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217回国会参議院2025/03/24

外交防衛委員会 第3号

発言数
363
登壇者
38
会派数
8
開催日
2025/03/24

会議録

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、越智俊之君が委員を辞任され、その補欠として有村治子君が選任されました。     ─────────────

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に若林洋平君及び三浦信祐君を指名いたします。     ─────────────

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官市川道夫君外二十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。  外交の基本方針及び国の防衛の基本方針について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

有村治子自由民主党

○有村治子君 皆様、おはようございます。自由民主党の有村治子です。  この週末は日中韓外相会議の重責のホストを務められました岩屋外務大臣、また、防衛大学校の卒業式に総理と臨まれ、日本の宝である国防の任に就かれる若人を励ましていただいた中谷防衛大臣始め、政府、国政の重要な任務に就いておられる皆様と月曜日の朝から我が国の未来を守る国益について真摯に論じられることを大変有り難く存じます。  私に与えられた質疑時間は二十五分です。多くの論点を網羅したいので、政府参考人による御答弁は是非とも論点のみ簡潔にお答えいただきたく、御協力を仰ぎます。よろしくお願いいたします。  早速、本題に入ります。  超限戦とは何でしょうか。三戦、法律戦とはどのようなものでしょうか。外務省に伺います。

門脇仁一外務省大臣官房参事官

○政府参考人(門脇仁一君) お答えいたします。  超限戦とは、今後の戦争は伝統的なドメインの垣根を越えたあらゆる分野で行われ得るとして、それに対応する安全保障政策や戦略の研究の必要性等を主張した中国の人民解放軍出身者による著作であります。  三戦というのは、世論戦、心理戦、法律戦を指すと承知しております。  また、上に政策あれば下に対策ありというのは、上が政策を決定すれば下はそれをあしらう対策があるとの意味だと承知しております。

有村治子自由民主党

○有村治子君 二つの質問を同時にお答えいただいたようでございます。  超限戦とは、おっしゃるとおり、中国人民解放軍の軍人によって共著、執筆された戦略論であります。特に、この二十年来、超限戦は、世界各国で広く読まれ、研究され、各国の軍事戦略、国防政策等に影響を与えてきました。  国境線をめぐって、伝統的な戦争、戦う伝統的な戦争だけではなく、従来の私たちが持っていた思考の境界線、自らの思い込みや制約を超えて、戦争以外の戦いで勝つ、戦わずして勝つための戦略として、自己を有利にし、相手を不利にする戦いを展開するための、おっしゃるとおり、新しい戦略領域について論じています。  国の存亡をめぐる新たな戦略領域、ハイブリッド戦として、心理戦、世論戦、法律戦という三つの戦い、三戦が挙げられています。  世論戦では、ターゲットにする相手国の世論に働きかけ、例えば偽情報で世論を攪乱、分断させて、相手国政府への不信感をあおり、社会を混乱、離反させます。心理戦では、例えば相手国の民意に働きかけて、もう戦っても無理だと思わせしめ、戦意を消失させるなどの認知戦を重視しています。そして、今日の議題になります法律戦においては、相手国の法体系や関係法令を徹底的に研究し、その法律の守備範囲や憲法の制約、法の不備をついて自国を有利にするという中国の戦略的な考えであります。  国レベルではこの超限戦がありますが、それでは、中国に暮らす市井の人々の中では、上に政策あり、下に対策ありという言葉があります。どういう意味でしょうか。お答えください。

門脇仁一外務省大臣官房参事官

○政府参考人(門脇仁一君) 一般論として、上に政策あれば下に対策ありという言葉につきましては、上が政策を決定すれば下はそれをあしらう対策があるというような意味で使われているというふうに承知をしております。

有村治子自由民主党

○有村治子君 ありがとうございます。  おっしゃるとおり、例えば政府による規制強化や脱税対策など、行政が国民を取り締まる政策を実施すると、中国人民は、その政策や関係法令の抜け穴、間隙を研究して、自らが有利になる対応策を編み出し、それを果敢に実行していく中国ならではの現実的処世術、たくましい生き方の一面を表す考え方だと思います。  十四億の民を持ち、世界の覇権を狙う野心を隠さず、軍事力を急増させ、軍事以外の分野においても、法律戦や世論戦、心理戦、経済を武器化する経済的威圧、技術や情報を駆使した影響工作を各国に掛けている中国をお隣に持つ我が国は、果たしてそのような中国政府、また市井の人々による静かに、しかし確実に我が国の体力や資源、国力をそがれることになる戦争以外の構造的な侵食に気付いているのでしょうか。しかも、現在においては、例えば、高額療養費の利用、自動車免許の外免切替え、健康保険、あるいは土地、不動産の購入など、中国による攻防の多くが、違法とは言えない合法的とみなされる攻め方で行われていることが事態の把握や対応を難しくしています。オーストラリアでは、これを静かなる侵略、サイレントインベージョンと名付けて、戦争以外の手段によってオーストラリアが中国によって侵食される浸透工作の広がりを警戒をしています。  このような、静かに進む中国化、およそ国防の領域にはとどまらないあらゆる分野で加速化している浸透工作。結果として、日本国民、納税者にしわ寄せが行く攻防に、果たして我が国政府は、各省庁は有効な手だてを打てているのだろうかという視点で本日の質問を展開をいたします。  そこで、我が国の頭脳をリードする日本の有力大学における留学生政策、とりわけ中国人留学生の割合について伺います。  資料一を御覧ください。  東京大学、京都大学、昨年統合し名称を変更しました旧東京工業大学、東北大学という四つの大学での約十五年来の留学生の数及び留学生に占める中国人留学生の割合を図表にしました。四大学とも共通して、全留学生に占める中国人留学生の割合、すなわち棒グラフのうちの赤色の面積が近年増加している傾向があります。  資料二を御覧ください。  各大学の全留学生における中国人留学生の割合がこの十五年で急激に増加している現状を円グラフにいたしました。教育移住という言葉が示すとおり、四大学とも今や中国の留学生が全留学生の六割を占めるほど、約六割となるほどに、近年、中国人留学生の割合が増加の一途をたどっていることが見て取れます。  米国は、近年、留学生政策、とりわけ国家情報法を持ち技術窃取のおそれが高いトップの理工系における中国の研究者、留学生に厳しい対応を取ってきています。トランプ政権になってこの動きが加速している中、欧米を敬遠する中国人学生が狙うのはどこでしょうか。中国から見れば、日本の大学は距離的にも近く、より安全で暮らしやすい、円安の影響もあり学費はより魅力的に映ります。  この十五年来の中国留学生の割合の急増を文部科学省はどう認識をされておられますか。また、政府が手を打たなければ今後も中国からの留学生は増加が見込まれる中、日本はどのような対応をすることが必要だと考えておられますか。文科省に伺います。

奥野真文部科学省大臣官房審議官

○政府参考人(奥野真君) お答え申し上げます。  まず、先生御指摘のとおり、我が国の一部有力な研究大学における中国人留学生の割合が増加していることは承知してございます。この背景といたしましては、これは中国から我が国のみならず世界各国への留学生数が近年大幅に増加している、これ、中国の高等教育受ける学生数、留学生希望、他国とは桁が違っている、そういったことが影響しているものと分析しております。  ただ一方で、我が国の高等教育の教育研究力向上のためには多様な国・地域からの外国人留学生と学ぶ環境や研究、教育研究力の高い大学を有する国・地域との交流を確保することが重要だと考えております。  文部科学省におきましては、多様な国・地域からの外国人留学生の受入れを推進するに当たり、インドやASEAN等の重点地域を中心とした海外拠点を設置しており、多様な地域からの留学生の誘致に取り組んでございます。また、既に国費留学生の受入れにおきましては、特定の国の割合が多くならないことに配慮し、国・地域を考慮した受入れを行っているところです。  これらの取組の実施等により、近年、外国人留学生全体のうち中国人留学生の割合は四割程度と横ばいの状況となっておるところでございますが、引き続き、多様な国・地域から優秀な外国人留学生の戦略的な受入れに努めてまいります。

有村治子自由民主党

○有村治子君 ただいま御指摘をいただきましたように、留学生の出身国が特定の一つの国に偏らずに多様な国々からの留学生を受け入れるため、例えば、全留学生に占める一国の割合を例えば三五%に抑える、上位三か国で六割、七割に抑えるとか、実効性のある妥当な施策の導入を考えていただきたいと切に申し上げる、提案をさせていただきます。  資料三が示すとおり、ほかの先進国やOECD加盟国の多くが自国の学生と他国からの留学生において大学授業料等に差を付けて、留学生の学費を自国の学生より高く設定している国々が多く存在しています。国会図書館で調べたところ、カナダの国立、国公立大学であれば、自国学生に比べ留学生からは五・五倍の学費、米国の国公立でも二・九倍の大学教育費を請求している現状も確認をできました。  国の発展、国力、若者の将来性や稼ぐ力に直結する自国の大学教育、しかもトップ大学において、これを支えている国民を優遇し留学生に応分のコスト負担をお願いすることは何ら差別ではなく、他国では何十年行われている常識的な慣習でもあります。日本の学生こそ我が国の宝であります。日本も、自国の学生を重視して外国人留学生に応分の負担をしていただく学費設定の差異化を積極的に実施すべきですし、その収入を大学の安定的な運営に充て優秀な教授陣の処遇改善につなげ、日本の大学の国際競争力の向上につなげていくことを早急に実施していただきたいと考えます。  文科省の見解を伺います。

奥野真文部科学省大臣官房審議官

○政府参考人(奥野真君) お答え申し上げます。  国立大学の授業料につきましては、昨年四月に制度改正を行っておりまして、外国人留学生の授業料に関し、受入れ環境の整備コストが掛かることを踏まえ、各国立大学の判断により、上限を設けず、自由に授業料を設定できるようにしたところでございます。  文部科学省といたしましては、この制度の趣旨の周知徹底を一層図り、留学生授業料の適切な設定の推進に努めてまいります。

有村治子自由民主党

○有村治子君 今御説明いただいたように、制度というのは各大学に委ねるということで、留学生の学費を設定できるということですが、実績はまだ出ていません。そして、各大学に委ねるということですが、これを積極誘導していくような発信を文科省として、日本の学生の皆さんの処遇、現在の現状ということを考えても、本当にこれを前に進めていただきたいと思います。  近年、東大始め優秀な研究大学の理工系において、四年制の学部生ではなくて、大学院、修士とか博士になるほど、中国人留学生の割合、依存度が高くなっている傾向も観察ができます。実際のところ、東大、阪大、神戸大学などで活躍する我が国の第一級の大学教授、トップサイエンティストからは、中国の優秀な博士課程学生抜きには研究が成り立たないとの切実な声が聞こえてきます。  人口が十四億もいれば、優秀な人はずば抜けて優秀であり、また研究熱意もあるのでしょうが、我が国を牽引するトップ大学の最高学位を出す博士課程が中国人研究生なしには成り立たないほどの現状に、国として無策であることは本来許されないはずであります。  そこで、博士課程に学ぶ研究者の生活支援、研究支援を行う日本次世代研究者挑戦的研究プログラム、プログラムのSPRINGの受給者状況について明らかにしてください。

先崎卓歩文部科学省科学技術・学術政策局科学技術・学術総括官

○政府参考人(先崎卓歩君) お答え申し上げます。  令和六年度、御指摘のSPRING事業の実績でございますが、全体一万五百六十四人、日本の方が六千四百三十九人、外国の方が四千百二十五人いらっしゃいまして、うち中国の方が二千九百四名となっております。

有村治子自由民主党

○有村治子君 これは、返済を求める貸付けではなくて、渡し切りの給付ということで理解しても間違いないですか。

先崎卓歩文部科学省科学技術・学術政策局科学技術・学術総括官

○政府参考人(先崎卓歩君) 御指摘のとおりでございます。

有村治子自由民主党

○有村治子君 年間二百九十万円を三年間、又はプログラムによっては四年間支援する渡し切りの政策でございます。返済義務はありません。受給する研究者のうち日本人はたったの六割、残り四割を成す留学生四千百二十五人のうち、実に七割を占めている中国の研究者の数は二千九百四名とのことでありました。  学生一人当たり三年又は四年間の経済支援、研究支援、合計約一千万円前後の公的資金を掛けて行う博士号支援は、我が国の産業競争力、稼ぐ力、科学技術力回復につなげるべき投資でなければならず、ひいては、我が国の国力、国民を豊かにする力、また外交に働きかける我が国の力、安全保障を確かにする力になっていかなければなりません。  国民生活が厳しさを増す中、多額の公的資金によって博士課程で学ぶ学生、研究者を支援するという政策目的を鑑みれば、支援学生の選択を各大学任せにせず、日本の学生を支援する原則を明確に打ち出し、各大学にもこの点を明確に伝達し、特例、特別な例外として極めて優秀な各国の留学生をごくごく一部に限定する制度にしなければ、とてもや国民の理解は得られないと考えます。  御見解、今後の方針を伺います。

先崎卓歩文部科学省科学技術・学術政策局科学技術・学術総括官

○政府参考人(先崎卓歩君) 御答弁申し上げます。  御指摘の次世代研究者挑戦的研究プログラム、SPRINGでございますが、我が国の科学技術イノベーションの将来を担う博士後期課程学生への経済的支援を行う大学を対象とした事業でございます。  各大学が留学生を支援する場合は、我が国の科学技術イノベーションへの貢献といった観点に留意するとともに、多様な文化的背景、価値観を理解し合う環境創出のため、多様な国・地域からの受入れを進めるよう促しております。  なお、現在、SPRINGにおきましては、日本国籍であるか否かで支援内容に差異を設けておりません。  今後でございますが、文部科学省といたしましては、我が国の研究力強化に向けて、優秀な日本人博士課程学生に対する支援の充実と、より多様な国・地域の優秀な留学生の受入れといったSPRINGにおける博士後期課程学生の支援の在り方について、本年夏頃までを目途に中間取りまとめを行うべく、今後審議会で検討をしっかり行っていきたいというふうに考えております。

有村治子自由民主党

○有村治子君 まさに日本の博士課程に学ぶ学生、研究者を支援していただきたいというのが国民からの、主権者の国民の皆様からの要請かというふうに理解をしております。  私は数年来、出入国管理と、留学生政策と、産業競争力にもつながる経済安全保障、科学技術政策と、そして大量破壊兵器の開発をさせない貿易管理、この四つ、五つの分野を統合した留学生政策を立てないと日本が危うくなると、お隣に中国がいるということのその厳しさをどれだけ留学生政策に反映しているのかということを常々申し上げてきましたが、政府が受け止めていただいているという実感が持てないことに危機感を持っております。  是非とも、これは文部科学省だけにとどまらない、そして外務省、そして防衛省だけで日本の守りはできない。日本国政府として、その静かなる侵食に対して日本国の国民の国益をどう守っていくかということを担保していただきたいというふうに思っております。  では、日中ハイレベル会合について外務省にお伺いします。  中国蘇州と深センで起こった日本人学校学生襲撃事件では、何の責任もないお子さんが残忍な形で殺害され、別の事件では、制御しようとした中国人女性の方も亡くなっています。政府は、今年度補正と来年度予算で少なくとも六・六億円もの予算を計上しており、中国における邦人の安全確保が切実な課題となっております。  事実、中国においては、日本人学校の所在を地図上で目立たなくし、現地に住む日本人が日本語で話すことをちゅうちょし、日本人が集まるイベントを自粛するほどの現況であります。大臣が交渉していただいているように、アステラスの社員が突如中国当局に拘束された、このままであります。  昨年年末に外務大臣と文科大臣が中国の王毅外相らと会われた日中ハイレベル文化交流対話では、日中の修学旅行を相互に受け入れることを促進することで一致したと発表をされています。私たちの多くが中国に対する体感治安に不安を覚える中、このような方針を打ち出されたことに、正直なところ私は強烈な違和感、嫌悪感を覚えております。日本国民を守ることが外務省の第一義的な任務ではなかったか、外務省にも優秀な国士がいるはずなのに、一体どちらを見て外交をしておられるのかというような落胆や危機を感じざるを得ません。  日本人学生が惨殺され、警察、警戒レベルが上がっている中、文科省もなかなか慎重な意見であった。それを封印してまで、わざわざ日本人学生を修学旅行で中国に送ることを積極的に推進するなど、国民感情を逆なでする一方ではないでしょうか。外務省にお伺いします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 中国における日本人の安全、安心の確保に全力を尽くすべきことは当然のことでございまして、全力を尽くしていきたいと考えております。  昨年十月及び十一月の日中首脳会談、そして十二月の私が訪中した日中外相会談、そして一昨日の日中外相会談でも、総理や私から、中国に渡航する短期滞在者を含む日本人の安全、安心の確保について中国側の協力を強く求めたところでございます。  修学旅行に関しまして、安全確保は大前提でございます。従来より海外への修学旅行を実施する学校からは情報提供をいただいておりますが、蘇州、深センの事件を受けまして、在中国公館から地元の地方政府等に対して、旅行期間中の安全確保について協力を求める口上書を発出し、申入れを行うなど、対応を強化しております。また、昨年行われた修学旅行では、行き先の観光地や高速鉄道の駅において現地当局による厳重な警備が行われていたと承知しております。  それから、修学旅行の相互受入れ促進についてですが、これは何も日本政府が日本の個々の学校に対して中国への修学旅行の実施を求めるということではなくて、中国への修学旅行を希望する学校に対しては、政府として安全確保の面で可能な支援を行うということでございます。  今後とも、中国側とも連携し、中国国内で修学旅行を実施する学校については、教師や児童等の安全確保に全力を尽くしてまいります。

有村治子自由民主党

○有村治子君 大臣の御説明があってよかったと思います。でも、ホームページにはそのように書かれていません。お互いの修学旅行の促進を共通理解としています。しっかりその表現も含めて検討していただきたいと思います。  そして、中国に対する十年ビザ、これは自民党の部会でも相当厳しいトーンがあって、外交部会長と調査会長、また政調会長代行が外務大臣に直接お会いされて、異例の展開になっています。  最後に確認をさせていただきますが、自民党の外交部会の了承なくしてこの十年ビザの新設は実施されないと、政府が新設を検討していた中国向け十年ビザはいつ発動されるか、どういう条件で運用するかも決まっていない段階だということで、その理解で間違っていないでしょうか、明確な御答弁を政府参考人に伺います。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 今御指摘いただきました中国に対する査証緩和措置でございますが、これにつきましては、今委員からも御指摘のありましたとおり、自民党の中でも様々な御意見、御指摘をいただいているところでございます。  政府としましては、そうした御意見、御指摘も踏まえまして、その内容や意義について引き続き丁寧に説明をしていく考えでございます。  また、この措置の実施時期については、諸情勢も見極めながら、適切なタイミングでの施行となるように慎重に検討していく方針でございます。

有村治子自由民主党

○有村治子君 国民の信頼や支持あってこその外交であると理解をしております。  国民世論の共感を得られるような確かな政策を打ち出していただいて、外交、防衛、そして日本の守りを、内なる守りをつくり、固め、成していただくことを心から願って、私、有村治子の質問を完了させていただきます。  ありがとうございました。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 おはようございます。立憲民主党の福山哲郎です。よろしくお願いいたします。  岩屋、中谷両大臣におかれては、本当に動きが激しい国際情勢の中で、マルチやバイの会談も含め、それから外遊も含め、本当に御奮闘いただいていることにまずは敬意を表したいと思います。  ちょっといろいろ動いているので、一つ二つほど、済みません、昨日から動いていることについて御質問させていただきます。  まずは、岡山市と愛媛県今治市の山林火災です。  大船渡の火災があれだけ長期間広がったことも御記憶あると思いますが、現在も延焼は拡大していると承知をしています。岡山、愛媛両県より自衛隊に派遣要請がなされ、対応に当たっていただいているというふうに思っておりまして、自衛隊の皆さんにも心から敬意と感謝を申し上げたいと思いますが、中谷大臣におかれましては、自衛隊の対応、現状認識等、もし御報告していただける部分があればお願いいたします。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 昨日、岡山県知事、愛媛県知事から、山林火災に係る消火活動に関し、自衛隊に対して災害派遣要請がありました。これを受けまして、自治体に連絡員を派遣をするとともに、本日より、消火能力の高い大型ヘリコプター、CH47を中心に、各県の防災ヘリ、地上消防部隊とともに消火活動を行っております。  参考に申し上げますと、CH47ヘリ四機、第一ヘリ団から、そして第一三飛行隊からUH1ヘリ三機を岡山県に、愛媛県には、西部方面総監、西部方面飛行隊からCH47四機、一四飛行隊からUH1三機を派遣をいたしております。  いずれにしましても、防衛省・自衛隊としましては、一日も早い鎮火に向けまして、自治体と緊密に連携をいたしまして、消火等の災害対応に万全を期してまいりたいと考えております。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 岡山、愛媛の皆様には心からお見舞い申し上げますし、早速自衛隊、今御報告いただいたとおり派遣をいただいていることにも、本当に感謝を申し上げたいと思います。是非よろしくお願いします。  二点目でございますが、これ、日中の外相会談の前からなので、ちょっと私けしからぬと思っているんですけど、三月二十一日以降、中国の海警局の船が尖閣諸島沖の領海に相次いで侵入しておりまして、どうも昨日の時点でもまだいるというような話が入っておりますが、外務大臣、現状今どうなっているか、若しくは海上保安庁、どうなっているか、お聞かせいただけませんでしょうか。

門脇仁一外務省大臣官房参事官

○政府参考人(門脇仁一君) お答え申し上げます。  先週二十一日午前一時五十六分頃から、中国海警局に所属する船舶四隻が、順次尖閣諸島周辺の我が国領海に侵入し、日本漁船四隻に近づこうとする動きを見せました。現在のところ、中国海警局に所属する船舶四隻のうち二隻がまだ領海にとどまっている状況だと承知しております。  現場海域においては、海上保安庁の巡視船が当該船舶に対して領海からの退去要求、進路規制を繰り返し実施するとともに、日本漁船に近づかせないよう巡視船を日本漁船の周囲に配備し、漁船の安全を確保しているところでございます。中国海警局に所属する船舶のこのような活動は国際法違反でありまして、本事案についても外交ルートにおいて厳重に抗議し、速やかに我が国領海から退去するように強く求めております。  また、一昨日、日中外相会談が行われましたけれども、岩屋大臣から王毅外交部長に対し、尖閣諸島をめぐる情勢を含む東シナ海情勢について深刻な懸念を表明するとともに、本件領海侵入についても抗議をしているところでございます。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 ありがとうございます。  極めて私は不適切かつ遺憾に思っておりまして、二十二日に日中の外相会談があると、それで、前の日からこういった領海侵犯を繰り返すと、そして日中外相会談が終わった後もまだ侵入をしていると。あたかも外相会談で、岩屋大臣がこのことについて言及されていることを僕理解しておりますが、言及されることを想定をした上でやっていると。それに対して、恐らく王毅外相は中国の立場を強くまた反論したんだというふうに推察をしますが、やっぱりこれは本当に強く抗議していただかなければいけないと思いますし、海上保安庁、それから防衛省も含めて、これ四日続くとなると、かなり厳しいオペレーションが続くわけです。  極めて遺憾だと思いますので、このことについて、防衛大臣は、ごめんなさい、岩屋外務大臣はよくよく分かって外相会談でも言及されていると思いますけれども、何らかの御答弁をいただければと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のとおりでございまして、尖閣についても話題に上りましたが、私の方からは、明らかにエスカレートしているでしょうということを明確に指摘をして、懸念を強く表明をさせていただいたところでございます。  一連の日中外相会談、日中韓、また総理への表敬も含めて、融和的、友好的なムードではあったんですけれども、一方でこういうことが起こるとは誠に遺憾なことでございまして、本件に対しては今後とも冷静かつ毅然と対応してまいりたいと思っております。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 ありがとうございます。  私は、外相会談が行われたこと、それから日中韓で、三か国での外相会談も行われたことについては、極めて高く評価をしています。報道等を見ると、懸案全く解決をしていないじゃないかみたいな報道流れていますけれども、これは、懸案をお互いが顔を見てしっかりと主張し合うことが極めて大事だと思いますので、その中で動かすところは動かすということだと思いますので、ただ、足下外相会談やっているときにこういうやり方は少し行儀が悪いんじゃないかなと私も思うので、今外務大臣が強く言っていただいたので、それで私もよしとしたいと思います。  一方で、報道発表がまた異なりました。これも、実は、外務大臣は御記憶あると思いますが、委員の方も御記憶あるかもしれませんが、去年の十二月の日中外相会談でも同様のことがあったんですね。去年は、談話についてのコメントが、岩屋大臣が言われたことと違うことを向こうは報道発表したと。今回は、やはり、今度は石破総理の発言について事実と違うことを報道発表したと。  これ、二回続いているわけでして、外務大臣にというよりかは、これは恐らく事務方だと思うんですけど、報道発表するときに、事前にどういうことを言うのかについてのすり合わせ、調整、こちらが言っていることは報道発表できますが、向こうの言っていることはこちらからは言えないので、ですから、そこも含めて報道発表についての事前のすり合わせ等をより徹底していただきたいと。  せっかく外相会談をやられているのに、こういったことがあると、信頼醸成をしようという意図でやられていると思うのが逆になりますので、そこについては、外務大臣、是非このことについては事務方も含めて中国側に強く言っていただきたいと思いますが、この件はいかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) これもおっしゃるとおりでありまして、共同声明なんかの場合は、もう本当に文言を一字一句調整するわけですが、事後の発表というのはお互いすり合わせまではいたしませんので、まあお任せしますよということなんですが、それにしても、言っていないということを記述するということは誠に遺憾なことであって、今回も、発表の発出後に、事実と異なる記述を直ちに削除するように申し入れました。残念ながらそのような対応がなされませんでしたので、外務省として直ちに見解を、これは事実ではないと、総理はこういう発言をしていないという発表をしたところでございます。  今後、こういうことが起こらないように、まあすり合わせるとまではいきませんが、お互い配意しなければいけないということは強く言っていきたいと思います。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 ありがとうございます。  先ほどの尖閣の事案もそうですし、今回の事案もそうですし、かなり強めに、大使館の方には外務省の方から、政府の方から、できれば、大臣までは出ていくものではないと思いますが、政治レベルで、副大臣レベルも含めて少し高いレベルで抗議を考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 既に、さっき申し上げたやり取りは私と王毅外交部長の間でやらせていただいていますので、今後も適宜適切なレベルでしっかりと申入れを行っていきたいと思います。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 ありがとうございます。  ちょっと話変わりますが、私、岩屋大臣のコメントで、非常に、何というか、私が評価するというのは生意気なんですが、よく言っていただいたなと思うことがありまして、ドイツのミュンヘン安全保障会議で岩屋外務大臣は、ウクライナ侵攻をロシアが勝者になる形で終わらせてはいけないと明確に述べられました。  これ、日米の首脳会談の後なんですね。日米の首脳会談ではウクライナについてはほとんど言及がなかった。その後のこのミュンヘンでの安全保障会議で岩屋大臣がここまではっきりと日本の立場を外務大臣として言われたことについて、私は非常に良かったと思っておりまして、こういったメッセージがすごく大事な時代に来ていると思っています。  重ねて申し上げると、G7の外相会合の共同声明では、これは実は質問通告していないんですけど、外務大臣にお伺いしたいのは、ルビオ国務長官が来られて、それから、トランプ大統領のウクライナに対する姿勢がいろんなところで物議を醸し出している状況の中でのG7だったわけです。共同声明出せないんじゃないかと言われたにもかかわらず、ウクライナについては、強固で信頼に足る安全保障の仕組みの必要性を強調したこと、それから、ウクライナに対する、復興会議も含めて、引き続き調整する、人道支援の調整等かなり踏み込んでいただいたこと、それから、侵略行為の再発も防止、防衛といって、ある程度今ウクライナが主張していることについてG7でまとめていただいたと。これ、なかなか難しかったと思うんです。まあロシアに対する批判は、非難は少しトーンはもちろんダウンしていますけれども、それでもウクライナの今の国際的な立ち位置について言及できたというのは、ルビオ国務長官が同席をされる中だったので、これも僕は良かったと思っているんですが。  率直に、ルビオ国務長官はどういう方で、こういったことまとまったということは、ある程度G7の各国の意見については非常に聞いていただいたということだと思いますし、特にカナダやEUの国々は関税のことでこの頃はかなりぎくしゃくしていたというか、報復措置も含めて緊迫しているところでのG7だったものですから、そのときの状況とか、ここまとまったことのアメリカ側の言い分とかが、言える範囲で結構ですので、もし、外務大臣、お披瀝いただければと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) おっしゃるとおり、先般のカナダでのG7外相会合は、事前にG7が結束できないのではないかと、共同声明ももしかしたら出せないのではないかと、そういう心配をされた会合でした。  私は、やはりこのG7の結束なくしてウクライナの公正かつ永続的な平和は実現しないという考え方の下に、とにかくこのG7がまとまってしっかりと声明出すことが大事だということを一貫して会議で申し上げました。  委員おっしゃるとおり、関税の問題もこれあり、かなりヒートアップした面もありましたけれども、合同会合と並行してそれぞれバイの会談をルビオ長官と各国ともやったと思いますし、私もやったと思います。そういう意見を聞き入れていただいた上で、議長国カナダによって声明がまとめられたというのは、非常に意義のあることだったと思います。  今後とも、米国を含むG7の結束がしっかり図れるように、我が国として最大限の努力をしていきたいと思います。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 ありがとうございます。本当によろしくお願いしたいと思います。  今日は所信に対する質疑なので、少しそのことも含めてお伺いしたいと思います。  私、日米の首脳会談が行われた直後の本会議の質問に立たせていただいて、残念ながら日米首脳共同声明において法の支配という言葉が落ちたということを指摘させていただきました。これは非常に大きなキーワードですが、アメリカ側が落とせと言ったのか、日本側が忖度して落として共同声明の案文を作ったのか、これについてお伺いをしたところ、外交のやり取りだから明確には申し上げられないというのが残念ながら石破総理の御答弁でございました。  一方で、これ、日米共同声明の中で、地味なんですけれども、過去の日米の共同声明の中でずっと言い続けていた言葉がありまして、これ地味と言ったら沖縄の皆さんに怒られます、地味という言い方は変ですね。非常にキーの言葉がありまして、辺野古における普天間飛行場代替施設の建設というのを、ずっと日米両政府の共同声明では唯一の解決策であると述べていたんですね。ところが、この石破総理、トランプ大統領の共同声明では、実は、辺野古における普天間飛行場代替施設の建設というのはもちろんあるんですが、唯一の解決策という文言が落ちています。これは、そうはいっても大事な文言だと思っておりまして、我々は、辺野古の建設については慎重にするべきだと、軟弱地盤のこともありますし、時間も掛かるしお金も掛かっていると、沖縄の皆さんの御負担が大変大きくなっているところで、我々としては一旦立ち止まってというふうに考えておりますが、一方で、ここの時点で日米でこの唯一の解決策というのが落ちたと、このことの理由がもし明らかになるなら御答弁いただければと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) まず、一般論で申し上げますと、共同声明はその時々で表現が変わるものでございまして、必ずしも文言の一字一句が過去の文書と全く同一であるわけではございません。  御指摘の在日米軍再編に係る唯一のという文言について申し上げれば、辺野古移設が唯一の解決策という認識は日米間の大前提でございまして、繰り返し確認をしてきておりますので、今般その文言が落ちたことで何か違う意味が発生するのではないかという御懸念は当たらないと考えております。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 とおっしゃると思いますが、ただ、逆に言えば、アメリカ側は政権が替わったわけです。それで、岸田総理、バイデン大統領の時代の、後で申し上げますが、在日米軍の態勢強化計画の中止という報道が出ています。そういったさなかにこの唯一の解決策という言葉が落ちているわけです。そのことも含めて、これが一体どういう形で日米関係、影響していくのか、どう沖縄の米軍が対応していくのかについては注視をしていかなきゃいけないというふうに思っていまして、これは後でまた防衛大臣にお伺いをします。  加えて、外務大臣のいわゆる所信なんですけれども、三月十一日に我々ここで所信を承りました。ここでは、中国に対する尖閣等を含める力による一方的な現状変更の試みや、我が国周辺での一連の軍事活動を含め、多くの課題や懸案が存在していますという、どちらかというと穏便な表現だったんですが、三月十九日に沖縄・北方問題に対する特別委員会での外務大臣の御答弁は、尖閣諸島周辺の我が国領海における中国海警船の活動は、明確な国際法違反であり、認められませんと、これ明確に国際法違反でありということを明言をされています。一方で、三月十四日のG7の共同声明では、やはり国際法に違反するということを明確に言われているんですが、国会の冒頭の所信表明には、実はこれ出ていないんですね。  これまでも、余り国際法に違反するという表現はなくて、法的根拠に乏しいとか、法的根拠のないという表現はあったと私は理解しておりますが、このG7の共同声明とこの沖縄・北方問題に対する大臣所信で中国に対して明確な国際法違反であると改めて述べられたというのは、何らかの日本政府の立場が変わったのか。私は国際法違反だと思っていますけれども、ただ、それは中国との配慮も含めてこれまで余り明言されなかったと思いますが、そのことについて大臣所信で言われたということは、非常に重い言葉だと思いますので、そうすると、今後の例えば外務大臣会合や防衛大臣会合や総理との会合についてもこの文言が出てくる可能性がありますので、そこについてはどういった外務省として今ポジション取っておられるのか、御説明いただければと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 福山委員には、よく見ていただいておりますこと、敬意を表したいと思います。  ただ、外交防衛委員会、また沖北特別委員会、やはり少し趣が違っておりますので、外交防衛委員会では外交、防衛、安全保障に関わる事項を所管しておられますので、当該委員会での所信ではこの観点から包括的に所信を申し上げさせていただきました。一方、沖北の特別委員会におきましては、沖縄・北方問題に係る所信として、より具体的に尖閣諸島の情勢について御指摘があったような発言をさせていただいたところでございます。  特に何かこう大きく意味が変わっているということではございませんので、是非御理解を賜りたいというふうに思います。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 さっきの、先ほどの唯一の解決策も、まあそのときそのときの状況で余り変わっていませんというニュアンスでした。今のニュアンスも、外交防衛委員会と沖北が位置付けが私は逆だと思っていて、外交防衛委員会はよりきちっと話をしていただく、より答弁、まあ別に沖北を軽く見るわけではありませんが、同様の扱いをしていただくべきだと思っています。余り変わらないのでいいんじゃないですかという答弁は、少し看過できません。特に、中国に対して国際法違反であると明確に言うか言わないか、これが、言っているときがあったり、言わないときがあるというのは、日本の外交交渉の立場として一貫性に欠けるのは良くないと思います。  もし、外務省なりがこのことを、大臣の答弁が言われたように、少し軽く考えて、ああ、こっちは言っていたけど、こっちは言っていなかったなみたいな話だとしたら、これはちょっと、申し訳ないですけど、僕は問題だと思っています。  外務大臣が外交防衛委員会で言っていないことを沖北で外務大臣が中国に対して国際法違反だと明言をした、このことはそんな軽いことではないと思っています。大臣、それは、あんた細かく読み過ぎだと思われるのかもしれない、そんな深く考えるなとおっしゃるのかもしれないけど、外交交渉は、やっぱり一言一句、やっぱりここで日本のポジションが決まるので、さっきの答弁では私はさすがにちょっと納得し難いんですが、大臣、いかがですか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 委員会での所信については、当然原案は私のところに上がってまいりますが、私が手を入れて、最終的に私が決定したものでございます。  外交、防衛、安全保障に係る事項、各般にわたる事項を限られた時間で所信で申し述べるということで、私が文言調整をしたことは事実でございまして、今の委員の御指摘を受けて今後は配意をしてまいりたいと思います。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 まあ、言ったわけですから、国際法違反だと明言しちゃったわけですから、このことの説明は中国にもしなきゃいけないし、我々のポジションとしても、我が国のポジションとしてもちゃんとしていかなきゃいけないと思いますので。これは、僕は批判をしているんじゃなくて、同じ時期に同じ外務大臣の所信の中で違う表現が非常に重要な中国との関係であったので指摘をさせていただいたということで、御理解をいただければと思います。  もう一つ、先ほどの話ですが、アメリカの国防総省が、国防総省内の報告書、文書が根拠として、在日米軍強化計画の中止等への言及があるとの報道があると出ています。中谷防衛大臣は変わらないということを会見等で述べられていますが、この国防総省で作成されたと言われる文書、報告書ですが、これは日本政府の手元にあるんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 御指摘の報道にあるような内容の報告書は保有しておりません。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 その報告書、報道が出ていることについて、アメリカ側の説明があったのか、若しくは日本政府として何らかの説明を求めたことはあったんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 私のところには説明がありませんし、この報道につきましての根拠とか真偽等は不明なままであります。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 これ、でも、CNNにはちゃんと、国防総省内に文書があるって書いてあるんです。当局者が作成した報告書を入手し、CNNですね、で、大幅に削減することを検討していると報じているんです。  この計画のやっぱり、計画をしたときはバイデン政権だったわけです。で、今回はトランプ政権なわけです。それで、世界中で例のイーロン・マスク氏の削減が、各省庁の削減というかが話題になっていて、実際に削減が行われている状況で、国防総省の中に当局者が作成した報告書があるというふうに報道されています。  これ、大臣、保有していないとおっしゃいましたけれども、これはやっぱりアメリカの当局側に確認をするべきではないでしょうか。そして、確認をした上で、そういう文書があるなら、それを私は精査する必要があると思いますし、それがアメリカの当局内で決まったものではないなら、それは今後日米の中でまた協議の対象になると思うんですけれども、そのことについて、まず文書の存在の確認、内容の確認するべきだと思いますが、いかがですか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) その文書の存在や内容等につきましては、米国から何ら情報提供はございません。また、首脳会談や私とのヘグセス長官との電話会談をした際も、しっかりと自衛隊と米軍のそれぞれの指揮統制枠組みの向上を通じて日米同盟の抑止力、対処力を更に強化していくという意図を有するということは確認をいたしたことでありまして、その際においてもこの方針に変更することはありませんでした。  また、本日、統合作戦司令部が設立をされます。この自衛隊の統合作戦司令部と米軍のカウンターパートの関係等について、引き続き日米の調整要領また連絡強化について議論をしていく考えでありますが、今週末にヘグセス国防長官の訪日に実施する予定の日米防衛相会談においても議論をしたいと思っております。それに伴って調整も行っておりますけれども、本件につきましては米側から何ら情報はございません。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 情報をこちらが求めたら、ひょっとしたら寝た子を起こす可能性がある、そのリスクは僕も少しは理解します。しかし、逆に、今度防衛相会談がある中で、いや、実はこんなことを検討しているんだということになると、またこれも日本にとってリスクですので、逆に、こういった報道出ているけれども、このようなものが実際にあるのか、本当に検討されているのか等については、日本国側から確認をする、まあそれも高レベルじゃなくても結構ですから、少なくとも、北米局から、あっ、国防総省か、国防総省だから防衛省のアメリカ担当からある程度確認をするようなことが必要ではないかというふうに思います。  もちろん、防衛大臣会合は予定されているので、事前の調整の中でその話は出る可能性はあると思いますけれども、こういう報道が流れていること自身が少し、今のトランプ政権の各省庁の対応についていろんなことが今起こっているから、ちょっと、少し気になるので、是非日本政府としては確認をしていただきたいと思います。大臣、いかがでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 先ほども申し上げましたが、週末に日米防衛相会談を実施する予定でありまして、現在日米間でいろんな調整や協議が行われておりますけれども、そのような事実があったというようなことは先方から全く寄せられておりませんし、また、今後そのようなことにつきましても適時適切に対応してまいりたいというふうに思います。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 よろしくお願いします。  実は、もう時間がなくなったので、いわゆるUSAIDの閉鎖について、僕、本会議でも中国がその間隙を縫ってくるんじゃないかと申し上げたんですが、実際にもうその動きが出てきていたり、パレスチナ情勢は、ウクライナ情勢注目を浴びる中でまた混乱が、より厳しい攻撃がさらされていて子供たちが亡くなっていたり、ハンガリーでは実は日本人の女性が殺害に遭うというちょっとつらい事件があったり、今日は領事局長にお越しいただいてこのことについても聞こうと思ったんですが、時間が来ましたので終わらせていただきますが、いろんな外交防衛課題がございますので、是非、両省、両大臣におかれましては改めて御奮闘をお願いして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 立憲民主・社民・無所属の会派の広田一でございます。どうかよろしくお願いを申し上げます。  まず最初に、昨年末からの積み残しでございます。いわゆる石破総理の専制独裁国家発言について、まず岩屋大臣にお伺いをしたいというふうに思います。  石破総理は、昨年十二月六日の参議院予算委員会で、我が会派の森本真治議員の質問に対する答弁で、ロシアであり、中国であり、北朝鮮であり、核を持った専制独裁国家が周りにあると、こういうふうに述べていらっしゃいます。総理は、実は過去にもこの専制独裁国家という言葉を使っておりまして、これ一言で言えば持論なんです。一方で、一月二十九日に外務省から回答を頂戴をしました。それによりますと、総理用の答弁資料には専制独裁国家という記述はありませんと、こういうふうに回答をしていただいたところでございます。  そこで、岩屋大臣にお伺いをいたしますけれども、この石破総理の専制独裁国家発言はあくまで石破総理個人の見解であって、日本政府としてはそのような認識ではないと、こういうふうに理解してよいのか、お伺いをしたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 以前にも委員から質問、本件に関して質問をいただきましたが、そのときにも申し上げましたけれども、御指摘の石破総理の答弁は個々の近隣諸国の体制について形容したものではなくて、我が国を取り巻く厳しい複雑な安全保障環境、あるいは今日の世界情勢などの傾向を総称して申し上げた、おっしゃったものだというふうに理解をいたしております。  それから、政府としては、政府としては、外務省が作成した資料には専制独裁国家という表現は含まれておりません。政府がそういう認識を持っている、外務省がそういう認識を持っているということではございません。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 各委員の皆様方には資料をお配りさせていただいておりますけれども、岩屋大臣、その、何というか、これ、近隣諸国などの個々の体制について形容したものではないというのは、この答弁からなかなか導き出すのは、私は不可能だというふうに思うんですよね。これ誰が読んでも無理筋の話でございまして、これはもう黒を白と言うふうな類いの話になってしまうというふうに思います。ですから、岩屋大臣のそのちょっと理解というのは、これ客観的にちょっと多くの皆さんから理解されないんじゃないかなというふうに思うわけでございますが、ただ、この点についてこれ以上やり取りをしても結果的には見解の相違というふうになってしまうというふうに思いますので、それはそれで余り建設的なことではないというふうに考える次第でございますので。  ただ、その上で、ちょっと確認をさせていただきたいのは、あのトランプ大統領も、かつてゼレンスキー大統領のことを独裁者というふうに呼んでおりましたが、この前のインタビューでは、そんなことは軽々しくは使わないというふうに軌道修正もしているわけであります。  事ほどさように、専制独裁国家という言い方は、一般的な理解としては、その国に対して極めて否定的、また敵対的な言い方であります。岩屋大臣もこの十二月十九日の当委員会において、近隣諸国などの個々の体制について決め付けているような形容をするのは、外務大臣の立場としては控えたいというふうに御答弁をされております。  そういうふうなことを踏まえたら、やはり中国、ロシア、北朝鮮とは様々な課題がありますけれども、大臣所信の方にあったように、それぞれ、それを踏まえつつも一つ一つ課題等を解決をしていかないといけない、つまり、まあ半永久に変えられない隣人でありますので、そういった周辺諸国に対しては粘り強くリアリズムを持って交渉していかなければならないというふうに思います。  そういう意味で、私は、まあ持論とはいえ、日本国総理大臣が中国、ロシア、北朝鮮を専制独裁国家というふうに呼ぶ、もちろん、これについてはそうだというふうな方が一定いらっしゃるということは私も理解するんですけれども、ただ、それは、まあ、そうは言いながらも、外交上、私は有益、得策ではないというふうに考えますので、議事録は訂正される気はないというふうに理解しましたから、そうであるのならば、私も若干譲りまして、少なくとも石破総理在任中は、岩屋大臣がおっしゃるように、近隣諸国などの個々の体制については決め付けるような形容をするのは控えるべきだと石破総理に御助言をされたらどうでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 今般の総理の御発言について議事録の修正、訂正を行うことは、国会の場での真摯な議論を重視するという観点から適切ではないと考えて訂正しないこととしておりますけれども、今後は真意がより正確に伝わるように、総理におかれても表現には工夫をいただきたいというふうに思っております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 岩屋大臣、大臣は、思うのではなくて、もちろん、思っていただくのは非常に共有をしているところでございますけれども、やはり、これをやっぱり繰り返し発言をされるというのは、繰り返しになりますけれども、外交上、有益、私は得策ではないというふうに考えているところでございます。  例えば中国について、だんだんるる厳しい御指摘もこの当委員会では出ているわけでございますけれども、この前の会談においては約六年ぶりに日中ハイレベル経済対話を開催されました。これは我が国の経済界も非常に歓迎をしていることだというふうに思うわけでございます。そういうふうなことを考えたときには、やはり岩屋大臣の方から総理に是非とも助言をしていただけると、このように、私、勝手に忖度をいたしまして、次に行きたいというふうに思いますので、岩屋大臣、よろしくお願いを申し上げます。うなずいていただいているので、そうしていただけるというふうに思います。  それでは次に、先ほど福山委員の方からも御指摘ございましたウクライナ情勢についてお伺いをいたします。  去る十八日に行われました米ロ首脳会談について、岩屋大臣の御所見をお伺いしたいと思います。  ホワイトハウスによりますと、トランプ大統領とプーチン大統領は、停戦に向けてエネルギー施設などへの攻撃停止を始めることで合意をしたということであります。一方で、アメリカ側が提案しました、ウクライナも受入れを表明しております三十日間の停戦案については、これはプーチン大統領はいろいろな問題があるというふうな指摘をして受け入れませんでした。  トランプ大統領自身はこれは非常に生産的な電話会談だったというふうに評価をしておりますが、会談、電話会談前の期待値に比ぶれば、一歩前進はあったものの、現状を大きく変えるような進展はなかったのではないかなというふうに思いますけれども、この点について岩屋大臣の御所見をお伺いします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のように、三月十八日、米ロ首脳電話会談が実施されて、エネルギー・インフラ施設への攻撃停止等について米ロの首脳が合意したということが発表されました。また、米側の発表によりますと、今後、全面停戦、恒久和平の実施に向けた技術的協議を開始することとされました。また、翌日には、トランプ大統領、ゼレンスキー大統領との間で電話会談が実施をされて、ここでもエネルギー・インフラ部門に係る部分停戦の実施が合意、確認をされたというふうに承知をしておりますが、委員御指摘のように、更に踏み込んでいってもらわなきゃいかぬというふうに考えております。ウクライナに公正で永続的な平和を実現するために、是非ロシア側の前向きで適切な対応を強く期待したいと思います。  私どもとしては、米国を始めとする関係各国と外交努力を共にしっかりと行っていきたいと、しっかり国際社会と緊密に連携して、問題の解決の一助たるべく努力をしてまいりたいと考えております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 ありがとうございます。  なお、確認の意味でもお伺いをしたいんですけれども、この電話会談について、トランプ大統領は会談の前には領土についても協議をすると、こういうふうな見通しを示されていたんですけれども、どのような話合いが行われたのか、これ、日本国政府として承知をしているのか、確認をしているのか、事実確認についてお伺いしたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 事態は極めて流動的だと思います。断片情報はいろいろ入ってきますが、また、外交上のやり取りなので詳細は控えさせていただきたいと思いますが、非常に日々刻々と状況が変化しつつあるということだと思いますので、この段階でその、何というか、確定的に評価するまでには至っておりません。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 大臣、まあ日々刻々変わるというのは理解をすることができますけれども、さすれば、だからこそ、それぞれの会談においてどういったポイントがあったのかというふうなことを確認しながら、そして積み上げていくということも大変大事だというふうに思うわけでございます。  そういった中で、断片的に情報が入っているということでありますけれども、この十八日の米ロ首脳会談において領土についても協議をされたのか否か、この点については日本国政府として確認をしているんでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) その後、ホワイトハウスからも発表がされておりますけれども、この領土についての直接的な発表はなかったというふうに承知をしております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 つまり、発表がなかったということは、日本国政府として、そういった領土については協議をしていないと、そういうふうに理解をされているんでしょうか。

