消費者問題に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 101 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2024/12/23
会議録
○委員長(石井章君) ただいまから消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告申し上げます。 去る二十日、石田昌宏君、赤松健君及び宮本周司君が委員を辞任され、その補欠として山田太郎君、太田房江君及び長峯誠君が選任されました。 ─────────────
○委員長(石井章君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会の協議のとおり、公正取引委員会事務総局官房審議官向井康二君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井章君) 異議なしと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石井章君) 消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○村田享子君 立憲民主・社民・無所属の村田享子です。 伊東大臣、どうぞよろしくお願いします。 というわけで、時間の関係上、早速大臣にお聞きをしたいと思うんですけれども、今月十日、医療脱毛クリニックのアリシアクリニックが破産をしました。こちら、全国で約六十店舗あり、被害者は九万人を超えると言われています。数十万払っているがお金は戻ってくるのかという声や、中には、破産前日に数十万のコースを契約し、一度も施術を受けないまま破産のニュースを聞いたという方もいらっしゃいます。 大臣、今回の破産への受け止めと、今、消費者庁として被害を受けた方に何ができるのか、御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(伊東良孝君) おはようございます。 ただいま村田委員から御質問のありましたアリシアクリニックの倒産に係る件であります。 全国各地の消費生活センターに美容医療やあるいは脱毛サロンについての相談が数多く寄せられているところでもあり、今般の件は重要な課題と認識をいたしているところであります。 美容医療や脱毛エステについて、これまでも、施術が必要か確認する、あるいは契約を慎重にするなど注意喚起を行ってきたところでありますが、引き続きこれらを進めてまいりたいと、取り組んでまいりたいと思います。 また、消費者の皆様におかれましては、トラブルになった場合は、消費者ホットライン、いやや、一八八や最寄りの消費生活センター等に御連絡いただければ必要な助言等をしっかり行うことができるので、是非御相談をいただきたいと、こう思う次第であります。 以上です。
○村田享子君 今大臣の御答弁の中で、一八八のところにお電話するとか、あと消費生活センターにお電話をというようなお話ありましたが、今回のケースでいいますと、消費生活センターに相談するとどのようなお答えになるのか。やっぱり九万人の方が一度にお電話するとなると、それを受け付ける側も業務が増えるというところもございますので、一般的に今回のケースでどのような答えがいただけるのかも、政府参考人で構いませんので、教えていただければと思います。
○政府参考人(尾原知明君) お答え申し上げさせていただきます。 消費者の皆様から全国各地の消費生活センターに御相談いただければ、専門のその相談員の方から適切な、先ほど大臣から御答弁いただきました適切な助言を行う、あるいは、必要に応じて、事案に応じては弁護士さんなどの専門の機関におつなぎするという形をさせていただいております。 ですので、先ほど大臣御答弁いただいたように、トラブルに遭われた方で消費生活センターの方に御連絡いただければ必要なところにつないだりということができます。 以上でございます。
○村田享子君 今必要なところにといったお話あったんですけれども、今、アリシアクリニックのホームページを見ますと、破産管財人の情報が載っておりまして、破産管財人からのよくあるQアンドAというところに、実際にお金は返ってくるんですかみたいなところ、いろいろあるんですが、まずは、事業を停止しておるので今後も施術は受けられない、で、施術代を現金で前払していた場合、未施術分の返金は極めて難しい状況というふうに書かれておりまして、現状ではもう九万人を超える方が泣き寝入りとなるようなことになるんじゃないかというふうに思われます。今その弁護士の方も御紹介するというようなお話ありましたが、破産管財人がこのような情報を出しておりますので、今SNS上でも本当に若い女性の皆さん中心に困っていらっしゃいます。 この脱毛サロンの問題、昨年十二月には銀座カラーという会社が破産をしまして、こちら、被害者が十万人。東京商工リサーチの調査では、脱毛サロンなどエステティック業の倒産が今年一月から十一月で九十九件と過去最高となっておりまして、そのうち九十四件がもう破産なんですね。本当に泣き寝入りするしかない、多くの被害者を生み出してきたのがこの脱毛サロンの破産問題だと思っています。 令和五年度の消費者白書でも若い女性からの相談が最も多いのが脱毛エステとなっていまして、子供の頃からためていたお年玉を全部使って契約したのにとか、バイトしながらお金をためたというような悲痛な声がやっぱりSNSにあふれているんです。こうした状況を受けて、私も今年、一度この委員会でも脱毛サロンの問題取り上げました。 消費者庁としてこれまでどのような対策、注意喚起行ってきたのか、お答えください。
○政府参考人(尾原知明君) お答え申し上げます。全国各地に、消費生活センターに寄せられた相談についてどのような注意喚起等を行ってきたというところでございます。 脱毛エステや医療サービス等に関するサービスというのは高額になりますものですから、消費者庁及び国民生活センターではこれまでも、施術が必要か確認する、契約を慎重にするなどの注意喚起を行ってきております。 最近であれば、例えば、関係省庁、厚生労働省等とも連携いたしまして、例えば最近の注意喚起例でいきますと、美容医療を受ける前にもう一度確認してほしいということでチェックポイントを四つ挙げております。第一は、使用する薬などがどのようなものか自分でも説明できるか、それからチェック二、効果だけでなくリスクや副作用などについて知り、納得しましたか、チェック三、ほかの方法や選択肢の説明も受け、自分で選択しましたか、チェック四、その美容医療は今すぐ必要なのか最後にもう一度確認しましょうということで、この四つのチェックについて、きちっともう一度それを見てチェックを確認いただいて、それをよく考えてから施術を受けるかどうかということを注意喚起をしております。 また、迷ったら思わず相談しようということで、各地の消費生活センターだけではなくて、例えば医療に関する苦情、心配などの相談につきましては医療安全支援センター等について、そこのことを紹介するような注意喚起チラシなどを使いまして注意喚起をしておるところでございます。
○村田享子君 今チェックポイントをおっしゃっていただいたんですけれども、そのチェックポイントだけではなくて、やっぱり前払金をたくさん事前に払って契約をする、それでいいんですかというのを私はチェックポイントとして挙げてほしいんですよね。結局、今回のように前払金を払って途中で破産をされてしまうと、もう返ってこないというようなことが起きます。 今年三月の消費者委員会本会議でも前受金ビジネスに関する消費者問題というのが議題になっておりまして、そこでも論点となっていたんですけれども、特定商取引法の第四十二条では、エステや美容医療などの特定継続的役務提供について契約する場合、前受金保全措置の有無を契約書で確認できるとなっているんですけれども、今そのチェックポイントにおいてはこの前受金保全措置の話ございませんでした。 やっぱり改めて、この脱毛について消費者の方にちゃんと前受金保全措置があるのかどうかというのを確認してくださいということであったり、事業者に対してこの有無についてきちんと説明をさせて、前受金保全措置がない場合にサロンが倒産すればお金が返ってこないリスクもありますよということ、又は、サロンの中には、この前受金でお金をもらって長期的な契約を結ぶではなくて、都度払いをすることによって、前受金をたくさん受け取る、前払金がその上で返ってこないというリスクを回避できる、そうした方法もあると思うので、ここのところをもっと周知徹底していくことが大事だと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(伊東良孝君) 規制、規則はこれ不断の見直しを行うべきものと、こう思っているところであります。 また、消費者への効果的な注意喚起に加えまして、医療機関側が遵守すべき法令等の理解促進のために、関係省庁としっかり連携を図って消費者被害の未然防止に努めてまいりたいと思う次第であります。
○村田享子君 この前受金保全措置のところ、是非検討をお願いをいたします。 脱毛について、今関係省庁とということで大臣お話しいただいたんですけど、今回のアリシアクリニックのような医療脱毛の場合は厚生労働省が所管となります。一方、医療でない脱毛の場合は経済産業省が所管になるということで、ここの所管の違いがあるということもなかなか業界全体として対策が進まない一因だと思っております。消費者庁が是非中心になってやっていただきたいということをお願いしまして、質問を終わります。
○大椿ゆうこ君 立憲・社民・無所属会派、社民党の大椿ゆうこです。 本日は、伊東大臣が所信の中でも触れておられました公益通報者保護制度について質問をさせていただきます。 去る十一月十七日に行われた兵庫県知事選挙が今なお様々な後を引いています。きっかけとなったのは、今年の三月十二日、兵庫県の元西播磨県民局長が齋藤元彦知事によるパワーハラスメントや公職選挙法違反、信用金庫に対する補助金の不正支出等の不祥事をマスコミや県議会関係者に対して匿名で告発する文書を送付したことでした。 三月二十日に告発文書を県議から受け取った齋藤元彦知事は、側近の片山副知事らに、誰がどういう目的で出したか徹底的に調べてくれと指示し、会見で、告発文書はうそ八百、公務員失格などと糾弾し、県庁内では犯人捜しが行われました。その後、百条委員会が開かれ、県民局長も出頭を予定していた直前に自ら命を絶つという取り返しの付かないことになってしまいました。 その後、兵庫県知事選挙では、ある候補によって県民局長のプライバシーに関わる事実が不明確な情報が流され、それが選挙戦を大きく左右しただけでなく、情報漏えいが行われたことが今問題になっています。御遺族の気持ちを考えると、私は胸が締め付けられるような思いがします。 この件によって公益通報者保護制度への信頼が私は著しく低下したと感じています。公益通報者保護制度の本来の趣旨が生かされるよう、以下、質問をさせていただきます。 皆さんのお手元に資料をお配りさせていただいております。資料一、四の通報先と保護の条件を御覧ください。 公益通報の通報先は、一、事業者、二、行政機関、三、報道機関等となっています。公益通報者保護法第三条によれば、公益通報を行う通報先によって保護の条件が定められています。 例えば、労働者等が事業者に通報しなかったとしても、行政機関や報道機関等に通報しているのであれば、それは保護の対象になりますよね。事業所に通報せず報道機関等に通報したことだけをもって、これは公益通報ではないから保護の条件を満たさないと判断されることはないですよねと、その点を参考人に確認をさせていただきます。
○政府参考人(藤本武士君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、公益通報者保護法では、事業者内部への公益通報である一号通報、行政機関等への公益通報である二号通報、報道機関等への通報である三号通報を、通報先に応じた要件の下、保護をしております。 二号通報が保護されるために事前に一号通報をすることは要件となっていません。また、三号通報が保護されるためには、通報内容が信ずるに足りる相当な理由がある場合であり、かつ、一号通報又は二号通報をすれば解雇その他不利益な取扱いを受けると信ずるに足りる相当な理由がある場合などの六つの要件のうちの一つを満たせば、一つを満たす必要がありますけれども、事前に一号通報をすることが要件となっているものではございません。
