P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
216回国会参議院2024/12/19

外交防衛委員会 第3号

発言数
263
登壇者
33
会派数
8
開催日
2024/12/19

会議録

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官門前浩司君外二十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 おはようございます。自民党の佐藤正久です。  岩屋外務大臣、中谷防衛大臣、御就任おめでとうございます。  おとといですかね、この委員会でも、自衛官の誇り、処遇については、中谷大臣の方から、服務の宣誓の一部を引用された形で、やっぱり名誉というものが大事だということを述べられました。それに応じた処遇も大事だということも述べられました。岩屋外務大臣は自衛隊支援議員連盟の会長もされていて、中谷大臣は自民党国防議連の会長と、お二人ともそういう自衛隊の関係の支援をする議連の会長ということでございますけれども。  やっぱり一番望ましいのは、自衛隊というのは主権を守るための武装組織であり、警察は治安を守る組織だと、そこに大きな違いがあると思います。であれば、その自衛隊の、主権を守ると、ほかの国では軍隊という部分のような、やっぱりしっかり法的な位置付けという部分が本来は憲法を含めてあるべきだと思います。  ただ、その一方で、ただそれができるまでは何にもやらないというわけにはいかないと思います。今回、総理ヘッドの関係閣僚会議の中で、そういう任務あるいは功績にふさわしい部分で叙勲という部分も今は議論になっております。今日は賞勲局の方に来てもらっていると思いますけれども、今回、関係閣僚会議でこの叙勲についてはどういう部分で議論がなされているのか、どういうふうに賞勲局の方は対応するのか、賞勲局の方に御意見をお伺いしたいと思います。

笹川武内閣府賞勲局長

○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。  自衛官の栄典上の処遇というふうに伺いました。  閣僚会議自体は私どもやっているわけではございませんのでお答えしにくいですけれども、叙勲についてです。  叙勲の推薦につきましては、各省庁において所管分野に係る適切な候補者を選考していただいて、それを、その方々を各省大臣から内閣総理大臣に推薦していただいているということでございます。  先生御指摘の会議で、今防衛省において自衛官へのふさわしい栄典授与の在り方について検討されているものというふうに承知しておりますので、防衛省から御相談踏まえて適切な運用に努めていきたいと、そのように考えております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 まさに今会議の方では、早ければ令和七年度中にも、これまで生前者叙勲の受章機会がなかった者にも範囲を拡大する方向で議論がなされているというふうに聞いていますけれども、防衛大臣、じゃ、今まで受章の機会がなかったと言われる方々、これは、どういう階級構成の方が今一番受章機会が少ないということなんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 叙勲につきましては、現在、幹部の中で、各自衛隊の幹部候補生学校を卒業したいわゆるA幹部、このうち一佐又は三佐で退職をした自衛官につきましては、この春、秋の叙勲、又は危険業務従事者叙勲におきましては受章をしておりません。  防衛省としましては、やはりこの叙勲の対象の拡大を含めて、我が国の防衛のために身命を賭して任務を遂行している自衛官が、その個人の功績にふさわしい叙勲を速やかに受けられるように関係機関と協議をしているところでございます。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 まさに、誇りという観点でこの叙勲というものは非常に大きな要素を占めます。  加えて、それによると、今度、処遇という面でやっぱり手当というものがありますけれども、今回、いろいろ今手当を調整中ですけれども、指定職、指定職の二号というんですか、これを超えるという部分は、幾ら隊員の手当を上げても、それがその指定職の部分を超えているということが許されないというへんてこな規定があります。そのために、幾らその手当を上げて、それがトータル超えても、上がっても、指定職の部分を超えないために、その人が頭打ちになっていると。これはどう考えても、手当の性格からいってもおかしいと思います。今少なくとも三十名以上の方がその対象者にいるという部分がある。  さらには、今現場の方が一番希望している航空機整備。場合によっては、飛行機が、夕方、訓練終わって着陸をして、それから、次の朝までに徹夜で整備をしてまたその飛行機を朝飛べるようにすると。これは、外務大臣も防衛大臣のときに経験したように、やっぱりいろいろ部品の問題とか可動率ということが影響していて、可動率が少ないために、同じものを何回も使い回すにはやっぱり整備の方に負担が来ると。でも、この整備の方も一部しか何か認められないような方向だと。  これ、やっぱり防衛大臣、最後の大臣折衝ってあると思います。でも、よく、大きな、目立つような、イージスシステム搭載艦とかそういうのは行きやすいんですけれども、やっぱり、まさにこの自衛官出身の防衛大臣が、やっぱり今非常に目詰まっている、幾ら頑張って人教局が手当上げようとしても頭打ちになっているへんてこな制度。そしてまた、今一番本当に日本の空の守りを頑張っているそういう整備の方々、日が当たらない方々についての大臣折衝、こういう部分も視野に入れてやってもらうことはできませんか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 御指摘をいただきました。  先ほど、A幹部を一佐又は三佐と申しましたが、一佐又は二佐で退職した方々でございます。  なお、このクラスの幹部というのは、今、連隊長とか中隊長とか、非常に幹部の中でも中枢の、実際の部隊を動かしておられる方々でございまして、今非常に自衛隊の任務多重になっておりまして、非常に忙しい中でこの自衛官としての任務を達成するためにかなり努力をされております。  そういう中で、質の高い人材を確保するということは喫緊の課題でありますので、先ほど御指摘をいただきました問題意識の下に、手当の充実のほかに、自衛隊の任務、勤務環境の特殊性に鑑みて、この勤務をされている方々の給与体系の在り方、これにつきましては、それが認められるように努力をしたいと思いますが、現在、官邸の中で自衛官の処遇改善、生涯設計についての検討を行っておりまして、間もなくその内容も発表されますが、こういった方々に対する叙勲についても、非常にそれが実現されるように提言していきたいというふうに思います。

青木健至防衛省人事教育局長

○政府参考人(青木健至君) 大臣の今の御説明に対して少しちょっと補足をさせていただきますと、まず、叙勲につきましては、一佐というのは、委員も御案内のとおり、一佐の(一)と一佐の(二)と一佐の(三)というのがございますけれども、一佐の(一)と一佐の(二)については既に叙勲の対象になっておりまして、現在叙勲の対象になっておりませんのは一佐の(三)、それと大臣がまさに申し上げた二佐ということでございます。  それと、あとまた、手当につきまして御質問でございますけれども、まさに自衛官の任務の特殊性、困難性、そういったものをしっかりと適正に評価をいたしまして、正しい手当ができるようにしっかりと防衛省としても頑張ってまいりたいと思います。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 大臣、これやっぱり、大臣折衝においてもその手当の部分もやっぱり頑張ると、それがやっぱり隊員にとっても見えますから、大きな装備だけじゃなくて、その手当の部分、これも大臣折衝でやる覚悟をお聞かせ願いたいと思います。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 概算要求は、今折衝しておりますが、年末にはそれが認められるよう全力を挙げて頑張ってまいりたいと思いますし、かなり要求を高めて折衝したいと思います。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 よろしくお願いします。  もう一つ、誇りという点で、防衛大臣は陸上総隊司令官で退官された住田陸将を御存じですか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) はい、存じ上げております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 住田陸将が防衛課長の頃に、実は、事業仕分で相当当時の民主党政権とやり合った際に、一つは、自衛隊の戦闘服等の下に着る、支給されるTシャツみたいなものがあります。それについて、なぜ日本製じゃないといけないんですかと。もっと安い中国製でもいいんじゃないかということについては相当抵抗されました。理由は、やっぱり日本人の、いざというときに、血が流れる、血を吸う、そういう下に、戦闘服というものがやっぱり日本製じゃないと駄目だと相当抵抗しましたけど、結構厳しかったと。  ところが、今何が起きているかというと、被服はいいんですけれども、演習場で使うような隊員のマットや寝具という部分もこれカタログで今調達しようというような動きもある。そうなると、ほとんど中国製のものになってしまいます。  やっぱり大事なことは、国内産業を維持するという観点から、やっぱり隊員の、本当に戦う、特に南西諸島の方で頑張っている隊員のことを考えたら、それが、いつも着ているものがやっぱり中国製というのは私はどうかと思います。やっぱり現場の隊員の誇りという部分にもこの寝具というものも多分大事で、戦闘服とか制服は国産でもいいけれども、そこで実際、演習場で使うような毛布、あるいは自衛隊病院のベッドの布団というものも本当にメード・イン・チャイナでいいのかと、私は違うと思います。そこはしっかり、カタログを作って、国内産業の育成も含めてやるべきだと思いますけれども、自衛官出身の防衛大臣の御見解をお伺いします。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) やはり国を守るその仕事の方々の心情を考えますと、やはりそういったものも非常に、国産で、そういった配慮したものでそろえるということは必要なことだというふうに思っております。  また、寝具におきましても現在いろいろと検討しておりますけれども、現在そういった、カタログという話もございますが、現時点で決定しているものはございません。御指摘の件につきましては、どのような調達方式が適当なのか、今後ともしっかり考えてまいりたいと思います。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 やっぱり、しっかり自分のその地域を守れと、特に南西諸島の方ではまさに中国の海警船とかいろいろ来る中で守っているときに、やっぱりそこは隊員の誇りということにも、全部、装具とかそういうものも、被服も、あるいは寝具も直結しますから、そこはしっかり目くばせをお願いしたいと思います。  次に、関係閣僚会議でやっているものの一つに自衛隊の再就職という部分があります。今回は文科大臣もそのメンバーに入っておりますが、聞いたところによりますと、自衛隊の方が、今非常に教師不足という中で、学校の先生の方に再就職するという方が非常に少ないというのが現状だと。  ただ、一方、今自衛隊の中で、中央の方で掌握しているだけでも、教職員免許を持っている方が二千名ほどいると。ただ、実際調べたらもっといると思います、自分で言っているだけですから。中には、四年制大学を出ている方は相当います。一般二士でも大学卒業してくる方もいます。  であれば、ちょっと仕組みをつくれば、退職する前、退職した後に、一定程度の資格を取れば教壇に立てる、これは短大であれば資格を取ればまた小学校の先生にもなれますから、あるいは試験を受けてその資格を取る、あるいはいろんなルートがあると思いますので、ここはやはり、非常に学校の先生が少ないという現状を考えれば、確かに都道府県単位の話ですけれども、やっぱりここは再就職の間口を広げるという意味でも、学校の先生、相当、自衛隊の方は海外留学とかいろんな部分でそういう知見も多い方も結構多いと思いますので、そういう方の再就職として学校の先生、こういう部分にも広げていった方がいいんではないかと思いますけれども、文科副大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

野中厚自由民主党・無所属の会文部科学副大臣

○副大臣(野中厚君) 御指摘いただいた関係閣僚会議で示された問題意識、またそれに対する取組の重要性というのは私どもも認識をしているところであります。  先生御指摘のとおり、教員のこの任命権者というのは各教育委員会でありますけれども、私どもとしましては、今までのように大学を出て教員になるだけではなくて、自衛隊OBも含め、様々な多様性を持った専門的知識を持つ方にも教員になっていただくべく、採用選考の工夫としまして、様々な技能や資格等を加味した特別な選考などの拡充を促しているところでございます。それぞれの各教育委員会で取組がございますので、それらについて分かりやすく情報を集約したポータルサイトの開設等を通じて周知をしておりまして、先般、防衛省にも情報を提供させていただきました。  引き続き、取組の活用などを含めて、防衛省と連携を図りながら進めてまいりたいというふうに思っております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 副大臣、よろしくお願いします。  副大臣はこれで退席してもらって結構でございます。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 野中副大臣、どうぞ御退席ください。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 次に、海兵隊のグアム島移転と南西諸島防衛についてお伺いします。  中谷防衛大臣も沖縄の方に行かれていろんな意見交換をされてきたと思いますけれども、まさに、海兵隊、今いる二個連隊のうち一個連隊はグアムの方に移動します。で、残った一個連隊も、グアムに行くのも、今度はMLRという新たな連隊の方に形が変わり、結果的にHIMARSと百五十五ミリ榴弾砲の地上火力がなくなります。代わりに対艦ミサイルと、あと携帯用の対空ミサイルと、非常にコンパクトになってしまい、つまり船をたたく火力、あるいは航空火力、航空機を落とすためのこの最低限の携帯用の火器はあっても、それ以外の地上火力が今度なくなります。  そういう中において、その南西諸島防衛をやるといったときに、実は今の一五旅団にも対地火力の部隊というのはありません。ゼロです。師団、旅団がいろいろある中で、一五旅団だけが対地火力がありません。迫撃砲ぐらいです。  これは、元々、沖縄の米軍を守るのは対空火力で守るという元々の生い立ちから非常に偏った編成になっていますけれども、やはりこの自衛隊の部隊あるいは住民を守るための一定程度の火力のカバーというのがなければ、当然部隊は動けません。海兵隊の方も、展開しようと思っても一定程度の火力がなければ駄目です。  海兵隊の方の構想が変わらない限りは、今度一五師団になるときに、やっぱり今の欠落機能の一定程度の対地火力、これについては整備すべきだと思いますが、防衛大臣の御見解をお伺いします。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 現在、自衛隊の統合ということで、陸海空が一体となった統合運用によって事態に応じて部隊を機動的に展開、集中させるということで、侵行を阻止、排除することとしております。  現在の一五旅団につきましては、こうした自衛隊全体の運用構想、これを前提に編成をしておりまして、防衛力整備計画に基づきまして、令和九年度までに師団に改編をすると。この改編に当たりましては、御指摘のように、南西地域の防衛に万全を期すことができますように、我が国を取り巻く安全保障環境等を踏まえて、新編部隊の運用、また編成を検討していく考えでございます。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 是非、やっぱり、九州本土から持ってくるといってもやっぱり離島ですから、事前にその整備用部品とか、あるいは弾薬、燃料というものとともに、やっぱり火砲も一定程度ないと本当に守ることができませんので、トータルで、今本当に、絵では簡単に本州とか九州から持ってくるスイング戦略がありますけれども、そんな簡単じゃありませんから、そこはしっかり火力もお願いしたいと思います。  次に、国民保護とシェルター整備について伺います。  今、南西諸島、特に先島の方においては、一つの市、町、村に一か所のシェルターを造るという方向で行っております。これは、宮古島、多良間村も、あるいは与那国も大体一つの島なのでいいです。宮古島も大体橋でつながっているからいいです。一番町長が悩んでいるのは竹富町です。  竹富町というのは、役場が実は石垣島にあります、町役場が。竹富町にはありません。島がいっぱいあるので、フェリーの関係で石垣島の市役所の脇に、近くに竹富町の町役場があります。  今、一か所となると、大体候補になるのは西表島か波照間島。人口はやや西表島が多いと。今、西表島の方で計画いっているんですけれども、一番悩むのは、じゃ、波照間島、離れています。そこにも一定の人数がいる、そこに本当にシェルターがなくていいのかと。それは、お金がそんなにないわけじゃありませんから、これはやっぱり特性に考えて、竹富町の場合は波照間島と西表島、ここに二つ整備をするぐらいの、このぐらいの柔軟性を持った配慮というものは、やっぱり政府で必要だと思います。  いざとなったら、まさに陸上自衛隊あるいは消防を含めて、国民保護でいくわけでしょう。そういうときに、今空港、港湾の整備もそうです。竹富町も波照間の飛行場を何とかもう少し国民保護でも使えないかと言っておりますけれども、あの離れた島の横にシェルターがなくていいのかと。これは政府全体でやっぱり特性に考えて、竹富の場合は取りあえず二つ整備をするというぐらいの度量があってもいいと思いますけれども、これは内閣官房事態室ですかね、考えをお聞かせ願いたいと思います。

