外交防衛委員会 第12号
- 発言数
- 152 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2025/05/13
会議録
○委員長(滝沢求君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、窪田哲也君及び永井学君が委員を辞任され、その補欠として有村治子君及び伊藤孝江君が選任されました。 また、本日、伊藤孝江君が委員を辞任され、その補欠として山口那津男君が選任されました。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官飯島秀俊君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○福山哲郎君 委員の先生方、午前中も午後もお疲れさまでございます。また、大臣、両大臣も、官僚の皆さんも、午前中も午後もお疲れさまでございます。この委員会室で質問する方が何となく落ち着くのは私だけかなと思いながら、今、立たせていただいております。 ちょっと今日は先ほどの質疑の続きを少しやりたいと思いますので、よろしくお願いします。 今回、このサイバー防御の法律が出ることについては我々は多としているところですけれども、先ほども申し上げましたけれども、警察官職務執行法と自衛隊法と何か全部束ねて議論をすると、それで、自衛隊の行動類型の一つに今回、通信防護措置命令というものを加えるにもかかわらず、自衛隊法の改正の議論がこの外交防衛委員会でやれないということは極めて問題だというふうに思っていて、特に外交・安全保障上の課題があるからこそこのサイバー防御の法案が出てきていると思っているんですね。 だから、束ね法案も、これやっぱり与党も考えていただきたいんですけど、やっぱりこの委員会でちゃんと自衛隊法の改正の議論をする、余り何でもかんでも串刺しして一つの委員会でやるみたいなことはやっぱり余りよくないのではないかと思っているんですが、防衛大臣、いかがですか。
○国務大臣(中谷元君) 法案につきましては国会がお決めになることでございますので特に答えはございませんが、福山先生のおっしゃる意味はよく分かります。
○福山哲郎君 よく分かっていただいてありがとうございます。いやいや、これ、済みません、冗談抜きで、やっぱり自衛隊法の改正はここでやりましょうよ。やっぱりそうでないと議論が深まらないし、今日、向こうで二十分しか議論していないわけです。 僕、佐藤委員の質疑も非常に本質的な質疑だったと思っていて、そのことも含めて質問させていただきます。 先ほども申し上げましたが、今回法案で、アクセス・無害化措置をとることができる自衛隊の類型が四類型。今回、通信防護措置命令発令時、これが加わったと思っていたら、治安出動時、防衛出動時の公共秩序の維持、それから自衛隊法九十五条の四に基づく職務上の警護、この四つ、今回の自衛隊によるアクセス・無害化措置の実施について加わったわけです。この趣旨は何か。先ほど僕、平大臣に聞いたんですけど、よく分からなかったので、もう一度お答えいただけますか。これは内閣審議官かな。
○政府参考人(飯島秀俊君) お答えを申し上げます。 自衛隊法第八十九条の治安出動時の権限及び第九十二条の防衛出動時の公共の秩序の維持のための権限は、それぞれ、治安出動を命ぜられた自衛官の職務の執行、防衛出動を命ぜられた自衛官が公共の秩序の維持を行うための職務執行について、警察官職務執行法の規定を準用しているというところでございます。 治安出動時や防衛出動時は、一般の警察力では治安を維持することができないような場合に、自衛官が公共の秩序の維持を目的として活動するところ、こうした状況におきましては、物理的な空間のみならず、まさにサイバー空間においても措置をとる必要があるという場合が想定されます。こうした状況でも適切に対応できるよう、今般、アクセス・無害化措置をこのような場合にもとれるように所要の改正を行うというところでございます。 また、新設する第九十五条の四は、昨今、我が国の防衛力を構成する自衛隊や我が国に所在する米軍が使用する特定電子計算機に対してサイバー攻撃が生じる可能性が高まっていることを踏まえ、現行の自衛隊法九十五条の考え方を参考に、我が国の防衛力を構成する重要な物的手段である自衛隊が使用する特定電子計算機及びそのような物的手段に相当する我が国に所在する米軍が使用する特定電子計算機について、サイバー空間において武力攻撃に至らない侵害から警護するため、極めて受動的かつ限定的な必要最小限度の措置を講ずる権限を平素から自衛官に付与するものでございます。
○福山哲郎君 先ほどの佐藤委員の質疑にもありましたけど、私は、この四つの類型のうちの三つ、いわゆるその通信防護措置命令ではない部分ですね、治安出動時、防衛出動時の公共の秩序維持及び自衛隊法九十五条の四に基づく職務上の警護の場合は、内閣総理大臣による通信防護措置命令がなくても自衛官はアクセス・無害化措置をとることが可能であるというふうに理解をしているんです。 この三類型の場合においては、今回の通信防護措置命令を内閣総理大臣が命ずるための要件が満たしていなかったとしても、自衛官に対しアクセス・無害化措置をとることを命ずることができると思っているんですが、この理解でよろしいでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) 今御指摘のありましたとおり、治安出動、それから防衛出動時における公共の秩序維持の場合におけるこのアクセス・無害化措置につきましては、八十一条の三に規定する通信防護措置の発令要件の一つである本邦外にある者による特に高度に組織的かつ、よる特に高度で組織的かつ計画な行為というものは要件とはされておりません。治安出動を既に命じられている、それから、防衛出動を命じられていて、そこで特に必要な場合に公共の秩序維持に当たるこういった部隊の自衛官がこの改正された警職法に基づくアクセス・無害化を行うと、こういうことであります。
○福山哲郎君 つまり、今回の要件満たさなくても先ほどの三類型のときには自衛官はアクセス・無害化措置ができるということですよね。もう一回確認してください。
○政府参考人(大和太郎君) 九十五条の四の場合も同様でありまして、この場合は、この今おっしゃった三類型の場合には、警察官職務執行法改正案に規定されている要件、すなわち、加害関係電気通信又は加害関係電磁的記録を認めた場合であって、そのまま放置すれば人の生命、身体又は財産に対する重大な危害が発生するおそれがあるため緊急の必要がある場合に、危害防止のため通常必要と認められる措置としてアクセス・無害化措置を実施することができるということであります。
○福山哲郎君 いや、まさに今の大和局長の御答弁で、要件満たさなくてもできるんです。そうしたら、今回、なぜに、じゃ、入れたのかということなんです。 ということは、この三類型で、要件を満たさないけれども、今回のですね、今回の要件を満たさなくても自衛官がアクセス・無害化措置をできるものと、要件を満たしてアクセス・無害化措置をするものと、そこに事態の差が何かあるから今二種類つくったというふうに考えざるを得ないんですが、防衛省でも内閣審議官でもどちらでも結構ですが、これはどういう状況を想定しているのか、御答弁いただけますか。
○政府参考人(大和太郎君) まず、治安出動について申しますと、治安出動というのは、間接侵略又はその他の緊急事態に際して、一般の警察力をもっては治安を維持することができないと認められる場合に内閣総理大臣が発令するというものです。で、間接侵略というのは、外国の教唆又は干渉によって発生する大規模な騒擾又は内乱と。それから、その他の緊急事態というのは、外国の教唆などによるものではない大規模な内乱、騒擾だと。こういった場合に行動する、こういった場合には、今回の警察官職務執行法改正案に基づいて行うようなサイバー空間におけるアクセス・無害化措置が必要になることもあるであろうということがございます。 それから、防衛出動時、これは我が国に対する武力攻撃が行われた場合に必要に応じて治安の維持をやるケースでございますけれども、こういったケースにおいても、今回の警察官職務執行法改正案に定められたアクセス・無害化が必要なこともあるだろうと。 先ほど要件というふうにおっしゃったのは八十一条の三と思いますけれども、八十一条の三というのは、別に治安出動が掛かっている状況でもなければ、防衛出動が掛かっている状況でもございません。そういった言わば平素に近い状況で、高度な、組織的かつ計画的な、そして国家を背景とした主体によるものが行われた場合に、必要最小限の措置としてこの警職法改正案に基づくアクセス・無害化を行うと、こういうことでございます。
○福山哲郎君 ごめんなさい、局長、今、治安出動時じゃないときとおっしゃった。だけど、治安出動掛かっているときにも、これ、今回のアクセス・無害化措置が行動類型に加わっているんですよ。
○政府参考人(飯島秀俊君) ちょっと補足をさせていただければと思います。 治安出動時や防衛出動時というのは、まさに一般の警察力では治安の維持ができないような場合に、まさに自衛官が公共の秩序の維持を目的として活動するというところでございます。そういう観点からいたしますと、まさにこの自衛隊の権限というのは警察と同じ権限ということになっておるというところでございます。 他方、八十一条の三の通信防護措置でございますが、こちらは一般の警察力が維持されていることは前提というところでございます。そういうこともございますので、内閣総理大臣が命令を出すことによりまして自衛隊と警察の適切な役割分担を実施をするということで、そのための各種要件が規定をされているというところでございます。
○福山哲郎君 ごめんなさい、今のお話だと、役割分担ということは、自衛隊は治安出動時だから要件要らないけれどもやっている、で、警察は治安出動時にもかかわらず警察のできる範囲でやるということを意味しているんですか。
○政府参考人(飯島秀俊君) 繰り返しになりますが、治安出動時は、一般の警察力では治安を維持することができないような場合に、自衛官が公共の秩序の維持を目的とするというところでございます。ですから、警察と同じ権限というところでございます。 他方、その場合、警察はどうしているかというところでございますが、そこはできる範囲内で恐らく活動はしているんであるというふうに思っておりますが、他方、済みません、今回の法律のお話をさせていただきますと、まさに一般の警察力では治安を維持することができないような場合に、自衛官が公共の秩序の維持を目的として、まさに警察と同じ権限を持って活動するというところでございます。
○福山哲郎君 ごめんなさい、私の理解が弱いんですが、一般の警察では対応できない状況だから治安出動掛かっているわけですよね。そのときには、八十一条の三の第一項に定める内閣総理大臣が命ずるための要件は満たさなくてもいいんですよね、自衛官が無害化措置をするには。そうですよね。
○政府参考人(大和太郎君) 御指摘のとおりであります。 治安出動時におけるこの警職法の準用によるアクセス・無害化措置のためには、八十一条の三に定める要件が要件としては必要ありません。
○福山哲郎君 しかし、今回の行動類型に加わったことによって、この行動類型の三つのときには八十一条の三の要件は要るということでしょうか。つまり、要る場合と要らない場合が、治安出動時にはというか、この三つの場合には二つのことが起こり得るということでいいんですか。
○政府参考人(大和太郎君) 今の御質問は、治安出動が発令された際に、同時に八十一条の三に基づく通信防護措置が発令される可能性があるかということ、それは基本的にないというふうに考えてございます。
○福山哲郎君 いやいや、そうしたら、今回の改正する必要ないじゃないですか。簡単に言うと、通信防護措置命令だけ追加しておけばよかったんじゃないんですか。
○政府参考人(大和太郎君) 今回、まず、治安出動の場合には、今の現行法の下にあっても、警察官職務執行法の適用が、準用がなされることになっております。それで、その警察官職務執行法が変わるということですので、読替規定も含めて隊法の改正が必要であるということであります。 あと、八十一条の三につきましては、先ほど申しましたとおり、治安出動が起こっているような状況でもなければ、防衛出動が発令されているような状況でもないと、そういう状況の中で、例えば、こういった被害発生を防止するために自衛隊が有する特別の技術又は情報が必要であることとか、あるいは国家公安委員会からの要請あるいは同意があることという、こういった要件をはめた上でこの警察官職務執行法改正案に基づくアクセス・無害化を自衛隊がやるという、そういう規定になっているということであります。
