外交防衛委員会 第10号
- 発言数
- 165 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2025/04/24
会議録
○委員長(滝沢求君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、里見隆治君が委員を辞任され、その補欠として高橋次郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 連合審査会に関する件についてお諮りいたします。 重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律案及び重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案について、内閣委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官小八木大成君外二十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○松川るい君 自由民主党の松川るいです。質問の機会をありがとうございます。 私、外交の足腰予算につきまして、この委員会におきましては、本当に与野党関係なく、旅費であるとか、在外手当であるとか、子女教育手当、本当に様々な課題について、これを解決するべく取り組めという応援の質疑を先生方がなさっていることに心からの敬意を表しているところでありまして、私自身がこれもまだ取り上げられてはいない大事な足腰予算ではないかと思う案件について、一つ取り上げたいと思っております。 それは、赴任前研修というものでありまして、多分、関わられた方は御存じなんですが、実は、他省庁の方々もたくさん大使館に行っていただいておりまして、経産省、財務省、警察庁、防衛省の武官の方も含めて行っていただいているわけなんですが、そういう他省庁で大使館に行く方というのは、三か月ぐらい、国によりますけれども、語学、例えば韓国に行くなら韓国語、中国に行くなら中国語ということで、語学研修を赴任する前に受けて、ある程度即戦力といいますか、それなりに準備ができた状況で赴任をしております。ところが、肝腎の外務省員はこの機会が全く与えられておりません。 私自身も、在韓大に赴任をしたんですけど、行ったときには、財務省の方とか警察庁の方とか、なかなかいい感じでお話をされているんですけど、私ゼロみたいな。私だけじゃなくて、外務省員はその事前の赴任前研修の機会はないんですね。ないんです。 でも、いや、私の場合はたまたま米語研修だったのでアメリカ語はできますけど、韓国語はできないわけですね。そのできない点においては、アサインされた語学でなければ、外務省員であろうと他省庁の方であろうと全く同じなんですが、この機会は外務省員には与えられておりません。 私、この外交の足腰強化の中にはやっぱり人的な能力の強化も含まれていると感じております。是非、このなかなか気付かれにくい、五部研修と言われている、この関係省庁の方だけに許されているこの赴任前研修ですね、是非、外務省員にも取り上げていただいて、赴任前の語学研修の機会を与えていただきたいと存じます。(発言する者あり)ですよね。 岩屋大臣、是非これを進めていくということで、御決意のほど、お願いいたします。
○国務大臣(岩屋毅君) 外交防衛委員会の先生方の、松川委員を始め、外交力強化に対して御理解ある、また応援の御質問を多々いただいておりますことに、心から感謝申し上げたいと思います。 今、松川委員御指摘のように、外務省員が専門語学として習得した言語とは別の言語が用いられる任地に赴任する例もございます。 そのような場合に、在外公館職員については、在外公館長の推薦があれば現地語を学べる制度や、在外公館長や次席館員になる職員であれば赴任前に現地語を学習できる制度はあるんですけれども、委員御指摘のとおり、現状では予算や赴任までの時間の制約もあり、本当に早い、短いときは二週間前ぐらいに言われるということもあるようでございまして、現状では赴任前に一律に現地語が研修できるような制度とはなっていないのが実情でございます。 語学は言うまでもなく外交活動の基盤でありますので、委員の御指摘も踏まえて、引き続き、予算面も含めて、語学研修を始めとする人材育成制度の整備に尽力し、外交力強化につなげてまいりたいと思います。 私も先般、外務省内の研修所を見学をさせていただきました。松川委員もその昔、ではなくてちょっと前にここで勉強されたのかなと思って拝見をしたところでございますが、足らざる点があれば官房長からまた答えさせていただきたいと思います。
○松川るい君 私、韓国語は行ってから、めちゃくちゃ自分のお金と時間を使って習得いたしました。 それはさておき、予算の問題だと基本的には理解していますし、また、ほかの省庁の方は、まあもちろん人事制度が違うというのもありますけど、かなり前に次にどこに行くのかと分かっている中で、まあ外務省員、結構一か月前とか二週間前ってありがちなんですけど、そのこと自体が問題だと私は思っております。 是非、そういう、行ってすぐに戦力になってしっかりと働くことができるような体制、そして特に本件については予算が課題だというふうに聞いておりますので、予算要求を是非していただいて、財務省が文句を言ったら我々が応援をいたしますので、是非よろしくお願いいたします。 しかし、これはもうここまでにしておいて、今日は実は伺いたいことがほかにございまして、今日はインドとインドネシア、インドネシアまでたどり着かない可能性がありますが、インドについてお伺いしたいと思います。 今、米中、トランプ関税で、特に米中デカップリング、更に進むんだろうと思います。アメリカの市場にというのも、そのなかなか依存度を増やしていくという方向にはないということになりますと、この先の日本の経済であるとか投資とかいろんなことを考えたときに重要になってくるのは、日本のGDPを今年抜くと言われているインド、二〇四〇年代には日本を抜くと言われているインドネシアということになろうかと思います。 まずインドなんですけれども、非常にいろんな意味で、安全保障、経済、非常に日・インド関係というのは発展をしてきているというふうに思います。ただ、課題もあるんじゃないかと思うんですね。この日印関係の中で課題になっている点はどこか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(門脇仁一君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、我が国とインドの両国は、民主主義などの基本的価値を共有しております特別戦略的グローバルパートナーでもありまして、政治、経済、安全保障、防衛等の幅広い分野で協力を進めてきております。その中で、人的交流が大きなポテンシャルを有する分野であるというふうに考えております。この点、両国の首脳間でも外務大臣の間でも、人的交流を拡大していくこと、この重要性について一致してきているところでございまして、この人的交流の分野における日本とインドの連携を一層強化していきたいと、そういうふうに考えているところでございます。
○松川るい君 お配りの資料を御覧いただきたいんですが、見ていただきたいのは右端のこの青いところだけでございます。この中の上から三つ目、日印間で在日留学生数千九百四十人、日中間は十六万三千八百九十五人ということで、日中間の間の交流の八十四分の一というのがインドとの関係であります。結構長らく、もう十年以上も、物づくりの日本とソフトウェアとかITとかそちらの方で得意なインドはベストパートナーだというふうにお互い言い続けている中で、余り人的交流が進まないのはなぜなのかと。 この前、あるプログラムでインドの国会議員が七人ぐらいいらっしゃったんですね。この中にもいらっしゃった方いるかどうかちょっと分かりませんけど、意見交換をいたしましたら、そうしたら、何でインド人は余り日本に留学しないのかを聞いたら、そうしたら、いや、日本に留学して大学卒業したり大学院を卒業しても、すぐに就職できない在留資格上の課題があるんだということをとうとうと言われたんです。それを三人ぐらいから言われたので本当なのかなと思ったりして、これを確認したいと思っているところであります。 そのような在留資格上の制約というのは存在するのでありましょうか。
○政府参考人(福原申子君) お答え申し上げます。 大学等を卒業した外国人の方は、企業等で働くことを目的とする技術・人文知識・国際業務の在留資格への変更が可能でございます。さらに、所定の要件を満たして、教授、高度専門職、研究など他の就労資格に変更しているケースもございます。令和五年に留学生が我が国の企業等への就職を目的として行った在留資格の変更申請は四万二千七百八十六件であり、その九六・八%に当たる四万一千四百件を許可しております。 また、留学生の就職支援を目的といたしまして、大学等を卒業する段階で就職先が見付かっていない場合であっても、元留学生の方が卒業後も継続して就職活動を行い、かつ卒業した教育機関による推薦がある場合には、特定活動の在留資格で最長一年間滞在することを認めております。さらに、大学等を卒業後二年目となる元留学生の方が地方公共団体が実施する就職支援事業に参加し、インターンシップを含む就職活動を行う場合には、更に一年間の滞在を認める取扱いとしております。 したがいまして、インド人留学生の方が大学等を卒業して就職するに当たり、在留資格上の課題があるとは考えておりません。
○松川るい君 私も調べまして、こんなに国会議員から言われるんだから何か課題があるんだろうと思って調べたら、今のとおり、特に在留資格上の問題はなくて、就職できない場合も最長二年まで就職活動のために日本に滞在して就職活動もできますし、また、多くの場合、九六%ですかね、日本の大学や大学院を出てそのまま日本企業に滞在したい、仕事をしたいという場合には、その在留資格は九六%の可能性で認められているということなので、そういう資格上の問題じゃないわけですね。 そうすると、そういう在留資格上の問題じゃないけれども、現実問題として、インド人の留学生も少ないし、その後就職している方も少ないという課題は一体何なのかと。 ここは、例えば今言ったような誤解を国会議員が、インドの国会議員はしているということで、これは事実でありますから、そんなことはないんだよと。日本に来て、特にインド人の方は、留学している方、理工系が非常に多くて、日本のこれから必要とする人材として日本の企業で活躍していただくべき方が、分野は非常に多いというふうに感じておりますので、いい外国人材に日本は来ていただいて、そうじゃない方には来ていただきたくないというのが我々の外国人政策の方針ですので、是非そういう方に来てもらって日本の経済で活躍してもらいたい。それ、できるんだよということをもっとプロモーションするべきではないかと思うんですね。 そういうプロモーションを是非積極的にやっていただきたいと思いますが、現状やっているのか、もっとやっていくべきだということについてどうお考えなのか、お考えをお願いしたいと存じます。
○大臣政務官(金城泰邦君) お答えいたします。 インドから日本への留学生の数は他の主要国と比較して少なく、その理由については、一概には言えませんが、例えば言語の障壁や認知度不足によるものなどが考えられます。我が国における高等教育の教育研究力の向上のためには、多様な国及び地域から外国人留学生を受け入れることが重要であり、インドについては特に強化が必要な地域の一つと位置付けるところでございます。 先日、駐日大使のシビ・ジョージ大使も、日本への留学生を今後十倍に増やしたいとおっしゃっておりましたので、松川委員と一致していると思います。 文部科学省といたしましては、多くのインド人学生が日本へ留学していただけるよう、例えば昨年四月に創設された日本語教育機関認定制度等による質が確保された日本語教育環境の整備や、英語で学位が取得できるような大学教育の国際化の推進に取り組むとともに、日本留学に関する情報発信等を行う大学の現地拠点を設置し、インド人学生の早期からのリクルーティング活動や日本での就職に関する情報提供等に取り組んでおります。 引き続き、インドを含む多様な国及び地域からの優秀な外国人留学生の戦略的受入れに向けて、体制整備や情報発信等に努めてまいります。
○松川るい君 先生方、是非、二枚目に資料をお配りしておきましたので、何か日本の大学がいろいろ留学生獲得のために頑張っているという、そういう事業もあるということも、この際宣伝しておきたいと思います。 一問飛ばさせていただきまして、二十一日、今度はインドネシアなんですけど、中国は、中国にとって初めての閣僚級の2プラス2をインドネシアと行いました。これ、発表の中を見ると、なかなかいろいろ感じるところがあるんですね。ちょっとこの中国が初めての閣僚級の2プラス2をインドネシアと行ったと、このことについて、中国側の思惑もありましょうし、インドネシアがこの先どういうふうな国として生きていくかということについての関わりもあるかと思うんですが、日本政府の受け止めについて、岩屋大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘の中国とインドネシアの2プラス2についてですけれども、四月二十一日に両国で初となる外務・防衛閣僚会合を北京で開催し、海洋分野において、インドネシア海上保安機構と中国海警局との間に協力強化に合意したことなどが公表されていると承知をしております。 我が方も、委員御承知のように、インドネシアとは2プラス2という機会を設けておりますが、過去二回、二〇一五年、二〇二一年に開催をして、次は三回目を是非やろうということで、総理も御訪問の際にそういう話をしていただいたところでございますので、中国の動きは動きとして、我が方としても、このインドネシアとの2プラス2を始めとするしっかりとした連携、関係強化というものを進めていきたいと考えております。
○松川るい君 今大臣おっしゃられた海洋機関間の協力をやっていきましょうと。海警とインドネシアの、まあ日本の海上保安庁に当たるところとの協力ということであります。我が日本も、インドネシア、もちろんフィリピンとかほかのところもそうなんですが、非常に重要なシーレーン上に位置する国であり、また地域の非常に重要な大国でありますインドネシアとの協力、極めて大事だと思います。 インドネシアは、やっぱりインドと同様に、どこにもくみしないで自立性を保ちながら、いろんな安全保障であったり経済というのをやっていこうという国だと思うんですね。ただ、その度合いというのは、ますますこの今流動化する世界の中で彼ら自身も変更というか変化に対応しつついろいろ考えようということでありますし、我が日本もそういう観点も踏まえつつ、より柔軟かつ積極的に様々な関わりを持っていただくということをインドネシア始めASEAN諸国とやっていただきたいと願うところでありまして、いろんな動きに臆することなく、どんどん積極的に進めていきたいということを改めてお願いをして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○塩村あやか君 おはようございます。塩村でございます。今日もよろしくお願いいたします。 まず、今年は北京宣言から三十年になります。UNウーマン、国連の機関なんですが、その報告書によると、一九九五年に北京で開催をされた第四回世界女性会議からの三十年を顧みると、ジェンダー平等について進歩した部分もあるが、衰退した部分も多いと指摘がされています。その中で、二〇二四年には、世界各国政府の四分の一近くが女性の権利に対する揺り戻しを報告しているという状況になっています。四か国に一か国が女性の権利に関する揺り戻しがあるということなんですね。 国連、UNウイメンが国際女性デーに発表したこの調査結果について、大臣の受け止めをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 委員御指摘のように、三月八日の国連第五十回国際女性デーに先立ち発表されたUNウイメンの最新報告書によりますと、二〇二四年には世界各国政府の四分の一近くが女性の権利に対する揺り戻しを報告しているとされております。ジェンダー平等の実現と女性のエンパワーメントの促進は、国内外の平和と繁栄のための最重要課題の一つとして捉える必要があると考えております。 二〇二三年に我が国がG7議長国として取りまとめましたG7広島首脳コミュニケにおきましては、特に危機的な状況下で女性及び女児の権利が後退することに強い懸念を表明して、国内外において、ジェンダー平等及びあらゆる多様性を持つ女性及び女児の権利を擁護し、前進させ、守ることにコミットをしております。 引き続き、各国や国際機関とも連携しながら、ジェンダー平等の実現と女性のエンパワーメントの促進に貢献していきたいと考えております。
