外交防衛委員会 第6号
- 発言数
- 207 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2025/04/10
会議録
○委員長(滝沢求君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、堀井巌君が委員を辞任され、その補欠として赤池誠章君が選任されました。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官股野元貞君外三十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に独立行政法人国際協力機構理事小林広幸君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○佐藤正久君 自民党の佐藤正久です。 まず、ここに、手元にあります青山透子氏が書かれた「日航一二三便 墜落の新事実」等についてお伺いします。(資料提示) 防衛大臣、これ、書籍の存在、御存じでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) はい。今日、関係書類を持ってまいりました。日航機一二三便墜落の新事実、読ませていただきました。
○佐藤正久君 この本は臆測に基づいて書かれていると。これ、私も反省を踏まえて、これ今まで放置していたんですけれども、実はベストセラーと、十万部も売れているものもあり、もう七冊を出ております。しかも、三冊が推薦図書になっていて、隊員の名誉のためにも放置できないと思い、本日取り上げています。 この中身は、駿河湾で試験中の護衛艦が対空ミサイル発射訓練をやっており、それを、海自出身のJALの機長が海上自衛隊と組んで訓練に協力し、自衛隊の標的機が、JAL一二三便を撃墜してしまったと。横田基地への緊急着陸を自衛隊が禁止したばかりではなく、その撃墜と墜落の痕跡を隠すためにわざと墜落地点の特定を遅らせ、その間、自衛隊の火炎放射器で墜落現場を焼いて証拠を隠滅したと。アメリカの大統領から中曽根総理への書簡に、外務省担当官が、わざわざ事故ではなく墜落事件という言葉を使っていることからも、中曽根総理も外務省も知っていて隠蔽したという概要です。 事故調査を担当し、また、民間航空機の安全運航を所管する国土交通副大臣の見解をお伺いいたします。
○副大臣(高橋克法君) 日本航空一二三便事故につきましては、昭和六十二年六月に航空事故調査報告書を公表しております。 事故原因については、後部圧力隔壁の不適切な修理に起因し、後部圧力隔壁が損壊したことにより、胴体後部、垂直尾翼、操縦系統が損壊し、飛行性能の低下と主操縦機能の喪失を来したために生じたものと推定されるとしております。 この事故原因につきましては、様々な角度から調査、解析を行った上で、専門家による審議の上、ほぼ間違いないとの結論に至ったため、強い推定を示す、推定されるという表現を使用いたしております。 以上です。
○佐藤正久君 防衛大臣、今国交省からは、この青山透子氏とは全く異なる見解が示されました。 これ、大臣、これは隊員の名誉に関わる問題です。私は自衛隊では名誉毀損だとも思います。あの御巣鷹山で、あの墜落の後、徹夜で道なき沢や、あるいは尾根、谷、これを踏破をして、危険を顧みず現場に進出して、多くの人命救助に当たった隊員に対しても大きな侮辱であると、大きな声を上げて言いたいと思います。隊員にとって一番大事な名誉のためにも、大臣、これは放置してよいとは思いません。どんどんこれベストセラーとなり、ユーチューブでもどんどん拡散されています。 大臣、これは対応しないといけないと思いませんか。
○国務大臣(中谷元君) 日航一二三便の墜落事故につきましては、自衛隊が墜落に関与したということは断じてありません。 この調査におきましても、直後に、先ほど御説明されました事故調査報告書が出されまして、そこでも自衛隊が墜落に関与したということは断じてないということでございます。解説におきましても、ミサイルを疑う根拠は何もない旨、明確に否定をいたしております。 そして、この図書も含めまして、自衛隊をおとしめるような言説が流布されておることは承知しておりますが、このような言説に対しては、私を含めて防衛省・自衛隊職員はしっかりと否定をし、正確な情報を発することが何よりも重要と考えております。 特に、私自身が国権の最高機関たる国会においての質疑、また政府としての責任を持った答弁、そして記者会見の場において報道機関の方々への正確な情報を発すること、これは大変重要でありまして、この意味において、私がこの場におきまして、自衛隊が墜落に関与したことはないと明言をさせていただくことは大変意味があります。 なお、事故発生後、自衛隊は災害派遣要請を受けまして、ヘリコプター、車両、隊員による捜索救難活動を行っており、第一空挺団は四名の生存者を救出しております。
○佐藤正久君 大臣、これ、私の反省も踏まえて言うと、これ自衛隊放置してきたんです、これ。結果的にどんどん今拡散している最中なんです。大臣がここで答弁したからって止まるという代物ではないと思います。 外国のフェイクニュースに対しては、内局の調査課等が対応してきました。国内のこういうような陰謀説等に対しては、担当する部署が不明確なんです。これは本当、これからやらないといけない部分で、放置した結果がこの資料一、これ見てください。これ、御巣鷹山のところに設置された慰霊碑の写真です。 これは、御巣鷹の尾根にある昇魂之碑という部分があるところへ行く道と墜落現場のところに行く道、この分かれ道に建っている碑で、登る人は全員がここを通ります。そこに自衛隊員とN総理が意図的に殺害した乗客、そしてまた、加害者はN総理と自衛隊幕僚長と、こういうのが書かれているんです。これが登る人はみんなこれを見ているんです。これの影響がまさに青山氏の本によって、こういう慰霊碑が建っていると、これは本当に放置したままでいいのかと、私はそう思いますね。 大臣の見解をお伺いします。
○国務大臣(中谷元君) 本日、佐藤委員から写真を提供いただきました。 防衛省としましては、実際に慰霊碑があり、もし自衛隊が意図的に殺害したというような記述があるとすれば、これは全く事実無根であると考えておりますし、大変遺憾に思います。御指摘の点も含めまして、自衛隊をおとしめるような言説が流布されている中で、私や、また防衛省・自衛隊の職員がいろんな場でこのような事実を否定をし、そして正確な情報を発信をしていく、特に、このようなことは偽情報であるというふうに申し上げたいと思います。
○佐藤正久君 大臣、それでは止まりませんから。 実際、この本がどんどん売れていて、このような慰霊碑までできてしまったと。この慰霊碑を造った人にアプローチして、これは事実誤認だと言わなければ、どんどん見ますよ、これ、みんな登山するとこれ目に触れるわけですから。自衛隊が殺人者ですか。国民を守る自衛隊が加害者になっているんですよ。これを遺憾ですだけじゃ、絶対駄目だと思いますよ。 元自衛官出身の大臣、これは本当に、国民の信頼なければ自衛隊って動けないんですよ。これおとしめる内容ですから、これは実際の行動が私は大事だと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 御指摘ありがとうございました。 佐藤委員の指摘を受けまして、これからしっかりと対応してまいりたいと思います。
○佐藤正久君 是非お願いします。 文科省にお伺いします。 実は、この図書は、公益社団法人全国学校図書館協議会の推薦図書として三冊がこれ行っているんですよ。この資料二を見てください。これがこの法人の、対象としない図書の一覧です。ただ、そこにはフェイクニュースとか偽情報という部分がない、しかも、一日に三百冊の推薦図書を決めるのに限られた人間で短時間でやっている。私は、この選定の要領という部分も改善する必要があると思いますし、そもそも、何にも知らない子供たちがこの推薦図書というものが図書館にあって、これに触れるということによって、まさに国交省や防衛省が否定する、そういう事実をあたかも本当のことのように受けてしまう。 この本はノンフィクション図書として推薦しているんですよ。これはやっぱり是正すべきじゃありませんか。
○副大臣(野中厚君) お答えいたします。 公益社団法人全国学校図書館協議会が選定した御指摘の図書につきましては、当該団体の定める全国学校図書館協議会図書選定基準に基づいて選定図書として選ばれたというふうに承知をしております。選定についての詳細については、あくまでも当該団体の判断により行われているものでありまして、文部科学省といたしましては、個別具体的にこれに関与してはおりません。 他方、佐藤委員がおっしゃったように、学校図書館の性格に鑑みますと、図書自体が児童生徒の健全な教養の育成に資するものである必要があると考えております。文部科学省は当該団体の所管ではございませんが、佐藤先生の御懸念について、防衛省等との動向を踏まえ、当該団体にしっかりと伝えてまいりたいというふうに思います。
○佐藤正久君 ただ、この法人の会長は元文部科学次官の、大物次官ですよ、三年もやった。それなりに見識がある人が就いているわけですから。これやっぱり子供に害があると思ったら、事務次官までされた、本当、立派な大物次官と言われた人が就いている以上は、強く是正を求めたいと思います。 次に、資料三を見てください。これは災害派遣に対する是正事項です。 大臣も神町駐屯地に勤務あると思いますけれども、去年の七月のこの酒田での豪雨災害、このときに、神町駐屯地から出た災害派遣部隊は、東根インターから乗って、この天童料金所、西川料金所、湯殿山料金所、鶴岡料金所、それから酒田料金所を通って災害派遣現場に行きました。 一枚めくっていただいて、資料四を見てください。 資料四の左側、これが、各車両が料金所を通るたびに、一台につき一回出さないといけないんです。つまり、五か所この料金所があると、事前に一両ごと全部このものを準備をして、料金所に出さないと無料にならないんですよ。 こんなことを今DXの時代にやっているんですよ。で、調べたら、警察も消防もやっているんですよ、同じように。警察車両も消防車も一枚一枚これ事前に準備してやっている。これ五枚出さないといけないと。 師団長が視察に行ったら、往復で十枚準備しないといけないと。しかも、この横の方にあるように、後に道路、高速株式会社の方に使用実績を出さないといけない場合があると。ここまでやるために控えが必要なんです。しかも、これはスマートインターチェンジは使えません。それで本当に緊急性ができますか。そこに火事の現場や何かあったときに、スマートインターから降りればすぐ行けるのに、使えないんですね。これおかしい、どう考えても。 防衛大臣、これ防衛出動のときにも同じなんですよ。これ是正しないといけないと防衛大臣思いませんか。
○国務大臣(中谷元君) 対応を急ぐ災害派遣時に、現状が、行動従事車両証明書、これ一台ごとに出口の料金所を通過するごとに手渡し、確認を受けるという運用要領になっているということを御指摘いただきました。 誠にこれは不都合なことであろうかと思っておりますので、今後とも、円滑な、迅速な通行を可能とするような観点で効率化ができないか、関係省庁にまた御要望してまいりたいと思います。
○佐藤正久君 国交副大臣、これ、防衛出動のときにこんなこと求めるんですか。これは国交省と防衛省、警察、消防の覚書でやっているんですよ。これ、防衛出動のときに紙一枚出していたら守れません。私はそう思いますよ。しかも、火事がそこで起きているのにスマートインターチェンジで降りれない、今どきこんなこと、やっぱり見直すべきじゃありませんか。これは国交省がリードして、やっぱりここを見直すということが大事じゃありませんか。
○副大臣(高橋克法君) 質問ありがとうございます。 佐藤委員のおっしゃるとおりであると私も考えております。 ただ、これまでの仕組みというものの中で漫然とやってきてしまったということで、その仕組みの中では防衛省と各高速道路会社の協定に基づいてこのような形になっていると認識しておりますが、御指摘いただいた内容につきましては、ETCレーン、スマートインターチェンジも含めまして、自衛隊等の災害派遣は迅速な対応が求められますから、高速道路会社や関係機関と連携して、改善に向けまして国交省としてしっかりと取り組んでまいります。 以上です。
○佐藤正久君 これは是非、自衛隊だけではなくて、多分いろんな緊急車両がみんなそうなんですよ。これはやっぱり命を守るためにも是非お願いしたいと思います。 次に、資料五、これを見てください。 まず、あっ、国交副大臣はもう退室されて結構でございます。
○委員長(滝沢求君) 高橋副大臣、どうぞ。高橋副大臣、退席願います。どうぞ。
○佐藤正久君 文部科学副大臣にお伺いします。 国立大学の副学長のうち、中国籍の副学長は何人で、どこの大学におられるでしょうか。
○副大臣(野中厚君) 令和六年五月一日現在、外国人の国立大学の副学長は十二名、公立大学の副学長は三名と承知しておりますが、国籍等の具体的な経歴については網羅的には把握をしていないところであります。
○佐藤正久君 そうなんです、把握していないんですよね。私が各大学のホームページにアクセスしただけでも、副学長としてこのぐらいの方がおられる。 外務大臣、通告しておりませんけれども、中国の国家情報法とか国防動員法は在日中国人に適用されないと断言できますか。
○国務大臣(岩屋毅君) 済みません。通告もありませんでしたので、すぐさまはちょっと返答が難しいです。
○佐藤正久君 でも、外務大臣、これは普通分かる。国家情報法と国防動員法って非常に有名な法律で、これは在外の人にも適用できるという、これはもう書いていますから、明文で。ということは、この副学長も国家情報法の対象なんですよ。 ところが、私が調べただけでも、この国防七校出身の方もおられれば、別な情報によると、中国人民解放軍関係者との共同研究をやっている方、あるいは中国の地方政府機関、大学と兼職している方もいると。国籍でどうのこうのというわけでありませんけども、中国の国内法が適用されることが否定できない以上は、やっぱり留意は必要で、技術安全保障の観点からもデューデリジェンスの観点はこれまで以上に私は重要になっていると思います。 法務省と文科省に伺います。 中国の、こういう中国人の入国時の、あるいは入学時の外為法上のチェックはできても、彼らがうその申告をして、日本で研究あるいは学業に励み、その成果を本国に送る場合、法務省や文科省で防ぐことは可能でしょうか。
○政府参考人(福原申子君) お答え申し上げます。 入管庁、出入国在留管理庁におきましては、外国人の在留管理を目的といたしまして、中長期間在留する外国人の身分事項や住居地等の情報を届出により継続的に把握するとともに、外国人から在留諸申請が行われた場合には、申請内容を確認の上、必要に応じて関係行政機関等への照会や実地調査等の事実の調査を行い、外国人の活動実態の把握に努めているところでございます。 そのほか、例えば、外国人が違法行為など問題のある活動を行っている旨の外部からの情報提供があった場合には、必要に応じ要注意外国人リストに登載するなどして、関係する外国人が申請に及んだときに慎重に審査できるよう措置しているところでございます。
○佐藤正久君 これ、文科省も法務省も、実は、この委員会で何度もこの問題は取り上げられてきて、これ、外為法のチェック、最初のときにチェックしても、これ、うその申告したら分からないんですよ。実際、その後の研究成果がどういう形で外に出るのを防ぐというのは、大学、あるいは研究機関での自主性に任せるしかないというのが現状なんですよ。 留学生も同じなんですよ。これ、文部科学省にお伺いします。 この資料にあるような中国の留学基金管理委員会、CSCが運営する奨学金制度の中に博士課程を対象とする高水平というものがあります。この高水平で留学生を受け入れている国立大学は幾つありますか。
○政府参考人(奥野真君) お答え申し上げます。 まず、お尋ねの中国の国家留学基金管理委員会、いわゆるCSCが運営する一部の奨学金プログラム中におきまして、中国人学生に対して中国国外の技術先進国の大学研究機関等で研究等を行うための奨学金が支給されているという事実につきましては、公表情報として把握しておるところです。 一方で、この各大学においてこのCSC奨学金を受給している中国人留学生の受入れ人数につきまして、これについては文部科学省として網羅的には現在把握しておりません。 ただ、各大学におきましては留学生の受入れに当たりまして、外為法に基づき、外国政府等からの資金の提供を受けている留学生につきましては、国内においてその技術情報等を提供するに当たっては、六か月が経過し、居住者となった後も安全保障貿易管理の対象として学内審査を厳格に行っていただくこととしておるところでございます。
○佐藤正久君 実はこれも分かっていないと。ただ、これを見ても分かるように、極めてこの派遣先分野、あるいはその受給者に課せられる義務、帰った後に向こうでそういう研究に携わらないといけないという状況であります。 更に怪しいのは、以前あった研究内容の定期的な報告義務という部分は、指摘されたためにこれ今削除になっているんですよ。前はあったんです、このホームページ、これが削除されていると。 実際に、ドイツやオランダの教育大臣は、これは非常に問題があるので政府として調査をするという発言や、あるいは一部の大学はこのCSCの奨学金制度というものは受け入れていないと。 私の方でちょっと調べた観点でいうと、東大を始め十八の国立大学、少なくとも五つの私立大学がCSCの留学生を受け入れていて、一部の大学はCSCとの間で協定、覚書も締結しているとの情報もあります。 これはデューデリの関係からも極めて私は、こういう先進的な、博士とか、副学長、これは非常に大事なエリアだと思っています。要は、副学長というのは監督する側で、監督される側じゃないんです。まさに文部科学省が大学の方でしっかりそれをチェックすると言うけれども、チェックする側にその対象がいるという状況を踏まえると、こういうドイツやオランダの状況を踏まえても、これは国家安全保障局に聞きます。 やっぱり、今までとは違って、公の分野というのは一層チェックが必要だというのは世界の潮流です。当然、国籍で云々ということは言ってはいけませんけれども、中国の国内法が日本でも適用されると彼らが標榜している以上、この情報という部分の管理、これはやっぱりしっかりしないといけない。これはなかなか、文部科学省だけでは絶対できません。法務省だけでもできません。これは政府全体となって、この副学長とかあるいは博士課程の中国人留学生に対するこのデューデリジェンス、これをやっぱりそろそろ政府の方で考える時期だと思いますが、御見解をお伺いします。
○政府参考人(股野元貞君) お答えを申し上げます。 委員御指摘のとおり、我が国の技術的優位性を確保、維持する観点から、大学等研究現場における技術流出の防止は重要な課題だと認識しております。このため、既に政府としましても、不正競争防止法による営業秘密の保護、外為法に基づく投資審査の強化やいわゆるみなし輸出管理の運用明確化、それから研究セキュリティー・インテグリティーの確保等に並びまして、留学生、外国人研究者等の受入れ審査強化についても取り組んできております。 引き続き、重要な技術流出の防止に向けまして不断に取組の見直しや検討を行い、経済安全保障の観点から関係省庁等と連携して必要な取組を推進してまいりたいと考えております。
○佐藤正久君 これは、股野さんとはいろいろとこれまでもデューデリやってきましたけど、もうせっかくいい場所にいるんですから、これ、そろそろ手を着けないとこれ手遅れになると。 本当に、これから軍民融合の部分で軍と民の境目がなくなってきます。この前も有村先生が中国人留学生のことについて質問されました。どんどん増えています。で、今度、副学長までいるんですよ、もう、監督する側の。しかも、このCSCというのは非常に特別な奨学金制度で、やはり日本で最先端のものを学んで、中国が足りない部分学んで取ってこいという制度ですから。これはやっぱり、明確なこういう基準がある以上、我々も対応しないといけないと思います。是非これは、今日、野中副大臣もおられますので、是非この分野というのはしっかり対応を政府全体としてやっていただきたいと思います。 次に、関税について外務大臣にお伺いします。 トランプ大統領、昨日、日本時間で午後一時に相互関税を掛けたにもかかわらず、その十四時間後の日本時間の今朝三時にはそれを九十日間停止をすると。ちょっと余りにも場当たり的な。いろんな報道によると、株価を見てやばいと、しかもアメリカの国債の利回りが下がると思ったら上がってしまったと、関税でいっぱいお金が来ても、国債の利回りでどんどん出てしまうと、やばいといってこれを止めたと。実際、グリアUSTRの代表は公聴会の場でそれを聞かされて、もう答弁がしどろもどろになったと。 ちょっと、いいかげん過ぎると思いませんか。
○国務大臣(岩屋毅君) 事の経緯は委員御指摘のとおりでございますが、今般の政策決定といいますか変更の背景が那辺にあったかということについて我が方からコメントすることは控えたいというふうに思います。 基本的には今般の発表を前向きに受け止めておりますが、引き続き相互関税及び鉄鋼、アルミニウム製品及び自動車、自動車部品に対する関税について、米国に対して措置の見直しを強く求めてまいります。
○佐藤正久君 建前上、前向きに捉えているって言わざるを得ないのかもしれませんけれども、これは多くの国民が、ふざけるなと、やっぱりそのぐらいちょっと自分の気持ちを言わないと、政府というのはそこまでアメリカから言いなりなのかと。どう考えても、前向きに捉えると言ったら、ちょっとお花畑だと私思いますよ、正直言って。与党としてもちょっとおかしいと思います。 これを今後対応するには、USTRのグリアさんは農業市場の拡大というのを明確に今、オンで求めています。実際に、来年の十一月に行われる中間選挙、共和党の上院議員の改選議員に、接戦州に農業州が多いということで、以前からこの農業州の、選挙の観点からも農産品の市場開放というのはいずれ来るだろうと言われていました。こういう分野だけではなく、トランプ大統領言っている米と車と、なぜかLNGはいつも言いますよね。 こういう分野に対する対応も必要だと思いますし、私は、やっぱり関税や非関税障壁だけではなく、やっぱりこういう状況であれば、内需を、内需をどんどん上げて、貿易赤字を、アメリカの貿易赤字を減らすと。内需を拡大するにはやっぱり消費税減税も視野に政府は真剣に考えるべきだと思いますよ、本当に。本当にどうやって内需を拡大するかと、こういうことを考えるのが石破政権じゃないんですか。違いますか。
