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216回国会参議院2024/12/19

農林水産委員会 第2号

発言数
291
登壇者
24
会派数
8
開催日
2024/12/19

会議録

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官河合宏一君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

山下雄平自由民主党

○山下雄平君 自由民主党の山下雄平です。  江藤大臣は、二度目の農林水産大臣就任で、心に期すものがあられるというふうに思います。直前まで自民党の農政の責任者で、調査会長をなさっておられて、私も党の会議で大臣の農政に関する思いというのをずっと拝聴してまいりました。  次期基本計画で、将来に展望が持てる、農家の皆さんが安心して営農できるような体制、そうした政策の方向性をしっかり示していく必要があるというふうに考えます。  私も、地元の佐賀県で農家の人とお話をすると、この基本法の改正後の施策や予算に大変期待が高いものがあるというふうに感じます。この五年間の集中対策期間における施策と中長期にわたる予算対応について、特に初年度に当たります来年度の当初予算について、昨日の衆議院の審議でも大臣は、今日も明日もあさっても努力したいというふうにおっしゃっておられました。是非、大臣の考え、そして今後の見通しについてお考えをお聞かせいただければと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 御質問いただきましてありがとうございます。  集中期間五年間、これからやるわけですから、お金が全てだとは申し上げません。これまでの施策を見直していくということであれば、無駄があれば削る部分もあるかもしれません。しかし、基本的には、やはり政策の継続性というものが必要です。ですから、しっかりとした初年度にふさわしい予算の確保をしたいということで、努力をしています。  昨日もちょっと自分の気持ちを正直に言ってしまって、ちょっと言い過ぎたかなと思っておるんですが、非常に、なかなか予算を獲得するということは簡単ではありません。ありませんが、今日も、この委員会が終わって、もう週末にかけて、最後の努力をしっかりやっていきたいと思っております。

山下雄平自由民主党

○山下雄平君 是非とも、本当に期待の高いものがありますし、恐らくそこが出発点になろうかというふうに思いますので、是非とも政府の中で獅子奮迅の活躍をいただければというふうに思います。  水田政策について伺います。  五年に一度の水張りルールなど、水田活用の交付金について、この地元、私の地元でも、農家の皆さん方と話をすると、新たな方針というのはどういう方針になるのかと、また、その方針はいつ示されるのかというような話を度々聞かされます。その方針を見てから、来年の作付け、そして今後の営農について考えようかなというふうにおっしゃる方もいらっしゃいます。  江藤大臣は、そう時間を置かずに示すとおっしゃられておられて、次期基本計画の策定に合わせて何らかの方針を示すような考えとも受け取れるんですけれども、水田活用の交付金の見直しについて、農家の皆さんが来期の作付けについて考える、十分考える時間があるような段階で、例えば年度内とかにも方針を示される考えなのか、大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 今日の段階で期限を切ってお答えすることはできませんが、やはり様々な御意見をいただいております。九年からですから、まだ少し時間があるとはいえ、作付けのタイミングでいうと二回しかないわけでありますから、営農計画を立てる上で大変必要なことだと思っています。  水田政策は農林水産業の政策の中心でありますし、それで、水活は大変議題になって、私も調査会長としてやりまして、非常に苦しみました。何とか会計検査院の追及を逃れなければいけない。最悪の場合、農家の方々にこれまで給付された金額を過去に遡って返還を求められる可能性があると。そこまでになったら、下手すると、人によっては億単位、億単位の返還を求められるということになれば、途端にもう営農なんか続けられませんから、窮余の策としてこれしかないというところで、五年に一度の水張りを決断したというところであります。これしかなかったんですよ。それは、多分、他党の方々も御理解いただける方々は多いんだろうと思います。  しかし、これが解決策だなとは正直思っておりません。ですから、再び大臣に指名されることになって、自分の中でも積み残された大きな課題だなというふうに思っています。  この見直しについてはしっかりとした議論が必要です。まずは、役所の中で今議論しています。御存じのように、予算委員会があり、昨日も今日も委員会があり、なかなか私も時間がありませんが、できれば年明けぐらいには出したいなと思っています。これはたたき台ですから、各党の方々にも受け止めていただいて、それがいいか悪いかについてはしっかり議論をしていただきたい。  正直、自民党に対してもまだ何も示していません。何も示していません。今回は熟議の国会ですから、自民党の中だけで議論を進めるということではなくて、監督省庁として、まず農林水産省の中でしっかり議論した上で党にも諮りたいと思っておりますので。  作付けについて迷っていらっしゃる方がおられることはよく分かりますけれども、この内容の変更については、水田政策、水活の変更については、まずは今この制度を使っている方々が納得のいく方向性の見直しにならなければならない。百点は難しいと思いますよ、政策を変更して全ての方が満足するというのは過去の例でもほぼほぼありませんから。しかし、大宗の方がそういうことであれば納得だと言っていただける内容、そして、納税者の方々が、三千五百億も掛けてきたわけですよ、様々な御批判をいただきました。三千五百億も使って、作らないことに金を使っているのか、生産的じゃないじゃないかという批判もありました。  そういう批判がないように、納税者の方々、それから生産者の方々の双方の御理解がいただけるような見直しにしたいと考えております。

山下雄平自由民主党

○山下雄平君 我々、国会に身を置く者としても、政府側といろいろ議論しながらいい政策に是非作っていかなければならないというふうに考えております。  次に、滝波副大臣に伺います。  副大臣は直前まで参議院の農林水産委員長をお務めで、基本法など重要法案の成立に汗をかいてこられました。副大臣として、農林水産行政に取り組む思い、どういうところに力を入れていきたいか、お考えをお聞かせください。

滝波宏文自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(滝波宏文君) 御質問ありがとうございます。  これまで、当委員会の委員長としまして、理事、委員の先生方の活発な御議論をいただきながら、農政の憲法とされる食料・農業・農村基本法の改正にも携わらせていただきました。  今回は副大臣といたしまして、その基本法の施行、食料・農業・農村基本計画の策定を始めとして、その施行に携わらせていただくという、今回、ことにつきまして、大変な責任を感じているところであります。特に、コスト等高まる中で、ちゃんともうかる農林水産業として将来にわたって食料の安定供給がなされるような、そのための合理的な価格形成の新たな仕組みづくりなどについても力を入れていきたいというふうに思っております。  また、石破総理が掲げております地方創生二・〇、これは地方出身者の副大臣として大事なテーマだと考えてございます。農林水産業の振興、また農山漁村の発展、こちらを通じまして、地方創生に向けて一段と努力してまいりたいと思います。  就任直後には、江藤大臣、そして山本政務官とともに、能登の被災地にも訪れさせていただきました。復旧復興を含め、現場の声しっかりと聞きながら、そして当委員会の先生方の御議論踏まえまして、いろんな政策を前に進めていきたいと思います。  よろしくお願いをいたします。

山下雄平自由民主党

○山下雄平君 最後に、山本佐知子政務官にも、御自身で力を入れたいところ、所信についてお伺いさせていただければと思います。

山本佐知子自由民主党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(山本佐知子君) ありがとうございます。  この農政のターニングポイントと言われるこの時期に政務官としての職務を担うことに大変大きな責任を感じておりますとともに、身が引き締まる思いでいっぱいであります。  食料安全保障を堅持するためには、就業人口の維持が不可欠であります。生産基盤を強化して、そして参入されたい方が安心して参入できる仕組み、構築していきたいと思います。参入者及び受入れ体制、双方の支援の強化が重要であると考えます。  また、適正な価格形成のためにも、対生産者への政策だけでなく、消費者、小売業、流通の理解醸成にも努めてまいります。  私自身、地方区の国会議員として、現場の声を大事にしてまいりました。現場の方は本当に、国土を守っているんだ、そして日本の食料自給率を支えているんだという強い気持ち、そして誇りをお持ちです。大きな夢を持って取り組んでいる方も大勢います。  一方で、獣害やいそ焼けなど自然の脅威も深刻であり、こうしたデータ分析、科学的見地の共有も進めてまいりたいと思っています。政務官になっても変わらず現場の声に耳を傾け、現場と乖離がないよう努めてまいります。  また、能登半島と福島、私も、大臣、副大臣とともに行ってまいりました。本当に地元の方は農業、漁業を再開したいという気持ちでいっぱいであります。一刻も早い被災地の復旧復興に尽力をしてまいりたいと思います。  以上でございます。

山下雄平自由民主党

○山下雄平君 終わります。

田名部匡代立憲民主・社民・無所属

○田名部匡代君 おはようございます。青森の田名部匡代です。  大臣、まずは大臣御就任おめでとうございます。期待しておりますんで、大臣、頑張ってください。  昨日も衆議院の農水委員会で、なかなかこの予算を獲得する、確保するのは難しいなという、私、それすごい分かります。簡単ではないというふうに思うんですね。  ただ、大臣、昨日、たしかあれは所得補償の話を我が党の野間議員がしたときだと思いますけれども、農水省の予算の中でやりくりしなきゃいけないというか、そんなお話だったと思うんですが、それでは駄目だと思うんですよ。全体の予算の中からやっぱり農水省に必要な予算取ってくると。小ぢんまりと農水省の予算の中で何とかやりくりしようなんて言ったら、これ食料安全保障というのは確立できないというふうに思っていますので、大臣、是非もう一回御決意をお願いします。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 余り白熱した委員会にしたくないので言葉を選んで発言したいと思いますが。  御党、旧民主党さんが戸別所得補償を入れたときに土地改良の予算が減ったじゃないですか。それについては、いまだにやっぱり御党の政策については傷として残っていると思うんですよ。やはり予算の総額が決まってしまえば、やはり政策をその途中で変更すればその中でやりくりをしなきゃいけない。その年度の途中で予算の増額というのはありませんから。  ですから、自分としてはやりたいことはたくさんあります。ほかの政党からの、あれは維新の先生だったと思いますが、四兆円必要じゃないか、五兆円を目指すべきだ、もうそういうふうになったらどういう考えですかと言われて、それは予算の総額が増えれば私としても様々なことに新たに取り組んでいきたいんですが、しかし、ほかのところを削ってほかに回すということはやっぱりできない。それは先生のおっしゃるとおりですよ。  ですから、今回、まずは大臣に就任して一か月ですけれども、とにかく今回の当初予算、これから五年間の構造改革にふさわしい予算の総額をまず獲得するこの努力。まあ補正はかなり頑張りました、五百億近く増やしましたからですね。補正は頑張りましたが、やはり予算の構成上、予算委員会でも議論になりましたけれども、当初でしっかりお金を取るということが基本ですから、それが一番正しい。財政法上、二十九条でもいろんな議論がありましたけれども、私もそう思っておりますので、まずは当初予算でしっかり取るように努力をしたいと考えております。

田名部匡代立憲民主・社民・無所属

○田名部匡代君 大臣、いろいろこれから農水省の果たしていく役割というのは大きい、重要になってくるし、仕事量も増えていくと思うんですね。  それで、今、農林水産行政が直面する課題に十分に対応できるだけの必要な定員、人員の確保ですよね、ということをちゃんとやりながら、農水省の体制を強化していくべきだというふうに思っています。また、地方の出先機関もそうですけれども、所管の独立行政法人に対する運営交付金、施設整備補助金についても、現場の切実な課題に対応できるだけの予算、これも確保していくべきだというふうに思っています。  大臣、今、こうした独法などの現状がどうなっているのか、どう御認識されているのかということを、御存じかどうかお答えをいただきたいのと、やはりそれはしっかりと今後の農政、新たな施策に対応できるだけの人員強化していくんだということの大臣のその思いがあれば、お聞かせをいただきたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 行革の流れの中で大変人員が減っております。例えば、統計局は非常に脆弱になった。やはり先の見通しを付けるということであれば、エビデンスの積み重ねが大変大事です。全国でどのような営農が行われ、どのような成果が上がり、政策効果がどのように上がったかを検証しなきゃなりません。KPIであったりPDCAサイクルを回すとか、様々なことをやる上ではやはり人間が必要です。どんなに技術が発達しても、人員の確保は必要です。先生の言うとおりですよ。もうただただ行革をすればいいんだ、人数を整理すればいいんだという考え方には大いに私は反対です。  そして、構造改革をしていくんだ、そして新しい農業の形、そして地域計画を作り、スマート農業も推進するということであれば、当然、新しい知見も必要ですし、新しい人材も必要になってきます。私は定員の増を強く求めております。  それから、各独法についてでありますが、例えば農研機構であったり、様々な機構、独法がありますけれども、例えば、新しい品種を開発する、新しい技術に挑戦する、スマート技術もそうですし、品種、種苗の開発もそうですが、そういったものが民間でできない。将来、農家の所得向上につながるようなそういう研究開発については、日本はやはり脆弱だと思っていますよ。もっとそこに予算を付けて、新しい品種であったり、この気候変動が激しい時代にあって、高温障害に耐えられる品種であったり、様々な研究開発については、機構、独法の予算については、今の予算では十分ではないというふうに認識いたしております。

田名部匡代立憲民主・社民・無所属

○田名部匡代君 現場のその実態、大臣も御認識されているということで、まさに施設も老朽化していますし、研究だとかそういったことについてもなかなか予算がないということで、機材の更新だとか修繕というものも十分にできないというような状況ありますので、是非、今大臣、その御認識の下、しっかりと努力をしていただきたいというふうに思います。  それと、ちょっと通告していなくて申し訳ないんですけど、十二月十三日、参議院の予算委員会、石垣議員の質疑で、大臣はミニマムアクセスは義務だというふうに答弁されたんですね。義務ですか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) これは機会の提供という意味でございます。

田名部匡代立憲民主・社民・無所属

○田名部匡代君 義務ではないですよね。機会の提供ということで。  是非これ、この委員会でも何度も議論になっているんですね。国内のこうした厳しい状況の中で、義務だと皆さん今まで言ってきて、それは全部入れなきゃいけないんだみたいに言っていますけど、例えば、自民党さん、平成二十五年三月十三日、TPP対策に関する決議というものをされているんです。この中で、TPP対策委員会第四グループの取りまとめ、ミニマムアクセス米について、「国内外の情勢の変化にかんがみ、ミニマムアクセス米の対応について検討していくこと。」ということをおっしゃっているんです。  私は、もう義務だからそれは無理なんですよ、約束事ですからということじゃなくて、やっぱり国内産業をどうやって守っていくのかということを考えたときに、まさに自民党の皆さんが過去におっしゃっていたように、この変化に鑑みて、やっぱりこれでいいのかどうか、相手に対して何かやっぱり言っておく、言っていくべきことがあるのかないのか、そこは真摯に検討されるべきではないかなというふうに思いますけど、どうですか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) これは、先生と多分認識については同一だと思います。  今は米価が上がっておりますが、米が安くて大変苦しいときにも機会を与えなきゃいけない。義務だというのは答弁ミスです。機会は与えなきゃいけない。例えば、カレントアクセスのバターなんかについても入ってきておりますが、これは乳製品の話ですけどね。これも機会を与えて、しかし、全量入ってきているんで、あたかも義務であるかのように国内的には受け止められていますよね。  ですから、一度合意をしてしまうと、そのときの合意した国々、様々な国々の全ての同意を得なければ内容の変更はできませんので、国際交渉は極めて困難を極めますし、何かを取れば、じゃ、何かを差し出せという話をされる可能性もあるわけであってですね。しかし、先生のおっしゃるように、挑戦をしないと、挑戦をしないということはちょっと後ろ向きかなと私も思っていますよ。  日本として、様々な機会をつかまえて、日本の国内情勢はこういうことであるから、かつてこういう合意をしたけれども、我々としてはこういう方向性を示していきたいということをやはり議論の俎上に上げるということについては、私は後ろ向きであってはならないと思っています。

田名部匡代立憲民主・社民・無所属

○田名部匡代君 こんな前向きな答弁いただいたのは初めてです。大臣、ありがとうございます。  でも、一点、義務と言ったのは答弁ミスだとおっしゃいました。義務ではないということでよろしいですか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 国家貿易ですから、全量輸入ですから、最終的にその義務か義務でないかというのは、その言葉の定義は難しいですけれども、最初申し上げましたように、答弁ミスではないのかもしれません。まあミスといえばミス、ミスでないといえばミスでない。言葉は難しいですよね。  ただ、機会を与えているということであれば、機会を与えることは義務なので、機会を与えることは義務じゃないですか。そこのところは御理解ください。

田名部匡代立憲民主・社民・無所属

○田名部匡代君 じゃ、次の質問に移ります。  石川県の復興についてでありますけれども、大臣も現場に行かれたと思います。私たちも、徳永委員と一緒に石川県珠洲市に行ってまいりました。この地域は二割の農家で六割の農地を見ているということです。ある農業法人、多分、大臣も直接お話を聞かれているんじゃないかなと思うんですけれども、その農業法人では水稲だけで百十五ヘクタール、その他大豆二十ヘクタールなどなど生産しています。今年の複合災害で、田んぼは六割近く地割れや隆起、土砂災害の被害が出ているということなんです。  ちょっと行った先のお話をずらずらと言わせていただきます、状況を分かっていただきたいので。  被害が出ていて、三分の一は刈り入れしていたんですが、残りの三分の二は主力商品で、価格にして一千五百万から二千万ぐらいの損失なのだそうです。見た目だけでは来年作付けできるかどうか分からないので、そのチェックの仕方を変えて、調査方法を変えて、使用用水ごとにチェックをして、水路はほぼ全滅、パイプライン用のポンプも浸水、川そのものが壊れているので水が引けない、来春は三十ヘクタール作付けできるかどうかという状況、完全に泥の下にある農地は十ヘクタール、作付けできるようになるまで五年以上掛かるかもしれないということなんですね。  畑地化と言うけれども、畑にすれば人手が必要で、人がいない、また水はけも悪く無理、スマート農業といっても使える農地がない、設備投資も、現在の借金もあり新たな投資ができない、基盤整備が必要だけれども、その際は是非国に、未来に希望が持てる、そういう整備をしていってほしいという御要望がありました。  一年でも耕作をやめると田んぼに戻すのは大変で、その間、会社を守って、雇用を守って、生活を守って、農地を守らなければならない。保管していた米や農業資材も浸水したり流されたりして、できたらやっぱりそういうところにも支援をしてほしいという御要望もありました。ほかでも同じような状況、多数出ていると思うんですね。  大臣、よく御存じだというふうに思います、現場の状況。是非この切実な課題に一つ一つ向き合っていただきたい。どんな支援が足りていないのか、また逆に、あっ、こういう使える支援があるよという情報もしっかり現場に届けていただきたいというふうに思いますし、営農を再開するまでに、短期ではない中長期的な、やっぱりその先の見通しが立つような支援が必要だというふうに思っています。  大臣、この点についてどのようにお考えか、お答えください。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 私、よく分かっていると思っておりません。一日行っただけで全てが分かるはずがないので。  様々な各部署、農林水産省の中から詳細な報告をなるべく聞くようにしておりますが、息をのむような光景を見ました、もう本当にですね。意見交換もやりましたが、かなり時間をオーバーして意見交換もいたしました。かなり、声を荒げて私に抗議をしたいけれども、抑えに抑えているんだなという空気を感じました、正直言って。  そういう中で、もう本当に五年間できないかもしれない。さらに、水は一番基本ですから、水源も駄目だ、ポンプも駄目だ、水路も駄目だということになると絶望だと、絶望したという言葉を聞きました。どう生きていいか分からないと。  そして、先日、防災担当大臣からお話があって、三人の若い三十代の担い手の人が、一人は残る決心をしたけれども、一人は離農、一人は嫁さんが宮崎県なので、宮崎県で新たに農業を始める決心をして、もう能登を離れたという話を聞いて、江藤君、何とかならないのかなという相談も受けました。  先生がおっしゃるように、これ農林水産省だけの問題ではなくて、中小企業庁であったり、国土交通省であったり、環境省であったり、これはやはり各省がしっかり横の連絡を取ることが大事だと思います。そして、言われたように、どのような制度が利用可能であるのか、どのようなメニューを国が用意しているのか、それが伝わらなければ、この間のれいわの山本さんも質問されていました、一括で省庁の壁を越えていわゆる泥の撤去ができるような制度もあるけれども、使われてないじゃないかという指摘もありましたが、やはり制度が使われてないということが一番まずいんで、お金を積み上げた、立憲さんの御指摘によって一千万積み上げたことはメッセージ性として極めて良かったと思いますよ。あっ、一千億か。後ろから秘書官がうるさいです。まあナイスサポートなんですけどね。一千億積み上げたことはメッセージ性としてとっても良かったと思います。  お金が全てではありませんが、やはりあの金額を見れば、ああ、国がやはり本腰を入れてやってくれるんだなということを感じていただける。ですから、メッセージも必要です。やはり励ますこともとても大事だなと思います。  しっかり我々は、現場の現状をつかんで、受け止めて、それに対して、省庁の枠を超えて対応するので頑張ってくださいというふうに言えるような農林水産省の体制を築いていきたいと考えております。

田名部匡代立憲民主・社民・無所属

○田名部匡代君 我々は早くからしっかりと補正を組んで、皆さん、急な対応には予備費だ予備費だと何回も予備費を重ねてきたわけですけど、今大臣おっしゃっていただいたように、やっぱり国を挙げてしっかり補正をやって、今の一千億も受け入れていただきましたけれども、そういう金額だけではない、メッセージ性も含めて、やっぱり早い対応をすべきだったというふうに思います。  でも、大臣、今おっしゃっていただいたように、行政の縦割りでその復旧が更に遅れることがないようにしっかり連携していただいて、もう本当雪が降りますから、もう希望をなくしていますから、是非全力で対応していただきたいと思います。また、農水省のそれぞれの担当の皆さんも、現場に寄り添って、現場を回っていただいているというふうに思います。厳しい環境の中だと思いますけれども、是非また皆さんには健康に気を付けていただきながら頑張っていただきたいと、心からエールを送りたいというふうに思います。  それで、大臣の所信でも輸出促進のことがありました。政府を挙げて輸出に取り組んでいますけど、今後、米の輸出拡大にも期待を私もしています。  十二月十日の日本農業新聞に、日本語表記を多用した、日本産と勘違いするようなパッケージの外国産米が出回っているということが載っていました。日本人でも勘違いすると。ただ、これは、じゃ、どうできるかというと、それは難しいのかなというふうに思うんですけれど、例えば、全日本コメ・コメ関連食品輸出促進協議会で産地にこだわらない統一のロゴマークというのを開発しているんですね。ちょっと今日、資料ではお配りしてないんですけれども。  例えば、こういうものが活用されているのか、また、活用されていたとして、海外の消費者の方々がですよ、スーパーに、店頭に並ぶ商品から、ああ、なるほど、これがと一目で分かるのかというのはちょっと分からないんですけど、今後、こういう問題も含めて、海外のそのスーパーなり店頭にずらっと並ぶ競合するお米の中からやっぱりどうやって日本のおいしいお米を売り込んでいくのか。大臣、ちょっと対策があったら、戦略があったら教えてください。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) なかなか世界中には商魂たくましい方がおられますから、特定の国の名前は申しませんが、非常に難しい話だと思います。  ただ、私の経験上、ちょっとお話をさせていただくと、かつて、話が若干それますけれども、和牛について、オーストラリアがWAGYUとローマ字表示をして売ることによって全く差別化ができないという問題が起きました。そのときに、私がプロジェクトリーダーになったんですけれども、二〇一六年にWAGYUの表示からジャパン・ビーフと、ジャパンと、ジャパン・ビーフという表示に変えました。WAGYUという名前を取ることについては正直抵抗がありましたが、余りにも差別化ができないんで、もうジャパン・ビーフだということでロゴを変更したところ、一定の効果はありました。  ですから、今先生がお示しいただいたように、私もこれ今見せていただきましたが、非常に、富士山で、結構いいやつでありますけれども、果たして我々が行政として、店頭の販売ですから、店頭の販売の場面において最終消費者がどう選択していただけるか。  我々も様々、JFOODOとか様々な、ジェトロとか様々使いながらプロモーションしておりますが、先生の御指摘を受けて、今後どうすることが有効か、検討したいと思います。

田名部匡代立憲民主・社民・無所属

○田名部匡代君 いろいろ輸出に取り組んでおられる関係団体、また当事者の方々も努力していると思うんですね。我々も、古い民主党、旧民主党政権のときにも輸出の促進ということは言っていて、どこの産地とかではなくて、やっぱりジャパン・ブランドなんだと、ジャパンというその国として売り出していく、こういう考え方だったと思うんですね。  ですから、どうやって我々日本のブランドも世界に売り込んでいくのかというのは是非もっと検討していただいて、まだまだ伸びる要素あるわけですから、頑張っていただきたいというふうに思います。  次、江藤大臣、基本法の改正の際、党総合農林政策調査会会長として議論を取りまとめてこられたと思うんですね。我々も修正案いろいろと御提案をさせていただきました。どなたかがこの我々の案は一切盛り込まないと最終判断をされたと思います。まあね、全く役にも立たない修正案だったと、出来の悪いものだったと言うなら、もうそうおっしゃっていただいていいんですけれども、やっぱり一歩も譲れないという態度で野党と対峙するというのは、私はこの基本法を作るに当たってそれは違ったんじゃないかなというふうに思っているんです。まあ、どなたがそれを言ったかというのはうわさ程度にしか聞いていませんので分かりません。  ただ、まあ、ちょっといいですよ、もうねちねちしませんが、基本法で、私たち、食料自給率向上を目指すということを提案していたんですけど、大臣、この食料自給率についてはどんなお考えですか。ちょっと端的にお答えいただきたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) これも様々なこれまで議論があったところでございます。  食料自給率にこだわることがいかがかというような意見もありました。食料自給力について考えるべきだという意見もありましたが、しかし、国民に非常に浸透しています。国際的にも通用している一つの指標でありますから、今後もこれはしっかり使い続けて、国民の一つの理解醸成のツールとして私は使い続けるべきだと考えています。

田名部匡代立憲民主・社民・無所属

○田名部匡代君 これ、令和二年四月十四日農水委員会で、参議院の農水委員会で、やっぱり当時の江藤大臣は、国民の生命、財産を守るのはカロリーでありますから、カロリーベースであるということで、食料自給率のことについて話されています。やっぱり今こそカロリーベースというものをもっと我々は意識をして政策をやらなければなりませんと。  一つの、まあ、いろんな指標はあると思いますよ。ただ、これから基本計画を作成していく中で、やっぱりその一つのきちんとした目標として我々は持っていくべきだというふうに思いますし、自給率を高めるというそのことに努力をしていく必要があるということだけ申し上げて、まあ、お米といえば、やはり、資材なんかの恒常的なコストではなくて、所得補償の話でした。所得補償。  大臣、あれですよね、農業者戸別所得補償制度、名前ごとお嫌いですよね、お嫌いでもないですか。ただ、現場の声として、個々の農業経営支えてほしいという根強いやっぱり要望はあるんです。特に、今の制度は米のところだけ支援が外れているわけですけど、米農家というのはやっぱり、今は価格高いけれども、恒常的に赤字だけれども、しっかり農地を守ってきていただいているということもあります。  で、所得補償、いろいろ課題はあったにしても、評価する声もありましたよ。今のナラシや収入保険だけではセーフティーネットとして不十分だという声もやっぱりある。それで、構造改革が進まないとか農家が努力しなくなるだとか、いろんな事実に基づかないような批判もありますけれども、規模が大きくてコストの低い経営ほど交付金のメリットが大きかった規模加算だとか品質加算だとか、そういうことで我々は、やっぱり農家は努力して生産性向上につながるような考え方を持ってきたんですね。  加えて、やっぱり生産調整の参加を交付要件としたことで、水田の有効活用であるとか新規需要米の生産拡大を促して、いずれ、構造改革は緩やかだったかもしれないけど進んでいったかもしれない、続けていれば。  例えばですよ、それはいずれ構造改革が進んだ時点で小規模農家に対する、じゃ、支援は減らすのかやめるのか、いろんな考え方はできたと思うんです。全てがこの所得補償をもう駄目だと思う大臣は、本当に名前もすぐ変えたいみたいにして、過去の議事録いろいろ見ましたけど、相当お嫌いなんだなというふうに思っているんですね。  ただ、昨日の委員会でも、一年しか検証する期間がなかったというふうに答弁されています。検証されたのかどうかも分からないけど、様々なデータを用いて検証されている。それは賛否両方ありますよ、やっぱりこれは駄目だったという評価もある。真摯に受け止めなければなりません。  いろいろあるんだけれども、相当あれ時間掛けて制度設計したんですね。少しでも参考になることがあるとすれば、毛嫌いしないで、やっぱり所得補償必要じゃないかということも含めて、是非、形は違っても、農家の皆さんが意欲持って、未来に希望を持ってやっていける、それはどうなのかと、所得補償本当に必要ないのかどうか検討していただきたいというふうに思うんです。  時間ないのでちょっとしゃべり続けますけど、やっぱり世界有数の輸出国であるアメリカ、EUというのは農業を国で手厚く保護している。一方で、やっぱり日本は大量に輸入していますよね。アメリカやEUとは違って食料自給率の低い日本では、この国内農業を存続させるということがまさに食料安全保障の自衛の措置としては、今まさに緊急的な措置として私は必要なのではないかなというふうに思っているんですね。  だから、この直接払い、我々は農地を農地としてちゃんと守ってもらうことが食料安全保障に資するという考え方を持っています。その点について大臣がどう思っているのかということと、例えば、考え方の一つとして、党内で議論していないので勝手な、取りまとめ役の私がここで勝手に言っていいか分かんないですけど、例えば自給率が六〇%、七〇%になるまでの時限措置だっていいと思うんですよ。例えば、時限措置だから手厚く支援できるような法律だってあるわけですよね。いつまでもだらだらやることが、まあだらだらという言い方が、必要があるならばそうすればいいし、そうではなくて、今危機的な状況だと、徹底的に予算掛けて、自給率高めて、農地守って、後継者育ててという考え方もある。  様々な選択肢の中から本気で食料安全保障を考えていかなきゃいけないと思っていて、まさに、農業従事者が減るとか、農地が減るから、まあこのぐらいの農地守りましょうかなんていう発想では駄目で、どれだけの農地を守ることが、備蓄もそうですよ。食べる人が減るから備蓄量どうしようかという話じゃないですよね。  やっぱりここは、是非大臣、リーダーシップを発揮していただいて、どうあるべきかという議論、そして農家を所得補償や直接支払でしっかりと再生産可能な環境をどうやってつくっていくのかという議論をあらゆる方法からもう一回検討してほしいなというふうに思っています。  食料安全保障と環境保全、防災機能の維持、農村振興、多面的機能のためにどれだけの農地をやっぱり維持するか、こういうことを丁寧に議論をして、是非大臣の下で食料安全保障を確立する第一歩を確実に踏み出していただきたいと思いますが、大臣の御決意と今の話についての感想をお願いします。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) エールを賜りましてありがとうございます。  自分も覚悟を持ってこの職に就かせていただきました。石破総理からは大変御苦労を掛けるがよろしく頼むと言われたので、決心をいたしました。  これから、ある場面では批判を恐れずに、そして昨日の玉木前代表との議論でもお話ししましたけれども、大臣に就任して次の日に、全ての農業政策をテーブルにのせろと、全てが再検討、検証の対象であるということを申し上げました。  ですから、直払いについても様々あります。中山間があったり環境支払があったりゲタがあったりですね、様々ありますが、そういったものを統一した方がいいんじゃないか、分かりやすくした方がいいんじゃないか、フラットにした方がいいんじゃないかという御指摘も、昨日、玉木前代表からいただきました。その考えについては否定するものではありません。それぞれのものには政策目標があって、その時代時代に即して作ったものではありますけれども、それをこの構造転換が必要だという五年の初年度にどう触っていくのかというのはしっかりとした議論が必要だと思っています。  そして、先生がおっしゃるように、これから農地をどうするのか、今四百三十三万ヘクタール、二十五万、いわゆる耕作放棄地がございます。これ、四百三十三万ヘクタールでは食料自給率一〇〇%は到底、当たり前ですが達成できません。一〇〇%を達成しようと思えば、この三倍以上の農地が必要であります。  じゃ、今の現下のこの一次産業の状況の中で一〇〇%を目指して農地を三倍に増やすことは果たして現実的かというと、現実的でないかもしれません。ただ、安全保障を議論するということであれば、生産基盤の基本は農地と、そしてそこに生産をしてくれる人ですから、農地と人を確保するということについて目を背けてはいけないと思うんですよ。四百三十三万しかないんだと、これからも減っていくんだ、耕作放棄地、耕作放棄が増えるのは仕方がないんだということではなくて、まずこの二十五万をどうやって解消するのか。そして、四百三十三万もどうやって、もう完全に荒れ地になったところもありますから、更に農地に戻していくのか。そして、新たな担い手もしっかり農地に入れて、農地所有適格化法人なんかについても要件の緩和をいたしました。  ですから、食品産業の方々にも是非参入をしていただいて、時間のようでありますからこれぐらいでやめますが、しっかりこれから議論をさせていただいて、将来の農政の在り方を考えていきたいと考えております。

田名部匡代立憲民主・社民・無所属

○田名部匡代君 どういう人たちの手を借りながら食料安全保障を確立するのか、いろんな考え方あると思うので、是非様々な検討をしていただきたいと思います。  最後、時間なくなったんですが、これ、農機具にも当てはまるかもしれないんですけど、漁船漁業、これ、漁船を建造する際のコスト相当上がっているんですよ。  これ、全日本海員組合からも要望ありましたけれども、大臣漁業許可の許可船は六割が船齢二十年超えて、収益性や安全性が低く、そういうことがまた後継者の確保にも影響していると。私の地元の漁業者で、中型イカ釣りですけど、漁船の建造費、平成二十年で三億八千万、平成二十六年六億二千万、現在新たに造ろうと思ったら十三億、これ倍にも増えているんですね。融資の枠は増えていませんから、そうすると自分たちの持ち出しが多くなると。  何とか意欲持って地域の漁業を守っていこうというときに踏み出せないという現状があるので、様々支援メニューあるのは存じ上げておりますけれども、公庫だとかこの融資枠をもっと上げられないのかどうか、国がもっと支援できないのかどうか。ちょっと今の現状を見て、原則変えないとしても、やはり新たに踏み出せるような、意欲持って頑張ろうと思えるような環境を是非検討いただきたいと思いますが、答弁が一言、もしいただけなければ要望にとどめますけれど。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) おっしゃるとおりだと思います。  短く答えますが、今度、上限二億を三億に引き上げたことは多分御存じだと思います。それでも十分じゃないことは十分、一件当たりですよ、あっ、三億を四億か、ちょっと間違えました、済みません。御通告がなかったんです。手元に資料がないので。三億から四億に上げたことは御存じだと思います。  しかし、私の地元でも、いい船を造ったところは収益性が高いです。船齢の古い船は機材も古いので、船脚も遅い、燃費も悪い、魚の探知もできない、だから同じ漁場に行っても収穫が少ない、だから更に新しい船を更新する費用が賄えない、様々な問題がありますので、もうちょっといいですか、しゃべっても。いいですかね。  今度、UR対策で造った例えばカントリーエレベーター、ああいうものの更新事業については、今まで基本的に二分の一補助というラインがどうしても抜けられませんでしたけれども、これも国が五五パー出して県が五パー出せば六割補填ができるというメニューを新たにつくりました。  ですから、この漁業の世界にはそういう理念がまだ入ってきておりませんけれども、これだけの新船造船のコストが上がってきたということであれば、様々なところ横展開をして考えていく必要があるというふうに問題意識を持っております。

