法務委員会 第2号
- 発言数
- 103 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2024/12/17
会議録
○委員長(若松謙維君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、山崎正昭君が委員を辞任され、その補欠としてこやり隆史君が選任されました。 ─────────────
○委員長(若松謙維君) 政府参考人の出席要求に関する件につきましてお諮りいたします。 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案及び検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、法務省大臣官房司法法制部長松井信憲君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(若松謙維君) 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案及び検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。鈴木法務大臣。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律及び検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を便宜一括して御説明申し上げます。 これらの法律案は、政府において、人事院勧告の趣旨に鑑み、一般の政府職員の給与を改定することとし、今国会に一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案及び特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案を提出していることから、裁判官及び検察官についても、一般の政府職員の例に準じて、その給与を改定する措置を講じようとするものであり、改正の内容は、次のとおりであります。 第一に、一般の政府職員について、令和六年の民間給与との均衡を図るため、俸給月額を引き上げることとしておりますので、裁判官の報酬月額及び検察官の俸給月額についても、これに準じて引き上げることとしております。 これらの給与の改定は、一般の政府職員の場合と同様に、令和六年四月一日に遡ってこれを適用することといたします。 第二に、一般の政府職員について、社会と公務の変化に応じた給与制度の整備に伴い、令和七年度から給与を改定することとしておりますので、判事補及び五号以下の報酬を受ける簡易裁判所判事の報酬月額並びに九号以下の俸給を受ける検事及び三号から十六号までの俸給を受ける副検事の俸給月額についても、これに対応して改定することとしております。 これらの給与の改定は、一般の政府職員の場合と同様、令和七年四月一日から施行することとしております。 以上が、裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案及び検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案の趣旨であります。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いを申し上げます。
○委員長(若松謙維君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○打越さく良君 立憲民主・社民・無所属の打越さく良です。 早速、裁判官報酬法改正案及び検察官俸給法改正案に関する質問に入ります。 人事院勧告は、公務における人材確保を喫緊の課題として、採用市場での競争力向上のため、初任給を大幅に引き上げるとしました。この勧告に基づき、一般職の初任給は、大卒の総合職で一四・六%、二万九千三百円の引上げ、同じく大卒の一般職で一二・一%、二万三千八百円の引上げが措置されています。 しかし、一般職の政府職員の給与改定に伴いとされる裁判官の報酬に係る改正については、実質的な初任給とされる判事補十号が一万五千七百円、六・一六%の引上げと低く抑えられているんですね。その理由は何なのかというところが非常に疑問です。 御承知のとおり、判事補、定員割れが続いているわけです。それに伴って、後追いするような形で定員が削減されてきました。定員を削減しても事件処理には十分ということではなくて、ただ、これ実際もう定員割れしているから、もうその後追いとして定員を削減するということになっているように見受けられます。 裁判官が不足するということは、非常に特に地方では深刻な影響があるわけですね。私の地元新潟にしても非常に看過できない状況です。司法サービスが地域的に偏在するということは、裁判を受ける権利の地域間格差を放置するということにほかなりません。 それでは、なぜ定員割れが続くんでしょうか。 私が弁護士として仕事させていただいているときも、とにかく裁判官を説得しようと思って、ついつい弁護士としては、証拠も十分にと思うし、主張書面もたっぷり十分に長く一生懸命書いてしまうものなんですけれども、一つの事件ではなくて、それがたくさん抱えてしまう。 だから、本当に裁判官の方たちは、事件も多数抱えて、膨大な量の証拠にも目を通して、主張書面も、そしてまた様々な文献にも目を通すことを要する。そして、もう次から次へと事件は回ってくる。そして、証拠認定にしても、あっ、証拠調べにしても事実認定にしても評価についても、もう当然のことながら間違いがあってはならないわけですね。非常に重い責任を負っていらっしゃる。 それでいて、裁判官には、報酬の特別調整額、超過勤務手当、休日給、夜勤手当も宿日直手当も支給されていないわけです。この点、やっぱり裁判官のなり手不足が深刻化しているということの、ここ背景の一つではないかと思われます。 ですから、少なくとも、もう実質的な初任給というべき任命時の報酬については一般職の総合職初任給並みの水準に引き上げるべきではないかということを、まず御見解を伺います。 続けて質問しますけれども、同じく、同じことが検察官の方にも言えるわけですよね。人事院勧告に基づいて一般職初任給は大幅に引上げとなったんだけれども、検事二十号については、一万九千六百円、八・〇三%ということで、引き上げられたものの低く抑えられている、この理由について御説明をお願いします。 ですから、検察官についても、少なくとも任命時の報酬、実質的な初任給ともいうべき任命時の報酬については一般職の総合職初任給並みの水準に引き上げるべきではないでしょうか。御見解を続けて伺います。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 私からは、初任の裁判官、検察官の報酬、俸給月額の改定率が初任の一般の政府職員の俸給月額の改定率より低い理由についてお答えしたいと思います。 裁判官の報酬月額及び検察官の俸給月額については、一般の政府職員の俸給表に準じて改定する方法を取っております。具体的には、裁判官、検察官の報酬、俸給月額は、その号俸に応じてそれぞれ特別職給与法及び一般職給与法の適用を受ける職員の俸給に準じて定めており、対応する一般の政府職員の俸給表の俸給月額の改定率に応じて改定額を定めています。 今回の令和六年四月時点における官民較差に基づく改定については、今国会で審議されている一般職給与法の改正案においては初任者を始め若年層に特に重点を置いて俸給表を引上げ改定することとされております。 御指摘の初任の裁判官、検察官の報酬、俸給月額は、一般の行政職の初任者よりも高い額、高い級の俸給月額に対応していることから、それによって改定率が相対的に低くなっているものというふうに承知をしております。
○委員長(若松謙維君) 検察の方はいかがですか。
○政府参考人(松井信憲君) 今冒頭申し上げましたとおり、私からは、裁判官、検察官双方について同じことを申し上げたというところでございます。
○打越さく良君 私としては、やっぱり司法、準司法の場を担っている方々について、そのような淡々とした御説明でこれは納得していただけるのかということで、割と丁寧に質問をしたつもりなんですけれども。 やっぱりこの裁判官の収入額というものが、衆議院の方で、それが、別にそれが採用、裁判官の採用を難しくしているとまでは考えていないというようなお答え、答弁もあったと思うんですけれども、何か、どうやったら優秀で志のある裁判官あるいは検察が志してもらえるのかと。非常に魅力のある有意義なお仕事であるにもかかわらず、なかなか担い手が不足していると、不足というか、採用を希望する方がいらっしゃらないのは何でかということを考えるに当たって、こういったことでいいのかと、初任給的なものがこういうことでいいのかということの問題意識を持っていただきたいなと考えております。 そして、二番目に行きますけれども、一般職における社会と公務の変化に応じた給与制度の整備、給与制度のアップデートに伴って、裁判官及び検察官における地域手当、扶養手当並びに通勤手当についてはどのような措置を講ずるのでしょうか。それぞれ答弁を求めます。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 裁判官及び検察官の受ける諸手当については、現行法上、基本的に一般の政府職員の例に準じて支給されることとなっております。 例えば一般の政府職員の受ける地域手当については、令和六年の人事院勧告を受けて、支給地域の単位について都道府県を基本とするなど広域化をすると、また、級地区分を従来の七段階から改め、四%から二〇%までの五段階とするなどの内容の改正法案が現在国会で審議中であり、この法案が成立した場合には、裁判官及び検察官の受ける地域手当についてもこれに準じて改定されることとなります。また、期末・勤勉手当や通勤手当等についても同様に、一般の政府職員に準じて改定されることとなります。
