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217回国会参議院2025/04/17

外交防衛委員会 第8号

発言数
188
登壇者
23
会派数
8
開催日
2025/04/17

会議録

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、田中昌史君が委員を辞任され、その補欠として中曽根弘文君が選任されました。  また、本日、中曽根弘文君が委員を辞任され、その補欠として永井学君が選任されました。     ─────────────

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、消防庁次長田辺康彦君外二十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 沖縄の風の高良鉄美です。  今日はトップバッターということで、本日は私の都合により質問時間を早めていただき、滝沢委員長始め与野党の委員の皆様、深く御礼申し上げます。  早速、質問に入ります。  ロシアのウクライナ侵攻について伺います。  資料一を御覧ください。  ロシアがウクライナに侵攻したことについて、昨年三月二十九日の当委員会で、プーチンとしては、領土的野心ということではなくて、ロシアの防衛、安全の確保という観点から行動を起こしていることと思います、もちろん私は正当化しているわけではありません、しかし、彼がどう思っているかを正確に把握する必要があるだろうと思いますという安倍総理の発言を引いて、ロシアが侵攻した理由は、自国を守るためなのか、領土的野心なのか、外務省に尋ねました。  これに対して外務省の池上正喜参考人は、この侵略につきましては、プーチン大統領が平和的解決に向けた各国からの働きかけを聞き入れることなく、ウクライナの非軍事化ですとかあるいは中立化といったような一方的なロシア側の要求を実現すべく、ウクライナに一方的に侵攻しているものというふうに認識しておりますなどと答弁されました。  外務省には、状況や相手の主観に関するできるだけ客観的に行うべき分析と、こうあるべきという評価、あるいは、こうしたい、こうなってほしいという願望ないし方針をごちゃ混ぜにする傾向があると危惧しています。本日の質問には焦点をずらした答弁をされないよう指摘しておきます。  岩屋大臣におかれましては、答弁においても内部の検討や資料作りにおいても、できるだけ、客観的に行うべき分析と、評価、願望、方針を区別することを徹底するよう事務方に御指導いただきたいと思いますが、御答弁をお願いいたします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 国会質疑におきましては、政府参考人は、もちろん私もでございますが、日頃から質問者の意図を理解し、質問に正確に答える答弁をするように心掛けなければならないというふうに考えております。  お尋ねによりましてはなかなか確定的にお答えできないこともありますけれども、議員からいただいた御指摘も踏まえつつ、引き続き真摯に答弁を行うように外務省全体としてしっかり対応してまいりたいと思います。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 ありがとうございます。よろしくお願いします。  対ロシア制裁に加わった国は五十ほど、残りの大半の国、人口でいえば世界の八五%がロシアとの関係を維持発展とこれまで指摘してきました。  ウクライナ侵攻をめぐりロシアを非難する国連総会決議は、二〇二二年三月には百四十一か国が賛成しました。しかし、日本などが法の支配とか各国に言い回ってきたにもかかわらず、今年二月のロシア非難の国連総会決議は賛成が九十三か国で、アメリカすら反対に回りました。  外務省にお尋ねします。  ロシアを非難する国連総会決議に賛成する国が減った理由とアメリカが反対した理由をそれぞれどう分析しているか伺います。  なお、価値判断や今後の方針は聞いていないので、客観的な分析のみをお答えください。

松尾裕敬外務省大臣官房審議官

○政府参考人(松尾裕敬君) 本年二月二十四日、ロシアによるウクライナ侵攻から三年となることを受けて、国連総会においてウクライナに関する討議が行われた際、ウクライナ及び欧州が提出した決議案が九十三票の賛成票により採択されました。今回の決議と以前の決議は内容を異にするものであり、賛成票の数を一概に比較することは適当でないと考えております。  また、我が国として米国の投票行動の理由について説明する立場にはございませんが、その上で申し上げれば、米国国連常駐代表代理であるシェイ大使は、米国が別途提出した決議案について説明する中で、戦争の早期の終結及び永続的な平和を強く訴える同国提案の総会決議こそが必要とされているとして、ウクライナ及び欧州提出決議案の撤回を強く求めたと承知しております。さらに、決議の投票前に実施した投票理由説明において、ウクライナ及び欧州提出決議案がウクライナにおける殺りくを止めることはない旨述べたと承知しております。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 いろいろな状況分析もあったようですけれども。  次に、この関連で、トランプ大統領は二月二十一日のラジオ番組のインタビューで、ロシアが攻撃したとしたが、侵攻の責任がプーチン氏にあるとの論調にはうんざりしていると憤っています。  ギャバード国家情報長官は、二〇二二年の初めには、ロシアによるウクライナ侵攻はロシア政府の責任によるものではないと主張しております。ウクライナのNATO加盟の動きをめぐってロシアが抱いた正当な安全保障上の懸念をバイデン政権が認識できなかったことが原因だとの見解を示しました。  ケネディ厚生長官は、ウクライナを破壊したのはアメリカだ、バイデンもロイド・オースティンも、アメリカが紛争に関与するのはプーチン政権の交代、軍を疲弊させることだと言っている、これはネオコンが二十年間抱いてきた野心だ、早期解決できた紛争だったのに長期戦にしてしまったとインタビューで述べています。  トランプ政権だけではありません。アメリカの歴代の要人の発言を振り返ってみますと、ソ連封じ込め政策の発案者であると言われていますジョージ・ケナン氏は、一九九七年二月五日付けのニューヨーク・タイムズ紙に寄稿しています。NATOの拡大は、ポスト冷戦時代全体を通じて、アメリカの政策の最も致命的な過ちとなるだろうと指摘し、このような決定は、ロシアの世論の国粋主義的、反西側的、軍国主義的傾向を助長し、ロシアの民主主義の発展を逆行させ、東西冷戦の雰囲気を復活させ、ロシアの対外政策の方向性を我々の望まない方向へと向かわせるだろうと予言しました。  外務省の国際情報局長や大使、防衛大学校教授を歴任された孫崎享さんの著書、「同盟は家臣ではない」というこの本ですね、(資料提示)これを資料の二として配付しています。  八十六ページにあるように、バイデン政権のCIA長官を務めたバーンズ氏は、駐ロ米国大使時代の二〇〇八年二月一日秘・本国宛て電報で、NATOの更なる東方拡大は潜在的脅威と強調しました。彼は、NATOの拡大、特に、ウクライナへの拡大はロシアにとり感情的、神経的問題であり、さらに戦略的考慮がウクライナとグルジアへのNATO拡大の強い反対となっている。ウクライナに関しては、NATO拡大は国を二つに分離し暴力に導き内乱にまで導き、ロシアに介入の決断を迫るものとなると警告しています。  元国務長官のキッシンジャー氏の発言も紹介しています。キッシンジャーは、二〇一四年三月四日ワシントンポスト紙に、いかにしてウクライナ危機を終結させるかを寄稿し、ウクライナはNATOに加盟すべきでないと述べました。  資料二の八十七ページに、ロシアの侵攻は突然生じたのではない、警告されていたのである。残念ながら、日本ではこの問題にはほとんど言及されていないとあります。  アメリカだけではなく、ヨーロッパの首脳からも同様の発言が見られます。  資料三は、二〇〇八年四月のNATO首脳会議で、バルカン三か国の新規加盟を了承し、旧ソ連のグルジア、ウクライナの新規加盟を見送ったという記事です。ブッシュ大統領は、旧ソ連のグルジアとウクライナの加盟を強く主張しましたが、ドイツ、フランス、イタリア、スペインなど七か国が反対して見送られました。とりわけ、ドイツとフランスは、ウクライナへのNATO拡大によってロシアを刺激することは避けるべきという理由で強硬に反対しています。  岸田内閣は、バイデン政権に同調してロシア絶対悪の一本やりで、グローバルマジョリティーは言うに及ばず、アメリカを始め西側諸国においても、NATO東方拡大がロシアを武力侵攻に追い込んだという見解が決して特殊なものではないことに配慮しませんでした。その結果、バイデン政権が終わり、アメリカにすらはしごを外されてしまいました。  外務省にお尋ねします。  NATO東方拡大がロシアを追い詰めたという意見も決して特殊ではない、つまりアメリカも政権が替わればロシアを非難しないこともあり得ると、あり得ることを外務省事務方は二〇二二年の侵攻当時、侵攻開始当時、総理や外務大臣に情報として入れなかったのでしょうか。客観的な事実のみお答えください。

田口精一郎外務省大臣官房参事官

○政府参考人(田口精一郎君) 御答弁申し上げます。  その時々の政府内部のやり取りをつまびらかにすることについては、恐縮ですが差し控えたいというふうに考えます。  その上で申し上げれば、外務省事務方としては、その時々の国際情勢に関する必要な情報は総理、外務大臣に適時適切に報告してございます。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 いろいろな情報ということですけれども、NATOの東方拡大はしないという約束について伺います。  資料二の孫崎さんの本の八十四ページに重要な記述があります。  一九九〇年、ドイツ統一前、ソ連はまだ全面的にドイツの統一を支持していない。ソ連は、再統一されたドイツが再度ソ連に脅威を与えることを恐れた。そのソ連の不安を和らげるため、この時期、ベーカー米国務長官、ブッシュ米大統領、ゲンシャー西ドイツ外相、コール西ドイツ首相、ゲイツ米国防長官、ミッテラン仏大統領、サッチャー英首相等が、NATOの東方拡大はしないからとソ連の大統領や外相に約束してきていると記述されています。  国家安全保障アーカイブに保管されている文書は機密解除されていますので、ほんの一部を抜粋して御紹介します。  一九九〇年二月九日のソビエト指導者ミハイル・ゴルバチョフとの会談で、ジェームス・ベーカー米国務長官が、NATO拡大について、東に一インチも置かないと断言した有名な言葉は、一九九〇年のドイツ統一プロセスを通じて、西側諸国の指導者たちがゴルバチョフや他のソビエト高官に与えたソビエトの安全保障に関する一種の保証の一部でした、あっ、一連の保証の一部でした。ゲンシャーが東ヨーロッパの変化とドイツ統一プロセスがソビエトの安全保障上の利益の毀損につながってはならないと明確にしたとワシントンに伝えました。したがって、NATOは領土を東方へ拡大すること、つまりソビエト国境に近づけることを排除すべきだ、西ドイツの首相は、ソビエトの重要な結論を理解し、一九九〇年二月十日にゴルバチョフにNATOはその活動範囲を拡大すべきではないと信じていると請け合ったなどと書かれています。これはほんの一部です。  外務省に伺います。  各国から旧ソ連に対し、NATOの東方拡大はしないという約束はあったかなかったか、日本政府の認識を示してください。価値判断は聞いていないので、認識のみお答えください。