○塩村あやか君 重ねてお伺いするんですが、この四か国に一か国が揺り戻しを感じているということなんですね。この数字について大臣はどのように受け止めているのか、そこをお伺いしたいと思っております。
○国務大臣(岩屋毅君) この報告書によると、今委員がおっしゃったように、四か国に一か国はむしろ後退しているというような記述になっております。これは深刻に受け止めなければいけないと。事態を改善させていくために、我が国としてもなし得ることをしっかりやっていかなければいけないと考えております。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 一部の国では進歩が見られるものの、世界全体では、女性は男性に与えられている法的権利の六四%しか享受をしていません。そして、女性はいまだに男性の二・五倍もの無償労働、これは家事やケアに従事をしています。女性の三人に一人はいまだに暴力に苦しんでおり、紛争関連の性的暴力は二〇二二年以降五〇%も増加をしています。UNウイメンの計算では、今のままで進むと、全ての女性が貧困から脱却するには百三十七年掛かるということなんです。 今年三月の第六十九回国連女性の地位委員会で採択された政治宣言には、北京行動綱領で残されている課題や新たに浮上している課題に言及をされています。それらは、女性の経済的なエンパワーメントとファイナンシャルインクルージョン、そして女性と少女の不平等な無償労働、ジェンダーに基づくデジタルギャップや、教育、雇用の機会ないし社会保護制度へのアクセスの欠如、女性の貧困化、女性と少女の健康、リーダーシップや意思決定への女性の参加、女性と少女に対する暴力、武力紛争や人道的行動における女性と少女の保護と参加、環境、気候、災害リスク、こうした政策のジェンダー主流化、ここに課題があるというふうに指摘がされているんですね。もうたくさんの課題を抱えているということになるんです。 世界の女性と少女の貧困問題に取り組むと、取り組んで、金融サービスとか教育とか雇用の機会の提供を含めて、彼女たちの経済的エンパワーメントを強化するために日本は世界に十分な支援が行えていると自負されているのか、ここをお伺いしたい、そして今後の展望があれば教えてください。
○国務大臣(岩屋毅君) これまで国際機関や国際協力機構、JICA等を通じて開発途上国の女性の経済的エンパワーメントに向けた取組を行ってきております。 例えば、二〇一三年に約二百万ドルだったUNウイメンへの拠出金を二〇二四年には約二千万ドルにまで、十倍に増額をしております。そして、開発途上国の女性や女児に対して、生計支援や企業支援などの経済的なエンパワーメントに取り組んでいるところでございます。このほかに、ジェンダーに基づく暴力の被害を受けた女性に対する支援や、紛争、自然災害の影響を受けた女性、女児に対する生活必需品の提供、雇用創出、職業訓練を通じた女性の経済的エンパワーメント支援も行っております。 外務省としては、引き続き、国際機関と連携して、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントを推進していきたいと考えております。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 ただいま防災とか災害の方にも触れていただいたというふうに思うんですけれど、思うんですが、これ、確かなものに、より確かなものにしていかなくてはいけないというふうに考えております。日本は災害が多い国ですし、そうした経験とか知見をどのように世界に還元していくのか、この辺り具体的な方策を是非示していただきたいというふうに思うんですが、そこを次にお伺いしたいというふうに思っています。 そして、十月なんですが、北京サミットがあって、今年は三十周年ということになります、北京宣言から。ジェンダーの部分に関しても、中国がかなり力を入れて活動する年になるのではないかというふうに思うんですね。アメリカがああいう状況の今、こういった面だけ、こういった一面だけで、何と言えばいいのかな、こういった一面で、世界の皆さんが中国の示しているジェンダーであるとかそうした方針がアメリカよりも確かなものであるというふうに感じる可能性もあるというふうに思うんです。 世界の秩序がやっぱり大きく変わっている中、こうした対策もしっかりしなきゃいけないというふうに私は思っているんですが、やっぱり対中国というふうに言いますと、特定の国を想定することはないという答弁が毎回返ってくるんですが、包括的にやっぱり考えて、こうしたジェンダーとか女性と男女平等であるとか、この辺りの対策もしっかり日本がリーダーシップを取っていかなくてはいけないというふうに、アメリカがああいう状況だから、私は感じているところであります。そうした点も含めて、大臣の方から御答弁をいただけたらと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 中国の動きはしっかり注視をしていきたいと思っておりますが、だからということではなくて、我が国は我が国として、この女性・平和・安全保障、いわゆるWPSを主要な外交政策の一つとしてこれからも力強く推進をしていきたいと考えております。 特に、国連安保理決議第千三百二十五号の採択から二十五年目の節目となる今年、WPSに関する国連加盟国ネットワークの共同議長国を務めてこのWPSの国際的な推進に一層貢献していきたいと考えています。 今年二月には、当該ネットワークの東京会合を開催をいたしました。私がホストをさせていただいて、WPSを熱心に進めてきていただいた上川前大臣にも参加をいただきまして会合を行いました。和平調停における女性の役割の重要性など、伝統的な課題とともに、自然災害への対応、AI、サイバーセキュリティーなど新しい課題もそこで取り上げたところでございます。 我が国としては、ジェンダーの視点を防災、災害対応、気候変動、復興、あらゆる段階に取り入れることが重要だと認識しておりまして、目下、第三次となりますWPSに関する行動計画に最初から一貫して紛争のみならず災害に関連する項目も含めております。 こういうWPSに関する国際的な議論をこれからもしっかりリードをしていきたいと考えております。
○塩村あやか君 ありがとうございます。しっかりリードしていきたいということでした。 そのリードをしたという実績を残していかなくてはいけない局面に来ていると私は思っているので、しっかりと、例えばODA政策で現地政府に向けて、女性の参画であるとかジェンダー平等、こうした技術的な支援をしっかりとJICAとかそしてUNウイメンなどを通して行っていただきたいというふうに要望しておきたいというふうに思います。 次なんですが、日本国内の課題についてもやっぱり議論をしていかなくてはいけないのではないかというふうに思っております。国連のグテーレス事務局長も、女性の地位委員会で逆行に懸念を示しているんですね。 日本の課題、どのように把握しているか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(小八木大成君) お答え申し上げます。 男女共同参画の国内課題は多岐にわたりますが、昨年六月にまとめた女性版骨太方針二〇二四では、企業等における女性活躍の一層の推進、女性の所得向上、経済的自立に向けた取組の一層の推進、配偶者暴力や性犯罪、性暴力の対策も含みます個人の尊厳と安心、安全が守られる社会の実現、女性活躍、男女共同参画の取組の一層の加速化を柱としまして、持続的な、持続的で広がりのある取組の推進を図ることとしているところでございます。 先ほど委員が御指摘いただきましたUNウイメンが本年三月に公表しました報告書によりますと、国際社会に共通してジェンダー平等実現のために必要な行動としまして、暴力を根絶するや、完全かつ平等な意思決定などが挙げられておりまして、これらは先ほど申し上げました我が国として取り組むべき課題とも共通点があるというふうに認識してございます。 政府としましては、男女共同参画計画、基本計画及び女性版骨太の方針に基づく関連施策に取り組みつつ、国連等の場における国際的な議論に関する情報の提供などを通じて、男女共同参画の、参画社会の形成を国際的な協調の下に実施してまいりたいと考えております。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 UNウイメンを支援する公式組織ですね、国連ウイメン日本協会の理事の方によりますと、依然として非正規労働者が多いということ、そしてそれが女性の貧困のもとになっているということ、そして非正規労働は不安定で自身の人生選択で様々な決断がしにくいと、影響は若いときだけではなくて、高齢となって年金をもらうようになっても続くというふうに指摘がされているんですね。これ、そのとおりだというふうに思います。 女性がフルタイムで働く、男性が家事や育児をする、そうした環境を、今の状況少しずつ変わってきていますが、男女がお互いにこれまで担ってきた役割がチェンジするというか、チェンジというか、変わり切るということではなくて、両方お互いがやっていくということが非常に重要だというふうに思っております。 世界銀行によりますと、女性の就労、起業を阻む差別的な法律とか慣習を撤廃すると世界の国内総生産は今後十年で二〇%増える、そういう可能性がある、見込みがあるということなんですが、これができないと何も変わらないということになってきます。女性の成長は社会全体の成長をもたらすということになりますし、これが日本でできると、日本が成長していくということになりますので、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。 続いてなんですが、資料の一を御覧ください。 先ほどから女性の平等であるとか性暴力であるとか様々なことを触れさせていただきました。こちらの記事なんですが、少し前ですね、自殺をした十七歳の女子高生の御遺体に性犯罪を葬儀場の場で職員が行っていたという事件の記事になります。 日本にはなぜか遺体に対する性暴力には刑罰が科されていないということがありまして、この件は葬儀会社の職員が葬儀会社の施設で建造物侵入罪で立件されたという、誰の理解も得られない、そういう形で罰せられているということになるんですね。なぜ、性暴力とか性犯罪が建造物侵入の罪に問われて終わらなくてはいけないのか。それはやはり法律がないから、最大限ここで図るしかなかったということだというふうに思うんですね。 これ、これまでも国会で取り上げさせていただきました。当時の法務大臣は、これしっかりと検討するということから、もう数年たっているんですね。この検討状況をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(吉田雅之君) 死者に対する性的行為が死者を冒涜するものであり、御遺族や国民一般の感情を害し得るという認識は、法務当局としても有しております。 その上で、死者に対する性的行為を刑罰の対象とすることについて検討いたしますと、様々な検討、あっ、課題が見出されるところでございます。例えば、性犯罪の一つである不同意わいせつ罪は、一般に、失礼しました、性犯罪は一般に性的自由又は性的自己決定権を保護法益とすると解されております。この性的自己決定権というのは、誰とどのような性的行為をするかを決定する権利ということでございます。ただ、この死者ということになりますと、自己決定をすることができないということになりますので、それでは保護法益をどのように具体的に捉えていくかということが問題となってまいります。 死体損壊罪というものが刑法にございますけれども、これは死者に対する社会風俗としての宗教的感情を保護法益とするというふうにされておりまして、これと同じように捉えるとしますと、今度は性的意味合いを持つものに限られないということになってまいりまして、その辺りをどのように考えていくかということが一つ大きな課題となると考えております。 また、そうした保護法益を前提として、例えば御遺体の状況によって行為の持つ意味の評価が異なり得るということも踏まえつつ、処罰すべき行為を的確に捕捉し得るのかということも問題となってまいります。 やや込み入ったことを申し上げますが、例えば一般に女性の胸部、胸を触る行為は、その女性が生きていらっしゃる場合には通常不同意わいせつ罪におけるわいせつ行為に当たり得ると考えられますけれども、その女性が死亡している場合には、例えば刑事裁判事件の実態を踏まえて考えますと、その死体がばらばらに切断されているとか高度に腐敗しているというような場合もあり得るところでございます。そうした場合も含めて、死体の胸部、例えば胴体部分のみとなっている死体の胸部を触る行為を同様に、性的な意味合いがあると、わいせつ行為に当たるというふうに評価できるのかといったことも検討の対象となってくるというふうに考えております。 こうしたことを踏まえて考えますと、やはりこの問題については、課題も多いことから、引き続き十分な検討を要するものと考えているところでございます。
○塩村あやか君 それは、二年前に説明いただいたときから何も答弁が変わっていないわけなんですよ。どのようにその検討を進めているのか、教えてください。この件に関して何回会議を開いたのかとか、ちょっと教えていただきたい。二年たって答弁が変わっていないというのは、私は納得ができません。 これ、御遺族の方も非常に傷ついていらっしゃいます。十七歳、自殺をした高校生の方、お母さん非常に傷ついているので、何も進んでいないじゃちょっとお話にならないと思うから、教えてください。
○政府参考人(吉田雅之君) 刑法を所管している当局の内部で、ただいま申し上げたような問題点の抽出やそれについてどう考えるかということを考えていると、検討しているという状況でございます。
○塩村あやか君 何回ぐらい検討したんですか。どれぐらいの時間を掛けたんですか。どうして日本だけ、まあほかの国もあるかもしれませんが、きちんとできている国があるにもかかわらず、前に進んでいないんですか。教えてください。
○政府参考人(吉田雅之君) 会議体のようなものを設けているものではございませんので、何回とか何時間ということを具体的に申し上げることは困難でございますけれども、先ほど申し上げたような検討課題などを抽出しながら検討しているという状況でございます。
○塩村あやか君 ちょっとひどいですね。法務大臣がちゃんとやっているって、私、時間を割いて予算委員会でもやったと思うんです。そのときに、当時は齋藤大臣だったんですが、非常に神妙な面持ちできちんと答えていただいて、私は信じていました、ちゃんと検討してくださるんだって。 そのときから答弁が変わっていないというのは私は良くないというふうに思いますし、先ほど私、質疑の中でも申し上げました。こうした差別的なものを放置していると前に進まないんですよ、経済の面も何もかも。これ、しっかりやっていただきたいというふうに思っています。先ほどこちらから、審議会ちゃんと立ち上げるべきじゃないかという声も与党の方から聞こえてきました。何年も放置していい問題じゃないというふうに思います。 改めて御答弁いただけますか。きちんと議論をして解決をしていただきたい。よろしくお願いいたします。もう一度御答弁お願いいたします。
○政府参考人(吉田雅之君) 法務省当局として検討していないということではございませんで、先ほど申し上げたような課題がありまして、それをどう解決できるのかと、その方策があるのかということを検討しているものでございますので、引き続き十分に検討していきたいと思います。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 ごめんなさい、これ通告はないんですが、やはり政治家に聞かなくてはいけないねというふうに思います。今日は内閣府から来ていただいていると思うんですが、御答弁いただけますでしょうか。連携して解決していくということが必要ではないでしょうか。
○副大臣(辻清人君) 通告にはございませんが、今のお話、私も、齋藤大臣、当時、一議員でございましたが、当時の塩村先生の予算委員会での御発言、覚えています。 我々政府として、しっかりと、この問題のみならず、女性の今抱えている様々な課題を含めて、内閣府としてもしっかりリーダーシップを発揮していきたいと思っています。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 この問題のみならず、この問題もしっかりと連携取っていただけるということでよろしいですか。
