北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 91 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2024/12/23
会議録
○委員長(松下新平君) ただいまから北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、川田龍平君、赤池誠章君及び北村経夫君が委員を辞任され、その補欠として青木愛君、加田裕之君及び永井学君が選任されました。 また、本日、三上えり君が委員を辞任され、その補欠として宮口治子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(松下新平君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官平井康夫君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松下新平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(松下新平君) 北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○自見はなこ君 自民党の自見はなこでございます。どうぞよろしくお願いいたします。 本日、参議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会の質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。 本委員会には、北朝鮮による拉致問題に長年にわたり最前線で取り組んでこられた議員の諸先輩方がおられます。全身全霊を懸けた議員各位の継続的なお取組にも心から感謝を表し、感謝と敬意を表し、質問させていただきたいと思います。 また、この間でありますけれども、祖国での愛する家族等との再会を北朝鮮で願い続けている拉致被害者の当事者の方々、そして活動を続けておられる拉致被害者の御家族と御関係の皆様の御心痛に深く思いを致し、また、大変残念ながら、願いがかなわずにお亡くなりになった御家族、関係者の方々もおられます。改めて御霊に哀悼の誠をささげたいと思います。 拉致をされた当事者あるいは家族から見れば、ある日突然に捕らわれられ、そして愛する両親や兄弟、友人、恋人に自分の無事だということ、生きているということを伝えることもできず、自由を奪われるという許し難い人道上の問題でもございます。 また一方、国家の立場から本件を見れば、日本に住んでいる大切な国民が、領土、領空、そして領海という国を形作る国家という物理的な枠の中から連れ去られるという、国とはまさに何なのか、あるいは、国民をどう私たちは取り戻すのか、どう対応するのが国としてあるべき姿なのかという、国家の主権の最も根幹に関わる事案であると理解をしております。 先週、十二月の二十日に、林拉致問題担当大臣並びに岩屋外務大臣より、拉致問題をめぐる現状についての御報告をいただきました。あらゆる機会を捉えて、拉致における日本の立場を説明し、多くの国から理解と支持を得ていくとの決意も示されたところでございます。しかしながら、二〇〇二年に五名の拉致被害者の方々が帰国されて以来、一人の拉致被害者の御帰国も実現をいたしておりません。拉致被害者やその御家族も高齢になる中、一刻も惜しんで対応することが今何より求められていると存じます。 政府においては、複雑な外交情勢であること、また機密情報を多分に含む内容であることは十分に理解をできますが、拉致問題を解決することこそが我が国の主権に関わる最重要課題であるとの認識を常に持ち続け、不断の努力をあらゆる方面からしていただきたいと存じます。 私は、二〇二二年八月から二〇二三年の九月まで約一年間、内閣府の特命担当大臣を拝命を、失礼いたしました、内閣府の大臣政務官を拝命をいたしまして、当時の松野官房長官の下で拉致問題を担当させていただきました。 二〇二二年秋に、拉致問題を考える国民の集いin山梨に参加をいたしました。特定失踪者家族会の幹事もされている森本美砂さん、山本美保さんの妹様でございますが、のお話も伺いました。会場には赤池先生もおられまして、御挨拶をされておりました。 また、同じ秋でございますが、川崎市におきまして、拉致被害者家族を支援するかわさき市民のつどいに参加をいたしまして、横田めぐみさんのお母様でいらっしゃいます横田早紀江さんや拉致被害者家族の切実なお話や、また、川崎には横田めぐみさんの御家族が住んでいるということから、御近所で一緒に活動を支えてこられた方々とのお話も伺ったところでございます。 その中で、川崎市では、横田夫婦と同じマンションに住む川崎市の住民有志の方々が夫婦の活動をサポートするために設立をしたあさがおの会という団体があることも知りました。写真展や大使館の訪問、また学校への啓発などの働きかけをされてきたとのことでございました。会場では、直接、何とか早期に解決してほしいというお訴えも直接あさがおの会の皆様からもいただきました。 また、戦争中になりますが、昭和二十年四月に川崎市は川崎大空襲を受け、焼け野原になったことがございます。この拉致被害者家族を支援するかわさき市民のつどいの会場になった川崎市平和館では、平和は当たり前のものではないということを、戦争を実体験のように、特に子供たちにも知ってもらおうと、当時の様子を再現したコーナーなどもあり運営されていますが、この中に拉致家族の支援をする横田めぐみさんコーナーとDVDコーナーが常設として設けられておりました。 子供たちにも、平和という状況が当たり前のものではない、あるとき自分が、あるいは自分の家族が突然に巻き込まれるものがあるんだということを認識してもらいたいということを川崎市長の福田市長からもお伺いをし、特に若い世代への説明や啓発にも力を入れているということを私は伺ったところでもございました。 そこで、政府参考人に一問目をお伺いいたします。 二〇〇二年に五名の拉致被害者が御帰国されて、既に二十年経過をしております。拉致被害者の御帰国の記憶、御帰国時の記憶を有さない国民が若年層を始めとして増えてきております。拉致問題は現在進行形の問題でございます。問題を風化させないことが重要でございますが、政府として、特に若年層に関心を高めるためにどのような取組をしているでしょうか。
○政府参考人(平井康夫君) お答え申し上げます。 拉致問題の啓発につきましては、これまで拉致問題に触れる機会の少なかった若い世代の理解、関心を高めることが重要な課題となっており、この点の取組を強化しております。 例えば、小中学生を対象とした子供向けパンフレットを作成し、全国の教育委員会に対して、アニメ「めぐみ」と併せて教育現場での活用をお願いしており、拉致問題担当大臣と文部科学大臣の連名で依頼文書を発出しております。また、SNSによる情報発信やデジタル広告等も含め、発信の多様化にも取り組んでおります。さらに、中高生を対象とした作文コンクールを実施するとともに、令和五年度からの新たな取組として、全国の中学生が集まる中学生サミットを開催しております。また、教員を目指す大学生を対象とした拉致問題を取り扱う授業を実施できるようにすることを目的とした講座や、教員等を対象とした拉致問題に関する研修等も実施しております。 拉致問題の解決のためには、日本国民が心を一つにして、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現への強い意思を示すことが重要であります。どのような手段が有効かとの観点から、若い世代への啓発活動に引き続き積極的に取り組んでいく考えです。
○自見はなこ君 ありがとうございます。 中学生サミット、是非とも期待をしておりますし、教える人を教えるという取組もすばらしいと思います。 大臣にお伺いをいたします。 政府として若年層に向け様々な取組を行っているところで、今政府参考人がおっしゃったように効果も上がってきているとのことではございますが、これを更に加速させるということが必要だと考えてございます。今後の若年層への啓発につき、大臣御自身のお考えを教えてください。
○国務大臣(林芳正君) 昨年にこの仕事を拝命してすぐにこのシンポジウムがございまして、そのとき印象的だったのは、岡山大学の学生さんたち、教えることを教えるというやつですが、既に二〇〇二年のこの御帰国ということを知らない、当然過去のこととしては知っていたわけですが、その後お生まれになったという方がもう教える方になっていると。そういうことで、まさに風化させないというのは大事であると同時に、若い世代に啓発する、若い世代の大学生が中学生に教えると、このことは大変意味があるなと思っております。 また、サミットでございますが、実は今年、米子へ行きまして、拉致問題の早期解決を願う国民のつどいということだったんですが、中学生サミットに参加した中学生、これがもう高校生になられていて、その人が改めて、それ以来ずうっと拉致問題に関心を持っていただいて意見表明をしてくれた、こういうことがだんだんだんだんつながっていくんだなというふうに思いました。 また、中学生サミットでは動画の基を作るという作業をやっておりますが、これ非常に出来が良くて、去年の動画はキャッチボールをやっていて急に相手がいなくなると、今年の動画は、いろんなものがなくなっていく中で、最後、この希望というのがちょっとくしゃくしゃになった紙から最後見付かると、こういうことで、乞う御期待でございますが、これもしっかり啓発活動に使ってまいりたいと思っております。 やはり、こうした若い世代に啓発をすることによって、国民全体風化をさせない、そして、国民が、みんながこのことについて強い怒りと関心を持っているということ、これをしっかり今後も続けていきたいと思っております。
