財政金融委員会 第2号
- 発言数
- 201 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2024/12/19
会議録
○委員長(三宅伸吾君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、金融庁総合政策局長屋敷利紀君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三宅伸吾君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に日本銀行政策委員会室審議役上條俊昭君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三宅伸吾君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○西田昌司君 おはようございます。自民党の参議院議員の西田昌司でございます。 では、早速質問に入らせていただきますが、まず一点目は、中空麻奈さんの発言についてなんです。 この方は、BNPパリバ証券のグローバルマーケット総括本部副会長であり、経済財政諮問会議の民間議員も務めておられる方であります。この方が、二〇二四年十二月二日のブルームバーグのインタビューにおいて、日本の財政状況の悪化に対する危機感の欠如を指摘し、格付機関による日本国債の格下げ警告といった外部からの圧力が必要であるとの認識を示されました。 中空氏は、現在の財政政策が人気取りの政策になっていると分析し、財政運営の緩みを招いていると述べています。また、江戸時代末期の黒船来航に例え、外部からの警鐘が必要であるという考えを示して、格付会社に格下げをすると言われたいぐらいだというような発言をしているわけであります。 まず、この発言について、財務大臣、承知されていますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 中空委員の御指摘の発言については、報道、まさに報道の今発言になりますが、承知をしております。
○西田昌司君 それで、私は、この発言自体、つまり外部の格付機関が格下げをしてくれたらいいと、要するに、日本の国債というのは、もっとランクは下げて、もう誰も買ってくれないよというようなことをされたら、財政の方も、これ以上国債出したらいかぬという形で緊張感を持って財政再建に取り組むんじゃないかと、そういう趣旨なんですよね。 これ、まさにそういう外国の格付機関を使って日本国内の経済が混乱するわけですよ。こんなことを経済財政諮問会議の委員が言うこと自体とんでもないと思いますが、財務大臣、いかが思われますか。
○国務大臣(加藤勝信君) それぞれの委員の方がどういう発言をされるか、中身については今承知していると申し上げましたけれども、まさに、審議会等々においてももとよりでありますけれども、自由な発言、これを制約することが政府がすることがないよう、財務省として今御指摘についてのコメントは差し控えたいと思います。
○西田昌司君 民間議員が何を言うかというのは、それぞれの責任で発言される、それはそれで、形式としてはそのとおりですよ。しかし、間違っている内容を言われても困るわけなんですよ。 そもそも、こういう要するに財政再建ばっかり言うのは、これ財務省の決まり文句なんですよ。私が言うところのいわゆるザイム真理教に侵された方々が省内にも、それから民間の方にもおられますから、まさにこの財務省に沿っての発言を言っているとしか思えません。 この方が選ばれた、この審議会の委員に選ばれている、それ、誰の推薦で選ばれているんですか、財務省の推薦じゃないんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 中空氏については、令和三年十一月から経済財政諮問会議の民間議員を務めておられると承知をしております。 諮問会議の民間議員については、内閣府設置法において、経済又は財政に関する政策について優れた識見を有する者のうちから内閣総理大臣が任命するとされており、財務省としてその人選についてコメントする立場にはございません。
○西田昌司君 とにかく、一つは、この方の発言が私は承服できるような内容をお話しになっていないということだけは指摘しておきます。 そして、これは間違っているということもちょっとこれから証明していきますが、そもそも中空氏は財政規律を重視し過ぎているわけですけれども、この今の、現在の財政政策が人気取り政策になっていると、そういう指摘もしているわけですよ、財政が悪くなるという以前に人気取り政策だと。 これ、財務大臣として、この発言、そのまま放置しておいていいものでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げましたように、個々の委員の御発言についてコメントするのは差し控えたいと思いますが、政府の財政運営については、骨太方針にあるとおり、経済あっての財政、これが基本的な考え方であります。 その下で、我が国が直面する危機から国民の命と暮らしを守るため、機動的な対応を行ってきたほか、賃上げ支援、成長力強化に向けた各種施策など、デフレ脱却に向けた取組を着実に進めるための施策を講じたところでございますので、お話のような人気取りというようなことではなくて、まさに必要がある施策を一つ一つ進めさせていただく中で、国民生活や経済を守り、発展させつつ、財政に対する市場の信認を確保し、将来世代への責任を果たすための財政運営、今後とも努めていきたいと考えています。
○西田昌司君 中空氏がこういう発言されているのは、実は今回に限った話でもありません。我々の党の財政健全化本部とか検討本部等においても講師で来ていただきまして、まさに財政規律一辺倒の方なんですけれども、そういう方がおられるのも事実ですけれども、そういう考え方が実は財政の硬直化を生んできた、失われた三十年のつくり出した根本的な私は原因だと思っています。 そこで、何で彼女がそういうことを言っているのかというと、要するにこういう考え方があったわけですね。 財政構造改革法がこれ制定されまして、二〇〇一年からプライマリーバランスの黒字化が求められるようになりました。財政赤字の拡大による国の信用の低下、国債依存体質の是正及び国際的な圧力と国内の経済政策の必要性が絡み合った成果と言えますが、そもそもプライマリーバランスというのは、歳出から国債費を除いた部分の収支のことで、もしも税収などが歳出などを上回れば逆に黒字になり、下回れば赤字になるということで、つまり、国債の利払いなどを除いて日々の支出が賄えるかどうかということを示す指標であるわけなんですね。 何でこれが黒字化だというふうに言われるようになってきたかというと、一九九〇年代、アジア通貨危機がありました。この影響下で海外の投資家は、日本の財政も健全なのかということになって、日本の負債がどんどん、国債が大きくなってきていると、それで、このままでは信用が低下するんじゃないか。そこで、国債の引下げが、一九九〇年代にムーディーズやS&Pなどが格付を引き下げた。そこで、これは日本の財政が持続不可能な状態とみなされたと。そこで、政府は財政再建を迫られることになったと言われているんですね。まさに、この海外、IMFの提言やそういう海外の格付機関、そういうところの圧力があったわけです。 こういうことを考えてみると、まさに今のこの失われた三十年の一番最初のきっかけがこうした海外からの圧力によって緊縮財政を要望されてきているわけですけれども、PB黒字化の背景には今言いましたようなIMFやアメリカの要請があったと言われていますが、そういう事実はあったんでしょうか、大臣。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、今委員御指摘がありました財政構造改革法、これ平成九年でありますが、その法律においては、財政構造改革を推進し、安心で豊かな福祉社会及び健全で活力のある経済の実現などの課題に十分対応できる財政構造を実現する必要があるとの認識の下、国、地方の財政赤字対GDP比を三%以内とすること、国の一般会計の赤字国債を脱却することなどの規定が求められ、盛り込まれたところであります。 法案策定に至る議論の中で、国の一般会計のプライマリーバランス黒字化の必要性についても議論がなされたものと承知をしております。そして、その後、プライマリーバランス黒字化を財政健全化目標と定めたわけでありますが、これは、平成十三年に閣議決定された今後の経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針、いわゆる骨太方針において、財政を通じた受益と負担のアンバランスが拡大し、もはや持続可能な状態ではないとされた中で、本格的財政再建に取り組む必要がある等といった当時の背景を踏まえ、政府として自ら決定したものと承知をしております。 したがって、政府として自ら議論を行い、財政構造改革法案として決定したものと承知をしており、御指摘のように、IMFやアメリカの要請を受けて決定をしたというわけではないというふうに認識をしています。
○西田昌司君 自らやったということですけれども、それは当然そうであるべきなんですけれども、間違いなく、当時のIMFや格付機関などがそういうことを要請していたということは間違いない事実だと、これも思います。 しかし、そもそも私が申し上げたいのは、通貨発行権を持つ日本のような国で、しかもですよ、世界一の純債権国家なんですよ、日本は。このような国で、はっきり言いまして、日本がデフォルトする、国債のデフォルト、支払不能になるなんてことはそもそもない話じゃないですか。 そこのところの事実関係、大臣からお伺いしたい。
○国務大臣(加藤勝信君) 日本の財政、これまで家計の金融資産、経常収支の黒字などを背景に大量の国債発行を行ってまいりましたが、国内で低金利かつ安定的に消化されてきたところであります。 では、今後ともこれまでと同様の環境が継続するのかということでありますけれども、一たび財政の持続可能性への信頼が損なわれることとなれば、金利の上昇等を通じ利払い費が大きく増加するおそれがあること、利払い費などの増加で財政の硬直化が進み、将来世代の政策の自由度が抑制されること、さらに、自国建て通貨の、自国通貨建ての国債であっても、通貨の信認を失えば、例えば急激なインフレなど国民生活が損なわれる事態が起こりかねないことなど、国民生活に重大な影響が及ぶこともあり得ると考えております。 したがって、引き続き、市場や国際社会における中長期的な財政の持続可能性への信頼性が、への信認が失われることのないよう、経済あっての財政との考え方の下で力強く経済再生を進めていく、その中で財政健全化も実現するとの経済再生と財政健全化の両立、これを図っていきたいと考えています。
○西田昌司君 いつもそういう答弁されるんですよね。されるんですが、要するに、通貨の信認が失われてしまった場合、これ大変だと。 通貨の信認が失われるというのはどういう意味ですか。具体的にはどういう状態を指しているんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今申し上げましたように、金利の上昇等を通じて利払い、まさに利払い費が大きく増加するおそれがある等々、そういった事態というふうに認識をしています。
○西田昌司君 それで、日本が今そういう事態に直面しているかといえば、全く直面していないわけですね。 私が加藤大臣に言いたいのは、通貨の信認が失われる状況というのはもっと具体的にこういう状況なんですよ。要するに、国内において円を代金決済の支払手段にしないということです。円で支払をしてもこれは受け取ってくれない、そういう事態が通貨の信認がなくなっているわけですよ、これは。そういう事態が日本の中で存在しましたか、一度でも。
○国務大臣(加藤勝信君) まさに急激なインフレということなんだろうと思います。戦後、そういった時代もあったというふうに承知をしておりますし、また、そうした急激なインフレなどの事態になりますと国民生活が損なわれるということ、こういったことにもつながるというふうに考えています。
○西田昌司君 ここが、皆さん方が、要するに通貨の信認が失われた急激なインフレ、つまり通貨価値が下がったということで、これ言われるんですよ。しかし、これも事実でないと私は思っています。 と言いますのは、あのとき、何でそれだけのインフレになったのかと。それは、財務省の説明では、戦争中にたくさんの国債を出したと、で、その国債をたくさん出したために、最後、戦後になってですよ、通貨がたくさん出回り過ぎて、そしてその結果、このように通貨の価値が落ちてしまったんだと、ああいう大変なインフレになったと、こう言っているんですけれどもね。 ところが、現実問題、通貨を刷っているのは戦時中です。戦時中にはインフレになっていないです、そういう大きな。何でなっていなかったかというと、それは、欲しがりません勝つまではですよ、使わせなかったんですよ。統制経済がいい悪いじゃなくて、現実としてその通貨を使わせなかったわけですね。そしてその結果、戦時中は割と平穏な経済状態だったんですよ、物不足ではありましたけどね。物不足だから逆に、買ったらいけないということにしたわけですね。戦争遂行のために全供給を使ったと。 ところが、戦争が終わってから後、これはもう、工場という工場はもう全部焼かれてしまいましたよ。ですから、供給力不足、圧倒的供給力不足になっているときに、通貨が、欲しがりません勝つまでが終わってしまうと、それは完全な物不足と需要拡大で大変なインフレになったと考えるのが私は筋だと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) もちろん、物価は需給の関係で決まるというのは委員御指摘のとおりだというふうに思います。 ただ、そのときに、今御指摘のあったように、その戦時中の発行額というんでしょうかね、通貨の発行、それがどの程度だったかというところ必ずしも私は承知しておりませんけれども、それが課題であったとするならば、その現象が、まさに本来の経済活動が行われたときの需給アンバランスの中に更にそれが加わって、いわゆる急激なインフレが起きた、こういう見方もできるんではないかと思います。
○西田昌司君 いずれにしましても、ここの問題は、本当は財務省がもう少ししっかりここの整理をしておくべきなんですよ。 つまり、戦時中にですね、戦時中に、防衛費、国防費を調達するためにたくさんの戦時国債を刷ったというのは事実です。それが、その国債発行したことが戦後のインフレになっているのか、そうじゃなくて、供給力を破壊されたためになっているのか、そことは全然違うわけですよ。そこが整理されないまま、国債発行すれば、これ大変なインフレになるんだと、その一番の証左がこれなんだということをずうっと財務省は言ってきているわけです。その結果、その結果ですね、そういうことにならないように、先ほど言ったようなプライマリーバランス理論が出てきたりするわけですね。 それともう一つ、この理論を裏付けるもう一つ大事な仕組みというのが財政法なんですよ。昭和二十二年の三月に財政法が作られて、こうした、要するに、インフレだったと、インフレの原因は国債発行したからだと、だからその国債発行を基本的にさせないと、建設国債以外は政策的な経費で国債発行を禁止した。これ、昭和二十二年の三月にやっているんですよ。このインフレを抑えるためだと言ってやっているんですけれどもね。これは、私は、GHQがそういう説明をしていましたし、GHQによって支配されていた大蔵省もそういう説明をしていますけれども、現実はそうではなくて、もう片っ方、一番大きな理由があって、要するに財政自主権を取り上げるということなんですよ。 戦時中は、いかなることにも対応できるように国債幾らでも出せたわけです。それを徹底的に出せないようにする。出さないのは何のためかというと、具体的に言うと、要するに軍事予算を絶対作らせないという意味なんですよ。その前の年に憲法ができ上がりました。憲法でこのいわゆる陸海空軍はこれを保持しないと、はっきりこの戦争放棄を言っているわけですけれどもね。それでも、プラスアルファとして、この財政法を作ることによって、当然のことながら軍事予算も作れないよということで縛っているというのが、私はあの当時の現実だと思います。それがGHQの占領方針であって、実はこのことは、日本共産党のホームページにもそういうことは書いてありましてね、軍事予算をこれ出させないためにやっているんだよと。まさにこれが裏の理由だと思うんですね。 こういう見解について、財務大臣どう思われますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 財政法は昭和二十二年に制定をされたわけであります。だから、あくまでも日本政府の立案により素案を作成し、国会での審議を得て成立したものであります。財政法第四条第一項において、国の歳出は租税等などをもって賄うといういわゆる非募債主義を定めていますが、この趣旨は、国会の法案審議においては、公債をむやみに出して国の債務を膨大ならしめ、そうして財政全体の基礎を危うくするということがないように国債発行を限定したものとされているところでありまして、財政法が御指摘のように日本の財政自主権を制限するために制定されたというものではないと考えております。
○西田昌司君 自民党は長年そういうことを言ってきているんですよ。だから、そこが私は自民党の一番の問題だと思いますよ。 要するに、安倍総理亡くなりましたけれども、戦後レジームからの脱却ということを安倍さんがよくおっしゃいました。その一つの象徴が憲法ですよ。憲法、占領中に作られたこの憲法を何とか自主憲法として変えていくんだという話があります。それと同時に、同じ時期にこの財政法が作られているんですよ。当然のことながら、占領目的に合わせてこの財政法が作られているわけで、その占領目的は何かというと、日本の非軍事化、それと無能力化、そのための財政自主権を取り上げるということですよ。そして、それが現実問題、日本の現代の失われた三十年の一番のもとになっているというのが私の意見なんですよ。 確かに、昭和の、戦後の昭和の時代は、とはいうものの、この法律があるというものの、ずっと経済成長をしてきました。してきたけれども、その背景にあったのは、民間企業が国に代わってたくさんの投資をした。つまり、民間の負債がどんどん増えていたからなんですね。ですから、国債をたくさん発行しなくても、政府の方は民間の投資のおかげで経済が大きくなるから税収が増えてきたわけです。 ところが、昭和になってから、その民間がどんどん貸してお金を投資する仕組みが滞ってしまった。その原因の一番が、一つはバブルの崩壊なんですけれども、バブルの崩壊だけではとどまらずに、そのバブルが崩壊したときにバーゼル規制が変えられました。要するに、この資本に対する貸付額の割合が半分に事実上されてしまう仕組みを条約で受け入れざるを得なくなったんですね。ですから、今まで銀行がお金をどんどんどんどん貸していったと、負債がどんどん増えていたのが、負債をどんどん小さくしているわけですよ。そうすると、これは世間に回っているこのお金の量が減るのは当然です。ですから、そのときには、当然のことながら、民間が減らしているんだから政府の方がたくさんの投資をしなくちゃならなかったわけです。 ところが、その投資も最初はしましたよ。最初は景気対策でしようとしたけれども、途中で、要するに、民間がお金を、負債を減らしているときに、何で政府だけ借金をどんどん増やすんだと、おかしいという議論になり、それから、一般会計だけじゃなくて、特別会計の方では、一般会計は減らしていったけど、特別会計ではまだどんどん使っておると。母屋はお茶漬けで、離れですき焼き食っとるというような、そういう例え話が国民に受けて、極端にどんどんどんどん政府の支出、その財源となる国債発行を抑えたんですよ。抑えたら今度、結局経済が小さくなりますから税収が増えない。増えないから、結局はその分の税収不足を赤字国債という、投資目的じゃなくて予算を組むためにそういう赤字国債を出さざるを得なくなったと。そして、出さざるを得ないんだけれども、これは財政法で出したらあかんことになっていますからね、ですから、特例公債法というのを作って、その分をやっていたと。一年限りでやっていたのが、これは毎年毎年続きますから、これはもう今、五年という年月でなっています。 こういうことを考えてみましても、私は、この財政法の考えが何でできたかというのは、今のこの昭和の戦後の歴史を見てみても、明らかに日本の国力を奪い取るためのこの仕組みになってしまっていると。たまたま今特例公債法が五年間生きていますから、今自由に使えますよ。しかし、これ過ぎたら終わってしまいますからね。 だから、今言ったように、この財政法にまつわる、この昭和から平成にかけて大変な失われた二十年、三十年になったのは、そこから来ていると私は考えているんですけれども、財務大臣、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 一つは、今委員御指摘のように、バブルの崩壊、このダメージというんでしょうか、これが非常に大きかったというふうに思います。それから、委員御指摘のように、ずうっとお話を聞いていて、やっぱり、民間、特に経済、企業主体、これは、本来は貯蓄するためにあるわけではなくて、投資主体でなければならないものが日本の場合にはずうっとプラスに転じてしまっていた。その背景が一つ、バブル崩壊に伴う資産と負債のバランスが大きくずれてきたことが、私は背景にあるんではないかなと認識をしています。 そういったときにおいて、あるいは、これまでも災害があったり、それからコロナがあったり、こういった必要なときには国が出ていってまさに国民の命と暮らしを守る、そうしたことを行ってきたというふうに認識をしておりますし、またさらに、今申し上げたような、成長力を強化していくため、いわゆる民間企業の投資を更に促していく、あるいは賃上げを支援をしていく、それは今でいうデフレ脱却に向けた取組ということでありますが、こうしたことも進めてきて、そして今の財政事情、状況になってきているというふうに認識をしておりますので、緊縮財政が今を生んだというよりは、ある意味では、そうした対応の中で財政がこういった状態になってきたというふうに認識をしているところであります。
○西田昌司君 もう少し踏み込んで考えていただきたいんですね。 だから、民間が投資をしなくなった、その仕組みを、バーゼル条約とバブルの崩壊等あるのも事実です。それは共通の認識だと思いますね。しかし、本来だったら、そのときに積極財政をすればよかったんですよ、積極財政を。ところが、そのときに我々がやっていたのはPB黒字化なんですよ。PB黒字化目標というのを立てて、基本的に緊縮型の財政しかやらなかったんですよ。 このPB黒字化というのは、立てたんですが、今まで一度も実現できなかったんじゃないですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 国、地方で見たプライマリーバランス黒字化の目標については、政府として、平成十三年にその目標を初めて掲げ、平成十四年以降は目標達成時期についても定めて、それに向けて努力をしてまいりましたが、先ほど申し上げた、自然災害などの対応あるいは世界的な金融危機などなど、機動的な対策をしていく中で達成時期の延期が図られて、結果として、国、地方のプライマリーバランスは赤字で推移をしているところであります。 実際、国、地方のプライマリーバランス対GDP比を見ると、さはさりながら、ある時期、だんだんだんだん解消していく、そして、もう少しだなと思うところで、例えばリーマン・ショックが起きる、あるいは先般のコロナが起きて、また赤字がどんと落ち、また改善が進むと、こういうような動きをこの間はしてきたということではあります。
○西田昌司君 事実として、一度たりとも達成できたことがなかった。 災害等、そういう不慮の大災害、これはもう仕方ないですよね。それは仕方ないんですけれども、その一方で、この間、消費税を上げていっているわけですよ。消費税上げるたびに経済が中折れしているというのも事実だと思います。 それで、要は、私が申し上げたいのは、そういう数々の失敗、これをやっぱり次の時代に生かさなきゃいけないと思うんですよ。特に、プライマリーバランス二〇二五年度黒字化というのは、一応今挙げてますよね。これは、できますか。見通し教えてください。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、二〇二五年度のPBの見通し、プライマリーバランスの見通しについては、今般の経済対策、補正予算で措置される施策の執行時期などの精査が必要であります。 また、来年度予算編成における歳出改革の取組、あるいは来年度予算の税収、これらが影響することから、現時点でそれがどうなるかということを具体的に申し上げるのは難しいことは御理解いただきたいというふうに思います。