田口精一郎外務省大臣官房参事官

○政府参考人(田口精一郎君) 御答弁申し上げます。  御指摘のベーカー国務長官の発言をめぐる様々な議論については承知をしておりますが、我が国政府として第三国間の当時のやり取りについて事実の有無を認定すべき立場にないと、このように認識しております。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 答えがなかなか出てきませんけれども、約束があったかなかったかということですけれども、これまた歴史の中でいろいろ出てくると思いますけれども。  続いて、孫崎さんの本の八十四ページを読み上げます。  日本ではコソボの独立を知っている人は少ない。一九九一年から二〇〇一年まで続いたユーゴスラビア紛争により、解体され、幾つかの共和国が独立した。しかしコソボは武力が弱い。セルビアがその独立を許さない。こうした中、コソボを支援するNATOは一九九九年三月から約三か月空爆を行い、セルビア軍をコソボから撤退させた。こうした経緯を経てコソボは独立する。このとき、今日、武力で現状変更は許せないと叫んでいる人は、NATOの武力攻撃について、武力で現状変更は許せないと叫んだか。多くの人は叫んでいない。ここに安倍発言を封じ込めなければならない理由がある、とあります。  このことについては、改めて今後取り上げたいと思います。  安倍元総理の発言については、昨年も本委員会で紹介しましたが、孫崎さんの本の七十六ページにも言及されているので、抜粋して読み上げます。  プーチンとしては領土的野心ということではなくて、ロシアの防衛、安全の確保という観点から行動を起こしている。かつてボスニア・ヘルツェゴビナやコソボが分離独立した際には西側が擁護したではないか。その西側の論理をプーチンが使おうとしている。連日ウクライナ情勢を報じてきたNHKが、なぜ安倍元首相の考えを伝えなかったか。安倍氏のプーチンとしては領土的野心ということではなくてという考えを紹介することなく、ここでプーチンの行動を止めなければどんどん拡大していくという見方が紹介されていたかを考えてほしい。  結論は次の部分です。  軍国化する勢力にはウクライナをめぐる安倍発言は困る存在だったのである。だから彼の意見は日本社会で封印されたと書いています。  「戦争広告代理店」という本、これを読んで、セルビアを悪魔化する西側のプロパガンダに気付いた人は、ウクライナ戦争に関し、ロシアを悪魔化する報道一色になったのを見て、またしても大々的な西側のプロパガンダが行われている、真実は別のところにあるはずだと気が付いたはずです。  想像してほしいのですが、仮にカナダかメキシコで中国が政権転覆工作を行い、親中政権をつくって、近々、軍事同盟を結び、中国軍基地ができる状況になった場合、何が起きるでしょうか。  アメリカは、ロシアのように二十年以上我慢することも国際法に合致する形を一応整えることもなく、直ちに国際法を堂々と無視し、軍事侵攻して自国の防衛を図るでしょう。その状況においては、恐らく、アメリカの行動は国際法違反だが、中国がそんなことをしたのだから仕方がないという反応が多いのではないでしょうか。  孫崎さんの本の八十九ページでも触れていますが、ウクライナは明日の東アジアという言葉には、人により正反対の二つの意味があります。これ、我々がよく議論になっているところだと思います。ウクライナのように侵略されかねない、だからしっかり備えようという意味と、ウクライナのようにアメリカの代理戦争の駒になってはいけないという意味の二つです。  日本政府と多くの政党がウクライナ戦争の本質を見誤り、あるいは意図的にうそをつき、進むべき方向と真逆の軍拡と西側諸国との軍事的連携の強化という危険な方向に進んでいることを危惧します。これは、それまで幾つかの取決めを通してきましたけれども、これはアメリカが中国相手に起こす戦争、例えば、台湾独立をあおって、中国に先に手を出させる戦争の駒として日本を差し出す行動だということを申し上げ、私の質問自体はこれで終わりますが、やはり、今言ったのは今回だけに限らず何回か指摘したことですので、その流れを是非酌み取っていただいて、一つの、このウクライナ戦争というのはもう三年になりますけれども、国会の決議もありました、ゼレンスキー大統領のこちらでの演説もありましたけれども、どれが、一体どういうバックグラウンドがあるのか、これをしっかり見ていきたいと思いますし、私も、また情報提供含めて、外務省辺り、いろんな質問していきたいと思います。  時間前ですが、これで終わりたいと思います。ありがとうございました。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 自民党の佐藤正久です。  まず、トランプ関税に関わる日米協議についてお伺いします。  両大臣とも成果はもう報告を受けているというふうに思いますけれども、まず外務大臣、トランプ大統領が閣僚協議に同席表明をしたことは青天のへきれき、サプライズだったのか、またその同席等をどういうふうに見ているか、認識をお伺いします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) トランプ大統領の出席といいますか、結果としては赤澤大臣の表敬を受けていただいたということでございますが、これは少なくとも私が承知している限り、予定されていたことではございませんでした。  その上で、何でした。(発言する者あり)意図、これは、トランプ大統領の意図について断定的に申し上げることは控えたいというふうに思いますけれども、その赤澤大臣の表敬の場において、日本は最優先だという話、お話があったと報告を受けておりますので、我が国との交渉を重要視された結果ではないかと推察をしているところでございます。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 最優先というふうに明確にもう述べたと。ということは、閣僚協議だけではなく、場合によっては自分も直接関与したいと、そのぐらい重要視しているんだと。となると、次回以降もまた直接関与という可能性も視野に入れて交渉しないといけないと思います。  トランプ大統領はSNSに大きな進展と書いていますけれども、外務大臣、大きな進展とは何なんでしょうか。また、今後の交渉分野は決まったんでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 今般の協議の結果、日米間で以下の点について一致をしたと承知をしております。  まず、双方が率直かつ建設的な姿勢で協議に臨み、可能な限り早期に合意し、首脳間で発表できるように目指すこと、そして、次回の協議を今月中に実施すべく日程調整をすること、加えて、閣僚レベルに加え事務レベルでの協議も継続すること等が合意されたと承知をしております。  こういった一連のことを指して大きな進展があったと表されたのではないかというふうに考えております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 もう一つ、今後の交渉分野、これはやり取りで大体決まったというふうに認識していいですか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 交渉の中身については、これからのことでございますから、予断を持って申し上げることはこの段階では控えさせていただきたいと思います。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 じゃ、まだ交渉分野は決まっていないということですね。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 決まっていないというよりも、当然、赤澤大臣からは一連の関税措置全般について我が国の考え方を述べて担当三閣僚と協議をされたということでございますから、そういうもの全体がスコープに入っているということは事実だと思います。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 大事なものは、今回交渉分野を決めて、場合によってはそれは担当に落とすなり、ここは最初の入口大事だと。  今回、赤澤大臣は記者会見の中で、安全保障分野については事実上言及があったというふうに述べていますけれども、防衛大臣、このHNS含めたこの防衛分野、安全保障分野は、これは防衛大臣が担当するのか、あるいは外務大臣が担当するのか、あるいは赤澤大臣なんでしょうか。為替は財務大臣同士でやると決まっていますけども、この防衛分野はこれ赤澤大臣なんでしょうか、防衛大臣なんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 赤澤氏の発言につきまして、文書を見ましたけど、安全保障についての言及はありませんでした。  それで、報道について承知しておりますけど、この関税に関する日米協議の内容の詳細については、赤澤大臣から会見についての答えがあった以上に申し上げることはございませんので、この点につきまして、今後よく報道内容分析してまいりたいと思います。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 ただ、報道で赤澤大臣認めているんですよ。為替と安全保障分野についてどうでしたかというのは、答えたら分かってしまいますけれども、為替についてはなかったと。だから、要は安全保障分野という部分については、事実上、認めているんですよ。  じゃ、これは、安全保障分野の担当は、これは赤澤大臣でいいんですか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 本当に安全保障については言及がありませんでしたので、今後注目しますが、担当するかどうかということにつきましては政府全体のことになりますので、今後、政府の判断を待ちたいと思います。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 じゃ、まだ決まっていないということだと思いますけれども、言及がなかったと、主語を言わないと、大臣、後、間違いますから。トランプ大統領が言及なかったということではなくて、赤澤大臣が言及しなかったという、言及なかったということだと思いますので、これは真剣に考えないと、どちらが担当するか、これはしっかり決めてください。  では、次に、資料一、これを見ていただきたいと思うんですけれども、外務大臣、カナダにおける歴史姿勢について伺います。  これは慰安婦像があるカナダ・トロントで、昨年六月、中国系のトロント市長も参加をして開館されたもので、これはまさに反日博物館と言ってもいいようなもので、一年たった今も多くの高校生などを招待して反日宣伝戦を行っている教育拠点化しています。  外務大臣、この本博物館に関してジョリー外務大臣に内容の展示品を含め抗議をいたしましたか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘の博物館においては、史実から懸け離れた記述や極端な表現を含む展示が行われていると認識をしております。  カナダ政府には、歴史問題に関する日本政府の考え方やこれまでの取組について説明をし、日本の立場をしかるべく伝えてきております。  いずれにしても、引き続きその努力を行ってまいりたいと思います。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 私の質問は、岩屋外務大臣がジョリー外務大臣にこの件について抗議をしたかということです。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 本件について、私からジョリー大臣には直接申し上げてはおりません。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 大臣、これ非常に、あったように、中身がひどい。しかも、中国系の市長を含めて、政府関係者や、あるいは教育関係者も出ていると。  外務大臣、実はこの博物館には、カナダの国費、これが投入されているんですよ。だから抗議しないと駄目なんですよ。  これは、バンクーバーでかつて歴史問題が生じた際も、このような学校、これに関するバンクーバーでひどい学校教育が行われた結果、日本人の生徒がクラスから蔑視されたり、いじめの対象になっているんですよ。だから放置しちゃいけないと私は思います。  カナダ政府のお金が入っている博物館、これは日本政府、外務大臣がやっぱり抗議すべき案件じゃありませんか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 同博物館に対しては、オンタリオ州政府の機関から視聴覚コンテンツのための助成金が支出されていると承知をしております。  こうした点も踏まえまして、オンタリオ州政府には歴史問題に関する日本政府の考え方やこれまでの取組について説明をし、日本の立場をしかるべく伝えているところでございます。  歴史問題に関するこれまでの取組がカナダを含む国際社会から正当な評価を受けるように、引き続き適切に説明をしていきたいと思います。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 外務大臣、やっぱり熱量が非常に感じません。  実は、これはそうではなくて、カナダの国営博物館の方からもお金が出ていると、調べてくださいよ。国営博物館の方出ている、だから政府の方からも出ている可能性は十分あります。  実は、ドイツのベルリンのミッテ地区では、首相が自ら首相に、岸田総理も動いているんですよ。それでいろいろ動きがあって、百点満点じゃありませんけれども、これは動かないと本当に、これは子供のいじめに遭うという可能性もあるし、これは今後デジタルミュージアムとしてデジタル分野に乗っかったり、ほかの市、町への拡散もきっとされているという話もあります。  ここのトロント市長というのは、前の下院議員で、南京虐殺に関する国会決議を主導した人でも有名ですよ。実際にこのカナダにいる日本人の数は、中国人に比べれば圧倒的に少ないんですよ。だから、政府が動かなければ、日本人の立場がなくなる。ほかと違うんです、韓国じゃないんですよ、相手は中国系のカナダ人ですからお金もある、だから非常に、大臣が動かないといけない。  昨日、私も外務の担当の人と話しましたけど、非常に何か淡々としていると。これは、歴史問題は真剣にやらなければ、外務大臣、これは本当に熱意持ってやらないとこれ本当に難しい、動かすのが本当に大変な案件です。だから、大使もみんな必死でやっているんですよ。なのに、外務大臣がG7の会合でこれ何回もカナダの外相と会っているのに発言していないということは、これ私は本当に大きな問題だと思います。国益を損します。  やっぱり外務大臣、カナダの大臣にこれ申し入れてください。展示内容も、後ろに付けていますけれども、ひどいですよ。日本政府の立場と全然違う。何でドイツの方では岸田首相まで動いているのに、カナダの方は外務大臣すら動かないんですか。全く理解できません。理由を説明してください。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘の博物館は、公的博物館ではなく、中華系の民間団体が運営をしている博物館であると承知をしております。委員がおっしゃる助成金というのは、先刻申し上げたように、オンタリオ州政府の機関から視聴覚コンテンツのための助成金が支出されていると承知をしております。  そういう事実関係も踏まえた上で、しかるべく我が国の考え方をしっかりと伝えてまいりたいと考えております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 外務大臣、それ全然論理矛盾ですよ。ベルリンのミッテ区、あれは国じゃないですよ、区ですよ。だけど、総理がやっているんですよ。オンタリオ州が出ているのに、全然おかしいじゃないですか。だから駄目だと言っているんですよ。これ、歴史戦というのはしっかりやらなきゃいけない。何でドイツのはミッテ区でやっていて、オンタリオ州やっているのは関係ないと。これは、堀井先生も外務副大臣やった、私もそれ担当しました。こんなに甘い問題じゃないと、これだけは指摘しておき、次回またこれを取り上げたいと思います。  次いで、防衛大臣に伺います。  日航一二三便墜落事故に関わる偽情報対応について、前回の質問以降の当偽情報への対応状況について伺います。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) この事実につきまして、群馬県上野村に問合せを行い、委員の御指摘の内容が記載された、御遺族が、木製墓標ですか、銘標の代わりに建立された石碑があるという情報を得たところでございます。また、関連の図書に関するユーチューブの動画などの確認を行っております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 それで終わりですか。今後対応しないんですか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) これにつきまして、現在検討いたしているところでございます。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 大臣、この前の答弁で大臣は対応すると明言されたので、多くの関係者は大臣の対応に期待しているんですよ。今の答弁では非常にみんな、十歩ぐらい後退したというふうにみんな映ってしまいます。もう一声お願いします。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) このことが事実であるかどうかにつきまして、関係を確認しているところでございます。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 これでは隊員の名誉を守れませんよ。自衛隊OBのその機長が海上自衛隊と組んでミサイル試験に協力し、その結果多くの人が失われたと、もうひどいこと書いてあるんですよ。  海上自衛隊が本当に民航機を落としますか。陸上自衛隊がドラム缶十三本分のガソリン運んで、それでゲル化油で証拠隠滅しますか。これは本当に隊員の名誉に関わる問題で、内局の方含めて担当部署が決まっていない。対外情報は決まっていても国内のこういうフェイクニュース対応は決まっていない。これ、文書課じゃないですよ。含めて、これ組織の問題でもあります。もう一声お願いします。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) せんだってこの国会の場で私が、この防衛省・自衛隊の職員がしっかりと否定をし、正確な情報を発信することが何よりも重要だということでありまして、このような事実、これは無根であるということを、否定いたしております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 終わります。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 広田一でございます。どうかよろしくお願いを申し上げます。  自分の方からも、まず、本日行われました関税問題に関する日米交渉についてお伺いをいたします。  赤澤大臣は、記者団からの質問に対して、為替や安全保障に関する議題は出たのかということに対して、この言い方をすると分かってしまうところもあるが、分かってしまうところもあるがと、為替については出なかったというふうに述べられました。これは、裏を返して申し上げれば、安全保障については議題に出たというふうに言っているわけであります。  そこで、中谷防衛大臣にお伺いをしますけれども、大臣、今回の交渉内容について何らかの報告は受けているんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 赤澤氏の発言内容を見ましたら、やはり安全保障については何ら出たという発言はございませんでした。ですから、その事実については私はまだ認識をしておりません。  それから、情報につきましては、米国の関税措置に関する日米協議の内容の詳細、これは、現在のところ、赤澤大臣が発言をした以上の情報は接しておりませんので、これ以上に申し上げることはありません。