門前浩司内閣官房内閣審議官

○政府参考人(門前浩司君) お答えいたします。  住民等の安全を確保する上では、武力攻撃より十分に先立って広域避難を開始し、完了することが最も重要でありますけれども、万が一悪天候により船舶等が使用できない場合などに、避難誘導に従事する行政職員や避難に遅れる住民等のため、シェルターの一つとして特定臨時避難施設を整備することといたしております。  こうした考え方のもと、竹富町におかれましては、その島の人口、避難計画、避難施設の運用に当たる職員配置、公共・公用施設の整備の見通しなどについて、各島ごとの状況も踏まえて総合的に勘案し、西表島に整備予定の分庁舎の地下に特定臨時避難施設を一か所設けることを検討中と承知をいたしております。  政府といたしましては、特定臨時避難施設の整備につきまして、関係省庁が連携し、竹富町の意向や検討状況も踏まえながら、必要な施設の整備に取り組んでまいりたいと考えております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 だから、防衛大臣、外務大臣、これが今のやっぱり役所の役人的な発想なんですね。  行ったら分かりますよ。本当に西表島だけでいいのかと、町長悩んでいます。一か所だからそこにしただけであって、やっぱりそこの実態を考えて、これは自衛隊のやっぱり部隊をこれから増強しようというときに、国民保護と一体としてやらなければ、これ理解なんか得ることは難しいと思いますよ。  防衛大臣、やっぱりこれから本当に南西諸島を守るというときに、やっぱり住民保護と一体となって政府も考えないといけないときに、本当に、横一線で市、町に一か所だけという整備で本当にいいのかと。大臣のお考えを、特に沖縄に結構詳しい大臣ですから、地理的条件も分かると思います。御意見をお伺いしたいと思います。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) せんだっても申し上げましたが、先日沖縄を訪問いたしまして、真っ先に摩文仁の丘の慰霊碑をお参りをしました。そのときに本当にたくさんの方々の名前が石に刻まれておりまして、いろいろと当時の話も聞かせていただきましたけれども、やはり、いざというときには、住民を盾にしたり、また住民を置き去りにしたり、決してそういうことは起こしちゃいけないということを防衛大臣として強く感じたわけでございます。  したがいまして、やはり日本の防衛の場合も、やっぱり住民の保護、避難、誘導、こういうことも非常に大事なことでありまして、このことを実行するために、また努力をしていきたいと思います。  特に、竹富島というのは、高知県でありますが、大石隊という防衛隊がそこで勤務をして、今でも慰霊祭のときには必ず毎年行ってお参りをさせていただいておりますけれども、そういう場合に、やはり住民の方々の犠牲が出ないように、そういうことも大事なことでございますので、御指摘の施設の整備におきましても、今後重点的にまた取り組んでまいりたいというふうに思っております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 町長は、二つだったら間違いなく波照間島に造ると言っていますから、一つと言われているから、当然、財政的な力もありませんから西表一つにしただけであって、二つ造っていいというなら二つだと思いますので、是非、今の高知絡みもあるということであれば、是非政府の中でまた御尽力いただきたいというように思います。  じゃ、次に、次期トランプ政権への備えということでお伺いしたいと思いますけども、外務大臣のカウンターパートは次はルビオさんになりそうだという、まあ指名されています。で、国防長官はヘグセスさんが今指名されています。  両大臣、それぞれのカウンターパートになり得るであろう方とのこれまでの、会ったこととか人間関係、現時点ではどんな状況か、お聞かせください。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 佐藤委員とは、もう長らく、防衛、外交問題共に議論をし、また力を合わせてまいりました。外交と防衛は表裏一体でございますので、中谷大臣としっかりタッグを組んで今後の安全保障政策に当たってまいりたいと思っております。  お尋ねのトランプ新政権のカウンターパートになるのはマルコ・ルビオ氏であるというふうに承知をしております。私は、これまでは残念ながらお目にかかったことはありませんが、APECの閣僚会合の機会に現ブリンケン国務長官から、次期国務長官にしっかり私のことも含めて引き継いでいくというお話をいただきました。できるだけ早く直接お目にかかって、しっかりと信頼関係を築いてまいりたいというふうに考えております。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 人事等につきまして現時点において予断を持ってコメントすることは控えますけれども、これまでの人脈とか人間関係、特にマルコ・ルビオ氏は、私、人権問題の議員連盟で、やっぱり対中国に対する、人権問題を世界的に考える各国の議員連盟がありまして、私は日本の代表ですが、アメリカの代表がちょうどルビオ国務長官予定者が就いておりまして、訪ねたことがございます。お話もさせていただきました。  したがいまして、そういった個人的なつながりも大事にしながら、まだ国防長官につきましては特に決まったわけではございませんが、トランプ次期政権との間でしっかりとした信頼関係、そして協力関係を構築をしながら、やはり日米同盟をより高みに持っていけれるように同盟の抑止力や対処力を強化する観点で仕事をしていきたいというふうに思っております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 まあ国防長官が現時点ではヘグセス氏を一応指名ということになっております。また、安全保障担当補佐官はウォルツさんと。このやっぱり三人が多分安全保障フロントの対象者と言えると思いますけれども、やっぱり今、ずっとこれまでトランプ氏あるいはその周辺が言っているのは、対中国だと、アメリカの覇権を脅かす唯一の国は中国だと、これにやっぱりシフトしないといけないと。よって、中東の方もウクライナの方も早めに収束をさせて中国にシフトしたいと。こうなると、やはり米中というレンズを通しながら、日米とか、あるいは日韓、日米韓というものを見るということが相当予定されると思います。  で、今回、USTRの代表にはグリアさんが今指名されていて、まさにライトハイザー氏の下で通商交渉をやった結構こわもての人と。対中になると、マルコ・ルビオ氏はまだ中国への入国禁止対象者でもあります。かなり中国にウォルツさんも厳しいと言われておりますが、対中という観点でいうとどうしても、そういう貿易、通商フロントとあと安全保障フロント、これが多分相当大きなウエートを占めると思います。  よって、これはお願いですけれども、外務、防衛とも、やっぱりそういう米中というレンズを通して日本を見る、日米関係見るというときに、その安全保障フロントあるいは通商フロントのやっぱり陣立て、これは相当今からでも強化をしないと、急に一月二十日に大統領令でいっぱいばらばらっとされてももうあたふたしないように。トルドー首相は、関税二五%というのをやっぱり避けるために直接トランプ氏に会いに行ったりいろいろ動きをしておりますけれども、やっぱり今からもう大体通商フロントと安全保障フロントは非常に大変だと。  特に、外務大臣にもう一つお願いしたいのは、地球規模的課題のフロントです。  今回、イーロン・マスク氏がトップとなる効率化省、これは相当程度人と予算を削減すると。今盛んに自分の推している通貨コイン、ドージコインというものを前面に押し立てて、それを、柴犬がそのマスコット犬なんですけれども、それと自分の省、デパートメント・オブ・ガバメント・エフィシェンシー、DOGEと掛けて宣伝していると。日本ならとても大変なことなんですけれども、自分の商売と自分の役所を兼ねながらやっていると。  でも、結果として、相当な人を切ると、気候変動の予算は相当減ります。USAID、グローバルサウスや太平洋島嶼国に対する支援も相当減ることがもう今声高に言われています。となると、空白地帯ができると、そこに間違いなく中国が入ってきますから。その空白を、中国に入って、後からもう入れなくなるということがないように、やっぱり日本とかイギリスとか、そういう同志国と連携をして、そこに空白をつくらないと。そのためのやっぱり予算というのは、今見ている来年の外務省の予算、人、陣立てでは全然足らないと思います、この空白に間違いなく入ってきますから。もう、気候変動はもう、すぐ撤退すると、COPからも撤退する、IPEFからも撤退する、いろんなことを言っています。  なので、そういうのに決まってから対応するのではなくて、やっぱり、特に、今まさに、TICADもこれから始まります。まさにそういうアメリカの動きの中で、いかにこの空白の部分に中国の影響力増やさないようにするかということは非常に大事だと思います。  前回、河野大臣がTICAD参加したときは副大臣で、特別な折衝をやってもらいました。それは、インド太平洋と声高に言っていても、太平洋島嶼国サミットみたいなのはあっても、インド洋の島国、インド洋に面しているアフリカ諸国のセッションってなかったんです。なので、ここは、首脳だと結構大変でしたけれども、外務大臣主催で、このブルーエコノミーとかいろんなものをテーマで、このインド洋に面しているアフリカの島、あるいは面しているアフリカの国々、タンザニアとか、そういうのを入れて、いろいろ、外務大臣主催で、食事をしながらセッションをやりました。こういう部分もやっぱりやっていただきたいと思います。  この地球規模的課題に対してやっぱり非常に日本がもっと力を入れるということについて、岩屋外務大臣の決意、これを、簡単で結構ですから、お伺いしたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のように、今、世界全体が固唾をのんで次期トランプ政権の動向を見詰めているという状況にあると思います。それは我が国も決して例外ではないわけですけれども、大事なことは、これまでの努力で積み上げてきた強固な日米関係を、今後も、次期トランプ政権においてもしっかり維持発展をさせていくことだというふうに考えております。  我々もいろんな情報を今収集し、分析をしておりますが、詳細については申し上げることは控えたいと思いますが、まだ予断を持って必ずこういう方向に行くということは申し上げられない段階だと思います。  ただ、委員御指摘のように、米国に引き続き、その地域の問題についても、地球規模の問題についてもできるだけコミットを続けてもらうようにやっぱり同盟国日本として促していくという努力がまず必要だと思います。  その上で、仮に委員御指摘のような空白が生じるような場合には、当然そこをしっかり埋めていくという努力を同志国、友好国とともにやっていかなければいけないと思っております。  そして、今御提案いただいた、来年はTICADも予定しておりますので、委員がおっしゃったインド洋に面するアフリカ諸国等とのセッションについても是非検討していきたいというふうに思っております。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) せんだってADMMプラスが開かれまして、その際にオースティン長官が主導して、日米韓、フィリピン、豪州、これの五か国防衛大臣協議をいたしました。こういう観点では非常に、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた取組、これは、指揮統制、装備、技術協力、同志国との関連におきまして、しかも、南西諸島におけるプレゼンス、領域横断作戦、幅広い分野での協力を進めてきておりますので、こういったもので抑止力や対処力を強化をするということで、次期政権におきましてもこういう連携が続きますように努力してまいりたいと思っております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 実は、先日も福山委員の方からUNRWAの予算についても議論ありましたけれども、本当に今の、私は正直、今の外務省の来年度予算でトランプ二・〇の方に対応できるかと非常に不安です、トランプ政権ができる前の概算要求ですから。ここを本当に真剣にやらないと、そういう国際機関とかあるいはグローバルサウス対策という部分を本当におろそかにすると、もう入れなくなると。  今まで先人がずっと築き上げてきたこの伝統が、結果的に、やっぱり予算の縛り、人の縛りでできなくなるということを非常に恐れておりますので、是非、予算は予算としても、まだ予備費含めて本当に真剣に、これ、自衛官の処遇改善の関係閣僚会議も大事ですけれども、トランプ二・〇に対する、どうやってやるかという関係閣僚会議、本当に、通商もそうですよ、赤澤さんが担当かと聞いたらまだ担当は決まっていないと、次の通商担当はという状況で、これは本当に、トランプ二・〇にどうやって対応するかという部分の、やらないといけないと思います。  以上で終わります。ありがとうございました。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 広田一でございます。どうかよろしくお願いを申し上げます。  本当に久方ぶりの外交防衛委員会でございまして、その意味では浦島太郎状態でございます。よって、本当に、失礼な質問とかとんちんかんなことを聞いてしまうかもしれませんけれども、岩屋大臣におかれましては、大学、そしてサークルの不肖の後輩ということで、また中谷大臣におかれましては、同じ高知県出身、そしてまた新極真会の同門として、御容赦いただければなというふうに思うところでございます。  それでは質問に入りたいと思いますが、若干順序を変えさせていただきたいと思います。  今、日本を取り巻く安全保障環境につきまして、さきの当委員会でも中谷大臣の方からもございましたように、この環境というのは戦後最も厳しく、そして複雑なものになっている、そういったふうに述べているところでございます。  また、安保三文書の方でも、中国、ロシア、そして北朝鮮、この軍事動向についても最大級の危機感を示しているところであり、加えて、岸田前総理大臣も、ウクライナは明日の東アジアかもしれない、こういった旨のことを繰り返し御答弁されていたわけでございます。  ただ、こういった事柄については、一定、私も同意するところではありますけれども、一方で、危機感を繰り返し強調するというふうなことについても、あおり過ぎの懸念もあるのではないかなと、こういうふうにも感じているわけでございます。  そういった中で、本当に厳しく複雑な安全保障環境の中、特に日本周辺においては、中国、ロシア、そして北朝鮮という核を保有する国があるわけでございます。ですから、この三つの国の今の国家体制といったものが一体どういうものであるのか、これはきちっと考えていかないといけないことではないかなというふうに考えます。  そういった観点に立って、先般、石破総理大臣なんですけれども、去る十二月六日の参議院予算委員会で、森本真治議員の質問に対する答弁の中で、ロシアであり、中国であり、北朝鮮であり、核を持った専制独裁国家が周りにあるというふうに述べております。  実は、この同趣旨の答弁をお隣にいらっしゃいます松沢成文議員とのやり取りの中でも言っておりましたので、これ、石破総理大臣はそのような認識を持たれていることは間違いないなというふうに思いますし、岩屋大臣も、そして中谷大臣もその場には同席をされておりましたので、その御答弁については御記憶があろうかというふうに思います。  そこで、まず確認なんですけれども、そもそも専制独裁国家とはどのような体制を意味するのか、歴代総理の中で、中国、ロシア、そして北朝鮮を専制独裁国家であると国会で答弁した総理はいたのか、これについてお伺いすると同時に、あわせて、岩屋大臣の方には、岩屋大臣自身も石破総理大臣と同様の認識を持たれているのかどうか、このことについてお伺いをしたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘の総理の答弁については、私も同席していて一瞬はっとしたんですけれども、ども、近隣諸国などの個々の体制について形容したというおつもりではなくて、恐らく、現在の世界情勢といいますか、そういうものを総称して、そういう傾向が強まっているということをおっしゃりたかったのではないかなというふうに理解をしたところでございます。  で、専制独裁国家というのは、読んで字のごとしということだろうと思います。  歴代総理の過去の発言の有無については、網羅的に確認してお答えすることはちょっと難しい状況にあります。  私は、やはり近隣諸国などの個々の体制について決め付けるような形容をするのは、外務大臣の立場としては控えたいというふうに考えております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 そうすると、確認なんですけれども、岩屋大臣は、中国、ロシア、そして北朝鮮については専制独裁国家だというふうな認識を持っていないと、つまり、この点については石破総理とは違うと、こういうふうな理解でよろしいんでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) いえ、石破総理の御発言も、先ほど私が申し上げたように、個々の体制について形容したということではなくて、我が国を取り巻く厳しい複雑な安全保障環境、あるいは世界情勢等の傾向を総称しておっしゃったことではないかなというふうに思っております。  そういう意味でいうと、やはり、何といいますか、いわゆる専制的な国家群というものが出現している、存在しているということは否めない事実なのではないかなというふうに考えております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 岩屋大臣、石破総理をかばわれるお気持ちというのは外務大臣として非常にあるべき姿なんだろうなというふうに思いますけれども、ただ、特に先般の森本真治議員に対する答弁は、もうこれ議事録に残っちゃっているんですよね。個々の国家のことを言ったわけではないと言いながら、もうロシアであり、中国であり、北朝鮮であり、核を持った専制独裁国家が周りにあるというふうにもう明示しているんです。ですから、今の岩屋大臣の御答弁というのは残念ながら了解することはできないんです。  その上で、重ねてお伺いしますが、当時の石破総理大臣のこの関連する質問の答弁書にですね、答弁書の中に専制独裁国家というふうな文言はあったんでしょうか。  そしてまた、この専制独裁国家というふうなことについて、日本政府として、何か定義なり、どういう国家体制であるかというふうなことについて定義付けをしているものなんでしょうか。このことについてお伺いします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 総理の答弁要領については、ちょっと私、確認する手段がございません。  それと、専制独裁国家というその政府としての定義があるかというお尋ねですが、そういう確たるものはないのではないかなと思っております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 そうすると、岩屋大臣、やっぱりこれから、例えば中国とも戦略的な互恵関係、しっかりとつくっていかないといけない。ロシアとは、本当に厳しい今関係でありますけれども、北方領土問題を解決して、これもまた平和条約等を結んでいかないといけない。また、北朝鮮もしかりであります。日朝平壌宣言を踏まえて、これまでの不幸な過去を清算をしていって正常化に向けていく努力という、これは、この前の大臣所信にもあったように、岩屋大臣自身も堅持をしていくというふうにおっしゃっているわけであります。  そうした中で、非常に誤解を生むような、このある意味、石破総理大臣の軽率な御発言ですよね。それについては、やはり岩屋大臣の方から石破大臣の方に申し上げて、この議事録等についてはやっぱり訂正した方がいいんじゃないかと、そういうふうに進言されたらどうでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 委員の御指摘は真摯に受け止めさせていただきたいと思います。検討させていただきたいと思います。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 検討するということでありますので、検討結果については当委員会に報告をしていただきたいなというふうに思います。  そしてあわせて、先ほど言いました答弁書にそういう専制独裁国家というふうな表現があったのか否か、そして、過去において歴代総理がこのような表現を使ったことがあるのかどうか、このことも併せて調査をして当委員会に報告してもらいたいと思いますが、委員長、お取り計らいの方をよろしくお願いいたします。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 後刻理事会で協議いたします。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 どうかよろしくお願いを申し上げます。  それでは次に、核兵器の禁止、削減に関連してお伺いをしたいと思います。  まず、この度、日本原水爆被害者団体協議会、いわゆる日本被団協の皆さんがノーベル平和賞を受賞をされました。これは、ロシアによる核の威嚇が顕在化し、分断と対立が進む国際情勢の中だからこそ大変意義のある受賞だというふうに思います。  そこで、まず岩屋大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、この度の日本被団協の皆さんのノーベル平和賞の受賞の意義と、その際、ノーベル平和賞の授賞式の中で田中熙巳さんの演説がございましたけれども、これについての御感想をお伺いをしたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 今般、長年にわたって被爆の実相を世界に対して発信をし続けてこられた日本被団協の皆さんがノーベル平和賞という誠に栄誉ある賞を受けられたことは極めて意義深いことでございまして、心からの敬意を表しますとともに祝意を申し上げたいと思います。  私もちょうど田中熙巳さんの演説をテレビの前に座って拝見をしておりましたが、大変心を動かされました。被爆の実相に対する理解が更に世界中に広まったのではないかなと感じましたし、最後のくだりで人類が核によって自滅することがないようにというお話をされましたが、そのことを本当に肝に銘じなければいけないというふうに改めて感じたところでございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 自分自身も、非常に田中さんの演説すばらしかった、心に残ったわけでございますけれども、その中で田中さん、こう言っているんですよね。核兵器国とそれらの同盟国の市民の中にしっかりと核兵器は人類と共存できない、共存させてはならないという信念が根付き、自国の政府の核政策を変えさせる力になるよう願っています。つまり、核兵器は人類とは共存できない、こういうふうなメッセージであるというふうに思いますけれども、この点についての岩屋大臣の御認識、お伺いしたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 言うまでもなく我が国は唯一の被爆国でございますから、最終的に核兵器を廃絶していく、核のない世界を実現していくという目標に向かって努力すべきことは当然だというふうに思います。  一方で、先ほどの話ではありませんが、我が国は核保有国に囲まれていて、その核の能力は近年むしろ増強されている、そして核の使用をもって威嚇をするような国も出現をしてきているという状況の中で、やっぱり国民の生命の、財産を守り抜くということのためには、この核抑止ということもしっかり向き合っていかなければいけないと。そのある意味相克の中で間違いのない政策、方針を打ち立てていかなければいけないというふうに思っているところでございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 核兵器の廃絶と核抑止、この関係、どういうふうに認識して議論をしていくのか。これは極めて大事なことでありますので、この後、核兵器禁止条約のオブザーバー参加についてもお伺いしたいと思うんですけれども、ちょっとその前にもう一点、田中さんの演説の中で心に残ったメッセージがあるんです。  これは岩屋大臣の所管ではないので個人的な思いでも結構なんですけれども、田中様はこう言っているんですね。原爆で亡くなった死者に対する償いは、日本政府は全くしていないという事実を知っていただきたい、こういうふうにもおっしゃっているんですが、この点について、岩屋大臣、何か御認識、御感想等があればお伺いしたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) これは委員御指摘のように所管ではありませんので、どこまで申し上げていいのかなという思いはありますけれども、私もそのくだりは大変気になったところでございました。ただ、政府としては、これまで被爆者援護法等を作ってできるだけの対応はしてきたのではないかなというふうに個人的に思っておりますので、更に足らざる点があればしっかりと対応していかなければいけないと考えております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 どうもありがとうございます。所管外では、ないにもかかわらず御答弁いただきました。  もちろん日本政府がこれまで何の対策も講じていないというわけではありませんけれども、ただ、田中さんから言わせれば、全くしていないという極めてこれは厳しい評価になっているというふうに思いますので、これらに対しても、なぜこのような発言をしなければならないのかというふうなことについてもしっかりと寄り添った対応をしてもらいたいなというふうに思うところでございます。  それでは、核兵器禁止条約に関連してお伺いをしたいと思います。  まず、これも岩屋大臣にお伺いするんですけれども、日本が核兵器禁止条約に現時点でオブザーバー参加していない理由についてお伺いしたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御案内のように、核兵器禁止条約は核兵器の保有や使用などを包括的に禁止するものでございまして、その意味では、核なき世界への到達点といいますか、出口とも言える重要な条約であるというふうに認識をしております。  その核兵器禁止条約への対応についてですけれども、最終的なゴールはまさに核兵器の廃絶ということになるわけでございますけれども、やっぱり我が国としては、先ほど申し上げたように、核抑止ということにも向き合わざるを得ないと。で、その核禁条約の署名、締結を前提としたような対応はやはり難しいということが最大の理由だというふうに思います。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 これについてはおいおいこれから聞いていきたいなというふうに思うんですけれども、やはりこの核抑止については、これは本当に僕自身も必要なことだというふうに思いますし、これがまさしく現実的な対応、国民の生命、財産を守っていく上ではこれに正面から向き合っていかないといけないな、しかし、唯一の被爆国としてこの核兵器の廃絶に向けてどう取り組んでいくのか。ただ、そもそもこの二つというのはまず相矛盾するものではないというふうなやっぱり前提で考えていかなければ、もしその核抑止の云々を盾にして核兵器禁止条約にオブザーバー参加すらできないということであれば、これ、いつまでたっても参加をすることができないというふうな話になってしまうのではないかなというふうに思いますので、私はその大前提について何らかのやっぱり違った観点が必要ではないかなというふうに思います。  その中で、来年三月の締約国会議にオブザーバー参加をというふうな機運が大変盛り上がっているわけでございますし、これまでの国会答弁をお聞きすると、石破総理大臣もこれ検証なくして話は始まらないというふうな趣旨のことを申し上げ、特にドイツなどを特出しにして、これを検証をしていく、こういうふうなことでございますけれども、まずこの検証状況についてお伺いをしたいと思います。何を検証して、今の段階でですね、今の段階で構いませんので、その検証状況について示していただければと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 核兵器禁止条約の締約国会合にこれまでオブザーバー参加した国の例を今子細に検討をしているところでございます。  御案内のように、例えばドイツなどの核の傘の下にある国も参加をしているわけでございますが、この段階で検討結果が出ているわけでございませんので断定的に申し上げることは避けたいと思いますが、どうしても、オブザーバー参加しても、核抑止は必要だと、この条約を署名、締結するわけにはいかないという趣旨の御発言が多いというふうに感じております。  その際に、唯一の被爆国である我が国が仮にオブザーバー参加した場合にどういう振る舞い、言動であるべきか、また、そのことが最終的に核を廃絶していこうという大きな機運に対してどのような影響を及ぼすのかということも含めて、慎重に、子細に検討した上で判断をしていかなければいけないのではないかというふうに考えているところでございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 そのとおりだというふうには思います。  その上で、若干、これまでの国会の議論を聞いたときに、ドイツとかオーストラリアとか、何か各国の、オブザーバー参加している国々の言動、こういったものを検証しないと、何か参加するもしないもあったものじゃないみたいな、そんな話を石破総理されているんですが、やっぱり私は、そうではなくて、やっぱり唯一の被爆国として、先ほど大臣がおっしゃったように、その日本が、核の傘にある我が国がオブザーバー参加をしてどういうふうな発言をし、行動をし、そして発信をしていくのか、これは非常に大きな影響があろうかというふうに思います。  よって、そこはしっかりと考えてもらいたいなというふうには思うんですけれども、ただ、何かドイツがこうだからああだからというふうなことではなくて、やっぱり岩屋大臣がおっしゃったように、我が国の主体性、自主性ですよね、これをしっかりと持った上で、この核兵器禁止条約のオブザーバー参加について、それは参加する方向で私は取組を進めてもらいたいなというふうに思うわけでございます。  そういったことを踏まえた上で、じゃ、この核兵器禁止条約の中身についてお伺いをしたいなというふうに思います。  冒頭の御発言の中で、この核兵器禁止条約は核廃絶の出口として大変意義のある条約だというふうなお話があったわけでございますが、そういうふうなところの中で、あともう一点、ちょっとその前にもう一つ確認したいのが、何かこれまでの答弁を聞いていると、何かこのオブザーバー参加しない一つの理由が、核保有国が一国も参加していない、だからオブザーバー参加しないんだ、こういうふうにも読み取れるような言い方を、言いぶりをしているんですけれども、これについてはどうなんでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) ノーベル平和賞授賞式のときの田中代表のあの演説の中にもありましたように、残念なことながら、すぐに使える核兵器が四千発以上も今なお存在していると、総数でいえば一万数千ということになるんでしょうが。  そういう現実がある中で、やっぱり我が国の役割は、核を持っていない非核保有国とこの核禁条約に一国も参加していない核保有国との間をつないで、そして、その核、まず軍縮、そして最終的には核廃絶という道筋を描いていく役割を果たすというのが我が国のある意味歴史的な使命ではないかなと思うものですから、核兵器保有国が入っていないということを申し上げているのは、そういう意味で申し上げているということだと思います。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 ということは、確認なんですが、核兵器保有国が一国も入っていないからオブザーバー参加をしないということではないということですね。  ですから、この核兵器禁止条約に核保有国が一国も入っていないですよね。確かに、この内容を見ると、とても核保有国がすぐに参加できるような内容にはなっていないというふうに私も理解できるんです。だから、それをもって、一国も入っていないからだと。けど、NPTの方はそうじゃないんだと、保有国も非核保有国も入っていると。  核保有国が入っていないから我が国は核兵器禁止条約にオブザーバー参加すらできないんだということではないということですね。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) NPT体制をしっかり堅固なものにするということが当面の取組としては最も有効なのではないかという考え方の下に政府はこれまで取り組んできたということだと思います。その基本的な考え方は今なお変わっておりませんけれども、それからしたときに、果たしてその核禁条約に例えば署名、締結した場合に、果たしてそういう非核保有国と保有国をつないで軍縮にまず向かわせるという取組が有効に果たせるだろうかという観点からこれまで判断をしてきたということではないかなと思います。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 ちょっと、若干ちょっと視点を変えてお聞きをしたいというふうに思うんですけれども、私は、いわゆるNPT体制と核兵器禁止条約というのは決して相反するものでもないし、矛盾するものでもないというふうに考えているんです。  核兵器禁止条約をちょっと読んでみますと、核軍縮、あっ、核軍備の縮小及び不拡散に関する制度の基礎である核兵器の不拡散に関する条約の完全かつ効果的な実施が、国際の平和及び安全の促進に不可欠な役割を果たすと、こういうふうに書いてあるんですよね。このように、核兵器禁止条約は、いわゆるNPT、これを評価しているというふうに理解をすることができます。CTBTについても極めて重要と評価もしているわけなんですよね。  ですから、私は、むしろこの核兵器禁止条約はNPTとも相互に連携し合うものではないかなというふうに考えるわけでありますけれども、この点についての岩屋大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 確かにこの核禁条約はそのような趣旨で書かれているわけでございますが、その中にあって、核抑止というものに向き合わざるを得ない我が国、そして唯一の被爆国である我が国が、核の軍縮あるいは核の廃絶に向けて、どうすれば最も有効かつ適切に日本の歴史的使命を果たすことができるのかということを今も予断なく検討している最中でございます。そのために、これまでオブザーバー参加をしている国々についても子細に検証をさせていただいているところでございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 済みません、ちょっとよく分からなかったんですけれども。  大臣、要は、NPT体制と核兵器禁止条約というのは相反するものでもなく、矛盾するものでもないと。むしろ、ここに書いているとおり、確かに出口に対する条約なんですけれども、しっかりとNPT体制の重要性というものを位置付けているわけですから、やっぱり、相互にやっぱり連携し合うものじゃないかなと私は思っているんです。同様な認識ということでよろしいですよね。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 正確な私の理解ではないかもしれませんが、やはりその核禁条約というのは、核をもちろん保有することも、使うことも、威嚇することも、全てをやはり禁止しなければいけないという趣旨なんだと思います。  しかし、核抑止という現実は、実際には存在する核をもって核を抑止するという仕組みなわけでございますから、そこはやはり乖離というものがどうしてもあるわけであって、その乖離を埋めていくためにどういう取組が最も適切なのかということを我が国としてはやっぱり真剣に検討せざるを得ないということだと考えております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 大臣おっしゃるとおり、その乖離というか、その核抑止との関係についてどうするのかということだと思いますので、私は、だからこそ、日本政府がまずはオブザーバー参加をすることによってその核保有国と非核保有国の橋渡し役ができるのではないかな、こういうふうに思うところでございます。  最後に、核兵器禁止条約の方にはこうも書いているんです。核兵器使用の被害者、被爆者が受けた容認し難い苦しみ及び害並びに核兵器の実験により影響を受けた者の容認し難い苦しみに留意すると。つまり、唯一の被爆国である日本に対してこのような思い、メッセージを出している条約でございますので、是非オブザーバー参加をするように強く求めて、質問を終わります。  どうもありがとうございました。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 おはようございます。立憲民主・社民・無所属の塩村でございます。  質問をさせていただきたいと思います。  まず冒頭に、先ほど広田委員の方からもありました核禁条約のオブザーバー参加なんですが、私、被爆二世でございまして、私の方からも重ねて大臣の方にお願いを申し上げたいと冒頭お伝えさせていただきたいというふうに思います。  それでは、通告に従いまして質疑を行わせていただきます。  まず、資料の一を御覧ください。これは、今年の夏に私がフィリピンを視察したときの写真になります。視察の目的自体は慰霊祭の出席、そして遺骨のことだったんですが、そのほかについてもたくさんの気付きが現地でありました。  資料の一の一を御覧ください。  左側の写真がルソン島のインファンタの写真、川を挟んで右側がゼネラル・ナカール市になります。そして右側の写真なんですが、ミンダナオ島のダバオ市と、そしてリゾート島でありますサマール島を結ぶ海上の写真になります。左の写真は、洪水で多数の女性や子供、そして高齢者の死者を出しましたアゴス川なんですね、その川の名前は。JICAや国際研究法人土木研究所などでも取り上げられているような災害が発生した、そういう川になります。  被害状況カルテというものがありまして、読ませていただきましたところ、犠牲者のほとんどは子供と高齢者であり、直接的な土砂災害、洪水災害とともに、土砂災害により主要道路の多くが通行止めになり、また強風のために海や空からの救援、救助が不可能となりまして、被害が拡大、そして食料、水、医薬品が不足、電力の供給、通信インフラ施設にも多大な被害が生じたとのことなんですね。人口六万人程度なんですが、八割以上、五万人以上が救援物資を求めたと書いてあるんですね。つまり、ほとんどの市民が被害を受けたという災害を生む川になります。  遺骨の視察の後、地元の市民団体や協同組合の方が是非見ていただきたいというふうに実は誇らしげに連れてきたのが写真の場所、アゴス川なんですね。なぜかというと、これ、その人たちは全くもって何の意図もなかったとは思うんですけれども、中国のODAで洪水対策の護岸工事、これ私が立っている側の方のインファンタ側はもう既に完成をして、これから対岸のゼネラル・ナカール市が始まるということだったんです。  ちょっと補足をしておきますと、インファンタは、戦前、戦後すぐまではインファンタとゼネラル・ナカールは同じインファンタという町で、戦後にゼネラル・ナカールという町が分割して半分にアゴス川を隔ててなったというところなんですね。  そのゼネラル・ナカールという名前も、どうしてゼネラル・ナカールなのというふうに市で聞いたところ、これまた、ちょっと私申し訳ない気持ちになったんですが、ナカール将軍という方が戦中、日本軍に徹底抗戦をして、みんなの命を守り、そしてその将軍は日本によって処刑をされたというような名前、彼をたたえてインファンタは分割されてゼネラル・ナカール市ができたというふうに説明を受けまして、それもちょっとびっくりしたというところもあるということになります。  そして、このゼネラル側の護岸工事がもう間もなく始まっていくということで、たくさんの重機が反対側の対岸に入っているような状況でございました。  これ、調査室に調べていただいたんですが、これ恐らくカリワダムプロジェクトというもので、総額は、結構額は大きいですね、二百五十四億円、中国のODAということになるということなんですね、恐らくなんですが。護岸工事だけではなくてダム全体のプロジェクトという形になるので少し額が大きく見えているということもあると思いますが、調べていただいたのでお伝えをしておきたいというふうに思います。  そして、①の右側の写真なんですが、これミンダナオ島のダバオなんですね。これ、ミレーン駐日大使の御厚意によりまして、数時間ではあったんですが、ダバオの湾の洋上視察を行わせていただきました。そのときに、大規模な橋梁の工事が行われておりまして、橋を見に行ったわけではなくて島に行くというのが目的だったので、大きな橋架かっていますねというふうに何の気なしに私が聞いたときに、船に同乗した方から言われたのが、中国の支援で建設されているんですよ、これから行きやすくなりますというふうに答えられてしまって、私は、ああ、そうですかというふうに答えるほかありませんでしたが、これも調査室に調べていただきましたら、中国のODAで約四百億円で今工事が進んでいるとのことでした。  前置きが長くなってしまったんですが、中国はアジア諸国におきまして大規模な、とても目立つインフラODAを行いまして、テレビをつければ海洋上でフィリピンと中国がばしばしと戦っているというか、火花を散らしているというニュースは毎日のように私もフィリピンにいて見ていたんですが、町で、まあ暮らすじゃないけれども、過ごしていると、こうしたODAはおおむね住民の方たちから歓迎されているというふうに私は感じました。  今お伝えしたように、インファンタ、ゼネラル・ナカール、そしてダバオというふうに工事がどんどんと進んでいるのを見て、私はやっぱり正直、日本の国会議員としては危機感を抱かざるを得ませんでした。  そこでお伺いしたいんですが、アジア地域における中国のODA、どのように評価しているのか、分析しているのか、端的にお伺いさせていただいてもよろしいでしょうか。