○自見はなこ君 北朝鮮向けラジオの「ふるさとの風」、「日本の風」も……
○委員長(松下新平君) 質疑をおまとめください。
○自見はなこ君 はい。 行っていると伺ってございます。もはや一刻の猶予もない中でございます。どうぞ、あらゆる側面からの努力を継続していただくこと、心からお願いをして、私の質問を終わらせていただきます。
○打越さく良君 立憲民主・社民・無所属の打越さく良です。 私は、新潟県選挙区選出の参議院議員として、横田拓也さん、哲也さんを始め、御家族、御友人の方々と接し、切実な思いを承ってまいりました。新潟県の各地で街頭演説などしておりますと、もう駆け付けてきて、拉致問題何とかしてくれと、もう幾度お声掛けいただいたことか。新潟県の花角知事からも、県の重点要望の一丁目一番地として、拉致問題の全容解決と被害者の早期帰国の実現、拉致の疑いのある方々の事実確認に努めることなど、繰り返し要請されてまいりました。こうしたお気持ちや要請に日本政府は残念ながら応えていないと言わざるを得ません。 私自身も、強い責任感を持ってこの問題に取り組んでまいりました。しかし、政府の答弁は、十年一日のごとしと申しましょうか、もう二十年一日、むしろ二十年一日でございます。北朝鮮との交渉が果たして進んでいるのか、行われているのかどうかすら明言してくださらない姿勢を続けている。本日こそ、被害者、御家族が納得のいく御答弁をお願いいたします。 二〇〇二年以降、一人の拉致被害者の帰国も実現していないと、そのことについては先ほどの御質問にもございました。林大臣は、二〇〇二年、五名の拉致被害者が帰国して以来、一人の拉致被害者の帰国も実現していないことは痛恨の極みであり、誠に申し訳なく思いますと述べてはいらっしゃいます。この二十二年、被害者、御家族、御親族、御友人にとってどのような長さだったでしょうか。 政府として、この長さ、どのように反省し、被害者、御家族らに報いるおつもりなのか、御答弁を林大臣にお願いします。
○国務大臣(林芳正君) 今委員から御指摘がありましたように、二〇〇二年に五人の拉致被害者の方々が帰国されて以来、一人の拉致被害者の御帰国も実現していないということは痛恨の極みであり、誠に申し訳なく思っております。 拉致被害者、そして御家族が御高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題、これはひとときもゆるがせにできない人道問題であるとともに、その本質は国家主権の侵害でございまして、政権の最重要課題でございます。 引き続き、認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国の実現に向けて、全力で果断に取り組んでまいります。
○打越さく良君 これまでの施政方針、所信表明演説で、安倍元総理、菅元総理は、条件を付けずに私自身が金正恩委員長と向き合う決意と述べられました。 しかし、石破総理の二度にわたる所信表明演説では、拉致問題について、政権の最重要課題として総理自身の強い決意を述べてはいるものの、金正恩委員長に対する言及がありません。岸田前総理が、金正恩委員長との首脳会談を実現すべく、私直轄のハイレベルでの協議を進めてまいりますとおっしゃっていた。そうすると、金正恩委員長に対する言及がなくなったことは大幅な後退と感じられます。 総理直轄のハイレベルの、ハイレベルな協議とはお題目にすぎなかったのでしょうか。もはや取り組んでいないのでしょうか。林大臣にお願いします。
○国務大臣(林芳正君) この我が国の北朝鮮に対する基本方針、これは、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化を実現するというものでございます。 先ほど申し上げましたように、人道問題であるとともに、この拉致被害、拉致の問題は、本質は国家主権の侵害であり、政権の最重要課題でございます。 石破総理でございますが、日朝間の諸懸案を解決するため、もう一度日朝平壌宣言の原点に立ち返り、この機会を逃すことのないよう金正恩委員長に対して呼びかけていくと、こういうふうに述べておりまして、実際に会いもしないで相手を非難していても何も始まるものではない、私は、というのは石破総理ですが、私は正面から向き合うことでこの思いを実現したいと、こういうふうにも述べております。 今御質問にありました、所信表明の演説だと思いますが、こうした総理の考え方も踏まえて、石破総理から国家としての、また総理御自身の断固たる決意の下で拉致問題の解決に取り組んでいくという強い思いを表明しておるところでございまして、トーンが下がっているという御指摘は当たらないと考えております。 全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するとともに、北朝鮮との諸問題を解決するため、石破総理の強い決意の下で総力を挙げて最も有効な手だてを講じてまいります。
○打越さく良君 ちょっともう一度確認なんですけれども、二番について確認ですが、ハイレベル、総理直轄のハイレベルな協議というものは引き続き進める所存ということなんでしょうか。更問いです。
○国務大臣(林芳正君) 先ほど申し上げました総理の思い、これを受けて、所信表明演説においてはそういう表現にいたしたというところでございます。 御指摘のあったことも含めて、総力を挙げて、何が最も有効な手だてかということをしっかり考えて講じていくということでございます。
○打越さく良君 どうも私の理解では後退しているのではないかとちょっと受け止めざるを得ないんですけれども。 三番目の質問、岩屋大臣にお願いしたいんですが、日朝国交正常化についても歴代総理が実現への努力をおっしゃってきた。ところが、二度にわたる石破総理の所信表明演説では見受けられなかったように思います。 ところが、石破総理は、十一月二十三日、都内での全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会、これに出席した際には、日朝平壌宣言に基づきまして、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化を実現するということは基本方針であるとおっしゃったんですね。 どうも相手によって言うことを変えられているんじゃないかと不信を抱かざるを得ないんですけれども、政府としての日朝国交正常化に向けた取組について、御答弁を岩屋大臣にお願いします。
○国務大臣(岩屋毅君) 石破総理の御発言については、林大臣の方から先ほど御紹介がありました。また、今委員から、十一月二十三日の全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会での御発言も紹介をいただきました。また、十二月十一日予算委員会では、やはりトップ同士の会談が必要だということも明言されておられます。 そのような決意に基づいて、この北朝鮮との対話を一日も早く実現すべく外務省としても全力を尽くしていきたいと思っておりますし、様々な取組もしておりますが、その詳細についてはお答えするのは控えさせていただきたいと思っております。
○打越さく良君 詳細まで求めなくても概略でよろしいんですけれども、なかなかそれすらも御答弁いただいていない現状にあると思います。 十二月二十日の本委員会における外務大臣の北朝鮮をめぐる最近の情勢について、これ残念ながら前回と同じ表現が多くて、いわゆるコピペそのものではないかと。同日の林大臣の発言も全く同様ではないかと思われます。どちらも、海外への働きかけとか啓発活動について、これ若干アップデートされた情報があるんですけれども、そこだけだということで、こうすると、やっぱり受け止める側としては、最重要課題と言いながら、これ一言一句変わらない、コピペということであれば、これはもうやる気が本当にあるんだろうかと疑わざるを得ない。 外務大臣にはこれ日朝国交正常化、拉致問題担当大臣においてはこれ拉致問題について、なぜ同じ表現を繰り返しておられるのか。これを、やる気がないからなのか、あるいは全く進展がないからなのかと、こちらとしてはもうその両方なのではないかと感じざるを得ないんですけれども、明確にお答え願います。
○国務大臣(岩屋毅君) 委員のお気持ちはしかと受け止めたいというふうに思いますけれども、日朝間の意思疎通に当たりましては、その詳細を明らかにいたしますと、例えば北朝鮮側が今後の日本側とのやり取りをちゅうちょするなど、日朝間の機微にわたる調整が一層複雑化する、そういうおそれがあるというふうに考えております。 様々な悪影響が出ることは避けなければならないというふうに考えておりまして、こうした考え方に基づいて、今後の北朝鮮とのやり取りに支障を来すおそれがないように、詳細についてのお答えを差し控える必要があるということを何とぞ御理解をいただきたいと思っております。 北朝鮮に対してはこれまでも様々なルートを通じて様々な働きかけを行っているところでありまして、引き続き、全拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するとともに、北朝鮮との間の諸問題を解決するため、最も有効かつ適切な手だてを講じてまいりたいと思っております。
