、日本における先住民族としてはアイヌの人々のことを想定してございます。
○広田一君 フィリピン側からの提案ということであったんですけれども、我が国においてはアイヌが対象になるということが確認ができたところでございます。 それでは、次に、第二十条第四項の規定に関連してお伺いしたいと思うんですが、これは第二十七条の合同委員会について規定がされているわけでございます。 この合同委員会、議事録は作成し、公開はされるんでしょうか。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕 この協定の第二十七条六でございますけれども、両締約国は、協定を実施するため、合同委員会を通じた両締約国間における協議の後、取決めを行うことができると、このように規定してございます。 合同委員会における具体的なやり取り、それから作成される書類や取決めを含む決定事項、その他の合同委員会に関連した情報の扱いに関しましては、日・フィリピン間で調整の上、協定発効後に合同委員会で正式に決定することになります。
○広田一君 当然、手続的なところはそのようになるのかなというふうに理解をしているんですけれども。 例えば、イギリスとかオーストラリアについて、この合同委員会は議事録等は作成されているんでしょうか。
○政府参考人(北川克郎君) お答え申し上げます。 例えばオーストラリア、日豪の合同委員会でございますが、第一回会合は二〇二三年八月に行われております。日英の合同委員会第一回会合は同じく二〇二三年十月に行われております。 それぞれ、議事録は相手国との間で確認の上、作成されてはおりますが、いずれの場合におきましても、相手国との忌憚のない意見交換、協議を確保するために、協議を公開することを想定しておらず、相手国との協議を踏まえて不開示を前提として作成された文書であり、公表はしておりません。
○広田一君 不開示が前提ということでございますけれども、この合同委員会というふうな言葉を聞くと、すぐ思い浮かべるのが日米合同委員会になるんですけれども、この日米合同委員会の議事録について、一部公開をされたことはあるんでしょうか。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 日米合同委員会に関しましても、記録は基本非公開でございますが、双方で合意するということで合意、一致した場合に、合意事項について公表した例はございます。
○広田一君 実は公開をしているんですよね。 更に申し上げれば、令和五年三月二十九日の衆議院外務委員会において、当時の林外務大臣は、先ほど御指摘あったように、双方の同意があれば公表できるというふうな答弁をされているわけでございますので、原則非公開というふうな言い方と、この林外務大臣の、双方の同意があれば公表できるというふうなことについてはちょっと整合性が取れないんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 合同委員会における相手国との忌憚のない意見交換、そして協議を確保するために、議事録の公表等については慎重に検討すべきと考えます。また、これが原則になると思います。 他方、双方の合意、同意があればできる限り公表していくという姿勢は必要であると考えておりまして、国民の皆様に丁寧に御説明するという観点も踏まえて、このフィリピンの例に関しましてもフィリピン側と意思疎通をしていきたいと、このように考えております。
○広田一君 そうした中で、我が国としてですね、我が国としてなんですけれども、公開をするしないの判断基準、これ何なんでしょうか。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 議論の内容にも関わると思いますので、事前に網羅的にお答えすることは非常に難しいということは御理解いただきたいと思いますが、もちろん、議論の内容に鑑みて公開することになじまないというものもあるかと思いますけれど、相手国との関係で、相手国が合意することを前提としていない議論の内容、こういったものは公開をしないということになると思います。
○広田一君 そうすると、日米合同委員会においてかつて一部公開をされたというふうに承知しているんですが、そのときなぜ公開をしたのか、その判断基準は何だったのか、お伺いします。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 日米合同委員会、そしてその下部組織も含みますけれども、合意事項、議事録などにつきましては、日米双方の同意がなければ公表されないということになってございます。今も御説明申し上げたとおりです。これは、日米間の忌憚のない意見交換、そして協議を確保するためでございまして、全て公表してしまうということを前提にしてしまいますと、日米間の率直な議論を阻害しかねないということでございます。 他方、日米地位協定の運用を含む日米間の様々な外交上のやり取りについては、国民の皆様に丁寧に御説明する観点からも、最終的に日米間で一致するに至った合意のうち公表できるものは公表するように努めてきております。日米合同委員会の議事録に含まれている合同委員会合意の中には、既に公表しているものもございます。
○広田一君 ですから、一致して合意したその判断基準は何なのかということであります。
○政府参考人(宮本新吾君) それぞれの場合に応じて個別に判断してございます。 ただ、相手国とこちら、双方とも合意できる、公表できるというふうに判断した場合に公表しております。
○広田一君 御答弁聞いていても、残念ながら、この公開、合意する判断基準といったものが極めて曖昧でございますので、委員長、この合同委員会について、公開、議事録を公開する場合の判断基準について当委員会に報告するように求めたいと思いますので、取り計らいをよろしくお願いをいたします。
○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。
○広田一君 次に、この合同委員会に関しまして、イギリス、オーストラリアとの違いがあるんです。これは、今回は、フィリピンについては定期開催としている点であります。これが入れられた経緯とその理由をお伺いするとともに、定期的とはどれぐらいの頻度を考えているのか、お伺いをいたします。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 日・フィリピンRAA、また日豪RAA及び日英RAAは、それぞれの相手国との間で交渉を重ねた結果、署名に至ったものでございまして、御指摘の点も、フィリピンとの交渉の結果、定期的に及び必要に応じてというふうに規定することといたしました。 この定期的にというものの頻度に関しましてでございますが、今後、日・フィリピン間で調整する予定でございます。
○広田一君 これからフィリピン側と協議をするということでありますが、日本側といたしましては、どれぐらいの頻度が望ましいというふうに考えているんでしょうか。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 現時点で、何週間に一遍とか何か月に一遍という具体的な形でお答えすることはちょっと困難と思いますけれど、ただ、日本とフィリピンの間では、先ほどまでの御審議の中でもございましたとおり、安全保障分野の協力というのは非常に進んでおります。 したがいまして、合同訓練等も含めましてやっておりますので、そういった協力活動を行うに当たってこのRAAを活用する機会というのがどのぐらいの頻度で生じるのか、そういった実態を見ながら両国の間で、どの程度定期的にということも含めて協定発効後に議論していくことになるかと思います。
○広田一君 申し訳ありませんが、今の御答弁聞くと、ちょっととても定期的に開催するような感じではないのではないかなというふうに思ってしまうんですよね。 そもそも、この協定を結ぶときに、フィリピン側からの提案というふうなことは理解できるんですけれども、大体これぐらいの期間でやっていこうというふうな相場観はあってしかるべきではないでしょうか。だからこういうふうに協定に定期開催ということを明記をされているわけですよね。それなくして、いや、これについてはこれから協議云々かんぬんというふうなことというふうなことについては、迅速に対応していただきたいなというふうなことを強く要望をいたします。 この定期開催というふうなことをやるということは、より一層フィリピンとの協議、連携を密にするというふうなことも意味するというふうに思いますので、単に合同委員会というふうな意味合いだけではなくて、双方にとっても有益な委員会になるというふうに私は思いますので、その点を是非とも重視をしていただいて取り組んでいただければなというふうに思います。 それでは次に、去る四月十五日の外交防衛委員会において、協定第十一条にある訪問部隊の医療専門家への、行為への接受国の事前の同意に関する我が国の対応について質問させていただきました。それに対して外務省は、我が国が接受国となる場合について申し上げると、当該同意を我が国として与えることを現時点で想定しているわけではないというふうな御答弁と同時に、岩屋大臣の方からは、様々なケースに対応できるようにそこはしっかりと精査をしていく必要がある、そして、関係省庁ともよく協議をしてまいりたい旨の答弁があったわけでございます。 そこでお伺いしますけれども、その後、精査、検討、関係省庁との協議状況についてお伺いをいたします。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 日・フィリピンRAA第十一条の規定に関する御質問でございますが、この規定は、円滑な協力活動の実施を確保するために、派遣国が与える職務上の免許、資格等を有する訪問部隊の構成員及び文民構成員に接受国内で関連する自己の公務を執行することを認めることとしたものでございます。 十一条の規定が適用される具体的な事例として、御質問の部隊内における医療行為、それから部隊の機材の整備などが想定されてございます。また、日本では、当然のことですが、医師法が関係してくるわけでございます。 このRAA十一条の下で、訪問部隊の医療専門家は、訪問部隊の構成員又は文民構成員に対する医療行為を行うことはできますけれども、接受国の公衆のための医療行為については接受国の同意がなければ行うことはできないということでございまして、その上で、我が国として大規模災害を含めてどのような場合に外国の軍隊に医療行為を認めるかについてはケース・バイ・ケースで適切に判断することとなるということをお答えをしていて、それについてその後の検討状況を今御質問いただいたということであると理解しておりますが、先般、四月十五日にこの委員会で御審議をいただいて以降、これは外務省と厚生労働省との間で事務レベルで意思疎通を図ってきておりまして、担当者間で意見交換を行ってきているところでございます。現時点で結論は出てございません。
○広田一君 我が国の場合は、南海トラフ等巨大地震がもういつ発生してもおかしくないような状況でございます。そういったことも踏まえて、精力的に協議をしていただいて、結論を出してもらえればなというふうに思いますので、どうかよろしくお願いを申し上げます。 それでは次に、これも前に質問させていただきました、米軍岩国基地所属のF35Bが高知龍馬空港に予防着陸をして四十二日間駐機をした、この問題について、これは岩屋外務大臣にお伺いをいたします。 これは、お手元に新聞記事等もお配りをさせていただいているところでございますけれども、地元紙高知新聞によると、「米軍機駐機「法的根拠なし」 外務省説明 防衛省と食い違い」と。中国新聞については、「米軍駐機の法的根拠曖昧 外相「地位協定ではない」」というふうな見出しが出ているわけでございます。 そういったことを踏まえまして、このいわゆる予防着陸の法的な根拠、そして高知龍馬空港の一部施設を四十二日間にわたり占有、利用した件について、日米地位協定及び国内法上の位置付けを整理して本委員会に報告をしてほしいということでございましたが、これが先般、報告をしていただき、関係各省庁の皆さんが精力的に御調整をしてくださったことには心から敬意を表したいというふうに思います。 その上で、この報告に関して何点か確認をさせていただきたいと思いますが、この予防着陸については、先般、福山先輩との質疑で、二〇二二年度について六件、二〇二三年度は十件、二〇二四年度は七件と、計二十三件あったというふうに承知をしているわけでありますけれども、これ三年間で二十三件というのは、これが多いか少ないか、いろいろ判断はあろうかというふうに思いますけれども、私は結構多いんじゃないかなというふうに思います。 そうした中で、この予防着陸自体は、岩屋外務大臣も御答弁されているように、地位協定上の根拠はないというふうなことでございますけれども、さすれば、これは、国内法の根拠というのはどのようになっているんでしょうか。
○政府参考人(魚谷憲君) 米軍機が日本国内の空港に予防着陸しようとする場合の手続につきましては、他の航空機と同様、航空法第九十六条に基づく航空交通の指示等の通常の航空管制の枠組みの中で対応を行うこととなります。 例えば、パイロットが飛行中に危険の未然防止のために必要と判断し、管制機関に対して着陸を要請した場合には、航空管制官が当該要請を受けて当該機に対して優先的な着陸等を指示するなどの対応を行うことになります。
○広田一君 御答弁あったように、いわゆる予防着陸というのは、航空法第九十六条が根拠になるというふうなことでございます。 そして、重ねてお伺いしますけれども、この四十二日間の駐機の間に、C130など米軍機が計十四回離発着をしたというふうなことでありますけれども、その行為は日米地位協定上は第五条第一項なのでしょうか。
○政府参考人(濱本幸也君) お答え申し上げます。 御指摘の支援機につきましては、地位協定第五条一に基づき高知空港に出入りし、その上で同空港を使用したということでございます。
○広田一君 そして、それの空港利用の届出書というのは提出されているんでしょうか。
○政府参考人(濱本幸也君) されております。
○広田一君 その上で、五月五日、無事に離陸をしたわけでございますけれども、この離陸自体は日米地位協定第五条一項に基づいたものなんでしょうか。
○政府参考人(濱本幸也君) 御指摘のとおり、地位協定第五条一に基づくものでございます。
○広田一君 加えてお伺いします。 先日、当委員会に提出された報告書によりますと、なお、日本国内で予防着陸する航空機が米軍機の場合、その米軍機の地位や扱いについては日米地位協定によって規律されることになりますとありますが、ここで言う日米地位協定によって規律されるとは具体的にどういう意味なんでしょうか。
○政府参考人(濱本幸也君) 御指摘の日本国内で予防着陸する航空機、米軍機の場合にその米軍機の地位、扱いが日米地位協定によって規律されるということにつきましてでございますけれども、予防着陸する米軍機自体、これについては地位協定が適用されて、地位協定に基づいた扱いを受けるという意味でございます。
○広田一君 それはどういう意味なんでしょうか。
○政府参考人(濱本幸也君) 着陸、予防着陸自体ではなくて、着陸したその米軍機、それについて地位協定が適用されているということでございます。
○広田一君 それは第何条でしょうか。
○政府参考人(濱本幸也君) 地位協定第五条に基づいてということでございます。
○広田一君 そうすると、確認ですけれども、米軍機が高知龍馬空港の一部を四十二日間占有、利用した法的根拠は日米地位協定第五条一項ということになるんですけれども、その理解でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(濱本幸也君) お答え申し上げます。 繰り返しでございますが、予防着陸したと、で、その後いたということについてと、それから米軍機自体に地位協定が適用されるかというのは別個の問題でございます。
○広田一君 別個の問題というのはどういうふうな整理から導き出される考え方なんでしょうか。
○政府参考人(濱本幸也君) お答え申し上げます。 予防着陸自体につきましては地位協定を根拠にして実施されたものではないということでございます。その上で、予防着陸に伴う滞在についても、それ自体は地位協定を根拠としているものではないということでございます。 その上で、航空機自体については先ほど御答弁申し上げたとおりでございます。
○広田一君 その航空機自体が日米地位協定五条の第一項に規定されるというのは、これはどういうふうに読めばいいんでしょうか。第五条一項は、米軍機の出入りについて着陸料等が減免されるというふうな規定なのでございまして、米軍機そのものについて規定をした項目にはなっていないというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(濱本幸也君) 米軍機の地位、扱いが地位協定によって規律されているということでございます。 したがいまして、例えば、第五条に基づき着陸料が免除されているといったことでございます。
○広田一君 ですから、着陸料は免除されているんですが、その機体とは全く関係ないですよね。
○政府参考人(濱本幸也君) その着陸、その予防着陸自体は地位協定ではないということでございますけれども、その飛行機自体につきましては、地位協定、先ほど来申し上げましているとおり、五条一が適用されるわけでございまして、それに基づいて着陸料を免除されたということでございます。
○広田一君 ちょっと答弁が支離滅裂でよく分からないんですけれども、第五条は、米軍機の空港に対する出入りについて規定をされているものであり、それに伴って着陸料等が免除されるというふうな規定でございますので、別に米軍機、機体そのものについて何ら定めたものでないと思いますけど、いかがでしょうか。
○政府参考人(濱本幸也君) 繰り返しでございますけれども、予防着陸する航空機、米軍機の場合には地位協定によって規律されるということでございますが、予防着陸する米軍機につきましては地位協定が適用される、そういう切り分けでございます。(発言する者あり)
○委員長(滝沢求君) 濱本審議官。
○政府参考人(濱本幸也君) お答え申し上げます。 この地位協定によって規律されているということの意味するところは、この米軍機に、これ五条一に限らずでございますけれども、地位協定が適用されている、全体として適用されていると、そういう意味で地位協定に基づいた扱いを受けているということでございます。
○広田一君 そうすると、それ、何か前段の答弁と違ってきていますよね。当初は第五条第一項みたいな話をされて、それではなくて、全体に規定されているんだというふうな話になってしまうわけでございますので、やはり、委員長、ここはまた、この点についてちょっと整理をして当委員会に報告していただきますように、よろしくお願いします。
○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。
○広田一君 ちょっと時間がないので次に行きたいというふうに思いますけれども、今回の報告書の中で、今般の高知空港の事案を踏まえて、国が管理する空港において、予防着陸後に一定期間を超えて停留が見込まれるなどの場合は、その段階において、届出書の提出を求めることを検討してまいりますというふうなことでありますけれども、ここでいう一定期間というのはどの程度を念頭に置いているのかということについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(魚谷憲君) 一定期間につきましては、これから検討してまいります。
○広田一君 これから検討をしていくというふうなことでございますけれども、最低限何日以上というふうに考えているんでしょうか。
○政府参考人(魚谷憲君) これから検討してまいります。
○広田一君 検討ということでありますので、検討結果について当委員会に報告をしていただきますように、委員長、お取り計らいよろしくお願いします。
○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。
○広田一君 それで、あと一点確認なんですけれども、米軍機が高知龍馬空港の一部を四十二日間占有、利用した法的根拠については、これはもう、じゃ、日米地位協定にはないと、そういった理解でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(濱本幸也君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、この米軍機による予防着陸及びそれに伴う必要な滞在自体というのは日米地位協定を根拠として実施されたものではございません。
○広田一君 そうすると、一部占有、利用した法的根拠というのは民法の第二百六条ということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(魚谷憲君) 空港の使用につきましては空港管理規則等に基づいて対応しておりまして、委員御指摘の民法に基づきます空港管理規則六条、これに基づきまして対応しているところでございます。(発言する者あり)
○委員長(滝沢求君) 魚谷審議官。
○政府参考人(魚谷憲君) 民法二百六条に基づきます空港管理規則第六条でございます。
○広田一君 ありがとうございます。 一連の御答弁頂戴をしまして、今回の米軍機の予防着陸についての一定の法的な根拠というのが明らかになったところでございます。すなわち、予防着陸それ自体については航空法、そして四十二日間の一部占用、そして利用については民法というふうなことでございます。 その上で、これはちょっと岩屋大臣に御答弁をしていただきたいんですけれども、そもそも平時の離発着というふうなことについては、今回の事案についてもC130についても、日米地位協定にいわゆる規定されている根拠があるわけでございます。そして、修理後の離陸についても日米地位協定が根拠になっております。 しかしながら、緊急、予防的な着陸、これは人命を守るため、航空上の安全を確保するために必要不可欠で、これはやらなければならないものだというふうに私は理解しておりますけれども、その前後については日米地位協定で規定されているにもかかわらず、この緊急避難的な措置については何らいわゆる、この御答弁にもあったように、防衛省も外務省も、カウンターパートナーにもあるにもかかわらず対処、対応できないというふうになっているわけでございますので、大臣、私は、そういうふうに考えると、この予防着陸と一定期間の占有等々について、これ、それ自体はほかの一般の航空機と同じような取扱いをしているというふうなことになるんですけれども、ただ、そうはいいながらも、るる御答弁あったように、じゃなぜ予防着陸をしたのかというふうな情報提供、説明責任であるとか、そしてその内容については軍事上の秘密事項であるのでつまびらかにできないというふうに、それこそ日米地位協定というものを踏まえたような対応になってしまっているんです。 それ考えると、私は、やっぱり今回のこの事案見たときに、余りにもちょっとバランスが悪い対応なり法的根拠なりになってしまっているというふうに思いますので、これが一連、ちゃんと外務省なり防衛省なりが法的にも関与して、そして国民の皆さんに対してもしっかり説明できるような法的な体制等も検討していかないといけないと思うんですけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 今般のその高知空港への米軍機の予防着陸、その後の待機などについてのそれぞれの法的根拠については、今委員とのやり取りの中で整理をされたと思います。 その上での今の御質問というか御意見だと思いますが、やはり予防着陸というのは何も軍用機だけに発生することではなくて、あらゆる航空機に発生し得ることでございますので、米軍機の場合は地位協定上で何かその規定をすべき、あるいは扱うべきではないかという御趣旨だと思いますけれども、それは必ずしも適切ではないんではないかと思っておりまして、大事なことは、米軍機が予防着陸をする、待機をする、そして飛び立っていくという間にやはりしっかりと情報提供が地域、地元になされるということだと思いますので、そのことはしっかり我々も留意をしていきたいというふうに考えております。
