予算委員会 第5号
- 発言数
- 509 件
- 登壇者
- 37 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2024/03/06
会議録
○委員長(櫻井充君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 公聴会開会承認要求に関する件についてお諮りいたします。 令和六年度総予算三案審査のため、来る三月十二日午前九時に公聴会を開会いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(櫻井充君) 御異議ないと認めます。 つきましては、公述人の数及び選定等は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(櫻井充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(櫻井充君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 令和六年度総予算三案審査のため、本日の委員会に特定非営利活動法人日本障害者協議会代表藤井克徳君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(櫻井充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(櫻井充君) 令和六年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、一般質疑を百二十分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党十八分、立憲民主・社民四十一分、公明党十五分、日本維新の会・教育無償化を実現する会二十一分、国民民主党・新緑風会十分、日本共産党十分、れいわ新選組五分、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(櫻井充君) 令和六年度一般会計予算、令和六年度特別会計予算、令和六年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 これより一般質疑に入ります。有村治子さん。
○有村治子君 皆様、おはようございます。自由民主党の有村治子です。 質問の機会を賜りましたことに心から感謝を申し上げます。 自由民主党に所属する一員として、今般、甚大なる政治不信を招いてしまっている現状に鑑み、誠に面目なく、ふがいなく、連帯責任として大変申し訳なく存じます。悔しい思いも当然ございます。政治家の力の源泉は信用であり、政党として失った信頼を回復するためには、まずは言っていることとやっていることを一致させることからだと自らに言い聞かせ、本日、謹んでこの場に立たせていただきます。 今、瀬戸際に立つ自由民主党が主権者たる国民の皆様から厳しく問われているのは、政党としての自浄能力のみならず、果たして、自民党が国家を担う矜持と気概を発揮し、日本を守る政策を打ち立て、結果を導き出す胆力があるかどうかだと思います。 そこで、政治資金についてお伺いします。 現行の政治資金規正法は、外国人、外国法人等から寄附を受けることを禁じています。その趣旨は、日本の政治や選挙が外国政府、外国勢力から影響を受けることを未然に防ぎ、国家としての日本の主権を守るためであります。極めて妥当な危機感だと考えます。 しかし、その一方で、外国人、外国法人による政治資金パーティー券の購入には制限が設けられていません。外国人による寄附は禁じられる一方で、パーティー券の購入は特段の制限がない。事実上どちらも政治活動への経済的支援であることには変わりはなく、外国人等によるパーティー券の購入を正していかなければ、我が国の政治が外国勢力から支配や干渉を受ける、制度的な脆弱性を持ち続けることになります。ゆえ、この度の反省の上に政治資金規正法の改正を行っていく際には、外国人、外国勢力、法人等によるパーティー券の購入を禁ずる改革も行うべきだと考えます。 自由民主党総裁でもいらっしゃる岸田文雄内閣総理大臣の御見解、信念をお伺いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員御指摘のように、外国による我が国の政治その他の分野に関する情報収集や我が国各界への影響工作など、我が国に対する有害活動に対して的確に対処すること、これは重要なことであります。政府としても、様々な分野において外国の機関等による諸工作が行われているとの認識に立って、情報収集、分析に努めているところです。 その中で、御指摘の政治資金規正法では、外国人、外国法人等から政治活動に関する寄附を受けてはならないとされていますが、これは、我が国の政治や選挙が外国人や外国の組織、外国の政府など外国の勢力によって影響を受けることを未然に防止しようという趣旨であると承知をしています。他方、この政治資金パーティーについては、寄附とは異なり、当該パーティーへの参加の対価として支払われるものであるからして、平成四年の議員立法における改正においてもパーティー券の購入者に係る制限は設けられなかった、このように認識をしております。 これを法改正ということであるならば、今までのこの立法における様々な経緯、これをしっかり確認した上で、これは各党共通のルールを作るわけでありますので、この議論を深めなければなりませんが、その際に、委員の問題意識、これは共有いたします。そして、自民党として御指摘の問題意識において何ができるか、これを考えてみたいと思います。
○有村治子君 ありがとうございます。 総理がいみじくも明言されましたとおり、権威主義国は、民主主義国家の政治に様々な形で影響力を行使し、自らにとって都合の良い選択を誘導しようと工作や揺さぶりを現に掛けています。また、特定の外国の方がわざわざ日本の政治家からパーティー券を買い続け、参政権がないにもかかわらず少なからずの経済的支援を続けているとすれば、それは相応の動機があるはずです。その政治的動機がどのようなものであるのか、その個々人が固まりとなって主張し、日本で実現されようとする政策や懐柔策がどのようなものになるのか、当然警戒しなければなりません。地方参政権もそのターゲットの一つでしょう。内なる侵食に対する危機感、国家観が問われています。 いみじくも総理が最後におっしゃっていただきました、自由民主党として、また総理として危機感を共有するということでございますので、自民党総裁として自民党の実務者に指示を出していただけるものと御期待を申し上げます。 政治資金の不記載問題に絡み、連日、安倍派という表現がなされています。今は亡き安倍元総理が現在派閥を率いられているわけではありません。むしろ、不透明な資金管理をやめるよう働きかけておられたのが安倍元総理だったということが各種報道で明らかになっています。安倍元総理亡き後、政策集団の次のリーダー、後継者を一人に絞らないというのは、清和政策研究会、清和研の事情や方針、都合でありまして、だからといって、前任者である今は亡き安倍元総理のお名前だけが不祥事で使われ、あたかも不記載を先導したかのように報じられていることが毎日、毎週、毎月なされているのは、率直なところ、いたたまれません。 私はその言い方すら嫌いですが、死人に口なしということわざがあります。いわく、亡くなった方は釈明も弁明も反論もできないから、罪をかぶせたり、都合の悪いことをその人のせいにする、本当に美しくない、およそフェアプレーではないやり方です。 そもそも、安倍元総理は、何の覚悟もないまま暴漢に狙われ、凶弾に倒れられ、天寿を全うすることを遮られた犯罪被害者でもあります。各国が弔意を示すために半旗を掲げ、国や地域によっては議会で追悼演説が行われ、銅像までが建ち、その世界的リーダーシップが惜しまれ、御逝去を悼まれているリーダーであります。 どのような政治的立場を取るにせよ、お亡くなりになった方はおとしめず、死者の尊厳を守ろうとするのが日本の慣習、我が国の良心ではなかったか。 最愛の夫を突如奪われた安倍昭恵夫人が気丈に振る舞っておられるお姿を拝見するにつけ、今回の一連の不祥事で、派閥統治の実態がないのに、唯一、安倍元総理のお名前だけが、連日、安倍派、安倍派と報じられる現状を昭恵夫人始め御遺族はどんな気持ちで耐えておられるのだろうかと思うと、本当に申し訳ない気持ちが込み上げます。 本来の報道は、清和研、清和会と報道されるべきだと考えます。世界からその卓越した政治手腕をたたえられた安倍総理の名前をおとしめるような言い方、まるで不祥事を先導したかのような印象操作を惹起する呼称は努めて是正すべく、岸田総理には誠心誠意リーダーシップを発揮していただきたいと考えます。総理の見解、真摯な御決意を伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 特定の政治団体の呼称、報道上の呼称について私の立場からコメントをすることは控えますが、私自身は、国会で答弁する際には、正確性を期すという観点から、清和政策研究会、清和研、こういった言葉を用いてきたところであります。 その上で、思いを述べよということでありますので、私自身、安倍元総理、衆議院当選同期でもあり、若い頃から、外交や安全保障、様々な分野で御本人が研さんを積まれてきた、こういった姿を見てきました。また、外務大臣の立場から、この国際社会において、自由や民主主義、法の支配、人権といったこの考え方を重視し、国際社会をリードしてきた、こういった姿を見てきました。こうした長年にわたる経歴あるいは御功績、こうしたものは決して色あせるものではないと私は考えております。
○有村治子君 真実の究明を求めるというのは、私も自民党の一員として当然追求をしてまいります。 次に、自衛官の靖国参拝についてお伺いします。 防衛省には、靖国神社等の参拝に関連し、行動規範を定めた事務次官通達があると伺っています。ちょうど五十年前に作成された当時の防衛庁事務次官通達により、防衛省は自ら何を律しておられるのでしょうか。お答えください。
○国務大臣(木原稔君) 宗教的活動に関するその事務次官通達が発翰された昭和四十年代というのは、例えば護国神社への殉職自衛官の合祀に関して、その自衛隊の、当時は地方連絡部と言っていましたが、地方連絡部の職員が行った行為が裁判に訴えられて、その適否が争われたと、そういった事例がございました。 宗教的な活動に関して、その同通達が発翰されるその前から、憲法二十条及び憲法第八十九条に明記されているところに従って自衛隊は各部隊等に指導をしておりましたが、当時の考え方として、宗教的活動に関する隊員の指導と隊員個人の信教の自由の尊重に適正を期すために、五十年前でありますが、昭和四十九年に同通達を発翰したものというところでございます。
○有村治子君 そこで何を律しておられるのか、次にお答えいただきたいと思います。 今年年頭に行われた陸上自衛隊幹部の靖国参拝について、防衛省は通達に照らしどのように総括をされたのでしょうか。 防衛省・自衛隊においても誤解を招く行動は避けなければならないと記者会見でおっしゃった大臣の意図は、必ずしも世間に正確には伝わっていません。いま一度、大臣の御真意をお聞かせください。 また、自衛官の靖国神社参拝について、何が適切であり、どのような課題があると防衛省として整理されたのか、明確にお答えください。
○国務大臣(木原稔君) まず、当然のことではございますけれども、自衛隊員というものは、自衛隊員であれ、その憲法二十条の第一項により信教の自由というのは保障されております。各々の自由意思に基づき私人として行われる限り、いかなる宗教上の施設を参拝しても、それは隊員個人の自由であります。 他方で、憲法第二十条第三項には、国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない旨が定めて、定められておりまして、防衛省・自衛隊においては、この点において憲法に抵触するような誤解を招く行動は避けなければならないと申し上げたところでございます。 本年一月の陸上幕僚副長の靖国神社参拝は、参加者全員が各々の自由意思に基づく私的参拝と認識した上で、休暇を取得し、玉串料を私費で支払った私的参拝であり、宗教的活動に関する事務次官通達に違反するものではないというところでございます。
○有村治子君 一部報道においては自衛官が制服を着て靖国神社を参拝したことがあたかも問題であるかのように報じられていますが、現実問題として制服着用の参拝に何か課題はあるのでしょうか。
○政府参考人(三貝哲君) お答え申し上げます。 自衛官は、自衛隊法などにより常時制服等を着用しなければならないとされておりますことから、自衛官が制服を着用して私的に参拝することに問題はなく、制服を着用していることをもって、部隊参拝することを厳に慎むべき旨の事務次官通達に違反するものではございません。
○有村治子君 つまり、制服を着ているからといってそれは公式参拝を意味せず、私的な参拝であれば何ら問題はないということでしょうか、確認をいたします。
○政府参考人(三貝哲君) お答え申し上げます。 繰り返しとなりますけれども、自衛官は常時制服を着用する義務を負っておりまして、制服を着用することをもって参拝することは事務次官通達に違反するものではございません。
○有村治子君 防衛装備移転、特に戦闘機の第三国移転についてお伺いします。 我が国の防衛産業がたどった歴史及びその特徴、教訓について教えてください。
○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。 我が国の防衛産業は、戦時中に装備品の生産等のための基盤の大部分が喪失をいたしました。しかしながら、自衛隊の創設の前後から、装備品のライセンス生産あるいは研究開発、こういったことを通じまして技術の蓄積をしてまいりました。こういったものを生かしながら国産化に取り組み、防衛生産・技術基盤の強化に努めてきた結果、一定の基盤を保持するに至ったところでございます。 他方で、防衛産業は多大な経営資源の投入を必要とする一方で、近年は収益性が制度上予定された水準よりも低くなることが多いこと、また、その結果として企業にとっての魅力が乏しい点、原材料や部品等の供給途絶リスク、サイバーリスクなど様々な課題を抱えており、複数の企業が防衛事業から撤退するなど厳しい状況にあると認識をしております。 我が国の防衛産業は言わば防衛力そのものであると認識をしており、こうした状況を克服し、基盤の維持強化に取り組んでいくことが重要であると、このように考えてございます。
○有村治子君 航空優勢、かつては制空権と言っていたものをイメージしていただければ分かりやすいかと思います。航空優勢を維持するということは、防衛上どのくらい重要なことなのでしょうか。
○国務大臣(木原稔君) 航空優勢、すなわち、空において我が方の部隊が相手方から大きな妨害を受けることなく諸作戦を遂行できる状態を確保すること、これは我が国の領土、領海、領空を守り抜く上で極めて重要になるというふうに考えております。 その上で、戦闘機というものは、専守防衛の下で、航空優勢を確保し、防衛的任務を遂行するための中核的装備品として、これは不可欠な役割を担うものと認識しております。
○有村治子君 世界最大の人口を擁し、日米豪印、クアッドの一角を成すインドは、ウクライナを侵略した後も、ロシアに対し、時に融和的であるようにも見えます。どのような背景があるのでしょうか。インドとロシアの関係について御説明ください。
○政府参考人(加野幸司君) お答え申し上げます。 インドのロシアに対する関係でございますけれども、他国の外交スタンスについて確定的なことは申し上げられませんけれども、一つ指摘されておりますのは、伝統的にインドはロシアから多くの防衛装備、防衛技術を依存しているということが指摘をされているところでございます。
○有村治子君 もう少し詳しく述べてください。