田名部匡代立憲民主・社民・無所属

○田名部匡代君 終わります。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 立憲民主・社民・無所属の羽田次郎です。  通常国会では不本意な形での基本法改正がなされてしまいました。担い手なくして食料システムは成り立たないという思いで、来月も通常国会での関連法審議に臨んでまいります。江藤大臣ほか二役の皆様へは今回が初めての質疑となりますが、よろしくお願いいたします。  政府においては、基本計画策定に向けた議論が行われていると承知しております。しかしながら、基本法採決の際、討論で申し上げたとおり、改正基本法は、農業者の所得確保の視点が欠けている点、水田の畑地化を推進し、食料安全保障に逆行している点、障害をお持ちの方の位置付けが適正でない点など、多くの問題点があることを改めて指摘いたします。その上で、こうした問題点が新たな基本計画の策定により更に悪化することがないように、以下質問をいたします。  まず、先日の江藤大臣の所信的挨拶について確認させていただきます。  大臣は、農林水産業を取り巻く環境変化として、ウクライナ情勢に伴う小麦、肥料、飼料などの価格高騰と基幹的農業従事者の減少を挙げられました。このうち、基幹的農業従事者については、現在の約百十六万人が二十年後に約三十万人まで落ち込むと見られており、これまでの四分の一の人材で農業生産を維持するという難題が待ち構えている。しかし、大臣の御発言は、人材確保について、新規就農の促進といった従前の内容にとどまる一方、初動五年間の構造転換として、農地の大区画化、共同利用施設の再編、集約化、スマート農業技術の導入加速化を行うとしており、農業従事者の減少を基盤整備と技術で乗り切ろうとしているようにも見えます。  そこで、最初の質問ですが、人、農地、技術、この三要素が農業生産の基幹、根幹であり、人を欠いては農業が立ち行きません。趨勢に任せて基幹的農業従事者の減少を受け入れるのではなく、担い手や多様な農業者にとどまらず、農業に関係するあらゆる人材を確保し、総掛かりで基幹的農業従事者の急減に対応する必要があると考えますが、大臣の御見解を伺います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 御質問いただきましてありがとうございます。  お父様には父の時代から大変お世話になりまして、田名部先生のお父様にも、私、アイスホッケーやっていたので大変お世話になりまして、さっき言い忘れたんでですね。  まず、基本法の議論についてですが、昨日も玉木代表から、所得という言葉が入っていないじゃないかという御指摘をいただきました。この三十六年には入っていたじゃないかということです。  私の答弁としては、その時代は農地解放後で、大体〇・七ヘクタールぐらいの農地をみんな与えられて、小規模の農家が増えて、非常に貧しかった。農家は貧しくて、言いませんでしたけど、出稼ぎ列車に乗って、田舎の子供たちは都会に行って期間工として働くような時代ですよ。ですから、何としても所得を確保するんだということが一番強い基本法を策定する上での理念だったんだと思います。よく理解できます。  そして、その後、もう一回改正されて、前食料・農業・農村基本法になるんですが、そのときにはもう実は所得という言葉はもう入っていないんですよ、前法案にはですね。ですから、時代の変化とともに、その時代の趨勢を見極めて書くのが基本法、これ理念法ですから、そのときの時代はどうあるかということを反映させて書いた三十六年のものとその次のものとは内容変わっていて、で、前回のものをベースにして我々は見直したので、所得という言葉は入っていない。まあ入れてもよかったのかもしれませんが。三十六年のときに、入っていなかった、そして次で、入っていた、次で入っていなかった、そして今度も入らなかったという流れであることをまず理解いただきたいと思います。  それから、その基盤整備であるとかスマートであるとか、そういうことでしのごうということでは決してありません。基幹的農業従事者が三十万人まで減るという話は、これはそういうことが予見されるという話であります。そういうおそれがあるという話であります。決して受け入れるつもりはありません。そうなってはいけないんで、そうならないようにするにはどうしたらいいのかを考えるのが私は政治の責任だと思っています。  ですから、やはりこれだけ子供の数も減り、各産業別に人材の獲得競争が起こる時代になってくると、農業に自分の人生を懸けようと、この世界で生きていこうと思っていただける産業構造、それから収益の体制、所得の確保、手取りの確保、そういったものを図らなければなりません。そういったことがまず基本です。そのためには、やっぱり基盤整備が必要なんですよ。  例えば、新規就農の子供たちに、若い青年たちに生産性の低い農地を与えて、ここで頑張れと言ったってしんどいですよ。私が前大臣のときに災害現場の視察をしましたけれども、基盤整備をやっていたところは無傷、排水暗渠が入っていますから。基盤整備が遅れたところは全滅ですよ。見た目はほとんど一緒です、見た目はほとんど変わらない。ですから、基盤整備をして、いい生産性の高い農地を用意してあげないと、農家の方々の所得も手取りも増えない。ですから、基盤整備はとても大事です。  そのためには、集約化も必要です。例えば、農業でいうと、米なんかは、十五ヘクタール以上になると集約したその経済効果は薄れるという統計もありますけれども、やはりこれからの時代は、ある程度大きな機械が入らないと厳しいです、人手がないんですから。北海道は行ったことおありになると思いますけど、夜になると、もう無人のトラックが、トラクターがわあっと走っていますよ、蛍みたいに。もう今はそういう時代ですから。ですから、基盤の整備もする、そして大規模化もする。でも、できないところもあるんですということを忘れちゃいけないですよね、中山間地域では。  ですから、農業は、縦に長いこの日本列島の中において、地域の特性を生かした農業生産構造を確立していくことが必要なんだろうというふうに考えております。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 しっかりした御答弁いただき、大変有り難いと思いますが、時間が限られておりますので、私もちょっと幾つか飛ばしながら質問させていただきますが。  ただ、先ほど、所得に関してやはり、改正基本法に盛り込まなかった、我々盛り込むべきだというふうに申し上げていたわけですが、それを入れなかった。時代の趨勢に合わせてそういった法律を変えていくべきだという、大臣のおっしゃっていることからすると、当然、今所得が厳しいという現状ですから、その所得という言葉も、改正基本法、改正したわけですから、そこに入れるべきだったというふうに改めて感じたところです。  次に、財政制度等審議会が先月二十九日に公表しました令和七年度予算の編成等に関する建議について伺います。  改正基本法では、新たに食料安全保障の確保を基本理念に掲げ、第二条二項には、食料安全保障の確保に向けて国内の農業生産の増大を図ることを基本とし、それと併せて安定的な輸入及び備蓄の確保を図るとされました。石破総理は、今月二日の衆議院本会議において、食料安全保障の確保に向け、その基本となりますのは食料の生産基盤の強化ですと御答弁されました。  一方、この財政審の建議では、輸入に関しては、現在の輸入品の大宗が、政治経済的に良好な関係の国からのものであることを踏まえれば、こうした品目については、あえて国民負担で国内生産を拡大するということではなく、輸入可能なものは輸入し、ほかの課題に財政余力を振り向けるという視点も重要であると指摘されております。  私は、この指摘は、食料安全保障の確保に向けて国内の農業生産の増大を図ることを基本とする改正基本法の趣旨に逆行するものと受け止めております。財政審の指摘は指摘として、政府としては食料安全保障の確保に向けて国内生産基盤の増大に取り組んでいくということを改めて確認させていただきたいと思いますが、江藤大臣、お願いします。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 財政審の御指摘は御指摘として受け止めるというところでとどめさせていただきます。昨日の農林水産委員会で方向性は全く一致しないということをはっきり申し上げたんで、否定するわけではありませんが、いろんな視点があっていいんですよ、民主主義ですから。いろんな角度で批判を受け止めるのも私の仕事ですから受け止めますが。  しかし、輸入可能なものにはいろいろあります。例えば、その中に戦略作物が入っていますよね、麦とか大豆とか。麦は、北海道や九州でもすばらしい品質のものできるようになりました。かつては、オーストラリアのホワイトパウダーにはかなわないと、やっぱり品質的に劣るという指摘がありましたが、先ほど御指摘あった農研機構、そういったところが品種改良をして、今やすばらしい小麦が生産できるようになりました。ですから、国内でもできるものはやっぱり国内で作るということが基本ですよ。だけども、例えばリンであるとか、カリであるとか、窒素であるとか、そういった輸入に頼らなければいけないものは、それはやっぱり輸入に頼らなきゃいけない。それは峻別されるべきだと思います。  ですから、こういう御意見があるということは重々理解はしますが、食料安全保障を確立するということであれば、国内で作れるものは国内の農地を全て有効に利用して生産をするんだということは基本的な考え方でございます。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 力強い御答弁をいただき、ありがとうございます。  本当に厳しく複雑なこの国際情勢の中において、輸入に食料安全保障を頼るというような状況があってはやっぱりならないというふうに思いますので、国内生産の増大に向けて、しっかり今の大臣の御答弁のとおり頑張っていただきたいなというふうに思っております。  次の適正な価格形成の在り方について伺います。  現状は、農業生産資材価格の上昇に対して農畜産物価格の上昇は十分ではなくて、農業者にとって適正な価格は実現していないものと認識しております。今年度の白書を見ましても、生産コストが増加しても食品の価格を上げることができない問題が深刻化し、農産物や生産資材の価格が急騰した際にも製品価格に速やかに反映できず、事業継続に関わる事態が生じていると指摘しています。このため、農業現場では適正な価格形成の実現に対する期待が大きく、政府もその認識はあるというふうに承知しております。  そこで、まずコスト上昇分を価格に十分転嫁できず、農業経営を圧迫している現状についての認識を御説明いただきたいと思います。

松尾浩則農林水産省農産局長

○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。  農業物価統計調査というものがございまして、これによりますと、令和二年の平均を一〇〇といたしまして、令和五年の農産物の価格指数は一〇八・六となっております。他方で、農産物の資材、こういった農産物資材の価格指数は一二一・三となっております。  こうしたデータから見ますと、やっぱり品目ごとに違いはあると考えられるものの、一般論としては資材の価格が農業経営に厳しい影響を与えているということが考えられると思っております。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 ありがとうございます。  この厳しい現状を考えれば、生産者に寄り添った適正な価格形成というのが必要になるというふうに考えますが、改正基本法では、食料の合理的な価格の形成は食料システムの関係者により持続的な供給に要する合理的な費用が考慮されるようにしなければならないと規定しました。しかし、合理的な価格が形成されても生産現場にとっての再生産可能な価格になるとは限らないとこの委員会でも何度も指摘されております。重要なことは、食料システムの関係者による交渉を通じて再生産可能な価格が実現できるのか、できない場合はどのように対処するのかが問われていると重ねて申し上げます。  報道によると、生産コストを考慮した価格形成の実現に向けて、農水省は、農畜産物の取引を監視する職員、いわゆるGメンのような者、これを配置する、これを検討しているとのことで、令和六年度補正予算に、円滑な価格転嫁に向けた適正取引推進・消費者理解醸成対策事業として六億円が計上されております。  この説明はちょっと省かせていただいて、この事業は、取引実態の調査だけでなくて、消費者等の理解醸成のための広報やコスト指標の活用等に関する実証支援も含んでおり、全て合わせた予算額が僅か六億円でしかなく、取引実態の監視活動を行うには心もとないような印象を受けます。  充実した監視活動に十分な予算が必要であり、例えば二〇一四年に消費税を五%から八%に引き上げた際、公正取引委員会は消費税転嫁対策として約二十億円の予算を組みました。その際、OBを活用した取締り要員の拡充と大規模書面調査のための予算計上もされております。  こうした例に倣って、省庁OBの活用ですとか悉皆的な書面調査を行うことも有効と思われますが、御見解を伺います。

宮浦浩司農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(宮浦浩司君) お答え申し上げます。  まず、消費者の理解醸成を進めるための予算につきましては、今委員から御指摘ございました六年度の補正予算、これに加えまして、七年度の当初予算におきましても必要な予算を確保できるように現在最終折衝中でございます。  また、生産、加工、流通、小売、各段階の取引の実態、こういったものにきちっと目を光らせるという意味において、令和七年度の組織・定員要求におきまして、農林水産省の本省と七つの地方農政局、それから北海道農政事務所に専門の職員の配置を要求しておりまして、これも最終調整をしているところでございます。  こういった予算や体制につきましては、現在検討中のその法制化の内容にも応じまして、今後とも充実するように努力していきたいと考えてございます。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 しっかりした予算と人員の確保も行っていただくということで、とにかく合理的というよりは適正な価格形成、これをしっかりと進めていただきたいと思いますので、是非ともその点よろしくお願いいたします。  江藤大臣、就任時の記者会見で、合理的な価格形成の仕組みの法制化の検討を進め、次期通常国会に関連法案を必ず提出すると御発言されております。  合理的な価格形成の仕組みがどのようなものか、これまでの検討状況、そして法制化の方向性について伺いたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 委員から合理的という言葉についてコメントがありました。これは党内で議論するときにも大変苦労した言葉なんですよ。適正というのも候補には挙がりました、正直なところですね。じゃ、どっちから見て合理的なのか、最終消費者から見て合理的なのか。合理的であれば、やはり全てのサプライチェーンの人たちが納得する水準が合理的なんだろうということで、合理的という言葉に落ち着いたんですが、この言葉の選択にはいろいろ経緯があったということを若干御紹介させていただきたいと思います。  これまで、農家の方々の一番の気持ちとしては、我々は価格形成に一切関与できないじゃないかと、作って、後は全部市場任せじゃないかと、もう一生懸命やっても、後はもう市場次第だと、それがやっぱり一番のフラストレーションでした。ですから、現場の期待は非常に大きいので、余りお待たせすることは適切じゃないと思ったので、次の通常国会には必ず出すという決意を述べたところであります。  生産、流通、加工、販売、そして消費者、こういう流れの中で、かなり精力的に同じテーブルに着いて議論をしていただきました。私、画期的なことだと思いますよ。最終的には、消費者の方々に御理解をいただかなきゃいけない、そして最初のスタートのところの生産者の方々も御納得いただく、かなり難しい仕事だと思います。  ですから、最初は、牛乳と納豆と、それから豆腐ですか、この三つだけをやるということになっていました、御存じだと思いますが。かなり失望感がありました。その後、米を入れようと。そして、更には野菜に踏み込もうと。野菜価格安定制度とかいろいろありますので、制度との整合性を問われると非常に難しい部分はありますが、しかし、やはり野菜にも踏み込んでやろうと。これは一つの挑戦だと思います。やはり、こういう法律を出すことによって、国民の方々にまずメッセージが伝わるんだろうというふうに思います。  ですから、これから、まずコストをしっかり把握しなきゃなりません。そして、コストを把握したら、コストを反映された取引ができなければなりません。それを監視するために、Gメンの話を今局長の方からも説明をいただきました。まだ人数的には少ないですけれども、まだ法律も通っていませんから、今後、法施行後はしっかりとした監視体制も必要だと思っています。  そして、国民の理解醸成を図る上でも、やはり国民の方々が、可処分所得が増えている、やはり値段が上がった分については、やはり国内の農業生産現場の実情を理解していただいた上で、この値段は適正だねと、これぐらいは仕方がないと。私、時々言うんですけど、スマホが値上がりしても皆さん文句言わないのに、野菜とか値上がりすると、すっごい文句言うんですよね。車も普通に値上がりしていますけど、それについては何か普通に国民は受け入れるけど、農産物については受け入れられないみたいな空気があって、それはちょっと変だなと思うんですよ。そういう意味でも、国民の理解醸成に努めてまいりたいと思っております。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 早急に農業従事者の皆さん安心させるためにも法制化されるということ、その思いは理解できましたが、どういった形でそれを、本当に適正な価格になるような、そうした法案ができるのかどうかというのもちょっと、どうなのかなというのがよく分かりませんでしたし、やはりその食料システム全体の中ではどうしても消費者寄りの価格形成になるという、やっぱりその不安がありますので、やはり少しでも生産者に寄り添ったそうした価格形成ができるように、法律、法案を出していただきたいなというふうに思います。  次に、担い手、新規就農支援の在り方について伺いたいと思います。  農業の担い手の確保は喫緊の課題であります。私の地元でも、耕作条件の良くない地域のみならず、農業経営が成り立っていた地域においてさえ担い手不足の問題が生じてしまっております。  日本の食を支えるために大きく貢献しておられる農家の方々が御高齢となって引退しようとする際、後継者が見付からない、あるいは後継者の候補者がいても、機械や設備が古く十分に活動できないので結局諦めざるを得ないという事態になっては、日本の農業、それ以上に日本にとっての大変大きな損失になるというふうに考えております。  そこで、新規就農支援の充実が求められますが、特に親元就農支援への充実が重要になると考えております。  これまで、新規就農のうち親元就農について、農政は厳しい目を向けておりました。しかし、親が大切に守ってきた農業、農地をその子らが守るということの大切さを踏まえた取組が今農政には求められていると思います。  江藤大臣は、前回の委員会における所信的挨拶において、親元就農を含めた新規就農を促進すると明確に表明されました。これまで、国の新規就農支援策は、親元就農も支援しているといっても、親の経営に従事してから五年以内に継承することですとか、新規作物の導入等、リスクのある取組を行うなど、私に言わせれば親元就農に非常に厳しい要件を設けていると思います。この点、今後は新規作物導入の要件に代えて新たな技術の導入など、経営をバージョンアップさせることとされるようですが、農業を守り、農地を守るために親元就農をしようとする方々になぜこのようなほかの新規就農者と異なる要件を求めるのでしょうか。  そこで伺いたいんですが、江藤大臣のお考えになる親元就農とはどのようなもので、また支援策において他の新規就農に比べて厳しい要件を求めるのはなぜなのか、この親元就農だけに課された要件を撤廃するなど親元就農支援を抜本的に見直すお考えがあるのかどうか、伺いたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) まあ正直言って、撤廃ということになるとハードルは高いです。昨日も衆議院の方でお答えしましたが、私、六十四歳ですよね。例えば、私が政治家を七十歳で引退して新規就農しますといって、果たして六百万、私に渡すことが国民理解が得られるかというと、なかなか厳しいじゃないですか。年齢制限の話ですけどね。  そして、やはり、これまでの農林水産省の議論の中では、親元にはまず農地がある、新規就農は農地も持っていない、そして機械もある、新規就農は機械もない、そして知見もない、何も持っていないから全面的にサポートしようということだったんですよ。  しかし、それでは足りないだろうということをずっと私も自民党の中にあって言ってきましたが、なかなか解決できませんでした。そして、たまたま今回大臣になれたので、何としてもこれはやるぞと、構造改革なんだからということで、まあ年齢制限は外せませんでしたけれども、かなり要件は思いっ切り緩和しました。余りハードルを下げた下げたと言うと、後ろの役所の人たちがざわざわとしますので、余り踏み込んだことを言わないようにしますが、ただ、例えば親がキュウリを作っているハウスで、ピーマンを作っている、そこにCO2発生装置を入れる。そんな高いものじゃないですよ。でも、これで生産性の向上は確実に見込めますから、それをやることによって支援の対象になるということであれば、私はかなりの数の方が手を挙げてくるんではないかなと予想しています。  ですから、また予算の話になって、田名部先生、大変申し訳ないんですけど、どれだけの手が挙がってくるかをまずは見極めたいと思います。もうこれ受け切れないということになれば、また予算の要求も当然しなきゃなりません。来年の当初でできればいいですけれども、補正でやるのか、いろいろ考えなきゃなりません。そして、その状況を見極めた上で、七十歳以上でもいいのか、例えば八十歳の人でも新規就農として認めるのか。撤廃ということになると年齢制限なしですから、それはちょっと合理性に欠ける。  やはり若い人が就農してくれれば長く農業をやってくれるわけですから、国の税金を使う以上は投資効果が高い方がいいですよね、それはやっぱり。十年ぐらいしかやってくれない人よりも五十年やってくれる人にお金をあげた方がいいじゃないですか。国でもスタートアップ企業にお金を出すのと同じように、そういう勇気のある方々に支援をするということで差を付けたというのが現状でありますが、できる限り今後の趨勢を見守りながら制度は不断に見直していきたいと考えております。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 かなり時間が差し迫ってきているので、最後の質問に飛んでいきたいと思いますが、収入保険制度についてもお聞きする予定でしたけど、ちょっと時間がないので。  ただ、収入保険制度というのは、これ必要な、十分なメリットも、つなぎ融資があるとか、収入の減少補填とか、栽培品目を問わないとか、メリットがあるのは確かだと思うんですが、ただ、この今農産物の価格の低下が続く状況においては補償に係る基準収入も下がっていく、そして生産コストは賄えないというふうな声もあり、また現在のように様々なコストが高止まりしている状況で農産物の価格が上昇しない状況においてもやはり生産コストは賄えないということで、これは農業保険の最も大きなデメリットではないかというふうに、そういった声もお聞きしております。  現下のコスト高の状況を踏まえますと、農業経営の安定のためにやはり農業者の所得を安定させる収入保険制度以外の政策が必要と考えますが、我が党は、消費者が安定して食料を入手できる価格の実現と生産者が再生産可能な所得の実現が両立できる直接支払の導入が必要であると訴えてまいりました。  今国会、石破総理は、農業者への直接支払制度の在り方については、新たな基本計画の策定や令和九年度に向けた水田政策の在り方の検討の中で議論を深めたいというふうに御答弁されておりますが、直接支払の議論を深めるとの総理答弁を踏まえて、農業者の所得を補償する直接支払について、改めて大臣のお考えをお聞きします。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 先ほど申し上げましたように、全ての政策は検討の俎上にある。ですから、様々、中山間だったりゲタであったり環境支払だったり、いろいろありますが、そういったものは時代の趨勢、要求に従って随時措置されたものであって、政策効果は十分に発揮しているというふうに思います。  しかし、それがこのままでいいという既成概念にとらわれてはいけないと思っています。ですから、昨日、委員会の中でも答弁をいたしましたが、これは一度検討したいと思っています。全ての政策が検討の俎上にある以上、直払いの在り方も考えなきゃいけない。昨日、玉木前代表との話の中では、例えば中山間地域直払い、これについては、急傾斜とか超急傾斜とか、そういうところにだけ着目しているということはどういう問題だ、どういうことかという話もありましたので、例えば谷に囲まれた平らな農地もやはり条件不利ではないかと。それは大いに賛同する部分もあるんですよ。  ですから、様々な知見を集めて、この直払いの在り方については検討してまいりたいと思います。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 よろしくお願いします。  ありがとうございました。

高橋光男公明党

○高橋光男君 おはようございます。公明党の高橋光男です。  本日は、大臣所信への質疑の機会いただき、ありがとうございます。  持続可能な農林水産業を未来に継承するための課題は山積しております。国の責任は大変重要でございます。今日は、一年務めさせていただいた政務官の経験も踏まえて、早速質問に入らせていただきます。  まず、補正予算で手当てをされました共同利用施設整備支援について伺います。  地域の生産活動に不可欠なライスセンターなどの基幹施設の多くは老朽化が進んでおります。私自身、地元のJAから更新への強い御要望を受けてまいりました。その中で、今回新たに実質二百億円増となる支援の拡充を高く評価いたします。  そこで、二点お伺いします。  この事業を円滑に進めていくにはJAから申請を受ける都道府県の役割が重要だと考えておりまして、計画的に整備していく必要があります。国は都道府県とどのように連携して進めていくのか。  もう一点は、この現場の大きなニーズに応えていくためには、新たな基本計画の初動五年集中対策の主要な取組として位置付けて、この単発的な予算手当てだけではなくて、当初予算と一体的に来年度以降も予算を確保して継続していくべきだと考えますが、大臣、いかがでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 委員の言われるとおりだと思います。  これは、都道府県の方でしっかりコミットしていただかないと困る。先ほどもちょこっと触れましたけれども、県がコミットしてくれれば補助率が最終的に六割に上がりますから、これはやはり県も、UR対策でやった施設がほとんどなので、大体もう経年劣化。三十年ですよ、大体三十年たちゃ古いですわね。これをこの機会にやはり更新して、生産性それから労働効率性を上げていくということは極めて合理的な話だろうというふうに思っております。  そして、来年度の新年度予算との連携ですけれども、これは繰越しができますので、補正予算であってもですね、当然連続性を持たせてやらなければならないと思っておりますから、補正で付いた分はしっかり握っておいて、そして新年度で付いた分と重ねて継続的な政策としていきたいと考えております。

高橋光男公明党

○高橋光男君 大変心強い御答弁ありがとうございます。  続いて、米の品不足問題についてお伺いしたいと思います。今年の令和の米騒動は、端境期の特殊事情による問題だと片付けるべきではないと私は考えます。実際、公明党としましても再発防止を講じるよう申入れを行ってまいりました。  そこで、大臣にまずお伺いします。今回の問題や再発を防止していくための対策についての御認識について、端的にお答えいただければと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 端的にということですから端的に申し上げますが、やはり情報の発信が足りませんでした。やはりこの事態をなかなか予見することは難しかったと思いますが、随時随時、しかるべき様々なメディアも使ってもっと情報発信をしなければならなかったという点は反省だと思います。

高橋光男公明党

○高橋光男君 私も、そこはきちっと農水省として今回の対応を検証して、このようなことが起こらないようにしっかり対策を打っていかなければならないというふうに考えております。  これをしっかり、ちょっとそれを確認する上で、皆様に今日お配りした資料を是非御覧いただければと思います。これは、米の今年四月から十月までの各流通段階での供給状況を示したものでございます。上から四つ目と五つ目のこの表がございますけれども、これ、スーパーなどの小売業者の店頭での販売数量を示したものでございます。上は昨年を一〇〇とした数値、下は昨年と一昨年の販売状況との比較を示したグラフとなります。  注目していただきたいのは、七月以降の各段階の動きであります。この上の三つのグラフにございますように、生産者から集荷、卸売、小売業者までの販売数量は例年よりも多くなっている状況です。しかしながら、それ以上のペースで店頭での販売量がどんと増えているのがこの下のグラフでも分かります。需要増に対して供給が追い付いていないような状況は、既にこれは七月頃から発生していたことが見受けられます。  確かに、米が店頭に消えた、これが社会でより認知されたのは、あの南海トラフの緊急事態、地震情報ですね、の後でありましたけれども、このグラフが示しますように、既に兆候は七月からありまして、この間、私は取り得る手段がもっとあったのではないかというふうに考えます。その一つが大臣今おっしゃられた情報発信だというふうには思いますけれども。  そこで、配付資料二も御覧いただければと思います。これ、今年の十月末に食糧部会で配付された資料でございます。下線は私の方で引かせていただきましたけれども、実際、しっかりとしたこの分析、また今後の対応というものを示しておりますけれども、資料二の二の方を見ていただきますと、その他の対応としまして、調査とか情報発信とか、そういったものに加えまして、様々な取組が書かれているわけでありますけれども、ここに赤で囲って検討中とある「この他の方法」として、私は次の提案をさせていただきたいというふうに思っております。  それは、今回の事態が再発しても機動的に対応できる、政府備蓄米の機動的な活用でございます。  具体的に申します。仮に今回のような米の需給逼迫の兆候を察知しましたら、まず備蓄米を民間在庫に貸し出します。これは放り出すんではなくて、貸し出します。そして、例えば一万トン、それを受けて、卸売などの民間在庫から小売業者に米を提供できるようにしていく。つまり、民間在庫を押し出すことで、スーパーなどでも消費者に提供可能となり、需給が改善することが期待できます。そして、貸与した一万トンにつきましては、例えば六か月後など、この需給が改善した段階で備蓄米に返還してもらうようにすると、それによって備蓄米はプラス・マイナス・ゼロでございますから問題はございません。したがいまして、これは単なる放出とは違います。  是非、こうした民間とも協力した新たな仕組みを創設すること、実はこれ政務官時代から私は農水省内で検討をお願いしてまいりましたけれども、是非、一月にはまた食糧部会が予定されております。こうした新たな仕組みを議論することを提案させていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 新たな仕組みを議論することについては全く否定するものでは当然ありません、まあ議論は必要ですから。  ただ、備蓄米には食糧法という法律が、政務官、よく御存じでいらっしゃるんですけれども、何のために備蓄しているのか、法律上の定義があります。そして、備蓄米を一万トンといえども市場に出せば、当然価格は変動します。それによって、例えば米の取引をしている方々にしてみれば逸失利益というふうに捉えるかもしれません。そして、新しい年の概算金は、市場価格がもし下がれば、政府が備蓄米を出したことによって、我々の概算金はもっと上がったはずなのに下がってしまったというふうに生産者の方々はネガティブに受け止めるかもしれません。様々なやはり議論をすべき課題があると思います。  決して政務官、前政務官の御提案を全面的に否定するものではありませんが、これ、まだ私もなかなか時間がないんですけれども、しっかりまたどのような御提案をいただいたのか省内でも検討させていただいて、いずれ結論を出したいと思います。

高橋光男公明党

○高橋光男君 真摯な御答弁ありがとうございます。  私も、この仕組みにつきましては、私限りのアイデアでございませんでして、まさに、卸売始め現場のお声を受けて、こういった新たな仕組み、一定程度御理解をいただいておりまして、是非こういったものがあれば有り難いというようなお声も受けて提案をさせていただいていることを申し添えます。  是非、国民の主食である米でございますので、消費者まで届いて初めて食料安全保障でございますから、もちろんこれは全体で、生産者のことも考えないといけません。価格への影響ということもちゃんと考えないといけませんけれども、やはり今回の夏の事態というものは、やはり米がなくなってお困りになられた方がたくさんいらっしゃったのが、私も大変厳しいお声をいただいたのはこれ事実でございまして、是非、こうしたものを再発を防止していくための一つの選択肢として考えていくことを是非お願いを申し上げたいというふうに思います。  続いて、同じようにこの食品アクセスの問題でございますけれども、政府備蓄米といえば、今回の総合経済対策の閣議決定と同時にフードバンクへの提供も決定されたことを評価いたします。私自身、地元兵庫、また政務官として北海道で受けてきた現場の御要望を国に届けてまいりました。特に現場からは、新学年になるときに一番支出が大きいと、その大きいのは子育て世帯であって、そこへの進学パックに間に合うようにしてほしい、また申請手続を年に一回で済むようにして、報告も事務負担に配慮するなど簡素化してほしい、さらには福祉団体にも提供できるようにしてほしいなどのお声をいただいております。  必要な方々に速やかに行き渡るように、是非こうした声に応じていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

山本佐知子自由民主党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(山本佐知子君) 備蓄米の無償交付につきましては、子供食堂、子供宅食に加えまして、食育活動を支援するフードバンクにも新たに無償交付することとしまして、年度内の交付を目指しています。来年二月頃から交付申請ができるよう現在準備を進めているところであります。  また、交付申請手続について簡素化をしてほしい、これは本当に大変多くの、私自身もお問合せ大変いただいておりますけれども、これも円滑かつ安定的に交付できるように、九か所の地方農政局等のほか、全国の地域拠点五十一か所全てで申請、相談に対応できる、また交付申請書類のそもそもの簡素化、また一度の交付申請で年間複数回の配送をできるということもしております。  今回の措置によりまして、フードバンクを通じ、食育活動支援として、政府備蓄米が福祉団体等にも提供可能となるので、よく周知してまいりたいと思っております。  また、この備蓄米の無償交付については、先生もおっしゃっておられますように、引き続き現場の御要望等に丁寧に寄り添いながら対応してまいります。

高橋光男公明党

○高橋光男君 ありがとうございます。  しっかりと取り組んでいただいて、本当にスピーディーにやっていくことが必要でございますので、よろしくお願いいたします。  次に、能登半島地震と豪雨災害への対処、営農再開のための支援についてお尋ねいたします。  震災から間もなく一年、改めて被災者の方々に衷心よりお見舞いを申し上げますとともに、これまで支援に当たられた官民の関係者に心から感謝を申し上げます。  私は現地に六度訪問させていただいてまいりました。農林水産業の被災者の方々のお声を伺ってまいりまして、先月も行ってまいりまして、現地のJAや若手農家からいただいた御要望についてお尋ねいたします。  まず、JAからは、是非、二重被災です、地震後にまた豪雨に、地震後、新たなその農業用機械等を新調されたんですけど、それが豪雨によって駄目になってしまったと、本当に心が折れそうだというようなことで、そうした方々の、やはりこれ実際一割負担というものがありますから、この負担をなくしていただきたい、是非そうした特別な補助制度をつくっていただけないかというような御要望をいただいたところでございます。  是非、国、県、市町が一体となった支援をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

滝波宏文自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(滝波宏文君) 高橋委員の何度も現地に入られるお姿に敬意を表したいと思います。  私自身も隣の県でありますので、七回、災害ボランティア含めて入ってございます。本当に二度の被災ということに、何でまた、そういう思いに応えていく必要があるんだろうと私も思ってございます。  能登半島における今回のこの地震と豪雨によりまして、二重に被災した農業用機械等につきましては、二度目の被災からの復旧費用の自己負担分、これ十分の一になりますが、これにつきましては県と市町で支援することとしたというふうに承知してございます。このため、農家負担なしで農業用機械等を復旧することが可能になっていると承知してございます。

高橋光男公明党

○高橋光男君 ありがとうございます。我が党としても、部会等でこれ是非お願いしたいということが県、市町の協力によって実現したということでございますので、しっかりとこうした支援が行き届くようにお願いを申し上げます。  次に、輪島の若手農家からいただいたお声でございます。  震災時よりも今回の豪雨災害の方が、多くの方たちから心が折れたという声を聞いています。被害が甚大過ぎるため、行政としても皆にもういい顔をすることはできないのではないかと。ここは十年、二十年先を見据えて、本当に担っていける農家への農地の集約や、そうした人材への特別な支援が可能となるような特区のようなものが必要ではないかというものでございます。  是非、国として、県や市町と密に連携して地域に入っていただきたいと思います。そして、こうした将来の担い手の声に寄り添っていただきたい。そして、行政と担い手が協力して将来的な復興ビジョンを作って支援していく仕組みがこの持続可能な地域農業のために必要ではないでしょうか。  また、災害復旧も、査定ができても請負業者が不可欠であります。また、業者にとって利益にならない工事は進みません。したがって、是非、広域的に、土地改良建設協会などの協力も得まして、業者を可能な限り確保して進めていただきたいと考えます。御答弁をお願いします。

滝波宏文自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(滝波宏文君) 済みません、お答えする前に先ほどの質問に対しまして。県、市町には交付税措置も付いてございます。その点も付言させていただきます。  そして、今の御質問につきましては、高橋委員御指摘のとおり、奥能登の農業の復旧復興に当たって、この地域の農業の将来の姿、これを関係者、国、自治体、JA、そして地域の農業者が共通の認識を持って進めることが重要であるというふうに認識しているところであります。  このような認識に基づきまして、十一月二十八日、この国、県、市町、JAの四者から構成される奥能登営農復旧・復興センターが穴水町のJA能登本店にワンストップの支援組織として設置されております。このセンターを拠点として、四者が一体となって、奥能登の各集落を巡回しながら、農地の復旧の進め方、復旧した農地を誰が担うのか、復旧した農地でどのように作付けを進めるのかなどについて、地域の担い手の参画も得ながら議論を行うこととしております。  奥能登地域における、また先生、委員御指摘のこの建設業者の確保につきましては、国としても、御指摘の土地改良建設協会に要請をいたしまして、県内外の二十三業者を確保したというふうに聞いてございます。現在、調整の付いたところから順次復旧工事に着手しており、来春には一枚でも多くの農地での営農再開ができるよう復旧工事を進めてまいりたいと考えてございます。  農水省としましては、引き続き、県や市町と密接に連携し、建設業者の確保、努めるとともに、再び奥能登地域で営農したいという農家の方々のお気持ちに寄り添い、地域の農業の将来を見据えた地震と豪雨からの能登の復旧復興を一体的に推進するため、切れ目なく支援してまいります。

高橋光男公明党

○高橋光男君 最後の質問になります。  厳しい冬に入った能登におきましては、温かい食事の提供が不十分な地区がまだございます。  先日、避難所や孤立集落に月に一度レスキューキッチンカーとして東京から支援に当たられている団体の代表と懇談しました。その翌日も珠洲市で炊き出しをされまして、私たちは食の支援だけではなくて心の支援もしているとおっしゃっていました。貴い活動に心から敬意と感謝を申し上げます。  一方、代表からは、キッチンカーは単発的で、また散発的な派遣になっていて、提供体制をもっと強化すべきだという声もいただいております。  そこで、国として温かな食料を必要としている地域や提供状況を改めて把握するとともに、切れ目なく届けていくために、継続してこのように活動しているキッチンカーへの例えば太陽光パネルの設置なども支援是非お願いしたいと思います。  また、今後の大規模災害に備えまして、地域内で地域にあるキッチンカーが活用、活動できるように、今般、国が行ういわゆるデータベース、登録情報もこの自治体にも共有しまして、平時から災害用の備蓄食料を有事の際に活用できるようにする、何もなければ防災訓練での炊き出しなど活用するような仕組みが必要ではないでしょうか。  今回、発災当初から炊き出し用の野菜の提供も課題でございました。災害時に健康の維持に必要な野菜が不足がちになることは、私自身も経験した阪神・淡路大震災の経験からも明らかでございます。是非、地域内の連携で食材を確保し、温かい食事も提供していただけるよう、省庁横断的に取り組んでいただきたいと思います。  時間がございませんので、内閣府防災にのみ答弁をお願いします。

河合宏一内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(河合宏一君) 災害時に温かい食事を提供するなど良好な生活環境を確保することは重要でして、内閣府が作成する避難所運営指針等を先週改定し、キッチンカーの活用などについて盛り込みました。  能登の被災地においては、企業、業界団体の御協力の下、キッチンカーを派遣しており、引き続き現地のニーズも踏まえながら継続して支援してまいります。  加えて、今般成立した補正予算において、キッチンカー等を登録するためのデータベースの整備を進めるとともに、キッチンカーや炊き出し用資機材の購入などを支援する新地方創生交付金による枠組みを創設することとしています。本交付金で購入する資機材については平時から官民連携した訓練での活用を促すなど、災害時に実効性のある取組にしてまいります。  以上です。

