予算委員会 第6号
- 発言数
- 447 件
- 登壇者
- 41 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2024/03/07
会議録
○委員長(櫻井充君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 令和六年度総予算三案審査のため、必要に応じ日本銀行総裁植田和男君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(櫻井充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 また、本日の委員会に日本銀行企画局長正木一博君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(櫻井充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(櫻井充君) 令和六年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、一般質疑を百二十分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党三十一分、立憲民主・社民三十四分、公明党十五分、日本維新の会・教育無償化を実現する会十七分、国民民主党・新緑風会九分、日本共産党九分、れいわ新選組五分、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(櫻井充君) 令和六年度一般会計予算、令和六年度特別会計予算、令和六年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 これより質疑を行います。石田昌宏君。
○石田昌宏君 おはようございます。自由民主党の石田昌宏です。 本日は、この予算委員会で私の質問の時間をつくっていただきまして、本当に感謝申し上げます。ありがとうございます。 人口減少という問題についてだけに限って質問させていただきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いします。 日本の人口を見ると、ピークは二〇〇八年の一億二千八百八万人です。それから人口減少が始まっていて、既に実は十六年もたっています。減少率を見ると十六年間で約二%ですから、全体では目立つほどじゃないんでしょうけれども、ですから今は、減っていることは理解しつつも思考や行動を変えるまでには至っていないと、こんな状況ではないかというふうに思います。 しかし、どうあがいても、誰もが実感し、そして行動を変えなければならない急激な人口減少は来ます。そろそろギアを切り替えて、人口減少を前提とした政策の展開について考えていかなければならないと思います。 例えば、GDPに関しては、グロス・ドメスティック・プロダクトですから国ごとのプロダクトの総量を示していますけれども、量の概念なので人口の規模が大きい方が有利ですし、人口減少下では努力や成果というのがなかなか数値に表れにくくなります。代わって、今はGNH、国民総幸福量ですね、ウエルビーイングに着目した指標ですとか、GPI、つまり環境とか社会を加味した指標、つまり質的なものを加味した指標を考えましょうといったような考え方も出ています。やはり質に着目した感じがします。 つまり、人口減少社会においては、量だけでなくて質を意識する政策へと変化することも重要だというふうに思います。確かに、このまま量が増えることを中心で物事を考えていると、その達成が難しくなりますがゆえに、社会の感覚として、停滞しているとか衰退とか、そういった後ろ向きな空気感が広がりやすくなると思います。そうなると、未来をどうしても暗く見てしまう癖が付いてしまったりとか、社会全体に自信とかゆとりがなくなってきて活力がなくなっていく、そんなことが起きてくるかもしれません。 もちろん、人口減少を回避するための政策は重要です。まさしく、子供政策もそうだと思いますし、経済成長もそうだと思いますが、やはり足下では違う現実が進んでいると思います。 この一月に人口戦略会議が出した報告書ですと、二一〇〇年時点で日本が目指すべき人口を八千万人に置いています。今から増えていくぞという目標じゃなくて、三分の二まで減った数字ですら目指す数字になっています。やはり、人口減少を前提に置いた社会についてもっと正面から取り組んでいきたいというふうに思います。 そこで、総務大臣の方にお伺いしたいと思いますけれども、日本社会をきめ細かく見ると、急激な人口減少は既に始まっています。いわゆる過疎地です。二〇二三年と二〇二〇年の国勢調査を比較すると、僅か三年間の間で人口が二〇%以上、もう急激に減った市町村が三十以上あります。一方で、人口が増加している市町村も百八十以上ありまして、全体の一割以上です。 社会全体が同じ方向を向いているときに程度の差ができてしまった場合に、やはり同じルールの中で調節する、そういったことは可能だと思いますけれども、社会の中でこっち向きとあっち向きというふうに違う方向の進み方がある中であれば、同じルールを使ってそれを調整するということはできないというふうに思います。やはり、人口増加と人口減少では、町づくりを始め様々な政策が全く違うと思います。方向が違うのに全国一律の政策をするというのは、結局は両方にとってよくない、そう思います。 地方自治を支える総務大臣にお伺いしたいと思いますが、人口減少地域と人口増加地域の政策の展開の違いについてどのようにお考えか、その方針をお示しください。
○国務大臣(松本剛明君) 委員におかれては全国の事情もよく御案内だというふうに思いますし、人口減少への危機感を私どもも共有をしなければいけないというふうに感じているところでございます。 おっしゃってくださったように、急激な人口減少、高齢者増に直面をする自治体もあれば、人口が増えている自治体もあるという実情、私どもも認識をしつつ、それぞれの自治体における事情、同じ市町村の中でも事情が異なることもありますが、その事情にまさに真摯に向き合う、自治体をしっかりとサポートするのが私どもの役目だというふうに認識しております。 多くの団体で人口減少、生産年齢人口の減少が進んでくる中で、多様な主体の連携、地域の担い手確保、地域公共交通の維持、集落の維持、活性化などに取り組むことが大切だというふうに思っておりますし、また、高齢者人口が増加する中で医療、介護の提供体制等の確保も重要なテーマであると思っております。 行政資源に制約がある中で、過疎の枠組みを活用してサポートをするとか、また人材の面で都道府県から市町村への人材をサポートする施策を展開するとか、またそもそも地方への人の流れをつくることも一つの柱にしておりますし、行財政を支えるという意味では、人口減少の中でデジタルの力を活用して行政のサービスの質、量を維持することにも努めてまいりたいと思っております。 全国津々浦々で安心して豊かな暮らしが営むことができるように、それぞれの地域の課題に取り組む自治体をしっかり支えていくことが地方行財政を所管する総務省の役割だと認識をして、しっかり務めを果たしてまいりたいと思っております。
○石田昌宏君 ありがとうございます。 今、とてもたくさんの、多岐にわたったいろんな考え方を示していただいたんですけれども、それぞれ非常に重要なんですけれども、やっぱりしっかりと、過疎地であっても確保していくとか支えていくという発想はもちろん大事なんですけれども、その確保ができるのかとか支えられるのかといったことを考えながら進めなきゃいけないというふうに思うんですね。 やはりそういった点で考えると、もうちょっと突っ込んでそのお話を聞かせていただきたいんですけど、やはり人口減少ということを捉えると、増加の価値観と違う価値観が必要だというふうに思います。そういうのを反映している例えば仕組みの在り方とか、そういったものについて御教示いただきたいと思います。
○国務大臣(松本剛明君) おっしゃっていただいたように、政策については、展開をしつつ、またその状況を検証して進めていくことが必要でございますが、他方では、皆さんもよく御存じだと思いますが、地域おこし協力隊、各地域に住まいをする、各地域の活性化を担う役割を果たしていただいていますが、三分の二の方が実はその地域にその後も定住をしていただいているということがございまして、日本のあらゆる地域、実際に人口が減っている地域でも魅力は大いにあるというふうに私どもも考えていきたい。その魅力を更に多くの人を引き付けるものにできるようにしていくこと、そのためにも政策を検証しながら更に前に進めることに努めていきたいと思っております。
○石田昌宏君 ありがとうございます。 やはり、魅力という言葉出ましたけど、やはり質的なものだとか、そういったことはやっぱり重要だというふうに思います。単に量的な整備よりも、中身のグレードアップみたいなことをもっと中心で考えていくことが必要かなというふうに思いながら聞いておりました。 あとは、具体的な話は、今度、厚生労働大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、総務大臣にはお帰りくださいというふうに言いたいところなんですけれども、できれば是非この質疑最後まで聞いていっていただけたら有り難いというふうに思います。 医療施設や福祉施設は、建てると大体五十年ぐらいはもつわけです。特に地方では急激な人口減少が進むので、数十年先の入所者ですとか従事者の確保についても見通しを立てなきゃいけないんですけれども、最近、やっぱり建て替えが求められている施設などでは、将来の展望がなかなか見えないで、結局、必要な建て替えを諦めてずるずると引っ張ってしまうようなケースも最近見え始めています。やはり未来に向けた意思決定ができないという状況になっています。 その結果、入所者は古い建物で古い基準のままでそこで過ごさなければならないという状況が余儀なくされていますけれども、今の地域医療や福祉の分野につきましては、大体、基礎自治体等で各地域に合った整備をするように、計画的に需要と供給の見通しを作っています。それらは地域全体の見積りなんですけれども、その中には、どの施設がいつどうするかというところまでは個別の判断に任されていると、こんな状況になります。 しかし、先ほど言ったように、もう個別の施設の意思決定がなかなかできないという、こういう状況になっているときが、ことが人口減少地域では起き始めています。人口減少地域で、地域計画は作りました、あとは施設同士で調整してくださいだと、もううまくいかないというふうに思います。 人口が減少すると、施設、例えば施設の場合は入所者が減っていきます。一人、一人と減った中で百人が五十人に減る、この段階ではスタッフの数だとか様々なものを減らしていくということの対応ができますけれども、それが更に減ってまあ二十人ぐらいになってしまうと、もうそれ以上は施設全体の機能を維持することができなくなって、します。そして、どこかで施設が終わってしまう、でもまだ入所者は残っているという、こういう状況がやってくるというふうに思います。誰がこの入所者のケアを見るのかという話です。結局、そうなると、個々の施設に任せるだけじゃ無理で、地域全体でサービス提供することが求められます。 ただ、そう言うのは簡単なんですけれども、それやる場合には、地域同士の施設の役割分担とかだけじゃなくて、例えばスタッフの働き方の統一化とか、給料をどうするかとか、物品の納入の仕方をどう変えるかとか、業務のシステムをどう入れ替えるかとか、運用のルールをどう共通化するかとか様々なことをやらなきゃならなくて、逆に、そのことは個別個別の施設で考えていくということでは無理です。 したがって、ここは行政の強力なリーダーシップ、しかも、場合によっては民間の施設の意思決定に影響するかもしれない、こういったくらいの強さのリーダーシップも不可欠なのが人口減少ではないかなというふうに思います。 最後の一人までというふうに言いますけれども、それをやるのは個別の対応では無理です。やはり行政が、計画だけではなくて、あとは施設に任せますじゃなくて、もっと介入していくことが必要ではないかというふうに思いますけれども、こういった点につきまして厚生労働大臣の御所見をお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 地域医療・介護の確保というのについては、地域によってこの高齢化のスピードが著しく異なる状況が起きております。また、地域ごとに関係者と協議した上で、戦略的にそれぞれ検討をして、そして確保していくことが非常に大切です。 こうした考え方の中で、医療については、都道府県を中心に、二〇二五年までの人口構造の変化に伴う地域の医療ニーズを踏まえた病床機能の分化、連携を今進めております。今後、二〇四〇年頃を視野に入れつつ、新たな地域医療構想として、かかりつけ医機能や在宅医療、さらには医療と介護の連携などを含めて中長期的課題を整理して検討を進めております。 介護については、都道府県と市町村が連携して、二〇四〇年やその先を見据えた中長期的な地域の人口動態や介護ニーズの見込みなどを捉えた上で、このサービス種別の変更など、既存事業の在り方も含めて検討して、地域の実情に応じた介護サービス基盤の計画的な確保も進めようとしているところであります。 国としても、各地域における医療、介護の取組に対して、医療、介護の連携の観点も含めて基本方針を定めて大きな考え方はしっかり示しつつ、この地域医療介護総合確保基金の活用などを通じてそれを実行すべく支援をすると、こういう姿勢を取っております。 限りある人材などで増大する医療・介護ニーズを支えていくためには、引き続き、国、地方、それぞれ行政がリーダーシップを発揮しながら、地域の実情に応じた医療・介護提供体制の構築を進めていく必要があると思います。 こうしたことを議論していく中で、実際に、例えばデジタル化、さらにはインターネットを活用したオンライン診療、オンライン介護、こういった新たな仕組みがその中に組み込まれていくことによって、こうしたサービスの提供の体制もそれぞれの地域に即した形でより効率的に行えるようにしていくということがこれから求められるだろうと思います。
○石田昌宏君 確かにそうなんですね。そういった様々な工夫が必要ですし、計画も今介護では二〇四〇年ぐらいまでは見通しているということなんで、ある程度はしているのかもしれませんけど、やはりそうであっても、地域全体の計画が立てられたとしても、私が言っているのは、個別の施設施設に、あなたのところはいつまでよという、どうしなさいという話を個別の施設の意思決定に任せていくと、結果的にはなかなかうまくいかないんじゃないかと思うんです。かといって、行政が個別の施設までのやり方に対して介入するのもいかがというふうに思いますが、この辺が多分コンフリクトを起こしてくるんだというふうに思っています。 この計画を具体的に実施するに当たって、実際に個別の施設の動きまでどう影響するようにしたらいいかというふうにお考えになりますか。
○国務大臣(武見敬三君) これ大変難しい、相互に関わる課題でありますので、国の政策で大きな枠組みをお示ししつつも、同時に個々の事業所の御努力で、しかもそれは地域の実情に即して自由にやっていただくことがより適切だろうというふうに考えますから、この両者の相乗作用というのをどう設計するかというのが国の立場で考えなきゃならない大きな課題になってくるんだろうというふうに思います。 いずれにせよ、こうしたことを具体的に、今、在宅介護、在宅医療の提供体制とか、これ構築するために、都道府県と市町村が連携をして、この二〇四〇年やその先を見据えた中長期的な地域の人口動態や介護ニーズの見込みなどを捉えた上で、過疎地も含めて地域の実情に応じた体制確保を進めておりますから、その中で委員御指摘の観点というものをきちんと消化をして、そして政策として落とし込んでいくということが求められてくるだろうと思います。 さらにあわせれば、その介護報酬の加算とかですね、人材の確保に向けた費用の助成といったこと、そして令和六年度には介護報酬改定においても、過疎地を含む中山間地域への継続的なサービス提供、訪問介護への加算の充実などを行い、地域で必要な在宅介護ができるよう取り組んでいるところでもございます。 さらには、在宅医療の提供体制については、令和六年度から開始する第八次医療計画から、夜間や患者の急変時等における診療支援をするなど在宅医療における積極的役割を担う医療機関や、多職種による情報共有を図るなど在宅医療に必要な連携を担うという拠点を圏域ごとにしっかりと確保することとしておりまして、このICT技術、デジタル化、これらを活用しながら、こうしたその先生御指摘の各個別事業所の努力と、それから国の政策というのを、こういう具体的なプロセスの中で相互に相乗効果をもたらすように設計していくという、そういう言わば政策決定過程になっていくだろうというふうに思います。
○石田昌宏君 ありがとうございます。 確かに非常に難しい問題です。私たちもそんな経験があるわけじゃないので、これから、やっぱり現実的にも起きている地域があるので、その地域で具体的にどういうことが起きているかをちゃんと見ながら政策に落とし込んでいく努力が必要だと思いますので、是非一緒にやっていきたいというふうに思います。 さらに、在宅の場合なんですけど、これやっぱり、人口減少地域でやはり在宅サービスを提供していきたいんですけれども、一軒一軒家がなくなっていって一軒一軒の距離が遠くなってしまったときに、例えば本当に訪問看護や往診や訪問介護などが提供できるかということも考えなければならないというふうに思います。 人口が減って過疎地になった地域で最後まで在宅で過ごしたいという思いをどうやってかなえていきたいのか、先ほど在宅の話も少ししていましたけれども、重ねてお願いしたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) これ、先ほども答弁で申し上げたように、この介護報酬の加算、人材確保に向けた費用の助成のほかに、令和六年度の介護報酬改定で過疎地を含む中山間地域への継続的なサービス提供、訪問介護への加算の充実を行うといったことで、地域で必要な在宅介護ができるように取り組んでいるところでありますし、それから大事なのは、やはり在宅医療の提供体制についての令和六年度から開始する第八次医療計画、これやはり是非先生も御指導いただきたいと思います。 ここで、その夜間や患者の急変時の診療支援、在宅医療における積極的役割を担う医療機関や、多職種による情報共有を図るといった在宅医療に必要な連携を進めるということを私ども進めるということを今考えているところでございますし、これを地域の圏域ごとにそういった政策を一定のその完結できるような仕組みで設計していくということがやはり必要かというふうに思います。 そのときに、何度も先ほどから申し上げているように、このデジタル化とかオンラインを通じてこのインターネットなどを活用する医療、介護の仕組みをその中にどう積極的に取り組んでいくのかというのは、私は恐らく決定的に重要な課題になってくるだろうというふうに思いますので、この辺は日本がどちらかというと遅れている分野でもありますので、これはもうこれから我々大車輪で進めていかなければならないというふうに考えております。
○石田昌宏君 確かに、人口減少地域と人口増加地域を結ぶ、直接結ぶ方法がオンラインだというふうに思います。今、DトゥーPウイズNだとか、そういった考えも診療報酬で出てきましたけれども、もうかなり急いでやらないといけないというふうに思います。逆に、そうしたら地方に住んでいても都会と同じだけのサービスを受けられるということも可能だというふうに思います。とはいいながらも、同時にやっぱり住むところそのものを変えていかないと、ただ在宅でという話じゃないと思います。 総務大臣、済みません、ちょっと御感想でも構わないんですけれども、やはり地域の在り方そのものを変えていかないと在宅医療を守れないというふうに思うんですけれども、どう考えていらっしゃるか、一言よろしくお願いします。
○国務大臣(松本剛明君) おっしゃったように、地域それぞれの事情がある中で、私たちもどうサポートしていくかということ、そのような意味では、令和六年度から新たに、地域でそれぞれ支える、各地域を支える、コミュニティーを支えるような団体への支援というのもまた新たに考えていきたいというふうに考えておりまして、まさに自助、共助、公助の中で、各地域における連携した、官民連携したサポートというのを私どもも支えるように今施策を考えているところでございます。
○石田昌宏君 ありがとうございます。 本当に、最後、家で過ごすということはとても大事なんですけれども、その家の場所がどうしても過疎地になると難しくなることもあるので、場合によっては、まだ年齢がそんな高くないうちからむしろ人口集合地域に早めに引っ越していって、最後住み慣れていくといった、こういったことも必要で、まあ町の集約化ですけれども、いろんな政策が要るのかなというふうに思います。 次に、また人手の、担い手の話なんですけれども、担い手もなかなか大変です。例えば看護職員の場合なんですけれども、人が辞めていくので、辞めることを防ぐために職場環境の整備というのを随分やってきましたけれども、先日お話聞いたらこうでした。職場環境良くなってきて、最近若い看護師がこの五年間誰も辞めていないと。ただ、その結果、出産が増えて、育児休暇の人が増えて、しかも子育てのために時短の職員が増えて、夜勤免除が増えて、結果的に人手不足が進行したという話なんですね。職場環境の改善だけでは人手不足は解消しないということだというふうに思います。 さらに、人口減少地域だと、この職場環境を整備しても、新たに人を雇おうと思っても、そもそもその地域に働ける人がいないという状況です。地方へ行くと、今はもうどうやって生き残っているかというと、唯一できているのが、人口確保対策は定年を超えた人に働き続けてもらうしかないと、もうこれしかない状況になっています。やはり、人口減少地域での人手の確保については、もうその地域地域じゃなくて、もう広く範囲をやって、全体での雇用調整をしなければならないというふうに思います。 そこで、ちょっと提案なんですけれども、看護の場合ですけれども、無料職業紹介所であるナースセンターというのがあるんですけれども、これ今職業紹介をしているだけなんですけど、場合によってはここで人を雇って派遣をするといった事業を展開していけないかなというふうに思っていますし、そのためにまた国も支援いただけないかと思うんですけれども、これについて、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 看護職員の確保については、これは本当にずっと一貫して重要な課題でございます。それで、新規の養成、それから復職に関する支援、それから定着の促進という三本柱でこれ取り組んでまいりました。 この中で、先生御指摘の都道府県ナースセンターについては、看護職員の無料職業紹介事業に加えまして、看護職員や医療機関に対する情報提供、相談対応などを通じて地域における看護職員の就業を支援しています。この都道府県のナースセンターの取組の充実に向けては、関係者の御意見を踏まえ、先生御指摘のようなへき地などでの人口減少地域での労働者派遣事業への参画などを含めて、実際にどのようなことが可能か、やはり検討していくことが必要かというふうに思っております。
○石田昌宏君 もうちょっと突っ込んでほしいんですけど、検討もとても大事なんですけど、具体的に、やっぱり来年、再来年にはそういったことを進められるようなことを是非私たちは望んではいるんですけれども、もう一声、よろしくお願いします。
○国務大臣(武見敬三君) 都道府県ナースセンターの役割については、今後、それぞれの地域の中での実際に看護師不足の実態というものを踏まえながら、実際その役割というものを充実強化させていくということはもう必然的に求められてくることになるだろうというふうに思います。そのときに、どういうふうにこのナースセンターの役割を充実強化していくかという点でかなり具体的にそれぞれの地域ごとに異なってくるだろうし、そこが恐らく一番難しい課題になってくるんだろうと思うんですね。 したがって、今の時点で一般的に、それこそナースセンターはこういうふうな役割を充実強化させるというふうな言い方は、意外とこれ難しいかなという感じもいたします。
○石田昌宏君 ということは、やっぱりこれからよく議論ですね。先ほど議論していくという話でしたので、是非議論やらせていただきたいというふうに思います。 さらに、人口減少下で工夫しなきゃならないのは、仕事の効率化だというふうに思います。業務削減をするとか、医療とか福祉でいえば手続とか記録が多過ぎますから、あれどう減らすかとか、場合によってはロボットを使うとか、そういったことが必要だというふうに思いますけれども、これやっぱり、業務の削減、効率化について、厚生労働省、是非進めていただきたいと思います。特に記録とか手続減らすということはとても大事なので、是非その辺は意識して政策展開をしてほしいんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。 先ほど大臣からも御答弁いただいたとおりでございまして、ICT、インターネット、情報化、こうしたものを活用しながら現場での業務の効率化をしっかり図れるよう、私どもとしても取り組んでまいりたいと考えている次第でございます。
○石田昌宏君 診療報酬とか改定するたんびに書類増えるんですよね。むしろ、改定するたんびに減らさなきゃいけないんですよね。是非、その方向を今後是非やっていただきたいというふうに思います。 さらに、一人一人の能力を高めるということも大事であって、より少ない人数で多くの人をしっかりと見れるといったことをする必要があります。やはり、そのためには生涯の教育というのがとても大事だと思いますので、教育の支援も必要です。例えば看護職の場合は、様々な場面で教育をしていますけれども、まだ全体の体系化もできていないし、そのコンテンツもまだ不十分です。是非、役所としても生涯教育のためのコンテンツ作りやシステム構築に一緒に今後進めていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 看護職に対する生涯にわたる教育は、もう極めて重要です。 現在、厚生労働省において、看護職の方々の様々な研修履歴や職歴を一元的に保存をして、ナースセンターがその情報に基づいて本人に合わせた研修情報の提供などを行うシステムの構築も行っております。 また、令和五年度の補正予算においては、看護職の就業継続を支援するための研修等のコンテンツの作成や配信に関わる事業も行っております。 引き続き、看護職の教育、研修支援に取り組むとともに、看護職に対する生涯教育支援の体制づくりやコンテンツの充実に向けて、関係者の御意見を踏まえながらどのように進めていくか検討していきたいと、かように考えております。
○石田昌宏君 是非検討してほしいというふうに思います。 政府委員にもお伺いしたいんですけれども、いろんな検討をなされていると思うんですけれども、なかなか予算上にまた見えてこないんですね。今、予算の方とか、また今後の予算について何か考えていることありますか。
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。 まず一つに、新人看護師さんの就業支援の事業といたしまして、ポータルサイトというのを設けております。これを活用することで、例えば新人職員の、看護職員の方々に対しての支援だとか研修コンテンツの配信、思いの共有ですね、働いているところでいろんな悩みが出てきたりしますので、そういったところをSNS的に対応することで就業継続支援を進めているところで、こうした事業も取り組んでいるところでございます。
○石田昌宏君 ありがとうございます。 最後に、今度は仕事の働き方なんですけれども、人口減少してもその社会のシステムを維持するためには様々な仕事が必要です。たくさんの仕事があって初めて社会は維持されて、ある意味、一つでもなくなってしまったらば機能の維持ができなくなることもあります。 人口が減ってくるとどうしても、少ない人数で全ての機能を維持するためには、一人で二つとか三つとか役割を取る必要も出てきます。したがって、そのために複数の仕事ができる無理のない雇用の形態というのをつくっていかなきゃならないと思いますけれども、それにつきまして、人口減少下に対応した就業形態について厚生労働大臣から御意見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) この生産年齢人口が減少する中で、こうした労働力の確保を行い、人手不足に対して適切に対応していくためには、女性、それから高齢者、それから外国人材を含めまして、働く方々が個々のニーズに応じて希望する働き方を実現して、その能力を十分に発揮できる環境を整備していくことが重要であります。 このために、フルタイムの正社員に限らず、短時間正社員を含む多様な正社員制度であるとか、それから副業とか兼業といった多様な就業形態の活用などによって企業が人材確保を図っていけるよう、厚生労働省としてもその活用を進めます。 あわせて、三位一体の労働市場改革などの構造的な改革も確実に推進をいたしまして、それぞれの生産性の向上、それから賃上げの実現に取り組むことによって企業の人材確保というものを支援していくというのが私どもの基本的な姿勢となってきております。
○石田昌宏君 今まではずっと人口減少に対してかなり各論的に項目を挙げる形でいろんな対策をお伺いしてきたんですけれども、やはり人口減少、とても大事で、今、少子化とか高齢化については対策でいいと思うんですけれども、人口減少に対してはやっぱり価値観の転換というのが要るんだと思います。 やはり、これから政治でもっともっと議論をしなければならないことだというふうに思いますけれども、せっかくなので、人口減少下について、今までの質疑を踏まえましてお考えになっていることなどをまた改めて、最後、まとめとして厚生労働大臣にお伺いしたいんですが、せっかくなので、総務大臣も残っていらっしゃるので、総務大臣、そして財務大臣もずっと座っていらっしゃいますから、財務大臣からもお話伺えたらと思います。よろしくお願いします。
○委員長(櫻井充君) それでは、まず、じゃ、武見厚労大臣。
○国務大臣(武見敬三君) こうした人口減少のプロセスを見てみますと、二〇三〇年代に生産労働人口が急速に減少していくと、そして二〇四〇年に実際高齢者人口もピークに達して、以降急速な人口減少に入っていくと。 これがおおよそ予測できる中で、今の時点からとにかく短期的な対策、中期的な対策、組み合わせて実行していくことが必要であって、その中で、例えば、人間でなくても、ロボット、IT化によって進められることはどんどん進めていくことが必要でありますし、二つ目には、やはり元気な高齢者というものを増やしていく。すなわち、健康寿命というものを延伸させていきながら、その中で仕事をし続けたいと考えられる高齢者については、社会の制度、仕組みで、より長期間、生産性の高い仕事に従事していただけるようにしていく。そしてさらには、今度は女性にもっと活躍をしていただく、そういう政策を実行していく。そして最後に、必要とあらば外国人の労働者というものもしっかりと管理をしながら活用していくという、こうした少なくとも四つの大きな柱を組み立てていきながらこうしたその人口減少時代に備えていくということを、短期、中期、長期できちんと秩序立てて組み立てていくということが私は求められていると思います。
○国務大臣(松本剛明君) 冒頭の御質問でもお答えしましたように、人口減少、大変大きな課題である中で、政府としては、人口減少そのものへの取組として少子化対策に取り組むと同時に、委員から御指摘ありましたように、進行する人口減少に対しての対応ということも必要だというふうに思っておりまして、私どもも幾つか施策を担っている中で一つ申し上げれば、やはり人口減少の中での対応の一つとしては、言わば人材のシェアというのが一つの考え方としてあるのかなと思っておりまして、行政の面では、ニーズの高い技術職員であったりデジタル人材を都道府県が確保して市町村に派遣するような仕組みを用意をさせていただいたり、また、先ほど地域運営組織についてお話をさせていただいたのは、地域で暮らす人々が中心となって形成をされて様々な関係主体が参加するような、言わば官民連携の鍵となるような組織の応援をさせていただくとかいうことをさせていただいたりしておりますし、また、近年の取組としては、委員も御案内かと思いますが、特定地域づくり協同組合制度というのを設けまして、この組合が言わば人を雇用し、地域における様々な仕事に、それぞれ安定した雇用の下で様々な仕事をしていただく。言わば、一つの仕事では常勤で年間ずっと仕事がない場合に、この事業組合において、この季節であったりこの時期であったりこの時間はこの仕事をしていただくという形で参加をいただくような仕組み、これも大きな意味では私は人材のシェアだというふうに思っていますが、そのような形で、対応策としては、人材をそのように有効に活用していくということは大変大事なことではないかというふうに思っております。 委員からお話がありましたように、この特定事業協同組合、二十代、三十代の方、結構御参加いただいているんですが、世代を超えた、そういう意味での世代の中でのシェアというのも必要かなと思いながらお話を伺わせていただきました。しっかり務めを果たしていきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 今日の答弁を聞いての感想はどうかというお話でございますが、今日、石田先生から、人口減少社会についての質疑がありました。 私、岩手県出身でございまして、もう岩手では人口が二千人程度の町村がございます、村がございます。しかも、そこは人口が少ないだけではなくて高齢化が非常に進んでいるということで、かねてより、この深刻ということは、深刻さは感じているところであります。 今日、先生からは、介護、福祉、保健又は就業、こういう点から御質問がありまして、厚労大臣の答弁をお聞きしておりますと、かなり個別の問題についてはいろいろ政策対応はされているけれども、しかし、全体像ですね、人口減少社会に向けての全体像が示されていないというような気がいたしました。個別にはいろいろ施策をしているわけでありますので、人口減少社会という観点からもう一度政策を整理し直す、そういう中で、更に強化しなければならないところ、あるいは、具体的な御提案もございましたけれども、今まで足りなかったところ、そういうところが出てくるんだと思います。 いずれにいたしましても、全体像を示していくことが重要ではないかと、そういう印象を持ちました。