田口精一郎外務省大臣官房参事官

○政府参考人(田口精一郎君) 答弁申し上げます。  ただいま大臣からも御答弁がありましたとおり、十八日の米ロ首脳会談に関する米ホワイトハウスの発表におきましては、領土に関する言及というものが含まれてはいないというふうに承知しております。その一方、その後の米国政府からの発言、各種ございますので、そちらについては私どもとしても重大な関心を持って注視しているという状況でございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 この点についても、これ以上聞いてもそういった答弁の繰り返しになるというふうに思いますけれども、この領土についてまさしくこの米ロがどういった考え方を持つのかというのは我が国にとっても極めて大事になってくるというふうに思いますので、是非とも情報収集等々含めてお願いをしたいというふうに思います。  その上でお伺いをしたいんですけれども、これまで政府は、力による一方的な現状変更の試みは決して許さない、ウクライナに一日も早い平和が訪れることを願っているけれども、それは単なる停戦ではなくて国連憲章の諸原則に基づく公正な平和でなければならない、先ほども岩屋大臣の方からそういった旨の御答弁があったわけでありますけれども、これも確認ですけれども、その姿勢にはいささかの変わりもないということでよろしいでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) その考え方に変更はございません。領土の一体性、また主権というものがしっかりと尊重されるということが大切だというふうに考えております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 そこで重ねてお伺いしますけれども、トランプ政権は、停戦合意を急ぐ余りに、被害者と侵略者を同等に扱って公正さに欠けるんじゃないかということ、いや、むしろロシアに有利な条件をのむのではないか、そういった懸念とか疑問が持たれているところでございます。そうすると、トランプ政権とロシア側が意図しているというふうに見受けられますし、最近ではウィトコフ大使が言及もされているんですけれども、停戦後の領土はその時点での前線とするというふうなことに対しては、今までの岩屋大臣の御答弁からすると、日本国政府としては支持しない、認めないというふうなことでよろしいんでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 先ほども申し上げましたが、事態は極めて流動的でございますので、様々な説といいますか、が飛び交っておりますけれども、今確定的に仮定の事柄について我が国政府として断定的に評価することは控えたいというふうに思います。  ただ、我が方としては、先刻申し上げたとおり、公正で永続的な平和が実現することが大切であって、それがために私どもも外交努力を重ねてまいりたいというふうに思っております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 じゃ、そこでいう公正というのは一体どういうことなのかということでございます。  これはゼレンスキー大統領も同じような言い方をされているわけでありますけれども、この公正さというのをいかに担保していくのかということが私は極めて大事であると思います。大臣おっしゃるように、個々状況は変わってまいります。ですから、そこに我が国として振り回されるのではなくて、しっかりとした理念、考え方、憲法前文にありますように、国際社会において名誉ある地位を占めるということも含めて、どうあるべきかという我が国としての姿勢が問われているというふうに思うわけであります。  ですから、この点について、停戦後の領土の線引き等について我が国としてどう考えるのかということを明確におっしゃることは非常に難しいことなのかもしれませんけれども、だからこそ、今求められているこの公正さというふうな観点から、私はむしろ日本としてしっかりと主張すべきは主張すべきというふうに思いますので、重ねてこの点について岩屋大臣の御所見お伺いしたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 私どもの考え方は変わっておりませんし、累次の国際会議の場におきましても一貫してその主張をしてきております。ロシアが侵略者であり、ウクライナは被侵略者なわけでございますけれども、双方が納得しなければ完全停戦ということにならないと思いますし、恒久平和には至らないということになろうかと思います。  そして、なおかつ、停戦すればいいということではなくて、それが永続的な平和につながらなければならないということで、この難しい課題を何とか解決をするための、国際社会が一体となった、特に米国を始めとするG7諸国が一体となったウクライナを含む解決を目指していかなければいけないと思っておりますので、そういう考え方で今後も臨んでまいりたいと思っております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 若干、ちょっと視点を変えますけれども、猪口会長の下で外交安保の調査会の方にも私も参加をさせていただいているんですが、そのときに出てきたんですけれども、やはり国際法秩序の最重要規範の一つというのは、やはり侵略の禁止であるというふうなことでございます。  さすれば、侵略の禁止ということを我が国としてはやはり国是の一つとして、これ、何か強行規範というふうな言い方もされるらしいんですけれども、持っているというふうに考えれば、繰り返しになりますけれども、停戦後の領土につきましてはその時点の前線とするというふうな立場を我が国としては取ることはできないというふうに考えますけれども、この点について、岩屋大臣、ちょっと明確に答えていただければと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 今ぎりぎりの国際社会の中での折衝、交渉が続いているところでございますので、具体的な案みたいなことを私どもが申し上げることが果たしてこの交渉を前向きに進めていく上で適切かどうかということを考えますときに、それは必ずしも適切ではないというふうに思いますが、日本の考え方は変わっているわけではございませんで、やはり今委員が御指摘になったような、国際法等々に照らして公正な解決でなければならないというふうに考えているところでございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 大臣、ちょっと、議論をしていって若干建設的にならないんですよね。というのは、お立場はよく分かります、私も分かるんですけれども、日本としての立場は変わらないというふうに一方で言いながら、具体的に、今のロシアが侵略をした支配地域ということを前線、また線引きをするというふうなことについては、その前提からいうと認められないというふうに導き出されるのが当然の理解だというふうに思います。  それがなぜ日本国外務大臣として明言することができないのか、様々な、適切ではないというふうな言い方をされておりますけれども、なぜ適切でないのか。むしろ、今こういう状況だからこそ、原理原則、憲法前文にもあるように国際社会で名誉ある地位を占めるということであれば、このことをしっかりと打ち出すということが私は中長期的に見ても日本の国益に資するんじゃないか、そして、いざ東アジアで何らかのことが起きたときにでも、国際社会は、あのとき日本が貫いたことを評価をして、欧州含めて非常に協力してくれるんじゃないか、こういうふうにも思うわけでございますので、私は、だからこそ国のリーダーとしての胆力が今問われているときだというふうに思いますので、この点について、これもう最後にしますけれども、岩屋大臣の御所見をお伺いします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 私どものその原理原則、主張というものは一貫して変わっていないわけでございます。変えるつもりもありません。  しかしながら、国際社会が今ぎりぎりの折衝をやろうとしている、もちろん最後はロシアもウクライナも納得するものでなければ完全停戦にもつながらないし、恒久和平にもつながっていかないわけでございまして、その具体的な方途について我が国が今申し上げるということは必ずしも適切ではないと思います。ただし、米国や同志国との間では緊密に意思疎通を行っておりますので、その中に我が国の考え方というものをしっかりと反映させていきたいと思っております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 そこにおける我が国の考え方といったものが一体何ぞやというふうなところが問われているというふうに思いますので、是非ともお願いをいたします。  それで、しつこいようですけれども、また、若干視点変えてお伺いしたいのが、これも猪口調査会の中で出てきたことなんですけれども、防衛大学校の広瀬佳一教授が紹介してくれた、いわゆる西ドイツモデルというのがございます。これは、逆に、現時点での前線で一旦停戦を結んで国境線変更をめぐる武力の不行使を約束をした上で、ロシア支配地域以外のウクライナでNATOに加盟してロシアの再侵攻を抑止をするというふうな考え方でありますけれども、これについて、岩屋大臣、何か御所見があればお伺いしたいというふうに思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) いろんな考え方、お説があるんだと思います。それはそれぞれ拝聴していきたいというふうに思っているんですが、そのことも具体的な方途の一つということになろうと思いますので、そこを我が国が今申し上げるということは必ずしも適切ではないというふうに考えておりますので、是非御理解をいただきたいと思います。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 適切でない答弁を連発をされているんですけれども。  この件でちょっと最後の質問にしたいというふうに思うんですが、筑波大学の東野篤子教授の資料を読みますと、日本の対ウクライナ支援というのは世界第五位であるというふうなことでございます。ただ、GDP比支出については世界では三十二位ということでございまして、〇・三二%というふうなことだそうでございます。  今後、私は、先ほど来お伺いをしているとおり、本当に根本的なところで、法の支配、国際秩序、これを守るために日本として主体的に取り組んでいただきたいというふうな気持ちを持つと同時に、やはり、ウクライナに対する様々な支援というものも今後やっぱり充実強化をしていかないといけないというふうに思うところでございます。  そういった中で、先ほど福山委員の方からも御紹介があったように、人道支援について、今これは十二・八億ユーロ行っているというふうに承知をしているんですけれども、こういったことも含めて、財政的な面等、人道支援等について、ウクライナ支援について、今後我が国として充実強化をすべきだというふうに考えますけれども、岩屋大臣の御所見をお伺いをいたします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 委員御指摘いただいたように、これまでもウクライナに対しては、できる限りの支援を行ってきておるつもりでございます。  今後につきましては、まずはもちろん停戦、和平が導き出されることが大切ですけれども、戦闘によって国土も相当に荒廃をしている、インフラも傷んでいるという状況でございますので、復旧復興というのは相当の時間とコストが掛かっていくということになろうかと思います。そこで我が国が役に立てるという部分は大変、領域は大変たくさんあるというふうに思いますので、ウクライナ側のニーズも踏まえて、しっかりと支援を、復旧復興のための支援を行っていきたいと考えております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 是非とも、その分野においては日本は得意分野でもあるわけでございますので、そのこともしっかりと念頭に置いて取組を進めていただければなというふうに思いますが、ただ、これも繰り返しになりますけれども、公正で永続的な平和のために日本政府が主体的に取り組まれることを重ねて要請をしたいというふうに思います。  それでは、次に中谷防衛大臣にお伺いをします。  本来であれば防衛力整備計画について質問をしたいところでありますけれども、あと時間が四分しかありませんので、これに、あっ、三分というふうに来ましたけれども、ありませんので、次回に譲りたいと思いますが、一点、退職自衛官の皆さんの援護関係についてお伺いしたいと思います。  これは、退職自衛官の皆さんの地方公共団体への再就職について質問をしたいというふうに思うところでございます。  やっぱりこれから大事なのは、自衛官の皆さんが退職された後も安んじて働いていただくということが大変重要だというふうに思っておりますし、元々自衛官の皆さんは公務員志望でありますので、やはりこういった地方公共団体に再就職されるのはニーズも高いというふうに思われます。  私も、拙い経験なんですけれども、東日本大震災のときに地方自治体に再就職した退職自衛官の皆さんが大変活躍をされたということを踏まえて、更に地方自治体の防災・危機管理部門への再就職、これを強化しようと取り組んできたわけであります。  そういった皆さんのおかげで、昨年四月一日時点では防災・危機管理部門に六百八十七名の方が就職をされ、これは地方自治体の、千七百八十八団体ありますけれども、五百三十八団体に就職をされています。しかし、その比率は三〇・一%なんですよね。私が携わった十四年前は八・七%でしたので、もう飛躍的に増えているのは確かなんですけれども、ただ、全体としてはまだ十分ではないというふうに考えるわけであります。  そこで、中谷大臣に、退職自衛官の地方公共団体への再就職促進の意義と現状の課題、そして今後更に支援促進のための取組についてお伺いをさせていただきます。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 地方自治体にとりまして、やはり危機管理のノウハウとか経験とか、訓練をされている人物がその自治体の中にいるということにつきましては、非常に心強いわけでもありますし、また実際有効に活用されておられるのではないでしょうか。  現在、五百の地方自治体、公共自治体の防災・危機管理部門におきまして約七百名の退職自衛官が地域防災に貢献をしておりまして、各地の防災力の向上に重要な役割を担っております。  そこで、昨年末に関係閣僚会議を開きまして、この自衛隊の活用という観点で、基本方針に基づきまして、防衛省を含む関係する省庁が一体となって、退職自衛官の採用拡大、安定的な雇用、処遇の確保に向けた取組を進めるということにいたしました。今月、地方公共団体の防災・危機管理部門における退職自衛官の活用について、内閣府、消防庁、防衛省の連名で、全国の都道府県知事、そして市長にその旨を連絡をいたしたわけでございます。  今後、地方公共団体が退職自衛官を雇用しやすくするために、地域防災マネージャーの制度について、財政措置を含めまして、その在り方について検討を進めるなど、自衛官としての知識、技能、経験を地域防災に一層活用してまいるための仕組みをつくり、また普及していきたいというふうに思っておりますので、今後とも、これの普及活動に引き続き御支援をよろしくお願い申し上げます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 申合せの時間が参りました。  中谷大臣と私の地元の高知県なんですが、この再就職の比率が一一・四%ということで、全国平均の三分の一しかありません。もう南海トラフ巨大地震もいつ来るか分かりませんので、この点については党派を超えて共に取り組んでいくように申し上げまして、私の質問を終了します。  どうもありがとうございました。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。  海洋状況把握、MDAについて質問させていただきます。  我が国の領海、排他的経済水域、延長大陸棚を含む権利が及ぶ面積は約四百六十五万平方キロメートル、世界で第六位であります。これを守り抜き我が国の安全保障環境の整備には、MDAの強化を欠かすことはできません。  これまで私は、海上保安庁に大型無人航空機の導入に取り組んでまいりました。現在、シーガーディアンが運用され、さらには増機予定、北九州移設も決定していると承知しております。  まず、導入後の運用状況、効果について海上保安庁に伺います。

山戸義勝海上保安庁警備救難部長

○政府参考人(山戸義勝君) お答えいたします。  海上保安庁では、令和四年十月から、無操縦者航空機、シーガーディアンの運用を海上自衛隊八戸飛行場において開始し、令和五年五月からは、三機による二十四時間三百六十五日の海洋監視体制を構築しております。運用開始以降、我が国周辺海域の監視警戒はもとより、令和六年能登半島地震における被害状況調査や令和五年に行われましたG7広島サミットにおける海上警備など、海上保安業務に幅広く対応してきたところでございます。  無操縦者航空機は、二十四時間以上の航続性能に加え、赤外線カメラや海洋監視レーダー等を装備するなど、昼夜を問わない高い監視能力を有しているほか、これまで海上保安庁の有人航空機で行ってきた業務の一部を担うなど、業務の高度化や効率的かつ効果的な業務の遂行に貢献しております。  令和七年度には北九州空港を運用拠点とするとともに新たに二機増機をする予定であり、引き続き、令和四年十二月に決定されました海上保安能力強化の方針に基づき、更なる海洋監視体制の強化に取り組んでまいります。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 大変効果があり、しっかりとこれを運用していかなければいけないということを明示していただいたと思います。そういう視点から見ますと、MDAの向上に寄与するこの航空機については、経済安全保障の観点から、我が国で無人航空機の小型、中型機の開発、またアジャイル性を確保した調達を推進すべきだと考えます。  加えて、「いずも」型のような、着艦型での大型無人機の導入は、隊員の命を守るという視点、多様な任務への対応、運用柔軟性の確保のために重要だと、私はこれまで一貫して三〇大綱の頃から訴えてまいりました。  中谷大臣、是非、これらについてしっかりと取り組んでいかなければいけないと思いますけど、お願いできませんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 三浦委員は、もう一貫してこのMDA等の活用、開発について主張していただいております。  防衛省の方も、現在、実証実験の結果を踏まえつつ、さらに取得、これを進めていく考えでありますが、この研究開発や取得に関しましては、技術進展が早い無人アセットについて、部隊で運用の結果を速やかに研究開発に反映ができるように、早いサイクルで装備品を改善をしていくという新しい手法を適用して開発を今しております。  海上自衛隊で運用する無人アセットにつきましては、令和七年度予算案に、警戒監視、情報収集に使用する小型艇、小型のUAVの取得に必要な予算を計上しておりますが、今後、無人アセットの特性も踏まえつつ、その活用方法について不断に検討していく考えでございます。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 このアジャイル性というのは、これからの技術を高めていくためには必要だと思います。完成した頃には陳腐化をしてしまってはいけないというのがこれまでの中での反省事項でもありますし、今後、世界のトレンドでありますから、現場で使って、戻して、そしてそれをよりアップデートしていくと、この流れは重要視していただきたいというふうに思います。  自律型無人潜水艇、UUVは、スピンオン、スピンオフ、デュアルユースの可能性を秘めており、関連技術の育成は我が国の安保、経済に大きな役割を果たすと考えます。それゆえ、安保三文書のうち国家防衛戦略でUUVの早期装備化を進めると規定しました。  もちろん、LAWSのようなことはあってはなりませんけれども、UUVの実用化へ向けて、技術、我が国の産業への貢献、デュアルユースの観点から研究開発はどのような現状でありましょうか。

松本恭典防衛装備庁技術戦略部長

○政府参考人(松本恭典君) お答えいたします。  防衛省におきましては、長期運用型UUVの研究や管制型UUVの研究といった先進的なUUVを実現するために必要な事業に取り組んでいるところです。こうした研究で得られた成果につきましては、民生分野においても活用できるよう、適切な情報発信に努めているほか、ソフトウェアなどを規格化し、民生用のUUVに活用する方策を検討しています。  さらに、安全保障技術研究推進制度において実施いたしました水中光無線通信の研究の成果、これにつきましては、民間の水中ロボット用通信装置として製品化されるなど、デュアルユース技術の育成にも取り組んでいるところでございます。  防衛省といたしましては、こうした取組を通じまして、幅広くUUVの研究開発を進めてまいりたいと思います。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 海洋国家でありますから、例えば、これから漁船の方々も能力を確保していく、人が足りなくなっていくというときに魚群探知機のようなものに活用できたりとか、いろんな可能性は十分にあり得ます。その上で、抑止力をしっかりと高めるという視点から見たときには、これを本当に我が国は技術を持っているという、これがとても重要なことであると思いますので、予算のみならず、人材確保、育成、そして民間企業の皆さんとのいろんな連携を図っていただくように取り組んでいただきたいというふうに思います。  海底ケーブルを守るといっても、上からでは見ることはできません。こういうUUVがふだんから警戒をするということもとても重要なことでありますから、その視点を持っていただきたいというふうに思います。  次に、安保三文書で、我が国の国益を守るためには外交力、防衛力、経済力、技術力、情報力を含む総合的な国力を最大限に活用することとしております。技術力に注目しますと装備品開発能力が注目されがちではありますが、物づくりをする力、建築、土木などの力にも着目することは当然であります。滑走路をちゃんと造れるのか、そして港をちゃんと整備できるのか、何かがあっても災害のときに即座にこれを復旧できる能力を持っているのか、もう安全保障の基本であります。  このような観点から、建設事業者の皆さんは防衛施設の構築には不可欠であります。駐屯地、基地の構築、改築、維持整備、さらには、災害発生時において力を借りるのが建設事業者の皆さんです。災害があったときに注目されるのは、海上保安庁だったり防衛省だったり警察だったり消防でありますけれども、実は最初に道路啓開をしているのは、ユンボを持って現場に最前線に行っている皆さんであるということは我々は忘れては絶対にいけないことだと思います。  そうであるならば、平素から地元の事業者との協力、入札のインセンティブなど、速報性の向上化を図ることも必要であることは論をまちません。より地元の建設業者が参入をしていただけるよう、説明会や接点の向上、そして駐屯地や基地の視察等を重ねられる機会を充実していただきたいというふうに思います。  加えて、いきなり大型の案件を受託するというのは、きっと経験上、また資本金等の課題がありますから難しいと思いますけれども、経験が積めるような考慮も必要だというふうに思います。防衛省としてしっかり取り組んでいただきたいと思います。  重ねて、防衛省は何から何でも資料が多いということも、なぜか情報が伝わっている状況でありますので、ここもしっかりと取り組んでいただきたいということを重ねてお願いしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

茂籠勇人防衛省大臣官房施設監

○政府参考人(茂籠勇人君) お答えいたします。  防衛省が実施する中小規模の建設工事におきましては、建設工事、土木工事、電気工事、管工事など工事種別ごとに分離して発注するとともに、工事の規模や内容に応じて、工事範囲を分割することが可能なものは工事を分割し発注することを推進しております。  その上で、中小規模建設工事につきましては、総合評価落札方式を採用する中で、地域の特性に応じて、本店等の所在が地元における施工実績、これを加点評価するなど、地元の企業の適切な受注機会の確保に努めているところでございます。  また、実際の発注を行う地方防衛局等におきましては、具体的な工事内容、入札公告等の発注情報の詳細を記載した発注見通しを当初予算の成立後であったりとか、当該年度の十月一日をめどに公表をし、内容に追加変更があった場合は随時更新をするとともに、地元の業界団体に対しましても、発注見通しの内容や防衛省の入札契約制度、こういうものの説明を積極的に実施しているところでございます。  防衛省といたしましては、自衛隊施設の整備を進める上で地元企業の皆様のお力を借りるということはもう必要不可欠だと考えておりますので、引き続きこのような地元企業に対する取組を進めてまいります。  以上であります。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 しっかり取り組んでいただきたいというふうに思います。予算があっても職人がいないという、そういう国をつくりたくはありませんので、そういう観点からも重要なことだと思います。  次に、我が国の成長産業とすべき航空機製造技術の能力向上について質問させていただきます。  次期戦闘機導入へのグローバル戦闘航空プログラム、GCAPについて、現状の進捗状況について伺いたいと思います。  我が国がGCAPにおいてどの部分の開発、設計、製造を分担するかによって、我が国のサプライチェーンの構築が必須になります。また、長きにわたって製造、アップデート、改変等が行われていくからこそ、経営の持続性、安定性、人材継続性が求められます。単に民間企業の取組だということで済まされるものではありません。  現状想定している内容について、そしてまた、及び政府としてどう取り組むのか、伺います。