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 そうすると、大臣、今回の交渉内容については報告は受けていないと、こういうことでよろしいですね。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 赤澤氏のぶら下がりの発言以上の情報には接しておらず、また、防衛省としても、今関係の事実を各部署に問合せをしておりますけれども、あれ以上の情報には接しておりません。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 大臣、中谷大臣は非常に危機管理能力にたけた大臣だというふうに思います。今回の赤澤大臣のあの記者会見の内容、またトランプ大統領も自身のSNSでこう言っているんですね、軍事的支援の費用についても議題とする。こういうふうな情報が中谷大臣の耳には入っていらっしゃると思います。  そうだとすれば、大臣自身がむしろ、一体この交渉内容は、またトランプ大統領が言わんとしているところは具体的に何なのかというふうに指示をして情報収集をするというのが筋ではないかなというふうに思うんですけれども、この点についての御見解、お伺いします。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) もちろん、情報収集においては最大限努力をいたしておりまして、現在、防衛省を挙げて事実の関係、あらゆる省庁、あらゆる機関に問い合わせておりますが、現時点において赤澤氏の発言以上の情報は得ておりません。  また、いろいろと予測をされるような事態もありますが、やはり、事前にやっぱり先入観を持って決め付けて物事に当たるということは、いろいろ臆測とか推測を伴ってこの事態に影響を与えてしまうわけでございますので、その点につきましては、邪心を持たずに、事実は事実だということで受け止めております。  したがいまして、協議内容の詳細につきましては、事前の米側のやり取りも含めてお答えできないこともございますし、いずれにしましても、今般の米国との協議に当たりましては、関係省庁とも協力、連携の上、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 そうすると、中谷大臣、現時点では、この日米協議、交渉の中で安全保障分野については取り上げられていない、こういうふうな認識でよろしいんですか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 私のところまでは、そのような情報は一切入っておりません。  なお、交渉等の内容につきましては、米側の事前のやり取りも含めて、お答えできないことがあるということは御理解いただきたいと思います。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 大臣のところまで上がっていないということであれば、今日官房長と大和局長も御出席でありますけど、お二人のところには、じゃ、上がっているんですか。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) 政府部内の情報のやり取りについては、お答え差し控えたいと思います。  いずれにせよ、この交渉、政府を挙げて行うものですので、適切に情報共有がなされ、また、私どもの方では大臣に報告がなされると、こういうことでございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 大和局長、じゃ、局長のところには、まだ、この日米交渉において安全保障分野が議題に上がった、取り上げられたの有無についても情報が上がっていない、だから中谷防衛大臣には報告をしていない、こういった理解でよろしいんでしょうか。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) 繰り返しになって恐縮ですが、政府部内の情報、情報がどこまで到達しているかとか、どういうシェアが行われているかということの一々については、お答えを差し控えたいと思います。  ただ、いずれにせよ、政府を挙げての努力になりますので、適切に情報が共有され、ないし決定がなされていくということであります。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 事実確認の、しかも内容について私が聞いているわけではありません。  今回の、まさしく危機管理官庁、省庁として、このような国民が注目される交渉に安全保障分野が取り上げられているというふうに実質赤澤大臣も認め、トランプ大統領に至ってはSNSで発信までしているにもかかわらず、この事実があったかどうかについても明らかにできない、しかし、最後の語尾の方で、まあいろいろあって差し控える旨の御答弁があったというふうなことでございますけれども、もし今日の段階で、その後、実は情報把握していたというふうなことになれば、私は大問題になってしまうというふうに思いますが、本当に、今日の段階でこの日米交渉について安全保障分野が取り上げられているか否かについても把握をされていないというふうに、本当にこの場で言えるんでしょうか。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) 本当に繰り返しになって誠に恐縮ですが、先ほど大臣からもお話ししたとおり、協議内容の詳細につきましては、事前の米側とのやり取りも含めて、お答えできないことを御理解ください。  いずれにいたしましても、今般の米国との、米国協議に当たりましては、関係省庁とも協力、連携の上、しっかりと取り組んでおりますし、これからも取り組んでまいります。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 極めて残念でありますけれども、今後、もし今日の段階で情報把握していたということが分かれば、私は大変な問題になってしまうというふうに、ここだけは指摘をさせていただきます。  その上で、中谷大臣にお伺いしますが、この前の私の質問に対して、大臣は、経済は経済として交渉すべき旨のことを述べられております。しかし、今回、実際は恐らく米側が強く求めている貿易赤字の削減という経済問題にこれは安全保障が巻き込まれているのではないかというふうな懸念をいたしておりますが、この点について中谷大臣、御所見お伺いします。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) いずれにしましても、現時点において把握した情報は、先ほど述べたとおりでございます。  今般の協議の今後の実施に当たりましては、もう既に政府部内で関係閣僚で結束して臨むということにいたしておりますので、関係省庁とも協力、連絡の上、しっかりと対応してまいりたいと思っております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 大臣、残念ながら、本当に危機感がやっぱり低いんじゃないかなというふうに言わざるを得ません。しかも、次の交渉は今月中というふうに言われているわけであります。もし安全保障分野が議題に上るとすれば、もう防衛省の中で、この対策チームじゃないけれども、対応を具体的に進めていかなければ間に合わなくなるのではないでしょうか。  そうしたときに、もし今後、閣僚級、そして事務レベル、まさしく政府を挙げて行うというふうになるわけでございますけれども、今回仮に安全保障分野が議題に上がっているということであれば、これは防衛省としても閣僚レベル、事務レベルでアメリカと協議を進める、こういった理解でよろしいんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) まだ赤澤氏から情報も伺っておりませんし、今後のことにつきましては、もう現時点で臆測とか推測を持って対応するというよりは、確実な事実関係、これを把握した上で対応しなければならないというふうに思います。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 最後に、この点について確認なんですが、そうすると、中谷大臣、中谷大臣から今回の交渉について、安全保障分野が議題に上がったかどうかというふうに確認しろ、どうなっているんだというふうな指示は出されていないという理解でよろしいんですか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 赤澤大臣が政府を代表して今交渉に当たっている最中でございます。現時点において私の方から報告を求めるというよりは、しかるべき、赤澤大臣からこういうことがあったというようなことを聞いて対応しなければ、いろいろ情報を接しますとかえって混乱し、間違ってしまうというふうに思います。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 まあ大臣のお考えも一つのやり方だというふうに思いますが、事が非常に、大変重要だというふうに思いますので、大臣自らも情報収集に取り組んでいただきますように強く要請をいたします。  それでは次に、防衛力整備計画についてお伺いをいたします。  これについては、まず防衛予算の更なる見える化と説明責任についてということでありますが、私は、我が国を取り巻く安全保障環境を考えますと、この防衛力の強化そのものは賛成でございます。一方で、他の省庁と比較して突出して今防衛予算が増えているわけであって、これは国家安全保障戦略にも明記されておりますけれども、平和国家として専守防衛に徹し、他国に影響を与えるような軍事大国にはならない、こういった真価も併せて問われているというふうに思います。  そういう意味で、今求められていることはより一層の防衛予算の透明化と国民の皆さんに対する分かりやすい説明責任だというふうに思いますけれども、まずこの点についての大臣の御所見、お伺いします。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 防衛力整備計画の進捗につきましては、令和五年度、令和六年度の当初予算額及び補正予算額、令和七年度の当初予算額を機械的に足し上げると約二十三兆七千九百二十一億円となります。これは、五年間の総額四十三兆円の約五五%の金額となります。そして、契約ベースにつきましては、同様に足し上げると約二十六兆九千八百四十六億円となりまして、これは五年間の総額四十三・五兆円の約六二%の金額となるわけであります。  この進捗状況につきましては、防衛力の抜本的強化達成に向けて適切な予算を計上してきているものと認識をいたしております。  引き続き、防衛力抜本的強化の状況につきましては、国民の皆様方へ分かりやすい説明に努めてまいりたいと思います。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 大臣、ありがとうございます。  その上でお伺いしたいと思うんですが、いわゆる円安、まあ人件費の高騰、原材料高、これ防衛力整備計画にとっては今トリプルパンチになってしまっております。  この影響なんですけれども、これらの装備品の購入にもいわゆる上振れの影響出ているのではないでしょうか。例えば、すったもんだございましたイージスシステム搭載艦、これ二〇二二年十二月の防衛省の資料によりますと、二隻で約四千億円で整備する、こういった予定でしたが、実際幾ら掛かったんでしょうか。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。  令和四年十二月の防衛力整備計画策定時にはイージスシステム搭載艦の取得経費は約〇・四兆円と見積もっておりましたが、実際の予算計上につきましては令和五年度と令和六年度の二年間で約五千九百三十八億円を計上しており、防衛力整備計画策定時の見積りとの差は約〇・二兆円となってございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 実際は二千億円上振れをしているわけであります。  次に、護衛艦のFFM、これ令和七年度の一隻当たりの費用は幾らでしょうか。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。  令和七年度予算におきましては、新型護衛艦、これFFMでございますけれども、約四千八百トン型でありますが、これ三隻の建造に掛かる経費として三千百四十八億円を計上しており、一隻当たり割りますと約千四十九億円となります。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 一千四十九億円なんですよ。実は、これも当初の見積りだと実は一隻六百六十七億円なんです。約四百億円上振れをいたしております。  ですので、まあ単純な計算になって恐縮なんですけど、八年、九年度、これ令和七年度と同じベースで見積もると、実は十二隻トータルで一兆一千三百億円と、これも当初の計画の約三千億円の上振れとなってしまいます。  そして、更にお伺いしますけれども、F35A、これ令和七年度の一機当たりの費用は幾らでしょうか。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。  F35Aにつきましては、令和七年度予算において機体八機の取得経費として約千三百八十七億円を計上しており、機体単価は、割りますと、約百七十三億円ということになってございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 実はこのF35A、当初の見積りは一機当たり百億円であります。七十三億円上振れ、これもトータル四十機で先ほど言ったような前提で計算すると六千三百四十四億円、これも当初の見積りよりは約二千三百億円上振れをすることになってしまいます。  これは、実は皆さんが本当に大変な努力をされて、自衛隊の装備品の最適化、つまり合理化をして、毎年毎年、毎年度捻出をいたしております。この金額が令和七年度で約二千六百五十三億円なんです。ということは、それぞれ一種類の約、装備品で、その努力の部分がほぼほぼ帳消しになってしまう、それほどインパクトのある上振れになってしまいます。  そこで、中谷大臣に提案ですけれども、大臣はこれまでの答弁において、いわゆる円安などのこのトリプルパンチの影響、これを認めつつも、認めてはいらっしゃるんですが、具体的な影響額を出すのは困難だと、こういった旨の答弁をされております。ただ、先ほど言ったように、一方で、この二、三の装備品の上振れだけ見ても相当な影響額が出ているわけであります。  確かに膨大な数に及ぶ全ての項目の影響額を出す、これおっしゃるとおり困難かもしれませんが、例えば防衛力整備計画の別表二にあるこの整備規模、これ具体的に数字も出しているわけでありますから、これらに関して具体的に調達をしている装備品に絞ってですね、まず、これらの影響額、算出してみてはどうでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 先ほどの御質問にありましたとおり、これは大変な、困難な作業になります。というのは、為替の変動のみならず、物価上昇、人件費の高騰、資材価格の上昇や役務費用の上昇、為替レート、装備品そのものの仕様の変更といった様々な要因が複合的に今影響しているわけでございまして、こういったことが計画作成時よりこの防衛力整備計画に基づく予算編成に影響を与えると、与えているということでございます。  また、会計検査などの指摘もございましたけれども、これにつきましても、先ほどお話をした内容の要因が混在をしている中で、為替の影響のみを切り出して正確に算定するということは困難でありまして、その上で、大まかな目安を申し上げれば、防衛費全体のうち、為替変動に直接影響するFMS、また一般輸入などは一割から二割にとどまっているわけでございます。  こういった円安を伴う為替レートの変動や国内外の物価上昇などの状況にあっても、やはり防衛力整備計画の一層の効率化、合理化、これを徹底をいたします。そして、経費の精査、まとめ買い、長期契約のスケールメリットを生かした価格低減政策など取組を行いまして、閣議決定をされました防衛計画に基づいて、防衛力の抜本的強化、これを達成できるように努力をしてまいります。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 大臣が最後の方でおっしゃった様々な歳出化削減の御努力、これ、血のにじむような努力をされているというふうに思いますが、ただ、これ、繰り返し申し上げれば、その努力とほぼ同等額の上振れ状態が、この二、三挙げただけでも生じているわけでございます。もしこのままのペースで進むと、歳出ベース、これ、たとえ四十三兆円以内に収めたとしても、防衛力整備計画は残念ながら完遂することはできないというふうな結果になるのではないでしょうか。  そうなると、かつて島田元事務次官が、この防衛力整備計画は金額を積み上げたものではなくて、国を守るために必要な施策を積み上げたものだ、こういうふうにおっしゃっていて、しかし、一度決めた金額は変えられないというふうなことになれば、また諦めの思想が頭をもたげてこの国の安全保障を危うくすると、恐れますと、こういった旨の重い発言もあるわけでございます。  ですから、先ほど申し上げたように、防衛予算の見える化、これに資するためにも、是非ともこの影響額について、様々な前提をつくっても構いませんので、是非とも算出をしていただきますように強く、今日は強く要請して、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 立憲民主・社民・無所属の塩村でございます。今日もよろしくお願いいたします。  まず最初に、防衛大臣にお伺いをいたします。  先日の質疑の中で、外務大臣に通告をしてしまったんだけれど、間違ってしまったと、防衛大臣に通告をするので後から聞きますというふうに言ったまま、時間がなくて聞けなかった質疑になります。  資料の一を御覧ください。「忘却の海外慰霊碑」という記事になります。  風化する海外慰霊碑に対する大臣の考えをお伺いしたいというふうに思っております。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) せんだってもフィリピンに行ってまいりまして、フィリピンに、犠牲になった日本またフィリピン両国の国民の皆さんの墓標の前に参りまして慰霊をいたしましたし、また、フィリピンで亡くなられた日本兵のために建てられた慰霊碑がございまして、そこへも参りましてお参りをしましたら、関係者の方が出てきていただいて、一緒にお参りをすることができました。  このように、東南アジア各地にはこのような慰霊碑や追悼の記念碑がございますので、極力私も訪れた際には追悼、お参りをさせていただきたいと思いますが、この慰霊の場を訪れるたびに、さきの大戦の惨禍、これを感じまして、二度とこういうことは繰り返してはいけないということを胸に刻みまして訪問をさせていただいている次第でございます。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。もうおっしゃるとおりだというふうに思います。さきの大戦の惨禍を絶対に忘れてはいけないというふうに私も思います。  この記事を読んでいただいたら分かるんですが、防衛大臣もフィリピンに行ってそう思っていただいた、その慰霊碑たちがどんどんと風化しているという記事になっております。フィリピンなんですが、三百三十九ありまして、その半数以上がもう不良状態だということになっているんですね。  次に、外務大臣にお伺いをしたいというふうに思います。  こうした海外慰霊碑の問題について、もっと外務省もしっかりとコミットをしていくべきではないかというふうに思うんですが、お考えをお伺いいたします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 厚労省においては、戦後八十年関連事業として様々な事業を実施予定と承知しておりますが、その中に国内外の慰霊碑に関する補修などの取組も進めていく予定であると承知をしております。  外務省としても、遠い異境の地において祖国を思い、そして家族を案じつつ戦場に倒れられた方々を追悼し、平和を祈念することは極めて重要であると考えておりまして、この厚労省による取組に可能な限り支援を行っていきたいと思います。  