○広田一君 時間が参りました。 大臣が最後の方におっしゃった地域住民の皆さんへの情報提供、説明責任というのは今回の教訓の一つでもありますので、是非しっかりやっていただきたいと思います。 それと、予防着陸について、ほかの航空機と同一に扱うことって、私、違和感があるんです。やっぱり米軍機という特殊な軍用機でありますので、それについてはやっぱりしかるべきやはり特別な対応をすべきじゃないかなということを指摘を申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○福山哲郎君 福山でございます。よろしくお願いを申し上げます。 今日は、まず日韓関係からお伺いしようと思っていましたが、堀井先生からも松川先生からもその御質問がありましたので重複は避けたいと思いますが、私も、日韓関係については、外務大臣におかれては、相手側の外務大臣が決まればまず対話のレールを敷くことが大事だと思っておりまして、首脳会談並びに外相会談を一日も早く実現をしていただきたいというふうに思います。そのことだけ、もう一度お願いを申し上げます。
○国務大臣(岩屋毅君) 日韓関係は極めて重要な二国間関係でございますので、この度発足する韓国の新政権との間でも緊密な意思疎通をしてまいりたいと思っておりまして、委員御指摘あったように、一日も早く首脳同士の会談、また外交部長官が決まれば外相会談も早期に実施したいと考えております。
○福山哲郎君 よろしくお願いいたします。 赤澤大臣が今週も訪米されると聞いております。三週連続、五回目の協議だと。カナダのG7サミットや六月の二十四、二十五にはNATOの首脳会談が予定されています。こうした機会に石破首相が訪米して、日米首脳会談も視野に入れて協議が続いていると推察をします。なかなか、巷間言われている不信任案というのはなかなか、こういう日程でいうと本当にどう判断するのかというのは非常に政治的に難しいと思いますが、本当にそれは私の判断することではないんですが、それとは別に、この日米交渉については何とか、日本の国益を守るべく日本政府については御奮闘いただきたいと思います。 報道ベースでは、農産品の輸入拡大とか、米国内の雇用創出、投資の拡大とか、自動車に係る非関税障壁の見直しとか、経済安保での協力とか、造船業の再生ファンド設置とかいろいろ出ているんですが、結果としてこの閣僚交渉において、赤澤大臣行かれているんですけれども、交渉の枠組みは確定しているという理解でいいんでしょうか。当時、アメリカ側は、御案内のように相互関税の上乗せ分のみというような報道もありました。 現実問題としては多岐にわたっていろんな報道が出ていて、一体何が日本にとって有効なカードで、アメリカと一体どのぐらいまで交渉が進んでいるのか、実は見えないんですね。見えにくくなっていて、この交渉の枠組みは今一体どういう枠組みになっているのか、それから、今後の交渉の見通しについて、赤澤大臣が行かれているから任せていますと言うのかもしれませんが、ちょっとお答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 交渉の枠組みといったときに、何をもって枠組みと定義するかということにもよると思うんですけれども、今委員がおっしゃったように、この貿易の拡大あるいは非関税措置、経済安全保障面での協力など、そういう幅広い分野にわたって閣僚間で議論を深めてきていると考えております。もちろん、赤澤大臣からは、米国による一連の関税措置の見直しを協議のたびに強く申し入れているところでございます。 したがって、これまでの四回の閣僚間協議、そしてもうすぐスタートする五回目の協議を通じて、中身が大分煮詰まってくるのではないかと期待をしているところでございます。
○福山哲郎君 ありがとうございます。本当に見えてこないので、少し気にしています。 そんな状況の中で、日本製鉄によるUSスチールの買収については最終合意のようですけれども、トランプ大統領は六月の四日からの鉄鋼、アルミへの追加関税を二五から五〇に引き上げました。これは極めて遺憾です。日本に対する影響が限定的だとかいろんなことはありますが、極めて遺憾です。 こういう乱暴なやり方はやっぱり僕は良くないと思いますし、加えて言えば、直前の赤澤大臣の閣僚交渉ではアメリカから何も通告がこのことなかったと。このことについては日本はどういうふうに対応していたのか。このことについてはどういうふうに、本当に、本当対応したのかということも含めて、外務大臣、お答えいただけますか。
○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘の発表は承知をしております。米国のこの一連の関税措置のまた積み増しということだと思いますけれども、これが日米協議に与える影響については予断を持ってお答えすることは控えたいと思いますが、当然、これも含めて日米協議の中で見直し、撤回を求めていくということになると思います。 そのことも含めて、この日米協議、しっかりと成果を上げられるように政府一丸となって取り組んでまいりたいと思います。
○福山哲郎君 まあちょっと、まあ納得、納得はしにくいんですけれども、赤澤大臣が行っているそばから、聞かされずにやられるわけですから、ちょっと失礼だなと思いますね。 とはいいながら、日本はアメリカに対して、例えばそれぞれの国のように、対抗措置をとるのかと。中国が一番対抗措置としては巷間知られているところですが、カナダやEUもそれぞれ対抗措置を準備をしていると。 あらゆる可能性を考えると石破総理は言われているんですが、私、トランプ関税への対抗措置として、日本も鉄鋼、アルミに関してWTO通報をしているという情報に接しています。つまり、WTOに対して通報して、これは一つの対抗措置だと思いますが、こういった事実関係についてお答えいただけますか。
○国務大臣(岩屋毅君) 五月九日、我が国は、御指摘の米国による鉄鋼、アルミニウム製品及び自動車、自動車部品に対する関税措置に関しまして、WTOセーフガード協定に基づいて、米国の措置と実質的に等価値の譲許その他の義務の適用停止、いわゆるリバランス措置の権利を留保する旨をWTO事務局に通報いたしました。 ちょっと分かりにくいと思いますが、元々全ての選択肢はテーブルの上にあると、排除しないと、だけど、対抗措置をとるんじゃなくて交渉で解決をするんだということで日米協議が始まっておりますけれども、したがって、全ての選択肢を捨てたわけではない、留保するんだということについてはWTO事務局に通報したということだと御理解をいただければと思います。
○福山哲郎君 つまり、WTOに対抗措置として日本は通報していると。今の通報したということの具体的な内容について、事実関係も含めて、外務大臣はどこかで公式に発表されましたか。
○国務大臣(岩屋毅君) 今申し上げましたように、対抗措置をとるというんではなくて、そういう措置をとる権利は留保するという旨を事務局に通報したということでございますので、この通報は、五月十二日にWTO事務局からWTO加盟国に回付されておりまして、公のものとなっております。
○福山哲郎君 いや、WTOからは開示されているのは僕も理解している。日本の政府として積極的に、積極的じゃなくてもいいですね、事実関係として、これ発表はされていますか。
○国務大臣(岩屋毅君) これは、先刻から申し上げておりますように、あくまでも将来の権利を留保するために手続を取った。一方、我が国は、米国側と今懸命に交渉を重ねているわけでございますので、積極的に私から広報したわけではございませんが、WTOの手続に伴って加盟国には回付、通知されているということでございます。
○福山哲郎君 これ、留保が主じゃないんです。日本の通告は、譲許の停止は米国産の特定製品に対する関税引上げという形で実施される。日本も引上げをすると言っているんです。で、それは、最近の輸出データに基づいて措置がとられると。この停止は確かに米国の措置が解除されるまで継続されるけれども、日本はこれに関して権利を留保するというのはもちろんそう書いてあります。 しかし、現実には、実際に米国産の特定製品に対する関税引上げという形で実施されると。これは、日本は留保しているけれども、アメリカとの関係で言えば、やる用意があるよということをWTOに通報しているということではないんですか。
○国務大臣(岩屋毅君) 表現の仕方が違うだけで同じことだと思うんですけれども、そういう措置をとり得るということを、その権利を留保しているということでございます。
○福山哲郎君 これ、インドも通報しています。英国も通報しています。同時期に通報しています。なぜそのことを国民に知らせないんでしょうか。もちろん留保しています。日本はそれを、権利を使うとは限りません。それは、逆に言えば、アメリカとの交渉を今しているわけだから、その結果によって、使うかもしれないし、そのまま留保したまま、交渉の結果が日本が納得できるものだったら、それは使わないことがあり得るかもしれないけれども、でも、それは十分、日本にとっては、通報しているという、WTOに通報しているということはアメリカに対しての一つのメッセージでありますし、日本政府としては、この通報した上で今交渉しているということは、これはやっぱり日本政府として発表するべきなんじゃないでしょうか。 各国は、対抗措置についてはもちろん発表しています。もちろん留保しているからすぐ使うと言っているわけではないと。これはまさに五〇パーになった鉄鋼、アルミ、まさにその製品です。これ、今外務大臣言われたように、自分からは言っていないけど、WTOからは開示されていると。なぜ日本政府は事実を発表しないんですか。
○国務大臣(岩屋毅君) それはまさに外交上の総合的な判断だと思います。いや、米国側も当然承知しているわけですね。だから、承知をしているということを前提に、これからまた五回目の協議をやるわけでございますから、それをどういう形で表に出すか、発表するかということは、まさに総合的な外交判断だと思います。
○福山哲郎君 でも、アメリカも承知をされているわけです。これ、実は、報道もありますし、さっきおっしゃったように、私は、これ、通報の文書も入手しています。これは当然、交渉上の一つの、一つのツールです。それを石破総理は、外務大臣はさっき積極的に発表していないと言われたし、石破総理は、対抗措置をとらないのかという質問に対して、いや、あらゆる選択肢があるけれどもと言っていて、やるともやらないとも、今までは、それは考えないでまずは交渉だというようなスタンスで、各国が対抗措置をとっていることに対して、日本はそこはとらないで、アメリカと今交渉しているんですよというように国民には少なくとも映っています。私もそう思っていました。 ところが、実際にこのWTO通報という対抗措置を留保しているとはいいながらとっているということについて、やっぱりこれは国民に知らせなきゃいけないんじゃないでしょうか。日本の国益に関する大変な事態、特に貿易は日本にとっては死活問題ですから、そのことに対して日本がこういう対応をしていますよということをなぜ言わないのか、僕はちょっと分からないんですね。それはアメリカに配慮しているのかもしれないけど、配慮しようがしまいが、さっき大臣言われたように、WTOに通報した時点でアメリカは分かっているわけだから、日本もこういうことをやってきたなというのは分かっているわけだから、なぜそのことを発表されないのか。もう一度お答えいただけますか。
○国務大臣(岩屋毅君) 特段その事実を何か国民に隠しているとかそういうことでは全くなくて、まさに日米協議というのは佳境に入りつつあるわけでございます。サミットでの首脳の接触の機会もあり得るということを前提に五回目の閣僚協議に臨むということになります。 そのときに、元々我が国はあらゆる選択肢を排除しないと言ってきたわけでございますが、そのことを確保するためにWTOにそういう通報をしているということであって、そのことは米側も十分承知の上で協議をするということになろうかと思いますので、大事なことはこの協議できちんと成果を生むということでございますので、そこに向かって総合的な判断をさせていただいていると、是非御理解をいただきたいと思います。
○福山哲郎君 僕は理解しているつもりなんですよ。外交上のやり取りです、だからこのことについては申し上げられませんということについては僕は一定理解をしているつもりです、これまでも。しかし、これ外交上のやり取りじゃないじゃないですか、これ公式のやり取りじゃないですか、WTOへの通報というのは。だから、WTOはもうこれ開示しているんでしょう。そのことについてなぜ言わないのかと。 アメリカとの交渉の真っ最中だ、そのとおりですよ。でも、アメリカもこのことは分かっているはずですよね。そうすると、日本は交渉に当たって、これ、それも五月の十二日なのかな、さっき九日っておっしゃいましたけれども、これをやって今交渉に入っているわけじゃないですか。 だから、外交上のやり取りなら、二国間のやり取りならある程度話せないことというのは分かるけれども、なぜWTOに対してこうやって正式に通報したことについて発表しなかったのかということについては、幾ら岩屋大臣が理解をと言われても僕は少し納得できないんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(岩屋毅君) 外交上のやり取りというか、外交上のやり取りはまさに日米協議そのものでございますよね。そこに向かってどういう環境を整えて協議に臨むか。もちろん、我々は全ての選択肢は捨てていない、その権利はきちんと留保しておかなければいけないというのが九日の通報でありまして、その通報が十二日にWTOの事務局から全加盟国に回付をされ公のものになったということでございます。 この段階で、米国側は日本がとった措置を承知をしていると、承知をしているという環境の中で、しかし、それを大々的に世間に向かって喧伝しながら協議に臨むということではなくて、米国も、ああ、日本はそういう権利は留保しているんだなと承知をしてもらった上でぎりぎりの成果を生み出すための協議を行わせていただくと、こういう判断だと御理解をいただきたいと思います。
○福山哲郎君 私は喧伝しろとは言っていませんよ。事実として、交渉の一つとして日本はWTOに通報しましたということを、私は最低でも事実として発表するべきではないかというふうに申し上げたわけです。これ外交防衛委員会で指摘されなかったら、黙ったまま交渉に今週も行かれるわけです。それは少し事実とは違うんじゃないですかと。交渉の環境整備として、日本はWTOに通報した上でアメリカと交渉すると。この通報したことが悪いとかいいとかは一言も言っていませんからね。これは一つの判断だったと思いますよ、それは。 だから、通報は一つの判断と思いますが、そこについては極めて残念ですが、今日は、こんなにあっさり認めてもらえるとは思わなかったんですね、通報しているって。認められるとは思わなかったんですけど、あっさり認められたので、じゃ、オープンになっている情報ぐらいちゃんと発表しろよと本当に思います、私としてはですね。 次、ちょっと観点変えます。もう何回もこの質問を用意して質問できなかったので、今日はやります。 イスラエルがガザで支援物資の配布拠点付近に攻撃をして、三十一人が死亡したり二百人以上が負傷したと報じられています。支援物資の搬入が三月から停止されて、五月中旬にその支援物資の搬入は何とか解かれたけれども、結局、国際機関による支援はまだ制限されています。もう連日連日、報道では、もう人道的に許せないような攻撃が続いています。この間、岩屋外務大臣もそのことについては共鳴をしていただいたので私は納得をしていますが、ウクライナも、戦争は戦闘が激化をしています。多くの無辜の市民がもう本当に殺害をされる事態が続いています。 この戦争による被害は、もちろん本当に、何というか、早く、一日も早く停戦になってこういった被害が広がらないことを願うわけですが、一方で、実はアメリカがUSAIDの解体を進めて、それによって援助国では大変な影響が出ています。 アメリカの対外援助というのは、二〇二四年で五百九十億ドルありました。すごい額です。そのうちの、特に国際保健分野は百二十四億ドル、約四分の一から五分の一が国際保健分野で、そのうちの半分がいわゆるPEPFARという、それも共和党のブッシュ大統領によって作られたエイズの二国間プログラムです。年間四十八とか四十九億ドルです。これ、二〇〇三年にブッシュ大統領が共和党で作られました。 実は、その前後、二〇〇〇年、今日の委員の皆さんもたくさん御存じだと思いますが、沖縄サミットがあって、日本が議長国で、二〇〇二年に日本もグローバルファンドというもののつくる主導的な役割を日本は果たしました。このグローバルファンドも、エイズ、マラリア、結核の何とか撲滅に向けて世界中と手を携えて頑張ってきました。 さっき申し上げたブッシュ大統領によって設立されたPEPFARはエイズの二国間プログラムで、この二十年間、二千六百万人の命を救ってきたと言われています。このPEPFARとグローバルファンドがお互い手と手を携えてやってきました。 ところが、このPEPFARへの補助が切れて、そしてPEPFARの事業はほとんど廃止、USAID解体。このような国際援助の状況について岩屋大臣はどのように認識をされて、今後日本としてはどのような対応をするように考えておられるのか、お聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) まさに委員御指摘のとおり、PEPFARの動向、それからグローバルファンドについての米国政府の政策の影響ということを我々も非常に心配をしております。 今、米国政府は、対外援助、それから外交政策の整合性について評価中だというふうに承知をしておりますので予断を持ってお答えをすることは控えたいとは思うんですけれども、いずれにしても、この米国の対外援助政策をめぐる動きが世界全体あるいは世界の保健全体に大きな影響をもたらす可能性があるというふうに考えております。 我々としては、そういう中にあって、米国とももちろん意思疎通をしっかりしていきますけれども、各国との間でしっかり意思疎通を図りながら、我が国ができる役割をしっかり果たしていきたいと、国際保健の諸課題についても取り組んでいきたいと考えております。 ただし、米国の役割を全部我々が肩代わりできるわけではございませんので、米国とも更に意思疎通を重ねると同時に、関係各国としっかり協議を重ねていきたいと思っております。
○福山哲郎君 これ本当に、米国の肩代わりはできないかもしれませんけど、EU諸国に呼びかけて、この埋め合わせをどうにかしていこうというような働きかけは、日本はやっぱり国際援助や保健の問題では大変信頼と信用があります、積み上げてきたものがあります。武見前厚労大臣も本当に頑張ってきていただきましたし、グローバルファンドのプレッジ会合には、実は私、官房副長官のときに当時の菅総理と国連総会でそのプレッジを発表して、その後もやっぱりエイズの問題や結核、マラリアの問題についてやっぱりこのアメリカの援助機関とグローバルファンドが一緒にやってきた経緯がありますので、何とかしてほしいと思っています。 今、第七次増資期間において、日本が拠出金額は頑張っていただいて、約九億四千二百万ドルなんですね。これ、でも実は、岸田総理がプレッジした十・八億ドルに届いていないんですね。これ、まあ頑張っていただいているのは分かる、日本の国内情勢も分かる、財政的な問題も分かる、円安も分かる。しかし、国際的なこれは約束です。約束の中で十・八億ドルに届いていないということについて、まずこの約束を果たすべきではないかと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(岩屋毅君) 委員御指摘のように、二〇二二年にグローバルファンドの第七次増資会合に際しまして、我が国は三年間で最大十・八億ドルの拠出を行うという表明をいたしております。この十・八億ドルは、当時の全体目標額が百八十億ドルであったことを踏まえて、あくまで拠出する上限値として表明したものでありました。 我が国から、今後、拠出見込額となる九・四二億ドルは確かに十・八億ドルを下回るんですけれども、結果的に各国がプレッジした合計の金額がその百八十億ドルから百五十七億ドルになっておりますので、ファンド全体の予算規模に占める日本の貢献の割合としては減少しているわけではございません。 いずれにしても、我が国は果たすべき役割を約束どおり果たしてまいりたいと考えております。
○福山哲郎君 その説明はよく分かるんですけれども、逆に言うと、さっき申し上げたとおりです。それは、USAIDもPEPFARも動いているときのプレッジです。今は本当にそこが動かなくなって、世界中で実は薬が届かない、多くの方々が本当に死に直面をしています。 二〇二五年の今年度の当初予算は、実は、済みません、たった七・六億円しか予算措置されていないんです。七・六億円ですよ、これドルでいうと四百四十二万ドルと六十六万ドルなんです。 これ、僕の気持ちとしてはですよ、こういったもので、人の生死に関わっているから、こういったものと日本の、何というんですかね、物価高対策も含めて、予備費を使ってでも世界中の今これ死に直面している人たちを助けるんだといって、これグローバルファンド、当初予算でこれ七・六億しか入っていない。補正組む、補正で入れるというんでしょうけど、補正は今年の秋どうなるか全く分からない。そしたら、アメリカがどんどんどんどん援助を減らしている、解体している。日本は、まだ今年、今期、七・六億円しか拠出していません。これ、補正も先々見えない。さっき大臣が言われた、何とか責任を果たしていきたいと思うと、アメリカの肩代わりはできないけど日本のできることはやっていきたいとおっしゃったけど、これ本当に見通しどうなるんですか。足下のお金が全く足りない。僕は、日本の物価高対策をやらなくてもうこっちへ回せと言っているのではない。日本の国際的な約束をしている協力について、これは本当に世界中が求めている。そのことに対して、例えば石破内閣が予備費を使ってでもまずは援助機関にお金を出すというような決意がやっぱりある種の国際的なメッセージになるし、アメリカに対してもある種の牽制になるのではないかと僕は思うんですね。EUに対してもそのことで、国際機関、保健機構に対する援助を出せというEUに対する呼び水にもなる。そういうリーダーシップは、日本は十分に果たせる実績と信頼がある。 緒方貞子さんを始め人間の安全保障をうたってきたこの国だからこそ、僕はさっき戦争のことを悲惨だと言いましたけど、戦争以外の分野でも今命を失おうとしている人がたくさんいると、そこにどうか思いをはせて、グローバルファンドを始めとしてこういったものに対する拠出を検討いただけませんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) まず、予算の組み方、立て方ですけれども、こういう世界のエイズ・結核・マラリア対策基金、グローバルファンドですけれども、こういった感染症は緊急の対応が求められることも多く、また、発生する時期や国・地域を事前に予見、予想することが難しいということもあって、その状況を見極めて補正で措置をするという計上の仕方が続いておりまして、こういう予算の立て方については委員を始め様々御意見を承っておりますので、その手法についてはよく検討していきたいというふうに思っておりますが、いずれにしても、委員がおっしゃるように、やはりこのグローバルファンド、世界保健に対する我が国の貢献は極めて重要でございますので、日本ができ得る最大限の貢献をしていきたいと思っておりますが、何しろ予算が伴うことでもございますので、これ政府全体でしっかり検討をさせていただきたいと思っております。
