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216回国会参議院2024/12/17

総務委員会 第2号

発言数
80
登壇者
10
会派数
7
開催日
2024/12/17

会議録

宮崎勝公明党

○委員長(宮崎勝君) ただいまから総務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、中西祐介君及び馬場成志君が委員を辞任され、その補欠として越智俊之君及び星北斗君が選任されました。     ─────────────

宮崎勝公明党

○委員長(宮崎勝君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省自治行政局公務員部長小池信之君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

宮崎勝公明党

○委員長(宮崎勝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

宮崎勝公明党

○委員長(宮崎勝君) 地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。村上総務大臣。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) 地方交付税及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  今回の補正予算により令和六年度分の地方交付税の額が二兆七百四十八億円増加することとなります。  本年度においては、このうち一兆一千九百二十六億円を交付することとし、これに対応して、令和六年度に限り、経済対策の事業を円滑に実施するため臨時経済対策費を、地方公務員の給与改定に対応するため給与改定費を、臨時財政対策債の償還に要する経費の財源を措置するため臨時財政対策債償還基金費を設けることとしております。また、令和六年能登半島地震による災害に係る財政需要に対応するため、令和六年度分の特別交付税の総額を増額することにしております。  さらに、令和六年度に活用することとしていた地方公共団体金融機構の公庫債権金利変動準備金二千億円について、その活用を取りやめるほか、六千八百二十二億円を令和七年度分の地方交付税の総額に加算して、同年度に交付することができることとしております。  以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同を賜りますよう、お願い申し上げます。

宮崎勝公明党

○委員長(宮崎勝君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

岸真紀子立憲民主・社民・無所属

○岸真紀子君 立憲民主・社民・無所属会派の岸真紀子です。  昨年の改正地方自治法の施行により、今年度から自治体で働く非正規公務員、会計年度任用職員に勤勉手当が支給可能となりました。今年の六月、いわゆる一時金が支給され、勤勉手当が支給されたことを、当事者である会計年度任用職員からは、本当に支給されましたと涙声で喜んでいました。総務省の努力に感謝と敬意を表します。  とはいえ、正規と非正規の格差はまだ残されており、今後も不断の努力が必要です。  そこで、最初に、地方交付税法改正案に関連し、会計年度任用職員について伺います。  本年三月十九日、当委員会の質疑において、会計年度任用職員の給与の遡及改定を今年度に実施又は実施予定とした団体は、昨年十二月一日時点におきまして九百八十六団体、全体の五五・一%となっており、一方で遡及改定を実施しない団体は八百二団体、四四・九%となっておりますとのことでした。  その後、前年度、最終的な実施、未実施となった地方自治体の状況を教えてください。

小池信之総務省自治行政局公務員部長

○政府参考人(小池信之君) 会計年度任用職員の給与の遡及改定を令和五年度に実施した団体は千二団体、五六・〇%となっており、遡及改定を実施しなかった団体は七百八十六団体、四四・〇%となっております。

岸真紀子立憲民主・社民・無所属

○岸真紀子君 なので、十二月一日時点と最終的な状況でいうと、残念ながら未実施の団体が四四%ということで、なかなかこれが一〇〇になっていないという問題があります。  十一月二十九日付け総務省自治財政局の事務連絡において、事務連絡の令和六年度補正予算(第1号)に伴う対応等についてという通知ですが、記述されている地方財政計画上の追加財政需要額四千二百億円と増額交付される地方交付税六千九百四十六億円の合計一兆一千百四十六億円のうち、会計年度任用職員の給与の遡及改定に関わる額は幾らなのか、お伺いします。  あわせて、昨年、二〇二三年度における会計年度任用職員の給与の遡及改定に係る所要額は地方公共団体に対する調査に基づき見込んでおりましたが、二〇二四年度はどのような根拠に基づき所要額を算定したのかも明らかにしていただきたく、お願いいたします。

大沢博総務省自治財政局長

○政府参考人(大沢博君) お答えいたします。  令和六年の人事院勧告等を踏まえました令和六年度の会計年度任用職員の給与改定所要額につきましては、今般、一千億円程度と見込んだところでございます。  この見込みですけれども、会計年度任用職員の給与改定所要額について、遡及改定の実施状況も含めまして全国の地方団体に対して調査を実施をいたしまして、その調査結果に基づいて所要額を見込んだということでございます。  具体的には、調査により把握をいたしました令和五年度における会計年度任用職員の給与の支給実績を基にいたしまして、令和六年の人事院勧告等を踏まえつつ、遡及改定の実施率を反映をいたしまして積算をしたところでございます。

岸真紀子立憲民主・社民・無所属

○岸真紀子君 なので、一千億円程度は会計年度の遡及改定分だというふうに明確にお答えをいただきました。なおかつ、それは各自治体に調査を行って必要経費を見込んでいただいたということの確認を取ったというところでございます。  次に、令和六年度補正予算(第1号)に伴う対応等について、先ほどの通知ですが、第三のところに、地方公務員の給与改定において、令和五年度の事務連絡では分かりやすく書いていただいていたんですが、今年度の通知では会計年度任用職員の給与の遡及改定に係る記述を削除されています。この理由はいかなるものなのか、お答え願います。

大沢博総務省自治財政局長

○政府参考人(大沢博君) 昨年度の事務連絡におきましては、その年の五月の二日に、会計年度任用職員の給与について、常勤職員の給与改定に係る取扱いに準じて改定することを基本とするよう総務省の公務員部において初めて要請をいたしましたことを踏まえまして、補正予算に伴う事務連絡においても会計年度任用職員の給与の遡及改定について記載をしたということでございます。  今回の事務連絡は、新たな通知を発出しておりませんでしたので遡及改定に係る直接の記載はしていないということなんですけれども、別途、十一月二十九日付けの副大臣通知におきまして、会計年度任用職員の給与については、改定の実施時期を含め、常勤職員の給与改定に係る取扱いに準じて改定することというふうに副大臣通知の方で通知がなされておりますので、補正予算に伴う事務連絡におきましても、この副大臣通知を引用いたしまして、適切に対応されたいという記載をしているということでございます。

