外交防衛委員会 第15号
- 発言数
- 197 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2025/05/22
会議録
○委員長(滝沢求君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 海洋法に関する国際連合条約に基づくいずれの国の管轄にも属さない区域における海洋の生物の多様性の保全及び持続可能な利用に関する協定の締結について承認を求めるの件外二件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官小杉裕一君外十六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 海洋法に関する国際連合条約に基づくいずれの国の管轄にも属さない区域における海洋の生物の多様性の保全及び持続可能な利用に関する協定の締結について承認を求めるの件、職業上の安全及び健康並びに作業環境に関する条約(第百五十五号)の締結について承認を求めるの件及び千九百九十五年の漁船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約の締結について承認を求めるの件、以上三件を一括して議題といたします。 三件の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○若林洋平君 皆様、おはようございます。自由民主党の若林でございます。度々の質疑の機会をいただきまして、ありがとうございます。 まずは、本日審議をされます協定及び条約関連の質疑をさせていただきまして、時間が許せば移民問題に関する質疑をさせていただきたいというふうに思います。 それでは、早速ではございますが、国連公海等生物多様性協定についてお聞きをいたします。 この協定については、背景としては、人間の活動及びその影響、気候変動であったり海洋酸性化であったり海洋汚染であり、また持続可能でない利用等が広範囲に拡大することによりまして、公海、深海底にも生物多様性に関するルールが必要になり、国連の場で議論が開始されたと承知をしております。 その上で、喫緊の課題であります海洋生物多様性の保全と持続可能な利用に貢献するとともに、法の支配に基づく海洋秩序の維持発展につなげるためのルール作りをするということを理解しておりますが、具体的にどのような海域でどのような手段を持って行うのか、お聞かせいただきたいと思います。政府参考人の方、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(濱本幸也君) お答え申し上げます。 本協定は、公海及び深海底の生物多様性の保全と持続可能な利用に関するルールを定めているものでございます。具体的には、海洋遺伝資源の取扱い、海洋保護区、環境影響評価、途上国の能力開発等について規定しているものでございます。 具体的にという御質問でございますので、一つずつ申し上げますと、例えば海洋遺伝資源につきましては、深海底の微生物等を採取し、研究開発を行っている事例がございます。このような海洋遺伝資源の採取、利用を行う場合には、関連情報を通報し、これらの活動から生ずる利益を締約国間で配分することが求められるということでございます。 次に、海洋保護区についてでございますが、これは特定の海域を区切って海洋生物多様性の保全と利用を行うものでございます。今後、協定が発効してから開催される締約国会議におきまして、どの海域にどのような措置を設定するかということについて決定していくということでございます。 続きまして、環境影響評価につきましては、公海及び深海底の海洋環境に重大かつ有害な変化をもたらすおそれがあると判断される活動を行う場合には、事前に環境影響評価を行うことが求められるということでございます。 最後に、能力開発及び海洋技術移転につきましてでございますが、本協定の着実な実施を支援するために、特に開発途上国に対しまして必要な協力を行うものでございます。
○若林洋平君 御答弁ありがとうございました。 深海調査等などはかなりの能力と技術が必要になるかとは思いますけれども、能力開発と技術移転に対してどのようなことが期待されるのか、どういうふうにお考えでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。政府参考人の方、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(濱本幸也君) 能力開発、それから海洋技術移転につきましては、この協定の規定が着実に実施されるように、特に開発途上国を支援するものでございます。具体的には、海洋科学技術に関するデータや知見の共有、専門家の交流等が挙げられるということでございます。 このような能力開発及び海洋技術移転といいますのは、途上国のニーズ及び優先度に基づきまして、各締約国、これは技術を提供する側でございますが、その能力の範囲で協力するということになっております。
○若林洋平君 御答弁ありがとうございました。 非常に意義深い協定となるかと思いますので、確実なる締結をお願いを申し上げまして、もちろん賛成の立場で質疑は終わりとさせていただきます。 次に、千九百九十五年の漁船員訓練、資格証明及び当直基準条約についてお聞きをいたします。 条約の附属書の改正が採択された背景につきまして、お聞かせいただきたいと思います。政府参考人の方、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(中村亮君) お答え申し上げます。 委員御指摘の千九百九十五年の漁船員訓練、資格証明及び当直基準条約は、漁船員のための訓練、資格証明及び当直に係る国際基準の設定等について定めたものでございます。 附属書の改正前、本条約が適用される漁船の条件は、船体の長さのみとなってございました。そのため、欧州の漁船と比較をいたしまして細長い傾向にございます日本を含むアジアにとりましては、比較的トン数の小さい漁船にも厳しい要件が課されることとなり不利だったと、こういったことがございました。 二〇一五年、平成二十七年に我が国が主導をいたしまして包括的な見直しを提起をさせていただいたことを契機といたしまして、本条約の改正が検討されることとなりました。その後、二〇二四年、令和六年でございますけど、五月に、船体の長さと船のトン数の読替規定が設けられるなど、我が国の主張が反映される形で附属書の改正が採択されたと、こういう経緯がございます。 以上でございます。
○若林洋平君 御答弁ありがとうございました。 変更される具体的な内容と期待されることにつきまして、お聞かせいただきたいと思います。政府参考人の方、お願いいたします。
○政府参考人(中村亮君) お答え申し上げます。 本条約の締結につきましては、我が国の漁船員の安全を含む海上における人命及び財産の安全の確保に貢献するものであり、また海洋環境保護の促進にも資するため有意義であると、このように考えてございます。 また、我が国が未締結の場合、本条約が規定する漁船員の証明書を保有しない日本籍の漁船がほかの締約国の港に寄港する際、その漁業活動に支障が出ることが懸念をされるということでございます。この懸念を払拭をし、遠洋漁業を行う日本籍船の円滑な漁業活動を確保するため、我が国として本条約を早期に締結し、証明書発給に係る体制を構築することが重要であると、このように考えてございます。 加えまして、本条約附属書改正の議論を主導した我が国といたしまして、漁船の安全に関する国際的なルール作りに積極的に取り組む姿勢を対外的に示すことは本条約の国際的な普及に資すると、このように考えられることからも、本条約の締結は重要と、このように考えてございます。 以上でございます。
○若林洋平君 御答弁ありがとうございました。 関係した全ての皆様に改めて心から感謝を申し上げ、漁船の安全の国際協力が推進をされ、それぞれの国に不利なく、船員の安全も含め海上の生命や財産の安全及び海洋環境保全が更に促進されることを切に願い、この件につきましての質問を終わりにさせていただきます。もちろん、賛成の立場で終わりとさせていただきます。 また、職業安全衛生条約につきましては、労働災害の一層の防止が期待をされまして、国際労働基準を遵守する我が国の姿勢を改めて対外的にも示すことができ、労使とともに本条約の締結に賛同していることから、早期締結が望まれていることも含めて、質疑は控え、賛成とさせていただきたいと思います。確実な対応をよろしくお願いいたします。 以上で、協定、条約に関する質疑は終わりとさせていただきます。 まだ時間がございますので、次に、日本に移住する外国人の急増について何点かお伺いをさせていただきたいと思います。 昨今、外国人の移住については様々な意見や不安の声が上がっているように思われますが、まずは、我が国に移住する外国人の最近の実際の動向はどのような状況なのか、お聞かせください。政府参考人の方、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(福原申子君) お答え申し上げます。 我が国に在留する外国人は令和六年末現在で約三百七十七万人となっており、国籍・地域別では、上位三か国は中国、ベトナム、韓国の順で多くなっております。中国が約二三%、ベトナムが約一七%、韓国が約一一%を占めているところでございます。 十年前の平成二十六年末時点の約二百十二万人からは約百六十五万人増加をしておりまして、増加率は約七八%となっております。この十年間の在留者数の増加につきまして、国籍・地域別で見ますと、増加数の上位三か国はベトナム、中国、ネパールの順となっており、ベトナムが約五十三万人、中国が約二十二万人、ネパールが約十九万人、それぞれ増加をしているところでございます。 次に、直近一年間の増加につきましては、令和五年末時点の約三百四十一万人から約三十六万人増加をしておりまして、増加率は約一一%となっております。国籍・地域別で見ますと、増加数の上位三か国はベトナム、ネパール、中国の順となっており、ベトナムが約七万人、ネパールが約六万人、中国が約五万人、それぞれ増加をしております。
○若林洋平君 御答弁ありがとうございました。 現状と経緯を今御説明をいただいたところでございますが、現状ではベトナムからの移住が率的に多くなってきているということでございますが、次いで中国が続くということであります。 人数もさることながら、やはりどのような方々が移り住んできているかということが重要であることはもう誰しもが思うことでありまして、外国人だからということではございませんが、まずは正規ルートで移住した上で、我が国の歴史や文化を理解をし、ルール又は秩序を守った上で我が国の発展に寄与していただけるなら、これは国民の皆さんも不安や不満に思うことはないかとは思います。 ただ、そうばかりとはいかない現状が多々見受けられるというふうに思います。その一例として、先日、松沢議員からも質疑がございましたが、我が党では小野田議員からも別の委員会で質疑があったとは思いますけれども、中国系の民泊が急増し、それによる経営・管理における在留資格取得が増えているようでございますが、その現状をお聞かせください。政府参考人の方、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(福原申子君) お答え申し上げます。 地方出入国在留管理局では、民泊を営むことを目的として経営・管理の在留資格の取得を希望する申請を受け付け、許可した例がございます。 経営・管理の在留資格で在留する外国人は近年増加をしておりまして、令和六年末現在で四万一千六百十五人となっており、一年間で四千百五人、約一一%増加をしているところでございます。 経営・管理の在留資格に関する国籍・地域別の統計は、令和六年六月末時点のものになりますけれども、この在留資格で在留する外国人三万九千六百十六人のうち、上位三か国は、中国が約五二%、韓国が約七%、ネパールが約七%となっておりまして、中国の方が過半を占める状況となっております。 外国人の方の在留状況の把握に関しましては、出入国在留管理庁におきまして、中長期在留者の方の活動先などを届出により継続的に把握するとともに、外国人から在留申請が行われた場合には、申請内容を確認の上、必要に応じて関係行政機関等への照会や実態調査などを行い、その活動実態の把握に努めているところでございます。 今後も、実態調査を行うなど、適正な在留資格制度の運用に努めてまいります。
○若林洋平君 御答弁ありがとうございました。 今の数字の中で、四万を超える、まして一年間で四千人と、さらに中国から五二%、半分、半数以上は中国。 これ、一つやはり気を付けなきゃいけないのが、実際中国のSNS上では、日本に移住する簡単な方法として民泊経営を紹介する投稿があふれているとも言われております。見知らぬ外国人が出入りすることに不安を感じ、引っ越す住民もいらっしゃるというようでございまして、これは放っておくわけにはいかないと考えます。ただでさえ、国民の皆様の血税が外国人に使われることへの不満も大きくなっている中で、緩い在留資格要件が原因で移民が増加することで、国民の皆さんの不安や不満、またそういったものが、負担が大きくなることがあってはならない、そのように考えます。 これ以上安易な増加を許さないために、在留資格の要件を厳しくするなどの対策が必要かと思いますが、どうお考えか、お聞かせいただきたいと思います。政府参考人の方、よろしくお願いします。
○政府参考人(福原申子君) お答え申し上げます。 経営・管理の在留資格に関する在留申請の中には、事業の実態が疑われる事案もあると承知をしており、厳格に対応していく必要があるというふうに認識をしております。 出入国在留管理庁におきましては、偽装が疑われる案件につきましては、審査を担当する職員が事業所に出向いて調査を行うなど、より実態を踏まえた審査を行うよう努めているところでございまして、この実態調査等の結果、事業の実態がないことが判明すれば、在留申請に対し不許可処分を行っております。また、在留期間中であったとしても、正当な理由なく在留資格に該当する活動を行っていないということが判明すれば、在留資格の取消し手続を取っております。さらには、外国人の虚偽の申請を助けるなど、偽装滞在への関与が疑われる者を警察に通報するなどの対応も行っているところでございます。 引き続き、厳格な審査のために、実態調査体制の強化を図るとともに、必要に応じまして許可基準を含む制度の在り方について検討を行っていくこととしております。
○若林洋平君 今、最後の部分が非常に重要だったかと思いますが、本当に答弁ありがとうございました。 まさに、これ基準を変えるしかないと思うんですよね。必要があれば法改正というのも視野に入れて、厳格に対応していただきたい。これはもう国民の皆さん誰しもが思うところでありますし、特に大阪府民の方々からかなり大きな心配の声が出ておりますので、是非そこは厳格に対応いただきたいというふうに思います。 いずれにしても、人材不足とはいえ、どんな移民でも受け入れる又は安易に移住できる環境及び考え方は絶対にあってはならないと私は思います。望んでいるのは、少なくても日本の文化、歴史等を理解し、ルールを守り、住民にとってトラブルのないウィン・ウィンの関係となる移民であります。不法移民はもとより、理由と期限が明白な人道支援は別としても、日本にそぐわない移民を安易に受け入れてしまうことのないように、厳格なルールの構築を強く強く求めて、質疑を終わりとしたいと思います。 若干時間がございますので、それに伴って、最近、昨今、やはり外国人の免許の取得についても非常に厳しい声というか、現実問題として、外免許可、これは我が党においてもようやくいろいろ規制を変えなきゃいけないんではないかという意見が上がっておりますが、そもそも、こういったことも含めて、やっぱり今国民の皆さんが、決して外国人だから駄目とかそういうことではなくて、でも不安が生まれているのは事実でありまして、実際そういったところでやはりウィン・ウィンの関係、やはり不安を払拭するということは非常に重要なことであると思いますので、何か起こってから対応するのではなくて、ある程度やっぱり予測できることってやっぱりあると思いますので、それは本当に幸せに暮らしている外国の方のためにも、やっぱりそういう目が、ならないようにするためにも是非対応していただきたいなというふうに思っております。 最後に、榛葉議員が先日、これは全然関係ない話なんですけれども、高校生、いわゆる自衛官の本当に卵、その卒業式がすばらしいと。私は元々、富士の麓の三個駐屯地、また富士学校を控えた首長をやっておりましたけれども、板妻駐屯地が今メインではありますが、入隊式があるんですよね。この入隊式というのは、本当にまだ高校を卒業して、また大学を卒業して、一般の方々が、もちろん大学卒もいらっしゃるんですけれども、防大もあるんですが、また防大は板妻駐屯地に来ることはないとは思うんですが、今は候補生という言い方はもうなくなるとは思いますけれども、いわゆる入隊式があるんですけれども、それは見事というか、一週間から十日の間であれだけ規律が保てるようになると。そして、あの姿というのが見るたびに私は、本当に若者すばらしいな、日本の未来は明るいな、すごい感じるところがあるんですよね。 そういったところも是非国民の皆さんに知っていただく機会というのは必要ではないかなと。決して全部流せということではなくて、そういうことも含めて、やっぱり自衛官に対する思いというのは、処遇改善ももちろんそうですが、やっぱり誇りと名誉、これ特に私は、退職自衛官のまた処遇改善等も含めて尽力してまいることをお約束を申し上げまして、本日の質疑を終わりにさせていただきます。 御清聴ありがとうございました。以上です。
○福山哲郎君 おはようございます。立憲民主党、福山でございます。よろしくお願いを申し上げます。 まずは、直近のことで恐縮でございますが、イスラエル軍が外交団に発砲したというニュースが入ってまいりました。二十五か国の外交官が参加をしていた外交団で、視察をしていたと。そこにイスラエル軍が発砲したと。我が国の政府代表事務所の日本人も二人そこに参加をしていたと。報道によれば、警告射撃というよりもかなり激しい発砲だったという報道もあります。 この状況について今外務省どのように把握をしているのか、それから、この事案についてどう対応していくおつもりなのか、状況をお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 五月二十一日、我が国を含む外交団がヨルダン川西岸地区の北部にあるジェニン難民キャンプを視察していた際に、イスラエル軍が警告射撃を行ったと承知をしております。我が国を含め負傷者はいないと承知しておりますが、また、現地にて詳細な事実関係を確認中であります。このような事案の発生は誠に遺憾であって、あってはならないことだと考えております。 政府としては、イスラエル側に厳重に抗議するとともに、説明と再発防止を申し入れたところでございます。
○福山哲郎君 外務大臣今言われましたけど、もうイスラエル側には厳重に注意と抗議を、終わっているということですか。