○石田昌宏君 どうもありがとうございます。 私もやっぱり、人口減少では価値観の変化が生まれてくるので、全体像をやっぱり考えていかなきゃならないし、これがまさしく政治がやることじゃないかなというふうに思います。 ある地域行ったら、島なんですけど、本当に人口が減っていて、もうこれ以上人が足りないというふうな地域がありました。ところが、この間行ったところ、それが逆に、人口が増えないことを前提にすると私たちがやるしかないといって、すごく気持ちが前向きになって、むしろ自分たちの役割を拡大しているところがあります。 やはり、価値観や考え方を変えていくことによって、この地域、人口減少下であっても前向きに明るく生きることは可能だというふうに思っています。そういった観点も含めて、政治の場で是非人口減少についてしっかりと議論をして、これから大きな方向性を出していけたらというふうに思います。 どうもありがとうございました。
○委員長(櫻井充君) 以上で石田昌宏君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(櫻井充君) 次に、田中昌史君の質疑を行います。田中昌史君。
○田中昌史君 おはようございます。自由民主党の田中昌史です。 本日は、質問の機会をいただきました与野党の議員の先生方には心から感謝を申し上げます。 まず、元日に発生しました能登半島地震、お亡くなりになられた皆様方に御冥福をお祈りしますとともに、被災された全ての方々にお見舞いを申し上げたいと思っております。 今回、能登半島の被災地では、二月二十八日時点で保健医療チーム百七チームが支援活動を継続しておられまして、さらには、薬剤師、看護師、福祉職等のチームも懸命に支援活動をなさっていらっしゃいます。今なお過酷な状況で支援に当たっておられる方々に松村大臣からメッセージをいただけないでしょうか。
○国務大臣(松村祥史君) まず、田中委員も理学療法士でいらっしゃいますし、理学療法士の方々、委員のお仲間の方々もたくさん被災地に入っていただいて御支援をいただいていることに冒頭感謝を申し上げたいと思います。 その上で、一月一日に能登半島地震が発生直後から、悪天候でございましたし厳冬期でもございました、また余震も続いておりました、こんな中に、自衛隊、それから全国から派遣をいただいた警察、消防、また自治体の職員の皆さん、医療、福祉、また道路や上下水道、電力等、また通信環境の整備、こういった応急対応チームを始め、多くの皆さんに現地入りをしていただきました。 忘れてならないのは、やはり、自らも被災しながら、御地元の自治体の職員の皆さんや医療・福祉関係者の皆様、支援活動に携わっていただいていること、たくさんの皆さん方に発災直後から御支援をいただいていることに心からまずは感謝を申し上げたいと思っております。 また、豊富な経験を持っておられるボランティアの方々も一月二日以降いろんな形で御支援をいただいておりまして、物資の提供であるとか炊き出しでありますとか避難所の運営、また重機による作業、こういったものも実施していただいております。また、一般ボランティアの方々も既に被災地に入っていただき、こうした力は被災地にとりましてはまさしく大変大きな力でございまして、心から感謝を申し上げたいと思っております。 委員御指摘のとおり、被害の大きかった地域におきましては、支援者の方々には、残念ながら、毎日、長時間での被災地への移動であったり、仮設や車中での寝泊まり、トイレの問題など、厳しい環境の中で支援をいただいているところでございます。 被災地の復興に向けては多くの方による息の長い支援がこれは不可欠でございますが、私どもといたしましても、石川県や被災した自治体と連携をいたしまして、こうした方々の活動の環境整備にも更に進めてまいりたいと思っております。
○田中昌史君 大臣、ありがとうございました。 発災数日後に私にメッセージをいただいた、現地の珠洲で頑張っておられた方々から助けてくださいというSOSが、私いまだに忘れられない思いであります。そういった中で、大臣先頭に頑張っていただいていることに感謝を申し上げたいと思います。 資料一のとおり、この度の能登半島地震に限らず、これまでの災害では、医療のみならず、介護、福祉、保健に関わる多種の専門職が支援に当たってこられています。一方で、資料二のとおり、災害救助法では、都道府県知事が従事命令を発出する対象は医療に限られておりまして、さらには、同法施行令では、理学療法士や介護福祉士など、従事している複数の専門職が含まれておらず、法的根拠が担保されておりません。そのために、実際に支援内容に制約が生じていると。例えば、医療も介護も携わる場合に医療で行くと介護施設に入れないとか、こういう事態も発生しているというふうに現地からは伺っております。 災害救助法の第七条の部分にしっかりと、介護、福祉、保健の従事している方々もしっかり加えていただきたいと。また、施行令の方についても専門職をしっかり明記していただきたいというふうに考えますが、大臣のお考えを聞きます。
○国務大臣(松村祥史君) まず、理学療法士や介護福祉士の皆さん方にも大変な御支援をいただいていることにまず感謝を申し上げたいと思います。 今回の災害対応でも、理学療法士の方を含むJRAT、また介護福祉士の方を含むDWAT、こういった方々の派遣費用につきましては、災害救助法の国庫負担の対象としているところでございます。 御指摘をいただきました災害救助法における従事命令でございますけれども、これは、救助に必要な人員を確保するためどうしても協力を必要とする場合に、最後の手段としてとり得る強制的措置でございます。対象者の範囲については今後慎重な検討が必要かと思っております。決して入れてないということではございません。 ただ、災害救助法の在り方も含めまして、今後は、その対応をしかるべき時期にしっかり振り返りを行いまして、御指摘の福祉の観点も含めまして、防災力を高める方法について、方策について総合的に検討してまいりたいと考えております。
○田中昌史君 ありがとうございます。どうか前向きな御検討をよろしくお願いをいたします。 三点目でございます。福祉避難所について伺います。 高齢者や障害者、こういった要配慮者の方に対して特別な配慮がなされる福祉避難所ではありますが、この福祉避難所を指定したことによって受入れを想定していない被災者が避難してしまうことで福祉避難所としての対応に支障を来すという課題を受けまして、令和三年五月に福祉避難所の確保・運営ガイドラインが改正されております。 今回の能登半島地震でこの改正の趣旨がどのように発揮されたのか、また福祉避難所の運用にどのような課題が生じたかについて、また全国的に福祉避難所の指定が促進されているかについて、政府参考人に伺います。
○政府参考人(高橋謙司君) お答えいたします。 福祉避難所につきましては、令和三年五月にガイドラインを改定し、受入れ対象者をあらかじめ特定するなど、要配慮者が避難すべき先を明らかにすることや、災害時の直接の避難等を促進することなどにより、要配慮者の支援を強化してきたところでございます。 一方、今回の能登半島地震におきましてでございますが、福祉避難所となる福祉施設も大きく被害を受けたほか、担い手となる福祉施設の職員も被災をされているということ、といった状況がございまして、被害の大きかった七市町の状況でございますけれども、災害発生前に福祉避難所として指定とか協定を締結していた施設、八十三施設ございましたけれども、二月二十九日時点で福祉避難所として開設されている施設は三十施設、二百二十人の方が避難をされていると、そういった状況でございます。 政府におきましては、被災により従業員が不足する施設、また避難者を受け入れていただいている施設等への介護職員等の応援派遣を進めておりますし、また、避難所においても、先ほど御質問いただいたように、DWATの派遣による支援を行っているところでございます。 委員御指摘のとおり、災害発生前にあらかじめ福祉避難所を確保しておくこと、これ大変重要でございます。自治体に対しましてガイドラインや取組事例集を示して、対象者数をあらかじめ把握して受入れ可能な福祉避難所の指定、整備を進めることや、必要に応じて旅館、ホテル等の宿泊施設との協定を促すこと、そうしたことにより、自治体と連携しながら福祉避難所の確保に取り組んでまいりたいと考えております。
○田中昌史君 よろしくお願いします。 今回の福祉避難所、損壊で運用できない、あるいは人材がいないという、そういった事態が発生しているということであります。これは各地域で、震災を想定される地域なんかではしっかりとした再考が必要になる事態ではないのかなというふうに思っておりますので、是非お取組をお願いしたいと思います。 松村大臣には、ここで御退席いただいて結構でございます。
○委員長(櫻井充君) 松村大臣、御退席いただいて結構でございます。
○田中昌史君 続きまして、高齢者の再犯防止について小泉大臣に伺ってまいりたいと思います。 受刑者の高齢者率は増加しておりまして、再犯率も非高齢者に比べて高い状況にあると思います。受刑者数に占める高齢者の割合、それから再犯率の傾向、再犯に至る背景について政府参考人に伺います。
○政府参考人(上原龍君) お答えいたします。 まず、高齢者の割合でございます。令和四年の入所受刑者に占める六十五歳以上の高齢受刑者の割合は一四・〇%でございまして、平成十五年の四・三%から九・七ポイント上昇しているところでございます。 次に、再犯率でございます。令和三年に出所した高齢受刑者のうち、二年以内に何らかの犯罪によって刑事施設に再入所した割合は一九・七%でございました。令和三年の出所受刑者総数における二年以内再入率は一四・一%でございまして、年齢層別に見ると、この高齢受刑者の二年以内再入率が最も高かったところでございます。 最後に、背景等でございます。高齢者が再犯に至る背景、事情などには様々なものがあるものと認識しております。この点、令和四年の高齢入所受刑者の入所罪名は窃盗の割合が最も高く、全体の五八・一%を占めていたところでございますが、過去に法務総合研究所が行った調査では、窃盗を含む財産犯によって再入所した高齢受刑者は、家族と疎遠、あるいは身寄りがなかったり、生活困窮や体調不良などの背景、事情を有している者が一定数いたものと承知しております。 以上でございます。
○田中昌史君 本当に様々な理由があるんだと思います。貧困、孤立、孤独、住居の問題など様々な要因がありまして、しっかりとその人に合った個別性のある処遇が非常に求められてくることだというふうに考えております。 二〇二二年六月十三日に刑法等の一部を改正する法律案が成立しまして、懲役と禁錮が一本化され拘禁刑となりました。二〇二五年六月一日に施行されることと決定がされたと思います。 この拘禁刑の施行によって、高齢者の再犯や、背景にあるこの今の挙げられたような要因にはいかに対応し、再犯を防止していくお考えか、とりわけ健康の維持増進、あるいは孤立防止の観点を考慮して、現状との違いを含めて法務大臣の御見解をいただきたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 来年の六月にいよいよ拘禁刑が導入されます。これまでの懲役刑という単純な懲罰作業だけではなくて、指導というものもそこに織り込んで、個々の受刑者の特性に応じた柔軟な改善更生を図るための大きな措置でございます。根本的に考えが変わっていくというふうに思っておりまして、先生のその御専門のお立場からも是非またアドバイスをいただきたいと思っているところでございます。 お尋ねの高齢者の受刑者に対する処遇の在り方でございますけれども、まず、新たな処遇類型、高齢等の特性に応じた新たな処遇類型を法務省としても設けていこうということで検討を始めております。 具体的には、高齢受刑者を対象とする処遇類型においては、認知機能、身体機能の維持向上を図ることを目的とした機能向上作業を実施する。先ほどの高齢受刑者の、高齢犯罪者のプロフィールの中で、つながりがない、孤立化しているとか体調が悪いとか、そういった項目が高いウエートを占めておりましたので、健康維持という観点、機能向上作業、これも非常に重要なポイントだと思います。また、孤立防止の観点も含めて、出所後必要な援助を受けられるようにするための福祉的支援、適切な住居の確保等の社会復帰支援にも重点を置いてこの孤立化を防いでいく、そういう取組もしたいと思っております。 いずれにせよ、御専門のお立場から御指導いただきたいと思っております。
○田中昌史君 大臣、ありがとうございます。 今のような取組がどんどん推進されていくことを期待したいと思いますが、先般、栃木刑務所の方を視察しましたが、ちょっと人員体制が、本当に様々なきめ細やかなサービスが提供できるのかということを心配になるような人員体制でありました。非常に採用活動も盛んにされていらっしゃるみたいですが、この辺りは財政的な措置も含めてしっかりと対応していかなきゃいけないというふうに思っておりますので、大臣先頭に、是非よろしくお願いをいたします。 続きまして、後期高齢者の増加に伴いまして、認知症を有する高齢受刑者は今後も増え続けると予想されます。認知症による高齢者の犯罪が病気が原因だと、これによる犯罪だということはまだ、社会的にはまだ十分に認知、認識されていないんではないかなと思います。 認知症の高齢者に刑を与えても、理解がされないということ、あるいは逆に環境が変化することによって認知症が進行してしまうケースがあるということも指摘をされています。この認知症の持つ受刑者が増加するに当たって、医療や福祉との効果的な連携も必要であるというふうに考えます。 矯正施設における今後の取組について、大臣、法務大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(小泉龍司君) 認知症を有する高齢受刑者の処遇の問題でございます。 まず、大前提として、この特性を把握する、受刑者の特性の把握が必要でありますので、刑事施設においては、入所時年齢六十五歳以上の受刑者等に対し認知症スクリーニング検査を実施しまして、認知症が疑われると判定された場合には医師による診察を実施するという仕組みを取っております。 その上で、認知症又は認知症傾向にある受刑者に対しては、可能な限り集団処遇の機会を設けて、そのことによって認知症の進行をできるだけ遅らせる、ユニット処遇というような形であります、こういう措置をとり、また症状等に応じて、一般の受刑者とは異なる個別の処遇を行うなどの配慮を行っております。 また一方、障害を有することが疑われ、出所後孤立化するのではないかというリスクが疑われるようなケースにおいては、出所後の福祉サービスを利用する必要性、こういったものを念頭に置いて、障害者手帳を刑事施設在所中に交付するための前提となる医師による診察、こういったものも積極的に進めております。 特性の適切な把握、在所中からの各種支援など、円滑な社会復帰に向けた取組の充実を更に進めていきたいと思います。
○田中昌史君 ありがとうございます。 矯正施設内での取組も含めて、出所後の地域包括支援センターですとか地域生活定着支援センターとのしっかりとした連携も含めて、長い処遇が必要になってくるというふうに思っておりますので、是非、この認知症の皆様方への再犯防止、しっかり取り組んでいただきたいと思います。 小泉大臣にはここで御退室いただいて結構でございます。
○委員長(櫻井充君) 小泉法務大臣、御退席いただいて結構でございます。 それでは、法務省、それから内閣府の担当者の方は御退席いただいて結構でございます。
○田中昌史君 次は、全世代型社会保障に関連して伺いたいと思います。 この労働集約的な特徴を持つ医療・介護サービスにおきましては、経営情報の見える化と併せた処遇の改善とともに、医療・介護現場での生産性の向上や業務の効率化がますます重要となることに留意する必要があるというふうにされています。 この医療・介護現場での生産性とは具体的にどんなものなのか、医療・介護現場の専門性が、専門職が達成すべき指標とはどういうものなのかについて教えてください。
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。 今後、医療・介護ニーズが多様化する一方で、生産年齢人口の減少が見込まれるより厳しい少子高齢社会が到来いたしますが、医療、介護の現場において業務の効率化等を進め、業務負担の軽減や時間外労働時間の短縮を図りながら、現場の担い手が専門性を発揮できる環境を整えることが、限られた労働力で質の高いサービスを提供すること、これすなわち生産性の向上につながるものと考えております。 こうした観点から、議員御指摘の専門職が達成すべき具体的な指標についてはございませんが、医療分野におきましては、診療情報提供書等を電子的に共有する仕組みの構築を含む医療DXの推進、医療従事者のタスクシフト、タスクシェアの推進などに取り組んでいるところであり、また介護分野では、介護ロボットやICT等のテクノロジーを活用した業務効率化や職員の負担軽減の取組を行っているところでございます。 さらに、議員御指摘の経営情報の見える化の取組といたしまして、昨年五月に関係法令を改正し、医療法人や介護サービス事業所の経営情報等を蓄積したデータベースを構築し、分析結果を公表することとしております。 こうした取組や制度を活用することで、医療、介護の現状把握や処遇改善も含めた今後の政策の構築に取り組んでまいりたいと考えております。
○田中昌史君 やっぱり、どうしても効率化とか省人化ですとか、そういった財政的な部分ですとか、そういうところが非常に大きなウエートを占めてくるんですが、医療、介護のような対人的な業務につきましては、安全とか安心とかヒューマニティーとか、こういった人対人の特有なやっぱり効果というのはしっかりと上げていかなきゃいけない一方で、そういう部分では、こういった指標についても今後私は検討していく必要があるというふうに思いますので、また今後とも是非前向きな御検討をお願いいたします。 続いて、この全世代型社会保障の改革工程表では、先ほどお話にありました、国民一人一人の多様なニーズに対応するためにタスクシフト、タスクシェアを推進するということになっております。 従前からこのことは議論されてきていると思いますが、これまでの経緯、現時点でのタスクシフト・シェアの具体的な事項、また医療現場での普及はなされているのかについて伺いたいと思います。 あわせて、医療提供体制が今後変化していく中で、各専門職が既に行っている業務を定期的に業界団体からヒアリングするなどして実態に合わせた対応が必要だというふうに思いますが、この辺りの対応を武見大臣に伺います。
○国務大臣(武見敬三君) 医療現場においてタスクシフト・シェアを推進し、各医療従事者の専門性を最大限に生かしながら質の高い医療を提供するというのは極めて重要だと考えます。 厚生労働省としては、令和元年から令和二年にかけて、関係団体にヒアリングを実施した上で検討会を開催し、その結果に基づき、法改正により、例えば臨床検査技師や診療放射線技師による静脈路の確保から造影剤投与、止血までの一連の行為が可能となるなど医療関係職種の業務の拡大を行うとともに、それぞれの医療関係職種が実施可能な業務の範囲についての明確化も行いました。 現在、医療機関における取組が進むよう、タスクシェア、タスクシフトを推進するプロセス等について好事例の周知を行い、その普及を図っております。 また、在宅医療については、現在、医師、看護師、薬剤師の連携のニーズ調査を行っているところでございますけれども、引き続き、先生御指摘のように、実態を把握しながら、医療現場におけるタスクシフト・シェアの取組が進むよう取り組んでまいりたいというふうに思います。
○田中昌史君 ありがとうございます、大臣。 これから高齢化が進展していきますと、もうとりわけ在宅医療が極めて重要になってくると思います。そういった中では、フラットな多職種連携というのをしっかりと構築しながらも、確実に必要なサービスが提供されていくということが極めて大事だというふうに思っておりますので、是非今後とも進めていただきたいと思います。 続きまして、新経済・財政再生計画改革工程表二〇二三が昨年十二月二十一に公表されています。前年に続きまして、DXの推進ですとか、効率化、生産性の向上がまず第一に挙げられております。次に、予防・健康づくりの推進や高齢者の就業、社会参加に向けた健康寿命の延伸が挙げられています。 厚生労働省では健康寿命延伸プランが進められておられますけれども、これを推進する社会的な意義あるいはその重要性について武見大臣に伺います。
○国務大臣(武見敬三君) 人生百年の時代を迎えるに当たって、この少子高齢化や人口減少が進む中で、全ての国民が健やかで心豊かに生活ができる持続可能な社会の実現に向けて、健康寿命延伸のための取組はその基本となる重要な課題と、こう認識をしております。 この取組の一環として、厚生労働省では、二〇四〇年までに健康寿命を男女共に三年以上延伸し、七十五歳以上とすることを目標とした健康寿命延伸プランを令和元年に策定をしたところであります。その中では、自然に健康になれる環境づくりであるとか、そのために行動変容を促す仕掛けなどの新たな手法を活用して、次世代を含めた全ての人の健やかな生活習慣形成や、疾病予防、重症化予防などの取組を推進しております。 引き続き、誰もがより長く元気に活躍できる社会の実現を目指して、これらの取組を進めていきたいというふうに考えております。 〔委員長退席、理事中西祐介君着席〕
○田中昌史君 ありがとうございます。 誰もがいつまでも健康でいたいと願うのは常であります。今後のユニバーサル・ヘルス・カバレッジの観点からも非常に大事なことだというふうに思っております。大臣には、是非この目標をしっかりと達成していただきたいなというふうに考えております。 この資料三に、この健康寿命延伸プランの大まかな概要を挙げております。 この右側の中段にあります介護予防・フレイル対策、認知症予防、この中に含まれる通いの場と、高齢者の、それから高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施というのは非常に重要な政策、柱になってくるものというふうに考えます。 この通いの場というのはどんなエビデンスに基づいて推進されているのか、また目標とする具体的な成果について参考人に伺います。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 今議員御指摘の通いの場は、御案内のとおり、地域の住民同士が気軽に集い、触れ合いを通して生きがいづくり、仲間づくりの輪を広げるとともに、地域の介護予防の拠点となる場所のことを指してございます。 この通いの場への参加による介護予防の効果としては、研究を通じまして、例えば通いの場の参加者の六五・二%に通いの場以外の社会参加が増加し、そのうち九割以上で健康意識等の高まりが認められたでありますとか、また通いの場に参加することで認知機能の低下を防ぐ可能性が示唆されてございます。また、スポーツ、趣味の会への参加頻度が高いほど、六年後に要支援、要介護認定を受ける確率が低いといったエビデンスが報告されてございます。 厚労省に、厚生労働省におきましては、先ほど大臣からも御紹介いたしましたように、二〇四〇年までに健康寿命を男女共に三年以上延伸するということを目標として掲げておりまして、それに向けて通いの場もその重要なツールとして更なる拡充に取り組んでいるところでございます。
○田中昌史君 ありがとうございます。 この現状で、通いの場は広く推進されておりますけれども、この通いの場への参加率、あるいはこの高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施事業、この市町村の実施率を教えていただきたいと思います。また、それぞれについて都道府県の傾向があれば教えてください。その上で、この要因と、参加を促すための厚生労働省としての今後の対策について、併せて参考人に伺います。 〔理事中西祐介君退席、委員長着席〕
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 まず、通いの場でございますけれども、通いの場の高齢者全体、六十五歳以上の高齢者全体を分母とした参加率は、令和元年度まで上昇傾向でございましたけれども、新型コロナウイルス感染症の影響により令和二年度に大きく低下して、令和三年度以降、再び上昇に転じてございます。令和四年度では六・二%となっております。令和四年度の都道府県別の通いの場への参加率は、最も高いところで一五・二%、最も低いところで二・八%となっており、約五・四倍の差がございます。 通いの場の取組を推進するに当たっては、自治体における課題の分析や効果的な周知などが課題だというふうに認識しておりまして、この課題を解決するために具体的にどうしたらいいのかというポイントをまとめた手引きを今年、今年度中に作成することとしております。 また、もう一点御指摘がありましたが、高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施の関係でございますが、高齢者の心身の多様な課題に対して、対応してきめ細かな支援を実施するための保健事業と介護予防の一体的実施の取組については、全体の九八%の市町村が令和六年度中に実施予定というふうに承知してございます。 一体的実施の取組が未実施の市町村につきましては、多くが離島やへき地に所在してございまして、医療専門職の確保や事務処理の負担が課題だというふうに認識してございます。このため、医療専門職の確保に向けた好事例の共有、更なる事務処理の効率化を図るなどの支援を引き続き行ってまいりたいと思います。 今後また、通いの場を始めとする介護予防の取組や高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施の取組を引き続き推進してまいりたいと、このように考えております。
○田中昌史君 ありがとうございます。 かなり上下で差があるというお話でありました。これは私が知っている限り、大分県が非常に高いわけでございます。県が、もう県挙げて健康寿命日本一おおいた創造会議というのを掲げて、企業、団体、保健医療関係者、報道機関、地域の関わる方全てを総動員してこの事業を構築しているという部分では、大変大きな先行事例として見習うべきものであるというふうに思っておりますので、是非こういった取組も全国への周知も含めてしっかりお願いできればというふうに考えております。 この通いの場の取組を効果、効率的に行うためにはPDCAを回してくれと、定期的に評価すると、で、計画を見直すということがされていますが、実際にこの点検、評価を行っている自治体が三一%にとどまっているという状態だと聞いています。 この要因についてどのように把握しておられるのか、また、この一般介護予防事業の推進方策に関する検討会では、これちゃんと国も役割を果たすべきだという指摘がされています。この件について、政府の対応を参考人に伺います。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 ただいま委員御指摘の数字は恐らく平成二年度の、ごめんなさい、令和二年度のデータだと思います。 厚生労働省としても、委員御指摘のとおり、通いの場の取組を効果的、効率的に行うためにPDCAサイクルに沿った取組を推進する必要はあるというふうに考えています。 これをやっていくときに課題は何だということで調査しましたところ、その要因としては、効果的な評価方法が分からないとか、評価結果を事業改善に活用できていないといったことが分かってございます。このために、自治体向けに、昨年の四月に、PDCAサイクルに沿った通いの場の取組を推進するための手引きというものを作成いたしまして、これによって自治体向けの研修会を実施し、その普及の展開を図ってございます。 さらに、厚労省としましても、今後のその介護予防に係る事業の実施状況の調査を実施するとともに、介護保険のデータベース、KDBシステムに格納されている例えば介護資格情報、介護レセプト、健診情報、医療レセプト等の情報等を活用して連結解析することで、例えば介護予防に積極的に働きかけることが有効な対象者を特定できるようシステムの改修を検討しているところでございます。 こういったことで引き続き自治体の取組をしっかり支援してまいりたいと、このように考えております。
○田中昌史君 ありがとうございます。 効果、効率的にやれるような仕組みというものをしっかり構築されていくという話でありますが、一方で、地方を回って聞くのは、職員の人手が足りませんと、それやる人がいないと。で、実際に市と対応している地元の医療、保健の団体等で話を聞いても、何年かに一回ずつ市町村の担当者が替わるので、もうそのたびに説明して一からスタートしなきゃいけないという部分で、行っては戻り、行っては戻りというようになっている実態が正直あるんだと思います。 そういう部分では、こういった管理、PDCAを回す部分も、市町村の人だけではなくて、外部の人をしっかり使うなり、継続的な、安定的な運用ができるような仕組みというのを私はちゃんとつくっていくべきではないかというふうに思いますので、是非お願いをしたいと思います。 続きまして、この自治体の取組を推進するために、保険者機能強化推進交付金あるいは介護保険保険者努力支援金、こういったインセンティブで頑張りなさいというふうに政府は進めているわけであります。 先ほど申し上げましたとおり、市町村の職員の多忙で担当者の連携がうまくいかないと、いろんな実態があるんだと思います。今お話ししたような地域の団体や自治会、こういったものをしっかり巻き込んでいくべきではないかなというふうに思っておりますが、この点について政府参考人に伺います。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 委員御指摘のインセンティブ交付金につきましては、通いの場を始め市町村による介護予防等の取組の充実を支援するため、国が定める評価指標を踏まえて市町村の取組を検証する機会を提供し、取組の改善充実につなげていくことを目的としたものでございまして、令和六年度予算案では三百億円を計上してございます。 この交付金につきましては、先ほど委員からも御指摘ありましたように、非常にその評価指標が多いということ、あるいは自治体の作業負担が大きいという点が指摘されております。また、アウトカムではなくてプロセスの評価が多いといった課題がございました。このために、昨年ですけれども、定量的指標の充実や評価指標の縮減など、評価の効率化、重点化を図るための見直しを行わせていただきました。 引き続き、関係者の御意見も伺いながら、評価指標の改善を図っていきたいと思っています。また、都道府県などとも連携し、交付金の有効な活用事例の周知などを通じて市町村の取組を後押ししていきたいと、このように考えております。
○田中昌史君 是非よろしくお願いしたいと思います。 続きまして、このトリプル改定、報酬改定と賃上げについて伺いたいと思っております。 昨年十二月二十日、財務大臣、厚労大臣の大臣折衝の合意事項で、この介護、障害福祉サービスの報酬改定の中では、処遇改善について二年分を措置し、三年目の対応については実態を通じた処遇改善の実施状況等や財源と併せて令和八年度予算編成で検討するというふうになっています。一方、診療報酬、薬価等改定では、この賃上げ状況、食費を含む物価動向、経営状況等について実態を把握すると。まあ、検討するのと把握すると、これ違うんですよね。 この三年目以降、この診療報酬の三年目以降の対応についてどういうふうにお考えになっていらっしゃるのか、今回二・五%のベースアップを実現した意図、目的も含めて武見大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 医療、介護等における賃上げについては、令和六年度にプラス二・五%、それから令和七年度に二・〇%のベースアップと確実につながるよう、必要な水準の報酬の改定率を決定したところです。 こうした二年にわたっての賃上げの実現に向けて、昨年末の財務大臣との大臣折衝事項には、介護報酬等については、改定が三年に一度であることを踏まえて、まずは令和六年、七年度の二年分を措置した上で、令和八年度について予算編成過程において検討することを記載をしたものでございます。 他方で、診療報酬は二年に一度の改定である中、今回の改定では令和六年、七年度の二年間を想定した改定率を確保したところであり、まずはこの着実な施行を図りつつ、改定による賃上げの状況等の実態を把握することとしております。 その上で、令和八年度以降の診療報酬の在り方については、令和八年度の報酬改定に向けて、令和八年度の予算の編成過程の中で検討するということにしておりますので、こういうプロセスであることを御理解いただければと思います。
○田中昌史君 是非積極的に、前向きにお願いをできればというふうに思っております。 ちょっと時間の関係で少し飛ばさせていただきます。二問飛びまして、四つ目の設問に参ります。 介護報酬改定が一・五%プラスでありました。介護処遇の、介護職員の処遇がプラス〇・九八ですから、〇・六一が介護事業者に配分されることになります。この改定では、物価高騰、資材、ガソリン等の高騰に対応できないというふうな声が多数聞かれております。この物価高騰への影響に対して今回の報酬改定がどのように対応されているのか、政府参考人に伺いたいと思います。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 今般の介護報酬改定では、全体で一・五九%の改定率でございまして、そのうち、今委員御指摘の、その介護職員以外の職員の処遇改善分として、改定率としてプラス〇・六一%を確保したところでございます。この配分に当たりましては、単純にやるということではなく、サービスごとの経営状況の違いも踏まえためり張りのある対応を行っているところでございます。 加えて、近年の光熱水費の高騰、在宅で生活する方との負担の均衡等を勘案して、入所施設における居住費の基準費用額を引き上げることとしてございます。この背景には光熱水費の高騰などがあったところでございます。 さらに、介護報酬上のものではございませんけれども、物価高騰への対応として、令和五年度補正予算において重点支援地方交付金を追加し、介護分野での重点的な活用を推奨しており、ほぼ全ての都道府県で支援が実施される見込みであるなど、必要な対応を講じているところでございます。 今後とも、介護事業経営実態調査を始め各種調査等を通じて状況を把握して、必要な対応について検討していきたいと、このように考えています。