○政府参考人(加野幸司君) お答え申し上げます。 インドでございますけれども、まず、冷戦下におきましては、パキスタンあるいは中国との間で国境問題を抱えて、軍事衝突も発生したということがございまして、外交、軍事面でのパートナーを必要としていたということがございます。 こうした中、インドとしては米国に接近するという動きもございましたけれども、アメリカがパキスタンを軍事的に支援する、その後は中国へ接近するということがございましたので、アメリカとの協力関係は必ずしも順調に進展してこなかったということが認識されております。 一方で、一九五〇年代以降でございますけれども、ソ連が対中牽制の観点からインドに接近をして、戦闘機や戦車を始めとする多種多様な装備品を提供したということがございまして、軍事装備面を中心にインドの対ロシア依存が高まったというふうに見られてございます。 冷戦後につきましても、インドは引き続き軍事装備面でロシアに依存するという傾向にございましたけれども、自律性を高める観点から、近年におきましては、軍事装備品の国産化あるいはロシアに依存しない協力関係の多角化、そうした取組を進めてきているものというふうに承知をしてございます。
○有村治子君 今、歴史的経緯をおっしゃいました。インドはなぜロシアに依拠せざるを得なかったのか。自国及び国民を守る防衛装備を他国に過度に依存すると、自由意思による外交も制約されるほどの支配力を握られることになります。国連のロシア侵略に対する非難決議に、インドはそこに加わっておりません。棄権をしております。まさに、防衛装備をロシアに依存してきたということもその一因かと理解をしております。 防衛装備の共有は、単に高額の輸出入という側面にとどまらず、防衛という国益追求の基盤となる分野において価値観や利害を共有する関係性を構築する手段となっている現実を目の当たりにいたします。 韓国は、防衛装備の輸出を国策として推進するという明確な方針を実行しています。韓国の現状についてお聞かせください。
○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。 韓国は、長年にわたり装備品の国産化に尽力をしてきたというふうに承知をしております。そういった中で、装備品の輸出についても長期にわたり行ってきたというふうに承知をしております。 この装備品の輸出、近年は特に積極的に推進をしておりまして、輸出額につきましてはここ数年で五倍以上に拡大をしていると。二〇二〇年、二年、失礼しました、二〇二二年には約百七十億ドルになっていると承知をしております。
○有村治子君 日本は、共同開発をする戦闘機の第三国移転にどんな活路を見出そうとしているのでしょうか。別の聞き方をすると、日本が戦闘機を第三国に移転をしない場合、一体どのような懸念、我が国にとっての不利益が生じると政府は考えるのでしょうか。
○国務大臣(木原稔君) 現在、英国とそしてイタリアと協議を進める中において、これ、我が国の要求性能、それぞれ国によって要求性能が異なりますので、我が国の要求性能を実現するためには、輸出等による価格低減努力も含めて十分な貢献を行う必要があるというふうに考えております。 逆に、そういった直接移転を行い得る仕組みがなければ、その価格低減の努力を我が国がしないということとなるために、英国、イタリアが我が国の要求性能を実現するために自らの要求性能を断念するということは想定されません。このため、我が国が求める戦闘機の実現が困難となるおそれがあるというふうに考えております。 したがって、我が国が求める戦闘機を実現し、防衛に支障を来さないためには、直接移転を行い得る仕組みを持ち、英国、イタリアと同等にその三国共同開発、共同生産に貢献し得る立場を確保することが、これが我が国の国益に資するものというふうに考えます。
○有村治子君 参考人にお伺いします。 フィリピンのレーダー移転で分かったことを鑑みて、産業競争力あるいは科学技術力ということに関してどのような影響が出るのでしょうか。
○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。 これまでに我が国が、主要装備品の移転、努力をしておりますけれども、完成品の輸出として成立したものは、現在のところはまだフィリピンへのレーダーの移転一件のみでございます。 このフィリピンへのレーダー移転について申し上げますと、これに関わる企業、プライム企業からサプライヤーまで多くの企業が連なっておりますけれども、これらの産業基盤の維持強化、それから技術者の維持、育成、こういったものに効果があったものと考えてございます。
○有村治子君 すなわち、戦闘機を第三国に輸出することによってどのような生産基盤が変更になってくる、あるいは拡充されると考えるのでしょうか。
○委員長(櫻井充君) 答弁者はどなたでしょうか。挙手をお願いいたします。
○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。 航空機産業につきましては、高度な技術力、それから部品、素材に至る幅広い裾野を有しているところでございます。これは、防衛部門のみならず、民間の航空機産業にも共通する産業基盤、これが多うございます。 このため、戦闘機の開発におきましては、様々な先端技術に投資をするとともに優秀な人材が育成されることが期待をされておりまして、防衛産業はもとより、産業界全般への幅広い波及効果が期待されると、かように考えてございます。
○有村治子君 続けて参考人にお伺いします。 岸田政権は、科学技術イノベーションに非常に大きな力を投入をしてくださっています。科学技術、最先端科学技術へのアクセスという意味で、この戦闘機の研究あるいは第三国への輸出というのはどういう意味合いを持つものでしょうか。
○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。 先ほど申し上げましたとおり、戦闘機につきましては最先端の技術が投入をされております。また、その分野も、素材でありますとかあるいは通信の分野など非常に多岐にわたっているところでございます。また、そこに連なる企業、産業というのも非常に幅広いものがございます。ここに大きな投資が戦闘機開発によってなされますので、その効果は非常に大きいものと考えているところでございます。
○有村治子君 もう少し説得力のあるロジックを準備をしていただく、そういうことでないと、これだけの変更をするということですから、科学技術と産業界にもどのような影響を持つのかということの現実を、経済産業省とも連携をして、言葉に説得力を持っていただきたいと思います。 御案内のとおり、総理、厳しい国際環境、厳しい支持率、厳しい与野党のせめぎ合い、与党内でも厳しい緊張の中でも、総理がこの戦闘機の第三国移転を始めとする防衛装備移転に道を開くことによって実現をされようとする国益は何でしょうか。 特に、科学技術、産業政策、長期ビジョンを視野に入れて、アジアに位置する日本がここで粘り強く頑張って活路を見出すことによる国益、国民益とはいかなるものなのか。自衛隊の最高指揮官でもある岸田総理の信念をお聞かせください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 次期戦闘機については、我が国防衛に必要な性能を有する機体を実現するためにも、第三国への直接移転を行い得る仕組みを持つことが国際共同開発の成功にとって必要であると考えています。 そして、先ほど来様々な議論が行われていますが、我が国のこの国民にとって、国民の命や暮らしを守る上において好ましいこの安全保障環境、これを実現することにもつながると思いますし、そのことが国益になるものであると考えております。 引き続き政府・与党間の検討を進めてまいりたいと考えています。
○有村治子君 今朝の新聞で、読売とそれから朝日がスクープをやっています。公明党との連携の中でこの合意をしていくというようなことをスクープされていますが、それに対しての総理のコメントを求めます。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げたこの次期戦闘機について、この共同開発を進める、第三国への直接移転を行い得る仕組みを持つということ、これは我が国の国益につながるものだと思います。そういった思いで、政府・与党間の調整、検討、これを進めてまいりたいと考えています。
○有村治子君 私の理解が間違っていなければ、戦闘機というのは、単にセールスという一過性のものではなくて、その後、技術的陳腐化、計画的陳腐化が行われなければ、二十年、二十五年というような長いスパンの本当に同盟としてのインターオペラビリティー、相互互換性ということでは価値観を共有することになります。そういう味方を付けていくかどうかという大事な側面もあることを、総理も、また政治としても政府としてもお言葉に充実感を持っていただければ有り難いと思います。 続いて、島の数についてお伺いをいたします。 令和三年十二月、自民党を代表して参議院本会議場で岸田総理に伺いました。私、有村の国会質問が契機となって、政府は、我が国の島の数を数え直され、三十五年ぶりに政府の統一見解を昨年発表されました。それによると、我が国の島の数は、従来発表されてきた六千八百五十二から一万四千百二十五となりました。倍増です。少し不思議な感じもします。 なぜ国土を成す島の数がこのようにいとも簡単に二倍にも変わってしまうのか、その背景に何があったのか、明らかにしてください。
○政府参考人(大木章一君) お答えいたします。 国土地理院は、国家地図作成機関として、統一した規格で、我が国の領土を網羅する最新の技術を用いた詳細な地図を作成しております。二倍となったのは、この詳細な地図を用いた結果です。現時点において、我が国で用いるべき最も適切な数値を得たものと考えております。
○有村治子君 本音をお話しくださっているようには思えません。 前回の六千八百五十二というのが、どこが編み出した数値なのか。今回責任を持って国土地理院が一万四千百二十五とおっしゃっている。海上保安庁と国土地理院の関係を御説明ください。
○政府参考人(大木章一君) お答えいたします。 これまで用いられた地図は、海上保安庁におきまして試験的に、研究的に作られたものと認識しております。どのような資料であるかというのは現時点においては定かではないというところでございますけれども、海を所管する海上保安庁において、海図を主に基にしたものと考えられております。 一方、国土地理院は、陸の測量を所管し、陸における最も精緻な地図を先ほど申しましたように作成しております。今回、この最も詳細な地図といったことで、陸を所管する国土地理院がその数値を確定するといったことをさせていただいたものでございます。 以上です。
○有村治子君 従来便宜的に使われていた海上保安庁発出のデータではなくて、本来国土の測量に責任を持つ国土地理院が主体になったということだと理解をしています。 今回のことにより島の数え方が確立をしたと言うことができると思います。どのように島を数えたのか、数え方の考え方、基本的な思想を教えてください。
○政府参考人(大木章一君) 国土地理院の地図には、日本の領土として、全体として約十二万の陸地が記載されているところでございます。これらのうち、沖ノ鳥島などの我が国の法令等に基づく島、このほか周囲百メートル以上の陸地、これを対象として数えました。なお、自然に形成された陸地のみを対象とし、人工の陸地は除外させていただいております。 以上です。
○有村治子君 一年以上掛けて、なぜ、埋立地、人工島を除外するという膨大な作業をされたのでしょうか。なぜ、人工島は古くから歴史があるにもかかわらず、それを除外するというロジックになるのでしょう。
○政府参考人(大木章一君) お答えいたします。 これは、根拠を国連海洋法条約に置いております。国連海洋法条約におきましては、その百二十一条で、島の定義として自然に形成された島であってなどとされるほか、六十条において、人工島は島の地位を有しないと明確に規定されております。 これに基づき、過去の地図などと比較し人工的であるものを丁寧に除き、自然に作成された、形成された陸地のみを対象とし、膨大な時間を掛けたものでございます。 以上です。
○有村治子君 すなわち、日本の島の数え方、十二万以上本来あるのですが、その一万四千百二十五というのは国際法に合致した、準拠した、そういう数え方を確立されたと。我が方の説得力を持つことに寄与すると考えます。 総理にお伺いします。 南シナ海で人工島を建て、しゅんせつをし、軍事拠点化をし、滑走路を引いていく中国の強引な海洋進出について、日本はどのように向き合うのか、どのように懸案国、同志国とともに向き合っていくのか、お答えください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員御指摘のこの埋立てや係争地形の軍事化を含め、中国は、この南シナ海において力による一方的な現状変更の試み、また地域の緊張を高める行動、これを継続そして強化しています。 我が国は、こうした行動に強く反対する立場、これをあらゆる機会で表明してきています。我が国は、これまで一貫して海における法の支配の貫徹、これを支持してきており、今後とも法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を守るため、引き続き国際社会と強力に連携をしていきたいと考えています。 これからも、国際社会と連携しながら、この法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序貫徹のために行動をしていきたいと考えます。
○有村治子君 総理の一貫した外交姿勢は、力による現状、一方的な現状変更は許さない、それが陸であれ海であれというのが総理の一貫した御主張だと思います。心から共感をして、それを引き続き強めていただきたいというふうに思います。 防衛大臣に伺います。 戦争時、紛争時において、非戦闘員、すなわち軍人以外の民間人、文民の保護、戦闘地域から民間人を安全に脱出させる避難、輸送は、どのくらい重要な任務となるのでしょうか。古今東西、世界の事例から学び取る教訓とはいかなるものになるのでしょう。
○国務大臣(木原稔君) 有村委員におかれては、過去に民間のシンクタンク等で御一緒させていただいた際にも、その武力紛争時における、このお配りいただいた特殊標章の啓発、そういった取組をされているということで承知しておりまして、その点敬意を表したいと思いますが、武力紛争から国民の生命、身体、財産を守ることは政府としての最大の責務というふうに考えております。 紛争時における非戦闘員の保護につきましては、危険である中で国民の生命を守るという点で一つの重要な課題であると認識しています。このことは国際社会においても同様であると考えておりまして、例えばウクライナやガザ地区における非戦闘員の退避のための人道回廊の設置など、極めて困難な状況の中でも非戦闘員の生命を守るために様々な取組、努力が行われたものと承知しております。 防衛省・自衛隊としても、紛争時における非戦闘員の保護の重要性を踏まえ、武力攻撃事態等において国民保護に万全を期すために、自衛隊の各種輸送アセットも利用した国民保護措置を計画的に行えるよう調整、協力していくとともに、関係機関と、これ平素から訓練などを通じて連携向上を図っていくべきだというふうに考えております。
○有村治子君 大臣から御紹介ありました配付資料一の特殊標章、このオレンジの地の色に青色の三角、このことについて御説明をください。
○政府参考人(河邉賢裕君) お答え申し上げます。 ジュネーブ諸条約は、武力紛争に際しまして、傷病者等の犠牲者や文民等を保護することにより、武力紛争による被害をできる限り軽減することを目的としております。現在、百九十六か国が締結しております。 御質問の文民保護の特殊標章につきましては、ジュネーブ諸条約第一追加議定書で、オレンジ色地に青色の正三角形とすると規定されております。 文民保護の特殊標章は、文民保護要員が、自らの身分を敵対する紛争当事者に対して明らかにすることにより、条約上の保護を受けることをより確かなものとする役割を果たすことになります。また、文民保護要員が保護されることは、文民保護要員による保護、援助の対象となる文民等の一層の保護につながるものと考えております。
