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216回国会参議院2024/12/19

環境委員会 第2号

発言数
199
登壇者
36
会派数
9
開催日
2024/12/19

会議録

青山繁晴自由民主党

○委員長(青山繁晴君) ただいまから環境委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官松下整君外二十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

青山繁晴自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

青山繁晴自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

梶原大介自由民主党

○梶原大介君 皆さん、おはようございます。自由民主党の梶原大介でございます。質問の機会をいただき、ありがとうございます。  早速ではございますが、限られた時間の中でありますので、先日の浅尾大臣の所信表明を踏まえまして、それぞれ幾つか質問をさせていただきたいと思いますが、まずは、環境行政を推進するに当たり、その方向性やお考えについて環境大臣にお伺いをさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。  来年度の環境省の重点施策の基本的方向性を見ますと、一番最初に出てくる文言が、ウエルビーイング、高い生活の質の実現に向けて、環境、経済社会課題の同時解決に取り組むこととされております。確かに、以前には環境は経済への制約であると言われることもありましたが、近年では環境面での取組が経済成長につながるという考え方が世の中に浸透をしつつあります。温室効果ガスの排出削減と経済成長及び産業競争力の強化の両方を実現するGXは、まさにそれであります。また、ウエルビーイングや高い生活の質を実現するためには、大規模集中型の社会経済システムからの転換、そして、食料やエネルギーの地産地消、経済安全保障の確保などが重要であると考えております。  こうした経済社会課題の解決に向けて環境政策がどのように貢献ができるのか、そしてそれをどのように推進をしていかれるおつもりなのか、環境大臣のお考えをお伺いをさせていただきたいと思います。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 御質問ありがとうございます。  御指摘のとおり、環境面での取組が経済成長につながるということは私もそのとおりだというふうに思っておりまして、本年五月に閣議決定した第六次環境計画では、持続可能な社会を実現するために、環境政策を起点として環境、経済社会を統合的に向上させることが必要であるとされております。  このため、住宅建築物の脱炭素化や商用車の電動化などの地域、暮らしのGXの推進により、脱炭素と経済成長の同時実現に取り組んでおります。また、地方創生に向けた地域資源等の有効活用として、再生可能エネルギーの活用による産業振興や防災力強化等にも貢献する地域脱炭素の取組、国立公園の保護と利用の好循環による地域活性化などを進めております。さらに、本年成立いたしました再資源化事業等高度化法の円滑な施行等により、資源循環の高度化を推進し、廃棄物問題に対応しつつ、レアメタルの回収を通じた経済安全保障の強化に貢献していきたいと、こういうふうに考えております。  こうした取組を通じて、ウエルビーイング、高い生活の質が実現できる循環共生型社会の構築に努めてまいりたいと考えております。

梶原大介自由民主党

○梶原大介君 御答弁ありがとうございます。  今お答えいただいたそれぞれの方向性、そしてその施策が本当に有機的につながることによって、排出削減と経済成長、またそのための産業競争力の強化、また経済の安全保障など、様々な形で大きな成果につながることを心から期待をいたしております。  それでは次に、気候変動についてお伺いをさせていただきたいと思います。  気候変動への対応は、申し上げるまでもなく、世界が一致をして取り組むべき、そして現在向き合っている問題であります。我が国は、世界第五位の排出国であると同時に、その割合は世界全体の排出量の三%となっております。日本としては、先進国として、自国の削減に取り組むと同時に、世界全体の排出削減にも貢献する役割が求められております。特に、今後更なる経済成長が見込まれるアジアにおいて脱炭素と成長を両立させる必要があり、日本への期待は大変大きいものと考えております。  先月のCOP29では、浅尾大臣御自身も交渉に参加をされ、途上国支援の資金目標やパリ協定の六条の完全運用化などの成果が得られたものと認識をしております。  今回のCOP29の成果も踏まえ、今後、我が国として、アジアを始めとする世界全体の排出削減にどのように貢献をしていくお考えなのか、環境大臣にお伺いをさせていただきます。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 今御指摘ありました、先月行われましたCOP29に私も参加をいたしまして、改めて日本の持っている技術に対するいろいろな国の期待が高いことを認識をさせていただきました。  気候変動そのものは、世界が一致して取り組むべき喫緊の課題であります。パリ協定が定めております産業革命以前と比べて一・五度までの上昇で抑えていこうと、そういった目標の実現に向けて、我が国を含む全ての国が温室効果ガスの排出削減を進める必要があるということは、もう委員よく御承知のとおりだというふうに思います。  我が国としては、このCOP29の成果を踏まえ、気候変動対策に必要な途上国支援について積極的に貢献しつつ、主要排出国の排出削減や資金貢献を引き出すべく、国際的な働きかけをしていきたいというふうに思っております。その中で、特に今回、資金貢献ということで、従来先進国として定義されていない国でも、成長著しい国の貢献も推奨されるといったことも今回のCOPの中の成果として文書の中に入れられたのは成果だというふうに思っております。  そして、今御指摘ありましたアジアを始めとする多くの途上国や新興国で温室効果ガスの排出量が増加しているというのが実態であり、こうした国々の排出削減の後押しも重要であります。  このため、COP29で今御指摘をいただきましたパリ協定第六条に沿った取組として、JCMも推進しつつ、AZECの枠組みなども活用しながら、我が国の技術や資金により、アジアを始めとする途上国、新興国での排出削減等に積極的に貢献していきたいというふうに考えておりますし、このことは、先ほど申し上げました我が国の経済成長にも資するものだというふうに考えております。

梶原大介自由民主党

○梶原大介君 今お答えいただきましたように、途上国支援も踏まえて、主要排出国ですね、日本が第五位、三%ということでありますので、やはり第一位から順番に、中国、アメリカ、そしてEU、インド、ロシアと、そういったところ、主要排出国への働きかけも積極的に行っていただいて、この問題について世界をしっかりとリードをしていただきますようにお願いを申し上げたいと思います。  そして一方、その世界をリードしていくためには、まず何より我が国自身がこの気候変動問題に対して着実にその取組を進めることが大前提であることは言うまでもございません。  現在、政府において次期削減目標の策定やその裏付けとなる地球温暖化対策計画の見直しの作業が行われております。私たち自由民主党といたしましても提言をさせていただいておりますが、これまでの取組から決して緩むことがないように、二〇五〇年カーボンニュートラルに向けて明確な道筋を示すことが大変重要であると考えております。  その上で、温室効果ガスの排出削減に向けては、その目標を達成するために、日本全体、それぞれの地域で着実に対策、施策を推進をしていくことが重要であると考えております。  環境省では、地域や暮らしの脱炭素化に力を入れておりますが、地域脱炭素は大変重要な取組であります。私の地元である高知県でも、県内五市町村が脱炭素先行地域に選定をされています。この脱炭素先行地域は、来年度までに少なくとも日本各地において百地域の選定との予定でございますが、今後、地域脱炭素の取組についてどのように進めていくのか、お伺いをいたします。

小林史明自由民主党・無所属の会環境副大臣

○副大臣(小林史明君) 今、梶原委員御指摘いただいたとおり、二〇五〇年ネットゼロ、二〇三〇年度四六%削減の実現のためには、住民や暮らしに身近な地方公共団体と連携した地域脱炭素の取組は極めて重要だと考えております。  環境省では、先ほどもお話ありましたけれども、この先行地域を二〇二五年度までに少なくとも百か所選定したいということで、これまで八十一か所選定が完了しているところです。今後、全国で重点的に導入促進を図ろうと考えている屋根置きの太陽光発電やZEB、ZEH等の重点対策加速化事業をこれまでに全国百四十九自治体で実施するなどの取組を進めてきたところであります。これらの取組を進めていく中で、地域金融機関や地域エネルギー会社、地元企業等との連携体制など地域における脱炭素の基盤の構築等を図り、地域脱炭素の加速化、全国展開につなげてまいりたいと考えております。  さらに、今後の地域脱炭素の取組については、先日取りまとめられた有識者検討会報告書を踏まえて、人材、資金不足等の課題やペロブスカイト太陽光発電、電池等の新たな技術に対応しつつ、脱炭素の取組が地域のステークホルダーにとってメリットとなるように、地方公共団体の御意見も伺いながら、地方創生に資する形で対策の強化を図ってまいりたいと考えております。

梶原大介自由民主党

○梶原大介君 ありがとうございます。  今御答弁いただいたそれぞれの取組については、先ほどまさしく地方創生と言われましたけれども、今議論が進んでおります地方創生二・〇、これにおいて大変重要なファクターとなってくるものだと思われますので、その取組を今後更に加速化をさせていただきたいと、そういうことをお願いをさせていただきたいと思います。  それでは次に、福島の復興再生についてお伺いをいたします。  浅尾大臣も所信表明でおっしゃられましたが、除染等により福島県内で発生をした除去土壌等については、中間貯蔵施設での保管開始後三十年となる二〇四五年三月までに県外での最終処分との国としての約束かつ責務を果たしていかなければなりません。この県外最終処分に向けた取組は、これまで中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略及び同戦略の工程表に基づき進められてきましたが、本年度はその戦略目標の最終年度となっております。  環境省は、今年度中に最終処分、再生利用に関する基準省令や再生利用に係る技術ガイドラインを策定をするとされておりますが、その検討状況についてお伺いをいたしたいと思います。  また、あわせて、県外最終処分の実現には国民の皆さんの理解も必要不可欠であり、今月中には福島再生土壌関連の全閣僚会議を設置、開催をするとのことでもありますが、理解醸成のための環境整備の方針についても環境大臣にお伺いをさせていただきます。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 県外での最終処分の実現に向けては、最終処分量を低減することが鍵であり、再生利用等の取組が重要であるというふうに考えております。このため、環境省では、福島県内の再生利用実証事業の結果等を踏まえつつ、国内外の有識者の助言等もいただきながら、今年度末までに最終処分、再生利用の基準及びガイドラインについて取りまとめを行うこととしております。  加えて、県外最終処分、再生利用の必要性、安全性等に関する国民の、まさに御指摘ありました、皆様の御理解も重要と認識しております。そのため、環境省では、一般向けの中間貯蔵施設等の現地視察やSNS等による情報発信等、様々な取組を進めてきたところでございます。これまでの施策の効果検証も踏まえつつ、更なる理解醸成の取組を展開してまいります。  さらに、先日、石破総理も現地視察の際に述べられたとおり、再生利用先の創出等については、委員の御指摘も踏まえ、早期に閣僚会議を立ち上げられるよう調整を進め、環境省としても、関係省庁との連携を強化しつつ、責任を持って取り組んでいくつもりでありますので、どうぞよろしくお願いいたします。

梶原大介自由民主党

○梶原大介君 お答えをいただきましたように、まさしく国としての約束、責務をしっかりと果たしていくと、そういう姿勢で引き続き臨んでいただきたいと思います。  次に、PFAS対策についてお伺いをいたします。  先月末に、水道におけるPFOS及びPFOAに関する調査の結果が公表されましたが、現在、有機フッ素化合物、PFASについて各地で検出事例が確認をされ、国民の皆さんに不安が広がってきておるところでございます。その健康への影響については国際的にも様々な評価がなされていると承知はしております。正しくリスクを認識をして、科学に基づいて健康影響を評価した上で、国民の不安を払拭できるような対策を講じていくことが重要であると存じております。  国民の安全、安心の確保のために、PFAS対策の現状や今後の見通しについて、何点かお伺いをさせていただきたいと思います。  まず、PFASについては、本年六月に食品の健康影響評価がなされておりますが、発がん性などの健康影響について、どのように評価を行い、どのような結果となったのか、まず食品安全委員会にお伺いをいたしたいと思います。

中裕伸内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) よろしくお願いします。  有機フッ素化合物、いわゆるPFASにつきましては、内閣府食品安全委員会において昨年二月より食品健康影響評価を実施し、本年六月にリスク評価報告書が取りまとめられました。  その中では、まず耐容一日摂取量、すなわち、人が一生涯にわたって毎日摂取し続けても健康への影響がないと推定される一日当たりの摂取量について議論がなされました。これについては、諸外国においても低いものから高いものまである中、それらの国々が用いた科学的知見、これには発がん性等の健康影響に関するものも含まれますが、約三千報の文献を収集し、専門家に一つ一つ丁寧に御精査いただきました。その上で、それらの科学的根拠が何を意味するのか、どれだけの重みがあるのかなどを総合的に判断し、PFOS、PFOAについて、各々体重一キログラム当たり二十ナノグラムという耐容一日摂取量が設定されました。  さらに、当該報告書においては、ただ単に耐容一日摂取量を設定したのみならず、それを踏まえて、何よりもまず必要な対応、その検討対象としては基準値策定などがあると思われますが、これを速やかに取ること、またPFASに暴露され得る媒体における濃度分布に関するデータの収集を早急に進め、その結果を基に、高い濃度が検出された媒体に対する対応を進めることなどの重要性を強調し、リスク管理機関に通知したところでございます。  以上でございます。

梶原大介自由民主党

○梶原大介君 先ほどお答えになられましたように、耐容一日摂取量に基づいて適切な対応を講じていくことが大変必要だと思われております。  先般、浅尾環境大臣、そしてまた石破総理からも、水道水の目標値については、本会議などにおいて、来春を目途に方向性を取りまとめる旨の決意表明がありましたとおり、国民の安全、安心確保をするために重要なのは、飲み水を経由して引き起こされる健康被害を未然に防止することであります。  先日、政府が発表した全国の水道水の調査結果によると、過去にPFOS、PFOAの暫定目標値を超過した事案についても既に対策が講じられ、現在は暫定目標値以下の水が供給をされているとのことでありますが、逆に約四割の水道事業者等においては検査が実施をされていないという課題も浮き彫りになっております。現時点の食品安全委員会の評価報告書を踏まえて、現在の水道の暫定目標値を早期に水質基準に格上げし、水質検査を義務付けるなど、毎日誰もが必ず口にする飲み水の安全性を早急に確保するべきであると考えております。  こうした対策を踏まえて、PFASの対策の今後の基本的、そして総合的な方針について環境大臣にお伺いをさせていただきます。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) PFASにつきましては、地域の方々の不安の声などを真摯に受け止め、昨年七月に専門家会議で取りまとめられたPFASに関する今後の対応の方向性に基づき、科学的知見を踏まえた対応を着実に進めてまいります。  具体的には、環境省では、飲み水から健康リスクを減らすこと、摂取しないことを第一に、水道水における暫定目標値を定めております。内閣府食品安全委員会が本年六月にまとめたPFASに関する食品健康影響評価等を踏まえ、水道法等に基づく御指摘の水質基準への引上げを含め、来春を目途に方向性を取りまとめてまいります。また、健康影響について国民の皆様に正しく知っていただくことも重要であります。  引き続き、様々な研究調査を、調査研究を通じてPFASのリスクを明らかにしていくとともに、分かりやすい情報発信に努めてまいりたいと、このように考えております。さらに、汚染を広めないための対策技術に関する知見の収集を強化するとともに、汚染をつくらせない、出させないために国際条約を踏まえた製造規制やPFOS等を含有する泡消火剤等の管理なども進めてまいります。  こうした総合的な対策を通じて、人の命と環境をしっかりと守ってまいりたいと、こう考えております。

梶原大介自由民主党

○梶原大介君 ありがとうございます。  御答弁いただきましたように、つくらない、出さない、広めない、摂取をしない、そして正しく知ると。それぞれの対応する施策を実行をしていただきたいと思います。  そして、このような総合的な対策を進めるに当たっては、環境省が所管をする水の分野だけでなく、多くの省庁にまたがってくるところも多いと思います。環境省が中心となって、省庁間の情報共有をしっかり行うなど、対策に漏れがないように万全の連携体制を整えるべきだと存じております。この項についてはその点について少しお聞かせいただこうと思いましたが、しっかりとその体制を取っていただけるよう要請をさせていただきたいと思います。  次に、鳥獣被害についてお伺いいたします。その鳥獣被害、中でも特に熊対策について、これも予算委員会等々で質問がありましたが、お伺いをさせていただきたいと思います。  ニホンジカ、イノシシ、熊などの鳥獣の適正な保護管理に向けた対策を行っていかなければならない中で、熊については昨今、日本全体で分布、また被害が拡大し、昨年は人身被害が百十八件、二百十九名を超え、そして犠牲になられた方も六名となられております。  まず、昨年の熊の大量出没以降、被害防止対策強化に向けて環境省はどのような取組を進めてきたのか、お伺いをいたします。

植田明浩環境省自然環境局長

○政府参考人(植田明浩君) お答えいたします。  議員御指摘のとおり、昨年度は全国で百九十八件、二百十九人の熊類による人身被害が生じ、過去最多を記録したところであります。  こうした状況を踏まえ、本年四月には、農林水産省を始めとする関係省庁と連携して、クマ被害対策施策パッケージを取りまとめ、また、熊類を集中的かつ広域的に管理するために、指定管理鳥獣に指定し、指定管理鳥獣対策事業交付金による熊対策への財政支援を開始したところであります。加えて、市街地に熊類が出没した際の対応を安全かつ円滑に進められるよう、鳥獣保護管理法の見直しを進めているところであります。  環境省では、このように、熊類による被害防止対策の充実強化を進めてきたところでありまして、今後とも、対策が効果的に進むように取り組んでまいりたいと考えております。

梶原大介自由民主党

○梶原大介君 それぞれの対策をしっかりと積み上げていただき、各地域において適切に鳥獣対応が行われるよう、万全の体制整備をいただくようお願いをいたします。  この熊類の対策については、我が党においては、さきの衆議院選挙の公約において、市街地に出没をした熊類に対する緊急対応力の強化を掲げており、その政策の実現に向け、引き続き力強くその取組を進めていかなければなりません。  今年十一月末の秋田のスーパーにおける熊の立てこもりは国民の皆さんにも大きな衝撃を与えましたが、市街地に出没した熊類に対する緊急対応力の強化に向け、大臣にお伺いをしたいと思いますが、予算委員会では、時間の都合上、簡潔にと言われておりましたが、今日はしっかりその決意をお聞かせいただきたいと思います。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) ありがとうございます。しっかりと答えさせていただきたいと思います。  今局長の方から答弁させていただいたように、熊が人の日常生活圏に出没しておりまして、生活環境の保全上の支障が生じる事例が大変多く発生しております。そしてまた、従来の警察官職務執行法等による対応に加えて、予防的かつ迅速に対応できる仕組みが必要になっているというふうに考えております。私自身も先日、秋田県を訪問し、熊の市街地での出没対応についてお話を伺い、鳥獣被害対策の重要性について改めて認識したところであります。  そして、熊が実際に市街地に出没した際に安全かつ円滑に銃猟が実施できるよう、鳥獣保護管理法の改正を検討しているところでありまして、法案をできるだけ早期に国会に提出し、市街地に出没した熊に対する緊急対応力を強化してまいりたいというふうに考えております。

梶原大介自由民主党

○梶原大介君 その早期の法改正については国会の方でも真摯に議論を深めていきたいと思いますのでよろしくお願いをいたしまして、時間になりましたので、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

加田裕之自由民主党

○加田裕之君 自由民主党の加田裕之でございます。  先日、浅尾大臣から所信的挨拶がございました。通告に従いまして質問をさせていただきたいと思います。  所信的挨拶で大臣は、まず初めに能登半島地震について触れられました。やはり、その中で私がやはり気になりましたのが、創造的復興という言葉を大臣は何度も言われました。まさに創造的復興という言葉が出ましたのは、二十九年前の阪神・淡路大震災のときであります。貝原俊民知事が、言わば創造的復興という中で、ビルド・バック・ベターという思想をもちまして地域、地元主体の復興を提唱されたことからの始まりであります。やはり、このことについては大切なことでございますので、そういう思想を基にされて大臣が所信的挨拶されたということは、私は大変有意義であったのではないかと思っております。  そうした中におきまして、まず、震災から一年を間もなく迎えますが、能登半島の豊かな自然資源を生かしたツーリズム地域推進事業についてお伺いしたいと思います。  事業目的としましては、石川県創造的復興プランに貢献するために、ロングトレイルの創設やトキと共生する里地つくり、そして、能登半島国定公園の活用、自然環境調査など、能登半島の豊かな自然資源を生かしたツーリズムと地域づくりの推進を支援するとされております。また、能登半島国定公園を始めとする被災した自然公園等の施設の速やかな復旧に向けて、石川県の要請をくんだ支援などを、実施などを通じまして、石川県創造的復興プランに貢献することが目的とされております。事業を一体的に措置して里山里海など能登らしい自然を生かした創造的復興を果たすとあります。  当初の令和七年度の予算から令和六年度補正予算に前倒しで実施されるとのことで、事業スキームを見ますと、事業形態は請負事業や補助事業、補助率は十分の八となっておりますし、請負先の対象については民間事業者団体、地方公共団体等となっております。  そこで、大臣に、能登半島地震から一年を迎えるに当たりまして、能登半島の創造的復興についての改めての決意と、そしてまた能登半島の豊かな自然資源を生かしましたツーリズム地域推進事業の着実な推進についてお伺いしたいと思います。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 委員から創造的復興についてお話、御指摘をいただきました。  石川県の創造的復興プランでは、単に被災前の姿に復元するのではなく、未来志向に立って、以前よりも良い状態にする創造的復興が必要であるというふうにしております。まさに阪神・淡路大震災のときにビルド・バック・ベターという話がありましたけれども、そういったことが必要であると私自身も考えております。  環境省では、このプランの実現に貢献するため、能登半島の豊かな自然、自然資源を生かしたツーリズムと地域づくりに向けた取組を進めてきており、今回の補正予算でも、国定公園内の被災施設の復旧について特例的に補助率のかさ上げを行うことのほか、トキと共生する里地づくりやロングトレイルの構想の実現に向けた取組等を支援するための予算を盛り込んだところでございます。  今後とも、石川県とも緊密に連携をして取組を着実に進め、被災地の創造的復興に貢献してまいりたいと考えております。