石月英雄外務省国際協力局長

○政府参考人(石月英雄君) お答え申し上げます。  二〇二一年に公表された中国の白書、新時代の中国の国際協力によれば、二〇一三年から一八年に中国が行った対外、二〇一三年から一八年に中国が行った対外援助実績は累計二千七百二億元、約四百二十億ドルとされておりまして、そのうちアジア地域向けに向けたものが約三七%であったと承知しております。  他方、中国はOECD開発援助委員会、DACのメンバーとなっておらず、我が国と同様の国際基準にのっとった援助データの報告が行われていないこと、またさらに、中国政府の対外援助に関する発表は詳細を、詳細な情報を明らかにしていないということで不明、不透明な点が多うございます。  日本政府としては、アジア地域向けに限らず、中国による対外援助が国際的な基準や取組と整合的な形で、また透明性、公正性を持って行われることが重要と考えておりまして、引き続き国際社会と連携しながら中国に対して働きかけていきたいと考えております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 しっかりと対応していかないといけないんじゃないかなというふうに思っております。  ルソン島のゼネラル・ナカール市ですね、川の対岸側なんですが、旧インファンタということを先ほどお伝えさせていただきました。人口五万人程度の小さな自治体なんですが、ごみ処理問題を抱えておりまして、まあフィリピンはごみ処理問題、非常に大きな問題、いまだに解決していないところなんですが、市長がエネルギー回収型の焼却炉の建設を日本の支援で希望しているということを、私は現地に行って直接市長からプレゼンを受けまして聞きました。遺骨のことで行ったので、結構意外なプレゼンを受けたなというふうに私自身は感じたところなんですが。  資料の二、御覧ください。次、ダバオなんですが、私が行きましたフィリピン第二の都市のダバオと日本の間には、ダバオ市エネルギー回収型廃棄物処理施設整備計画というものがありまして、これは日本の支援と技術、これがフィリピンのごみ処理問題の切り札として期待をされている事業になります。  これ、ダバオなんですが、五十億円の規模、まあ先ほどの中国の規模と比べると小さいんですが、五十億円という大きな規模なんですが、ゼネラル・ナカール市は非常に小さい町で、人口もダバオの三十五分の一と小規模なんですね。なので、ここまで大規模なものでなかったとしても、こうした日本の技術を使ったような支援ができるのではないかなというふうに感じているところであります。  小規模自治体が望む日本の技術を使った、質の面ですよね、こうしたODAを積極的に実現させていくというようなことを考えるということも一つ重要なのではないかなというふうに考えているんですが、ゼネラル市の案件というのは把握されているのか、お伺いをしたいと思います。

石月英雄外務省国際協力局長

○政府参考人(石月英雄君) 我が国は、フィリピン政府の開発計画を踏まえまして、質の高いインフラ、環境、気候変動対策、海上保安等の分野におきまして支援を行っていくこととしております。委員から今御指摘のありました日本の技術、案件につきましては、日本の技術を活用した廃棄物処理への協力ということで、こうした我が国の開発協力方針にも沿ったものでございまして、また、フィリピンの持続可能な成長のための社会的基盤、社会基盤構築にも寄与するものと考えております。  ゼネラル・ナカール市の廃棄物処理施設につきましては、現在、在フィリピン大使館が現地の関係者に対し具体的な要請内容を照会しているところでございまして、今後、先方からの回答も踏まえまして、フィリピン側のニーズを丁寧に把握しつつ、どのような支援が可能か検討していきたいと考えております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。  ちょっと前に聞いたときと大分進捗が変わっているなというふうに思っておりますので、ちゃんとニーズはつかみに行く努力はされているんだなというふうには今感じました。ありがとうございます。  資料一の右下の部分、四番の部分を御覧いただきたいというふうに思うんです。  左側の方が「ルソン海軍設営隊戦記」というものです。これ、インファンタ、つまりゼネラル・ナカールなんですが、四名を除いて全滅をした部隊の戦記になるんですね。この本の中に私の大おじの名前も載っておりますので、私はいつかインファンタに行って慰霊をしたいなというふうに感じていたところから引き寄せられたというような案件でもあるんじゃないかなというふうに感じています。  そして、右側の写真なんですが、本なんですが、「神軍の虐殺 占領下フィリピンで何が起きたのか インファンタケース」、これ裁判ですね、ケースというのは、これを追った書籍になるんですね。これ読ませていただきました。  インファンタ、ゼネラル・ナカールというのは、旧日本軍のガリソンと言われ、駐屯地があった場所で、太平洋側にある激戦地でありまして、現地の人も、そして日本人も多く亡くなった地域になっているんです。余り知られていないと思うんですが、そういう地域なんです。  フィリピンの戦後の反日感情というものは一定期間すごかったものがあるというのは皆さん御承知だと思うんですが、こうした反日感情を親日感情に変えていったのは、戦後大規模なODAもそうですし、井戸を掘るといったようなNGOやNPOの支援などもありまして、飲み水の確保、これも有り難かったというふうに地元の方に私が行ったときにも伝えていただきました。こういったことがあるから、不幸な歴史があったとしても、今私を温かく向かえてくれるような土壌が何とか保たれているんだろうというふうに感じています。だからこそ、こうした歴史を踏まえて、現地の人が望み、価値がある支援をしっかり届けていくことが必要だというふうに私は感じています。  次の質問なんですが、日本のODAは小ぶりになってきているというふうに聞いておりますが、しかしながら、中国に、規模では中国に対抗するということが難しいという現実も踏まえて、質です、環境であるとか日本の技術であるとか、こうしたものを大事にした支援をしていくべきだというふうに私は考えています。  また、ちょっとこの間いろいろ感じたのは、要請主義というものがあって、なかなか日本側からニーズをつかみに行くのが難しかったということも聞いているんですが、やっぱり支援のニーズをつかむというようなことが重要だというふうに思っています。というのも、フィリピンなどなど、皆さん御承知おきかもしれませんけれども、しっかりと届くようなルートがある場合とない場合がある。これは、日本と全然違うような仕組みとか社会や文化がありますので、その地域のニーズをつかむというのは、取りに行くというのは私は非常に重要だというふうに思っています。  こうした、つかみ取るというか、現地のニーズをしっかりとつかむ施策というものを具体化していくことが重要ではないかというふうに考えているんですが、岩屋大臣にお伺いしたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) そこは塩村委員おっしゃるとおりだというふうに思っております。  中国は今やもうGDPは日本の四倍を超えております。何もGDPだけが経済指標ではありませんが、総額ではもちろんなかなか追い付けないかもしれませんけれども、我が国はこれまで長きにわたって現地に寄り添う丁寧な透明性の高い支援を行ってまいりまして、それは各国から高く評価をいただいている日本に対する信用の土台になっていると思っております。  政府としては、これからも、大使館及びJICAを通じて現地の多様なニーズを丁寧に酌み取り、委員御指摘があったように、日本ならではの、日本が有する高い技術力の強みを生かして開発協力を行っていきたいと思います。  それから、二〇二三年から導入したオファー型協力というものでは、相手国との対話の中で我が国の強みを生かした魅力的な協力メニューを積極的に提案をして、対話と協働によって共通の課題に取り組む仕組みを行っております。  このオファー型協力もしっかり活用して、現場のニーズを踏まえて日本らしいきめ細やかな開発協力を進めてまいりたいと思っております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 大臣、ありがとうございます。ほっといたしました。  いろいろな歴史があって今があるわけで、そうして今のいい状況を保っていくということは必要だと思っておりますが、やっぱりその中国のODAを見ていると、いつ何かころっと変わってしまうんじゃないかというような、何の悪気がなくても、現地の方たちはとても喜んでいるというような、大型のものというのは分かりやすいですから、非常に不安を感じたんですが、日本は質のいい、そして技術を届けていくという支援、しっかり続けていただきたいなというふうに感じております。本当にありがとうございます。  続きまして、資料一の三、御覧ください。  これ、ミンダナオ島ダバオのカリナンとタモガンの慰霊碑なんです。これ、慰霊をさせて、そして視察をさせていただきました。  資料の二、次のページを御覧いただきたいんですが、これ東京新聞になります。忘却の海外慰霊碑、二十五の国・地域、放置が三割という記事になるんですね。  これまで政府は、千六百基ほどの慰霊碑を委託で調査をして、状態が悪いものに関しては撤去とか、そして埋めるというか埋葬するというふうに、これをもうしていると承知はしているんですが、この施策のままだと、どんどんと傷んでいく慰霊碑が増えてきて、そして撤去され、埋葬されていく。つまり、最終的に慰霊碑がなくなっていくというような政策だというふうに私は感じてしまっています。今写真載っけているものは、これ状態がいいものになると思うんですね。  こうした状態のいいものや象徴的な慰霊碑というものは、撤去や風化をさせるのではなくて、保存をしていくという視点を持っていくことが重要だというふうに思っておりますが、見解をお伺いしたいと思います。

仁木博文自由民主党・無所属の会厚生労働副大臣

○副大臣(仁木博文君) 塩村議員の方の御質問にお答えします。  民間団体から海外に建立された戦没者慰霊碑については、遺族、関係団体からの御要望を受けまして、慰霊碑の実態把握を目的として、平成十二年から十八年度にかけて、外務省、日本遺族会、戦友会等の協力を得まして調査を行ってまいりました。その結果も踏まえまして、平成十五年度から、維持管理状況が不良である慰霊碑等につきまして、建立者の同意を得た上で移設、埋設等を行う海外民間建立慰霊碑移設等事業を実施しているところでございます。  前回調査から相当の時間が経過したことから、遺族や関係団体からの御要望を踏まえまして、各地域の慰霊碑の全容を再度把握した上で今後の取組を検討したいと考えております。  必要な経費は令和六年度補正予算に今回計上したところでございまして、まずは本事業が適切に実施されますよう、しっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。是非、保存をしていくという視点も持ちながら政策を検討していただきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。  副大臣、ここまでで結構でございます。ありがとうございます。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 仁木厚生労働副大臣、御退席いただいて結構です。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。  続きまして、資料三、御覧ください。  これは、戦中、戦前戦中にフィリピンで父親が結婚して生まれた子供たち、残留日本人二世になります。フィリピン残留日本人二世問題というものがあると思います。これ、端的に質問してお答えいただこうかなというふうに思っていたんですが、ちょっと時間がなくなってまいりましたので、皆さん、フィリピン残留日本人二世の問題があるということは恐らく皆さん御承知だと思うので、この説明自体は質問をカットさせていただきたいというふうに思います。  で、その次の質問なんですが、現在、この問題については、現地の大使館とか、もちろん日本の外務省もそうなんですが、領事館も含めて、外交官が非常に高い意識を持って取り組んでいただいているということに、私も、そして現地の二世も非常に感謝をしております。  その上で、六月二十八日の上川外務大臣の記者会見での発言、戦後フィリピンに残され無国籍となっている日系二世の支援に力を入れる意向を示したという、これ外務大臣の記者会見で発表があったんですね。その発言というのは、高齢化が進む中、希望する方々の一日も早い国籍回復や一時帰国に向けて、フィリピン政府と意思疎通をしながら、積極的に支援をしたいというふうに上川大臣が発言をしてくださっています。  この中に二つ書いてあると思うんですが、国籍回復については、現地、本当に頑張ってくれていて、いろいろなガイドラインなども作りながら、なるべく早く国籍回復ができるような手だてを考えてくださっているとも聞いています。もう一点なんですが、一時帰国ということにも触れられているんですね。  この一時帰国について、今進捗がどのようになっているのか、話せる範囲で構いませんので、心待ちにしている人たちがいますので、是非御答弁をお願い申し上げます。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) この問題に熱心にお取り組みいただいている委員に敬意を表したいと思います。  日本政府としては、フィリピン残留日系人の方々の高齢化が進む中において、希望する方々の一日も早い国籍回復や一時帰国に向けた支援を進める必要があると認識しております。  外務省としては、在留日系人の身元確認につながる実態調査に係る予算をここ四年間で約六倍に拡大するなど、予算上の措置を既にとっているところでございます。また、二〇一六年以降、当該実態調査に在フィリピン日本大使館員及び領事館員を立ち会わせ、実態調査の実施及びその内容を証明する証明書を発行してきております。  我が方からフィリピン政府への働きかけの結果、本年十二月から、フィリピン側で残留日系人の方々の就籍や帰国のための手続に要する書類の発行要件が緩和されました。更に一層の進展につながることを期待をしているところでございます。  また、フィリピン残留の日系人による本邦への渡航は、親族捜しなどを通じて国籍回復に必要な情報を得るためにも重要な機会の一つだと考えておりますので、今後とも関係省庁としっかり連携して対策を講じてまいりたいと思います。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。是非前に進めていただきたいと思います。  この記事に、クラウドファンディングでこの二名の二世の方が日本に来て、そして親族との対面を果たしたという記事になりますが、このクラウドファンディング、一緒にやったのが、括弧、などと書いてあるんですが、この中に私が入っておりまして、クラウドファンディング立ち上げて、二名の方に日本に来ていただき、そして親族の対面を果たしていただきました。  戦後八十年近くたっておりますが、こうして本当に親族に会えるということを私たちが後押しすれば、まだかなう人が少なからずいるという方、でも本当に少ないんですね。四千人ぐらい日本国籍を希望する残留二世がいたということなんですが、現在もう百三十八人にまで死亡などで減っているという現実があります。  去年、今年と私、フィリピン、実際に行かせていただきましてお会いさせていただいたんですが、去年いらっしゃった方がもう来れないとか、そういう状況がもう本当にもう目の当たりにしまして、私が思う一年というのは、八十歳を超えて九十歳になるような方々にとっては、私の一年とその一年はもう大きく違うんだということを本当に痛感いたしました。  日本に来るというためには飛行機にも乗らなきゃいけないんですが、その飛行機に乗るという体力ももうないだろうという方々がもう何人もいらっしゃったんですね。そういう状況ですから、まだ飛行機に乗れる方がいるうちに、そういった方もう二桁に行かないんじゃないかと聞いています。いても十人とか、そんなぐらいしかもう難しいんじゃないかというふうに聞いておりますし、私自身も実際に行って会っておりますから感じているところになりますので、とにかく対応を急いでいただきたいというふうに、切にお願いをしたいというふうに思っております。  是非、岩屋大臣に一言いただきたいと思います。最後に、責任を持って是非この問題に取り組んでいただきたいという思いが私たちあるので、短くで結構ですので、一言いただけたらというふうに思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 委員の御指摘も踏まえまして、先ほど申し上げたような作業が一刻も早く進んでいくように、これからも最大限の努力をしてまいりたいと思います。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 本当にありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。  続きまして、時間がなくなってまいりましたので早口で進んでまいります。資料の四、御覧ください。  これ非常に残念な資料なんですが、海外の新聞に相次いで、日本が、東京がアジアの新しいセックス観光の首都として紹介をされる事態になってしまっています。記事によれば、東京歌舞伎町で路上売春をする日本人の街娼が来日する中国人らを相手にしている現状を報じているものになります。外国人男性が歌舞伎町で買春ツアーを行っている実態は国内でも一部報じられておりますが、海外にも飛び火しつつあるということなんですね。  外務大臣、時間がございまして、端的に受け止めをいただけたらと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 女性が他に選択肢のない状況に立たされ性的に搾取されるようなことは、人権の観点からもあってはならないことであると認識をしております。困難な問題を抱える女性に対する支援をしていくことが非常に重要だと感じているところでございます。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 ありがとうございます。  では、なぜ、最近爆買いという言葉が少しずつ盛り下がってきているようで、経験とか体験を買うというようなツアーが日本で求められているというふうに承知をしておりますけれども、物よりも女性を買うというようなことを言うような、そういう書き込みもあったりとかして、私は非常に残念に感じているところです。  端的にお答えください。時間がない。申し訳ない。  日本でこうしたセックスツーリズムというものが盛んになっている原因を、申し訳ございません、原因を端的に教えてください。どのように把握をしているか。