高橋光男公明党

○高橋光男君 終わります。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 日本維新の会の松野明美です。どうぞよろしくお願いいたします。  大臣、私は農水委員会が二年目になります。ほとんど農業のことを知りません。そして、質問も、いろんな委員の皆様方の質問を聞きながら、勉強しながら質問をさせていただいております。  ただ、最初に、去年初めてこの農水委員会に出席させていただきましたときに、何となく、こんなに農業が何かだんだんだんだんと厳しくなっている中、何となくこの農水省の皆様方が気合が入っていないというか、元気がないなというふうに本当に思いました。  そういう中で、先ほども大臣の答弁の中に、諦めないと、これから基幹的農業従事者が後に百二十万人から三十万人に減っていくという中で、こういうのは予想であると、予想どおりになってはいけない、これを歯止めを掛けていくのが自分たちの役目だというような力強いお言葉を聞いて、ああ、何かうれしくなりまして、やっぱり諦めてはいけないんだなと、仕方がないと思った途端にやっぱり農業というのは沈んでいってしまうというふうに思いました。  そういう中で、先ほども質問にありましたけど、親元就農者の拡充をしていくということで先ほど羽田議員からの答弁もあったんですけど、どのように拡充していくのか。予算委員会でも力強く答弁をされておりました。そして、どういうふうに拡充されていくのかというのとともに、精神論、大臣の精神論も含めまして答弁していただきますとうれしいです。よろしくお願いいたします。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) それでは、まず精神論について申し上げますが、もうさすがアスリートだなというふうに思います。もう四十三・一九二キロ走る中では、途中でもうリタイアしようかなと思う瞬間も多分あるんでしょう。そんな長い距離、私も週二、三回はマラソン、ジョギングですけれども、していますので、ちょっとぐらい、ほんの、分かりませんね、私には分かりませんが、しかし諦めるということが一番駄目ですよね、何事についてもですね。可能性を探求していく、そして難しいと思うことにも挑戦していく、そういう姿勢がないと未来は開けないというふうに私は思っています。  ですから、役所の諸君も、今大変、私、感謝しています。私は、大体大臣レクをやると、局長だけ目の前に並ぶんですが、課長とか課長補佐、室長以下も自由に発言をしてくれと。私が間違った認識をしていたら、それは違いますと言ってくれと、フリーディスカッションだからということで、大臣室ではかなりにぎやかに今話をさせていただいておりますが。ですから、この役所に私も籍をしばらく置かせていただく以上は、役所の若手も含めた全員の英知を集めて、そして、みんなで元気よく課題に取り組んでまいりたいというふうに思っております。  それでは、新規就農について内容を若干説明いたしますが、営農開始時には百五十万円の資金支援があるわけでありますけれども、今までは、新規の作物に挑戦しなきゃいけない、ほかにもいろいろ条件はありますけれども、五年以内とか何たらかんたらとかたくさんありますけれども、一番のネックは新規の作物ですよ。これがネックになっていたところが一番大きかったです。しかし、これに、やらなくてもいいと。基本的に、もう親がやっているものについて、プラスアルファの生産向上の取組をやればいいんだというふうにすることにいたしました。先ほど申し上げましたように、CO2発生装置を付けるとか、自動かん水装置を付けるであるとか、もし加温機が付いていなければ加温機を付けるとか、様々な工夫があるだろうと思います。  それから、初期投資への支援も拡充をするということで、親が持っている機械、そういうものは今までできなかったんですが、もちろんできなかった、対象じゃないですからね。親が持っている機械を修繕する。それから、古い施設があります、もうぼろぼろになっている。もう撤去しなきゃいけない、そういうものの撤去費用。そういうものについても支援の対象にすることといたします。  そして、補助額の上限を五百万円から六百万円に上げるというのが、大体ざっくりとした支援の内容、変更の内容でございます。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 ありがとうございます。  やっぱりその新規就農者、親元就農だけではなくて、新規就農者というのは、やっぱり農業に魅力を持って、やってみようと思ってやっている方がやっぱり離れていく、これを離さないようにする、農業の魅力を分かってもらって、ずっとそこで働いてもらうというのが、やっぱり一つのこれからの農業に大事な鍵になるんではないかなと思います。  私、今年の五月十六日、覚えております、結婚記念日で、二十三回目の結婚記念日だったから覚えていますが、五月の十六日に、この農水委員会で、新規就農者の定着率、どのような感じなんですかとお聞きしたときに、もうこれちょっと、こちらに、答弁していただきました当時の政府参考人の村井さん、今いらっしゃらないんですけど、その後、村井さんから、ちゃんと、一年後だけではなくて、やっぱり一年後というのは、何をやっても一年ぐらい頑張るんですね。五年とか、二年間のこの支援を受けたときはやっぱり頑張ります。大事なのは、やっぱり五年後、十年後、その農業に定着しているかどうかというのが一番やっぱり大事じゃないかと思うんですよ。そこで、もっと長いスパンで、五年後、十年後と定着率をきちんと調べてくださいねとお伝えしましたら、この点についてはきちっと責任を持ってやっていくと、汗をかくことも含めてしっかりと検討していくと言いながら、御本人も冷や汗をかきながら私に答弁をしていただきました。  あれから半年がたちまして、どうなんだろうか。今、一年後ではなくて、五年後、十年後、ちゃんと定着率を調べていらっしゃっているのかどうか、村井さんではないと思いますが、お尋ねをいたします。

杉中淳農林水産省経営局長

○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。  農業次世代人材投資事業及び農の雇用事業によって支援を受けた新規就農者の定着率につきまして、議員おっしゃるように、これまで新規支援終了後一年目の定着率のみを把握、公表していたところでございます。先生からいろいろ御指摘をいただいたことも踏まえまして、この度、地方自治体や法人などの協力を得て、両事業による支援を受けた者の支援終了後三年目までの定着率を調査いたしました。  その結果、令和五年度末時点の定着率でございますけれども、農業次世代人材投資事業、これ百五十万円のものですね、これ支援終了一年目時点で九九%、支援終了三年目時点で九八%、農の雇用事業につきましては、支援終了一年目時点で七三%、支援終了三年目で約六〇%となっております。  事業をいろいろ組み替えた結果、今のところ最長三年目までしか取ることができませんけれども、今後の事業の進展を踏まえて、更なる期間の延長等についても調査を行うことを検討したいというふうに考えております。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 質問して良かったなと思います。  一応三年は自治体と連携をして、ただ、その理由、やっぱり少しぐらい減っているじゃないですか、二年たったら七三%が六〇%になっているということで、三年後は。その理由、どうして三年目に離農されるのかという理由とかも検証していただきますとちょっと変わってくるかなと思いますし、やっぱり三年、うん、三年までは頑張るかもしれない。やっぱり五年ぐらい、これから先もお願いしたいなと思いますので。  ただ、やっぱりうれしいです。質問して、ちゃんとこの半年間の間に動きがあったということは、あっ、質問して良かったなと思いますので、どうぞ、引き続き、今度は五年ぐらいよろしくお願いいたします。  引き続きまして、石破総理からもありました、やっぱりこれからの我が国を発展させていくためには女性の活躍が鍵になると。私もおっしゃるとおりだなと本当に思っております。  農業だけではないんですが、女性の労働参加などの参加率が高い国や府県は出生率が高いというデータもありますし、共働きの割合が高いところも出生率が高いというデータも実はあります。  そういう中で、農業女子プロジェクトを二〇一三年にスタートさせたということをお聞きしました。ちょっと遅かったんじゃないかと思うんですよ。やっぱり、今、二〇一三年ですから十一年だか十二年目ぐらいですよね。やっぱり三十年ぐらい前から女性の活躍というのをもっと早く取り組んでいった方が私はよかったんじゃないかなと思います。そうしたらもっと今の農業の将来というのはもっと変わっていったんじゃないかなと思います。  その女性の活躍、どのように今考えていらっしゃるのか、お尋ねをいたします。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 構成人口からいっても女性の方が日本は多い。そして、男性に比べて、私は、女性の方が粘り強くて、それからぶれないと思いますよ。もう私も八回選挙をやりましたけれども、男性はまあころころ考えが変わります、選挙のたびにですね。しかし、女性はこうと決めたらてこでも動かないという強さと粘り強さがありますので、これは農業生産においては極めて、適性と言ったら失礼かもしれませんが、主たる戦力、私の現場でも女性が中心になっているなと思う場面たくさんありますよ。例えばハウスやっていても、まあ男衆はある程度夕方まで働いたら飲みに行くけど、女性はその後ハウスの片付けをしていたり、その収穫したものの結束の作業を続けていたり、実は女性が本当は主役じゃないかなと思う場面がたくさんあります。  その十二年目の女性プロジェクトですが、今メンバーが千五十二名、参加企業が三十三社、これ多い少ないの、いろいろあると思いますが、今この時代において様々な女性と男女の社会参加について議論が進んでおりますので、私自身も今回なかなかな選挙でしたけれども、おまえが通ったのは嫁のおかげだというふうに非常に言われますので、女性がこの農業で果たす役割は大きいと思います。  ただ、思うことは、男性が事業主であって支えていくという形態だけではなくて、女性が主役になって、事業主となってやっていく農業主体というものをもっと増やしていく必要はあるのではないかという問題意識を持っております。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 うれしいです。ただ、女性の何かひらめきというのもすごく可能性があるというのもお聞きしますし、慎重というのも聞きます。男性はこうと思ったらすぐに挑戦して、何となく駄目だったりとかするけれども、女性というのは、一回実験とかをやって、あっ、これは大丈夫だなと思ったら挑戦ができるというような、そういうような慎重さというのもあるらしいです。  実は、熊本の、私、地元熊本で、大臣は宮崎ですけれども、くまもと農業女史コミュニティー、AguRokkaの皆さんがかなり活躍をされておりまして、その中に農業歴五十年の一瀬きぬ子さんという、イチノセ・ファームを経営されている方なんですが、御本人のアイデアで二十年前から、水田転換畑でジャガイモを核に、年間三十五ヘクタールを営んでおられるということなんです。ちょっとお言葉を聞いたら、私ちょっと勉強不足ですから余り分からなかったんですけど、水を張って、連作障害を抑えながら、線虫のための何か農薬とかを使わずに済みますということで、ぱっと先ほど言ったようにひらめいて、ちょっと実験をしたら、これが成功したということで、今大手メーカーのポテトチップスの材料となっているとか、ジャガイモがですね、なっているということなんですよ。  やっぱり女性の消費者目線というのは、パッケージとかもかわいくデザインされますし、熱中症対策とか紫外線対策、けが対策にも非常に詳しいんですね。私、走っておりましたら、もうだから、やっぱりあれだったんでしょうね、暑かったものですから、ゼリーとかを持ってきていただいたということもあります。こんな暑い中で走っちゃ駄目ですよと、ちゃんと準備をしなさいというようなことも農業現場の方から言われて、あっ、そうなんだなと本当に思って、エキスパートというか、そういうふうに私は思いました。  大臣、所信でもおっしゃいました、なるべく現場に行って、エールを与え、エールをあれしたい、行きたいということをおっしゃっておりました。是非、熊本のAguRokkaさんの方に、もう一生懸命頑張っていらっしゃいます、何か宮崎に帰るついででも大丈夫ですので、ちょっと視察に来ていただければうれしいなと思いますが、いかがでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 私の選挙区は熊本と隣接しておりまして、それで、五ケ瀬町までが選挙区なので、熊本空港から東京に上京する機会も多いので、いついつということはお約束できませんが、是非行かせていただきたいと思います。  西村経済担当大臣のですね、経産大臣の御地元の兵庫に行ったことがあります、五年前の私が大臣のときですが。そのときに、プラチナ農業女子グループ、レタスかな、レタスをやっていらっしゃる方々に会いました。そのときの私の感想としては、圧倒されましたね。非常に熱量が多くて、男性との意見交換よりも、この人たちの意見交換の方が結構疲れました、正直。もう言いたいことはがっつり言いますしね。それで、例えば、情報発信してくれないから、役所にこっちからしょっちゅう問合せしなきゃいけないのはおかしいんじゃないとか、それぐらいのことを言われましたよ。だけれども、学びがそこにはありましたね。  ですから、熊本でも、まさにその連作障害、線虫が死ぬ、それは水活とまさにつながる話なんですけど、水活利用してやられているんだろうと思いますが、そういった先進的な取組も見てみたいと思いますので、いつか分かりませんが、是非伺わさせていただきたいと思います。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 ありがとうございます。きちんとお伝えをしておきますので、よろしくお願いいたします。  次に、米の価格高騰について、先ほど高橋先生の方からもちょっといろいろと質問がございました。ちょっとかぶるところがあると思いますが、ちょっとグラフを、私、初めてグラフを、資料の配付をいたしました。こちらの配付をしております。  この米の価格の推移です。令和六年、今年七月から八月にぽんと、この赤のグラフなんですけど、米の価格がぽんと上がっております。びっくりするぐらい上がっております。当時の大臣からは、もうすぐ新米が出るから米不足も解消し、価格も落ち着きますよということでした。ただ、国民は、価格がいつ下がるのか、いつ下がるのかとおっしゃっています。スーパーから米が消えたとか米屋に米がないというようなことで、買いだめも起きたということです。  予算委員会でも、大臣から、何か当時は南海トラフの臨時情報とかもあって買いだめが起きたんじゃないかということで、供給量は十分にありますよということでした。であれば、先ほどもありましたけど、ちゃんとした情報、大丈夫ですよという情報をちゃんと伝えるべきではなかったかなと思うんですね。この情報の部分を質問させてください。  そして、大臣が南海トラフの情報でとおっしゃいましたけど、何で米だけなんだろうと。だったら、トイレットペーパーとかそういう日用品も一緒に品薄になっていくのがこれ普通ではないかなと私自身は思ったんですね。  何で米だけが品薄になったのか、お答えいただけませんでしょうか。

滝波宏文自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(滝波宏文君) お答えいたします。  まず、お話今ございましたトイレットペーパーなど日用品ですけれども、そういった工業製品などとは異なりまして、米については一年一作の作物になってまいりますので、工場でどんどん作れるものとはちょっと違います。天候もございます。そういったところの事情はあるかと思います。とりわけ、この時期が、八月の、前年の米から本年の新米に切り替わる端境期であった、こういったことが影響しているのではないかというふうに思ってございます。  そういう中で、作況が令和四年産は一〇〇、そして令和五年産は一〇一ということで、その大きな供給量、民間在庫と合わせて十分であったというふうなことでありまして、年間を通して問題はないというわけでありますけれども、その今申し上げた端境期において、先ほど御指摘もありました南海トラフ地震の臨時情報ですとか、また神奈川県で地震があったり、あるいは台風が立て続けにやってきたり、こういった中で、スーパーでの購入量、購買量が前年の一・五倍まで跳ね上がったということであります。  そういった中で、卸売業者も追加注文に応えようとしましたが、原料の玄米、これが消費地から遠い産地にあることから、輸送の手配、また精米を増産する人手も必要になったということであります。  スーパーは外食、中食と異なりまして、年間契約も多くない面もあります。この結果、卸売業者からスーパーへの供給が追い付かず、店頭で品薄になったと認識してございます。  そういうふうに、米の品薄の情報がまた報道されることで消費者の更なる買い込み需要も生じたというふうなことでございましたが、落ち着いた消費行動を取っていただくための分かりやすい情報発信、やはり重要でありまして、先ほど大臣からも答弁ありましたように、この農水省からの情報提供、まだ足りなかったということについては我々の反省点であると考えてございます。  米の流通関係者とも情報交換の会議、既に行ってきているところでありまして、引き続き、よく意思疎通を図っていきながら、必要な対応を検討していきたいというふうに思ってございます。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 やっぱり、ちゃんとした情報というのはやっぱり発信しないと。農水省の発信が一番国民は信じますから。ですから、やっぱりちゃんと責任を持って発信はしていただかないと。米、新米が出たら価格は下がりますよとか落ち着きますよという言葉は、私は間違って、いや、間違いじゃないんでしょうけど、ちょっと違ったんじゃないかなと思うんですね。それでも今価格は落ち着いていませんから、高いままですから。私もそのように思います。  ちょっと時間の都合上、先に行かせていただきます。一つだけ飛ばさせてください。  備蓄米についてお尋ねをいたします。  スーパーが米がない状況が続いて、大阪の吉村知事から、今年の八月の二十六日です、政府に備蓄米の放出を、要請があったんですけど、結局は放出はありませんでした。  やっぱり、一年間に五百億円ぐらい保管料が掛かるとか、五年後には家畜の飼料になるとかお聞きいたしました。これまでも何か東日本大震災とかそういうようなときに、有事の際に放出をされたということなんですが、よほどのことがない限り政府備蓄米の放出はしないということなんですけど、この在り方、備蓄米のこの基準というのがなかなか分かりにくいというんですね。私も、何かそれだったら、ちょっと備蓄米、ちょっとでもいいから、ちょっと放出して、落ち着かせたらいいのかなと思ったんですが、その辺りのこの長期的とか短期的にもとか、そういう二段階に検討するとか、そういうことはできないものなのか、お尋ねをいたします。

滝波宏文自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(滝波宏文君) 米の備蓄につきましては、食糧法第三条の第二項の規定におきまして、米の備蓄を米穀の生産量の減少によりその供給が不足する事態に備えて行うものとしておりまして、一時的な不足、不作ということではなくて、年間を通じてこの米の供給に不足が見込まれるような状況ではない中で放出すること、こういうふうになってございます。  先ほど、作況一〇〇なり一〇一だったということも申し上げましたけれども、そういった法の規定の趣旨とちょっと状況が今回異なっていたことを御理解いただければと思います。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 分かりました。  実は、給食用米、私のところに、給食の量が二学期になって減ったと、子供がおなかをすかせて帰ってくるというような保護者の方の声がございました。六月十二日の報道で、奈良市ですけど、量だけでなく必要な栄養量が満たなかったというようなケースもあったということでした。  文科省に、この給食が足りないというような、そういうような声というのは実際あるのか。実際、その、何でしょう、量が減ったような感じで、何かそういうような声を聞いていらっしゃいますか。

森孝之文部科学省大臣官房学習基盤審議官

○政府参考人(森孝之君) お答えを申し上げます。  学校給食の栄養内容につきましては、学校給食摂取基準が定められているところでございまして、各学校の設置者や各学校において、当該基準を踏まえて、地域の実情に応じ、また創意工夫を生かして献立の作成等が行われているところでございます。  文部科学省として実態をどう把握しているかというお尋ねでございますけれども、この学校給食の栄養素等の摂取状況について、抽出調査によって概況の把握はしておるところでございますけれども、個別の学校等の具体の状況まで把握しているわけでございません。ただ、物価高騰の影響等によりまして学校給食に係る食材費の金額が高騰しているということから、学校設置者、また学校における創意工夫だけではなかなかこの物価高騰の影響を補い切れないということがあるということも想定をいたしているところでございます。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 なかなか学校の校長先生とかが農水省に、国に直接、給食の量が減ったとか、子供たちがおなかをすかせているとかいうような声はなかなか届かないと思います。だから私の方に来たんだと思うんですよ。ただ、実際は、給食の量がちょっと減っているようなことは事実にあると思いますし、まだ無償化じゃないです。給食費が上がったというような声も聞いております。  農水省の方では、食農教育の一環として政府備蓄米の無償交付をしているということです。学校等給食用として交付されていまして、米飯給食の回数を増やしたときに、増やした回数分を交付すると、手引を見ましたら、してあります。是非、政府備蓄米を、米飯給食の回数だけではなくて、その量、量も、その要請があったらこれ利用できるような、そういうようにお願いしたいんですが、これから検討になると思いますが、いかがでしょうか。

松尾浩則農林水産省農産局長

○政府参考人(松尾浩則君) 御指摘のありました学校給食向けの政府備蓄米の無償交付でございますけれども、昔、学校給食、パンが非常に多かったときに、やはり米飯給食を広く普及していこうということで実施してきたところでございます。こういったことで、先ほどございました米飯給食の回数が増加した分について無償で交付するということでやってきておりまして、現在では平均、全国の平均でございます週三・六回ぐらいまで米飯給食が普及してきたところでございます。  こういったことから、米飯給食の普及と直接関連しないような活用というのは難しいと思いますけれども、先ほど委員の御指摘のあった例は、多分、学校給食における食料品の価格の上昇というところで一つの原因かなというふうに思っておりまして、こういった食品等の物価高騰の対策といたしましては本年の経済対策にも重点支援交付金ということが措置されておりまして、私ども、こういった交付金を活用ということを、支援例をお示ししながら取り組んでまいりたいというふうに思っております。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 じゃ、済みません、増えた分、回数が増えた分は備蓄米の放出がというか、利用できるということなんですが、例えば三・五回は米飯給食が行われているということをおっしゃいましたよね、さっきですね。ただ、じゃ、ただですね、これからの、これから、減った分、減った回数の分はその政府備蓄米は利用できるんでしょうか。減った分です。増えた分ではなくて、減った分。

松尾浩則農林水産省農産局長

○政府参考人(松尾浩則君) 済みません。通常、米飯給食でのお米の費用というのは、その教育委員会なり自治体で給食費の中で賄われていると思っております。その中で、やはり私ども、御飯給食を増やしたいということで、増やした分を無償でということでインセンティブとしてやってきているわけでございまして、減ったから減った分を無償にするというのはなかなか難しいかなというふうに思っております。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 いろいろと、学校からもいろいろと声は出ております。ただやっぱり、子供たちがおなかいっぱいに、エネルギーたっぷりで勉強をする、運動をする、そういうようなつなぎというのは、やっぱりエネルギーがなければ走れないんですね。私も、先ほども四十三・一九五キロとおっしゃいましたけど、本当は四十二・一九五キロでですね。大臣、本当は知らないんでしょう、マラソンのこと、走っておりますけど。やっぱり三十キロ過ぎたら自分の蓄積、エネルギーを使いながら走るんですよ。今日おなかいっぱい食べたからといって走れるわけじゃないんですね。この蓄積というエネルギー、まあ脂肪が必要なんですよ。  その分、やっぱり子供たちというのは、これから先、もうずうっと長く生きていく中で、活躍していく中で、やっぱりこの辺りはもうちょっと、もうちょっと、分かっていますよ、いろいろ決まりはあるのは。柔軟にですね、ああ、やっぱりおなかいっぱい食べたい、そのための政府備蓄米の連携していただきまして、教育委員会と農水省と。何かもう少し柔軟にやっていただければ、未来の子供たちのためにもなるのかなというふうに思っております。  フードバンクのお話もありました。是非そうやって、先ほど福祉団体等もということで、非常に、来年の二月頃から実施されるようなふうに言われていまして、この一つずつでいいので、少しずつ進歩していただければいいなと本当に思っております。  時間になりました。これで終わります。ありがとうございました。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十九分休憩      ─────・─────    午後一時開会

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 国民民主党の舟山康江でございます。  多分、私、江藤大臣とは初めてこういったやり取りをさせていただくのかなと思いますので、まず最初に大臣の政治に対する基本姿勢についてお伺いしたいと思います。  石破総理は、さきの所信表明演説で、冒頭、そして最後に石橋湛山元総理の演説を引用いたしまして、要は多様な国民の声を聞かなければならないと、真摯に政策を協議したい、こういったことをおっしゃっておられました。その中で、比較第一党として、自由民主党と公明党の連立を基盤に、他党にも丁寧に意見を聞き、可能な限り幅広い合意形成が図られるよう、真摯に、そして謙虚に取り組んでまいりたいと、こんなお話がありました。  江藤大臣は、与党過半数割れという今の政治状況の中でどのような姿勢で国会審議に臨むのか、それについてまずお伺いします。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) まず、基本的に総理と同じ考えでございます。やはり政党というものはそれぞれよって立つ理念も違いますし、政党綱領も違うわけですから、考え方が違うのは当然です。ですから、各政党が政策をぶつけ合うのが国会の場であると。  しかし、これまでは、私も実は一年生議員のときから、閣法で出すと最終的には修正なしで通ってしまう、これが果たして正しいのかどうかを疑問に思ったことも多々、正直あります。このような状況になって、皆様方の御理解をいただかなければ法律もなかなか通らないし、予算についてもなかなか通らないということであれば、新しい民主主義の形、そういったものが今回の国会で醸成されればいいというふうに思っております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 一年生議員のときからそういった思いを持っておられたということでしたけれども、今回、他党の意見も丁寧に聞きということ、ある意味では、確かに今過半数割れという中で、そうしなければ政策が通らないという背景もあるかと思いますけれども、恐らく大臣がおっしゃったのは、本来はそうでなくても、与党が仮に過半数を持っていたとしてもそういった丁寧な議論が必要だという基本認識を持たれているという、その理解でよろしいでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 政党は政権を取り合って戦う立場でもありますから、なかなか最初から融和的であるというのは、難しい現実はありますよ。しかし、我々は民主主義の世の中にあって、これまた男性、女性の話も今非常にクローズアップされています。多様な意見、多様な生き方、多様な価値観、これが醸成される議論であることは、今の時代には極めて重要だと思っています。一つのきっかけになればいいと思っています。  まあ大変です。正直、大臣をやれと石破総理から言われたときは、今度の国会はしんどいからなと、ちょっとなという気持ちはありましたよ。でも、ある意味、もしかしたら新しい景色が見えるんじゃないかという気持ちもその片方ではありました。ですから、今度、私も、まあ頑固なところはありますよ、私はどちらかというと柔和な方ではなくて頑固な人間ですけれども、できるだけ心も頭も柔軟に構えて、御意見を多様に承ってまいりたいと思っております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございました。  やっぱり日本の政治は三権分立。政府、行政府として様々な提案をすることはあるにしても、やっぱりこの立法府ですね、国会の中での議論、その中で、ああ、なるほどという議論が出ればそれを受け入れていくということは、本来、多分どのような政治状況の中にあってもやっていかなければならない。  とりわけ、今回、今の政治状況の中ではそうせざるを得ないというところもあるかもしれませんけれども、今新しい景色というお話もありました。こういった状況を契機として、しっかり真摯な議論の中でいいものをつくっていきたい。私たちも、これまでもそんな思いで国会の議論にも参加してまいりましたし、例えば法案の修正の提案等もさせていただいてまいりました。  そういう中で、さきの通常国会で基本法案の審議がございました。そのときに、先ほどちょっと田名部議員からもありましたけれども、私たちもかなり綿密に議論をし、また参議院においては立憲、国民と共同提案をさせていただきまして、本当に何度も何度も議論をする中で、これだったらというところまで絞り込みまして、様々な提案をさせていただきました。  野党からの修正案について、当時、自民党総合農林政策調査会長という責任ある立場にあられたと思いますけれども、その立場としてどのような態度でこの提案に臨んでいただいたのか、改めてちょっと過去を振り返っていただいてお答えいただきたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 過去といってもこの間のことですから、そんな昔の話じゃないので正直にお話をいたしますが、我々三年掛けて、我々も党内議論重ねてまいりました。私が調査会長ではその期間ずっとありましたけれども、全て私の裁量の下にあるわけでありません。自民党の中にも民主主義があります。様々分野の専門家が集まり、我々の意見を集約して、そして結実したものが今回の食料・農業・農村基本法の改正案でありますから、閣法として国会に提出した以上は、我々としては百点だという思いで国会に提出しているわけでありますから、そう簡単に、ああ、そういう御意見があるから、じゃ、変えますよと、そういう軽いものではないということは御理解をいただきたいと思います。  それは、御党が政権を持っておられたときもやはり同じ思いがあったと思いますよ。先ほど、戸別所得補償法案についてかなりしっかりとした議論を民主党政権の中で行ったのに名前を変えたのが非常に、ああ、不愉快であったと、名前嫌いなんでしょうと田名部先生からかなり厳しく叱責もいただきましたが。  しかし、私としては、例えば、この御意見としては、国民民主党さんの意見としては、この所得という言葉を入れるべきだというところが論点だったと思います。先ほどもちょっと申しましたが、三十六年に作られたものには確かに載っていました。私も条文を確認しました。ここにございます。そして、その後にできた改正食料・農業・農村基本法からはなくなりました。そして、そのなくなった基本法をベースにして今回の見直しを行いました。  そして、我々としては、言葉としては載ってはいないけれども、この所得を増大するために必要な項目については条文の中に十分書き込んであるというふうな自信があったので、そういう理念は十分に、言葉としてはないかもしれないけど、所得向上を目指すための施策、様々条文の中に盛り込んであったので書くまでは至らなくてもいいだろうという判断で、最終的には、私が調査会長ですから、私の判断で受け入れないという判断をいたしました。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 でも、所得のことに関して言えば、基本法制定後に食料安定供給・農林水産基盤強化本部におきまして、当時の岸田総理から所得向上の必要性が言及されているんですね。  ある意味、ちょっとまずお聞きしますけれども、今農業者が減少しています。農地も減少しています。既に令和十二年度の目標を農用地面積でいえばもうほぼ下回っているんじゃないかと。今出ている数字が、令和四年の数字が、私、手元で確認できるのは最新ですけれども、多分間もなく取りまとめられる令和五年の数値はもう間違いなく下回っていると思います。農用地面積、令和十二年の目標が三百九十七万ヘクタールの中で、令和四年で既に三百九十七・八ですから、もうほぼこれ下回っていますよ。  そういった、人も減る、農地も減る、その状況の背景は何なのか、何が足りなくて、皆さん、いわゆる生産基盤の弱体化というこの背景について、大臣は何が問題だとお考えでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) まあ複合的な原因だと思います。  まず、農業を選ぶということについてのハードルがあります。私も、地元でもいろいろ聞かれると思いますけれども、自分は農業で苦労した、長男だから仕方がなく農業を継いだ、だけど、おまえにはこんな苦労させたくないからしっかり勉強して、そしていい会社に勤めなさいと言う人がたくさんいました。我々の世代の人たちは大体そうですよ。そういった親の気持ちというのもあったと思いますが。  そして、まあ余り話すと話が長くなりますが、子供たちも、私の田舎にいても、やはり一度は東京に出てみたい、田舎は大好きだけど、一度はやっぱり東京に行って自分の可能性を試してみたい。これについては全く誰もブレーキを掛けることはできません。職業選択自由ということは憲法上も認められていることでありますから。そういったこともあると思います。  そして、構造的には、やはり農業はきつくて、そして社会的評価もそんなに高くなくて、格好いい仕事としては認められない。そして、所得についても、もうけている人もいますよ。昨日の衆議院の委員会でも申し上げました。私の地元にも、土なんか触ったことないと、俺は経営者だと、百姓ではあるけれども、そしてとんでもなくいい車にも乗っていると。まあ家もすごい家に住んでいらっしゃいますよ。そういう成功事例もありますが、しかし、その反面、非常に家族経営で苦労しながら先祖伝来の土地を守っておられる農業者もいらっしゃる。  そういう所得とか、そういう労働環境の問題もあると思いますが、様々な複合的な原因を併せ持って今の目標達成がかなっていないという現状だというふうに認識いたしております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 今大臣の話の中にもありましたけれども、いろいろあると思います。そんな一つじゃないです。  ただ、そうはいっても、やっぱり食べていけない。何とかこれで食べていける、所得を確保する、そこは大きな要素だと思うんですね。だからこそ、基本法制定直後のこの政府の本部ですね、基盤強化本部の中でも、当時の総理から、農林水産業の所得向上に向けた政策の再構築を進めたいと、こういった表明があったんだと思います。  そういう意味では、私たちが、まさに再生産可能な、持続的な農業生産活動が可能な所得の確保、これをまず目標に入れるというのは、私はさほどずれた提案ではなかったんじゃないのかなと思っておりますし、先ほどの大臣の話、ちょっと私不安になっちゃったんですけれども、恐らくこれから、先ほどのお話の中でも、原案を作って、それを各党の皆さんの意見もしっかり聞いていきたいというお話がありましたけれども、いいと思って作ったものは変えられない、なかなかそう簡単に変えられないというところと矛盾してしまうと思うんですよ。  やっぱり、是非、やっぱり一つの頭、一つの場所で考えていて、これ最高だと思っても、いろんな多角的な方面から意見を聞いて初めて更にいいものができていくと思うんですね。そう考えると、ついこの間の五月の基本法の際には受け入れていただけなかったわけですけれども、是非、今後、まさに今、他党の意見も丁寧に聞き、幅広い合意形成というその総理の思いと同じということであれば、是非幅広い声を大事にしていただく、その姿勢を貫いていただきたいと思いますけれども、お願いいたします。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) まず、加えて申し上げますが、総理がおっしゃっているのは、今は過半数割れをしていると、しかし、また政権の流れが変わって、我々が自公で多数を占める状況になっても広く意見集約ができる国会にすべきだというふうに総理はおっしゃっています。私もそう思っています。物事にはやっぱりきっかけが必要ですよ。やっぱり政権を争って戦っているときにはなかなか、相手の言うことがいいなと思っても、ああ、あの人の言っていることは正しいですねとなかなか言いづらい部分はあるじゃないですか、それはもう戦いですから。そういう世界はありますが、今回、過半数割れに追い込まれたこの政権運営というのは大きな一つのきっかけになり得ると思います。  そして、我々自民党は、インナーがあり、役員会があり、平場があり、とんでもない回数の議論をやるんですよ、御党もそうかもしれませんが。本当にもうげっぷが出るほど議論するんですよ。その中で決まったものを、私が幾ら調査会長だからといって、いい提案だからこれ受け入れたよって言うと、多分私の下にいる構成メンバーは、何だと、調査会長、俺らが一生懸命作ったものを勝手に変えやがってということもあって、党内民主主義が危うくなるという場面も、あるよね、藤木君ね、あるんでですね、調査会長が全てガバナンスできるということではないと。私が責任は負いますが、最終的にはもちろん。しかし、そこら辺はちょっと分かっていただければと思います。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 また、あれですね、ちょっとまた大丈夫かなと思っちゃったんですけれども。本当に、今国会以降、やっぱり様々な、先ほども、今ある政策は全てテーブルにのせて再検証するというお話がありました。その再検証の中で、まあ恐らくこの委員会でも、またそのほかの場でも、いろんな与党のみならず野党の提案があったときに是非柔軟に考えていただきたい、このことをまず大臣にもお願いしたいと思いますし、与党の皆様にもお願いをしたいなと思っています。  本当は、考えてみれば、基本法の議論を私もうちょっと時間掛けてもよかったのかなと思うんですよ。諮問文、あれ、こういった法案を改正するときには諮問しますよね。大臣からの諮問文は、基本的な政策の検証及び評価並びにこれらの政策の必要な見直しというのが、そのために基本法の見直しの議論をと言っていたんですけれども、若干、前回の基本法見直し、まあ若干どころか、あのとき八年ぐらい掛けたのが、今度、今回二、三年ですから非常に短かった。そういう中で、大臣がこれだけおっしゃっているんだから、あと一年ぐらい長く議論をしていれば、まさに施策を全部テーブルの上に出して再構築していいものができたんじゃないかと思うと、ちょっと残念なんですけれども、少なくとも基本計画の策定にはまだ間に合うというところですので、それに向けてしっかりと、新たな政策の方向性、また今後の新たな政策の再構築、是非議論に参画をしていきたいと思っています。  その中で、これ昨日も衆議院の方でも質疑がありましたけれども、我が党の委員からも直接支払の導入について提起がありました。価格は市場で、所得は政策で、この大きな方向性というのは実は昭和三十六年の農業基本法から平成十一年の食料・農業・農村基本法に変わったときに、大きな転換点、大きな柱だったと私は記憶しておりますし、理解しております。  価格は市場、所得は政策、そういう中で、もちろん私は合理的な価格というのも大事だと思いますけれども、でも、全てが本当にこの価格で、いろんな価値も含めて価格に乗せることができるのか。とりわけ、土地利用型農業、米、麦、大豆なんかは他国との競争にもさらされているわけで、それを全部価格に乗せることが果たしていいのかということを考えると、やっぱり価格は市場で、その代わり所得をしっかりと政策で支えていくというのが大きな理念であり、その理念は、今回基本法の改正ですから、再構築ではなくて、多分その基本理念は同じだと思っていますけれども、その認識はいかがでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 我々の考えていることは、方向性としては同じではありますけれども、所得については経済安定対策でやるんだというところが一つの我々の主たる考え方であります。  それから、先生の方から、この価格は市場で、所得は政策でという理念、これは基本法の中には書いておりませんので、ただ、基本法の中にはないんですが、ちゃんと農林省が出した資料の中に、価格により所得を確保、図るという価格政策の考え方を見直し、価格形成は市場に任せ、所得の確保は政策に委ねるという文言が、これ農林水産省から出た文書の中に見付かりました。こういう考え方も一つだと思います。  まあ、日本は市場経済、自由経済の世の中でありますから、農林水産物だけではなくて、全てのものの価格は市場で決まる、これはもう基本理念だと思うんですよ。ですが、今回特に議論になっているのは食料安全保障の確立ですから、ある意味、そういった経済原理から一歩踏み出したところに行かないと安全保障は確立できないなということは十分理解しております。  ですから、私が申し上げたのは、全ての直接支払制度についてテーブルの上にのせて、これも例えば、もっとフラットにした方がいいんじゃないか、整理した方がいいんじゃないか、私の考えとしては、整理するだけではなくて、整理統合するんであれば、内容を検証し、充実し、そして、もっとストレートに言えば、支援の程度を手厚くしたいというふうに実は考えております。  それがどういう形になるか、今日お示しできないのは極めて残念ですけれども、時代の流れの中で、やはり母屋を追加する的なところは正直あったんですよ。まあ、しようがないじゃないですか、こういう事態が生まれたからこういうことを政策として加えようと。しかし、この五年間の集中見直し期間の中で、いよいよ、今まで増築とか改築を続けてきたものをリフォームするタイミングが来たんではないかと思っておりますので、御党の御意見もしっかり伺ってまいりたいと思っております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 お手元にお配りした資料を御覧ください。  これ、農水省から、いわゆる現行の、全てが直接支払という名前になるかどうかはともかく、いわゆるその農家に対するこの支払系です、直接支払に似たものについて一覧表にしてほしいというお願いをしたところ、この表を作っていただきました。改めて、非常に分かりやすいなと、畜産はちょっと除いているんですけれども、非常に分かりやすい表をまとめていただきました。  こういったものを眺めながら、どういうこれから再構築が必要なのか、私たちも考えていきたいと思いますし、今日は午前中からまさにこういった再構築、大臣の意気込みもお聞きいたしました。  その上で、もう一つだけ、私、大臣に提起をしたいのが、まさに生産基盤である農地の維持。まさに農地というものが、まさにお皿ですよね、このお皿がなければ何もできない。そのお皿の上に何を乗せていくのかというところの中で、この一番ベースのお皿、しっかりこれは、例えば大雨のときの洪水防止にも役立ったりとか、土壌の浸食を防止したりとか、場合によってはそこに人が住む器になったりとか、そのベースである農地を守る、農地を維持する、このことに対するベースの支払、まさに私たちは食料安全保障の基礎支払という名前、仮称ですけれども、そういった名前を付けさせていただいておりますが、こういったものを創設することに対して、昨日は予算がとおっしゃっていましたけれども、でも、食料安保ですよ、食料安全保障ですよ。  私、以前も予算委員会で指摘をさせていただきましたが、防衛に関しては、これ一律に比べられませんけれども、安全保障のためというところでかなり大きく伸びています。農業だって同じですよね。安全保障のためという中で、ここは、いや、なかなか予算の獲得が厳しい、これ現実はそうなんですけれども、まさに安全保障の確保のためというところで、ここは政府そして国会一丸となって果敢にチャレンジして予算を確保すると。あわせて、今も申し上げたような基礎支払、是非前向きに検討いただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 御党が提出された法案については、まだ完璧に読み込みはできておりませんが、ざっくりと読ませていただきました。  例えば、ドイツが面払いを行っております。大体十アール当たり二千八百八十円ぐらいの面払い、一反歩当たりですね。日本が今四百三十三万ヘクタールですから、それに大体三千円ずつ付けたとして一千三百億。これはやっぱりでかいですよ、とてもでかいです。これを一万円にすれば一兆三千億掛かる、ああ、三万円で一兆三千億か、ぐらい掛かるわけですから、ですから、その基礎払いについて全く否定的な意見は言いませんが、財源がないからできないんだと言うとまた田名部先生に怒られますけれども、しかし、やっぱりない袖は振れないというのがやっぱり現実は現実じゃないですか。  そして、一頭当たり幾らかお支払いする畜産についてもそういうような御提案があったようにお見受けしましたが、大体、日本も畜産農家が非常に大規模化して、一万六千頭ぐらい一経営体で飼っているところはあります。そこに例えば三万円ずつ払うと、三掛ける一万六千ですから四億八千万か、一経営体に四億八千万支払うことに国民の理解が果たして得られるのか。  私としては、中山間地域が多い地域の選出国会議員でありますから、小規模なところにとってはある程度意味があるかもしれないけれども、水活なんかでもとんでもない金額を受け取っている人がいるのは御存じでしょう、もう数字は言いませんけれどもね。  ですから、そういうことも総合的に考えるのであれば、やはり、大変申し訳ないんですが、懐具合を考えながらやらざるを得ないということは御理解いただきたいと思います。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 考えてみたら、農林水産省の予算も毎年どんどん減っていますよね。私が役所に入ったのが三十数年前ですけれども、その頃は、三兆四千億とかですね、三兆円を超えておりました。それが今一兆円以上減っているという状況で、そう考えると、時代を経ていろんなものが上がっている中で農林水産予算がどんどん減っているというところに対しても、やっぱりここ改めて、さっき、繰り返しになりますけど、安全保障ですから、何かどうも与党の議論の中で自主財源の検討が必要という、こんな声も出てきているんですけれども、まず自主財源というよりは、やっぱりこのいろんな全体、国全体の中の安全保障ですよ、食えなくなるかもしれない、そういったところの中で、やっぱり果敢に挑戦いただきたい。やっぱり金がないからということが先に来てしまうと、政策というのはなかなか打てないと思います。  是非それをお願いしたいと思いますし、そのためにもいろんな理論の構築が必要だと思います。その一つが、私、農業の持つ多面的機能だと思います。  これ、本会議でも申し上げましたけれども、先ほどちょっと事例に挙げた、大雨で、最近は気候変動の中で豪雨災害が多発しております。能登でもそうでした。こういった豪雨災害、大変な被害なんですけれども、でも、農地のおかげでやはりかなり被害が軽減されています。古い調査ですけれども、二〇〇一年の日本学術会議の調査では、このいわゆる洪水防止機能だけで三兆五千億と言われております。三兆五千億ですよ。農林水産予算よりも多いんです。  こういった役割を農地が担っているんだということ、こういったことも理論の根拠として、やはり改めて、この農地がなくなればこの分更に金掛かるんだということでチャレンジしていただきたいと思いますし、まさにその、それ以外の保健機能とか安らぎ機能、景観形成機能、そういったのを合わせると八兆円と言われています。林業を含めるともっと大きいんですけれども、こういうものですね、その辺りの役割に対して大臣はどのように御評価されていますでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 若干数字の訂正をさせていただきます。後ろから紙が来ました。記憶でしゃべっているものですからですね。ドイツの場合は十アール当たり二千四百八十円、これが正確な数字でございます。だから、訂正をさせていただきます。  それで、このおっしゃることよく分かります。湛水機能、いわゆる田んぼダムと言われるものが、やっぱり山元からいかに水が出ないようにするかというのはとても国土保全上大事です。今水害が非常に厳しくなっているのは、やはり林業に対する支援が薄い。山をしっかり管理できていないから山の湛水能力が落ちて、山から真っすぐ河川に水が出て、中流、下流を荒らしてしまうと。ですから、その湛水能力、その農地もそれから山林も、その多面的機能はいかに国民に大きな利益をもたらしているかということは評価されてしかるべきだと思います。  ですから、今後、直払いの在り方は全てテーブルにのせて見直すということでありますから、当然、直払いの在り方もその俎上に上るわけでありますから、こういったことがいかに、数字の上でですね、数字で表さないとまあ意味がないということで、先ほどから挑戦しろと言われていますが、挑戦はしているんですよ。昨日も委員会終わった後、かなり財務の御当局とはがんがんやっているんですよ。で、今日もやるんですよ。やりながら、私の力不足だと思います。もう本当にもっと予算があれば先生方の御意見ももっと取り入れられるんですが、なかなか厳しい財政の下にありますが、このダムの機能については高く評価すべきものであるというふうに私も認識をいたしております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 そういうときは是非野党を利用してくださいよ。野党がうるさくてこのままでは立っていられないんですとかですね。やっぱりそうやって本当に今の状況をうまく活用いただければと思いますし、まさに今大臣からも御評価いただいた、いわゆる多面的機能、外部経済効果、これは価格に乗らないんですよね。農業、この作物を作るのにこれだけの外部経済効果あるから、じゃ、高く買おうと、まあ一部何かコウノトリ米とかあるかもしれませんけれども、基本的には価格に乗らない。  だから、価格に代わって、いわゆる政策で、直接支払でやっていくという、こういったことだと思いますので、今、先ほどの紙を見ていただければと思いますけれども、多面的機能、まさに、あっ、ごめんなさいね、環境保全型農業支払というのは、いわゆる外部不経済、環境負荷をなくしていくための支払であって、本来は多面的機能、これを守るための支払なんですけど、これは活動に対する支払であって、本当の意味でのこの外部経済効果を支援する支払になっていませんので、例えばこういったところも見直していただければと思いますし、もう一つ、この中山間地域等直接支払を見ていただきますと、「条件不利性に支払」と「活動に支払」、ここにはみ出ています。  私、本来は、これ大臣のお考えもお聞きしたいんですけれども、本来の制度の趣旨、中山間地域等直接支払制度の趣旨というのは、本来私は、条件不利補正と言われている以上、条件不利を補正するための支払ではないかと思いますけれども、大臣はどのように受け止めていらっしゃるでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 両面あると思っています。集落に対してお支払いするということでありますから、みんなで共同してその地域を守っていこうねという理論もあります。そして、その集落でお支払いしても、集落でお支払いしたお金をいわゆる人件費という形で個人に還元することも可能でありますから、人に着目した支援という側面もその中には内包されているということであって、今御指摘された二つの面は両方あるんだろうというふうに認識いたしております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 資料の裏側御覧いただきたいと思います。  まさに、中山間直払いの一つの根拠、要は条件不利、個人の努力ではいかんともし難いその不利性ですよね、その不利性をやはり直接支払によって補っていこうという、多分この思いがあると思っています。そういった意味では、個人が営農するに当たって、例えばこれ御覧ください。平地で農業をした場合には、米の生産費、六十キロ、一俵当たり一万四千三百二十四円。でも、中山間地域では一万八千五百六十四円。四千二百四十円掛かり増し経費があるんですね。この部分をやっぱり埋めてあげないと、なかなか条件の悪いところで農業をやろうという気にならない、その条件不利補正が私基本にあると思います。  で、中山間に関しては、午前中の質疑でも、大臣からもう少しシームレスにいろいろという話があったかと記憶して、昨日の質疑でもそんなお話があったかと記憶しておりますけれども、まさに、多分、山間、中間、それから基盤整備しているところ、いろんな条件、その条件の違いをうまく埋めてあげないと、やっぱり悪いところからどんどん抜けてしまうということですので、ここはまさにこの条件不利補正ということを念頭に、改めて単価も含めた、そして制度設計も含めた見直しをしていただく。共同活動も大事です。でも、その条件不利という意味では、個人が営農するに当たって平場でやるのと中山間でやるのと条件が違う。  やっぱり個人の不利性に対してしっかり支払うというその理念をもう少し盛り込むべきだと思いますけれども、大臣の考え方をお願いします。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 時間が参りましたので、答弁は簡潔にお願いします。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) いや、賛同するところであります。  条件不利補正については、WTO上もしっかり認められているこれ案件でありますので、そして四〇%の農業生産はもう中山間地域で行われている、そしてそこの離農率が高いという現実には直視しなきゃいけないというふうに思っております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 終わります。