○副大臣(辻清人君) 内閣府の所掌をしっかりと把握しつつ、リーダーシップを発揮していきたいと思っております。
○塩村あやか君 ありがとうございます。期待しておりますので、お願いをいたします。 続いてなんですが、資料一のもう半分の面を御覧いただきたいと思うんですね。これ、歌手の八代亜紀さんのヌード写真がCDとともに発売されるという許し難い事件の記事になります、まあ騒動といいますか、事件といいますか。これ、オンライン署名でも五万筆以上が、何とかするべきじゃないか、何とかしてほしいという声が上がっています。 これ、リベンジポルノの三条に該当するとか刑法百七十五条に該当するというふうには思うんですが、何かしら法的な手だてが取れるものはないのか、教えてください。
○政府参考人(吉田雅之君) 個別の事案についてのコメントは差し控えさせていただきますが、一般論として申し上げますと、今御指摘のありましたいわゆるリベンジポルノ防止法の罪、これは、第三者が撮影対象者を特定することができる方法で私事性的画像記録物を不特定若しくは多数の者に提供し、又は公然と陳列した場合などに成立し得るものと承知しておりまして、これに該当するのであればこの罪が検討対象になるというふうに考えております。
○塩村あやか君 検討対象になってくるんですが、では、なぜこの件でそのような動きになっていないのか、そこをちょっとお伺いしたいと思います。
○政府参考人(吉田雅之君) 個別の事案における捜査機関の活動については、申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。
○塩村あやか君 じゃ、個別ではなくて結構でございます。お亡くなりになられた方のヌード写真であるとかそうしたものが販売されるということ、それは、先ほどのお話でいけば、お亡くなりになられた方ではなくて、ごめんなさい、ヌードであるとかそうしたものが本人の同意なく販売されるということになる、これは構成要件を満たすと思うんですが、これをきちんと処罰するというか、持っていくためには恐らく刑事告訴などが必要になってくるのではないかというふうに思いますが、この認識でよろしいでしょうか。
○政府参考人(吉田雅之君) 仮定の話にはなりますけれども、仮に捜査機関に対して告訴ないし告発などがなされた場合には適切に対処するものと考えております。
○塩村あやか君 そうなんですね。じゃ、なぜ今回の件がそのような運びになっていないかというと、御本人がお亡くなりになっているからなんですよね。 私が今回、先ほどの御遺体への性暴力であるとか、今回の歌手の方のこの騒動、死後の、ヌード写真が発売されると、ヌード写真がCDの中に入れられて発売されるというようなこのお話で、なぜ取り上げたのかというと、死後の尊厳が日本はどうなっているのかというふうに思うんです。この死後の尊厳に対して、ちょっと今答弁いろいろ聞いていると非常に不思議に思うところがあるし、疑問に思うことがあるし、私も女性ですし、万が一自分とか自分の家族がというふうに思うと、今の御答弁を聞くととても不安になってしまいます。 こうしたことはしっかりと解決していく必要があるというふうに思うんですが、日本は今、死後の尊厳について、こうした事例が起こったときに対する死後の尊厳というのはどのように捉えているのか、教えてください。
○政府参考人(吉田雅之君) 当局が所管している刑法の考え方ということで申し上げますと、死後の尊厳というもの一般を、処罰するというのは、その外延が必ずしも明確でないということもありますのでそうした規定ぶりにはなっておりませんけれども、例えば先ほど少し言及いたしました死体損壊罪というようなものがございます。これは死体を損壊したり遺棄したりという行為を処罰するものでございまして、この罪によって守ろうとしているのは死者に対する社会風俗としての宗教的感情ということでございます。 また、死者の名誉毀損罪というものもございます。これ、虚偽の事実を摘示して名誉毀損した場合に成立し得るものでございますけれども、そうした形で死者の名誉が亡くなった後も刑法によって保護がされているという状況でございます。
○塩村あやか君 じゃ、それはどのように権利を行使をしたらいいのかというふうに思うんですね。これからお一人様も多くなってくると思うんですよ。私も漏れなくお一人様で、いろんな高齢お一人様の問題を政策の中に取り入れてやっている中で、じゃ、例えば私の写真が死後にそういう形で何かしら多くの方の目に触れるようなことになった場合、私は死んでいる、どうしたらいいんだろうというふうに思うんです。 これからやっぱりお一人様多くなってくるということもありますし、死後の尊厳というのは、こうした性暴力とか、こういったものに限らず、しっかり取り組んでいただきたいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉田雅之君) 先ほど申し上げましたとおり、死者の尊厳というだけではその中身、内実が必ずしも明確になりませんので、どうした行為を処罰するのかということをもう少し具体的に考えていく必要があるということで、刑法は先ほど申し上げたような形で一定の行為を取り出して処罰しているということでございます。 その上で、さらに、死者の利益を害する行為をどこまで処罰するのかということについては、犯罪情勢、社会情勢を踏まえつつ、慎重に考えていく必要があるのではないかというふうに考えております。
○塩村あやか君 その御答弁じゃ何も進まないと思うんですね。きちんと法整備されている国もある中で、じゃ、日本はどうするのかと、私いろいろ心配になってしまいます。若いときにそういう写真撮らなきゃいいみたいな話が今こっちから聞こえてきたんですが、ディープフェイクみたいな話もやっぱりあるわけで、死んでしまったら、そしてお一人様社会になったら対応ができないというのは、やっぱり私、良くないと思います。時代に合わせてきっちりと対応していく、この姿勢を私は是非持っていただきたいというふうに思っています。 時代とともにしっかり対応していただくということを検討していただけないか、お伺いしたいんですが、いかがでしょうか。この姿勢を今持ちながらお仕事をされているのか、お伺いさせてください。
○政府参考人(吉田雅之君) 刑法の規範も未来永劫同じでいいというものではないと考えております。犯罪情勢、社会情勢を踏まえながら、時代に即した形で、処罰すべきものを適切に処罰できるような刑罰法規にしていくということは必要であると考えておりまして、そのための不断の検討は行っていきたいと考えております。
○塩村あやか君 その不断の検討を時代とともに行っていくことは重要だという認識は持っていらっしゃるというふうに今答弁を聞いて思いましたので、是非ちゃんと進めていただきたいというふうに思っています。 私がどうしてこういう問題を取り上げるのかというと、先ほど来お伝えしているように、バックラッシュもある中で、しっかりと踏ん張ってやっていかないと日本の経済成長にも影響してくるというふうに思いますし、これまでも、私、国連改革なども取り上げさせていただきました。経済成長という点でいくと日本はいろいろと難しくなっている中で、日本がしっかりとこうした規範であるとか考え方を示していくということが、国連改革行われる中で、日本のリーダーシップがあるということで各国に認めてもらうということにもなってくるというふうに考えています。ですので、しっかりとこういう問題に取り組んでいただいて、変えるべきところは時代とともに変えていただきたいなというふうに考えております。 次に移りたいと思います。資料の二を御覧ください。 これはジャパン・タイムズの記事で、英語の記事で申し訳ないんですが、とても大きく取り上げていただいた記事になります。 これは、海外で爆増している日本人売春婦を誕生させている悪質ホスト問題でも注目を浴びている巨大スカウトグループですね、トクリュウとも関係しているという巨大スカウトグループが、いかに女性を売春や海外売春に送って、そして風俗に落としていくのかという、日本の闇を書いている記事になるんですね。 この記事についての所感を端的に、外務省、そして警察庁、そして内閣府、辻さんに今日来ていただいておりますけれども、お伺いしたいと思います。
○大臣政務官(松本尚君) 外務省ですけれども、事情は様々違うとはいえ、複数の邦人女性からこういった関連の相談を受けていることは承知をしておりますし、また大変深刻な問題だというふうに考えております。 こうした相談に対しては必要な助言、支援を行っているところでございますけれども、平素からホームページ等々で注意喚起、これもただの注意喚起ではなくて、海外の場合は日本政府の手が及ばない分、非常に危険であるということ、それから、事例が多ければ特定国の明示も含めてこういった注意喚起を行って、なおかつ困難に直面した場合には最寄りの在外公館に連絡するよう呼びかけているところでございます。
○政府参考人(檜垣重臣君) 警察庁からお答えいたします。 個別の記事についてのコメントは差し控えさせていただきますが、記事に取り上げられているような、ホストクラブで多額の債務を負担させられた女性等がその支払のためにスカウトグループ等を通じて性風俗店に紹介されるなどしている実態があることは深刻な問題であると認識しておりまして、これらにつきまして取締り等を進めているところでございます。
○副大臣(辻清人君) 内閣府です。 記事を読ませていただきました。委員御紹介の記事にあるように、売春などの強要を通じた性的搾取は、当事者に深刻な精神的、肉体的苦痛をもたらし、その尊厳を傷つける行為でございまして、また、売掛金を返済させる目的で犯罪行為も含めた手段が組織的に用いられているという事態は極めて悪質で、看過できるものではないです。私自身、記事を拝見して、改めて、こうした考えを関係府省で共有して、対策を取り組んでいく必要があると痛感したところです。 女性活躍・男女共同参画の重点方針二〇二四でも示しておりますとおり、政府としては、背後の組織も含め、悪質なホストクラブ等に対する厳正な取締りを推進するとともに、その被害に遭わないよう、予防の観点からの啓発にも更に進めてまいります。 委員のこの分野でのリーダーシップにも敬意を表させていただきます。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 これ、海外メディアでも人身売買と紹介されているぐらいで、ジャパン・タイムズに載るというのも、ジャパン・タイムズでも人身売買だという形で別の記事にもやっぱりなっているぐらい、今世界的な問題になっているというふうに思います。 昨年摘発された悪質ホストクラブや関係者は前年の二・四倍になっておりまして、営業取消しや停止を含む行政処分は七百件にも上っているということで、悪質なグループがどんどん増えているという状況だというふうに思うんですね。日本は人身売買議定書にも批准をしております。悪質ホストによって人身売買、海外に売春に送られているという女性たちに特化をした対策とか支援とか救済をしていかなくてはいけないというふうに思うんですが、何をしているのか教えてください。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 警察におきましては、様々な情報を基に各種売春事案の取締りを推進しておりまして、海外売春のあっせんといった事案につきましても、売春グループを職業安定法違反等で検挙しているものがございます。 今国会に提出しております風営適正化法改正案におきましても、ホストクラブを始めとする接待飲食営業を営む者が客に対し、威迫や誘惑により、料金の支払等のために海外売春をすることを要求する行為についても、罰則をもって禁止することとしているところでございます。 警察におきましては、職業安定法や風営適正化法改正案により新設される規定も活用して、引き続き、女性を海外での売春にあっせんして利益を得ようとする者を厳正に取り締まってまいります。
○塩村あやか君 ありがとうございます。様々な対策が急がれるというふうに思います。今回の風営法の改正、本当に私も感謝しております。ありがとうございます。 で、これは、弁護士ドットコムという記事でこの問題については非常に真剣に取り組んでいただいていて、幾つも記事があります。その中の一つなんですが、体験者の方からお話を聞いたという記事がありまして、二〇二二年は、日本人売春婦ということで、アメリカで、売春宿で自分は大人気だったんだが、二〇二四年に渡米してみると、これは、ニューヨーク、ボストン、ロス、そしてニューヨークにまた戻ってきたと、状況は変わっていましたということなんですね。どこに行っても日本人売春婦ばかりになったと。全く日本人ということだけでは珍しくないし、日本人ばかりをそろえている店も多くなっているということなんですね。 この女性によりますと、どれぐらいのお金を受け取っているのかというと、二〇二二年、アメリカに一か月行くと六百万円を手にしたということなんですね。一か月六百万円です。これ、お店とかブローカーに支払ったお金とは別に六百万円手にしていると。二〇二二年、米国二か月半、一千五百万円です。二〇二四年、オーストラリア二週間、三百五十万です。二〇二四年、アメリカ二か月です。一千二百万です。これぐらいのお金が入ってくると。すごい金額です、日本からしてみると。 だからみんな海外に行ってしまうわけだし、海外に送られてしまいますし、日本はやっぱりいろいろな面で安くなってしまった。経済的な面もそうですし、それに起因するような円安のこともそうだと思うんですが、だから海外に行く人がこれだけ増えているんだろうなというふうに思います。 そして、そのお金、どこに流れるのかというと、ホストに流れて、で、ホスト、そのためにまたホストがブローカーを使って、女性を海外とか売春宿にどんどん送っていくというような状況に、今、日本はなってしまっているんですね。 そしてもう一点。海外に女性が行くんではなくて、日本でこういうことを、こういう状況に置かれている女性たちも多いと思うんですが、海外から来る観光客が、日本の女性を買いに来るということで多数来日しているという海外紙の報道があります、これもジャパン・タイムズにも載っているんですが。これってそもそも論として合法なのか、教えてください。
○政府参考人(吉田雅之君) 売春防止法第二条では、売春とは、対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と性交することをいうと定義されております。その上で、同法第三条では、売春する行為及びその相手方となる行為がいずれも禁止されております。 これらの行為そのものは処罰の対象とされておりませんけれども、いずれも同法に違反する行為であります。
○塩村あやか君 そうなんですよ。買いに来るといっても、その売った側は捕まって処罰されますが、買う側は、違法であるんですが処罰がないので、何もないということでおとがめなしということで、これではこの状況は変わらないですね。 セックスツーリズムって紹介されているんですよ、海外紙で、有力紙でも、日本は。これって、私は、何か聞くに堪えないというか、もう日本の政治家としてちょっと許せないというか、何とかしなきゃいけないんじゃないかなというふうに思います。しっかりと検討していただきたいというふうに思います。 結局、その処罰がないというところに大きな問題があるから、この辺もやっぱり、基本的に売春は女性ばかり捕まっているような状況ですから、この辺もしっかりと考えていかなくてはいけない時期に入っているのではないかというふうに思います。 次にお伺いしたいんですが、この悪質ホストの問題で、春から夏にかけて非常に、被害者というか、多くなります。被害の実態が出てくるのはもう少したってからなんですが、春休みとか夏休みとか、生活の環境が変わって親元を離れる女性が多くなります、大学に出てくる、そして就職をするという形で。 これ、対応しなくちゃいけないというふうに思っておりますが、実効性ある対応、何を行っているのか、ちょっと時間の関係もあるので端的に教えていただいてもよろしいでしょうか。