○田中昌史君 ありがとうございます。 続きまして、もう一問飛ばしまして、六番目の質問であります。 資料六、御覧ください。 これ、介護支援専門員の一人当たりの取扱件数の改定がありました。現行は左側に書いています千三百九十八単位、改定後は千四百十一単位、十三単位、百三十円の改定であります。見れる件数が四十未満から四十五未満になりました。 これ、処遇改善、しっかりと稼ぎなさいということなのか、件数で稼ぎなさいということなのか、どういう改定なのか、政府参考人に伺います。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 今般の介護報酬改定において、今委員御指摘のケアマネジャー一人当たりの取扱件数を引き上げることとした趣旨としましては、ケアマネジャー一人当たりの取扱件数を四十件未満と定めた平成十八年度当時と比べますと、パソコンやICT機器の活用など居宅介護支援事業所における業務環境が大きく変化しているというふうに考えております。ケアマネジメントの質は確保しつつ業務効率化を進め、人材を有効活用するという観点から見直しを行ったものでございます。 その上で、今般の介護報酬改定におきましては、基本報酬の引上げ、委員御案内のとおりでございますが、そのほかにも、特定事業所加算についてヤングケアラーなどの多様な課題への対応を促進する観点等からの要件の見直しや単位数の引上げ、一定の要件を設けた上でのオンラインによるモニタリングの導入、医療・介護連携を更に促進するための加算要件の見直し及び単位数の引上げなどの見直しを行うこととしてございます。 引き続き、ケアマネジャーが十分に力を発揮いただけるような環境の整備に努めてまいりたいと、このように考えております。
○田中昌史君 こういう、私から見ると、もうこれ正直、デフレ改定じゃないのかなというふうに思いますが、このやる気をなくすような改定は改めるべきではないかと思いますが、武見大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 限られた財源の中での配分ではありますけれども、しかし、こうしたそのケアマネジャーの果たす役割というのは、介護の計画をきちんと組み立てていく上で極めて重要な役割を担っている、その核の部分でありますから、その部分について担当者がやる気をなくなるというようなことであってはいけませんので、十分先生の御指摘も配慮しながら今後進めていきたいと思います。
○田中昌史君 これ、鈴木大臣にも聞きます。 先ほどの、二・五%の報酬改定がありました。これ、もう大変有り難いなというふうに私どもは本当に思っております。武見大臣にも本当に感謝を申し上げたいところでありますが、これまでもこの医療、介護の業界では、基本報酬に加算を付けて政策誘導します、この政策誘導した上で何年かたって普及するとこれを本体報酬に入れて、そうすると、労働量は変わらないにもかかわらず、労働量は増えているにもかかわらず報酬変わらないというのがもうずっと続いてきている。これ、現場の人間が本当にこれで疲弊するんです。 なので、大臣の、こういった部分で、二・五%の報酬改定も含めた思いと、それから私が今指摘した事項についての御見解をお伝え申し上げまして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(櫻井充君) 以上で田中昌史君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(櫻井充君) 次に、杉尾秀哉君の質疑を行います。杉尾秀哉君。
○杉尾秀哉君 立憲民主・社民の杉尾秀哉です。 今週月曜日の当委員会で、蓮舫議員より新たな政治資金の問題が指摘されました。使途公開義務の厳格な政治団体から公開基準が緩い団体に移し替えていた隠蔽の疑いがあるというものでございます。 そこで伺います。 そのことを指摘された新藤大臣、隠蔽とはどういうことか、ぶち切れて資料を投げ付けていました。まあ投げ付けたと言うと言い過ぎかもしれませんけれども、外形的事実を見ると隠蔽と取られても仕方がないと思うんですけれども、大臣、お願いします。
○国務大臣(新藤義孝君) 資料投げ付けておりませんので。 それで、私とすれば、法令にのっとって適正に報告していることは、これはもう申し上げておりますけど、そもそも、何か資金を移動させてそのお金が使途不明な中で使われていると、このように御心配いただいているわけなんですけれども、実態といたしましては、後援会の活動実態に合わせて、まず先に支出があって、その支出に必要なものを円単位で寄附を受けて、結果、その後援会には寄附を受けるような仕組みになっておりませんので支出が出していると。 これは、法律の中で、制度に求められている中できちんと出しているつもりでございまして、つもりというか、それはそのとおりなんで、円単位で出していますからね。ですので、初めに巨額の資金を移動させてというふうに言われてしまうとということなんです。 それから、何か、備品、消耗品費といいますけれども、この間指摘されたのは、机を毎月買うんですかなんて、買ってないですよね。コピー機だとかそういうのを使うだけでやっぱり月に十万以上掛かっちゃうわけで。それから、私たちの事務所の職員が、まあ年によって違いますけれども、七人から八人、これが毎日駅頭に立ってチラシを配ります。それから、日曜日は三時間にわたって活動します。そうすると、そういうところの活動経費というのを本当に、一回、そのときは結局コインパーキングに止めておかなきゃならないじゃないですか。そういうようなお金が消耗品費という形で積み上がっているということで、これはきちんと私の方で説明できることは説明したいと、このように思っております。
○杉尾秀哉君 新藤さんは総務大臣をされていました。政治資金の所管もされていました。 政治資金規正法第一条の趣旨、何ですか。政治資金規正法の趣旨、第一条の趣旨、何ですか。新藤大臣に聞いています。
○国務大臣(新藤義孝君) この第一条においては、政党その他の政治団体の機能の重要性に鑑みて、この政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするために、収支の公開並びに公明と公正性を確保しなさいと、このようなことが目的でございます。
○杉尾秀哉君 つまり、不断の監視の下に政治活動を置くということなんですけれども、そういう趣旨に反することをやっていたんじゃないですかと言っている。
○国務大臣(新藤義孝君) まさにこの政治資金法、これによって、そのそれぞれの団体がどういうこの経理措置をするか、また収支の報告をするか、こういったことが定められております。 この法律も、作るときに様々な御議論があって作られていると思います。ですから、その法律の趣旨にのっとって、またその制度に沿って私は活動しているということでございまして、もとより政治資金のこの公開性だとか透明性、これは大事なことというのは言うまでもないと、このように私も承知しております。
○杉尾秀哉君 私は、そうは思わないです。 そして、小泉大臣も同じことを指摘されましたけれども、ちょっとオーバーアクションぎみにジレンマだというふうにおっしゃっていましたけれども、透明度を下げていることに何かやっぱり後ろめたい思いがあったんじゃないですか。どうですか、小泉大臣。
○国務大臣(小泉龍司君) 先日も申し上げましたが、付け替えだと、国会議員関係政治団体からその他の政治団体に付け替えて、そして基準を緩くして、そして透明度を下げている、付け替えたと、こういう御指摘があったので、付け替えではありませんと、実態に即した記述でありますと。 実態とは何かといえば、個人献金を募ってくださる龍の会の方々、また政治活動を応援してくださる後援会の方々、この方々の活動のために個人献金を集めてくださった龍の会から実際に各地区の後援会に、事務所も含めて、資金を移動させ、そこで政治活動を賄っていますので、その流れが付け替えだということになりますと、じゃ、支出も龍の会でするのですかと、書けということですかと、そこまで申し上げませんでしたけれども、そうなると実態から離れてしまいます。 個々の金額の使途だけではなくて、お金の流れをトレースする、国民が監視する、国民がそれを見る、それも大きな収支報告の効果じゃないでしょうか。結果だけ、どこに使われた、結果だけ見れば国民が納得するわけじゃないと思います。どこで資金が集まり、どこに移動し、どこで使われたか、それ全てが収支報告が担保している、政治資金規正法が担保している透明性だと私は理解しておりますので、こちらを立てようとするとこちらが甘くなる、そういうジレンマを感じているということを申し上げたわけであります。
○杉尾秀哉君 いやいや、透明性を担保すると言っているけど、経常経費とか政治活動費がほとんど明細が不明なんですよ。ほぼ一〇〇%じゃないですか。 資料一に配付をいたしましたけど、実はほかにもいらっしゃいます。例えば麻生派の棚橋議員、それから、これが資料一の一です、そして一の二が二一年に引退をされた宮腰前議員です。全く同じスキームでやられています。 これ、官房長官、これ同じような、来ていただきましたけれども、同じようなスキーム、自民党の中で広く行われているんじゃないですか。どうですか。
○国務大臣(林芳正君) この個別の政治団体の活動に関することについて官房長官の立場でコメントすることは差し控えさせていただきますが、一般論として申し上げますと、政治資金の取扱いについては、法令に沿って適切に、適正に処理することが大切であると認識をしております。
○杉尾秀哉君 答えていらっしゃいません。広く行われていたんじゃないですかと聞いています。
○国務大臣(林芳正君) 冒頭申し上げましたように、個別の政治団体の活動に関することについて官房長官の立場でコメントすることは差し控えさせていただきます。
○杉尾秀哉君 一の二の宮腰前議員ですけれども、このスキームを、二〇一八年の十月、大臣就任時の就任会見で指摘されているんですよ。実は宮腰前議員は、この年、四月なんですけれども、後援会を国会議員関係政治団体に変更しているんです。このままじゃまずい、こういうふうに宮腰議員が思った可能性が十分にある。 このときに問題にされたスキームが今なお続いているんですけれども、新藤大臣、伺いますけれども、新藤大臣も二〇一八年の十二月、ここに記事ありますけれども、後援会に二千七百七十万円、九割使途不明、支出、できれば公開したくない。ここで、新藤大臣、全く同じことを指摘されているんですけど、なぜ続けていたんですか。
○国務大臣(新藤義孝君) 先ほども申しましたけれども、この政治団体の設立はその目的に沿ってこれが行われるわけであります。そして今、このその他の政治団体の活動の在り方、それから国会議員関係団体、これをどのように扱うかということが御議論いただいているならば、これは是非、既にもう国会の各党各会派の中の御議論もあると思いますけれども、そういった御議論がなされるんではないかなと私も思っています。 私自身は、あくまで法律にのっとってその制度をきちんと運用していくこと、これを心掛けているつもりでございまして、もとより、お問合せがあれば、これに対する、私は法律にのっとってきちんとその説明はしていると。 先ほど申しましたけれども、自分のこの正規の職員の人件費は、これは政党支部から、いや、失礼、これは資金管理団体の方から出しています。それから、事務所の固定経費のようなものは、これはもう政治団体、あっ、政党支部から出しています。私の後援会にはそういったものは、今の言ったようなものはなくて、消耗品と、それから、消耗品の中には、ほぼがコピー代か、あとはガソリン代等、そういった活動費なんですね。 ですから、そういうことを、それはもう円単位でもってお出ししているわけなので、積み上がった結果、それに必要な額を最終的に寄附を受けて収支をしているということでございまして、法律にのっとってきちんと今後、これからもやっていかなきゃならないと。そして、法律をどう取り扱うかのどうこうは、それはもう各党各会派の御議論があれば、その中で私たちも適切な対応をしていきたいと、このように考えているわけであります。
○杉尾秀哉君 先日、蓮舫委員から会計帳簿を出すように求められました。委員会の理事会協議事項にもなっていますけど、出してもらえますね。約束してください。
○国務大臣(新藤義孝君) その際も申しましたけれども、法律に沿って活動することが重要でございます。私はそのことをずっと、法令にのっとって適切に対応していくと、このように申し上げておりますし、実際にそのように行動しております。
○杉尾秀哉君 重ねて聞きます。出してもらえますね。
○国務大臣(新藤義孝君) 法令にのっとって対応していきたいと思います。
○委員長(櫻井充君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(櫻井充君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(新藤義孝君) 収支報告や会計帳簿の取扱いについては、政治資金規正法にのっとった対応が求められているわけであります。その内容は様々な検討の結果決められたものであって、その定められた法令にのっとって対応することが当然のことではないかなと私は再三申し上げておりますし、それに沿ってしっかりと行動してまいりたいと、このように考えております。
○杉尾秀哉君 出すか出さないかという単純な答えに、返答ができない、答弁できない。出す意思がないというふうにみなさざるを得ません。出せない理由があるんだというふうに言われても私は仕方がないと思います。 茂木、ごめんなさい、茂木幹事長じゃなくて官房長官に伺いますけれども、茂木幹事長がやはり同じ問題を指摘されて、今日も十四年間で四・四億円というこの移替え、出ていますけれども、茂木幹事長自身も透明化の必要があるというふうにおっしゃっているんですけれども、官房長官、もうこれやめませんか、こういうことは。どうですか。徹底してもらえませんか。
○国務大臣(林芳正君) 同じような答弁になって恐縮でございますが、私の、官房長官の立場で個別の政治団体の活動に関することについてコメントすることは差し控えさせていただきます。
○杉尾秀哉君 やる気がないということですよね。この問題はこれぐらいにします。また明日、引き続いてやりますけれども。 小泉大臣、退席していただいて結構です。
○委員長(櫻井充君) 小泉法務大臣、御退室いただいて結構でございます。
○杉尾秀哉君 昨日の質疑でも、自民党の調査報告書がざるだらけだったということがますます明らかになっております。そして、資料二でまとめましたけれども、政倫審等での発言も矛盾だらけです。本当のことが隠されているというふうにみなさざるを得ない。 例えば選挙の年に、これ昨日も質問出ましたけれども、安倍派参議院で全額キックバックがされていました。林官房長官も参議院議員をされていましたけれども、選挙のときに、これ安倍派の、まあ派閥違いますけれども、全額キックバックする、これ目的は選挙のため以外にあり得ないと思いますけど、どうお考えですか。
○国務大臣(林芳正君) この二月十五日に、自民党における外部の弁護士を交えた関係者への聞き取りにつきまして、その結果が弁護士のチームにより報告書として取りまとめられたものと承知をしております。 官房長官として自民党の調査についてコメントすることは控えますが、この調査報告書には、還付金の金額及び収支報告書の訂正状況、議員の認識や収支報告書不記載の理由、還付金等の管理方法や使途などの聞き取り結果をまとめた上で、弁護士の方々からの再発防止に向けた提言について記されているものと承知をしております。 この参議院選挙の年についてということのお尋ねでございましたが、総理は自民党総裁として、三月四日の参議院予算委員会におきまして、使い道については政治活動以外に使われたり違法な使途に使用されたものは確認されていないという点については確認をしたと、これ総裁としてということだと思いますが、そういうふうに答弁をされておられると承知しております。
○杉尾秀哉君 この報告書を基に違法な使途はないというふうに昨日も何度も何度も何度も同じことを繰り返していたんですけど、総理は。 資料三、御覧ください。これ、いわゆる裏金の使途なんですけれども、ここに書かれているような項目というのは、これは正当な政治活動として認められるものでしょうか、どうでしょうか。総務省、お願いします。
○政府参考人(笠置隆範君) 個別の政治団体の活動につきましてはお答えを差し控えたいと思いますが、一般論として申し上げますと、政治資金規正法におきましては、政治団体の政治活動の自由を尊重するという立場から、原則として、政治団体の支出に関しましては、その使途等について特段の制限は設けられてございません。
○杉尾秀哉君 そのとおりなんですよ。これ、堂々と表の金で処理したらいいんですよ。なぜ裏金でする、処理する必要があったんですか。だとしますと、表に出たらまずい金だったんですよ。その最たるものが選挙だというふうにみなさざるを得ないんです。 裏金を選挙費用として使用した場合にはどういう法的な問題が生じるか説明してください、総務省。
○政府参考人(笠置隆範君) 個別の事案につきましてはお答えを差し控えさせていただきますが、一般論として、公職選挙法の規定について御紹介を申し上げますと、同法第百八十九条におきまして、出納責任者は、選挙運動に関しなされた寄附及びその他の収入並びに支出につきまして、所定の事項を記載をした選挙運動費用収支報告書を選挙管理委員会に提出をするということにされてございます。
○杉尾秀哉君 公選法違反になる可能性があるんです。 昨日の質疑でも柿沢事件の話がありました。それから、薗浦事件の指摘もありました。象徴的なのが河井事件だと思います。改めて振り返りたいと思います。 資料四ですけれども、これ地元の中国新聞のスクープなんですが、一億五千万円の表の金、これは総支部に行っている金です。それとは別に六千七百万円の裏の金があったと、こういう報道です。自宅から、河井被告のですね、自宅から押収されたメモに、安倍総理二千八百万円、すがっち、これ菅官房長官五百万円、幹事長、二階幹事長が三千三百万円、甘利選対委員長が百万円、こういうふうに書かれていました。 官房長官、この裏の金というのは把握されていますか。
○国務大臣(林芳正君) この元法務大臣による公職選挙法違反事件に関連しまして、検察当局が数字など記載されたメモを押収していたとする報道については承知をしておりますが、個別事件による捜査、公判活動に関わる事柄であり、官房長官としてお答えする立場にはないと考えております。
○杉尾秀哉君 同じ宏池会の溝手顕正さんが追い落とされたんですよ。私の大学の運動部の先輩です。本当じくじたる思いがあって私は当然だと思うんですけれども、この総理と官房長官は官房機密費、そして幹事長と選対委員長は党の政策活動費、これが原資ではないかというふうに思われます。甘利氏はこの選挙で全国で裏金をばらまいていたと、こういうふうな疑いが持たれています。これが次の資料五でございます。 それから、資料六ですけれども、今度は二一年、今のは一九年の参議院選挙ですけど、今度は二一年の衆議院選挙直前、甘利さんが今度は幹事長になられまして、就任直後から選挙当日まで八回にわたって計三億八千万円を引き出しているんですね。このときは、一説にですよ、これは私は又聞きした話で確証はありませんけれども、約五十人に裏金をばらまいたと、こういうふうにも言われています。そして、残る巨額の金、これも金額分かりませんけれども、激戦でした、結局小選挙区で甘利さんは負けましたけれども、激戦だった自分の選挙区で使ったと、こういう疑いが持たれています。検察当局がなお捜査を継続していると、こういう情報もあります。 衆議院でこのことを、全く同じことを我が党の井坂議員に指摘をされて、岸田総理は調査しますというふうに約束されました。調査すると言った以上は結果が出ていると思うんですけれども、お答えください。
○国務大臣(林芳正君) 今のお尋ねにつきましては、岸田総理が自民党総裁として、この法律に触れていないと認識しているが改めて確認するという旨を答弁されたことを指すものと認識しておりますが、私は、党総裁としての岸田総理を補佐する立場を有しておらず、お答えする立場にはないと考えております。
○杉尾秀哉君 これも総理に聞くしかないですね。 それで、選挙の陣中見舞い、こういうことに官房機密費って使っていいんですか。これ、官房機密費は所管だと思います。いかがでしょう。
○国務大臣(林芳正君) この内閣官房報償費でございますが、内政、外交を円滑かつ効果的に遂行するため機動的に使用することが必要な経費でございまして、そうした観点から、取扱責任者である内閣官房長官の判断と責任の下に厳正で効果的な執行を行っているところでございまして、もとより違法行為に使用されること、ようなことはあってはならないというふうに考えております。
○杉尾秀哉君 これ、実際に事件になっているわけですよ。違法行為として使われた疑いがあるんですよ。調べなくていいんですか、これ。官房長官、どうですか。
○国務大臣(林芳正君) 先ほども申し上げましたように、お尋ね、党務に関する事柄でございますが、私は、党における立場には有しておらず、党務に関することを確認したり、その結果をお答えするような立場にはないと考えております。(発言する者あり)
○委員長(櫻井充君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(櫻井充君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(林芳正君) 失礼いたしました。 個別事件における捜査、公判活動に関わる事柄であることなどから、調査は考えていないということでございます。
○杉尾秀哉君 いいんですかね、本当に。これだけ裏金問題が言われていて、国民の税金ですよ。これ、内政上の何かその円滑化するとかいろいろ理由言っていましたけど、選挙で勝つために使った可能性があるんじゃないですか。これは本当に大問題ですよ。 この問題と、さらに、元々これ、今回の裏金っていろんな形態で出ているんですけれども、元はといえば、事の発端はパーティー資金の裏金化なんですよね。そこで浮上した岸田総理就任祝賀会の脱法パーティーの疑いなんですけれども、資料七、御覧ください。 総理は任意団体の主催というふうにおっしゃっていますけれども、ここのところに進行責任者、これ名前消してありますけど、これ、総理の地元のずっと長年秘書されていた方です。亡くなられたそうです、去年の暮れに。この方が責任者をされている。連絡先は岸田事務所ですよ。会計も岸田事務所でしていた疑いがあるんです。で、結果的に三百二十万円の利益が岸田氏側に流れているんですよね。 こういうのを脱法パーティーと言わずして何と言うかと思うんですけれども、官房長官、いかがでしょう。
○国務大臣(林芳正君) この任意団体の活動に関わる事柄でございまして、官房長官としてコメントする立場にはないと考えております。 その上で申し上げますと、総理は先日の衆議院予算委員会におきまして、御指摘の総理大臣就任を祝う会については、地元の知事を始め政財界の皆様が発起人となって開催していただいた純粋な祝賀会であると。地元の有志の方々に任意団体として対応していただいた。余剰金を何らかの政治活動に充てることを目的としたものではなく、実質的にも政治資金パーティーではないと認識していると。政治資金収支報告書についても、寄附等については法律に基づいて報告をしているところであり、法律に反するものではないと、こういうふうに述べられたというふうに承知をしております。
○杉尾秀哉君 総理は就任中はパーティーをやらないというふうに明言されましたけれども、林官房長官、どうですか、自分のパーティー。
○国務大臣(林芳正君) 各閣僚の政治資金パーティーの開催につきましては、岸田総理が先日国会で述べられましたように、大臣等規範の趣旨も踏まえて各閣僚が適切に判断すべきものと考えると、こういうふうにおっしゃっておられて、私もそのように考えておりますので、私自身についても、今般の政治資金をめぐる問題に関して国民から政治に対する厳しい目が向けられることも踏まえて、適切に判断したいと考えております。
○杉尾秀哉君 一回パーティー中止しましたよね。もうやらないですね。
○国務大臣(林芳正君) 先ほど申し上げましたように、総理が、大臣等規範の趣旨も踏まえて各閣僚が適切に判断すべきものとおっしゃられております。 私についても、政治資金をめぐる問題に関して国民から政治に対する厳しい目が向けられていることも踏まえて、適切に判断したいと考えております。
○杉尾秀哉君 ちょっと午前中最後の質問にしますけど、通告してないんですけれども、盛山文科大臣来てもらっていますので。 地元の神戸で、昼食会と称したパーティー、二月に開いてましたね。いかがですか。
○国務大臣(盛山正仁君) これについては、国政報告の会であり、実費をいただくものでございます。実費で賄うということで、これは政治資金パーティーでも何でもございません。
○委員長(櫻井充君) 残余の質疑は午後に譲る……(発言する者あり)分かりました。
○杉尾秀哉君 二月の十一、十七、二十五、三回やっているんです。百五十人ぐらい、多いときで集まっている。写真もありますよ、動画もありますよ。毎週開催は異常だというふうに申し上げて、午後の部に譲ります。
○委員長(櫻井充君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 正午休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(櫻井充君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 令和六年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。杉尾秀哉君。
○杉尾秀哉君 午前に引き続いて質問をいたします。 問題が表面化いたしまして、慌てて収支報告書の訂正が行われております。これ、昨日の小西議員の質疑でも繰り返されましたけれども、我々は、今回発覚した裏金、脱税の疑いが極めて強いというふうに思っております。 この収支報告書の訂正作業中ということですけれども、なお収入も使途も不明だらけ。こうした使途不明金というのは、そもそも一般の、ちょうど今確定申告のシーズンです、佳境を迎えておりますが、税務申告で認められるんですか。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 個々の支出が必要経費に該当するか否かにつきましては、その支出の事実関係を総合的に勘案して判断することとしております。 一般論として申し上げますと、支出の事実が全く確認できないなど、いわゆる使途の不明な費用に関しましては必要経費に該当しないものとして取り扱うこととしております。
○杉尾秀哉君 私も、昨日、確定申告作ってもらったんですけど、これ、使途不明金でこんなの認められるはずがないんですよ。 鈴木財務大臣に伺いますけれども、今回の一件で国民から、政治家は上級国民なのかと、特権階級なのかと、こういうふうに言われているんですね。どうお思いですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 今回のいわゆる政治と金の問題で国民の皆さんから大変厳しい意見が寄せられているというのは、それは強く私も感じております。 税制の取扱い、税制ではありません、納税の取扱いにおきまして、政治家であろうとも一般の国民の皆さんであろうとも、何らそれは差はないと、公平に扱われると、こういうことでございます。
○杉尾秀哉君 公平に扱われるべきなんだったら、私は政治家の側が自ら調査してくださいと言うべきじゃないかと思うんですね。 そして、資料の八、御覧いただきたいんですけれども、読売新聞、一面の左肩に還流分の納税検討と、こういう大きな見出しの記事を出しました。これ、読売新聞、自信を持って打った独自のあれだと思うんですけど。ところが、その日にもう森山総務会長が納税はあり得ないというふうに即座に否定したんですね。下の記事です。 これ、読売新聞が、まあ私もメディア出身ですから、一面で書くというのはかなりの確証があってだと思うんですけれども、これを総務会長が即座に否定するというのは、やっぱり何か政府・自民党の中でいろんな駆け引きがあったというふうに思わざるを得ない。 この後の政倫審で塩谷さんが、納税するつもりはないと、こういうふうに言い放って、ネット等で脱税宣言だと、こういうふうに厳しく批判されております。 そこで、財務大臣に伺いたいんですけれども、これ、自民、還流分の納税検討、これすべきなんじゃないですか。どうですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 政治資金につきましては、それが政治家の関連政治団体に帰属するのか、あるいは政治家個人に帰属するのか、そのいずれかによりまして課税関係が異なるために、一体どっちに帰属するのかという個々の事実関係を精査する必要があるところであります。 その上で、個人に帰属される場合となった場合にはですね、一般論で申し上げますと、その中で必要経費に当たるもの、これは政治活動ということになりますが、それに全て使われていれば、これは課税の申告、納税の申告をする必要がない、課税関係は発生しないということでありますが、使い残しがある場合、政治活動をしてもなおかつこの余りがある場合には、これは申告をして課税を受けなければならない、税金を納めなければならないと、そう考えております。 そういう関係でございますので、森山総務会長の話、塩谷さんのこの発言、これは、私は直接分かりませんけれども、恐らく全て政治活動に使ったという認識の下での発言ではないかと、そういうふうに思いました。
○杉尾秀哉君 それ、個人で判断することですか。以前に大臣、そういうふうな答弁をされて、すごく批判されましたよね。納税って国民の義務なんだと、個人で判断することじゃないでしょう。どうですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 先ほど申し上げましたとおり、政治資金が政治団体に帰属するのか個人に帰属するのかということでありますが、これは税務当局において判断されるべきものであると考えています。
○杉尾秀哉君 ならば、税務当局に調査してもらったらどうですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 財務大臣の立場で税務当局に指示すること、これは税務行政の中立性を守るという観点で厳に慎まなければならないことであると思っております。 つまりは、誰々に対して税務調査を命ずるとか、あるいは誰々の税務調査については手心を加えろとか、そういうことがあれば中立性がゆがめられるわけでありまして、こうした税務当局に指示をしないということはもう歴代の財務大臣がずっと守ってきた不文律でございます。私もそれに従いたいと思います。
○杉尾秀哉君 税務当局に指示できないんだったら、皆さん自分で、どうぞ調査してくださいと言ったらどうですか。このままだと永遠に裏金議員ってレッテル貼られたままになりますよ。それは私は、自民党の議員の皆様にはよく考えていただきたいというふうに思います。 この話、これぐらいにしたいんですけど、最後に官房長官に伺いたいんですが、今日も質疑をしましたけれども、違法、脱法スキームがいろんな形で横行しているんですよね、政策活動費も含めて、それから官房機密費だってそうです。組織的犯罪集団、こんな言葉も衆議院の質疑の中で起きました。法律を作る国会議員が法律を守らない、これじゃ冗談にもならないです。これは社会に与える影響が、極めて悪い影響が大だと思うんですけれども。 総理はコンプライアンスの問題という片仮名の文字を使いましたが、これはコンプライアンスの問題というよりも、これは国会議員、まあはっきり言いますけど、自民党議員の遵法精神の欠如としか私には思えません。それから拝金主義、そして利益誘導型政治の象徴なんですけれども、こういう自民党であっていいんですか。こういう自民党のままなら解体した方がいいんじゃないですか。 官房長官、どう思われますか。
○国務大臣(林芳正君) 総理も常々申されておられますように、この今般の政治資金をめぐる問題に関して国民の皆様から厳しい目が向けられているということについては真摯に受け止めなければならないものと考えております。 政治資金に関するルールについては各党各会派において御議論いただくべきものと認識しておりまして、それに関する自民党の対応について官房長官の立場からコメントすることは控えますけれども、岸田総理が自民党総裁として述べられているとおり、自民党では、政治資金の透明性向上について、まず運用面から自民党単独でも対応可能なものについて速やかに実行に移すとともに、各党各会派での御議論が必要な制度的対応については党としての考え方をまとめた上で真摯に協議に臨むこととしていると、そういうふうにおっしゃっておられることを承知しております。
○杉尾秀哉君 これから参議院でも政倫審開かれますけれども、衆議院の政倫審の方は下村博文さん出る出ないをめぐってもめているみたいなんですよね。とてもこれ反省しているようには思えないです。 それだけ申し上げまして、これからは盛山文科大臣と旧統一教会の問題について聞きたいと思います。 大臣は、二〇二一年の選挙前に旧統一教会側が示したいわゆる政策協定書、推薦確認書ですけれども、これをめぐって、サインしたかどうか発言が迷走いたしましたが、資料の十と十一を御覧ください。結局、盛山大臣、協定書にサインしたんですか、しなかったんですか、はっきりしてください。
○国務大臣(盛山正仁君) 昨日の新聞報道も含めまして、一連の報道等で掲載された写真等を踏まえれば、御指摘の集会に伺い、推薦状を受け取ったのではないかと思います。また、推薦確認書についても、正直記憶にはございませんですけれども、昨日の新聞報道等を踏まえれば、推薦確認書に署名したのではないかと考えられます。 他方で、この集会は、二〇二二年七月に発生いたしました安倍元総理の銃撃以前の問題、以前のものであり、その後、自民党においてガバナンスコードの改訂等を行い、自民党として旧統一教会及びその関係団体との関係の断絶を宣言しております。 私としても、現在、旧統一教会との関係は絶っており、法令に基づいて解散命令請求の対応や特定不法行為等被害者特例法に基づく指定等の対応に取り組んでいるところでございます。引き続きしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
○杉尾秀哉君 推薦状を受け取ったのではないか、ただ、記憶はない。そんな言い訳通用すると思いますか。 昨日の、今おっしゃいましたけれども、昨日の新聞の協定書のサイン、これ御覧になりましたね。自分の筆跡ですか。
○国務大臣(盛山正仁君) 新聞のものでございますのではっきりしておりませんが、私のサインに似ていると思いました。
○杉尾秀哉君 似ているんじゃなくて、自分のサインでしょう。