岸真紀子立憲民主・社民・無所属

○岸真紀子君 ありがとうございます。  昨年は、大沢局長は公務員部長としても尽力をいただいて、その五月二日付けの通知でも明確に書いていただきました。  先ほどの御答弁によると、十一月二十九日付けの副大臣通知の方には明確に書いているということが確認できました。とはいえ、千七百八十八団体あるんですが、残念ながら、去年で四四%、今年も調査を行ったら全てではないというふうに伺っています。  こういったことの現状があるのであれば、やはり総務省としてもいろんなところで自治体に対してプッシュをしていただきたいんです。なので、できれば今回のこの事務連絡についても記載をしていてほしかったなというのが正直な感想でございますので、来年度の参考にしていただければというふうに思います。  引き続き、総務省としても自治体の会計年度任用職員の四月遡及改定を積極的に促していただくことを、大臣にもお願いいたします。  また、育児に関する両立支援を拡充する今回法案も別途出ております。この機会に無給となっている非常勤職員の休暇を有給化し、常勤職員との差別を解消すべきであるということも今日強く求めておきます。  また、人事院規則の改正に伴う措置、本法律案の改正による措置が五月雨的に地方自治体における対応を求めることになることから、現場における遺漏とか混乱が生じないように、適切な措置を講じることもこの際求めておきます。  次に、交付税の本案の改正によって、二〇二四年度の地方交付税は六千九百四十六億円が増額交付されることとなります。これは、交付税配分によって普通交付税六千五百二十九億円、特別交付税四百十七億円が増額されることとなり、地方財源確保として一定の評価をするものの、これで本当に十分な地方の財源となっているのかどうかというところです。  例えば、去年の戸籍法改正によって、自治体では戸籍の振り仮名を付ける新たな業務が増えています。本来であれば法定受託事務として十分な予算措置をされるべきところでありますが、現下されていないというのも実態です。また、町村のような小規模自治体においては、戸籍担当とマイナンバーカードの実務担当は兼務になっているところが多く、戸籍の業務量が増えている中、十二月二日、健康保険証の新規発行が廃止となったことから、現在、マイナンバーカードの申請が自治体にすごくたくさん来ているのも実態としてあります。  実務を担う職員の業務量はかなりの負荷が掛かっておりまして、人員数は増やさなければならない状況です。戸籍や住民係といった今の一つの事例ではありますが、ほかにも、国が法律改正をしたことによったり、国が、政府が進める政策によって業務量が増えている実情にもあるにもかかわらず、交付税措置の単価や人員数は増えていなければ、そもそも基礎自治体の財政を安定化させる交付税としては不十分ではないかと考えます。私は、国の制度変更や法改正に伴って、自治体の財源もしっかり確保すべきと考えています。  そこで、村上大臣にお伺いしたいのは、こういった地方自治体の実情にこの本法案の改正が寄り添ったものになっているのか、この増額分で果たして十分と言えるのか、そういったことをお伺いいたします。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) 地方交付税の増額分の取扱いを決めるに当たっては、岸委員のおっしゃるとおりで、地方の意向を可能な限り反映することが重要であると、そういうふうに考えております。  今回の補正予算の編成に当たっては、地方側より、経済対策の着実な実施のため、地方交付税などの必要な財源を確保すること、二つ目、地方公務員の給与改定のため、地方財政措置を確実に講じること、三つ目、臨時財政対策債の縮減、抑制に努めることなどの要望をいただいているところであります。  こうした要望も踏まえ、令和六年度補正予算及び地方交付税法等の改正においては、地方交付税について、自治体が今般の経済対策の事業等を円滑に実施するために必要な財源、地方公務員の給与改定に必要な財源、地方から強い要望のある臨時財政対策債の縮減のための財源など、合わせて一兆二千億を交付する等の措置を講じることとしております。  なお、地方からは、今回の補正予算においては、地方交付税の増額を盛り込んだことについて一定の評価をいただいていると思っております。

岸真紀子立憲民主・社民・無所属

○岸真紀子君 大臣にはよくよく知っていただきたいのは、地方自治体の本当に業務量が増えているということを把握しておいていただきたいです。なので、引き続き、しっかりとそういった自治体が運営できるように財源措置に向けて取り組んでいただきたいです。  本改正案では、臨時財政対策債の償還財源の措置として四千億円が計上されています。これは、二〇二五年度及び二〇二六年度における臨時財政対策債の元利償還金の一部を償還するための基金の積立てに要する経費を措置するものとされています。こういった措置は、二〇二一年度補正予算時で一兆五千億円、二〇二三年度補正予算時で三千億円と行われてきました。これで二年連続、三回目となります。  こういったことを行うことにより、臨時財政対策債の発行額を抑制することができているとは承知するものの、今回の臨時財政対策債償還基金費の創設を二〇二五年度、二六年度の二年間を対象としたこと及び算定した額の理由をお伺いします。

大沢博総務省自治財政局長

○政府参考人(大沢博君) お答えいたします。  今回の補正予算におきましては、臨時財政対策債の残高縮減に関する地方の要望が強いこと、臨時財政対策債償還基金費は厳しい財政状況の中で将来の公債費負担の軽減につながることなどを踏まえまして、令和七年度及び令和八年度の二年間を対象に〇・四兆円の臨時財政対策債の償還財源を措置をしたところでございます。  この臨時財政対策債の償還については、今後五年間は高い水準になることが見込まれておりまして、特に令和七年度及び令和八年度の償還額の水準がその後の三年間に比べて高いことから、償還額の平準化を図るために、今後二年間の償還額の水準がその後三年間の水準を上回る額に相当する額として、今回、償還基金費を措置することとしたものでございます。

岸真紀子立憲民主・社民・無所属

○岸真紀子君 ありがとうございます。  なので、なるべく平準化するために今回措置をしたということが確認取れました。  政府の説明によると、二〇二五年度においても巨額の財源不足が生じることが見込まれることから、残余の六千八百二十二億円について、二〇二五年度分として交付すべき地方交付税総額に加算して交付する措置を講じるとしています。一定の理解はするものの、毎年財源不足を生じている現状を総務省としてどのように捉え、今後、安定した地方財源を確保するためにはどうするつもりなのか、大臣にお伺いします。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) 御高承のように、地方財政については、近年減少してきているものの巨額の財源不足が生じております。令和七年度においても概算要求時点で既に一・九兆円もの財源不足が見込まれています。また、地方借入金残高は、ピーク時からは一割程度減少しているものの、令和六年度末の見込みでは百七十九兆円に上っており、地方財政は依然として厳しい状況にあるものと認識しております。  こうした中で、令和七年度においても交付税総額を確保できるよう、現在御審議いただいている法案において〇・七兆円を繰り越すこととしております。今後も、地域経済の好循環の実現を通じた地方税などの歳入の増加と国の取組と基調を合わせた歳出改革に取り組むことにより、財源不足の更なる縮小に努めてまいりたいと思います。  また、令和七年度の概算要求においても法定率の引上げを事項要求しており、今後も粘り強く主張するとともに、地方交付税総額を安定的に確保できるよう政府部内で議論していきたいと考えております。

岸真紀子立憲民主・社民・無所属

○岸真紀子君 大臣、ありがとうございます。  私、交付税法改正のたびにしつこく質問しているんですが、地方創生の交付金を倍増するよりも、本来であれば、今や新しいものをつくり出すというよりも現状を維持していくことすら難しくなっている地方の実態に合わせると、やっぱり自治体からも毎年要望がある法定率を引き上げていただきたいということで、引き続き村上大臣にはそのことをお願いいたします。  一つ時間がなくなったので質問を飛ばさせていただいて、次に公立病院の問題について問いたいと思います。  新型コロナウイルス感染症が蔓延していたときに、公立・公的病院が地域住民の命を守ったことは記憶に新しいところであります。その公立病院が現在赤字で悩まされている状況にあると首長からよくお話を聞きます。総務省が九月二十七日に公表した地方公営企業の二〇二三年度決算概要においても、穴埋めできていない赤字の累積を示す累積欠損額は一兆六千九百七十四億円としており、公立病院の赤字問題は地域医療の存続にも関わる課題であると言えます。  これまで黒字経営をしてきた公立病院においても厳しい経営状況を強いられておりまして、本当は診療報酬がこの物価高騰や円安に対応できていないことが問題ではあります。とはいえ、感染症対応でその公立という使命感から現場で奮闘いただいた公立病院を守らなければ、新たな感染症が発生したときに対応できませんし、国民皆保険制度の下で地方に住んでも適切な医療を受けられるようにするという国の責務からいっても、公立病院守らなければなりません。  厚生労働省には診療報酬の改定を要請しているんですが、現下の公立病院の赤字は次期、二年後の報酬改定を待っていられる余裕はありません。公立病院の交付税単価はここしばらく変わらずに来ているんですが、物価、人件費高騰に伴い各種の単価の引上げが必要です。これ、引き上げていただけないでしょうか。

大沢博総務省自治財政局長

○政府参考人(大沢博君) 公立病院につきましては、公営企業でありまして、独立採算が原則でございます。その一方で、不採算医療等のように、能率的な経営を行ってもなおその経営に伴う収入のみをもって充てることが客観的に困難であると認められる経費については一般会計が負担するとして、病院事業会計に対する繰り出し金につきまして地方財政措置を講じているところでございます。  今回の補正予算案により増額をする地方交付税におきましては、先ほど来申し上げましたように、地方公務員の給与改定について必要な経費を盛り込んでおるわけでございますけれども、公立病院につきましても、繰り出し基準に係る経費に対しましては令和六年人事院勧告を踏まえた影響額を計上をしているところでございます。これを踏まえまして特別交付税の単価も引き上げる予定としております。  さらに、公立・公的病院を含めた医療機関に対する支援といたしまして、今回の補正予算において、これは厚生労働省所管となりますけれども、人口減少や医療機関の経営状況の急変に対応する緊急的な支援パッケージとして千三百十一億円が計上されるとともに、内閣府所管の重点支援地方交付金〇・六兆円を活用いたしまして支援を行うことも可能と承知をいたしております。  今後とも、地域医療の確保のために、関係省庁と連携して適切に対応してまいりたいと考えております。