○打越さく良君 そのうちの地域手当についてなんですが、この地域手当に関して、裁判官及び検察官について、現在支給対象となっている人数並びに平均の支給額を明らかにしてください。また、一般職と同様の見直しが行われた場合の支給人数と平均の支給額、どのようになるのかについても御答弁をお願いします。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答えを申し上げます。 全国の裁判官約三千四百人のうち、現在、地域手当が支給される地域に勤務している裁判官の数は二千八百人弱でございます。今般、制度が人事院勧告どおりに見直された場合には、その数が約二千八百人となる見込みでございます。 なお、平均の支給額でございますが、地域手当は、報酬月額と扶養手当という個人の事情ごとに異なる給与の合計に支給割合を乗じて算出するものでございまして、かつ、いわゆる異動保障の制度により、個人の異動の事情によって支給割合が調整されるということもございますため、制度の見直し前後での平均支給額を比較することは困難でございます。
○政府参考人(松井信憲君) 私からは検察官についてお答え申し上げます。 全国の検察官約二千七百名のうち、令和六年度時点で、現行法上、地域手当が支給される地域で勤務する検察官、また、改正予定の一般職給与法施行後に地域手当が支給される予定の地域で勤務する検察官は、いずれも約二千二百名となっております。 なお、平均支給額についてでございますが、今最高裁から御答弁ございましたとおり、地域手当の支給額は、扶養手当の支給状況やいわゆる異動保障の制度による支給額の調整があるかなど個人ごとに異なる場合もあるため、制度の見直し前後での平均支給額を比較することは困難でございます。
○打越さく良君 五番目に移りますけれども、一般職と同様に地域手当の見直しが行われた場合に新たに支給対象となる人数と支給対象から除外される人数、さらに支給率が減額となる人数についてはどのようになるのでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答えを申し上げます。 地域手当の制度が人事院勧告どおり見直された場合に支給割合が引き下げられる地域に現在勤務している裁判官の人数は約九百四十人でございます。 なお、平均支給額についてでございますが、先ほど申し上げたとおり、地域手当は報酬月額と扶養手当という個人の事情ごとに異なる給与の合計に支給割合を乗じて算出するものでございまして、いわゆる異動保障の制度により個人の異動の事情によって支給割合が調整されることもあるため、制度の見直し前後での平均支給額は比較することは困難でございます。
○委員長(若松謙維君) ちょっと早過ぎるので。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) 恐縮でございます。 地域手当が引き上げられる裁判官ということですが、新たに地域手当が支給されるようになった地域に勤務する裁判官を含んだ数字ということになりますが、約六百三十人ということになります。
○政府参考人(松井信憲君) 検察官についてお答え申し上げます。 令和六年度時点で改正予定の一般職給与法施行後に地域手当の支給額が下がることが予定されている地域で勤務する検察官は約八百名、八百名でございます。 なお、制度の見直し前後での平均支給額を比較することは、先ほどと同様に困難でございます。
○打越さく良君 なかなか事実関係を確認したいと思っても、ちょっと余り、不明確でありながらも結構衝撃的な数字というか、当事者の方にとっては非常に切実な、降って湧いたようなことなんじゃないかというところで、ここは何とか、どうそこを正当化されるのかということは、ちょっとこちらとしても考えなきゃ本来はいけないところではないかと。 そもそも、私は思うんですけど、地域手当ということはどういうことなんだろうかというところに立ち戻って考えなければいけないんじゃないかなというふうに考えております。 この地域手当というのがそもそもどういうものなのかといえば、これ二〇〇五年の人事院勧告において新設されたと、御承知のとおりだと思いますけれども。当時、民間における賃金水準が全国平均より低い地域に勤務する公務員の給与に関して、民間賃金に比べて高過ぎるとか、地域の民間賃金の実態が反映されていないとか、そういった批判があったというふうに伺っておりますけれども、そういうことで、俸給表の水準を引き下げて、それによって生じた原資をもって、民間賃金の高い地域においてその賃金水準、地域間格差に応じて支給されるということになったんだと承知しているんですが、でも、これでいいのかということですよね。 裁判官及び検察官の報酬は、その地域とか、あっ、その地位、職責の重要性、さらには超過勤務手当が支給されないとか、そういうことによって構成されているはずなわけで、そういった点を踏まえると、一般の公務員と同様に、地域によって報酬に差異を生じる地域手当というものをそもそも適用することでいいのだろうかと。いずれの地域に勤務していても、その地位や職責の重要性は全然異ならないわけですよね。 ですから、これやっぱり、裁判官、検察官についてはこの地域手当の支給を取りやめるべきなんじゃないかと、で、そこで得られる原資をこの報酬月額と俸給月額に繰り入れると、それが本来のあるべき姿なんだと思うんですけれども、大臣、御所見をお伺いします。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 地域手当でありますけれども、今、打越先生おっしゃいましたように、地域の民間給与水準をより的確に反映させるということで、全国各地で勤務する裁判官、検察官についてもこれに準じて取り扱うということで、こうした運用となっております。 もちろん、いろんな考え方が当然あるんだと思いますけれども、私どもとしては、やはり裁判官のこの俸給であったり、あるいは、報酬であったり、検察官の俸給、これやはりそれぞれの職責と任務の特殊性、これを、職務と責任の特殊性を反映させつつ、やっぱり国家公務員全体の給与のバランスということを考えた上では、やはりこの一般の政府職員の俸給表に準じて改定についてはこれをしていくということが合理的であろうということで私どもとしては考えております。
○打越さく良君 それが合理的でないというふうに私申し上げて質問をさせていただいたんですけれども、やっぱりその裁判官、検察官の地位とか職責の重要性からするとそういった考え方は全く合理性がないので、ここは司法、地域間格差をなくしていくと、あまねく裁判を受ける権利を、国民の裁判を受ける権利を支えていくという職責を持たれている大臣において、一般の方とそれでいいんだということはちょっと大変残念な御答弁で、この辺りはまた引き続き議論させていただきたいと思います。 そして、七番についても、これで是非挽回する御答弁をお願いしたいんですけれども、少なくとも地域手当を見直しされることによって支給が除外されたり支給率が減額されたりする裁判官、検察官、やっぱりこれどうしたってやさぐれ感が漂うと思うんですよね。士気が低下してもしようがないような事態になりかねないということで、これ必要な措置を図るべきなんじゃないでしょうか。これ是非、大臣、先ほどの答弁から挽回するような御発言をお願いしたいです。よろしくお願いします。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 今御指摘のように、裁判官、検察官が受けるこの地域手当、これ、現行法上、一般の政府職員に準じて改定されるということになります。 その上で、一般の政府職員が受ける地域手当については、この人事院勧告を受けて級地の区分等を見直すとともに、現在二年としている異動保障、この期間を異動後三年に延長するという、そういったことと今考えておりまして、これについては、この法案が成立すれば、裁判官そして検察官についてもこれに準じて異動保障の期間は二年から三年に延長されると、一つそれはございます。 そして、今回この一般職給与法の改正法案の附則の方では、地域手当に関する経過措置、これが講じられております。今後、人事院規則によってこの激変緩和措置が定められることとなるわけでありまして、現在勤務する地域に係る地域手当が減額される裁判官、検察官についてもこの経過措置に準じた取扱いをするということでございます。
○打越さく良君 何か私がお願いして願ったとおりの答弁ではないのはとても残念ですけれども、やっぱりどこの地域でも非常に司法についても準司法についても重要な職責なので、何かこちらの方が出世コースでこちらの方がそうじゃないコースみたいな感じの印象が強化されるような手当の在り方にならないように是非工夫していただいた方がいいんじゃないかと考えております。 そして、八番に移りますけれども、最高裁判所長官の報酬月額についてです。 過去、内閣総理大臣と同額にされてきた、これは三権分立を尊重するためだと、そのように考えております。 ところで、特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案においてですが、国会議員から任命された内閣総理大臣等の月例給及び特別給は、現下の諸情勢に鑑み、当分の間、据え置くこととするとされています。現下の諸情勢ですね。現下の諸情勢とは何なんでしょうかと、内閣人事局に具体的な理由の説明を求めます。