友納理緒自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(友納理緒君) 御質問にお答えいたします。  委員に御紹介いただきました報道も拝見し、御懸念には理解をいたします。  買春目的の訪問客の状況に関しましての御指摘でありますが、そもそも我が国において売買春は、日本人であるか否かにかかわらず、法に反する行為です。関係法令の適用による厳正な取締り、相談環境の整備など、関係府省が対処しているものと認識しております。

古川康自由民主党・無所属の会国土交通副大臣

○副大臣(古川康君) お答え申し上げます。  国土交通省、観光庁といたしまして、こうしたことがあるということについて、立場として責任を持ってお答えすることができません。  しかしながら、こうした委員御指摘のような行為については、何ぴとが行うとしても違法な行為であり、あってはならないものと考えております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 こういう答弁を聞いて分かるかもしれませんが、やっぱりちゃんと分析をして対策を取るということが必要なフェーズにもう日本は入っているということは強く指摘を申し上げておきたいというふうに思っております。  これやっぱり、資料にもハイライトにしておいたんですが、原因の一つとして、やっぱり悪質ホストというものがあるんですね。もちろん女性の貧困なども書かれてはいるんですが、悪質ホストの問題が結構あるような状況でありまして、資料の五、日経新聞を御覧ください。  歌舞伎町や風俗店で働かせて女性から金銭を搾取するだけではなくて、国内だけではなくて海外売春を多く行わされているというような状況になってしまっていて、被害の数はつかみ切れない数になってしまっています。  資料の日経新聞には、アメリカ、オーストラリア、カナダなどの事例が紹介されておりますが、私、この問題一年以上取り組んでいる中で女性たちから聞いているのは、ここだけではなくて、香港、マカオ、フィリピン、韓国にも実際に売春に女性たちのグループがいろんな手段を使って入国をして入っているというような状況を聞いています。  現在のところ、資料にあるように、海外の捜査当局から指摘をされて、遡って日本のどこのブローカーがそういうことをやっているのかという形で検挙に至った事例は数例あるというふうに承知をしているんですが、私は逆が重要だと思っているんですね。女性を海外に、海外売春に出している国こそがしっかりと主導権を持ってこの問題に取り組むべきだというふうに考えているんですが、日本側からの情報提供によって、まあ日本でもいいんですが、検挙に至った事例が何件あるのか、何件という件数だけ端的にお答えください。

大濱健志警察庁長官官房審議官

○政府参考人(大濱健志君) お答えいたします。  委員お尋ねの件数については、警察庁において把握はございません。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 そうなんです。ゼロなんですね。これじゃいけないと思うので、しっかり頑張っていただきたい。今頑張っていただいているのは分かるんですが、より頑張って、日本側が対策をすることが重要なのでお願いをしていきたいというふうに思います。  そして、海外に送るエージェントについては、私も情報提供を親御さんや被害者から受けて証拠とともに提出しているんですが、まだそこが一年以上たっても検挙されていない状況なので、こうしたことにもしっかりと取り組んでいただくようにお願いをしておきたいというふうに思っています。  そして、この関連でなんですが、香港において、AV女優を含む数十人が売春、日本人女性が検挙されたという報道がありました。ネットの中には、アダルトビデオの被害者救済法が原因という声が幾つかあるんですね。  これ、同法が原因でこうなっているというふうに分析をしているのか、お伺いしたいと思います。

友納理緒自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(友納理緒君) 御質問にお答えいたします。  まず、海外での売春のあっせんを行うことや、国内外を問わず遵法意識に乏しい活動を行うことは許されるものではないということを前提として申し上げたいと思います。  また、御指摘がありました個別の事案について申し上げることはできませんが、一般論としまして、仮に規制が新設される中で職を離れた方々の一部において後に違法な行為を行った者があったとしても、その違法な行為の原因を規制ができたことに求めることはなかなか難しいのではないかと考えております。  いずれにしましても、違法な活動に対しましては、各種の関係法令の適用による厳正な取締りも含め、関係省庁が連携し対処していく必要があるものと考えております。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 この法律については、私もいろいろと声を聞いている中で、実際問題に助かったという声がたくさん聞こえているんですね。というのも、なぜかよく分かりませんが、彼氏にアダルトビデオに出るように言われたけれども、この法律があって、即金でお金が入ってこないので一旦逃げることができたというようなお話も実は弁護士を通じて聞いておりますし、女性の支援団体に視察に行ったときにも、この法律に懐疑的な意見を持つ議員が行ったときに同様の、一時間半の中に、電話相談を受けるところだったんですが、二件あったということで、やっぱりあってよかった法律なんだねと、予防の観点から非常に効果があるものだと認識したという声もいただいているので、私としては必要な法律であるのではないかというふうに考えています。  最後に、これ聞かせてください。  そもそもこの同法をどのように評価しているのかということと、立憲は二十歳までにしてくれというふうにしたと思います。未成年者の取消し権を援用する形で二十歳までの規制にしたらどうかというふうに伝えたんですが、この場合いかがだったかということをお伺いしたいと思います。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 時間が過ぎております。簡潔にお願いします。

友納理緒自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(友納理緒君) まず一点目のAV新法をどう評価しているかという点に関しましては、この法律は令和四年の法律ですが、本法の制定に至るまでの過程では、数年を掛けて各党においていわゆるAV出演強要問題の対策が検討されてきたと承知しております。政府におきましても、平成二十八年以降、関係府省庁の会議で緊急対策を取りまとめるなど、様々な対策を進めてまいりました。本法は、このような各方面での取組があってもなお重大な被害が生じており、被害の防止や救済を図る徹底した対策が必要との認識の下、超党派で議論が重ねられ、制定に至ったものと認識しております。  相談件数もそれなりの件数に上っておりますし、さらには被害者支援に当たる方々からは被害者の救済が進んだということも伺っております。このような状況から、法の制定により一定の進展があったものと考えておりますが、引き続き、取り返しの付かない出演被害を防止するための歩みを止めてはならないと認識しております。  二点目の取消し権につきましては、こちらは、これはAV出演被害防止救済法に定められました任意解除権、十三条の規定についてのお問い、お尋ねかと存じます。  本法は、性行為映像製造物の制作公表によってその心身及び私生活に将来にわたって取り返しの付かない重大な被害を受けるおそれがあるのは十八歳、十九歳などの若年者に限られないことから、年齢を問わないこととされたと認識しております。この点、法案審議の際にも提案者から、年齢、性別を問わないということが何といっても重要との考えが示されているところです。  実際に、相談窓口には二十歳以上の方からの……

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 簡潔にお願いします。

友納理緒自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(友納理緒君) 御相談が多数寄せられておりますので、内閣府としましては、引き続き、年齢を問わず、被害の防止と被害者の救済に取り組んでまいりたいと思います。

塩村あやか立憲民主・社民・無所属

○塩村あやか君 終わります。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。  岩屋大臣、中谷大臣、御就任おめでとうございます。しっかりとぶつけていきたいと思いますので、よろしくお願いします。  世界が激動している中で、我が国の平和と安定の確保へまず重要なのが日米関係であります。本年四月、日米両国首脳共同声明、グローバルパートナーシップ・フォー・ザ・フューチャーが発表、外交成果となっております。両国間の関係強化に重要な役割を果たしていると私は承知をしております。  共同声明として合意した内容、これからトランプ政権になりますけれども、これを維持、継続すべきと考えますが、大臣の御見解を伺います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘の日米首脳共同声明は、国際社会の平和と繁栄の礎である法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持強化していくという日米両国の不退転の決意を表明し、その指針を記したものでございます。  日米両国は、FOIP、法の支配に基づく自由で開かれたインド太平洋の中核でございますので、次期政権との間でも強固な信頼関係を構築し、日米協力を更に深化させてまいりたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 是非、この安定が地域への安定にもつながりますので、よろしくお願いしたいと思います。  米国にとって、対日関係の重要性は超党派の支持を得ていると私は理解をしております。それはトランプ政権となっても同じ認識であると思いますけれども、こうした超党派の支持をアメリカの中で得られている理由について政府としてどのような見解を持っているか、伺います。

有馬裕外務省北米局長

○政府参考人(有馬裕君) お答え申し上げます。  日米関係は、法の支配に基づく自由で開かれたインド太平洋の中核でございます。また、今やグローバルパートナーとして国際社会の平和と安定に大きな責任を有しており、政治や経済、文化など、様々な分野で重層的に発展してきております。  委員御指摘のとおり、日米関係の重要性は、日米両国の国益にかなったものとして、米国においても民主、共和を問わず、超党派の支持を受けていると認識しております。その支持は、米国政府関係者、議会関係者、有識者等に幅広く共有されていると考えております。  こうした日米関係の重要性に対する超党派の支持は、長年の両国の社会の幅広い層における相互交流があってこそのものであると考えております。例えば、政府としても、JETプログラム、KAKEHASHI、国際交流基金による日本語教員の派遣、米日カウンシルによる交流プログラム等、様々な人的交流のイニシアティブを通じて日米間の交流を促進してきております。この成果は、本年四月に発出された日米共同声明でも両国によって認識されているところでございます。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 トップが注目されるケースがほとんどだと思いますけれども、実はそういう地道なことを民間レベルでも行政レベルでもしっかりとつながっていくことが、これが礎になっていくということ、とても重要でありますので、これ強力に進めていかなきゃいけないと思います。そういう問題意識の中で、日米の人的交流、これは同盟国としての関係強化の礎であると私も考えております。  ただ、人的交流が重要だとよく多くの方も言われますし、訴えられることもあると思います。しかし、現実を直視しなければなりません。例えば、先ほどありました日米間での、北米という枠組みになるかもしれませんけれども、対日理解促進交流プログラム、このKAKEHASHI、この取組も、二〇一六年度では千二百五十名前後でありましたけれども、今年度は二百五十名程度と激減しているのが現状であります。  政府として、日米両国間の信頼、友好を育む点において、人的交流の具体的取組というのが最重要であると思います。従前の取組を確実に進めるだけではなくて、これまでにない強化を図ってもらいたいと思いますけれども、岩屋大臣、いかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 委員御指摘のとおり、日米関係はやはり両国民の幅広い層における相互交流によって支えられているんだと思います。  したがって、御指摘のKAKEHASHIプロジェクトを含めて、これまでも政府は様々なプログラムを通じて交流を促進してまいりました。しかしながら、近年、残念ながらその人数がちょっと減ってきているという御指摘ですが、正直、予算上の制約などもあるんですけれども、これを更に活性化させていくべく、外務省としては最大限の努力をこれからもしていきたいと思っておりますので、また御支援のほどよろしくお願いを申し上げたいと思います。  日米関係の基礎となる人的交流を不断に改善し、促進してまいりたいと思っております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 予算の制約であるというならばしっかり我々応援しなきゃいけないと思いますし、これ未来への投資だと思いますから、目先の話ではないと、そういうところに予算を投じていくことこそが将来の日米関係の強化であり、そして未来の皆さんに希望をともすことになりますから、しっかりとやりたいと思いますので、大臣も頑張っていただきたいと思います。  今やるべきことをやらないと、今後できなくなってしまうと思います。人的交流に併せて、学術交流の重要性、例えば、米国の大学、シンクタンクにおける日本語講座の設置等、具体的な取組も進めていかなければいけないと思います。現状、米国内における日本関連専門家の減少が顕著であり、非常に危惧をしております。  グローバルパートナーシップを確実に推進するという観点から見れば、これまでとは違った切り口での大学支援、これが必要であるというふうに私は思います。これまでの大学支援というのは日本専門家の育成が主眼だったと理解をしておりますが、これに加えて、今後はより幅広い分野、例えばSTEMの分野とか、そういう米国エリート層候補生のような方々などに本当に日本の浸透を主眼とした対策も必須だというふうに思います。  是非取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

有馬裕外務省北米局長

○政府参考人(有馬裕君) お答え申し上げます。  米国における対日理解を促進する上で、知的交流は非常に重要であると考えております。政府として、これまでも、米国の大学及びシンクタンクにおけるジャパン・チェアの創設の支援等を通じて米国との知的交流を支援してきております。また、先ほど申し上げましたJETプログラム、KAKEHASHI、国際交流基金による日本語教員の派遣、米日カウンシルによる交流プログラム等、様々な人的交流のイニシアティブを通じて日米間の幅広い交流を促進してきているところでございます。  今後の日米関係の深化、拡大のためにも、日本外交専門家にとどまらない、米国内で影響力の高い層や、また今後の日米関係を担う青年層に対する対日理解や対日派、知日派形成の促進や持続的発展は極めて重要でございます。  政府としても、今後更なる展開を検討していきたいと考えております。こうした取組を通じ、揺るぎない日米関係の礎である重層的な人的交流を一層強化してまいりたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 これ、しっかりやっていただきたいと思いますし、また、大事なことは、もう政権に左右されない日米関係の土台を一層強化するという枠組みでありますから、地道かもしれませんけど、徹底的に我々も応援したいと思いますので、よろしくお願いします。  トランプ政権のアメリカ・ファーストが日本の外交政策に与える影響について考慮すれば、むしろ米国が内向きに仮になっていくということであるならば、国際社会における日本の役割というのは大きくなるものと私は期待をしております。バイの関係を重視するというだけではなくて、マルチの関係を重要視してきたのが日本外交であります。最近では、RCEPをつくって、CPTPPをしっかりと形にし、そしてそこには英国の加入にもこぎ着けてきたという事実があります。  今後四年間は、チャレンジであると同時に、日本の国際社会でのプレゼンスを強化するチャンスでもあるというふうに思います。そういう面では、世界から頼られる日本になることが重要であります。こういう視点を持って外交戦略をきちっと実行していただきたいと思いますが、岩屋大臣、いかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 我が国の外交姿勢としては、まずはやはり日米同盟を基軸に置かなければいけないというふうに思っております。  米国の新政権も決して、必ずしも内向きにならないように同盟国として仕向けていくということも大切だと思っておりますが、我が国が果たすべき役割が大きくなるというふうに我々も考えております。そのために、多層的、多重的な同盟国、同志国との連携をつくっていくということが必要だと思っておりまして、国際社会を分断から協調に導いていくという考え方の下に、グローバルサウスを含む幅広い国際社会と連携して対話と協調の外交を積極的に進めてまいりたいと思いますし、経済安全保障あるいは地球的規模の課題についてもしっかりリーダーシップを発揮してまいりたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 幅広く、そして対話と協調とおっしゃっていただいたので、あえて伺いたいと思います。  対中国との関係について質問します。  岩屋大臣は、報道ベースで、来週にも中国を訪問されると承知をしております。ASEAN諸国は、中国か日米かとの選択ではなくて、米国と中国との間を取り持つことができる国、それはまさに日本だと私は思いますけれども、そういう立ち位置になるということが重要なんだというふうに、私はそういうふうにASEAN諸国は思っているんだろうと思います。だからこそ、日中関係のマネージというのは極めて重要なんではないかと思います。  そういう点から見たときに、対中国との関係で我が国はハイレベルでの対話が圧倒的に不足をしているんではないでしょうか。米国で対中国に対して経済面でもいろんな角度で厳しい姿勢を貫いているものの、実はハイレベルの対話は重なっているのが現実であります。外交当局として、将来のためにもトップ同士の意思疎通の頻度が上がるように取り組んでいただきたいと思います。  そういう面では、中国の国際場裏での振る舞いをしっかりとしてもらわなければいけないと、言うべきことは言うと、その上で我が国の外交マネージとして建設的な役割を果たし切っていく必要があります。その基盤となるのが日中ハイレベルの経済対話でもあると思います。  いずれにせよ、中国にも頼られる日本となる外交を展開すべきだと思います。この訪中に対する意義付け、またこれらについての今後の見通し、大臣の決意も含めて御答弁いただきたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 基本的な考え方は委員と全く同感でございます。  なお、私の訪中については現時点では決まっておりませんで、国会とも御相談をさせていただかなければなりませんし、ただ、できるだけ早期に実現をして、カウンターパートの王毅外交部長とも腹を割ってしっかり議論をしたいと思っております。  さきの日中首脳会談においては、戦略的互恵関係を包括的に進めていこうと、そして建設的な、安定的な関係を構築していこうと、そのために首脳レベルを含むあらゆるレベルで、幅広い分野において意思疎通を図っていこうということを確認しておりますので、その趣旨に沿ってしっかりと中国とも、もちろん言うべきことは言いつつ、しかし丁寧な対話を重ねていきたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 是非実行していただきたいと思いますし、早い時期に行かれるということでありましたので、行かれましたら、是非その後、年が明けたら早々に外務大臣にも来てもらえるように、きちっと話を付けていただきたいというふうに思います。  日本の望ましい安全保障環境を構築するために、我が国の総合的な力の増加で対応することを、私自身、国会質疑、また安保三文書の改定での議論にて提案、また共有、そして記述にもつながっております。具体的には、第一に外交力、第二に防衛力、第三に経済力、そして第四に技術力、第五に情報力と明示して実行に移っている段にあります。  外交力と防衛力を支える基盤、これは間違いなく経済、金融、財政の力であります。平時から有事に十分耐えられるマクロ経済運営の実現が欠かせず、これ自体が抑止力となります。それゆえ、我が国が抱える、想定される金融、経済、財政面での脆弱性の解消、これはもう不断の努力、そして必須な項目であります。  安保戦略を踏まえて、有事に強い経済、財政、金融の基盤強化に関する取組を現状どのように進めておられるか、毎回こういうたんびに聞かせていただきたいと思いますけれども、土田政務官に伺いたいと思います。

土田慎自由民主党・無所属の会財務大臣政務官

○大臣政務官(土田慎君) 委員おっしゃるとおりでございまして、経済力は総合的な国力の一つの要素であり、国民の安心と安全の礎となる我が国の安全保障をより確かなものにするためには、経済、金融、財政の基盤強化に不断に取り組む必要があるというふうに考えております。  このため、今般の経済対策においても、賃上げ環境の整備として、価格転嫁の円滑化や、円滑化の推進や中小企業等の省力化、デジタル化投資を促進するとともに、潜在成長力を高める国内投資の拡大やイノベーションを牽引するスタートアップへの支援など、日本経済の成長の強化に資する対策を盛り込んでいるところでございます。また、経済財政運営に当たっては、不測の事態に十分耐えられる財政基盤を平時より備えておくことが不可欠だというふうに考えております。  政府としては、予算の重点化や財政支出の効率化といった改革の努力により、財政状況の改善を進め、そして力強く発展をする、危機に強靱な経済、財政をつくってまいりたいというふうに考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 やはり、我が国が成長している、そして必要なところに投資ができる、この姿こそがやはり日本を味方に付けておきたいなということにもつながりますし、また、本当にそういう面で技術を伸ばしていくことができたり、金融面でのサポートが世界に効くことができれば、そういう事態が招かれないということにもなりますので、これは不断の努力を重ねていただきたいと思います。  次に、安全保障の具体的な基盤となりますのは、自衛官の皆さんであります。  給与面だけでなくて、任期制の自衛官にとってキャリアパスの明確化が募集の向上には欠かすことができません。今後、労働力不足に伴う人材確保が民間企業においても喫緊の課題であって、自衛官退職者の募集ニーズはますます高まるということは想像に難くありません。  その上で、現状の若年退職者に対する民間企業の募集状況、そして援護の現状、また今後の取組について端的に答弁をしていただきたいと思います。その上で、手に職を付けてから自衛隊を退官されることが重要であり、これまでも取り組んでこられたと思いますけれども、現状どのような選択肢があるかということも大事でありますので、どんな資格を取ることができて、資格取得と民間企業の就職との関係性、現状どうなっているかについて御答弁いただきたいと思います。

