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213回国会参議院2024/05/29

資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会 第6号

発言数
158
登壇者
25
会派数
6
開催日
2024/05/29

会議録

宮沢洋一自由民主党

○会長(宮沢洋一君) ただいまから資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、加田裕之君、滝波宏文君及び杉久武君が委員を辞任され、その補欠として高橋はるみ君、長峯誠君及び宮崎勝君が選任されました。     ─────────────

宮沢洋一自由民主党

○会長(宮沢洋一君) 原子力等エネルギー・資源、持続可能社会に関する調査を議題とし、原子力問題に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 よろしくお願いします。参議院の自民党の石田昌宏と申します。  今資料は配られていますかね、今配られている途中だと思うんですけど、この今配っている資料は、文部科学省がまとめました令和三年版の科学技術・イノベーション白書が示しているソサエティー五・〇が実現したときのイラストです。白書にこれ載っています。  これ見ていていろいろと思うんですけれども、これ、めちゃくちゃ電気使っていませんかということですね。仮想空間が上の方に示されているんですけど、これは電気の塊でして、電気が一瞬でも切れた瞬間にこの空間そのものがなくなってしまうというのがソサエティー五・〇の世界です。  右の下の方に自然災害の大規模シミュレーションを行っていますけど、シミュレーションってすごく電気使います、スーパーコンピューターでやるような世界ですから。AIもそうですし、自動運転もそうです、遠隔医療もそうです。これ、電気がないと、描かれているように、人間中心の社会も、一人一人の多様な幸せを実現できる社会も、安全、安心を確保する社会もできないということになっているのがこの図になりますから、安定した、かつ大量の電気の供給こそがソサエティー五・〇のベースになるということになります。ですから、非常にこの委員会、大事なものだと思っています。  その意味でも考えなきゃならないんですけど、じゃ、私はこれまでの資源エネルギー調査会で何度か質問させてもらったんですけど、このような科学技術の発展を考えた上でエネルギーの計画をしなければならないといった趣旨の発言をしました。  例えばブロックチェーン、暗号資産で使われていますけれども、これはマイニングをするわけですけれども、約十の二十乗分の一の確率の答えを一個一個計算して探していくという話ですから、兆とかの単位じゃなくて、京でもなくて、垓の単位の計算をして一個だけ答えを当てはめると、それだけ無駄を生じているという技術でもあります。既にアメリカでは、仮想通貨のマイニングによる電力消費量が全米の約二・三%をもう占めているといったデータすらあります。ですから、未来の技術を考えたときに、実は今想定しているようなエネルギー量で本当にいいのかどうかが見えないというふうに考えてもいいんだというふうに思っています。  その点で考えた場合に、何が起きても大丈夫なように、そもそも、もし何かがあった場合は空間そのものが消えてしまう世界になってしまいますから、あらゆる可能性を考えた上で今できることの手は全て打っておくというのが意味なので、そういった点で原子力発電も重要であるというふうには考えているわけです。  前回、これについて今後どうするのかということを聞いたところ、経済産業省の方からは、容量市場の導入、これ四月からですか、やっているんですかね、それから日本版コネクト・アンド・マネージを進めるといった、取りあえず今やれる課題については示されたんですけれども、今後どうするかということにはなかなか触れていただかなかったです。  しようがなかったので、しようがないから電気を使って、これチャットGPTに私の質問を読み込んで答えていただきました。そうしたら、こういう答えだったんですけど、エネルギーミックスに関してはもう不確定です、したがって、モニタリングと、さらに何らかのトリガーを付けて考えていくべきじゃないかといった回答を得られたわけですけれども、同じ質問を経産省にもしたいと思います。

久米孝資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。  今御指摘いただきましたとおり、生成AIの普及あるいはデータセンターの増加など、DXの進展に伴いまして今後電力需要が増加するという指摘があることは認識してございます。  例えば、電力広域的運営推進機関が公表しております今後十年の電力需要の見通しでは、昨年度までは電力需要、減少傾向で推移すると見込まれておりましたけれども、本年一月に公表された最新の見通しでは、産業部門の電力需要の増加によって、電力需要全体として増加の見通しに転じております。  現在、エネルギー基本計画では二〇三〇年度、電力広域的運営推進機関の方では二〇三三年度の電力需要の見通しを示しておりますけれども、その先につきましては、今御指摘いただいたような様々なイノベーションの可能性あるいは今後の世界のエネルギー情勢などを現時点で正確に予測することは困難であるため、政府としての数字はお示ししておりません。  ただ、将来の電力需要につきましては、現在進めております次期エネルギー基本計画の検討に際しても重要な論点の一つになるというふうには考えてございます。また、その際、必要な供給力の確保について、これ今御紹介いただきました容量市場、これを令和二年度に導入しております、それで今年度から開始しておるところですけれども。加えて、脱炭素電源への新規投資を広く対象に投資回収の予見性を確保するための長期脱炭素電源オークション、これを昨年度から導入して、本年四月に第一回の結果を公表したところであります。あと、系統対策としては、広域連系系統のマスタープラン、これを昨年三月に策定、公表しておりまして、これを踏まえて全国での地域間連系線等の整備を進めてまいります。  まずはこうした取組を着実に進めることによって電力の安定供給確保を図ってまいりますけれども、今後、DXの進展によりまして電力需要の、DXの進展による電力需要増大の可能性と光電融合のような省エネ技術の開発が進む可能性、この双方を十分に踏まえながら、エネルギー供給を確保するための電源投資の在り方を含め、しっかり検討してまいります。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 ありがとうございます。  本当難しいんですよね、どうなっていくか分からないので。技術というのはいきなり社会を変えてしまうので、むしろいきなり変わったときにどう対応するかといったことまで考えなきゃいけないと思います。  その点、さっきはAIの方が答えがあって役所の方はなかったのはトリガーという言葉でして、もし何らか急激に変化があった場合に、ちょっと事前で止めるための策を打つといったことも含めて考えなきゃならないのかなというふうに思っていますので、これ十分検討していただきたいですし、我々の調査会でもしっかりと考えていくべきことじゃないかなというふうに思っています。  その点で、急激な電力消費が起きる可能性があることを踏まえて、さっきも言いましたけど、原子力含めてあらゆるエネルギーをつくり出す政策は残しておかないと危ないと思います。もちろん、自然エネルギー等に替わっていくのはベストだと思いますけれども、それで万が一があったときは困りますから、可能性として全部に手を打っておくべきだと思います。その点では、特に人材は長期的に育成が必要ですので、人材の確保をしっかりとしておくことは、未来をつなげるためには重要だというふうに考えています。  原子力人材に関しては、令和五年に原子力利用における基本的な考え方のペーパーの中でもかなり触れていて、今それについても検討を、また意見交換等を進めていただいているというふうに聞いていますけれども、このペーパーの原点になるのが、原子力委員会が平成三十年にまとめた原子力分野における人材育成についてといった見解のペーパーになります。ここでもやはり原子力関係人材の育成の重要性を示し、また様々な課題があります。  ただ、残念ながら、足下を見てみると、人材育成のスタートになる大学とか大学院の教育はもう縮小されてきていまして、二〇二二年でしたかね、東海大学の原子力工学科が、結構老舗で象徴的なところがもう募集停止になったというのはとても衝撃でした。やはり、学生たちに対しても、この原子力分野の重要性や価値や、また最近では原子核崩壊の方じゃなくて核融合のエネルギー、フュージョンエネルギーについての話も随分実用化が見え始めてきたので、そういった未来を支える人だとも思います。そういった点で、この分野の魅力をしっかりと伝えていって、学生の確保をしなきゃならないと思います。  若者たちに原子力分野の必要性や魅力を伝えることを今どこまでできているのか、また今後どうしようとするのか、御見解をお伺いしたいと思います。

清浦隆文部科学省大臣官房審議官

○政府参考人(清浦隆君) お答えいたします。  原子力分野におきましては、これまで培われた技術及び人材を適切に継承するとともに、将来にわたって技術革新を推進していく必要があり、大学における原子力分野の人材育成は大変重要な役割を担っております。  一方で、御指摘のとおり、令和五年度時点におきまして、名称に原子という単語が含まれる原子力関係学科は三大学に三学科設置されているのみであり、近年は減少傾向が続いていると承知しております。  こうした状況を踏まえまして、文部科学省におきましては、国際原子力人材育成イニシアティブ事業を通じ、産官学が連携した横断的な教育研究機能を有する人材育成コンソーシアム、ANECを構築し、今後の原子力を担う多様な人材の育成、確保に向け、原子力に関する体系的な教育研究基盤の確保に取り組んでおるところでございます。  また、将来の原子力分野を支える人材の確保に当たっては、高校生に原子力分野におけるキャリアパスを提示し興味を持ってもらうことが重要であることから、文科省においては、ANECの活動と連携し、昨年初めて高校生を対象とした原子力オープンキャンパスを開催しております。  原子力人材の育成を進めるに当たっては、産学官を挙げた取組が重要と考えており、文科省としては、日本原子力研究開発機構、内閣府、資源エネルギー庁を始めとした関係機関と連携協力した取組を検討してまいります。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 もう三大学しかないというのはやっぱり危機的なものだというふうに思っていますし、そうなってくると、将来は外国との連携とか外国人を呼び込むだとかそういった意味も含めてもう国際的な考え方をしていかないと、日本の未来、維持はかなり難しくなっていくのではないかなと感じます。  見解でもそのことを触れていて、人材の数だけじゃなくて教育方法を見直すべきだといった視点がありました。アメリカの工学・技術教育認証委員会が、カリキュラム認定制度を引用して、日本でも単位認定、授業評価、教員人事レビューなどにおいて、このようなグローバルスタンダードの方法を理解、共有し、要点を外すことなく取り入れるとよいと思われると、こういうふうに提言もしていますけれども、これについてはどのようにしているでしょうか。

清浦隆文部科学省大臣官房審議官

○政府参考人(清浦隆君) 今御指摘いただきました内閣府原子力委員会の見解に例示されておりますアメリカの工学・技術教育認証委員会、ABETのような制度、いわゆるカリキュラム認証制度につきましては、日本の高等教育においても民間団体が任意に実施している類似のものがございます。見解が出された以降に実際に認定を得た原子力関係のプログラムもあると承知しております。  カリキュラムの質の向上は重要であると認識しておりまして、先ほど御説明いたしました人材育成コンソーシアム、ANECにおきましては、講義、実験、実習を組み合わせた効果的なカリキュラムを参加機関が共同で開発、構築し、提供しているところでございます。  また、既に一部の大学におきましては大学間の単位互換制度の構築がなされているところでございまして、文科省としては、引き続き、体系的な専門教育カリキュラムの開発、普及に向けた取組を進めてまいります。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 ありがとうございます。  もうインターナショナルな形で協力して進めるということを考えたら、是非是非もっと進めていただきたいなというふうに思いますし、この進めていることに対してはよかったかなというふうに思ってはいます。  さらに、教育のベースもそうなんですけれども、研究機関等での継続的な教育というのも必要であるというふうに思っています。また、見解にもそのことが指摘されています。特にやっぱり原子力事業に関してはかなり高度なリスクマネジメントが必要ですから、こういう提案があるんですけれども、原子力事業者が、各社社長、発電所所長から班長クラスまで様々な階級に応じて参加するリーダーシップ研修をしっかりとしてくれということです。  また、研究開発機関でも管理運営能力の開発についてもしっかりと進めていってほしいということも書かれています。これも非常に重要なテーマだというふうに思いますけれども、これにつきましては今どういう状況になっているでしょうか。

清浦隆文部科学省大臣官房審議官

○政府参考人(清浦隆君) 御指摘の見解で示されているとおりでございますが、原子力に関する人材育成は、大学のみならず研究機関においても継続して組織的な研修、訓練を実施していくことが重要と考えております。  このため、日本原子力研究開発機構においては、原子力機構の職員に加え、学生や企業職員等を対象とした原子力技術者養成機関として原子力人材育成センターを設置しておりまして、原子力機構が有する人的資源と施設等を活用して研修講座を実施し、原子力エネルギー技術者、放射線技術者等の養成を行っております。  また、原子力機構が事務局を担う原子力人材育成ネットワークにおいては、産学官の原子力関係機関の連携による総括的な人材育成活動を行っており、原子力発電技術者の継続研修の実施、IAEA原子力エネルギーマネジメントスクールの運営、協力等の取組を進めているところです。  文科省といたしましては、原子力機構の有する人的資源や原子力関係施設を有効に活用し、原子力分野の人材育成の充実に努めてまいります。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 今、お話聞いていて、教育の面、研修の面につきましてはメニューは大分そろってきたのかなというふうに感じてはいます。ただ、まだ魅力全体が社会に浸透していないところもありますから、確保の方はまた進めていただきたいというふうに思いますし、メニューはそろったけど、それを実際にどう運用するかはとても大事なので、是非前向きに進めていただきたいというふうに思います。  不確定性の時代に対してしっかりと対応できるのは、機械ではなくて人間だというふうに思っています。ソサエティー五・〇の社会がどうなるか分かりませんけれども、人間の深い深い知恵をしっかりとそろえていただいて、何が起きても大丈夫な体制をつくっていくのが我々の使命かなというふうに思っています。  時間が来ましたので、これで終わります。どうもありがとうございました。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 自由民主党の神谷政幸です。  本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。  まずは、福島国際研究教育機関、通称F―REIにおける放射線科学、創薬医療の進捗状況について伺います。  本年二月十四日の当調査会では、高速実験炉「常陽」を用いたアルファ線内用治療法に使われるアクチニウム225の国内生産について質問をしました。また、その際に、甲状腺がんなどの治療で期待が高いアスタチン211について、我が国の基礎研究成果が世界をリードしていると申し述べました。その研究機関の一つが福島県立医科大学であります。この福島医大は、令和五年四月一日からF―REIに参画しています。  F―REIは、我が国の科学技術力、産業競争力の強化を牽引し、世界に冠たる創造的復興の中核拠点を目指して、福島県浪江町に設立されました。原子力政策を進めていく上で、福島、東北の復興は大前提であり、このような取組が一定の成果を上げていくことは重要と考えます。その点を踏まえて、F―REIの、とりわけ放射線科学、創薬医療の進捗状況について文部科学省よりお答えください。

松浦重和文部科学省大臣官房審議官

○政府参考人(松浦重和君) お答えいたします。  福島国際研究教育機構、F―REIにおける放射線科学、創薬医療分野の進捗状況ということですが、まず、このF―REIは、我が国全体の科学技術力を強化するとともに、福島を始め東北の創造的復興の中核拠点を目指すものと認識しております。  このF―REIの放射線科学、創薬医療分野では、公募手続を経て、今年三月より順次、大学や研究開発法人への委託事業を開始しており、加速器を用いたアクチニウム225やアスタチン211などの放射性同位元素、RIの安定的かつ効率的な製造技術の開発、RIを用いた診断、治療薬の研究開発、農作物の生産性向上等に資するRIによる植物イメージングの技術の開発に取り組んでおります。  文部科学省といたしましては、引き続き、復興庁を始め関係省庁と連携の下、F―REIにおいてこれらの研究開発等がしっかりと実施されるよう取り組んでまいります。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 ありがとうございます。  医療それから農業も含めて、幅広い分野、取り扱う分野はこれから未来への期待が高いものばかりだというふうに思います。地域全体の創造的復興を実感できる広域連携を果たす事業となることを期待をしています。  続いて、テクネチウム製剤による核医学検査の実施状況と日本におけるモリブデン99の国内治療を取り巻く状況について伺います。前回は核医学治療についてお聞きしましたが、今回は核医学検査について触れたいと思います。  テクネチウム製剤などの放射性医薬品は、特定の臓器に選択的に集まり、ガンマ線という放射線を出します。それを検出をして、分析を画像化やグラフ化をして病気の診断や組織の機能検査をしていきます。投与する放射性医薬品の種類によりSPECT検査とPET検査に分かれますが、テクネチウムが高い割合を占めているというふうに伺っております。  そして、そのテクネチウムの原料はモリブデン99であり、ウランを用いた核分裂法で海外原子炉にて生産され輸入されています。そのため、核拡散防止の観点からも、ウランを原料としない中性子放射化法などの研究が進められているというふうに聞いております。一方で、海外原子炉でのトラブル発生などで度々日本への供給不安が発生をし、国産化を進めることが重要と考えます。  そこで、日本におけるテクネチウム製剤を用いた年間の検査数とモリブデン99の国内需要を取り巻く状況について、内閣府より御説明をお願いします。

