政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会 第2号
- 発言数
- 10 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2024/03/15
会議録
○委員長(藤川政人君) ただいまから政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、有村治子君、上野通子君、安江伸夫君、勝部賢志君、中西祐介君及び高橋はるみ君が委員を辞任され、その補欠として井上義行君、三宅伸吾君、塩田博昭君、古賀千景君、藤井一博君及び山本啓介君が選任されました。 ─────────────
○委員長(藤川政人君) 政府開発援助等及び沖縄・北方問題対策樹立に関する調査を議題といたします。 まず、政府開発援助等の基本方針について、上川外務大臣から所信を聴取いたします。上川外務大臣。
○国務大臣(上川陽子君) 所信を申し述べるに先立ち、令和六年能登半島地震の犠牲者の方々に心からの哀悼の誠をささげるとともに、御遺族に謹んでお悔やみを申し上げ、負傷された方々及び被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます。海外からも多くのお見舞いと支援の申出をいただいており、これらの国、地域及び国際機関等に謝意を表します。 政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶と所信を申し述べます。 世界は今、歴史の転換点にあると、私は日々実感しています。 今なお続くロシアによるウクライナ侵略、中東情勢、気候変動を始めとするグローバルな課題に直面しています。こうした複合的な危機の一方で、グローバルサウスと呼ばれる途上国、新興国の存在感が増しており、国境や価値観を超えて対応すべき課題は山積しています。 日本は、全ての人が平和と安定、繁栄を享受できるよう、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持強化し、誰一人取り残さないというSDGsの理念に基づき、人間の尊厳が守られる安全、安心な世界を実現するための外交を推進していきます。 こうした外交を推進する上で、日本の特色である人間を中心に据えたきめ細やかな開発協力は、最も重要なツールの一つです。 昨年六月に改定した開発協力大綱では、新たな時代の人間の安全保障を指導理念に掲げつつ、途上国等との社会的価値の共創により、開発途上国の課題解決と同時に、我が国の成長等の国益実現にも資するODAを推進していくことを表明しました。 本年は、国際協力七十周年、すなわち日本がODAを開始してから七十年の節目に当たります。国際社会の平和と安定、繁栄、日本の国益の双方の実現に貢献すべく、次の三点に重点的に取り組みます。 第一に、新しい時代における質の高い成長の実現のための取組の推進です。 日本の強みを生かして提案するオファー型協力として、昨年十二月、日・カンボジア首脳会談で、デジタル分野での協力メニューに合意しました。こうしたオファー型協力を一層推進するとともに、民間資金動員型ODA等も活用し、官民が連携する形で開発途上国の質の高い成長を実現し、同時に我が国の課題解決や経済成長につなげます。 また、質の高い成長のためには、女性や子供を始め、脆弱な状況下に置かれている人々への支援も引き続き重要です。深刻化の一途をたどるガザ地区における人道危機に対しては、先月新たに発表した約三千二百万ドルの緊急無償資金協力等も活用し、これらの課題に積極的に取り組んでいきます。 第二に、自由で開かれた世界の持続可能な発展に向けた貢献です。 自由で開かれたインド太平洋、FOIPの理念の下、法制度整備支援や平和構築、連結性、強靱性強化等の実現に資する取組を引き続き力強く進めます。 法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持強化のため、先月の日・ウクライナ経済復興推進会議の成果も踏まえ、日本ならではの貢献を通じて、ロシアの侵略に立ち向かうウクライナを引き続き強力に支援していきます。 第三に、複雑化、深刻化する地球規模課題への国際的取組の主導です。 本年九月の国連未来サミットも見据え、人間の安全保障の理念に立脚し、二〇三〇年までの国際社会全体でのSDGs達成に向け、食料、エネルギー、気候変動を含む環境問題、国際保健、女性・平和・安全保障、いわゆるWPS等の分野にしっかりと取り組みます。その際には、二国間支援と国際機関拠出を戦略的、機動的に活用し、強力かつ迅速な支援を実施します。 これらの取組を力強く進める上では、新たな時代に合わせたODAを支える制度と基盤の改善強化が不可欠です。 今月、私の下に、開発のための新しい資金動員に関する有識者会議を立ち上げました。