○有村治子君 大変尊い人道的な見地ですけれども、知名度が全くありません。 そこで、その一方で、知名度がある、世界に広がっているのは赤十字の旗でございます。この赤十字の旗がどのように広まってきたのか、その歴史的効用について御説明ください。
○政府参考人(河邉賢裕君) お答え申し上げます。 赤十字は、イタリア統一戦争で四万人を超える死傷者を出したと言われますソルフェリーノの戦いを目撃したスイス人アンリ・デュナンが、紛争犠牲者の支援、保護のための組織及び条約の必要性を提唱し、創設されたものと承知しております。 一八六四年、ジュネーブにおきまして赤十字条約が採択されました。同条約におきまして、傷病兵の救護に当たる者を保護するため、白地に赤の十字の標章を付けることとされました。 赤十字標章は、医師、看護師等の医療要員等が、自らの身分を敵対する紛争当事者に対して明らかにすることにより、条約上の保護を受けることをより確かなものとする役割を果たすこととなります。医療要員等が保護されることは、傷病者等の一層の保護につながるものと考えてございます。
○有村治子君 戦時、国際人道法では、兵士の保護ということは広がってきた、百六十年の歴史がありますが、非戦闘員、文民の保護というのは、みんな人道的に支持することですが、その知名度、またその象徴としてのこの旗の知名度がありません。 外務大臣にお伺いします。 民間人の犠牲を出さないように非戦闘員の安全を確保する、そういう動きを、積極的平和主義を掲げる日本が主体的に進めていくということに価値があると考えますが、いかなる御見解をお持ちでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) この文民保護の特殊標章でございますが、今の説明のとおり、文民保護組織、その要員、建物、物品及び文民のための避難所がジュネーブ諸条約第一追加議定書上の保護を受けることをより確かなものとする役割を果たすものでございます。これは、それらの援助の対象となる文民等の一層の保護につながるものと考えております。 我が国といたしましては、この特殊標章に関する規定、これを決めます国際人道法を遵守するとともに、引き続き赤十字国際委員会等としっかり連携をしてまいりたいと考えております。 なお、紛争下におきましては、特に影響を受けるのは女性や子供など脆弱な立場にいる人々であります。国際社会がまさに今透明性を欠いている状況の中で、人間の安全保障を中心としたこの人間中心の外交、これを進める上で、ウイメン・ピース・アンド・セキュリティー、まさにWPSのこの考え方がますます重要になっていると考えております。 関連の条約に基づきまして、この特殊標章の表示等を通じましてまさに文民の保護、特に女性や子供の保護に努めることは、WPSの推進におきましても意義があり得るものというふうに認識をいたしております。
○有村治子君 心から共感をいたします。 ジュネーブ条約、戦時、国際人道法というのは、元々は海のない陸に囲まれたスイス・ジュネーブが発信でございます。これを陸だけではなく海にも是非拡張していただきたい。海の国際規範においても人道主義を発揮する努力を海上保安庁は警察機関として広げていただきたいと思いますが、御見解を伺います。
○政府参考人(石井昌平君) お答え申し上げます。 我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、海上保安庁では、法の支配に基づく海洋秩序を維持するため、諸外国への能力向上支援や各国海上保安機関等との連携協力を進めております。 また、国民保護のための特殊標章は重要であると考えており、海上保安庁では、昨年六月に実施した防衛省・自衛隊との共同訓練において、巡視船に住民避難に従事していることを示す特殊標章を掲示し、その掲示状況について確認、検証を行っております。 委員御指摘のとおり、特殊標章の普及啓発活動に努めていくことは重要と認識しており、海上保安庁といたしましても、国民保護措置における特殊標章の重要性を様々な機会を捉えて各国海上保安機関等に共有するなど、必要な取組を関係省庁と連携しつつ進めてまいります。
○有村治子君 力強い宣言、心から勇気付けられます。 一月二日の羽田での航空事故で五名の殉職者を出された海上保安庁、三月二日にはそのお葬式がなされました。長官の心を込めた弔辞、ユーチューブで見ました。本当に敬意を持ちます。国民の皆様とともに弔意を申し上げ、その悲しみを越えて今も警察権を発動してくれている海上保安庁の諸官の貢献に思いをはせます。 あした、あさっては世界国際女性デーでございます。その中で、自衛隊の元陸上自衛官だった五ノ井さんが、在職中のハラスメントを実名で訴え、その是正を訴えたということで、国務省による世界の勇気ある女性賞を受賞されました。 その中で、防衛大臣、性別に関係なく防衛任務に当たられる組織となっていくため、性的なハラスメントを許容せず、男女共に真摯に国防の任に当たる自衛隊をつくり上げていくための防衛省の取組について御説明ください。
○国務大臣(木原稔君) 五ノ井氏が訴えた深刻な事案につきましては、防衛省が従来行ってきたハラスメント防止対策の効果が組織全体まで行き届いていなかったことの表れでありまして、ハラスメント防止対策を今般白紙的かつ抜本的に見直す要因となりました。 部隊行動というものを基本とする自衛隊においては、ハラスメントというものは、隊員相互の信頼関係を失墜させ、精強性を揺るがす、決してあってはならないものであります。自衛隊が国民の負託に応え、我が国の防衛を全うするためには、ハラスメント対策を通じて健全な組織風土というものを築き、隊員一人一人の心身の健康を確保することが不可欠であります。 性別を問わず全ての隊員が組織に守られていると実感できる環境を構築し、隊員のみならず、国民からも自衛隊がハラスメントを一切許容しない安心して働ける職場と認められるように、全力で取り組んでまいります。
○有村治子君 ハラスメントを一切許容しないという供述、表現は、私の提案で、国家安全保障戦略三文書全て変えていただきました。ないものにする、隠すというものではなくて、表に言って出て、それを絶対に許容しないという、強靱で、同僚の安全を守る、そして国民から信頼される防衛省を御期待申し上げます。 最後になる項目でございますが、被災地での女性の安全、子供の安全ということで、安全であるはずの避難所が必ずしも安全になっていないということが能登でも起こっています。どのようなことが起こっているでしょうか。また、逮捕者も出ています。その中で、災害復旧復興における女性の視点をどう社会の仕組みに入れ込んでいくのか、どこまで進んできたのか、担当大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 災害から受ける影響は、女性と男性では異なります。特に、避難所等では女性がより困難な状況に置かれる傾向があることを、これまでの災害時の経験から学び、対策を重ねてまいりました。 今般の能登半島地震におきましても、その成果をしっかりと生かし、女性を含む被災者の安全、安心の確保に取り組むことが重要でございます。このような認識の下、私自身、被災地の避難所等に足を運び、男女で異なる影響やニーズに適切に対応することが極めて重要であることを改めて実感をいたしました。 被災地では、性暴力、DVの防止、安全で利用しやすいトイレの設置、プライバシーの確保、避難所の運営体制への女性の参画など、女性の視点からの避難所チェックシートの活用を進めていきます。引き続き進めております。 引き続き、男女共同参画の視点に立った災害対応に取り組んでまいります。
○有村治子君 理念をおっしゃっていただきました。有り難いことです。ただ、実際には、能登の震災でも性的なわいせつでの逮捕者も出ています。 避難所は、やっと逃れた災害から、被災からやっと逃れた安心な場でなきゃいけない、そこに女性の視点をこれからも、安全の視点、子供の視点を入れていただきたいと思います。 その中で、能登で人命救助、災害救援に当たるためには、エッセンシャルワーカー、特に医療関係者、警察、自衛隊、消防、海保、自治体職員などそのお子さんの保護、保育が重要であるということが分かりました。そこが手当てできないとエッセンシャルワーカーが現場に行けない。そういう意味では、そこに手当てする将来の展望をお聞かせください。
○委員長(櫻井充君) 時間が来ておりますので、簡潔に御答弁願います。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、災害等が発生した場合に、保育所が休園等している場合でも必要な保育を提供できる体制を確保することは重要であると考えております。 御指摘の主任保育士専任加算ですとか、地域の子育て世帯からの相談等の役割を担っていただくためのものでございまして、そういった加算等をすることによって、エッセンシャルワーカーの方々が自ら被災しながらも、災害復旧、災害時での被災者の方々に寄り添ったサービスが提供できるように、こども家庭庁としても取り組ませていただいているところでございます。 今後、能登半島地震における対応の検証を行う過程で、被災時の保育の提供体制に対してどのような評価の在り方が考えられるか、具体的に検討していきたいと考えております。
○委員長(櫻井充君) 時間が来ております。
○有村治子君 はい。 子供の安全、女性の安心、社会の安全のために引き続き努力することを明確に、その意思を明確にして、以上で自由民主党、有村治子の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(櫻井充君) 以上で有村治子さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(櫻井充君) 次に、小西洋之君の質疑を行います。小西洋之君。
○小西洋之君 立憲民主・社民の小西です。 自民党派閥の裏金問題について、岸田総理に質問をいたします。 まず、岸田総理、派閥幹部の疑惑から質問をいたしますけれども、衆議院の政倫審で、塩谷先生、また西村先生のこの安倍派が二二年の八月以降いつキックバック等を再開したのか、見解が分かれています。ですので、岸田総理に質問通告をいたしました。 安倍派の七幹部ですね、世耕先生、参議院いらっしゃいますけれども、七幹部に、いつキックバックが二〇二二年の八月以降再開されたのか、その事実関係を確認の上、この予算委員会で答弁するように質問通告していますので、事実関係を答弁してください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の点については、事実の究明等の聞き取り調査等、様々な実態把握のための努力を続けておりますが、今の点については確認ができておりません。
○小西洋之君 岸田総理として、この予算委員会の質問通告を受けて安倍派の七幹部に確認をしたのか、その事実関係をお答えください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 幹部への確認でありますが、党として行った聞き取り調査、まさに私の指示によって党幹部と外部の弁護士とが参加する形で聞き取り調査を行いました。その調査の中で、御指摘の点については確認をされておりません。それをこの私に確認をしろということでありましたので、申し上げている次第であります。
○小西洋之君 いや、だから、その聞き取り、自民党の聞き取り調査で確認していないのはもう分かっていますよ、何度も岸田総理答弁しているので。 なので、岸田総理、総裁として、自民党の総裁として国民に説明責任、しかもこれ脱税疑惑が掛かっているわけです。三月十五日で確定申告は終わります。今、国民の皆さんは必死の思いで、苦しい暮らしの中で税金を納めようとしています。脱税をしているんじゃないのか、そうした疑惑があるわけでございます。 なぜ岸田総理は派閥の七幹部に確認をしないんですか。派閥の七幹部が怖いからですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今の点は、この今回の事案に対する経緯に対する質問であると思いますが、要は、委員まさにおっしゃったように、この今回の事案において関係者が法律に違反していないか、脱税をしていないか、こういった点を確認するというのがポイントであると思います。 その点について党の調査としても確認をした上で、個人的なこの政治資金を受け取っていた人間はいないと、はまだ確認されていないわけでありますし、そもそも、今回の案件については、検察においてこの不記載につきまして法と証拠に基づいて処理すべきものは処理を行った、捜査を行った上で処理すべきものは処理をした、こういったことであります。その上で、この聞き取り調査を行った議員においては立件された者がないと承知をしています。この点について確認をした、これを申し上げている次第であります。 それに至る経緯については、今御質問があった点、これは確認して、確認できていないと申し上げております。(発言する者あり)
○委員長(櫻井充君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(櫻井充君) 速記を起こしてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政倫審の発言の食い違いについて、私自身、また党としても実態把握に努めていますが、今現在確認はできておりません。
○小西洋之君 三度目の質問です。質問通告きちんとしています。 安倍派において二二年の八月以降いつキックバックなどが再開されたのか、安倍派の七幹部に岸田総理が確認をして、この予算委員会で答弁して、国民に説明責任を果たすことを質問通告しています。 なぜ安倍派の七幹部に確認すらしていないのか、その理由について答えてください。三度目の質問です。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 党として事実確認を、の努力を続けていますが、今現在確認できていないと申し上げております。
○小西洋之君 その党としての事実関係の確認の努力、それになぜ自民党の総裁である岸田総理が先頭に立って安倍派の七幹部に確認してここの予算委員会で答弁しないのか、国会と国民に説明責任を果たさないのか、その確認しない理由を答えてください。四回目です。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) この今の事案につきましては、関係者、まだ収支報告の修正等が行われつつある、こういった状況にあります。実態の把握が、これ今も続けられているさなかであります。その中にあって、様々な点が御指摘されて、御指摘受けておりますが、今の点については確認ができていないと申し上げております。
○小西洋之君 二つの、安倍派と二階派の収支報告の訂正は終わり、安倍派七幹部の収支報告の訂正は終わっています。収支報告の訂正がなされていない議員がいることは理由になりません。 なぜ確認しないのか、答えてください。五回目です。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 確認の努力は続けておりますし、これからも続けてまいります。しかし、今現在確認できていないと申し上げております。
○小西洋之君 疑惑解明の先頭に立たないのであれば、自民党の総理・総裁、総理を辞めるべきではないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 事実を確認し、その上で説明責任を果たし、そして政治責任を果たしていき、そして再発防止に努める、これが自民党総裁としての役割であると思います。事実の確認はこれからも続けていかなければならないと考えています。