○政府参考人(小八木大成君) 委員御指摘のように、四月は、社会人になったり大学生になったり、新たな環境で新たな生活を始める若者が多く、被害に遭いやすい時期であるということを踏まえまして、政府は、毎年四月に、若年者の性暴力被害防止予防月間と位置付け、広報啓発に取り組んでいるところでございます。 悪質ホストクラブの問題に関しましても、新生活を始める若い世代が被害者にならないよう、ツケを負わされて性風俗店で働かされるというような人身取引にも該当する悪質な性的な搾取のその事例があるということを広く周知していくことが被害防止のために重要であると考えており、内閣府においては、こうした広報啓発に力を入れて取り組んでまいります、取り組んでいるところでございます。 簡潔にということでございましたので、以上でございます。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 周知をするということはとても重要ですので、どのように周知をしているのかがやっぱり重要だというふうに思うんですね。こういうツールを使っているというところとか、いろいろ端的に答えていただきたかったんですが、とにかくしっかり頑張ってください。 これって、時間がないので申し上げませんが、出会ってしまえば、引っかからない自信は誰もないと思います。こういう状況でやってくるのかという状況になっているぐらい、非常に巧妙な状況になりますから、ホストだってみんな最初気付かない人も多いですからね。かなり時間がたってからホストだって気付いて、もう気付いたときにはもう親に紹介しているとか、そういう人たちにも何人も会ってきましたから、本当に気を付けていただきたいと。それを注意喚起していただいて、是非被害を生まないように対応していただきたいというふうに思っています。 もう一点なんですが、これ非常に重要だというふうに思っているんですね。こういう被害に遭った女性たちも、マインドコントロール的なものから解けて、社会復帰をしようというふうに見受けられる女性たちもいます。私も、お会いしています。だけど、簡単じゃないんですね。 なぜかというと、やはり、さっき言ったように、それだけのお金を手にしていて、ある程度手元に残っているんですよ。今、政府の支援は自立支援ってなっていますが、自立自体はできているわけなんですね、悪い意味でも。こういった女性たちが、家族の支援もあって、何とか、その社会復帰という意味で、社会復帰をさせなきゃいけないわけなんですね。この支援が今、日本は私足りていないというふうに思うんですが。 例えば、シルバー人材センターであれば、シルバーさんたちがいてお仕事をやってもらうと。何で私これ出したかというと、うちのマンション、管理人さんがすごく良くなって、ぴかぴかになったんですよ。何かお話聞いてみたら、シルバー人材センターから来ていますと言っていて、そういうのをお得意な人たちが結構集まってやっているんですよなんて話を聞いて、ほうと思いました。 何か就労支援というと、ハローワークに行きましょうみたいなことがメインだと思うんですが、そうではなくて、ある種女性に特化したような就労支援というか機会をつくっていくということも、民間の力も借りながら、そういったことに理解のある女性経営者の方も多いと思います。そういうところと連携しながらきっちりと社会復帰ができるような就労支援の仕組みをつくっていくということが必要だというふうに思っているんですが、お考えを聞かせてください。
○政府参考人(岡本利久君) お答え申し上げます。 悪質ホストクラブの被害に遭われた方につきましては、そこに至る背景として、虐待被害経験、あるいは生活困窮、家庭における居場所のなさなど様々な悩みや問題を抱えており、被害からの回復や自立に向けて必要な支援の内容も、あるいはそれに掛かる時間につきましても、個々の状況に応じて様々であるというふうに認識をしております。 委員御指摘の就労といった点につきましても、個々の状況に応じた適切な就労に結び付けられるように取り組むことが重要であり、各自治体の女性相談支援員あるいは民間団体のアウトリーチなどを通じまして、官民共同できめ細かな対応が確保されるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○塩村あやか君 ありがとうございます。取り組んでいただけるという趣旨、意味合いを含んだ答弁だったというふうに思うので、是非頑張っていただきたいというふうに思っています。 そこで、ちょっと最後になる質問になるかもしれませんが、この被害を出しているホストクラブのチェーン店が海外進出をしているんですね、東南アジアの方に。こういうビジネスモデルを持った日本のホストクラブが海外に出ていくというのは私は恥ずかしいことだというふうに思うんですが、その実態どの程度把握しているか、教えてください。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 警察におきましては、御指摘のような海外におけるホストクラブの営業の実態は把握しておりません。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 多分把握していない、把握した方がいいというふうに思います。SNSに上げているような状況でございますし、その日本のグループの名前を冠したホストクラブが海外にあるような状況で、もしかすると、日本よりは真っ当な営業をしているかというふうに思います。是非しっかりと調べていただいて、こんなビジネスモデルが世界に広がらないようにちゃんと対応していただくことを副大臣にもお願いを申し上げまして、そして大臣にも申し上げまして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。 中小企業庁が発行している中小企業施策利用ガイドブック、こちらになります。(資料提示)最近は電子版になっているものもあります。その中に予備自衛官についての採用と支援について掲載をしていただきまして、幅広く情報提供してはどうかと、そういう提案をさせていただきました。今回、皆様のところに配付をさせていただいた資料のように掲載をしていただきまして、感謝申し上げたいというふうに思います。 その上で、中小企業等が防衛産業に参画する場合のアプローチとして、情報提供の手段を増やすことが重要であります。今後、我が国の経済安全保障上のリスクヘッジには技術の確保、サプライヤーの確保が欠かすことはできません。物づくり企業が世代交代の時期にも当たり、防衛産業に参画したいとする企業が決して少なくはありません。私の地元の神奈川綾瀬市を始め、物づくり地域からも声をいただいているのが、これが現状です。プライム企業との接点を持てるよう、防衛省も取組を進めているということは承知していますが、実際はハードルが高いという状況です。中小企業施策利用ガイドブックは、相当数の企業の方が目にされて、そして活用されております。 そこで、少なくとも防衛産業としての参画を目指す方向けの現下の支援メニューや相談体制を掲載することを検討していただきたいと思いますが、まず中小企業庁に伺います。
○政府参考人(岡田智裕君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、中小企業施策利用ガイドブックは、中小企業の皆様が利用できる中小企業支援制度の概要や相談窓口等について手引書としてまとめたものでございます。 防衛省におかれまして、中小企業向けの支援制度や相談体制の構築をしていただければ、中小企業施策利用ガイドブックに掲載することも含めまして、その支援制度等の周知に協力することは可能であると考えております。
○三浦信祐君 と今答弁いただきましたので、防衛省は、中小企業庁と連携して中小企業の防衛産業への参入促進図っていただきたいと思います。 中谷大臣、是非取り組んでいただけませんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 中小企業庁が、委員が御指摘のように、防衛省の取組やまた積極的に事業者への発信などをしていただいて、ガイドブックについても、情報発信のツールということで発信をしていただいたということについては本当に感謝申し上げます。 日本の防衛産業は大部分が中小企業でありまして、この中小企業の有する技術、製品を発掘をして防衛装備品に活用するということは、防衛産業の、また技術基盤の維持強化のためのサプライチェーン強靱化の観点から非常に重要でございます。 その取組につきましては、平成二十八年度よりこれまで二十四回、中小企業等を対象とした防衛産業参入促進展、これを実施をしまして、延べ四百二十三社、団体が出展をしました。また、新規参入相談窓口を設けまして、新規参入希望者、企業に対する一元的なサポートを実施をいたしました。また、中小企業を含む防衛産業の事業者に対しては、基盤強化のための防衛生産基盤強化法に基づく各種給付金があるなど、財政措置等の様々な施策を講じているところでございます。 引き続き、この中小企業等の新規参入を促して、防衛生産・技術基盤の強化、また維持に努めてまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 経済安全保障上でも、やはり中小企業の皆さんの技術を守っていくということが安全保障上、そして今後の日本の世界の中での立ち位置がはっきりしていくことになりますので、力を注いでいただきたいというふうに思います。 次に、我が国の無人航空機産業について質問します。 地上と空中の中間高度となる千メーター以下の高度域の防空体制、低空域のドローン対処の重要性が昨今の世界情勢においては極めて重要な位置付けとなっております。現状、無人航空機の世界シェアは大きな偏りがあり、日本は残念ながら遅れています。リダンダンシーの確保、アジャイル性確保のために国産化、複線化を図ることは極めて重要であります。 我が国として、低空域での制空権維持、また無人航空機の国産化等へ防衛省がどのように対処するのでしょうか。是非、これはもうとても大事なことですので、防衛大臣、是非対応していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 委員御指摘のように、ドローンの技術は今急速に発展をしておりまして、このような無人アセット、これを用いた新しい戦い方への対応、これは我が国の安全保障上極めて重要な課題であると認識をいたしております。 その中で、技術の進展が速い無人アセットにつきましては、部隊で運用の結果を速やかに研究開発に反映をし、速いサイクルで装備品を改善していく新しい手法を適用していくということが重要であると認識をしております。 また、有事の際には海外からの輸入が困難となるという点にも留意をいたしまして、この無人アセットにつきましては、現在実施している実証試験の結果も踏まえつつ、さらに取得を進めていく考えでありますが、研究開発、取得に際しましては、委員の御指摘のように、非常に遅れているという点も私も認識をしておりますので、今後とも検討を行ってまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 これ、やっぱりアジャイル性を確保するってとても大事なことだと思います。これまで防衛省の装備品の導入というのは、しっかりとその基準に合わせてエラーがなくと導入してきたのはこれ事実だと思います。しかし、今、いろんな部品、ソフトウェアも含めて、かなりスピード感を持って対応しないとでき上がったときには陳腐化しているという、そういうパターンがあります。まさに無人航空アセットというのはそういう位置付けになるんではないかと思います。 なので、国産化ということは、企業を育てることにもなりますし、我が国の技術力の基礎体力を付けることにも直結します。ですので、この無人航空機産業を育てるということも実は防衛省としても重要な役割を担っていると、そういう覚悟で今大臣御答弁いただきましたけど、取組を必ずやっていただきたいと思います。 その上で、我が国の無人航空機製造技術は可及的速やかに伸ばさなければなりません。現状の確認になりますけれども、世界の無人航空機の市場、世界シェア、そしてシェア確保への分析、また日本の課題について経済産業省に伺います。
○政府参考人(浦田秀行君) お答えいたします。 無人機の世界市場におきましては、高い性能と低価格を強みに中国メーカーが約八割のシェアを占めてございます。この市場シェアを背景とした大規模投資を通じまして、重要部品のサプライチェーン強靱化や量産体制確立を実現していることがその競争力の源となっているということでございます。 我が国の無人機産業の強化を図るには、民生、防衛のデュアルユースの観点から海外も含め大きな市場を創出し、この獲得に必要な量産体制整備、重要部品のサプライチェーン強靱化などを行うことが必要と考えてございます。 経済産業省におきましては、産業構造審議会航空産業小委員会の下に無人機産業基盤強化検討会を設置をすることを決定いたしました。これらの観点について検討会で検討を進めていきたいと考えてございます。
○三浦信祐君 これ、検討会つくっていただくということはとても重要なことです。我々もしっかりとモニターをしたいと思いますし、いろんな情報を集めていただきたいというふうに思います。 重ねて伺います。 世界との競争力確保、経済安全保障上の能力確保を踏まえた高性能の無人航空機の国産化には、カメラ、バッテリー、モーターといった重要部品の能力構築が必須であります。サプライチェーンの構築と育成へ、こうした重要部品のサプライヤーの知見との融合が必要ではないでしょうか。是非取り組んでいただきたいと思います。経済産業省が旗振り役にならなければいけないと思います。是非これについて御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(浦田秀行君) お答えいたします。 御指摘のとおり、無人機の国際競争力強化や経済安全保障上の能力確保を図るためには、重要部品のサプライヤーも巻き込んで産業基盤強化に向けた検討を進めていくことが極めて重要だと考えております。 設置予定の無人機産業基盤強化検討会には、無人機の機体メーカーのみならず、バッテリー、モーター、カメラなどのサプライヤーが参加予定でございまして、これらサプライヤーの知見を活用して官民一体で検討を進めてまいりたいと考えてございます。
○三浦信祐君 完成機を造っていくまでには一体性が必要であります。特にカメラとかバッテリーとかモーターというのは、これは伸び代相当大きい状況でもあります。それが、海外メーカーに優位になるだけじゃなくて、我が国のメーカーが買収なんかされてしまったら大変なことになりますから、ここをよくモニターしていかなければいけないというふうに思います。 国産高性能無人航空機の発展、そして産業化には、デュアルユース、ニーズ創出で一気に加速をしていかなければいけないと思います。実現には、マーケットの獲得と世界展開、サプライチェーン構築等、戦略的に政府一丸となって取り組む必要があります。経済産業省が先頭に立ってもらいたいというふうに思います。まず、先に経済産業省に質問したいと思います。
○政府参考人(浦田秀行君) お答えいたします。 無人機産業は、業務の効率化、無人化による人手不足への対応のみならず、安全保障上も重要性を増している産業であり、全力でその強化に取り組んでまいりたいと考えております。 このためには、量産体制整備やサプライチェーン強靱化などだけでなく、これらに必要な投資を引き出すため、防衛と民間双方のデュアルユース市場を海外を含めて創出することが極めて重要と考えてございます。 この検討のために、先ほど申し上げました経済産業省に設置をいたしました無人産業基盤強化検討会には、防衛省を始めとする関係省庁にも参加いただくところでございます。よく連携して必要な取組を進めてまいりたいと思います。