○国務大臣(岩屋毅君) 既に抗議を、まず中東アフリカ局長から駐日イスラエル大使に対して政府として抗議するとともに、説明と再発防止を申し入れました。また、在イスラエル大使館臨時代理大使から外務省、先方の外務省アジア大洋局次長に、また、同参事官からイスラエル軍の外国関係部長に対して申入れを行っております。 イスラエル側からは、貴官からの申入れについて十分認識しており遺憾に思うと、日本の外交官を含め誰も負傷しなかったことに安堵している、パレスチナ側から事前の情報共有がなく、調整がなされなかった経緯があると、現在事実関係を調査中であり、調査結果をしかるべく共有すると説明があったところでございます。
○福山哲郎君 早速御対応いただいたことに関しては敬意を表したいというふうに思います。 大臣が今おっしゃられたように、もうあってはならないことです。戦時下の軍が、ある意味で言うと、非常に暴力的になっていたり、何らかの形での暴発的なことが起こるというのは戦時下よくあることでして、こんなことあってはならないですし、早々に厳重に抗議をしていただいたことは了としますが、もう強く抗議したいと思いますし、こんなことがあってはならないと思います。 そのまさにガザですけれども、報道によりますと、乳幼児が一万四千人死亡のおそれがあると、それから約四十七万人が壊滅的飢饉に陥る可能性があると、そして全住民の約二百十万人の方々が深刻な食料不安に直面しているという状況が報道をされています。 僅かばかりの支援物資の搬入がイスラエル軍からあるという報道もありますが、これは国連側からはまだ届いていないという話もあって、一方で、イスラエルは大規模な地上作戦を始めて、今直近では毎日百名以上の犠牲者が出ています。ガザ全域制圧を目指すといって、攻撃は拡大をしています。 片方では飢饉、栄養不足、そして片方では全面攻撃、地上作戦の決行、人道的に非常に私は問題のある状況が起こっているというふうに思っておりまして、英、仏、カナダの首脳は、ガザでのイスラエル軍の軍事作戦拡大に強く反対するという共同声明を発表されています。どの程度の効果があるかは分かりませんが、少なくとも、英、仏、カナダの首脳がこういった声明を発していることは非常に重要だと思います。 イスラエルとアメリカの関係、それから日米交渉、今関税でやっていること、全体を考えたときに日本がどう取るのか。難しい判断だと思いますが、人間の安全保障をうたう我が国がこの人道状況に関しては強くイスラエル側に申入れなり他の国際社会に働きかけをすることによって、まずは支援物資の搬入、それも国際機関をちゃんと介しての搬入、そして、この全域制圧というか、即時停戦、これを、即時停戦をすると、こういう全域制圧みたいなことではなく即時停戦を求めるということを、日本政府として、一国でもいいですけれども、各国と協力をして何らかの行動を起こしていただきたいと強く願っておりますが、外務大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のとおりだと考えております。今般の軍事作戦の拡大によって民間人を含む多くの死傷者が発生していることについて、甚だ遺憾に思っております。 五月十三日に行われた私とイスラエルのサアル外相の会談においても、停戦交渉に立ち戻って、合意の継続に向けて誠実に取り組むよう求めるとともに、民間人の保護と人道支援の確保といった国際人道法を含む国際法の遵守を直接強く申し入れたところでございます。翌十四日には林官房長官からも同様の申入れを行っております。 さらに、地上作戦開始後の五月二十日、我が国を含む二十七か国の外相共同声明において、イスラエルに対して、ガザへの人道支援の全面的な再開を直ちに許可すること、そして国連及び人道支援機関が独立して中立的に活動できるようにすることを強く求めたところでございます。 今般の事態を受けまして、このイスラエルへの働きかけを一層強めてまいりたいと思います。
○福山哲郎君 外務大臣の強い御決意には本当に敬意を表したいと思います。 今おっしゃられたように、各国の外相が強い口調で停戦を、停戦と支援物資の供給を求めているさなかで、今度は二十五か国の代表団に、ある種発砲があったわけです。もう極めて遺憾だと思います。これはあってはならないことだと思っておりまして、こんなのは与野党関係ありませんので、是非更なる強い抗議の意を表していただきたいと思います。 続きまして、今度は悲しい質疑です。 航空自衛隊のT4練習機の墜落事故から一週間が経過をいたしました。現場では引き続き自衛隊員が捜索活動を懸命にしていただいていると承知をしています。しかし、現地の状況はかなり難航しているというふうにも承っております。 まだ隊員の安否について正式な発表がありませんから私からここではそのことについては何らかの発言をするのは控えておきたいと思いますが、生還を願う御家族や仲間の方々の思いを致しますと、もう本当に何とも言えない気持ちでございます。 防衛大臣、現状、捜査、調査の状況はどのようになっているか、お答えいただけますか。
○政府参考人(嶺康晴君) 五月十四日に発生いたしました航空自衛隊のT4練習機の墜落につきましては、依然として搭乗員二名が行方不明でございます。現在も現場周辺の捜索活動を行っております。そして、十六日の捜索活動におきまして搭乗員と思われる体の一部を発見及び収容いたしまして、航空自衛隊小牧基地に搬送いたしました。現在、関係機関と所要の確認を行っているところでございまして、これ以上の詳細についてはお答えを差し控えさせていただきます。 本日の自衛隊の部隊の活動状況でございますが、人員約四百七十名、航空機二機の体制をもって地上、水上及び水中の捜索活動を実施しておりまして、引き続き捜索活動に全力を尽くしてまいります。 他方、墜落をめぐる詳細な状況、また事故原因につきましては現時点では明らかになっておりませんで、引き続きこれらについて究明してまいりたいと存じます。
○福山哲郎君 捜索に当たっている自衛隊員の方々もどんな思いで捜索に当たっているかと考えると、もう本当に、心より、何というか、敬意と慰労をしたいと思います。 事故の原因、御案内のように、もうフライトレコーダーは搭載されていないと、T4は二百機のうち六十機が未搭載のまま訓練をされているということはもう質疑でも報道でもあります。 こういう状況の中で、どういった形での調査が進むのか、原因究明はどのような形でできるのか、今分かっている範囲で結構ですので、お伝えいただけますでしょうか。
○政府参考人(嶺康晴君) 御指摘ございましたように、フライト・データ・レコーダーによりまして、もし装備されていれば、航空機の高度、速度、あるいは機首方向等、このようなデータを解析することが可能になります。ところが、今回未搭載ということで、こういったデータ解析による事故調査はできません。 そこで、このフライト・データ・レコーダーが未搭載の航空機の事故調査につきましては、交信記録、あるいは航跡の情報、現場の状況等を総合的に分析いたしまして原因究明に努めてまいりたいと考えております。
○福山哲郎君 いや、本当に原因究明が難しい状況になると思います。 ただ、これ訓練機なので、今、T4全面的に止めておられると思いますが、訓練にも支障を来す。加えて言うと、原因が明らかにならないということは、実は、自衛隊員の皆さんの立場からすると、非常に不安な状況で訓練に臨まなければいけなくなります。 これ、今お答えにくいと思いますが、どういう要件がそろえばこれ飛行再開されるのか、分かっている範囲でお答えいただけますか。
○政府参考人(嶺康晴君) お答え申し上げます。 御指摘ありましたように、現在、T4の飛行に関しましては飛行を見合わせているという状況にございます。 現在、鋭意原因究明を進めているところでございますが、飛行再開に関しましては現段階ではちょっと予断を持ってお答えすることができないことを御理解いただきたいと思います。
○福山哲郎君 そうなんですよね、難しいところだと思っているんです。 それで、フライトレコーダーも付ければいいじゃないかという話なんですが、これ、あれですよね、機体の整備等のときに時間を要して一つ一つ付けているから、一遍にというわけにはいかないと聞いております。予算の問題もあると思いますが、しかし予算よりかは、やっぱりこういったものは優先するべきなので、何をおいてもこういったことは早急にしていただきたいと思っております。 だから、フライトレコーダーが付いていないことをむやみに批判をしたりするつもりはありませんが、しかし、ここは本当に工夫をしてもらわないといけないというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 定期点検のときに装着するものでございますが、今、ドライブレコーダーとかテープレコーダーとか、簡易に記録を残せる装置もございます。衝撃に対して強い措置もしなければなりませんが、そのような形で記録が取れるような装置ができないかどうか、工夫してまいります。
○福山哲郎君 それで、お手元に、委員の先生方にお配りした、本当に嫌なペーパーですが、これは報道ベースです、防衛省からも正式なものもいただいておりますが。 私、外交防衛委員会にずっとおりますので、実は、ほぼ毎年事故があって、委員みんな同じような気持ちでこの委員会に臨んでいるのが、ほぼ毎年あります。二〇一七、一八、少し間がありますが、二一、二二、二三、二四、それで今年、二五年です。それも、残念ながら、航空自衛隊、陸上自衛隊、海上自衛隊、それぞれ事故があります。つまり、航空部隊どうなっているんだと。 これ、やっぱり死亡の数も尋常じゃありません。二三年は十人、二四年は八人。これは皆さん無念だと思います、御家族も含めて。これ毎年、委員会で事故のことについて反省を求めて、原因究明をして再発防止に努めるという議論をしながら続いています。非常に残念で、何とも言いようがないお気持ちだと、大臣も、思いますけれども、でも、我々は、やっぱり事故のないようにしてもらわなきゃいけないとここで言わざるを得ないです。 すごく嫌なこと申し上げれば、自衛官が集まらないという話もありますが、毎年毎年この事故見せ付けられれば、なかなかやっぱりそこはきつい、幾ら日本のために、国のためにといっても。そこも含めて、大臣、やっぱり総点検と、何らかのこれ、原因があるかも含めて、個別の、T4ならT4の機体自身の問題だったらどうしようもないんですけれども、ここ、大臣、やっぱり何とかしないといけないんじゃないかと思っています。 加えて言うと、昨日、防衛省と自衛隊の方にこの事故の状況を聞いたら真摯にお答えいただきましたけれども、地上に墜落をしたという説明をしていただきました。これ、池なので地上じゃないんじゃないのと聞いたら、いやいや、海上ではありませんと。ある意味でいうと、海じゃなくて陸の中にある池に墜落をしたので、地上に墜落したと説明をさせていただきましたと、すごく真摯に説明をいただきました。 ということは、これやっぱり、この入鹿池、民家も周辺にあるということもあって、このことも含めて非常に危機感を持っていて、私どもの党の松田功衆議院議員が選挙区でございまして、自治体ともかなり協議をしていただいているようですし、防衛省も説明来ていただいているようですが、いろんなところにこういうのは余波が来ます。 大臣、少し決意も含めて御答弁いただけますでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 事故によりまして、国のために勤務をしている非常に優秀な隊員の生命が失われてしまうことにつきましては、非常に申し訳なく、大変に遺憾に思っております。 特に、御指摘のように、一昨年は陸上自衛隊のUH60JAのヘリコプターが沖縄県の宮古島付近で墜落をいたしました。昨年は海上自衛隊のSH60Kのヘリコプター二機が鳥島の東方海域におきまして墜落をしまして八名の方が亡くなられたわけでございまして、これらの事故につきまして、国民の皆様に不安を与えたということ、大変遺憾に思っております。 こうした中で、今般、事故が発生したということを重く受け止めまして、私から、事故発生当日に、各自衛隊の全ての航空機に対して飛行前後の入念な点検、そして各自衛隊の全ての操縦者に対して安全管理、また緊急時の手順についての教育について指示を発出をし、改めて陸海空全ての自衛隊における安全管理に万全を期すということを徹底をしたところでございます。 飛行の安全を確保して航空機の運用をするということは当然の大前提であります。引き続き、今般の事故原因の究明を進めるとともに、いま一度、隊員一人一人が安全管理に係る認識を新たにしまして、防衛省・自衛隊全体として国民の信頼を失うことがないように、安全確保の一層の徹底を図り、同種の事故の再発防止に全力で取り組んでまいります。 今、事故の処理はいたしておりますけれども、全力でこの原因の究明、解明に努めてまいりたいと考えております。
○福山哲郎君 ありがとうございます。是非、大臣、よろしくお願いします。 もう一点、この入鹿池という墜落をした場所は、世界かんがい施設遺産に登録されていて日本でも有数の農業用のため池で、これから田植が始まるので、ここから水が引かれます。今、油の流出等も含めて、地元ではその水、水質等についての不安も広がっています。このことについてどのように対応いただいているのかについて、お答えいただけますか。
○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。 委員御指摘のとおり、入鹿池につきましては、現地の農業を営んでおられる方々がお水を使われるというふうなことで、非常に大切なインフラであると認識しております。また、六月初旬から田植のシーズンが始まるということで、大量の水の消費が必要になるということも現地の方からは説明を受けております。 私どもとしては、一昨日ですが、民間の業者様と水のサンプリング、複数箇所、地元の方には御説明をさせていただいておりますが、サンプリングをさせていただきまして、その水質について安全であるというふうなことをきちんと御説明をさせていただいた上で、農業従事者の皆様の御理解を得た上で用水の利用というふうなものに進めていければということで、地元の自治体、それから土地改良区の皆様との間では鋭意お話合いを進めさせていただいておる、こういう状況でございます。
○福山哲郎君 まだ機体の引揚げもできていないし、どうも池の水の状況や地盤の状況からいうと、かなり引き揚げるのが難しい作業だというのも聞いておりますので、まだ機体が残ったまま、油の流出もまだ止まるのかどうかも分からないので、田植の時期始まりますけれども、ここは地元の自治体や農業者と丁寧に御説明をいただきたいと、米の問題は今、日本中で問題になっておりますが、こんなところでまた米の話なんですけれども、丁寧にやっていただきたいというふうに、まずはこれお願いですが、よろしくお願いします。いかがでしょうか。
○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。 現地の方からも、稲作に掛かる期間というのは長期間ありますので、その期間を通じて水の利用というものについて安心、安全が確保されるということが重要であるということは私どもとしても理解をしております。 そういう観点で、サンプリングについても、一回こっきりで終わるということではございません。継続的に実施をしていきまして、何か気になるようなところがあるのであれば、地元の皆様とよくお話合いをした上で対応策を考えていく、こうした段取りを取っていければと思っております。
○福山哲郎君 これ、防衛大臣、地元とはかなり丁寧にやっていただきたいと思います。直接水に関わることですので、何とぞよろしくお願いします。もう答弁は結構です。 じゃ、次に行きます。 前回の委員会の質疑で我が党の広田委員が、高知の空港に対する、高知の空港へ米軍機が着陸をした点について質疑をされました。大変大切な質疑だったと思って、私も自分の不勉強を恥じたんですけれども。 これ、まず一般論としてお伺いします。二〇二二年以降で結構ですので、米軍機による民間空港への着陸件数というのは毎年何件であり、どういう目的で着陸した事例があるのか、お答えいただけますか。
○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。 まず、民間空港への着陸の実績でございますが、これは国交省の集計によりますと、米軍機が共用空港を除く民間空港を使用した実績につきましては、二〇二二年に三百四十二件、二〇二三年が四百五十三件、二〇二四年は三百十七件であったと承知をしております。 その上で、私ども防衛省として把握をしている範囲で申し上げますと、予防着陸については、二〇二二年度については六件、二〇二三年度は十件、二〇二四年度は七件と承知をしております。なお、緊急着陸については、当該期間中については該当はございません。
○福山哲郎君 これ僕びっくりしたんですけど、高知空港は非常に、四十二日間という長期だったことも含めてこうなって、報道もされたんですが、米軍機が民間の空港に三百四十二回、四百五十三回、三百十七回着陸しているんですね。これ、こんな多く着陸するんですね、これ。そのうち、今御丁寧に御説明いただいたように、予防着陸、今回の高知空港の事例と同じですが、予防着陸は六回、十回、七回。結構これも数としては多いんですよね。予防着陸というのは、この間も議論ありましたけれども、何らかの警告等があって予防的に着陸をするということは、何らかのトラブルがあるから着陸があるわけで、それが六回、十回、七回も。そんなに私、少ないとは言えないと思うんですが。 この三百四十二回、四百五十三回、三百十七回は、どういう状況で着陸しているんでしょうか。
○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。 必ずしも網羅的に把握をしているわけではございませんが、例えば、あらかじめその予定された訓練で使わせていただくケースというのもございますし、それから、何らか飛行ルート上のその中継地ということで使わせていただくケースというものもございます。そこは態様に応じて様々な理由があるというふうに承知をしております。
○福山哲郎君 これ、一回一回、防衛省は把握しているんですか。
○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。 基本的には、先ほど申し上げましたように、民間空港の使用の実績につきましては、一義的には国土交通省さんの方が、空港管理当局の方がまとめた数字というものを持っていらっしゃるということで、私どももこの数字というものを共有させていただいている、そういう状況でございます。
○福山哲郎君 数字は共有されているけど、目的は把握されているんですか。
○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。 これも様々なケースがございます。訓練等であれば、あらかじめ防衛省の方と調整がなされた上で実施されるというものもございますし、私どもの方から実際に実施された態様に応じて問合せをして、それで確認をするというケースもございます。