○福山哲郎君 本当難しいんですね。ぎりぎりのラインのところでどっちかという話だから、私も明確に今申し上げれないんですけど、少なくとも三つの、通信防護措置以外の三つの行動に関しては今回の要件がなくても自衛官はアクセス・無害化措置ができるということを確認できたことは、私は一つ理解が深まったと思います。 じゃ、具体的に聞きます。 警察庁は二〇二四年五月に、北朝鮮を背景とするサイバー攻撃グループが約四百八十二億円相当の暗号資産を国内の暗号資産関連事業者から窃取したことを明らかにしています。 この北朝鮮を背景とする事案の兆候を未然に発見した場合、まず、警察官職務執行法の加害関係電気通信等に該当し得るのか、また、財産に対する重大な危害を発生するおそれの要件に合致する可能性があるのか、警察庁、お答えいただけますか。
○政府参考人(阿部文彦君) お答えいたします。 実際の事案に即して仮定の議論を当てはめることは差し控えますが、その上で一般論として申し上げれば、アクセス・無害化措置を行うことができるのは、改正警察官職務執行法第六条の二第二項に規定しているとおり、加害関係電気通信又は加害関係電磁的記録を認めた場合であって、そのまま放置すれば人の生命、身体又は財産に対する重大な危害が発生するおそれがあり緊急の必要があるときであり、これら法律上の要件を満たす場合にはアクセス・無害化措置を行うことはあり得ます。その場合には、実施に当たり措置の適正性を確保するため、原則として、その対象の是非や措置の内容を含め、独立の立場にあるサイバー通信情報監理委員会の承認を得ることとしております。 いずれにいたしましても、個別具体の状況を踏まえ、適切に判断していくこととなります。
○福山哲郎君 明確にあり得ると答えていただいてありがとうございます。 今回、これは加害関係電気通信なので、重要電子計算機に対するサイバー攻撃ではありません。それから、財産に対する侵害ですが、これは警察が判断すれば、さっき、やれるとおっしゃいました。 この事案は国家を背景としている可能性があります。そのときに自衛隊の通信防護措置の要件を満たし得ますか、防衛大臣。
○政府参考人(大和太郎君) 仮定の質問にお答えすることはなかなか難しいんですが、一般論として申し上げれば、隊法八十一条の三に規定する通信防護措置の発令に際しましては、どういった電子計算機へのサイバー攻撃であるか、当該のサイバー攻撃が本邦外にある者による特に高度に組織的かつ計画的な行為であるかなどの要件を満たす必要がありまして、それらの要件の該当性については個別具体的な状況に応じて判断することとなります。 いずれにいたしましても、政府として入手した様々な情報を踏まえて総合的に分析して、内閣総理大臣が発令の可否について判断をすることになるということであります。
○福山哲郎君 いや、そうだと思います。これ、できると言われちゃうと、また混乱するんですけど。 これ、今回の法案でいうと、重要電子計算機というのは、国や地方自治体、電力や金融分野の基幹インフラ事業者に関してです。さっきのは暗号資産関連事業者の加害関係電気通信なので、これ、基本的にはなかなか自衛隊動きにくいんだと思うんです。だからこれは警察に委ねられるのではないかと思いますが、一方で、こういった事案でも、今局長は極めて抑制的な御答弁をされましたが、背景に国家がある場合には、出ることも想定し得るのではないかと。 抑制的な答弁で、僕は理解しているんですよ、法案の中身的には理解しているんですけれども、でも、こういう場面で何らかの形で自衛隊がアクセス・無害化措置をできるような状況は起こり得るのかどうか。これ個別具体的な状況ですから、何というか、答えにくいのはよく分かっていますが、局長、いかがでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) 繰り返しのようになって恐縮ですが、要件の該当性については個別具体的な状況に応じて判断するということになります。要件に該当すれば内閣総理大臣が発令を判断することもあり得るということでございます。 以上であります。
○福山哲郎君 警察庁にお伺いしたいんですが、ですから、これ、重要電子計算機でなければ、やっぱり自衛隊動きにくいと思います。これ、警察庁は先ほどやれるとおっしゃいましたが、この場合でもNSCに上げるんでしょうか。承認は僕は要ると思いますが、NSCまで上げて意思決定が要るのか。警察官職務執行法上、外務大臣との協議、それからサイバー通信情報監理委員会の承認をもらえれば警察はできるのか。どう判断されますか。
○政府参考人(阿部文彦君) お答えいたします。 サイバー危害防止措置執行官がアクセス・無害化措置を実施することができる法律上の要件は先ほどお答え申し上げたとおりでございますが、措置の適正性を確保する観点から、原則として、サイバー通信情報監理委員会の承認を受けることとしております。 また、警察といたしましては、国家安全保障局を含む内閣官房の所掌事務の観点から行われる総合調整の下、警察庁長官等の指揮を受けてアクセス・無害化措置を実施することとしております。
○福山哲郎君 今のは、実際どうかは別にして、法文上はそうなっているということで、先ほど午前中申し上げたように、これNSCに上げる義務は、全然、警察官職務執行法の中には条文ないんですね。NSCも法案改正していないんですね。 ですから、これ、あのポンチ絵は上からずうっと指示、方針が出ることになっていますが、実は一番ベースとして出てくるのは、このポンチ絵でいうと一番下の警察の情報が一番多分早くて、一番今のところでいうと大切な情報が上がってくるんですけど、ここからNSCに上げてというところのプロセスは法文上は僕は全く担保されていないと思っているので、それはもう先ほども申し上げましたので、指摘だけにしておきます。 それでは、もう一個お伺いしますが、じゃ、総理大臣による通信防護措置命令は、民主的統制、アクセス・無害化措置の迅速性との関係でいえば、ここに出ているのは、NSCからの方針というのは出ているんですけど、その都度閣議決定は必要ですか。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 新設する自衛隊法第八十一条の三の通信防護措置は、国や基幹インフラ等の一定の重要な電子計算機に対して、本邦外にある者による特に高度に組織的かつ計画的なサイバー攻撃が行われ、自衛隊が対処を行う特別な必要のある場合に、自衛隊が警察と共同して措置をとることとして、内閣総理大臣により発令されるものであります。 この内閣総理大臣による通信防護措置の発令は、内閣の首長として行うものであることから、閣議決定に基づいて行うことになります。そのため、通信防護措置の発令の際には、その都度閣議決定がなされることとなります。
○福山哲郎君 そうですか。閣議決定も要るとなると、これ迅速性の問題、課題は出てくると思います。 もう一点、これは参議院側の内閣委員会の参考人質疑で出た話なので、ちょっと僕は教えていただきたいんですけど、参考人の持永先生では、米国政府が昨年一月に公表したボルト・タイフーンによる攻撃ということを詳細に御報告をされました。 このボルト・タイフーンによる攻撃に関して日本政府が理解をしている状況を御説明ください。
○政府参考人(飯島秀俊君) お答え申し上げます。 米国において、中国を背景とすると指摘されるボルト・タイフーンと呼ばれる組織によるサイバー攻撃について公表している例があることは承知しております。 このボルト・タイフーンによる攻撃は、相手方の重要インフラのシステムに侵入し、そのシステムに長期間にわたって寄生、潜伏するシステム寄生型戦術を用いて将来の有事における機能不全を目的とするものとされております。 具体的な攻撃手法としては、ネットワーク機器のゼロデー脆弱性をついて侵入した上で、マルウェアを使わず正規ユーザーに成り済まし、侵入痕跡などとなるログを消去するなど、長期間の潜伏に必要な高度な検知回避能力を保有していることが特徴です。 米国においては、ボルト・タイフーンにより、本土、米国本土ですね、あと島嶼部の米軍基地にサービスを提供する重要インフラへの攻撃の脅威が高まっているというふうにされておるというところでございます。その上で、公開されている情報を報告書等に従って申し上げれば、米国では法執行機関がボルト・タイフーンによるボットネットワークに対してマルウェアを削除するなど、削除するコマンドを送信するなど、無害化措置が実施されているということを認識しておるというところでございます。
○福山哲郎君 これ、長期間、五年ほど掛かったということで、アメリカ政府は察知するまでも一年ぐらい掛かって、その後、無害化措置をやったということなんですね。 そうすると、今回の法律でいうと、自衛隊法によれば、通信防護措置命令の発令というのはこれ措置の対象、期間をあらかじめ指定することになるんですけど、これ対象というのは包括的に指定することになるのか、どういう形での対象になるのか。 また、期間です。このボルト・タイフーンの例でいけば、これ五年ですね。そうすると、これ特定の終了時期を定めない、無期限、つまり期間ずっと発令中、通信防護措置命令は発令しっ放しということもあり得るかもしれないと思うんですが、常時発令の可否や対象の問題、こういった問題については今どういうふうに考えておられますか。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 八十一条の三においては、御指摘のありましたとおり、通信防護措置命令の発令に当たって、通信防護措置により対処を行う特定不正行為、それから通信防護措置の期間などをあらかじめ指定しておくということであります。 今後これをどういうふうにしていくかということは更に検討してまいりますが、期間についていうと、今御指摘のあったような無期限というような指定には、ちゃんと有限の期間を指定するということになろうかというふうに存じます。
○福山哲郎君 ただ、相手側の攻撃が執拗に長期間にわたる場合には、期限が、それこそ相手の意図ですから、相手の意図が分からない限りは期間が区切れるかどうかというのは僕非常に難しいんじゃないかと思っているんですけど、どうぞどうぞ、何かあれば。
○政府参考人(大和太郎君) 今御質問にあった、御示唆されているのは、仮に有限の期間を指定したとして、その間に探知、対処ができなかった場合にどうするかと。そのようなケースにおいてはもう一度その期間を指定する、すなわち通信防護措置の発令というものをもう一回やっていただくということになろうかと思います。
○福山哲郎君 今日は、委員の先生方御案内のように、ミサイル破壊措置命令はずっと発令されっ放しという状況もあるわけですから、今回もこの状況で長期間にわたる場合はあるのかなということを確認させていただきました。 もう一個、ほかも聞きたいことがあるんですが、ちょっと時間がないので、無害化の方法です。 無害化のイメージとして、今回は攻撃プログラムの停止や削除や設定変更等が挙げられているので、こちら側でいえば警察権の執行であると、それから違法性を阻却するということを政府側も言われているんですが、逆に、不正かつ有害に動作させる意図で作成されたマルウェアなどを対抗措置としてこちらから送り込むような可能性はあるのかどうか。いかがですか。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 自衛隊が実施するアクセス無害化の流れのイメージとしては、例えば、まず、攻撃に使用されているサーバーに対して、このサーバーが持つ脆弱性を利用するなどして遠隔からログインをする、また、当該のサーバーにインストールされているプログラムの一覧、また作動している攻撃のためのプログラムそのものを確認して、当該のサーバー等が攻撃に用いられないよう、攻撃のためのプログラムの停止あるいは削除を通じて無害化を行うということなどを想定をしているところであります。 その上で、これ以上の措置の詳細については、こちらの手のうちを明らかにすることにもつながるため、お答えできないことをちょっと御理解いただければと存じます。
○福山哲郎君 いや、だから、今回の法律の無害化措置に関して言えば今の局長の答弁だと思うんですけど、冒頭、委員会の中で申し上げたように、今回の要件とは別に、それこそ事態によってはかなり烈度の高いものを日本側としても対応しなければいけない場面が出てくるかもしれません。 そのときに、そのマルウェア等について使う可能性があるのかどうか。今局長は答弁はできないとおっしゃいましたけれども、そうすると、自衛隊法上の武器の概念が変わる可能性があります。つまりは、マルウェアを自衛隊は保有していると、今は使わないと、しかし事態によっては使わざるを得ないというような場面が出てくると。 多分、今は使わない前提で、マルウェア、自衛隊は保有していると思いますが、使う可能性、武器の概念の変更に当たるようなことはあるのかないのか、これお答えしにくいと思いますが、答弁いただけますか。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 自衛隊法上、武器というのは、火器、火薬類、刀剣類その他直接人を殺傷し、又は武力闘争の手段として物を破壊することを目的とする機械、器具、装置等であると解しているところであります。 他方で、一般的に、電子計算機やソフトウェアそのものは、直接人を殺傷し、又は武力闘争の手段として物を破壊することを目的とする機械、器具、装置などとは解されないことから、武器には当たらないというふうに考えているところでございます。 自衛隊法における武器の概念に変更はないということであります。
