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217回国会参議院2025/05/20

外交防衛委員会 第14号

発言数
272
登壇者
25
会派数
8
開催日
2025/05/20

会議録

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、高橋次郎君が委員を辞任され、その補欠として伊藤孝江君が選任されました。     ─────────────

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  防衛省設置法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房米国の関税措置に関する総合対策本部事務局次長桐山伸夫君外二十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 防衛省設置法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 おはようございます。自民党の佐藤正久です。  本法案の審議に当たり、前回のこの委員会で防衛大臣からは、隊員が誇りとそして名誉を持って士気高く任務に邁進できる環境をつくることが大事だという発言がありました。それを踏まえまして、私、この委員会で質問しました日航一二三便の墜落事件について、まずお伺いしたいと思います。  隊員の名誉と誇りという観点から、防衛省の今の一二三便の墜落事故に対する偽情報に対する対応というのは極めて不十分だと、腰が引けていると、おっかなびっくりのような感じがしてなりません。大臣が、隊員の名誉と誇りを持って士気高く任務を邁進するということからすると、今回の偽情報というのは、自衛隊がこの日航機を墜落をし、それを自衛隊が隠蔽したということは、これ名誉と誇りと士気高くというのと真逆だと私は思います。  今日お手元の配付資料、これを見ていただきたいんですけれども、ここにまず、青山透子氏の著書の中で高浜機長に対する言及があります。資料一、資料二です。読み上げます。   現在でも、自衛隊出身で民間航空会社に所属するパイロットはその多くが予備自衛官であると聞く。しかし、全日空と自衛隊機が衝突した雫石事故以降、自衛隊と予備自衛官とのかかわり方は、慎重に秘密裏にしなければならなくなった。(略)   当時の時代状況からも、日本航空の自衛隊出身者が協力して仮想訓練が行われてきたのであろうことは間違いない。おそらく予備自衛官としてそれなりの報酬もあったため、高浜機長らが会社には内密にしていた可能性は非常に高い。  資料二。   乗客を危険な目に遭わせてまで、予備自衛官としての信念を貫いているとしたら、乗客のみならず客室乗務員にとっても迷惑千万である。そうした人物に命を預けて仕事をすることなどできない。   高浜機長は、高卒後、家族とは音信不通になり、家出同然で自衛隊に入隊した。そこで税金を使い操縦士免許を取得し、生活の糧を得た。したがって、古巣からの依頼で武器開発のための試運転に関与していた可能性は十分にある。古巣の要請は断り切れないだろう。もし秘密裏に協力費として金銭も絡んでいたとしたら、国のための奉仕とすらいえない。  これは、高浜機長だけではなく、自衛隊に対する私は冒涜だと思います。  防衛大臣、自衛隊と予備自衛官の関わり方は、この本にあるように、慎重に秘密裏にしないといけないんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 事実は事実として明らかにしなきゃいけないと思いますが、この本の内容についてコメントすることは適当ではないと考えておりますが、何度もお答えしておりますように、日航の一二三便の墜落に関しましては、自衛隊が墜落に関与したということは断じてありませんし、また、省内におきましてこのような話を私は全く聞いたことはございません。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 委員の皆さん、これが今の状況なんですよ。これ、本当に隊員の名誉と誇りと士気高く任務に邁進できるという状況かと。私が聞いたのは、自衛隊と予備自衛官の関わり方は慎重に秘密裏にしなければならなくなったと。  人教局長、予備自衛官と自衛隊の関わりは秘密裏なんですか。

青木健至防衛省人事教育局長

○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。  そのようなことはございません。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 そのとおりなんですよ。  じゃ、もう一度、大臣に聞きます。じゃ、この古巣の要請は断り切れないということで、こういう形で秘密裏に協力費として金銭も絡んでいるという、こういうことってあり得るんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 省内においてそのような話を聞いたこともございませんし、そのような事実は全くございません。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 こういうものは早めに打ち消さないと、どんどん広がるんですよ。この前指摘したように、この青山氏の本は七冊、これが出て、売れて売れまくっているので、また八冊目が出るんですよ。今年は墜落から四十年の節目の年ということで、来月には、「日航一二三便墜落事件 四十年の真実」と、事故でなく事件という表題で、四十年の真実と。放っておくとどんどん広がっていく。結果として、これを信じた遺族が、御巣鷹山の誰でもみんなが通る場所に、自衛隊によって撃墜、殺害された家族と、ああいう慰霊碑も建ててしまったということがあります。  大臣、隊員の名誉というのが一番大事なんですよ。事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託に応えると、こういう厳しい宣誓をし署名捺印をするのは、これは自衛隊だけです。警察、消防よりもきつい、まさに利他の精神、自己犠牲の精神で国家国民を守ると、そういう宣誓をやるのが自衛隊なんです。  防衛大臣、吉田茂元総理は、防衛大学校一期生の卒業生の何人かにこう言ったそうです。君たちは、自衛隊在職中、決して国民から感謝されたり歓迎されたりすることなく自衛隊を終わるかもしれない、きっと非難とか誹謗ばかりの一生かもしれない、御苦労なことだと思う、しかし、自衛隊が国民から歓迎され、ちやほやされる事態とは、外国から攻撃されて国家存亡のときとか災害派遣のときとか、まさに国民や国家が困窮に陥っているときだけなのだ、言葉を換えれば、君たちが日陰者であるときの方が国民や日本は幸せなのだ、どうか耐えてもらいたいと言ったそうです。  当時の時代背景もあるんでしょうけれども、私は間違っていると思います。国家国民のために、日本を守るために命を懸ける、そういう自衛隊や警察、消防、海上保安庁のような公安職の方々は尊敬されるべき存在であって、日陰者ではないと思います。  大臣がこの事件について、一二三便について、態度が曖昧なまま、このしっかり対応をしないと、まさに隊員の名誉、こういうものが失われると思います。  なぜ私がここまで言うかというと、私も現役時代、非常につらい思いもしました。イラクに行くときに、まさに家族と隊員の涙の別れ。奥大使、井ノ上一等書記官が、外交官が凶弾に倒れた、それまで一緒に調査していた二人が凶弾に倒れた。国内は、イラクへの自衛隊派遣は反対という世論が沸騰しました。アメリカ兵も殺され、多くの兵が殺されるというときに、自衛隊が初めて危ないところに行き、死人が出るだろうという論調も広まった。  二十一年前の一月十六日、まさに大臣から、長官から部隊の旗をもらい、出発するとき、家族と隊員のしばしの別れの時間は、もう涙です。小さな子供は隊員の迷彩服をぎゅっと握り、そばで奥様は下を向いて泣いている。隊員にも家族がいます。私の嫁も娘も泣いていました。おえつを漏らされて、うずくまって泣いていたお母さんもいました。  その式典の前に長官から、裏門から出ろと言われたんです、裏門から出ろと。正門には反対派がいっぱいいて、憲法違反、自衛隊のイラク派兵は反対、いろいろあるので、もめ事を避けるために裏門から出ろと。これは本当に悔しかったです。  政治の命令で命を懸けて行くのに、まさに宣誓のとおりですよ。湾岸戦争で自衛隊、もう日本は人的貢献をしなかった、お金出して、だけどクウェート政府からは全く感謝されずに、感謝広告、ワシントン・ポストにも日本の名前がなかった。その後、海上自衛隊の掃海艇が、残った危ない、ほかの国が処理できなかったものを処理しなさいと命令が下り、その数年後にまたイラク戦争があった。今度は、陸上自衛隊、航空自衛隊がイラク、クウェートに行けと、政府の命令ですよ。にもかかわらず、裏門から出ろと。こういう政治をやっては私はいけないと思います。  今回の件も、本当に防衛省が手を打たなければ、本がどんどんまた広がる。大臣、今年は墜落から四十年ですよ。そういうときに、今の対応のままで本当にいいのかと。この夏は相当、この本の発売もあり、盛り上がる可能性があります。防衛大臣や南雲統合司令官等に対するこのフェイクニュース、偽情報というのは自衛隊に対する信頼を落としかねない、おとしめる。そういうものがあってもおかしくない時代ですよ。まさに認知戦、情報戦の時代。それを信じた遺族がこういう慰霊碑も建てる、そういう状況になっている。大臣、本当にこのままでいいのかと。  私の質問の要求もあり、防衛省は、御巣鷹山のこの慰霊碑の存在を確認したと聞いています。大臣、このまま放置していいんですか。N総理、自衛隊によって撃墜された。隊員、家族、四十年、この節目の年に多くの方が慰霊登山に行きます。これが間違っているなら何らかの対応を取るべきだと私は思いますが、いかがでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 先ほど、PKOの出発の際に裏門の話が出ましたが、私もそのとき現場におりまして、防衛省の幹部に正門から堂々と出ていけという進言をいたしまして、正門から出ていくことになりました。  今回の御指摘につきましては、前回の委員会においてもこの航空機の事故に関して公式的に申し上げましたが、隊員の名誉のためにまた再び申し上げますが、この原因につきましては、既に国として運輸省の航空事故調査委員会が公表した報告書のとおりでありまして、自衛隊が墜落に関与したということは断じてありません。事故の解説においても、ミサイルを疑う根拠は何もないということで明確に否定をいたしております。このような言説につきましては、私を含め、防衛省・自衛隊の職員がしっかりと否定をしております。  また、正確な情報を発するということは何よりも重要でありまして、せんだっても確認をしてまいりました。特に、私も再びこの場で発言をさせていただいておりますが、まさに参議院の外防は国の最高機関たる国会での質疑でありまして、自衛隊が墜落に関与したことはないと明言をしているということは大変重要な意義があることでございます。そのようなことで、断じてこのようなことはないと明確に否定をさせていただきます。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 大臣、その意義と効果は別ですよ。ここで否定する、これは大事ですよ。でも、それで、この委員会で私が質問したから否定できるだけであって、防衛省は今までこれについて発信していたか、非常に私は怪しいし、じゃ、ここで否定したことによってこのフェイクニュース等が止まるかと。止まらないと思いますよ。慰霊碑がどきますか。どかないですよ。そういう部分が大事なんですよ。前に中曽根先生おられますが、まさにお父様の名誉にも関わるようなそれがあるんですよ。  ましてや、これは非常に、防衛省の言わば体質の問題、あるいは組織の問題かもしれないと思っています。今回のこの問題について、どこの内局で担当なんですかと聞いたら、最初は文書課でした。文書課がこの国内の偽情報対応をやるんですかと。台湾有事やいろんなところの有事が近くなったときに、文書課が国内のこういう偽情報対応をするのか、絶対違いますよ。では、各幕は総務課なんですかと、こうなってしまう。  本当にこういうものを潰さないと駄目なんです、早めに。これは絶対このままではいけないと思いますので、再度、対応を強く求めたいと思います。  隊員の名誉でいうと、これ滋賀県の県議会で、共産党の議員が、饗庭野演習場で行っている自衛隊と米軍の訓練は人殺しの訓練だという発言をし、それに対して自民党の議員らも抗議をしたと。その後に、滋賀県の家族会の方から議長宛てに抗議の文書が届き、協議の結果、共産党の団長も謝罪をし、そして、本会議でその発言をした共産党議員の謝罪をしたというふうに聞いています。ただ、これについて、家族会がこういうことをやるべきではないという、そういう働きかけがあったという話もあります。  これは、人教局長、こういう働きかけ、家族会はこういうことをやるべきではないという、そういう指導をされたんですか。

青木健至防衛省人事教育局長

○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。  済みません、御指摘の件についてはちょっと承知をしておりません。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 大臣、これもやっぱり隊員の名誉に関わることなんですよ。こういうものは、すぐ、今回は早いうちに対応をして、結果、議会の方で話し合ってそういうことになったと。こういうの動かないと駄目なんです。  今日は野中副大臣にも来てもらっていますけれども、この前の、これに関わる学校推薦図書の図書館協議会での対応について、あの前回の委員会の後、どういうやり取りをされたのか、お聞かせ願いたいと思います。

野中厚自由民主党・無所属の会文部科学副大臣

○副大臣(野中厚君) 四月十日に佐藤先生から質問いただいた青山透子氏の著書が全国学校図書館協議会の選定図書にふさわしいかどうかという御懸念については、既に当該団体に伝えております。その後でありますけれども、全国学校図書館協議会、佐藤先生の御指摘も踏まえ、この選定図書の選定の在り方に関する検討を始めたというふうに伺っております。  いずれにしても、私どもの直接の所管ではないんですけれども、今後も必要な情報はしっかりと伝えてまいりたいというふうに思います。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 是非よろしくお願いします。  また新しい本が出るんですよ。子供たちがそれを本当に信じてしまって、自衛隊というのは国民を守る組織ではなく国民を殺害する組織だと、それを隠蔽している、これは絶対あってはいけないことなので、政府がこれを否定しているのであれば、そういう図書が、しかもノンフィクション図書として学校の推薦図書というのは私はふさわしくないと思います。やっぱり選定基準の中にこういうフェイクニュースという部分、そういうものについて今ありませんから、そこはしっかりやっていただきたいと思います。  野中副大臣については、御退席いただいて結構です。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 野中副大臣は御退席願って結構です。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 もう一つフォローアップを。  今日は高橋国交副大臣に来ていただいておりますけれども、自衛隊や警察、消防の緊急車両、これが本当緊急時に有料道路、これを無料で通行する場合の手続、これを紙で一両ごとに、その区間ごとに出さないといけないと。しかも、まとめて年度ごとに、それもまとめて出さないといけないという手続があると。結果、スマートインターチェンジでもこれは使えないと。緊急事態でスマートインターを使えないと、これはどう考えても本末転倒。  副大臣は、これは見直すと明言されましたけれども、その後の見直し状況、いかがでしょうか。