○打越さく良君 事前の、繰り返し、事前のレクのときとかも、やっぱり、やっていることはやっているんだということを現場の方たちおっしゃるんだけれども、それが伝わらないと、やはり地元でも、結局政府としてはやる気がないんじゃないかと。それは政府の方にとっても不本意だと思いますので、やはり概略でも、何が支障があるのかということもちょっとこちらの方は理解ができないので、現場の努力というか、担当者の方たちの努力が伝わっていないのも不本意と思いますので、今後善処していただきたいんです。 そして、地元の自治体の方からも非常にその点疑問が高まっておりまして、国民との間も本当に温度差があるなと思うんですけれども、本年七月九日に、北朝鮮による拉致問題の解決に向けて活動する新潟県市町村の会が、市町村長の会が林大臣と面会されましたが、その会長の二階堂新発田市長が大臣に、歴代の政府が拉致問題は最重要課題と言っているが、言っている割に汗が見えないのが実感だと苦言を呈されました。二階堂市長は、会見終了後、難しいことは承知しているが、新潟県民とすれば、いいかげんにせえやというのが本音だと思う、日朝両政府のどちらにも怒りを持っていると、そのように述べられました。 この市町村長会は、新潟県下全ての三十市町村長が参加していらっしゃると。これが新潟県の声なんです。国民の声なんです。この声は政権の態度と余りにも温度差がある。新潟県民を始め、国民が政府の取組に怒りを抱いている。 林大臣、どのようにお答えになるでしょうか。真摯な御答弁、お願いします。
○国務大臣(林芳正君) 今委員から御指摘がございましたように、今年の七月に、北朝鮮による拉致問題に関する新潟県市町村長の会の皆様と面会をして、要望書を受け取ったところでございます。 この面会におきましては、新潟県市町村長の会の皆様から、この問題の解決に向けた差し迫った思い、直接お伺いして、一刻の猶予もないんだという切迫感を改めて痛感をさせていただきました。御家族はもとより、国民の間に差し迫った思い、強まっていると、御指摘のとおりだと思っております。 こうした思いをしっかり共有しながら、引き続き、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国の実現に向けて、全力で果断に取り組んでまいりたいと考えております。
○打越さく良君 六番については先ほど御答弁いただいたと思いますので、ちょっと七番の方に移らせていただきますが、拉致問題について、今もおっしゃいましたけれども、最初に政府の方から、一刻の猶予もないと、この表現を使われたのはいつかということについて私の方が調べたんですけれども、平成十八年、二〇〇六年十月二十三日、参議院本会議なんですね。当時、安倍総理が、「拉致問題の解決は、私の内閣が取り組むべき最重要政策であります。拉致問題の解決なくして北朝鮮との国交正常化はあり得ません。また、被害者の御家族は御高齢になられており、一刻の猶予もないと認識をいたしております。」、このように述べられたんです。これが二〇〇六年なんですね。 以来、実に十八年もたっています。どうして二十年近くも一刻の猶予もないと言い続けておられるのでしょうか。被害者の御家族が御高齢になられているからこそ、一刻の猶予もなかったはずではないでしょうか。 拉致被害者も同様です。新潟県佐渡市で拉致された曽我ミヨシさんは、間もなく九十三歳になろうとしています。めぐみさんのお父様である滋さんは、めぐみさんに会えない無念のうちに、二〇二〇年六月五日、旅立たれました。政府は、こうした拉致被害者、御家族の期待に二〇〇二年以来全く応えていないのです。 本年六月五日、新潟日報は、支え合ったお父さんもう帰らぬというタイトルの記事で、早紀江さんが滋さんの写真に、何でこんな大事なことなのに、ちっとも動かなくて何も分からないんだろうねと語りかけたと伝えられています。 めぐみさんの弟で、拉致被害者家族会事務局次長の哲也さんは、十二月十八日、立憲民主党の拉致問題対策本部の会合で、帰国を実現できていない政府の対応について、日本は拉致被害者を見殺しにしてきた、およそ主権国家の体を成していない恥ずかしい国だと厳しく批判していらっしゃいました。 一刻の猶予もないという表現は、言葉遊びであってはならないのです。一刻も早く現状を打破しなければならないはずです。改めて、真摯な御答弁をお願いします。
○国務大臣(林芳正君) 拉致被害者やその御家族も御高齢となる中で、いまだ拉致問題が解決していないこと、これは、先ほども申し上げましたけれども、誠に申し訳なく思っております。 この時間的制約のある拉致問題は、ひとときもゆるがせにできない人道問題であるとともに、その本質は国家主権の侵害であり、政権の最重要課題でございます。 御家族の皆様とは、昨年、この仕事に就いて以来、様々な機会にお会いし、長年にわたる苦しみと悲しみ、そして何としてでも肉親との対面を果たしたいと切実な思い、直接お伺いしてきておりまして、お会いするたび、お話を聞くたびに御家族の皆様の切迫感を痛感しているところでございます。 本当に時間がない中で、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現すべく、石破総理の下で政府一丸となって取り組んでまいります。
○打越さく良君 先ほど来、いつものとおり思いを繰り返されているんですけれども、伺いたいのは取組なんですよね。それについては一切お返事がないと、御答弁がないということで、非常に残念な思いでおります。 八番ですが、本委員会においても政府は、海外の首脳などへの働きかけや国内での啓発活動についてはその都度情報をアップデートされて報告されているんですけれども、肝腎の北朝鮮との交渉がどのように行われてきたのかについては全く秘密主義の下に置いております。 その一方、政府と北朝鮮との水面下の交渉は度々報道されています。 昨年十二月四日、本委員会で川田委員が、二〇二三年三月と五月に東南アジアの主要都市で日本政府関係者と朝鮮労働党関係者の秘密接触があったことについて質問しました。その後も、政府は、総理直轄のハイレベルで協議を進めるとしながらも、詳細を明らかにしてくださらないまま、本年三月二十六日に、金与正朝鮮労働党副部長から会談の打診を暴露されて、しかも日本側との交渉を拒否されるという事態が報道されました。 さらに、本年五月、韓国の中央日報は、本年五月中旬にモンゴルの首都ウランバートル付近で、日本から有力な家柄出身の政治家を含む代表団が出席し、北朝鮮側からは情報機関、偵察総局や外貨調達の関係者ら三人が送られ、日朝会談が行われたと報じました。これに対して林官房長官は、六月十三日、定例記者会見で、事柄の性質上、答えは差し控えると述べられました。先ほどからおっしゃっているとおりですね。 このときも、北朝鮮に対してはこれまでにも様々なルートを通じて様々な働きかけを行っていると述べられたわけですけれども、なぜここまで秘密の下に置くのか。事柄の性質とは何なんでしょうか。そこを御答弁をお願いしたい。 岸田前総理は、八月前半のモンゴル訪問において、フレルスフ大統領と日朝関係の進展の協議を行うとしていましたが、南海トラフ地震臨時情報対応のため、訪問は取りやめとなりました。その後、九月二十二日、国連総会の際に、モンゴルのフレルスフ大統領との会談が行われました。このとき、岸田総理大臣から拉致問題へのモンゴルの理解と協力に改めて謝意を伝えられたとされていますが、このときのやり取りはどのようなものなんでしょうか。 もう、事柄の性質上、答えは差し控えさせていただきたいとか、具体的な内容などについては、今後の交渉に影響を及ぼすおそれがあるため、明らかにすることは差し控えさせていただきたいという定型的な答弁、やめていただきたいんです。国民に対する政府の説明責任を果たしていただきたい。
○国務大臣(岩屋毅君) 私も、林大臣同様に、この二十二年間、一人の拉致被害者も帰国できていないということについては、痛恨の極みでございますし、大変申し訳なく思っております。 その上で、なぜやり取りについて明らかにしないのかということでございますが、先ほども申し上げたように、その詳細を明らかにすると、北朝鮮側のビヘイビアが微妙に変わっていくおそれがある。当然、拉致被害者の皆さんの安全も確保をしていかなければいけないということもございます。 そういう事情の中で、様々な取組はもちろん行っておりますけれども、その詳細を明らかにするということが今後に悪影響を与えることは避けなければいけないという考え方で、どうしてもお答えできないという面がございますので、そこは何とぞ御理解をいただきたいと思います。
○打越さく良君 理解はできないんですけれども、ちょっと時間が足りないので、十番の質問をさせていただきます。 十二月三日、韓国の尹大統領が突如として非常戒厳令を発令しましたが、国会では与野党による戒厳令解除決議が百九十対ゼロで可決され、六時間で尹大統領も戒厳令を解除しました。その後、二度目の弾劾で、訴追案が国会で可決と。大統領は職務停止の状態にあります。尹大統領は警察などの出頭要請にも応じず、韓国政治、非常に不安定な状態にあるように見受けられます。 十二月十九日に、石破茂内閣総理大臣は韓悳洙韓国大統領権限代行・国務総理と電話会談を行ったとのことですけれども、今後の韓国政府との関係について、政府の見解と見通しはいかがでしょうか。外務大臣、お願いします。