○西田昌司君 できませんと今言うのは、大臣の立場ありますからね。しかし、まあどう考えてもできるはずがないんですよ、今の状況では。 私、言いたいのは、そういう初めから目標立てているけど、できないこと、また、やっちゃうのは簡単ですよ、PB黒字化やろうと思ったら必要な予算立てなけりゃいいんですからね。必要な予算であっても立てなければ、国債発行しなかったらそれで黒字化になるんですよ。しかし、そうなったら経済はオジャンになってしまいます。これ、よく安倍総理が言っていた話ですよね、PB黒字化目標というのはやろうと思ったらできるんですと、国債の発行をやめればいいんです、しかし、それやると経済潰しちゃうと、だからそれはできないんだと、こういうことなんですよね。 ということは、どういうことかというと、初めから立てている目標が間違っているということですよ。国民生活を守るために、それを守っていたら守れないんですから、そんな目標は私はやめるべきだと思います。 そして、もう一つ大事なのは、このPB黒字化であろうがなかろうが、取りあえず今、特例公債法というのが二〇二六年の三月まで生きているはずなんですね、これね。だから、何だかんだ言って、PB黒字を目標としていますと言っているけれども、やっぱり必要な予算は組めるんです。 ところが、このPB黒字化目標もそうだけれども、そもそも特例公債法が延長されなくなったら予算組めなくなりますよ。これは、財務大臣、どうなんですか、延長することを考えておられるんでしょうね、当然。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、財政ありきではなくて、現在は経済あっての財政ということでありますし、少なくとも私の理解では、アベノミクスも金融政策、財政政策、そして大事なのは成長戦略だということで、やはり、委員御指摘のように、まずは経済構造を変えていかなければならない。しかし、それに向けては様々な支援が要るということで、金融、その経済状況などを踏まえて、金融、そして財政、こうした対応をしてきた。これがこの間の私は取組ではないかというふうに思っています。 その上で、特例公債法のお話がありましたけれども、御指摘のように、現行の特例公債法においては、特例公債が発行できる期間は令和七年度までとされております。その上で、令和八年度以降の特例公債法の取扱いについては、令和八年度の予算編成プロセスの中で検討されるべき課題であり、今の時点で何らかの予断を持って申し上げるのは控えさせていただきたいというふうに思います。
○西田昌司君 当然延長しなければもたないということだと思います。 それで、要するに私が申し上げたいのは、こういう現実を見て考えてみれば、財政再建を掲げながら、結局は、必要な予算を組まなきゃならないので特例公債発行してやっているわけですよ。だから、PB黒字化というような、そういう目標じゃなくて、先ほど大臣がおっしゃったように、民間経済がどうなっているのかと、民間経済と財政、つまりマクロ経済全体を見渡した指標に変えるべきだと。 PB黒字化というのは単に財政の話だけですからね。民間経済の話、入っていないわけですよ。だから、そこも含めた新しいこの経済指標をされることをこれは検討していただきたいと要望しておきます。 それで、最後に一つ質問させていただきます。 これは今税調でも議論されているんですけれども、いわゆる外国人旅行者の消費税の不正還付ですね。これは、旅行者を装って、ひどい人ですと何か一億円以上の買物をしているんですよね。それを還付を受けてやっていると。それだけのお金の、一億円以上のお金、これ海外で使うから消費税還付されているんですけれども、恐らく使っていないわけですね。国内で転売したり何かしていることが想像されるわけですよ。 これを放置することは良くないというので、今度から、リファンド方式で、空港で出国するときにその荷物と交換しましょうと。ですから、そんなばかみたいに一億円ほど買物をしてやれるということにはならないという仕組みになろうということになってくると聞いておりますが、ただ、それは二年後の話です。今、まだこの二年間は現在のこの仕組みのままなんですよね。 そこで、私、大臣にお伺いしたいのは、要するに、これ考えてみたら、販売店で買物するんだけれども、販売店で販売したときに、一億円ですよ、何軒も回って一億円行っているのかしらぬけれども、普通考えられるのは、販売店と旅行者がぐるじゃないかと。要するに、このパスポートを見せて、それで、たくさん買いますと、あれもかれも買いますと。で、買ったやつをその人はそのまま自分が使うんじゃなくて、そのまま転売というか、その店に置いておいて、店は消費税分だけ安くなった分をまた売ると。その旅行者を装っている人には手数料だけあげておくと。私がそういうことをやるんだったら、そういう悪知恵をついつい考えてしまうわけですね。だから、多分そういうことをしているんじゃないかと思うんですよ。 だから、これはリファンド方式になるとそういうことできなくなるけれども、今でもそういうことをやっている人間がいるはずですので、まずは、そういうことをやるととんでもないよと、しっかりやっぱりそれは実態を調べてこれ取り締まるべきだと思うんですけど、どうなんでしょう、今そういうことをやっているんでしょうか。
○政府参考人(小宮敦史君) お答え申し上げます。 国税当局におきましては、免税店、輸出物品販売場制度を悪用した不正事案につきまして特に厳正な対応が必要と考えているところでございます。そのため、購入記録情報が電子化をされておりますので、そうした情報を含めまして様々な資料情報の収集、分析等を行い、課税上問題があると認められる場合には税務調査を実施するなど、不適正な免税販売の是正に努めているところでございます。 この調査の結果、不適正な免税販売を把握した輸出物品販売場につきましては、追徴課税や許可の取消しを行っているところでございます。直近、令和三年四月から令和六年三月の三年間におきましては、二十二件の許可取消しを実施してきております。 引き続き、制度を悪用した不正事案に対しまして、税関当局とも緊密に連携いたしまして、厳正に対応してまいりたいと考えております。
○西田昌司君 是非厳正にやってもらいたいんですけど、要は、そういうことをやったら本当に大変なことになっちゃうよと。取消しだけじゃなくて、営業そのものができなくなる。やっぱり厳罰を示して、で、もっと言えば、どこどこのあのドラッグストアがこういうことやっておったという事例がもしあるんでしたら、もう少し、公表するなり、市民にやっぱりそういう不正をさせてはいけないんだという行政側の意図が伝わるように、これはそういう広報も含めてやっていただきたいと思います。 それで、最後に、ちょっとこれもお願いですが、今日の読売新聞見ていたら、これは、あれですね、新型コロナでゼロゼロ融資等をやったやつが一兆五千億ほど返済不能になってきているというのがありました。 この問題は、元々、元々コロナで営業ができなくなった、営業補償、営業補償を本当は出すべきだという意見があったんだけれども、その営業補償額が幾らか分からないから、取りあえずゼロゼロ融資でやってくださいと。そして、そのコロナが終わった後、損失の額ありますよね。それがまさに、補償すべき、営業補償すべき額だったんですよ。それは、この債務免除というか、営業補償する形で整理してあげる、それとセットでこれつくっていたはずなんですよ、この制度は。それで、それを自民党の公約にも書いています。ですから、我々、また党の中でもこの事実を踏まえて要求していきたいと思いますけれども。 元々、ゼロゼロ融資をやったときの意図が、そういう営業補償のことも、営業補償額の測定がそのときできないのでやってきたと、そういうことをしっかり認識していただいてこの対応をしていただかなければならないと思いますが、大臣にその辺のところをお聞かせいただきたい。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員御指摘のように、確かにコロナ禍において一定の営業補償等の実施をされてきたわけでありますが、それが十分だったかどうかというのは国会でもいろいろ御議論いただいたということは記憶にあるところでございます。 本件のみならず、コロナ禍のいろんな意味での影響がそれぞれ受けておられる経済主体、特に中小企業、零細企業等ではありますから、よくそういった話をもちろん各党からもお聞きをしながら、また担当の例えば中小企業庁等々からもよく話を聞かせていただいて、適切な対応を図らせていただきたいと思っています。
○西田昌司君 是非よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○熊谷裕人君 立憲民主党の熊谷裕人でございます。 加藤大臣になりまして初めての質問になります。よろしくお願いいたします。 私からは、最初に、災害対応税制についてお聞きをしたいと思います。 能登で被災をされた皆さんからも大きな要望が出ておりますし、毎年のように日本税理士会の皆さんや税理士政治連盟の皆さんからも、この災害対応税制について、政府、ちょっと考え直してくれないかなというような要望が出ているところでもございまして、私ども立憲民主党も今回の税制要望の中で、また要望されましたので、なかなか今までの政府の答弁、塩対応でございますが、加藤財務大臣にはできれば被災をした皆さんに寄り添った答弁をいただければなと思い、質問させていただきたいと思っております。 日本は災害が大変多い国でございます。地震が本当に、大きな地震が頻発をしておりますし、昨今では台風、水害、洪水、こんなことも頻発をしておりまして、この大きな災害で住宅や家財に被害を受けた場合には所得税から雑損控除ができるということになっておりますが、この所得税から雑損控除をして、控除をし切れなかった部分について、近年、三年間とか五年間の繰越控除が可能になったことは一歩前進なんですが、いまだにこの雑損控除が先に控除をし、憲法二十五条の生存権にも関わるのかもしれませんけれど、生きていく上に必要な経費というような形の人的控除、基礎控除は後回しになってしまうという順番になっております。 このような状況だと、災害を受けた皆さんは、当然何もなければ基礎控除が優先して控除を受けられると、誰もが押しなべて受けられる控除が、災害を受けた、そして大変厳しい状況にある中で、それが後回しになって受けられない状況があるというのは、私は、不公平でもありますし、その大きな災害を受けた皆さんにとっては、何というのか、苦しい上に、またこの控除も受けられないのかというようなことにつながるんではないかなというふうに思っておりまして、この順番を変えていただきたいということはこれまでも多くの議員が質問しておりますし、様々な団体から、そして被災を受けた皆さんからも要望が政府に届いていると思っております。 是非、この順番を、先にやはり人的控除、基礎控除、今、基礎控除の引上げ、百三万の壁も含めて議論をされている最中だと思います。これが引き上がるということであれば、なおさら今まで以上に本当に苦しみの中にある方がこの順番どうなのかという思いが大きくなるんではないかなというふうに思っておりまして、是非、加藤大臣には、被災地の皆さんに心を寄せるという形で、先に人的控除、所得控除を行うときに、人的控除を行って、そして災害控除を行う、そして一年で消化できなかった場合は先ほど言った繰越しを認めていただくということを是非実現をしていただきたいなというふうに思っておりますが、まずは大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今回の能登半島地震、またその後の大雨被害、本当に一年間でお二つの大きな災害に遭遇されておられる、そういった皆さんに心からお見舞いを申し上げるとともに、政府としては、できる限りの復旧復興に向けての支援、これをやっていく、これは基本的な政府としての姿勢でもあります。 一方で、税として考えた場合どうなのか。今の御指摘は、いわゆる雑損控除は繰越しができる、しかしそれ以外の人的控除は繰越しができないというところから生じてきているという、生じているというか、そういう違いがあるということであります。 そもそも、所得税の計算に当たって、これは例えば自営業者の皆さんもそうですが、まず収入から掛かった経費を引く、そしてそれに対して世帯の事情に応じた担税力を調整するための人的控除を適用する、これが基本的な仕組みになっています。 災害による損失も、このうち必要経費に類似した性質を有するものとして取り扱われていることから、今申し上げた第一段階において控除するということになっております。 仮に、御指摘のような、雑損控除を人的控除より後に行うとした場合、例えば、同じ所得金額、同じ損失の金額を有する納税者の間で世帯構成によって雑損失の繰越額が異なってしまうと、こういったことが出てくるわけで、こういったものを税の負担の公平性という意味から見てどう考えていくのか、そういった点で現行の取扱いになっているというふうに承知をしております。 ただ一方で、先ほど御指摘もありましたけれども、令和五年度税制改正においては、特定非常災害に係る損失の繰越期間を従来の三年から五年に延長するなど、そうした被災をされた方々に対する税の中でやれる対応、これは適宜やらせていただいているというふうに考えています。
○熊谷裕人君 従来の答弁から余り変わらなかったなというふうに思っておりますが、今大臣もおっしゃっていただきましたけれど、能登の皆さんは、あの元旦の地震、その後の秋の水害で、何というんですか、地震で被害を受けて、そして水害でもまた被害を受けたという方がいらっしゃいます。これから雪が降ってまいります。今年は雪が多いんじゃないかと言われておりまして、今度は雪の被害で三たびというような方も出てくるんではないかなというふうに思っておりまして、三年、五年の繰越し認めていただいたことは、そこに対してすごく大きな一つの光明になるのかもしれませんけれど、是非、先に人的控除のところ、何か今世帯間で、何というんでしょうか、違いが出てしまうところに税という全体を考えると懸念があるので、財務省としてはなかなか踏み出せないという御答弁でありましたけれど、何かもう少し知恵を絞っていただいて、その辺をクリアできることを財務省でも是非考えていただければと思いますし、私どもも何かいいアイデアがあれば御提案をさせていただきますので、これから能登に限らず、これからどんな大きな災害があるか分からない災害大国日本の中で、安心してその被害に遭われた方がその後の復旧復興に当たれるというような税の制度というものを考えていきたいなと思いますので、また何か考えれば御提案させていただきますので議論させていただければと思います。 次に、今度、事業をやられている方の再生支援について同じく、能登半島地震がありましたので、それに関連をしてお尋ねをしたいと思います。 被災者の事業の再建を支援して、さらには被災地の復興を進めていくために、被災地の金融機関に対して新たに設立された能登半島地震復興支援ファンドも活用しつつ、関係機関との連携を行いながら、被災した事業者へきめ細やかな支援を徹底できるように促してまいりますというようなことを政府の方で答弁いただいております。被災地の復興を進めていくためには、やはり被災地で今までその企業を支援をしていた地元の金融機関がその事業者を支援をしていく、伴走をしていくということが私は大切だというふうに思っておりまして、この度の補正予算でも、私ども立憲民主党の提案を受けて、一千億積み増していただきました。 その積み増したものも含めて、是非、能登で被災をされた皆さんに、事業者の皆さんに今度は寄り添う、伴走していくということをお願いをしたいなというふうに思っておりまして、その事業者に直接伴走をしていく地元の金融機関の皆さんが本当に事業者に寄り添うファイナンスができるように政府としてどのように考えていくのか、その辺のことをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 令和六年能登半島地震で被災された事業者を支援するため、これまで、災害関係保証を始めとする被災事業者に向けた信用保証制度、日本政策金融公庫等による令和六年能登半島地震特別貸付け、また、今お話がありました被災事業者の二重債務問題に対応するための能登半島地震復興支援ファンド、こういった施策を措置してきたところであります。 また、先月には、官民金融機関に対し、これらの施策も活用しつつ引き続き被災事業者へのきめ細かい支援に取り組んでいただけるよう、金融担当大臣を含む関係大臣の連名で要請文も発出をさせていただきました。 被災地の復興に向けては、被災事業者、また地域の実情に精通する地域金融機関の果たす役割は大変大なるものがございます。これまでも、私も一回被災地行かせていただいたときにも金融機関からもお話を聞いて、いろんな対応していただいているところであります。まずはそうした努力に心から敬意を表させていただきたいと思いますし、また、引き続き、被災地の復興支援に向けて事業者支援に金融機関として取り組んでいただけるよう、我々としてもその取組の後押しをしていきたいというふうに考えております。 金融庁としては、こうした地域金融機関を含めた官民金融機関や関係省庁とも連携をしながら、被災地の復興に向けた取組、これを着実に進めてまいります。
○熊谷裕人君 よろしくお願いいたします。 続いて、インボイス制度について。これも、私ども立憲民主党はインボイス制度を廃止するべきだというようなことを提案させていただいておりますが、日本税理士会の皆さんやインボイス制度で免税事業者になっていない皆さんから、今ある特例措置の是非延長をしていただきたいという声が大きく出ております。 免税事業者のインボイス発行事業者以外の課税仕入れについて、一定割合の仕入れ税額控除が行われております。今、移行後三年は八割、そしてその後また三年間は五割という特例措置が続けられておりますし、小規模事業者については、みなし課税であります二割特例が今適用されております。 非常に助かっている事業者が多いというふうに聞いておりまして、この税額控除の制度等の今の特例措置について、是非、廃止が、インボイス制度の廃止ができないんであれば、是非この制度を延長していただきたいなというふうに思っておりますが、その点につきまして財務省の見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、インボイス制度については、仕入れ税額控除において差し引く金額を複数税率の下でも正しく計算できるようにすることで課税の適正性を確保するために必要な制度と考えており、これを廃止することは考えておりません。 引き続き、関係省庁と連携しつつ、事業者の皆さん方が様々な課題も抱えておられることは承知をしておりますので、それをしっかり把握し、きめ細かく対応していきたいと考えております。 その上で、インボイス制度に関する各種特例措置についてでありますが、これはあくまでインボイス制度の円滑な導入や定着を図るために設けられたものであります。その延長等においては、そうした設置をした目的なども含めて、慎重に検討していく必要があると考えております。
○熊谷裕人君 今、慎重に検討していくという御答弁をいただきました。是非、本当に小さな事業者さんなんかは大変な御負担になっています。そういったことを是非勘案をしていただきたいなというふうに思います。 次に、デフレ脱却を目指すことに関して国民の理解が得られているのかどうかという観点でちょっとお尋ねをしたいんですが、政府の方はデフレを脱却して新たな経済ステージに移行することを目指しているという答弁を様々なことでされておりますが、今国民はデフレではなくインフレ、物価高に私は苦しんでいるのが現状だと思っておりまして、百三万円の壁で基礎控除、給与所得控除を見直して引き上げるというのも、物価高、インフレを調整しなければいけないと政府が思っているからその点を今やっているんではないかなというふうに私は思っております。 今年の十月の消費者物価指数も、生鮮食料品を除いて前年同月比で二・三%増となっておりますし、三十一か月連続で二%を超えた状況がずっと続いているのが現状であって、日銀の目標にしている二%を超えているような状況が続いているというふうに認識をしております。 そして、米については、いろんな要因もありますけれど、大変値上がりがしているというようなことで、一九七〇年以降、比較ができる年から見ると、約六割増というような形になっております。 今回の補正予算でも、物価高対策をしながらデフレ脱却を目指すという政府の対応というのは、大変私自身も分かりづらいですし、国民も分かりづらいのではないかと思っておりますし、国民は今の物価高何とかしてくれというのが本音だというふうに思っております。 このデフレを脱却するというのを今も旗頭にしているこの政府の姿というのが本当に国民の理解を得られているのかどうかという認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 確かに、現在はデフレではない状態、いや、むしろ物価が上昇し、それによって生活面、暮らし面で厳しさを抱えておられる方々も多くいられるという状況だというふうには認識をしております。 他方で、このデフレ脱却という言葉自体は、政府として、物価が持続的に下落する状況を脱して、再びそうした状況に戻る見込みがないとしておりますけれども、その意味とするところは、バブル崩壊などを背景に、三十年間、賃金や物価は上がらないとの消費者や事業者の意識が定着してしまったことにより、価格転嫁、賃金上昇が阻害され、低賃金、低物価、低成長に象徴される言わばコストカット経済になっている、これをいかに成長型経済に移行できるか、そのためにこうしたデフレ脱却ということを申し上げているわけであります。 一方で、先ほど申し上げた輸入物価を起点とする物価上昇などに対して国民生活あるいは事業活動が圧迫されていることについては、先般成立した補正予算においても足下の物価高に対応するための施策が盛り込まれたところでありますので、成立をしていただきましたので、これは速やかに実行していきたいというふうに考えております。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 今大臣からも、再びデフレに戻る見込みがないと言える状態というふうに言及がございました。政府は、デフレ脱却ということを認めない代わりに、私はこの戻る見込みがないと言える状況というのを新たに加えたんではないかなというふうに思っておりまして、その心はというと、デフレ対策と言っておけば、これまでも大型の補正予算何回も組んでおりましたので、こういったこと、補正予算や予備費といったところでまた政府の思惑どおりの予算が編成できるんではないかなというふうに、ちょっと疑い深くなってしまうところもあります。 本当に、デフレ脱却という宣言をするのに、再び戻る見込みがないと言える状況ということが本当に必要なのかどうか、そして、いつ、じゃ、戻る見込みがないという状況ができるのかというところも含めて、再びデフレに戻る見込みがないことまでなぜ求められるのか、ちょっと加藤大臣にお聞かせいただければというふうに思っております。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、この間、デフレ、経済停滞が続いてきた中で、ある意味では残念ながらという言葉を使ってもいいと思いますが、輸入物価が上がった結果として、原油が上がったり、小麦価格が上がったり、そして生活物価が上がってきた。こういう上がり方ではなくて、本来、例えば賃金が上がって、もちろん投資がされて生産性がそれに伴って向上すること、これも大事でありますけれども、そしてそれが、やはり物価が上がり、また賃金が上がっていくと、こういう流れにしていく、これが私たちが目指すべき姿だと思っておりました。 じゃ、そうした中での足下がそうなのかどうかというところがデフレ脱却したかどうかというポイントだと思っています。これは、デフレ脱却の判断に当たってはこれまでも答弁させていただいていますが、消費者物価だけではなくて、GDPデフレーター、GDPギャップ、ユニット・レーバー・コストといった指標に加えて、賃金上昇、企業の価格転嫁の動向、物価上昇の広がり、予想物価上昇率など、幅広い角度から総合的に経済・物価動向を確認していくといたしているところであります。 そういった上において、今申し上げたように、今の現状はデフレ脱却を宣言する状況にはないという認識にあります。