加田裕之自由民主党

○加田裕之君 ありがとうございます。  まさにビルド・バック・ベターの思想というものについて、是非、地元の主体となりました形での復興というものを目指していただけたらと思っております。  やはり、この創造的復興という中におきまして、環境省の方におきましては、もちろん国定公園とか様々な規制があるというのはもう私も分かっておりますし、そしてまた、それをある程度、生態系とか守っていかなければいけないということもあります。  その中におきまして、そのせめぎ合いと復旧復興に向けての部分についての規制というものをいかにこれは乗り越えていくかという部分につきまして、これは地元との、地元主体ということを是非主眼に置いていただきまして、これは丁寧に、そしてまた現地対策本部の方に行かれている職員の皆さんも大変奮闘されていると聞いておりますので、是非その点については丁寧な作業を、是非、復旧、創造的復興に向けて頑張っていただけたらと思っております。  次に、損害と被害に関する基金、いわゆるロスダメ基金についてお伺いしたいんですけど、昨年のCOP28におきましては、気候変動により既に生じている損失に対応するための基金、損失と被害に関する基金、いわゆるロスダメ基金が立ち上がりました。  この組織につきましては、二十六か国で構成されているんですが、先進国は十二、途上国は十四ということになっております。理事会の構成国につきまして、先進国から十二、十四と議席が振り分けられているんですけれども、もちろん日本もこのメンバーに入っております。日本は理事会に議席を有しているんですけれども、本年三月に一千万米ドルを拠出しているということで、ある意味リーダーシップを持って取り組んでいるところでもございます。  これは、本当に先進国と、それからまた開発途上国と一緒になりまして取り組む地域的な、世界的な課題でもございます。しかし、この基金にまだ八億ドル程度の資金拠出しか表明されておりません。基金が機能しましてグローバルサウスの損失と被害のための資金支援が行われるようにするためには、先進国によります拠出義務にどの程度踏み込めるか注目されておりますが、結果的に、世界各地で自然災害が多発する中で、まだまだ対応できていないのではないかと私は考えております。  私は、日本のロスダメ基金を元にした支援パッケージの取組というのは、グローバルサウスにこれはもう寄り添うような形でのですね、環境、そして防災・減災に知見を有する日本の強みを前面に打ち出すことができ、貢献できる重要な領域ではないかと思っております。  また、特に早期警戒システムの取組は官民一体となった支援の在り方を示すもので、政治的対立でなく国際協調を前面に出していくためにも積極的な支援の継続は重要でありまして、環境と防災、開発、人道支援セクターとの連携加速も必要と考えております。言わば、実務上、ロスダメとこれらを切り分けるのではなくて、いかに有益的につなげていくか、そのことが私はポイントであると思っております。  そこで、ロスダメ基金の進捗状況の評価ということと、これから日本政府としてどのようにして取り組んで、そしてどのように貢献していくのか、お伺いしたいと思います。

長徳英晶外務省大臣官房審議官

○政府参考人(長徳英晶君) お答え申し上げます。  ロス・アンド・ダメージに対応するための基金については、COP28でその制度の大枠が決定されたものでございますが、現在、その理事会におきまして、基金の管理運営ですとか資金支援の方針などが議論されているところでございます。日本も理事会のメンバーになっておりますけれども、メンバーとして現在積極的に議論に関与しているところでございます。  また、我が国は、先ほどもお話がありましたけれども、今年三月に一千万米ドルを、これは世界に、各国に先駆けてという形になりますけれども、この基金に拠出をしております。  我が国は、この基金が、他の類似の支援機関と協調、補完しつつ、気候変動の悪影響に特に脆弱な途上国に対して迅速かつ効果的に支援ができるように、基金の早期の運用開始に向けて議論に貢献していきたいというふうに考えております。

加田裕之自由民主党

○加田裕之君 ありがとうございます。  まさに日本がそういう形で先駆けて一千万米ドル出したということ、これは大きいと思いますし、もちろんお金だけではなくて、こういう知見とか、理事国、理事会の構成メンバーといたしまして、これは是非リーダーシップを発揮していただきたいと思っております。  これは各国も大変注目されていることと思いますし、先ほど申し上げました国、政府間というものだけではなくて、民間とかそういう、保護団体もそうですし、そういう皆様にも普及啓発ということを訴えていくことによりまして、私は、また温暖化対策という部分、そういう部分につきましての、次世代に対する、環境へ対する関心というものもこれは盛り上げていく一つの私はこれは基金につながると思いますので、また是非よろしくお願いしたいと思います。  続きまして、脱炭素化事業支援情報サイト、いわゆるエネ特ポータルにつきましてお伺いしたいと思います。  先ほど来お話あるように、気候変動対策といいますのは、国内外におきまして最重要課題の一つに位置付けられております。令和六年度の予算におきまして、環境省の補助金の支援サイト、脱炭素化事業支援情報サイト、エネ特ポータルによりますと、令和六年度予算及び令和五年度補正予算の脱炭素化事業一覧が六十八件、中には二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けまして地域共生型の地熱開発や温泉熱利活用を推進する地域共生型地熱利活用に向けた方策等の検討事業や、東日本大震災で被害を受けました福島での脱炭素社会の実現と福島の復興町づくりの両方の着実な実現を支援する地域や震災復興を目的としました脱炭素×復興まちづくり推進事業や、業務用施設のZEB化、省CO2化の普及加速に資する高効率設備導入等の取組を支援します建築物等のZEB化、省CO2化の普及加速事業、これは一部農水省、経産省、国交省の連携事業でありますが、他省庁とも連携しましたメニューなど大変多岐にわたっております。  気候変動はまさに国を挙げての総力戦でありますが、そこで、これ、実際問題、私もこのサイトの方をずっと見せていただいて、これ大変工夫されたウェブページでありますし、執行方法とかどのようにして申し込むかとか、そういう形になっているんですけれども、ただ、リンクを飛ばして、そこの実施団体、執行団体のウェブページの方へ飛びますということ出ているんですが、申請するときに、そこのホームページの、ウェブページのところだけの、ホームページ全体の方に行っていかに補助金を申請するかというところになりますと、またそこからホームページの中の、執行団体のホームページの中を探さなければいけないというふうに、少しちょっと検索がやりにくくなっているんではないかと思っております。  コロナのときもそうでしたけれども、どちらかというと、こういうのはチャットボットとかAIで、QアンドA、QアンドAといって聞いていくような形で分かりやすくできる、今そういうサイトというのはもうそれが主流となっておりますので、これはより丁寧に対応できるサイト作り、もちろんエネ特ポータルの方は大変工夫されておりますし、各初心者の方でも見たらすぐにできるような形ではあるんですけれども、日進月歩、やはりこのホームページの、そういうサイトというのは進んでおりますので、また是非そういうことを考えていただいて、対応できるようなサイト作りが必要ではないかと私は考えております。  加えて、その中に、動画でミライアイズというのがありまして、気候変動対策と地域課題の同時解決に向けて、環境省の脱炭素化事業を活用した自治体とか企業の取組が分かりやすく動画で紹介されております。大変、私も何本か見せていただきましたが、大変工夫されておりますし、ああ、こういう取組をされて頑張っているんだなというのがよく分かります。これは二〇一八年度から始まって、毎年三本、四本ほど事例が出ているんですが、二〇二一年度の制作段階で映像が止まっております。  是非、こちらの方も、私はこれは横展開の方でしっかりと活用できるいい取組だと思いますので、こういう事例というのはどんどん取り上げていただきたいと思うんですが、このことについても併せて御所見をお伺いいたします。

土居健太郎環境省地球環境局長

○政府参考人(土居健太郎君) お答えいたします。  エネ特ポータルにつきましては、補助事業、委託事業の一覧が見られるだけではなく、予算事業の活用事例や活用に当たっての申請フロー等、初めて利用される方にも分かりやすく紹介するために、ことを目的に作成しております。  御指摘のとおり、検索性を高めるなど、更なる利便性向上が課題であるというふうに認識しておりますので、改善に向けて取り組んでまいりたいと考えております。  また、御指摘ありましたミライアイズにつきましては、地域の課題と気候変動問題を同時に解決すべく、地方公共団体、企業と環境省とのパートナーシップによって行われましたプロジェクト、これを紹介するための映像でございまして、環境省が持つ事業の幅広い周知のため、積極的に活用いただくために作ったものでございます。  予算事業を有効に活用していただくため、また、横展開するためにも、この内容や成果を情報発信していくことは非常に重要だと考えております。その方法につきましては、不断の見直しを行い、より効率的な、効果的なものになるように努めてまいりたいと考えております。

加田裕之自由民主党

○加田裕之君 ありがとうございます。  是非、不断の見直しという形でやっていただけたらと思います。  続きまして、省エネとウエルビーイングを両立しました庁舎内における適切な室温管理につきましてでございますが、中環審のカーボンニュートラル行動計画フォローアップ専門委員会におきまして、政府の実行計画の改定に向けた論点について、建築物における取組の中においては、省エネとウエルビーイングの両立のために、庁舎内における適切な室温管理等の項目も論点として提示されています。BEMS等のDX技術を導入し、施設全体のエネルギー効率を向上すべきという意見や、室内環境について生産性向上の観点も考慮すべき、照度の設定も見直すべき等の意見が九月十八日に行われました専門委員会でも出されています。  省エネとウエルビーイングの両立のために、この庁舎内における適切な室温管理という部分について、対応方針においては、熱中症対策も踏まえ、省エネルギー対策を念頭に置きつつ、目安温度に縛られることなく柔軟な室温管理をするとされております。特に、今年は記録的な猛暑で、熱中症対策など、一歩間違えると死に至ることもあります。加えて、やはりこれ、商業施設とかこういう見ますと、もはや設定温度二十八度の施設もなかなか見当たらないんではないかと思っております。  実効的な形でのこの施策につきましての対応について、御意見をお伺いしたいと思います。

土居健太郎環境省地球環境局長

○政府参考人(土居健太郎君) お答えいたします。  庁舎内の温度管理につきましては、政府実行計画本文と、またそれの実行要領という形で記載がありまして、本文につきましては、庁舎内における適切な室温管理、冷房の場合は二十八度程度を図るというふうに書いてありますが、実施要領におきましては、外気温や湿度、立地、建物の状況等を考慮し、適切な室温になるように空調設備を適切に使用するというふうに記載しております。  このように、必ずしも二十八度に温度設定をするようには求めてきたわけではございませんが、その趣旨が正確に伝わっていなかったということも考えております。現在、政府実行計画の改定作業を進めておりまして、次期計画におきましては、その趣旨をより明確にするために、室温管理につきましては、目安温度に縛られることなく柔軟な室温管理を行いつつ、使用していないエリアの空調停止など、省エネ対策の徹底をすることとしたいと考えております。  このように、引き続き、政府実行計画の実施に関しましては、関係省庁に対しまして、職員の健康や働き方も考慮し、柔軟な室温管理、空調設定を呼びかけていきたいと考えております。

加田裕之自由民主党

○加田裕之君 ありがとうございます。  やはり、生産性向上のための観点というのも是非入れていただきまして、本当に働きやすい、そしてまた効率よくやるということも、是非そういう視点を持った形で、設定温度に縛られないように是非ともお願いしたいと思います。  以上で終わります。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 立憲民主党の川田龍平です。  今日は大臣所信に対する質疑ということで、四十分させていただきます。よろしくお願いします。  まずは、環境省の原点たる水俣病問題について、私、この水俣病問題ずっと、私が十九歳のときから、水俣病、当時スリーデーズトークというのが五月にありまして、環境省前で患者の皆さんが座込みをしているときから水俣病の問題ずっと関わってきましたけれども、今年五月、水俣病犠牲者慰霊式に、後に行われた水俣病関連団体との懇談の場におけるこの環境省の対応、これが大きな問題となり、政府の水俣病問題に対する消極的な姿勢が明らかとなりました。  伊藤前大臣は、再懇談を行うなど対応を取ってきましたが、認定基準の見直しなど根本的な課題については何ら対応しないまま退任されてしまいました。  浅尾大臣は、これ就任直後、水俣病問題については伊藤前大臣からしっかり引き継いでいるとしつつ、この慰霊式まで現地訪問については実務者レベルでの意見交換が続いていることを理由として実施の有無については明らかにしていませんが、この水俣病の最終解決が求められている今現在、行政府の長たる大臣として、御自身が現地に赴き被害者の状況を見聞きすることは当然のことではないかと思いますが、熊本県の木村知事も現地訪問を要望していますが、と聞きますが、大臣の見解を伺います。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 本年七月に伊藤前大臣が水俣病関係団体の皆様との懇談を行い、様々な御意見をいただいたところでございまして、団体の皆様のその際の御要望もあり、今後は実務的な意見交換を実施していくということとなったと承知をしております。  こうしたことも踏まえ、水俣病対策については、まずは事務方による実務的な意見交換を重ねることが重要だというふうに考えております。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 大臣は、これ五月まで行かないということでしょうか。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 水俣病問題については長い歴史と経緯があり、先ほど申し上げたとおり、まずは実務的な意見交換を重ねることが重要だと考えております。  私の現地訪問については、この実務的な意見交換の状況を踏まえつつ、適時適切に判断していきたいと考えております。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 是非一度現地を訪れて、地元の方のやっぱりお話を是非伺って、やっぱり水俣病というのがどういうものだったのかということを是非しっかり知っていただいた上でいろんな判断をしていただきたいと思います。京都でも今、水俣展というのをやっていますし、是非、いろんな場所で水俣について知る機会はあると思いますので、是非深く知っていただければと思います。  繰り返し指摘していますように、現在唯一の水俣病の救済制度である公害健康被害補償法、公健法は、その認定基準である昭和五十二年判断条件の根本的な見直しが必要であると私は考えています。平成二十五年の最高裁判決が、症候の組合せが認められない四肢末端優位の感覚障害のみの水俣病が存在しないという科学的実証はないとしたことによって、この昭和五十二年の判断条件が成り立たないということは明らかになっています。  水俣病被害者特措法、まあ特措法については、この救済対象から外れた未認定患者らが提起した一連のノーモア・ミナマタ第二次訴訟でも国の主張がことごとく否定されております。対象地域や暴露の可能性のあった期間は国の主張よりも広く認められていますし、発症時期についても、国が暴露してから一年程度としているのに対し、各判決では数年後の発症、いわゆる遅発性を認めています。さらに、環境省の主張する水俣病を発症する毛髪水銀値五〇ppm超についても、これを下回る場合の発症があり得るとされています。  これらは、昭和五十二年判断条件を策定した当時に多発していた高濃度の水銀の暴露に起因する症状だけでなく、中濃度の水銀に長期間暴露した結果生じる、この昭和五十二年判断条件の想定しない水俣病の症状があるということの表れです。国は、公健法により認定された患者を水俣病、特措法等の対象者を水俣病被害者と区別していますが、これら病像を整理して一つの水俣病として認めるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) これまでの最高裁判決においては、現行の公害健康被害補償法、公健法というふうに委員御指摘されましたけれども、に基づく認定基準である昭和五十二年の判断条件は否定されていないと承知しております。  また、平成二十五年の最高裁判決で総合的検討の重要性が指摘されたことを踏まえ、総合的検討をどのように行うかを具体化した数値を平成二十六年に発出いたしました。関係の県、市においては、この昭和五十二年の判断条件及び平成二十六年通知も踏まえ、個々の申請者の暴露、症候、因果関係について一件一件丁寧に総合的に検討していただいているものと認識しており、引き続き密に連携しながら公健法の丁寧な運用を積み重ねてまいりたいと、このように考えております。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 今の現行の公健法の運用だけでは解決しないということが明らかです。是非、これ認定基準見直し、是非進めていただきたいと思います。  そして、このように水俣病の病像について争いが続くのはこの国が被害の実態を早期に調査しなかったことが原因であり、こうした指摘も何年にもわたって、何十年ですね、もう、各方面からなされているところです。国、県が、不知火湾、不知火海沿岸全域及び阿賀野川流域の住民健康調査を早急に実施するとともに、これまでに民間において集積した知見なども活用して、水俣病被害の全体像を明らかにすることが重要です。  国による健康調査については、特措法第三十七条に基づきその在り方について検討を行うとともに、客観的評価法の開発に取り組み、脳磁計とMRIの組合せによる手法にめどを付けたと承知しています。この客観的手法については賛否があるものの、環境省は令和八年度に住民健康調査を開始するとの方針を明らかにしています。また、一部報道によれば、令和七年度に少人数を対象として試験的な調査を実施するという話もあります。  国として、住民健康調査、これどのように実施していくのか、想定される具体的な工程と内容について説明をお願いします。