一月二十四日の閣僚懇談会の席上、厚生労働大臣から閣僚に対して、戦後八十年を迎えるに当たって、海外出張等の機会を捉えた政府建立の戦没者慰霊碑を訪問していただきたいと依頼もありました。私も、本年一月にパラオの旧海軍墓地を訪問し、献花をしたところでございますが、引き続いて閣僚等による慰霊碑訪問への協力もしっかり行ってまいりたいと思います。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 もう数多くの慰霊碑が海外にございます。大臣も今触れていただいたんですが、厚労省が所管しているんですね。海外で慰霊碑を守っていこうとしたときに厚労省だけでしっかりできるのかという疑問がございます。この調査も、二〇〇三年から二〇一五年の調査で少し前のものになっているので、そのときよりももっと状態が悪くなっているというのは明らかになってきてしまいます。  今年は戦後八十年でございます。こうした慰霊碑がどんどんと傷んできて風化をしてと、そして、これまで厚労省が進めてきた事業というのは、傷んできたものを埋設するという、そういう事業を進めてきているので、つまりどんどんとなくなっていくと、最後にはなくなってしまうというような事業を進めてきているということになっておりますので、もうこうしたものがなくなってきたときに、また手を合わせる場所がなくなるとか、いろんな問題があって忘れてしまうと思うんです。  それが風化につながってくるというふうに思うので、過去何があったのかということをしっかりと記憶にとどめるためにも、厚労省だけではなく、特に海外の慰霊碑についてはしっかりと外務省も取り組んでいただきたいというふうに思っておりますし、防衛大臣も是非行かれたら改めて慰霊碑を訪れていただきたいというふうに思っております。  防衛大臣、ここまでで結構でございます。委員長、お願いいたします。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 防衛大臣、御退席願って、よろしいです。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 続きまして、お伺いをいたします。  資料の二を御覧ください。  戦後八十年、救済されることなく無国籍で生き抜いてきた残留日本人二世の記事になってまいります。四千人以上いた残留日本人二世も百三十四人になりまして、国籍を望んでいるのは今約五十人しか残っていません。先般、予算委員会で総理の方からも非常に前向きな答弁を伺ったんですが、八月十五日の終戦の日までに是非、今生き延びている二世たちに日本の地を踏んでいただきたいというふうに思っております。進捗をお伺いいたします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 政府としては、フィリピン残留日系人の方々の高齢化が非常に進んでおりますので、希望する方々の一日も早い国籍回復や一時帰国に向けた支援を進める必要があると認識をしております。  御指摘の一時帰国については、国籍回復に必要な情報を得るためにも重要な機会の一つだと思いますので、今政府内で真剣に検討中でございます。政府としても、これが実現するように可能な限り努力をしてまいりたいと考えております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。本当に時間がございませんので、対応していただきたいというふうに思います。  続いて、資料の三を御覧ください。これは海外日系人の推計になります。  お伺いしたいんですが、これ、国籍を有しない方も統計に含めております。なぜ国籍を持たない方を統計に含めているのか、お伺いをいたします。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 海外に移住されました日本人の子孫の方々、既に日本国籍を有しておられない方も大変多くなってきております。したがいまして、その日本国籍の有無にかかわらず、日本人の血統を引いて永住目的で海外に住んでおられる方を対象として統計を取らせていただいております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。  国籍を持つ人だけだと広がりがやっぱりありませんから、広げて考えていくと。理解ができるところでございますが、現在海外に日系人はどのぐらいいるのか、数字だけ端的に教えてください。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 直近の統計が令和五年十月一日時点でございますが、約五百万人と推計しております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 前回の調査なんですが、これ三百八十万人でしたが、なぜ増加しているのか、教えてください。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 先ほど申し上げた直近の令和五年の調査では、ちょっと過去の統計の取り方、いろいろな側面ありましたけれども、改めてしっかりと計算等いたしまして、より実態に合致するように数字を推計したものでございます。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。  事前に聞いたところによりますと、よりしっかりと調査しようということで捕捉をしていったというふうに伺っております。  資料の四を御覧いただきたいんですが、これは日経新聞になります。  「求ム海外日系人」という日経新聞の記事になるんですが、日本政府が世界の日系社会と関わりを強めたい、強めているという記事になってまいります。日本政府が世界の日系社会との関わりを強めている理由、それを教えてください。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 海外の日系人の方々、各国において様々な分野で活躍していただいておりまして、各国と日本との関係強化にも大きく貢献していただいております。  したがいまして、私どもとしましても、こういった日系人の方々のコミュニティー、そしてネットワーク、これは我が国の外交にとって非常に貴重な財産でございますので、様々な形で日系人社会との連携に取り組んでいるところでございます。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。  記事によると、もう少し詳しくといいますか、分かりやすく書いて、分かりやすい説明だったんですが、より私たちにも分かりやすいように書いてありまして、日本が経済成長の低迷や人口の減少で国際競争力を落としている現状を踏まえて、日系人が持つ力への評価を高めているということでございました。そして、外交や国内の労働力不足の補完役としても期待されているというふうに記事には書いてありました。  そして、記事の中に、首相周辺は日系社会は経済や政治の面で必ずしも本国と思惑が一致していないと明かすというふうに記事があるんです。これ、どのように思惑が一致していないのかなというふうに思っておりまして、もし分析等があれば教えていただきたいと思います。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 今引用されたこのコメントについては、私どもも必ずしもこのコメントの背景がはっきりしないものですから、なかなかこれ自体について論評を加えるというところは難しいと思っております。  ただ、この日系人の方々、先ほど申し上げたとおり、既にこの世代を下ってきて、国によってはもう八世というような方々もいらっしゃるということで、その帰属意識そのものもなかなか薄れてきている、そういうようなところもあろうかと思いますので、いずれにしましても、そういった点も含めて、こういった若い世代の方々との関係を一層強化していくことが重要だと考えております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。  八世というところで、八世となると、本当におっしゃるように帰属意識というものは大変に課題になってくるんじゃないかなというふうに思います。二世、三世となってくると、まだいろいろと国との関わりというものは自分の中でもアイデンティティーあると思うんですが、八世となってくると、よりちょっと遠くなってしまうということ。つまり、私たちが期待しているような日本本国とのつながりも薄くなってくるんだろうなというふうに、私も今お話を聞きながら実感をしたところでございます。つまり、帰属意識を持ってもらうという対応が必要になってくるというふうに思っています。  海外の日系人大会、海外日系人大会、力を入れていろいろと開催していらっしゃると思いますし、私も昨年、猪口先生と一緒に出させていただきまして、砂防会館だったかな、この近くの、出させていただきました。いろんな話を聞かせていただいたんですね。  大会宣言というものを日系社会の皆さん出していらっしゃいまして、日系の活躍、日系人の活躍を内外で広げる上でも重要として、海外で生まれ育った子供が日本人、日系人としてのアイデンティティーを保つには、やはり国籍のここの改正が必要であると大会宣言で採択がされたということになっております。  これ、どんどんと、日本人というか日系人、広げて、もう物すごい広げて調べて、今五万人でしたっけ、五百万人いるということなんですが、もうそこまで広げて調べて五百万人、一生懸命頑張っていただいているんですが、国籍だけを持っている人を調べると、多分物すごく数が少なくなってしまうんじゃないかなというふうに思っております。  海外日系人大会の大会宣言、これについて、大臣の所見をお伺いいたします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 海外に住まわれる日系人コミュニティーとのネットワークは、我が国の外交にとっても貴重な財産だと考えておりまして、外務省としても、日系人社会との連携を重視しております。  私も、昨年十月に、海外日系人大会に参加された日系の方々を歓迎するためのレセプションを飯倉公館で開催をさせていただきました。また、昨年十一月にペルーを訪問した際には、日系人の方々にお集まりいただいて意見交換を行ったところでもございます。この中に、宣言の中に、あっ、そこはいいですね。  引き続き、外務省としても、日系人社会との連携を重視してまいりたいと考えております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。  どんどんと日系人が放っておくと少なくなってしまうわけなんですね。やっぱりこれは国益も損なうという部分があるのが一面でございます。  例えば、ドイツとか韓国なんですが、国際競争力の維持や労働力の補完のために、重国籍の容認にかじを切った国も多いわけなんです。そして、実績を上げてきているというような現実がございます。  高度人材の獲得や、そして自分の国の国籍を海外に行って捨てなくてはいけないというのは日本にとっても損失になるというふうに私は思うんですが、そうした国々、どんどんと法改正をして、九〇年代以降、多くの国が法改正しているんですが、日本の対応どうも遅いと思うんですが、いかがでしょうか。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 今委員御指摘のとおり、様々な国でこの重国籍を容認するという例も増えてきております。例えば、最近ですとドイツですとか、また、もう十年ほど前になりますが、韓国もそのように制度を切り替えてきたという具合に思っております。  一方、日本の方は、これ、国籍の問題、本来法務省さんの所掌でございます。また、様々な御意見も国内であるということで、そういった御意見もしっかりとお聞きしながら検討していく必要があるのではないかと思っております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。  記事の中に、外務省の幹部は専門的な技術を持つ高度人材にも目を向けたいということなんです。これはちょっともう質問飛ばさせていただくんですが、この人材獲得の見通しいかがですかと質問しようと思ったんですが、これは簡単ではないというのは明らかだというふうに思います。  これ日系人に関わりませんけれども、高度なスキルとか良質な労働者が、スキルを持った労働者が、善良な労働者も含めてなんですが、日本に定着しようとする場合、数年で永住権が獲得ができて、希望すれば日本国籍が取得できるんですが、その場合は母国の国籍喪失という形になってくるというふうに思うんですね。  国籍を失うと同時に、失うものは何かということで、ここも聞こうと思ったんですが、もう調べてまいりました。例えば、その身分登録が抹消されたり、自分の国で、そして仕事や不動産の所有ができなくなってしまったり、税率が上がったり、アメリカであれば国籍離脱税を取られるというようなこともあるということでございます。  優秀な人材が違う国に住んで仕事をしようと、そうしたりするときに、国籍喪失のデメリットがある国を選択するのかという問題に今、日本は直面をし始めているのではないかなというふうに思います。そうした選択を迫られる国じゃないところを選ぶというのが現実だというふうに思います。  日本、国際社会で活躍する日本人が、仕事で現地の国籍が必要になる場合もあろうかというふうに思います。現地の国籍を取得した場合は、日本国籍を喪失することになります。例えばなんですが、ノーベル文学賞のイシグロ・カズオさんですね、日本人の両親のお仕事の都合でイギリスに五歳のときに移住をいたしました。そして、そちらでお仕事をされているということで、成人をしてイギリス国籍を選択して、日本人ではなくなりました。そして、LEDを開発してノーベル物理学賞を受賞した中村修二さん、二〇〇五年までは日本国籍、日本人でしたが、その後、研究職でございますから、仕事の都合でアメリカの国籍が要求されているため、アメリカ国籍を取得いたしました。日本人ではなくなったということなんですね。そして、スイスなどで活躍をする実業家の野川さんという方、等さんなんですが、移住をして貿易の会社を起こしました。現地の公共事業の入札に必要になるために、スイスの国籍を取得しました。スイスも認めたわけですよね、ちゃんと仕事してくださっているということで。そして、その後何が起こったかというと、日本からどちらかを選択せよと迫られて、もう仕事上仕方がないので日本国籍を喪失するという形になってしまっています。  こうした方々は能力もあって、そして、まさに現地と日本をつなぐ懸け橋になる存在、こうした方々が国籍がなくなって関係性がどんどん薄れていき、八世ともなると、なかなかもう難しくなってくるんではないかなというふうに思っております。  そこでお伺いしたいんですが、こうした現実は、日本からの人材流出であるとか、人材獲得の面でもやっぱり問題があるというふうに思いますし、頭脳の流出にもつながっているというふうに思うんですが、外務大臣の所見をお伺いいたします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘はしっかり受け止めたいと思いますが、国籍に関する法制度となりますと、所掌は法務省ということになりますけれども、重国籍については様々な御意見があるんだと思います。これは様々な角度から検討しなければいけないことではないかと考えております。  その上で、今御指摘がありましたように、国際社会で一層多くの日系人が活躍していくことは我が国の存在感を高めることにもつながっていきますし、ひいては日本全体の国際競争力を強化していく観点からも重要でございますので、外務省としてもそのことをしっかりと意識して、そのための環境整備を始め、必要な対応を行ってまいりたいと考えております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。  これは非常に重要な問題だと思います。これから先、海外に日系人が増えていくかというと、戦前戦後のように出ていくような時代ではなくなってきておりますので、どのように関係する日系人が日本に帰属意識を持ってもらえるのか、そこが重要になってくる。そして、海外の日系人大会で物すごい危機感を日系人の人たちが持ちながら大会宣言に何とかしてほしいと盛り込んでいること、これは是非受け止めていただいて、良質な労働力の確保だけではなくて、頭脳の流出を止めるということ、逆に来ていただくという選択肢、日本に来ていただくということも含めて考えると、そろそろ日本もこうした問題をみんなで考えていかなければ国益を損なう時代に入ってきているというふうに申し上げて、是非検討をお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。  米国の関税問題に対応することについて、外務大臣に伺います。  外務省に日米経済協議対策本部を設置し、交渉の下支えをすると承知をしております。四月の八日、十日と本委員会で重ねて大臣に、外務省、総力を挙げて外交力を発揮するときと訴えてまいりました。この本部の体制とミッションについて、岩屋大臣に伺いたいと思います。  先ほど来ありますけれども、これから米国との交渉は第二回目以降があると、閣僚級の交渉をすると、そして今月中での調整することで一致をしているという状況であります。これ、しっかり支えていただかなければいけないことでありますけれども、いかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 外務省としては、今般の米国による関税措置への対応に万全の構えを取るべく、去る十日に、私を本部長とする日米経済協議対策本部を設置いたしまして、第一回会合を開催をいたしました。  まず、一回目の、赤澤担当大臣による交渉をしっかり支えていくということを目途に一回目の会議を行いましたが、今委員御指摘あったように、これから交渉が本格化してまいりますので、米国による関税措置に関する情勢の子細な分析を行って、赤澤担当大臣による交渉をしっかりと支えてまいりたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 現地の山田大使も、映像にも映っていましたけれども、全力でバックアップをしなければいけないというふうに思います。これからの交渉というのは世界が固唾をのんで見ております。ですので、世界のモデルケースをつくるんだという責任感を持ってやっていただきたいと思います。  そういう中で、ちょっと質問の順番を変えさせていただいて、五番目の方から質問させていただきたいと思います。  ルールを守る国際社会の構築、経済環境の改善、また、リダンダンシーの確保、次世代の知日派、親日派の育成、覇権主義への対抗、またマルチの外交関係推進など、外交的アプローチが今後更に重要な局面であります。トランプ関税の発動に伴う国難である、今、日本の状況であります。これはもう日本だけじゃなくて世界の状況だと思います。  このような中、在外公館勤務の職員の皆様の処遇は見るに堪えられないという状況でもあります。世界の中でも、生活環境、経済環境の改善というのは必須であります。  在外公館名称位置給与法にのっとって、民間調査会社による日常生計費等調査について、また、及びワシントンに在勤する各国外交官、OECD加盟国との給与、手当の比較の報告があります。皆様にお手元に資料としてお配りをさせていただきました。  資料の一番でありますけれども、世界各国百九十七都市における物価調査、食料品、雑貨、交通費、衣料費等を含む利用適当な店舗等での約百八十品目以上の標準的価格調査に基づいて、国内勤務時の標準的な生計費を一〇〇とした場合の比較がなされております。その結果は衝撃的で、北米は一九二・九で倍、中南米でも一九二、ODAドナー国があるアジア、アフリカで一四一・二、また一四三・〇と、一〇〇以上の都市は世界百九十七のうち百九十四、日本に比べて生計費が低くなるのは僅か三都市のみであります。  これにのっとって対処をしているということは十分理解できますけれども、また、外交官の安全や衛生環境を考えれば、必要な価格が上がるところでのいろんな手当をするというその状況も十分理解できますが、とはいっても、我が国の経済力の脆弱性というのが改めて明確であります。  まず、この結果を、外務大臣、どう理解、解釈されていますでしょうか。