徳増伸二内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官

○政府参考人(徳増伸二君) お答えいたします。  モリブデン99を原料とするテクネチウム製剤については、我が国において核医学画像検査の一つであるSPECT検査で最も多く用いられており、年間約百万件程度の画像診断に用いられていると承知をしております。  SPECT検査を含む核医学画像検査は、機能や代謝状況などを評価をし、がんなどの診断に活用されるものであり、その後の適切な治療につなげる観点から重要であると認識をしているところです。一方、現在、我が国はその全てを輸入に頼っておりまして、海外原子炉の老朽化に伴う計画外停止や空輸トラブル等に伴い、幾度も供給トラブルに見舞われてきたことも事実です。  こうした状況を踏まえて、原子力委員会において令和四年五月に医療用等ラジオアイソトープ製造・利用推進アクションプランを決定をし、モリブデン99の一部国産化に取り組むこととしている次第です。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 ありがとうございます。  核医学検査、年間百万件ということで、非常に多く使われているのがテクネチウム製剤だということが分かりました。それを踏まえて、次の質問に入ります。  続いて、モリブデン99を製造することの技術的な可否について伺います。  日本での使用実績を今お聞きして、やはり国産化は必要であるということで、お話もありました。そのため、原子炉及び加速器を用いた取組が進められており、原子力委員会がまとめた先ほどお話のあったアクションプランでは、モリブデン99、テクネチウム99mについて、可能な限り二〇二七年度末に、試験研究炉等を活用し、国内需要の約三割を製造し国内に供給すると目標設定をされているというふうに承知をしております。  我が国には日本原子力研究開発機構が運用している高性能研究炉JRR3があり、そこで中性子放射化法によるモリブデン99の生成の試験が進められていると思いますが、核分裂法由来に比べて比放射能が非常に低くなることや供給頻度などの課題が想定をされています。  JRR3において国内需要の約三割を製造することは技術的に可能なのか、文部科学省よりお答えをお願いします。

清浦隆文部科学省大臣官房審議官

○政府参考人(清浦隆君) お答えいたします。  原子力委員会の医療用等ラジオアイソトープ製造・利用推進アクションプランにおきましては、モリブデン99について、可能な限り二〇二七年度末に、試験研究炉等を活用し、国内需要の約三割を製造し国内へ供給することが目標として掲げられております。  これを踏まえ、日本原子力研究機構においては、モリブデン99の安定した国内供給体制の強化を目指し、JRR3を用いた照射製造技術開発を推進しており、令和五年度には実用化に向けスケールアップした……

宮沢洋一自由民主党

○会長(宮沢洋一君) 清浦審議官、少しマイクに近づけてしゃべっていただけますか。

清浦隆文部科学省大臣官房審議官

○政府参考人(清浦隆君) 失礼いたしました。  令和五年度には実用化に向けスケールアップした試料の照射製造試験を実施し、比放射能量等に係る実現性を確認するなど、技術的な検証を行っているところです。  モリブデン99の国内製造、供給に当たっては、製薬メーカーの希望供給量を満足するために週当たりの製造量の増加が課題であり、課題解決に向けては、JRR3のみならず、他の加速器との連携を含め、国内関係機関との連携協力が不可欠と考えております。  文科省といたしましては、アクションプランに掲げられた目標の達成に向け、引き続き必要な取組を推進してまいります。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 ありがとうございます。  様々課題はあるかと思いますが、今、関係機関と協力をして実現可能に向けて進んでいるということで理解をいたしました。  そこで、続いて、モリブデン99を国産化した場合の薬価措置について伺います。  テクネチウム製剤に限らず、経済安全保障の面から、医薬品は原料から国産化を進めるべきだという意見があります。一方で、原料から国産化を進めると非常に高コストになってしまうということも指摘をされているところであります。特に初期段階においては、国産モリブデン99は海外からの輸入品より高コストになってしまうことが予想をされます。しかしながら、既に中国、韓国はモリブデン99の一部国産化に成功しているという情報もあり、我が国も後れを取るわけにはいかないと考えます。  それを踏まえて様々な支援策が検討されるべきと考えますが、例えば薬価に関しては、このような製造コストに関してどのような措置をとり得るのか、厚生労働省よりお答えをお願いします。

宮崎敦文厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(宮崎敦文君) お答え申し上げます。  今御指摘のような、製剤化された時点で薬価の対応としてどういうことができるのか、製造コストへの対応、どういう形になっているのかという点でございます。  まず、薬価算定のルールにおきましては、新薬として薬価を収載するような場面では、類似薬がない医薬品であれば原価計算方式による薬価算定となります。開発費用や原材料を含む製造コストなどの費用を考慮して算定するということで対応するということになっております。  また、既に薬価収載をされている品目の取扱いとしても、保険医療上の必要性が高い医薬品であって、製造コストを含む原材料価格等の影響で現在既に収載している薬価では採算が取れず供給の継続が困難な場合には、その時点の製造原価等を踏まえて薬価を引き上げるという不採算品再算定という仕組みがございまして、こういう仕組みの対象となることもあり得るということで、仕組みを用意しているところでございます。  御指摘のございました放射性医薬品であるテクネチウム製剤などにつきましては、現在既に薬価収載されているものがございますが、今後、委員御指摘のような、国産化をされていく過程でどのような製剤になるかによって薬価の取扱いは異なってまいりますが、今申し上げましたような一般的なコストへ対応する薬価の算定ルールに基づいて検討をされることとなると考えております。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 御答弁ありがとうございます。  既に収載されているもので、新たな原料でまたそこにコストが乗ってくるということはなかなか今までなかったことだと思いますので、様々な対応が必要になってくるのでは、検討が必要になってくるのではないかというふうに思います。  それでは最後に、モリブデン99、テクネチウム99mの国産化に向けた取組について伺います。  これまでの質問で、モリブデン99の国内供給に向けた見通し、また様々な取組がされているということが理解ができました。一方で、先ほど厚生労働省より御答弁をいただいた価格の問題以外にも、実際に医薬品として製品化をして市場で使われるようになるまでには様々なハードルというものが想定をされます。  例えば、安定供給をするためには、先ほど供給量のお話もありましたが、製薬企業が必要とする量を必要なタイミングとそして頻度で確保できなければなりません。また、品質設計、これは極めて医薬品の場合重要でありますので、品質設計においても製薬企業と供給側との連携を取っていかなければしっかりとした検討をして進めていくということはできない、これも必要不可欠なものだというふうに思います。また、輸送、これRIでございますので、輸送に関連をした容器や収納場所等のコスト、これも、どこが負担するのかといったサプライチェーン全体として考えなければならない課題があります。  二〇二七年度末という目標期限がある中で、モリブデン99、テクネチウム99mの国産化に向けてどのような取組をしているのか、今度は内閣府にお尋ねをいたします。

徳増伸二内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官

○政府参考人(徳増伸二君) お答えいたします。  モリブデン99については、原子炉及び加速器を用いた取組を実施をしておりまして、例えば日本原子力研究開発機構では、試験研究炉JRR3を用いた照射試験、分離、抽出技術の研究開発等を実施しているところです。  加えて、製造側の取組のみならず、供給や需要側のニーズも見据えたサプライチェーン全体に関する取組が必要であります。このため、課題としては、委員御指摘いただいたとおりでありますが、例えば原子炉の定期点検も踏まえ、加速器の活用等も含めたベストミックスの在り方の検討や国産化モリブデン99の輸送方法の検討、薬事承認を得るための医薬品原料としての品質の確保、輸入品と競争力のある価格の担保のため、コストの検討が必要となることなどが挙げられます。  これらについて取り組むため、内閣府では、本年度、需要側と供給側をつなぐ必要な体制を立ち上げるための調査を実施予定としております。あわせまして、原子力委員会では本年度も各省庁の取組をフォローアップをし、アクションプランの進捗状況について把握するとともに、随時必要な検討を実施してまいる所存であります。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 ありがとうございます。  前回のアクチニウム225の国産化について質問をした際も、様々なステークホルダーが関わる事業というお話がありました。今回も同様でありますので、これは様々な事業体で幅広い意見を調整をして進めていく必要があるというふうに思います。  先ほど、様々な検討を進めていく、また調査を実施予定というお話がありました。是非、そういった検討の場には、先ほどの薬価措置の課題なども踏まえて、厚生労働省にも必ずその場に入っていただく必要があるという点を強く指摘をさせていただきます。  日本の誇る試験研究炉が国民の健康のために更に活用されることを願って、私の質問を終わります。  ありがとうございました。     ─────────────

宮沢洋一自由民主党

○会長(宮沢洋一君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、長峯誠君が委員を辞任され、その補欠として滝波宏文君が選任されました。     ─────────────

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 立憲民主・社民の村田享子です。  御安全にということで、この御安全にという挨拶、よく使わせていただいておるんですが、物づくりの現場で使う挨拶なんですね。今日、こういった物づくり、産業から捉えた電気について、最初、質問をさせていただきたいと思います。  まあ製造業ですね、例えば電炉を持っている鉄鋼業を始めとして、やっぱりどうしても大量の電気を使いながら皆さんいい製品を作られていらっしゃいます。そうした製造業の現場の皆さんの声としては、やはり電力、安定して供給されるということ、そしてあわせて、やはり会社の経営にも影響が出ます、安価な電力を提供してほしいということなんですね。  やはり、ロシアのウクライナ侵攻の後、電気料金が上がって、あの後やはり会社の経営も、電気料金の値上がりで、例えば電炉のメーカーではもう何千万とか何億とかコスト増になったところもあったと聞いています。そうなると、今政府も進めています物価高を超える所得ということでいうと、やはり賃上げにも影響が出てくる話だというふうに思っています。  この現場の皆さんの声として、やはり原子力発電所の再稼働が進めば電気料金が安くなるのではないかといったものあるんですけれども、その点について政府の認識を伺います。

久米孝資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。  将来にわたってエネルギー安定供給の責任を果たしつつ脱炭素社会を実現していくため、原子力は再エネとともに脱炭素電源として重要であります。そのため、安定供給の観点からも、安全性の確保を大前提に活用を進めていくのが政府の方針であります。  その上で、御指摘のとおり、原子力発電所の再稼働が進み、火力発電の燃料費が抑えられれば、電気料金の抑制にも寄与するものと考えております。したがって、安全性の確保を大前提に、地元の了解を得ながら原子力発電所の再稼働を進めていくことは重要であるというふうに考えております。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 またあわせて、この原子力発電所の再稼働と電気料金の関係についてお聞きをしたいんですけれども、昨年、GX脱炭素電源法案が成立をされまして、この中において原子力基本法が改正をされました。  この改正に向けて、二〇二二年七月二十八日に原子力規制庁と資源エネルギー庁で面談をされたと。その面談のときに使用された資源エネルギー庁が作成した資料というのも昨年のこのGX脱炭素電源法案の審議の中ではいろいろ議論があったわけなんですけれども、その資源エネルギー庁が法案の審議の前に作成した資料においては、今回原子力基本法の改正をしていきましょうというそのプランの中に、どういった、じゃ、改正をしていくのということで、利用政策の観点から原子力の位置付けを明記をしますと。その中身としては、低廉な電気の安定供給、自己決定力向上、カーボンニュートラル、この記載があって、この観点から原子力基本法を改正しましょうねということで、実際に、じゃ、昨年改正された原子力基本法はどうなっているかというと、ここの部分、原子力基本法の改正された第二条の二第一項に相当すると思われるんですけれども、そこで書かれているこの原子力の位置付けというのが、電気の安定供給の確保、エネルギーの供給に係る自律性の向上、脱炭素社会の実現ということで、このプランの中にはあった低廉なというところが抜けているんですね。  この点、なぜ、そもそものプランの中には低廉な電気と書かれていたのに、実際の条文においては電気の安定というふうに変えたのか、その理由を教えていただければと思います。

徳増伸二内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官

○政府参考人(徳増伸二君) お答えいたします。  委員御指摘の資料は、原子力基本法の改正に関する資源エネルギー庁担当者の個人イメージとして作成されたものと承知をしており、内閣府としては、資源エネルギー庁から説明を聞きおいたのみであります。  他方で、昨年の原子力基本法の改正は、昨年二月二十日に原子力委員会が改定をして、同月二十八日に政府としてこれを尊重する旨の閣議決定がなされた原子力利用に関する基本的な考え方を踏まえたものでありまして、この基本的考え方をベースに改正を行った次第です。  この原子力委員会の原子力利用に関する基本的考え方においては、一つとして、原子力のエネルギー利用は、エネルギー供給における自己決定力の確保のために重要であること、さらに、原子力が電力の安定供給やカーボンニュートラルの実現に資するといった特性を有することを明記するとともに、これら原子力の利用に当たっての基本原則については法令等で明確化することが望ましいとしており、これを踏まえて原子力基本法において明確化を図る法改正を行ったといったような次第であります。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 原子力発電の再稼働を政府としても進めていくという中で、やはり国民の皆さんの中には使用済核燃料の処分問題を始めとしていろいろな不安もまだまだ残っています。その点も説明していかなければいけないというふうに思いますし、あわせて、じゃ、電気料金どうなるのというのがやはり国民の皆さんの関心事項ではあると思うんですね。やっぱりそこについての説明も政府としてきちんとしていくべきだというふうに思います。  この電気料金の高騰に対して、私も経済産業委員会で当時、特別高圧への支援というのを求めさせていただきまして、これはもう与野党一緒になってこの議論行われまして、実際、政府にも対応をいただいています。二〇二三年三月の予備費を活用した電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金、そして二〇二三年度補正予算での物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金において、事業者支援の推奨事業メニューの一つとしてこの特別高圧で受電する施設の支援というのが盛り込まれております。  この支援、やってもらってよかったという声をいろんな事業者の皆様からもお聞きをしておりますが、実際、この特別高圧への支援、どのように活用をされているのでしょうか。

久米孝資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(久米孝君) 委員御指摘のとおり、内閣府の重点支援地方交付金におきまして、推奨事業メニューの中で特別高圧で受電する中小企業等を支援対象として明示してございます。  特別高圧の電気料金に対する支援については、交付金を活用する形で、地方公共団体が主体となって地場の企業、産業の現況など地域の実情に応じた支援を実施いただいております。  地方公共団体における交付金の具体的な活用事例としては、中小企業等に対して電気の使用量に応じた値引き、使用量にかかわらない定額の支援、省エネ機器導入に対する支援などが行われていると承知しております。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 この特別高圧への支援なんですけれども、自治体によってはもう既に終了したというところもございます。冒頭申し上げましたように、やはり大量の電気を使って製品を作っている製造業の皆さんもそうですし、この特別高圧というのは、工場だけではなくて病院であったり大規模商業施設も受電をしているものなんです。特に病院については、診療報酬の改定で賃上げを進めていこうという動きもあるんですけれども、病院の皆さんからも電気料金の高騰で病院経営が難しいといった声も伺っていまして、私はやはり、この特別高圧への支援というのがやっぱりまだまだもっと必要ではないかと思うんですが、その点いかがでしょうか。

上月良祐自由民主党経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(上月良祐君) 重点支援地方交付金は、昨年十一月の総合経済対策等に基づき、補正予算や予備費を活用した臨時の措置でございますので、今後につきましては、また所管が内閣府ということもありますので、先生の気持ちはよく受け止めさせていただきたいと思うんですが、私からのコメントは差し控えさせていただきたいと思います。  その上で、電力を始めエネルギーは国民生活や経済活動の基盤でございますので、安価で安定的なエネルギーを確保することは本当に最重要の課題だということは強く認識をいたしております。このため、安全の確保を大前提としながら、安価で安定的なエネルギー供給の確保をする、そして気候変動問題へ対応していくという、いわゆるSプラス3Eでございますが、実現するため、あらゆる政策を総動員していく必要があると思っております。  具体的には、これまでも、例えば、まず徹底した省エネを実現できるよう、それを促進していくことでありますとか、あるいは再エネの最大限の導入や、先ほどお話があったような、安全性が確保された原子力の活用などを進めてきたところであります。  引き続き、電気料金の抑制と安定的な電気の供給にここは取り組んでまいりたいと考えております。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 上月副大臣、どうもありがとうございます。  経済産業省としても、こうした支援どうしていくべきなのか、是非考えていただきたいですし、事前に内閣府の担当の方とこの地方交付金で実際どれぐらい特別高圧に支援が行われたんですかというようなこともお聞きをしたんですけれども、特別高圧に実際どれぐらいの地方交付金が使われたというのはまだ内閣府としては把握をされていないというようなお話だったんですね。やっぱり、実際に特別高圧にどれぐらい使われたのか、やっぱりそこの見ていただいて、じゃ、次の電力への支援どうしていこうかという議論も行われていくと思いますので、この地方交付金が何に使われたのか、その把握もお願いをした上で、経済産業省と内閣府の方でこうした支援も考えていただきたいというふうに思います。  先ほど石田委員の方から、これから電力の需要もどんどん増えていくから、いろんな供給力の選択肢持っていくべきではないかというようなお話もありました。  私もその思い同じでして、その中で、原子力発電所の再稼働においては、安全対策の遅れや、また地元合意の難しさなどのハードルの高さが指摘をされておりますし、再生可能エネルギーについてもやはり地元の合意を前提に導入を進めていかなければいけないという中で、今、国際的にも、そして政府としても、石炭火力発電の廃止を進めていく、特に非効率の石炭火力発電の廃止を進めていくというふうに方針を取られていると認識をしておりますが、これが、本当にエネルギーのやっぱり供給力のバランスを見ながら廃止を進めなければ電力需要に対応できないということも想定されると思うんですが、その点いかがでしょうか。