岸真紀子立憲民主・社民・無所属

○岸真紀子君 交付税の中には公立病院の人事院勧告の取扱いの分も入っているという明確な答弁もいただきました。実はこれが、独立行政法人化しているところがかなりこの人件費を上げることが困難であるというような経営状態になっていますので、これ人材を確保しないと本当駄目な問題でもありますから、しっかりとここへ、引き続き公立病院への財政補填をお願いしたいというところです。  また、時間がなくなったので、公立病院の建て替えに伴う病院事業債についても要望だけしておきます。これも、ここ最近は建物の単価引き上げられてきてはいるものの、物価、人件費高騰は続いておりますので、更なる見直しをお願いしたいという、これ要望でお願いいたします。  次に、能登半島地震でも明らかとなったとおり、水道、下水道は住民生活に欠かせないインフラです。現在、国土交通省から、能登半島地震を受け、水道や下水道施設の急所施設の耐震化を調査、計画作るよう要請が来ているところです。しかし、自治体としては、耐震化や老朽化の取替え等は前々から行いたいところではあるんですが、財源の課題からできていないというのが実態です。  総務省においても、耐震化等を加速するための費用確保として、元利償還金を始め普通交付税措置を大幅に拡充していただきたいところですが、大臣の答弁をお願いいたします。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) 上下水道事業は独立採算制を原則としております。公営企業として運営されており、住民の生活の必要不可欠なライフラインとして重要な役割を担っていると認識しております。一方、人口減少等による料金収入の減少、施設、管路等の老朽化に伴う更新需要の増大などにより、その経営環境の厳しさは増えており、地震対策などの災害の備えも必要であります。  こうした現状を踏まえまして、総務省では、学識経験者や地方自治体職員等を構成員とする上下水道の経営基盤強化に関する研究会を本年九月に立ち上げ、将来にわたって上下水道の住民サービスを持続可能なものとするための方策について検討を進めているところであります。  同研究会では、能登半島地震の教訓を踏まえ、耐震化を始め上下水道の防災対策の在り方についても御議論をいただいているところでありまして、研究会での御議論を踏まえつつ必要な財政措置を検討してまいりたいと、そういうふうに考えております。

岸真紀子立憲民主・社民・無所属

○岸真紀子君 大臣も今おっしゃっていただいたとおり、原則は確かに企業会計は独立採算制というところではあるんですが、これだけ人口減少が進んで、総理も地方創生二・〇ということを打ち出している中では、やはりそればかりを求めては地域の住民の生活守ることできないんです。なので、引き続き総務省としても不断の見直しをお願いしたいというところです。  最後に、物価が高騰している中、課税最低限を引き上げるという議論が現在、自民、公明両党と国民民主党で行われていると承知しています。  住民目線で見ると引上げする時期に来ているとは考えるものの、一方で、自治体が大幅な減収になってしまうと、低所得者向け施策が切られるなど低所得者にしわ寄せが及びかねないです。自治体は、減収分を国の責任で補填すべきと訴えているところです。  その補填方法に私は懸念があります。減収分を、例えば、地方債発行や赤字国債の増発で賄うことになってしまえば、これは結局、後世、将来世代へのツケとなってしまいかねません。  なので、これ、大臣、今の状況で答えられる範囲限られているかもしれませんが、この問題についてどのように捉えているか、見解をお願いいたします。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) 委員のおっしゃるいわゆる百三万円の壁については、先週十一日、自民党、公明党、国民民主党の幹事長間で、いわゆる百三万円の壁は国民民主党の主張する百七十八万円を目指して来年から引き上げると、各項目の具体的な実施方法等については引き続き関係者間で誠実に進めるという合意がなされたと承知しております。  一方、今おっしゃられるように、地方の首長さんなどからは、個人住民税の税収減による地方財源や行政サービスへの影響を懸念する声が上がっていることは十分承知しております。その懸念については、総務大臣としては非常に心配しております。  御指摘の地方税収への影響などを含め、様々な論点について検討や協議が進められるものと考えており、総務省としても、三党間、税調会長等の議論を踏まえながら誠実に対応していきたいと、そういうふうに考えております。

岸真紀子立憲民主・社民・無所属

○岸真紀子君 自民党の内部では、地方交付税で配分されるからいいでしょうという議論も出ているようですが、それだと不交付団体が補填されなくなりますし、そもそも所得税も減額となる中で交付税総額が減額となるといったことも考えてきちんと対策を取っていただきたいということをお願い申し上げ、質疑を終えます。

高木かおり日本維新の会

○高木かおり君 日本維新の会の高木かおりでございます。  昨今、基礎控除等の引上げ、いわゆる年収の壁の引上げの議論が進んでおりますけれども、これにつきましては、長い間手付かずであった重要な議論であるということで、私ども維新の会としても引上げがなされるべきものとは考えております。が、一方で、特に地方部におきまして、税収が減れば結果的に住民サービスが下がるんではないか非常に心配している、こんな声も出ているということでございます。  そうした基礎控除等を引き上げるという恒久的な措置によって地方の減収の影響が見込まれているわけですけれども、地方の一般財源総額につきましては、一般財源総額実質同水準ルールがあって、今年の経済財政運営と改革の基本方針におきましてもこのルールは堅持されたものと承知をしております。  そこで、総務省の見解を伺いたいんですが、それを踏まえて単純に考えれば、このルールの下、地方自治体が減収した分は地方交付税によって措置されるということになるのか、また、その際に、仮に今の地方財政計画における補填のスキームが変わらないということであれば、臨時財政対策債も増発される見込みという理解でよろしいでしょうか。お答えください。

大沢博総務省自治財政局長

○政府参考人(大沢博君) お答え申し上げます。  委員御指摘の交付税による措置があるのではないかという点につきましては、一般論としては、ある団体において地方税収が減少すれば、基準財政収入額が減少しますので、普通交付税が増える関係にあるということは事実でございます。  一方では、地方交付税の総額は国税の一定割合というふうに定められておりまして、地方税が減税をされれば、必要となる地方交付税の総額に不足が生じる可能性がございます。また、減税により所得税が減収となりますと、交付税原資が減少する影響も生じることとなります。また、臨時財政対策債については、財政の持続可能性の観点からの課題もございます。  したがいまして、経済や地方税等の税収への影響など様々な論点について、今後検討、協議が進められるものと承知をしております。  それから、減税が行われた場合に臨財債が増加するのかという御質問もございました。一般論として、また仮定の議論として申し上げますと、仮に減税以外の歳入歳出等が前年度から変動をせず、また財源補填ルールが変わらないというふうに仮定した場合には、臨時財政対策債が増加する関係にあるというふうに承知をしております。