○三浦信祐君 今ありましたように、デュアルユースに当たっては防衛省も全面的に協力をしていただきたいというふうに思います。 開発された無人航空機を導入し、現場で使って、アジャイル型で開発、修正を重ねて課題克服、また性能アップ、そして性能向上等を図れるエコシステムをつくり上げるように変革ができるチャンスであり、モデルケースとしていかなければいけないと思います。 防衛大臣、重ねてでありますけど、是非取り組んでいただけませんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 今、大阪で万博が開かれていますが、ここで、空飛ぶ車ということで無人航空機を展示をして、披露をしておりますし、私もNTT館に行きました。このNTT館は、IOWNという高速通信を使って、本当に違った空間の模様を組み合わせて様々な映像効果を発揮をするという点におきまして、今民間の民生分野でこの技術が発展をしておりますので、こういった研究開発、サプライチェーン、これについては、防衛省といたしましても、大いに導入をして、装備に応用すべきである。現在におきましては、情報収集、警戒監視、輸送といった様々な任務にこの無人アセットを整備するということを進めているわけでありますけれども、こういった民生分野での発展を早期に取り組みつつ、適切な装備を導入する必要性があると感じております。 また、経済産業省が、答弁がありました検討会、これにつきましても、防衛省として参画をしまして、防衛と民間双方のデュアルユースの検討に協力してまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 スピンオンとスピンオフ、まさに生活の最前線のところで、人口減少社会となっていく日本において、このドローン技術というのは民生でも大分活躍できるようになると思います。サプライチェーンの裾野を広げていくということと、そして、今までになかったソフトウェア技術を開発できる能力とかをより磨き上げていくこともできるというふうに思います。そして、その技術は、リダンダンシーを確保するという視点で、我が国もそれができますよという状況の中で海外と交渉して、そして複線化を図るという、その基になるはずであります。 ですので、今回の取組は、本当にデュアルユースというのはこういうものなんだということを構築していくことに直結をしますので、是非、防衛省の皆さんの中で、技術研究本部等も含めて、重ねて人材をより交流をさせていただいて、そして、それを現場に戻していくという、その取組を重ねていただきたいというふうに思います。 今後、無人航空機の世界の中では、大型だけではなくて小型のものも使っていくことになります。かなりの幅があります。是非、そういう視点で取り組んでいただきたいと思います。 加えて、これから自衛官としてのいろんな経験を積んだ上で退官をされても、前線のところでの動きということよりは、その経験を生かして無人アセットを上手にコントロールしたりするということになれば、OBの皆さんもそこに活躍をしていただくことになることは間違いありません。ですので、無人アセットというのは、単に人を少ないところにサポートをするんではなくて、経験を積んでOBになった方もそこに参画をしていただけるというチャンスでもあります。 そういう面からも、この取組を加速をするように、我々もしっかりと応援したいと思いますので、お願いしたいと思います。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文でございます。 まず、外務大臣に、ちょっと昨日の通告した後に詳しいニュース、情報が入ってきたので、通告していませんが、大臣のお考え方を是非とも教えていただきたいと思います。 ウクライナ・ロシア戦争で、アメリカの和平案というのがかなり分かってきました。アメリカは、これ、ロシアに示し、ウクライナに示し、欧州諸国にも示したんですね。中身見て私もびっくりしましたが、クリミアのみならず、東部の四州のロシアが侵略した占領しているところ、これを全てロシア領として、全てというか、今の前線部分でラインを引いて、ロシア領として認めていくと。それと、ウクライナがNATOに加盟はさせないと。さらには、欧米諸国で、欧州も入っているんですが、対ロ制裁を解除をしていくという方向ですね。これ、NATOには入れないけれども、欧州が平和維持軍をつくってウクライナの安全の保障のために動くというのは、それはいいでしょうということも加えていますが、ただ、この内容を見ると、極めてロシア寄りで、ウクライナには厳しい和平案だと。 現に、ゼレンスキー大統領は、もうクリミアの領土すら、ウクライナのものだからそんなものは認められないと反発をしているんですね。 さあ、ここで、外務大臣は所信でこう言っているんです。G7と連携しつつ、今後もウクライナ支援と対ロ制裁を継続していくと、停戦を求める中で、あくまでもロシアによる領土奪取は認めてはならない、ウクライナの安全保障が確立されなければならないとおっしゃっているんですね。 これ、この大臣が示した政府方針というのは、これアメリカの和平案とは全く違って、これ、受け入れられるんでしょうか、日本として。まず、このアメリカの和平案を外務大臣あるいは日本政府はこれ支持するんでしょうか。 それと、今、恐らくG7はこれからこの和平案をめぐって二つに分かれると思います。アメリカは自分たちが提案しているんで、もう言うことを聞かなきゃ俺は交渉役を降りるぞまで言っていますけれども。ただ、私は、イギリス、フランス、ドイツ、ヨーロッパ主要国は、もう領土割譲を全部認めろというわけですから、これは受け入れないと思いますが、これ、G7と連携しつつ、日本はその調整役を図っていきたいというような大臣の方向があります、これ。どうやって日本はこれから外交を進めるんですか。この辺り、ちょっと外務大臣の見解をいただきたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 委員御指摘の和平案をめぐる様々な報道については承知をしておりますし、我々としても重大な関心を持ってこれを注視しておりますし、情報収集を行っているところでございます。したがって、現段階の報道の内容に対してコメントすることは差し控えたいというふうに思います。 ウクライナをめぐっては、今なお様々な動きが継続しておりますので、ここはしっかりと注視をし、情報収集を行っていかなければいけないと思っております。 今行われている様々な外交努力が、長らく継続する戦闘を終結をさせ、公正かつ永続的なウクライナの平和の実現につながることが重要であるという政府の考え方に変わりはございません。やはり、G7はこれからも結束をしていく必要があるというふうに考えておりますので、働きかけをしっかりとしていきたいというふうに考えております。 引き続き、G7各国を始め国際社会と緊密に連携してまいりたいと思います。
○松沢成文君 日本はアメリカと同盟国でもありますし、また、今、日米間では、関税交渉、貿易交渉、非常に難しい時期になっていますので、日本としてアメリカにびしっと意見を言うのはなかなか外交的に難しい点があるというのも私は承知しておりますが、ただ、この今回の領土割譲をアメリカが和平案出してきたからといって、いや、停戦のためにはそれしかないでしょうといってどんどんどんどんこれ日本もそちらに支持を傾けていったら、私はこれ日本の国益を大きく失うと思っているんです。 それは、日本もロシアと領土問題抱えているわけですよ。北方領土問題があるわけですよね、八十年前の問題ですけれども。今回のウクライナの、ロシアのウクライナ侵略と非常に似た形式というかパターンがあって、簡単に言えば、国際条約があるのにそれを無視して大国が侵略してくるわけですよね。それを実効支配して、そしてもう認めさせるといって自分の国の領土だと言っているんでね。もう北方領土も日ソ不可侵条約があるのに、あるいは日本がポツダム宣言を受け入れて敗戦を認めたのに、その混乱に乗じて、もう樺太、満州、北方領土ってだあっと軍隊を入れてきて、それで占領しちゃったわけですね。 ウクライナもそうですよね。もちろん国連憲章も現在ではありましたけれども、ブダペスト合意とかミンスク合意とか、ウクライナの安全を守るための合意があるにもかかわらず、そんなものを全て無視してロシアはどっと入ってきたわけですよ。それで今実効支配している、ロシアの領土だと、法律も決めちゃったと、こうやっているわけですよね。 ここで日本が認めちゃうと、それで仕方ないでしょう、停戦のためにと言ったら、恐らく私は北方領土返還というのももうピリオドが打たれちゃうと思います。ロシアはこれもう領土問題って言っていないんですよ、歴史問題だと、第二次世界大戦の戦果だと言っているんです。日本は領土問題だと、ロシアが不法占拠しているんだと。返せと言っても、ウクライナでももう侵略、占領、割譲を認めちゃったら、北方領土、八十年前の小さな出来事になって、その上、ロシアは憲法で自分たちの領土と認めたところは絶対に割譲しないって言っちゃっているんです。 だからこれ、領土問題で日本がこのアメリカと付き合って、まあ仕方ないよね、停戦のためにはという態度を取っちゃうと、北方領土は本当に返ってこないと私は思いますが、これは日本の国益にも関わる問題だと思いますが、大臣はその辺りはいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 委員御指摘になった北方領土等の問題は常に意識しておかなければいけないと思っております。 国際条約や合意に背いて一方的に他国の領土を占拠しているという意味では共通項があるかもしれませんが、その背景ということになると少し違っているのかなというふうにも考えております。 いずれにしても、我が国の考え方は、あくまでも公正で永続的な平和がウクライナに実現をするということが重要だというふうに考えておりまして、その考え方にのっとって、これからも米国とも、あるいはG7各国、国際社会とも緊密に意思疎通を図ってまいりたいと考えております。
○松沢成文君 私は、アメリカのトランプ大統領のやり方というのは、もう早期停戦のためなら、これ重要なことですよ、ただ、それを実現するためなら、ウクライナの領土も、安全保障も、もうロシアとの取引で全部進めていくと。これで突っ走っちゃっているんですよね。ここで日本もしっかりとしたやっぱりポリシー持って外交的に動かないと、私は日本の国益にもつながってくる問題だと思いますので、是非とも外務大臣の御健闘をお祈りしたいというふうに思います。 〔委員長退席、理事佐藤正久君着席〕 さて、今日の本題は、トランプ大統領が不満を示しているというこの在日米軍の駐留経費の問題を取り上げたいと思います。 日本時間の十七日朝のこの日米関税交渉で赤澤経済担当大臣がトランプ大統領と会談した際も、この在日米軍の駐留経費について日本側の負担が不足しているというので不満を表明したというふうな報道がありました。どんなふうに言ったのかちょっと聞きたいんですが、もうこれはいいです。 通告の三番に移りますけれども、まず、トランプ大統領から不満を示されるこの在日米軍の駐留経費の日本側負担額についてですが、この経費のまず日米双方の負担割合、経費というのは大体どれぐらいあって、何%が日本で何%がアメリカなのか、その負担割合を示していただきたいと思います。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 在日米軍の駐留に係る経費の日米の負担割合ということに関しましては、米軍の駐留に伴い必要となる経費の範囲について様々な捉え方があることなどから、一概に算定し得るものではございません。 その上で、我が国の適切な負担規模については、在日米軍の円滑かつ効果的な運用を支える同盟強靱化予算は引き続き重要である点を踏まえた上で、我が国の厳しい財政状況や我が国を取り巻く安全保障環境などのいろいろな要素を考慮する必要があると考えているところであります。
○松沢成文君 これが全然はっきりしないから、この問題、議論が進まないんですね。 アメリカの会計検査院、これ、ガバメント・アカウンタビリティー・オフィス、これ、GAOって言うんですか、ゲオって言うのかな、GAOですね、この報告書では、二〇一六年から二〇一九年に受ける日本の負担割合は約三七・五%、これ二〇一五年の数字ですが、とされています。一方、防衛省の試算は何と、本当かなと思っているんですけど、八六・四%、こんなに開きがあるんですよ。余りにもこの負担割合の数字の開きが大き過ぎるんですね。これ、外務省に聞くと、二〇一一年度以降、米軍から在日米軍経費の詳細な負担情報が提供されていないというふうに言っています。これによって日米の実質負担割合が把握できないんですね。だから国民の理解も得られないし、納得も得られていないと、おかしな問題になっているんじゃないかと思います。 この負担割合もはっきりしないからトランプ大統領も誤解して、日本は全然負担していないと。これ、日米合意で負担の割合がはっきりすれば、日本はこれだけ負担していますよとはっきり言えるんですよ。アメリカは三七%、日本は八六%、こんな差があるんですね。 私は、ここをはっきりさせないといけないと思いまして、情報公開と透明性の確保に向けた外交努力が必要だと考えますが、外務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘はしかと受け止めたいと思いますが、要は負担割合ということになりますと、じゃ、分母が何なのかと、どういう項目がその対象になるべきかというところから議論をしなければいけないということになると思いますので、なかなかそれを、数字を確定的に申し上げられないというのはそういうことだと御理解をいただきたいと思います。 やがてまた次の協定を作るために日米で協議をしなければなりませんけれども、そのときも、どういう項目が本来対象になるべきかどうかということから含めて、しっかりと協議をしていきたいと。私どもは適切に分担、負担をしているというふうに考えておりますけれども、今後とも不断の検討をしていきたいと思っております。
○松沢成文君 この米軍基地の駐留経費の負担割合でまた混乱になるのは、お隣の韓国と比較してどうかとか、あるいはヨーロッパにある米軍、イタリアとかドイツにあります、ここと負担してどうだ、どっちが多い、不公平だと、こういう訳の分からない議論に行くんですけれども。 まず、一番近くの隣国の韓国は、この米韓防衛費分担特別協定に基づいて、人件費、建設費、軍需支援費の三項目に限定して負担していると、こういうふうになっています。一方、日本は、光熱水費、労務費、訓練移転費、特別協定で何とか費、何とか費がどんどんどんどん増えちゃっているんですね。非常に広範な項目を負担しておりまして、ただ、日韓のこの隔たりが、偏りが構造的に温存されてきたところにも問題があるんじゃないかと思います。 〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕 こうした負担構造の差を政府はどのように認識して、必要な見直しや改定の可能性についてどう考えているんでしょうか。日米韓の安全保障会議と、協議というのもやっていく機会があると思いますが、こういう場で負担の公平性や妥当性について、これ日韓米いる中で少し議論したらどうでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 各国が負担をしておりますこの米軍の駐留経費、これは各国を取り巻く安全保障環境等が、種々の要因を総合的に勘案をしているものでありまして、国によってこの経費の範囲をどのように捉えるかに違いがあることから、単純な比較及び評価をすることは困難であるということを御理解ください。 その上で、同盟強靱化予算につきましては、日米両政府の合意に基づいて適切に分担をされておりますし、現在も日本にいる米軍の司令官とは常に話合いをしながら円滑に運営をしているわけであります。 そこで、適切な負担規模を考えるに当たりましては、日米の負担割合を論じる前に、まず我が国の平和と安全を確保する上で日米でいかなる役割、任務の分担を行っていくのか、また、その下で我が国の負担規模が適切か否かを考えることが重要でございます。 こうした内容は、日米、まさに二か国の間で議論すべきものでありまして、御指摘いただいたように、韓国も含めてということで、日米韓、この三か国の枠組みで議論するということは非常に困難を伴うものであると認識しております。
○松沢成文君 大臣の言わんとしていることは理解はできますけどね。 それでは、ちょっと遡って、トランプの一期目のときの国家安全保障担当の大統領補佐官を務めたボルトン氏の証言によると、当時、このトランプ大統領は日本側の安倍政権に従来の三倍超の年間八十億ドルもの在日米軍駐留経費を要求したという報道が、記事が出ていますけれども、これは事実ですか。
○国務大臣(中谷元君) 交渉における日米のやり取り等につきましては、米側との関係もありましてお答えすることはできませんが、その御指摘のボルトン元大統領補佐官の回顧録の内容につきましては、これは政府としてはお答えはいたしませんが、いずれにしましても、米国政府から御指摘のような内容の増額を要求をされたという事実はありません。