上月良祐自由民主党経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(上月良祐君) 石炭火力につきましては、二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けてできる限りその発電比率を引き下げていく方針としておりますが、これは、委員からも御指摘ありましたが、安定供給の確保が大前提でございます。  石炭火力は二酸化炭素の排出量が多いという課題はございますが、必要な供給力が必ずしも十分に確保されていない段階で直ちに急激な石炭火力の抑制策を講じることになりましたらば、電力の安定供給に支障を及ぼしかねないというふうに考えております。  このため、将来必要となる供給力を確保するための制度であります容量市場でありますとか、脱炭素電源への新規投資を広く対象に投資回収の予見性を確保する長期脱炭素電源オークションなどといった制度を通じて、電力の安定供給の確保もしっかり図りながら、火力の脱炭素化に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 この火力発電に関連をしまして、企業の中には火力発電所の自家発を持っているところもございます。これに対しても火力発電の段階的廃止を求めていくのでしょうか。

久米孝資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(久米孝君) エネルギー基本計画におきましては、安定供給を大前提として、できる限り電源構成に占める火力発電比率を引き下げていくこととしております。すなわち、二〇三〇年に向けまして、安定供給を大前提に、当面は高効率な石炭火力発電を活用しつつ非効率な石炭火力のフェードアウトを着実に進めるとともに、二〇五〇年に向けて、水素、アンモニアやCCUS等を活用することで脱炭素型の火力に置き換える取組を引き続き推進していくことが基本的な方針であります。  この方針は自家発電についても同様でありますけれども、二〇五〇年カーボンニュートラルを実現していく上では、石炭等を活用した自家発電などにおいて現実的な形で燃料転換を進めていく観点も重要だというふうに考えております。  将来的な非化石燃料の活用を見越しつつ、足下では石炭火力から天然ガスへの燃料転換などを後押しすべく、今年度から補助事業を開始することとしてございます。  こうした取組も通じまして、自家発電を含む石炭火力の発電比率を着実に引き下げてまいります。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 やはり、電気需要が伸びていくかもしれないという中で、しっかり供給力の確保をお願いをしたいと思います。  ちょっと質問の順番を入れ替えまして、核融合発電についても私も質問させていただきたいと思います。  この核融合発電への支援ということで、NEDOの支援が使えるんじゃないかというような話も出ていたんですが、今法律で、NEDO法の法律の第十五条第一号で、NEDO法の業務として原子力に係るものの支援は除くというような条文がございます。  じゃ、原子力に係るものというのは何なのというと、これは原子力基本法で定めてございまして、その中で、原子力とはというような、原子核変換の過程において原子核から放出されている全ての種類のエネルギーというふうに定義をされておりまして、これによって核融合発電についてはNEDO法の支援が受けられないんじゃないかというようなこともお聞きをしておりますが、この点いかがでしょうか。

田中哲也経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(田中哲也君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、NEDOの業務範囲を規定しているNEDO法第十五条第一号及び二号におきまして、NEDOが行う、NEDOが開発を行う対象の技術から原子力に係るものを除くというふうにされております。  なお、原子力の定義についてでございますが、これも委員御指摘のとおり、原子力基本法による原子力の定義は、原子核変換の過程において原子核から放出される全ての種類のエネルギーとなっておりますので、核融合は原子力に含まれるものと認識しております。  したがって、NEDOは核融合に関する業務は除かれているところでございます。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 この核融合発電、この調査会でも今まで議論ありましたように、原子力発電に使う核分裂反応とは違ってやはり事故が起きにくく、安全性が比較的高いとされています。そういった原子力発電と核融合発電を同じ原子力基本法の原子力という扱いにしていることでNEDO法の支援が受けられないというのはどうなのかなと、分けて考えることも私は必要なのではないかと、核融合発電を進めるためにですね。  その点、NEDO法における支援の対象とするために、現行法の改正というのは検討されていらっしゃるでしょうか。

田中哲也経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(田中哲也君) お答え申し上げます。  現時点で現行法のNEDO法の改正を検討しているという事実はございませんけれども、政府においてフュージョンエネルギー・イノベーション戦略が取りまとめられまして、内閣府、文部科学省を中心に核融合に関する研究開発の支援強化等が実施されている中で、経済産業省としても現行の枠組みの中で核融合にも応用され得る技術の支援を行っておりまして、更なる必要な支援の在り方について検討を進めてまいりたいと考えております。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 今、経済産業省としては現行法の中でというような答弁でしたけれども、五月九日の日経新聞の電子版で、核融合発電、三〇年代実証に向けて新法を作る方針というような記事がございました。今、なかなかその現行法だけでは、原子力基本法との関係も出てくるというふうな話も今日ございましたので、やはり、この核融合発電を進めていくために技術開発や人材開発の支援に向けたやはり新法が必要なのではないかと私も思うんですが、その点の検討、いかがなっているでしょうか。

川上大輔内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官

○政府参考人(川上大輔君) 報道の方は承知をしておるんですが、政府として新法を作るという方針を決定した事実はございません。現時点で具体的な検討はしておりません。  ただ一方、先生の御指摘の技術開発、それから人材開発の支援による早期実証開始というのは非常に重要だというふうに考えております。内閣府としては、国家戦略に基づきまして、関係省庁一丸となって、産学官連携によりフュージョンエネルギーが一刻も早く社会に実装されるということを目指してまいりたいというふうに考えております。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 是非、核融合発電、進めていただければと思います。  終わります。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 立憲民主・社民の鬼木誠でございます。  私からも原子力発電に関して幾つかお尋ねをさせていただきたいと思います。  まずは、エネルギー基本計画の見直しの議論についてでございます。  次の基本計画に向けての議論が始まったというようなことでの報道を拝見をいたしました。二〇四〇年度の電源構成目標等が議論されるというふうになっているところでございます。  私自身は原発反対の立場でございまして、将来的にはなくすべきだというふうに思っています。ただ一方で、直ちになくすというのは現実的ではない。先ほど来議論の中でも触れられておりますように、脱炭素、カーボンニュートラルという大きな目標、課題もあると。どのようにこの脱炭素と向き合っていくのか、現実的にどう着地を図っていくのかというのは難しい課題ではございますけれども、しっかりした議論を国民の皆さんとともに進めていかなければならないというふうに思っています。  懸念をしているのは、この脱炭素という目標がまさに錦の御旗となって、一方的に、あるいは国民的合意もないまま原発への依存度が高められるんではないかというようなこと、あるいは原発の再稼働だけではなくて、新設、増設というところについても強引に進めようとするような、そんな動きが出てくるんではないかということ、このようなことを実は心配をしています。  毎回毎回、調査会のたびにお話をさせていただいておりますけれども、原発は一旦事故を起こせば取り返しの付かない事態に至る。皆さん御存じのように、福島ではいまだに、ふるさとを奪われ、生活の糧を奪われ、家に帰れないたくさんの皆さんがいらっしゃる、事故から十三年たった今も廃炉の道筋すら立てることができていない、事故を起こした原発はそこにあり続けている、そのような状況なんです。そういう意味では、これもいつも申し上げますが、福島第一原発の事故は、過去の災害ではなくて現在進行形の災害であると、今も災害が起き続けている、そのように私は認識をすべきだというふうに思っていますし、そしてこのような災害は、原発がある限り、あるいは原発がある場所ではいつでもどこでも起こり得るというふうに思っておかなければならないんではないか、あるいはそういうふうに受け止めていらっしゃる国民の皆さん、本当に多いんではないかというふうに思っています。  このような不安や不信、あるいは懸念を持っていらっしゃる方がたくさんいらっしゃるというのは多くのこの間の動きの中でも明らかなんですけれども、直近、先ほど申し上げましたエネルギー基本計画の議論に合わせるような形で、五月の十六日、新聞を拝見をしましたけれども、柏崎刈羽原発の三十キロ圏内にある自治体議員の皆さんが、再稼働への同意が必要な自治体の範囲を三十キロ圏に拡大してくださいというような要望書を経産省の方に提出をしたと、そのような記事も拝見をさせていただきました。もちろん、柏崎刈羽に対しましては、この間の東電の対応に対する不信も相まっているだろうというふうには思うところでございますけれども、経産省として直接そのような訴えについてもお受け止めいただいたものというふうに思っています。  申し上げましたような不信や不安、あるいは懸念という声が多い中で、今後、この基本計画の議論についてどのような形で慎重にそして丁寧に進めていくことになるのか、今段階での経産省としての見解、あるいは今後の議論の進め方についてお教えいただきたいというふうに思います。

上月良祐自由民主党経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(上月良祐君) 私も茨城県の選出でございまして、三・一一のときは県庁に勤務を、副知事としてちょうどおりました。発災以来、今でもずっとその災害の対応には関わり続けてもおります。また、青森県や鹿児島県にも勤務したことがあり、原子力に対しまして様々な御意見がありますことは、これは大変よく承知をいたしております。  原子力規制委員会が、福島第一原発事故の反省を踏まえて、地震や津波、竜巻など自然災害への対策強化、電源や冷却、注水機能の多重化などを求めた新規制基準に適合すると認めない限り、原子力発電所の再稼働が認められることはないというのが政府の方針であります。  その上で、次期エネルギー基本計画の策定に際しましては、原子力を含むエネルギー政策について、様々な立場の方々の意見を聞きながら検討を進めていくということが重要だと考えております。このため、エネルギー基本計画の策定に際しましては、パブリックコメントを実施して様々な御意見を伺うこと、また審議会の検討過程における様々な立場の団体へのヒアリングの実施、あるいは審議会と並行してホームページで常時広く意見を受け付ける意見箱の設置、また全国各地での説明会や意見交換会の開催などを行っていくこととしております。  また、基本政策分科会の議論は資料や議事録は全て公開をされておりまして、審議会当日の模様はユーチューブでも誰もが視聴可能というふうになっているなど、議論の透明性を確保するように努めております。  加えて、我が国の置かれております厳しいエネルギー状況など、ホームページを通じた様々なテーマを解説した記事の定期的な配信やエネルギー問題への理解を深める動画の配信などにも取り組んでいくことといたしております。  このように、多様な手段を通じて、国民の皆様に幅広く御理解を得られるよう丁寧に議論を進めていきたいと考えております。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 御丁寧にありがとうございました。  原発を残すにせよ、減らすにせよ、使わないにせよ、御回答あったように、国民の皆さんがどのようにこの問題を受け止めて理解をした上で全体としての合意形成を図っていくということが肝要だろうというふうに思っています。その全体的な理解醸成や合意形成ということに対して、国は決してこれサボったらいかぬというふうに思うんですね。おっしゃって、御回答いただいたような丁寧な取組について、丁寧にも丁寧を重ねるような取組を引き続きお願いをしたいというふうに思います。  原発に関連してもう一点、これは文献調査の関係でございます。佐賀県の玄海町が高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定の文献調査を受け入れるということ、五月の十日の日に正式に表明をされたというふうになっています。ただ、これ地元紙も見てみたんですけれども、例えば町民への十分な説明もないまま極めて短い期間で決定をされたという声でございますとか、佐賀県の隣接自治体だけではなく、いわゆる県内の隣接自治体だけではなくて、隣県、隣の県である福岡県の三十キロ圏内自治体でも困惑が広がっているなどという報道がございました。  私は福岡の出身ですけれども、糸島というところがこの隣県三十キロ圏内に入るんですね。そこの糸島の市民の皆さんの声の御紹介を地元新聞で見たわけですけれども、やっぱり不信と不安がここでも広がっているなというようなこと。それから、もう一つ広がっていると思うのは、賛成派、反対派の分断というものが広がっているなというふうに思って受け止めたところでございます。  一つ特徴的だなと思ったのは、町長、脇山町長が記者会見で、本来なら住民説明会を開くやり方もあった、あるいは町民の理解がどこまで進んだのか言及するのは難しいというような発言をなさっている。  本来なら住民説明会を開くやり方もあったというふうに町長そのものが思っていらっしゃるということは、本当はやりたかったんだけれども、何かに急がされて、あるいは何かのことがあって、原因があって開くことができなかったというふうにも読み取れる。真実は分かりませんよ。ただ、判断を求められる首長には、やっぱりこれでよかったのかというある種後悔が付きまとっているんだろうなというふうに思いました。  重ねて、町長が、もう少し良い方法があれば変えてもらうのが有り難い、首長が判断するにはプレッシャーが掛かるというような声についても、これも報道で紹介をされてきています。  これはやっぱり重要な指摘だと思うんですね。町長自らが、今おっしゃったような、プレッシャーが掛かるとか、いい方法がもっとあるはずじゃないかというようなことをおっしゃってある。住民の意見が本当に集約できたのか、一部の動きの中で進められてはこなかったか、周辺自治体の意見を聞かなくてよかったのかなどなど感じていらっしゃるとすれば、このような指摘や思いを踏まえて、今の文献調査の決定の在り方といいますか、手続の在り方について、もう少し工夫ある在り方ができないか、もう少し丁寧な進め方ができないか、そしてそれを制度として構築できないかというふうにも思っているわけでございますけれども、この点について、経産省の受け止めあるいは考え方があればお聞かせいただきたいと思います。

久米孝資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。  最終処分事業に関しましては様々な御意見があると認識しておりまして、地域で丁寧に議論を深めていただくことが重要だというふうに考えております。また、文献調査の実施に向けてどのように合意形成を図るかについては、その方法も含めて地方自治体の御判断であるというふうに認識しておりますけれども、国としても、地域の声に丁寧に向き合いながら、最終処分に関する議論を深めていただけるよう必要な情報提供等にしっかりと取り組んでいく考えでございます。  その上で、文献調査は、地域の地質に関する文献、データを調査分析して情報提供することにより最終処分について議論を深めていただくためのものでありまして、言わば対話活動の一環でございます。文献調査報告書の作成後には、法令に基づいて、原子力発電環境整備機構、NUMOが報告書の公告や縦覧、説明会の開催、意見書の受付等を行うこととされております。  加えて、文献調査の実施後、仮に次の概要調査に進もうとする場合には、法令に基づく手続に従って、知事と市町村長の意見を聴き、これを十分に尊重することとしておりまして、その意見に反して先へ進むことはございません。  国としても、最終処分に関する議論が深まっていくよう、政府一丸となって、前面に立って、周辺自治体等も含めて広く丁寧にコミュニケーションを重ねてまいりたいと考えております。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 ありがとうございました。  是非丁寧に進めていただきたいというふうに思いますが、繰り返しになって恐縮ですけれども、やっぱり当該の首長さんがプレッシャーがあったというようなことをおっしゃってあるということは、やっぱり経産省としてもいま一度重く受け止めていただければというふうに思っています。  それからもう一点、この玄海町といいますか文献調査に関連をいたしまして、これも、科学的特性マップの関係が報道でなされておりました。全域、いわゆる玄海町についてはほぼ全域が石炭の埋蔵可能性があるということで、この科学的特性マップでは好ましくない地域に分類をされていたと。あれ、地図見ると銀色か何かで分類されていますよね、に分類をされてあった。町議会の特別委員会に参考人招致をされたエネ庁の担当者の方は、マップは地質特性を確定的に示したものではない、全域に鉱物資源があるかは詳細に調べないと分からないというふうに答弁をされて、文献調査は可能だというふうに見解をお示しになったというようなことだというふうに受け止めてといいますか、聞いているところでございます。  これ、恐らくうそは答えていらっしゃらないと思うんです。全域に鉱物資源があるかどうかは詳細に調べてみないと分からないというのが本当のところなんだろうと思うんですね。ただ、そうなると、この科学的特性マップって何さという話にならないかなと思うんです。好ましくない、あるいは好ましい、適しているというようなことが色分けで示されて、そのことがそれぞれの自治体にとって一つの判断の基準になったり、その自治体にお住みになっている住民の皆さんの判断の基準になったりしているとすれば、いや、好ましくないにはなっていますけども実は掘ってみないと分からないですよということになると、繰り返しになって申し訳ないけれども、じゃ、このマップ何なのということにならないかなというふうに思うんです。逆に言うと、好ましいというふうに分類をされているところでも、詳細に調べてみないと分からないというようなことがあり得るんではないかという気持ちも湧いてきます。  そこら辺をどういうふうに受け止めていらっしゃるのか、あるいはこの好ましくないという地域において文献調査は可能だというふうになっていったこの間の一連の流れについてどういうふうに受け止めていらっしゃるのかなというふうに思います。私自身は、先ほども言いましたように、マップの信頼性が大きく損なわれたというふうに受け止めていらっしゃる方も多いんではないかというふうに思っておりまして、ここについてはしっかりした見解なり対応が必要ではないかなというふうにも思っています。  で、一つだけ。これ、好ましくない地域の中には、長期的安定性上好ましくない、鉱物資源ではなくてですね、長期的安定性上好ましくないというような色分け、これはピンクだったかな、何か色が、また違った色ですよね、だったと思いますけれども、じゃ、この長期的安定性から好ましくない特性を持つ地域というふうに色分けをしているところであっても、その当該自治体が文献調査を受け入れるというふうに手をお挙げになった場合については文献調査を行うのかどうか、このこともちょっとお答え教えていただきたいと思います。