高木かおり日本維新の会

○高木かおり君 仮の質問で分からないという部分も多いかとは思いますけれども、やはりこの臨時財政対策債の増加が起こってしまうのであれば、やっぱりこの地方自治体から見た場合、いよいよ国から押し付けられたというイメージが強くなってしまうのではないかというふうに思います。どういった形で決着するのか、注視をしていきたいと思っております。  そこで、村上大臣、やはりこれ、いずれにしても地方財政全体で住民サービスを安定的に提供するのが重要であり、影響が出ないよう、最小限にするよう尽力をしていただきたいと思いますが、大臣の決意を伺いたいと思います。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) まさに高木委員のおっしゃるとおりで、私どもも、これ百七十八万とトリガー合わせれば多分四・五兆円ぐらいのかなり欠損部分が出ると思います。そういう面で、我々としたら、全力を尽くしてやるんですが、先ほども申し上げたように、自民、公明、国民の税制調査会長会議や、そういう話合いの具合を今見守っているのが現状であります。  そういう中で、やはり、一方の首長さんからも、先ほど来お話し申し上げたように、個人住民税の税収減や地方財源の行政サービスへの影響を懸念する声が上がっていることはよく分かっております。そういうことでありますので、我々もその対策に万全を尽くしたいと思います。  御指摘の地方税収の影響などを含めた様々な論点については、これから三党間で様々な検討や協議が進められるものと考えており、総務省としても誠実に対応していきたいと、そういうふうに考えております。

高木かおり日本維新の会

○高木かおり君 是非誠実に対応をお願いをしたいと思います。  次の質問に参ります。  地方の借金と言われている、まさにこの臨時財政対策債について伺いたいと思います。  これ、いわゆる交付税の代替財源といっても、自治体にとって自らの債務にほかならない。また、発行した臨財債の元利償還費について、いつの時点で交付税によって手当てされるのか、これも明確に定められてはいないということで、これまでほとんどの場合、臨財債の元利償還費は新たな臨財債の発行によって措置されてきたと。つまり、借金を借金で返すというような格好になっているということになってしまいます。  そういう中で、今般の改正法案では、令和六年度において普通交付税一・二兆円を追加で交付することとしていますが、その算定費目については臨時財政対策債償還基金費を創設する措置が講じられていることになっております。  将来の公債負担に備える、減らしていく、こういった意味でも、この費目を活用してそもそもの臨時財政対策債を縮減するという考え方もあると思うんですが、これについて総務省の見解伺います。

大沢博総務省自治財政局長

○政府参考人(大沢博君) お答えいたします。  令和六年度の臨時財政対策債につきましては、七月の段階で各地方団体の発行可能額を定める省令を公布をしておりまして、十一月末時点で総額の九七・七%が地方団体からの届出あるいは同意済みとなっておりまして、既に発行している地方団体もございますことから、発行そのものを縮減するというのは難しい面があると考えております。令和三年度及び令和五年度におきましても、同様の理由から、発行可能額の縮減ということではなく、臨時財政対策債償還基金費として措置をしたところでございます。  こうしたことから、今回の補正予算におきましても、基金への積立てということを前提とした上で、過去に発行した臨時財政対策債に係る償還財源について措置をすることとしたところでございます。

高木かおり日本維新の会

○高木かおり君 既に地方自治体の同意や届出が済んでしまっていて手続上の問題があるということも挙げられておりますけれども、この措置、毎年決まったことのように行われている面も否めないということで、毎年同じような措置を単純に繰り返すのではなく、地方自治体の負担軽減に向けた不断の見直しを進めていくべきだと考えています。  とりわけ、この臨時財政対策債、マクロで見ればやはり借金で、借金を借金で返すという形、これやっぱり残高や発行減らしていくことが大変重要なことだというふうに思っております。  また、今回の法案では〇・七兆円が令和七年度に繰り越されることとなっております。ここ十年で見ると、特殊要因除いては、地方交付税が増加した分の大半を翌年度に繰り越す措置が行われており、この状況は、地方財政の財源不足状態が続いていることで恒常的に繰越しをせざるを得ないと。  こういったことならば、関連してそうして地方交付税の翌年度の繰越しを毎年行っているのだから、この法改正、条文を工夫するなど、そういったことをして条文を工夫するなどすれば、これ不要になるんではないかと。そうしたことが不可能なのか、こういった検討をするということはお考えにないですか。お答えください。

大沢博総務省自治財政局長

○政府参考人(大沢博君) 御指摘のとおり、地方交付税法の六条の三第一項におきましては、年度途中における地方交付税の増収分については当該年度の特別交付税の総額に加算するという本則の規定がございます。これは、財源不足が大きい場合には制度改正や交付税率の見直しを行うとともに、そのほかの年度間の財源の調整は地方公共団体が自らの手で行うという原則がございまして、したがいまして、特別交付税について、その年度で増収があった場合は追加でその年度に配り切ってしまうという考え方を本則では取っているわけでございます。  これは、我々の目指すべき姿、すなわち財源不足のない財政運営ができるように我々も目指していくということでございますが、しかしながら、委員御指摘のとおり、近年では巨額の財源不足があるので、今回のような特例措置を講じているということであります。  仮に、財源不足が巨額にあるということを前提として現在の本則を見直すということになりますと、我々が目指している財政運営の姿との関係上は望ましくないのではないかと考えておりまして、やはり、あるべき姿を本則とした上で、今の財源不足のある状況を踏まえて、その都度改正により対応するというやり方が望ましいのではないかと考えているところでございます。

高木かおり日本維新の会

○高木かおり君 ありがとうございます。  ちょっと質問の時間の関係で一問飛ばさせていただきたいと思います。  本来であれば緊要性が求められる補正予算のはずですが、政府は必要な事項を積み上げていった結果の補正予算の規模と、同じような文言を何度も繰り返し答弁に使われていると。そうであれば、恒常的な課題となっている地方財政の課題にもやはりしっかりと向き合っていただいて、この安定的な税体系の構築に全力を挙げるべきではないかと考えております。  総務省は、財政当局との調整があるため法定率の引上げ難しいという趣旨の答弁過去行ってきているかと、そういったことは理解しておりますが、今日も先ほどの御質問の中にもありました、やっぱりこの法定率を上げていくということ、これ本当に考えていくべきだと思っています。  地方税の課題は、過去から余り大きく論点が変わることなく指摘がされてきました。今指摘してきた臨時財政対策債や補正予算における地方交付税の在り方において、技術的に難しいというのであれば、そういったときこそ法改正などで見直していくべきではないかと考えております。  また、今年の経済財政運営と改革の基本方針、これにも税源の偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系の構築に向けて取り組むこととされておりますし、それを引用した本年十一月の地方財政審議会意見も出されているわけです。  村上大臣、こうしたことを踏まえて、やはりこの先の臨時財政対策債の在り方や法定率の引上げを始めとしたこういった改革、まさに今こそ断行すべきではないでしょうか。御見解を伺いたいと思います。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) 高木委員のおっしゃるとおりでして、地方財政の健全化のためには、本来的には臨時財政対策債などになるべく頼らない財務体質を確立することが重要と考えております。  臨時財政対策債については、令和六年度地方財政計画において、発行額を制度創設以来最低額となる〇・五兆円としました。また、残高については、平成三十年度の五十四兆円をピークに近年減少を続けており、令和六年度末の残高見込みは補正予算編成前で四十六兆円となっております。引き続き、臨時財政対策債の発行抑制に努めてまいりたいと思います。  加えて、先ほど言われた法定率の引上げにつきましては、令和七年度の当初予算の概算要求において巨額の財源不足が見込まれていることから、事項要求しております。  現在のところ、国、地方共に厳しい財政状況にあるために法定率の引上げは容易ではありませんけれども、今後も粘り強く主張し、地方交付税総額を安定的に確保できるよう政府部内で十分に議論してまいりたいと考えております。  以上であります。