○大椿ゆうこ君 報道機関等へ通報した通報者の保護の条件として、今も御説明がありましたけれども、例えば直接目撃した又は証拠があるなど不正があると信ずるに足りる相当の理由があること、そして、内部通報では解雇されそうだ、生命、身体への危害が及びそうだ、財産への重大な損害が発生するなどの事由を満たしていることが必要となります。 通報者の探索、いわゆる犯人捜しが行われることにより精神的苦痛を受けたり就業環境が著しく悪化させられるおそれがあることも、内部通報を人々がちゅうちょする又は妨げる大きな要因になっているのではないかと考えます。 通報者の探索は不利益取扱いとして法文上明記されていませんが、通報者の探索も不利益取扱いに該当すると考えますか、見解をお尋ねします。
○政府参考人(藤本武士君) お答え申し上げます。 通報者の探索につきましては、法第十一条第一項及び第二項の規定に基づきまして事業者がとるべき措置の内容を定めた法定指針において、事業者の労働者及び役員等が、公益通報者を特定した上でなければ必要性の高い調査が実施できないなどのやむを得ない場合を除いて、通報者の探索を行うことを防ぐための措置をとる旨定めております。公益通報を理由とした事実上の嫌がらせなど、精神上、生活上の不利益な取扱いにつきましては、公益通報者保護法において禁止されております。 事業者が公益通報者を探索することにより公益通報者が精神的苦痛を受けたりその就業環境が悪化させられたりした場合には、不利益な取扱いに該当する可能性があると考えております。
○大椿ゆうこ君 次の質問の部分も多分今御説明をいただいたのではないかなというふうに思いますけれども、消費者庁が作成した公益通報ハンドブック、ここの三十六ページのQアンドAの中には、不利益取扱いの例として、労働者たる地位の得失、人事上の取扱い、経済待遇上の取扱いに加え、精神上、生活上の取扱いに関することとして事実上の嫌がらせ等が挙げられていますと。具体的にどのような事例が不利益取扱いに当たるのか、先ほど幾つか例を挙げてくださったようですけれども、具体例を挙げて紹介をしてください。 そしてまた、公益通報者保護法において不利益取扱いの中身をより詳しく法文化し、とりわけ精神上、生活上の不利益取扱いも禁止されている旨をより明確に示すべきではないかと考えますが、見解をお尋ねします。
○政府参考人(藤本武士君) お答え申し上げます。 公益通報者保護法第五条第一項は、公益通報したことを理由として、当該公益通報者に対して、降格、減給、退職金の不支給その他不利益な取扱いをしてはならないと規定しております。 その他不利益な取扱いとしては、例えば退職願の提出の強要のような労働者たる地位の得喪に関すること、懲戒処分のような人事上の取扱いに関すること、退職金の減給のような、減額のような経済待遇上の取扱いに関すること、事実上の嫌がらせのような精神上、生活上の取扱いに関することが考えられます。 不利益な取扱いの範囲を法令で明確化することにつきましては、消費者庁に設置されました公益通報者保護制度検討会におきまして、現在、有識者の方々に御議論いただいているところであります。 消費者庁としましては、年内に取りまとめが予定されておりますこの検討会の報告書の内容を踏まえて適切に対応してまいりたいと考えています。
○大椿ゆうこ君 現行法では、事業者が通報者に不利益取扱いを行った際、裁判等において通報者を事後的に救済することを定めているのみであり、不利益取扱いに対する罰則はないため、労働者が通報を行う障壁は高いと思われます。つまり、この公益通報したことによって解雇されたとか降格されたということを自分の地位保全のために争うためには、やっぱり裁判しかないというような状況です。裁判は時間も費用も掛かりますから、一旦解雇された労働者が地位確認のために闘うことは私は容易ではないということを、解雇された当事者としても感じます。今回の兵庫県のような事例を目の当たりにすれば、今後、通報することに二の足を踏む人が増えるのではないかと大変懸念をします。 現在行われている公益通報者保護制度検討会、今お話がありました、不利益取扱いに対する刑事罰の導入や通報者の探索の禁止なども検討されているというふうにお伺いしております。大臣は、公益通報者保護制度の本来の趣旨が尊重され、労働者等通報者の安全や命が守られる、今回のように死に至らしめるような、そういうことを絶対に起こしてはいけないと思っているんですけれども、どのように取り組んでいくおつもりか、お答えください。
○国務大臣(伊東良孝君) 今、藤本審議官からも話をさせていただきましたけれども、公益通報者保護制度検討会が開催されておりまして、今年の五月から、この不利益取扱いの抑止を含め、この有識者の方々に議論をいただいているところであります。今先生がおっしゃられたような罰則規定も含めた話で今議論を進めているところでありまして、公益通報を理由とする不利益な取扱いをした者に対する刑事罰の導入、そしてまた制度の実効性向上に関する議論がなされているところであります。 ですから、罰則も含めてでありますので、これは年内に取りまとめが予定されている報告書の内容を踏まえまして適切に対応してまいりたいと、こう考えております。
○大椿ゆうこ君 大変、この検討会の行方、皆さんが注目をされていると思います。 もう一つ私お尋ねしたいんですけれども、今回、情報漏えいをしたのではないかということが大変大きな問題になっていると思います。これから第三者機関を設けてというようなことも言われています、兵庫県のことに関して言えばです。この情報漏えいに対して大臣としてはどのように受け止めていらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(藤本武士君) お答え申し上げます。 情報漏えいについては、これは、相談があったときにその情報者に関する情報が外に出てしまうことというのは本当に避けなければならないことというふうに考えております。 現行法の中でも、まずは三百人超の労働者を抱える事業者については体制整備義務がございまして、この中で公益通報を扱う従事者を指定することになっております。この従事者には、きちんとその情報管理すること、守秘義務が課されておりまして、これには罰則も設けられているところであります。 こうした体制がきちんとその事業者で取られるように、我々としても引き続きしっかり執行してまいりたいと考えています。
○大椿ゆうこ君 今回の兵庫県の例、具体のことについては、個別の問題についてはお答えいただけないかもしれませんけれども、しかし、この情報漏えいがどうやら行われてしまった、そしてそれが本当に全く関係のない人たちのところまで情報が流れていってしまっているということが今大変疑われている状況ですよね。それ自体がやはり大きく、今回の選挙戦などに対しても大きな影響をもたらしたということが私は非常に問題だというふうに思っております。 大臣に対して最後もう一度お尋ねしたいんですけれども、こういった公益通報をした、とりわけ労働者の人たちが解雇をされる、そして精神的に追い詰められる、そして今回の場合は本当に痛ましい、自ら命を絶つというようなことになってしまったと。このことを繰り返さないために大臣としてしっかりと警鐘を鳴らしていただきたいというふうに思うんですけれども、大臣としての御発言あるでしょうか。
○国務大臣(伊東良孝君) 先生おっしゃられるとおりだと私は思っております。 これから罰則を含めた検討がなされるということであります。これについても様々な御意見があるというふうに聞いておりますので、私としては、罰則規定をしっかり確かめて実効あるものにしていきたいと思いますし、同じようなことが繰り返されてはならぬという、そういう強い思いを持っております。
○大椿ゆうこ君 是非、その覚悟を今回の検討会の中でもしっかりと生かしていただいて、二度とやっぱり公益通報をした人が不利益を被ることがないように、そして命が奪われることがないようなやっぱり公益通報者保護制度にしていただきたいし、その認知を人々にも、そして何より事業者の方々にやっぱり広めていくために努力をする必要があると思っているということをお伝えして、質問を終わります。
○石川大我君 立憲民主・社民・無所属の石川大我です。 伊東大臣、どうぞよろしくお願いをいたします。そしてまた、横山副大臣、鰐淵副大臣にもお越しをいただきました。感謝を申し上げたいと思います。 JT、たばこの問題について、前回に続き、取り上げさせていただきたいと思います。質問通告三問しておるんですが、一番目のロシアでの事業をちょっと後回しにさせていただきまして、二問目の加熱式たばこの安全性について最初にお伺いをしたいと思います。 近年、使用者が増加傾向にあるいわゆる加熱式たばこですけれども、このスティックの部分、葉っぱが入っている部分には、実はここに金属片が含まれているということです。これ、恐らく使用されている方も、ばらさないと分からないということで、知らないと思います。実際に使用されている方に何人かお伺いしましたけれども、やっぱり知らないというふうにおっしゃっておりました。 スティックがちっちゃくて、甘い香りやフレーバーの香りがするものですから、子供たち、幼児の関心ももう抱いて、そしてそれを口に入れてしまうというような事故が発生をしております。 資料を付けさせていただきました。六、七、後ろの方ですが、まさに加熱式たばこのスティック部分の金属片と、それが体内に入ってしまったときの写真です。 消費者大臣として安全性についてどのように認識をされているか、お答えください。
○国務大臣(伊東良孝君) 消費者庁及び独立行政法人国民生活センターが運用をしております事故情報データバンクによりますと、二〇二〇年度以降、加熱式たばこの金属片の誤飲事故の情報として二件が登録をされていると承知しております。 このように、薬やボタン電池などと並び、幼児による加熱式たばこの誤飲事故が発生しているため、消費者庁としては、子供による加熱式たばこ誤飲事故防止のため、まずは子供の目の前で吸わないこと、吸い殻等については子供の目に触れる場所や手の届く場所に置かないこと、さらに捨てるときには密封するなど容易に取り出せない工夫をすること、また飲料缶等を灰皿代わりに使用しないなど注意喚起を行ってきているところでありまして、引き続きこうした取組を進めてまいりたいと思うところであります。
○石川大我君 御説明いただきました誤飲事故の件数ですけれども、上から一、二、三、四番目ということで、非常に高いんではなかろうかというふうに思っております。 この加熱式たばこなんですけれども、金属片を使用しなくてもこれ製品として当初は成り立っていたわけで、スティックに金属片を入れる十分な根拠はなく、安全性については明らかな改悪ということで、これ制限をもはやすべきなんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(横山信一君) お答えいたします。 加熱式たばこを含む製造たばこについては、そのまま飲食されることを前提としてはおりません。そのため、安全に係る基準は設けていないという現状にございます。しかし、乳幼児等による誤飲そのものを防ぐ取組が重要というふうに考えております。こうした観点から、たばこ事業法令におきまして、たばこのパッケージに、乳幼児の手が届かないところに保管、廃棄するよう促す注意の表示を義務付けております。 また、日本たばこ協会等においても、誤飲事故を防ぐための啓発活動を行っていると承知をしております。 引き続き、たばこの誤飲の防止に向けて周知の徹底に努めてまいります。