久米孝資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(久米孝君) 科学的特性マップにつきまして、これは、地層処分を行う場所を選ぶ際にどのような科学的特性を考慮する必要があるのか、それらは日本全国にどのように分布しているかといったことを大まかに俯瞰できるようマップの形で示すものでありまして、国民理解を深めるための対話活動に活用するために作成したものであります。一般論としては、科学的特性マップは地層処分に関する地域の科学的特性を確定的に示すものではございませんで、最終処分地としての適否を判断するには文献調査を始めとする段階的な調査が必要であるというふうに考えてございます。  ただ、今委員から御指摘がありました科学的特性マップにおいて長期安定性から好ましくない特性があると、これはオレンジというふうに塗ってございます。これにつきましては、地層処分に好ましくない特性があると推定される範囲を示したものでございます。文献調査の実施前には、原子力発電環境整備機構、NUMOが、科学的特性マップで参照した文献の更新状況なども踏まえて調査の実施見込みを確認するということになってございます。この際、科学的特性マップの考え方を踏まえれば、仮に全域がオレンジの区域である自治体があった場合には、文献調査を実施する可能性は低いというふうに考えてございます。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 ありがとうございました。  先ほども言いましたけれども、原発依存をゼロにするというようなことが仮に決定をされたとしても、この核のごみというのは残り続けるんですよね。ですから、核のごみ問題、廃棄物問題は絶対に避けては通れない問題だというふうに思っています。ただ、原発以上にこの廃棄物問題、核廃棄物問題というのは国民的な議論というのが進んでいないなというふうに思っておりまして、理解の醸成であるとか必要性についての共有とかいうのはなかなか難しいなというのが率直な私の受け止めでもございます。  例えば、当調査会でも、福島県内の高レベル廃棄物の問題や除染後の土壌、除去土壌の問題についての議論や質問がなされました。県外最終処分についてなかなか進まない、あるいは試験的なことについてすら国民的な理解がなかなか進んでいない中で難しさがあるというようなこと、明らかになったというふうに思っています。悠長に構えていい問題ではない、ただ一方で拙速に進めるわけにもいかないと。  私自身は、先ほども言いましたけれども、時間がないからというようなことが理由で拙速さだけが際立っていく、例えば除去土壌については三十年後に県外最終処分というのがもう法律で決まっている、で、いまだに、じゃ、どういう方法でどこにやるかというのは決まっていない、時間が経過をしていく中で、もう後ろがないんで申し訳ないけどもというような形で国がある種強引に進めていくというようなことが、福島に限らず、この放射性廃棄物問題であってはならないというふうに思っています。その意味では、国が前面に立って、やっぱり国民の皆さんの理解醸成を含めて処分場問題についてしっかり議論をしていく、あるいは場所の選定も含めてしっかりした方針を立てるというようなことが必要だろうというふうに思いますけれども、今後、この処分場問題についての理解醸成や、国として前面に立ってこのことを進めていくということについてのどういう取組を行っていくおつもりなのか、お聞かせをいただきたいというふうに思います。

上月良祐自由民主党経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(上月良祐君) 特定放射性廃棄物の最終処分は、決して特定の地域の課題、問題ではなくて、日本全体で取り組んでいくべき国家的な課題だというふうに認識をいたしております。最終処分に関しては様々な御意見があると存じておりますが、そうした地域の声を踏まえながら、国として、文献調査の実施地域の拡大を目指して全国で必要な情報提供等に取り組んでいきたいと考えております。  例えば、国民各層の皆様に理解を深めていただくため、二〇一七年以来、少人数で双方向のやり取りを重視した対話型の説明会を全国で約百九十回開催をしてきております。また、昨年四月には、特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針を改定し、国から自治体への働きかけを強化いたしております。具体的には、全国の自治体を個別に訪問する全国行脚を昨年七月から開始をいたしまして、本年三月末時点で百二の市町村の首長とお会いをしたところでございます。  国としても、最終処分に関する議論が全国で深まっていきますよう、政府一丸となって、前面に立って、丁寧にコミュニケーションを重ねてまいりたいと考えております。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 ありがとうございました。是非丁寧な取組をお願いしたいというふうに思います。  私も、核融合についてお聞きをしたいと思って文科省来ていただいておりましたし、洋上風力についてもお聞きをしたいと思っておりましたが、時間が参りました。用意いただいた方、大変申し訳ございませんが、これで質問を終わらさせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかでございます。よろしくお願いいたします。  私からは、原子力に関する問題についてお聞きをしていきたいというふうに思います。  まず、三・一一後の原子力規制についてお聞きしたいと思いますけれども、東電福島第一原発の事故を契機といたしまして、規制と利用が混在、一体となっていたことへの反省とともに、いわゆる安全神話に陥ってはならないという、まあ当然のことではありますけれども、このことを前提に、二〇一二年九月に新たに原子力規制委員会が設置されました。新規制基準の導入、新検査制度の導入など、規制の適正化、強化が図られているというふうに承知をしております。  そこで、改めて、原子力規制について、震災前と、東日本大震災の前とですね、現在とで最も異なるところ、何が変わったのかと、また、今後の更なる安全性の確保に向けた課題にはどういったことがあるのかという点について、国民への説明を念頭に、是非分かりやすく教えていただければと思います。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。  東京電力福島第一原子力発電所事故を受けまして国会に設けられました事故調査委員会の報告書では、規制当局が事業者のとりこになっていたことが事故の根源的な原因であったとの指摘がなされました。この反省を踏まえまして、原子力利用を推進する機関から独立して、原子力利用の安全を確保する事務を担う規制機関として設置されたのが原子力規制委員会でございます。  規制について震災前から最も変わったのは、厳しい自然災害を想定した施設を要求しつつも、事故は起こり得るとの前提で様々な備えを検討することとし、その考えを新しい規制基準に反映した点でございます。  具体的には、地震、津波等の自然現象の基準を強化し、その条件の下でも電源や原子炉の冷却機能等の安全機能が損なわれない施設であることを求めております。それに加え、安全機能が喪失した場合でも炉心損傷や格納容器の破損を防止する重大事故対策や、原子力施設が大規模に損壊した場合の対策も求めております。  あのような事故を二度と起こさないよう、今後も引き続き、原子力に一〇〇%の安全はないということを肝に銘じ、科学的、技術的な知見に基づく規制を厳正に実施するとともに、その継続的な改善にも取り組んでまいります。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 ありがとうございます。  そのようなお取組をしていただいているわけでございますけれども、今年の年頭に発生しました能登半島地震の際には原発の安全性について報道などで大きく取り上げられました。そうしたことを通じて、私は原発への不安、また不信というものが今なお国民の間には少なからずあるということを改めて認識をしたところでございます。  この能登半島地震は、北陸電力志賀原発がある志賀町での最大震度が七という巨大地震でございました。この原発は三・一一後止まったままなわけでありますけれども、それにもかかわらず、被災地の住民の方々、そして国民の多くはやはりこの不安というものを感じたわけでございます。  原子力規制委員会の役割というのは原子力発電所の規制というふうに承知をしておりますけれども、こういった国民の原発に対する不安、また不信ということを解消していく、そのために原子力規制委員会にもやはり一定の役割が期待されるというふうに思うものでありますけれども、規制委員長のお考えを伺いたいと思います。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。  原子力規制委員会の役割は、科学的、技術的観点から規制基準を定め、個々の施設がその基準に適合しているか否かを厳正に審査をし、施設の監視等をすることにあると考えております。  こうした原子力規制委員会の活動に関する情報を広く国民に分かりやすくお知らせできるよう、現在努力を進めているところでございます。  先般の能登半島地震の際には、地震後、直ちにプラントの状況を監視する等の体制を整えまして、情報収集をし、得られた情報に基づいて、記者会見やホームページ、SNSを通じて、志賀原子力発電所の安全機能やモニタリングポストの値に異常がないことなどを発災直後から情報発信をしてまいりました。  原子力規制委員会としては、引き続き、こうした役割を適切に果たすとともに、正確な情報を分かりやすく国民の皆様にお知らせできるよう、努力してまいります。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 どうぞよろしくお願いをいたします。  原発をめぐっては、その不祥事の多さということも指摘をされております。  例えば、敦賀原発二号機の敷地内断層に関する審査会合資料のデータの書換えですとか、また美浜原発三号炉につきましては、火災防護に関する施工の不備、その他原発の敷地内火災なども何か所か起こっているというふうに認識をしております。  原発は科学の粋を集めた非常に高度な設備でありますけれども、一たび事故が起こると、福島の例を挙げるまでもなく、大変なことになります。先ほど、この安全神話を否定することの重要性ということも申し上げましたけれども、当然、完璧とか一〇〇%ということはないわけではありますが、同時に、やはりこうした、先ほど申し上げたような不祥事が起きていると原発への不信というものは高まるわけでございますし、実際に、いわゆる不祥事というものがたくさん起こって、そういったものが重大事故につながるという可能性も否定はできないわけでございます。  そのため、不祥事の防止ということもやはり原発の安全性ということになってくるのではないかと思うんですが、この不祥事は、安全性の問題ということについてどのように考えていらっしゃるか、また不祥事についてできるだけ防止策ということも検討いただきたいと思いますけれども、この点について規制委員長に伺いたいと思います。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 委員御指摘の不祥事は、原子力発電所の安全に関することと受け止めさせていただきました。  人的なミスや施設のトラブルが相次いで起こることは決して好ましい状態であるとは言えませんが、一方で、ミスやトラブルを完全にゼロにすることもできません。大事なのは、個別のミスやトラブルに対して、大きな事故につながらないよう、事業者自身が適切に原因究明をして再発防止を図ることであると考えております。  原子力規制委員会としても、ミスやトラブルが大きな事故につながらないよう、安全への影響の度合い等に応じて事業者の安全活動の取組を適切に監視してまいります。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 そうした監視、また取組、様々な点につきまして、やはり国民への分かりやすい情報発信、説明を心掛けていただきたいと思います。  これまで規制委員長に伺ってきたところを原発を所管する経済産業省に対してもお聞きしたいと思いますけれども、やはりこの原子力発電に対する国民の不安と不信の解消という点、また先ほど申し上げたような原子力発電の不祥事、これは原発再稼働の支障にもなっているというふうに思いますけれども、こういったことが起こらないようにということで政府としてはどう取り組むのか、伺いたいと思います。

久米孝資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。  東京電力福島第一原発事故の反省と教訓を肝に銘じてエネルギー政策を進めるということは、一貫した政府の方針でございます。その上で、原子力事業者は、規制基準の充足にとどまらず、安全性向上に向けた不断の努力を進める体制を整備することが極めて重要であるというふうに考えております。  こうした考え方に基づいて、昨年成立したGX脱炭素電源法におきましては、原子力基本法におきまして、原子力事業者の責務として、安全性の向上を図るための態勢を充実強化することを規定してございます。  また、信頼を得るには長い積み重ねが必要だが、失うのは一瞬であるということを肝に銘じまして、高い緊張感を持って不断の安全性向上に取り組むよう、経済産業省としても原子力事業者に対して繰り返し申し上げているところであります。引き続き、原子力事業者に対して不断の安全性向上に取り組むよう指導してまいります。  加えて、経産省としては、事業者による安全対策の状況を含め、原子力の重要性やエネルギー情勢等について国民の皆様に丁寧に説明してまいりたいと思っております。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 よろしくお願いいたします。  次に、福島第一原子力発電所の廃炉についてお聞きしたいと思います。  この廃炉は三十年以上掛かる長期計画であります。その間、ALPS処理水の処分、デブリの取り出し、様々なレベルの放射性廃棄物の処分など、実際には世界が初めて直面するような多くの取組が求められるわけであります。福島復興の礎である福島廃炉、これは安全にそして確実に進めていかなければなりません。  今後必要となる様々な取組の安全性の確保に向けて、また廃炉の完遂に向けて、この福島廃炉の困難さも踏まえた委員長の御決意を伺いたいというふうに思います。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えをいたします。  東京電力福島第一原子力発電所の廃炉における原子力規制委員会の役割は、審査、検査を通して廃炉作業が安全に進められることを確認することとともに、放射性物質によるリスクの低減が進むよう、東京電力の取組を監視、指導することにあると考えております。  その観点から、原子力規制委員会では、廃炉に向けて中長期的に実現すべき姿とそれに向けた目標、安全上の観点から優先すべき事項を明らかにしております。本年二月には、短期的に対応が行われるべきリスクを減少し、中長期的に取り組むべき課題、例えば廃棄物のより安定した保管形態への移行や汚染水発生の更なる抑制などが顕在してきた現状を踏まえまして、今後十年を区切りといたしまして実現すべき姿を示しました。今後、十年後までに実現すべき姿に向けた東京電力の取組が着実に進むよう、引き続き厳正に監視、指導してまいります。  また、燃料デブリの取り出しにつきましては、原子力損害賠償・廃炉等支援機構の小委員会において現在検討がなされており、直近の報告書の中では、評価が行われた取り出し方法にはそれぞれに様々な課題があり、大規模取り出しに向けた技術的な難しさが改めて浮き彫りになったものと理解しております。  原子力規制委員会としましては、今後、東京電力から取り出し工法に関する考え方等が示された際には、正式な実施計画の申請を待つことなく、安全上の観点から技術的な議論を行っていきたいと考えております。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 ちょっと時間が迫ってきましたので一問飛ばさせていただきまして、処理水についてお聞きしたいと思います。  処理水の海洋放出については、海外からの否定的な反応が数多く報じられていました。しかし、これまで海洋放出自体には大きな問題は発生していないと認識をしております。こういった取組を継続していることで各国の海洋放出に対する見方は変わってきているかどうか、外務省にお聞きしたいというふうに思います。

林美都子外務省大臣官房審議官

○政府参考人(林美都子君) ALPS処理水の海洋放出につきましては、昨年七月に発表されましたIAEAの包括報告書でも、関連の国際安全基準に合致しており、人及び環境への影響は無視できる程度であると結論付けられております。また、放出開始後も、IAEAのレビューを受けつつ、関係省庁でモニタリングをしたデータを迅速かつ透明性高く公表してきておりまして、科学的観点から何ら問題は生じておりません。  外務省といたしましても、科学的根拠に基づきまして、国際会議の場や二国間会談の機会に日本の取組を丁寧に説明してきております。また、XなどのSNS、ホームページを活用いたしまして、多言語で全世界に積極的に説明、発信を行ってきているところです。これらの点につきましては、広く国際社会からの理解と支持が得られていると認識しております。  引き続き、あらゆる機会を通じまして、ALPS処理水に係る科学的知見に基づく理解が進むようしっかり取り組んでいきたいというふうに考えております。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 じゃ、最後に一問、経産省に伺いたいと思います。  今の処理水の問題ですけれども、世界の原発ではトリチウムが含まれる液体廃棄物が相当な量を海洋に放出されているそうですが、これは事実か、伺いたいと思います。また、こうした液体廃棄物とALPS処理水との違いについても教えていただければと思います。

湯本啓市経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官

○政府参考人(湯本啓市君) お答え申し上げます。  世界の原子力関連施設におきましては、放射性液体廃棄物の処分方法として、各国の規制基準にのっとって安全性を確保した上で海洋等の環境中に放出する方法が取られているものと承知しております。  御指摘のありましたトリチウムですけれども、物質の性質上、水から取り除くことは困難なため、放出される放射性液体廃棄物の中に含まれております。例えば、二〇二二年の実績ですけれども、中国の秦山原子力発電所では年間二百三兆ベクレル、韓国の月城原子力発電所では年間四十三兆ベクレルのトリチウムを排出しております。これは、ALPS処理水の海洋放出におけます年間の放出上限である二十二兆ベクレルよりも多い数量であると認識しております。  ALPS処理水の処分では、トリチウム以外の放射性物質が規制基準を満たすまで浄化されているということを事前に確認した上で、トリチウムの濃度が国の規制基準の四十分の一である千五百ベクレル、一リットル当たり千五百ベクレル未満になるよう希釈をして海洋放出されております。  したがいまして、規制基準にのっとり安全性を確保した上で処分されるという点で、他の原子力施設と何ら変わるところはございません。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 ありがとうございました。以上で終わります。

若松謙維公明党

○若松謙維君 公明党の若松謙維です。  今日は、福島第一原発の廃炉に関して、今日は湯本審議官と一対一のさしでやらせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  資料一にもお配りいたしましたが、この福島第一原発の廃炉作業に関しまして、二号機における燃料デブリの試験的取り出し着手、これが当初目標としていた二〇二一年から約三年遅れの状況となっております。  燃料デブリの取り出しは、原子炉の内部状況が不確かな中で、かつ極めて放射線量が高い環境下において進めなければならない大変困難な作業でもあります。また、これに必要な技術や機器についても、実際の作業において万が一にも安全性を損なうことがないよう慎重に開発しなければならないと承知しておりますが、この二号機の試験的取り出しに遅れが生じている要因は何なのか、また、三十年から四十年とされる廃炉作業全体の中でこの遅れが及ぼす影響についてどのように評価しているのか、お尋ねをいたします。