高木かおり日本維新の会

○高木かおり君 大臣、どうかよろしくお願いをしたいと思います。  やはり、地方創生と本当に叫ばれている中、地方の実態というのも当然大臣はもう御存じいただいているとおりかと思いますけれども、やはりこの平成八年度から令和五年度まで二十八か年連続地方の財源不足が続いていると。そういう中で、法定率の引上げは平成二十七年度の一回だけということです。  この間、財源不足の問題棚上げしてきたように映るのもこれ否めないんではないかと思っています。ただ、今大臣の御発言をお聞きしました。自立した地方を掲げる我々日本維新の会としても、積極的にこの点については議論をしていきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いをいたします。  時間が参りましたので、これで終わりたいと思います。ありがとうございました。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。  この夏、山形県を中心とする豪雨があり、山形、秋田の両県で各地で被害がありました。復旧がまだできていない地域もたくさんあり、特に個人や小さなお店、農家、小規模事業者、中小企業で豪雨被害や土砂災害を受けた方は、融資はあっても補助が少なく、何とか国から予算を付けてもらえないかとお願いをしてまいりました。  その中で、十二月分の特別交付税の交付に向けて、災害や豪雨被害のあった能登半島だけでなく、今年七月の豪雨被害を受けた山形、秋田両県などへの御配慮もいただきながら、総務省の財政課など御担当の部署の皆様に調整や御尽力をいただいている。この点について、この場をお借りして御礼を申し上げます。ありがとうございます。  この自治体に交付される特別交付税の交付は本当に有り難い一方、この地方交付税の元になるのは国民の税金です。一〇〇%透明化を進めるのは当然だと考えております。しかし、この特別交付税の一〇〇%透明化、程遠い現状にあります。  地方交付税法の改正案の質問に当たり、特別交付税の透明化、客観化について、以下、質問をさせていただきます。  配付資料の一枚目を御覧ください。  総務省の自治財政局財政課の皆さんが、今年三月に市町村に交付された特別交付税の算定項目ごとの金額を調べ、表にしてくださいました。十二月は、特別交付税十二月分の計算や調整で大忙しの時期で、そんな中ですが前例のない詳しい表を作っていただいたことに感謝を申し上げます。  次に、資料の二枚目。上半分に載せた地方交付税の分類を御覧ください。  地方交付税は、自治体報告の数百の数値に基づいて機械的に配分される普通交付税と、災害などのほか特別な支出がある場合、また財政力のバランスを取るためなどに交付される特別交付税とに分かれます。さらに、この特別交付税は、算式や基準などによって機械的に改算される算式分、ルール分と、特別の事情を考慮して数式に基づかずに交付額が決まる特殊財政需要分、勘案分、そして個別需要対応分と分かれます。  また、普通交付税も特別交付税も、都道府県に交付される都道府県分と政令指定都市に交付される大都市分、政令指定都市以外の市に交付される都市分、そして町村に交付される町村分とに分類されます。  ここで、総務省にお尋ねをいたします。  今年三月に市町村に交付された特別交付税の合計額は七千三百四十五億円です。この表には算式分の二千三百七十九億円が示されています。そうすると、令和五年の市町村分の特別交付税では、特殊財政需要分、勘案分、個別需要対応分と呼ばれる残りの部分は、市町村で合計しておよそ五千億円あったという理解でよろしいのでしょうか。

大沢博総務省自治財政局長

○政府参考人(大沢博君) お答えいたします。  特別交付税は、災害対策であるとか除排雪に要する経費など、普通交付税の言わば画一的な算定方法においては捕捉できない地方団体の特別の財政需要を対象として算定をしております。  特別交付税に算定する財政需要については、先ほど委員から御指摘のありましたように、全国共通の算式を定めて、地方団体から報告される基礎数値に基づき需要額を算定する算式分と、省令において経費の種類を示した上で、個別の財政需要を積み上げて算定するいわゆる個別需要対応分とがありまして、これらの額を合算をして交付額を算定をしております。  先般、総務省から御提出いたしました資料は、御依頼を受けまして、市町村分について、令和五年度特別交付税の三月交付額における算式分のうち主な算定項目の算定額をお示しをしたものであります。実際にはこの項目以外にもかなりの数の項目がございまして、したがって、資料に掲載している項目以外が全て個別需要対応分というわけにはなりませんで、単純にこの引き算のとおりにはならないということを御理解いただきたいと思います。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 全てこの表に載っていないということです。是非これは透明化を進めるためにも公表をしていただきたいと思います。  次に、配付資料の三ページを御覧ください。長野県立大学の中村稔彦先生がまとめられた論文、市町村に対する特別交付税の手続き・配分方法、その運用の実態の百三ページに掲載されているグラフです。  このグラフでは、令和元年の特別交付税の市町村特殊財政需要分について、北海道を除く残りの都道府県ごとに集計したものを散布図としてまとめていて、各都道府県ごと、町村分の要望額の合計を横軸、実際に交付が決まった金額を縦軸で示しています。  都道府県ごとに分散している点から等距離に線を引くと、グラフのように右肩上がりの直線になっていて、要望額が大きければ実際の特別交付税の特殊財政需要分、勘案分、個別需要対応分の配分も大きくなるという関係が見えます。中村先生がこの論文で指摘されているんですが、福岡県だけが要求額に対する実際の交付税の割合が、交付額の割合が飛び抜けて高く、七四・五%にもなっています。  なぜ、福岡県の町村が、この令和元年町村分の特殊財政需要分の中で飛び抜けて要望額に対する実際の交付金額の割合が高いのでしょうか。毎年春頃、雑誌「地方財政」に掲載される特別交付税の解説論文では分かりませんので、総務省の明快な御説明をお願いいたします。

大沢博総務省自治財政局長

○政府参考人(大沢博君) 御指摘の論文につきましては、データについて我々の方で検証できておらず、当該グラフについてのコメントは難しい面もございます。  その上で、一般論として申し上げますと、要望額は地方団体の考え方によって大きく異なるものでございまして、要望額に応じて交付額が決定をされるものではないことから、要望額と交付額が相関しないことは当然にあり得ると思っております。要望額が小さければ要望額に対する交付額の比率は高くなる可能性がございます。  また、福岡県については、北海道を除いたこれはグラフになっておるようでございますけれども、福岡県は町村数がかなり多く、また町村の人口規模は北海道を除くと最も大きい県でございます。しかも、二位以下を引き離してかなり大きい県であります。また、福岡県は抱えている町村の財政力もそれほど高くはございません。そういう意味で、町村分ということに限りますと、福岡県というのは元々かなり特徴的な県だということになります。  こうしたことが一般論としては言えますものの、繰り返しになりますけれども、御指摘の論文についてはデータについて検証ができておらず、当該グラフそのものについてのコメントは難しいことを御理解をいただきたいと思います。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 やはり、こうした面からも透明性、公表していくということは大事だなというふうに思います。是非この辺は、しっかりと今後公表していく方向でお願いをいたします。  時間がなくなりましたので、最後ですけれども、二〇二一年三月二十三日の総務委員会で、当時の武田総務大臣は、特別交付税の算定の客観化、透明化を図ると約束しました。今年三月の総務委員会でも、総務委員会の附帯決議で、特別交付税の算定方式の客観化及び明確化の取組を一層推進と決議され、当時の松本大臣もこれを了承しました。  特別交付税で特に特殊財政需要分については、複数の学者が、政治家や旧自治省関係者がその増額について影響を与えていると論文で指摘しています。  地方交付税の財源が国民から預かった税金であることを考えれば、特殊財政需要分の個々の自治体ごとの金額やその決定理由を雑誌「地方財政」に掲載する特別交付税に関する論文で明示するなど、特別交付税の特殊財政需要分についての算定の客観化、透明化を進めるべきだと考えますが、村上総務大臣の御見解を伺います。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) 御高承のように、特別交付税は、災害対策や除排雪に要する経費など、普通交付税の言わば画一的な算定方法において捕捉できない特別の財政需要を対象として算定しております。  算定方法の客観化、明確化については、総務省はこれまでも公表資料に記載する項目を増やしてまいりました。今後も公表資料の更なる充実に努めてまいりたいと考えております。  なお、公表資料に記載している項目のほかに地域の実情による多種多様な財政需要があり、その内容については千差万別であるため、個別の地方団体の実情を丁寧にお伺いをし、省令に基づき算定しております。その上、算定方法をできる限り省令に明記するよう努めてきており、令和四年度においては三十九項目を、令和五年度においては二十一項目を新設しています。  引き続き、地方団体の特別な財政需要、適切に対応することを基本としつつ、その中で算定方法の客観化や明確化を進めてまいりたいと、そういうふうに考えております。