○政府参考人(砂山裕君) お答えいたします。 特別職の給与は官職の職務と責任に応じて定められているものでございまして、官職が同等であれば、議員を兼ねるか否かにかかわらず同一の給与とすることが原則でございますけれども、国会議員から任命された内閣総理大臣等の給与につきましては、昨年の給与法改正時の国会審議における様々な御議論を踏まえるとともに、国民の幅広い理解を得ることが重要との観点から、現下の諸情勢に鑑み、法律の附則の規定により、当分の間、据え置くこととしたものでございます。 ここで現下の諸情勢と申しますのは、一定の賃上げが実現している反面、物価も高騰しておりまして、実質賃金が安定的に上がっていくような状況も見通せないといった経済状況を一つの大きな要素として踏まえつつ、政府として総合的に勘案したものでございます。
○打越さく良君 何か答弁は長いんですけれども、端的にお答えいただいているように到底思えない、何か理由が合理的なものとは到底思えないんですけれども。 昨年は、政務三役等は社会的批判もあるということで、これ一旦は支給されたんだけれども返納、自主的な判断に委ねられたわけです。少なくともそれで、内閣総理大臣の俸給月額と最高裁判所長官の報酬月額はあくまで法律上は同額が保たれていたわけです。返納するもしないも言わば個人が判断することと、公的な説明要らなかったわけですよね。 しかし、今回の措置は、内閣総理大臣の俸給月額の引上げを据え置くというもので、言わば支給されないという措置で、附則といえども法律において規定されるわけです。制度的に異なることになるのではないでしょうか。 内閣総理大臣の俸給月額と最高裁判所長官の報酬月額とを同額としてきた経緯を踏まえて、今回は内閣総理大臣の俸給月額が据え置かれ、一方で最高裁判所長官の報酬月額は引き上げる。同額にしてきた今までの扱いとは異なる。これ、合理的な理由があるのかということを大臣に伺います。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 今政府の方から、現下の諸情勢に鑑みという話がありました。現下の諸情勢に鑑みて、国会議員から任命されたということで内閣総理大臣についてはその給与を据え置くということとなっております。 当然、最高裁判所の長官は国会議員から任命されるものではありませんので、こういった観点、これは妥当ではないということから、今回、国会議員から任命されるものではないほかの特別職の職員と同様に、最高裁の長官についても据え置く措置を講じることとはしていない、そういった方向で私どもとしては考えております。
○打越さく良君 なかなか合理的な理由というところでは説明としては不十分とは思うんですが。 次の、最後の質問になりますけれども、裁判官の報酬等に関する法律改正案の附則第十五条の「特別のもの」、検察官の俸給等に関する法律改正案の附則第三条の「特別のもの」と、これ一体何なのでしょうか。これ、附則事項となったのはいつからなのかということと、そもそも本則を改正すべきではないかということを伺います。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 今御指摘の条文は、いわゆる簡裁判事特号及び副検事特号に関するものでございます。これらは、いずれもその経歴等に照らして、それぞれの号俸の一号の額を超える額の報酬、俸給をもって処遇するのが適当と認められる簡易裁判所判事及び副検事に対し、当分の間、特別の額の報酬、俸給を支給できるようにするために、昭和四十八年の裁判官報酬法及び検察官俸給法の一部改正の際に附則に設けられたものでございます。 このように、簡裁判事特号及び副検事特号は、当分の間という暫定的な措置として定められたものですので、本則ではなく附則で定められていると承知をしております。
○委員長(若松謙維君) 時間になりましたので、質疑をおまとめください。
○打越さく良君 本年は、朝の連続ドラマ「虎に翼」で本当に裁判官がとても意義があって重要な仕事だと知れ渡ったにもかかわらず、現場は非常にブラックでやっぱりなり手が少ないということでは非常にもったいないと思いますので、そういう気持ちで質問させていただきました。引き続き、この課題について取り上げていきたいと思います。 終わります。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。日本維新の会、嘉田由紀子でございます。 まず、今日は最初に、裁判官とそれから検察のこの給与改定の問題について二問お伺いいたします。 私は、ずっと共同親権の問題を二〇一九年からもう五年以上関わってきたんですけど、その間に、たくさんの親御さんあるいは子供さんが、なかなか裁判の期日が入らないということで分断が深まったり大変な状態だということを全国から声を聞いております。そういう中で、今回の報酬改定、前向きに賛成させていただきたいんですけど、二問お伺いします。 まずは、裁判官、大変な激務で、そして先ほどの打越議員のお話にもありました、時間外勤務など手当が全くないと、ブラックだというところで、裁判官になり手が不足しているのではないだろうかと心配をしております。そんなところで、今定員は十分と考えておられるのか、それとも不十分なのか、その辺りの見解をお願いいたします。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 裁判所といたしましては、これまでも適正かつ迅速な事件処理を安定的に行うために必要な体制整備に努めてまいったところでございます。 裁判官につきましては、司法制度改革以降の平成十四年から令和二年度までの間に相当数の増員をしてまいりました。近年の裁判所全体の事件動向につきましては、成年後見関係事件などの一部の事件を除きまして落ち着いた状態が続いていることから、これまでの増員分を有効に活用しつつ、審理運営の改善、工夫等も引き続き行うことで適正かつ迅速な事件処理を行うことができるものというふうに考えております。 以上のとおり、現時点におきましては、裁判官全体の枠としての定員の増加が必要な状況にはないというふうに考えております。 先ほど委員の方から繁忙な裁判官がいるのではないかというような御指摘もいただきました。このような御指摘も真摯に受け止めながら、今後とも、事件動向、事件処理状況、社会経済情勢の変化やこれに伴う事件の質的な変化、法改正の状況など、その時々の諸事情を踏まえて必要な人的体制の整備に努めてまいりたいと考えております。
○嘉田由紀子君 不足していないというような答弁だったと思うんですが、実は今回、共同親権の法案改正のときに附帯決議で、足らないということではなくて、追加的なところに裁判の体制強化ということもお願いをしておりますので、今後努力いただけたらと思います。 二点目ですけど、実は、今私どもは、日本社会全体ですけど、共稼ぎ、共育てが日本の国を全体、経済的にも強くするという、あるいは出生率も上げるという方向だろうと思っております。 裁判官あるいは法曹関係者で全国に赴任、転勤があると思いますけれども、子育て中で共稼ぎなどの場合、家族の維持ができるように赴任や転勤への人事的配慮はあるんでしょうか。この辺り、事務方の見解を伺います。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 全国の裁判所における均質な司法サービスを確保するためには全国各地に裁判官を配置することは必要不可欠ではございますが、裁判官にとっても御指摘のとおり仕事と家庭生活の両立は重要であることから、裁判官の任用、配置に当たりましては、本人から任地や担当職務についての希望を聴取した上で、子育て等の家族の事情にもきめ細かく配慮しつつ、適材適所の観点で実施をしているところでございます。 今後とも、裁判官が仕事と家庭生活を両立できるよう、十分に配慮をしてまいりたいというふうに考えております。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 当人からはなかなか言いにくいと思うんですが、子育てへの配慮、また男性の育児、介護、私は、休業法ではない、育児・介護参画法と名前を変えてくださいと昨日も石破総理にお願いしましたけれども、育児と介護が両立できるような、そういう法曹の価値観を変えていただくということが大事だと思います。 三点目なんですけど、今日資料をお配りしております。 資料一は、この十二月に法務省民事局さんが、父母の離婚後の子の養育に関するルールが改正されましたということで、五月十七日に国会を通していただいて、そして半年近く掛けてこの冊子を作っていただきましたが、思い起こしてみますと、二〇一九年に森法務大臣から今回の改正まで、上川大臣、古川大臣、齋藤、葉梨、小泉、鈴木と、七人目の鈴木さんで、法務大臣です、ようやくここまで来たということなんですが、この内容については後ほど質問させていただきますけれども。 昨日も、鈴木法務大臣、予算委員会でお答えいただきましたけれども、日本における配偶者に無断で子供を連れ去ってしまうということがどれくらい起きているのか、これ、是非数値をこの後詰めていただきたいと思うんですが、今日のこの質問を全国の方が見ておられます。特に、配偶者に連れ去られたお父さん、お母さん、あるいはそのおじいちゃん、おばあちゃんたちですね。そして、是非お願いをしたいのは、これ昨日の続きですけれども、親子分断されてしまっている子供さんの数、定義が難しいと昨日鈴木大臣言っておられました。