紙智子日本共産党

○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  まず初めに、大臣、先日も非常にタイトな日程の中で、我が党の畜産、酪農の申入れを受けていただきまして、ありがとうございました。感謝申し上げます。  その上でなんですけれども、今日、農政全般について質問したいと思うんですが、特に、今回の臨時国会がさきの総選挙で与党が過半数割れという中で始まったと思うんですね。総選挙は政治と金などと同時に、やっぱり私、農政も有権者が判断する、そういう、それに反映した結果ではなかったのかなというふうに思うんです。  それは、二〇一二年に自民党が政権に復帰して進めてきたTPPなどの自由化、それから農協改革もありました。生産者に自己責任を迫る農政がこの十年間続いてきたことへの審判でもあったんじゃないかというふうに思うわけです。どこに行っても今農業で飯が食えないという声が出ますし、それから後継者がこの後どうなるかということが出されてくるわけです。  なぜこの十年間でその思いが一気に広がってきているのかということで考えるわけですけれども、安倍政権以来続けてきた新自由主義的な農政、ここに問題があったんじゃないのかなと、それが総選挙でやっぱり与党が過半数割れになった一つの要因でもないのかなというふうに思うんですけれども、これ、いかがでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 選挙で苦戦をした理由は様々ありますので、その理由の一つに農政に対する批判がなかったのかと言われれば、あったんだろうというふうに思います。  私、安倍内閣の中で農水大臣を務めました。あのときに一番言われたのは、大規模にさえすればいいんだ、小農切捨てじゃないかという批判がすさまじくありましたよ。しかし、私が大臣になって、基本法の改正は、あのとき、基本計画の改正を五年前にしたんですが、そのときに、規模の大小にかかわらず日本の農業を守っていくんだというものを基本計画の中に書き込みました。  ですから、安倍内閣、安倍政権が農家に厳しかったという部分は、客観的にそういうふうに見る人もいるかもしれませんですが、しかし、規模拡大が必要だ、基盤整備が必要だ、そして担い手に農地を集約すべきだということは、あれ以来ずっと、多分、与野党の垣根を越えて共通的に認識されている共通理念だと思うんで、全てまずかったというふうには思っておりません。  TPPのときは、私は国益を守る会の会長でしたし、それから農協改革のときも、もう農林のインナーに入っていましたんで、内幕、もうすごく全て見てまいりました。  やはりこの戦後、敗戦国として日本がスタートして、アメリカのいわゆる核の傘の中にいるこの日本が外交交渉上なかなか厳しいところに追いやられてしまうような場面を見てまいりましたが、それでも安倍総理は極めてタフな交渉を当時オバマさんと私はされたと思いますよ。あの人でなければ聖域は守れなかったと私は固く信じています。  ですから、様々な御評価はあると思いますけれども、それらの評価も御批判も身に受けながら、これから未来を見据えて政治をやっていきたいと考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 自分の言葉で答えていただくというのは歓迎なんです、面白いし。だけど、ちょっと限られた時間の中でいっぱい質問したいことありますので、できるだけ簡潔にお答えいただきたいと思います。  それで、水田活用の交付金の問題なんですけれども、この水張り問題、これも、今年、農業基本法ですね、この改正のときに岩手県で行った地方公聴会がありまして、このときに五年に一度の水張りはない方がいいというのが大体多くの皆さんがおっしゃっていました。生産者にしてみたら、政府の減反政策に協力してきたのに、五年に一度水張りしない水田を対象から外して畑地化を押し付けるということはどうなんだと。しかも、畑地化というふうにいっても、十アール当たり十四万円プラス五年間二万円の合計二十四万円が出るけれども、その後については示されていないと。これでは先が見えないよねということも出ています。  この総選挙の結果踏まえるならば、様々に批判があったんだろうということもおっしゃっていましたけれども、この水田活用の見直しというのは、私は、やっぱり一回白紙に戻して、もう一回ちゃんと考え直すべきじゃないのかなというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 私が今ここで白紙に戻すと言ったらまた大混乱するんで、とても言えません。  十四万円に二万円掛ける五年ということについても、先がないという話も聞いております。ですから、水田政策を見直す中で水活も根本的に見直すということを申し上げているわけでありまして、できるだけ早く、作付けに間に合うというのはなかなか難しいですけれども、骨子、方向性についてはお示しをしていきたいと考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 白紙に戻したら混乱起きると言うんだけれども、元々でいうと、これ政府の誘導策だったわけですよね。米が余り増え過ぎると価格下がるということで、それで転作してくれと。転作奨励金なんという言い方も最初していたと思うんだけれども、そうやって誘導してきたという経過の中で起こってきている問題だから、これやっぱり政府の責任で、いや、米作らないで畑にするんだったら、畑やってもちゃんと成り立つと、どれをやっても成り立つというふうに、そういう責任ある提案をするのが本来じゃないのかなというふうに私は思います。これは答弁要りませんけれども。  それで、具体的な問題、課題でいうと、いわゆる令和の米騒動というのがあります。お聞きしたいのは、今の需給見通しに頼るようなやり方で果たして本当にいいのかということなんですよね。というのは、私、六月十一日の農林水産委員会で、お米屋さんから聞き取りをして、その下で、米不足が発生しているので備蓄米放出した方がいいんじゃないかということを言ったんですよ。そうしたら、当時の坂本農水大臣の答弁は、これは一部のスポット買いで価格が高騰しているけれども、店から米は消えていないんだと、それで民間在庫はあるんだという答弁だったわけですよ。  七月末から八月にかけて、いよいよ店から米がなくなってしまったと。その後、九月になってようやっと新米が出てきたと思ったら、この価格がすごい高いわけですよね。このときに大臣は、いずれ落ち着くと、だから待てという話だったと思うんですけれども、ところが、十一月に総務省が公表した全国消費者物価指数で見ると、米類は前年同月比で五八・九%に上昇している、過去最大の伸び率だったわけですよね。米が消えたと思って、今度出てきたら、今度は価格、物すごい高くなっていると。  今のこの需給見通しの甘さというものがやっぱり混乱を招いたんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

松尾浩則農林水産省農産局長

○政府参考人(松尾浩則君) まず、今年の夏の店頭での米の品薄の御質問だったと思っております。  まず、五年産の作況、一〇一ということで、生産量六百六十一万トンということで、四年産と遜色なかったわけでございます。その中で、先ほど委員御指摘ありました、四月ぐらいから一部店舗では仕入れに苦労されたというようなお話ございました。その中でも、流通の過半を占めます相対価格、要は集荷業者から卸売業者に販売される価格につきましては、おおむね横ばいで推移していたところでございます。そういった意味では、一定の量販店、多くの量販店では特に大きな欠品みたいなことはなかったんだと思っております。  そうした中で、ちょうど新米に切り替わります八月の端境期におきまして、八月八日に南海トラフ臨時情報が発表されまして、また同じ頃には地震、台風、こういったこともございまして、スーパーの購買量が前年の約一・五倍まで跳ね上がるということで、こういった買い込み需要が数週間にわたって発生したわけでございます。  こうした中、元々スーパーのお米というものは、外食、中食と異なりまして、年間契約というのはそんなにしておらずというような特徴ございます。そういったことで、卸売業者からスーパーへの供給というのが追い付かなかったと、こういったことで品薄、店頭での品薄につながりまして、そういった情報がまた伝わるということで更なる買い込み需要が生じたものと思っております。また、その新米の価格、済みません、新米の価格はその集荷競争の中でまた上昇していったというような経過があるというふうに認識しております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 流通の実態を把握するというふうに言ったとしても、やっぱり市場取引、商売なわけですよね。いろんな臆測だとか先読みが出たりするという中で、需要、需給をコントロールするというのはなかなか大変なことだというふうに思うんですよ。  それで、私、九月に宮城県に行ったときに生産者から聞いた話ですけれども、首都圏から全く付き合いのなかった卸業者が買い付けに来ていると、うちは二万円出すからと言うけれど、という話になって、JAの方は、本来だったらうちに納まるはずのやつがそうやって出ていってしまったら集まらないということで、概算金をプラスするという事態になってきたわけですよね。  そうやって上がってきたというふうに思うんですけれども、やっぱりこのままだったら、みんなが心配しているのは、来年また米不足が発生するんじゃないかということなんですよ。これについてどうかということなんですけれども。

松尾浩則農林水産省農産局長

○政府参考人(松尾浩則君) 令和六年産のお米につきましても、作況は一〇一、生産量六百七十九万トンということで、昨年のお米に比べますと十八万トン多い水準でございます。  その中で、来年の端境期に向けまして、私どもも、卸売業者、こういう米の流通業者とも情報交換の会議などを既に行っているところでございます。また、端境期に、本年、端境期の急激な需要増と、こういったことでスーパーでの店頭の品薄ということございましたので、私ども、そういったことが生じないよう情報把握、発信というものをしっかり行っていきまして、流通業者、消費者にタイムリーな情報というのを発信していきたいというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 もちろん情報を把握するのは大事なんだけれども、ただ、来年の六月の民間在庫というのは大体百五十八万トンと予想されているわけですよね。今年の六月末というのは百五十三万トンで、このときに予期せぬ地震が起こったわけですよ。だから、そういうことが起きたらまた同じようなことになるんじゃないのかなというふうに思うんですよね。  なぜこの米の供給が減っているのかということでは、私は、やっぱりもっと根本には、現象面だけじゃなくて、根本的には政府の生産抑制政策に原因があるというふうに思うんです。  主食用の水稲の作付面積が二〇一三年度から十年間で二十八万ヘクタール減少しました。生産量でいうと百五十七万トンということで、大幅減少です。稲作農家でいうと二〇一〇年から四割減っているわけですよね。そして、米農家の一時間当たりの時給が、全部トータルすると十円だという話になっていて、主業経営体で見ても六百九十九円ということですよね。  二〇一三年に、安倍政権のときに閣議決定した日本再興戦略の中では、米の生産コストを、現状六十キロ、当時は一万六千円だったと思うんです、平均がね。それから四割削減を目標にしてきたわけですよ、政府の政策で。生産者に対しては、需要に応じた生産しなさいということを求めてきた。四割削減ということは九千六百円ですよね、もう大きく一万円割るわけで、それを目標にしてきたわけですよ。  ですから、生産抑制と低米価政策で農業では生活できないと、このままでは後継者ができないという状態をつくってきたということがあるんじゃないのかというふうに思うんですけれども、これ、大臣、いかがですか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 米政策は極めて難しい政策だというふうに認識いたしております。  昭和四十二年にようやく国で作った米で国民の腹を満たせる、自給ができる唯一の作物になったわけですが、もう次の年から大豊作で、在庫は積み上がり、四十二年、四十三年、それで七百二十万トン以上の在庫が積み上がって、とんでもない金を掛けて処理しなきゃならないところに追い込まれました。その結果、四十六年からいわゆる減反政策というものが始まるわけですけれども、長い農業政策の歴史の中で、米の生産は、先ほども先生おっしゃいましたね、コントロールするのが難しいと。難しいですよ。そして、平成三十年に生産数量目標の張り付けもやめました。それ以降は、食糧法に基づいて正確なデータを農家の方々にお示しすることによって、自主的な判断によって作付けを決めていただいてきました。ようやくバランスするところになってきたんです、この一、二年ですね。非常に現場の方々の御努力に敬意を表すところであります。  しかし、そのタイミングで、今年、米不足という事態が起こったので、国民にいろんな問題意識を惹起しておりますけれども、政策のミスがなかったのかと言われれば、全くありませんでしたということは申し上げませんが、しかし、そのときそのときにおいてこれが最良であるという政策を我々は取ってきたというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 やっぱり、全て市場任せというのは非常に不安定だというふうに思います。私たちは、価格保障と所得補償を軸にして、日本の農業ちゃんと生かしていくべきだというふうに思っております。  そこで、今年の米不足に対応するために備蓄米を放出したらどうかということを提案したわけですよ。それで、この備蓄米の放出についてはちゃんと決まっていて、書かれていますよね。大凶作だとか連続する不作、これが想定されていて、それ以外は書かれていないんですよね。放出すると米の需給や価格に影響を与えるからということで、なかなか米の不足だとか品薄での放出はしないというふうにずっとやってきているわけですよ。  果たしてそれでいいのかというのが問題提起でありまして、改正基本法でいえば、国民一人一人がこれを入手できる状態なんだと、食料安全保障ということを据えるということになって、それはやっぱり一人一人に手渡るようにしなきゃいけないということなわけですけども、それから見ると、一番欲しいときに手渡らない状態がつくられてしまったわけだから、そういう意味ではこの備蓄の政策も制度も、この米、大凶作でないとというんじゃなくて、やっぱり米が不足しているとか品薄のときにも備蓄米を放出できるような柔軟な対応が必要じゃないかと思うんですけど、これは変えられるんじゃないかと思うんですけど、いかがですか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 先ほど副大臣からも御答弁いただいたと思いますけども、食糧法の第三条の第二項の規定があります、もう読みません、ありますので、やはり全ての政策は根拠法によって運用されるということは先生も御理解いただけると思います。  様々御議論の中でこの運用を変えるということであれば、やはり法改正にまで踏み込まないとできませんので、運用改善というところではちょっとのりを越えてしまいますので、もうその先の話にまで踏み込まないとなかなか難しい話であるというふうに私は理解いたしております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 ちょっと、そこは運用改善ぐらいできるんじゃないのかなと、法律を変えろと言っているわけじゃないわけだから、できないのかなというふうに改めて思います。  それで、気になるのが財政審議会なんですけど、令和七年度の予算の編成等の建議というのを出されていて、ここで備蓄についても、米について、この輸入米やミニマムアクセス米の活用を打ち出しているわけですよね。必要なのは、ミニマムアクセス米を活用するんじゃなくて、削減するべきだろうというふうに思うわけですよ。  農林水産省に、やっぱり財務省の建議については、これはやっぱり否定していただきたいということなんですけども、いかがでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 基本、備蓄米については国産米を基本といたしております。この方針は変えるつもりはありません。

紙智子日本共産党

○紙智子君 是非拒否してほしいと思うんですよね。変えないでいいということは、そういうことなのかなと思います。  それで、一方で大事だと思っているのは、子供食堂やフードバンクへの備蓄米の放出で、政府備蓄米の無償提供が九月に年四回から通年申請に変わって、これ喜ばれたと思うんですよね。四回でなくて、もっと回数多くやれると。  一方で、七月にNPO法人のフードバンク仙台が行った全国の支援団体アンケート、約七割に当たる団体で米の寄附が減少しているというふうに発表しています。各地のフードバンクからも、物価高騰や米不足で寄附が減ったという声が出されました。  政府参考人に聞きたいんですけども、フードバンクも支援すべきじゃないかと、これについて。

松尾浩則農林水産省農産局長

○政府参考人(松尾浩則君) 私ども、政府備蓄米の無償交付ということで、子供食堂、子供宅食に支援してきたわけでございますけども、今回新たに食育活動を支援するフードバンクも交付対象とすることとしたところでございます。  そのフードバンクの、例えば前年度の食品の取扱実績などを踏まえながらやっていきたいと思っております。来年二月の交付申請開始を目指して準備を進めてまいりたいと思っております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 ちょっと今おっしゃらなかったんだけども、実績の五分の一以内で、上限は五十トンということですよね。そして、最大千トンを活用したいという話ですよね。はい、確認しました。  あっ、そこをちょっと確認しますので、返事してください。

松尾浩則農林水産省農産局長

○政府参考人(松尾浩則君) 御指摘のとおりでございます。パンフレット公表しておりますので。

紙智子日本共産党

○紙智子君 申請手続の簡素化など、やっぱり利用しやすい仕組みにしてほしいと思うんですね。それと、子供食堂などでの備蓄米の活用を広げていただきたいということもお願いしておきたいと思います。  次に、北海道のちょっと昆布漁について質問をしたいんですが、北海道の太平洋沿岸が、二〇二一年に赤潮の被害が発生しました。今、漁を復活させる取組が進められているんですけれども、今年は昆布が不漁に見舞われているんですね。世界で昆布は十九種類あるそうなんですけど、そのうち十一種類が北海道周辺に生育していると言われています。天然昆布は貴重で、だし昆布とか食べる昆布ということで、日本の食文化にとっても欠かせない食材だと思います。北海道の昆布の二〇二四年の生産量は一万トンを割り込んで、今八千八百六十二トンということになっています。  それで、根室などの道東地域というのは、ロシアとの関係でも漁業全体、非常に大変な影響を受けているところであります。ですから、日ロ交渉、日ロの関係でいうと、貝殻島昆布の採取協定があったり、あるいはサケ・マス、地先沖、それから北方安全操業とかありますけど、この安全操業でいうと、近年全然合意に至っていないということもありますよね。  大臣に伺いたいんですけれども、北海道のこの漁業や北方隣接地域の漁業をどうするかということはあるんですけれども、いろいろ広がっちゃうと困るので、特に今日、昆布に焦点を当てて、昆布が不漁になっているということについての認識を伺いたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 先ほど衆議院でもありましたけれども、地先の話とか、ロシアと三つの漁業協定、一つは今ずっと潰れていますから、それが北海道の漁業に大きな影響を与えていることは十分認識をいたしております。  その上で、昆布について申し上げると、昆布は二年生のものでありますから、今年八千八百トンしか取れなかったということになると、多分来年も、余り言うと難しい、いかぬかもしれませんが、多分厳しいんじゃないかなというのがまあ予見できますよね。  私も毎年利尻の昆布を送っていただいておりまして、そして、今年は利尻昆布が天皇賞も取りました。もうどれだけすばらしいものであるかは、もう国際的にも認知されているものであります。  被害総額もたくさんありますけれども、沿岸漁業にとって極めて重要なものであって、ただ、積立ぷらす、漁業共済、これには九九%の方々がしっかり入っていただいているんですね。こちらをしっかりまず活用していただくということがまず重要だと思っております。  そして、その漁場を再生するには、藻場を再生しなければなりませんので、これも緊急対策事業で、補正予算で七億円積んでございますから、これを利用して、藻場の再生にも活用をしていただければと考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 根室でお聞きしたときに、根腐れで胞子が抜けたんじゃないかという話もありました。  赤潮対策として、この間、二十億円の予算が付いています。それから、補正予算で海洋環境の変化に対応した漁場保全緊急対策事業というのがあって、この二つの予算は、不漁の原因究明ですとか被害対策に活用できるのかどうか、また、昆布の胞子を保存することも必要だと思うんですけど、これの支援はあるのかどうかをちょっと政府参考人の方に、短くお願いします。

森健水産庁長官

○政府参考人(森健君) お答えいたします。  御指摘の事業のうち、海洋環境の変化に対応した漁場保全緊急対策事業、先ほど大臣の方からも言及があった事業でございますが、これは昆布の漁場回復に向けた漁業者等による藻場の保全活動支援への活用が可能でございます。  他方、赤潮対策緊急支援事業につきましては、これは赤潮被害を受けた漁業者が行いますウニの生息環境改善のための岩盤清掃などへの支援ということで、直接的に昆布の漁場回復を支援するものではございません。ただ、本事業が実施されることで結果的に昆布の生育にも裨益することはあるというふうには考えております。  なお、もう一つ、昆布の胞子の確保、保存という点につきましては、まだ、これをまくことも含めて、まだ試験的な段階にあるというふうに承知をしております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 ありがとうございます。  根室地域では、漁協の七、八割の組合さんが昆布漁に携わっておられるんですね。それで、共済や積立ぷらすに加入していても、補償する基準が下がっていくと、五年先、十年先まで経営を続けることが困難だと。海水温の上昇の中で、魚であれば魚種転換も考える必要があったりしますけれども、この昆布は天然なので、なかなかそうもいかないと思います。  海洋環境が変化している中で、昆布漁師の経営ですね、継続する対策を検討していただきたいと思いますけれども、大臣、お願いします。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 言われるように、捕れる魚が変わったり、全く捕れなくなったり、海の変化はすさまじく変化をしていると思います。それにやはり人間は対応していかなきゃいけない。そうなれば、漁法も変わりますし、網の形も変わるし、事によっては船も、もう形状自体も変えなければならないということを考えなきゃならないと思っております。  平成三十年の漁業法改正の理念の中に、いわゆる水産資源の高度化ということをやってまいりました。内水面漁業も含めて、育てる漁業ということにも力を注いでいく必要があるんだろうと思います。  そういったことについて様々やってまいりますが、そして、もう一つだけ加えさせていただくと、これまでは共済制度が、それぞれ一つ一つの魚種についてばらばらに共済加入が義務化されておりましたけれども、これはやっぱり丸めた方がいいだろうと、手間もありますし、保険料も高くなるので。複数の魚種を丸めて漁業共済に入れるような見直しも行っていこうというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 気温上昇を止めるための一・五度の約束、この取組を国を挙げて行うとともに、沿岸地域で漁業を継続できる政策を検討していただきたいと思います。  それから、海水温の上昇で捕る魚がなくなっていると言われている中で、はっきりと増えているのはクロマグロなんですよね。  水産庁は、中西部太平洋まぐろ類の委員会で、年次会合の合意を受けて、沿岸と大臣許可の枠が公表されました。しかし、沿岸漁業者は納得していないんですね。クロマグロにTACの制度が導入された際に、大臣許可の巻き網などを優先する配分枠になったことから、沿岸漁業者が置き去りにされたという不満と行政への不信の声が出されました。  この二〇一八年のTAC設定の決め方について、これどういうふうに反省しているのかということをお聞きしたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 御不満があり、しこりが残っていることはよく分かっております。前回の大臣のときには、農水省は止めたんですが、大間のマグロ漁師の方々も大臣室まで招き入れて、直接のお話を伺ったりもいたしました。  しかし、今回はかなり慎重にやったなという印象です。水産庁からしっかり聞き取りをしましたが、やはり、これまでWCPFCの決まりに基づいて資源管理に協力していた方々は、これまでの俺たちが我慢したおかげで資源回復したんじゃないか、だから我々に配慮するのは当然だというのは、まさにそのとおりだと思います。それで、沿岸の方々の、網の方々にしてみりゃ、網に入れたものをもう一回再放流するのは超大変なんだよと、その手間を考えたら我々にもっと配慮すべきだという意見ももう十分聞きました。  ですから、今回の枠の取決めについては、沿岸にはかなり配慮をした内容になっていると思います。様々な御意見が現場であり、私のところもマグロ結構捕っていますので、沿岸もいれば遠洋もいますんで、大型が一・五、小型が一・一という枠の配分になりましたけれども、これも漁業者の方々の御努力の結果ですから、なかなか全ての方々がああ良かったというのは難しいですが、大幅にというのが適当かどうか分かりませんが、枠の拡大はできましたので、その中で、しっかり漁獲枠の中で漁業を進めていただければというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 私、実は反省されたのかどうかなと思って聞いたんですけれども、そういう言葉はなくて、配慮したんだという話でいいのかなと思うんですよね。  沿岸漁業者で構成している全国沿岸漁民連絡協議会ってあって、八月から、沿岸漁業の配分枠の大幅な拡大を求める署名ということで、僅か二か月で一万二千筆超えて署名を集めているんですよ。大変な苦労だと思うんですよね。  公表されている枠は、小型魚と大型魚を合わせて総量で二〇二四年の一・三一倍で、沿岸漁業は一・五四倍と。で、沿岸が増えたように思うんですけど、これだけ聞くと。だけど、沿岸の漁師や操業で見てみると、約一万七千隻ありますからね、一万七千隻。ですから、漁業者一人当たりにすると二尾から三尾程度なんですよ。これでは生活できないというのが実際の声なわけです。  知事許可の配分の切替えというのは来年の四月だと。大臣許可は一月から始まるわけですけれども、本格的な漁は夏場ということですから、ちょっと、一月からの大臣許可枠が暫定割当てになったとしても、全体の配分をそんなに焦って決めなくても、二月、三月頃までに十分配分枠をめぐって沿岸の漁業者とよく話し合って、それでちょっと決めるべきじゃないのかなというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 先ほどに若干付けさせていただきたいと思うんですが、反省をした上でしっかりやったんですよ。その一つの証左が、水産政策審議会の下に、学識経験者だけではなくて沿岸漁業者の団体の代表者も構成員とするくろまぐろ部会というものをつくって、この配分について議論をいたしましたので、前回の反省は今回の配分決定に生かされたということを若干付け加えさせていただきます。  そして、焦る必要はないじゃないかという御指摘ですけれども、都道府県からの漁期は四月から翌年、翌三月ということはよく御存じだと思います。来年一月から、大臣許可の管理漁業の漁期がもう一月から始まりますから、それに間に合わないとどうにもならないので、やはり今のタイミングで決めることが適切だったというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 やっぱり、そういうふうなことであれば、その不満とか批判とか、署名がそんなに集まるわけがないわけで、やっぱり不満があるわけですよ。ですから、そこは、もう話しないんじゃなくて、ちゃんと話を最後までやっていただきたいというふうに思います。沿岸漁業の配分を是非増やしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。  最後、ちょっと時間ないので、クビアカツヤカミキリ被害ということで、前にも質問したんですけど、行ってきたんですよ。それで、物すごい危機感です、現地は。これが梅の産地まで広がったら和歌山の梅全滅するというぐらいの大変な危機感の中で、これに対しての国挙げてのしっかりと対策を取ってもらいたいということで、ちょっと時間ないので一言だけ、最後、大臣に格段の対策を取っていただきたいということでお答えいただきたいと思います。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 時間が参りましたので、答弁は簡潔にお願いします。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 非常に繁殖力が強くて、駆除が難しいやつです。人海戦術によらなければできないという側面がありますので、都道府県、当該市町村の協力も必要ですから、しっかり連絡を取りながら対策を講じてまいりたいと思います。