○福山哲郎君 僕は、ずっと外務省の予算の立て方についてはいろんな問題提起をしています。全部補正予算を想定しての当初予算の作り方はやっぱり問題があるというふうに申し上げていて、それは財務省との関係でも分かっているつもりですけど、でも、今回みたいな事態が起こると本当に必要なときにお金が出せないみたいな状況になるので、そこは御留意をいただきたいのと、何とか御奮闘いただいて知恵を出していただければと思います。まさに、こういうのは予備費で出しても僕は国民は怒らないと思いますけれども。 短い時間になりましたが、お手元の図を見てください。 中国がブイを撤去をしました。ブイの撤去をしている、すごい大まかな地図ですが、日本と中国の中間線の中の尖閣寄り、与那国の南側のブイを撤去をしました。これ、もう時間がないので海上保安庁に聞きますが、これ撤去をしている最中の確認はしているんですよね。
○政府参考人(服部真樹君) お答えいたします。 お尋ねの尖閣周辺のEEZ内のブイについては、この付近を、令和五年七月に確認をして、付近を航行する船舶の安全を確保するために航行警報を同年七月十五日に発出しております。また、当該ブイは本年二月に不存在を確認したため、同年二月十一日、不存在に関する航行警報を発出しております。 一方で、お尋ねの与那国島南方のEEZ内のブイにつきましては、令和六年十二月に確認をしまして、付近を航行する船舶の安全を確保するため、同年十二月二十四日に航行警報を発出しました。当該ブイは本年五月に不存在を確認したため、同年五月二十八日、不存在に関する航行警報を発出しております。 この二つのブイに関しましては、それぞれ本年二月及び五月に中国側が当該ブイへの作業をしている状況を確認し、その後、当該ブイが我が国の排他的経済水域に存在しなくなったということを確認しております。
○福山哲郎君 もうさっきのWTO通報が長引いたので用意した質問できなくて申し訳ないんですけど、これ大事なのは、撤去している最中のものを海上保安庁が確認しているんですね、作業している状態を。これは何が言いたいかというと、万が一、今後そういうことがあったときに、撤去の作業は確認できるということは、ひょっとしたら、これ写真見ていただいたら分かるように、こんな大きいものですから、さっさとできるわけではないわけです。そうすると、まあ嫌なことですけど、設置をされるような状況のときに、そのことが、作業が分かった時点で何らかの対応が取れないのかということを僕は問題意識としてはあります。
○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りましたので、おまとめください。
○福山哲郎君 はい、分かりました。 これ、続きやりますけれども、これ実は、海上保安庁も外務省も、国連海洋条約上、なかなかそのことの対抗措置は難しいということを聞いておりますが、そのことの工夫ができないのかという問題意識がありまして、また次の機会にこのことを詳しく聞いていきたいと思います。 終わります。ありがとうございました。
○委員長(滝沢求君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時二十六分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(滝沢求君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、里見隆治君及び朝日健太郎君が委員を辞任され、その補欠として高橋次郎君及び有村治子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 休憩前に引き続き、日本国の自衛隊とフィリピンの軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国とフィリピン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件及び日本国の自衛隊とイタリア共和国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とイタリア共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の両件を一括して議題といたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。 外務大臣、通告していませんけれども、これまでも韓国との関係について御質問等がありましたので、私も重ねて質問させていただきたいと思います。 まず、李在明大統領が選出をされたということに関して、やはり日韓関係、今年は六十周年でもあります。加えて、政策の一貫性を確保していくことが地域の平和と安定につながると、そして、やはり首脳間、また大臣も含めた閣僚間の交流を重ねていくということは、この地域での安定性に更に効果があるというふうに思いますので、是非御尽力をいただきたいと思います。 加えて、北朝鮮への弾道ミサイルの対処等もあって、切れ目のない連携体制をしっかりと取っていくということ、加えて、日米韓の協力強化ということは、これは待ったなしでもありますので、是非そこを安定的にまさに我が国が主導していかなければいけないと思いますけれども、外務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のとおり、日韓関係、そして日米韓の関係はこれまでにも増して重要だというふうに考えております。したがいまして、首脳会談もできるだけ早期に実現をしていただきたいと思っておりますし、私もカウンターパートが決まればできるだけ早くコンタクトを取りたいと思っておりますし、恐らく中谷防衛大臣もカウンターパートとの協議を早急にしていただけるものというふうに思っております。それらを通じて、この六十周年の節目の年に、日韓関係を新政権の下でも安定的に着実に前に進めてまいりたいと、そのための努力をしてまいりたいと思います。
○三浦信祐君 是非よろしくお願いします。 二協定の審議に入る前に、スクランブルの対応について質問させていただきたいと思います。 我が国の領空、領海、領土を守るために日々警戒活動に当たっていただいている自衛官の皆様に改めて感謝申し上げたいと思います。領空侵犯を防ぐため、スクランブル対処、即応できるように任務に当たられているパイロットの皆様、またレーダー等を駆使して国籍不明機を探査し、的確な情報を共有されている皆様、また、戦闘機を適切な状態に維持している整備、補給の皆様、全ての連携あってこその任務を遂行することにつながっていきます。関係各位の皆様へ敬意を改めて表したいと思います。 近年の安全保障環境の厳しさは、スクランブル発進、また対応件数に表れてきます。昨年のスクランブル対応は何件だったのでしょうか。また、そのうち無人機であった件数は何件だったのでしょうか。
○政府参考人(小野功雄君) お答えします。 二〇二四年度における航空自衛隊による緊急発進回数は七百四回であり、このうち緊急発進の対象となった中国無人機につきましては、公表回数として二十三回、それから、推定を含めて機数としては計三十機ございます。 中国無人機につきましては、昨年度の公表回数が過去最多であったほか、奄美大島沖までの飛行を確認するなど、我が国周辺空域における活動の活発化、拡大化を示す事例が確認されており、引き続きその動向を注視しながらしっかり対応してまいります。
○三浦信祐君 回数が増えているということで、御負担が大きいということは、もう本当に我々も共有していかなければいけないことであります。 加えて、いかに早く見付けるかということと、そして、どれだけ早く対応できるかということが重要だと思います。 我が国でのスクランブル対応として、今御答弁いただきましたけれども、無人機に対し無人機で対応することについての検討状況を伺いたいと思います。 無人機技術は発展過程であり、アフターバーナーをたいて即座に対象飛翔体へアプローチする現状のスピードに対応できるかといった技術的課題もあるのは十分承知できます。また、隊員の皆様への負担、リスクヘッジを考慮する必要もあります。今後の方向性をどう考えておられるのか、中谷防衛大臣に伺います。
○国務大臣(中谷元君) 昨今の中国の無人機による我が国周辺での活動の活発化を踏まえますと、やはり対領空侵犯措置に当たり、対処の実効性をより向上させていくことは重要であります。 無人機は、一般に、人的コスト、そして連続の運用時間の面で、有人機と比べて大きな利点を有しております。一方、自衛隊が現在保有する戦闘機には、無人機に比べて相手の動きに応じた柔軟な機動が可能であるということ、そして、必要に応じて相手側に強制力、これを行使できることなど、有人機特有の利点もあります。 防衛省・自衛隊としましては、無人機、有人機それぞれの利点、そして関連技術の発展を見極めつつ、対処の実効性を向上できるように、引き続きその在り方について強い問題意識を持って検討してまいります。
○三浦信祐君 やはりこれからいろんな技術が出てくると思いますので、それに対応できることは、もう不断の努力が必要だと思います。是非取り組んでいただきたいと思います。 次に、海上自衛隊の哨戒機について質問させていただきます。 対潜哨戒機P3Cの後継機は全てターボジェット機のP1であると理解をしております。P1は、巡航速度も、巡航高度、そしてペイロード、また上昇可能限度も高く、航続距離も長いことから、P3Cに比べて作戦の行動の迅速性や持続性が改善をされて、隊員の皆様への負担軽減や任務の環境が改善されるというメリットがあります。 一方で、P3Cはターボプロップ機であり、その能力は、先般も質問させていただきましたC130輸送機と同様に低速、低空性能、またソノブイの投下等に対する速度の違いなど、ジェット機とは異なるメリットもあると思います。 これらの対比、今後のことについて、防衛省に見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。 御指摘のとおり、P3Cにつきましては、ターボプロップエンジンを装備しているため、低空域において低速でも飛行は可能であり、燃費のいい機体でございます。 他方、P3Cの後継機であるP1につきましては、広大な経済水域等の我が国の地理的特性を踏まえ、広域哨戒、警戒監視、災害派遣等の多様な任務を効果的に実施するため、飛行速度及び飛行高度を向上することで作戦海域に迅速に展開することが必要であるとされたことから、出力に優れたターボファンエンジンを装備することとしたものでございます。加えて、P1につきましては、主翼を大型化することで低空域における低速での飛行も可能とされており、P3Cの特性も引き続き保持させているところでございます。
○三浦信祐君 両方の活用ということと、また、P1の運用の仕方ということも徐々にアップグレードしていかなきゃいけないかなというふうに思います。 現状、一九八一年に導入されたP3Cも、これまでの安定運用が続けられている信頼性に基づいて、哨戒、警戒監視活動に主力機として活躍をしていると承知しています。世界でも現役で哨戒活動に当たっています。 一九五〇年代にロッキード社が民間機として開発したエレクトラという、そのことが基であるがゆえに、P3Cとしては、部品の安定供給、アップデートに対応する安定性確保というのは欠かすことができません。一方で、長年使ってきたことによって本質的な不良等は出だしている、ほとんど影響はないであろうという、そういう可能性はありますけれども、我が国の現状はどのようになっておりますでしょうか。 さらに、国家防衛戦略、また防衛力整備計画に基づいて、その機体についての運用可能、また部品取り、整備中の三つの状態から予算を確保して、部品取りはないようにねということで整理して予算化を図ってまいりました。一方で、今回、退役を徐々にしていくという機体も有効活用するという視点は重要だというふうに思います。現状について、防衛省に伺いたいと思います。
○政府参考人(嶺康晴君) お答え申し上げます。 委員御指摘のように、P3Cは、海上における警戒監視、情報収集活動の重要な一翼を担っておりまして、これまで必要な任務に応じて運用されてきております。 部品供給に関しましては、製造中止が見込まれる部品のまとめ買い、代替部品の調達、また除籍機からの部品取りによる部品調達など複数の手段を講じて部品枯渇等の課題に適切に対応しつつ、安定的な供給に努めておるところでございます。 また、アップデートについてございましたが、任務遂行に必要な性能を維持する観点から、これまで機体の各種装備、システムの近代化を含む措置を講じてきたところでございます。 加えまして、P3Cを含めて、保有する装備品の可動数を最大化させるために必要な維持整備費を現防衛力整備期間中に確保することとされておるところでございますが、これらの取組を通じましてしっかりと可動数を確保しまして、P3Cの任務遂行に支障が出ないよう万全を期してまいりたいと存じます。
○三浦信祐君 これ、運用できるということは、製造メーカーだったり、部品を供給するためにいろいろ御尽力いただいている方の努力によるものだと思います。順次、この交代時期になっていくに当たっては、そういうメーカーの維持、そしてその負担をどう軽減していくかということが大事でありますので、よく、整備をしてくださる方々とも連携を取っていただきたいということをお願いもさせていただきたいと思います。 常時警戒の中で、無人機で対応できるミッションもあると考えます。今後、有人機と無人機との併用は重要であると思います。その上で、MQ9Bのミッションはどのような位置付けとなるのでしょうか。大臣に見解を伺います。
○国務大臣(中谷元君) 今般、海上自衛隊は、MQ9、このシーガーディアンを導入しますが、一般的に、無人アセットについては、長期連続運用が可能、そして危険な場所へも進出可能、また短期間で安価に取得が可能、そして同時大量運用可能、要員の育成、要員が可能といった特性がございます。 シーガーディアンにつきましては、連続の長期の運用が可能であるということから、従来、有人機の、この有人の哨戒機で行っていた警戒監視の効率化、そして長期間の連続的な活動、これを可能にするものであります。 一方で、現在、オペレーションの中に有人アセットしか担えないものもあるということです。現在、P1、P3C、このP3Cの哨戒機でいえば、主任務の一つである対潜戦に関して、ソノブイが収集する情報を機上で解析をし、リアルタイムで追跡を行うものでありますから、引き続き有人機で行う必要があります。 また、無人アセット、有人アセットにはそれぞれの特性がありまして、現在、今人口が急減して、急速に発展して募集対象者の増加が見込めない中で、防衛省・自衛隊にとりましては、無人化装備の導入などを行いまして、部隊の高度化を図るべく、この両者の特性、これを踏まえつつ、それぞれ最適な形で使用していくということになります。
○三浦信祐君 まさに、人口減少社会の中で、自衛官の皆さんの本当に任務のこのきちっとした位置付け、これのために無人アセットというのは極めて重要であります。昔、P3Cでオホーツク海の流氷を観測をしていたとか、いろんなことがありますけれども、代替できるものというのも不断にしっかりと見直していただけるように取り組んでいただきたいというふうに思います。 次に、先ほどもありましたけれども、シャングリラ・ダイアローグについて質問をさせていただきます。 五月の三十日からシンガポールにて開催された世界最大級である第二十二回アジア安全保障会議、シャングリラ・ダイアローグに防衛大臣御出席をされ、各国の国防大臣との会談もされてきたと承知をしております。これらについて質問をさせていただきます。 シャングリラ・ダイアローグにおいて、先ほども松川委員からありましたけれども、大臣はインド太平洋の安全保障の理念としてOCEANの精神と呼ぶことを提案をされました。この内容について伺いたいと思います。そして、この提案に対する各国の発言、評価、直接伺った分も、またほかから報告が入った分も含めて、大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 先日のシャングリラ、アジア防衛相会議におきまして、私から、OCEANという協力と連携、この精神を提起をいたしました。 このOCEANの精神というのは、まず第一に、開放性、包摂性、透明性、これを確保しながら協力と連携を進めていくということで、三つの柱があります。第一に、ルールに基づく国際秩序を回復をする、第二に、アカウンタビリティー、説明責任、これを強化をする、第三に、国際公共益を増進をしていくということであります。 もう一つの柱として、その上で、各国がインド太平洋全体を俯瞰的に捉え、それぞれの自主的な取組の間で協力と連携を強化をして、シナジー、これを生み出すということでインド太平洋地域に新たな価値と利益をもたらしていくと。この二つを、各国の防衛当局がよって立つべき精神として改めて確認をするということを呼びかけたものでございます。 今、世界秩序の深刻なこの変化の時期にありまして、安全保障環境が非常に複雑なものになっている中で、各国の防衛、安全保障関係者が多数参加をしているこうした場におきまして日本のこの精神の重要性を直接訴えかけたということには大きな意味があったと考えております。各国の防衛大臣との会談でも私からOCEANの精神を説明をしまして、多くの国から同様の考え方を持っているという反応がありまして、確かな手応えを感じました。 防衛省としましては、このOCEANの精神が防衛当局間で広く共有をされて連携が進むことがインド太平洋地域の平和と安定にとって極めて有益だと考えておりまして、防衛省といたしましても、率先してリーダーシップを発揮していきたいと考えております。
○三浦信祐君 これを具現化をし、更に深化をさせていくということのキックオフになったということを理解をさせていただきました。 次に、日米豪防衛協力深化のための取組に関する日米豪防衛協議体閣僚級会談、三か国国防大臣会談、TDMMが併せて行われたと承知をしております。FOIPの実現には、着実な体制を構築するための議論と具体的な取組が必要であります。その会談の際、生産、維持整備及びサプライチェーン協力の機会構築の観点から、各国の官民セクターが参加する形で、インド太平洋における多国間の防衛産業協力を推進する意図を確認すると明示をされております。 本会談の意義を踏まえ、具体的な取組、今後のこの内容について伺いたいと思います。
○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。 世界的に装備品の需給が逼迫する中で、同盟国、同志国が、防衛産業が連携することが重要になっているところでございます。このため、インド太平洋地域の国々と防衛産業協力を強化することで、この地域の成長を取り込みつつ、サプライチェーンの強靱性や冗長性を一層確保し、地域全体での生産、維持整備能力を底上げするということを目指しているところでございます。 こうした考え方の下、昨年、日米豪も含めた関係国との間でインド太平洋における産業基盤強靱化パートナーシップ、PIPIRと呼んでございますけれども、これを立ち上げてございます。先月も東京で実務者会合を開催をいたしまして、各国の官民を交えつつ、生産、維持整備、サプライチェーン協力の具体化に向けて議論を行ったところでございます。 これを日米豪の文脈で申し上げますと、今後三か国の防衛産業のサプライチェーンの相互乗り入れが進んで同じ維持整備基盤を共有できれば、三つの、自衛隊含めた三つの軍隊で相互運用性が更に高まり、あらゆる状況で実効的に連携できるようになると考えております。こうしたことも念頭に置きながら、日米豪防衛相会談において、PIPIRの取組を推進する意図を確認したところでございます。 米国のみならず、インド太平洋地域の特別な戦略的パートナーである豪州との間で、引き続きPIPIRの枠組みも活用しながら、日米豪やインド太平洋地域における防衛産業協力を進めていきたいと考えております。
○三浦信祐君 これから始まったことでありますし、より連携をするという意味では官民での力を合わせていくことが重要だと思います。強力に推進していただきたいというふうに思います。 次に、我が国に望ましい安全保障環境を構築するために防衛装備移転を図ることは安保三文書で整理をしております。もちろん大前提は脅威自体を発生させない外交力を駆使することでもあります。防衛装備移転三原則にのっとった前提、また判断を行うことは論をまちません。 その上で、戦争を生じさせないための抑止力構築、そして同志国との関係強化に防衛装備移転が位置付けをされております。現在、その先頭に位置付けられているのが我が国の最新鋭の「もがみ」型水上艦艇を基本としたオーストラリアとの国際共同開発、シャングリラ・ダイアローグに合わせて開催されました日豪防衛大臣会合にて積極的に議論をされたと思いますが、検討の現状も含めてどのようになっているか、防衛大臣に伺います。
○国務大臣(中谷元君) 先日の六月一日、オーストラリアの副首相兼国防大臣マールズ氏に会談をいたしましたときに、このオーストラリアの次期汎用フリゲートの調達プロジェクトに我が国の「もがみ」型の護衛艦の能力向上型が採用されれば、自衛隊とオーストラリア軍の相互運用性が更に高まって、両国にとって大きな戦略的意義があるということをお話をさせていただき、そして、こうした認識の下に、我が国として本件を重視してしっかり取り組んでいるということをお伝えさせていただきました。 我が国としましては、引き続き、最終的に選定がされますように、関係企業、関係省庁としっかり連携をしまして、オーストラリア側の働きかけも含めて官民一体となって取り組んでまいっている次第でございます。
○三浦信祐君 潜水艦の経験もしっかり生かさなければいけないと思いますし、コミュニケーションをよく取っていただくということ、まさに外務大臣も防衛大臣もここはしっかりと取り組んでいただきたいと思いますし、経産省の皆さんにも相当尽力をいただかなければいけないこともあると思いますので、細かい連携をしっかりやっていただきたいと思います。 日本とフィリピンとのRAA協定に関して質問させていただきます。 まず、日本とフィリピンとの外交関係の歴史と今後の関係強化に関する展望について外務大臣に伺いたいと思いますが、日本とフィリピンとの両国関係は、近年の戦後最も厳しい安全保障環境に対応するために防衛に関する連携強化に注目が集まりがちでありますが、抑止力の点で見れば、民間交流、そして経済連携強化ということも多大なる影響と貢献があると私は思います。人と人との連携、関係強化が実は強みになる、そういう背景にのっとって考えますと、我が国とフィリピンとの往来の活性化への取組、さらには教育、文化、芸術交流の深化へ具体的に取り組んでいただきたいと思いますが、外務大臣、是非行っていただけませんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のとおりだと思います。 フィリピンとはもう長きにわたる交流の歴史がございますが、特に近年は、外交安全保障だけではなくて、経済、人的交流、文化といった幅広い分野での協力が飛躍的に進展してきております。 経済面で申し上げますと、現在、約千六百社の日本企業がフィリピンに進出をしております。これまでのインフラや社会経済支援のみならず、医療などのフィリピンの社会課題に取り組むスタートアップ企業も活躍をしているところでございます。 往来も活発でありまして、昨年、両国間で百二十万人の往来がございました。また、日本で制作されたアニメがフィリピンで実写化され、その実写版が日本に逆輸入されて放映されるなど、文化交流も着実に進展してきております。 引き続いて、フィリピンとの間で幅広い分野で重層的に協力関係を深化させていきたいと思います。