高橋克法自由民主党国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(高橋克法君) 四月十日の委員からの御指摘を受けまして、高速道路会社六社との協議を四月十六日に、防衛省との打合せを四月二十一日に行いました。現在の協議内容は、各高速道路会社において、自衛隊車両が災害派遣等のために高速道路を通行する際に、複数料金所を通過する際も証明書一枚で通行可能、スマートインターチェンジも通行可能、証明書発行控えの作成は不要とする簡素化についての調整を行っていますが、これはあくまでも現在の仕組みの中でできる限りのことをやろうという調整でございます。これで終わりではありません。  佐藤委員御指摘のように、本来のDX社会にマッチした、合致した在り方、これを実現すべく、まずできることをやるけれども、その後にしっかりとした本来の姿を構築していきたい、そういう考えで進めております。  以上です。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 是非お願いします。  今、スマートインターチェンジでもできるという話ですけれども、これ、一回一回止まって、紙をカメラに見せて確認しないといけないと。これ、何十台これやるのかと。これは幾ら、今の時代においてはやっぱりおかしいので、しっかりこのDXにマッチするようなこの緊急時の対応要領、これを是非検討加速をお願いしたいと思います。  高橋副大臣については、御退席いただいて結構です。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 高橋副大臣におかれては、御退席願って結構です。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 次に、尖閣における中国海警船の艦載ドローンや艦載ヘリによる領空侵犯対処について伺います。  前回の艦載ヘリ対応というのは、約四百キロも離れている那覇から航空自衛隊の戦闘機が飛び立って、ヘリコプターに対応したと。これは、どう考えても費用対効果あるいは実効性の面で、戦闘機は速いですから、ヘリコプターは遅い、ホバリングもできる、ましてやこれがドローンだったら、前回も艦載ドローンの領空侵犯がありました。これは非常に非効率的、実効性も問題があると考えると、やっぱりこれ何らかの対応を政府全体として考えるべきだと、これは外務大臣も多分同じ意見だと思います。  この領空侵犯対処は、これ警察権なんです。自衛隊法八十四条においては、まさにほかの、航空自衛隊以外はそういう機能がないために、航空自衛隊が警察権として行っているというのが実態です。ただ、自衛隊法八十四条には航空自衛隊と書いていません。自衛隊の部隊はと書いているので、これは陸上自衛隊でも海上自衛隊でもこれは対応可能ということになります。  となると、海上自衛隊の艦載ヘリがヘリコプターあるいはそのドローンに対応した方がこれは早いというふうにも思えますし、加えて海上保安庁も、今回のように省庁間協力でこれを、領空侵犯対処をやっているという状況であれば、これは、本来は一番近くにいる海上保安庁あるいは海上自衛隊の艦載ヘリ等が、あるいはその船が直接ヘリコプターに、ここは日本の領空だという、そういう警告含めて、現場の海上自衛隊、海上保安庁がやるべきだと私は思います。  とりわけ、海警船から飛び立ったものに対して灰色の海上自衛隊の船が前面に出るというのは私はこれは外交的にもよくないと思います。できれば、海警船から飛び立ったヘリやドローンぐらいであれば、本来、同じ警察権であれば、海上保安庁の艦載ヘリ、艦載のドローンというもので対応すべきだと私は思いますけれども、防衛大臣の見解をお伺いしたいと思います。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 自衛隊法の八十四条におきましては、海上自衛隊による対処を排除しているものではありません。現状、海警の搭載ヘリコプターによる領空侵犯事案、また中国の無人機による我が国周辺での活動の活発化を踏まえますと、御指摘のように、ヘリコプターやドローンによる領空侵犯への対応も含めまして対処の実効性をより向上させていくことは重要であり、必要だと考えております。  今後とも、警察また関係機関と協力をいたしまして、不断に対処の実効性を向上させるため、尖閣諸島周辺での警戒監視体制、これに万全を期してまいりたいと考えております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 防衛大臣、これは早く対応してください。  また、海上保安庁の方は、今日はあえて質問しません、かなり質問すると言ったらちょっと非常に困ったような顔をしたので。それは分かるんですよ。まだそこまで海上保安庁の方に艦載ヘリの、PLHの船が十分ないんですよ。でも、今こういう状況になれば、海警には海上保安庁というこの対ということを考えると、もう少し海上保安庁のやっぱりそういう領空侵犯対処能力という部分は、これは政府を挙げて対応しないと。海上保安庁に聞いてもこれはかわいそうで、能力まだ十分にないんですから。ここはやっぱり、これからそういう時代ですので、ドローンやあるいはヘリ対処というものについては海上保安庁の方が私は、省庁間協力でも何でもいいんですけれども、しっかり対応して実効性を高めることを政府の方で検討していただきたいと思います。  次に、これもフォローアップですけれども、カナダにおける反日博物館、これについて岩屋外務大臣の方にお伺いします。  この委員会でも、やっぱりこの歴史戦というものはやっぱり韓国系の方だけではなくて中国系の方も海外でやっているということは前回も指摘させていただきました。じゃ、カナダでほかにないのかと。トロントではあります。これは大臣も認められました。  じゃ、ウィニペグの人権博物館、これには、日本政府の立場と相入れない、そういうものが、表現あるいは展示があるのでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 我が国のこの情報収集活動や歴史問題への対応に係る詳細について網羅的にお答えすることは困難でありますけれども、カナダにおいて史実から懸け離れた又は極端な文言や表現を使用した活動や展示がされた事例を日本政府としても確認をしております。  こうした状況を踏まえまして、政府としてはこれまでも、連邦政府及び州政府を含むカナダ側の関係者に対して歴史問題に対する日本政府の考え方やこれまでの取組について説明をしてきております。  引き続き、歴史問題に関する政府の考え方やこれまでの取組がカナダを含む国際社会から正当な評価を受けるよう、何が最も効果的かという観点から様々な取組を継続していく考えであります。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 それだけでは止まらないんですよ。今どんどん広がっていて、これは中曽根先生も堀井先生もこの問題には深く関わって、このウィニペグの人権博物館も、これ問題だ、自民党からもこの抗議文が出たりと、そしていろいろ止めてきたという部分があるんですよ。  岩屋外務大臣、このやっぱり中国系のカナダ人の方々の活動といえば、南京事件、これに関するものが多い。習近平主席は、十二月十三日を南京虐殺記念日ということを焦点とした哀悼の日というふうに指定しています。オンタリオ州でも同じような動きがありました。これを、自民党関係の中曽根先生とか衛藤先生がこれを阻止する動きをやりました。これは、本当にやらないと、これは止まらないんですよ。日系人というのはごく僅かで、中国系、韓国系の方が多くて、トロントにおいては全体の一二%が中国系ですから、日系はたった〇・五%で、かなうはずはありません。政府が出なければいけない。  今、情報収集能力を開示したくないと言っていますけれども、もう外務省も言っているように、実は、アメリカのグレンデール、カリフォルニア、サウスフィールド、ミシガン、トロントはカナダ、ジョージア州のブルックヘブン、カリフォルニア州のサンフランシスコ、バージニア州のアナンデール、ジョージア州のアトランタ、どんどん慰安婦像や南京関連のものができていると。つまり、アメリカとカナダがこれは一体となってやられたら、非常に日本の歴史戦、対応が難しくなる。  前回、カナダの外務大臣には抗議をまだしていないし、これからもするかどうかは言えないという話をされました。じゃ、このアメリカにおけるこの歴史戦について、ブリンケン前国務長官とかルビオ国務長官には、これは駄目だと、日本の立場と相入れないと、これは抗議をされましたでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 外交上のやり取りの詳細について明らかにすることは控えさせていただきたいと思いますが、適宜適切にそれぞれのレベルから我が方の考え方は伝えております。  カナダについても、これまでも我が方の考え方を伝えてきておりますが、新しく政権が発足をして私の新たなカウンターパートも決まったことでございますので、適宜適切に我が方の考え方を伝えていきたいと考えております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 外務大臣、これ本当大事な話なので、これはやっぱり外務大臣同士でやらないと、韓国系には強く出て中国系には強く出ないというのはどう考えてもおかしいし、まさに、有村先生も今、特命委員会の委員長だと思います、この部分についてはしっかり自民党もやりたいと思います。引き続き、しっかり、歴史戦には絶対負けない強い外交をお願いしたいと思います。  最後に、防衛大臣に要望だけします。  隊員の食事代、七十円上がったと、それで九百七十八円から千四十八円に上がったということはこの前の予算委員会でも答弁ありました。ただ、今、米がどんどん上がっているんです、去年の六月段階の倍ですから。農林水産省が発表した先週の米は五キロ当たり四千二百円ですよ、半年前は半分の二千百円ですから。それで、本当にこの七十円で足りるのかと。  隊員に腹いっぱい飯食わせてくださいよ。大臣、お願いします。いかがですか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 自衛隊員にとりましても食べることは大変重要だと認識をいたしております。  最近物価上昇がございますが、それに合わせて対象品目を見直しをしておりまして、この一日当たりの糧食単価も引き上げております。今後、物価の上昇などをよく見て、適時適切な食事が与えられるようにしたいと思っております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 終わります。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 広田一でございます。どうかよろしくお願いを申し上げます。  まず、中谷防衛大臣と私の地元でございます高知龍馬空港、ここで起きました米軍機の長期駐機問題についてお伺いをいたします。  この件は、米軍の岩国基地所属のF35Bが、去る三月二十五日に予防着陸、その後、空港の一部を占用、利用し、四十二日後の五月五日に離陸したものでございます。当然のことながら、人命の安全確保は最重要であります。そのための予防着陸自体は必要、適切だったというふうに考えるところでございます。  ただその一方で、高知県民からは疑念、疑問も出てきております。それはどうしてかというと、この四十二日間という長期間の駐機をしながら、米軍からも防衛省からも十分な説明や情報提供がなされなかったということでございます。  日米同盟、これを更に深化し発展させていく、中谷防衛大臣、また岩屋外務大臣、また防衛省、外務省の皆さんも日々このことに御尽力をされていること、心から敬意と感謝を申し上げる次第でございますが、本当の意味で日米同盟が更に発展をしていくためには、地域住民を含めました国民の皆さんの理解と協力、これが必要不可欠だというふうに思います。  両大臣も同じ認識を持っていただいているというふうに思いますけれども、ちょっと通告しておりませんが、念のため、両大臣に、この件について御所見あればお伺いします。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 今般の米軍機の予防着陸につきましては、米側から、飛行中に警告灯が表示したために予防着陸を行ったとの説明、また、機体を安全に帰投させるための一部の部品を交換した、必要な整備を行った旨の説明を受けているところでございます。これ以上の詳細につきましては、米軍の運用に関する事項のために、お答えを差し控えますけれども、日米間の関係当局におきましては適切にやり取りが行われておりました。  いずれにしましても、この予防着陸というのは安全確保の手段の一つと承知しておりまして、米軍機の運用に際しましては、安全の確保、これが大前提と考えております。引き続き、米側に対して安全管理に万全を期すように求めてまいります。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 予防着陸は安全確保の手段の一つとして承知しております。  委員も今ほど必要、適切だったというふうにおっしゃいましたけれども、いずれにしても、米軍機の運用に際しましては安全の確保が大前提でございまして、引き続き、米側に対して、安全管理に万全を期すよう外務省としても求めてまいりたいと思います。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 両大臣、ありがとうございますというふうに言いたいところなんですけれども、最初、今の御答弁のところはこの後、具体的に聞きたいというふうに思っておりますが、まず、私が聞きたかったのは、日米同盟を更に深化、発展をしていくためには地域住民を含めた国民の皆さんの理解と協力が必要ではないかというふうな質問でございましたが、先取って御答弁をしていただいたというふうに理解をするところでございますが、恐らく両大臣も同じ思いだというふうな前提でこれから質問を進めさせていただきたいと思います。  まず、防衛省の方にお伺いをしますが、そもそも予防着陸とは何か。よく言われる緊急着陸とはどこが違うんでしょうか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。  御指摘の予防着陸でございますけれども、これにつきましては、パイロットが飛行中に航空機の何らかの通常とは異なることを示す兆候を察知した場合に、危険の未然防止のために必要な手段として行う着陸をいうということでございます。  一方、緊急着陸でございますけれども、航空機の航行に影響する異常が発生した場合に、現に発生している場合に、その危険を回避するために速やかに行う航空機の着陸であるということでございます。  以上です。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 予防着陸というのは、やはり危険の未然防止、これに主眼が置かれているということでございます。  そこで、今回は、高知龍馬空港、予防着陸ということでございました。先ほど中谷防衛大臣の方からもお話がございましたように、こういった案件というのは、事柄の性質上、なかなかつまびらかにできない、こういうことは十分承知の上なんですけれども、一方で、高知県民の皆さんからは、先ほど申し上げたような経緯を経て様々な御意見いただいておりますので、このことを踏まえて、できる範囲で御答弁いただければなというふうに思いますが、この予防着陸の原因そして理由について、防衛省として把握をされているんでしょうか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。  日米の関係当局間では様々なレベルでやり取りを行っております。他方、この内容につきましてはなかなか申し上げられないというふうなこともあることは御理解をいただければと思っております。  その上で、個別の米軍機につきまして、どのような機体整備が必要な状況になっているのかでありますとか、その整備の状況といった詳細をつまびらかにすることは、米軍機の運用状況を推察されることにつながる可能性があるということで、米側との関係でも、お答えは差し控えなければならないということは御理解をいただければと思います。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 詳細はつまびらかにできないというふうな御答弁でございましたが、私の質問はそうではなくて、防衛省として、つまびらかにはできないけれども、この予防着陸の原因、理由について把握をしているのか、把握をしているのかということであります。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) 先ほど大臣から御答弁を申し上げましたけれども、飛行中に警告灯が表示したために予防着陸を行った、それから、機体を安全に帰投させるため一部の部品を交換し必要な整備を行ったという御説明を米側から受けております。  他方、先ほど私から御答弁申し上げましたように、日頃から米側との間では様々やり取りを行っております。その内容につきましてはお答えを申し上げられないということでございますので、そうした、どこまで詳細を聞いているのか、どういう内容を把握しているのかということについてのお答えは控えさせていただければと思います。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 警告灯が出たというふうなところについては、これ、恐らく予防着陸の理由だったというふうに思います。  そして、私が聞いておりますのは、それに加えて、原因なんです。この原因について、防衛省としては、つまびらかに明らかにすることはできないんだけれども、把握はされているというふうな理解をしてもよろしいんでしょうか。それとも、今御答弁のあった範囲内にとどまっているというふうに理解をすればよろしいんでしょうか。どちらでしょうか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。  先ほど来申し上げておりますとおり、日米間で様々なやり取りを行わせていただいております。私が申し上げている内容につきましては、米側との関係で公表が可能な内容ということを申し上げさせていただいております。  それ以外、どこまで詳細を把握しているのか、米側との間でどういうやり取りをしているのかということについては、大変恐縮ですが、控えさせていただければと思っております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 それでは、観点を変えてお聞きをいたします。  今回の予防着陸に際して、中国四国防衛局の方から現地、現場に職員は派遣されたんでしょうか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。  防衛省といたしましては、今般の予防着陸を受けまして、当日から、中国四国防衛局の職員を現地に継続的に派遣をし、現場における情報収集、それから連絡調整ということを実施してまいりました。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 防衛局の職員さんが車から目視等をされているというふうにもお聞きをしているわけでありますが、そういった中で、防衛局としては、この着陸機についてのどのような整備をされているのかというふうなことについては、チェックというか、見ているというふうに理解をしても構わないというふうに考えます。当然のことながら、この手の事柄でございますので、エンジン等に何らかのトラブルがあったのではないか、実際、C130の輸送機が来てエンジンの交換を行っているということは、これは周知の事実でありますが、この点について防衛省としてはどのような理解をされているんでしょうか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。  御指摘のとおり、中国四国防衛局の職員、現地に継続的におりますので、いろいろな作業の状況については当然のことながら見ることができる状況になっております。  他方、そこで行われている作業の逐一につきまして私どもの方からそれを公表するということにつきましては、米軍との関係で、それは控えるべきものであろうというふうに思っております。  また、御指摘のように、様々なニュース映像等で、米軍機のいろいろな整備の状況というふうなものも映像で報道をされておるところでございます。まさにそうしたものは報道されているということでございますけれども、私どもの方からの御説明としては、先ほど米側からお話があった内容というものに尽きるということでございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 やっぱりここの点の姿勢というのがこれから問われてくるんだろうなというふうに思います。  米側とのやり取りとか情報、そこから得た情報というのをつまびらかにするというふうなことについては、やはり相手側がいることでありますので、これは一定の制約が掛かるのは理解をすることができます。  一方で、防衛省、防衛局が、職員が独自に派遣をされて得た情報、また、周辺の地域の住民の皆さん、マスコミ等も含めて当然のように把握できる事柄まで、これについて認識を共有することができない。つまりは、住民の皆さんが周知をしていることについての確認をするより、米側との関係といったものを重視をしなければならないというふうなことは、一体どういう理由なんでしょうか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。  先ほど来申し上げておりますとおり、米側との……(発言する者あり)先ほど、いろいろなやり取りをさせていただいておりますけれども、基本的には、私どもとしては、米側との間で公表可能な情報というふうなものを御説明をさせていただいているということでございまして、それ以外のものについては、基本的には、私どもと米側との間では様々なやり取りがございますけれども、控えるべきものであろうということでお答えを申し上げさせていただいております。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 米軍とは様々なレベルでやり取りをしておりますけど、特にこの米軍機について、機体がどうなっているかとか、一体今何をしていますかとか、そのような整備の状況を詳細につまびらかにするということは米軍機の運用状況を推察されることにつながる可能性がありますので、この点につきましては、米軍との関係でも、お答えは差し控えなければならないことであったということを御理解いただきたいと思います。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 中谷大臣、そこの答弁ラインは私も一定理解をすることができるんです。ただ、私が申し上げているのは、フェンス越しに住民の皆さんも見て確認ができる、実際、C130が来てエンジンを交換している、これは地元紙等を含めて報道機関も把握をされている。もちろん、防衛局の職員さんも目視をしているわけでございますから、同じようなことについては当然のことながら把握をされている。客観的に見えること、言えること、そして住民の皆さんにも把握をされていることまでも認識として明らかにすることができないというふうな理由が私にはいまいち理解をすることができないんです。  もちろん、米側とのやり取り、そして防衛省しか知ることのできない情報ということをつまびらかにすること、これは当然のことながら軍事的にも控えなければならないということは理解できますけれども、第三者的にも、住民的にも当然のことながら把握できている情報も認識を共有することができない。それほどまで米側に対して配慮しなければならない、住民に対する一定の説明責任より優先される理由というのが私には理解をすることがいまいちできないので、そこの判断基準といったものについて明らかにしていただければと思います。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。  先ほど来申し上げておりますとおり、基本的には、米側との間で公表可能な情報というものを調整した上で米側から提供された情報、これを地元の皆様にお伝えをさせていただいておるというところでございます。  他方、委員御指摘の防衛局の職員の目視によるそういう情報でありますとか、それから例えばテレビのニュースの映像、そういったものにつきまして、それに評価を加えるような形でこういった作業が行われているということを私どもの方から一方的にお伝えをするということは、米側との間で何ら調整をしてやっているわけではございませんので、そこの部分については控える必要があるということを申し上げさせていただいております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 残念ながら、やっぱり住民の皆さんに対する説明より米側との関係といったところを重視せざるを得ないお立場はよく分かりますし、理解をするところではありますけれども、その一方で、じゃ、住民の皆さんから理解が得られるのかというのは全く別な話だということを是非御認識をしていただければと思います。  その上で、この四十二日間もの駐機は、過去の事例と比較してどのくらいの長期になるんでしょうか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。  過去におきましては、三十日程度の駐機でありますとかそういった事例はございますが、ここ三年ほどの間では四十二日間というのは最も長い期間というふうに承知をいたしております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 これはつまびらかにできないかもしれませんけれども、この離陸まで四十二日間も要した理由について、米軍からは説明はいただいているんでしょうか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。  先ほど大臣からも御答弁をさせていただきましたが、機体を安全に帰投させるため、一部の部品の交換、それから必要な整備、こういったものを行ったという御説明を受けております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 極めて不十分な情報で、すごく、本当にしっかりと日本側と米軍側が連携をしているのかといったところに、改めて今の答弁聞くと疑問を持ったわけでございます。  そこで、資料でお配りをさせていただいておりますが、これ、地元高知新聞の記事であります。赤線引っ張っていますけれども、防衛局は米軍から情報を得られず、本紙取材には、目視で離陸は確認したが、どこに着陸したかは分からない、岩国防衛事務所の職員が出勤しておらず未確認というふうに回答をされているそうでございます。  次なんですけれども、その前日に、中四国防衛局、広島県の担当者は本紙取材に対してこう振り返っていた、離陸前日まで米軍は何も答えてくれなかった、やり取りは一方通行、着陸先が岩国基地だろうと知ったのも報道機関から問合せがあったからだ。  この記事見たときに、私は大変びっくりしました。このようなことはあり得ないし、あってはならないというふうに考えますが、この新聞記事、報道は事実なんでしょうか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。  まず、大前提として申し上げさせていただければと思いますけれども、個別の米軍機の運用につきまして、いつ飛行をするであるとか、どこに向けて飛行する、こういったものについては、通常、お伝えをする、公表するということはいたしておりません。  その上で、米側からは、必要な整備を終えて機体の安全も確認できたことから、五月五日に所属基地である岩国基地に向けて離陸予定であるという情報を事前には私どもは得ておりました。  他方、関係自治体へのその御連絡でございますが、これにつきましては、実際に離陸を確認した上で実施をさせていただいております。また、当日、離陸した当日でございますけれども、米側から、高知龍馬空港に予防着陸したF35Bは安全に岩国基地に帰還した旨、プレスリリースで公表されているというふうに承知をいたしております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 そうすると、じゃ、この新聞記事は事実でないということですね。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) その後、関係者に聞き取りも行いましたが、やり取りが一方通行であったという事実はありませんし、局の職員はそんな発言をしていないというふうに申しております。  局の職員も多数おりまして、いろんな方がありますけれども、基本的には、米軍の運用の詳細に関する情報についてはお伝えできない場合があるということを御理解いただきたいと思います。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 大臣、そういうふうな報告を受けているというふうなことでありますが、これ、私がすごく懸念しているのが、実際、先ほど局長の方からは、事前にいつ離陸をするのかというふうな報告、情報は得ていたというふうなこと、そこを受けた部署と中四国防衛局の広報担当部署と、これ十分な情報共有ができていなかったのではないかなというふうな懸念があるんです。    〔委員長退席、理事佐藤正久君着席〕  そうでなければ、恐らくこういったような報道にならないんじゃないかなというふうに考えますが、そうではなくて、そもそもこういうことすら言っていないというふうなことでこの記事を全面否定されるのとでは質が違ってくるというふうに思いますし、事柄の重要性も変わってくるというふうに考えるところでございまして、この点はしっかりと整理をした方がいいと思いますが、いかがでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 事実として、無事に離陸をし、そして着陸をしたわけでありますので、そのような情報のやり取り、これは行われております。  この一方的で勝手にやったということはないわけでありまして、ただし、その詳細については明らかにすることができないという事情がございますので、問合せに関しましても、そのような趣旨でマスコミに対応したのではないかなというふうに思います。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 そうすると、この新聞記事に対しては、事実と違うということで何らかの訂正なりの行動等はされているんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) それはマスコミが書かれたことでありますので、こちらの職員はそういうことは言っていませんというふうに証言しております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 大臣、これ非常に私、重要なことなんだと思うんです。というのは、やはり防衛省として、防衛局として、今大臣が御答弁をされていたというふうなことが事実であるとすれば、これは職員のためにも訂正をしていかなければいけないのではないでしょうか。そうじゃないと、これが一方的な報道ということになります。  そして、報道機関側も、このような記事を書かれるということは、恐らく非常に確たるものを持っている、言った、言わないということでは恐らく済まされないような確たるものがあるから記事をされているということは当然私たちも理解をしなければならないというふうなことであります。  何を申し上げたいかというと、米側との関係でいろいろやり取りをつまびらかにできないということは理解することができるんですけれども、その上で、しっかりと連携をして情報共有をしているのか否かといったところが大変重要になっております。  この記事を見ると、一方通行で、そして、着陸先が岩国基地だろうと知ったのも報道機関から教えてもらったというふうに防衛局の広報担当の方がおっしゃっているということは、私はゆゆしき話になるというふうに思いますので、この辺は曖昧にせずにはっきりとさせた方がいいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げさせていただきます。  事実関係としては大臣から御答弁があったとおりということでございまして、記事にあるようなその表現ぶりでの発言というものは局の職員は行っていないと、そういったことで承知をいたしております。  他方、こうした形で記事になっているということでございますので、私どものその対応ぶりでありますとかコミュニケーションにどういった問題があったのかということについてはきちんと確認をする必要があろうかと思っております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 是非とも報道機関とは、非常に緊張感ありながらも、しかしながら住民の皆さんに対して正確な情報を伝えるというふうなことについては同じ共通の利益を有しているというふうに思いますので、今回のことを教訓にして、組織内の情報共有、そして対マスコミに対する対応というのは不断の取組をしていただければなというふうに思うわけでございます。    〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕  じゃ、次に、日米地位協定に関して、これは外務省の方にお伺いをしますが、今回の予防着陸の日米地位協定上の根拠条文は何でしょうか。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) お答え申し上げます。  先ほど来、防衛省の方から答弁がありましたとおり、今回の着陸は予防着陸として行われたものと承知しておりますけれども、この予防着陸、安全確保の手段の一つと承知しております。  これ、米軍機に限らず行われたものと、行われるものというふうに承知しておりまして、特段、日米地位協定上の根拠が云々されるような場面ではないと理解しております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 確認ですけれども、事前のやり取り等の理解では、日米地位協定の第五条第一項関係というふうに理解をしているところでございます。説明の中でも通常、緊急、予防についてこの規定を引用しているというふうな説明だったんですけれども、それは違うということですか。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) お答えします。  御指摘のとおり、日米地位協定第五条に出入りの権利というのがございまして、これは一般的には、米軍による我が国の飛行場の使用の権利を認めたものというふうに解されてございます。  一方で、この出入りの中にどのような行為が含まれるかというのは個別具体的な状況次第でありますけれども、先ほど来申し上げましたとおり、今回その予防着陸ということでございますので、日米地位協定五条に基づきということではないというふうに理解しております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 じゃ、そうしたら、緊急着陸の場合は第五条は適用されるのでしょうか。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) 個別の事案ごとになるかと思いますけど、いずれにしろ、日米地位協定五条ということは問題になる局面ではないというふうに理解しております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 緊急着陸のときには五条は適用されるのでしょうか。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) これも個別具体的に見ていく必要はあると思いますけれども、一般的なその空港の使用という意味での第五条ということには必ずしも当てはまらないというふうに理解します。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 そうすると、じゃ、緊急着陸というのは、ここの条文に書いてある、運航されるものについては入港料、着陸料は課されないというふうなところに適用はするのか、されないのか、どうなんでしょうか。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) まさに個別具体に当たるかと思います。これは、まさにその一般的な意味での空港の使用に当たるかということを個別具体的に判断することになります。  一方で、申し上げましたように、予防着陸にいたしましても緊急着陸にいたしましても、これ空港以外でも行われ得るということでございますので、必ずしもその空港の使用の権利という意味での第五条ということを根拠にして行われるものではないというふうに理解しております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 そうすると、今回の高知龍馬空港は予防着陸だったということで、日米地位協定上の具体的な根拠はないというふうなことなわけですけれども、そうすると、その後、四十二日間、空港の一部を占用又は利用したわけでございますけれども、これについては日米地位協定上何らかの根拠はあるんでしょうか。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) お答え申し上げます。  まず一般論としてということで申し上げますと、例えば米軍がその一定の期間を限って日本側の施設を使用する場合、これは日米地位協定の第二条四(b)に基づきまして共同使用というのがございます。一方で、今回の事案でございますが、必ずしもこの共同使用が云々ということではございませんで、先ほど来申し上げているとおり予防着陸による使用ということでございますので、これはまた別個の判断が必要であると思っております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 そうすると、日米地位協定上も今回の予防着陸と四十二日間の空港施設の一部占用、利用の根拠もなければ、また国内法的にも根拠がないというふうなことになってしまうわけでございますが、そういうふうに考えると、じゃ、この四十二日間の一部占用とか利用というふうなことについてはどのような根拠法でなされたんでしょうか。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) お答え申し上げます。  先ほど来申し上げましたとおり、空港の使用という意味では一般的に地位協定五条というのが適用される、あるいはその共同使用という意味で二条四項(b)というのが使われるというのはあります。これは、あくまでも米軍に対して使用の権利として認めている、あるいはその使用の手続というものを定めているということでございまして、これが予防着陸のような場合にこの権利が有しているということで認めるということでは必ずしもないということでございます。  一方で、その予防着陸というのは、まさにその飛行の安全のために必要な措置として認められ得るというふうに考えているところでございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 後段の御答弁のところでいう根拠法は何でしょうか。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) 特段、例えば日米間のその条約、協定に基づくものではないということでございます。特段、例えば国内法での根拠法というのは、承知している限りではございません。私どもの承知している、所管している中ではございません。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 国内法もない、日米地位協定上もなくて、米軍機が国が管理する空港に四十二日間占用、利用していたということは、これ、ゆゆしき問題ではないでしょうか。そう思いませんか。両大臣どちらでも構いませんけれども、いかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 今、事務方から説明させていただきましたが、例えば、日米地位協定第二条四(b)というのは、米軍が一定の期間を限って日本側の施設を使用する場合に共同使用の手続を取るということですから、これは計画的に一定の期間を限って使用するというときのための条項なんだと思います。  また、五条一が定める出入りというのは、米軍による我が国の飛行場の使用の権利を定めたものと思われますけれども、この出入りの中にどのような行為が含まれるかについては、空港使用の態様といった個別具体的な状況次第であり、一概にお答えすることは困難ですが。  繰り返しになりますが、今回は飛行中に警告灯が点灯したことによる予防着陸ということでございますから、この、少なくとも、日米地位協定上の規定に基づく、これに当てはまるような行為ではないというふうに理解をしているところでございます。