○熊谷裕人君 大臣のおっしゃったとおりのことも私も一応理解はできます。 私は、円安、やはり過度な円安が進んでいると思うので、そこは是正をしてほしいということはずっと財務省の方に、これまでもこの本委員会の中で提案、質疑をさせていただいておりますので、引き続きそこは求めてまいりたいと思っております。 続いて、政府と日銀のアコード、共同声明の見直しについて、柴議員の方からも本会議で質問させていただいておりますけれど、今の再びデフレに戻る見込みがないと言える状況を踏まえて、このアコード、共同声明を見直すということはしないという答弁でありました。日銀も、これから金融緩和の促進をうたっておったこのアコードから政策金利を引き上げるというようなことにこれから政策転換をしていくのではないか。この十二月は据置きでありましたけれど、今後の見通しとして、上げるということは視野に入っている日銀の金融政策を見ながら、本当に金融緩和がこれまでと同じように必要なのかどうかという認識も踏まえて、この共同声明の見直しについて、再度、加藤大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど御答弁させていただいたように、現時点では再びデフレに戻る見込みがないと言える状況には至っていない、こういう認識を踏まえて、先般、私と経済財政政策担当の赤澤大臣と植田日銀総裁との間で、政府と日銀が共同声明に沿って引き続き連携を続けていくことを確認したところであります。 したがって、現時点において共同声明を見直すということは考えておりません。
○熊谷裕人君 先ほどのデフレ脱却宣言もそうなんですけれど、やはり状況が相当変わっているということを認識して、私は早めにこの共同声明、アコードというものは変更していただきたいなというふうに思っておりますし、党の見解としてもそのようなことを提案させていただきますので、是非そこもお考えをいただければと思います。 続いて、トランプ次期大統領、来月就任をされることになります。強いアメリカを目指すというふうに、大統領再任をされたら、また大規模な減税だったり財政拡大といった政策を取ってくるんではないのかなというふうに私は思っておりまして、そのような可能性があるということになると、アメリカのインフレがまた再燃をするのではないか、FRBがどう対応するのかというふうなのはありますけれど、やはりトランプ次期政権誕生を見越して、今、円安傾向にまた戻ってしまっていると思っておりまして、私は、今の水準、百五十三円水準というのも我が国の経済にとっては若干行き過ぎではないのかというふうに思っておりまして、また、これが百七十円、百八十円ということもトランプ大統領が就任するとあり得るんではないかなと思っておりまして、この為替リスクについてどのように、トランプ次期大統領の就任を見据えた為替の大きな変動をどのように今認識をされているのか、どのように対策を取るつもりなのか、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、トランプ次期大統領が就任後どういう政策を取られるのか、今の段階で、政府、日本政府が言及するというのは適切ではないと思いますし、また、今後の為替相場の動向そのものについて財務大臣の立場から言及をすることも、市場に不測の影響を与えるおそれがあるということで従前から差し控えさせていただいております。 その上ででありますけれども、G7などにおいて、為替レートは市場において決定されるのが原則であることに加え、為替レートの過度の変動や無秩序な動きは経済及び金融の安定に対して悪影響を与え得ることや、為替市場における高騰に関し緊密に協議する、こういった点については合意されているところでございますんで、こうしたG7等の合意に沿って対応していくことが重要であり、米国新政権になった後においても、引き続き日米の財務相同士で密な意思疎通を図っていきたいと考えています。
○熊谷裕人君 時間が参りましたので終わりますが、日本のファンダメンタルズをしっかりと強化をするために、私たちもいろいろ提案をさせていただきますので、引き続き議論をお願いしたいと思います。 質問を終わります。ありがとうございました。
○勝部賢志君 立憲民主・社民・無所属の勝部賢志でございます。 今日は、加藤大臣に初めて財政金融委員会での質問となります。金融機関の不祥事の問題と、それから学校現場の働き方改革について、大きく二点、質疑をさせていただきたいというふうに思います。 信なくば立たず、現下の国会最大の課題は徹底した政治改革であることは言うまでもありません。その政治と同様に信なくば立たずであるのが資本主義の根幹的インフラである銀行、証券、保険などの金融業であります。しかし、政治同様に、その信が壊滅的に揺らいでいる、そんな状況があります。 損保業界では、大手四社による企業向け保険料不当引上げカルテル事件、それから、約二百五十万件の個人情報漏えい事件などが今年起きております。生保業界も同様に、顧客情報漏えい事件や無断契約変更、保険金着服事件がありました。それから銀行業界でも、今年六月に銀行と系列証券会社が顧客情報を違法に共有した銀行・証券ファイアウォール規制違反事件がありました。挙げ句の果てには、つい最近ですけれども、三菱UFJ銀行の貸金庫から行員が十数億円を窃盗するという信じ難い事件も起きております。証券業界でも、最大手の国債先物取引相場操縦、それから、別な大手では社員による顧客の強盗殺人未遂事件、このような事件も起きているということであります。また、さきの総選挙中に報じられ驚愕したんですけれども、東京証券取引所社員によるインサイダー取引と金融庁に出向中の最高裁裁判官によるインサイダー取引事件、これも、まさに信なくば立たずの信の土台が底抜けしたという感があります。 これまでに金融業界でも不祥事は幾つかありましたけれども、これほど集中的に事件が露見し、事件化したということはなかったのではないかというふうに思います。 そこで大臣にお伺いをしたいと思いますけれども、これらの不祥事案の続出に対する現状認識と、そして、所信の聴取の中ではさほどこのことについて危機感を感じておられるような発言がなかったものですから、改めてお伺いしたいと思いますけれども、今後の全般的な対応方針について、大臣の所見をお伺いをいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員御指摘のように、銀行、保険、証券にまたがって、複数の大手金融機関において相次いで不適切な事案が確認されたところであります。金融サービスを利用されている皆さんに大変御心配をお掛けする、また、まさに金融システムそのものに対する信頼を揺らがせる、こうした事態に至っていること、極めて遺憾だと考えております。 金融庁としては、金融業界に対する国民の信頼を回復するため、必要に応じて法令上のあらゆる手段をちゅうちょなく活用しながら、個々の事案の全容解明、原因究明を行い、悪質な事例については法令に基づき厳正に対応してまいります。また、不祥事のあった金融機関において関係者の責任の明確化や再発防止の取組の進捗状況についてしっかりと検証を進めるのみならず、業界全体での取組などを通じて、他の金融機関における類似事案の発生の未然防止に向けても取り組んでいく所存であります。 こうした取組を通じて、国民の皆さんが安心して金融サービスを御利用いただけるよう、全力を尽くしてまいります。
○勝部賢志君 御所見をいただきましたので、全力で取り組んでまいるということでありますので、大臣が就任をされて、この後、このような同じような事案が発生しないように、是非金融庁としても目を光らせていっていただきたいと、そういうふうに思います。 そして、さらに、先ほど申し上げた東京証券取引所職員、さらに最高裁から金融庁に出向中の職員によるインサイダー取引事件、業をつかさどる所管省庁による不祥事でありますので、これは信じ難い事件だと、そして許し難い事件だというふうに思います。このことによって失われる社会的な信用や信頼というのは、個別金融機関の比ではないというふうに思います。 霞が関が誇ってきた、いわゆる倫理観の高さ、あるいは使命感、そういったものがどこへ行ってしまったのかというふうに嘆かざるを得ない状況でありますけれども、今、金融教育ということを学校や社会教育で取り扱ってはどうかというようなことで現場にも入ってきているわけですけれども、その前に、まず金融庁を始めとした行政をつかさどる公務員の社会的責任に応じた倫理確立の再教育が必要ではないかと考えますけれども、加藤大臣の御所見をお伺いをいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 金融庁の職員一人一人が、国民全体の奉仕者としての使命を自覚をし、厳正な規律と高い倫理観を保持し、公共の利益の増進を図っていく、こういう役割を担っているということであります。 それにもかかわらず、市場を監督する立場にある金融庁において職員のインサイダー取引と疑われる事案が判明したことは、まさに金融行政そのものに対する信頼を揺らがせると同時に、金融機関などによる事案と相まって、我が国の金融市場の信頼を揺るがすものでもあり、あってはならない大変遺憾な事態ではございます。 金融庁としては、証券取引等監視委員会による今後の調査結果などを踏まえ、厳正に対処するとともに、研修の強化などの再発防止策を策定し、これをしっかりと実行していきたいと、こういうふうに考えております。 こうした取組を通じて、金融庁内の隅々まで高い倫理観を根付かせて、またその倫理観にのっとった、これからもしっかりと仕事をしていただけるよう取り組んでいきたいと考えております。
○勝部賢志君 この問題については、これからも、またこの財政金融委員会の中でも、私自身もしっかり見詰めていきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 それでは次に、学校における働き方改革について伺いたいと思います。 教職員の長時間勤務、あるいは教員不足は大きな課題となっております。教育現場の多忙化、そして教職員の心身にも影響を与えるこの状態を看過することはできないと思っています。 そして、教職の仕事がいわゆるブラックで、なり手が不足している、教員不足も常態化しておりまして、慢性的な教師不足が教員に負担を更に増加させているという状況であります。新年度に担任の教師がいないというようなことも全国津々浦々の学校で起きているということであります。 また、このようなことは、ひいては子供と向き合う教師の時間を奪ってしまい、子供たちのつまずきとか、あるいは悩み、そういったものを解決することができない状態に陥らせてしまっている。いじめや不登校は過去最高となっております。このような状態も放置することはできません。 こういった状況を受けて、中教審が審議のまとめを公表し、学校における働き方改革についての提言がなされ、文科省の概算要求や政府の骨太方針には教職調整額の引上げが盛り込まれたところであります。 一方、財政審の審議の中で、あっ、建議の中でですね、失礼しました、財政審の建議の中で長時間勤務の解消に向けた考え方が示され、とりわけこの調整額の引上げについては両省の間で少々隔たりのある考え方が示されているということで、現在調整が行われていると承知をしております。 そこで、今日は、この財政審から出された建議の内容について確認をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 ちょっと時間が限られておりますので少しはしょってお話をしますが、時間外勤務手当化についてお伺いをしたいと思うんですけれども、資料を御覧いただきたいと思います。 皆さんにお配りをした、上の方に①と書いてあって、赤い下線が引いてある部分ですけれども、労基法の原則どおり、やむを得ない所定外の勤務時間にはそれに見合う手当を支給することが、教職の魅力向上につながるのではないかと、そういう記載がございます。 この手当というのは、いわゆる時間外勤務手当を想定しているということでよろしいのか、財務省にお伺いをいたします。
○政府参考人(中山光輝君) 十一月十一日の財政制度等審議会の事務局資料におきまして、御指摘のとおり、労基法の原則どおり、やむを得ない所定外の勤務時間にはそれに見合う手当を支給することが、教職の魅力向上につながるものではないかと記載しております。 この記載における手当は労働基準法上の時間外勤務手当を想定しておりますが、あわせて、この同じ資料の中ほどでございますけれども、業務負担に応じためり張りある新たな調整手当の枠組みも併せて検討と広く記載させていただいているところでございます。
○勝部賢志君 時間外勤務手当を想定をしているということでありますけれども、昨年の四月二十八日に開催された財政制度分科会の議事録を読みますと、以下のようなことが書かれております。前提としまして、教員は、勤務の特殊性から勤務時間の内外を切り分けることが難しく、時間外勤務手当の支給はなじまないものとされている。さらに、仮に時間外勤務手当を導入しても経費節減のインセンティブが働かず、勤務時間がかえって長くなりかねないと考えてございますと、これは、財務省の調査課長が当時お答えに、お答えというか説明をされた議事録を今引用しました。 これを踏まえると、昨年四月の時点では、財務省は時間外勤務手当化には消極的だったというふうに受け止められますけれども、現在は時間外勤務手当を支給した方が望ましいというお考えに変わったのかということをお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(中山光輝君) 昨年四月以降、例えば本年の骨太方針二〇二四におきまして、職務の負担に応じためり張りある給与体系への改善も含めた検討とされていることですとか、文部科学省からの令和七年度要求内容、これらを踏まえまして、先日の財政制度等審議会の建議におきまして、教職調整額につきまして、一〇%を目指して段階的に引き上げつつ、時間外在校等時間が月二十時間に達する際に教員ごとの所定外の勤務時間に見合う手当に移行することを検討することが考えられるとされたところでございます。 いずれにしましても、教員の給与の在り方につきましては、現在、予算編成過程におきまして文部科学省と調整を進めているところでございます。
○勝部賢志君 続いて、今答弁の中でも触れられましたけれども、教職調整額の引上げについてお伺いをしたいと思いますが、これは皆さんにお配りをしている資料にも出ておりまして、②のところに、働き方改革の進捗を確認をした上で引上げの決定を行うとか、③には、働き方改革に取り組む強力なインセンティブ付けとしてはどうかと、これはその上の方に書いてありますが、経過措置的に教職調整額の引上げを行う場合にはこのような考え方で取り組むということが記されている資料であります。 これを基に考えると、時間外在校等時間、いわゆる残業に当たるものですけれども、この目標設定を行って、その目標時間を下回れば教職調整額を引き上げるけれども、目標時間を超えた場合には調整額を引き上げないという、ちょっとなかなか理解のしづらいというか、逆ではないかなというふうに思うような提案がなされていて、そして強力なインセンティブ付けになるというふうにも記されているんですけれども、このことについてもどうも釈然としないんですね。 ということで、まずは労働と賃金ということについて、今日は厚労省の方にもお越しをいただいていますので、そのことについてちょっとお伺いをしたいと思うんですけれど、労基法の第二十四条第一項に定める賃金全額払いの原則とは何を意味し、何を禁止しているのか伺います。
○政府参考人(尾田進君) お答えいたします。 労働基準法第二十四条第一項におきましては、賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならないとされております。 この全額を支払わなければならないとは、支払期日の到来している賃金につきまして、その一部を差し引いて支払わないといった取扱いを禁止するものと解されております。
○勝部賢志君 残業代、いわゆる時間外勤務手当についても労基法に基づいて全額支払わなければならないと考えますけれども、そういう理解でよろしいでしょうか。
○政府参考人(尾田進君) お答えいたします。 労働基準法第三十七条の規定に基づきまして、使用者は、法定労働時間、原則として一日八時間、一週間四十時間でございますが、これを超えて働かせた場合には通常の賃金の二五%以上の割増し賃金を払わなければなりません。 この割増し賃金につきましても、委員御指摘のとおり、労働基準法第二十四条第一項の規定によりまして、その全額を支払わなければならないとされております。
○勝部賢志君 例えば、ある会社で上限時間を例えば四十五時間とか定めていて、それを超えて五十時間残業した人がいた場合、これは四十五時間で打ち切っちゃって、その五時間払わないというようなことは、これは労基法上では違反だというふうな理解でよろしいですよね。
○政府参考人(尾田進君) お答えいたします。 労働基準法第三十七条の規定に基づく割増し賃金は、実際に働いた時間に応じて支払うことが必要であり、使用者が割増し賃金の全部又は一部を支払わない場合は労働基準法の違反となります。
○勝部賢志君 教員を含めた地方公務員にも賃金全額払いの原則というのは適用されますでしょうか。総務省にお伺いします。
○政府参考人(新田一郎君) お答え申し上げます。 教員を含む地方公務員につきましては、労働基準法二十四条一項に定める賃金全額払いと同一の趣旨である給与全額払いの原則が地方公務員法第二十五条第二項に規定されておりますので、適用されるということになります。
○勝部賢志君 先ほど私が給与法上どうも何か釈然としないと申し上げたのは今のようなことで、確かに教員は今は労基法は適用されていません。給特法なんですけれども、その分調整額が支払われていて、考え方としてはいずれは労基法に基づいた時間外勤務手当を支給する方向で今動いているという、その中にあって、当分の間調整額をどうするかという話になったときに、それをある条件に達しなければ支払わないとか、それが職場によっても違ってくるとか、こういうようなことを案の中に盛り込んでいるということ自体に私はどうも納得いかないものがありますと、これ、労働法制上おかしいのではないかというふうに指摘をしたのはその点です。 それからもう一つ、インセンティブの問題なんですけど、これは動機付けをして、それに対する報酬を与えるようなことがこのインセンティブの意味として考えられるわけですけれども、これは誰に一体そのインセンティブが働いているのかという問題なんですが、これは、教員は好きで残業をしているわけではなくて、増えるばかりの業務量を限られた人数でこなすしかないわけで、どんどんそれで仕事が増えていくわけですね。だから、業務量を減らしてほしいと。そのことについては財務省も実はおっしゃっていて、これは文科省もっと頑張れということを今回も指摘をされているんです。 それは私も全く同感で、これはその文科省や教育委員会が、教員がやらなくてもいい業務をもっと明確に指示をして、それをしたら罰則を与えるぐらいのことをやっていいんじゃないかと私は思っているんです。でも、それがなっていない。これは、例えば、業務量を減らすということの動機付けを教育委員会や文科省にはすべきですけれど、その手当を受ける、調整額を受けるのは教員ですから、それがインセンティブとどうつながるのかというのは、大臣何かうなずいておられますけれど、私自身そこがどうも納得いかないわけですね。だから、この案は非常に粗いというか、こなれた考えだなと思えてなりません。 加藤大臣は厚労大臣の御経験があり、働き方改革、処遇改善など精力的に取り組んでこられた方ですので、是非この点は誠意を持って文科省とは当たっていただきたいなというふうに思います。 ちょっと時間がありませんので次の質問に移りますが、産休、育休代替教員の正規化についてお伺いします。 これは、今回建議の中で出されているんですけど、私は非常に効果的な取組だと実は思っておりまして、以前、私自身もこれについては是非実施をしてほしいという、別の委員会でしたけれども、求めてきたことがございます。是非文科省としてこの正規化について取り組むべきだと考えます。そして同時に、法令上対応をしなければならない必要があるとすればどういうことで、いつから実施を考えているのか、お答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(日向信和君) お答えします。 産休や育休を取得する教師の業務を代替する臨時講師の不足が現在の教師不足の主な要因の一つとなっている中、教師の方々が産休や育休を安心して取得できるようにするため、代替者を安定的に確保できるようにすることが重要であると考えております。 このため、地方団体からの要望も踏まえ、代替者が正規の教職員である場合にも、その給与費が国庫負担額の最高限度の算定対象となるよう、一昨日、政令の改正を閣議決定したところであり、令和七年四月一日から施行されます。
○勝部賢志君 このことは、ちょっと時間がないので余り詳しくお話ししませんけれども、現場で何が起きているかというと、産休とか育休に入った先生の代替教員が年度途中だといないんですね。何ぼ探しても最終的に手当てできないというようなことが起きているので、年度当初から想定される人数、正規で採っておいて、年度途中で休職された方々の代替教員にすると、そういう制度が来年から、四月からできるということなので、これは一歩前進だというふうに思います。 最後に大臣にお伺いをしたいというふうに思うんですけれども、先ほどの財政審の提言の中でもありましたんですが、要するに、学校現場が大変厳しい状況にある。一つは、業務を減らすことだと思います。けれども、もう一つは、やっぱりその職に当たるマンパワーがやっぱりこれは大変重要で、人がいれば、普通に考えて、ある一定の業務量を一人でやるよりは二人でやった方が当然ながらこれは軽減につながるわけであります。けれども、財政審の中での表現は、非常にそこには後ろ向きな表現になっています。 先ほども申し上げましたけれども、加藤大臣は、労働条件の改善や働き方改革を推進する立場でこれまで取り組んでこられました。様々な職種で今働き方改革というのが進んでいます。それぞれに課題はいまだにあると思うんですけれども、やっぱりそれが一歩ずつ進んできたということだというふうに理解をしていますし、救急患者を受け入れたり、あるいは夜間の対応も必要となる病院などでも働き方改革が進んで、今年から医師も労働基準法にのっとった働き方への改革がスタートしたということであります。 先ほど申し上げましたように、こういった業務軽減、働き方改革を進めていくためには、やっぱり業務の適正化と人員の確保と、この両輪がしっかり動いていくことが大事だというふうに思いますので、是非大臣には、今後その学校現場の働き方改革に対しても、この業務の適正化、人員の確保ということを基本に考えるべきだというふうに思いますけれども、大臣の見解をお伺いをいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員御指摘のように、学校現場、今の状況を考えますと、まさに業務の適正化と、そして人員の適正な配置、これをしっかりと、しかもスピード感を持ってやることが大事だというふうに考えて、しかも効果的に進めていくということが大事だと考えております。 業務の適正化については、中央教育審議会により示された学校・教師が担う業務に係る三分類に基づく業務の更なる厳選、見直し、あるいは標準を大きく上回る授業時数の見直し、そして何といっても校務DXの加速化、こういった取組を進めていかなければいけないと思います。 また、人員の適正な配置、これは別に私ども軽んじているわけではなくて、これまでも対応させていただきましたし、教職員定数の改善や教員を支援、支える外部人材を拡充してきているところであります。 また、先ほど委員からお話をいただきました働き方改革の観点からというか、四月時点で学校の先生がそろっていない、こういったところを踏まえて、若い教職員の方々が安心して産休、育休を取れる環境をつくると、これも私、建議の中にも入れてありますし、大変大事だと思っております。 実際、一昨日、文科省において、代替者を確保する際の国庫負担の対象として、臨時の教職員のみならず正規の教職員も加える制度改正がなされたというふうに承知をしているところでございます。 財務省として、令和七年度予算編成に向けて、業務の適正化、人員の適正な配置、これをしっかり進め、教職員の方々の働き方改革、これが進捗をしていけるように、所管である文部科学省とよく調整をしていきたいと考えております。