○国務大臣(岩屋毅君) 他国の内政へ直接コメントすることは控えたいと思いますけれども、その上で、韓国国内の一連の動き、今後の動きについても、特段かつ重大な関心を持って注視してまいりたいと思っております。 その上で、韓国は国際社会の様々な課題にパートナーとして協力すべき、極めて重要な隣国だと思っております。その意味で、現下の戦略環境の下で、日韓関係の重要性はいささかも変わらないと考えております。 総理も韓悳洙大統領代行と電話会談していただきましたが、私もこの委員会に参ります直前に、趙兌烈外交部長官、外務大臣との間で電話会談をさせていただきました。 今後とも緊密な意思疎通を継続してまいりたいと考えております。
○打越さく良君 県民の疑問、お気持ちを伝えるためにはこの時間では足りなくて、たくさん質問を残してしまって申し訳ないんですけれども、引き続き課題について要請していきたいと思います。 終わります。 ─────────────
○委員長(松下新平君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、加田裕之君が委員を辞任され、その補欠として赤池誠章君が選任されました。 ─────────────
○安江伸夫君 公明党の安江伸夫です。 先ほど来お話が出ておりますが、拉致の被害者、御家族の皆様が御高齢になる中で、一刻も早い問題の解決をしていかなければならないと存じます。政府はもとより、立法府、国会の立場からも、本件について、やはり一致結束をして歩みを進めていかなければならない、このように思っております。 もっとも、先ほどもありましたが、二〇〇二年以来、一人の拉致被害者の帰国も実現をしていない厳しい状況を踏まえれば、これまでの取組の延長線上にはない具体的な次の一手、新たな一手が必要ではないか、こういった国民の皆様の声も聞こえてきているところでございます。北朝鮮への働きかけ、国際協調の強化、そして国内機運の醸成等、あらゆる角度から思い切った取組を求めたいと思います。 まず初めに、林大臣にお伺いをいたします。 大臣は、先月の二十四日に、鳥取県は米子市を訪れられまして、一九七七年、当時二十九歳、松本京子さんが拉致された現場を御視察をされたと承知をしております。松本さんのお兄さんらとも現場周辺を歩きながら、当時の様子の御説明も受けたとお伺いをいたしました。 切実な思いも含めて様々お話があったかと思いますが、改めて現地を訪れた大臣の思いや視察を受けての御所見があればお伺いできればと思います。
○国務大臣(林芳正君) 今、安江委員から御指摘をいただいた視察でございますが、やはり自分の目で拉致現場を見て今後の取組に生かしていきたいと、そういう考えの下で、この米子市で国民のつどいが二十四日に開催されましたので、それに先立って松本京子さんの拉致現場を視察させていただいたところでございます。お兄様にもずっと付きっきりで解説をしていただきまして、いろんな場所の説明を本当に丁寧にしていただいて、また後ほどの会合にも出席してお話をいただいたところでございます。 横田さんの現場に行ったときもそうであったんですが、日本海の風景というのが、私も下関なものですから日本海側があります。そこが非常によく似ておりまして、海がすぐ近くにあって、砂浜があって、そして防砂林があって、道路があって、道路を越えて住宅街になると、まさにもうどこかで見た風景だなというのは、新潟もそうでありましたが、この米子でも同じようなことを考え、感じさせていただきました。 私もその、北浦というんですが、下関のその辺はですね、そこに昔、娘がちっちゃい頃に託児所というか預けていたことがあるんで、もしそういうことがあったとするとというようなことで、とても他人事ではない思いをしたところでございます。本当に自宅からすごい近い場所なんですね。ここで拉致されて御帰国がかなわない京子さんの心中、また一緒に来ていただいたお兄様の孟さんのお気持ち、本当に胸が締め付けられる思いでございます。 こうした思いを強く心にとどめて、引き続き、この全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現すべく、全力で果断に取り組んでまいります。
○安江伸夫君 大臣、ありがとうございます。 今の大臣のお話を伺いながら、その切実さを大臣自身も胸に深く刻まれたんだなということを感じた次第でございます。その思いを基にして、どうかこの問題の解決に向けての前進を引き続きお願いしたいと存じます。 続いての質問になりますが、若年層に対する広報啓発活動についてですが、この点につきましては、先ほど自見委員の方からしっかりと御質問をいただきました。私も思いは同じでございます。これを風化させないための、特に若い人への教育啓発活動、力を入れていただきたい。もう質問はいたしません。これはお願いに代えさせていただきたいと存じます。 三つ目の項目になります。 ここは外交に関してということでございます。国際協調、外交戦略という観点ですが、本年の十一月の十三日、国連人権理事会の作業部会が採択をした北朝鮮の人権状況に関する報告書におきまして、拉致問題の早期解決を含む二百九十四項目の勧告がなされたと承知をしております。この報告書では、拉致問題に取り組む国際協調の枠組みの一つとして、強制失踪条約が言及をされております。外務省も、同条約につきましては、拉致問題を含む強制失踪の問題への国際的な関心を高める上でも重要と位置付けております。 こうしたことを踏まえますと、この強制失踪条約の普遍化こそ拉致問題の解決に向けた国際協力に有効ではないかと考えておりますが、御所見を伺います。
○政府参考人(松尾裕敬君) 御指摘いただきました強制失踪条約は、強制失踪を自国の刑事法上で犯罪化し処罰を確保することなどにより、このような犯罪が繰り返されないよう抑止することなどを目的としております。 現時点での締約国数は七十六か国にとどまっておりますけれども、北朝鮮による拉致のような問題が二度と起こらないよう世界規模で対応すべきとの観点から、我が国は強制失踪条約の普遍化に向け、国連人権理事会の普遍的・定期的レビュー、UPRの場などで各国に本条約の早期締結を求めてきております。さらに、国連総会においては、昨年十二月、本条約の締結の重要性を掲げる決議の共同提案国に加わるなど、本条約の普遍化を促進する努力を行っております。 我が国としては、拉致問題の早期解決に向け、より多くの国々の理解と支持を得るべく、引き続き働きかけを行っていく考えでございます。
○安江伸夫君 今、普遍化に向けた努力を行っているという旨の答弁いただきました。引き続きのこの御努力、御尽力を重ねてお願いをさせていただきます。 最後の質問させていただきます。 今後の北朝鮮に対する外交戦略についてでございます。 岸田前総理は、今年の三月、実りある日朝関係、日朝双方の利益を言及をされた、掲げられたということで、北朝鮮側もこの点については注目をした、こんなような評があったと聞き及んでおります。こうした現状、膠着した現状を打開し、拉致問題を真に解決するためには、当然これは圧力一辺倒ではなく、あらゆる角度からの戦略的交渉が期待されているところもあるかと存じます。 その上で、対話のチャンネルを持たないことには解決に向けた前進すら見込めません。こうした今の点をできれば踏まえていただきまして、拉致問題解決に向けた今後の外交方針、答えられる限度でお願いしたいと思いますが、岩屋外務大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 基本的に、やはり対話と圧力ということなんだと思います。圧力というのは、例えば安保理決議に基づいた制裁なども行っておりますし、また、日韓、日米韓の連携、あるいは軍事演習を行ったりしておりますが、これは核、ミサイルの脅威に対する対処力、抑止力というものをしっかり保持していなければいけないという取組でございます。それと同時に、委員がおっしゃったように、やはり対話というものを求めていかなければいけないと考えておりまして、そのための様々な今努力を行っております。 一日も早くこれを実現させて、一刻も早く全拉致被害者の皆さんの御帰国につなげていけるように、これからも最大限の努力を続けてまいりたいと考えております。
○安江伸夫君 被害者の方、また御家族の方、やっぱりこの一日千秋の思いで、一日でも早い解決をと強く強く願っていることかと思います。どうかどうか引き続きの御尽力、重ねてお願いを申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○中条きよし君 日本維新の会の中条きよしでございます。 本日は、北朝鮮による日本国民の拉致、国民の人権と日本の主権に関わる重要な問題について質疑をいたします。 以前にも申し上げましたけれども、私自身、北朝鮮による拉致問題について、多くの国民同様、非常に強い憤りを持っております。そして、その思いは日増しするばかりです。先月、十二月の十四日に行われた政府主催の拉致問題に関するシンポジウムを拝見した中でも、怒りは高まるばかりでした。御家族の皆様の御心痛を思いますと、私自身、本当に耐え難いものがあります。 このような中で、一部報道によれば、石破総理によるかねてからの持論でもある平壌、東京連絡事務所設置の構想について様々な議論がされていると指摘されております。 そこで、お尋ねをいたします。 その様々指摘されている平壌、東京連絡事務所設置の構想ですが、現状ではどのようにお考えでしょうか。お聞かせを願います。