定義は難しいんですけれども、何らかの定義をして、そして把握をしていただきたいと思います。 今、全国で親の離婚に直面する未成年の子供、二十万人近くおります。七十万人しか生まれないんですから、三・五人に一人ですよね。私は、日本の子供たちの自己肯定感の低さというのはこの辺りにかなり影響されているんだろうと思います。 それから、二点目は、自死をしてしまったお父さん、お母さん。今日、後からK市のF・Fさんの事例を紹介させていただきますけれども、本当に把握できていないんです。そこのところの数値を是非とも、法務大臣、昨日の宿題ですので、フォローしていただけたらと思います。 それから、連れ去られた後、義理の親あるいは同居人からかなりあやめられるような、そういう数値も是非フォローしていただきたいと思います。 そういう中で、今日のこの資料二と三ですね。思い起こすのもつらいんですが、首都圏のK市で、小学校二年生の長男が連れ去られた被害者F・Fさんが、十一月十六日、ちょうど一か月前に自死してしまわれました。 少しフォローさせていただきますけれども、F・Fさんは二〇一二年十月に御結婚なさって、一五年の五月に長男のR君が出生します。奥様はMさん、同じ会社で共稼ぎ。二二年の四月にR君が小学校入ります。ちょうどこの頃、コロナ下で、Fさん、Mさん、在宅勤務で、家の中で一緒におられる時間が多くて、それで関係性が悪化したということらしいんですが、この三月上旬にお母さんが、夫のDVと児童虐待から逃げたいと、警察、それから市役所の男女共同参画の機関、それと教育委員会に相談をして、ひそかに終業式の日に連れ去りを決め、そして、母親は弁護士にも相談をして、三月二十五日の終業式の日に母親がR君を連れ去り、そして四月から別の学校に入れていると。 この間、子供さんへの聞き取りも、お父さんへの聞き取りも、何もされていないんです。ですから、お母さんがDVだ、あるいは虐待だと言ったら、それをそのまま警察も行政も信じていたというところで、この後、本当に毎日のように、このお父さんは、どうやったら子供に会えるかということで、面会交流を依頼したり、あるいは家事審判を申し立てたり、監護者指定を申し立てたりして、そして、辛うじてズームで、居場所が分からない状態で、ズームでちょっとだけ、二回面会できたらしいんですけれども、子供さんはお父さんに会いたい、会いたいと言っておられたということで、夏休みは是非とも子供を連れてキャンプに行きたい、毎年そういうふうにしてきたからと。ところが、このキャンプの旅行も受け入れられませんでした。 そして、八月、九月、十月と、十一月十五日に裁判の期日が入り、相手方から大変激しく一方的に言われ、そして共同親権なんか反対だと言われ、そこで希望を失ってしまって、十六日の朝、自宅で亡くなっておられました。二十二日に葬儀をなさったということですが、父親との最期の別れをR君にさせてあげたいということで弁護士さんが調整をしていただいて、冷たくなったお父さんと面会がやっとかなったと。パパはどんなにあなたに会いたかったかとおばあちゃんが伝えたら、僕だってずっと会いたかった。もう言葉にならない状態だったということです。 そして、資料三の方には、このおばあちゃん、七十五歳の方ですけど、五ページにわたって今の心境をつづってくださったんですが、全体が長いので私の方でかなり短縮させていただきました、編集させていただきましたけれども。 本当に、父親のDVも児童虐待もあり得ないことを並べ、執拗な身に覚えのない人格攻撃をされ続けたと、このことを警察も行政も調べてくれなかったということです。ということで、知り合いとかがDVなんかなかったよという陳情書も出してくださっている。それから、調査官調査が入っておりまして、聞き取りをして、子供さんにも聞き取りをして、お父さんと会いたいと、お父さんが作ってくれたスパゲッティ食べたいというようなことも調査官調査で言っておられたそうです。ただ、R君は、お母さんが居場所を明かしてはいけないと言われたので僕はどこにいるかは言えませんと。これを片親疎外ということになるんですけど、忠誠葛藤のようなこと、既にR君はもうお母さんのことを配慮して、そしてお父さんと実際に会いたいけど会えなかったということがこの背景にありました。 そして、この七十五歳のK子さん、ある日突然子供がいなくなり、北朝鮮の拉致の問題も大変ですけど、これは国を挙げて求めてくれているのに、何で自分の子供が突然いなくなって、これを捜してくれないのか。その代わり、逆に自分は、連れ去り、DV夫からの逃避ということだけで非難される、こういうことが実際起きている。 そして、それが、キミトというNPOが調べたところ、五百九人の方がネットで、自分は連れ去りに遭ったということ、そしてそれは冊子でまとめていただいていますけど、そのうち九割以上の方が自殺、希死、自殺を思いとどまったけれどもということでございますので、この辺は本当に国の大きな問題だろうと思います。 ということで、大変つらいところを御紹介させていただいたんですが、もちろんこのことは当事者の皆さんには御了解をいただいております。 最初の質問ですが、法務大臣に伺います。 四十七歳の息子の自死を納得できない七十五歳のお母さんの問いかけ、なぜ、婚姻中でまだ共同親権を持っている状態の中でほかの親が無断で子を突然連れ去り、隠してしまうことが日本では許されるのでしょうか。 実は、二〇二一年の四月十三日に参議院の法務委員会、この場です、上川法務大臣、それから川原隆司刑事局長が答弁をしてくれております。刑法二百二十四条の違反のおそれがありということも答弁していただいていますけれども、鈴木法務大臣、いかがでしょうか。御答弁お願いいたします。
○委員長(若松謙維君) 申合せの時間過ぎておりますので、答弁簡潔に願います。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 今おっしゃいました刑法二百二十四条でありますけれども、この未成年者略取誘拐罪は、未成年者を略取し、又は誘拐した場合ということで、その場合成立するということでありますけれども、今おっしゃいましたその親権者の場合どうなのかということでありますが、最高裁の判例においても、親権者による行為であってもこの刑法二百二十四条の構成要件に該当し得るとされております。行為者が親権者であることなどは行為の違法性が阻却されるか否かの判断において考慮されるべき事情とされておりますけれども、その構成要件には該当し得るということであります。
○委員長(若松謙維君) 申合せの時間過ぎておりますので。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 時間来ていますので、この後の質問はまた明後日ということでお願いいたします。 済みません、事務方の皆さん、準備していただいて。明後日続けさせていただきます。 以上です。ありがとうございました。
○川合孝典君 国民民主党の川合です。鈴木大臣にはよろしくお願いしたいと思います。 私からも、裁判官報酬法と検察官俸給法に関連して御質問させていただきたいと思います。既に先に質問した先生方から同様の質問がなされておりますので、可能な限りかぶらないように質問したいと思います。 まず、先ほど出ました地域手当に関する件について確認をさせていただきたいんですが、この地域手当の設定基準が異動の支障になっていると。地域手当があることで異動を忌避する方がいらっしゃる、もっと言ってしまうと、この地域手当があることで、異動した裁判官の方が訴訟を提起するようなことまでおっしゃっているような事例が生じているということなんですが、この地域手当の設定基準が異動の支障になっているとの指摘に対する裁判所の御認識をまず伺いたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 地域手当にはいわゆる異動保障の制度が設けられておりますほか、広域異動手当が支給される場合もあることを考慮いたしますと、御指摘のような懸念は少ないもの、少ないものと考えているところでございますが、本年の人事院勧告によりまして、現在二年間とされている異動保障の期間を異動後三年間に延長する内容の法改正が現在御審議されていると承知しておりまして、その改正が実現されれば御指摘のような懸念はより少なくなるものではないか、少なくなるのではないかというふうに考えているところでございます。
○川合孝典君 御対応いただいていることについては私も認識しているんですが、そもそもこういう問題が起こっているということについてどう御認識されているのかということについての質問です。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 御指摘の点につきましては、今申し上げたとおり様々な制度的な仕組みがございますので、人事面でもそれを配慮して、特段支障がないように配慮しているところでございます。