○福山哲郎君 僕、午前中申し上げたように、我々はこの法案賛成しています。国会の関与とかについては、実はさっきの話もありますけれども、非常に微妙なので、もう少し国会側には、どういったサイバー上の攻撃があって、それにどう対抗措置をとったかについては、秘密会でもいいので、国会にもう少し開示していただきたいということで修正のお願いをして、少し国会報告の幅が広がりましたけれども、それでもまだ足りないと思っていて、非常に課題は多いと思います。特に、自衛隊と警察の運用について言うとグレーの部分もたくさんありますので、そこら辺については実際にこの法律の運用が始まってからも注視をしていきたいというふうに思いますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。 これ以上この法案について質問ができないことについては再度遺憾を申し上げて、次の話題に行きたいと思います。 もう、一言だけお答えください、外務大臣。トランプ関税、日本は先頭ランナーだと言われましたが、とうとう日英が一定の合意がありました。中国とも一定のディールがありました。日本はなかなか交渉の枠組みが定まっていませんが、ちょっと気になっているのは、日英も、ごめんなさい、米英も米中も一〇%の部分については手が付かないんですね。つまり、それが所与のものとして交渉が始まっているとすると、日本はなかなか交渉のテーブルができないのではないかと。 僕は、一〇%いいと言っているのではありません。要は、日英も、ごめんなさい、米英も米中もそこは踏み込まない状況の中で交渉が進んでいるということについては少し危惧をしておりまして、今のトランプ関税をめぐる動きについて、外務大臣、どのように評価をされているのかについてお答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 委員御指摘のように、米英に続きまして米中の方でも一定の合意がなされたところでございます。我々としては、よく情報を収集し、分析し、その影響を精査して今後の交渉に臨んでいきたいというふうに考えております。 我が方としては、相互関税も含む全ての関税措置は遺憾だと、この見直しを求めるという前提で今交渉をやっておりますので、他国の交渉について踏み込んでコメントすることは控えたいと思いますが、よく分析をして今後の交渉に生かしてまいりたいと思っております。
○福山哲郎君 是非よろしくお願い申し上げます。 今委員会とは若干違いますが、日本学術会議法案が衆議院の方で上がりました。参議院ではまだ法案の審議始まっていませんが、残りの時間、少し議論させていただきたいと思います。 私、菅総理のときにこの六名の任命拒否があって、随分国会での議論をさせていただきました。極めて遺憾だということを申し上げてきました。やはり、学問の自由なりアカデミズムの世界に政治が介入するのはいかがかと思っております。今もそのように思っております。 今回の法案について改めてお伺いします。二〇二〇年の会員候補六名の任命拒否の理由はいかがか、お答えください。
○副大臣(鳩山二郎君) 御質問ありがとうございます。御質問にお答えをさせていただきます。 これまでも答弁していますとおり、二〇二〇年の日本学術会議の会員任命については、日本学術会議法に沿って、任命権者である当時の内閣総理大臣が総合的、俯瞰的な活動を確保する観点から九十九名を任命する判断を行ったものであると、そのように承知をいたしております。 それ以上の人事の詳細については、公務員の人事に関することであり、お答えは差し控えさせていただきます。
○福山哲郎君 全く納得できないんですね。 これ、お手元にお配りした資料の三枚目を見ていただければと思いますが、私が前回のその問題のときに質疑をしたときの資料です。 一九八三年の参議院の文教委員会で政府委員が、総理大臣の任命で会員の任命を左右するということは考えていません、何か多数推薦されたうちから総理大臣がいい人を選ぶのじゃないか、そういう印象を与えているのじゃないかという感じが最近私もしてまいったのですが、研連から出していただくのはちょうど二百十名ぴったり出していただくということにしている、それは形式的に任命行為を行うということですと、これ明確に言っています。 その次も同様なんですね。 二百十人の会員が研連から推薦されまして、そのとおり内閣総理大臣が形式的な発令行為を行うという、この条文を私どもは解釈をしております、内閣法制局におきます法律案の審査のときにおきまして十分にその点は詰めたところでございます。セットで二百十人だから、そのうち一人はいけませんとか、二人はいけませんというようなことはないと説明になるのですかと言ったら、その文言を解釈すれば、その中身が二百人であれ、あるいは一人であれ、形式的な任命行為になるということですと、内閣法制局の担当参事官と十分その点は私ども詰めたところでございますという国会答弁があるにもかかわらず、六名の任命拒否しているんです。その理由が今の鳩山副大臣の言われているとおりです。 それで、今回、法律変えますと、法人格変えますと言われても納得できないのと、二枚目の資料を見ていただくと分かるんですが、これ組織図ですけど、新法人、訳分からぬのです。これ見ていただくと、会員候補者選定委員会、選定助言委員会、役員会、運営助言委員会、監事、日本学術会議評価委員会、そして、おまけで申し上げますと、法案の中には、会員候補者選定委員会の下に研究分野ごとに分野別業績審査委員会も置かれます。 で、今回の法律には例の、自主性、自律性に配慮という文言があるんですけど、なぜ独立の文言がなくなったのですか。お答えください。
○副大臣(鳩山二郎君) 御質問にお答えをいたします。 独立性については、現行法では、学術会議は国の行政機関であるため、関係府省庁との調整等によって自由な意思表出などができなくなることを避けるために、独立して職務を行うという規定が置かれておりますが、法人化することで組織面からも国から独立性が明確になるため、法案では独立性に関する規定を置いておりません。これは法制的な理由によるものであります。
○福山哲郎君 といっても、なかなか独立の文言がなくなるとやっぱり納得できないんですね。 加えて、学術会議評価委員会の委員は総理大臣が任命するとありますが、総理は誰からの意見に基づいて任命するんですか。
○副大臣(鳩山二郎君) 御質問にお答えをいたします。 評価委員にどのような者が任命されるかについては、法案において、会員等以外の者であって、学術に関する研究の動向等、産業若しくは国民生活における学術に関する研究成果の活用の状況、組織の経営に関し広い見識と高い識見を有する者のうちから、内閣総理大臣が任命することとなっております。 実際の任命に当たっては今後検討することになりますが、ただいま申し上げたような要件に合致する者の中から内閣総理大臣が適切に任命することとなります。
○福山哲郎君 監事二人についても総理大臣が任命するんですけど、いいですか、僕は、誰からの意見に基づいてどのように任命するのかと聞いています。どうぞ。
○副大臣(鳩山二郎君) 委員御指摘のとおり、今国会に提出している日本学術会議法案において、監事は会員以外の者から内閣総理大臣が任命することとしております。 実際の任命に当たっては、日本学術会議法の規定を踏まえて、内閣総理大臣の責任において適切に判断されるものと考えております。
○福山哲郎君 適切って何ですか。誰に推薦を受けて、内閣総理大臣は、監事と評価委員会、任命するんですか。 いいですか、学術会議というのは日本のアカデミアの中で最高峰ですよ。最も専門性が高く、アカデミアの中でそれぞれの評価する方々がこの学術会議に入っておられるんですよ。その人たちの、学術会議評価委員会の委員を総理大臣が任命するとありますけど、今、誰が総理大臣に助言をするのか、この人いいですよって誰が言うんですか。総理大臣は、全ての日本のアカデミアの中で、業績含めて、この人が学術会議の評価委員や監事を選択するようなものをどうやって選ぶんですか。 副大臣、もう一回お答えください。
○政府参考人(矢作修己君) 重ねての御答弁で申し訳ございませんが、委員御指摘のとおり、日本学術会議法案におきましては、監事は会員以外の者から内閣総理大臣が任命するとしておりまして、実際の任命に当たりましては、日本学術会議法案の規定を踏まえて、内閣総理大臣の責任において適切に判断されるものと考えております。 なお、監事の監査事項につきましては他の法人と同様でございまして、学術的な内容、価値に立ち入るものではございません。
○福山哲郎君 何同じこと答えているのよ。それじゃ意味ないじゃない。 総理大臣に誰が助言して、どういう判断で総理大臣は人を指名するんですか。つまり、内閣官房、官邸が誰かを推薦するんでしょう、どうせ。それ誰が選ぶんですか、最も最高峰の学術会議の監事や会議評価委員会を。これ外部でしょう。これ、総理大臣の恣意的に選ぶとしか思えないじゃないですか。それが監事とか評価するんですよ。 加えて言うと、会員候補者選定委員会は、研究分野ごとに分野別業績審査委員会が置かれる。この委員は何人で、外部から選ばれるのか内部から選ばれるのか、どっちですか。
○政府参考人(矢作修己君) 分野別審査会の関係で御質問をいただきましたけれども、今国会に提出しております日本学術会議法案におきましては、分野別業績審査委員会は、会員の候補者の研究又は業績に関する審査を行うため、選定方針で定める研究分野ごとに置くとしておりまして、この委員は、当該分野別業績審査委員会に係る研究分野における会員の候補者の研究又は業績の審査を行うために必要な専門的知識を有する者のうちから、会員候補者選定委員会が選任することとしておりまして、会員か否かを問わないとしております。 具体的な仕組みにつきましては、法案に基づきまして学術会議が自律的に定めることとしておりまして、今後学術会議において検討されるものと承知をしております。
○福山哲郎君 これも、外か中か、人数も決まっていない。 実は、候補者選考委員会というのがあるんですけれども、もう何が何だかさっぱり分からないんですけど、これも内閣総理大臣が指定する、科学の振興及び技術の発達に関する政策に関し広い経験と高い識見を有する者、学術に関する研究の動向に関し広い経験と高い識見を有する者の二者を、総理が指定する二者について、これ、意見を聞くんです、会長が。これも総理が指定するんです。総理すごいんですよ。すごい専門家をたくさん選ばなきゃいけない。
○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りましたので、おまとめください。
○福山哲郎君 もう時間がないのでやめますが。 これ、本当に独立性を担保しなきゃいけない。今、学術会議やいろんなところから不安や何とか修正なり改正しろという声が上がっています。やっぱり学問に対しては僕は謙虚になるべきだというふうに思っていまして、国から、政府から独立したアカデミズム、アカデミアをつくるということは、民主国家として存置することは絶対に不可欠だと思っていますので、この法律は極めて問題がある法律だというふうに申し上げて、今日は質問を終わります。 ありがとうございました。
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 十一日に、中国の海洋調査船が尖閣諸島を起点とする日本のEEZ内で海中にパイプを伸ばしているという報道がございました。巡視船が日本の同意を得ていない調査活動は認められないとして無線で中止を要求すると調査船は海域を離れたということでありますけれども、この事案の事実関係等、当該行為に対して外交上どのような対応をしたのか、外務大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 五月十一日午前六時三十一分頃ですが、海上保安庁が、大正島の北北東約二百三十六キロメートルの我が国排他的経済水域、EEZにおいて、中国の海洋調査船海科〇〇一がパイプ様のものを海中に伸ばしている状況を確認をしております。同調査船による同海域における海洋の科学的調査は我が国の同意を得ていないことから、同日、現場海域において海上保安庁が当該活動の中止要求を行うとともに、外交ルートを通じて中国政府に対し、海洋の科学的調査を実施しているのであれば認められず、即時に中止すべき旨抗議を行ったところでございます。 その後、同調査船は、同日午後一時十八分頃、日中地理的中間線を西側へ航過した、通り過ぎたということを海上保安庁が確認をしたところでございます。