○福山哲郎君 じゃ、外務省、お伺いします。 先般の広田委員との議論の中で、少なくとも高知空港への予防着陸については日米地位協定上の規定に基づくそれに当てはまるような行為ではないというふうに明言をされていますが、それは、この三百四十二回、四百五十三回、三百十七回はどういった法律に基づいてこれ着陸しているんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 予防着陸というのは、一般に、パイロットが飛行中に航空機の何らかの通常とは異なることを示す兆候を察知した場合に、危険の未然防止のために必要な手段として行う着陸ですが、これは、商用機、軍用機の区別やその国籍にかかわらず、幅広く航空機について生じ得ることだと思います。 一方で、日米地位協定第五条一が定める出入りとは、米軍による我が国飛行場の使用の権利を定めたものと解されます。このため、今回のような予防着陸自体は、日米地位協定に基づいて実施されるものではないと考えております。 なお、米軍機が日本国内の空港に予防着陸しようとする場合には、国内法に基づく通常の航空管制の枠組みの中などで適切に対応されると承知をしているところでございます。
○福山哲郎君 今のは、大臣の御答弁は、予防着陸についてお答えいただいたと思います。だから、高知もそういう法的なステータスだということを前回の広田議員との議論でもなったと思いますが、この三百四十二回、四百五十三回、三百十七回はどうなりますか、外務省。
○委員長(滝沢求君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(滝沢求君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(岩屋毅君) 予防着陸ではない通常の出入りにつきましては、先ほど申し上げたように、日米地位協定第五条一に定めるところによって行われていると考えております。
○福山哲郎君 なるほど。ということは、予防着陸以外の三百回、四百回、三百回に関しては、日米地位協定の五条の一項に沿って、それを根拠法として着陸をしているということですか。 そうすると、ごめんなさい、僕ね、今、大臣同士の意見の、答弁のそごを追及したくて言っているんじゃなくて、これ、主権国家として我が国の民間空港に米軍が着陸するときの法的な根拠はちゃんと整理していただきたいからこれあえて質疑したんですけど。 防衛大臣、失礼なんですけど、四月の十八日、防衛大臣は、記者から、この高知空港のF35の緊急着陸について法的根拠を教えていただきたいと思いますという質問に、会見で明確にこうおっしゃっているんです。米軍の航空機は日米地位協定に基づいて我が国の飛行場に出入りすることが認めておられますと言って、日米安全保障条約の目的を達成するために必要なものであると認識しておりますと言っておられて、実は高知空港への予防着陸は地位協定に基づいてと防衛大臣は答弁されているんです。 しかし、前回の広田議員と今日の私の質問に対する外務省の見解は全く異なっているんですね。これ、どう整理をされますか。
○国務大臣(中谷元君) おっしゃるように、日米地位協定第五条によりまして、合衆国の航空機は、合衆国によって、合衆国のために、また管理の下に公の目的で運航されるものは、日本の港又は飛行場に出入りすることができるという権利を定めたものでございます。 私が発言をいたしましたのは、この予防着陸をした航空機、これが米軍機の場合に、その地位や扱いは日米地位協定によって規律をされると承知しておりまして、私の会見での発言は、米軍の航空機は日米地位協定に基づいて我が国に出入りするのが認められているという一般論について述べたものでございます。 解釈、事実は、先ほど述べましたように、予防着陸が行われたということでございまして、それにつきましては危険防止のための必要な手段として着陸をしたということで、この予防着陸においても他の飛行機と同様に届出は必要がないということでございまして、そういう趣旨で言ったものでございます。
○福山哲郎君 いや、僕、大臣、そういうふうに多分お答えになるだろうなと思ったんです。でも、一般論じゃないんですよ。これ、記者、明確に、高知の空港に対するF35が緊急着陸してからもう三週間以上がたっていますという説明があって、それで根拠何ですかと言われたことに対して、防衛大臣は、日米、あっ、ごめんなさい、地位協定だとお答えをいただいているんですね。 さっき外務省は、明確に、予防着陸とそれ以外を明確に分けて答弁をされて、予防着陸は法的根拠はありませんと。それは、民間機だろうが軍用機だろうが、予防着陸だから止まりましたと。しかし、米軍が、三百回、四百回、三百回、我が国の民間空港に着陸をしているものは日米安全保障条約によってですというふうに明示をされたんです。 これ、今の中谷大臣との答弁ではそごがあるんですね。だから、これ、別に僕は会見が違うことを言っているじゃないかと責めるつもりはないんですけど、防衛省と外務省でそろえておいていただかなきゃいけない。これは明確にそろえておかなきゃいけない。それを一般論で言いましたとごまかしていたら、ずっとそのことをごまかさざるを得なくなる。 これ、会見の前に絶対防衛省からメモ上がっているはずですよ、このこと聞きますよと、記者から聞いて。メモ上がっていて、防衛大臣答えておられるから、恐らく。そうなると、完全にそこはそごがあるので、そこは防衛省と外務省でちょっと整理をしていただきたいと思うんですけど、いかがですか。
○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。 御指摘の点につきましては、先ほどの大臣の御答弁の関係でございますが、大臣からもお話ございましたように、予防着陸をした航空機が米軍機の場合には、その地位や扱いは日米地位協定によって規律をされると。そうした前提の上で、大臣の会見での御発言は、米軍の航空機は日米地位協定に基づいて我が国の飛行場に出入りすることは認められていると、こういう一般論を述べたということでございます。 御指摘の点につきましては、外務省さんが先般御答弁されましたように、予防着陸につきましては、基本的にはその安全の確保というふうな観点から、航空当局においてもそうした特別な取扱いが行われるということが手続上も定められてございます。そうした観点で、その予防着陸をした航空機について、四十二日間という比較的長期間にわたる駐機というものが行われていたものについて、そこはその予防着陸のその一環というふうなものの中で整理して、何の手続もなく終わっていいのかという、そういう御指摘だと思っております。 先般、広田委員の方から、理事会協議事項ということで御指摘をいただいております。関係省庁できちんと整理をした上で細部御説明をさせていただければと思っております。
○福山哲郎君 あのね、ちょっと今の説明でなるほどと思ったのは、要は、予防着陸は予防着陸です。これは分かりました。しかし、四十二日間もいたことの法的根拠は何かと聞かれたら、日米安保条約上の地位協定で説明せざるを得ないんだと思います。だって、予防着陸で緊急に降りたのに、何で四十二日間もいたんだということの説明ができないから。だから、そのことについては、その着陸したことと、四十二日間、民間空港に占有したことを切り分けて議論するというんだったら、僕は一定理解はします。そうじゃないと、四十二日間も何で主権国家の民間空港に軍用機が止まり続けるんですか。それはどう説明され、今の僕の解釈はどうですか。
○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。 まず、大前提として申し上げさせていただきたいのは、地位協定の解釈に関しては政府部内においては外務省が責任を有しているということなので、私の方から余り立ち入った話をするのは控えさせていただければと思います。 ただ、その上で、四十二日間のその駐機に関してのいろんな論点があるんだと思います。例えば、空港管理当局の方ではちゃんと手続を踏むべきだったのではないのかとか、いろんな論点があるかと思いますけれども、そういった部分については、今回の事例をきちんと整理した上で必要な対応というものを関係省庁との間で共有しておく必要があるという、そういった認識は委員と考えを一にするものでございます。
○福山哲郎君 関係省庁と認識を共有したいとおっしゃっているということは、一定そこの説明については、ちょっと足りない部分もあったし、四十二日間、どういう法的根拠なんだと言われたときに、これから整理しなきゃいけないという認識を防衛省は持っているというふうに僕は受け止めますが、それでいいですね。
○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。 私どもとして、今般、必要な法令に基づいて必要な手続を取っているというふうには考えておりますけれども、様々御指摘があるかと思います。そういったものは真摯に受け止めた上で対応してまいりたいと思っております。
○福山哲郎君 だって、手続ちゃんと取っているって、取っていないでしょう。取っていないからこれ問題になっているんでしょう。 外務省どうですか、今の防衛省の答弁聞いて。答えにくいかもしれないけど。
○国務大臣(岩屋毅君) 空港の管理については、本来ちょっと国交省に聞いてもらった方がいいと思うんですけれども、今回の予防着陸は、国内法に基づく通常の航空管制の枠組みの中で適切に対応されたものと認識をしております。 高知空港においては、空港使用に関する規定に基づいて、危険の未然防止のために必要な手段として行う予防着陸については届出の提出を要しないものとされており、今般の予防着陸についても、他の航空機と同様に届出書の提出は行われなかったと承知をしております。 このように、危険の未然防止のために予防着陸を行った航空機は、着陸場所から離陸するための整備を行うための必要な期間、予防着陸した場所に滞在することが通常想定されているところでもございます。したがって、予防着陸自体は日米地位協定に基づいて実施されるものではございませんが、予防着陸した航空機が米軍機の場合は、その機体ですね、その地位や扱いは日米地位協定によって規律されることとなるわけでございます。
○福山哲郎君 今ので大分すっきりしたと思います、外務大臣の御答弁で。 ただ、一個だけ。外務大臣、国内法に基づいて今回の予防着陸はとおっしゃったんですけど、実は予防着陸、根拠ないって前回の質疑であったんですよ。国内法に基づいていないんですよ、根拠ないって言っていたんだから。ただ、予防着陸で何らかの緊急警告等があったときにはそれは民間では受け入れることは定かでないというお話は僕は理解していますが、実は国内法に基づいていないんです、根拠法ないって外務省言っていたわけだから。 だから、それはあくまでも国交省が航空管制の判断の中でやったということだと思いますので、だから、これ以上申し上げませんが、やっぱり四十二日間、それもさっき大臣言われた、必要な期間滞在するのは、まあ修理とかをしなきゃいけないわけだから、それは日米安保条約上の地位協定の中でやるんだというのは分かるけども、それはそれで、緊急に着陸をして民間空港に占有したら、そのことは、何でこういう状況なのかという説明と理由とどのぐらいの期間が掛かるかぐらいは、それは米軍から我が国にちゃんと説明してもらわなきゃいけないでしょう。それは、民間空港に着陸して四十二日間ずっといっ放しと。まあ根拠は今分かりました、切り分けた、分かった。分かったけど、それだったらそれで、どのぐらい掛かるとか何の状況だったか、言える範囲で米軍からの報告をもらうのは、これは主権国家として当たり前のことじゃないでしょうか。そのことについてはちょっとお願いしたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(田中利則君) 先般、広田委員の御質問でもお答えをさせていただきましたが、基本的には、その予防着陸をしているということは、何らかのそういう、危険につながるようなそういう兆候というものが検知されて、それを回避するために着陸をし、必要な点検整備を行って離陸をするという、そういう手順になります。その過程で、個々のその米軍機のそういうトラブルといいますか不具合みたいなものについて余りこの御説明をするということは、米軍のそういう能力というふうなものに直結する話でございますので、そこはできることとできないことがあるということは御理解をいただければと思います。 他方、例えば飛行場の中で、何というんですか、なるべく民間航空の妨げにならないようなエリアでもって修理をさせていただくであるとか、それから支援のための米軍機が飛来する際のそうした調整をさせていただくとか、そういった必要な情報提供というふうなものは空港管理当局とは小まめに実施をさせていただいております。 私どもとしても、米側との関係で得られる情報というふうなものには、きちんと確認をした上で地元の自治体に対してはお知らせさせていただいております。御指摘を踏まえた上で、今後ともそうした対応については徹底してまいりたいと思っております。
○福山哲郎君 是非よろしくお願いしたいと思います。 三条約については賛成ですが、簡単にまず国連公海等生物多様性協定についてお伺いをします。 日本は、実際、ちょっと事前の質問、もう時間がないのではしょりますが、日本はこの公海における海洋遺伝資源に関してどのぐらい活動していて、企業利益が実際に出ているのかどうかについてまずお答えいただけますか。
○政府参考人(濱本幸也君) お答え申し上げます。 我が国におきましては、国立研究開発法人やあるいは大学の研究者が公海及び深海底の微生物等を採取し、学術的な研究等を行っている事例があると承知をしております。 一方におきまして、関係業界等への聞き取り等からは、現時点においては公海、深海底で採取された海洋遺伝資源等を利用して製品開発等を行っている事例はまだないという具合に承知しております。ないと承知しております。
○福山哲郎君 これ、遺伝資源を基にした商品開発については、どうやってその金銭的利益を配分するかという議論がこれから出てくると思いますが、日本の場合には、商品の開発者の利益が損なわれることは今のところはないということですか。
○政府参考人(濱本幸也君) 今、現時点で製品開発等の事例というのはないという具合に承知しておりますが、同時に、この海洋遺伝資源等の利用から生じる金銭的な利益配分の具体的な方法というのは、利益の算定方法を含めまして、今後条約が発効してから締約国会議で決定するということになっているわけでございます。 したがいまして、将来的な話ではございますけれども、我が国としましても、この締約国会議において具体的なルール作りにしっかりと参画していきたいという具合に考えている次第でございます。
○福山哲郎君 日本に今利益がないんだったらこの質問は余り意味がないのかもしれませんが、その協定発効前に採取、生成された資源を利用したものに対して遡及的にそのいろんな利益の配分等の議論を行うという話があるんですけれども、協定発効前って一体いつの時代の前からなのか、その発効前にやっている資源の利用についてどう算定するのか、それからそれを遡及して利益をどう確認するのか等々については、これはどういうふうなルールになるというふうに認識をお持ちですか。
○政府参考人(濱本幸也君) お答え申し上げます。 現時点でこの条約、いまだまだ発効していないということでございます。六十か国の締約国が出てから百二十日で発効するというのが条約の本体でございます。 その上で、委員御指摘されましたとおり、協定十条の下では、締約国が書面による除外を設ける場合には、本協定が効力を生ずる前に採取された資源等の利用について協定の適用を除外することができるという規定があるということでございます。この協定が効力を生ずる前というのは、各締約国について本協定が発効する日よりも前という意味でございます。
○福山哲郎君 もう一個です。第四十九条に設置される科学技術機関というのは、学術的な、その委員の選定について学術的な専門的知識の必要性やジェンダーの均衡及び地理的に衡平に代表されることを考慮して締約国が指名し、締約国会議が選出すると規定されています。 海洋国家日本としては、こういった場面に有用な人材を、日本人としてこの科学技術機関にちゃんと入って、状況によっては日本の利益も確保していかなければいけないと思っているんですが、そのことについての見通しはいかがでしょうか。
○政府参考人(濱本幸也君) 科学技術機関でございますが、これは協定上、学術的な専門知識を有する専門家であって、締約国が指名し、ジェンダーや地域的バランスを考慮して締約国会議が選出する委員で構成されるという具合に規定されているわけでございます。 したがいまして、委員の具体的な選出方法につきましては、この協定が発効してから開催される第一回会合で決定されるということになることということでございます。 委員の選出に当たりましては、科学技術機関の活動に我が国の立場が十分に反映されるよう、日本人委員を指名することを含めて適切に対応してまいりたいと考えております。
○福山哲郎君 適切に対応ってよく分かりませんが、是非、こういう場面に日本人を入れることによってやっぱりある種のまともな議論になると思いますので、これはやっぱり途上国とかそれぞれの思惑が海洋権益の中でぶつかると思いますので、是非そこは、外務大臣、御努力をいただければと思います。 それからもう一つ。海洋というのは気候変動の影響を真っ先に受けています。世界のCO2の排出量の四分の一を海洋は吸収しています。一方で、海洋の温暖化、酸性化、さらに海面上昇などが起こり、海洋沿岸の生態系等に影響が生じています。 気候変動対策が重要なこれからの未来の中で、本協定が実効性のある形で運用されることを期待したいと思っているんですが、外務大臣の見解をいただければと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のとおりだと思います。温暖化を含む気候変動の影響による海洋の生物多様性の喪失が生じて、これに対処する必要性があると国際社会において認識されたことが本協定の採択につながったものと思います。 協定の発効後に初めて、様々な制度、手続が締約国会議で決定されることになりますので、その意味で、我が国としては、本協定を早期に締結をして、本協定が効果的に、また実効的に実施されるように、第一回の締約国会議から積極的に議論に参加してまいりたいと考えておりますので、是非お認めをいただきたいと思っているところでございます。