湯本啓市経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官

○政府参考人(湯本啓市君) お答え申し上げます。  燃料デブリの取り出しですけれども、御指摘のありましたとおり、世界にも前例がなく、技術的難易度の高い取組であります。したがいまして、取り出しを進めながら、徐々に得られる情報、経験に基づきまして柔軟に方向性を調整する、いわゆるステップ・バイ・ステップのアプローチで進めることとしております。  二号機における燃料デブリの試験的取り出しでございますけれども、二〇二一年内に取り出しに着手するということで当初進めてまいりました。そういった中で、新型コロナウイルスの感染拡大というのがございまして、この影響を受けまして、一旦、二〇二二年内へと計画の見直しをしたところでございます。  さらに、楢葉町にございます模擬試験施設におきましてロボットアームの実証試験の方を進めておりましたけれども、この試験結果を踏まえまして、作業上の安全性、確実性を高める観点から引き続きロボットアームの改良等が必要と判断をいたしまして、二〇二三年度後半目途へと計画を再度見直したところでございます。  その後、取り出し装置を投入いたします貫通孔のハッチの開放作業というのをやっておりましたけれども、こちらに思った以上に時間を要したということがございました。また、貫通孔内にあります堆積物の除去作業、こちらの状況ですとか、ロボットアームの引き続きの試験状況などを踏まえまして、本年一月には、より安全かつ確実に取り出しを行う観点から再度の見直しを行ったところでございます。  具体的には、過去に使用実績があり、貫通孔内の堆積物が完全に除去し切れていなくても投入可能なテレスコ式装置を活用することといたしました。その着手時期につきましては、遅くとも二〇二四年十月頃を見込むとした上で、テレスコ式装置の使用後にはロボットアームで内部調査やデブリの採取を行うこととしております。  なお、試験的取り出しの作業を通じて得られる原子炉内の状況ですとかロボットアームの精度向上などの知見は次のステップにも生かされるものと考えておりまして、こうした見直しにより廃炉全体への工程の影響は現時点ではないというふうに考えております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 私も、今年の三月と四月に、さっきの楢葉のモックアップ、さらには第一原発にも公明党復興加速化本部で行ってまいりました。  いずれにしても、ロボットアーム、これはイギリスの技術ですか、で、テレスコ式、これは三菱。いわゆるその幅が、技術の幅が増えたということで、まあ急がば回れと言うんですかね。ですから、全体的なスケジュールは変わっていないということでありますので、是非、この全体の工程をしっかりにらみながら、遅れがないように取り組んでいただきたいと思います。  次に、この東京電力でありますが、当初予定していたロボットアームが内部調査とデブリ採取の開始時期を今年度末に延期する、こうなったわけでありますが、一方、その前段として、遅くとも十月にテレスコ式装置によるデブリ採取を行うことを公表しております。ちょうど資料の二と三にその内容が出ておりますけど、これまでの一連の作業の中で、どのような状況変化を踏まえてこうした方針変更を行ったのか、また、現在の作業の進捗状況と、十月及び今年度末の計画の実現について見通しをお尋ねいたします。

湯本啓市経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官

○政府参考人(湯本啓市君) お答え申し上げます。  本年一月から、取り出し装置を投入するための貫通孔内の堆積物除去作業、開始しております。この作業の中で、まずは低圧水といったものを使いまして除去作業を行っておりましたけれども、貫通孔の下部の堆積物ですとかケーブル類が動いていない状況がございました。このため、その後の堆積物除去の作業における不確実性が見込まれたところでございます。また、ロボットアームの実規模試験の結果からは、ロボットアームの投入後に行います原子炉格納容器内のアクセスルートの構築にも一定の時間を要することが確認されました。引き続き、信頼性確認のための試験も予定されているところでございます。こうした状況を踏まえまして、本年一月、早期かつ確実に燃料デブリの性状把握を行うという観点から、再度の見直しを行ったところでございます。  現在の作業の進捗状況でございますけれども、五月十三日に、御説明しました堆積物の除去作業の方を完了してございます。また、五月の九日には、原子力規制委員会からテレスコ式装置についての実施計画変更の認可も得られたところでございます。今後、原子力規制委員会の使用前検査を経まして、テレスコ式装置の設置準備等を進めていく予定としております。  なお、テレスコ式装置の活用後は、ロボットアームによる原子炉格納容器内部調査及び燃料デブリの取り出しも今年度中を目途に実施するべく、信頼性向上のための応対を進めてございます。

若松謙維公明党

○若松謙維君 今、テレスコ式装置のロボットアーム、今年度中に取り組むと、そういう話でしたね、いうことですけど、いずれにしても、この今回の取り出しですけど、最初は三グラム以下ですか、これが二〇二〇年後半にはキロ単位になるということでありますけれども、とにかく今年大変重要な年になりますので、是非計画した内容は全軍挙げて成功に導いていただきたいと思います。  次に、あっ、ごめんなさいね、次が資料の二と三ですね、の質問に関係するものですけど、他方、二〇三〇年に、燃料デブリですか、これ八百八十トンあるわけですね。これの本格的な大規模取り出しに着手すべく今検討が進められているわけでありますが、この大規模取り出しというのは福島第一原発の廃炉における最難関の作業でありまして、中長期にわたる廃炉の成否を分ける重要な工程と理解しております。  先般、三月には、原子力損害賠償・廃炉等支援機構、いわゆるNDFですね、に設置されました小委員会におきまして、その工法について提言が行われたと聞いております。その内容と、この提言を受けて東京電力は今後どのような検討作業を行っているのか、また政府としてどのような姿勢で取り組んでいくのか、お尋ねをいたします。

湯本啓市経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官

○政府参考人(湯本啓市君) お答え申し上げます。  御指摘のありましたとおり、三号機におけます燃料デブリの大規模取り出しに向けまして、原子力損害賠償・廃炉等支援機構の燃料デブリ取り出し工法評価小委員会という小委員会におきまして工法の検討が行われてまいりました。本年三月にその報告書が取りまとめられたところでございます。  具体的には、三号機におけます将来の大規模取り出しの工法としまして、燃料デブリが気中に露出した状態で取り出す気中工法と、充填材で燃料デブリを安定化させつつ現場の放射線量を低減し、充填材ごと取り出す充填固化工法、この二つの工法の組合せによる設計検討及び研究開発を開始することなどが提言されたところでございます。    〔会長退席、理事藤井一博君着席〕  この提言を踏まえまして、東京電力において内部調査や研究開発等を通じて提言に示された設計検討の方向性を継続的に検証することとしておりまして、今後一年から二年程度を掛けましてその後の見通しを整理していく予定としております。  こうした東京電力における取組状況については、同機構の小委員会において引き続きフォローアップを行うこととされておりまして、経済産業省としましても、燃料デブリの安全かつ着実な取り出しに向けて、研究開発の支援など、しっかり取り組んでまいります。

若松謙維公明党

○若松謙維君 そうすると、今、二号機はもう先ほど触れました。それで、今、三号機のことを尋ねたわけでありますが、そうすると、今触れていない一号機、一号機につきましては、この三号機の燃料デブリ、どの程度進んで、今度一号機の取り出しに当たるか。それ、ちょっと見込みを教えてくれますか。

湯本啓市経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官

○政府参考人(湯本啓市君) お答え申し上げます。  一号機については、現時点でまだ明確なスケジュール等確定したものはございませんけれども、まずはこの三号機の大規模取り出しの設計検討、これをしっかりと進めていきたいと思っております。そこで得られた知見等を踏まえまして、これを一号機の方にも展開していくということを考えております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 三号機の大規模取り出しですね、是非、期待しておりますので、よろしくお願いいたします。  それでは、次の質問ですけど、原子炉建屋などの線量高いところ、場所では、作業量、一人の一日の作業がいわゆる三十分程度ですか、という限定される場所があります。いわゆる高い放射線が廃炉作業を困難にしているのが最大の要因ということで、私たちが普通に動くその時間の感覚と全く違う、まさに三十分が何年にも相当する実は仕事量だということですね。  こうした厳しい環境下で作業が安全に行われるように現場は徹底管理されているはずですが、残念ながら、昨年十月の増設ALPSにおける身体汚染、また、今年の二月には高温焼却炉建屋から放射性物質を含む水の漏えい、さらに四月には、はつり作業ですか、ALPSの放出設備が停電になったと、このときは監督者不在だったということでありますけど、そういう事件が続いております。    〔理事藤井一博君退席、会長着席〕  それから、この現場での安全管理の在り方が問われる事案が発生しているわけでありますが、依然として東京電力の下請任せにする体質、これが背景にあるのではないかと思います。そういう、こうしたトラブル再発防止に今後どのように取り組んでいくのかをお尋ねをいたします。

湯本啓市経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官

○政府参考人(湯本啓市君) お答え申し上げます。  福島第一原発において発生いたしました御指摘の身体汚染、水漏れ、そして直近の停電の事案でございますけれども、いずれも協力企業の作業員が作業に関与する場面において発生したものと承知しております。  このため、再発防止策として、まずは東京電力において協力企業に対する放射線防護教育や基本動作に関する教育など再徹底を順次実施することとしておりまして、あわせて、類似の作業においては、安全管理に責任を有する東京電力自身が作業前の現場確認などを行うこととしております。  加えまして、経産大臣からも、小早川社長に対しまして、こういった事案は経営上の課題として重く受け止めてもらった上で、他産業の例や外部の専門家の意見を取り入れながら、高い放射線リスクにつながるヒューマンエラーが発生するような共通の要因がないか徹底的に分析するとともに、ヒューマンエラーを防止できるハードウエアやシステムの導入にはちゅうちょなく投資をし、更なる安全性の向上に取り組むよう厳しく指導をしたところでございます。現在、これに基づき、東京電力において検討が進められております。  さらに、先月発生しました停電の事案も踏まえまして、東京電力において、福島第一原発における全作業についての作業点検を実施し、あらゆる思い込みを排除して、リスク要因や防護措置の確認を実施しているところでございます。  経産省としても、これまで指導してきた点を含め、引き続き東京電力における取組をフォローするとともに、緊張感を持って廃炉作業の取組を指導してまいりたいと思っております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 いわゆるヒヤリ・ハットという言葉ありますけど、先ほどの身体汚染ですか、まあいわゆるこれは軽微の注意ということなんでしょうけど、ハインリッヒの法則というんですか、いわゆるこのヒヤリ・ハットが三百、そして軽微な事故が二十九、そしてその上に重大な事故が一ということで、非常にこれは軽微な事故ということで、やはり重要な事故だと思います。  でも、ところが、これいつ起きるか何が起きるか分からないので、当然、民間の企業は常に、ない事故を想定して議論しながら常に現場改善ということがありますので、やっぱりこれ是非徹底的に東電を指導していただきたいと思いますし、それがきちんと定期的にリスク発掘をやっているかどうか、それも併せて監視していただくことを要望して、最後の質問に移ります。  燃料デブリ取り出しを始めとする今後の本格的な廃炉作業のためには、処理水を放出して空になったタンクを撤去し、空いたスペースに廃炉作業に必要な施設設備を計画的に設置していくということが必要ということでありまして、ちょうど先月もこのJ8、J9のエリアを視察をしてまいりました。  この解体予定の一部ですか、そのタンクの状況を見てきたわけでありますが、結局、このタンクも第一原発外に持ち出すことができないので、全て施設内で処理しなければいけないというのがこの厄介な廃炉作業の問題でありまして、今後のタンクの解体、撤去、敷地利用の計画、これはどのようになっているのか、お尋ねをいたします。

湯本啓市経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官

○政府参考人(湯本啓市君) お答え申し上げます。  御指摘ありましたとおり、今後本格化する廃炉作業を安全かつ着実に進めていくためには、必要な施設や設備を建設していく必要がございます。このため、タンクの解体を含めまして、敷地の利用については、計画的に検討を進めていくことが必要でございます。  東京電力によりますと、今後の廃炉作業に必要な施設としまして、例えば二〇二〇年代には、燃料デブリ取り出しのために、取り出し装置のメンテナンスを行う設備ですとか、燃料デブリ、取り出された燃料デブリを一時保管する施設といったものが必要になると想定されておりますし、二〇三〇年代には、共用プールの空き容量、こちらを確保するための乾式キャスクの仮保管施設、こういったものも設置が想定されているというふうに承知してございます。こうした敷地利用計画につきましては、ALPS処理水の放出計画の進捗状況等を踏まえまして順次検討が進められていくものと承知しております。  今年度については、委員が御視察された海洋放出を完了した一部のタンクについて解体に着手する計画としてございます。タンクの解体の方法については今検討中でございますけれども、まずは、タンクの内面、こちらが汚染されておりますので、除染等を行った後、切断を行いまして、発電所の構内に設置予定の減容処理施設や溶融する施設で減容をした上で発電所構内において保管するということを検討してございます。  引き続き、安全かつ着実な廃炉作業に向けまして、適切な敷地利用そしてその計画が策定されるようにしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 やっとALPS処理水の排出にまでこぎ着けて、そして、空になったタンク、これを解体して溶解して、で、それも施設内でやって、やっとスペースをつくって、じゃ、次に何やるかという、本当に玉突き、一つ一つがもう時間掛かる作業なわけでありますけれども、とにかく安全最優先をしていただいて、かつ二〇四〇年ですか、廃炉作業まで長いんですけれども、もう時間はありません。そういう意味では本当に、役所、さらには東電も一体となってこの廃炉作業を全力で取り組むことを要望いたしまして、質問を終わります。  ありがとうございました。

藤巻健史日本維新の会・教育無償化を実現する会

○藤巻健史君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の藤巻健史です。  最初の質問は、石田委員が冒頭に質問をされたこととダブりますので、確認の位置付けで質問させていただきたいと思います。  第六次エネルギー計画では、省エネ施策の積み上げを通じて二〇三〇年度の国内エネルギー需要は二億八千万キロリットルと、二〇一三年度比二三%減少する見通しとしていらっしゃいますけれども、近年急速にAIが発達してまいりましたし、先ほど石田委員が、ソサエティー五・〇でも電気量がかなり増えるというようなことを説明されていらっしゃいました。  生成AIその他の電気消費量ですけれども、従来のエネルギー需要の見通しを覆すほどの大きなものになるのか、それとも余り気にしなくていい程度、従来どおりでいいのかということを確認の意味で聞かさせていただきたいと思います。

久米孝資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。  生成AIの普及あるいはデータセンターの増加などのDXの進展に伴い今後電力需要が増加するとの御指摘、先ほど石田委員からもいただきました。  電力広域的運営推進機関が公表している今後十年の電力需要の見通しでは、昨年までは電力需要が減少傾向で推移すると見込まれておりましたけれども、本年一月に公表された最新の見通しでは、産業部門の電力需要の増加により、電力需要全体として増加の見通しに転じております。この背景には、データセンターや半導体工場の新増設等によるものでありまして、生成AIの普及も関連しているというふうに認識しております。  電力の安定供給自体に支障が生じるという状況にはなっておりませんけれども、今後の電力需要の動向は引き続き注視してまいります。

藤巻健史日本維新の会・教育無償化を実現する会

○藤巻健史君 最近の電源構成の実績についてお伺いしたいんですが、再エネルギーと原子力、どのような割合になっているか、お教えください。

木原晋一資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(木原晋一君) お答えします。  二〇二二年度の電源構成に占める再生可能エネルギーの比率は二一・七%、原子力の比率は五・五%となってございます。

藤巻健史日本維新の会・教育無償化を実現する会

○藤巻健史君 原子力はまだたったの五・五%ということは理解いたしました、現状ですね。  次に、二〇一一年の東日本大震災の後、幾つの原発が稼働を停止したのか、その後、現在まで何基の原発を再稼働したのか、今年度は何基の原発を再稼働する予定かを教えていただければというふうに思います。

久米孝資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。  二〇一一年三月時点で稼働済みで廃止を決定していない原子炉、これは五十四基ございました。東日本大震災後、二〇一二年五月までに全基が稼働を停止しております。  その後、原子力発電所の再稼働につきましては、高い独立性を有する原子力規制委員会が新規制基準に適合すると認めた場合のみ、その判断を尊重し、地元の理解を得ながら再稼働を進めていくという方針の下で、現時点で十二基が再稼働を果たしております。加えて、五基が原子力規制委員会による設置変更許可を取得しております。  このうち、事業者によれば、女川原子力発電所二号機は本年九月、島根原子力発電所二号機は本年十二月の再稼働が見込まれているというふうに承知してございます。

藤巻健史日本維新の会・教育無償化を実現する会

○藤巻健史君 最近のいろいろなニュースを見ていますと、原子力再稼働だけじゃなくて、県知事の意向でいろんなものが、再稼働にしろ、原発に関しては再稼働とか次世代型原発建設が遅れる可能性もあるなというふうに感じるんですけれども、二〇三〇年度までの現行の第六次エネルギー基本計画の目標が、原子力二〇%から二二%、現状の五・五%よりもかなり高いということ、そして、今お聞きしているところですと、更に電力需要は増えるということだと思いますけれども、未達成の可能性も知事の反対等を見ていますとそれなりにあるのかなというふうに思うんですが、その計画の中には、知事の反対も含めて計画を作っているのか、その辺をお聞きできればと思います。