○国務大臣(中谷元君) 外務大臣と同様でございますが、自衛隊におきましては、今回の中国船による領海侵入、海警船から発艦したヘリコプターによる領海侵犯は極めて遺憾でありまして、厳重に外交ルートを通じて抗議をし、再発防止をしたということでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 外務大臣にはどういった対応をしたのかということも聞いたんですけれども、それにはお答えにならなかったわけでありますけれども、これは明らかに、先般三日のタイミングで領空侵犯も行われたわけですね、三日に領空侵犯行われて、十一日にはこのパイプを伸ばすという前代未聞のことが行われているということでいうと、これは尖閣を取り巻く環境が私はワンステージ上がったんではないかというふうに思うわけであります。 極めて厳しい環境に置かれているということで、これまでよりも厳しい認識を持つべきではないかというふうに思うわけですけれども、両大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 抗議のルートについては、外務省中国・モンゴル第一課長から在京の中国大使館公使参事官に、また、北京では在中国日本大使館参事官から中国外交部辺境海洋事務司長に対して行っております。 尖閣諸島はもう疑いもなく我が国固有の領土でありまして、その尖閣諸島をめぐる解決すべき領有権の問題はそもそも存在しないところでございます。したがいまして、先般、領海侵入した中国海警船から発艦したヘリコプターが尖閣諸島周辺の我が国領空を侵犯したことは断じて容認できない国際法違反でございます。 こういう我が国の立場は、これまでも、累次の日中首脳会談や日中外相会談を始め、あらゆる機会に中国側に伝えてきておりますが、中国が国際法違反を積み重ねても、それは法的に有効な根拠にならないということは言うまでもないことでございます。政府としては、今後も、断固我が国の領土、領海、領空を守り抜くという方針の下に、冷静かつ毅然と対応してまいる所存でございます。
○国務大臣(中谷元君) 防衛省・自衛隊は、我が国の領海、領土、領空を断固として守り抜くということで、日々警戒監視に万全を期すとともに、厳正に対領空侵犯措置をとっております。 現在でも、自衛隊法第八十四条に基づきまして、国際法上容認される範囲において武器の使用も含む必要な措置をとるということにしておりまして、今般の領空侵犯事案におきましては、現場で対応に当たっていた海上保安庁巡視船により当該ヘリコプターに対する退去警告等を実施するとともに、自衛隊は、航空自衛隊南西航空方面隊の航空機、戦闘機を緊急発進をさせて対応したところでございまして、この厳正な対応措置を実施したと考えております。 今後とも、不断にこの警戒監視、警備をしてまいります。
○柳ヶ瀬裕文君 私がお伺いしたかったのは、これまでとステージが変わったんじゃないかということですね。この領空侵犯もこれまであり得なかったし、このパイプを伸ばすということもあり得ないし、今回の件を受けて中国の方は副報道局長が、これ完全に中国の主権の範囲内での調査船の活動だということを言っているわけであります。 このステージが上がった、ステージがこれまでと変わったんじゃないかという認識を持つべきだということに対していかがでしょうか。外務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 先ほども申し上げましたように、中国が国際法違反を幾ら積み重ねても、それは法的に有効な根拠にならないということでございますので、ステージが上がる上がらないという評価をすべきところではないというふうに思っております。
○柳ヶ瀬裕文君 いやいや、もう非常に心配でしかないですよね。これまでにないことが次々とこの短時間のうちに起こっているわけです。だからこれに対して危機感を持ってほしいということで、これは当たり前のことを言っているだけなんですね。これを是非認識をしていただきたいというふうに思いますが、防衛大臣はいかがですか。
○国務大臣(中谷元君) 現に我が国は、尖閣諸島、これは我が国の領土であるということで有効に支配をしております。 したがいまして、侵略する者につきましては断固排除しておりますので、この諸島をめぐる領有権を有して、問題はないと考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 これ有効に支配をしなければいけないというふうに思うわけですけれども、これから、じゃ、自衛隊・防衛省として、対領空侵犯が頻繁に行われるということもこれは想定されるわけですけれども、このために体制をしっかりと整えていただきたいというふうに思うわけですが、それはこれまでの体制ではなくて、しっかりと新たな体制整備をしていただきたいというふうに思いますが、これについてはどのような検討をされているのか。いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) この点につきましては、もしこのような領空侵犯、領海侵犯措置がありましたら、これは直ちに排除するということで、自衛隊には八十四条に基づく武器使用を含む必要な措置をとるということにしておりますので、こういった事案につきましては、迅速に退去警告を発するとともに、戦闘機などの物理的な実力を発揮をしながら、政府全体としてはしっかりと厳正な対応を実施したと考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 是非これはお願いしたいんですけれども、次は上陸されますよ、これは。漁船がやってきて、遭難したというようなことを装って上陸をされると、で、そこに中国の部隊がそれを救出するといってもう展開されるといったことは、もうこれ、これもう、まさに間近に迫っているんじゃないですか。その中で、今のようなこれまでどおりのやり方で本当にいいのか、そして外交の仕方もこれでいいのか、これは是非御検討いただきたいというふうに思います。 この実効支配を強化すべきという話は我が会派の松沢議員がもうずっとこれ申し上げてきたことでありますけれども、これ実効支配の強化をやっぱりしっかり考えなければいけないタイミングなんだろうというふうに思います。 そういった意味では、これ尖閣が国有化されたときの話でありまして、ちょっとこれ確認をしたいことなんですけれども、最近、長尾敬さんという元衆議院議員の方がこれユーチューブ上で、尖閣国有化に当たって、当時のこれ野田政権、民主党の野田政権のときなんですけれども、当時の野田政権で総理補佐官の任にあった長島昭久衆議院議員からいろいろ聞いたという話の中であって、尖閣国有化に当たって、これ中国から言われて、尖閣諸島を都が買い上げるのに先回りして国が買い上げることになったというようなことを、これを公言しているわけでありますけれども、これ、国有化の経緯の中で中国と何らかの交渉があったのか。これについてはいかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 元議員さんの御発言についてコメントすることは控えたいと思いますけれども、野田政権時代の二〇一二年九月、政府は当時の土地の所有者から土地の所有権を取得するに至ったものでありますけれども、このことは本来、他の国や地域との間で何ら問題を惹起すべきものではないと思います。 私自身は当時の政権の認識についてつまびらかに承知しているわけではありませんけれども、両国の外交当局間で一定の意思疎通がなされていたというふうに承知をしております。
○柳ヶ瀬裕文君 ごめんなさい、もう一度聞きたいんですけど、今、外交上、中国と一定の意思疎通はされていたということでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 外交上のやり取りですから、その逐一をお答えすることは適切ではないと思いますけれども、当時の野田総理は国会において、我が国として尖閣諸島をめぐる事態が日中関係の大局に影響を与えることは望んでおらず、大局的観点から、中国との関係を細心の注意を持って処理するべく、中国に対して事前に必要な説明を実施してまいりましたと答弁されていると承知をしております。
○柳ヶ瀬裕文君 済みません、ちょっと私にとっては非常に驚きのことなんですけれども、ちょっとよく調べてこなかったということではありますけれども。 私、当時、東京都議会議員をしておりまして、石原慎太郎都知事がこれ尖閣を買うんだということに賛意を示し、私も、この尖閣、その当時ですね、尖閣の視察に行きました、漁船に乗ってですね。この尖閣の在り方をどうすべきかと、東京都が買ってどうこれを活用すべきかということを考えたわけであります。 東京都はこの尖閣を活用するために基金を募りまして、これ、十四億円もの基金が広く国民から集められたという実態がございます。ですから、この十四億円を使って尖閣の購入及びその当時は漁船の船着場等々を造ろうという話であったわけですけれども、それが突如として国が買うということになったわけであります。まあそれ、東京都が買ったら石原さんが何するか分からないということの中で、そういう警戒して買ったんだろうということではありますけれども、でも、今の岩屋大臣の、民主党政権時の答弁ということでは、中国とも相談をしながら買ったということでありまして、私はこれはおかしなことだなと、本当におかしなことだなというふうに思いますし、また、私はなぜこの実効支配の強化ということがこれまでされてこなかったのかということについて極めて疑問だったわけであります。 東京都も、これ十四億円もうしっかり使ってくれということで、これ国に対して要望も出しているんですね。だけれども、これは、全く実効支配の強化策というのは動いてこなかったわけですが、それは、その経緯の中の中国とのその様々な話合いの中で、これについて何らかの取決めがあるのか、何らかのつながりがあるのか、これについてはいかがでしょうか。
○政府参考人(柏原裕君) お答えいたします。 先ほどの岩屋大臣の答弁からの補足説明でございますけれども、野田総理が国会において答弁されたのは、中国に対して事前に必要な説明を実施してまいりましたと、説明を実施したということでございまして、相談をしたということでは、そういうことを答弁されたわけではないというふうに承知をしております。
○柳ヶ瀬裕文君 じゃ、これ、実効支配について何らかの取決めがあるわけではないということですよね。それは、そうですよね。で、説明をしたと、必要な説明をしたと。まあ私は、説明する必要があったのかどうかということも、これは非常に疑義がありますけれども。 では、この実効支配を今しっかりと進めていくような状況にあるんではないかというふうに思いますけれども、その認識について、岩屋外務大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) これは石破総理も答弁をしておられますが、実効支配を強化していく必要はあるというふうに答弁しておられます。 その上で、尖閣諸島及び周辺海域を安定的に維持管理するための具体的な方策については様々な選択肢があり得ると思いますけれども、実際にどのような方策を取るのかということについては戦略的な観点から判断をしていかなければいけないというふうに考えております。 いずれにしても、今後とも、我が国の領土、領海、領空を断固として守り抜くという決意の下に、毅然かつ冷静に対処してまいりたいと思います。
○柳ヶ瀬裕文君 是非是非これはお願い申し上げたいというふうに思います。 東京都にもこれ十四億円の基金があります。これを使ってくれという国民の願いもあります。 その中で、尖閣周辺の海域は極めて波が荒いんですね。ですから、漁船がいつ転覆するかも分からないと。そういったときに、やっぱり船着場は必要なんですよ。だから、この船着場を造る、灯台を造る。また、私が尖閣へ行ったときには、尖閣の周辺、尖閣の島を見ると、もうごみだらけでしたよ。漂着ごみがもうとにかくたまりにたまっているということで、この清掃活動、もうこういったことも必要でしょう。こういったことも含めて、しっかりとこの基金を活用していただきたいと、このことを申し上げておきたいというふうに思います。 私が今日申し上げたかったのは、もう一つは、これ、連休中に日中議連が中国を訪問しました。これ森山自民党幹事長を会長とする議連ですよ。で、私は報道で驚いたのは、これはパンダ外交だと、パンダ貸してくれということを森山さんは言ってきたということだけが報道されました。 私は、これを聞いてもう非常に唖然としたわけでありますけれども、これは政府として、この森山さんの外交、日中議連の外交、それは別なんだということを言いたい気持ちは分かるけれども、でも自民党の幹事長が議連の会長を務めているわけですよ。 これ、政府として、このパンダを貸してくれということについてはどのような見解を持っているのか、これ、日中議連とどのような相談、報告等々しているのか、これについてはいかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 政府としての外交活動とまた議員さん方が行われる外交活動というのは、また別物なんだろうというふうに思っております。 中国とは、戦略的互恵関係を包括的に推進していこうと、建設的、安定的な関係を構築していこうと、問題を一つずつ減らし、又は協力できることを増やしていこうと、人的交流を盛んにしていこうということで進めておりますが、その中で、議員さんの活動がまたそういうことに資していただいているということは敬意を表したいというふうに思っております。 