紙智子日本共産党

○紙智子君 終わります。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 秋田県の寺田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。  まず初めに、大臣、また副大臣、政務官の皆様、御就任おめでとうございます。  昨日から衆議院の方も含めて農林水産委員会での御答弁を拝聴しておりまして、今日もお言葉ありましたけれども、全ての政策を検討の俎上にのせたいと、諦めたら未来はないんだというところなど、本当に感銘を受ける場面もありました。また、大臣のレクなど、部長以下の皆さんも含めて役所の皆さんに、若手を含めて自由に発言をしてもらって、その英知を集めたいというようなお言葉ですとか、本当にそうされてほしいなという期待を込めて今日質問をさせていただきたいというふうに思います。  秋田の農家の皆さんとお話をしておりましても、大臣に期待を寄せておられるんだなというのを感じております。その期待の源と申しますのは、先ほど大臣もおっしゃった、ちょっと大変だろうと思ったけれども新しい景色が見えるかもしれないと思って引き受けたという言葉のとおり、新しい景色が大臣の下で見えてくるかもしれないというふうに農家の皆さんが期待を寄せていらっしゃるんだろうというふうに私自身感じております。  私は、今日はたくさんの質問は用意しておりませんし、また、ほかの委員の方とかぶってしまったところもありますので、今日は大臣の思いをゆっくりとお聞かせをいただきたいというふうに思っております。  少しだけ私自身の問題意識を申し上げたいというふうに思います。私の地元、農業県の秋田でございますけれども、地元のことで大変恐縮ではありますけれども、ただ、雪国や、また米どころというところでは全国の共通の課題でもあろうというふうに思っております。  少子高齢化のトップランナーと言われる私の地元の秋田でございますけれども、この人口減少、また鳥獣被害の増加、また前年までは米の価格の低迷というものにも苦しんでおりました。また、気候変動の影響も大きくて、高温障害、また、ハタハタを含めた魚が捕れない、また、捕れる魚の種類が変わってきてうまくこの流通に乗せられないと、農村もそうですけれども、漁村も本当に厳しい現状があるというふうに感じております。  また、今日もたくさん質問がありましたけれども、特に中山間地の方々、農業では食べていけないということで、先祖代々の土地を荒らしたくないから、とんとんなら作付けもしたいけれども、赤字では続けていけないんだというお声も聞いております。子供に継がせたいけれども、食べていけないものを継がせることはできないと。この食べていけないというところが、この農村コミュニティーが成り立たなくなった一番の原因でもあろうというふうに思っております。  もちろん、農政に深く関わるところもあると思いますけれども、それだけの問題ではないということ、先ほど来大臣もおっしゃられているとおり、私自身も承知をしております。  農業団体の女性の団体の会長のお言葉で、こういうものがありました。私たちの時代は、女性は財布を持たせてもらえなかったと、そういう生活を娘にはさせたくないと思ったと、口は出さなくとも、どなたの胸のうちにもこのような思いがあったと、だから勉強させて、自立しろと言って村から追い出したと、そして農村に嫁不足が起こったというふうに言われました。  大臣も先ほど、男衆は飲みに行っても女性たちはその後の作業もしていたとかいうお言葉もありましたけれども、農業を手伝って、炊事に家事に洗濯、炊事に掃除に洗濯、育児と介護、座る間もなく働いてきたというふうにこの会長もおっしゃっておられました。文字どおり、女性活躍などと言われる前から、農村の女性たちは農地でも家でも活躍をされてこられたんだろうというふうに思っております。  そうした中で、やっぱり自分たちとは違う生活をさせたいと、先ほど大臣もおっしゃっておられましたけれども、自分の可能性を試してみたいとか様々な思いがあって、やっぱり人が農村を離れてきたという実情もあろうかというふうに思っております。  私は、今年の五月に農業国のブータン、幸せの国と言われるブータンにも行かせていただく機会をいただきましたけれども、ブータン、人口七十万人の国でありますけれども、やはり年間五千人の若者がより良いチャンスを求めて海外に出ていってしまうんだということをとある大臣の方から教えていただきました。  昔が良かったというふうには、私は、それは良かったのかもしれませんけれども、その時代に戻れというのはやっぱり私も違うんだろうというふうに思います。三世代同居がほとんどで、子供の声もにぎやかで、昔は良かったというふうに聞かれますけれども、この時代に戻れと言うのは、やはり、大臣も先ほど少し触れていらっしゃったかなと思いますけれども、長男だから仕方なく継いで苦労したとか、長男は家や農地を継ぐべきだとか、あるいは女性は家の中のことを担うべきだとか、それは誰かがやっぱり個人の思いを我慢して、やりたいことを我慢して、その個人の我慢の上に成り立っていた過去にはやっぱり戻ることはできないですし、戻すことは適当ではないというふうにも私も思っております。  このより良い可能性を求めて田舎を出ていく若者を止めることは適切ではありませんけれども、ただ、やりたいと思った人がとどまれるようにするための支援、多くはもうからないかもしれないけれども、田舎でゆっくり子供を育てながら、自分たちが食べていける分だけ稼げれたらいいと思っている人たちを支援をする政策が必要なんではないかと私自身は思っております。人口減少に鳥獣被害、ここも農政とは無縁ではないというふうに私も思っております。  この頑張る者を支援をするというところは私自身も理解はできるところはあります。公金を使うという意味で、頑張る方を支援をするんだというところは理解できるところはありますけれども、ただ、その土地や国土が維持できなくなったときの影響の大きさ、その対応に関わるこの社会全体のコストというものを今、この少子高齢化のトップの秋田はそれを今実感をしているということは申し上げたいというふうに思います。  これは秋田だけの問題ではなくて、すぐにこの日本全体のあちこちの地方の課題になってくるというふうに思います。従来言われてきた、先ほど少し舟山先生が触れておられましたけれども、従来言われてきた多面的機能、農業、主に田んぼですけれども、そうしたものだけではなくて、農家回っておりますと、九十代でも畑や田んぼに出ているという方もいらっしゃいます。健康寿命も維持できて、また農業をやる以上、地域とのつながりというものも維持されて、コミュニティーの維持にも貢献をしておりますし、多省庁にまたがる課題の未然防止にもなっているというふうに感じております。  こうしたところも、農水省の予算のその総枠を増やすというところには役に立つのかなと。本来であれば、厚労省がこれは対策としてやっているというようなことも、農村がしっかり機能が維持されていれば、そこは本当は予算なんて必要がないところというのもあるんではないかと。なので、農水省の予算、総額を増やすということに、私はもっと主張できるところはあるんではないかなというふうに思っております。  数年前に地域エコノミストの藻谷浩介さんという方が秋田にいらっしゃいましたときに、失礼かもしれないけれどと前置きをした上で言われたことは、人間は年を取ったら死ぬだけだけれども、地域は廃れたところから再生するだろうと、秋田にはその萌芽がもう出てきているだろうというふうに言われました。そういうふうに言われて、改めて地域を回っておりますと、若手農家の方が漁師と一緒に食堂を始めたりとか、あるいは両親と一緒に農家民宿を支えている女性だとか、その女性が入るようになってから海外からのお客さんがいらっしゃるようになったりとか、様々な地域、ぽつぽつと、そして萌芽のようなものが出てきているというのも私も目にしてまいりました。  もうかる農業ということが盛んに言われておりますけれども、がっちり稼ぎたいとか、もうけを出したいという人たちばかりではなくて、地域資源を生かして地に足を着けて暮らしがしたいんだと、自分たちが食べていけたらそれで十分なんだと、そういう価値観を持った主に若手の方たちが地域に定住ができる、この生活の糧を得られるための農政を是非実現をしていただきたいというふうに思っております。  少し前置きが長くなりましたけれども、質問に入らせていただきます。  基本法もそうでしたけれども、所信でも大臣の言葉の中に自給率というものがありませんでした。昨日、今日も何人かの方から御質問があったかと思いますけれども、大臣御自身は食料自給率を上げる必要はあるというふうにお考えであるということでよろしいでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) いろいろと思いを聞かせていただきまして、ありがとうございます。  まず、食料自給率に答えますが、多分、歴代で一番長い大臣所信だったと思うんですよ、読んでいて疲れちゃいましたから。ですけど、食料自給率という言葉が抜けていたということを私気が付きませんで、これはちょっとミスったなと思っています。私、大変大事な指標だと思っておりますので、これが抜けていたことはちょっと失敗したなと思って、ああ、そうだったのかなと思いました。  それから、いろいろお話しいただきましたが、若干コメントをさせていただきます。  非常に秋田は、私のところは雪なんか降ったらクラスの授業が止まるぐらい大騒ぎになるめでたい、もう校庭に出てみんなで遊ぶぐらいの話ですが、本当に雪深くて、全く今能登はもう本当に雪が積もったら復興もできないという大変なところでありますし、秋田も同じでありますので、我々の分からない御苦労があるんだと思います。  少子高齢化も進んでいる、鳥獣被害もある、そして米の値段も今は高いけれども下がっている、それから気候変動もある、捕れている魚種についても変動して、漁業者の収入も減っている、それから中山間地域では食べていけない。しかし、食べていけないと言いながら、お話の最後の方では、食堂や民泊、そういう、農泊ですけれども、そういうことをやりながら、大もうけしなくてもいいけれども、ここで地域の特性を生かしながらここでしっかり生きていきたいんだと。別にもうからなくてもいいんです、ここにいることが自分にとっては生きがいなんだという言葉は私も地元で聞きます。  中には、しかし、本当に、私のところには東郷町というところがあるんですけれども、まあ田舎ですよ。その中の古い民家がイタリアンレストランを始めたんですが、予約が取れませんからね。すごいんですよ。行ったんですよ、女房と。そうしたら、びっくりしました、五万円とかのワイン置いているんですよ。えって、高いなと思いました。多分飲む人がいるんでしょうね。ですから、こんなところでレストランやって、やれるのかいと思っていたけれども、実はすごくやれているという例を見て、ちょっとびっくりしました。本当に傾くぐらいぼろ屋だったんですよ。それを直してちゃんと、今隆々と、もう十年ぐらいになりますかね、そういう営業形態もあります。  それから、女性のお話もさせていただきました。女性は、うちの嫁もそうですけれども、家を守りながら、三人の子供を育てながら、私の政治生活を支えてくれました。あいつがいなければ自分は絶対にいなかったなというふうに思っています。農家も同じだと思いますよ。農家においても、女性の助けがなければとても駄目です。男は強そうに見えて結構弱いんですよ。粘り腰がない。粘り腰がないんですよ。そこで嫁さんが、あんた頑張りなさいよと。私の場合は時々くじけそうになる弱い面があって、そんなときに、全く根拠がないんですけど、嫁さんが大丈夫よと一言言ってくれると何となく大丈夫なような気がするんですよね。そういうことがとても大事だと思います。  ブータンのお話もありました。情報が処理されていた時代はほかを知らなかったから、ほかを知らなかったから世界一幸せな国だというふうに国民は認識していたけれども、ネットなんかが解禁されて外の情報が入ってくると、あれっということで、外を見てみたい、五千人も出ていくということを初めて聞きましたが、やはりそういうものなんだろうなと。  田舎から、やっぱり椎葉や諸塚辺りの村で住んでいる若者は、東京にとんでもない憧れを持っていますので、そこがどれだけ地獄かということを知らないんですね。人によって価値観は違うでしょうけど、なかなかしんどいと思います、都会で田舎の子は。  そして、我慢の上に成り立っていた地域政策はもう駄目だと、昔に戻るのは間違いだと、全くそのとおりだと思いますよ。新しいやはり価値観が生まれていることは確かですけれども、我慢には限界がありますのでね。  昔は私の地元でも、九州は特にそうですが、長男の嫁とかいう言葉がありました。そして、洗濯物も男は上に干すと、女性は下に干すとか、もうすごかったんですよ。それとか、お客様が来ると嫁はこの渡り廊下の板の間のところで正座しているとかですね、まあ今ではとても考えられないようなひどい文化が九州にはありました。今はもうないですよ。私は、嫁の方が畳三枚ぐらい余計に敷いて座っていただいておりますけれども。  そういうようなこともありますので、先生がいかに地元の方々と触れ合い、様々な御意見を聞き、そしてそれを政策に反映しようとしているかということ、よく分かりました。  そして、その予算の確保についてもコメントをいただきましたが、例えば中山間地域直払いの話も随分出ましたけれども、私は棚田支援法案というのを作ったんですよ、議員立法でですね。三年ぐらい掛かりました。そのときに考えたのは、棚田を守るのは、じゃ、農林水産省だけの仕事なのかいと、これがあることによって景観が守られているじゃないかと、観光客も来るじゃないかと、様々あるじゃないかと。ですから、あのとき七省ぐらいを巻き込んで棚田支援法案を書きました。そして、どのような政策が棚田地域で使えるかを整理をしました。そして、これぐらいのアンケート調査も取りました、全国を回って。  ですから、地域を守っていく責任は決して農林水産省だけが背負っているものではない、地域政策で、産業政策でありますので、各省横串を刺して田舎を守っていきたいというふうに考えております。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 思いのこもった御答弁をありがとうございます。私自身も夫との関係を振り返りながら聞かせていただいたところもあります。  また、私の出身は秋田ですけれども、父は福岡の出身なものですから、九州の方にはそういうのがあるんだというのを、父の風呂、飯、寝るしか言わないあの姿を振り返りながら聞かせていただきました。  自給率のところでございますけれども、上げる必要があるというふうにお考えだという前提でお話をさせていただきたいと思いますけれども、これは事務方にお伺いをしたいと思いますけれども、この自給率以外のところの指標としてはどういうものを検討をされているのかというところをいま一度教えていただければというふうに思います。

山口靖農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  我が国の食料安全保障を確保するためには、まずは農地等の生産基盤を確保し、そこで農業者の方々に営農していただくことが重要であります。  このため、次期基本計画の策定に当たっては、食料自給率のみならず、我が国の食料安全保障についての課題に応じた目標を設定することとしております。具体的には、国内の農地や労働力、生産基盤、肥料等の生産資材の確保の目標を定めることについて、今後検討を進めてまいりたいと考えております。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  様々今お答えをいただきましたけれども、その人の部分も入るんだというところで、ただ、所信の中にもありますけれども、この基幹的従事者の人口すごく減っているということで、今後その減り続けるところをどういうふうに、もちろんその減り続けるところをよしとはしていないというふうに大臣お答えもありましたけれども、ここをどういうふうに維持していかなければいけないのかというところが本当にこの肝になるんだろうというふうに私自身も思っております。  もう一点所信からお伺いをしたいと思いますけれども、これも昨日来出ておりますけれども、水田政策のこの根本的な見直しを行うというところについて、大臣のお考えをいま一度お聞かせをいただければというふうに思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) まず、基幹的農業従事者の減少についてですけれども、もう何度も申し上げておりますが、そのトレンドは示されています、三十万人まで減ってしまうと。それを受け入れるつもりはないんで、基本的にですね、そうならないようにするにはどうしたらいいのかということを皆様と一緒に考えていきたいというふうに思っております。  それには、また話が長くなりますからもうしませんが、様々な政策を総動員しなければできませんし、農家の方々の意識改革も必要ですし、それから最終消費者の方々の意識改革も必要ですし、それにつながるまでのフードバリューチェーンに関わる全ての方々の意識の改革が必要になってくるので、大変な作業になるだろうと思っております。  水田政策は、語ると長いんでもう語りませんけれども、本当に難しいんですよ、もう本当に。昔は銀しゃりと言われていました。もう麦の入っていない御飯を食べることはぜいたくだと、まあ銀しゃりを食えるということは、何て俺は成功者なんだと言われる時代もあったんです、もう若いから分からないと思いますが、私の年は分かるんですよ。私のときもまだ麦飯だったですから、子供の頃食っていたのは。  そして、食料を国内で自給できるようになり、米について、できた途端に生産過剰になり、在庫がたまり、仕方がないからとんでもなく厳しいペナルティーをかませる、いわゆる悪名高い生産調整の時代に突入していくわけでありますけれども。  その流れの中で、いよいよ水活もいろいろな議論があって、水活も水田政策の枠の中ですから、水田であるということを前提にするがゆえに大変な苦労をしたという部分はあるんですけれども、これについて様々な御指摘をいただきました。作付けに間に合うように早く方針を出せと。しかし、いいかげんなものを出して混乱を招くことも適切ではありませんので、批判に耐えられるものをやっぱり出したいと思うんですよ。批判がないとは思いません。しかし、たたき台としてですね、たたき台としてふさわしいというぐらいの骨格は示さないと、何だ、こんないいかげんなものを出しやがってということになったら困りますので、少し時間を掛けさせていただいておりますが。  私も、正直、大臣にさせていただいて、私の地元に日帰りで一回帰っただけです。もうずうっと働いています、ずうっとですね、一日も休むことなく。もうそういう状況なので、なかなか政策の議論ができない時間もありますが、職員のみんなには申し訳ないけど、夜も残ってもらって、この水田政策については省内、若手も含めて議論をさせていただいています。  最初のうちは、局長の後ろに座っている若手は、言いたそうな顔をしているんですよ、何か。やっぱり、局長をまたいで発言するというのはなかなか、役所の決まり事はないので、そういうのを目ざとく見付けて、君、何か言いたそうな顔しているけど、何か言うことあるんじゃないのと言って言わせるようにしています。それをやっているうちに、大分積極的に向こうからサインを出す人も増えてきましたので、しっかりとした議論をした上でお示しをさせていただきたいと思っております。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 是非議論をしていただきたいなというふうに思っております。  私自身も、私自身は委員になって三年目になります。農水委員会の委員になって三年目になりますけれども、個別に農水省の皆さんとお話をしておりますと、委員会の場で御答弁をいただくと、本当になしのつぶてだなと思うときもあるんですけれども、個別にレクを受けてお話をさせていただくと、それぞれ皆さん、農家の御出身であったり、地方の御出身であったりということで、本当に熱い思いを持っておられるなということを感じております。大臣もそうしたところを理解をされて、若手だろうが何だろうが意見を出せというふうにおっしゃっていただいているんだと思いますけれども、是非皆さんの意見を取り入れて、良い政策をつくっていただきたいと思いますけれども。  前任の小里泰弘大臣は、石破総理が総裁選のときに掲げた、この米の生産調整を見直して、増産にかじを切り、米価の下落は直接所得補償で対応すべきと主張していたことに触れて、直接払いを中心にしながら総合的に各方面の意見を聞きたいと、あらゆる先入観を排して政策を模索していきたいなどとおっしゃっておられましたが、この辺りについて、大臣も同じお考えであるということでよろしいかどうか、いま一度確認をさせていただきたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 入閣したからといって全て石破総理の考えと合致するとは限りません。特に、それぞれの、それぞれの政策の各論については、当然考え方の違いはあってしかるべきだと思います。入閣させていただいて、総理とも水田政策、米政策についてもいろいろ議論をさせていただきました。  私は頑固な人間なので、相手が総理であっても譲らないところは譲らないので譲りませんが、例えば総裁選のときにああ言っていたじゃないか、こう言っていたじゃないかということで随分追及されました、予算委員会で。まあ、それも一つの考え方ではあると思いますよ。米の生産を増やすということについては全くネガティブなことを言うつもりはありません。  最近、イギリスとの経済連携協定をやった上でTPPに加入をしてもらいました。そして発効いたしました。そして、イギリスの消費者は、今円安ですから非常に有利です。非常に日本の米に対して熱い視線を送っている。日本の米はうまいと、日本の米を是非買いたいと、そしてパック御飯も買いたいと。米については即時関税撤廃ですけれども、パック御飯は五年後には関税撤廃になりますので、必ず輸出のチャンスは増えてくるわけですよ。  ですから、米の生産を増やすということ自体については、全くそれは異論はありませんが、しかし、ある程度の、これまでの歴史を振り返って、米はコントロールをしてきた、そして今は、現場の方々が、生産者の方々の独自の御判断の下に適正な需給バランスを取っていただいていることもやはり尊重しなきゃいけないんだろうと思っています。  閣僚と総理大臣の考え方が違うと閣内不一致だといって怒られるかもしれませんが、しかし、そうでは決してないんですよ。こういう考えを持っているが、江藤君、どうかと、総理、私はこういう考えを持っております、ああ、そうなのかと、じゃ、そういう方向でいこうと見出したところが内閣の方針でありますので、私と総理の間に大きなそごは今のところはないというふうに考えております。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  そうした米のこと、生産調整というものが言われている一方で、先ほど来質問もありました、この令和の米騒動と言われた、米がなくなったり、米の価格高騰についてのことについても一点お伺いをしたいんですけれども。  本当に、この流通のところに何かがあってと、米自体は足りなかったわけではないんだというふうに言われますけれども、でも、一消費者として見ると、私自身、農家ではなくてサラリーマンの娘ですので、一消費者として見てみると、この東京でも秋田でも、やっぱりスーパー、秋田ですらもスーパーの棚にお米がなかったというところで、農家とつながりのない一消費者にとっては、本当にお米がどこに行ってしまったのかと、買えないじゃないかと。そうした中で、やっぱり子育て中であったりすると、いや、毎日うどんとかパスタ食べさせるわけにはいかないんだから、ちょっと買っておかなきゃいけないという危機感を持ったのはやっぱり当然だったんだろうというふうに思います。  そうした中で、輸入された業務用米などが、外食産業などで、業務用米としてはその輸入されたものが使われるとか、あるいは、何でしょう、スーパーにも海外産の米が並ぶというような事態もあって、本当にここは矛盾があるんではないかなというふうに、私自身、どういうふうに解消していったらいいのかということを感じてまいりました。  基本的な考えとして、この外食産業などで需要のある価格の安い米については、これは海外に頼ることをよしとするんでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) いや、そういう考えではございません。  基本的に、私、餃子の王将によく一人で行くんですが、あそこに行くと、米はどこどこですってばあんと書いてありますよ。そして、野菜はどこどこです、ニンジンはどこ取れです、キャベツはどこ取れです。あそこは、ラーメンに乗っている、ザーサイじゃないな、しなちくじゃないな、何だ、あの竹を加工したやつ。(発言する者あり)メンマか。メンマも国産なんですよ。やっぱり国産であることについての国民の志向は強いし、外食の方々も、やはり日本のもの、国産を使っているということをやっぱりセールスポイントにしているところが強い。  ただ、外食の方々は年間契約を結ぶんですよ。ですから、今回、米騒動ではなく米不足ですから、米騒動というと、昔、歴史的にはとんでもない打ち壊しがあったり、いろんなことがあったので、言葉は非常に大事ですから米不足と言わせていただきますが、年間契約を結んでいるから、例えば私がよく行くデニーズなんかは、別にデニーズの社長から何も連絡はありませんでした。  ただ、ライフの社長からは連絡がありました、米が足りないと。一番大きなスーパーチェーンですよね。彼らはスポットで買っているんですよ。年間契約で米を買っていませんから、足りないと言って、売ってちょうだいと言っても、副大臣からも御答弁いただきましたが、米は大体生産地の近くの、遠いところで、玄米でありますから、玄米で運んでくるにはトラックが要りますよね。トラックで運ぶ。そして精米しなきゃいけない。精米工場を手当てしなきゃいけない。精米工場で精米して米にして、パック詰めにして持ってくる。当然、コストが掛かるわけです。時間も掛かるわけです。  ですから、今回、消費者の方々が生活防衛のためにそういう行動をされたことを責めるつもりはありません。お気持ちはよく分かる。地震もありましたしですね。様々ありましたけれども、我々としては、何度も申し上げますが、正確な情報発信をもっとしっかりやるべきだった。そして、一か月以上、米を食品庫に置いておいてもおいしくなくなっちゃいますよと、生活防衛になりませんよということも加えて、消費者の方にも御理解いただく努力をしていきたいと考えております。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  ちょっと時間がなくなりましたので、幾つか割愛をさせていただいて、PFASについて一点お伺いしたいと思います。  有機フッ素化合物のPFASが全国の河川、井戸水、水道水などからこの国の目標値を超えて検出をされたり、あるいはそこでの農作物を食べた方の血液から高濃度のPFASが検出されたりということで、原因がある程度、企業やあるいは米軍基地ですとか自衛隊の基地などと、ある程度特定、推測可能なところもありながらも、原因が分からないところもあるということで、少し不安が広がっているようなところがありますけれども、農水省、このPFASに関して、国内で流通する食品の実態調査を行われたというふうに承知をしております。これがどのような調査をされたのか、いつ頃結果が出るのかということについて、一点教えてください。

安岡澄人農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(安岡澄人君) 委員から御説明があったとおり、農水省、今年度から、国産の農畜産物、農畜水産物にどの程度PFASが含まれるかということについて把握をするために実態調査を行ってございます。  調査の具体的な内容ですけれども、農産物、畜産物、水産物、主に代表的な品目を選んで、計十四品目に関して調査を行ってございます。調査のスケジュールですけど、今年度末までに調査を行って、その後データ分析を行った上で、七年度、できれば早期に公表したいというふうに考えております。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  こうしたところ、もちろんこれからの調査の結果次第でもあるとは思いますけれども、輸出、農作物のこの輸出を推進するに当たって妨げにならないかというところを心配をしているところです。  私の地元の日本酒の酒蔵は有機などにこだわって酒造りをしていますけれども、水が汚染されていたらもうどうしようもないというところで、この環境省の調査やるという発表に先立って、自前で調査をしたところもあります。  こうしたところ、もちろん日本国内での消費についてもそうですけれども、この輸出等を促進するに当たっても有り難くないものだというふうに思っておりますので、ここのところについても大臣にも目配りをしていただきたいというふうにお願いを申し上げて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 次に、農林水産に関する調査のうち、畜産物等の価格安定等に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

山本啓介自由民主党

○山本啓介君 長崎の山本です。質問の機会をありがとうございます。  肉用子牛対策について質問いたします。時間が十分であります。全力を尽くしますので、よろしくお願いいたします。  二〇二〇年以降、コロナ禍の後に需要が減退していって消費が伸びない、で、枝肉価格が下がる、これが子牛の価格に影響している、そういうロジックであろうかと思います。それはもういろんな報道でそのようになっていますので、そのように私の中でも理解をしました。  だからこそ、この子牛のところをしっかりと支えていこうという取組がなされているんですけれども、一回下がって一回上がるんですね、途中で。で、二〇二二年五月以降にまた下落していって、いよいよ二十一年ぶりの補給金制度を発動すると。まあ、メディアは発動と書くんですけれども、そこには恐らく、就任の会見のときにも大臣おっしゃっていましたけれども、大変な御決断があったんだと思います。  本日御出席の野村先生を始め、多くの関係者の方々もその議論に臨まれて、そして財務省に対してもしっかりと、まあ説明がなかなかしにくい中ではあるけれども、今支えなければ駄目になる、今を乗り越えて、その先にある明るい未来に届くように何とか支えなきゃいけない、そういうことで取り組まれているんだというふうには理解しています。  しかしながら、先日からの農水省の方から説明をいただくそのテンションと、私が地元で聞く農家の方々の直接の雰囲気、ちょっとまだギャップがあるように感じています。本当に厳しい状況にあると。もうここ数年ずっとそういうふうに言われていましたけれども、いよいよここ数か月は本当に厳しい状況にあるというふうに発言を聞いています。  本来の採算ラインが、じゃ、どこにあるのかと。物価が高騰して肉離れが進んで、中国との関係、期待していたもの、あるその出口の風景を目指して、それにふさわしい環境づくりをずっと頑張ってきた。農水省も国も政府も、そして地域も農家さんも頑張ってきた。けど、その出口がそのようにならなかった今があって、そのときに、今からもう一度伸びていこう、頑張っていこうというとき、農家の方々に今体力がない。ここにどのように支援をしていくのか。そう考えたら、もう一度言いますけれども、採算ライン、適正な採算ラインというのはどこなんだ。そこは、私はもう少し現場の声と農水省の間に差があるような、そのような認識を持っています。  就任会見を聞かせていただいたときに、大臣は、二十年間以上、牛競りの現場に行かれているということも聞きました。その現場の空気を吸って、政策の議論の場に臨むということも聞きました。  そういった、大臣、今回のこの取組、適正な採算ライン、そして給付の在り方、補給金の在り方、御答弁をいただきたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) なるべく端的にお答えしたいと思いますが。  この現場の意識と乖離があると、御指摘のとおりだと思いますよ。我々が省として出すものは全国平均ですから、それぞれの方々にとって受け止め方は違います。  この現下の状況にもあって、この間、もう数か月前ですが、ある大規模の生産、肥育の方ですけれども、もうかっていますと言っていました。そういう人もいるんですよ。だけども、本当にもう明日をも知れない命ですという方もいるんですよ。  ですから、もう酪農の世界もそうですけど、まだら模様になっています、生産現場はですね。いい人はいいんだけど、悪い人は悪いと。ですからもう、先生が現場の感覚とずれているんじゃないかと言うことは分かります。分かりますが、農林水産省の数字も一つの目安として見ていただければいいと。採算ラインは、例えば中山間地でやっている人、飼養頭数が五十頭以下の人、五百頭以上の人、それから、もうそれこそ万の単位で肥育している人、一貫でやっている人、全く違います。この採算ラインを一概に示すことは難しいです。それは酪農の世界もそうですよ。  ですけど、なるべくこれは、細かく全ての政策を分けることはできないんで、なるべくこのスタンスが広くカバーできるような決め方を目指すのが政策決定としては正しいんだろうと思っておりますので、そのことについては、今回の御指摘も踏まえた上で、乖離がなるべく少ない、今回の決定についてなるべく多くの方が納得いただけるようなものにする努力をしたいと思っております。

山本啓介自由民主党

○山本啓介君 ありがとうございます。  やはり、農林水産に限らず、この行政、日本、非常に南も北も西も東も幅広いし、それぞれの地域のそれぞれの気候も違えば伝統も文化も違う、だからこそ一律のものがなかなかはまらない。その状況にあるんだから、その一つ一つにしっかりと地方から代表して出ている代弁者である我々が意見を言わなきゃいけない。なかなかそこにコミットするのは全ては難しい。けれども、そこの一つ一つを丁寧に取り組んでいく、その決意を今いただいたと理解しました。  長崎県ですけれども、農業生産額が千五百億なんですけれども、その四割が畜産であります。その半分が肉用牛。で、私の島の壱岐が、七割が、農業生産額の七割が畜産なんですね。大臣が記者会見でおっしゃった、和牛文化が駄目になったら地方ががたがたになる、まさしくそのとおりなんですよ。私の島でもそうですし、長崎県もそうですし、恐らく全国の畜産で取り組んでいるところはそうだと思います。是非とも、そのがたがたにならないように、裾野の広いこの畜産業というものを支えていただきたい。  ただ、その先の未来の明るいところに向かって頑張ろうと言うけども、今の体力がないものですから、その体力をしっかりとつないでいく資金、その融資、取組をいただきたい。  昨年から、政府の方もしっかりと金融機関等々にも働きかけをいただいています、寄り添った対応をしていくようにと。ただ、それがまだまだ足りていないという声も聞こえます。更なる強化をいただきたいのと、もう一つ、畜産特別資金というのがありますね。これ、なかなか九州では、返済に対する対応なものですから、なかなか反応が悪いように聞こえます。敬遠しているようなことも聞きます。  もう少し、方法の一つなんだというような説明も必要なのかなというふうに感じますけれども、その辺りの説明をお願いします。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) まず、地域にとって畜産の位置付け、まさに地域を支えている。私の田舎もそうですよ。若い者が頑張って夢を持てるのはやはり和牛繁殖ですよ。和牛繁殖がうまくいかないと、もう地域の若者がその地域から離れてしまう。もう地域政策と言ってもいいぐらい、諸島政策と言ってもいいかもしれません、そういう意識を持っております。  それから、融資については、これまで農林水産省は逐次、融資について、返済期間の延長であったり償還期間の延長であったり、様々な申入れをペーパーでしてまいりました。出して終わりという傾向が強かったんですが、今は随時、どうなっているんだと、ちゃんとやったのかと、やった内容について報告してくれというところまでフォローアップを今させていますが、年末にかけてもしっかりやろうと思っております。  畜特資金については、北海道では極めて有効にワークしています。何か聞くと、ラストリゾート的なところがあって、これを借りてしまうと、いよいよあそこはやべえんじゃねえかと。まあ、でも二十五年ですからね。それから経営指導が付いてきますから、セットで。経営指導が付いてくるということは、まさに外部監査が入ってやばいんだというふうに見えるかもしれませんが、外からの意見を聞くことは有効ですよ。ここまでやっぱり厳しい状態になったら、私はためらわないでいただきたい。  そして、なかなか経営状態が本当に厳しいと畜特資金にも乗り換えられないというような経営体もあるやに聞きますが、そういうところについては各県の畜産団体等が寄り添って指導しておりますから、なるべく、九州、宮崎もそうです、宮崎は低いんですよ、実は。是非これは利用できるように我々としてもアピールというかお勧めをしていきたいと考えております。

山本啓介自由民主党

○山本啓介君 是非ともチーム一丸となって、生産者、そして流通関係、そして官民一体となってこの和牛を世界にと、日本のおいしい肉を質を落とすことなく世界へと、そういったゲートをしっかりとつくっていく、そのことをスピード感を持って進めていただきたいというふうに思っております。ただ、そのためには今の足下、今を何とか耐え忍んでその未来につなげるように引き続きの理解と御支援をいただきたいと思います。  最後、一分なんですけれども、済みません、ランピースキン病、これ福岡、熊本において今確認されています。気候変動でもうアフリカと同じような状況がどんどんどんどん東に来ているんですね。今たたければということでしょうけれども、初めて我が国に確認されているということもありますので、初動が大事だと思います。これからの感染対策の基礎、基本にもなるかもしれません。御答弁をいただきたいと思います。

安岡澄人農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(安岡澄人君) ランピースキン病の対応についてでございます。  感染牛、今、福岡そして熊本で発見されているところでございます。感染牛の隔離、そして自主淘汰、そして感染拡大する福岡ではワクチンの接種などを行っているところでございます。あわせて、そういう発生した農家に対する支援として、自主淘汰をされた場合の再導入の支援であるとか出荷自粛中の生乳の廃棄処理、さらには媒介する吸血昆虫の防除対策、そういったことを、幅広い様々な支援を行っているところでございます。  いずれにしても、ちょっと新しい病気でもありますので、現場の実態をよく見ながら、そして蔓延防止、さらにはそれぞれの農家の継続した生産が行われるように、実態を踏まえて、県や生産団体などもよく連携しながら、できる限りの支援していきたいというふうに考えております。

山本啓介自由民主党

○山本啓介君 終わります。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 立憲民主党の徳永エリです。今日はよろしくお願い申し上げたいと思います。  江藤大臣には、豚熱が全国各地で蔓延しているときに、当時、藤木政務官もそうですけれども、現場から次々といろんな課題が伝えられて、それをこの委員会を通してお話しさせていただいて、本当に迅速に対応していただきました。もう現場から感謝の声がたくさん上がっていて、本当に突破力とか行動力とかすばらしいなと思って、現場の皆さんも本当に感謝しておりましたので、そのことをお伝えしたいと思います。  さっきの舟山さんとのやり取りですけれども、私、本当このところの国会を、この様子を見ていて、もうこんなに世の中大変なのに、もう政党間の争いとか駆け引きとか本当にこれ国民の皆さんにとってはどうでもいい話ですから、やっぱり、特にこの一次産業今厳しい状況ですから、与野党の垣根を越えて、本当に現場の皆さんに安心していただけるような法律を作ったり政策を打ち出したり、そういったことをしっかりやっていかなきゃいけないなと。せめて農林水産委員会ぐらいは与野党仲よく現場のために働いていきたいと思いますけど、いかがでしょうか、大臣。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) よろしくお願いいたします。  そうしていただければもう言うことはないわけでありまして、仲よくというわけにはなかなかいかないかもしれません。やはり激しい議論はあっていいと思うんですよ。なれ合いになってはやっぱりいけないんで、お互いの主張をしっかりぶつけ合って、お互いに論理的なエビデンスも積み上げた上で正しい議論をして、最終的にはやっぱり着地点を見出していくのが政治の醍醐味ですから、そこに向かって一緒に努力ができれば有り難いと思っております。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 まさに私もそういう同じ気持ちです。仲よくというのは相手の声にもしっかり耳を傾けると、そういう意味合いで、いい結果を出していきたいということでよろしくお願い申し上げたいと思います。  今日は、畜産物に関して質問させていただく前に、二つほかのことに関して質問させていただきたいんですけれども、まずは、今年の四月一日に、改正遊漁船業法、これが施行されましたけれども、この改正の内容について簡潔にまずは御説明をいただきたいと思います。

滝波宏文自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(滝波宏文君) お答えいたします。  一般の釣り客を乗船させ漁場に案内する事業である遊漁船業については、近年、事故による死傷者数が増加傾向にあることや、一昨年四月の知床沖の遊覧船の重大事故もあり、利用客の安全確保に対する要請が高まっていることから、安全対策を強化するため、昨年、遊漁船業の適正化に関する法律の一部改正を行ったところであります。  具体的には、法律において、遊漁船業の登録要件の厳格化、事故の報告の義務化、利用者の安全に関する情報の公表の義務化等の措置を講ずるとともに、政省令や運用通知において、損害賠償保険の補填限度額の引上げや瀬渡しの場合の安全管理の強化等を行ったところであります。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 今おっしゃいましたけれども、知床沖での遊覧船での事故がありましたから、利用者の安全性向上の観点からこの安全管理体制を強化するということでありますけれども、この法改正のときの衆参の委員会での議論を議事録で見てみますと、やはりこの利用者の立場でもってその安全性の確保ということで議論しているんですけれども、実はこの改正の結果、この遊漁船業者、大変に大きな負担を負うということでありまして、そんなお声が私のところに届いております。  例えば、釣り人が自分で歩いていくことができない場所や離れ小島、岩礁、堤防に遊漁船で利用者を船で渡す瀬渡しについて伺いたいと思うんですけれども、法改正によって、下船させた後も、後は釣り人の自己責任ということではなくて、漁場付近での監視や定期的な巡回を行うなど、遊漁船事業者が利用者の安全管理を実施しなければいけないと、こういうことになったんですね。  何をしているかといいますと、例えば、集合場所から防波堤に利用者を送り届けて約六時間後に迎えに行っていたパターンの場合に、中間の三時間目辺りに防波堤付近まで船を出して、船上からハンドマイクを使って注意喚起を呼びかけるなどの措置を行っているということなんですね。結局、船を出さなきゃいけないとか注意喚起を呼びかけなければいけないとか、そこに行く時間、あるいは燃油代、あるいは人件費、こういった負担が新たに掛かっているということなんですね。  防波堤に釣り人が乗った後の安全確保まで、まあ船に乗っているときは分かりますよ、この防波堤に乗った後の釣り人の安全確保までこの遊漁船の事業者がしなければいけないのかなと私も改めて思ったのですけれども、施行規則第十五条では防波堤に乗った後の安全確保まで明文化されておりませんので、運用が利用者の安全確保に寄り過ぎているのではないかと、そんな声が現場から上がっております。  水産庁の見解をお伺いしたいと思います。