○国務大臣(岩屋毅君) 外務大臣に聞かれてもちょっと返答に困る御質問ですけれども、今後の日米交渉、もちろん、これをまずしっかりとやっていく中で様々な現状、国内の状況を見ながら適切な政策判断をしていかなければいけないと思っております。
○佐藤正久君 外務大臣に聞かれたら困るじゃないんですよ。今国民が、外交交渉の中でまさにアメリカが言っている貿易赤字をどうやって減らすかという部分については国内の需要も上げないといけないんですよ。そこの部分も外務大臣考えて発言しないと駄目じゃないですか。そこはトータルでどうやってこの貿易赤字を増やすか、あっ、減らすか。あるいはアメリカの製造業で増やすかということをトランプさん言っているわけですから、どういう球があるかという部分については、今政府で一体で考えている最中でしょう。だったら、そういう全部の選択肢を俎上に上げてやるというなら、やっぱり消費税もその選択肢の一つだと私は思いますよ。 公明党の代表も今日テレビカメラの前で消費税減税に触れられたようですけれども、本当にこのトランプ関税という部分についてはやっぱり考えた方が私はいいと思います。 以上で質問を終わります。ありがとうございます。
○広田一君 広田一でございます。どうかよろしくお願いを申し上げます。 私の方からも、先ほど佐藤隊長ではない、佐藤筆頭の方から御指摘がございました、いわゆるトランプ関税の影響についてお伺いをいたします。 今朝の未明、アメリカのトランプ大統領は、昨日から発動されました相互関税措置について、九十日間停止するとの発表がございました。その理由の一つとしては、金融市場の動向を踏まえたものだというふうに思われます。特に債券市場、アメリカ国債の金利上昇があると考えます。 例えば、昨日四月九日の十年物の金利なんですけれども、これ四・三一%、これは五日前に比べまして、率ですよ、率にして七・八五%も上昇しているんです。これが非常に効いたんだろうなというふうに推察をいたします。 一方で、基本の一〇%という極めて高い相互関税は課されたままですし、自動車などの二五%の関税はそのままであります。言うまでもなく、自動車は我が国の基幹産業です。アメリカへの輸出の実に三割を占めているわけでございます。よって、この極めて深刻な状況は続いておりますし、危機が回避されたわけでは全くないと認識をすべきであります。 その上で、岩屋大臣にお伺いをいたしますけれども、この九十日間の停止に対する政府としての評価、先ほど、何か前向きに捉えているという旨の御発言ありましたけれども、その見解お伺いをするとともに、停止をするとした理由についてどのように認識をされているのか、御所見をお伺いをいたします。
○国務大臣(岩屋毅君) 先刻も申し上げましたが、米国の政策動向の逐一について、その背景を含めて日本政府としてコメントすることは差し控えたいと思いますが、我が国はこれまで一貫して、今般の措置はWTO協定上も日米貿易協定上も大いに疑義があるということを申し上げてまいりました。また、この関税措置については見直しを強く迫ってきたところでございますので、そうした中での今般の米国政府による発表については前向きに受け止めているところでございます。 今後発表される詳細をよく精査したいと思っておりますし、引き続いて、今御指摘があった相互関税並びに鉄鋼、アルミニウム製品、自動車、自動車部品に対する関税については、米国に対して措置の見直しを強く求めてまいります。
○広田一君 逐一それぞれの国の政策判断の背景についてコメントをするのは差し控えるというのは分かるんですけれども、ただ、この場において議論しないといけないのは、今回のこの追加関税措置というのは我が国にとって極めて深刻な影響を与え、先ほどは佐藤筆頭の方から消費税減税まで飛び出すほどのいわゆる国難であるわけでございます。 そういった中で、本当に二転三転、右往左往するこのトランプ大統領の関税措置政策について、しっかりと日本政府としてその背景、理由を踏まえた上でどう対処するのかということについて、国民の皆さんに私は説明する責任があるんだろうというふうに思います。 そういった観点からいうと、なぜこういうふうな状況になってしまったのかというふうなことについては、やはり外務大臣としてしっかり所見をこの当委員会で私は述べる責務があるというふうに思うんですけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 今般の米国の関税措置、一連の関税措置につきましては、当初から我が方はこれは撤回されるべしということを申し上げてまいりました。今般、交渉担当大臣も指名をされましたこの赤澤大臣をしっかりと支えて、日米間で交渉がこれからスタートすることになるというふうに思います。 そういう現在進行形の状況でございますから、米国の政策動向について一々コメントすることは控えておくべきではないかというふうに考えているところでございます。
○広田一君 その大臣のお立場は理解しないではないんです。 ただ、トランプ大統領も、その後九十日間の停止を決定した後に、いわゆるぶら下がり的に記者会見応じていますよね。その際には、やっぱり債券についてのコメントもあったんです。それが理由であるとか、それが背景であるとかというふうなことを逆に既に記者会見等で言っていること自体、日本政府として、外務大臣として見解を述べるべきではないというふうに思われる逆に私は理由が不可思議なんです。 というのは、これから日本がどのような交渉をしていくのか分かりません。しかし、一つ言えることは、このアメリカの国債についてどう日本がこれからコミットメントしていくのかというのも当然議論の俎上に上がるんだろうというふうに思います。 今、中国側が売り浴びせている状況があるというふうに言われる中において、今回のこういった状況についてトランプ大統領も認めている停止の理由について日本政府としてどう理解をし認識をしているのかということは、私は当然国民の皆さんにその見解を述べるべきだというふうに思いますけれども、重ねての質問になりますけれども、岩屋大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) さきの日米首脳電話会談によって、交渉の場をセットしようと、お互い担当閣僚を決めてやろうということが一致を見たわけでございまして、これから我が方が交渉に向かってどういう中身を用意していくか、あるいはどういう主張をしていくかということは今政府で鋭意総力を挙げて検討中でございますので、その中身に関連するような事柄を事前にあらかじめ申し上げるのも適切ではないというふうに思いますので、そこは是非御理解をいただきたいと思います。 その上で、あえて私見を申し上げれば、やはりマクロ経済的にもグローバル経済的にもなかなか成り立ちにくい政策だったのではないかというふうに私は思っておりまして、ただ、ほかならぬ日米関係、日米同盟関係でございますから、お互い腹を割ったこれから交渉をする必要があるというふうに思いますので、そこは是非御理解をいただきたいと思います。
○広田一君 それでは、岩屋大臣、個人的な私見で結構なんですけれども、ちょっとお伺いしたいのは、これ先ほど佐藤筆頭の方からも御指摘があったんですが、これ、九日に追加関税を発動した直後になぜ九十日間の停止をしたのか。普通であれば、これ発動する直前にやっぱり停止しましたということが今後他国ともいろんな協議をする上で交渉力を付けるはずなんですが、しかも、これ発動した直後に停止を発表したというのは極めて不可解なんです。そこに、しかし何らかの意図であるとか戦略があるのかないのか。いやいや、そんなことは、トランプさんは思い立ったが吉日なんで、そう思ったから速やかに行動したのか。これについては、やはり誰しもが考えるし、知りたいことなんだろうなというふうに思うんです。 岩屋大臣、私見で、私見で結構でございますので、大臣の御所見、お伺いします。
○国務大臣(岩屋毅君) どこまでも私見を申し上げるわけにはいかないと思います。 ただ、どこの国とてそうでございますけれども、経済政策の決定がマーケットにどのような反応をもたらすか、あるいは関係国にどのような反応をもたらすかということも見ながらまた次なる政策判断をしていくということになるんだろうと思います。米国がどういう理由でそういう政策判断をしたのかということを予断を持って申し上げることはいたしませんけれども、一般論としてそういうことは言えるんではないかなというふうに思っております。
○広田一君 それでは続きまして、今回の関税措置について若干具体的にお伺いをしたいと思います。 大臣は、今回のアメリカの相互関税の措置について、極めて遺憾であると、そして早期の撤廃、見直しを強く申し入れていると。これはもう本委員会で答弁をされていたことでありますので御答弁していただきたいんですが、大臣がおっしゃるこの早期の撤廃というのは具体的にいつまでの時期というのを想定されているのか。そして、今回のその早期の撤廃の範囲なんですけれども、これは基本的に一〇%とか自動車の二五%等を含めたものを完全撤廃を申し入れている、既に申し入れているという趣旨での御発言なのか、その発言の具体的な中身についてお伺いします。
○国務大臣(岩屋毅君) 日本政府としては、例えばこの相互関税二四%ですけれども、米国のこの設定した税率の根拠について我が方から有権的に説明する立場にはありませんけれども、米国通商代表部は、ホームページ上では、二国間の貿易収支がバランスするように貿易収支と輸入額とを用いて相互関税率として算出したものであると説明していると承知をしております。極めてその意味では機械的な計算なのかなというふうに思います。 したがって、私どもは、こういうものは受け入れられないと、早期に撤廃されたしということを申し上げてきたわけでございますが、その早期の意味は、もちろんできるだけ早期にということでございますし、その他の関税措置についても同じく撤廃を求めてまいりたいというふうに思います。
○広田一君 大臣、大臣の御答弁の中での関連質問になるんですけれども、今回のこの二四%の相互関税を課す根拠について、大臣の方からは機械的な云々というふうなお話があったんですけれども、これについて、日本経済新聞とか朝日新聞によりますと、関税計算、数値にミスかということで、いわゆるアメリカのシンクタンクのアメリカン・エンタープライズ研究所によりますと、これ本当は代入すべき数字は、関税に対する小売価格の弾性値である〇・二五ということではなくて、輸入価格の変動を示す〇・九四五だというふうな指摘があるんですよね。 そうだとすると、これ、おっしゃるとおり、議論の前提が狂ってくるわけでございます。もちろん大臣がおっしゃるような原則論のお話も確かに重要だというふうに思いますけれども、そもそものこの計算値に違いがあるんじゃないか。もちろん、私は私立文系でございますので、この辺の、先輩の後輩にも、大臣の後輩にもなるんですが、そこら辺について詳しいものではないんですけれども、そもそもの計算の前提が違っているというふうなことについての報道があるんですが、これは日本政府としてどのように認識をされ、その点については米国側に確認というか、どういう実態なのかというふうな問合せも含めて行っているんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 私も正直そういった分野に余り知見がございませんが、今般、交渉担当大臣も決まりましたし、そこに政府が総力を挙げて、今スタッフを寄せて今後の交渉に備えておりますので、その中で、今委員が御指摘あったことも含めて、しっかり我が方の主張を述べていくということになろうかと思います。
○広田一君 そうすると、確認なんですけれども、この指摘に対しても日米間の交渉の場において取り上げるというふうな理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 今委員が御指摘になったそのものを題材とするかどうかは分かりませんけれども、恐らく、この関税措置そのもの、あるいはその根拠になった考え方などについても、日米でしっかりと意見交換、意思疎通、また交渉をやるということになろうかと思います。
○広田一君 大臣、やはりこのことの議論というのがどれだけの意味を持つのかということは、私自身も定かではないんです。そもそもそういった議論さえ通じない相手なのかもしれませんし、そうではなくて、やはり一つ一つ数字というふうなこと、根拠というようなものをお互いに突き合わせながら議論をしていくということも非常に大事なことだというふうに思いますので、この指摘については是非取り上げていただきたいなというふうに思いますし、このことについては後ほど福山先輩の方からも更に詳しく質問があろうかというふうに思いますが、よろしくお願いを申し上げます。 それで、今後、一体どういった交渉をしていくのか、これは赤澤大臣が行うことになってくるんだろうというふうに思いますけれども、そうした中で、これはちょっと中谷大臣にお伺いをしたいというふうに思っております。 それは、今後その交渉をしていく中で、やはりアメリカ側は、自国の貿易赤字というものを縮小していかなければならないというふうなことを考える、そして、今回の関税措置というのはいわゆるディールとしてフル活用していくというふうなことの中で、例えば国によっては麻薬ですねとか移民ですねというふうな話の中で、ある国については防衛関係について、これがディールの俎上に上がってくるんじゃないかな、こういうふうなことが考えられるわけでございます。 そういった中で、この点について中谷防衛大臣にお伺いをしたいんですけれども、この令和七年度のFMSを見たときに、これ一兆円を突破をしているわけでございます。そういうふうな状況にあるんですけれども、今後、この日米間の相互関税措置の縮小や撤廃に向けて、また交渉のテーブルに、我が国のFMSがその議論の俎上に上がるというふうな御認識を持たれているのか、そして、上がった場合に、このことについて防衛省としてどういった見解を持たれているのか、お伺いをさせていただきます。
○国務大臣(中谷元君) 我が国の防衛力整備につきましては、アメリカに言われて日本がやるということではなくて、やはり日本国自らの責任において決断をすべきものでありますので、FMSの調達によるものも同様であります。 いずれにしましても、FMS調達というのは、米国でしか製造できない能力の高い装備品を調達できるということから、我が国の防衛力を強化するという意味で重要でもありますし、契約もしているわけであります。 したがいまして、引き続き、一層の効率化、合理化を徹底しつつ、FMS調達も活用して必要な装備品を調達をしていく考えでありますが、アメリカから言われてそれを買うとか防衛費を増額するとか、そういうものではないというふうに思います。
○広田一君 大臣、そうすると、確認なんですけれども、今回はその相互関税措置に関する日米間の交渉の中で、我が国のFMSが議論の俎上、テーブルにのることはあってはならないと、そういうふうな認識を持たれているというふうな理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 日本の防衛、安全保障に関しましては、あくまでも我が国のことでありますので、我が国が自ら決定すべきことでもありますし、また、日米間の問題におきましてはお互い、国防大臣と協議をして決めていくわけでありますので、そういう、安全保障の観点ではそういうことも考慮をいたしますけれども、経済は経済として担当者が交渉すべきでありまして、あくまでも安全保障に関しましては我が国自身が決定すべきものであるというふうに思います。
○広田一君 当然、最終的には我が国が主体的に、何が必要なのか、どういうふうな観点から、最終的に決めるということは、これはもう、まあどの交渉でもそうなんだろうというふうに思うんですよね。ただ、アメリカ側からの要請、要望とか、これについて増額を図ってほしいというふうな事柄というのは当然のことながら出てくるというふうに、私は予測というか、覚悟もしていかなければならない課題ではないかなというふうにも当然のことながら思うわけでございます。 ですけれども、防衛省の責任者としては、そういったことは念頭に置きつつも、あくまでも我が国として必要な装備品等々については我が国の責任と主体的な判断で決めていくと、こういうふうな理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 今は非常に変化の激しい国際情勢にありますが、あくまでも我が国の安全保障に関しましては我が国が主体性を持って、そして主導性を持って、必要なものであるかどうかも判断しつつ決定をしていきたいというふうに思います。
○広田一君 岩屋外務大臣にもお聞きしたいと思います。 岩屋大臣も防衛大臣を務められた経験あるわけでございます。一方で、今は外務大臣というふうに、防衛のみならず、我が国の国益全体を考えて行動しなければならないお立場だというふうに考えます。そうした中で、中谷防衛大臣がおっしゃること、これ原理原則として私も理解いたしますし、かくあるべき、そうあるべきだというふうに思いは共有をしているわけでございますが、ただ、相手のあることでございまして、相手からそういった要望、要求といったものが出てきた場合に、やはり中谷大臣と同じようなお立場、見解で対応されるというふうな理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 私、トランプ政権発足直後に日米外相会談も行いましたし、その後、日米の首脳会談も行われたわけでございますが、そこにおいて、我が国としてはGDP比二%というものを目途に防衛費あるいは防衛力の充実強化ということを今懸命に取り組んでいるという説明に対して、米側からはこれを評価するというようなお話がございました。その認識は今なお変わっていないのではないかというふうに私は受け止めておりますし、先般も中谷大臣とヘグセス国防長官の間で防衛相会談も行われておりまして、日米同盟の信頼関係というのは、そこにおいては確固たるものがあるのではないかなというふうに思っております。 今後の防衛力については、中谷大臣の答弁のとおり、我が国があくまでも主体的に決めていくべきものだというふうに考えております。
○広田一君 是非ともそのスタンス、堅持をしていただくように強く要請をしたいというふうに思います。 若干話が前後するんですけど、次は政府参考人の方から御答弁いただければなというふうに思うんですが、今回のトランプ大統領のこのいわゆる関税政策というのが、これ、これまで議論してきたように、非常に二転三転、右往左往しているわけでございます。そうした中で、やはりこの国内の企業の皆さん、メーカーの皆さんとても不安に思っていらっしゃるんですよね。 例えば、広島の自動車メーカーの関係者の方ともお話をしましたし、経団連の方とも意見交換しましたけれども、それぞれ異口同音に言うのが予見可能性がないと。この予見可能性がないというこれこそが最大のリスクになって、今後これを、設備投資をしていくだとかということについてはなかなか前向きな状況にはなれないというふうなことでございます。 こういった予見不能状況についてどのような評価をされているのか、そしてどうすればこの予見可能性を確保できるというふうに考えているのか、これについての御見解、お伺いします。
○政府参考人(伊吹英明君) マツダの例も引いていただきましたけれども、まず自動車の関係でございますが、予見可能性の問題もあるんですが、今一番皆さんが心配しているのはアメリカの新車市場、こちらが冷え込んで日本からの輸出が減って、日本の生産台数が減るということを皆さん一番心配をしてございます。 ただ、これがどれぐらいの影響になるかというのは、結局、アメリカ市場の中で各社どういうふうな価格戦略を取るかとか、どこから、どこで造ったものをアメリカ市場に入れるとか、そういう戦略によりますので、今の段階でどれぐらいの影響が出るかというのは一概にはちょっと申し上げられないところでございます。 いずれにしても、二五%、自動車についてはもう既に掛かっている状態ですので、影響をよく見て対策をしっかり考えていきたいというふうに考えてございます。
○広田一君 そうした中で非常に、影響を見てということなんですが、自動車メーカーというふうに一くくりに言っても、絶好調なところとそうでないところが、うなずいていらっしゃいますけれども、ありますよね。それと、あと対米輸出に相当な割合依存しているメーカーもあります。そういうことを考えた場合に、各社それぞれお立場あるし、また、置かれている経営環境もあろうかというふうに思います。 そのような中で、一つやっぱり心配をするのが、結果的に、確かに大本、本体、メーカーは何とかしのぐかもしれないけれども、そのしわ寄せを関連の下請、中小企業・小規模事業者の皆さんに寄せると、しわ寄せするといったような非常な懸念もあるのが一つ。 そして、もう一点が、じゃ、これから、いわゆるアメリカの今回の相互関税の目的の一つが、アメリカでの現地生産をより一層推進すべしというふうなことを考えたときに、これは電池メーカーの方から聞いたんですけど、実は、アメリカの方が日本国内で製造工場造るより実は手厚いんだというふうな趣旨のお話もあるんですよね、支援策が。というふうなことを思ったときに、じゃ、これはもう組合の方ともお話をする中で感じるんですけれども、現地の方にそれぞれ社員等も派遣していくというふうなことになってくると、逆に日本国内の産業の空洞化といったものも進んでしまう懸念があるというふうなことを、この二点の、当然今出てくる、特に経営環境が厳しい自動車メーカーの皆さんから出るであろうと思われるこういったところについても丁寧に対処していかないといけないなというふうに改めて感じているんですが、その点についての御所見、お伺いします。