○国務大臣(盛山正仁君) そうかもしれませんが、現物をちょっと確認できておりませんので、これ以上は答えられません。
○杉尾秀哉君 そんな言い訳通用すると思いますか。サインがあって、自分のサインと思われるものでしょう。そうしたら、協定書にサインした以外に、ほかにどんな可能性があるんですか。言ってください。
○国務大臣(盛山正仁君) いや、ですから、先ほど申し上げましたとおり、現物は見ておりませんが、その可能性が高いと思いますとお答えしたところでございます。
○杉尾秀哉君 もう一回言ってください。サインしたんでしょう。
○国務大臣(盛山正仁君) 何度もお答えしておりますが、記憶にはございません。
○杉尾秀哉君 この後も続けますけれども、不信任案が否決された後に大臣は、恥ずべき行動をしたつもりはないというふうに断言されています。解散請求の相手ですよ。これ、サインしたという行為は恥ずべき行動じゃないんですか。どうなんですか。
○国務大臣(盛山正仁君) 先ほど申し上げましたとおり、当時の時点というのは二〇二二年の安倍元総理への銃撃事件以前のことでございまして、そして私は、現在、つまり二〇二二年の九月以降、自民党の方針として旧統一教会との関係を絶っております。そして、昨年九月に大臣に就任して以来、所轄庁である私自身が解散命令請求を行い、関係省庁とも連携をしながら、所轄庁として責任を持って裁判所における審理への対応に万全を期してまいりました。 また、さきの臨時国会でも成立した特定不法行為等被害者特例法についても速やかに行政手続を進め、本日、指定宗教法人の指定の公示を行いました。 このように厳正公正な取組を続けてきたことを踏まえ、恥ずべき行動はないと申し上げたところであり、私としては引き続き旧統一教会の被害者救済も含めしっかり取り組んでまいります。
○杉尾秀哉君 私はそんなことを聞いているんじゃないんです。こういう内容の協定書にサインしたこと自体が恥ずべき行動じゃないですかと聞いている。もし記憶がないと言うんだったら、忘れたこと自体が恥ずべき行動です。いかがでしょう。
○国務大臣(盛山正仁君) まあ、忘れたこと自体が恥ずべき行動だと言われればそうかもしれませんが、そう一つ一つ全部覚えていられるほど私の記憶力が良いわけではありません。 そして、先ほど申し上げましているとおり、当時、二〇二一年の十月というのは、旧統一教会あるいはその関連団体というものに対して、これほど違法性が高い、こういうような組織、団体であるということが全く認識していない、そういうような状況でございましたので、そういう時点での行動であったということ。 そして、恥ずべき行動でないと申し上げましたのは、二〇二二年の九月以降、関係を全く断絶し、公正厳正にしっかり対応しているから、恥ずべき行動ではない、行動をした覚えはないと申し上げているところであります。
○杉尾秀哉君 大臣は統一教会がどういう団体か知らなかったと言っていますけど、霊感商法があれだけ報道されたのを覚えていないんですか。
○国務大臣(盛山正仁君) それについては十分反省すべきことだと思いますが、当時、認識しておりませんでした。
○杉尾秀哉君 社会一般の常識もないっていうことじゃないですか。よくそんなんで大臣できますね。 私、大臣の地元と近い、向こうの方の出身なんですけど、はっきり申し上げますけど、地元で人気がないんですよ。偉そうだとか握手をしないとか、私、タクシーに乗ったら運転手さんがそう言っていました。 選挙に弱いんです。選挙に弱いことは今お認めになった。その中で、この旧統一教会系のこれだけ熱心な応援というのは極めて重要だったんでしょう。しかも、比例代表でようやく引っかかったんじゃないですか。これ、一つ一つ応援してもらった団体のこれって、物すごく大臣にとって大きなことでしょう。今、今は関係絶ったって言うけれども、実際にそれで当選してきたんだから、大臣自身のその政治家としてのポジションの元々のオリジナルのところなんですよ。どうでしょう。
○国務大臣(盛山正仁君) 選挙に弱い、そして今回比例で通っている、御指摘のとおりでございます。また、頭が高いのかもしれませんし、握手も余りしない方かもしれません。ましてや、ハグなんかもっとしないと思いますが。 これは衆議院の方でももう答弁しておりますけれども、この二〇二一年の選挙の直前のというか、実質選挙戦に入っているときの集会は、私の選挙区の方から集会をしたので来てくれと言われて伺っただけであり、どういう団体の集会であるですとか、そういうことは一切知らずに伺ったものでございます。 また、これについても衆議院側で御答弁申し上げているところでございますが、私から旧統一教会関係者に対して選挙の応援の依頼その他を一切したことはございません。
○杉尾秀哉君 依頼したとかしなかったとか、そういうことじゃないんですよ。しかも、これだけの大きな社会問題になっていて、当時知らなかったという一語で済まされると思いますか。 資料十二、御覧いただきたいんですけど、今回の問題で統一教会の関連団体が声明を出しております。盛山大臣が署名した内容と全く同じ協定書の五項目がここに書かれております。黄色でアンダーラインをしました。その上で、推薦確認書に賛同していただいた方に推薦状を出し、双方合意の上で選挙応援をしてきたと、こういうふうに書いてあるんです。 これ、文科大臣、賛同したんですね、この協定書の内容。
○国務大臣(盛山正仁君) 資料十一のところはサインが載っておりませんですけれども、この推薦協定書の内容にサインをしたのであれば、軽率にサインをしてしまったのではないかと思います。ただし、そのときも、ここに書いてありますのは世界平和連合、平和大使協議会というものであり、旧統一教会というようなそういうようなことではなく、選挙戦の最中でいろいろ回っている中でのものであったかと思います。 いずれにせよ、その選挙の際に、旧教会側に対して私どもの方からお願いをしたと、具体的なお願い、そういうことをしたということはございません。
○杉尾秀哉君 今軽率だったというふうに認められました。 この声明の中に林官房長官の名前もあります。長官、この協定書見られましたか。
○国務大臣(林芳正君) この資料にある協定書ということだというふうにお聞きいたしましたが、私は見たことはないというふうに記憶しております。
○杉尾秀哉君 じゃ、サインを求められたこともないということですね。
○国務大臣(林芳正君) 報道がございましたので、私の事務所の者や面会の調整に当たった地元政界関係者にも改めて確認をいたしましたが、旧統一教会関連団体の推薦確認書にサインした、さらにはサインを求められたという記憶がある者はいなかったところでございます。 その上で、私の場合ですが、報道によりますと推薦確認書にサインをしていないということであり、また報道によれば旧統一教会側もそれを認めているということでございます。
○杉尾秀哉君 この協定書にサインをした人は数十人だというふうに聞いています。二十人という説もあれば、数十人という説もあります。 これ以外にもあります。 昨日の夜のBS―TBSの「報道1930」、盛山大臣のVTRが流れました。おととしの三月、統一教会系のUPF、天宙平和連合ですか、の会合に出席して、韓鶴子総裁、統一教会のですね、韓鶴子総裁の演説映像を見た後に、感銘を受けたと、こういうふうに演説しています。来賓代表としての挨拶です。教団、激賞していたじゃないですか、大臣。
○国務大臣(盛山正仁君) 二〇二二年三月のUPF兵庫県平和大使協議会通常総会であったと思いますけれども、この集会につきましても、旧統一教会関係団体によるものとは認識せずに参加をいたしました。そして、その場で何か映像が流れたかと思いますが、はっきりした記憶はございませんですけれども、一般的な御挨拶はしたかと思いますが、旧統一教会ですとかその教義に賛同するような発言はしていないというふうに思います。
○杉尾秀哉君 私、昨日、夜の「NEWS23」でも見ましたけど、感銘を受けたというふうにおっしゃっていますよ。しかも、統一教会の韓鶴子総裁の挨拶の後ですよ。しかも、目の前に統一教会の本がいっぱい置いてあったですよ。そして、あのときに、私、挨拶のときの盛山大臣の姿見ていましたけど、UPFという団体名を何にも見ずにそのまま空で言っていましたよ。つまりは、こういう団体だということを十分認識した上で激賞したんでしょう。どうですか。
○国務大臣(盛山正仁君) いえいえ、それは、UPF兵庫県平和大使協議会通常総会ということであったのでUPFという言葉を申し上げただけでありまして、それ以上のこと、私は、昨日のその「NEWS23」ですか、拝見しておりませんですけど、それ以外のこと、韓さんですか、について激賞するようなことを申し上げたというようなことはないのではないかと思います。
○杉尾秀哉君 ないのではないかというふうにおっしゃいましたけど、VTR残っているんです。激賞しているんです。すばらしい取組だとおっしゃっているんです。駄目ですよ、そんな言い方。大臣、答えてください。
○国務大臣(盛山正仁君) いや、そのちょっとVTRを見ていませんので、それ以上のことをここで申し上げることが残念ながらできません。そんなに、私として教義に賛同するような発言まではしていないのではないかと思います。
○杉尾秀哉君 じゃ、確認してください。言っています。 教団にこれだけ付け込まれているんです。布教拡大に利用されているんですよ。それ自体が極めて責任重大だと思いませんか。そういう反省はないんですか、大臣には。どうですか。
○国務大臣(盛山正仁君) 先ほども申しましたが、本日、昨年暮れの議員立法に基づいた指定というのを十一時頃に公示をしたところでもございます。昨年十月の東京地方裁判所への解散命令請求も行ったところでございます。私は、厳正公正な対応をしっかり努めてきたものと思います。 他方、旧教会側が、いろんな材料を持っているんでしょう、そういうことを含めて、少しずつ小出しにして我々を揺さぶっているのではないかと思います。ただ、それが結果として彼らにいいように使われている、そういうようなところへ私が行っていたということについては、今更ではございますけれども、自分の行動に対して反省すべきところがあったというふうには思います。
○杉尾秀哉君 何度も言いますけど、悪いのは統一教会です、元々。だけど、それにいいように使われて利用されちゃったんじゃないですか。それが今の大臣の姿でしょう。これから本当に利益相反関係の中で本来の文科大臣としての役目果たせると思いますか。取りあえずここまでは来ましたけど。 そして、大臣、文科省の二月二十日の記者会見、これ不信任案の採決の当日ですけど、こんなふうにおっしゃっていますよ。国会での追及も余り新しいネタがなくなって手詰まりになっているというタイミング、日程闘争をするという一部野党の意向、与党を批判するのにちょうどいい材料として使われたって言っているんです。 これ本当ですか。今回の自分の責任を、野党、メディアを、棚に上げて批判をほかに転嫁をして、こんな大臣としてあるまじき発言をしていいんですか。どうですか。
○国務大臣(盛山正仁君) それは、どこの新聞だったか忘れましたけれども、二十日の当日の朝、こういうような報道があったということを紹介したまでだと思います。
○杉尾秀哉君 違います。もう二度読みませんけれども、自分の考え方としておっしゃっているんですよ。 何度も申し上げますけれども、大臣、もう無理です。文科大臣辞めるしかないです。何で盛山大臣を辞めさせられないのか、岸田総理。岸田総理も旧統一教会との関係が言われている。盛山文科大臣を更迭させると、次に出てくる人がいるかもしれない。この中にもひょっとしたらいるかもしれない。閣僚の中でもうわさをされている人はいますよ。そして何よりも、内閣が崩壊するかもしれない。こういうことで盛山大臣辞めさせられないって、こういうことでしょう。 大臣、この発言、撤回してください。撤回できないんだったら辞めてください。
○国務大臣(盛山正仁君) そのどこをどういうふうにどうすればいいのかちょっとよく分かりませんですけれども、その二月の二十日の会見は、さっき申しましたが、新聞の報道、こういったものを踏まえて紹介をして申し上げたつもりでございます。 そしてまた、私は、その旧教会に対して、あるいはその被害者に対しての救済、こういったことを引き続きしっかり努めていきたい、そういうふうに考えております。(発言する者あり)
○杉尾秀哉君 何か後ろでよしとか言っている人いますけど、努められませんよ。 官房長官にも伺いたいんですけど、この声明の中で、官房長官も名指しされている、総理も名指しされている、盛山大臣、この三人だけです、名前が出ているの。岸田政権の対応、ダブルスタンダードで、自縄自縛に陥っている、こういうふうに批判されているんです。 何度も言いますけど、あくまで悪いのは旧統一教会です。ただ、こんな団体にここまで言われる、こんな声明出される、この政権って一体何なんだということなんですよ。カルト教団にここまで付け上がらせた自民党の責任、これ極めて重いと思いますけれども、名前が出ている当人としてどう思われますか。
○国務大臣(林芳正君) 私に関する件については先ほどお答えしたとおりでございますが、旧統一教会に関する自民党の責任について官房長官としてお答えする立場にはございませんが、自民党においては、旧統一教会及び関連団体と一切関係を持たない方針であるということを踏まえてガバナンスコードを改訂いたしまして、その方針について党所属全国会議員及び全国都道府県連に対して通知をして、これを徹底していると承知をしております。 また、この自民党の政策決定に当たりましては、幅広く国民の皆様の意見や要望を聞くとともに、関係省庁、有識者、専門家等の議論、そして国会議員同士の度重なる議論を経て政策を決定しておりまして、特定の団体の意見や要望によって政策がゆがめられるといったことはないというふうに考えております。 政府においては、先ほど文科大臣からもお話がありましたように、事実関係の確認を重ねて昨年十月に解散命令を請求したところでありまして、旧統一教会の解散命令に係る東京地裁における審理への対応に万全を期していく考えでございます。 また、臨時国会で成立をいただいた特定不法行為等被害者特例法の円滑な施行等により、旧統一教会の被害者の救済に取り組んでまいりたいと考えております。
○杉尾秀哉君 被害者救済にはこれは万全を期していただきたいというふうに思いますけど、この声明の中で真っ先に掲げられているのは憲法改正です。そして、自民党の党是ともこれはぴったり一致しているわけで、そこはもうこれ以上申し上げませんけれども。 今日、旧統一教会問題、それから裏金問題、憲法改正まで行かなくて本当に済みません。来ていただいたほかの閣僚の皆さん、大変恐縮なんですけれども。私は、根っこは同じだと思っています。申し訳ないけれども、選挙に勝つためだったら、どんな金を使っても、どんな団体に支援してもらってもいい、こういう体質が今の政治状況を招いているということを申し上げて、私の質問を終わります。 以上です。
○委員長(櫻井充君) 関連質疑を許します。岸真紀子さん。
○岸真紀子君 立憲民主・社民の岸真紀子です。 まず、私が要求していない官房長官、大臣は御退席いただいて構いませんので、委員長、お取り計らい願います。
○委員長(櫻井充君) ありがとうございます。 官房長官以下、指名されていない方、通告されていない方は御退席いただいて結構でございます。政府参考人の方も、指名されていない方は御退席いただいて結構でございます。 御配慮いただき、ありがとうございます。
○岸真紀子君 一月一日に能登半島地震で犠牲になられた皆様に心から御冥福を申し上げます。また、被災された全ての皆様にもお見舞い申し上げます。 私は、三月四日、能登半島の、早朝に金沢市を出発をして、輪島市や能登町の被災状況と課題を現地で伺ってまいりました。また、液状化現象によって道路や建物の損壊が相当激しい内灘町の現状も見てきました。本日は、現地で伺った課題を基に、能登半島地震における支援策について伺います。 水道や下水道の復旧に、現地の職員、対口支援の職員、いわゆる全国から自治体の応援職員来ていますが、こういった職員、そして国土交通省、民間企業が一体となって復旧に御尽力いただいていることに敬意を表します。 しかし、復旧までの見通しが難しい中で、住民の暮らしは過酷な状況となっています。自宅に戻ったけれども水が出ない、水は出るけど下水が使えない、下水が壊れていて料理はできないとか、そういう実態にあります。 一番困るのはお風呂と洗濯とおっしゃっていました。現在、お風呂は、自衛隊による仮設風呂が開設されており、これが被災者にとって心身共に本当に助かっているというふうにお伺いしました。ですが、自衛隊のお風呂を利用していても、週二回程度しか使えない。今、冬だからまだいいんですが、なかなか難しい状況にあります。皆さんが心配していたのは、自衛隊のお風呂が撤退してしまうのではないかということを心配しておりまして、確認の意味で質問させていただきます。 自衛隊のお風呂は被災者にとって大事な位置付けとなっていますので、少なくとも下水道や水道が復旧するまで、各市町で息の長い支援をお願いしたいのですが、木原防衛大臣に答弁をお願いします。
○国務大臣(木原稔君) 今般の能登半島地震におけますその自衛隊の、入浴支援と私どもは申し上げておりますが、この入浴支援始め、様々なこういった支援、給食支援、そして給水支援等々、石川県知事からの要請を受けて、自治体と調整を行いながら、県内各地においてこれまで延べ約二十八万人の方々に入浴をしていただいているところです。現在も災害派遣は継続中でございます。 被災地においては、水の供給などにいまだ困難な状況が見られているのは委員の御指摘のとおりでございますので、防衛省・自衛隊としては、引き続き、自治体と調整を行いつつ、被災者の方々に寄り添って入浴支援等を実施してまいる所存です。
○岸真紀子君 大臣、ありがとうございます。今確認取れたとおり、被災自治体が必要だと言ったら最後までやっていただけるという確認でした。 防衛大臣はここで御退席いただいて構いませんので、お願いします。
○委員長(櫻井充君) 防衛大臣並びに関係の役所の皆さん、お帰りいただいて結構でございます。 御配慮いただき、ありがとうございます。
○岸真紀子君 避難所から自宅に戻った方で下水道が使えずに困っている方がいるというのは先ほども言いました。し尿の問題は自治体で対応しているのですが、毎日着用する衣服の洗濯はなかなか難しい実態にあります。とはいえ、生活するには欠かせないもので、困っています。洗濯機が使えず、現状、手洗いをしていますが、これがとっても、二リットルのペットボトルでやるにはすごく大変だということを聞いてきました。 乾燥機は用意をされているようなんですが、乾燥機というのは避難所で干すところがないときにはすごく有効的なもの、すごい有効なんですが、自宅へ戻った方とか仮設住居に入居が始まる段階では、どちらかといえば必要なのは洗濯そのもののニーズです。 これだけ全国各地で災害が多くなっている中では対策を考える必要があるのではないかという問題意識を持っています。ある意味、段ボールベッドと同様に、移動式ランドリー車、配付資料も配っていますが、こういったものの備えも国として必要なのではないかと考えますが、松村防災担当大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(松村祥史君) 被災によりまして水道が使用できない期間が長期化する中で、避難所において洗濯できる環境の整備、これはもう極めて重要であると考えております。委員御指摘のとおり、ランドリー車もその有効な手段と認識をいたしております。 その上で、内閣府におきましては、避難所の生活環境の確保に向けた取組指針におきまして、避難所に洗濯機、乾燥機を設置することをお示しをするとともに、ガイドラインにおきまして、衣類の確保や仮設の洗濯場の確保などを自治体に対して促しているところでございます。また、これに掛かります費用についても災害救助法における国庫負担の対象となる旨も御通知をしております。 今回の地震においても、避難所に洗濯機を設置するほか、ランドリー車やコンテナ型のランドリーの設置、クリーニング事業者による洗濯代行サービス、またプッシュ型での簡易洗濯キットの支援などの取組を行ってきたところでございます。 今後とも、取組指針の周知や自治体における先進的な取組事例の横展開を図るなど、こういったことを行うことによりまして洗濯のできる環境の整備を進めてまいりたいと考えております。
○岸真紀子君 すごく洗濯大事で、洗濯代行というのも確かにやっていただいているとは聞いたんですけど、なかなか、被災されている方からしてみれば出すのにちょっと抵抗を感じているというのもあるので、やっぱり移動式ランドリー車の方が有効なのではないかと思いますので、引き続きお願いいたします。 先ほど自衛隊の仮設風呂の長期支援をお願いしましたが、内閣防災としての移動式お風呂であったり移動式トイレ、こういった被災者支援パッケージを国として考えることが平時から必要です。 次に、平時からのインクルーシブ防災をどうするかという問題があります。 障害者や高齢者が安心して避難できる環境をつくることが重要なんですが、なかなか人口規模であったり施設の問題があって自治体では難しいというところもあります。国として対応できるように、例えばですが、トレーラーハウスのようなものを各地に用意しておくとか、それを何かあれば持っていけるようにするなどの対策も必要ではないかとも考えます。 トレーラーハウスはあくまでも一つの事例でございますが、大事なことは、首都圏や南海トラフ地震に備えてやはりもう一度インクルーシブ防災の観点を備えていくことの重要性を、松村大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(松村祥史君) 御指摘のとおり、障害のある方を始め、誰もが排除されずに誰一人取り残されない防災をこれ実現していくことは極めて重要なことだと思いますし、そのための準備というのは、委員御指摘の部分、大変重要な点であると思っております。 災害基本法におきましては、市町村長は公共施設等の施設を指定避難所として指定しなければならないこととされておりまして、このうち主として高齢者や障害者等の要配慮者を滞在させることが想定されるものを、これを福祉避難所、こう呼んでおります。 また、現在、内閣府といたしましては、福祉避難所の確保、運営のためのガイドラインを作成をいたしまして、そこでは、対象者のまず数を把握をすること、受入れ可能な福祉避難所の指定、整備を進めること、社会福祉施設等々の指定に加えて旅館やホテル、こういったところとの協定を締結すること等につきまして、自治体に対して促しを行っているところでございます。 また、あらかじめ発災前から福祉避難所を指定するとともに、地域の住民の方々にここは福祉避難所ですという御理解をいただけるような告知も必要であろうと考えております。福祉避難所ごとに受入れ対象者を特定して公示する制度も今創設をしたところでもございます。 今後とも福祉避難所の指定促進を自治体に働きかけてまいりたいと思っておりますが、なかなか、この制度は、促してはおりますが、強制力もございませんし、これから各市町村の皆様方とこういった災害を機に更に進めてまいりたいと考えております。
○岸真紀子君 是非、避難訓練も含めてもっともっと全国各地へ促していただきたいのと、障害当事者であったり女性をやっぱりその最初から入れていただきたいと、防災計画の策定時に入れていただきたいというところです。 次に、被災された公立病院にも行ってお話を聞いてきました。 地震前は、金沢大学から脳神経科や心臓内科など専門医を、週一、二回程度、医師派遣をしていただいていたようなんですが、地震後来られなくなってしまって、現在診療を止めているということでした。そのため、十二月に検査をした患者への結果すらお知らせすることもできていないで、患者さんが今必要な薬とかが切れていないかというのを心配する看護師の声がありました。 地域医療を守るためには、医師、看護師始め病院職員の確保は重要です。地域医療を守ることは被災地だけの課題ではないかもしれませんが、災害拠点病院の在り方、被災病院への医師確保対策を厚労大臣はどのようにお考えなのか、お伺いします。
○国務大臣(武見敬三君) 令和六年能登半島地震の被災地においては、災害拠点病院を始めとする多くの病院の建物や設備に被害が生じました。また、多くの医療従事者が被災者となった状況の中で、被災地の医療ニーズに応じた医療の提供体制を確保することは極めて重要であると認識をしております。 厚生労働省としては、これまで、被災地において必要な医療機能を維持するために、発災当初から累計で一千百チームを超えるDMATなど医療チームを被災地に派遣をして、これら病院の機能維持に向けて取り組んでまいりました。 今後の被災地の医療提供体制については、石川県において、必要な医療機能の確保に向けて、能登北部医療圏におけるこの公立四病院の今後の医療機能や必要な医師確保等について検討を進めているものと承知をしております。 厚生労働省としても、石川県と緊密に連携をして、この被災地における医師の確保、そして医療の提供に取り組んでまいりたいと考えております。
○岸真紀子君 難しい問題でありますが、取り急ぎ、その被災されている病院で止まっている診療を再開していただくように御支援をお願いいたします。 一・五次避難とか二次避難をしていることもあって、被災地では患者の数も激減をしています。公立病院は、元々、政策医療や不採算医療を抱えており、経営が厳しい状況にあります。そこに更に被災のダメージを受けました。地域医療を守るためにも、被災した公立病院の経営安定への支援が必要になっています。被災した公立病院への財政支援を考えていただけないでしょうか。
○政府参考人(大沢博君) 総務省では、公立病院の実態に応じまして、地域で必要とされる医療が提供できるように、これまでも必要な財政措置を講じてきております。今回、被災された各公立病院に対しましては、震災前から不採算地区病院に対する特別交付税措置を始め各般の地方財政措置を講じてまいりました。 こうした措置に加えまして、被災された公立病院に対して、来院患者の一時的な減少等により資金不足になった場合に活用できる特例的な地方債を措置をし、その利子負担に特別交付税措置を講ずるほか、病院施設等の復旧に要する地方負担の財源として公営企業災害復旧事業債の活用を可能とし、その元利償還金の二分の一に特別交付税措置を講じることとしております。 総務省といたしましては、厚生労働省や石川県等とも連携をしながら、各公立病院の設置主体である地元市町の御事情や御意向をしっかりとお聞きし、地域医療を確保する上で被災された公立病院が必要な機能を発揮できるように支援をしてまいりたいと考えております。
○岸真紀子君 病院だけではなくて、実は阪神・淡路のときには、発災から十年たったときにこの借金を返すためにすごく自治体が財政難になったこともあるので、しっかりとこの自治体の財政支援を引き続きお願いいたします。 内閣府は毎年度の防災関係予算を積算して、配付資料配っておりますが、防災白書で発表しています最新の二〇二三年度版によると、二三年度は約一兆六千億円で、二二年度の約三兆円の半分程度となっているんです。松村大臣、これ何で減っているんでしょうか。
○国務大臣(松村祥史君) 御指摘の資料でございますけれども、これは各省庁の防災施策の関係の予算額を計上しているところでございますが、この中に災害復旧等の事業予算を含んだもの、こういったものになっております。災害復旧用の事業予算は道路や河川などの復旧に係る予算でございまして、災害の発生状況に応じて変動をいたしております。例えば、阪神・淡路大震災、東日本大震災を始め復旧復興事業の進捗とともに予算額が減少しているものでございます。 ただ、災害復旧等の事業予算を除いた防災関係予算につきましては、平成二十七年度以降、既に集計が終わっている令和四年度予算まで毎年増加をしているところでもございます。
○岸真紀子君 なかなかこれ分かりづらいですね。 災害発生後に補正予算とか予備費で支出しているものもあるので、なかなかこれ一概には言えないというのは分かるんですが、防災・減災の観点でいえば、先ほども要望したように関連予算をもっと確立すべきだと考えています。喉元過ぎて熱さ忘れちゃ駄目だと思うので、しっかりと予算確保をお願いしたいです。 で、二〇二四年度予算では発災前の防災関連予算をどう確立して組み込まれているのか、松村大臣に御説明をお願いします。
○国務大臣(松村祥史君) お答え申し上げます。 防災白書に掲載の防災関連予算の額については先ほど述べた理由により災害復旧予算の増減の影響を受けるものでございますが、災害予防や国土保全などのための予算については必要な額を計上しているところでございます。また、防災・減災に資する国土強靱化関係予算については、令和六年度予算案に五兆二千二百一億円を計上するなど、防災関連予算の拡充を図っているところでございます。 こうした予算を使いまして、引き続き災害対策に万全を期してまいりたいと思っております。
○岸真紀子君 是非、そこは立憲民主党も応援したいと思うので、予算確保、インクルーシブ防災ですね、さっき言ったみたいな面とか、ソフト面も含めて予算確保をお願いいたします。 次に、事業の継続について伺います。 政府は、被災者の生活と生業支援のためのパッケージを示し、なりわいの継続支援を打ち出していますが、被災地で聞いてきた課題にこんなことがありました。 中小・小規模事業者の支援として施設の復旧に補助率四分の三で支援されることは喜ばしいんですが、お菓子屋さんとかパン屋さんとか商店街の個人事業主さんが再建をするにしても、その施設の前に今の暮らしがもたないよというのがありました。働いている方であれば雇用調整助成金で生活支援があるんですが、なかなかこれが、個人事業主には再建へのめどすらも付けられないという苦しさがあるというところです。 なかなか難しい問題ではあるんですが、個人事業主への生活支援、何かないか、お伺いいたします。
○政府参考人(朝川知昭君) お答えいたします。 令和六年能登半島地震により被災された方が一時的に生活費が必要となった場合の支援といたしましては、生活福祉資金貸付制度の緊急小口資金の特例措置を講じております。これによりまして、災害によって生計の維持が困難となり緊急かつ一時的に生活費が必要となった場合に最大二十万円の貸付けを行ってございます。
○岸真紀子君 その最大二十万円の貸付けというのは、確かに一般の方も含めてなので、ないよりはあった方がいいんですが、やっぱり返せないというのもあって、すごくそれじゃ足りないという問題意識です。はざまの方への支援なので難しいというのは分かるんですが、漁業者も含めてなりわいが続けられるかという瀬戸際になっています。何か策を考えていただくように、これは要望をしておきます。 次に、政府は、新たな交付金制度として、既存の被災者生活再建支援金に加えて、家財などの購入支援として最大百万円、住宅再建支援として最大二百万円を支給することを決めました。これは、私たち立憲民主党が野党と協力をして議員立法として提出した被災者生活再建支援金倍増法案に比べると、少しというか、多々問題があります。 皆さんのところにも、お手元に資料三として配らさせていただきました。なぜ能登地域の六市町に限定されているのか。この地図でいうと赤字のところが今回対象となるところなんですが、私は、実は富山県の氷見市の姿地区にも一月十一日にお伺いをしました。ここにも地震の状況を載せさせていただいておりますが、一階部分が倒壊したり、もう全て建物が全壊しているという実態がありました。しかも、七尾市に隣接していて、高齢化率も非常に高くて、コミュニティーも強いところでした。 こういったところが、地域の方が自主的に避難所を開設して支え合っていたんです。言わば、今言っている、政府の言っていることと同じような状況があるのに、なぜここは外れてしまうのかというところに納得ができません。 その理由は納得できるものなのか、武見厚労大臣にお答えをお願いいたします。
○国務大臣(武見敬三君) 新たな交付金制度の対象地域については、まず高齢化率が著しく高いということのみならず、それから二つ目には、家屋を建設できる土地が極めて少ないなど半島という地理的な制約があって、住み慣れた地を離れて避難を余儀なくされている方も多いなど、地域コミュニティーの再生に向けて乗り越えるべき大きくかつ複合的な課題があるという実情、特徴であるとか、他の地域と比べて特に深刻な被災状況に鑑みて、これは石川県とも調整した上で能登地域六市町としております。 また、新たな交付金制度の対象とならない資金の借入れにより住宅を再建しようとする世帯については、石川県の事業として、最大三百万円の自宅再建利子助成事業を県内全域を対象として実施されることとなると承知しておりまして、これらの組合せにより住宅半壊以上の被害を被った支援が必要な世帯を幅広くカバーできるものと考えております。 これらの取組を着実に進めることで、高齢者から子供まで住宅に被害を被った被災者世帯に必要な支援を届け、特に被害が深刻であった石川県のこの能登半島における地域コミュニティーの再生にしっかりとつなげていきたいと考えております。
○岸真紀子君 私の資料を見ていただいて、議員の皆さんも不思議だと思いませんかね。この写真見て、例えば石川県内でも内灘町という、内灘町はすごく損壊の激しい地域なんです、これ北國新聞の。私は夜行ったんですが、夜、もう電気もついていないぐらい、もう建物が住めるような状態にない実態にあります。道路もかなり起伏がしていて、相当損壊激しい地域です。また、富山も、先ほど言ったとおり非常に厳しい状況にあります。 こんな状態なのに、さっき半島ということを言いましたが、国土交通省の指定として能登地域という半島の地域はこの地図のとおりなんですよ。オレンジのところ全部半島なんです。せめてここぐらいにする必要があるんではないですか。もう一度お願いいたします。
○国務大臣(武見敬三君) 先ほど申し上げたとおり、この新たな交付金制度については、能登地域の実情、特徴、他の地域と比べて特に深刻な被災状況に鑑みて、石川県と調整をした上で能登地域六市町を対象といたしました。 その上で、新たな交付金制度の対象とならない地域に対する支援としては、地域の実情に応じて、先ほど申し上げた石川県による自宅再建利子助成事業や、今後予定されている液状化被害への対応が活用可能な上で、被災者生活再建支援金のみならず、生活福祉資金貸付けの特例措置や関係省庁への様々な支援措置が重層的に用意されておりまして、これらの総合的な支援策を講じることで被災者世帯に必要な支援が行き届くように取り組んでまいります。