家護谷昌徳防衛省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官

○政府参考人(家護谷昌徳君) お答えいたします。  次期戦闘機の共同事業であるGCAPを推進するため、昨年十二月十日にGCAP政府機関であるGIGOが設立されました。また、企業側においては、同年十二月十三日にジョイントベンチャー設立合意書が署名されております。本年には、GIGOとジョイントベンチャーが車の両輪となりGCAPを強力に推進していく体制が整うことになります。GIGOとそのカウンターパートであるジョイントベンチャーの間で本年中に最初の統合契約を締結すべく、作業を加速させているところでございます。  また、GCAPは、我が国の防衛のみならず、民間を含めた航空機産業全体にとって重要な事業であり、これを我が国航空機産業全体の発展のために活用することには大きな意義がございます。ジョイントベンチャーの我が国の構成企業は、日本航空機産業振興株式会社、通称JAIECでございます。  JAIECは、一般社団法人日本航空宇宙工業会、それと三菱重工業株式会社の共同出資による企業であり、SJACが、日本航空宇宙工業会が有する国内外のサプライチェーンを始めとする航空機産業に関する知見と三菱重工業が有する航空機開発の知見を集約し、オールジャパンの体制でGCAPに取り組んでいくことが期待されております。  引き続き、GIGO及び日英伊三か国の官民で緊密に連携しながら、協業体制の構築に取り組み、二〇三五年の初号機配備を目指し、三か国の共同開発を着実に推進してまいります。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 是非、現場での課題も出てくるでしょうから、よくコミュニケーションを取っていただきたいと思いますし、本当に三十年、四十年とわたって部品の提供ということも出てくるわけでありますから、経営判断だけというふうにしないように取組を進めていただきたいというふうに思います。  我が国が誇るべきT4練習機、私も防衛省職員時代に搭乗させていただきました。国産エンジンであり、その素材の寿命等について研究させていただいたことから、大変思い入れがあります。離陸をする際には、外を見るのではなくて、エグゾースト・ガス・テンパラチャーという、ちゃんと機能がどう動くのかということを見ていて、少し酔った記憶もあります。  しかし、必ずこの耐用年度というのは来てまいります。さらに、次期戦闘機は第六世代。これまでとは異なって、無人機を従えながらミッションを遂行することが想定されております。飛行能力の構築、資格習得、ミッションオペレーションに当たっては、シミュレーターの活用は必須とした上で、練習機の在り方もこれを加味して設計する必要があると考えます。  T4の今後の運用の見通し、そしてT4以降の次期練習機についての設計、導入についての検討について戦略的に先手を打って取り組んでいただきたいと思いますけれども、中谷大臣、いかがでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 御指摘をいただきましたT4中等練習機におきましては、一九八八年から運用してきております。このT4の耐用年数につきましては確定をしておりませんが、運用期間がかなり長期にわたっておりまして、この計器類などもアナログなものになっております。  それに対して、次期戦闘機といった先端の戦闘機は、機体の計器がディスプレー表示をされ、そして収集した情報を分析、融合して表示する能力等に優れており、パイロットには、こうした各種の情報を認識をし、同時処理をしながら操縦をするということも求められております。そのために、練習機についても機体をグラスコックピット化して、このような操作に早期から慣れておくということも必要でございます。さらに、練習機による飛行訓練とシミュレーター等による地上教育を教育システムとして一体化をするということで、より効果的、効率的な教育を実施することができます。  このT4の後継機、そして地上教育器材につきましては、今、AIの技術発展など、将来、次期戦闘機に搭乗するパイロット教育にも資するものになるように、これからの航空自衛隊の戦闘機に求められる機能、性能、これを実現するとともに、競争力のある防衛産業の構築という観点も踏まえまして、我が国としても、できる限り国産を目指しつつ、何とか世界の中で優越したレベルになるように努力をしてまいりたいというふうに思います。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 これ、GCAPの対応ということがとても重要でありますので、技術を確保するという視点でも我が国はしっかりと主導してやっていかなければいけないというふうに思います。  大臣、是非ここは、今やっておかないと、それはそれは十年、二十年という単位でありますので、先手を打つということだけ是非確約いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 本当に、世界の中でこの国産の練習機、これを維持、開発していくということは大変な苦労が伴うということでございますので、現時点において国内企業による単独開発の選択肢が排除されるものではありませんが、装備開発、調達、維持整備を一国のみで実施する場合の技術面のリスクやコストが増大している中で、最先端の装備品をより廉価な価格で取得するために、世界では今共同開発とか生産が主流化をいたしております。  しかし、第五世代のパイロットの効率的な育成は各国の共通の課題でありますので、米空軍と航空自衛隊の連携もやってまいりましたし、今、GCAPによりまして日本、イギリス、イタリア、これの技術協力も進めてきておりますので、こういった将来に対する開発につきまして、ワーキンググループなどをつくりまして対応をしっかりしてまいりたいというふうに思っております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 しっかりとこれから我々も応援していきたいというふうに思います。  例えば、US2があって、今この山火事のときに消防飛行艇として活用できていたらなと思っている人はたくさんいると思います。単に防衛の装備品だということだけじゃなくて、今そういう観点でも物を開発するということが実は我が国が得意なはずであります。なので、ここはそういう視点も持ち合わせていただきながら今後取組を進めていきたいというふうに思いますので、我々もしっかりと後押しをしたいと思います。  最後になります。  我が国の安全保障に死活的に不可欠な戦闘機、すなわち航空機開発、製造能力の確保というのは安全保障の基本であり、人的確保、能力を確保すること、実際の製造能力を生かせる体制を当たり前に保つことが必要であります。国際共同開発を実施していくためにも必須であります。  その上で、民間航空機の製造能力を取得、確保するために、米国製造メーカー等との連携協力を進めて、深めて、そして将来的な製造ラインの確保が重要であると私は考えております。昨年の五月に経産委員会にて質問させていただいて、思いを共通にしてまいりました。  現状の進捗とともに、実現へ更に加速すべきと考えますが、経産省に伺います。

浦田秀行経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(浦田秀行君) お答えいたします。  航空機産業は、安全保障や経済安全保障の観点も含めまして、我が国にとって極めて重要な産業でございます。我が国の航空機産業は、海外機体メーカーと密接に連携しながら成長、拡大をしてきておりまして、海外機体メーカーにとっても不可欠な地位を確立しているというふうに認識をしてございます。  経済産業省におきましては、昨年の答弁でも申し上げましたとおり、航空機産業の課題と成長の方向性につきまして産業構造審議会において産学官の関係者で議論を行い、海外機体メーカーとの連携強化を目指した航空機産業戦略を昨年四月に策定をいたしました。その戦略を踏まえて、来年度予算におきましては、海外機体メーカーのニーズに応えた連携が可能となるような技術開発、生産体制の整備に資する事業を要求させていただいてございます。  さらに、GCAPに参画する日本企業の取りまとめ役といたしまして、先ほど防衛装備庁からも答弁のありましたJAIEC、日本航空機産業振興株式会社が昨年七月に設立をされております。この会社は、完成機開発の機会が貴重である中、開発を通じて得られる知見やサプライチェーンの発展、強化の成果を防衛分野に閉じず、広く民間航空機の産業界にも展開することとしてございます。  引き続き、安全保障の観点も含めた航空機産業の基盤強化と更なる成長の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えてございます。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 総合的な国力を通して我が国が望ましい安全保障環境をつくっていくということは、民間航空機を整えていくということも、世界との国際競争力を確保すると同時に、その観点で平和を構築をするということにも寄与できると思いますので、しっかりとオールジャパンで取り組んでいただきたいと思います。  以上で終わります。ありがとうございました。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十五分休憩      ─────・─────    午後一時開会

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、外交、防衛等に関する調査を議題とし、外交の基本方針及び国の防衛の基本方針について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。今日はよろしくお願い申し上げます。  まず、先ほど、またちょっと蒸し返して申し訳ないんですけど、広田議員の方から、専制独裁国家の問題についてお話がありました。前回も主張させていただいたんですけど、私はこれ、まごうことなく中国も北朝鮮もロシアも専制独裁国家だという認識であります。私は、問題だと思うのは、こういった、正しくやっぱり見ることが必要だというふうに考えておりまして、やっぱり独裁国家は独裁国家ですよ。だから様々なリスクをはらんでいるということでありまして、これをリスクがないかのように見ていく、又は喧伝するということは大きな問題ではないかなというふうに思います。  先ほど有村議員の方から超限戦の話がありました。非常に興味深く聞かせていただきましたし、非常に重要な指摘をされているなというふうに感動しながら聞かせていただきましたけれども、中国はあらゆる活動の中でこの日本を凌駕しようとしている、これは間違いないことだと思います。ただ、日本の中ではそれに対する危機意識が私は欠けているというふうに思います。これをきちんと現状を把握して国民の皆さんにもこの現状をお伝えしていくこと、そして何よりも我々立法府がしっかりとこの現状を認識すること、これが何よりも重要なことなんだろうというふうに思いますので、私はこの石破総理の専制独裁国家、総理としてどうなんだという多分御趣旨だろうというふうに思いますけれども、これには認めていくべきだという立場であります。このことを最初に申し上げておきたいというふうに思います。  先週大きく騒ぎとなったのが、台湾の蔡英文総統、前総統ですね、が退任後の昨年七月、安倍元総理の三回忌に合わせて来日を調整したけれども、日本政府が中国の反発を懸念して来日を認めなかったのではないかという報道が共同通信の方からありました。これ二十日に伝わって、かなり大きく話題になったわけであります。これに対して蔡英文事務所の方でも、こういった事実はないんだというようなことも、まあ打ち消しはされていたわけですけれども、この事実関係について、まずは外務省にお伺いしたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 結論から申し上げて、そのような事実はございません。今委員からも紹介がありましたように、蔡英文前総統側も、報道されているような訪日をアレンジしたことはない旨述べておられると承知をしております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。  事実はなかったんだということですけれども、だとするならば、これは世紀の大誤報というか、もう本当に大きな誤報だなというふうに思いますし、これ短時間でかなり大きく広まりました。その影響はかなり大きなものがあったというふうに思います。これは、ないのであれば、これしっかりと打ち消していくということをしていただきたいというふうに思います。  その上で私はお伺いしたいんですけれども、私、一昨年台湾を訪れまして、これ当時の馬場代表も含めて党としてお伺いをしたわけですけれども、そのときに蔡英文総統とお会いしました。今、日本に対して台湾からの観光客が、二〇二四年で六百万人になるということであります。その当時は三百万人でありました。年末には四百万人になったということでありますけれども、これ倍々ゲームで、コロナ禍から、台湾から日本に来ようとされる観光客の方は増えているという現状であります。しかし、それに比して、日本から台湾に行かれる方は百三十二万人ということで、三分の一程度は今となっては四分の一になっているということであります。  そのときに、蔡英文総統とお話をしたときに、日本からの観光客をもっと来るように促進してほしいということをおっしゃっていました。私は極めて重要なことだなというふうに思います。これは、安全保障上の観点からもこれは極めて重要だというふうに思いますけれども、台湾へのこの観光の推進、これについては岩屋外務大臣はどのようにお考えなのか、済みません、ノー通告ですけど、もしあれば。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 観光そのものは所管ではありませんけれども、今委員が御指摘のように、台湾は大切な友人でございますので、人的交流、特に観光を通じた交流は是非盛んになっていってもらいたいと思っております。  その意味で、外務省としても、観光振興という観点からはしっかりお手伝いができればと思っております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。是非、多くの日本人がこの台湾を訪れるということは重要なことなんだろうと思いますので、これ外務省としても是非促進をお願いしたいというふうに思います。  同時に、そのときに蔡英文総統は、日本にまた行きたいんだということをおっしゃっていました。私としては、大歓迎だと、是非来てくださいということを申し上げたわけでありますけれども、これは岩屋外務大臣としてもこれ歓迎するということでよろしいんでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 定番の答弁になって恐縮ですが、仮定の質問にはお答えは差し控えたいと思いますが、議員御案内のように、台湾の総統経験者の訪日はこれまでにも例がございます。  政府としては、台湾との関係を非政府間の実務関係として維持していくという立場を踏まえまして、個別具体的な状況に応じて適切に対応してまいりたいと思っております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 是非、来日を実現していただきたいというふうに思います。  蔡英文総統は日本通でもありますし、日本のこと大好きだということで、以前は日本に何回も来られて、様々なところを回ったんだという思い出話をたくさんさせていただきました。非常に重要なことだと思います。  これに派生する質問としては、これもちょっとノー通告で申し訳ないんですけど、台湾有事は日本有事だということを安倍政権以来ずっと言ってきたわけでありますけれども、この見解に岩屋さんは異を唱えているのかどうなのか、同じ見解をお持ちなのかどうなのか、この点はいかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 私が常々申し上げておりますことは、台湾は有事ではなくて無事が大事だということを申し上げておりまして、台湾をめぐる諸課題はあくまでも平和的に解決される必要があるという思いでそういうふうに申し上げてきたところでございます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 岩屋外務大臣は台湾有事という言葉は使わないと、台湾無事だということで、それは全く同じ考えであります。それは台湾無事であってほしいというのは誰しもが共通に願うことであります。ただ、台湾が無事であるためには、台湾有事は日本有事であるという認識が必要なんではないかというふうに思うわけであります。  これ、台湾への中国からの侵攻がどういうときに行われるのかといったならば、それは台湾侵攻が成功するという確信ができたときだと思います。で、台湾侵攻が成功するというのはどういうときなのかといったならば、それはアメリカや日本と台湾との関係がねじれてくる、こじれてくる、台湾孤立する、こういったときに中国としてはこれ台湾の侵攻のチャンスだというふうに思うわけであります。ですから、台湾が無事であるためには、台湾有事は日本有事だという危機意識を強く持って、この日米台湾が強い結束を持って、これは安全保障上もそうですし、様々な人的交流もしっかりと整えていくということが必要だと思います。  そういった意味では、先ほどの蔡英文総統、元総統の来日というのはもう是非実現をさせていただきたいというふうに思うわけでありますけれども、今申し上げた台湾有事の考え方について、何か見解があれば大臣からお伺いしたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 外交の任に当たる者が余り有事、有事ということを喧伝して回るのはいかがなものかというふうに私は考えておりまして、もちろん抑止力はしっかり強化しなければなりませんが、それはまた中谷防衛大臣指揮の下でしっかりやっていただきたいというふうに思っております。  台湾をめぐる諸課題が平和的に解決されるための環境を外交努力によってつくっていくということが役割だと思っておりますので、今後もそういう取組をしっかりしていきたいと考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 私は、これ、安倍総理がなぜ台湾有事は日本有事ということを言い続けてきたのかといったならば、その危機感、これを内外で共有するということが目的だったんだろうというふうに思います。  殊更喧伝をする必要はないということでありますけれども、そこにある脅威をしっかりと見て、これを正しく認識をしていく、その上で、この危機感を国民若しくは海外、国外と共有することが重要だというふうに思いますので、是非その認識をお持ちいただきたいということを申し上げておきたいと思います。  次のテーマに移りたいと思いますけれども、これ、タイ当局が二月中旬、北西部メソトのミャンマー国境付近で十六歳の日本人少年を保護し、日本に送還されたとの報道がありました。その後、ミャンマー東部の特殊詐欺拠点が集まる地域で二月に確保されていた日本人の男性について、タイ北西部メソトへの移送が完了したこと、タイ当局は、男の聴取などを経て、近く日本に送還する方針との報道が三月十八日にありました。  ミャンマー国境付近にはほかにも日本人が抑留されているという情報もありますけれども、これ、全容は明らかになっていません。現時点までにこれ判明している状況又は邦人の安否に関しての情報を伺いたいと思います。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 今委員御指摘のこの特殊詐欺事案に関しましては、現時点で、現地で拘束又は保護された日本人、計十名いらっしゃいます。そのうち、大人の成人が八名、そして未成年者が二名ということでございます。  この十名のうち、既に成人四名と未成年者二名は帰国をしております。したがいまして、今、現地には成人四名が引き続きタイの方で勾留されております。この四名につきましても、現在、帰国に向けてタイ側と調整を行っているところでございます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 これ、把握しているのは十名ということでありますけれども、様々な報道を総合すると、まだまだほかにもたくさんいらっしゃるんではないかということが懸念されます。  特に、高校生ですよね、二名は、行っているのはですね。多分、外務省は自らの意思で行ったんだというようなこともおっしゃりたいのかもしれませんけれども、これは明らかに唆しに遭って行っていると。何かおいしい話があるよと、ゲーム上で、チャットで会話をして、で、そのまま現地までおびき寄せて、そこからこの拠点に連れていくということで、これは新たな拉致問題だというふうに私は言えるのではないかなというふうに思います。  そうなったときに、日本政府がこういった、極めて劣悪な環境で作業を強要されているということでありますけれども、こういった邦人に対して何ができるのかということが問われると思います。邦人の生命を守るというのが我々が最も大事にしなければいけないことでありますけれども、そういう意味では、ちょっと、ずっと外務省と話をしてきたんですけれども、私は危機意識が非常に薄いんではないかなというふうに感じているところであります。  今後、この人たちの全容把握、そして救助に向けてどういったことを行っていくのか、対応をお伺いしたいと思います。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 外務省としましても、本件事案、大変重く受け止めております。  実は、この特殊詐欺につきましては二〇二三年頃から目立ってまいりまして、当時から外務省としましても注意喚起はさせてきていただいておりました。ただ、今回この事案が発生しましたので、これを受けて更に注意喚起を強化してきておりますし、また、警察とも連携をして相談窓口の周知等も行ってきております。  また、今回の事案につきましては、タイ、そしてミャンマーが摘発に当たっておりますので、仮にまた日本人が発見されたということであれば、できるだけ速やかに日本側に通報してもらえるような体制、これを構築しつつあるところでございます。  したがいまして、今後も現地の情勢を注視しながら、できることを最大限やっていきたいと思っております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。できる限りのことを最大限やっていただきたいと思います。  これ、国境付近、軍閥が割拠しているということで、なかなか政府の統治下ではないということで難しい状況にあるということはよく分かりますけれども、だからといって、未成年を含む日本人が勾留されているという可能性が非常に高い事案で、ここでしっかりと全力を尽くして救助していただきたいということを申し上げておきたいと思います。  次のテーマですけれども、これ、中国で反スパイ法容疑の被疑事実で拘束され、今なお公判係属中ないし収監中の邦人五名について今どのような現状になっているのか、お伺いしたいと思います。    〔委員長退席、理事佐藤正久君着席〕

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 中国におきます一連の邦人拘束事案でございますが、二〇一五年の五月以降、合計十七名の日本の方が拘束されたことを確認してきております。そのうち現在五名が引き続き拘束されておりまして、三名が既に判決を受けて服役中、そして二名が裁判が続いている、公判中ということでございます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 今二名が公判係属中ということで、三名は収監中ということであります。  これに、この五名について日本政府としては、この五名が何か犯罪を犯して中国で拘束されているという認識なのか、この五名に対する認識をまずお伺いしたいと思います。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 日本政府としましては、いずれの案件につきましても、これまで中国政府に対しまして、様々なレベルや機会を通じまして、この日本の方々の早期の釈放、そして司法プロセスの透明性の確保を強く求めてきております。  この立場は終始一貫しているところでございまして、引き続き中国側への働きかけを強めてまいりたいと考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 早期解放を求めているということでありますけれども、ということは、この反スパイ法での容疑ということは領事から通告をされているわけですけれども、それは瑕疵があるというふうに考えているということでよろしいでしょうか。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 中国側から拘束があった際には、いわゆる領事通報というものがございます。  このこと自体は通報はなされておりますが、そもそもその拘束の理由等について明確な説明がございませんので、先ほど申し上げたとおり、まずはその司法プロセスにおける透明性、これを高めるべきだということを累次中国側に申し入れてきているところでございます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ですから、なぜ捕まったのかということは全く分からないわけですよね。  これ解放された鈴木英司さんについての記事をちょっと読ませていただきますけれども、鈴木さんは、一九八〇年代から日中交流事業に関わり、二百回以上中国を訪問してきた。日中青年交流協会を設立したり、北京の大学で客員教授を務めたりしたこともあった。しかし、二〇一六年七月、帰国する前に北京の空港で国家安全当局に拘束され、七か月間、常時監視付きの個室に監禁をされたと。中国外務省当局者と北朝鮮情勢について会話したことを日本政府関係者に伝えたと認定され、一七年二月にスパイ罪で起訴。鈴木さんはスパイ行為自体を否認していましたけれども、懲役六年の実刑判決を受けて服役し、昨年十月、これは二三年の記事ですけれども、の十月に帰国をしたということであります。  鈴木さんはこの日の講演の中で、当局者と話をした内容は北朝鮮の張成沢元国防委員会副委員長の処刑報道に関するもので、既に日本で報じられていた、自分がスパイをした自覚はないと主張をしています。摘発は当局のさじ加減で、何が対象になるのか分からないとした上で、日中関係が悪いときに日本人を拘束し、外交カードとして使われる可能性はあると話したということであります。  つまり、これ物は言いようで、何でもこれ、反スパイ法の容疑だということで、これ逮捕、拘束することができるわけですね。  これ、鈴木さんの場合はこれ七年間ですよ、服役をしていたのは。かつ、その七か月間常時監視付きの個室にいたということで、この間、太陽の明かりを見たのは一日だけだったということで、極めて劣悪な環境に拘束をされ、長期間にわたって服役を強いられるということで、これは中国の当局のさじ加減一つでこれが決まってしまうという極めて危険な状況にあるというふうに思います。  岩屋外務大臣、日中外相会談等々行われていますけれども、この五名の解放等々についてこれは申入れをしてきたのか、その結果どのような反応だったのか、この点についてはいかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) この事案については深刻に受け止めておりまして、昨年十二月、私が訪中して行った日中外相会談において、私から王毅外交部長に対して、まず邦人拘束事案ですね、拘束された邦人の早期釈放、そして、を求めた上で、御指摘のこの反スパイ法の不透明性、非透明性が日本人の中国渡航をためらう要因にもなっているということを指摘をさせていただいて、その透明性の向上についても求めたところであり、今般の東京での日中外相会談においても同じくそのような申入れをしたところでございます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 その結果、この五名は早期釈放となるんでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) すぐさま、今その答えがあるわけではありませんが、早期釈放を引き続き外務省として求めてまいります。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 私、先ほどミャンマーの件を新たな拉致問題じゃないかということを申し上げましたけど、これは中国による拉致問題ですよ、明らかな。不当な拘束だということであります。  私は北朝鮮の拉致問題の特別委員会のメンバーでもありますけれども、あれも私はやっぱり初動対応を間違えていたというふうに思います。やっぱり拉致を認識してすぐにこれは対処するということが極めて重要でありまして、そういった意味では、この反スパイ法による拘束も、これは初動が極めて重要だというふうに思います。ただ、ここまで年月を掛けてしまったということですよね。その透明性を求めたということですけれども、これはしっかりと釈放を求めるべきだというふうに思います。  その上で、こういったことを起こさないために今必要なことはたくさんあるんではないかなというふうに思います。中国の人権状況を監視している国際NGOであるセーフガード・ディフェンダーズが、訪中の過程で拘束されることを想定して、及び拘束された場合にどのように対応を取ればよいのかということをまとめたガイドブックを公開しました。日本国民の安全のために、中国に行く前にという部分をこれ少し紹介させていただきたいというふうに思います。  最初に書いてあるのは、個人所有のデバイスを中国に持ち込まないこと、ふだん使っている携帯電話やパソコンは全て家に置いてきてくださいと。その後、個別の対応として一部抜粋すると、全ての旅行関連書類のコピーを取る、可能であれば中国国内の信頼できる連絡先を把握しておく、中国に到着したら定期的に安否確認の連絡を取る、拘束を通知する暗号メッセージを用意しておく、委任状の作成、緊急時対応計画を策定すると続いています。なお、これは邦人限定の話ではなくて、訪中予定者の家族に向けた対応策として示されているものであります。  家族で緊急時対応計画を策定しておいた方がいいのではないかという呼びかけを行っているのがこのNGOということでありますけれども、この話を聞いて、岩屋大臣としてはどのような御感想をお持ちになったのか、いかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のNGOが作成している手引については承知をしております。  我が国も、中国における拘束のリスクについては従来から様々な形で邦人への注意喚起を行ってまいりました。特に、二〇二三年七月の改定反スパイ法の施行を受けまして、同法の解説に加えて、スパイ行為と認定されるおそれのある活動の具体例を紹介するなどしてきております。  今後も、引き続きこうした注意喚起を強化し、邦人の安全確保に万全を期してまいりたいと思います。    〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 重要なことなんですけど、残念ながら国民には届いていないのではないかなというふうに私心配をしています。  これ、中国はそもそも罪刑法定主義によっておらず、三権も分立していないと、全て中国共産党の指揮下にあると。ですから、刑事裁判の以前に、捜査された時点でこれ命運が尽きたということになりかねない。どういう行為が反スパイ法に抵触したのか不明のまま拘束され、有罪判決を受けるということですから、もうこれ恐怖しかないですよね。今なお中国に拘束されている五名も、まさかこれ自分が何かしたという認識はないわけであります。  これ、日本人の安全のために必要な注意喚起をするべきだというふうに思いますけれども、先ほどから、しているよというお話でありました。これ、外務省のホームページで、中国の危険情報についてのページを見ると、概況としてこのように書いてあるわけですね。  中国の治安状況は全体としては安定していますが、中国の国土は広く、地域によっては民族や宗教に起因する事件も発生しているので、滞在、旅行される地域に関する情報収集が重要ですということで、その後に、五番ぐらいになると、この反スパイ法等々がありますよというようなことも書かれているということで、基本的な認識としては、基本的には安全だよと、問題ないよと、ただちょっと注意してねぐらいの認識なのかなというふうに思うんですね。私これ、前提が間違っているというふうに思います。  これ、中国は、この危険レベルに関しては、例えばウイグルに関してはレベル1で、十分注意してくださいと、チベット自治区に関してもレベル1で、十分注意してくださいということになっているわけであります。  これ、広く国民に注意喚起をしていくという視点からすると、例えばこれは中国全土をこのレベル1に指定をする、若しくは、これレベルは四段階ありまして、レベル4が退避勧告、レベル3が渡航中止勧告、レベル2が不要不急の渡航はやめてくださいと、レベル1が十分注意してくださいということに分けられるわけですけれども、最低全土を、中国全土をレベル1に指定する、若しくは、これ不要不急の渡航はやめてくださいという呼びかけをする、レベル2に指定をする、こういった対処、対応が必要なのではないかなと考えますけれども、見解を伺います。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 今委員から御紹介のありました危険情報でございますが、これは中国に限らず当該の国の治安状況等を中長期的観点から様々な要因を加味しながら設定をしてきております。  また、先ほど中国の危険情報の一部を読み上げていただきましたが、そのレベルだけではなくて、そういった本文の形でも注意事項をより具体的に指摘をさせていただいております。  先ほど来御指摘のこの中国における日本人の拘束の問題につきましては、この危険情報に加えて、私ども、中国に関しての安全の手引といった資料もございまして、これは外務省のホームページでも公表させていただいておりますけれども、ここでもこの邦人の拘束についての様々な注意事項、これを掲載させていただいております。  さらに、日本、また中国の各地で大使館又は総領事館の方で、特に企業の関係者ですとか在留邦人の方と安全対策について定期的に意見交換をする場はございますので、そういった場でも、この邦人拘束の問題については注意を呼びかけてきておりますので、より一層こういった周知に力を入れていきたいという具合に考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 是非、邦人の安全を守っていただきたいというふうに思います。  先日、中国においてカナダ人四名が処刑をされました。これ違法薬物関連だということでありますけれども、極めて懸念を表明される事案であります。  これは、カナダが対中国に対して強硬姿勢を示した直後にこの四名が処刑をされているということであります。つまり、外交のカードとしてこういった人の生命を取り扱っていると言っても過言ではない、そういった戦略を基に、先ほど有村さんがおっしゃったように超限戦を展開しているということなんだろうというふうに思います。  是非、危機意識を持って、まずはこの五名の方の早期釈放、そしてこの危機管理をお願いしたいというふうに思いますけれども、大臣の見解を伺いたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 拘束されている邦人の早期釈放に向けては引き続き最大限の外交努力を行っていきたいと思いますし、領事局長から答弁いたさせましたように、注意喚起についても更にしっかり強化をしてまいりたいと思っております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。是非お願い申し上げたいと思います。  ちょっとほかのテーマ幾つも用意していたんですけど、ちょっと時間があと三分ほどになってしまったので余りないんですけど、大臣、是非、国民にやっぱり中国に行くことは危険を伴うんだということの呼びかけをしていただきたいというふうに思います。是非今ちょっと呼びかけをしていただけないですかね。その部分を私、ユーチューブで切り取って十万回くらい再生するように広告流しますので、是非ちょっと呼びかけをお願いしたいというふうに思いますけど、いかがでしょう。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 危険情報については、これも領事局長から答弁させましたように、適切に判断しているというふうに考えております。  中国には今なお一万三千社、三万拠点の日本の企業も進出をしておりますし、香港も入れれば十二万五千ぐらいの邦人がいらっしゃる、行き来もあるという中にあって、中国全体に対して渡航するなというような注意喚起をする考えは目下のところはございません。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 あるとき突然拘束されるという事態にならないように、これは全国民に向けて注意喚起をするべきだというふうに思います。  今日は、海底ケーブルの問題、それから国内にある秘密警察の問題等々をお話をしたかったんですけれども、これについては後日にしたいというふうに思います。  最後に、ごめんなさい、ちょっと別件なんですけど、企業・団体献金についてどのようにお考えになっているのかということ、ちょっと政治家岩屋さんとして聞きたいんですけれども、例えば、企業が、企業献金が影響を及ぼすということで、例えば外国勢力が一定のこの企業に対して影響を持っているような企業というのはたくさんあるわけであります。そういった企業から献金を受けるということは外国勢力からの影響を受けるということにならないかというふうに思うわけですけれども、この点について見解はいかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 外務大臣の立場で今、国会で議論をされている事柄について踏み込んでお話しするのは控えたいというふうに思いますけれども、政治家個人として申し上げれば、やっぱり政治献金、資金については透明性が何より大切なのではないかと、国民からしっかり見えるということが大切なのではないかと考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございました。  ごめんなさい、今日、警察庁も来ていただいたんですけど、ちょっと質問できなくて失礼しました。またよろしくお願いします。  ありがとうございました。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 国民民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。  今日は二回質問ございますので、前段で岩屋外務大臣に、委嘱で中谷防衛大臣にお伺いしたいと思いますので、前段は中谷大臣、少し御休憩をされていただいて結構でございます。  外務大臣にお伺いしたいと思います。  大臣は所信で、国際社会の随所で法の支配に大きな挑戦がもたらされる中、日米同盟の強化、FOIPの実現に向けた同盟国、同志国との連携、グローバルサウスとの連携の三点を重視しながら、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を堅持することにより、我が国の平和と地域の安定を実現し、国際社会を分断から協調に導いてまいりますと所信を述べられました。強く同意するところでございます。  ただ、現実が大分これと懸け離れてきているように感じるんですね。つまり、我々の同盟国であるトランプ大統領は、この日米同盟の前提を少し揺るがせているんではないかというふうに感じます。  日米安保条約を興味深いディールと表現されました。片務的だと。なぜアメリカの金と米兵の命を懸けて日本を守る必要があるんだ、日本がより大きな負担を担うべきだという趣旨の発言をされているんですが、外務大臣、これを受けてどう思われます。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 米国のトランプ大統領の御発言について一々コメントすることは控えたいというふうに思います。  その上で、先般の日米首脳会談も私同席をさせていただいておりましたが、そこにおいては、自由で開かれたインド太平洋の強化について首脳間の認識がしっかり得られたと考えておりますので、それは法の支配ということが前提になった考え方でありますし、第一次トランプ政権のときにしっかり確立したという考え方でございますので、それは継続されていると受け止めております。  また、私が参加した日米豪印外相会合においても、法の支配、民主的価値、主権及び領土一体性が堅持され擁護される自由で開かれたインド太平洋を強化しなければならないというコミットメント、これが再確認する旨、明記されております。  したがって、いろんな御発言が出ておりますけれども、この基本的な考え方というのは維持されているというふうに考えているところでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 そうあってほしいと思うんですけれども、私は、戦後八十年間、米国が、このいわゆる普遍的価値、自由、民主主義、基本的人権、法の支配、こういったものを、こういった普遍的価値観を各国が共有することによって世界の平和秩序が保たれるし、その使命を担っているのがアメリカなんだと、そういった確固たる歴史観がアメリカにはあったはずなんですけれども、どうも最近のトランプさんの言動を見ていると、その従来の普遍的価値観よりも強いアメリカを取り戻すことが最重要で、国際秩序よりもアメリカ・ファースト重視していると、これはほとんど多くの皆さんがそう感じていると思いますね。USスチールの買収への政治介入しかり、パナマ運河やグリーンランドへの高圧的な発言しかり、国連との距離感もそうですし、ウクライナのゼレンスキー大統領とのあのやり取り見れば、大丈夫かなと思うのは私だけではないと思いますし、そして、昨今の輸入相手国への一方的な関税引上げ発言。  大臣、もう一度お伺いしますが、本当にトランプ政権下のアメリカは、従来と変わらない歴史観、つまりはこの自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった普遍的価値観を共有していると断言できますでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 委員の御懸念というのは私は受け止めたいというふうに思っております。  私の前は、カウンターパートはマルコ・ルビオ国務長官ということになりますが、マルコ・ルビオ長官との間では、こういう法の支配、民主主義、自由といった基本的な考え方をしっかり共有できているというふうに思っておりますし、おっしゃるように、米国には今後とも国際社会において正しくリーダーシップを発揮していただきたいというふうに私も考えておりますので、今後とも、カウンターパートとのやり取りの中でしっかりとその旨をお伝えをしていきたいと思っております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 私は、どうもアメリカがこの従来持っていた普遍的価値観を軽視をしている、そして、もっと大事なのは、トランプ大統領だけではなくて、アメリカ国民の過半数がそれに共鳴をして、アメリカの向かう先が極めて予測不能になっていると、そしてアメリカが世界を翻弄しているというようにしか見えないんですね。だから、私は日本がしっかりしなければ駄目だと思うんです。アメリカが、移民を取り締まり、関税を上げ、間違いなくアメリカ発のインフレや通貨安、これ起こると思うんですね。なので、我々は、百三万円の問題やガソリン減税は、恐らく間違いなく日本にもこのインフレ時代と通貨安がやってくるので、今のうちに、もう一度、三十年ぶりに強い日本経済を消費を拡大して取り戻すんだということを強調しているわけで。国民民主党というのは変な野党で、政権交代と言わないんですよ。本当、自民党さんしっかりしてくれと言っているんです。特に石破内閣、総理にはしっかりしてほしいと思うんですね。私は、リーダーというのは判断、決断と、その結果責任に、どう責任を取るかと、この一つだと思います。  しかし、ここのところずっと見ていると、解散のタイミングから、選挙中に選挙資金を配る手法やタイミングらから、高額療養費の問題や年金制度改革、そして、もう一々こすり過ぎているので言いたくないんですけど、いわゆる商品券問題等々ですね、その政治判断と責任の取り方が若干国民が不安に感じているというふうに思うんですね。  せっかく官邸や外務省頑張って、さきの日米首脳会談、私すばらしい成果だったと思います。同い年だから褒めるわけじゃないですけど、有馬さんも頑張りましたよ、これ。是非この問題を、日米関係、韓国も今政治空白ですから、是非、日本の外交安全保障、自衛隊と防衛省と外務省には強い意思を持って国を守っていただきたいというふうに思います。  次に、拉致問題についてお伺いしたいと思うんですが、その日米首脳会談の共同記者会見で石破総理が冒頭このようにおっしゃいました。拉致問題の即時解決に向けた大統領との力強い、大統領の力強い支持を得たとありますが、具体的にはどのようなやり取りがあって、どんな発言だったんでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 二月の日米首脳会談におきまして、石破総理から、いまだに肉親と再会することができない拉致被害者、御家族の苦しみや切実な思いを大統領に直接伝達されました。詳細は避けますが、トランプ大統領があの一次政権のときに被害者、御家族の皆さんに会っていただいたときの写真などもお示しをされて、総理からしっかり伝達をしていただきました。大統領は、やっぱりその写真を見ながら、非常に感慨深い面持ちであられたと記憶をしております。  大統領に対して、米朝間の交渉の可能性も念頭に、改めて理解と協力を総理から求め、しっかりと同意を得たところでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 これちょっと通告していないんで事務方でも結構なんですが、菅政権や岸田政権の時代の日米首脳会談の共同声明では、拉致問題の即時解決に対するアメリカのコミットメントを確認するという表現だったんですね。今回、そのコミットメントという言葉ではなくて、支持という表現なんです。コミットメントというのは、もうお釈迦様に説法ですけど、責任を伴う約束とか真剣な関与ということですが、これ、コミットメントという文言がなくても、従来の強いいわゆるコミットメントと今回も変わらないということでよろしいですね。外交においては文言はとても大事ですので、コミットメントという言葉が落ちていますけども、大丈夫でしょうか。