青木健至防衛省人事教育局長

○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。  防衛省では、退職予定自衛官に対し、若年定年制の自衛官は退職日のおよそ三年前から、任期制の自衛官は退職日のおよそ一年前から、様々な再就職支援を行っております。具体的には、退職後の生活の安定や職業選択に必要な知識を付与するための退職管理教育、再就職に有用な資格取得に必要となる能力や技能を習得させるための職業訓練、部外の専門相談員による進路相談、こういった再就職支援を行っています。  また、全国五十か所に地方協力本部がございますが、また、そこと幕僚監部等に配置されている合計約千四百名の就職援護隊員が日頃より企業に対して自衛官の有用性の広報や求人の開拓をするなど、円滑な再就職支援に努めております。  これらの支援によりまして、職業紹介を希望するほぼ全ての退職予定者の再就職先を確保しております。  なお、令和五年度につきましては、退職予定自衛官約七千人でございましたが、民間企業等から退職自衛官向けの求人は約七万件を獲得したところでございます。  さらに、委員御指摘の資格取得につきましては、防衛省では約百四十の職業訓練を行っておりまして、例えば各種の自動車運転免許、またTOEICといった英語検定、ドローン操縦士、ITパスポート、電気工事士、メンタルヘルスマネジメントなどの資格取得が可能となっております。  こうした職業訓練によって取得した資格は再就職においても有用であり、大型自動車一種及び二種免許の取得によってバスやトラックのドライバーになったり、地域防災マネージャーの証明取得により地方公共団体の防災監、海技資格、海技士資格の取得により船舶関連企業への再就職など、多くの事例がございます。  現在、総理を議長とする関係閣僚会議の中で、自衛官としての知識、技能、経験を生かした更なる再就職先の拡充や公的資格取得プロセスの簡素化などを政府一体となって検討しているところであり、引き続き、関係省庁や関係機関と連携し、再就職支援の一層の充実強化を図ってまいります。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 自衛官になられるときからその情報を得ていくということも大事でありますので、その広報しっかりやっていただきたいと思いますし、充実も図っていかなければいけないと思います。  その上で、任期制自衛官について、自動車運転免許を取得できる体制をしっかりと取っていただき、また持続をしていただきたいと思います。特に、地方で再就職するに当たっては、介護事業であったり、建設事業であったり、公共交通機関であったり、運転免許というのは基盤になるわけであります。地域で喜ばれることは想像に難くありません。  募集の点、人的基盤の強化、そして、ただでさえ自衛官として社会貢献されていますけど、その後の社会貢献にもなる。また、現実的ニーズを考慮すれば、今後、陸上自衛隊だけじゃないという視点も検討していただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 三浦委員には、長年、防衛大学校の教官をされていましたけど、それを通じまして、幹部自衛官の人材教育、その間に進路指導や就職援護なども大変お世話いただいておりまして、感謝を申し上げます。  その上で、公明党から、総合経済対策の策定に向けた提言の中で、人的基盤については、御指摘のような職種等につきまして検討いただくように御提言をいただいているわけでございます。  御指摘いただきました自動車運転免許につきましては、全ての陸上自衛官が原則として大型車両等の免許を取得するということになっておりまして、現に私も四十年前に大型免許の取得を自衛隊でさせていただきましたけど、非常に役に立っております。  また、海上自衛官及び航空自衛官につきましては、再就職のための職業訓練において希望者は無料で各種自動車免許を取得することができますし、最近、バス、タクシーのドライバーが人材不足ということでありますが、本年六月に、国土交通省、防衛省、タクシー、トラック、バスの自動車整備に係る業界団体との間で、自動車運送業等の、自衛隊の人材確保の取組につきまして相互に連携していくことを申し上げをいたしました。  このような例もございますが、現在、総理官邸で、総理を議長といたしますこの関係閣僚の中で、自衛官としての知識、技能、経験を生かした再就職の在り方につきまして検討を進めているところでございます。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 今、陸上自衛隊で免許取ると、警察官が見れば一つで分かるという時代ですが、限定解除をしないといけないという課題もまだ残っておりますので、いろいろこれからよく連携取っていただきたいのと、海上、航空、そのときに船に乗っているので免許要らないだろうと、こういう視点だけじゃなくて、もう一つ踏み込んで是非取り組んでいただきたいと思います。  次に、防衛産業が掲げる課題解消について伺ってまいりたいと思います。  防衛生産基盤強化法制定以前は、防衛省は防衛産業のサプライチェーンを十分把握できていなかったと認識をしております。この法律のサプライチェーン調査によって、現在の防衛産業のサプライチェーン把握状況というのは改善しているのでしょうか。また、日本の防衛産業のサプライチェーンについて、この法律も活用しながら更なる強化が必要であると思いますけれども、大臣、是非取り組んでいただけませんでしょうか。

坂本大祐防衛装備庁装備政策部長

○政府参考人(坂本大祐君) サプライチェーンの調査につきましては、防衛省が自衛隊の任務に不可欠な装備品等を製造する企業に対しまして実施をしてございます。そういった中で、老朽化した設備、入手困難な原材料、部品等の有無といったような安定的な製造を脅かすリスクの兆候を直接把握することを目的としてございます。  現在、法律上、企業に対しましては回答は努力義務ということにされておりますけれども、サプライチェーン全体、レイヤーの低いところにいるサプライヤーも含めて調査を進めているところでございます。その結果を踏まえまして、何か問題があるようであれば、基盤強化法のメニューを使いましてしっかりと支援をしてまいりたいと、このように考えてございます。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 今大事な御答弁いただきましたが、防衛装備品を納入する防衛産業に関わる企業からの意見交換、これはプライムとはやられておると思います。しかし、より強化をしていくためには、サプライヤーの課題をしっかりと要望も踏まえて受けていくためには、より現場の、サプライチェーンの側のところの意見交換も必要であります。  大変な数だと思いますけど、御対応いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

坂本大祐防衛装備庁装備政策部長

○政府参考人(坂本大祐君) 今御指摘ございましたとおり、サプライヤーとの意見交換も大変重要であると認識をしております。  このため、防衛省は、このプライムとの協議のみならず、最近はサプライヤーの皆様とも直接対話を重ねてきているところでございます。  例えば、昨年の十二月以降、防衛生産基盤強化法、これの宣伝をするような意味で、全国で約三十回セミナーを開きまして、サプライヤーの方々にも約一千社御参加をいただきまして、その中では個別の相談会を通じて具体的な御要望を承っているところでございます。さらに、艦船、航空機、弾薬、弾火薬といった各装備分野ごとにそれぞれ違ったお悩みをお持ちでございますので、企業の方々、個別、あるいは弾火薬であれば委員会のようなものを開きまして、そこで様々お話を伺い、課題や要望の把握に努めております。  今後とも、このような取組、強化してまいりたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 大臣に最後端的に伺いたいと思います。  防衛力そのものであるのが防衛産業であります。この施設というのは、自衛隊施設と同様に強靱化を図っていく必要があります。老朽化した施設が防衛産業の中にも散見をされております。もしこれが有事や自然災害などで使えなくなってしまえば、これ継戦能力の欠如ということにも直結します。  そういう面では、本年五月に、私、木原前防衛大臣に質問して、これらについての対応を引き続き検討するという答弁がありましたけれども、大臣、今後具体的にどうしていくか、検討状況を伺いたいと思います。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 委員から御指摘をいただいておりますが、現在、こういった装備品の製造のための建屋が老朽化見られているのは事実でございまして、やはり我が国の防衛産業が自衛隊の任務遂行に必要な装備品の修理、製造を行う上の課題となっております。  その上で、この件につきましては、装備品等の製造や修理のために特別に必要となる装備、施設に、必要となる施設ですね、必要となる設備については初年度、初度費として、初度費として一括で支払う措置を講じるとともに、装備品等の製造工程の効率化、また事業継承等に不可欠なものであるといった防衛生産基盤強化法の要件に適合するものであれば、財政措置の、財政上の措置の対象になり得ると考えておりまして、こういった考えの下に、防衛省としては、企業との問題意識に向き合いまして、防衛生産・技術基盤の強化に最大限取り組んでまいりたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 終わります。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十二分休憩      ─────・─────    午後一時開会

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。どうぞよろしくお願いします。  質疑に入る前に、先ほど、広田議員から非常に重要な提起があったなというふうに感じました。  これ、中国は専制独裁国家なのかどうかというお話がありましたけど、私としては、これちょっと調べまして、専制とは、身分によって統治者が決定されており、国民の政治参加が実質的に認められていない政治体制のことをいうと、独裁とは、一人又は少数の権力者が国家権力を専任している政治状態をいうということでありまして、まさに中国は専制独裁国家と言えるというふうに私は思います。  その上で、大臣は先ほど、その総理の発言に対して、ちょっとどうかというふうに、ちょっと疑義を持ったという発言がありましたけれども、これはどこに違和感があるのかと、どこに違和感を感じたのか、その点についてまずお伺いしたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) いや、総理の御発言は、先ほども申し上げたとおり、特定の国の政治体制を名指しをして言ったものではなくて、国際情勢全般の中でそういう傾向が強まっているということを指しておっしゃったというふうに私は理解をしたんですが、最初に聞いたときにはその言葉だけが耳に入りましたので、あら、どういう文脈でおっしゃっているのかなということを、正直ちょっとはっとして聞いたということでございました。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。  これ、外交上どういう言葉遣いをするのかということはよく丁寧に考えなければいけないというふうに思いますけれども、私たちが中国を専制独裁国家だというふうに考えることは極めて重要なことでありまして、それを前提に、どういうふうにこの中国と対処していくのかということをしっかりとこれ議論をしていきたいというふうに思います。  今日の課題は、中国の問題であります。  中国の薛剣大阪大使級総領事は、先般の衆議院議員選挙の選挙運動期間中の十月二十五日、自らの官職名を明示したXの公開アカウントにおいて、全国どこからでも比例代表の投票用紙にはれいわとお書きくださいと投票を呼びかける文面が表示される、れいわ新選組の山本太郎代表の街頭演説の動画を引用して表示させ、世界のどの国も一緒だけど、政治が一旦ゆがんだら、国がおかしくなって壊れ、特権階級を除く一般人が貧乏になり、とうとう地獄行きなんだと、推薦する投稿を行ったということであります。  この薛剣大使のアカウントというのは、もうフォロワー数は現在八万二千以上あるということで、非常に影響力のあるアカウントとなっております。  この問題に、どのように、誰がどのように対処をしたのか、まずお聞かせいただきたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 十月二十五日、御指摘のように、薛剣在大阪中国総領事がXにおいて、特定の政党の選挙活動に関する動画を引用し、意見を述べる投稿を行ったと承知をしております。  本件投稿は極めて不適切なものであり、中国側に対しては、薛総領事による本件投稿が行われた十月二十五日に、アジア大洋州局参事官から在京中国大使館の公使参事官に対し申入れを行い、直ちに削除するように求め、同日中に削除されたものでございます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。  非常にこれゆゆしき案件だなというふうに思っておりますけれども、大事なことは、これ計画的に、かつチャレンジングにこれ行われているということであります。その前には大使の発言もありました。で、今回はこういった内政干渉に至っているということでありまして、徐々に徐々に、だんだんと進攻してくるという、これは表現、表現の下においてもこれをやり続けている、これは戦略的にやっているというふうに思われます。  それで、その上で、こういったことにどうやって対処をするのかということが重要でありますけれども、そこでお伺いしますが、これ外交関係に関するウィーン条約第四十一条一項について御説明をいただきたいと思います。

金井正彰外務省国際法局長

○政府参考人(金井正彰君) お答え申し上げます。  外交関係に関するウィーン条約第四十一条一項は、「特権及び免除を害することなく、接受国の法令を尊重することは、特権及び免除を享有するすべての者の義務である。それらの者は、また、接受国の国内問題に介入しない義務を有する。」と規定しております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 これ、外交官というのは極めて高い特権があるわけですね。身体拘束されないということであります。その代わりに、この国内の問題、内政に干渉することはできないということでありまして、これは義務として課されているということです。  で、これ、義務に違反したならば、これは問答無用で国外追放をすることができるというのがこの外交官の位置付けとなっているわけでありますけれども、じゃ、この今回のいわゆる外交官による選挙運動がどういう位置付けになるのかということでありますが、これ、第四十一条一項についての答弁書によると、どういったときにこの義務違反になるのかということに対して、答弁書の中では、例えば、一般に、外交官が接受国の特定の政党に寄附をした場合には、当該義務の違反となるものと解されているという答弁があるわけでありますけれども、これはどういったロジックでこの答弁を導き出したのか、この点についてお伺いしたいと思います。

金井正彰外務省国際法局長

○政府参考人(金井正彰君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、外交関係に関するウィーン条約第四十一条一項が規定する接受国の国内問題に介入しない義務につきましては、その内容に関する明確かつ具体的な基準が確立しているわけではございません。  その上で申し上げますれば、外交関係に関するウィーン条約が作られた際の起草過程の審議などを踏まえれば、一例といたしまして、外交官による接受国の特定の政党に対する寄附というものは一般に当該条項の違反となるものと解されております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 接受国の特定の政党に寄附を外交官がした場合にはこの義務違反になるということであります。  ですけれども、じゃ、先ほどの薛剣領事のやったことというのは、これは、政治活動の中でも公職選挙というのは最高の民主主義の発露というものでありまして、国民主権が最も具現化する場面であり、接受国の国内問題そのものだというふうに考えます。  念のため付言すると、公職選挙法上は外国人の政治活動には特に言及をしていないわけでありますが、問題なのは、政治活動を行ったのが特権及び免除を享有する外交官だったということにあるのではないでしょうか。  この選挙に外交特権を有する者が介入することは、内政干渉の最たるものであり、決して許されるものではないというふうに思いますが、この薛剣総領事はこれウィーン条約に違反していると。先ほどの話だと、特定の政党に外交官が寄附をすればこれ違反だということであります。このような選挙運動は当然違反に当たるというふうに考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

大河内昭博外務省大臣官房審議官

○政府参考人(大河内昭博君) 御指摘の点でございます。  この領事、総領事に関しましては、このウィーン条約に該当するものといたしまして、領事関係に関するウィーン条約第五十五条の一項というのがございまして、この中にも、接受国の国内問題に介入しない義務、このようなものが規定されているところでございます。  他方で、この具体的内容に関しましては、先ほど御説明申し上げましたとおり、その内容に関しましては明確かつ具体的な基準が確立しているわけではないと、こういうことでございます。  ちょっと、そのようなことを踏まえますと、この総領事によります本件投稿、このウィーン条約違反に当たるかどうかちょっと直ちに一概にお答えすること困難であると、こういう状況でございます。御理解いただければと思います。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ちょっと、全く理解できないんですけど、これは言葉を濁しているわけですよね。  と言いながらですよ、でも、答弁書においては、これこの答弁書が出てきて私はびっくりしたわけですけれども、特定の政党に寄附をした場合には違反に当たるということを明確にこれ答弁しているわけですよ。  でも、これ、政党の寄附よりも、選挙に介入しているわけですから、当然これは義務違反を犯しているというふうに考えるのが至極妥当だというふうに考えるわけですけれども、今の御発言だと、違反しているかどうかは分からないということですか。  特定の政党が寄附をしたときに、寄附をした場合は違反しているということですけど、この選挙活動、選挙に関与した場合には違反していないということは、よくこれ検証された上でそういう結論を出されているのかどうなのか、もう一度いかがでしょうか。