この間、米国にも多くの議員さんが行っておられます。様々な国に対していわゆる議員交流をやっていただくというのは、これはこれで大変外務省としても有り難いことだというふうに思っております。 その上で、先般、日中友好議員連盟の代表団が訪中した際に、趙楽際全人代常務委員長と面会した議連の会長を務める森山自民党幹事長から、パンダを通じた日中交流が継続されるよう新規貸与を働きかけられたというふうに承知をしておりますが、様々な交流の中の一つのピースがこのパンダを通じた交流ということだろうと思いますし、これまでも日中両国の国民感情の改善に貢献もしてきていると思います。もし交流が継続されるということであれば、またそういう成果が上がることを期待をしているところでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 いやいや、その一つのピースは極めて重要だと思いますよ。 これ、四月の二十四日に、パンダを返す、返してくれという話が出たわけです。これ和歌山県の白浜町のアドベンチャーワールドからこれ引き揚げるというのが来たのが四月二十四日ですよ。その四月二十四日というのは、森山さんを会長とする日中議連が行くのが四月二十七日でしょう、その三日前にこれ和歌山県に対して、和歌山県にあるアドベンチャーワールドに対してですけど、パンダを返せと言って、二十七日には、森山さんが中国に行ってパンダ貸してほしいということを要請しているわけですよ。 この当該自治体の町長、大江康弘さんでありますけれども、大江さんのところには国会議員から電話があって、政府に対し、森山さんに対してこのパンダを貸してくれというお願いをしようかという連絡があったらしいです。でも、それに対して、いや、その必要はないというふうに大江さんは断ったということが報道で出ていますよ。非常に立派ですよね。 だけれども、森山さんは中国に行ってパンダ貸してくれって言ったわけでしょう。つまり、こういうマッチポンプで自治体巻き込まれているじゃないですか、これに対して。自治体の外交、議員外交、それぞれありますよ。あるけれども、中国は戦略的にこれやっていますよね。パンダを貸して、で、そのパンダによって観光客を取れるようになって、観光資源になって、そのことによって自治体が潤って、パンダがもう引き揚げるとなったら自治体は困るという状況をつくり上げて、それで、今年の四月には、友好都市を結ばないのかということで、この友好都市の申出を断ったらしいですよ、大江さんは。そうしたら、パンダ引き揚げるということになったということで。 これ、自治体の外交だから、それはそれぞれなんだということでは済まないと思いますよ。これは、こういったことがもう頻繁に行われて、これからどんどん、ありとあらゆる自治体、ありとあらゆる民間企業の中でこういったことが行われてくる。その中で、徐々に徐々にこれ侵食されてくるということ、これがこれから起こることなんではないでしょうか。こういったことに対してしっかりとこれ危機感を持つべきだと。 政府としてこの外交をしっかり統括していくということは、こういったことも、事象も含めて責任を持っていくということではないのかなというふうに思いますし、また、私は、日中議連が、あきれたのは、これ、パンダ貸してくれと言う前に、日本人返せと言うべきですよ。それ、当たり前のことですよ。でも、それは全く報道されないでしょう。パンダの話ばっかりでしょう。私はこれはおかしいと思いますよ。 外務大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 基本的に、議員間の交流において国会議員さんがどのようなメッセージを伝達するかについては個々の国会議員の判断に基づくべきだろうと考えております。 それから、和歌山のお話が出ましたけれども、個別のパンダの返還に関する詳細について政府として網羅的に把握する立場にはありませんが、アドベンチャーワールドというんですか、ここで飼育されているパンダ四頭は中国側との契約期間の満了によって返還されるものと承知をしております。 森山幹事長の訪中においては、邦人拘束事案、尖閣諸島をめぐる動向を含む東シナ海情勢、ブイの問題、レアアースの輸出管理等の懸案や日本人の安心、安全の確保について、中国側の対応をしっかり求められたというふうに承知をしております。いわゆる日中間の交流という話の中でこのパンダの話が出たんだろうというふうに思っております。 実際、複数の地方自治体からパンダの貸与を希望する声も寄せられていると承知をしておりますし、中国側からも次の貸与について前向きな発信がなされていると承知をしておりますが、政府としては、こういう要望も踏まえて、パンダを通じた交流が継続されるということであればその成果を上げてほしいと期待しているところでございます。
○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りました。おまとめください。
○柳ヶ瀬裕文君 はい。 ありがとうございます。 パンダは必要ないですよ。パンダよりも重要なものがありますよ。そして、外交は一元的に政府が担うものということの中で、これは責任を持って外交をお願い申し上げたいと、このことを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○榛葉賀津也君 国民民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。 予算委員会等で石破総理の答弁聞いていると、のらりくらりされて、つかみどころないなと思うんですね。なので、今日はウナギの話をしたいと思うんですけれども、四月二十三日の共同配信で、ウナギ全種類の規制提案検討、ワシントン条約でEUと、食用流通に影響の可能性という配信記事がありまして、静岡はウナギの産地ですし、私はもうウナギが大好物なので、これは大変なことだと思って、日本人は古くは縄文時代からウナギを食べていまして、かつて、どこかの政党の委員長がウナギを食べたら、ブルジョアの食べ物だと大分怒られたようですけれども、実はウナギというのは、江戸時代、江戸の開拓で沼地にいたウナギを労働者が食べたのが始まりで、実はウナギというのは労働者、勤労者の食べ物なんですね。だから、田村智子さん、何にも悪くないんですよ。みんなして食べればいいんです。ただ、ちょっと高いんです、最近ね。 このウナギにも影響が出るというんで、この絶滅のおそれのある野生動物の国際取引を規制するワシントン条約、これをめぐって、EUが食用のニホンウナギを含むウナギ全種類を規制の対象とする提案を準備しているのが分かったというんですけれども、水産庁、高橋さん、これ、背景は何なんでしょうか。
○政府参考人(高橋広道君) お答えいたします。 御指摘の絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、通称ワシントン条約につきまして、欧州委員会の主張によれば、ニホンウナギ等の個体数が減少していることや、既にワシントン条約で規制対象となっているヨーロッパウナギの違法取引が継続しており取締り上の課題があることなどを理由に、種の判別が困難なウナギ属の全ての種を附属書Ⅱへの掲載提案について、欧州委員会がEU加盟国と協議を開始したと承知しております。
○榛葉賀津也君 十一月から十二月にウズベキスタンで開かれます第二十回の締約国会議、ここに仮にEUの提案が認められちゃうと、ニホンウナギやアメリカウナギ、東南アジア産のビカーラ種など全十九種類がワシントン条約の附属書Ⅱに掲載をされて、国際取引で輸出国に許可書の発行が義務付けられるということになるんですね。これ毎回毎回許可書を発行しなければならないんで、取引は禁止はされないんですけど、相当の手間になりますね。これ、生きた稚魚であるシラスウナギばかりか、成魚、そしてかば焼きなんかの加工品もこれ対象になるというんですよ。もう静岡の養鰻組合も大激震走っていまして、これどうなるんだと。 確かに国産のウナギもたくさんありますけど、実は日本のウナギというのは結構輸入にも頼っておりまして、これがなると、日本のウナギの消費に大きな影響が出ることが予想されるんですけれども、どんな影響が、部長、予想されるんでしょうか。
○政府参考人(高橋広道君) お答えいたします。 御指摘のとおり、ワシントン条約附属書Ⅱに掲載された場合、商業目的の貿易等に際し、輸出国当局が発給する輸出許可書が必要となります。このため、活鰻や加工品の輸出入における手続が増加することとなりますが、我々としては、まずはEUの提案が取り下げられるよう最善を尽くしてまいりたいと考えております。 なお、ワシントン条約に規定する取引に当たらない日本国内での流通に関しては、同条約上の規制対象とはなっておりません。
○榛葉賀津也君 ウナギ業者はインボイスはやらなきゃいけないし、この書類も作らなきゃいけないと、これ大変なことになっちゃうと思うんですけれども、これ何とかして、私、阻止をしたいと思うんですね。 今、高橋部長おっしゃったように、私は阻止をする方法は二つあると思うんです。一つは、当然ですけれども、締約国会議で否決すること。しかし、否決する前に、そもそもEUにこの提案自体を見送ってもらうと、この努力が必要だと思うんです。 EUが提案するかどうかを決める期限というのが六月二十七日と聞いています。もう来月なんですね。この時間がとても大事なんですけれども、水産庁はこのEUに提案自体を見送ってもらうような、どのような交渉を今されているんでしょうか。
○政府参考人(高橋広道君) お答えいたします。 ニホンウナギについては、国内及び日本、中国、韓国、台湾の四か国・地域で保存、管理を徹底しており、十分な資源量が確保され、国際取引による絶滅のおそれはないことから、ワシントン条約附属書Ⅱへの掲載は不要と考えています。さらに、ヨーロッパウナギの違法取引が継続しており、その取締りのためほかのウナギ全種を規制すべきとのEUの主張については、EU域内でのヨーロッパウナギの漁獲、養殖、取引規制の強化が先決であり、その取締り上の課題とニホンウナギは無関係と考えています。 このため、関係省庁と連携し、あらゆる機会を通じEU及びその加盟国に対し提案を取り下げるよう働きかけを行うとともに、ウナギ生息国に対しEUの動きについて問題提起を行ってきており、引き続き緊張感を持って対応してまいります。
○榛葉賀津也君 そうなんですね。 このワシントン条約のレッドリストですね、一番上位にあるのが、絶滅危惧IA類というのが実はヨーロッパウナギなんですよね。これ、ヨーロッパ人もウナギを食べていまして、イギリスではウナギのゼリー寄せとか、これ伝統料理、フランスのマトロット、ワイン煮ですね、それからベルギーではホウレンソウと食べたり、デンマークでは薫製にして食べているんですけど、何とスペインなんかは稚魚をアヒージョにしてこんもりして食べているんですから、これはヨーロッパウナギ絶滅するよ、これ、こんな食べ方していれば。 キーの国があると思うんですね。提案を見送るために鍵になる国というのがあると思うんですけれども、これ外務省さんなんかとも連携されていると思うんですけれども、どんなことをされているか、それぞれ、水産庁と外務省にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(高橋広道君) お答えいたします。 水産庁といたしまして、先ほど申し上げたとおり、我が国の考え方を、絶滅をするおそれがないこと、また本来の取締り上の課題はまずEUが取り組むことが先決であること、そういった考えをEU加盟国に機会あるごとに説明をさせていただいております。 ただ、ある意味交渉事でありますので、どの国とどういう話をしたかというのは、詳細を控えさせていただければと思います。
○政府参考人(今西靖治君) お答え申し上げます。 外務省といたしましても、水産庁を始めとする関係省庁と緊密に連携してこの問題に取り組んでいるところでございます。 欧州委員会が現在検討しているウナギ属の全ての種をワシントン条約附属書Ⅱへ掲載する提案につきましては、外務省として、欧州委員会それからEU加盟国に対しまして外交ルートを活用して同提案を取り下げるよう精力的に働きかけを行ってきております。加えて、EU以外のウナギ生息国との間でも本件に関する意見交換を進めているところでございます。 今後とも、関係省庁と緊密に連携して、様々な機会を捉えて関係国への働きかけを実施してまいります。
○榛葉賀津也君 これ、見送ってくれればいいんだけどね。これ、でも、提案しそうな雰囲気もあるね。これ、仮に提案しちゃうと、今度はこの締約国会議で否決するしかないんですけれども、投票国の三分の二以上の賛成で通っちゃうので、逆に言うと三分の一以上反対に回ってもらわなきゃならないんですけれども、勝算はあるんでしょうか。今、手のうちは言えないと思いますけれども、頑張ってください。それについて何かコメントがあったら。
○政府参考人(高橋広道君) お答えいたします。 繰り返しになりますが、まずはEUの提案を取り下げるよう最善を尽くしてまいります。 その上で、仮に提案された場合には、あらゆる機会を通じ、関係省庁と連携の下、ウナギの生息国を中心に我が国の考えに対する支持が広がるよう対応していきたいと考えております。