前田光哉環境省大臣官房環境保健部長

○政府参考人(前田光哉君) お答えいたします。  これまで、環境省としましては、水俣病被害者特措法の規定を踏まえ、メチル水銀の健康影響をより客観的に評価できる手法の開発が必要であると考え、脳磁計とMRIを活用した手法の開発を進めてまいりました。  水俣病の健康調査につきましては、本年七月の水俣病関係団体との懇談の場において伊藤前大臣から、専門家の議論を踏まえながら今後二年以内をめどに健康調査を開始できるよう必要な検討準備を進めると表明したところでございます。  これを踏まえまして、令和七年度に健康調査の準備を行うこととしており、具体的には、健康調査で想定される診察や検査を実際に行い、調査の流れや検査の動作等の実施可能性を確認するフィージビリティー調査を行うことですとか、課題を抽出し、健康調査の実施に向けて必要な調整、調査への協力者や医師の確保などを行う予定でございます。  こうした準備を経まして、令和八年度から健康調査を開始したいと考えてございます。  答弁は以上です。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 ありがとうございます。  現在係争が続く裁判では、国は控訴し、争いを続ける姿勢を崩していませんが、今後、長期に及ぶこの裁判を続けたとしても、救うべき被害者を救えず、国の失策がこれ明らかになるだけです。  また、特措法の申請期限がたった二年程度で打ち切られた今、水俣病に苦しむ方はこの公健法に基づく補償を受けるか裁判を起こすしかなく、公健法は、先ほど述べたように、高濃度の暴露に起因する重篤な水俣病を前提とする制度となっており、救済制度に穴があると言っても過言ではありません。  こうした救われるべき方が救われていない現状を踏まえ、最終解決に向け、救済すべき方々の病像を明らかにするとともに新たな救済制度を創設するべきではないかと思いますが、大臣の決意を伺います。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 現在もなお訴訟を行う方がいらっしゃるという事実は重く受け止めております。一方で、この各地の判決については、国際的な科学的知見に基づかない理由等により原告を水俣病と認めていることや、最高裁で確定した近時の判決の内容と大きく相違する点があると認識しており、控訴審として、控訴審において国として必要な対応を行っているところであります。  水俣病対策の補償、救済については、これまで公害健康被害補償法に基づいて三千名が補償を受けられていることに加え、平成七年と平成二十一年の二度にわたり政治解決がなされ、最終的かつ全面的な解決を目指し、これまでに約五万人の方々が救済されたものと承知しております。  こうした水俣病問題の歴史と経緯を十分に踏まえ、現行の公健法の丁寧な運用、医療、福祉の充実や地域の再生、融和、振興などにしっかりと取り組んでいくことが重要であると考えております。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 是非、新たな解決法を是非しっかりやっていくべきではないかと思います。  先日、水俣に詳しい宮本憲一先生にお話直接伺ったところ、本当に、四日市、四日市のあの公害のときには疫学的なそういった手法でやったと、本当に、この病像的なところでやっていくと、やっぱりどうしても個々にやっていくと限界があると、そこをやっぱりしっかりとこの地域でもって範囲をしっかりと決めてやっていくというようなことも必要ではないかと。  本当に、この公害の問題についてはやっぱり高度経済成長期に経済優先で来た。そして、人の命や健康というものを守るべきこの判決が、重要な判決が出たにもかかわらず、その後、当時、経済が悪化したということに、今、経済の悪化に伴いこの救済の範囲が狭められていくという中で、今の人たちが苦しんでいる状況が今も続いているということがあります。  是非、これしっかりと、その救済の範囲をしっかり広げるような解決の方法を是非、浅尾大臣の下で新たにつくっていただきたいと思います。  次に、PFASについて聞きます。  PFASは、この水俣病と同じように問題がまた拡大する懸念がありますが、このPFASは水質、土壌汚染の原因になるほか、大気に残留することで生態系に影響を及ぼすことが懸念されています。また、水、農作物、加工食品などを通じて私たちの口に入り、健康被害が発生する可能性もあります。国を挙げて取り組む必要があると考えています。  現在、各省庁が、先ほど委員からも質問ありましたように、この健康被害が発生する、現在各省庁がばらばらにこの所管事項について対応しています。環境省やその他の省庁の単独での対応ではこれやっぱり限界があるように思います。  PFAS問題については、関係閣僚会議や関係省庁連絡会議などを設置して政府一丸となってこの問題への対応に当たるべきと考えますが、大臣の見解をお願いします。  また、もし省庁横断でチームが組まれるのであれば、環境省がその中心的な役割を担うことが期待されています。是非、浅尾大臣にリーダーシップ発揮してもらいたいと思いますが、大臣の意気込みをお願いします。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) PFOS等は長きにわたって社会で広く使用されてきたものであり、例えば、製造、輸入等の規制や含有製品に関する措置、健康影響の評価、水道、食品、農作物などに関する対応、河川や地下水など水環境中の存在状況の把握や検出時の対応に関する措置など、個別の課題に応じ、関係省庁が連携しながら対応する必要性があると認識をしております。  関係省庁間の連携を密にするため、政府においては、内閣官房と環境省が中心となって関係省庁の取組について情報共有を行う場を設けております。引き続き、自治体や住民の不安の声を受け止め、必要な対策が適切に行われるよう政府一体となって取組を進めてまいりたい、このように考えております。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 次に、水質基準の引上げについて伺います。  PFASの一部であるPFOS、PFOAを水道法上の水質基準に含め、規制を強化しようという動きがあります。  石破総理も先日、三日の参議院本会議で、PFOS、PFOA等に関し、今後、専門家の御意見も伺いながら、水道事業者等に遵守や検査及び公表を新たに義務付ける水道法に基づく水質基準への引上げを含め、来春を目途に対応の方向性を取りまとめてまいりますと答弁をしております。今後の進め方を示されました。  これまで暫定であった基準が水質基準として定められることで、その基準を基に、公共水域や土壌、農作物、加工食品等に関する具体的な基準が検討がされることになります。また、暫定が取れることで、在日米軍に対し米軍基地周辺のPFAS関連の調査や対策を求める根拠となり得るのではないかと期待していますが、政府の見解をお願いします。

松本啓朗環境省水・大気環境局長

○政府参考人(松本啓朗君) お答えします。  水道におけるPFOS及びPFOAにつきましては、令和二年四月に水質管理目標設定項目として位置付けました。当時の世界各国の様々な科学的知見を収集しつつ、御指摘のとおり、合算値で五十ナノグラム・パー・リットル以下という暫定目標値を設定したところであります。  その後、内閣府食品安全委員会におきまして、昨年二月にPFASワーキンググループが設立されました。独立した立場で科学的にPFASに関する健康影響評価が行われたところであります。  この中で、諸外国が指標値の設定のために用いた科学的知見も含めて専門家が一つ一つ丁寧に精査をした上で、活用可能とされる、判断される科学的根拠を基に本年六月、耐容一日摂取量を設定されたものと承知しております。  これを踏まえまして、環境省におきまして、本年七月から水道水質における暫定目標値の取扱いについて専門家会合で検討しているところであります。引き続き、専門家の御意見も伺いながら、御指摘ありましたとおり、水道法に基づく水質基準の引上げも含め、来春をめど、来春を目途に方向性を取りまとめていく、そういう考えでございます。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 この十一月二十九日に環境省と国土交通省が共同で実施した水道におけるPFOS及びPFOAに関する調査の結果について取りまとめが公表されました。このように、省庁が主体となって全国的に行う調査は非常に重要です。一方で、今回の調査では、簡易水道事業者を中心として千三百六十八事業者が検査実績なしと回答しています。検査を実施していない理由として、周辺環境から考えて、PFOS及びPFOAが含まれる可能性が低いと考えられたために次いで検査費用が負担となるためという理由を挙げられています。  今後、PFOS、PFOAについて、水質基準に格上げされると検査が義務付けられる、確実な検査の実施とPFOS、PFOAが検出された場合の確実な除去につなげるため、各自治体や水道事業者への支援が必要となりますが、政府の支援策について伺います。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 水道事業は、水質検査、検査機器も含め、原則水道料金で運営されるものと承知をしております。また、水道法上、水道事業者は国土交通大臣及び環境大臣の登録を受けた登録水質検査機関に水質検査を委託することが可能となっておりまして、その委託費用は数万円程度と承知をしております。  いずれにしても、PFOS及びPFOAの水道水における暫定目標値の取扱いについて検討を進めているところであり、水質検査の具体的な方法についても専門家の意見を伺いながら検討してまいりたいと、このように考えております。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 この暫定基準値ですけれども、これは動物の実験によって、一日当たりどれだけ、二リットル飲んでも、五十キログラムの体重の人が飲んで健康に影響がないというようなところで求めてきている結果です。実は、これが今回、九月十八日に、母親のPFAS暴露と子供の染色体異常ということで、これ国環研と、それから信大ですかね、これが調査したエコチル調査の結果が発表されましたが、その結果はどのようになっていますでしょうか。

前田光哉環境省大臣官房環境保健部長

○政府参考人(前田光哉君) お答えいたします。  御指摘の研究論文が発表されたことは承知をしてございます。本論文の著者の見解といたしまして、今回得られた結果をもってすぐにPFASと染色体異常の関連性を結論付けることはできないとされており、また、本論文を掲載したアメリカの学術誌におきましても、より確かな結論を得るためには追加的な調査が必要であることを示した成果として紹介しているものと承知をしております。  環境省としましては、引き続き、PFAS血中濃度と健康影響との関連について科学的に評価可能な疫学調査や研究を推進してまいります。  答弁は以上です。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 この調査結果は大変衝撃の結果だったわけですね。この染色体異常という、子供、特に生まれてくる前のまだ子供についても染色体異常があるかもしれないという可能性を初めて指摘をされました。これは、二万五千ですね、二万五千の例の、妊婦の女性、母親と、妊娠したうち全ての染色体異常を合わせた数が四十四例しかないということですけれども、このエコチル調査、十万組でやっておりまして、そのうちの二万五千の例で四十四例が出たということなんですが、実はこれは、この染色体異常がほとんどは妊娠十二週までに流産になるとされているので、この四十四例が出たといっても、流産になっているものについてはこのコホート調査では出てこないということです。  そういう意味で、大人の人が水を飲んでがんになるかどうかというだけではなくて、やっぱり、本当に次の世代の子供たちのこういった染色体異常にも関係するようなやっぱり被害がこれから明らかになっていかなきゃいけないということで、衝撃の調査結果です。  しかも、このエコチル調査は、毎回これ継続的な調査が必要と書かれるんですよ。これはもうエコチル調査はずっとやっていかなきゃいけないんで、研究者にとっては、継続的にした方がいいといえばまたずっとこれは続いていくので、そういう論文の書き方が多いということなんですが、やっぱり本当に、この結果を受けて、やっぱり本当、私たちがやっぱりしっかりと対策を取って、未然に防止をするための予防原則、これをしっかり取っていかなければいけないんではないかと思います。  そして、この岡山県吉備中央町は、十一月二十五日、全国で初めて公費による住民への血液検査を開始しました。住民の不安を受け止め、広域水道設置者としての責任を果たすという吉備中央町の姿勢には頭が下がります。  飲み水は人が生きていく上でなくてはならないものです。本来であれば、国が汚染源の特定や住民の健康調査の実施など行うべきです。政府として、今後PFOS及びPFOAなどが検出された地域で吉備中央町と同様に公費による血液検査を行う考えがあるか、大臣の見解を伺います。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 現時点の知見では、どの程度の血中濃度でどのような健康影響が個人に生じるかは明らかとなっておらず、血液検査の結果のみをもって健康影響を把握することは困難であると考えております。このため、血中濃度と健康影響の関係性を明らかにすることが重要であると考えており、国内外の知見の収集を推進するとともに、科学的に評価可能な疫学調査や研究を推進してまいりたいというふうに考えております。  その上で、PFOS等による健康不安の声が上がっている地域においては、地方公共団体が既存統計の活用により地域の傾向の把握に取り組むとともに、既存の健康診査、健康調査の定期受診を推進することが望ましいと考えています。  なお、吉備中央町における既存統計を用いた円城地区とそれ以外の地域の比較では、分かっている範囲では、近年、円城地区で有病割合比が増加している傾向は観察されなかったという報告があると承知をしております。  いずれにしても、引き続き国民の安全、安心のための取組を進めてまいります。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 是非、このエコチル調査の今後の展開というところにもありますが、本当に、これから母親のそういった血中濃度だけではなくて、父親の血中PFAS濃度を調べることで、父親の暴露の影響についての調査も可能ということです。  しかしながら、このPFASと染色体異常との因果関係を解明するためには、妊娠前から追跡調査を行うなど、エコチル調査とは別の研究方法による調査も必要ということが書かれています。本当に、これは今後、子供たちの健康と、それから子供が生まれない原因になっているんではないかと、不妊の問題もやっぱり考えると、実はもう母親だけではなくて実は父親の方も、父親となる若者の、本当にそのところから調べなければいけないというのがこれからの本当に調査だと思います。  是非そういったことにも、新たな調査になると思いますので、そういったことも含めてこれからお考えおきいただきたいと思います。  次に、近年増加する豪雨災害や地震などの災害、今後の建て替え需要に伴い大量に発生するコンクリート殻の活用について聞きます。  コンクリート殻は災害廃棄物のおよそ半分を占め、能登半島地震では約百二十万トン、東日本大震災では約一千万トンものコンクリートくずが発生しました。また、今後発生が予想される巨大地震では、首都直下型地震で約六千万トン、南海トラフ地震で約一億トンのコンクリート殻が発生すると予測されており、再生利用等、先の確保が急務です。  コンクリート殻はリサイクル率も高く、路盤材や埋め戻し材として再利用されていますが、再利用するに当たっては、粒径といって、大きさを五十センチ程度に細かく破砕した後に更に四センチ以下になるまで破砕する必要があるため、相当な時間とエネルギーを消費します。また、破砕してもこれ減るわけではなくて、減容化するわけではないので、仮置場から中間処理施設、利用先に至るまでの間、積載や運搬に労力と時間が掛かる上に、CO2を大量に排出することになってしまいます。  大規模災害時におけるコンクリート殻の有効利用については、現在環境省において技術的な課題の検討を進めていると承知していますが、その検討状況について聞きます。

角倉一郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  災害廃棄物の処理に当たりましては、処理施設の負担軽減や最終処分量の低減を含めた適正処理の確保の観点から、再生利用が可能な廃棄物をできるだけ分別し再生利用を行うことが重要であると考えております。  御指摘いただきました大規模災害で発生したコンクリート殻につきましては、再生砕石などに再資源化され、復旧復興資材として活用することが可能でございます。実際に、東日本大震災ではそのほとんどが再生利用されており、令和六年能登半島地震においても再生砕石などの復旧復興資材として活用されているところでございます。  こうした災害廃棄物の再生利用の推進のために、環境省では、令和五年三月に災害廃棄物の再生利用事例集を公表させていただいております。さらに、南海トラフ地震や首都直下地震などの大規模災害の際により大量に発生することが想定されますコンクリート殻の再生利用を推進するため、これまでの再生利用の取組に当たって生じた課題の整理や関係団体へのヒアリング等を行っておるところでございまして、今後、これらのヒアリング等を通じて得られた知見を取りまとめ、関係機関へ周知等を行ってまいりたいと考えております。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 ありがとうございます。  東日本大震災では、岩手県宮古市の田老地区を始めとする三地区において、災害廃棄物に起因するコンクリート殻を漁場施設として活用する実証実験が行われました。実証実験においては、青森県鮫浦地区に養殖用アンカーブロックを十六基、昆布ワカメ養殖礁ブロックを岩手県大槌地区に五十五基、岩手県田老地区に七十一基沈設したところ、全て問題なく機能したとの結果が得られています。  水産庁はこの実証実験の結果を踏まえ、二〇一二年の七月に漁場施設への災害廃棄物等再生利用の手引きを策定しています。この災害廃棄物という、様々な規制を想像しますが、魚礁としてコンクリート殻を設置する場合には廃棄物として扱う必要はなく、規制の対象とはなりません。また、災害廃棄物の埋立ての基準に準じて含有する有害物質等について確認する必要もありますが、漁港施設などの公共構造物に由来するコンクリートであれば、その含有のおそれも低いということです。さらに、鉄筋コンクリートについては、再生利用する際にはこれを除去する必要があるものの、漁場施設として活用する際は鉄が海中の養分として有効に作用するとの知見もあります。  環境省は、この一連の取組を災害廃棄物対策としてどのように評価しているのか、また、水産庁がこの今回の能登半島地震についても、既存の漁法に配慮しつつ、地元の要望を聞いて、コンクリート殻を活用していくという考えはありませんか。以上、いかがでしょうか。

角倉一郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  災害発生時に大量に発生するコンクリート殻の再生利用は私どもとしても大変重要であると考えておりまして、環境の保全を前提として、できるだけ多くの用途で活用されることが望ましいと考えております。その一方で、廃棄物の海洋への投棄につきましては、廃棄物処理法及び海洋汚染防止法で原則として禁止をされております。このため、災害廃棄物を海洋中で資材として活用するなど再生利用する場合には、廃棄物処理法及び海洋汚染等防止法において、これらの資材が廃棄物ではない、このように判断される形で利用されることが必要だと考えております。  したがいまして、ただいま御指摘いただきましたコンクリート殻の漁場施設への活用に当たりましても、これらのコンクリート殻が総合的に見て廃棄物ではないと判断される形で活用しなければならないと、このように考えているところでございます。

田中郁也水産庁漁港漁場整備部長

○政府参考人(田中郁也君) お答えをいたします。  先ほど委員からも御紹介がございましたように、水産庁におきましては、漁場施設への災害廃棄物等再生利用の手引きというのを定めているところでございます。漁場施設は魚類等を集めて漁獲をする、あるいは産卵場や稚魚の保護を行って増殖を図ることを目的とした施設でございます。そのようなことから、この手引等におきましては、コンクリート殻の使用に当たっては、海域環境に影響を与えないものを選別すること、漁場施設として必要な機能が発揮されること、構造上の安定性、耐久性、工事の施工性等の技術的な内容を遵守すること等を求めているところでございます。  これらに加えまして、漁場施設として海中に施設を投入する場合には、投入物の安全性が確保された上で、様々な漁法によって漁場が利用されていることから、漁業者等関係者の理解、同意を得ることが重要だというふうに考えてございます。  このため、コンクリート殻の漁場施設の活用に当たりましては、事業を実施することになります都道府県等がこれらの課題に十分留意し、個別に検討するものと考えてございます。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 この漁場施設として瓦れきを海に入れる場合は、海洋汚染防止法に規定する廃棄物の定義、人が不要とした物には当たらないことから、漁場施設として効果を有するものを製作すれば、現在の法の枠組みで利用が可能であるということがこの手引にもまとめられています。  この災害により発生したコンクリート殻ではないものの、水産庁においては、フロンティア漁場整備事業として、全国の沖合域においてマウンド礁、いわゆる人工海底山脈などの整備を進めていると承知しています。  このうち、長崎県の五島西方沖においては、高さ約三十メートル、長さ約二百五十メートルのマウンド礁を平成二十二年度から平成二十七年度までの五年間の事業として設置されました。設置後、水産庁においてその効果を検証したところ、漁獲量の合計が約二倍になるなどの効果が確認され、費用に対して三倍以上の便益が得られたと聞きます。  こうした取組に対し、災害により発生したコンクリート殻を活用することができれば、相当の処理の負担が軽減されるだけでなく、漁獲量の低迷という課題解決にもつながり、CO2排出量の削減にもなるなど、一石二鳥、三鳥とも言える効果が得られると考えられます。  大規模地震が起きた際には、膨大に発生する災害廃棄物をいかに迅速に処理していくかが復興の鍵となります。そのためには、平時におけるコンクリート構造物に関する知見の収集と各自治体において策定される災害廃棄物処理計画の具体化を進める必要があります。  環境省においては、大規模災害発生時におけるコンクリート殻の漁場施設への活用を選択肢とすべく、更なる実証実験の実施により知見を収集するとともに、災害廃棄物対策指針においてコンクリート殻の漁場施設への活用を記載するなど、選択肢として明示していく考えはありませんでしょうか。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 被災地の復旧や復興、環境負荷の低減、資源の有効活用の観点から、再生利用が可能な廃棄物をできるだけ分別し、再生利用を行うことが重要であるというふうに考えております。  大規模災害発災時においてはコンクリート殻が特に大量に発生することから、環境の保全を前提としてできるだけ多くの用途で再生利用されることが望ましいと考えております。  そして、御指摘のコンクリート殻の漁場施設への活用については、先ほど水産庁から、遵守すべき技術的な内容や、漁業者等の関係者の理解、同意等の取得が必要である旨の説明があったところであり、実際の活用に当たっては事案ごとに慎重に検討することが必要であると考えております。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 是非、これ平時からやっていただきたいと思っていますのは、本当に、ニュータウン建設など、公団住宅とか非常に多くの建て替えがこれから起こっていく中で、コンクリート殻がたくさん平時から出ています。そういった公共施設などもそうですけれども、昔のコンクリートの方が、使うのに良質なコンクリートというか、いろんな不純物が混ざっていないコンクリートを使った方がより利用しやすいわけですので、平時から、今から是非やっていただきたいと思います。  次に、水俣条約、蛍光灯二〇二七年問題について質問します。  昨年、水銀に関する水俣条約のCOP5において、水銀添加製品である一般照明用の蛍光ランプについて、二〇二七年末まで段階的に製造及び輸出入を廃止することが決定されました。  こうした動きを受け、各メーカーは家庭用を含む蛍光灯の生産終了を発表し、消費者に対してはLED照明器具への交換を進めています。政府も地球温暖化対策計画の中で、二〇三〇年までに家庭部門におけるLED等の高効率照明の割合を、ストック、設置されている照明器具で一〇〇%とすることを目指しています。  国内のLED照明普及率は、二〇二四年四月時点でも六割に届いていません。LEDへの移行といっても、照明器具の買換え、工事、アダプター設置などの対応が求められ、蛍光灯の生産終了は国民生活への影響は大変大きいです。現状、環境省、経済産業省においては、二〇二七年までの製造、輸出の段階的廃止が決まったこと、LEDへの計画的な交換が必要とのチラシを作成し、広報をしているものの、詳細は各メーカー、取扱店に確認してくださいと、少々気が利かない内容となっています。  二〇二四年八月に「あかりの日」委員会が実施したアンケートでは、二〇二七年末で蛍光ランプの製造と輸出入が禁止になることを知っているのは二三%にとどまり、七七%は知らないという結果でした。  既に蛍光灯の在庫分、LEDランプについても価格上昇が始まっています。不安をあおるつもりはありませんが、きちんと正しい情報を政府が積極的に周知、広報をしていく必要があると考えますが、環境省の対応について伺います。