森健水産庁長官

○政府参考人(森健君) お答えいたします。  いわゆる瀬渡しにつきましては、船舶からいそなどに利用者が渡る際に転落等の事故が起きる、あるいは、いそでいそ釣りをされている間に利用者が高波を受けたり足を滑らせてけがをして海に転落するといったような事故等が発生をしているところでございます。  先ほど副大臣から答弁させていただきましたとおり、さきの法改正につきましては、利用者の安全性向上を図ること、これを主眼にして行ったものでございまして、法律上、改正法の十二条でございますけれども、この遊漁船業務主任者という規定がございますが、この遊漁船業務主任者は、漁場への案内のみならず、案内した漁場での利用者の安全管理を業務として行うということになっております。  このため、水産庁といたしましては、この遊漁船業務主任者が利用者を渡し終えてから再度乗船させるまでの間においても、定期的な見回り、あるいは気象、海象情報等の確認を怠らないよう、この遊漁船監督をしております都道府県による指導の徹底を求めているということでございます。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 説明はよく分かるんですけれども、遊漁船事業者の方々というのは大体が中小零細なんですよね。今、燃油代も高い、人件費も上がっている、こういう中で、まあ安全確保は分かりますけれども、やっぱり経営的には相当厳しくなるということなんですね。  そういった現状を受けて、この瀬渡しを行った後の安全に関しての考え方、これ再検証が必要なんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

森健水産庁長官

○政府参考人(森健君) 瀬渡しの利用者の安全確保のためには、今お願いをしております見回りですとか気象情報の確認はやっぱり必要ではないかというふうに考えておりますし、先ほど申し上げたとおり、法律上もこの利用者の安全管理というのは業務としてこの遊漁船が行うということでございます。  この措置、今年度から施行されておりまして、今その着実な実施を図っていくということが最も大事だと思っておりまして、現時点でこの運用を見直す、再検証するという考え方は今は取っておりませんけれども、まずはしっかりとその実施状況の方をよく把握、注視していきたいというふうに思っております。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 それから、資料を配らせていただいたんですけれども、加入すべき損害賠償保険の限度額が一人当たり三千万以上から五千万以上に引き上げられました。来年の四月一日を期限に一人当たり五千万円以上の損害賠償保険に事業者が加入しなければならないということになったわけでありますけれども、瀬渡しの場合には、遊漁船の定員だけではなくて、今度利用定員という考え方になったんですね。  この資料を見ていただきたいと思いますけれども、利用定員とは、瀬渡しを行う場合に、同時に漁場あるいは遊漁船内を含むここにいる最大人数ということになっておりまして、具体的にどういうことかというのはこの資料の右側に書かれておりますので御確認をいただきたいというふうに思いますけれども、北海道のある事業者では遊漁船の最大搭載人数が五十二人なんですね、これまでの年間保険料は三十一万六千八百円でした。しかし、季節によっては一日最大で利用定員が百二十人前後を運んでいるということであります。そうすると、年間保険料の掛金が六十九万二千八百八十円になるということなんですね。常にそれなりの人数の方々が利用定員としているなら分かりますけれども、北海道、積雪寒冷地でありますし、この釣り人が利用する期間って本当に短いんですよね。にもかかわらず、保険金の掛金が倍以上になるというのは、これは本当に中小零細のこの事業者にとっては相当負担だということを是非とも御理解をしていただきたいというふうに思います。  この利用定員の考え方による損害賠償保険の掛金負担の増大については、負担軽減策というのを、来年の四月が期限でありますから、そこまでに何とか考えていただきたいなと思います。  まずは、この遊漁船の事業者に、現場でどういうことが起きているのか、あるいはどのくらいの負担になるのか、経営はちゃんと続けていけるのかどうか、見通しも含めて調査をしていただきたいと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 多分、国会議員の中で一番瀬渡し船を使っているのは私なんで、このことについては、私がふだん利用させていただいている船長からも相当言われます、相当言われます。  確かに言われるように、瀬渡しをして、瀬渡しといっても、一か所ならいいですけど、もうこういう扇状に広いんですよ、渡すところは。そして、釣り人はわがままなので、釣れるところは、例えば干潮のときしか上がれないような岩場にも私は上がるんですよ。大潮のときにしか上がれない、一番潮が引いているときしか上がれないところに上がる。これ、自己責任だと実は私はずっと思っていて、この法律が国会にかかったときも、衆議院の質疑者、私だったんです、実はですね。  ですから、今回これだけ負担が増えることについては、遊漁船というものは、非常に魚が捕れるときはお客はいっぱい来るんですが、例えば酷暑、むちゃくちゃ暑いときは全く来ません、お客さんはですね。ですから、非常に収益の波がある。来るときはもう山のように来ますから、三往復四往復するわけですよ。だから定員掛ける四とかですね。人数割りにすると、そこまで保険料はごんと上がるのは当たり前ですから、今実態をしっかり調査しろという御提言をいただきました。  実は、水産庁長官とも、かなりはっきり考えていませんと言いましたが、おまえ、考えられないのかと、考えようぜという話を大分したんですけれども、なかなかこの、もし事が起こったときにどれだけの補償ができるかということにも関わってくるので、まあ例の事件が起こって以来、これが俎上に上がったわけですが、まず先生が言われるように、それぞれの地区で、どのような保険料の推移と、現場の受け止めも含めて、しっかりとしたデータを集めてみたいと思います。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 きちんとルールを守って登録をしているこの遊漁船事業者が、負担が大きくなることによって経営できなくなってしまった。じゃ、釣り人はどうするのかというと、登録もしていないような漁船を使って瀬渡しをしてもらうと、こんなことも実際現場起きていますから。そうすると、安全性を確保するというのは本末転倒ですから、是非しっかり調査していただいて、とにかく、いきなり負担が大きくならないように、経営という観点からも考えていただきたい、そのことをお願い申し上げたいと思います。  それから、今日何人かからお話がありましたけれども、我が国の農業の現場は担い手、後継者不足ということが大変深刻でありますけれども、来年からは、いよいよ我が国は、五人に一人が七十五歳、団塊の世代が全て後期高齢者になる、三人に一人が六十五歳という超高齢社会に突入するわけですね。この高齢社会においての農業人材の確保、これについてどうお考えになるか、お伺いしたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 健康年齢は上がっていると思います。昔、私が今六十四ですが、まあかなり元気な方だと思います。一生懸命走ったりしております、さっきちょっと言いましたけど。四十二・一九五キロ走っておりますけども。ですから、その新規就農についてはいろいろ御議論がありますが、なるべく健康で長く働いていただきたいと思います。  現実に、私の地元でも、集荷の時期が集中すると、例えばハウス、トマトであり、いろんな収穫物は、おじいちゃん、おばあちゃんたちが、そんなにたくさんもらわなくていいと、お手伝いの気分なんだからと、そんな無理して払わんでええぞと、ちゃんと手伝ってやるからということで、支えられている部分があるんですよ。  ですから、お年寄り、まあ私も来年六十五なんで、そういう時代においては、年齢の高い方にもしっかり農業の現場で活躍していただきたいというふうに思っております。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 この委員会でも何度も申し上げているんですけど、特に中山間地なんですが、平均年齢がもう七十五歳ぐらいというところがたくさんあるんですね。集落営農組織なんかほとんどそうですから。  ですから、その若い人材をいかにして確保するかということもそうかもしれませんけれども、この御高齢で農業を営んでいる方々を、一日でも長く農業を続けてもらう、そのためにはどうしたらいいかということをしっかり考えていかなければいけないと思うんですね。中山間地向けのスマート機械の導入かもしれませんし、有害鳥獣被害対策をしっかり実効性のあるものにしていくとか、現場の声を聞いていただいて、とにかく高齢の方々が一日も長く農業を続けられる、そういうことをしっかりしていただきたいと思います。  昨日、衆議院の農林水産委員会で、我が国の農業従事者のうち八割が六十歳以上なんだと、アンバランスだと、若い世代の就農を支援して、このアンバランスを是正していくというお話があったようでありますけれども、是正する必要ないと思いますよ。私も一九六二年生まれですから、六十三です、来年。大臣とほとんど変わらない年齢ですけれども、元気ですから。六十歳になって就農したい、新規就農したいという方にはどんどんやってもらいたいと思いますし、そういうときにやっぱり支援があると相当助かると思うんですね。  新規就農者育成総合対策、これについては予算委員会でも、この年齢要件を引き上げた方がいいんじゃないかと、四十九歳から、そんな話もありましたけれども、これ見てみますと、就農準備資金、これ適切な研修を行っていない場合には交付停止になると。それから、研修の終了後一年以内に四十九歳以下で就農しなかった場合、あるいは就農後、交付期間の一・五倍、最低二年の期間、農業を継続しなかった場合と書いてあるんですけど、ここの要件をちょっと見直して、例えば五年は農業続けてくださいと、五十代、六十代からの就農かもしれませんけれども、五年続けていただけるんだったらしっかり支援しますよとか、そういったところも少し検討していただきたいなと思います。  先日、田名部委員と一緒にオホーツクの北見に行ってきました。農民連盟というところの農政学習会に講師で呼ばれて行ってきたんですけれども、そこで会った方、五十三歳の新規就農者だったんですね。東京で暮らしていたんだけれども、国民の食料を作る、そのことに貢献したいと、私はそう思って東京から移住して、畑作農家になりましたとおっしゃっておりました。  北海道、一年一作ですからリスクも大きいんですね。それでもやりたいという人たちをしっかり支援していくことが大事だと思いますので、是非とも御検討いただきたいということをお願い申し上げたいと思いますが、いかがでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 傾聴に値する御意見だったと思います。  とにかく、やってくれる人にはみんなやってもらいたいんですよ、もうぶっちゃけた話をするとですね。できる人にはみんなやってほしいですね。もう年齢なんか関係ないという気持ちは私も共通して持っております。  ただ、税金を使う以上は、税金を投入するその効果というものもやはり検証しなければなりません。もしやるとすれば、その六十歳で就農する人が四十九歳以下で就農する人と同じ金額をもらうのが適切であるのかどうか。働く期間が、まあそれは分かりませんよ、二十歳で就農して五年でやめちゃうかもしれませんしね、それは分かりませんが、ただ、蓋然性としては、やはり寿命が人間はありますから、多分就農している時間は短いだろうと。制度設計をしておりませんからうかつなことは言えませんが、もし年齢を、先ほどまでは撤廃すべきだという話だったんで、ちょっとなかなか難しい。しかし、引き上げるんだという話になれば、どこまで上げるのが適切であるか。  そして、もしかしたら、何度も申し上げましたが、東京の一流企業を中途、早期退職勧告に応募して五千万とかいうような大きな金額を手にして、このものをおやじが持っている農地に更に乗っけて、更に発展的に営農していくんだという気持ちを持っている方も当然いらっしゃると思うんですね。そういう人はもうウエルカム中のウエルカムなんですね、自己資金を持っていらっしゃるわけですから。ですから、そういう方々にもしっかり門戸を開けるように検討していきたいと考えますが、まずその親元就農の要件を緩和することを決めましたので、私はかなり手が挙がってくるんじゃないかと思うんですよ。  また、予算の枠の話をするとまた田名部先生に怒られますが、しかし限界がありますので、かつて漁業の外付けエンジンなんかの補助事業やったときに、二分の一補助事業でやる予定が、応募が多過ぎて二分の一以下で交付したこともあったじゃないですか、かつてですね。そういうことになると話が違うって話になっちゃいかねないんで、まずは今の要件緩和でやらせていただいて、次のステップとして検討させていただけたらというふうに思います。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 親元就農が七割ってことで、その半分以上が六十五歳以上ということですから、本当に検討していかなければいけないなというふうに思います。  さて、酪農、畜産について伺っていきたいと思いますけれども、コロナ禍による需要減、それから円安による生産コストの増大、酪農家の厳しい状況は今も続いておりますが、先日、大変ショッキングな数字が明らかになりました。全国で酪農家の戸数が初めて一万戸を割ったということで、九千九百六十戸ということであります。さらに、酪農家の五八・九%が今年九月の経営状況について赤字と回答、約半数の四七・九%が離農を検討、現在の酪農経営の環境について酪農家の八三・一%が悪いと感じていて、とても悪いが五割を占めているということであります。  まさに日本の酪農はいまだ危機に瀕していっていると言っても過言ではないと思いますけれども、この現状を大臣はどう受け止めておられますか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 中酪の会議の出された数字だというふうに理解をいたしております。これが全ての酪農家の御意見かどうかは、様々な御意見があると思いますが、一つの数字としては重く受け止めなければいけない数字だと思いますが、極めてショッキングなアンケート結果でありますし、一万戸を割ったというのは、まあ一つのマイルストーンを超えたなというふうに思っております。  これ以上増やしていくと、やはり日本国民は、消費が減ったとはいいながら、生乳はやっぱり飲みたいという人たちは間違いなくおりますし、うちの子供たちはみんな百八十センチぐらいあるんですが、みんな牛乳のおかげだと私は思っておりますので、そういった生産基盤を守っていくために政策の検証は必要だろうと思っております。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 酪農経営の悪化の大きな要因は、やはりその輸入配合飼料価格が高いということだと思いますけれども、現状どうなっているのかということと、今後の見通しについて伺います。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) 配合飼料価格の動向についてでございます。  主な原料でありますトウモロコシの国際相場、こちらが令和二年末から上昇いたしました。令和四年度にピークとなり、その後、主産国であります米国の生産が好調に転じたことを背景に低下傾向で推移してきておるところでございます。  現在、トウモロコシの国際相場は落ち着いているものの、円安基調の継続、こちらによりまして、配合飼料価格につきましては高止まりの状況となっております。  今後の価格につきましては、予断を持って見通すことは困難でございますが、引き続きその動向を注視してまいりたいと考えております。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 国際相場が少しずつ下がってきているということではありますが、とはいえ、今日も一ドル百五十三円ですか、四円、百五十四円、この円安が円高に推移しないと、やはりこの高止まり、厳しい状況が続いていくと思うんですね。  そういう中で、国も支援をして国産の飼料をどんどん生産してくださいということでありますけれども、ここに資料を付けさせていただきましたが、飼料自給率の現状と目標ということであります。  令和五年度の飼料自給率は全体で二七%、このうち粗飼料自給率は八〇%で、濃厚飼料自給率は僅か一三%なんですね。近年の飼料自給率の推移がありますけれども、これを見ても、力を入れている割には自給率は上がっていないというのが実情だというふうに思っております。  令和十二年度の飼料自給率目標は、飼料全体で三四%、粗飼料が一〇〇%で、濃厚飼料が一五%となっているわけでありますけれども、この目標は達成できるんでしょうか。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) 徳永委員御指摘がありましたように、目標はそのような形になっておるところでございます。  現在のところの畜産経営の規模拡大が進む、このような中で、飼料生産に適した農地が限られていること、あと、利便性が高い飼料作付け地の確保が困難な状況にあること、飼料生産に係る労働時間や手間の確保が難しいこと、また、食品製造の副産物、こちらを利用した飼料の製造が減少した、このような状況になっておりまして、飼料自給率の上昇は僅かとなっておるところでございます。  家畜の飼料につきましては、安全性、栄養価、安定した供給、これはもとより、低いコストで生産し、安く供給することが重要であるということを踏まえまして、今後、新たな食料・農業・農村基本計画を策定する中で、次期の目標の検討を進めてまいりたい、このように考えております。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 北海道は農地を確保できるので、恐らく粗飼料も今自給率一〇〇%行っているんじゃないでしょうか。  あと、デントコーンもいろんなところで作っていますけれども、最近熊の被害なんかもありますけれども、しかし、本州の方はなかなか飼料を生産する農地が確保できないという問題があるんだというふうに思います。  そういう中で、水田政策の見直しで飼料用米の交付金をなくすとかなくさないとか、そんな話がありましたけれども、この飼料用米をもっと活用することってできないんでしょうか。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) 飼料用米は、飼料として広く用いられるトウモロコシとほぼ同等の栄養価、こちらを持っているところでございます。トウモロコシの代わりに一定割合の給与が可能で、主に配合飼料として利用されている、このような状況でございます。  飼料用米の利用、これを拡大するためには、安定供給、あと家畜に応じた給与体系の普及、こちらが課題となっております。このため、耕種農家と畜産農家のマッチング、あと給与する際のマニュアルの公表、あと保管庫、あと粉砕機等などの施設の整備、こちらを支援しまして利用の促進を図ってきているところでございます。  また、飼料用米、こちらを給餌することで、畜産物のブランド化、これに取り組んでおられる畜産農家もこれはおられますので、こうした意欲的な取組が継続できるよう推進してまいりたいと思っております。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 飼料用米の生産を始めたときには、飼料メーカーから飼料用米幾らでも引き合いがあるんだと、そんな説明をされていたのを思い出すんですけれども。  私も北海道の現場を回っていても、まあ使っているところもありますけれども、なかなか、要するに酪農している地帯と稲作地帯が離れているということもあって、今これ輸送コストが物すごく掛かって、これが大きな問題になっているんですね。  利用したくてもなかなか利用しづらい、コストが掛かってしまうというところがあるんですけれども、こういう問題を解決していかないと、この飼料米をどんどん活用して濃厚飼料の自給率上げていくということにつながっていかないと思いますけれども、そういった課題というのは農水省の中でしっかり検討しているんでしょうか。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) 先ほども答弁させていただきましたが、その飼料用米、こちらを作付けして収穫したところにおいては一時的な保管をしていただく、又は利用を進めるためには粉砕機、こちらできちっと家畜に対しましての給餌ができるような状況に持っていくという条件を整備をすると、こういうものにつきましても併せて取り組んでいるところでございます。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 輸送コストの話を主にさせていただいたんですけれども、なかなか難しいというお話は農水省から言われております。でも、今もう輸送コストどんどん上がっています。ただでさえ掛かるのにどんどん上がっているので、こういったところも支援していただく、そのことが飼料自給率の向上にもつながっていくので、今後是非検討していただきたいということをお願い申し上げたいと思います。  大臣、何か。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 配合飼料工場につきましては、かなり数が多過ぎるということは長年指摘をされてきました。そして、やはり港に近くなければいけないという事情もありますが、なるべく生産現場から近くてその輸送コストの掛からないところで配合飼料を作るべきだという議論は党内でも随分してきたところであります。  今、今回の補正予算でも、カントリーエレベーターやUR対策で造った施設についてかなり老朽化したから建て替えなきゃいけない、補助率も上げるという話をしてまいりました。ですから、今後、配合飼料のことについても、自給飼料の自給率を上げるということについても、このメーカーのその工場をどこに立地するかということについてもまた、産業界とも連携しながら、議論ができればいいなと考えております。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 是非とも御検討のほど、よろしくお願い申し上げたいと思います。  今日どうしてもお話ししたいことがあるので一つ質問飛ばさせていただきますが、令和六年度の生乳生産量及び用途別処理量の推移を見てみますと、チーズ向けが前年同月比の一・五%減少しているんです。バターや生クリームなどほかの乳製品は増加しているんですけれども、なぜチーズ向けが減少しているのか、お伺いしたいと思います。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) チーズ向けの生乳量の推移の関係でございます。  チーズ向けの仕向け生乳量につきましては、本年四月から六月まで、こちらは対前年を三・七%上回る形で推移してまいりました。しかしながら、本年七月を中心に猛暑、あと昨年の夏の猛暑によりまして、乳牛の分娩時期、これが秋にずれました。そういうことから生乳生産が低迷した、このような状況に転じたところでございます。このため、乳業メーカーが、輸入品とは代替性が低い牛乳、生クリーム、こちらの安定供給を優先したと、こういうような形になっております。このことから、七月から十月までのチーズ向けの生乳につきましては対前年を六・四%下回る状況となったところでございます。  また、足下で生乳生産量が全体的に回復基調でございますので、業界を代表しますJミルク、こちらが取りまとめを行っておりますが、今年度のチーズ仕向け量につきましては、年全体としましてはほぼ同水準、四十三万トンとなる、このような見込みとなっております。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 今、猛暑の影響という御説明がありましたけれども、立憲民主党の農林水産部会で話を聞いたときには、今物価高で大変に家計が厳しいので、チーズは嗜好品なので消費者がなかなか買ってくれないと、だから減っているんですという説明を受けたんです、実は。  もしそれも理由の一つだとしたら、それでいいとしてはいけないと実は私思っていて、これまでもチーズの生産拡大、農林水産省もいろいろな支援をしてまいりましたけれども、実は、農水省のある方に、北海道のチーズを集めて東京で一年に一回イベントをやっているので徳永先生行ってみてくださいというふうに言っていただいたので行ってきたんです。私、この委員会で、チーズを作るのはいいけれども、やっぱり伝統あるヨーロッパのチーズにはかなわないよと、だから、もし北海道、もしチーズの生産を拡大していくのであれば、日本らしい個性的な、そういったチーズを作って世界に受け入れてもらった方がいいんじゃないかということを何度もこの委員会で話してきたんですけれども、あんまり正直言って日本のチーズには私期待していなかったんですよ。ところが、行っていろんなチーズを試食してみたら、感動しました。もうヨーロッパのチーズに負けない、もうすごい技術だなと思いました。  実は、今年の十一月十五日から十一月十八日の間、ポルトガルで、世界で最も権威のあるコンテストの一つ、ワールドチーズアワード二〇二四、こういった大会が行われたんですね。この大会に日本からチーズをエントリーしております。三十七工房四十四品目、この国産ナチュラルチーズを出品したということなんですけれども、エントリーしたチーズの中で、何と二十一品目が入賞したということでありまして、資料の最後に付けさせていただきましたけれども、これが今回出品したナチュラルチーズということなんですけれども、私もこの中のもの幾つか食べたことがありますが、どれもこれも本当にすばらしい出来で、とてもおいしいんですが、ただ、買いたいと思っても買えないんですよ。実際に、牧場の横で工場を造って作ったりしているんですけれども、あるいは小さな販売所をつくったりしているんですが、そこまで行かなきゃ買えない、あるいはインターネットじゃなきゃ買えない、食べたいと思ったときに買えないわけですね。ですから、やっぱりこういったチーズを買える環境をつくっていかなきゃいけないと思うんですよ。  スーパーに売っているのは大手乳業メーカーが作ったチーズばかりですよね。もうみんなどんな味か分かっているわけでありまして、特に物価が高いときにあえてそれを買おうとはしないわけですね。でも、本当に世界でも評価されているジャパン・チーズがそこに売られていれば、買って食べてみたい、食べてみておいしかったらまた買いたい、そういうことになるわけですよ。  しかも、今インバウンドの方々がもう大勢日本に来ているわけですよ。日本のチーズを食べてもらって、SNSなどで広めてもらうチャンスじゃないですか。でも、買いたいと思っても買えないじゃないですか。  あとは、例えば空港の近くに、北海道なら北海道中のチーズを集めたような販売施設みたいなものをつくって、幾つか拠点をつくっていくとか、そういうことをして広めていかなければいけないなと思いますし、まずは、これ賞を取ったんですから、農林水産省、さっきのジャパン・ライスじゃないし、ジャパン・ビーフじゃないですけれども、ジャパン・チーズ、ばあんと前面に出して、是非とも、まずは日本人がみんな、今、日本のチーズは世界で認められる、そんなレベルになったんだということを知っていただく、そして食べていただく、そういう環境、チャンスを是非積極的につくっていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか、大臣。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) いや、びっくりしました、宮崎も入っているんでですね。何て自分は不見識だったんだろうな。多分買えないから知らないんだと思います。手軽に手に取れないから、私のような立場の人間でも知らない。しかし、なかなか手に入らないからこそ価値があるというのももう一方ではあって、難しいところですよね。  ですけど、やはり我々農林水産省として、これだけの賞を取ったんだと、これだけのクオリティーを確保するに至ったんだということは、国としてやっぱり応援する必要があると思います。そして、政治家として申し上げますが、農林水産大臣としてではなくてですね、是非、ANAやJALさん辺りにもちょっとお話を政治ベースでしてみたいと思います。  肉については、通関の手続等を簡略化して現地に肉を持っていけるような、今やっております、今、成田空港ではですね。そういったこともできるわけでありますから、こういうようなことが民間ベースと協力して、国の広報活動だけではなくて民間をいかに巻き込むかということはとても大事だと思いますので、是非、両航空会社の秘書室とも、まあ広報課かどこか分かりませんが、話をしてみたいと思います。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 デパートの地下に輸入チーズのコーナーってあるんですよ。すごい高いんですよ。幾つか買うとあっという間に万を超えてしまうというぐらい高いんですね。それでも、クリスマスシーズンとか年末年始とか、仲間が集まって、家族集まってお酒を飲む、ワインを飲む機会があるときには、わざわざみんなそこに行って買うんですよ。物すごいですよ、にぎわっていて、混んでいて。  ですから、是非ともこのジャパン・チーズも買える環境をつくっていただいて、まずは日本人の皆さんに食べていただく、そしてインバウンドの皆さんにも食べていただいて、よりこのジャパン・チーズを世界に広げていただく、そういった機会をつくっていただきたいということを是非ともお願い申し上げたいと思います。  それから、民間ってお話をしましたので、ついでですけれども、脱脂粉乳のことも私ずっとやってきたんですが、この間、農水省の方々と話していたら、空港でロングライフ牛乳を置くようにすると言うんですね。そこで飲んでもいいし、ロングライフだから持ち帰ることもできるので、需要の拡大のために取り組みますという話だったんですが、脱脂粉乳を使ったドリンクバーをつくったらどうかなと私思っているんですよ。  私、いつも脱脂粉乳を濃いめにしてお湯で割って飲ませていただいているんですけれども、ビタミンとそれからたんぱく質、脂肪は抜けているわけですよね。そこを売りにして、健康ドリンクという形で、そこにいろんなフレーバーを使ってもらって、有名なコーヒーショップありますよね、そういうところだときっと人気の出るようなレシピを作ってもらえると思うんですよ。そういうところと連携をして作ってもらって、どんどんとそのインバウンドの方々に、安全、安心で、そして健康的でおいしい、日本の生乳から作られた、まあ脱脂粉乳ですけれども、それをどんどんその場で飲んでもらって消費してもらう、そんなこともいろんなところでやれば安定的に消費ができるんじゃないんですか。  やりようはいろいろあると思うので、その脱脂粉乳の問題を解決すること、そして生乳をどんどん使ってもらうことによって酪農家の経営も楽になるわけですから、支援することばっかり考えないで、やっぱり酪農家の方々が生産してくれた安全、安心な生乳をいかに使ってもらうかということをもっとちゃんと考えていかなきゃいけないと思いますし、いいものができたときには積極的にアピールをしていただきたいと、そのことをお願い申し上げたいというふうに思います。  それから、時間がないので最後になりますけれども、先ほどもちょっと申し上げました輸送コストの問題ですけれども、ドライバー不足と高齢化によりまして、とにかく輸送コストが高くなっているんですよ。  北海道から道外への家畜生体輸送費、これ、どの地域の市町から運ぶかによっても違いますけれども、最大で、トラック一台、十一万二千円も去年から上がっているんですよ。恐らく、九州の先生方の御地元は、北海道で素牛を買って運ぶとか、あるいは馬を買って運ぶとか、そういう方たくさんいると思うんですけれども、トラック一台、十一万二千円も上がっているんですよ。これ、大変なことだと思うんですね。マルキン事業など既存の経営安定対策では輸送経費考慮されていませんよね。この輸送コスト上昇に対する支援が必要なんじゃないかと思います。  それともう一つですが、生体輸送には大変特殊性があることは御案内だと思います。輸送中の家畜に対する給餌、それから給水、あとは車両の消毒、防疫措置やふん尿の処理、それから家畜の取扱いや輸送中の状況観察、これには十分な知識と経験が必要だと思うんですよ。これ、今、高齢のドライバーの方が長いことこの仕事をやってきたわけです。でも、必ずもうリタイアする時期が近づいているわけですね。そういう方々が一気にいなくなったら、この専門性の高い技術が必要な生体輸送、誰がやるんでしょうか。早く人材育成をしなかったらこれ大変なことになると思いますので、取り組んでいただきたいと思いますが、最後にいかがでしょうか。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 時間が参りましたので、答弁簡潔にお願いします。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 大変大切な御指摘をいただいたと思います。  全共、今度北海道でありますけれども、宮崎から持っていかなきゃいけません。賞を取るためには、いい牛をいい環境で、能力を落とさないように運ばなければなりません。そして、特には、搾乳牛を北海道から運んでいただいたり運んだり、いろいろしております。そういった人たちがいなくなることによって全体が滞ることがないように、大切な御指摘として今日のところは受け止めさせていただきます。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 終わります。

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 公明党の窪田哲也です。  私、農水委員会、初めての質問となります。どうぞよろしくお願いいたします。  初めに、生産者補給金の保証基準価格について農水大臣に伺います。  様々指摘ありますとおり、飼料価格の高止まり、子牛価格の低迷、和牛農家、非常に厳しい今環境に置かれているわけですけれども、その価格下落時のセーフティーネット、肉用子牛生産者補給金、この保証基準価格、やはり確実に再生産できる基準にしないと駄目だと思います。  現場でも、私、島をよく回るんですけれども、先日はもう、例えば喜界島先々月行きましたけれども、台風常襲地帯で資材も入ってこない、台風で屋根が、牛舎の屋根が飛んでしまったんだけれども、その修繕もできないという、そういう中で牛育てていらっしゃるんですね。その方が言っていましたけれども、周期があるから、価格には、しばらく我慢すれば持ち直すんだと信じてやっていらっしゃる方もたくさんいる。だけれども、なかなか持ち返さないと、だからもう離れていってしまうと。  和牛、始めるのもお金掛かりますし、やめてしまったらもう再構築していくのはなかなか難しい。そういう中で、確実にこの保証基準価格はもう設定をしなきゃならないと思っております。五十六万四千円、今現在ですけれども、今回この設定に当たっては、確実に再生産できる価格にしていただきたいと思います。  大臣の答弁をいただきます。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 委員も御存じのように、この保証基準価格につきましては根拠法がありまして、肉用子牛生産安定等特別措置法という法律、ちょっと古い法律ですけれども、もう法律に基づいてこの基準は算定されておりますので、なかなか、政治家が鉛筆をなめてぺろっというわけにはなかなかいかないんですよ。ですけれども、今年度八千円上げて五十六万四千円に今させていただいております。  その水準が再生産可能な水準かと言われれば、先ほど先生からも御指摘があったように、人によって受け止め方が違います。これによって、いや、この数字でやっていけるよという人もいれば、これじゃとても足りないという人もおられるわけで、今、いよいよこの畜産物価格の算定に掛かっております。ルールはありますし、根拠法もありますけれども、私としては、現場の状況、そしてこの八千円上げた状況からの変化を見て、適正な水準で考えていきたいというふうに考えております。

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 もうかっている人もいれば厳しい人もいるという、根拠法に基づいてということですけれども、現場の受け止めとしては厳しいという人が圧倒的に、私、接するんですね。しっかりそこは、先ほど指摘もありましたけれども、受け止めていただいて、設定をお願いしたいと思います。  二つ目、優良和子牛生産推進緊急支援事業について伺いたいと思います。  令和五年度、そして令和六年度、この事業が実施をされておりますけれども、私の地元の鹿児島でも非常に助かっている有効な事業であるというふうに受け止められています。しっかり予算確保をして、事業を継承して、そしてお願いしたいのが、なかなか、発動しているけれども、それは振り込みが遅いという、一生懸命やっていただいているんでしょうけれどもなかなか届いていないという、そういう声が多いんですね。ですので、速やかにこの補填金の交付をお願いしたいと思います。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) 繁殖農家に対します支援につきましては、法律に基づきます肉用子牛生産者補給金制度に加えまして、予算措置として、優良和子牛生産緊急支援事業、こちら、いわゆる六十万事業と言われておりますが、こちらを実施しております。これによりまして、六十万と保証基準価格の差、この差額を埋めているという立て付けになっております。  六十万円事業につきましては、今年度までになっておりますが、その継続につきましては、状況を見極めつつ慎重に検討してまいりたいと考えております。  また、生産者の方々への早期支払につきましては、本年第二・四半期の交付に当たりましては、支払手続の早期化、こちらを図ったところでございます。申請される方の取りまとめ、それが来てから、確認を要してしまうのがありますので、その申請につきましても早期を促していきたいと思っておりますが、確認作業、現金を振り込む作業でもございますので、できる限りでございますが、取り組んでまいりたいと思っております。

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 今はこれ、四半期別になっているんですけれども、一応現場の声としては、月別も是非検討していただきたいというお声が……(発言する者あり)まあ難しいということでございましたけれども、一応そういう声もありますということでございます。  次に、先ほどもちょっと触れましたけれども、離島の和牛経営支援ですけれども、特に輸送費がかさむわけですけれども、特に深刻です。生産費割れが続いていると。県外からの子牛の購買者が、沖縄とか鹿児島、奄美とかではほとんど、九割方県外から競りにいらっしゃるんですね。競りに来てくれなくなっていると。九割方県外から来るわけですから、なかなか来てくれないという問題もあるんですね。これはしっかり取り組んでいかなきゃならないと思うんですけれども。  やはり、島で和牛を育てる、経営をするというのは、やっぱり島を守っていくことです。それは、取りも直さず、我が国の国土を守って、国境を守っていることだと私は思っています。ですので、しっかり、この特に離島を、集荷、出荷について支援をお願いしたいと思います。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) 肉牛生産につきましては、委員御指摘がありましたように、離島を支える地域の重要な産業である。この一方、離島につきましては、輸送距離のハンディ等から、家畜市場における購買者、こちらの確保、出荷に係る輸送費の負担、こちらの方が課題になっておると受け止めております。  このため、現在は、家畜市場のない生産者の方々が島外の家畜市場に子牛を出荷する場合、また、県外の購買者が離島の家畜市場で子牛を購入する場合、こちらは輸送費の三分の二相当を奨励金という形で支援しているところでございます。    〔委員長退席、理事山下雄平君着席〕  また、地域一体となって、島地域一体となりまして子牛の価格の底上げを目指す取組に対しましては、例えば買いに来られる方々の要望を聞きながら一緒に考えていくような取組、クラスター事業の実証事業で二千万円の定額支援などを行っているところでございます。  来年度の離島の生産支援の在り方につきましては、状況を見極めつつ慎重に検討してまいりたい、このように思っております。

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 是非よろしくお願いします。  セーフティネット資金の特例措置の継続についてです。こうした厳しい資金繰りを受けて、農林漁業セーフティネット資金特例措置、貸付限度額の引上げ、これをやっていただいておりますけれども、三月末まで貸付決定期限が延長をされました。十一月には、農水省から日本政策金融公庫を始め金融機関に対して、畜産経営者に対する資金の円滑な融通及び既貸付金の償還猶予等を促す通知文書が出されているというふうに聞いておりますけれども、まあ出されてはいるんですけれども、なかなか貸してもらえないという声も聞いておりますので、その特例措置の徹底をしっかり浸透していくように、先ほど大臣もほかの質問の中でフォローアップをしっかりやっていきたいというふうに御答弁されておりましたけれども、しっかり徹底、浸透、金融機関に対してお願いしたいと思います。

杉中淳農林水産省経営局長

○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。  配合飼料価格の高止まりなどの影響を受けまして、日本公庫の農林漁業セーフティネット資金につきまして、貸付け当初五年間の実質無利子化措置や貸付限度額の引上げ等の特例措置を講じております。この特例措置につきましては、議員御発言のように、年末までのところを令和七年三月三十一日まで延長することを決定しております。  また、既往債務の償還負担の軽減に向けまして、十一月二十八日に金融機関に対し償還猶予等の条件変更に係る配慮を要請いたしました。  農林水産省といたしましても、文書を出すだけではなくて、定期的に金融機関と意見交換をして、現場での丁寧な対応を依頼をしているところでございます。引き続き、現場の声をよく聞き、また金融機関との情報交換を密にして、農業者が将来の経営に見通しを持てるよう金融支援に取り組んでいきたいと考えています。