大河内昭博外務省大臣官房審議官

○政府参考人(大河内昭博君) 本件総領事によります投稿でございますけれども、その内容、文脈に照らしまして、具体的に意図するところが必ずしも判然としないと、こういうようなことを踏まえまして、先ほど申し上げましたとおり、ウィーン条約違反であるかについては一概にお答えすることは困難であると、このようにお答え申し上げたところでございます。  他方ででございますけれども、本件投稿、その選挙介入、ひいては日本の国内問題、これに不当に介入していると、こういうふうに受け止められるおそれがある極めて不適切なものであると、こういうことは我々としても考えているところでございまして、そのような考えに基づきまして、本件投稿が行われた十月二十五日に申入れを行い、直ちに削除するよう求め、同日中に削除されたと、このような経緯があるところでございます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 では、これはウィーン条約に違反していないということであれば、何に抵触してこの削除を求めたのかということがよく分からなくなってしまうわけですね。これはウィーン条約に違反しているから削除をするべきだということをこれ明確にするべきだし、これは明らかな、かつ、さっき答弁書に出たように、特定の政党に寄附をする行為は違反である、義務違反であるということを明確におっしゃっているわけですから、これを明らかにしていただきたいというふうに思いますが、これはなかなか答弁は出ないんだろうというふうに思います。  これ、二〇二三年三月にはカナダが、総選挙に中国が介入しようとしているとして特別調査官に調査を指示した後、同五月に在トロント中国人外交官の趙偉氏をペルソナ・ノン・グラータとして追放したということであります。理由は、中国のウイグル人への対応を批判したチョン議員の反中国的な立場を抑制することを目的に、同議員の香港にいる親族に関して詳しい情報を収集しようとした疑いがあるということで、これ国外追放しているわけですね。カナダの国会議員の情報を収集し、威嚇しようとする中国の企てに関与したことの重大性を正当に評価するなら、当然の対応と言えるのではないでしょうか。  ですから、もう当然、これ総選挙に直接介入したと、薛剣総領事をペルソナ・ノン・グラータと指定をして追放するという処置をとられた方がいいのではないかと思いますけれども、見解を伺いたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 先ほど、寄附をした場合はウィーン条約違反に当たるのではないかという答弁を事務方からしたわけですが、金銭の提供ということになるとそれはかなりまあ明白性を持っているんだと思いますが、SNS上の投稿などについてどう考えるかということも含めて、必ずしも明白に違反をしているとは言えないけれども、違反をするおそれがある不適切な行為だということで、直ちに削除を求めて削除せしめたということでございますので、我々としては適切に対応できているというふうに考えているところでございます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 これ、SNSだということではありますけれども、これは選挙運動に当たります。これ、国内法において、もし僕たちが選挙の投票日当日にその投稿をしたならば、それは選挙運動をしたということで、これは公職選挙法ではNGになる行為です。もうそういうふうに特定されますよ、これ明らかですよ。  つまり、外交官が選挙運動をしているわけですよね。だから、それを、これだけ明らかになっているのに、削除を求めた、でもその根拠はよく分からないということでは、これからのことが心配です。  これは、ブリンケン国務長官もCNNのインタビューで、今年四月二十六日に、中国が米国の今後の選挙に影響力を行使し、ほぼ間違いなく干渉しているという証拠を確認したということを明らかにしています。  私も去年、キン・モイ、カート・キャンベルさんとお会いして様々な意見交換をさせていただきました。その内容はつまびらかにはしませんけれども、かなり大きな危機感を持っていますよ。やっぱりやるべきことはやらないと、どんどん侵略されていってしまうということなので、やっぱり一つ一つに適切に対処するということが必要なんだろうというふうに思います。  今年の五月の二十日に頼清徳台湾新総統の就任式に我が国の国会議員三十一名が出席したことに対して、呉江浩駐日大使は、中国分裂を企てる戦車に縛られてしまえば、日本の民衆が火の中に連れ込まれることになるということで、こんな発言をしているわけですよ。これに続いての発言なんですね。  だから、つまり戦略的に、計画的に、日本政府はどこまで許容するのか、どこまでどういう対処を取るのかということをこれノックしているわけですよ。ノックされたらはね返さなきゃ。それ駄目だよと、日本に国内干渉すると、国内の選挙に干渉しようとすると、そんなこととても許されないんだよということをしっかりとメッセージとして発信する必要があるというふうに考えます。  そういった意味では、先ほど、来週、中国の方に行かれると、王毅さんと会うという話が出ました。私は、会って話をすることはいいだろう、重要だというふうに思います。ただ、その際に、こういった国内干渉に関してはしっかりとくぎを刺すということ、これを発言をしていただきたいというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 訪中についてははっきり決まっているわけではありませんが、できるだけ早く、直接、カウンターパートである王毅外交部長とお目にかかってお話をしたいというふうに思っております。  その際に、会談内容というかアジェンダについては今予断を持って申し上げるわけにはまいりませんが、言うべきことはしっかり言っていかなければいけないと思っておりまして、尖閣の問題もこれあり、あるいはALPS処理水をめぐる輸入規制の問題もこれあり、あるいは邦人拘束の問題もございますし、様々ございます。そういう様々な言うべきことを言いつつ、しかし、大局的な見地にも立って、戦略的な互恵関係を幅広く前に進めていこうという話も含めて、しっかり話を訪中が実現すればしていきたいと思っております。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 時間が過ぎております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 はい。  もう時間が参りましたので終わりますけれども、中国に不満があれば会って話をすればいいということを常々おっしゃっているわけであります。是非しっかりと日本の立場をお話しをいただきたいということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文でございます。  私も、中国に関連して、尖閣の防衛問題、伺います。  日中中間線近くに、東シナ海の、中国のブイ、これ一体どうなっているんでしょうか。これ、昨年の七月ですよ。一年以上たっちゃっているんです。私は、ずっとこの委員会で質問続けてきました。三月に上川大臣が、私の質問も受けて、記者会見で、撤去や移動、我が国によるブイの設置も対抗手段として検討している、ここまで言っているんですよ。でも、それからまたずっと、半年以上、何の音沙汰もない。  さあ、大臣、これもう中国が撤去しないのであれば、日本で撤去しましょうよ。それで、その機能も調べましょう。それぐらいやらないと、これ独立国家じゃないですよ。どうですか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘の中国による当該ブイの設置でございますが、中国側に対しては、直ちに抗議するとともに、昨年来、首脳、外相レベルも含めて、あらゆる機会を捉えてブイの即時撤去を強く求めてきておりますが、現状、まだ現場の状況が改善していないということは極めて遺憾でございます。  政府としては、今申し上げた外交的取組を強化するとともに、現場海域における必要な警戒監視及び状況の把握を行ってまいります。今後いかなる対応が適切かということについては、関係各省庁とも連携して検討の上、対策を講じてまいりたいと思っております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 ブイ一つ撤去も、解決できない、一年以上もたって。これ、もう日本の外交力ゼロですね、失礼ですが。  期限決めればいいでしょう。もう来年のいつまでに撤去してほしいと、しなければ日本が撤去するよと。もうそれ実行すればいいだけですよ。海洋法条約に違反しているのは中国なんですから。それすら言えないというんじゃ、もう日本、ちょっと外務省、本当危機的状況ですよ。しっかりしてください。  さあ、それに続いて、日米地位協定第二条第三項において、使用していない米軍施設については返還を、私、求めることができると書いてあると思ったら、違うんですよ。求めなければならないんです。  今、四十七年間、久場島と大正島にあるこの米軍の施設、使っていません。使っていないのであれば、返還を日本は求めなきゃいけない。アメリカ政府は、使っていないのであれば返還しなきゃいけない。両国とも、日米地位協定に違反状態が続いているんですよ。さあ、これどうしますか、外務大臣。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 在日米軍施設・区域につきましては、御指摘のとおり、日米地位協定第二条三に基づいて、その必要性を返還を目的として絶えず検討することとされており、これまでも政府は、個々の施設・区域について、地方公共団体からの返還や使用の在り方等に関する要望も勘案しつつ、随時、日米合同委員会等の枠組みを通じて米側と協議をしてきております。  その上で、御指摘の島々における射爆撃場につきましては、日米安全保障条約の目的を達成する上で引き続き米軍による使用に供することが必要な施設及び区域であると認識しているところでございます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 返還ではなくて、米軍にちゃんと使ってほしいと、こういう方針らしいですよね。  私、さきの予算委員会でも取り上げましたが、この尖閣諸島にある米軍の射爆撃場、これ、私は有効に活用した方が日本の安全保障にとってはいいんだというふうに考えていまして、ここで日米合同軍事演習をしっかりやるべきだと、こういう交渉をした方がいいんじゃないかと思っています。  これが実現できれば、中国に対して強力な抑止力、対処力になることはこれ確実で、尖閣諸島防衛に大いに役立ちます。そして、島嶼防衛、離島奪還の最適な演習になること間違いありません。これは、元自衛隊幹部からもその有効性を指摘する声が複数上がっております。  さあ、防衛大臣、この有効性について、軍事演習をやって抑止力を高める有効性について、どうお考えですか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 尖閣諸島は国際的にも疑いのない我が国固有の領土でありまして、現に我が国はこれを有効的に今支配をしております。その上で、久場島、そして大正島の射爆場、この日米共同訓練を実施すべきとの委員の御指摘につきましては、必要な要素を総合的に考慮した上で、政府全体で慎重に検討をする必要があると考えております。  政府としましては、国民の生命、財産、我が国の領海、領土、領空を断固として守り抜くために、冷静かつ毅然と対応していく考えでございます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 これ両大臣に伺いたいんですけれども、私、予算委員会でも指摘しました、次の日米外務・防衛大臣会合、いわゆる2プラス2で、この射爆撃場の返還、まず使っていないなら返してほしいと。でも、米軍も、いやいや使う可能性もあるというのであれば、ここで日米合同軍事演習をしましょうと提案したらどうですか。これを、米軍との協議を始めるべきだというふうに思っています。  というのは、これ、米軍もやるべきだと思っているんです。ただ、アメリカの政府の方が消極姿勢なんです。だから、米軍の中でも迷いがあるわけですよ。ただ、今回、トランプ政権ができて、安全保障担当のマイク・ウォルツさんも、あるいは国務長官になる予定のマルコ・ルビオさんも、中国に対しては現実的にきちっと対峙するという姿勢持っていますから、これ、今、議論するチャンスなんですよ。  さあ、この進展、この協議進展の可能性を是非とも私は追求していただきたいと思うんですが、2プラス2でこの問題を取り上げていただけますでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 2プラス2でどういう問題を取り上げるかということについて、予断を持ってお答えすることは差し控えたいと思います。  先ほど防衛大臣から答弁がありましたように、尖閣は、言うまでもなく、国際法上も我が国固有の領土でございますから、これを断固守り抜いていくというのが我が国の方針でございます。その上で、個々の米軍の施設・区域について、使用の在り方については日米合同委員会等の枠組みを通じ米側と協議をしているところでございます。  したがって、2プラス2においてそういう話ができるかどうかは予断を持って申し上げることはできませんけれども、尖閣については断固とした決意で守り抜いていくということを確認をするということになろうかと思います。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 今、慎重という御意見がありましたが、これから新しい政権ができます。したがいまして、この2プラス2におきましていかなる議題を取り扱うかということは、これ、日米双方で議論をして決めるものでございますが、おっしゃるように、日米同盟の抑止力、対処力を一層強化をするためにはどのような取組が有効かという点を不断に検討、調整していく考えでありまして、次のアメリカの政権とも緊密に意思疎通をしてまいりたいと考えております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 実はこれ、アメリカの方でも動きが出ているんですね。今日の私の質問があるからではないと思うんですが、実は、今朝の「現代ビジネス」のネット記事で、ロバート・エルドリッジさんという、今、政治学者で、元海兵隊の何か部長さんもやっていた有力な方ですが、この方が、アメリカは四十六年間、こうやって尖閣問題に弱腰を続けてきた、今こそ射爆撃場使用再開で明確なメッセージを出せと。アメリカの識者の中でもこの問題上がっているんですよ。私も日本で騒いでいます。それは、尖閣防衛に対して最も有効な作戦になるからなんです。  ただ、もちろんこれ、相手があることですから簡単ではないと思います。ただ、重要なのは、こういう外交交渉を行うこと自体が、尖閣諸島が日米同盟の対象地、つまり日本の領土であるということを世界に証明できるんです、歴史的にも。そうでしょう、アメリカの施設があるわけだから。それと、反対に、中国の領土的主張、歴史的根拠も何にもないのに、とにかく尖閣は中国のものだという主張を論破できるんですよ。  だから、これは合同軍事演習まで行かなくても、交渉すること自体が、尖閣問題について日本の主張を正当化し、中国の主張を論破できるという、こういう外交的な効果もあるということも含めて両大臣は是非とも検討してほしいし、そして、アメリカとの交渉の中で、アメリカにもこの意見があるわけですから、取り上げて、尖閣の防衛を果たしていただきたいというふうに思います。これ答弁は結構です、時間がないので。  防衛大臣は、さきの予算委員会の答弁で、尖閣視察についてこう言いました。現時点において予定はない、防衛省・自衛隊としてこの海域における警戒監視がしっかり維持されるよう努めてまいりたい。  他人事のような甘い認識なんですけれども、日本の尖閣の領土、領海、領空、こんな認識では私、守れないと思いますよ。尖閣は、改めて言うまでもなく、歴史的にも国際法上も日本の領土でありながら、もうサラミ作戦でもう既に領海と領空は中国に侵犯されて、いつ上陸されるか分からないという状況に陥っている、こう認識すべきです。日本の政治家と政府は、不退転の防衛努力がなければ、必ず近い将来私は侵犯されると考えています。  こうした現実的な認識に立って、日本の領土である尖閣諸島の防衛体制を確立するために、まず防衛大臣自ら自衛隊艦船で現場に赴いて、現地を視察して、そして隊員、職員を激励すべきだと思います。この政治的なリーダーシップがあって初めて尖閣諸島は守られ、そのプレゼンスこそが中国に対する外交力、抑止力につながると考えますが、防衛大臣の見解はいかがでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 私の尖閣に対する認識は、沖縄の返還交渉のときにこの海域も含めて協議をされまして、その後、この尖閣諸島は国際法上も疑いのない我が国固有の領土ということで有効に支配を続けております。米軍の射爆訓練も、事実この間行われたこともございます。  したがいまして、今の日本政府の見解は、そもそも尖閣諸島をめぐって解決すべき領土所有の問題は存在しないという立場でありますが、しっかりと今、海上保安庁と自衛隊が連携して警戒監視に万全を期しておりまして、しっかりと確保しながら、これらの状況については逐次報告を受けております。  せんだって、沖縄を私、訪問をしてきました。その際、海上、また航空の司令官からも尖閣諸島を含む東シナ海での警戒監視を担う現場としては直接報告を受けまして、確保しているということで激励をいたしました。  今後とも、現場の状況把握と隊員の激励のためには部隊視察、可能な限り積極的に行ってまいりますが、尖閣の視察につきましては現時点におきましては具体的に予定はなくて、しかし、政府の立場に基づいて適切に判断していきたいと考えております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 現場の状況を報告を受けているということであります。  ただ、私は、担当者、責任者が現場を見て、そして、現場で頑張っている職員を直接顔を見て激励する、それが現場の職員の士気にも関わってきますし、あっ、トップが来てくれたと、俺らも頑張らなきゃと、こうなるわけですよ。  これ、大臣、やっていただくと評価上がりますよ。いや、大臣の評価のためじゃなくて、日本国が守られるんですよ。そういう思いで実現をしていただきたいと思います。  さて、最後に、委員長、私は、この六月から、当委員会でも尖閣諸島の視察を実現していただきたいということを何度も提起しています。理事会でもお話合いがあったのかもしれませんが、まず、当委員会で視察するということに議決で決まりましたら、政府はどう対応するんでしょうか。  それから、予算委員会の私の答弁では、個々のケースに応じて、その必要性や状況などを総合的に勘案して判断すると、得意の官僚用語で逃げていますが、こんな曖昧なものでした。  さて、この視察というのは、政府の外交権を妨害するものでは全くありません。国会が国政調査権を行使するものです。この国政調査権というのは、憲法でも国会法でも保障され、そして参議院規則でも明記されています。私は、この国政調査権、政府は阻止することはできないんじゃないかと思いますが、以上、政府の見解を伺います。

青木一彦自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(青木一彦君) 尖閣諸島が我が国固有の領土であることは歴史的にも国際法上も疑いがなく、現に我が国はこれを有効に支配しております。  政府といたしましては、尖閣諸島及び周辺海域の安定的な維持管理という目的のため、原則として政府関係者を除き何人も尖閣諸島への上陸を認めないとの方針を取っております。そして、この方針の下で、上陸を認めるか否かにつきましては、個々のケースに応じて、その必要性や尖閣諸島をめぐる状況等を総合的に勘案して判断することになります。  いずれにせよ、現時点におきましては、国会法第百三条に基づく議員派遣に関する議決等は行われていないと承知しており、仮定の状況についてお答えすることは差し控えさせていただきます。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 時間が過ぎております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 委員長、政府は個々の状況に応じて判断するということなので、是非ともこの委員会で尖閣視察を理事会で諮って議決をしていただいて、それに対して、個々の状況がはっきりするわけですから、政府がどう判断するか、是非とも政府の姿勢も私見てみたいと思いますので、是非とも委員長、よろしく取り計らいお願いします。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 後刻理事会で協議いたします。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 国民民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。  岩屋大臣、御就任おめでとうございます。また御指導賜りますので、よろしくお願いしたいと思います。  ベラルーシにおいて、邦人が拘束されました。林官房長官も十八日の記者会見で、ベラルーシで日本人が拘束されたことについて言及されましたが、この詳細について事実関係を教えてください。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のとおり、十二月十六日、ベラルーシ外務省から在ベラルーシ日本国大使館に対して、邦人一名を拘束した旨の通報がございました。  ベラルーシ側からの通報は、十二月一日の現地報道を受けて、在ベラルーシ日本国大使館を通じ、直ちにベラルーシ外務省に確認を求めていた結果、その照会への回答としてなされたものでございます。  政府としては、邦人保護の観点から適切に対応してまいりたいと思います。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 大臣、その方は、ベラルーシの独立系メディアが今月三日に、ベラルーシ南東部のホメリ州で高速道路を撮影していた日本人をベラルーシ当局がスパイ容疑で拘束したという報道があったんですが、これと同一人物ということでいいんでしょうか。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 今御指摘の報道を受けて確認したところ、同一の人物ということでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 その方の渡航目的であるとかお名前等々は、外務省は把握されていますね。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 外務省としてはお名前等を把握をしておりますが、個人情報の観点から対外的には明らかにしておりません。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 実は、今年の七月に、ベラルーシのゴメリ州の国立大学で元日本語教師の中西雅敏さんが当局にスパイ容疑で拘束されているんですね。  つまりは、この方を含めて今二名がベラルーシに拘束されているということでいいんでしょうか。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 御指摘のとおりでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 この中西さんの状況は今どうなっているのか、把握されていますか。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 今お話のあった七月の件でございますけれども、この方につきましては、既に我が方の在ベラルーシの大使館の方で領事面会を行っております。現時点で健康状態に特段の問題はないということを確認しておりますが、いずれにしましても、引き続きベラルーシ側に対して早期の解放を求めていきたいと考えております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 ルカシェンコ政権に対して強く抗議をしてほしいんですが、我が国としてこの邦人救出に対してどのようなメッセージ、声明を出しているんでしょうか。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) この方につきましても、拘束の当初から日本政府としましてベラルーシ当局と様々な形でやり取りを続けてきておりますが、その詳細につきましては、事柄の性質上、この場でのお答えは差し控えさせていただきたいと思います。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 いや、我が国として、正式にどのような声明文を出していらっしゃいますか。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 我が国としては、先ほど申し上げましたとおり、この方の早期解放を強く求めていく、このことは日本国内でも公の場で繰り返し述べさせていただいているところでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 ちょっと拘束が長過ぎると思うんですね。  この中西さんは、一部報道によるとKGBに引き渡されて取調べを受けているということなんですけれども、このつい先日拘束された方もKGBの方に引き渡されているということなんでしょうか。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 十二月の件につきましては、まだその点も含めまして詳細が必ずしも明確になっていないのが現状でございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 もうこれ邦人保護はしっかりとしてほしいと思うんですけれども、この中西さんの事案では、スパイの証拠とされたLINEの投稿が、中西さんの日本語では企業進出に関するやり取りという内容が、ロシア語の翻訳で米国の攻撃について上官に報告するという内容に全く変わっちゃっているんですね。これ、ロシア語の翻訳がでたらめになっています。  このベラルーシの国営放送で、手錠を掛けられた中西さんが映し出されて、写真は国家公安委員会に渡そうと思ったとか、これは犯罪ですとか、そういった自供をする映像も流されて、明らかに不自然というか、いわゆる橋とか高速道路を撮った写真と言うんですけれども、その全体の写真見ると、現地の皆さんもみんな、写真撮っている人もいるんですよ。  どう見てもスパイ行為だとは思えないんですが、これ、強く抗議して、早くこのお二人を救出するべきだと思うんですが、どうなんでしょうか。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 今御指摘のありました点につきましては、日本政府としましても、そういったベラルーシ側の主張は全く受け入れられないと考えておりまして、当初から強く抗議をしているところでございます。  そういった前提の上で、引き続き同人の、その方の早期釈放を強く求めていきたいと思っております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 私も中東に何年かいて、本当困ったときは頼りになるのは外務省なんです。助けてくれるのは日本政府しかないと思っていますから是非お願いしたいと思いますし、今、ベラルーシに対する危険情報、これレベル3になっていると思うんですけれども、渡航中止の勧告がなされていると思いますが、現在、ベラルーシには日本人が何人ぐらいいらっしゃって、この方々に対して退避勧告を出していらっしゃるんでしょうか。

岩本桂一外務省領事局長

○政府参考人(岩本桂一君) 現在、ベラルーシには約六十名の日本人の方がいらっしゃいます。正確に申し上げますと、危険レベルにつきましては、ウクライナとの国境地帯は更に高い4ということで退避勧告を出させていただいて、そのほかの地域については渡航を自粛していただくというレベル3を出させていただいております。  この六十名の日本人の方に対しましてもそれぞれ個別に注意喚起をさせていただいておりまして、滞在される場合であっても十分注意していただくようお願いをしているところでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 大臣、是非、邦人保護とこのお二人の救出、心からお願いしたいと思います。  次に、石破内閣における外交の基本方針について幾つか確認したいと思うんですけれども、先ほど同僚の議員が、はっとする発言が多いということが先ほどあったんですけれども、私も、石破総理が総裁選挙の当時に、我が国外交防衛、安全保障に関する発言で幾つかはっとさせられることがございましたので、これについて大臣に確認をしたいと思います。  まず、石破総理が総裁選で突如、日本の国会に説明する前にアメリカに論文を発表してアジア版NATOをつくるとおっしゃいましたが、これ、防衛大臣、これ現実的なんでしょうか。本当にやるんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) アジア安保につきましては、榛葉議員とも長年議員連盟で議論しておりますけれども、石破総理からこのアジアにおける安全保障の在り方について検討するように今自民党に指示をしまして、自民党において、アジアにおける安全保障のあり方特命委員会におきまして、この観点で議論が行われているわけでございます。  また、アジアの安全保障につきましては、日米同盟の抑止力、対処力を強化をするとともに、現在、日米豪、これにおきましてはせんだってこの協議会をつくりまして、日米豪の、日米豪の防衛協議体、TDCというものをつくりました。  また、日米豪比豪での国防大臣会議も開催をいたしまして、これらのアジアの安全保障の連携や在り方については議論をしておりますし、また、二国間におきましてもそれぞれの防衛、安全保障の問題について議論をし、できます協定につきましては逐次結べるように努力をしている最中でございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 今、大臣が、自民党に指示をされて、るる御説明されたことをやっているとおっしゃいますが、それイコール、アジア版NATOに行くものではないですよね。  外務省の中では、このアジア版NATO、真剣に協議されているんですか。ちょっと通告していないんですけれども、恐らく、していないと信じたいんですけれども、どうなんでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 本件については、ただいま防衛大臣から答弁がありましたとおり、石破総理から自民党に対して、この将来のアジアにおける安全保障の枠組み、体制、どうあるべきかというのを議論せよという指示が出されて、今その作業が開始をされているところでございますので、外務省としても、そういった議論の経緯も踏まえ、また幅広く有識者の皆さんの声も聞きながら、じっくりと時間を掛けて考えていきたいと思っております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 時間とエネルギーもったいないことはやらなくていいと思います。  旧ソ連や東欧に対する集団防衛体制というか、そのNATOと、今、アジアの、中国との距離感や、全く違いますから、思いは分からないでもないんですが、私は、従来の同盟や安全保障協力関係をもう重層化して、ハブ・アンド・スポーク、この協力関係をしっかりと構築していくと、積み重ねるということが大事だと思うので、もう先に進んだ方がいいと思います。  そして、もう一点お伺いしたいと思うんですが、これもはっとしたんですけれども、総理は、北朝鮮による拉致問題解決に向けて東京と平壌に連絡事務所を開設すると明言したんですけれども、外務省、これも私やっていないと信じたいんですが、これ、本当にやるんでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 石破総理は、就任後、御家族、拉致被害者御家族の皆さんと面会をして、皆さんから、いまだに肉親に会えないという苦しみ、あるいは帰国実現まで決して諦めないという切実な思いを伺って、もう時間が残されていないという切迫感を共有されており、総理からも、内閣の最重要課題として拉致問題の解決に全力を尽くすという決意を伝えていただいたところでございます。  北朝鮮への対応については、具体的にその方途、中身をお答えすることは差し控えたいと思いますが、拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するために、政府の責任において最も有効な手だてを講じていきたいと思います。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 先ほど発言の中で日米豪比豪と申しましたけど、日米豪比韓でございます。  こういった各国とのやっぱり多角的、また多層的な防衛協力・交流、これを含む協議は是非続けていきたいというふうに思っております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 連絡事務所に戻りますけれども、私は、東京と平壌の連絡事務所をつくらない方がいいと言いました。これ、絶対つくるべきじゃないです。これは、北朝鮮の欺瞞工作に手を貸すことだけになりますよ。時間稼ぎに利用されるだけです。家族の会もこれに対して強い拒否感を持っています。  そもそも北朝鮮というのは、何の根拠もなく拉致被害者を死亡したと言って、偽の遺骨まで持ってきて、それは亡くなっているんだと言って、こんなことをやるんですね。連絡事務所開設して新たに取る情報なんかないですよ。やるのはたった一つ、トップ同士でやるかやらないかなんです。  こういったことは、外務大臣、これもうやらないと明言してもらえますか。やらない方がいいです。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 家族会の皆さんの御意向は私も承知をしておりますし、総理も直接聞かれたと思います。また、先生からもそういう御指摘がございました。そういうものも踏まえつつも、何が最も有効、適切かということは政府において責任を持って考えてまいりたいと思います。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 次に、これはやってほしいなというのがあったんですね。一九六〇年の締結以降一度も改定されない日米地位協定、これは総理は、総裁選のときに、地位協定の改定を必ず実現したいと相当踏み込んで発言されました。  外務大臣にお伺いしますが、総理からは、どのような改定を目指す、またどのような段取りでやれという指示は来ているのでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) この日米地位協定の改定につきましても、先ほどのアジア版、いわゆるアジア版NATOとともに、党においてまずじっくり議論をしてくれという指示を総理から出されております。  その議論の経緯も踏まえつつ、外務省としてもしっかり考えてまいりたいと思います。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 私も国会が延長されたのでじっくり考えたいと思うんですが、余りじっくりしていると来年になっちゃうんで。  外務大臣は、この日米地位協定の改定の必要性を感じていらっしゃいますでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) この段階で必ず改定すべきだという考え方は持っておりませんが、しかし、どういう、各国の協定との比較検討などもしっかりやった上で、どういうところに課題があるのかという研究はしっかりしなければいけないというふうに考えております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 私は、日米地位協定締結時の合意議事録を含めて、しっかりとやっぱり精査するときに来ているんだろうと思うし、我が国は主権国家ですから、同盟国であるアメリカですけれども、きちっと環境整備するべきものはしていくようにお願いしたいと思います。  ここまで来て、総理が外交安全保障で目玉のように総裁選挙で言ってきたものが、どうも一つも実現しそうにないんですね。ただ、ここに来て、これ防衛省にも関係するんですが、現実的になってきたのが防災庁の設置というんですよ。これ防衛省にも極めて深く関係するものだと思うんですが、防衛省とすると、この防災庁というのは必要だとお考えでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 現状におきまして、災害につきましては、防衛省としては統合幕僚監部を中心に、要請に基づく支援をしたり自主対応をしたりいたしております。現状において全力でやっておりますけれども、やっぱり調整とか統合、統制とかですね、そういう機能において、今官邸を中心にやっておりますけれども、よりそれを機能強化をするという点につきましては、検討をする、していった方がいいんじゃないかなというふうに思っております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 私はいろんな関係者に聞いても、実は、やめてくれという声の方が圧倒的に多いです。つまりは、現在の内閣府の防災担当の政策統括官の下で、機能も各省庁との調整も私はスムーズにいっていると思うんですよ。変える要素が、必要性が私はないと思っています。  恐らく、防災庁をつくっても、内閣府の防災スタッフがそのまま移行するだけで、屋上屋をつくることにもなりかねませんし、現在、防災担当大臣なんですが、これから国務大臣防災庁長官になるんでしょうか。格下げ感満載ですよね。防衛庁もやっと防衛省になってよしと言っているときに、防災がこのようなことではどうなんだろうと。  むしろ、政治家として何かつくったという実績をつくりたいのは分からないでもないけれども、私は、形よりも、きちっと防災のプロフェッショナルを育成してその人材をプールする、各省庁の編成ではなくて、トップダウンの意思疎通のプロセスをしっかり強化する、それに尽きると思うんですけれども、大臣、どうでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 現状におきましても災害派遣等について実施をしておりますけど、より迅速に、より広範にという意見も聞かれているわけでございます。  そういう点では、現在の体制を抜本的に強化をして防災体制を徹底をする必要があるということで、内閣官房において、平時における防災業務の立案、企画立案、そして全国的な調整並びに大規模災害発生時における政府の統一的な災害対応の司令塔として、防災庁を令和八年度中に設置をする方針で検討を進めておりますので、このような検討につきましては、防災庁を中核に政府として一体として進めていくということは防災対策の強化につながるのではないかなというふうに思っております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 それでは、最後に外務大臣にもう一度お伺いしたいと思いますが、今月の十五日に安倍元総理の昭恵夫人がフロリダのトランプ氏の私邸で夕食会をお開きになりまして、これ昭恵夫人からのアプローチだったというふうに聞いていますが、トランプ氏が十六日に会見を開きまして、これ大統領選挙後初の記者会見でしたが、来年一月の大統領就任前にも石破総理と会談する可能性があると、是非会いたいとおっしゃったんですね。これ、メディアで昭恵夫人の行動に対して様々な批判的な言もありましたが、私は、これは私は多としたいと思っているんです。なかなかトランプ氏とのこの交渉の糸口、それぞれのチャンネルはあると思いますけれども、極めて人間関係が濃い中で昭恵夫人が友人としてお訪ねになり、心を開いて話し合って、トランプさんが石破総理に会いたいと、ここまで言ったのは、私はすばらしいことだと思うんですね。  その評価をお伺いしたいことと、できれば、もし、どんな中身の会話があったのか、もし外務省の方に報告があったら教えてほしいのと、ちょっと気になるのが、トランプさんから石破総理にプレゼントが行っているんですね。記念品と本を贈られた。たかが記念品、本、されど記念品、本で、これにどういうメッセージが入っているんだろうというのは多くの皆さんが関心持っています、と思われます。これは昭恵さんがトランプさんからもらって総理にお渡しになったので、どんな記念品でどんな本なのか、教えてもらえないでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘の、安倍昭恵元総理夫人とトランプ次期大統領夫妻が旧交を温められたと承知をしておりますけれども、私は、日米両国の関係が、公的であれ私的であれ、様々な形で深まるということは大変好ましいことだと考えております。  そして、トランプ次期大統領の会見の御発言、これはむしろソフトバンクの孫さんとの会見のときではなかったかなというふうに思いますけれども、そこで、我が国を重視している、石破総理にも早く会いたいとおっしゃっていただいたことを歓迎を申し上げたいというふうに思っております。  お尋ねのプレゼントにつきましては関係者を通じて既に総理は受け取っておられますが、それ以上の詳細についてはお答えすることは控えさせていただきたいと思います。  それから、総理とトランプ次期大統領との会談につきましては、今、トランプ陣営側と意思疎通を継続しております。まだ、先方との関係もあり、確たることは申し上げられませんが、できるだけ早い段階で双方の都合の良いときにじっくりと意見を交わしていただく機会をつくりたいと思っております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 ありがとうございました。  安倍元総理はゴルフのパターから日米関係の友好がぐっと開かれましたから、石破さんにどんなプレゼントがトランプ氏から行ったのか、今度聞いてみたいと思います。  終わります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  那覇地裁は、十三日、米兵による少女へのわいせつ誘拐、不同意性交が問われた事件で、懲役五年の実刑判決を言い渡しました。判決は、犯行の悪質さが際立つと指摘し、被告人の無罪主張を退けました。  これは基地あるがゆえの被害です。まず、外務大臣に判決の受け止めを伺います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 個別事件における裁判所の判断につきましては、政府としてコメントすることは差し控えたいと思います。  その上で申し上げますれば、本件のような事件が発生したことは極めて遺憾でございます。これまでに米側が発表した一連の再発防止策が実際に事件、事故の再発防止につながることが重要でございまして、先般、私からも、着任されたジョスト在日米軍司令官に対してその旨申し伝えたところでございます。  引き続き、在日米軍の綱紀粛正と再発防止の徹底を働きかけてまいりたいと思います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 十六歳に満たない少女が裁判で五時間尋問を受けました。詳細な証言を余儀なくされました。事件の後、自傷行為を繰り返し、睡眠薬を服用していることも明かしたといいます。ケアが必要なんですね。そして、それは事件の直後から必要だったわけです。  ところが、捜査機関は事件の発生や起訴を公表せず、政府も県に伝えず、被害者を守らず、新たな犯罪まで起きました。加害者の責任がもちろん重大ですが、政府がその傷を広げることは決して許されません。  米軍の準機関紙、星条旗新聞は、今年八月、過去二十年、米軍内部で発生した性暴力事案が公式記録の二倍から四倍に上るとする研究者の調査報告書を報じています。昨年だけで七万四千件の事案が、性暴力事案があったようですが、国防総省の記録では二万九千件とされているというんですね。そして、その上で、九・一一以降、特に軍の即応力を最優先としてきたことが性暴力の問題を悪化させ、組織内部の暴力やジェンダー不平等を覆い隠してきた、この問題を戦争のコストとみなさなければならないとしています。  防衛大臣に伺いますが、戦争や軍隊の即応力の強化が性暴力を含む人権侵害を助長している、こういう指摘だと思うんです。どう受け止められるでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) この問題につきまして、この犯罪の件数の多寡によらずに、性犯罪というのは、何人であれ、被害者の尊厳を著しく侵害し、その心身に長年にわたり重大な苦痛を与え続ける悪質、重大な犯罪でありまして、私としましても、決して許されるものではないと考えます。  先日、十五日に、私、沖縄へ行きましてターナー在沖四軍調整官と面談をした際に、非常に遺憾の意を表しまして、再発防止、そして様々な機会捉えて米軍人の綱紀粛正を強く求めていくとともに、この再発防止が着実に実行されるように、もう二度とこういうことがないようにしっかりと働きかけを求めたわけでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 綱紀粛正、再発防止、これはかなり空虚に聞こえていると思います。  この報告書は、戦争中、平均で女性兵士の四人に一人、男性兵士の二%が性暴力に遭っていると推計し、黒人女性やLGBTQ+の兵士は被害に遭った可能性がより高かったとしています。私は、軍隊の暴力性というのは否定し難いものだと思います。  性暴力だけではありません。資料の二を御覧ください。  沖縄市で、二〇〇八年、米兵二人がタクシー運転手の宇良宗一さんを殴り重傷を負わせた強盗致傷事件が起きました。これは公務外の事件です。その被害補償を問題にしたいと思います。  民事裁判で米兵の賠償責任が認められましたが、行方知れずとなり、米側が支払わなかったため、日本政府に肩代わりの見舞金を支払うよう求めた裁判で、十六日に最高裁判決がありました。米兵らは確定判決によって二千六百四十万円の賠償責任を負いました。しかし、米側が払った見舞金は百四十六万円です。政府は、SACO最終報告に基づいて、判決と米側の支払額との差額を見舞金として支払います。しかし、それは損害の元金のみの千五百九十万円で、遅延損害金の約九百万円は支払わない。これが国の主張です。そして、その国の主張が認められて上告棄却となったという最高裁判決です。  資料の三を御覧ください。  遅延損害金を見舞金の対象としない根拠は、一九九八年の防衛局長の通知です。これが二〇一八年に改定されて、同様の文言となっています。  資料の四を御覧ください。  一方で、日本政府が確定判決と米側が払った額との差額を見舞金として支払うという根拠は、一九九六年のSACO最終報告です。閣議決定で、その十分かつ適切な実施を定めています。  防衛省に伺いますが、SACO合意には、遅延損害金は除外する、こういう文言はありますか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えいたします。  明示的な規定はございません。