久米孝資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。  御指摘の二〇三〇年度の電源構成に占める原子力二〇%から二二%の見通しにつきましては、原子力規制委員会の審査を経て既存の原発を再稼働し、東日本大震災前の設備利用率は平均七割だったところを例えば八割程度まで向上させ、一部の炉については法令で認められた四十年を超える運転期間延長を行うということによって達成可能な水準であるというふうに考えております。  他方で、原子力発電所の再稼働につきましては、高い独立性を有する原子力規制委員会が新規制基準に適合すると認めた場合のみ、その判断を尊重し、地元の理解を得ながら再稼働を進めるというのが政府の一貫した方針であります。  こうした方針に基づいて、御地元の理解を得られるよう原子力の必要性や意義を丁寧に説明することなど、安全性が確保された原発の再稼働に向けて国が前面に立った取組を進めてまいります。

藤巻健史日本維新の会・教育無償化を実現する会

○藤巻健史君 今の御答弁を聞いていますと、達成がそんなに楽観できない、かなりちょっと難しいところもあるなという気がしないでもないんですが、これ、再稼働ができなかったり、それから新築ができなかった場合などにおいてエネルギー危機が起こることはないのかどうか、そのためのバックアップ体制ができているのかということについてお聞きしたいと思います。

木原晋一資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(木原晋一君) お答え申し上げます。  二〇二一年十月に閣議決定しました現行の第六次エネルギー基本計画では、二〇三〇年温室効果ガスの四六%削減、それから二〇五〇年のカーボンニュートラル実現に向けまして、徹底した省エネルギーや非化石エネルギーの拡大を進めた場合のエネルギー需給の見通しとして二〇三〇年度エネルギーミックスを示してございます。このため、現行計画の策定以降に生じた生成AIなどによる電力需要増加などの足下で新たに生じている状況の変化については、必ずしも十分に考慮されてございません。  他方、政府は、エネルギー情勢の変化を勘案して、少なくとも三年ごとにエネルギー基本計画見直しの検討を行うこととしてございまして、このため五月十五日より見直しの議論を開始したところでございます。  また、将来のエネルギー安定供給に向けた供給力の確保については、第六次エネルギー基本計画の中でも検討してございまして、足下では、容量市場を令和二年度に既に導入したことに加えて、脱炭素電源への新規投資を広く対象に投資回収の予見性を確保するための長期脱炭素電源オークションを昨年度から導入してございます。  今後、エネルギー基本計画の見直しに当たっては、足下の変化をしっかり踏まえながら、エネルギーの安定供給が確保できるよう検討を進めてまいります。

藤巻健史日本維新の会・教育無償化を実現する会

○藤巻健史君 私事になってちょっと恐縮なんですけれども、私、アメリカに留学しているときにスリーマイルアイランド事故が起こりまして、毎日向こうのテレビで放送されていてすごく怖い思いをしたことがあったんですね。そして、帰ってきたらば東海村の原発の事故がありまして、これ、日本のマスコミでは余り大したことないような印象だったんですが、私の部下の外国人は家族をみんな逃がしたんですよね、シンガポールとか、それから西、九州とか中国地方に逃がしていた。  これ、マスコミの差なのかもしれないんですが、日本人、随分楽観的だなと思うと同時に、やはり物すごい怖い思いしまして、そしてその後、またほんのちょっとして三・一一が起こりまして、私個人としてはもう三度目だったので、もう嫌だと、もうこれは、原発は、幾ら将来的に電気代が高くなってももう原発は嫌だという印象になったんですが、だんだん時間たってきて現実を冷静に見てみますと、現実的に見て、原発なくてこの日本はやっていけるのかなという感覚になってきたわけです。ましてや、特につい最近になりまして物すごい危機感を持ち始めたんですよね。  これ、私の個人的意見なんですが、為替がどえらく円安になるのかなというふうに思っているわけです。で、これはまあ、ちょっとこれは脱線しますけれども、四十年間、日本のGDPが世界断トツのびり成長で、為替というのは基本的には国力を反映しますから、それだけでも円安方向にあるということにかてて加えて、中央銀行、日銀の財務内容が世界でこれまた断トツに悪いので、これは円安はかなり進むのかなというふうに思って、恐怖感を持ち始めているわけです。  今日、午前中に本会議で、滝波委員長がいらっしゃいますけれども、農業基本法がありまして、農業どうなるのかという議論をしていましたけれども、採決もありましたけれども、農業に関して見ると、物すごい円安が進むと、外国製品が高くなって日本人買えないと、逆に言うと、日本の農業の国際競争力が増えてまあ何とかなるのかなと思うんですよね、逆にね。そうすれば、収入が上がれば、農業従事者の方も収入上がって戻ってくるわけですから、まあ何とかなるかなと農業の方に関しては思うんですが、逆に、エネルギーの方に関しては、これ物すごい円安が進んでしまったらば、石炭とか石油、輸入できなくなるんじゃないかと、そういう恐怖感をかなり持ってきているわけなんですね。  これは、国民一般の間ではテールリスク、まあほとんど起きないけれども、起きたら大変だけれども起きないリスクというふうな認識だろうと思うんですが、私にとってはメインリスクで物すごく怖いんですけれども、そういうテールリスクまで考えていろんな基本計画を立てているのかどうか。もし、そういうテールリスクといえども起こって、もうとてもじゃないけど石油、石炭が買えなくなっちゃったら、これ日本、大変なことになりますよね。その辺までのエマージェンシーケースというか、そういうプランまで考えていらっしゃるのかどうかについてお聞かせいただければと思います。

宮沢洋一自由民主党

○会長(宮沢洋一君) どなたが答えられますか。

定光裕樹資源エネルギー庁資源・燃料部長

○政府参考人(定光裕樹君) お答え申し上げます。  様々なリスクということは当然想定しながらエネルギー基本計画を作っておりますし、今まさに見直しのプロセスに入っているということでございます。  やはり、日本の場合は化石燃料、エネルギーに関しては化石燃料を多く輸入に依存していると、これが国富の流出、貿易収支の赤字を招いてしまっているということは、マクロ経済で見ますと非常にこれは一つの課題だとは思っていますので、やはりこの化石燃料への依存度を大きく減らしていくと。で、それに代わって再生エネルギーですとか原子力といった脱炭素電源をしっかり活用していくと。それから、あとは、エネルギーの消費量全体を、いろいろ需要が増えていく面もあるんですけれども、できる限り省エネを徹底的に導入することで需要量も抑えていくという、そういう全体のバランスを取る中で、そういうテールリスクにも揺るがないエネルギーの需給構造というのを目指していきたいというふうに考えているところでございます。

藤巻健史日本維新の会・教育無償化を実現する会

○藤巻健史君 今の質問に対してちょっと、質問し損なっちゃったんですけど、ウランはいかがなんでしょうかね。円安になってもそれなりの量を、石炭とか石油と違って、めちゃくちゃに高くなって買えないなんてことはないのか。要するに、少量買えば十分な電力が得られるということで、ウランについての購入できないというリスクはないのかをちょっとお聞かせいただければと思います。

久米孝資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。  原子力は、燃料投入量に対するエネルギー出力が大きいということでございまして、百万キロワットの発電所を一年間運転するために必要な燃料は、石油は百五十五万トン、石炭は二百三十五万トン、LNGは九十五万トンであるのに対しまして、ウランは二十一トンと比較的少ないということであります。  また、総合エネルギー調査会発電コスト検証ワーキンググループの報告書では、二〇三〇年に新たな発電所を更地に建設、運転した場合のコストを機械的に試算しておりますけれども、これによりますと、一キロワットアワー当たりの燃料費は、石油火力は十二・九円、石炭火力は四・三円、LNG火力は六円、原子力は一・七円とされております。原子力は、燃料費高騰による発電コストへの影響が相対的に小さいというふうに理解をしております。  輸入燃料の価格は、これ燃料の種別を問わず、為替と市況の双方の影響で決まるというふうに考えておりますけれども、いずれにせよ、円安が進んで石油、石炭が購入できず、ウランしか購入できないという状況は想定をしておりません。

藤巻健史日本維新の会・教育無償化を実現する会

○藤巻健史君 天然ガス、石油、石炭に頼るのは私自身はかなり危険かなというふうに最近特に思うようになったわけですけれども、天然ガスについてお聞きしたいんですが、何か、何となくロシアに過去頼り過ぎた感じがあるかなと思っているんですよね。サハリン2や、それからアークティックLNG2、ロシアの北極圏にある液体天然ガスの製造施設でエネルギー・金属鉱物資源機構と三井物産で一〇%権益を持っているものですけれども、それへの出資が不良債権化する可能性は現時点ではどのぐらいあるのか、お教えいただければと思います。

定光裕樹資源エネルギー庁資源・燃料部長

○政府参考人(定光裕樹君) お答えいたします。  このLNG市場でございますけれども、現状、安定的な調達を可能にする長期契約の代替が相当難しいと、かつ不透明な状況にありますことから、サハリン2ですとか北極LNGプロジェクトは日本のエネルギー安定供給にとって重要なプロジェクトと認識してございます。  御質問のこのJOGMECと三井物産が参画しております北極LNG2プロジェクトでございますけれども、昨年十一月のアメリカ制裁などを受けまして、今後のプロジェクトの見通しは一定の影響は避けられないと、厳しい状況にあるということは認識しておりますけれども、その詳細につきましては、ちょっと現時点で予断を持って発言することは差し控えさせていただければと思っています。  いずれにせよ、このプロジェクトは調達先の多角化にも資するプロジェクトでありまして、我が国の石油、ガスの安定供給に欠かせない権益として、リスクの高い資源ビジネスに取り組む企業を支えることを目的に、これまでJOGMECによる出資等の形で支援も行ってきているところでございます。  引き続き、G7と連携をしながら、我が国のエネルギー安定供給を損なうことのないよう、総合的に判断して適切に対応してまいりたいと考えてございます。

藤巻健史日本維新の会・教育無償化を実現する会

○藤巻健史君 LNG2、じゃないや、LNGに関してですけれども、ちょっと私、長年LNGの輸入に携わった者に聞いてきた、聞いたんですけれども、友人なので聞いたんですけれども、円安による購買力のリスクだけじゃなくて、最近、世界がLNGを取り合っていて、価格だけでは負けると。要するに、他国の場合には、例えば、いざとなれば戦争助けてやるよとか、それから武器を供給するよというような条件付で買い取って、買い勝っていっちゃうと。日本は当然兵器出さないし、それから戦争を応援するよなんということもできませんから、そういう意味で、価格だけでも、LNGに頼っていると、買い負けて天然ガスを輸入できないというような事態も起こり得るんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。

定光裕樹資源エネルギー庁資源・燃料部長

○政府参考人(定光裕樹君) 御指摘のいろんな懸念ということは我々もよく想定しながら安定供給に支障を来さないようにということでやっていく必要があるとは思っていますけれども。  基本的には、やはりエネルギーの安定供給のためには、もちろんいろんなエネルギー源を活用していくということはもとより、天然ガスにつきましても供給先を分散させておくということが基本だと思っておりまして、ロシアへの依存ということは、今、日本でも約九%、LNGの輸入、ロシアから頼っていますけれども、これをロシア以外にも、オーストラリア、アメリカ、中東、アジアのマレーシア等々、調達先を分散させていくということが日本としての対応になろうかというふうに考えてございます。

藤巻健史日本維新の会・教育無償化を実現する会

○藤巻健史君 今までの御答弁をお聞きしていますと、やっぱり現実的な問題として、いかに怖くても、原子力再稼働しか日本の生きる道は選択肢はないのかなという気がするんですね。要するに、自動車事故が多いから、年間何千人死ぬから、亡くなるから自動車廃止というわけにいかなくて、そうなると、いかに自動車事故をなくすかという道しかないわけですから、きっと、原子力発電もきっと同じ方向に行かざるを得ないんだろうと私は思っているわけですけれども。  いかに事故の少ない原子炉の開発を進めていかなくてはいけないと思いますけれども、これ、私は全くの素人なんですけれども、原子力発電は小型原子炉を幾つも造った方が安全管理がしやすく危険防止になるのではないかなというふうに思ってしまうんですが、その辺はいかがでしょうか。

久米孝資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。  御指摘の小型軽水炉、SMRとも呼ばれてございますけれども、につきましては、規模が小さく初期投資費用が抑制できる、また、万が一事故が発生した場合の被害の規模も限定的になるということが見込まれるというメリットも期待されております。その一方で、発電量当たりのコストが高くなる可能性があるほか、地震などの自然条件が異なるため、海外のSMRを国内で活用するためには炉の設計を相当程度やり直す必要があるといった課題も存在してございます。  これを国内の導入に向けたスケジュールにつきましては、資源エネルギー庁の審議会で提出された技術ロードマップにおいて、研究開発を進めていく上での目標時期として、二〇四〇年代の実証炉の建設、運転開始を見込んでおりまして、国際的な開発導入状況も見極めつつ、研究開発に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

藤巻健史日本維新の会・教育無償化を実現する会

○藤巻健史君 次世代原子炉の中に高速炉が入っていると理解しているんですけれども、研究用高速炉「もんじゅ」、これ結構、二〇一六年廃止、廃炉になったわけですが、かなり大きいいろんな問題が起こっていたわけですが、きちんと解決、その高速炉を導入する意味できちんと問題は解決されているんでしょうか。

久米孝資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(久米孝君) お尋ねいただきました高速炉でございますけれども、エネルギー政策においては、高レベル放射性廃棄物の減容化、有害度低減、資源の有効利用といった核燃料サイクルの効果を更に高めるものというふうに考えております。  経済産業省では、二〇二二年十二月の原子力関係閣僚会議で改訂されました戦略ロードマップに基づきまして、昨年九月から高速炉の実証炉開発事業を開始し、研究開発と概念設計を進めているところであります。  御指摘の高速増殖炉「もんじゅ」につきましては、平成二十八年十二月の原子力関係閣僚会議におきまして、「もんじゅ」を廃止するとともに、その経験を踏まえた課題や教訓については今後の実証炉開発等に活用していくことが必要というふうにされたと承知してございます。その中で、「もんじゅ」はプロジェクトの技術的な内容に問題があったというより、むしろ、保全実施体制や人材育成、関係者の責任関係など、マネジメントに様々な問題があったというふうに指摘されております。  資源エネルギー庁の審議会におきましても、中核となる事業者を設けず、参加する事業者が横並びでプロジェクトを請け負っていたため、プロジェクト全体の司令塔機能が脆弱となり、十分な管理が行えなかった点などが問題として挙げられております。  このような教訓を踏まえて、昨年九月より実施しております高速炉の実証炉開発事業では、システム設計等の技術面や人材を含むリソースを統括する中核企業を選定するなど、体制等の改善を行った上で開発を進めてございます。

藤巻健史日本維新の会・教育無償化を実現する会

○藤巻健史君 時間が来ているので、ちょっと次の二問をまとめてお聞きしたいんですが、気象庁にちょっと来ていただいているんですが、これなぜ気象庁に来ていただいたかというと、原子炉開発の目的の中にカーボンニュートラルについて随分書いていらっしゃるので、ちょっと脱線ですけれども、お聞きしておきたいんですが。  今年の夏すごく暑いというニュースをよく聞きますが、これ見ていると、エルニーニョ現象とかラニーニャ現象ですか、それによって今年の夏は暑いと言っているんですけど、本当にこれCO2がこういうものに影響するんですか。元々、なぜこういう質問をするかというと、皆さんCO2が気象温暖化の大原因だというふうにもう疑問なくおっしゃって、全て動いていますけれども、本当にそうなのかなという疑問を私はずっと持っているんですよね。  というのは、私の信頼する非常に学識のある先生が、天文学の先生が、彼自身のアイデアとしては、地軸の向き一度違うと、海水と地面が、向きが違って、温度が影響すると、そっちの方が大きい原因じゃないかということを、ちょっと飲み会の席で言ったので本当のあれかどうか分かりませんけれども、そういう発言を聞いていますので、CO2絶対と、温暖化絶対という考え方にはちょっと私も疑問があるので、その辺をちょっとこの機会に聞いておきたいなというふうに思っております。

室井ちあし気象庁大気海洋部長

○政府参考人(室井ちあし君) お答え申し上げます。  まず、最初に御質問のエルニーニョ現象とラニーニャ現象の発生と二酸化炭素の増加との関係については、解明されていないと承知をしております。  それから、二酸化炭素と地球温暖化との関係についてでございますけれども、気候変動に関する政府間パネル、IPCCの第六次評価報告書によりますと、人間活動が二酸化炭素等の温室効果ガスの排出を通じて地球温暖化を引き起こしてきたことに疑う余地はないと評価されております。  具体的には、地球温暖化は、太陽活動や火山活動、自然の内部変動によるものではなく、温室効果ガスの排出等の人間活動によるものとされ、人間活動の原因、失礼しました、人間活動の影響といたしましては、二酸化炭素、メタンの順で地球温暖化への寄与が大きいとされております。