○岸真紀子君 知事が言ったとしても、国民を見ている私たち国会議員として見たときに、地域によって差を付けるべきじゃないということを言っているんです。確かに、私も地方自治は大事にした方がいいという立場なので、それは自治の尊重をしてほしいですが、そもそも、でも、こういう実態を分かっておきながら差を付けるというのはいかがなものかというところは、改めておかしいと思うので、見直しを強く求めます。 ちょっとほかにも聞きたいことがあるので、次に進みます。 対象区域内と言われている六市町でも、支給されない人はわだかまりが残ることになるんじゃないかという心配をしています。こういった支援策は自治体の窓口での受付になると思われるんですが、被災者に理解されないような制度であればトラブルのもとでしかありません。 自治体職員は自らが被災しながらも懸命に被災者支援や復旧業務を担っているのに、そこに争いが起こるような制度を国が設けることは余りにも酷です。その点どう考えているのかというのと、手続の詳細は固まっているんでしょうか。煩雑にならないのか、どのような見通しなのかも含めて、大臣にお答えをお願いします。
○国務大臣(武見敬三君) 新たな交付金制度について、これできる限り申請はワンストップで行うことができるように窓口対応の工夫、それから、被災者の目線に立って被災自治体の事務負担にもこれ配慮をしながら簡便かつ迅速な手続で支援を受けられるようにすることが重要と考えておりまして、この点も石川県との調整の上で必要な対応を行ってまいりたいと思います。
○岸真紀子君 なるべく簡便にということで、そこは期待したいところですが、さっきも言いましたが、制度が分かりづらかったら結局トラブルになるので、被災している自治体の職員が窓口で同じく被災している住民とのトラブルになるのは、だけは避けていただきたいので、先ほども強く言いましたが、変なところで区切りはしないでいただきたいというところです。 次に、防災の観点で、保育士の配置基準についてお伺いをいたします。 新聞でも、資料の四番目で配っておりますが、政府は今回、七十六年ぶりに、予算案にも関わってきますが、四、五歳児の保育士の配置基準の見直しが行われることになります。これは、保育現場にとってみればとても前向きに捉えています。でも一方で、残念ながら、現場が求めてきた乳児、ゼロ歳児の三対一というのが見直されていません。 私は、二〇一六年の熊本地震の発生後に熊本市内の保育所に伺ったことがあります。で、ちょうど乳児クラス、ゼロ歳児のクラスを担当されている保育士からこう言われました。あの地震は夜だったので、大臣はよく知っていると思いますが、夜だったのでお子さんは預かっていなかったけど、今、昼の時点でこの三人のお子さんをどうやって私は避難させればいいのかというふうに聞かれました。まさに私はそこではっとして、これは無理だというふうに思ったんですね。 これ、一瞬たりとも目を離せないような緊張感でゼロ歳児というのはやっぱり保育士の方はいつも預かっておりまして、乳児のこの三対一は少なくとも二対一に改善すべきかと思うんですが、大臣、これ速やかに実行しませんか。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答えを申し上げます。 災害時のときのことを想定して御質問をいただいたと受け止めております。災害時に子供の安全確保を図っていくことは何よりも重要であり、定期的な避難訓練等により災害発生時の対応体制の整備と避難への備えを行うこと、地域の関係機関等と連携し必要な協力が得られるように努めることなどの対応をお示しをしております。さらに、保育所につきましては、災害時に限らず、児童の安全の確保に関する計画の策定を義務付けています。 その上で、保育士の配置基準は平時からの保育所の安全に関わるものであり、子ども・子育て支援等分科会において、真に必要な配置基準はどうあるべきか科学的検証をしていただきたいといった御意見をいただいているところでございます。現時点では、職員配置基準に関する科学的検証の手法や必要となるエビデンスが明確でないことから、まずはその点について情報の整理が必要と考えております。 そうした整理の中で、御指摘のあった災害時の安全確保の視点も含め、どのようなことができるかを検討してまいります。
○岸真紀子君 ゼロ歳児といっても、寝ている子もいれば、はいはいしている子もいたり、立てる、歩ける子もいると思うんですが、大臣、本当に地震のときに、もし大臣、もしもと言ったらあれですが、三人のお子さん避難できると思いますか。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答えを申し上げます。 災害の種類ですとか、また置かれている状況、また、委員御指摘のとおり、ゼロ歳児でも月齢によってまた違ってまいります。保育士さんの置かれている状況ですとか、また、例えばどういった備えをしてあるのか、それによって、とっさに避難ができるかどうかというのは状況によって変わってまいりますので、一概には申し上げることはできないと思っております。
○岸真紀子君 途中までは良かったんですが、一概にはじゃなくって、できれば前向きに捉えて、是非これ、大臣は多分分かっていると思うんです、危ないということを。なので、いち早く見直しをお願いしたいというところです。 次に、今回、能登の海岸線、ずっと車で走っていったら、テトラポッドが全て見えていて、結局、すごい隆起をしたんだなというのが分かりました。海が下がってしまったというか、地盤が上がったというか、そういう実態にあります。 本当は原発の話で避難計画どうなのかというのを聞きたかったんですが、時間も限られているので、その問題意識を持っているというところです。残念ながら、あの状態では避難が難しかったので、もしも何かあったとしたら、幸いにも、今回、志賀原発は何もなかったけれども、あの状態だったらきっと相当厳しかったのではないかというふうに考えています。 今ある原発立地自治体における避難についても引き続き考える必要がありますが、残念ながら、私は、逃げることもできないし、ヨウ素剤などを自治体が用意していても、発災直後には物資届けられなかったように、被災者に届けるのは難しいのではないかと思います。あの東海第二原発でいえば、三十キロ圏内に九十万人を超える人がいる実態があって、そんな人数の避難計画なんて無理だと考えるんですね。 今回の能登半島地震を踏まえれば、そもそも、昨年、岸田政権は原子力回帰とも取れる政策転換を打ち出しましたが、やっぱりこれ無理なんじゃないかというふうに考えるんです。その辺、齋藤経産大臣に、能登半島地震を踏まえてもまだ突き進むつもりなのかどうかをお伺いします。
○国務大臣(齋藤健君) まず、能登半島地震の後、原子力規制委員会において、この志賀原発については、原子力施設の安全機能に異常はなく、その他の原発についても安全確保に影響のある問題は生じていないとのまず見解が示されています。 その上で、地域の避難計画、これを含む緊急時対応につきましては、内閣府の原子力防災担当を中心に地域原子力防災協議会を設置をして、その策定に取り組んでいるところであります。 今後も、この地域原子力防災協議会の枠組みの下で、今般の地震で得られた教訓をしっかりと踏まえながら、緊急時対応の取りまとめ、あるいは不断の改善、充実を図りながら、原子力災害対応の実効性の向上に取り組んでいくということになります。 いずれにしても、しっかりとした緊急時対応がない中で原子力発電所の再稼働が実態として進むことはないと考えています。 その上で、将来にわたってエネルギー安定供給の責任を果たしつつ脱炭素社会を実現していくため、原子力は再エネとともに脱炭素電源として重要であると考えておりますので、また安定供給の観点もございます。もちろん、安全性の確保、大前提ではありますが、活用を進めていきたいと考えています。
○岸真紀子君 本当に、安全が確保できない限り稼働させるべきではないという大臣の答弁もありましたので、引き続きその観点でお願いいたします。 次に、原発問題には、核のごみ問題についても触れなければなりません。 現段階で文献調査を行っているのは、私の地元の北海道の寿都町と神恵内村の二自治体です。現在の状況と、今後どうするおつもりなのか、齋藤大臣にお伺いします。
○国務大臣(齋藤健君) 委員御指摘のとおり、北海道の寿都町と神恵内村では、高レベル放射性廃棄物の最終処分に関しまして文献調査を受け入れていただいております。私は、改めて深く感謝を申し上げたいと思います。 この文献調査につきましては、先月より総合資源エネルギー調査会の作業部会におきまして、NUMOが取りまとめた調査結果の報告書の原案というものがございますので、この原案について議論をしていただいているところであります。今後は、この審議会での議論を踏まえながら、NUMOが報告書の完成をさせるということの後に、法令に基づいて報告書の内容を周知するための説明会等を進めていく段取りになります。 引き続き、地域の皆様の声にしっかりと向き合いながら、説明も重ねさせていただいて、文献調査プロセスを丁寧かつ着実に進めていきたいと考えています。
○岸真紀子君 北海道知事は概要調査への移行に反対しています。また、地元自治体始め住民の理解がされているとは思いません。政府は交付金というお金で受苦を地方へ押し付けようとするようなやり方は、全くもって私は遺憾なんです。原発から出る核のごみを、原子力発電によって受益を受けている全ての国民にも理解されることが重要です。反対の声を押し切るようなことは絶対に国がすべきではありませんし、国民への理解をどのようにするのか、最後にお伺いします。
○国務大臣(齋藤健君) 国民の理解を得るということは本当に委員御指摘のとおり大事なことだと思っています。 高レベル放射性廃棄物の最終処分は、決して特定の地域の問題であるとは考えておりませんで、日本全体で取り組んでいくべき私は重要な課題だと思っています。 その上で、最終処分に関しましては様々な御意見がございます。そうした地域の声も踏まえながら、国として、文献調査の実施地域拡大を目指して、引き続き全国で必要な情報提供等に取り組んでいきたいと思っています。 例えば、国民各層の皆様に最終処分に関する理解を深めていただくために、少人数で双方向のやり取りを重視した対話型の説明会というものを全国で開いておりまして、既に百九十回開催してきております。 また、昨年四月には、特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針、これを改定をいたしまして、国による有望地域の拡大に向けた活動も強化をしてきております。具体的には、全国の自治体を個別訪問する全国行脚を昨年の七月から開催をしておりまして、今年一月末までに七十三市町村の首長さんを訪問させていただいたところであります。 引き続き、最終処分は必ず必要なものでありますので、国民理解の増進と文献調査実施地域の拡大に向けて、全国的な理解増進活動などにしっかりと取り組んでいきたいと思っています。
○委員長(櫻井充君) いいですか。
○岸真紀子君 終わります。
○委員長(櫻井充君) ありがとうございました。 以上で杉尾秀哉君及び岸真紀子さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(櫻井充君) 次に、秋野公造君の質疑を行います。秋野公造君。
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てるように質疑をしたいと思います。 能登半島地震にて被災された皆様方に心からお見舞いを申し上げますとともに、お亡くなりになられた方々に心からお悔やみを申し上げたいと思います。 被災された方々を含めまして、住まいの確保についてまずお伺いをしたいと思いますけれども、例えばでありますが、ちょっと順番を変えますね、済みません、失礼いたしました。 被災地、能登半島の被災地におきましては、自走式仮設水洗トイレが活躍をいたしました。皆さん、資料一を御覧をいただきたいと思います。 今日のNHKの朝のニュースでも紹介をされておりましたけれども、例えば、道を二キロメートル啓開をいたしますと、その最先端で作業をしている方は二キロ移動して元に戻らないと用を足すことができないというわけであります。 〔委員長退席、理事中西祐介君着席〕 熊本地震で大変活躍をいたしまして、その経緯から、左上見ていただきますと、島原市などは自らトイレカーを確保して、そして人吉、球磨の水害の際に活用されて、その結果でありますけど、右下でありますけれども、南あわじ市、宇和島市、島原市、自治体トイレカー災害相互派遣に関する協定を定め、これまさに総務省の中庭でトイレカーを展示をしているところでありますけれども、能登に、地震のときにおきましても、私、消防庁を介して輪島市にトイレカーの受入れ、スムーズに行ったところであります。 三市は相互支援のための全国ネットワークの構築を目指しており、自治体間で協定の下に支援し合うという仕組みは大変私は重要ではないかと考えておりますが、より多くの自治体による整備推進に向けて一層の支援を国が行うべきだと考えますが、総務大臣の御見解、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(松本剛明君) 委員から御指摘ありましたように、また私も、地元の阪神・淡路以来、様々な災害に関与する中で、災害時においては、被災者の方々にとって避難所の生活環境を確保するということで、また災害の応急対策に従事する方々にとっても継続的に活動するために、トイレの確保は大変重要なことだというふうに考えております。 委員からも御指摘ございましたが、能登半島地震において全国各地の自治体がトイレカーを派遣し、被災地においても有効に活用されたというふうに承知をしているところでございまして、令和六年度からは、避難所の生活環境の改善に加えて、災害応急対策の継続性の確保を図るためのトイレカーの整備についても緊急防災・減災事業債の対象とすることとしております。 総務省消防庁としては、自治体に対して、このような財政措置や、今御案内がありました三市による相互派遣の取組を含め、トイレカーを被災地に派遣した事例について研修や説明会などを通じて周知することによりまして、トイレカーの整備、活用を始め、災害時におけるトイレの確保が積極的に推進されるように支援いたしたいと思っております。
○秋野公造君 大臣、ありがとうございます。是非よろしくお願いをしたいと思います。 委員長、総務大臣、御退席いただいて結構でございます。お取り計らい、お願いします。
○理事(中西祐介君) では、総務大臣、御退席いただいて結構でございます。
○秋野公造君 今、総務大臣より大変前向きなお話もございました。早速ではありますけれども、トイレカーに係る維持管理費について地財措置を講ずるべきと考えますが、御見解、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(五味裕一君) 先ほど大臣から答弁ありましたとおり、トイレカーの整備につきましては緊急防災事業債の対象となっており、更なる拡充を図ることとしております。 お尋ねの維持管理費についてでございますが、自治体におけるトイレカーの整備、運用状況や、どのような維持管理に係る費用、課題等が生じているのか、自治体から実情を丁寧に伺ってまいりたいと考えております。
○秋野公造君 まずそこから始めるということでありまして、ありがとうございます。よろしくお願いしたいと思います。 このトイレカーの運用で、被災地におきまして、飲料水は確保できたけれども、トイレカーのいわゆる排せつ物等のこの処理が、行う中水などの確保が困難であったと聞いております。是非、総務省、先頭に立っていただければと思いますが、今後の対応、お願いしたいと思います。
○政府参考人(五味裕一君) トイレカーの有効な活用が図られるためには生活用水の確保が重要であると認識しております。 今回の能登半島地震におきましては、厳しい状況の中で、自衛隊からの生活用水の提供、近くの用水路の活用、プールの水の活用、給水車からの供給など様々な方法によりましてトイレカー内処理のための生活用水を確保していると聞いております。 今後、消防庁といたしましては、トイレカーの活用が円滑に行われるように、応急給水や避難所運営を担当する関係府省とも協力し、生活用水の確保がしっかり図られるように努めてまいります。
○秋野公造君 ありがとうございます。 続いて、被災された方々を含めて、住まいの確保についてお伺いをしたいと思います。 例えばでありますが、生活保護受給者で身寄りがなく、そしてお一人が亡くなった場合に、残置物の処理について生活保護制度の中でできることがあるか、厚労大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 生活保護制度の住宅扶助は、資産や能力などの全てを活用してもなお生活に困窮する方に対して行うものでございます。単身の生活保護受給者が亡くなった場合には保護が終了いたしますので、その後は住宅扶助を支給することができなくなります。 そうした中で、亡くなられた方の残置物処理のための費用については、一般的には、相続人がいる場合にはその相続人が負担することとなります。それから、敷金がある場合にはその敷金から充当されることになります。また、賃貸人、大家に向け、大家さんに向けて、孤独死等が生じた際の費用に対応する民間保険がありまして、これを利用することもその対策となります。 国土交通省及び法務省が策定した残置物の処理等に関するモデル契約条項には、単身入居者が亡くなった後の残置物処理について、賃借人があらかじめ推定相続人や居住支援法人等に委任することとされておりまして、被保護者が賃貸住宅に入居等をする際にはこうしたものが活用されるよう促してまいりたいと思います。
○秋野公造君 今、厚労大臣初めての答弁かと私は思いますけど、そうなりますと、今の御答弁のとおり、生活保護制度ではできないということになりますと、住宅セーフティーネット制度の中で対応していただくということになろうかと思いますが、これまでどのように対応してきたのか。今後の見直しについて、大家さんの不安の解消というのはこれ非常に大事なことだと思いますけれども、どういった措置を講じていくのか。御見解、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 国土交通省では、これまで、住宅セーフティーネット法に基づきまして、高齢者や低額所得者など住宅の確保に配慮が必要な方の入居を拒まない賃貸住宅の普及、それから入居者への居住支援を進めてまいりました。 しかし、他方、単身高齢者世帯などの更なる増加とこれに伴う賃貸住宅への入居ニーズの高まりが想定される中、孤独死や死亡時の残置物処理などへの懸念から、こうした方々の入居に不安を持っている大家さんが依然多くおられます。 こうした状況を踏まえ、厚生労働省、法務省と合同で設置した有識者検討会における今年二月の中間取りまとめでは、大家さんが住宅を提供しやすい市場環境の整備などを検討する必要があると提言をいただきました。 国土交通省としては、この取りまとめを踏まえ、現在、住宅セーフティーネット法等の改正も含め具体的な施策の検討を今行っているところでございます。今、最後の詰めを行っているところで細かく言えないのが申し訳ないんですけれども、例えば、緩やかな見守りなどの入居中のサポートを行う住宅、いろいろな支援法人等にしていただくとか、死亡時の円滑な残置物処理を推進する仕組みの導入などの措置を講じることとしております。これらによりまして、大家さんが賃貸住宅を提供しやすく、また要配慮者が安心して居住できる市場環境の整備を図ってまいりたいと思っております。
○秋野公造君 残置物につきましても対応してくださると、本当にありがとうございます。 もう一点、子育てを推進を今しているところでもあります。最も基本的な住まいのセーフティーネットは公営住宅ということでありますけれども、この公営住宅に係る法律、平成八年から長く改正されておらず、結果として、住まわれている方の高齢化が進んでおりまして、子育て世帯を支える機能が果たしているという状況にはなかなか言いにくい状況であります。 今、セーフティーネット住宅ですけど、自治体の財政負担がありまして、なかなかこれ、出生率アップに貢献するほどの供給数がなかなか期待することができず、そして公営住宅法を改正して、例えばですけれども、3LDK家賃五万とかいった公的住宅を国が直接供給するような、こういった異次元の少子化対策もあっていいんじゃないかと私は思います。 将来の我が国を支える若者にとって魅力のある公営住宅制度へ法改正すべきと考えますが、大臣の御見解、お伺いします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 公営住宅は住まいのセーフティーネットの根幹でございます。住宅に困窮する低額所得者の居住の安定を図る住宅として重要な役割を担っています。 こういう基本的な役割を担ってきたわけですが、近年では次のようないろいろな取組で多様な公営住宅という考え方も出てきております。 例えば、公営住宅を子育てに適した住環境を備えた住まいに改修し、若者夫婦世帯や子育て世帯を優先的に入居させる取組でありますとか、それから、どうしても高齢者に偏る、偏る傾向があるということで、自治会活動に参加することを条件に学生に空き室を提供し、経済的な負担の軽減とともに地域コミュニティーの維持を図る、若い人たちに入ってもらうと、こういう試み、それから、公営住宅をグループホームや生活困窮者支援事業などに活用することによる住宅と福祉が連携した住まいの提供など、公営住宅が従来以上の役割を担う多様な取組が進められております。 国土交通省としては、こうした公営住宅を活用した様々な取組を踏まえ、先進的な事例の周知による横展開を図るとともに、少子化が進む中での公営住宅の在り方など、現下の社会の要請に基づいた住宅セーフティーネット機能における公営住宅制度の在り方について幅広く検討していきたいと思います。
○秋野公造君 大臣、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。 もう一点、大臣にお伺いしたいと思いますけれども、地震でもたくさんインフラが壊れました。強靱化の意味には、品質の確保といったようなことも私は含まれると思います。また一方で、トンネル工事で覆工コンクリートの大幅なこの厚さ不足が判明した事例などもありました。 災害のあるなしにかかわらず、このトンネルの覆工厚さの検査においては、品質確保とともに省人化、省力化を図るため、電磁波レーダー装置などを用いた非破壊検査技術を活用することが大変有効であり、導入すべしと考えますが、見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 秋野委員には、インフラの予防保全という観点から、非破壊検査を使って、きちっと優先順位を付けて効率的にやるべきだという御提言を常日頃いただいておりますことに敬意を表します。 〔理事中西祐介君退席、委員長着席〕 今回問題になりました、今、秋野委員が質問された事故があったわけでございますが、その直轄のトンネル工事におきましては、監督職員がトンネル覆工コンクリートの打設前後の全ての区切りごとに直接又は写真により施工状況の確認を行うことで品質を確保しておりまして、現段階では、すぐに第三者による電磁波レーダー装置などを用いた非破壊検査技術を追加するかどうかということについては、ちょっと検討させていただきたいと思いますが、今すぐという状況ではないということは御理解いただきたいと思いますけれども、一方、先ほど申し上げましたように、インフラのメンテナンスが今後ますます重要になってくる予防保全という考え方の下で、非破壊検査というのは非常に重要になってまいります。 建設業の担い手確保が課題とされる中、道路トンネルの工事の監督、検査において、御提案の非破壊検査を始めとした省人化、省力化に資する技術を導入し、工事における品質を確保することは非常に重要だと考えております。 引き続き、省人化、省力化にも資する技術の導入について検討し、道路トンネルなどのインフラ施設の品質確保に努めてまいりたいと思います。
○秋野公造君 大臣、地方のコンクリート覆工工事の質も大事かと思いますので、是非リードしていただきたいと思います。 斉藤国交大臣、御退席いただいて結構でございます。委員長、お取り計らいをお願いします。
○委員長(櫻井充君) 斉藤国土大臣、それから政府関係者の皆さん、御退室いただいても結構でございます。関連の方は御退室いただいて結構でございます。
○秋野公造君 能登の地震ではレッカー車も活躍をしました。 資料二を御覧をいただきたいと思います。 九州のレッカーの仲間たち、岩崎太会長始め皆様方をこれ総務省に御案内をしました。例えば、交通事故で命に関わる救助現場などでは、この大型車や車両の専門知識が要求される、こういったレッカー車があればと、こういった場面、多々あるかと思います。この皆さん、夜はお酒も控えて、いざ出動となれば出動する準備もしているという、本当にけなげに仕事をしてくださっている方々でありますけれども、私は、消防機関が民間レッカー事業者と連携して命を救助するような仕組みなどはこの際検討してはどうかと考えますけれども、御見解、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(五味裕一君) 消防本部が所有する車両等のみでは対応が難しい事案におきまして、民間企業の力を借りることは有効であると考えております。 具体的には、民間レッカー事業者と救助活動に係る協定を事前に締結している消防本部もあると承知をしております。また、災害時に安全かつ迅速な救助活動を連携して行うために、実際の災害現場を想定した民間レッカー事業者等との合同訓練を実施している消防本部もあると承知をしております。 消防庁といたしましては、大型車等の交通事故発災時の救助現場におきまして消防機関と民間レッカー事業者との協力、連携がより一層図られるように、消防本部と民間レッカー事業者間の事前協定や合同訓練の好事例につきまして全国の消防本部に周知を行い、横展開を図ってまいります。
○秋野公造君 ありがとうございます。 現場では、警察が呼ぶのか消防が呼ぶのかといった場合もあろうかと聞いております。是非警察とも連携をお願いしたいんですけど、一言お願いできましょうか。
○政府参考人(五味裕一君) 災害現場における警察と消防との連携についてのお尋ねでございます。 災害現場において迅速に救助活動を実施するためには、警察を始めとする関係機関との連携、極めて重要でございます。現在も警察等も参加して合同訓練を実施する好事例などもございますので、そうしたことにつきまして全国の消防本部に周知を行いまして、現場レベルできちんと連携が図られるように取り組んでまいります。
○秋野公造君 ありがとうございます。よろしくお願いします。 消防庁次長、結構でございます。
○委員長(櫻井充君) 消防庁次長、御退席いただいて結構でございます。 御配慮いただき、ありがとうございます。
○秋野公造君 資料三を御覧をいただきたいと思います。 安衛法では、つり上げ荷重が五トン以上の無線操作式、右上ですけれども、クレーンの運転を行う者にはクレーン・デリック運転士免許の取得が求められております。 一方で、福岡県鉄構工業会の皆様方、鉄、構えるですが、皆様にお話を伺いますと、このクレーン・デリック運転士免許、つまり天井クレーン、天井クレーンに、クレーン本体に固定された運転室において運転を行う、左側、これは主に造船や橋梁といった大きなものを運ぶクレーン等を対象としておりまして、一方で、鉄骨製造業者の工場といった方々は床上で操作を行う、下側のものもそうですけれども、そういったものが多く使われるということでありまして、左上の運転席で操作を行うといったような機会はなかなかないということで、両者の間で必要となる運転のための技能、知識は異なっているということでありますが。次のページ、資料の次のページ見ていただきますと、無線操作式のクレーンを使おうと思うためには、クレーン・デリック運転士免許、すなわちクレーン本体に固定された運転室で運転を行う、これも免許取らなくてはならないということで、大きな負担にもなっているようであります。 無線操作式のクレーンのための免許といったような、この免許、見直す必要があるかと考えますけど、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(鈴木英二郎君) クレーンの運転におきましては、運転のための技能、知識を持った者が行いませんと、運転者のみならず、荷の周囲の労働者を巻き込む事故につながりかねないため、つり上げ荷重五トン以上のクレーンの運転に対しましてはクレーン・デリック運転士免許の取得を求めているところでございます。 ただし、委員御指摘ございましたように、つり上げた荷の状況を運転者が荷の近くで確認しながら運転することができる方式のクレーンにつきましては、限定免許の取得や技能講習の修了により運転することが可能となっております。 この考え方に基づきますと、現状におきましては、無線操作式のクレーンは荷から離れた場所を含む任意の場所から運転することが可能であるため、つり上げた荷の状況を運転者が荷の近くで確認しながら運転することができる方式のクレーンには該当しないものと整理しまして、クレーン・デリック運転士免許の取得を求めているところでございます。 一方で、委員御指摘のとおり、無線操作式のクレーンの操作に求められる知識、技能は、運転席で操作を行うクレーンとは異なる点もあるところでございますので、今後、無線操作式クレーンの使われ方や運転の実態、運転に必要な知識や技能、労働災害の発生状況などを踏まえまして、必要な免許資格の種別等につきまして、有識者を参集した検討会を設置するなどして検討を行うこととしたいと考えてございます。
○秋野公造君 ありがとうございます。よろしくお願いします。 労働基準局長も結構でございます。
○委員長(櫻井充君) 基準局長、御退席いただいて結構でございます。
○秋野公造君 長きにわたり取り組んだことでありますけど、高速道路の遮音板が白濁をして、圧迫感を感じたり、高速道路からの景色が見えないとか、利用している方にとって眺望の観点にも課題があると、こういったような声もあるところであります。 白濁した高速道路の遮音板、計画的に取替えをすべきだと考えておりますけれども、見解をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(丹羽克彦君) お答え申し上げます。 透光性遮音板につきましては、騒音対策として設置される遮音壁の一部に、遮音壁による日照阻害の緩和、また眺望の確保、利用者が感じる閉塞感の軽減などを図る目的で設置しているところでございます。 高速道路の安全性を確保する観点から、車両衝突、また遮音壁の老朽化などによる損傷や白濁などにより構造安全性、また交通安全性に影響があるものにつきましては、点検に基づき速やかに遮音板の取替えを行うこととしております。また、委員御指摘のとおり、白濁により眺望の確保、また閉塞感軽減の機能が損なわれた遮音板についても、今後新たに計画的に取替えを行う方針でございます。 このように遮音板の取替えを計画的に実施することで、国土交通省といたしましても、NEXCO三社と連携いたしまして、快適で安全な道路空間の創出に努めてまいりたいと考えております。 また、この取替えの方針につきましては、NEXCO三社で文書による社内通達を発出する予定であるというふうに聞いております。こうした対応によりまして、現場において遮音板の取替えが着実に進められるものと承知をいたしております。
○秋野公造君 ありがとうございます。よろしくお願いします。 道路局長も結構でございます。
○委員長(櫻井充君) 道路局長、御退席いただいて結構でございます。ありがとうございました。
○秋野公造君 資料四、お願いをしたいと思いますが、女性パートナーと暮らす女性が子を授かり、分娩を断られた事案が生じましたので、当事者を支える団体であります、こどまっぷの皆様方をこども家庭庁に御案内をいたしました。大変丁寧に話も聞いてくださいまして、今、資料で出させていただいているのが、出していただきました事務連絡であります。 改めて、私、大臣からこの意義、御説明をお願いをしたいと思います。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答えを申し上げます。 妊娠の成立過程それ自体は、分娩の、妊婦健診等の受入れ拒否、受入れを拒否される根拠とはならないものであって、医師法における、正当な事由がない限り医師は診療の求めを拒んではならないとする規定との関係において、正当な事由にはならないものと承知をしてございます。 このため、医療機関において、妊娠の成立過程にかかわらず、妊婦が安心、安全に出産できるよう、分娩や妊婦健診等の求めについて適切な対応をお願いする事務連絡を昨年十二月に関係団体宛てに発出をいたしました。委員御指摘の文書でございます。これを受け、関係団体において団体内への周知が実際に行われたものと承知をしてございますが、妊婦の方々が安心、安全に出産できるよう、関係団体のお話を伺いながら、引き続き必要な周知を進めてまいります。
○秋野公造君 ありがとうございます。 医師法との、応招義務との関係まで整理をしていただきましたこと、心から感謝を申し上げたいと思います。 加藤大臣も結構でございます。
○委員長(櫻井充君) 加藤大臣、御退席いただいて結構でございます。
○秋野公造君 結核対策についてお伺いをしたいと思います。 我が国は、ストップ結核議連の会長でもあります武見厚労大臣のリーダーシップの下で、とうとう低蔓延国入りをいたしました。これから考えていかなくてはならないこと、それは、海外から結核を患った方が流入をしていくということ、この中には薬剤耐性を起こした結核菌の感染をしている方もいらっしゃるということでありまして、入国前に結核かどうかの診断をしていただく、もしも入国してから分かった方についてはきちんと治療をして治してあげるといったようなことが求められるということであります。 昨年十一月には武見大臣が、来年度には実施をしたいと力強い答弁をしたところであります。協力して進めている外務省の取組につきまして、上川大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(上川陽子君) 御質問の入国前結核スクリーニングについてでございますが、外務省として、厚生労働省及び出入国在留管理庁とともにその円滑な実施に向けて調整を進めているところでございます。具体的に申し上げますと、在外公館を通じまして、対象国における指定健診医療機関候補に関する厚生労働省によります調査、これに協力をしてきているところでございます。現在、厚生労働省におきまして、候補機関の審査や、また指定等を行っているものと承知をしております。 外務省といたしましても、厚生労働大臣、まさに武見大臣が昨年国会で答弁されたとおり、来年度に実施できるよう、引き続き努めてまいりたいと考えております。
○秋野公造君 上川大臣、ありがとうございます。 武見大臣、上川大臣、どうぞよろしくお願いをいたします。 上川大臣も結構でございます。