○三浦信祐君 日本への信頼という部分とまた文化等の共有というのは、今後の両国関係にとっては極めて重要だと思います。アニメが本当に人気があるということも大変うれしいことだと思いますし、一方で、日本のこの医療だったり薬、こういうことに関する期待も高いと思いますので、是非外務省も間に入っていただいて、よくつなぐということをお願いをしたいというふうに思います。 日本とフィリピンとの安全保障協力の強化は、首脳間、外務、防衛、経済大臣間との会談の積み重ね、そして関係当局間との緊密な連携があってこそ進展が図られます。我が国において国家安全保障戦略、国家防衛戦略、そして防衛力整備計画において規定されている内容に即して安全保障体制を構築していく、また、安全保障協力に関してフィリピンにおける安保戦略に我が国との関係が位置付けられていくことがあって更に具体的な進展が図られることと考えます。 日本とフィリピンとの安全保障協力に関する今後の展望について、まずは大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) フィリピンは戦略的要衝に位置する日本の戦略的パートナーでありまして、我が国のこの安全保障環境が厳しさを増す中で、フィリピンの間では、例えば防衛大学生の受入れ、また共同訓練、装備移転など様々な分野で防衛協力を強化をしてきております。 こうした中、今年二月、私はフィリピンを訪問しましてテオドロ防衛相と会談をしましたけれども、両国の防衛面での協力を更に一段高いものに引き上げていくということで一致しましたが、その中で、ワレサ空軍基地を御案内いただきまして、若いフィリピンの兵士が我が国の早期警戒レーダー、これを供与したものをもう既に運用しながら警戒監視に当たっているという現場も見させていただきました。 このように、運用面での戦略的連携、また装備品の活用などを重ねることによりまして、よりハイレベルの枠組みを新設すべきではないかということで一致をしまして、今後、ハイレベル交流並びに防衛大学校での留学生の受入れなどの重層的な人的交流、共同訓練、部隊間協力の一層の活発化で一致をいたした次第でございます。 また、四月の日比首脳会談におきましては、ACSAの締結に向けた交渉を開始するということで一致するとともに、情報秘密協定、これの早期締結の重要性を確認しまして、政府間での議論を行っていくということで一致をいたしました。 そして、先日行われたシャングリラの会合の機会を捉えまして、日比防衛相会談においても、自衛隊・防衛省としても今後とも日比防衛協力を今度は具体的な形で深化をさせていくとともに、日米比、日米豪比、将来は韓国も含めまして、多国間の協力も積極的に推進していきたいと考えております。
○三浦信祐君 海洋安全保障の視点で、今後、東シナ海における警戒監視能力向上というのは、我が国にとっても、またFOIPの実現においても、そして持続的な経済活動の面でも死活的に重要であります。 フィリピンはその要衝に位置しています。その安全確保のために我が国としてでき得る五類型の範囲内における装備移転、これを積極的に推進すべきだと私は考えます。警戒管制レーダーに続く大型の装備移転の検討状況、どのようになっていますでしょうか。
○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。 海洋安全保障の観点からの防衛装備移転の重要性については、今委員から御指摘のあったとおりでございます。フィリピンとの間では、これもまた委員から御指摘のありましたとおり、二〇二〇年に警戒管制レーダー四基を納入する契約が成立をしているところでございます。また、本年二月に中谷防衛大臣がフィリピンを訪問した際には、装備の分野では、防衛装備当局間のハイレベルの枠組みの新設、フィリピンへの官民ミッションの派遣について合意をしており、このうち、ハイレベルの枠組み、審議官級でございますけれども、これは四月に第一回を開催したところでございます。お尋ねのレーダーに続く装備移転につきましては、このハイレベルの対話も含めまして、複数の案件について事務的に協議を進めております。 今後も、引き続き更なる装備移転の実現に向けて努力してまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 その警戒管制レーダーでありますけれども、二〇二〇年の八月にフィリピンに移転する契約が締結をされて、そして二〇二三年十月にフィリピン空軍に一基目が納入され、順次これが納入されていると思います。 我が国にとっての初めての移転であります。これに関わられた皆さんの本当に御尽力に感謝したいと思います。加えて、確実に運用してこその効果であって、メンテナンス能力や運用能力構築、人材育成に継続的に取り組まれていると思います。 それでは伺いますが、なぜ防衛装備移転の第一号がフィリピンにできたのでしょうか。防衛大臣に伺います。
○国務大臣(中谷元君) フィリピンに対しましては、二〇二〇年に同国の国防相と三菱電機の間で、同社製の警戒管制レーダー四基を納入する契約が成立をして、現在まで二基を納入をいたしております。 この警戒管制レーダーにつきましては、今年二月にフィリピンを訪問した際に、先ほどお話ししたとおり、現場を見る機会がありました。まさに南シナ海、今、中国の船がたくさん出現をするような状況にありまして、我が国から移転をしたこの警戒管制レーダーがこの南シナ海を含む空の守りに貢献をしているということを直接確認をいたしました。 その場に御一緒したテオドロ国防大臣からも、フィリピンの空を守り、そして南シナ海を含む地域からの平和と安定に大きな貢献を行っているという言葉をいただきました。まさに防衛装備・技術協力が地域の平和と安定に寄与をしているところを直接確認をするという機会になったわけでございます。 このように、本件はフィリピンの防空能力の向上を通じて地域における抑止力の強化、これに大いに貢献をするということから、我が国の安全保障に資するものと考えておりまして、防衛装備移転三原則の上、救難、輸送、警戒、監視、いわゆる掃海も含めた五類型に該当することも踏まえまして、防衛装備移転としての移転を認め得るとされたものでございます。 フィリピンにつきましては、二〇一六年の防衛装備品・技術移転協定の発効後、海上自衛隊のTC90の無償譲渡、また、これに伴う教育、維持整備支援、陸自多用途ヘリコプターUH1Hの部品等約四万点の無償譲渡といった協力を積み重ねておりまして、強い信頼関係を構築してきております。そのことが初の完成品移転につながったのではないかと考えております。 我が国シーレーン上の要衝に位置し、海を隔てて隣接するフィリピンは、基本的価値を共有する戦略的なパートナーでありまして、今後とも同国と緊密に連携しながら、政府一体となって防衛装備・技術協力を進めてまいる考えでございます。
○三浦信祐君 やはりニーズをつくっていくということも重要でしょうし、また、それに応え得るだけの能力を持っていくということも重要であります。今後、この装備移転に関する経験を是非他国ともよくよく連携を取っていただきながら進めていただきたいと思います。 安保関連三文書の議論を経て、政府安全保障能力強化支援、OSAを創設しております。その目的は、我が国にとって望ましい安全保障環境を創出するために、力による一方的な現状変更を抑止して、特にインド太平洋地域における平和と安定を確保するため、同志国の抑止力向上をさせることが不可欠であり、これに寄与するためと承知をしております。 これまで我が国が行ってきた支援は、開発途上国の経済社会開発を目的とする政府開発援助、ODAです。これは非軍事に特化をしてきたと思います。その上で、ODAとは別に、同志国の安全保障上のニーズに応え、資機材の供与やインフラの整備等を行う、軍等が裨益者となる新たな無償による資金協力の枠組みとして、OSAとして定義しているものと承知をしております。 防衛装備移転とOSAの違いを踏まえて整理して取り組むことが必要になることは当然であります。防衛装備移転と外務省のこのOSAの案件形成に対する防衛省、外務省の連携の状況、そしてフィリピンにおける両立推進ができているということの背景、また、今後フィリピンと同様のケースが他国と想定されているのか、防衛省に伺います。
○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。 フィリピンとの間では、先ほど来お話に出ておりますとおり警戒管制レーダーを納入をいたしておりますが、その関連機材を令和六年度のOSAで供与することを決定するなど、具体的な連携両立が行われております。これは、防衛装備移転とOSAはその政策目的などに関しまして共通する部分が多いということから、常日頃から両省間で緊密に連携して取り組んでいると、こういったことから実現できたのではないかと考えております。 このような防衛装備移転とOSAの連携につきましては、これはフィリピンの案件に限らず行っているところでございます。委員御指摘のとおり、フィリピン以外の国との間でも、外務省を始めとする関係省庁と連携して事業を推進してまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 これは、OSAの効果って極めてこれから重視されて、効果も出てくると思います。その執行にはやっぱり予算が必要だと思いますので、予算のバックアップもしっかりやりたいと思います。 防衛協力とともに、海上保安体制の能力構築に日本が貢献できる幅は広いと考えます。フィリピン沿岸警備隊と日本の海上保安庁との連携を更に進めるため、能力構築支援等の機会を増加すべきだと私は思います。是非取り組んでいただきたいと思います。また、海上保安政策プログラム、MSPもフィリピンを始めとしたアジア諸国との連携が進んでいることも歓迎したいというふうに思います。我が党としてもこれらを推進し続けております。 今後の継続とともに、深化、機会の拡大も検討していただきたいと思います。海上保安庁として是非取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(服部真樹君) お答えいたします。 海上保安庁においては、海上保安能力強化に関する方針に基づき、外国海上保安機関等との連携協力や諸外国への海上保安能力向上支援を推進しております。 フィリピン沿岸警備隊に対する能力向上支援としては、JICA長期専門家の現地派遣や、当庁の能力向上支援の専従部門でありますモバイルコーポレーションチーム派遣による曳航方法や制圧術等の技術指導、あるいは日本における沿岸警備隊職員の研修などの取組を行っております。 海上保安政策プログラムにつきましては、平成二十七年の開講以降、フィリピンを始めアメリカ諸国の海上保安機関の職員を受け入れて能力向上支援を行ってきたところですが、令和六年から太平洋島嶼国にも対象を拡大し、これまで十一か国七十八名が参加しております。 海上保安庁としましては、引き続き、アジア諸国等からのニーズを踏まえ、海上保安能力向上支援に取り組んでまいります。 失礼いたしました。アジア諸国、フィリピンを始め、私、アメリカと発言しましたが、フィリピンを始めアジア諸国の海上保安機関の職員を受け入れて能力向上支援を行ってきたところでございます。失礼いたしました。
○三浦信祐君 是非これ、より進めていただきたいというふうに思います。 ちょっと二問飛ばさせていただいて、イタリアとのACSAの締結について質問させていただきます。 まず、我が国で既に締結しているACSA接受国との関係において、物品役務相互提供実績のうち、具体的に多いものは何でしょうか。それが生じている機会はどのような場合でしょうか。具体的な事例を踏まえて御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。 ACSAは、締約国間でACSAの適用がない場合に比べ、より簡素な決済手段による物品、役務の相互提供を可能とするものでございます。 提供実績につきましては、これはこれまで締結したいずれの国もそうでありますけれども、燃料が多くを占めております。自衛隊と共同訓練を行う場合でありますとか、相手国が自衛隊の施設などに一時的に立ち寄る場合などに有効に活用されているところでございます。
○三浦信祐君 この手続がスムーズになるということはいろんな機会を生み出すことができると思いますので、この日・イタリアのACSAの締結というのは極めて、一日も早く実現すべきだというふうに思っております。 この日・イタリアACSAの締結は、アジア太平洋とヨーロッパとの連携を強化する上で、具体的な取組として早期に実現すべきであります。その上で、イタリアはEU、NATOに加盟しています。ACSAは、あくまでも二国間関係にて成立しているものであります。ACSA締結後、日本とのバイの関係のみならず、EU、NATOとの関係性において生じ得る課題はないのでしょうか。どのような整理がなされているのか、伺います。
○政府参考人(北川克郎君) お答えいたします。 我が国はこれまで、NATO加盟国のうち、米国、英国、カナダ、フランス及びドイツとの間で既に物品役務相互協定、ACSAを締結しております。このうち、フランス及びドイツはEU加盟国でもあり、また英国は二〇二〇年までEUに加盟しておりました。 しかし、こうした国々がNATO又はEUに加盟していることによって課題や問題が生じたことはなく、イタリアとの間においても、イタリアとのACSAにつきましても同様だと考えております。
○三浦信祐君 日伊ACSAにおいて、提供物品、特に弾薬について目的外使用、第三者移転を禁じておりますが、これを確認する手法、具体的な方策はどのようになっているのでしょうか。 防衛装備移転に関する議論においても、これを担保するということが必須である、その体制と確たるルール運用ができるかが重要であると整理をしております。この確認に当たって、事前同意型としているのでしょうか。また、事前同意を求められた際、我が国の意思決定プロセスはどのようになっているか、伺います。
○政府参考人(北川克郎君) お答え申し上げます。 日・イタリアACSAにおきましては、第三条において、協定の下で提供される物品、役務を提供締約国政府の事前の同意を得ないで受領締約国政府の部隊以外の者に移転してはならないこと、また、提供される物品、役務の使用は国連憲章と両立するものでなければならないことについて規定しております。 このような日・イタリアACSAの下で物品を提供する際には、まず我が国として、イタリア軍が必要とする物品の種類や数量等を確認するとともに、イタリア軍の置かれている状況等、物品提供の必要性や緊急性についても両国間で緊密に意思疎通することになろうかと思います。 その上で、自衛隊が提供する物品については、その提供の可否について我が国として主体的に判断することになりますので、我が国がイタリア軍に提供した物品が、我が国の事前の同意なくイタリア軍以外の者に移転されること、また国連憲章と両立しない形で使用されることは想定されないと認識しております。 また、我が国が提供した物品、役務の移転に事前同意を与えるか否かにつきましては、我が国として主体的に判断し、適切に対応していく考えでおります。
○三浦信祐君 もう当然、適切に対応していただくと思うんですけれども、これジャッジメントをちゃんとしていかなきゃいけないことでありますので、的確なフローがあると思いますから、これをしっかりと運用していただきたいというふうに思います。 いずれにしましても、イタリアとのACSA、GCAPを進めている中でもありますし、そしてヨーロッパとの関係構築という部分ではとても重要な取組でありますので、成立をしっかりと期していきたいというふうに思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文でございます。 二つの協定の質問に入る前に、私、どうしてもこの尖閣諸島の防衛について、一国会議員としてももう本当に心配で心配でたまらぬのですね。両大臣もそんなに在任期間長くないと思いますので、私も、今国会、恐らく最後の質問です。ですから、今日は、もう両大臣とこの議論するの最後になると思いますので、是非とも、両大臣の本音を聞きたいし、また行動を期待したいというふうに思っています。 前回の質問で、尖閣諸島のまず領海侵犯、二〇一二年の国有化以降、四百六十一日、中国艦船あるいは漁船も含めてでしょうか、延べ千三百十八そう。これ、どんどん毎年増えちゃって、最近では毎年三十回以上の領海侵犯があると。領空侵犯も三件起きていて、五月三日には海警船から、海警船が領海侵犯して、そこから飛び立ったヘリコプターが今度は領空侵犯をするという、こういうことで中国のサラミ作戦が確実にエスカレートしてきているんですね。 その中で、一昨年、習近平国家主席が海警本部を訪ねて、尖閣諸島を、釣魚島と言うんですか、中国語では、その主権を確立せよという大号令を掛けているんですね。要するに、侵略して奪えということです、日本から見ると。中国は自分たちの領土だと言っていますからね。それを、主権を確立せよと、こう大号令を掛けているんですね。 私は、この中国による領土、領海、領空の度重なる侵犯、このエスカレーションは日本の主権、独立の危機だというふうに感じているんですが、これ、両大臣、まず、通告ないですけど、認識聞かせてください。両大臣も、この尖閣諸島の侵犯、中国による侵略は日本の国家の危機なんだという認識がまずありますでしょうか。ある、ないで結構です、教えてください。
○国務大臣(岩屋毅君) 尖閣諸島は言うまでもなく我が国固有の領土でございますので、これは断固として守り抜くという一貫した方針をこれまでも取っておりますし、これからも取ってまいります。
○国務大臣(中谷元君) 様々な事柄に対しまして、私は、我が国の領土、領海、領空、そして国民の生命、財産、これを断固守っていくための不断の努力、全力で挙げているつもりでございます。
○松沢成文君 断固として守ると、我が国の領土だと、その意識はよく分かりました。 それで、実は私は、昨年の五月からもう一年以上にわたりまして、この委員会でも恐らく五回か六回質問をしていると思います。それは、尖閣諸島防衛のために久場島と大正島にある米軍射爆撃場を利用して日米合同訓練を実施すべきだ、これ何度も両大臣に訴えているんですね。 これが実現できれば、尖閣諸島の防衛力の強化になるし、中国の侵略に対する抑止力の強化になるし、それと同時に、尖閣諸島の領有権、施政権、有効支配を、これ確実に世界に証明できるわけです。中国は自分たちの領土だと言っている。日米安全保障条約があって、その下に地位協定があって、で、その下にある射爆撃場を、日本の自衛隊とアメリカの軍隊が一緒に訓練やれば、これどう見ても日本の領土だよねと、これを指定しちゃったら、中国、恐らくできないと思いますよ、これは。 私はこうやって何度も大臣に訴えてきたんです。しかしながら、私の質問に対する両大臣の答弁は全部これなんですね、様々な要素を総合的に考慮した上で、政府全体で慎重に検討すると、これなんです。この後、これが続くんですね、今後とも、我が国の領土、領海、領空を断固として守り抜く決意の下、冷静かつ毅然と対応してまいりますと。 これ、両大臣、気付かないかもしれませんが、スタッフが用意してくれている答弁書、ペーパー読んでいますから、一字一句同じです。自分の言葉というよりも、これもう、政府の見解、これしか答えないということだと思うんですね。 ただ、私は具体案を提案しているんですよ。その方針だとか姿勢は分かったんです。でも、こういうことをやらないと、中国にどんどんどんどん侵略されていきますよ。こういうことをやって、それを防いで、日本の施政権確立して、日本の有効支配、実効支配をそこでしっかりと示していきましょうと。これが射爆撃場での合同軍事訓練なんですね。 さあ、もう少しこの答弁詳しく聞きたいと思うんですが、ここで言う様々な要素というのは何ですか。様々だからたくさんあるんだと思いますが、私は専門家じゃないんで分からないんで、三つか四つでいいですから教えてください、様々な要素。 それで、これまで政府全体で検討したことがこれありますか。だって、答弁では、政府全体で慎重に検討すると言っているんです。もう一年以上これ言っているんですよ。じゃ、政府全体で検討したことあるんでしょうか。あるとしたら、どのようなメンバーで何回ぐらい検討してきているんでしょうか。具体的に教えていただきたい。
○国務大臣(中谷元君) 委員とは、是非引き続き議論をさせていただきたいと思います。 この様々な要素というのは何かということでありますが、第一に、久場島、大正島を含む尖閣列島は歴史的にも国際上も疑いのない我が国固有の領土であり、現に我が国はこれを有効に支配しているということ、第二に、実際に両島を日米地位協定に基づく日本国における施設・区域として我が国から米国に提供をし、そしてまた米軍による射爆撃場としての使用が許されるということについては日米間で合意をしているということ、そして第三に、政府においてこれまでも米軍の個々の施設・区域について随時日米合同委員会等の枠組みを通じて米側と協議をしているということが挙げられます。 今申し上げた点も踏まえまして、様々な可能性、そして影響をしっかり見極めた上で、取るべき対応の在り方について政府全体で検討していくということが必要でありまして、私、今防衛大臣でありますので、あらゆる事態にしっかりと国が守れるように、切れ目のない、そしてあらゆる対応をしっかりと日頃から検討をしております。 ですから、平素から関係省庁が連携をしまして、我が国の領土、領海、領空、そして国民の生命と財産、これを断固として守り抜くために、政府の機関、NSCも含めて、あらゆる省庁、関係者が知恵を出しながら不断に検討を行っているというところでございます。
○松沢成文君 ちょっと話変わりますけれども、石破総理が、今のお米の価格高騰と米不足に対して、これ、やっぱりこれだけの国家的な危機なんだから関係閣僚会議をつくってやろうと。で、スタートしましたよね。もちろん質は全然違いますけど、私は、尖閣の防衛というのは、これ、もう国家的な危機ですよ、大問題なんですね。これ、もちろん外務大臣、防衛大臣だけじゃない、もちろん海保を担当している国交大臣、官房長官、あるいは、もし環境調査するといったら環境大臣も必要なんでしょうか。これ、関係閣僚会議つくって、尖閣の施政権、有効支配、実効支配、どうやって確立していこうかと、これ検討してください。 私が言ってからでも、同じ答弁一年以上やっているんですよ。こういうの小田原評定と言うんです、地元の小田原のこと余り悪く言いたくないけど。会議やっていますやっていますと言って、何の結論も出さないんですよ。それで、中国は、もう領海侵犯どころか、領空侵犯に来ているんですよ。ヘリコプターで領空侵犯してきたら、次は上陸ですよ。こんな議論だけしていたら、完全に尖閣乗っ取られます。 これ、どうにかできないですか。関係閣僚会議つくってください、大臣。石破さんに提案してください。どうでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 現に尖閣諸島はしっかりと実効支配をしております。有効に支配をしております。我が国の固有の領土であるということでありますので、そのためには国を挙げて対応しているわけでありますし、これに対してあらゆる事態が発生したとしても、それを防ぐべく全力で対応する、そういうことは常日頃から各省で連携しながら対応を重ねているというところでございます。