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 金融機関にしっかり徹底していただいて、生産者の皆様が使いやすいようにお願いをしたいと思います。  次に、飼料ですね、国産飼料の普及ですけれども、コストの四割から五割飼料費が占めているわけで、これを下げていくことが非常に重要になりますけれども、飼料自給率二七%、これを国は三四%目標に掲げているわけです。高騰が続く中で、輸入飼料から脱却をしていく、できるだけ国産にしていく取組が大事です。  鹿児島の伊佐市では、飼料生産受託組織というのがございまして、WCS用稲と牧草を百ヘクタールの水田で生産をして農家に供給をしていると、そういう取組をしております。獣害等と格闘しながら、耕畜連携が注目されているわけですけれども、こうした国産飼料の普及、取組に是非力を貸していただきたいと思います。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) 国産飼料の生産、利用につきましては、国際情勢の影響受けにくく、畜産経営の安定に寄与するものと考えております。また、資源の循環、農地の活用などを通じまして地域社会の維持にも資する重要な取組であり、直近の価格の動向、利便性だけにとらわれない判断を促すこと、こちらも重要と考えております。  世界的な物価高や円安の影響などによりまして国産飼料の関心がより高まっている中、本令和六年度補正予算におきましても、国産飼料の生産、利用の意義を周知しながら、畜産農家と耕種農家の顔の見える関係づくりや人手不足に対応するための外部支援組織の運営強化、これらの取組を支援し、国産飼料の継続的な生産、利用を図ってまいりたい、このように考えております。

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 国産飼料、しっかりよろしくお願いをしたいと思います。  次に、価格ですけれども、コスト配慮への努力義務化について伺いたいと思います。  価格形成について、農水省は、小売業者ら買手が生産費を考慮をする、売手も生産コストを明確にしていくと、その努力義務化する方針というふうに聞いております。ところが、生産者には補助金が出ているじゃないかと、あるいは値頃感もあるじゃないかと、そうしたことを理由に生産費を大きく下回る価格での取引が続いています。  当然、最終的な価格は最終消費者が決めるものだと、委ねられるものだと思っておりますけれども、当然消費者の理解が必要ですし、先ほど大臣の御答弁の中でもこれに関連をして、国民の理解醸成が必要だという、そういうお話もございました。  コスト配慮への努力義務の法制化を含めて、合理的な費用を考慮した価格の形成について伺いたいと思います。政務官。

山本佐知子自由民主党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(山本佐知子君) 食料の持続的な供給に要する費用を考慮した価格形成を行っていくためには、まずはコストの把握、明確化、見える化ですね、を行うことが必要であります。  和牛肉では、生産段階において、近年、飼料費の高騰等により、多くの都道府県で標準的生産費が標準的販売価格を上回る状況が続いています。しかし、牛マルキン等の経営安定対策による支援を実施しているところであります。  他方、生産段階以降の加工、流通、小売段階では、コスト構造や取引価格の実態が必ずしも把握できていません。このため、まずはサプライチェーン全体でのコストの把握、明確化に努め、その結果等を踏まえながら適正な取引を推進をしてまいります。    〔理事山下雄平君退席、委員長着席〕

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 先ほど、大臣もこのことに関連をして、合理的な価格ということで御答弁ございましたけれども、この合理的という言葉をどう理解をしていくかということも大事だと思っておりますけれども、よろしくお願いをしたいと思います。  最後、大臣に伺いたいと思います。  やはり、食べていただくということが一番大事でして、物価高の中での消費者の皆さんの節約志向、そして、今現状、なかなか和牛離れも続いている中ですけれども、やはり生産現場をしっかり応援していくということももちろんですし、先ほど申し上げた適正な価格、合理的な価格をつくっていくということも大事ですけれども、やはり消費をしていただくということが何よりも大事だと考えております。  これは新聞記事で見ましたけれども、七月に、大臣の御地元の宮崎で、消費拡大に向けて、JAの組合員に、四万七千人に五千円の商品券ですかね、そして准組合員十万人に二千円分の割引券、それを配付して、直接的に消費を喚起していくという、そういうこともやっているようで、非常に面白いなと思いましたけれども、そういうことも含めて、含めてですね、しっかり和牛を食べてもらう取組を進めていただきたいと思います。  最後、大臣、よろしくお願いします。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) おっしゃるとおり、食べていただくことが大事です。やはり、和牛の良さをやっぱり忘れないでいただきたいと思います。  今回の補正予算におきましては百七十億円を措置いたしました。前回の三倍以上、前回五十億でしたから。その内容も、いわゆるロイン系、サーロインだけの面倒を見るということでしたが、今回はサーロイン以外の部位も対象にしました。結構食肉業界からは好評です。アナウンス効果は十分にあったような感じがします。  宮崎のこの間の児湯の競り場も、去勢が六十万まで戻ってきました。この政策効果だとは言い切れません、年末でありますから、全てではありませんが、食べていただく。この政策の目的は、小売の値段を下げて、そして手に取っていただいて消費してもらう。この間、ブラックフライデーがありましたけれども、そのときにテレビで見たんですが、大手スーパーがブラックフライデーだということで和牛肉の特売をした、そうしたらもう取り合いになっていた。ですから、手頃な値段であればやっぱり食べたいんですよ、消費者の方々は。ですから、今回の政策は有効だと思っております。  最終的には輸出も含めて消費の拡大に努めてまいりたいと考えております。

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 インバウンドも非常に好調ですので、旅行客に食べてもらうというのも大事な取組だと考えております。どうぞよろしくお願いします。  用意した質問は以上ですので、終わらせていただきます。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 午前中に引き続きまして、日本維新の会の松野明美です。よろしくお願いいたします。  先ほど山本先生も質問をされましたが、ランピースキン病ということについてお尋ねをいたします。  かなり地元の方ではテレビの報道とかで緊張感が走っております。十一月の六日に福岡の県内の農場で、国内初、日本で初めてランピースキン病というのが確認されましたが、初めて私も聞く言葉なのでなかなかちょっと覚えることができないんですが。そして、十一月六日、二つの農場で初めて感染して、感染が広がっているということをお聞きしました。熊本でも広がっているということで。  国内で初めてということで、だから治療法もないというのもちらっと聞いたんですが、ちょっと聞いたら、インドネシアとか暑い国では広がっているけれども、何で国内初で、日本に入ってきたかどうかというのはちょっとよく分からないということで、どうして、この国内に入ってきた理由、なぜこうやってこの病気が入ってきたのかという病気の理由と、そういう最新の情報が分かりましたら教えていただけますでしょうか。

安岡澄人農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(安岡澄人君) まず、ランピースキン病、どういう病気かというところからお話をさせていただきます。  ランピースキン病、主にサシバエとか蚊などの吸血昆虫で伝播する病気とされております。実際の症状としては、牛の皮膚の表面にこぶのような結節ができるというふうな病気でございます。実際は、その病状としては、致死するようなもので、豚熱のようにですね、死に至るような病気ではなくて、ほとんどの牛は基本的には回復する、徐々に回復するといったような病気でございます。  感染経路のお話でございますが、今、世界で見てみると、アジアであるとかアフリカであるとかでこの病気が蔓延しております。特に、今年、去年と韓国で実は発生をしておりました。そうしたことがあって、我々もいつ日本に入ってくるかもしれないという危機感を持って対応しておりまして、防疫対策要領を定めたり、ワクチンの備蓄なんかをしてきたところでございます。  そうした中で、最後に、最新の発生状況でございます。  数字の面で御報告させていただくと、福岡県、十一月六日に初めて確認されて以降、今十九事例の発生を確認されております。このほか、福岡の発生農場から移動した牛があった熊本において二事例が発見されているところでございます。ほかにも、移動した牛なども、いろんな地域、一つずつ追跡調査していますけれども、今のところの発生状況は以上でございます。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 今さっきハエとかっておっしゃいましたよね。ということは、水際対策なんというのは非常に難しいんでしょうね、これ、ちょっと通告しておりませんが。大変、何かその感染を防止するというのは、ハエです、ハエとかであるでしょうから、何でしょう、ベクターというやつなんでしょうか、かなり大変なんじゃないかなと思うんですが、その辺り、もしお答えができればちょっとお聞きしたいんですが、水際対策。

安岡澄人農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(安岡澄人君) 今ほど申し上げたとおりで、ハエや蚊によるものでございます。時に夏の気象などで風で飛んでくるようなことも、渡ってくるというふうなお話もございますので、そういう意味ではなかなか水際という概念で抑えるのは難しいところです。  いずれにしても、やっぱり農場に入ってくるところをまずしっかり抑えるということと蔓延を防ぐということが大事かというふうに思っております。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 確かに、私たちもそうですけど、健康管理をきちっとしていても、やっぱりインフルエンザとか感染したら、やっぱりこれ仕方がないのかなと思うんですが、そのやり方というのはやっぱり本当に大変なんだなと。農業もそうですけれども、こういう畜産というのも大変なんだなというのはしみじみと感じております。  そういう中で、感染が確認された場合ですけど、何でしょう、これは、生乳等のこの移動の出荷とかについて自粛する必要がやっぱりあると思うんですよね。そのためのこの経済的負担というのもやっぱり関わってくるんではないかなと思いますが、そういう経済的負担をどのように考えているかということと、今は、暑い国で感染しやすいのに、今、冬でも感染しているじゃないですか。これから夏に向けての感染の予防方法なんというのがあれば教えていただきたいというのと、やっぱり感染が広がっているということで輸出も非常に関わってくるんでは、影響もあるんじゃないかなと思うんですが、分かっていることだけでいいので教えていただけますでしょうか。

安岡澄人農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(安岡澄人君) ランピースキンの発生に対する対応でございます。  防疫対策要領というのを定めてございまして、それに基づいて、発症牛からの生乳の出荷であるとか牛の移動、自粛をいただいているところでございます。  農水省としては、農場や地域での病気の蔓延を防ぐと、これが一番の対策であり、発生農家の経営対策という点でもそれが一番重要なことだというふうに思っております。  基本的には、発症牛を自主的に淘汰した場合の再導入であるとか出荷自粛中の生乳処理の費用などを支援する、さらには農場の消毒や吸血昆虫対策などの支援を行っているところでございます。このほか、経営対策としては、日本政策金融公庫に対して農林漁業セーフティネット資金の円滑な融通を要請するなど、きめ細かな支援を行っているところでございます。  さらに、輸出への影響のことに関してお話がございました。  今回の発生で輸出が、発生が確認された直後、香港だとかオーストラリアとか、そういったところ向けの牛肉であるとか、台湾向けの乳製品など、一時輸出が制限されることがございました。その後、協議を行いまして、安全であることを確認をしていただいて、輸出の継続が可能となっております。  アメリカ向けの牛肉に関して、アメリカも当初、今回、ワクチンに関して、アメリカの国内で確認されていない、安全性が確認されていないということで、一時、我が国からの輸出を全て制限するような構えでございましたけれども、協議を行って、ワクチン接種県からの輸出は残念ながら当面制限はされますけど、ワクチンを接種しない非接種県からの輸出については継続となったところでございます。  引き続き、ワクチン自体は非常に安全なものでございますので、更なる制限緩和に向けて、そういった協議についてもしっかり取り組んでいきたいと考えております。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 やっぱり、私の地元の熊本でも一つの農場が二つになったということは、感染力ってやっぱり、広がり始めたらがあっと広がっていきますから、本当に大変だなと思いますし、あと、先ほどもちょっと御説明ありましたけど、この牛の皮膚のしこりとかむくみというのはなかなか分かりにくいんじゃないかなと思うんですね。  私たちも、今も私、ずっと座りっ放しで、皆さんもそうだと思いますが、足むくんでいますもんね。でも、やっぱりこれは、むくんだというのは自分しか分からないです、分からないんですよ。人にちょっとむくんでいるでしょうと言っても、なかなか、ううん、余り変わらないように見えるという、そんな感じですね。むくみって本当に自分しか分からない、この何か苦しさというのがやっぱりあるんですよ。  私も、何かずっと座っていてむくんでいますけど、じゃ、そういうのというのは知らないと気付かない。そういうのというのはなかなか難しいと思うんですが、これからは、やっぱり感染が広がらないように情報発信はやっていただいた方がいいんじゃないかなと思います。今九州だけですけど、これがまただんだんだんだん全国に広がっていったら大変なことになりますので、その辺りの情報発信というのと、先ほどの治療法、ワクチンと、もう少し説明がありましたら、ちょっと説明していただけますでしょうか。

安岡澄人農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(安岡澄人君) おっしゃるとおりで、新しい病気でございます。農家の皆さんも、この病気に関して慣れているわけではございません。  そういった意味では、いろんな実際の病状の写真だとか、そういったものなんかを皆さんに共有していたり、地域、いろいろ出ているところに関しては、やっぱり早め早めに御通報いただいて、それで確認をしたりというふうなことで、いろいろやっぱり似たような病気もあったりするような症状ではございますので、ただ、積極的にそういうことで情報いただくようにということと、情報発信はしっかり、新しい病気であるがゆえにしていければというふうに思っております。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 ありがとうございました。十分な情報発信をよろしくお願いいたします。  次、鳥インフルエンザ。大臣も一生懸命取り組んでいらっしゃると思うんですが、今年度は鳥インフルエンザが過去最多ペースで発生しているという記事がありました。  渡り鳥だとか、そういうような原因だと思うんですが、この一番リスクが高まるというのがこの時期、十一月から一月の間が一番発生が高いと聞いておりますが、どのように防いでいかれるのかなということと、どうしてもイメージ的に、私は余り鳥インフルエンザのことはよく分からないんですが、同じ地域に一回発生したら、また同じ地域で発生するような感じがするんですね。  そういうところをどのように、私にはちょっとあれなのかも分かりませんが、どのように考えていらっしゃるのかということと、この鳥インフルエンザの発生は卵の生産量とかにかなり影響があるかどうか、ちょっとそれをお聞きします。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) まず、同じところで発生するというようなものではございません。そうではありませんが、しかし、緩い飼養衛生管理基準をやっていれば同じところで出てしまうかもしれません。そういうことはあってはならないということです。  宮崎でも一件出ました。そして、移動制限区域が設定されたのでございますが、周りの農場には一切伝播をせず一か所で止まりましたので、やはり事前に、家畜伝染予防法、それから飼養衛生管理基準、これに基づいて事前に演習をする、都道府県の責任においてですね、演習をして、そして、いざ起こったときにはこうするんだということをあらかじめ用意しているところはそうやって食い止めることができますので、日頃の備え、日頃の緊張感が大変大事だというふうに思っております。  とにかく自分のところには来ないだろう、来るはずがないと思っているのが大きな間違いで、もう本当に私の地元でも、かつての話ですが、最新鋭の、もう日本で多分最新鋭のケージを造った採卵鶏の農家に入りました。こんなところにどうやって入るんじゃというようなところにも入りましたので、そういった緊張感をやはり持ってもらうことが大事です。  それから、卵価についての影響でありますが、三百五十円まで上がりました、この間一斉に殺処分をしたときはですね。非常に、卵は物価の優等生と言われていた時代に比べると、とんでもない値段まで上がったわけでありますが、やはり卵の需給というのは、大体二%か三%ぐらい供給量が変わると一気に価格が変動するんですよ。  ですから、あれだけの頭数、何羽だったかな、十二万だったかな、前回十二万だったかな、一千六百万か、一千六百万羽でした。一千六百万羽も殺処分してしまうとそういうことになってしまいますので、とにかく発生しても周りに広げない努力をしなきゃいけない。そして、主婦の方々、御家庭にも迷惑を掛けないように、卵価の安定対策もありますし、今回畜産物価格の対象にもなっておりますので、卵価の安定にも農林水産省として貢献していきたいと思っております。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 御説明ありがとうございます。よく分かりました。  ただ、畜産、農業もやっぱり大変ですけど、畜産業もやっぱり大変ですね。いろんなやっぱり問題もあって、人手不足とかも、担い手不足とかもありますけど、こういうふうに、自然というんですかね、そういうので感染したときの対策というのもやっぱり覚悟をして働かないといけないので、かなりの仕事をやり始めるときも覚悟というのは必要なんだなと思いましたし、いろんなこともやっぱり知っておかないとなかなか畜産には挑戦ができないんだななんていうふうに本当に思いました。よく分かりました。ありがとうございました。  その中で、補助金に頼らずに本当は畜産業を目指してほしいと思うんですが、なかなかやっぱり難しいなというのはよく分かります。その中、やっぱり取り巻く環境とかも大変なんだなと。また、先ほどもありましたが、倒産とか廃業の件数もどんどんと増加しているということで、人手不足というのはやっぱり大きな課題になっているなと思っております。その中で、農業も同じなんですけど、やっぱりスマート畜産という、私、スマート農業機具はあると思っていたんですが、スマート畜産機具もあるんですね。そういうことも実際知りませんでした。  やっぱり若い方々に畜産を通してスマート畜産に魅力を持つとか、そういうような機会というのもやっぱり必要なんじゃないかなと思うんですが、若者たちとスマート農機具、スマート畜産との触れ合う機会、そういうのはどのように進めていかれるのか、つくっていかれるのかということをお尋ねいたします。進め方ですね、お願いいたします。

滝波宏文自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(滝波宏文君) 畜産、酪農の農家戸数は、近年の五年間で約一万戸、二割減少するなど、担い手の確保が喫緊の課題であり、畜産分野においても、新規就農者や外部支援組織の育成が重要であります。  このため、畜産クラスター事業を始めとした各種事業を措置し、省力化のための分娩監視装置、発情発見機、自動給餌機などスマート技術の導入や、ヘルパー、コントラクター、TMRセンターなど作業の外部化や機械のシェアリング、そして初期投資の負担軽減のための施設整備などへの支援をしてございます。  今後とも、意欲ある新規就農者の確保、育成に関する効果的な対策の実施に努めたいと思います。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 鹿児島県ですけど、約六年前から県内およそ半数の農業高校にロボットトラクターとかドローンを整備、スマート畜産を推進しているということで、鶴翔高校ではAI器具を用いて実習が行われているということなんですね。これ、すごいですね。学校で飼育している雌牛に、発情時の特有の行動を取るとメールで知らせるバンドが装着されていて、機械導入後、授精のタイミングを逃すことが減り、校内の子牛の生産頭数が増えたということで、こういうのはやっぱりすごいなと思いました、やっぱりそのスマート畜産はですね。  そういうふうにして、やっぱりその面白さを知った生徒たちが意欲的になって、是非畜産業をやりたいと、やっぱりつながっているということで、やはり教育の現場にこういうふうに触れ合う機会、教育現場への導入についてどのようにお考えか、お尋ねいたします。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) じゃ、まず杉中経営局長。(発言する者あり)じゃ、江藤大臣。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 済みません、ちょっとガバナンスがうまくいっていなくて。  おっしゃるとおり、様々この委員会でも御議論がありました。農業高校は古い農業を教えているのか、水産高校は古い漁業を教えているのかという御指摘ありました。新しい技術が導入されて新しい感覚で農業をやらなきゃいけない、それから経営感覚も身に付けなきゃいけない。  今御指摘があったのは発情発見機のことだと思いますが、それ、歩数で見るとか体温の変化で見るとか様々な技術がありますけれども、そういうものを使うことによって分娩間隔を短くする。分娩間隔が短くなれば一年一産が実現できるわけですよ。そうすると、生産性は高まりますから、当然、畜産農家の経営効率は良くなる。  そういう新しい技術がこの畜産の世界にも導入できるということが分かれば、若い人たちも、なるほどなと、面白いなと思っていただけるということであろうと思いますから、できるだけその教育の現場にもそういった最新の技術、例えばドローンなんかも大変必要だと思います。  そういったカリキュラム、まあ人材を派遣して今やるようなこともやっておりますが、いかんせん機材が古いんですよ、機材が。昔のトラクターが置いてあったり、今どきこんな手押しのトラクター使っている人はいませんからですね。そういうことについても、文部科学省と連携しながら、教育の現場でも農業の普及に努めてまいりたいと考えております。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 時間がありませんので、答弁は要りません。  是非、この畜産業にもこういう人手不足とかありますから、農福連携を取り入れていただきたいと思うんですね。  というのは、やっぱり三四・九%が取り入れていらっしゃるということなんですが、それをですね。そういう中で、実は私、これ数年前にお聞きしたんですけど、障害がある方が非常に鶏のお世話が大得意で、大得意で、ほかの社員の皆さんよりもはるかに高い給料をもらっていると、いただいているということなんですよ。非常に鶏と、なかなか難しいですよね、私たちが鶏と接するというのは。大体、工賃が、平均工賃が、障害者雇用の平均工賃が二万四千三百円なんですよ、一か月の工賃が。でも、この方は二十万円もいただいているということで、本当に、マッチングしてぴたっと合ったら農福連携は本当に生かせるんだなと思いまして、最初の頃は週三回でいいよと言っていたけれども、毎日来てもらわないと困ってしまうというぐらい大活躍をされております。  また、愛情を持って牛とかに接してもらえるので、牛が非常に穏やかで、人になれてくるということもありますので、是非この畜産業に対してもやっぱり農福連携どんどんと進めていただきたいと思っております。受入れ体制も大変だと思いますが、是非取り入れていただきたいと思っておりますので、どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。  以上になります。ありがとうございました。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 国民民主党の舟山康江でございます。  今日のこの畜産物価格に関する委員会は、大臣が畜産物価格を決定するに当たって、立法府としても、国会としても意見を申し上げると、こういった位置付けで開催されていると私は理解しております。そういう中で、私も大臣に決定に当たって是非お願いしたいことがありますので、まず最初にそれを申し上げたいと思います。  今、農産物のみならず一般商品についても価格転嫁の議論が盛んに行われていることを考えると、改めてしっかりと資材価格高騰を反映した再生産可能な水準にすべきと考えております。  毎回、そういった趣旨で決定はいただいているんですけれども、どうも現場を聞きますと、特に酪農、加工原料乳生産者補給金がその再生産可能な水準になっているのか、大変現場からは不満の声たくさん頂戴していますけれども、まさに本当にこの今の価格転嫁の議論がこれだけ華やかな今だからこそ、しっかりとそれを踏まえた価格の決定をいただきたいということを、まず大臣の決意をお願いします。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) おっしゃることはよく分かります。  中小企業の議論が予算委員会で大分華やかに行われました。あの世界には下請法という法律があって、法律でしっかり監視をしますよということでありますから、これも改正する流れに今なっておりますけれども、そういったことがまだ農林水産の分野では確立されていませんので、理解の醸成ということに頼らざるを得ない部分があることは非常に難しいところだろうと思います。  今回のこの価格の決定に当たっては、先ほどから現場の感覚からとの乖離があるんじゃないかという御指摘をもう連発でいただきました。それはそのとおりだと思いますよ。受け止め方はそれぞれなんでですね。しかし、大宗の方が納得いただけるようなところを目指すのがやはり政治の責任だと思います。まさに、立法府としての意見を今述べていただいているわけでありますから、しっかり受け止めさせていただきます。  そう申し上げた上で、やはり法律に基づいて、まあ計算式もあります。しかし、計算式だけであれば電卓さえあればいいという話になっちゃいますので、そうではなくて、立法府の御意見、大臣としての考え方、そして行政としての考え方も丸めて結果を出していきたいと考えております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございました。是非そういった意気込みでお願いしたいと思います。  ただ一方で、現状は畜産全般で飼養戸数が減少している中、特に酪農は厳しい状況だということ、これは先ほど徳永委員からも具体的に数字も交えていろんなお話がありました。  改めて、なぜ廃業するのかと。いろんなこれは、それこそいろんな事情があるとは思いますけれども、やっぱり一つには、なかなか経営が厳しい、もうからない、赤字だ、ここにあると思います。そのもうからないところから収益を上げるためには、一つはまさに適正価格で支えていくということと、あわせてやはりコストをどう下げていくのか、ここが非常に大事なのかなと思っています。  そういう中で、コストの大宗を占める飼料、餌について質問したいと思います。  おととし辺りから少し落ち着いているとはいえ、やっぱり飼料価格は高止まりしています。飼料費は生産費に占める割合が非常に高いんですね。大臣御承知のとおり、牛で四割から五割、鶏で六割、豚ではもう七割ぐらいまで行っているということを考えますと、まさにこの餌代をどのように下げるのかというところですけれども、そういった大きな課題に対して政府としてどのような対策を打っているのか、副大臣にお聞きします。

滝波宏文自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(滝波宏文君) おっしゃるとおり、畜産農家の経営コストに占める飼料費の割合は高くて、その低減を図ることは重要と考えてございます。  このため、低コストでの飼料生産を図るため、草地の整備、改良や単収の高い飼料作物への転換等による飼料作物の生産性向上とともに、飼料の需要量自体の減少を図るため、これは需要側になりますけれども、肉用牛の飼育期間の短縮、出荷月齢の早期化、飼料の利用性に優れる家畜への改良などを推進してございます。また、改めて供給側ですけれども、これに加えて、製造コスト低減に資する配合飼料製造工場の再編合理化に対し、農業競争力強化支援法に基づく低利融資の支援措置等を講じてございます。  これらの政策を総合的に講じることにより、飼料費の低減に向けた対策を進めてまいりたいと存じます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございました。今いろいろお話しいただいたこと、全て大変重要なのかなと思っています。  そういう中で、やはり輸入の餌に比べて国産飼料、自給飼料というのは価格にしてかなり割安になっているんですね。そういうことを考えても、やっぱり飼料自給率向上というのは大きな課題だと考えますけれども、じゃ、なぜ飼料自給率が上がっていないのかなというところ、ここについて大臣の見解をお願いしたいと思います。  つまりこれ、要は供給制約なのか、使いたいけれども物がないのか、それとも、やはり畜産農家側が、いや、やっぱり、分かるけどさ、輸入の方がいいよねと思っているのか、そこのところですね。まあいろんなことがあると思いますけれども、その辺の分析、大臣からお聞きしたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 農家の感覚からいうと、私もたくさんの、特に肥育農家、まあ藤木君がそこにおられますけれども、特に輸入乾牧草は使い勝手がやっぱりいいんですよね。もう、こうやってブロックでくくってありますし、箱の中にぽんと放り込んでちょきんちょきんとやればそのまま給餌できる。  私の友人で、総理大臣賞、天皇賞を何度も取った肥育農家がいるんですが、彼も、まあ耕畜連携は分かると、自分のところでその粗飼料を作った方がいいのも分かるけれども、しかし、手間暇考えると多少高くてもこっちの方が楽なんだよと、経営効率がいいんだよと、そう言われると、何とも私としても反論のしようがなくて、これはもう経営者の経営判断ですからまあ仕方がないのかなという部分はあります。  そして、配合飼料に関して若干申し上げれば、やはり肥育農家それぞれ独自の配合をしているところもあります。トウモロコシ、自分のところで混ぜるというこだわりを持っている人もいますし、やはりほかとは違うと、うちのところはこういう配合飼料で育てるんだということを誇りを持っている方もおられるんで。で、やっぱりですね、やっぱりトウモロコシなんですよね。先ほどからお米の話、飼料米の話も随分出ましたが、やっぱりトウモロコシがいいと。サシの入り方ですとか、色づきの仕方とか、そういうのを見るとトウモロコシがいい。  やはり、この職人としてこだわっている方々についてそれ違うよということもなかなか言えませんので、難しいところありますが、それにしても輸入に頼っている構造は変えていかなきゃいけないという意識は常に持っております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 私も本当に同じ思いなんですね。分かるけど、まずは輸入配合飼料が楽だということ、そして飼料用米よりやっぱりトウモロコシという声がある。  そういう中で、私、是非検討いただきたいと思うのは、もちろん、餌代の急激な高騰に対してそれを緩和するための配合飼料価格安定基金等の運用というのは大事だと思います。ただ一方で、私、否定するつもりはないですけれども、ちょっと考えていただきたいのは、一方で、こういう制度が改めてその配合飼料に偏った給餌形態を後押ししているんじゃないかと。もちろん、多分昔そうだったと思うんですよ、やっぱり安い輸入の飼料を基に今の日本の畜産が成り立っていますから。でも、そういう中で、いつでも安いものが入ってくる状況じゃなくなった中で、改めて安定的な生産のためにも自給率を上げていこう、できるだけ国産の飼料を使っていこうという動きがある中で、ああいった制度が、ある意味ではですよ、ああ、何かがあったときにはやっぱりここが安定するんだというところで配合飼料に頼るその経営行動を後押ししている、そんな側面もあるのかなと考えたときに、少し見直すことも必要なのかなと。  で、何年か前、去年かな、去年、おととしぐらいに、やっぱり配合飼料にはそういった支援があるけれども、単味飼料を使っているところにはなかなか支援がないと、これ不公平じゃないかという議論をこの場でも随分させていただきました。まさに、その自らの工夫で配合飼料に例えば単味飼料を入れる、エコフィードを入れる、国産の飼料用米を入れると、こういったところに関してはなかなかそこに光が当たらないというところを考えると、やっぱりその配合飼料信仰というんでしょうか、配合飼料だけを、もちろん、いや、基金でちゃんとお金も払っているからと言われるんです。だけど、そうじゃなくて、政府の今後目指すべき方向性として、この配合飼料価格安定制度の在り方、そのほかの国産飼料への、何という、後押しですか、そういったことの政策誘導というのをもう少し考えていく必要があるんじゃないのかなと思いますけれども、大臣の率直な見解をお聞かせください。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 率直な意見を言えば、賛成いたします。  長友委員からも昨日御指摘がありました。まあ、サシの入っている肉はいいけれども、それ以外の求めている人も増えているよと、簡単に言うとそういう話でした。それは分かります。だけども、サシの入っているものに対するニーズも、要望も大きいということも大事にしていかなきゃ。日本の宝だと思っております。  この配合飼料価格安定制度があるからいかぬのだという話は、若干ちょっとなかなか、天を仰ぐところがありますが、しかし、私の地元でも、例えば、朝、牛を全部山に放牧する人がいるんですよ。で、山で一日過ごさせて、草を一日食わせて、自分で帰ってきますから、おとなしく。もう農道をとことことことこ歩いてちゃんと帰ってくるんですよ。是非、ユーチューブで見れますから、委員の先生は。高千穂の方です。まあ固有名詞を言うとよくないので言いませんが、後で教えますけれども。  そういうやり方もあるんで、様々な牛の育て方、配合飼料に頼らない、輸入乾牧草に頼らない、多様な飼育の仕方というものは、これから先の畜産政策を考えていく上では考慮の余地があるだろうというふうに考えます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 今大臣からもありましたけれども、具体的に牛肉に関する消費者ニーズ、まさにサシ志向なのか、それから赤身志向なのか、まあ健康志向、高齢化、そういったいろんな人口構成の変化に伴って実際に消費者ニーズがどのように今変わっているのか、そういった分析は農水省でされているんでしょうか。政務官、お願いします。

山本佐知子自由民主党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(山本佐知子君) 和牛生産については、平成三年の輸入自由化を契機に、脂肪交雑重視の改良を進めてまいりました。そして、輸入牛肉との差別化を図ってきました。現在では、牛肉輸出については八千八百五十八トンにまで増加し、海外でもサシの入った牛肉が高く評価されています。  一方、消費者の国産牛肉に対するニーズについては、赤身肉からいわゆる霜降り牛肉まで多様化していると認識をしています。このため、赤身に適度なサシが入る肥育期間を短縮した牛肉やオレイン酸等の食味の良さなど、多様な需要に応える和牛肉生産を推進することが重要であると考えています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 そういったニーズがある、多様なニーズに応える生産を推進する必要があるということは、生産者側にも農水省からもかなり強くアピールしているんですか。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) アピールという形ではございませんが、その乳用種、例えば交雑種、これらを含めました全般的な振興を図るということからしまして、多様なニーズに対応できるような和牛生産、食肉生産、牛肉生産を取り組んでいるところでございます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ただ一方で、やっぱりまだまだそのサシ志向というんですか、その生産側ですよね、消費者側はともかく、もちろんその消費者ニーズに対応した生産をするというのも生産者の仕事だとは思いますけれども、ただやっぱり、ずっとその世界でいる方々にとってはいまだにA5で、A5が六割超かな、ぐらいですよね、A4と合わせるともう九割ぐらい、もうやっぱりA4、A5が占めているわけで、でもやっぱりそれが高く売れるだろうと、人気あるだろうということでやっていますけれども、多様になっているということも含めた何かこの政策的な後押しも必要じゃないのかなと考えています。  そして、その上で、ちょっとこれ、実際にそのデータ等があれば教えていただきたいんですけれども、先ほどの大臣のお話でも、やっぱりこのサシ入りのきれいなお肉を作るためには、やっぱりトウモロコシがいいんだということなんですけれども、実際にそうなのか。  やっぱり確かに、じゃ、畜産農家からも、いや、やっぱり輸入の配合飼料じゃないと品質にも影響するんだと、いいものは配合飼料じゃなきゃできないんだということを、飼料じゃなきゃできないんだということを随分聞くことがあるんですけれども、そこはデータとして何か出ているんでしょうか。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) 家畜が健康的に維持し、正常な発育、繁殖を行うためには、家畜の生育段階、肥育、あと泌乳ステージに応じまして適正な栄養価の飼料を過不足なく給与する、これが必要でございます。  このために、理論的にいきますと、輸入配合飼料の原料と同等の栄養分、例えばカロリーですとかアミノ酸の含有量、これを有する国産濃厚飼料の給与があれば、家畜の生理ですとか畜産物に影響を与えることなく置き換えることが可能であり、肉質、身質に影響はないものと考えております。  ただ一方、輸入配合飼料原料につきましては、成分又は品質が一定、これ大ロットで輸入されている、こういう状況でございます。また、国産の濃厚飼料につきましては、ロットが小さい、あと、地域の事情によりまして、例えば気候条件、畑地、水田など作付けされる土地の状況、また周辺にエコフィードの原料の供給可能な工場があるかないか、このような状況が多様でございます。  様々な飼料を、このようなことから、様々な形で飼料を生産、利用していることから、畜種ごとの特性に留意した飼料設計を行い、適切な飼料給与、これを行うことで対応しているということでございます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 いや、今の答弁じゃ、私はやっぱりどう考えたって国産飼料に置き換わっていかないよねという感じしちゃいますよね、だって楽なんだもん。しかもですよ、私も分かります、これまで継続的に、安定的に使い続けてきた、それを使い続ける方が非常に安定しているということ、そういう中でどうしてもそこを変えるというのは難しいということも分かりますし、とりわけ、昨年、この委員会の中で当時の宮下大臣からは、飼養規模拡大の結果、輸入飼料に過度に依存するような経営体があるということ、そういうところほど輸入飼料価格の上昇の影響をより大きく受けると、こんな御答弁もありました。  つまり、規模拡大すればするほどやっぱり安定的に入ってくる、そして、手間が掛からないで済む餌ということで輸入配合飼料をより多く使うということになると。まあ、実際そうなんですよね、全然増えていないんですよ。大家畜経営における自給飼料給与の割合というのはどんどん、むしろ減っているんですね。  そう考えると、やっぱり安定的な飼料の供給とか自給率の向上ということを考えたら、この面からも、果たして今までのように規模拡大路線でいいのか、安定的な持続可能な畜産といったときに、きちっと国産自給飼料が使える範囲の規模を改めて推進するべきではないかと、こういった疑問が出てくるわけです。  やっぱり飼料価格が乱高下すれば、一番不安定になるのはそういった大きな経営なわけですから、そういった観点からも、単に、いや、自給率向上に向けて頑張ります、適正な飼料の給与に努めてまいりますという、そういった平面的な答弁ではなくて、もう少し能動的にそういうものを推進するようなことをしていかないと駄目なんじゃないでしょうか。  大臣、いかがですか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) おっしゃりたいことは分かる部分と分からない部分があって、国産飼料で賄える部分だけやるのだということになると、卵が先か鶏が先かという話になりますが、もう今の状況であれば、何頭飼えるか、ちょっと数字的に定量的に示すことはできませんけれども、とても支えることができない現状であるということは、もう委員とも共通できる認識だろうと思います。  しかし、例えば、藤木君がそこにいますけれども、彼は自民党の中で早い段階から、子実トウモロコシを作るべきだ、子実トウモロコシに政策誘導すべきだ、補助金をしっかり付けて生産面積を増やすべきだということを激しく言った男なんですよ。最初は何を言っているのかなと思いましたけれども、ちょっと時間がたったら、彼の言っていることは極めて正しいということが分かりました。  そして、これから水活を見直す流れの中で、もし、今後の議論の流れの中でまたお話をさせていただきますが、例えば青刈りのトウモロコシであるとか子実トウモロコシであるとか、そういうものに是非政策誘導したいと思います。畑作に誘導するだけではなくて、自給飼料の方向にも行けるところは是非行ってほしい。まあモデル的にトウモロコシを、飼料用トウモロコシを作って、あれは東北だったかな、作ってもらったところありますが、そこはモデル事業でもありますし、水活を前提にしていますので、水活の補給金を前提にしているんで、若干議論の俎上にのせるのは余り適切ではないんですが、大体輸入トウモロコシと価格的にも同等水準まで技術的には進んできました。そういったものをいかに横展開していくか。  言われるように、食料にしても飼料にしても、輸入に頼っているという状況は決して安全保障上健全ではありませんので、その方向性は共有したいと思います。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 時間となりましたので、二点だけ簡単にお願いだけさせてください。  今、先ほどの質問のときにも言いましたけれども、改めて、この適正規模って何なんだろうか。大規模になるほどリスクが大きいという中で、ようやく畜産クラスター事業でも規模拡大要件がなくなりました。そういう中で、適正規模が何なのかということを、まさにこれから基本計画等で多分モデル経営類型、経営展望ですよね、経営展望等でも示すと思いますけれども、是非それをしっかりお示しいただくべきではないのかなということが一点と。  あとは、飼料効率等も含めた、養豚なんかでベンチマーキングシステムというものもやっています。いろんな分析ですよね、科学的にどのぐらい上げればどのぐらい太るのかとか、そういったことも、具体的に科学的な分析も含めて、やはりより効率のいい経営に向けて農水省もリードいただきたい、このことをお願い申し上げまして、質問とさせていただきます。  ありがとうございました。