○小西洋之君 安倍派のキックバックなどがいつ始まったのか、二十年前などと言われていますけれども、ですので、森元総理に、いつキックバックが始まったのか、また、それは脱税が行われる個人資金の提供ではなかったのか、その事実関係を岸田総理に森総理に、御高齢なので、その必要な御配慮もしていただいた上で確認することを質問通告をしています。事実関係、森元総理から確認した事実関係を答弁してください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 党としては、先ほど申し上げたような聞き取り調査など、この事実確認のための努力を続けてまいりました。森元総理からこの話を聞けということでありますが、その調査の中にあっては、具体的に森総理のこの関与を指摘するような証言、発言、こういったものは確認されておりません。そういったことから、森総理に直接聞くということは行っておりません。 いずれにせよ、関係者の修正作業が進み、会見等もこれからも続けられるものであります。その中で、党としても実態把握に努め、全体の把握に努力をしていきたいと考えています。
○小西洋之君 安倍派のキックバックなどがなぜか会長と事務局長だけで決めて行われていて、それが二十年ほど前から行われていたということは自民党の調査報告にも議員の証言で複数載っています。したがって、森総理が関与していたのは客観的に明らかだと思います。 なぜ、森総理にそうした疑惑を、事実関係を確認してこの予算委員会で答弁する答弁の準備を総理大臣として、自民党総裁としてしなかったのか、その理由を説明してください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今申し上げたとおり、自民党として、実態の把握に向けて、関係者、多くの関係者の聞き取り調査等、そうした党としての実態把握の努力を続けています。その中にあって、森元総理の直接の関与を示す証言等は確認されていないということから、森総理に直接聴取をすることはしておりませんと申し上げております。 いずれにせよ、多くの関係者がある中にあって、引き続き国会においても政倫審を始め様々なこの努力が続けられます。党としても実態把握の努力を続けてまいります。
○小西洋之君 森元総理や安倍派の七幹部に事実関係を確認すらしない、確認することすら拒否するのであれば、岸田総理の火の玉の決意は何なんですか。火の玉の決意というのは線香花火程度の決意じゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 実態把握の努力も、政治責任や再発防止の努力と併せて進めていかなければならないと思っています。 ですから、今現在も、党としての実態把握の努力、続けております。これからも続けてまいります。
○小西洋之君 脱税疑惑の一丁目一番地の質問をやります。一月二十九日にやはり答弁拒否をした質問です。 安倍派は、議員側の収支報告書に載せるなという指示をしてキックバックなどを行っていました。この議員側の収支報告書に載せるなという指示は、その趣旨として、議員個人への資金提供、これだと脱税問題が生じます。なのか、あるいは政治団体への資金提供、これだと残念ながら脱税問題は生じないんですけれども、政治団体は非課税ですから。 なので、岸田総理に、もう四十日ぶりに改めて質問をいたします。 安倍派の幹部たちは、キックバック等の資金提供は議員個人への脱税が起き得る資金提供と考えていたのか、議員個人への資金提供と考えていたのか、あるいは政治団体への資金提供と考えていたのか、七幹部に確認するよう質問通告をしています。それを答弁してください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げた党の聞き取り調査の中でも、議員個人への資金提供ということは確認されておりません。そして、個人への資金提供ということになりますと、まさにこれは法律違反であります。法違反ということになるわけですが、検察の捜査、証拠と事実に基づいてこの捜査を尽くした上で、処理すべきものは処理されていると認識しておりますが、その中で、聞き取り調査を行った議員の中には立件された者はないと考えております。 そしてさらに、今委員の方から、収支報告書に載せるなという指示があったということでありますが、これ、収支報告書、これは政治団体であれば収支報告書というのがあるわけでありますが、個人の収支報告書というのはないわけでありますから、収支報告書に載せるなという発言自体が政治団体に対するこの資金の提供ということを表す一端ではないかと考えます。
○小西洋之君 それはまあ、めちゃくちゃな詭弁なんですね。検察が、派閥から議員に資金提供する、これは犯罪なんですけれども、それを捜査していないことは私の一月二十九日の質疑で法務省の答弁でも明らかになっています。 西村議員ですね、衆議院の政倫審でこういうことを言っているんですね。 二二年四月にキックバックなどを止めることを安倍派、安倍総理が出席の会議で決めたと。その後、派閥の幹部で手分けをして、派閥所属の議員にキックバックを止める、やめるということを電話で連絡したって言っているんですね。 なので、岸田総理に質問通告をしています。 安倍派の幹部が誰が手分けしたのか、参議院では世耕先生が安倍派の幹部でいらっしゃいましたけれども、世耕先生も含むどのような幹部の人たちが電話連絡をしたのか、また、その電話連絡の際に、あなた議員個人へのキックバックをやめると言ったのか、あるいはあなたの政治団体へのキックバックをやめると言ったのか、どういう趣旨の連絡をしたのか、確認して答弁するように通告しています。答弁してください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) キックバックの経緯の質問、先ほどいただきましたが、その今御指摘になられ、御指摘があった点についても、党として今現在確認はできておりません。
○小西洋之君 党としての確認じゃなくて、自民党総裁の岸田総理に、確認して予算委員会で答弁をすることを求めているわけでございます。 委員長、これだけ予算委員会を愚弄されるのであれば、もう参議院で取るべき手段は、私は、岸田総理に参議院の政倫審に出席していただいて、今私が質問をした、安倍派や二階派の幹部たちが共謀してこの脱税が起きる議員個人への資金提供をしていたのか、あるいは派閥の収支報告書や議員のこの収支報告書の虚偽記入罪などに関わっていたのか、そうした疑惑を、岸田総理が参議院の政倫審に出席して、調査をして、その調査結果を政倫審で私は弁明していただく必要があると思います。 岸田総理、政倫審の規程において、参考人、よろしいですか、参議院の政倫審であっても衆議院議員の岸田総理が参考人として出席することはできます。参考人として参議院の政倫審に出席をして、こうした疑惑を説明する決意があるのか、自民党総裁として、その決意を答弁してください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) いや、今、先ほどから申し上げている検察の捜査のこの結果、そして党の聞き取り調査の結果、こういったことについて、私の知り得る限りのことは全てこの国会のやり取りの中で申し上げさせていただいております。 今の御指摘の点、参議院の政倫審に出席する、こうしたことは考えておりません。
○小西洋之君 参議院の事務局、参議院の政倫審に参考人が出席できること、また衆議院の前例を答弁してください。
○参事(伊藤文靖君) お答えいたします。 参議院政治倫理審査会における参考人の出席につきましては、参議院政治倫理審査会規程の第二十条第一項に、審査会は、審査のため必要があるときは、議長を経由して参考人の出席を求め、及び事案について、事実を聴取し、又は意見を聴くことができる旨、また、同規程の第十五条第二項に、参考人の出席を求めるには、委員の過半数による議決を要する旨の規定がございます。 それから、衆議院の例ということでお尋ねでございます。 衆議院事務局に確認をいたしましたところ、衆議院政治倫理審査会に参考人が出席した例でございますが、第百五十四回国会、平成十四年七月二十四日の議員田中眞紀子君からの審査申出に関する件、第百六十一回国会、平成十六年十一月三十日の議員橋本龍太郎君からの審査申出に関する件の二例があるということでございました。 以上でございます。
○小西洋之君 岸田総理に伺います。よろしいですか。 三月十五日で確定申告は終わります。確定申告が終わるまでに、安倍派のキックバックがいつから何の目的で行われていたのか、また、キックバックの再開が、安倍派七幹部、どのように関与して誰が決めたのか、そして一番重要なこと、そのキックバックは所属議員の個人資金として提供されていたのか、これは脱税問題が起きます。そうした事実関係は、衆議院の政倫審でも、また予算委員会のこの質疑でも全く明らかになっていません。 ですので、自民党総裁の岸田総理の責任において、そうした疑惑の事実関係を確認して、その解明責任、そして国民への説明責任を、参議院の政倫審に出席して、参考人として出席して果たす、その決意を、三月十五日の国民の確定申告が終わるまでに果たす、その決意を答弁してください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、検察の捜査の中で、この政治資金収支報告書の不記載の件につきましては、法と証拠に基づいて明らかにすべきことを明らかにし、処理すべきものは処理をされた。その上で、この聞き取り調査の対象となった議員については立件されていない、これは事実であります。 あわせて、党の聞き取り調査において、外部の弁護士にも参加いただいた聞き取り調査において、個人で資金を受け取った議員は確認されていない、このように申し上げております。 さらに、この各一人一人の議員は、検察の捜査等を受ける中で、政治資金の取扱い、事実を確認するなどした上で、その実態に沿って、政治団体への寄附であったと判断したために、事実に基づいて訂正を行ったものであると認識をしています。 こういったことについて、私は今日まで様々な場で知り得る限りのことを説明させていただいてきました。そして、それ以上のことはまさに実態を知る本人が説明することであり、党としても引き続き党の立場から実態把握に努めていく、このように申し上げております。 政倫審で改めて、政倫審、参議院の政倫審に改めて出席するということは、私自身、必要はないと考えております。
○小西洋之君 参議院の政倫審ですね、世耕先生、安倍派の幹部、出席の意向を表明されていらっしゃるんですけれども、世耕先生は、一月十九日、二十日ですかね、記者会見で、もう全く何にも知らない、知らないを連発されて記者会見をされているんですね。なので、参議院の政倫審に世耕先生がいらっしゃっても、安倍派でいつからキックバックが始まったのか、キックバックの二二年の再開を誰が決めたのか、そしてそれは脱税が起きる議員個人資金の提供だったのか、そうしたことは分からないんですよ。 ですから、岸田総理が、森元総理や安倍派七幹部全員にちゃんと事実関係を確認して、自民党総裁の責任において参議院の政倫審に参考人として出席して、疑惑の解明、国民の説明責任を果たす、その決意を、四度目だと思いますが、もう一度だけ聞きます。その決意を述べてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まずは、その事実の確認、これは事実を最もよく知る当事者、関係者が説明責任を果たす、政治家として責任を果たす、これが基本であると申し上げています。 ただ、党としても、先ほど申し上げました形で、様々な形で実態把握に努めています。私自身は、その党としての事実解明のこの努力の中で、知り得る限りのことを国会で説明をさせていただいております。それ以上のことについては、本人がまさに政倫審等を通じて説明するべきものであると認識をしております。もちろん、党としても、引き続き本人の努力と併せて実態把握に努めていく所存であります。
○小西洋之君 線香花火に失礼な火の玉の決意だということだけはよく分かりました。 岸田総理に伺いますが、先ほどからおっしゃっている自民党の聞き取り調査ですね、二月の十五日、この聞き取り調査において、そのチームを務めた六名の議員あるいは同席した七名の弁護士の先生方から各議員に対して、派閥から個人の資金としてお金を受け取っていたのですかという質問は事実関係としてなされていますか。その事実、質問したかどうかの事実関係の有無を答えてください。質問通告しています。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) それぞれの議員に対してどのような資金提供があったのか。これ、やり取りですから表現は様々かと思いますが、事実として、そういった資金提供についての確認は行っております。
○小西洋之君 配付資料の十四ページですけど、この調査委員会のチームの聴取事項というのが決まっているんですね。これ見たらお分かりのように、実は政治団体の収支報告の記載漏れしか初めから聞いていないんですね。さらに、二月十三日の自民党のアンケート調査も、これも政治団体の収支報告書に記載漏れがあったかしか聞いていないわけです。 つまり、議員個人の資金として提供なされていたのかという事実については初めから聞いていない。もっと簡単に言えば、政治団体の資金として提供された、つまり脱税の問題が起きない資金として提供されたというふうに決め打ちをしているんですね。 こういう決め打ちをしたのは、理由はなぜですか。そして、この調査項目は、岸田総理、事前に見て確認しているんですか。答えてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) このアンケートの質問項目についても、それ以前に、検察の捜査、これが行われており、法と証拠に基づいて処理すべきものは厳正に処理したものであると認識をしております。 そしてさらに、議員側で立件されたものがあります。その全てがこの議員側政治団体への寄附であると認定されたものであり、個人に対する政治団体からの寄附で立件されたものは把握が、把握されていなかった。 こういったことを踏まえて、アンケートとして、この質問として、この政治団体への寄附の不記載があったかどうか、こういった質問項目を決定したと承知をしています。
○小西洋之君 検察は脱税問題については捜査していないというのは、前回の私の質疑で法務省の答弁で明らかになっています。 仮に、検察の捜査ですね、受けた人、派閥の幹部や逮捕された議員で、約十名弱ぐらいなんだと思いますが、八十五名がキックバックなどを受けていたというふうに調査報告で結果出ているんですね。 じゃ、岸田総理に伺いますが、七十五名余りいると思うんですけれども、検察の捜査を受けていない議員に対して、この調査において、議員個人の資金として提供していたのかどうかを質問項目として初めから設けていない、そしてそういう質問はしていないはずなんですけれども、その理由はなぜですか。 もう一度聞きます。質問項目あるいはアンケート項目として、議員個人の資金として提供を受けていたのかという質問をあえてせずに、初めから政治団体の資金ということを決め打ちしてやっている理由、それはなぜですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほどのアンケートの調査事項と併せて、この聞き取り調査報告書の聴取事項でありますが、これは、この党の聞き取り調査チームのメンバーにおいて決定した、更に言うと、聞き取り調査に関しては七名の弁護士とも相談の上決定したものであると承知をしています。 そして、その質問項目については、先ほど申し上げました、検察の捜査の状況を見る中で、今回のこの実態を把握する上で必要な質問事項ということで決定したと承知をしております。