魚谷憲国土交通省大臣官房技術審議官

○政府参考人(魚谷憲君) お答え申し上げます。  航空機の離着陸、停留又は格納のための施設で国の管理するものを使用する者は、空港管理規則六条、これに基づきまして、あらかじめ空港事務所長に届け出なければならないこととされております。  他方で、高知空港におきましては、空港使用に関する規程に基づき、危険の未然防止のために必要な手段として行う着陸、予防着陸につきましては届出の提出を要しないものとされております。  このため、今般の予防着陸につきましては、他の航空機と同様に、届出の提出は行われていないところでございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 そうすると、規則、空港管理規則第六条において、予防着陸であったので、通常の航空機同様に空港使用届出書というのは出なかった、予防着陸については確かにそうでありますが。  一方で、四十二日間、空港施設を占有、利用してきたわけでございますので、それに伴って整備とか、また施設を利用してきたわけでございますが、そうすると、じゃ、何らの届出関係、これ見ると、ちゃんと空港のエプロンとか誘導路とかそういったところにも使用する施設というふうなことで明記をすることになっておりますので、こういったことも含めて届出が必要なかったということは非常に不可解なんですか、どうなんでしょうか。

魚谷憲国土交通省大臣官房技術審議官

○政府参考人(魚谷憲君) お答え申し上げます。  空港使用に関する規程におきましては、今回のような長期間にわたる駐機は想定されていないところでございまして、届出の提出を求める運用は行われていなかったところでございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 想定はされていなかったのでしなかったということは、結果的に、今回の事案で、何ら、国内法的にも日米地位協定上も、根拠規定、そしてそれに伴う対応なく四十二日間も空港施設が一部占有そして利用されてきたということは、私は大変問題だというふうに思います。  やはり、これは今後、地位協定上どう位置付けるのか、また国内法上でどう整理するのかというふうな課題があろうかというふうに思いますので、この点については是非整理をして当委員会の方に報告を願いたいと思います。  委員長、取り計らいお願いします。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 じゃ、よろしくお願いを申し上げます。  それでは、本法案に関連しまして何点かお伺いをさせていただきたいなというふうに思います。  まず、今回のACSAの共通規定化に関してお伺いをしたいと思います。  この度、ACSAに関する国内法の内容について共通規定化する理由は一体何なのか、この点についてお伺いします。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。  我が国は、現在までに七か国との間でACSAを締結し、昨年十一月には新たに日本、イタリアの間でACSAに署名しております。  これまでに締結又は署名されたACSAにおいては、日米ACSAを除き、適用対象となる活動の範囲や提供される物品、役務の類型が基本的に同じとなっております。  こうしたACSA締結、署名の実績の積み重ねを踏まえ、米国以外の各国とのACSAに関する国内法の内容は定型化したと判断し、本法案において米国以外の各国とのACSAに関する国内法を共通規定化するということにした次第であります。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 このように、大和局長がおっしゃる理由で共通規定化をするというふうなことでございますが、これに関して、これまで稲田防衛大臣が御答弁されているんですけれども、当時、稲田大臣、こう言っているんですよね。それぞれのACSAの国内法を締結する場合に、これ結果的に内容が同じになったにすぎないと、こういうふうに御答弁されているわけでございますので、よって、防衛省としては今回百八十度見解を変えたと、こういった理解でよろしいんでしょうか。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。  御指摘の二〇一七年の稲田大臣の答弁の当時におきましては、米国以外にはオーストラリアと英国とのACSAが署名された段階でありました。その時点では、稲田大臣が答弁をされたとおり、結果として内容が同じになったということでありまして、関連国内法においてそれぞれ別個の独立した規定とすることが自然であるという考えでありました。  その後、ACSAの締結、署名の実績が積み重なりまして、その内容はどの締約国とも基本的に同じであることから、米国以外の各国とのACSAに関する国内法の内容が定型したという判断に至ったものであります。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 ですから、大和局長、防衛省は百八十度見解変えたということですよね。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) 百八十度見解を変えたという表現はともかくといたしまして、これまでの実績を踏まえて定型化したという判断に至ったということです。  定型化した判断したわけですけれども、稲田大臣が二〇一七年に答弁した当時においては、まだ、米国以外にオーストラリアと英国とのACSAが署名された段階であったということです。その後の事情の変化を経て、こういった内容が定型化した、共通規定化しようという判断に至ったと、こういうことであります。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 いや、まあ大和局長がおっしゃっていることはすごく理解できるんですけれども、当時の稲田防衛大臣は、英国とオーストラリアの各国とACSAを結ぶときに、国内法を整備する際にはそれぞれそれぞれ個別にやり取りをして、結果的に同じ内容になったんだというふうにおっしゃっております。よって、国内法を規定するときの姿勢というのが、やはり個別具体的に協議をした上で、その結果たまたま同じになったにすぎないんだというふうな理解なんです。  けど、これからは、共通規定化をすることによって、つまり経験値を積んでいる、実績を積んでいるから、その個々にですね、個々に協議をして国内法というものを整備をする必要がないというふうに私は理解をしておりますので、明らかに当時の稲田防衛大臣の御答弁とは、百八十度でなければ、少なくとも見解が変わったというふうな理解でよろしいというふうに思うんですけれども、どうなんでしょうか。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) 二〇一七年の稲田大臣の答弁当時においては、結果的に内容が同じになった、オーストラリアとイギリスですね、で、関連国内法においてそれぞれ別個の独立した規定とすることが自然であるとの考えであったと。  今回は、その後の実績を積み重ねて、内容が多数の締約国と基本的に同じであることから定型化したという判断に至ったということでありますから、考え方が変わったということはそのとおりだというふうに思います。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 ようやく、考え方が変わったというふうに認めていただいたんですが、だから、それをすることによって今後は様々な協議ということがスムーズになるし、そして、日本とこれからACSAを結ぼうとしている国に対してもいわゆる予見性を持っていただくというふうなメリットがあるというふうなことだというふうに思いますので、これからその規定化というもの、共通規定化といったものがスムーズな協定締結に資するようにも期待をしたいなというふうに思うところでございます。  その次に、話はちょっとがらっと変わるんですけれども、この度新設いたしますこの指定場所生活調整金、これは一体どういう調整金なのか、新設する背景と目的は一体何なのか、これについてお伺いします。

青木健至防衛省人事教育局長

○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。  入隊後の営舎内や艦艇内における集団生活を伴う勤務、これが現代の多くの若者にとってなじみのある生活スタイルではないため、任期制、非任期制にかかわらず、入隊を妨げる要因の一つとなっています。こうした生活環境は、一定の工夫、改善の余地はあるものの、有事即応という自衛官の任務の特性上、全てをなくすことはできません。  そこで、こういった背景の下、即応のための不慣れな集団生活を強いられる入隊後の自衛官がモチベーションを維持向上させ、士気高く精強な自衛隊を維持することを後押しする目的で、今御指摘の指定場所生活調整金を新設することといたしました。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 自分もサラリーマンやっていたときに、実は四人部屋に住んでおりました。ですから、この一つの部屋等で集団生活するのは大変だなと、昭和の人間であっても大変苦労した覚えがありますので、これについては、どうしてもそれを、今個室化とかしていますけれども、どうしても限界があるということでこのような生活調整金を新設したということは、今の時代背景、状況を的確に反映されているものだなというふうに思うわけでございます。  その点は評価をした上で、それでは対象者というのはどうなっているのか、御説明願います。

青木健至防衛省人事教育局長

○政府参考人(青木健至君) 対象者につきましては、任期制の士、そして非任期制の士ということになっておりまして、現在の採用区分でありますと自衛官候補生、そして一般曹候補生で入隊された方々になります。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 そうすると、この前の御質問で榛葉先生が涙をされたというふうにおっしゃっておりました陸上自衛隊高等工科学校の生徒さんは対象になるんでしょうか、ならないんでしょうか。

青木健至防衛省人事教育局長

○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。  陸上自衛隊高等工科学校の生徒につきましては、先ほど申し上げた任期制士また一般曹候補生と同じように不慣れな集団生活を強いられておるという状況は同じでございますが、即応態勢までは求められておりませんので、現在のこの指定場所生活調整金の支給対象とはしていないというところでございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 いや、即応態勢の話等々も一定これ理解するんですけれども、ただ、じゃ、法文上はどういったこれ整理になっているんでしょうか。  つまり、これ、第二十六条の三に規定されますよね。自衛隊法第三十六条二項に規定する自衛官候補生から引き続いて同条第一項の自衛官に任用された者及び同条五項に規定する陸曹候補者、海曹候補者又は空曹候補者の指定を受けた者のうち防衛大臣の定めるものというふうに規定をされているわけでございますけれども、この陸上自衛隊高等工科学校の生徒の皆さんは、任用等された後も含めてこの対象にはならないんでしょうか。

青木健至防衛省人事教育局長

○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。  今回のこの指定場所生活調整金の趣旨、目的につきましては、先ほども少し申し上げましたけれども、まさに任期制士と一般曹候補生、これが、この二種類の採用区分におきまして特に応募者数、採用者数が大幅に減少しているということで、士の充足率を確保するということを主な目的としておりまして、士の確保に的を絞った処遇改善策というふうにして創設をするということにしたところでございまして、高等工科学校の生徒につきましては現時点では対象とすることはしておりませんが、いずれにいたしましても、高等工科学校の生徒等につきましても不慣れな集団生活という点は認められますので、何らかの対応ができないかということは不断に検討してまいりたいというふうに考えております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 是非ともこれ不断に検討をしていただきたいなというふうに思います。  実際、陸上自衛隊高等工科学校生徒及び生徒陸曹候補生である自衛官の任用等に関する訓令というのが平成二十一年十二月二十五日に出されているんですけれども、この第九条においては、生徒陸曹候補生は自衛隊法第三十六条五項に規定する防衛大臣の定める者とするというふうに書いてあるんです。つまり、今回、この法律案について適用するということについては、この法律の条文上は当てはまるわけでございますので、是非ともこれ対象にしていただければなというふうに思います。  そしてあわせて、今回ちょっと確認をさせていただきたいんですけれども、海上自衛隊と航空自衛隊の航空学生、これは対象となるんでしょうか。

青木健至防衛省人事教育局長

○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。  どちらも対象とはしておりません。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 この皆さんも同じように営舎内で集団生活をされるというふうに思うんですけれども、この点についても是非対象となるように検討していただければなというふうに思います。  といいますのも、同じ営舎内居住義務が課されているにもかかわらず、士の確保をしなければならないという観点はよく分かるんですけれども、結果的に、私は、そういった不公平感が出てしまうんじゃないか、こういった懸念があるわけでございますし、そして、この調整金は隊員のモチベーションを上げるためというふうな理由で導入されるわけでございますけれども、その不公平感というのは、結果として先ほど申し上げた方々のモチベーションにも影響してしまうんじゃないか、こういった懸念も出てくるわけでございます。  中谷大臣、今回の調整金、これ創設することについては、私は先ほど申し上げたとおり賛成なんです。だけれども、同じ集団生活、指定場所で居住を義務付けられる方々、陸上自衛隊の高等工科学校の皆さんやそういった方々に対しても是非とも対象になるように、大臣、これ政令で決めることができるわけでございますので、是非とも大臣のリーダーシップを期待したいところでございますが、この点に関する御所見をお伺いします。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) どこが違うかというと、即応態勢まで求められていないということでありますが、生活様式としては非常に、集団生活をして不慣れな生活をしているということは変わりなくやっているわけでございますので、不断に検討を行いまして、適切に対処してまいりたいと思っております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 大臣、適切ということは、対象になる方向で今後検討していくと、そういうふうな理解でよろしいんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 検討を行い、適切に対処してまいりたいと思います。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 大臣、この委員会でそのような答弁になるのは仕方がないのかなというふうに思いますけれども、やはり先ほど言ったように、どうしてあの人たちはもらえて自分たちはもらえないのかというふうな不公平感がかえって知れ渡ってしまうと、私は、モチベーションにも影響が出てくる懸念があるわけでございますので、しっかりとその点についても配慮をされた対応というものを是非ともやっていただきたいなというふうに思うところでございます。大臣自身、本当に今回の処遇改善等でリーダーシップを発揮されておりますので、このことについては敬意を表するとともに、あわせて、せっかく新しい制度をつくるわけでございますから、その結果、課題等が生じないように万全の措置というものを是非とも講じてもらえればなというふうに思うところでございますので、どうかよろしくお願いを申し上げます。  それでは次に、これ、古くて、結構新しい課題だというふうに思われております。この点について若干最後質問をしたいというふうに思うところでございますが、これ防衛省設置法の第四条第一項の十八号関連なんですけれども、これ、所掌事務の遂行に必要な調査及び研究を行うことというふうに規定をされているところでございますが、これまず、防衛省・自衛隊が行っている主な調査研究というものは一体どのようなものがあるのか、お伺いをしたいと思います。

小野功雄防衛省統合幕僚監部総括官

○政府参考人(小野功雄君) ただいま委員の御指摘のございました防衛省設置法四条一項十八号に規定いたします所掌事務の遂行に必要な調査研究といたしまして、自衛隊が今現在行っている活動の一例といたしましては、平素から我が国周辺海空域で実施しております自衛隊の艦艇、航空機等による警戒監視活動、あるいは、中東地域におけます日本関係船舶の安全確保のため自衛隊の護衛艦及び哨戒機を活用した情報収集活動がございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 そのほかにはないんでしょうか。