○国務大臣(林芳正君) 今御質問のありました連絡事務所につきましてでございますが、家族会からの強い御異論がございます。北朝鮮のだましのテクニックにはまることだと、こういう反対の意見もあるわけでございまして、これは石破総理もよく承知をされておられるところでございます。 その上で、この北朝鮮への対応については、今御質問のありました連絡事務所を含めて具体的にお答えすることは差し控えますが、いずれにしても、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するとともに、北朝鮮との諸問題を解決するために、政府の責任において最も有効な手だてを講じていくということでございます。
○中条きよし君 ありがとうございます。 先日のシンポジウムを始めとして、拉致被害者家族会連絡会の、家族連絡会の横田拓也代表からも、連絡所設置については、北朝鮮当局が狙う時間稼ぎや幕引き、それに加担することになるんではないかなどと厳しく念を押されていたかと思います。正直に申し上げて、拉致を行い、その後もまるで人質交渉でもするかのように不誠実な態度を取り続ける北朝鮮に対して、これ以上の条件闘争をさせてはならないという家族会の抱える懸念というのはもっともだと思います。 そこで、お伺いをいたします。 御家族が連絡事務所について示されている単なる時間稼ぎに資するものではないかという懸念についてどう受け止めておられるのでしょうか。政府としてのお考えをお聞かせ願います。
○国務大臣(林芳正君) 先ほども少しお答えをいたしましたが、この家族会から強い異論があると、なぜならばそれはまた北朝鮮のだましのテクニックにはまることなのだという御反対、反対の御意見があるということはよく承知をいたしております。これは実は、阿部司先生の御質問にお答えして、衆議院の予算委員会、十二月十一日でございますが、石破内閣総理大臣の答弁でございます。まさにそうした認識を予算委員会で述べられておるということでございます。
○中条きよし君 やはり、長きにわたって何の進展も見出せない、何の成果も出せていないことについて、本当に何とも言えない、むなしいというような気持ちを感じるばかりです。先ほど申し上げたシンポジウムにおいても、横田めぐみさんのお母様である早紀江さんが、あしたもあさっても待っている、その次もとは言わないで、解決を待っていると言われたその言葉が非常に心に刺さりました。まさしく、あしたかあさってには解決しなければならない、その先には決してつなげてはならない問題だと思います。 また、このシンポジウムにおいて、中学生のアイデアを基にした、作成した啓発活動が流されました。これは非常に問題を鋭く捉えた内容でした。仲の良かった友達のグループからある日突然一人だけがぐっとよそへ引っ張られていなくなってしまう、附箋を剥がす表現で、自由、将来、感情が奪われていく、端的に拉致の非道を訴える内容でした。 また、動画を拝見していると、やはり残された方の人々も連れ去られた友達とともに夢も希望も失ったのではないかと、様々な思いが頭をよぎります。この問題は人ごとではなくて、周りも含めた社会全体の問題だと考えさせられました。大臣もこういった若い世代への啓発活動を積極的に推進していく考えであると述べておられましたけれども、私も大いに賛同するところです。 そこで、お尋ねをいたします。 つい先日、十二月二十日に、埼玉県議会において、都道府県単位では全国で初めて、若者を巻き込んだ形で拉致問題の啓発を進めていこうという条例が可決されたと聞きました。政府の評価と、今後同様の取組が全国で広がるように働きかけていくべきだと思いますが、お考えをお聞かせ願います。
○政府参考人(平井康夫君) 先週二十日、埼玉県議会が拉致問題等の早期解決に向けた施策の推進に関する条例を可決したと承知しております。 拉致問題の解決のためには、日本国民が心を一つにして、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現への強い意思を示すことが重要であります。条例の制定を含めまして、地方自治体や地方議会が様々な活動をしていただいていることについては、大変心強いと考えております。 条例の制定に関しては、各地方公共団体や地方議会でそれぞれ自主的に取り組まれているものと考えており、政府として一律に条例の制定などを呼びかけることは現状考えておりませんが、政府としては、今後とも、地方自治体とも連携しつつ、拉致問題に関する啓発活動に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○中条きよし君 ありがとうございます。 先ほどお話ししたシンポジウムにおいて、中学生の優秀作文の部で、最初は関心を持っていなかったが、被害者の家族の方のお話を聞いているうちに大変な問題だと思ったと、涙を流して聞いていた友達もいたというようなお話だったように記憶をしております。知らないうちはともかく、知ったら絶対に許せない、そのようなことがあってはならないと感じるのが普通の感覚だと思います。 北朝鮮の非道な振る舞い、日本に対する国家主権の侵害、そして何より、ある日突然家族を失った御家族の痛切たる思いを国民全体で共有して、解決に向けて動いていく必要があります。単に国民に知ってもらうことがゴールではないと思います。是非一丸となって、限られた時間の中で解決に向かって啓発活動に取り組んでいただきたいと思います。 さて、国際社会との連携に目を向けますと、ロシアと北朝鮮の連携の強化、武器の輸出、兵士の派遣などを通して、北朝鮮はますます傍若無人な振る舞いを強めています。こういった中で、北朝鮮が外貨を獲得して発言力や影響力のようなものを持つ、あるいは自信を深めることになれば、拉致問題の解決にも影響が及びかねません。 今年で横田めぐみさんが失踪してから四十七年がたちました。これは御家族の人生の大部分を占めています。 二〇〇二年当時、小泉首相が北朝鮮を訪問して拉致問題で重要な進展があった際に、ブッシュ大統領は日本の立場を支持して、拉致問題を国際的な問題として認識、北朝鮮に対する圧力を強める姿勢を示しました。安倍首相在任中の二〇一六年には、オバマ大統領が現職のアメリカ大統領として初めて広島を訪問しました。この訪問は日米和解の象徴的な出来事でした。二〇一七年には、トランプ氏が大統領当選の際には安倍首相がいち早く訪問して、ゴルフ外交などを通して歴代首相の中でも特に親密な信頼関係を築いたことはよく知られております。 強い個性を持つアメリカ大統領と小泉、安倍両首相は、言葉の壁を越えてとても尊重し合えるリーダー同士であり、互いの国益を守るために、相手の個性を深く理解し、信頼関係を構築するために努力をしてこられました。 そこで、お伺いをいたします。 現在の国際環境、とりわけ来年一月のトランプ政権誕生によって拉致問題にどのような影響が生じるのか、この評価と今後の決意を改めてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 拉致問題の解決のためには、我が国自身の取組はもちろんでございますけれども、米国との緊密な連携が重要だというふうに考えております。 トランプ次期大統領は、第一期政権において二度にわたって家族会の皆様と面会していただいておりますし、当時の米朝首脳会談において拉致問題に関する日本の考え方を金正恩委員長に伝えていただきました。二回にわたって米朝首脳会談も行っておられるので、そういう個人的な関係もあると。やはり、この拉致問題の解決のためには、米国との緊密な連携が極めて重要だというふうに思っております。 石破総理とトランプ次期大統領も、お互いの都合の良い時期にできるだけ早く直接会っていただいて、拉致問題への取組も含むこれからの日米関係、日米同盟の充実に向けて、充実した会談を執り行っていただきたいというふうに考えております。
○中条きよし君 ありがとうございます。 改めまして、北朝鮮の行為に対する本当に憤りを、怒りを日本国民全体で共有して、被害者の方の帰国を迫る問題であると申し上げたいと思います。 各大臣、政府には、まずは日夜の御調整、不断の努力を続けておられることに対して心から敬意を表したいと思います。被害者の方々全員の帰国に向けて、正義と良心を持って御対応をいただくように改めてお願いをいたしまして、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○川合孝典君 国民民主党の川合孝典です。 時間がないので、早速質問に入りたいと思いますが、前回の通常国会のときに確認をさせていただきましたKDDI八俣送信所の設備の廃棄に伴う北朝鮮向け短波ラジオ放送「しおかぜ」の令和七年四月以降の二重放送の継続について、NHKとKDDI、特定失踪者問題調査会の三者協議の状況について、まず政府参考人にお伺いします。