門脇仁一外務省大臣官房参事官

○政府参考人(門脇仁一君) お答え申し上げます。  委員御指摘の言葉の差異はございますけれども、内容は変わっていないというふうに考えております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 安心しました。  続いて、報道によりますと、二〇一九年二月、ハノイで、記憶に新しいところですが、トランプ大統領と金正恩総書記とのいわゆる米朝会談、このときに、金氏がトランプ大統領に、当時の安倍総理と会う用意がある、拉致問題は知っていると、金正恩、語っているんですよ。これ、事実ですね。

門脇仁一外務省大臣官房参事官

○政府参考人(門脇仁一君) お答えいたします。  米朝首脳間のやり取りに関する報道の事実関係の一々についてコメントすることは差し控えさせていただきますが、御指摘の第二回米朝首脳会談において、初日の最初に行った一対一の会談の場でトランプ大統領から金正恩委員長に安倍総理の考え方を明確に伝え、またその後の少人数夕食会でも提起をして、首脳間で真剣な議論が行われたというふうに承知をしておるところでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 いやいや、これ事実関係の積み上げなので。  金正恩がトランプ氏に対して、安倍と会う用意がある、拉致問題は知っていると、これ言ったか言わないか、とても大きいと思うんです。これ、私は言ったと思うんですけれども、その確認をもう一度させていただきたいと思います。

門脇仁一外務省大臣官房参事官

○政府参考人(門脇仁一君) 繰り返しで恐縮でございますけれども、米朝首脳間のやり取りに関する事実関係の一々についてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 これ、通告も張り合いないね、これだと。  第一次トランプ政権では二回米朝会談が行われて、トランプ大統領は拉致問題について三回言及してくれているんですね。そして、北朝鮮は四回訪中しています。今回、ウクライナ問題もあり、ロシアと中国、北朝鮮の関係が微妙になっていますから、金正恩の訪中はゼロ回です。北と中国の関係も微妙だと言われていますが、この二〇一九年と比較して、現在の中国、北朝鮮、この二国間関係はどう変化しているんでしょうか。

門脇仁一外務省大臣官房参事官

○政府参考人(門脇仁一君) お答え申し上げます。  北朝鮮にとって中国は引き続き最大の貿易相手国であると承知しております。昨年は、中朝間の外交関係樹立七十五周年でございました。双方は、中朝間の親善の年というふうに定めまして、昨年四月に趙楽際という中国全人代常務委員長が訪朝して、親善の年の開幕式に出席したものと承知しております。  なお、御指摘の二〇一九年と比較しますと、二〇一九年には中朝両首脳の相互訪問が行われておりますけど、それ以来、首脳間の往来は行われていないものと承知しておりまして、引き続き中朝関係含め情報分析に努めていきたいと思っております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 私、拉致議連の役員をやっているんですが、我々の議連、家族会、救う会は共に、政府に対しまして、親の世代の家族が存命のうちに全拉致被害者の一括帰国を実現させること、それを実現させることが北朝鮮に人道支援、独自制裁解除、国交正常化後の経済協力をする条件だと内外に明らかにするように求めています。  先日、有本恵子さんの御尊父である明弘さんが御逝去されて、親の世代は今、横田早紀江さんただお一人です。八十九歳なんですね。拉致の被害者の平均年齢も七十五歳を超えました。もう拉致問題時間がないと言われるんですが、大臣、どのようにこの時間がないという問題は考えていらっしゃるでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) まさに時間の猶予のない課題だと思っております。総理の強い決意の下に、私どもも最も有効な手だてを講じていかなければいけないというふうに思っております。  先ほど委員から御指摘あった米国と緊密に連携することはもとよりですけれども、韓国との連携も大事だと思いますし、確かに中国にも一定の役割を果たしてもらわなければいけないというふうに思っておりますし、それら総合して最も有効な手だてを講じてまいりたいと考えております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 よくこの時間がないという表現をいろんな方が、政府の方もされるんですが、是非大臣や官邸にも発信してほしいのは、日本に時間がないんじゃないんです。我々に、高齢化して、よわいを重ねて時間的な余裕がないんではなくて、家族が生きているうちにやらなければ、時間がないのは北朝鮮の方なんです。北朝鮮に対して、おまえたち時間がないんだぞと、早くこの問題真剣に取り組まないと北朝鮮側に時間がないんだぞということを是非認識をして、難しいかもしれません、交渉していただきたいと思います。  こすり過ぎている話ですが、これももう一度お伺いしたいと思います。  東京、平壌連絡事務所、私は代表質問やこの委員会で、これやるべきでもないし、考えるべきでもないと申し上げました。北が画策している時間稼ぎ、幕引きに加担をする、そればかりか、要求の水準を下げたり日本政府の今までの主張とぶれたことになりますから、絶対やるべきではないし、そもそも、連絡会の横田拓也代表や飯塚耕一郎事務局長、横田哲也事務局次長がこれ強く反対されています。お姉さんを帰したい、身内を帰したい、この方々が強く反対をしています。  にもかかわらず、さきの予算委員会で、総理の答弁で、北朝鮮と交渉するに当たり、連絡事務所があることはそれなりに有効だ、拉致問題がどうなっているのか、より有権者の前に明らかになるメリットもあるかと思うと答弁したんですが、これ本当にそう思っているのでしょうか。これ、政府の方針なんでしょうか。この答弁は政府が責任を持って書いた答弁なんでしょうか。お答えください。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 連絡事務所の設置につきましては、今委員がお話になった御家族会からの懸念も含めて反対の立場からの議論があることはよく承知しておりますし、それは総理御自身も直接受け止めておられるというふうに思います。総理は、拉致問題を含む北朝鮮をめぐる諸懸案に対する国民の高い関心を保ち、理解を深めるために、拉致問題に関して北朝鮮側から我が国として納得できる説明が得られていない点を含めて、この日朝間の隔たりも含めて適時適切に国民に明らかにすることが重要であるという認識を述べておられると承知をしております。  いずれにしても、それらの御意見を承った上で、政府として何が最も解決に効果的かという観点から、不断に検討していきたいと思います。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 では、大臣、仮に北朝鮮が分かりましたと、連絡事務所つくりましょうと言ってきたら、これやるんですか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 仮定の御質問にはお答えは控えたいと思いますが、最も有効で効果的な手だてを講じてまいりたいと思います。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 私は、こういう一個一個をついてくる可能性がありますよ、北朝鮮は。何でもやりますからね。  加えて、膠着する拉致問題の解決、これに向けては、私はやっぱりアメリカのトランプ大統領の存在というのは極めて大きいと思うんですね。拉致問題解決の大きな鍵の一つが、私はアメリカがコミットしてくれるかどうか、これだと思うんです。第一次トランプ政権の米朝会談でトランプは、相当強く拉致問題を取り上げて、金正恩に責め立てているんですね、何とかしろって。会見で、トランプさん、何でこんな強く日本の拉致問題のことやるんですかと言ったら、トランプ大統領はこう言ったんですよ。安倍晋三首相の最重要課題だから私の最重要課題だって言ってくれたんですね。  それ、安倍晋三さんに対する評価は様々あるでしょう。しかし、この拉致問題を絶対解決するんだという熱と情は相当私は強いものを感じましたよ。同じ熱量を石破さんに持ってほしいんです。持っていないとは言いませんよ。持っているように見えないんですね、残念ながら。  というのも、先日、静岡八区の源馬謙太郎衆議院議員が予算委員会で石破総理に、アメリカの協力を求めるために何をするのかと質問したときに、米国がこれから先、北朝鮮とどのような交渉するかは私の知る範囲ではないと言ったんです。これは駄目です、こういう答弁は。総理のキャラクター、私よく知っていますから、総理らしいクールな答弁かもしれませんが、余りにも人ごとのように聞こえてならない、国民に対して。これ、是非、私は対応をしっかりしてほしいと思います。大臣からも是非総理にお伝えいただきたい。  最後に、平成十四年、小泉総理が初訪朝した直前の、当時の田中均アジア大洋州局長が北朝鮮と行った二回分の日朝交渉の記録が欠落していると。これは、安倍総理も、菅官房長官も、岸田総理も、記録がない、記録を残していないと言っているんですけれども、質問主意書では外務省は、外務省としてお答えすることを差し控えると言ったんですね。あたかも、ないとは言わないんですよ。ないとは言わない。  ところが、石破内閣になって、岩屋大臣になって初めて、日朝間の交渉の記録については、これらの答弁どおり存在しないとしたんですね。これ、なぜ変わったのか。そして、田中均さんは交渉しているわけですから、しっかり田中均さんから聞き取りをするべきじゃないんですか。お答えください。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) その件に関しましては、委員御指摘のように、これまで政府がお答えしないと言っていた答弁と、また、国会で当時の岸田外相が答弁したものが並立している状況でありましたので、整理をすることがやっぱり必要だということで、どちらも重たいことでございますので、存在しないということを確認済みでございます。  これから日朝間で様々なやり取りをしていかなければなりませんので、これ以上の詳細な中身について明らかにすることは協議に支障を来すおそれがあることから差し控えさせていただきたいと思いますので、御理解を賜りたいと思います。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 さきの質問主意書で、岩屋大臣は令和七年三月四日の記者会見において、田中元局長への聴取を含めて改めて確認することは考えておりませんと述べられましたね。その理由については、今後の日朝間の協議を行う上で、現時点でその必要があるとは考えていないためであるとおっしゃっているんですが、私はめちゃくちゃあると思うんです、交渉あったんですから。その交渉の記録がなぜなくなったのか、何が話されたのか、それが今後の日朝間の協議で必要ないと私は考えられないと思うんですが、なぜこの問題を明確にすることが現時点で日朝間の協議を行う上で必要がないと大臣はお考えなのでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 日朝間の交渉をしっかり進めていくためには、様々な、何といいますか、情報を収集しなければいけないと思っております。それがその特定の誰かになるというような情報も、これまた様々な影響を及ぼしてくる可能性があると思いますので、したがって、さっき申し上げたように、それについて明らかにすることは控えさせていただきたいというふうに申し上げたところでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 田中均さんは、当時、ミスターXと交渉した張本人です。その二回の記録がなくて、何があったか、それを知ることはとても大事だと思います。そのことを主張して、質問を終わりたいと思います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  イスラエルが十八日、パレスチナ・ガザ地区への大規模な攻撃を強行しました。ガザの保健当局によれば、攻撃の再開から五日間で六百三十四人が亡くなったといいます。物資の搬入が停止し、医薬品が不足する中で、多くの負傷者が病院に運ばれているともいいます。イスラエルが軍事作戦を開始した二〇二三年十月以降、ガザでの死者が五万人を超えたといいます。  外務大臣に伺います。  イスラエルによる攻撃は、停戦合意を一方的に破り、ジェノサイドを再開するものであり、断じて許されません。政府の認識を伺います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 今御指摘がありましたように、三月十八日以降、イスラエル軍がガザ地区の広範囲で軍事作戦を実施しており、民間人を含む多くの死傷者が発生していると承知しております。我が国として強くこれを懸念をしております。  本年一月に発効した停戦合意によって多くの人質が解放され、人道状況の改善と事態の鎮静化に向けた重要な一歩が始まったと評価をしてきておりますだけに、大変遺憾に思います。  米国、カタール、エジプトによる粘り強い仲介努力の継続を我が国としてしっかり支持していきたいと思っております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 懸念、遺憾、ですからやめるよう求めていくべきだと思うんですが、私は、米国のトランプ政権がこのイスラエルの攻撃を事前に把握し、事実上これを容認してきたと、このことも重大だと思うんですね。  大臣、この点についての認識はいかがですか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 米国が本件に関してどういう形でどういう関与をしたのかということについては、私どもとしては承知をしておりません。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、それでは済まされないと思いますよ。どういう対応を取ってきたか承知していないということでは済まされないと思います。なぜなら、この間、トランプ氏はガザ所有などと暴言を吐き、あるいはイスラエルへの軍事支援も強めてきたからです。  私は、そういう中で日本政府の姿勢も問われると思います。イスラエルに対してはもちろん、攻撃をやめ、停戦協議に戻るよう求めるべきだと思いますし、トランプ政権に対しても言うべきことは言うべきだと、このことは指摘しておきたいと思います。  今日、三月二十四日、午前中の質疑にもありましたが、自衛隊の統合作戦司令部が発足します。安保三文書に基づき平時から有事まで陸海空自衛隊を一元的に指揮するとされ、その効果が発揮されるのは、反撃能力、敵基地攻撃能力だと指摘もされます。どの目標にどのように兵器を使って攻撃するのか、これを三つの自衛隊がそれぞれ行うよりも一元的な指揮の下で行う方が重複や相打ちを避けるなど、効率的で効果的だからです。  防衛大臣、間違いないでしょうか。統合作戦司令部は敵基地攻撃能力の一元的な指揮も担っていくものですね。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 自衛隊の最高指揮官として自衛隊を運用する際は、そういった海外からの直接侵略の可能性とか、また災害とか、大規模災害とか、あらゆるオペレーションがありますので、こういった各自衛隊の統合運用、これをスムーズに行う、そしてシームレスに行う、並びに領域横断で実施ができる、そういうようなことをできるために統合作戦部隊を新設をいたしました。これによりまして、自衛隊の運用に関して平素から部隊を一元的に指揮できるようになりますので、この事態の状況に、推移に応じた柔軟な防衛体制をより一層迅速に構築することが可能となります。また、統合によって作戦や、同盟国、同志国の司令部と情報の共有や作戦面での協力を一元的にできるために、統合運用の実効性が向上するものだと考えております。  その上で、統合作戦司令部は、平時から有事まであらゆる段階における活動において陸海空自衛隊による統合作戦の指揮を行うことになることから、お尋ねの反撃能力につきましても、この反撃能力を活用した作戦についても指揮を行うということになります。  なお、反撃能力の行使のみを念頭に統合作戦司令部の新設を決定したものではございません。

山添拓日本共産党

○山添拓君 今、敵基地攻撃能力、反撃能力の運用も担うということでした。  もっとも、より本質的な狙いは、米軍との指揮統制の統合に向けた体制づくりにあると言えるかと思います。昨年七月の日米2プラス2共同発表では、横田基地に所在する在日米軍司令部を統合軍司令部として再編することを明らかにしました。現在は基地の管理などに限定されている司令部機能を、部隊の運用や共同作戦計画の立案を行うなど、言わば戦闘司令部にしようというものです。共同発表では、再編する在日米軍を自衛隊の統合作戦司令部の重要なカウンターパートとなることが意図されるとしています。  大臣、これはどういう意味でしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) これは、去年2プラス2が行われまして、米軍が現在の在日米軍をインド太平洋司令軍の隷下の統合軍司令部として再構成するという意図を公表しております。それを受けまして、昨年九月に、日米両国が指揮・統制の枠組の向上に係る作業部会、これを設置をしまして、統合軍司令部としての再構成をされた在日米軍の能力や任務、これを含む組織構成の検討、またそれを踏まえた自衛隊の統合作戦司令部との米軍カウンターパートの関係の整理を始め、多岐にわたる内容の検討を今行っているところでございます。  一月に、日米防衛相会談におきまして、向上された指揮統制の枠組みにおける日米連携の在り方について議論を加速をさせて深めていくということを確認をしてきておりますので、引き続きこの作業部会等を通じて、日米の調整要領や連携の強化について議論をしているところでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いろいろおっしゃるんですけど、中身に踏み込んではお話がありません。  当時、オースティン国防長官は、これは在日米軍の創設以来最も重要な変化だと、過去七十年で最も強力な進展の一つだと強調しておりました。ですから、これは単なる連携の強化ということにとどまらず、質的な変化を伴うものだと思います。それはすなわち、在日米軍と自衛隊との指揮統制機能の統合に向けた一歩を踏み出すものだと言えるかと思います。  今大臣が述べられました共同発表に基づいて設置されている作業部会ですが、日米の指揮・統制の枠組の向上に係る作業部会ですね。これは防衛省に伺います。これまで何回開催し、どのような内容を協議したんでしょう。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) お答え申し上げます。  本年九月に、失礼しました、昨年九月に日米両国は指揮・統制の枠組の向上に関する作業部会を設置して、第一回作業部会を開催いたしました。また、大臣からもお話ししたように、今この作業部会のプロセスの中で、統合軍司令部として再構成された在日米軍の任務や能力を含む組織構成の検討、また、これを踏まえた自衛隊の統合作戦司令部と米軍のカウンターパート関係との整理を始め、多岐にわたる内容について検討を行っているところであります。  第二回以降の作業部会の開催実績あるいはその詳細については、相手方との関係もあることから逐一お答えできないことを御理解願えればと存じます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 多岐にわたり協議をしているということですから、これは国会に報告いただく必要があるかと思います。  会議録など協議内容を明らかにするように求めます。委員長、お願いします。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 後刻理事会において協議いたします。

山添拓日本共産党

○山添拓君 再編後の米軍の統合軍司令部をどこに置くのか。昨年十一月、米軍準機関紙のスターズ・アンド・ストライプスは、都心への移転を計画中、六本木の麻布米軍ヘリ基地、赤坂プレスセンターですね、これを候補地として検討中と報じました。政府に伺いますと決まったことはないとお話しになるんですが、十二月三十日付けの時事通信では、日本政府関係者の話として、米側の都心移転を歓迎し、対面に勝るコミュニケーションはないと語ったなどと報じております。  一方、この麻布米軍ヘリ基地、その周辺住民は、これまでもヘリの離発着による騒音に悩まされ、事故の不安を抱え、港区も区議会も基地の早期撤去を求めてきたんですね。二月四日、大臣に宛てた港区長と区議会議長連名の要請書もその旨を記して、要請を重ねています。  大臣に伺います。  作業部会で、麻布ヘリ基地については、このように地元から早期撤去、返還が求められている、そういう場所だということを米側に伝えていますか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 在日米軍との関係は、やはり日米安全保障上の非常に大きなテーマでありまして、現在、この再編等につきまして、日米間で、この指揮・統制の枠組の向上に係る作業部会、これを設置して議論をしております。  防衛省としましては、引き続き、この問題につきましては、周辺地域に与える影響が最小限になるように米側に働きかけを行っていくとともに、統合軍司令部の具体的な場所が決まった際には関係自治体に対して丁寧に説明するなど、適切に対応していく考えでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、決まってからでは遅いんですよ。決まってからでは遅い。今既に、港区も区長も区議会議長も早期撤去と、従来どおりの要請を政府に求めているわけですから、そういう事実があるということは米側にもお伝えいただく、いただいてしかるべきだと思うんですが、これはいかがでしょう。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) 先ほど申し上げましたとおり、作業部会のプロセスの中で統合軍司令部の具体的な場所も含め議論を継続しているところであります。  繰り返しになりますが、防衛省といたしましては、米軍施設等が引き続き周辺地域に与える影響が最小限となるよう米側に働きかけを行っていくとともに、統合軍司令部の具体的な場所が決まった際には関係自治体に対して丁寧に説明するなど、適切に対応していく考えであります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 明確に伝えていただくべきです。影響が最小限になるどころか、基地の機能強化ですから、そして質的な変化を伴うわけですから、これ、基地の恒久化、そして司令部化、戦争司令部化ですね、それにつながるような統合軍司令部の六本木移転、強化は、これはやめるように求めたいと思います。  指揮統制の統合について、米国トランプ政権から看過できない発言が出ています。  国防次官候補のエルブリッジ・コルビー氏は、三月四日の上院公聴会で日本との軍事関係について評価を問われて、次のように答えています。軍事関係は堅固に見えるが、私は更に一層深化させ、韓国軍との間に存在する関係のように統合の一つのモデルに向かう必要があると考えている、幸いなことに、前政権下での過去数年の取組と日本自身の悪化している脅威への認識によって、基盤となる推進力が存在する。  大臣に伺います。韓国軍との間に存在する関係のようにとはどういう意味でしょうか。また、そのような統合に向かうべきだというコルビー氏の発言を大臣はどのように認識していますか。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) 国防次官候補のコルビーさんの発言の真意についてコメントすることは差し控えたいと思いますが、その上で申しますけれども、日米間で様々な能力の発揮のため緊密な連携を図ることは当然であります。  自衛隊の統合作戦司令部創設や在日米軍の再構成後も、自衛隊による全ての活動は、主権国家たる我が国の主体的な判断の下、憲法、国内法令などに従って行われること、また、自衛隊及び米軍がそれぞれ独立した指揮系統に従って行動することに何ら変更はありません。また、自衛隊の指揮については、法令で定めているとおり、日本国内閣総理大臣が最高指揮官として自衛隊を指揮監督することにも変わりはございません。  また、日米の防衛協力のためのガイドラインにおいて、自衛隊及び米軍の活動について、各々の指揮系統を通じて行動すること、また各々の憲法及びその時々において適用のある国内法令並びに国家安全保障政策の基本的な方針に従って行われることが明記されておりまして、こうした点は日米の共通の認識となっているところであります。  したがって、自衛隊が米軍の指揮統制下に入ることはなく、これらを前提とした上で、いかに日米間の連携を強化できるかという観点で日米の指揮統制に係る調整要領や連携の強化について検討してまいります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日米の共通の認識になっていないようですよ。  米韓同盟における有事の指揮権というのは、在韓米軍司令官が米韓連合軍の司令官を務めるというものです。日米関係もこれと同様の統合モデルに向かうべきだとコルビー氏は述べているわけです。  今答弁があったように、自衛隊が米軍指揮下に入ることは、これは一貫して政府は否定してきました。憲法九条の下で武力行使の一体化が許されないからです。それに反する見解を米側が示しているわけです。この期に及んでコメントしないということでは済まされないと思います。大臣、いかがですか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) コルビー氏がまだ次官に就任されておりませんけれども、その公聴会で意見を述べたということは承知をしておりますが、この内容等につきましては全くこの日本の状況を理解しておられないというふうに思います。  と申しますのも、やはりまず、自衛隊の活動は、主権国家たる我が国の主体的な判断の下に、日本国憲法、そして国内法に従って行われると、そして、自衛隊と米軍はそれぞれ独立した指揮系統に従って行動しているということをやってまいりました。そのことにつきましては何ら変更することはございません。韓国とは違います。日本は日本の独立の法律、憲法によって自衛隊を運用し、そしてこの米軍の指揮統制下に入ることなく、その前提に日米で連携していくという基本はしっかり堅持してまいります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 全く理解していない方がこういう発言をして国防次官になったら困ることになるんじゃないかと思いますけれども、別の点を伺いたいと思います。  CNNテレビは、先日、米国防総省が組織や体制を見直すために検討している案の中に在日米軍強化計画の中止が含まれていると報じました。内部文書では、中止すると十一億ドル、約千六百億円の節約につながると記されているといいます。  これも大臣に伺いますが、二月の首脳会談の共同声明では、自衛隊及び米軍のそれぞれの指揮統制枠組みの向上と述べています。今日も強調されているように、米軍と自衛隊とはそれぞれ独立の指揮統制なのだと述べられています。総理や大臣の説明、一貫してそれぞれ指揮統制を強化というものかと思います。そうなりますと、私が伺いたいのは、仮に米側が節約のためだと言って強化計画をやめたとしても、日本には関係ないということになりますね。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) コルビー氏はまだ国防次官に就任していないんですね。(発言する者あり)報道ですか。その報道につきましては、我々も報道があったということは承知しておりますけれども、その中身につきましては承知しておりません。つまり、その根拠にしても金額にしても内容にしても、全く正式にお話はないわけでございますので、やはりこういったものにつきまして、しっかりとしかるべき方とお話をしまして、それで確認をした上でお答えをすべきことではございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 先ほど米側とは緊密な連携とおっしゃったんですけど、余り緊密でもないように感じましたね。承知していないでしょう。(発言する者あり)就任して、コルビーさんは就任していないんですけれども、いや、やっぱり、私が今申し述べましたのは、国防総省が今後強化計画を中止するのではないかと、こう報じられている問題です。  大臣は、今月三十日にヘグセス国防長官と会談するとされますが、仮に米側から、あたかも取引のように、この強化計画をやめる、千六百億円削減のために、節約のためにと、こういう問題が持ち出されても、それには付き合うことなく、それぞれ勝手にやりましょうと、こういうふうにお返しするのが筋だと私は思います。  これだけではありません。ジョージ・グラス次期駐日大使は、三月十三日の上院公聴会で次のように述べています。我々は、日本に対し、防衛費も増額に重点を置いてもらいたいと考えている、日本は二〇二七年までにGDP比二%に引き上げることに合意した、さらに、首相は、必要であればもう少し引き上げることも議論できると発言している、したがって、日本側とこの点について話し合い、双方にとって有利な結論を導き出せることを楽しみにしている。  大臣に伺います。  総理は、日本の軍事費を幾らにするかは日本が決めると述べていますが、米国側では違うようです。二%への引上げは日本が合意したものと述べています。そうなんでしょうか。また、総理は、必要であればもう少し引き上げることも議論できると米側に述べたんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) そうではありません。総理は、そういう数字のこととか増加をするというようなことは言及しておりません。私にもその話をしておりません。  ですから、これまで総理がおっしゃるように、防衛協力というのは数字ありきではなくて、やはり中身が重要でありまして、日本としては、いかにアメリカに対して対応していくのか、そして、これから日本の防衛や周辺の地域の安定のためにどれだけの量と金額が必要なのか、そういうことはしっかりと話合いをして決めていくべきであるということで、日本での防衛につきましては日本人自らが決めることだというふうに申しております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日本がGDP比二%への引上げも合意したと述べている点についてはいかがですか。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) ちょっと、合意したというコメントについては分かりませんが、いずれにせよ、今の、現在の国家防衛戦略において、防衛力の抜本的強化は将来にわたり維持強化していくという必要があるということ、そして日米の共同声明において、二〇二七年度よりも後に抜本的に防衛力を強化していくことは、現行の日本の国家安全保障戦略等に基づく既存のコミットメント、これを再確認したものであるということであります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 グラス氏は駐留米軍への日本の貢献について触れて、私たちが必要とする兵器システムの更新、日本と連携して進める指揮統制システムの強化、非常に高額な取組になると、したがって、私は間違いなく日本と協議し、この支援の増額について話し合う必要があると考えていると、こういうふうにも言っています。  支援の増額、何でしょうか。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 時間ですので、答弁は簡潔に願います。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) 今おっしゃっているのは同盟強靱化予算、いわゆるホスト・ネーション・サポートですが、そのことに関するコメントかと思います。  公聴会でのやり取りの一つ一つにコメントはいたしませんが、その上で申しますと、同盟強靱化予算は、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、在日米軍の安定的なプレゼンスを支えるとともに、同盟の抑止力、対処力を強化していくことが必要であるとの認識の下、我が国の厳しい財政状況も踏まえて日米間で合意されたものでありまして、これについては日米両政府の合意に基づいて適切に分担されていると考えています。  現行の特別協定期間終了後、終了以降の経費負担の在り方について予断すべきではないと考えますが、今後とも日本側の適切な負担の在り方について不断に検討してまいります。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りました。おまとめください。