宮崎勝公明党

○委員長(宮崎勝君) 時間が来ております。おまとめください。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 はい。  この透明化、客観化、これは非常に大事な問題だと思いますので、しっかり更に進めていただくことをお願いして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。  給与改定費、会計年度任用職員の処遇改善について聞きます。  地方公務員の給与改定経費は、今回、臨時経済対策費とは別に給与改定費という新たな費目を創設して算定しています。その理由について、衆議院の質疑では、算定の簡素化や地方自治体の事務の簡素化に留意しながら、昨年度と比較し、給与改定費のうち普通交付税の増額分が四千億円と額が大きい、また、自治体に対して給与改定費を措置していることを分かりやすく示すことが重要との説明がありました。  昨年、松本前総務大臣は、地方公務員の給与改定では、会計年度任用職員の遡及改定も含め、地方団体の調査結果等に基づき所要額を見込んでいる、その上で、この給与改定所要額は、あらかじめ地方財政計画に計上している追加財政需要額と今回の補正予算により増額した地方交付税の増額交付の中で対応するとしている、人事院勧告に伴う給与改定分も含めて、地方団体の体制、財政運営に支障が生じないようにしっかりと対応していくと答弁をしていました。  総務省、昨年、人事院勧告の給与改定に準じて会計年度任用職員の遡及改定、期末手当の支給を行った自治体数は都道府県、指定都市、市町村でそれぞれ幾つでしたか。

小池信之総務省自治行政局公務員部長

○政府参考人(小池信之君) 会計年度任用職員の給与について、令和五年度に常勤職員の給与の改定に係る取扱いに準じて改定した団体は、道府県は四十二団体、指定都市は十団体、指定都市を除く市区町村は九百五十団体となっております。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 つまり、昨年度の実績では、千七百八十八団体のうち四割に当たる自治体で会計年度任用職員の給与改定を行わなかった。これでは会計年度任用職員の給与改定が徹底されているとは言えないと思います。  今年度、人事院勧告に沿って全ての自治体で会計年度任用職員も含めた地方公務員の給与改定が徹底されることが必要です。財源は不足することなく確保されているのでしょうか。  給与改定費は、人口を測定単位にして、単位費用、都道府県の場合千七百円、市町村の場合千五百円を掛けて算定することを基本としています。総務省は、正職員の給与改定分、会計年度任用職員の遡及改定分と期末手当分といった給与改定に必要な経費を自治体に悉皆的な聞き取りなどをした、調べた上でこの算定にしているのでしょうか。

大沢博総務省自治財政局長

○政府参考人(大沢博君) お答えいたします。  本年の地方公務員の給与改定に係る一般財源所要額については、七千億円程度と見込んでおります。  このうち、常勤職員の給与改定所要額につきましては、令和六年度の地方財政計画に計上した額を基に、令和六年の人事院勧告を反映をして積算をしております。  また、会計年度任用職員の給与改定所要額については、遡及改定の実施状況も含め、全ての地方公共団体に対して実施した調査結果に基づき所要額を見込んでいるところでございます。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 村上大臣にお聞きします。自治体が必要とする給与改定の経費を下回ることはないという考え方で間違いないですか。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) 本年の地方公務員の給与改定に係る一般財源の所要額については、先ほど大沢局長が申し上げたように、自治体への調査結果等を踏まえ、七千億円程度と見込んでおります。  その上で、年度途中に生じる財政需要に対応するため、あらかじめ地方財政計画に計上している追加財政需要額を上回る所要額については、今般の地方交付税の増額交付の中で対応することとしております。  その具体的な配分に当たっては、各自治体の人口を基本とした上で、法令により定数が定められている教職員数や警察職員数についてその実態を反映した補正を講じるなど、適切なものとなるように工夫しているところであります。  以上であります。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 大臣、ですから、自治体が必要とする給与改定の経費を下回ることはないという考え方で算定している、これでいいですね。もう一度お願いします。

大沢博総務省自治財政局長

○政府参考人(大沢博君) マクロではもちろん必要な額をしっかり確保しているということであります。  ミクロで配分するときには、各団体の職員数を全部反映してきれいにやることはできませんから、人口とかあるいは人口密度による補正を講じたり、あるいは教職員数や警察官数の状況を反映した補正を講じることによって、これは基本的に標準的な経費を算定をしていると、こういう状況でございます。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 自治体が必要とするものを下回らないように算定をしているという考え方だということはお示しになったと思います。  次に、名古屋市の会計年度任用職員の雇い止めについて聞きます。  資料一を御覧いただきたいと思います。  名古屋市では、保育所で働く千二百人の会計年度任用職員が、事前の周知、説明もなくいきなり大量の雇い止めされるということを報じている記事です。  続いて、資料二を御覧いただきたいと思います。  とりわけ深刻なのは、名古屋市の地域子育て支援センターです。ここでは二十三人が五年目の公募の対象となった。しかし、公募で採用される予定者は八人、十五人は定年退職後に再任用される職員に置き換えるとしています。会計年度任用職員二十三人のうち、公募で採用予定の八人以外の十五人を再任用で入れ替えるというやり方です。現在働いている会計年度任用職員のうち、十五人は職を失うことになります。  大臣、こうしたやり方をしたら、会計年度任用職員の採用の枠を狭めて、どんなに専門性や経験があっても大量に雇い止めされることになると思います。大臣、これ問題ではないですか。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) この複雑化する、多様化する行政需要に対応するために、常勤職員に加え非常勤職員も地方行政の重要な担い手となっていると認識しております。会計年度任用職員は、一会計年度を超えない範囲で任用する職であることから、その任期の終了により任用関係が終了するものであります。  個々の職にどのような職員を任用するかについては、各自治体において、対象となる職務の内容や責任などに応じて、任期の定めのない常勤職員や臨時・非常勤職員の中から適切な制度を選択していただくべきものであります。その上で、各自治体において必要な行政サービスを提供できる体制を確保していただくことが重要であると、そういうふうに考えております。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 大臣、逃げちゃ駄目だと思うんですよ。  自治体の判断と言いますが、この会計年度任用職員という仕組みをつくったのは国ですよ。その下で起きている。専門性や、どんなに専門性、経験があっても大量に会計年度任用職員は雇い止めされるという事態が起きています。  これまでも私、この委員会で取り上げてきましたが、埼玉県狭山市の図書館では、一度に全体の三割に当たる十一人の会計年度任用職員が一気に雇い止めをされました。東京都では、会計年度任用職員のスクールカウンセラー二百五十人が一斉解雇されて、そのほとんどが五年以上の勤務、中には十五年以上働いてきたカウンセラーもいました。そして、今回、名古屋で千二百人の会計年度任用職員が、事前の周知、説明もなくいきなり大量に雇い止めされることになります。  大臣、こんなことで誰が会計年度任用職員に応募することになりますか。これでは地方公務員に専門性や経験のある人材を確保することはますます遠くなるとは思いませんか。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) 小池さんに実態をちょっと説明してもらいます。

宮崎勝公明党

○委員長(宮崎勝君) じゃ、先に小池公務員部長、お願いします。

小池信之総務省自治行政局公務員部長

○政府参考人(小池信之君) 会計年度任用職員の任用に当たりましては、地方公務員法に定める平等取扱いの原則や成績主義を踏まえ、できる限り広く募集を行うことが望ましいと考えております。  ただし、自治体に対しては、公募を行う場合であっても、客観的な能力の実証を経て再度任用されることがあり得ること、選考において前の任期における勤務実績を考慮することも可能であることなどについてこれまでも通知をしており、適切な情報提供に努めてまいりたいと考えております。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) 要するに、委員の気持ちはよく分かりますが、最終的に決定するのは各地方自治体であります。やはり、地方自治体もそれぞれの財源だとか財政事情がありますから、その判断について我々がどこまで言えるかは限界があると思います。