○政府参考人(伊吹英明君) 今御指摘ありましたとおり、正直、メーカーさんによって、アメリカ市場にどれくらい依存しているかとか、日本からアメリカにどれくらい輸出しているかとか、そういう状況が違いますので、丁寧に状況を見ていきたいというふうに思います。 その一環としまして、経産省では、副大臣、政務官、自動車産業が集積する地域に赴いて、カーメーカーだけではなくて、サプライヤーの声をしっかりお伺いすることにしていまして、今週七日には古賀副大臣が群馬、ちょうど今日、加藤政務官が広島の方に訪問して、それぞれ意見をしっかり聞いてきているところでございます。 サプライヤーが心配だというのはおっしゃるとおりでありまして、先ほど申し上げたとおり、仮に日本の国内での生産が減るということはサプライヤーさんの売上げが減るということでございますので、まずはそういったときに対処できるように、きっちり相談窓口をつくるとか、それからお金が必要なときにきっちり借りられるとか、そういうことをまず短期的には手当てをしていきたいというふうに思います。 それから、もう一点ありました、しわ寄せをサプライヤーにするんじゃないかということですが、これは、ちょうどおとといなんですが、経産大臣の方から、各自動車メーカーの社長を集めまして、今回のことを契機にして、今全体としてはしっかり価格転嫁をするということをやっているんですが、それに支障が出ないように、今回の追加の関税措置についても各メーカーしっかり下請のことを考えて対応してくださいということを依頼をしているという状況でございます。 以上でございます。
○広田一君 是非とも、自動車に対する二五%は残ったままでありますので、まさしく今こそここに、全集中ではありませんけど、まずは行うこと、一方で一〇%掛かっていますので、そこに目くばせしながらの御対応をお願いをしたいと思います。 ただ、このほかにも、非関税障壁とは何ぞやのところもお聞きをしたかったんですけれども、最後に岩屋大臣の方に質問したいと思いますが、石破総理は今回の件について、売り言葉に買い言葉のような報復関税には慎重な姿勢を示されているというふうに思います。これ、一定理解はできるし、だからこそ報復の連鎖にはならないという面はあろうかと思いますが、しかし一方で、EUなんかは報復を準備しながらも交渉に入ろうとしているということを考えると、やはりこれを最初から放棄してしまうのは交渉力が低下してしまうんじゃないかというふうに思いますので、この点の懸念に対することについて一点と、また、報復関税以外でアメリカに譲歩を引き出す具体的な手段というふうなところについて、岩屋大臣としてはどのような御所見を持っているのか、お伺いをしたいというふうに思います。
○国務大臣(岩屋毅君) まず、EU側の措置について評価する立場にはないんですけれども、その上で申し上げますと、欧州委員会は、米国による鉄鋼、アルミニウムの追加関税措置への対抗措置を四月十五日から段階的に導入するとし、米国の相互関税措置への更なる対抗措置も準備しているということを公表していると承知をしております。同時に、欧州委員会は、米国に対して交渉による解決を望むということも表明をしておりますので、まさにいろんな材料をテーブルに置いた上で米国と向き合おうとしているということだと思います。 我が方も、何か選択肢を排除しているというわけではないんですけれども、いち早く首脳電話会談が実現をして、交渉の場を設けようと、担当閣僚を決めようと、ここまで進んだところは、そうほかには、この段階ではないんではないかなと思っておりますので、その交渉をこれからしっかりとやるということにまずは全力投入をしていくということだと思います。
○広田一君 時間が参りましたので、これで質疑を終了します。どうもありがとうございました。
○福山哲郎君 おはようございます。立憲民主党、福山でございます。よろしくお願い申し上げます。 朝起きるとニュースが飛び込んできてびっくりする日々でございまして、本当に、政府の皆さんにおかれましても、本当に振り回されている時間だと思います。本当にそこに関しては敬意と、御苦労を御慰労したいと思います。 また、佐藤委員から消費税減税の話がいきなり出てすごいなと思いまして、高額療養医療制度見直しは佐藤委員が予算委員会で質問されてトリガー引かれまして、やっぱりそういう流れなのかなというふうに思っておりまして、自民党からこの話が出るのは少し驚きました。 さて、相互関税上乗せの部分が九十日間停止されたということで、何となく株式市場も持ち直しているんですけれども、でも、日本国の立場でいうと、一〇%の関税は課されている、加えて自動車には二五は課されている、また、鉄鋼、アルミも課されている。実はこれ、余り本質的には厳しい状況変わっていないと僕は思っているんですね。日本経済にとってこの状況は、九十日、何というのかな、停止されても、実は相当厳しい状況が続くんじゃないかというふうに考えておりまして、私は余り浮かれるような状況ではないと思っております。 このことの認識について、外務大臣、どのように思われていますでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) そこはもう福山委員と全く同感でございます。全く私ども浮かれているわけではありません。ただ、この度の一連の関税措置について、私どもは一貫して遺憾であると、撤廃されたしということを言い続けてきているわけでございますから、今般の停止措置については、これは前向きに受け止めているということを申し上げているだけでございます。 したがって、交渉の場も設定されるということでございますので、その他の措置の見直し、撤廃についても、しっかりと日米間で協議を進めてまいりたいと思っております。
○福山哲郎君 別に私は、浮かれていると、まあ自分で言いましたけど、別にそのことを、前向きに捉えているということを批判をしたわけではなくて、シビアに今の状況を捉えた方がいいんじゃないかということを申し上げました。 ましてや、日本だけが今回この九十日間の発動停止をもらったわけではなくて、交渉したいというふうに表明した人はみんなそういうふうになったわけですから、これは、少しきつめな言い方をすれば、日本の姿勢が評価をされたのかどうかも実は分からないということです。 先ほどからお話がありましたように、株式市場がニューヨークも含めて暴落をする、そして債券市場が金利が上がる、金利が上がることのリスクについてかなり重く受け止めたという話が一般的なものですから、その各国のそれぞれの交渉が功を奏したかどうかというのは、ちょっとそれは判断ができないなと私は思っているので、そのことも含めて厳しい状況だなというふうに考えております。 まあ、昔話をしてもしようがないんですけど、一九三〇年代、アメリカで一番評価の低いフーバー大統領が関税を上げて関税競争に入って、そこから恐慌になり、そしてブロック経済化をして第二次世界大戦の不幸な結果になったというのは、もうこれ歴史の真実なわけですから、その後、ルーズベルト大統領のニューディール政策からガット、そしてアメリカ中心の国際秩序がつくられてきた、そのことをアメリカ自身が破壊をする景色を今僕らは見ているわけです。このことをやっぱりすごく、何というか、私は、こんなこと起こるんだと。ベルリンの壁が崩壊したときも、当時若かったですけど、こんなことが起こるんだと思いましたが、この戦後八十年間のアメリカがつくってきた秩序をアメリカが壊す、こういった状況に我々今いるんだということの認識を、こんなの与野党関係ないので、共有、もちろん大臣も官僚の皆さんもされていると思いますけれども、本当に政府は責任が重いのでよろしくお願いしたいと思います。 先ほどうちの広田議員がお話をされたことに触発されたので、日本の防衛戦略は日本の独自の判断で決めるし、防衛費の額も決める、中谷大臣のおっしゃるとおりだと思います。 しかし、このさなかにアメリカの上院でゴルビー国防次官が承認をされました。この方は対中強硬派で、国際戦略のエキスパートと言われている方で、この新たに国防次官になった人は、もう既に、少なくとも、日本の防衛費の比率は少な過ぎると、少なくとも三%だと、台湾は一〇%だということを主張しています。もう既にこの議論が始まりました。 もちろん、我が国が独自の判断で防衛費の増強も防衛戦略も決めるという中谷大臣の御発言は多としますが、こういった人物が国防次官に議会で承認をされたということについては、三%というもう具体的な数字も出ていることも含めて、今どういう認識でいらっしゃるか、お答えいただけますか。
○国務大臣(中谷元君) ゴルビー国防次官候補の発言については承知をいたしておりますが、まだ直接日本の防衛に関するお考えを聞いたわけではございませんので、今後、彼の発言には注視をしていきたいと思います。 私が申し上げたいのは、いずれにとっても国の防衛についてはやはり主体性を持って臨むことでありまして、現在、防衛力整備計画でこの四十三兆円で二%を目標に集中的に行っているわけであります。この現状をどう考えるかでありますが、あくまでも、これで足りないとかもっと増やせとか、そういうことにおきましてもやはり我が国自身が考えて、そして計画して、我が国自らが言わないと、他国に言われて増やしますとか減らしますとか、それは余りにも情けないわけでありますので、いずれにしましても、我が国自身がしっかりと主体性と主導性を持って取り組んでまいりたいというふうに思います。
○福山哲郎君 今の防衛大臣のお言葉を重くこちらも受け止めて、是非御奮闘いただきたいと思います。 アメリカの貿易赤字を解消するには、アメリカの兵器を買うのが一番早い。ただ、そこには、広田議員がおっしゃるようにFMSの金額が上がれば上がるほど日本の予算の硬直性にもつながるわけですし、主体性という点でいえば、本当にこういう議論が、アメリカから新たに就任される人から三%という数字が出ていることも含めて、是非主体的に対応いただきたいというふうに思います。 それから、これは事前通告していないんですけど、岩屋外務大臣、これ一般論として今回のことで聞きたいんですけど、一般論というか今回のことで聞きたいんですけど、これ、九十日間停止するよという話は事前に、別に大臣同士とかでなくていいんですけど、事務方とかにも、日本に通告あるんですか。それとも、突然わっとやっぱりああやって出てきて、日本側としては、うわっ、そうなんやという話なんですか。どうですか。
○国務大臣(岩屋毅君) まさに寝耳に水ということでございました。
○福山哲郎君 まあ今正直に大臣も言われましたし、官僚も言われたので、そうなんだろうなと思います。だからこそ、本当に振り回されるのは、まあちょっと世界中が振り回されているので何とも言いようがないんですけれども、まあ困ったものだなというふうに思います。 それで、もう一点、前回の委員会の質疑の中で柳ヶ瀬委員も榛葉委員も指摘されたものだと思いますけど、日本として何をパッケージとして交渉の道具に使うんだという話がありました。もう早速、財務長官が、これはあれですよね、窓口ですよね、アラスカに日本資金期待という表明がありました。それから、先ほどもちらっと、佐藤委員からかな、話がありましたけど、通商代表は農産品の市場開放ということを具体的に言い出されています。 つまり、もうある程度アメリカはこういったことを想定している可能性があって、加えて言えば、日本は交渉のどうも最前列に並んでいるらしいです。これも私は、正直申し上げます、あながち評価をされたから一番前だとは思わないんですね。交渉しやすいし、ある種の一兆ドルの表明も含めて、この程度のことをやらないと、ほかの各国、九十日間の停止の後は元に関税戻るよというのは、日本が最初に実はその矢面に立たされると。そして、各国にその状況をつぶさに恐らくアメリカは伝えて、今の日本のこんな状況じゃ駄目だとか、日本はよくやったとか言うんでしょう。これも僕は、最前列に並んでいるという報道を見て、実は余り気持ち良くなかったんです。 ですから、アラスカのLNGに対しては、日本もエネルギーは必要ですから共同開発するのは僕はよしとしますけれども、ただ、これも一体いつの話なのか、どのぐらいお金が掛かるのか、一体それでLNGどれだけ入ってくるのか、全く見えないわけですよね、あの日米首脳会談の後、その議論も国会でありましたけれども。 ですから、そこら辺も含めて、これも本当に不確実で、またこれもころっと変わるかもしれないので余り確定的なことは言っても意味がないのかもしれませんが、しかし、そうはいっても、日本のパッケージの議論を政府の中で始められたわけですよね。そのことについてどうお考えなのか、外務大臣、お答えいただけますか。
○国務大臣(岩屋毅君) まさにこれから日米交渉にどういう中身といいますか、主張を持って臨んでいくかということは、今総力を挙げて政府部内で調整をしているところでございます。 したがって、あらかじめそれがどういうものになるかということを申し上げることは控えたいと思いますけれども、もちろん、その上で申し上げれば、例えば投資についてですとか、先方が言うところのその非関税障壁についてですとか、エネルギー分野での協力などについても多分包含されていくことにはなるんだろうと思いますが、まだそういうものが確定をしている、中身が決まっているというわけではございませんし、交渉事ですから、あらかじめこういう主張、パッケージを持っていくということを全部あからさまにするということもいかがなものかと思います。 是非、しっかりとこの交渉を外務省としても支えて、成果を生み出していくべく、全力を尽くしてまいりたいと考えております。
○福山哲郎君 こちらのカードをこの委員会で明らかにできないというのも僕は理解をしているつもりですが、私なりにも報道を見た上で外務大臣にお伝えしたかったということは御理解いただければと思います。 それから、これも広田議員からお話ありましたが、例の計算式です。 あの計算式、僕は別に詳しいことを聞こうとは思っているわけではないですが、これ、ポール・グルーグマン・ノーベル経済学賞の受賞者の方も痛烈に批判をされていて、この手法は間違っている点が多過ぎてどこから手を着けていいのか分からない、若手職員が思い付きで書いたようにしか見えない、特にこのUSTRのメモは学生がでたらめを言っているようにしか読めないという批判が出ているわけです。 これ、先ほど外務大臣は余りこのことについて言及するのがよしとしないというお話がありましたけれども、そうはいってもこの分析は、全体として言うとやっぱり日本としては受け入れ難いということはどこかで言うべきではないか。それから、この計算式について日本なりの分析もした結果、受け入れ難いということをやっぱりどこかでメッセージとしては出す必要があるというふうに私は思います。 それからもう一つ、一国だけでこのことを言うことが後々の交渉に支障を来すんだとすれば、こういった計算式って公にUSTRが表出しちゃっているわけですから、逆に、これこそEUとか韓国とか日本とか、若しくはG7の諸国で、この計算式についてはG7の各国の共有認識として受け入れ難いというようなことを協力をして発表するとか、さっき申し上げたEUと韓国と日本で共同で、この数式については受け入れにくいんだということを個別の交渉とは別のところで、そういった形で何らかの形はできないのかなと。 これも野党が無責任に言っているお話なのでどう受け止めていただけるか分かりませんが、そういうマルチのところで一つ共有認識を上げるというのは大事ではないかなというふうに考えているんですが、外務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 基本的に、あらゆる選択肢は排除されずに手段としてあるんだと思うし、あるべきだというふうに思います。 したがって、今御指摘のあったその相互関税そのものについて、EUであれ韓国であれ、関係国、友好国と意見交換をするということは非常に大事なことだと思いますが、今交渉の場が設定されて、いよいよそれが日米間で始まるというときでございますから、その場にそういったことも含めて我が方の主張をまずしっかりと打ち込んでいきたいというふうに、いくべきだと考えております。
○福山哲郎君 是非こういう、何というか、本当に世界の経済や日本国の経済に影響することの前提の数式が、ある意味でいうと非常に批判にさらされるような状況で関税が課せられるというのは遺憾に思うので、そのことについても是非御検討いただければと思います。 話題変えます。 ガザが、戦闘開始後、死者が五万七千人を超えました。一万八千人が子供の犠牲です。一万七千人の子供が孤児になりました。攻撃が残念ながら再開された三月以降の死者数も千三百人を超えることになりました。 さきのアメリカ・イスラエルの首脳会談でも、なかなか停戦という状況には至っていないし、アメリカから停戦を求めたような形跡もなかなか見受けられません。トランプ大統領はイスラエルに強く停戦求めたという感じの報道もないので、ちょっと残念に思っています。逆に、トランプ大統領は、ガザは信じられないほど重要な不動産という発言があったと。これもちょっとびっくりするような発言なんですけれども、本当に人道状況がますます悪化をしているので、国連のグテーレス事務総長は、もう一滴の援助もないまま一か月以上が過ぎたと述べられています。非常に憂うべき状況が続いております。 そんな中で、UNRWAの活動禁止法をイスラエル国内で通して、その活動禁止法が施行になっています。このUNRWAの活動禁止法の施行後の状況について、外務省はどのように把握されていますでしょうか。
○政府参考人(今西靖治君) お答え申し上げます。 UNRWAの活動を大幅に制限する法律の施行により、UNRWAの国際職員への査証が発給されず職員の移動が困難となり、またUNRWAによる物資の搬入が困難となっていると承知しております。こうした中、UNRWAは、現地職員等を通じて、ガザ地区を含め、人道支援活動を継続していると理解しております。一月十九日の停戦合意の発効後、人道支援物資の搬入が大幅に改善されましたけれども、先日、三月二日以降、全てのガザ向け物資の搬入が停止されていると承知しております。 我が国といたしましては、これまでもイスラエル政府へ累次の働きかけを行ってまいりましたけれども、UNRWAを含む国際機関による人道支援活動が可能な環境が持続的に確保されることは極めて重要でありますので、引き続きイスラエル政府への働きかけを含む外交努力を粘り強く行ってまいりたいと考えております。
○福山哲郎君 今御報告いただいたとおり、かなり厳しい状況です。具体的に言うと、例えばパレスチナの赤新月社の救急隊員が十五人殺害をされたりとか、病院が攻撃されたりとか、学校も、UNRWAの学校の活動停止をイスラエルが求めているとかということも入ってきていまして、非常にこれはもう看過できない状況だというふうに思います。それで、それでもUNRWAは今活動を継続していまして、御案内のように、何度もこの委員会でも言っていますが、UNRWAの保健局長、ガザの保健局長は日本人ですので、本当に御苦労いただいています。 それで、お手元にお配りをした表を見ていただけると、UNRWAへの拠出金なんですけど、やっぱり日本は、僕ずっとこのことは、これもこの委員会で言っているんですけど、当初予算は非常に少なくやって後の補正で乗せるという国際協力についてのやり方をやっています。何度も私は、当初予算にちゃんと乗せなきゃ、補正で乗せるというのは、やっぱり補正予算の意味とは違うので、これは僕が外務副大臣やらせていただいたときから何とか調整したいと言っていたんですけど、全然変わりません。 それはまあ財務省が固いのはよくよく分かります。最初の当初予算の見かけを抑えたいと、シーリングも掛けているというのもよく、分からなくはないんですが、ただ、今もこれ見ていただきますと、当初予算たった四千七百万なんですね。補正でこれ見ていただくと、昨年度は三十八億、その次が四十九億と積んでいるんですけど、やっぱり四千七百万は、このガザの人道状況からいうと、余りにも少ない。 加えて言うと、アメリカがUSAIDを全部切っていることも含めて、世界中でいろんな問題が起こっています。人道支援、そして人間の安全保障をうたう日本の外交として、これ、政府内で関税に対して補正を組むんだという話がもう今出ています。これは、もちろん関税も大変な問題だと思いますが、人道支援の問題も、後で申し上げるグローバルファンドも含めて大変な課題になっています。 これ、政府・与党にお願いしたいんですが、補正を組むときに、まさに関税、トランプ関税補正ですが、実は、トランプ補正だとすれば、この人道支援に対して日本は一歩踏み込むんだと、アメリカはUSAIDも含めて非常に人道支援から引き揚げている状況の中で、日本はそこは変えないと。自由貿易を日本は世界で維持するんだという姿勢は私すごく大事だと思いますし、一方で、人間の安全保障をうたってきた日本がこのことについても、トランプさん、トランプ大統領のいろんなひずみが起こっている中で、人道支援についても日本はこの補正の中でいち早く取り組むんだと、前へ出るんだというメッセージを、私、国際社会に出してほしいと思っているんです。これ、いつもの秋とか来年に補正を組むみたいなところに待っていられる状況ではないです。ですから、これから補正の議論が政府・与党内で始まると思います。是非、この国際協力、人道支援の分野に向けて、補正を組む場合には、一つ検討条項の中に入れていただきたい。 私は、もちろん物価高ですから、日本の国民の生活を守るための補正も必要だと思っています。中小企業や、関税にもしかすると苦しむことになる企業に対する補正も必要だと思っていますが、国際社会に目を転じれば、USAIDが全部引き揚げる中で、そこに対して日本は、補正を組む中にそのメッセージを入れるんだということを世界に僕は出していただきたい。そして、そのことを国民にも理解をいただきたい。もちろん、だから、生活厳しい、日本国民の物価高に苦しんでいることもある、他国に援助をしている場合かという声ももちろんあるけれども、そこは日本のこれまでの外交の理念と外交でやってきた実績も含めてやり切るんだと、アメリカが手を引いている分、日本は前に出るんだということを、是非これは政府・与党に御検討いただきたいというふうに思いますので、大臣、どうか前向きな御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) まず、福山委員の今のお話はしかと受け止めさせていただきたいと思います。 その上で、七年度予算が成立したばかりですし、当面、六年度補正も含めて、与えられたものをもってなし得る限りのことをやっていかなければいけないというふうに思っております。 まだ補正をやるもやらないも、まだしっかりと俎上に上っているものではないというふうに考えておりますので、そこについて言及することは控えたいというふうに思いますけれども、やはりこういう国際状況を踏まえて、全部アメリカの肩代わりをするということは到底難しいことではありますが、我が国としてなすべきことを、なし得ることを、しっかりこの人道支援という分野においても、ガザにおいてもしっかりやっていかなければいけないと、その委員の御意見はしかと受け止めさせていただきたいと思います。