○松沢成文君 ないんですか。これもう報道ではすごい走っちゃっていますけど。 ただ、私は、トランプ大統領は一期目にもこれ物すごく問題意識持っていたんですよ、在日米軍の駐留費負担。それで、今回、貿易交渉、関税がメインかもしれませんが、当然トランプさんはディールしますからね。これ、日本の防衛費負担が少ない。これ、GDPの三%というのも出てきましたが、やっぱり一番言いたいところはこの在日米軍の駐留費の負担増なんですね。これは赤澤さんが行くに際して予測できたはずですよ、トランプさん一期目からこれしつこく言っているんだから。それなのに、その防衛省の幹部の方もびっくりしたと、急にトランプさんがSNSでこれを言ったので。これ本当かなと。 それで、石破さんは昨日の党首討論で、万全の準備をして臨んでいますからと、うちの前原代表に反論していましたよね。万全の準備している割にはトランプさんが物すごい問題意識を持っていることをすっかり忘れていて、で、赤澤さんが飛行機に乗ってから、あっ、やばいぞ、どうすると、これについては持ち帰れ、これを決めたというんじゃ、私は完全にこれ作戦上の失敗じゃないかと思っていまして、ここは十分予測できたんじゃないかと思いますが、なぜ防衛省の職員を随行させなかったのか、これは作戦の不備だと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(中谷元君) 今般の赤澤大臣の米国との協議の準備に当たりましては、事前に出発前に関係閣僚会議も開催をいたしましたし、事前の段階から、防衛省も含めまして、関係省庁は相互に連携して準備作業を行っておりました。 したがいまして、政府としては、適切な体制、これは取られたと、いたというふうに認識をしております。 協議における議論の詳細につきましては、外交上のやり取りであることから、お答えできないことを御理解いただきたいと思いますが、政府としては、現状におきましては適切な体制が取られているというふうに認識しております。
○松沢成文君 ちょっとこれまでの負担を見てみますと、これ、日米地位協定上は在日米軍の駐留経費は原則として米側が負担するというふうに規定されておりますが、米側も様々苦しいということで、まず、一九七八年から、米国の財政難を理由として日本側が基地従業員の福利厚生関係費や施設整備費などの負担、これ特別協定という形で始めたんですね。一九八七年からは、両政府が、あっ、ここからか、特別協定を、失礼しました、締結して、支払う範囲をこの米国の基地の従業員の基本給や光熱費、訓練移転費などに拡大している。二〇二二からは、現行の特別協定ですが、これに訓練資機材調達費というのも加わって、年平均で見ると二千百十億円の負担になっているんですね。 さあ、政府の方針を聞きたいんですが、政府は、もう日本だって財政厳しいです、もうこれぐらいが限度と考えているのか、それとも日米同盟の強化のために更なる負担増は必要だと考えているのか。 金丸元副総裁が思いやり予算というネーミングをしましたよね。でも、これは余りふさわしくないということで、今回からは同盟強靱化予算というふうにこの予算のネーミングも変えたということで、この何か力の入れ具合見ると、もっともっと日米同盟強化するために駐留経費の負担増もしっかりとやっていくんだというふうにも見えますが、どちらの方針なんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 在日米軍の駐留費につきましては、御指摘のような経緯、やり取りがございました。前回は、協議の上、合意に達したわけでありますが、現時点におきましては、私は適切に分担はされているというふうに考えております。 その上で、現行の特別協定期間の終了、これは二〇二七年三月三十一日でありますが、それ以降の負担、経費の負担の在り方については、予断することはいたしませんが、今後とも日米の適切な負担の在り方について不断に検討してまいりたいと考えております。
○松沢成文君 これ、現行の協定が二〇二七年で切れるんですよね。トランプ政権は二〇二九年まで続きますから、トランプ政権とこれ協議して方針決めなきゃいけないんですよね。トランプ政権はかなり不満を持っていますので、日本としても、やっぱり国民に説明のできる負担の在り方、これをしていかなきゃいけないと思いますので、ここは防衛大臣のリーダーシップに期待をして、質問を終わります。
○榛葉賀津也君 国民民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。 まず冒頭、辻経済安全保障担当副大臣にお伺いしたいと思います。 副大臣ね、私、浅草が大好きで、御地元の浅草にはいいそば屋とかすし屋があるね。よく大臣のポスター見かけますよ、よく運動している。ただ、最近、鳩山紀一郎さんのポスターも増えてきたね。すばらしいと思います。ただ、副大臣のポスター以上に外国人が物すごいんだ、今、御地元に。もうディズニーランド状態。あれ、入場料取った方がいいよ、物すごい人だから。築地もそう。 外国人のインバウンドが増えるのは、これは日本が人気とか為替の関係で安いからこれはいい面もあるけれども、外国の皆さんが日本の土地を買いあさったり土地を使用するというのは多くの国民が不安を覚えています。 担当副大臣にお伺いしますが、外国人による日本の土地の所有の現状、これどうなっていますでしょうか。
○政府参考人(岸川仁和君) お答えをいたします。政府参考人の方からお答えさせていただきます、済みません。 私ども内閣府については、重要土地等調査法を所管しております。重要等土地調査法につきましては、これまでに、防衛関係施設などの重要施設の周辺等を注視区域又は特別注視区域に指定をしまして、現在、その区域の土地等の所有、利用状況の調査を行い、その実態把握に努めているところでございます。 昨年十二月でございますけれども、令和五年度の、その注視区域内の範囲でございますが、注視区域内における土地、建物の取得状況について取りまとめを行いまして、公表しました。この公表におきましては、令和五年度の区域内における土地、建物の取得総数は一万六千八百六十二筆個でございまして、そのうち外国人又は外国系法人による取得は三百七十一筆個、つまり、全体でいきますと、外国人、外国系法人による取得は二・二%でございました。 なお、法律に基づきます勧告、命令の対象となる重要施設等に対する機能阻害行為は確認はされておりません。
○榛葉賀津也君 いわゆる特別注視区域や注視区域といったこの重要土地、これは多分中国が最多と私聞いていますけれども、これはいいんですよ。それ以外の土地で、日本の国土が中国人を始めとする外国人に買いあさられていると。この実態を経済安全保障を所管する副大臣としてどう把握されていますかということです。
○副大臣(辻清人君) 榛葉委員の御質問にお答えします。 今お話ございましたように、この令和四年に施行されたこの重要土地調査法が、一つ、これに基づいていろいろ調査をしているんですが、先ほどもございましたが、現在、これらの地域における土地等の所有や利用状況について、外国人によるものも含めて実態把握を進めているところでございますが、もちろん、その重要土地の指定以外の全体の日本全国の土地についてもちろん把握はできていない。 そもそも、この重要土地法案の範囲内というのは、そういった指定をされた区域の、地域の周辺の実態把握、それを進めているわけでございますが、その上で、同法は、施行後五年、ですから、令和四年なので、令和九年に見直しをすると見直しの規定も置かれていることから、我々としては、政府としては、法の執行状況や安全保障をめぐる国内外の情勢などを見極めた上でこれからの対応の在り方について検討してまいりたいと考えています。
○榛葉賀津也君 令和九年まで待っていたら、どんどんどんどん買われちゃうよ。 これ、特別区域以外の土地も大臣はしっかりと把握するべきだ、これから把握していくという答弁でいいんですね。
○副大臣(辻清人君) 私はこの重要土地法案の担当の副大臣でございまして、一個人としては、榛葉委員の浅草に対する愛情も含めて、大変その思いは、懸念は共有しておりますが、内閣府としては、御党が所属議員等から提出された法案についても国会においてこれは御議論いただくべきものと考えておりますが、把握はしておりますが、政府として、この問題、今後、法施行についての政府として発言することは差し控えさせていただきたいと思います。
○榛葉賀津也君 いや、これ調べなきゃ駄目ですよ。時間が掛かってもお金が掛かったって調べなきゃ駄目です、日本の土地を守るためにですね。 こんなの、今、自民党席からありましたが、自治体や不動産業者、我が国のいろんなアセットを使えば把握できるはずです。把握しなければ駄目だと思うんですね。不動産に対して外国人がほぼ完全な形で所有権を持てる日本というのは珍しい方なんですよ。 じゃ、逆に、副大臣にお伺いしますが、日本が、我々が海外に行って、日本と同じようにですよ、ほぼ完全な形で、所有権が持てる形で土地を買える国というのはあるんですか。
○副大臣(辻清人君) 実際、この場ですぐに例を述べろと言われれば難しいですが、また追って報告しますが、実際、我が国の今の状況と様々な国の状況、共通点と異なる点もございますが、いずれにしても、これから国際化が進む中でのこの我が国における土地の在り方、これは委員の御指摘も参考にしながら、我々政府全体で考えなければいけない極めて重要な問題だと思っております。
○榛葉賀津也君 是非、後刻、この日本同様に、我々が外国の土地をほぼ完全な形で所有できる国がどれだけあるのか、是非報告してほしいと思います。
○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。
○榛葉賀津也君 ほとんどの国も、いわゆるクオーツ、買える国があるんですけど、それは借地権なんですよ。五十年とか六十年とか、その借地権を買える。イギリスでも、土地は買ってもいいんですが、それは全て借地権です。日本のように、自由に土地を、外国人、どうぞ買ってください、買えますよという国はほとんど実はないと思いますね。 今、実際に問題になっているのが、北海道のニセコとか富良野、軽井沢、沖縄の島、中国人やシンガポール人、ほとんど華僑ですけど、買いあさっていますよ。リゾートならまだしも、飛行場やダムの周辺、水源地、温泉源になる鉱泉地、こういったことを、どんどん買っているし、対馬の自衛隊基地周辺ですとか新千歳空港の周辺、いわゆる重要土地のすぐまた脇を買っているような傾向もある。 農水省の調べですと、二〇一六年のデータなんですが、一年間で外国人に買われた森林は二百二ヘクタール、そのほとんどが北海道ですよ。これ、農水省は、日本の山林、林野を外国人どれだけ買っているというのをデータ持っているんですけど、なぜこれ共有されていないんですか。
○政府参考人(岸川仁和君) 榛葉委員からの御指摘のデータについて、我々も、この重要土地法施行に当たっては関係省庁と、いろいろ情報をいただいたりですとか、こちらも情報を提供するという形でシェアをしております。 今おっしゃった形での森林に関する外国人の取得状況、直近のものとか公表されておりますので、私どもも承知をしているところでございます。
○榛葉賀津也君 では、それを含めて、農水省やその各省横断的に様々な情報を集約しているとおっしゃるんなら、各省庁で、外国人がどういった森林等を所有されているのか、これも資料を提出してほしいと思います。
○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。
○榛葉賀津也君 これ、安全保障のみならず、民事上も様々な問題がありまして、例えば空き家が全国どんどん増えているんですね。これ重要土地ではなくても、それどんどん買っていっちゃう。若しくはマンション。マンションの空いているところをどんどん買っていくと、これからその老朽化したマンションを大規模修繕するとか買い換えるというときに、この方々が協議に応じないとこれ修繕できないんですね、これ。これ日本の国民の利益に相当反します。 言うまでもなく、これ外国人じゃないかもしれませんが、過去には、成田空港の用地買収で大規模な反対運動があった。一坪地主とかいろんなのあった。もう日本の中でもこういう大変なことがあるのに、これが我が国を敵視するような外国があえて買ってきたら、遅々として我々の安全の構築というのは進まないというのは容易に想像できますよ。 これも副大臣にお伺いしたいと思うんですが、沖縄の本島の離島にある無人島、屋那覇島、これもうニュース大々的になっているんで副大臣も知っていると思うんですけれども、中国資本の外資が島の半分買っちゃったんですよ。これ重要土地じゃないから土地規制法に、対象じゃないから、副大臣、問題ないと思います。
○副大臣(辻清人君) 私も、委員御指摘の島については当然ニュース等々を含めて把握させていただいております。 恐らく、恐らくじゃなくて、この外国人による土地取得に関する問題では、委員御指摘のように、これ様々な省庁またがって、多岐にわたりますので、これから、御党を含め、提出された法案含めて国会で審議をしていただくことと思いますが、今日は私も重要土地法の担当の副大臣として出席させていただいておりますので、こういう答弁になってしまいますことをちょっと御容赦いただけますでしょうか。
○榛葉賀津也君 いや、経済安全保障担当大臣、副大臣というのは重要土地だけじゃないでしょう。国全体の経済安全保障をどうするか。だから、省庁横断的なんで、わざわざこの経済安全保障担当とつくったわけでしょう。いや、それは横断的に知っていなきゃ、管轄しなきゃ駄目ですよ。各省庁できないから、だからこの経済安全保障担当大臣と副大臣、政務官がこれ省庁横断的にやらなきゃ駄目なんですね。 この屋那覇島というのは、名護市辺野古のキャンプ・シュワブまでですよ、たった四十三キロなんですよ、直線で。いろんなこと想像できちゃうね。これ是非しっかりやってほしいと思うし、過去には、さきの衆議院選挙で、中国の総領事の薛剣が、薛剣さんが、特定政党に投票しろなんていうXでツイートをしているんですから。これサラミ作戦で、重要土地じゃないから買ってもいいよなんて駄目だ、こんなのは。まずは、事実関係把握する。どこの土地をどれだけ、どの国の外国人が買っているのか、法人が買っているのか、それを把握しなかったら手の打ちようがないよ。 これ、買える理由が、いわゆるWTO協定の一部のサービスの貿易に関する一般的協定、GATSですよね、これ言うまでもないです。今日、この話がメインだったんですけど、お時間がいっぱいいっぱいになってしまいまして、この話はまたゴールデンウイーク明けにやりたいと思います。 大臣、準備していただいて大変申し訳ありませんが、以上で終わります。
○山添拓君 日本共産党の山添拓君です。 旧日本軍と防衛省・自衛隊とは断絶しているとされます。防衛大臣、御認識いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 自衛隊は昭和二十九年に設立をされましたけれども、当時の憲法の中でこの国を守る組織として創立されたものでございまして、旧軍とは全く違うものであると認識しております。
○山添拓君 私は、三月二十一日の予算委員会で七三一部隊について質問しました。政府は、戦後、七三一部隊、関東軍防疫給水部の存在を認める一方で、その具体的な活動状況や生体実験に関する事実を確認できる資料は確認されていないなどとしてきました。 資料の一枚目がその予算委員会で示した資料です。き弾射撃による皮膚傷害並一般臨床的症状観察という資料で、これは毒ガスを使った人体実験の記録です。防衛省防衛研究所に保管されておりました。 資料二を御覧ください。 これはこの資料を受け付けた際に作られた経歴票で、所見として、人を使用して行った試験の成績であり、得難い貴重なものなどとしております。資料の作成者は池田苗夫、その本人が提供したとされます。 資料の三を御覧ください。 一九四〇年八月二十二日調製の関東軍防疫給水部将校高等文官職員表には、診療部員池田苗夫と名前があります。これは公文書館に保管されている資料です。 資料の四も御覧ください。 こちらは一九四二年九月一日調製の陸軍将校名簿です。ここにも関東軍防疫給水部部員池田苗夫とあります。これは防衛省が提出した資料です。 資料一で示しましたこの人体実験は、一九四〇年九月七日から十日に行われたとされます。 防衛省に伺います。 当時、池田苗夫氏は七三一部隊に所属していたわけですね。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 防衛研究所で管理する昭和十七年九月一日調べ陸軍将校実役停年名簿下巻には、池田苗夫氏が昭和十五年八月二十二日付けで関東軍防疫給水部部員に任じられたとの記載があります。 その上で申しますが、一般に、ある資料に記載されている内容が客観的に事実か否かということを政府として断定するためには、その資料の性格や時間的な経過、その他複数の資料から裏付けられるかといった様々な要素を総合的に考慮し、慎重に判断する必要があります。 池田氏本人やその他多くの関係者が亡くなられ、直接的な確認を取ることができない状況において事実関係を断定することは極めて困難であります。