○政府参考人(赤阪晋介君) お答え申し上げます。 「しおかぜ」の送信設備につきましては、短波放送施設を所有、管理するKDDI、施設の賃借人である免許人の特定失踪者問題調査会、同様に施設の賃借人であるNHKの三者間の取決めに基づき運用されているものと承知をしております。 政府としては、「しおかぜ」の担う重要な役割等を踏まえ、これまでNHKに対し二波体制による安定的な運用に向けた検討を促してきたところでございますが、先日の衆議院総務委員会でNHKからも説明がありましたとおり、八俣送信所の送信設備の移行作業期間中の送信につきましては、今年度中、二〇二五年三月まではこれまでと同様の二波体制が維持されることとなり、それ以降の送信につきましては、NHKの業務に支障がないことを前提に、調査会、KDDI、NHKの三者で協議を進めているところと承知をしてございます。
○川合孝典君 今三者協議を行っているという総務省さんからの説明でありますけれども、特定失踪者問題調査会の方からは、一方的にNHKがKDDIを通じて放送時間帯の通告をしてきているだけで協議にはなっていないという指摘がありますが、そのことを踏まえて、この長年割り当てられてきた放送時間帯が変更されることによって、北朝鮮でそれを聞いていらっしゃる方がいらっしゃる。これも、時間、いつやるかということは当然分からない状況の中で、長年この「しおかぜ」を聞いていらっしゃる方々が、今回NHKからの通告で放送時間帯の変更も入ってきたんですけど、これまでその時間帯にラジオにアクセスしてきた方々が時間が変わることで聞けなくなってしまう可能性があるわけであります。 そうした問題意識を拉致問題担当大臣は御存じでしたでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) NHKにおかれましては、特定失踪者問題調査会の御要望を踏まえまして、「しおかぜ」の二波送信体制の維持に向けて前向きに対応する考えだと、そういうふうに聞いております。 先ほどの政府参考人の答弁にもありましたように、放送時間帯の件も含めて、四月以降の送信について、現在、NHKの業務に支障がないことを前提に、調査会、KDDI、NHKの三者で協議を進めているところと、そういうふうに承知をしております。 政府としては、三者間における協議の状況を注視しつつ、「しおかぜ」の担う重要な役割を踏まえて、拉致被害者等に向けた情報発信に支障が生じないように適切に対応してまいりたいと考えております。
○川合孝典君 協議にはなっていないということを前提に、改めてこの問題に対してはちょっと注視をしていただきたいということの御指摘であります。 総務省さんの答弁では、これ、放送法に基づく番組編成権を持ち出して、これ政府はNHKに時間の変更は促せないかのごとき答弁、回答をされていらっしゃるわけでありますけれども、そもそも石破内閣にとって最優先の課題として拉致問題を掲げていらっしゃるということであれば、NHKに対してこの問題を丸投げするのではなく、政府が主導して、この問題、「しおかぜ」の二波放送が今後も継続できるようにお取り計らいいただくべきかと私は考えているんですけど、この点についての林大臣の御認識を伺います。
○国務大臣(林芳正君) この「しおかぜ」の送信設備でございますが、短波放送施設を所有、管理するKDDI、そしてこの施設の賃借人である免許人の特定失踪者問題調査会、それから同様に施設の賃借人であるNHKの三者間の取決めに基づき運用されているものと承知をしております。そして、当事者である三者間で協議を尽くしていただくということがまずは重要であるというふうに考えておるところでございます。
○川合孝典君 総務省さんは、これ民間同士の問題で、三者で決めてくれというスタンスなんですよ。したがって、関与、総務省として直接の関与は避けていらっしゃいます。さらに、これ拉致問題だから、内閣官房拉致問題対策室、本部の案件だとおっしゃっておられるわけです。 ということは、つまり、これ、責任の所在、これどこにあるんでしょうか。林大臣に改めてお伺いします。
○国務大臣(林芳正君) この「しおかぜ」の放送体制につきましては、当事者であるKDDI、特定失踪者問題調査会及びNHKの三者間で協議を尽くしていただくということが何よりも重要と考えておると、先ほど申し上げたとおりでございます。 例えば、この協議に政府が参加をするというようなことには、関係三者、先ほど申し上げた三者ですね、この同意が得られるということが必要だというふうに考えておりますが、一般論として申し上げますと、この三者協議に政府がどう関わるかと、先ほど総務省からもございましたが、放送法に定める放送番組編集の自由との関係で、慎重に検討すべきものと、そういうふうに考えております。
○川合孝典君 放送の自由とおっしゃいましたけれども、国民は……(発言する者あり)編集の自由、編集の自由はありますが、国にとって、政府にとっての最優先課題として掲げていらっしゃることに対してどう向き合うのかということを私は問いかけております。今の御答弁では、聞いていらっしゃる方は御納得、到底御納得いただけないものと思います。 水掛け論になりますので、次の質問に移りたいと思いますが、是非、林大臣、この問題についてもう一度きちんと整理をしていただきたいと思います。 次に、外務大臣にお伺いをしたいと思います。 大臣の所信で、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化を実現するという我が国不変の、我が国の方針は不変ですと、これを所信でお述べになっているわけでありますが、これ、岸田内閣から石破内閣に交代したことで拉致問題への政府の対応方針に何らかの変更があったのかどうか、これを確認させてください。
○国務大臣(岩屋毅君) 変更はございません。 これまでどおり、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイル、諸問題を解決して、包括的に解決して、不幸な過去を清算し、日朝国交正常化を実現すると、この基本的な方針に変わりはございません。
○川合孝典君 変わりないという御答弁聞いて少し安心しましたが、実は岸田内閣のときに、先ほど打越委員の方からも質問ありましたけど、ハイレベル協議を行って、拉致問題に特化して取り組むということをおっしゃいました。 その背景にあるのは、拉致、核、ミサイルを包括的に三点セットで拉致問題の解決に向けた取組を行うということになると、当然のことながら、拉致、核、ミサイルといった問題も併せてということになりますから、拉致問題の解決が、その三つを包括するということで引きずられて、結果的に解決に向かわないと。三点セットでの包括での解決をしないといけないということ自体がやらないことを正当化することにつながるのではないのかといったような実はこれまで指摘もありました。 よって、拉致問題だけは特出しして、既にこの拉致、核、ミサイル三点セットは何十年も前に既に言い始めている、二十年も前に言い始めている話でありますけど、既に核、ミサイルは事実関係として明らかになっている問題であります。よって、拉致問題だけで、この拉致被害者救出のための取組を特出ししてお取り組みいただけるのかどうかということの確認がさせていただきたいということですが、そのことも含めて方針に変更はないということでよろしいですか。
○国務大臣(岩屋毅君) さきの所信は、石破政権が誕生した後、初めてのこの拉致特、私も外相に就任して初めての拉致特でございましたので、これまでの政府の方針に変わりはないということを申し上げさせていただいたわけでございますが、その中にあっても、時間的制約のある拉致問題はひとときもゆるがせにできない人道問題でございますので、とりわけ切迫感を持って取り組まなければいけない課題であるというふうに考えております。
○川合孝典君 ありがとうございます。その御答弁を聞いて少し安心をいたしました。 時間の関係がありますので、これで最後の質問にしたいと思いますが、来年、拉致問題のまた特別委員会で御質問させていただく前提として、拉致問題担当大臣にお伺いしたいと思います。 政府がおっしゃるところの全ての拉致被害者とはそもそも誰を指すものなのか、これを御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 政府といたしましては、拉致被害者として認定された十七名以外にも北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者が存在すると、こうした認識の下、認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のために全力を尽くしております。 引き続き、認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現すべく、全力で果断に取り組んでまいります。
○川合孝典君 時間が来たので、これで最後にしたいと思います。 北朝鮮とのやり取りについて……
○委員長(松下新平君) 質疑をおまとめください。時間です。
○川合孝典君 はい。 これで終わりたいと思いますが、北朝鮮とのやり取りについて、様々なことを、情報が発信できないということをおっしゃっていますけれども、私、これ、十八年間拉致特の委員会にいて、ずっとその発言聞き続けております。 これ以上支障がないぐらい……
○委員長(松下新平君) 川合委員、済みません、時間ですのでまとめていただけますか。