藤巻健史日本維新の会・教育無償化を実現する会

○藤巻健史君 公式発言はもう分かりましたけれども。  ちょっと時間がないので、ちょっと一つ先に飛ばして、あと順番、逆、変えますけれども。  この前のときから、調査会のときから、原子力を学ぶ人材不足という話がいろいろあって、いろいろなアイデアが出てきているんですけれども、これ、学ぶ人の需給ギャップというのは、普通、資本主義国家においては値段で解消するのがごく基本のキなわけですけれども、人が少ないのであるならば、学ぶのが少ないのであるならば、例えば、それを学ぶところの奨学金をがばっと出すとか、無償の奨学金をがばっと出すとか、それから給料をがばっと上げる、そのために政府が補助をするというような形にして人材を増やした方が、まさに資本主義原理に合っていますし、人も簡単に集まるし、いろんなごちゃごちゃが続いて予算付けるよりはそういうことを、日本の核となる戦略であるならば人に給料あげろよと、こういうふうに思うんですが、いかがでしょうか。

久米孝資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(久米孝君) 原子力の人材確保について御質問いただきました。  経済産業省といたしましては、この課題に対しまして、関連する企業、団体から成る原子力サプライチェーンプラットフォームを立ち上げるとともに、原子力産業基盤支援に対する本年度の予算額を昨年度に比べ三倍以上に増額し、原子力関連企業に対して人件費も含めた設備投資補助、デジタル技術を活用した技術継承への支援、海外展開支援等を行うといった人材の確保、育成に向け、原子力関連企業自体の価値を高め、魅力向上につながるような取組への支援を強化してきております。  さらに、魅力を理解してもらう観点から、原子力サプライチェーンシンポジウムの開催、文部科学省と協力した人材育成コンソーシアムによる原子力人材教育や様々なメディア、媒体を活用した広報発信などを行っております。  委員御指摘のとおり、人材にとって収入面も魅力を判断する上での指標の一つであるということは御指摘のとおりかとも思いますけれども、経済産業省としては、こうした様々な施策を通じて原子力関連産業の魅力の向上に取り組んでまいりたいと考えております。

藤巻健史日本維新の会・教育無償化を実現する会

○藤巻健史君 時間が来ているので最後の質問になりますけれども、簡単に、また簡単な軽い質問ですけれども、エネルギー自給率を計算する際、原子力発電は国産エネルギーにカウントされていますけれども、ウランは石油、石炭と同様に輸入品なんですけれども、なぜ、なぜこれを国産エネルギーとみなすか、それだけ最後に教えてください。

木原晋一資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(木原晋一君) 原子力は、燃料投入量に対するエネルギー出力が非常に大きいと、それから数年にわたって国内保有燃料だけで発電が維持できる脱炭素の純国産エネルギー源であるということから、世界的にも、エネルギー自給率を算出する際には、原子力を国産エネルギー源に含めて計算しております。  IEAが、国際エネルギー機関から毎年公表されるワールド・エナジー・スタティスティックス、世界エネルギー統計においても、原子力を国産エネルギー源に含めた各国のエネルギー自給率が計算、公表されているところでございます。

藤巻健史日本維新の会・教育無償化を実現する会

○藤巻健史君 ありがとうございました。終わります。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 国民民主党の浜野喜史でございます。  原子力規制委員会の山中委員長に、ラジオアイソトープについてお伺いをしたいと思います。  放射性同位元素、ラジオアイソトープは、主に医療分野における診断、治療に用いられており、我が国の医療体制の充実に大きく寄与するものであります。例えば、RI検査は、体内に集積したラジオアイソトープから放出される微量な放射線を専用の装置で撮影することで、細胞の機能や代謝情報を画像化、数値化することができ、良悪性の鑑別、病期決定、治療効果の判定などに用いられています。また、高い経済効果が見込まれることから、諸外国において、医療用ラジオアイソトープの製造や利用のための研究を国策として強化する動きが見られております。  一方、我が国においては、ラジオアイソトープの多くを輸入に依存している状況であり、国民福祉の向上、経済安全保障の観点からも、医療用等ラジオアイソトープの国産化、利用推進が急務であることから、原子力規制委員会において、二〇二二年五月に医療用等ラジオアイソトープ製造・利用推進アクションプランが取りまとめられました。  原子力規制委員会といたしましても、医療用等ラジオアイソトープの製造、利用を円滑に推進するための規制の見直し等、積極的に関与していくべきと考えておりますけれども、見解をお伺いいたします。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。  委員御指摘の医療用等ラジオアイソトープ製造・利用推進アクションプランでは、今後の政府による具体的取組として、利用推進側において、具体的な利用方法や安全確保策等について整理することとされております。その上で、アクションプランでは、規制側の協力を得て整理するものともされていることから、原子力規制庁においては、関係省庁との意見交換等を行う過程で検討すべき事項の指摘を行うなど、必要な協力を行っているものと承知しております。  原子力規制委員会としては、利用推進側の議論が進捗し、規制側で検討すべきことが明らかになった事柄について、随時規制の在り方について検討してまいる予定でございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 関連して内閣府にお伺いをいたします。  世界的には、試験研究炉の主要な運転目的として、照射試験と並んで、医療用及び工業用ラジオアイソトープの生産が挙げられております。原子炉を用いたラジオアイソトープの生産は大きな供給量を確保できることが期待されており、特に、短半減期のラジオアイソトープを国内に流通可能にするという観点からも、医療分野、その他の分野において大きく期待されていると考えております。  原子炉を用いたラジオアイソトープの生産について、政府が検討している計画及び課題について説明をいただきたいと思います。また、ラジオアイソトープに関しては、複数の省庁にまたがった検討がなされていると承知しておりますが、省庁間の調整に係る司令塔がどこになるのか、併せて説明をいただきたいと思います。

徳増伸二内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官

○政府参考人(徳増伸二君) お答えいたします。  令和四年五月に原子力委員会が決定をした医療用等ラジオアイソトープ製造・利用推進アクションプランにおいては、原子炉を用いた医療用ラジオアイソトープの取組として、日本原子力研究開発機構の研究用原子炉JRR3や加速器を用いて二〇二七年までにモリブデン99の国内需要の約三割を製造することや、高速実験炉「常陽」において二〇二六年までにアクチニウム225の製造実証をすることを明記をしております。  課題についてでありますけども、原子炉を用いた医療用ラジオアイソトープの生産に当たっては、製造側の取組のみならず、供給や需要側のニーズも見据えたサプライチェーン全体に関する取組が必要でありまして、例えばでありますけども、原子炉の定期点検も踏まえ、加速器の活用等も含めたベストミックスの在り方の検討であるとか、国産化モリブデン99の輸送方法の検討、薬事承認を得るための医薬品原料としての品質の確保、輸入品と競争力のある価格の担保のためのコストの検討が必要となるといったことが挙げられます。これらについて取り組むため、内閣府では本年度、需要側と供給側をつなぐ必要な体制を立ち上げるための調査を実施予定としております。  また、省庁間の調整に係る司令塔についての件につきましては、アクションプランでは、ラジオアイソトープの製造、利用については、基礎研究から非臨床、臨床研究まで多様なステークホルダーが関与するため、省庁横断型のプロジェクトについては内閣府がリーダーシップを持って今後検討を進めることが必要である旨が明記をされています。  省庁間の調整など必要なことがあれば原子力委員会で検討を行い、必要な取組を決定するなど、司令塔としての機能を果たしてまいりたく存じます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 関連して山中委員長にお伺いいたしますけれども、医療用等ラジオアイソトープ製造・利用推進アクションプランにおきましては、試験研究炉を用いたラジオアイソトープ生産に関しては研究段階という位置付けになっていると承知をいたしております。  今後、試験研究炉を設置している事業者がラジオアイソトープの生産を事業化していくに当たり、原子炉等規制法やその他の原子力規制関連法令においてどのような手続が必要となるのか、説明をいただきたいと思います。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。  試験研究用等原子炉においてラジオアイソトープ、RIを製造するに当たっては、当該原子炉の使用の目的の変更、RI生産用設備の追加等の施設変更が想定されるため、原子炉等規制法に基づいて、これらに関する原子炉の設置変更許可等の認可手続や使用前確認申請が必要となります。また、放射性同位元素等規制法においても、製造する放射性同位元素の核種、数量等に応じた許可が必要になります。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 医療用などのラジオアイソトープの国産化は国民の福祉向上に大きく寄与するものと考えますので、前向きな検討、対応を求めておきたいと思います。  引き続き、山中委員長にお伺いをいたしたいと思います。  本年二月十四日の山中委員長への質疑におきまして、原子力規制委員会原子力規制庁の緊急事態対策監を務められました長岡技術科学大学の山形教授による指摘についての見解をお伺いいたしました。審査する側は、安全に関するポイント、目標として設定すべきもの、設計要求事項の前提条件等といった具体的な合格基準とそれを立証するための受入れ可能な方法を明示しなければならないという指摘であります。山中委員長からは、かつて職員であった山形教授から御指摘いただいた点についても、委員会でプロセスの改善等を含めて議論をしてまいりたいと答弁をいただきました。  議論をいただいているということなどがあれば、説明をいただきたいと思います。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。  原子力規制委員会では、審査の予見性を確保するための観点も含めまして、審査プロセスの改善のための取組を進めているところでございます。  二月十四日の本調査会においても審査プロセス改善のための取組について説明をさせていただいたところですが、改めて申しますと、審査会合においては、審査チームからの指摘が事業者に正確に理解されていることを確認する場を設けて、必要に応じて文書化を行っております。また、論点整理を早い段階から行い、できる限り審査の手戻りがなくなるよう、事業者の対応方針を確認するための審査会合を頻度高く開催しております。こういった取組を現在進めているところでございます。  その後、本年三月二十五日に実施をいたしました主要原子力施設設置者、被規制者の原子力部門の責任者との意見交換、いわゆるCNO意見交換会におきまして、原子力規制庁から事業者に対して、これまでの取組に加えて更なる提案や議論されたいことがあれば御意見をいただいて、率直に意見交換を行って、審査プロセスの改善の一環としてしっかりと検討をしていきたいという旨を伝えたところでございます。  原子力規制委員会としては、CNOの意見交換会のみならず、審査会合の場を通じて事業者からの提案をお聞きしつつ、引き続き審査プロセスの改善を進めてまいりたいと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 関連してお伺いしたいと思うんですけれども、これ通告しておりませんが、今取り上げましたその具体的な合格基準とそれを立証するための受入れ可能な方法の明示ということが必要だということを、緊急事態対策監を務められた山形教授が経験を踏まえておっしゃっているわけですね。  この具体的な合格基準とそれを立証するための受入れ可能な方法の明示ということについて、大事であるというふうに委員長は思っておられるというふうに私は理解するんですけれども、御見解をお伺いしたいと思います。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。  御指摘の点、非常に重要であるかと思いますけれども、改めてこの改善については委員会の場も含めまして議論を進めてまいりたいというふうに思っております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 ありがとうございます。  具体的な合格基準とそれを立証するための受入れ可能な方法の明示ということについて、委員長は重要だというふうにおっしゃっていただきました。是非、継続的な検討をお願いを申し上げておきたいというふうに思います。  更に委員長にお伺いいたします。  同じく二月十四日の質疑におきまして、設置変更許可の審査につきましても、設計及び工事の計画の認可、いわゆる設工認の審査と同様にヒアリングの場で論点整理ができないか指摘をさせていただきましたが、山中委員長からは以下の答弁がありました。設置変更許可の審査は、原子力発電所の基本的な設計方針を確認するものであることから、公開の場で技術的な論点を議論することが重要であるというふうに考えていると、一方で、設工認の認可の審査につきましては、個別の設備が許可の方針に基づいて設計をされているか詳細に確認をするものであり、両者を同列に扱うことはできないという答弁でありました。  設置変更許可の審査において、ヒアリングの場で事前に論点を提示したといたしましても、その後の公開の場での議論を踏まえ、規制委員会としていつでも論点の追加、修正は可能であると考えます。ヒアリングの場での論点提示は審査の公正性に何ら問題を生じさせるものではないと考えますけれども、見解をお伺いいたします。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えをいたします。  原子力規制委員会としては、審査の透明性を確保する観点から、審査は公開の会合で行うことが大前提であると考えております。  御指摘の規制側からの論点の提示を含む論点整理は審査を行う前提となるものであり、公開の審査会合の中で事業者と十分な議論を行う必要があると考えております。まさに、この論点というのは審査の一部にほかならないものであると考えているところでございます。このため、審査会合の場で論点の提示を含む論点整理を早い段階から行って、できる限り審査の手戻りがなくなるよう、審査会合の頻度を高く開催することを行っているところでございます。  なお、ヒアリングはあくまでも事実確認の場にとどめるべきであり、設置変更許可の審査に関する論点整理を行う場としては適当ではないと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 関連して、これも一点だけ追加してお伺いしたいんですけれども、審査を進める中で論点の追加とか変更ということはあり得るんだというふうに私は理解するんですけれども、それはいかがでしょうか。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 繰り返しになりますけれども、規制側からの論点の提示を含む論点整理というのは、まさに審査の一部にほかなりません。それをヒアリングの場で行ってしまうと審査の透明性が確保されません。  したがって、論点整理というのは、ヒアリングの場ではなくて公開の会合の場で行う必要があるというふうに考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 それで、私がお伺いしているのは、ヒアリングの場での論点提示は今の委員長の説明なんですけど、審査会合というか、審査を進めていく過程において、一旦論点はこういうふうに整理したんだけれども、追加的論点が発生しましたとか論点が修正されますということは私はあり得るんだというふうに思うんですけれども、そこはどういうふうに理解をされていますか。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 議論の中で新たな論点が出てくるということは起こり得ることだというふうには考えておりますけれども、事業者と規制側双方の認識が一致した段階できちっと論点をまとめて文書にしておくという手続を現在行っておりますので、その後、何か新たな論点が変更されて出てくるということはないものというふうに考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 私の理解では、審査を進めていく中で、論点の追加とか修正ということはあり得るんだろうというふうに私は理解をいたします。と考えれば、事前のヒアリングの段階で論点提示ということが行われても、何らその審査の公正性に問題を与えるものではないんじゃないかというふうに私は理解をいたしますので、これも継続的に検討いただければとお願いを申し上げておきたいと思います。  引き続き、山中委員長にお伺いいたします。  電気保安事業におきましては、深刻化する人材不足を確保するため、令和四年度に第三種電気主任技術者の試験回数を年二回に拡充したのに加えまして、令和六年度からは、第一種電気工事士試験についても年二回に拡充し、受験機会の更なる拡充を進めているところと承知をいたしております。  原子力事業におきましても、原子力施設の保安の要となる原子炉主任技術者や核燃料取扱主任者の確保は喫緊の課題であります。山中委員長への前回の質疑におきまして、原子力規制委員会においても、原子炉主任技術者や核燃料取扱主任者等の試験の実施方法について検討を行っていると答弁をいただきました。  具体的な検討の状況について説明をいただきたいと思います。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 今委員に御指摘をいただきましたとおり、原子炉主任技術者や核燃料取扱主任者等の有資格者の確保というのは、原子力事業者における大変重要な課題であるというふうに認識しております。また、前回の質疑の際にも触れさせていただきましたけれども、原子力事業者からは、筆記試験科目ごとの合格の仕組みを導入してほしいという要望もお受けしているところでございます。  こうした要望を実現する上でも受験者データ管理の高度化等が必要になることから、政府全体での取組の中で、試験受付管理の電子化等の取組について現在検討を進めているところでございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 これで質問最後にいたしますけれども、山中委員長に引き続き御質問させていただきます。  原子力規制庁職員の年代構成につきましては、中核となる職員の高齢化が進み、審査、検査能力等の継承が喫緊の課題になっているものと承知をいたしております。特に、プラント新設の審査に関する経験、知見を持った人材が不足していくのではないかと危惧されます。  原子力規制委員会原子力規制庁として、審査、検査能力等を継承し、審査体制を維持向上していくためにどう取組を進めているのか、説明をいただきたいと思います。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えをいたします。  委員御指摘のとおり、審査を着実に進めるためには、審査に当たる人材の確保、育成というのは非常に重要な課題であると認識しております。  これまでも様々な取組を行ってきておりますけれども、具体的には、原子力規制人材を育成するための教育プログラムを国内の大学から募集して、優れたプログラムに対しては規制委員会として補助を行う取組を進めております。また、職員の能力向上を図りますために、任用資格制度の導入と、これに対応した職員向けの教育訓練の実施を行っております。  また、審査の即戦力となる経験者の積極的任用でございますとか、科学的、技術的知見の高い職員の定年延長、勤務を可能とする特例定年制度の導入に取り組んでおるところでございます。  また、若手職員に対しましては、任用資格取得のため一年間の集中型の教育訓練課程を実施しているところですけれども、この課程を修了した若手職員を多数審査部門に配属して、ベテラン審査官の下で実際に審査に当たらせ、技術継承を図っているところでございます。  引き続き、こうした取組を進めますとともに、より質の高い審査官を確保するとともに、各審査案件の審査の進捗状況に応じて適切に職員を配置することで審査体制の充実強化を進めてまいりたいと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 終わります。ありがとうございました。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  本日は、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働に関わって、東京電力の適格性について伺っていきたいと思います。  政府は三月に、新潟県などに柏崎刈羽原発の再稼働に関する地元合意というのを要請し、また東京電力もこの四月から柏崎刈羽原発で核燃料の装填を始め、再稼働に向けた動きが進んでいると承知をしております。  しかし一方、地元では、この動きについて異を唱える声が広がっていると思うんです。  新潟県原発市民検証委員会が、能登半島の地震の直後、一月十三日に行った緊急アンケートでは、再稼働反対の声は六〇・五四%、地震前よりも大きく増え、安全に避難することができないという声も七〇・二六%に上りました。  また、新潟日報社が四月に行った全ての新潟県議会議員宛てに行ったアンケートでは、議長を除く県議五十二人中二十八人、五三・八%、半数超えが再稼働を認めないと回答、認めると回答した県議は三人だけと。さらに、政府による再稼働の地元同意の要請について、県議の八六%、四十五人が早過ぎると回答しているわけです。  今、再稼働なんてとんでもないというのが地元、住民の圧倒的多数の声だと思うわけですが、東京電力、こうした地元の再稼働反対、早過ぎるという声、認識されていますか。