○勝部賢志君 時間になりましたので質問は終わりますけれども、最後におっしゃった文部科学省と学校現場、そして、ひいては子供たちのために前に進む調整を是非進めていただきたい、そのことを申し上げまして、質問を終わります。
○杉久武君 公明党の杉久武でございます。 本日は質問の機会をいただき、大変にありがとうございます。 二年ぶりの財政金融委員会となります。三宅委員長を始め委員会の皆様、また、加藤大臣を始め財務省、金融庁の皆様にはどうぞよろしくお願いを申し上げる次第でございます。 では、通告に従いまして、順次質問をしてまいりたいと思います。 まず、税制全般についてお伺いをさせていただきたいと思います。 私は、現在、公明党の税制調査会の事務局長を務めております。今年の税調の議論では、いわゆる税制における壁が注目をされ、議論されてまいりました。 今日は、現在議論されている個別の課題ではなく、今後一定の時間を掛けて検討すべきではないかと思われる点について、何点か問題提起をさせていただければと思っております。 まず一つ目が、各種の税控除の所得制限が、今回の壁の議論でもそうなんですけれども、壁になっていると、こういう認識を受けていること自体がやはりもう私は時代から遅れているんではないかというふうに思っておりまして、いろいろな税における所得制限というものは一定必要だとは思いますけれども、その在り方についてはやはり丁寧にフェーズアウトしていくような仕組みというものをしっかり日本の税制の中でも取り入れていくべきではないかというふうに考えております。 例えば、今回少し議論にもなっておりましたけれども、特定扶養控除の場合、被扶養者の年収が一定水準を超えると控除額はいきなりゼロになっていくわけであります。私は米国でも公認会計士として仕事をしておりましたが、米国の所得税でも所得制限のある控除は種々たくさんございますけれども、私も実務を離れてもう十年以上たちますので現在のことまでしっかりアップデートはできておりませんけれども、私の記憶ですと、必ずと言っていいほど、一定の所得を超えると徐々に控除額がきれいに逓減をしていってフェーズアウトをするという形を取っていたというふうに記憶をしております。 たしか日本の税制でも、配偶者特別控除のように段階的に、まあ階段状ですけれども、フェーズアウトするような仕組みもありますけれども、これだけデジタル化が進んでくる中で、複雑な計算というのは確かに法執行上課題はあろうかと思いますけれども、今の時代に即した運用に改善をしていくべきではないかというのが一点目の問題提起でございます。 あと、二つ目は、物価上昇局面、今は賃金、物価の、デフレから脱却をして賃金と物価が上がっていく、そういう局面を迎えておりますけれども、そういった中では、やはり各種控除の限度額というものが物価連動して調整されるような仕組みを制度としてビルトインしていくことも検討すべきではないかというふうに思っております。 例えば米国の個人所得税においては、例えばスタンダードディダクション、標準控除、誰でも取れる控除になりますけれども、これは毎年インフレ分を調整するということで法律上、ルール上は明記をされておりまして、毎年十月にIRSから翌年の控除額はこれだけ変更になると、六十個ぐらいの様々な項目についてインフレ調整がされているというのが現状でございます。 こういった海外の事例も参考にしながら、今申し上げた二点ですね、やっぱり様々な税控除というのは、所得制限を付けてもきれいにフェーズアウトをしていくような仕組みの導入、また、物価上昇局面、賃金が上昇する局面においては、やはりこの様々な控除も、米国のようなインフレ調整、こういったものをビルトインしていくことを是非御検討、検証いただきたいと思いますが、財務大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員から二つの御提案を頂戴いたしました。 まず、個人所得課税の各種控除の所得要件について、基礎控除や配偶者特別控除等、それぞれの控除の趣旨に応じ、逓減・消失型の控除を設けているところであります。 委員御指摘のように、全ての控除について逓減・消失型、特に階段ではなくて直線状態と、リニアというんですかね、にしていくということ、これは一番なだらかな方法だというふうには思います。 ただ、他方において、日本では、納税者のみならず、年末調整を行う源泉徴収義務者である企業の皆さんの負担、これを考えておかなきゃいけない、それは御指摘のとおりであります。そうした事務負担にも配慮して議論していかなきゃいけないというふうに考えております。 また、物価連動して控除額を調整する仕組みであります。 米国始め幾つかの国では、言わば物価上昇、あるいはそれに類似する指標を見ながら自動的に調整するという仕組みを持っている国があることも承知をしております。 他方、日本では、課税最低限は、生計費の観点とともに、公的サービスを賄うための費用を国民が広く分かち合う必要性などを踏まえ、総合的に検討されてきたところであります。 生計費に影響を与える物価は控除額を決定する際の勘案要素ではありますけれども、単純に物価のみに連動させるという考え方は現在取っているところではございません。 今後、こうした点も含め、個人所得課税の諸控除の在り方などについては、経済社会構造の構造変化あるいは所得再分配あるいは子育て世帯の負担への配慮、こういった観点を踏まえて引き続き検討をしていきたいというふうに考えています。
○杉久武君 今大臣から御答弁いただいた、確かにいろいろな課題はありますし、年末調整は日本独自の制度でありまして、源泉徴収義務者、年末調整やっていただく会社の皆さんへの配慮というものは当然必要だと思っております。 そういった中で、例えば税理士会からは、年末調整時期の在り方とか確定申告時期の在り方等様々、現場の実務をやっている皆さんから貴重な提言も、建議も出ていると思いますので、そういった現場の皆さんの声もしっかりいただきながら、是非改善が、どういう改善ができるかどうか御検討いただければというふうに思っております。 次に、大臣所信の中でも触れられておりましたサステナビリティー情報の開示の在り方の検討について質問をさせていただきたいというふうに思います。 サステナビリティー情報、また非財務情報にも該当すると思いますけれども、企業価値を評価する上でその重要性が今ますます高まっていると思っております。 一方で、企業側には、このサステナビリティー情報の開示に取り組んだら株価は上がるのかとか、気候変動というのはうちの会社のビジネスにどう本当に関係があるのかとか、一部のブームで終わってしまうんじゃないかとか、既にCSRの活動は取り組んでいるのにとか、様々疑問を抱えていることも少なくないのではないかと感じております。 そこで大臣にお伺いをさせていただきたいと思いますけれども、今検討して、この開示の基準の検討がされておりますサステナビリティー情報がなぜ重要なのか、財務情報に加えてこういった情報の開示がなぜ必要なのか、その開示の在り方の検討状況について、法制化に向けたスケジュール感も含めて御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) サステナビリティー情報でありますが、企業の将来のキャッシュフロー等に影響を与えると見込まれるサステナビリティー関連のリスク及び収益機会に関するものであり、投資を行う上で有用な判断材料になるものと考えております。 サステナビリティー情報の開示をめぐっては、二〇二三年三月期から有価証券報告書における開示が始まっており、人的資本に関する情報、各企業が重要と判断した情報の開示を求めております。 他方で、企業によって重要と判断する情報の内容や粒度は様々であることから、サステナビリ情報の比較可能性を確保するとともに、投資者に対してより有用な情報提供を行うべく、二〇二三年六月に最終化された国際的な開示基準を踏まえ、民間の基準設定主体、サステナビリティ基準委員会において、サステナビリティー情報全般について二〇二五年三月の最終化というか取りまとめを目指し、日本版の開示基準の策定が進められております。 他方、サステナビリティー開示基準に基づく情報開示の開始時期については、現在、金融審議会の作業部会において、二〇二七年三月期以降、時価総額の大きい企業から順次当該基準に基づく開示を始めていくことを念頭に議論が進められているところであります。当該部会では、来年中を目途に議論が取りまとめられる予定と承知をしております。 金融庁としては、その取りまとめ結果を踏まえ、必要な制度整備を進めてまいりたいと考えております。
○杉久武君 やはり、このサステナビリティー情報、しっかりと開示が充実していく方向で取り組んでいただきたいというふうに思っております。 この開示の仕組みを、米国や欧州の方がやはり先進的に進めてきたんではないかというように感じておりますけれども、一方で、このサステナビリティー情報というのは、決算書に載る財務情報よりも、やはり情報を収集して集計をして開示をしていくということは企業にとって少なからず負担でもありまして、米国ではやはり今その負担に対する疑問の声も大きくなっているということも聞いております。 その上で、来年米国ではトランプ政権が誕生するわけでございますけれども、特にトランプ政権では、やっぱり気候変動対策に対しては消極的な政策が取られるんではないかという懸念もされております。 そういった中で、サステナビリティー情報の開示についても何らかの影響があるのではないかという危惧する声もありますけれども、この点について日本としてはどういう方向感で取り組んでいくのか、大臣の御見解を伺えればと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 米国では、本年三月、米国証券取引委員会、SECが気候関連情報の開示を上場企業等に対して義務化する最終規則を公表したところであります。 しかし、その後、米国内ではこれに異議を訴える訴訟が相次ぎ、現在、SECは司法判断確定まで同規則の執行を停止しており、今後、気候関連情報の開示が義務化されるか不透明な状況と認識をしています。 欧州では、二〇二四年会計年度より、一定の規模以上の企業に対してサステナビリティー情報の開示の義務付けが開始をされているところであります。こうした中、今後、トランプ政権の誕生がサステナビリティー情報の開示の取扱い、取組に与える影響、これは一概に申し上げるのは困難でありますが、我が国としては、サステナビリティー情報は投資を行う上で有用な判断材料となるものと考えており、サステナビリティー情報の開示基準の円滑な導入に向け検討を進めているところであります。 なお、検討に当たっては、米国の状況含む国内外の動向等も踏まえて作業は進めていきたいと考えています。
○杉久武君 次に、少し技術的なことを政府参考人にお伺いしたいと思います。 温室効果ガス排出量の算定報告する際に用いられます国際的な基準でございますGHGプロトコルとサステナビリティー情報の開示に関連をして質問をいたします。 サステナビリティー情報の開示に当たりまして、GHGプロトコルでスコープ1、2、3というこの分類がございますけれども、これがどういったものかというものか確認をさせていただきたいとともに、このスコープ1、2、3に該当するこのサステナビリティー情報をどういうふうに開示をする、開示を進めていく予定なのかという点と、また、私、今、公明党の中で食品ロス削減PTの事務局長を務めておりますが、例えば食品ロス情報というのも重要なサステナビリティー情報だと思いますけれども、こういったものはどこに該当するのか、金融庁にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(油布志行君) 二点御質問をいただきまして、まずスコープ1、2、3の関連でございますが、委員のおっしゃいましたこのGHG排出量の算定等の国際的な基準として知られておりますGHGプロトコルでは、まず、スコープ1につきましては、これはボイラー等で燃料を燃やすなどのときに発生する、企業自らが直接排出する温室効果ガスの排出量でございます。スコープ2は、他社から供給された電気、熱等の使用に伴う間接的な温室効果ガスの排出量を指します。また、スコープ3は、それ以外の間接的な温室効果ガスの排出量で、例えば企業が購入いたしました原材料の製造過程で発生するものなど十五のカテゴリーに区分されておりまして、上流、下流の間接的な温室効果ガスの排出量をそれぞれ示すものでございます。 そして、いわゆる国際サステナビリティー開示基準におきましては、このプロトコルに従っておりまして、スコープ1から3までの開示を行うことが求められております。 現在、我が国では日本版の開示基準の策定中でございまして、公開草案が公表されております。そこにおきましても、国際開示基準と同様に定めを置く予定とされております。 なお、この日本版の公開草案によりますと、スコープ3については、これ国際基準と同等でございますけれども、適用初年度については企業の判断で開示しないことができるというふうにされております。 次に、二点目でございますが、食品ロス情報についてお答えいたします。 現状、二〇二三年の三月期から新設いたしました有価証券報告書のサステナビリティー情報の記載欄におきまして、企業が食品ロス情報を任意で開示を行うことができるようになっております。この点、先ほど申し上げました日本基準の公開草案や国際開示基準におきましては、この食品ロス情報については温室効果ガス排出量とは異なりまして、一律の開示が義務付けられているというわけではございません。しかしながら、日本基準の公開草案、それから国際基準の双方いずれにおきましても、食品関連企業等におきまして、投資家の意思決定に関連性があり、それから当該企業のサステナビリティー関連のリスクや収益機会に関する重要性のある情報であれば、食品ロスに関する開示が必要となるということが想定されております。 金融庁といたしましては、委員おっしゃいましたように、企業負担と投資家ニーズのバランスを取りながら、我が国におけるサステナビリティー情報の開示基準等の円滑な導入に向けて検討を進めてまいりたいと思っております。
○杉久武君 引き続き、このサステナビリティー情報の開示につきましては委員会で取り上げていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 最後に、財務省と厚労省で対応されております令和六年の地方からの提案等に関する対応指針で示されました戦没者等の遺族に対する特別弔慰金の請求のオンライン化及び受付事務のDX化について伺いたいというふうに思います。 戦没者等の遺族に対する特別弔慰金に関する課題は、過去、私の地元の大阪の御高齢の御婦人から我が党に届いた一通のお手紙を予算委員会等や厚労委員会でも御紹介をして、この課題について取り上げてまいりました。今日は時間が限られておりますので詳細については割愛をいたしますけれども、課題としては、申請をしてから支給まで半年から一年、場合によっては一年半という長期に掛かるということと、申請者が申請状況を確認したくても、なかなかこれ確認するのが難しいと。地元の自治体に申請しても、それが戸籍のある都道府県に行って、戸籍のある都道府県で確認をして、厚労省に報告が行って、最後、財務省で国債を発行するという非常に複雑な流れになっております。 そこで、やはり、この二年前の予算委員会では、岸田総理に手続の一層の簡素化や事務処理の迅速化をお願いさせていただきました。そこで、今回の令和六年の地方からの提案等に関する対応指針で、今回のこの戦没者等の遺族に対する特別弔慰金の請求のオンライン化及び受付事務のDX化、どのように進むのか、具体的に厚労省に確認をしたいと思います。
○政府参考人(岡本利久君) お答え申し上げます。 戦没者等の遺族に対する特別弔慰金の支給に当たりましては、これまで委員から度々御指摘をいただいておりますように、速やかに国債を交付できるよう手続の簡素化や事務処理の迅速化を進めることが重要であると認識をしております。このため、御指摘のような、請求者による請求時のオンライン化及び受付事務のDX化と併せた事務処理の迅速化などを検討しているというところでございます。 具体的には、特別弔慰金の請求のオンライン化につきましては、今後、請求者がマイナポータルによって請求することができる仕組みを構築し、令和七年度中に運用を開始する予定であります。さらに、デジタル技術を活用した都道府県の事務負担の軽減策などにつきましても、事務の実態を調査した上で検討し、令和九年度中に結論を得るということにしているところでございます。 来年は戦後八十年を迎えるという中で、戦没者等の御遺族の高齢化が進む中、速やかに国債をお渡しできるよう、引き続き、より一層の事務処理のDX化などによる事務の簡素化、迅速化が図られるよう努めてまいりたいというふうに考えております。
○杉久武君 是非、この点については、今ありましたように、やっぱり対象者が大分高齢になっておりますので、迅速な対応をお願いを申し上げまして、時間になりましたので、質問を終わります。 ありがとうございました。
○上田勇君 公明党の上田勇でございます。 加藤大臣始め関係の皆様、大変にお疲れさまでございます。 今日は、金融庁の施策につきまして何点か質問させていただきます。 まず、十一月に決定をしました総合経済対策には、国民の資産形成を後押しする資産運用立国の取組を進めると記述されております。 これを実現していくためには、金融商品にはこれまでは余りなじみのなかった勤労者などに参画をしてもらわなければなりません。普通のサラリーマンや事業者の方々に対して、まず第一には、多様なニーズに合った担い手や金融商品を提供するということ、そして第二には、分かりやすく公正なシステムであって安心できるものだということを認識してもらう、この二つが必須だというふうに思っております。 前者については、この総合経済対策や骨太方針などにも様々なことが記述をされておりまして、着実に取り組んでいただいているというふうに考えております。後者についても、様々な取組はしているということは理解しているんですが、果たして十分に認識を、認知されているのかどうか、ここはちょっと懸念のあるところであります。預貯金とは違って、リターンに見合った一定のリスクがあるということは当然のことであります。しかし、先ほどの質問にも出ていたんですけれども、金融関係者によりますインサイダー取引だとか不適切な行為がしばしば報道されるなど、このシステム全体が公正でないんじゃないかと、そういった懸念も強いと思っております。 一般の投資家が安心できるようにすることがまずは重要だというふうに考えておりますけれども、金融担当大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 貯蓄から投資への流れを着実なものとして国民の資産形成を後押しをするため、委員御指摘のように、家計の様々なニーズに応じた多様な金融商品が提供されるとともに、金融リテラシーの向上を含め、個人が安心して金融商品を購入できる環境を整備することが重要であります。 金融庁においては、資産運用会社の新規参入の促進、投資信託への非上場株式の組入れの実現を通じた金融商品の多様化、新しいNISAの適切な活用促進や、金融経済教育機構、J―FLECによる金融経済教育の充実を通じた家計の安定的な資産形成支援、金融商品の販売会社等における顧客本位の業務運営の確保、また、今御指摘をいただきました、金融システムへの信頼が今いろいろ揺らいでいるわけでありますが、その信頼をしっかりと回復し確保していく、こうした取組を進めております。こうした取組を通じて、資産運用立国の実現、これを目指してまいりたいと考えております。
○上田勇君 今御答弁にあったとおりだというふうに思うんですけれども、この公正であるとそれから安心できるということはまあ若干ちょっと違う面もありまして、公正であるというだけではなくて、やっぱりこれから投資をしようという一般の方々がそれに納得してもらうことが重要なんだろうというふうに思います。そういう意味では、安心して投資してもらえることが必要でありますので、分かりやすく丁寧な説明をこれからも心掛けていただきたいというふうにお願いをいたします。 次に、暗号資産について質問をいたします。 アメリカの次期トランプ政権では、経済関係の要職の人事案などが明らかになってくると、これまで比較的現政権は慎重であったのに比べて、この暗号資産に好意的なんではないかという見方が今広がっております。市場では、規制緩和が進むんじゃないかというようなことから、そういう期待があって、暗号資産が値上がりをしていると承知しています。 我が国でも、やっぱりこの暗号資産についての関心、これは今までも結構高いものはあったんですけれども、更に広がっているんじゃないかというふうに受け止めております。というのは、先日もちょっと、地元でも商店街のちょっとお集まりの中で、この暗号資産というのはどうなんだろうねというようなことが話題に上るぐらい関心が高まっているというのが現状であります。 金融庁の二〇二四年事務年度金融行政方針においては、暗号資産等に関連する制度の在り方について改めて点検するというふうに書かれておりますが、今後、この取組の方針についてお伺いしたいというふうに思います。
○政府参考人(油布志行君) お答えいたします。 暗号資産につきましては、決済手段としての利用も見られる一方で、実際には投資目的で売買されていることが多いという指摘や、あるいは、関連する取引の市場が健全に発展するためには、利用者保護等が図られ、国民から広く信頼が得られることが不可欠であるといった指摘がなされております。 こうした指摘を踏まえまして、委員おっしゃいましたとおり、本年八月に公表しました金融行政方針におきましては、国内外における暗号資産に関する取引の動向等を踏まえ、暗号資産に関連する制度の在り方等について改めて点検するというふうに記載しております。 これに基づきまして、現在、金融庁においては、外部有識者にお願いいたしまして勉強会を開催しております。利用者保護等の様々な観点から、現在法令上決済手段として位置付けられている暗号資産を投資対象として整理することが適切か否か等につきまして、幅広く議論を重ねているところです。 金融庁といたしましては、当該勉強会における議論も参考にさせていただきながら、点検の結果に基づいて必要な対応を検討してまいりたいと考えております。
○上田勇君 ありがとうございます。 暗号資産、その決済機能としての一定の役割があるということは、もうかなり定着をしてきているんだというふうに思います。 ただ、今おっしゃったように、投資あるいはその投機的な今動きもあるというふうに思います。これだけ非常に値上がりをしているということが報道されていると、かなり一般の方々、比較的これ参画するのはそんな難しいことではないようでありますので、その辺、ちゃんとそのメリット、それからリスクについても一般の方々によく分かるような広報が必要だというふうに思いますし、今これだけちょっと関心が集まっていること、私も正直ちょっと意外だったんですけれども、被害が大きくなる前に迅速な対応をしていただきたいというふうに思っております。 次に、金融犯罪についてちょっと質問をさせていただきます。 先ほどのその方針の中にも、個人間融資などの闇金融の手口に対しては、注意喚起を強化するとともに、捜査当局との連携により厳正に対処すると記述をされております。 配付資料をちょっと御覧いただきたいと思うんですが、これ金融庁のホームページに載っているもので、違法な金融業者に注意というページがありまして、その中にある悪質な業者の例として、ここに、表裏あるんですが、十六例、類型が掲載をされております。 個人間融資のほかに、偽装ファクタリング、それから後払い現金化など、この資料の右側の方のこの解説のところを見ていただければ分かるんですけれども、実に多様で巧妙な手口であります。これ読んでみると、確かに、金銭を借りているというふうには全く思わないまま実質的には借金をしている、しかも、それは法律で定められた上限金利をはるかに上回る高い金利で借りているというような実態であります。様々な形を装った貸金業法などに違反する行為であるというふうに思っております。 この表にこれだけいろんな類型詳しく書いてあるということは、やっぱり結構多いんだろうなというふうに思っておりまして、かなりの件数の犯罪が発生しているんではないかと推察をいたします。 現状、私は極めて深刻だというふうに受け止めているんですけれども、現状認識、それから対処方針について御見解伺います。