山添拓日本共産党

○山添拓君 では、なぜ、わざわざ防衛局長通知によって遅延損害金を払わないこととしたんでしょうか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。  国といたしましては、昭和三十九年の閣議決定に基づきまして、米国政府による補償金等によって被害者が救済されない直接の被害につき、国が救済を、救済を必要と認めた場合には見舞金を支給することができるということとしております。  この見舞金につきましては、被害者が救済されない直接の被害を対象としているところ、賠償金が支払われないことに対する延滞料の性格を有する遅延損害金や訴訟費用につきましては直接の被害には当たらず、支払の対象とはいたしておりません。  こうした点につきまして、昭和三十九年の閣議決定を踏まえて発出された平成三十年六月二十一日付けの防衛省地方協力局長通知において定めているところでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 遅延損害金も直接の被害だと思いますよ、事件がなければ発生しなかったわけですから。  SACO合意で確定判決と米国政府の支払額との差額を日本政府が見舞金として払うことにしたのは、これは被害者の損害を可能な限り補償する、そういう目的のものですよね。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。  先ほど委員からも御指摘ございましたけれども、SACO最終報告におきましては、米国政府による支払が裁判所の確定判決による額に満たない過去の事例は極めて少ないと、しかし、仮に将来そのような事例が生じた場合には、日本政府は、必要に応じて、その差額を埋めるため、請求者に対し支払を行うよう努力すると言っております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 それは、ですから、被害を可能な限り補償していこうと、こういう制度の趣旨なんじゃありませんか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) 先ほど私から答弁申し上げましたとおり、私どもといたしましては、この見舞金という性格に基づきまして、昭和三十九年の閣議決定に基づき支払の対象というものを規定しているところでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 政府の見舞金で遅延損害金を支払うと何か不都合があるんですか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) 繰り返しで恐縮でございますが、この見舞金という性格に基づきまして、この支給される対象範囲というものを定めているというところでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 不都合があるのかと伺っているんですよ。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) 基本的には、不都合とかそういうふうな話ではないのかなというふうには承知しております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 だから払うべきだと求めたいと思うんですけれども、被害者は、では、この九百万円の遅延損害金を誰に求めればいいんです。  米側は、百四十六万円の見舞金を払う際に、米兵の免責を条件にしているんですよ。被害者は、確定判決で九百万の損害賠償請求も遅延損害金の請求も権利としては持っている、しかし米兵には請求できない、日本政府も穴埋めをしない。これは泣き寝入りをせよということになるんでしょうか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) このSACO見舞金の制度というのは、先ほどのSACO最終報告で規定されておるわけですが、こうした確定判決との差額分につきまして、見舞金という性格上、その直接の被害に係る部分について補填をするという、そうした趣旨で運用をされているというところでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、確定判決で遅延損害金まで認められているんですよ。  昨日、防衛省とやり取りしていましたら、そもそも、この九八年の局長通知のときになぜ遅延損害金を除くことになったのかと、なぜでしょうねと言われましたよ。  記録が残っていますか、その判断をするに至った。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) 全て精査できているわけではございませんが、当時の記録について、明確にそれをなぜ除外しているのかというふうなことを述べているものはございません。  他方、その説明の仕方としましては、先ほど申しましたように、見舞金というこの性格からして直接の被害に係る部分のみを補填するという、そうした形で運用しているという、そういうことでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 見舞金という名前であっても、確定判決がベースになっているわけですから、損害額を穴埋めすると、そういう趣旨に基づいた制度であることはこれは疑いがないと思います。  そもそも局長通知で遅延損害金や訴訟費用を除外することとしたのはなぜなのかと。これはお調べいただいて、決定過程が分かる文書を当委員会に出していただきたいと思います。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 後刻理事会で協議いたします。

山添拓日本共産党

○山添拓君 遅延損害金というのは、不法行為のとき、事件のときから発生します。この事件でいう九百万円というのは、米兵に対する裁判の弁論が終結するまで十年分。ですから、遅延損害金の一部なんですね。宇良さんの事件で、最高裁第二小法廷の三浦裁判長は、局長通知が遅延損害金を除外していることは、SACO最終報告及び平成八年閣議決定の趣旨に反し、被害者等の正当な権利の実現を損なう不合理なものだと意見を付しています。  大臣、これ改めるべきじゃありませんか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 今回、十年以上に及ぶ長い裁判の上、最高裁が、見舞金が被害者が救済されない直接被害を対象としているところ、賠償金が支払われないことに対する延滞料の性格を有する延滞損害金につきましては、直接被害に当たらず、支払の対象にしていないという判決が下りました。今回の判決はこういった国の主張が認められたものと受け止めておりまして、こういった論点の結論ではないかと思います。  ただし、裁判長のあの最後の言葉がございますので、判決に付されている裁判長の御意見につきましてはよく精査をしてまいりたいと思います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 宇良さんはPTSDを負って、事件の四年後にがんで亡くなられました。御遺族が裁判を続けて、そして事件から十六年になります。  政府が決断して遅延損害金を含めた見舞金をこれから支払うということはできるだろうと思います。裁判長の意見も踏まえて、大臣、決断されるべきじゃありませんか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 最高裁の判決でございます。今回の判決はこういった国側の主張が認められたものと受け止めております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、ここは判断いただきたいと思いますよ。  最高裁の判決は、規定がそうなっているから払わなかったと、それだけの話ですよ。改めて払うということは可能ですよ。そして、これから精査するとおっしゃいましたけれども、制度そのものを変えていく必要があると私は思います。  そもそも、この米国政府が支払を申し出た百四十六万円なんですけど、防衛省、なぜこの値段なんですか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。  まず、この仕組みでございますけれども、(発言する者あり)あっ、金額についてですね。これは、米側、基本的には米国側、いや、米側と被害者側との間で示談によって解決されるべきものでございますが、この示談が困難な場合には、日米地位協定第十八条第六項に基づき、被害者の請求を受けまして、米国政府が慰謝料を決定し、被害者の同意を得てお支払いするという、そういう制度になっております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 資料四の左側を御覧いただきたいのですが、米兵の公務外の行為による被害の補償は地位協定十八条六項に規定されています。  今省略されたんですけれども、まず日本の当局が被害者の請求を審査し、補償金を査定し、その報告書を作成し、これを米国当局に渡し、そして米国が金額を決定するという規定になっています。つまり、出発点は、日本の審査であり、査定です。  審査と査定の基準はどのようなものですか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) それぞれ各防衛局において審査、査定をさせていただいておりますが、これはあらかじめ決められた、その、何というんですかね、基準というものを設けておりまして、それにのっとって算定をしているというものでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 米国の側は、その基準にのっとって定めた金額、そして作った報告書、そのとおりに示談で提案してきているんでしょうか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) そこはケース・バイ・ケースでございますが、必ずしもその金額どおりにならないというケースも多々ございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 この宇良さんの事件では、米側から最初の示談書が届いたのは二〇一七年の十一月です。その後、二〇一八年七月に米兵に対する賠償命令の判決が確定し、米側が百四十六万一千円を支払ったのは翌二〇一九年のことです。  米国側が申し出た金額はこの確定判決の前と後でいずれも百四十六万一千円で、一円も変わっていないんですね。なぜですか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) そこにつきましては、米側の方で独自に算定をしているものでございますので、私どもとしてその詳細内容については承知しておりません。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日本の裁判で賠償請求が認められたのであれば、その額を米国の支払に反映されるように日本側でも査定をし直して求めるのが当然じゃありませんか。判決が確定しても審査や査定のやり直しというのは日本側では行っていないんですか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) 先ほど委員から御指摘をいただきましたが、まずは日本側において審査を査定し、それに基づき報告書を作成した上で米側の方に慰謝料の支払を求めるという、そういう手順になっております。  したがいまして、米側の慰謝料の支払の金額というものが私どもの算定よりも低い場合においては、そこにおいていろんな調整がなされるということはございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 そうじゃないんです。確定判決で裁判によって損害賠償額が決まれば、それを踏まえて、日本の裁判でこのような額になりましたよということを米側に伝えているんでしょうか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) 当然、その確定判決の内容についてはお伝えをしております。他方、米側は独自の算定基準に基づいて金額を算出しておりますので、必ずしも私どもが申し上げたとおりにはならないということもございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 判決の前後で一円も変わらないということは、日本の判決など意に介さない、そういう米側の姿勢だということですよ。  そもそも日本側の査定が十分なのかという問題もあります。交通事故の事件などで日本の保険会社の基準より低い額を日本が査定しているんじゃないかと、こういう指摘もあります。  請求の審査、また補償金の査定における基準を当委員会に提出するように求めます。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 後刻理事会で協議いたします。

山添拓日本共産党

○山添拓君 資料五を御覧ください。  SACO合意の後、地位協定十八条六項に基づいて米国政府が支払った件数と金額、また日本政府が見舞金を支払った件数と金額を明らかにしてください。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えをいたします。  日米地位協定第十八条第六項に基づいた公務外の事件、事故等において、平成九年度から令和五年度までの間に米国政府から支払われた慰謝料の件数は六百五件でございます。その金額の合計は約十七億二千二百万円となっております。  また、平成九年度から令和五年度までの間に日本政府が支払ったSACO見舞金の件数は二十三件でございます。その金額の合計は約五億五千四百万円となっております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 同じ二十七年間に米軍の兵士、軍属による刑法犯の検挙件数を、これ警察庁にお示しいただきたいと思います。

松田哲也警察庁長官官房審議官

○政府参考人(松田哲也君) お答えいたします。  警察庁でまとめている犯罪統計で見ますと、一九九七年から二〇二三年までの二十七年間の全国の都道府県警察における米軍人及び軍属の刑法犯検挙件数は、軍人が千八百九十九件、軍属が二百三十三件で、合計二千百三十二件となっております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 二千件以上の検挙件数があり、しかし日本側がSACO見舞金を支払ったのは二十三件ということでありました。これは、確定判決を必要とすることなど、見舞金の請求そのものがハードルになっているという可能性も指摘されています。十分機能していない、そういう可能性があると思います。  最高裁の三浦裁判長は、重大犯罪が繰り返されている沖縄の住民負担を真に軽減することは国政の重大な課題、被害者が遅滞なく十分に救済されることが肝要であり、制度の基本的な在り方が問われると厳しく指摘しています。  もちろん、問題は沖縄だけではありません。そして、制度の基本的な在り方というのは地位協定です。先ほど来お話しになっている地位協定そのものが問われると思うんです。  今日は、二〇〇二年に横須賀で米兵による性暴力被害に遭い、性犯罪の根絶と日米地位協定の改定を求めてきたキャサリン・ジェーン・フィッシャーさんが傍聴にもお見えです。  外務大臣に伺います。  石破総理は、総裁選で、地位協定の見直しを掲げました。その真意はともかく、私は、この被害者が泣き寝入りを余儀なくされるような不合理な地位協定はやはり改定しなければならないと思います。いかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 政府といたしましては、米軍人等の公務以外の行為から生じた損害に関しましては、被害者又はその御遺族の意思を踏まえつつ、日米地位協定や関係の国内法令に基づき、被害者又はその御遺族に対し補償措置が適切に取られるように努めてきております。  具体的には、米軍人等の公務外の行為から生じた損害については、一義的には加害者が賠償を行うべきものとして当該軍人等を相手とした訴訟等で処理することになりますが、日米地位協定第十八条六は、米国政府が慰謝料を支払うことによって処理、支払うことによる処理方法も規定をいたしております。  さらに、米軍人等の公務外の行為から生じた損害については、一層の被害者救済のため、日米地位協定第十八条六の運用改善として、日米両政府により前払制度、無利子融資制度及び見舞金の措置がとられているところでございます。  こうした制度に基づいて、被害者が適切に救済されるよう、引き続き取り組んでまいります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、大臣、今日お聞きいただいたように、宇良さんの事件では二千万円を超える賠償責任、だけど米側は百四十六万円ですよ、日本政府は九百万円の遅延損害金も払わない。これで本当に適切に補償されていると言えますか。改善必要じゃありませんか。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 時間が過ぎております。岩屋大臣、簡潔にお願いします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 引き続き、先ほど申し上げた制度に基づいて被害者が適切に救済されるよう取り組んでまいります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 地位協定と制度の抜本的な改定を求めて、質問を終わります。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。  前回に引き続き、二二年一月七日の日米2プラス2共同発表の緊急事態での日米共同作戦における米軍と自衛隊の攻撃用軍事拠点のための宮古島、石垣島、与那国島など先島全住民の県外避難について伺います。  さきの通常国会で成立した改正地方自治法においては、個別法に想定されない事態において、閣議決定を経て国が地方自治体に指示を行う権限、補充的な指示権限が設けられました。国民保護法の問題を考えれば、この補充的な指示権が、武力攻撃などの事象に際して、事態認定の前に、住民避難という名目で半強制的な住民の立ち退きを実施するため、国が自治体に指示することが可能になったと考えられます。  この改正地方自治法の補充的指示権は、非平時に着目した地方制度の在り方がテーマとなった第三十三次地方制度調査会の審議、答申を踏まえたものです。  地方制度調査会の二二年九月三十日の第七回、二三年二月二十日の第十一回、三月十六日の第十二回、六月二十八日の第十五回、八月九日の第十七回専門小委員会において、事務局から、非平時の三つの類型として、自然災害、感染症と並んで武力攻撃が例示されて、議論されました。配付資料③に示してあります。間違いありませんか。

新田一郎総務省大臣官房審議官

○政府参考人(新田一郎君) お答え申し上げます。  地方制度調査会では、新型コロナ対応で直面した課題などを踏まえた地方制度の検討が諮問されましたことから、新型コロナ対応の際に適用された感染症法や新型インフル特措法を中心に議論が行われました。  また、特定の事態類型に限定せず、平時とは異なる事態への対応をどのように考えるかが審議項目とされたことから、災害対策基本法のほか、事態対処法や国民保護法についても主な危機管理のための法律として取り上げられましたが、これらは地方制度調査会での議論の前提としまして、個別法において、どのような事態においてどのような要件や手続の下で国が役割を果たすこととされているのかを確認するための参考として取り上げられたものと承知をいたしております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 非平時の三つの類型の一つとして武力攻撃が例示されているとおり、武力攻撃という事象において事態認定がなされ、国民保護法が発動される前に、住民の避難、事実上の立ち退きを強制するために補充的指示権が行使されるのではないかと考えられます。  総務大臣は、法案審議において、補充的指示権に当たって、特定の状態を除外しているものではないと答弁されていますが、武力攻撃に端を発する事象についても除外していないと理解してよろしいですね。