前田光哉環境省大臣官房環境保健部長

○政府参考人(前田光哉君) お答えいたします。  二〇二三年に行われました水俣条約のCOP5におきまして、家庭やオフィス等で使われている全ての一般照明用蛍光灯の製造を二〇二七年末までに段階的に廃止する決定がなされました。我が国におきましても、本決定に合わせた規制を行うこととしてございます。  蛍光灯からLEDに交換することにつきましては、水銀管理の観点からも脱炭素への貢献の観点からも意義があるということと認識してございます。これまでも、地方公共団体や業界団体への周知、インターネット広告、環境省、経産省X、旧ツイッター、そして政府広報等によりその周知を行っておりますが、一層の周知徹底に関係省庁と連携して取り組んでまいります。  答弁は以上です。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 是非、自治体ですとか国民に対してもう少しやった方がいいんではないかと思っております。  蛍光灯の生産終了に伴い、LEDの需要が伸びてくると考えられる中で、LEDランプの安定供給が課題となります。LEDの原材料の一つであるガリウムは、この生産量の九八%を中国が占めています。中国は昨年夏からガリウムの輸出規制を取っており、一時は価格上昇などの影響が生じました。さらに、今月の三日、中国政府は、アメリカの中国半導体輸出規制強化への対抗措置として、アメリカへのガリウム輸出を原則禁止とする措置を発表しました。  経済安全保障、資源の安定供給の観点から、ガリウムを始めとするレアメタルの安定確保に向けては国レベルでの取組が必要と考えますが、政府の対応について、方針について伺います。

浦田秀行経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(浦田秀行君) お答えいたします。  委員御指摘のガリウムを始め産業に不可欠なレアメタルにつきましては、その多くを特定の国に依存している状況でございます。安定供給確保に向けた取組を進めていくことが重要でございまして、政府といたしましては、レアメタルを供給する上流開発プロジェクトの組成などの供給源の多角化を進めていく考えでございます。  具体的には、資源外交を通じた同志国や資源国との関係強化に加えまして、今般の補正予算などで計上している出資金や経済安保助成金による日本企業の権益確保、鉱山開発、製錬事業の支援によって、供給源の多角化を図っているところでございます。  御指摘のガリウムにつきましては、昨年開始されたガリウム等の輸出管理措置等を踏まえ、今年三月に経済安保助成金の対象鉱種に追加をしたところでございます。今後、本制度も活用し、安定供給確保に取り組んでまいりたい考えでございます。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 このガリウムは、アルミニウムを、アルミを精製する、製錬する段階で出てくるということで、これ、日本も、アルミを製錬というか、もうほとんど今施設がなくなってしまったその理由は電気代なんですよね。結局、この電気代が、総括原価でやっぱり電気料金が決まることによる本当に弊害ではないかと思いますが、本当に、このガリウムについては本当に国内資源の循環の必要性を感じます。  海外調達先の拡大や供給安定化を進める一方で、ガリウムの国内リサイクルの推進も求められます。現状、国内におけるガリウムのリサイクル率は四〇%台で推移していますが、工程内スクラップ由来でのリサイクルがほとんどのことであり、廃棄されたLED電球など、使用済機器からの回収、いわゆる市中リサイクルは、含有されるガリウム量が少ないためにほとんど、それと流通のために行われていません。他方、半導体業界においては、省エネ効率が高いガリウム含有量の多い次世代パワー半導体の研究開発が加速していると聞きます。  ガリウムの需要や含有製品の市場への供給量が高まると見込まれる中、ガリウム含有製品を市中から回収、リサイクルする仕組みを早急に確立し、国内資源循環を強化していく必要があると考えますが、政府としてどのような取組を行っていくおつもりかを聞きます。

角倉一郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  本年八月に閣議決定いたしました第五次循環型社会形成推進基本計画におきましても、金属回収の徹底によって、天然資源採取の最小化や環境負荷低減などライフサイクル全体での最適化を目指すこととしております。これは、国際的な産業競争力強化、経済安全保障の観点からも極めて重要な取組であると考えております。  特に、御指摘いただきましたガリウムにつきましては、例えばLED照明にも含まれておりますけれども、現在、使用済LED照明からのリサイクルはほとんど行われていない状況でございます。このため、環境省では、LED照明からの効率的なガリウムの回収に関する技術の確立、これが極めて重要であると考えております。  こうした考えの下、本年五月に成立いたしました再資源化事業等高度化法の認定制度を活用し、先進的で高度な再資源化の取組を支援させていただくとともに、ガリウムを含めたレアメタル等を含有する製品からの金属回収の実証事業等を通じまして、こうした金属の高度選別技術などの技術開発を支援しているところでございます。  これらの制度的対応や財政上の支援を通じて、引き続き、重要な金属資源の国内資源循環の取組を最大限後押ししてまいりたいと考えております。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 回収なども問題だということですので、是非しっかりと体制を組めるようにまた応援したいと思います。  浅尾環境大臣、中田環境副大臣に対する原子力に対する考え方については、時間が来てしまいましたので、また次回に譲りたいと思います。  是非、しっかり、今後、電気工事士も足りなくなるということです。本当に、照明を交換しなければ明かりが消えてしまいますので、是非、この対策、政府を挙げてしっかり行っていただきますようよろしくお願いします。  ありがとうございました。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。よろしくお願いいたします。  早速質問に入らせていただきます。  まず、次期NDC策定、地球温暖化対策計画の見直しについてお伺いをいたします。  パリ協定の一・五度C目標の達成には、世界全体での早期、大幅な排出削減が必要であり、我が国でも二〇五〇年カーボンニュートラルに向けた取組を最大限に加速していかなければなりません。我が党内でも、様々な分野の方からのヒアリングを行うなど議論を重ねてまいりました。  先週十二月十三日には、公明党の地球温暖化対策本部として、石破総理に次期NDC策定と地球温暖化対策計画の見直しに向けた提言を提出をさせていただき、総理からも積極的かつ示唆に富んだ提言との発言もいただいたところでもあります。  政府におかれましては、我が党の提言を踏まえた検討を是非重ねていただきたいということをお願いをさせていただきます。この二〇三〇年から次の削減目標について、この一・五度目標を達成するために整合する目標を打ち出すべきであるということを重ねて訴えさせていただきます。  ここで質疑、質問ですけれども、世界全体での排出削減は不可欠であり、とりわけ世界のエネルギー起源CO2排出の約六割を占めるアジアの新興国において脱炭素化を、経済社会発展を同時実現していくことが重要となります。大臣所信におかれましても、環境外交にも言及をされております。温室効果ガス削減と国際貢献を推進し、我が国の貢献を定量的に評価、発信すべきと考えますけれども、浅尾大臣の御所見いかがでしょうか。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 気候変動問題は、まさに世界全体で取り組むべき喫緊の課題であります。我が国は、世界全体の一・五度目標の実現に向け、これまでも着実に排出量を削減してきたところであります。  一方、現状では、御指摘のとおり多くの途上国や新興国で温室効果ガスの排出量が増加しているのが実態であり、世界全体での一・五度目標の実現に向けては、我が国としてアジアを始めとする途上国や新興国の排出削減を後押ししていくことが大変重要だというふうに考えております。  このため、JCMに関して計二十九か国のパートナー国と覚書を署名し、二百五十件以上のプロジェクトに取り組んでおり、これらの実績についてCOP29において私自ら発信してきたところでございます。引き続き、JCMにより二〇三〇年度までの累積で一億トンの二酸化炭素の排出削減、吸収量の確保を目指すとともに、こうした我が国の国際貢献について積極的に発信していきたいというふうに考えております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 是非よろしくお願いいたします。  この地球環境問題、温暖化対策について若い人たちと話をすると、本当に環境に対する意識というのが高いということをすごく感じます。本当に我が事として捉えている若い方が多いのかなというのが実感です。長期的かつ継続的な議論が必要なことから、気候変動対策等の政策決定プロセスにおいては、積極的に若い世代などの多様な声や意見を聞き、反映するための環境整備を進め、若者の参画を推進していくべきと考えます。  あわせて、経済界の理解、協力などが必須であることを考えると、様々な立場からの意向をいかに酌み取り、最大限に効果が生まれる政策としていくのか、環境省に強いリーダーシップが求められるところでもあります。この点に関して、環境省の取組、いかがでしょうか。

土居健太郎環境省地球環境局長

○政府参考人(土居健太郎君) お答えいたします。  気候変動対策の検討プロセスにおいては、様々なステークホルダーの声に耳を傾けることが極めて重要だと考えております。今回の次期NDCを含みます地球温暖化対策計画の見直しにおきましては、中央環境審議会と産業構造審議会の合同会合、合同審議会におきまして、専門分野、年齢層、性別等のバランスに留意しつつ、委員にも御参画いただいて議論を深めていただいております。また、若い世代や産業界、労働団体を含む様々な主体からのヒアリングも行いまして多様な御意見をいただいて、それを踏まえながら検討を進めているところでございます。  今後とも、気候変動政策の検討に当たりましては、審議会等の場も活用しつつ、多様なステークホルダーの御意見を頂戴してまいりたいというふうに考えております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。  是非、ヒアリング等でも様々なお立場の方から伺いましたという形で終わるのではなく、しっかりそれを反映していくということも含めて進めていただきたいと思います。  次に、二〇三〇年までに陸、海の三〇%以上を保全するという目標、サーティー・バイ・サーティーの目標に関連をして、海に囲まれた日本では海藻の藻場やマングローブ林など二酸化炭素を吸収できるブルーカーボン生態系が存在をいたします。公明党として、これまでにもこのブルーカーボンを推進をしてきましたが、ネイチャーポジティブや水環境保全にも資することからすると、複数の環境課題を同時解決できる取組としてブルーカーボンの拡大を更に推進していくべきと考えますけれども、環境省、いかがでしょうか。

土居健太郎環境省地球環境局長

○政府参考人(土居健太郎君) 御指摘のとおり、ブルーカーボンはCO2吸収源としての脱炭素に資するだけではなく、生物多様性や水環境保全等、多様、多面的価値を有するものだと認識しております。  我が国は、このブルーカーボンによるCO2吸収量につきまして、本年四月に国連に提出しました二〇二二年度の温室効果ガス排出・吸収量の報告の中で、世界で初めて海草、海草と海藻による吸収量を算定いたしまして、合わせて約三十五万トンとの値を報告をさせていただいております。  二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けましては、あらゆる分野での排出削減に加えまして、吸収源対策の推進も極めて重要と考えていることから、関係省庁とも連絡しながら吸収量の算定を進めつつ、藻場、干潟の保全、再生、創出等を促進することを通じましてブルーカーボンの拡大に推進してまいりたいというふうに考えております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 次に、太陽光パネルの処理問題についてお伺いをいたします。  循環経済、サーキュラーエコノミーへの移行に向けては、太陽光パネルのリサイクルに関する検討が進められているという中で、これから大量廃棄時代を迎える今、とても大事な取組であると考えております。  ただ、設置を義務化するという議論も様々出てくる中で、再資源化、資源循環への土台はまだまだ確立できていないのが現状ではないかとも考えております。特に、解体の業者さんたちにも様々お伺いをすると、処理やリサイクルの難しさという点について、現状、厳しい現状をお伺いをしますし、この実態というのがここ数年全く変わっていないというような肌感覚のところもお伺いをいたします。  そこで、太陽光パネルの処理に関する現状がどうなのかということについて、以前質疑で取り上げた際の答弁に基づいてどのような取組がなされたのかということをお伺いをさせていただきたいと思います。  令和四年二月二十五日の予算委員会で、不要になった太陽光パネルの処理に関する実態についてお伺いをいたしました。二〇一九年に環境省が使用済パネルがどうなったのかということを調査しているというところなんですけれども、この調査の中では、約七〇%がリユース、約三〇%がリサイクル、廃棄は〇・一%、未処理は〇・一%未満ということで、ほとんどリユースやリサイクル、まあ一〇〇パーに近くなっているということなんですけれども、ただ、この調査自体がリユースとリサイクル業者だけに行った調査ということですので、当然の結果だと考えます。これでは処分全体の実態を反映しているとは捉えられないという観点で、解体撤去を行う業者さんも対象に実態調査をすべきであると質問をさせていただきました。  当時の山口環境大臣からは、調査対象を解体撤去業者にまで拡大して実態把握に努める旨の答弁をいただいております。また、翌月の国土交通委員会で、解体工事業を所管する国交省の政府参考人からは、環境省等と連携しまして実態調査には積極的に関与してまいりたいと考えておりますとの答弁もいただいております。  その後、環境省において実態把握に向けてどのような取組をなされ、現状、太陽光パネルの処分の実態をどのようなものと把握をしているかという点についてお伺いをいたします。

角倉一郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  太陽光パネルの処理実態につきましては、令和四年度から中間処理業者、最終処分業者に加えて解体撤去事業者も対象に調査を行っているところでございます。  令和五年度に全国の解体撤去事業者約千七百五十社を対象に行った調査の結果、前年度中に使用済太陽光パネルの解体撤去の実績があると回答した事業者は十八社でございます。解体撤去の依頼元としては、住宅メーカーや個人の発電事業者といった回答が多くございました。ただし、今申し上げましたとおり、解体撤去事業者の回答率が大変低い状況でございまして、解体撤去された太陽光パネルの総量は必ずしも把握できておりません。  一方、太陽光パネルの適正処理、リユース、リサイクルに取り組んでいることが確認された中間処理業者を対象とした調査結果によれば、令和四年度には約二千三百トンの太陽光パネルが回収されております。その排出要因としては、不良品と災害等によるものがそれぞれ約三割、目的を終了したものが約二割を占めております。  また、回収された太陽光パネルのうち、リユースされたものが二割、リサイクルされたものが約五割、熱回収されたものが約二割を占める結果となっております。ただし、これはあくまでもその解体撤去事業者全体も含めた回答率が高い調査に基づく数値ではございませんので、本日いただきました御指摘も踏まえまして、引き続き更なる実態把握に努めてまいりたいと考えております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。  リサイクルできるのであれば、また、リユースできるのであればそれが望ましいというのはおおむね共有できる意識なのかなとは思うんですけれども、ただ、それができないところがあるのであれば、なぜかというところをまず確認をしなければ今後の政策にも生きてこないと思いますので、この実態調査の方は引き続きよろしくお願いをいたします。  また、この令和四年二月二十五日の予算委員会のときには、当時の岸田総理から、今後の使用済太陽光パネルの大量廃棄に備え、処理が円滑に進む体制をつくっていくことが重要です、このため、太陽光パネルの排出に関する解体撤去時や中間処理の際の課題の更なる把握に努めるとの答弁もいただいております。  この間、この中間処理の際の課題、どのように把握をし、どう取り組んできたのかについてお伺いをいたします。

角倉一郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  使用済太陽光パネルの中間処理に関する課題につきましては、中間処理業者等を対象としたアンケート調査等を通じて把握に努めてきているところでございます。  これらの調査によりますと、例えば、単純破砕、埋立処分と比べてリサイクルの費用が高いことや、効率的かつ低コストで広域回収できるシステムがないことなどの費用に関する課題や、また、太陽光パネルの製品に関する情報や含有物質の情報が不足していること等の情報に関する課題が明らかになったところでございます。  こうした課題を踏まえまして、昨年九月に環境省と経産省とともに設置をいたしました検討会、再生可能エネルギー発電設備の廃棄・リサイクルのあり方に関する検討会では、本年一月の中間取りまとめといたしまして、物に関する課題、費用に関する課題、情報に関する課題の三点について論点整理をいただいたところでございます。  この中間取りまとめを踏まえ、本年九月からは、太陽光パネルの適正な廃棄、リサイクルを確実に行うための仕組みについて、経済産業省と環境省の合同の審議会で更に検討を進めてきております。今月十六日の審議会でこの取りまとめ案について御審議いただき、現在、その取りまとめ案につきましてパブリックコメントを実施しているところでございます。  この審議会のパブリックコメント中の取りまとめ案におきましては、太陽光パネルのリサイクルを義務付けた上で、再資源化に必要な費用を確保する仕組みや太陽光パネルの含有物質や太陽光発電設備に関する情報を関係者間で共有する仕組みなどが盛り込まれているところでございます。  パブリックコメント後の取りまとめを踏まえまして、政府として制度的検討を進めてまいりたいと、このように考えております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。  太陽光パネルの処分方法としては、大きく分けるとリユースとリサイクルと破砕して埋めるというこの三つになるかと思います。この処分方法を決める責任が誰にあるのかというところが大事になってくると思います。  令和四年のこの三月八日の国土交通委員会の質疑の際には、環境省の政府参考人から、リサイクルを行うか埋立て処分を行うかという最終決定については、排出業者である当該解体撤去業者が行うことになっているという答弁をいただいております。どう処分をするのかということですから、設置をした人というか所有者が判断をするというのが普通考えられることなのかなと思いますけれども、環境省としては、解体業者に最終の決定責任があるという答弁でした。ただ、当時、環境省としては、解体撤去業者は所管の業者ではないので、国交省に所管がなります、所管業者ではないので接触をしていませんという判断でもありました。  現状では、この解体撤去業者とも連携を取っているというふうにはお聞きをしておりますけれども、そもそも、このリサイクルか埋立てかを決める最終決定を行うのが解体撤去業者であるということがこの間しっかりと周知をされてきたのか、また、リサイクルができるかどうかの判断を適切に行うことができるような必要な情報が解体撤去業者に提供されているのかという点について環境省に確認をしたいと思います。

角倉一郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  環境省におきましては、解体工事業の業界団体の方にも御参画いただきまして、ガイドラインを策定しております。このガイドラインは、太陽光発電設備のリサイクル等の推進に向けたガイドラインでございます。このガイドラインを策定し、解体事業者を含む建設業等の業界団体を通じて関係事業者への周知を図っているところでございます。  また、先ほど申し上げました太陽光発電設備のリサイクルの制度に関する審議会の検討の際にも解体事業者の団体の方にもお入りをいただいておりまして、お入りいただいたこの審議会の取りまとめ案の中におきまして、現在の案におきましては、解体撤去事業者に対し使用済太陽光パネルの再資源化事業者への引渡しを義務付けることが盛り込まれているところでございます。  パブリックコメント後の取りまとめを踏まえまして、政府といたしまして、制度的検討をしっかり進めてまいりたいと考えておりますし、解体撤去事業者の皆様方への周知につきましてもしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 一点、済みません、確認をさせていただきたいんですが、現状で、リサイクルを行うか埋立て処分をするかという判断は解体業者がしているという現状にあるという認識でしょうか。

角倉一郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  若干複雑になるかもしれませんけれども、解体撤去業者の前にその設備の所有者の方がいらっしゃいますので、設備の所有者の方が解体撤去事業者の方にどのような形で発注をされるのかということも解体撤去事業者の方の判断に影響を及ぼす要素であるかとは思っております。  その上で、流れといたしましては、設備所有者の方が解体撤去事業者の方に依頼をし、解体撤去事業者の方がそのリサイクル業者の方にお願いをするのか、それか処分業者にお願いするのか、この流れになりますので、最終的な判断は解体撤去事業者ということになる一方で、ただ、所有者、設備所有者の方の発注の際のどういう指示があったのか、どういう契約になっているのかも関係するかと思いますので、そこは必ずしも一概に言うことはできないかと思いますが、流れとしては、ただ、解体撤去事業者の方からその二通りのルートに分かれていると、こういう形になるかと思っております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 先ほど太陽光パネルの関係で含有物質が不明だという指摘もなされているともありましたけれども、どういう成分が含まれているかが分からない、要は有害物質が含まれているかどうかが分からないというような製品が、特に以前作られていた海外製のものにはあると。それを処分する場合には、まず、どんな成分があるのかを分析してもらって、その上で、その分析した内容に応じて適切な処理をするということが必要ですので、その流れをどうするのか、その費用負担をどうするのかというようなことを含めて、そういうのがよく分からないまま所有者の人が解体業者さんに適切にお願いをすることもできないでしょうし、また、解体業者もよく分からない中で、取りあえずの費用はこれだけですというようなことで契約をするというのも難しいという実情もあると思います。  そういうような実態の中でどうしていくのかということが問われることになりますので、これからまた引き続き、この点、お伺いをしていきたいと思います。  一点、次に大臣にお伺いをさせていただきます。  現状で、この太陽光パネル、不要になったものであったりのリサイクルが進んでいかないのは、リサイクル製品ですね、グラスウールとかコンクリート骨材とか路盤材等に使われているということですけれども、この質が十分ではないことであったり、このガラスカレット、スラグがありふれた製品で特段の価値があるわけではなく、製品としての魅力に不足しているんではないかということが指摘をされております。  リサイクルそのものが目的であれば制度をつくれば済むかもしれませんけれども、それでは続かないですし、結局、売れる製品を作れるかどうかというのが一番大事になってきます。製品化されたものが非リサイクル製品と比して選ばれるものになり、またリサイクル製品の販路拡大による価値向上がどれだけ見込まれるかということが大事になります。  これまで環境省は、この太陽光パネルの処分に関してリサイクルの処理施設に持ち込まれたところまでを見てリサイクル完了としているけれども、やっぱりこれでは実態にそぐわないと。リサイクルをこれから進めていくということであれば、製品を販売するということであったり、本当の最終段階までの実態を確認するというところまで環境省の責任として取組を進めていただきたいと考えますが、大臣、いかがでしょうか。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 御指摘のとおり、今後、太陽光パネルのリサイクル制度を構築し、持続的にリサイクルを進めていくためには、御指摘のように、再生材のコスト低減と品質向上を実現し、用途や利用の拡大を図ることが重要であるというふうに考えております。  このため、環境省では、再生材のコスト低減や需要側の求む高い再生材を生産するための高度な技術の開発を後押しするため、太陽光パネルの高度なリサイクル技術の実証事業等を実施しております。  また、本年五月に成立した資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律を活用し、廃棄物処分業者と再生材を利用する製造事業者等が連携して実施する再資源化事業を後押ししてまいります。  このような取組により再生材の需要を広げ、コストを低減し、持続可能な形で太陽光パネルのリサイクルを進めてまいりたいと、こういうふうに考えております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 よろしくお願いをいたします。  ちょっと短く、次の質問一点だけ、経産省にお伺いをいたします。  この太陽光パネルのメンテナンスの必要性についてです。太陽光パネルは火事や災害に強いとは言い難い、また、割れても発電をして、周辺に雑草が茂っていたことで火災が発生するというような事故も起きております。この太陽光パネルからの発火というような事故の実態把握がなされているのかと。  火事や災害によるリスクについての実証実験を実行するなどして設置者への意識啓発を進めていく必要があると考えますが、このメンテナンスの必要性、いかがでしょうか。