山添拓日本共産党

○山添拓君 時間ですから終わりますけれども、着任前から、政府側の認識と違って、米側は日本の軍事費の増額をあからさまに要求しているわけです。ところが、それを伝えておられない。トランプ政権を批判せずに、認識の違いを指摘もせずに唯々諾々と要求に従うような、そういう日米同盟絶対というのはいいかげんにやめるべきだと、このことを……(発言する者あり)着任したら、じゃ、おっしゃっていただくように求めたいと思います。  質問を終わります。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。  一九四五年三月二十六日に米軍が慶良間諸島に上陸して、県民の四人に一人が犠牲になった沖縄戦が始まりました。それから八十年がたちましたが、沖縄県民はいまだに戦争の恐怖と隣り合わせの生活を強いられています。  私は、八十年前に悲惨な沖縄戦を体験した県民の代表として、二度と戦争を起こさせないこと、沖縄を再び戦場にさせないことを国会議員としての私自身の使命として取り組んできました。  今、沖縄の先島住民に戦争の不安を生み出している、日本を戦場にして台湾を防衛しようとする安保三文書に基づく現在の日本政府の外交防衛政策は、抜本的に転換すべきです。  辺野古新基地建設工事に関して質問します。  二〇一九年の県民投票など、辺野古新基地建設反対の県民意思、民意は繰り返して示されてきました。辺野古新基地について、二〇一八年に沖縄県は、最大二兆五千五百億円との総工費の試算を示しました。  これに対し、沖縄防衛局は、二〇一九年十二月に総工費九千三百億円と試算し、公表しました。しかし、去る十二月十二日、沖縄タイムスは、「新基地総事業費一・二兆円に」との見出しで、近年の物価高騰を受けて、配付資料①のように、辺野古新基地建設工事の総工費について、一兆二千億円に上ると試算し、報道しています。  防衛省は、二〇一九年十二月に公表した総工費九千三百億円について、二〇一九年の一般社団法人建設物価調査会の建設資材価格を基に積算したと説明しています。  建設物価調査会の建設資材物価指数によれば、二〇一九年平均は一〇四・七であるのに対し、二〇二五年二月の指数は一三九・二となっており、現在は当時に比べて約三三%も建設物価が高騰していることが分かります。  沖縄防衛局の九千三百億円の見積りに物価高騰分だけ加味しても、現在の総工費は一兆二千三百億円となり、沖縄タイムスの報道と極めて近い金額になります。二〇二〇年に中谷大臣がおっしゃっていたとおり、既に一兆円を超える費用が見込まれています。辺野古新基地建設工事について、現時点での防衛省としての工事費の見積りを示すべきではありませんか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 建設費につきましての私の発言を御紹介いただいておりましたが、この二〇二〇年当時、議員活動の一環ではありますが、様々な取材をお受けしておりまして、当時から辺野古移設に係る経費については政府が示している九千三百億円を念頭に申し上げたと記憶しておりますので、それを超えるとか一兆円を超えるとかいう発言はいたしておりません。  なお、この代替施設の経費の概略については、令和元年、二〇一九年の十二月に沖縄防衛局が公表した当時も御説明をしているように、その時点では検討を踏まえたものでありまして、今後の検討等によっては変更があり得るものであります。その上で、経費の概略については、工事の進捗状況を踏まえつつ検討する必要があることから、現時点では具体的に見直す段階ではなくて、今後の大浦湾側の工事の進捗を踏まえて検討してまいります。  そして、辺野古移設に係る経費は、普天間飛行場の一日も早い全面返還、そして地元の基地負担の軽減、これを図るために不可欠な経費であると考えておりまして、防衛省としては、引き続き、経費の抑制に努めながら、辺野古移設に向けた工事を着実に進めてまいります。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 二月五日の衆議院予算委員会における赤嶺政賢議員の指摘のとおり、二〇二五年度末までに投入される埋立土砂量は全体計画の一七・五%にとどまる一方、二〇二五年度末で総工費の約八一%が支出されます。九千三百億円というのは、およそ実態と懸け離れた過少な金額です。  辺野古の是非にかかわらず、財政の観点からでも、このようなずさんな予算の支出が許されるべきではありません。防衛省には、改めて辺野古工事の見積りを出し直すよう強く求めます。  委員長、よろしくお願いします。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 後刻理事会にて協議いたします。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 次に、安保三文書について伺います。  現在、安保三文書における反撃能力、敵基地攻撃能力整備の方針に基づき、敵の脅威圏外から攻撃可能なスタンドオフミサイル配備が進められています。来年度においてどのような配備が予定されているのでしょうか。量、時期、場所、また今後どのような計画になっていますか、簡潔にお示しください。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。  防衛力整備計画におきまして、令和九年度までにスタンドオフミサイルを実戦的に運用する能力を、おおむね十年後までにより先進的なスタンドオフミサイルを運用する能力を獲得することを目標とし、特徴が異なる様々なスタンドオフミサイルを整備することといたしております。  具体的には、防衛省が導入するスタンドオフミサイルは、速度、飛翔の態様、こういう面で三つの種類に大別される。そして、一つが亜音速で飛翔する一二式の地対艦誘導弾能力向上型、あとトマホーク、JSM、JASSM、二つ目は高高度を高速滑空飛翔する高速滑空弾、三つ目が極超音速の速度域で飛翔する極超音速誘導弾等を今後整備していく考えでございます。  その上で、令和七年度には、トマホークの取得及び地上発射型の一二式地対艦誘導弾の能力向上型の部隊配備を当初の計画から一年前倒しで開始する予定でございます。  トマホークにつきましては、弾薬の取得に加えまして、イージス艦「ちょうかい」にトマホーク発射機能を付加するための改修も令和七年度に行う予定でございますが、その具体的な時期については現在調整中でございます。  一二式地対艦誘導弾能力向上型の具体的な配備先や時期につきましては検討中であり、まだ決まっておりませんが、なお、スタンドオフミサイルの弾薬等の具体的な数量につきましては、自衛隊の能力が明らかになるおそれがあるため、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。  このほか、現時点で、島嶼防衛用高速滑空弾の部隊配備を令和八年度から開始するとともに、空対地ミサイルであるJASSMの配備を令和九年度から開始する計画でございますけれども、具体的な配備先や時期は現在検討中でございます。  また、その他のスタンドオフミサイルの配備先や時期についても現在検討しているところでございます。  以上です。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 スタンドオフミサイルは日本の領土、領海に配備されますが、配付資料③にあるように、これらのミサイルは全て中国のミサイルの射程距離内です。つまり、射程距離だけでは敵の脅威圏外から攻撃するスタンドオフにはなりようがありません。すなわち、敵として想定する中国に対して不意打ち、先制攻撃するしか、スタンドオフになりようがないのです。このことは、防衛省資料④においても、「我が国への侵攻そのものを抑止するために、遠距離から侵攻戦力を阻止・排除」と明記され、我が国への侵攻を前に先制攻撃的に使用することが示されています。  スタンドオフミサイルは、存立危機事態において敵の我が国への侵攻の前に先制攻撃するための装備ではありませんか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 何度も御説明をしておりますけれども、このスタンドオフミサイルというのは、我が国への侵略を試みる艦艇、また上陸部隊に対して、自衛隊員の安全を確保しつつ脅威圏の外からの対処を行うことを目的に整備をしているものであります。  その上で申し上げますと、憲法九条で認められる武力行使につきましては武力行使の三要件に該当する場合の自衛の措置に限られると解しておりまして、武力攻撃が発生しない段階で自ら先に攻撃をする先制攻撃、これは許されないことでありますので、御指摘をいただいた点につきましては該当しないんではないかと思います。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 既に我が国は集団的自衛権の行使を容認をしております。つまり、集団的自衛権行使というのは我が国が攻撃されていなくても同盟国のために攻撃等はできるんだということでございますから、その点はもう既に我が国はそういう国なんだということを理解した方がいいんじゃないでしょうか。  このほか、長期戦を戦うための武器、弾薬の積み増し、弾薬庫の整備やミサイルを含むCBRNE攻撃に耐える施設の改修など、持続性、強靱性の目的で、五年間で四十三兆円のうち最大十五兆円が割り振られています。これらの地上に固定された軍事目標は戦争の初期の段階で攻撃を受けます。それを前提に持続性、強靱性を高めています。現にウクライナ戦争においては、侵攻初日には百か所を超えるウクライナ軍事施設がロシア軍の爆撃機や長距離ミサイルで攻撃されました。防衛施設の周辺自治体は、住民避難の計画も策定主体です。  こうした敵の弾道ミサイル等による攻撃が想定されるような防衛施設の周辺自治体に対して、防衛省としてそのようなリスクに備えていることをあらかじめしっかり伝えて住民避難計画に反映させるようにすべきだと考えますが、防衛省はそのような取組を行っていますか。また、行うべきではありませんか。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) お答え申し上げます。  防衛力整備計画では、国家防衛戦略に従い、自衛隊施設の強靱化などにより、我が国への侵攻が生起する場合には、これを阻止、排除できるよう防衛力を強化し、粘り強く戦う体制を確保していくこととしております。  こうした防衛力の抜本的強化に向けた取組の目的は、あくまで力による現状変更やその試みを許さず、我が国への侵攻を抑止することにあり、防衛力の抜本的強化により武力攻撃そのものの可能性を低下させていく考えであります。  防衛省・自衛隊としては、いかなる事態においても国民の生命や財産を守り抜くべく、万全を期してまいりたいと存じます。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 私、何度も委員会で、安保三文書で日本全国が戦場になることが想定されていると、このように訴えてまいりました。今、直接私たちの周辺の国が日本を攻撃するぞと言っているところはないわけでありますが、しかしながら集団的自衛権の行使そのものがそのことを惹起させる可能性があると思います。  さらに、配付資料⑤のように、沖縄県の先島市町村住民十二万人や奄美群島住民十万千五百人について全住民の島外避難が準備されています。二〇二一年以来自衛隊と米軍が策定している台湾有事における日米共同作戦計画では、水が自給できるなどインフラ利用が可能な南西諸島の四十の有人離島に有事の初動段階で臨時の攻撃用軍事拠点を設けることとされています。この作戦構想に沿って住民の島外避難が準備されているのです。  一般に、危機のさなかに大規模な全島住民避難を実施することは、敵国に、敵対国にシグナルを送ることになり、敵対国を刺激して強いリアクションを招き、かえって状況をエスカレートさせるというジレンマの存在が指摘されています。防衛省はそのようには考えないのでしょうか。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) お答え申し上げます。  武力攻撃予測事態などの事態認定を適時適切に行うことは、我が国の安全を確保し、国民の生命、身体を守り抜くための政府としての最大の責務であります。とりわけ、事態が緊迫し、時間的な制約がある状況において、我が国として、法律に定められた手続に従いつつ、住民避難を含め必要な措置を的確に実施するためには、事態対処法制が適用される武力攻撃予測事態を極力早期に認定することが特に重要であると考えています。  武力攻撃予測事態の認定は、我が国として、抑止のための態勢を構築し、もって武力攻撃の発生という最悪の事態を抑止しようとする意思決定、武力攻撃の発生という最悪の事態に備えて、武力攻撃に十分に先立って住民の避難などの国民保護措置を適時適切に行うための意思決定にほかなりません。政府としては、実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して、政府として、その持ち得る全ての情報を総合し、武力攻撃が予想されるに至ったと判断される場合はちゅうちょなく認定すべきと考えております。  また、武力攻撃予測事態認定による我が国の抑止態勢の構築開始を相手国が察知し、それによる侵攻の開始があったとしても、それは相手国の一貫した意図に基づく侵攻であって、エスカレーション、すなわち互いの防衛態勢を誤認した意図しない武力紛争への発展には該当しないものと考えております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 私、去年の十二月十七日の委員会でも質疑をいたしましたが、そもそも先島や奄美群島の避難というのは、日米がその攻撃拠点をつくるための住民避難であって、いわゆる住民を置いたままそこにもし拠点をつくったら、ジュネーブ諸条約の追加議定書違反になるということを前提にされているんだと思います。そういう意味では、意思をしっかり示し始めるのがこっち側ということになるのではないでしょうか。  こういう中で、私はやはり、先島や奄美は全島避難するにもかかわらず、沖縄本島は屋内避難です。沖縄本島の面積の一五%は軍事施設です。仮に有事になれば、本島の住民は極めて深刻な影響を受けることが懸念されます。  また、昨年十二月十七日の委員会でも指摘をしましたが、避難計画で先島住民避難になっているのは九州や山口なんですけど、「武力攻撃のおそれのない安全が確保されると想定される地域」と仮定されていますが、しかし、大分や熊本へのスタンドオフミサイル配備は今明らかになっています。当然、九州や山口も武力攻撃のおそれもあります。  このような中で、こうした避難計画について防衛省は同意しているのでしょうか。防衛省は事実を各自治体や内閣官房に伝えるべきではありませんか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) さきの国会で伊波先生から御意見をいただきました。その後、私、沖縄の先島の方へ行ってまいりまして、石垣市、そして竹富島、波照間、そして与那国島に参りまして、住民や役場の方ともお話合いをさせていただきました。  もう既にこれ政府の計画の中で、やっぱり住民避難というのは、やはり住民を安全に避難させるということで実施をして計画を立てることになっておりまして、いずれの自治体も計画を作って住民の方に話をしておられましたので、やはりそういう点におきましては、先ほどお話をしたとおり、こういった危険性があるという場合におきましては、政府としてもしっかりとその避難の在り方を示して、その手段、避難先、こういうのを確保しておくというのは必要ではないかなというふうに思っております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 先ほども言いましたけれども、日米が共同して攻撃拠点をつくるから避難させるのではないでしょうか。今全島避難が計画されている先島五市町村のうち、与那国、石垣、宮古、そこには軍事施設があります。竹富町やあるいは多良間村にはそもそも軍事施設はありません。  日米共同作戦計画において軍事拠点にしようとするから住民を立ち退かせるということが自己目的化しているのであって、そもそも、軍事施設がない離島は非武装を宣言することによって国際人道法上の保護を受け、戦闘に巻き込まれることを回避することが可能です。  配付資料⑥に示してあります。  第二次世界大戦中の一九四一年十二月二十六日、米軍司令官マッカーサーは、フィリピンのマニラを非武装都市として宣言して、戦闘による死傷者を出すことなく無血開城し、米軍を撤退させ、日本軍の進駐を受け入れました。武装解除した軍事施設や、そもそも軍事施設のない有人島を無防備地区やあるいは非武装地帯と宣言すれば、国際人道法の保護を受けられるのではないですか。外務省、お答えください。

山本文土外務省大臣官房参事官

○政府参考人(山本文土君) お答えいたします。  ジュネーブ諸条約第一追加議定書第五十九条の無防備地区は、軍隊が接触している地帯の付近又はその中にある居住地区であって敵対する紛争当事者による占領に対して開放されるものについて、全ての戦闘員の撤退や全ての移動可能な兵器の撤去など一定の条件を満たすときに、紛争当事者の適当な当局が一方的に宣言することができるものであります。  また、同議定書第六十条の非武装地帯は、全ての戦闘員の撤退や全ての移動可能な兵器の撤去など一定の条件が満たされている地帯について、紛争当事者間の明示の合意によって設定することができるものであります。  こうした特殊地帯の設定については、同議定書のそれぞれの条文で規定される要件を遵守しつつ、運用されるべきものと考えております。  そのため、これらの特殊地帯を実際に設定することになるか否か、また設定することとする場合に、具体的にいかなる地域に設定するのかについては、実際に武力攻撃が発生した後に、無防備地区が対峙する紛争当事者により占領されるということを前提に設定されるものであるということや、また、非武装地帯については、明示の合意が必要であることなども踏まえ、我が国全体の政策判断として、その時点の状況に応じて個別具体的に判断されるべきものと考えております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 今回の避難は、以前の疎開と言われるのと全然違うんですね。疎開というのは、一部の学童などが避難させられました、沖縄戦でも五千名近く。でも、これは地域が全部なくなるんです。学校もなくなる、産業もなくなる、活動が全部なくなる。そういう住民地区を、先島の十二万人、あるいは奄美群島群の十万千五百人、ここをなくしていくんですね。この長い歴史の中で私たちは、多くの文化がそこにあります。それを本当になくして、戦争に使うんだということにしようというのが今回のこの避難計画ですよ。沖縄本島は基地と住民はある程度分かれているから、そこは戦場にしてもジュネーブ条約違反にならない、こういうことじゃないでしょうか。  だから、私たちは、やはり、昨年十二月、委員会で防衛大臣が答弁されたように、日米ガイドラインの下、国民に説明しないまま日米両政府は日米共同作戦計画を策定、更新しています。計画では、自衛隊と米軍が住民避難の完了した先島の有人離島に臨時の攻撃拠点を設け、台湾有事に対処するとされています。しかし、国土に戦争を招き入れるようなことは絶対に認められません。  そもそも、一九六〇年の日米安保条約第六条の実施に関する交換公文により、米軍による日米防衛目的以外の戦闘作戦行動のための日本国内の基地使用については、日米間の事前協議が必要とされています。令和五年三月六日の参議院予算委員会、配付資料七のように、岸田総理は、事前協議に際して、我が国の自主的な判断の結果としてイエスと答えることもあればノーと答えることもあり得ると答弁されています。  石破政権も台湾有事に関する事前の協議において、米軍の戦闘作戦行動についてノーと答えるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 台湾有事という仮定の質問にお答えすることは差し控えたいと思います。無事が大事だと考えております。  台湾海峡の平和と安定は、国際社会全体の安定にとっても我が国にとっても極めて重要でございまして、台湾をめぐる問題が対話によって平和的に解決されることが何より大事だというのが従来からの我が国の一貫した立場であります。  その上で、事前協議に際しましては、我が国の国益確保の見地から、具体的事案に即して我が国が自主的に判断して諾否の決定をする。つまり、自主的に判断をして、イエスと答えることもあればノーと答えることもあり得るというこれまでの政府の立場には変わりはございません。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 もちろん、自衛隊も台湾有事に介入すべきではありません。  二三年一月に公表された米国シンクタンク、戦略国際問題研究所、CSISのシミュレーションや、二四年十二月に公表されたスティムソン・センターの台湾有事シミュレーションでも、台湾有事への日本の軍事介入、自衛隊の参戦が前提条件になっています。自衛隊が入らなければ台湾有事そのものは起こらないのです。  しかし、その結果として、何千人もの自衛隊員を犠牲にし、国内の空港を始め、日本のインフラに壊滅的な被害を受けるような自衛隊の参戦を決して認めるべきではありません。どのシミュレーションでも、日本の自衛隊基地や在日米軍基地、あるいは空港などが攻撃されるということが想定されています。  日本は日本が攻撃されない限り、他国を攻撃しないことを宣言すべきではありませんか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 民間のシンクタンクによる分析につきましては、政府としてはお答えをする立場にはございません。  また、いわゆる台湾有事という仮定の質問にお答えすることは困難でありますが、政府としては、台湾海峡の平和と安定というのは、我が国の安全保障はもとより、国際社会全体の安定にとっても重要なことでありまして、台湾をめぐる問題が対話により平和的に解決をされるということを期待する旨、これまでも一貫して表明をしているところでございます。  その上で、あくまでも一般論として申し上げれば、我が国は憲法九条の下で容認されるのは武力行使の三要件に該当する場合の自衛の措置に限られており、いかなる場合がこれに該当するかにつきましては、実際に発生した事態の個別的、具体的な状況に即して、政府が全ての情報を総合的に判断をするということになります。  いずれにしましても、政府としては、我が国の独立と平和、国民の生命と財産、平和な暮らし、これを守り抜くために、いかなる事態にも対応ができるように、万全を期してまいりたいと考えております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 台湾有事においては、もはや米軍は参戦しないと考えられます。  二三年一月のCSISシミュレーションでは、米国の政権が核保有国とのエスカレーションを理由に許可しないリスクがあるため、米軍は中国本土を攻撃する計画は立ててはならないと提言しています。また、二〇一九年十一月のエコノミスト誌は、配付資料⑧のように、中国ミサイルの長射程化により、米軍はもはや台湾海峡や中国本土を攻撃できないと指摘をしております。  現在第二次トランプ政権で国防次官候補となっているエルブリッジ・コルビー氏は、昨年十月に出版された「アジア・ファースト」というこの新書ですが、(資料提示)本の中で、配付資料⑨から⑪のように、ゴールはあくまでアメリカの安全と繁栄と自由とし、「アジアは最大の市場地域であり、中国はアメリカの最大のライバルである、」、つまり、アジアでの経済的利権を中国に奪われないことが米国の利益である、だから、「台湾そのものに重大な権益があるからではなく、中国とアジアが重要だから」台湾が重要、「台湾は、我々にとって派生的な権益」と言い切っています。  「アメリカにとって本土の防衛が百点だとすれば、台湾防衛は七十点以下のコストに抑える必要がある」、「究極的には、アメリカは東アジアから撤退するかもしれない」、「台湾防衛にあまりにコストがかかりすぎるようになれば、誰かが撤退の号令をかけなければなりません。」、「割に合わなければ撤退することが普通なのです。」と主張しております。すがすがしいくらいのアメリカ・ファーストです。  国土に戦争を招き入れ、自衛隊員や基地周辺住民の犠牲を払うコストを払って日本が台湾防衛に軍事介入する意味はどこにあるのでしょうか。  コルビー氏は、三月四日の米国上院軍事委員会公聴会のステートメントで、日本はできるだけ早くGDPの少なくとも三%を防衛費に費やすべきだと主張しています。アメリカが言えば聞くのだろうと、このように思っています。防衛大臣、どうお考えですか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 先ほどもお答えしたとおり、台湾の問題につきましては、平和的に解決されるということが重要で、この問題が対話によって平和的に解決されることを期待をいたしておりますが、しかし、台湾で何かあった際に、我が国に対する影響というものは必ずあると思います。  その上で、一般論として申し上げれば、我が国が憲法九条の下で容認される武力行使の三要件に該当する場合の自衛の措置に限られているわけでありますが、これがいかなる場合が該当するかにつきましては、個別具体的な状況に即して政府が全ての情報を総合的に判断をするということではないかなというふうに思っております。  それから、コルビー氏の発言がありましたが、これにつきましては公聴会での回答と承知をいたしております。  防衛力の抜本的強化につきましては、金額、またGDP比の割合ありきではなくて、大切なのは防衛力の中身であると考えております。今本当に厳しい安全保障環境の中で、我が国が国を守るために主体的に抑止力、対処力を強化をするという、抜本的な強化をいたしておりますので、この防衛費の増額につきまして、金額ありきではなくて、やはりこれは日本が考え、そして日本が自らの責任において決断すべきものでございますので、こういう観点で、また、日米間におきましても、日米首脳会談を始め、台湾海峡の平和と安定の重要性については話合いをいたしまして、この点につきましては一致したところでございます。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 防衛研究所令和三年度特別研究が主張する統合海洋縦深防衛戦略を基に、安保三文書では、台湾有事において、米軍の提供する情報を基に自衛隊はスタンドオフミサイルで中国本土の軍事施設や中国艦艇を先制攻撃し、中国のミサイルによる反撃を持続性、強靱性で耐え抜き、長期持久戦に持ち込んで米軍が来援するのを待つという戦略を採用しています。  しかし、トランプ大統領は、先月、先日、二月二十八日のウクライナのゼレンスキー大統領との会談でも、もしアメリカがいなければウクライナ戦争は二週間で終わっていたなどと発言しました。現に、米軍がウクライナ軍への武器供与と情報共有を凍結した結果、ロシアが戦線において優位に立っていることが報道されています。  国民の生命、財産を危険にさらして台湾を守るという安保三文書に基づく戦略は日本の国益に沿うものと言えるのでしょうか。外務大臣、お答えください。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 先刻も申し上げましたが、台湾海峡の平和と安定は、我が国の安全保障はもとよりでございますが、地域、また国際社会全体の安定にとっても極めて重要でございます。したがって、対話によって平和的に解決されるということが大切だというのが我が国の一貫した立場でございまして、これは、日米間でもG7でも、このことについては一致を見ているところでございます。  その上で、あくまでも一般論として申し上げれば、我が国が戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面している中にあって、我が国の平和、また国民の安全と繁栄を確保するためには、政府としては、いかなる事態に対しても対応できるように、平素からの体制の整備を含め万全を期していくべきこともまた当然であると考えております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 現在、日中両国は、戦略的互恵関係を包括的に推進し、建設的かつ安定的な関係を構築するという方向で日中外交を進めております。敵基地攻撃ミサイルなど武力による威嚇に訴える安保三文書の戦略は、日中関係の発展の足を引っ張っているのではないでしょうか。むしろ、戦後、日本の中国侵略を真摯に反省する中で引き継がれてきた四つの基本文書など日中外交の成果と、その背景にある憲法九条等、専守防衛に基づく外交政策に立ち返るべきです。  台湾有事については、日本以外の周辺諸国はアメリカにも中国にもくみしないことを明らかにしています。フィリピンも、基地は提供しましたけれども、攻撃については認めていません。マレーシア、シンガポールは対話による平和解決を求めておりますし、ベトナム、タイは一つの中国政策です。インドネシアのプラボウォ大統領も、インドネシアは台湾問題における中国政府の立場を全面的に支持すると発言しています。  日本も、アジア、東アジアの周辺国との連携を強めて、戦争を避け、外交的解決を求める方針に重点を置くべきではないでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) これも先ほど答弁申し上げたとおりですが、ちなみに、我が国は一つの中国という政策は取っておりませんというか、そういう言い方をしておりません。  日中共同声明における、中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する、日本国政府は、この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重すると言っておるところでありまして、それはいささかも変わっておりません。  何より、この台湾有事という事態が発生しないように、まずは外交努力を全力で傾注するということが大切だと思っておりまして、台湾海峡の平和と安定の重要性は中国側にも累次の機会に伝えてきておりますし、米国始め、同盟国、同志国、国際社会としっかり連携をして、更にそのことを強調していきたいというふうに思っております。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 はい。  残り少しありますけれども、いずれにせよ、国土を戦場にするということを前提にした台湾防衛はすべきではありません。台湾はやはり中国にとっては内政問題ですし、日本にとっても両岸関係の問題です。  以上指摘して、質疑を終わります。ありがとうございました。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめます。     ─────────────

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁長官官房審議官大濱健志君外十九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 去る十八日、予算委員会から、三月二十四日の一日間、令和七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、外務省所管、防衛省所管及び独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門について審査の委嘱がありました。  この際、本件を議題といたします。  審査を委嘱されました予算について、順次政府から説明を聴取いたします。岩屋外務大臣。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 令和七年度外務省所管予算案につきまして、その概要を説明いたします。  令和七年度一般会計予算案において、外務省予算は七千四百四十八億六十五万四千円を計上しております。また、そのうち、四千三百七十九億八千七百五十六万二千円が外務省所管のODA予算となります。  なお、そのほか、外務省関連のシステム予算については、デジタル庁所管分として百六十九億九十八万三千円が計上されています。  ウクライナ侵略が国際秩序を揺るがし、安全保障環境も厳しさを増す中、日米同盟の強化、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた同盟国、同志国との連携、グローバルサウスとの連携の三点を重視し、我が国の平和と地域の安定を実現し、国際社会を分断から協調に導く外交を展開してまいります。  予算案作成に当たっては、五本の柱を掲げ、めり張りを付けて必要な予算を計上しました。また、対ウクライナ支援や中東情勢への対応などの喫緊の課題には、令和六年度補正予算も活用し、早急に対処しているところです。  第一の柱は、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持強化です。  自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた取組、OSA、政府安全保障能力強化支援の強化を含め、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境への対応を強化します。  第二の柱は、新たな時代における国際協力の実施です。  オファー型協力や民間資金動員の促進を含め、マルチステークホルダーとの連携による効果的、戦略的なODAを推進します。  第三の柱は、新たな時代における経済外交の推進です。  オールジャパンでの官民連携、また、第二の柱で述べた新しい国際協力の実践も通じて、我が国の経済力を強化します。  第四の柱は、情報戦時代への取組の強化です。  偽情報の拡散を含む情報操作への対応や戦略的対外発信の推進を含め、情報戦にしっかりと対応してまいります。また、対日理解促進のため、文化外交、人的交流を推進します。  第五の柱は、外交・領事実施体制の抜本的強化です。  在外公館の強靱化、機能強化、情報セキュリティー基盤の強化を進めます。また、中国における日本人学校の警備対策に対する支援を含め、邦人保護体制を強化します。  以上が、令和七年度外務省所管予算案の概要です。  滝沢委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御賛同をいただけますようお願い申し上げます。  なお、時間の関係もございますので、委員長におかれましては、お手元に配付してあります印刷物を会議録に掲載されますようお願い申し上げます。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 中谷防衛大臣。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 令和七年度の防衛省関係予算について、その概要を御説明申し上げます。  令和七年度予算においては、防衛力整備計画期間内の防衛力抜本的強化実現に向け、必要かつ十分な予算を確保するという考えの下、衛星コンステレーションの構築等によるスタンドオフ防衛能力の強化など、将来の防衛力の中核となる分野を始めとする、七つの重点分野における事業の推進に必要な金額を計上しております。装備品の可動率向上、弾薬確保とともに、防衛施設の強靱化への投資を引き続き重視をいたします。  また、防衛生産・技術基盤の強化を推進してまいります。基地周辺対策を推進し、米軍再編を着実に実施してまいります。  これらに加えて、特に令和七年度は、自衛官の現下の厳しい募集状況に鑑み、令和六年十月に設置された関係閣僚会議において取りまとめられた基本方針を踏まえ、人的基盤の強化に係る施策に迅速に取り組むこととし、自衛官であること、また、自衛官であったことの誇りと名誉を得ることができるような、令和の時代にふさわしい処遇を確立していくこととしています。  なお、足下の物価高、円安の中、防衛力整備の一層の効率化、合理化を徹底するとともに、引き続き、経費の精査と装備品の効率的な取得を一層推進する考えです。  防衛省所管の一般会計歳出予算額は八兆六千六百九十億五千七百万円となり、前年度の当初予算額に比べて、七千五百十八億八千万円の増となっております。  継続費の総額は、護衛艦建造費で三千百六十五億二千六百万円、潜水艦建造費で千百九十三億九千七百万円となっております。  また、国庫債務負担行為の限度額は、装備品等の購入、武器車両等の整備、提供施設移設整備等で六兆八千二百五十九億七千三百万円となっております。  特に重点を置いた施策について説明申し上げます。  第一に、我が国の防衛力整備については、前年度に引き続き、射程や速度、飛翔の態様、対処目標、発射プラットフォームといった点で特徴が異なる様々なスタンドオフミサイルの研究開発、量産、取得を行います。また、スタンドオフ防衛能力の実効性確保に必要な目標の探知・追尾能力の獲得のため、令和七年度末から衛星コンステレーションの構築を開始をします。さらに、宇宙領域において、現在運用中のXバンド防衛通信衛星「きらめき」二号の後継機として、通信能力等が向上された次期防衛通信衛星の整備に着手をします。  第二に、同盟国、同志国等との協力については、我が国の安全保障を確保する観点から、米国との同盟関係はその基軸であるとともに、一か国でも多くの国々との連携強化が極めて重要です。このため、日米同盟による抑止力、対処力を強化するとともに、自由で開かれたインド太平洋というビジョンを踏まえつつ、同志国等との連携を推進してまいります。  第三に、防衛生産・技術基盤の強化、維持強化については、防衛生産基盤強化法の着実な執行等により、力強く持続可能な防衛産業の構築、様々なリスクへの対応、防衛装備移転を推進するとともに、研究開発、民生の先端技術の活用に取り組んでまいります。また、グローバル戦闘航空プログラム政府間機関を通じまして、次期戦闘機の共同開発を推進をいたします。  第四は、自衛官の処遇・勤務環境の改善及び新たな生涯設計の確立です。  自衛官の現下の厳しい募集状況に鑑み、正面装備品のみならず、人的基盤を拡充することは極めて重要な課題です。令和六年十月に設置された関係閣僚会議において取りまとめられた基本方針を踏まえ、しっかりと必要な施策に取り組む所存です。  具体的には、まず、自衛官の処遇改善のために、過去に例のない三十を超える手当等の新設、金額の引上げ等を行いまして、特に募集状況が厳しい士の確保のため、任用一時金の引上げを行います。また、予備自衛官の処遇改善も重要であり、手当の引上げ等も実施をいたします。  生活・勤務環境の改善も重要であり、若い世代のライフスタイルに合った生活・勤務環境の構築のため、営舎内居室の個室化、隊庁舎の改修等を実施するとともに、仕事と育児、介護の両立及び女性活躍の推進や、被服、糧食の充実も推進します。  このほか、新たな生涯設計の確立、自衛官採用推進のための広報・募集強化などに取り組みます。  以上、防衛省所管予算のほかに、デジタル庁所管予算三百十三億九千三百万円が防衛省関係の一般会計歳出予算額として計上されております。  これをもちまして、令和七年度の防衛省関係予算の概要の説明を終わります。  滝沢委員長を始め、理事、委員会の委員各位の御支援と協力を心からお願いを申し上げます。  なお、時間の関係もございますので、委員長におかれましては、お手元に配付しております資料を会議録に掲載されますようにお願いを申し上げます。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。  この際、お諮りいたします。  外務省及び防衛省関係予算の大要説明につきましては、いずれもこれを省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

若林洋平自由民主党

○若林洋平君 自由民主党の若林でございます。  冒頭、午前中にも有村委員から御指摘がありましたが、中国人ビザ緩和については決定プロセスに問題があったということは、さきの自民党外交部会でも多くの我が党議員から指摘があり、私からも指摘をさせていただいたところでございます。外務省からは猛省し二度と同じようなことが起きないよう気を付けるという言葉がございましたので、本日は質問はいたしませんが、改めて国民の支持、理解あっての外交ということは深く再認識をいただき、それぞれの案件の重要度、さらには影響力、これについての判断は最善の注意を払っていただきますようお願いを申し上げて、質問に入らせていただきます。  JICAを含むODA、OSA等、海外支援や協力における予算の推移についてお聞きをいたします。大まかな傾向で結構でございますので、政府参考人の方から答弁をお願いいたします。

今西靖治外務省大臣官房参事官

○政府参考人(今西靖治君) お答え申し上げます。  委員御指摘の一般会計当初予算に係る政府全体のODA予算につきましては、平成九年度をピークに減少傾向が続き、平成二十三年度以降はおおむね横ばい、五千億円台後半で推移しているところでございます。  一方、OSAの方の予算につきましては、創設初年度である令和五年度は二十億円、六年度は約五十億円が計上されました。令和七年度につきましては、約八十一億円を政府予算案に計上しているところでございます。

若林洋平自由民主党

○若林洋平君 御答弁ありがとうございました。  まず、大まかな傾向をお聞きしましたが、その上で、JICAについては国民の皆様からも御理解をいただいているとは思いますけれども、ODA、OSAとなると誤解をされている国民の方々も多々いるのではないかと思います。  我々の生活が苦しいのになぜ海外にばかり予算を使うのかとか、中には日本人より外国の方が大切なのかと、外国人の方が大切なのかなど、かなり誤解をされているような発言も見受けられるところでもございます。  これは非常に残念なことであり、また、よろしくない理解とも言えるかと思います。このような誤解を払拭するためにも、いま一度、外務省として、政府として、ODAやOSAの意義や重要性を力強く説明いただきたいと思います。非常に重要なことですので、岩屋大臣の御答弁をよろしくお願いいたします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) ありがとうございます。  ODAは、気候変動などの地球規模課題の解決への貢献でありますとか、グローバルサウスとの関係強化の観点から、非常に重要な外交ツールでございます。そして、支援対象国のためだけではなくて、その対象国における投資環境の整備や物流の円滑化などを通じて、日本企業の海外展開など我が国の国益にも資する、寄与するものでございます。  一方のOSAですが、これは我が国が戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中にあって、特にインド太平洋地域における平和と安定を確保するということによって、その同志国の安全保障上の能力、抑止力を向上させることによって、ひいては我が国にとって望ましい安全保障環境を創出することを目的として創設をされたものでありまして、まさに情けは人のためならず、ひいては我が国の国益に大きく寄与していくものだと考えております。  非常に財政状況厳しい中にあって、もうODAもこれ以上減らせない、OSAは増やしていかなきゃいけないという中にございますので、外務省としてはこの両方にしっかり取り組んでいく考えでございますので、是非引き続いての御理解と御支援をよろしくお願いしたいと思います。

若林洋平自由民主党

○若林洋平君 丁寧かつ力強い御答弁をありがとうございました。今までも、これからも、日本にとって、我が国にとっても非常に重要な海外支援ですので、国民の皆様にも深い御理解をいただけたらと存じます。  そこで、確認の意味も込めてお聞かせいただきたいのですが、海外支援について、国民の皆様に対しどのような周知をされてきたのか、また、今後どのように周知されていくのか、お聞かせいただきたいと思います。政府参考人の方、お願いいたします。

今西靖治外務省大臣官房参事官

○政府参考人(今西靖治君) お答えいたします。  ODA、それからOSAの広報につきましては、ホームページやSNSを通じて、支援内容等について積極的に発信しているところでございます。  特に、七十周年を迎えましたODAにつきましては、動画コンテンツの制作、それからイベントの開催等も実施しており、幅広い層を対象に分かりやすい政策広報に取り組んでいるところでございます。  ODAとOSAのいずれにつきましても、公的資金を原資としている以上、国内の幅広い国民の理解とそれから支持を得ることは不可欠と考えております。国民の理解を進めるべく、引き続き国民の皆様により分かりやすく丁寧な広報に努めてまいります。

若林洋平自由民主党

○若林洋平君 御答弁ありがとうございました。  今回の質問、そして先ほどの大臣の力強い御答弁などが周知の一助となれば幸いですけれども、我々議員も周知に努めるとともに、政府の皆様におかれましても、なお一層の御尽力をお願いしたいと思います。  そして、もう一つ大切になってくるのが、支援をしている相手国、特に相手国の国民の皆さんがどう感じているかというのも非常に重要になると思います。お隣の中国の海外支援というのは、非常に積極的かつ相手国民に対してのアピールも相当なものがございます。橋はおろか道路にまで自国語の名前を付けたり、支援している国民へのアピールというのはすごいものがあります。  日本も同じようにとは言いませんけれども、日本の支援が相手国の国民の皆さんに全然伝わらないとなるとそれはそれで問題かと思いますが、現状を教えていただきたいと思います。

今西靖治外務省大臣官房参事官

○政府参考人(今西靖治君) お答えいたします。  日本の開発協力は、相手国からいわゆる顔の見える支援の形で実施することを重視しております。これまで、相手国の政府や国民から高い評価を得るとともに、対日理解の促進に寄与してまいりました。  例えばでございますけれども、アジアやアフリカといった地域におきまして、日本企業が有する技術力を生かしながら、道路、港湾、鉄道、地下鉄、空港といった質の高いインフラ整備事業を展開してきております。相手国政府及び国民から歓迎され、実際に愛用されてきているところです。また、六十年の歴史を持つJICAの海外協力隊という制度がございますけれども、世界各地に延べ五万七千人以上の日本国民が派遣されておりまして、国民同士の交流による技術協力として、草の根レベルでの信頼、それから相互理解を深め、我が国と開発途上国との懸け橋となっております。  それから、OSAにつきましては、これまで供与を決定した資機材はまだ調達段階にございまして現地にはまだ届いておりませんけれども、相手国政府からは、二国間の安全保障協力を強化し、国際的な平和と安全に寄与するための新しい取組として極めて好意的に受け止められております。例えば、本年一月の日・マレーシア首脳会談におきましては、警戒監視用機材の支援に関しましてアンワル首相から直接謝意が示されております。様々なレベルの会談において、相手国政府から謝意や高い評価が示されております。  また、各国においては、こうしたOSAの意義を含めて広く報道がなされているところでございます。今後、供与機材が現地に到着すれば、日本の、日本による支援の成果をより具体的な形で相手国国民に示すことができると考えております。

若林洋平自由民主党

○若林洋平君 御答弁ありがとうございました。  まさに今の御答弁にありましたとおり、こういったことの積み重ね、長年による積み重ねこそが我が国の信頼であったりとか、また期待であったりとか、親しみであったりとか、そういうことが絶対的に今必要なことでありますので、引き続き御尽力いただきたいとともに、我々もアピールをしてまいりたいと思います。  次に、職員の、処遇についてお聞きしたいと思います。  外交防衛委員会の場でも何度か申し上げてはおりますけれども、まず全体的な話として、私は国家公務員の給与を上げるべきだと訴え続けております。その理由は、各分野において、日本における、各省庁を企業に例えるとするならば、各分野において日本における最高の企業が各省庁であるはずと考えているからでございます。  というのは、そうであるならば、その評価に見合う給与は当然であると考えますし、我が国の発展のためにと夢と希望を持って入職されてくるかけがえのない人材が若くして退職してしまう、また、そもそも公務員への魅力を感じなくなってしまっているのはなぜでしょうか。もちろん、給与だけの問題ではないとは思いますが、評価の一つであることは間違いないと思います。五十人規模の企業を目安にとありますが、仕事の内容、責任の重さを考えれば、見直すときではないかと思っております。また、それだけの仕事、責任を求めるなら、見合う給与は必要かと考えます。  その上で、その上で、外務省におきましては海外で勤務される職員も多く、昨年若干の改善は見られましたが、今のままでは負担が非常に大きくて外務省を目指す若者が増えないと考えますが、大臣の思いと現状頑張っている職員に対しての激励の言葉も含めてお答えをいただければ有り難いと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) ありがとうございます。委員がこの質問をしていただけるということで、もう官房長以下、外務省職員、泣いて喜んでおります。本当にありがとうございます。  外交活動は、言うまでもなく二十四時間三百六十五日、地球上のあらゆる場所で働いていますし、職員も昼夜を問わず緊張感を持って頑張ってくれております。私も、外務省に来て半年近くなりますが、本当に大変な仕事だなということを日々痛感しているところでございます。  特に、外交官は我が国の外に行けば顔でありますし、在外公館は最後のとりででございますので、国によっては非常に過酷な生活環境下で様々な制約の下で勤務を強いられるという場合がございます。そうした中で、緊急事態や邦人保護の対応が発生することにも備えなければいけないということで、何とか処遇改善を、防衛省も頑張られましたが、外務省もと考えております。  委員御指摘のように、令和六年度より、毎年四月に在勤手当の月額を外貨建てで決定して、年度内は原則としてその外貨建ての定額を支給することによって支給額が基本的に為替変動の影響を受けないようにしたところでございますが、まだまだ対応が必要だと思います。  女性の比率も高まってきておりますし、家族形態の多様化も進んでおります。職員が在外公館での勤務も含めて継続的にキャリアを築けるようにしていくことが重要だと思いますし、これも委員におっしゃっていただいた、若手外交官が処遇を理由に外交の道を諦めることがあってはならないと考えておりまして、是非、職員一人一人が能力を存分に発揮できる体制をつくっていきたいと思いますので、引き続いての御支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。