○石川大我君 まさに安全性をどう担保するかということだというふうに思っております。 たばこについては、たばこ事業法の二条の三号に、これ何をもってたばことするかという定義があるんですけれども、これ一、二、三とありまして、三の製造たばこというところだと思いますが、葉たばこを原料の全部又は一部とし、喫煙用、かみ用又は嗅ぎ用に供し得る状態に製造されたものをいうということで、これだけしか書いていないわけですね。 いわゆるたばこというのは、たばこの葉を干して乾燥させて、それをきせるに入れて吸っているという時代から、それを紙に巻くようになって、そこにフィルターが付いてというところぐらいまではこの文言でいいのかもしれませんけれども、今本当に、例えば、何というんでしょう、香りの丸い粒が入っていて、それを歯でかむと香りが広がるとか、この金属片の件もそうですけれども、様々なものが出てきているという意味では、そろそろこの安全基準というものをやっぱり作っていくべきなんじゃなかろうかというふうに思います。 安全基準を作り、こうした危険なものを入れないとか、香料は一定程度こういったものにするとか、メンソールなんかも諸外国では禁止しているところもありまして、これ、体の中、吸う部分ですね、ここを拡張する、そういう作用があって、そしてニコチンが入りやすくなるということでより依存度が高まるということで、このメンソールなんかについても制限をしているようなところもあるようです。 そういった意味で、安全基準改めて作っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(横山信一君) 御指摘ありがとうございます。 先ほども申し上げましたように、そのまま飲食するということを前提にしておりませんので今のところは基準を設けていない現状でありますけれども、引き続きたばこの誤飲の防止に向けては周知の徹底に努めてまいりたいと思います。
○石川大我君 安全基準、しっかり作っていただきたいと思います。食べるものじゃないからいいんだということではやっぱりちょっとないのかなというふうに思いますので、そこはしっかり今後、安全基準作る方向で検討もしていただきたいというふうにお願いをしたいと思います。 そして、消費者庁にお伺いしたいと思いますが、危険性の啓発、先ほど少しお話をいただきましたが、例えば販売店に危険性を告知するチラシを貼るなど、その他お子さんのいる家庭に周知をするなど、より積極的な周知していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(尾原知明君) お答え申し上げさせていただきます。 誤飲につきましては、特にその乳幼児の方、大変多くあります。事故情報データバンクには、そのたばこに限らず、例えば玩具ですとか、あるいは、そもそも食物、食べ物とか様々ございます。 これまでも消費者庁は、お子さんについて、やっぱりこの今回のたばこの例であれば、お子さんの目の前で親御さんが吸わないというのがあるんですけど、それ以外に、やはりどうしてもお子さん、口の中に入れてしまうことがありますものですから、是非そういうところは気を付けてくださいということについて注意喚起をしておるところでございまして、仮に万が一飲み込んでしまったときについては、それを吐き出させる方法、吐き出させるような方法についても併せて周知をしております。 引き続き、関係省庁と連携して注意喚起を努めていきたいと思っております。
○石川大我君 是非、もうこれだけコンビニで大っぴらにたばこを売っている国というのはなかなかないということですから、そういったところもしっかり、コンビニに掲示をしてもらうとか、そういったことをしていただきたいというふうに思っております。 そして、パッケージについて、三問目ですけれども、お伺いをしたいと思います。 諸外国では、主要国のみならず、グローバルサウスと呼ばれるような国々においても、画像を用いた厳しい警告表示が常識となっております。お手元の資料を御覧いただきたいと思いますが、ロシア、香港、オーストラリアのたばこの例です。資料のとおり、健康警告表示が分かりやすく写真とともに、画像とともに掲示をされています。 そこでお伺いしますが、このたばこ健康警告表示について、我が国ではこれやはり大きく遅れているんじゃないか、世界と比べてですね、そのように思いますけれども、副大臣の御認識をまず伺います。
○副大臣(横山信一君) 諸外国では、たばこのパッケージに、お示しいただいた資料のように画像表示の警告表示がなされている国々があることは承知をしております。 この画像による警告表示についてでありますけれども、財政制度審議会たばこ事業等分科会におきまして御審議をいただいた経緯がございます。消費者に過度に不快感を与えないようにすることが必要であるなど様々な課題があることを踏まえ、引き続き検討されるべき課題であるという御指摘をいただいたところであります。 たばこのパッケージの注意表示については、これまでも見直しを行ってまいりましたが、引き続き、科学的知見の蓄積、国内での喫煙と健康に関する意識の高まりなど様々な情勢に留意をしつつ、財政制度等審議会の意見も踏まえつつ適正に対応してまいりたいと思っております。
○石川大我君 審議会の中で過度に不快感というお話ありましたけれども、まさにこれ、過度にといいますか、不快感というか、これは危険なんだということを示すことが大切でして、不快感がなければある意味駄目なんじゃないかなというふうに思っています。 未成年に見せない方がいいとか、そんな議論というのはちょっと誤解でして、警告表示は未成年者の喫煙の開始を防ぎ、いわゆるたばこは格好いいんだ、おしゃれなんだというところからやっぱり未成年の皆さんのたばこの喫煙というものもあるんだというふうに思っておりますので、これはむしろ不快感があるということで効果があるということはしっかり確認をしたいと思います。 そして、鰐淵厚労副大臣にもいらしていただいておりますが、画像付きの警告表示、文字のみの警告に比べて消費者に対したばこの有害性を認識させる有効な手段であるというふうに考えております。 有効な手段であることが科学的にも証明をされています。禁煙の動機を強く引き起こす、あるいは禁煙への意思、行動力を高める、あるいは禁煙を試みる回数を増やすということが科学的に証明をされておりますが、画像を用いた警告メッセージの導入について検討すべきと私は思うわけですけれども、厚労副大臣としてこの有効性、画像のですね、このことについてどのようにお考えか、お聞かせください。
○副大臣(鰐淵洋子君) お答え申し上げます。 先ほど財務副大臣からも御答弁ございましたが、このたばこのパッケージにおけます画像を用いた注意文言表示につきましては財務省の所管となっております。引き続き検討されるものと承知をしております。 その上で、厚生労働省といたしましては、喫煙は様々な疾病の罹患リスクを高めることが明らかでありまして、その健康影響について広く周知をすることが大変に重要であると考えております。引き続き、この普及啓発、情報提供などにしっかりと厚生労働省としては取り組んでまいりたいと考えております。
○石川大我君 ありがとうございます。 たばこ事業法、ちょっと確認ですけれども、三十九条に財務省令で定める文言とありますけれども、画像を掲載することに関してこれが妨げになるということはないということを確認したいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(森田稔君) お答えいたします。 たばこ事業法三十九条におきましては、製造たばこの消費と健康との関係に関して注意を促すための文言を表示しなければならない旨規定されておりまして、一般論として申し上げれば、画像は文言には含まれないものと考えております。 一方で、たばこのパッケージのうちに注意表示を義務付けられた範囲外の部分について何を記載するか、こちらは基本的に自由となってございます。例えば、JTやたばこを輸入する事業者が当該部分に警告画像を自主的に表示するような場合、こういった場合は直ちにたばこ事業法上も排除されない、すなわち違法になるものではないと考えてございます。
○石川大我君 違法ではないというお話をいただきました。ですので、画像を表示するときにこの文言という文字をもってして、言葉をもってして言い訳にすることはできないということは確認をしたいというふうに思います。 財政制度等審議会たばこ事業等分科会でも平成三十年十月に検討をされているところは先ほど御説明をいただきました。もう五年以上これたっていますので、前向きに、これもう一回是非この分科会でも検討していただきたいというふうに思いますけれども、財務副大臣、改めていかがでしょうか。
○副大臣(横山信一君) 今御指摘いただきましたように、前回御審議いただきましたこの財政制度等審議会たばこ事業等分科会が平成三十年でございました。その前はといいますと平成十五年でありますので、それぐらいの期間を見ながら、状況を把握しながら、次の分科会で御審議をいただくということになろうかというふうに思います。
○石川大我君 世界はどんどんもう前に行っておりますので、それに遅れることのないようにしていただきたいというふうに思います。審議会の分科会の中でも検討されているところですが、是非ここでも早急に審議をしていただきたいというふうに思います。 こうしたパッケージ、採用されている国々では、販売店でたばこが見えないような形で、先ほど不快感というお話ありましたけれども、そもそもたばこが見えないような形で売られている国々もあります。扉があったりですとか、小さなシャッターのようなものがあったりとか、注文されてから裏に取りに行くといったこともありますし、また、箱に白いケースに包んでおいて、買って開けるとパッケージが出てくるというようなところもあるということですので、こうした規制とともにやっていくと、画像もやっていくと。画像もするんだけれども、販売の仕方もきちんと検討していくということも大切だなというふうに思っております。 健康警告写真付きのたばこは既に世界の百二十か国以上で義務化、オーストラリアなどでは売るときに健康に害がありますよと言わないと販売ができないということですので、ここしっかりやっていただきたいというふうに思います。 そして、JTのやっぱり社長に来ていただかなければならないなというふうに思います。前回、社長に来ていただきたいというお話をしたんですけれども、なかなか来ていただけなくて、JTの言い分というのを財務省が代弁をするという、ちょっといびつな形になっているなというふうに答弁思いまして、そういった意味では、JTの社長についてしっかり本委員会でも来ていただくということを審議をして、理事会で、後刻理事会で協議をいただきたいということと、あと、このたばこの問題どんどん進んでおりますので、この委員会でしっかり集中的にこのたばこの議論するということも併せてお願いをしたいと思います。
○委員長(石井章君) ただいまの内容については、後刻理事会にて協議いたします。 時間が参りましたので。
○石川大我君 これで終わりたいと思います。引き続き取り組んでいきたいと思います。 ありがとうございました。
○松沢成文君 おはようございます。日本維新の会の松沢成文です。 今日、私、立憲民主党の委員の皆さんと図らずも同じテーマで、たばこの問題と美容医療トラブルの問題をやります。 担当大臣、お時間三十分で両方終わりますので、ちょっと順番変えさせていただいて、まず美容医療トラブルの認識から質問させていただきたいと思いますので、通告に従ってやりますから、お願いします。 健康や美容への関心が大変高まっている中で、公的な医療保険が適用されない自由診療を提供するクリニックが急増している一方で、トラブルが相次いでおります。 今月十日には、村田委員から質問もありましたが、医療脱毛大手アリシアクリニックが倒産して、負債総額百二十四億円、そして債権者は九万人を超える過去最大級の消費者被害案件となっております。こういう契約トラブルのほかにも、死亡事故など深刻な健康被害も多く発生しているわけです。 私は、こうした背景には、医師以外でも設立できる一般社団法人のクリニックの増加や、あるいは飲食店など他業種の経営者の参入、さらには金目当ての医師の名義貸しを行う事例まで横行しておりまして、専門外の医師が自由診療に流れている実態も指摘されています。 今日、細かく質問していきますが、まず、消費者への重大な被害をもたらしているこうした現状をどのように認識、把握しているのか、消費者担当大臣と厚労省の担当副大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(伊東良孝君) 松沢委員の御質問にお答えしてまいります。 委員御指摘のとおり、健康や美容に関する消費者の関心は高まっておりまして、美容医療サービスにおける消費者トラブルの未然防止は重要であると思います。 先ほどもアリシアの話が出たところでありまして、全国の消費生活センター等には二〇二〇年度以降の五年間でこの美容医療による危害情報は約三千二百件寄せられており、こうした情報の一部には一般社団法人によると思われるものも含まれているところであります。 消費者庁といたしましては、引き続き、相談情報等の集約、分析を行うとともに、関係省庁と連携して、美容医療に関する消費者トラブルの防止に資する周辺啓発を努めてまいりたいと考えております。