○山添拓君 いや、それはおかしいと思います。 資料の二は戦後作られたものです。資料の経歴票、ここには池田苗夫氏の経歴が書かれており、昭和十五年、一九四〇年七月から十七年十一月、関東軍防疫給水部附軍医少佐と書いているじゃありませんか。 戦後も確認しているんじゃありませんか。
○政府参考人(大和太郎君) お答えします。 繰り返しになりますが、一般に資料に記載されている内容が客観的に事実か否かということを政府として断定するためにはいろいろなことを見なければいけないということであります。 それから、防衛研究所が管理する戦史史料は、公文書管理法及び同法の施行令に基づきまして、歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用の資料として管理がなされているものでありまして、公文書管理法に定める公文書等には該当いたしません。 なお、防衛研究所においては、管理している戦史史料を整理する目的から、旧軍が作成したと見られる文書を公文書、個人による日記、回想などと見られる文書を非公文書として分類しているところであります。 この資料は、当該資料は防衛研究所における管理上、公文書に分類されておりますが、公文書管理法に定める公文書等には該当はいたしません。
○山添拓君 ごちゃごちゃおっしゃったんですけどね、どれも公文書なんですよ。自ら所蔵している史料に書かれていることすら認定できないというのは、これは理解できません。 私の手元には、池田氏が戦後、新潟大学に提出した履歴書の写しもあり、池田氏自身が当時七三一部隊に所属していたことを記しています。 改めて、政府として調査して報告するように求めたいと思います。
○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。
○山添拓君 き弾射撃の史料が寄贈されたのは一九六四年でしたが、公開は二〇〇四年です。四十年も秘匿し、その間、国会では史料がないと繰り返しました。なぜそんなことになったのでしょうか。 防衛研究所で探していただきまして、一九八二年、昭和五十七年十二月二十日付け、戦史史資料の一般公開に関する内規を提出いただきました。その第四条にはプライバシーの保護を要するもの、国益を損なうもの、好ましくない社会的反響を惹起するおそれのあるものについて公開しないものとすると書かれております。 資料の五を御覧ください。 これは、同じく防衛研に提出いただいた一九八三年、昭和五十八年十二月二十日付け、公文書の公開審査実施計画です。ここには公開審査の詳細が書かれております。その二枚目を御覧ください。先ほどの三つの分類の略号として、プライバシーに関するものはP、国益に関するものはN、社会的反響に関するものはSなどとしております。 さらに、めくっていただいて、六ページ。非公開判定の指針として、公開すべきものは丸、部分非公開は三角、非公開はバツ、そして、判定を審査会議の審査に委ねるものは摘出とすることが書かれております。 以下、具体的な内容ごとの審査指針に移るのですが、その次の七ページを御覧ください。 人事に関するもの、第七三一防疫給水部関係人事資料は摘出の対象とされています。これはなぜでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) 今の御質問は摘出と、(発言する者あり)はい。 お答えいたします。 御指摘の文書が作成されたのは約四十年前でありまして、個別の記述について確たることを申し上げるのは困難でありますが、戦史史資料の一般公開に関する内規において当時の公開審査の基準が定められ、また、公文書の公開審査実施計画においてその細部要領が示されていると、こういうふうに認識しております。 なお、この戦史史料の一般公開に関する内規は、平成二年に定められた図書館史料庫の立入り等に関する内規によって廃止されているところであります。
○山添拓君 御覧いただきましたら分かるように、人事に関するもので摘出の対象となっているのは七三一の資料だけなんですね。明らかに特別扱いしているんですよ。理由は分かりませんか。
○政府参考人(大和太郎君) 繰り返しになりますが、御指摘の文書が作成されたのは四十年前でありまして、個別の記述あるいはそれぞれの記述が文書の公開、非公開の判断に具体的にどのように適用されたかというのは、なかなかお答えすることが難しいことを御理解いただきたいと思います。
○山添拓君 さらに、めくっていただいて、九ページを御覧ください。 上段、国益を損なうおそれのあるもの、戦争関係法規違反及び国際問題へ発展するおそれのあるものの中に有毒ガスの使用とあり、やはり公開すべきかどうかは摘出審査にかけよとなっています。下段の方は、好ましくない社会的反響を喚起するおそれのあるもの、そして、その中に細菌兵器に関するものが挙げられ、実験についての報告・記録、使用の疑いを抱かせるものが摘出審査対象となっています。 七三一部隊を始め毒ガスの使用や細菌兵器の実験、使用に関する史料が当時防衛研にあったということにほかならないのではありませんか。
○政府参考人(大和太郎君) 繰り返しになりますけれども、御指摘の公文書の公開審査実施計画が作成されたのは約四十年前でありまして、個別の記述や、それが公開、非公開の判断にどのように適用されたかについて確たることを申し上げるのは困難であります。 先ほど申し上げましたとおり、これらの内規は平成二年に定められた図書館史料庫の立入り等に関する内規によって廃止されております。また、平成十三年には、戦史史資料の閲覧利用規則が定められまして、戦史史料の利用の制限が情報公開法に準拠することが明文化されました。さらに、平成二十三年以降は、公文書管理法施行令等に基づきまして、個人や法人等に関する情報であって、公にすることによりそれらの権利利益を害するおそれがある場合や史料を公にしないことを条件に寄贈を受けている場合、史料の破損等のおそれがある場合に限って利用を制限していることとしており、防衛研究所における戦史史料の公開に努めてきたところであります。
○山添拓君 四十年以上前だといって、昔のことだと言いたいようなんですが、戦史史料室ですからね。歴史を扱ってきているわけですよ。昔のものだから確認できないと言い出したら何のための史料室かということになってしまいます。 これらの規定に基づいて、摘出とされた史料を調査して報告するように求めたいと思います。
○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。
○山添拓君 戦史室の創設以来、一九七〇年代までに在籍した戦史編さん官の人数と、そのうち旧軍関係者の人数、お示しください。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 昭和四十八年五月に防衛研修所戦史室により作成された「戦史編纂沿革・履歴・索引」によれば、戦史室に在籍した戦史編さん官等の人数は百二十一人でありまして、その全員が旧軍関係者であったと記されております。
○山添拓君 資料二のき弾射撃の史料について、人を使用して行った試験の成績であり、得難い貴重なものと所見を記した辻秀雄氏も元陸軍少佐で旧軍人です。 ここに史料管理上の最高責任者とある西浦進戦史室長の終戦直前の地位はシナ派遣軍参謀とあります。日米開戦直前、東条内閣が誕生した一九四一年十月からは陸軍大臣秘書官、翌年四月からは陸軍軍務局軍事課長を務めた元大佐で、当時陸軍大臣は東条英機が総理大臣と兼任をしておりました。したがって、西浦氏は、文字どおり旧陸軍の中枢にいた人物です。今お話あったように、戦史の編さんというのは全て旧軍関係者が扱ってきたわけです。 大臣は冒頭、旧日本軍と防衛省・自衛隊は断絶していると、こうおっしゃったわけですが、別の組織だとおっしゃったわけですが、断絶などしていません。いや、むしろ連続しているからこそ、七三一部隊の人体実験や細菌戦を後ろ暗く感じて隠蔽の基準まで作ってきたと、こう言われても仕方がないんじゃありませんか。大臣。
○政府参考人(大和太郎君) 今御質問にありました西浦進氏でありますけれども、先ほど申し上げた「戦史編纂沿革・履歴・索引」によれば、大正十一年に陸軍士官学校を卒業した後、昭和十七年に陸軍省軍務局軍事課長を務め、昭和三十一年に防衛研修所戦史室長となったことが記されております。 防衛研究所は、自衛隊の管理及び運営に関する基本的な調査研究を行う機関であります。戦史叢書は戦史研究センターの前身である戦史室が自衛隊の教育又は研究の資とすることを目的として刊行したものでありまして、他の防衛研究所の刊行物と同様に防衛省や防衛研究所としての見解を示したものではありません。
○山添拓君 質問と全然違います。大臣の認識を伺っています。
○国務大臣(中谷元君) いわゆる七三一部隊につきましては、時間的な経過を鑑みますと、更なる調査を行い、明確な形で事実関係を断定をするということは極めて困難と考えます。 新たな事実が判明する場合には、歴史の事実として厳粛に受け止めていきたいと考えております。
○山添拓君 私は極めて残念ですね。時間的な経過を理由とされます。しかし、時間的な経過は何によってもたらされたかと言えば、隠蔽の基準を作ってきたからですよ。そして世に出さないできたからですよ。そのことも反省もなく、もう極めて困難だとおっしゃる。いや、まだまだ事実関係は調査できると思いますよ。 私は、歴史に目をつぶって、侵略戦争を美化する靖国神社を自衛隊幹部が連れ立って参拝しているとか、あるいは、陸上自衛隊の一五旅団が公式サイトに沖縄戦当時の牛島満司令官の辞世の句を掲載して、大臣がこれを、平和を願う印象が強いなどと擁護されたりする。断絶どころか連続をうかがわせる事実ばかりだと思います。その政治が憲法解釈を変えて、軍事費を増やして、そして軍備を拡張して……
○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りましたので質疑をおまとめください。
○山添拓君 はい。 憲法そのものまで変えようとしている。これ断じて認められないと、そのことを指摘して質問を終わります。
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。 本日の報道で、沖縄本島で一月と三月にそれぞれ成人女性が性的暴行に遭う事件があり、沖縄県警は昨日までに二人の二十代の米海兵隊員を書類送検したと、このように報じられております。 これまで何度も様々な取組、去年特にそういうことをやりましたけれども、依然として事件は起き続けている。このような状況、まず一つは、政府に対しての対処が悪いということの抗議と、それから、やはり取組が求められているということを申し上げ、あわせまして、今この事件、もう既に七日には県にも伝えられているわけですから、当然両大臣の下にも報告はあると思いますが、どのように受け止めておられますか。どうぞ、中谷大臣から。
○国務大臣(中谷元君) 防衛省としましては、米軍人等による事件、事故、これは地元の皆様に大変な不安と、そして不信を与えるものでありまして、あってはならないものと考えております。 米側に対しては、隊員の教育、綱紀粛正、再発防止の徹底について何度も申入れをしておりますけれども、引き続き、様々な機会を捉えて、強く申し入れ、更に努力を求めてまいります。 その上で、今回の事件についてでございますが、これは個別の事件における捜査機関の活動内容に関する事柄であると承知しておりますので、防衛省としてはコメントをするということは差し控えなければならないということを御理解いただきたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 捜査当局において捜査中の事案でございますので、外務省としてもコメントすることは差し控えたいと思いますが、米軍人による事件、事故はあってはならないものと考えております。 四月二十二日、石破総理から着任したグラス駐日米国大使に対しても、事件、事故の再発防止を含む地元の負担軽減を求めておりますし、私も一昨日のグラス大使との会談を通じて、そのことをしかと申し入れたところでございます。 今後とも、在日米軍の綱紀粛正と再発防止の徹底を働きかけてまいりたいと存じます。
○伊波洋一君 沖縄では戦後八十年間ずっとずっと起き続けてきているんです。やはり復帰をしても同様なことが起き続け、もう五十年を過ぎてもそのことが放置されている。これについては抜本的な取組が必要だと思いますので、引き続きまたそのことは追及をしてまいります。 通告している質問に戻ります。 中谷大臣は、これまで度々地元の理解が大事だと強調されていますが、沖縄では、防衛省は地元に理解してもらおうというより、防衛省の勝手な振る舞いを県民に理解せよと命じているようにしか見えません。配付資料①のように、那覇市陸自一五旅団のホームページに沖縄戦を戦った旧日本軍第三二軍牛島司令官の辞世の句「秋待たで 枯れ行く島の 青草は 御国の春に よみがえらなむ」が掲載されていた件で、県民からの批判を受けて昨年十月末に一時ホームページへの掲載が取りやめていましたが、今年一月から再掲載されました。 四月十八日の衆議院の委員会で中谷大臣は、これは平和を願う歌で、ホームページからも削除しないと答弁しています。果たして平和を願う歌でしょうか。沖縄戦での日本軍と沖縄県民の玉砕を正当化する歌ではないでしょうか。 牛島氏には、日本軍第三二軍司令官として、沖縄を本土防衛の捨て石として軍官民共生共死を唱えて住民を巻き込み、米軍の降伏勧告を黙殺して時間稼ぎの南部撤退を行い、首里司令部を撤退以降、十万人以上の沖縄戦死者を加えた総計二十万人の、県民に四人に一人の犠牲者を出した責任があります。この辞世の句は、一九四五年六月十八日に沖縄戦の敗退を陸軍首脳に向けて報告し、残存兵力による最後の一戦を展開するという決別電報に添えられたとされます。 牛島司令官の句を掲載することは、沖縄戦の犠牲者の尊厳を踏みにじるものです。ホームページへの掲載をやめるべきではありませんか。仮に歴史資料として掲載を続けるのであれば、防衛省の責任において、牛島司令官や第三二軍の作戦や沖縄戦全体への見解を併せて掲載すべきではないでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) この掲載をやめるべきであるという御意見でございますが、この地元の第一五旅団としましては、これまでの部隊の歩みを正確かつ丁寧に説明をすることが地元の皆様に身近な存在だと感じていただくためには必要不可欠であると考えまして、臨時第一混成群長の沖縄復帰に伴う訓示も含めまして、各部隊新設時における部隊長の訓示をホームページに掲載することとしたと承知しております。 なお、昭和四十七年度に作成された同群の部隊史によりますと、御指摘の牛島司令官の辞世の句も含めて、この沖縄復帰に伴う訓示に含まれております。 その上で、御指摘のホームページの記載の内容を含めまして、部隊の情報発信の在り方については、日頃から地元の方々と身近に接し、そして地元の実情に通じている各部隊においてしかるべき判断をし、対応すべきものと考えております。 なお、沖縄戦について申し上げますと、沖縄県では、さきの大戦末期に県民を巻き込んだ凄惨な地上戦が行われまして、軍民合わせて二十万人もの尊い命が失われました。特に本島沖縄南部の一帯におきましては多くの住民の方々が犠牲になったものと認識をいたしております。 防衛省としましては、この沖縄の方々の筆舌に尽くし難い困難と癒えることのない深い悲しみ、これらを胸に刻みながら、戦争の惨禍を二度と繰り返してはならないというふうに考えております。