○福山哲郎君 補正の編成が明確に決まっているわけでないし、総理から指示が出ているわけではない状況なので、今の岩屋大臣の答弁はこれも理解はします。しかし、どちらかというと前向きにお答えをいただいたと私は受け止めたいと思いますし、佐藤委員からは補正は組むんだという声も上がりましたので、そこも含めて、是非日本の外交のポジションを世界に伝えていただきたいと切に願います。 また、これは評価をしている点なんですが、ガザの疾病者の受入れを防衛省がしていただきました。このことの詳細について御説明いただけますか。
○政府参考人(安藤俊英君) お答え申し上げます。 ガザ地区で傷病を患い、エジプトで入院していたパレスチナ人二名を先月日本に移送いたしまして、自衛隊中央病院において治療を開始しております。ガザの深刻な人道状況、そして世界保健機関、WHOの要請も踏まえまして、医療支援の一環として、エジプト政府の協力を得まして実施いたしました。良い結果が得られることを心から願っております。 なお、治療後は現地に戻ることが大前提でございまして、日本での定住を目的とするものではございません。
○国務大臣(中谷元君) 本件等につきましては、超党派の人権、人道議連ですね、の方からも御要請がありました。 やはり、こういった点におきまして何か受け入れることができないかということで、自衛隊の中央病院においてこのような国際貢献的な受入れができないかということで検討していただきまして、多くの医師と看護師の御協力によりまして、この状況の中で、WHOの要請も踏まえまして受入れをするということで、今治療に専念しております。
○福山哲郎君 ごめんなさい、外務省さん、さっき最後何言われましたっけ。最後、最後のところの答弁をもう一回言ってください。
○政府参考人(安藤俊英君) 最後の部分でございます。 なお、治療後は現地に戻ることが大前提であり、日本での定住を目的とするものではございませんということです。
○福山哲郎君 ありがとうございます。 非常に大きな、大きなというか、僅か二人かもしれないけど、すごく大事なことだと僕は思っていて、これからも、もしかするとWHO等から疾病者についての受入れの要望があるやに、あるかもしれません。そのときには是非前向きに受け入れていただきたいと思いますし、その疾病者が回復をした後の状況は、それはまたいろんな国際情勢もあるでしょうし、それぞれの考え方があると思いますが、足下で、けがをしていたり何らかの治療が不可能な人たちを日本が受け入れるというメッセージもすごく大事だと思いますので、何らかの形で、これで打ち止めということではなく、是非、今後の対応についても、受け入れることもやむなしと、受け入れたいということも含めて、防衛大臣、いかがですか。
○国務大臣(中谷元君) やはり積極的に、医療の分野におきまして、自衛隊の方も持ち得る限りの能力と施設で積極的に貢献をすべきでもあると思いますし、また、特に人道的な見地でいきますと、どっち寄りの応援をするというのではなくて、やはりこれは、パレスチナと中東の問題において本当にたくさんの人が傷ついて苦しんでいますので、我が国なりに貢献できることがないかということで、今回、自衛隊の中央病院の中でも、そういうことをやってみようということで受入れをしてくれたわけです。
○福山哲郎君 そういった形のような御勇断をいただいたことに本当に心から感謝を申し上げたいと思いますし、今後も何らかの対応があった場合には是非前向きに御検討いただきたいと思います。 他の案件もいろいろあったんですけれども、もう朝起きるといろんなことが起こっているものですから、済みません、答弁に来ていただいた各省庁のお役人の皆さん、また副大臣等の皆さんも、答弁の機会を与えなくて申し訳ありません。おわびを申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございます。
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。 今般のいわゆるトランプ関税措置のうち、相互関税が昨日発動し、また、今朝も急にブレーキが踏まれると。激動の状況でありますが、いずれにせよ、極めてゆゆしき事態であり、世界経済への影響は甚大で、一刻も早くこれらについての解除を図るという必要があります。我が国として、トランプ米国政権との強力なパイプを構築する必要性も顕在化をしています。今後どのように取り組んでいくのでしょうか。 また、関税問題について赤澤担当大臣がカウンターパートとして交渉に当たられますが、今回の問題は、単に関税の問題だけではなく、大きな分断を生みかねないというリスクもはらんでおります。外交力が問われる事態でもあります。 今回の問題で外務省はどのような役割を果たしていこうとしているのか、また、今後の外交姿勢として協調性を確保することが重要であると考えますけれども、岩屋大臣、取組を伺います。
○国務大臣(岩屋毅君) 先般の日米首脳電話会談を通じまして、この関税、一連の関税措置に関して交渉の場を設けようということが決まりまして、我が方では赤澤大臣が交渉担当の大臣に指名をされたところでございます。 外交交渉の言わばプロであります外務省としては、これまで培った経験、知見、人脈、これを最大限活用して、この交渉をしっかり支えていきたいというふうに考えております。 政府間だけの交渉ではなくて、例えば議会に対する働きかけでありますとか、あるいはシンクタンクに対する働きかけでありますとか、産業界に対する働きかけでありますとか、やるべきことは山ほどあるというふうに思っておりますので、そこはしっかり我々計画をし、また役割をそれぞれつかさつかさに命じて、しっかりとこの交渉を支えていきたいというふうに考えております。
○三浦信祐君 当然、米国内でもいろんな意見があるでしょうし、世界のエコノミストも含めていろんな発言をしていると思いますから、よく大臣の下に情報集約をして、そして、それを交渉のときにもしっかりとバックアップできるように体制をもう万全にしていただきたいということをお願いしたいと思います。 先般、NATO外相会合が開催をされて、大臣が出席をされております。現代世界の安全保障環境を踏まえれば、欧州大西洋とインド太平洋の安全保障が不可分であります。 同会合にて各国とどのようなコミュニケーションを取られたのでしょうか。また、今後の安全保障対話の拡充が我が国と世界の安定に不可欠であります。大臣、御報告をいただければと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 先週、私は、お許しをいただいて、NATO外相会合のインド太平洋パートナー、IP4ですね、日本、韓国、ニュージーランド、オーストラリアが招かれたセッションに出席をしてまいりました。 この席上、私からは、欧州大西洋とインド太平洋の安全保障が密接不可分だという認識を示した上で、ロシアによるウクライナ侵略を始め、世界のどこであっても力による一方的な現状変更の試みは許されないということ、そして、インド太平洋地域においてもそのような試みが継続、強化されているんだということを説明をいたしました。 これに対して、NATOのインド太平洋への更なる関与の強化について、参加各国から賛同を得たところでございます。正直申し上げますと、私が思っていた、想像していた以上に、インド太平洋への関与が重要だという認識を多くの参加国が抱いておられたということを実感をして戻ってきたところでございます。 したがって、今後も、NATOとの連携をしっかりと深めて、インド太平洋への更なる関与を促すとともに、こういった諸国との連携をしっかりと前進させていきたいと思います。 また、その後ですが、昨日は、ルッテNATO事務総長、来日されまして、石破総理との会談に際しましても、中谷大臣と私も同席をさせていただきましたが、その場においても、我が国の安全保障に資する具体的な協力をNATOとの間で深めていくということが確認をされたところでございます。
○国務大臣(中谷元君) おとといですが、四月の八日にルッテNATO事務総長が来日しまして、横須賀の海上自衛隊の「もがみ」、また三菱電機の工場を視察をされました。 これは、昨年十月にNATOの国防大臣会議がありまして、その関係で、やはり、インド太平洋地域の訪問は初めてされましたけれども、昨日、防衛省として、NATO対ウクライナ安全保障支援・訓練組織、これNSATUと言うんですけれども、ウクライナに関する支援とか復興を協力するという組織でありますが、日本もそれに参加をしたいということを表明をいたしましたし、今後とも欧州とアジアの安全保障に対していろんな協力をすると。それから、NATOの本部に自衛官の派遣、また、日・NATO国別適合パートナーシップ計画、ITPPなど、こういったことで密接に協力をするというようなことでまた安全保障の協力を深めていきたいというふうに思っています。
○三浦信祐君 あの短期間の間に、まさに2プラス2をやろうとしているときの両大臣がきちっとNATO事務総長と懇談ができる、そして、そういう会合に招かれて協力関係を深める議論ができるということは極めて重要だと思います。 どこまで行っても、安全保障というのはフェース・ツー・フェースの対話が重なっていくということ、これはとても重要なことでありますし、また、このバイになりつつあるような、自国の主義というところが進みつつある、そういうところにブレーキを踏むためにはとても重要な取組だと思います。 本来だったら、先週のこの委員会自体も、大臣がおられれば開かれたところを、こうやって皆さんとともに一緒に送り出して御報告いただけるということはとても重要なことだと改めて痛感をさせていただきました。 是非、今後もしっかりと、重要な局面でありますから、対話を重視するということを徹底的にやっていただきたいというふうに思います。 その上で、防衛大臣に伺います。 我が国の日米同盟を基軸とした安保体制に今般の関税の影響があってはなりません。防衛大臣、ルッテ事務総長との取組はありますけれども、足下の取組、どのようにされていますでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) やはり自国の安全保障政策というのは我が国自らが主体性と主導性を持って決めるべきでありまして、日本の防衛費につきましても、防衛力整備計画によりまして、五年間で四十三兆円という金額で整備を今進めている最中でありますので、これをきちんと遂行していくということ、そして、状況に応じてはやはり我が国自身で今後どうするかということを決定して、それを遂行すべきであるというふうに思います。
○三浦信祐君 そういう視点で先の質問をさせていただきたいと思いますが、防衛産業についてであります。 我が国で決めていくというその背景は、間違いなく防衛産業がしっかりとしていなければいけないと、防衛産業は防衛力そのものであると。近年の歴史的な円安水準が続いて、防衛産業においても必要部材の調達の不確実性が高まる一方で、働き手の慢性的不足や労務費の増加、いわゆる二〇二四年問題による物流の輸送能力の低下、それらに起因したリードタイムの長期化等、課題が複層的になってきております。これらを背景に、防衛産業を取り巻く環境というのは決して良くなく、むしろ悪化しており、資金繰りの悪化に対する不安の声もたくさん寄せられております。 中堅・中小企業を含む防衛産業のサプライチェーンを維持し、防衛装備品の開発、生産の持続性を確保するためには、キャッシュフローの確保が必要不可欠であります。防衛産業の資金繰り改善に向けた柔軟な対応を図って、防衛産業の事業継続を支援、後押しをすべきだと考えます。 具体的に対応に取り組んでいただきたいと思いますが、防衛省、いかがでしょうか。
○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。 防衛関連企業における資金繰りにつきましては、以前から業界から改善の要望が防衛省に寄せられているところでございます。今委員から御指摘がございましたとおり、足下では、物価の上昇であるとか人手不足といったもの、それから米国の関税措置などによりまして事業の不確実性は高まっていると、私ども、そのように認識をしているところでございます。 こういった中で、企業における資金繰りの悪化によって装備品等の製造、納入に支障が生じるということはあってはならないということでございますので、これまでも防衛省として資金繰りの要望に対応してきているところでございます。 具体的には、いわゆる前金払い、これの活用の拡大でございますとか、企業の資金繰りを考慮した予算の計上及び契約、また、昨年度の補正予算におきましても、企業が必要とする資金の早期確保、これに資するような経費の計上ということも行っているところでございます。 このほか、防衛生産基盤強化法に基づきまして、事業計画を提出して防衛大臣の認定を受けた中小規模の事業者に対しましては、日本政策金融公庫等による長期資金の融資制度、こういったものも設けているところでございます。 防衛省といたしましては、今後も企業の資金負担の軽減策について引き続き取り組んでまいりたいと、このように考えてございます。
○三浦信祐君 これ、細かく進めていただきたいと思いますが。 今回のトランプ関税の措置によって、防衛産業だけをやっている企業ではなくて、民間企業として複線的にやっておられる企業もあります。そうすると、企業自体の資金繰りに苦しんでしまいますと、副次的か、どちらがメインかということはありますが、まさに企業としての体力という課題もあります。是非ここは経済産業省ともよく連携を取っていただいて、サプライチェーンが一度毀損すると復活することは極めて厳しくなるという、こういう課題について対処を是非やっていただきたいということをお願いしたいと思います。 防衛装備関係の調達における情報セキュリティー強化に取組は欠かすことはできません。一方、課題として、これらに投ずる費用が発生して、コスト転嫁は必須となります。さらに、保護情報の対象範囲が大幅に拡大された場合には、セキュリティー対策に莫大な先行投資が必要になると想定されます。この場合、投資した費用の回収期間が長期にわたってしまう課題が生じてしまいます。プライム企業を始め、防衛産業に参画する企業のキャッシュフローを悪化させることがないよう、費用を短期にかつ全額回収できるスキームの構築が必要だと私は考えます。是非、検討して対応できるようにしていただきたいと思います。
○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。 サイバー攻撃に対応するためには、御指摘のとおり、プライムだけではなくサプライヤーも含めまして総合的、一体的にサイバーセキュリティー対策を講ずることが必要だと考えてございます。 このような観点から、例えばサプライヤーにつきましては、防衛生産基盤強化法に基づきまして、サイバーセキュリティーの強化に必要な経費、これの支払を受けることができるような仕組みを設けているところでございます。ただ、今のところ申請件数や金額は大きくはない状態ではございますが、制度としてはしっかり準備をしてございます。 また、プライム企業につきましては、装備品調達の経費の内数である間接経費などによってサイバーセキュリティー対策経費を計上しているところでございます。 これ以外にも、秘密情報を取り扱う事業でありますと、高度な保全レベルの施設、ネットワークを整備するために個別に予算を計上しているものもあるところでございます。 いずれにせよ、委員御指摘のとおり、今後、高性能かつ高いセキュリティー水準を求められる装備品等の製造が増えていくというふうに見込まれますので、更なる取組についてもしっかり検討してまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 ここ極めて重要ですので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。 防衛装備品を製作するのに当たって不可欠な海外輸入に依存している材料、部品のサプライチェーンは極めて脆弱であるという認識をしております。国際情勢の厳しさが増した場合には更に厳しくなることが予想されます。複線化は必須です。 経済安全保障の観点で重要な材料、部品の国産化を加速しなければなりません。特にガリウム、ゲルマニウム、タングステン、グラファイト、アンチモニー等の輸出規制による産出国リスクが顕在化をしています。政府として、これらの素材への確保への取組、また企業等からの相談に対応できるようにしていただきたいと思います。 また、これらに加え、国産素材の確保の観点から、国産素材メーカーが、原材料を含め、確保に関して積極的に参入できる仕組みを構築すべきと考えますが、御対応いただけませんでしょうか。
○政府参考人(鋤先幸浩君) お答え申し上げます。 防衛装備品を含む最終製品を生産するためには、材料や部品等のサプライチェーンの確保が不可欠でございます。そのため、経済産業省として、重要鉱物や電子部品を始めとした広く国民生活や経済活動が依拠している重要な物資やその原材料等について、経済安全保障推進法に基づく特定重要物資に指定した上で、そのサプライチェーン強化に向けた民間事業者への予算支援などを実施しております。 御指摘の素材に関しても、例えば鉱物資源につきましては、上流企業や商社のみならず、直接、原材料である鉱物資源を低廉かつ安定的に確保しようとする素材メーカーに対しましても、経済安全保障推進法に基づく助成やエネルギー・金属鉱物資源機構の出資支援制度等で支援を行ってまいります。 その上で、サプライチェーン上の課題については官民が連携して対応することが重要であり、官民の戦略対話を推進するとともに、経済産業省から産業界にも働きかけを行い、企業等からの相談に対応する取組を進めております。 今後とも、防衛産業などにおける重要な物資等の確保やサプライチェーン強化に向けてしっかり取り組んでまいります。
○三浦信祐君 防衛装備移転について質問させていただきたいと思います。 安保環境、防衛協力の構築、強化に寄与する同志国への防衛装備移転について、フィジビリティースタディーの体制は現状どうなっているのでしょうか、防衛省に伺います。
○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。 各国の装備品に対します潜在的なニーズを早期に把握をして提案活動を行うために、令和二年度から防衛装備庁におきまして、事業の実現可能性の調査、こういった事業を進めてきております。今年度につきましても、アジア、欧州、複数の国で調査を実施することとしてございます。 これまでの調査の成果といたしましては、一例でございますけれども、ベトナム軍への資材運搬車の移転、それからインド海軍艦艇へのユニコーンと呼ばれるアンテナですね、これの移転に関する協議が相当進展しているという実績がございます。 防衛省といたしましては、この調査の成果を踏まえつつ、我が国にとって望ましい安全保障環境を創出するための重要な政策手段である防衛装備移転を引き続き強力に進めてまいりたいと考えてございます。
○三浦信祐君 大臣に伺います。 防衛装備移転は、安保三文書にて議論を重ねた上で明確化を図り、我が国にとって望ましい安全保障環境を構築するために取り組むのであるというふうに整理をしております。 防衛装備移転について、防衛装備移転三原則の下、国際共同開発、五類型の範囲内にて実行していくに当たっては、外務省、防衛省、経産省との連携を欠かすことはできません。これまでの経験、反省、教訓も生かしていく必要があります。 現下の取組について、大臣、どのようになっていますでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 御指摘のとおり、防衛装備移転に関しましては、政府一体となっていろんな知見を生かしていく。例えば、関係省庁の政策ツールとの連携、また専門的な知見、これを持ち寄りながら官民協力で臨んでいくということが必要でございます。 おかげさまで、近年、フィリピンに移転した警戒管制レーダーにつきましては、外務省と緊密に連携しまして、令和六年度のOSAで供与する、安全保障の資金協力で供与することを決定いたしました。 それから、経済産業省の間では、防衛装備移転に関する輸出管理の運用の合理化、重点化などで連携をいたしております。そしてもう一例、オーストラリアとの次期汎用フリゲート艦「もがみ」、これの共同開発・生産に関しましては、外務省、経済産業省だけではなくて、内閣官房、財務省、国土交通省を加えました官民合同推進委員会、これを設置しまして、関係省庁と関係企業と密接に連携をしまして、現在、着実に官民一体で進めているところであります。 今後とも、この円滑な装備移転実現のために官民一体で取り組むことが不可欠でございますので、関係省庁及び関係企業との連携を密に推進してまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 安全保障環境をしっかりと確保するためにしっかりと取り組んでいただきたいということをお願いして、終わります。 ありがとうございました。