○副大臣(仁木博文君) 松沢委員の御質問にお答えします。 先ほど伊東大臣の方もおっしゃいましたけれども、厚生労働省といたしましても、国民の間で美容医療に対する需要が大きく増加する一方で、患者の健康被害を含め、苦情相談も増加しているというふうに承知いたしております。 こうした状況を踏まえまして、本年六月より、美容医療の適切な実施に関する検討会において、美容医療に関する被害を防止し、質の高い医療の提供を行うために必要な対策等について検討を行い、十一月に報告書を取りまとめたところでございます。 この報告書の内容を踏まえまして、国民に適切な美容医療が安全に提供されるよう、今後必要な制度の見直しに、またさらに具体的な対策について検討していきたいと思っております。
○松沢成文君 医師や医療法人ではなくて、一般社団法人が運営して自由診療の美容医療を提供するクリニック、これ急増をしているんですね。今月十日に倒産したこの、今年ですね、アリシアクリニックも、一般社団法人八桜会が約二十店舗運営していたわけです。このように、一般社団法人が運営するクリニックの多くがコロナ禍の前後に設立されて、この五年間で六倍に急増して、その六割以上が美容医療を行っていると報道されています。 そこで、まず一般社団法人が運営するクリニックの数の推移と、そのうち自由診療で美容医療を行っているクリニックの割合を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(森真弘君) 一般社団法人の数に関するお尋ねでございます。 一般社団法人が開設する医療機関につきましては、本年一月に各都道府県を対象にアンケート調査を行ったところでございます。四十五の都道府県から回答をいただいております。それによりますと、一般社団法人が開設する医科診療所は令和五年時点で七百八十、平成三十一年と比べて三百九十六ほど増加しております。 自由診療で美容医療を行っている診療所の数についてはこちら把握しておりませんが、このアンケート調査の中で、一部の都道府県からは、美容医療での開設が増加傾向にあるといった報告が寄せられているところでございます。
○松沢成文君 すごい急増ぶりですが、次に、一般社団法人のクリニックが提供する自由診療の美容医療による消費者相談の件数と代表的な事例を御報告いただきたいと思います。
○政府参考人(尾原知明君) お答え申し上げます。 全国各地の消費生活センターに寄せられた消費生活相談のうち、美容医療サービスに関する相談件数は、二〇二三年度は約六千三百件、二〇二四年度は約三千五百件寄せられているところでございます。 具体的な相談事例としては、例えば、今すぐ施術が必要だと言われて高額の契約をしてしまったという契約トラブルや、施術を受けたところ、傷が残った、腫れたという身体トラブルなどが寄せられております。 なお、今御答弁させていただいたものにつきましては医療サービス全般に関するものになりまして、一般社団によると思われるものにつきましては、契約先の情報が明らかでない情報が多数含まれていることから、お答えすることは困難でございます。
○松沢成文君 大変な被害状況だと思います。 次に、安全チェックの課題について伺いたいんですが、一般社団法人のクリニックは、医師が代表を務める必要がある医療法人とは違って、誰でも経営に参入することができます。一般社団法人は登記すればいつでも設立が可能な上に、クリニックの開設後に事業内容を報告する義務もありません。このため、異業種のオーナーが参入して一般社団法人のクリニックが次々に設立される状況となっています。今や、収益を目指すなら一般社団法人が一番とも言われてしまっています。また、都市部を中心に急増する一般社団法人のクリニックでは、美容医療だけでなく、実は命に関わるがん治療や再生医療の分野にも参入していることも明らかになっています。 もちろん、一般社団法人の全てが悪い診療を行っていると言うつもりはありません。医師以外の様々な主体が医療産業に入ってくることによって、サービスの多様性が確保されるなどのメリットもあるのでしょう。しかし一方で、収益が重視される余り患者の安全性がないがしろにされ、制度上も一般社団法人はチェックがされにくいとの問題があります。さらに、保険診療と違い、自由診療だと、医療機関と患者の合意だけで高額な支払が発生することがトラブルの原因となっていると思います。 さあ、そこで質問ですが、一般社団法人と自由診療の組合せが安全性をチェックできない構造をつくり出していると考えますが、厚労副大臣、どうお考えでしょう。
○副大臣(仁木博文君) お答えします。 まず、御説明というか、御質問の中にもありましたように、法人が、医療法人が病院、診療所を開設するときは、医療法に基づいて都道府県の開設許可が必要であり、その際、営利を目的とする場合には都道府県は開設を許可しないということができるとされております。 ところが、開設された、また、そして開設された病院、診療所については、非営利性に疑義が疑われた場合、法令違反が疑われる場合、運営が著しく適正を欠く疑いがある場合などには、都道府県等が医療機関に対して指導や立入検査を行うことができるものとなっています。 これらの医療機関に対する権限の規定は、医療法人や一般社団法人のいずれが開設主体であった場合でも共通であり、現在、このような規定に基づき都道府県等による指導等が行われるところであります。 法人の開設、この一般社団法人の開設に当たっては、医療法人とは異なり、登記のみによって設立することができるようになっておりまして、昨今、この開設事例が増加し、御指摘のあったように非営利性の観点で疑義が生じている状況があることから、現在、必要な制度見直しを検討しているところでございますし、また、こうした中で、そういった事案が生じておりますので、都道府県からは、今後、開設後の一般社団法人に対する定款、役員、資産等について行政の監視・監督機能が及ばないことから、事業報告書の届け等を求めることが必要であり、医療法人以外の法人が医療機関を開設する際の統一的な非営利性に関する基準が必要といった意見も出ているところでございます。 そして、その中で、現在、社会保障審議会医療部会においては一般社団法人の医療機関の非営利性の徹底に関しまして議論がされておりまして、先日の意見案では、医療法人と同程度の確認が可能であるよう、開設時などにおいて新たに各種事項の届出を求めることや、非営利性の確認のポイントを示すこと等の指摘をいただいているところでございまして、これらを踏まえまして、今後、必要な制度の見直し、具体的な対応を検討してまいりたいと考えております。
○松沢成文君 済みません、私の次の質問までちょっと一緒に答えていただいた感はあるんですが、もう一度質問しますけど、この今副大臣御指摘のように、医療法人の監督官庁は都道府県で、定期的な報告義務はあります。しかし一方で、一般社団法人には、監督官庁も定期的な報告義務はありません。ただ、一般社団法人としてクリニックを設立する際には、医療法人同様、保健所の審査を受ける必要がありますが、形式的に必要な書類さえ整っていればほとんど実態を調べる必要はなく、許可せざるを得ないのが実態だと聞いています。また、審査の統一的なルールもなくて、保健所によって審査にばらつきがあるとも言われています。このように、保健所によるチェック体制も不十分で、悪意のある事業者を排除することができない仕組みに問題があるんじゃないでしょうか。 そして、患者からすれば、一般社団法人であろうが医療法人であろうが、医療を受けるという点では全く変わりはありません。自由診療で美容医療サービスを提供する一般社団法人に対しても医療法人と同等なチェックを行って、必要に応じて適切な行政指導を行わなければ被害はなくならないというふうに考えますが、副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(仁木博文君) 先ほど答弁したことの一部と重複する内容になりますが、一般社団法人が開設する医療機関の非営利性の徹底についてということで、医療法では医療機関の開設者は営利を目的としてはならないこととされておりますが、昨今、一般社団法人による医療機関の開設事例が増加しており、非営利性の観点で疑義が生じている、一般社団法人立の医療法人の非営利性について、医療法人と同程度の確認が可能となるよう、開設時などにおいて新たに各種事項の届出を求めるべきである、あわせて、自治体に対して非営利性の確認のポイントを示すべきである、こういったことが医療提供体制の総合的な改革に関する意見ということで社会保障審議会医療部会で出ております。 そういうことを考慮して見直しを行った上で、一般社団法人が開設する医療機関について必要な対策を講じていこうというふうに考えているところでございます。
○松沢成文君 これ、非常に重要な点なので、社会保障審議会の方でも議論が始まっていると聞きましたが、しっかりと方向を打ち出していただきたいなというふうに思います。 さあ次に、相談体制伺いたいんですが、こうした被害の多くに対して、患者が適切な公的相談窓口にアクセスできていない点も見過ごせません。自由診療契約に関する問題については、保健所や医療安全支援センターにおいて対応することが難しい、被害者が各自治体に設置の消費生活センター等に対してスムーズにアクセスできていない可能性が考えられますが、どうでしょうか。現状認識と今後の対応について、伊東担当大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(伊東良孝君) 消費生活センターにおきましては、契約に関する事業者とのトラブルなどの相談に対応し、助言やあっせんを行っているところであります。 消費生活センターという名前の認知度につきましては七割強である一方、その役割も含めて知っている割合は三割弱というところであります。また、全国共通番号の一八八、いややを知っている割合は三割強にとどまっているところであります。 認知度の向上に向けまして、イベントを通じた啓発活動や政府広報の活用、インターネットによる配信等、様々な機会を通じて周知に取り組んでいるところでもあります。また、消費生活センターの周知等を行う地方公共団体を地方消費者行政強化交付金により支援をしているところでもあります。 今後も、あらゆる機会を捉えて、消費生活センターや消費者ホットライン一八八の周知に努めてまいりたいと考えております。
○松沢成文君 相談体制の充実、よろしくお願いいたします。 さあ、ここから最大の問題に入りますけれども、この一般社団法人の美容医療クリニックの名義貸し問題について伺います。この問題も、医療の安全性をないがしろにし、消費者被害を増やす大きな原因となっていると考えます。 クリニックを開設するには、管理者となる医師が必要です。この管理医師は医療の安全を確保するため原則常勤で、ほかの医療機関で管理医師となってはならないことが求められています。 一般社団法人クリニックの管理医師を調べたところ、ほかの医療機関に所属し、クリニックでの常勤が難しいと疑われるケースが多くあったと報道されています。 ある医師の資格を持った大学院生のこれ弁ですけれども、クリニックの開設に立ち会っただけですと、勤務は一回もしていませんと、週一回もしていませんと、医師免許がある大学院生を管理医師として仲介する業者がいると、名義貸しをしている人は非常に多いと、こう告白しちゃっているんですね。 それから、これはある医師の証言です。ただのアルバイトだったが、クリニックが分院展開を進めていく中で管理医師になってくれないかと頼まれたと、勤務は週一日のみで、名義貸しと言われても仕方がない、勤務先の病院の給料が安く、小遣い稼ぎのつもりだったと。これが実態なんですね。 さらに、大学院生などを美容クリニックにあっせんする仲介業者の存在を証言する医師もおりました。 既に管理医師の名義貸しが水面下で広がっている可能性があると考えますが、こうしたクリニックに勤務する医師の名義貸し問題の現状を政府はどのように認識していますか。また、医療への信用を失墜させる名義貸しは決して許されるべきではありません。医師法、医療法など関係法令を遵守することを医師側、医療機関側に強く求める必要があると思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(仁木博文君) お答えします。 例えば、美容医療を行う診療所において管理者の名義貸しが行われている等の報道があることは承知いたしております。 医療法においては、病院、診療所には管理者を置くこととされておりますが、御指摘あったように、一応この管理者というのは原則常勤というものがあります。常勤医師が管理者になり得るという文言があります。この管理者には、従事者の監督や安全管理措置等の義務が課せられております。この義務を含めて関係法令の遵守状況を確認するため、都道府県等による報告聴取や立入検査を実施することとしております。 この点、御指摘のような名義貸しの貸し借りといった、管理者が義務を果たしていないという医療法上の規定に違反することが明らかとなった場合には、都道府県等による指導、措置命令等の対象となります。 その上で、美容医療の適切な実施に関する検討会における議論においては、遵守すべき法令関係、関係法令等が浸透していないという指摘あったところでありますし、今後更に法令の適正な執行を図っていくため、改めてルールを周知するといった必要な取組も行ってまいりたいと考えております。