○委員長(櫻井充君) 上川大臣、御退席いただいて結構でございます。
○秋野公造君 日本と中国との関係を進展させるためには、文科省が日中教育交流五か年計画にて行っております留学生交流、それから、中国の東北師範大学に設置をされております中国赴日本国留学生予備学校の渡日人数を拡大することで、真に優秀な中国の留学生に日本に来てもらい、日本の学習に専念していただいて、日本をよく知っていただく、選んでもらうというふうなことが非常に重要だろうと思っております。 私、実はこの東北師範大学に時々講義を担当させていただいておりまして、胃がんとピロリ菌との関係について講義を担当させていただいているんですが、初年度こそ通訳が付きましたが、二年目以降は日本語で講義をしてくれということで、北海道医療大学の浅香正博先生と一緒に出させていただいた書籍をそのままテキストにして、もう日本語べらべらで、医学を学ばなくても授業を理解をして、質問がすごくたくさん出るようなところでありまして、長きにわたり文科省が支援してきたこの日本語をきちんとしゃべれるような状況で、日本で学ぶという環境を整えてきた大きな貢献をしているところであります。 選んでもらう必要がありまして、留学生に対する奨学金の増額、必要性があるかと思いますが、文科省、大臣の見解、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(盛山正仁君) 中国との留学生交流については、平成三十年に文部科学省と中国教育部の間で合意した日中教育交流五か年計画に基づいて、双方で経費を負担し実施しておりますが、中国にございます東北師範大学の協力を得て行われている日本への留学生受入れは、二〇二一年度の百十名をピークに、近年は減少傾向にございます。 文部科学省としては、受入れ人数の回復に向けて、中国教育部とよく相談をしながら、引き続き中国との教育分野における交流を推進してまいります。 また、外国人留学生に対する奨学金につきましては、日本人学生の学びの質の向上や我が国の大学の国際化等の観点から、優秀な留学生を増やすため、国費外国人留学生制度により奨学金を支給しております。急激な円安や物価高が進行している中でも、優秀な留学生から日本が選ばれることにつながる奨学金であり続けることが必要であると考えております。 今後、諸外国の状況や留学生の生活実態等も踏まえつつ、優秀な留学生の受入れに必要な国費外国人留学生の奨学金の充実、確保に努めてまいります。
○秋野公造君 盛山大臣に御提案なんですけど、過去に下村大臣に訪問を提案したところ、御後任の馳大臣が行かれました。浮島副大臣も行っていただいて、中国の皆さんとの交流を深めたところであります。盛山大臣に、東北師範大学に、この赴日の予備校に足を運んでいただくことを御提案をしたいと思いますが、御見解、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(盛山正仁君) 秋野先生御指摘のとおり、教育分野における交流を推進し、両国間の様々なレベルでの友好関係の進展を図ることは重要であると考えております。 状況を見極めつつ、国会も含めてですね、となりますけれども、外務省とも相談しながら、機会があれば検討をさせていただきたいと思います。
○秋野公造君 ありがとうございます。 PFASが、WHOの下部機関である国際がん研究機関において、腎臓がん、精巣がんでグレード1との見解が示されました。ちょっと危機意識を持っております。 自衛隊における消火剤、置き換える方針につきましてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(山野徹君) お答え申し上げます。 PFOS等をめぐる問題につきましては、地域住民の皆様が不安を抱いていることを受け止めているところでございます。 防衛省・自衛隊におきましては、令和二年二月、防衛省におけるPFOS処理実行計画を定め、これまでPFOS含有泡消火薬剤の計画的な処理を進めてきたところでございます。具体的には、令和元年度末時点において防衛省・自衛隊が保有していた約四十一万四千リットルのPFOS含有泡消火薬剤のうち、令和四年度末時点では約三十五万リットルの処分を完了しているところでございます。 防衛省といたしましては、このPFOS処理実行計画に基づきまして、今年度末までにPFOSを含む泡消火薬剤等の処理を完了することを目標として、引き続き交換作業を進めてまいります。
○秋野公造君 よろしくお願いします。 最後の質問です。 資料五の一、二を御覧ください。 高齢者肺炎球菌ワクチンの定期接種化、それから六十五歳から五歳刻みで接種する経過措置、これ、十年前に武見大臣も私もこれ一生懸命取り組んだ懐かしい思い出であります。十年経過してどうしてやめるのかということであります。 接種率が四割にとどまり、資料五の一には、二〇一九年まで肺炎球菌にかかる方の数も亡くなる方の数も増えており、コロナで減っておりますけれども、どこの国もまだまだ増えている、そんな状況であります。 そして、資料の五の二ですけれども、武見大臣は、能登の地震にて被災された方々にインフルエンザワクチンの無料接種、決断をいたしました。すばらしいことだと思いますけれども、五の二の上を見ていただくと、インフルエンザで亡くなる方の原因は、インフルエンザ直接ではなく、肺炎球菌であります。そして、その効果は非常に大きいということが分かっています。下には、コロナの二次性肺炎球菌肺炎がコロナワクチンと肺炎球菌ワクチンの同時接種で一〇〇%生存の結果も出ています。 もう少し待つことができなかったのか。あれだけ一生懸命頑張った高齢者肺炎球菌ワクチンでありますけれども、このやめる方向性について再検討をお願いをしたいと思いますが、武見大臣の御見解お伺いします。
○委員長(櫻井充君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(武見敬三君) 二〇一四年以降、本来の対象であります六十五歳の方々の接種率はおおむね四〇%前後でありますけれども、経過措置の対象となる年代の方々についても、約一千百万回の接種が行われて、六十五歳の方々の接種率と同等程度の接種率となっております。こうしたデータに基づきまして、二〇二三年十二月の審議会で御議論をいただいて、経過措置の目的である接種機会の提供は達成されたということから、経過措置の延長は必要ではないということになり、予定どおり、今年度末で経過措置を終了することとしております。 なお、接種を希望する方々が接種を受けられる環境を整えることは重要でありますから、本来の対象である六十五歳の方々に対して、引き続き、このリーフレットやホームページなどでこの肺炎球菌のワクチン接種に関する周知は行ってまいりたいと、こう考えております。
○秋野公造君 終わります。
○委員長(櫻井充君) 以上で秋野公造君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(櫻井充君) 次に、藤巻健史君の質疑を行います。藤巻健史君。
○藤巻健史君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の藤巻健史です。よろしくお願いいたします。 まず、鈴木財務大臣にお聞きいたします。 為替介入というのは極めて計画経済的で、資本主義国家においてはルール違反、特に相手国に迷惑を掛けるケースもありますので、かなり強いルール違反だと思うのですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 為替レートでありますけれども、これは市場において決定されるというのが原則でありまして、G7等におきましてもこの旨が確認されております。この点は御指摘のとおりであると思います。 ただ、G7等におきましては、これに加えまして、為替レートの過度の変動や無秩序な動きは経済及び金融の安定に対して悪影響を与え得る、また、為替市場における行動に関し緊密に協議するといったことも合意をされているところであります。 政府といたしましては、こうした国際的に合意された考え方に沿って為替政策を実施することが重要であると考えておりまして、一昨年、為替介入を実施した際も、まさにこうした考え方に沿って対応したものと認識をしております。実際、あのときにルール違反といった指摘は国際的にもなかったものと承知をしております。
○藤巻健史君 昨年はまだしも、今年はアメリカは選挙の年でございまして、インフレ再燃というのは非常にダメージを政権に与えると思うんですよね。そういうときにドル売り介入というのは、ドル安に持っていってアメリカにインフレをもたらしてしまうかもしれない。ですから、円安を防止するための介入というのは許されるかもしれませんけれども、ドル安を強いる、になってしまうような介入というのはアメリカは認めないんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 先ほども申し上げましたとおり、為替政策に関しまして、G7等において、為替レートは市場において決定されること、為替レートの過度の変動や無秩序な動きは経済及び金融の安定に対して悪影響を与え得ること、為替市場における行動に関して緊密に協議することなどが合意をされているところであります。 こうした国際的な合意、これは当然アメリカとも共有をされているものでありまして、政府といたしましては、こうした共通理解の下で、引き続き米国等の関係通貨当局と緊密に連携していきたいと考えているところであります。
○藤巻健史君 どうもありがとうございました。 日本がやりたいからやるとか、日本の都合だけで為替介入はできるものではないというふうに理解いたしました。 これからは日銀総裁にお聞きしたいと思います。 私、日銀審議委員時代の議事録とか、それから日本金融学会のときの講演などをお聞きしていますと、植田総裁は極めて私の考えと似ているかなと、かなり日銀のオペレーションに対して危機感を持っていらっしゃると思うんです、っていたんですけれども、分析とか危機感は同じで、何で結論がこんなに反対になっちゃうのかなと。植田総裁は一見、今非常に楽観的なように思えますし、私は非常に危機感を持っているんですけれども、なぜそれだけの差が出てきたのかについて今日お聞きしたいなというふうに思っています。また、出口があるのかということについてもはっきりお聞きしたいなと思っています。 今日はちょっと、私、時間がないものですから、植田総裁の答弁に対しての反論はほとんどしません。次回以降、参考、その討論深掘りするための資料集めということ、位置付けで、今日はお話、質問をさせていただきたいというふうに思っております。 植田総裁にお聞きいたします。 二〇〇三年十月二十八日の日本金融学会で総裁は、そもそもこうした様々な事態を恐れて、債務超過に陥る前からその可能性、債務超過ですね、を高める引締め政策をちゅうちょしてしまうリスクも無視できないと講演されているわけですね。 現在、総裁は、日銀は今利上げもなかなか渋っていますし、それからQTはもちろん考えてもいなさそうなんですけれども、それはいろんな理由付けていますけど、本当は日銀の債務超過という事態が怖いからじゃないんでしょうか。その辺をお答えください。
○参考人(植田和男君) お答えします。 私ども日本銀行、現在、財務への配慮から必要な政策の遂行が妨げられるというふうには考えてございません。 私ども、二%の物価安定目標を持続的、安定的に実現するということを目指しております。この先、賃金と物価の好循環の強まりを確認し、物価安定目標の持続的、安定的な実現が見通せる状況になれば、至れば、マイナス金利政策やイールドカーブコントロールの仕組み、枠組みなど様々な大規模緩和策の修正を検討していくことになります。 基調的な物価上昇率が二%に向けて徐々に高まっていくという見通しが実現する確度は、引き続き少しずつ高まっていると考えています。この点、賃金と物価の好循環という観点から、現在進行している春季労使交渉の動向に注目しております。
○藤巻健史君 日本金融学会で講演された債務超過になって起こる様々なリスクを今は心配していないというふうに理解いたしました。 次に、また総裁にお聞きいたします。 二〇〇一年三月十九日の日銀政策金融決定会合で、当時の審議委員であった植田審議委員が、しかし我々としてもその出口となるストラテジーがないと述べられていらっしゃいます。それから二十三年、日銀は当時よりはるかに出口から遠ざかってしまったのですが、日銀は今では出口を見付けた、出したというふうにお考えなのかをお教えいただければと思います。
○参考人(植田和男君) 先ほどもちょっと申し上げましたとおり、この先、物価安定目標の持続的、安定的な実現が見通せる状況に至れば、マイナス金利政策、イールドカーブコントロールの枠組みなど様々な大規模緩和策の修正を検討していくことになります。 その際、政策対応の具体的な順序や内容については、その時々の経済、物価、金融情勢に応じて異なり得るものであるというふうに考えておりますが、物価安定の目標の下で出口戦略を適切に進めていくことは十分可能であるというふうに考えております。
○藤巻健史君 ということは、今おっしゃられたのは、当時は考え付かなかった出口をこれから実行していくというふうにお答えになったというふうに理解しております。 次に、日銀にお聞きしたいんですが、二〇〇〇年十二月末と、それから現在の長期国債保有額を教えていただきたいと思います。
○参考人(正木一博君) お答え申し上げます。 日本銀行の長期国債の保有残高に関する御質問でございますが、二〇〇〇年末における長期国債の保有残高は二十七兆円、二〇二四年二月末時点の保有残高は五百九十六兆円でございます。
○藤巻健史君 大体二十倍近くになっていると思うんですけれども、先ほど触れました二〇〇一年三月十九日の日銀政策金融決定会合、当時審議委員だった植田総裁は、量的緩和をするには普通の短期金融資産では恐らく無理になってくるだろうから長期国債買いオペの増額と思う、それで期待インフレ率が上がって金利が上がっていったり景気が良くなっていくならばよいが、ならないと地獄になるとおっしゃっているんですね。それから二十三年たちますけれども、確かにおっしゃったとおり、国債爆買いしたら二十倍になったわけです。昔は、約束手形とか短期国債とかいう短いものだったんですが、今は長期国債爆買いしているわけですけれども、それに、そちらの方は当たっていたんですが、ちっとも金利は上がっていないし、当時と比べて景気がめちゃくちゃ良くなったわけではありません。 そうなりますと、当時の、日銀植田総裁は地獄になるとおっしゃっていますが、これから地獄が来るんでしょうか。それとも、あのときの審議委員であった植田さんの発言というのは誤りだった、杞憂だったというふうに反省されているんでしょうか。
○参考人(植田和男君) 先ほど申し上げましたとおり、様々な理由から、基調的な物価上昇率が二%に向けて徐々に高まっていくという見通しが実現する確度は少しずつ高まっているという状態でございます。
○藤巻健史君 今のお答えですと、長期国債を二十倍にもしても大丈夫だ、地獄は来ないという回答にはなっていないというふうに思いますが、今日はここではそれ以上追及しないで次回以降にお話をお聞きしたいと思っております。 次に、中央銀行たるもの、通貨の安定のために、株とか長期国債とかいう価格がボラタイル、上下運動するようなものは絶対に買ってはいけないというのが私が信じていた伝統的金融政策なんですが、今、日銀はこの原則を大破りしていると思うんですが、それについて日銀は大丈夫なのか、総裁、お聞かせ願います。
○参考人(植田和男君) 委員おっしゃいますように、中央銀行の金融政策は、伝統的には短期金利の操作を主たる政策手段として物価の安定を目指してきているものでございます。 そういう中でも各国の中央銀行は、最近ではといいますか、ここ二十年くらいですが、短期金利の引下げ余地がなくなるというゼロ金利制約に直面した際に、長期国債やリスク性資産の大規模な買入れを通じて長期金利やリスクプレミアムに直接働きかけるという非伝統的な金融政策をしばしば用いてきたものというふうに理解しております。
○藤巻健史君 他国中央銀行も同じようなことをしているというふうにおっしゃいましたけれども、金融政策目的で株を持っているのは日本銀行だけですし、しかも日本最大の株主になっていますし、それから長期国債も対GDP比、これまで、これほどまで買っている他の中央銀行はないかと思いますので、今おっしゃったような他国もやっているから日銀は大丈夫だという発言にはちょっと疑問を感じます。でも、今日はこれ以上は質問いたしません。 次に、政策金利とはそれを動かして市場金利に影響を与えようという金利だと思いますけれども、アメリカのFRBはどの市場金利を動かそうとして政策金利を動かしているのでしょうか。
○参考人(植田和男君) アメリカの中央銀行、FRBは、現在、いわゆるFF金利、すなわち米国における銀行間取引市場で形成されるオーバーナイト金利、これを政策金利として金融調節を行っております。
○藤巻健史君 それでは、日本銀行はマイナス〇・一%という政策金利を今採用しておりますけれども、どの市場金利を動かそうとして考えていらっしゃるんでしょうか。
○参考人(植田和男君) 現在、日本銀行ですが、日銀当座預金にいわゆる階層構造を採用した上で、その一部にマイナス〇・一%の金利を適用しておりまして、これを短期の政策金利としております。その下で、翌日物の市場金利、無担保コールレートは小幅のマイナスで推移しております。
○藤巻健史君 私の理解ですと、今の回答もそうだったのかもしれませんけれども、政策金利で誘導しようとしている金利というのは短期無担保のオーバーナイトコールだというふうに理解しております。 日銀にお聞きいたしますけれども、その政策金利によって動かそうとしている無担保オーバーナイトコールレート、このレート、この五営業日間の推移を教えてください。
○参考人(正木一博君) お答え申し上げます。 直近五営業日の無担保コールレート・オーバーナイト物の推移でございますが、二月二十九日がマイナス〇・〇〇五%、三月一日がマイナス〇・〇〇五%、三月四日がマイナス〇・〇六%、三月五日がマイナス〇・〇〇七%、三月六日がマイナス〇・〇〇九%でございます。
○藤巻健史君 要は、マイナス〇・〇〇五%からマイナス〇・〇〇九%だったと思います。 これが政策金利を動かして、動かそうとしている市場金利なわけですが、そのマイナス〇・一%の政策金利を〇%に上げますと、その誘導しようとしている市場金利、無担保オーバーナイトコールレートはどのようになるとお思いでしょうか。そこをお答えください。
○参考人(植田和男君) 今お答え申し上げましたとおり、翌日物無担保コールレートは現在マイナス〇・一から〇%の範囲内で推移しております。仮にマイナス金利政策を解除する場合、その後の短期金利のコントロールは多額の超過準備が存在する下で日銀当座預金への付利を活用しながら行うことになります。 ちょっと分かりやすいケースとしまして、マイナス金利導入前の日本銀行の当座預金取引先の超過準備にプラス〇・一%の金利を付利していた状態に戻すとしますと、当時のように、翌日物無担保コールレートは〇から〇・一%の範囲で推移することになるというふうに考えられます。
○藤巻健史君 今総裁は、無担保オーバーナイトコールレートが〇%からマイナス〇・一%の間で動いているというふうにおっしゃいましたけれども、先ほど正木局長から聞きましたように、ほぼ〇%ですよね。〇・一じゃないですよ。今実際には〇・〇〇五とか〇・〇〇九ですよ、最高でね。〇・〇一まで行っていないわけで、〇・一行っていないわけですよ。 ですから、市場金利、今動いているのはもうほぼゼロ金利であってマイナス金利は存在しないと思いますし、もし政策金利を〇%にするとすると、無担保オーバーナイトコールレートは〇%になるんじゃないですか。どうでしょう。
○参考人(植田和男君) 〇ないし〇のちょっと上に来るかと思います。〇%ないし〇のちょっと、〇%のちょっと上に来ると思います。
○藤巻健史君 〇%ないしゼロ何とかとおっしゃっていましたけれども、これ〇%じゃないですかね。これだけお金が集まっているときに、プラス金利を払ってお金を借りようとしている金融機関ってあるんでしょうかね。まあ、これは後で結果を見れば分かりますので。マイナス、私自身は、マイナス金利政策を解除すると、誘導すべき市場金利はマイナス〇・〇〇五%から〇%になるだけだと思っています。 それでお聞きいたしますけれども、たった〇・〇〇五%しか市場金利が上昇しないときに政策金利を動かして、誘導しようとしている市場金利が動かないときに、貸出金利とか預金金利とかFXのスワップポイントとか、何か影響があるんですか。何かマーケットで変わることがあるんですか。何かマーケットは、マスコミは非常に大騒ぎしていますけど、何か実態的に金利の世界が変わるんでしょうか。
○参考人(植田和男君) 市場金利については、当然、短期の政策金利のそのときの水準及びその先行きに対する見方、両方をベースにそれぞれの市場での需給環境等も反映する形で形成されていくと考えられますし、預金金利や貸出金利は市場金利動向を踏まえて各金融機関の判断において設定されることになると考えます。
○藤巻健史君 オーバーナイトコールレートは先行きを勘案しながら反映するとおっしゃいましたけれども、本当にそうですかね。結果を見れば分かると思いますけど、実際にこんなにお金が余っているときにプラス金利を払ってお金を借りる金融機関があるのか、非常に私は疑問に思っていますんですが、マイナス金利政策を解除された後にプラスの金利が実現するのかどうか、市場金利ですよ、それは注意して見たいと思っております。 FRBの利上げというと、大体〇・二五、去年は〇・五%だったんですけれども、今回マイナス金利政策を解除すると、まあ上がってせいぜい〇・一%ですよ。〇・二五とか〇・五%上げるのが世界の利上げなのに、市場金利が〇・〇一%、マイナスの、あっ、〇・一%ぐらいしか上がらなくて、それを利上げと言っていいんでしょうか。 私、ちょっとうがった見方かもしれませんけれども、金利が上がった、だから円高になるということを期待して、間違った印象をマーケットに与えているのが日銀じゃないかなというふうに考えなくもないんですが、いかがでしょう。
○参考人(植田和男君) 私どもが仮にそういう事態に至った場合に、政策金利をどのような水準に設定するか、あるいは利上げをどれくらいの幅でやるかということは、その時点の経済、物価、金融情勢次第であるというふうに考えます。
○藤巻健史君 最初に申し上げましたけれども、政策金利というのは、市場金利をどこまで持っていきたいかという目的があってそれで動かすものですので、必要なのは市場金利がどうなるかだというふうに思っています。 じゃ、正木企画局長にお聞きいたしますけれども、マイナス金利政策を解除して市場金利が〇%になった、プラスになると、やはり、これはやっぱりその政策金利を上げた分だけ支払金利は増えていくと思うんですが、マイナス金利政策解除後に日銀当座預金への付利金利を〇%から〇・五%に引き上げたら、また一%に引き上げたら、そしてアメリカのように五・五%まで引き上げたら日銀の支払金利はどのくらいになるのか、お教えください。
○参考人(正木一博君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、大規模緩和からの出口の局面では、付利金利の引上げにより日銀当座預金に対する支払利息は増加するものと考えられます。もっとも、そうした局面では、経済・物価情勢の好転とともに長期金利も上昇すると考えられますので、日本銀行の保有国債が利回りの高い国債に入れ替わっていくことで受取利息も増加していくものと見込まれます。 したがいまして、支払利息の金額のみに注目することは必ずしも適当ではない、適当ではないと考えます。また、バランスシート及び日銀当座預金も長期的には縮小していくという点にも留意する必要がございます。 その上でということでございますが、仮に超過準備額を現在の約五百兆円のまま横ばいと仮定した場合の支払利息額を機械的に試算いたしますと、付利金利が〇・二五%のときは二・五兆円、一・〇%のときは五・〇兆円、五・五%のときは二十七兆円程度となる試算でございます。
○藤巻健史君 その数字を聞いていますと、金利、短期金利を〇%から引き上げたら日銀は物すごい損の垂れ流しになるというふうに考えております。それで、結局、債務超過になると思いますけれども、とんでもない債務超過になるという感じですけれども、それでも日銀は大丈夫なのか、そして日銀と円の信用は保たれるのか、お教えください。
○参考人(植田和男君) お答えいたします。 管理通貨制度の下では、通貨の信認は適切な金融政策運営によって物価の安定を図ることを通じて確保されるというふうに考えております。そうした前提の下で、中央銀行は、やや長い目で見れば、通常、収益が確保できる仕組みとなっておりますし、また、自身で支払決済手段を提供できるということのため債務不履行に陥ることはなく、一時的に赤字あるいは債務超過となっても政策運営能力に支障を生じないというふうに考えます。 ただし、中央銀行の財務の悪化が着目されて金融政策をめぐる無用の混乱が生じる場合、そのことが信認の低下につながるリスクがあるため、財務の健全性にも留意しつつ、適切な政策運営に努めていく方針でございます。
○藤巻健史君 長い間、期間を得れば、通貨発行益で債務超過は問題ないというふうにおっしゃられましたけれども、それに関連してお聞きしたいと思います。 正木局長に聞きたいんですが、お聞きしたいんですが、日銀保有の平均国債、平均年数はウエーテッドアベレージで何年ぐらいなのか、そして二〇二四年に来る国債の満期額は幾らなのか、そのうちの長期国債はどのくらいなのか、お教えいただきたいと思います。
○参考人(正木一博君) お答えいたします。 済みません、先ほど一つ数字を言い間違えまして、支払利息の試算のときの数字でございますが、付利金利が〇・五%に上がったときに二・五兆円というのが正しい数字でございます。謹んでおわびいたします。訂正いたします。 今御指摘の、御質問の点でございますが、日本銀行が保有する国債の平均残存年限は、二〇二四年二月末時点で六・五一年でございます。日本銀行が保有する国債のうち、二〇二四年中の償還予定額は六十七・一兆円でございます。このうち、十年利付国債は二十八・二兆円でございます。
○藤巻健史君 じゃ、植田総裁にお聞きいたします。 先ほど正木局長は、日銀当座預金の支払金利は増えるけれども、保有国債の受取利息も増えるから長い目で見れば債務超過は問題ないとおっしゃいましたけれども、今お聞きしますと、大体五百何十兆円ある保有国債のうち、満期が来る国債六十七兆円ですよ。これ、ほとんど満期国債、固定金利なんですから、満期が来た分にしか新しいものに替わらないですよね。ほとんどは受取利息が同じ、支払金利がどかっと上がってしまう。物すごい債務超過になるわけで、平均残存年限六・五一年ということだと、かなり長い間、物すごい債務超過になるんじゃないかと思います。まあ、これ以上、これもまたちょっと時間がないんで今日は議論いたしませんけれども、次にちょっと質問いたします。 同じ関連かな、通貨発行益、シニョリッジによって債務超過を解消するのは可能かという点に対してお聞きしたいんですが、二〇〇三年の十月二十八日の日本金融学会で植田総裁は、中央銀行が通貨益、シニョリッジを稼げるので一時的に債務超過になっても大丈夫という議論もそのままでは受け取れない、今おっしゃったことは受け取れないと御自身でおっしゃっているわけですけれども、より本質的には適度のインフレ率の下で稼ぐことのできる通貨発行益は有限である、短期間に通貨発行益に頼って債務超過を脱しようとすれば、物価安定の目標を犠牲にして高いインフレ率を目指さなくてはならないとおっしゃっていらっしゃいます。 だとすると、先ほどのことを考えますと、日銀はこれからとんでもないインフレ率を目指していくと、そして短期的に債務超過を解消していくというふうに考えられるんですが、いかがでしょうか。
○参考人(植田和男君) 委員おっしゃいましたように、私どもが政策を引締め方向に転換した場合に、バランスシートが縮小する局面では、付利金利の引上げによって超過準備に対する支払利息が増加し、収益を下押しいたします。 ただ、その後は、超過準備の減少に伴い支払利息が減少し、利回りの高い国債への入れ替わりにより受取利息が増加する中で、シニョリッジ、すなわち銀行券や所要準備といった無利子負債見合いで保有する国債等からの利息収入があるため、通常、収益は回復していくと考えられます。 付け加えますと、委員おっしゃいましたように、そういうシニョリッジにも限界があるかもしれない、あるいは債務超過の解消に時間が掛かるかもしれないという可能性は確かにございます。しかし、引締めという政策を付利金利の引上げによって行い得るというふうに考えておりますので、それを発動することによって物価の安定を維持するということは可能であって、そういうことを通じて中央銀行に対する信認は保たれる、あるいは保つことは可能であるというふうに考えております。
○藤巻健史君 今、総裁はバランスシートを縮小するときに債務超過の可能性があるというふうにおっしゃっていましたけど、そうじゃなくて、インフレが加速していって、日銀短期、日銀当座預金への付利金利を上げるときに実際の債務超過が生じるのではないかと思います。これもちょっと議論は後の日、後日にいたします。 債務超過が長年継続しても日銀と円の信用は保てるかという問題になるわけですけれども、ちょっと飛ばしまして、速水元日銀総裁ですね、一九九九年二月十二日の記者会見で、むしろ私ども中央銀行は、国債を中央銀行が引き受けるとか、あるいはどんどん買うというのは、このこと自体、財政の節度を失うことになるし、国債の価値もむしろそのことによって価値が下がる可能性もあるし、金利が上がる可能性も十分あると思う、このことは単に日本銀行の信認だけでなく日本の信認に関わってくるということも私どもは懸念し、心配しているわけであるとおっしゃっています。 現在、日銀は長期国債をそのときの十倍以上保有しているわけですが、速水日銀総裁の心配は杞憂だったと植田総裁はお考えでしょうか。
○参考人(植田和男君) 私どもの国債買入れは、あくまでも二%の物価安定の目標を実現するという金融政策運営上の必要から行っております。
○藤巻健史君 ちょっと回答になっていないと思うんですけど、まあこれもちょっと後日に回します。 正木企画局長にお聞きしますが、昨年の日本国債発行額は、若しくは昨年度でも結構なんですけれども、日本国債発行額は幾らで、日銀の国債購入額は幾らだったかをお教えください。
○参考人(正木一博君) お答え申し上げます。 日本銀行の二〇二三年中の国債の買入れ額は百十七・二兆円でございました。なお、国債発行額につきましては、この二〇二三年、暦年ベースで見ますと、日本証券業協会が公表している統計によれば二百九・四兆円と承知してございます。
○藤巻健史君 大体半分は日銀が買っているわけですけれども、どのマーケットにおいても、一機関が半分を買っていれば当然のことながら価格が暴騰する、まあ国債、金利との関係でいえば金利は低位安定するということだと思います。 それで、これだけの日銀が国債市場においてモンスターになっているときに、日銀が長期国債の購入をやめたり、又はランノフですね、要するに、満期になったときにもう償還して借換えをしないというような行動に入ったときに、長期金利はどれほどまで上がるというふうに総裁はお考えでしょうか。
○参考人(植田和男君) ここは繰り返しになりますが、この先、物価安定目標の持続的、安定的な実現を見通せる状況に至れば、様々な大規模緩和策の修正を検討していくことになります。その際、イールドカーブコントロールの枠組みを撤廃するにせよ残すにせよ、長期国債の買入れは続くことになるというふうに考えております。見直しの前後で不連続な動きが生じることがないよう、適切に対応する方針でございます。
○藤巻健史君 長期国債はどのぐらい、長期金利はどのくらいに上がるかというふうにお聞きしているわけで、その概念が全くないというのは中央銀行としてどうなのかなというふうに思います。 ちょっと時間がないんで飛ばし、飛ばさないのかな、局長にお聞きいたしますけれども、最近の数字で、国債の評価損、評価時点の十年物金利を教えていただきたいと思います。そして、長期金利がその時点より一%、三%、五%、一〇%上昇したときにどのくらいの評価損が出るか、お教えください。
○参考人(正木一博君) お答え申し上げます。 二〇二三年度上半期末における私どもの国債の評価損は十兆円、このときの十年物金利の水準は〇・七六%でございました。仮に、この時点のイールドカーブが全体としてパラレルに上昇したと仮定した場合における評価損の拡大幅、こちらを機械的に試算いたしますと、以下のような結果になります。一%の上昇で二十九兆円程度、三%の上昇で七十七兆円程度、五%の上昇で百十四兆円程度、一〇%の上昇では百八十兆円程度となります。
○藤巻健史君 この数字を聞いていますと、日銀が内部留保とする株式の評価益を足しても、かなり、それよりもかなり大きな債務超過になると思いますけれども、それでも円と日銀の信用は保たれるのか、お聞かせください。
○参考人(植田和男君) 日本銀行では、保有国債の評価方法は償却原価法を採用しておりますために、評価損が発生あるいは拡大したとしましても、決算上の期間収益には影響いたしません。その上で、通貨の信認は適切な金融政策運営により物価の安定を図ることを通じて確保されるものです。 先ほど申し上げましたように、当座預金に対する付利の金利を引き上げていくことにより、適切な引締め政策は実行可能でございます。日本銀行としては、引き続き、財務の健全性にも留意しつつ、適切な政策運営に努めていく方針でございます。
○藤巻健史君 総裁は償却原価法を使っているから大丈夫だとおっしゃいましたけれども、日銀を評価するのは日銀自身ではなくて評価者だと、相手方だということを御理解いただければというふうに思います。 それで、ちょっと金融庁に対して質問、ちょっと時間がなくなっちゃったので省きます。申し訳ありません。 私が、日銀、前、黒田日銀総裁にお聞きしたとき、日銀が原価償却法を取っている理由の一つは保有国債をかつて売ったことがないからとお答えになりました。 もし一度でも日銀が保有国債を売れば、日銀も全保有国債に時価会計を適用するとの理解でよろしいですか。そうなると、巨大な評価損が巨大な実現損に変わるわけですけれども、日銀は大丈夫ですか。お答えください。
○委員長(櫻井充君) 時間が来ておりますので、簡潔に答弁をお願いいたします。
○参考人(植田和男君) 国債につきましては、過去、政府からの要請に応じて売却したケースなど一部の例外を除きますと売却を行っておらず、こうした点も踏まえて償却原価法の採用が適切であるというふうに考えております。