○福山哲郎君 ありがとうございます。決意を表明いただきました。 これまで十分な規制管理ができていなかった公海や深海底で生物多様性の保全とか、更に言うと、管理措置がどういう形でできるかって大きな課題だと思っていまして、例えば、プラスチックごみの海洋廃棄物への対応とか、魚類等の違法な乱獲とか、破壊的な深海採掘などがやっぱりこれから課題として出てくると思いますので、この条約がどの程度そこに有効か、僕もまだ先行き見えませんけれども、是非外務省としてはそういったことも視野に入れて御奮闘いただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。 まず、条約質疑に入る前に、日韓関係について外務大臣に質問させていただきます。 一九六五年六月二十二日、日本国と大韓民国との間の基本関係に関する条約を締結し、十二月十八日に批准書を交わして国交正常化をしました。まず、先人の皆様の御尽力に感謝と敬意を表したいと存じます。 本年、日韓国交正常化六十周年です。六十周年に合わせ、我が国としてどのような取組をしているのでしょうか。また、我が国と韓国との今後の関係、より強固な関係を構築するための取組はどのようにするのかが重要であります。加えて、六月から一か月、両国計四空港での入国に際し専用レーンを設置すると承知しております。この意義についても外務大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のとおり、今年は日韓国交正常化六十周年の節目の年でございます。 政府としては、昨年末から、民間団体や地方自治体が主導する形で日韓交流六十周年記念事業を様々展開をしてきております。また、二月には東京の東京タワーライトアップ事業、韓国のタワーと同時にライトアップをするという事業や、政策広報動画の公開は三月に行いましたが、こういう様々な取組を行ってまいりました。そして、両国の大使館による六十周年を記念するレセプションも開催をしてまいります。また、日韓交流お祭りなど、官民双方で交流事業が予定されているところでございます。それから、今般、この機会を捉えまして、日韓双方において、本年六月一日から三十日までの限定された期間ではありますけれども、相手国国民の訪問者について入国手続の円滑化措置を実施することとなりました。 日本と韓国は互いに様々な課題にパートナーとして協力すべき重要な隣国であると思います。韓国の政情については重大な関心を持って注視をしておりますが、いずれにしても、現下の戦略環境の下で日韓関係の重要性は変わらないと考えておりまして、その意味で是非この六十周年記念事業をしっかりと進めてまいりたいと考えているところでございます。
○三浦信祐君 是非、民間交流も大事なことでありますので、いろんな形でサポートしていただきたいというふうに思います。 国連公海等生物多様性協定、BBNJ協定について質問いたします。 BBNJ協定のコンセンサスが採択されるまで、長年にわたって交渉した経緯があったと承知をしております。二十年間どのような議論があったのでしょうか。また、その際に、日本政府が協定コンセンサス採択までの姿勢、取組について伺います。
○政府参考人(濱本幸也君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、長年にわたり、具体的には二〇〇四年に国連において公海及び深海底における生物多様性の保全、それから持続可能な利用についての新たな法的枠組みの作成についての議論が開始されたということでございます。 その際の主な論点といたしましては、国連海洋法条約が定める公海の自由とそれから新たに作るルールとのバランス、それから生物多様性の保全と持続可能な利用、これのバランス、それから関連する既存の法的枠組みとの関係等があったということでございます。 我が国としましては、海洋先進国として、海における法の支配の発展、あるいは我が国の利益の適切な反映の観点から交渉に積極的に参加してきたということでございます。特に、二〇一八年、本格的な政府間交渉が開始されました。それ以降、本協定が保全と持続可能な利用とのバランスが取れた効果的で普遍的なものとなるように対応してきたということでございます。
○三浦信祐君 本協定において、海洋について、いずれの管轄にも属さない区域として公海及び深海底と定義されております。 本定義に基づき、主権又は主権的権利を主張し、又は行使してはならないと条約第百三十三条に規定されています。これに違反した際の対応、罰則、またその対処はどのようになっているのでしょうか。
○政府参考人(濱本幸也君) この協定の第十一条四というところに、いずれの国も、いずれの国の管轄権にも属さない区域の海洋遺伝資源について主権又は主権的権利を主張し、又は行使をしてはならないと委員御指摘のとおり規定されているということでございますが、これらに違反した場合の罰則等については規定されていないということでございます。 その一方におきまして、本協定の実施、それから遵守につきましては、各締約国が自国の義務の実施状況を締約国会議に報告し、また、さらには、この締約国会議の下部機関が締約国会議本体に対して必要な勧告を行うということが定められているところでございます。 そのようなことを通じまして種々のことを確保していくということが協定上の扱いということでございます。
○三浦信祐君 後に聞きますが、締約国会議の重要性ということを今触れていただきました。 東シナ海の日中の地理的中間線の西側において、中国による新たな一基の構造物の設置に向けた動きを確認したと外務省が発表されています。これ、何なんでしょうか。また、この構造物、またこの動きについて、直接ではないかもしれませんが、本条約との関係でどう整理されるのか、外務大臣に伺います。
○国務大臣(岩屋毅君) 今般、御指摘にありましたように、東シナ海の日中の地理的中間線の西側において、中国による新たな一基の構造物設置に向けた動きを確認をしております。この構造物は、中国側による同海域における一方的な資源開発につながるものと認識をしています。いまだに排他的経済水域及び大陸棚の境界が画定していない状況において、中国側が同海域において一方的な開発を進めていることは極めて遺憾でありまして、直ちに強く抗議をしたところでございます。 その上で、BBNJ協定、本協定の適用区域は公海及び深海底でありますので、御指摘の事案は同協定の適用対象とはならないところでございます。
○三浦信祐君 条約としての関係性ということは今整理をしていただきましたが、中国による今回のような一方的な東シナ海での構造物、資源開発に関する新たな動きというのは断じて認められません。 国際的なルール、法の支配を守り抜くことが、世界の中で信頼をされるためには必要なことであります。そのリーダー格として、日本がこれからしっかりと対応していかなければいけない。ましてや、今回の大陸棚の協定、また、排他的経済水域の画定がされていないという状況でもあるわけですから、そういう視点において一方的な開発を進めるというのは極めて遺憾だということであり、この条約のみならず、いろんなことに国際ルールの中での大事なポイントが含まれていると思います。 外務大臣、こういうこと、どう対処していくんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 先刻も申し上げましたとおり、このような中国側の一方的な開発やその既成事実化の試みについては繰り返し中止を求めて抗議をしている、してきたところでございます。私自身も、昨年の日中外相会談において、王毅外交部長に対して、中国による一方的な資源開発について深刻な懸念を伝え、対応を求めたところでございます。 また、二〇一九年六月に開催された日中首脳会談においては、この二〇〇八年合意ですね、東シナ海の資源開発に関する日中間の協力に関する二〇〇八年の合意を推進、実施して、東シナ海を平和、協力、友好の海とするとの目標を実現することで一致をしております。 このことを踏まえまして、政府としては、中国側に対して、一方的な開発やその既成事実化の試みを行わないよう求めるとともに、この二〇〇八年の合意に基づく国際約束締結交渉を早期に再開して、この合意を早期に実施に移すように引き続き強く求めてまいります。
○三浦信祐君 まずはそのテーブルに着かせるということがとても重要です。東シナ海の資源開発に関する日中間の協力に関する二〇〇八年合意の実施、大分年月がたっていますから、これ勝負懸けていただきたいというふうに思います。毎回こんなことを、本当に答弁をしてもらうということ自体がもうなくしていかなきゃいけないことです。是非しっかり取り組んでいただきたいと思います。 本協定では、締約国会議について規定されております。本協定で締結国が増えて、効力発生に到達した後に締約国会議第一回の会合が開催されることになっております。本条約の実際の運用に関するルールメークに当たり、我が国がコンセンサスをもってして形成されるのであれば、参加する必要性というのは極めて高いと思います。どのような姿勢で臨んでいかれるのでしょうか。また、効力発生までに諸外国との関係をどう構築するのでしょうか。 外務大臣、大事な取組ですから積極的に御対応願いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のとおりでございます。 この協定を実施するための具体的な制度や手続は締約国会議で決定されることになりますので、特に第一回会合が大変重要だと思っておりまして、このためにしっかりと取組を進めてまいりたいと思います。海洋生物多様性の保全及び利用の促進、それから我が国の海洋権益の確保、そして海洋分野での法の支配の発展をこの第一回会合から積極的に我々関与して確保してまいりたいというふうに思っております。 また、協定の発効に先立ちまして、関係国に対して我が国の立場を説明をしてきておりますけれども、昨年六月に設立されました準備委員会におきましても積極的に議論に関与しているところでございます。 引き続きその努力を続けてまいります。
○三浦信祐君 ルールメーク、とても重要ですので、引き続きお願いしたいと思います。 次に、STCW―Fの条約について質問させていただきます。 STCW―F条約の締結までに時間が掛かった経緯、我が国が主体的に改正に関与した経緯、また並びに条約の内容のアップデートへの寄与について、外務省に伺います。
○政府参考人(中村亮君) お答え申し上げます。 まず、時間が掛かった経緯等でございますけれども、本条約は、一九九五年、平成七年に採択がされまして、二〇一二年、平成二十四年に発効いたしましたけれども、我が国漁船に不利なものであったことから、我が国は本条約を締結してこなかった経緯がございます。具体的には、附属書の改正の前、本条約が適用される漁船の条件は船体の長さのみとなってございました。そのため、欧州の漁船と比較をいたしますと細長い傾向にございます日本を含むアジアにとりましては、比較的トン数の小さい漁船でも厳しい要件が課されることとなり不利であったと、こういう経緯がございます。 我が国の改正に関与した経緯及び貢献でございますけれども、二〇一五年、平成二十七年に我が国が主導いたしまして包括的な見直しを提起をさせていただいた、こうしたことを契機といたしまして本条約の改正が検討されることとなりました。その後、二〇二四年、昨年でございますけれども、五月に、船体の長さと船のトン数の読替規定が設けられるなど、我が国の主張が反映される形で附属書の改正が採択された、こういうことでございます。 以上でございます。
○三浦信祐君 ルールを作る、改定をするに当たって大分御苦労されたということもよく分かりました。 本条約の締約国は、STCW条約に比べて少なくなっております。その理由は何なんでしょうか。特にアジア諸国の締約国が少ないと承知しております。今後、どのようにアジア諸国と連携を図り、条約締結に結び付けていくのでしょうか。外務大臣に伺います。
○国務大臣(岩屋毅君) 二〇二五年ですね、今年五月現在、三十六か国が本条約を締結していると承知をしております。 この条約は、その内容からいたしまして、締結に関心があるのは主として遠洋漁業を産業として有する国でございまして、国際海事機関、IMOの加盟国全てが締結するような性格の条約ではないと認識をしているところでございます。 この本条約の附属書改定の議論を主導した我が国が、本条約を締結をして、漁船の安全に関する国際的なルール作りに積極的に取り組む姿勢を対外的に示すことは、これからアジア諸国を含めて本条約の国際的な普及に資していくものと考えているところでございます。
○三浦信祐君 漁船員の資格証明書について、附属書の規定にのっとって主管庁が発給することとしております。我が国としてどのような資格証明書を発給することになるのでしょうか。また、我が国として、国内法に基づく発給体制、発給までの期間等はどのようになるのでしょうか。
○政府参考人(堀真之助君) お答えいたします。 STCW―F条約に基づく資格証明書についてでございます。我が国の船舶に船舶職員として乗り組むために必要となる海技免状、これに加えまして、今般改正された船舶職員及び小型船舶操縦者法に基づき行われることとなります漁ろう操船講習を修了した旨の証明書、これを受有していることによりましてSTCW―F条約に基づく資格証明書の発給を受けた者として取り扱うことといたしております。 この海技免状の発給というのは海技試験に合格した方に申請をしていただくことになりますけれども、手続といたしましては、地方運輸局等の窓口におきまして原則としては即日発給をいたしております。漁ろう操船講習の修了証明書につきましてはその講習機関が発給するものでありますが、基本的には講習を修了した日に即日発給されるものと想定しております。 いずれにいたしましても、手続としては短期間で発給されることになると考えております。
○三浦信祐君 今後、この条約に基づいた船員さんの資格証明というのは極めて重要ですので、スムーズな対応をしていただければと思います。 日本籍漁船に外国人船員を乗せる場合あるいは他国船籍の漁船に我が国船員が乗る場合、資格証明書の発給は我が国が行うのか、また、その整理はどのようになっているのでしょうか。また、相互承認について個別相手国と国際約束を締結する必要性はあるのでしょうか。スキームについて伺います。
○政府参考人(中村亮君) お答え申し上げます。 本条約上、漁船員の資格証明書は、漁船員の船籍国であります締約国の政府が発給することとされております。したがいまして、日本籍漁船には、漁船員の国籍を問わず、原則として我が国が発給した資格証明書を受有する漁船員を乗り込ませることとなります。また、我が国漁船員が他国船籍の漁船に乗り組む場合には、当該国が発給をした資格証明書を受有する必要があるということでございます。 一方におきまして、締約国は、他の締約国が発給した証明書を承認することによって、自国籍漁船に当該、他の締約国が発給した資格証明書を受有している者、これは主に外国人漁船員を想定しておりますけど、そうした者を乗り込ませることが可能と、こういうこととなっております。 それから、条約との関係でございますけど、他国の証明書を承認するために個別に国際約束を締結することにつきましては、本条約上特段求められておらず、必要なものとは考えてございません。 以上でございます。
○三浦信祐君 整理していただきましてありがとうございます。 最後に、ポートステートコントロールとは何でしょうか。国民の皆様には余りなじみのない言葉であります。STCW―F条約を締結していない国を船籍とした船が我が国に寄港した場合、今後どのような対応になるのか。いずれにせよ、具体的にこのポートステートコントロールが、どこの組織がどの体制で実施をしていくのか、国交省に伺います。
○政府参考人(堀真之助君) お答えいたします。 ポートステートコントロールにつきましてですが、海事関係の国際条約におきまして締約国の権利として定められているものでございます。国際条約の基準を満たしていない船舶の排除を目的といたしまして、寄港国、船舶が入港した港を管轄する国ですね、この寄港国が入港してきた外国船舶に対して国際条約に適合していることを確認するための立入検査でございます。立入検査の結果、国際条約に不適合であることが確認された船舶につきましては、必要な是正指導などを行います。 また、STCW―F条約におきましても、他の海事関係の国際条約と同様に、非締約国の漁船が締約国の漁船より有利な取扱いを受けないようにするということが規定されております。これに基づきまして、非締約国の漁船につきましても締約国の漁船と同様にポートステートコントロールを実施することとなります。 我が国では、国土交通省の地方運輸局等に配置されております外国船舶監督官がポートステートコントロールを実施しております。本条約の締結後につきましても、本条約につきましても、当該外国船舶監督官がポートステートコントロールを実施することとなります。 以上です。
○三浦信祐君 御説明いただきました。まさに我が国の法にのっとった取組をするに当たって、余り知られていないような、国土交通省の職員の皆さんが我が国の本当に大事なところを守っていただいているということ、きっとこの件を聞かなかったら知らなかった方もいると思います。是非、監督官の皆さんにも、これから我々も必要なこともサポートしていきたいと思いますし、是非皆さんで支えていきたいというふうに思います。 以上で終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、堀井巌君が委員を辞任され、その補欠として進藤金日子君が選任されました。 ─────────────