○政府参考人(屋敷利紀君) お答えいたします。 無登録で貸金業を営むいわゆる闇金業者は、委員御指摘のとおり、SNSを利用した金銭の貸し借りや商品売買を装うなどの様々な手法で脱法的な貸付けを行っている事案があると承知しており、金融庁といたしましても厳正に対処していく必要があると考えております。 金融庁といたしましては、闇金融業者による被害の現状を把握するために、金融サービス利用者相談室への利用者からの相談、警察当局や日本貸金業協会等の業界団体からの情報提供等を通じて情報収集に努めるとともに、被害を防止するために、リーフレットやSNS等の様々な方法を用いた注意喚起、闇金融業者への警告、警察当局への情報提供や意見交換などの取組を行っているところでございます。 今後とも、関係当局等と連携の上、こうした取組の強化に努めてまいりたいと考えております。
○上田勇君 是非、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 やっぱり、これだけ類型が出ていて、なおかつ多分件数はかなり多くなっているというふうに認識はされているんじゃないかというふうに思います。特に、一つ一つの案件は少額なようでありますけれども、全く、借金をしている、金銭を借りているという認識がないまま結果的に非常に大きな負債を背負っているというような事例があるというふうに聞いておりますので、是非しっかりとした対応をお願いしたいというふうに思います。 先日、こうした闇金融問題に詳しい東京情報大学の堂下浩教授にちょっとお話を伺う機会がございました。堂下教授は、幾つかの県警本部でもこの違法な金融に関する講義なども行っていまして、実情にはかなり詳しい方だというふうに思っております。 堂下教授によりますと、警察として被害者からの相談が増加している実態があって、犯罪が増えているということに警察も非常に関心を持っていて懸念しているということを伺いました。ただ、多くの場合には、捜査に当たる警察官がやっぱり、貸金業法等の法制度についての知見というのはやっぱりどうしても限られていて、被害者から相談などを受けた初期の段階では、これ、果たして事件性があるのかどうかという判断にも迷うときがある。そして、捜査が進んで、いざ立件するときの様々な法律解釈等の判断も、これ、やっぱり金融庁や地方財務局と随時相談しながら進めていきたいというニーズが高いというふうに伺いました。 こうした現場レベルでの連携協力は果たして円滑に行われているんでしょうか。金融庁の方からの是非御所見を伺いたいと思います。
○政府参考人(屋敷利紀君) お答えいたします。 金融庁といたしましては、無登録で貸金業を営むいわゆる闇金融業者による被害を防止するため、警察当局と緊密に連携することが重要と考えております。 こうした観点から、金融庁や財務局において、警察当局より貸金業法の適用に関して相談や照会があった場合には、迅速に対応するとともに、財務局又は財務事務所、都道府県警、都道府県及び都道府県警察本部、三者間の事務連絡体制を設けて、貸金業法の適正な運用のために必要な事項を含め、警察当局と情報交換や協議を行ってきたところでございます。 いずれにいたしましても、金融庁といたしましては、財務局と緊密に連携しつつ、警察当局から相談、協議があった際には丁寧に対応し、引き続き警察当局との連携に努めてまいりたいと考えております。
○上田勇君 御対応いただいているということであります。 堂下教授の話では、現場レベルでの連携でまだまだ改善できる余地があるのではないかということもおっしゃっていましたので、引き続き御努力お願いしたいというふうに思います。 次に、報道によると、独立行政法人福祉医療機構の元理事や医療福祉系コンサルタントらが貸金業者として無登録で金銭の貸借の媒介を行った容疑で逮捕されたという事件があります。同様の、無登録のいわゆる融資コンサルタントと自称するような業者が、中小・小規模事業者などに金融機関等を紹介して、融資を受ける際に極めて高額な手数料を支払わせているといった被害が後を絶たないということも聞いております。 無登録で業として貸付けの媒介を行うことは、当然違法な行為であります。また、媒介手数料の上限、これも、手数料の上限は法律で定められておりますので、それをはるかに超えるような高額な手数料を請求することも違法だと承知しています。 犯罪の被害を未然に防ぐ、こうした融資が実行される前に未然に防ぐという意味においては、貸し手の金融機関、先ほどの事例ではこれは政策金融の機関も含まれていたんですけれども、そういったことも含めて、この紹介をしている事業者などが登録業者であることをまずは確認する、それを徹底することが重要じゃないかというふうに思います。これは是非金融庁から指導していただきたいというふうに思います。 また、違法な媒介業者が介在、また警察による事件捜査があった場合にはできる限り金融機関も協力をする、そういった指導を行っていただきたいというふうに思いますが、金融庁としての御見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(伊藤豊君) お答え申し上げます。 金融機関が融資を行う場合に、コンサルティング事業者が介在する場合は確かにございまして、こういう場合には、金融機関としては、御指摘のように、そのコンサルティング業者が適法な業者、さらには事業者の役に立つ業者かどうかということをよくチェックする必要があることは言うまでもないというふうに思っておりまして、借り手との間に介在するそういうコンサルティング業者とむしろ金融機関は連携をして、借り手に対して最適なソリューションを提案、実行することが必要であるというふうに考えておりますので、当然にその前提としてしっかりとした業者であることを金融機関としても確認をしなければならないというふうに考えております。 警察との協力も含めて、若しくはその違法業者の通報も含めて、金融機関には常に周知をしているところでございますけれども、今先生御指摘の点も含めて改めて周知をしてまいりたいというふうに考えております。
○上田勇君 ありがとうございます。是非引き続き、これやっぱり犯罪の防止、それから捜査への金融機関の協力、これまた金融庁の方から是非訴えていただきたいと思います。 ちょっとこれはもう質問ではないんですけれども、やはり堂下教授の話では、捜査官が犯罪関連の口座に関連する情報などの提供をする際にも、書式や手続が金融機関ごとにまちまちであって、これを統一してはどうなのかというような御意見もあるようであります。そういった様々なこの金融機関との連携の中で改善すべき点が多々あるということでありますので、今後とも、是非金融庁として御検討いただき、また金融機関ともよくその辺、打合せをしていただければと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。 以上で終わります。
○委員長(三宅伸吾君) 午後一時十五分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十三分休憩 ─────・───── 午後一時十五分開会
○委員長(三宅伸吾君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、財政及び金融等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。 今日は、経済政策一般に関して加藤大臣に質問しようと思っております。 それに先立って、午前中の質疑の中で、デフレ脱却ということに関して大臣の方から御発言がありました、御答弁がありました。現在は、物価が上昇基調にあると。しかし、賃金と物価がこの三十年間上がっていないと、上がらないという思いがしみ込んでいて、そこから抜け出す意味でデフレ脱却と言っているという御発言がありました。 私自身も、隣の藤巻さんも、今はもう果たしてインフレかデフレかという質問何回かさせていただいて、政府の見解を伺っているんですけれども、明確なその御答弁がなかった中で、今朝、加藤大臣の御答弁を聞いて、何かこう、すとんと胸に落ちる、腹に落ちるところがありましたので。 デフレ脱却というと、それだけ聞くとデフレ経済からの脱却と一般に思われてしまいますので、これから、デフレ脱却とおっしゃるのに換えて、デフレマインドからの脱却とかいうふうにおっしゃった方が、我々もそうだと思いますし、国民一般の方々もそうだと思いますので、デフレマインドからの脱却を目指して今こういう経済政策を取っているというふうな御発言にされた方がいいのではないかという、これは御提案でございますけれども、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 午前中申し上げたように、デフレから脱却する判断については幾つかの指標があるということは申し上げたわけでありますから、当然それも見ていく。ただ、それにとどまるものではなく、今御指摘あった点も含めて判断していくということでありますから、それを、総じてどういう言い方をした方が国民の皆さんに分かりやすいかというお話なんではないかなというふうには思います。 政府としては、言ってきたことをやっぱりここで急に変えるということはまた違うメッセージを出すということもあるのではないかなというふうには思いますが、ただ、私自身も、少なくとも今デフレですかと言われればデフレではないという中で、デフレ脱却するというこのつながりの、何かぴっと頭に入らない、そこは理解をするところではありますけれども、ただ、やっぱり政府のスタンスというものをどうメッセージとして出すかという意味においては、という点も含めてやっぱり考えていかなきゃいけないのではないかなと。 そういう意味においては、今の、少なくとも今の段階においては、デフレ脱却を目指していくというこのフレーズは、今、先ほど言っていただいた意味も含めて使っていきたいというふうに思っています。
○浅田均君 意味が含まれるんであればいいんですけれど、御発言されている方にしか分かりませんので、聞いている者に分かるように、デフレマインドからの脱却と言っていただいた方が私どもの腹には落ちますので、これから、四回に二回とか四回に三回そういうのを、発言を挟んでいただくと有り難いなと思います。 これも通告にないんですけれど、今のデフレと関連してなんですが、加藤大臣も、それから石破総理も、これは前の岸田総理の時代から経済あっての財政という発言をしばしばされるんですね。何でこんな当たり前のことを発言されるのか、どなたも聞かれたことはないと思いますんで、この際質問させていただこうかなと。 だって、財政あっての経済なんていうと計画経済で社会主義経済そのものですから、自由主義経済というのは経済あっての財政というのは極めて当たり前のことであるのに、それをあえて経済あっての財政ですからとおっしゃると、何かほかに意味があるのかなと思ってしまうんですね。だから、今のデフレマインドからの脱却と同じような意味合いで、加藤大臣が経済あっての財政ですとおっしゃっている、どういう思いでおっしゃっているのか聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 基本は、たしか骨太方針等にも記載されていたというふうに認識をしておりますから、その政府の考え方をストレートに申し上げている。 確かに、おっしゃるように、財政あっての経済というのはあり得ないことであって、全て経済がまずあった上でどう財政を健全化していくか、またそれが更に経済の持続的な成長にもつながっていく、これは委員おっしゃるとおりだというふうには思っております。
○浅田均君 なかなか波長が合うようで、これからもこの調子でよろしくお願い申し上げます。 それでは、通告に従いまして質問させていただきます。 これも、加藤大臣も、それから石破総理もおっしゃっているんですが、それで、自分なりに理解しているところとこの間の石破総理の御答弁とはちょっとそごがありますので、これを確認するという意味で質問させていただきます。 加藤大臣も賃金上昇が物価上昇を安定的に上回る経済を実現するという発言をされております。賃金と物価ですよね。だから、これ、どちらかというと供給サイドのロジックを使ってそういう説明をされていると思うんですね。だから、供給サイドだから、コストカット経済とか、コストを価格転嫁させよと、コストカットは駄目ですよというような御発言につながるんだと思っております。 ところが、先般の私がさせていただいた質問に対して石破総理が、賃金が上がり、家計の購買力が上がることで消費が増え、その結果、物価が適度に上昇する、それが企業の売上げ、業績につながり、新たな投資を呼び込み、企業が次の成長段階に入り、また賃金が上がるという好循環が実現という、これだけ切り取ってみると、何か、支離滅裂とは言いませんけれども、首尾一貫しない変なロジック、変な発言をされているなって思ってしまったんですね。 だから、加藤大臣と同じように、石破総理も経済政策に関して同じような御認識で、その上に立って様々な経済施策を打っておられるのかなという、果たしてそうかなという思いが強くしましたので、それを確認する意味での質問になります。 〔委員長退席、理事船橋利実君着席〕 賃金が上がるということを供給側からと、あるいは需要側からと見ると、見立てが違うんですね。だから、供給側から見ると賃金が上がるというのは労働コストが上がると、だからそのコストを価格に転嫁して、物価と賃上げの好循環、そういうロジックならよく理解できるんですけれども、ここに消費というところを発言されておりますので意味が何か分かりにくくなっているんだと思います。 それで、一番目は飛ばして、通告の二番目ですね。賃金が上がることは必ずしも購買力が上がることを意味しないと私は思っております。なぜかというと、賃金が上がっても例えば社会保険料が上がると可処分所得、手取りが増えないと、だから、社会保険料が賃金以上に上がってしまったら、むしろ可処分所得、手取りは減ってしまうわけです。 だから、これは私が言うてることは何かおかしいでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、前段おっしゃった、この総理が言われた、賃金が上がって、そして当然企業からすれば賃金アップ等のコストを価格に転嫁していかなきゃいけない。一方で、消費者側からすると、賃金が上がれば、ちょっと、さっきの後半の質問はちょっと除きますが、上がれば、基本的には購買力が上がるとする、するとですね、より価格が多少上がっても買うことができる。そうすると、それがマッチングされて、また次の単価に回っていく。 それから、もう一つ大事なことは、単に賃金が上がって物価が上がって、同じずつ上がっていったら、これ実質賃金プラスにならないわけでありますから、そこで大事なのは、生産性が向上はするという、そのためにも投資をしていく必要が、必要だ、そういう文脈で総理はおっしゃったんだろうというふうに私は思います。 その上で、今、購買力の話、それは御指摘のとおりで、いわゆる名目賃金が上がってもいろいろ引かれるものがあります。で、最後引かれて残ったところはいわゆる可処分所得であり、購買力でありますから、その引かれる、賃金が上がっても引かれるものが増えれば、結果的に最後の可処分所得、購買力が増えるか増えないか、これはそこに懸かるわけで、特に今一番大きいのは社会保険料だというふうに思っております。 そういった意味でも、政府としては、賃上げを進めるのみならず、医療、介護の給付の適正化などを通じて、医療、介護の保険料率の上昇を最大限抑制することが重要であるというふうに考え、今、全世代型社会保障制度改革を進めているということであります。
○浅田均君 まさしく今御答弁の中で御発言がありました、賃金が上がって購買力を増やすためには可処分所得が増える必要があって、で、社会保険料なんて余り上げ過ぎてしまうと、私たちにとっては購買力というか消費する力が増えませんので、そこを問題点として、百三万円の壁とか百三十万円の壁とか、今百二十三万円で頑張っている人がいてはりますよね、ということを、この辺にいてはるんですけど、そこのせめぎ合いというふうに。 だから、私たち日本維新の会としても、百三万円の壁って壁ではないと思っているんです、スタートラインですから。だから、それがその物価上昇分に合わせて上がっていくというのは当然のことだと思っていますし、それよりも、百三十万、百六万、百三十万円ですか、社会保険料を払うというのが、あれは所得税みたいに割となだらかに行かずに、ぼんぼんぼんと上がりますから、いきなり賦課されますから、だから、あっちの壁の方が重要なんではないかなという主張をさせていただいております。必ずしも玉木さんがおっしゃっていることに反対しているわけではなしに、それは当然のことだと捉えて、それよりもこっちの方が重要なのではないですかということで、百三十万円の壁ということを申し上げております。 それで、また先ほどの石破総理の発言に戻りますけれども、購買力は上がっても、もう必ずしも消費にはつながらないと、これは今一部御答弁はいただいていると思うんですけれども、購買力が上がっても必ずしも消費にはつながらない、まして金融庁なんて投資へというふうなことを言うてはりますんで、だから、消費、投資と消費は別のものと考えて、購買力は上がっても必ずしも消費にはつながらないと。 大臣なんかは、ケインズの経済とか多分勉強してはると思うんですけれども、限界消費性向というのがあって、これゼロから一ですよね、一所得が増えても、それが必ずしも一まるっぽ消費につながるわけではないと。 だから、そのゼロから一の間で消費されるということから考えますと、購買力が上がっても必ずしも消費にはつながらないと私は思うんですけれども、大臣の御見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、全体としての消費の動向は、国内外の経済状況、高齢化などの人口動態、物価の動向など、様々な要素に影響されると考えております。 そして、賃上げなどによって所得環境が改善される、そして、大事なことは賃上げが続いていくということだと思います。そして、それが、家計の購買力が恒常的に向上していく、こういった状況になる中で、やはり消費をする方々のマインド、これが改善されて、要するに、これから一回しかここで上がらないということになると、これちょっと消費に使うかどうかというのは逡巡する。しかし、これが一定程度上がっていくという過程になれば、じゃ、これを物やサービスの消費に充てていこうという方向へ変わっていく中で、それが消費の増加につながると、こういうふうに考えているところでございます。先ほど申し上げた、物価上昇を上回って賃金が上昇し、そして設備投資が積極的に行われると、こういった循環をしっかりつくり上げていくということが大事だというふうに考えています。
○浅田均君 何か、大臣のすばらしい答弁に引き込まれて、そっちに話が行ってしまって、もう二分しか残っていないとかいう話で、通告した、通告に従って質問していないのは大変申し訳ないことだと思っておりますけれども、今大臣が御答弁いただいているようなロジックで説明していただくと、より、僕も、私たちも多分そうだと思いますけれども、理解が深まるし、何をお考えになって、そのお考えの上に立ってこういう施策をやっているということがよりよく分かると思いますので、まあ石破総理にけち付けるわけではないんですけれども、今回の加藤大臣の答弁をあっちに貼り付けてそれを答弁していただいたら、よりよく理解できると思いますので、別に倒閣運動とかそういうことは全然言っているわけではないんですけれども、こちらの意見を反映して、また答弁作成の際などの御参考にしていただければ幸いです。 肝腎の質問ができずに申し訳ございません。これで終わります。
○藤巻健史君 日本維新の会の藤巻健史です。よろしくお願いいたします。 アメリカでは、次期トランプ政権の重鎮となるイーロン・マスク氏が、政府効率化省を諮問機関として新設すると言っておりますし、また、選挙期間中には、歳出の三割に相当する約二兆ドルをカットすると、こう表明しているわけですね。また、ごく短時間だったんですけど、私の同僚だったスコット・ベッセント次期財務長官。彼は以前から規制緩和とそれから減税論者だったんです。 アメリカでは、やっぱり財政規律を念頭に、大きい政府になるまいと、大きい政府になれば当然増税になっちゃう。だから、少なくとも、できれば小さい政府を目指し、税金を低くする、せめて政府が膨張しないような努力は進めているということがよく感じ取れる、見て取れるんですけれども、日本の場合、このGDP比で債務が世界断トツに悪いのにもかかわらず、大型補正予算を組んで更に財務内容を悪くしているし、それから減税で税収も減らしていると。要するに、大きい、高い、大きい政府で低い税率が存在するような、こういう態度に見えるんですけれども、それで本当に国家が持続できるのかどうかということについてお話をお聞きしたいなというふうに思っています。 特に、最近、ちょっと私自身が感じるのは、余りにもポピュリズム政治で、なかなか財政拡大に対して反対する政党ないんですけれども、マーケットという最大の、最強の野党がいるということを忘れちゃいけないと、私が長年マーケットにいた経験から申し上げたいなというふうに思っています。 〔理事船橋利実君退席、委員長着席〕 そこでお聞きしたいんですけれども、まず、二年前の二〇二二年の十月、イギリスのトラス政権が在任一か月半という異例のスピードで辞任に追い込まれたわけですけれども、これは、看板政策として大型減税を言い、それから光熱費等の高騰していましたから、それに対する大幅な支援策が発表になって、それに対して金融市場が反乱し、ポンドと、それから株と国債市場が暴落したわけですよね。それが果たして日本に起こり得るのかなと、その点からまずお聞きしたいんですけれども、まず財務担当者にお聞きいたします。 そのトラス・ショックがあった前年の二〇二一年末の債務残高、イギリスの債務残高と日本の債務残高、あっ、ごめんなさい、債務残高の対GDP比、これをイギリスと日本で教えていただきたいんですが。
○政府参考人(中山光輝君) IMFが本年十月に公表した最新の世界経済見通しによりますと、二〇二一年における一般政府の債務残高対GDP比は、イギリスが一〇五・一%、日本が二五三・七%であります。
○藤巻健史君 御答弁のように、日本の方が対GDPではるかに財政状況が悪いということですよね。 釈迦に説法かもしれませんけれども、大ざっぱにいうと、GDPが増えると、国民一人当たりの、人口減らなかったら一人当たりの収入も増えるし国の収入も増えるということで、GDP比と借金というのは税収と借金の比ということで、この数字がでかいということは税金で借金を返しにくいという数字だと思うんですが、それで、その数字で比べると、日本の方はよっぽどイギリスより悪いということになるかと思います。 次にお聞きします。日銀担当者にお聞きしたいんですが、トラス・ショックのときのバンク・オブ・イングランドのバランスシートの対GDP比とですね、これ、ちょっと質問を間違えちゃいましたけど、それだけちょっと教えていただけますか。
○参考人(上條俊昭君) お答えいたします。 いわゆるトラス・ショックが発生した二〇二二年九月時点のBOEのバランスシートは、対名目GDP比で約四二%、直近二〇二四年十一月時点では約三〇%でございます。