○松沢成文君 私はこれ完全に法令違反だと思いますので、医師側というか、医師会とか、例えば各医療機関ですよね、一般社団法人もありますけれども、これに強くこれ是正を求めていく、この指導を厚労省として行っていただきたいというふうに思います。 また、この名義貸し問題には、医師の厳しい労働環境から、自由診療でのクリニックで名義貸しをして収入を確保せざるを得ないという今の医師の実態も深く関係していると思います。 皆さん御承知のとおり、医師免許を取得後、専門医になるためには、二年の臨床研修、三年から五年の専門医としての専門研修を受ける必要があります。そして、専門性を高めるためには更に大学病院などで働くことになりますが、過酷な勤務や責任の重さの割に待遇は厳しいという状況です。要するに、多くの医師が勤務する大学病院での報酬は割に合わないと考えているんですね。 大学病院の医師から始まって勤務医、それから開業医と進む医師が多いわけですが、重症患者など高度な医療を提供する大学病院ほど給与が低いということで、自由診療を選ぶ医師が増えているのが実態です。自由診療がほとんどの美容医療に進む若手医師は十年前の四倍になっている。名義貸しは許されることではありませんが、こうした違法行為をなくしていくためには、医療現場を支える医師の勤務環境の見直しを進めていくことが必須だと思いますが、いかがですか。
○副大臣(仁木博文君) 委員、重要な御指摘ありがとうございます。 医師の健康を守るとともに、安全で質の高い医療を国民の皆様方に提供していくためには、医師の勤務環境を改善すべく、働き方改革を推進することが重要であると認識しております。このため、各医療機関においては、これまで、医師の労働時間の現状を把握した上で、タスクシフト・シェアやICTの活用等により労働時間短縮に医療機関全体で取り組んでいただき、厚生労働省としても、こうした取組に対して、財政的な支援のほか、適切な労働管理に関する助言や好事例の周知を実施してきたところでございますが、御指摘のように、大学の勤務医、これは本当におっしゃるような状況でございます。 ちなみに、私も新研修医制度が採用される前の医師で、医師になった者でございますけど、そのときはもっと悪い状況でありました、この処遇、給与ということに関しましてはですね。そういうのもあります。それは続けていきます。 こういった若手医師を含む医療分野における賃上げに向けて、この令和六年度の診療報酬改定における賃上げの措置に加えまして、今般の補正予算においても更なる賃上げの支援策を盛り込んだところでありまして、現場における更なる賃上げにつながるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○松沢成文君 いや、副大臣も御経験者だということで、本当に大学病院の勤務医師、過酷ですから、どうにかこれ改善してあげてください。 そして、先ほど副大臣からお話ありました、こうした問題に対応するために美容医療の適切な実施に関する検討会というのを立ち上げて、議論が進んで、さきの、先月の二十二日ですか、報告書をまとめました。 私も見ましたが、この医療機関が安全管理の実施状況などを例えば年一回、都道府県などに報告することなどが提言されていて、それなりの前進があるんですが、しかし、この検討会では、本日私が取り上げた一般社団法人の美容医療クリニックへの規制だとか、あるいは美容医療クリニックへの医師の名義貸し問題などについては、ほとんどというか、十分に議論されていないように見受けられます。 この二つの問題に対して政府は今後どのように対応していくつもりなのか、お聞かせください。
○副大臣(仁木博文君) これまで申してまいりましたけれども、美容医療に限らず、名義の貸し借りにより病院診療等の管理者の義務に対する違反に関するものは、義務違反に関する場合は違法となり、事案によっては都道府県による指導、立入検査等の対象となる中、引き続き都道府県等に適切な周知を図るなど、法律の適切な執行を図っていくこととしております。 また、一般社団法人による医療機関の開設事例の増加による非営利性の観点での疑義については、医療法人と同程度の確認が可能となるよう、開設時などにおいて新たに各種事項の届出を求めること等を検討しております。これが繰り返してきたことでございます。 この今年の十一月に取りまとめた美容医療の適切な実施に関する検討会の内容も踏まえとありますが、当然、この消費者委員会でのこの議論ですね、先生が質問されてここで議論になったことも反映される、いわゆるこういった検討会のまた内容に盛り込まれるというか、その話題というか、そういう議論の対象となるべきだと私は考えております。 以上、必要な制度の見直しの議論を進めながら、これからも併せて一体的に取り組んでまいりたいと思っております。
○松沢成文君 検討会の委員の皆さんに、松沢という委員がうるさいこと言っていたぞってちゃんと報告しておいてくださいね。 これまで私が今日質問してきたように、美容医療サービスを提供する側に大きな問題がある一方で、この医療法の第一条の四には、医療を受ける者の責務というのが定められております。ちょっと読み上げますが、医療を受ける者は、自らの健康状態について医療提供者に正確に情報を伝えるとともに、当該医療提供者が行う説明を十分に理解し、必要な協力をするよう努めなければならないということです。医療提供者にもこういう義務があるということですね。 この規定は患者側の努力義務を定めるものでありますが、このように医療提供者が行う説明を十分に患者が理解できるような体制を築くことが私は消費者庁の役割ではないかというふうに思っています。 美容医療クリニックによる被害の根絶と救済のために、消費者ホットライン、先ほども大臣からお話ありましたが、この体制を充実させるとともに、広報活動により一層努めていただきたいと考えますが、大臣はいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(伊東良孝君) 消費者ホットライン一八八は全国共通の番号でありまして、地方公共団体が設置している最寄りの消費生活センター等につながる仕組みであります。 消費生活センターは、契約に関する事業者とのトラブルなどの相談に対応し、助言やあっせんなどを行っております。また、内容によりましては弁護士など適切な専門の機関に取次ぎを行っているところでもあります。 消費者庁といたしましては、消費生活センターの対応力強化のため、国民生活センターによる美容医療の事例を取り上げた相談員向けの研修を実施するとともに、地方消費者行政強化交付金により専門家の活用を支援をしているところでもあります。また、消費者ホットライン一八八の認知度を高めるため、イベントを通じた啓発活動や政府広報の活用、インターネットによる配信等、あらゆる機会を捉えて周知に努めているところであります。 消費者庁としては、引き続き、消費者被害の防止に向けて、消費生活センターの対応力強化や消費者ホットラインの周知にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○松沢成文君 是非とも、この美容医療問題、相当根の深い大きな消費者問題にもなっていると思いますので、政府を挙げての御対応をよろしくお願いいたします。 もうあと一分しかありませんので、最後、たばこ問題、質問しようと思ったんですが、ちょっと要望にとどめたいと思います。 私も、この委員会でも、たばこの被害は最大の消費者問題であるということで何度も取り上げてきました。それで、例えばたばこの人体への影響だとか、加熱式たばこの健康影響とか安全性、今日も石川議員から質問がありました。あるいは、たばこの有害物表示、そして条約違反の宣伝活動、さらには今日も議論になった乳幼児の誤飲事故と、このたばこをめぐる問題、もう消費者行政と関係するところもたくさんあるわけですね。 それで、私は、これまで自分が所属する委員会でこのJTの問題点を取り上げまして、実は財政金融委員会でも、この前は予算委員会でも質問をしました。そのたびに、JTの社長に参考人として出てきてほしいと、JTの立場を説明してほしいと言いながら、社長の日程が合わないだとか、あるいは委員会の方でも呼んだ前例がないとか、こうやって実現ができていないわけなんです。 今後、恐らくリモートでの参考人招致も参議院でも認められることになると思いますので、これはもう政府側に言うんじゃなくて、委員長、是非ともJTの社長をこの消費者特別委員会に呼んでいただきたいと。そして、与党の皆さんにも是非ともこれは、国民にとって必要なことなんでね、JTに考え方をただす、あるいは実態がどうなっているか質問する、これを来年の消費者特別委員会で、先ほど石川委員からの方からも要望ありましたJTの社長の参考人招致を是非とも理事会で御検討いただきたく、よろしくお願いをいたしまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(石井章君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。前向きに協議します。
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。よろしくお願いいたします。 〔委員長退席、理事石川大我君着席〕 伊東大臣、御就任おめでとうございます。私は、必ず消費者担当大臣御就任されたときに聞いている質問を今日もしたいというふうに、まず一問目、考えております。 二〇一七年に産業別労働組合のUAゼンセンが悪質クレームに関するアンケート調査を行って、その結果、五万件のアンケートが集まって、調査の実態を基に悪質クレーム、迷惑行為への対策が始まりました。そして、対策を社会や政府、国会に求めるためにカスタマーハラスメントと名前を付けまして署名活動をすると、百七十六万筆、こんな数が集まりました。今はやりのオンラインじゃなくて、全部自筆で百七十六万筆集まったんですね。 私自身も、この命名するところから署名活動も一緒にやってきたという意味、そしてまた私自身もサービスを提供する現場で働いていましたので、この対策に対しての思い入れというのは本当にあるわけで、必ずお伺いしているところなんです。 伊東大臣のカスタマーハラスメント、これを、この認識についてお伺いしたいんですね。生活上見聞きしたりとか、この体験がもしおありだったらお聞かせいただきたいですし、そもそもカスタマーハラスメントに対する御認識、この点をお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(伊東良孝君) 私が直接カスタマーハラスメントを見かけたというのは、自分が東京と地元を行ったり来たりする飛行機の中で、余りたちの良くないお客さんがキャビンアテンダントさんに相当絡んでいて困らしていたのを見て、私が注意して止めて助けてあげたことがありました。余計なトラブル起きるかなと思ったけれども、おとなしくその嫌がらせをしていた人はやめてくれたものですから、助かったところでありますけれども。いつもいつも見かけるわけではありませんけれども、たまにそういう風景を見かけることもありまして、これひきょうだなという、そういう思いをして見てきたところでございます。