大鶴哲也外務省大臣官房長

○政府参考人(大鶴哲也君) お答え申し上げます。  今御指摘頂戴いたしました民間調査会社の生計費等調査、これにつきましては、世界各国の都市における物価調査に基づきまして、日本国内勤務時の標準的な生計費を一〇〇とした場合の各国、各都市における生計費の支出を示したものでございます。  世界の大多数の都市でこの数字が一〇〇を超えているという調査結果につきましては、我が国在外職員が海外で生活する上での生計費、これが国内に比して相対的に高いということを示唆しているというふうに考えております。  この生計費調査の結果を基に、為替相場の変動及び物価変動の影響も反映させ、しかるべく在勤基本手当の基準額を定めるようにしているところでございます。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 財務省に伺いたいと思います。  皆様、資料の二番を御覧いただきたいと思います。  ワシントンに在勤する各国外交官との給与、手当比較を見れば、我が国は、OECD加盟国三十七か国中、この調査に御協力をいただいた国が三十か国、日本を一〇〇とした場合、その位置付けは二十四番目になります。これでは、我が国の経済、世界の安定、安全保障について最重要の同盟国である、今回もしていただいていますけど、対米交渉を支えられる外交官諸官に対する処遇としては余りにも目を覆うべきデータではないでしょうか。今後、具体的に、では、どこの水準を目指すのでしょうか。世界が固唾をのんでいるようなこの交渉をやっていただいている、その支えている皆さんがこの位置付けで本当にいいのかというのは、必ず我々は責任持ってちょっとここは見ていかなきゃいけないと思います。  安保戦略三文書で規定している外交力を第一としていること、また情報力を強化する、その最前線にいるのが外交官であるゆえに、予算について確実に計上するよう財務省としても取り組んでいただきたいと思います。また、外務省から出てくる予算案ではなく、むしろプッシュ型で提案するように財務省としても協議をしていただきたいと思います。  表の比較の在り方等もいろいろあるかもしれませんけれども、財務省、いかがでしょうか。

中山光輝財務省主計局次長

○政府参考人(中山光輝君) 御指摘いただきました在外職員の給与、手当につきましては、我が国の公務員として一般職給与法等に基づく基本給等が支給されることに加えまして、名称位置給与法に基づきまして、それぞれの在外公館の生計費等に応じた在勤手当が支給されているところでございます。  在勤手当の支給水準につきましては、在外公館の所在地における物価、為替相場及び生活水準を勘案して定めなければならないとの法の規定に基づきまして、毎年度、各国の生計費調査の結果や物価、為替動向等を踏まえて設計されているところでございます。  その結果といたしまして、七年度の予算、七年度予算におきましては、在勤手当として、対前年度比でプラス四十三億円と大幅増額となる四百四十四億円を計上したところでもございます。  財務省としては、引き続き、適切な水準の支給がなされますよう、毎年度の予算編成過程を通じて外務省と真摯に協議してまいりたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 これ、このデータを見て外交官になりたいと、ワシントンの駐在の中で世界を動かしたいと若手が思えるかという視点がとても重要だと私は思います。  外務大臣、当然外務大臣として御自身の部下にある外交官の処遇が良くなるということは高らかに言っていただけると思いますけれども、これ、我々もしっかりと応援したいと思います。国家の問題ですから、与党とか野党とか言っている場合じゃないんです。そういう中にあって、この外交官がさらされている現状を即座に打破をするために全力を尽くしてまいりたいと思います。また、大臣にも全力を尽くしてもらわなければならないと思います。いかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 外交力強化という観点から、特に在外勤務の職員の処遇に着目をしていただき、また激励をいただきましたこと、心から感謝申し上げたいと思います。  昨今の厳しい、ますます厳しいこの国際情勢の中で、外交活動の最前線に立つ外交職員が、外務省職員が、その職務と責任に応じて能力を十分発揮できるようにすることが極めて重要な課題だというふうに認識をしております。  徐々に処遇は改善してきているつもりではありますが、まだまだ十分ではないというふうに考えておりますので、私どもも全力を尽くしてまいりますが、引き続いての御支援をよろしくお願いを申し上げたいと思います。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 報道で、トランプ大統領との、この赤澤担当大臣との、交渉して、そして今後どうなるかというのは、日本国内の中小・小規模事業者の皆さん、また関税の影響を受けて株価に影響すれば、現役世代の皆さんがNISAだったりiDeCoだったりというところで直接影響を受けていきます。  そういう中にあって、その陰で一生懸命、誰にも報道されなく頑張ってくださっているのは実は公務員の皆さんです。最前線でいるのは外務省の皆さんです。大臣が行って、現地でサポートをするということも、やはり外務省の皆さんがロジを組んでいただいています。  ですので、我々こそが、その光が当たらないような位置付けにいる外交官の皆さんにエールを送るのには、その背景と後ろをしっかり守ってあげることしかないというふうに思います。ですので、これからもしっかりと応援していきたいと思いますし、次長も来ていただいておりますから、是非この議論は国民の声だと思って真っ正面から受け止めていただきたいというふうに思います。是非よろしくお願いしたいと思います。  最後に、ちょっと話題は変えます。  NPT核兵器不拡散条約の運用検討会議の第三回目の準備委員会が国連本部で開催をされることになっております。来年のNPT再検討会議へ向けて非常に重要な委員会であると考えます。  我が国にとってこの委員会の意義はどのようなものと考えておられますでしょうか。本年は戦後八十年、被爆八十年でもあります。大臣は出席するべきであり、核不拡散の不退転の決意で臨んでいただきたいと思いますが、岩屋大臣、いかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) NPT体制は、核兵器国、そして非保有国が広く参加する核兵器のない世界に向けた唯一の普遍的な枠組みでございます。核兵器のない世界に向けた道のりが一層厳しさを増している中でもございますので、国際的な核軍縮・不拡散の礎でありますこのNPT体制の強化が必要だと考えています。  今月末から開催される第三回準備委員会会合は、来年の運用検討会議につながる極めて重要な会議であると認識をしておりまして、我が国はこのNPT運用検討プロセスに継続してハイレベルの参加者を派遣をしてリーダーシップを発揮してきており、充実した成果を上げられるように努力をしていきたいと思っております。第三回準備委員会の出席については、現時点では決まっておりませんが、私の出席を含めてしっかり検討してまいりたいと思います。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 是非調整をしていただきたいと強くお願いしたいと思います。  次に、自律型致死兵器システム、LAWSの国際的な議論において、これまで公明党としても重ねて会議を開いて、日本はルールメークの中核として役割を果たすべきだと訴えてまいりました。  三月のジュネーブで開かれたLAWSの会議での議論と、世界のスタンスを含めた現状について岩屋大臣に伺います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 自律型致死兵器システム、LAWSと言っておりますが、現在、特定通常兵器使用禁止制限条約、CCWの枠組みの下で、その定義、特徴、国際人道法上の課題、規制の在り方などについて議論が行われております。我が国も参加をしました三月のLAWS政府専門家会合におきましては、引き続き、各国の立場に隔たりがあるんですけれども、これらの論点について主要国が参加する形で実質的な議論が行われました。  我が国としては、今後とも、人道と安全保障の視点を勘案したバランスの取れた議論を通じて広く国際社会において共通の認識が得られるように、LAWSに関する国際的なルール作りに積極的かつ建設的に参加してまいりたいと思います。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 LAWSについて世界的に危機感が高まっていると感じております。いろんなところで、一歩間違えればテスティンググラウンドになりかねない状況も世界中では生じております。LAWSへの国際社会の合意形成に基づく規制について前進が必要であります。CCWを中心とした議論が重要であり、世界の主要国が離脱しない状況の維持、構築は必須であると私は考えます。  法的拘束力がある文書をまとめる方向なのか、政治文書か、それとも行動規範、成果文書の取りまとめになるのか、日本のスタンスと世界の状況について伺います。