○小西洋之君 橋本聖子参議院議員ですね、オリンピックの英雄で、私も個人的には敬愛する方ですが、この方は、二千五十七万円のキックバックをこういうふうにマスコミに記者会見で言っているんですね。派閥の方から政策活動費、つまり個人資金としてもらっていた、派閥の方から政策活動費としてもらっていた、そして政策活動費として使っていたというふうに言っていらっしゃいます。派閥から個人として資金の提供を受け、使っていた。犯罪であり、脱税の問題が生じる事態でございます。 橋本聖子議員に、これ個人資金の提供だったのかということを調査で質問しているんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今御紹介があったこの議員の発言の一つ一つについてはつまびらかに承知はしておりませんが、清和研のこの収支報告書の不記載については、検察は所要の捜査、これを尽くしたと認識をしています。法と証拠に基づいて、処理すべきものは厳正に処理したものであると認識をしております。その上で、お尋ねの橋本議員、これは立件されていないものと承知をしております。 こういったことから、そして先ほど来申し上げているこの聞き取り調査のやり取りの中でも、この議員個人が受領した例、これは把握されていない、こうしたことであると認識をしております。
○小西洋之君 だから、その調査は初めから議員個人が受領したケースを外しているんですよ。初めから政治団体が受け取ったケースだけにして、そして、収支報告書にそれを記載しなかったことがありますかという質問しかしていないわけですね。つまり、自民党が行ったアンケート調査は脱税隠蔽調査なんです。 岸田総理に伺います。岸田総理は、この脱税を事実上隠蔽する調査について、この議員個人の資金であるかということを聞いていないわけですけれども、この質問項目を事前に岸田総理は確認して了承していたんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 質問項目については事前に私も報告を受けております。その上で、この御指摘の点については、この検察の捜査を尽くした上で、処理、処罰されるもの、処理されるもの、これは全て処理されているものと認識をしています。 委員御指摘のように、もし個人でこれ受けたということであるならば、これは法律違反であります。これは当然立件されるべきものであります。検察において、法と証拠に基づいて処理すべきもの、これ厳正に処理したものと認識をしており、その上で立件されていないということでありますので、それを前提として聞き取り調査を行う、再発防止や政治責任について考えるために聞き取り調査を行う、これは当然のことであります。
○小西洋之君 岸田総理、国民の皆さんは、二月の十六日から三月の十五日まで、確定申告、懸命に納税をされようと努力をされています。ところが、岸田総理は、その間に行われた自民党のアンケートや調査において、あえて脱税問題が初めから起きない、決め打ちですね、政治団体の資金であるという決め打ちの調査項目を事前に確認し、了承しています。 岸田総理は、国民を裏切って、脱税を隠蔽するその先頭に立っているんじゃないんですか。それが岸田総理の火の玉ではないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政治資金に関しては、この課税関係が生じるかどうかは、この資金を政治団体が受領したか、あるいは個人が受領したか、これによって変わってくる、これは委員御承知のとおりであります。 そして、この検察の捜査の中で、個人が受け取ったならばこれは法律違反であります、当然、これ立件されなければなりません。そして、それを前提とした調査だということを御指摘され、御指摘がありましたが、党の調査の中でも、各個人とのやり取りの中で、個人が受領したという事実は確認をされておりません。 こういったことから、この脱税をしているという御指摘については、党として確認は、確認されたものはないと承知をしています。
○小西洋之君 個人が受領したのかということについては質問項目にもないし、元々設定が、個人が受領していない、政治団体が受領したことになっているわけですから、これ、岸田総理が今説明した脱税問題を何ら解明することにならないわけですよ。逆に、脱税を隠蔽する調査にしかならないわけですよ。 じゃ、岸田総理の、もう具体的に聞きますが、質問通告していますが、橋本聖子先生ですね、二千五十七万円の政策活動費。また、前回質疑でやりました宮澤前防衛副大臣、自分で管理して、自分のお金に混ぜて使っていた。あるいは藤原崇衆議院議員、刷新会議の事務局次長です、個人の資金の一部だと認識していた。まさに、個人資金として提供を受けて管理し、使用した、犯罪を犯し、脱税問題が生じている可能性があるんですが、こうした方々に事実関係を確認して、この予算委員会で今日答弁するように質問通告していますが、確認したのか、そして答弁できるのか、そのことを答えてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 橋本議員についての還付金等に関する考え方、これは先ほど申し上げたとおりであります。 その上で、宮澤前防衛副大臣、藤原議員あるいは細田議員、こうした議員についてのこの御指摘でありますが、これ、こういった議員につきましても、まずは検察において法と証拠に基づいて処理すべきものは処理されたと認識をしており、もし個人で受けたとしたならば、これは犯罪、法律違反になるわけでありますが、この検察の捜査の上で立件をされていないと承知をしています。 党の聞き取り調査においても、議員個人が受領した例、これは把握されていないわけでありますし、そもそも政治資金収支報告書、これは事実に基づいて記載するべきものであります。捜査等を受ける中で、自らのこの政治資金の扱いについてそれぞれ確認したと認識をしています。そしてその結果として、実態として政治団体への寄附であったと判断したために、その事実に基づいて政治資金収支報告書の訂正が行われたものであると考えます。 これら三点から考えまして、これら、この三人につきましても個人で資金を受領したものではないと認識をしておりますが、これ以上の詳細については、これは、事情を最もよく知る本人がこれは説明すべきものであり、必要であるならば、党としても実態、必要な実態把握には努めてまいります。
○小西洋之君 国民の皆さんの怒りは沸騰していると思いますけど、岸田総理、この調査報告書、脱税隠蔽のインチキの調査なんですが、更にそれを具体的に追及をしていきます。 調査報告書の六ページですね、全部質問通告していますけれども、聞き取り対象者、すなわち議員自身からの、寄附金や借入金として使った、つまり議員個人のお金として使っていたという証言があるんですね。かつ、調査報告書の十ページ、このキックバックの還付金ですね、お金などを管理していたのは議員本人であるというふうに述べている方が十二名もいらっしゃるんですね。こうした方々に事実関係を確認して、答弁するように質問通告をしています。 自分のお金として使っていたと証言する十名強の皆さん、あるいは自分で管理をしていた、銀行口座などと言っているんですけど、この議員の皆さんは、脱税問題が生じる議員個人への資金提供されたお金として認識し、そうした扱いをしていたのではないんですか、答弁してください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) この事態が報告されてから、様々な場でその様々な議員が発言をしている、このことは承知しておりますが、しかし、この結果として、先ほど申し上げました、検察の捜査が行われた、捜査が尽くされた上で立件された者はなかった。自民党の聞き取り調査においても、個人で受領した件、これは確認できなかった。さらには、政治資金規正法、ああ、政治資金収支報告書、これは事実に基づいて報告されるものでありますが、検察の捜査を経て、本人も事実を確認し、納得した上で修正を行った、政治団体へのこの資金の提供であったということを確認した上で収支報告書の報告を行ったと認識をしております。 これら三点から見ましても、個人でこの資金を受領したケース、これは今、党としても、私としても把握しておりません。 そして、税金との関係においては、課税関係が生じるかどうかは、政治団体で資金を受領したか、個人で受領したか、これによって変わってくるわけであります。個人に、個人で受領したケースが確認されていないということでありますので、課税関係が生じるというケースについては把握されておりません。
○小西洋之君 今質問した報告書の六ページ、個人の寄附金、個人のお金として使ったと述べている議員が十名強いると。あるいは、議員本人が個人で銀行口座などで管理していたと述べている議員が十二名いる。 こうした議員の皆さんに対して、これは個人として受領したお金なのかという質問を自民党の調査で、事実として、六名の議員や七名の弁護士は事実としてそういう質問をしているんですか。質問通告していますよ。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) いや、個人の、自民党の調査の中でも、本人に直接様々な質問をする中にあって、その口座、銀行口座等の管理についても様々な発言、これが確認をされております。 しかし、そういったこの様々な事実を確認したわけではありますが、結論としましては、先ほど言った、検察の捜査においても、自民党の調査においても、そして本人の収支報告書の修正においても、個人が受領したという案件、ケースは確認されていないと申し上げております。
○小西洋之君 岸田総理、自民党の調査において、個人として受領したのかという、聞いてください、岸田総理、自民党の調査において、個人として受領したのかという質問をしたかどうか、誰かから報告を受けたことがありますか。あるんだったら、その報告した方を答えてください、参考人で呼びたいと思いますから。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) お尋ねのような個人の資金として提供されたという認識を持っているかということについては、これは聴取をしております。聴取の場面場面に応じて具体的な質問のやり取りは異なるものの、チーム全体として議員や弁護士が連携して、個人資金として提供された認識の有無、これは聴取をしております。
○小西洋之君 じゃ、先ほどの質問です。 個人のお金として使っていたと述べた人が十名強、個人が管理していたと述べている人が十二名いらっしゃるんですが、その方々は、今の質問に対して、個人のお金として受領していたのかという質問に対してどう答えたんですか。質問通告していますよ。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 幾つか報告書の中で示させていただいていますが、その具体的な保管等については、それぞれの議員のありよう、発言を聴取しております。 しかし、いずれにせよ、結果として個人で受領したというものではない、個人で受領したというケースは確認できていない、これは先ほど来申し上げてきたとおりであります。検察の捜査、収支報告書の修正、そして聞き取り調査、どれを取っても個人で受領したケースは確認されておりません。
○小西洋之君 委員長にお願いですが、自民党のこの調査をした六名の議員と書かれた七名の弁護士に、個人として資金を受領したのかという質問をしているのかどうか、また、私が言った個人として使っているケース、個人として管理しているケースについて質問し、どういう答弁があったのか、そういう事実関係について委員会に報告を求めます。
○委員長(櫻井充君) 後刻理事会で協議させていただきます。
○小西洋之君 更にこの報告書の問題を追及するんですけれども、岸田総理、よろしいですか。 実は、この報告書を見ていると、全部会計責任者の責任にしているんですが、議員が会計責任者の収支報告書の虚偽記入罪に関与したと自白しているものがあるんですね。七ページなんですが、秘書から、収支報告書の計上方法ですね、秘書から計上方法について相談があった、何らかの記載はした方がいいと考え、議員個人からの寄附として収支報告書に記載していた。 これ虚偽記入なんですけれども、これは虚偽記入罪が構成要件を満たしているという認識でいいのか。その事実関係について岸田総理に当該議員に確認するように質問通告していますが、答えてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) その点についても、検察の捜査が行われ、そして捜査が尽くされた上で、結果としてこれ誰も立件されていないという事実を受けて、党としても聞き取り調査を行いました。 党の調査としましては、こうした刑事責任の追及、これは当然検察が行うものでありますが、政治家である以上、刑事責任以外にも政治責任、道義的責任がある、さらには党としては再発防止の努力をしなければいけない、こういった観点も踏まえて聞き取り調査を行いました。そういった観点から見て必要なそれぞれの議員の発言を聴取した、こういった次第であります。
○小西洋之君 岸田総理、自民党のアンケートと調査報告のこの調査は、岸田総理の責任において行ったものという理解でよろしいですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) アンケート調査、そして聞き取り調査、これは党の幹部で行ったものではありますが、私自身、総裁として行うことを指示し、それに基づいて幹部がこの調査、アンケートを行ったと認識をしております。
○小西洋之君 でしたら、私が今質問したように、この調査、アンケートや調査報告を、初めから、脱税問題が生じない、個人の資金提供ではない、政治団体の資金という決め打ち、そうした質問項目しかありません。質問を実際やったと言うんですが、私は多分やっていないと思います。 いずれにしても、個人として使っていた、個人として管理をしていた、あるいは秘書から収支報告書の計上について相談を受けたという政治資金規正法の違反を推定する証言が幾つもあります。 ですので、岸田総理、改めて自民党においてこうした疑惑について岸田総理の責任において調査をして、その調査結果をもって、参議院の政倫審に参考人として、三月十五日の確定申告が終わるまでに参議院の政倫審に参考人として出席をする、そうした決意があるか、答弁してください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど来申し上げておりますように、今回の政治資金収支報告書の不記載につきましては、検察において、法と証拠に基づいて明らかにすべきものは明らかにした上で捜査を尽くしたと認識をしています。その上で、立件された者は、少なくとも党の聴取、聞き取り聴取に、調査に応じた議員の中にはいなかったということでありますし、そして収支報告書の修正、これは検察の捜査に基づいて事実を確認した上で、それぞれの政治資金を確認した上で関係者が修正を行ったものであると認識をしています。 そしてその上で、党としてアンケート、聞き取り調査を行いました。その中でも個人で資金を受けたという事案は確認されていないと申し上げております。 そして、これらの結果を踏まえて、私自身、知る限りの事実を国会においても申し上げてきました。その上で、参議院の政倫審に私が出席するということは考えておりません。