○田村まみ君 ありがとうございます。現場で働いている、対応している方の立場に立った上での受け止めを今お聞かせいただきました。 航空業界におきましては、航空法の中で安全管理という視点でも一部カスタマーハラスメントというのは法令上でも対策ができるということ、また、JALやANAの皆さんは、御自身、事業の中できちっと対策のマニュアル作って公表もされて、今大分対策が進んでいる業界ではありますけれども、一方で、いわゆるサービス競争の激しい業界なんかはなかなか、みんなで手を取り合って顧客対応についてどうしましょうというのはなかなかやりづらいので、まだまだやっぱり対策は進んでいないんですね。 そんなときに、今、現在、厚生労働省では、労働施策推進法の検討の下でカスハラ対策が議論されています。しかし、消費者からのカスタマーハラスメント対策について、労働施策推進法の下では、加害者になり得る消費者からの被害、この予防というのは、事前の予防というのは、従業員への教育、事業者が顧客対応の姿勢などを明示するということでの方策は考えられるんですけれども、事後対策については課題があるというふうに考えています。 カスタマーハラスメント、カスタマーの和訳は顧客、取引先というふうにされており、現在、実はこの検討会の議論の中でも、企業間取引の不当な行為についても一部カスタマーハラスメントに分類されて厚生労働省の議論が進んでいったり、さきに条例化された東京都の条例の中にもそういうような考えが入っています。 悪いことではないとは思うんですけれども、企業間の取引においての問題行為というのは、来年改正が見込まれている下請法の中で対策すべきと考えますし、被害者も加害者も両方とも基本的には労働下の中ですし、名刺交換をして相手も身元も分かっている状態なので事後対策の打ちようがあるので、私は、いわゆる企業間取引での今厚生労働省の中で議論されているカスタマーハラスメントと、企業と対消費者というところ、現場の従業員の中でのこのカスタマーハラスメントというのは全く種類が違うというふうに考えております。 身元不明の顧客、いわゆる消費者からの迷惑行為についてのこの未然のための周知や事後の対策というのは、大臣、一企業じゃ私、本当に困難だと考えております。消費者担当大臣として消費者への具体的な予防策の必要性、特に、私は消費者教育推進法の改正も含め、自治体における予防策をやっていくべきだと考えておりますが、御見解いかがでしょうか。
○国務大臣(伊東良孝君) 令和五年三月に閣議決定をいたしました消費者教育の基本方針におきまして、消費者による従業員等への行き過ぎた言動が見られることも踏まえ、消費者が適切な意見の伝え方を身に付ける、その観点が必要であろうと、こう思います。また、カスタマーハラスメント対策を念頭に置いてしっかりと対応をしていきたいと考えているところであります。 消費者庁といたしましては、消費者教育推進法に基づきまして策定している消費者教育の基本方針に基づき地方自治体が策定する消費者教育推進計画の策定、取組に対する情報提供等の支援を行い、地方自治体や消費者団体とも連携を図りながら、カスタマーハラスメントの予防に向けた消費者への啓発に取り組んでまいりたいと考えております。
○田村まみ君 ありがとうございます。是非、もし法改正がされた後とかも、厚労省と連携をして取り組んでいただきたいというふうに思っております。 その上で、この議論を進めていく中で私も気付かされたことがあって、その懸念についてちょっとお伺いしたいと思います。サービス、商品を提供する現場での、いわゆる認知症やそのほかの疾患のある方又は障害のある方など、知識がなければ対応が困難であったりとか合理的配慮が求められる顧客への対応場面において、私は、最近懸念が言われているし、私自身もそうだなというふうに考えておって、御質問したいと思います。 合理的配慮と提供可能なサービスの折り合いの付け方での難しさというのは、そもそも合理的配慮の周知と実行性の課題がまだ残っているというふうに考えているんですが、疾患を理解していない、対応方法を想定しないなど、サービスや商品を提供する側が行為や要求をカスタマーハラスメントと誤解してしまう場合があるんじゃないか、こういう懸念もあるというふうに考えております。消費者の権利もしっかりと擁護しなければいけないという意味での懸念でございます。伊東大臣の認識と消費者庁の対策についてお話しください。
○国務大臣(伊東良孝君) おっしゃられること、よく我々も聞いているところであります。 現在、カスタマーハラスメント対策の強化に向けて議論が行われております厚生労働省の審議会におきましても、事業主がカスタマーハラスメント対策を講ずる際に、消費者の権利等を阻害しないものでなければならないこと、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律に基づく合理的配慮の提供義務を遵守する必要があること、ちょっと長ったらしい文章で分かりづらいかもしれませんけれども、これらを指針等におきまして示すことが適当とする取りまとめ案が示され、今議論をされているところであります。 また、田村委員御指摘の認知症や障害者等の合理的配慮が求められる消費者も含め、消費者が事業者に意思を、意見を伝えることは、それが適切に行われている場合には事業者の提供する商品やサービスの改善を促すことにもつながるものだと、このように考えているところであります。 消費者庁では、来年度の概算要求におきまして、顧客等の著しい迷惑行為に関する消費者の意識に関する実態調査を行い、その実態を踏まえた消費者向け啓発資料やあるいは教材の作成等に関する予算を今要求をいたしているところであり、委員御指摘の認知症や障害者等の方々の実態把握も含めて検討をしてまいりたいと考えております。
○田村まみ君 概算要求〇・二億円、消費者庁の要求の中では私は大きいというふうに評価をしております。 是非、概算要求ですのでどうなるかは分からないんですけれども、双方の理解が必要であるというふうに私は思います。サービス提供を受ける側も、そして提供する側も共に尊重される社会、そしてそれがひいては消費社会の成熟につながっていくというふうに考えておりますので、是非、消費者庁の役割重要だと思いますので、今後もチェックしていただきたいというふうに思います。 それでは、次の質問に参ります。 さきの委員会で、大臣発言お伺いしました、御挨拶もお伺いしました。その中でグリーン志向の消費行動に関して言及がありました。サーキュラーエコノミーへの移行を加速させていく方針の下、政府の循環経済工程において、資源確保や生産、流通、使用、廃棄のライフサイクル全体で徹底的な資源循環を行うフローに最適化していく、こういうことが必要だということで、例えば自動車や小型家電、そしてファッションなど、どういうふうに資源循環やっていくかというような方向性示されております。 まず、政府参考人に伺います。以前から私が関心を持っている家電リサイクルについて、消費者への理解促進に向けての消費者庁での取組と、国民生活センターで把握しているこの家電リサイクルにおいての消費者トラブルの直近五年間の件数や主な事例について御説明ください。
○政府参考人(藤本武士君) お答え申し上げます。 全国各地の消費生活センターに寄せられた家電製品の回収、リサイクルに関する相談は、二〇一九年度は二百二十四件、二〇二〇年度は二百二十六件、二〇二一年度は二百四件、二〇二二年度は二百十二件、二〇二三年度は二百四十二件でありました。なお、二〇二四年度は、十一月三十日までの登録分になりますけれども、百六十件の相談をいただいております。 具体的な相談事例としましては、例えば、引っ越しの際にエアコンの取り外しと処分、取付けを依頼した事業者と連絡が取れないといったものですとか、あるいは、ネットで不用品回収業者を探し、冷蔵庫と家電の処分を依頼したけれども、業者から高額な代金を請求されたといったようなものが挙げられます。
○田村まみ君 ありがとうございます。 この法律が入ってから長年見ているところなんですが、直近五年でももうずうっといわゆる相談件数が二百件のままで、今回も百六十件なんですけど、年末の歳末セールであったりとか新生活に向けての購入で、これから少し増えていくのかなというふうに考えております。 そういう中で、家電は廃棄するときにこのリサイクル料金を払わなきゃいけないんですよね。自動車は購入時に払うというところも一つの私は問題だというふうに思っておるんですけれども、今日は、以前もお伺いしたんですけれども、デジタル化についてもちょっとお伺いをしたいと思います。 経産省の参考人に来ていただいていますが、消費者の協力が必要な状況において費用負担の説明やリサイクル券を紛失するなど問題が発生しても、量販店、関連の物流業者のマンパワーで今乗り切っているような状態です。是非、この家電リサイクルのデジタル化に向けての現状、今年の三月の二十一日には検討を推進しますというまあまあ前向きな答弁いただいたので、それ、どうなっているか、お答えください。
○政府参考人(田尻貴裕君) お答え申し上げます。 家電リサイクル券は、使用済家電製品の適正な処理及び資源の有効な利用の確保を目的として、家電リサイクル法に基づき、小売業者と製造業者が消費者に対し交付をするものでございます。 家電リサイクル券のデジタル化につきましては、消費者や事業者の利便性の向上につながるということが見込まれる一方で、リサイクル券の情報と製品の情報をどのようにひも付けをするのか、電子化のためのシステムの導入、運用コストを製造業者、小売業者、消費者の間でどのように分担するかといったような課題がございます。 このため、この家電リサイクル券をペーパーレス化をすることで関係者の利便性がどのように向上するのか、また、そのトレーサビリティーの確保、どのように確保するのかといったような課題を検証するための実証事業を今年度中に開始をする予定でございます。 この実証事業を通じまして具体的な対応方策を明らかにいたしまして、家電リサイクル券のデジタル化の実現に向けた取組を推進してまいりたいというふうに考えてございます。
○田村まみ君 ありがとうございます。 野党が国会質問して、答弁もらって検討という言葉が付いていると、なかなか、検討だけで終わるんですが、実証実験まで今進みそうという答弁いただきました。二二年に出た報告書がちょっとここまで時間は掛かっているんですけれども、是非、今年度、その実証実験進めていただいて、デジタル化、ペーパーレス化に向けてそれが進むことを私祈っておるところでございます。 それを受けて、消費者担当大臣、最後に御質問したいんですけれども、今後、消費者庁として家電リサイクルの取組の周知、先ほど言ったとおり後に払わなきゃいけないというような問題もありますので、とか、デジタル化をやっていかなきゃいけないということなので、デジタル弱者への配慮も必要だというふうに思いますので、大臣の見解、お述べください。
○国務大臣(伊東良孝君) 国連が策定いたしました持続可能な開発目標、SDGsの目標十二、つくる責任、使う責任に掲げられているとおり、消費者が持続可能な社会の形成に寄与するという視点の重要性はより一層高まっております。委員御指摘のとおり、製品の使用、廃棄に関わる消費者が家電リサイクルに関する理解を深めることは、循環経済の実現という社会課題の解決にとって重要なことであると受け止めております。 消費者庁といたしましては、これまで人や環境に配慮した消費行動でありますいわゆるエシカル消費、この普及啓発に取り組んできたところでもあります。引き続き、自立的な消費者の育成に向けまして、デジタル化への対応という観点も踏まえつつ、環境省や経済産業省等々の関係省庁とともに連携し、取り組んでまいりたいと考えております。 〔理事石川大我君退席、委員長着席〕