林美都子外務省大臣官房審議官

○政府参考人(林美都子君) 現在、LAWSにつきましては、CCWの枠組みの中でいかなる形式の成果物を目指すかについて関係国の間で議論が行われていますけれども、各国の立場に隔たりがあるというのが現状でございます。  我が国としましては、LAWSに関する規範、運用の枠組みの明確化に向けて、何らかの具体的な成果物の作成を目指すことが重要であると考えております。また、そうした成果物に含まれるルールにつきまして、それが実効性のあるものであることが必要だと考えています。この実効性の確保のためには、高い技術力を持つ主要国の参加を含む形でコンセンサスを得るということが、これこそが重要であるというふうに考えております。  引き続き、人道的考慮と安全保障上の観点のバランスを追求しながら、実効性のあるルールの作成に向けて積極的かつ建設的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 以上で終わります。どうもありがとうございました。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。  トランプ関税についてはまたの機会にしたいというふうに思いますけれども、今日は、中国での新たな拘束事案についてまずお伺いしたいと思います。  四月八日の午前に北京の美容院で美容師として働く日本人三名が中国当局によって一斉に拘束されたという報道がございました。これは中国の出入国管理法違反ということではないかということでありますけれども、この事案についての説明をお願い申し上げたいと思います。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) ただいま御指摘のとおり、今般、中国の北京におきまして、邦人の三名、いずれも不法就労の疑いで治安当局に拘束されたことを我が方の在中国大使館が確認をしているところでございます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 これ、本当に不法就労なのかどうなのか。実際にその、これ美容室、美容師の資格ということで渡航されているということですから、それ以外のことをやったら不法就労ということになるわけですけれども、これもかなり幅があることなのかなというふうには思います。  外務省の認識としては、これ本当に不法就労であるという認識をお持ちなのかどうなのか、これはいかがでしょうか。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 先ほど申し上げましたとおり、中国側からは、不法就労の疑いで拘束をしたという通報を受けております。  その上で、この個別のケースの具体的な内容については、プライバシーの保護の観点もございますので控えたいと思いますが、御参考までに申し上げますと、中華人民共和国の出入境管理法という法律がございますが、そこの条文によりますと、就業許可証をきちんと取得しないで就労したり、またその就業許可の範囲を超えて中国で就労すること等は不法就労とみなされる、このような規定があるところでございます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 是非これは注視をしていただきたいというふうに思います。  これ、今年に入ってから同様の案件で三件六名が拘束されているということであります。これは例年に比べてやっぱり非常に早いペースで人数が、拘束人数が多くなっているといったこともあります。  これまで反スパイ法による不当な拘束ということも言ってまいりましたけれども、この拘束は極めて重大な事案だというふうに思います。ですので、これ、これから渡航して就労される方に対してもこれきめ細やかな呼びかけを行っていただきたいというふうに思うわけですけれども、大臣の見解を伺いたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) しっかり注意喚起をしていかなければいけないというふうに思っておりまして、これまでも在中国の我が方大使館ホームページにおいて、居留許可、就労、そしてビザに関する注意事項を掲載しておりまして、特に期限切れや不法就労等に関する注意喚起を行ってきておりますが、一層周知徹底に努めてまいりたいと考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 これ、拘束、出入国管理法、中国、八十条だったですね、五日以上十五日以内で拘留するという形になっていますので、もう拘留期限、間もなくなのかなというふうには思います。ですので、ここをしっかり注視していただいて、本人たちとしっかりと領事面会をしていただいて事実関係の確認をしていただきたいと思いますし、それから、これ、この事案は今年に入ってから三件目ということでありまして、そういった事案がどういった事案だったのかということ、もちろんプライバシーの問題はあるとは思いますけれども、その具体的なことを言わないとこれ分からないと思うんですね。  だから、本当に、じゃ、美容師をやりながら別の飲食店で働いたとかといったら、それは不法就労になるかもしれません。でも、それが何らかの形でちょっとお金を得た、ちょっと、これは分からないですけど、ちょっとしたアルバイト、一時間ちょっとアルバイトしたというようなことでなるのかどうなのか。そのラインが分からないとこれはなかなか注意しづらいということだと思いますし、これ中国に渡航して就労される方は全くそんなことは意識されていないんではないかなとも思います。ですので、これは、こういった拘束事案をなくしていくということから、きめ細やかなこれ注意喚起をお願い申し上げたいというふうに思います。  次に、話題を変えますけれども、帰化の取消しについてであります。  今、ネットでかなり話題になっているのが、来年の熱海市長、今年か、今年の熱海市長選挙に立候補しようとしていると言われている徐浩予さんという人物の問題であります。この人物は中国から帰化された日本人というふうに名のっているということでありますけれども、この方のポストが非常に話題になっていると。ポストでは、皇室に対する非常に無礼な投稿をしているといったこともありますし、反日的なもう投稿を続けているといったこともあります。  それはそれとして、一つには、問題だなというふうに思うのは、この投稿の中に中国のパスポート三通と日本のパスポート一通を写した写真を投稿しているということであります。これが何を意味するのか。これが本物なのかどうかというのは分かりませんけれども、中国が各国に対して送り込むスパイに対しては複数のパスポートを持たせるというのはこれ常套手段であります。例えば、これファーウェイのCFOが逮捕された際にはこれ七冊のパスポートを保有していたといったこともございました。  つまり、この事案がどうなのかということは分かりませんけれども、こういった複数のパスポートを持って、そして市長選挙に出ようというようなことを言って反日的な言動を繰り返しているという人物がいる、こういうことに対して我が国は何ができるのかということが問題なわけであります。  そこでお伺いをしますけれども、今日は法務省に来ていただきました。この帰化の取消しについてでありますけれども、これ、国籍法には帰化の取消しに関する明文規定はないということでありますけれども、この帰化の取消しということは可能なのかどうなのか、この点についてまずお伺いしたいと思います。

竹内努法務省民事局長

○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。  一般論として申し上げれば、申請者の詐欺等重大な不正行為に基づき帰化許可処分が行われた場合には、法務大臣において、当該帰化許可処分の取引しにより回復される公益と申請者の受ける不利益等を総合考慮した上で、当該帰化処分を取り消すこともあり得ると考えております。その上で、取消しの可否については個別の事案に応じて判断されることになると考えます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 これ、今おっしゃったのは申請時の詐欺ということで、もう不正行為により取得されたこの帰化に関してはこれ取消しすることができるということで、手続上の瑕疵についてのみをおっしゃっているわけですよね。  これ他国を見ると、これは例えばイギリスやフランスでは安全保障を脅かすような行為や重大な犯罪もこの帰化の取消し要件となっているということ、カナダでも重大な犯罪ということになっておりますし、ドイツやオーストラリアでは帰化後にテロ関連活動に関与した場合などにこの国籍を剥奪するという制度が導入されているわけであります。  こういった、今申し上げたような、例えば安全保障に関するような重大な犯罪を犯した場合に、日本では帰化を取り消すことができるのかどうなのか、この点はいかがでしょうか。

竹内努法務省民事局長

○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。  一般論として申し上げますと、帰化をした者は、通常は帰化によって日本国籍の単一国籍となりますことから、帰化を取り消されるということによって無国籍の状態になることになってしまいます。また、帰化の効果として、日本国民としての包括的な地位が創設され、種々の権利義務が生じ、その親族等にも大きな影響を与えることになります。  したがいまして、帰化の取消しによってその効果を覆すということは、法的な安定の面などから慎重に考えるべきものと考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ですから、これ、どれだけ重大な犯罪を犯しても、様々な、例えば中国のスパイだった、で、日本の政府を転覆する、そのために政治を行う等々の活動をしたとしても、これは帰化は取り消せないという認識でよろしいでしょうか。もう一度聞きたいと思います。

竹内努法務省民事局長

○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。  先ほど申し上げましたとおりでございますが、具体的な事案についての帰化の取消しの可否については、個別の事案に応じて判断されることになると考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 そうですね。ですから、これは国籍法にこの帰化取消しの要件の規定がないということが一番の問題なんですね。だから、行政上の手続上の瑕疵があれば、もう、すぐ取り消すことができるよということしかなくて、だから、日本には他国にあるようなこの帰化取消しの要件というのがないということであります。それは、多分今の御説明だと、日本は二重国籍を、先ほどの塩村さんの話がありましたけど、二重国籍認めていないわけですね、単一国籍になると。で、日本から国籍を剥奪してしまうと無国籍者になると、これが問題だというふうにされているんだろうというふうに思います。  そこで、これ外務省にお伺いしたいと思いますけれども、これ、無国籍者の削減に関する条約というのがございまして、無国籍者を出してはいけないんだという条約があるわけでありますけれども、この帰化の取消し、単一の日本の国籍しか持たない者に対して帰化の取消し又は無効が確定した者が生じたとして、これ条約等に違反する可能性はあるのかどうなのか、この点について伺いたいと思います。

松尾裕敬外務省大臣官房審議官

○政府参考人(松尾裕敬君) お答え申し上げます。  委員から御指摘のあった無国籍の削減に関する条約につきましては、我が国は締結しておりません。  御質問等の関係で留意すべき国際約束などとしましては、例えば、自由権規約は、国籍を取得する児童の権利を規定しております。また、障害者権利条約は、国籍を恣意的に又は障害に基づいて奪われないことと規定しております。さらに、世界人権宣言も、国籍を恣意的に奪われないとしております。  このため、帰化の取消し又は無効の手続を行うに際しては、これらの内容に留意する必要があると考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ですから、今の話を聞いているとおり、無国籍者の削減に関する条約は日本は締結していないということから、これ単一国籍だとしてもこの帰化の取消しをすることはできるということだというふうに思います。  これ、予算委員会でも私はさせていただいたんですけれども、そもそも日本の帰化の要件というのは極めて緩いわけですね。永住権を取るのには十年と、日本に住所が十年なければいけないということでありますけれども、帰化に関しては五年ということで、これ逆転をしている。アメリカ、オーストラリア、ドイツ、韓国では、もうこれ永住権を取得した上で初めて帰化を申請できるという永住権前置主義を取っております。でも、日本の場合は帰化の方が容易だというような逆転現象になっている。  そういった中で、私が心配なのは、こういった安全保障上の問題として、日本にもうどんどん帰化、今、在留邦人、在留外国人の方がどんどん増えていますから、その方々がもうどんどん帰化をしてくると。  で、この方は市長選挙に出ようとされているわけでありますけれども、それ市長選挙に出ること妨げられないということは分かりますけれども、そういった人が中国政府と何らかの関与をしているというようなこともこれ十分に想定されるわけであります。  ですから、我が国でもこういった安全保障上の脅威となるような事案に関しては、しっかりとこれ帰化を取り消せるということを法制度としてこれ整備をするべきというふうに考えるわけですけれども、法務省の見解を伺いたいと思います。