○川合孝典君 はい、申し訳ありません。 では、残余の質問は次回に譲りたいと思います。 ありがとうございました。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 石破新政権の下での初めてのこの拉致特の質疑ですので、これまでもただしてきました拉致問題解決のための政府の基本的な姿勢について質問をいたします。 首相の十月の所信表明演説では、日朝平壌宣言の原点に立ち返り、全ての拉致被害者の一日も早い帰国と北朝鮮との諸問題の解決へ全力を挙げて取り組むとされました。先日の両大臣の報告も、いずれも日朝平壌宣言に触れて、外務大臣は、日朝平壌宣言に基づき日朝国交正常化を実現するというのが我が国の方針と報告をされました。 我が党も、この核、ミサイル、拉致、過去の清算などのこの両国間の諸懸案を包括的に解決をして国交正常化に進もうというこの日朝平壌宣言が唯一の理性的な解決の道だと考えておりますが、改めて、この日朝平壌宣言の今日的な意義についてどうお考えか、外務大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 日朝平壌宣言は、委員御指摘のとおり、日朝双方の首脳の議論の結果として、日朝関係の今後の在り方を記した、両首脳により署名された文書でございます。現在に至るまで、これについては北朝鮮側も否定はいたしておりません。 したがって、やはりこの原点というのを踏まえた上で、一刻も早く拉致問題を解決し、また、核、ミサイルといった懸案を、も包括的に解決して、日朝国交正常化を実現すべく取り組んでいきたいと考えております。
○井上哲士君 そこで、先ほどから出ておりますが、岸田前首相は、昨年五月の国民大集会で、この日朝平壌宣言に基づき、北朝鮮との諸問題を解決するためにも、金正恩委員長との首脳会談を実現すべく、私直轄のハイレベルでの協議を進めてまいりますと、こういうふうに述べられて以来、繰り返し述べられております。 その後、例えば当委員会で福井県の小浜市に視察に行きましたけれども、その場でも、初めて首相がこういうことを言明したということで、大変期待の声をお聞きをいたしました。一方で、政府からは何の情報もないと、果たして進んでいるのかと、こういう不安の声も上がってきたわけですね。 石破首相の二回の所信表明演説にも、それからこの間のお二人の大臣の報告にも、いずれもこの首相直轄のハイレベルでの協議を進めるという言葉がありませんでした。この首相直轄のハイレベル協議、首脳会談の実現に向けた、これもう中止したということなのか、それとも、そもそも進んでいなかったということなのかと。そうでないなら、どのように引き継いでいるのかということなんですね。 林大臣が米子に行かれた際の報道を見ておりますと、北朝鮮には様々なルートで働きかけをしてきていると、政府の責任で最も有効な手だてを講じたいと現場で強調されたと聞いておりますが、これはこの岸田政権以来のハイレベル協議というものを引き継いでいるというふうに受け取ったらいいんでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 石破総理が所信や予算委員会で申し上げておるそのお話は、先ほどしたとおりでございます。私が鳥取でお答えしたのも、それを踏まえて、何が最も効果的であるかということをよくしっかりと考えながらこれをやっていくと、そういう趣旨で述べたものでございます。 先ほど外務大臣からも御答弁がありましたように、岸田政権と今の石破政権で基本スタンスは全く変わっておりません。表現の仕方ということもございますが、これ一字一句全て北朝鮮側が聞いていると、こういうこともございますので、最も有効な手だてと、こういう言い方をしておるところでございます。
○井上哲士君 一字一句北朝鮮側が聞いているというお話がありましたけれども、だからこそ、これまで繰り返してきたこのハイレベル協議を進めるというのが言葉としてなくなりますと、日本の姿勢が変わったんじゃないかというメッセージになるんではないかと私は思うんですね。 これ、産経の十月四日付けの報道では、この石破総理のこと、インタビューで、首脳会談も当然やらなければならないが、いきなり会っても仕方がないと語ったと、こう言われているんですね。もちろん、いきなり会うんじゃなくて、準備は必要でありますけど、こう言いますと、かなり先延ばしをする、こういうふうにも取れるわけで、これはやっぱり被害者家族の皆さんの期待の声とは違うと思うんですよ。 そういうことでないんだということをきちっと示す上でも、私はやっぱり従来言ってきたような言葉はしっかり示すべきだと思うんですけれども、改めていかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 先ほども少し触れさせていただきましたが、この日朝間の諸懸案を解決するために、石破総理が、もう一度日朝平壌宣言の原点に立ち返り、この機会を逃すことのないよう金正恩委員長に対して呼びかけていく旨を述べておられまして、さらに、実際に会いもしないで相手を非難していても何も始まるものではないと、私、すなわち石破総理ですが、私は正面から向き合うことでこの思いを実現したいと、こういうふうに述べられておるわけでございまして、まさにそのことを体して、この先ほどお答えしたような対応をしておるということでございます。
○井上哲士君 そうであるならば、そういうことが伝わるような私はメッセージの出し方が必要だと思います。 この日朝平壌宣言の第四項で、この北東アジア地域の平和と安定のために互いに協力していくとしていることも大変重要だと思います。ASEANが首脳会談で採択をした、いわゆるASEANインド太平洋構想、AOIPの実現を目標として、軍事ではなくて対話を、排除ではなくて包摂をという立場で北東アジア地域の平和体制を構築をしていくと、これ、私は非常にこういう外交姿勢が求められていると思うんですね。こうしたビジョンを持って、日朝平壌宣言に基づいて、拉致問題を含めた日朝間の諸問題をこの平和的な交渉で、道理ある形で包括的に解決することを目指すと、この対話を粘り強く働きかける外交努力が重要だと考えますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) この我が国の北朝鮮に対する基本方針は、先ほど来、外務大臣からもお話がありましたように、日朝平壌宣言に基づいて、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化を実現するというものでございます。 拉致の被害者、御家族、御高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題はひとときもゆるがせにできない人道問題であるとともに、その本質は国家主権の侵害であり、政権の最重要課題であるということでございます。 そうした中で、石破総理も、日朝間の諸懸案を解決するため、もう一度日朝平壌宣言の原点に立ち返って、この機会を逃すことのないよう金正恩に対して呼びかけていくと、こういうふうに述べられておるところでございまして、そうした考え方の下で、この問題の解決のために総力を挙げて最も有効な手だてを講じていくということでございます。
○井上哲士君 先ほど申し上げましたけれども、この軍事ではなく対話を、排除ではなく包摂をと、こういう立場での粘り強い外交、働きかけが重要だと思います。 それに対して、石破首相が総裁選挙のときに提唱したアジア版NATO、これ、アジア地域の軍事的な緊張を高めてこの拉致問題の外交的解決というものを私は遅らせるということにつながると思うんですけれども、この点はいかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) このアジア版NATOを含む日本の安全保障の在り方につきましては、これまでも石破総理御自身で、一朝一夕で実現するとは思っておらないと、まずは喫緊の外交・安全保障上の課題に取り組んでいく必要があると繰り返し述べられているところでございます。 その上で、石破総理はアジアにおける安全保障の在り方について検討するように自民党に指示をしたことを受けまして、現在、自民党において議論がこのことについては行われているところでございます。 いずれにいたしましても、日米同盟の抑止力、対処力を強化し、その強靱性、持続性を高めていくという観点で、また、同盟国、同志国との連携を更に深め、抑止力を強化するという観点から検討し対応していくということになると思っております。 この安全保障政策はあくまで憲法の範囲内で行うということでございまして、平和国家としての我が国の歩みをいささかも変えるものではなく、今の先生の御指摘は当たらないと考えておるところでございます。
○委員長(松下新平君) おまとめください。
○井上哲士君 NATOのように相互に防衛義務を負うようなものが憲法に……
○委員長(松下新平君) 井上先生、時間ですのでおまとめください。
○井上哲士君 はい。 憲法に沿うとは私は到底思えません。こういうことではなくて、徹底した九条に基づく外交を求めて、終わります。