○小西洋之君 国民に納税の義務を遂行させて、一方で、自民党の議員ですね、八十五名ですが、脱税を許すという、許し難い姿勢だというふうに思います。 政治改革について質問いたします。岸田総理、よろしいですか。 派閥の政治資金パーティーを禁止するということを自民党はガバナンスコード、内規で決めるということなんですが、私は元総務省で政治資金規正法を担当していたんですけれども、これ法律で、政治資金規正法で簡単にできます。規正法五条一項一号の政策研究団体というこの派閥の定義がありますから、こうした政治団体、みなし団体なんですが、政治資金パーティーを行ってはいけないという規正法の法改正で禁止することができます。 政治資金規正法の法改正で派閥の政治資金パーティーを禁止する、その決意を、岸田総理、答弁してください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 自民党としては、中間とりまとめの中で、まず党としてできること、これは迅速に行うということで、派閥を資金とそしてポストから切り離す、こうしたことを行う、その具体的な例として派閥の資金パーティーを禁止する、これを確認をいたしました。 そして、これを法改正でやれということでありますが、法改正ということになりますと、各党各会派との協議ということになるわけですが、自民党は既にこれは禁止することを決めているわけでありますから、それを踏まえて、各党と法改正を行うかどうか、これについても協議をいたします。
○小西洋之君 岸田総理は、政治家の責任を問う連座制ですね、いわゆる、それについては法改正をやるというふうに答弁をしています。連座制については法改正の決意を示して、派閥の政治資金パーティーを禁止する法改正について何ら決意を示さないのはなぜですか。派閥政治を残そうとしているんじゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 派閥政治を残すということでありますが、派閥の解消については今日まで何度となく自民党の中でも議論をされてきました。それを繰り返してきたからこそ、今回は、その経緯をしっかり反省した上で具体的なルールを決めないと、このいわゆる派閥、政治と金の、失礼、資金とそしてポストを求める場というイメージを持たれてしまったこのいわゆる派閥というもの、これをなくすことはできない。 この単に解消だけではなくして、具体的なルールを作らなければいけないということで、資金についても、この派閥の政治資金パーティーをもう禁止するということを確定する、あるいはポストについても、この派閥がその人事に影響力を及ぼすというようなことはあってはならないということで、党の体制を変えるとか、こうしたことを具体的に明らかにした。今回の取組のポイントは、最大のポイントはそこであると認識をしています。 自民党として、それはもう既に確認をしています。それを法律に落とすかどうか。これについては、自民党は既にやっておりますということを申し上げた上で、各党と協議に参加をいたします。
○小西洋之君 実は、一九九四年に政治改革を行われて、そこに抜け道があったわけですね。で、この派閥の横暴を許してしまった。そして、一九九四年から、今年が二四年、三十年です、ちょうど。この間、日本は失われた三十年です。国民の暮らしは苦しくなり、そして国の競争力は衰えてしまった。この責任は政治です。民主党も政権を取った時期はありましたが、もう圧倒的期間は自民党です。 じゃ、自民党政治の元凶は何かというと、これは派閥政治なんですね。じゃ、派閥政治の弊害は何か。岸田総理が言ったお金、そして派閥が行う悪い人事、そして世襲ですよ。世襲の維持、再生装置でもあるんですよ。この利権と派閥人事と世襲、この派閥政治の弊害を根絶する、その法改正をやらない限り、未来の三十年、日本国民と日本国を救うことはできないんですよ。その法改正をやるべきだと私は言っているんですね。 この派閥の人事の横暴を止める、これは政党助成法の法改正でできます。国会議員をトレーニングするシステム、プログラムを作る、政党助成法の法改正でできます。世襲の禁止も政党助成法の法改正でできます。政党交付金、税金をもらう政党はそうした取組をするのが当然だということが法改正でできます。 岸田総理、よろしいですか。政治資金パーティーの禁止、政治資金規正法の法改正、それも含めて、こうした規正法や政党助成法の法改正で派閥政治を法律によって根絶する、未来の三十年の国民のために根絶する、その決意をもう一度答弁してください。
○委員長(櫻井充君) 時間が来ております。簡潔に答弁お願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 派閥、いわゆる派閥政治から脱却しなければいけない、そのために具体的な取組を進める、自民党の考え方は先ほど申し上げたとおりであります。そして、法改正ということについては、この各党各会派と自民党の今の考え方に基づいて協議をいたします。 そして、今委員のやり取りの中で、政党、政党助成法について触れられました。政党、具体的に政党助成法の改正ということになりますと、政党助成法は、国として政党のこの活動の自由に制限を掛けるということはあってはならないという考え方の下に、条件を付す等は禁じられている法律であると承知をしています。その点も踏まえた上で、具体的な法改正について自民党も各党と真剣に臨んでまいります。
○小西洋之君 私は政党助成法の担当をしていたんですが、借入金に政党交付金を使うことは禁止など、既に例外はあるわけですよ。立法政策で幾らでもできるわけです。これ、税金をもらっている政党が世襲を行う、人事で悪さをする、国会議員を鍛え上げるというトレーニングすら行わない、国民には全く理解が得られないと思います。 真の政治改革を成し遂げ、未来の三十年に国民を救う、その火の玉の決意を立憲民主党が行う、それを申し上げて、私の質疑を終わります。
○委員長(櫻井充君) 以上で小西洋之君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(櫻井充君) 次に、小沼巧君の質疑を行います。小沼巧君。
○小沼巧君 立憲民主党の小沼巧でございます。 この国会始まりまして、総理と論戦させていただくのは初めてでございますね、この国会始まって。地元に帰っていたことが多かったものですから、若干茨城弁が出っちゃうかもしんねえんですけど、そこは御容赦いただきたいと思います。 さて、会派の中で私に与えられた今日のテーマは、食料安全保障、そして農業政策でございます。 三月二日、日本農業新聞にこういう記事が載りました。空前の株高、農業に恩恵はというものでございました。 振り返れば、この予算委員会、自民党会派の最初の質問が株高、四万円を超えたということに対する質問であったと承知していますが、このまずは株価の高くなっている状況、これが農業に与える恩恵とはどのようなものであるか、この認識をまず総理に問うてみたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御質問は、農業に与える影響、農業所得ではなくして農業に与える影響。その御質問についてお答えするならば、農業、この株価が上昇する、この株価というのは経済の先行指標だという指摘がありますが、この経済の景気回復によって消費者のこの購買力、これが高まることが期待されます。そしてそのことによって食へのこの消費支出、これが増えるということはあります。食の産業である農業ということを考えますときに、農産品のこの消費が進む、こういったこと、こういったプラスの効果がある、このように考えます。
○小沼巧君 総理は、農業に対する影響、農業、所得に対する影響、農業に関することで、ということでお答えになりました。 では、関連して、農業所得に関する影響についてはどのように考えますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) その所得ということを考えますと、この今の現状において、まず人件費等のコスト、これが価格に適正に反映される、農業の高付加価値化、これを進めることが重要であると思いますが、あわせて、今は、これは農業を含めて日本全体が国際的なエネルギー・食料危機等に影響される外生的な物価高に悩んでいます。農業で頑張っている皆さんも大変厳しい状況にあるわけでありますから、こういった物価高対策についてもしっかり対応しなければならない。この現状は、そういった取組を通じて農業の所得を引き上げていく、こうしたことが求められていると認識をいたします。
○小沼巧君 現状について分析してみましょう。 岸田総理といいますか自公連立政権は、十年間で農業、農村所得を倍増させるんだという目標を掲げていました。去年の一月の代表質問でもそれを問いました。そのときの答弁は、要は目標達成率は三割であったということでありました。一年と二か月たちました。どうなっていますでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 農業、農村の所得に関しましては、農業所得、まず令和七年の三・五兆円目標に対しまして、平成二十五年の二・九兆円から令和三年は三・三兆円まで着実に増加しましたが、令和四年は肥料価格の上昇等の影響を受けて三・一兆円となっています。 また、農村地域の関連所得の方ですが、こちらは、令和七年の四・五兆円目標という高い目標に対して、平成二十五年度の一・二兆円から直近の実績であります令和三年度まで二・三兆円まで徐々に増加しています。 これら合計をいたしますと、令和三年までのこの八年間で一・四倍と増加しておりますが、この今足下で大変な物価高という状況があります。この物価高を乗り越えてこの数字を更に加速していかなければならない、このように認識をしています。
○小沼巧君 〇・一兆円増えると一・三倍から一・四倍に増えるんだというのはなかなか面白いところですね。しかしながら、農業所得については、令和四年の最新の数字は下がっているという状況であります。株価の上昇がといっても、農業所得に対する恩恵はどうなのかなということについては疑問だと思います。 ということで、さて、今日聞いてみたいのは、今日は資料をお配りしております。予算審議でありますから、農林水産業関係の予算についても問うてみたいと思います。 前提として、まず概算要求ってありますね。それと予算案の閣議決定ってありますですね。概算要求というのは各省庁がやるもの、閣議決定する予算案というのは内閣全体として、政府として閣議決定するもの、この理解で事実関係合っていると思いますが、いいですね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) それで結構だと思います。
○小沼巧君 ということで、この資料を御覧になってください。当初予算の金額、そして②概算要求の金額、③差分、④査定率ということでそれぞれ計上しておりまして、十六年分、ちょっと積算、機械的に見てみました。 それで、③のところの差分といいますのが当初予算から概算要求を引いた分です。これを分子に対して、分母に対しては、概算要求の金額を分母ということで査定率ということで、十六年分、機械的に積算してみました。そうすると、軒並み二桁台になっているということが非常に多いということですね。微妙にグレーになっているところ、二十二から二十四年度というところは、これは民主党政権のときだったんですけど、査定率一桁なんです。それ以外は自公連立政権なんですが、軒並み二桁以上の査定率になっている。特に、令和元年に、令和に入ってからは、査定率は軒並み一五%以上になっている。 ということからすると、ここで仮説を投げかけたいと思っているんです。実は、自民党政権というのは民主党政権よりも農林水産業を大切にしていないんじゃないかということの仮説が求められるわけでありますが、総理の見解を求めます。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) これ、査定率についての御質問ですが、要するに、概算要求とそしてでき上がった予算との違いでありますが、これ、概算要求する際のそのときの政府の方針、これが大きく影響するものであると思います。概算の段階でできるだけ幅広くこれを要求をした上で、議論を積み重ねてそれを徐々に絞っていく、こういった方式を取るのか、最初から絞った概算要求をするのか、この違いが大きいものであると思います。 ただ、いずれにせよ、これ、でき上がりが大事であります。でき上がりの金額と、そして何よりも内容、これが評価されるべきものであると考えます。
○小沼巧君 実は、去年の三月の農水委員会でもこれ質問したんですわ。で、やっぱり厳しいよねという話だったんです。でも、令和六年度の今回の案を見ると、五年度よりも激しく厳しく査定しているという状況になっているわけですよ。防衛費とかというのは出している。けれども、肝腎要の、国の基だとかって施政方針演説でおっしゃっている農林水産業については一方的に下げ続けている、このギャップがいかなるものかということについては非常に疑問だなと。 改めて、やっぱり農林水産業を大切にしていないんじゃないのか、ほかに対して厳しいんじゃないのかと思わざるを得ないんですけれども、改めて、反論があれば聞かせてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) これは、今いただいた資料ですが、これ見ましても、当初予算だけ見ましても、ボトムは二十四年度、これ民主党政権の時代であります。そして、それに加えて補正が積み上がるということであります。この数字だけ見ましても、この自公政権が農業に冷たいということではないと思います。そして、何よりも中身が大事だということを先ほど申し上げたとおりであります。
○小沼巧君 補正と組み合わせてということは、毎回というか毎年言う手法ですね。 ということで、じゃ、もう一個だけ聞いてみます。じゃ、補正と当初を合わせた予算総額というところ、概算要求の一個上のセルのところになっていますけれども、これ、平成の二十二から二十四年度平均すると三兆二千六百十五億円なんです。それ以外、平成二十五年から令和五年度ということまでで区切ってやってみますと、平均が二兆九千七百八十八億円なんです。 民主党政権の頃は三兆二千億円ぐらい、それ以降の自民党政権というのは二兆九千億円ぐらいということで、三千億近く、一割近く予算総額ということで見てみても減ってしまっているということから、やっぱり民主党政権よりも自公連立政権、農林水産業に厳しいんじゃないかという仮説が強化されてしまうんですけれども、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) これ、農業予算、これ、年によってやっぱり中身をしっかり確認しなければならないと思います。災害対策など様々な出来事の中で必要な予算が計上されているわけでありますから、先ほど申し上げました、数字、もちろん大事でありますが、その中身も確認した上で、災害対策など適切なその部分にしっかりと予算が投入されているかどうか、これを評価することが大事だと考えております。
○委員長(櫻井充君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十九分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(櫻井充君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 令和六年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。小沼巧君。
○小沼巧君 休憩前に引き続き質問させていただきます。 営農型太陽光発電について問うていきたいと思います。 これは、地元を回っていろんな声を聞いてきました。なので、それを総理にぶつけて、それで議論をしたいと、こういう趣旨でやっていきたいと思います。与党の先生たちからもっと茨城弁出してええよという話を伺ったので、ちょっと強めになっちゃいますけど、よろしくお願いします。 ということで、まず、趣旨として、営農型太陽光発電、これに対する趣旨を、岸田内閣における位置付け、教えてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の営農型太陽光発電ですが、まず基本的には、これ農業と発電、これを両立するというものであり、農地転用許可が必要な際には営農の適切な継続を確認して行うこととしていますが、許可を受けた後の営農状況が適切と言えない事例も見られるところ、農業委員会あるいは自治体関係者等から、このような事例に対しては厳格に対処していくべきである、こういった意見を承知しているところであります。