小野功雄防衛省統合幕僚監部総括官

○政府参考人(小野功雄君) それ以外、現に今行っている主なものとして今申し上げた二つが言えようかと思います。それ以外にも、これは個別の状況に応じまして、例えば災害を派遣するその前段階、災害派遣の前段階における情報収集等を行うということも、これはございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 自衛隊法第二十五、二十六、二十七条及び二十七条の二に規定されております学校、補給処、病院、教育訓練研究本部が行う調査研究というのが、設置法の第四条一項、これに含まれるんでしょうか。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。  自衛隊法第二十五条から二十七条の二までの規定は、防衛省設置法五条及び二十七条の規定に基づきまして自衛隊の機関の組織及び所掌事務を定める観点から、自衛隊の機関である学校、補給処、病院及び教育訓練研究本部が行うそれぞれの事務の内容やこれらの機関の長の設置等について規定したものでございます。  これに対しまして、防衛省設置法第四条第一項第十八号の規定は、防衛省・自衛隊が艦艇、航空機等を用いて情報収集や警戒監視を行うことができることを法律上明らかにするために設けられたものであり、両者はその規定の趣旨、目的を異にするものであると考えてございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 そうすると、設置法の方には含まれないというふうな理解でよろしいんですね。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) 今申しましたように、まず、学校、補給処、病院、こういう機関それぞれの所掌事務の内容、これらの機関の長の設置について規定したものということと、それに対しまして、防衛省設置法第四条第一項第十八号の規定につきましては、まさに先ほど説明があった防衛省の情報収集、警戒監視、こういうことができることを法律上明らかにするために設けられたものというものでございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 明確に答えてはいただいていないんですけれども。  その上で、自衛隊法第三条に自衛隊の任務が書かれているわけでありますが、これ、自衛隊は、我が国の平和と独立を守る、国の安全を保つため、我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ公共の秩序の維持に当たるものとすると。  そういうことを考えると、その任務に必要な活動、行動として、いわゆるISR行動といったものが位置付けられるというふうに解釈することはできるのでしょうか。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) 防衛省・自衛隊というのは同じ防衛行政を行う組織でありまして、行政組織としての側面から見たときの任務あるいは事務というものを防衛省設置法で、実力組織としてから見たときの部隊行動などに係る任務とか組織について自衛隊法で書いております。  情報収集、警戒監視の実施根拠、航空機や艦艇による平素の警戒監視活動等の実施根拠ということになりますと、これ従来から申し上げているんですが、防衛省設置法第四条第一項第十八号、所掌事務の遂行に必要な調査及び研究を行うこと、これが根拠となります。  情報収集、警戒監視というのは、国民の権利及び義務に関わらない行為であって、実力の行使を伴うようなものではないことから、防衛省の所掌事務の範囲で行うことが可能であります。この規定は、防衛省・自衛隊が艦艇、航空機等を用いて情報収集、監視を行うことができることを法律上明らかにするために設けられたものでございます。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 はい。  時間がないのでこれ以上ちょっと聞くことはできませんけれども、そうすると、大和局長の御答弁は、昭和五十八年三月四日の予算委員会第一分科会でやられたちょっと質疑とは内容が異なるというふうに思いますので、これについてはまた次の機会で質問させていただきたいと思います。  ありがとうございました。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。  先ほど、佐藤先輩が質問をされた日航ジャンボ機の件についてはしっかり取り組んでいただきたいと思います。  といいますのも、私自身、毎年、慰霊登山をしております。防衛大学校での研究をさせていただくきっかけにもなった事故であります。ましてや、人命救助のために陸上自衛隊の皆さんが道なき道を分け入って、上空からその人命救助に当たったという場所でもあります。第一空挺団の皆さんが、一番最初に幹部が飛び降りて、そしてその後に隊員がつながっていくという、そういうその自衛隊のふだんの取組を実践した場所でもあります。  加えて、ダッチロールの中で、本当に懸命に操縦をされた操縦士の方、またその中で亡くなられた方のことを考えれば、事実であることが間違いなく共有をされるということが重要であると思います。  加えて、この日航ジャンボ機の墜落事故というのは、その以前の尻餅事故が大阪空港であって、それに対する修理の信頼性ということもあります。なぜそこを修理したのかというのを自分たちは分からない、なので国産化ということは極めて重要だということを教えたこともこれは教訓としなければなりません。  加えて、事故原因の中では、マルチサイトクラックという圧力隔壁の破損したその結果というのは、科学技術的にはこの事故を通して多くのほかの今後の修理に当たっての教訓というか知見になっているものであります。是非、大臣、答弁は求めませんけれども、大事な事実ということをしっかりと証明し続けるということ、是非やっていただきたいと思います。  それでは、法案審議に入らせていただきます。  陸上自衛隊の補給統制本部から補給本部への改編について伺います。  陸上自衛隊における補給について、補給統制本部を中心に各補給処が統制され、各方面隊が監督をしていた指揮系統となっております。今回、何が課題で、今回の再編によってその課題は解消するのでしょうか。また、方面隊と補給本部との関係はどのようになるのか、補給本部の人員体制はどのようになるのか、また組織が肥大化することによる現場のアンバランスが生じないようにどのような指揮系統を取るのか、一つ一つ明確にしていただきたいと思います。防衛省、いかがでしょうか。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。  陸上自衛隊におきましては、従来、方面隊の警備区域ごとに一定程度完結して後方支援を行うことを前提といたしまして、各補給処についても各警備区域における作戦の主宰者たる各方面総監が指揮監督を行い、補給統制本部が全国的な在庫量の適正管理という観点から統制を行う体制としていたところでございます。  他方、我が国を取り巻く厳しい安全保障環境を踏まえ、各種事態に応じて柔軟かつ機動的に対応できる体制を構築する観点から、防衛力整備計画におきまして、第一五旅団を除く各師旅団は、所属する方面隊の警備区域内のみで活動することを前提とせず、機動運用を基本とするということとされてございます。  これを受けまして、後方支援に係る体制につきましても、機動運用される部隊に適切に後方支援を行うため、補給処が所在する方面の警備区域をまたいで、より円滑な補給の実施や装備品等の整備を行うことが可能な体制を構築することが必要となってございます。  そこで、今般、補給本部長が全国の各補給処を一元的に指揮監督する体制を構築することといたしまして、自衛官の定員も約九百四十名から九百七十名へと増員することといたしました。また、補給本部の新編後は、各方面総監が各補給処を指揮監督する体制ではなくなりますけれども、制度上、必要な場合には方面隊を指揮し得る陸上総隊司令官に補給本部長を指揮監督させることができるということのほか、平素から方面総監と補給本部長、各補給処長の間に密接な連携を維持いたしまして、方面総監のニーズに適時適切に反映させるような体制を取るという考えでございます。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 円滑な補給というのは極めて重要であります。  そういう中にあって、装備品の確保、入手、また部隊配備に際し、規模が大きいゆえに部隊への供給タイミングがずれること、またバランスが崩れるというか差異が生じるということは理解はできます。一方で、優先順位はどのように整理されているのでしょうか。今後、極力その装備品、またその補給に関する格差がなくなるような取組は必要と考えます。防弾チョッキや隊員の皆様が身に着ける装備品の差異は極力解消するということが隊員各位のモチベーションにも直結すると考えます。  中谷大臣、是非、今回の編成替えをきっかけに、これらに取り組んでいただけませんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 装備品の配備につきましては、必要性の高い部隊から配備を進めると。例えば防弾ベストについては、将来的には全ての陸上自衛隊員に配備することを想定しつつ、まずは国際活動部隊等の隊員から優先的に整備をしてまいりました。その上で、各隊員に必要な装備品が適時適切に行き渡るように、取得ペースの適正化、これに努めてまいります。  また、被服品の官品につきましては、自衛隊が訓練で使用する被服の使用状況について定期的にアンケート調査を実施をしまして、品質や数量の見直し、これを行って適切に配分したいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 装備品の開発プロセス、部隊導入においてアジャイル性の確保が重要であるとまた重ねて訴えていきたいというふうに思います。  例えば作業服でも、自分のその官品で支給されているものがありますけれども、むしろ民間で作られたものの方が機能性がいいというケースもないとは言えません。そういうケースをどうアジャイル性を確保して上手に取り込んでいくかということも現場の実態感として進めていただかなければいけないなというふうに思います。  装備品確保と運用を効果的にするために、部隊での活用によって情報が集約できる体制の強化を図っていただきたいと思います。装備品の陳腐化を極力防ぐためにアジャイル性を確保することが、ある意味防衛産業を守って、持続性確保を図ることに直結をすると思います。  今回の法改正、改編において期待したいと思いますが、防衛大臣、いかがでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 本当に今、製品のサイクル、交換、これがすごく速まっております。したがいまして、要望に応じて良い製品が調達をされていくように、速やかに研究開発、そして速いサイクルで装備品を改善していく、そういう観点からもアジャイルというのは非常に必要なことでありまして、この補給本部に改編をした目的も、より適切に後方支援を迅速に行う体制を構築するということを目的といたしておりますので、適時適切に物が届けられるように、部隊のニーズをいち早く察知をして新たな装備品に反映できるような体制、これを不断にまた検討してまいりたいと思っております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 当然、装備に合わせて能力を付ける、一方で能力に合わせて装備品を整える、このエコシステムをつくっていただくということは極めて重要ですので、是非お願いしたいと思います。  今回、自衛隊サイバー防衛隊の体制強化として、二百三十人増員することとしております。通常のサイバー対応においても、また成立をした能動的サイバー防御二法に対応するために能力構築をこれから進めていく上でも、人員確保、人材育成を重ねていかなければなりません。  その上で、まずサイバー防衛隊の隊員の任務として、サイバーに関する能力、技術を駆使して任務に当たることになると承知しておりますが、ある意味専門家集団であります。人事管理、今後どのようになっているのでしょうか。

家護谷昌徳防衛省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官

○政府参考人(家護谷昌徳君) お答えいたします。  サイバー専門部隊につきましては、通信職種を主体としつつも、他の職種等からもサイバー分野に適性のある人材を集め、経験した教育や勤務の内容、組織としてのバランスを踏まえた配置を行っております。  また、教育につきましては、システム運用の基礎的事項から高度なサイバー専門教育まで様々な課程教育を部内に設け、サイバー専門部隊に配置される隊員に対して教育を行うほか、サイバー専門部隊での実務や企業研修、さらには国内外の教育機関への留学などを通じ、その専門性を高めていくことになります。  他方、適性と意欲のある者につきましては、隊員のそれまでの勤務の内容を問わずに柔軟に配置を行うことも重要であり、サイバー分野への関心や能力のある隊員を職種、職域等にとらわれず幅広く発掘するために、令和四年度から、防衛省・自衛隊に勤務する職員を対象にサイバーコンテストを行っているところでございます。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 サイバー能力を本当に大事にしていかなきゃいけないと思いますので、今後、人事管理の部分においては、体力ということも重要でありますけれども、やはり能力ということも極めてバランスを取っていかなきゃいけないことでありますので、そういうことも含めて考慮していただければと思います。  システム通信・サイバー学校が久里浜駐屯地に設置され、教育が開始されたと承知をしております。サイバー上の任務として、これまで以上に即応能力、これを鍛え上げるとともに、また必要な教育環境の整備を充実させていくことは重要であると私は思います。  システム通信・サイバー学校、大臣も行かれたことがあるかなというふうに思いますけれども、大分施設を大事に使っている、そして歴史を重んじて、その建物、重要になっているんだというふうに伺っておりますけれども、例えば教育の現場に行ってみますと、OAフロアの状況だったり、通信ケーブルの配線など、どうしても従来ある施設を活用しているがゆえに、これ最先端の技術、能力、この教育をしている場所であるとのギャップを感じてしまうという状況が現実でありました。  自衛隊の駐屯地、基地、施設の老朽化対策を進めるために、予算措置であったり対策を後押しをしておりますし、またそれに見合うような予算の執行をしていただいているとは思いますけれども、久里浜を含めて、全国のサイバー関連施設の環境整備、これしっかりと取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

茂籠勇人防衛省大臣官房施設監

○政府参考人(茂籠勇人君) お答えいたします。  陸上自衛隊久里浜駐屯地には、令和六年三月に改編された陸上自衛隊システム通信・サイバー学校のほか、通信教導隊等が配置されているところでございますが、これらに関わる既存施設が築八十年以上ということで大変古い、老朽化が進んでいるものでありまして、この中で教育及び研究の効率性の観点からも早急な施設整備が必要になっている、そういう状況でございます。  そのため、例えば陸上自衛隊システム通信・サイバー学校の教育施設の係る経費といたしまして、調査設計費を令和五年度の補正予算に計上しております。そして、工事費の方は令和七年度予算に約百三十二億円を計上しているところでございます。駐屯地のその他の老朽した施設についても順次更新を進めている、そういう状況でございます。  また、委員が御指摘いただきました全国のサイバー関連施設につきましても、駐屯地整備、駐屯地、基地における老朽化した施設の更新に合わせ、しっかりと整備を進めてまいります。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 引き続きやっていただきたいと思います。  次に、防衛大学校学生の外国士官学校の留学費用償還制度の新設について大臣に質問したいと思います。  同志国の拡大が我が国の望ましい安全保障環境を構築するために、自衛隊と各国軍隊との交流促進はより深く、より広範に実施することが必要だと考えております。  私も防大の教官をさせていただいているときには、本科学生だったり研究科学生の留学生との交流は理解増進と協力関係構築の基盤となるということも何度も経験をしてまいりました。  私は、一貫して、防衛大学校の学生さんが海外士官学校等への留学機会の確保、拡充していくということはとても重要であって、機会創出に取り組み続けていきたいというふうに考えております。ある意味、大胆に言えば、大学校の年限五年にして、一年間はもう海外士官学校に留学するまで取り組んでいったっていいんじゃないかというふうに思うぐらいであります。今回の、そういう中で、米国の士官学校への留学機会の創設ということは極めて歓迎すべきことだと思います。  防衛大臣、防衛大学校学生の留学機会の確保というのは、改めてですが、極めて重要です。是非とも、これまでだけじゃなくて、より拡充を図っていただきたいと思います。いかがでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 三浦委員自身も防衛大学校の教壇に立って学生を指導された立場でございますが、やはり御指摘のように、防衛大学校の学生におきましては、語学力や海外の士官候補生との人脈構築などのために、この米国への士官学校、四年間留学させるということを始めました。  これからのことにつきまして御要望されましたが、まだ初年度でございまして、令和七年度に派遣する学生は三名程度を予定しておりますけれども、学生の声、また陸海空自衛隊のニーズも聞きながら、本留学の在り方も不断に検討しながら、防衛省・自衛隊の中核となる優秀な幹部自衛官の確保に全力を尽くしてまいりたいと思います。  四年間留学となりますと、一年も防衛大学校で学ばないということになりますので、御指摘をいただいた御意見、参考にさせていただきたいというふうに思います。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 少し課題も大臣触れていただきました。  防衛大学校と外国士官学校との間には、単位互換、また修学期間、その後のキャリアプランとの整合性等、克服すべき、あるいは整理すべき課題があります。今回、米国士官学校への長期留学の実施に際しては、その学生さんのキャリアパス、これ極めて重要であります。  また、私が現職時代に経験したのは、韓国との士官学校でそのやり取りをすると、どうしても所属をしている学科と互換できる単位がなくて、結果、留年しなきゃいけないと。でも、そういう中であっても行きたいと言ったその学生さんのキャリアパスのことを考えるということはとても重要だという経験をしてまいりました。  その我が国の安全保障の責任を担っていく皆さんが、そういうこともクリアできるような体制を取っていただくということは、不断の努力をしていただかなければなりません。  また、離職することになった際の費用償還に対して、早期離職の規定が国家公務員の留学費用償還法にて五年間と規定されております。一方で、本法案は、自衛官に任用される日の翌日から在職期間が八年に達するまでとしております。これ、なぜ八年としたのか、その理由も併せて伺います。

青木健至防衛省人事教育局長

○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。  防衛省・自衛隊では、米国の士官学校への四年間の留学を経験する学生につきまして、留学で培われた人脈、知識、能力を留学後の任務に生かし、同盟国との協力の強化等の我が国の防衛力の強化に貢献することを期待しております。  このため、この留学を経験した学生には、自衛隊での勤務に加え、キャリアアップといたしまして、内局、外務省、NSS、そういったところにおいて我が国の安全保障政策の中枢を担っていただく、あるいは国際機関等で御活躍していただくというように、組織の枠を超えて働いてキャリアアップしていただくということを期待をしております。  一方、仮にこれらの学生が早期に離職した場合には、学生に国費を投じながら、期待した成果を公務に活用させることができず、国民の期待を、国民の信頼を失うことにもなりかねないと考えております。  一般職の国家公務員は、教育の目的を達成するために要する期間との兼ね合いから、通常二年から四年の留学に対して五年の償還期間というのを設けていると承知しております。  これを踏まえて我々も制度を考えてきたところでございますが、この留学生につきましては、米国での四年間の士官学校での教育、またその前後、防衛大学校で一年二か月の教育がございますので、合計五年二か月、この五年二か月に対しまして八年間という償還期間を設けるとしたものでございます。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 その卒業生、活躍できるようにしっかりと我々も応援していきたいと思いますし、またいろんな角度で人事管理というのはいろいろ工夫が必要だと思いますので、それについても取組をしていただきたいと思います。  また、外務大臣も是非、アメリカで我が国の本当に未来をしょっている学生さんが困ったときにも、防衛省だけじゃなくて、支えていただけるようにお願いしたいと思います。  最後に外務大臣に伺います。  日伊ACSAを署名して、両国間の安全保障、防衛協力が進展をしていきます。国内担保法となる規定整備が本改正法案です。  これまでRAA審議の際に、GCAPのことも踏まえてイタリアとの関係において協力強化を図るべきと訴えてまいりました。今後、イタリアとは、安全保障分野のみならず、多岐にわたる協力関係をより強化していただきたいというふうに思います。  今後の展望について外務大臣に伺います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) イタリアは大変重要な戦略的パートナーだと考えております。  イタリアは、御案内のように、地中海に面しておりますし、中東、北アフリカ地域と深い関係を有しておりまして、それらの地域へのゲートウエーの一つでもあります。また、自動車産業、宇宙産業、防衛産業等で高い技術力を有しておりまして、欧州における有力な工業国の一つでもございます。  現在、メローニ首相は、就任以来、安定した政権運営を行っていると評価しておりまして、現在イタリアは欧州で最も政治的には安定した国の一つだと認識をしております。  このようなイタリアとの間で、昨年発出したアクションプランに基づいて、今お話があったように、安全保障のみならず、経済、文化、学術交流の幅広い分野で更なる関係強化に取り組んできております。  安全保障では、イタリア海軍空母カブールの日本寄港、またイタリア側がインド太平洋地域への積極的な関与を進めてきておりまして、この日伊ACSA締結に向けた取組、それからGCAPを含めて具体的な安全保障協力が推進されています。  来年は日・イタリア外交関係樹立百六十周年の節目の年となりますので、これを見据えて、引き続き幅広い分野でイタリアとの協力を積極的に進めてまいりたいと思います。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 以上で終わります。ありがとうございました。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十三分休憩      ─────・─────    午後一時開会