○松沢成文君 有効支配をしているということですが、ただ実態は、連日、中国の海警船が入ってきて、それからヘリコプターまで領空侵犯をしてきて、それがエスカレートしているんですよ。 政府は今何をやっているかというと、海保と自衛隊で警戒監視をやってしっかり守っていますと言っているんですね。それは、中国の船が日本の領海、領空に入ってきたのをどうにか追い出しているだけです。政府の仕事はそれじゃないんですよ、それもやらなきゃいけないですよ。政府の仕事は、中国が領海、領空に絶対入ってこられないような有効支配を確立することなんです。そっちはやっていないんですよ。入ってきた人を追い出しています、頑張っていますと言っているだけです、すごく砕けて言えば。そうじゃなくて、入らせない、日本の領土だと、絶対に入れない態勢をつくるのが政府の仕事なんですよ。それを全くやっていない、ここが問題なんですね。 さあ、外務大臣、ちょっと話を進めますが、中国の領海侵犯は、領空侵犯にどんどんエスカレートしていくと思います。この中国の官用機や海警による尖閣周辺の領海、領空への侵入がこれ常態化すれば、尖閣は中国が実効支配をしているということになってきます。これは、日本の施政権にもうないんだというふうに世界からはみなされていくわけですよ。そうなれば、尖閣は、日米安全保障条約第五条の、これ日本の施政下にある領域に対する武力攻撃が対象なんですね、この対象から外れていくことになるわけです。 外務大臣、実効支配を失っちゃっている、日本が、日本の領土だと、歴史的にも国際法上も日本の領土だと言っている北方領土、竹島、これはもう実効支配失っちゃって、今は完全にロシアのものになり、竹島は韓国に占領をされちゃっているわけですね。ですから、ここは米国からの安全保障条約第五条の支援は受けられないということでいいんですよね。で、尖閣は実効支配を、有効支配をしているから、米国は、安全保障上、第五条の中で対象区域なので、日本守り得ますよと、こういうことですよね、理解として。どうですか。
○国務大臣(岩屋毅君) 米国との間では、累次の機会に日米安保条約第五条は尖閣諸島にも適用されることを確認をしてきております。先般の日米首脳会談においても確認をしたところでございます。 一方、竹島や北方領土でございますが、ここにおいては、残念ながら、現状では、この日米安保第五条に基づいて、我が国の施政の下にある領域におけるということには、現在の北方領土及び竹島は現実に我が国が施政を行い得ない状態にあるということから、当てはまらないと考えております。
○松沢成文君 そういうことだと思います。 それで、私は尖閣もそうなっていってしまうというふうに危機感持っているんですね。政府は、中国のサラミスライス戦術、つまり尖閣諸島の領海、領空の侵犯のこのエスカレーション、常態化、既成事実化、これを私は甘く見てはいけないというふうに思います。 海上保安庁艦船によるこの警告ですよね、ここは日本の領海だから出ていけと警告しています。あるいは航空自衛隊、あるいは海上保安庁の飛行機によるスクランブル、そして、これがあると必ず外務省は中国政府に対して遺憾であると、遺憾砲というのを撃つわけですけれども、これやっていたって事態は悪化する一方じゃないですか。 次は、私何度も言っているように、中国は上陸を仕掛けてくると思います。ここで認識をやっぱりしっかり持たなきゃいけないのは、権威主義的な独裁国家と言っちゃ、失礼、じゃない、権威主義的な軍事国家は、これ力の空白があれば必ず侵略仕掛けてくるんです。そのときに、国際法だとか歴史的経緯なんていうのは無視します。あるいは、自分たちのナラティブつくって、ストーリーつくって正当化するだけなんですよ。ロシアがウクライナ侵攻したのもそうでしょう。中国が南シナ海を、どおんと入っていってほとんど島を軍事基地化しちゃっているのもそうなんですよね。 こういう世界の国際政治の冷徹な現実を見れば、私は、尖閣もその可能性絶対に否定しちゃいけない、その可能性があるという前提で対策を立てないと大変なことになると思います。 外務大臣、もう多くの委員の皆さんからもこれ指摘があると思いますが、尖閣にやっぱり施政権があるということを証明するために、やっぱり行政施設を造る、あるいは行政関係者を上陸させる、更に言えば駐留させる、これをやれれば、これはもう完全に施政権は日本にありと、日本の有効支配しっかり進んでいるということになるんですよ。でも、これ何度言っても全く実行されない。やっぱりそんなに中国が怖いんでしょうか。私は、日本の領土だって言っているんだから、正々堂々とやればいいんですよ。政府は早急に、私は、この関係閣僚会議を設けて、尖閣諸島に行政施設を造って施政権を確立して、有効支配のレベルを上げなきゃいけない。早急にやらないと、もう相手が入ってきますよ。 ここについて政府の見解を伺います。
○国務大臣(岩屋毅君) まず、委員の危機意識というものはしっかりと受け止めたいと思います。 その上で、その上で、まず、外交ルートではこれまでも度重ねて厳重な抗議を行ってきておりますし、これからもしてまいります。また、正確な理解を国内外において得るために内外発信の強化にも努めておりますし、これからもしてまいります。 その上で、必要なこの実効支配を高め、有効な支配を高め、確実にしていく努力は今後とも必要であることはそのとおりだと思っております。しかしながら、そのための具体的な方策については様々な選択肢が考えられますけれども、実際にどのような方策を取るのか、またどのような方策が真に効果的なものなのかということについては、戦略的な観点から判断すべきものであって、それは総合的に政府として判断をしてまいりたいと考えております。
○松沢成文君 政府の皆さん、様々な経験、知識お持ちでしょうから、戦略的に分析して一番有効な方法を判断するのは当たり前ですよ。ただ、時間との闘いなんです。 習近平国家主席は、来年、三年後、今度三期目を迎えるのかな、その二〇二七年までには台湾有事があるんじゃないかと、これみんな言われているんですね、世界の専門家も。私は、その前に尖閣有事が起きる可能性あると思いますよ。 これ、やっぱり尖閣を中国が取っておけば、台湾有事の際にも物すごく戦略的に有利な体系つくれるんですよ、軍事的にも。あるいは、沖縄始め米軍基地に対しても物すごい牽制利くんですよ。ミサイル基地でも置かれたら終わりですよ、中国は本気でそれを考えていますから。これ、やられる前にこっちが先手を打たないと、本当にやられてしまう。 ウクライナだってそうじゃないですか。ゼレンスキー、油断していたんですよ、ゼレンスキーさん。まさかロシア、この時代に軍隊どおんと入れて侵略しに来るとは思わなかった。そしたらそれやられちゃって、もう今じゃ領土取られかかっているんですよ。本当にこの危機感を持っていただきたいと思います。 さあ、細かいこと聞きますが、この尖閣諸島の久場島は米軍の射爆撃場ありますけれども、そこは民有地でありまして、政府が地主から賃貸して米国に提供をしているんですね。これまでの賃貸料の総額はどれぐらいになるのか、そしてここ数年の金額を教えていただきたいと思います。それを使用しないのであれば、使用しない施設にずっと税金払い続けるって、これは税金の無駄遣いだとの批判も免れないのではないかと思いますが、見解を伺います。
○国務大臣(中谷元君) 久場島につきましては、在日米軍施設・区域として米側に提供をするために、昭和四十七年五月十五日から、国と土地所有者一名との間で賃貸借契約を締結の上、賃借料を支払っているところであります。 この久場島に係る賃借料を明らかにした場合は土地所有者の権利利益を害するおそれがあるということがあるために、これまでもお示しをしていないということを御理解をいただきたいと思います。 その上で、この久場島の射爆撃場については、米側から返還の意向は示されておらず、引き続き米軍による使用に供用する、供することが必要な施設・区域であると認識しておりまして、税金の無駄遣いであるという御指摘は当たらないものだと考えております。
○松沢成文君 今、金額の答弁はありませんでしたが、恐らくこれ地主さんが一人なんですよね。金額を言ってしまうとどれだけのその賃借料が払っていて所得があったという個人情報が出てしまうので、それは言えないのかもしれません。 そこは理解をするんですけれども、これ、一九七八年以降、四十七年間使っていないんです、使っていないんですよ。大体四十七年ですね、足して。これ、これだけ使っていない施設だったらこれ返還求められるんです、日米地位協定にもあるように、使っていない施設は返してほしいと。だから、アメリカが使わないのであればこれを返してほしいと求めるべきであって、そうすれば賃借料、少しかもしれないですが、払わなくて済みますよね。 使う意思があるのであれば使ってください、あるいは日米合同訓練、ここで一緒にやりましょうと、そうすればヘグセス長官が言うように、日米安保の強化、日米安保を具現化していこうと言っているわけですから、必ずこれ、よし、日本がその気あるのであれば一緒にやろうとなると思いますよ。 これ、大臣、ヘグセス長官とはもう二回ぐらい会談していますよね、かなり親密に。日本に来たときもお会いになっている。それから、この前、シャングリラ会議でも、防衛大臣会談というんですか、やったんですよね。こういうときになぜこういう議論をしないんですか。これ、尖閣を守るためにも、日米安保を強化して中国に抑止力を高めるためにも、これ決定打ですよ。こういうことをやらないからどんどんどんどん中国が入ってきて、日本は防戦一方じゃないですか。領空侵犯まで起きているんですよ。 これ、これまでヘグセス長官との会談でこういう議論したことあるんですか。いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) ヘグセス長官との間では、南西地域における日米の共同プレゼンスの拡大、より高度かつ実践的な共同訓練の充実等を含め、同盟の最優先の事項の一つとして取り組むということで話をし、一致をしております。 また、現場レベルの両軍、両国の米軍と自衛隊の間におきましても、共同訓練など常時協議は続けているわけでありますが、御指摘の久場島、大正島の射爆撃場での共同訓練につきましては、提案すべきであるという点につきましては、これは先ほども申し上げましたけれども、様々な要素を総合的に考慮した上で、政府全体で慎重に検討していくということが必要であると考えております。 ただし、自衛隊・防衛省としましては、日米同盟の抑止力と対処力を一層強化するためにどのような取組が有効であるのか、不断に検討、調整を行っておりまして、トランプ政権とも緊密に意思疎通をしてまいります。
○松沢成文君 最後おっしゃっていましたけれども、トランプ政権に替わって、米軍の、何というか、閣僚、スタッフも、これ非常に積極的な、中国にはしっかり対峙していこうと、アジア太平洋地域の抑止力を高めていこうと、日米安保を強化しようと、こういう閣僚がなっているわけですよ、ルビオさんにしろヘグセスさんにしても。これ、今やらなくていつやるんだという作戦で、作戦というか戦略だと、戦術だと思いますよ。 是非とも、南シナ海で合同軍事訓練をするという議論はあったようですね、これフィリピンと豪州も含めて。東シナ海でもやりましょうよ。これ、東シナ海、尖閣防衛、大変重要な課題抱えているんですから。 これ、大臣、どうですか。今後、南シナ海だけじゃない、東シナ海でも、この日米豪比四か国でもいい、日米でもいい、これしっかりと合同軍事訓練をやって対中国の抑止力を、何というかな、しっかりと確立しよう、こういう提案していただきたいんですけど、どうでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 東シナ海でも、過去、米軍と共同訓練をやったり、また他国、フィリピン、オーストラリアとの海上兵力による合同訓練、これは実施しております。
○松沢成文君 これ、もし米軍の射爆撃場で日米合同訓練ができると、これはかなり、もう実効支配というか、もう有効支配のレベルがぐっと上がります、アメリカ軍も関与しているのを実証するわけですから。そうなったら中国は簡単に入れないですよ、尖閣の領海、領空に。そこがまたチャンスなんです。そのチャンスを使って自衛隊を置くべきです、自衛隊を。 私は、前回の質問で、何だっけ、スイリョウ軍団だっけ、済みません、陸上自衛隊の……(発言する者あり)そうそう、軍団を置いたらどうかという提案もしましたけれども、これ、尖閣に自衛隊を置けたら日本の有効支配はかなりパーフェクトです。もうそこまで行ったら、中国も簡単には手は出せなくなってきますね。 そこまでやりませんか。それが日本の有効支配の確立だと思います。もうどんどんどんどん入ってくる中国の船を警戒監視で必死に追い出していますと、頑張っていますと、これが政府の仕事じゃないんですよ。有効支配を完全に確立するのが政府の仕事。中国には、もう尖閣の領有権言っても無理だなと、完全に日本とアメリカが手組んで、しっかりと施政権、支配権、これは奪われてしまったと、ここまでやらないと。 どうですか、防衛大臣。もうあと数か月かもしれませんが、それぐらいの方向性付けませんか、いや、本当。だって、本当僕は、防衛庁長官やられて、防衛にはすごい詳しいですよ。みんな期待しているんですよ。でも、ほとんど尖閣については何にも動かないし、検討します、検討します。何かこれ実績残してくださいよ。いかがですか。
○国務大臣(中谷元君) 平素より、南西地域の防衛につきまして、共同訓練も含めて、他国で数多く、東シナ海でも共同訓練実施できるようにしておりますし、南シナ海においても海上自衛隊がNATOとか他国との共同訓練実施するというようなことをしておりまして、尖閣周辺を含む海域においても、海上保安庁とか自衛隊が連携して警戒監視、これに万全を期しておりまして、状況に応じて、護衛艦、航空機などを柔軟に運用をいたしております。 現場は必死でこの海域の安全のために態勢を取っているわけでございますので、そういう態勢を示しつつ、今日御提案もございましたので、あらゆる事態に対応すべきということにつきましては、様々な要素を総合的に勘案して考慮した上で慎重に対応してまいりたいと思っております。
○松沢成文君 実は石破総理ですね、総理になる前、国会議員としての活動の中で、実は、尖閣には船だまりを造るべきだ、通信基地を造るべきだとはっきり言っていたんです。それで、随分前になりますが、石原元東京都知事との会談の中で、自衛隊を置くべきだまで言っていたんですよね。 やっぱり、ところが、総理になると、それは外務大臣、防衛大臣もそうでしょうけど、すごく難しい立場になるからそんな簡単には言えないという認識があると思うんですけれども、これ、大変失礼な言い方しますけれども、みんな国会議員の時代は言っていた。でも、ポジション取って、それを実行できる権限を持っているポジションに行くと、いろいろ諸事情があって難しいからやっぱりできませんと言って、ずっと逃げるんですよ。みんなそう。 だから、これ、石破総理もそこまで言っていたんだから、もうやっぱり両大臣、しっかりここはやろうと、尖閣の有効支配をしっかり確立して、政権を引き継ごうと、引き継ぐあれじゃないですけれども、そういう仕事を残してほしいんです。いや、済みませんね。 それで、これ最後に、両大臣、やっぱり現場を見るべきだと思います。防衛大臣も、この前、石垣島とか与那国まで行かれたんですかね。でも、今侵略の危機に遭っているのは尖閣諸島なんですよ。この尖閣がどういう状況に置かれているのか、射爆撃場がどうなっているのか、日本の行政施設を造るとしたらどういうふうにできるのか。やっぱり、上空からでも艦船からでもいいから、大臣が視察に行くべきだ。それで、前線で頑張っている海上保安庁の職員含めて激励に行くべきですよ。世界の防衛関係のリーダーはみんなそれやっています。ウクライナなんかはもう弾丸が飛んでくるような戦場地域まで行って、ゼレンスキーさんは、もう最前線の兵士を視察して、現状を見ているんですよね。大臣がそれできれば、あっ、日本が施政権やっぱり持っているんだなと、こうなるでしょう。 私は、ここは、命を懸けてでも両大臣に尖閣視察に行っていただきたいんです。それで、もしそんな簡単じゃないんだ、今行けないんだというのであれば、国会議員に視察に行かせてください、国会議員も国政調査権持っているんですから。そのときに、自衛隊は協力していただけますか。この二つを質問したいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 私も、那覇や石垣、また与那国などの自衛隊のベースキャンプ、また基地は訪問しまして、隊員の激励には努めていますし、また、状況についても報告を受けているところでございますが、尖閣周辺での部隊を含めて、この状況等につきまして、政府の立場に基づいてまた適切に判断をしてまいりますが、この領海、領土、領空を断固として守り抜くという態勢においては、現場としてもしっかり勤務しておりまして、現状のところは有効に支配を続けておりますので、引き続き、今の態勢をしっかり維持しながら警戒監視を期していただきたいと思います。 なお、国会議員の方の視察につきましては、原則として政府関係者を除き何人も尖閣諸島への上陸を認めないという方針を取っておりまして、それはなぜかというと、尖閣諸島と周辺海域の安定的な維持管理というのが目的でございます。 それぞれ国会議員の皆様方もこの視察の協力要請がございますが、具体的な視察内容を踏まえて、様々な事情を勘案しつつ政府として判断をしておりますが、最後に言えることは、尖閣列島は歴史的、国際上、法も疑いのない我が国の固有の領土でありまして、これをしっかり今は守り抜いているということは是非御理解いただきたいと思います。
○松沢成文君 尖閣に日本人は上陸できない、日本の行政施設、何も造れない。こうなったら日本の施政権が及んでいないということになって、アメリカは、これ安保条約第五条の施政権下にあるというところに当てはまらないねと、竹島と余り変わらなくなっちゃっているねといったら、アメリカは助けてくれませんよ。
○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りましたので、まとめてください。
○松沢成文君 ここをよく考えてください。施政権をしっかりと握る、有効支配を確実なものとする、そのために行動していただきたいと思います。 済みません、ちょっと興奮し過ぎて二つの協定まで質問が行きませんでした。答弁作っていただいた皆さん、ごめんなさい。私どもは、二つの協定は、フィリピンとイタリア、もう友好国であり同志国なので……
○委員長(滝沢求君) 質疑をまとめてください。
○松沢成文君 はい。 ここでの安全保障協力を進めていくことには大賛成ですので、そのことを申し上げまして、お二人の大臣の決断を心から願って、質問を終わります。 どうも失礼しました。ありがとうございました。
○榛葉賀津也君 国民民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。 一月に始まりましたこの国会もいよいよこの二条約で終わりということで、思えば遠くに来たものでございますが、いよいよ今日が最後の質問かと思いますけれども、もう一回あるのか、もう一回一般質問がありますか。この長い国会、いよいよ条約、これ締めでございます。 百五十日間も国会やっていると、政党も政治家も調子のいいときや調子の悪いときやいろいろあるんですけれども、どんなつらいときでも、何があっても守ってくれる支援者、仲間というのはこれは本当に有り難いものでございまして、そういうつらいときの立場になると真の友が分かってくるということで、実は今日ずっと、韓国の大統領選挙の話がありますが、お隣の韓国も、長い長い政治空白と言っていいのかもしれませんが、この混乱からやっと、選挙結果どうであれ、国が落ち着いて、正常にこれから動き出すんだろうと思いますけれども。 今年の一月の、国が分断され、政治空白で一番つらいときに岩屋大臣は韓国を訪れて、韓国の趙兌烈外相と会談をされて、私、新聞で、そのときの趙兌烈外相の言葉が忘れられないんですけれども、困ったときの友こそ真の友だと言って岩屋大臣に感謝の意を述べたということで、当時このタイミングで何だという声も正直あったと思いますけれども、ここに来て大臣のそのお人柄含めた訪韓が生きてくるんだろうなと思うんです。 したがって、今回、結果は李在明大統領が誕生ということで、新大統領は会見でこんなことを言っているんですね。分断の政治を終わらすんだと。これは恐らく大統領は国内政治、韓国の国民に対して言ったんですけれども、これは私は、国内政治のみならず日韓関係においても新大統領はこれを是非実行してほしい。国民民主党は対決より解決と言っていますけれども、これ、もはや我が党のみならず、日本や世界全体のテーマだと思うんです、対決より解決だと。特に韓国は、まあ日韓関係いろいろあります、ありました。私も日韓議員連盟の役員やっていますけれども、どんなことがあったって引っ越せないんで、これはしっかり友好関係持つほかないんですね。 この大統領のおっしゃった分断の政治を終わらすは、私は是非新大統領に、国は違いますけれども、お願いしたいのは、この間、政権が替わるたびにさきの政権で約束したことがほごにされる、こういう歴史が繰り返されて、これ防衛省も翻弄され、経済界も翻弄されてまいりました。是非、この分断の政治を終わらすというのは、これ日韓外交も同じだということと思いますし、この韓国が苦しいときに韓国に行かれた岩屋大臣だからこそ韓国に私は権利があるんだろうと思うので、是非一刻も早く日韓外相会談、これをお願いしたいと思うんですが、大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 日韓関係、これまでいろんなことがありました。まさに雨の日も風の日も嵐の日もあったと思うんですけれども、ようやく関係改善というモメンタムができ上がって、今日までそれを保ってくることができたと思います。 したがいまして、李在明新大統領の下での新政権とも是非緊密な連携、連絡を取らせていただいて、日韓関係、ひいては日米韓の連携を更に強固にして、地域の平和と安定に貢献できるような二国間関係をつくっていきたいと思っております。 もちろん難しい問題も韓国の間にはたくさんありますけれども、委員がおっしゃったように、引っ越すことのできない永遠の隣人でございますから、あくまでも対話によってその課題を一つ一つ解決をしていく、そういう気持ちで、私も一刻も早く、新外交部長が決まれば、長官が決まれば、是非お目にかかって外相会談を行いたいと考えております。
○榛葉賀津也君 我々議員団ですけれども、議員外交としても、今日同僚でいらっしゃる中曽根先輩や、麻生先生や菅先生や、御引退されましたけど、立憲民主党の中川正春先生とか、多くの議員も超党派で、共産党さん含めてですよ、努力してきた歴史がありますから、今こそ議員外交を含めて頑張らなければならないんですが。 今回の大統領選挙を見て、私は、一つ大きな変化があったなというのが、今度の大統領選挙、反日がテーマにならなかったんですね。大体大統領選挙になると反日問題がテーマになるんですけど、今回それが大きなアピール材料から消えていまして、韓国も変わってきたんだろうと思います。そういった意味で、このモメンタムを是非大事にしていただきたいということを要望したいと思います。 そして、この二国関係でいうと、私、新聞見ていたら一個いいニュースがありまして、日本、グアテマラの関係。これ、日本、グアテマラが、この二国間関係が戦略的パートナーシップに格上げするんだという、まあ本当かどうか分かりませんが、そういう推測記事があって、大阪万博もあるからでしょう、アレバロ大統領がこの八日から十一日、日本訪れて総理と対談するんじゃないかということのようですけれども、日本、グアテマラは長い歴史と同様に、グアテマラというのはもう古くから台湾の友人でございまして、友達の友達は友達なんで、私、グアテマラ大好きなんですけど、台湾とはもうグアテマラ、九十年の国交樹立をされているんですね。 これ、とても大事だと思うんですけれども、このグアテマラとの関係、今後どうしていくのか、そして戦略的パートナーシップに格上げされる方向かどうか、局長にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(野口泰君) お答え申し上げます。 グアテマラは、我が国と価値や原則を共有し、自由で開かれたインド太平洋といった我が国の外交政策を支持してきている戦略的に重要な国であり、今般の大阪・関西万博の機会を捉えて実施予定の首脳会談においては、グアテマラとの二国間、中南米地域、国際場裏、それぞれにおける連携を一層強化することを目指しております。 現在の厳しい国際情勢下におきまして、グアテマラを始めとする中米諸国の地政学的重要性は増しております。グアテマラを含む中米八か国との日・中米交流年に当たる本年を通じ、今回の首脳会談のモメンタムとして、中米諸国との対話と連携を強化していく考えでございます。 また、中南米全体につきましても、四月以降、万博の機会を捉えて首脳、外相レベルの対話を積極的に進めているところでございます。引き続き、中南米外交イニシアチブの下で中南米地域諸国との連携を強化してまいりたいと考えております。 戦略的パートナーシップにつきましては、首脳会談の結果を予断することはできませんけれども、いずれにしましてもしっかりと準備をしていきたいと思っております。 以上です。