○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文でございます。 両大臣、お疲れさまでございます。よろしくお願いいたします。 私も、トランプ関税と日米貿易協定の問題から伺っていきたいと思います。 前回の委員会質疑で、二〇一九年に第二次安倍政権と第一次トランプ政権によって締結、発効した自由貿易協定、これはまだ生きているのかという質問に大臣は、当然生きていると、まあ今回トランプさんに裏切られちゃった形ですけれども、答弁をいたしました。 まず、この日米貿易協定というのはどのようなものだったのか、ものなのか、簡単に説明願いたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) この日米は、世界のGDPの約三割を占める日米間の物品貿易に関する協定が日米貿易協定でございます。 この交渉は、まさに国益と国益がぶつかり合う非常に厳しいものであったと承知をしています。CPTPPあるいは日EU・EPAが既に発効している中で、他国に劣後しない状況を早期に実現したいという米国の立場と、農林水産品については過去の経済連携協定の内容が最大限だとする我が国の立場、この中で、最終的な一致点として現在の日米貿易協定が締結されたと考えております。
○松沢成文君 私の印象では、トランプさんと安倍さんの信頼関係があったんでこれどうにかうまくいったと思うんですが、簡単に言えば、日本はアメリカの大市場に自動車を輸出したいと、高い関税掛けられちゃ困ると。それで、逆にアメリカは日本に農産物をもっともっと買ってほしいと、農民の皆さんの大きな要望でした。それをうまく合わせた形で、車の関税は上げないけれども、牛肉や豚肉を関税ぐっと下げて輸入しますから、どうにかディールしましょうと、私はこういう印象を持っているんですね。 今回のトランプ関税にまつわるこの自動車二五%の追加関税、そして貿易相手国との同水準の関税を課す相互関税、また今日はちょっと上積みの部分は延期された国がたくさんありますけれども。 さあ、その中で、トランプ大統領はやっぱり同じような指摘をしているんですよ。こう言っています。まず、日本はアメリカの車を全然買ってくれない、一台も買ってくれないなんてね、毒舌でフェイクニュースも言っていましたけど。それから、日本の米、七〇〇%の関税だと。これ、実質、計算すると二〇〇%ぐらいだと思いますけれども。ミニマムアクセスで一部輸入していますけれども、本当に全く日本は米も買ってくれない、ここがおかしいんだということをトランプさんは会見で何度も言っているんですね。 さあ、そんな中で、貿易交渉を担当するベッセント財務長官は、日本は軍事、経済で非常に重要な同盟国、迅速に連絡してきたので優先して交渉をしたいと、こう言ってくれている。それと、ラトニック商務長官は、アメリカの農産物の公平な輸入が今後の交渉の鍵になるとも発言しているんですね。 このトランプさんや米政府高官の発言から見ると、今回の勝負は自動車と米のディールなんですよ。私はここに狙いを定めるべきだというふうに思っています。 さあ、そこで外務大臣、提案があるんですが、まず自動車の高関税をこれやめてもらうために、今、二・五%が二五%になるわけです。もう日本の産業の中核ですから、自動車は。雇用も多いし、関係会社も多いし、サプライチェーンも守らなきゃいけないんですね。これ、絶対守らなきゃいけない。そのためには、非関税障壁と言われている例えば自動車の安全基準、これアメリカで通った安全基準が、日本に持ってくるとまた厳しい安全基準で日本で売れないと、こう言われちゃっているんで、これ撤廃することですよ。非関税障壁、確かにあります。撤廃しますということと、もう一つは米です。米、大胆に市場開放しちゃったらどうですか。関税ゼロ。これは驚きますよ。日本の農家も農協もびっくりして目飛び出ると思いますけどね。 ただ、トランプさんとディールやるときは、それぐらい大胆なことで突っ込まないとトランプさん心動かないと思いますし、ただ、自動車とアメリカの農産物のこのディール、これ一番求めているところなんですね。そこにぐさっと日本から大胆なディールを提案すれば、私はこれ成就する可能性があると思う。この二〇一九年の交渉でもここがポイントで妥結できたわけですから、外務大臣、これどうですか。これぐらいのことやりましょうよ。
○国務大臣(岩屋毅君) まず、もう御案内のとおり、米国は相互関税の一部についての適用を九十日間一時停止するという発表をしたところでございまして、今後の推移もよく注視していかなければいけないと思っておりますが、基本的には前向きに受け止めているところでございます。 先生の御指摘といいますか御意見もしかと承りたいというふうに思いますけれども、今、交渉担当大臣も決まって、そこに各省も集結をして、これからどういう中身というかパッケージを考えていくかということを今鋭意調整中でございまして、御指摘の農産物に関する案件も、あるいは先方が非関税障壁と言っている課題についても、どういう説明や対応が可能かなどということも含めて、今各所管の省庁でいろいろ検討してもらっているところだと思いますので、先生の御意見も承った上で、しっかりと案をつくっていきたいと考えております。
○松沢成文君 これ、米の開放、これ言うと、いや、日本の農家潰れちゃって、そんな日本が損することできないと思いがちですが、これ私はそう思わないんですよ。農水省、今日副大臣見えていますけれども、これ、この政策によって日本の米農業も大きくこれ改革できるんです。今までできなかったものね。 我が国の米産業を押し潰しているのは、以前から言われている減反政策、現在では、減反とは言わずに、国が需給見通しを示して、それを踏まえて各都道府県が生産調整するんですね。でも、やっぱりこれ生産調整による価格維持政策なんですよ。そういう意味では、減反政策の延長ですよね。これを廃止するんですよ。今までできなかったのを、外圧利用して廃止しちゃえばいいんですよ。そうすれば、国内に輸入のお米も入ってくるので供給が増えて、米の価格が下がって、供給不足が解消されて、消費者も大喜びですよ。今、米の値段どんどんどんどん上がっちゃっているでしょう。農水省が備蓄米をちょろちょろ出したって全然下がらないですよ。まず、これ消費者は大喜びね。 それから、政府は、価格下落で苦しむ生産農家をこれからは、他国も行っているように、EUなんかみんなやっています、これ補助金で支えるんです、頑張っている農家は、農業というのは不安定な部分もあるからね。それで、補助金の出し方を変えるんです。需給調整、減反で、米を作らない農家にこれまで三千億以上出していたんですよ。こんな後ろ向きな補助金の使い方をやめて、米農業の未来を担う大規模な主業農家においしい米をたくさん作ってもらうんです。そのために補助金を使うべきなんです。これ、必要な補助金、千五百億で済むと言われている。今まで米やめさせるために三千五百億使っていた補助金、米をたくさん作って頑張ってもらう農家に補助金出しても千五百億円で済むというんですね。二千億円の税金の節約にもなりますよ。国家財政にとってもうれしい。そして、余った米は備蓄にも回せるし、輸出にも回せるんですね。 それで、じゃ、アメリカから米がどんどん入ってくる、オーストラリアから入ってくる、日本潰れるじゃないかといっても、海外の米は長粒種といって、何だ、ロンググレーンというのかな、細長い米が多くて、日本の消費者はそんなに好みません。ショートグレーンですから、日本は。逆に、これ、海外は今、日本食ブームで、おすし、日本料理屋も含めてショートグレーンを好むので、これ結構貿易成り立つんですね。こういうところもあります。 それから、こういうことやっていけば、我が国の食料自給率も現在の三八%から大幅に上がるんですね。この政策が実現できれば、日本としても、アメリカとしても、農家としても、消費者としても、食料自給率の問題も全て好循環に回っていくと、その可能性が出てくるんです。 つまり、トランプ政権の今回の外圧をてこに、需給調整による我が国のゆがんだ米政策、これ土台からつくり直せるチャンスなんですよ。災い転じて福となすじゃないけれども、トランプにここまで言われたら、よし、改革しちゃおうと。確かに、中規模の兼業農家や、その人たちを相手に、農業事業だけじゃなくて、金融、保険、不動産をやってもうけている農協さん、これは反対しますよ、自分たちの既得権益奪われるんだから。でも、消費者は喜ぶし、本気でやる気のある農家はやる気になるし、輸出も振興できるし、日本の国家財政にだっていい。アメリカは、よし、日本はよく決断したと、こうなって貿易交渉にもいいわけですよ。 どうですか、農水省、これぐらいのことやりましょうよ。だって、今まで全く改革できなかったんだ、日本の米農政というのは。もうこれやっぱり、農協さんとか兼業農家の既得権益守るために何にもできなかった。トランプの外圧てこに思い切って改革して、日本の米の農政を再生しましょうよ。これぐらいのことをやっていただく、そうすれば貿易交渉にもいい方向が生まれる、いかがですか。
○副大臣(滝波宏文君) 農林水産副大臣としてお答え申し上げます。 日本の別名として瑞穂の国と言うように、米作りは我が国の原点であります。今、松沢委員から米の関税撤廃すべきと御提案いただきましたけれども、我が国の食料安全保障上、大変ゆゆしき事態となることを懸念いたします。 すなわち、米は我が国で自給可能な唯一の主食であり、最も多くの農家の方々が生産している品目であります。このため、これまでの農林水産物の貿易交渉、例えば日米貿易協定や日EU・EPA交渉などでは、米について、最もセンシティブな一品目として関税削減、撤廃等の例外を確保し、現行の国境措置を維持して我が国の大事な米を守ってきたものでありまして、この基本的な考え方に変更はございません。 また、減反廃止についてもお話しいただきましたが、既に二〇一八年に減反は、減反政策は廃止してございます。現在は、各生産地や生産者が自らの経営判断で作付けを行っているのが現状であります。 また、水活、水田活用交付金として、麦、大豆などへの支援を行ってきておりますが、これは海外依存度の高い作物の生産を進め、水田を有効活用するために行ってきたものであります。一方で、こうした中、年明けに発表したように、令和九年度以降の水田政策につきましては、食料の安定供給を図る観点から、水田を対象として支援する従前の水活を根本的に見直し、米、麦、大豆、飼料作物等、各作物ごとの生産性向上等への支援と転換する検討を本格的に開始したところであります。 特に米については、輸出を含めた国内外の需要拡大策、農地の大区画化、スマート技術の活用、品種改良等の生産性向上等を強力に推進することを検討しているわけであります。 今後、現場の方々、関係団体も含めた幅広い御意見を丁寧に伺い、より詳細な検討を進めてまいりたいと思います。
○松沢成文君 農水省としての模範解答をいただいたような感じがします。副大臣、ありがとうございました。 さあ、次に行きます。尖閣諸島の危機について。 私はもう、尖閣諸島の問題はもう尖閣危機と呼ぶべきだと言っているんですね。 さあ、近年、中国海警による尖閣諸島の領海接続水域の侵犯がもうエスカレートしています。接続水域なんかもう一年中船はいるわけです、中国の海警。もう五十日、六十日は領海に入ってきて、どんどん数も増えているし、どんどん海警の船は大型化しているし、危機がどんどんどんどん迫っているんですね。 さあ、両大臣、まず根本的な質問。中国はなぜ尖閣諸島の侵犯行為を続けていると考えていますか。なぜでしょう。
○国務大臣(岩屋毅君) 中国側の意図について我が方から断定的に申し上げることは控えたいと、また申し上げる立場にないと思いますが、非常に事態がエスカレートしているということは外務省としても深刻に受け止めておりまして、先般の王毅外交部長来日の際にも、私から明確にこのことを指摘をし、厳重に申入れを行ったところでございます。 今後とも、我が国の領土、領海、領空、しっかり守り抜くという毅然とした姿勢でもってこの問題に対処をしてまいりたいと考えております。
○国務大臣(中谷元君) 中国は、近年、海軍力の増強に力を入れておりまして、空母やフリゲート艦や、また航空機など、非常に軍事力を増強いたしております。これに伴って、やはり、力による現状変更によってやはり範囲を拡大しているような印象を持っておりまして、やっぱり我が国の領海内の侵入もどんどん回数を増しております。 ただし、我が国のやはり主権である領海、領空、領土をしっかり守り抜くために、我が国としましても、そういったことを許さない、そういう体制をまた強化をしてまいりたいというふうに思っています。
○松沢成文君 両大臣とも実態を説明しているだけで、中国の意図については全く説明になっていません。 まず第一に、もう誰もがこれ分かっていることですけど、一九六九年に国連の極東経済委員会というのがこの尖閣の近辺、日中中間線付近の海底の地下に石油資源が埋蔵されているということを発表したら、中国は急に言い始めたわけですよね。まず、この海底の地下資源、特に石油資源が欲しいから、これ一つの大きな理由だと思います。 しかし、それと同時に、アメリカの軍事筋が予想する、二〇二七年とも予想される台湾侵攻、この台湾侵攻を進めるための拠点をつくる。これ、軍事戦略上、尖閣というのは本当に、位置が重要でありまして、台湾にも近い、中国大陸にも近い、そして南西諸島にも近いわけですね。ここの尖閣をまず領有化できれば、これ台湾侵攻に対して物すごく効果が上がるわけですよ。この台湾侵攻をにらんだ戦略があるんだと思うんですが、両大臣は、この中国の尖閣諸島侵犯と台湾有事との関連性についてはどう認識しておりますでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘の関連性を含む中国側の意図について、繰り返しになりますが、お答えする立場にはありません。 当然、様々な私ども情報収集や分析を行っておりますが、またそれを表に出すというわけにもいかないという事情もございます。また、ただいまの台湾有事という仮定の質問についてお答えすることも差し控えたいと思います。 その上で、言うまでもないことですけれども、この尖閣周辺の中国海警船の活動はそもそも国際法違反でありまして、誠に遺憾で受け入れることはできません。また、台湾については、台湾海峡の平和と安定は、我が国の安全保障はもとより、地域、国際社会全体の安定にとっても重要であって、台湾をめぐる問題は対話によって平和的に解決されることが必要であるというのが我が国からの従来から一貫した立場であって、累次の機会に中国側にもそのことを伝えてきているところでございます。
○国務大臣(中谷元君) 基本的には外務大臣と同様でございまして、やはり台湾海峡の平和と安定は、我が国の安全保障はもとより、国際社会の全体の安定にとっても重要であるということで、この件につきましては対話によって平和的に解決されるということを期待しております。
○松沢成文君 皆さん、資料を見ていただきたいのですが、私、これちょっとびっくりしたんですね。産経新聞の昨日の一面に載っていました。 元米軍の海軍大学教授で中国海洋戦略研究の権威、トシ・ヨシハラさんが産経新聞の取材にこう答えているんですね。 中国の度重なる侵略行為は、周辺海域で恒常的な存在を誇示することで日本側の施政権を否定し、同諸島の共同管理を宣言する準備を進めていると。中国側は同時に日米安保条約に基づく米軍の軍事介入を難しくするため、漁民を装う、偽装漁民の尖閣上陸も考えていると。アメリカの専門家は、もうここまで尖閣の危機は迫っていると言っているわけですけれども、両大臣はこのトシ・ヨシハラさんの見解についてはどういう認識を持っていますか。
○国務大臣(岩屋毅君) 今拝見をいたしましたが、個別の評論の逐一について政府としてコメントすることは控えたいというふうに思います。 その上で、繰り返しになりますが、尖閣諸島は歴史的にも国際法上も疑いのない我が国固有の領土でございますので、これをしっかりと守り抜くという決意と緊張感を持って、今後とも関係省庁としっかり連携していきたいと考えております。
○国務大臣(中谷元君) 研究者による見解については一々言及はいたしませんが、いずれにしましても、尖閣諸島は歴史的にも国際法上も疑いのない我が国の領土であります。 武装漁民などが上陸をしてくるというような指摘でありますが、これはやはり、当該の侵害行為は我が国の外部からの武力攻撃、これに該当すると判断される場合には防衛出動によって対処をいたしますし、また、武力攻撃が発生していない場合でも、離島等に対する武装集団による不法上陸等が発生した場合には、状況に応じて、自衛隊は治安出動等によって対処するような対応をいたします。
○松沢成文君 両大臣とも、尖閣は歴史的にも国際法上も日本固有の領土だからそれをしっかり守っていく、その決意はいいと思いますよ。 ただ、今国際政治の現実見てください。歴史的にどうだとか、関係ないんです。国際法を破って、力の空白があったら侵略する権威主義の軍事大国がそこらじゅうにあるということですよ。ロシアがウクライナを攻めるのしかり、北朝鮮しかり、そして中国もです。だから、我が国の領土だからと幾ら叫んでも、関係ないんです。そこに力の空白があったら取られちゃうんですよ。ここをしっかり認識しないと大変なことになるというふうに思います。 さあ、外務大臣、この記事にもありますが、習近平国家主席は、一昨年末に海警局の司令部を訪れて、これ中国側は何というのかな、釣魚島というのかな、これ中国名ですね、尖閣の、この釣魚島の主権を強化せよと命令したことを受ける形で海警船の尖閣の海域侵犯というのが急に規模が拡大して、頻度が多くなってきているわけですね。中国は、力の空白をついて、必ず近い将来、尖閣上陸、あるいは施政権奪取、あるいは共同管理を仕掛けてくる可能性、私は大だというふうに思っています。 大臣、これを防ぐには、尖閣諸島の施政権強化、そして実効支配確立で先手を打つしかありません。今、尖閣は、日本の領土だと言いながら、日本の施政権が及ぶ目に見えるものがどんどんなくなっているんです。行政の職員も上陸もできないです。国民が上陸できないんです。アメリカが安保条約第四条で日本と軍事行動を共にする、それは施政権が及ぶ地域なんですね。だから、北方領土も竹島も、アメリカは助けてくれません、もしそこにどこかが攻めてきても。尖閣も、このまま放っておいたら、日本の施政権及んでいないじゃないかと、日本の経済活動ないじゃないかと、行政施設ないじゃないかと、人もいないじゃないかと、施政権及んでいないから一緒に守る必要ないね、アメリカはこういう態度を取る可能性だってあるんですよ。 是非とも、この一刻も早い行政施設の設置、あるいは行政職員の上陸、駐在を実行すべきだと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) まず、尖閣については、さきの日米首脳会談においても、明確にその安保の適用になるということを確認をさせていただいているところでございます。 その上で、尖閣諸島及び周辺海域における様々な活動については、尖閣諸島の平穏かつ安定的な維持管理という目的に照らしまして、政府において適切に対処していくというのが日本政府の一貫した立場でございます。関係省庁と連携をいたしまして、この立場に基づいて適切に対応していきたいと考えております。
○松沢成文君 両大臣、私はこの委員会でこれまで何度も、尖閣諸島の防衛力強化と施政権、あるいは実効支配確立のために久場島と大正島にある米軍の射爆撃場で日米合同軍事訓練を実施すべきだと、それによって日本の防衛力、抑止力、対処力をしっかり示すことができるし、アメリカの基地があったということは日本の領土だったということですよ。国際社会に証明できるじゃないですか、領有権は日本にあると。これをやるべきだと。 それで、これは簡単にできるんです。日米合同委員会で、今、米軍使用となっているこの射爆撃場を日米共同使用に変えるだけで、これ、あしたからでも実施できるんですね。外務大臣、北米局長がこのトップですから、合同委員会の、指示を出していただきたい、共同使用にしようじゃないかと、アメリカに。そして、もしアメリカが、いやいや、いろいろ事情があってそれはといって断ってくるのであれば、これ、日米地位協定の規定に基づいて日本に返還を求めて自衛隊の基地として使用すべきですよ。そうすれば、すごい抑止力になります。 さあ、外務大臣としてこれぐらいの決断をしていただきたいと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(岩屋毅君) 本件はもう先生の持論であられますので、私も何度か、何度か拝聴させていただいてまいりましたが、これまでもお答えしておりますけれども、米軍の個々の施設・区域について、随時、日米合同委員会の枠組みを通じまして米側と協議をしてきております。その上で、今御指摘があった久場島の黄尾嶼と大正島の赤尾嶼の両射爆撃場については、引き続き米軍による使用に供することが必要な施設・区域であると認識をしております。 いずれにしても、尖閣諸島の射爆撃場におきましては、日米合同軍事訓練を実施すべきとの委員の御指摘につきまして、様々な要素を総合的に考慮した上で、政府全体として慎重に検討していく必要があると考えております。
○松沢成文君 次、防衛大臣に伺いますが、防衛大臣はつい先日、アメリカのヘグセス防衛長官と会談をしましたね。硫黄島も一緒に行かれたと。そのときのこの声明で、日米安保条約による中国に対する抑止力、対処力を強化すると、こういうことで合意しているんですね。で、ヘグセスさんはインタビューでもこういうことを言っています。中国を抑止するための日米の団結を示す、そして日米は共に抑止力の確立と防衛強化のために切迫感を持って集中的に行動しなければならないと言っているんですね。 まさしく、せっかくアメリカの射爆撃場があるんだから、合同訓練をやって、しっかりとした日本の防衛体制、安保体制を示していこう、そして抑止力、対処力を示していこう。これ、絶対に今やらなきゃ駄目ですよ。 実は、これなかなかアメリカは消極的だったんです。これは、ニクソン政権が中国に接近したときに、日本と中国の間でこの領有権の問題がありそうな雰囲気があったんで、アメリカは逃げたんですね。それ以来やってこなかったんです。ただ、今回政権が替わって、中国に対してはきちっと対応していこうと、日米安保の力を示そう、具体的に示そうという合意ができたんだから、ここでしっかりと日米合同訓練やっていただきたい。 この前ヘグセスさんと会ったときに、大臣そのことを提案いただきました。私、何度もアメリカと協議を始めてくれと言ったんですけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) ヘグセス氏とは最初の会談になりましたけれども、やはりインド太平洋地域の安全保障環境について、しっかりと抑止力と対処力、これを持って対応していこうと、特に、中国による東シナ、南シナ海による力の威圧に、一方的な現状変更の試みを決して許さないということで、この日米が共に行動していこうという点では一致をしております。また、台湾の軍事情勢も、中国の動向に対しまして、やはり台湾海峡の平和と安全、安定が重要であるということで、台湾海峡の問題も協議の一つでございました。 その中で、久場島、大正島の射爆訓練場での日米共同訓練を実施すべきとの委員の御指摘につきましては、私は全く否定はしません。ただし、これにつきましては、しっかりとまた日米間で総合的に考慮し、協議をする必要がございますので、今後とも、政府全体で慎重に検討していく必要があろうかと思います。ただし、目的が、やっぱり国民の生命、財産を守り、領土を守っていくというために何が必要かということにつきまして、そういう見地で臨んでまいりたいというふうに思います。