殿木文明経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(殿木文明君) 委員のお尋ねでございますが、電気事業法におきましては、電気設備に起因する火災により他の建物等に損害が生じた場合、電気火災事故として設置者に経済産業省への報告を義務付けているところでございまして、その報告内容を踏まえて必要な対策を検討し、講じてきているところでございます。  太陽光発電設備について、過去に火災事故も発生しておりまして、その設置に当たりまして、火災のリスクも含めて十分な安全対策を講ずることが必要なこと、委員御指摘のとおりだと考えておるところでございます。  このため、電気事業法におきましては、一定規模以上の太陽電池発電設備の設置者に対しまして、火災や感電のおそれがないよう設備を設置、維持管理することを求める技術基準に適合することを義務付けているところでございます。加えて、設備の点検計画を記載した保安規程の届出、主任技術者による監督を義務付けているところでございまして、太陽電池発電設備の保安の確保を求めているところでございます。  こうした取組などに加えまして、経済産業省におきましては、大雨や台風シーズンの前に入念な点検の実施の要請でありますとか、ホームページで注意喚起も行っておるなど、所要の立入検査等も行い、保安の確保の徹底に取り組んでいるところでございます。  今後も、過去の事例を踏まえながら、制度の見直し等に不断に取り組み、太陽電池発電設備の安全の確保に尽力してまいりたい、このように考えているところでございます。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 時間ですので終わらせていただきます。国交省、済みません。来ていただいていたんですけれども、ちょっと時間の都合で終わらせていただきます。  ありがとうございました。

青山繁晴自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十一分休憩      ─────・─────    午後一時開会

青山繁晴自由民主党

○委員長(青山繁晴君) ただいまから環境委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 日本維新の会の串田誠一でございます。よろしくお願いいたします。  通告のまず二番からお聞きをしたいと思うんですが、二〇五〇年の温室効果ガスの排出ゼロに向けての国連に提出する地球温暖化対策計画に関して、見直しというふうな書き方がなされているということで、この日本語の読み方はいろいろあると思うんですが、見直しというのは、今まで出しているものを達成できないからこれを書き換えるというか内容を変えるという見直しなのか、その点について御説明をいただきたいと思います。

五十嵐清自由民主党・無所属の会環境大臣政務官

○大臣政務官(五十嵐清君) お答え申し上げます。  パリ協定に基づき、全ての締約国は、温室効果ガスの排出削減目標を国が決定する貢献、NDCとして五年ごとに提出、更新することとされており、次期NDCについて来年二月までの国連提出が求められているところでございます。  こうした中、我が国として、次期NDCを策定するとともに、その裏付けとなる地球温暖化対策計画を見直すべく、来年六月から環境省の中央環境審議会と経済産業省の産業構造審議会の合同会議を設置をいたしまして、幅広く御議論をいただいているところでございます。  政府としては、脱炭素とエネルギーの安定供給、経済成長の同時実現を目指すとの考えの下、世界全体での一・五度目標の実現に向け、科学的知見やこれまでの削減実績等を踏まえつつ、年内に案を取りまとめ、我が国のネットゼロへの道筋をお示ししたいと考えているところでございます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 今お聞きしたところですと、順調に進んでいるということで、改めて二〇五〇年に向けての計画を出すということでお聞きをしました。今までどおり順調に進めていただければと思います。  次に、浅尾環境大臣にお聞きをしたいんですが、災害時における環境省の支援というものがどういうものを求められているのかについて、お考えをお知らせください。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 環境省では、災害時、被災地域の早期の復旧復興に向けて、きめ細かい支援に取り組むことを心掛けております。災害発生時には、生活環境の確保及び生活の早期再建のためのし尿、災害廃棄物の処理や、ペットを飼っている被災者に対する支援等を行っております。  特に、災害時、適正なし尿処理に向けた支援については、能登半島地震における災害対応を検証し、今後の政府における対応方針を取りまとめた報告書を踏まえ、平時より関係省庁が連携して、トイレカーの快適なトイレ利用の確保や、バキューム車やし尿搬入先といった処理体制構築等に一体的に取り組むこととしております。  引き続き、関係省庁との連携を強化しながら必要な取組を進めてまいりたいと思います。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 大臣所信のページをめくってお話もしていただいたんですが、冒頭の方にペットに関する支援というのが入っていまして、ある意味大変驚きというか歓迎というか、これをここに記載していただいたことに対して大変私としてもうれしいなと思ったんですけれども、これに関してのペットに関する支援というのはどのような支援が行われていたのか、御説明いただきたいと思います。

五十嵐清自由民主党・無所属の会環境大臣政務官

○大臣政務官(五十嵐清君) その前に、先ほど私の発言、NDCの発言の中で来年六月と申し上げたところは、正しくは本年六月でございますので、訂正をさせていただきたいと思います。  ペットに関する支援に対する御質問にお答えをいたします。  令和六年能登半島地震におけるペットに関する支援として、環境省では、避難所等での対策、被災者のペットの一時預かり、仮設住宅での対策を実施してまいりました。また、発災後、環境省職員を被災地に派遣をしまして、現場確認、助言等の実施や、関係団体等と連携した支援体制の確保等の体制整備を行ったところでございます。  具体的には、避難所等へのペット用トレーラーハウス設置による飼育スペースの確保のほか、石川県獣医師会による動物病院等でのペットの一時預かりの体制の構築への支援、仮設住宅におけるペットの同居に関する被災市町への助言等を行ってまいりました。  現場の状況に応じて、被災された皆様にしっかりと寄り添った支援に取り組んできたつもりでございます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 おとといの予算委員会でも石破総理に質問させていただいたんですが、今、全国で三割の家庭が何らかの動物を家族として一緒に暮らしている状況の中で、災害が起きたときに、自分たちだけが避難してその動物たちを家に置いておけるかどうかという意味では、置いておけないという声たくさんいただいているんですね。  そういう意味では、三割の家庭で動物が飼われている中で、置いていけないから避難しないということになると、第二次被災を、二次被災を受けるということにもなるわけでございまして、同行避難とか同伴避難というのは、人間の要するに災害の避難を根拠付けるというか、そういったようなものをサポートすることであるという認識というものを持たないと、災害があったときに動物とともにその被災地にとどまっているということが続いてしまうわけでございます。  そういう意味で、能登半島地震においても避難しないで二次災害で亡くなられたということはテレビでも、ニュースでも報道されているわけでございまして、今後もそういったようなことが十分起き得るわけでございます。そういう意味では、この環境省としての位置付けというか支援というものは非常に重大な災害対策になるんではないかなと思うんですが、今、先ほど御説明をいただいたんですけれども、進めるに当たっての進捗状況とか課題とかがお分かりのところは教えていただければと思います。

植田明浩環境省自然環境局長

○政府参考人(植田明浩君) お答えいたします。  環境省において、能登半島地震の被災地に人員を派遣し、百を超える避難所を巡回して調査したところ、一定数の避難所敷地内でペットを飼育できていたことを確認しております。同行、同伴避難に関する現場での理解は進んできたものと考えております。  一方、ペットがいることを理由に避難所に入れず車中泊や自宅にとどまることを選択したり、一度は避難所に入ったものの自宅等へ戻ったといった課題も確認されていることから、本年六月に、政府の防災基本計画において災害時にペットと同行避難した被災者を適切に受け入れることなどを追記し、改善を図ったところであります。  今後も、災害時にペットの同行避難が円滑になされるよう、ペットの同行避難とその対応の重要性について、自治体等へ更なる周知や理解の醸成を積極的に行ってまいりたいと考えております。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 一緒に避難していいんだよという啓発活動というのもすごく大事だと思うんですね。  災害になったときには声の大きい人がそこの災害の環境を何かこう位置付けるという傾向があって、そして、それに反対をする人が一人でもいるとなかなか入れないというようなことで、結局は避難先を転々としていく、で、もう最後は諦めて被災地の傾いた家に戻っていくとかいうようなこともありますし、車中泊といっても、高齢化している場合には免許証の返納などもあるわけで、自動車が必ずしもあるわけではない状況でございますので、この点については本当に徹底していかないと、今、三割という家庭が動物を飼われている中で、もしも置いていって自分たちだけ避難して助かったとしても、残された動物たちが死んでしまったときには恐らく一生後悔するんではないかなと思いますので、そういったようなことがないような施策というものを進めていただきたいと思うんですが、そのためにやはり予算というものも必要になってくると思います。  本年度のこの動物愛護関連、この同行、同伴避難も含めた予算が総額で三億七千万円ということで、おととい、石破総理にもこの金額を申し上げたところ、ちょっとのけぞって驚かれていた状況でございまして、そんな少ないのかと。災害対策であるということで今度一千億円上乗せするとかということで、何十、何百、何千、何兆というような、そんな話の中で、同行、同伴避難というのは災害対策であるにもかかわらず、それを含めて僅か三億七千万円ということに関して、是非、浅尾大臣におかれましては、来年度の予算を増額をしていただきたいと思うんですが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 動物愛護管理行政は、まさに国民からの関心が高く、一方、課題も多岐にわたっているため、環境省としてもその重要性をしっかりと認識しております。  これまで、動物虐待の防止、犬猫の譲渡の促進、動物取扱業の適正化、犬と猫のマイクロチップの普及、災害時のペット同行避難に関する自治体への支援など、様々な課題に取り組んできたところであります。  そして、予算については、動物愛護管理の課題への対応の強化に向けて、令和六年度には御指摘のように三億七千万円であったものを令和七年度概算要求では四億四千五百万円と、増額要求をしております。  今後とも、所要額を精査の上で、これらの対策を進めるに当たって必要な予算の確保に努めてまいりたいと思います。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 伊藤環境大臣にもお願いをしていたところですが、浅尾環境大臣の下に二割弱という、かなりアップとしては相当アップなんじゃないかなと思うんですが、ただ、総額としてはもうちょっとお願いをしたいなというようなこともありますけれども。とにもかくにも、増額をしていただいたことに対して感謝申し上げたいと思います。  今、先ほどおっしゃられましたように、国民の関心が非常に高い、そしてよく動物のために税金使わないでほしいというような批判もあるんですけれども、その方だけが納税しているわけじゃなくて、三割の方々も納税をしているわけですね。そして、動物に対する関心も高い中で、納税をしたお金が動物のために使ってもらいたいという思いというものを持って納税しているわけですから、そのお金のうちの三億七千万円しか国があてがっていないというのは、ちょっとその納税者としての気持ちにそぐわないのではないかなというふうに思います。  今、先ほど譲渡とかというお話ありましたが、保護犬、保護猫活動をしているのは、ボランティアである個人だとか団体がもう一生懸命やって、身を、身銭を切ってやっているんですね。それに対しての国のサポートというのをもう少し進めていただきたいというふうに思います。  そこで、殺処分というのが年間、かなり減ってはいるものの、まだ一万頭以上殺処分されて、この殺処分をされている、殺処分のための税金も国民の納税なんですね。  是非とも、その納税者にしてみれば、殺処分ではなくて救うためにその納めた税金を使ってほしいという思いというのがあると思うんですけれども、どうしてこの一万頭以上もまだ殺処分がなされているのか、その原因と対策について御説明をいただきたいと思います。

植田明浩環境省自然環境局長

○政府参考人(植田明浩君) お答えいたします。  御指摘のとおり、犬猫の殺処分数は年々減少はしております。二〇一二年には十六万頭を超えていたものが二〇二二年では約一万二千頭と、十年間で十分の一以下と大幅に減少しており、これは実務を担う都道府県等を始め、全ての関係者の皆さんの努力の成果であるものと認識をしております。  ただ、それでもまだ殺処分されている原因としましては、家庭における無計画な繁殖やそれに伴う遺棄といった不適正な家庭動物の取扱いなどが考えられるところであります。  このため、不妊去勢措置や終生飼養を含めた飼い主の責任の徹底により、都道府県等による引取り数を減少させるとともに、都道府県が引き取った犬猫については譲渡を更に推進することが重要であると考えております。  引き続き、都道府県等と連携をして様々な取組を推進し、犬猫の殺処分の更なる削減を目指してまいりたいと考えております。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 殺処分といっても、全国平均して殺処分されているというよりは、地域の特殊性というのが非常に重要になってくるわけです。  例えば、四国は非常に殺処分数多いんですが、野犬が多いとか、あとは、今殺処分で一番多いのは子猫なんですけれども、そういうところの繁殖がなされている、勝手になされてしまっているというような部分もあると思うんですが、野犬が多いというのはもう不可抗力的な部分があって、野犬だからといってもうこれ譲渡ができないと決め付けるのではなくて、訓練次第では十分譲渡ができて保護犬としても命を救うこともできるわけでございますので、そういう地域ごとの特殊性に関して、環境省が地域ごとの丁寧な対応というものもお願いをしたいというふうに思います。そのためにもう少し予算をその譲渡に関しても掛けていただきたいというのをお願いしたいと思うんですが。  そこで、今、議連が来年の動物愛護管理法改正に向けて進めているんですけれども、環境省を所管する浅尾大臣として、来年度の動愛法改正に対するお考えを、あるいは思いを述べていただければと思います。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 現在、超党派の犬猫殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟において、動物愛護管理行政を前進させるべく、次の動物愛護管理法の改正に向けた検討が行われていることは環境省としても承知しております。  動物愛護管理に係る課題は多岐にわたり、全ての国民に関わるものであります。政府だけでなく、自治体、事業者、国民といった多様なステークホルダーが共に取り組むことが必要不可欠であり、相互に連携して実効性を持たせた内容となることが重要と考えております。  動物愛護管理法を所管する省庁として、今後も、法律を適切に運用し、動物の愛護と管理を着実に進めてまいります。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 この犬や猫やウサギだけではなくて、畜産動物に関しても環境省が本来は所管してリーダーシップを発揮していただきたいんですが、農水大臣の所信に、毎度毎度ですね、私、アニマルウエルフェアって、今、JAも三大課題の一つとして挙げているんですよね。ところが、農水大臣の所信にアニマルウエルフェアのアの字もないと。大臣には、所信に入れて、この国が今世界で最下位ですから、動物福祉に関して、これを一歩でも上げるためには農水大臣の意気込みというものを示してほしいと毎度毎度言っているんですね。本会議場でも岸田総理にお話をしました。進めるべきだというような答弁はいただいたんですが、今回の臨時国会の所信にもアニマルウエルフェアのアの字も入っていない。  という意味では、これは環境省、環境大臣としてももう少し農水省と連携をして、これ生産者のためにもなる話でございますので、連携を進めていただいて、アニマルウエルフェア、環境省のリーダーシップの下に進めていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 農林水産省では、家畜に関して、令和五年七月にアニマルウエルフェアに関する飼養管理方針の策定を行うなど、取組を進めていると承知しております。環境省もこの指針の周知に協力しているところであります。  また、環境省では、アニマルウエルフェアに関する関係省庁連絡会議を定期的に開催しており、今年八月にも農林水産省や厚生労働省と関係施策の実施状況などについて意見交換を実施しております。  アニマルウエルフェアに配慮した適正な動物の飼い方は全ての動物について尊重されるべきものであり、引き続き、農林水産省を始めとした関係省庁との連携の上で、動物愛護管理行政を推進してまいりたいと考えております。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 是非進めていただいて、来年度の通常国会の農水大臣の所信にはアニマルウエルフェアを入れていただくよう、浅尾大臣からもお願いをしていただきたいと思います。  残りの時間、太陽光パネルについても御質問させていただきたいんですが、先ほど伊藤議員から大変丁寧な質問があって、勉強させていただきました。  その内容がまだ、まだ明確になっていないというような状況の中で廃棄したりすると、土壌の汚染は大丈夫なんだろうかということも感じたところでございますけれども、この太陽光パネルが森に設置されることによって非常に、何でしょう、森自身が壊されていってしまう、今、熊だとかいろいろな野生生物が人里に出てくるということが問題になっているんですけれども、人間が追い出しているんではないかというような感じも私するんですが、この太陽光パネルと森への影響を環境省としてはどのように保全していこうと考えているのかをお知らせいただきたいと思います。

秦康之環境省総合環境政策統括官

○政府参考人(秦康之君) 委員御指摘のとおり、再生可能エネルギーの導入に当たりましては、適正な環境配慮の確保、これ図っていくことが重要であると認識をいたしております。  このため、環境省といたしましては、例えば環境影響評価制度の運用を通じまして、森林開発に伴う動植物の生息・生育地、この喪失や生態系への影響が考えられる場合には、事業者に対しまして、それらの影響を回避、低減する、このような措置をとることを求めておるところでございます。  また、自然環境の保全上重要な地域につきましては、自然公園法に基づきまして、保護地域として指定した上で、環境大臣等の許可を受けなければ開発行為をしてはならないといった開発規制を行ってございます。  今後とも、このような適正な環境配慮が確保された再生可能エネルギーの導入拡大に向けまして、関係省庁とも連携をいたしまして取り組んでまいりたいと考えてございます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 一問残りましたけれども、次回に回したいと思います。  ありがとうございました。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 国民民主党の浜野喜史でございます。  浅尾環境大臣に、カルタヘナ法についてお伺いをいたします。  カルタヘナ法は、遺伝子組換え生物を使用するあらゆる行為について生物多様性への影響を防止するために定めた法律です。  施行当時は、遺伝子組換え作物が開放系で栽培、輸送されたりすることが主な対象になると想定されておりましたが、現状は、法に関する手続は、閉鎖系での遺伝子組換え実験や医薬品の製造などで求められていることが相対的に多くなっているのではないかと考えております。  こうした認識でよいか、大臣の見解を伺います。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 浜野委員御指摘のとおり、カルタヘナ法は、生物多様性の確保を図る観点から、遺伝子組換え生物等の使用等に先立ち、使用形態に応じ、生物多様性影響を防止するために必要な規制措置について定めております。そして、御指摘のとおり、近年では、法施行当時に比べて、実験室や工場などの閉鎖された場所での使用の承認実績が増加している状況であります。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 関連してお伺いをいたします。  パンデミックワクチンの開発、製造には、発生後に一定の期間が掛かるため、医療従事者等に対しプレパンデミックワクチンの接種を行えるよう、その原液の製造、備蓄を進めております。  現状、プレパンデミックワクチンでの製造用ウイルス株をカルタヘナ法から除外するための手続では約二か月を要しておりますが、厚労省が示しているスケジュールによりますと、パンデミック発生からワクチン候補株の配布まで四週間と示されております。これはカルタヘナ法に関する手続を加味したスケジュールなのか、御説明をいただきたいと思います。  また、プレパンデミックワクチンの法的手続期間の約二か月を短縮するスキームは確立をされているのか、御説明をいただきたいと思います。

佐々木昌弘厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官

○政府参考人(佐々木昌弘君) 簡潔にお答えいたします。  まず、四週間の方でございますが、パンデミック発生からワクチン製造株の配布までの期間のこの四週間は、カルタヘナ法に関する所定の手続を加味した期間と承知しております。  次に、約二か月の方ですけれども、新型又は再興型インフルエンザによりパンデミックが生じた場合ですけれども、これ想定しているのが、国立感染症研究所、来年四月からはJIHS、国立健康危機管理研究機構になりますが、ここから製薬業等へワクチン製造株を配布することを想定していますけれども、この手続の簡略化に関する特別なスキーム、特別なスキームはございませんが、実際そのような場合にあっては、所定の手続について最大限迅速に対応できるようにしたいと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 お答えいただける範囲で結構なんですけれども、スキームは確立されていないんだけれどもしっかりやりますよということなんですけど、しっかりやる中身は現状公開されているのかどうか、御説明いただける範囲で結構ですので、お願いします。