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、防衛省設置法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文です。大臣、また午後もよろしくお願いいたします。  まず、この防衛省設置法等の一部を改正する法律案に関連して、その自衛隊の自衛官の人材確保について伺いたいと思うんですけれども、自衛官を増やすには、もちろん処遇、今回の法案にあるように処遇改善も必要ですし、あるいは広報戦略で国民に広く知らしめていくということも必要だと思いますけれども、私は、やっぱり見落とせないのは、国民に自衛隊の活動を理解してもらうための、これ自衛隊の基地の見学とかあるいは体験活動が非常に重要であるというふうに思っているんです。  それで、自衛隊は体験入学、あっ、入隊か、体験入隊やっていますよね。実は、大臣、私も学生の頃かな、もう四十年以上前ですが、習志野空挺団があって、あれパラシュートの部隊ですよね、そこに二泊三日の体験入隊しました。すごく新鮮で、今でも思い出鮮明にあるんですよ。  やっぱり落下傘ですからね、の部隊ですから、高いところから飛び降りる訓練やるんですね。それも、ロープがちゃんと付いていますから下におっこって死なないんですが、五メーターか十メーターあるところからこれ飛び降りるのはバンジージャンプみたいに怖いわけですよ。でも、すごい経験でした。  それから、深夜に急に非常事態発生といって起こされて、何か十キロぐらい歩かされて、夜間行軍訓練というのもやるんですね。でも、そういう体験によって、ああ、自衛官というのはこういう訓練をして国を守ってくれているのか、あるいは大災害のときに貢献してくれるのか、やっぱり実体験で肌身に感じて、すごくやっぱり自衛隊の印象変わったんですね。  これ私は非常に重要な機会だと思っていまして、まず、この自衛隊では体験入隊実施していますが、その目的とこれまでの実績、例えばどれぐらいの基地でやっているのか、あるいはどれぐらいの体験者数が一年でいるのか、その辺りを大臣、教えていただきたいんです。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 習志野の空挺団というのは精強で、自衛隊で非常に日頃から規律ある厳しい訓練を続けているわけでありますけれども、このような自衛隊の基地、駐屯地におきまして、一般の方々に対して、自衛隊の生活、訓練を体験するとともに隊員とじかに接するというような機会は、自衛隊に対する理解を促進するということで非常に大事なよい機会だと思っております。  令和六年度においては、約七百件、九千人の方々に隊内生活を体験いただいて自衛隊に対する理解を深めていただいているところでありますけれども、引き続き、国民の皆様に防衛省・自衛隊の活動について理解が得られますように、広報活動として積極的に実施してまいりたいと思っております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 これ、七百件、九千人、大体まあ一万人弱ですけれども。いや、私、これ大臣、倍増計画ぐらい作ったらどうですか、目標を置いて。それで、そのための募集活動も積極的にやってみるといいんですよ。  これ難しいのは、個人では体験入隊できないんですね。団体じゃなきゃできないんですよ。大体企業か企業のその職員研修の一環とか、あるいは学校、高校なんかでも団体で登録申請してやってくるところがあるんです。  私の一つのアイデアですけれども、例えば全国の高校生に、社会人になる前に、国家防衛、安全保障、自衛隊の活動、これやっぱり国民として理解をしておいてもらった方がいいし、将来の職業選択にも、うん、こういう、自衛隊というのはしっかりした仕事をやっているところがあるのなら、自分もそこに入ってみようかなというふうにつながる可能性だって私はそんなに少なくないと思っているんですね。  そこで、大臣に是非とも、倍増計画を作成して、できたら全国の高校に広く呼びかけて、個人だと参加できませんから、高校でやってみたいという人を募って、それで、高校が団体として登録して、もっともっと体験入隊をする人を増やしていって、自衛隊への理解を深めて、将来的には自衛官を志願するような、そういう人をつくっていく、こういうこの戦略を持った計画を作るべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) あれこれと自衛隊の体験入隊などの機会をつくっていくということは大切なことだと思いますが、現在、防衛省・自衛隊では、全国の教育機関から御了解をいただいた上で、全国の地方協力本部において、学校の進路指導担当の教職員の方々を通じて、自衛官等の募集に関する学校の説明会、また他の公務員等との合同説明会などを実施をいたしております。  学校との信頼関係に基づいて職業としての自衛官を募集対象に周知するための活動を強化していくことは重要でありまして、防衛省としては、引き続き、全国の教育機関との調整、丁寧に進めながら、自衛官等の募集活動を行ってまいりたいというふうに思っております。  特に、今、高校新卒者の有効求人倍率が過去最高の三・七倍を記録しておりますので、非常に厳しい状況の中で、危機感を持ってこの募集活動に取り組んでまいりたいと思っております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 もし可能であれば、具体的な数値目標ぐらい決めて、何年計画でやっていく、これぐらいの計画を作っていただければと要望をしておきます。  次に、具体的な法案の中身に入っていきますが、令和四年十二月に策定された防衛力整備計画では、二〇二七年度末までは、自衛官の定数の総計は増やさずに、所要の施策を講じることで必要な人員を確保するというふうにされています。  こうした方針もあってか、近年、自衛官の定数は、総計は変更せずに定数を中で振り替えるという対応が続いていますが、総計を増やさずに防衛力の抜本的強化というのはできるんでしょうか。  そして、近年、この自衛隊、空自、海自で墜落事故が発生していますが、これも一部では人員不足が遠因となっているという指摘もあります。定数の総計は変更しないという制約が無理なこの人員配置につながっているという可能性はないんでしょうか。  私は、必要に応じて定数の総計を増やすという柔軟な対応も必要ではないかと思いますが、大臣の見解を伺います。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 振替を実施しているという御指摘は当たっておりまして、今、防衛力の強化については、宇宙、サイバー、電磁波などの新たな領域、また無人アセットなどを用いた新たな戦い方が顕在化をしてきておりまして、それに対応するための新たな人員所要が発生をいたしております。  そこで、自衛隊では、この状況の中で、この自衛官定数の総計を維持しながら新たな戦い方を遂行できる組織を構築すべく、既存の部隊の見直し、旧式装備品の廃止、省人化、無人化装備、AIの導入などを行いまして、まず部隊の高度化を図るとともに、民間委託等の部外の積極的な活用も広げているわけでございます。  今後とも、現在の自衛官定数を維持したまま、防衛力の抜本的強化を進めてまいりたいと考えております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 ヨーロッパ諸国、NATO諸国も、ロシアの軍事的な脅威に対抗するために今防衛力強化をやっていますけれども、やっぱりほとんどの国は、軍隊の兵隊を増やしていかないと防衛力強化にならないといって、これ増員計画持っているんですよね。  だから、日本もその防衛の多様化というか、いろんな領域が増えています、もうサイバーもそうですし。そうである以上、このどこかで総数を増やしていくという方向もつくっていかないと、私はこの本格的な国家防衛体制の強化というのにつながらないと思いますので、今後是非とも検討いただきたいと思います。  次に、俸給表について伺いますが、本法律案では、人的基盤の抜本的強化の目的として、昨年十二月に関係閣僚会議が策定した自衛官の処遇・勤務環境の改善及び新たな生涯設計の確立に関する基本方針が示す自衛官の手当の新設等について必要な改正項目がたくさん盛り込まれております。  しかし、この基本方針で示された施策の私は一丁目一番地は、昭和二十五年の警察予備隊発足以来ほとんど見直されることなく現代に至っている自衛官の俸給表の見直しであると思います。  この自衛官俸給表の改定については、勤務実態調査の結果を踏まえることとしています。自衛官の俸給月額にあらかじめ上乗せされている超過勤務手当相当額の妥当性を検証するため実施された勤務実態調査は、平成六年十月まで実施されたものと理解をしておりますが、まずこの調査結果の概要を教えていただきたいと思います。

青木健至防衛省人事教育局長

○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。  委員御指摘の勤務実態調査でございますけれども、防衛省の全機関の全ての自衛官を対象に、対象期間としては令和五年十一月から令和六年十月まで、この一年間の実態を調査をしているというものでございます。  この調査は、給与制度や勤務時間制度に関する施策を検討するための調査でございまして、現在、自衛官の俸給表の改定を検討しているところでございますけれども、その改定に当たりまして、その勤務実態をいかに反映させるのが最適なのか、分析、評価の方法も含めて確認作業と検討を進めているところでございます。  そして、分析、評価の方法につきましては、部外の専門家の御意見を伺いながら検討を進めていくということとしておりまして、今、確認作業と検討を行っている現段階におきまして具体的な数値をお示しできる状況にはないということはまず御理解をいただきたいと思います。  いずれにいたしましても、この委員御指摘の勤務実態調査、これにつきましては、速やかに確認作業及び検討を加速化させて、その評価や結果を可能な限り反映させていきたいというふうに考えております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 調査を実施中だということですが、この基本方針では、自衛官俸給表の見直しに関して令和十年度に改定することを目指すというふうにされています。公平性や公正性の確保のために慎重を期すということも重要だとは思いますが、昨今の厳しい募集、採用環境に鑑みれば、スピード感を持って検討を行って、その結果をより早く反映することが重要なんではないでしょうか。  自衛官俸給表の改定に向けた検討を加速し、予定よりも早く実施する可能性や検討における基本的な考え方について、防衛大臣の所感をいただきたいと思います。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 自衛官の俸給表は、七十年以上にわたって大きく見直しをされてこられませんでした。非常に、今の自衛官の任務、勤務環境、また課された制約、負担に見合ったものがあるかどうか、これについてきちんとしたものにするように今検討をいたしておりますが、現行の自衛官の俸給表は約二十の階級にわたっております。そして、合計千五百を超える号俸、金額で構成されておりまして、これら一つ一つの増額の幅、相互のバランスも整合性が取れたものとするために緻密な作業も必要でございます。  現在、部外の専門家の御意見を踏まえまして検討を重ねて、基本方針において令和十年度を目指して俸給表の改定を行うとしたものでありまして、本年二月、防衛人事審査会に新たな部会を設けまして、早速部外の専門家による検討体制を確立をして、既に三回審議を行いました。  防衛省としましては、この基本方針に基づいて、自衛官にとってふさわしい給与となるようにしっかりと検討を加速させてまいりたいと考えております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 これ、一丁目一番地だと思いますので、スピーディーに是非とも早く結果を出していただきたい、改革を進めていただきたいと思います。  次に、この手当関係伺いますが、本法律案では、この配置手当の一種として航空管制官手当というのが新設されます。  自衛隊においては、航空管制員たる自衛官を確保する重要性や、あるいは自衛隊における航空管制官の業務の特殊性についてまず説明をいただきたいと思います。  また、現状既に、特殊勤務手当の一種として、航空管制業務に従事した場合に支給される、これは航空管制手当というのもあるところ、この両者はどのように異なっていて、特に航空管制官手当を新たに新設する意義というのはどこにあるんでしょうか、お答えいただきたいと思います。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。  航空管制業務とは、航空機の安全かつ円滑な運航を図るため、飛行場に離着陸する航空機や飛行場周辺を通過する航空機などに対して適時的確な指示や情報提供などを行うものであります。自衛隊が警戒監視や対領空侵犯措置など航空機を用いた各種任務を遂行するために必要不可欠な業務であり、当該業務を的確に実施するために必要な人員を確保することは極めて重要であります。  また、自衛隊の航空管制官は、専用の資格を取得する必要があるなど高度のスキルが求められ、航空交通の安全確保という重い責任を担うという特殊性も有しております。  こうした中、これまでは、個別の業務に着目し、航空管制業務を行った日にだけ航空管制手当を支給してまいりました。今般の改正においては、航空管制官の任務の重要性などを踏まえ、航空管制官に配置されているという恒常的な特殊性自体を評価した月額の手当としての航空管制官手当を新設することとしております。  これにより、高度の専門性と重い責任を有する航空管制官の処遇の改善を図ることが可能になるというふうに考えております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 これ、だから、ダブルで受け取る可能性があるということですね。そうですね。

青木健至防衛省人事教育局長

○政府参考人(青木健至君) そのとおりでございます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 次に、この本法律案では、この配置手当の一種として航空管制官手当が新設されますけれども、あっ、違うよ、これは今やったんだね、ごめんなさい。  次に、航空手当の引上げについて伺います。  この配置手当の一種である航空手当について、基本方針では、支給上限額を支給対象の自衛官の階級初号俸の九〇%とすることとしています。航空手当の額自体は政令事項でありますけれども、防衛省職員給与法の第十六条第三項が配置手当の額は報酬の八〇%以内と定めていることから、航空手当の引上げのための今回の、今回この規定を改定することとされていると私は認識していますが、そもそも、防衛省職員給与法第十六条三項はなぜこのような上限を設けているのか、また、この俸給の八〇%以内としてきた根拠は何なのか、お答えください。

青木健至防衛省人事教育局長

○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。  航空手当はこれまで、パイロットなどの航空機の乗員の肉体的、精神的負担が極めて大きいことに加え、昼夜の別なく飛行できる即応態勢を維持するための勤務体制を評価し、俸給の八〇%以内というふうにしてきたところです。  今般、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、航空機の乗員の業務の特殊性の増大等を踏まえまして、上限を一〇%引き上げまして、俸給の九〇%以内とすることとしたものでございます。  航空手当の支給対象の航空機でございますけれども、戦闘機あるいはヘリコプターなど様々なものがあることから、その各乗員の職務の危険性や困難性等もその搭乗する航空機によってそれぞれ異なります。  そこで、その中でも危険性、困難性等が最も高い戦闘機等の操縦士に対する支給割合を上限として法律で定めることとしておりまして、今般その上限を九〇%と定めたものでございまして、それ以外の航空機乗員に対する割合を政令で、その九〇%より下のものとして政令で定めるというふうにしたというところでございます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 次に、この指定場所生活調整金の新設について伺います。  先ほど広田委員からも、どの範囲までこの調整金を配付するのかという議論もございました。本法律案では、営舎内や艦艇への居住が義務付けられる曹士自衛官に対する政策的給付として指定場所生活調整金が新設されることとなっています。  そこで伺いたいのは、入隊後六年間で百二十万支給されるとされますが、この百二十万円とした根拠は何なのか、今後の引上げ等もこれはあり得るのかということを説明いただきたいと思います。

青木健至防衛省人事教育局長

○政府参考人(青木健至君) 指定場所生活調整金でございますけれども、入隊後の営舎内や艦艇内における集団生活が現代の多くの若者にとってなじみのある生活スタイルではないため、任期制、非任期制にかかわらず入隊を妨げる要因の一つとなっているという現状がございます。こうした生活環境は、一定の工夫、改善の余地はあるものの、有事即応という自衛官の任務の特性上、全てなくすことができません。  そこで、即応のための不慣れな集団生活を強いられる入隊後の自衛官に対しまして、指定場所生活調整金を支給するということにしました。その金額、支給期間につきましては、不慣れな生活環境におけるモチベーションの維持向上を後押しするという観点から、一年ごとに、一年経過するごとに二十万円、で、採用から六年間でございますので、最大で百二十万円というふうに支給することとしたものでございます。  今般、このように営舎等で集団生活をする者の金銭面の処遇を改善したところでございますが、まずは、この調整金の効果をよく評価、分析し、また、隊員のニーズ等を踏まえながら、営舎内等の特殊性や公平性の観点もございますので、隊員の処遇改善に向けて不断に見直してまいりたいと考えております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 ちょっと時間がなくなってきたので、この予備自衛官の事業継続給付金はちょっと後回しにして、次に、自衛隊の組織改編について、通告の十三番行きたいと思いますが、この水上艦隊の新編について伺います。  本法律案では、水上艦艇部隊の一元的な練度管理や運用の円滑化のために、現在の護衛艦隊やその隷下の護衛隊群や掃海隊群等を水上艦隊とその隷下の水上戦群に新編する等の改編を行うとされています。  これは、海上自衛隊発足以来の大きな組織再編とも言われています。現在、護衛艦隊隷下には四個の護衛隊群が置かれており、修理期だとかあるいは錬成期及び任務即応期をローテーションで回していると聞いていますが、今回の改編によってこの水上戦群の三個群となるとされていますけれども、この三個群の運用をどのようにしてやっていくのか、運用の円滑化が図られていくのか、御説明いただきたいと思います。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。  御指摘のように、現在の護衛艦隊では隷下に四個の護衛隊群がおりますけれども、これらは一個群が長期修理、一個群が長期修理明けの錬成としており、即応態勢を維持している護衛隊群は二個群に今限られているところでございます。  これに対しまして、今般新編する水上戦群は、各群が常時即応態勢を確保するために三個群にこれを集約いたしまして、一個群当たりの隻数を増やすことで、各群の中で即応、修理、修理明けの錬成のサイクルを回す体制としたいと考えております。  これによりまして、群の中において個艦単位での細やかな練度管理を実施することができるようになりまして、さらに、個別の艦艇の修理所要にも柔軟に対応することで、即応可能な群を増やすことが可能になると考えております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 この水上艦隊司令は、従来の護衛艦隊司令よりも管理を担う艦船の数が増えるなど、負担も大きくなるものと考えられますが、この司令部の要員確保についての方針を明らかにしてください。大臣。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 水上艦隊は、隷下に汎用護衛艦やイージス艦等で構成される即応可能な水上戦群、そして掃海艦艇で構成される水陸両用戦機雷戦群並びにFFM及び哨戒艦で構成されます哨戒防衛群を置くこととしておりまして、御指摘のとおり、隷下の艦艇の数は護衛艦隊より増加をいたします。このため、司令部要員の人数も、現在の護衛艦隊司令部約六十名から七十名に増員をする予定であります。  なお、これらの増員については、今回の水上艦隊の改編等を始めとする今般の改編における定員のやりくりの中から確保してまいりたいと考えております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 大臣、もう一つのこの新編で情報作戦集団というのがあります。海上自衛隊では、この情報戦への対応能力を強化するために、海上自衛隊における情報機能を集約して、そして情報作戦集団の新編がなされるということです。防衛力整備計画では、海上自衛隊情報戦基幹部隊の新編、すなわち今回の情報作戦集団の新編のほか、情報本部の体制強化や陸上自衛隊の情報戦部隊の新設なども明記されています。  防衛省・自衛隊全体としての今後の情報戦対処と、これに必要な体制整備に係る考え方について大臣に見解を求めます。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 現在、国際社会におきましては、他国の世論また意思決定に影響を及ぼすなどによりまして自らに有利な安全保障環境の構築を企図する情報戦に重点が置かれております。  こうした中で、防衛省としましては、多様な情報収集能力を獲得し、他国が流布する情報の真偽や意図などを見極め、様々な手段で偽情報の無力化などを行うとともに、適切な情報を迅速かつ戦略的に発信するといった手段によりまして情報戦に取り組むことといたしております。  このような考えの下で、情報戦対応の中核を担う情報本部に専門の部署を設置するとともに、部隊レベルにおける情報戦への対応能力を強化をするために、陸上自衛隊情報作戦隊及び海上自衛隊情報作戦集団を新編しまして体制強化を進めるなど、政策部門、情報部門、運用部門が一体となって収集、分析、発信のあらゆる段階において必要な措置を講じるということにいたしております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 大変重要な組織再編だと思います。  最後に、時間があるのでもう一問聞きますが、陸上自衛隊の、今度、補給統制本部が補給本部に改編されて、各方面に所在する陸上自衛隊の補給処を指揮監督できる体制へ移行することとされています。  他方、陸上自衛隊の各方面隊には補給を含む後方支援を担う部隊が置かれると理解しています。これらの部隊と補給処の今後の連携の在り方についてどのように考えているか、お伺いしたいと思います。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。  防衛力整備計画におきまして、原則として各師旅団は機動運用を基本としているところ、機動運用される部隊に適切に後方支援を行うため、今般、補給統制本部を補給本部に改編いたしまして、補給本部長が全国の各補給処を一元的に指揮監督する体制を構築することといたしました。  これによりまして、補給本部長が陸上自衛隊全体としての最適な後方支援の企画や補給要員や整備要員の事態に応じた柔軟な運用、配置を行うことが可能となるなど、陸上自衛隊の後方支援体制が強化されることになります。  各方面隊や各師旅団の後方支援部隊は、基本的に各補給処等から現場部隊への物資の輸送や部隊の活動現場での補給や整備を担う部隊でありまして、改編後も引き続きそれらの部隊が各補給処等と緊密に連携を取り合い、適切に後方支援活動を行うことができるよう配意してまいりたいと考えております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 時間ですので、終わります。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 国民民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。  質問に入る前に、所管外なんですけれども、先ほど佐藤筆頭が自衛官に腹いっぱい御飯を食べさせてあげたいと、私も全く同感でございます。ただ、悔しいかな、今、日本人は米騒動で、米が食べられない、米の高騰が爆上がりしている、陳列棚に米がないと。このような状況で、主食の米をめぐって主権者である国民、納税者が本当苦労しているんですね。  その中において、農林水産大臣の江藤さんが、私は米を買ったことがありません、正直、支援者の方がたくさん米をくださる、まさに売るほどある、私の家の食品庫には、大変なんですよ、もらうというのも、いろんなものが混じっている、黒いものとか入っていると。ふざけるなという話ですよ、これは。こんな話はあり得ないでしょう。  与党の先生方はおっしゃれないんで、私が代わりに言いますよ。この人、辞めなきゃ駄目ですよ、これはもう。どう見たって、国民、許せないと思います。指摘された後から、受け狙いだったと言うんですよ。国民に失礼、生産家にも失礼、消費者にも失礼です。米の値段が二倍、三倍して大変ということを申し上げましたが、加えて、払う消費税も同じように二倍、三倍払っているということなんですよ。この庶民感覚、国民感覚、生産家の思いが分からない農林水産大臣は即刻辞めるべきだと思います。  私は、政府・与党の責任として、彼を続けさせるべきではないと思います。若いお父さん、お母さんや子供たちが貧困で苦しんで、子供食堂やフードバンクを頼って命をつないでいる国民が増えています。このことを是非農林水産大臣は思っていただいて、自らの身を処してほしいと思います。  それでは、質問に入りたいと思います。  防衛大臣、今月五日のニューデリーで開催されました日印防衛首脳会談、お疲れさまでございました。大変有意義な会談だったと承知しています。日米同盟が揺らぐとは申し上げませんが、トランプさんの言動で流動化していますですね。こういうときだからこそ、私は、安全保障の重層化というものは極めて大事なんだろうと思います。したがって、インドとの関係というのは大変重要です。  インドは、我が国にとってクアッドを構成するパートナーですし、グローバルサウスのリーダーでもあります。もう人口十四億で、中国超えている。IT大国で、GDPは日本、ドイツを超えて、抜いて、もうすぐ世界第三位、二位になるんじゃないかと言われているんですね。  このようなインドとの防衛交流、防衛大臣との交流というのは極めて大事だと思いますが、五月五日に開催された日印防衛相会談の成果と、あわせて、このときに合意したインド太平洋地域における日印防衛力構想、JIDIPと言うんですか、これについて詳しく説明してほしいと思います。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 約六年半ぶりにインドを訪問しまして、シン国防大臣との会談を実施をいたしました。  会談では、まず私から、法の支配に基づき、平和で繁栄したインド太平洋地域を目指すとの理念を共有する日印両国が、防衛面での協力と連携を強化をしていく重要性が増しているという旨を述べました。このような認識に対しまして、シン大臣との間で、インド太平洋地域において、日印が防衛面でそれぞれの主体的取組の間の連携を強化をして、大きな全体、大きな相乗効果、これを生み出すことで、両国のみならず地域全体に新たな価値と利益をもたらしていくということが重要であるという点で一致をいたしております。  その上で、先ほどお話をいただきましたけれども、JIDIPというインド太平洋地域における日印の防衛協力を位置付けをしまして、その下で協力、連携をスピード感を持って具体化をしていくということを提案しまして、先方から、これを歓迎をし、今後中身を議論していきたい旨の発言がありました。  今回のインド訪問によりまして、シン大臣との間で日印の防衛協力の方向性によって一致した上で、今後の協力、連携の具体化に向けて中身をしっかり議論していくということを確認ができたというのは大変大きな成果であったと認識しております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 この会談で、両国の共同訓練、この規模の拡大であるとか内容の充実ということでも一致したと承知していますが、その中身について教えてください。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 具体的な中身につきまして、インドとの間におきましては、陸海空全ての軍種において二国間で共同訓練を実施してきたほか、多国間でも、日米印豪での海軍種間の共同訓練マラバール、これを継続的に実施するなどしてまいりました。  今般の会談では、こうしたこれまでの実績も踏まえて、陸軍種間での対テロ作戦に対する、テロ戦に関する二国間共同訓練でありますダルマ・ガーディアンを含めまして、共同訓練における規模拡大と内容充実を含む具体的な内容について今後調整していくということで一致をいたしました。  このほか、先ほど、JIDIPの下で今後日印間の協力、連携を包括的、統合的観点から進めるということで、両国の幕僚、統合幕僚組織の間で設置する方向で調整をし、共同訓練を拡大、深化をさせていくということ、そして、このシーレーンの安全確保に向けて海上交通保護の面においても日印間で引き続き連携をしていくこと、また、東南アジアにおいて日印間の間で両国の連携を深めていくことなどについても議論を進めていくということで一致をさせていただきました。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 大変心強く感じます。  この会談では防衛装備に関しても議論が上がったと承知していますが、日印間では現在、NECなど日本の企業が開発した軍艦用通信アンテナ、ユニコーン、これをインドに輸出する方向で調整を進めていると承知していますが、これは今、最新型の「もがみ」型の護衛艦にも搭載されていると承知していますが、今その進捗状況はどうなんでしょうか。