本有識者会議からいただく提言も踏まえ、開発ニーズに合わせた柔軟かつ効率的な協力の実施のため、不断の制度改善を行います。 同時に、公的資金を原資とするODAは、国民の理解と協力が基盤であることは言うまでもありません。国際協力七十周年という節目の本年、先般、神戸にて七十周年キックオフイベントを行いました。今後、七十周年の機運も大いに活用し、ODAが日本の国益、特に国民生活の維持や日本の経済成長に寄与していることを分かりやすく、親しみやすく説明してまいります。 以上の施策を前進させるべく、外務大臣として全力を尽くす所存です。 藤川委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御支持を心からお願い申し上げます。
○委員長(藤川政人君) 次に、沖縄及び北方問題に関しての基本施策について、関係大臣から所信を聴取いたします。自見沖縄及び北方対策担当大臣。
○国務大臣(自見はなこ君) 沖縄及び北方対策を担当する内閣府特命担当大臣として、所信の一端を申し述べます。 昭和四十七年の本土復帰以降、政府においては、沖縄の特殊事情に鑑み、多岐にわたる振興策に取り組んでまいりました。沖縄県民のたゆまぬ努力もあり、県内総生産や就業者数が全国を上回る伸びを示すなど、沖縄振興は着実に成果を上げております。 しかしながら、全国最下位の一人当たりの県民所得や深刻な子供の貧困など、なお解決すべき課題が存在しているほか、コロナ禍で傷んだ沖縄経済の再生といった新たな課題にも直面しています。 一方で、沖縄は、アジアの玄関口に位置する地理的特性などの他県にはない優位性、潜在力を有しており、これらも生かしながら、強い沖縄経済の実現に向けて、沖縄振興策を総合的、積極的に推進していく決意です。 こうした観点から、令和六年度沖縄振興予算案においては、沖縄観光の再生の後押しや沖縄発離島型クリーンエネルギーの促進等の各般の施策を拡充し、沖縄の子供の貧困対策や離島の振興に係る予算等を増額するとともに、令和六年度中に事業完了予定の沖縄健康医療拠点整備に係る所要額を計上するなど、厳しい財政状況の下、各事業の所要額を積み上げた結果、総額二千六百七十八億円を計上しています。 また、令和六年度税制改正においては、揮発油税等の軽減措置などの四項目の税制改正要望について、いずれも三年間の延長を行うこととしました。 この数年間、新型コロナウイルスの感染拡大や物価高騰などにより、沖縄経済は大変厳しい状況が続いておりましたが、国内観光客数や観光収入の回復など、明るい兆しがはっきりと見えております。引き続き、リーディング産業である観光の再生や農林水産業を始めとした各種産業の振興、高付加価値化、そしてそれを支える人材育成の取組を支援してまいります。 また、県民生活や産業を支える道路、港湾等の社会資本整備を進めてまいります。首里城については、令和八年の正殿の復元に向け、着実に工事を進めてまいります。沖縄科学技術大学院大学、OISTについては、クリーンエネルギー分野を始めとした研究力の強化や新たなスタートアップ創出拠点の整備等の取組を支援してまいります。 さらに、世界自然遺産に登録された豊かな自然環境など、多様な魅力を有する北部地域や、海洋環境の保全等の重要な役割を担い、豊かな文化等が息づく離島地域の振興にも力を尽くしてまいります。子供の貧困対策、不発弾対策などについても、しっかりと取組を進めてまいります。 沖縄には、今なお多くの在日米軍専用施設・区域が存在し、県民に大きな負担を掛けています。引き続き、沖縄の皆様の理解を得る努力を続けながら、沖縄の基地負担軽減に取り組むことが政府の方針です。特に、住宅や学校に囲まれ、市街地に位置する普天間飛行場については、固定化は絶対に避けなければならないとの認識の下、一日も早い全面返還の実現に向けて政府として取り組むこととしています。 駐留軍用地の跡地利用は、今後の沖縄振興の観点から極めて重要な課題です。西普天間住宅地区跡地における沖縄健康医療拠点の整備が今後の跡地利用のモデルケースとなるよう、関係機関の連携の下、令和六年度中の完了に向け、着実に取組を進めてまいります。 次に、北方領土問題について申し上げます。 北方領土は、我が国が主権を有する島々であり、我が国固有の領土です。この我が国の立場に何ら変わりはありません。ロシアによるウクライナ侵略により日ロ関係は厳しい状況にありますが、政府として、北方領土問題を解決して平和条約を締結するという方針を堅持していく所存です。 また、北方墓参を始めとする北方四島交流等事業の再開は、日ロ関係における最優先事項の一つです。政府として、引き続き、ロシア側に対し、今は特に北方墓参に重点を置いて事業の再開を強く求めていきます。現在、事業を実施できていない状況にあり、胸を締め付けられる思いを抱いております。御高齢となられた元島民の方々の切実なお気持ちに何とかお応えしたいという考えにいささかも変わりはなく、事業が再開可能な状況となった際には速やかに実施できるよう、しっかりと準備を整えてまいります。 