若林洋平自由民主党

○若林洋平君 丁寧な御答弁ありがとうございました。  ちょっと時間がなくなってまいりましたので、細かい二問はちょっと割愛させていただきまして、同じように、防衛省の方につきましても大臣の思いがあると思います。人員募集は非常に厳しい状況だとは思いますけれども、様々な処遇の改善によりまして今後に対する期待と現職自衛官への激励の言葉をいただければ有り難いと思います。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 本来、自衛隊は大変面白い、またやりがいのある職場でありまして、佐藤正久委員、三浦信祐委員なども防衛省で育って今活躍をされておりますが。  確かに、今募集は厳しい状況ではありますけれども、いかなる場合においても、やはり自衛隊、これが強くあらなければならないわけでありますので、やはりPR、募集、広報、これを徹底的に行う必要があろうかと思います。そして、抜本的強化のためには担い手である自衛官の確保は至上命題でありまして、関係閣僚会議で取りまとめた自衛隊の処遇改善、生活環境の改善、新たな生涯設計の確立、そして自衛官が誇りと名誉、高い士気、使命感を持って勤務できる体制づくりに取り組んでいるところであります。  また、基本方針の取組を分かりやすく発信することで、新卒者、既卒者、入隊を迷っている方々に働きかけを行っておりまして、一人でも多く採用者を獲得するための努力を現場の隊員たちは継続をしておりまして、私も様々な場で情報発信に努めております。  この自衛隊というのは、やはり、先ほども申し上げましたけど、国防という、ほかの組織では経験ができない、この国防に直接携わることができる、やりがいのある仕事でありまして、非常に崇高な使命を持つ、誇りと名誉、これを持って働くことができる職場です、職業です。本人や御家族、これは自衛隊に入ることに誇りを持っておられますし、また、自衛隊に入って本当に良かったと思っていただけるように、やっぱり家族会や隊友会の方々を中心に、この仕事のすばらしさを政府を挙げて各種施策に取り組んでいただけるように頑張って取り組んでまいりたいというふうに思います。

若林洋平自由民主党

○若林洋平君 御丁寧な御答弁ありがとうございました。  以上でございます。終わります。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 立憲民主・社民・無所属の塩村でございます。よろしくお願いいたします。  まず、戦後八十年の談話について伺いたいというふうに思います。  今年は八十年ということで一つの節目になってまいります。これまでの歴史を振り返りまして、そして今、秩序が大きく変わろうとしている中、談話を出す意義というのはあろうかというふうに私は考えているんですが、外務大臣のお考えをお伺いしたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) まず、石破内閣は、これまでの内閣総理大臣談話、歴代の総理大臣談話を含めて、歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでおりまして、これからも引き継いでまいります。  その上で、現時点で新たな談話を発出するかどうかは決定しておらず、今後の対応につきましては、これまでの経緯も踏まえながら、様々な観点から考えていきたいと考えております。  いずれにしても、委員御指摘のように、国際社会が非常に大きな転換点を迎えておりまして、自由で開かれた国際秩序が激しく揺らいでいる中でございますので、二〇二五年の様々な機会を捉えて世界の平和と繁栄に向けた未来志向の発信に努めていくことは当然だと考えております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。  意義があるかないかというところには直接的にはお答えはいただけていないとは思うんですけれども、でも、今の御答弁を聞く限り、私は少し考え方は同じではないかなというふうに考えています。  次にお伺いしたいのが、この令和七年度の予算案に戦後八十年を契機とした事業が盛り込まれているのか、こちらをお伺いしたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 戦後八十年を契機とした未来志向の取組は多岐にわたっておりますけれども、予算案の中で戦後八十年という、うたって整理した事業を計上しているわけではございません。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 なるほど、そうなんですね。ちょっとがっかりしてしまいました。  やっぱり、いいきっかけになってくると思いますし、こういうときだからこそ、しっかりと、日本が何かをしっかり世界に発信していくためにも、世界的にも、そして国内の中にも、やっぱり何かしっかり伝えていくべきことがあるんじゃないかなというふうに思うんですが、そのための予算はないということで、ちょっと今、私は、しっかりと明示したものはないということで、ちょっと今残念だなというふうに思っているんですが、今後何か出てくるのかもしれませんし、今後にも期待をしたいというふうに思っております。  そして、私、被爆二世でもあるんですが、そこでお伺いしたいんです。やはり、戦後八十年イコール被爆といいますか、八十年になってまいります。日本政府として、国際社会に訴えるべきメッセージは何なのか、ここをお伺いしたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のように、戦後八十年ということは、すなわち被爆八十年でもございます。政府としては、広島及び長崎に対する原爆投下、これは本当に多くの尊い命を奪い、事後にも病気や障害で言葉に尽くせない苦難を強いた、人道上極めて遺憾な事態をもたらしたことであったと認識しております。  したがって、この多大な惨禍をもたらし得る核兵器が二度と将来使用されることがないように、核兵器のない世界の実現を目指して、一層国際社会の取組を主導していきたいと考えております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。  以上三問聞かせていただいたんですが、二番目の予算が現状どの事業だというところは特定できないというようなところを除いて、今お答えいただきました一番とか三番の部分ですよね、これを含んでやっぱり談話は出していただきたいなというふうに私は考えています。  公明党さんも後押しをしているようでございますし、ただ一方で、ちょっとやっぱり気になるのが自民党さんの動きでありまして、資料の一の左側を御覧いただきたいというふうに思います。談話の発出に反対の声が自民党から出ているということなんですね。これ、写真を見ていただけたら分かるかと思うんですが、SNSでも一部話題になっておりました。ダークスーツを着た中高年の男性ばかりだということで、これはやっぱり意見とか考え方にも偏りも出てくるんじゃないかなというふうに私は思います。決定力とか影響力を持っている皆さんですから、やっぱり偏っていると偏った意見にもなるんじゃないかなというふうに思っております。  やっぱり、戦後日本が培ってきました国際社会での役割を果たして名誉ある地位で居続けるためにも、いいきっかけになるというふうに思います。周辺環境が厳しい今だからこそ、戦後の日本らしい価値観を持った談話を期待しております。  次に移ります。  慰霊碑の質疑に入りたいというふうに思っております。  資料二の三を御覧ください。  これはフィリピン激戦地の慰霊碑、これはカリナンとタモガンになるんですが、私はこれまで海外の慰霊碑の管理や保全、しっかり行っていくべきだというふうに質疑を行ってまいりました。海外だけではなく、大丈夫だというふうに思われていました公有地にあります日本の慰霊碑も今後問題になっていくのではないかという、こういった問題意識で質疑を行いたいというふうに思います。  資料一、戻っていただきたいんですが、右側です。  先月、委員派遣、非公式で私お声掛けをさせていただきまして、委員の皆さんと一緒に、有志で、旧海軍墓地、呉市なんですが、そこに行ってまいりました。そこの設営隊の慰霊碑というのがございまして、これまで確認できなかった旭日旗、軍艦旗とも言われておりますけれども、これが赤く彫刻されていたということになるんです。  戦艦大和の慰霊碑もありますし、戦艦伊勢の慰霊碑もありますし、戦艦日向の慰霊碑など、ほかの慰霊碑がたくさんあって、百ぐらいの慰霊碑があるところなんですね。戦艦、駆逐艦、潜水艦、潜水母艦、敷設艦、特務艦、工作艦、輸送艦、海防艦、航空母艦、巡洋艦、駆潜艇、掃海艇などの慰霊碑が本当にたくさんあるところで、旧海軍墓地なので、そうした軍艦など、戦艦の慰霊碑には旭日旗というものは彫刻されていないにもかかわらず、なぜか設営隊の慰霊碑に突如こうした赤い旭日旗の彫刻が彫られたわけなんです。私、すごくびっくりしまして、資料二の四番を御覧ください。  書籍なんですが、まさにここの慰霊碑に合祀をされている第二一九設営隊ですね、その設営隊最後の地、インファンタ、ゼネラル・ナカールで何があったのかということを知ることができる書籍でありまして、私の大おじですね、その本に名前が載っておりまして、その地で死亡しておりまして、当然遺骨は帰っていないということなので、私は是非行ってみたいということで、皆さんをお誘いして有志で行ってまいりました。  そこにあったのが彫刻がされているというようなことでございまして、強烈な違和感を持ったわけです。なぜならば、書籍にも書いてあるんですが、設営隊というのは、徴用された非戦闘員かつ、艦船とか艦艇の乗務員でもない、そうした編成部隊になるんですね。分かりやすく言えば職人さんたちです。道路造ったり、トンネル掘ったりとか、空港造ったりとか、そういう部隊になるんですが、ほかの艦船の慰霊碑にそういったものがないにもかかわらず、突如、突然、赤い旭日旗が彫刻をされていたということになるんです。  私、不思議に思いまして、この間、一か月あったんですが、事務局を通して質問などもさせていただきました。ここ、墓地は元々国有地であったんですが、呉市に移譲されているんですね。で、贈与された側の呉市は、一緒に朝、見に行っているわけなんですが、旭日旗が彫り込まれていたということは把握していないということで、私たちと一緒に行ったときに初めて把握をしたということだったんです。そのほかいろいろ回答もいただいていますが、ちょっとここでは割愛させていただきますが、ちょっと何か理解し難く、対応が非常に曖昧で、このままで本当にいいのかという疑問があるんです。  視察時に初めて呉市は旭日旗を把握したということで、慰霊碑の設置団体は戦友会とのことなんですが、その設置団体の方はもう死亡したとの回答が来たんですね。じゃ、その場合、慰霊碑の管理ってどうなるんですかねというふうに聞いたところ、呉市からの回答は、管理者がいなくならないように設置団体で後継者を決めてもらう必要があると考えているという答弁が来まして、ちょっと無理じゃないかなと思うんです、だってもういないわけですから。もういなくなった後に決めてもらう必要があると言われても、どうやって決めるんだというように、とても疑問です。  今回のように彫り物があったとか、これは市側が把握をしていないということなので、彫り物なのかそれとも落書きなのかとか、彫り物のケースもあるし、今回、旭日旗じゃなかった場合のケースも大体同じ回答が返ってくるはずなんですね、こういう状況なので。そうしたときどうするんですかというふうに問い合わせた結果、これは、設置団体、つまり戦友会ですね、戦友会の対応になるということなんですね。損傷しているなど確認した場合は設置者に連絡して対応を促すという回答が来たんです。どうやってやるんですかね。だから、もういないんですよねということで。  つまり、これって、放っておいたら、大丈夫だと思われていたこの公有地というか、今、市が管理しているわけですから、そこの慰霊碑ですら姿形が、そして意味合いまでもが変わってしまう状況になるんじゃないかというふうに、この一か月間、非常に心配をさせて、心配をしてしまっています、私が。私、本当に不安なんですね。遺族の一人としても非常に不安ですし、不思議ですし、慰霊碑建立時の遺族たちの思いとか、そしてその趣旨等がこのまま放っておくと変質してしまうというおそれがあるというふうに私は思います。  そこでお伺いしたいんですが、慰霊碑の保存の在り方について、原則を教えてください。

岡本利久厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(岡本利久君) お答え申し上げます。  民間団体などが建立いたしました戦没者慰霊碑につきましては、建立者等が自ら維持管理を行っていただくということが基本であるというふうに認識をしております。  他方、建立者等が不明などにより適切な維持管理が行われていないといった課題が生じているものがあるということは認識をしております。  こうした維持管理状況が不良である民間建立慰霊碑につきまして、地方公共団体が移設などの事業を行う場合にその費用の二分の一を補助する事業を実施しているところでございます。令和七年度の予算案におきましては、本事業の補助上限額を五十万円から百万円に引き上げて計上したところであります。  厚生労働省としましては、こうした事業を通じまして、維持管理状況が不良である民間建立慰霊碑に対する地方公共団体の取組を支援していきたいというふうに考えております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。  つまり、レクでもお話聞かせていただいたんですが、いろんな慰霊碑があって、管理が難しくなってくると、年月がたって。その場合には、できるだけ公有地などに移していって適切な管理をしていけるものはしていくと、その応援を予算を取ってしているというお話だったんです。  つまり、そもそも今はもう公有地にあるわけですから、このケースにおいてはその予算は使えないという認識でよろしいでしょうか。

岡本利久厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(岡本利久君) お答え申し上げます。  先ほど申し上げましたように、民間の建立している慰霊碑というものにつきまして、それを自治体の方で管理を移すと、そういうふうな場合に対象にしているということでございます。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。  つまり、ならないということなんですよ。  次にお伺いしたいんですが、こうした場合に、責任の所在地というのはどうなっているのか、どこにあるのか、お伺いしたいと思います。

石田清財務省理財局次長

○政府参考人(石田清君) 先生御質問いただきました、先生御指摘の旧海軍墓地、現在、長迫公園ということで、呉市の公園になっておりますけれども、経緯について先ほどおっしゃられていましたが、改めて申し上げますと、昭和二十年の海軍省廃止に伴いまして当時の大蔵省に引き継がれましたが、その後、昭和六十一年に呉市に対して都市公園として譲与しておりまして、所有権はその時点で国から呉市に移転しているというところでございます。  したがいまして、土地の所有者としての管理責任、こちらについては現在呉市が有しているというふうに承知しているところでございます。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 つまり、自治体の方に移っているということになるというふうな回答だったというふうに思うんですね。  そうなったときに、今日は副大臣来ていただきましたけれども、お伺いしたいんですね。  これ、自治体からの回答でいくと、何もできないということになってしまいますよね。もう建立した人がいなくなっている、そこに責任があるんだと言っているわけですから、これ、何もできないというふうになってしまうと思うんですね。本当にこのままでいいのかなというふうに思うんです。  戦後百年を見据えたときに、百年どころかもうその先を見据えたときに、慰霊碑のあるべき姿について、今回の事例も踏まえて感想をいただきながら御答弁をいただきたいと思います。

仁木博文自由民主党・無所属の会厚生労働副大臣

○副大臣(仁木博文君) 塩村委員にお答えします。  今、この大切な御指摘のあった事案もありますが、国内各地に所在する民間の建立戦没者慰霊碑については、建立者等の不明などにより適切な維持管理が行われていないといったこと、箇所があるということは認識しております。  その上で、今年は戦後八十年を迎える中、さきの大戦に関する記憶を継承し、また戦争の悲惨さや平和の尊さを後世に伝えていく上で、御遺族や戦友等が各地に建立した慰霊碑が適切に維持管理されていくということは重要であるというふうに、厚生労働省、考えております。  そして、維持管理状況が不良である民間建立慰霊碑につきましては、地方公共団体が移設を行う場合、その経費を令和七年度予算においても増額計上しているところでありまして、こういった事業を通じまして、民間建立の慰霊碑に対する地方公共団体の取組を支援してまいりたいと思っております。  その上で、議員から御紹介のあった呉市の慰霊碑につきましては、先ほど財務省の方からも答弁させていただきましたように呉市において管理がなされているものと聞いていまして、議員が御指摘の事案については、更に呉市の方に事実関係の把握等を行っていただいた上で、必要な対応を今後とも行っていただくことが望ましいのではないかというふうに考えております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 でも、自治体側の対応なので、本当にこれでいいんですかということが私の今回の質問の原点でございます。  というのも、先ほどお伝えしましたとおり、二一九設営隊はここに合祀されておりまして、これ、昨今の高齢お一人様問題につながっていくかもしれないんですけれども、私、実家の方が広島の鞆の浦でありまして、そこはよくお墓の、何というんだろう、お墓を全て、何というんですかね、もう墓じまいですよね、墓じまいの特集になると必ず出てくるところなんですね。ここで亡くなったという設営隊にいた私の大おじなんですが、その家の家系のお墓は私が子供の頃はあったんです。あったんですけど、最近行ってみたら、墓じまいがすごくされていて、なくなっていたんです。遺骨帰ってきていませんから、そこに骨は入っていないんですが、なくなっていました。  つまり、お墓もない、遺骨もないというような状況の中、私のような後ろの世代の人がどこで手を合わせるんだろうというふうに思ったときに、今回、呉に行くということで、是非行きたいと思って行ったんですが、そこに行ったらこれ、慰霊碑がこんな状況になっていたというのは、ちょっと私はとても、遺族の一人としてとても問題だというふうに思うので、是非、元々国で、国が管理していたところでもありますし、戦死をしたというところもやっぱりあるというふうに思うので、是非しっかりと自治体にも方向性を示してあげたいというふうに、示していただきたいなというふうに思っています。  これ、五十年後、百年後に全然説明ができない事態になると思うんですね。戦艦の慰霊碑にはマークが付いていない、旭日旗付いていないのに、軍人でもなかった職人の設営隊の地上部隊、非戦闘員のところにそれが付いているというのはちょっと、ほかのところに付いていなくて、どうしてというような疑問があるので、そういったことにならないように、しっかりと慰霊碑の問題は取り組んでいただきたいなというふうに思っております。  副大臣、ここまでで結構です。ありがとうございます。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) どうぞ。副大臣、退席されて、どうぞ。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。  次に、ODAの在り方についてお伺いをしたいというふうに思っております。先ほど大臣の方からも御説明がありました、オファー型の積極的な展開についてでございます。  資料二の一を御覧ください。  先ほどから私のフィリピンに視察に行ったお話をしておりますが、そのときの写真になります。慰霊の視察がメインだったんですが、目に付いたのは、先ほど若林委員も言っていましたように、中国の大型インフラばかりだったんですね。それを見に行ったわけでもないのに、それが目に入ってくるし、説明も地域の人がしてくれるというような状況でございました。  昨今、日本はODA予算を大きく増加させるということはとても難しいというふうに思うんですが、そして、今は円安にもなっていますよねという中、やっぱり戦略的に私は展開をしていかなくてはいけないなというふうに思っています。  資料二の二を御覧ください。  これ、フィリピンのごみ山ですね。スモーキーマウンテンと言われているもので、有名なものになると思うんですが、中国のような大規模なインフラ事業よりも、日本の技術力を生かした分野に重点的にリソースを割くべきであるというふうに思います。総額よりもやっぱり質とか技術力で支援をしていくことが重要じゃないかなというふうに思っています。  特に東南アジアは、フィリピンだけではなくて、ごみ山問題を抱えている国もあります。都市のサイズに合わせた環境型の焼却炉などを戦略的に提供して日本のプレゼンスを最大限に発揮していくべきだというふうに思うんですが、日本にはそうした技術があるというふうに聞いております。見解をお伺いしたいと思います。

今西靖治外務省大臣官房参事官

○政府参考人(今西靖治君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、東南アジア地域におきましては廃棄物処理は大きな課題となっており、我が国はこれまで、日本の高い技術力や知見を生かして、東南アジア地域に対する廃棄物対策、リサイクルに係る能力構築や海洋プラスチックごみ調査分析機材の供与といった支援を行ってきております。  我が国のフィリピンに対する開発協力方針におきましても、廃棄物管理を含む環境問題を重点分野の一つとしており、例えば、ダバオ市における廃棄物処理、発電施設の整備支援や、日本企業による廃プラスチックの燃料化に係りますビジネス展開支援などを実施してきているところでございます。  今後とも、相手国のニーズを踏まえながら、日本の高い技術力や知見を生かした質の高い支援を実施していきたいと考えております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。まさに私がダバオに行ったときに、ダバオの方からその話を聞いたところであります。  そこで、またプラスでお伺いしたいんですが、今お伺いしましたそうした方針ですよね、重点的な方針、そうしたものに合致をする事業の分野というのはどのようなものがあるのか。今、お一つが廃棄物の処理だったと思うんですが、そのほかに日本の技術を使ったオファー型というのは何があるのか、教えてください。

今西靖治外務省大臣官房参事官

○政府参考人(今西靖治君) オファー型協力におきましては、我が国外交政策上戦略的に重要であり、かつ複合的な開発課題の解決の鍵となる分野において、我が国の強みを生かした協力を実施してきております。  具体的には、二〇二三年九月に策定されたオファー型協力に係る戦略文書というのがございまして、三つの分野、すなわち気候変動・GX、二番目に経済の強靱化、それから三番目にデジタル化・DXのこの三分野を戦略的に取り組む分野として選定いたしております。  今後も、委員御指摘の日本の技術力を含めて、日本の開発協力の強みを生かした魅力的な協力メニュー、これを積極的に相手国に提案し、対話と協働を通じて案件形成を行ってまいります。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。強力に進めていっていただきたいなというふうに思っています。  先ほどからダバオとかインファンタの話をさせていただいているんですが、まさに御答弁があったような焼却炉というものはしっかりと、日本がいち早くしっかりともうちょっと、いち早くです、いち早く進めていくべきではないかなというふうに考えているところでございます。ダバオの案件も、五十億円ぐらいみたいな形で、資料も読ませていただきました。これから着手されるということで期待はしているんですが。  ダバオ市は比較的大きな、フィリピンでも二番目とか三番目に大きな都市だと思うんですが、それ以外の都市でも多くの都市がごみ問題を抱えていて、というのも、フィリピンは法律があって環境汚染につながるような焼却ができませんから、普通の焼却炉を造るというのはとても難しくて、日本のようにダイオキシンが出ないとか環境型であるとかエネルギー回収型であるとか、そういったものが求められているので、スピード感を持ってやることが私は非常に重要だというふうに思っています。  今写真でお示ししているとおり、中国がもう物すごく入り込んでいるわけなんですよ。写真の一のルソン島のインファンタというところ見ていただきたいんですが、私、傘を持って立っていますよね、護岸に。こっちはインファンタ側で、もう一つの反対側はまだこれからだということなんですが、もう着手が決まっているという形で、これ行政区違うんですが、インファンタとゼネラル・ナカールで、両方がこれ一体化して、中国がどかんと持っていって取っているということになるんです。そこの市が、首長さんが、環境型の焼却炉が欲しいという形で、私は遺骨の視察に行ったときに強い要望を受けて、これまでも質問してきているんですが、多くの都市が必要としているというふうに思っています。中国がこのように大型のをどんどんやっていっているので、やっぱり中国の台頭はすさまじいなというふうに思っています。  右の写真はミンダナオ島のダバオで、リゾートとミンダナオの町をつなぐとても大きな橋があるんですね。これも大きいのを造っているねと言ったら、中国なんだよって教えてもらって、ああそうですかという形で、まあ結構すごいなと私は思いながら。  なので、中国の台頭はすさまじいですから、やっぱり日本も、環境型の焼却炉も含めて先ほど御紹介いただいたもの、しっかりと早めに着手をしていくということ、お話をしていくということ、案件をまとめていくということが重要だというふうに思うんですが、見解をお伺いいたします。

今西靖治外務省大臣官房参事官

○政府参考人(今西靖治君) 委員御指摘の中国につきましてですけれども、中国の途上国向けの融資はいわゆるOECDなど多くのドナーが参加する場のルール、それから枠組みに依拠していないということで、不透明であるという指摘がなされており、私どもとして中国の開発協力の動向を注視しているところでございます。  それから、御指摘のあった迅速性、速くやるということにつきましては、日本のODAの迅速性の向上は重要な課題であるというふうに認識しております。二〇二三年に閣議決定いたしました開発協力大綱におきましても、動きの速い民間投資と連携した協力の必要性に鑑みまして、迅速な意思決定の、それから意思決定と協力の実施が可能になるように制度改善を行っていく旨を表明しておりまして、先ほど御説明いたしましたオファー型協力というのはその一例でございます。  ODAにつきましては、今後も不断の制度改善に努めてまいりまいります。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 是非ちゃんと進めていただきたいと思います。  これまでの質疑でも、環境型の焼却炉の話、私、前回もさせていただきました。そこから進捗があったのかなと思いきや、何かちょっと違うような様子になっている形で、前回の議事録確認させてもらったんですが、今フィリピンの方で大使館が関係者に対して具体的な要請内容を照会しているところでございまして、今後、先方からの回答を踏まえまして、フィリピン側のニーズを丁寧に把握しつつ、どのような支援が可能か検討していきたいというふうに考えておりますというふうに御答弁いただいたところなんですが、これって実は余りちゃんと進んでいないですよねというふうに思うんですが、現地ニーズ、ちゃんとつかめているのか不安なんですね。この件踏まえて御答弁いただけますでしょうか。

今西靖治外務省大臣官房参事官

○政府参考人(今西靖治君) 御指摘いただきましたこのゼネラル・ナカール市における日本の技術力を生かした焼却炉整備のニーズでございますけれども、御指摘のように、在フィリピン日本大使館が引き続き現地の関係者に対してこの要請内容について聞き取り、照会を行っているところでございます。フィリピン側のニーズを丁寧に把握して、適切な支援を検討してまいりたいと考えております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 今、ちょっと詳細は、これ全部調べたんですけど、ちょっと笑える状況になっていて、これは到底丁寧とは言えないんじゃないか。ちょっとこれ言うのはもう控えるんですが、これはまずいだろうと私は思っているので、この後、しっかり話をさせていただきたいなというふうに思っています。これちょっと改善しなきゃいけないと思うんですが、今回うまくいっていないなと思ったときにやっぱり改善が必要だと思うんですが、一言御答弁いただいてもよろしいでしょうか。

今西靖治外務省大臣官房参事官

○政府参考人(今西靖治君) 我が国は、開発途上国への支援の実施に当たっては、現地の大使館、それからJICA事務所を通じ、相手国政府と緊密にコミュニケーションを取ってきめ細かい開発ニーズの把握に務めております。  御指摘の個別の案件につきましては、現地の市長さんとの話合いというのも行ってきておりまして、今後も、中央政府との関係も含めまして、優先順位等を整理させていただければというふうに思っております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 是非しっかり進めていただきたいと思います。  ちょっとこれは、本当にいかがなものかなというような進み具合になっておりまして、私の方でもちょっと調べさせていただきましたので、改善できるところはしっかり改善していって、ボタンが掛け違ったのであればちゃんと戻していくという作業がやっぱり必要だと思っていますし、この分野はやっぱり日本が取っていかないと、既にもうその自治体には中国が入り込んでいるわけですから、取っていけるものは私たちも、価値観というか、技術とか、そっちの方でしっかりと貢献をしていくことが重要だというふうに思っています。  というのも、その自治体は、戦後すぐに日本が井戸を掘ったりとか様々な協力をして、とても日本に、激戦地であり駐屯地があったところにもかかわらず、親日の感情を持ってくださっていますから、その感情を壊すことなく育てていくことが非常に重要だというふうに思っておりますので、対応の方をよろしくお願いしたいというふうに思っております。  続きまして、国連改革についてお話をお伺いしたいというふうに思っております。  所信でも述べられておりました国連改革です。国連創設八十周年、安保理改革を実現するためのまたとない機会だというふうに思います。日本が歴史的な使命を果たしていくためにこの機会をしっかりと生かしていただきたいというふうに思っております。  まずなんですが、G4ですね、日本、ドイツ、インド、ブラジルは、常任理事国入りを、常任理事国と非常任理事国の双方を拡大すべきだとして、相互に、お互い入りましょうとか、そういう支持をしていると、そういう状況ですねと。  しかし、現実的に、日本の常任理事国入りというのは現実的なのかというところも踏まえて考えていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに思います。ウクライナの情勢とかガザの情勢をめぐって国連が機能不全に陥っているというふうに指摘を受ける中、日本は自らが常任理事国になるということだけに専心をしていてはいけないと、全体のことを考えて、秩序を壊さない、今秩序が壊れようとしているので、そこを守っていくことが何よりも重要だというふうに思っています。  より多くの国が参加ができる安保理となるように包括的な改革を進めていくべきだというふうに思いますが、この点につき、外務大臣の所見をお伺いしたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) これはもう委員御指摘のとおり、国連改革はいよいよ喫緊の課題になってきていると思います。  国連も創設以来八十年がたつんですけれども、当初の加盟国は今四倍に増えております。ところが、安保理の構成は変化していないわけでございます。そんな中で、今御指摘があったように、安保理はもう機能不全と言っても過言ではないという状況に陥っております。これを災い転じて福となすという契機にしていかなければいけないというふうに思います。  日本は、これも御指摘あったように、G4ということで、常任及び非常任の双方の議席拡大をやっていこうとしているわけでございますが、そういう交渉をもう文言にして突き合わせないと進んでいかないよねということで、昨年九月の未来サミットでは世界の首脳が安保理改革の緊急の必要性で一致をしておりますので、いよいよこの改革の機運を盛り上げていくべく、我が国も実現に向けて、場合によっては必ずしもその従来の案にこだわらずに、しっかり取り組んでいく必要があると私は考えております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。私もそのように思います。  そこで、ちょっと御意見を更にお伺いしたいというふうに思っています。  こちらの書籍、(資料提示)私、今日読み込んできたんですけれども、長谷川祐弘元国連事務総長特別代表なんですが、国連改革は二段階で改革を行うことがもう現実的な時期なのではないかということで提言をしていらっしゃいます。  第一段階目としては、二〇二五年から再選可能な任期五年の十議席の増設をしていくということです。そして、第二段階は、二〇四五年ですね、から、国連百周年を迎えますので、国連憲章百九条に基づく全体会議を開催して、国連の包括的な改革、常任理事国の在り方の抜本的な見直しを行うべきだと。大国五か国又は五地域機構には引き続き拒否権を維持することは認めつつ、そこを再選可能な十年の任期制にすることなどという形で、この二段階を提唱しているということになります。  これ、なぜかというと、常任理事国は国際社会全体の利益を代表するという、責任をより重く自覚をせざるを得なくなってくるわけですね、この方策を取ると。そうすると、拒否権があったとしても、拒否権の行使を抑止することができるということになるんです。  この二段階の改革案への見解をお伺いしたいというふうに思っています。評価と、そしてもし、メリット、デメリットあると思うんですが、政府が認識していることがあれば、今是非教えてください。

松尾裕敬外務省大臣官房審議官

○政府参考人(松尾裕敬君) 御指摘をいただきました二段階の安保理改革案につきましては、必ずしもその詳細は明らかではございませんけれども、委員御指摘のとおり、二〇二五年の機会に、再選可能な任期五年の任期を十議席設置するとの総会決議を採択し、その上で、二〇四五年の機会に、常任理事国が占める五議席は拒否権を維持しつつ、再選可能な十年の任期の議席に変更するとの総会決議を採択するとの内容と承知しております。  安保理につきましては、その正統性と代表性を向上させ、国際社会の諸課題により効果的に対処できるようにすることが重要でございます。そのために、安保理の構成が現在の国際社会の現実を反映するよう改革が必要でございます。安保理改革には国連憲章の改正が必要であり、そのためには多くの国の賛成が必要でございます。日本、ドイツ、インド、ブラジルのG4、アフリカ、幾つかの常任理事国などを始めとする多くの国々が常任及び非常任の双方議席拡大を支持しているのが現状でございます。また、現在の常任理事国の権利及び特権の廃止にも国連憲章の改正が必要であり、これは国連憲章上、常任理事国の同意なしにはできません。  したがいまして、このような観点から、御指摘の二段階の改革という案は、現時点では我が国としては検討しておらず、当初から常任及び非常任の双方の議席を拡大する案を追求しております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。  現状では検討していないということは分かりました。あっ、済みません、資料三に中身書いてあるので、是非興味ある方は読んでいただきたいと思うんですが、現状では検討していないと。で、今の政府の方が追求している方のG4の意見ですよね、これが本当に実現するのかという問題もあろうかというふうに思います。これまでも、日本が常任理事国入りしたいという形でいろんな改革を提案したときに周辺国が強烈に反発をしたということもあったというふうに思います。そして、アフリカなどがまとまらず、アフリカはどの国が入るんだとか様々な問題があって、これはなかなか難しい問題があるんじゃないかなというふうに思っているところでございます。  ただ、このままにしておいては絶対にいけないですよねというふうに思うので、いろんな方策を探っていかなくてはいけないというふうに思うので、一つの案にだけこだわるのではなく、いろんな案を出しながらやっていかないと、日本の理事国入りというのがどんどん遠くなってしまうんじゃないかなというふうに思っています。  そこでお伺いしたいんですが、今政府が述べた案含めて、いろいろな働きかけが重要になってくるというふうに思うんですね。どのような外交戦略を具体的に持っているのか、お伺いしたいというふうに思います。そして、今、長谷川先生が提唱した二段階の方式というもののほかに、一日も早く安保理に日本が戻れるための方策があるのであれば、どのように戦略を練って進めていこうとしているのか、具体的に教えていただきたいと思います。