紙智子日本共産党

○紙智子君 紙智子でございます。  酪農、畜産価格について質問をさせていただきたいと思います。  ちょっと最初に、通告していないですけれども、大臣、十二月十三日付けに報道ステーションで酪農のあれを特集していたんですけど、御覧になってはいませんかね、十二月十三日……(発言する者あり)あっ、そうなんですか。  千葉県で、ちょうど今の時期って学校給食もうないんですよ。牛乳を飲む量がぐっと減るということがあって、千葉県内で無料配布して、とにかく年末年始は飲んでもらいたいということのキャンペーンを張っているのが、映像が流れて、千葉で。それで、そこに酪農家の女性の方で、西岡牧場というところの方がインタビューに答えていて、コロナが終わって酪農の景気も戻ってくると思って、みんなお金を借りて何とかしのごうと思っていたのに、何も戻ってきていない上に、円安でじりじりじりじり厳しくなっていて、来年は離農が加速するんじゃないか、心配だということをおっしゃっていたんです。  これ、聞きたいことは、さっき徳永さんもされていたこととも重なるんですけれども、中央酪農会議が十二月二日に発表した調査、この中で数字言っていましたよね。酪農家が一万戸割れ、六割の経営が赤字、八割が経営環境が悪いと回答して、半数が離農を検討という報告なわけですよ。それで、実際にこの間の離農のペースが年率で六%って、これまでにない高水準になっていると。都府県は北海道よりもっと高くて八%ということで、物すごい加速的になっているということの数字だったと思うんです。  それをもうちょっと具体的な表れで言うと、さっき言ったテレビの映像の中で示されている声になってきているというふうに思って、それでちょっと、私も大臣にそのことに対する危機感というか認識をまず最初にお聞きしたいと思うんです。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) これまで私も酪農政治連盟というのの幹事長をずっとやってきましたので、酪農家の方々とはかなり密にお付き合いをしてきました。  様々厳しい場面もあって、特に系統に入っていらっしゃる方々については頭数を減らしていただいたり、乳量を減らしていただいたり、様々な現場の御苦労もいただいた上で今があるわけですが、それでもこうなるということですので、これは本当に厳しい状況だなと。これ以上増やすことは国民にとっても決して利益になりませんので。  国民は新鮮な牛乳を求めています。先ほどチーズのお話もありました。様々な技術革新も進んでいるわけでありますから、しっかりとした支援を考えていきたいと考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 危機感ということでは多分共有していると思うんですけれども、じゃ、なぜこうなっているのかということについて、端的に言うとどういうふうにお考えですか。(発言する者あり)なぜこういう厳しい状況になっているのかということです。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) それは複合的な原因があると思います。酪農家の中の方には借金がないから今のうちにやめようという方もおられるというふうに聞いています。もう逆に借金があるからやめられないという方もおられると聞いています。そして、もう後継者がいないから、そして自分の息子以外にその後継者も見付からないからやめるという方も、黒字であってもですね、という方もおられますので、複合的な原因があると思います。  本当に経営が厳しくて、もうにっちもさっちもいかなくなってやめるという方も当然おられるわけであって、ここに至る経過について、政策的なことについてお尋ねになっているんだと思いますが、そのタイミングタイミングでは、現場の方々と意見交換をしながら一生懸命やってきたつもりです。しかし、現実の現象としてこのようなトレンドが止まらないわけでありますから、一定の責任はやはり政治にもあるんだろうと思っています。  常に反省に基づいて前を向いていかなきゃなりませんので、これ以上このトレンドが加速化しないようにしっかり検証を進めてまいりたいと思います。

紙智子日本共産党

○紙智子君 農水省から資料いただいたものを見ますと、令和二年度、つまり二〇二〇年には、トン当たりで六万七千円の程度だった配合飼料の農家の購入価格なんですね。令和四年度、二〇二二年には、これ、十万を超える水準まで高騰しているわけですよね。  それで、お配りした資料がありますけれども、ちょっと数字が小さ過ぎて見にくいんですけれども、これ、輸入原料価格の推移と配合飼料価格安定制度の補填の実施状況というふうになっています。  それで、これ見てもらうと、令和四年、つまり二〇二二年ですけれども、黄色の部分、棒グラフですね、黄色の部分というのは異常補填ですけど、一番大きいときで一万千三百四十六円、その下の緑の通常補填が五千四百五十四円で、合計すると一万六千八百円の補填が出ていると。それで、年平均にすると八千八百二十五円が補填されているということなんですよね。  それで、これちょっとお配りしていないんですけれども、二〇二二年の営農類型別の農業経営統計ってあるんですけど、この中で見ると、農業経営の所得というのはマイナス四十八万円になっているんですよ。配合飼料の補填はされているんだけれども、酪農経営が赤字ということで、総合乳価も百十八円というふうに引き上げられているんだけれども、それでも、二〇二二年のこの営農類型別の農業経営統計の調査を見ると、酪農経営の年収というのはマイナス四十八万円ということなんですよ。  この赤字ってどう考えたり分析しているのかということについて、参考人の方にお聞きしたいと思います。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) 委員から御指摘ありました令和四年の経営統計調査、こちら酪農の経営につきましては、飼料費、また動力光熱費の上昇によりまして、経営収支が赤字となっております。令和四年十一月以降、四回にわたりまして乳価の引上げにより、この経営収支については改善する方向であると私は考えているところでございます。一方、飼料、その他のコストの高止まりもあり、輸入飼料への依存度が高い経営や借入金の返済がある経営につきましては厳しい状況が続いていると承知しております。  安定した酪農経営を推進するために、引き続き、脱脂粉乳の在庫対策、需要対策、需要拡大を支援することにより需給を安定させ、国際情勢に影響を受けにくい構造転換するため、国産飼料の生産、利用の拡大を推進してまいりたいと考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 それでね、この四十八万円赤字となっている中には、クラスター事業などによって借り入れた借金の返済は含まれていますか。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) こちらにつきましては、返済は含まれております。(発言する者あり)減価償却費で含まれています。

紙智子日本共産党

○紙智子君 減価償却費として含まれているということだけども、実際上はこれ入っていないですよね。そういうふうに説明を受けましたよ、先日。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 松本局長、もう一度。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) 申し訳ございません。  改めて正確に申すと、減価償却費として返済は含まれております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 ちょっとそこのところ、私も頭が回らないんですけれども、飼料への補助を幾分か手厚くしてはこの間やってはいるけれども、酪農経営の改善にはつながっていないんじゃないかということを言いたいわけですよ。  それで、加えて、次の年の令和五年の、二〇二三年、この表で見ると、飼料価格が一トン当たりで九万五千円から九万八千円ということで、高止まりしているわけですよね。だけど、この去年の十月の段階で、これ青色の棒グラフありますけれども、青色の緊急の補填金、これが大きく減少していって、一月以降は打ち切られているわけですよ。  これは、打ち切られているのはなぜなんですか。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) 配合飼料価格安定制度につきましては、急激な高騰、これに対しましてその補填金、異常補填を発動するという形になっております。今回は、このような状況から、急騰している状況でないというところから発動されていないということになっております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 そうなんですよね。  だから、実際上はずっと高止まりしているんだけれども、今まで補填されていたものが出なくなっているということなわけですよ。そういう意味では、やっぱり本当に十分な補填になっていないと。二三年度は、ですから、二二年の四十八万円の赤字の状況から更に悪化している可能性もあるんだと思うんですよね。  価格が下降局面だというふうに、上がり過ぎていたのが少し収まってきているとは言うんだけども、しかしながら、直近でも飼料はトン当たり九万円超えている金額に高止まりしているわけですから、これらのやっぱり緊急対策必要じゃないかというふうに思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 非常に悩ましいところでございます、正直なところですね。おっしゃるように、九万五千円ぐらい、ちょっと正確に数字覚えておりませんが、大体それぐらいです。一番高かったときよりかは安いですけれども、もう非常に二年前から比べればとても高い水準でありますから。  緊急対策思い出しますけれども、保証基準価格、いやいや、配合飼料価格安定制度を発動するに当たっては、過去一年の平均を四半期と比較をして発動させるというルールなのを二年半に延長して、過去の安いときの数字も入れて発動基準を無理やり下げた。そのときも随分乱暴なことをするなという意見もありました。でも、それで総額で五千七百億ほどお配りすることができたわけでありますけれども、じゃ、これを四年にするのか五年にするのかという話になるとなかなかこれも厳しい話があって、今、昨日も衆議院の農林水産委員会でも議論があって、緑川議員だったかな、緑川先生から御質問いただいたんですが、一番頭を悩ませているのはこの問題でございます。  ちょっと答弁が長くなって恐縮ですけれども、特に非常補填について、商系の方々が借金をしてまでもう付き合いたくないと、我々は我々なりの商流を持っているので、配合飼料価格安定制度は、牛、豚、鶏全部丸めていますから、それぞれの業種によって考え方も違います。例えば豚の方々は、今の値段はそこそこ安定しているので……(発言する者あり)あっ、済みません。  と、いろいろまとまりがないんで、悩みながら今考えているというところでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 私も聞いて、配合飼料って、これ、豚も鶏も牛も全部ひっくるめているんですよね。どちらかというと鶏とか豚には行っていた、だけど牛には余り回っていないというのが現状だったと思うし、先ほど声紹介したように、実際にはもう四十八万円赤字だという現実がある中で、そこでもう三期終わったからもう切りますよってなってしまったら、本当に潰れてしまいかねないという状況だと思うんですよ。  だから、是非これやってほしいと思うんですよね。飼料の高騰対策の制度というのは、余りそういう意味では機能していないんじゃないかというふうに思うし、燃油や電気代や粉ミルクや敷料やわら、乾燥牧草、こうしたほかの資材の高騰はそもそも特に支援策がないわけですから、是非やってほしいと思います。  それで、もう一つ、ちょっと時間の関係が出てきているから、加工原料乳の生産者補給金についてもお話ししたいんですけれども、北海道の酪農家を訪ねて回ると、どの方からも、加工原料乳の生産者補給金は、この間、生産コストの上昇をちゃんと反映していないよという訴えがあるんです。補給金はちゃんとこれ引き上げるべきだと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) これも、畜産経営に関する法律、古い法律ですけれども、根拠法に基づいてルールがあって、それに基づいて算出しなきゃなりませんので、なかなか大臣の権限で数字をいじるということがそう簡単でないということは御理解いただきたいと思います。  もう先ほどから答弁させていただいているように、数字だけ入力すれば結果が出るというものであってはならないというふうに思っています。我々政治家が一番その現場の状況は知っています。それで、この委員会の中にもそれぞれの地域、立法府に籍を置く者として責任ある発言をされている方がたくさんおられるわけですから、そういったことは当然、私はしっかり受け止めて反映させるべきだというふうに思っております。  しかし、いろいろな御意見がありますが、私は、三百二十五万トン、今年の実績ベースでいうとこれぐらいの数字になりますけれども、十銭ぐらい上げることによって大体三億二千万ぐらい農家にはお金が余計に行くわけですから、最後の、今、銭という単位は使いませんけど、日本では流通する貨幣価値ではありませんが、そういう端数についてもこだわって、決定に向かって努力をしたいと思っております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 いつも、加工原料乳でいうと算定方式がありますからって言われて、それで期待するけれども、なかなか一円にもならないと。何銭単位なわけですよ。それで失望するわけですよね。それで、やっぱりこのやり方自身がもっと根本的に見直さなきゃいけないという声はずっと出てきているんですよ。  で、先日も私申入れしたときに、大臣は、算定式がありますからということだけではなかなかねという話おっしゃっていて、思いとしてはそういう思いあるんだろうと思うんですよ。是非、この期、そういうことをしっかりと検討していただいて、やっぱり実態に合っていないというか、実際に経費、こんなに上がっているのに、それ反映しないということが言われている以上、そこは是非改善を図っていただきたいということを強く申し上げたいと思います。  それから、集送乳調整金についても、これ燃油高だとか、それからコストが高騰しているという中で、あとドライバーの問題も今心配されているわけですよね、いないということで。そういう見合った単価にすべきだと思います。  それからもう一つ、酪農に関して大変評判が悪いものでいうと、改正畜安法の問題なんです。  二〇一八年の改正で、流通自由化を促すと、系統外もこの補給金の対象に組み入れたわけなんですけれども、系統外のいいとこ取りだとか、二股出荷のこの生産取扱量が年々今増えてきていると。で、現場からは、系統に出す、出荷する農家が、拠出金ということで、日頃いろんなリスクをフォローするために、需給調整のために負担をしているのに、ふだんはそこに参加しないのに都合のいいときだけ参加するというのはこれ不公平じゃないのかという声が出ているわけなんですよ。  これ、大臣、どう解決するのかということをお聞きしたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) これは厳しい質問であります。気持ちはよく分かります、よく分かります。「ガイアの夜明け」である放送がされて、急にこれが政治のトピックスとして持ち上がって今の現状に至っているわけであります。  系統外の方々がいい思いをしているんじゃないか、厳しい事態になったときには指定団体にちゃんと集乳をしている者だけが頭数制限であったり乳量制限であったりそういう厳しい現状打開のための努力を強いられるのに、状況が回復したら国の支援も含めて系統も系統外も等しくやるのはおかしいと。理屈は分かるんですが、私もこれを法律に基づいて何とかできないかということは考えたことが何度もあります。しかし、その系統外の方々を無理やり、君たちは全部もう指定団体に入りなさいということを強制することは法律的にもこれ不可能なので、まあ勝手といえば勝手ですから、世の中はやっぱり矛盾でできているなと思う部分が正直ありますよ。  ですから、先生の御指摘はまさに現場の声を反映されている御意見であって、重く受け止めさせていただきますが、この場でどうするんだと言われてこうしますということを言えないということは是非御理解をいただきたいと思います。

紙智子日本共産党

○紙智子君 恐らく、私が聞いているだけじゃなくて与党の先生方も聞いていると思うんですよ、さんざん、今までも。で、やっぱりちゃんとそこは検討してもらいたいというふうに思うし、今のこの不満の状況が続くということは、結局は乳価全体の水準の引下げにつながっていくんですよね。そして、酪農家の離農に拍車を掛けることになるし、生産基盤を一層弱体化することにつながるんじゃないかと思うんです。  当面の、いろいろ規律を強化しなきゃいけないとかという話も聞いていますけれども、やっぱり、そういう対策も含めてこの法改正の見直しは是非とも急いでやっていただきたいということを主張しておきたいと思います。  ちょっと時間がもうあと二分しかないということなので、カレントアクセス、最後にちょっと言いたいんですけれども、乳製品を輸入し続けることについて、カレントアクセスですね、これ、到底農家の納得できる状況ではないと思うんです。  以前、私、質問を農水委員会でしたときに、農林水産省の答弁の中で、WTO協定には生乳換算の十三万七千トンの乳製品を全量輸入する義務は規定されていませんというふうに認めているわけなんですよね。それはもう規定されていないんだと言っていたわけです。  それであれば、この十三万七千トンを全量入れる必要はないというふうに思いますし、この需給調整をやっぱり生産者にさせるべきでないと思うんですよ。もうずっと酪農家を回って歩くと、結局国は我々で調整弁にしているんじゃないのかと。そうじゃなくて、国家貿易だと言うんだったらカレントアクセスで調整弁にするべきだという声も上がっていますから、そのことをちょっと最後に申し上げたいと思いました。  それで、ちょっと、あと一分かな、三十秒ぐらいあるので、一言どうぞ。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) カレントアクセスについては、これ、義務内容、まあ義務という言葉を使うとまたいろいろ怒られそうですけれども、輸入の機会を提供する、だけども、ずっとフルで入ってきていますから義務のように見えますけれども、機会を与えているということであり、もうほとんどバター、まあ脱脂粉乳も一部ありますけど、ほとんどバターという状況であります。  これについて廃止を検討してもいいんじゃないかということもありますが、このときにウルグアイ・ラウンド交渉の中で決まったことでありますけれども、そのときの合意に参加した国の全ての了承を取り付けなければいけないという難しい難しいルールがありますので、まあなかなかこれをバツにするのは難しいと思いますが、先生の御意見は的を得たものでもあると思いますし、生産者の方々がそういう御不満を持っていらっしゃるということも私もしっかり聞いておりますので、心にしっかり留めさせていただきたいと思います。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) まとめてください。

紙智子日本共産党

○紙智子君 時間になりましたので終わりますけれども、やっぱり調整弁にするべきでないと、生産者を、国内の、ということを強く申し上げて質問を終わります。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 寺田と申します。改めましてよろしくお願いいたします。  今日、終日の委員会となりましたけれども、委員の先生方のお話を聞いておりますと、やはり農業でなかなか食べていくことが難しいというところが一番の思いなのかなというふうに思います。大臣も中山間地での離農率が特に高いんだというふうにおっしゃっていて、そこには様々な日本版直接支払があるということですけれども、それがやはり届いていないから放棄地が増えていて、人里と山との境界が失われてきていると。  国産飼料をなるべく増やすということですけれども、そのトウモロコシを増やしていくにしても、北海道も秋田も熊が来て大変なんですね。すごくトウモロコシに熊が来るというので、秋田では集落全体でもう熊が来るから駄目だと、トウモロコシは植えてはいけないと決めているところもあるというふうに聞いております。  質問に入らせていただきたいと思いますけれども、この所信にも耕畜連携などによる国産粗飼料等への生産、利用拡大を進めるとありまして、進めていただきたいというふうに思っておりますけれども、飼料の中でも濃厚飼料の方が特に輸入依存度が高いということで、この国産化も、今、今日も質問幾つかありましたけれども、進めていらっしゃるものと思いますけれども、どのように進められているのか、その進捗状況を教えていただきたいと思います。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) 国産濃厚飼料の推進の関係でございます。  先ほどの答弁と若干かぶるところもございますが、濃厚飼料の自給率引上げにつきまして、現在の食料・農業・農村基本計画におきましては、平成三十年度の一二%から一五%に引き上げる、このような目標を掲げているところでございます。  国産濃厚飼料のうち、飼料用米につきましては、耕種農家、畜産農家とのマッチング、給与マニュアルの公表、また、粉砕機や保管庫の整備、こちらの導入の支援などを行い生産量を拡大しているところでございます。  この結果、令和五年度の濃厚飼料の自給率、概算でございますが、平成三十年度から一ポイント増加し一三ポイント、このような状況になっているところでございます。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  また昨日も質問、今日も出ているかと思いますけれども、飼料用米について水田活用交付金の対象から外すと、財政審からの指摘、財政面での持続性も確保していくべきとのこの財政審からの指摘があるということで、ここを昨日、金子委員からの質問にもかなり詳しくお答えいただいているかと思いますけれども、一年前に私もこのことについて質問させていただいた際には、令和六年産から令和八年産にかけて、飼料用米に関しては多収品種を基本とする支援体系の転換を進めるという御答弁もいただいておりますけれども、このことも踏まえて、この飼料用米、水田活用交付金の対象から外すのか、令和九年度産から外すのかということに関して、いま一度御答弁をいただきたいと思います。

松尾浩則農林水産省農産局長

○政府参考人(松尾浩則君) 委員より御質問のございました財政制度審議会からの御指摘につきましては、指摘は指摘としてしっかり受け止める立場でございます。  その上で、飼料用米につきましては、委員御指摘のとおり、現在多収品種による取組を進めておりまして、こうした現場での取組に支障が生じないよう、多収品種につきましては単価の引下げということを講じないということでございます。  他方で、一般品種でございます。  一般品種につきましては、主食用米の需給動向次第で供給量が増減することを回避するため、令和六年産から令和八年産にかけて段階的に引き下げることを決定しております。これについては、引き続きルールどおりに引き下げていくということでございます。  令和九年度以降ということでございます。九年度以降の水田政策につきましては、大臣から答弁を何回かしていただいておりますように、根本的に見直しを進めていくということとしておりまして、基本計画の策定に併せて今後しっかり検討していくということとしております。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  農家の方にお話を伺うと、やはり今年のように米の価格がすごく上がることもある中で、その専用品種の方に切り替えていってしまうと本当に面倒だし、こっちが高くなったからこっちに回すということができなくなるというのはやっぱり農家にとってみると面倒なんだよなというような話も聞かせていただいております。他方、そこを、そういうことをさせないためにどうするのかという議論なんだと思いますけれども、ここも農家の方々の意見を慎重に聞きながら、いま一度議論をいただきたいというふうに思っております。  次に、人手不足、特にこの畜産分野に関してなかなか厳しいという状況も聞いておりまして、私の地元でも、実習生に来てもらっていたけれども、いなくなってしまったというような話も聞いております。  この外国人技能実習制度、見直しも行われまして、育成就労制度が創設されることになります。改正入管法公布になりまして、この後、制度創設されると思いますけれども、農水省の方も入られて議論をされたというふうに承知をしております。この後のこの基本方針、省令等の作成の進捗状況等を教えていただければというふうに思います。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) 畜産現場での労働力不足に対応するために、ヘルパーやコントラクターなど作業の外部化、労働負担軽減のための省力化機械の導入、これに加えまして、外国人材の円滑な受入れと働きやすい環境整備、これらを支援しているところでございます。これらを含めまして、今後とも労働力確保を進めてまいりたいと考えております。  今委員から御指摘のありました外国人技能実習制度の見直しにより創設されます育成就労制度につきましては、三年間で特定技能一号、この水準の人材を育成する、これを目的としております。特定技能制度と相まりまして、現場で中長期的に活躍できる人材の確保、これが可能になってくると承知しております。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  日本でしか使えないこの日本語を学ばなければいけなくて、今は円も安いし、この人権状況、事件なども少し報道されておりますけれども、なかなかこの日本で働くということ、魅力的ではなくなっているという話も聞かせていただいています。もう従来来ていただいていたような国からも来てもらえなくなって、インドなどにも行ってリクルートをしているというような話も聞いております。  制度が変わったことによってこの人手不足が少し解消されるような方向に向かうというふうに捉えていてよろしいでしょうか。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) お答えいたします。  各地域におきまして、例えば牧場などの経営におきましても、具体的に言うとベトナムからかなりの人数の方が入っていただきまして手助けをするような形になっておりまして、経営もうまく回っているような事例もございます。  このような取組が円滑に導入できるように、我々としても尽力してまいりたいと考えております。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  次の質問は藤木先生にお伺いした方がいいのかなとも思いながらですけれども、畜産農家がなかなか休めないということに対する対策についてお伺いをしたいと思います。  地元の畜産農家の方にお話を伺っていても、餌の配合などはやっぱりそれぞれの農家の肝の部分であるからなかなか人に任せるというわけにはいかないと、そのボランティアとか代替の制度もあるようですけれども、なかなか任せるわけにはいかないんだと。だから、せいぜい家族ぐらいで回さないといけなくて、子供がいてもせいぜい続けて取れる休みは三日間だというような話も聞かせていただきます。  こういったところへの対策はどういうふうにお考えでしょうか。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) 畜産分野の中で、特に酪農経営は、朝夕の二回の搾乳作業、こちらが不可欠となっております。労働負担が大きいことから、酪農家に代わりまして搾乳、給餌の作業を行う酪農ヘルパー、これが休日取得の支えとなっているような状況でございます。また、肉用牛経営におきましては、牛の出荷などの際に一時的に力仕事を担う肉用牛ヘルパー、これが利用されている状況でございます。農林水産省としましては、ヘルパーの人材確保、育成の支援、また、けがなどをしたときの利用の支援を行っているところでございます。  また、利用状況でございますが、例えば酪農ヘルパーにつきましては、令和五年、こちらは全国の酪農家の約七割がヘルパーを利用されております。平均利用日数は、一戸当たり年間二十五日であるというような状況になっております。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 詳しく通告をしていないのであれですけれども、このそれぞれの農家の肝の部分を手放すことができないということについては、何か好事例などはあるものでしょうか。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) こちらなかなか難しいところでございまして、作業をお願いするところにつきましては、やはり基本的には単純な作業といいますか、任せるような作業、任せることができる作業をお願いしているようなもの、また高齢な方のところにつきましては力仕事といったような形で、代替補完できるような分野でのヘルパーが進んでいる状況でございます。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  ここをどうしているかということについて好事例があれば是非教えていただきたいなというふうに思っております。  その上で、次の質問ですけれども、今回、この後に決議が行われるというふうに承知をしておりますけれども、そこにアニマルウエルフェアという言葉が入ることになりました。私も、農水省のホームページも拝見をいたしますと、アニマルウエルフェアに関して意見交換会も行われているということでした。  私、以前、環境省の方に、環境委員会の方におりまして、環境省の方にお話を聞くと、アニマルウエルフェア、その畜産動物に関しては農水省の担当だというようなことを言われて、なかなかそこからお話ができないというようなことがあって、今ようやくこの委員会でできるのかなというふうに思っているところですけれども、このアニマルウエルフェアの意見交換会の委員の男女の比率というのはどういうふうになっていますでしょうか。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) 委員から御指摘のありましたアニマルウエルフェアに関します意見交換会につきましては、最新の科学的知見又は国際動向等の各種情報を共有をしまして、アニマルウエルフェアに対します相互理解を深めるために幅広い関係者を委員とする意見交換会でございます。畜産、流通、消費者などの団体から推薦をいただき、有識者として委員と任命しております。  現在、その構成につきましては、男性二十四名、女性四名、女性の占める割合につきましては一四%となっております。  本委員会につきましては、国が定める審議会には該当しないものの、第五次男女共同参画基本計画の趣旨を踏まえつつ、今後、女性委員の参画拡大に努めてまいりたい、このように考えております。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  審議会ではないということではありましたけれども、では、この農水省の審議会に関しての、ここ通告していませんけれども、男女比というものはどうなっているか、今お手元に資料があれば教えていただきたいんですが。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) 全審議会というものについての資料はございませんが、我が方でございますと畜産部会ということで議論をしているところでございます。それにつきましては、その水準、基本的には三割というものの水準に満たせるような形でやっております。それにつきまして、畜産分野につきましては、現場の生産者の方々参画をいただいたりする形で、それを超えるような水準と今なっているところでございます。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  以前、環境委員会にいたときは、この政府の審議会に関しては、政府目標は四割だというふうに言われていたかというふうに思います。環境委員会にいたときですけれども、当時の大臣は、政府目標は四割だけれども、自分の指示で五割、きちんと半々にするようにということを指示をしたというようなことをおっしゃっておられました。  先ほど、大臣の何かへの御答弁で、農業、本当の主役は女性なんだというようなこともおっしゃっておられたと思います。是非、こうした審議会ですとか意見交換会、様々なところのこの男女比率にも是非目を配っていただきたいというふうに思っております。  この委員会でもずっと、二年半ぐらいたちますけれども、ずっとこの与党の先生方、男性ばかりなんですね、野党側は結構女性の委員の方が多数でありますけれども。今回、初めて政務官、女性入られたかなというふうに、私自身、私がこの委員会に少なくとも来てからの話ですけれども、そういうふうに、うれしく思っております。ですので、ここの男女比率のところにも是非目を配っていただきたいというふうに、様々激務がおありだと思いますけれども、目を配っていただきたいというふうに思っております。  この今申し上げたアニマルウエルフェアの意見交換会の中で、消費者理解に関しての広報は国が担うべきではないかというような意見も出ているというふうに承知をしております。ここはどういうふうにお考えになるか、大臣の御意見を伺いたいというふうに思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 本年の八月にアニマルウエルフェアの意見交換会が開催されまして、そこにおきましては、消費者に対する理解が特に大事だろうという御意見が出たということを承知いたしております。  昨年、国際基準に合ったアニマルウェルフェアに関する飼養管理指針、これを出しました。これを生産現場における普及、定着をまずすることが大事だろうと思っております。  今、国が広報についてもやるべきだというお話でありますので、今後はシンポジウムをやっぱりやりたいなと思っております。それから、もう資料をしっかり作る、それからホームページによる周知のような努力も重ねてさせていただこうと考えております。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  是非、ここのところは国が担っていただきたいというふうに私自身も思っているんです。と申しますのも、やっぱりなかなかここに取り組んでいる方々、農業者の方の努力では難しいというところもありまして、またそうではないやり方、やっぱり大規模でやられて、ここにはなかなか予算を掛けない従来型でやっているというところもある中で、なかなかここに配慮をした経営をしているということの広報、消費者の理解が得られなければこの消費も上がっていかない中でなかなか難しいところがあるなと。  そういう中で、日本のまだこれに関する意識というのは立ち遅れているというふうに感じますし、なかなかこのオリンピックを経ても残念ながら余り大きくは変わっていかなかったのかなというふうに感じているところです。ですので、ここへも、すごく先ほどから予算の話が様々出ていて、厳しいところだとは思いますけれども、ここへの予算も掛けながら普及啓発というものに努めていただきたいなというふうに思っております。  先ほど申し上げましたこの男女比、委員会の男女比などについてですけれども、やはりまだ業界団体のトップなどの方々が男性が多いからなかなか難しいというところもあるんだろうと思います。男女関係なく適任者がやるんだというところはあるとは思いますけれども、ただ、女性はそういう場数を与えてもらっていないというところがあるんだと思います。ですので、是非手を取って引き上げて、女性たちに場数を踏ませていただきたいというふうに思いますし、そういうところにも、せっかく政務官で女性が入られましたので、是非目を配っていっていただきたいなということをお願い申し上げて、大臣から一言いただいて終わりにしたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) いろんなところにやはり出るということはとても大事です。経験を積むと認識も変わりますし、考え方も変わりますし、様々な知識も吸収する場にもなります。ですから、こういう大切な指針を決めるような場にも女性の活躍の場を増やせるように省内でも検討させていただきます。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  やはり、女性の方がまだ、家事、育児の五・五倍の時間を、女性の方がまだ男性よりも五・五倍、家事、育児に時間を使っているということがデータとして出ている中で、我が家はそうではないということは申し上げておきますけれども、そのような中で、やはり見えているものが違うということはあるんだろうというふうに思います。  ですので、様々な政策を正していく中でも、女性たちの意見をもっと入れてやっていただくということがこの政策をきちんとしたあるべき姿に正していくことにもつながるんだろうというふうに思っております。是非よろしくお願いしたいと思います。  今日はどうもありがとうございました。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめます。  田名部さんから発言を求められておりますので、これを許します。田名部匡代さん。

田名部匡代立憲民主・社民・無所属

○田名部匡代君 私は、自由民主党、立憲民主・社民・無所属、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会及び日本共産党の各派並びに各派に属しない議員寺田静さんの共同提案による畜産物価格等に関する決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     畜産物価格等に関する決議(案)   我が国の畜産・酪農経営は、依然として担い手の高齢化、後継者不足が進行しており、畜産物の生産基盤は弱体化している。また、物価上昇による和牛肉等の需給の悪化や、飼料等の資材価格の高騰による生産コストの高止まりがみられる一方で、畜産物への価格転嫁は十分とは言えず、さらには家畜伝染病の発生・まん延の脅威に常にさらされているなど、畜産・酪農経営を取り巻く環境は厳しいものとなっている。これらに対応し、畜産・酪農経営の安定と営農意欲の維持・向上を実現するとともに、畜産物の安定供給を確立することが重要である。   よって政府は、こうした情勢を踏まえ、令和七年度の畜産物価格及び関連対策の決定に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。  一 肉用子牛生産者補給金制度における保証基準価格等については、中小・家族経営を中心とする繁殖農家の努力が報われ、営農意欲が喚起されるよう、生産コストの上昇を踏まえ、再生産を可能とすることを旨として適切に決定すること。また、子牛価格が低迷する中、厳しい経営環境が続いている肉用子牛生産者の経営改善の支援を拡充するとともに、肉用牛の生産基盤の維持・強化を図るため、優良な繁殖雌牛への更新等を支援すること。さらに、和牛肉の需給の改善を図るため、和牛肉の需要拡大の取組を支援すること。  二 加工原料乳生産者補給金及び集送乳調整金の単価・総交付対象数量については、飼料等の資材価格や輸送費の高騰等により酪農経営が依然として厳しい状況にあることを踏まえ、中小・家族経営を含む酪農経営が再生産可能なものとなるよう決定すること。また、生乳需給及び酪農経営の安定を図るため、国産の牛乳・乳製品の需要拡大及び脱脂粉乳の在庫低減対策等の取組を支援するとともに、バター等の輸入数量は慎重に検証した上で決定すること。  三 高病原性鳥インフルエンザ、豚熱の発生予防及びまん延防止については、農場における飼養衛生管理基準の遵守の徹底を図るとともに、発生時の被害を軽減する農場の分割管理の導入等の取組を支援すること。また、アフリカ豚熱等の家畜伝染病の侵入防止のため、水際での防疫措置を徹底すること。さらに、これらを着実に進めるため、地域の家畜衛生を支える家畜防疫員及び産業動物獣医師並びに輸入検査を担う家畜防疫官の確保・育成及び処遇の改善を図ること。あわせて、農場の経営再建及び鶏卵の安定供給を図るための支援策を拡充すること。  四 配合飼料価格の高騰による畜産・酪農経営への影響を緩和するため、配合飼料価格安定制度を安定的に運営するとともに、畜産・酪農経営の安定が一層図られる制度となるよう引き続き検討を進めること。また、生産現場における負担の実態を踏まえ、離農・廃業を回避できるよう、必要に応じて生産者の負担を軽減するための対策を柔軟に措置すること。さらに、青刈りとうもろこしや飼料用米等の活用及び耕畜連携等による国産飼料の生産・利用拡大を強力に推進し、飼料自給率の向上を図ること。あわせて、飼料穀物の備蓄や飼料流通の合理化による飼料の安定供給のための取組を支援すること。  五 畜産・酪農経営を再生産可能なものとするため、生産から消費に至る食料システム全体において畜産物の適正な価格形成が推進される仕組みの構築を図るとともに、消費者の理解醸成に努めること。  六 畜産・酪農経営の省力化を図るため、スマート農業技術の導入やデータの活用を支援するとともに、飼養管理方式の改善等の取組を支援すること。また、中小・家族経営の酪農家の労働負担軽減のために不可欠な存在である酪農ヘルパーについては、人材の育成や確保のための支援のほか、酪農家が利用しやすくするための負担軽減策を講ずること。  七 中小・家族経営の畜産農家・酪農家を始めとした地域の関係者が連携し、地域一体となって収益性の向上を図る畜産クラスターについて、引き続き、現場の声を踏まえつつ、生産基盤強化に資する施設整備等を支援すること。また、経営規模と収支との関係の分析を踏まえ、飼養規模の在り方について現場と情報の共有を図るとともに、畜産農家・酪農家の既往債務については、返済負担の軽減に向けた金融支援措置等の周知徹底を図ること。  八 畜産物の輸出拡大に向けて、相手国における輸入規制の緩和に向けた協議を進めるとともに、畜産農家・酪農家・食肉処理施設・食肉流通事業者等と品目団体との連携による販売力の強化、輸出対応型の畜産物処理加工施設の整備等を支援すること。  九 SDGsにおいて気候変動を軽減するための対策が求められ、我が国においても二〇五〇年カーボンニュートラルの実現を目指していることを踏まえ、家畜ふん堆肥の利用推進や高品質化、家畜排せつ物処理施設の機能強化等の温室効果ガス排出量の削減に資する取組を支援すること。  十 畜産GAPや農場HACCPの普及・推進体制を強化するとともに、家畜伝染病予防法の定める飼養衛生管理基準や国際基準を踏まえた飼養管理指針に基づき、アニマルウェルフェアに対応した家畜の飼養管理の普及・推進を図ること。  十一 東日本大震災からの復興支援のため、原発事故に伴う放射性物質の吸収抑制対策及び放射性物質に汚染された牧草、堆肥等の処理を強力に推進すること。また、原発事故に係る風評被害対策に徹底して取り組むこと。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) ただいまの田名部さん提出の決議案の採決を行います。  本決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 全会一致と認めます。よって、本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、江藤農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。江藤農林水産大臣。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) ただいまの御決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 本日はこれにて散会いたします。    午後五時六分散会

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