また、このような状況だからこそ、国民世論の高まりが北方領土問題の解決に向けて重要であると考えています。そのためには、多くの国民、とりわけ次代を担う若い世代の関心を喚起し、理解を促進していくことが重要であり、引き続き、国民世論の啓発等に着実に取り組んでまいります。 さらに、高齢化が進む元島民の方々への援護についても、引き続き、後継者の育成支援等に努めてまいります。 二月七日、令和六年北方領土返還要求全国大会において、よわいを重ねるにつれてますます強くなる元島民の方々の切実な望郷の思いや、その思いを受け継いでいる若い世代の強い意志に触れました。これらの思いを受け止め、北方領土問題の解決に向け、粘り強く全力で取組を進めてまいります。 藤川委員長を始め、理事、委員の皆様方の一層の御理解と御協力をお願い申し上げます。
○委員長(藤川政人君) それでは、上川外務大臣。
○国務大臣(上川陽子君) 政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げるとともに、所信を申し述べます。 我が国を取り巻く安全保障環境は、戦後最も厳しく複雑な状況にあります。国家安全保障戦略の下、我が国の長年にわたる国際社会の平和と安定、繁栄のための外交活動や経済活動の実績を糧に、大幅に強化される外交実施体制により、危機を未然に防ぎ、平和で安定した国際環境を能動的に創出するため、外交と防衛を連結させ、連携させながら、総合的に外交・安全保障政策を進めていきます。 その中でも、防衛力の抜本的強化や日米同盟の更なる強化は最も重要な課題です。特に、在沖縄米軍を含む在日米軍の抑止力は、我が国、ひいては地域の平和と安全の確保に不可欠です。こうした観点も踏まえ、米政府関係者と緊密な意思疎通を行ってきております。 在日米軍の安定的駐留には地元の御理解が不可欠です。米軍機等の安全確保や事件・事故防止の徹底について、米側に対して引き続き強く要請してまいります。また、普天間飛行場の辺野古への移設を始め、沖縄の負担軽減に引き続き全力で取り組みます。さらに、沖縄の更なる成長に向けて、国際社会で活躍する沖縄の人材育成に貢献していきます。 尖閣諸島をめぐる情勢について、同諸島周辺の我が国領海での独自の主張に基づく中国海警船の活動は、国際法違反であり、断じて認められません。今後とも、我が国の領土、領海、領空を断固として守り抜くとの決意の下、中国に対しては、主張すべきは主張しつつ、冷静かつ毅然と対応していきます。 今なお続くロシアによるウクライナ侵略は、国際秩序の根幹を脅かす暴挙です。我が国は、唯一の戦争被爆国として、ロシアによる核兵器による威嚇も、ましてやその使用もあってはならないと考えています。 侵略開始から二年以上が経過する中、日本は、力による一方的な現状変更の試みはいかなる場所でも許さないという強い決意を持って、引き続き、G7を始めとする国際社会と緊密に連携しながら、対ロ制裁とウクライナ支援を強力に推し進めていきます。 北方領土問題は日ロ間の最大の懸案です。ロシアによるウクライナ侵略によって日ロ関係は引き続き厳しい状況にありますが、政府として、北方領土問題を解決し、平和条約を締結するとの方針を堅持していきます。 また、漁業などの経済活動や海洋における安全に係る問題のように、日ロが隣国として対処する必要のある事項については、我が国の国益を踏まえ、ロシア側への働きかけを含め、引き続き適切に対応していきます。 北方墓参を始めとする北方四島交流等事業の再開は、日ロ関係における最優先事項の一つです。御高齢となられた元島民の方々の切実なるお気持ちに何とか応えたいとの強い思いを持って、ロシア側に対し、今は特に北方墓参に重点を置いて事業の再開を引き続き強く求めていきます。 以上の諸問題に取り組むに当たり、藤川委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御支持を心からお願い申し上げます。
○委員長(藤川政人君) 以上で所信の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。 この際、柘植外務副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。柘植外務副大臣。
○副大臣(柘植芳文君) 外務福大臣の柘植芳文でございます。 政府開発援助等及び沖縄・北方問題について、上川外務大臣を補佐し、外務副大臣として真摯に職務に取り組んでまいります。 なお、二人の副大臣の中で、私が特に本委員会を担当することになっております。 藤川委員長を始め、理事、委員各位の御支援と御協力を心からお願いを申し上げます。 ありがとうございました。
○委員長(藤川政人君) それでは、本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十七分散会