佐々木昌弘厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官

○政府参考人(佐々木昌弘君) その最大限迅速に、いずれにせよ、早くするという、その具体的にどういうところの早くするかというところは示しておりませんが、大体どういう手続を経てするものかということ自体は基本的には明らかになっていますので、その範囲の中においてできるだけ早くすると、そういう趣旨でございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 明らかになっているということなので、また引き続き教えていただければと思います。  関連してお伺いいたします。  自然条件での核酸の交換を起こすウイルスはカルタヘナ法の対象から除外する旨が規定されております。パンデミックワクチンの製造用ウイルス株は、リバースジェネティクス法、いわゆるRG法を用いて作製されており、この技術による遺伝子組換えは自然条件で発生する遺伝子変異内に収まることが知られております。実際、過去にRG法で作製された株は二十一種類ありますが、全てカルタヘナ法の対象外となっております。  いち早く国民にワクチンを届けるために、RG法で作製された株はカルタヘナ法から除外する旨を明文化してはどうかと考えますが、見解をお伺いしたい。  加えて、RG法で作製された株は必ず弱毒化されるということを踏まえ、感染症法の特定病原体等や家畜伝染病予防法の監視伝染病病原体から除外する旨の明文化も考えられますが、見解をお伺いいたします。

佐々木昌弘厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官

○政府参考人(佐々木昌弘君) 二点お答えいたします。  まず、リバースジェネティクス法を用いたカルタヘナ法の方ですけれども、これリバースジェネティクス法、RG法を用いてこれは新たに作製されるインフルエンザワクチン製造株の場合は一律にこのカルタヘナ法の対象から除外ができるかについては、これは科学的見地から十分まずは検討が必要と考えておりますので、今御指摘ありましたので、まずは実施可能性について専門家の意見を聞いてまいりたいと考えております。  次に、感染症法等の点でございますけれども、ワクチン製造株の作製法にはこれは着目してのものではございませんで、個々の病原体等の病原性又はその用途等を踏まえて規制の除外を行うこととしているところでございます。このため、RG法、リバースジェネティクス法を用いての新たに作製されるインフルエンザワクチン製造株に関する知見についても、これはもう引き続き収集をしてまいりたいと考えています。  その上でですけれども、いずれにせよ、有事や感染症危機の際には、可能な限り、これ各種の手続を速やかに進める必要があります。その上で、安全かつ迅速にワクチンの製造ができるように厚生労働省としても努めてまいりたいと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 可能な範囲で結構なんですけれども、一つ目の、有識者等における検討もやりますよというお答えであったと思うんですけれども、その場は既に設けられているという理解でよろしいでしょうか。お答えいただける範囲で結構です。

佐々木昌弘厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官

○政府参考人(佐々木昌弘君) 検討の場という形ではございませんが、いずれこの分野に関して、私ども、例えば審議会等を通じて、どの先生に伺えばよいかというのが分かりますので、その意味では個別に情報収集、相談はしてまいりたいと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 この関連、最後にいたしますけれども、製薬会社は国民の健康を守るための大変重要な役割を担っております。にもかかわらず、実質的に薬価改定が毎年実施される中、度重なる薬価の引下げによって製薬企業の経営状況は厳しくなり、その結果、特定の医薬品の供給不足や新薬の研究開発が遅れるなどの問題が顕在化いたしております。  国民の健康を守るためにも、薬価の中間年改定は廃止すべきであり、少なくとも二〇二五年度薬価改定は行うべきではないと考えますけれども、見解をお伺いします。

神ノ田昌博厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(神ノ田昌博君) お答えいたします。  薬価改定につきましては、薬剤の市場実勢価格を踏まえて行うものでありまして、国民負担を軽減し、家計の手取りを増やす観点からも、適時適切に実施することが望ましいと考えております。これは、高齢化等によりまして医療費が増大する中、国民皆保険制度の持続可能性を高めるためにも重要であります。  一方で、御指摘のとおり、暮らしに欠かせない薬の安定供給確保の要請ですとか、また革新的な新薬の開発力を強化していく要請、こういったことにも応えていく必要があると考えております。  そのためには、めり張りの利いた対応ときめ細かな配慮が求められておりまして、毎年の薬価改定の在り方については、関係者の御意見を伺いながら、中央社会保険医療協議会において議論をしっかり進めてまいりたいと存じます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 医薬品製造に係る厳しい現状を踏まえた前向きな検討を求めておきたいと思います。  次に、環境大臣に温室効果ガス排出削減についてお伺いいたします。  温室効果ガスネットゼロに向けた進捗につきましては、政府はこれまで順調な減少傾向と説明しておりましたが、十一月二十五日に開催された会合において、エネルギー多消費産業の生産減退も大きな減少要因となっており、排出削減と経済成長の同時実現が鍵であると説明が変更されました。説明を変更した理由を説明をいただきたいと思います。  加えて、エネルギー多消費産業の生産減退は、生産拠点をより環境規制の緩い国や地域に移転する、いわゆるカーボンリーケージによるものではないかと考えておりますけれども、併せて見解をお伺いいたします。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 環境省が本年四月に直近の我が国の温室効果ガス排出・吸収量を公表した際に用いた順調な減少傾向との表現は、二〇五〇年ネットゼロに対する進捗として、その基準年である二〇一三年から着実に排出量が減少していることの説明をしたものであります。  一方、御指摘の十一月の審議会資料については、次期NDCの検討の議論を深める観点から、排出量の減少要因として、エネルギー消費量の減少や電力の低炭素化に加え、御指摘の産業部門における生産量の減少等の要因を含んでいる旨を説明したものであり、説明を変更したわけではなく、異なる観点からの分析を行ったものであります。  その上で、エネルギー多消費産業の生産減退の原因について一概にお答えすることは困難であるが、現在検討中の次期NDC及び地球温暖化対策の見直しについては、カーボンリーケージを防ぐ観点からも、排出削減と経済成長の同時実現を目指すとの考えの下、更に検討を深めてまいりたいと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 今の御説明をお伺いすると、政府としてはカーボンリーケージは望ましくないものだというふうに理解をいたしますが、それでよろしいですか。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 今お答えしたとおりでありまして、カーボンリーケージを防ぐ観点からも排出削減と経済成長の同時実現を目指すとの考えの下、更に検討を深めていきたいと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 関連して更にお伺いいたします。  十二月十七日の基本政策分科会で第七次エネルギー基本計画の原案が示されました。原子力発電に関して望ましい方向性が示される一方で、東日本大震災以降、原子力発電分野におきましては、人材確保の困難化、サプライチェーンの弱体化等によりましてその基盤が揺らいでおります。  こうした状況を打開するため、今後、国が具体的な原子力の開発、建設目標を掲げるなど、強力なメッセージを発信することが重要と考えておりますけれども、見解をお伺いしたいと思います。

山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(山田仁君) お答えいたします。  原子力は、エネルギー安定供給、経済成長、脱炭素を同時に実現していく上で重要な脱炭素電源であり、再エネとともに、安全性の確保を大前提に最大限活用するというのが政府の方針でございます。具体的には、既設炉の再稼働の加速や次世代革新炉の開発、設置などに取り組むこととしております。  震災以降、長きにわたる建設機会の喪失で、委員御指摘ございましたが、原子力産業、人材基盤が脅かされつつありまして、その維持強化は喫緊の課題でございます。経済産業省では、関連する企業、団体から成る原子力サプライチェーンプラットフォームを立ち上げまして、中小・中堅企業を含む全国約四百社の原子力関連企業に展開をしておるところでございます。  その上で、委員御指摘の開発、建設の目標、見通しは、産業界や原子力を学ぶ若者に対するメッセージにはなると考えられますが、他方、国だけで一方的にお示しできるものでも、お示しできるものではなく、引き続き、国が前面に立って、地域や事業者とコミュニケーションを重ねる中で一つ一つ明らかにしていく必要があると考えているところでございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 是非、強力な目標を示して、メッセージを示していただくこと、検討を求めておきたいと思います。  次に、火力発電についてお伺いいたします。  現状、火力発電は、供給力の七割弱を占めております。調整力を含めた安定供給は、火力発電に大きく支えられているというのが実情です。今後の需要増に対応していくには、水素やCCSなどを活用した低炭素火力の活用が必要不可欠です。火力の低炭素化に向けた支援も始まりましたが、発電分野単体での利用が支援対象とならないことや、支援終了後に支援なしで十年間供給継続するという条件などによる事業予見性の難しさなど、制度上の課題があると認識をしております。課題解消に向けて引き続き検討を進めていくべきと考えておりますけれども、見解をお伺いいたします。

伊藤禎則資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長

○政府参考人(伊藤禎則君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、火力発電につきましては、二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けまして、電力の安定供給を確保しながら、水素、アンモニアやCCS等も活用しまして脱炭素化を進めていく必要がございます。  本年五月に成立しました水素社会推進法に基づくいわゆる価格差に着目した支援におきましても、火力発電の燃料転換に向けた水素等の供給について支援の対象としてございます。  当該価格差に着目した支援におきましては、法律の趣旨にも鑑みまして、水素等でなければ脱炭素化が困難な分野、用途に向けて優先的に水素等を供給することが特に重要であること、また、将来的に自立した低炭素水素等のサプライチェーンを構築できるよう、コスト削減と同時にグリーン製品の価値を適切に転嫁する新市場の開拓に向けた取組を促す必要があることなどの理由から、鉄鋼、化学、運輸といった脱炭素化が困難な分野、用途への供給や、支援終了後十年間の供給継続などの要件を課してございます。  これら低炭素水素等のサプライチェーンの構築を目指す本制度におきましては必要な要件であると承知してございまして、具体的な案件に即して相談、申請を受付してございますので、引き続き丁寧に御説明、対応してまいりたいと存じます。  いずれにしましても、火力発電の脱炭素化に向けましては、当該価格差に着目した支援を活用するほかにも、長期脱炭素電源オークションを通じた火力の脱炭素投資の促進、あるいは二〇三〇年度からの事業開始を目標とした先進的CCS事業への支援などもございまして、これらを通じて総合的に脱炭素電源の新規投資が進むよう、しっかりと事業環境を整備してまいりたいと存じます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 状況を見ながら、また問題提起をさせていただきたいと思います。  最後に、石油産業についてお伺いいたします。  最終エネルギー、最終消費エネルギーの四割強は石油が占めております。石油は、熱源や動力源、原料として利用され、我々の暮らしに必要不可欠です。また、可搬性、貯蔵性に優れており、電気、ガスがストップしても被災地に運び届けることが可能なエネルギーです。  エネルギー基本計画において、石油は国民生活、経済活動に不可欠なエネルギー源と位置付けられておりますが、こうしたメッセージが広く一般に伝わっていないのではないかと感じております。石油産業は、我々の暮らしを支え、災害が多い我が国のライフラインを守る生命線でもあります。  次期エネルギー基本計画では、従来以上に石油の重要性を明記するとともに、石油産業の維持、継承を制度と措置で支えるべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

和久田肇資源エネルギー庁資源・燃料部長

○政府参考人(和久田肇君) お答えを申し上げます。  委員御指摘のとおり、石油は一次エネルギーの約四割を占めまして、幅広い用途に利用されることに加えまして、備蓄体制も整備され、可搬かつ貯蔵が容易でありまして、まさに国民生活、経済活動に不可欠なエネルギー源というふうに考えてございます。先日、十二月十七日に資源エネルギー庁の審議会におきましてお示しした第七次のエネルギー基本計画の原案におきましても、こうした趣旨の記載を盛り込んだところでございます。  石油産業の維持、継承につきましては、石油産業のサプライチェーン全体での取組が重要だと考えてございます。  経済産業省といたしましては、石油は平時のみならず、災害時の最後のとりでであるというふうに認識をしてございまして、まず、石油の安定供給のためのリスクマネーの供給、それから積極的な資源外交を進めていくこと、それから、石油精製事業者に対しましては、製油所とか油槽所、こうしたところの耐震化、液状化対策に係る強靱化投資支援行いまして、官民を挙げて安定的な供給に努めるということ、それから、消費者に最も近い地域を支えるサービスステーション、SSのネットワークの維持強化のため、経営力の強化、それから災害対応力強化のための支援などを行っているところでございます。  引き続き、国民生活、経済活動に不可欠なエネルギー源としての石油産業が維持、継承されるよう、必要な対策を取ってまいりたいと考えてございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 終わります。ありがとうございました。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。  まず、気候変動の進行を抑えるための次期NDC、二〇三五年までに温室効果ガスの排出量を日本としてどこまで削減するかについて聞きます。  我が党は、二〇一三年比で七五%ないし八〇%削減する目標を掲げるよう求めて、十二月四日、代表質問で小池書記局長が石破総理に提案するとともに、環境省、経産省にも文書で要請をいたしました。一方、政府からは、二〇一三年比で六〇%削減という数字が提示されています。  浅尾環境大臣、気温上昇を一・五度に抑えるためには目標が低過ぎるのではありませんか。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 気候変動は世界全体で取り組むべき喫緊の課題であります。我が国は、世界全体での一・五度目標の実現に向け、これまでも着実に排出量を削減してきております。  次期削減目標については、中央環境審議会と産業構造審議会の合同会合において御議論いただいているところであります。二〇五〇年ネットゼロ実現に向けた我が国の明確な経路を示し、排出削減と経済成長の同時実現に向けた予見可能性を高める観点から、直線的な経路を軸に検討を深めるべく、本日、第七回会合を開催し、次期NDCを含む地球温暖化対策計画の素案について御議論をいただく予定であります。  政府としては、脱炭素とエネルギーの安定供給、経済成長の同時実現を目指すとの考えの下、世界全体での一・五度目標の実現に向け、科学的知見やこれまでの削減実績等を踏まえつつ、年内に案を取りまとめ、我が国のネットゼロへの道筋をお示ししたいと考えております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 国連の気候変動に関する政府間パネル、IPCCの報告では、気温上昇を一・五度に抑えるためには、世界全体の排出量を二〇三五年までに二〇一九年比で六〇%削減する必要があるとしています。日本の目標は、二〇一九年比では五三%削減にすぎず、大きく乖離しています。  この乖離の最大の要因は、CO2の最大の排出源である石炭火力発電について、日本はG7で唯一期限を切った廃止計画を持たない国となっていることにあると思います。これでは気候危機回避に先進国として貢献できない、逆に足を引っ張ることになります。  資料一を御覧いただきたいんですが、これは、今、浅尾大臣が紹介された、日本のNDCを検討する審議会に提出された政府資料です。排出削減の経路が直線になっております。  資料二を御覧いただきたいんですが、これがIPCC第六次評価報告書、統合報告書に示された排出削減の幾つかの経路であります。この一番下の水色の曲線がIPCCのシナリオに基づく一・五度目標と整合する排出経路であります。スキーのジャンプ台のように、最初に急降下して、徐々に緩やかになります。下にへこんだ曲線となっています。  なぜこういう経路となるのか。世界の平均気温は、御存じのとおり、CO2の累積排出量に比例して上昇してきました。気温上昇を一・五度以下に抑えるためには、地球が許容できる残りの排出量、カーボンバジェットは極めて少ないと科学者が指摘しております。なので、この排出量が多く既存の技術で代替可能な発電部門などでの脱炭素化を急速に進めて、その後、運輸や製鉄など既存の技術では代替が難しい部門で新しい技術を開発しながら脱炭素化を進めるというものであります。  大臣はよくオントラックということをおっしゃいますが、オントラックと言うんだったら、この曲線に乗ることが大事ではないかと思いますが、大臣、いかがですか。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 先ほどもお答えさせていただきましたけれども、次期NDCについては、世界全体での一・五度目標の実現に向け野心的な目標を掲げ、可能な限り削減を進めることとしております。それと同時に、政府としては、GXを通じ脱炭素とエネルギーの安定供給、経済成長を同時実現することが極めて重要と考えており、これらのバランスを踏まえた野心的な数字とする必要があります。  我が国としては、IPCC第六次評価報告書が提示する幅の中で削減目標を定め、世界全体の排出削減の取組に対してしっかりと役割を果たしてまいります。加えて、AZECの枠組みなども活用しながら、アジア地域を中心に世界の排出削減に取組を着実に進めてまいります。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 幅の中でと言いますけど、一直線だと、この一・五度に整合する排出曲線には乗らないですよ。それから、世界全体と言いますけど、日本は先進国ですから、この水色の線よりもより野心的な削減目標を掲げる必要があると思うんですね。  それから、経済との整合性とおっしゃいましたけど、JCLP、日本気候リーダーズ・パートナーシップ、これは経済界の経営者の方も入っておられます。こういう団体が、世界に一・五度を諦めたのかと思われるこれは目標になっちゃうんじゃないかと。そうなりますと、これから日本製品を世界に輸出する際にも、そのエネルギー起源が石炭だと、これはもう取引から排除されかねないという、そういう経済界からの心配もあるんですね。そのことも紹介しておきます。  NDCを検討する政府の審議会には様々な立場の方が委員として参加されています。しかし、そうした委員の意見が政府の政策決定にちゃんと反映されているのかとの疑問、批判が上がっています。資料三枚目、四枚目はそのことを紹介した記事であります。  審議会の委員で太陽光発電システムの販売、リース事業を行っている池田将太さんが、十月三十一日の合同会合に向けて、三五年目標を一三年比七五%減とする提案を書いた意見書を提出したにもかかわらず、環境省から会合での読み上げを控えさせていただきたいと言われ、黙殺された形になりました。池田さんは、環境、経産両省には既に決まっているシナリオがあり、このとおりでいいですねと会合を進めたいだけなんだろう、この進め方で本当に正しい方向性の政策がつくられるのか疑問を感じていると訴えています。  浅尾大臣、こうした結論ありき、異論封じと指摘されている審議会の在り方、よしとされるんですか。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 御指摘のNDCについては、本年六月から毎月開催しております中央環境審議会と産業構造審議会の合同会合において、これまでも、各委員から目標や経路について幅広い御意見をいただいております。  このような議論の積み重ねの中で、いわゆる上に凸、下に凸の両論があったと認識しておりまして、前回、十一月二十五日の合同会合において、事務局として、直線的な経路を軸に検討を進めてはどうかと提案したものと聞いております。  いずれにしても、年内の地球温暖化対策計画の取りまとめに向け、本日から複数回審議会を開催し、委員各位の御意見を引き続き丁寧に聞きながら、更に議論を深めてまいりたいと考えております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 いや、無視された、黙殺されたという声が委員から出ているのに、それでいいんですかね。何かあります。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 今御指摘された同委員が作成された意見書については、御本人との直接の相談の上、十月三十一日の会合での配付を取りやめ、延期し、その後、同委員から十一月二十五日の会合前までに再配付の依頼はなかったというふうに承知をしております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 怒っているんですよ、無視されたから。依頼がなかったじゃないですよ。  それから、若い世代の皆さんが今そのことに非常に憤りを覚えて行動されています。  十二月に、結論ありきではなく科学や若者の声を聞いて、政府案、二〇三五年までに温室効果ガス六〇%削減は不十分とするネット署名が急遽立ち上げられて、もっと意見聞いてほしいという署名運動が広がっています。趣旨は、これまで私たちは、今後深刻化する気候危機の最大の当事者である将来世代の意見を取り入れてほしい、温暖化対策を話し合う審議会委員に若者を入れてほしいと求めてきました、しかし、ヒアリング先として若者団体が呼ばれることはあっても、実質的に議論に参加する機会はありませんでしたと、こういうことなんですね。このままでは、気候変動の影響を最も受けることになるであろう将来世代が自分たちの声をもっと聞いてと、議論に参加させてという叫びの声を上げている。  大臣、こういう若い世代の声にどう応えますか。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 若い世代も含めて、気候変動の検討プロセスにおいては、様々なステークホルダーの声に耳を傾けることが重要であります。  このため、審議会においては、専門分野、年齢層、性別等のバランスに留意しつつ、需要側を代表する委員にも参加いただいております。また、若い世代を含む様々な主体からのヒアリング結果も踏まえながら検討を進めております。  今後も、委員各位の御意見等を丁寧に伺うとともに、これまでいただいた御意見を踏まえつつ、政府としても、年内に案を取りまとめ、我が国のネットゼロへの道筋を示したいと考えています。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 資料五は、経団連がエネルギー基本計画の改定に向けて出した提言に載っている図であります。先ほど、資料一で示した、環境省、経産省が示した排出経路、一直線の経路と全く同じ経路が経団連から提案されております。  浅尾大臣、経団連の声は丸のみするというのが環境省の立場ですか。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 先ほども申し上げましたとおりでありますけれども、様々な意見がこれまでもなされてきておりまして、上に凸という意見もありますし、下に凸という合理的な意見もあったという中で、私どもとしては、G7の一員としてしっかりとその目標を達成していくという中で、こうした議論を積み重ねていく中で決めていくものだというふうに承知をしております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 まあその結論が経団連の提言とぴたっと一致しているということになっていることを私は提起しているんですよ、問題提起しているんですよ。  上に凸というのも、実は経団連も言っているんですね。上に凸というのは、石炭火力発電所はそのまんま維持しながら、そして技術革新、ゼロエミッション火力ができた頃に急に下がるという、これ非常に危ない、そんな技術ができるかどうか分からない。今既にある技術で、再エネ技術で石炭火力はもうやめていくことが可能なのに、ずっと維持しながら、いつか急にネットゼロ二〇五〇年、危なくてしようがない。そのことを資料六で、同じ二〇五〇年ネットゼロでも排出経路によって全く累積排出量が変わってくるんだということを示しています。どちらが理にかなった曲線かというのは、これ見たらもう一目瞭然なんです。できることを今すぐ努力しないと一・五度を維持できないですよということであります。  この経団連と同じ結果になったことを知ったフライデーズ・フォー・フューチャー東京の若い方は、出てきた数字は何も変わらなかったと、やはり経団連が勝つのかと驚き、悲しみ、絶望したと言いながらネット署名を立ち上げて今頑張っているんですね、若者の声を聞いてほしいと。  これ是非、若い世代の声、皆さんは、みんな科学の知見に基づいた危機感なんですよ。私が聞いたある高校生は、気候変動のことを考えると受験勉強も手に付かないとおっしゃっていました。ある若いお母さんは、世界がこのまま変わらないんだったら二人目の子供は産まないと、そうおっしゃった。そこまで若い世代は、五年後、十年後の気候危機のことを深刻に考えているんです。経団連の声を聞くのではなくて、科学の声、若者の声をちゃんと聞いて政策に反映させるべきだということを指摘しておきたいと思います。  次に、PFASについて聞きます。  各地でPFAS汚染への不安が広がっており、規制と対策の強化が求められていますが、食品安全委員会が六月に取りまとめた評価書でのPFOS、PFOAの許容一日摂取量の指標値は、欧米の数十から数百倍の摂取を問題ないとする非常に緩い値となっています。  我が党の井上議員がこの点についてさきの本会議で聞きましたら、石破首相は、活用可能と判断される科学的根拠を基に耐容一日摂取量を設定したと答弁されていますが、活用可能と判断される科学的根拠というのは、大臣、何でしょう。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 御指摘のPFAS対策については、地域の方々の不安の声などを真摯に受け止め、昨年七月に専門家会議で取りまとめられたPFASに関する今後の対応の方向性に基づき、科学的知見を踏まえた対応を着実に進めていくということとなっております。  御指摘のPFASに関する健康影響評価については、内閣府食品安全委員会が昨年二月にPFASワーキンググループを設立し、独立した立場で科学的に行われ、本年六月に耐容一日摂取量が設定されたものと承知しております。  耐容一日摂取量の設定に当たっては、諸外国が指標値の設定等のために用いた科学的知見も含めて、約三千報にも及ぶ文献情報を収集した上で、専門家が一つ一つ精査した上で健康評価、健康影響評価がなされたものと受け止めております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 その科学的に決めたということなんですが、いかにこの食品安全委員会の検討が、国際的に高く評価された、そしてPFAS規制基準のこの基になっている重要な研究成果を除外してきたかについて少し見てみたいと思うんですが、例えば国際がん研究機関、IARCが、PFOAについて最も高いランクのグループ1、人に対して発がん性があるというランクに分類した研究成果は、食品安全委員会の評価ではこれ排除されているんですね。  資料七は、この国際がん研究所の議論に参加した日本の専門家が、PFOAは発がん性のメカニズムに強い証拠が示された、誰一人反対しなかったと、国内の疫学的研究を早急に進める必要があると厳しい意見を載せている記事です。  資料八は、米国の環境保護庁、EPAが、PFOA、PFOSの飲料水の基準について、それぞれ四ナノグラム・パー・リットルの厳しい規制を設けたことを報じる記事であります。この規制値は、研究機関が世界の五千を超える研究の中から有効と判断した研究を基に作られたんですが、この研究成果も食品安全委員会の評価からは除外されています。さらに、国内の重要な研究成果も採用されておりません。  資料九、先ほど川田議員が紹介された日本の環境省が行っているエコチル調査に関わる研究で、子供の染色体異常への関連が指摘されたものであります。これを予防するためには、日本のPFOA、PFOSの飲料水の基準五十ナノグラム・パー・リットルをアメリカ並みの四ナノグラム・パー・リットルにすることが重要だという指摘もあるんですね。この研究は、環境省も承認して出された論文で、国際的にも非常に高く評価されています。この論文は食品安全委員会の評価書案の前に出された論文ですが、これは基準、対策に反映されませんでした。  こうして、重要な研究が不十分だ、あるいは限定的だとして日本の規制値を決める判断材料に含まれなかった。この食品安全委員会の評価が水道水の水質基準にも反映されることになるわけですね。これは所管は環境大臣です。  資料十一を御覧、ちょっと一個飛ばして、十一なんですけれども、これは非常に重要な資料なんです。現在の食品安全委員会の評価書案で示されている一日耐容摂取量を摂取し続けた場合、推定される血中濃度がどうなるかということを京都大学の小泉先生が、もうPFASの第一人者ですけれども、推定して、研究してまとめたものです。それによりますと、米欧の専門機関が健康への影響が懸念されるとするレベルのはるか上になっちゃうと、三百九十三ナノグラム・パー・ミリリットルにもなるんだということですね。これは、岡山の吉備中央町の住民で見られた余りにも高い血中濃度以上になるということなんです。  こういうことになるということを科学が警告している。健康に影響ないと、この値許容されたら、新たな安全神話の喪失になりかねないとみんな危惧しているんですが、環境大臣、水道事業を所管する大臣として国民の健康を守らなければならない責任があるんですが、重要な研究成果を除外して緩い基準作っていいんでしょうか。どうですか。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 御指摘の点につきましては、環境省では、飲み水から健康リスクを減らすこと、摂取しないことを第一に、水道法に基づく水質基準への引上げを含め、来春をめどに、目途に方向性を取りまとめていくということは、先ほど申し上げたとおりであります。  また、汚染を広めないための対策技術に関する知見の収集を強化するとともに、汚染をつくらない、出さないために、国際条約を踏まえた製造規制や、PFOS等を含有する泡消火剤の管理なども徹底して進めてまいります。さらに、健康影響について国民の皆様に正しく知っていただくことも重要であります。  引き続き、様々な調査研究を通じてPFASのリスクを明らかにしていくとともに、分かりやすい情報発信に努めていきたい。こうした総合的な対策を通じて、人の命と環境をしっかりと守ってまいります。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 知見があるのに採用されていないんですね。答えがありませんでした。  日本では、気候危機でもPFASでも、最新の科学的成果が取り入れられず、科学的装いを取りながら、国際的に見ても低い目標、緩い基準が採用されています。地球の未来を守る、国民の命を守る立場で謙虚に科学と向き合うのか、特定企業の利益を守るために科学を利用するのか、政治にそのことが問われていることを指摘して、質問を終わります。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 れいわ新選組、山本太郎です。  資料一。原発事故を受けて避難計画の策定が必要なエリアが三十キロ圏まで拡大。三十キロ圏内の自治体は、国の支援を受けつつ避難計画を作成、策定した計画を国の原子力防災会議が了承する流れ。避難の対象人数も一原発当たり数十万人。避難先の確保、交通手段、物資の輸送など、避難計画のために必要な論点は多岐にわたります。  大臣、避難する住民のための移動手段、車両やバスの確保、これは原発避難計画にとって重要な項目であるという認識でいいですよね。一言でお答えください。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 重要な認識です。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ありがとうございます。重要な認識であるとお認めいただけました。ありがとうございます。  資料二。内閣府は、原発避難計画策定を支援するため、地域原子力防災協議会を設置。内閣府防災白書は、令和二年版を見れば、この協議会では国と自治体が一体となって地域防災計画及び避難計画の具体化、充実化に取り組んでいるとある。  資料四。かつての大臣も、それぞれの地域の事情に即した避難計画を策定する必要があると認めています。  大臣、この考え方、継承するということでいいですよね。イエスかノーかで、一言でお願いします。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 自治体の避難計画については、各地域の作業部会の枠組みを通じて、地域の実情に即し、国と自治体が一体となって検討していくものであります。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 継承するということですね。ありがとうございます。  先ほど大臣も重要項目と認めていただいた避難車両の確保についてなんですけれども、さっきのやり取り、大丈夫ですよね、議事録に残っていますよね。委員長の指名があって答えたわけじゃなくてお答えになられたけれども。