宮崎勝公明党

○委員長(宮崎勝君) 時間が来ておりますので、おまとめください。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 はい。  まとめますが、とにかく、自治体の判断って逃げちゃ駄目だと思います。会計年度任用職員の大量雇い止めを食い止めるべきだと求めて、質問を終わります。

浜田聡NHKから国民を守る党

○浜田聡君 NHKから国民を守る党の浜田聡です。  最後の十五分間、よろしくお願いします。  これまでの参議院総務委員会において、私は地方交付税の数多くの問題点を指摘してきました。それらは、残念ながら、全くと言っていいほど改善されておりません。私は、この地方交付税という制度自体、廃止を含めて抜本的な見直しが必要というスタンスです。以下、そのスタンスで質問をさせていただきます。  なお、今回、幾つかの自治体を名指しで問題提起させていただきます。もしかすると批判を受けるかもしれませんが、その御批判は覚悟の上で行います。  まず、地方交付税をもらい過ぎではないかと思われる自治体に関する問題を取り上げます。  今回、令和四年度の自治体の決算カードを四枚用意させていただきました。高知県三原村、高知県大川村、福井県池田町、そして大阪府田尻町です。  前者の三つは、地方税などの自主財源の割合が少なく、地方交付税の割合が非常に大きい自治体です。一方、田尻町については、自主財源のみで運営されており、地方交付税を受けていない自治体として取り上げさせていただきました。決算カードの左にその各自治体の歳入状況が記載されておりまして、その中に地方交付税の額や割合が記されております。今回紹介した三原村は地方交付税八五・九%、大川村八五・三%、池田町八二・九%、そして田尻町がゼロでございます。  これらの問題に関して、ちょっと、早稲田大学や民間シンクタンクで研究員をされている渡瀬裕哉さんの、二〇二四年一月九日に、興味深いXのポストを紹介させていただきます。  地方交付税の現場の実態。例えば、高知県三原村では、人口千四百三十七人に対し十三億円の地方交付税。つまり、一人につき約九十万円、一世帯につき約百七十万円の交付税が支払われている。補助金も入れると、一人につき合計百十八万円、一世帯二百二十四万円。市町村民税は一億円しかないのに、役所の正規人件費は二億円、職員数は四十四人で年収約五百万円、貯金は十一億円以上。張りぼての役所、張りぼての経済。この村の経済は国からの地方交付税で成り立っている。つまり、この地域は国からの税金を回すことによって無理やり人口を維持しているにすぎない。このような事例が山ほどあり、それをどう考えるのかという議論なしに地方交付税の議論なんてすかすかだろうとおっしゃっておられます。  このように、高知県三原村、そして今回紹介した大川村、池田町のように国からの地方交付税で成り立っている自治体が山ほどあり、地方交付税を考える際にはその自治体の在り方を考える議論が重要と考えますが、ここで村上総務大臣に質問させていただきますが、この件に関する大臣の所見をお願いします。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) 一般論で申し上げれば、地方の自立を促進していくためには、補助金はもとより、地方交付税等の国からの地方への財源移転にできる限り依存しないことが理想であるとは思います。  しかしながら、自らの財源である地方税によって財政運営を行うためには、地方税の充実を図ることが重要であると考えています。しかしながら、地方税の充実を図り偏在性の小さい地方税体系を構築しても、なお財源の偏在は残ることになります。  また、我が国において、多くの行政分野において自治体の担うべき事務を法令等により定めています。このため、自治体間の財政力格差がある中で、どのような地域であっても国が法令等で定める一定水準の行政サービスを提供できるように財源を保障することは国の責務であると、そのように考えております。  仮に、単に地方交付税を廃止することになれば、こうした国としての責任を果たすことができなくなるものと考えておりまして、行政サービスを国民の皆様にしっかりとお届けするために地方交付税は必要であると考えております。  以上であります。

浜田聡NHKから国民を守る党

○浜田聡君 地方交付税は、地方の財政を過度に中央に依存させる結果を招いておりまして、やはり地方自治体の自立と創意工夫を阻害していると言わざるを得ません。  引き続き、この観点から質問をさせていただきます。  一応、私の提案としては、やはり市町村合併を進めるというのは重要な解決策ではないかと思います。そして、この質問を動画などで見ておられる国民の皆様に訴えたいんですが、是非とも、皆さんお住まいの自治体の決算カード、これ検索すれば出てきますので、総務省の方が整えておられますので、是非一度御確認いただければと思います。  あと、総務省へのお願いなんですけど、決算カードの公表をもう少し早くいただければとは思います。よろしくお願いします。  次に、地方交付税の不交付団体の話題を中心にして、提案の形で質問をさせていただきます。  地方交付税不交付団体は、基準財政収入額が基準財政需要額を上回り、自主財源で必要な行政サービスを賄える財政力を持つ自治体でございます。つまり、これらの自治体は、地方交付税から補助金を受け取る必要がないほど裕福であると考えられます。  一概に不交付団体をよしとすることに議論の余地はあるかもしれませんが、不交付団体を増やすことが地方分権推進の一つであると私は考えます。  そこで、まず伺います。  地方交付税不交付団体の団体数の最近の増減傾向について、概要を教えていただければと思います。

大沢博総務省自治財政局長

○政府参考人(大沢博君) 普通交付税の不交付団体は、リーマン・ショックの影響を受け、平成二十二年度には四十二団体まで減少しましたが、その後は地方税収の増加により緩やかな増加傾向にございます。  また、ここ三年の状況としては、いずれも当初予算ベースではございますが、令和四年度は前年度から十九団体増の七十三団体、令和五年度は四団体増の七十七団体、令和六年度は六団体増の八十三団体でございます。

浜田聡NHKから国民を守る党

○浜田聡君 ありがとうございます。順調に増加しているように思います。  次に、村上総務大臣に伺います。二点まとめて伺いますね。  地方分権推進のため、地方交付税不交付団体を増やすことを総務省の目標として掲げることを提案しますが、この提案に関する御見解を伺います。  あと一つ。もう一つは、大臣の地元である愛媛県内に地方交付税不交付団体がないのではないかと思うんですが、これに関する見解も伺います。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) 個々の地方団体にとっては、地方交付税にできる限り依存することなく、自らの財源である地方税によって財政運営を行うことが理想的であると考えております。一方で、不交付団体数が大きく増えるなどして財源超過額が増加することは団体間の財政力格差が拡大するものでもあり、このことをどう考えるかという課題もあると認識しております。  また、不交付団体は各団体の普通交付税を公平に算定した結果として決まるものであります。近年では、財政力の高い都市部の団体において高齢化が進展し、基準財政需要額が増加傾向にあることから、不交付団体が増加しにくいといった状況にもあります。  このため、現在、不交付団体数の数について、数値目標等を示した上での取組は行っておりませんけれども、地方の行政サービスをできる限り地方で賄うことができるよう、地方税の充実確保に努めてまいりたいと、そのように考えております。  なおまた、御指摘のとおり、近年の算定において我が愛媛県内の地方団体に不交付団体はありませんが、これは、地方交付税法の規定に基づき、普通交付税の基準財政需要額と基準財政収入額が適切に算定された結果であると考えております。  以上であります。

浜田聡NHKから国民を守る党

○浜田聡君 私からは、是非大臣の御努力によって愛媛県内にも不交付団体ができることを願っております。  次に、海外の首脳の掲げる政策で注目すべきものを紹介します。  アルゼンチンのミレイ大統領でございます。就任以来、国税を九〇%削減するという大胆な政策を掲げております。この狙いの主なものとして、州、つまり地方の税制自治権を回復し、各州が、各地方が投資を誘致するための競争を促進するというものがあります。  地方が自主財源を確保し、経済活動を活性化することが期待されているものであり、日本も、地方交付税、つまり国に依存した地方財政ではなく、真の地方自治実現に向かって、アルゼンチンのミレイ大統領によるこの大胆な政策を大いに参考にすべきだと考えます。  ミレイ大統領によるこの政策に関する政府の見解を伺います。