山口裕之東京電力ホールディングス株式会社代表執行役副社長

○参考人(山口裕之君) 東京電力ホールディングスの山口でございます。  当社、福島第一原子力発電所の事故によりまして、今もなお地域の皆様、広く社会の皆様に多大なる御心配、御負担をお掛けしていますことを心より深くおわびを申し上げます。  お答えを申し上げます。  当社は、県民の皆様への説明会やコミュニケーションブースを通しまして、新潟県の皆様の様々な声は認識してございます。  柏崎刈羽原子力発電所七号機におきましては、現在、設備の健全性の確認を進めているところでございまして、現時点で再稼働の時期について言及できる段階にはありませんが、当社といたしましては、今後も発電所の状況や取組につきまして新潟県の皆様に丁寧に御説明をしてまいりたいと、そのように考えてございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 様々な声とおっしゃいましたけど、そうじゃなくて、やっぱり再稼働反対だと、再稼働は早過ぎるんだと、この反対の声が圧倒的多数だということだと思うんです。これだけ地元から反発の声が上がっているにもかかわらず、四月十五日から核燃料の装填が開始されたわけです。  地元の合意がないのになぜ核燃料の装填ができるのか、再稼働を急いでいるということではないですか。東京電力、お願いします。

山口裕之東京電力ホールディングス株式会社代表執行役副社長

○参考人(山口裕之君) お答え申し上げます。  燃料の装荷につきましては、安全最優先のプラント運営に資するための安全確認のプロセスの一環として行っているものでございまして、現在、柏崎刈羽原子力発電所七号機では、原子炉の蓋を閉め、密閉状態でないとできない使用前事業者検査を含めた健全性確認を実施してございます。検査を進める中で、何かあれば立ち止まり、一つ一つの工程を着実に進めているところでございます。  繰り返しになりますけれども、現時点で再稼働の時期について言及できる現段階にはございませんが、当社といたしましては、今後も発電所の状況や取組について新潟県の皆様に丁寧に御説明をしてまいりたいと考えてございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 あくまでも使用前の検査だとおっしゃるわけですけれども、この燃料の装填、装荷というのは、再稼働に向けた動きなのは間違いないと思うわけです。  これ、なぜできるのかというと、規制委員会が適格性判断をしたと、それを受けての燃料の装填だということだと思うんですけど、そもそも、この東電、先ほど来トラブル続きという指摘もあるわけですけど、この原発を動かす適格性があるのかというところ、厳しく問われる状態だと思うんです。  この間の適格性判断に関わる経過というのを確認していきますと、二〇一七年、規制委員会が、東京電力の原子力検査区分を第一区分、事業者の自律的な改善が認める状態だとして、原発の運転も可能だと適格性判断をしていたわけです。しかし、その後、二〇二〇年九月に柏崎刈羽原発でのIDカード不正使用が発生、翌年、二〇二一年一月には核物質防護設備の一部機能喪失が発覚するなど、トラブルが続発したのを受けて、この二〇二一年三月に規制委員会が、この東京電力の検査区分を第四区分、事業者が行う安全活動に長期間にわたる又は重大な劣化がある状態だということに変更し、さらに同年四月に燃料集合体の移動を禁止したと、事実上の運転禁止措置をしたわけです。  それが、昨年末、二〇二三年の十二月に、規制委員会の適格性判断の再確認で第四区分が第一区分に戻り、そして燃料集合体の移動も可能になったということだと、それでこの四月に装填が始まったということだと思うんですけど、規制委員長、これはつまり、東京電力は原発を運転するのに何の問題もない、適格性があると判断したということですか。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えをいたします。  そもそもでございますけれども、原子力規制委員会は原子力発電所の再稼働の是非についてお答えする立場にはございません。  昨年十二月二十七日の原子力規制委員会で了承いたしました核物質防護の追加検査の結果、検査区分を四から一に戻すという、そういう判断をいたしました。  加えまして、委員御指摘の適格性判断の再確認につきましては、東京電力が、柏崎刈羽原子力発電所の運転主体としての適格性の観点から、原子炉等規制法によって求められている、原子炉を設置し、その運転を適確に遂行するに足る技術的能力を有しているということについて、改めて再確認したものでございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 要するに、原発を運転する資格があるんだと判断したんだという、そういうことだと思うんです。  しかし、何度も言いますが、この東京電力にその適格性があるとは思えないんです。というのは、先ほどの柏崎刈羽のトラブルが続いただけじゃなくて、もうこの間、東京電力福島第一原発の方でもトラブルが相次いでいるのが東京電力の実態なわけです。  昨年、その十二月のこの適格性の判断、再確認の結論を出す前、二〇二三年の十月二十五日には、福島第一原発の汚染水の処理設備で洗浄していた作業員にその放射性物質含む廃液が掛かってしまうと、そういう事故が起きたわけです。さらに、今年に入って二月七日には、高温焼却炉建屋東側壁面において確認された第二セシウム吸着装置、サリーからの汚染水漏えいもありました。また、二月二十二日には、増設雑固体廃棄物焼却処理施設で火災騒動というのも起きていると。  これだけトラブルが続いた上に、先月四月二十四日には、福島第一原発内で掘削作業中にケーブルが損傷して、作業員が右頬部と右腕に二度熱傷のやけどを負うという人身事故を起こす、そういう事故まで起きているという状態なんです。  一番直近のこの四月の事故について伺っていきたいと思うんですけど、この二度熱傷のやけどというと、皮膚の表面だけじゃない真皮にまで至る深いやけどだということなんです。つまり、場合によっては命に関わる深刻な結果招きかねない重大な人身事故が起きたということだと思うんですけれども、東電、そして規制委員長それぞれに伺いたいんですけど、この四月の事故、重大な事故だと、そういう認識はありますか。

山口裕之東京電力ホールディングス株式会社代表執行役副社長

○参考人(山口裕之君) お答えを申し上げます。  先生御指摘のとおり、火花、アークが飛び散りましてやけどを負ったものでありまして、感電するおそれもあった事象だというふうに捉えてございまして、大変重く受け止めてございます。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 作業員が大きなけがをされたという、非常に大きな事故であったというふうに思っております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 感電のおそれもあったと、非常に大きな事故だったと、そういう御認識だと思うんですけれども、じゃ、この事故、どういう事故だったのかということで資料を配付いたしました。御覧ください。  これ、構内配電線の埋設管路の補修ということで、表面のコンクリートを剥がす、いわゆるはつり作業というのをしていた協力企業の作業員が事故に遭ったわけですけれども、東電の指示書、要領書に従って、この図にありますとおり、砕石というのがあるんですけど、砕石が出るまで掘るということでドリルで掘っていたんですけれども、それが、この事故を起こした該当箇所を見ると、この砕石がなかったと。それに気付かないまま、そのままドリルで掘り進めてしまって、その結果、その下にある高圧の、六千九百ボルトの高圧線ケーブルを損傷するということになって作業員が負傷、そして電源まで落ちたという、そういうものなんですね。  東電にこの経過について確認をしたいんですけど、先ほど言ったように、東電のこの要領書、指示書というのがこの作業に当たってあったということですけど、その指示書において、コンクリート、どれだけの深さまで掘削するのかと、そういう深さの指示というのはしていたのか。例えば、掘る場所に砕石がないということなどを確認をしていたのか、ケーブル損傷した場合のリスクについてちゃんと注意喚起、徹底していたのか、その指示が十分だったのかどうか、お答えください。

山口裕之東京電力ホールディングス株式会社代表執行役副社長

○参考人(山口裕之君) お答えを申し上げます。  当社は、今回の舗装面の表層を剥がす作業においても、充電部に近接した作業として安全に作業が行われるように防護措置がとられているか、具体的な注意喚起事項、深さなどを抽出して注意喚起を徹底するよう元請企業に対して指示すべきであったというふうに考えてございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 指示すべきであったということは、指示できていなかったということでよろしいですか。

山口裕之東京電力ホールディングス株式会社代表執行役副社長

○参考人(山口裕之君) 具体的な注意喚起が不足したというふうに考えてございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 指示できていなかったということなんですよね。つまり、東電の責任というのは重大だと思うんですよ。  ちなみに、この事故について、四月二十六日、特定原子力施設監視・評価検討会で伴信彦委員が取り上げて、ケーブル損傷して電源落ちましたってどれくらい深刻か、人間の手術でいったら、えらい皮下脂肪の厚い患者さんだと漫然と切り進めていったら動脈切っていましたと、出血多量で死んじゃいましたと、そんな話ですよと、厳しく指摘しているんですよ。  これ、東電の指示どおりにやった結果だということでは、この事故を起こした責任、東電にもあると思うんですけど、いかがですか。東電。

山口裕之東京電力ホールディングス株式会社代表執行役副社長

○参考人(山口裕之君) お答え申し上げます。  廃炉の実施主体といたしまして作業環境を適切に維持管理する責任がある当社といたしまして、繰り返しますけれども、大変重く受けているところでございます。  福島第一原子力発電所では、発電所で行われる作業の安全性につきまして、現在、防護の妥当性を点検する作業点検、こちらを実施してございまして、廃炉作業の安全性向上に向けた改善を継続的に図ってまいりたいと考えてございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 今作業点検しているという話なんですけど、私、遅いと思うんですよ。  先ほどの伴委員はその検討会の中で指摘されているんですけど、手順書に沿ってやった結果、こういうことが起きてしまいました、全部一緒ですよ、それって、このことは、昨年十月の体表面汚染事案が起きたときに、計画段階のリスク抽出ちゃんとやってください、それが今後作業を安全に行う肝になると指摘していますと、その後これだけ続いているって、これどうしたらいいですかと言っているわけです。  十月の事案というのは、作業員が汚染水をかぶったという、そういう事故なわけですけど、あの十月の事故のときに伴氏の言うような厳しい対応、対策ちゃんと取っていたら、少なくとも今回、四月の事故というのは防げたと、そういう認識はありますか。

山口裕之東京電力ホールディングス株式会社代表執行役副社長

○参考人(山口裕之君) お答え申し上げます。  十月の事象を踏まえまして、アノラックというかっぱを着ていなかったという、そういう状況でございましたので、そういった防護に関する点検はすべからくやってきたつもりでございますけれども、先生御指摘のとおり、今、全体の今作業安全の確認を行っておりますが、全体としての確認が、やるべきであったというふうに考えてございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 作業員が防護服着ていなかったって、そういう問題じゃないんですね、汚染水かぶり事故というのは。東電の指示書どおりに、ホースをちゃんと固定していなかった、それが原因でホースが暴れて汚染水をかぶっちゃったと、そういう問題なので、これ、伴委員が指摘しているとおり、やはり東電の指示の問題もあるということなんです。だから、やっぱり十月の時点でちゃんとやっていればという話なわけですよね。  これは東電だけの問題ではないんです。規制委員長にも確認したいと思います。  十月のこの汚染水かぶりの事故について、規制委員会は軽微な違反というふうに判断をしているわけです。なぜ軽微と言えるんですか。これも人身事故だと思うんですけれども、重大事故じゃないんですか。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。  昨年十月に発生いたしました増設ALPSにおけます身体汚染の事案につきましては、保安検査の結果を受けまして、二月二十一日の規制委員会において、被曝した作業員の実効線量及び皮膚の等価線量が法令で定める限度を超えていなかったことなどから、軽微な実施計画違反に該当すると判断をいたしました。  一方、当該作業で扱っている物質の放射能濃度を考えますと、従業員に対する放射線安全について重大な違反になるおそれがあったものと認識しております。当該洗浄作業における再発防止策の確実な実施、同様の作業への水平展開、東京電力社員の意識改善への取組等については、引き続き保安検査の中で確認してまいる所存でございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 規制委員長おっしゃったように、規制委員会としても、重大な違反になるおそれがあった、そういう事故だったということはおっしゃっているんです。しかし、結論としては軽微な違反としか言っていないわけですね。その軽微というふうに断定した、判断したということが東電の対応を甘くした。四月の事故にもつながったのは、その後のトラブルにもつながっているということになるんじゃないかということを私は指摘しておきたいと思うんです。  もう一点、規制委員長に確認しておきたいんですけど、先ほどの柏崎刈羽を運転するに当たっての東京電力の適格性判断の再確認、これ、その十月の事故の後、十二月に結論を出したわけですけど、その十月に起きたこの福島第一原発の汚染水かぶり事故について、その対応についても考慮し判断したその結果ということでよろしいんですか。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 原子力規制委員会は、昨年十二月二十七日、東京電力に対する原子炉設置者としての適格性に係る判断の再確認の結論を出すに当たりまして、適格性判断の再確認に係る原子力規制庁による確認結果、現地調査、東京電力社長との意見交換を踏まえて判断を行ったところでございます。  その際に、判断材料の一つとして、適格性判断の再確認に係る原子力規制庁による確認結果においては、昨年十月二十五日に発生いたしました東京電力福島第一原子力発電所での増設ALPS配管洗浄作業における身体汚染事象にも言及がなされたものと承知しております。  いずれにいたしましても、東京電力には、福島第一原子力発電所の廃炉に向けて引き続き緊張感を持って取り組んでいただくことを求めるとともに、原子力規制委員会としては、東京電力の取組を引き続き厳正に監視、指導してまいります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 十月の事故に関しても言及なされた結果の適格性の判断なのかというのは、私、愕然とするわけですよ。  結局、規制委員会が、この汚染水かぶり事故について、重大な違反になるおそれがあったとしながらも軽微な違反だと、そういうふうにして見過ごしたんだと、そして適格性判断の再確認でも特に問題視をしなかった。そうしたことが今回の、その後のトラブルにもつながっているし、今回、四月には、本当に、規制委員長、東電も言うように、重大な事案を起こしたということだと思うんです。伴委員が安全の肝だと指摘しているリスク抽出も安全性の管理もできていなかった、その東電に対して適格性ありって規制委員会がお墨付きを与えた。やっぱりこれは本当に重大だと言わざるを得ないんです。  こういうトラブル続き、事故続きの東京電力には、やっぱり私は、柏崎刈羽原発を再稼働する適格性なんてないと思うんですけど、改めてそのことを審査し直すべきじゃないですか。規制委員長、いかがでしょう。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 平成二十九年十二月に、東京電力柏崎刈羽原子力発電所六、七号機の新規制基準適合性に関わる設置変更許可を行うに当たって、東京電力は福島第一原子力発電所事故を起こした当事者であることを踏まえまして、東京電力の柏崎刈羽原子力発電所の運転主体としての適格性を技術的能力に関わる審査の一環として通常より丁寧に審査を行いました。  その結果として、技術的能力に関わるその結論を覆す事項が確認されなかったことから、東京電力について、柏崎刈羽原子力発電所の運転主体としての適格性の観点から、原子炉を設置し、その運転を適確に遂行するに足りる技術的能力がないとする理由はないと判断したものでございます。  今回、昨年十二月二十七日の段階で改めて適格性について検査を行い、現地調査を行い、その上で東京電力社長との対話も行った上で、適格性についての判断を覆す必要はないという結論に至ったわけでございます。

宮沢洋一自由民主党

○会長(宮沢洋一君) そろそろおまとめください。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 結論を覆す事態がないと御判断されたということですけど、私はそうは考えないんです。  十月の事故の後、それを無視して適格性を認めたのみならず、その後もトラブル続きなのにこの結論を見直そうとも言わない規制委員長、余りにも東電に対して甘いと言わざるを得ないんです。  福島第一原発の事故を起こした東電に対しての適格性の判断、もう厳しく審査するべきであるということを申し上げて、質問を終わります。

宮沢洋一自由民主党

○会長(宮沢洋一君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後四時三十三分散会

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