○小沼巧君 おっしゃるとおりだと思いますが、実際問題、問題が発生しちゃってんだというのが私の事例なんです。 私がいる鉾田市というところ、総理も、メロン、ジューシーだと言って食ったところがある鉾田市の事例なんですけど、紹介させてください。 芋、サツマイモを作っている農家の事例なんですが、第一種農地なんですね。で、どうやら地主から返してくれと、何でだと聞いてみたら、太陽光発電をやるから返してくれと、こういうような事例があったそうなんです。よくよく聞いてみると、実は相場の二倍から六倍の地代で太陽光発電事業者がやるから転用させてくれというような話が出てきてしまったということなんです。 今、茨城の、特に鉾田なんかの事例だと、サカキ、玉串とかにやるサカキですね、あれをやって一応書類は満たしているよということなんだけれども、それで営農型太陽光発電をやってくるという事例がかなり増えてきてしまっているというような現状があります。 ここで聞きたいのは、芋作っているんです、ちゃんと食料安全保障に貢献するようなもの。サカキ、これ自体が悪いとは言いませんが、食料安全保障という観点からすると本丸というわけにはいかないんじゃないのかなと、こういうものに転用されてっちゃうかもしんねえということになっているわけであります。 この事例を聞いたときに、総理、これは食料安全保障の観点から適切であると言えないんじゃないか、こう思いますけれども、総理の見解をまずは聞かせてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今の委員の具体的な例をお聞きする限りは、食料安全保障の観点から、このサカキと芋の比較において、これは考えなければならない事例である、そのように感じて聞いておりました。
○小沼巧君 ありがとうございますという話なんですが、実は農地法の関係からすると、書類が満たしていれば、これは営農型太陽光発電の許可をしなければならないと、こういう状況になっていると思いますが、いかがですか。
○委員長(櫻井充君) 事務方で答えさせます。
○政府参考人(佐藤一絵君) お答え申し上げます。 営農型太陽光発電につきましては、一時転用許可の手続を取っていただくことになりますが、事前にその許可の手続に当たりまして審査をして、それを満たすことができていると確認できれば許可をすることとしております。
○小沼巧君 といったように、許可しちゃわなきゃいけない状況になっちゃうんですよ。これが問題点、これが地元鉾田市の懸念なわけであります。 ということで、じゃ、転用許可基準、これが問題になるわけでありますが、この国会においては、施政方針演説であったように、農地の総量確保と適正・有効利用、これは総理大臣の施政方針演説の言葉でありますが、この法案が出されると伺っています。法案の詳細については問うつもりは今はありません。論点として、営農型にしろ野立てにしろ、農地転用許可基準、これに変更があるものなのか、ないのか、これについてはいかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今般の農地法の改正案ですが、農地転用の許可基準そのものを強化するというものではない、これはそのとおりなんですが、ただ、内容として、農地転用許可に係る事業の実施状況を報告させる仕組み、また違反転用に関する公表の仕組み、これらを新たに設けることによってこの不適切な転用の防止に向けた取組を行う、こうしたこの法律となっています。 こうした仕組みの枠組みの下、この営農型太陽光発電に関する不適切な転用があった場合についても適切に対応していく、これらを通じて営農型太陽光発電の適切な実施も推進していく、こうしたことにつながると考えております。
○小沼巧君 今の発言で言っていることについてなんですが、実は、そういったチェックというのは既に通達で行っていますね。 ゆえに、法律にやったところで、形式的には違うかもしんない、だけんども、結局、通達でやっていることだったから実質的には変わらないんだから、根本解決にはならないんじゃないのかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(佐藤一絵君) 今般の農地法の改正に先行いたしまして、現在、委員がおっしゃられた通知で定めております営農型太陽光発電に係ります一時転用の許可基準ですとか、営農が適切に行われていることを示す資料の提出、これらにつきまして、農地法の省令を改正いたしまして明記をするということを行いまして、先行して本年四月から施行していくこととしております。 これらを通じまして、営農型太陽光発電の適切な実施を推進していくところでございます。
○小沼巧君 ということで、総理、今のは形式的に省令で明記するだけでありまして、実際の運用が強化されるというふうには思いません。という意味で、それだけでは効果の実効性が低いのではないかと考えますが、総理の見解を聞かせてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回の法案については、営農型太陽光発電に関して、農地の転用許可を行った後に発覚した不適切事案に対して適切に対応する、これを行うと並んで、事前の転用許可に際して適切に審査する、こういったことが重要であると認識をしています。 今国会に提出した農地法改正案においては、この営農型太陽光発電に係るケースも含めて、不適切な転用の防止に向けた取組、これを行うこととしておりますが、この不適切な、実施を確保するために、今申し上げた措置を通じて、転用許可の事前事後、これ両面において適切な対応に努めていきたいと考えています。
○小沼巧君 事前の基準がそもそも変わらない時点で実効性がないんじゃねえかなというのが鉾田市における懸念事項です。基準自体を強化すべきではないのか、転用基準自体ですね、ということが意見なわけであります。 ということで、農水省に聞きたいと思います。市町村は、政府が基準を強化しねえからということなので条例を作りたいと、こういうことを作りたいと言っている条例があります。営農型太陽光発電を含む条例策定に関しまして、市町村の条例で別途農地転用の許可基準を定めることは可能か否か、現行法令上の解釈はいかがでしょうか。
○政府参考人(佐藤一絵君) 営農型太陽光発電の設備の設置を含みます農地転用の許可基準につきましては、農地の確保や適正利用の観点から全国一律の基準としているところでございます。 このため、農地転用の許可基準に関しまして別途条例で上乗せする基準を設けるということに関しましては、私有財産である農地の利用について地域間で不整合を生じることとなってしまいますことから、現時点では適当ではないと考えているところでございます。 なお、農地の確保や利用以外の目的、例えば環境への影響ですとか災害の防止等の目的で、条例において発電設備の設置の基準ですとか事前協議の対象とする区域を設定する、こういったことを定めることはあり得ると考えております。
○小沼巧君 後段のことについては去年の代表質問のところからやっておりまして、これはいいことだなと思うんですが、ここから議論、総理と議論したい。 優良農地、この確保とか災害の防止、これは大事なことだろうなと思うんです。でも、現行法令上は全国一律だから、基準を市町村独自でやっちゃ駄目だというようになっている。議論をしたいのは、そういう優良農地の確保とか食料安全保障という観点だったら、独自に別途市町村でも基準定めることを認めてもよいんじゃないか、こう思うんですけれども、総理はこの意見に対してどのように考えますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今の委員の御質問の趣旨、食料安全保障の観点から優良地を確保するためにと、それは分かりました。それと、地域によってこの格差を付けることが必要だ、その二つの結び付きがちょっとよく分からないんですが、その今、前者の目的のために地域に違いを設けること、これがどういう意味があるということで今御質問されたのか、ちょっとそれを確認してください。
○小沼巧君 例えば鉾田とかだったら、第一種農地とかというのが多くて優良農地がいっぱいあるわけです。だけど、例外的に許可するよということで、どんどこどんどこ太陽光発電が入ってきちゃう。これを何とか防いでいくということが重要なのではないか。その上で、例えば鉾田だったら鉾田で条例を作って、別途国の基準とは異なる独自の基準を設けることによって優良農地を守っていく、こういう取組が許してもよいのではないかということが質問の趣旨です。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 質問の趣旨は分かりました。 ところが、先ほど農水省から答弁があったように、全国のこの農地を考えた場合に、地域によって大きな格差があるということは好ましくない、だから上乗せは今は考えないという質問、という答弁がありました。ですから、法律上はそのとおりでありますが、どうあるべきかという議論だと思いますので、今言った委員のあるべき姿と今現状と、このバランスの中でどう考えるのか。 私自身は、ちょっと今回の法改正の議論、詳細は承知しておりませんが、一般論として考えたならば、そういう議論になるのではないかと思って聞いておりました。
○小沼巧君 で、総理はどう思いますか、今の意見に対してという話です。法律改正の議論をしているわけじゃないです。農政に対する基本的な岸田内閣の考え方を聞いているのであります。お答えください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 冒頭申し上げたように、この法律の最大の趣旨は、農業と発電、これを両立、いかに両立させるかということであります。 そういったことで、この法律、この法律も、この営農の適切な継続を確認をしながらこの法律を適用していく、こういったことでありますが、ですから、法律はそういうことであり、そして農水省から答弁したとおりでありますが、その議論としたならば、食料安全保障という観点、これも大事な観点であります。そういった観点とのバランスの中でどうあるべきなのか、これを議論する、これが議論のありようだと思って聞いておりました。 法律については農水省が答弁したとおりであります。
○小沼巧君 立法府というのは法律を改正することを議論するわけですね。現行の法律はこうだということは分かりました。だから今総理と議論しているわけですよ。 例えば、地域間での不整合が生じるからよくないという答弁が、現行法上はそうですね、だけど、本当にそうなのかなということは議論としてあるべき姿だと思う。私はむしろ投げかけたい。こういった鉾田みたいな優良農地を守りたいんだという人たち、そして農業従事者の真面目な思いが、巨大な資本力だったり経済力だったり、あるいは金融知識だけでくじかれるようなことが起こるかもしれないし、実際にそういったことが起こりつつある。それを防ぐために、農地転用基準の基準自体、これをもっと強化すべきなんじゃないのかということを私は申し上げているわけです。これに対する総理の御意見を聞かせてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員の優良農地を守るために基準を強めるべきであるという意見、その考え方は分かりますが、しかし、先ほど私も申し上げたように、今回、基準の強化をするものではありませんが、その中にあって、この農地転用許可に係る事業の実施状況を報告させる仕組みですとか、あるいは違反転用に関する公表の仕組み、これらをしっかりと実施することによって不適切な転用を防止できるというのが政府側のこの法律における考え方であります。 それが、こうした報告等の仕組みが十分に機能するかどうかということでありますが、政府としては、こういったこの仕組みを機能させることによって、この転用について、この転用の基準について実質的なこの強化、必要とされる強化につながると考えてこの法律を提案している、こういったことだと考えます。
○小沼巧君 そんな、やんねえから、そんなことだとごじゃっぺって言われちゃうわけですよ。でたらめとかそういう意味ですな。そういうことを言われちゃうわけですよ。 で、現場の意見、もう一個だけ伝えさせてもらいます。 許可するのは農業委員会なんです。だけど、農業委員会、これは申請があれば形式的に許可しなきゃならねえんだと。だから、書類そろっていたら懸念があってもやんなきゃいけねえんだ、しゃあんめと。こういうような話が聞かせていただくことあるわけであります。これに対して、総理、どのように考えますか。
○政府参考人(佐藤一絵君) 農地転用の許可審査が形式的であるとの御意見につきましては、申請に係る書類審査をもちろん的確に行うことに加えまして、必要に応じてしっかりと現地調査を行うように、許可権者であります都道府県などに求めているところでございます。
○小沼巧君 しかしながら、農業委員会に所属している人たちというのは一般的な農業従事者であります。専門知識を持っているわけじゃ必ずしもない。そういう人たちにどこまでやるのかということは、現実的に求めることは過度な期待過ぎるんじゃないだろうかということは指摘せざるを得ない。農水省とかだって人をどんどこどんどこ減らしてきちゃっている。実行の体制が本当に揺らいでしまっているということは大きな問題だと思います。 もう一つの意見について聞きます。 これは、せめて第一種農地に太陽光発電をやるのはやめてほしいと、こういうような意見もある。優良農地で、でっかいところですね。例外的にあるはずなんだけど、その例外的だということの下にどんどこどんどこ横行してきてしまっているんだと、こういう意見があるんですけれども、これに対して政府はどのように考えますか。
○政府参考人(佐藤一絵君) 第一種農地で実施すべきではないという意見につきましては、営農型太陽光発電はあくまでも営農と発電の両立を図る取組でございまして、太陽光パネルの下では営農を適切にしっかりと続けていただくこと、これが前提となっております。 したがいまして、そのことによって農業所得の向上に資するための取組というものでございますので、こういうことを踏まえれば、営農が適切に太陽光パネルの下で行われている限りは必ずしも排除するものではないと考えているところでございます。
○小沼巧君 しかしながら、そういう形式的な書類の要件は満たすけれども実際にはできていないし、そういったことが横行してしまうのは、果たしてそれが、この国の将来の食料安全保障とか農地を守っていくということ、これにつながらないのじゃないのかということの大きな懸念があるわけであります。 したがって、農業委員会、ちゃんと実質的に審査できるようにするんだということ、あとは、例えば市町村とか、せめて第一種農地ではやめてほしいと、こういうような意見があったときに、市町村の裁量、例えば条例の策定なんかということも別途認めるということも考えていいのではないか、政策的に。法律は違うんですよ、今はね。だからこそ、この立法府でそういったことを議論してやるべきではないのかということを御提言申し上げたいわけですが、総理の見解を教えてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 農業委員会のありようについて、そして第一種農地におけるこの営農型太陽光発電について、この二つの点については先ほど農水省からお答えしたとおりであります。農水省としては、その二つの指摘につきまして、先ほど答弁したような考え方にあるわけであります。 法律はこうしたことで進めていくべきだと政府は考えておりますが、その食料安全保障という観点から様々な議論があるということ、これは今後も議論を続けていかなければならないと思いますし、こういったことを念頭に、実際に、先ほど言いました法律が、その仕組みが現実に機能するかどうか、こういった点についてはしっかり注視をしなければならない課題だと思います。