○田村まみ君 ありがとうございます。 エシカルや環境配慮というのは大事なんですけど、えてして大体費用が掛かるんですよね。なので、この後、これにもつながるんですけれども、価格転嫁についてもお伺いしたいというふうに思います。 令和六年度の価格転嫁の円滑の取組に関する特別調査の結果が出ておりますが、公正取引委員会の方にお越しいただいております。伺いますが、労務費の適切な価格転嫁のための交渉に関する指針の認知度が四八・八%と、五〇%には満たさず、交渉の現場から、指針が浸透していない、労務費、工賃の上乗せをなかなか示していくというところは難しいというような声もまだまだ聞こえているというふうに私は感じておるところでございますが、パートナーシップによる価値創造のための価格転嫁施策パッケージ並びに同指針の進捗、活用状況をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(向井康二君) お答えいたします。 委員御指摘のパートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化施策パッケージでございますが、こちらは令和三年十二月に政府横断的に価格転嫁を推進するという観点から関係省庁の連名で取りまとめたものでございます。 これに基づきまして、公正取引委員会では、独占禁止法や下請法の執行強化、そして今御指摘のございました調査、これにつきまして令和四年、令和五年、令和六年、三回におきまして調査をしてございます。 そして、昨年ではございますが、内閣官房との連名で労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針を策定いたしまして、周知徹底を行っているところでございます。 そして、委員御指摘のとおりでございますが、令和六年度の特別調査、こちらにつきましては先週の月曜日に公表したところでございまして、指針の認知度につきましても調査をいたしまして、その結果、四八・八%ということで、認知度は全体として半数程度にとどまっているということでございました。一方で、指針を知っている者の方が知らない者よりも取引価格の転嫁をより行えているということも確認されたところでございます。 このように、サプライチェーン全体での適切な価格転嫁を実現するためにはこの指針の周知が極めて重要であるというふうに考えてございまして、公正取引委員会におきましては、これまで内閣官房、中小企業庁との共催で全国八ブロックで指針の内容、活用方法に関する企業向けの説明会を実施をしております。そして、中小企業向けのプッシュ型広報、広聴企画を実施してございます。そして、啓発動画の作成、ラジオ番組への出演、テレビ、ラジオCMでの広告など多様な方法によりまして指針の周知を進めてきたところでございます。また、先月から今月にかけましては、政府広報と連携いたしました動画広告につきまして、電車やタクシーなどの交通広告のほか、ウェブ広告などによりましても周知を行っているところでございます。 今回の調査結果も踏まえまして、引き続き、事業所管官庁とも連携いたしまして、今後開催が予定されております地方版政労使会議の機会なども活用しながら、来年の春闘に向けて指針の更なる周知徹底と指針に基づく取組の徹底に取り組んでまいります。
○田村まみ君 ありがとうございます。 アンケート答えている人たちは関心がある人が返してきているというところもあるので、そこも、回収率というところも上げてもらいながら、この今四八・八%、知っている人が使えて労務費、工賃が上がっているというような結果のところにつながっているというところも、もう少し実態が伴っているなというような、ちょっと回収率上げてほしいということだけお願いしておきたいというふうに思います。 次、大臣に一問聞こうとしたんですが、ちょっと飛ばします。農水省の方に来ていただいていますので、どうしてもこれ聞いておかなければいけません。 ここまで、各省庁間とも連携を取りながら、公正取引委員会も含めて、価格転嫁の問題というのは政府全体がこれだけ取り組んでいるんですよね。なんですけれども、なぜか、一方、農水省においては法制化に向けての議論がされております。食品の合理的な費用を考慮した価格形成について、これについて検討会がずうっと進んでいて、さきに報道でも、来年に向けてはこの実現に向けて法制化だみたいな報道が出ておりますが、検討会の資料を見ていると、例えば売手というのは農林漁業者というふうになっていて、買手というのは小売業者や食品製造業者等というような形で、消費者抜きの議論としか見えない。有識者、呼ばれている方たち、関係者からは消費者を配慮するべきだという意見が出ていますけれども、農水省の資料には全く、最終の消費者がその価格が受忍できるみたいなことが見えない形で議論進んでいるというふうに私は思うんですよね。 これ、最終の消費者への責任というのはいわゆる最初の作った農林漁業者には適用されていかないのかとか、消費者、いわゆるこのスキームですね、このスキームに消費者というのは抜けたまんまでいいとお考えなんでしょうか。いかがでしょうか。
○政府参考人(小林大樹君) お答えいたします。 食料の持続的な供給に要する合理的な費用を考慮した価格形成につきましては、昨年八月より、生産、加工、流通、小売、それから消費等の関係者によります協議会を開催いたしまして議論を重ねてきたところでございます。消費者の理解が不可欠であるという認識をこの協議会でも共有してきたところでございます。 協議会の中のこれまでの議論におきましては、生産や流通のコスト、それからその背景や要因、これを消費者にも分かるように示してもらうということが消費者の共感や納得につながるといった意見も出されているところでございます。また、生産者の取引だけでなく、食品製造業者と小売事業者との取引を含め、食料システム全体で費用が考慮されるということが必要だということでございます。 現在、具体的な制度の検討を行っているところでございますけれども、食料システムの関係者の意見を十分に踏まえた上で丁寧に合意形成を図ってまいります。
○田村まみ君 まだ検討中だというふうには今伺いましたけれども、済みません、もう一問聞きたいと思います。 報道では、いわゆる農水大臣が、この努力義務にした範囲で、このいわゆる、そこ説明を努力義務にするというふうに言われていましたけれども、指導や助言、勧告、公表、公正取引委員会への通知までするみたいなことまで何か考えているみたいなことが出ております。これは買手とされる食品製造事業者とか小売業者だけに求められるものなのか、それとも、それ以前のコストやそういうものをちゃんと明示しなきゃいけないとされている売手とされる農林水産事業者も同時に求められるものなんでしょうか。
○政府参考人(小林大樹君) お答えいたします。 先ほど申しましたとおり、現在、具体的な制度の検討は行っているところでございますけれども、これまでの検討の中身、経緯からいたしますと、これは食料システム全体で取り組んでいくということが繰り返し議論されておりまして、製造事業者とか小売事業者だけとか、そういうことではございませんで、生産者から始まって食品製造業者、小売業者までの取引も含めて食料システム全体で費用が考慮される仕組みというのを検討していこうという、こういうコンセプトの下で現在、具体的な制度の検討を行っているところでございます。
○田村まみ君 時間になりましたので終わりたいというふうに思いますけれども、消費者庁としても、消費者がその価格転嫁について十分な理解をしていくためのページが全然変わっていないように見えるので、いま一度その点についても見直していただきたいということをお願いして、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○大門実紀史君 大門です。 最初の所信質疑ですので、今日は消費者庁、今の消費者行政の基本姿勢といいますか、そもそも論についてお聞きしたいと思います。 まず、大臣にお聞きいたしますけれども、この消費者庁が発足して十五年ですかね、たつんですけれども、そもそもその消費者庁が設立した、された理由、発足した理由をどう捉えておられるのか、またあわせて、消費者庁が今まで果たしてきた役割で評価する点、また反省する点は何かと、そういう御認識をまず大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(伊東良孝君) 大門先生の御質問にお答えしてまいります。 政府におきまして消費者庁の設立に向けた本格的な議論が開始されたのは平成二十年、二〇〇八年でありまして、一月には当時の福田康夫総理が施政方針演説におきまして、生活者や消費者が主役となる社会へ向けてあらゆる制度を見直していくこと、また消費者行政を統一的、一元的に推進するための新組織を発足させ、新組織は消費者行政の司令塔になるという消費者庁設立の理念を示されたところであります。 消費者庁はこの理念に基づき設立をされ、本年九月には設立から十五周年、十五年を迎えたところであります。この間、消費者庁では、消費者の権利を守り、安全、安心な社会を実現すべく邁進してきたところであり、多様化、複雑化する消費者問題に対応するため、本年度には設立時に比べて定員が倍以上になるなど体制の強化等を図り、対応を行ってきたところであります。 また、他方、デジタル技術の著しい進化、高齢化の進展等により消費者を取り巻く環境は急速に変化しており、消費者庁は消費者行政の司令塔という設立理念を改めてしっかり意識して、関係省庁と密接に連携しつつ、そうした変化に適切に対応することが重要であると考えております。 また、評価する点を問われましたが、例えば政府全体として講ずるべき消費者政策の大綱を示す消費者基本計画及び食品ロス削減の推進に関する重要事項を定める食品ロスの削減の推進に関する基本的な方針、これにつきまして、今年度が改定年度となっておりますが、消費者庁が消費者行政の司令塔となることにより政府全体の消費者行政の一元的な、一体的な推進が図られてきたものと考えております。 また、高齢化、デジタル化の進展により消費者を取り巻く取引環境が大きく変化していることを踏まえ、これに適切に対応することが重要課題と認識しておりまして、現在、既存の枠組みにとらわれることなく、消費者法制度の考え方の大きな転換に向けた検討を進めているところであります。 以上でございます。
○大門実紀史君 ありがとうございました。 反省する点という点ではいかがですか。
○国務大臣(伊東良孝君) 今も申し上げましたけれども、これまでなかった高齢化、少子化、あるいはデジタル化の進展というのが我々の予想以上の速度で大きく変化しておりまして、これに適切にその都度対応してくることができたかどうかというのが内心ちょっと不安なところもあるわけでありますけれども、既存の枠組みを超えてこれらの新しい問題にしっかり対応していかなければという思いをしているところであります。
○大門実紀史君 ありがとうございます。 私も発足前から関わらせていただいたので、本当に頑張っておられる点は本当にそう思います。大分いろんな面で前進しているというふうに思います。 ただ、この一元化の議論というのはもう少し深いものがございまして、消費者庁が発足する前どうなっていたかというと、事業官庁の中でビジネスと、経済と消費者保護、両方やっていたんですよね、経産省の中。農水省、食の安全に関する企業と消費者保護ですよね。そういうふうに事業官庁でやっていたんですよね。 そうなりますと、どうしてもビジネスを配慮と、で、消費者保護がちょっと後になるというような傾向もあったので、もう本当に福田康夫元首相、非常に敏感に捉えられて、そういうのを一元化するという意味は、消費者の立場に立ち切った省庁をつくるべきだという大変いいお考えを表明されて、岸田さんも当時頑張られたんですよね、岸田元首相も頑張られて、なおかつ現場も、消費者庁をつくるならこういう消費者庁をつくりたいという、消費者団体、被害に取り組んでいた弁護士さん等々が知恵を出して、で、いろんな議論があって、国会でも大議論があってできたのが今の消費者庁ということになります。 そういう点で、十五年前からちょっと私、見させていただいてちょっと心配なのは、何か元の事業官庁のようなカルチャーに戻ってきたんじゃないかと。つまり、元々ビジネスと消費者保護と一つの官庁でやっていたと。でも、消費者庁は、せっかくできたんだから徹底的に消費者の立場に立ちなさいと。その後、もちろん経済全体を見ていろいろやり取りとか決着はどこに付くかってあるんですけど、少なくとも消費者庁は、余りそういうビジネスのこと、懸念とかそういう配慮とかよりも、まず消費者の保護を一番に考えなさいとあったんですけど、どうもこの間、消費者庁の中で元に戻っちゃったというか、ビジネスを配慮を先に忖度しちゃう、懸念しちゃうという傾向が非常に強くなっているんで、大変心配をしているところでございます。 今日の議論、後でも申し上げますけど、また、反省する点でいいますと、細々言うつもりはありませんが、やっぱりジャパンライフですね。