竹内努法務省民事局長

○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。  委員御指摘の帰化の取消しの制度化あるいは法制化の是非につきましては、一般論として申し上げますと、帰化した者について帰化を取り消すということになりますと、無国籍の状態になってしまうことですとか、あるいは帰化によって日本国民としての包括的な地位が創設されますので、帰化の取消しによってその親族等にも大きな影響を与えることになってまいります。  したがって、その帰化の取消しによって効果を覆すということは、法的安定性の面などから慎重に考えるべきものと考えておりまして、そのため、帰化の取消しの制度化につきましては、その必要性や制度の内容の在り方を含め、慎重に検討する必要があるものと考えております。  いずれにしましても、帰化の申請がされた場合における帰化の許否の決定は、国籍法第五条第一項に定められております帰化条件の充足の有無を中心としつつ、個別の事案における具体的な事情を踏まえた上で、日本国籍を与えることが適切か否かという観点も踏まえ、厳格な審査を行っているところでありまして、引き続き、個々の事案に応じて適切に対応してまいりたいと考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 極めて甘いなというふうに思います。  状況はどんどん変わっているんですね。こういった帰化がもう戦略的に行われるような時代になっているということを踏まえて、我が国としてもこの制度の在り方を考えなければいけないというふうに思います。もちろん日本を愛して日本でずっと生まれ育って帰化をされる方は当然いらっしゃいます。そういった方の権利をしっかり守る、このことは重要だというふうに思いますけれども、その一方で、こういった事案もたくさん出てくるというふうに思います。ですので、これに対応することができないということでは、我が国を守ることはできないんではないかというふうに思うわけであります。  ちなみに、これ私調べたんですけれども、イギリスでは、二〇一四年に移民法を改正して、イギリスの単一国籍しかない者であっても国籍を剥奪できるようにしたということで、これは明らかに先例があるわけですね。イギリスがなぜこういうことをしたのかといったならば、それは問題が生じたからですよ。それまで問題は生じてなかったんですよ。だから、これは立法事実があって、法制度を変えたという事実があります。ですから、我が国もこれをしっかりと法制とすべきということを主張してまいりたいというふうに思います。  続いて、ちょっと話題を変えますけれども、海底ケーブルの問題についてお伺いをしたいと思います。  これ、この委員会でも何回かこれが非常に重要な問題だということで、私も本当に重要だなというふうに思いました。これ、海洋法に関する国際条約では、自国を旗国とする船舶又は自国の管轄権に服する者が、故意又は過失により、公海にある海底ケーブルの損壊を犯罪とする法令の制定を定めています。  日本は、この国際条約、海洋法に関する国際条約を批准した上で必要な国内法令を定めているわけでありますけれども、これ中国は同条約を批准しているにもかかわらず、必要な国内法令をもう定めているのかといったならば、これは定めていないんじゃないかということであります。そのため、これ公海上で日本につながる海底ケーブルを損壊した中国船籍の乗組員をこれ誰も処罰できないということになるんではないでしょうか。  条約の義務を履行していないというこの中国の不作為に対する大臣の見解を伺いたいと思います。また、これ海洋国家としてこの海底ケーブルの安全を守るという意味では、中国に対して適切な対応を求めるべきではないかと考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 四方を海に囲まれた我が国にとりまして、この海底ケーブルは社会活動、経済活動を維持する上で欠かすことのできない重要なインフラでございますので、その安全の確保は極めて重要だと考えております。  御指摘の中国を含む他国が制定する国内規定の解釈について、我が国政府として有権的にお答えする立場にはないんですけれども、昨今、その海底ケーブルが毀損されるという事案も増えてきておりますので、我が国としては、国際社会においてこの海底ケーブルの保護に関する国際法が遵守されるように、中国への働きかけも含めて、引き続き、国際的な連携も図りながら、海底ケーブル保護のために必要な対策を実施してまいりたいと思います。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 これ、条約を批准しているのにその義務を履行していないということですから、これは強く求めて、しっかりと求めていただきたいというふうに思いますし、防衛省に対しては、これ総務省が基本的には一元的にこの陸揚げ局や海底ケーブルの場所等々を管理していて、今これ分散化すると、安全保障上の観点からこれ分散化をするということをやっていくようでありますが、これ総務省としっかりと連携をして、この場所の特定、そしてこれの防衛体制の整備、それから海底ケーブル、なかなか、広い海の中でこれを守り切るというのはなかなか難しいというふうに思いますけれども、これ海上保安庁としっかりと連携をして、これに対する防衛体制を固めるということが重要だと思いますけれども、大臣の見解を伺いたいと思います。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 海底ケーブルは、国民生活や経済活動にとって欠くことのできない重要なインフラでありまして、この安全性の確保、これは極めて重要であります。  防衛省におきましては、まず海上自衛隊の哨戒機、これによって我が国の周辺海域を航行する船舶等の状況を毎日監視をするとともに、必要に応じて護衛艦等を柔軟に運用しまして警戒監視、情報収集をしております。加えて、滞空型無人機、また衛星など、様々な手段を適切に活用して隙間のない情報収集・警戒体制を構築をしていくということが重要でありまして、非常に、能力強化に取り組んでおります。  海底ケーブルに関しましても、平素から警戒監視活動などで関連情報が得られましたら関係省庁と共有するとともに、事態の推移に応じて、総務省、警察、海上保安庁といった関係省庁と連携して必要な措置を講じて、対応に万全を期してまいりたいと考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。是非お願いを申し上げたいというふうに思います。  あと、これ、最後に、四月下旬からゴールデンウイークにかけて、公明党の皆さんや超党派議連が訪中するということがございました。これに対して、何か総理の親書を持っていくんだというような報道があるわけでありますけれども、これ、岩屋大臣として、中国に対して、その親書の内容として一番重視していることは何なのか、何を中国に訴えるということをお考えなのか、この点についていかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 総理の親書についてのお尋ねですか。  首脳間では、石破・習近平会談において戦略的な互恵関係を包括的に前進させていくということで一致を見ておりますので、基本的にはその文脈のものになろうかと思いますけれども、日中間には御案内のとおり様々な課題もございますので、親書においてそれを逐一指摘するということになるかどうかは別にして、そういった事柄も含めて政府としてはこれまで対応してきておりますし、党においても様々御検討をいただけるんではないかと考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 これ是非、慎重に丁寧にお願いしたいと思います。  もちろん私は、反スパイ法の拘束されている皆さんの拘束を解けということは当然のことながら、これ、今、トランプ関税の問題で新たな米中の冷戦だということが言われています。アメリカは、これやっぱり狙いは中国であることは間違いないんですね。中国を選ぶのかアメリカを選ぶのかというような態度を迫っているということもあると思います。  そこで、中国に行かれるのは自由なんですけれども、これ議連ということでありますけれども、それは自由なんですけど、ただそこで間違ったメッセージを発することがないように、それはお願いしたいというふうに思います。  私たちは、しっかりと日米同盟、これを遵守していく、これを大事にしていくと。その中で日本とアメリカが、今関税の問題やっていますけれども、これはバイでしっかりと交渉をしていくということが重要だというふうに思いますので、その点を踏まえてこれからの交渉をお願いしたいということを申し上げて、質疑を終わりたいと思います。  以上です。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 国民民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。  今日はサウジアラビアについて少し質問したいと思います。  サウジは言わずと知れた世界最大の原油輸出国で、メッカとメディーナを有するイスラム教の宗主国であります。まさに言わずと知れたアラブの雄でございますが、昨今はウクライナ停戦協議、米ロ、米ウクライナの交渉会場になるなど、相当政治的にも注目をされているところ、存在感が高まっているところなんですが、防衛省の大和防政局長にお伺いします。  サウジアラビアと日本の防衛交流、防衛協力、どんなものがあるんでしょうか。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。  サウジアラビアは、我が国にとってエネルギー安全保障上の重要なパートナーであるとともに、アラブの盟主として中東地域の平和と安定において重要な役割を担っており、防衛省としても防衛協力・交流を強化していくことが重要であると考えております。  こうした中、二〇二三年七月の日本・サウジアラビア防衛大臣会談において、部隊間を始めとする両国間の防衛協力・交流を更に強化していくことで一致するなど、様々なレベルで意思疎通を行っています。また、本年二月には海上自衛隊の掃海母艦「ぶんご」と掃海艦「えたじま」がサウジアラビアに寄港するなど、海上自衛隊艦艇による部隊間交流も行っております。  防衛省といたしましては、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、サウジアラビアを含む二国間、多国間の防衛協力を強化していく考えであります。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 済みません、大和局長、ちょっとこれ通告していないんですけれども、今、大阪・関西万博やっていまして、いろんな国々が日本へやってきて、恐らくサウジアラビアも来ると思うんですが、この際に防衛大臣と何らかの交流を図るとか、そういう計画というはあるんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) サウジアラビアの国防大臣の訪日、また防衛大臣会談の開催については、現時点で何ら決まったものはございません。そのようなことで、現在全くないと、現在決まっていないということです。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 様々防衛協力等あるとはいえ、他国と比べると、近隣諸国と比べるとそれほどディープな防衛交流というのは見受けられないというふうに感じるんですが、他方で、サウジアラビアと中国との軍事関係、これはどうなっているかというと、私のような素人でも、ちょっと調べただけで、サウジと中国との軍事関係というのは近年急速に接近をしているというふうに聞いていますし、サウジは中国から弾道ミサイルを輸入したりドローンなどの兵器も輸入していると聞いています。そして、中国企業のドローン製造拠点がサウジアラビアにあるという情報もあります。  両国は共同軍事演習を実施するなど、軍事的になかなか協力関係を強化しているように私には見えるんですけれども、大和防政局長にお伺いしますが、今、サウジアラビアと中国とのこの軍事関係というのはどうなっているんでしょうか。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。  サウジアラビアと中国は、令和四年十二月に首脳会談において包括的戦略パートナーシップ合意に署名し、防衛分野における協力と連携を深める旨などを表明し、直近では昨年六月に国防大臣会談を行ったと承知をしております。  また、防衛分野における協力として、例えば中国からサウジアラビアに対する無人機、ミサイル、火砲などの武器移転が指摘されているところであります。また、令和五年十月に両国の海軍合同演習を行ったことについては承知しているところであります。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 今の大和局長の御答弁でも分かるように、日本、サウジよりはるかに中国、サウジの関係性がディープだということが分かるわけでございますが。  続いて、ロシアとサウジの関係についてお伺いしますが、これも私が聞いているところによると、サウジは伝統的にアメリカとの関係強いというのはこれ皆さん承知のところですけれども、実はロシアともなかなか関係が深うございまして、例えばS400地対空ミサイル防空システム、この武器取引をサウジアラビアは模索をされていたり、軍事技術協力に関する協定をもう既に締結をされていて、サウジとロシアは共同訓練も行っているというふうに聞いています。経済的にも、サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコとロシアのロスネフチという会社との共同プロジェクトも進んでいるやに聞いています。  経済面はさておいて、この軍事面での関係、サウジアラビアとロシアというのはどうなっているんでしょうか。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。  サウジアラビアとロシアは、令和三年八月に両国間の軍事協力を発展させることを目的とした二国間協定を締結したというふうに承知しております。さらに、令和五年十二月にムハンマド皇太子兼首相とプーチン大統領との会談が行われ、防衛分野における協力を強化することに合意したということも承知しております。  また、装備面における協力としては、ロシアからサウジアラビアに対して、多連装ロケットランチャーの移転がされたということが指摘されているところであります。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 これまた日本より相当、防衛交流、軍事交流が武器のやり取りを含めて深化しているなと思うわけでございます。  外務省の参事官にお伺いしたいと思うんですが、今、イエメンの状況、かつてはサウジとイランがいがみ合って様々難しい関係にありましたが、先日、中国が仲介役になって、あのサウジとイランが和解に行くんじゃないかという状況がありましたが、今の状況を少し説明してもらえますでしょうか。

三宅浩史外務省大臣官房参事官

○政府参考人(三宅浩史君) お答え申し上げます。  二〇一四年にホーシー派がイエメンの首都サヌアを武力にて制圧し、同国南部に侵攻する中、イエメン正統政府からの要請を受け、サウジアラビアを中心とするアラブ連合軍が翌二〇一五年三月からホーシー派の拠点に対する空爆を実施したと承知しております。  その後、サウジアラビアは、二〇二二年の三月にイエメンに対する軍事攻撃の停止を宣言し、同年四月には国連の仲介によりイエメン全土での停戦が実現しました。その後、同年十月に停戦が失効したものの、小康状態が継続しており、同宣言以降はホーシー派に対する空爆は行っていないと承知しています。  いずれにしましても、我が国としましては、イエメンにおいて恒久的和平に向けた政治プロセスが早期に再開されるよう、国際社会と連携して取り組んできているところであります。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 これ、かつてサウジアラビア、相当このイエメン内政に介入していまして、実はこれ、サウジとイランの代理戦争なんというふうに評されたことがありますが、具体的に、サウジアラビアはこのイエメンの内政にどのような介入をしたと外務省は承知されているでしょうか。

三宅浩史外務省大臣官房参事官

○政府参考人(三宅浩史君) イエメンはサウジアラビアにとって隣国でありまして、非常に重要な国と理解しております。  先ほどお答え申し上げましたとおり、二〇一四年、ホーシー派がサヌアを武力にて制圧したということで、イエメン正統政府からの要請を受け、サウジアラビアを中心とするアラブ連合軍が翌三月からホーシー派の拠点に対する空爆を実施したということと承知しております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 今、参事官お答えになったように、これイランとの代理戦争なんと言われるんですが、この空爆に武力介入して、この実は中国製の無人機でフーシ派を攻撃しているという話があります。具体的にはCH4とかGJ2といった、こういった中国製の無人機でイエメン内の反政府勢力フーシ派を攻撃していると。  イエメンは、これ内戦がいわゆる、落ち着けばいいんですが、南部暫定評議会、その他の勢力やイスラム過激派もまだ残っていたりして、なかなか安定には程遠い状況なんですけれども、これは、かつてフーシ派は、サウジアラビアやアラブ首長国連邦、UAEの石油施設なんか空爆して、これ国際化された内戦なんというふうにも言われているんですね。相当きな臭い状況になってきています。  その一方で、サウジアラビアは長年争ってきたイスラエルと急激に水面下で様々な和平交渉を含めて関係が近くなっているというふうに承知をしていますけれども、このサウジアラビアとイスラエルの今水面下の交渉若しくは今後の展望、多分、トランプ大統領は、よくノーベル平和賞を取りたがっているんではないかと言われていますけれども、恐らく、ウクライナか北朝鮮か、このサウジアラビア、イスラエルとの和平交渉、これが大きなテーマになると私は思っているんです。  それにおいて、このサウジアラビアとイスラエルの関係、外務省はどう把握されているでしょうか。

三宅浩史外務省大臣官房参事官

○政府参考人(三宅浩史君) お答え申し上げます。  サウジアラビアとイスラエルの国交正常化の可能性については、第三国間の関係でありますので日本政府として予断を持ってお答えできる立場にはございませんが、イスラエルとイスラム諸国の盟主たるサウジアラビアの関係は地域の平和と安定に大きな影響を与え得るものであり、日本としても引き続き関心を持って注視してまいる所存であります。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 いわゆるエイブラハム合意で、湾岸諸国を含む複数のアラブ諸国とイスラエルは国交正常化しました。これには期待するところでございますが、サウジアラビアも大分変化してまいりまして、女性がジョギングで普通に走っても文句言われないし、女性も車の運転もできるようになりましたが、いろんな意味でまだまだ我々と同じような状況ではないというふうに思いますけれども、外務大臣にお伺いします。  このサウジアラビアですね、これはアメリカと我々のように、いわゆる普遍的価値、これを共有する国だというふうに大臣はお考えでしょうか。自由、民主主義、法の支配、基本的人権、こういった普遍的価値を共有できる国というふうに大臣はお考えでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) サウジアラビアのファイサル外務大臣とは、先般、二月三日に外相会談を行ったばかりでございます。  サウジアラビアは、我が国にとっては、エネルギー安全保障上のまず重要なパートナーでございます。それから、委員が御指摘されたように、言わば地域、アラブの盟主として中東地域の平和と安定において重要な役割を担っておりますし、先般はサウジアラビアが主導をして、ガザの復旧についてアラブ諸国の案をまとめられたりしておりますので、やはりこの地域の平和、安定化に向けて緊密に連携をしていくべき国だというふうに考えております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 私、今外務大臣が御答弁いただいたように、サウジアラビアは我が国にとってとても重要な国だと思います。  サウジアラビアは、二〇〇〇、もとい、二〇三四年のFIFAワールドカップを主催する、を成功させることを目標とされているんですが、ただ、やっぱりまだまだ我々と同じレベルでの普遍的価値観を共有している国とは私は言い難いなとお国の状況を見ると思いますし、中国とロシアの関係が相当深いですね。これ、私のような素人の主観ですけれども、やっぱりこのサウジアラビアがGIGO含めて次期戦闘機の開発に一緒に絡んでくるというのは少し私はリスクがあるんじゃないかという独り言を申し上げまして、質問を終わりたいと思います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  トランプ関税については私も後日伺いたいと思いますが、既に日本は思いやり予算で二千二百億、再編経費や辺野古新基地建設などを含めると四千五百億、そして米軍への基地提供に伴う経費などを合わせますと八千六百億負担をしておりますので、その一方的な負担増となるようなことを交渉材料にするということは、これはあってはならないだろうと、大臣もかすかにうなずかれましたので、これは後日の質問にしたいと思います。  陸上自衛隊は、先週、地上から艦艇を攻撃する地対艦ミサイルの発射訓練を国内で初めて六月に北海道内の射撃場で実施すると発表しました。防衛大臣は会見で、これまではアメリカ本土で行ってきた訓練だと説明しています。  今度、なぜ国内で行うのでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 本年の六月頃に、陸上自衛隊が国内において地対艦誘導弾の射撃訓練、これ実施する予定でありますが、その実施場所については現在調整中でございます。  この陸上自衛隊の地対艦誘導弾につきましては、これまで米国の射場で長射程の射撃を実施をしておりましたけれども、最近、厳しい安全保障環境を踏まえまして、より国内の多くの部隊に各種の装備を用いた訓練の機会を確保するために、射程などに制限があるものの、国内における射撃訓練の実施について現在調整しているところでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 敵基地攻撃能力となる長射程ミサイルの本格的な配備を見据えた対応ということかと思います。  今大臣も少し述べられましたが、射程百数十キロのミサイルを今度使おうということで報じられております。国内では安全な海域や空域を確保できないので海外で行っていたのを、関係機関の了解を得たので国内でも実施すると報じられております。  これは防衛省に伺いますが、関係機関というのはどこのことなんでしょうか。