○藤巻健史君 時間がないので、ちょっといろいろ言いたいことあるんですが、これで終わりにします。 ありがとうございました。
○委員長(櫻井充君) 以上で藤巻健史君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(櫻井充君) 次に、竹詰仁君の質疑を行います。竹詰仁君。
○竹詰仁君 国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。鈴木大臣、齋藤大臣、どうぞよろしくお願いいたします。 まず、ガソリンへの補助金、激変緩和措置は本年四月末でやめるのでありましょうか。
○委員長(櫻井充君) 担当大臣にお願いします。
○国務大臣(齋藤健君) 燃料油価格の激変緩和事業につきましては、これまでも常に出口のことを考えながら、国民生活や経済活動に与える影響を勘案しつつ対応してきたところでございます。本事業につきましては本年四月末まで措置を講ずることとしており、その後の対応につきましては、現時点で何かが決まっているということはございません。 いずれにいたしましても、出口も見据えた形で、国際情勢、経済やエネルギーをめぐる諸情勢等も踏まえながら、柔軟かつ機動的に対応していきたいと考えています。あわせて、出口を見据える観点からも、突発的なエネルギー価格高騰への対応力、これを強化していくべく、省エネ型の経済社会構造への転換を図っていきたいと考えています。
○竹詰仁君 足下でもガソリンは下がっていないという状況であります。このガソリン代の負担軽減、多くの国民あるいは企業から要望が出ていますので、是非、企業、家計が厳しくなるということを想定して御対応いただきたいと思います。 鈴木財務大臣がこれまでの記者会見等で、国民民主党が提唱するトリガー条項凍結解除をすると、発動前の買い控え、あるいはその終了前の駆け込み需要などの、現場が混乱するということをおっしゃっております。この補助金をやめるときは現場は混乱しないんでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 駆け込み等の現場の混乱につきましては、一昨年四月の国民民主党、それから公明党、自民党、三党協議の取りまとめ文書というのがございまして、その取りまとめ文書の中に、トリガー条項の発動、終了時に大幅な価格変動が生じ、発動前の買い控え、終了前の駆け込み、それに伴う配送の乱れや品不足といった流通や販売の現場に与える影響が大きい、それから、過去に暫定税率が失効した際には買い控えやその反動による流通や販売の現場における大幅な混乱が生じたところであると、その三党間の担当者の間でそうした認識が共有をされたものと承知をしているところでございます。そして、私といたしましても、これらと同じ認識を述べたものであります。 その上で、一般論になりますけれども、補助金の場合には、買い控え等による流通の混乱が起きないように、市場動向も踏まえながらこの補助率等を柔軟かつ機動的に設定できるために、御懸念のような混乱を抑制できると、そのように考えているところであります。
○竹詰仁君 今のちょっと御答弁は納得できないんですが、トリガー条項も今日決めてあした発動するわけじゃないんですよね。前もって分かっている、解除するのも分かっているわけですから、補助金は混乱しないけどトリガー条項は混乱するというのはちょっと納得できない御回答でありました。 電気、ガスの補助金、この電気、ガスの激変緩和対策、これは四月末で、四月分でやめるんでありましょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 電気、ガスの激変緩和措置につきましては、昨年十一月に決定されました総合経済対策におきまして二〇二四年春まで継続することとされており、具体的には、国際的な燃料価格の動向等を見極めつつ、現在の措置を本年四月末まで講じ、五月は支援の幅を縮小することとしていますが、その後の対応については現時点では決まっておりません。
○竹詰仁君 五月のときは縮小するということですから、少なくとも四月から五月にかけては電気料金、ガス料金は上昇すると、そういった認識でよろしいでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 電気やガスの料金は、もう委員詳しいと思いますが、基本料金と使用量に応じた従量料金等から成っております。例えば、燃料費調整制度などにより燃料価格の変動が反映されるものもあります。 五月使用分の料金は、激変緩和対策による支援の縮小が予定されていることは事実でありますが、具体的な負担額は使用量ですとか今後の燃料価格等により決まっていくものであるため、予断を持ってどっちだというふうに確定的にお答えすることは困難かなというふうに思っています。
○竹詰仁君 資料をお配りしました。この大手電力会社の電気料金の平均単価の推移でございます。 この旧電力会社大手十社の電気料金の推移から、電気料金の上昇は、燃料費の上昇とFIT、その再エネ賦課金が要因であるということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。 一般に、再エネ賦課金や燃料費が増加すれば電気料金の上昇要因となるものと承知しておりますが、電気料金はそれだけでなく様々な需要を総合的に勘案して設定されるものでございます。 その上で、昨年六月の規制料金の改定について申し上げれば、ロシアによるウクライナ侵略等による世界的な燃料価格の高騰や為替の影響によりLNGや石炭等の輸入価格が高騰したことが主な要因と承知しております。
○竹詰仁君 資料に、このまま読んでいただければよかったんですけれども、一九九四年と比べると、いわゆるその電気料金の本体と言っていいと思うんですけれども、本体は三三%低下しているんです。ただ、燃料費と再エネ賦課金の導入によって二〇一〇年度と比べると六五%電気代が上がっているという、これが、これ、私の資料じゃなくて経産省の資料でありますので、これを説明していただきたかったと思います。 この再エネ賦課金については資料の二ページ、ごめんなさい、資料の二番でございますけれども、この再エネ賦課金の負担、今後も増えるんでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 再エネ賦課金は、再エネ拡大のための費用について、再エネ賦課金単価に電気使用量を乗じた額を電気利用者の皆様に広く御負担をいただくものであります。 再エネ賦課金単価については、再エネ特措法に基づきまして、年度の開始前に経済産業大臣が再エネ特措法で定められた算定方法により設定をするということとされています。具体的には、再エネ特措法上、再エネ電気の買取り費用から再エネ電気を卸電力市場に売電した場合に得られる収入、これを除いた額を販売電力量で割って得られた額を基礎に定めることとされています。委員御案内のとおりだと思います。 今後の再エネ賦課金については正確に見通すことは困難ではありますが、二〇一二年度のFIT制度開始当初に認定を受けた相対的に高い価格、三十二円から四十円キロワットアワーですが、での事業用太陽光発電の買取り期間が二〇三二年度以降順次終了をしていくということになりますので、再エネ賦課金の総額は二〇三二年度頃にピークとなって、その後減少に転じる蓋然性が高いと考えています。
○竹詰仁君 御回答ありがとうございました。 この資料の二は、これ二〇二四年がまだ出ていないんですけど、これは去年の例でいきますと、あと二週間ぐらいするとこの単価が分かるということになると思うんですけれども、今大臣おっしゃっていただいたように、二〇一二年のFITも当初は高い単価で買取りしていますので、それを二十年固定価格ということですから、私は二〇三二年まではこの再エネ賦課金の負担は増えていかざるを得ないと考えております。 次の燃料費の上昇、これを抑えるにはどうしたらよろしいんでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 大変重要な御指摘だと思いますが、四方を海に囲まれて資源の大部分を海外に依存せざるを得ない我が国では、燃料費の上昇を抑えるためには、化石燃料の輸入価格が下がるか、輸入量が減るか、そういうことが重要です。価格につきましては、世界的な景気の見通しや為替の影響などを受け、市場で決まるものであります。 その上で、例えば原油につきましては、IEAや主要消費国と連携をして、産油国に対して、生産国、消費国双方の対話、連携の重要性を指摘しながら世界の原油市場の安定化を働きかけてきているところであります。 LNGにつきましても、昨年IEAと共催したLNG産消会議や本年二月のIEA閣僚理事会においてガスセキュリティーの重要性を確認するなど、天然ガス、LNG市場の安定化に向けて取り組んでいるところであります。 また、量につきましては、危機に強いエネルギー需給構造を構築するために、徹底した省エネの推進に加えて、再エネや原子力などの脱炭素電源への転換を推進をして化石燃料への過度な依存から脱却することとしており、中長期的には輸入量が減少していくのではないかと見込んでいます。
○竹詰仁君 量が減れば、もちろんその燃料費掛からなくなるわけです。ここがちょっと難しくて、資料の三を御覧ください。 これ、日本のLNGの長期契約が減少しているという資料なんですけれども、一般的に、海外から調達するときは、長期的にかつ大量に買った方が、相手国もありますから、安く買えるんですね。ですから、量が減ることもいいんですけど、でも、量を減らすと長期かつ大量には買えなくなるという、そういった矛盾が生じますので、ここが非常に難しいところだと思っています。 したがって、この再エネ賦課金が増えて、この燃料費抑制するのが難しいとなると電気料金が上がってしまうということなんですけど、この認識、もう一度、大臣、お願いします。
○国務大臣(齋藤健君) 再エネ賦課金の単価ですとか燃料費の動向、これを正確に見通していくことは難しいんですけど、御指摘のように、一般に、再エネ賦課金や燃料費が増加すれば電気料金の上昇要因となることは間違いないのではないかと思います。
○竹詰仁君 次に、資料の四に移っていただいて、第三弾のシステム改革の検証についてお伺いします。 この時期に電力システム改革の検証を行うんでありましょうか。
○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。 二〇一五年に成立した改正電気事業法には検証規定が置かれており、小売全面自由化前及び二〇二〇年四月の送配電部門の法的分離前に加えて、送配電部門の法的分離から五年以内、すなわち二〇二五年三月までに検証を行うこととされております。 このため、これまでの一連の電力システム改革について昨年十二月に検証を開始しており、二〇二五年三月までに取りまとめるべく必要な議論を進めることとしております。
○竹詰仁君 二〇二五年の、来年の三月までに検証を行うというふうに今お答えいただきました。 これまでの電力システム改革の成果、大臣はどのように御認識されていますでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) これまでの電力システム改革は、一つは安定供給の確保、そして二つ目は電気料金の最大限の抑制、そして三つ目は需要家の選択肢や事業者の事業機会の拡大、こういった三つの目的を実現するために取り組んでまいりました。 その結果として、災害など不測の事態が発生した場合にも全国大での迅速かつ円滑な電力の融通や復旧が行われる広域的な電力供給システムが構築をされたこと、また、小売全面自由化以降、家庭向け自由料金が規制料金よりも安価な水準で推移をしてきた実績があること、また、多くの事業者が小売電気事業に参入をして再エネに特化したメニューなど需要家の選択肢が拡大したことなど、一定の成果が出ているというふうに認識をしています。 一方で、電源投資、これにつきましては、再生可能エネルギーの導入が急速に進む中で、脱炭素の流れと相まって、火力発電所の休廃止が進行し、新設も停滞をしています。原子力発電所の再稼働の遅れもあり、供給力が低下する懸念があること、これが課題であると思っています。 これまでの一連の電力システム改革につきましては包括的な検証を進めているところであり、先ほど御指摘したように、二〇二五年三月までに取りまとめをしていきたいと考えています。
○竹詰仁君 先日の資源エネルギー調査会で参考人の方が、この電力システム改革は失敗だったと、そういった参考人が述べられているんですけれども、こうした御指摘に対して、大臣、どのような御認識でしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 先ほども申し上げたんですけど、電力システム改革につきましては、成果だけでなくて、供給力の低下に関する懸念など課題もあると認識しています。 このため、昨年十二月から開始をしております電力システム改革の検証におきましては、まず、有識者、実務家の方から電力システムを取り巻く現状をよくお聞きをして電力システムへの影響や効果を精査をするとともに、直面している課題、これも整理した上で、今後の制度の在り方を取りまとめていきたいと考えています。
○竹詰仁君 資料の五番に移っていただきたいと思うんですけれども、この二〇一六年の四月に家庭用の電気など低圧まで小売全面自由化開始したんですが、この目的、改めて教えてください。
○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。 小売全面自由化前は、御家庭等の低圧部門の需要家の方々は、その地域の大手電力会社から電力を購入する以外に選択肢がございませんでしたが、特に東日本大震災以降、電力会社や料金メニューを選びたいという声が高まりました。 このため、多様な事業者の参入を可能にすることで小売市場における競争を通じ電気事業の効率化を図ること、家庭向けの料金設定を自由化することで再エネに特化したメニューなど需要家の選択肢や事業者の事業機会を拡大することなどを目的といたしまして、二〇一六年に小売全面自由化を実施したところでございます。
○竹詰仁君 この資料の五に、小売全面自由化によって約八兆円の電力市場が開放されるという言葉なんですね。この結果、合計十八兆円の新しい市場が生まれてこうした競争が始まるという、ある意味夢のような話が書いてあるわけですけれども、この小売全面自由化から間もなく八年たつんですが、その目的、達成していると思っていらっしゃいますか。大臣にお伺いします。
○国務大臣(齋藤健君) 小売電力事業への参入の全面自由化以降、まず、小売電気事業者の登録数、これは七百者を超えまして、再エネに特化したメニューが提供されるなど、需要家の選択肢、これは拡大しています。また、家庭向け自由料金が規制料金よりも安価な水準で推移してきた、そういう実績もありますから、小売全面自由化の目的は一定程度達成できているのではないかと考えます。 一方で、小売料金の全面自由化につきましては、全国のいずれの地域においても有力で独立した競争者がまだ不十分であって、高いシェアを持つ旧一般電気事業者が不当な料金値上げ等を行える状態から需要家を保護するための経過措置である規制料金の解除には至っておりません。もう委員御案内のとおりだと思います。 このため、内外無差別で安定的な電力取引を実現する仕組み、これの構築や、魅力的で安定的な料金、サービス等の選択を可能とする事業競争環境の整備などに取り組んでいるところであります。こうした取組が小売電気事業の健全な競争を促進できているか、こういった点についても、電力システム改革の検証の中でしっかりと精査をしていきたいと考えています。
○竹詰仁君 今大臣から、自由料金、自由化して電気料金下がったときもあったというふうに私解釈したんですけれども、ちょっともう一度、この全面自由化にして電気料金下がったのかどうか、もう一度教えてください。
○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。 電気料金は様々な費用を総合的に勘案して設定されるものであり、その増減の要因も様々でございます。 小売全面自由化以降について申し上げれば、しばらく大きな変動はなかったものの、直近では、ロシアによるウクライナ侵略等による世界的な燃料価格の高騰や為替の影響によりLNGや石炭等の輸入価格が高騰したことで電気料金が上昇したと承知をしております。 一方で、ただいま大臣から答弁させていただきましたように、家庭向け自由料金が規制料金よりも安価な水準で推移してきた実績も踏まえますと、電力システム改革の目的の一つである電気料金の最大限の抑制については一定の成果が出てきているというふうに認識してございます。
○竹詰仁君 では、一定の成果出ていたら、是非こういうふうにやってもらいたいという話を次いたします。 資料の六、経過措置料金のということなんですけれども、今から、自由化から八年たつんですけれども、いまだにこの規制料金残しているのは、これはなぜですか。
○国務大臣(齋藤健君) この規制料金の解除基準、これにつきましては、電力・ガス取引監視等委員会の審議会において検討を行った結果、競争状態が不十分なままに高いシェアを持つ旧一般電気事業者が不当な料金値上げ等を行える状態を防ぐために、一つは消費者における電力自由化の認知度、それから二つ目はシェア五%以上の有力で独立した競争者が区域内に二者以上存在するか、三つ目は電力調達の条件が大手電力小売部門と新電力との間で公平であるか、こういう三点からこの解除基準は総合的に判断すべきであるというふうにされているところで、その上で、こうした基準に照らしてみますと、電力・ガス取引監視等委員会において定期的に供給区域ごとに競争評価を行っているわけでありますが、二〇二三年六月に公表した直近の確認結果におきましても、新電力等に切り替える消費者はもちろん増加傾向にはあるんですが、規制料金の解除の基準を全て満たす供給区域は出ていない状況というふうに承知をしています。
○竹詰仁君 うまくいっているというふうに、私は、お答えだったんですけど、それでもこの規制料金を解除しないというのはよく分からないんですが。 この法律で決めた小売全面自由化をしていないということは、これ法令違反じゃないですか。どうでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 小売電気事業への参入につきましては、電気事業法の規定に従って二〇一六年四月に全面自由化をされています。 他方、委員御指摘のとおり、いまだ経過措置料金が残っています。これは、小売全面自由化を盛り込んだ電気事業法改正法の附則におきまして、小売電気事業への参入の全面自由化後も、高いシェアを持つ旧一般電気事業者が不当な料金値上げ等を行える状態から需要家を保護するために、経過措置として、経済産業大臣が指定した供給区域において規制料金を存続させることが法律上規定されていることに基づくものでありますので、法令違反に当たるものではないというふうに承知をしています。
○竹詰仁君 資料七ももう今大臣からお答えいただきましたので、七、八まで行きたいんですけれども、この解除要件の中にありますこの国民の自由化に対する理解度ということなんですけれども、いまだにこの認知はしているけれども理解しているという人は少ないんですよね。 こうした理解度の向上に向けた努力をされているんでしょうか。お尋ねいたします。
○国務大臣(齋藤健君) 電力自由化の認知度等に関するアンケート調査というのがありまして、これによれば、約九割の消費者が自由化を認知しているという結果になっていると承知しています。また、実際に規制料金からスイッチングした割合というのは継続的に増加をしておりまして、今四割超となっています。 その上で、大手電力会社のほか、ガスや通信といった電力以外の業界から参入した事業者や新たに電力の小売を始めた事業者など、多様な事業者から様々な料金メニューが提供される中、消費者にとって分かりやすい情報提供、これをしていくことは重要だと思っています。 そのため、政府としても、小売電気事業者等に求められる説明義務についてその具体的な内容をガイドラインにおいて明確化したり、消費者の電力自由化への理解度の向上や、様々なメニューが提供されていることを周知するため、電気料金の仕組みや料金メニューの一例を紹介するホームページを開設する、そういった取組を行っています。 引き続き、消費者のニーズを踏まえた情報提供に取り組んでまいりたいと考えています。
○竹詰仁君 もう八年もたっているんですけどね、もう理解度三〇%に満たないという状況なんですよ。私は、その理解度を向上する努力が十分じゃないと私は考えております。 もう一つの要件でありますこの五%のシェアを占める新電力が複数者いないと規制料金を解除しないということなんですけど、この五%という根拠は何でしょうか。
○政府参考人(新川達也君) お答え申し上げます。 電力・ガス取引監視等委員会の公開の有識者会議において、競争圧力が十分働くことによって旧一般電気事業者に対して値上げが牽制されるような市場構造となっている必要があることから、有力で独立した競争者の存在が規制料金解除の一要件とされております。 具体的には、有力な競争者の条件について、独禁法上の企業結合審査における有力な競争者を論じる際の目安であるシェア一〇%程度を参考とすること、設備投資等を行わず、顧客のスイッチングを受け入れる余力があるといった小売電気事業の特性を踏まえると、一〇%より小さいシェアであっても牽制力を有する可能性があること、こういった点を踏まえまして、規制料金の解除条件としましてシェアが五%程度以上の事業者が複数存在することが一つの目安として示されたものでございます。
○竹詰仁君 全く五%という数字は出てきませんので、全く私は理解できませんでした。 この新電力のシェアを増やすことが国民にとってメリットになるんでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) これまで一者の大手電力会社に販売が独占をされていた地域、こういった地域におきまして、新電力には限らないんですが、ほかの独立した競争者が参入をして小売市場における競争が促されると。そういったことで、電気事業の効率化あるいは料金メニューの多様化によって需要家の選択肢が拡大するなど、消費者にとってのメリットにつながっていくと考えています。
○竹詰仁君 答弁がやっぱり矛盾するんですよね。 良ければ、私は、この三割もまだ規制料金残っているんですよ、ですので、いいんだったら、これ、とっとと取っ払って自由化したらいいんじゃないかと思うんですね。これが自由化できないということであれば、やっぱりそれは問題だというふうに思いますので、いつ、この規制料金解除、その目標とかそういうのは定めているんですか。
○国務大臣(齋藤健君) 結論言うと、いつというのは申し上げにくいんですけど、競争状態が不十分な状況で規制料金を解除した場合には、高いシェアを持つ旧一般電気事業者が不当な料金値上げ等、これを行える状態を妨げなくなる、まあその料金値上げ等を行える状態を妨げなくなる懸念があります。このため、規制料金の解除につきましては、その時期ありきではなくて、競争状況を踏まえて判断することが重要かなと思っています。 具体的には、規制料金解除に向けた競争状況を判断するため、有識者による審議会で三つの基準を整理をしています。先ほど御説明させていただいたとおりです。この基準に照らし、審議会において定期的に競争状況の確認を行っているわけでありますが、現在に至るまで規制料金の解除の基準を満たす供給区域は出ていないというのが現状でありますので、御理解いただければなというふうに思います。
○竹詰仁君 全面自由化と言いながら、全面自由化していないんですよね。だから、ここに矛盾がある。そのいつやるかというのも分からなくて、ここにですね、電力会社もあるいは新電力も足踏みをしてしまうわけですから、これはしっかりその検証をしていただきたいと思います。 次に、賃上げについてお伺いします。 業種や企業の規模に問わず、継続的、構造的な賃上げが必要であると、そういった認識、大臣、よろしいでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) これ、一般論になってしまいますが、足下の日本経済は、百兆円規模に達しつつある国内投資、また三・五%を超える賃上げなど、双方において三十年ぶりの高水準を示しておりまして、着実な上向きの潮目の変化が見られます。足下の変化の兆しを確実なものとし、コストカット型経済から投資も賃金も物価も伸びる成長型経済へ転換するためには、御指摘のとおり、事業者の業種や規模にかかわらず継続的、構造的な賃上げを行うこと、これが必要ではないかと考えています。
○竹詰仁君 これ、一年前の予算委員会でもお尋ねしたんですけれども、この二〇二三春闘、前回の春闘で大幅な三十年ぶりの賃上げ、平均で三・五八%ということだったんですが、その大手電力会社は七社が賃上げゼロ、一番良くて三千円ということだったんですけれども、こういった状況、大臣、どのように御認識されますか。
○国務大臣(齋藤健君) 御指摘のとおり、二〇二三年の春闘におきましては、大手電力会社十社中七社において賃上げが行われなかったものと承知をしています。 各社の賃金は労使交渉を踏まえ決まるものであるため、一概にその要因を申し上げることは困難であると思いますが、ただし、賃上げを行わなかった事業者においては、経営環境が厳しいことを踏まえて労使交渉を行った旨を表明しております。燃料価格の高騰といったものも、こうした経営環境の悪化の主な要因、この一つであったのではないかなというふうに認識をしています。
○竹詰仁君 ちょっと一つ飛ばしまして、今大事な御指摘だったので。 電力会社の賃金は労使で決める労使自治でよろしいでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 済みません、ちょっと数が多いものですから。 電力会社の賃金というのは、御指摘のとおり、その具体的な賃上げ率の水準を含め、各事業者の支払能力を踏まえながら個別に労使が交渉し、合意した上で決定されるものだというふうに認識をしています。
○竹詰仁君 では、この去年の規制料金の審査のときに人件費を査定しているんですよね。この人件費を査定するその根拠は何ですか。
○政府参考人(新川達也君) お答え申し上げます。 電気の規制料金は、競争状態が不十分なままに規制なき独占に陥ることを防ぐために存続をされているものでございます。そのため、旧一般電気事業者が対象となっているものでございます。また、規制料金は、電気事業法において、適正な原価に適正な利潤を加えたものとして算定するいわゆる総括原価方式で算定することとなっております。規制料金の審査において人件費を審査項目としているのは、人件費が規制料金の原価に含まれるためでございます。 なお、昨年行われました規制料金の値上げ改定におきましては人件費の審査を行っておりますが、その際は他業種の最新の賃金水準のデータと比較して審査を行っており、他業種の賃金水準の変化を考慮した審査結果となっております。
○竹詰仁君 時間になりました。全く納得できないのは、労使で決めていいと大臣がおっしゃっていて、自由化をするのに自由化していないのは経産省で、で、賃金の査定をするって全く納得できないということを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(櫻井充君) 以上で竹詰仁君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(櫻井充君) 次に、伊藤岳君の質疑を行います。伊藤岳君。
○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。 地域公共交通とライドシェア問題について質問いたします。 地域公共交通の崩壊というべき事態が今進行しています。地域住民の足、生活の足である乗り合いバスはどうか。 国交省、乗り合いバス路線の完全廃止、撤退について、二〇〇九年から現在までどのような推移になっていますか。
○政府参考人(石原大君) お答えいたします。 全国の一般乗り合いバスのうち、二〇〇九年度から二〇二二年度までの十四年間で完全廃止された路線長は、合計で一万八千七百八十六キロ、年平均では千三百四十二キロとなっております。
○伊藤岳君 今ありましたように、何と地球半周分もの乗り合いバス路線が完全廃止、撤退となっています。 国交省、首都圏における乗り合いバス路線の完全廃止、撤退は、直近の二〇二二年度、二〇二三年度でどうなっていますか。
○政府参考人(石原大君) お答えいたします。 首都圏の一般乗り合いバスのうち完全廃止された路線長につきましては、二〇二二年度で合計三百十三キロとなっております。また、二〇二三年四月から二〇二四年一月までの十か月でございますが、首都圏で完全廃止された路線長、合計で約五百十二キロとなっております。
○伊藤岳君 今答弁のあった全国そして首都圏の廃止の状況を資料でお配りしました。都市部でも乗り合いバス路線の完全廃止、撤退が顕著になるという新しい段階に至っています。 斉藤国交大臣、なぜこんなに減っているんですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 一つは、このバス路線が廃止が相次いでいるということにつきまして、人手不足、運転手不足ということが挙げられます。そのほかにも、人口減少等いろいろな要因があると、このように考えております。
○伊藤岳君 大臣、今大事なことを言われました。人手不足、運転手不足。 資料を御覧いただきたいと思います。 乗り合いバスの運転手は、十年前の二〇一二年度の八万二千六百三十四人から二〇二一年度は七万四千三百四十人と大きく減少しているんですね。また、乗り合いバス事業者に委託する各自治体のコミュニティーバスの廃止、撤退も各地で大問題となっています。 私の地元埼玉でも、二〇二四年からの撤退が四市六事業者、そして二〇二五年以降の撤退の相談が今、地方自治体に次々と寄せられ始めています。長時間労働と低賃金による運転手不足は大きな問題です。 国交省、バス運転手の年間労働時間、年間賃金の全産業平均との比較について、この五年間の推移、示してください。
○政府参考人(石原大君) お答えいたします。 バス運転者の年間労働時間でございますが、直近五年間で申し上げますと、二〇一八年が二千五百二十時間、二〇二二年は二千三百十六時間と減少しております。一方、全産業平均の年間労働時間は、二〇一八年が二千百二十四時間、二〇二二年も同じく二千百二十四時間と横ばいで推移してございます。 また、バス運転者の年間賃金でございますけれども、二〇一八年が四百五十九万円、二〇二二年が三百九十九万円となっております。一方、全産業平均の年間賃金は、二〇一八年、二〇二二年とも四百九十七万円と横ばいで推移しております。
○伊藤岳君 これも次の資料でお配りをしております。 バスの運転手は全産業平均と比べて長時間労働で、しかも低賃金となっています。その上、二〇二〇年以降は、新型コロナ感染や物価高騰などの影響で賃金は大きく落ち込んでいます。 大臣、なぜこんなに長時間労働で低賃金なんですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 一つは、先ほど委員もおっしゃいましたコロナ等の問題がございました。非常に利用者数が減ったということ。そして、基本的には、その背景としては大きな人口減少、過疎化が地方では特に進んでいるということ。それから、先ほども申し上げましたが、運転者不足というのも現実問題と進んでいる。その運転者不足の原因としては、このように給料が低く長時間労働である、魅力的な職場ではないというようなこともあろうかと思います。
○伊藤岳君 では、大臣、お聞きします。 バスの運転手の賃金のこの落ち込みについて、国交省はどんな対策を取りましたか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 国土交通省としては、将来にわたって運転者を確保できるよう、賃上げなどの処遇改善は極めて重要な課題であると考えております。 ということで、まず、令和三年に運賃改定時における運賃算定手法の見直しを、また昨年には運賃改定の迅速化を行いました。また、来年度からは、運行費補助について、賃上げに資する運賃改定を行った事業者への支援強化を行うこととしております。 これらの施策で運賃を上げ、かつ運転手のお給料を上げ、魅力ある職場にということがこの運転者不足を解消する一つの大きな手段であると、このように考えております。
○伊藤岳君 今大臣おっしゃったように、賃金の算定基準の見直しをしたと。運賃の収入から人件費に回る分が増えるように基準を見直したということだと思いますが、じゃ、大臣、これで全産業平均に追い付きますか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今こういう努力をしておりますが、まだ全産業平均にまで至っていないと、このように認識しております。
○伊藤岳君 つまり、国交省自身の対策が全産業平均に追い付くと言えない対策なんですよ。 で、これだけ賃金が大きく落ち込む中で、先ほどの資料で示したように、運転士、八万人台でずっと推移していたのが、二〇二一年度からは一気に六千人以上減ることになったんです。運転士不足は、決してコロナ以後に始まった問題ではないと思います。国交省が十分この間対策を取ってこなかった、その結果が表れていると思うんですね。 国交省の第二次交通政策基本計画、二〇二一年に策定されましたが、この計画では、地域公共交通の交通崩壊が起きかねないと指摘をしました。国交省、その該当部分を紹介してもらえますか。
○政府参考人(石原大君) 該当部分について読み上げさせていただきます。 日々の生活に密着した日常的な移動は、自家用車等のパーソナルなモビリティのほか、乗合バスやタクシー、地域鉄道、離島航路・航空路等の地域公共交通により支えられている。 しかしながら、地域公共交通は、人口減少等の影響により、輸送需要の縮小、運転者不足等の厳しい経営環境に置かれている。 全国の約七割の一般路線バス事業者及び地域鉄道事業者において事業収支が赤字であり、国・地方公共団体の補助や、貸切バス・高速バス事業その他の事業の利益により補填することでサービス提供を継続してきたが、経営に行き詰まる例も見られる。 また、乗合バス・タクシー等の運転業務に従事する人々の労働環境は、全産業と比べ、労働時間は長く、年間所得額は低くなっており、人手不足・高齢化は年々深刻化している。このため、事業収支が黒字であっても、サービスの維持・確保が困難になっている場合もある。 こうした実情の下、地域公共交通が存在しない「空白地域」が、全国で拡大の一途をたどっており、年齢的理由や身体的理由等で自家用車を所有あるいは自ら運転できない「交通弱者」のモビリティの確保が極めて切迫した課題となってきている。 加えて、新型コロナウイルス感染症の影響により、旅客の輸送需要が更に減少している。交通事業が独立採算制を前提として存続することはこれまでにも増して困難となっており、このままでは、あらゆる地域において、路線の廃止・撤退が雪崩を打つ「交通崩壊」が起きかねない。 以上でございます。