青山繁晴自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 残ると思います。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ありがとうございます。  先ほど認めていただきました避難車両の確保、非常に重要であるということなんですけれども、地域の実情を無視し、詰めが甘いまま、いいかげんな避難計画で了承して進めていいはずはございません。  大臣、住民の命が関わる計画ですよね。重要な部分がちゃんと詰められないまま不備のある計画を了承する、そんなことありませんよね。一言でお願いします。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 当然そういうふうに認識しております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 大臣、仮にですけれども、これまで各地で了承された原発避難計画の中に重要な項目をちゃんと詰めないまま了承したものがあれば、その了承は取り消して作り直させる、その意思はありますか。イエスかノーかで。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) これまでもしっかりと重要な項目は詰めてきたものと認識しております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 そういう認識はあっていいんですけれども、重要な項目をちゃんと詰めないまま了承したものがもしあったとした場合は、その了承を取り消して作り直しさせるという意思はありますか。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 今お答えしたとおりでありまして、重要なことについてはしっかりと取り組んできたというふうに認識しております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 もう何回もやり取りしたくないんですよ。これまで取り組んできたという気持ちは分かりました。けれども、万が一ということがあった場合には、それは取り消して、もう一度やり直すという意識、気概はあるかということをお聞きしています。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 当然のことでありますけれども、不断の見直しは常に意識しております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 不断の見直しということに関しましては、自分たちで気付いたからということじゃなくて、実際にそれチェックしていったときに、それは市民側であったりジャーナリスト側であったり議員側から、これちょっと不備があるよねという話になった場合には、当然見直しの対象となり、それは一度取り消され、それはやり直しさせられるということでいいですよね。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 今申し上げたとおりでありまして、それは御指摘をいただいて、不断の見直しが必要であれば、当然そういうふうになると思います。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 これまで政府が自治体の避難計画を厳しい基準でチェックした上で了承してきたか、その経緯見ていきます。  資料七。原発事故から約二年半後、二〇一三年九月、内閣府と自治体の担当者によるコアメンバー会議で、当時の政府の担当者は、国の側から、どのような避難計画を作れば取りあえずオーケーか、目安となる作成要領を作るという方針を示した。福島第一原発事故による住民避難で多くの被災者の命や健康が失われた教訓を受けて、本当に実効性のある避難計画とは何かを考えていくための会議です。  それぞれの地域の実情を踏まえた綿密な計画作成が必要になることは先任の大臣も認めてきました。けれど、この会議で内閣府の担当者は、ここまで作れば取りあえずオーケーとする目安を国が示すと言っているんですね。こんなふうに、国が取りあえずオーケーの目安を示して自治体が計画を策定するのでは、地域ごとの課題を踏まえて重要事項の細部を詰めた計画作りできるはずありません。  資料八。案の定、自治体担当者と政府担当者が避難計画の充実化に取り組むはずの作業部会で、政府の担当者がバス確保について、バス確保についても後でいいだろうと、よその地域で整理した内容でやっていけばいいと上司にそう言われたので、サラリーマンなのでやるしかないと思ったという驚きの発言をしています。みんなが自家用車で避難できるわけではない以上、バス車両の確保は避難計画の生命線、そのバス車両の確保ですら、後でいいだろう、よその地域の計画と同じでいいなどという発言が出てきてしまっているんですね。  このバスと運転手の確保は、実効性ある避難計画を作るためには絶対必要。しかし、実際に原発事故が起きた際、民間のバス運転手を高い放射線の下に送り込めるんですか。難しい問題ですよね。バス運転手は、放射線業務従事者でも原発労働者でもなく防災を担う公務員でもない、一般の民間人なので被曝量は一年間一ミリシーベルトが上限になるのが当然。  資料九。原子力災害対策指針ではOILという放射線量の指標を示している。OIL1は一時間で五百マイクロシーベルト、OIL2は二十マイクロシーベルト、このOILのレベルを超えた地域から避難、一時移転する住民の支援が必要になる。しかし、単純計算で、OIL1の地域に入れば二時間で一ミリシーベルトの被曝。福島事故の実績を踏まえれば、運転手の被曝を一ミリシーベルトに収めるのは難しいですよ。民間の運転手をどのような判断で原発事故被災地に送り込むのかという難題を国は自治体と民間業者に丸投げしているんですよ。  資料十A、B。例えば、内閣府が二〇一七年七月二十四日に出した原子力災害時の民間事業者との協力協定等の締結についてでは、基準値以内に被曝量を収めるよう管理するのは事業者の責任、そうした被曝管理ができなければ、自治体が自衛隊など実動組織に対応を求めて調整しなさいというんです。  この通知が出る二〇一七年七月より前に、既に国が了承した避難計画もあります。佐賀県玄海原発周辺の避難計画は、二〇一六年十一月に国の原子力防災会議で既に了承されている。二〇一八年三月には玄海三号機が、同年六月には四号機が再稼働。自治体から見れば、避難計画が了承され、原発再稼働後に、バス運転手の被曝管理は自治体が事業者にやらせろ、無理そうなら運転手撤収、自衛隊に自治体が頼めという話になる。これまで民間バス事業者の協力前提の計画と整合性付かなくなるんですね。このことは、後に内閣府と自治体の担当者の会議において自治体側から厳しく追及されています。  資料十一。佐賀県の担当者は、民間事業者は放射能放出などリスクが高まったときに撤収と言っているが、バス等の運転どうなるのか、策定済みの緊急時対応と矛盾するんじゃないのか、避難には民間事業者は使わないということか、困惑を隠せない、そういう状態ですね。  大臣、この玄海原発避難計画のように、民間バス運転手が派遣できない場合どうするのかという重要な事項が確定しないままで避難計画を国が了承した例がございますと。このやり方っていいかげんじゃないですか。いいかげんだと……(発言する者あり)あなた関係ない。大臣です。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 万一の原子力災害時において住民の避難が必要となった場合、自家用車等で避難等ができない者については、自治体がバス事業者と提携している協定等に基づき民間事業者からバスを提供してもらい、避難等を実施することとなります。その際、バス運転手の健康や安全を確保することは重要であると考えており、個人線量計や手袋等の防護資機材を提供するとともに、あらかじめバス事業者と自治体の間で協議された被曝線量限度の範囲内で活動をいただくこととしております。  また、あらかじめ決めていた被曝線量程度の範囲を超えるなどによりバス事業者の活動が困難となる場合は、自治体の要請により自衛隊等の実動組織が法令で定める被曝線量限度を踏まえ支援することとしており、国としても責任を持って対応していくこととなります。  なお、原子力災害対策指針に記載されている緊急事態応急対応に従事する者が属する組織が定める放射線防御に関わる指標は、自治体等が原子力災害対策に係る計画の策定を支援するために定められたものであり、法令に基づく義務としてそれに適合するよう求めるものではないため、放射線審議会の諮問を要するものでないと認識しております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ちょっと、裏で書類渡している人、大臣にその先の答弁まで続けて一緒に渡しちゃってどうするんですか。いいかげんにしてくださいよ。  今の質問全然違いますよ。今るる述べられたことなんかが決まるずっと前から勝手にもう了承してしまっている計画ありましたね、佐賀ですよって、玄海は再稼働してしまっていましたよって。そういう決め方っていいかげんですよね、そう思いませんかっていう問いに対して先々までお答えいただきました。この先、今読まれた答弁は読まないでください、二度と私の質問の中では。よろしくお願いします。  原発事故時にバス運転手を派遣すれば、一般民間人の基準である一ミリシーベルト、そこに収めることなんてできません。そのことは政府も承知していた様子なんですね。  資料十二、十三。つじつま合わせるように、二〇二二年七月、原子力災害対策指針の一部改定が行われた。改定により、民間のバス運転手に、通常の基準一ミリシーベルトではなくて、レントゲン技師や緊急事態対応要員と同じ被曝基準を適用するという考え方が示された。  改定された指針では、原子力災害時に防災業務に関わる防災業務関係者について、従事する者が属する組織等が放射線防護に係る指標を定めることを基本とするとした。つまり、バス運転手の被曝量の指標、これバス会社が定めますと。そして、改定指標は、改定指針は、この指標について平時の放射線業務従事者や緊急作業に従事する者の線量限度を参考とすると規定している。つまり何かって、原発作業員と同じ基準である五十ミリシーベルト、百ミリシーベルトにしてオーケーだって、バスの運転手に対してそれをオーケーにしちゃっているんですよね。どうして民間のバス運転手が一ミリシーベルトを超えるような被曝引き受けなきゃいけないんですか。狂っていますよ、こんな話。  規制庁、避難者輸送のために運転手を派遣する場合、五十ミリシーベルトや百ミリシーベルトでの被曝管理をする法的義務ありますか。あるかないかで。

児嶋洋平原子力規制委員会原子力規制庁長官官房核物質・放射線総括審議官

○政府参考人(児嶋洋平君) お答えいたします。  今御質問のありました、緊急時応急対策に従事する……(発言する者あり)では、緊急時の被曝線量に基づいた管理を法的に義務付けるものではございません。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 長い答弁要らないんですよ。一言でお願いしますね。  資料十四。放射線障害防止の技術的基準に関する法律では、行政機関が放射線の技術的基準を定める際には放射線審議会に諮問しなければならないと規定している。専門の審議会での審議なしに新たな放射線基準導入はできないです。  この一部改定、バス運転手に放射線業務従事者と同等の基準を適用については、審議会に諮問したんですか。したか、していないかで。

児嶋洋平原子力規制委員会原子力規制庁長官官房核物質・放射線総括審議官

○政府参考人(児嶋洋平君) お答えいたします。  委員の御質問内容につきましては、放射線審議会に諮問をしておりません。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 していない、なぜですか。

児嶋洋平原子力規制委員会原子力規制庁長官官房核物質・放射線総括審議官

○政府参考人(児嶋洋平君) お答えいたします。  放射線審議会につきましては、技術的基準を定めるものでございます。それぞれの異なった技術的基準により放射線による障害防止を規制することは好ましくないことから、諮問することとしております。  この場合の原子力災害対策指針に定める指標につきましては、技術的基準、法令で法的義務を定めるような技術的基準には該当しないことから、諮問をしておりませんでした。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 五十ミリ、百ミリの被曝を許容する契約、協定を定めるかどうかって、義務じゃなくて事業者次第。仮にそのような被曝管理で運転手派遣して労働者から訴えられても、責任負うのは会社と自治体。責任逃れの丸投げしまくりなんですよ。  これ、一ミリシーベルトを超える被曝管理指標を定めてバス会社と避難対象自治体が協定を結んだ例ありますか。一言で答えてください。