○川合孝典君 そもそも問題が起こっていなければこういったこともテーマにはならないわけでありますから、要は、配慮しているし、少ないものと感じているということではなく、なぜこういう問題が起こっているのかということをきちっと分析した上で、根本的な問題の解決に向けて何をするべきなのかを議論するべきだということを私は御指摘をさせていただきたいと思います。 その上で、先ほども少しお話がありましたが、地域手当の見直し、これ十年に一回行うということで、見直しが来年、令和七年が十年後の見直しの年に当たっているということなわけですけど、今回の見直しがどういうものなのかということのもう一度確認と、今回の見直しによってこれまで指摘されてきたような問題が解消されるというふうに御認識なのかどうか、この点について確認させてください。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 今般の人事院勧告による地域手当の見直しにつきましては、支給地域の単位について都道府県を基本とするなど広域化をする、また、級地区分を従来の七段階から改め、四%から二〇%までの五段階とすると、そういうふうな内容であると聞いているところでございます。 また、今までは十年ごとに見直しということがされておりましたけれども、その期間についても今後またより短いスパンで考えるということを検討していくということも人事院勧告に載せられているところでございます。
○川合孝典君 その上で、細かい話になるんですけど、例えば、勤務地の裁判所から支部の方に転勤を指示されて、居住地と勤務地が要は異なる場合がありますけど、級地区分がそれで異なった場合にはどちらの地域手当を受け取ることになるんでしょう。
○政府参考人(松井信憲君) 今手元に資料はございませんけれども、勤務地であるというふうに認識をしているところでございます。
○川合孝典君 恐らくそうだと思うんですよね。 例えば、分かりやすいところでいくと、例えば、さいたま市と市の境を接している川越市でいくと、この地域手当の級地区分が二級地と六級地か七級地で相当違うんです。一〇%以上実は違います。それで、居住地がさいたま市で、仮に川越の方に勤務するということになると、いきなり一〇%以上落ちるんですよね。となったときに、住んでいる場所と仕事している場所とでそれだけの格差が出るということになると、該当される方が不満をお持ちになるのは、これ当然のことだと思うんです。 だから、その点、そのことを、そう今私が指摘したことも含めて、改めてきちんと検証し直していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 裁判官及び検察官における地域手当につきましては、現行法上、一般の政府職員の例に準じて改定されるものというふうにされているところでございます。 今後も、人事院勧告の動向に十分注視してまいりたいと考えております。
○川合孝典君 一般の公務員さんで、そこまで辞令に基づいて全国どこへでも三年おきにぽんぽん転勤させられるような職種の方というのがどのぐらいいらっしゃるのかということなわけですね。 同じ仕事をしているけれども、地域によって給与水準が変わる。手当といっても、実質的に給与に準ずるものということですから、総額の手取りが相当金額変わるということになれば、当然のことながら、該当される方の生活にも相当影響を生じさせるとなったときに、結局、全国転勤される方の地域手当というもの自体をそもそもどう捉えるのか、どう考えるのかということが今問われ始めているということだと御理解いただきたいと思います。 ちなみに、民間企業でいくと、地域によって、例えば寒冷地の場合には寒冷地の暖房代、まあ灯油代のようなものが支給されたりとか、そういったことは当然ありますけれど、民間企業で全国転勤する場合には、基本的な処遇は全く一緒です。 その上で、地域特有の出費に対してどうそれを補填するのかということがやられるわけでありまして、そういった意味では、実際の勤務、転勤状況、こういったことを踏まえてどう制度を設計するのかということについては、今こうなっているからこれをどう見直すのかということも、現状、当面の対応としては必要なのかもしれませんけれども、そのことと同時に、将来的にどうするのが最もベターなのかということも考えるべき時期に来ていると思うんです。是非御検討いただきたいと思います。 答えの出る話ではないので、この問題はここまでとさせていただきたいと思います。 続きまして、裁判官の働き方について御質問させていただきたいと思いますが、先ほども、これも御質問の中にありましたけれど、なり手不足、担い手不足ということが近年よく指摘されるようになっている中、裁判官の働き方や処遇を改善する必要性について裁判所はどのように御認識をされているのかというそもそもの部分を御質問させていただきたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 裁判官が心身共に健康な状態で職務に当たり、またその能力を十分に発揮することができるように、その職務環境、処遇を整備するということは重要であると考えております。 今回御審議いただいております裁判官報酬法の一部を改正する法律案、これは裁判官の報酬の引上げを内容とするものでございますし、また、裁判官の仕事と家庭生活の両立につきましても、仕事と育児や介護等の両立支援制度の周知に努めたり、あるいは、各裁判官の事情をきめ細かく把握して、任用、配置において必要な配慮をしたりしているところでございます。 今後とも、適切な職務環境の整備に努めてまいりたいと考えております。
○川合孝典君 ありがとうございます。 ちょっと質問の仕方を変えましょう。 小野寺局長は、いわゆる裁判官が、いわゆる判事補がもう二〇%以上の欠員状態で、定員自体を見直すといったようなことも毎年行われている状況の中で、裁判官のなり手が要は少なくなっている、欠員状態が慢性化しているということのそもそもの原因、理由についてどのように御認識されているのか。これ、通告しておりませんので、小野寺局長がどう考えていらっしゃるのかだけでもお聞かせいただきたいと思います。あっ、ごめんなさい、失礼しました、小野寺さんじゃなかった、徳岡さんですね。失礼しました。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答えを申し上げます。 御指摘のとおり、特に判事補については相当の欠員が生じているところでございます。 裁判所としては、裁判官にふさわしい資質、能力を備えている者に任官してほしいということを考えているところでございますが、判事補の給源となる司法修習終了者の人数が減少してきたことに加えまして、やはり、弁護士として活躍する分野が広がっているだけではなくて、大規模法律事務所等との競合が激化しているでありますとか、大都市志向の強まりでありますとか、配偶者が有職であることが一般化に伴いまして異動への不安を持つ司法修習生が増えているということなどが理由になって、新任判事補の採用数が伸び悩んでいたという認識でございます。 ただ、近年の判事補任官者数で申し上げますと、令和三年に任官した七十三期は六十六名でございますが、その後、七十四期は七十三名、七十五期は七十六名、今年任官した七十六期は八十一名と増加してきておりますので、引き続き、裁判官にふさわしい者に任官してもらえるよう極力努めてまいりたいというふうに考えております。
○川合孝典君 ありがとうございます。 この間、近年お取組を様々進めていただいていることで、少しずつですけれども上向き傾向にあるということについては私も報告を受けております。 ただ、慢性的に不足している状況というのは、まだ全く根本的に抜本的に改善されているわけではないということを考えたときに、同じ法曹の中でも、例えば弁護士さんといわゆる裁判官の方との言わば収入の格差というか、もうすごいものが当然あるわけでありますので、そうしたその同じ職種、同じ法曹の業界の中でもそれだけの処遇差が生じているということが根本的な裁判官のなり手不足につながっているんだとすれば、やはりその状況の中で、それでも使命感を持って裁判官を目指していただく方をどう確保していくのかということをやはり抜本的に考えなければいけないと思います。 我々が学生やっていた時代のやっぱり判事の方は、やっぱり手を伸ばしてもなかなか手が届かないような高みにある職種として皆の憧れの職種であったはずだと思います。それが、今ではそうでは残念ながらなくなっている、今の若い人たちの価値観からは少しスポットライトが外れてしまっているということを受け止めた上で、どういう制度設計を行うのかということが今問われているんだということを指摘させていただきたいと思います。 その上で、ちょっと手当の関係のことについて少し確認させていただきたいんですが、時間外労働や休日の勤務手当が全くないということについてはこれまでも御指摘がされてきたわけなんですけれども、この時間外や休日手当を支給しないということについて、質問すれば決まった答弁が毎回返ってくるんですけれど、その必要がもしないんだということなのであれば、当然のことながら、合理的に裁判官が日常的に処理できる適正な業務量というのがきちんと設定されていないといけないと思います。 ちょっと質問の項目飛ばすことになりますが、これ、令和五年に導入した勤務時間管理システムということについて、二年前の法案審議のときに確認をさせていただいたんですが、まず、この裁判所の超過勤務、この勤務管理システムを導入することによる超過勤務の把握状況というのが今どうなっているのかということについて確認をさせてください。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 最高裁、今御指摘のありました勤務時間管理システムでございますけれども、最高裁では、令和六年一月から、一部の部署におきまして裁判官以外の職員を対象にして勤務時間管理システムの試験的運用を開始し、このシステムによって超過勤務時間の状況を把握しているところでございます。