坂本大祐防衛装備庁装備政策部長

○政府参考人(坂本大祐君) 委員御指摘のユニコーンでございますけれども、従来は艦艇上に複数のアンテナが分散して配置されておりましたものを一本に集約、統合したものでございまして、これによって艦艇のステルス性と整備性が向上するというものでございます。  インドへの移転につきましては、現在、契約に向けて細部の条件について調整を鋭意進めているところでございまして、先般の日印の防衛相会談におきましても、移転に関して、更なる進捗を期待し、日印で一丸となって調整していくことを確認したところでございます。  防衛省といたしましては、引き続きユニコーンの移転実現に向けて精力的に取り組んでまいりたいと考えております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 是非頑張っていただきたいと思います。  一部報道で、一部関係者によりますと、インドが戦闘機や戦車のエンジン分野での日本の支援を求めてきたという記事があったんですけれども、この事実関係はどうなんでしょうか。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。  インドからは、航空機や戦車のエンジンについて、我が国との協力の可能性について関心が寄せられております。これを受け、先般の日印防衛大臣会談においては、防衛省側から専門家の間の意思疎通を後押ししていきたい旨述べ、インド側との間でまずは事務的にしっかりと検討していくことで一致したところであります。  インドとの防衛装備・技術協力は、日印両国のみならず、地域の平和と安定に資する上で重要でありまして、引き続き各種案件の推進に取り組んでまいります。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 五月五日の共同配信の記事なんですが、ちょっと踏み込んだ報道がありまして、その記事によりますと、日本政府が、英国、イタリアの三か国で進める次期戦闘機の共同開発をめぐってインドに参画を打診していたことが分かったとあるんですけれども、これは事実なんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 報道については承知をしておりますけれども、このGCAPというのは、日英伊三か国にとっての同盟国やパートナー国との協力を念頭に置いて設計されたものでありまして、様々な国に対してその内容を説明をするということはありますが、現時点において、お尋ねのインドやそれ以外の第三国の参加については申し上げる段階にはありません。  今月五日に実施した日印防衛相会談におきましては、次期戦闘機の共同開発についてのやり取りはありませんでした。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 この記事によりますと、政府関係者が二月にインドを訪問、同国の当局者に日英伊の共同開発、GCAPについて説明し、参画を提案したという記事にはなっていますが、これあくまでも新聞報道なんで、私は大臣の言を信じますけれども、なかったともあったとも言えないということですので、想像をしたいと思います。  恐らく、この記事の背景は、狙いは二つあるというふうに思います。一つは、参加国を増やすことで巨額の開発費の負担を軽減すること。で、もう一つ、こちらの方が私大事だと思っていまして、もうインドは大国ですから、このインドとの安全保障連携を強化する、これは理解するところであります。  ただ、理解しますんですが、幾つかの懸念がやっぱりありまして、一つはパキスタンとの関係だと思うんです。インドは長年、係争地であるカシミールをめぐりまして、パキスタンと政治的ばかりではなくて軍事的な衝突を繰り返していますし、先日も大規模なテロ事件が発生したばかりであります。  そこで、外務省にお伺いするんですけれども、日本とパキスタンは、一九五二年の国交関係樹立以降、私は強いきずなで結ばれていると思いますし、インドとは大変良好な関係だと思います。現在の印パ関係についてお伺いすると同時に、あわせて、これは事務方でも結構ですけれども、さきのテロによる印パの停戦、それと地域の安定のために、インド、パキスタン両国と良好な関係にある日本が果たすべき役割というのは私は大いにあると思うし、有意義だと思うんですが、この点について外務省にお伺いします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) パキスタン、インドとも我が国は良好な関係にございます。パキスタンはアジアと中東を結ぶ要衝に位置しておりまして、その政治的な安定と経済発展は地域の安定と成長に不可欠であると思っております。  先般、五月十日にインド及びパキスタン両国が軍事行動の停止に合意したことを発表いたしました。政府としては、この両国の合意を歓迎するとともに、今後の情勢についても引き続き注視をしてまいりたいと思います。  今般の合意に至るまでの過程においては、私は、五月七日にジャイシャンカル・インド外相、九日にダール・パキスタン外相との間で電話会談を行いまして、両国が責任ある行動を取るように伝えてまいりました。  日本政府としては、引き続き、南アジアの平和と安定のために、インド、パキスタン双方が自制し、対話を通じて事態を安定化させることが重要であるという考え方に基づいて、両国との伝統的な友好関係を生かして積極的に役割を果たしていきたいと考えております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 インドを語る上でもう一つやっぱり考慮しなければならないのがロシアとの関係だと思うんですね。インドはBRICSの一員でもありますし、ロシアとは伝統的な友好国だと承知をしています。  そこで、外務省にお伺いするんですが、インドとロシアのこれまでの軍事交流、そしてあわせて、ミサイルを始めとする軍事装備品の共同開発や取引、これについて防衛省にお伺いしたいと思います。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。  インドとロシアは、ロシアがソ連だった時代から伝統的な関係にあるというふうに認識しております。  軍事交流については、例えば二国間の共同演習、インドラを実施していることについて承知しております。  また、装備品における協力としては、例えば超音速巡航ミサイル、ブラーモスのインド、ロシアによる共同開発及び生産、それからロシアの空母やロシア製の地対空ミサイルのインドによる輸入、ロシア製の戦車や戦闘機のインドによるライセンス生産などを行っているというふうに承知しているところであります。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 ストックホルム国際平和研究所というのがありまして、ここの情報によりますと、二〇二〇年から二〇二四年、インドの軍事装備品の調達先のトップはやっぱりロシアなんですね、全体の三六%。二位が何とフランスで、三位がイスラエルなんです。アメリカはその下で、一〇%もないと言われているんですね。  じゃ、だからインドがロシア寄りかというと、インドというのはなかなかしたたかな国でございまして、非常にバランスが良く外交されていると。多極世界という理念を持って、いろんなところと、どこともくみせずに、うまくバランス外交をやっているというのがインドの特徴だと思いますし、中国と緊張関係にありながらもBRICSやグローバルサウスで連携をする、欧米や日本との関係を極めて重要視しながらもウクライナ支援には一定の距離を置いてやっていると。  貿易でいうと、インドの対中ロの貿易額というのは、既にクアッドを構成する日米豪をも上回っているんですね。私、静岡なんですけれども、スズキ自動車を始めインドとたくさんビジネス交流をやっているんですけれども、何と、日本、インドの貿易額って全体の二%程度しかないという数字がございました。  しかし、このインドとの関係は、私は極めて重要だと思うんです。先ほど、報道がありました、これ、今後何らかの形でインドがGCAPに参加する可能性というのは、大臣、可能性としてあり得るんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 先ほども申し上げましたが、GCAPというのは日英伊三か国の同盟国、パートナー国との協力を念頭に置いて設計されて、今まだスタートしたばかりでございます。様々な国に対して説明はしたことがございますが、今回の会談においても、そのインドの参加につきまして、その具体的な話はありませんでした。  防衛装備移転というのは我が国にとって望ましい安全保障環境の創出を目的とした重要な政策手段の一つでありますが、移転による量産機数の増加を通じて価格の低下などが見込まれますが、こうした観点も踏まえて、防衛省としましては、防衛装備移転三原則等の下で、日英伊三か国にとっての同志国、パートナー国との次期戦闘機に係る協力についても検討してまいりたいと考えております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 戦闘機に限ったことではないんですが、インドとの共同開発や共同生産、やはり一番気を付けなければならないのは情報漏えい。そして、言うまでもなく、インドというのはメーク・イン・インディアというのをやっていまして、インドでいろんなものを自分たちで造るんだと言っています、ノウハウと技術はくれと。でも、全部インドで造るよとなっちゃうと、これまた大変なことになるので、いろんな議論をされたらいいと思いますが、私、かつて、サウジアラビアとのGCAPはよした方がいいんじゃないかなと独り言を申し上げましたが、いずれにせよ、インドとの関係というのは、防衛交流含めて、より強固にするべきだということを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  午前中の質疑で言及がありました滋賀県饗庭野演習場では、ここ十年で五回も場外着弾事故が起きております。極めて狭い演習場に訓練が集中し、人命を奪いかねない重大事故が不可避的に生じているということは指摘しておきたいと思います。  また、自衛隊のイラク派遣についても言及がありましたが、これ、二〇〇八年、名古屋高裁で、戦闘地域であるバグダッドに多国軍の武装兵員を輸送したことがイラク特措法に反し、憲法九条一項に違反すると断罪されたことも指摘しておきたいと思います。  質問に入ります。  明日二十一日から千葉市幕張メッセで、いわゆる武器見本市、DSEI Japan 二〇二五が開催されます。各国の軍需企業が出展し、各国政府や軍関係者が武器をめぐり商談をする、戦争準備を商機と言わんばかりのイベントですが、防衛省も後援しています。出展料は幾ら払うんでしょうか。

坂本大祐防衛装備庁装備政策部長

○政府参考人(坂本大祐君) ただいま委員から御指摘のありました、私ども、DSEI Japanというふうに呼称しておりますけれども、まさにあしたから三日間、二十三日までにかけて幕張メッセで開催予定でございます。国際的な防衛、セキュリティーの総合展示会でございます。防衛省、防衛装備庁は、専用のブースを設けまして、我が国の防衛装備品と高い技術力について広く情報発信する予定でございます。  お尋ねのありました出展料でございますけれども、約六千五百万円を主催事務局である英クラリオン社に支払っております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 前回、二〇二三年三月は、七十八か国、約二百九十社が参加したと伺います。今回は何か国、幾つの企業でしょうか。国内外の内訳とともに御紹介ください。

坂本大祐防衛装備庁装備政策部長

○政府参考人(坂本大祐君) この展示会における出展国、それから出展企業につきましては、主催者であります実行委員会、イギリスの英クラリオン社におきまして、各国企業からの出展要望を踏まえて調整の上、決定をされております。  前日の今の時点におきまして、国数については三十か国以上、企業については四百七十社が参加予定でございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 企業数は前回から大幅に増加ということでした。  前回、イスラエルの企業が十六社参加したそうです。今回は幾つ参加の予定でしょう。

坂本大祐防衛装備庁装備政策部長

○政府参考人(坂本大祐君) 御指摘のイスラエルでございますけれども、企業につきましては約二十社、これにあと政府機関、イスラエルの政府機関が二機関参加するというふうに承知をしてございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 防衛省が導入を予定する無人ドローンのメーカーも参加すると伺います。  イスラエルがガザ地区への大規模攻撃を開始した二〇二三年十月以降では初めての開催です。今月十六日から軍事攻撃を再び強化し、ガザ地区での犠牲者が六万人を超えたと報じられます。  大臣に伺います。こうした下で、イスラエルの政府機関や軍需企業が参加し、日本を含め世界中に兵器を売り込もうとしております。並んで出展をすることに何のためらいもないでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) このDSEI Japan 二〇二五は、これ、我が国の防衛装備品の高い技術力について情報発信をし、防衛装備そして技術協力の推進に向けた諸外国の理解を促進をするとともに、海外の最新技術、また装備品のトレンドについても情報収集をする上で非常に有効な機会だと捉えております。  本展示会は、先端技術によるインド太平洋地域の安全保障強化をテーマにいたしておりますが、イスラエル政府機関及び企業の出展は、他の参加国と同様、国際的な防衛装備品、技術の最新動向の把握に資するものでありまして、問題があるとは考えておりません。  防衛省としましては、各国の政府、防衛関連企業の関係者等が多数参加する本展示会の機会を捉えまして、我が国の防衛装備品と高い技術力について広く情報発信をしてまいりたいと考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 ネタニヤフ首相がガザ全域を支配すると述べています。今、死者が連日百人を超えているといいます。イギリスやフランスやカナダの首相が強い非難の声を上げています。  何の問題もないでよろしいですか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) この目的というのは、各国がこの防衛装備品を展示をする中で、それぞれの装備品の技術力やまた協力について諸外国の理解を促進するとともに、今の海外の技術そして装備品のトレンドについて情報収集をするという上でも有効な機会と捉えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 イスラエル企業が展示によって広げようとするその技術力というのは、ガザでのおびただしい犠牲の上のものですよ。それと日本の政府や企業が軒を並べる、これは言語道断だと思います。武器見本市そのものの中止を求めておきます。  次の質問に移ります。  資料をお配りしています。米軍横田基地で昨年八月、PFAS汚染水が基地の外へ流出した疑いがある問題で、国や東京都が十四日、立入調査を行いました。貯水池にある、貯水池ですね、汚染水を米軍の浄化装置に通過させ、浄化された水を採取したといいます。装置が機能しているか確認するためだとされます。  しかし、装置が機能しているかどうかを確認するためでしたら、浄化前の濃度も測るべきではないかと思います。いかがですか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。  御指摘いただきましたとおり、五月の十四日、米軍横田飛行場に立入りをいたしまして、貯水池それから消火訓練施設の残水、残った水の処理に関しまして、国及び関係自治体の方々が今サンプリングの調査というものをさせていただいております。  浄化する前のその濃度ということでございますが、米側からの情報としては、浄化前のPFOS及びPFOAの合算値は約千二百四十ナノグラム・パー・リットルということで御説明を受けております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 その浄化前の濃度なんですけど、昨年十一月の調査のときには千六百二十ナノグラム・パー・リットルと米側は説明していたかと思います。薄まったんですか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) その数値の変遷につきましては米側から確定的な御説明というものはなかったところでございますが、先般、立入りの際に受けた説明としては先ほど申し上げた数値ということでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 確定的な説明がないんだったら、なおさら日本側で責任を持って調査するべきだと思いますよ。  自ら調査した上で委員会に報告するよう求めたいと思います。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。

山添拓日本共産党

○山添拓君 環境省に伺います。浄化後の汚染水の濃度が五十ナノグラム・パー・リットル未満であれば、排水路からの放流を認めるつもりだと伺います。しかし、この五十というのは日本の暫定目標値にすぎません。米国の基準は四ナノグラム・パー・リットルです。  米軍は、厚木や横須賀では五十で排出していますか。

伯野春彦環境省大臣官房審議官

○政府参考人(伯野春彦君) お答えいたします。  厚木等で排出しているかとの御質問でございますが、そういったお話は私は認識しておりませんが、済みません、ちょっと現時点で今ここでお答えすることが困難な状況でございます。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 続けてください、どうぞ。続けてください。

伯野春彦環境省大臣官房審議官

○政府参考人(伯野春彦君) はい。  米側から説明を受けた内容では、厚木では四・七で排出したというふうに伺っております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 厚木は四・七、横須賀は七・三といいます。わざわざ日本側から五十までよしと、こう伝えているわけですね。  米国の四ナノグラム・パー・リットルという数字は、機械による検出限界以下、つまりゼロであるべきだという数字です。五十までならよいと容認するような姿勢は示すべきではないと思います。環境省、いかがですか。