新田一郎総務省大臣官房審議官

○政府参考人(新田一郎君) お答え申し上げます。  先般の地方自治法改正により新たに設けられました国と地方公共団体との関係などの特例に関する規定につきましては、第三十三次地方制度調査会の答申を踏まえまして、特定の事態の類型に限定することなく、その及ぼす被害の程度において、大規模な災害、感染症の蔓延に類する国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における特例を設けるものであり、特定の事態を除外しているものではございません。  その上で、補充的な指示につきましては、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態において、事態の規模、態様などを勘案して、特に必要があると認めるときに、国民の生命等の保護を的確かつ迅速に実施するために講ずべき措置に関し、個別法に基づく指示ができない場合に限って必要な指示ができるものでございます。  お尋ねの武力攻撃事態などにつきましては、現行法制において必要な規定が設けられ、これらの規定に基づいて適切に対応することとされておりますので、補充的な指示を行使することは想定されていないものと理解をいたしております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 結局、補充的な指示権は、戦争に備えて国民保護措置以前に住民の立ち退きを事実上強制するために行使されると考えざるを得ません。なぜならば、国民保護の行使は事態の認定がなければできないんですが、今考えられているのは、そのようなことが起こる前にその住民をそこから立ち退かせるということが求められているからです。  一昨日質疑した先島からの島外避難も、この間の日米共同作戦計画の柱の一つ、自衛隊や海兵隊が南西諸島の約四十か所に臨時の攻撃軍事拠点を置くという構想を受けて動き出していると考えられます。  十月二十三日から十一月一日にかけて、自衛隊三万三千人、米軍一万二千人、艦艇四十隻、航空機三百七十機が参加して、先島地域を主な戦場に、日米が台湾有事で中国と戦争をする想定で、全国の自衛隊や在日米軍基地のみならず、安保三文書に基づく特定利用空港・港湾に指定された民間の施設も利用されて、日米共同統合演習、キーンソード25が実施されました。  キーンソードや二月の日米のシミュレーション演習、キーンエッジ24を受けて、十二月中にも台湾有事を想定した日米共同作戦計画が策定されると報道されています。南西諸島やフィリピン列島に日米のミサイル部隊を展開して、台湾有事に日米が中国と戦争を行うという構想です。  防衛大臣、この日米共同作戦の具体的な中身はどのようなものでしょうか。明らかにして、国民に議論の機会を提供してください。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 二〇一五年に策定されました日米防衛協力のための指針、いわゆるガイドライン、これの下に、日米両政府は我が国の平和と安全に関する緊急事態に際して自衛隊と米軍がより緊密に連携して適切に対応できるように、共同計画を策定、更新することといたしております。  しかしながら、この共同計画の策定状況や具体的な内容等の詳細につきましては、これ緊急事態における日米両国の対応に関わるものでありまして、これを明らかにすることで我が国の平和と安全を損なうおそれがあるということから、お答えできないということを御理解いただきたいと思います。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 キーンソード25については様々な報道がありまして、まさに自衛隊が戦うという、攻撃をするということが表示されております。そういう意味では、まさに日中戦争になるんだろうと思います。  日中間に課題があるとしても、対話による外交を通じて解決すべきです。岩屋外務大臣は、二〇二三年六月のインタビューで、「中国に不満があれば会って話をすればいい。」、「意見の違いは誰にでもある。会って、意見を交わすことで緊張は緩和される」とおっしゃっています。  是非、日中の外相会談で緊張緩和を実現していただきたいと思います。岩屋大臣の中国外交に対する基本的な姿勢を伺います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 対話によって緊張を緩和する、あるいは対話によって紛争を抑止するというのが外交の大事な役割であるというふうに考えております。  日中両国間には様々な課題や懸案がありますけれども、両国は地域にとって、あるいは国際社会の平和にとって、平和と繁栄にとって、共に重要な責任を有していると思います。それがゆえに、先般の日中首脳会談でも、戦略的互恵関係を包括的に進める、建設的かつ安定的な関係を構築するという大きな方向性の下に、あらゆるハイレベルの意思疎通を強化していこうと確認をされたところでございます。  外交は対話によって紛争を抑止するということですが、私、防衛大臣も拝命させていただいたことがありますが、防衛の方はむしろこの戦う力を養うことによって戦いを抑止する、外交は対話によって戦わないでいい環境をつくるという役割なのかなと思っておりまして、両方相まって平和を確保していくことができるというふうに考えております。  中国とはしっかり対話を重ねてまいりたいと思います。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 防衛研究所の令和三年度特別研究成果報告書、将来の戦闘様相を踏まえた我が国の戦闘構想、防衛戦略に関する研究では、中国との戦争に関し、日本の防衛戦略の基本目標として、状況を膠着状態に持ち込み、米国のグローバルな戦力集中までの時間を稼ぐこと、を挙げています。そして、中国渡洋進攻を阻止するための各種対艦ミサイル、中国本土の空軍基地を攻撃するための長射程ミサイル、敵基地攻撃ミサイルを装備することを提言しています。  私は、アメリカはオフショアコントロール戦略に沿って日本に戦わせようとしており、アメリカが戦うことはないと思います。一方、安保三文書は基本的に令和三年度報告に沿ったもので、防衛力整備計画では、ミサイルなどを含むCBRNE攻撃を耐えて持久戦を戦うための、全国三百の自衛隊基地を抗堪化、そして強靱化する施設整備や、中国本土の敵基地を攻撃することも可能な各種長射程ミサイル二千発以上を全国配備することが計画されております。  現在、これらのことが行われていると思いますけれども、しかし、米軍は中国本土を攻撃しません。二三年一月に公表された、米シンクタンク、戦略国際問題研究所、CSISの台湾有事シミュレーション、ザ・ファースト・バトル・オブ・ザ・ネクスト・ウォーでは、エスカレーションのリスクを考慮して米国大統領は中国の領土に対する攻撃を許可しないかもしれないとしています。核戦争のリスクを考えて、米国は敵基地攻撃をしないのです。これに対して、日本は中国本土にミサイル攻撃をするための敵基地攻撃用の長射程ミサイル保有を宣言しています。  台湾有事への自衛隊の関与は、日中戦争になることは必至です。一昨日の質疑で中谷大臣が答弁されたように、現在、日米ガイドラインの下で日米共同作戦計画が策定され、先島の島外避難を含む様々な取組が進められています。米国の覇権維持のための戦争で、先島ばかりでなく、日本の全土が戦場になり、特に基地周辺住民の命が犠牲になることが予想されます。米国追従だけが日本の進路ではありません。このような戦略は立ち止まって再考すべきです。  かつて中谷大臣は、ごまかしや情報隠しをすることなく政府は堂々と国民に問うべきだ、政治への信頼をなくして安全保障の議論は前に進まないし、進めてはいけないとおっしゃっています。また、岩屋大臣も、軍拡競争の果てにより良い国や世界ができるとはどうしても思えませんとおっしゃっています。  日本の国土を戦場にするようなこのような戦略、日米共同作戦計画、つまり、集団的自衛権の行使を容認し敵基地攻撃能力を保有する安保三文書に基づくこのような戦略は、見直すべきではないでしょうか。  外務大臣、防衛大臣、いかがでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 今、真摯に国民の皆様方に真実を語っているわけでございます。現在、我が国は専守防衛を堅持しながら一貫して平和国家として歩んでまいりました。これは、平成二十七年の平和安全法制の成立後も当然変わらないものであります。その上で、今ロシアによるウクライナの侵略が示すように、国際社会は深刻な挑戦を受け、我が国を取り巻く安全保障環境は戦後最も複雑であると評価をしております。  こうした中で国民の命や暮らしを守り抜くという政府の最も重大な責務を果たすために、令和四年十二月、国家安全保障戦略等を策定をいたしました。この戦略に示すように、我が国としては、まず優先すべきは積極的な外交です。同時に、こうした外交を展開するためには、裏付けとなる防衛力が必要であります。  このため、防衛省としましては、国家安全保障戦略等に定められた防衛力の抜本的強化を着実に進め、これにより我が国自身の抑止力、対処力を強化をし、さらに、日米の同盟、そして抑止力、対処力を強化をすることで、武力攻撃そのものが発生する可能性を低下をさせていく考えであります。  このように、我が国の安全保障政策は、委員が御指摘するような日本の国土を戦場にするようなものではなくて、我が国に対する武力攻撃を抑止するためのものであるということを御理解をいただきたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) ただいま防衛大臣が答弁されたとおりでございますが、現在の国家安全保障戦略では、我が国の安全保障に関わる総合的な国力の主な要素の一つとして、まず外交力を掲げているところでございます。  我が国の長年にわたる国際社会の平和と安定、繁栄のための外交活動や経済活動の蓄積を通じまして、危機を未然に防ぎ、平和で安定した国際環境を能動的に創出するために力強い外交を展開していくこととしております。この方針にのっとって、しっかりと外交を進めてまいりたいと考えております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 戦争は一発のミサイルで始まります。そのミサイルを今全国に配備しようとしているのが安保三文書です。そして、先島を戦場に備えるような形でやろうとしているのが、まさに今の住民避難なんですね。  そういう意味では、一発で始まる戦争と比べて外交は本当に粘り強くやらなきゃいけません。その外交に粘りを、外交が粘り強くやるための時間がないんですよ。  二〇二七年、その時間は来ると思います。というのは、そのとき日本はまさにミサイルを向けていますから。そのときまで本当に待つことができるのか、そのとき一体何が起こるのかというのは、誰も分からないんです。だから、今の計画はまさにその時点を迎えるための計画になっています。米軍はいないですよ。日本がやることになるんですね。だから、そのことを指摘して、安全保障政策を見直すことを求めて、質問を終わります。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 沖縄の風の高良鉄美でございます。今日は両大臣に初めて質問ということになりますので、よろしくお願いします。  岩屋外務大臣は、所信挨拶で、ウクライナを訪問し、日本はウクライナと共にあるとの変わらぬ姿勢を伝えましたと述べられました。  私は、ロシアによるウクライナへの武力行使には憤りを覚え、断固抗議をしましたが、この侵攻直後に行われた参議院本会議の決議では私は棄権をしました。その理由は、決議案のウクライナと共にあるという文言に違和感があったからです。あらゆる紛争解決に武力を行使しないと誓った憲法を持つ日本が、欧米とは違う立場で独自にロシア、ウクライナに平和的解決を求める積極的な外交を行うべきだと考えていました。日本は、仲介役になるどころか、ロシアに制裁を科し、対ロ外交はほとんどできていない状況です。  一方で、ロシアのウクライナ侵攻を口実に、脅威をあおって日米軍事同盟の強化を正当化し、基地負担に苦しむ沖縄県民に更なる負担を押し付けるツールとしてウクライナ侵攻を使っているのではないかとさえ思ってしまいます。先ほどの、沖縄へのいろいろなミサイル配備とか、そういったものは大きな大きな負担であり、沖縄のふるさとがなくなり、文化がなくなり、歴史がなくなるというせっぱ詰まった問題であるということを伝えておきたいと思います。  質問に入ります。まず、法の支配について伺います。  私は長年、憲法や行政法を研究してきたので、委員会では人権、民主主義、とりわけこの法の支配を基軸に質問してきました。これまで、初めて対峙する大臣には法の支配に対する御認識も伺っています。今回の所信では岩屋大臣は法の支配に言及されていませんが、岩屋大臣と中谷大臣のこの法の支配に対する御認識をそれぞれ伺いたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 所信で法の支配という言葉が抜けていたことは申し訳なかったと思っておりますが、そもそも法の支配というのはもう大前提だというふうに考えております。  昨今のウクライナ侵略、あるいは東アジアの厳しく複雑な安全保障環境、あちこちに紛争が飛び火をしておりますけれども、これはやっぱり法の支配が脆弱である、貫徹をしていないということによって平和と安全が脅かされているということだと考えております。その意味で、国際法の誠実な遵守、法の支配はますます重要性を増してきているというふうに考えております。  法の支配は、友好的で平等な国家間関係から成る国際秩序の基盤でございます。法の支配に基づく自由で開かれた秩序を堅持することによって、地域あるいは世界の平和と繁栄を確保していくことが何より重要だと考えております。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 法治国家という言葉がありますけれども、まさに秩序を維持する、堅持をする、この法の支配、これがないと不法地帯となって秩序なき混乱の世界になってしまうわけでございます。  したがいまして、法の支配とは、やはり人権の保障、そして恣意的な権力の抑制、これを趣旨として、全ての権力に対する法の優勢を、優越を認める考え方でございます。  その上で、これまで政府としては、憲法の最高法規性の観念、権力によって侵されない個人の人権、法の内容や手続の公正を要求する適正手続、そして権力の恣意的行使をコントロールする裁判所の役割に対する尊重などが法の支配の内容として重要である旨答弁をしてまいりました。  このような法の支配の考え方を前提として、防衛省・自衛隊としましては、最高法規である憲法を始めとする法令に基づいて、我が国を防衛するという任務を引き続き遂行してまいります。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 今お二人の大臣から、ちょっとずれているところもあるかなと思ったりしましたけれども、実は、人権保障が結局目的なんですよね。やっぱり人権保障というのを考えますと、この法の支配という中身が、国際社会であろうと日本国内であろうと、同じく人権保障のために国家権力の抑制をしていくということですよね。だから、国際的にも、外交、防衛においても、やっぱり根幹に置くべき、据えるべき概念です。  やっぱり、この中には、独善的なものあるいは専断的な国家権力の支配というのは除くと。これを拘束することによって国民の権利、自由を擁護するという原理ですので、これ考えますと、沖縄の現状ってどうだろうと思ってしまうわけです。ですから、沖縄県には法の支配が貫徹されていますでしょうか。むしろ対峙概念である人の支配がまかり通っているんじゃないかと思います。  度々申し上げましたけれども、この法の支配の重要な内容であるこの適正手続というのは、沖縄で、密約とか、あるいは銃剣とブルドーザーといった言葉に象徴されるように、適正手続どころか、県民の意思に反する核持込みや、あるいは土地の強制接収が行われました。法の支配の内容である憲法の最高法規性も、実は今、非常に疑問があるわけです、沖縄ではないがしろにされているんじゃないかと。その憲法より上位に扱われている状況なのが、日米安保条約と地位協定です。  そこで、日米地位協定の見直しについて伺います。先ほども、お二人ありましたけれども、これ地位協定は三度目ですけれども。  十二月二十二日、今度の日曜日に沖縄でこういう催しがあります。(資料提示)これは、沖縄市で米兵による少女暴行事件に対する抗議と再発防止を求める沖縄県民大会が開かれるわけですけれども、昨年十二月に発生した米軍人による少女暴行事件に関するものですけれども、今年の三月に那覇地検が米兵を起訴しても、外務省は沖縄県には知らせず、六月の県議会選挙の後に報道で沖縄県が知ったというものです。外務省が沖縄県に知らせなかったため、少女は半年もこのケアやあるいは救済措置を受けられず放置されていたということに強い憤りを覚えます。  そして、この那覇地裁の方ですけれども、今月十三日に、明確に拒絶の意思を示されてもなお性的行為を継続し、悪質さが際立つとして、被告米兵に懲役五年の実刑判決を言い渡しました。悪質さが際立つ事件を隠蔽したことも同じく悪質であり、不誠実さが際立つと言わざるを得ません。  一九九五年の九月に起きた米兵三人による小学生の少女への暴行事件では、沖縄県民八万五千人が結集し総決起大会を行い、米軍基地の整理縮小と日米地位協定の見直しを盛り込んだ決議が行われました。日米両政府は、九七年に、日米地位協定の運用改善の一環として、在日米軍に係る事件、事故発生時の通報手続のシステムをつくりましたが、その後も事件は後を絶たず、地位協定の改定も行われていません。  このような本があって、これ、基地・軍隊を許さない行動する女たちの会ですけれども、「沖縄・米兵による女性への性犯罪」ということで、こんなに多くあるので資料としては出せませんけれども、これだけのことが起こっているということなんです。そして、これがやっぱり大きな問題として、今回の県民大会ですね、この県民大会でも日米地位協定の見直しが決議されると思います。  石破総理は、かつてこの日米地位協定の見直しに言及されたことがありました。岩屋大臣は、日米地位協定の見直しについてどのような御認識でしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) その前に、沖縄県におきましては、多くの米軍施設・区域が集中しておりまして、県民の皆様に大きな負担を引き受けていただいていることを重く受け止めております。沖縄の負担軽減については、政府としての最重要課題の一つとして取り組んでいかなければならないと考えております。  その上で、日米地位協定につきましては、委員御指摘のように、これまでも累次にわたる運用改善を行ってきているわけでございますが、更にいかなる点が改善の必要があるか、あるいは場合によっては改正の必要性があるか等について、当面、党の方、自民党の方でまずは議論を深めていただくということになっております。その議論を踏まえつつ、日米同盟の抑止力、対処力を強化すると、一方で、地元の負担軽減を図っていくと、両方をしっかり念頭に置いて検討、対応してまいりたいと考えております。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 地位協定は一九六〇年に地位協定になりましたが、一九五二年の沖縄分離、あるいは日本の主権回復といいますか、この講和条約の中で、安保条約ができて、そのままこれ行政協定がなっていますよね。ですから、もうこれからいうと、七十年以上そのままというものに近いわけです。  そうしますと、やっぱりもうこの中身は、人権を保障していくためにということで、米兵の人権だけじゃなくて、やっぱり日本の中で、今大臣言われたように、どのような点が問題になるかということで、実は、九五年の県民大会の前に、この少女暴行事件があったときに、沖縄県の方では地位協定の見直しを探しました、いろんなもの。これ十項目ぐらいあります。ですから、是非ともこの改定については岩屋大臣にリーダーシップを取ってもらって、どこを改定するのかということで進めていただけたらと思います。  国連女性差別撤廃委員会は、十月三十日、日本政府に対し、沖縄における性暴力その他の紛争関連のジェンダーに基づく暴力の被害女性、女児に関し、予防、捜査、加害者の訴追、処罰、被害者への補償のための適当な措置をとることを勧告しました。沖縄の女性への性暴力に関して勧告が出たのは初めてで、関係者の御努力に改めて敬意を表します。  女性差別撤廃条約第九回政府報告審査について伺います。  女性差別撤廃委員会は、先ほど申しました、十月三十日、第九回日本政府報告に対する最終見解、これはNGOは総括所見としていますが、これを発表しました。選択的夫婦別姓導入の民法改正については、二〇〇三年の第四回、五回報告審査から改善勧告が行われています。二〇〇九年の第六回報告審査では、フォローアップ報告の対象にもなっています。フォローアップは、最終見解の履行を確実なものとするために、二〇〇八年の四十一会期で新たに決定された制度です。  フォローアップの対象となる基準は、条約実施の大きな障害となっているもので、二年以内に実行可能なものとされています。二〇〇九年の報告審査の最終見解で対象となったのは、この選択的夫婦別姓導入の民法改正とポジティブアクションの導入でした。二〇一六年にも、民法改正は、マイノリティー女性に対する差別禁止とともにフォローアップの対象になりました。そして、今年の第九回報告審査では、この選択的夫婦別姓導入の民法改正は三回目のフォローアップの対象になり、二年以内に報告するよう求められました。  外務省にお尋ねしますが、実現が困難なものではなく、二年以内に実行可能なものに限って行われるというこのフォローアップの報告を繰り返し勧告されるというのは、フォローアップ制度を形骸化させるおそれがありますが、そうした指摘をどのように受け止めておられるでしょうか。

河邉賢裕外務省総合外交政策局長

○政府参考人(河邉賢裕君) お答え申し上げます。  最終見解に含まれる勧告の中には、国民の間に様々な意見があり、政府といたしましては、国民各層の意見や国会における議論の動向等を踏まえ、更なる検討を要する事項も含まれると考えてございます。  いずれにしましても、最終見解に含まれる勧告につきましては、フォローアップの対象となっているものも含めまして、関係省庁においてその内容を十分に検討した上で適切に対応していきたいと思います。  外務省といたしましては、条約の所管官庁として、フォローアップを含め、関係省庁とともに適切に対応していきたいと考えてございます。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 是非対応を、これ形骸化させちゃいけないということと、三回、これはできるでしょうというような形で勧告されているんですよね。ですから、そのためにもしっかりとやっていただきたいと思います。  そして、私は法の支配から始めましたけれども、法の支配は人権保障のためにあるんだということでした。この選択的夫婦別姓も、これ人権なんですよ。やっぱり人権、女性のための人権の問題として女性差別撤廃委員会が勧告を出しているわけですから、その認識こそ法の支配なんですよ。日本は法の支配を持っているということであれば、それは人権を侵しちゃいけないという視点からこの選択的夫婦別姓の問題を取り組んでいくという姿勢になると、あっ、なるほど、外交においても何においても、日本の政府はこの法の支配をちゃんと意義を持って理解しているというふうに見るということなんですよ。  ですから、G7の中で法の支配がどうのこうのといろいろ言っていますけれども、やはりG7の中での、欧米の諸国でいう法の支配と日本政府が今やっている法の支配ではちょっと差がある、乖離があるんですね。やっぱりそれを真の意味で、ちょうど今日お答えになったお二人の大臣に、やっぱり人権保障のために法の支配があるんだということをしっかり意識をしながら外交や防衛に携わっていただきたいと思います。  そして最後に、やっぱり沖縄県の問題ですけれども、少女暴行事件のときにあったのは、この少女の、人間の尊厳が守られなかったということで八万五千人来たんですよ。やっぱり人間の尊厳というのは、やっぱり国際社会においてもヒューマンディグニティーということで、これも法の支配の根源にあるものですので、是非その辺り、沖縄の問題というのはこの防衛の問題、先ほど伊波議員がいろいろなこの今の状況をお知らせしましたけれども、やっぱり沖縄の住んでいる人たちの人権や思いというのをしっかり受け止めていただきたいと思います。  ということで、時間になりましたので終わりたいと思います。ありがとうございます。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後二時五十六分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