○伊波洋一君 まさに一五旅団が三二軍と何か結び付いているかのような今の答弁でしたが、やはりそんな形で旧日本軍の歴史を背負うことをやり続けることは本当にいけないと思うんですよ。そういうことについては多くの批判があるということを是非受け止めていただきたい。 次に、陸自宮古島駐屯地は、宮古島トライアスロンを公務として支援する際、反対する地元意見にもかかわらず、迷彩服で参加を強行しています。住民団体だけでなく、共催する琉球新報は迷彩服をやめるように市に要請し、主催の宮古島市が陸自に迷彩服ではなく大会Tシャツの着用を考慮するよう求めていました。 しかし、資料②、③、④のように、昨年四月に陸自は、「宮古島駐屯地の存在を市民に大々的にアピールできる格好の機会」であり、「迷彩服での支援を追及」とする内部通知を出して、宮古島市の要請を無視し、去った四月二十日には迷彩服での参加を強行しました。 果たして防衛省はこうした正確な経緯を把握しているでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 本年の四月二十日に宮古島市において開催されました三十九回全日本トライアスロン宮古島大会は、宮古島トライアスロン実行委員会からの派遣の依頼をいただき、陸上自衛隊宮古島駐屯地の隊員が本大会に対して警備、輸送、医療等の支援を行いました。 宮古島駐屯地において、本大会への支援は部隊として行う広報活動であるために、他の広報活動と同様に、令和六年度から戦闘服での支援を行っているというものと承知をいたしております。 今回の支援に当たりましては、宮古島市に対して琉球新報社等から戦闘服の着用を考慮してほしいという要請があった旨は宮古島市から宮古駐屯地に情報が、情報提供があったと承知をいたしております。その際、宮古島市から当該駐屯地に対しては、戦闘服の着用を考慮するようにとの求めはされていなかったという報告を駐屯地より受けております。 なお、全国のイベントとか行事につきましては自衛隊が支援をいたしておりますけれども、どこでも自衛官は、この迷彩服、以前は戦闘服と、以前は作業服と言っておりましたけれども、こういった正式な被服を着用して支援をいたしているわけでございます。 国民の皆様には、防衛省・自衛隊の活動等につきましても御理解いただけるように、各種広報活動を積極的に実施してまいりたいと考えております。
○伊波洋一君 私は、ただいまのような対応では、住民の理解、ますます得られなくなると思います。 次に、日米安全保障条約上の日米の役割分担について伺います。 関税交渉で米国トランプ大統領から飛び出した、アメリカは日本を守るが、日本は我々を守る必要がない、貿易協定も同じだとの発言に対して、防衛省、外務省などから反論が出ないのは、国会議員を含めて多くの国民が、日米安保条約で米軍は日本を守ってくれる、その代わり日本国内で施設及び区域を使用することが許されると理解しているからではないでしょうか。 しかし、もはや米軍は日本を守りません。二〇〇五年の日米再編合意以来、日本は、自らを防衛し、周辺事態に対応することになっています。 二〇一五年に日米ガイドラインが改定されました。当時も防衛大臣は中谷大臣です。それ以前の一九九七年の日米ガイドラインには、日本に対する武力攻撃が発生した場合の作戦構想として、航空侵攻、海域防御、防護、防衛ミサイル攻撃について、米軍は「打撃力の使用を伴う作戦を実施する」ことを合意していました。 しかし、資料⑤のように、二〇一五年の日米ガイドラインでは、空域防衛、弾道ミサイル攻撃対処、海域防衛、陸上攻撃対処についてのそれぞれについて、米軍は「自衛隊の作戦を支援し及び補完するための作戦を実施」すると変化しています。領域横断的な作戦においてのみ、「米軍は、自衛隊を支援し及び補完するため、打撃力の使用を伴う作戦を実施することができる。」と記載されています。 防衛省、この攻撃力、英語でストライクパワーとは具体的にはどのような能力のことでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 今御質問にありました日米ガイドラインにおける打撃力というのは、これは対象をたたくといった一般的な意味で記述されているものであります。
○伊波洋一君 二〇一〇年の防衛白書には、「米軍は主としていわゆる「矛」としての打撃力の役割を担っている」とする記述があります。また、二〇一三年の白書には、いわゆる敵基地攻撃能力についての説明として、「自衛隊は、これまで、いわゆる敵基地攻撃を目的とした装備体系を保有しておらず、このような「打撃力」については米軍に依存することとしている」との記述があります。 つまり、打撃力というのは、敵に対する直接的な攻撃を加える能力、具体的にはミサイルや爆撃機、艦船などによる攻撃力を指していると考えられます。打撃力とは、盾と矛でいうと矛に当たる、より攻勢的な軍事力を意味しているようです。 防衛省、こういった理解で間違いありませんか。
○政府参考人(大和太郎君) 御指摘の防衛白書における記述については承知しておりますが、いわゆる盾と矛の役割については防衛省として確立した定義があるわけではございません。 その上で申し上げますれば、御指摘のいわゆる盾と矛の役割について、一般的には、日米の役割分担の中で米国の打撃力に依存しているといった趣旨で用いられてきたものと認識しております。
○伊波洋一君 二〇一五年日米ガイドライン以降、日本が攻撃されても、自衛隊が戦って、米軍は領域横断作戦以外では自衛隊を支援し補完するだけというのが現状の日米の役割分担と理解して間違いありませんね。
○国務大臣(中谷元君) ガイドライン作成時の防衛大臣でございましたが、これは、米軍が打撃力を使用する作戦を実施する場合に様々な領域において様々な態様を取るということがあるわけでございます。そのためには、二〇一五年に策定した日米ガイドラインにおいては、ISR活動、情報収集ですね、あと宇宙、サイバー空間における脅威への対処等を個別の作戦様相の一つ一つにおいて記述していないのと同様に、米軍による打撃力の使用についても、個別に記述をするのではなくて、領域横断的な作戦の項にまとめて記述をするということにしたものでございます。 この二〇一五年のガイドラインにおきましては、一九九七年のガイドラインと同様に、我が国に対する武力攻撃には我が国が主体的に対応し、米国がこれを支援するという基本的な役割分担の考え方を維持しておりまして、御指摘のように方針の変更がなされたという事実はございません。
○伊波洋一君 私はこの委員会で何度もこの辺のことを話をしてきたんですけれども、そもそも、もう今、私たちが中国やロシア、あるいは北朝鮮を相手にするときに、この日本列島は全部射程圏内に入っているんですよ。スタンドインなんですね。スタンドインだから米軍はいないんですよ、もう。 それで、別のところから横断的にここに来るようになって初めて戦争ができるんですよ。できないんですよ、もう。アメリカ軍は、米軍は日本を守ることができない、台湾を守ることもできない、そういう客観的な事実そのものがほとんど知らされていないんですよ。現実の作戦は全部そうなんですよ。でも、そのことをどうして知らせないのかということが一番大きな問題なんです。 二〇一五年日米ガイドラインの領域横断的な作戦において、米軍は「打撃力の使用を伴う作戦を実施することができる。」。英語の原文でいえば、「may conduct operations involving the use of strike power」と書かれています。一方、存立危機事態の対処、集団的自衛権の行使を規定したD項、日本以外の国に対する武力攻撃への対処行動の項目には、自衛隊は「武力の行使を伴う適切な作戦を実施する。」というふうに書かれています。英文では、「will conduct appropriate operations involving the use of force to respond to situations」というふうに書かれています。領域横断においても米軍は打撃力の行使はできるのであって、しないことも留保されている一方、日本の自衛隊は実施すると書かれていて、実施しないことが留保されていないように読めます。 防衛省に伺いますが、日本が存立危機事態を認定すれば、米国の要請に応じて日本の自衛隊が拒否する余地なく武力の行使を伴う作戦を実施せざるを得ないのではありませんか。
○国務大臣(中谷元君) それはあり得ないと考えております。 つまり、存立危機事態における対応を含めまして、武力行使の三要件に基づいて行われる我が国の武力の行使は、あくまでも我が国の防衛のために我が国が主体的に行う自衛の措置であります。また、米国はこれを支援し補完するとともに拡大抑止を提供するという立場にありまして、こうした日米の基本的な役割分担は日米ガイドラインにも記載しているところであります。 その上で、自衛隊による全ての活動は、米軍との共同対処も含めまして、我が国の主体的な判断の下、日本国憲法、日本国法令に従って行われるものでありまして、自衛隊及び米軍は各々独立した指揮系統に従って行動するものであることから、日本は、存立危機事態を認定すれば、米国の要請に応じて日本の自衛隊が拒否する余地なく武力行使を伴う作戦を実施せざるを得なくなるという御指摘は当たらないものであると考えます。
○伊波洋一君 今、先ほど説明しましたD項、新ガイドラインのですね、そこにそう書かれているということをまず御指摘をしておきます。 前回取り上げた四月七日の産経新聞報道、配付資料⑦のように、二〇二四年二月の日米共同演習、キーンエッジでは、中国による米軍佐世保基地や岩国基地などへの攻撃を日本政府は武力攻撃事態ではなく存立危機事態と認定し、台湾海峡の中国軍を空自の戦闘機がミサイル攻撃するというシナリオでした。このように、既に、日本防衛のために米軍が手を貸すことはなく、日本は日本が守るとする一方で、台湾有事などの日本以外の国に対する武力攻撃への対処行動においても、日本は存立危機事態を認定し、米軍の要請に応じて自衛隊は攻撃せよということが合意されているというのが、二〇一五年ガイドラインなのです。 このような米国の軍事戦略にコミットすることがどうして日本の国益と言えるのでしょうか。自衛隊が軍事介入すれば、日本は、佐世保、岩国だけでなく、沖縄の米軍基地、本土の横須賀、厚木、三沢など、米軍基地や全国の自衛隊基地も攻撃されます。米軍や自衛隊が使用する民間の空港や港湾、軍事目標として攻撃対象になります。日本の国土が戦場になり、自衛隊や国民の命が失われることが分かっている台湾有事への自衛隊の介入が着々と進められ、準備されていることが私たちには極めて異常なことに感じられます。 台湾有事は日本有事などと無責任に訴えたり、自衛隊版の航行の自由作戦を強行したりすることで台湾内部の独立論を励ますような行為は厳に慎み、日本と中国の間の関係を再構築して、緊張を高めないように努力することこそが日本政府の役割ではないでしょうか。 同時に、台湾有事への自衛隊の軍事介入を想定するような安保三文書の戦略は見直し、憲法と日中の四つの基本文書、これまでの日本外交の蓄積を生かして、外交中心の安全保障政策に転換すべきだと考えます。外務大臣の所見を伺います。
○国務大臣(岩屋毅君) 我が国の安全保障戦略は、我が国の安全保障に関わる総合的な国力の主な要素の一つとして、まず外交力を掲げております。 防衛力と外交力、これは相矛盾するものではなくて、表裏一体のもの、車の両輪であると考えておりまして、適切に構成された抑止力を背景に、積極的な外交を展開して各国との対話を重ね、信頼醸成を図っていく努力をしていかなければならないと思っております。言うまでもなく、この安保三文書で示された方針は、憲法、国際法、国内法の範囲内で実施されるものでございますので、これを見直す必要はないものと考えております。 なお、こういった中で、台湾海峡の平和と安定は、我が国の安全保障はもとより、国際社会全体の安定にとっても重要でございます。台湾をめぐる問題が対話によって平和的に解決されるべきであるというのが我が国の一貫した立場でございまして、あらゆる機会にそのことを表明してきております。 今後ともこうした外交努力をしっかり続けてまいりたいと存じます。
○伊波洋一君 台湾有事というのはアメリカの戦略なんですね。米国が日本、自衛隊を巻き込んで戦争をする戦略です。そのために、南西諸島に、宮古島と石垣島にミサイルを置くというそのこと自体も、二〇一二年の四月に海軍関係の論文として出され、そして八月に海幹校戦略研究の文書に載ったんですよ。それで始められてきて、それがずっとこの間研究されて、日本がそれを、役割を安倍政権が引き取るために、様々な基地を造り、それで日本が戦争をするという仕組みが最初から狙われてつくられ、そしてそのとおりにやっているのが今の現状なんです。 そこはやっぱり転換しなきゃいけない。安保三文書はまさにそのために作られておりまして、そのことを知らない限り、今各部署でそれが着実に動いています。今年は折り返し地点なんですね。で、もうミサイルは配備されます、今年度から。
○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をまとめてください。
○伊波洋一君 それがあと二年すればもう完成しますので、それはやっぱり避けなきゃいけないと思います。 これからも引き続き質疑をしていきますので、よろしくお願いします。
○委員長(滝沢求君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 防衛大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構でございます。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 航空業務に関する日本国とチェコ共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件、航空業務に関する日本国とルクセンブルク大公国との間の協定の締結について承認を求めるの件、千九百九十四年四月十五日にマラケシュで作成された世界貿易機関を設立するマラケシュ協定のサービスの貿易に関する一般協定の日本国の特定の約束に係る表の改善に関する確認書の締結について承認を求めるの件及び東南アジア諸国連合貿易投資観光促進センターを設立する協定の第二次改正の受諾について承認を求めるの件、以上四件を一括して議題といたします。 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。岩屋外務大臣。
○国務大臣(岩屋毅君) ただいま議題となりました四件につきまして、提案理由を御説明いたします。 まず、航空業務に関する日本国とチェコ共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件は、令和六年二月二十九日に協定の署名が行われました。 この協定は、チェコとの間で、定期航空業務の安定的な運営を可能にするための法的枠組みについて定めるものです。 この協定の締結により、両国間の人的及び経済的な交流が更に促進されることが期待されます。 よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。 次に、航空業務に関する日本国とルクセンブルク大公国との間の協定の締結について承認を求めるの件は、令和六年六月十一日に協定の署名が行われました。 この協定は、ルクセンブルクとの間で、定期航空業務の安定的な運営を可能にするための法的枠組みについて定めるものです。 この協定の締結により、両国間の人的及び経済的な交流が更に促進されることが期待されます。 よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。 次に、千九百九十四年四月十五日にマラケシュで作成された世界貿易機関を設立するマラケシュ協定のサービスの貿易に関する一般協定の日本国の特定の約束に係る表の改善に関する確認書の締結について承認を求めるの件は、令和六年七月二十九日に確認書が採択されました。 この確認書は、資格要件等に関する措置がサービスの貿易に対する不必要な障害とならないことを確保するため、サービスの貿易に関する一般協定に含まれる日本国の約束表に追加的な約束を記載することについて定めるものです。 我が国がこの確認書を締結することは、サービスの貿易の円滑化を促進するという見地から有意義であると認められます。 よって、ここに、この確認書の締結について御承認を求める次第であります。 最後に、東南アジア諸国連合貿易投資観光促進センターを設立する協定の第二次改正の受諾について承認を求めるの件は、令和六年六月二十日に改正が採択されました。 この改正は、東南アジア諸国連合貿易投資観光促進センターの年次予算について、拠出金の分担率の改定等を定めるものです。 我が国がこの改正を受諾することは、我が国の財政負担を軽減し、ASEAN構成国の経済発展の実態を、より反映した分担率を実現するとの見地から有意義であると認められます。 よって、ここに、この改正の受諾について御承認を求める次第であります。 以上四件につき、何とぞ御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(滝沢求君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 四件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十九分散会