松尾裕敬外務省大臣官房審議官

○政府参考人(松尾裕敬君) まず、我が国につきましては、二〇三二年及び二〇四三年の安保理非常任理事国の選挙への立候補を国連の手続に従って登録をしております。  我が国は昨年末で十二回の安保理任期を終えましたが、引き続き様々な形で安保理の議論に貢献し、国際の平和と安全の維持と、法の支配に基づく国際秩序の強化を目指していく所存でございます。同時に、安保理改革の議論も引き続き主導するとともに、国連の機能強化に努めてまいりたいと考えております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。  今年が八十周年ということで、節目の年にしては余り、ちょっと具体的な話ではなくて、ちょっと心配をしているところになります。  これまで日本は、理事会に三年ぶり、六年ぶり、六年ぶりみたいな形で、割とショートスパンで戻ってくることができているんですが、お話を聞くと二〇四三年とかの立候補を表明しているということで、長ければ今回二十年近く空いてしまう可能性もあると。それより先に戻れればいいんですが、その可能性というのは高まっているとは言えないと思うんですね。なぜならば、日本の国力の問題とか経済力の問題とか様々なこと、そしていろんな国が台頭してきていて、日本に迫り、追い抜いていく中、そこの議席を守り抜くというのは、守り抜くというか取っていくというのは簡単じゃなくて、その期間がどんどんどんどん空いてくるということになってくるというふうに思います。  そのデメリットというのは、例えば北朝鮮の決議を取るときに日本がその場にいることが有効に働く場合もあるでしょうし、そして日本が、日本の国際的なプレゼンスを保つためにもやっぱり理事会にいた方がいいというふうに私は思っているので、本当に、もうちょっと戦略的にいろんな方策を考えていかないと、今いただいているのは一つの案ですよね、G4でまとめた案だったりとかですので、最初、大臣がおっしゃってくださったように、いろんな方策を追求しながら、早期に手を打っていかないとどんどんと抜いていかれて入るということが難しくなっていくので、枠を広げる、そして再任可能な理事会メンバー、理事国を増やしていくという方にすれば、日本がこれまで果たしてきた世界での役割は評価されているというふうに思いますから、そうした中で日本の役割をどんどんと発揮していっていただきたいので、今の一つの方策にこだわることなく、いろんな可能性を是非追求していただきたいなというふうに思っております。  もう一点お伺いしたいんですが、国連改革、これ今そんなに日本の中で盛り上がっているかといえば、多分余り国民的にも今議論が活発になっているという認識はないんじゃないかなというふうに思います。国連改革とか安保理改革というのはウクライナとかそうしたときにわっと出るんですが、よし、じゃ、国民みんなで改革しなきゃいけないねというふうな機運になっているかというと、いろんなことがあってそのときだけわっと盛り上がって、またすぐに過ぎ去ってしまうというような状況になっているというふうに思うんです。  しかし、やっぱり日本が国際的な地位とかプレゼンスを保っていくためには理事会にいるということはとても重要だというふうに思うので、国民的議論という場面をしっかりと持たなきゃいけないなというふうに思っているんです。  なので、最後にお伺いしたいと思うんですが、国民的議論を喚起するための取組というものは必要だというふうに思うんですが、その点についてお伺いしたいというふうに思っておりますし、又は何かもう予定しているものがあるのであれば教えていただきたいと思います。

松尾裕敬外務省大臣官房審議官

○政府参考人(松尾裕敬君) 委員御指摘のとおり、国連の安保理改革の重要性、必要性というのは我々非常に強く認識しているところでございます。  大臣からも答弁申し上げましたけれども、昨年九月の未来サミットにおきましては、世界の首脳が国連改革の、国連安保理改革の緊急の必要性で一致しております。そしてその中で、未来サミットの成果文書である「未来のための約束」という文書の中では、具体的な行動の一つとして、将来に向けて国連改革の統合モデルを作成することを目指すということが明記されております。  我が国といたしましては、こういった国連改革の機運を、国連安保理改革の機運を高めて、是非とも改革を成し遂げていくことが重要であるというふうに考えております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。  私は、日本がやっぱり理事会の中にいて、そのプレゼンスを世界に発揮していくということが非常に重要だというふうに思っています。特に、私は被爆二世でありますから平和への思いもとても強いものがありまして、是非日本には、戦後の日本が歩んできた平和外交というものを横につなげていくためにも、是非、国連改革というもの、日本がしっかりとその考え方をずっと広げていけるような方策が取れるように頑張っていただきたいというふうに申し上げまして、一つの案にこだわるのではなくいろいろ検討していただきたいとお願いをして、質問を終わります。  ありがとうございました。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。  海上自衛隊の艦艇に勤務する方の通信環境改善、確保のために、これまで衛星を活用した電子家庭通信の整備とともに、艦内の自分の就寝場所でも通信を活用できるWiFiの整備体制を整えることに取り組んで、本年から予算計上されて、感無量な思いであります。  艦艇のWiFiの整備、通信体制の整備の、今後どのように進めていただけるんでしょうか。また、整備完了までには一定の期間を要するのは理解できますけれども、格差を極力解消するために急いでいただきたいと思います。  さらに、海上自衛隊の船には付いたけれども、実は教育隊の隊舎の居住区、ここにはまだWiFiが付いていません。恐らく、この通信環境の確保というのは隊員さんの本当にワーク・ライフ・バランスを確保する上でも極めて重要だと思いますので、WiFi環境を整備をしていただきたいと思います。教育課程での環境、これ極めて重要でありますから、大臣、即座に取り組んでいただきたいと思います。是非御指示いただけませんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 防衛省・自衛隊における通信環境の整備、これは、艦艇における特殊な勤務環境における乗組員、また駐屯地、基地の中の居住義務を有する隊員等の生活環境の改善のために整備を進めているところでございますが、大好評でございます。  この艦艇における通信環境の整備については、これまでのメール等における隊員と家族との連絡に加えて、インターネットの閲覧を可能とする通信環境を構築するものとして、遠洋等において長期勤務に従事をする主要な艦艇に令和九年度までに整備をする予定であります。また、駐屯地、基地については、令和八年度までの、全ての厚生棟及び営内隊舎の休憩室などの共用区間に通信環境を整備する予定でございます。また、委員お尋ねの海上自衛隊の教育隊の隊舎については、令和七年度までに通信環境の整備を完了する予定でございます。  防衛省としましては、引き続き、様々な環境で任務に当たる隊員の勤務環境の更なる改善を目指して、通信環境の整備に取り組んでまいります。  せんだっても基地の視察に参りましたけど、非常に部隊に居住する隊員の数が増えて、休日もう外出せずにずっと居室にいるという隊員が増えたということでございますが、非常にそういった隊員における選択の余地が増えたんじゃないかなというふうに思います。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 このWiFiもそうですけど、電子家庭通信って極めて、家族とのつながりを大事にするという視点ではとても重要なことだと思います。これまで、中東派遣された方がインマルサットを使って、それで時に回数制限がある中でやってきたところを、実は近海での訓練で短期間のときにも使える。そしてまた、今の時期のように年度が替わるときに、父親からのアドバイスがもらいたい、逆に、母親からその情報を得たいというところをつないで任務の本当に憂いなく体制を整えるという意味では、これは本当に大きな効果があると思いますので、是非予定どおり進めていただくということを強力にお願いしたいというふうに思います。  次に、先ほどありましたけれども、若林委員と似たような質問させていただきたいと思います。  まず、外交力強化に必要な予算の確保という視点で議論させていただきたいと思います。  安保三文書において総合的な国力を用いて安全保障を実現する旨の明記をして、実行の段にあります。その第一に掲げているのが外交力であります。これは、脅威の出現を未然に防ぐことに主眼があります。であるならば、外交官がその最先端のところで情報共有をして活躍をしていくということが大前提になるはずであります。  であるならば、現下の物価高、円安等の経済状況に伴って、外交官が世界で活躍する際の経済的な負担が大きくなっているということは見逃すわけにはまいりません。公明党としても、予算の確保、そして現地の通貨建てに変えるというこの対応を要望して、推進し、この対策が進展していることは承知しておりますし、歓迎すべきものだというふうに思います。しかし、防衛予算が四十三兆という大きな枠組みであるにもかかわらず、これに比べては、外交力が第一番であるということで考えてみますと脆弱だということは、これは言っておかなければいけないというふうに思います。  拡張を図っていくために、これはもう柔軟性を確保して今後対応していくことが国力、国益にかなうことは間違いありません。東財務大臣政務官、是非これについて御検討いただけませんでしょうか。

東国幹自由民主党・無所属の会財務大臣政務官

○大臣政務官(東国幹君) 財務省といたしましても、我が国が戦後最も厳しく、そして複雑な安全保障環境にある中で、望ましい安全保障環境を能動的に創出するための外交を展開することが重要であると考えており、令和七年度の外務省予算については、為替等の影響に一定の対応をしつつ、必要な予算を確保できているものと考えてはおります。  具体的には、ODAについて前年度とほぼ同額である四千三百八十億円を計上しつつ、JICAの支払前資金の活用により稼働可能な資金を確保するといった取組なども合わせ、しっかりと推進することとしているほか、偽情報対策や政府安全保障能力強化支援、OSA等の安全保障対応に加え、在外公館の警備強化を含む邦人保護や危機管理といった外交基盤強化に重点措置するなど、外交力の強化に当たっての重要課題に対応するために必要な予算を措置した結果、総額といたしましては、前年度から約二百億円の増額となる七千六百十七億円を計上しているところでございます。  引き続き、厳しい国際情勢や国民の安全確保等を踏まえつつ、我が国の外交活動に必要となる予算をしっかりと確保してまいりたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 外交官の方に伺いますと、当然、インフレの厳しい状況下にさらされるということ、出張の際にはホテル代がとても高くなっていて物価インフレの影響がまともに受けるということ、家族を帯同しようとすると、その家賃が上がっているということ。そして、年代によっては、教育費はこれはもう真っ正面から掛かってしまうというケースもいっぱいあります。加えて、飛行機代のことを考慮されるんでしょうか、トランジットのタイムロスということもあるということも伺っています。ましてや、外国赴任によって生活上にこのコストが掛かって赤字がかさむような、そういう外交官に頼りきりのような話であってはならないというふうに思います。  我々、きっとこれから、他党の方も、恐らくこの外交官のことの生活を守ってやらないと、外交官は言えないし、防衛省の職員も言えないと思いますから、これ真っ正面に財務省も受け止めていただきたいというふうに思います。  その上で、外交活動の拡大は現下の具体的課題の克服と未来への投資であります。在外公館の維持管理、整備にも予算が掛かります。各国での物価上昇やインフレ環境下でコストが掛かるのは十分承知でありますけれども、やはり投資をしていただきたいというふうに思います。今環境を整えないと、優秀な人材確保、継続性にリスクが生じかねません。我が国での最後のとりで、そして我が国の顔である在外公館に関する施設の整備、そして外交官の生活環境等に必要なコストを大胆に投じていくべきだというふうに考えます。  岩屋大臣に是非積極的な御答弁をいただいて、財務副大臣に、あっ、財務政務官によく聞いていただければと思いますが、いかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) いや、三浦委員には、よくぞ言ってくださいました。ありがとうございました。若林委員に続いて、外務省、外交官、外務省職員応援の御質問をありがとうございます。  私、外務省に来て正直物すごくまず驚いたのは、予算が少ないなということなんですよね。防衛省の十分の一、(発言する者あり)いやいやいや、防衛省は防衛省でいいんですけどね、これは余りにも少な過ぎるなと正直感じておりまして、今御指摘がありましたように、やっぱり在外公館にしても我が国の顔ですよね、海外に行けば。  そういう意味で、最前線のこの体制の整備、強化は重要ですが、かなり老朽化しているところも増えてきておりますので、二百三十三、在外の公館がありますけれども、これは、計画的にこの老朽化している施設への対策を進めていかなきゃいけないと思っていますし、中には国有化した方が安上がりになるというところもありますので、そういうことも進めていきたいと思います。  それから、今も触れていただきました、四月から施行される改正旅費法によって、外国出張時の宿泊料、それから外国赴任時の引っ越し代が上限付きではありますが実費支給になるなど、制度の見直しを行ってきております。  やはり、優秀な人材を確保して、外交の最前線に立ってもらって実力を発揮してもらうことが必要だと思いますので、在勤手当の不断の見直しなど、体制整備を引き続きしっかりやっていきたいと思います。  これらを踏まえまして、七年度の外務省予算要求では、在外公館の関連経費について、前年度八十一億円増の一千七十四億円、また在外職員の在勤手当については、前年度から四十三億円増の四百四十四億円を計上しております。更なる御支援を是非お願いしたいと思いますし、財務省には是非しっかり持ち帰っていただきたいと思います。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 大事なことでありますので、我々もしっかり応援していかなければいけないと思います。  ただ、今日は、今日議論しませんけれども、防衛駐在官がいます。防衛駐在官も、防衛省から外務省に出向して、そして世界でいうところの駐在武官として我が国の安全保障のために貢献をされています。その上で、ここにも漏れているような方が防衛省の職員でもきっといるはずです。今後そういうところにもしっかりとフォーカスをしていきたいというふうに思います。  安保三文書改定の際に、同志国との連携強化を通して我が国にとって望ましい環境を形成することをうたっておりまして、その構築に資する取組としては、ODAではなくてOSA、政府安全保障能力強化支援を創出して推進しております。  OSAのこれまでの取組と今後の展開の見通し、特に必要な予算とその財源について、岩屋大臣、今後どのようにしていかれますでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 釈迦に説法でございますが、OSAは、同志国の軍に対する資機材の供与やインフラ整備といった支援を通じて、最終的には我が国の安全保障環境のより好ましい環境を創出するということを目的とした無償資金協力の枠組みでございます。  これまでの取組でいいますと、令和五年度には二十億円の予算で、フィリピン、マレーシア、バングラデシュ、フィジーに対して沿岸監視レーダーシステムや警備艇といった機材の供与を決定しております。令和六年には約五十億円の予算で、フィリピン、インドネシア、モンゴル、ジブチに対して高速警備艇や航空管制システムといった機材を供与いたしました。七年度につきましては八十一億円を政府予算案に計上しておりまして、各国のニーズや経済状況等を総合的に勘案して今実施案件を検討しているところでございます。  このOSAの重要性、これが総合的な防衛体制の強化の取組の一つとなっていることにも鑑みて、更に推進していきたいと考えているところでございます。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 多分これからターゲット百五十億を目指していくと思うんですが、財源を外務省内での枠組みの中に求めてしまうことになれば、ほかの事業を削って、あるいは縮小していく過程でしか生み出すことができないというのが現状でしょう。そう考えますと、やはり我が国の投資としては極めて重要なことでありますので、柔軟性というのはやはり重要だと思います。政府の全体の予算の枠組みとして、今後拡充に対する財源確保を図っていただきたいと思いますが、財務政務官、是非御対応いただけませんでしょうか。

東国幹自由民主党・無所属の会財務大臣政務官

○大臣政務官(東国幹君) 繰り返しになって大変恐縮でございますが、外務省予算については、ODAに関しては、JICAの支払前資金の活用、稼働可能な資金を確保するとして、前年度とほぼやはり同額を計上しつつ、安全保障対応や外交基盤強化に重点措置をしているところであります。  結果として、総額では二百億円の増額となる七千六百十七億円としているわけなんですが、これは、外務省予算に限らなく、予算全体についての予算事業の中身を精査し、めり張りのある予算措置を行った結果でありまして、引き続き、政府全体の予算編成の中で、我が国の外交活動に必要となる予算をしっかりと確保していきたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 当然、経済のパイを増やしていくということ、そして我が国としての科学技術力を伸ばして、売れるものをちゃんと作り、そしてその基本的な内需の拡大というのを図った上で税収も上げて、そこに寄せられるような政策をしっかりと我々は打っていかなきゃいけないということを御指摘いただいたというふうに思いますので、しっかりと我が国の将来のために頑張っていきたいと思います。  以上で終わります。ありがとうございました。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文でございます。両大臣、お疲れだと思いますが、よろしくお願いします。  両大臣は、そこで仲よく隣同士に今座っていますが、先ほど予算案説明いただきましたけど、この予算案の数字だけを見る限り、中谷大臣は勝ち組、岩屋大臣は負け組になっちゃっているんですよ。  まず数字だけを大ざっぱに言いますよ。防衛省の予算、総額八兆七千億円ぐらいで、前年度から七千五百億円増えていて、一〇%近く増えているんですね。一方、外務省の予算は七千六百億円ぐらいで、二百億円にしか増えていない。増加率二・七%ですよ。予算十倍。もちろんやっている事業、抱えている組織違いますからここで比較するのはナンセンスですけど、伸び率見ても、片や一〇%、片や二・七%ですよね。  それで、外務省の来年度の予算分、防衛省は毎年増えていくんです。すごいですよね、この増え方。もちろん両省では抱えている諸事業も違いますし組織も違いますから、こんなことで比較するのはちょっとナンセンスではあるんですけれども、私は、この日本の国家予算の使い方がちょっと防衛力強化に偏重し過ぎていて、外交によって、予防的アプローチというのがちょっと軽視されているんじゃないかというふうに感じちゃうんです、やっぱり。軍事力と外交力のバランスが崩れてしまうことで、長期的な安全保障にリスクが生じる可能性もあるんじゃないかというふうに感じています。  両大臣、今年の予算を鑑みて、両省の予算を比べてどのように感じていますか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 防衛省としましては、所要額八兆七千五億円を計上いたしておりますが、これは今の日本の国防に必要な予算を全部積み上げてやった数字でもありますし、これまで歳出化の装備も購入しておりますので、そういった後年度負担の経費も含めた額でございます。  非常に今厳しく安全保障環境が直面をしておりますので、特に中国の国防費は日本の数倍ございます。年々一〇%以上伸びてきておりますけれども、こういう中で、我が国の、東アジアの平和と安定を守っていくということにつきましては、我が国の所要の防衛費というものも必要でございますし、また日米関係の協力におきましても非常に必要でございます。  したがいまして、防衛力の抜本的強化に取り組むということは人件費の調達等も必要でありますので、本当にぎりぎりの精査を行った上で積み立てた数字が現在の八兆七千五億円ということでございます。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 松沢委員御指摘のように、防衛省予算と外務省予算、単純比較するのは必ずしも適切ではないと思っております。  私も防衛省の諸君とかつて一緒に仕事をさせていただいたので、防衛省のその予算が充実して、中身が充実してきているということは大変結構なことだと思っておりますが、一方、やっぱり外交にもう少し手当てをしていただきたいなと正直感じております。  というのは、国際秩序がこれぐらい大きく揺らいでいく中で、本当に目配りをもう今まで以上にしっかりやっていかなければいけない、また、情報収集のための力も備えていかなければいけないということを考えますと、やっぱり更に外交力を強化していく必要があるなということを痛感しておりますので、是非この外交体制強化にも委員の先生方のまた御支援をいただきたいというふうに思っております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 ODAの予算についても聞きたかったんですが、何人もの委員の方が質問されているので、これ割愛します。  それで、外務大臣、これまで外務省の職員の処遇改善についても応援演説がたくさんありました。私、あえて職員数についてもちょっと質問したいんですが、これだけ国際化が進展して国際政治も複雑になる中で、日本の国益を守るための外交力強化というのは、大臣おっしゃるように大きな課題です。例えば、同盟国、同志国との連携、あるいはグローバルサウスとの連携、さらには経済外交の推進、そして情報戦への対応、邦人保護、あるいは領事体制の強化などに、課題に対応するためのマンパワー不可欠ですよね。  にもかかわらず、外務省の職員数六千七百六十一人は、他の先進国に比べるとかなり見劣りするんですよ。アメリカ、三万二千三百三十九人、ロシア、一万一千九百四十一人、中国、九千人。これは大国ですから別格としても、日本より人口の少ないイギリスでも七千六百一人、フランスは八千九百十二人、ドイツは六千八百四十八人。イギリス、フランス、ドイツは日本よりも多いわけですよね。  この体制でこの難しい外交課題に対処する、これで果たして国益を守れるのかと。来年に向けて八十七人増員と聞きました、これ本省も含めてですね。私はまだまだ不十分じゃないかと思いますが、大臣の見解を伺いたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 今国会で予算案をお認めいただければ、委員御指摘のとおり定員数は前年比八十七名純増の六千七百六十一名となりますけれども、やっぱりこの財政厳しい中にあって、今までは公館数をどんどんどんどん増やしていくということを目的にしてまいりましたが、むしろそこをちょっと押さえてでも、やっぱりまず当面人数が必要だということで予算要求をしているような状況でございます。  八千人体制という以前からそういう目標がありますが、そこに向かって更に努力をしてまいりたいと思いますので、是非、御理解、御支援をよろしくお願い申し上げたいと思います。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 大臣、来年の、来年度の予算の中にTICADの予算が入っています。  アフリカというのは非常にまだ若い大陸で、若年層が多いという人口構成がある。そして、豊富な鉱物資源を抱えていますし、今後の経済成長が期待できるある意味で可能性の大陸とも言われているんですね。ところが、現状は、依然として貧困、あるいは政治的混乱、紛争、さらには不透明なビジネス環境といった多くの課題も抱えています。  日本はこれまでアフリカ開発会議、TICADを主導してきたと。今回、日本で四回目ですよね。実は、私の地元の横浜で三回目なんです。私が知事のときに、多分日本で二回目のTICADだと思いますが、十五年ぐらい前ですね。実は、当時物すごい盛り上がっていて、ケニアのマータイさんなんて、大臣覚えていますか、環境活動家でノーベル平和賞取りました。この方がもったいないなんていうスローガンを使って、非常に盛り上がっていたんですよ。  ただ、その後、TICADのこの盛り上がり方というか注目度がだんだん落ちてきている。一つは、この日本が主導するTICADではなくて、中国が主導する一帯一路に随分アフリカ諸国の期待が取られちゃっているようにも思うんですね。  さあ、その中で、今年の八月、横浜でTICAD9が開催されます。その開催経費として二十億円計上されていますが、これまでのこうした経緯を踏まえて、どのようなテーマと目的を設定して日本は会議をリードしていきたいと考えているのか、その戦略、大臣の見解を伺いたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) この八月に横浜でTICAD9、委員のお地元でまたお世話になります。よろしくお願いいたします。  これは、一九九三年にTICADを立ち上げて三十年以上になるわけでございまして、このTICAD9においても成果をしっかり上げなければいけないと考えております。  次回は、例えば新興技術ですね、AI等のテクノロジー、あるいは廃棄物のリサイクルのノウハウなど、我が国の革新的な技術や知見を生かしながら、課題の解決策をアフリカの各国とともにつくり上げるための機会にしたいというふうに考えております。  今後とも、このアフリカ諸国を含む様々なステークホルダーと協力しながら、このTICAD9の成功に向けて準備を進め、しっかりと実りある会合にしていきたいと考えているところでございます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 よろしくお願いしたいと思います。  次に、防衛省関係の予算伺いますが、来年度予算では、反撃能力ですね、敵基地攻撃能力の整備がいよいよ本格化して、スタンドオフ防衛能力整備に、かなり巨額ですね、これ予算、九千三百九十億円を計上しています。衛星コンステレーションの構築に二千八百三十二億円、一二式地対艦誘導弾能力向上型の取得費に百六十八億円、米国製の長距離巡航ミサイル、トマホークの費用に十八億円などとなっていますが、これらの導入によって、どのように反撃能力を構築して、日本防衛の抑止力、対処力を向上させようとしているのか、まず政府参考人から説明を求めたいと思います。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) お答え申し上げます。  令和七年度予算においては、御指摘のとおり、スタンドオフ防衛能力の事業に係る予算として九千三百九十億円を計上しており、このうち一二式地対艦誘導弾能力向上型の艦艇発射型の取得に百六十八億円、トマホーク発射機能の艦艇への付加十八億円、衛星コンステレーションの構築二千八百三十二億円などの事業を計上しております。  国家防衛戦略においては、スタンドオフ防衛能力の強化について、まず、我が国への侵攻がどの地域で生起しても、我が国の様々な地点から、重層的にこれらの艦艇や上陸部隊などを阻止、排除できる必要かつ十分な能力を保有し、次に、各種プラットフォームから発射でき、また、高速滑空飛翔や極超音速飛翔といった多様かつ迎撃困難な能力を強化することとしております。  一二式地対艦誘導弾能力向上型の艦艇発射型は、艦艇を発射プラットフォームとするスタンドオフミサイルであり、その取得のための経費を計上しているものであります。  トマホーク発射機能の艦艇への付加については、令和五年度予算において取得したトマホークをイージス艦から発射可能とするために、発射プラットフォームとなる艦艇の改修のための経費を計上しているものであります。  さらに、衛星コンステレーションの構築については、防衛力整備計画において、スタンドオフ防衛能力の実効性確保のため、目標情報の一層効果的な収集を行う観点から、コンステレーションを活用した画像情報などの取得を行うこととしており、経費を計上させていただいているところであります。  御指摘の反撃能力については、スタンドオフ防衛能力などを活用するものですが、今御説明したスタンドオフ防衛能力に係る事業を含め、防衛力の抜本的強化を着実に進めることで、抑止力、対処力を向上させ、我が国に対する武力攻撃そのものの可能性を低下させていく考えであります。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 これ、今朝の産経新聞の一面に載っていたので、ちょっと事前通告していないんですが、確認したいんですが、長射程のミサイルの運用について、自衛隊が米軍に頼らずに日本側が主体的に発射する基本原則を今日発足した統合作戦司令部でしっかりとやっていくんだという記事が出ていました。  これは事実でしょうか。そして、ただ、私は米国のこの支援、情報収集の協力がなければなかなかそれ難しいんじゃないかと思いますが、あくまでも日本側で主体的にやっていくという方向でよろしいんですか。

大和太郎防衛省防衛政策局長

○政府参考人(大和太郎君) お答え申し上げます。  御指摘の報道については承知しております。  スタンドオフミサイルの運用については、現在省内で検討中であります。その上で申しますが、日米間の協力については、二〇一五年に策定された日米のガイドラインに従って、日本は日本の防衛を主体的に実施する、米国は自衛隊を支援し補完するとともに拡大抑止を提供するという日米の基本的な役割分担は変わりません。  いずれにせよ、スタンドオフミサイルの運用も含め、自衛隊による全ての活動は主権国家たる我が国の主体的な判断の下、関係法令等に従って行われることは言うまでもありません。  以上です。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 次に、無人アセットの防衛能力について伺いますが、国家防衛戦略において、二〇二七年までに無人アセットを導入し、実践的な能力を獲得することとされ、おおむね十年後までに無人アセットを用いた戦い方の更なる具体化、機種の開発、導入の加速、本格運用、人工知能、AI等を用いた複数の無人アセットを同時で抑制する能力を強化するというふうにされています。  まず、無人アセットの効力はどこにあってどのような機種が開発されているのか、これまで無人偵察機のグローバルホークを日本は三台導入していますが、どのような有効性が認められるのか、また、来年度予算には滞空型UAV、シーガーディアンの取得費四百十五億が計上されていますが、ほかにはどのような事業、予算を計上しているのか、この辺りを教えていただきたいと思います。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。  無人アセットにつきましては、一般論として申し上げれば、長期連続運用が可能であること、危険な場所へも進出可能であること、短期間で安価に取得可能であること、同時大量運用が可能であること、あと要員養成が容易であるといったような特徴を有しているところでございます。  防衛省といたしましては、こういった特性を踏まえまして、陸海空自衛隊の各種無人アセットを早期に整備し、実践的な運用能力を強化する方針でございまして、令和七年度予算案におきましては、既に整備を進めております狭域用、狭い範囲でのUAV、無人航空機でございます、それから狭域用のUAVの汎用型、これはいわゆるドローン、民生品でよく出ていますドローンのようなもの、そして中域型、もう少し距離の出ますUAVに加えまして、新たに滞空型UAV、先ほど御指摘のあったシーガーディアンでございます、それから小型艦載型のUAV、あと小型攻撃用のUAV、こういったものの取得の経費を計上しているところでございます。  引き続き、無人アセットの早期取得、運用開始に向けて、実証試験の結果を踏まえつつ、速やかな装備化に取り組んでまいる考えでございます。  それと、済みません、あとグローバルホークも御質問ありましたけれども、グローバルホークにつきましては、高高度で長時間連続した飛行が可能でございまして、現有の装備品では十分に実施することが困難な我が国領域、あっ、領海、領空から比較的離れた地域での情報収集、事態が緊迫した際の空中での常時継続的な警戒監視等を、搭乗員に対する危険な、危険や負担を局限しつつ行うことができるという点で有効であると考えてございます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 無人アセットの一種でありますドローンの導入について次伺いたいんですが。  ウクライナ・ロシア戦争の戦場では、これまでの戦争では全く使われていなかったドローンが駆使されて、戦術に大きな影響を与えています。これ、防衛省としては近代戦争におけるドローンの効力についてどのようにまず認識しているのか。来年度の予算案には、小型攻撃用ドローン取得費として三十二億円、ほかにも偵察用ドローンの取得費や輸送用ドローンの調査・実証費も計上をされています。防衛省は、陸海空自衛隊でどのような機能を持ったドローンを導入し、どのように戦術に活用していくのか、また、敵のドローンから防御する仕組みについてもどのように検討しているのか、お聞かせいただきたいと思います。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。  無人アセットにつきましては、先ほど申し上げたような長期連続運用可能であるとか、そういうような特徴がございます。そこで、こうした特性を踏まえまして、従来有人のアセットが実施していた業務の効率化、それから無人アセットの導入により新たに可能となる形態のオペレーションに無人アセットを活用していくという考えでございます。  先ほど御紹介した令和七年度予算案に計上した事業、これを例に申し上げれば、例えば狭域用のUAV、中域用のUAV、小型艦載型のUAV、こういうものは、従来ヘリコプターが担っていた情報収集活動を効率化するとともに、危険な状況下での偵察任務を可能とするものでございます。また、滞空型UAV、シーガーディアンでございますが、これについては、従来哨戒機で行っていた警戒監視活動を効率化するとともに、長時間の連続的な活動を可能とするというものでございます。最後に、小型攻撃用のUAV、これは、アセット自体が対象に近づいていって攻撃するという、従来型のアセットではできなかったオペレーションを可能とするものでございます。  防衛省・自衛隊では、このようなゲームチェンジャーとなり得る無人アセットの速やかな導入に取り組み、隊員に対する危険や負担を局限しつつ、非対称な優勢を確保する考えでございます。  それからさらに、御質問のございましたドローンへの対応というところでございますけれども、無人アセットを用いた戦い方が出現する中、ドローン攻撃への対処も喫緊の課題であると考えてございます。令和七年度予算案でもドローン対処器材の導入のための経費として約三十億円を計上するなど、万全を期してまいりたいと考えているところでございます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 最後に、ちょっと大臣に伺いたいんですが、防衛省は海上輸送に特化した自衛隊の新部隊を創設いたしました。この必要性や効力がどこにあるのかということです。  尖閣、じゃなくて、あれだ、先島諸島には陸上自衛隊の部隊を展開をしてきました。宮古、石垣、そして与那国ですね。これは陸上自衛隊の部隊ですよね。ただ、この自衛隊の自衛官やあるいは装備品、あるいは避難民も含めてかもしれませんが、こういう人を運ぶといったら海上で運ぶわけですから、船で運ぶわけですから、陸上自衛隊が担当するのかなとも考えますよね。で、これ、防衛大臣直轄組織になっているんですね。  どういう目的でこの直轄組織にしたのか、この辺りを教えていただきたいなと。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) まさに島嶼防衛、これの必要性でありまして、島嶼防衛を万全に行うには全国各地から島嶼部に陸上部隊、各自衛隊の装備品を継続的に輸送する必要がございます。  そこで、島嶼部への輸送機能を強化するため、本日、自衛隊海上輸送群を呉に新編をいたしました。この自衛隊海上輸送群は、本土と島嶼部間の輸送を行う中型級の船舶LSV、水深の浅い島嶼部の港湾の輸送を行う小型級の船舶LCU、小型級の船舶でも接岸できない島嶼への輸送を行う機動舟艇MSVを運用をして、この島嶼部への輸送任務を専門的に行う部隊であります。  また、当該部隊は、陸上自衛隊のみならず、海上、航空の部隊が必要とする所要の輸送も行い、三自衛隊を支える機能を有する部隊でありまして、これは統合運用による一体的な運営を図る必要があることから防衛大臣直轄の共同部隊として新編したものであります。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りました。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 終わります。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 国民民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。  今日、連続登板ですので、少しお時間を賜りたいと思います。  防衛大臣に聞く前に、先ほど来、予算関連でODAの話があるので、やっぱり何といっても、今年は戦後八十年ですが、ODAが始まって昨年でちょうど七十周年でしたね。いろんなこと言われても、やはりODAが我が国の外交の大切なツールであることは間違いないと思います。昨今のUSAIDの話もあっていろんな議論があるのは承知していますが、一九九七年に一兆一千七百億だった予算が今半分ですよね。しかも、無償は二割程度だと思います。六割以上が借款ですから、日本はやはり途上国と伴走してキャパビル含めて一緒にやっていくんだと、そういう是非丁寧な説明をして、納税者の皆さんからこのODA予算に対する御理解を賜る努力も私自身もしていきたいというふうに思います。  ということを申し上げて、大臣、トイレへどうぞ。  防衛大臣にお伺いしたいと思います。  私、この通告を金曜日にさせていただいたんで、そうしたら、週末に、先ほど同僚議員が申し上げた、岡山市と今治市で山林火災。その前は、今日私ちょうどこの質問しようとしたのは、大船渡市の大規模山林火災について質問しようと思ったんです。  焼失面積が二千九百ヘクタール、もうめちゃめちゃ広いですよね。よく東京ドーム何個と言うんですけど、東京ドーム六百二十個ですって。ぴんとこないですね。相当広いです。大船渡市の十分の一が焼失したとも言われています。  犠牲になられた方々に心からお悔やみを申し上げ、被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げたいと思いますが、この消火や住民避難に当たられた消防署、消防団、警察、地元自治体や自主防災の関係者、そして、何といっても防衛省・自衛隊の皆さんに心から感謝を申し上げたいと思います。  実は、私、国会議員になる前に消防団員をやっていまして、ポンプ班長をやっていました。松下政経塾から国会議員になる人、官僚から国会議員になる人、いろんなルーツがあるんですが、私は消防団員からです。  ポンプ班長というのをやっていまして、山火事の現場もたくさん行ったんですね。比較的、広葉樹、クスノキとかツバキといった広葉樹は燃えにくいんですけれども、針葉樹、これは本当に燃えまして、枯れていなくても、松やにを含んでいるアカマツなんというのは相当速く燃えますし、松くい虫で枯れた木が相当あって、これは本当に勢いよく燃えますし、杉の落ち葉ですね、今、山が手入れされていないんで、もう着火剤のようにすごく延焼するんですよ。火は上へ上へ行くので、急峻な山ほど速く燃えていくと。ゴルフのフェアウエーのような山はなかなか燃えづらいんですけど、急峻なところほど延焼が激しいと。で、乾燥と風、まさにこれ、どんぴしゃだったんですよね。  ただ、解せない点がありまして、よくこの大船渡市の山林大火災と、大規模山林火災と言いますが、実はこれ三つの違う火災が連続して起こっているんですね。どういう火災だったか、消防庁、お願いしたいと思います。