○川合孝典君 把握した結果、どういったことが見えてきましたでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 勤務時間管理システムの試験的な運用の開始から、今年一月からということでございますので、まだ一年を経過しておりません。かつ、全部署における運用が行われているものではなくて、事務総局の相当部分のところで行われているものであるため、現時点において、このシステム導入前後の超過勤務時間の推移を正確に比較するところは困難な面がございます。 最高裁としては、このシステムの活用等を通じて、引き続き、職員の適切な超過勤務状況の適切な把握に努めてまいりたいというふうに考えております。
○川合孝典君 令和四年十一月十七日の法案審議の中で同様の質問をさせていただいたときにも全く同様の御答弁をしていらっしゃいます。厳正にとおっしゃっているわけでありまして、したがって、これ毎年、法案の審議が行われるたびに私確認をさせていただきたいと思いますので、是非そこについてはチェックをしていただきたいと思います。 その上で、前回もこれ指摘させていただいたんですが、今御答弁にもありましたとおり、全員にやっているわけではないということで、実は裁判官の方はこれ対象になっていませんよね。 問題は、特別職で裁判官という特殊な職種だからということで、労働時間管理がなじまないということで管理はしないということになっているんですが、そのことの結果として、休日出勤、休日出勤もそうですし、仕事の持ち帰りもそうですし、休みも取れないし、支所の方に出張させられてそのときの宿泊費もきちっと出ないし、みたいなことが要は慢性的に出てしまっているんです。 そうなったときに、要は特別な仕事だから手当も休日出勤代も時間外労働手当も全く出さなくていいという理屈がもはや通じなくなってきているんじゃないのか。このことをきちっと検証しようと思うと、実際一人当たりの業務量がどの程度になっているのかということを客観的に分析できるようにしなければいけないということなんです。
○委員長(若松謙維君) 時間になりましたので、質疑をおまとめください。
○川合孝典君 毎年これ言い続けなければいけなくなりますので、そのことの問題指摘だけはさせていただきたいと思います。 御答弁は要りませんので、そのことを指摘させていただきまして、私からの質問は終わらせていただきます。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(若松謙維君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、福岡資麿君が委員を辞任され、その補欠として清水真人君が選任されました。 ─────────────
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 お手元に略履歴をお配りをしておりますけれども、北川健太郎元大阪地検検事正が、在任中の二〇一八年九月十二日深夜から十三日未明にかけて、酒に酔って抵抗できない状態だった女性検事を大阪市内の自分の官舎に連れ込んで性的暴行を加えたとして逮捕され、準強制性交罪、これ現行法の一つ前の改正の法律になりますが、これで起訴されていると。この事件について検察組織としての認識をお尋ねしたいと思います。 この記事にありますように、被害女性検事はPTSDと診断され、休職を強いられています。 この点で、性暴力、性的暴行によるPTSDについて、十一月十九日、Springなどが主催した院内集会が開かれまして、三枚目に、インターポールで、つまり国際刑事警察機構でこの分野の責任者を務められたロバート・シリングさんが次のように述べた資料をお配りしています。 性的暴行ほど市民の心を恐怖に陥れる犯罪はありません、性的暴力は個人的な感情を深く傷つける犯罪です、性的暴力は心身の健康に深刻な影響を及ぼし、その影響は生涯続く可能性があります、心的外傷後ストレス症状は、多くの場合、摂食障害(過食症、拒食症、肥満)、アルコール依存症、過敏性腸症候群、自尊心の低下、親密な人間関係が保てないなど、しばしば他の症状を併発します、多くの被害者にとって、自分自身、親密さ、安全性、自分の人生に意味があると感じる能力について持っている基本的な前提、信念、期待が打ち砕かれます、レイプは重大な社会的問題であり、健康に関わる問題ですと。 このように述べていますが、検察組織としての認識はどうなんですか。
○政府参考人(森本宏君) お答えいたします。 性犯罪につきまして、一般論として申し上げますと、被害者の損害を著しく侵害し、その心身に長年にわたり重大な苦痛を与え続ける悪質重大な犯罪であって、厳正に対処することが必要な犯罪であるというふうに認識しております。
○仁比聡平君 基本的にこのロバート・シリングさんと同じような認識だということなんですよね。 続けて、この同氏は、被害者の安全を守り、保護することが第一です、これは、加害者が、見知らぬ人であろうと、被害者の知っている人であろうと同じことです、被害者の安全と保護は、刑事司法制度の各段階だけでなく、被害者擁護、心理カウンセリング、医療のあらゆる側面において、包括的に考慮されなければなりませんとおっしゃっておられて、私はそのとおりだと思いますし、刑事局長、検察官あるいは検察庁というのは、本来、組織としてこうした取組の要の役割を果たすべきではないんですか。
○政府参考人(森本宏君) 性犯罪に関する認識は先ほど御答弁申し上げたとおりでございまして、委員御指摘のとおり、被害者の安全を守り、保護することは重要であるというふうに認識しております。 政府といたしましては、性犯罪、性暴力に関しまして、令和二年六月に、性犯罪・性暴力対策強化のための関係府省会議が取りまとめた性犯罪・性暴力強化のための方針というものがございますが、そこにおきまして、手厚い被害者の安全確保という視点を重視しているものというふうに認識しており、検察官も同様の認識であるべきというふうに考えております。
○仁比聡平君 そうおっしゃるけれども、この元検事正のこの事件によって、検察組織への信頼は失墜したと言うべきだと思います。 略履歴御覧いただきたいと思いますが、この被告人、元検事正は、二〇〇六年以降、京都、神戸、大阪という各主要地検、そして大阪高検で、特別刑事部長又は刑事部長を務め、二〇一三年には最高検の検事になり、二〇一七年には最高検の刑事部長にまで出世して、その後、二〇一八年二月に大阪地検の検事正に任じられたわけですが、この最高検の刑事部長というのは、これはどういう職務なんですか。
○政府参考人(森本宏君) まず、最高検察庁は、最高裁判所に対して置かれておりまして、検事総長が最高検の長としまして庁務を掌理するというふうになっておりますが、その最高検の部長は、検事総長の命を受けて所管の事務を統括し、所属の検察官、技官を指揮する者とされておりまして、事件の処分に関することなどを掌理しております。
○仁比聡平君 つまり、全国の刑事部長、刑事部のトップなんですよ。検察一体の原則ということがよく言われます。いろんな重大事件で、地検が、上級庁、つまり直接は高検、それから最高検までこの件は協議するなんていうことがよく言われますし、現に行われているわけですが、そうした全国のあらゆる刑事事件について方針を決める、その協議のトップに立っているのがこの最高検の刑事部長でしょう。この人物がこういう行為に及んだと、大問題ですよね。 この被告人が大阪で次席検事を務めていた二〇一五年の二月、性暴力被害者ワンストップセンターのSACHICOが中心となって、大阪府のワーキングチームで、お配りをしている資料のように、被害者の心情に配慮した性暴力の証拠物取扱いマニュアルというのが取りまとめられています。ここには大阪府警もそれから大阪地検も参画をして定められたんですね。 中御覧いただいたらお分かりのとおり、同意のない、対等でない、強要された性的行為は全て性暴力であり、被害者は、身体的、精神的ダメージの大きさや被害者自身の置かれた状況などにより、警察への届出(通報、相談、申告、被害届の提出などを含む)をちゅうちょする場合が多い。このため、性暴力の多くが認知されないまま、潜在化、深刻化しているおそれがあると。こういう基本認識が示されているわけです。 当時の北川次席検事、次席検事というのは地検を代表して対外的にいろんな取組をする、そういう職責ですけれども、当然、この経過に関与して、こうした被害者の心情に配慮して司法関係者が取り組むべき課題を熟知していたはずではありませんか。
○政府参考人(森本宏君) お尋ねは、北川氏が御指摘のマニュアルについていかなる認識を有していたかという個人の認識を問うものでありますので、法務当局としてお答えする立場にないことは御理解いただきたいと思いますが、その上で、御指摘のマニュアルにつきましては、委員御指摘のとおり、大阪地検、大阪地方検察庁も関与の下で大阪府において取りまとめられたものと承知しております。 そして、御指摘のマニュアルにも触れられておりますように、性犯罪の被害者は、身体的、精神的ダメージの大きさや被害者自身の置かれた状況等により被害申告を、被害を申告しづらい場合もあるなどの特性があるものというふうに認識しておりまして、検察当局におきましては、こうした性犯罪事件の被害者の特性に十分配慮して捜査活動を行うよう努めているものと、一般論としてはそういうものだと承知しております。