伯野春彦環境省大臣官房審議官

○政府参考人(伯野春彦君) お答えいたします。  横田飛行場における貯水池の残水についてでございますが、米側より、粒状活性炭フィルターを用いて浄化処理し雨水排水路へ放流したい旨説明があり、環境省としては、浄化後のPFOS及びPFOAの濃度の合算値が、御指摘いただいたとおり五十ナノグラム・パー・リットルを下回っていれば、仮に下流域において水道水として取水したとしても、令和八年四月に義務化させていただきますが、予定でございますが、水道水質基準を満たすものでございまして、放流は許容される旨をお伝えしたものでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 勝手に引き上げないでほしいと思いますね。米国は四なんですね。わざわざ横田基地について五十までよしと伝えることはないと思いますよ。  横田基地では、二〇二三年一月にもPFAS汚染水の漏出が疑われる事案があり、当時、沖縄タイムスや東京新聞で報じられました。政府は長らく米側に確認中としか言ってきませんでしたが、五月八日の米軍準機関紙、星条旗新聞で突如、今年四月三十日付けで公表された米国防総省監察長官報告書が報道されました。日本における危険廃棄物処理の管理に関する監査というタイトルの文書です。  PFASについてどのような内容が記されていますか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) 御指摘の国防省の、米国防省の監査報告書でございますが、二〇二三年一月、横田飛行場の基地内でPFOS及びPFOAを含む水が漏出し、回収された水を含む廃棄物を、在日米軍の指針に従わず、立入り制限のない非管理区域に保管したという、こういった指摘がなされております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 二三年の一月二十五日と二十六日、寒さでPFAS汚染水約二百五十ガロン、九百四十六リットルが漏出したというものです。昨年八月の漏出は雨が理由でした。米軍のPFASというのは、天気が悪いと漏れるということなんですね。問題は、その後、漏出した廃棄物の保管が在日米軍の指針に反していたということです。  資料をお配りしています、二枚目です。これは四月に監察官が確認したときの写真です。危険な廃棄物というのは安全が確保された管理区域に保管すべきとされますが、そこがいっぱいだったので両替所の裏の搬入口近くで野ざらしにされていたというものです。英語と日本語で、日本語というか片仮名でですね、キープアウトと書いた紙がコーンへ貼ってあるだけの場所で保管されていたといいます。  報告書では、横田の部隊がJEGS、日本環境管理基準が定める流出防止・対応計画を策定していなかったことも指摘しています。確認していますか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) 御指摘の報告書の記載内容につきましては、私どももこの報告書を受けて、米側に対して改めて事実関係の確認を行っているところでございます。米側から情報が得られ次第、関係自治体等、必要な箇所には御報告をさせていただければと思っております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、そうしますと、防衛省は、在日米軍指針に反するようなPFASの保管がされていたことを今も米側から説明を受けていないということなんですね。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答え申し上げます。  御指摘の報告書の記載内容については、現在、米側に事実関係を確認している最中であるということでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いまだにこの報告書に基づいた説明を受けていないということですか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えをいたします。  私ども、先ほど来申し上げましたように事実関係の確認を米側に行っておるところですが、それに対しての答え、回答というものは、今のところまだないという状況でございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 米側は四月三十日には公表しているんですよ。もう五月二十日ですけれども、いまだに何の説明もないということのようです。  米軍からの情報というのは速やかに横田基地の周辺六市町に情報提供されるはずですが、それもまだ行っていないということでしょうか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。  先般、横田周辺の関係市町から情報提供について改めて申入れをいただいております。  私どもとしては、先ほど来申し上げているとおり、米側に対して事実関係の確認を行っているところでございますが、これについて情報が得られ次第、必要な情報の提供をしてまいりたいと考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 米側が既に公表している情報についてすら確認が取れないというのは、私はちょっと信じ難いですね。  そもそも防衛省は、この二三年一月のPFASの漏出について知っていたんでしょうか。まだ確認中ということなんでしょうか。漏出そのものについて、いかがですか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えいたします。  この二〇二三年の事案につきましては、同年の十一月に報道がございました。これにつきまして、私どもの方から米側の方に対して確認をさせていただいたところ、米側からは、この水については基地外への影響はないというふうなお話でございました。  更に詳細の情報について情報提供を求めておるところでございますが、それについてはきちんと、米側から情報が得られ次第、関係の自治体に対しては情報提供させていただければと思っております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、ちょっと待ってください。漏出について知っていたんですか、当時から、十一月の時点から。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) この十一月の報道を受けまして、私どもの方から米側の方には確認をさせていただいておりまして、この関係について、PFASに汚染された水、これについては基地外への漏出はないという、そういったお答えはいただいておるところでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 そうではありません。そもそもの漏出の事故があって、そしてこのような保管の問題が起きたわけですが、そのことについてどこまで確認されていたのかと伺っているんです。  私は、その一昨年の十一月にも質問しました。昨年の六月にもこの委員会で質問しました。米側から情報提供はない、事実関係確認中と、そういう答弁に終始したわけです。住民の皆さんと一緒に説明を聞いたときも同じでした。  一方で、米側の監察というのは二三年四月には始まっています。日本側にきちんと伝えていなかったのか、日本政府が今のように、漏出そのものは知っていたけれども、日本に対して、国会に対して、あるいは住民に対して説明しなかったのか、どちらかということになろうかと思います。  この二三年一月の漏出の経過について、米側に改めて確認した上で委員会に御報告を求めたいと思います。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。

山添拓日本共産党

○山添拓君 報告書はさらに、横田基地がPCBを含有する変圧器の所有権を在日米軍指針に反して移転したという問題も指摘しています。言うまでもなく猛毒であり、国内では禁止されています。  在日米軍のPCBも、本国に搬出して廃棄しているはずではなかったでしょうか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) 御指摘の米国防省の監査報告書におきましては、PCBに関連いたしまして、横田飛行場において、日本環境管理基準の要件の適用除外の手続を行わずに、PCBを含む変圧器の所有権を廃棄に係る契約業者に移譲した、こういった記述がなされております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 公表されている監察報告書というのは、黒塗りもあって全容が不明です。全文を米側から入手して、和訳した上で当委員会に出していただきたいと思います。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。

山添拓日本共産党

○山添拓君 在日米軍が自らの指針を守らず、JEGSも守らず、二年以上前の漏出についてもまともに情報提供していません。  大臣、抗議すべきじゃありませんか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) 先ほど来申し上げておりますとおり、漏出事案、それからこの米国防省の監査報告書、いずれにつきましても米側に対しては情報提供を求めておるところでございます。  私どもとしては、情報が得られ次第、関係自治体に対しては速やかに提供してまいりたいと考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 大臣が抗議するとすら言わないわけですね。情報提供を待っていると言いますけど、情報はもう開示されていますよ。聞けばいいと思いますよ。日米は緊密に連携しているんじゃないんですか。聞きたいことも聞けない、こんな日米同盟絶対の姿をいつまでも続けておいていいはずがないと、このことを指摘して、防衛省、うなずいておられますけれども、何か最後にもしあれば、僅か時間ありますけど、どうですか。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りましたから、まとめてください。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) 先ほど来申し上げておりますが、私どもといたしましては、こうした内容について必要な情報の提供を引き続き求めているところでございます。  いずれにしても、こうした働きかけ、継続してまいりたいと考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 終わります。ありがとうございます。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。  防衛省設置法改正案は、自衛隊を安保三文書に基づき台湾防衛戦争に動員するためのものであり、反対です。  沖縄における米兵による性暴力事件について伺います。  一九四五年の米軍の沖縄占領以来、八十年間も続く沖縄の女性の米軍駐留がもたらす性暴力被害の悲しみを政府や国会に伝えることが、米軍による性暴力がなくなるまで私たち県選出国会議員の責務です。  二〇二五年三月に米海兵隊員が基地従業員の日本人女性を基地内のトイレで待ち伏せして襲い、止めに入った別の女性の顔を踏むなど暴行を加えた事件は、四月に那覇地検で不同意性交と傷害の容疑で起訴されました。  五月九日、沖縄県議会は、米軍への抗議決議と日本政府への意見書を自民、公明も含めた全会一致で可決しました。意見書は、米軍関係者への人権教育、具体的かつ実効性のある再発防止策、米軍と地域住民のフォーラムの定期開催と内容公表、被害者へのケア、謝罪、補償、日米地位協定の抜本改定、特に米兵の公務外事件における日本側の身柄引渡条項の早急な改定などを強く求めています。  同じ日に、配付資料①のように、キャンプ瑞慶覧で第一回沖縄コミュニティ・パートナーシップ・フォーラムが開催されました。フォーラムは昨年七月に発表され、国も関わって、県と米軍で五回にわたる準備会を重ね、四月に新たな性暴力事件が発覚してようやく米軍が開催を受け入れたものです。  フォーラムはどのような内容だったんでしょうか。外務大臣。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、五月九日、キャンプ瑞慶覧におきまして、沖縄県と在日米軍が共催する沖縄コミュニティ・パートナーシップ・フォーラム、これが開催されまして、外務省関係者も出席したところでございます。このフォーラムにおきましては、地元の安全、安心を高めるべく、関係機関の取組について情報共有が図られるとともに、引き続き連携して取り組んでいくことが確認されたと承知しております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 この間、米兵による性暴力事件が続いており、また、先日の報道でも、資料②のように、米国防総省の調査で、沖縄県内の米軍基地内で年百件を超える性暴力事件が頻発していることが明らかになりました。米軍にとっても性暴力事件の予防、再発防止は深刻な問題であるはずです。  フォーラムは、県内女性支援団体などの参加も許されず、県民に非公開で実施され、米軍から特段の新たな提案もありませんでした。加害者側である米軍が当事者団体を排除し、年一回程度の開催にする、非公開にするなど、県民、国民を軽視し過ぎています。  現状の深刻さに鑑みて、フォーラムに当該当事者団体などの参加、協議の公開、年一回ではなく当面の間は毎月開催するなど回数の大幅増などを求めるべきではありませんか。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) お答え申し上げます。  このフォーラムでございますが、原則として一年に一回は開催し、必要に応じて更に開催されるということになっていると承知しております。また、フォーラムで取り上げた様々な課題につきましては、これは随時関係者間でフォローアップを行うということとしておりまして、実際にそうした議論も開始されているということでございます。  また、協議の公開についてでございますが、本件につきましては、参加者が自由に意見交換できるよう、フォーラムでの議論は非公開とされ、事後的に概要が発表されたというふうに承知しております。  また、参加につきまして、参加者につきましては、これは一義的には共催者である沖縄県庁と在沖米軍との間で調整が行われることになると承知しておりますけれども、いずれにしましても、政府といたしましては、このフォーラムが日米双方及び地元の利益にかなう具体的な協力を生み出していけるような場になるよう、引き続きしっかり協力してまいる所存でございます。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 全体として内容の乏しいフォーラムでしたが、沖縄県警が再発防止策として在沖米軍に向けた犯罪防止に係る講話を実施する計画を提案したことは評価したいと思います。実効的な講話をするために、性暴力被害の深刻な実態を知らせることが重要です。  また、米兵には、二〇二三年七月から日本の刑法の性犯罪規定が改定されたこともしっかり分からせる必要があります。県警の講話では、是非被害者や被害者支援に取り組む当事者団体についても参加してもらい、性暴力被害の深刻な実情を直接語ってもらって、実効的な予防と再発防止に取り組む場にしていただきたいと考えますが、いかがですか。