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 まず、外国免許の切替えについて、先ほど若林委員からも指摘がありました。この問題について、まずお話を聞きたいというふうに思いますけれども。 埼玉県三郷市で、小学生四人が重軽傷を負った飲酒ひき逃げ事故、事件がありました。これ、中国籍の人が逮捕されたということであります。その後、ペルー人が、これ新名神でありますけれども、高速道路を逆走するということで六台が巻き込まれて四人がけがをしたという事故が起きました。これ、両名とも、これ外免切替えだったということが指摘されているわけであります。 この通常国会でこの外免切替えについては各種様々な議論がされてきました。で、今、警察庁としては、これも制度変更について検討しているというような答弁が出ているわけでありますけれども、これはどのような制度変更、どこに課題があって、どのような制度変更をしようということをお考えなのか、現状についてお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(阿部竜矢君) お答えいたします。 お尋ねの外免切替え制度につきましては、観光ビザ等による短期滞在者がホテル等の滞在場所を住所として免許を取得している、あるいは知識の問題が簡単過ぎるといった御指摘をいただいているところでございまして、運転免許行政を適切に行う観点から見直しの余地があるものと考えているところでございます。 〔委員長退席、理事佐藤正久君着席〕 一方で、海外におきましても外免切替え制度と同様の制度がありますことから、我が国の制度を見直した場合に、日本人の海外での外免切替えにも影響が生じるおそれがあることなども考慮する必要がございます。 こうしたことから、現在、海外の制度等、調査を行うとともに、これまで回答された調査結果を踏まえて外免切替え制度の在り方の検討を進めているところでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 これは是非調査早く進めていただきたいというふうに思うわけですけど、これ、ホテルを一時滞在所ということで指定してこの外免切替えをやっているというところばかりがフィーチャーされているんですけれども、実際はもっとこれ奥深い問題だなというふうに、私はこの問題について調べるに当たっていろいろ考えさせてもらいました。 これ、外免切替え制度の見直しということは当然必要なんですけれども、そもそも、これ、外国人の方が事故を起こすリスクが高いのではないかという点に私は着目しました。 そこで、数字を伺いたいんですけれども、過去三年の日本人と外国人の検挙件数及び人身事故件数、これをお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(阿部竜矢君) お答えいたします。 道路交通法及び関係法令の交通違反の検挙件数につきましては、日本国籍の者が、令和四年は五百三十三万五千五百三十件、令和五年は四百七十一万四千四百三十三件、令和六年は四百三十九万三百五件となっておりまして、日本国籍以外の外国人が、令和四年は十一万五千二百四十一件、令和五年は十二万三千二百八十四件、令和六年は十二万五千六百四十六件となっているところでございます。 また、交通事故件数につきましては、日本国籍の運転者によるものが、令和四年は二十七万二千四百七十六件、令和五年は二十七万七千七百四十八件、令和六年は二十六万千四百十八件となっておりまして、外国人運転者によるものが、令和四年は六千十九件、令和五年は六千九百四十四件、令和六年は七千二百八十六件となっているところでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 これ、日本人の検挙件数や人身事故の件数というのは、この三年を見ただけでも、もうかなり激減しているんですね。これは本当に、警察庁、都道府県警の皆さん、そして各自治体の皆さんの本当に努力のたまものだと思います。交通事故の件数はもう格段に減ってきた、それがこの我が国の歴史だというふうに思うわけですけれども、その一方で、これ増えているのがこの外国人による検挙件数であり、人身事故の件数ということです。 二〇二二年には六千十九件だった外国人の免許を保有する者による人身事故が、三年、二年後ですね、二〇二四年には七千二百八十六件ということで、これ割合としても一二%増えているということで、これは当然、免許の保有数も増えているので、その率を見なければいけないわけでありますけれども。 これ、二〇二四年末では、日本国籍の免許保有者が約八千万人、外国籍の免許保有者が約百二十五万人であるということから、二〇二四年における外国人の検挙率は、日本人のそれに対して約一・八倍と計算ができます。また、外国人の人身事故率は、日本人のそれに対して約一・七倍ということになっていると。また、この比は増加傾向にあるということで、このデータからすると、外国人の方がこれ事故を起こす確率が高いということは明白なのかなというふうに考えるわけですけれども、この原因等についてどのように分析をされているのか、この点についてお伺いしたいと。
○政府参考人(阿部竜矢君) お答えいたします。 外国人運転者による交通事故件数でございますが、御指摘のように近年増加しておりまして、その背景としましては、まずは訪日外国人の増加ですとか外国籍の日本の運転免許保有者の増加があるものとは考えておるところでございます。 また、外国人運転者による事故が多い原因につきまして、これを一概に申し上げることは困難ではございますが、例えば、日本は左側通行であることに対し海外の多くは右側通行であることなど交通ルールが異なること、歩行者保護に対する考え方など各国の事情により交通マナーやルールに差異が見られること、日本の道路環境から歩行者や自転車と自動車が混在していることが多いことといったことが影響しているのではないかといったふうに考えておるところでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 これ、是非分析していただきたいと思います。これ、どんどん増えてくると思いますよ。それが、在留外国人の方がどんどん増えているという実態からすると、この先ほどの推移を見ると、これどんどん増えてくるということで、せっかく国内の交通安全のためにこれまで様々な尽力を尽くしてこられたということはよく承知しているわけであります。それが、これ台なしになってしまうということに至るのではないか。だから、その原因はよく調べていただきたいというふうに思うわけです。 これ、日本の免許の取得というのは、実は他国に比べてかなり難しいということが言われています。これ、各国それぞれグラデーションあるんですけれども、例えば中国はかなり、日本に比べるとかなり簡易であるというようなことが言われています。 それぞれの本国でのこの免許の取得の容易さがこれだけグラデーションがある中で、それに、その外免切替えでは一律に簡単な学科試験で通してしまう、まあ実務試験もあるんですけれども、そういった実態について、これ問題意識を持っているのか。つまり、各国によって状況って違うわけですよね。その状況が違う国に対して、国籍の人に対して、同じ一律の試験でこの日本の交通安全守ることができるというふうにお考えなのかどうなのか、これはいかがでしょうか。
○政府参考人(阿部竜矢君) お答えいたします。 外免切替え制度でございますが、外国運転免許の保有者は、既に外国で運転能力を有することが確認されていることを踏まえ、我が国で自動車を運転することに支障がないことを確認した上で日本の運転免許を取得することができることとする制度でございます。この我が国で自動車を運転することに支障がないことにつきまして、運転に必要な知識、あるいは実車走行による運転技能を確認することとしているものでございます。 さらに、運転免許制度や事故情勢などが我が国と同等の水準にあると認められるイギリスやオーストラリアといった二十九の外国・地域につきましては、当該国・地域における日本免許の外免切替えの状況も踏まえつつ、知識、技能の確認を免除して外免切替えを行っているところでございます。 一方で、現在、知識、技能の確認の免除対象とはならない国などの免許を保有する者に対する知識、技能確認の在り方につきましては、日本の交通ルールを十分に理解しているか確実に確認することができるよう、その厳格化について検討をしているところでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 厳格化は必要だということは分かるんですけど、これ国によってしっかりと変えていただきたいというふうに思うんですね。 例えば先ほど、飲酒ひき逃げ事件を起こしたのは中国籍の方だったということでありまして、これ、中国と日本の道路交通犯罪に関する日中比較研究をされている早稲田大学教授の北川佳世子さんの論説を見ると、明らかに違うんですよね。 〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕 現状、その法制度とか刑罰等とか全然違うということで、一つ目には、処罰対象がかなり狭くなっている、中国に関してはですね。中国では、酒酔い運転は刑法上の犯罪ですが、酒気帯び運転は行政違反扱いにとどまっていて、原則として刑事罰の対象にはならないと。これ、日本では酒気帯び運転でも刑罰の対象となっているということですね。 それから、刑罰の上限が低いということで、酒酔い運転に対する法定刑の上限、中国は拘役六か月プラス罰金ということでありますけれども、日本は五年以下の懲役又は百万円以下の罰金ということで、これはるかに重いわけですね。 共同危険運転罪における処罰基準に関しても、中国では、競争運転、いわゆる暴走行為ですね、に対して情状が悪質であることが処罰要件とされていて、つまり軽微であればこれ処罰されないという可能性が大と。日本では、共同でこれ危険運転を行えばそれだけで罪が成立して、悪質性の要件は不要となっているということであります。 それから、結果的加重犯の規定がないと。日本では、危険運転によって人を死傷させた場合には危険運転致死傷罪として加重処罰されるということですけれども、中国では、死亡や重傷などの結果が生じても、それに応じた重い処罰に直接移行する法的枠組みがなくて、重大交通事故罪による処罰にとどまる場合が多いということであります。 ほかにも多々あるわけですけれども、中国と日本においてこの違反行為がそもそも違うわけでありますし、今回事案として起きたような酒酔い運転に対する認識がもうそもそも違うんですよね。これ、酒酔い運転が中国で法律に載ったのが二〇一四年という、二〇一一年ですね、ごめんなさい、法改正されたのが二〇一一年ということでありまして、これ全く意識が違う。それは多分、日本が三十年前に意識していたようなこの酒酔い運転の意識と多分今の中国というのは似ているんじゃないかなというふうに思うわけであります。 そういう、文化が明らかに異なる日本と中国の環境、交通環境、そして法規範の意識が違うということの中で、それをこの外免切替えでは、じゃ、十問中七問正解すればそれでオーケーとしているということでありまして、そもそもこの在り方そのものが大きな問題なんではないかというふうに思うわけであります。 今、その外免切替えに関しては、これ多分、問題をちょっと若干増やそうとか、そういうことをお考えなのかなと。住所要件は、しっかりと住民票がと、河野太郎さんがツイートで言っていましたけれども、住民票を必要としようというようなことを言っているわけですけれども、それでこれ対処できるのかなと、そもそもですね、というところが疑問なわけであります。 この外免切替え制度そのものが本当に、こういった文化が余りにも異なる国とこういった制度を結んでおくということが、そのものが無理があるんじゃないかというふうに思うわけですけれども、見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(阿部竜矢君) お答えいたします。 繰り返しになりますが、外免切替え制度につきましては、様々な御指摘をいただいたところでございまして、我が国の運転免許行政を適切に行う観点から見直しの余地があるものと考えているところではございます。 日本の運転免許を取得するためには、今先生からも御指摘ございました、日本の交通ルールを十分に理解しているかを確実に確認すること、これが重要であると考えておりまして、現在進めている検討の中では、知識確認、そして技能確認の厳格化について検討をしているところでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、別の角度から聞くと、日本では、この外免切替えに関しては二十四もの言語で対応しているという事実があります。これ、確かに世界には七千を超える言語があるということからすると、この多言語対応というのは必要なのかもしれません。 ただ、ほかの先進国では、これ、試験官が多言語を把握できないということに付け込んだ不正行為の多発や、免許取得者がその国の言語が分からないことによる事故リスクが増えているということが指摘をされて、多言語対応を取りやめたという例もあります。特にそれはイギリスであります。BBCによれば、イギリスでは十九言語で試験を実施していましたけれども、これ方針転換をして、試験言語を英語とウェールズ語のみに限定したと。 BBCの別の報道によれば、二〇一三年に、中国系通訳者が二百人の学科試験の不正に協力したとして、懲役一年の刑を宣告されたといったこともあります。これも当局者がほかの言語を理解できないということに付け込んだわけでありますけれども、その通訳者を指定する受験者が急増したということから発覚したということであります。 これ、試験を受けるに当たって、母国語で勉強するということは、もうこれ全く問題ないことでありますし、それはやったらいいというふうに思うんですけれども、これ、試験問題は日本語で行うことを原則として、合格は道路交通法の内容について日本語で判断し理解できているということを保証するべきものというふうにすべきではないかというふうに思うわけであります。 これ、現実問題として、路上に出れば、標識や青看板に多言語はこれ基本的には書いていないわけであります。高速道路の逆走を防ぐに当たって、あらゆる言語でこれ注意喚起をするというわけにはいきません。つまり、標識は多言語に、二十四言語で書いていないわけですよね。 現行の多言語対応は交通安全を保てない方向にこれ働きかねないんではないかということを考えるわけでありますけれども、この見直しも是非検討をしていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(阿部竜矢君) お答えいたします。 警察におきましてはこれまで、政府決定や各方面からの要望、外国人の居住実態などを踏まえ、学科試験や知識確認の多言語化を進めてきており、昨年九月には全国で二十言語の外国語による学科試験の受験が可能となっているところでございます。 学科試験や知識確認に際しましては、不正行為の防止に努めることはもとより、先ほど来申し上げておりますが、日本の交通ルールを十分に理解しているかを確実に確認するため、現在検討を進めております知識確認の厳格化といった対策を講ずることが重要であるというふうに考えているところでございます。 いずれにしましても、引き続き、外免切替えの状況や外国人による交通事故情勢などを注視し、必要な対策を講じてまいりたいというふうに考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 是非検討いただきたいというふうに思います。 これ、日本の交通安全を守るということで、これ今二件の話をしましたけど、ほかにもたくさん出てきていますよ。これからも多分ニュースでこういったことがどんどん報道されることになるだろうというふうに思います。これ、立法事実ですよね。外免切替えで、文化の違う中国等の国から来た人が暴走運転をするということがこれだけ話題になって、これだけ死傷者が出ているという現実があるわけですよ。 中国と日本では交通法規が明らかに違う、感覚も違う、人の命に対する重さも違う。酒酔い運転、酒飲んで運転していいのかどうかと。我々はもう絶対駄目で、一滴たりとも駄目だと日本では考えているわけじゃないですか、我々はですよ。でも、いやいや、多少飲んでも事故らなければ問題ないと。実際そうなんですよ、中国においては実際そうなっているということですから。そういった国とこの日本の文化の違いをこれしっかりと考えるべき必要があるというふうに思います。 だから、本当に僕はこの国の交通安全というのは物すごいことだなというふうに思っていまして、本当、安全な国だなというふうに思うんですね。みんな規範意識が高いと。もちろん、中には暴走する人とかもいるわけですけれども、これは誇りを持つことだというふうに思います。それがこういったことによって崩されていくと。子供たちが死んでいくとか、もうそういったことは絶対許されないわけであります。 だから、当然、その外免切替えで、相互主義だから、日本人が海外に行ったときにもその制度が必要なんだと。それは当然そうですよ。それはそうなんだけど、でも、それよりも、この国内の安全をしっかりと守っていくということのためには何が必要なのかということを考えたこの外免切替えの要件の厳格化、これをしていただきたいと、これを要望しておきたいというふうに思います。 今日の委員会の議事案件となっている国連公海等生物多様性協定外、条約三本ということでありますけれども、これは我々は賛成でありますが、そのうち国連公海等生物多様性協定について、質疑を何問かさせていただきたいというふうに思います。 本条約については、海洋生物多様性の保全と持続可能な利用に貢献するという意義があるというふうに認識をしていますけれども、これでよろしいでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) おっしゃるとおりでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、国連海洋法条約に上乗せする条約ということで、海洋国家たる我が国もこれは主体的に関与していくべきことはこれ明らかでありまして、大臣には、是非これ積極的に関与して頑張っていただきたいというふうに思います。 で、これを審議するに当たってちょっと昔のことを思い出したのでこれちょっと質疑をしたいわけですけれども、今から十年前、約十年前の二〇一四年に、中国の漁船が大挙して日本の領海やEEZに押し寄せて、海底のサンゴを乱獲するという事件がありました。海底はこれ砂漠状態になってしまったという事案がありました。これは小笠原諸島の近海ですよね。多いときには一挙に二百隻ぐらいの漁船が中国からやってきて、サンゴが売れるということで捕りまくったわけですね。当時、警告をしたけれども、中国政府対処しないということで、対処が遅れて、これで近海は砂漠化したわけであります。 当時の外務大臣であった岸田総理は遺憾の意を表明しましたけれども、この間、中国漁船はずっと操業を続けてきたということでありますけれども、これはその後どうなったのかということを聞きたいというふうに思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 事の経緯は今委員がおっしゃっていただいたとおりですけれども、この二〇一四年十一月八日の日中外相会談で、当時の岸田外務大臣から王毅外交部長に対して、この日本近海での違法操業は極めて遺憾である旨述べ、そして中国側に対して必要な措置を講じるよう申入れを行ってきたところでございます。中国側からは、中国の国内法で取引が禁止されているサンゴの違法採取について、必要な取締りを行ってこれを強化していくという旨が表明されてきておりまして、二〇一四年の十一月半ば以降は中国サンゴ船による違法操業が激減したことが確認をされております。 我が国としては、かかる違法操業は決して受け入れられるものではありませんので、引き続き、関係省庁間で連携しながら、いわゆるサンゴ船の動向を注視していくとともに、中国側に対して必要な措置をとるよう引き続き求めてまいります。
○柳ヶ瀬裕文君 まあこれ、だから、やった者勝ちということですよね。それで、これ十人逮捕して損害賠償請求しているということでありますけど、これサンゴは戻ってこないですよ。これ、サンゴが生育するのに約四十年から七十年ということでありまして、もうこれ砂漠化は止まらないという状況があるということであります。 これ、賠償措置を中国に求めることは可能なのかどうか、これを聞きたいと思います。
○政府参考人(門脇仁一君) お答え申し上げます。 一般論として申し上げれば、ある行為が国際法上特定の国に帰属し、かつ当該国の国際義務違反を構成する場合、当該国に国家責任を追及することが可能であり、その様態として損害賠償などがあると承知をしております。 その上で申し上げれば、中国漁船による御指摘の活動が中国の国際義務違反を構成するか否かについては、個別の事情に応じて判断する必要があると考えております。 我が国といたしましては、中国サンゴ船の最近の動向も注意しつつ、引き続き、何が最も効果的かとの観点から、中国側への必要な働きかけを含め適切に対応してまいる所存でございます。