○松沢成文君 中国は確実に尖閣を狙っています。もし中国に先に上陸されて、領有化されて、海警が入ってきても、軍出せませんからね、向こうは軍じゃないんだから。それで、そこにミサイル基地でも置かれたら、もうこれ、沖縄の米軍基地、自衛隊基地、かなり厳しくなりますよ、地対艦ミサイル、地対空ミサイル置かれたら。日本も当然、スタンドオフミサイルで攻撃する態勢は取ると思いますが、制空権、制海権、これ本当に厳しいものになると思う。だから、安倍さんは、台湾有事は日本有事になると、こういうことを言っているんだと思うんですよ。
○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参っておりますので、質疑をおまとめください。
○松沢成文君 はい。 尖閣防衛のために総力を挙げて取り組んでいただきたい、そうしないと必ず侵略されます。そのことを申し上げて、終わります。
○榛葉賀津也君 国民民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。 前回、JICA法のときにJICAやらなかったので、今日はJICAについてお伺いしたいと思います。防衛大臣には御質問ございませんので、ゆっくり聞いていてください。 外務大臣、今年、いよいよTICADの年ですね、TICAD9。 私が初当選した二〇〇一年には、閣僚レベルの会合がありまして、そのときの議長が田中真紀子さんでした。初当選して二年たった二〇〇三年にTICADⅢがありまして、そのときは森喜朗先生が議長で、初当選、新人の私に、本当にいろんなことを森先生が、御指導を賜りました。TICADⅠからもう三十年以上たちましたね。大臣も閣僚会議の、二〇〇七年、議長をやられたということで、あのときは環境とエネルギー、持続可能な環境とエネルギーというのがテーマでしたが、もうあっという間にTICAD9です。横浜で八月にやるんですね。 今度のTICAD9のテーマはどんなものになるんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) TICADには榛葉先生も長らく関わってきていただいておりまして、今後とも御指導をいただきたいと思っております。 今度のTICAD9、これは、合い言葉は革新的解決の共創、共に創るですけれども、革新的解決の共創、アフリカとともにというのがキャッチコピーになっております。ちょっと分かりにくいんですけれども、具体的に言いますと、TICAD9では、例えばAIなどのテクノロジーや、デジタル診断、水素、アンモニアのエネルギー利用など、我が国の革新的な技術や知見を生かしながら、日本とアフリカ双方の繁栄や変革につながるようなこの課題解決策を共につくり上げていく機会にしたいと考えています。 もちろん、あの伝統的な従来型の開発の支援というのもあるんですけれども、先般、私、アフリカの五地域の代表の大使の皆さんと懇談させていただいたら、非常にこういうAIなどの先端技術に対する関心が高かったですね。やはりこういう分野においてもアフリカ大陸は劣後したくないという思いが非常に強く持っていらっしゃるということを実感をいたしましたが、そういうテーマに沿って新たな分野での革新的な創造、解決というものをアフリカの各国とともに考えて成果を上げていけるTICAD9にしたいと思っております。
○榛葉賀津也君 アフリカもどんどん変わっていまして、この三十年間、隔世の感があります。後ほど、後でやりますけれども、もう言わば日本より先に行っている分野もありますので、相当TICADの在り方も考えていかなきゃならないんですが、そこで、JICAにお伺いします。 JICAのグローバル・アジェンダ、二十のうちの一つにスポーツと開発というのがあるんですね。これ、スポーツのどのような側面をこのODAに生かそうとされているんでしょうか。
○参考人(小林広幸君) お答えいたします。 私どもJICAは、SDGs達成に貢献するため、各分野、課題ごとに適切な協力のシナリオを分析、整理いたしまして、多様なパートナーの皆様と共創の基盤とするための事業の戦略としまして、二十のJICAグローバル・アジェンダ、すなわち課題別の事業戦略でございますが、を設定しております。その中の一つとしてスポーツと開発を掲げ、事業を推進しております。 開発途上国では、予算、人材、そして先方政府関係者の組織力等の課題があり、政策があってもスポーツに係る取組が十分にできていないという状況が多々見られています。また、一部のスポーツエリートに特化されるような競技スポーツのみを強調している、そのような場合も多く、特に障害者や女性などの社会的に弱い立場に置かれた人々のスポーツへの機会は非常に限られているという状況でございます。 そこで、JICAは、スポーツの普及、振興を目指すスポーツの開発、そしてスポーツを手段として開発課題の解決を目指すスポーツを通じた開発、この二つの観点で事業を進めております。具体的には、一つ目としてスポーツを楽しむ機会の拡充、二つ目として心身共に健全な人材の育成、三つ目としまして社会包摂と平和の促進という三つの柱により事業を推進しております。例えば、体操を通じた高齢者の健康の増進とか、あるいは教育における非認知能力の育成、そして障害者の社会包摂等にこのスポーツと開発はとても有効であるというふうに考えております。 今後も、JICAグローバル・アジェンダに掲げている全ての人々がスポーツを楽しめる平和な世界にという目的の下、スポーツと開発の協力を推進してまいりたいと考えております。
○榛葉賀津也君 大臣、この三十年間、日本がどんどん元気がなくなったとか、失われた三十年とか、賃金が上がらない三十年とか、後ろ向きな話ばっかり出るんですけれども、かつては世界競争力が一位だったり世界第二位の経済大国だったり、トヨタ自動車を中心に自動車産業はもう冠たる産業でしたね。日本がまさにリーディングカントリーでした。 今、日本は元気ないんですけど、ところが、ある分野で八年連続世界一位をずっと走っている分野があるんですよ。通告していないんですけど、大臣、何だと思います。──こういう品のないことやめましょう。 実は野球なんですよ。野球はアメリカを超えて、世界トップをずっと、八年間ずっと、野球が、日本の野球が世界ナンバーワンなんです。大谷翔平、WBC、オリンピック金メダル。今日もトヨタ自動車の名スラッガーだった坂田選手がそこにいらっしゃいますけれども、これ、日本の野球というのは実はすごいんですね。 実は、ここに開隆堂の英語の教科書、中学生の、サンシャインと、我々の頃はニューホライズンというのがありましたが、ちょっと見たら写真や絵がたくさんあるんですよ。(資料提示)実はこの中に、日本人がアフリカで野球を普及しているというのが、アフリカ野球を日本が牽引しているというのが教科書に載っているんですね。 これは、ベースボールじゃなくて日本流の野球で、野球と教育を絡めてスポーツマンシップ、これをアフリカで普及しているというのがありました。この方は、日本人の友成晋也さんといっていまして、アフリカで野球を伝える目的は教育であってスポーツマンシップを育むことだと、これを、ODAをしっかりとこの分野に生かすべきだというふうに言っているんですけれども、今までODAと野球はどんな関係があるんでしょうか。
○参考人(小林広幸君) お答えいたします。 最も多くの投入は、JICA海外協力隊でございます。この野球を指導科目とする隊員に関しましては、一九七〇年からその派遣を開始しまして、これまで全世界で累積七百五十名を超える隊員を派遣しております。 派遣地域は、最も野球人口の多く、日系人の方も多い中南米が最多でございますが、アフリカ、アジア、欧州、そして大洋州にも派遣の実績がございます。現在、本日このタイミングでも二十五名の隊員が世界各地で活動をしておりまして、アフリカではジンバブエ、ガーナ、ベナンにそれぞれ一名ずつの隊員がおられます。 また、JICAは、慶應義塾大学とも覚書を結びまして、昨年度、一か月間ガーナに十名を、野球隊員を現地に送りまして、活動を行いました。 また、JICAは、読売巨人軍との連携協定に基づきまして、昨年度、一週間ジンバブエに元選手のコーチ二名とスタッフ一名を派遣しましたが、そのとき、現地にいる二名の協力隊員と連携いたしまして、現地で野球教室等を開催しております。 このように、野球につきましては非常に力を入れまして今後とも取り組んでまいります。
○榛葉賀津也君 この英語の教科書で取り扱われた友成晋也さんも、実はJICAの出身で、ガーナのナショナルチームの監督をやっていらっしゃいました。 この友成さんのことが、今資料をお配りしていますけれども、三月十一日の日経新聞に掲載されまして、「日本野球 アフリカで育て」というこの記事には、礼に始まり礼に終わる日本式野球の精神をベースボーラーシップという名称の下に伝えて、将来的には自立発展する道筋まで考案されているというんですが、是非、JICAはこういう取組を私推進するべきだと思うんですけど、どうなんでしょうか。
○参考人(小林広幸君) お答えいたします。 この度、JICAは、一社法人アフリカ野球・ソフト振興機構を指定団体として、千葉県の木更津市から提案のあった案件につきましての採択を行いました。 こちらはナイジェリアの学校で野球を通じて青少年の非認知能力の向上を図るものですが、特に、アフリカの教育現場でニーズの高い規律、尊重、正義といった価値を育み、そうした人材がコミュニティー、社会の規範作りのリーダーになることを目指す案件でございます。 具体的には、野球の指導者を対象校において育成し、育成されたその指導者を通し、規律、尊重、正義といった価値を重んじる日本の野球の指導理念を各校の生徒に向けて実践するものでございます。また、学校の生徒たちが参加するナイジェリア甲子園大会を開催いたしまして、同国の大会運営能力を強化しつつ、野球を通じて青少年の非認知能力の育成をする計画が今回御提案いただきました。 スポーツを通じた開発によりまして、ナイジェリアの発展に貢献すべく、人材育成に取り組んでいく所存でございます。
○榛葉賀津也君 今理事がおっしゃいましたこのJICAの草の根技術協力、地域開発型の本年の採択案件に、ナイジェリア連邦共和国、青少年非認知能力向上プロジェクト、規律、尊重、正義の涵養による社会改革モデルというのがあるんですね。この非認知能力って何だと思ったら、テスト以外の能力なんですよね。もう山添拓先生のようにテストわあっとできる先生も、方もいるけれども、私のようにそれ以外の能力があるかもしれない、ここのところを高めていこうというんですね。 今理事がおっしゃったように、この千葉県木更津市の案件なんですね、地域密着。この木更津市が東京オリンピックのナイジェリアのホストタウンだったんですよ。その御縁を利用してのこの支援ということで、指定団体が一般財団法人のアフリカ野球・ソフト振興機構、J―ABSということなんですね。 このプロジェクトはまだ契約されていません。契約に至っていませんね。もう採択されて、これからやるんだろうと思いますけれども、これは是非、私はTICAD9の一つの目玉になると思うんですけれども、どうでしょうか。
○政府参考人(今西靖治君) お答え申し上げます。 先ほど国際協力機構から御紹介のあった協力隊、それから今委員御指摘のあったナイジェリアの案件以外にも、外務省としまして、この野球の分野でアフリカでの支援を行っている例がございます。ハード面の支援といたしまして、ブルキナファソ、それからボツワナにおいて、総合運動場建設ですとか、ソフトボール、球技場などを造るような、そんなこともやっております。 TICAD9、今委員御指摘のテーマ、あと成果でございますけれども、具体的な成果については今検討を行っているところでありますけれども、この会議に向けて、日本らしい協力の着実な実施を通じまして、これまで培ってまいりましたアフリカ各国との関係を一層深化させていきたいというふうに考えております。
○榛葉賀津也君 なぜ私が、たかが野球じゃないかと思われるかもしれませんが、やっぱりされど野球なんですね。 私、森喜郎先生から聞いた言葉が今でも忘れないんですけれども、TICADⅢの際に、アフリカ諸国から各国のリーダーを呼ぶんですけれども、私もその夕食晩さん会に参加したんですけど、まず時間を守らないね。いや、五分、十分じゃないですよ、一時間たっても来ないんですから。二時間待たせても平気。で、来たと思ったら、ぞろぞろぞろぞろ何十人も来るんですよ。テーブルは十席しかないのに、一族郎党みんな連れてくるんですね。もうロジも大変で、ホテルもないんですから。それぐらい非常に大変なTICADから、今はおおむね時間も守るし、いろんなこと変わってきたし、むしろ我々が教わることも多くなってまいりました。 今、このJ―ABSさんは、今、八か国で野球支援しているんです。タンザニア、ガーナ、ナイジェリア、ケニア、南スーダン、ベナン、カメルーン、ザンビアで、ここでアフリカ甲子園といってやっているんですね。子供たちが、相手を思いやる、時間を守る、礼に終わる、グラウンド整備をする、いや、落ちていたごみを拾う。こんなことは、アフリカの子供たちではかつては考えられなかったけど、野球を通じて相手を思いやると。普通でしたら、暴投投げたら、こんなところなぜ投げるんだと言うけど、自分が動いて胸で取って、ナイスボールと声を掛け合う。こういう子供たちの相乗効果、情操教育、非常に育んでいるというんですね。 これ、気を付けなければならないのは、アフリカは、かつての貧困イメージで見るべきではないと思っています。私も、先日、ナイジェリアに行ってまいりましたが、食事をすれば日本より高いんですから。ナイジェリアの皆さん、私よりいいスーツ着ているんですから。給料も、お金持ちで、めちゃめちゃ金持ちですから。めちゃめちゃ経済もいいんですよ。いや、ですから、アフリカを助けてやろうなどというおこがましい考えではなくて、ウィン・ウィンな形で何ができるかということですね。 この友成さんが言ったんです。今、中間層がどんどん拡大しているんですって。お金を持った中間層がどんどん拡大している。ところが、思った以上に日本の企業が進出していないんですね。その理由が何かというと、信頼できるパートナーがいないと言うんです、アフリカ側に。でも、こういう子供たちが日本の野球を通じて日本を知り、規律を学び、そして様々なことを学んでいくことによって新たなパートナーが生まれてくる。 アフリカでも大谷翔平は憧れの的だそうです、WBCで優勝して、オリンピックで金メダルで。この野球というのは、たかが野球ですけど、今や日本が憧れの羨望の的になっているんですね。トランプさんだって、つい最近、石破さんじゃなくて大谷翔平と会っていましたね、グレートだと、ムービースターのようだと言って。これ日本の政治家よりもはるかにインパクトありましたよ、これは。これをやっぱり使ったらいいんですよね。 もう一つ、大臣、二〇五〇年、今からたった二十五年先ですよ、アフリカの人口五十億になるんですって。つまりは、世界の人口の四人に一人はアフリカ人ですよ。このアフリカとの関係、しかも野球等、我が国が強い、債務のわなとか上から目線で何かやるんじゃなくて、こういう試みというのは日本しかできないし、中国には絶対にできませんから、こういう試みというのを私積極的にやるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 先ほど私は、TICAD9の今回のテーマは、日本の誇るといいますか、強みのある革新的な技術なんだということを申し上げましたが、今委員のお話を聞いておりまして、確かにこのスポーツと開発というテーマも非常に重要だなということを改めて感じたところでございます。 先般、アフリカの大使の皆さんと懇談をさせていただいたというふうに申し上げましたが、そのときに改めて気が付いたのは、アフリカ大陸は人口の六〇%以上が二十五歳以下と、もう非常に若い大陸なんですね。しかも、人口がこれからどんどん増えていく。まさに、そういう意味では未来の大陸と申し上げていいと思います。 そういうところに我が国の誇るスポーツ、とりわけ野球を通じて、非認知能力というあの呼称が余り私よろしくないなと思うんですが、もっとほかの言い方あるような気もするんですが、そういう情操をしっかりと伝えていくという取組は極めて大切だと改めて今委員のお話を聞いて感じましたので、この分野にも更に力を入れてまいりたいというふうに思います。
○榛葉賀津也君 世界的な基礎教育の就学率がおおむね九〇%と言われていますが、アフリカはかつて六〇%程度だったんです。今やもう八〇%超えていますから、もう世界水準とほぼ変わりません。 このプロジェクトが、やっぱり基礎自治体である木更津市とか、民間人の友成さんとか、社会福祉法人とか、いろんなファクターが集まってやっているというところに価値がありますし、これからアフリカというのは物すごい市場になると思います。 今、社会人野球やっていますね。トヨタ自動車とかいろんな会社がチーム持っています。こういう社会人野球とアフリカの野球との関係すれば、新たな市場の開発やその日本の企業に対する思いがアフリカからも向いてくる、そういうウィン・ウィンな形を是非つくっていただいて、されど野球、たかが野球、されど野球、是非TICAD9、期待をしているので、頑張っていただきたいと思います。 終わります。 〔委員長退席、理事佐藤正久君着席〕
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 ミャンマー中部を震源とする大地震から二週間、犠牲者は三千六百人を超えたといいます。 先日、超党派、ミャンマーの民主化を支援する議員連盟で、国軍に抵抗する民主派のNUG、挙国一致政府の方から状況を伺いました。震源に近いザガインは民主派の支配地域で、町の八〇%がダメージを受けたといいます。ところが、このザガインに入る道に国軍が検問を設け、ボランティアも厳しく検査をし、例えば重機などは民主派の抵抗に役立つからという理由で入れるのを認めないといいます。遺体の回収を軍が制限して作業ができず、四十度近い猛暑の中、悪臭を放ち始めているという話も伺いました。お配りしている記事にもそのような記載があります。 外務省はこうした状況を把握しているでしょうか。
○政府参考人(大河内昭博君) お答え申し上げます。 ミャンマー国軍が支援物資の搬入を妨害するケース、これが報道されているということは承知してございますし、また憂慮してございます。 日本を含む国際社会が引き続き円滑に人道支援を実施していくためには、安全で阻害されない人道アクセスの確保と全ての関係者による停戦の履行継続が重要だと考えてございますので、日本政府といたしましても、今般、ミャンマーの人々に直接裨益する人道支援を行うに先立ちまして、ミャンマー当局に改めて暴力の停止等を求めた次第でございます。
○山添拓君 UNHCRによれば、この地域は、クーデタ後、戦闘から逃れてきた国内避難民が最も多く、百五十五万人に上るといいます。今、再び避難を余儀なくされているわけです。 被災地には国軍支配下の地域も民主派の支配下の地域もあり、いずれも支援が必要であることは言うまでもありません。しかし、軍政経由だけでは支援が行き届かない、そういう可能性があります。国際機関の活動も軍政の許可が必要です。 したがって、迅速に動くことができる民間の支援団体も含めた連携が欠かせないと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(大河内昭博君) 御指摘の点に関しましては、もっともかと思ってございます。 日本政府自身の支援に関しましては、どのような地域を対象に支援を行っているのか、これら一つ一つ具体的にお答えすることは差し控えてございますけれども、いずれにせよ、日本政府として、日本の良き友人であるミャンマーの方々と共にあると、こういう観点から、引き続き、被災された方々に直接裨益する人道支援、これを実施していきたいと、こういうふうに考えてございます。
○山添拓君 政府が表明した六百万ドルの緊急無償協力ですが、どこを通じて行うのかということはまだ決まっていないと伺います。直接支援を必要としている方々に届くような支援を是非迅速に進めていただきたいと思います。 私は、こうした中、地震発生後も国軍による空爆が九十回以上にわたると、これも報じられております。被災した自国民を軍が狙うというのは、これは到底許されないことです。大臣は、どのように情報を把握されているでしょうか。これは、人道支援を円滑に行う上でも、実効的な停戦、それは必要かと思いますが、認識を伺います。
○国務大臣(岩屋毅君) 今回の地震被害を受けて、ミャンマー国軍、それから民主派勢力の双方が時限付きの停戦を表明した、合意したというよりも、それぞれ表明したというふうに承知をしておりますが、他方で、今委員御指摘のように、停戦表明後もミャンマー国軍による空爆があったとの情報もございまして、そのような状況を極めて深刻に懸念をしているところでございます。 我々日本政府は、これまで、ミャンマー国軍に対しては、暴力の停止、被拘束者の解放、民主的な政治体制の早期回復について具体的な対応を取るように求めてまいりました。今般、ミャンマーの人々が直接裨益する人道支援を行う、これが我が方の目的ですけれども、ミャンマー当局に改めてこの空爆を含む暴力の停止を求めているところでございます。 今後とも、事態の改善に向けて、全ての関係者による真摯な対話につながるように促していきたいと考えております。