あれだけの二千四百億の負債を抱えて、あれだけのお年寄り、高齢者に被害をもたらしたあのジャパンライフ、ここの委員会で何回も取り上げられましたけれども、もっと早く、いろいろあるんですよ、いろんなことあったんですよ。ただ、消費者庁としてもっと早く刑事告発、私何度も求めたんですよね、刑事告発やれば止まりますからと。それ、最後までやられなかったんですね。で、あれだけの被害を生んだという点では、その検査、立入検査、処分、刑事告発の、もっと機敏にやっていればあそこまで被害は広がらなかったというような点は、やっぱり言及しづらいでしょうけれども、捉えておいていただきたいなと思います。 私は特にこの悪徳商法の問題をずっとやってきたんですけれども、大きく言えば二つあると思うんですね。一つは法改正の問題です。法改正のときにどうしても、消費者庁のメンバーは頑張ろうと思ってくれているんだろうけれども、ビジネス業界、ビジネスの配慮をしちゃうと。と、法改正がちまちました、半歩前進ぐらいのものばっかり積み重ねていくと。そうすると、もう悪徳事業者の方が、もう手を替え品を替え、次々やってくるわけですね。追い付かないんですよね。モグラたたきにもならないんですね、法改正、後追いになって。まあそれは今いろいろ考えておられると思うんですけど。そういう点では、先を見越した、もっとどんと、きちっと消費者を守るというような法改正をどんとやらないと、この間みたいに何年も掛けてちまちまやっているんだと、いつまでやってもモグラたたきのモグラもたたけないというような状況かと思うんですね。 もう一つは、やっぱりさっき言った処分とか検査の問題で、これすぐたたけますから、すぐたたけるんだから、なぜたたかなかったのかというのをさっき申し上げたんですけど。 そういう点で、先を見越した、本当に見越した法改正と機敏な検査、処分を消費者庁に求めておきたいと思います。 それを踏まえて、ちょっと心配なことが起きていますので質問をさせていただきますけれども、二〇二一年に書面デジタル化というのが問題になりました。デジタル化一般は反対するものでも何でもないんですけれども、高齢者の方々が紙で、書面で契約しているからこそ、家族がそれを見て、被害をおじいちゃん、おばあちゃん気が付かなくても、家族が心配になって、どうしたのということで、ジャパンライフもそうでしたけど、被害が発見されるってあるわけですね。それをデジタルでやっていいとなると、高齢者の方々がどうなるのかというような大変な心配が起きたわけですね。 それでも、当時の大臣が責任大きいんですよね。麻生さんも菅さんも心配しているのに、勝手にこうやっちゃったんですよね。で、後戻りできないから後でいろいろ配慮しますということで法案通っちゃったんですけど。 その関係でいくと、このデジタル化における消費者保護、これは本当に気を付けていかなきゃいけないんです、被害が広がっておりますので。 その点で、消費者庁の中にデジタル社会における消費取引研究会というのが設置されております。これ、まず何のための研究会なのか、御説明いただけますか。
○政府参考人(藤本武士君) お答え申し上げます。 AIなども始めとしましたデジタル技術の急速な発展は、消費取引環境を大きく変化させております。実際の取引概念を前提としたこれまでの、まさに委員からも御指摘のありました後追い規制的な手法による対処策では限界があると考えております。 こうした状況を踏まえまして、デジタル社会において消費者が不当な損害を受けることのないよう、また取引が公正なものとなるよう、今年の六月からデジタル社会における消費取引研究会を開催し、適切に対応を講じていくための考え方の基軸の研究を行っているものであります。
○大門実紀史君 この委員会のまず委員が気になるんですけれども、本来、悪徳事案に適正、厳正な対応をデジタル社会が進行する中でどう考えるかというべき、を考えるべき研究会なはずなんですけれども、委員の皆さんのメンバーを見ますと、この問題に実際に取り組んできた弁護士さんとかあるいは消費者生活相談員とか、もっともっとこの問題一番分かっている人がメンバーに入っていない。どちらかというとビジネス界の方が多いんですけど、これ、誰がこういう委員を選任したんですか。
○政府参考人(藤本武士君) こちらの研究会は、デジタル時代における消費取引に係る施策を適切に講ずるべく、考え方の基軸を研究するためのものであります。 消費者庁の中で検討しまして、研究会の構成員をお願いをしているところであります。
○大門実紀史君 いろんな委員会が消費者庁にありましたけれど、事務方が選ぶわけですね。で、自分たちが思っていることを言ってくれる委員を選んでくるんですよね。いい場合もあるんですよ、結果的にね。ただ、この場合は、さっき言ったように心配が非常にあるわけでございます。 この委員会で、担当課長、この方は経済産業省から来られた方でございます。消費者問題お分かりかどうか、ちょっと非常に不安な方でございますが、のっけからいろいろぺらぺらおしゃべりになっておりまして、簡単に言いますと、要するに消費者保護の立場とビジネスの円滑化、消費者保護の立場とビジネスの円滑化、この二つを並べて、何ですか、トレードオフの関係にあるのかどうか、A又はBなのか、つまり、消費者保護の立場なのか、ビジネスを円滑化させる立場なのか、あるいは両方なのか。要するに、何というんですか、これ、消費者庁の議論じゃないですよね、こんなもの。これ、経産省の議論なんですよね。経産省の中の議論ですよ。 消費者庁の中で、なぜそのビジネスの円滑化と消費者保護を並べたり、比べたり、どっちなのかというのは、これ何言っているか分からないんですけれども、何を目指しているんですか、この委員会、研究会は。
○政府参考人(藤本武士君) 目指しているところは、デジタル社会が大きく進展する中でリアルの取引とデジタルの取引がどう違うのか、そのデジタル社会が進む中で消費者保護をいかに図っていくのかという考え方の基軸をしっかりと整えるということをお願いしているところであります。 今御指摘の点でありますけれども、特定商取引法の第一条におきまして目的を定めております。特定商取引を公正にし、及び購入者等が受けることのある損害の防止を図ることにより、購入者等の利益を保護し、あわせて商品等の流通及び役務の提供を適正かつ円滑にしと規定をしております。消費者保護と流通、役務提供の適正化、円滑化はいずれも重要なものと考えております。デジタル社会における消費取引の在り方を議論する際にも、こちらの両者は根幹になる重要な考え方としてこちらを説明したものであります。
○大門実紀史君 それは特商法の解釈が間違っていますよ。それは当たり前ですよ、一定、経済社会に配慮するのはね。無視してどんどん何でも規制しろとか、誰も言っていませんよ。並べていませんから、特商法というのは。元々の目的がありますからね。で、どうしてそこを拡大してこういう議論を始めているのかというふうに大変心配になってきております。 もう一つは、保護すべき消費者についてもちょっと違和感があるんですよね。 長々いろいろ書いていますけど、要するに言いたいことは、その課長さんがですよ、まあ課長さんが報告されているんで個人だとは思わないんですけれども、消費者庁の考えだと思うんだけれども、一応課長さんの発言によれば、つまり、高齢者とか子供とか認知症の方々は事業者に対して情報だとか取引関係に無知だとか、脆弱性があると、脆弱性があると。それは守らなきゃいけない。これは当たり前ですよね、当たり前ですよね。 ところが、消費者一般についての脆弱性について疑問を投げかけるような議論がされております。事業者に対して消費者一般が、商品の知識、取引の在り方、情報少ないですよね。だから、そういう点では、脆弱性があるというのは、一般の消費者も脆弱性があるというのはもう基本的な考え方です。その中でも特に高齢者、子供、認知症の方は守らなきゃいけないと。 ところが、この流れを全部読めばいいんですけど、時間がないから読みませんけど、要するに一定本人の責任だと。リテラシーとか情報を自分で勉強しない、あるいは消費者教育、そういうものが何か前提になってきて、守るべきは要するにそういう高齢者や子供や認知症の方々であって、普通の人はもっと自分で努力しろと、勉強しろというような流れのことが平気で言われているんですね。 これ、先ほどありましたけど、あの消費者委員会の中で、今、パラダイムシフトに関する専門調査会ってありますが、消費者の脆弱性というのはそういうものではないと、一般消費者全体に通ずるものだというものがちゃんと言われているわけでございます。ちょっとほかにもあるので、これ、ちゃんとまた委員会でちょっと徹底的にやりますけれど、ちょっとこの研究会、おかしな方向に行っているという懸念があります。今のうちに方向を是正させていただきたいというふうに思います。そういうおかしな疑念が持たれないように、まあ懸念だとおっしゃるなら、持たれないようにしてほしいというふうに思います。ちょっと要望だけしておきます。これはもっともっと繰り返し取り上げなきゃいけないと思っております。 最後に、今日、ちょっと消費者庁は、ちょっと非常に懸念がある部分申し上げましたが、大変いいこともやっておられますので、そのうちの一つなんですけど、白書の百五十四ページですね、障害者の消費者被害の防止策の強化に関してというふうなところで、障害者の方々を消費者被害から守るのは最優先の課題だということで、特にこのデジタル化との関係では、特に、私の身内にもおりますが、聴覚障害者の方は字幕に頼るということが強くなっているわけですね。子供たちも、重度の難聴や聾の子供たちも小さいときからiPadに慣れて、そのデジタルの世界に慣れ親しんできているわけですね。逆に言えば、健聴者よりもオンライン、デジタル化に慣れていて、また日常的に非常にそこに頼っているわけですね。そうすると、それ以外のところはちょっと、ちゃんと来ない情報、伝わらない情報もあったりするんで、そこに付け込む、脆弱性に付け込むような被害が、実は私の知り合いにもあったんですけれども、懸念されるわけでございます。 そういう点で、今井政務官は、障害者の方々の問題、とりわけ聴覚障害者のいろんな問題を解決する、改善するために頑張ってこられたというふうに思います。是非、政務官になられたので、消費者行政においても、このデジタル化が進む中で悪徳商法からどう聾者の方々、重度難聴の方々を守るかということで、対策にしっかり取り組んでほしいと思いますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(今井絵理子君) 委員御指摘のとおり、聾者の方々、聴覚障害者の方々も含めて、障害者の方々の消費者被害の未然防止、そして救済への取組というものはとても重要だと考えております。 まず、しっかりとした相談体制の整備というものが必要です。消費者庁としましては、これまで、地域の消費者生活センター等における障害者からの相談への対応力強化に向けて、地方消費者行政強化交付金による支援を行ってきたところです。引き続き、自治体での活用を促してまいります。 また、電話リレーサービスというものがございます。電話リレーサービスを活用した相談対応は聾者、聴覚障害者の方々にとって有益です。この電話リレーサービスは、来年一月下旬よりヨメテルという新しいまたサービスが始まりますので、委員御指摘を踏まえて、各地域の消費生活センターに対して改めて通知を出させていただいて、そして周知や利用促進を図ってまいりたいと思います。 またさらに、被害の未然防止に役立つ情報を届けるとともに、被害の早期発見、救済を受けられることも重要なので、このため、やはり福祉と教育というものを関係者が連携をして、地域で見守り活動を行う消費者安全確保地域協議会の設置のみならず、活動の活性化というのを進めて、障害者の方々の保護というものに努めてまいりたいと思います。
○大門実紀史君 ありがとうございます。 行政窓口、消費生活センターで手話ができる人がいればまた違ってきますよね。そういう点では、今、超党派で手話に関する議員立法を間もなく、もう各党で了承になると思いますが、その議員立法、参議院で先議になると思いますが、一緒に成立させていきたいということも申し上げて、質問を終わります。
○委員長(石井章君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後零時三分散会