○藤巻健史君 質問通告ちょっと間違えちゃいまして、私は、日本の対GDP比、現在のをお聞きしたかったんですが、たしか私の記憶に、ちょっと間違えちゃったんで御回答できないと思うんですが、私の記憶だと、一二〇から一三〇%ぐらいだったと思います。すなわち、日本の方が、日銀の方がですね、バンク・オブ・イングランドよりもはるかにお金をばらまいているということなわけですね。 加藤大臣にお聞きしたいんですけれども、債務状況は日本よりよっぽどまし、お金のばらまき方もよっぽど日本よりまし、そのイギリスでトリプル安、イギリス売りが起こったんですけれども、はるかに悪い日本でそういうショックが起こらないという確信がございますでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 一つ言えるのは、現下の状況が今比べたイギリスに比べて悪いということ、それはその今の指標を見ればそういうことだと思いますが、ただ、今、日本において少なくともトラス・ショックが起きているわけではまずはないとは思います。 ただ、このトラス・ショックについては、今お話がありましたように、財源の裏付けがないままに公表した成長戦略、これが問題視をされて金利の急騰、ポンド急落などを招き、市場が混乱した事例というふうに考えております。大事なことは、経済財政運営に対する信認、これが損なわれると、さっきおっしゃられた市場、これが鋭く反応している、これ一つの教訓だと思っております。 我が国の財政状況は、今御指摘もあったように大変厳しいところでありますので、市場や国際社会における中長期的な財政の持続可能性への信認が失われることがないように、経済あっての財政との考え方の下で、力強く経済再生を進める中で経済健全化も実現していくという、経済再生と財政健全化の両立、これを図っていきたいと考えております。
○藤巻健史君 今ちょうど大臣から、今、トラス・ショックが起きていないというお話がありましたので、じゃ、なぜ今日本でトラス・ショックが起きていないかということについて、ちょっと考えお聞きしたいなと、検討したいなと思うんですが、日銀担当者にお聞きいたします。 発行国債のうち、日銀は今何%保有しているか。 また、先進国中に、中央銀行の中で株を保有している中央銀行は、まあスイス中央銀行はほかの目的で少額持っていますけれども、それ以外に株を保有している中央銀行はあるのかどうか。 それで、日本は、まあ日銀は日本最大の株の保有者だと思っていますけれども、日銀以上に、上場株式、ETFを含みますけれども、それを保有している組織は日本に存在するのか、まあ要するに日本で最大じゃないかと、最大の株主じゃないかということなんですけれども、ということ。 そして、もう一つ最後に、二〇一三年の異次元緩和以降、日銀は発行国債の何%に相当する額を買い占めたのか。 その四つ、ぱぱっとお答えいただければと思います。
○参考人(上條俊昭君) 順番にお答えいたします。 二〇二四年九月末時点の、国債発行総額に占める日本銀行の保有割合は約五三%となってございます。 それから、先進国の中央銀行におきまして、金融政策目的として株式やETFを購入した事例はございません。外準の運用ですとか資産運用の目的で株式を保有している中央銀行としては、御指摘のスイス中銀のほか、ユーロ圏の中央銀行あるいはノルウェー中銀などがあると認識してございます。 次に、公表資料を基にいたしますと、日本におきまして日本銀行よりもETFを含む日本の上場株式を多く保有している組織はないと承知してございます。 最後でございますが、二〇一三年度から二〇二三年度までの長期国債の発行額と比べた、同期間の日本銀行の国債買入れ総額の割合は約七〇%となってございます。
○藤巻健史君 今お答えいただいた代わりに、ちょっと質問はしていませんでしたけれども、為替介入というのは世界的には原則禁止、やってはいけないことなんですが、日本は御存じのように大量にやっているということで。 要するに、私に言わせると、日銀が世界、日本最大の株主で、国債市場ではモンスターになり、為替でも牛耳っちゃっているということで、これ、このお答えを聞いて、加藤大臣、日本は市場主義国家だと思いますか、それとも計画経済国家なんでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 日本銀行は物価安定目標を実現するための金融政策の一環として、今お話がありました国債やETFの買入れを実施をしてきたものと認識をしておりますし、これは別に、まあ量の話はともかく、日本に限ったものではなく、先進国の中央銀行においても世界金融危機を契機に国債の買入れなどによりバランスシートを大幅に拡大してきたと承知をしております。 また、実際、こうした国債等の借入れについては、日本銀行は市場を通じて行ってきたわけでありますので、あくまでも市場経済に基づく政策が実施されてきているものと認識をしております。
○藤巻健史君 今、大臣は量はともかくとおっしゃいましたが、量こそ、量が多ければそれを計画経済と、国の主導で市場をコントロールするのが計画経済だと思うんですよね。 先ほどの質問というか、提案したことに、問題提起したことに戻りますけれども、加藤大臣が要するに今起きていないとおっしゃっていたその理由こそ、計画経済だったから、政府と日銀がもう抑えるだけ抑えるだけ、抑えに抑えに、市場を抑えているからこそ今まで起きていなかったわけで、通常考えますと、そういうふうに抑え込んだマーケット、要するに計画経済のマーケットって、うみがたまりにたまって、ぼかんといっちゃうのが普通の考え方だと思うんですけど、そういうリスクについては大臣は怖がっていませんでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今のお話のリスクとは、日銀が国債を大量に購入している、あるいはETFを持っているということですか。済みません、ちょっと。
○藤巻健史君 要は、市場をコントロールしているという意味ですよ。要するに、一参加者が市場規模の半分を持っていると、これはまさにその組織が市場をコントロールしているというのがマーケットの常識だと思うんですけど。
○国務大臣(加藤勝信君) コントロールという言葉、意味だとは思いますけれども、結果的にそうしたことを介して、いわゆる金融政策を、そのものを遂行されている、日本銀行がですね、ですから一つのツールとして使われているということなんだというふうに認識をしています。 一つのポイントとしては、今回、日銀の買入れの政策も今変更されたわけでありますから、これから、日銀が買われていた分、これをどう市場の中で円滑に消化をしていくのか、これは国債管理政策でありますが、そういった点については我々もしっかり留意をして、円滑な、これから行く国債の消化に努めていきたいというふうに思っています。
○藤巻健史君 質問通告にはないんですけれども、今大臣がちょっと触れたので、追加してお聞きというか、意見を表明させていただきたいと思うんですが、日銀の政策がこれから変わるとおっしゃいました。確かに、日銀、買いオペを減額すると、前、公言されました。要するに、買いが減るわけですね。日本最大の、半分以上を持っている購入者の購入が減るのにもかかわらず、歳出、赤字が増えて、ということは、要するに国債発行が増えちゃうわけですね。もう需給がめちゃくちゃになって、これ長期金利跳ね上がるんじゃないかなと思ってもしまいますし、若しくは、誰も買ってくれなくて長期金利が上がって、日銀自身も危ない、国も危ないとなると、また国債を日銀が買い増ししなくちゃいけない、買いオペ減と言ったにもかかわらず買いオペ増になっちゃうリスクもあると思うんですね。そのときにどうなってしまうのかというのを私は非常に危惧するんですけれども、そういう危惧はないんですか。 要するに、日銀が減らす、購入を減らす、政府は国債発行を増やす、これはもう長期国債の値段が下がる、長期金利が暴騰しちゃうというリスクを非常に私は危惧しますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今、前半の、日銀は減らすというのは、既にその方向は日銀が公表している、ペースも既に言われているわけであります。 私どもは、それと、それから、今回も補正で赤字国債を発行させていただきましたけれども、今後の借換債のみならず新規発行、これをどういう形で発行していくのか、そしてどういう形でマーケットで消化をしていくのか、まさにこれが国債管理政策だと思っておりますので、先ほど申し上げましたように、いろんな要件をしっかりと頭に置きながら、円滑な消化というんでしょうか、発行に努めていきたいというふうに思います。
○藤巻健史君 非常に重要な時期に来ているというふうに私は思いますので、是非いろいろ注力していただきたいなというふうに思います。 次にまた、特に危機的にあると言われている財政についてお聞きしたいんですけれども、石破総理も加藤大臣も、財政再建とか財政規律についてほとんど演説で触れていなかったんですよね。先ほどうちの浅田が申し上げましたように、経済あっての財政というような言葉は使われていました。ちょっと前までは経済再建なくして財政再建なしというような言葉も使われていたと思うんですけれども、本会議のときに、私の質問が悪かったようで、石破総理は財政収支の対GDP比とちょっとお答えになっちゃったので、ちょっと質問の意味が違ったので再度質問させていただきたいんですけれども。 石破総理は、第一次安倍政権が発足した二〇〇六年度から二〇二三年度までにGDPは六十兆円増えたとおっしゃったわけです。もし経済再建すれば財政が再建するならば、GDPが六十兆円も増えたのだから財政状況は好転しなくちゃおかしいはずなのに、どういうふうに財政赤字、政府財政赤字のGDP比が変わったのかについてお聞きしたいと思います。 財務担当者、どうでしょうか。
○政府参考人(中山光輝君) 日本の二〇〇六年におけます一般政府の債務残高は九百三十二兆円、そして、実績値となっている最新年、二〇二二年でございまして、その時点の債務残高は一千四百三十九・八兆円となっております。 また、日本の二〇〇六年における一般政府の債務残高対GDP比は一七四・一%で、二〇二二年につきましては二五六・三%となっております。
○藤巻健史君 経済が六十兆円も成長したにもかかわらず、財政状況は急落してます。非常に悪くなってますよね、一七四%が二五六%。これ、ですから、経済を再建すれば財政は再建するなんていうのは全くうそじゃないですか、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 経済が再建したら自動的に財政が再建するということではなくて、まず経済をしっかり回していくことによって財政の健全化もその中で図っていく、進めていく。今委員御指摘の中の取ってもですね、その間には、ちょっといつからいつかまでかちょっと私分かりませんが、多分、東日本大震災があったりとか、コロナ禍があったりとか、やっぱりそういった災害とかそういったものへの対応、そういったことも含めた政府の支出増、そういったこともあってそういった数字になっているというふうに認識をしています。
○藤巻健史君 おっしゃることは分かるんですけれども、それにしては、六十兆も増えたのに、まあ多少凸凹はあったにしても、こんなに財政悪化が進んだっていうことは、経済成長すれば財政も再建できるなんていうのんびりしているような状況じゃないと思うんですよね。もっと真剣に財政再建を考えなくてはいけない時期だと思います。それにもかかわらず、何か誰も、マスコミも政治家も世間も財政再建を言わないというのは、これは日本の危機じゃないかと思いますが、いかがでしょうかね。
○国務大臣(加藤勝信君) 経済あっての財政というのは、まさにその経済の再建を図る中において、常にその財政健全化ということも念頭に置きながら進めていく。ですから、今委員御指摘の姿勢、これはしっかり我々も堅持して進めていきたいというふうに思っています。
○藤巻健史君 まさにそのとおりなんですけれども、ちょっと逆な言い方をさせていただきますと、財政出動をした、財政出動をむちゃくちゃにしているわけですよね。それにもかかわらず、六十兆円しか増えなかったとも言えるわけです。何はともあれ、その借金が九百三十二兆円から千四百三十九兆円、まず五百兆円も借金を増やしたのにもかかわらず、六十兆円しかGDP増えていないと。要するに、政府の財政出動は全く非能率じゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 予算編成に当たっては、真に必要な事業への予算の重点化など、めり張りの利いた予算編成を行うことや、各事業の執行状況やこれまでの取組による効果などを確認し、PDCAに取り組むなど、政府の財政出動が効率的、効果的に行われるよう努めてきたところであります。 政府の財政出動全体を非効率というのにはいかがかなという気がいたしますけれども、今申し上げたように、効率的な、効果的な財政出動、また財政運営、これに引き続き取り組む中で、賃上げと投資が牽引する成長型経済の実現を図っていきたいというふうに考えています。
○委員長(三宅伸吾君) 申合せの時間が来ております。
○藤巻健史君 本当にもっともっと聞きたいことがたくさんあるんですけれども、時間が来ましたのでこれで終わりにします。 ありがとうございました。
○上田清司君 国民民主党・新緑風会の上田清司です。三宅委員長、加藤大臣、よろしくお願いいたします。 まず、三菱UFJ銀行の貸金庫事件についてお伺いしたいと思います。読売のオンラインを見てますと、最近は家にいても強盗、銀行に預けても窃盗、なかなかいい文句でつくったなと思っていますが、三菱UFJ銀行の頭取も、信頼、信用という銀行のビジネスの根幹を揺るがすものと、この事件について述べておられます。まさに本質をついた言葉ではないかというふうに思っております。 本来、私たち国会の仕事もそうですし、金融庁、加藤大臣の仕事も、顧客本位の運営、あるいはまた金融の円滑化などが金融機関の主な仕事。顧客をどう保護できるかというところが一番のポイントですので、今回はこの一番のポイントを大きく損なったものだというふうに思っております。 この視点から、この三菱UFJ銀行の貸金庫問題について三点ほどお伺いしたいと思います。 まず、経過報告。 事件が発覚したのが十月三十一日、プレスリリースを十一月二十二日にやっておりますが、銀行側の方も特別な窓口を使って、テープではありませんでした。私も電話してみました。ちゃんと担当の方が丁寧に答えておられます。土日も開けておられる。また、土日も、貸金庫の所有者というか顧客に対しても、いつでも見ることができるような、そういうサービスもやっておられて、まずまず、そういう意味での危機管理というんでしょうか、顧客本位はできているなと、こんなふうに思っております。 問題は、このプレスリリースは、単純に担当の説明者が責任ある立場の方ではなかったので、細かい話を聞くとお答えができなかった。つまり、責任ある立場の方が説明するんではなくて、通り一遍の説明しかできないようなサービスにしかすぎなかった、ここにやっぱり課題があるなというふうに思いましたし、この十一月二十二日の後には、十二月十六日の頭取の記者会見で初めて、一か月半後ですね、事件が発覚して、責任ある立場の人からの報告があった形になります。 この間、金融庁にこの当該銀行から何らかの報告があったのかなかったのか、あったとすれば何回あったのか、どの部門の方が金融庁に対してどのような形で報告されたのかを伺いたいと思います。
○政府参考人(伊藤豊君) お答え申し上げます。 今委員からお話をいただきましたとおり、十月三十一日に三菱UFJ銀行において本事案が発覚した後、同行におきましては、警察に相談を行うとともに、被害に遭われた顧客の確認などの調査を行っており、一定程度事案の概要が把握できたことから、十一月二十二日に対外的にまず最初の公表を行ったものと承知をしております。また、その後、被害内容が特定された顧客への補償の手続を開始するとともに、今後の改善対応策の方向性にめどが立ったことから、十二月十六日に同行の頭取が記者会見を実施し、対外的に説明を行ったものと承知しております。 私ども金融庁との関係では、事件発覚後、随時金融庁に対して報告をいただいております。 他方、法律的に報告徴求を十二月十六日に発出しまして、今後、三菱UFJ銀行の改善対応についてしっかりとフォローをしていくという体制を取ってございます。
○上田清司君 基本的には随時報告があったという、こういう認識でよろしいですね。 顧客保護のために、この金融機関の貸金庫業務について二重、三重のチェックがなかったんではないかと報道等で行われておりますが、この点についても金融庁としてはもう既に調査されたのか、あるいは何らかの形でこのチェック体制についての報告を受けたのか、両方であれば両方ともでいいという、そういう意味での回答を願いたいと思います。
○政府参考人(伊藤豊君) 改めまして、顧客からの信頼は、顧客の大切な財産を預かる銀行業を営む上で最も重要なことでありまして、日本を代表する銀行である三菱UFJ銀行においてこうした事案が発生したことは大変遺憾であります。また、金融庁といたしましても今回の事案を深刻に受け止めておりまして、まず被害に遭われた方に真摯に対応をするようということと、事件、事実関係の全容を解明し、それを踏まえた原因究明、及び今委員御質問の再発防止を講じるよう求めてまいったところでございます。 先ほど申し上げました十二月十六日の報告徴求の中では、被害顧客への対応状況、今回の事案の発生原因分析、今後の再発防止策を求めているところでありますが、十六日の頭取の記者会見におきましても言及がございましたけれども、そのチェックの体制はあったけれども、これがうまく機能をしていなかったと、これをどうやって立て直せばいいかということを今後しっかりと、もう既に応急対応はしておりますけれども、今後それがきっちりワークするように、私どももフォローをしてまいりたいというふうに考えております。
○上田清司君 金融庁は、顧客保護が私は仕事で、必ずしも規制官庁としてぎんぎん金融機関を締め付けるのが能ではないと基本的に思う立場ですが、今回の事件を受けると、全国に貸金庫ビジネスのための金融機関もたくさんあるわけですが、こうした部分に関しては、例えば何らかの形で調査の依頼などを発信されたのかどうか、この点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(伊藤豊君) 今回の事案を踏まえまして、類似事案の発生を防止する、ほかの金融機関も含めてですね、ことが極めて重要であるというふうに考えておりまして、業界団体を通じまして、全ての銀行、信用金庫、信用組合等に対しまして、貸金庫業務の管理体制の確認を既に求めたところでございます。 こうした取組を今後も金融庁としてフォローしていきたいというふうに考えております。
○上田清司君 今局長の方から、大臣、全国の貸金庫ビジネスに対しては、まあ上部団体というんでしょうか、銀行業協会なのかどうか分かりませんが、その銀行業協会を通じて調査の依頼をしたと聞いているところですが、大臣としてですね、金融担当大臣として、今回の事件を受けて、二度と発生させないことも含めて、どのような対応をしっかりとやっていくか、今ちょっと事務方の方からも一部承りましたが、大臣としてどのように指示をなされたか、あるいはまた、指示を踏まえてどのように対応していくかを伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今回の事案は、先ほども申し上げましたように、やっぱり家に置いておいたのでは心配だということで、安心して任せられる先としてこの貸金庫に、金融機関におけるこうした貸金庫を活用されていたにもかかわらず、そこでこうした事案が起きたということ、まさに信頼そのものを毀損する大変ゆゆしき事態であり、遺憾だというふうに考えております。 この事態を深刻に受け止めまして、同行に対し、先ほどちょっと説明させていただきましたけれども、被害に遭われた方への真摯な対応、また、事実関係の全容を解明し、それを踏まえた原因究明、再発防止を講ずるよう求め、さらに、十二月十六日に同行に対し、銀行法に基づく報告徴求を発出をし、今言った点について報告を求めているところであります。 引き続き、このような対応を通じて、内部のチェック体制が十分であったかどうかなども含めて事実関係を把握するとともに、内部管理体制の改善を含め、同行において適切な措置がしっかりと講じられるよう我々もフォローアップをしっかりしていきたいというふうに考えておりますし、また、今回の事案が単なるこの銀行だけということではなくて、やはり金融機関全体においてこういった類似の事案が発生がしないようにしていく必要がございますので、業界団体を通じて、全ての銀行、信用金庫、信用組合などに対して、貸金庫業務の管理体制の確認を今求め、その結果をしっかりフォローアップをしていきたいというふうに考えています。
○上田清司君 大臣、ありがとうございます。 通告にはありませんが、事務方の方に聞きますが、報告徴求命令、これが出た場合には、銀行側というのはどのような対応になっていくのでしょうか。この報告命令が出たわけですけれども、このことに関して銀行側はどのような形で、何というんでしょうか、回答をするような形になっていくんですか。
○政府参考人(伊藤豊君) 報告徴求に対しましては、銀行側は文書で私どもに報告をいたしますけれども、単に文書のやり取りということではなくて、ドラフト段階から中身もよくヒアリングをいたしますし、その文書が一度きりということではなくて、文書が出た後もその改善状況などについて随時ヒアリングを行って確認をするということで、しばらくの期間継続してフォローアップをするということをやっております。
○上田清司君 基本的に私は、一か月半掛かって頭取がコメントされるという、非常にこれは遅れた対応だと思っております。 それに対するこの金融庁としての思いもあって今の命令、報告が出されたんでしょうか、それともルールとして行われているのか、この点についてだけもう一回お願いします。
○政府参考人(伊藤豊君) 不祥事はその対応において必ずしも一律でないものですから、何か、何日目までに何をするとかいうルールを必ずしも定めているわけではありませんけれども、先ほども申し上げましたように、報告徴求命令を出す前から、この銀行からは随時、報告若しくはその応急改善対応を聞いておりまして、それで十六日の段階で改めて、やはり正式に取る必要がございますし、その後のフォローにつなげていく必要もございますので、銀行法に基づく報告徴求命令を出したということであります。 この対応が早かったのか遅かったのかという御批判は種々伺っておりますけれども、先ほど申し上げましたように、被害顧客の対応と、それから、その責任者が出てきて説明するにしても、改善対応をしっかりとある程度まとめた上で説明を申し上げる方がいいという銀行の判断について金融庁もお聞きしていたということでございます。
○上田清司君 重ねて恐縮ですが、報告徴求命令というのは不祥事があった場合は必ず出るやつなんでしょうか、それとも口頭等で注意して終わりというのもあるのか、これはどのレベルなのかだけ教えてください。
○政府参考人(伊藤豊君) まず、不祥事が起こった場合には不祥事件報告というものを私ども求めると、これはもう一般的に全銀行にお願いをしているものでございますので、不祥事件報告は銀行法に基づく報告でございますので、これが出てくるということでございます。 報告徴求命令を出すかどうかは事案によって異なります。出さないケースもございますし、その不祥事件報告その後の改善状況のヒアリングで終わりになる場合、終わりになるというか、報告徴求命令を出さないで済ます場合もございます。 今回の場合は事案も重大でございますので、改めて報告徴求命令を打ってフォローをしていくということを考えております。