○仁比聡平君 ところがですよ、ところが、表向きは正義の検察の顔のように振る舞いながら、その陰で、二〇一八年の九月、本件行為に及んだわけです。 何だか新聞などを見ますと、この人が関西検察のエースと呼ばれていたということなんですが、とんでもないんじゃありませんか。記事のように一転否認するということのようですけれども、その弁護人の記者会見によれば、客観的行為は認めるというふうに報じられています。 つまり、泥酔し自ら心身のコントロールができない状態で他者に完全に支配される、加害者に完全にコントロールされて性的侵襲を受けるという、こうした性暴力の被害の甚大さを熟知し、根絶すべき職務にある元検事正がこういう行為に及んだということです。 この人物を最高検の刑事部長にまで任じてきたという、この検察全体の組織のありようをどう総括するんですか。
○政府参考人(森本宏君) まず、御指摘の事案につきましては、現在公判係属中ですので、具体的な事実関係についての評価を述べることは差し控えさせていただきますが、検察当局におきましては、職員の模範となるべき幹部職員が在職期間中の準強制性交等の事実により逮捕され公判請求されたことについては極めて遺憾であるとし、国民に対しておわびを申し上げたものと承知しております。 今後、同様の事態が生じないよう、幹部職員に対し繰り返し綱紀の保持を徹底するよう指示を行っているものと承知しております。今後も、こういった指示を踏まえて同種事案の再発防止に努めていくものと承知しております。
○仁比聡平君 それだけですか。極めて遺憾と述べて再発防止に努めるって、そんなことで、こんな事件が現実に起訴されて公判になっていると、検察の信頼が回復できるわけがないですよ。 これ、一転否認しているということについて、被害者の女性検事が涙ながらに先週記者会見をされました。どのように主張すれば無罪判決を得やすいかを熟知した検察トップにいた元検事正が主張を二転三転させて被害者を翻弄し、世に蔓延する同意があったと思っていたというこそくな主張で無罪を争うことが、今まさに性犯罪被害で苦しんでいる方をどれほどの恐怖や絶望に陥れ、被害申告をすることを恐れさせているか、性犯罪の撲滅を阻害し、むしろ助長させることになるかと厳しくしておられるとおりだと私は思います。 事件そのものについては答弁できないと、そうおっしゃるんですが、私、事件後、女性検察官が休職を余儀なくされたと、しかも、その後、PTSDであるというこの状態が認識されているわけですが、少なくともその時点で深刻さを検察組織として受け止めて、しかるべき対応をすべきだったと思います。 ところが、そうせずに、検事正は何事もなかったかのように円満退職して大阪で弁護士活動に踏み出している。その間、被害者が沈黙を強いられ、性犯罪事件のもみ消し、隠蔽かと批判をされるような環境に置かれ続けたと。このことに対する反省はないんですか。
○政府参考人(森本宏君) まず、事件が遺憾であって、そのことについて検察当局として今後考えていかなければならないというのはそのとおりだと思っております。 事件につきまして、被害者の方もおっしゃっておられますが、今年になってから申告があったものですから、それまでの間、組織としてはこういった事件の存在というものを把握していなかった、一部知人には話していたところはあったみたいですが、それが組織として上がっていなかったというところがあり、そのことによって把握できていなかったということが事実関係でございます。
○仁比聡平君 性犯罪を根絶すべき要にある検察の組織の中で、被害者が六年間にわたって沈黙を強いられたと。あり得ないことなんじゃないですか。 しかも、この元検事正は、一転否認をした理由について、検察を守るためだと言わんばかりのことを言っていると思うんですよ、そう報じられている。検察を守らなきゃいけないから初公判では事実を認めて謝罪をしたけれども、そのことが検察組織に対する強い批判を生み出したから、一転して自分は争うと。一体、被害者の尊厳を横に置いて、検察というのは一体何を守ろうとしているのかと。そのことが国民の皆さんの検察不信の恐らく焦点になっているのではないかと思います。 時間が迫っていますので、詳しくは伺うことはできませんが、お配りした最後の資料に袴田判決に対する検事総長の談話をお配りしました。 詳しくは次回に質問をさせていただきたいと思いますが、私はこの検事総長談話というのは一体何ですかということが全く分からないんです。検事総長というのは、全国の検察官を始めとして検察職員を指揮監督するという立場にある、検察庁法にそう書いてある。総長が談話をする、出すというのは、あれですか、こうやって無罪判決を認めないぞという、こういう態度でこれから検察は事件に臨むということですか。
○政府参考人(森本宏君) 総長談話というものが何か法的な性質を持っているとかということはもちろんございませんが、この案件につきましては、地裁から始まりまして、最高裁まで行き、また戻ったり、地裁、高裁と戻ったりしたという、そういった紆余曲折があって、最高検察庁以下ずっと検察全体が関与していた問題だったので、最後、事件を確定するに当たり、総長の名前で談話が出されたものというふうに承知しております。
○委員長(若松謙維君) 申合せの時間過ぎておりますので、質疑をおまとめください。
○仁比聡平君 法的根拠ははっきりしないんですよ。一体いつ、どのような合議がなされてこの談話に至ったのか、私はこの当委員会に明らかにしていただきたいと思います。 引き続き質問するということを申し上げて、今日は終わります。
○鈴木宗男君 大臣始め副大臣、政務官、御苦労さまです。また、役所の皆さんも御苦労さんです。 十五分の短い時間ですから端的に言いますが、この二法案、国家公務員法の横並びでありますから、私はもう賛成ですから、議論の余地はないと思います。 ただ一点、検察官、裁判官の数ですね、足りているのかどうか。最近、冤罪が多いですね。人員が足りない、事務官が足りない等で甘さが出ているのかどうか。これ、大臣はどういうふうに受け止めているか、あるいは大臣として、今の定数で十分だ、今の数でやっていける、こういう認識でいるのかどうか、まずそれをお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 今おっしゃいました検察の数ということでありますけれども、事件数もそうですし、あるいは事件、犯罪が複雑化をして事案を解明して適切に対処するために必要な検察官の業務量は増えている、これは事実であります。そういった中で、そういったものを考慮しながら、検察官そして事務官の人員の確保を含めて必要な体制の整備を行ってきております。 今後とも、毎年の事件数はもちろんそうでありますけれども、犯罪情勢等ほかの種々の状況も勘案しながら、必要な体制の整備、これからもしっかりと努めてまいりたいと思っております。
○鈴木宗男君 これ、大臣、もう令和七年の予算は決まっております。ですから、もう来年のことを言っても始まらない。本当に数が必要ならば今から動いて、令和八年の予算に向けて手を打っていかなければ間に合わないんです。ここはしっかり、鈴木大臣、せっかく大臣になったんだから、よく検察の今の状況等も踏まえて取り組んでいただきたい。 歴代の法務大臣でしっかりした人もいるけれども、私の見る限り、余りこれだと思う人はいませんでした。高村副大臣のお父さんはいい方です。谷垣さんも立派でしたね。あと、思い当たる法務大臣という人、皆さん、いますか。いないんです。森先生も、これは別格です。森大臣も経験者で、いや、若いから、将来あるからいいけれども。大体、一回きりの大臣だとか、党内で影響力全く持っていないだとか、これはまた総理大臣の見識が問題だと思うんです。やっぱり法律を守る一番の根幹ですよ、全ての。 その中にあって、やっぱりこの人材というのは必要なんですけれども、特に鈴木大臣には先を見て頑張ってもらいたい。せっかく就いたポストでありますから、ここは是非とも期待をしておりますので、頑張っていただきたいなと、こう思っております。 そこで、私は、袴田事件に関心を持ってやってきました。ここにいる国会議員の中でも、袴田さんを救済する超党派の議員連盟立ち上げたのは私であります。初めは余り乗ってこなかったです。名前出して申し訳ないけれども、塩谷立さんという人は静岡でした。彼が静岡だから、一生懸命取り組んでくれと、当時自民党政権ですから、頼んだけれども、全然駄目でしたね。牧野聖修さんがやってくれました。牧野さんが落選してから、今度は塩谷さんが、袴田事件の流れが変わった、静岡地裁の判決によって、そうしたら、俺にやらせてくれと来ましたね。大体その程度のレベルの政治家であったということを、私はここはしっかり皆さん方にも頭に入れてもらいたい。人の人生に対していかな心構えで取り組んでいたかということを。 私は、当時、刑事被告人でした。それでも私は選挙に出て、当選して、超党派のこの議連をつくってやってきました。だから、お姉さんのひで子さんとも今でも親密に私は付き合っているし、私が収監されて公民権停止で国会に出れぬときは、娘、鈴木貴子代議士がしっかり事務局長をやって、これをつないできたものであります。 そこで、大臣、袴田判決が出ました。最終的に判決というのは無罪であります。このとき、検事総長が談話を発表しております。千四百字の談話で袴田さんに申し訳ないと触れているのはたった百字です。全く反省ないと思うんです。 このことについて、大臣、どう思います。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 検事総長談話、これ令和六年の十月八日ということでありますけれども、この談話の発表であったり、あるいはその内容等のこの判決への対応に関する事柄について、これ、個別事件における検察当局の活動ということでございますので、法務大臣として所見ということはなかなか難しいということは是非御理解をいただきたいと思っております。 その上で、今回の談話ということであれば、やはり不控訴という判断を行った理由、あるいは過程を説明するための、そのための発表ということであります。そのために必要な範囲で判決の内容の一部に言及をしたものであると承知をしております。 そして、同様にこの中で、袴田さんにということであれば、無罪判決を検察当局として受け入れ、これを確定させる以上、今後、袴田さんが本件の犯人であるなどと申し上げることはないということを対外的に述べたということであるというふうに私としては承知をしているところであります。