冨樫博之自由民主党・無所属の会総務副大臣

○副大臣(冨樫博之君) 委員からはアルゼンチンの例の紹介がありましたが、経済社会情勢や国と地方の関係、その役割分担は国によって大きく異なることから、単純に比較することは困難であると考えております。  その上で、我が国に関して一般論で申し上げれば、先ほど大臣からも答弁申し上げたとおり、地方税の充実を図ることが重要であると考えております。一方で、地方税を充実した場合であっても、財源の偏在は残ることになります。  また、我が国においては、多くの行政分野において自治体の担うべき事務等を法令等により定めております。地方団体間の財政力格差がある中で、どのような地方であっても国が法令等で定める一定水準の行政サービスを提供できるように財源を保障することは国の責務であると考えております。  したがって、仮に地方交付税を廃止すれば、そのような国の責任が果たせなくなるのではないかといった課題があるものと考えております。  以上です。

浜田聡NHKから国民を守る党

○浜田聡君 私の問題意識としては、やはり国が取り過ぎじゃないかということで、その点、アルゼンチンの政策に関しては大いに参考にすべきところがあるのではないかということを申し上げさせていただきます。  次に、今国会で話題になっておりますいわゆる年収百三万円の壁引上げにおいて、地方自治体から上がる不安の声に関連して質問をさせていただきます。  こういった不安とは相対する興味深い意見として、意見を一つ紹介させていただきます。  今回、配付資料として、長野県の御代田町長小園拓志さんのXのポストを用意させていただきました。その中で一つおっしゃっておられることを抽出しますと、国益全体を見渡したときに、全体の税収が減るのは良くないという考え方は一つの見識ですが、それと別に自治体として困るかと言われたら、国が何とかしてくれる仕組みが現にありますよということはお伝えできると考えております。一連のスレッドの中で、地方交付税であったり臨時財政対策債によって、地方は全然問題ないということをおっしゃっておられます。  そこで、質問をさせていただきます。  年収百三万円の壁引上げによっても地方自治体は困らず、国が何とかしてくれる仕組みが現にあるという御代田町長の指摘に関する御見解を伺います。

冨樫博之自由民主党・無所属の会総務副大臣

○副大臣(冨樫博之君) 一般論として、ある団体において地方税収が減少した場合、基準財政収入額が減少し、普通交付税が増える関係にあることは事実です。  一方、地方交付税の総額は国税の一定割合であり、地方税が減税されれば、必要となる地方交付税の総額に不足が生じる可能性があります。また、減税により所得税が減収となれば、交付税原資が減少する影響も生ずることとなります。さらに、臨時財政対策債については、財政の持続可能性の観点からも課題もあります。  いずれにしても、経済や地方税等の税収への影響など様々な論点につきましては、検討や協議が進められているものと承知しております。  以上です。

浜田聡NHKから国民を守る党

○浜田聡君 時間になりましたので、最後の質問です。  今回の改正案では、度々行われている単年度限りの算定費目の追加は特定財源となる項目となっておりまして、一般財源とする地方交付税とは目的や性格が合致していないように思われます。言い換えれば、地方自治体への補助金です。複雑な制度設計をより複雑化していると言わざるを得ません。  であるならば、補助金として地方に財政措置をするとした方が地方交付税の簡素化に資すると考えますが、地方交付税に盛り込む理由を伺いたいと思います。

大沢博総務省自治財政局長

○政府参考人(大沢博君) お答えいたします。  地方交付税は、国から地方に十八兆円もの巨額の財政移転を行う仕組みであり、一定の精緻さも求められるところでございます。このため、普通交付税の算定においては、各行政項目ごとに費目を設けて、各費目ごとに合理的な測定単位等を用いて算定するのが基本でございます。  今回の補正予算に係る対応としては、追加的に発生する財政需要を、経済対策に伴って発生する地方負担、公務員の給与改定所要額、臨時財政対策債の償還費、この三つに分けて費目を設けて、これにふさわしい指標を用いて算定をしています。  このように、地方交付税の算定を合理的なものとするために費目を設けておりますが、費目ごとに使途が限定されるものではなく、地方交付税は全体として使途の自由な一般財源であります。  また、地方交付税は、基礎数値の報告などの作業はございますが、国庫補助金と比較して、申請手続もなく、目的に応じて数多くの種類に分かれているわけでもございませんから、事務負担は極めて簡素であると認識しております。  今後も算定の簡素化の観点が重要であると考えておりますので、そういったこととのバランスを保ちながら適切に算定を行ってまいりたいと考えております。

浜田聡NHKから国民を守る党

○浜田聡君 終わります。ありがとうございました。

宮崎勝公明党

○委員長(宮崎勝君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 私は、日本共産党を代表して、地方交付税法等改正案に対する反対討論を行います。  現行法は、年度途中に増額となった地方交付税はその全額を地方自治体に特別交付税として交付すると定めています。地方の固有財源であり貴重な一般財源は、現行法に基づき、その全額を地方自治体に交付すべきです。  しかし、本法案は、増額となった地方交付税二兆七百四十八億円のうち、三割以上に当たる六千八百二十二億円を翌年度に繰り越すものです。物価高騰の影響が深刻となる中、住民の命と暮らし、営業を守るため、地方自治体にはその役割を果たすことが求められており、そのための財源が必要ですが、交付する地方交付税一兆一千九百二十六億円のうち、臨時財政対策債の元利償還のために充てる基金分四千億円を除けば、調整額の復活分を合わせても七千九百二十六億円程度にとどまっています。  地方自治体が地域の実情に応じたきめ細かな独自の施策を進めるためにも、地方単独事業分を算定することが重要ですが、昨年度に続き、二〇二四年度補正も算定していないことも指摘するものです。  本法案は、地方自治体の財政需要には十分応えず、地方交付税増額分の三割以上を翌年度の地方交付税総額に繰り越すことを優先するものであり、反対するものです。  今回、職員給与の改定に対応するため給与改定費を創設しました。専門性と経験のある人材を地方公務員として安定して確保し、会計年度任用職員の処遇改善と給与改定を確実に実施することを強く求めて、討論とします。

浜田聡NHKから国民を守る党

○浜田聡君 地方交付税改正案について、反対の立場で討論を行います。  地方交付税に関する問題、二点挙げます。  まず、地方交付税の算定方法やその透明性についてです。現在の配分基準や基準財政需要額の算定が適切であるかどうか、多くの疑問があります。特に、自主財源比率が非常に低い自治体が存在する現状を見れば、制度の不公平性や効率性に大きな問題があると言えます。また、毎年多額の税金が地方交付税として使われているにもかかわらず、その効果や効率が十分に検証されていないという批判も見逃せません。  さらに、この制度は地方の財政を過度に中央に依存させる結果を招いており、地方自治体の自立と創意工夫を阻害しています。地方交付税の枠組みを根本から見直し、地方が真の意味で自主的に財政運営を行えるようにする必要があります。例えば、地方交付税を廃止し、中央省庁の補助金制度に一本化することで、地方の実際の活動内容や成果に基づいた支援が可能になるのではないでしょうか。  以上のような理由から、私は、地方交付税の抜本的な改革が必要であるという観点から、この地方交付税法改正案に反対します。  これは地方自治の本質を見詰め直す機会でもあり、地方が自立した財政運営を可能にする制度改革を進めるべきだと私は考えます。  以上で私の反対討論を終わります。御清聴ありがとうございました。

宮崎勝公明党

○委員長(宮崎勝君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

宮崎勝公明党

○委員長(宮崎勝君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

宮崎勝公明党

○委員長(宮崎勝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時二十四分散会

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