○柳ヶ瀬裕文君 いや、個別の事案ということですけど、これ個別の事案について申し上げているわけですけれども、これ是非賠償の話をしていただきたいというふうに思います。これは、これからも、海底資源たくさんあります。さっきEEZの先のところに構造物造っているというような話もありました。こういったこと一つ一つをうやむやに終わらせるんではなくて、もうしっかりと対処をすると、で、言い続けるということが必要だと思います。 今回の海洋協定は、これ公海上ということでありまして、これは、先ほどのサンゴは領海とEEZということでありますけれども、公海のルールを決めるということ、これ極めて重要な協定であり、条約だというふうに思います。ですので、これは率先して我が国がルールメークに関与していくということが必要だというふうに思いますけれども、大臣の見解を聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) そのとおりだと思います。 したがいまして、是非これをお認めいただいて、第一回目の締約国会議、ここでいろんなことがこれから決まってまいりますので、是非最初からそのルールメーキングに参画をしっかりとしたいと考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。是非お願い申し上げます。 済みません、防衛大臣に質問ちょっと残してしまったんですけど、よろしいですか。「さざなみ」の件なんですけど、一応聞きますか。済みません。 「さざなみ」が台湾海峡を通過したということがございました。この意義を聞きたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) お尋ねにつきましては、報道に関連したものだと思われますけれども、自衛隊の運用に関する事項でありまして、お答えは差し控えをさせていただきます。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。済みません、余り何か聞いてほしくなさそうだったんで、どうしようかなと迷ったんですけど。 でも、これ、国際海峡、国際航行に使用されている海峡、台湾海峡が国際航行に使用されている海峡であるということはこれは間違いないことだというふうに思いますので、この主張をしっかりと日本としてはしていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○榛葉賀津也君 国民民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。 最近、受け狙いか何か知りませんがいろんな発言がありまして、ひめゆりの塔の発言から自称宮崎の方言からいろんな発言がありましたが、私、昨今、農水大臣の発言でかき消されたようになっていますが、私、非常に問題な発言だと思ったのが、実は先日の予算委員会の我が党の浜野喜史議員に対する総理の発言で、我が国の財政状況はギリシャよりも悪いって、こんな発言していいんですかね。これはまずいと思うね。これ、まず外交上ギリシャに失礼だし、日本は自国建ての通貨なんですよ、自国建ての通貨で、ギリシャはヨーロッパで、これユーロでしょう。これ、いつのギリシャと比べているかという話ですし、まず国際市場に影響が出るようなこんな発言を国のトップが絶対するべきではないと思います。 米の値段も上がるし金利も上がるし、これ、えらいことになりますよ。実際ロイターがこれすぐ発信していますね。これ影響が出ればとんでもないことになるし、出なければ日本の総理が相手にされていないということになりますから、王手飛車取りみたいな格好でどっちもよくない、これ。これ新宿末廣亭ならいいんですけど、ここは永田町、国会ですからね。是非気を付けてほしいと思います。 それでは、外務省にいわゆるF条約についてお伺いしたいと思いますけれども、このF条約について、日本国内の漁業関係者がこの締結に際して義務付けられている訓練、これに非常に懸念を抱いているとの指摘がありまして、まずこれ、どんな訓練をして、今この訓練を行う施設はどんなところにあるのか。これは国土交通省にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(堀真之助君) お答えいたします。 STCW―F条約に基づきます基本訓練の実技講習につきましてでございますけれども、非常時に船員の安全を確保するために必要となる基本的な知識、技術を習得するための重要な訓練でありまして、具体的には生存訓練とか消火訓練とか、こういうものを行っていただくものでございます。STCW―F条約の締結に際して一定の漁船員の方に義務付けられるものでございます。 この実技講習は、現在、商船の方のSTCW条約に基づきまして既にその商船の船員を対象に行われておりまして、受講ができる訓練機関は全国で十四機関ございます。そのほか、船舶所有者や水産高校などが自ら訓練機関となって雇用船員に対して実施するものが五機関ございます。これらの訓練機関におきましては、年々定員などの拡大が行われまして、現在、受講会場は全国で三十二か所に広がっております。 一方で、船員が下船のタイミングでタイムリーに受講できる環境が望ましいこと、それから受講会場の多くが西日本に所在していると、漁船の基地港が集まる東日本に少ないことなどから、更なる訓練機会の拡充を図っていく必要があると考えております。 以上でございます。
○榛葉賀津也君 私聞いたのは、具体的に今、西日本のどんな町、どんな港にこの訓練施設があるんでしょうか。
○政府参考人(堀真之助君) お答えいたします。 具体的に申しますと、例えばですけれども、今、例えば神奈川県の横須賀であるとか、兵庫県の芦屋であるとか、福岡県の北九州市であるとか、今ちょっと具体例を挙げましたけれども、いろいろと散らばっております、という状況でございます。
○榛葉賀津也君 今審議官おっしゃったように、これ西日本に多いという傾向にありまして、これ遠洋から帰ってくる方々というのは期間も限られますし、これ、一回で、民間でやると十二万円から十六万円くらい掛かると日刊水産経済新聞というのに書いてあったんですけど。これが西日本に集中しているので、新たな訓練施設を焼津や根室や気仙沼に設けるという情報があるんですけれども、そういう方向で今検討されているんでしょうか。
○政府参考人(堀真之助君) お答えいたします。 実技講習の実施場所に関する懸念の声というのを受けまして、国土交通省では、現在、水産庁や水産関係団体と連携しながら、漁船の基地港の周辺地域で実技講習を実施できる体制を整備するための方策について検討を進めております。 具体的には、令和七年度中に、漁船の基地港の周辺地域でモデル事業を実施して、関係者が主体となって、地元の施設や自社の機材などを活用することにより低廉な費用で実技講習を実施する方策を検証すること、それから、モデル事業の成果を踏まえましてガイドラインを作成して、漁船の基地港の周辺地域に広く展開することなどに取り組むことによりまして、実技講習を受けることができる環境整備を図ってまいります。 具体的にどの地域で訓練の実施体制を整備するかにつきましては、その地元を始めとする関係者の意向にもよるものと考えておりますので、現時点で明確にお答えすることは困難でございますけれども、国土交通省といたしましては、先ほど申し上げたような取組をしっかりと進めてまいりたいと考えております。
○榛葉賀津也君 漁業関係者の利便性を是非考えていただいて、主な港、まあ私の静岡でいうと焼津には、もしこういうものがあると大変漁業関係者喜ぶと思いますので、是非、国土交通省にはお願いをしたいと思います。 以下、外務省にお伺いするんですけれども、このF条約の審議で特筆するべき点として、理屈の上ではですよ、この条約の附属書の改正が七月まで確定しない可能性があるということですね。これ、中村審議官も衆議院の外務委員会でこのように答弁されているんです。本条約の附属書の改正につきましては、本年七月一日までに三分の一を超える締約国からの改正に反対する旨の通告、いわゆる異議通告が行われない限り、来年の一月一日から発効することになりますと。逆に言うと、異議通告がされると発効されないということになるんですね。 これ、お伺いするんですけれども、日本が未加入ですけれども、発効済みの条約について、発効未確定である改正を前提に条約の締結について国会に諮ると、こういう前例あるんでしょうか。
○政府参考人(中村亮君) 御指摘のような例が確認されているわけではございませんが、今般の附属書の改正は、IMOにおいて全会一致で採択され内容として確定したものと、このように認識をしております。
○榛葉賀津也君 仮にですよ、仮に、この附属書の改正が発効しないとなった場合は、仮に今日、この国会承認を得たとしても、政府はこのF条約の締結を行わないということにもなり得るんでしょうか。理論上ですよ。
○政府参考人(中村亮君) 予断を持ってお答えすることは差し控えますけれども、そういった事態になった場合にはそのときに改めて検討することとなろうかと存じます。
○榛葉賀津也君 では、これお伺いします。 F条約の第十条、これ改正に関する規定がありまして、いわゆる機関決定方式、条約上、機関にその決定を委ねる方式、これを取っていると思うんですけれども、いわゆる日本政府が条約を締結した後のこの条約の本文であるとか附属書、コード、これが改正された場合、その受諾について外務省は国会に諮るということをするんでしょうか。
○政府参考人(中村亮君) 我が国は、国会の承認を得た条約の改正を締結する場合には国会の承認を得ることを原則としておりますところ、本条約本体の改正の採択が行われ、我が国がこれを締結する場合には、その締結について国会の承認を求めることとなっております。 他方におきまして、本条約は、附属書の改正につきましては簡易な改正手続を採用しております。すなわち、附属書の改正案が採択された後、一定期間内に異議通告が行われない限り、当該改正は受諾されたものとみなされ、反対する通知を行った国以外の全ての締約国を拘束することになります。 本条約の締結に当たりましては、このような改正の方式を採用している条約であることを含めまして、今般国会に承認をお願いをさせていただくものでございます。 このため、本条約の締結につきまして御承認をいただくことになれば、附属書及び附属書の細則でありますコードの個々の改正は、御承認いただいた本条約の規定の範囲内で行われるものとなるため、改めて国会にお諮りすることとはならないと、このように考えてございます。 なお、このような簡易な改正手続が採用されている条約につきましては、政府といたしまして、従来から本条約と同様の対応を取らせていただいているところでございます。 以上でございます。
○榛葉賀津也君 その一方で、もしこの本文、そして附属書、コードの改正によって、我が国国内の法律を改正する必要が生じる場合もあるかもしれません。その場合は、私はやはり、国に対して、国会に対してきちっと何らかの情報提供するべきだと思うんですが、そういうことは考えていないんでしょうか。
○政府参考人(中村亮君) 現時点におきまして、仮定の状況についてお答えすることは困難でございますけれども、その際にそういった事態が生じた場合にはまた検討させていただきます。
○榛葉賀津也君 是非検討してください。 続きまして、BBNJ協定についてお伺いするんですけれども、いわゆるこの協定は、海底、深海、もとい、公海、深海底の海洋遺伝資源等の商業化、例えば食品であるとか化粧品であるとか医療品、こういったものの開発を含む利用から生じる金銭的な利益、この資金提供の制度を通じて、公平かつ、衡平に配分するというふうに規定をされていると思うんですけれども、具体的なこの金銭的な利益の配分方法、これは締約国会議で決定すると、今後の議論に委ねられているというふうに把握を、承知をしていますが、いわゆる出席しかつ投票する締約国の四分の三以上の多数による議決で採決するというふうに聞いております。 で、これに締約している国々が今二十一あるんですよね、これ。署名したのは百十三か国あるんですけど、締約したのは二十一か国。これ見ると、先進国がフランス、韓国、スペイン、三か国だけで、日本が入ると四か国、残りは全部いわゆる途上国なんですね。 そういうことを考えますと、この議決が途上国にとって有利なようにならないか、つまりは、日本を始めとする先進国に極めて不利なものにならないかというふうに心配するんですけれども、そのような懸念はないんでしょうか。
○政府参考人(濱本幸也君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、現時点で締結をしている国の数というのは二十一か国ということでございます。同時に、この条約、六十か国の締約国が出て、それから百二十日後に発効というのが協定上の扱いということでございます。 その上で、金銭的利益の配分につきましては、今御指摘いただきましたように、協定上、これ十四条の五というところに公正かつ衡平に配分するということが書いてあるということでございます。 それから、締約国会議における意思決定の仕方でございますが、下部の委員会の勧告を考慮した上で、まずはコンセンサスに達するべくあらゆる努力を払うという具合に規定されているということでございます。それでもうまく収れんしない場合には、委員御指摘のように、四分の三以上の多数ということが出てくるということでございます。 我が国としましては、これ企業等の研究開発の意欲を損なうような方法で決定がされることがないように、早期にこの協定を締結して、締約国会議における議論というのに積極的に参加していきたいという具合に考えています。
○榛葉賀津也君 審議官にお伺いいたしますが、今後、他の先進国でこの条約に締結するような動きというのは、例えばどんな先進国があるんでしょうか。分かる範囲で。
○政府参考人(濱本幸也君) 今、現時点で署名をしているというのは、G7各国、日本以外が入っているということでございます。締結したというのは先ほど御指摘されたフランス等ではございますが、署名ということで申し上げれば、G7全てという、日本以外ということでございます。
○榛葉賀津也君 次に、環境影響評価についてお伺いするんですが、第二百六条において環境影響評価を実施する義務を定めているんですけれども、このBBNJ協定において、締約国は、公海、深海底で実施される自国の管轄又は管理下にある計画された活動を許可する前に、当該活動が海洋環境に及ぼす潜在的な影響がこの部の締結に従って評価することを確保するといっているんですけれども、この環境影響評価を実施する義務が規定されたということは、これ当然ですけれども、この環境保全に資するものであって大変重要だと思います。 ただ、先ほど他の委員からも若干関連する話がありましたが、この環境影響の実施が、公海や深海底における活動を行おうとする研究者であるとか企業であるとか、こういった不用意な制限につながらないということも大事だと思うんですけれども、この両立をどのように図っていくのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(濱本幸也君) 委員御指摘されたとおり、環境影響評価というのは、公海、深海底における活動が海洋環境に対する重大かつ有害な変化をもたらすおそれがある場合に実施するということになっているわけでございます。 現在のところ、本協定に基づいて環境影響評価の実施が必要とされる我が国企業の活動は確認していないということではございます。同時に、詳細につきましては今後の締約国会合で決定されていくということでございます。 したがいまして、我が国の研究者あるいは企業の活動が過度に制限されることがないように、早期にこの協定を締結し、締約国会議におけるルール作りに参加していきたいという具合に考えております。
○榛葉賀津也君 ありがとうございました。終わります。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 三件の条約の承認にはいずれも賛成です。 ILO百五十五号条約に関わって伺います。 二〇二一年五月の建設アスベスト訴訟最高裁判決が、労働者だけでなくいわゆる一人親方、個人事業主も労働安全衛生法による保護の対象としたことから、法改正が求められ、同時に本条約の締結も可能になりました。 そこで、出発点となった建設アスベスト被害について聞いていきます。 安くて使いやすく、燃えにくい、高度経済成長期に大量に使われたアスベストは、吸い込むと肺がんや石綿肺、中皮腫を発症します。発症まで数十年という長い潜伏期間から、静かな時限爆弾とも呼ばれます。国の対策が大きく遅れて被害を拡大しました。 最高裁判決を受け、二〇二一年六月、全会一致で可決されたのが議員立法による建設アスベスト給付金法です。 厚労省に伺いますが、直近の審査会までの申請と認定の件数をお示しください。
○政府参考人(田中仁志君) お答えいたします。 建設アスベスト給付金法に基づく給付金につきましては、法施行日、これは令和四年の一月でございますけれども、法施行日から本年の五月十五日までの請求件数は一万一千九百七十件、そのうち認定件数は八千二百二十六件ということでございます。
○山添拓君 給付金法は国の法的責任を前提とした被害補償ですが、被害者の側から見れば、これによってカバーされるのは半分です。残りの責任を負う建材メーカーは裁判で争い続け、東京高裁や大阪高裁で和解案が示されていますが、いまだにほとんどが解決には至っておりません。給付金が認定された今、御紹介いただいた八千二百人余り、その全ての方々が建材メーカーに対しても同様に賠償を求め得る立場ですが、今建材メーカーを相手に裁判を闘っている原告は千七十名です。それでも大変な数ですけれども、本当は八千数百人、いや、これから申請をする方々も含めてもっと多くの方がメーカーを相手に裁判を起こし得る立場にあります。 しかし、必ずしもそうはならないだろうと思われます。裁判を起こせば、時間が掛かります。弁護士への相談も必要です。また、大きな、それ自体が大きな精神的負担ですし、建材メーカーの側が高裁、最高裁と争いを続けている状況ではなおさらです。 今日は経産省の副大臣においでいただきましたが、最高裁判決は、警告表示の義務を怠った違法があるとして、メーカーの責任を認めています。被害者は建材メーカーからも被害賠償を受けるべきだと思います。その認識をまず伺います。
○副大臣(大串正樹君) まずは、建設アスベストの被害者や御遺族の皆様の苦しみはもう察するに余り、心よりお見舞いとお悔やみを申し上げたいと思います。 その上で、建設アスベストに関する最高裁判決におきまして、一部責任が確定した建材メーカーがいることについては承知をしております。 その上で、建材メーカーによる建設アスベストによる被害者への対応につきましては、司法判断に応じてそれぞれの責任を果たしていると認識をしております。 経済産業省といたしましては、引き続き、司法判断を注視しつつ、建設アスベストに係る問題の早期解決に向けて建材業界を所管する立場からどのようなことができるか、関係省庁とも連携をして検討をしてまいりたいと考えております。