松下整内閣府政策統括官

○政府参考人(松下整君) お答えいたしますが、御指摘のような内容の協定が結ばれているとは承知しておりません。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 また丸投げなんですよ。むちゃくちゃじゃないですか。どうして伴走しないんですか。丸投げして、バス運転手が被曝させるかどうか、それで何か問題あったら会社責任取れ、自治体責任取れって、むちゃくちゃじゃないですか。こんなことで避難なんてさせられるわけないでしょうって。避難計画自体がもうむちゃくちゃのままオーケーになっちゃって、再稼働がんがんされているという話ですよ。  で、こういったようなことが秘密会議みたいな中でどんどんどんどん前に進んでいくというお話をしたいと思います。  重要な内容に矛盾を抱えたままの計画を国が了承して、原発再稼働した後で問題指摘されると、原子力防災に完璧はないからって言い訳するんですよ。完璧はないですから、完璧はないですからって、そのうち何かやるのかなと思ったら、こんな感じの放置プレーなんですね、ずっと。こんなやり方が横行するのは、計画策定プロセスを密室で行って議事録を公開しないということにあると思っています。  今回指摘した様々な問題も、ジャーナリストの日野行介さんが、内閣府や自治体への情報公開請求を繰り返し行ってきた結果、ようやく見えてきたものなんですね。政府と自治体の担当者が避難計画の詳細を議論したり意見交換する会議体というのは幾つもあるけれども、詳細な議事録を公表しているものは皆無なんですよ。  中でも基幹的な非公開会議が、内閣府原子力防災と自治体担当者が定期的に行う道府県原子力防災担当者連絡会議、通称道府県会議。  資料十五。この会議について、れいわ新選組では詳細な議事録、配付資料、音声記録の公表を求めてきましたけれども、昨年十一月十六日の本委員会で前大臣が全て拒絶しました。そして、単なる連絡調整の場だから、議事録作成、これ求められないんだというふうに開き直っているんですね。これ、本当に単なる連絡調整の場なんですかってことなんですけど。  資料十六。昨年十一月三十日、道府県会議では、佐賀県オフサイトセンターが昨年九月十五日、二十一日の二回にわたって落雷によって停電した事態が議論されていた。これもジャーナリスト日野氏が、出席した自治体に情報公開し、明らかになったことです。  オフサイトセンターは原発事故時の緊急対策の拠点なんだけれど、この落雷で非常用発電機もダウン、いずれも数時間全館停電。  資料十七。この事件を受けて、誘導雷対策、雷対策を踏まえたオフサイトセンターガイドラインの改定も行われることになりました。  佐賀県オフサイトセンターが落雷で停電したことも、それを受けたガイドライン改定であることも住民には知らされていません。ガイドライン変更に至るような重大事案を話している会議なのに、連絡調整だから議事録は公開しない、そう言い続けているんです。そんな説明成り立つわけないですよね。  内閣府は、どうしてもこの道府県会議の内容を徹底的に隠したいみたいなんです。ジャーナリストから情報公開請求が来る場合に備えて、手を替え品を替え逃げを打ち続けている。  内閣府は、今年度からこの道府県会議を原子力防災実務担当者連絡会に名称変更したんですね。会議体の名称に実務の言葉を加えた一方、会議から議の文字を取り除いただけ。これで、道府県原子力防災担当者連絡会議について情報公開請求すると、そんな名称の会議やっていませんよ。逃げられるようになっちゃったんです。  役所がこんな陰湿な非公開会議しちゃ駄目なんじゃないんですか。何様なんですか、一体。  委員長、過去の非公開会議の議事録や配付資料、音声、全て公表することを求めます。

青山繁晴自由民主党

○委員長(青山繁晴君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 委員会で後刻協議を、理事会で後刻協議をしていただけるということなんですけれど、お願いがあるんですよ。  自民党、公明党、維新、そして国民民主党の皆さんは原発再稼働賛成、原発を継続させていくという考え方の方々だと思うんですけれども、そういう方々こそ、こういうような密室での会議だったりとか原子力の政策だったり、それに様々絡むようなことに対して、不信感しか生まないようなこと、不信感しかないですよね、だって、やっていることでたらめだもん、こういうことに対して、やはりちゃんと風通しよくしなきゃいけないと思うんですよ。  何が言いたいかといったら、委員会の理事会で是非賛成していただきたいんですよ。私は、原発再稼働であったり原発というものに対して反対する立場だけれど、それを推進する側の人たちにも、この余りにもあり得ない隠蔽体質、陰湿なやり方というものを改めていただくという意識を是非とも持っていただきたいので、是非委員会の理事会では賛成をしていただきたい。心からのお願いでございます。  大臣、過去の非公開会議の議事録や配付資料、音声を全て公表する必要あると思いますか。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 今まで、これまで行ってきたもので必要があるものというものについては公開しているという理解であります。

青山繁晴自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ありがとうございます。まとめます。  政権替われど、大臣替われど隠蔽体質はそのままと、そんな残念なことにしてほしくないんですね。是非とも公開にお力をお貸しいただきたいと思います。公開するまでしつこくやります。  ありがとうございます。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 愛媛県選出のながえ孝子です。  まずは、浅尾大臣、アゼルバイジャンでのCOP29、お疲れさまでございました。地球温暖化を止めるために各国いろんな取組を展開しておりますが、残念ながら、先月十一月、EUの気象情報機関、コペルニクス気候変動サービスが、今年の気温はパリ協定で決めた一・五度水準を上回るのはほぼ確実だとの見通しを示しました。事態は深刻ですね。もう待ったなし。もう何でも、小さなことでも何でもやらなあかんという状態ですよね。  温暖化は、私たちの暮らしにも様々なダメージを深く与えています。今日はちょっと足下の話をさせていただきたいと思います。  先日、私どもの事務所にこんなおはがきが届きました。松山市、私の地元ですけれども、あるお母さんからなんですけれども、来年四月から息子が小学生になります、年々暑さがひどくなっていて、登校するのに一時間掛かるということもあり、熱中症の心配が大きいです、学校では行き帰りに背中とランドセルの間に入れられる氷を支給してくれたところもあるなんていう話も聞きましたが、何でもいいです、子供たちのためにどうか対策をよろしくお願いいたしますということです。  今日は、文部科学省から武部副大臣にもお越しをいただきましたので、またいろいろと質問させていただきたいと思います。  まずは、やっぱり文科省、文部科学省にお伺いしたいんですけれども、もうこのおはがきというのは率直な親御さんの御心配だと思います。七月下旬ですね、夏休みに入る前、今年の七月下旬の気温どのぐらいだったか、皆さん覚えていらっしゃいますか。ちょっと調べてみました。今年七月十九日、東京都心では朝九時で既に三十・四度、私の地元愛媛県松山市で三十一・四度。短縮授業が行われておりますので、子供たち、低学年が帰るのが十二時、昼頃ですよね。このときには三十四度にもなっているんですよね。  文科省にお伺いしたいんですけど、小学生、特に小さい学年の児童の登下校時の熱中症対策、どんなことを考えていますか。

江崎典宏文部科学省大臣官房審議官

○政府参考人(江崎典宏君) お答え申し上げます。  近年、夏の厳しい暑さが指摘される中で、子供たちの生命と健康を守るため、学校で活動している時間に加え、登下校時においても適切な熱中症対策を行うことが重要と考えております。  文部科学省と環境省で作成いたしました学校における熱中症対策のガイドライン作成の手引におきましては、登下校時の熱中症対策といたしまして、一つは、児童生徒等に涼しい服装や帽子の着用、適切な水分補給等の基本的な熱中症対策について指導すること。それから、二つ目、下校前の子供の体調に留意することや下校が困難だと感じる場合にはためらわずに教職員に申し出るよう指導すること。それから、保護者に対しましても、熱中症対策の取組について情報共有をすること。特に低学年の児童等につきましては、発達段階を踏まえ、登下校時等に単独行動となる時間を短くするよう努めること等を示しているところでございます。  毎年四月には文部科学省から各教育委員会等に対しましてこうしたポイントを整理した上で登下校時も含めた熱中症対策に万全を期していただくよう要請をいたしておりますけれども、引き続き各地の取組も参考にしながら熱中症対策の徹底を要請してまいります。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 これからだというふうに聞かせていただきました。  環境省としては、自治体に熱中症アラートが出ると、暑さから避難できるクーリングシェルター開設、これを自治体にお願いするという動き、始まりました。このクーリングシェルターを増やしていくことがこれからの課題だとは思うんですけれども、是非、文科省とも連携して、子供の通学路のどこかに、アラートにかかわらず、いつもこのクーリングシェルターがあるという環境整備などを努めていただきたいなと思います。  あと、通学時だけでなくて、これで、はっとこのはがきで気付かせていただきましたのは、子供たちが一日の大半を過ごす学校の熱中症対策ですよね。大事なのは学習環境です。教室なんです。教室での熱中症リスク低減、学習環境を守る取組といえば、やっぱりエアコンの設置です。エアコン設置は、二〇一八年七月に豊田市の小学校一年生が熱中症で亡くなるという悲しい事件の後、予算が付きまして、ここから進んでいって、今はほとんどの教室に付いているとは伺っているんですけれど、文科省に確認をさせてほしいです。一〇〇%達成しましたか。

金光謙一郎文部科学省大臣官房文教施設企画・防災部技術参事官

○政府参考人(金光謙一郎君) お答え申し上げます。  公立小中学校の普通教室の空調設置の状況につきましては、令和六年九月一日の時点の調査におきまして九九・一%となってございます。  文部科学省といたしましては、今後とも各地方公共団体が計画的に学校施設への空調整備を行えるよう支援してまいります。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 もう一息ですよね。一〇〇%達成目指して、力を合わせて頑張っていきたいなと思いますけれども、これからは、教室が一〇〇%達成したならば、災害時には避難所となる体育館ですよね、ここのエアコン設置にターゲットを今度は移して推進するように、引き続きよろしくお願いをしたいと思います。  でも、こんな声も聞くんです。エアコンの設置は進んでいる、エアコンは付いているんだけれども、三十度以下に教室がならないんだという声、多分皆さんのお耳にも入っているかと思います。断熱化ができていないんですよね。だから、せっかくエアコン付けてスイッチを入れても効かない。特に学校の天井ですね、断熱材入れていません。ですので、三階の教室になりましたら、もう直射日光が照り付ける屋上の暖気がそのまま、熱気がそのまま伝わるということで、すごく暑いんですよね。窓もシングルガラスです。ですので、本当に日差しが強いのがそのまま入ってくるということなんですよね。なので、冷房効率が悪い。このままほっておくと、電気代のこと考えても、やっぱりこれ断熱化がすごい重要だなと思います。  そこで、続けて文科省に伺いたいんですけれども、学校の教室の断熱改修、どのぐらい進んでいるんでしょうか。断熱改修達成率というのを教えてください。

金光謙一郎文部科学省大臣官房文教施設企画・防災部技術参事官

○政府参考人(金光謙一郎君) お答え申し上げます。  公立学校施設を含む既存の建築物の改修におきましては、断熱に関する義務的な基準が設けられていないことから、断熱化の改修率そのものは把握をしておりませんが、委員御指摘のとおり、断熱化は良好な学習環境の確保や省エネ等の観点から重要であると認識してございます。  学校の断熱化は、建物全体の改修を実施する際に併せて断熱性の確保を図ることが効率的でございますので、文部科学省といたしましては、大規模改修時に断熱化を図っている事例の周知等を行っているところでございます。  引き続き、自治体にとって参考となる事例の周知や広報等を通じまして、学校施設の断熱性確保に向けた地方公共団体の取組を支援してまいります。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 そうなんです、分からないんです。断熱化が重要というのは多分多くの皆さんが賛同してくださるだろうと思うんですけれども。  じゃ、もう一つ文科省に質問させていただきたいんですが、教室内の室温の測定ですよね。どのくらいまで温度が上がっているのか、あるいはどのくらいでとどまっているのか、これ教えてください。

日向信和文部科学省大臣官房審議官

○政府参考人(日向信和君) お答えします。  各学校における教室内の温度につきましては、校長及び学校設置者が学校環境衛生基準に照らし適切な環境の維持に努めなければならないこととなっており、文部科学省として把握はしておりませんが、当該基準では、健康で快適な学習環境を維持するための指標として、教室の望ましい温度を十八度以上二十八度以下と定めているところです。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 基準を定めても測っていないんだったら、何の役にも立たないと思いませんか。これ、武部副大臣、やっぱり調査された方がいいと思うんです、しっかりと。  これ、国際環境NGOグリーンピースが、今年九月、教室の室温の測定調査をしています。  資料一を御覧ください。  これ、全国の、東京、神奈川、埼玉、三重県、四ポイント取りまして、それぞれ、学校周辺が緑が多いとか都心部だとか、いろんなところにばらけさせてサンプル調査をやっているんですね。今年の七月一日から十九日までの間に調査したものです。  一日の経過とともに外気温とそれから教室内の室温がどう変化するかを取ったもので、オレンジ色のゾーンで塗ってあるところが子供たちが学校で過ごす活動時間帯ですよね。そうすると、これ、室温上がっていますけれども、あっ、外気温上がっていても室温が抑えられるのは、これエアコンが付いているおかげなんですよね。それでも、見てください、下げたといっても、東京、神奈川、埼玉共に三十度まで下がっていません。三重県でやっと三十度割るんですけれども、さっきおっしゃいました二十八度以下、この基準まで下がっていないんです。子供文句言わないですからね、ほったらかされっ放しという感じが本当にするんですけれどもね。こういう状況ですよ。  先ほどの学校環境衛生基準というのも御説明いただきましたけれども、大人の場合はこれ努めなければならないという規則として定められているんですけれども、子供の場合は努力目標なんですよね。測ってもないという状態なんです。  エコハウス研究の第一人者である東京大学前真之准教授は、冷房効率の悪さが学習の妨げあるいは熱中症リスクの上昇につながると警鐘を鳴らしています。  ですから、断熱化をやると、空調の効率良くなります。冷房が効きます。エネルギーコストも抑えられます。何より子供たちの学習環境改善されますし、しかもカーボンニュートラルに資するということなので、是非、文部科学省としてしっかり温度設定、温度測定をして、それを基に、こんなに教室の温度上がっているから子供たちのためにやっぱり教室の断熱化が必要だと言えば、断熱化改修事業への理解も高まってくると思うんですが、武部副大臣、いかがでしょうか。

武部新自由民主党・無所属の会文部科学副大臣

○副大臣(武部新君) 委員の御指摘はしっかりと実情を把握した上でということだと思いますが、文部科学省としましては、今委員御指摘のとおり、学校施設の断熱性の向上は学習環境の快適性にもつながりますので、実態調査はともかくとして、しっかりこれを進めていくことが重要だというふうに認識しております。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 ありがとうございます。  二〇二五年、来年ですね、四月以降、全ての新築住宅に省エネ基準への適合が求められるようになります。全ての住宅で断熱等性能等級四、一次エネルギー消費量等級四以上を満たすことが求められるようになる。簡単に言いますと、断熱と省エネ設備はしっかりやりなさいねということが一般家庭にも求められるようになるわけですよね、一般住宅にも。ですから、教室も断熱性を上げるということは必須だろうと私は思うんですね。  そこで、武部副大臣も、すごい重要度は分かっているからきちんとこれは進めていきたいということですけれども、やっぱり自治体にしっかり教室の断熱改修推進してもらうためには、財政的な支援、これが必須だろうと思うんですけれども、まず文部科学省に伺います。  この財政的支援はどうなっていますか。

武部新自由民主党・無所属の会文部科学副大臣

○副大臣(武部新君) 先ほども申し上げたとおり、学校施設の断熱性の向上は、児童生徒の快適性、それから省エネルギーにも、観点からも大変重要と認識しております。  文部科学省では、公立小中学校等の施設の断熱性向上について、断熱性向上のみの工事を行う場合のほか、建築全体の老朽化対策と併せて実施する場合にも国庫補助を実施しております。  引き続き、学校施設の断熱性の確保について、学校設置者の取組を支援してまいりたいと思います。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 補助率をお伺いしてもよろしいでしょうか。

金光謙一郎文部科学省大臣官房文教施設企画・防災部技術参事官

○政府参考人(金光謙一郎君) お答え申し上げます。  国庫補助率は三分の一でございます。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 じゃ、続いて環境省に伺います。  環境省にも学校の断熱改修に使えるような補助金あると思うんですけれども、これについて教えてください。

大森恵子環境省大臣官房地域脱炭素推進審議官

○政府参考人(大森恵子君) お答えいたします。  環境省といたしましては、学校の断熱改修において、脱炭素先行地域に選ばれた自治体等に対しては地域脱炭素推進交付金によるZEB化の一環としての断熱改修への補助や、避難施設となる学校施設に対しては非常用電源としての太陽光発電設備、蓄電池導入に併せた断熱材等の導入補助を行っております。  また、業務用建築物の省エネ改修やZEB化に対する支援の一環としても、断熱化を含む改修に対して補助を行っているところでございます。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 お聞きいただきましたように、文科省にもあるんですね、補助制度。で、環境省にもあります。これ、国土交通省にもあります。  学校の断熱化しようと思ったら使える事業というのはあるんですけれども、私は、大本はやっぱり国の課題意識が付いてきていないということだろうなと思っています。目標が定まっていないんですよね。これ、目標をしっかりと、子供たちの命や学習環境を守るために学校の断熱化を進めるんだということになりましたら、それは教室の温度も測りますよ。改修率だってしっかりと把握していくように進めていくと思います。  そこで、環境大臣にお願いをしたいんです。  これだけ温暖化が進んで熱中症リスクが高まってきたら、エアコン設置はほぼ一〇〇%達成しましたから、次は学校の断熱化といいましょうか、ZEB化だと思うんですね。だから、これを達成するという目標を決めて、省庁まとまって進めていったらいいと思うんです。全国の学校がZEB化されると、これやっぱり子供たちにとっていいですし、地球環境、カーボンニュートラルにも大変いいなと思っています。そのとき、やっぱりどこかがリーダーシップ取らないといけないと思うんですけれども、司令塔となるのは温暖化対策、カーボンニュートラルの中心である環境省だと思うんですが、浅尾大臣、いかがでしょう。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 環境省は、二〇五〇年のネットゼロを実現するため、温室効果ガス排出削減について指導的役割を果たす立場にあると認識をしております。この観点から、学校施設の整備に関する指導、助言等を、所管する文部科学省や公立学校の施設整備等を行っている地方公共団体とも緊密に連携し、学校施設を含む建築物の省エネ化、断熱化の取組推進に向け、積極的に貢献してまいりたいと考えております。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 是非、チーム組んで、よろしくお願いをいたします。  じゃ、続いて、皆さん、資料二を御覧ください。  これは学校耐震化です。学校の耐震化工事の進み具合を示したグラフですね。赤でアンダーライン引いてあるところが二〇一一年、あの東日本の大震災が起こったところです。そこからぐぐっと持ち上がって、一〇〇%まで来ているんですよね。それを後押ししたのが補助率のかさ上げなんです。  続いて、資料三を御覧ください。  これは、文科省が全国の自治体に出したお願いです。自治体に向かって、かさ上げ、これまで補助率二分の一だったが三分の二にするよ、あるいは三分の一だったのを二分の一にするよ、あるいは地方財政措置の拡充ということで配慮と支援の姿勢を示しています。右側見ていただいたら、いろんな人材の確保ですとか建築士の関係団体へのお願いも出していますし、いわゆる人、物、金、パッケージでしっかり支援するよという姿勢が表れていると思うんです。こういうふうにして耐震化は一〇〇%を達成してきたんだなと、こういういい事例があるので、これに倣って是非進めていただきたい。大事なのは補助率を上げることだというふうに思うんです。  教室の断熱改修には、ケースによって違うんですけれども、一教室当たり五十万から百五十万円掛かるという試算が出ております。中取って百万円としますと、全国で小中学校の教室は三十八万室と言われておりますので、全ての教室、断熱をするのに三千八百億、およそ三千八百億掛かるということになります。これ、一気ではなくて、もう段階積んででいいと思うんですね。  耐震化の際も、東日本の震災の後の補正、二〇一一年の補正で千二十億円、明けて二〇一二年の予算で千二百四十六億円と、段階ごとに積み上げていって達成をしているわけですので、それに倣って進めていただきたいと思っております。  ですので、全国の学校で断熱改修を実現すると、まずは目標を定めて、政府がきちんと予算を付けることが大変重要です。子供たちの命と学習環境を守るために、まずは武部副大臣、是非意気込みをお願いしたいと思うんですが。

武部新自由民主党・無所属の会文部科学副大臣

○副大臣(武部新君) 委員御承知のとおりだと思います。  学校耐震化については、緊急性があって、国土強靱化の予算なども使ってこれを進めていったんだと思いますが、この断熱性の向上につきましては、国と地方の役割を、分担をしっかりと踏まえる必要があるんだろうというふうに思います。老朽化やバリアフリー化などいろんな課題もありますので、その施設整備上の問題を、いろいろとある中、国の財政も限られております、ありますから、必要となる予算総額や授業数の影響もありますので、検討をしっかりと重ねながら進めてまいりたいと思います。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 これ、害が出てからでは遅いと思うんですよね。ですので、しっかりとその点は、実際は副大臣は分かっていらっしゃるとは思うんですけれども、是非、前面に立ってお願いをしたいと思います。  続いて、浅尾大臣、いかがでしょう。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 環境省としては、脱炭素の観点から、ZEB化の推進の一環として、あるいは再エネ等の導入と併せた形で、各補助金、交付金を通じて学校の断熱改修への支援を実施しているところであります。これらの支援は、学校施設に限ったものではなく、その補助率についてはそれぞれの補助目的に応じて定めているところであります。  いずれにしても、学校施設の断熱改修については、引き続き、文部科学省を始め関係省庁と連携して進めてまいりたいと思います。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 少子化です。子供は少なくなっています。その少ない子供たちを大事にしなくてどうすると思っています。まずはそこにお金を使うことから考えていただきたいなと思って、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

青山繁晴自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後二時四十三分散会

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