○榛葉賀津也君 これ、台湾と国交がある国というのは十幾つって限られるんですけど、このうち七つが実は中南米に集中していると、特に中米です、中南米に。これとても大事なエリアだと思うんですけれども、ホンジュラス同様にその中南米・カリブの大事な国としてパラグアイがあるんですけれども、このパラグアイというのはもうこの戦略的パートナーシップに格上げされているんでしょうか。
○政府参考人(野口泰君) お答え申し上げます。 先月、パラグアイのペニャ大統領が訪日をされまして、その首脳会談で、日本とパラグアイ、戦略的パートナーシップということで合意をいたしまして、発表したところでございます。 以上です。
○榛葉賀津也君 台湾海峡の安定やこれからの我が国考えると、この台湾に御理解いただいている国々というのはとても大事だと思います。とりわけ、この中南米・カリブの国は、七つの国も国交をしっかりと樹立をされている。 ただ、残念なことに、先ほど野口局長から御指導いただいたんですけれども、私、すっかりホンジュラスもこの国交を持っている国かと思ったら、二年前にホンジュラスは台湾から中国に、言葉は悪いけど乗り換えてしまったんですね。これはやっぱり、我が国がこういった中南米の国々としっかり伴走する、若しくは戦略的パートナーシップに格上げすることによって、この重層的な外交が大事だと思いますので、是非、大臣、そして局長含めて御尽力賜れるようにお願いしたいと思います。 それでは、ASEANとの防衛交流の議論に入りたいと思うんですけれども、防衛省・自衛隊が、防衛大臣、ASEAN加盟国との協力関係を強化しているって、これ私、大変心強く思うんですね。報道によりますと、二〇二四年にASEAN加盟国と自衛隊が行った訓練というのは二十八回。これ、安倍元総理がFOIPを掲げた二〇一六年から比べると四倍、あのとき七回程度だったんで、四倍ぐらいに膨れ上がっていて、これは非常にいいと思うんですけれども、これ、陸海空がそれぞれどの国とどんな訓練をされたか、分かる範囲で教えていただきたいと思います。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 令和六年において自衛隊がASEAN加盟国と実施した訓練については、多国間での訓練を含め、少なくとも二十七件となっております。このうち訓練の相手国としては、多い順にフィリピン、インドネシア、シンガポール、マレーシア、タイ、ブルネイ、ベトナム、カンボジアとなっております。また、自衛隊側としては、多い順に海上自衛隊、陸上自衛隊、航空自衛隊となっております。最も多いものとしては、海上自衛隊がフィリピン海軍その他と海上共同活動として南シナ海で実施する共同訓練があります。 なお、一般に、多国間訓練においては、主催国以外の参加国が他の参加国全てを把握していない場合があることを御理解願いたいと思います。 防衛省・自衛隊としては、引き続き、自由で開かれたインド太平洋の実現のため、ASEAN各国との共同訓練を積極的に実施してまいります。
○榛葉賀津也君 今、大和局長がおっしゃったこの多国間訓練というのも極めて重要なので、重層的な連携でますますASEANとの連携を深めてほしいと思うんですが、政治家やシビルの、文官の話合いだけではなくて、まさに自衛官、部隊そのものが共に活動する訓練が増えるというのは、ASEAN諸国との間でまさにこのFOIPが徐々に現場の活動にも浸透しているということで、実効性が伴ってきているなというふうに思うわけでございます。 これまで全ての関係各位に心から感謝申し上げたいと思いますが、この訓練やASEAN各国との連携で交流したり情報収集するのに欠かせないのがいわゆる防衛駐在官、防衛武官ですね、駐在武官。これ、ASEAN各国、今どういう配置になっているんでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 委員御指摘のASEAN十か国には、兼轄を含めれば全ての国に防衛駐在官を配置しております。 防衛駐在官の人数については、陸上自衛官五名、海上自衛官五名、航空自衛官二名の合計十二名であります。
○榛葉賀津也君 これ、財務当局や外務省さんとの座布団の問題もあって、なかなか防衛省的にはしっかり配置したいけれども苦労があると思うんですが、私、これからのASEAN諸国考えると、兼轄じゃなくて、しっかりと各ASEAN諸国それぞれに必ず一人の武官は、防衛駐在官を入れる、若しくは主要国については陸海空それぞれの自衛官が駐在武官として配置される、こういう体制が望ましいと思うんですけれども、大和さん、どうでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) 御指摘ありがとうございます。 今御質問の点に関連して申しますと、フィリピンは今、一等空佐と二等海佐が配置されておりますが、今年度中に二等陸佐を派遣する予定であります。また、ブルネイはこれまで在マレーシアの防衛駐在官による兼轄でありましたが、今年度中に三等海佐を派遣する予定ということであります。こうなりますと、ラオスは引き続き在ベトナム防衛駐在官による兼轄ということであります。
○榛葉賀津也君 ラオスとか、やっぱり中国との関係が強いと思います。しかし、だからこそ私は、しっかりと武官を駐在させる、派遣させることが大事なんだろうというふうに思います。 他方で、これ、ASEANに加盟できていない国、若しくはASEAN諸国でない東南アジア関連諸国もあると思うんですが、例えば東ティモール、東ティモールはもうASEANに入りたいということを、意思、ずっと言っていますが、私もイースト・ティモール議員連盟の仲間として何度かティモール・レステ行っていますけれども、中国の進出がすごいんですね。日本大使館の周りを囲うかのように中国大使館が壁造って、これ見よがしに。ティモールの国会議事堂も中国が造ったりする。ただ、ここでも外務省は本当頑張っているんですよ。NGOやJICAも頑張ってくれている。ここの大使は、かつて防衛省の官房長やった北原巖男さんが大使をされて、北原先生が相当頑張っていらっしゃって、私も大使御在任中にティモールに行ってまいりましたし、あと、パプアニューギニアという国がありまして、これ実は、令和四年度の音楽まつり、大和さんと一緒に音楽まつり行きましたが、自衛隊が、我が国の自衛隊が、初のパプアニューギニアの軍楽隊、これを、日本の防衛省・自衛隊がパプアニューギニア隊の軍楽隊を育て上げて、まさにこれはキャパビル、見事な演奏と行進をされました。 この東ティモールとかパプアニューギニア、こういう国との軍事交流というのはどうなんでしょうか、防衛交流というのは。
○国務大臣(中谷元君) 榛葉委員も、東ティモール議員連盟を通じまして、東ティモールに寄り添ってこの発展、友好、お努めいただいておりますが、東ティモールにつきましては、PKOを以前実施したこともあります。また、防衛相会談、私も現職のときに二度訪問をしまして、また防衛協力も行っておりました。PKO終わるときにブルドーザーとか工作機械もかなり置いてきて、そういった点の協力もいたしております。 それから、防衛大学校に留学生を受け入れております。また、海上自衛隊の「むらさめ」、これが首都ディリに寄港をしたり、能力構築支援においても、ハリィ・ハムトゥックという演習に自衛隊要員を派遣をしまして、米国、豪州とともに連携しながらティモールの国防軍、これに対して施設分野における教育、これを行っているところでございます。 パプアニューギニアにおいても以前から防衛協力を実施しておりまして、国防大臣会合で、ジョセフ国防大臣が、この太平洋島嶼国国防大臣会合、これJPIDDといいますけれども、実施を続けております。また、金子政務官もジョセフ国防大臣と懇談をしました。海上自衛隊とパプアニューギニアの海軍との親善訓練なども防衛交流をしましたし、施設機械整備、また軍楽隊育成に関する能力構築支援も行ってきております。 こうした分野において、両国との防衛協力・交流を一層強化をしております。 また、東ティモールからは実習生の受入れで私の地元の高知県の農業に来ていただいて、非常に真面目にやってくれていまして、今後非常に、更に増やしていくということで、交流続けてまいりたいと思います。
○榛葉賀津也君 さりげなく選挙区の宣伝もしていただいて、ありがとうございます。 次に、外務省にお伺いするんですが、政府安全保障能力強化支援、いわゆるOSA、これフィリピンへ沿岸レーダー、沿岸警戒レーダーを供与したり、マレーシアへの救難艇であるとか警戒監視用の小型ドローン提供、こういうのはよく有名でございますが、今後、ASEAN諸国にどんなOSAを計画しているんでしょうか。
○政府参考人(斉田幸雄君) お答え申し上げます。 委員今御指摘ありましたとおり、これまで、OSAにおきましては、計七か国に沿岸監視レーダーなどを供与してまいりました。 本年度のOSAにつきましては、インド太平洋地域を中心に対象国を拡大し、海洋安全保障分野を優先分野として案件形成を行う考えでございます。 具体的な候補案件につきましては、OSAの目的に照らした支援実施の意義、各国のニーズ、経済社会状況といった要素を総合的に勘案して検討しているところでございます。現在、フィリピン、マレーシア、インドネシア、パプアニューギニアなどについて、OSAの実施の検討を行うための事前調査、これを行っているところでございます。 ただ、今まさに行っているところでございまして、現時点でこれらの国を支援対象国というふうに決めたわけではございません。また、どのようなことを支援するかということについても、現時点でちょっとこういうものということを言える段階にない状況でございます。 いずれにしましても、外務省としましては、厳しさを増す国際情勢の中、OSAの重要性を踏まえて、OSAを戦略的に強化していきたいと考えております。
○榛葉賀津也君 是非、外務省さん、防衛省さんともよく連携してやってほしいと思います。 ASEANを信頼することも大事ですし、ASEANから信頼されることもっと大事で、ASEAN各国にアンケートを取ると、ASEAN全体で誰を信用しますかというと、一位がASEANそのもので二〇%、二位が日本なんですね、一七%。三位が中国で一四%。このASEANとの信頼関係は、我が国の外交のみならず、防衛上とても大事だと思うので、是非これから我々も支援をしていきたいと思います。 最後に、お手元に資料を配付しました。私の大好きな沖縄タイムスなんですけれども、これ、衝撃的な記事なんですね。「離島十町村 職員定数割れ」。人口二千人以下の沖縄の離島十町村の正規職員数を見たところ、条例の定員を割り込んでいるのが、何と最も多かったのが与那国町の十八人で、定数の二割も職員が足りないと。全体でいうと、定数六百十人のところ、欠員がもう七十名も出て、一一・五%欠員です。与那国なんてもう二割も欠員しているんですよ。 伊是名村なんというのは、もう幼稚園が一校休園、あっ、ごめんなさい、与那国ですね、与那国ではもう幼稚園が休園で、伊是名村ではパソコンやネットワークの管理担当者がもういないと。伊平屋村ではフェリーの運航に必要な機関士がいないというんですね。 これ、地方自治のみならず、南西諸島の安全考えて、国民保護を考えると、有事の際に基礎自治体の職員足りなかったらこれ大変なことになるんですけれども、総務省さん、これ至急我が国の国防のためにも改善するべきだと思うんですが、どのような対応をされているんでしょうか。
○政府参考人(小池信之君) 複雑化、多様化する行政課題に的確に対応しつつ、効率的で質の高い行政の実現を図る上で、自治体を支える人材の確保は大変重要である一方、人口減少や少子高齢化の進展、民間との競合などによりまして、全般として地方公務員の受験者数や競争率は減少傾向にございます。 こうした状況を踏まえ、総務省では、令和五年度に自治体が人材育成、確保を戦略的に進めるための指針を策定し、有為な人材を確保するための自治体の取組として、多様な経験等を持った経験者採用の積極的な実施、公務の魅力の発信、多様な試験方法の工夫、市町村の専門人材の確保に係る都道府県等の支援などの検討事項をお示ししたところでございます。 また、今年の三月には、自治体の人材確保の取組を更に推進するため、人材育成・確保に関する事例集を作成いたしました。この中では、民間企業等での職務経験者の採用、退職した職員を再雇用するジョブリターン採用といった多様な人材の採用に関する優良事例の周知を行ったところでございます。 委員御指摘の沖縄の離島の町村につきましては、採用における上限年齢の引上げなどの人材確保の努力もされていると伺っておりますが、総務省といたしましても、自治体における人材確保は重要な課題であると考えておりますので、各自治体の取組が着実に進むよう、引き続き、必要な助言、情報提供をしっかりと行ってまいりたいと考えております。
○榛葉賀津也君 小池さん、長々答弁してもらいましたが、その前段のところは、全ての過疎地や人口減少の自治体はもう全てそうなんです。 私が聞いているのはそんなことじゃなくて、安全保障上、南西というのは、沖縄の皆さんよく感じていますが、緊張感半端ないんですよ。これ、有事の際に国民守らなきゃいけないから。その際に、努力しますとかお伺いしていますではなくて、我が国が主体的に、離島を守ってくださっている基礎自治体やそこの町民、村民の皆さんをどう守るのかと。それは防衛省・自衛隊のみならず、我が国全体として、総務省も、基礎自治体の職員はきっちり配備をすると。それを私は、これやらないと、一番緊張感がある基礎自治体、それはもう基礎自治体ではどうにもならないけれども、有事の際にはその基礎自治体の職員の皆さんが町民、村民、守るんですから。その人材が足りないというのは本末転倒です。 ここはしっかりと特別枠として考えていただいて、できる限りのことをやっていただきたい。そのことを主張して、質問終わりたいと思います。 〔委員長退席、理事佐藤正久君着席〕
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 議題であります日本・フィリピン部隊間協力円滑化協定、RAAについて伺います。 自衛隊とフィリピン軍との間で相互に相手国を訪問し、共同訓練を始め協力活動を一層行いやすくするために、訪問部隊が相手国に滞在する際の手続や法的地位を定めるものです。 今日午前中も議論になっておりましたが、二十七条に合同委員会の定めがあります。協定の実施についての協議機関でありますが、その審議は公開される前提にはなっておりません。また、議事録については、その公開について発効後に調整するというのが午前中の答弁でした。 この日・フィリピンのRAAについて、発効後調整されるということですけれども、公表するのでしょうか。また、不開示を前提にするのではないかという懸念を持って伺いたいと思います。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 日・フィリピン部隊間協力円滑化協定の第二十七条で規定されます合同委員会に関しましては、相手国との忌憚のない意見交換、そして協議を確保するために、協議を公開することは想定しておりません。 それから、この協定は合同委員会を通じた協議に際しての議事録の作成については何も規定してございませんので、仮に議事録を作成した場合の扱いについても、日・フィリピン間での調整の上で、協定発効後に合同委員会で正式に決定するということになります。 他方、先ほどの、先ほど来の御審議でもございましたけれども、御答弁申し上げているとおり、相手国との忌憚のない意見交換や協議を確保するために議事録の公表等については慎重に検討すべきとは考えてございますけれども、双方の同意があればできる限り公表していくという姿勢は必要でございます。国民の皆様に丁寧に御説明するという観点も踏まえて、フィリピン側と意思疎通をしていきたいと、このように考えてございます。
○山添拓君 合同委員会は協議を経て取決めも行うことができるとされるものです。ところが、何を協議し、何を取り決めたのかも明らかにされない可能性があるわけですね。 先ほどから忌憚のない意見交換のために非公開を原則にするという話が出ておりますが、忌憚のない意見交換って、要するにそれ国民に知られると困るような話もお互いにすることが前提になっているということなんでしょうか。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 合同委員会において議論されますこと、議題の内容も含めまして、これは協定発効後に日・フィリピン間の間で必要に応じて調整の上決定することになると思いますけれども、いずれにしても、両国の自衛隊、そしてフィリピンの軍隊も関連する協力活動等に関しても議題に上ることになると思われますので、その内容について、あらかじめというか、公表することを前提として全ての議論を行うことはできませんし、先方との議論の上で決めていきたいということでございます。 他方、先ほども御説明申し上げましたとおり、双方の同意があればできる限り公表していくという姿勢は必要であると考えてございますし、国民の皆様に丁寧に御説明するという観点も踏まえて意思疎通をしていきたいと考えております。
○山添拓君 この協定の下では、部隊間の協力活動の下で起こった公務上あるいは公務外の事件、事故、その刑事責任が問われるような場合の問題も含まれます。ですから、国家主権がどうなるかということが関わるような問題についても初めから非公開を前提にするというのは、これは承服しかねるところです。 大体、議事録は非公開にするということは協定には書いていませんよね。
○政府参考人(宮本新吾君) そのとおりでございます。
○山添拓君 ですから、国会承認では、この審議を通じて承認する、承認を求められているこの議案は非公開にすることを前提になどはしていないと思うんですね。アカウンタビリティーと先ほど別の文脈ですが大臣は言われました。アカウンタビリティーというのは説明責任ということでしょうから、それをはなから非公開を前提にするというのは、これは到底納得いかないものだと思います。 〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕 私が指摘をしますのは、今日午前中も日米合同委員会の話が出てきました。合同委員会を公開せず、議事録も原則非公開とする扱いは、日米地位協定における合同委員会に倣ったものです。その下でどんなことが起きているのかと。 二〇二三年一月、米軍横田基地から九百五十リットルものPFASが漏出した問題について、私はその年十一月の報道直後にこの委員会で質問をし、昨年六月にも質問いたしました。いずれも、その時点では米側に確認中という政府の答弁でした。ところが、今年四月三十日になって米側の報告書で漏出があったということが公表され、これはネット上で全世界に公にされました。五月二十日の当委員会で尋ねますと、防衛省は、初めて、かつしれっと漏出があったということはお認めになって、ただ、詳細はいまだに明らかにしておられません。 東京新聞の報道によれば、漏出があった二三年六月の日米合同委員会の分科会で、日米の関係機関が事故を公表しない方針で合意したとされております。要するに、日米で、合同委員会の下で隠す合意をしたからこの国会でも言えなかったということではありませんか。
○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。 御指摘の二〇二三年一月の事案でございますけれども、これにつきましては現在も米側に対して事実関係を確認しているところでございます。 その上で、委員から御指摘がありました昨年の東京新聞の報道にございますような、こうした非公開にするというような、そういう方針を決めたという、そういったことで合意したという事実はございません。 いずれにいたしましても、できる限り早期に米側から回答が得られるように働きかけを継続し、回答が得られ次第、関係自治体に情報提供をしてまいりたいと考えております。
○山添拓君 米軍基地内で漏出があったことについて公表するかどうかについて、協議をしたという事実はあるんでしょうか。
○政府参考人(田中利則君) 米側との間では、様々な案件について日常的なやり取りを行ってございます。この米側とのやり取りの内容についてお答えを申し上げるというのは差し控えさせていただければというふうに思っております。
○山添拓君 つまり、このようにブラックボックスになっちゃうわけですよ。日米間でPFASの漏出という、基地の外に住む、周辺に住む人たち、あるいは基地の中で働いている人にとっても重大な関心事ですけれども、その事実を公にするかしないか、協議をしたかどうかさえ明らかにされないと。 先日、この二三年一月の漏出について、米側から日本政府はいつ聞いたのかと尋ねましたら、今と同じです、やり取りの詳細は米側との関係もあってお答えを差し控えたい。米側とはこうやって忌憚なくやり取りをしているのに、国会で聞かれても住民に対しても説明をしないと。いまだに詳細を確認中だと言ってこの場でお答えにならないのも、これもやはり合同委員会でそういう約束をしたから、その結果だと言われても仕方がないと思うんですね。合同委員会で非公開にするという約束はないとおっしゃったんですけれども、そのことを示す議事録もないわけですから、それはこう言われても仕方ないと思います。 私は、こうした、国会に説明せず、自治体にも住民にも事実を伝えずに、PFAS対策も遅らせてきたブラックボックスというべき合同委員会をイギリスやオーストラリア、そしてフィリピンと、次々と拡大していくなど言語道断だと思います。 次に、フィリピンとの間の武器輸出をめぐる協議体の問題で聞きます。 今年二月の防衛相会談で、日本とフィリピンがより幅広く長期的な防衛装備・技術協力について協議するためとして、ハイレベルの協議体の設置を合意しています。これまでに何回行って、何について協議したのでしょうか。
○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。 フィリピンは戦略的要衝に位置する日本の戦略的パートナーでございまして、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、フィリピンとの間で防衛装備移転などの様々な分野で協力を強化してきているところでございます。 委員御指摘ありましたとおり、本年二月のフィリピンとの間の防衛相会談におきまして、まさに幅広く長期的な防衛装備・技術協力について協議するための防衛装備当局間のハイレベルの枠組み、日本側はこれ審議官級でございますけれども、の新設に合意をしております。これまでには四月に一回実施をしたところでございます。ここの中では両国間の防衛装備・技術協力について議論を行っているわけですけれども、今後も双方に利益のある形で協力を更に進めることで一致をしたところでございます。 二〇二〇年にレーダー四基の納入の契約が成立しておりますけれども、これに続く装備移転案件につきまして、複数の案件について事務的に協議を進めており、今後も引き続き更なる装備移転の実現に向け努力してまいりたいと考えております。
○山添拓君 今複数の案件とおっしゃいましたが、具体的にはどのような対象について議論があるのでしょうか。また、その協議の記録というのは公開されていますか。
○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。 協議をしている案件につきましては、相手国との関係もございますので、相手国も明らかにしていないものでございますので、詳細については差し控えさせていただきます。
○山添拓君 記録の公開についてはお考えにならないでしょうか。