○山添拓君 国連は、四日、全ての軍事行動を停止するべきだと非難をしました。今大臣からもありましたが、日本政府としても停戦を確実にするように厳しく求めていただきたいと思います。 トランプ関税について伺います。 今日も議論がありますが、上乗せ分の九十日間停止について、対日交渉を担当するというベッセント財務長官は、私たちはトランプ大統領が実施した交渉戦略の成功を目にしたと述べています。したがって、交渉と称して、実質は揺さぶりだということを認めるような発言だと思うんですね。で、その交渉の列の先頭に日本がいると述べているわけです。 これも議論がありましたが、一方、米国通商代表部、USTRのグリア代表が上院公聴会で、日本の農産品市場への市場アクセスをもっともっと増やしたいと、こう述べたといいます。 外務大臣に伺いますが、今後日本が行っていくという交渉は、米側のこうした要求にどう応えるかという、譲歩の交渉なんでしょうか。あくまで乱暴な措置の撤回を求めていくのが筋ではないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(岩屋毅君) 今般の米側の関税措置については、日本政府、私どもは一貫して、受け入れ難いと、撤回されたしということを申し上げてきたところでございます。 したがいまして、これから始まる日米間の交渉ですけれども、何か私どもが一方的な譲歩をするというようなことではなくて、私どもの考え方あるいは提案というものをしっかりさせていただいた上で、米側との間で真摯な協議を行っていきたいと考えておるところでございまして、一方的に我が方が譲歩するというようなことは考えておりません。
○山添拓君 当然だと思うんです。農産品の問題は、既に、オレンジも、牛肉も、米も、譲歩を重ねてきたわけです。米の輸入自由化というような話もありましたけれども、自民党の皆さんが一番びっくりされたぐらいに、これはやっぱりとんでもない話だと思うんですね。これは農業壊れてしまいますよ。食料主権を売り渡してしまうようなものだと思います。 〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕 大臣は、おとといの質疑で、私も質問させていただきまして、その際、言いたいことは山ほどあるけれども、これから交渉なので意を酌んでほしいと、こういう答弁をされたんですが、その間に米側は迷走もしつつどんどんエスカレートしていると思うんですね。ですから、必要な批判というのは遠慮せず行うべきだと思うんですよ、言いにくいかもしれませんが。いかがですか。
○国務大臣(岩屋毅君) 日本政府の考えというのは、しっかり私は届いているというふうに考えております。もちろん国内の様々なマーケットの反応だとか国民の反応だとか世界各国の反応だとか、もちろんそういうものを米側の政権も常にいろいろ総合的に勘案しながら政策を決めておられるんだろうと思います。断定的に何が理由でそういうことになったのかということを我が方から申し上げることはいたしませんけれども、私どもの考え方は常時これまでも伝えてまいりましたし、それは届いているというふうに考えております。
○山添拓君 届いていたら本当にこんなことになっていたかというのは、私は疑問です。 税率の算定方法についての批判も今日も議論になっておりますが、そもそも貿易赤字額として言われていること自体に疑問が出されております、物の貿易だけが考慮されてサービス分野は無視と。米国は、製造業で赤字でもデジタルなどサービス分野で黒字になり、トータルで見ると赤字額が縮小するわけですが、それらは無視をされています。その数字が関税率の基になっていると。現時点でこうした計算方式というのは不合理だということを政府は伝えているんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 外交上のやり取りですから、ディテールについて申し上げることは避けたいと思いますが、ファクトとして、今委員が御指摘になったように、デジタル赤字というものは我が方はかなりのものがあると思います。GAFAMというのは、そういう意味では世界中からデジタル黒字を生み出しているということだろうと思いますが、米側は今のところ物品だけに着目して様々な政策を打ち出してきているわけでございますが、そういったことも含めて日米間の交渉の中でしっかり議論をしていかなければいけないと考えております。
○山添拓君 福山委員からも指摘がありましたように、私はこれは国際的にも協調して迫っていく必要があるだろうと思いますし、根拠のない税率を前提にして、何を差し出せば納得されるかと、そういう卑屈な態度で臨むべきではないと思うんですね。この問題、事態の進展がありますので、引き続き伺っていきたいと思います。 テーマを次へ進めます。 三月三十日、中谷大臣とヘグセス国防長官の会談で日米の司令部機能強化に向けて指揮統制枠組みの向上を改めて確認しました。在日米軍の統合軍司令部へのアップグレードを開始するとし、自衛隊の統合作戦司令部との連携を専門に扱う部署を新設する、赤坂プレスセンターを拠点とするとしました。 どのような人員が何人配置され、いかなる任務を行うのか、防衛省にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(大和太郎君) お答え申し上げます。 去る三月三十日の日米防衛大臣会談の共同記者会見においてヘグセス長官から発表があったとおり、自衛隊の統合作戦司令部の創設とタイミングを合わせる形で在日米軍は統合軍司令部へのアップグレードを開始いたしました。 具体的には、自衛隊と米軍の運用面での協力をより一層強化するため、在日米軍に新たに自衛隊の統合作戦司令部と米軍の連携を専門に扱う部署が設置されました。新設された当該部署の人員及び市ケ谷を直接訪問して防衛省・自衛隊と調整することが多い在日米軍の要員の一部は赤坂プレスセンターのサテライトオフィスを拠点とし、日常的に防衛省・自衛隊のカウンターパートと連絡調整を行う予定であります。 この動きに伴って大幅な人員の増が発生するわけではないという説明を米側から受けているところであります。
○山添拓君 大幅に増えるわけではないけれども、何人ぐらい増えるんですか。
○政府参考人(大和太郎君) 繰り返しになって恐縮ですが、具体的な人数についてお答えすることは差し控えたいと思います。 いずれにせよ、大幅な人員の増はないという説明を受けているところであります。
○山添拓君 全く説明になっていないと思いますね。 私は、三月二十四日の当委員会で、赤坂プレスセンターというのは港区や東京都が返還を求めている基地だと。ですから、そのことを米側に伝えるようにと求めました。 大臣、伝えなかったんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) この話は、日米防衛首脳会談の席上、アップグレードを行うということで米側から話がありました。 今回は、この在日米軍の統合軍司令部のアップグレードの開始を受けまして、東京都、そして港区などの関係自治体に対して説明を行いました。その際、赤坂プレスセンターは、米軍にとって、都心へのヘリコプターによる要人等の迅速な輸送を可能とするほか、都心における広報拠点などの役割を果たしている施設であることから、現時点においては返還されることは困難であるということを累次説明をいたしております。 その上で、防衛省としては、引き続き、周辺地域における影響が最小限になるように今後とも米側に働きかけを行っていくとともに、関係自治体に対しては丁寧に説明するなど、御要望もいただいておりますので、適切に対応してまいりたいと考えております。
○山添拓君 いや、そうはならないと思いますよ、だって機能を強化するんですから。最小限どころか、より多くの影響が及ぶということははっきりしていると思うんですよ。 三月三十一日に、東京都は、基地の整理、縮小、返還に取り組むよう、大臣に口頭で要請しています。資料の二枚目には、四月三日、港区と区議会の緊急要請もお付けしました。改めて、基地の恒久化につながることを強く懸念する、基地の撤去を求める、こういう文書です。東京都や港区、地元の要求は撤去なんですよね。それに逆行する機能強化を進めるおつもりでしょうか。 先ほど大臣が述べられたのは、米軍にとって都合が良いと、使い勝手が良いところだと、必要だと。米側の都合ばかりじゃありませんか。
○政府参考人(大和太郎君) 先ほど大臣からもお話ししたとおり、赤坂プレスセンターは、米軍にとって、都心へのヘリコプターによる要人等の迅速な輸送を可能とするほか、都心における広報拠点などの役割を果たしている施設であることから、現時点において返還は困難であることを累次御説明しています。 また、その上で申しますが、防衛省としては、引き続き、周辺地域に与える影響が最小限となるよう今後とも米軍に働きかけを行っていくとともに、関係自治体に対して丁寧に説明するなど、適切に対応してまいりたいと思います。 また、在日米軍のアップグレード、それから自衛隊の統合軍司令部の発足によって、日米の連携の実がこれから上がっていくということを一言申し上げておきたいと思います。
○山添拓君 地元の要求に逆行する機能強化だということについては、一言も説明がありません。都も区も丁寧な情報提供を求めています。 前回、大臣は、決まった際には丁寧に説明すると述べていました。私は、決まってからでは遅いということを指摘したんですが、決められたと。ならば、例えば住民の皆さんが求めれば、説明会を開催して、こういう状況だと、そうした説明は当然されるんですね。
○国務大臣(中谷元君) ここは現時点においても在日米軍の施設として使用しております。 なお、日米間のこういった調整、指揮機能においては、今後、自衛隊の統合作戦司令部ができますので、より密接に、やっぱり日米間の調整機能というのは必要でございますので、そのためにこのセンターなるものは必要であるということでありまして、こういった内容は、こういった地元の自治体やプレスセンターの関係の地元の方にはその後説明はいたしております。
○山添拓君 住民の皆さんから更に求められていますから、やっていただきたいと思います。どうですか。求めておきたいと思います。 資料の三枚目にこの間の経過について防衛省の資料お付けしましたが、このタイトル見ますと、在日米軍の統合軍司令部へのアップグレードの開始とあるんですね。そして、ヘグセス長官は、再編成の第一段階が始まったと表明しました。これ一体今後幾つの段階があるんですか。
○政府参考人(大和太郎君) 御指摘のとおり、今般、在日米軍のアップグレードが開始されまして、今回、在日米軍に自衛隊の統合作戦司令部と米軍の連携を専門に扱う部署が設置されました。ただ、これのみをもって在日米軍が統合軍司令部にアップグレードされたこととなるわけではなく、統合軍司令部が赤坂プレスセンターに設置するものではありません。 今後のアップグレードについては、日本とアメリカの、日本とアメリカの間の作業部会等も含めて今後の、今後更に検討されていくものでありまして、また、今後も米国内での検討を経た上で段階的に進められるということであります。 今般の自衛隊の統合作戦司令部と米軍の連携を専門に扱う部署が設置されたことを含め、今回のアップグレードが開始されたことをフェーズ1というふうに呼称しているというふうに理解をしております。今後どのようなフェーズを通じてアップグレードが進められるかということにつきましては、引き続き米国内での検討を経た上で、日本側としても日米の作業部会で議論してまいります。
○山添拓君 要するに、米軍次第です。この赤坂をどう使っていくのかということも今後の検討次第ということになろうかと思うんですね。 ヘグセス氏は、また次のようにも述べています。日本は、同盟国が西太平洋で直面するいかなる緊急事態でも最前線に立ち、相互に支援しながら共に立ち向かう。 大臣に伺いますが、自衛隊は米国の同盟国が直面するいかなる緊急事態でも最前線に立って相互に支援するんですか。
○国務大臣(中谷元君) 在日米軍の目的というのは、この極東地域の平和と安定、これを維持するために日本に駐留しているわけでありまして、やはり日本周辺の安全保障につきましては、日頃から、自衛隊と米軍、これは協議をして、あらゆる事態を想定しながら共同訓練をしたり活動しておりますので、現状につきまして非常に厳しく複雑な安全保障環境が日々強化をされておりますので、そういう点においては、ヘグセス氏が言うように先頭に立って日米が共に協力をしていくということでございます。
○山添拓君 いや、私は今の大臣の言葉では憲法の制約など全く考慮されていないと思いますね。 こうして、米国が日本と一体に緊張関係をあおって、例えば台湾海峡有事のように不安をかき立てる中で政府が作らせたのが沖縄先島諸島の五市町村から九州、山口への避難計画です。住民、観光客など約十二万人六日間で避難させる、そしてホテルや旅館に一か月滞在などというものです。 内閣官房に伺いますが、六日間掛かるということになっています。そうしますと、有事というのは少なくとも六日前には把握できるということなんでしょうか。
○政府参考人(門前浩司君) 今回の先島諸島からの離島避難の検討に当たりましては、武力攻撃予測事態において、安全が確保された中で、その最大限の活用、輸送、駐機スポットなどの最大限の活用等によりまして輸送することを想定しているものでございまして、単純計算で六日間、武力攻撃予測事態下の中で六日間で輸送するということを想定しているものでございます。
○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。
○山添拓君 はい。 いや、私が伺ったのは、六日前、六日間掛かるとおっしゃっているわけですから、じゃ、六日前には予測して移動させるということなのかということなんですが、私は六日前に把握できるんだったら戦争させない外交をすべきだと思いますね。今、日米同盟絶対で付き従うから経済も安全保障もおかしな道に入り込んでいると思いますよ。 ゆがんだ対米関係からの避難こそ必要なんじゃないかということを指摘しまして、質問を終わります。
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。 普天間飛行場の危険性の認識について伺います。 普天間基地は、そもそも航空法上の飛行場ではありません。米国連邦航空法は、最も事故発生確率の高い米軍用飛行場の滑走路の両端から九百メートルの区域をクリアゾーンと指定し、構造物を一切設置しないことを求めています。しかし、普天間飛行場のクリアゾーンは、皆さんに配付しております配付資料①のように、住民地区にはみ出しています。普天間第二小学校や公共施設、保育所、病院が存在し、住宅も八百戸あり、約三千六百人余の住民が住んでいます。明らかに米国の航空法令に違反しています。 クリアゾーンが設定されている理由は、墜落の可能性が特段に高いからです。積んでいる弾薬や燃料などによる被害が及ばないようにクリアゾーンの指定が本当はされているのです。 さらに、普天間飛行場には、日本の航空法も適用されていません。日米地位協定に伴う航空特例法によって日本の航空法が適用除外とされるために、滑走路端安全区域の設置、確保なども行われていません。国の安全規則を一切受けない危険な飛行場が日本政府から米軍に提供され、日々使用されているのです。普天間飛行場が世界一危険な飛行場となっているのは、法令を守らせない政府と法令を守らない米軍がいるからです。 二〇〇四年八月十三日に、宜野湾市内の沖縄国際大学本館にCH53大型ヘリコプターが墜落、炎上する墜落事故がありました。それまで、空を飛ぶ米軍ヘリの爆音をうるさいと思っていた市民のほとんどが、墜落事故以降、墜落の恐怖を感じるようになりました。約一か月後の九月十二日に行われた墜落に抗議する市民集会には、予定していた一万人を大幅に超えて約三万人が参加しました。その後も、二〇一六年十二月にMV22オスプレイが名護市安部海岸に墜落、大破し、一七年十月には東村高江の農地にCH53大型ヘリが不時着、炎上しましたほか、国外でも普天間所属機同型機の墜落事故がずっと起き続けてきました。 二〇一四年に、普天間の基地負担軽減策として、プロペラの空中給油機KC130が岩国基地に移駐し、配備される固定翼機は連絡機のみとなりました。しかし、米軍は、空いた施設を外来の固定翼機で頻繁に訓練するようになりました。より大型で、より騒音も大きく、墜落した際の被害も甚大な嘉手納基地所属のジェット空中給油機KC135などがタッチ・アンド・ゴー訓練を繰り返すようになりました。 一九九六年三月の嘉手納飛行場における航空機騒音規制措置では、配付資料②のように、機体にドラム缶数百本分のジェット燃料を積む空中給油機KC135について、できる限り人口稠密地域上空の飛行を避け、海側から滑走路に進入するよう規制されています。普天間に来る外来機のKC135にはこのような制限が一切されておらず、学校や住宅地上空を飛び回っています。 国がこのような安全規制の空白、重大な危険を放置していることこそが、普天間が世界で最も危険と言われる状態をつくり出している要因ではありませんか。
○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。 委員から御指摘ございましたクリアゾーンでございますが、米国連邦航空法等において関連する規定が存在することは承知しております。しかしながら、防衛省といたしまして、米国の法令等について網羅的に把握し、有権的に述べる立場にはないため、クリアゾーンの解釈や適用などに係る詳細についてお答えすることは困難であるということは御理解いただければと思います。 また、御指摘いただきましたKC135でございますが、沖縄防衛局におきましては目視調査を行っておりまして、令和六年四月から令和七年二月までの間に普天間飛行場における米軍機の離着陸等の回数については合計で約一万六千八百回でございますが、このKC135につきましては約二十回ということで、全体の約〇・一%ということになってございます。 その上で申し上げますと、普天間飛行場の辺野古移設までの間においても、米軍機の運用に際しましては、地域住民の方々の安全確保というものが大前提であることは言うまでもないと思っております。 米側に対しましては、人口密集地域の上空を避けるよう飛行経路を設定した航空機騒音規制措置の遵守を求めるとともに、訓練移転を着実に実施するなど、騒音の負担軽減というものを図っております。 米軍に対する、米軍による航空機の運用については、沖縄防衛局による航跡調査の結果から、全般的に場周経路等に沿った飛行航跡を確認しておりまして、その大部分が人口密集地域を迂回しているものと認識をいたしております。 さらに、米側からは、日米合意を遵守し、外来機も含め、航空機搭乗員等への継続的な教育を通じて地元に及ぼす騒音の軽減対策を講ずるよう努めるとともに、常に飛行の安全を最優先にするという御説明を受けておるところでございます。 防衛省といたしましては、引き続き、米側に対して、安全面に最大限配慮をしつつ、周辺住民に与える影響を最小限にとどめるよう、粘り強く働きかけてまいりたいと考えております。
○伊波洋一君 今の答弁は納得できるものではありません。 そもそも、二〇一二年にオスプレイの配備に伴う環境アセスで、環境レビューで、米国自身が、米軍自身がこの資料を提出をして、①の資料を提出して、ここはクリアゾーンが住宅地あるいは商業施設、小学校に掛かっているよということをしっかり示しているんですよ。 そういう示していることに対して、政府として何も言わない。まさに、米軍優先、県民無視という状況がずっと続いているんですよ。そのことを、自分たちの責任を放棄して、それを何か自分たちが米軍に対して何らかの対応をさせているように言い続けていますが、何も変わっていません。事故が起こったら終わりなんですよ。ここの千名超えるような小学校の横を、あるいは、クリアゾーンの中にそれだけいるわけです。住民も三千六百名いるわけですよ。六百個、ドラム缶六百個分の燃料を積んでいる飛行機をそのまま飛ばし続けるということは絶対に許せないですよね。 だから、私たちはやはり、今、辺野古の話をよく言いますけども、辺野古新基地建設については、県民はこれまでも、二〇一九年の県民投票や県知事選挙のたびに、民主的な方法で繰り返し県民の反対の民意を示してきました。しかし、政府はこれを踏みにじって新基地建設をずっと強行しようとしています。唯一の解決策と言ってきました。今度それがなくなったようですけれども、しかし、それを理由にして危険性を住民に押し付ける。まさにそのことが、我が国政府がやっていることなんです。四十回しか飛ばないならば、そこはやっぱし飛ばさないという、それぐらいの決意をしっかり言わなきゃいけないと思うんですよ。何も言っていないんです、ですから。 例えば、辺野古での軟弱地盤を理由とする沖縄防衛局の埋立て変更不承認とした県に対して、国が行った是正指示に対する県の関与取消し訴訟、二二年十月十一日付けの国側書面ですね、配付資料③にありますが。「現在も普天間飛行場の周辺に学校や住宅、医療施設等が密集し、騒音被害等により住民生活に深刻な影響が生じており、また、過去に同飛行場周辺で航空機の墜落事故が発生しており、同飛行場の危険性の除去が喫緊の課題」と言いながら、今の答弁はまさに問題ではないんだと言い続けて、この間、やがて三十年になろうとしているわけでしょう。 であるとして、辺野古の埋立ての必要性を主張するときにはそれを危険だと言い、ところが、爆音や墜落の危険のない空を求めて五千人を超える普天間周辺住民によって提起されている第三次普天間爆音訴訟では、配付資料③の下段のように、国は以下のような驚くべき主張をしています。どういうことかというと、原告らが「主張する航空機の墜落等による生命・身体への直接的侵害という具体的危険性は、これらの事象が発生した場合に、」「直接の被害者との間で侵害行為が生じることはあっても、直接の被害者ではない飛行場周辺住民との間で特段の侵害行為が発生することはないのであって、本件飛行場の周辺住民たる原告らとの関係で共通損害とはなり得ない」などと、こんなことまで言っているんですね。国は、航空機の墜落、落下事故等は周辺住民の損害とはなり得ないと述べているわけです。 県民の民意を踏みにじって辺野古を強行する理由として普天間飛行場の危険性を強調しておきながら、普天間周辺住民の墜落、落下物の危険性については、実際の事故が起こらない限り損害ではないと主張する。こんな二枚舌が許されるのでしょうか。 このような矛盾した主張は決して許されないのではありませんか。防衛大臣、お答えください。