○浜田聡君 最後の十分間、よろしくお願いします。 今から三か月以上前になりますが、九月四日、インターネット番組の「ニッポンジャーナル」において、当時自民党総裁選を控えた小林鷹之衆議院議員が出演されており、拉致問題解決に向けての意気込みを語っておられました。詳細は省きますが、この中で拉致問題解決のポイントを三つ挙げておられました。一つ目は時間的制限がある、二つ目は同盟国アメリカと取り組む必要がある、三つ目は官邸直轄であることを述べられておられます。同番組でコメンテーターとして出演されていた江崎道朗さんが、この三点を挙げられた小林鷹之さんを高く評価されておられました。私も同意見でございます。これらを念頭に置いて、私の視点も加えて質問させていただきます。 一点目の時間的制限について、簡潔に申し述べます。 拉致被害者家族会から親世代が御存命のうちに必ず被害者を取り戻す覚悟を持ってほしいとの訴えがあると承知しております。親世代で御健在なのは、横田早紀江さん八十八歳と有本明弘さん九十六歳のお二人だけだと認識をしております。この具体的な制限を国民の皆様と広く共有し、私自身、できる限りのことを取り組んでいきたいと思います。 まず一点目の質問でございます。 北朝鮮による拉致問題解決には経済制裁による圧力が有効であるということで、日本政府はそれを行ってきたと承知しております。これに関して質問なのですが、これまでの経済制裁の効果と現在の北朝鮮の経済状況に関して政府の把握しているところ、簡潔でいいので、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(大河内昭博君) 我が国独自制裁の現状でございますけれども、我が国といたしましては、関連する国連安保理決議に基づく特定品目の輸出入禁止措置や資金移転防止措置等に加えまして、我が国自身の措置といたしまして北朝鮮との全ての品目の輸出入禁止等の措置をとってきてございます。北朝鮮への人、物、金の流れを厳しく規制する、そういう措置を実施してきているところでございます。 このような措置でございますけれども、北朝鮮の厳しい経済状況と併せて考えた場合、一定の効果を上げていると、このように考えているところでございます。
○浜田聡君 先ほど御答弁にもありましたように、北朝鮮の政権、核開発を優先しているなどの理由で国際社会から孤立しており、経済的に厳しい状況であると認識をしております。苦しい北朝鮮も、先ほど申し上げた時間的制約は認識していると思います。同国の国民が苦しんでいることは承知の上ですが、やはり日本にとっては拉致被害者の即時一括帰国なしには国交正常化や経済支援はあり得ないと申し上げて、次の質問に移らせていただきます。 次に、質問、ちょっと順番変えさせていただきます。 この拉致問題について、少し歴史を振り返ってみたいと思います。 二〇〇二年の十月十五日に五人が帰国されました。このときの元外務省外務審議官田中均氏について質問させていただきます。 当時、田中均氏は、二〇〇二年、五人が帰国した際に、五人を北朝鮮に戻せと提言したと認識をしております。この田中均氏の提言内容というのは、私、今となっては誤りであると考えますが、政府の御見解を伺います。
○国務大臣(林芳正君) 二〇〇二年当時でございますが、日本政府は、帰国された五名の拉致被害者が北朝鮮に残してきた家族も含めて自由な意思決定を行い得る環境が必要であると、こうした判断の下で、五名の拉致被害者が日本に引き続き残ること、また、北朝鮮に対して、北朝鮮に残っている御家族の安全確保及び帰国日程の早急な確定を強く求める方針を発表したところでございます。 以上が当時の経緯でございますが、政府の当時の判断は現時点においても妥当なものであったと、そういうふうに考えております。
○浜田聡君 ありがとうございます。 二〇二三年の三月に産経新聞の阿比留瑠比さんがXでポストされていることを少し紹介させていただきます。 小泉初訪朝前、外務省の田中均局長と北朝鮮のミスターXとの大詰め交渉記録がなぜか外務省に残されていない。恐らく一兆円規模の経済支援や拉致の取扱いが協議されただろう最終局面の外交記録が、残しておくと都合の悪い人物に破棄されたのだ。今後の対北交渉には欠かせない行政文書がないことは、官房長官時代にあらゆる記録に目を通そうとした安倍氏の調査で発覚した。当時の外務省幹部は、中身は田中均しか分からないと滞った。 田中均氏には失礼で申し訳ないですが、やはり同氏の過去の提言には大きな問題があると考えます。石破総理はこの田中均氏の考える政策を参考にしているというのが私の認識でございますので、石破政権に対する私の懸念を申し上げて、次の質問に移ります。 次、朝鮮学校に関する質問です。 二〇一六年の九月に、東京都の小池百合子知事が、朝鮮学校が朝鮮総連の強い影響下にあると結論付けた平成二十五年の都調査報告書をウェブサイトに再掲載したと認識しております。上記の、これらの報告書の記述を一部読み上げます。教科書に書かれている内容でございます。 二〇〇二年九月、朝日平壌宣言発表以後、日本当局は拉致問題を極大化し、反共和国、反総連、反朝鮮人騒動を大々的に繰り広げることによって、日本社会には極端な民族排他主義的な雰囲気が熟成されていった。高級部三年現代朝鮮歴史という教科書の記載でございます。 このように、朝鮮学校内においては、拉致問題に関して、日本として看過できない内容の教育がされていることが推察されます。 そこで、二点伺います。 拉致問題解決に向けては、自治体からの働きかけとして朝鮮学校の調査が必要であると考えます。 一点目は、まず、東京都以外に朝鮮学校の調査を行った道府県ありますでしょうか。政府の把握をしているところを伺います。 二点目は、東京都以外にも全国の道府県で朝鮮学校の調査を行うように政府から呼びかける、要請をするべきと考えますが、御見解を伺います。
○政府参考人(北山浩士君) お答え申し上げます。 朝鮮学校を含む各種学校の教育内容につきましては、各学校の自主性に任せておりまして、任されておりまして、都道府県がその認可を行っております。認可基準に照らして必要な指導や調査等は認可権者である都道府県の判断により実施されるものでありまして、御指摘の東京都による調査は、朝鮮学校への運営費補助金交付の当否を判断するに当たり、朝鮮学校の実態を確認するため行われたものと承知しております。 文部科学省といたしましては、朝鮮学校の教育内容に関する調査を東京都以外の道府県が行っているかについては把握しておらず、また、文科省が都道府県に対して認可された各種学校の個々の教育内容に関し調査を行うよう要請する立場にはないという点につき、御理解いただければと思います。
○国務大臣(林芳正君) 今委員から御指摘のあった東京都の報告書における朝鮮学校の教育内容に関する記述ですが、令和四年三月のこの委員会でも委員が言及されておられまして、私も東京都の報告書の記述は承知しております。 この朝鮮学校を含む各種学校は、学校教育法に基づきまして都道府県により認可されておりまして、各種学校における教育内容は自主性に任されているということ、また、この要請する立場にはないということは今文科省から答弁があったとおりでございます。 私自身、拉致問題担当と官房長官を兼ねる立場でございますので、そうした立場から、拉致被害者の一日も早い御帰国を実現すべく、政府一丸となって拉致問題に取り組んでまいりたいと思っております。
○浜田聡君 冒頭申し上げた三点のうちの二点目、アメリカとの協力についてです。 北朝鮮による拉致問題解決にはアメリカの協力が不可欠です。来年大統領に就任するトランプ氏は、過去の言動から拉致問題解決に意欲を見せていると推察されます。 そこで、二点まとめて伺います。 最近のトランプ氏の拉致問題解決への意欲をどう評価しておりますでしょうか。政府の把握しているところを伺います。 二点目、北朝鮮による拉致問題解決のためにアメリカの協力は重要と考えているのでしょうか。そして、重要と考えているのであれば、今後、外務大臣にお伺いしたいんですけど、外務大臣としてアメリカの協力を取り付ける意気込みを伺います。
○国務大臣(岩屋毅君) まず、拉致問題解決のためには、まず我が国がしっかり主体的に取り組むことはもちろんでございますが、米国との緊密な連携も重要だというふうに考えております。 そう申しますのも、先刻も申し上げましたとおり、トランプ次期大統領には第一期目の政権において二度にわたって家族会の皆様と面会していただき、当時の米朝首脳会談において日本の考えを金正恩委員長に伝えていただいております。 そういう意味で、この拉致問題の解決のために、是非できるだけ早く石破・次期トランプ大統領会談も実現をしたいと思っておりますし、私も米国のカウンターパートともしっかりと連携をしてまいりたいと思っております。
○浜田聡君 岩屋大臣におかれましては、拉致問題解決に向けて、トランプ・アメリカ次期大統領の協力を得るべく、石破総理をしっかりサポートすることをお願い申し上げます。 もうまとめます。 先日、十二月二十一日に産経新聞で、救う会の西岡力会長の記事がありました。親世代の存命中の被害者奪還、来年が最後のチャンスというタイトルでした。日本国民の皆様とここにおられる方々とともに、来年が最後のチャンスであることを共有して、この問題解決に向けて私も取り組んでいくことを申し上げ、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(松下新平君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時三十一分散会