○山添拓君 注視している、早期解決とおっしゃるんですけれども、提訴して十年、そして今は原告の七割が、七割以上の方が既に亡くなっています。命あるうちに解決をと訴えて闘い続けてきて、既に多くの方が間に合っていないと。ですから、注視している、早期解決と言っている場合じゃないと思うんですよ。急ぐべきじゃありませんか。
○副大臣(大串正樹君) 和解につきましては、当事者双方の合意に基づくものでございますので、訴外の第三者である行政がこれに介入すべきではないというふうに考えております。
○山添拓君 いや、それでは被害者の多くの方は、そしてまた裁判に今立ち上がっているわけではないけれども、本来、補償、賠償を受けるべき立場の方々にとっては、極めて頼りない姿勢だと思うんですね。 資料の二枚目を御覧ください。 給付金法、これ議員立法で作った大事な大事な法律ですけれども、その附則の二条は、国は、国以外の者によるアスベスト被害の補償の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるとしています。ここにある国以外の者というのは建材メーカーのことです。 二〇二一年六月十一日の衆議院経産委員会で、当時の梶山大臣はこの法律を受けて、早速、事務方ベースで関係省庁との議論を開始したと答弁されています。 その後、経産省として、どのような議論を行って、今日までにいかなる調査や検討を進めてきたのか、大串副大臣、お答えください。
○副大臣(大串正樹君) 委員御指摘の建設アスベスト給付金法附則第二条で規定された国以外の者による補償の在り方の検討に当たりましては、司法判断で認められた企業の法的責任を踏まえて検討を行う必要があると認識をしております。現時点では、建材メーカーは司法判断に応じてそれぞれの責任を果たしているところと理解をしております。 経済産業省では、附則第二条も踏まえて、関係省庁とも連携をしつつ、建設アスベスト訴訟の情報収集等を継続的に行っているところでございます。この建設アスベストに係る問題の早期解決に向けて、建材業界を所管する立場からどのようなことができるか、司法判断も注視しつつ、引き続き関係省庁とも連携しながら対応してまいりたいと考えております。
○山添拓君 いや、司法判断はもうはっきりしているんですよ、責任があるということはですね。 情報収集と今おっしゃいました。どんな情報収集をしてこられたのでしょうか。
○政府参考人(田中一成君) お答え申し上げます。 例えば、経済産業省におきましては、当時のアスベスト含有建材の生産量などについて、裁判情報、過去の民間調査会社レポート、建材メーカーの有価証券報告書などを確認してきております。一方、当時のアスベスト含有建材のメーカー名や生産量などの記載が網羅的に記載した文献はまだ得られていない状況でございまして、これらの資料のみからアスベスト含有建材のメーカーごとの生産量などを網羅的に把握することは困難な状況でございます。 引き続き、情報収集などに努めてまいる所存でございます。
○山添拓君 梶山大臣は当時、早期解決に向けてしっかりとスピード感を持って対応してまいりたいと述べているんですね。それから四年たつわけです。繰り返しますが、メーカーの責任というのは最高裁が既に認めています。その責任の取り方として高裁段階で和解協議が行われているのが現状ですけれども、責任があることははっきりしているわけです。 では、どのように今後、この裁判に立ち上がっている、立ち上がる条件のある方以外も含めてどのように救済を図っていくのかと。副大臣、伺いますけれども、ここの附則二条にあります、必要があると認めるときは所要の措置を講ずるとあるんですけど、その必要性については既に認識されていますか。建材メーカーについて、給付金法を改正して新たな措置をとっていくというその必要性について、御認識いかがでしょうか。
○副大臣(大串正樹君) 繰り返しになりますけれども、建材メーカーによるその建設アスベストによる被害者の対応につきましては、司法判断に応じてそれぞれの責任を果たしているというふうな認識でございます。 ですから、我々といたしましては、司法判断を注視しつつ、建設アスベストに係る問題の早期解決に向けて、建材業界を所管する立場からどういったことができるか、関係省庁と連携して検討しているという状況でございます。
○山添拓君 いや、司法判断を踏まえてといっても、まだ応じていないんですよね、ほとんどは。争いを続けているんですよ。裁判はずっと続いている、三十二件まだ係属をしております。 関係省庁と連携をしてという話でしたから、今日は厚労省にもおいでいただいていますが、この間、経産省とどういう議論、検討を行ってきたのでしょうか。
○政府参考人(田中仁志君) お答えいたします。 先ほど副大臣からも御答弁ありましたように、建設アスベスト給付金法附則第二条で規定された国以外の者による補償の在り方の検討に当たりましては、司法判断で認められた企業の法的責任を踏まえて検討を行う必要があるというふうに認識をしております。 これまで、経産省と連携をいたしまして、建設アスベスト訴訟の情報収集等を継続的に行っているところでございます。引き続き、関係省庁とも連携をしながら対応してまいりたいと考えております。
○山添拓君 どのような議論を行い、どのような情報を収集できているのかということが、残念ながら見えないんですね。せっかく法律を作って、法律を作ったからには、国はと、政府の側の責任が生じます。ですから、どのように建材メーカーにもきちんと賠償を行わせる補償措置に参加を求めていくかという検討が必要だと思うんですね。 この間、経産省と厚労省でどのような議論を進めてきたのかについて、委員会に報告を求めたいと思います。
○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。
○山添拓君 原告がどの現場でどのメーカーの建材からアスベストを吸入したのか、正確に認定することは困難です。そこで、判決は、マーケットシェア一〇%以上のメーカーに賠償を命じるなど、シェア論を取って、責任が認められたのは十二社です。しかし、百社を超える建材メーカーの全てが警告義務に違反し、その法的責任が認められています。ですから、メーカー全体が被害者全体に対して責任を負っているわけです。したがって、全てのメーカーが参加して基金をつくって、被害救済を図っていくのが筋というものだと私は思います。 これは副大臣に伺いたいんですが、経産省として、建材メーカー自身に対しても、あるいは日本石綿協会や石綿スレート協会などに対しても情報提供を求めて、このシェア、確認していくと、これ大事なことだと思います。いかがでしょうか。
○副大臣(大串正樹君) 令和三年の三月に、経済産業省から関係する工業会に対して、メーカーごとの建材の生産量及び建材ごとのアスベストの使用量についてデータ提供するように依頼したのでありますけれども、各工業会からは、当該の統計を取っていなかったとか、メーカーごとの内訳を保有していない、あるいは個社の了解が取れないなどの理由によってデータの提供が難しいとのことでありました。 一般論といたしまして、各企業の情報を公表するか否かは各企業の判断に委ねられているものと承知をしておりまして、経済産業省といたしましては、当時のアスベスト含有建材の生産量などについて文献調査を行うほか、提訴されている一部の建材メーカーとの意見交換や建設アスベスト訴訟の情報収集等を継続して行っているところであります。 引き続き、情報収集等に努めてまいりたいと思います。
○山添拓君 今、メーカー側からの了解が取れないので資料が出されていないという話がありました。これはゆゆしき問題だと思います。 例えば、大阪高裁の判決でもこういうふうに言っています、被告側の企業はですね。自ら保有する社内資料を提出することによって、シェアの認定資料に書かれた数値の正確性を争うことができるにもかかわらず、一部の企業を除いてそのような証拠は出されていないと。ですから、本来持っているはずなのに、自社の資料ですから持っているはずなのに出さない。たまたまシェアの資料が残っていた、そして提出された一部のメーカーだけが責任を負うと。ほかに責任を負うべきメーカーはいるんですけれども、そこは資料を出さず、負担割合、責任の割合が分からないものですから、全体としては賠償額が削減されてしまうと。これ、原告にとっては極めて不合理な結果だと思うんですね。 各社のシェアを明らかにしていく、今、文献資料も含めてということありましたけれども、これ自体は意義のあることだと思います。今、なかなか協力を求められていないということもお話あったようなんですけれども、しかし、もう令和三年ですから、四年前のことになるんでしょうか。改めて、こうした裁判の経過も踏まえて、各社に対して協力を求める、様々な知見を集めていく、場合によっては訴訟団との協議も含めて、シェアを明らかにして、そして基金をつくっていく土壌をつくっていくと、こういう取組が必要だと思いますが、副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(大串正樹君) 具体的なデータが取れない場面でも建材メーカーとの意見交換などを継続的に行っておりまして、その中で当時のデータの有無についても確認をさせていただいているところでもございます。 ただ、ほとんどの企業がデータを保有していないという回答があったりとか、データは裁判所に提出しているという回答をする企業もあったりもしておりますので、とにかく、まず、データを保有していると回答した企業のうち一部の企業にデータを提供いただくなど、それなりの取組はさせていただいているところでもございます。
○山添拓君 副大臣、それで、できるところはデータを取っていくということは集めていくということだと思うんですが、それは是非進めていただきたいと思うんです。その上で、やはり公正に損害を、公平な損害の分担ですね、きちんと賠償していく、そのためには基金をつくっていくということが必要だと思います。メーカーにも適切な拠出を求めていくことが必要だと思います。 訴訟団は今、給付金法を改正して、全ての建材メーカーが基金に拠出し、国とともに被災者に給付金が支払われる仕組みを提案しています。これには参考になる先例があります。公健法、公害健康被害補償法です。大気汚染による気管支ぜんそくなど公害病患者への被害補償の仕組みで、これもやはりどの煙突から出た煙がどれだけの被害をもたらしたかははっきりできませんので、全国の汚染原因者が共同して費用を負担する、工場と自動車で八対二です。汚染物質の排出量に応じて賦課金を徴収して、捻出しています。 この公健法は環境省の所管ですが、建設アスベストで建材メーカーによる基金への拠出制度をつくる上でも参考になると思います。検討いただけませんか。
○副大臣(大串正樹君) 今御指摘いただいたような、建材メーカーによる建設アスベストによる被災者への対応につきましては、これも司法判断に応じてそれぞれの責任を果たしているというふうに認識をしております。 経済産業省といたしましては、この司法判断を注視しながらの、所管する立場から、検討状況を踏まえて連携して対応していきたいと思います。
○山添拓君 判決が出るまで、今も苦しみ続けている皆さんに待てと言うのかと。責任はもうはっきりしているわけですから、この責任を前提にしてどう補償していくのかという、その対策を進めるべきだと思います。これは政府としての責任ですから、強く求めたいと思います。 外務大臣に伺います。 資料の一枚目ですが、本条約が採択されたのは一九八一年で、発効は八三年です。四十年以上掛かっています。政府はこの間、国内法制との整合性について慎重な検討を行っているなどと答弁してきたのですが、結果として、建設アスベスト訴訟の最高裁判決が引き金となって批准となりました。司法判断を受けるまでまともに検討してこなかったと、こう指摘されても仕方がないと思うんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のように、本条約の締結の重要性は政府として以前より認識をしておりましたものの、本条約に規定される義務と我が国国内法令との整合性について検討を行う必要があったわけでございます。具体的には、本条約の第十七条に規定されております、二以上、二つ以上の企業の同一の作業場における協力義務について、現行の労働安全衛生法上では建設業、造船業、製造業の三業種のみにしか協力に関する規定が存在しないことが締結に際しての主な課題であったというふうに認識をしております。 この点につきましては、労働災害の実態を踏まえまして、危険性の高い業種から優先的に対応されてきたところでありますけれども、近年、産業構造や就業形態の変化に伴いまして、これらの三業種以外でも混在作業による災害が発生をしております。こうした変化に対応するために、今国会で労働安全衛生法の改正案を御承認いただき、業種の限定なく作業場間の連絡調整が義務付けられることになったと承知をしております。これによって、本条約を実施するための国内措置が講じられる見込みとなっております。 また、本条約が二〇二二年にILO基本条約に追加されたことによりまして、労働安全衛生に係る規範の遵守の国際的機運も高まりを見せております。また、国内でも労使双方から本条約の締結についての要請が行われたところでございます。 こうした内外の状況を踏まえまして、本条約の締結について御承認をお願いしているところでございます。
○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りましたので、まとめてください。
○山添拓君 はい、済みません、すぐまとめます。 いろいろ言われたんですけれども、結局、その引き金は最高裁判決なんですよ。 そして、今、基本条約ということも言われましたが、基本条約であれば、百十一号条約、これまだ批准をされておりません。いや、それだけではなく、ILO条約という意味では、第一回総会で確認された労働時間の条約を始め、多くの条約、まだ締結されておりません。 速やかに進めていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。 三条約案については特に異論はありません。 五月六日から八日にかけて、配付資料①の新聞報道のように、宜野湾市の普天間飛行場周辺住民は異常な航空機騒音に悩まされました。嘉手納基地に暫定配備中の最大十二機のF35Aステルス戦闘機が外来機として飛来し、離発着を繰り返したからです。 そして、資料②のように、五月九日、普天間飛行場を抱える宜野湾市は、沖縄防衛局に騒音被害を抗議し、戦闘機など外来機の飛行禁止を求める要請を行いました。宜野湾市は、三日間の苦情が昨年度六か月分にも及ぶ計百七十七件も寄せられたこと、最大で、間近で聞く自動車のクラクションにも相当する、百十七・九デシベルの騒音を始め、電車のガード下に相当する百デシベルを超える騒音が三日間で八十一回も発生したことを指摘しています。また、隣の浦添市でも最大百十・五デシベルが確認され、三日間で八十から百十デジベルが測定されるなど、住民や学校関係者からは、近くの工事よりうるさいとか、授業が中断して児童が集中できない、などの苦情が相次ぎました。 市の要請に対して、沖縄防衛局長は、嘉手納飛行場に展開しているF35A戦闘機が分散して展開する訓練を実施していたとの説明を米側から受けていたと明らかにしています。 沖縄防衛局は、米側からの誰から、いつ、どのような説明を受けたのでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 五月の六日から九日の間、この訓練は嘉手納飛行場所属の第一八航空団と嘉手納飛行場にローテーション展開をしておりましたF35A戦闘機部隊が、普天間飛行場において分散した場所から迅速に展開して航空戦力を統合するための作戦を模擬するいわゆるACE訓練を実施したものと承知しております。 お尋ねの点につきましては、この訓練は緊急事態等における具体的な対処要領を演練するといったまさに米軍の運用に直結するものであるということから、これを明らかにすることは困難であるということを御理解ください。 その上で、御指摘の沖縄防衛局長の発言は、五月の九日に行われた宜野湾市による要請に際して、当該訓練に関する米側による五月八日付けの公表内容について申し上げたものであると承知しております。
○伊波洋一君 日本政府は、普天間飛行場の危険性除去、基地の負担の軽減を理由に、県民の民意に反する辺野古新基地建設を強行しながら、より危険性を高めるような外来機であるジェット戦闘機の訓練を新たに普天間に受け入れています。全く許し難いダブルスタンダード、二枚舌であり、強く抗議します。 普天間飛行場は、住宅地のど真ん中を占拠し、米連邦航空法で固定翼機が使用する軍用滑走路に求められるクリアゾーンも整備されていないことから、世界一危険な基地と言われています。普天間飛行場に外来機のジェット戦闘機による新たな訓練を受け入れることは、日米両政府が普天間の危険性除去や負担軽減を言っていることと矛盾するのではありませんか。
○国務大臣(中谷元君) 現在、非常に複雑な安全保障の状況に直面をしておりまして、米軍は、こういった日米安保条約の目的を達成するために、周辺地域の安全確保を大前提としつつ、ACE訓練を含む様々な訓練を行っているものと認識をいたしております。 米側に対しましては、日米合意である航空機騒音規制措置を遵守をし、地域住民への影響を最小限にするように働きかけているところでありますが、米側からは、日米合意に基づき必要な運用を行いつつも、住民生活とバランスを図り、周辺地域への影響をできるだけ抑制するとの説明を受けております。 その上で、米軍機の騒音など普天間飛行場の基地負担の軽減は、これからも一層取り組んでいかなければならない重要な課題であります。そのために、米側に対する粘り強い働きかけのほか、訓練の県外移転を着実に実施をし、地域社会との調和に係る各種施策もしっかりと推進をしてまいります。 同時に、辺野古移設が、普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現をし、危険性を除去するための唯一の解決方法でございます。この方針に基づいて、引き続き工事を着実に進めてまいりたいと考えております。