○政府参考人(坂本大祐君) 今申し上げたとおりでございますけれども、現時点におきましては、内容について、相手国との関係もありますので、記録を含めて差し控えさせていただきたいと思います。
○山添拓君 どういう兵器であれば売り込めるかという、その商談まがいの協議はそれ自体私は大問題だと思いますが、ここでも議事録は公にしないと、そして合意すれば決まったことだといって進めるつもりでおられるわけです。私は国会軽視が甚だしいと思いますね。 四月四日から五月九日にかけて米国とフィリピンが主催した多国間共同軍事演習、バリカタン二五が行われ、自衛隊が初めて参加しています。なぜ初めて参加したのか、どのような訓練か、大臣、御答弁ください。
○国務大臣(中谷元君) 本年四月四日から五月九日の間、このバリカタン二五に参加しました。 この訓練において、海上自衛隊の護衛艦「やはぎ」を派遣をしました。また、多国間海上機動訓練に参加するとともに、統合幕僚監部、陸海空自衛隊員等の要員が人道支援、災害救援に係る幕僚訓練等に参加をいたしました。 この訓練は、自由で開かれたインド太平洋、この実現に取り組んでいくために参加をしたわけでございます。
○山添拓君 バリカタンというのはタガログ語で肩を並べてという意味だそうです。 五月十二日付けのジャパン・タイムズで、フィリピン陸軍のマイケル・ロジコ准将が単独インタビューに答えています。RAAの実施手続が整えばすぐ、早ければ来月実施予定の演習の構想の策定に日本の関与を得るつもりだと述べております。 RAAの整備によってこれまでと何かが変わるのでしょうか。防衛省にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(大和太郎君) お答え申し上げます。 現状では、フィリピンの国内法により、フィリピンの領域内で自衛隊の部隊が人道支援、災害救援以外の実動訓練を実施することは基本的にできませんが、日本とフィリピンのRAAが発効すれば、これ以外の共同訓練を実施することができるようになるというふうに承知をしているところであります。
○山添拓君 要するに、訓練を一層拡大していくということであります。 元々、これは米比の共同軍事演習です。今回はオーストラリアと日本が参加をしました。 ところで、米国とフィリピン、米国とオーストラリアの軍事同盟における関係は、日本とこれらの国々との関係とは異なります。それは日本に憲法九条があるからです。自衛隊の活動は、憲法の制約を受け、政府の従来の解釈によれば、専守防衛と、自衛のための必要最小限度の実力行使しか許されず、集団的自衛権の行使は認められません。安保法制で解禁を図った際にも、存立危機事態などといって限定的な場面でのみ認められるとして、フルスペックの集団的自衛権ではないと説明してきました。 防衛省に伺いたいんですが、こうした制約、憲法上の制約を共同演習に参加する他国に対して説明しているのでしょうか。しているとすれば、どのように説明しているのでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 自衛隊が実施する訓練、演習は、所掌事務の遂行に必要な範囲で行っておりまして、憲法を始めとする国内法令にのっとって実施されるのは当然のことであります。 その上で、共同訓練・演習の実施に当たりまして、自衛隊の活動に関わる憲法上の制約については、相手国との調整過程において必要に応じて適切な形で説明をしているところであります。
○山添拓君 憲法の範囲内でと。当たり前なんですけどね。当たり前なんですが、必要に応じて適切にと言われるだけでは、何をどう説明されているのかというのは、これは全く分かりません。 そして、共同演習について、実施されたらプレスで発表がありますけれども、そのどこを読んでも自衛隊の制約について書かれてはいないんですね。ですから、私は、演習段階から既に憲法置き去りだと指摘せざるを得ないと思います。 先月三十一日、シンガポールで行われた日米豪比の国防相会談について伺います。資料をお配りしています。 共同声明の情勢認識、冒頭、中国による東シナ海及び南シナ海における一方的な現状変更の試みについて、継続的で深刻な懸念を表明したとしています。昨年五月の共同発表では、東シナ海、南シナ海の状況について深刻な懸念を表明したとあるだけで、この海域の懸念として中国を名指しするのは初めてです。 大臣、その理由について御説明ください。
○国務大臣(中谷元君) 今般の日米豪比の防衛相会談では、かなり詳しく情勢認識を述べ合いまして、その結果、共同声明にも記述をしましたが、中国による東シナ海、南シナ海における不安定化をもたらす行動及び力又は威圧による一方的な現状変更の試みについては、引き続き深刻な懸念を表明をするとともに、国連の海洋法条約を始めとする国際法を遵守し、航行及び上空の飛行の自由を守ることの重要性を確認した、これは四か国で真剣に議論した結果、一致した意見でございました。 その上で申し上げますと、中国は、軍事力を背景として、東シナ海、南シナ海において力による一方的な現状変更の試みを継続、強化をするとともに、我が国周辺での軍事活動を拡大、活発化をさせておりまして、我が国としては、このような中国の軍事行動等は我が国としての国際社会の深刻な懸念事項であると認識をいたしております。これは防衛省の公式見解でございます。 こうした認識を踏まえて、日米豪比の四か国において調整の上、共同声明において懸念を表明したところでございます。
○山添拓君 大臣自身が会談の中で、東シナ海や南シナ海で中国はこれまで以上に活動を活発化させていると述べ、出席していた米国のヘグセス国防長官も、中国による前例のない軍備増強に直面していると述べたと。こうして、やはり対中包囲網強化のための会談だからこそ、名指しをし対外的にも知らしめる、そういう狙いだということになるんでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) 中国の名前を出したということでございますけれども、これは初めてのことではございませんで、日米豪比の四か国では、これまでも地域における共通の課題について議論を重ねてきておりまして、例えば、昨年五月の日米豪比防衛大臣会談後に発した共同発表においても、東シナ海、南シナ海の状況や、中国によるフィリピン船舶の公海における航行の自由の行使に対する度重なる妨害などについて深刻な懸念を表明しているところであります。 先ほど大臣から申し上げましたとおり、そもそも我が国の認識として、中国が軍事力を背景として、東シナ海、南シナ海において力による一方的な現状変更の試みを継続、強化するとともに、我が国周辺での軍事活動を拡大、活発化させていて、我が国としては、こういう中国の軍事動向などは我が国と国際社会の深刻な懸念事項であるというふうな認識に立っているところであります。 今般の会談の共同声明も、これまでのこうした我々の認識、それから関係国との議論を踏まえた記載であるということであります。
○山添拓君 いや、具体的な問題についての記述はこれまでもあったと思います。しかし、一般的に海域の問題として名指しをしたのは初めてだと思います。 そして、私も、中国による東シナ海や南シナ海、現状変更の試み、これに対しては厳しく批判をすべきだと思います。しかし、こうして日米豪比と国防相会談の中でそれをアピールする狙いをただしております。それがもたらす意味の問題ですね。 共同声明の二つ目の項目には情報共有の向上が挙げられ、南シナ海及びインド太平洋地域における共通の情勢認識の確立のため情報共有の重要性を認識したとあります。なぜこの四か国での情報共有が必要なのでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) お答え申し上げます。 フィリピンとの間でより高度な運用面の連携を進めていくためには、機微な防衛関連情報も含めて情報共有を行うことが必要となります。今回の会談及び共同声明では、米フィリピン間で秘密軍事情報保護協定、GSOMIAが締結されたことを歓迎しつつ、さらに、日本とオーストラリアがフィリピン側との間における類似の協定に向けた二国間の議論を進めていくことも歓迎いたしました。 具体的な情報の保護の在り方については、今後、フィリピンとの間で議論を深めていく考えであります。
○山添拓君 二日付けのジャパン・タイムズでは、共通運用状況図、COP、いわゆる共通作戦図を確立するためと報じられています。そういう意味なんでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) 繰り返しになりますけれども、フィリピンとの間でより高度な運用面の連携を進めていくためには、やはり機微な情報も含めて情報共有を行うことが必要となります。 今後、繰り返しになりますけれども、具体的な情報の保護の在り方については議論を深めていく考えであります。
○山添拓君 これは否定をされませんでしたけれども、共通作戦図というのは、簡単に言えば戦場の見取図ですね。異なるセンサーの情報を融合し、攻撃や防御に必要な作戦上の情報を同一の画像にリアルタイムに示して、指揮官の意思決定を支援するシステムです。 これを四か国で、今、フィリピンとの関係だけ言われましたが、四か国の国防相会談です。四か国で確立するというのは、一体的な武力行使の準備であり、これはつまり大臣の言うワンシアター構想の具体化にほかならないと思うんですね。 防衛相会談が行われたのは、アジア安全保障会議、シャングリラ会合のシンガポールです。ヘグセス氏は演説で、中国がアジアで覇権国家になろうと努めている、米国は戦争を抑止し、力による平和を達成するため戦いに備えているなどとあおって、フィリピンのテオドロ国防相も、中国とは対話のための信頼関係がないなどと言って同調しました。 一方、フランスのマクロン大統領は、米中対立は現在世界で最も大きなリスクと言い、米中どちらかに付くことを選べば、私たちは世界秩序を破壊することになるだろうと述べています。ASEANの議長国であるマレーシアのアンワル首相は、橋の代わりに壁を築き、軍備競争をあおり、多国間主義の正当性を掘り崩すような連合に対して異議を表明し、安定した地域とは、紛争に備えた地域ではなく、開放性、透明性、協力の習慣が根付いた地域だと訴えました。 ちょっと最後に大臣に伺いたいんですが、シャングリラ会合というのはアジア安全保障会議であって、米国に付くのか中国に付くのかと、その対立を激化させるための場ではないはずだと思います。認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) そういうことではございません。 アジア各国の防衛大臣、国防大臣が集まって、それぞれの情勢を述べたり、またそれぞれの国の考え方や方針を述べて、目的としては、この地域の平和の安定を保つためにはどうしたらいいかというのがテーマでありますが、そのことについて各国で協議をし、意見を述べ、そして情報交換をする、そういう場でございます。
○山添拓君 私、先ほど外務大臣が、韓国の問題について、引っ越すことのできない永遠の隣人だと述べられたのは大事な視点だと思うんです。中国もそうです。 ですから、中国に対して脅威とならないよう求める、当然のことだと思いますが、そうであれば、力による平和を公言する米国を中心に、力対力の関係強化を図るような、そういう挑発をすべきではありません。対話と協力の外交にこそ力を注ぐべきだということを指摘しまして、質問を終わります。
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。 本日の二条約案は、安保三文書に基づき、同志国との軍事的な連携強化を図るもので、賛同できません。 安保三文書の下、軍拡を進める日本が周辺国からどのように認識され得るのか、まず検討したいと思います。 配付資料①のように、二〇一五年の衆議院安保法制特別委員会での、七月十日、岡田克也君要求に対する平成二十七年八月二十一日付けの内閣官房提出の「存立危機事態における防衛出動等について」とする政府統一見解では、存立危機事態に当たり得る具体的なケースとして、米国の艦艇が武力攻撃を受ける事例を挙げて説明しています。 この中では、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生、攻撃国は我が国をも射程に捉える相当数の弾道ミサイルを保有しており、その言動などから、我が国に対する武力攻撃の発生が差し迫っている場合には存立危機事態に当たり得ること、さらに、存立危機事態と認定されるのは、米国の艦艇が実際に攻撃を受ける場合に限られるものではなく、米国の艦艇が攻撃を受ける明白な危険がある場合もあり得る、としています。 これを、彼と我を入れ替えて、周辺国、中国やロシアや北朝鮮との立場から解釈すればどういうことになるかというと、日本は周辺国を射程に捉える相当数の弾道ミサイル、スタンドオフミサイルとして購入し配備しており、台湾有事は日本有事などの発言や、キーンエッジ、キーンソードなどの周辺国を対象にした自衛隊の演習から周辺国に対する日本の攻撃が差し迫っている、と周辺国自身がみなす場合にも、集団的自衛権を認定し、日本が周辺国を攻撃していなくても、日本を攻撃することが正当化される、ということではないでしょうか。 脅威は能力と意思の組合せだが、意思を外部から把握することは困難、だから能力に着目して安全保障に万全を期す、というのが安保三文書の考え方で、今整備が進んでいるものです。 日本が敵基地攻撃ミサイルという能力を配備したときには、周辺国からすれば、自分たちの尺度で判断して攻撃していいと。政府統一見解はそのことを意味しているのではないでしょうか。いかがでしょうか。そのように解釈できるのではないですか。
○国務大臣(中谷元君) 我が国の防衛政策についてでございますが、これは、まず、国家安全保障戦略というものがありまして、我が国は、平和国家として専守防衛、そして他国に脅威を与えるような軍事大国にはならないといった基本方針を取っております。その上で、演習も含めまして、我が国の防衛政策は、特定の国や地域を脅威とみなし、これに軍事的に対抗をしていくという発想には立っておりません。 この戦略に基づく防衛力の抜本的強化というのはこの考えを基礎に行っているものでありまして、この我が国の抑止力、対処力を向上させることで、我が国に対する武力攻撃そのものの可能性、これを低下させるために行っているものでございます。 なお、御指摘の政府統一見解につきましては、これは、より分かりやすく説明を行うという観点から、我が国の存立危機事態に当たり得る具体的なケースの一つとして、米国の艦艇が武力攻撃を受ける事例を説明したものでありますので、御指摘は当たらないと思います。 いずれにしましても、防衛省としては、これまでも透明性を持って防衛政策の推進に努めているところでありますので、引き続き、透明性の確保に留意しつつ、防衛力の抜本的強化に取り組んでまいりたいと考えております。
○伊波洋一君 先ほどの山添委員の質疑等でもありましたように、やはり中国をある意味で想定しているというふうに考えなきゃいけないんだろうと思います。 相手国、周辺国から見れば日本は集団的自衛権の発動対象であって、結果的に日本は周辺の三つの核武装した軍事力に対峙することを余儀なくされます。日本の五年で四十三兆円も掛けている防衛力整備、軍拡は、一生懸命日本を脅威とみなすように、周辺国を追いやっているのではないでしょうか。 何らかの不測の事態が発生すれば即、日本と中国、ロシア、北朝鮮との全面戦争になり、日本全土が戦場になり、多くの国民の命が失われます。存立危機事態という集団的自衛権と安保三文書の敵基地攻撃可能な長射程ミサイルの組合せは、このようなリスクを生じさせているということを直視すべきです。 それでは、防衛力整備計画の進捗について伺います。 防衛力整備計画は、二〇二三年度から二七年度の五年間で集中的な防衛力整備を実施するものです。 配付資料②のように、四月七日に産経新聞で報道された二〇二四年二月の日米共同指揮所演習、キーンエッジのシナリオは、米国が求めるこの防衛力整備計画が完成した後の自衛隊と日本の姿を表しています。 キーンエッジのシナリオでは、中国軍が台湾を侵攻するとともに在日米軍の佐世保基地や岩国基地を攻撃します。これに対して日本の政府は、個別的自衛権を行使する条件となる武力攻撃事態の認定は見送ります。個別的自衛権では台湾周辺への自衛隊の活動が制約されるからです。そこで、存立危機事態を認定し、集団的自衛権の行使として、米側の要請を受けて、航空自衛隊の戦闘機が空対艦ミサイルで台湾海峡西側の中国軍輸送艦を攻撃します。これを受けて中国軍が与那国島に上陸しますが、結果的に自衛隊が制圧したという経過でした。 記事の中、配付資料②が示しているのは、第一に自衛隊が中国軍を攻撃するということ、第二に日本方面での米軍の戦闘が行われないということ。この図から、米軍はもはや日本には残っておらず、フィリピン方面から台湾周辺に来ることが分かります。状況はここまで進んでいます。二〇二四年十月の日米共同演習、キーンソードでも米軍は武力攻撃を演習していません。アメリカが日本を守るための来援をするということはないと考えなければなりません。 防衛力整備計画では、スタンドオフ防衛能力、持続性、強靱性など、防衛力の抜本的な強化の七つの柱が掲げられています。最初に掲げられているスタンドオフ防衛能力は、敵基地攻撃が可能な長射程のスタンドオフミサイルを配備する計画であり、抑止の鍵とまで記述されています。 今年度から配備されるスタンドオフミサイルの進捗状況はどのようになっているでしょうか。
○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。 スタンドオフミサイルにつきましては、島嶼部を含む我が国を侵攻してくる艦艇や上陸部隊等に対しまして脅威圏外から対処する能力を抜本的に強化するため、防衛力整備計画におきまして、二〇二七年度までにスタンドオフミサイルを実戦的に運用する能力を、おおむね十年後までにより先進的なスタンドオフミサイルを運用する能力を獲得することを目標といたしております。 これまでの進捗といたしましては、令和七年度までに、地上発射型の一二式地対艦誘導弾能力向上型の部隊配備、トマホーク取得及びイージス艦「ちょうかい」にトマホーク発射機能を付加するための改修、JSMの取得、これを行うこととしてございます。 また、スタンドオフ防衛能力に係ります令和七年度までの事業につきまして契約ベースで申し上げると、三兆六百四十八億円を計上し、五年間の総額のうち約六割を計上している状況でございます。
○伊波洋一君 スタンドオフとは、敵の脅威圏の外から対処できるという意味です。しかし、防衛省が有識者会議に提出している配付資料④で分かるとおり、日本列島は中国のミサイルの射程圏内にすっぽり包まれています。日本の領土、領海そのものが客観的に見て既に、脅威圏外、スタンドオフではなく、脅威圏内、スタンドインなのです。このことは私がこの委員会で繰り返し指摘したことです。その都度防衛省ははぐらかすような答弁を繰り返してきましたが、さすがに有識者には認めざるを得なかったようです。 配備する長射程打撃力を含めて、自衛隊は既にスタンドオフではないことを前提に戦略を構築すべきではありませんか。客観的にスタンドオフではないのに、何をもってスタンドオフミサイルと言い張るのでしょうか。一体何のための長射程ミサイルなのですか。
○国務大臣(中谷元君) 我が国の防衛政策とか、また防衛力整備というのは、随時検討は重ねておりますけれども、これは特定の国や地域を脅威とみなして、これに軍事的対抗をしていくという発想には立っておりません。 その上で、スタンドオフミサイルの導入目的について申し上げますと、各国の早期警戒管制能力、また各種ミサイルの性能が著しく向上していく中で、自衛隊員の安全を確保、そして我が国への攻撃を効果的に阻止をするという必要があります。 また、島嶼部を含む我が国への侵攻を試みる艦艇、上陸部隊等に対して、脅威圏の外からの対処を行うためのスタンドオフ火力等の必要な能力を獲得することとされて導入をするとしたものでございます。
○伊波洋一君 また、ただいまの防衛大臣の答弁のように、どこも想定していないというような、そんな戦略やそんな戦術はないと思います。これだけの莫大なお金を使ってやるからには、具体的なやはり取組としての実態があると。そのことは、やはり相手もそのように見ているでしょうし、現実に配備をする部隊、それもそうなっているはずです。 持続性、強靱性のうち、施設の強靱化は四十三兆円のうち四兆円という巨額に上ります。防衛施設強靱化推進協会には、専務理事に元防衛省大臣官房施設監小柳真樹氏と、元防衛研究所所長の田中聡氏が天下っています。田中氏は沖縄防衛局長の二〇一一年当時に、辺野古新基地工事建設の強行を例えた暴言が理由で懲戒処分を受けた方です。 協会は、五年間四兆円、年間八千億円という莫大な施設整備費について、建設業界の利権の配分を取り仕切っていると言われています。防衛省は、配付資料⑤、⑥のように、四回にわたって協会と意見交換を行い、配付資料⑦のように、約八千億円の都道府県ごとの内訳まで示し、業界側に配慮した入札要件の緩和などを行ってきました。 防衛省幹部が業界団体に天下って意見交換を重ねる中で、入札要件などのルールが業界に有利に変更されることは問題ではないでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 防衛力整備計画を実施するに当たりましては、この施設整備については、民間の知見、これを活用しつつ、円滑に執行していくということが必要でございます。 そのために、一般社団法人防衛施設強靱化推進協会の活動に注目を、注視をしておりまして、そしてこの協会を始め建設業団体との意見交換、これは施設の強靱化の取組を円滑に実施していく上で大変意義のあることであると考えておりまして、特に事業者の入札参加意欲の向上に向けた各種施策を検討していく上で建設業団体からの御意見、御要望をお聞きをするということは重要であると考えております。 防衛省におきましては、この防衛施設の強靱化推進協会との意見交換を踏まえまして、入札参加要件を緩和するなど、競争性の確保に努めているところでありまして、これは、会計法令にのっとり、入札の公平性、透明性を確保しておりまして、入札参加要件の設定も含めて適切に対応していると考えております。
○伊波洋一君 そこに、⑦の配付資料のように、もう本当に大きなお金がここ何年も続くわけです、これからも。これは、まさに防衛バブルというべきことが起こっています。現実には、安全保障なのか建設業支援なのかはっきり分からないような状況になるんだろうと思います。 防衛省は、既存の自衛隊施設の最適化に向けて施設ごとに、配付資料⑧のようにマスタープランを作成する方針です。なぜ今回、マスタープランの作成が計画されているのですか。マスタープランの作成について、全体像と現段階での進捗状況を教えてください。
○政府参考人(茂籠勇人君) お答えいたします。 防衛力整備計画に基づき、全国の駐屯地、基地に存在する既存施設について、施設の機能や重要度に応じた構造強化、隔離距離の確保、そのために再配置、集約を実施することとしておりまして、こうした既存施設の更新を集中的かつ効率的に実施するために、全国の駐屯地、基地を二百八十三地区に区分をし、各地区における施設の再配置、集約等の整備計画となるマスタープランを令和五年度から令和七年度までの三か年で順次作成することとし、令和五年度は八十九地区、令和六年度百四地区、令和七年度は九十地区に着手しているところでございます。 防衛省といたしましては、マスタープランの作業進捗を踏まえ、順次設計を行い工事を着手することとしており、引き続き、既存施設の更新を始めとする自衛隊施設の強靱化に向けた取組を着実に進めてまいります。