森田治男防衛省地方協力局次長

○政府参考人(森田治男君) お答えを申し上げます。  ただいまのお話にありました本年六月頃に陸上自衛隊が国内において地対艦誘導弾の射撃訓練を実施する予定、その実施場所については現在調整中でございますけれども、地元との間では日頃から様々なやり取りを行っております。そのやり取りの詳細につきましては、相手との関係もありお答えできないことを御理解いただきたいと思いますが、一般的には地元の自治体、それから水上の訓練であれば漁協とか、そういったところとなると考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 太平洋に面した北海道の新ひだか町静内対空射撃場で行う計画だとされます。  森下陸幕長は会見で、地元の理解を得ながら進めていくと述べています。ところが、新ひだか町によりますと、計画は聞いていたが新ひだか町でやるとは聞いていないと。昨日の夕方時点でも、北海道防衛局から何の連絡もないということでありました。  北海道庁の危機対策課は、お配りしております毎日新聞の取材に、全く知らない話でびっくりしていると答えています。  これはどういうことでしょうか。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) こういった訓練の実施につきましては、地元との間で常日頃から様々なやり取りを行っております。ただ、そのやり取りの詳細については、相手との関係もあり、お答えできないことを御理解ください。  いずれにいたしましても、国内における射撃訓練の実施場所が決まった際には、安全性の確保や、地元漁協を含め関係自治体の皆様への丁寧な御説明に努めてまいります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 様々なやり取りとお話しだったんですが、道庁は、正式決定ではないと承知していると、事前説明の前に報道されるのは困ると話しているそうです。  ですから、地元の理解どころではないと思うんですね。これは一層緊張関係を高める訓練でもありますので、やめるべきだということを申し上げておきたいと思います。もう六月だと言っていますので、この時点で何の情報もない中で強行することのないように求めたいと思います。  この敵基地攻撃能力については、これを実際に使っていくための教育も進められております。  資料の二枚目を御覧ください。しんぶん赤旗日曜版が情報開示請求で入手した資料です。  防衛省が二四年度予算の概算要求で財務省に提出した説明資料で、タイトルは統合ターゲティングに関する米国委託教育への参加とあります。  趣旨、自衛隊における統合ターゲティング能力を強化させるため、米国統合ターゲティングスクールにおいて統合司令部レベルのターゲティングに関する教育を受講させ、今後の統合運用体制の確立のもととするとあります。  統合ターゲティングとは何ですか。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。  統合ターゲティングとは、一般的に、統合のレベルにおいて、目標、まあターゲットでございますけれども、この選定や優先順位付けを行い、それに応じた適切な対応を行うプロセスとされていると承知しております。この理解の下、防衛省・自衛隊においても一定の共通認識があると考えております。  なお、米軍におきましては、ターゲティングとは、作戦上の要求や能力を考慮して目標の選定や優先順位付けを行い、それに応じた適切な対応を行うプロセスである、ターゲティングには、指揮官の目的を達成するため、目標を特定し、目標を設定し、目標に効果を与えるための継続的な分析プロセスが必要である、指定された部門による特定の目標と特定の望ましい効果を結び付ける分析に基づく根拠を基礎として、計画立案者は統合ターゲティングにより目標に関する詳細な情報へのアクセスを得る、ターゲティングは、火力をほかの統合機能、指揮・統制、情報、移動・機動、防護、維持などと統合、同調させるのに役立つというふうに説明されているものと承知しております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 要するに、スタンドオフ防衛能力、敵基地攻撃能力なども含めて、そうしたものを配備し運用していくことにしたためにこうした教育訓練も受けることになると、こういうことですね。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) 御指摘のスタンドオフ火力であるとかあるいはこれらの反撃能力の更新に関して、こういった統合ターゲティングの役割というのがあるというのはそのとおりであります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 二三年度からこの訓練に参加している、受講しているようです。二三年度以降、各年度の予算と派遣人数、実績を御紹介ください。

青木健至防衛省人事教育局長

○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。  統合ターゲティングに関する米国委託教育への参加は、今後の統合運用体制の確立の資とすることを目的とし、自衛隊における統合ターゲティング能力を強化させるため、米国統合ターゲティングスクールにおいて統合司令部レベルのターゲティングに関する教育を受講させるものです。  このための経費といたしまして、令和五年度に約二百万円を、令和六年度に約九百万円を、令和七年度に約九百万円を計上しております。あと、人数につきましては、令和五年度に三名を、令和六年度に五名を派遣し、令和七年度につきましては八名の派遣を予定しております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 私が配付しました資料は二四年度概算要求のときのものです。二五年度も同様の資料があるかと思いますので、委員会に提出を求めたいと思います。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。

山添拓日本共産党

○山添拓君 既に参加した分については成果報告書も作成しているかと思います。これも提出を求めたいと思います。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。

山添拓日本共産党

○山添拓君 同じ資料を御覧いただきたいのですが、米国統合ターゲティングスクールの主要教育内容の一つに、右下の方に赤で記しておりますが、付随的損害見積りとあります。付随的損害とは軍事用語で、軍事目標への攻撃の巻き添えで生じる民間人の死傷や民用物の損傷のこととされます。その見積り、これはどういうことでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 防衛省・自衛隊におきましては、この付随的損害という言葉について確立した定義は行っておりませんけれども、ジュネーブの諸条約の第一追加議定書において、軍事行動を行うに際して、巻き添えによる文民の死亡、文民の傷害、民用物の損傷を防止し並びに少なくとも最小限にとどめるために、全ての実行可能な予防措置をとることなどが規定をされておりまして、自衛隊がこれらの規定を踏まえて行動するということは当然でもありますし、自衛隊の全ての活動というのは関連する国内法、国際法に沿って行われるものでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 今のは付随的損害についての御説明かと思います。その見積りとはどういう意味でしょうか。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) 付随的損害の見積りというのは、この統合ターゲティングのプロセスの中で、今お話のあった付随的損害、例えば巻き添えによる文民の死亡、民用物の損傷等、こういったものがどのくらい生じるかということに関する予測ないしは見積りというものと理解しております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 そのとおりであろうと思います。  日曜版の調査によりますと、米軍制服組トップ、統合参謀本部議長が出した指示文書に攻撃禁止・付随的損害算定法があり、米軍内で教えているということでした。攻撃前の段階で巻き添え被害が避けられないように見える場合、被害を与えかねない住宅や学校、図書館、商店、レストランなど、人口を昼夜それぞれ百平米ごとに特定し、それらを基に想定される民間人の犠牲者数を算定するといいます。  自衛隊が受けている教育はこうした巻き添え被害の算定を含んでいるということなのですね。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 自衛隊の行う活動につきましては、先ほどお話ししたとおり、ジュネーブの条約の第一追加議定書に書いている内容でありまして、これは、この国際法、そして関連する国内法、それに従って行っているということでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 私が伺いましたのは、こう書いていますのでね、財務省に出した文書に。こういう見積りについても自衛隊員として教育を受けているということですよね。

青木健至防衛省人事教育局長

○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。  アメリカの、米国の統合ターゲティングスクールで教育内容として学んでいるこの付随的損害でございますけれども、この教育は、あくまで一般論として、陸海空の組織を超えた統合運用や、新領域を含めた領域横断作戦の観点を踏まえた統合司令部レベルのターゲティングを学ぶものでございまして、この中に戦争法や付随的損害見積り等の教育が入っているということでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 要するに入っているわけです。  米軍では、算出した人数が事前に設定した上限値以下であれば、大統領や国防長官の許可なしに攻撃目標などを決定する段階に入ります。この上限値はNCVといって、事実上の殺害許可証とも言われ、その値は秘密扱いですが、イラク、シリアの過激組織ISを攻撃する場合は十人だとアメリカメディアが報じたことがあります。さらに、イラク戦争では、サダム・フセインを攻撃する際には三十人だったという証言も報じられました。  自衛隊も今後こうした上限値を定めていくのですか。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) 我が自衛隊がアメリカのターゲティングスクールで習っているのは、学習しているのはアメリカの方法論に関するものでありまして、先ほどから御説明をしていますが、自衛隊の全ての活動は、関連する国内法、国際法にのっとって行われるもの、この国際法の中にはジュネーブ諸条約第一追加議定書に書いてあることも含まれるということであります。  今は米国の方法論を学んでいるということであります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 つまり、その米国の方法論は、今述べたような上限値を定めて、それ以下であれば攻撃目標の決定段階に入るというものなんですよね。  この統合ターゲティングスクールでは、修了者に対して付随的損害算定法の分析官の資格が付与されるといいます。自衛隊では何人付与されているんでしょう。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 今学んでいる状態でございますが、実際の運用等につきましては、文民たる住民の保護、そして攻撃を厳格に軍事目標に対するものに限定するといった国際法に従って基準を定めてまいりたいと思います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、大臣、軍事目標に限定するというのはジュネーブ条約上求められるんですが、しかし、それに伴って付随的に、民間人の犠牲者、民用物の損傷、必然的に生じ得ると。だから、そのためにこうした算定方法、見積りを学んでいるということだと思うんですね。  各年度の修了者数を委員会に報告いただきたいと思います。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日曜版の取材に複数の元自衛隊幹部が、敵基地攻撃能力保有を打ち出すまで自衛隊の攻撃の巻き添えで民間人が殺傷される事態を想定したことはなかったと述べています。過去、無法な戦争で数多くの犠牲をもたらしてきたその米軍に学んで、民間人の犠牲をいとわない自衛隊に成り代わろうとするものです。  これは憲法上到底認められないと、この点を指摘して、質問を終わります。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 本日の調査はこの程度にとどめます。  防衛大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構でございます。     ─────────────

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国政府とウクライナ政府との間の条約の締結について承認を求めるの件、所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とトルクメニスタンとの間の条約の締結について承認を求めるの件、所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とアルメニア共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件及び経済上の連携に関する日本国とインドネシア共和国との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件、以上四件を一括して議題といたします。  政府から順次趣旨説明を聴取いたします。岩屋外務大臣。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) ただいま議題となりました四件につきまして、提案理由を御説明いたします。  まず、所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国政府とウクライナ政府との間の条約の締結について承認を求めるの件は、令和六年二月十九日に条約の署名が行われました。  この条約は、ウクライナとの間で現行の租税条約の内容を全面的に改正するものであり、投資所得に対する源泉地国課税の更なる軽減等について定めております。  この条約の締結により、脱税及び租税回避行為を防止しつつ、ウクライナとの間での課税権の調整がより効果的に行われることとなり、両国間の人的交流及び経済的交流が一層促進されることが期待されます。  よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。  次に、所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とトルクメニスタンとの間の条約の締結について承認を求めるの件は、令和六年十二月十六日に条約の署名が行われました。  この条約は、トルクメニスタンとの間で現行の租税条約の内容を全面的に改正するものであり、投資所得に対する源泉地国課税の更なる減免等について定めております。  この条約の締結により、脱税及び租税回避行為を防止しつつ、トルクメニスタンとの間での課税権の調整がより効果的に行われることとなり、両国間の人的交流及び経済的交流が一層促進されることが期待されます。  よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。  次に、所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とアルメニア共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件は、令和六年十二月二十六日に条約の署名が行われました。  この条約は、アルメニアとの間で現行の租税条約の内容を全面的に改正するものであり、投資所得に対する源泉地国課税の更なる減免等について定めております。  この条約の締結により、脱税及び租税回避行為を防止しつつ、アルメニアとの間での課税権の調整がより効果的に行われることとなり、両国間の人的交流及び経済的交流が一層促進されることが期待されます。  よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。  最後に、経済上の連携に関する日本国とインドネシア共和国との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件は、令和六年八月八日に議定書の署名が行われました。  この議定書は、現行の日・インドネシア経済連携協定を改め、物品及びサービスの貿易に関する市場アクセスを改善し、並びに自然人の移動、電子商取引、知的財産等に関するルール面での改善に関する規定を追加すること等について定めるものです。  この議定書の締結により、インドネシアとの間の更なる経済関係の強化が図られることが期待されます。  よって、ここに、この議定書の締結について御承認を求める次第であります。  以上四件につき、何とぞ御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願い申し上げます。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  四件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時五分散会

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