○伊波洋一君 米空軍による分散して展開する訓練というのは、アジャイル・コンバット・エンプロイメント、頭文字でACE、いわゆるACEの訓練です。 米空軍第一八航空団のホームページには、配付資料③のように、五月六日から九日まで嘉手納基地で行われた第一八航空団の定期即応訓練で、第三五五戦闘航空団が普天間でACEコンセプトを実証したと述べ、これがACE訓練であったことを認めています。 ACEというのは、中国のミサイル能力向上を念頭に、有事の際に、大規模な基地から小さく分散した拠点に航空機を移動させ、チャンスがあれば反撃するという米空軍の新ドクトリンです。 二〇二三年六月二十六日に、嘉手納基地の第一八航空団デイビッド・エグリン司令官に、NHKが単独インタビューを行い、十一月十七日に内容が公表されました。配付資料④、⑤、⑥、⑦、⑧、⑨に示してあります。 インタビューの中で、ACEはどのように展開されるのか、パートナー国の軍用空港や民間空港の使用もあるのかと問われた司令官は、分散場所を探している、日本国内の分散先については、今後、日米両政府間の間で交渉が行われると答えています。 NHKの取材で拓殖大の佐藤丙午教授は、ACEの分散先については、「物資の事前集積を行えるポイントでサポートできる能力がある地域となると日本の大都市近郊ということも想定される。九州の一帯の航空基地、また沖縄、第一列島線上の航空拠点が対象として考えられる。日本の自衛隊の施設および民間空港がその対象になることは間違いないと思う。」とコメントしています。 日米両政府で交渉が行われると言われていますが、既に交渉は始まっているのか、終わっているのか、現状はどのような段階ですか。在日米空軍、特に嘉手納の部隊はどこに分散するのでしょうか。日本政府としてどのような答弁をしているのか、応答をしているのか、お答えください。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 米軍の高官や有識者の発言の一々について政府としてコメントすることはいたしませんが、米空軍が推進するACE構想は、空軍戦力を分散配備し、分散配備された場所から迅速に展開する作戦構想であると承知をしております。 日米防衛当局の間では、平素から様々なレベルで、安全保障環境に関する認識や安全保障政策、防衛構想などについて認識をすり合わせてきており、お尋ねのACE構想も含め、様々な機会に米側から説明を受けておりますが、具体的な説明内容等については、米軍の運用に関することであり、相手方との関係もあることからお答えできないことを御理解いただければと存じます。
○伊波洋一君 これまで私が指摘してきたように、紛争の第一段階で在日米軍は第一列島線から撤退します。特に米空軍では、少数の大規模基地から多数の小さな拠点に分散する部分と、それからまた大きいところに分散する部分、ACE構想が方針化されています。もはや、有事において米軍が日本を守ることは期待できません。 同じインタビューで、ACEでは小さく分散した場所を使うが、それでも嘉手納基地のような大きな基地が必要なのかと問われた司令官は、「嘉手納基地は地域の部隊を訓練し統合することができる戦略的な基盤なのだ。」と答えています。つまり、嘉手納基地は、既にそれ自体が、有事に反撃するための拠点というよりは、有事には敵ミサイルなどにより被害を被ることを前提に、平時に地域の部隊を訓練する場所として位置付けられているのです。この間、私が繰り返して強調したように、最大の基地である嘉手納基地ですら、米軍にとっては単に都合のいい訓練場にすぎないということです。 日米地位協定は、普天間でのACE訓練のような具体的な被害を日常的に基地周辺にもたらしています。沖縄県の他国地位協定調査報告書によれば、このような駐留米軍の訓練は、ドイツやイタリアなどでは受入れ国の事前の承認が必要ですし、オーストラリアやフィリピンでも受入れ国の航空管制により規制されます。 日本のように、受入れ国の事前承認も航空管制も受けずに自由に訓練や飛行ができるような国は、ほかには見当たりません。これが、司令官の言う「嘉手納基地は地域の部隊を訓練し統合することができる戦略的な基盤」という意味です。都合のいい訓練場として利用されていることを日本は認識すべきです。 米国内では、米軍機であっても、住宅地上空の低空飛行は禁じられています。既に日本を防衛しない在日米軍にあらゆる特権を与え続けているのが、配付資料⑩のように、現在の日米地位協定です。 外務大臣、基地の訓練、演習場使用を含めて地位協定を見直す必要があると考えますが、外務大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(岩屋毅君) 各国における米軍による施設・区域の使用の在り方、あるいは訓練の在り方は、各国における米軍駐留の在り方、実際の運用、安全保障環境等の背景などの事情を踏まえたものでございますので、単純に比較することは適当ではないと考えているところでございます。 いずれにいたしましても、日米地位協定に関しましては、与党内における議論も踏まえながら、同盟の抑止力、対処力を強化するとともに、その強靱性、持続性、まあ持続性というのは国民あるいは地域住民の理解がなければ高まっていかないということだと思いますので、様々な観点から検討し、対応していきたいと考えております。
○伊波洋一君 今、先ほど申し上げた各国との比較ですね、この中で日本はどうなっているかというと、占領時代をずっと継続しているんですよ。沖縄は復帰までそうでしたけれども、復帰後もそうなんです。だから、沖縄は復帰したら戻るのかと思ったらそうじゃなくて、日本全体が同じ状況なんだということを私たちは感じています。 次に、存立危機事態について伺います。 政府は、存立危機事態について限定的な集団的な自衛権であると説明しています。しかし、存立危機事態が認定され、集団的自衛権が発動された後は、限定のない、ほかと何ら変わらない武力行使が可能になり、日本と敵対国の全面戦争が始まります。 二〇一四年、二〇一五年当時、安倍政権による安保法制の議論の際には、政府は存立危機事態の事例として、弾道ミサイル警戒中の米艦艇の防護、ホルムズ海峡における機雷の敷設除去、邦人輸送中の米艦艇の防護、を大きく三つの事例として挙げました。 当時、政府から、現在の台湾有事としてイメージされる台湾海峡のことにおける、台湾海峡における武力紛争を存立危機事態の想定として説明したことがありますか。
○政府参考人(小杉裕一君) お答えいたします。 平和安全法制は、特定の国や地域を念頭に置いたものではなく、あくまでも一層厳しさを増す安全保障環境を踏まえまして、いかなる事態においても国民の命と平和な暮らしを守るために必要となる切れ目のない備えをつくることを目指したものでございます。 政府といたしましては、この平和安全法制の審議に当たりまして、存立危機事態に該当し得るケースとして御指摘の台湾有事の事例を挙げて説明はしておりません。
○伊波洋一君 政府が公式に説明していたのは先ほどの三事例と、政府が非公式に自民、公明の与党協議で提示したのはこれらを含む八事例、資料⑪の方です。これですが、これのどこを見ても、台湾防衛戦争に自衛隊が介入するなど読み取れません。 当時の安倍首相は、閣議決定は拙速で、国会で十分に議論をすべきとの批判に対して、安保法制懇において足掛け七年、実質二年半の議論を行い、報告書を出してもらったと繰り返して語っていました。 では、安保法制懇の議論には存立危機事態の事例として台湾有事は入っていたのでしょうか。
○政府参考人(小杉裕一君) お答えいたします。 安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会、安保法制懇につきましては、全七回の議事要旨につきましては首相官邸のホームページに公表しておりますが、お尋ねの台湾有事に関する記載はございません。 これ以上の議論の詳細につきましては、非公表を前提に行われました議論を公にすることにより委員の忌憚のない意見の内容が明らかとなりまして、今後、専門的、技術的な観点から活発な議論が十分になされなくなるおそれがあるほか、同種懇談会を開催する場合に学識経験者の協力を得ることが困難となりますので、懇談会における円滑な意見の交換に支障を来すおそれがあることから、お答えを控えさせていただきます。
○伊波洋一君 中谷大臣は当時も防衛大臣であり、安保法制担当大臣でもあったわけですが、当時の安保法制懇の議事録は全てお読みでしょうか。あるいは、存立危機事態の事例の中に台湾有事は入っていたのでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 安保法制懇の議論につきましては、必要に応じてしっかり報告を受けておりました。その上で、安保法制懇全七回の議事要旨につきましては官邸のホームページに公表しておりますけれども、お尋ねの台湾有事に関する記載というものはありませんでした。
○伊波洋一君 これで台湾有事に対する記載はなかったと。 で、安保法制懇から既に十年以上経過しています。是非、安保法制懇の議事録について公表していただきたいと思います。 委員長、政府において安保法制懇の議事録を委員会に提出するようお取り計らいください。
○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。
○伊波洋一君 四月七日の産経新聞の記事では、この最後の方の資料ですけれども、資料⑫ですけれども、中国軍が台湾を侵攻するとともに、在日米軍佐世保基地や岩国基地を攻撃。個別的自衛権では台湾周辺での自衛隊の活動が制約されることを理由に、日本政府は武力攻撃事態の認定を見送り、存立危機事態を認定する。そして、米側の要請を受けて、集団的自衛権の行使として航空自衛隊の戦闘機が台湾海峡の中国軍輸送艦をミサイル攻撃をする。これを受けて中国軍が与那国に上陸をするという日米共同作戦計画を明らかにしています。 産経報道の図と安保法制の当時の八つの事例を見比べてください。これは、当時、集団的自衛権を行使して自衛隊が台湾防衛戦争に軍事的介入すると、これを見て介入すると考えた国民がどれだけいたでしょうか。台湾有事が当時の想定に入っていたのであれば、国会や国民に対して情報を出さず、情報を隠して安保法制を強行したことになります。逆にもし台湾有事が想定されていなかったのであれば、現在の存立危機事態の想定は当時の想定とは全く異なったものなのに拡大解釈されているということではないでしょうか。 いずれにしても、防衛省・自衛隊の情報隠蔽、あるいは法律の拡大解釈であり、全く受け入れることはできません。 この間の安倍、菅、岸田政権による閣議決定が現在の日本政府の安全保障政策を形作っています。二〇一四年七月一日に安倍政権は集団的自衛権の行使を容認する閣議決定を行いました。そして、岸田政権は二〇二二年十二月十六日に敵地攻撃能力保有と台湾防衛戦争への自衛隊の参戦をもくろむ安保三文書を閣議決定しました。二〇一二年から昨年までの自公連立歴代政権は、国民に情報を知らせることなく、国会での審議を抜いて閣議決定を根拠に政策を進めるという、言わば閣議決定主義のような独善的な政治手法を取ってきました。 安全保障政策というのは、国民の生命、財産、自衛隊の命、国の将来に大きく関わる、特に基地が集中する沖縄県民の将来に大きく関わる政策が国会での審議を抜きに既成事実化されようとしています。安保法制から安保三文書にかけての日本の安全保障政策の大転換の意味するところは、今年三月に来日した米国ヘグセス国防長官が日本は最前線に立つと発言したとおり、台湾防衛戦争に日本の自衛隊が軍事介入し、単独で日中全面戦争を戦うという意味です。政府はこのことを認めるべきです。 防衛力整備計画は、十五兆円で全国三百の自衛隊基地、施設を強靱化し、そして必要な装備やミサイル、弾薬を積み増して、各地で持続戦闘への備えを準備しています。このことは、国会議員にも一般の自衛隊員や国民にもいまだ隠されたままです。 国家安全保障戦略には、おおむね十年の期間を念頭に置くとしながらも、「安全保障環境等について重要な変化が見込まれる場合には必要な修正を行う。」と書かれています。産経の報道など、事実が明らかになっています。存立危機事態の想定そのものが大きく変わっています。 台湾防衛のための日本の自衛隊が中国と全面戦争を戦う、国を、国民を犠牲にして国土を戦場にするような国家安全保障政策、安保三文書は撤回すべきではありませんか。
○国務大臣(岩屋毅君) 我が国の国家安全保障戦略は、我が国の安全保障に関わる総合的な国力の主な要素の一つとしてまずは外交力を掲げております。その上で、我が国の防衛に当たっては、防衛力のみならず、外交力を含む総合的な国力を活用することとしております。 国家安全保障戦略を含むこの戦略三文書で示された方針は、現在の情勢においても有効であると考えておりまして、また、憲法、国際法及び国内法の範囲内で実施されるものでありまして、現時点ではこれを見直す必要はないものと考えております。 いずれにしても、外交と防衛は車の両輪でございますので、我が国を取り巻く厳しい安全保障環境を直視して、この三文書に基づいて、防衛力の抜本的強化を進め、抑止力を高めるとともに、積極的な外交を展開して各国との対話を重ね、平和と安定を確保してまいりたいと考えております。
○伊波洋一君 今年度は、この防衛力整備計画の三年目です。ちょうど折り返し地点の年度に当たります。今年度から、敵基地攻撃が可能な長射程ミサイルが日本全国の自衛隊基地に配備されます。いよいよポイント・オブ・ノーリターンに差しかかるのではないか、後戻りができなくなるのではないかと危惧しています。 アメリカにとっては、台湾の防衛は派生的な権益の一つにすぎません。台湾有事も、アメリカにとっては西太平洋における地域紛争にすぎません。しかし、日本にとっては国の存亡を懸けた全面戦争です。日本の国土を戦場にし、日本国民を戦争に巻き込む安保三文書の政策をこのまま既成事実化することは絶対に許されません。 と申しますのも、この四十三兆円を掛けて今整備計画が進んでいます。そして、ミサイルはもうかなりのものができてきます。その翌年から更に五兆円ずつ上乗せされるんですよ、防衛費は。つまり、戦争準備の予算が毎年五兆円ずつやって、どうするんですか、これ。ミサイルあと何万発買うんですか。そういうことをやって中国との全面戦争に備えると、こういう仕組みがこの安保三文書なんです。 安保三文書では、普通は脅威というのは敵の意図とその兵力というものが掛け合わせられてできるけど、これを作ったときに、ここでは、敵の意図は聞かない、それは分からないからと。だから、相手の莫大な、膨大な軍事力を想定して、その軍事力に全部対応できるような整備をするんだということがこの主張なんです、安保三文書、際限がないんです。そして、結果的には、全部戦場にするんです。三百の基地で全部その装備を準備していくんですよ。本当に、勝っても何の意味もない戦争を我が国は今やろうとしている。 でも、中国との間では、四つの基本文書も含めて、まさに中国とは平和的に話ができる。でも、外務大臣は話をするという言いぶりですけど、やっていないじゃないですか。つまり、(発言する者あり)いや、石破さんになったらやり始めた。でも、岸田さんまではやっているふりをしている。つまり、そういう我が国のありようで、本当に国会にも、あるいは国民にも責任を持てるんですか。まさに、沖縄だけの問題じゃないんです、これは現実にもう進行しています。 アメリカは日本に命令すればいいんですよ、戦いなさいと。そういうことを言えば、戦争が始まります。一発のミサイルで戦争が始まりますよ。で、始まったら全面戦争ですよ。そういう戦争を準備しているという自覚がないから、私は防衛の職員にも言っているんですけど、やっていることの自覚がないから、皆さんは分かっていないんだと。 本当のことを全体で検討して、やっぱり私たちが今何をやっているか、日本の政府が今何をやっているかということを検証してください。今、進んでいるんです、もう。もう今年の年度の最後には敵基地攻撃ミサイルが配備されます。要するに、そういうこと、あっちから見れば戦争の準備をしていると見えるんです。そういうときに、向こうは集団的自衛権の行使をすることができるんですよ。つまり、そういう状況に日本自身が追い込んでいる。そのことを考えると、やはり私たちが本当に今のままでいいのか。外務大臣、防衛大臣、産経シナリオのように、日本の自衛隊が中国軍と全面戦争する道を突き進んで本当にいいんですか。率直な御意見をください。
○国務大臣(岩屋毅君) 我が国は、あくまでも平和を希求をしているわけでございます。 報道の逐一について見解を述べることはいたしませんけれども、委員も御案内のとおり、残念なことではありますが、我が国の周辺地域では、むしろこの核の軍拡が進んでいる、ミサイル能力は強化されている、また、一方的な現状変更の試みなども見られるという、誠に残念なことながら、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境になっているわけでございます。 その中で、我が国と地域の平和を守り抜いていかなければならないという考え方の下に、三文書に従って防衛力を着実に強化をしていくとともに、まずは、外交努力を重ねて地域の平和と安定を確保していくという考え方で進めておりますので、そういうことがまた国民の皆さんにしっかり御理解いただけるように、これからも丁寧な説明の努力をしてまいりたいと考えております。
○国務大臣(中谷元君) 我が国の防衛政策は、特定の国を脅威とみなし、これに軍事的に対抗していくという発想には立っておりません。 存立危機事態というお話がありましたけれども、いかなる場合が存立危機事態に該当するか、これ、一般論として申し上げますと、実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して政府が持ち得る全ての情報を総合的に判断することになります。 台湾海峡のお話がありましたけれども、台湾海峡の平和と安定は、我が国の安全保障はもとより、国際社会全体の安定にとっても重要であり、台湾をめぐる問題がまず対話により平和的に解決をされるということを期待をする旨、これまでも一貫して表明しているところでございます。 いずれにしましても、政府としては、我が国の平和と独立、国民の命と平和な暮らしを守り抜くために、いかなる事態にも対応できるように万全を尽くしてまいりたいと考えております。
○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をまとめてください。
○伊波洋一君 次にまたやりますけれども、やはり日本を戦場国家にしてはいけない。日本が戦場になる戦争政策だということを訴えて、終わりたいと思います。
○委員長(滝沢求君) 他に御発言もないようですから、三件に対する質疑は終局したものと認めます。 防衛大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構でございます。 これより三件について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 まず、海洋法に関する国際連合条約に基づくいずれの国の管轄にも属さない区域における海洋の生物の多様性の保全及び持続可能な利用に関する協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(滝沢求君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 次に、職業上の安全及び健康並びに作業環境に関する条約(第百五十五号)の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(滝沢求君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 次に、千九百九十五年の漁船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(滝沢求君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 なお、三件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時九分散会