○榛葉賀津也君 私、高橋部長を信用しているので、我々国会議員にもできることあったら何でも言ってください、ウナギのためなら何でもやりますから。 私は、ウナギが絶滅していいから食わせろと言っているんじゃないんですよ。実は、日本は官民挙げて資源管理、相当努力されているんですね。日本にある一般社団法人全日本持続的養鰻機構というのがあるんですけど、ここは何と中国、韓国、台湾の養鰻組合と連携して、中国も台湾の養鰻組合と連携しているんですよ、連携して、持続的な養鰻同盟というのがありまして、ASEAというんですけれども、これを結成して努力しているんですね。 さっき言ったように、ヨーロッパのウナギが絶滅なので、ニホンウナギは資源管理しっかりされているんです。部長、そのとおりですよね。うなずいていらっしゃいます。 そこで、これ、ワシントン条約に影響力のあるIUCN、国際自然保護連盟ってあるんですけれども、ここが平成二十六年にニホンウナギとアメリカウナギを絶滅危惧ⅠB類、ビカーラ種を準絶滅危惧としてレッドリストに掲載したところから、ニホンウナギやアメリカウナギも全部保護しないとまずいんじゃないかという機運が高まったんですけど、ただ、私調べたら、この組織、単純に減少率で判断しているんですよ。百しかない個体が、これ十年で五〇%減少しているんですね、百しかない個体が五十になったら、これは大変だ。しかし、百億ある、百億個ある個体が五十億個になると、大分ニュアンスが変わりますよね。 私は、このニホンウナギというのは資源管理がしっかりされていて絶滅の心配はない、したがって、このような規制の対象になるものではないと承知をしていますが、水産庁、どのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(高橋広道君) お答えいたします。 ニホンウナギにつきましては、依然としてその生態に不明な点が多いことから、国内外において資源管理や生息環境の改善等の対策を講じております。 具体的には、我が国と中国、韓国、台湾の四か国・地域間でウナギ養殖の種苗となるシラスウナギの池入れ数量の制限に毎年合意するなど、資源管理に向けた協力を進めています。国内においても、シラスウナギについては、ウナギ養殖業を内水面漁業振興法に基づく農林水産大臣の許可制とし、養殖場ごとに池入れ数量を制限、漁業法に基づく特定水産動植物に指定し、許可等に基づかずに採捕した場合の罰則を三年以下の懲役又は三千万円以下の罰金に強化、違法漁獲物の流通を防止するため、令和七年十二月から水産流通適正化法適用といった措置により、採捕から養殖まで一貫して管理することとしています。 また、主要な養鰻県においては、親ウナギ保護の観点から、産卵に向かうために河川から海に下る時期、おおむね十月から翌年三月ですが、のウナギの採捕禁止又は自粛に取り組むとともに、多数の府県の内水面漁業者は、ウナギのすみかや餌となる生物を増やす効果が期待される石倉魚礁を設置する取組の推進、ウナギの生息環境の改善に努めていると承知しております。 このように、漁獲、流通及び養殖の各段階で資源管理を推進しており、今後とも、関係国と連携しながら、ウナギ資源の持続的な利用の確保に努めてまいります。 以上のことから、繰り返しになりますが、我々としては絶滅の危機に瀕していると考えておりません。
○榛葉賀津也君 日本の役所の皆さん、本当に頑張っていらっしゃって、つかさつかさでお国のために頑張ってくださっていますが、私は、水産庁、本当頑張っていると思いますよ。この我が国の魚を始めとした資源の確保と維持、そして流通含めたこの文化の促進、これ本当に頑張っていると思うので、是非この日本のおいしい伝統料理であるウナギを隣国と協力してしっかりと守っていただいて、是非このウナギの文化を更に深めていっていただきたいと思います。 私が、これワシントン条約の附属書Ⅱに掲載されることをなぜ心配しているかというと、附属書Ⅱに掲載されてそれで保護されると思いきや、この稚魚がどんどんどんどんアンダーグラウンドに行って、闇の流通に行って、むしろ透明性が阻害されて、私は、むしろ不健全な状況に陥る可能性があるし、もとより、この価格が爆上がりして、投機筋とかいろんな人が入ってきて、ウナギそのものが私はむしろ危機に陥ると思っているんです。 そのことについて、もしコメントがあればお伺いしたいと思います。
○政府参考人(高橋広道君) 附属書Ⅱに掲載された場合に、委員御指摘の課題について明確な根拠を持って今お答えすることができる状況にはございませんが、一般論として、そういった規制を厳しくすることによって管理が逆に難しくなるといった指摘はあるところでございます。 特に、ウナギのような資源につきましては若干そういった課題も我々懸念しているところでありまして、そういった観点からも、ウナギ属全ての種の附属書Ⅱへの掲載というのは性急にすべきではないという主張をしてまいりたいと考えています。
○榛葉賀津也君 日本のウナギは大変おいしいですけれども、その中でも特に静岡のウナギがおいしいということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 先週の当委員会で、航空協定二本の承認が議題となりました。外務大臣に伺いますが、日本がこれまでに締結した航空協定、幾つあるのか、また、それらを実施する上での受入れ体制の重要性についての認識を併せて伺います。
○国務大臣(岩屋毅君) 我が国は、これまでに国会承認を得て六十一の航空協定を締結をしております。航空協定を締結することによって、言うまでもなく、人の往来も貨物の往来も円滑に進むことになりますので、相手国との人的交流や経済交流が促進されることが期待されます。 また、人的交流の促進に当たりましては、これも言うまでもないことながら、入国管理業務を含め、訪日外国人の受入れ体制を政府全体として適切に整えることが重要だと認識をしております。
○山添拓君 政府がインバウンドの拡大を掲げる中で、昨年の入国者数がコロナ前のピークを上回って三千六百万人を超えています。今日は、空港の受入れ体制について聞きたいと思います。 海外から到着した乗客乗員は、検疫、入国審査、税関を経て正式に入国します。政府は、この間、革新的な出入国審査を実現する、空港の入国審査の待ち時間二十分以内などを目標に掲げて、旅客情報や顔写真、これらを税関、入管で同時提供していくキオスクという機械や、個人識別情報を取得するバイオカート、また自動化ゲートの導入などを進めてきました。 委員の皆さんも利用されたことがあるかと思いますが、そうした審査のために乗客らを誘導、案内しサポートするのがイミグレーションアテンダントです。全国七つの国際空港で配置されています。乗客の中には機械に不慣れな方もいます。対応していないパスポートを持つ人もいます。特別永住者や米軍属を見極め、振り分け、また入国審査カードの記載を確認するなど、不審者を入国させない役割の一部も担っているかと思います。 入管庁に伺いますが、このイミグレアテンダント業務というのは、入管が一年契約で民間企業に委託し、国家公務員ではなくアルバイトが担っておりますが、大事な仕事ですよね。
○政府参考人(礒部哲郎君) イミグレーションアテンダントの業務内容については、空港の入国審査場等において入国、帰国する外国人及び日本人に対しての案内、誘導、整理するものでございまして、まさに日本に到着された方の顔となるものでございますので、非常に重要な仕事だというふうに認識しております。
○山添拓君 ありがとうございます。 その非常に重要な仕事の中で看過できない事態が起きています。 二〇二四年度、羽田空港のイミグレアテンダント業務を受託していたのは日本シティビルサービスという企業で、約二百人雇用していました。ところが、賃金が支払われず、昨年四月以降、初めて賃金が払われたのは八月だったそうです。これ、勤怠管理が間に合わず、入管からの送金が遅れたためだと聞いています。驚くべきことに、シフト管理や賃金の支払をしていたのは社員ではない特定の人物らのグループで、これは受託企業が毎年変わっても居座り続ける、まるで手配師のような存在だったそうなんですね。 賃金未払、あったことを認識されていますね。そして、昨年秋にはこうした部外者を審査場内に出入りさせないように指導するということがありましたね。
○政府参考人(礒部哲郎君) お答え申し上げます。 令和六年度の東京出入国在留管理局羽田空港支局におけるイミグレーションアテンダント業務契約では、その仕様書において労働関係法令等を遵守しなければならないことが明記されておりますので、受注事業者において賃金未払が生じたことが発覚した場合には、羽田空港支局において是正、改善を求めているものと承知しております。
○山添拓君 いや、それで払われなかったことがありましたよね。また、部外者が入っていて差配していたと。そういうことはないようにという指導をしたこと、あったんじゃありませんか。
○政府参考人(礒部哲郎君) お答え申し上げます。 東京出入国在留管理局羽田空港支局からは報告を受けておりますが、受注事業者における労使関係に関する事柄でございますので、詳細な内容については回答を差し控えさせていただければというふうに思っております。
○山添拓君 いやいや、審査場内に部外者が入っていたら、これは重大な問題ですよ。明かせないという話じゃないと思うんですよ。
○政府参考人(礒部哲郎君) お答え申し上げます。 出入国審査場に入場するに当たりましては、(発言する者あり)済みません。 個別の案件における受注業者の関係でございますので、回答を差し控えさせていただければというふうに思っております。
○山添拓君 こんなことまで差し控えていたらまずいと思いますよ。だって、不審な入国者がいないかどうかを確認するための入国審査業務なんですよ。そこに不審者が入っていたということなんですよね。それ自体、私は異常な事態だと思うんです。 昨年、賃金不払が解消したのは、労働者が個別に労基署などに相談したこととともに、労働組合をつくって団体交渉を申し入れて労働協約で正常化を図っていったということが大きかったわけです。すると、会社側は労働組合を疎ましく思ったのか、事務所の壁に組合活動を牽制する指導書を張り出し、さきの手配師のような人物が、労働組合は不要、次の会社で組合員は全員不採用などと発言していることまで発覚したといいます。こうした下で今年度受託したのが阪急交通社という企業です。 前提として伺いますが、受託企業が組合員を排除するなど労働関係法令に違反する行為をすることは許されないですね。
○政府参考人(礒部哲郎君) お答え申し上げます。 受託業者との契約におきまして、労働関係、労働基準法等関係法令その他従業員に対する法令上の責任を全て負い、責任を持って従業員を管理するものとするということで規定しているところでございます。
○山添拓君 ですから、組合員であるからといって排除するようなことはないように、それは当然求められますよね。
○政府参考人(礒部哲郎君) そのように認識しております。
○山添拓君 受託企業が毎年替わっても、労働者は引き続き雇用されるのが普通でした。仕事は継続していますし、経験者が引き続き働くことが合理的だからです。ところが、阪急交通社は、組合役員を始め組合員の多くを不採用としました。名前と生年月日しか伝えていない段階で不採用となった人もいます。 入管庁、これは認識していますか。
○政府参考人(礒部哲郎君) 東京出入国在留管理局羽田空港支局から報告は受けておりますが、受注事業者における労使関係に関する事柄でございますので、詳細な内容についてはお答えを差し控えさせていただければと思っております。
○山添拓君 お答えを差し控えられては困るのですが。 入管庁として、こうした労働関係法令に違反することのないようにということを阪急交通社に伝えたことはありますね。
○政府参考人(礒部哲郎君) そのような事態が生じた場合には阪急交通社の方に確認をするということはしている、するということになります。
○山添拓君 今年、そういう対応を取ったこと、ありますか。既にそういう対応を取って、阪急交通社に対して労働関係法令に違反することのないようにと伝えていますよね。
○政府参考人(礒部哲郎君) 個別の事業者との具体的なやり取りについては回答を差し控えさせていただければというふうに思っております。
○山添拓君 はっきりさせた方がいいと思いますよ。私どもが労働組合の皆さんから伺いますと、阪急交通社は、組合に対しては、入管庁からそうした申入れがあったことについて、事実は申入れしているのに、入管庁からそんなことは言われていないと、こういうふうにとぼけているそうなんですね。私は、受託企業が替わったからといって、その企業の採用の自由の問題だといって任せておける話じゃないと思うんですよ。 入管庁御承知だと思いますが、阪急交通社は二年前にもこの羽田でイミグレ業務を受託して、その業務を再委託して、そして賃金未払を生じさせていました。今度また委託したこと自体が私は疑問だと思うんです。 そもそも、このイミグレアテンダント業務ですが、一年ごとの委託契約としているのはなぜなのかと。その下で、一年たてばリセットとばかりにいい加減な雇用管理の企業が参入して、阪急交通社は前年度より時給も下げているんですね。コストカットを図って、そして物言う労働者を切り捨てています。不合理じゃありませんか。