○上田清司君 ありがとうございました。この案件については終わります。 続きまして、地方銀行と借り手の課題についてお伺いしたいと思っております。 佐賀県の有田町で三百五十年も続く歴史的な磁器の製造メーカーで、ここの製品は皇居の竹の間にも置かれているような立派なものを作る、そういう立派な事業者でもあります。佐賀共栄銀行と取引関係があって、二〇一八年頃に、一番厳しい状況のときに十九億円からの債務が佐賀共栄、商工中金からあったわけでありますが、その後順調に返済を済ませ、二〇一八年六月に経営改善計画、これ平成三十年から平成三十六年、もう平成三十六年はないわけですが、七か年計画を立ててずっと返済を続けておられ、この間、約束の元金及び金利の支払は滞ってなかったわけでありますが、二〇二二年に佐賀共栄の監査法人から、からというか、にコンサルをしてもらえないかと、この陶磁会社に、磁器会社に申出を佐賀共栄がするわけですが、断ったと。佐賀共栄が推薦するコンサル会社との契約を断ったところ、翌年から非常に厳しい対応が始まって、二〇二三年十二月二十七日に、二〇二四年三月二十九日の期限にもかかわらず、一括返済を要求されたと。これ俗に言う貸し剥がしではないかということで、大変これは問題ではないかというふうに私も思っております。 御案内のとおり、中小企業に対する貸し渋り、貸し剥がしが最も厳しい時代に金融円滑化法が作られ、まあ五年の時限立法でしたからもう終わってはいますが、今もその精神は生きていますし、先般の大臣所信でも、金融機関の在り方として、きちっと仲介機能を十分に発揮し、かつ法令遵守の徹底や顧客本位の業務運営の定着、底上げに取り組む、こうした所信も加藤大臣の方が本会議場で表明されたところでもございますが、まさにこうした大臣所信と反するようなことが行われている、このことに関して非常に私も気になっておりまして、若干、事務方を通じて、丁寧に調査してはどうだというようなことを申し上げたところであります。 問題のポイントをもう一度申し上げますが、二〇二二年頃までは約定の元金及び金利の支払は遅滞なく行われていた事実、で、円滑な、円満な取引関係が継続されていたと、手形貸付や金銭債務においても返済期限の更新等もちゃんと応じられていたと。しかし、二〇二三年三月の、先ほども申し上げました、三月、佐賀共栄の紹介する経営コンサルタントの契約を条件にすることを断ってからは一連の貸し剥がし的な要求になってきたと。 ここでお伺いしたいのは、例えば、金融機関等が要求するコンサル会社との契約がしなくても、貸し手と借り手の関係というのは変わらないものか、それとも変わるものなのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(伊藤豊君) 一般論として申し上げますと、約定どおり返済を行っていて期限の利益の喪失事由が生じていない事業者に対しまして、何らかの理由で金融機関から返済期日前に特段の事由なく一括返済を求めることは、適切な金融仲介機能の発揮とは言えないというふうに考えます。 しかしながら、委員御指摘の具体の事案につきましては、事業者や金融機関との取引関係に不測の影響を及ばすおそれがあることから、この場で私からお答えをすることは差し控えたいというふうに考えます。
○上田清司君 差し控えたい、最も良くない言葉であります。憲法六十三条、この席に来た以上、答弁又は説明のために出席をしているのであって、差し控えるという言葉は言語道断の言葉です。覚えておいてください。憲法九十九条、天皇、摂政ほか国務大臣並びに国家公務員は、憲法を遵守するんです。だから、六十三条の、この委員会あるいは本会議場に出席された、これは何のために出席しているかというと、答弁又は説明に来ているんです。差し控えるということはあり得ないので、差し控える言葉は差し控えてください。違う言葉を使ってください。今後、気を付けていただきたいと思います。 その上で、個別の案件に関して、皆さんが嫌うこと、最近非常に流行しておりますが、全部個別の案件です、国会は。哲学や抽象の概念を話すところではありません。思い出してください。長銀、日債銀あるいは山一、最近においてもスルガ銀行、こういったところはみんな個別の案件です。名前が出ているんです、全て、関係者も。そうしないと問題が解決しないんです、一般論で話をしていたら。そのことをまず申し上げたいし、スルガ銀行に関しては、これは通告ありませんが、宿題を与えておきたいと思います。 当時の金融庁長官、たしか森さんだったと思いますが、中小企業の、失礼しました、中小金融機関が金利が安くて商売にならないと言って嘆いていたら、泣き言言うなと、スルガ銀行みたいに頑張っているところもあるじゃないかと、こういうことを公の席上で言われて、このスルガ銀行は何をしていたか。善良な投資家、出資者、善良な地権者、家主をだまくらかして暴利を貪った会社じゃないですか、それを褒めちぎっていた。それをどう金融庁としては総括されたのか、宿題として改めて伺いたいと思いますので、是非総括してください。あれは金融庁ぐるみの考えだったのか、とんちんかんの長官の考えだったのか、それをまず申し上げておきます。 その上で、質問を続行します。 金融機関は、経営やアドバイスとして、例えば借り手が持っている財産、土地などですね、主に、を処分することのアドバイスを私はしてしかるべきだというふうに思います。してしかるべきですが、じゃ、借り手は断ることができないのかというと、これは断ることもできるわけですね。この点、確認したいと思います。
○政府参考人(伊藤豊君) お答えいたします。 金融機関の求めに必ず応えなければいけないと、どういう事業者を選ぶかということについて言うことは当然ございませんので、それは断ることができるというふうに考えます。
○上田清司君 ところが、今申し上げた金融機関は、極めて執拗にこうした財産の処分についても言っているわけであります。 私は、金融庁というのは、銀行法二十四条に基づいて調査権限を持っているわけですから、今私が申し上げた金融機関と、そして借り手との関係について、事情をしっかり聴取をした上でちゃんとしたアドバイスをしていかなければならないというふうに思っているところですが、そうしたこと、事務方で少し何かやり取りをした嫌いが何となく私の方にも聞こえておりますが、極めて綿密になされているのか、今後なされるのか、それだけをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(伊藤豊君) 先ほどお叱りをいただきましたけれども、個別の事案についてこの場で言及することは不測の影響を与えかねませんので一般論にとどめさせていただきますけれども、私ども、金融仲介を、金融機能を円滑に銀行に進めていただくことは極めて重要なことだというふうに思っておりますし、事業者に寄り添った支援をしてくださいということは重ねて金融機関に申し上げているところでございますので、この考え方で金融行政を進めていきたいというふうに考えます。
○上田清司君 若干詳しく申し上げますが、本件の債権回収業務そのものは、基本的には貸し剥がしだという私は認識を持っています。 それを証明するかどうかということについて、私の方からは当該金融機関から資料を要求することができません。したがいまして、業務日報あるいはまた稟議書等の関連書類をきちっと金融庁としても提出を求めて調べていただきたい。もちろん、借り手側からの書類も当然のことでありますが、また、長官宛てに借り手並びに顧問弁護士もそうしたことについてもちゃんと書類を提出しておりますが、きちっとした回答をなされておりません。こういう回答がないというのは、どういう意味を持つのか。これは、回答がないという、そういう回答はできるでしょう。
○政府参考人(伊藤豊君) 様々な形態で、事業者若しくは一般の方から苦情が金融庁に寄せられることはございます。それから、問題について、個別の問題について金融庁にお話をいただくことがございます。 その場合に、その方にどういうお返しの仕方をするかというのは、非常に個別性の強いことでございますので一概に申し上げられませんけれども、私ども、何かその紛争の解決をする裁判所の機能を持っているわけではございませんので、金融行政としての限界はあるということは御理解いただきたいというふうに思います。
○上田清司君 今お伺いしたのは、裁判所の機能を言っているんじゃないんです。ちゃんと借り手と顧問弁護士が長官宛てに提出された書類に対しての回答がないと言っているんです。回答しないんですか、しないとすれば何が理由なんですか。 回答できないという回答だってできるわけですよ。何にもしないというのは何なんでしょうか。それが問題だって言っているんです。
○政府参考人(伊藤豊君) 大変恐縮でございますが、個別の事案について、なぜその回答をしたかしなかったか等をここでお答えすることはできませんけれども、金融庁として、いろいろな苦情などに対して真摯な対応をするということは必要であるというふうに考えております。
○上田清司君 今ルールの話をしているんですよ。真摯な対応をするというルールをやられるという、その真摯な対応に、文書で来たものに対して文書で回答しないというルールがあるんですかということを聞いているんです。 じゃ、電話で回答したんですか、あるいは違う方法で回答したんですか、メールあるいは電話等々、それを聞いているんです。一般的に、文書で来れば文書で返すんですね。役所というのはそういうところだと思っていますが、いかがですか。
○政府参考人(伊藤豊君) 例えば文書で何かをいただいたときに、必ず文書でその方に御説明をするということはやっておりませんで、内容によってどのような対応をするかを判断をしております。
○上田清司君 それは不誠実でしょう。内容によって、文書で回答すると証拠が残って大変だからと、こんなふうに思われて文書にしたくないと、こういう場合もありますよね。後でそれが証拠書類に残ってしまう、だから嫌だと。じゃ、電話で、でも、それもひょっとしたら録音しているかもしれないと。 でも、不誠実じゃないでしょうか。一事業者が今まで約定どおり元金と金利を払っていて、突然五億円という金額を、五億円を超えるという金額を一年前に今すぐ全部払えと、これは町金よりもひどいじゃないですか。そういう訴えがあったときに、調べて、のらりくらりと、ちゃんと返事する場合もありますが、返事しない場合もあると、そんなこと言えるんですかね。
○政府参考人(伊藤豊君) 重ねてのお答えになって恐縮でございますけれども、金融庁は、個別の融資については紛争が起こることは間々ございまして、金融庁はその個別の紛争処理を処理する機関ではございませんので、金融行政としての対応を真摯にさせていただきたいというふうに考えております。
○上田清司君 財務局を通じて調査させますとか、そういう返事は出せるじゃないですか。それも出せないというんですか。重ねて聞きます。
○政府参考人(伊藤豊君) これも繰り返しのお答えで恐縮でございますけれども、個別の事案についての対応についてこの場で申し上げることはできないということでございます。
○上田清司君 局長、今の言葉は間違っていますよ、完全に。個別は聞いていないじゃないですか。全く個別のこと聞いていないじゃないですか。何か問題があったら財務局を通じて調査させますと、一般論を言っただけじゃないですか。 駄目よ、頭固くなっちゃって、緊張しているのかもしれないけど、ちゃんと頭を柔らかくして、言っている言葉は確認した上で答弁してください。
○政府参考人(伊藤豊君) 大変失礼いたしました。 何か金融機関に問題の行為があると私どもで認めた場合には、必要な行政対応、調査も含めてですね、行政対応をさせていただきます。
○上田清司君 加藤大臣、個別のやり取りもありますので極めて難しい部分もあると思っております。私もそう思います。 ただ一方では、やっぱり金融の円滑化、顧客保護、そして事業者が事業を展開できるようにできるだけカバーしてあげる、これは非常に金融機関として大事なことだというふうな思いを私は持っております。 衆議院で十年一か月お世話になりましたが、ちょうど金融国会、大変な時期に重なりましたので、その間、商工ローンなんかもありましたし、何人も自殺しております、関係者。私の友人も商工ローンで自殺した者がいます。やっぱり、スルガ銀行でもやっぱり自殺者が出ています。大和都市管財でも自殺者が出ています。そういう、犠牲者が出ないと本気で動かないのかというような思いが、私は当時もありましたし、今もあります。たまたまスルガ銀行のときには局外にいましたけれども、それでも、相変わらずやっているなというような、そんな思いを持っておりました。 これは是非、担当大臣として、金融行政の在り方についての、理想論でも結構でございますが、しっかりとした答弁をお聞きして質問を終わらせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員からいろいろと具体の話も含めてお話を聞かせていただきました。 まさに大事なことは、銀行における金融仲介機能、これをしっかり発揮をしていく、そしてその発揮を通じて、地域経済もそうでありますし、それぞれ企業、あるいは個人の場合もあるかもしれません。そうした皆さん方が経済活動をしっかりしていただく、これが非常に、それが積もり積もって、地域経済、日本経済、これにつながっていくという、そういった大変大事な部分だというふうに思っておりますので、我々として、個々の話は今ありましたけれども、基本の姿勢として、この金融仲介機能が適正に発揮していけるように、これは我々に与えていただいたいろんな権能、この中に限られますけれども、その中でしっかりと取り組んでいきたいというふうに思っています。
○上田清司君 ありがとうございました。終わります。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。よろしくお願いします。 財政審の十一月の建議についてお聞きをしたいんですが、診療所の偏在対策として、診療所過剰地域の診療報酬、一点単価十円を引き下げて、不足地域にシフトさせようということが提案されているんですね。これ、ずっと財政審はこれ言っているんですけど。 厚労省、政務官、今日来ていただきました。診療報酬というのは、全国一律の公定価格だからこそ、どこに暮らしていても同一の自己負担で診療が受けられる、これ国民皆保険制度の大原則だと思いますが、いかがですか。
○大臣政務官(吉田真次君) 今、小池委員から御指摘ありました。我が国においては、国民皆保険の下、誰もがどこでも一定の自己負担で適切な医療を受けられる、こういうことを基本的な理念としているところでありまして、診療報酬については全国一律の点数設定としているところでもあります。 また、財政審で示された地域別の診療報酬につきましては、医療費適正化の観点からは法律に位置付けられた仕組みがあるものの、医師偏在対策のために活用するということは想定をしていないということに加えて、そもそも、診療を受ける地域によって患者の自己負担に差異が生じるということにつきましては、患者の理解を得られるかどうかといった課題もあるものと認識をしております。 今後とも、国民皆保険を堅持をして、国民の安全、安心な暮らしを保障していくことは当然のことでありまして、同時に、医師偏在対策のために診療報酬上での対応としてどのような対応が考えられるかということについて、引き続きよく検討してまいりたいと思っております。 以上です。
○小池晃君 医師の偏在対策というか、医師数そのものが私はもっと増やすべきだとは思っていますが、そのこと自体必要ですけど、やはり診療報酬でディスインセンティブというのは、これは間違っていると思いますよ。 それからもう一点、二次医療圏ごとに医師偏在指標を設定するというんですが、これ、同一の二次医療圏でも、これは医師の配置というのはかなり差があるわけですね、充足状況。 この点でもこういうやり方は合理性ないと思いますが、いかがですか。
○大臣政務官(吉田真次君) 医師偏在対策において活用している医師偏在指標、これにつきましては、都道府県において、地域ごとの医療ニーズや人口構成、医師の性年齢構成等を踏まえて、基本的には二次医療圏を単位として設定をしているところでありますが、二次医療圏よりも小さい単位で医師偏在が生じている場合には、これは必要に応じて医師少数スポットを設定をし、地域の実情に応じた取組を進めているところであります。 一方、地域別診療報酬につきましては、財政審において地域の具体的な設定方法は示されていないものと認識をしておりますが、この設定方法にかかわらず、地域別診療報酬は、これは先ほどお話をしたとおりでありますが、そもそも、地域ごとに患者の自己負担に差異が生じることについて理解が得られるかといった課題があると認識をしております。 なお、厚生労働省としては、医師偏在の更なる是正、これを図っていくために、経済的インセンティブ、あるいは地域の医療機関の支え合いの仕組み等を組み合わせた総合的な対策を検討しておりまして、引き続き、年末までの対策のパッケージの策定に向けて、関係者の皆様の御意見を伺いながら検討を進めてまいりたいと思っております。 また、医師偏在対策のために診療報酬上での対応としてどのような対応が考えられるかということについては、先ほど御答弁を申し上げたとおり、引き続きよく検討してまいりたいと思います。
○小池晃君 診療報酬で考えないでいいですからね。 これ、診療科別の医師偏在指標の設定まで言っているんですけど、これは、ただ産婦人科とかだったら標榜科目と患者というのは大体一致していますけど、例えば整形外科のドクターが高血圧の患者さんを診ているとか、皮膚科の人が糖尿病診ているとか、もういろいろなわけで、これ、私、実態に全く合わないと思うんですよ。 財務大臣、これ財政審がこういうことを言っているわけですが、厚労大臣も務めておられたわけです。私、そもそも医師の分布の偏りというのは、これ医師の責任なんでしょうかと。これはやっぱり、地域経済、あるいは地域の公共交通、農業の問題、もういろんな問題がある中でやっぱりこういう事態が起こっているわけで、それをそのままにしておいて医師だけを調整する、これは考え方としていかがなものかというふうに思うんですね。 はっきり言って、これ愚策中の愚策だと思いますよ、地域別診療報酬。これ、はっきりこんなことはやらないと、財政審こう言っているけど、私はそういうふうに思わないとはっきり言ってください。
○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘の地域別診療報酬、財政審では、医師の偏在是正策を実効的なものにするためにどうするべきか、そういった意味で、規制的手法や経済的インセンティブなど、様々な手法を組み合わせた対応が必要である、こういう考え方の中で示された一つの案だというふうに承知をしております。 人口構造が今大きく変わってきている中で、必要なサービスがどこにいても適正に受けられる、また効率的な医療提供体制の構築、これは重要だと考えておりますので、様々な対策を総合的に講じ、真に実効性のある対策をしていかなきゃならない。 委員御指摘のように、確かに過疎化が進むとかそういったことは別にそこにおられる医師の責任ではなくて、むしろそういう中で頑張っていただいているわけでありますから、そうした対策は、もちろん当然、今回も地域創生、あるいは地域活性化、これでしっかり進めていく。しかし、中において、やっぱりそうした偏在があり、またそういうところで頑張って活躍していただいている方もいらっしゃるわけでありますから、やっぱり医療の面においても偏在の是正化策、これをしっかりと進めていくことは、地域の方々にとって必要な医療が提供されるという意味において大事だというふうに思います。
○小池晃君 私もそのことは否定しないんですよ。しかし、その経済的なディスインセンティブを与えて行動変容をというのは、これははっきり言って兵糧攻めですよ。 こういう形じゃなくて、やっぱりその不足地域で頑張る医師を応援すると、インセンティブを付けるという方向でこれは対応していくべきもので、診療報酬を下げるなどというやり方はこれはやるべきではないということを申し上げたい。 それから、農業ですが、これ、財政審建議は、国民負担で国内生産を拡大するということではなく、輸入可能なものは輸入し、ほかの課題に財政余力を振り向けるという視点も重要だと。 農水省、副大臣来ていただきました。輸入可能なものは輸入するって言っていたら、どんどん自給率下がっちゃうわけですよね。あくまで国内生産を増大させるというのが基本だと思いますが、いかがですか。
○副大臣(笹川博義君) 世界の食をめぐる現況は大変不安定で厳しいものがあるというふうに思っております。 我が国の農地を最大限活用し、同時にまた、国内の農業生産の増大を図っていくことは極めて重要であると、改正基本法においても国内の農業生産の増大を基本としております。 農業を所管とする省庁としては、将来にわたり食料安全保障を確立していくために、人、農地、技術を最大限活用する生産基盤の更なる強化を図っていくことが必要だというふうに考えております。
○小池晃君 飼料穀物自給率、日本は一三%で、食料自給率三八%の三分の一にすぎない。これ、飼料自給率の低さが食料自給率の低さにつながっている。私たち、これ五〇%台、食料自給率回復して六〇%目指そうと言っていますけど、それやるためにはやっぱり飼料自給率を引き上げるのが決定打だと思うんです。 ところが、財政審建議は、何の根拠も示さずに、飼料米は自給率の観点から非効率だと、こう言って、飼料米に対する水田活用交付金助成廃止を要求しています。この提案を是認されるんですか、農水省として。
○副大臣(笹川博義君) 今、委員からの飼料についての御指摘はごもっともだというふうに思います。 我が国の食料安全保障強化のために、輸入依存度の高い麦、大豆それから飼料作物の生産拡大などを図っていくことが食料自給率の向上につながるというふうに思っております。 同時にまた、飼料用米につきましては、今、多収品種による取組を進めておりますので、こうした現場の取組に支障が生じないように対応していく、その必要があるというふうに思います。
○小池晃君 私は、飼料米というのは、自給率向上だけではなくて稲作農家にとっても畜産農家にとってもこれ重要だし、水田を保持していくという役割もあるわけで、公共性もあるわけですね。この助成を廃止するという、もう本当にこれは言語道断だと思います。 財政審の建議は、農業予算の増額は農業の振興につながらないと。農水省も、農業予算というのは高水準で推移しているので農業の振興にはつながらないという御見解でしょうか。
○副大臣(笹川博義君) 農林水産省としましては、必要な農業予算を確保し、時々の農林水産行政の課題に対応していかなければなりませんので、その必要な予算を措置してきた、そしてまた、今後ともその予算の確保に努めていく、そして実効性を持って施策を展開していく、このことが大事だというふうに思います。
○小池晃君 あのね、アメリカもEUも農業予算はどんどん増やしているんですよ。やはり直接支払、価格交渉、これやって農業を守っているんですね。 財務大臣、まさか、この財政審の建議どおりに農業予算の増額意味がない、削減するんだと、こういう建議の立場そのまま採用すべきではないと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 財政審の建議においては、農業を取り巻く環境の大きな変化に対応するため、農業を自立した産業へと構造転換していく必要があること、こうした構造転換により合理的な国民負担の下で持続可能な食料安全保障を実現していくこと、農業経営の効率化を進め足腰の強い水田農業への転換を進めていくことといった基本的な考えに基づいて様々な御提案をいただいたものと承知をしております。 財審の建議については、我々として受け止めた上で、農林水産省や様々な立場の方々の御意見を踏まえ、将来にわたって持続可能な農業、そして国民の皆さんに対して食料の安定供給を持続的な形で実現をしていく、これが重要だと考えており、引き続き令和七年度予算編成の中でしっかり議論していきたいと思っています。
○小池晃君 そんな財政審が言っているようなやり方でいったら持続可能な農業になりませんって。本当、農業を本当滅ぼす道ですよ、これは。やっぱりこういうものは重く受け止めるなんて言っちゃ、こんなものはもう軽くはねのけるというぐらいのことを言ってもらわないと駄目だと思いますよ。 様々な意見をと言うけど、今日お配りしていますが、財政審の財政制度分科会の委員の名簿、もちろんこれは人格識見優れた人たちだろうと思います。思いますが、思いますが、私は一応そう言っておきますが、でもね、農業や社会保障の関係者ってほとんどいないわけですよ。様々な意見だったら、そういう人を入れてちゃんと議論すべきじゃないですか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 財政制度審議会の財政制度分科会の委員の任命に当たっては、各分野の政策、制度について幅広い知見と経験をお持ちの方を任命をしておりまして、経済界や企業関係者のみならず、学識経験者、言論界、労働組合など、多様なバックグラウンドを有する方々が委員を務めていただいているところでございます。 社会保障関係では、労働経済学や社会保障論の専門家や、厚生労働省の社会保障審議会の委員を務めておられる方も入っていただいております。 また、農林水産関係でも、農林水産省の食料・農業・農村政策審議会の委員を務めておられる方にも入っていただいているところであります。 また、必要に応じて各分野の有識者からもヒアリングをさせていただいているというふうに承知をしています。