○伊波洋一君 施設の強靱化について防衛省は、抗堪性を高めるとか、抗堪化すると表現しています。 防衛省によれば、抗堪性、抗堪化とは、自衛隊の施設が敵の攻撃を受けても機能を維持するための対応をして防御性能を高めていくということです。つまり、これまでとは異なり、敵の攻撃を受けることを想定して施設の改修がなされているのです。資料には、「CBRNeに対する防護性能の付与」という記述もあります。 全国二百八十三地区の自衛隊施設二万三千棟のうち一万九千十七棟に対して、CBRNE、すなわち生物化学兵器、放射能物質や核爆弾などの攻撃を想定しているということですね。
○政府参考人(茂籠勇人君) お答えいたします。 防衛力整備計画において、主要な装備品や司令部などを防護した上で粘り強く戦う態勢を確保し、爆発物、核、生物化学兵器などに対する防護性能を付与することとされております。 このため、自衛隊が保有する施設について、施設の機能や重要度に応じて、化学、生物、放射性物質、核など、いわゆるCBRNEを含む各種脅威に対する防護性能を付与することとしておりまして、こうしたその防衛力の抜本的強化に向けた取組の目的は、あくまで力による現状変更やその試みを許さず、我が国への侵攻を抑止することであり、防衛力の抜本的強化により武力攻撃そのものの可能性を低下させるものであると考えております。 防衛省におきましては、引き続き、自衛隊の抗堪性の強化を始めとする自衛隊施設の強靱化に向けた取組を着実に実施してまいります。
○伊波洋一君 抗堪性を高め防護性能を付与するため、配付資料⑩のように、全国十四か所の司令部を地下化することも明らかになっています。 地下化される司令部十四か所について、どのような進捗状況ですか。
○政府参考人(茂籠勇人君) お答えいたします。 防衛力整備計画において、主要な装備品や司令部を防護して粘り強く戦う態勢を確保するため、主要な司令部の地下化を実施することとしております。 司令部等の地下化の事業化に当たっては、当該施設の機能、重要度などを総合的に勘案することとしており、令和五年度から七年度において十四地区における司令部等の地下化に係る予算を計上しております。令和七年度について申し上げれば、八地区について調査、設計、そして五地区については工事を実施することとしております。 防衛省といたしましては、安全保障環境が急速に厳しさを増す中、粘り強く戦う姿勢を確保するため、司令部等の地下化についてもしっかりと取り組んでまいります。
○伊波洋一君 地下化のように、やはりこれ全国に及んでいるんですね。 それで次に、火薬庫、弾薬庫の新設です。防衛省は、スタンドオフミサイルを始めとした各種弾薬の取得に連動して必要な火薬庫を整備するため、配付資料⑪のように、整備目標約七十棟のうち、令和七年度までに十二施設四十五棟を計上と公表しています。 この弾薬庫四十五棟が新設される場所についてはどのような考えで進めているのでしょうか。
○政府参考人(茂籠勇人君) お答えいたします。 国家防衛戦略及び防衛力整備計画においては、自衛隊の十分な継戦能力の確保、維持を図る必要があることから、必要十分な弾薬を早急に保有することとし、火薬庫の増設を進めていくこととしております。具体的には、令和九年度までに約七十棟を整備、そして令和十年度までに更に六十棟を整備することを目標としております。 これらの火薬庫を整備する場所については、部隊運用上の利便性であったり、各種自衛隊の用地の余積など様々な観点を総合的に勘案して選定をしておりますし、あと、各種弾薬の取得時期も踏まえつつ、順次整備を進めていっているところでございます。 以上であります。
○伊波洋一君 この配付資料⑪ですけれども、北海道に数多くの弾薬庫ができることも明らかになりますが、全国的にあるんですね。沖縄は二か所ですよね。そういう意味では、今進んでいる整備計画というのはまさに全国なんです。沖縄だけじゃないんです、全国です。 その中で、この資料⑪の沖縄訓練場に五棟は、沖縄市の沖縄訓練場に大型火薬庫を新設するということですね。
○政府参考人(茂籠勇人君) お答えいたします。 委員御指摘の火薬庫で沖縄に当たるものは、沖縄訓練場にも整備することとしております。 以上でございます。
○伊波洋一君 大型弾薬庫というのは、前、防衛大臣も説明しておりましたけど、これは弾薬が大きいからじゃなくて、大型のミサイルを配備、入れるためのものですよということの説明があったように思います。 これらとは別に、武力攻撃を想定した避難施設として住民避難用の地下シェルターを確保する取組も進められています。現時点でどのような状況でしょうか。特に先島諸島の五市町村の整備状況についてお答えください。
○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。 御指摘のシェルターでございますけれども、離島における避難の困難性等の事情に鑑みまして、政府としましては、特定臨時避難施設、いわゆるシェルターでございます、これについて、先島諸島の五市町村について整備の支援ということで実施をすることとしております。 このうち、防衛施設が所在をしております与那国町、石垣市、宮古島市における整備の支援については、私ども防衛省で実施をするということにしております。 まず、与那国町でございますが、新たに与那国町で整備をする複合庁舎の地下駐車場等をシェルターとして活用し、本年三月に基本設計業務が完了、夏頃から実施設計を開始する予定ということでございます。 次に、石垣市でございますが、新たに防災公園を整備をすることにしておりますが、この地下駐車場をシェルターとして活用し、本年三月から基本設計を開始、冬頃から実施設計を開始する予定になっております。 次に、宮古島市でございますが、これも新たに体育館の整備をするわけですが、この地下駐車場をシェルターとして活用し、本年三月から実施設計を開始、冬頃から工事を開始する予定ということになっております。 なお、残りの竹富町、それから多良間村につきましては、消防庁におきましてこのシェルターの整備に関する補助制度を検討中ということでございます。令和七年度に基本設計を開始する予定ということで承知をしております。 私どもとしましては、各自治体のこのシェルターの整備計画を踏まえながら、着実に整備できるよう取り組んでまいりたいと思っております。
○伊波洋一君 ただいまのシェルターの件ですけれども、おおよその、中に入る人数等が概算でも分かればお答えいただけますか。
○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。 申し訳ございません。基本的には、基本設計等につきましては内閣官房の方で実施をしておりますので、私どもとして、現状において細かい数字については承知をいたしておりません。
○伊波洋一君 私、たしか、少ないもので二百とか、あるいは三百とか四百とかというような話は聞いたような気がしますけど。ただ、先島は全員住民避難なんですよ、全住民避難。そこは、そういう事態になる前に。だから、このシェルターというのは一体誰が使うのかなというのはかなり疑問ではありますけれども、そういうことが行われていると。 昨年、防衛省は、陸自第一五旅団の師団化に伴い訓練場を確保するとして、沖縄県うるま市で訓練場整備計画を唐突に公表し、県や地元自治体、住民の大きな反対により計画を撤回しました。現時点で、師団化に伴う訓練場の確保計画はどういう状況ですか。
○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。 第一五旅団の師団化に伴う訓練等の在り方につきましては、現在、幅広い視点から再検討を行っており、あらゆる選択肢を検討し、適切な結論を得るという考えでございます。その際、省内でしっかりと連携を図り、周囲の生活環境を含めた地元の状況をしっかりときめ細かく把握、分析した上で検討を進めてまいりたいと考えております。
○伊波洋一君 これとは別個に、南西諸島の訓練補給拠点を確保するとして、今年度の予算には施設施工庁費という調査業務が盛り込まれています。 調査対象地域はどこでしょうか。
○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。 戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中、南西地域の防衛体制の強化のため、南西島嶼部の現地部隊等が活用する訓練基盤や補給基盤といった運用基盤の拡充を進めていく必要があると考えております。そこで、周辺地域への影響等の検討をしっかりと行うため、令和七年度予算におきまして、基盤整備を行う上で適切な場所を検討するための事前調査のための経費を計上したところでございます。 当該調査におきましては、現時点では、奄美大島、宮古島、石垣島、与那国島を中心に調査を行うことを想定してございますが、施設整備の具体的な内容等につきましては調査結果を踏まえて検討していくため、現時点で予断を持ってお答えすることは困難であることを御理解いただきたいと思います。
○伊波洋一君 一方で、二〇二五年四月三日の第五回有識者会議総会では、配付資料⑬のように、「防衛施設と地域社会をめぐる課題の発生」として、在日米軍施設・区域が県面積の約八%、沖縄本島の一四%を占めており、航空機騒音や米兵による事件、事故など、沖縄県の過重な基地負担に言及しています。防衛力整備計画の賛否は別にしても、少なくとも現状の沖縄県の過重な基地負担を全国で応分に負担する、分担していくことは検討されるべきです。 その意味で、政府として、有識者会議に対して沖縄県の基地負担軽減についてどう取り組むべきか意見を求めるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 沖縄には米軍施設・区域が集中しておりまして、県民の皆様には大きな基地負担を引き受けていただいているということを重く受け止めております。 沖縄基地負担の軽減につきましては、引き続き取り組んでいかなければならない政府最重要の課題の一つとして認識をいたしております。中でも、米軍施設・区域の返還につきましては、基地負担軽減のみならず、跡地利用に係る非常に高い期待があります。日米間で合意をし策定をされました沖縄統合計画に基づきまして、政府の責任においてこれまでも移設工事を着実に進めてきているところでありまして、一日も早い返還を実現をしてまいります。 加えて、在沖海兵隊によるグアム移転、これを着実に進めるほか、航空機訓練などの訓練の県外移転にもしっかり取り組んでまいります。 また、米軍機の運用に伴う騒音、米軍人による事件、事故を始めとした諸課題についても、解決に向けて進展させるためのあらゆる努力を尽くしていく考えでございます。 その上で、御指摘の有識者会議における議題については、防衛省の事務局と座長を始めとする委員の皆様と御相談をさせていただいた上で決定されているものでありまして、議題の設定については引き続き委員の皆様とコミュニケーションを取ってまいりたいと考えております。
○伊波洋一君 いずれにせよ、グアムにはもう既に基地は完成しているので、アメリカも台湾有事が起こる前に海兵隊などはやっぱり移そうと思っているはずですよ。ですから、是非、目に見える形で実現をしていただきたいと思います。 防衛省は、防衛力整備計画の経費について、歳出ベース四十三兆円のうち五五%、二十三兆八千億円を、契約ベースでは四十三・五兆円のうち六二%、二十七兆円を措置したと公表しています。 これらのうち、FMSによる装備の購入など、米国に支払う金額は幾らでしょうか。
○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。 防衛力整備計画で定められた四十三・五兆円程度という金額のうち、FMS調達に係る経費につきましては、計画策定時にどの装備品をFMSで取得するかが定まっているわけではないため、お示しすることは困難であるということを御理解いただきたいと思います。 その上で申し上げれば、これまでのFMS調達に関する予算をお示しすれば、契約ベースで令和五年度に約一兆四千七百六十八億円、令和六年度に約九千三百十六億円、令和七年度に約一兆七十六億円を計上いたしまして、令和七年度までに約三兆四千百六十億円を計上しているところでございます。
○伊波洋一君 戦前、日本が軍事費を国債で賄った結果、軍拡競争と財政破綻につながったという歴史的教訓から、安保三文書以前は防衛費に国債を使ってきませんでした。岸田政権は、その原則をなし崩しに、施設整備や艦船建造費を建設国債の発行対象としました。 四十三兆円のうち、建設国債の発行対象となる額はどれぐらいでしょうか。
○政府参考人(寺田広紀君) お答え申し上げます。 建設公債の発行対象経費についてでございますが、令和五年度予算から令和七年度予算までの防衛関係費において、総額として二兆九百五十億円を計上しております。 また、今後の予算につきましては、現在、令和八年度予算の概算要求に向けた検討を進めているところでございまして、今後その内容が決定した後にお示しすることができるようになります。
○伊波洋一君 防衛大臣、このような不正常な防衛費の支出は早急にやっぱり取りやめるべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(中谷元君) 令和五年度に国家安全保障戦略会議が定められまして、ここで防衛省と海上保安庁の連携等が位置付けられました。 海上保安庁の方は、施設整備、船舶、航空、港湾等公共インフラの整備に関する経費が従来から国債の発行対象であるということを踏まえまして、安全保障に関する経費の全体で整合的な考え方を取っていくという観点から、防衛関係費のうち施設整備、艦船建造に関する経費についても建設公債の発行対象とするものと整理をされたところでございます。これは、従来であれば赤字国債の対象となっていた経費の財源を建設国債に振り替えるものでございます。
○伊波洋一君 報道によれば、有識者会議は夏にも、つまり参議院選挙後にも防衛費増額の提言を出すと言われています。有識者会議の事務局は防衛省が務めており、このような自作自演による防衛費の拡張は行うべきではないと考えますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(中谷元君) 有識者会議のメンバーにつきましては、それこそ各界を代表するような有識者、専門家の方々が構成をされておりまして、このような方々の理解と協力を得るという仕組みを構築するということは必要ということでこの有識者会議を設けております。有識者の会議における今後の御議論につきましては、防衛省の立場で予断を持ってお答えすることは控えなければなりません。 いずれにしましても、防衛省としては、国家戦略会議等に基づくこの防衛力の抜本的強化の取組、我が国を取り巻く安全保障環境を踏まえまして、必要な防衛力の内容を積み上げた上で行っているものでありまして、引き続きこれを着実に進めてまいりたいと考えております。
○伊波洋一君 冒頭述べたように、この五年で四十三兆円の支出については、二〇二二年度のGDP比二%になるのが二〇二七年度の金額面から見た完成形です。現計画を決定した当時の浜田防衛大臣は二三年一月六日の会見で、装備や施設整備も集中的に実施し、次期整備計画では新規の物件費は相当程度減額できるため、防衛関係費の規模は持続可能な水準になる旨答えています。 この計画が終了する二〇二八年度以降も、以前のベースであった毎年五兆円にプラスして五兆円、合計十兆円ずつ支出し続けるというのはかなり無理があるのではないでしょうか。ただ、防衛省はさらに、他省庁での支出、一兆円を超えて、毎年十一兆円の支出としており、更に無理があります。 浜田大臣の約束どおり、現計画以降は、人件費、施設費の維持管理費、消耗品など、膨張した防衛費を合理的な範囲で収束させる必要があるのではないかと考えますが、いかがですか。
○国務大臣(中谷元君) 現行の防衛力整備計画では、令和九年度の防衛関係費は八・九兆円程度とするとともに、その後の整備計画におきましては、令和五年度から令和九年度の五年間における集中的な整備を適切に勘案した結果、内容といたしまして、令和九年度の水準を基に安定的かつ持続可能な防衛力整備を進めるということとされております。 この点につきましては、現行の防衛力整備計画や相当数の装備品や部品の整備を行うために、令和十年度以降は安定的かつ持続可能な防衛力整備を進めることが可能であると考えており、これを踏まえれば、防衛関係費の規模を持続可能な水準とできるものと考えております。 いずれにしましても、令和十年度以降についても、その時点における国際情勢を勘案しつつ、我が国を将来にわたって守り抜くために必要な防衛力の整備を持続可能な形でしっかりと行っていく考えであります。
○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りましたので、おまとめください。
○伊波洋一君 まとめます。はい。 今や日本は戦争ができる国ではなく戦場を招き入れる国になろうとしています。やはり今こそ私たちは安保三文書を見直して、自衛隊による軍事力、抑止力偏重ではなく、外交を中心とする安全保障政策に転換して、東アジアの平和と安定を取り戻すべきということを求めて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(滝沢求君) 他に御発言もないようですから、両件に対する質疑は終局したものと認めます。 防衛大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構でございます。 これより両件について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べください。
○山添拓君 日本共産党を代表し、日・フィリピン部隊間協力円滑化協定及び日・イタリア物品役務相互提供協定の承認にいずれも反対の討論を行います。 日・フィリピン部隊間協力円滑化協定は、日本の自衛隊とフィリピン軍との間で、相互に相手国を訪問し、共同訓練を始めとする協力活動を一層行いやすくするために、訪問部隊が相手国に滞在する際の各種手続や法的地位を定めるものです。 安保三文書の一つ、国家防衛戦略は、米国のインド太平洋地域における軍事戦略を前提に、中国の対外姿勢と軍事動向を深刻な懸念事項、最大の戦略的な挑戦と位置付け、同志国等との連携の強化を明記しました。この下で政府は、フィリピンに対する政府安全保障能力強化支援、OSAによる警戒管制レーダーの供与等を進め、米比の軍事演習バリカタンに初参加するなど、戦争体制づくりを強めています。 本協定は、日米同盟を中心に、抑止力強化の名の下に自衛隊の海外活動と外国との共同の軍事活動の更なる強化を図ろうとするものであり、憲法九条に反し、認められません。 また、本協定は、フィリピン軍の構成員等が公務中に起こした犯罪について、日米地位協定と同様、派遣国に第一次裁判権を与えています。外国軍隊の活動のために重要な国家主権を制限することは認められません。 加えて、フィリピンは、日本と異なり、既に二〇〇六年に死刑を廃止しており、公務外に日本の刑法下で死刑が科されるような重大な罪を犯した場合、フィリピン側は身柄の引渡義務を負わず、重大な犯罪ほど日本が裁判権を行使できなくなるおそれがあります。極めて不平等です。 さらに、協定実施のための協議機関である合同委員会は、日米合同委員会などと同様に、議事録さえ公開されないおそれが強く、国民に知らせることなく種々の取決めを行うことになりかねません。 日・イタリア物品役務相互提供協定は、自衛隊とイタリア軍との間で物品、役務を相互に提供する際の決済手続の枠組み等を定めるものです。日米ACSAなどと同様に、安保法制の下で、平時から集団的自衛権の行使が可能とされる存立危機事態に至るまで、部隊間相互の物品、役務の支援を担保するもので、相手国の艦艇や発進準備中の戦闘機への給油、整備も対象となり得ます。他国の武力行使と一体化した後方支援をも担保する協定であり、憲法九条に違反します。 イタリアとの間でも、同志国等との連携の強化の一環として軍事協力が強化され、日英と次期戦闘機の共同開発を進めるほか、自衛隊の艦艇や航空機を派遣する共同訓練も増加しています。本協定は、こうした両国の軍事協力を一層加速させるものであり、容認できません。 以上、討論とします。
○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。 会派を代表して、日・フィリピン円滑化協定、RAA、及び日伊ACSAに反対の討論を行います。 日・フィリピンRAAは、自衛隊とフィリピン国軍の一方が他方の国を訪問して活動する際の手続及び部隊の地位等を相互に定めるもので、日米地位協定の在日基地の規定を除いた、いわゆる訪問軍地位協定です。 反対の理由の一つは、フィリピン国軍の日本国内における駐留や訓練、とりわけ沖縄における軍事訓練の強度が高まり、それにつれて周辺住民への基地被害が過重になることが懸念されます。沖縄県民は、これ以上の基地負担を拒否します。 第二に、協定案では、日本とフィリピンが戦略的パートナー国として軍事的な協力を強化することが目指されています。仮にフィリピンと中国との間で南シナ海などにおいて軍事的な紛争が生じた場合、日本の自衛隊の関与が求められかねません。 第三に、石破総理は日米地位協定を見直そうとしているはずです。私たち沖縄県民は、日米地位協定から生じる航空機騒音や墜落や落下物の危険、女性に対する暴力を含めた米兵の事件、事故など、日常的な基地負担について、幾らでも情報を提供し、日米地位協定改定に向けて協力する用意があります。本協定案は、石破政権の目指す方向とも相入れないものです。 また、日伊ACSAは、自衛隊とイタリア軍の間における物品又は役務の提供に係る決済手続等の枠組みを定めるものです。 これらの協定は、安保三文書に基づき同志国との軍事的な連携強化を図るものです。 安保法制の当時は、日本が戦争できる国になるという危機感が語られていました。これは、どちらかといえば中東や地球の裏側などで、米軍の戦争に日本の自衛隊が巻き込まれるというイメージでした。しかし、岸田政権の安保三文書以降、進んでいるのは、台湾有事という米国の軍事戦略に基づいて、存立危機事態と敵基地攻撃能力がセットになって、日本の自衛隊が台湾海峡の中国軍を攻撃、それによって日中が全面戦争になり、全国の自衛隊基地、ミサイル部隊、弾薬庫が軍事目標になり、日本全土が戦場になるというシナリオです。日本はもはや戦争ができる国というよりは、戦場を引き受ける国になろうとしています。 日本は、米国ヘグセス国防長官が求めるように、台湾有事において最前線に立つようなことがあってはなりません。安保三文書の路線ではなく、困難な課題や懸案はあっても、日中共同声明や日中平和友好条約など四つの基本文書に基づき、これまで先人たちが積み重ねてきた日中外交の成果に立脚して、中国との対話と交流を中心に外交努力を重ねて、互いに戦争しない日中関係を再構築し、東アジアの平和と安定をつくっていくべきです。 このことを申し上げ、両協定案に対する反対の討論とします。
○委員長(滝沢求君) 他に御意見もないようですから、両件に対する討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 まず、日本国の自衛隊とフィリピンの軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国とフィリピン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(滝沢求君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。 次に、日本国の自衛隊とイタリア共和国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とイタリア共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(滝沢求君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。 なお、両件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十一分散会