○政府参考人(礒部哲郎君) お答え申し上げます。 一年ごとの契約としているということにつきましては、近年の訪日外国人の急増やビジット・ジャパン・ウェブを利用した入国審査の導入など、年々、質、量共に目まぐるしく出入国の状況が変化していく中で、その業務内容や必要配置人員等につきまして毎年見直すことが適切だと考えておりますので、一年ごとの契約としているところでございます。
○山添拓君 私が伺ったのは、その下で、実際には労働者が雇用の不安定さの下で切り捨てられています。しかも、今、毎日シフトに穴が出て、急募が呼びかけられているそうです。ですから、業務が滞れば不利益は利用者に及びます。これは継続して必要な業務だと思います、量の増減はあるかもしれませんけれども。継続して必要な業務であれば、その雇用は継続されるべきだと思うんですね。 入管庁としての発注の仕方自体も改めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(礒部哲郎君) 仕様書の作成に当たりましては、適切な業務の履行を確保した上で多くの事業者が入札への参加を検討できるよう、可能な限り事業者の裁量を制限するものとしないことが望ましいものと考えております。 この点、イミグレーションアテンダントの業務につきましては、未経験者であっても語学力や接遇能力の優れた方、意欲の高い方の応募も想定されることから、事業者におきまして質の高い業務の履行のために必要な者を柔軟に採用できるよう、仕様書において、前年度までの契約でイミグレーションアテンダント業務に従事してきた者を引き続き採用することとする規定は設けていないところでございます。
○山添拓君 しかし、そうはいっても、経験のある人が、慣れた人が引き続き仕事をするということは、これは入管にとってもメリットなんじゃありませんか。
○政府参考人(礒部哲郎君) お答え申し上げます。 入管にとっても、能力のある方にイミグレーションアテンダントをやっていただくということは、非常に有り難いことでございますし、重要なことであろうというふうに思っております。そういった観点で、今年度の東京出入国在留管理局羽田空港支局におけるそのイミグレーションアテンダント業務委託契約では、業務の質の向上や業務従事者の習熟のため、その仕様書において、受注事業者に対しまして、本業務従事者に業務マニュアル及び接遇に関する留意事項を精読させることや研修を必ず受けさせることを求めているところでございます。
○山添拓君 ところが、それまで働いていた人が継続して仕事ができなくなっています。この事態は改めるべきだと思います。 羽田空港は二十四時間空港で、深夜、早朝も国際線が発着します。交通手段は限られていますから、職場に泊まるしかないというシフトが発生します。ところが、必ずしも寝室が確保されておらず、職員が床に段ボールを敷いて寝ざるを得ない、ロビーの長椅子で横になって仮眠するしかない、そういう劣悪な状況が常態化しているといいます。 これ、実はイミグレ業務に当たるこの職員だけではなくて、入管庁の職員もそうだということも伺いました。いかがですか。
○政府参考人(礒部哲郎君) お答え申し上げます。 東京出入国在留管理局羽田空港支局におきましては、同支局職員が勤務する上で仮眠等を取得するために必要なベッド数を確保しているところでございます。また、イミグレーションアテンダント業務に従事する受注事業者の職員の寝室につきましては、その業務委託契約の仕様書におきまして、受注事業者が業務の履行のため必要と認める施設及びロッカー、ベッド等の物品を使用できるものとしています。 空港内における業務委託という特性上、施設等の利用に制限はございますが、当庁といたしましては、今後とも適切な業務環境の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。
○山添拓君 そのベッド、幾つあるんです。
○政府参考人(礒部哲郎君) お答え申し上げます。 日々の充足状況につきましては委託元である東京出入国在留管理局羽田空港支局において網羅的に把握しているものではございませんが、勤務管理につきましては受注事業者において適切に行うべきものであり、受注事業者においては、使用できる施設、物品に制限があることを踏まえた上で勤務シフトを組んでいるものと承知しております。
○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をまとめてください。
○山添拓君 はい。まとめます。 ベッド六つしかないというんですね。それでは埋まってしまうと。空港内ですとか、あるいは周辺施設ですから、当然限界があるわけです。ところが、インバウンド拡大で推進してきた、まあ邁進してきたと言っていいと思いますが、そのために、玄関口である羽田空港でこの有様です。 私は、現実を直視して、是正を図るように強く求めたいと思います。終わります。
○高良鉄美君 沖縄の風の高良鉄美です。 質問に入る前に、一言申し上げます。 自民党の西田昌司参議院議員がひめゆりの塔の展示資料を歴史の書換えなどと発言したことについて、今月八日の本委員会で、岩屋外務大臣は、政府の立場から立法府の議員さんの発言について十分な中身も承知していないままコメントすることは差し控えたいと答弁されました。発言の全てが公になっているわけですから、確認はされてから委員会に臨むべきだったと思います。中谷防衛大臣は、西田議員の発言は、失礼、西田委員の発言は承知いたしておりますが、個別の議員の一つ一つの発言について防衛省としてコメントするということは差し控えますと答弁拒否されました。 一方、石破総理は、昨日の衆議院予算委員会で、発言の全部は承知していないが、報道で知る限り、私は認識を異にするとの考えを示しました。両大臣も見解くらいは答弁すべきでした。 西田議員は、自分たちが納得できる歴史をつくらなければいけないと発言しましたが、歴史修正主義者に過去の事実は変えられない、凄惨な沖縄戦を語り継いできた沖縄県民は事実を変える言動は絶対に許さないと申し上げ、質問に入ります。 海上自衛隊に特殊部隊を創設し、初代隊長となった伊藤祐靖氏の著書「自衛隊失格 私が「特殊部隊」を去った理由」に次のような記述があります。(資料提示)資料の一の一です。後書きの抜粋ですが、読み上げたいと思います。 私が海上自衛隊を中途退職した一年後に、陸上自衛隊の特殊部隊、特殊作戦群の初代指揮官である荒谷卓氏も中途退職した。やっぱり無理だよなと思った。荒谷氏は、特殊部隊同士で濃い交流を重ねる中、たった一人だけ心酔した男である。 私の立場であれば、入隊時の志を貫くためには退職するしか方法がなかったが、あの人の立場なら陸上自衛隊、ひいては防衛省をも変革できたはずなのにと思った。それを諦めたということは、陸上自衛隊を、防衛省を荒谷氏は見放したということなのかと考えたら、自分が先に辞めておきながら、ひどく悲しい気持ちになったことを覚えている。 自衛隊には、全員とは言わないが、本気の隊員が信じられないくらいいる、その彼らの思いが実る組織に近づいていくことは、ある思いを残したまま自衛隊を去った多くのOBに共通する願いであり、祈りであると締めくくっています。 本気の隊員の思いが実らない組織とおっしゃっている伊藤さんのある思いに興味がある方は、是非本を読んでいただきたいと思います。 以前紹介しました防衛大学校の等松教授の告発、「危機に瀕する防衛大学校の教育」には次のような記述があります。 任官しない学生たちの多くは断じて打たれ弱いから辞めるのではありません。むしろ、優秀で使命感の強い学生ほど防大の教育の現状に失望して辞めていく傾向が強いのです。 優秀で勤勉な学生は、真剣に安全保障を学び、日本の防衛に貢献したいという熱意をそがれ、中には退校して一般大学や国外の大学で国際政治学や戦略研究を学ぼうと考える者もいます。一方、怠惰な学生は、あの程度でも教官が務まる組織だと自衛隊を軽侮して、勉学する努力を怠るようになってしまうのです。 幹部学校では在校中の三十から四十代の佐官クラスの幹部の多くが安直なレポートを書いてお茶を濁し、ゼミ形式の授業では想像力に欠けた浅薄な議論しかできません。このような思考停止の中堅幹部が年々増えていくことに愕然としました。 防大卒業後、このような教育階梯を上がるたびに、まともな知性がそぎ落とされ、形式要件だけを満たす要領の良さと、建設的批判でさえ排除するパワハラ的習慣を身に付けた幹部自衛官が増えていきます。 私は防衛力の抜本的強化に反対です。しかし、それが必要だと思っている皆さんは、このような指摘があることを御存じでしたでしょうか。 中谷大臣に伺います。 伊藤さんと等松さんの現状認識をまとめると、防衛省・自衛隊は国防に真剣な熱意を持つ自衛隊員に応えられない組織ということかと思います。中谷大臣は心当たりがあるでしょうか。 なお、先日外務省にも答弁の姿勢を指摘しましたが、防衛省の答弁は外務省よりも格段に不誠実なので指摘しておきます。質問の意図を外した答弁を事務方が書くことは、防衛省がこのお二人が言っているような現状認識どおりの組織であることを証明するとわきまえていただきたい。大臣におかれましては、価値判断、願望、今後の方針ではなく、伊藤、等松両氏の現状認識について心当たりがあるか、あるならどんな内容かのみを答弁してください。お願いいたします。
○国務大臣(中谷元君) 一般に、元自衛官が退職後に発表した個々の内容や言動について逐一把握しているものではないので、御指摘の元海上自衛官に関しても承知をしておりませんが、途中で退職をして辞められたということは非常に残念に思います。 というのは、現在、防衛省・自衛隊は、抜本的強化、そして自衛隊を真に強い組織にするために内幕一体で取り組んでおりまして、陸海空自衛隊幕僚監部も一同を挙げて精強な自衛隊をつくるという目標に向かってあらゆる努力を続けております。そして、防衛大学校につきましても、私自身、防衛大学校で四年間、当時の教育訓練を受けた者でありますけど、私は非常に、人間教育というか、この教育課程にしても、また廉恥、真勇、礼節という学生綱領の精神も、カリキュラムも、そして指導官も先輩後輩も非常に人材に恵まれて、立派な教育が行われているというふうに認識をいたしております。 今後とも、今、学校改革に向けてこの幹部候補生を養成する機関として各種改善に取り組んでおりまして、今の大学の姿勢も、話合いの機会を設けるなど改善に向けた検討を続けております。今後とも、このような努力を続けて、立派な組織になるようにまた精進してまいりたいと思います。
○高良鉄美君 心当たりがあるかないかと私は聞いたんですけれども。初代の陸自や海自の特殊部隊をやってきた方が辞められているわけですから、これ簡単な問題じゃないと、私は認識をもうちょっと改めてほしいと思います。非常に重要だと思っています。 資料二の発言を、二の一、発言を御覧ください。一昨年、国産のC2輸送機の数々の問題点を私が指摘した委員会の会議録の抜粋です。 この問題点の要旨は、C2は、一機当たり機体単価が同じ二百二十億円台であるアメリカ製のC17が七十五トン積めるのに対し、C2は三十六トンと半分以下しか積めない。ライフサイクルコストは、米国製のC17の三百四十三億円に対し、C2は八百九十九億円と二・五倍以上。搭載可能重量が小さいC2に搭載するため、一六式機動戦闘車のうち二〇一九年度以前の調達分には乗員用クーラーがなかった。その後、改修の動きが進んでいると聞いています。一九式自走りゅう弾砲の装甲化が一部にとどまることや自衛用の機関銃がないことも、C2に搭載するために無理に重量を絞ったためと推測できるといった内容でした。 資料三を御覧ください。防衛省のウェブサイトで公表された今年三月十四日の防衛大臣記者会見の抜粋です。 日米首脳会談でアメリカ製輸送機C17購入が話題になったと新聞で報じられました。これに関し、中谷大臣は記者会見で、官邸内のやり取りでもありますし、また日米の首脳会談等の内容でありまして、当然表に出るような話でもありませんと述べています。つまり、総理も防衛大臣も外務大臣も承知しないまま、何者かがリークしたということです。 あくまで推測ですが、新輸送機が導入されればC2調達が終わる、あるいは先ほど指摘したようなC2の問題点が議論されることを恐れた防衛省関係者がリークした可能性もあります。新聞記事の書き方は、石破総理が思い付きで使えない輸送機を買おうとしているといったネガティブなニュアンスでしたが、リークした者がそう書かせたかったのかもしれません。 C17を購入すべきか否かについてはコメントしませんが、ただ、仮に防衛省職員が、C2に関わる安保村の権益を守るため、あるいは総理をおとしめるために、公にされていない首脳会談の内容を虚偽情報まで交えてリークしたのであれば、厳しく処分すべきだと思います。 中谷大臣に伺います。 首脳会談の内容を新聞にリークした者が防衛省内にいるか、調査されたでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) これ、首脳会談でありますので、この内容は御当人以外知る由はございません。外交上のやり取りでありますので、お答えできないということも御理解ください。 また、職員の発言の話がありましたが、公務員である以上、臆測とか推測で発言をするというのは非常に不見識でございまして、ちゃんと発言するなら堂々名前を言って言うべきでありまして、このような点について、その点についてのお尋ねにつきましてもお答えをできないということを御理解いただきたいと思います。