○鈴木宗男君 法務大臣、確認します。 あなた、法務大臣ですね。検察庁は一行政組織です。法務大臣の指揮下にある、これは明確ですね。答えてください。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 個別のそれぞれの事件ということについて、そこについては、やはり法務大臣としてということであれば、やはりそれは関与ということはなかなかできない状況と考えております。
○鈴木宗男君 これ、委員の皆さん、今の答弁聞いて分かるとおり、法務大臣の役割を果たしていないんですよ。自分の指揮下にある、これは前の小泉大臣も齋藤健法務大臣も言っているんです。しかも、検察は一行政組織であるということ。特別な組織じゃないんですよ、法務大臣の指揮下にあるんですよ。 この談話を大臣が大臣に就任してから読んでですよ、この談話、大臣になる前だけれども、当然、大臣は目にしていると思うけれども、これは真っ当ですか。検事総長が判決に不満を述べている、判決内容に。ならば、闘うべきじゃないですか。闘わないで、自分たちも新たな証拠も何も出せなくて、闘わないで何で判決に不満述べれるんです。 事実認識が間違っていませんか。大臣、どう思います。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 私も、就任後、この談話というところで読ませていただきました。 その中で、先ほどからの繰り返しになって申し訳ありませんけれども、個別の事件、まあその中の行政の一角ではないかという話もございましたけれども、そうはいっても、この検察の活動、準司法的なこともありますし、個別の事件に影響が出るということも含めて、ここについては私、法務大臣としてはそこはコメントは差し控えさせていただきたいと思っております。申し訳ありません。
○鈴木宗男君 大臣、今裁判やっている話じゃないんですよ。最終結論が出たんですよ。いいですね、これは理解しますね。 ならば、率直に、申し訳なかったとかおわび申し上げるというのが人の道として私は当然でないかということを聞いているんですよ。それを何で、大臣、あなたが遠慮したようにですよ、法務省の法務大臣として答弁は差し控えたいというような話をしている。それで、あんた、法務大臣もつかということを私は言っているんですよ。 ここにも弁護士資格の皆様方がたくさんいますけど、今の答弁聞いていて真っ当だと思いますか。人の人生を五十八年も縛っておいて、しかも、今や、袴田巖さん、拘禁状態でですね、はっきり言って正常な感覚じゃないですよ。お姉さんが必死に支えていますよ。そんなことを、結果としてそういう不幸なことにしてしまったのは検察なんですよ。 判決出たわけですから、同時に、抗告しないわけですから、争わなかったわけですから、ならば、もっと真摯におわびをするとかというのが当然でないかということを、大臣、言っているんですよ。もう一回、しっかり答えてください。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 今のことにつきまして、検察当局の対応ということで、まず、ひで子さんも同席されている場において謝罪を申し上げたということを承知しております。そして同時に、この談話ということもそうですけれども、今回の事件において袴田さんを犯人と申し上げるつもりはなく、犯人視することもないという旨も申し上げたところと承知をしております。 法務大臣としてということでありますが、私としても検察と同様のそこは気持ちでございまして、結果として、長期間、袴田さんの法的な地位が不安定な状況が続いたことについて大変申し訳なく思っております。 個別の刑事事件、この当事者の方、今後のまた対応について、公判、捜査を遂行してきた検察当局による活動、これは私としても見守っていきたいと思っております。
○鈴木宗男君 大臣、そういう役人の書いたようなペーパー、読むべきでない。人として私は聞いているんですよ。私は言っているんです、どの政治家にも。娘にも言っています。政治家である前に人であれということを。私は人間力においては誰にも負けないつもりでいるんです。だから、私は生き残ってきているんですよ。 大臣の今の答弁聞いていると、全く誠意がない。上級庁と相談をして抗告してきて、裁判、時間が掛かっているんですよ。この袴田事件に最高検が関わっていることは間違いないんです。ずっとこの何十年も。 静岡の検事正がおわびに来ました。しかも、映像から見る限り、全く人間味のない事務的な頭の下げ方ですよ。大臣、あれを見て真っ当だと思いますか。もう少し、大臣、将来この国の政治家として頑張っていきたいと思うならば、政治家である前に一人の人間として考えてくださいよ。そうやって答弁してください。今日は時間がないけれども、また次の機会、あさってありますから、同じことを聞きます。しっかり心構えをしてもらいたいと思います。 あと、せっかく森本刑事局長いるから、これ大臣も聞いてください。大阪地検の検事正のこの婦女暴行問題。 十月二十五日の初公判で、これでおまえも俺の女だと言った、公判で。第一回目の公判で北川さんは、まあ北川と言った方がいいか北川さん付けた方がいいかは別としても、争わないと言ったときですよ。いいですね。これ、委員の皆さん方、おまえは俺の女だと言うならば、この助詞で言うならば、一人ですよ。おまえも俺の女だと言うと、ほかにもいるということですよ、一般的な受け止めとして。いや、言葉の使い方としてそうじゃないですか。 これ公になっているわけですから、調べるのが当たり前じゃないですか、刑事局長。過去にもなかったかどうか、この北川本人はもとより、別の人についても。あしき慣例があったかもしれない。 大臣、おまえはじゃなくて、おまえもなんです。これは裁判と関係なく、組織の長として各検察にこういうことはないか調べるのが当然じゃないですか。答えてください。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 大変申し訳ない答弁になってしまうと思いますけれども、現在公判係属中の個別の案件ということに関わる、関わる話になっていくと思います。 そういった中で、この証拠あるいはその捜査の内容に関わる事柄ということになりますので、そこは法務当局として、法務大臣としてそこについてお答えするということは、申し訳ありませんが、差し控えさせていただければと思います。
○鈴木宗男君 法務大臣、あなた、私の質問ちゃんと聞いてくださいよ。私は裁判の云々言っているんじゃないんです。検察がより信頼を受けるためにはどうしたらいいかということで。「は」と「も」じゃ全然違うんです、受け止めは、一般国民も。ならば、不祥事があったことは調べるの、皆さん、当たり前だと思いませんか。私の言うの間違っていますか。 大臣、裁判とは関係なく、もし後からどこかで何か出てきたらもっと世論の反発が強くなるんですよ。組織の長として……
○委員長(若松謙維君) 申合せの時間過ぎておりますので、質疑をおまとめください。
○鈴木宗男君 委員長、答弁に答えていないんですから、そのことも差し引いてくださいよ。答弁に答えていたらこんなこと言わなくていいんです。 大臣、次善の策としてやっておくのがトップリーダーの責任じゃないんですか。だから、私は念には念を入れて調べた方がいいんじゃないかと言っているんですよ。しっかり答えてください。
○委員長(若松謙維君) 申合せの時間過ぎておりますので、鈴木大臣、簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 検察の信頼を失墜した、そういった状況も十分承知をしております。 そういった中で、きちんとそうした信頼の回復は、これは急務でありますし、必須のことであると思っておりますので、そこについても適切に様々判断してまいりたいと思っております。
○委員長(若松謙維君) 時間過ぎておりますので、質疑をおまとめください。(発言する者あり) 申合せの時間過ぎておりますので、簡潔に、最後の答弁といたします。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 今申し上げましたように、検察のそうした信頼、それをしっかりとこれから考えていかなくてはいけない、当然そういった局面にございます。そういった中で、適切に対処してまいりたいと思います。
○鈴木宗男君 まあ答弁になっていませんけど、また次に回します。
○委員長(若松謙維君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより両案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 まず、裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(若松謙維君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(若松謙維君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時三十七分散会