○伊藤岳君 今丁寧に読み上げていただきました。つまり、このままでは、あらゆる地域に、つまり都市部も含めたあらゆる地域に、住民の生活の足である地域公共交通が崩壊するという危機に直面しているとの分析なんですね。 そこでお聞きします。次のページに、次の資料を二枚お配りしましたが、国交省の乗り合いバス路線に対する支援があります。これ、説明してもらえますか。
○政府参考人(石原大君) お答えいたします。 国土交通省におきましては、バスの維持確保のために地域公共交通確保維持改善事業というものを講じておりまして、幹線バス系統と地域内フィーダー系統に対する運行費などの支援を実施してございます。 今申し上げました幹線バス系統というのは、複数の地方公共団体をまたがる広域的な地域間ネットワークを形成する路線で、バス事業者によって運行がなされております。 一方で、地域内フィーダー系統は、幹線バス系統に接続するコミュニティーバスやデマンドタクシーなどの形態を取るものがほとんどでございまして、自治体が中心となって運行されているものでございます。 これらに対する運行費支援の補助率でございますけれども、幹線バス系統については赤字額の原則二分の一、フィーダー系統については赤字額の二分の一以内となっております。
○伊藤岳君 今説明のあった乗り合いバス路線に対する国交省の支援ですね。そのうちの一つ、地域内フィーダー系統補助、つまり地域内を小まめに走るバス路線の状況ですが、次をめくっていただくと、もう一枚資料をお配りしました。 この地域内フィーダー系補助の執行状況です。これ見ますとね、驚きました。乗り合いバス路線の赤字分の二分の一というのが補助対象経費なんですが、それに対する国の執行額、これ棒グラフの赤の部分ですね、それから申請額、黄色い部分ですが、この半分にも満たない。つまり、国の執行額は申請額の半分にしか執行していないということなんですよ。 大臣、何でこんなことになるんですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先ほど政府委員から説明しましたように、幹線については二分の一と、それから地域内フィーダーについては二分の一以内ということで、なぜ、まず二分の一以内ということで幹線と差があるのかということかと思いますけれども、補助対象の地域内フィーダー系統は全国に四千以上も存在していることに加え、収支状況が非常に厳しく全体の赤字欠損分も相当な規模に上ることや、複数市町村をまたがる幹線バス系統を補完するものであるため、予算の制約がある中、二分の一以内としているところでございます。 そして、問題の本質である、なぜこんなに少ないのか、執行額に追い付いていないのかという点でございますけれども、地域内フィーダー系統の維持確保に当たっては、地方公共団体等の運行赤字額の二分の一以内を交付するとともに、地方公共団体の負担に対しては特別交付税措置が講じられているところでございます。 その上で、地域公共交通が置かれた現在の厳しい状況に鑑み、昨年来、地域公共交通のリデザインの取組を推進しておりまして、令和五年度補正予算及び令和六年度予算案において、AIオンデマンド交通の実証運行等を支援する共創・MaaS実証プロジェクトを始め財政支援の各種メニューを措置しているところでございます。ここはしっかり対応していきたいと、このように思っております。
○伊藤岳君 二分の一以内と言うけど、これ、今グラフ見てもらったら、二分の一どころか、更にその二分の一じゃないですか。しかも、予算に限度がある、だったら予算増額すべきじゃないですか。どうですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず一つは、確かに二分の一以内で、そのまた二分の一で、トータルとして四分の一ではないかという御指摘、そのとおりでございます。 しかし、その赤字欠損額については、ほとんどがいわゆる地域公共団体が行っているわけですが、それに対しての財政支援措置、これいろいろ違いますけれども、例えばその八割を地方財政措置で補助している、こういう現実もございます。そういうことも含めます。 だからいいと言っているわけじゃないんで、今後、先ほど申し上げたような、これからの地域公共交通のリデザインでどういうふうにこの地域の最後のラストワンマイルと言われるフィーダー線系統を支援していくか、しっかり議論していきたいと、このように思っています。
○伊藤岳君 普通なら、私の所管外ですと言う分野じゃないですか、それ、地方交付税ね。 これ、足りない分は地方特別交付税措置していると言うけれども、そもそも地方交付税というのは国が地方に代わって徴収する地方税ですよね。地方の固有財源ではないんですか。地方のお金、地方の固有財源じゃないですか。 松本総務大臣にお聞きします。私のこの認識、間違っていますかね。
○国務大臣(松本剛明君) 地方交付税は、法の定めに従って、また地方交付税率などの定めに従って確保された交付税を地方にお渡しをするものでありまして、普通交付税と特別交付税という仕組みで現在お渡しをさせていただいていますが、それぞれ地方ともよくお話をした上で、今現状、必要な施策について、また災害などの臨時の需要について特別交付税などで措置させていただいているというふうに認識をしています。
○伊藤岳君 いずれにしても、地方交付税というのは地方の固有財源だということだと思います。それなのにですよ、その地方の財源に頼って国交省が自らの補助事業に十分な役割を果たしていない、ここが問題なんですよ。しかも、地方交付税が措置されていると言いますけれども、これ八掛けですね、全額じゃありません。地方に負担が生じているじゃありませんか。斉藤大臣、こんなことでいいんでしょうか。 大臣、地域内フィーダー系補助の予算は増額すべきじゃないですか。どうですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 地域の公共交通、これは、赤字分は全部国が負担するという考え方よりも、国も当然入ります、そして地域、地方公共団体も真剣に考える、そして地域の事業者も考える、地域住民も考える。そういう意味では、地方公共団体が、地方公共団体の特別な予算の中で、固有の予算の中で地域の公共交通を支援するというのは決しておかしいことではないと私は思います。 ただ、国もしっかり、この地域の公共交通をしっかり支えていかなきゃいけないということで、国、地方公共団体、事業者、そして地域、しっかり話し合っていきましょうというのが昨年法律を作らせていただいたリデザインの考え方でございます。
○伊藤岳君 私が言っているのは、余りにも国交省の責任がないということですよ。今、その乗り合いバス路線に対する支援というのは二百億円程度ですよ。私たち日本共産党は、せめて五倍の一千億円に増額することを提案しています。その程度の増額はすべきじゃないかということを聞いているんですね。 そしてもう一つ。実は、この地域内フィーダー系統補助については、新たに開始する路線に適用するとかの条件が付いてくるんですよ。ですから、初めから支援の対象外となる赤字路線があるんです。だから、私の埼玉県でも、私のじゃない、私の住む埼玉県でも申請可能な路線はごく限られて、僅か、僅かですよ、五千三百八十四万円しか行っていないんですよ。 大臣、予算額が足りているという認識なんですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 決して足りているという認識ではございません。 今、先ほど来申し上げましているように、地域の公共交通が大変厳しい状況にある、この認識は一緒でございます。この地域公共交通をどう守っていくか、特にラストワンマイル、地域フィーダー線、これをどう守っていくか、これは予算の増額も含めて今後しっかり議論していかなくてはならないと思います。
○伊藤岳君 いや、本当にその予算を増額していくというのは、まさに今予算審議ですから、そうしないと住民の生活の足を守ることはできませんよ。 次に、タクシーとライドシェアについて聞きます。 タクシーも運転手の賃金改善が課題になっています。こういう事例があります。賃金体系を二〇二二年十一月に改定したさいたま市の飛鳥交通大宮というタクシー事業所において、最多賃金帯である、最も多い賃金帯である営業収入が四十三万円の運転手さんの場合、何と五万二千四百三円も賃下げが起きているんですよ。 斉藤大臣、この賃下げが起きている、こんな事態を放置されていいんですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) その個別具体的な例についてはちょっとコメントを差し控えさせていただきますが、一般論として、運転者の賃金等の労働条件については基本的に労使間で決定されるべきものであると承知しておりますが、運賃改定の効果が事業者における賃金に適切に反映されていない事実が確認された際には、当該事業者に対し適切に反映するよう指導を行ってまいりたいと思います。
○伊藤岳君 埼玉県では昨年の十一月に運賃改定されたんですよ。それでも賃金に反映されていないんです。しっかり是正指導してください。 タクシーの運転手は、こうした足下で賃下げという事態が放置されたままなんです。こんなことも解決できないで、幾ら移動の足の確保だといってライドシェアだといっても、一方で運転手離れには加速、歯止めが掛からない。結局、移動の足の問題は解決しないんではないですか。大臣、認識どうですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 過去においてタクシーの供給過剰による収益基盤の悪化や運転者の労働条件の悪化等の問題が生じ、タクシーが地域公共交通としての機能を十分に発揮することが困難な状況となり、これを解消することを目的として平成二十一年にタクシー特措法が制定されたと、経緯がございます。 本年四月から開始する地域の自家用車や一般ドライバーを活用する新たな運送サービスは、タクシーの不足を補完する範囲内で実施するものとしております。タクシー運転者の労働条件や処遇などの点も十分に踏まえて、慎重に制度設計をしてまいりたいと思います。
○伊藤岳君 慎重に制度設計すると言うんですが、四月から始まるライドシェアの解禁では、アプリによる配車とタクシー運賃の収受が可能な運送サービスですよね。しかし、このアプリ配車にはこんな問題が既に起きているんですよ。 これ、複数の事業所、複数の運転手から、私、聞いてまいりました。アプリによる配車では、例えば行き先が長距離乗車になる場合、アプリの系列タクシー事業所の運転手に配車が優先されるとか、アプリ配車を受けた回数で運転手に順位が付けられて、その順位が上の人がアプリからの配車優先的に来るというようなことがあるというんですね。 そしてまた、こんな話もありました。休憩も取らずに、何とか順位を上げようとして仮眠時間まで削って頑張って頑張って、順位が上位に上がったら急に配車通知が来なくなったという話もあるんですよ。つまり、アプリによる配車で運転手さんの手取り賃金に格差や賃下げが生じているという話なんですよ。 大臣、このアプリによる配車の導入でタクシー運転手の賃金や処遇が引き下げられることはないと、絶対ないと言い切れますか。
○委員長(櫻井充君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) はい。 今回の四月からの施行は、一部地域また時間帯でタクシー不足が言われております、こういう、あと観光地もそうです、そういう社会的課題に対してどう対応するかという観点でございます。今、それにつきましていわゆるパブリックコメントを取っております。そういうパブリックコメントでも、そういうお声が来ていることも確かでございます。そういう声にも十分配慮しながら、そして先ほど申し上げましたようにタクシー運転手の処遇等も十分配慮しながら制度設計をしていきたいと思います。
○委員長(櫻井充君) 時間が参りました。おまとめください。
○伊藤岳君 ないとは言い切れないですね。 このアプリによる配車の参入を狙っている楽天などが入っている新経済連盟がライドシェアの解禁を迫っています。大企業の利益優先にして地域公共交通がゆがめられることは絶対にあってはならないと指摘して、質問を終わります。
○委員長(櫻井充君) 以上で伊藤岳君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(櫻井充君) 次に、大島九州男君の質疑を行います。大島九州男君。
○大島九州男君 れいわ新選組、大島九州男でございます。 まず冒頭、この度の能登半島地震によりお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された全ての方々にお見舞いを申し上げます。 まず最初に、人命救助に重要な七十二時間に焦点を当てて質問させていただきます。 地震発生の後、災害本部の立ち上げまでの時間やその後の運営の実態、そして、この人命救助に重要な七十二時間の自衛隊と消防の活動について詳しく教えてください。
○国務大臣(松村祥史君) お答え申し上げます。 まず、一月一日十六時十分に発災をいたしました。その直後に総理から、国民への適時的確なまず情報の提供及び住民避難等の被害防止の措置、早急な被害状況の把握、人命第一の方針の下、政府一体となって被災者の救命救助等の災害応急対策に全力で取り組むこと、こういった御指示が出されました。 私も、発災後、十六時三十七分には官邸に入りまして、官邸に入って特定災害対策本部を十七時三十分に早速立ち上げ、その間、現場の状況を把握すべく活動をしておりました。 また、この特定災害対策本部は八時に第一回目の会議を開催をしたところでございます。そこでは、発災後からありとあらゆる情報を収集いたしまして、それに対する総理からの指示の下の私からの指示も行ったところでございます。まず、迅速な情報収集、更なる情報収集、被害状況の把握に全力を尽くすこと、人命の救助を第一に行方不明者等の一刻も早い救命救助に全力を尽くすこと、先手先手で被害の拡大防止に万全を期すこと、ライフラインやインフラの早期復旧に全力を挙げることなどを改めて私からも御指示をいたしました。 また、それぞれの省庁から報告がございましたので、そこで少し足りていない部分について感じたもの、これ熊本地震の経験からですが、プッシュ型支援の準備をしておりましたので、道路復旧のめど、こういったものはどうなのか、海路、空路はどうなのか、こういった指示を改めて国交省にいたしました。 また、厚労省の方には、透析患者の方々が病院が被災をしますと透析を受けられなくなりますので、石川県内全ての病院、福祉施設、被災状況を確認の上、透析をやっていただいている病院は更に詳しく状況を把握するようにお願いをいたしました。 また、通信については、これもまた熊本で通信が不通になった地域がございましたので、民間の方々に是非、移動基地局、こういったものの手配をお願いを、指示をしたところでございます。 その後、現地から刻々と入ってくる被害の状況を踏まえまして、二十二時四十分に総理を本部長とする非常災害対策本部を設置をいたしました。 また、二十三時二十二分には副大臣でございます古賀副大臣を本部長とします現地対策本部を石川県庁内に設置をいたしまして、警察、消防、自衛隊、また海保の皆さん、国交省のテックフォースなど関係機関もあらゆる手段を用いて被災地に入っていただき、夜を徹しての人命救助やインフラの復旧などの災害対応に当たってきたところでございます。
○国務大臣(松本剛明君) 発災当初からの動きについての御照会いただいたというふうに思っておりますが、私自身も前回総務大臣を務めさせていただいたときに、この緊急消防援助隊、要請を待たずに出すということもできるのかということを確認をさせていただきました。制度上も、法制度上もできる仕組みになっておりまして、体制も整え、また実際に待たずに出ることについての備えもできているということでございましたが、今回も、十六時十分の発災でございますが、要請を待たずに、十六時三十分には出動の求めということで、緊急消防援助隊に登録いただいている各本部に出動ができるかどうかということを出しました。 その後、各本部からの対応可能などを受けて、十七時三十分には消防庁長官から指示を出すという形になっております。この間に、既に現地、被災地からは出動の要請もいただいているところでございますが、この指示によりまして発災当初から約二千名規模の緊急消防援助隊を出動いたしました。 もちろん、その間、発災直後から消防庁幹部、総務省幹部も官邸に入りまして連携を取らせていただき、今防災担当大臣からお話がありました通信も総務省の所管でございますが、その話は割愛をさせていただいて、必要な指示を出させていただきました。 発災後七十二時間ということでございますが、一月四日までには千八百名が陸上部隊として輪島、珠洲、能登町などの現地に進出し、また、先ほど二千名と申しましたが、数百名が後方で航空部隊という形で支援をさせていただいて、倒壊家屋からの救助、捜索、孤立地域からのヘリの救助、救急搬送、病院や高齢者施設からの転院搬送など、被災地のニーズに応えるべく様々な活動に取り組ませていただきました。
○国務大臣(木原稔君) 防衛省といたしましては、まず発災直後は、私は衆議院の赤坂の議員宿舎におりましたが、秘書官から第一報を受けるとともに、直ちに十六時十七分には、人命救助を第一義とした活動を実施することや、またあらゆる手段を活用した情報収集活動を実施することなどをその場で指示をしました。そして、防災服に着替えて対応をしたところでございます。 それから、それを受けて自衛隊の部隊ですけれども、私の指示を受けて、本来は災害派遣要請があるんですけど、その前に、災害派遣要請を待つことなく直ちに初動対処部隊、ファスト・フォースといいますが、ファスト・フォースの航空機等によって被害状況を把握するとともに、関係自治体へ連絡員、リエゾンという形で関係自治体にもそれを派遣をいたしました。 七十二時間以内ということでございますが、その航空機を発進させ被害状況を把握すると。そして、とりわけこの半島の先端部、輪島市には私どもの航空自衛隊の輪島分屯基地という部隊がございますが、その部隊の隊員が発災一時間で被災者約千人を基地内に保護し、そして適切に毛布等を配り、落ち着いた段階で輪島から、市内に戻り、倒壊家屋から生存者の救助などを行っております。 また、道路が途絶しておりましたから、特に輪島市、珠洲市方面では、その人命救助活動に加えて、発災直後からヘリによる患者の輸送あるいは救援物資の輸送、そして孤立した住民の救助、それから警察、消防のレスキュー隊員などもこれ自衛隊の私どものヘリなどで人員輸送を実施するということなども行いながら、二日から三日の未明にかけては、輪島市内に通じる県道、特に県道一号ですね、の土砂や落石を不眠不休で除去をし、救助部隊を送り込むルートを開通させるなど、人命救助そして救援活動というのは可能な限り迅速に行ってきたところでございます。
○大島九州男君 防災大臣と防衛大臣は熊本で発災した地震を経験されていますが、その経験上、今回の対応の中でこういうことができたと、こういうことに気を遣ったんだということがあったら、それぞれ教えていただけますか。
○委員長(櫻井充君) 松村防災担当大臣。(発言する者あり)お二人というのは。ちょっと済みません、二人って。ごめんなさい、ちょっといいですか。二人と言われてもどなたなのか分からないので、担当大臣の名前を言っていただけないですか。済みません。だって、熊本で。ごめんなさいね。じゃ、どちらになるんですか。 木原防衛大臣。
○国務大臣(木原稔君) 私の選挙区は熊本一区といって、熊本市東区、北区、中央区。熊本地震発災当時は、私は、本災の際は自分の自宅で震度六強という震災を受けました。そして、私の地元には健軍、陸上自衛隊の健軍駐屯地が部隊がいます。そして、北区には北熊本駐屯地という第八師団も所在をしている。 そういうわけで自衛隊の活動が極めて迅速にできたわけですが、今回は能登半島、しかも輪島分屯基地、百五十人、元日は四十人という、そういう状況の中でしたから、その差というものをどういうふうに考えるかということを自分の経験を基に頭を絞りながら考えていたところです。 さらに、熊本地震では初めてプッシュ型支援ということを行ったわけですが、そのときの、非常にそれは初めての試みでうまくいったとは思いますが、いつ、そしてどの場所に、そしてどの時間、時間が経過ごとに何を、それを運ぶかということはどんどんどんどんニーズが変わっていくと。七十二時間の間でも、二十四時間後、四十八時間後、そして七十二時間、被災者が望むものが違うということなので、それをよりきめ細かくプッシュ型支援を行わなきゃいけないと。 プッシュ型支援もどんどんバージョンアップさせていくということを、その後の、熊本地震後の被害で、震災対応でやってきましたので、じゃ、今回、能登、孤立した地域、半島では何が必要なのか、そして季節が非常に寒いというところで何が必要なのかということを、松村防災大臣、共に熊本地震、そして令和二年七月豪雨災害を乗り越えた本当に盟友として、一緒にいろんなことを話しながら考えてきたところであります。
○国務大臣(松村祥史君) 一概に熊本地震と比較はできませんが、十六時三十七分に官邸に入り、モニターを見ていろんな情報が随時入ってくる中で一番思いましたのは、熊本と違う点は、やはり地理的制約、これは非常に厳しいものがあるなと。また、発災した時期、いつも申し上げておりますが、厳冬期であること。本当に人命を救う側も、また救われる側も大変厳しい状況にあるなという感覚を持っておりました。 その上で、七十二時間、人命救助を最優先としつつ、次に来るフェーズも含めていろんなことを考えておりましたし、当日、知事ともお会いができましたので、この七十二時間に全勢力を投入する中でまず何ができるかということをいろんな大臣とも連絡を取りながらやらせていただいたところでございます。 それから、先ほど申し上げましたが、第一回目の会議のときに私が指示をいたしましたことは、熊本のときにすぐ来たオーダーでございます。透析の病院の、被災をして水が足りないとか、こういったのを、能登半島だけという調べしかなかったですから、こういったものを金沢、県内全域に広げるべきだということで指示をして対応したりとか、持てる知見を全て吐き出して、確認作業と情報収集、これに徹したところでございました。
○大島九州男君 今やっぱり何事も経験からバージョンアップしていかなくちゃいけないと、そういうことで、お二人頑張っていただいたことには感謝申し上げます。 要救助者、今回、瓦れきの下になったとか、大変厳しい状況だった人たちを救助するのに消防も自衛隊も地域の人も頑張っていただいたと思うんですが、その中でもやっぱり弊害となった地理的状況とかいろんな中で、どういったことが一番障害だったのかというのは、消防、それから防衛省の方からも教えていただければ。
○国務大臣(松本剛明君) 今もお話がありましたが、発災当初、やはり輪島市など災害現場まで道路が一部使えない状況であったということがございました。使用可能な道路を使いつつ、自衛隊や海上保安庁とも連携して、空路、海路で災害現場に向かわせていただきました。 また、消防車のような大型車両が通行できなくても普通車であれば被災地に向かうことができた、そういう地域もありまして、そのようなところへは、救急車など移動可能な車両で隊員、資機材を積んで被災地に進出する。そのような形で、先ほど申しましたように、発災後七十二時間の間に陸上部隊として千八百名程度が現地に進出をさせていただきました。 これまでも、大きな災害のたびに対応を検証し、その教訓を生かすように努めてきたところでありますが、今回の災害対応についても、緊急消防援助隊として出動した隊員から話を聞くなどして検証し、今後に生かせるようにしてまいりたいと思っております。
○国務大臣(木原稔君) 今般の能登半島地震では、やっぱり防衛省としては、何よりも道路網が寸断された半島部という、言わば陸上からのアクセスが非常に困難だったという点が、これがやっぱり最大の問題だったと思います。このような状況にもしかし対応しなきゃいけませんので、自衛隊としては、その陸海空それぞれ自衛隊が航空機を持っておりますから、その集中運用をしていこうということ。 それから、自衛隊の艦艇、これを能登半島の北側から洋上の拠点として活用するということを考えました。輸送艦の「おおすみ」というものを、そこを出動させまして、そこから、エアクッション艇という、LCACというのがございます、それに重機やあるいは支援物資を載せて、そして、ここは海岸にもビーチングをすることができますから、そういったことを活用するということ。 言わば、陸海空統合運用能力を結集して人命救助活動等に当たったというところでございます。
○大島九州男君 能登の地形的事情から空からの進入経路の大切さを痛感したと思いますが、特にヘリの、ヘリですね、の必要性感じられますけれど、パイロット、整備士の不足が指摘されていますが、国交大臣、それから防衛大臣の御意見をいただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 災害時におきまして、防災ヘリコプターなどを活用し被害状況調査や緊急物資輸送などを空から実施することは迅速な復旧支援活動に有効であると、このように今回も痛感したところでございます。 こうしたヘリコプター等を安定的に運用するためには国家資格を有するパイロットや整備士等の人材を中長期的な視点で計画的に確保していくことが重要であり、国土交通省としてはこれまでも、人材確保策として、パイロットや整備士の養成施設の規模の拡大、国家資格取得時の試験科目の合理化、パイロットや整備士を対象とした奨学金の創設などの取組を進めているところでございます。 これらの取組により現時点では必要な人材を確保できているものと考えておりますが、今後予想される航空需要の増大等を見据えて、本年二月、パイロットや整備士の人材確保、活用についての検討会を新たに設置いたしました。 今後、検討会における有識者や関係団体の御意見も踏まえながら、官民で連携しつつ、パイロットや整備士の人材確保の強化に積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
○国務大臣(木原稔君) 委員の配付資料の中に、こののと里山空港というのがございますが、この機会に、大変お世話になった日本航空学園さんのちょっとお話をさせていただきたいと思いますが、能登空港に隣接した交通の利便性が非常に高い場所にこの日本航空学園さんは所在をしておりまして、一月四日以降、陸上自衛隊の中部方面隊等の部隊が、実際に現地指揮所やまた自衛隊の宿泊所として、その学校の校舎であるとか体育館、駐車場を利用させていただいておりましたことに、この場をお借りしまして感謝を申し上げます。 当該施設の利用については梅澤理事長にも御提案をいただいたわけでございますが、そういった中で、今回の操縦士やあるいは整備士の不足というのは最近特に言われているところでございます。特に民間の航空機がどんどん小型化をし多頻度化をしている中で、まさにパイロット不足という状況であります。同時に整備士も足りないという中で、こういった日本航空学園さんのような学校に対しても御協力をこれから募っていかなければいけないということで、今後いろんな形で防衛省・自衛隊としても協力ができればというふうに考えております。
○大島九州男君 今大臣の方からお話がありました日本航空学園というのがたまたま今回能登空港の横に隣接していて、今そこを救助の拠点として使っているというふうに聞いていますが、総務省、どのような経緯で、どのような形で今そこを活用しているのかというのを教えていただければ。
○国務大臣(松本剛明君) 今回の能登半島地震では、本当に多くの建物やインフラが被害を受け、特に奥能登地域では、活動する、私どもから派遣をお願いをしている応援職員の方々も、金沢市などから移動するというのは非常に難しく、宿泊場所もなかなか確保できないという状況でなりまして、応援職員の宿泊場所の確保をどうするかということが大事な課題となりました。 今回のこの能登半島地震で、私も現地の被災自治体の石川県などともお話ししますが、支援者を支援するということも一つの大きなテーマになったというふうに思っております。 そういった中で、奥能登地域の市町へアクセスが良い施設を調べましたところ、今お話がありました日本学園、日本航空学園石川キャンパスを宿泊場所の候補として打診をさせていただきまして、同学園の御厚意により利用させていただけることになりまして、宿泊場所として利用するに当たっては、石川県と連携して宿泊環境を整備しまして、現在、自治体の応援職員を中心に約二百名が利用しているというふうにお聞きをしております。利用期間は、現在のところ使用開始から一年間ということでなっているというふうに承知をしております。 宿泊場所の確保という意味では、これからも非常に重要になってくると考えていまして、県が、石川県が宿泊場所を一元的に確保された場合には、負担する経費の八割について特別交付税により措置することとするなど、支援者の活動環境の改善にも私どもも注力をしているところでございます。 経緯、以上でございます。
○大島九州男君 たまたまこのように広い敷地と建物を持ってエプロンもあるような学園が使えたというのは大変有り難いことだったと思うんですが、全国にはいろんな学園とかこういう施設が点在していると思います。 こういうような施設を災害の際に救助活動、復興の拠点として事前に使用して、指定して活用するということはいいんじゃないかというふうに思うんですが、防災大臣のお考えをお願いします。
○国務大臣(松村祥史君) まず、私からも、日本航空学園能登キャンパスにおきましては、自衛隊やそれから全国からの派遣自治体の職員の皆さん方の活動拠点として使わせていただきました。御協力に心から感謝を申し上げたいと思います。 その上で、こういう拠点の整備はどうなっているのかという御質問かと思いますが、南海トラフ地震や首都直下地震などの大規模地震につきましては、発災した場合に備えまして、警察、消防、自衛隊の救助部隊の活動拠点や進出ルートなどを示すとともに、人命救助のために重要な七十二時間を意識したタイムラインも明示をしているところでもございます。こういったものを定めた具体的な応急対策活動に関する計画を定めているところでございます。 この計画を基にいたしまして、救助・救急活動や緊急輸送ルートの通行確保など、様々な活動について迅速な行動を行うこととしております。
○大島九州男君 ありがとうございます。(資料提示) 石川県知事が創造的復興というのを目指していると。で、能登の一つの復興のシンボルとして、災害救助人材教育拠点というような形でこのように使っていくということはいいんじゃないかと。 先ほど国交大臣もおっしゃいました、人材の育成も大事だと。そして、とにかく学校を復興するということを一つのモデルとしていったらいいんじゃないかというような、こういう資料にありますような考え方、国交大臣、復興大臣、それから防衛大臣、総務大臣、それぞれ見解を一言ずつお願いします。
○委員長(櫻井充君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(櫻井充君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(松本剛明君) 創造的復興という言葉は阪神・淡路大震災の際にも用いられた言葉で、やはり災害から立ち上がっていくに当たっては前向きになるということが大変大事だと思います。 その上で、私からも日本航空学園石川キャンパスの関係の皆さんには御礼、感謝を申し上げたいと思いますが、委員の御指摘、備えることが大切だという趣旨でのお話だと思います。私どももしっかりそのように備えていきたいと思っております。
○大島九州男君 ありがとうございます。 それでは、次の質問に入らせていただきます。 厚労大臣、政府が人件費の高騰に対して、医療従事者、介護従事者には手当てをするというふうに聞いていますが、施術所で働く人たちについてそのような手当てを考えていらっしゃるのか、そこら辺をちょっと教えていただければと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 柔道整復及びあんま、はり、きゅうに関わる療養費の改定については、診療報酬改定と同様、おおむね二年に一度の改定を行っておりまして、具体的な内容については、施術者代表、保険者代表及び有識者代表等により構成されるこの専門委員会において検討されております。 令和六年度の療養費改定については、現在この専門委員会において検討が行われておりまして、先生御指摘の観点も含めてですね、引き続きこれ、具体的にこの改定の項目検討していきたいと思います。
○大島九州男君 ありがとうございます。 療養費の改定は、いつも診療報酬の半分の手当てしかないというか、療養費の柔整施術の皆さんのですね。今回、やはり人件費の底上げをしようと思うと、なかなか厳しい状況であるというふうなことがあります。 大臣、もう一度、是非そういう施術所で働く人たちの人件費手当て分を考慮するというようなことを明快におっしゃっていただけると有り難いので、よろしくお願いします、もう一度。
○国務大臣(武見敬三君) 特に、この改定に当たっては、現下の物価高騰や賃金上昇、これも踏まえつつ、患者負担、保険料負担等への影響も考慮をして、そして引き続き患者が必要なサービス、これを受けられるように検討していきます。
○大島九州男君 今日の質問、総括させていただきますが、能登の復興、これを創造的復興ということで、特に学園が教育をする、そういう人材育成をするという場所でもありますし、復興、防災の拠点として、ヘリの活用というのは今回大変重要な部分だというふうなことを感じたところもございます。 そういう人材の育成のために、国交大臣もおっしゃいました、ライセンスを取る、そういう人たちを、今、宮崎では民間のパイロットを国のお金で養成していますけど、こういうヘリは防災だとかそういう部分に非常に有効な手段の航空でありますので、そこら辺もしっかり後押しをしていただいて、能登の復興、そして、そういうこれからいつ起こるか分からないいろんな災害に対して活用できるようなものにしていただくことを要望して、終わります。 ありがとうございました。
○委員長(櫻井充君) 以上で大島九州男君の質疑は終了いたしました。(拍手) 本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十六分散会