小谷敦消防庁国民保護・防災部長

○政府参考人(小谷敦君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、岩手県大船渡市では、二月中旬以降、三件の林野火災が連続して発生しています。  まず、大船渡市三陸町綾里字田浜下で二月十九日に発生した火災は、二月二十五日に鎮圧しました。  本火災では、調査中ですが、約三百二十四ヘクタールの山林が焼損しました。鎮圧までに、地元の大船渡地区消防組合消防本部職員延べ二百五十二名、それから大船渡市消防団員延べ千三百八十六名が消火活動等に従事しております。  次に、陸前高田市小友町字柳沢で二月二十五日に発生し、大船渡市に延焼した火災は、二月二十六日に鎮圧し、三月十一日に鎮火いたしました。  本火災では、調査中ですが、約八ヘクタールの山林が焼損しました。鎮圧までに、地元の陸前高田市消防本部及び大船渡地区消防組合消防本部職員延べ百五名、陸前高田市消防団及び大船渡市消防団員延べ千百六十七名が消火活動等に従事しました。  また、大船渡市赤崎町字合足で二月二十六日に発生した火災は、三月九日に鎮圧しました。  本火災では、調査中ですが、御指摘のとおり、約二千九百ヘクタールの山林が焼損しました。三月九日の鎮圧までに、地元の大船渡地区消防組合消防本部職員延べ五百八十九名、大船渡市消防団員延べ八百七十八名が消火活動等に従事しております。  いずれの林野火災につきましても、出火原因は調査中ですが、地元の消防本部、消防団が山林での消火活動、住宅への延焼防止活動等を行ったほか、岩手県内の各消防本部からの応援部隊、岩手県等の消防防災ヘリコプター及び自衛隊のヘリコプターも消火活動等に当たり、加えまして、二月二十六日に発生した火災においては、林野火災としては最大規模の十五都道県からの緊急消防援助隊が、最大で一日当たり約二千名体制で消火活動等に昼夜を分かたず従事したところです。  現在も、消防職団員が引き続き警戒、消火活動に当たって、鎮火を目指しているところでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 鎮圧と鎮火って異なりまして、鎮圧されても山にある落ち葉なんかでずっとくすぶっているので、これがずっと種火のようになって、完全に鎮圧というか消火になっていないという現状は大変だと思います、消防庁の皆さんには心から感謝申し上げたいと思いますが。  これ、十九日に東北方面特科連隊長に災派要請があって、二十四日に撤収要請。また翌日に火災が起こって、二十五日に災派の要求があって、二十六日に撤収要請、二十六日の十二時十五分に撤収要請なんですが、十三時にまた違うところで火事があって、また災派の要請があると。  これ、防衛省、本当大変だったと思いますけれども、防衛省にお伺いいたします。それぞれの災害派遣要請に対してどのような活動を行ったのでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) まず、今回の火災において被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げますし、また、自衛隊の方もヘリコプターで消火活動をいたしましたが、地元の消防団や警察署並びに関係機関の、特に自治体の役場の方はもう連続してこの対応に当たられておられまして、敬意を表したいというふうに思います。  経緯につきましては、二月十九日以降、まず、岩手県で連続して発生した山林火災、これに関して自衛隊は、岩手県知事から三件の災害派遣要請を受けまして、ヘリコプターの空中消火活動を行いました。一度鎮火をしたようでありますが、その後、強風下で急速に拡大した大船渡市赤崎町の山林火災は二月二十六日から三月十四日までの十七日間にわたり、空中消火を行う大型ヘリ八機、火災現場の情報収集活動を行う中型ヘリ三機の最大十一機により活動しまして、延べ千二百九十六回、約六千四百八十トン、この散水を行いました。  また、その後、岩手県の対応と同じ時期に山梨県大月市、長野県上田市及び奈良県カミカワ村ですか、(発言する者あり)川上村、奈良県川上村においても山林火災が発生しまして、自衛隊ヘリコプターによる空中消火活動を実施しました。  また、昨日二十三日、岡山県及び愛媛県においても山林火災が発生しておりまして、岡山県知事や愛媛県知事から災害派遣要請を受けまして、大型ヘリコプターCH47を中心に、各県の防災ヘリ、地上消防部隊とともに消火活動を行っております。  防衛省・自衛隊といたしましては、一日も早い鎮火に向けて、自治体と緊密に連携をして消火等の災害対応に万全を期してまいりたいと思っております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 ありがとうございます。  消防庁から齋藤健一企画官が統幕の方に入っていただいて、いろんな御尽力を賜って心から感謝申し上げたいと思いますし、消防庁から統幕の方に優秀な人材が行っているというのは大変心強く思っています。  齋藤さんとも話したんですが、当初、UH1で消火していたところ、その後、CH47、先日我々が乗ったチヌークですね、これが空中消火、相当効果があったと。UH1の十倍程度の空中消火力があったと聞いていますが、あのバンビバケットを利用してですね。  この活動について、その効果について、分かれば御指導賜りたいと思います。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 一連の山林火災においては、中型ヘリコプターのUH1及び大型ヘリコプターのCH47を使用して空中消火活動を行いました。このUH1とCH47の違いはやはり専用バケットの大きさの違いでありまして、CH47はUH1に比べて約十倍の水の運搬が可能です。このため、火の勢いが強くて延焼面積が広範囲に及ぶ場合で、大量の水を散水できる優れた空中消火能力を発揮しております。他方、UH1については、機動力の高い中型ヘリコプターの特性を生かしまして、情報収集等や比較的狭い地域での取水、散水などが可能でありまして、それぞれのヘリコプターの持つ特性を生かしたわけでございます。  特に、地元の自治体の市長さんから、一体どうなっているんだと、どこの辺が燃えて、風向きも含めて、そういった情報を教えてくれという要望がありました。この情報につきましては、UH1のヘリコプターにテレビ中継器を載せまして、常時二十四時間、この火災の状況を中央にも送りましたし、地元の自治体や公民館にも送りまして、やっぱりそういう状況が目に見えて分かったという点では非常にそういうことも大事だなというふうなことでございまして、そういうふうなことで消火活動に全力を挙げたということでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 今回は、カナダのSEIインダストリーズ社のバンビバケットということですが、その他にもアメリカのシムズファイバーグラスのビッグディッパーとかいろいろあると思うんですが、今回いろんなところで火災が発生して、これ、各部隊このような装備持っているのか、これ国産はこういうのないんでしょうか。

嶺康晴防衛装備庁プロジェクト管理部長

○政府参考人(嶺康晴君) お答え申し上げます。  山林火災など大規模火災が発生した際の災害派遣活動を効果的に実施するために、陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊の空中消火が可能なヘリコプターが配備されているまず駐屯地等において、空中消火用バケットを保有しております。  具体的には、陸上自衛隊では、丘珠、八戸、木更津、八尾、目達原、那覇駐屯地等で約七十個、海上自衛隊におきましては、館山航空基地及び硫黄島航空基地で数個、航空自衛隊におきましては、入間、三沢基地等で約十個ということでございまして、合計約九十個の空中消火用バケットを保有しておりまして、またそれを使用した訓練等も実施しておるというところでございます。  お尋ねのございました米国のシムズファイバーグラス社やSEIインダストリーズ社のものでございますけれど、自衛隊におきましては、どちらかといいますと装用性の高いカナダのSEIインダストリーズ社のものを多く保有しているというところでございます。  あと、国産化のお話でございますけれど、国内で空中消火用バケットを製造している企業もございますが、繰り返しになるんですけれど、現状、自衛隊では、カナダのSEIインダストリーズ社が製造するものを多く保有しているというところでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 山火事は、ほぼ約一〇〇%人為的です。つまりは、自然発火は日本ほとんどなくて、人間がその原因つくっているんですね。たき火、野焼き、たばこ、放火等々です。これだけ山火事が続出すると、相当基礎自治体もやっぱり問題意識高く持ってもらって、原因が人間ですから。数年前も釜石でありましたよね、大規模火災が。  是非、こういった教訓を、消防庁、是非基礎自治体に徹底していただきたいんですが、その検証の方はどうなんでしょうか。

小谷敦消防庁国民保護・防災部長

○政府参考人(小谷敦君) 委員御指摘の岩手県釜石市での平成二十九年五月に発生した火災を受けまして消防庁では、平成二十九年度から消防本部等の担当者に向けた林野火災対策説明会を開催して、ドローンや熱源探査のための赤外線カメラの活用など、それから実災害での対応、教訓等を広く共有して災害対応能力の向上を図っております。  また、令和三年には栃木県足利市での大きな林野火災がございましたが、これを受けた検証を踏まえまして、令和四年七月に通知を発出をし、林野火災の特性を踏まえまして、時機を逸することなく他の消防本部の地上部隊、都道府県等の航空部隊の応援を求めることや、通常の応援で対応が困難と見込まれる場合には速やかに緊急消防援助隊や自衛隊ヘリコプターの派遣要請を行うことなどを示しております。  今般、大船渡での林野火災、大規模な林野火災ございましたけれども、迅速な応援要請による緊急消防援助隊の当日派遣や自衛隊の速やかな展開、ドローンや赤外線カメラによる積極的な情報収集がなされたこと等、これまでの教訓を踏まえた対応がなされたものと考えております。  一方で、今般の林野火災につきましては、委員御指摘のとおり、極度の乾燥と強風、リアス式海岸特有の地形等の要因が絡み合い延焼範囲が拡大いたしましたことから、消防庁としては、今後、災害対応の振り返りを行いまして、得られた教訓を今後の対応に更につなげていきたいと考えております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 終わります。ありがとうございました。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  広島県呉市日本製鉄跡地で計画される複合防衛拠点について伺います。  防衛省にまず伺います。なぜ呉なのでしょうか。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) 呉地区は、護衛艦隊、潜水艦隊、輸送隊所属の多くの艦艇が所在する海上自衛隊の重要拠点の一つでございます。そして、南西方面や日本海へのアクセスも良く、加えて海上輸送群も配備される予定であるなど、今後、同地区の重要性は更に高まると考えてございます。  このような中、広大な日鉄瀬戸内製鉄所呉地区跡地の活用として同地区に多機能な複合防衛拠点を整備したいと考えており、それにより、装備品の維持整備、製造、訓練、補給等を一体的に機能させることで部隊運用の持続性を高めることが可能となり、防衛力の抜本的強化に資するものと考えてございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 地元で伺いますと、海田に近い、岩国に近い、佐世保とも連携する、そういうことも説明がありました。それはそういう意図なんでしょうか。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) まさに先ほど申し上げたように、海上自衛隊の重要拠点ということと、南西方面、日本海へのアクセスが非常にいいということ、そして海上輸送群も配備されるということで、重要性が非常に増しているということでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 台湾有事なども念頭に、南西諸島に武器や弾薬、食料などを供給する兵たん基地として最適という意味だろうと思います。しかし、それは相手の攻撃対象となることも当然意味することになります。  日鉄が呉製鉄所の操業停止を発表したのは二〇二〇年二月です。関連企業を合わせ三千三百人の雇用が大問題となり、広島県、そして呉市、国の合同緊急対策本部で議論が進められました。一方、跡地の利活用については、県と市がコンサル会社に委託し、検討を進めていたさなかの昨年三月四日、突如、防衛省が県と市に多機能な複合防衛拠点の整備を申し入れました。  先月、当委員会の派遣で呉市を訪れ懇談した際、市長は、突然だったとおっしゃる一方、何となくそういう空気はあったとも述べておられました。参加した委員の皆さんも御記憶のことかと思います。  防衛省に伺いますが、この計画はいつ発案して、いつから日鉄に打診してきたのでしょうか。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) これまで、昨年三月四日に広島県、呉市、日本製鉄と協議を行いまして、防衛省の方から、多機能な複合防衛拠点の整備につきまして、その概要やスケジュール等について御説明をいたしました。そして意見交換を行ったところでございます。  その後、本年、あっ、同年九月に同様の協議を行いまして、大まかなゾーニングに関する中間報告を行い、令和七年度概算要求に計上した事業についても御説明したという経緯でございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 私が聞いているのはその前です。いつ防衛省で発案し、いつ日鉄に最初に打診をしたのかということです。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) 表立って始めましたのは、昨年三月の四日に広島県、呉、日鉄と協議を行ったということで、これが県や市に対しましても初めての御説明ということになるものでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 百三十ヘクタールに及ぶ広大な土地の一括購入、そして整備という大規模な計画です。これ、一晩で思い付くようなものではありません。  いつ、どのように検討を始め、どの段階で日鉄に打診したのか、委員会に明らかにするように求めたいと思います。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。

山添拓日本共産党

○山添拓君 本件の土地購入と今後の整備費用、これは総額幾らと見込んでいるのでしょうか。そして、それは五年で四十三兆円の範囲内の話なのか、それともその別枠なんでしょうか。別枠であるとすれば、それは幾らでしょう。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) まさに今、呉地区に整備を考えておりますこの多機能な複合的防衛拠点には、民間の誘致も含みます装備品などの維持整備、製造基盤、そして防災拠点及び部隊の活動基盤、あとは岸壁などを活用した港湾機能、この三つの機能を整備したいと考えてございまして、これを今整備するために各方面と調整中ということでございまして、まだ総額をお話しする段階ではございません。

山添拓日本共産党

○山添拓君 要するに、五年で四十三兆円の枠外の話だということでしょうか。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) この事業につきましては、この五年間で支出するものがあれば、全てではないと思いますが、この五年間で支出するものがあれば、それは四十三兆円の枠内ということでございます。四十三兆円程度の枠内ということでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 これはおかしな話じゃありませんか。五年で四十三兆円というのは積み上げた数字だとこれまで説明してこられたわけです。ところが、これから積み上げていく数字も四十三兆円にどんどん入っていくんだとおっしゃっています。  そして、この計画はあと数年で終わるという話ではないでしょうから、そうなりますと、この先広大な整備を進めていくことになれば、莫大な予算をこの先も必要としていくということになるだろうと思います。安保三文書の段階で具体的に明示されていなかった計画なんですよね。  防衛省が呉市に示している計画には、装備品などの維持整備、製造基盤エリアなどの記載があります。装備品とは具体的には何を指すんでしょうか。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) 現在、様々な企業と意見交換を進めておりまして、製造等を行う対象装備品の選定を行っているという段階でございまして、今まさに、誘致する時期や企業数、こういうものはまだ決定していないという状況でございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 米軍の兵器も整備や製造の対象ですか。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) 現在まさに、先ほど申しましたように、様々な企業と意見交換を進めている段階でございまして、まだ決定しているものというのはないということでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 図面にはヘリポートの記載がありますが、ヘリの整備も計画しているのでしょうか。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。  大変繰り返しになって恐縮でございますが、まだ様々な企業と意見交換を進めていて、どういう製造等を行う対象の装備品、これを選定をするかと、選定を行っているという段階でございまして、何を造るかというものは今この時点ではお答えできないというのは御理解いただきたいと思います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 維持整備、製造基盤と言いつつ、装備品として何を造るかということも説明がないわけです。私は現地で伺ったら、ヘルメットなんか作るんだとおっしゃっていましたけどね。ヘルメットなら百三十ヘクタールも要らないですよ。そういう話じゃない。  そして、ヘリの話を、今御説明がありませんでしたが、もしヘリについても維持整備ということになりますと、試験運転、訓練も想定されます。呉は海上自衛隊の基地ですから、艦艇や潜水艦は多く配備されていますが、ヘリの訓練となりますと、騒音や事故の危険、これは異質のものになります。  これ、まだ決まっていないということなんですね。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) お答えを申し上げます。  まさに今我々が申し上げているのは、多機能な複合的防衛拠点には、民間誘致を含む装備品などの維持整備、製造基盤、そして防災拠点及び部隊の活動基盤と、岸壁などを活用した港湾機能という三つを整備することを考えてございまして、もう少し具体的に申し上げれば、自衛隊の任務に必要不可欠な装備品を製造する企業を誘致するということ、また、ヘリポートや物資集積場などの防災拠点や艦艇配備、訓練場、火薬庫などの部隊の活動基盤を整備する、さらには、これらの機能と連携して、岸壁などを活用した港湾機能や休養施設を整備するという、こういうことを念頭に置きながらまさに今検討を進めているという状況でございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 要するに、具体的な説明はないということです。それ自体が私は大問題だと思うんです。  大臣に伺いますが、自衛隊が戦後、百三十ヘクタールもの広大な土地を購入し、官民共同の軍事拠点を整備するのは初めてのことです。住民に対して、計画の具体的な内容と予想される影響について説明すべきではありませんか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 多機能な複合防衛拠点の整備につきましては、関係者の皆様に丁寧に説明しながら進めていく考えでありまして、令和六年三月以降、広島県、呉市、呉市議会に対して、その構想やゾーニング案の進捗を説明をいたしております。また、日鉄跡地の購入に関する地元の関心が高いことを踏まえまして、地域の皆様への説明につきましては、今後の検討の進捗や地元自治体の意向も伺いつつ、引き続き検討させていただきたいと思っております。  なお、この今後の計画等につきましては現在作成中でありますが、呉には護衛艦隊、それから潜水艦隊、また輸送隊の多くの艦艇が所在をいたしております。これらの艦船は、当然、メンテナンス、この修理や維持の拠点も必要でありますので、やはりこういったものも含めまして、この装備品をいかに活用していくかということにおきましてはこういった複合防衛拠点が必要でもございますし、また、日米間におきましても、防衛装備移転の中で、米側の艦艇において日本の国内で修理をしたり、また製造したり、そういうことについては今、今後協議をいたしていこうという考えでありまして、様々な観点におきまして今の新しい時代において適切な防衛協力の在り方も模索をいたしておりますし、また、このような艦艇の維持整備、補給、こういった在り方も検討しながら我が国の防衛体制を維持しなければならないということでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 市民団体の日鉄跡地問題を考える会からは、説明会を求める二万の署名が出されています。住民に対する説明も検討されますね。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。  先ほど大臣から御答弁申し上げましたとおり、本件については地元の御関心も非常に高いということでございます。今後の対応につきましては、地元自治体の御意向も伺いながら、引き続き対応について検討させていただければと思っております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 住民の理解を得る努力すらせず計画を進めるということは、これは断じて許されないと思います。  旧軍港市転換法、いわゆる軍転法が制定されたのは一九五〇年です。呉市のほか、横須賀市、佐世保市、舞鶴市の旧軍港市を平和産業都市に、平和産業港湾都市に転換することにより、平和日本実現の理想達成に寄与することを目的とするとされました。  複合防衛拠点はこれに全く逆行すると言えると思います。百三十ヘクタールの日鉄跡地を国が一括購入すれば、これは国有地になります。市長と懇談した際、現在この土地の税収は幾らかと尋ねましたところ、個別企業のことで答えられないという御回答でした。固定資産税、都市計画税、法人市民税、推定年額は五億から十億とされますが、国有地になりますと、これがゼロになります。  大臣に伺います。私たちが懇談した際、市長は配慮いただきたいと、国には御配慮いただけるものと思っているというお話でした。いかなる配慮を検討されているんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 先ほどお話をいたしました多機能な複合の防衛拠点の整備に向けた土地の取得については、現在も日本製鉄と協議を行っているところでありまして、その取得による税収の増減につきましては、現時点でお答えする段階にはないということでございます。その上で、やはり国有地に対して固定資産税は課税されないものと承知をいたしております。  なお、そのような状況を勘案しまして、米軍、自衛隊が使用する飛行場や演習場等の用に供する固定資産が存在する市町村に対しては、総務省において、その固定資産税の代替性格を基本として基地交付金が交付されているところでありまして、この総務省所管の基地交付金については、防衛省としては確たることをお答えすることはできませんが、対象となる施設整備が行われた場合には、総務省に対して基地交付金の適切な算定のために必要な情報の適時適切な提供を行うということになります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 基地交付金、今、海上自衛隊呉基地の交付金、八十五ヘクタール、一・三億円だといいます。この日鉄跡地の整備を、広島県や呉市が進めてきた呉市に適した産業拠点として整備を進めていけば、その経済波及効果は十年で六兆三千億円、最大ですね、雇用者数千八百人、日鉄時代を上回るような試算も出されております。これは税収に反映します。民間活用でこそ税収が見込まれ、市の財源、財政が潤い、住民福祉の増進にもつながります。  軍事施設が集中してきた呉市は、一九四五年、空襲が続きました。海軍工廠などが狙われましたが、特に七月一日夜から二日未明にかけては市街地が標的にされ、その晩だけで千八百人以上が亡くなったといいます。無数の焼夷弾が降り注ぐのを見たという人がいます。呉に軍事施設があったから狙われたと、二度とあんなことが起こってはいけないと、そういう声に耳を傾けるべきだと考えます。  計画を白紙撤回するよう求めまして、質問を終わります。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 沖縄の風の高良鉄美です。  質問に入る前に、二点申し上げたいと思います。  沖縄の米軍北部訓練場跡地に米軍の廃棄物が残されていることに抗議活動をしていたチョウ類の研究者、宮城秋乃さんが公選法違反や公務執行妨害などの罪に問われた裁判で、三月六日、那覇地裁は執行猶予の付いた有罪判決を言い渡しました。宮城さんは、当初、弾薬などを見付けると県警に連絡をしていたそうですが、県警が取り合わなくなったため、二〇二〇年から、北部訓練場ゲート前に発見された廃棄物を置いて抗議を開始しました。宮城さんが拾った空包は数千発に及ぶと言われています。火薬類取締法違反でも起訴されていますが、危険物で所持が違法なら、米軍返還地に危険な廃棄物を放置してきた米軍、そして撤去を怠ってきた国にこそ責任が問われるべきではないでしょうかということを指摘をしておきます。  特に、沖縄の北部は、世界自然遺産とか、そこに指定されたり、あるいは国立公園、国定公園になっておりますので、米軍の廃棄物付国立公園とか、そういう不名誉な名前にならないようにお願いします。  もう一点。今年は、一九八五年、女性差別撤廃条約を締結してから四十年たちます。そして、一九九五年に北京行動綱領を採択してから三十年の節目の年です。この間の日本政府のジェンダー平等政策推進の取組には心から敬意を表します。  ところが、この節目の年に極めて残念なことがありました。外務省は、一月二十九日、日本の拠出金の使途から国連女性差別撤廃委員会、CEDAWを除外することを決め、国連側に伝えたことを明らかにしました。同委員会が昨年十月、男系男子の皇位継承を定めた皇室典範の改正を勧告したことへの抗議の意図を示す狙いで、こうした措置は異例だと、外務省の北村俊博外務報道官が記者会見で発表しました。  女性差別撤廃委員会の勧告をどのように実施するかは、あくまで締約国の判断で行うものです。委員会が締約国の意思を無視して勧告を強制することはあり得ません。政府は、既に委員会宛てにこの勧告に対する意見書を出しています。北村報道官は、拠出金の一部でも同委員会に使われないことが確保され、日本政府の立場をより明確に示すことになるとしています。明確にしたのは、これは外から見ても報復的で感情的なとても恥ずかしい態度、これを世界に示した、さらしたということであり、強く抗議をしたいと思います。  次に、質問に入ります。  今年二月に行われたミュンヘン安全保障会議について質問いたします。  ミュンヘン安全保障会議については、防衛省のウェブサイトで、欧米における安全保障会議の中で最も権威ある民間主催の国際会議の一つであり、一九六二年から毎年、例年二月、開催されている会議です。欧州主要国の閣僚を始め、世界各国の首脳や閣僚、国会議員、国際機関主要幹部が例年参加しています。会議においては、欧州のみならず、各地域及びグローバルな安全保障問題について広く議論がなされますと紹介されています。  お配りした資料を御覧ください。ミュンヘン安全保障会議が公表した今年の報告書、この報告の題名は、マルチポーラリゼーション、つまり多極化です。  この二ページ目、次のページはこの概要がありますけれども、世界はますます多極化しているというのが外交政策の議論の自明の理となっている。今日の世界がどの程度多極化しているかは議論の余地があるが、世界の多極化は事実である。一方では、権力は、主要な世界的問題に影響を与える能力を持つ多数の主体へと移行しているとあります。  岩屋大臣にお尋ねします。  ミュンヘン安全保障会議に出席をされたということですが、報告書の題名が多極化であることをいつ知られたでしょうか、また知られたときにどのような感想を持たれたか、お伺いします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 二月のこのミュンヘン安全保障会議には、私、パネルディスカッションに参加をいたしまして、現下のインド太平洋や欧州の安全保障環境について様々な視点から議論が行われ、それに参画をしてまいりました。  委員御指摘のこの報告書、マルチポーラリゼーション、多極化というのは現地に行ったときに拝見をして、この多極化ということについては、まさにそのとおりだなというふうに私は思ったところでございます。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 大臣もこの多極化をまさに感じておられるということだったと思います。  質問をしますけれども、この配付資料の五枚目と六枚目に、これグラフが幾つかあるわけですけれども、この報告書の十八ページと九十六ページを抜粋したものです。十八ページの表は、世界の現状の認識ですね。そして、後で言及する九十六ページの表は、多極化に対する評価について各国の人々の捉え方を調査したものです。  日本が突出して、いまだに米国一極が世界の構造だと思い込み、疑問を持たず、多極化した国際秩序という見方も群を抜いて低く、そもそもそういったことを考えていないことが分かります。  これについて、IWJ二五〇二一三はこう言っています。米国民よりも米国信者となってしまい、米国に依存し、米国一極支配から多極化となると不安で仕方がない日本人。米国追随を刷り込み続けてきて、米国への奴隷根性からメンタル面も、知的にも、制度面にも抜け出せなくなっている現状が見て取れます。また、投資リスクを分散せず、米国の一極覇権維持だけに深く投資してきたために、多極化に対してかじを切れない経済状況であるとも言えますと、まあこのように厳しく指摘をしているわけです。  この調査結果は、一般国民と接しての肌感覚にも合致していますけれども、国会でもこの世界の多極化について、議論はほとんどありません。昨年の参議院の外交防衛委員会の議事録を多極化で検索すると、ヒットしたのは私の発言だけでした。昨年の衆議院の外務委員会について同様の検索をしますと、十二月十八日の岩屋大臣の答弁で言及された一つだけでした。  その答弁で岩屋大臣は、「一般に新冷戦みたいなことが言われておりますけれども、もう世界は二極で片づくような時代ではなくなってきている、もう多極化しているし、更にしていくと見なければいけないというふうに思っておりまして、我が国はアジアに存在する国でございますから、当然、アジアに軸足をしっかり置かなければいけないと考えております。」と答弁されています。  岩屋大臣は、多極化の重要性を把握されているにもかかわらず、今国会で行われた外交演説にも、先日の大臣所信にも、多極化という文言がありませんでした。その理由をお伺いします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 多極化という言葉をあえて使いませんでした。というのは、私個人の考えですけど、多様化と言う方がむしろ適切なのかなというふうに考えております。単極思考ならば、もう日米連携だけで事は済むわけですけれども、もうそんなことでは済まない時代に入ってきていると認識をしております。  したがって、まあ日米連携はもちろん大事だけれども、同志国、友好国との多重的、多層的な連携、そしてグローバルサウスの国々との連携というこの三つを柱に外交を進めさせていただきたいというお話をさせていただいたところでございまして、そういう意味でいうと、多極化ということはしっかり意識しているつもりでございます。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 昨年のヒットした唯一の衆議院の外務委員会の方は、大臣の言葉が多極化という形で入ったというので、やっぱりそれをしっかり堅持していると私は思っています。  多極化の評価について伺います。  お配りした資料の六枚目、最後ですね、九十六ページの表を御覧ください。  この調査結果を見ると、四四%が多極化を肯定的に捉え、どちらでもないが一四%、分からないが八%、懸念と捉えたのは三三%でした。国別に見ると、中国は、五九%が肯定的、懸念は二四%、インドも、五六%が肯定的、懸念は三〇%で、その他の新興国も同じ傾向です。西側諸国を見ても、イギリスは、四一%が肯定的、懸念は二九%、アメリカでも、四〇%は肯定的、懸念は三三%でした。フランスを除く欧米の国々は肯定的に見ていました。  一方、日本は、これ一番下の方にありますけれども、肯定的に捉えたのは僅か一八%、五四%は多極化に対して懸念を抱いているということです。グローバルサウス諸国はもちろん、西側諸国と比べても、多極化について日本人は圧倒的にネガティブな印象を持っていることが分かります。多極化について認識できず、いまだにアメリカあるいは欧米一極支配の頭で、それが揺らぐと不安で仕方がない日本人が、世界的にも、あるいは西側先進国との比較でも特異な認識を持っているということに岩屋大臣はお気付きでしょうか。また、危機感を抱いておられるか、伺います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) まさに今年は戦後八十年ということでございますが、振り返ってみると、戦後長きにわたって日米同盟基軸ということが我が国の外交安全保障政策の中心であった、また、それが功を奏したという時期も長かったと思います。  これからも日米同盟、日米関係は極めて重要だと思っておりますけれども、多極化していく世界にどう対応していくかということについては、我々政治の世界にいる者も、あるいは行政の方も、あるいはメディアの方も、やっぱりなかなかそこからしっかり意識改革ができていないという状況にあることは事実だと思いますが、特に国民の皆様は賢明でいらっしゃいますから、だんだんとそういう意識の変革というのは行われていくのではないかというふうに考えております。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 やはり、情報ももちろんそうですけれども、やっぱり政治の中でこういった多極化の問題を取り上げていくということが、国民の中でもこの意識がどんどん変わっていく、そして、ひところはもう、何ですかね、多方面というんですかね、の外交をしていた日本というのがありましたけれども、世界の中でもそういうところは評価されていたと思うんですね。だから、どこかに一辺倒になるんじゃなくて、やっぱり日本らしさというのは僕はそこにあるんじゃないかなと思っています。是非とも、大臣においては、そこをまた取り上げながら頑張っていただきたいと思います。  次に、この多極化は、外交だけじゃなくて防衛でも同じようなことがあるんだと思います。  中谷防衛大臣にお尋ねします。  中谷大臣の所信で、日米同盟を新たな高みに引き上げるための努力をしていくと述べられました。我が国を取り巻く安全保障環境は戦後最も厳しく複雑になっているなどと、こういう不安をあおり、予算の上でも日米同盟の強化やNATOとの軍事的連携の強化を進めていますが、多極化という世界の流れには逆行しているんじゃないかなと思います。多極化の進展と、世界でかなりの人がこれを肯定的に評価していることを認識されているのか、中谷防衛大臣に伺います。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 基本的に、日本の安全保障を考えますと、まず日米同盟、これを基軸とすること、そして同盟国、同志国との連携を深めていくということでございまして、今確かに国際的には多角化が進んでいますけれども、重要なことは、地政学的な競争に陥ることなく、法の支配に基づく国際秩序の中で多様な国家が共存共栄をする世界を目指すということではないでしょうか。  その上で、防衛省としましては、力による一方的な現状変更、またその試みに対抗しまして、我が国の安全保障を確保するためには、同盟国のみならず、一か国でも多くの国々と連携を強化するということが極めて重要だと考えております。  引き続き、日米同盟を重要な基軸と位置付けつつ、地域の特性、各国の事情、これを考慮した上で、同志国等との多角的、多層的な防衛協力・交流を積極的に推進していきたいなというふうに考えております。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 日本の持ち味と先ほど私は申し上げましたけれども、やっぱり防衛協力の面も全方位でいろんなところとやって、今ちょうどそれに似たようなお話をされました。一国でも多く協力をできるようなところと、同志国も大体あるんでしょうけれども、やっぱりそういった意味では、多極のこの極というのが今幾つかある。この極も一緒に入れるぐらいの、日本の良さを生かして、それがまた一番の安全保障になるんじゃないかなと、沖縄の力をですね、この沖縄から見ますとそういうふうに見えてまいります。  それでは、外務省に尋ねます。  国際法上、武力の行使が合法となるのは、安保理決議がある場合と、それから集団的自衛権を含む自衛権行使に該当する場合だけです。国連加盟国は、自衛権を行使した場合には、国連憲章五十一条により、直ちに安保理に報告する義務を負います。それを前提に、私は昨年六月の外交防衛委員会で、NATOのセルビア空爆、一九九九年ですね、は安保理決議も安保理への報告もないことから、国際法上違法だと外務省も知っているんじゃないかと。NATOは自ら侵略を行い、日本は、これを非難せず、ロシアのウクライナ侵攻は声高に批判をする、こういったダブルスタンダードが西側が信頼されない理由の一つとは考えないのかと質問しました。これに対し、当時、上川大臣は次のように答弁しました。当時のユーゴスラビア政府が和平合意案をかたくなに拒否をし、他方で国連安保理決議に反した行動を取り続ける、こうした中におきまして、更なる犠牲者の増加という人道上の惨劇を防止するためにやむを得ずとられた措置であったと理解をしておりますと答弁されました。  この答弁は、NATOの行動がやむを得ずとられた措置だから合法なのか、あるいは違法であるもののやむを得ずとられた措置であるという趣旨なのか分かりません。NATOのセルビア空爆は日本政府として国際法上合法と考えているのか、違法と考えているのか、その点に絞って答弁をください。よろしくお願いします。

石川誠己外務省大臣官房参事官

○政府参考人(石川誠己君) 委員御指摘のNATOの行動につきましては、昨年も御答弁差し上げたとおりでございまして、我が国が当事者でないことに加えて、作戦名を含むNATOの軍事行動に関する詳細な情報を有していないため、我が国として法的評価を下すことはできないというふうに考えております。  その上で申し上げれば、御指摘の行動につきましては、当時のユーゴスラビア政府が和平合意案をかたくなに拒否し、他方で国連安保理決議に反した行動を取り続ける中で、更なる犠牲者の増加という人道上の惨劇を防止するためにやむを得ずとられた措置であると理解しております。その旨、当時の高村大臣談話においても説明がなされているというふうに承知しております。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 はっきりしているのは、言えないということですけれども、安保理決議もなかった、自衛権の行使でもない、でも合法になるという、何か、まあ違法なのか分からないということなんでしょうか。その点は、今答えられないということでしたけれども、合法か違法かも分からないということですか。

石川誠己外務省大臣官房参事官

○政府参考人(石川誠己君) 先ほど答弁差し上げたとおりでございまして、NATOの行動については、我が国が当事者でないことに加えて、作戦名を含む軍事行動に関する情報を有していないため、我が国として確たる法的評価を下すことはできないというふうに考えております。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 余りこれに拘泥はしたくないんですけれどもね。やっぱり国連安保理の中で決議があればいいんです。しかし、それもない、自衛権の行使でもない、そして報告されていない、安保理に。だったら、これは、一般的に言って、やっぱり自分たちが当事者であろうとなかろうと、これは言えるんじゃないですか。どうでしょうか。

石川誠己外務省大臣官房参事官

○政府参考人(石川誠己君) 先ほど述べたとおりでございまして、先ほど述べたとおりの理由から、我が国として法的評価を下すことはできないというふうに考えております。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 まあいろいろ御都合もあるでしょうし、もう十年、二十年ぐらいほどの前ですけれども。  ロシアのウクライナ侵攻については、ロシアはこういうふうに言っていますよね、自衛権の行使だと最初言っていました。これ、集団的自衛権の行使に該当するとして、このロシアのウクライナ侵攻を合法というふうに主張していたわけです。これもう、まあこの結果というんですかね、違法とかいろいろあるようなことについてはどうのこうの言いませんけれども、つまり、このドンバス地域ですね、そこのロシア系の住民がウクライナ中央政府の攻撃を受けていることを前提にしていました。ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国の独立宣言をロシアが承認した上、両共和国との条約に基づき集団的自衛権を行使するという、こういう主張だったわけですよね。形を変えただけと、そういう批判もあるでしょうが、これは一応形は整ったということなんですね。まあ、中身はもう、もちろん結果的には、結論的には違法とかいろんなものは、私はもう反対しませんけれども、一方、西側諸国のこのセルビア空爆というのは形も整えていないということです。堂々と侵略をやってきたということがあると。そうすると、ロシアのウクライナ侵攻を日本政府も国連総会も、国連事務総長も違法と評価していることはもう知っています。この結論にはもう反対しませんけれども、これはもう時間も来ているということも、四十五分までということですので、続けて、いろいろ今後の機会に回したいと思いますけれども、理論構成を後ほども聞きたいと思いますので、今日はこれで終わりたいと思います。  ありがとうございました。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 以上をもちまして、令和七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、外務省所管、防衛省所管及び独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門についての委嘱審査は終了いたしました。  なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時四十五分散会

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