大濱健志警察庁長官官房審議官

○政府参考人(大濱健志君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、性犯罪は被害者の心身に極めて重い被害を与える重大な犯罪であると認識しております。沖縄県警察におきましては、今後、在沖縄米軍向けに犯罪抑止に係る講話の実施を計画しているものと承知しております。同講話をより効果的なものとするため、委員御指摘のとおり、米軍関係者による性犯罪の実態や改正後の不同意性交等罪などの規定の内容を分かりやすく説明する方向で、現在、沖縄県警察において必要な検討を行っているものと承知しております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 県警として、是非それは実現していただきたいと思います。  また、フォーラムで、米軍は、沖縄着任者向けの沖縄オリエンテーション概要の更新に向けた意見や提案を求めたいということです。この沖縄オリエンテーション概要とは、どのようなものでしょうか。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) お答えいたします。  御指摘のありました沖縄オリエンテーション概要、これはオーバービューというのを概要というふうに訳してございますけれども、これにつきましては、沖縄に新たに着任した全ての米軍人及び軍属、さらにそれらの家族等を対象といたしまして、沖縄特有の歴史や文化に慣れ親しむとともに、彼らが生活し、任務に当たる環境について十分に理解を深めると、こういうことを目的とする研修であると承知しております。これ二〇一六年四月に沖縄県うるま市で発生いたしました米軍属による殺人事件を受けて、沖縄米軍、在沖米軍で実施されているものというふうに承知しております。  この研修で使用される資料につきましては、沖縄県等からの助言も踏まえ、重要な歴史上の出来事あるいは犯罪統計、最近の具体的な事件等が含まれていると承知しております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 一九九五年の米海兵隊ら三名による当時小学生の女児に対する性暴力事件を受けて、沖縄県では、新たに着任する米兵に対して事件、事故、特に性暴力事件の予防のための研修を行うことを米軍に求めていました。  こうした中、二〇一六年四月に沖縄県うるま市で二十歳の女性が、ウォーキング中に元米海兵隊員で当時米軍属の男に襲われ、殺害される事件が起きました。被告は二〇一八年十月に強姦致死、殺人、死体遺棄の罪で無期懲役が確定し、事件は県民に大きな衝撃を与え、日米両政府は、二〇一七年に軍属の範囲を明確にする補足協定を合意しました。  事件の再発防止に向けて、米軍人軍属の綱紀粛正と人権教育が強く求められる流れで、在沖米軍は新たに着任する米軍軍属に対し、沖縄の歴史や文化、社会事情、地域住民との関係について学ぶ、沖縄オリエンテーション概要に基づく研修の実施を発表しました。しかし、今回初めて入手した資料③、④、⑤のこのオリエンテーションの概要の計十四ページの資料は、沖縄の地理や歴史、文化とともに、地位協定は米軍関係者に日本の法律の遵守を免除していないことを簡潔に述べるだけです。事件、事故については、特に飲酒運転に一ページを充てて注意喚起するとともに、強盗、薬物犯罪、住居侵入などについて日本での刑事裁判を受けなければならないことが指摘されているのみです。  驚くべきことに、性犯罪や性暴力については一言も触れていません。私も、二〇一六年の事件の当時大きな衝撃を受け、再発防止を強く求めました。その年の七月には参議院議員となりましたが、その後、対策として打ち出された沖縄オリエンテーション概要が米兵による性犯罪をあたかもなかったもの、問題ないものとするような、こんな生ぬるい内容であったことに今更ながらショックを受けて、じくじたる思いです。  外務大臣、率直に言って、この性暴力事件に触れていない沖縄オリエンテーション概要は、生ぬるいと思いませんか。これで性暴力事件の再発防止につながると思いますか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 沖縄オリエンテーション概要は、先ほど事務方から説明をさせていただいたとおりでございまして、沖縄に新たに着任した全ての米軍人及び軍属、またそれらの家族も対象にしておりますので、配偶者や子供も含まれるという在沖米軍による研修でございます。  そこでは、沖縄特有の歴史や文化に慣れ親しむとともに、彼らが生活し任務に当たる環境について十分に理解を深めることを目的としていると承知をしておりまして、かかる理解を深めることは、米軍人が良き隣人として行動するための第一歩であると思います。家族も含まれているということで一定の制約はあるんでしょうけれども、さきの九日の沖縄コミュニティ・パートナーシップ・フォーラムにおいても沖縄オリエンテーション概要の更新についても意見交換が行われたと承知をしておりますので、政府としては、沖縄県とも連携しつつ、内容の充実に向けて協力していきたいと考えております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 今示したのが、この皆さんに渡した資料が、家族も一緒だからといって、本当にあたかも何もなかったかのような説明をしたのがオリエンテーション概要だったということは、今分かるんですよ。これまで明らかにされていませんでした、この内容はですね。これもいろいろと調べてみて、ようやくこれだなというのに思い当たったんですが、しかし、皆さんも必ずしもそれは分かっていなかったのかもしれないと思います。今までのオリエンテーション概要では、単なる沖縄観光ガイドです。  フォーラムでは、在日米軍はオリエンテーション概要の更新に向けて意見の提案を求めています。今こそ、米兵性暴力事件の防止につながる実効あるオリエンテーションにしなければなりません。先ほど申し上げましたように、基地の中では毎年百件以上の性暴力が起こっているんですね。それが今の現実なんですよ、米軍の現実。そのことも含めて考えれば、当然米軍も必要だと思うんですよね。  オリエンテーションを公開せよとまでは言いませんが、せめて、被害者の支援に取り組む当事者団体に被害実態を語ってもらい、性暴力の実態を直接知らせる機会にすべきではないでしょうか。  まあ少し答えてもらいましたけれども、外務大臣、日本政府としても、沖縄オリエンテーション概要に米兵による性暴力犯罪防止の趣旨が盛り込まれるよう、しっかり研修項目の追加、当事者団体の関与も含めて、やはりこれは米兵と子供たちは分けるべきですよ。どこまで話せるかという話の制限をつくるような場にしないで、本当に必要なことをきちんと伝える、そういうものをやはり日米政府として汗かかないといけないと思うんです。  この八十年以上、私たちの沖縄では本当に何千件ものそういう被害が起き続けているんですよ。それに対する政府の努力をやはりやらなきゃいけない時期に来ていると思います。お答えください。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) このフォーラム、先般のフォーラムでもですね、先ほど申し上げたとおり、この沖縄オリエンテーション概要の更新について意見交換が行われたと承知をしておりますので、政府としては、沖縄県とも連携しつつ、内容の充実に向けて協力していく考えでございます。  一義的には、共催者である沖縄県と在日米軍の間でいかなる方法が望ましいか調整が行われることになると承知しておりますが、このフォーラムあるいはオリエンテーションが日米双方及び地元の利益にかなう具体的な協力を生み出していけるような場となるように、政府としても、引き続きしっかり協力、サポートしてまいりたいと考えております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 外務大臣、是非実現させてください。  国会も、県民、国民を代表して意見や提案を検討する必要があります。  委員長、外務省において、この在沖米軍の沖縄オリエンテーション概要による研修のこれまでの経緯、そして内容を調査し、研修資料とともに委員会に提出するようお取り計らいください。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 日米地位協定では、米兵の身柄が米軍にある場合、起訴前の身柄引渡しには米側の同意が必要とされます。今回の事件でも、米軍が海兵隊員の身柄を管理し、沖縄県警は米軍に調査協力を求めて任意で事情聴取を行いました。過去に日本側が起訴前の身柄引渡しを要請したのは九六年、二〇〇一年、〇二年、〇三年、〇六年、〇八年の六件のみ、そのうち身柄引渡しに至ったのは五件のみで、それ以降は十七年間も身柄引渡しの要請自体を行っていません。事実上、日本政府は権利を放棄しているんです。犯罪捜査は国家主権の主要な要素であり、米軍の同意がなければ主権を行使できないというのは極めて異常な状況です。現在の日米地位協定は、主権国家のありようとして間違っています。  石破総理は、資料⑥の、昨年十月九日の会見で以下のように発言しました。  「私が防衛庁長官を務めておりますときに、沖縄国際大学でヘリが墜落するという事故がございました。お盆の頃であったかと思います。そこにおいて、日本の警察は全く近づくことができなかったということがありました。私は、そういうことであっていいと思っておりません。我が日本国が主権国家として対等な日米同盟というものを法的地位という観点において実現していくために、そういう努力はしていかなければならないと思っております。 対等な地位協定って何なんだろうかということをいったときに、じゃあ、イタリアと比べてどうなんだ、ドイツと比べてどうなんだ、韓国と比べてどうなんだということもございますが、日本に駐留します合衆国軍隊に対する法的な地位というものと対応するとするならば、合衆国における日本自衛隊の地位と対等でなければ、それは対等な関係とは言わないと思っております。」ともおっしゃっています。  沖縄県では、基地被害の多くが日米地位協定に由来することから、米軍が駐留する他国の地位協定の調査を実施してきました。調査報告書には、資料⑦の八か国比較表が載っています。  欧州四か国、ドイツ、イタリア、ベルギー、イギリスの四か国と、オーストラリア、フィリピンでは駐留米軍に国内法が原則適用され、基地への立入り権が明記され、訓練、演習は受入れ国の承認若しくは航空管制規制により規制されます。航空事故では、現場規制や証拠品の押収、捜索も受入れ国が実施をします。  イタリア、ドイツ、オーストラリア、フィリピンに比べて、日本における駐留米軍の法的地位はどうかと検討するに当たって、沖縄県の他国地位協定調査のような研究が必要です。外務省に他国における駐留米軍の地位協定について調査する部署はありますか。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) お答えいたします。  お尋ねの他国における駐留米軍の地位協定についての調査でございますが、この内容につきましては多岐にわたるものではございますが、例えばといたしますと、北米局の日米地位協定室、これは我が国に駐留する米軍及び国連軍の取扱いに関する事務というものを所掌しておりますので、省内の他部局あるいは関係省庁とも緊密に連携しながら、必要に応じ、他国における米軍の運用について調査を行っております。  ただ、いずれにせよでございますが、各国における米軍による施設・区域の使用の在り方、これにつきましては、各国における米軍の駐留の在り方、実際の運用、安全保障環境等の背景等の事情を踏まえたものでございまして、単純に比較することが適当とは考えていないということでございます。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 この資料⑦を見てください。これを見ればおのずと明らかなんですよ。それぞれのところで、日本だけが、日本と韓国ちょっと弱いんですけれども、日本だけが原則不適用、そして立入り権はない。  先ほどの質疑の中でもありましたけれども、調査もできない、何の報告も受けなくても何も言わない、そういう関係が我が国とアメリカ、在日米軍との関係なんですね。それが沖縄で集中しているから、沖縄では、ほかの県ではむしろいないから起きないんですけど、沖縄だけで起きている問題は日本で起きる問題なんですよ。これは、こういう表を見ればすぐ分かること。  また、総理の言う、合衆国における自衛隊の地位というようなバーチャルなものを想像しなくても、合衆国における米軍の法的地位を、やはりそれをしっかり調べれば、その同等の地位を在日米軍に適用すればいいはずなんです。  具体的には、合衆国内における米軍訓練演習の規制、あるいは軍用機の低空飛行や早朝、深夜飛行制限、騒音規制などの航空規制、米軍に対する犯罪捜査などの手続がどうなっているか調査し、合衆国内と日本国内での同様の地位を在日米軍に保障して運用すればいいのではないでしょうか。  私何度も言っていますよね。普天間飛行場が世界一危険なのは、何の規制もしないからなんですよ、米軍に対して。あんなことは米国内で絶対に許されません。そういうことが許されている国が日本政府なんですよ。これは政府の責任です。  外務省に、合衆国内における米軍の法的地位について、すなわち米軍が守るべき規制等を調査する部署がありますか。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) お答えいたします。  ある国の軍隊が他国に駐留する際の法的地位、これ在日米軍が日本にいる際の法的地位ということでございますが、これと、当該軍隊が自国にある際の法的地位、すなわち米軍が米国自身にいる際の法的地位と、これを単純に比較するということは適当と考えておりません。  その上で申し上げればですが、必要に応じまして、外務省北米局におきまして、省内の他部局あるいは関係省庁とも緊密に連携しながら、米国における米軍の運用について調査を行うということはあり得るということでございます。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 求められれば調査するということですよね。何か目的を持って調査しているわけでもない。  現在の外務省の日米地位協定室は、日米地位協定を運営する部署なんですね。他国に駐留する米軍の法的地位などは研究していません。米国内や米軍が駐留する国々では、米軍はそれぞれの国の国内法を守り、米軍がどこにいてもですよ、住民に被害を与えないように活動することが規制、制限されています。  我が国では、政府が米軍に活動の自由を与え続けています。これはやっぱり今制限しなきゃならない時期に来ているんですよ。そのことをやるのが地位協定なんですね。今の地位協定はそれができない、だから変えなきゃいけないと思うんですね。  是非、外務大臣、是非外務省内に、将来の日米地位協定改定を見据えて、他国の駐留米軍の法的地位や、あるいは合衆国内の米軍の法的地位を調査研究する部署を設けるべきだと考えますが、いかがでしょうか。日米地位協定を対等なものに改正できれば、沖縄の基地負担は大きく軽減されるはずです。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 外務省の組織の在り方については不断に検討しておりますが、委員御指摘の様々な諸点は、日米地位協定がいかに適切に運用されるべきかという課題だと思います。今、自民党の中にもその調査会ができて検討が進んでいると承知しておりますが、それも大いに参考にさせていただきますが、外務省としても、必要に応じた調査研究の実施も含め、関係省庁とも連携しながらしっかり対応してまいりたいと考えております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 今の答弁で、いかに日米地位協定を適切に運用するかという話で、そもそもその地位協定そのものが欠陥品なんですよ。これ見て分かるように、基地の中は原則不適用、管理はしない。立ち入れないんですよ、日本の法執行が、あるいは全ての管理が。そして、どこでも飛行機は飛んでいい、先ほど話ありましたね。普天間飛行場は飛行場じゃないけど飛んでいますよね。どうしてそれができるのか。何の制限もないからなんですよ。  次回にまた言いますけれども、本当に、五月六、七、八で起こった物すごい爆音や被害、これも今の台湾有事と関連しているんですよ。そういったことが当たり前に行われているんですよ。そしてまた、嘉手納は今やもう、日本の防衛の機能はないけれども、そういう台湾有事の訓練の場として使っているということを平気で司令官言っているんですよ。  そういう状況を全く見ないで、本当に占領直後の、占領後の一九五二年に、あるいは六〇年に作った地位協定を、米軍優位の地位協定を運用し続けているのが日本政府なんですよ。こんな国はいませんよ、ほかには。こういう表を見れば、おのずと明らかなんです。だから、皆さんがこの地位協定を守れば守るほど、国民の被害は拡散していくんですよ。そのことを、まあ横田もそうなんですね、全ての我が国土で起きているんですよ。そのことをやっぱりしっかり受け止めていただきたいと思います。  次に、五月十二日から十三日に、沖縄県議会、市町村議会の若手の議員有志が、戦後八十年を経てもなお続く沖縄の不公平な基地の負担軽減を求めて国政政党の代表らに面会し、日程が合わなかった自民、公明の方には資料⑧のような要請を送付して、全政党に沖縄の基地負担軽減の法整備を要請しました。  要請書では、基地の整理縮小、移転を国の責任において進めるため沖縄基地縮小促進法を制定すること、国内で代替施設を必要な場合、特別法を制定するなど、地域住民の意思を反映することを求めています。  防衛大臣、沖縄の若い世代の声は是非とも真摯に受け止めていただきたいと考えますが、いかがですか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 沖縄県の議会、そして市町村議会の有志の方々が一致されまして要望されたということは承知いたしております。  その上で申し上げますと、やはり沖縄には多くの米軍施設が集中して、県民の皆さんに大きな基地負担を引き受けていただいているということを重く受けております。  また、沖縄の基地負担の軽減は、政府の最重要課題の一つとして、現在、全力を挙げて取り組んでおります。中でも米軍施設・区域の返還につきましては、基地負担の軽減のみならず、跡地利用に係る強い期待がありまして、策定された沖縄統合計画に基づいて、政府の責任においてこれまでも移設工事を確実に進めてきているところでありますので、一日も早い返還を実現をしてまいりたい。  加えて、沖縄の海兵隊のグアム移転、これを着実に進めるほか、航空機訓練などの訓練の県外移転にもしっかり取り組んでまいります。そして、米軍人による事件、事故を始めとした諸問題の解決並びに沖縄統合計画に基づく嘉手納以南の土地の早期返還など、沖縄の基地負担軽減に向けてより一層取り組んでまいりたいと思っております。  皆様方の御要望をしっかり受け止めたいと思っております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 是非受け止めていただきたいと思います。  もう少し時間ありますので。  先ほど、石破総理大臣が普天間での大型ヘリの墜落事故を受けてのことを昨年十月の会見で述べているんですけど、その沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落したとき、私は宜野湾市長でした。そのとき、稲嶺知事は南米訪問中で、当時、比嘉副知事が現場の視察にいらっしゃいました。  火災消火までは立入り制限はなかったんですが、消火が終わって、墜落現場では米軍が決めた立入り区域が設定され、そして、もうその後からは政府も大臣クラスも入れない状況になっていました。  比嘉副知事が入れないまま帰ろうとするので、私は、南米訪問中の知事の代理として比嘉知事が来ているので、墜落現場を見てもらわなければならないと、米軍の現場責任者を呼んで、そして米軍の責任者と調整をして、とにかく入れさせなさいということを強く言いまして、三十分ほど掛かったと思いますけれども、立入禁止内に入ることができまして、道路側から墜落現場の状況を比嘉副知事と一緒に確認をしました。副知事は、県に帰って、県としての対応策を取り組んだと思います。  実はその日、私は、宜野湾市長として七月に行った最初の訪米報告会をしているさなかに普天間基地の大型ヘリが国際大学本館に墜落した、炎上したという事故でした。ヘリの墜落の一報が私の訪米報告会で届きましたので、直ちに報告会を中断して、災害対策本部を立ち上げて、米軍、救急車の後ろに付いて対向車線で墜落現場に行ったことを思い出します。ちょうど三時十分ぐらい前だったと思うんですが。  そういう意味で、本当に努力しなきゃいけないんですよ。その現場は、政府は誰も立ち入ろうとしませんでした。しかし、きちんと言って、そうさせろと言ってやってきたのを、沖縄はそれで闘ってきたんです、復帰までもですね。そういうことを考えると、私たちの国が本当になぜその沖縄をずっと放置し続けるのかということを一番本当に残念に思いますし、解決しなきゃならない課題があり過ぎると、このように思います。  最後に、あと二分ほどありますからお話をしますけれども、実は、一九六〇年に、第十五回国連総会では植民地独立付与宣言というのがありまして、沖縄県は、琉球政府の立法院は施政権返還要請決議を決議して、国連の事務総長を始め国連加盟国百か国に発信しました。あらゆる形の植民地主義を速やかにかつ無条件に終結させることの必要性を厳かに宣言するとこの植民地独立付与宣言にあるんですね。そして、立法院は、日本領土で住民意思に反して不当な支配をされていることに対し、国連加盟国諸国が注意を喚起することを要望し、沖縄に対する日本の主権が速やかに完全に回復されるよう尽力されることを要請すると訴えたんです。  当時、日本の外務省は植民地独立付与宣言に賛成はしましたが、何と言ったかというと、沖縄は日本固有の領土であり、潜在主権を有し……

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をまとめてください。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 はい。  復帰することを期待する地域であるとしていましたけど、賛成はしたんですが、その後、六十五年間、今日まで、その準軍事植民地的状況がずっと継続しているんですよ。これは終わらさなければなりません。そのことを指摘して、質問といたします。  是非検討しましょう。地位協定変えなきゃいけないんです。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  外務大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構でございます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日本共産党を代表し、防衛省設置法等改正案に反対の討論を行います。  本法案は、安保三文書に基づき、日米の一層の軍事一体化と自衛隊の抜本的な体制強化を進めるもので、憲法九条を踏みにじり、地域の緊張と対立を拡大するものであり、断じて容認できません。  自衛官定数の変更は、イージスシステム搭載艦の導入や航空自衛隊宇宙作戦団の新編、自衛隊サイバー防衛隊や統合作戦司令部の増員などによるものです。米国が同盟国、パートナー国を巻き込みながら進める敵基地攻撃とミサイル防衛、宇宙、サイバー、電磁波などを一体化させた統合防空ミサイル防衛、IAMDの構築を具体化するものにほかなりません。  陸上自衛隊補給統制本部の改編や海上自衛隊水上艦隊の新編などの組織再編は、部隊の即応態勢や南西地域における島嶼奪還作戦の体制構築など、台湾海峡や南シナ海、朝鮮半島などでの有事に介入するための体制強化です。  物品役務相互提供協定、ACSAの関連規定整備は、これまで個々の締約国ごとに整備してきた国内法の実施規定を共通規定化し、新たな協定締結に伴う法案提出を原則として不要とするものです。質疑を通じて明らかになったように、防衛省は法案提出に当たり、共通規定化の問題点について内閣法制局に意見照会すら行わず、法制局も何ら意見を述べませんでした。国民にとって分かりやすいなどと言いますが、国会審議を形骸化させ、国会の審議権、立法権を侵害する暴挙です。  航空機、船舶の関連法令の適用除外規定の整備は、殺傷兵器を含む武器輸出を推進するための環境整備です。  自衛官の処遇改善は、防衛省独自の手当や給付金を中心にかつてなく広範かつ大幅に引き上げるもので、自衛官のみを特別扱いし、異常な大軍拡を処遇面で支えようとするものです。応募者数や採用者数の減少を理由としていますが、防衛省の調査でも、中途退職の理由で多いのは就職や家庭の事情、進学や勤務内容などであり、処遇を挙げたのは二%にすぎません。自衛隊内でのパワハラ、セクハラの蔓延も依然として深刻です。取り組むべきはこうした根本問題への対応であり、組織の本質的な課題こそ直視すべきです。  以上、討論とします。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。  会派を代表し、防衛省設置法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。  本法律案は、自衛隊の任務の円滑な遂行を図るためとして、自衛隊の組織改編、人的基盤の強化、同志国等との協力強化を行うものです。  自衛隊組織改編は、安保三文書に基づき、自衛隊を台湾防衛戦争に動員するためのものです。  人的基盤の強化は、自衛官の処遇改善により募集環境を改善し、充足率を引き上げようとするものです。米軍戦略の下、台湾防衛のために、日中全面戦争の最前線で長期にわたる持久戦を戦って耐え抜くという、言わば捨て駒になる自衛官の募集が容易になるはずはありません。また、自衛隊は、ハラスメントが蔓延し、それらを解決しようという組織的努力が見られない職場となっています。現在の日本社会の少子高齢化、人材不足の中で自衛隊志願者が減少することは、個人の職業選択の当然の結果です。  同志国との協力強化は、これまで個々の相手国ごとの整備をしてきた相手国の軍隊との物品役務協定、ACSAの国内担保法を一般化し、共通規定化するものです。条約の国内実施法が一般法化されることは、条約締結における国会の関与を低下させ、行政府の暴走を許すことになり、憲法に違反し、立法府の自殺行為となります。  四月七日付け産経新聞、「空自機 中国艦を仮想攻撃 日米演習の概要判明」の記事が示す日米共同作戦のシナリオでは、中国軍が台湾を侵攻するとともに、在日米軍の佐世保基地、岩国基地を攻撃します。これに対し日本政府は、個別的自衛権の行使の条件となる武力攻撃事態の認定を見送ります。個別的自衛権では台湾周辺での自衛隊の活動が制約されるからです。そこで、存立危機事態を認定し、米側の要請を受け入れ、集団的自衛権の行使として、航空自衛隊の戦闘機が空対艦ミサイルで台湾海峡西側の中国軍輸送艦を攻撃します。これを受けて中国軍が与那国島に上陸しますが、結果的に自衛隊が制圧したという経過でした。記事の図が示すことは、第一に自衛隊が中国軍を攻撃するということ、第二に日本方面で米軍は戦闘を行わないということです。  このように、安保三文書の行き着くところは、自衛隊は、来援をしない米軍に対応するために、全国三百の自衛隊基地で日本の国土を戦場とする持久戦を単独で戦うということです。これが米国防長官の言う台湾有事で最前線に立つという意味です。政府は、自衛官を捨て駒にしない、国民を犠牲にしない、国土を戦場にしないという当然の安全保障政策を選ばなければなりません。  日本国土を戦場として差し出す現行の安保三文書ではなく、これまでの日中の外交努力で積み上げてきた四つの基本文書を含む成果に基づいて、米国追従ではなく日本として対話による外交を通じた戦争をしない日中関係を構築することこそが求められていることを申し上げ、本法案に対する反対討論といたします。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  防衛省設置法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、塩村君から発言を求められておりますので、これを許します。塩村あやか君。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 私は、ただいま可決されました防衛省設置法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民・無所属、公明党、日本維新の会及び国民民主党・新緑風会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     防衛省設置法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。  一、今後、新たに条約その他の国際約束が署名された際に、当該国際約束が自衛隊法第八十四条の五に規定する物品役務相互提供協定に含まれることが想定される場合には、防衛省は、遅滞なく本委員会に報告すること。  二、国会における審議の形骸化を防ぐため、複数の法改正を一本の法案として提出する形式は、内閣法制局の審査基準でも求められている「政策の統一性」、「条項の関連性」等が明らかに認められる場合に限ること。  三、本法による自衛官の処遇改善は、令和の時代に相応しい処遇確立の端緒に過ぎない。我が国防衛力の中核たる自衛官に見合った俸給表とするため抜本的に見直し、勤務環境を整え、勲章授与基準を拡充するなど、さらなる処遇改善に向け取り組むこと。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) ただいま塩村君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 多数と認めます。よって、塩村君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、中谷防衛大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。中谷防衛大臣。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重し、努力してまいります。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  防衛大臣、防衛副大臣及び防衛大臣政務官は御退席いただいて結構でございます。     ─────────────

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 次に、海洋法に関する国際連合条約に基づくいずれの国の管轄にも属さない区域における海洋の生物の多様性の保全及び持続可能な利用に関する協定の締結について承認を求めるの件、職業上の安全及び健康並びに作業環境に関する条約(第百五十五号)の締結について承認を求めるの件及び千九百九十五年の漁船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約の締結について承認を求めるの件、以上三件を一括して議題といたします。  政府から順次趣旨説明を聴取いたします。岩屋外務大臣。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) ただいま議題となりました三件につきまして、提案理由を御説明いたします。  まず、海洋法に関する国際連合条約に基づくいずれの国の管轄にも属さない区域における海洋の生物の多様性の保全及び持続可能な利用に関する協定の締結について承認を求めるの件は、令和五年六月十九日に協定が採択されました。  この協定は、公海及び深海底における海洋遺伝資源の利用、海洋保護区の設定、環境影響評価の実施、海洋技術の移転等について定めるものです。  この協定の締結は、公海及び深海底において、海洋の生物の多様性を保全する見地から有意義であると認められます。  よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。  次に、職業上の安全及び健康並びに作業環境に関する条約(第百五十五号)の締結について承認を求めるの件は、昭和五十六年六月二十二日に条約が採択されました。  この条約は、作業に関連した事故及び健康に対する危害の防止を目的とする措置について定めるものです。  この条約の締結は、労働における安全衛生に係る規範の国際的な普及を促進する見地及び国内における労働災害の一層の防止の見地から、有意義であると認められます。  よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。  最後に、千九百九十五年の漁船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約の締結について承認を求めるの件は、平成七年七月七日に条約が採択されており、令和六年五月二十三日にその附属書の改正が採択されました。  この条約は、漁船員の訓練及び資格証明並びに当直に関する国際的な基準について定めるものです。  この条約の締結は、海上における人命及び財産の安全の確保並びに海洋環境の保護の見地から、有意義であると認められます。  よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。  以上三件につき、何とぞ御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願い申し上げます。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  三件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後二時五十三分散会

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