○高良鉄美君 この資料三では、大臣の方から、これ承知していないと、要するに分からないということだったんですね。だから、やっぱりこの問題というのは、外務大臣も、防衛大臣あるいは総理も知らないこの取引の問題というのが、C2の問題というのが出てきているということなんですよね。 それでは、資料三にあるように、新聞の姿勢も問題です。リークを受けたとしても、裏取りをすれば、C2の数々の問題点に気が付いたはずです。記者クラブメディアは、専門知識がなく、役所となれ合って役所に都合の良い情報を垂れ流す。日本の新聞、テレビが信用できない理由の一つが記者クラブを介した役所との癒着です。 資料二の二は、昨年七月三十日の外交防衛委員会会議録の抜粋です。 二〇二〇年から二一年にかけ、パワハラが報じられた陸上自衛官がいます。当時の記事によりますと、金銭管理ができていないやつは自衛隊失格と部下に言い放ち、貯金額やローン残高などが記された家計に関する書類を提出させた上、貯金が百万円未満の者や借金を抱えていた隊員を他の隊員の面前で罵倒したそうです。ほかにもパワハラにまつわるエピソードが幾つも報じられています。陸自ではハカイダーと通称があったそうです。 防衛省職員からも政務三役に対し、陸上自衛隊、特に陸上幕僚長の横暴はもう限界で目に余ります、秘密裏に処理するため職員が本当に苦労させられ、精神的なダメージを受けたなどと告発があったことは、政府も認めています。 この方が二〇二三年に師団長に就任したことについて、昨年、人事に当たり、事務方はパワハラに関する報道や政務三役への告発があったことを浜田大臣に報告あるいは注意喚起をしたかと質問したところ、青木政府参考人は、個人の特定につながると答弁拒否しています。 浜田大臣に報告あるいは注意喚起したのかとしか聞いていませんけれども、答弁しても個人の特定にはつながりません。このような理由にならない理由で答弁拒否をするのは、ハラスメント根絶に努力をされていた浜田当時の大臣に関連情報を上げないまま人事案を了承させたからだと思います。 中谷大臣に伺います。 中谷大臣が浜田元大臣に、事務方を介さず、直接、ハカイダーのパワハラに関する報道や政務三役への告発について報告あるいは注意喚起があったか確認し、なかった場合は関係者の処分を行うことを検討されたらどうでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 浜田大臣にはまだこの件では話はいたしておりません。 お尋ねの件については報告を受けておりまして、本件については、当時の防衛大臣、木原大臣ですね、に報告をされて、適切に対応されているものと認識をしております。 また、人事につきましては、防衛省の任務が円滑に遂行されるように、適材適所の人事配置を行っているということでございます。 あっ、当時の大臣は、木原さんじゃなくて、河野大臣でございます。で、浜田大臣です。
○高良鉄美君 やっぱり処分の問題というのは、これ、ちゃんといい組織にするためのものということで私は伺っているわけですが、私は護憲派ですから、シビリアンコントロールの観点から質問しています。しかし、防衛力の抜本的強化が必要だと思っている皆さんは、組織防衛上、不都合であれば司令官に必要な情報を上げないような組織は、戦争になれば必ず負けることに思い至ったかもしれません。私よりも皆さんこそ厳しく防衛省の事務方を監督すべきだと思います。 防衛大学校の等松教授は、現場で真摯に職務や学びに取り組む人たちの存在を挙げて、彼らの名誉は守らなければなりませんと断った上で、次のようにおっしゃっています。 このような人々の努力を台なしにしかねない組織の構造的な欠陥があり、言行に大きな疑問符が付く人々が防大及び防衛省・自衛隊の要所要所に巣くっています。そこにメスを入れない限り、現場の努力にも限界があります。 資料二の三は、昨年五月十六日の外交防衛委員会の会議録の抜粋です。以前、等松教授の告発に対する石破総理のインタビュー記事を紹介しました。石破総理は、防衛省・自衛隊には、改善を口にすると疎まれ、苦労する風通しの悪さがあるという発言をされています。 中谷大臣に伺います。 中谷大臣は、この総理の指摘に心当たりはあるでしょうか。心当たりがあるかないかだけでお答えください。
○国務大臣(中谷元君) 御指摘のように、意思疎通や意見のやり取りなど、風通しの良い組織にしておかなければならないということは全くそのとおりでございます。 現に、この教授も現在も防衛大学校で勤務をされていまして、こういった発言につきましては学校側も継続して話合いをされているというふうに思っております。 この件については、教授の主張に基づく論考に対して個人の意見を述べられたということでございますので、学校側としてもこういった御意見を参考にして今後の運営に当たっているというふうに思っております。
○高良鉄美君 総理がここまでおっしゃっていたということでしたので、相当なことだと思います。防衛大臣ですら改善を口にすると疎まれ、苦労するのであれば、これは、改善策を口にする職員の方は、もっとハラスメントの対象になることは想像できると思います。 実際、石破総理と共著のある軍事ジャーナリストの清谷信一さんは、昨年七月公開の記事で次のように指摘しています。 現状を憂う内部の人間も組織防衛の敵と認識していじめたり、追い出したりする。だから、ますます外部の常識から外れていく。それがパワハラやセクハラの温床になっている。そのような人物が組織から排除される、あるいは発言をしなくなるので、独善的な組織文化がますます強くなる。 私は、防衛力の抜本的強化には反対です。しかし、仮にこれを行おうとしても、防衛費の増額や増税より先に防衛省の改革を行うべきだと繰り返してきました。資料二の三の発言にあるように、以前、私は、防衛省は一年に七千五百着とか六千着、一八式防弾ベストを取得、しかし、それ用の防弾板は年百式しか調達していない、その防弾板の価格は一つ三百万円以上と極端に高額だったからと指摘しました。与党の国防族の皆さんは、このようなことを御存じないから、これを許してこられたのだろうと思います。防衛省の事務方とメディアの情報をもっと疑って、別の情報を探られたらどうでしょうか。 私は、今日指摘している問題は、本来、私ではなく、防衛力の抜本的強化が必要だと思っている皆さんこそが防衛省・自衛隊を厳しく監督すべきだと思います。 中谷大臣、防衛大臣すら、先ほど、改善策を口にすると疎まれるというようなことで、苦労するという、防衛省の問題への対応について総理と相談されてはいかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 組織としては、独善的にならずに外部の御意見を参考にしていくということは大事な問題でありまして、清谷記者も時々記者会見に来られまして、長時間御意見言われることがございます。私、決してこれを遮ったことはなくて、意見は意見として聞いておりまして、生かすべき点は生かしていこうと考えております。 それから、今、石破総理も非常にこういう点につきましては強い意識を持っておりまして、今この組織文化などの改革や、また、人事問題とかやる気とか、こういった人的組織の問題につきましては、特に各閣僚会合を開くなど真剣に取り組んでおりまして、やはり自衛隊にとりまして一人一人の隊員がやる気になるように組織改革に努めているところでございます。
○高良鉄美君 もう自衛隊の組織改革に、大臣、じかにいろいろ取り組んでもいかれるという気持ちを今表されたと思います。 荒谷さんと伊藤さんの、さすが超一流の元自衛官と思わせる対談を紹介します。 資料一の二から五は夕刊フジの記事です、連載ですけれども。ロシア絶対悪とか、ロシアは弱いなどといった西側のプロパガンダに加担しているOBを含めた多くの防衛省関係者とはレベルが違います。ちなみに、言論界を見てみると、愛国保守の言論人の多くは、これはもう本当に日本を愛しているという意味です、ウクライナ戦争の本質、ウクライナを代理戦争の駒としたアメリカの戦争であるということを正しく理解しています。ウクライナの次は日本がアメリカの代理戦争の駒にされるという危機感も正しく持っています。 伊藤氏と荒谷氏の発言を抜粋して読み上げます。 伊藤氏、現職の自衛官がこの現実を一番考えていると思います、俺は一体何のために誰の意志で戦うのかと。荒谷氏、私も二十歳ぐらいから国のために死ぬ覚悟を問いに問い詰めて四十数年になりますが、今のままなら、ただ国民を殺すだけの日本を破壊するための戦争に巻き込まれかねない。 伊藤さんの言いぶりからすると、ウクライナの戦争の本質も、日本が次に代理戦争の駒にされようとしていることも正しく見えている現職自衛官がかなりいることがうかがえます。 日本が取るべき道について、お二人から重要な示唆があります。 荒谷氏、日本人は今、戦争の当事者になるかどうかの瀬戸際にあります、ロシアや中国との戦いは日本のための戦争ではありません、善悪二元論や性急な判断を避け、互いに必要のない戦いで……
○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。
○高良鉄美君 はい。 国を失うような愚を犯してはなりません。 ということで、是非、この中で考えられるのは、自衛隊員を大切にすることを日頃強調される皆さんには、予算増や待遇改善ではなく、国防に真剣な熱意を持つ自衛隊員のためにもっと大切なことがあるということを申し上げ、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(滝沢求君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 外務大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構でございます。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 防衛省設置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。中谷防衛大臣。
○国務大臣(中谷元君) ただいま議題となりました防衛省設置法等の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。 この法律案は、自衛隊の任務の円滑な遂行を図るため、自衛官定数の変更及び水上艦隊の新編その他の自衛隊の組織の改編を行うとともに、自衛官の再任用に係る要件の見直し、航空管制官手当の新設その他の自衛官等の人材確保のための制度の整備、物品役務相互提供協定に係る規定の整備、装備移転等に伴う装備品等の製造等を適切に実施するための規定の整備等の措置を講ずるものであります。 以上が、この法律案の提案理由であります。 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。 第一に、自衛隊の任務をより効果的に遂行し得る体制を整備するため、防衛省設置法及び自衛隊法の一部を改正し、自衛官の定数の変更や、陸上自衛隊の補給統制本部の補給本部への改編、海上自衛隊の水上艦隊等の新編、そして航空自衛隊の航空総隊の改編を行うこととしています。 第二に、人的基盤の抜本的強化に向けた自衛官等の処遇改善のため、自衛隊法及び防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正し、自衛官の再任用に係る要件の見直し、航空管制官手当の新設、各種手当の引上げ、指定場所生活調整金や事業を営む予備自衛官に対する給付金の新設等を行うことといたしております。 最後に、同志国等との協力強化に関する事項として、日本国の自衛隊とイタリア共和国の軍隊との間における物品又は役務の相互提供に関する日本国政府とイタリア共和国政府との間の協定の署名を機に、自衛隊法及び国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律の一部を改正し、関連する規定を整備するほか、装備移転や研究開発のため、自衛隊法の一部を改正し、航空法や船舶安全法等を適用除外し、防衛大臣が、装備移転の対象として製造される航空機や船舶の安全基準等を定めることなどの規定を整備することとしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いをいたします。
○委員長(滝沢求君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時十一分散会