○小池晃君 この建議をまとめるに当たって、農水省は意見聞かれていないと言っていましたよ。だから、やっぱりそういうやり方じゃ駄目だということを私言いたいと思います。 やっぱり、ここはちょっと自民党とは意見が違うと思いますが、何でこんなふうに農業予算を目の敵にするかといったら、やっぱり防衛省、軍事費を五年間で四十三兆円、それを確保するということでしょう。こういうことには未来はないということは言っておきたいと思います。 それから、残る時間ですが、六月に私この委員会で取り上げた確定申告書などの控えに判こを押す収受印の問題、これやはりその補助金の申請とか融資の審査でも必要なものが判こが押されなくなるということでいろんな問題が起こっているわけですよ。 国税庁は、六月には、これは丁寧に説明して理解していただいていると言うけど、東京税理士会を始め、懸念の声、反対の声が上がっているわけですね。 確認ですが、収受印が廃止されて納税者が不利益を被る、そんなことはあってはならないと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(小宮敦史君) お答え申し上げます。 御指摘の収受日付印ですが、これは申告書等を収受したことを示すものにすぎないわけですけれども、それでも一部の金融機関等が融資の関係でその申告書等の控えを求めておられるので御懸念があるというふうに承知をしております。 そのため、今回見直しを行うに当たっては、関係の行政機関、金融機関等に対しても丁寧に説明を行い、申告書等の控えを求めないように繰り返し、かつ重層的に要請をしております。直近では、十一月末にも改めてそういった取組を徹底していただくように周知を行ったところでございます。 様々な方法で申告書の提出時の確認は可能でございますけれども、加えて令和七年一月以降は提出日等を付記したリーフレットを納税者の方に交付をすることによりまして、そういった方法も整備をさせていただくということでございます。 さらに、いずれにいたしましても、収受日付印の押捺の見直しに当たりましては、納税者の利便性に配慮いたしまして、引き続き丁寧な対応を行ってまいりたいと考えております。
○小池晃君 だからね、リーフレット配るんだったら判こ押せばいいじゃないかという話なんですよ。リーフレットに日付印を押すんでしょう。じゃ、何で判こを押さないのか。 大臣は衆議院で、正本を誤って返すなどの不適切事案の防止のためという、不適切事案の防止は当たり前なんですよ、これはやらなきゃいけないんです。でも、判こを押しているから不適切かどうか分かるという、そういう問題あるわけですよ。この間いろんな問題起こっているのは、収受印が押してあるから実際はちゃんと納税していた証明になっているということがあるわけですよね。 それで、国税庁は不適切事案の数も把握していないと私に言っていますよ。だったら、一旦これは止めて、そして調査をすると。収受印の廃止でどのような影響できるのか調査すると、それやるべきじゃないですか。 これ、もうちょっと時間ないんで大臣に聞きますが、やっぱり大臣これ見切り発車すべきじゃないですよ。聞いたらば、これ、十四省庁のうち、これやろうとしているのは国税庁だけなんですよ、実際に。この行政文書への収受日付印の取扱い、これを今回やめると。デジタル化を政府全体で進めているのに、何で国税庁だけやめるんですか。これやっぱり見直して、続けるという決断をすべきだと思いますが、いかがですか、大臣。もう時間ないから、大臣、お願いします。
○国務大臣(加藤勝信君) 今るる対応等については次長からの方が説明をさせていただいたというふうに思っております。 背景には、税務行政のデジタル化、これをしっかり進めていくことによって適切な納税等をしっかりやっていくという、また、それぞれ皆さんの利便性も向上していきたいと考えているところでございます。 今時点で、今委員からも幾つかお話がございましたが、いろんな事情がある、いろんな課題があること、これについては引き続きしっかりと説明をし、また、対応させていただきたいというふうに思っております。 それから、衆議院で私が説明したのは、まさにそういう作業をすることによって間違って違う書類を返してしまうとか、そういったトラブルが起きているということを申し上げたところであります。
○小池晃君 いや、判こを押したから間違ったものを渡してしまうって、私、理解不能なんですけど。 大体、正本を渡しちゃうなんて、そんなめったにあることじゃないですよ。そういう、何か、多分、国税庁の方からそういうことがあるんですと言われたんだと思いますけど、そういうことを理由に、これ、やっぱり今一番便利だと言われているんです、写しにちゃんと判こを押してあると。私は、一年間頑張って税金納めていただきましたと、ありがとうございますと言って判こを押してお返しすると、これがやっぱり税務署としてやるべきことじゃないですかと。その判こを押してある書類を基に、融資の手続とかいろんなその手続に使えるわけだから、何でそれをやめてしまうんですかということなんですよ。是非これは継続をしていただきたいと。 ちょっと何度聞いても同じ答えになるようですので、もうこれ以上聞きませんが、もうちょっと、とにかく、これはもう一月でやめると、一月からやめるというんじゃなくて、続けていただくということを強く求めて、質問を終わります。
○神谷宗幣君 参政党の神谷宗幣です。 今回から私がトリとなりました。皆さんお疲れだと思いますが、もう少しお付き合いいただきたいと思います。 加藤大臣に初の質問になります。よろしくお願いします。 大臣は所信の中で、日本経済に前向きな動きが見られるというふうに発言されていたんですけれども、実際の経済見ますと、企業の倒産どんどん増えていて、三十一か月連続で増えている。ここ十年で最多の数だということです。その中には、税金や社会保険料が払えなくて倒産するというケースも増えているということですし、GDP、日本も少し伸びていますが、各国からどんどんと抜かれていっていまして、一人当たりのGDPは、韓国に二二年に抜かれて、今年は台湾にも抜かれたという、そんな情報も見ました。 国民の負担率どんどん上がっていまして今四五パーぐらいなんですけれども、やっぱり国民は苦しいということで、さきの選挙でも、国民民主党さんが訴えている手取りを増やすということに多くの国民が賛同し、投票されて、百三万円の壁の議論が今されてきたわけで、それを上げるということだけれども、どこまでになるか分からないと。 これが上がったとしても、ほかで税金が上がったり社会保険料が上がると結局手取りは増えないということになっていて、国民はそこにすごく不満とその行き先を注視しているという、そういう状況ではないかなというふうに思うんですけれども、デフレ脱却ということを大臣もおっしゃっていましたので、私、それには、まあ賃上げと投資もいいんですが、それ以上にやっぱりこの実質的に税金を下げるということをやることが今一番いい経済政策だとずっと言い続けているんですが、減税政策に対する加藤大臣のお考え、まずお聞かせください。
○国務大臣(加藤勝信君) るるここで説明させていただいたように、まずデフレ脱却を確かなものとして成長型経済に移行していく、多分ここは一致しているんだろうというふうに思います。 今回の経済対策では、賃上げ環境の整備として価格転嫁の円滑化の推進、省力化・デジタル化投資の促進、さらに、成長力の強化に向けた国内投資を促進する施策、これを盛り込ませていただき、まさにこれを着実に実行していきたいと思っております。 その上で、こうした促進する手段としては、御指摘の税制面の対応もあります。また、財政措置、金融措置、あるいは規制改革、様々なものがありますので、それぞれの目的に合わせて真に必要で効果的な施策を積み上げていく、これは必要だというふうに考えております。 税について議論しようとすれば、やはり恒常的な対応をするということであれば、当然、安定財源を確保するということも求められてまいります。 引き続き、歳出歳入両面での取組を進めることで、力強く経済再生を進め、財政健全化も実現していく、経済再生と財政健全化の両立、これを図っていくことが重要だと考えております。
○神谷宗幣君 今の答弁聞いておりますと、減税も視野に入れないわけではないというふうに私は受け取りました。是非、今の時期、我々は何も税金をゼロにしろと言っているんじゃないんですね、今の状況は下げるべきだと。で、またインフレが過度になってきたときは上げればいいわけであって、今は下げるタイミングだろうというふうに考えています。 そして、大臣、今、歳出改革のお話も少しされましたけれども、私、この委員会で何度も過去に申し上げているんですが、GXですね、十年間で官民合わせて百五十兆、この投資、本当に効果あるんですかと。 いろいろ計算すると、カーボンニュートラルを日本が達成したとしても、日本、世界の三%のCO2しか出していませんから、〇・〇〇六度しか地球の気温は変わらないと。それを実現するために百兆とか百五十兆と予算を掛けることは、これは余り効果のない歳出ではないかということを訴えてきました。 これ、アメリカのトランプ次期大統領も同じようなことをおっしゃっていまして、一月に就任されますから、その後アメリカの政策も大きく変わるんではないかというふうに考えております。これ、いい機会ですので、日本もこのエネルギー政策転換して、その脱炭素ということに対する予算を少し減らして、国民、今、再エネ賦課金三兆円ぐらい払わされていますから、これも下げてあげるということが非常に大事ではないか、国民求めていることでないかと思うんですけれども、脱炭素とGXの推進に対して多額の予算を投じていることについての大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、次の政権がどういう方向で行くか、今の時点で言うのはちょっと差し控えたいと思いますが、その上で、世界では既に多くの国と地域がカーボンニュートラル目標を表明していること、各国でGX分野の大規模な投資促進策が打ち出されていること等を踏まえますと、カーボンニュートラルに向けた取組の重要性は大きく変わるものではないというふうに思っております。 政府としては、二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けて、GX推進戦略に基づき、徹底した省エネの推進、新エネの導入拡大に向けた支援など、脱炭素の取組を進めることが必要であろうと考えております。 委員から脱炭素の効果のお話もありましたが、しかし、あわせて、世界がそっちに向かっていく中で、産業政策として、あるいは経済政策として、その位置付けと重みというのも一方であるというふうに認識をしています。 加えて、再エネ賦課金のお話がありました。 FIT制度では、再エネ電気の買取り等のために、再エネ拡大のメリットを受ける電気の利用者に再エネ賦課金を御負担いただくこととしております。 再エネの電源構成における比率を高めていくためにも、この再エネ賦課金を活用して行う再エネ電気の買取り等が不可欠な制度であると考えており、現行制度、これを着実に運用していくことが重要であると認識をしております。
○神谷宗幣君 ありがとうございます。 確かに国際社会に合わせてということは分かるんですけれども、まあそれは予算の配分、それからどこに掛けるかというところで、私は、原子力ですとか新しい火力発電とか、そういったところに予算を掛けることに反対しているわけではなくて、中国からばっかり買わされる太陽光パネルとか、そういったことに対して予算が無駄に掛かっているでしょうということが指摘したいので、是非またここは詳しく時間を取ってやりたいと思いますので、検討事項として頭に入れていただければと思います。 歳出のことに関連して二点目ですけれども、ずっとこれもこの委員会で言っているんですが、コロナ期の緊急事態宣言とそれに伴う補償、それから治験中のワクチンの大量接種に関する予算の検証というものが十分になされていないということをずうっと言い続けています。 この時期の対策における経済の停滞、停止ですね、におけるダメージというのはまだ続いていまして、借りたお金返せないとか、貧困者がもうそのまま、返せないまま終わってしまっているとかということも問題なんですが。 これ、さきに参議院の予算委員会で川田龍平議員が指摘されていますけれども、コロナワクチンの健康被害で、申告されているだけでも七百、ごめんなさい、九百人以上が亡くなっていて、薬害レベルだという訴えが先日あったと思います。 今年に入っても、被害者の給付には、当初予算毎年三・六億円なんですけれども、補正予算で百八十・五億円計上されていると。昨年よりは減っているんですけど、それでもやっぱり予定よりも補償の額が五十倍ということってかなりの被害だというふうに思っています。でも、そういった状況にもかかわらず、まだワクチンとか感染症対策とか、そういった方向性で予算が付いているということですね。 コロナ期一番ひどいときに、やっぱり百兆以上予算掛けていろいろ対策したわけですけれども、何が有効で何がそうでなかったのかというところ、特にワクチンのところなんかはしっかりとデータが示されていません。都合のいいデータだけですね。これももうほかの委員会でやりましたので詳しくは言いませんが、次また起こったときの計画だけはあるんですけれども、検証の上に成り立ったものでないというふうに考えています。 厚労大臣もされていたと思いますので、この点の加藤大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(加藤勝信君) 新型コロナの対策についてお話がありました。 私も厚生労働大臣、官房長官などの立場として全力で取り組んできた思いではあります。 他方、多額の予算を投入したことは事実であります。その効果検証を適切に実施して、将来の感染症対策あるいは今後の予算編成に生かしていくこと、これは当然であり重要であるというふうに思います。 こうした観点から、財政制度審議会や行政事業レビューにおいても個別の事業の在り方について御意見をいただいているほか、新たに発足した内閣感染症危機管理統括庁の下で、政府が講じてきた新型コロナ対策全般を振り返り、次の有事に備えて政府行動計画を見直すなど対策が進められると承知をしております。 財務省としても、限られた財源を最大限有効に活用すると、これは基本原則でありますから、こうした検証や見直しの結果を今後の予算編成に生かしていきたいと考えています。
○神谷宗幣君 ありがとうございます。 ワクチンも、最初は予防効果があるというのが、途中から重症を予防する効果に変わるとか、いろいろ経緯があったと思うんですね。 初めてのことだったので分からなかったことたくさんあると思うんですけれども、今はもう振り返っていろんなデータがあると思いますので、もう一回そこのところと使った予算の関係、しっかりと検証して、次にまた進めていただきたいと思うんですけれども。 また同じく、さきの、これ衆議院の方ですね、財務金融委員会の方で、これは原口議員です、原口議員が、ワクチンの生産体制の整備のために積まれていた基金が、見込額を超えるワクチン接種の助成金の方に流用されていたという件が指摘されていました。これ、生産と接種、それから、ごめんなさい、生産の補助と接種では目的が違うと思うんですけれども、これ目的外の使用になっているんじゃないかということです。 それで、何でこれ必要になったかというと、ワクチンの金額が一気に上がったからですね。三千数百円だったものがいきなり一万一千数百円に上がると、各社同じように上がっていると。これ談合ではないかというような指摘も委員会でされていました。 厚生労働省、この点についてどういうふうに考えたのか分かりませんけれども、これ、製薬会社が上げたので、それに対して助成金を回しましたということになったら、これも一種の癒着のようなものではないかというふうにも捉えることもできます。 こういった目的外に基金を使うということに対して財務省どのように考えているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(横山信一君) お尋ねのワクチン生産体制等緊急整備基金というものでありますけれども、これで実施する事業につきましては、執行官庁である厚生労働省の責任において設置基金のための交付要綱に定める目的の範囲で各種事業が実施されているというふうに考えております。一義的には、これは厚労省が説明すべきものであります。 その上で、財務省として申し上げれば、ワクチン接種単価の見込み価格と流通価格の差額に係る市町村への助成については、厚労省において、ワクチンの安定供給のためには差額を助成する事業が必要であり、当該事業は国内外のワクチンの確保及び安定的な国内供給に向けた環境整備事業としてワクチンの確保及び供給の準備を行うという基金の目的の範囲内であるという判断がなされて実施されたものというふうに承知をしております。 財務省としても、基金実施事業の目的外使用には当たらないと考えております。
○神谷宗幣君 生産のためのお金が接種に使われている、でも、その接種をばらまくことが次の生産を支えるというかなりの拡大解釈だというふうに思います。 こういった基金の使い方、問題があると思いますので、今回の解釈はそれで一旦聞きましたけれども、これもう少し詳しく調べてまたお話聞きたいというふうに思います。 次に、DXの推進ということも所信で大臣おっしゃっていましたけれども、今回の国会でもガバメントクラウドというものを法案出されています。国と地方自治体の情報の集約のみならず、日銀とかNHKの省庁の所管法人にもいろいろ努力義務というものが課されていますと。こういった組織が共同で同一のクラウドサービスを利用することによって利用料金を下げて情報管理を円滑にしようということなんですが、実際はまとめて金額上がります。地方自治体で上がるところが結構あるんですね。 あと、もう一つの問題は、これ委託する先、クラウドサービスの提供事業者が一〇〇%アメリカの企業だということであります。これ他国のデジタル化の事例見ていますと、ドイツやフランスなどではその国のデジタル主権というものを確保するために国内のデータセンターの構築に予算を投じているんですけれども、日本は経産省が国産化に向けてかじを切ろうとしているようなことを言っていたんですが、今回また丸ごとアメリカの企業にというふうになっています。自治体や国民のデータを外国企業に、外国企業のクラウドに集約するということは安全保障上極めて大きなリスクを伴いますし、日本はアメリカと二〇二〇年に日米デジタル貿易協定というのを結んでいまして、預けた日本の国民のデータが国外の企業に流用される可能性もゼロではない。第三者に流出する可能性も考えないといけない。 それから、一社が独占的にその市場を持っているとなると価格交渉できませんから、向こうが今度メンテナンスに掛かります、もっと料金上げますと言ったときにのまざるを得ないんですね。それから、撤退しますというときに、じゃ、預けたデータどうなるんですかというふうなリスクもありまして、エストニアなんかも結構DX進んでいるんですけど、エストニアの場合は預けた国民データがいつどこで誰がどのように見てどういうふうに利用されたかということが追跡できる仕組みが付いているんですけど、日本はそういう仕組みが全くありませんということです。 DXで便利にはなるんだとは思いますが、結局、お金は増える、国民や自治体の情報がデジタルで外国企業に管理されて情報の安全性が保てないということだったら、予算を付けてやる意味はないというふうに思います。DXの推進はもちろん進めていくべきだとは思いますが、こういったリスクに対してのブレーキをきちっと付けておかないといけない。それがないものに対しては過度な予算は付けない方がいいと考えるんですけれども、財務大臣の所感をお聞かせください。
○国務大臣(加藤勝信君) ガバメントクラウドについては、提供する事業者は国内企業、外国企業問わずセキュリティーやコストの透明性などの要件を満たした者が採用されており、それぞれデータ暗号化など安全対策も取られていると承知をしています。 ガバメントクラウドの整備を含め、デジタル化推進予算を検討するに当たっては、委員御指摘のように、国内企業の競争力を強化していくなどにも目を配りつつ、個々の事業の政策目的、リスク、効率性あるいはその時期における選択可能性みたいなのもあるんでしょう、幅広く踏まえて、その在り方について検討を進めることが重要だというふうに認識をしております。 引き続き、こうした観点に立って所管のデジタル庁とも緊密に連携し、そうした意味での検討を進めていきたいと考えています。
○神谷宗幣君 簡潔な答弁ありがとうございます。 そうですね、今現状無理だとしても、将来的にはやっぱり国産でしっかりとやっていくと、外国は頑張ってそれやっているわけですから、日本ほどの国力があってそれができないということはないと思いますので、是非そこは経産省と力を合わせてしっかり予算を付けて国内のデータサービスをきちっとつくり上げていただきたいというふうに思います。 今回、いろんな予算のことについて指摘させていただきました。GXも言いましたし、感染対策の事業も言いました。それからDX、それから、今回触れられませんでしたけど、半導体とか、あとはこれから金融事業に関してもこの委員会で取り上げていくと思うんです。こういった事業で国が予算を付けるときの問題は、私これはもう繰り返し言っているんですけれども、国益重視しているかということだというふうに思います。目先の合理性とか利益にとらわれて、結局、株主資本主義を強く追求するグローバルな巨大資本に全部日本人の富は食われていませんかということをずっと言っています。 先ほど藤巻議員の方からも、国が財政支出増やしているのに借金増えているじゃないかと、国債増えているじゃないかと。つまり、バケツの底に穴が空いているんだというふうに私は思っていますね。お金は掛けているけれども、国内でそれがずんずん循環しないからGDPの伸び幅よりも国債の方が積み上がっちゃうというふうな状況ではないかというふうに私は考えています。 今日、朝、たまたま元内閣参与の原丈人さんの勉強会、朝参加してきまして、中間層を豊かにする公益資本主義の話を聞いてまいりました。新しい資本主義というような言葉もあって、あれ、これは岸田総理が言っていたことかなというふうに思いながら聞いていたんですけれども。結局、原先生がおっしゃるのも、利益だけを重視するグローバルな株主資本主義じゃ駄目だと。日本型の中間層、日本の企業とか日本人が豊かになるようなお金のやり方をしなければ、多分、加藤大臣おっしゃるデフレの脱却もできないんだというふうに思います。 減税、これはもう我々ずっと言っています。減税必要です。 それから、お金を出すとき、多額にお金を出すときは、外国企業にいかにお金が流れないようにするかというふうにキャップをはめてお金を出す。 そして、あともう一つは、賃上げをしないといけないとおっしゃるんですけど、これも原先生の言葉をそのまま借りますけど、結局、株主配当が多過ぎるんですよ。株主にどんどんどんどんお金払うから、だから日本人にお金は回ってこないので、この株主配当にキャップをはめるということですね。これまでずっと株主配当上げろ上げろ上げろとやってきた結果がこの日本人の中間層の没落になっていると思いますので、そこをしっかりとチェックして、お金を使うときは、国内で日本の企業や日本人にお金が回るような形でお金の支出をきちっとやっていただくと。 どんどんと積極財政我々求めていますので、支出していただくのはいいんですけれども、使うところ、そのお金がどういうふうにちゃんと国民に利益があったかというところの検証をしながらやっていかないと、国際社会がどうだとか審議会がどうだということだけ聞いても、なかなか、それ自体がもう利権構造になっているかもしれないので、そこのところをしっかりとチェックしながら、是非経済を力強く、力強い経済を取り戻していただきたいと要望して、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(三宅伸吾君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時六分散会