○国務大臣(中谷元君) 普天間飛行場の危険性につきましては、累次地元の皆様にも発言をし、説明をさせていただきます。 こういった危険性を除去するためにということで、もう長年、何十年も話をしてきまして、沖縄県と国と地元の共通の一致したことが、この普天間飛行場の代替施設、これを造って辺野古へ移転するというのが唯一の解決策であるということでございまして、この方針に基づいて着実に工事を進めていくということが、一日も早い全面返還を実現して危険性を除去するということにつながるというふうに考えております。 この移転までの間においても、航空機の運用に関しましては、地域住民の方々の安全確保が大前提であるということは言うまでもなく、この点は米軍の方にも強く言及をしているわけでありまして、その上で、米側に対して、人口密集地域の上空を避けるよう飛行経路も設定した航空機騒音規制措置の遵守、これを求めるとともに、訓練移転、これを着実に実施するなど、騒音の負担軽減も図っているところであります。先ほど政府参考人からも答弁があったように、近年では日米合意、これを遵守した米軍機の運用が行われておりまして、米軍においても常に飛行の安全性、これを最優先としているものと認識をしております。 防衛省としましては、米側に対して、安全確保に最大限努め、周辺地域に与える影響を最小限にとどめるよう、引き続き求めてまいりたいと考えております。
○伊波洋一君 防衛大臣は、三月三十日の日米防衛相会談の会見でも地元の理解と協力の重要性を強調されています。目の前の墜落や落下事故という普天間の危険性は一切除去しないで放置しながら、他方では、県民の多数が反対する辺野古新基地を強行する理由に普天間の危険性除去を主張するなど、矛盾するとお考えになりませんか。これでは地元の理解と協力が得られるでしょうか。おかしいんじゃないですか。
○国務大臣(中谷元君) こういった危険性を除去するということは、早期に基地の移転をするしかないわけでありまして、そういう意味で、辺野古移設というのは唯一の解決手段であるというふうに言っております。
○伊波洋一君 そもそも、グアム移転は、もう施設はできているんですよね。去年の十二月から移り始めました。米国では大体二年半以内には全部移ります。そして、飛行場もできている、格納庫もできている、訓練地もできている。そもそも日本の国民を危険にさらす、小学校の子供たちを危険にさらすような今の普天間飛行場は別に使わなくても、辺野古の新基地建設そのものは別に何の支障もないでしょう、もう切り離されているんですから。そういうことも考えないといけないと思います。 それから、今話があった、一日も早くと言っているのが、どうして三十年になるんですか、あるいは四十年近くになるんですか。それを日本政府自身が、自分たちが決めている国内法や、あるいは米軍が運用している連邦航空法の軍事基地の法令、これに違反をさせてまで、現地米軍の勝手なんですよ、あれは。現地米軍はこんなことやらなくてもいいんです、本当に。皆さんが国防総省ときちんと話をすれば止まります。だって違法なんだから。そのことぐらいが分からないと、政府としての責任が持てないでしょう。だから、私はやはり、普天間飛行場の分散をしたというのは、危険性をなくすために分散をしたんですよ。その隙間を縫って大型機が、ジェット機が飛び回る、そういう空間だということを現地米軍に許していることがおかしいんですよ。そこ自体を変えなきゃいけないと思います。 せめて、KC135などの固定翼外来機の普天間飛行を止めるべきではありませんか。
○国務大臣(中谷元君) 普天間飛行場の危険性の除去というのは、そもそも、もう二十年ほど前になりますが、国と沖縄県と、そして名護市、これが三者で決めて、唯一の解決手段であるというふうに説明しました。当時、同じ時期に那覇空港の拡張工事が始まりまして、あの工事はもう本当に順調に進んで、早期に第二滑走路ができました。同じ埋立て工事でありました。どこが違うのかというと、やはり私から見ますと、その三者の合意で始まったことでありますので、もっと沖縄県が努力をしていただければ、もっと早く普天間の移転も進んだんじゃないかなという気がいたします。 したがいまして、こういった問題を解決するには、やはり早期に、一日も早く辺野古に移転が完了するということが唯一の解決手段であるんじゃないかと思います。
○伊波洋一君 私はずっとここの外交防衛委員会にいますけど、この埋立ての技術的な問題、辺野古は軟弱地盤すら解決していないんですよ、今でも。そして、二〇一九年頃はこの委員会でずっと議論しました。 そもそも、今の工事で完成するめどがあるとも思えないんですよ。その思えないような工事に普天間の安全を預けるわけにいかないでしょう。本当に、防衛大臣にお聞きしますが、こういうクリアゾーンのど真ん中に小学校があって、万が一墜落事故でも起きたら、それから住宅地区もあって、とんでもない被害になります。その墜落事故における危険性を感じないんですか。私たちはずっと感じているんですよ、あの沖国大墜落事故以降。そのことがずっと放置されているんですよ。そこはどうお考えですか。
○国務大臣(中谷元君) 非常に危険な状況であるということは認識をしておりまして、だから一日も早くこの危険性を除去するということは固定化を避けるということでございまして、辺野古移設が唯一の解決法であるということは従来から申し上げているわけであります。 あと、軟弱地盤のお話が出ましたが、あれも工事をしているうちに出てきた話でありますが、現実に羽田空港も、また関空も、工事しているときに軟弱地盤が出たんですね。それに対して、やはりそれなりの工法をやって、両方の空港とも今開港しておりますので、やはり早期にこういったことを克服して、一日も早く工事の完了を図るということが解決の手段ではないかなというふうに思います。
○伊波洋一君 大臣は、この軟弱地盤の関空などとの違いはしっかりレクを受けた方がいいと思います。違うんです、そもそもこの中身は。ここ、時間掛かりますから議論はしませんけれども、解決されていないと思うんです。できるかすら分からないというのが今の辺野古です。 爆音訴訟団は、静かな夜を返せという周辺住民の声を代弁しています。地元の理解と協力を大切にするのであれば、墜落の危険性も直視して、周辺住民の声を真摯に聞いて取り組むことを日本政府に求めたいと思います。 次に、台湾有事の日米共同作戦について伺います。 日米共同作戦に応えて、岸田政権が閣議決定した安保三文書によって、五年で四十三兆円の大軍拡が進められ、並行して南西諸島全土を戦場に提供する動きが進められています。三月三十日の日米防衛相会談において、米国ヘグセス国防長官に台湾有事において日本が最前線に立つことを突き付けられました。会談後、ヘグセス長官が、南西諸島でのアクセスの拡大、演練を述べています。これは何を意味しているんでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 防衛省としては、南西地域の防衛体制の強化のため、自衛隊の部隊配備を始めとする様々な取組を進めてきたところであります。また、南西地域における日米共同訓練といった取組を通じて、日米同盟の抑止力、対処力を高めていくことも重要であると考えております。 去る三月三十日の日米防衛大臣会談では、こうした観点から、中谷大臣とヘグセス長官との間で、南西地域において日米共同でのプレゼンスを拡大していく重要性について改めて一致するとともに、取組の進捗や今後の進め方などについて議論したところでありまして、御指摘の発言についてはその趣旨をヘグセス長官が述べたものと認識しております。
○伊波洋一君 これは、南西諸島を戦場と見立てて、今以上に演習を強化することにほかなりません。南西諸島を戦場にして、米国主導の台湾有事の名の下に、日本に対中戦争を担わせようとする動きが着々と進められています。 国土を戦場にし、自衛隊員に玉砕を強いて、基地周辺住民の命も犠牲にするような米軍戦略に沿った安全保障政策は転換すべきです。 宮古、八重山、与那国など先島五市町村からの全住民十二万人の避難計画について伺います。 先島住民の避難は、改正地方自治法で補充的指示権によって行われるのでなければ、事態認定を受けて国民保護法に基づく避難措置によって行われることになります。前回の質疑でも、政府は国民の命を守り抜くために、武力攻撃予測事態を極力早期に認定することが特に重要であると答弁されています。 この間の避難計画では、沖縄県全域が要避難地域となる一方、九州各県と山口は武力攻撃のおそれのない安全が確保される地域と設定されています。武力攻撃予測事態は、例えば沖縄県に認定する一方で、九州、山口には認定しないというような、地域限定で認定されるものなのでしょうか。武力攻撃予測事態の認定が全国に適用されるのだとすれば、なぜ要避難地域と武力攻撃のおそれのない安全な避難地域が特定できるのですか。
○政府参考人(市川道夫君) お答え申し上げます。 武力攻撃予測事態でございますが、武力攻撃事態には至っていないが、事態が緊迫し、武力攻撃が予測されるに至った事態をいい、この武力攻撃といいますのは、我が国に対する外部からの武力攻撃をいいます。すなわち、武力攻撃予測事態の認定は、その時点におけます国際情勢や相手方の動向、我が国への武力攻撃の意図が推測されることなどから見て、我が国に対する武力攻撃が予測される事態であると認定するものでありまして、地域を限定して認定するという考え方ではございません。 他方、先生御質問をいただきましたその住民の避難に当たりましては、住民の安全確保の観点から、実際に要避難地域や避難先地域をどのように指定するのかにつきまして、国の事態対策本部におきまして、武力攻撃予測事態の現状ですとか、あるいは今後の予測、さらには地理的特性などを総合的に勘案いたしまして、適切に指定することと考えております。
○伊波洋一君 計画では、先島は全住民が島外避難とされているにもかかわらず、沖縄本島は屋内避難とされています。しかし、配付資料④のとおり、閣議決定された国民保護に関する基本指針二十二ページには、沖縄本島における避難の体制づくりなどにも国が特段の配慮をすることが必要とはっきり書いてあります。 沖縄本島について、国の特段の配慮がなされていないのではないですか。国民の生命を守り抜くというのなら、沖縄本島は屋内避難で足りるとするのではなく、沖縄本島にも島外避難を検討、あるいは計画しなければならないのではありませんか。
○政府参考人(門前浩司君) お答えいたします。 沖縄県の住民の避難については、委員御指摘のとおり、国民保護基本指針におきまして国が特段の配慮をすることが必要とされておりますことから、政府としては沖縄県の取組を積極的に支援をしているところでございます。 現在は、先島諸島の広域避難について検討しておりますけれども、これは先島五市町村の意向を踏まえますとともに、先島諸島は沖縄本島から遠距離にあり、輸送手段の確保など避難の困難性がより高いことから、沖縄県、先島五市町村と協議し、まずは先島諸島の避難について優先的に検討することとなったものでございます。 沖縄県におきましても、まずは先島諸島の避難について検討し、その成果を踏まえて、御指摘のとおりの沖縄本島を含む県全体の避難の在り方を検討していく必要があると認識しておられると承知しておりまして、今後の沖縄本島等の進め方につきましては沖縄県と国でよく相談してまいりたいと考えております。
○伊波洋一君 一方で、自衛隊基地や米軍施設も部隊配備もない竹富町や多良間村が要避難地域とされ、全住民の避難が計画されています。このような地域が国際人道法の軍事目標となるとは考えられません。 外務省に伺います。 改めて、国際人道法の軍事目標とはどういうものなのか、簡潔にお答えください。
○政府参考人(山本文土君) お答えいたします。 ジュネーブ諸条約第一追加議定書第五十二条には、「攻撃は、厳格に軍事目標に対するものに限定する。」と規定した上で、「軍事目標は、物については、その性質、位置、用途又は使用が軍事活動に効果的に資する物であってその全面的又は部分的な破壊、奪取又は無効化がその時点における状況において明確な軍事的利益をもたらすものに限る。」と規定しています。
○伊波洋一君 先島五市町村の住民の避難地である九州、山口三十二市町のうち、十五市町には自衛隊基地や米軍基地があります。資料⑥に示してございます。 例えば、熊本市や大分県由布市にはいわゆるスタンドオフミサイルの配備が計画されており、地元で大きな反発を生じています。これら自衛隊基地や米軍基地は、有事には確実に軍事目標となります。軍事目標もない竹富町や多良間村を含む先島諸島からまさに軍事目標がある十五市町に全住民が避難を強制されるという、にわかに理解し難いような非合理的な計画が内閣官房によって推し進められています。 なぜ、自衛隊基地や米軍基地などの軍事目標があるような地域が武力攻撃のおそれのない避難地域となるのでしょうか。防衛省から、そのような特性を有する地域であることが伝わっていなかったのでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 先島諸島からの避難住民の受入先について、九州、山口各県を設定して検討が行われておりますが、これは県域を越える広域避難を検討するための訓練上の一つの想定であると承知しております。 他方、実際の事態が発生したときに避難先地域などをどう設定するかは、国の対策本部においてそのときの実際の情勢などに応じて総合的に判断されることとなります。 いずれにせよ、防衛省といたしましては、関係省庁などとの連携を深めるなどして、引き続き国民保護の実効性を高めてまいります。
○伊波洋一君 先島住民避難計画は、国民の命を守り抜くとか住民の安全確保を最優先の目的にする計画とはとても思えません。 現在、自衛隊基地に対しては四十三兆円のうち四兆円掛けて、全国の自衛隊基地ですけれども、司令部の地下化を含めて施設の強靱化のため改修工事が行われています。敵のミサイル攻撃や爆撃があってもそれに耐え得る能力を高めるということは、つまり自衛隊基地には敵の攻撃があることを想定しているのではありませんか。
○政府参考人(茂籠勇人君) お答えいたします。 国家防衛戦略及び防衛力整備計画では、持続性、強靱性の強化の観点から、司令部庁舎を始め自衛隊施設の強靱化等により、平素においては自衛隊員の安全を確保し、有事においても容易に作戦能力を喪失しないように粘り強く戦う姿勢を確保していくこととしております。 その上で、こうした防衛力抜本的強化に向けた取組の目的は、あくまで力による現状変更やその試みを許さず、我が国への侵攻を抑止することであり、防衛力抜本的強化により武力攻撃そのものの可能性を低下させるものと考えております。
○伊波洋一君 しかも、資料④の基本指針には、自衛隊施設、米軍施設の周辺地域における住民の避難については、それらは防衛の拠点となる特性があることから、国、防衛省は必要な調整を行うものとするという規定もあります。避難住民をわざわざ自衛隊基地や米軍基地が所在する市町に受け入れる計画は、自衛隊や米軍の活動とも整合性が取れません。 先島避難民を受け入れる市町のうち自衛隊基地や米軍基地が所在する地域は、軍事目標となっているだけでなく防衛の拠点となるという地域特性について、防衛省から受け入れる十五市町に伝えて事前に調整を図ったのでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 御指摘の国民の保護に関する基本指針では、自衛隊施設などの周辺地域における住民の避難について、国及び地方公共団体が、避難施設の確保などに当たり平素から密接な連携を図ること、有事において地方公共団体が円滑に住民避難を行えるよう、国は必要な調整を行うことなどが記載されております。 政府といたしましては、沖縄県、先島五市町村、九州各県、山口県と連携し、図上訓練を通じた離島地域からの避難手順の確認や避難先地域における受入れ体制の検討などを行ってきており、指針の記載とも整合的であると考えております。 防衛省といたしましては、関係省庁との連携を深めるなどして、国民保護の実効性を高めてまいります。
○伊波洋一君 自衛隊基地は攻撃を受けても施設が強靱化されているので危険性を回避できるかもしれません。しかし、強靱化の改修がなされることのない基地周辺の一般住宅、そこに暮らす住民には危険が及ぶこと明らかです。これでは、国民の命を守り抜くという計画とは言えません。 日本政府が進める先島を始めとする南西諸島の全住民の九州、山口への避難計画は、住民を立ち退かせることが自己目的化していると判断せざるを得ません。生活インフラがそろった人払いの終わった離島に、自衛隊が臨時の軍事拠点を設けるという、台湾有事に軍事介入する際の日米共同作戦計画に沿ったものと考えざるを得ません。 人払いをした有人離島を展開地域として、部隊展開や、陣地や防衛施設の構築などが可能になるのではありませんか。また、特定利用空港のインフラなど、特定公共施設利用法によって自衛隊の活動や、米軍の活動に利用することが可能になるのではありませんか。
○政府参考人(大和太郎君) 有事に際して自衛隊が具体的にどのような行動を取るかにつきましては、その時点の個別具体的な状況に応ずるものであるため一概にお答えすることは困難であります。 その上で申しますが、あくまで武力攻撃事態などにおける法制度上の観点から一般論として申し上げれば、住民が避難した後の離島であるか否かにかかわらず、防衛大臣は、内閣総理大臣の承認を得た上で、自衛隊の部隊等に展開予定地域に防御施設を構築する措置を命ずることができ、また、特定公共施設利用法に基づき、港湾や飛行場などを自衛隊、米軍が的確かつ迅速に利用するための調整を行う場合があります。 防衛省・自衛隊としては、有事に際しても、関係法令にのっとり、国民の生命、財産を守るため、武力攻撃の排除という任務遂行に万全を期していく考えであります。
○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をまとめてください。
○伊波洋一君 先島を臨時の軍事拠点にすることが最優先されているために住民の安全確保が二の次になっていると思います。 私、引き続き次回の委員会でまた質問続けたいと思いますが、やはり戦争を避けることを目的としなきゃいけないと思うんですね。それが、戦争に向かうことが今準備されている、そういうことを指摘して、今日の質疑を終わります。
○委員長(滝沢求君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 外務大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構でございます。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 日本国の自衛隊と我が国以外の締約国の軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国と我が国以外の締約国との間の協定の実施に関する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。中谷防衛大臣。
○国務大臣(中谷元君) ただいま議題となりました日本国の自衛隊と我が国以外の締約国の軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国と我が国以外の締約国との間の協定の実施に関する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。 我が国はこれまで、円滑化協定を締結するごとに、これを実施するための法律を個別に制定しております。そうした中、昨年七月には日本国の自衛隊とフィリピンの軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国とフィリピン共和国との間の協定が署名をされました。同協定を含め、円滑化協定はいずれも、両締約国間における互恵的な防衛協力を実施するための枠組みを設け、並びに訪問部隊及び文民構成員の地位を定めることにより、二国間の防衛協力を円滑にすることを目的とするものであり、また、円滑化協定の実施のために必要な国内担保措置の内容は定型化しています。 このような状況に鑑み、円滑化協定に係る法制の簡素化及び円滑化協定の適確な実施を確保するために、我が国が締結した円滑化協定の実施に関する諸法律を統合するとともに、今後締結する円滑化協定の実施に備え、道路運送法及び道路運送車両法の適用除外、刑事手続等の特例、国の賠償責任の特例並びに特殊海事損害に係る賠償請求の援助に関する措置に関し共通して必要な事項を定める必要があります。 以上が、この法律案の提案理由であります。 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。 第一は、道路運送法及び道路運送車両法の適用除外であります。 締約国軍隊の公用車両には、道路運送法の報告徴収等に関する規定及び道路運送車両法の登録、車検等に関する規定は適用しないということとしております。 第二は、刑事手続等の特例であります。 日本国内において締約国軍隊によって逮捕された締約国軍隊の構成員等の我が国当局による受領や締約国軍隊の財産の差押え、捜索等を実施するための刑事手続の特例に関する規定を設けることとしております。 第三は、国の賠償責任の特例及び特殊海事損害に係る賠償の請求についての援助に関する措置であります。 締約国軍隊の構成員等が公務執行中に国内において第三者に損害を与えた場合には、国がその損害を賠償する責任を負うことを定めるとともに、特殊海事損害に関し、政府が必要な援助を行うということとしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いを申し上げます。
○委員長(滝沢求君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十二分散会