○小沼巧君 もう一つの懸念点、外国人の農地取得、これについても様々議論がありますが、やっぱり不安だということで懸念が上がっているのが鉾田市における実際の声であります。そういう意味で、外国人や外国法人等の農地取得、これを制限すべきではないかと、こういう意見がありますが、今恐らく政府はそんなことを制限していないと思っています。 何でそういう制限をしていないのか、現状とその理由を教えてください。
○委員長(櫻井充君) 事務的にまず一回答えさせます。
○政府参考人(村井正親君) お答え申し上げます。 農林水産省では、一部の市町村から、外国人から農地の権利取得の申請があった際、在留期間がある場合の許可が適当かどうかという疑義が生じ、相談を受け、結果的に許可された事例があると認識をしておりますが、一方で、外国人の農地取得を規制すべきということを要望等の形で正式に受けたことはこれまでないというふうに認識をしております。 従来から、農地法においては、農地の権利取得は、取得する農地の全てを効率的に利用する、必要な農作業に常時従事する等の要件を満たす必要があるということでございます。このため、地域とのつながりを持って実態の伴った営農ができると認められなければ農地を取得することはできず、外国人が農地を取得することは基本的に困難であると考えております。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、外国人のみを対象として農地の取得を規制することについては、制限目的の正当性や、また制限手段の必要性、合理性の観点から、これ慎重な検討が必要であると考えておりますが、この現行の農地法においては、農地を取得しようとする方が日本人であるか外国人であるかにかかわらず、取得する農地の全てを効率的に利用すること、また、必要な農作業を常時、農作業に常時従事すること、こういった条件に適合しなければ農地取得は認められないとされています。こうしたことから、例えば投機的目的などで農地を取得するような外国人、こういった外国人は取得することが難しい、こういったことになると思います。 こうした制度をしっかり運用することが御懸念に対しても応えることになると考えます。
○小沼巧君 要は、やらないということですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今申し上げたこの制度をしっかりと運用することが重要だと申し上げております。
○小沼巧君 要は、やらないということですね、運用することだって。 営農型もそうだけど、一回入っちゃったら後でどうなっちゃうか分からないと、子々孫々まで農地とかをちゃんと守るということにつながらないのじゃないのかという懸念があるからお伝えしているわけです。 こういうことを言うと大抵出てくるのは、国際約束との関係でということがよく出てくるわけであります、WTOとかGATSの話ですね。あえて聞きたいのは、こういったWTOなりGATSに加盟していても何らかの規制的仕組みを設けている国なり地域が存在していると思いますが、その理解で合っていますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、GATSの約束表に関して、例えば韓国、イタリア、ロシア等が外国人による土地取引について何らかの留保を行っている、このように承知しています。 そして、我が国は、一九九四年のGATS締結時に、GATSの約束表において外国人に関する土地取引について留保を行いませんでしたが、これは、この交渉参加国の利害のバランス、当時のその我が国及び関係国を取り巻く経済社会状況、これを総合的に勘案した結果であると認識をしています。 なお、外国人又は外国企業が対象に含まれるサービスに関連する土地取得に対する規制措置であっても、内外無差別な形で導入、運用される場合には、GATSとの関係で基本的に問題が生じるものではないと考えております。
○小沼巧君 重要土地規制法案とかいろいろやってきているわけでして、最近ではね、だから状況は変わっているんじゃないかということは指摘できると思います。 もうちょっと申し上げると、例えばアメリカ、連邦法では規制していないんですけんども、州法では別途規制しているとかという実例があります。これに倣うと、例えば日本でも、さっきの営農型太陽光発電のときにも申し上げました、条例とかで別途基準を設けるということも国際約束の履行という観点から許容されるのではないかと私は考えますが、総理の考えを教えてください。
○政府参考人(片平聡君) お答え申し上げます。 先ほど総理から答弁がございましたとおり、GATSの約束表におきまして、日本は外国人に関連する土地取引について留保を行っておりません。そのため、そのGATSとの関係において、今委員申し上げたような形で、法律ではなく条例等の形で外国人を差別的に扱うようなことができるのかどうかについては慎重に検討する必要があるかと思っております。
○小沼巧君 慎重に検討して、で、できるのですか、できないんですか。
○政府参考人(片平聡君) 先ほども申し上げましたが、外国人又は外国企業が対象に含まれるサービスに関連する土地規制に関する規制でありましても、内外無差別な形で導入、運用される場合には、GATSとの関係は問題がないと考えております。
○小沼巧君 つまり、許されないということですか。
○政府参考人(片平聡君) GATSにおきましては、外国人又は外国企業が対象に含まれるサービスに関連する土地規制について我が国は留保を行っておりません。その限りにおいて、内外無差別な形で導入、運用されるような場合であれば、GATSとの関係では問題がないと考えております。
○小沼巧君 例えば、じゃ、オーストラリアでは規制があります。アメリカにおいては州法で規制しています。これは問題あるということなんですか。
○政府参考人(片平聡君) GATSにおけます各国の留保につきましては、それぞれの国がそれぞれの形で留保をしておりますので、それぞれの国の留保の内容次第によるものだと考えております。
○小沼巧君 じゃ、総理大臣、各国の状況という話がありました。じゃ、日本としてこの点についても前向きに検討をするということも一つの考えだと思いますが、総理、この意見についてどう考えますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 日本としての考え方ですが、御指摘の点を踏まえて、一つは、新たな留保を付す、こういった考え方があります。ただ、GATSのこの約束表の内容、これを修正又は撤回することになるわけですから、GATS上、この影響を受ける加盟国の要請に応じて必要な補償的調整について交渉を行うこと、これが義務付けられておりますので、これはまた、具体的にはその相手ですとか物によるかと思いますが、これは決して低いハードルではないと思います。 だからこそ、この留保を維持した上で対応するためには、先ほど来農水省からお答えさせていただきますように、内外無差別な形でこの措置が運用あるいは導入される、こういったことが重要であるということから、先ほど答弁させていただきましたように、日本人であっても外国人であっても、こうしたこの取得に当たって様々なこの要件を付すことによって実質的に外国人が農地を取得することが難しくなる、こういった手法を取っていると承知しています。 ですから、こういった外国人、日本人、これを差別しない形で実質的に外国人の例えば投機的な取得を制限する手法を取ることが現実であると考えて、今、先ほど紹介した措置もその一つでありますが、こういった対応を取っている、これが日本の考え方であります。
○小沼巧君 低いハードルではない、分かります。だから、今日は総理だけに通告しているんですよ。考え直した方がいいんじゃないのかということを申し上げているわけですよ。 リーダーシップ、外交とか防衛ではめちゃくちゃ勇ましいことは言うんだけんども、何でこのときだけは何か勇ましいことを言わなくなっちゃうのかなというのは分からない。ちゃんとこれについても勇ましくやったらいいんじゃないですかということをもう一回問いたいと思います。もう一回答えてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 要は、現実どう対応するのが最も有効的でかつ効率的だという考え方であります。新しい留保を付けるということになりますと、補償措置等、日本として失うものも出てきてしまう、ハードルは高いということを申し上げた上で、先ほど申し上げました、国内外のこの差を設けない形で実質的な成果を上げる方が効率的であるということを考えた上で、日本としても制度を構築しているということであります。
○小沼巧君 やる気ねえんだったらそんなのごじゃっぺだということはもう一回申し上げたいと思います。 さて、残りの時間は、訪問介護について論点を申し上げたいと思います。 報酬の切下げ、引下げということが議論がありますので、総理にこれも聞いてみたいと思いますが、これもね、鉾田じゃなくて、次は隣の小美玉市というところで聞いてきた話なんですわ。これ、引下げは問題だというような意見が大多数です。 まず、総理に聞きたいと思います。訪問介護サービス、岸田内閣においてはどのように位置付けていますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 訪問介護サービス、これは在宅で高齢の、高齢者の暮らしを支える重要な介護保険サービスの一つであると認識をしています。
○小沼巧君 その報酬引下げは、在宅でということを言っていて、政府がずっと推進してきた地域包括ケアシステムと逆行するものではありませんか。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回の介護報酬改定においては、この訪問介護の基本報酬、これは引き下げていますが、一方で、この処遇改善の加算措置、これは他の介護サービスと比べて高い加算率、これを設定しています。さらに、中山間地域等で継続的にサービスを提供している事業者への加算、また認知症に関連する加算、これらを充実することによって、この訪問介護、これ改定全体としてはプラスの改定にしたと認識をしています。 したがって、地方包括ケアシステムの構築を推進し、住み慣れた地域でできるだけ暮らしていただく、こうした考え方を進めるに当たって、そしてそのために在宅サービスを整備していく、こういった方向性との関係において、今回の措置は矛盾するものではないと考えています。
○小沼巧君 処遇改善加算について、実際に小美玉の事業者からこういう声がありました。大変だと、取得が大変だと、事務負担が多過ぎると。やっぱり人手不足であります、地方においては。だからこそ、管理者とかサービス提供責任者も訪問に行かざるを得ないと。そうすると、いいや、面倒くせえから取んねえでおくべと、こういう話が実際に聞かされていました。更に言えば、生活援助、この単位数が元々安価だと、これが更に下がっちゃうんだったら利用制限を掛けなきゃならないということの声も出てきました。 実際に訪問介護を受けたいと思っているニーズ、小美玉でもどうやら七割ぐらいあるわけであります。そういった人たちへの、利用者にとっての安全性、安心感、持続可能性という観点から問題なんじゃないのかと、ある意味思います。 更に言えば、茨城、実は北海道に次いで道路が二番目に長いんですわ。というところなので、移動距離だったりということが大変だ、遠方、遠いところに移動も、なかなか行きたがらない。そういった中では、やっぱり訪問介護サービスというところについても、やっぱり基本報酬見直し、これは改善、見直すべきではないかということが小美玉の事業者からの声です。 この声に対して、総理はどう答えますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど答弁したように、今回の介護報酬改定においては、訪問介護、改定全体としてはプラスの改定をしたところでありますが、委員の今の御指摘は、地方の小規模な事業者等においては手続が大変だとか、それを、このメリットを十分享受できないのではないか、そのことによって地方にはそうした不安が広がるのではないか、こういった御指摘かと思いますが、その点について、その小規模事業者を含めて処遇改善加算の現場でこれ最大限活用いただけるように工夫をしなければいけない。 こういった問題意識は当然持った上で、オンラインを用いた個別相談、そして賃金体系の分かりやすい見本の作成、周知、そして申請様式、これを大幅に簡素化する、こうした措置をとることによって取得を促進していく、こうした取組を図っていきたいと考えています。
○小沼巧君 それについては全然駄目じゃないかということについて、ほかの厚生労働行政等々の分野についての質問は、同僚の高木真理議員に譲りたいと思います。
○委員長(櫻井充君) 関連質疑を許します。高木真理さん。
○高木真理君 立憲・社民の高木真理です。関連質問をさせていただきます。 早速、質問に入らせていただきますけれども、本当に、地方であったり小規模事業者から、訪問介護の事業者からの大きな悲鳴の声が上がっています。質問順、二番目というふうになっておりましたけれども、その関連のところから始めたいというふうに思います。 こうした悲鳴の声を受けて、私たち立憲民主党は、先日、武見大臣に訪問介護の基本報酬引下げ撤回等を求める要請をさせていただきました。 まず、伺います。 それぞれ平均月額給与を伺いたいんですが、全産業平均、介護従事者平均、うち訪問介護従事者平均の別でお答えください。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 令和四年賃金構造基本統計調査に基づきまして賞与込みの月額給与を推計いたしますと、全産業平均の給与は月額三十六・一万円でございます。介護職員の給与は月額二十九・三万円でございます。また、訪問介護従事者の給与は月額二十八・三万円でございます。
○高木真理君 総理、これだけ全国的に人口減少で働き手が減っています、不足しています。そうした中で、今聞いていただいたのでも分かるように、介護従事者、平均月給低いわけです。そしてさらに、その中でも訪問介護の従事者は低くなっています。低賃金で人手が確保できると思いますでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、岸田政権においても、この介護分野における人材確保、賃上げを始めとする人材確保への対応、これは重要な課題だと認識しているからこそ、公定価格の見直しを掲げ、これまで累次の処遇改善講じてきました。そして、今般の介護報酬改定では、政府経済見通しで令和六年度の全産業平均の一人当たり雇用者報酬の伸び、これが二・五%と、物価上昇率と同水準と見込まれている中、こうした見込みと整合的にベースアップを求めているところです。 これに加えて、令和七年度分の前倒し等を行うことによって賃上げいただく、こういった可能性、こういったことも可能である上、ベースアップ分以外の賃金の伸びもあり得ますが、まずは物価高に負けない賃上げとして令和六年度二・五%とのベースアップを実現してまいります。 その中で、訪問介護でありますが、先ほどの小沼委員の質問にもお答えさせていただきましたように、全体としてこの訪問介護に対しても手厚く対応できるような加算を行っている、こうしたことであります。
○高木真理君 今総理の方から令和六年度に二・五%は上がるようにということでお話ありましたけれども、今、賃上げの努力、民間にしていただくのは大変いいことで喜ばしいことですけれども、報道を聞いていますと、やっぱり民間、調子のいいところなんかは五%とか七%とか、もうそういう数字も聞こえてくるわけです。 そういった中で、元々介護の皆さんの報酬低いんです。そして、その中でも訪問介護は低い。その中で、人手が来ません。人手集めるためにいっぱい人材募集のための広告料にお金を払わないと人手も確保できない、そういった声も聞こえています。 次に伺いますけれども、報酬改定というのは経営実態を参考にして決めることになっております。 資料の三を御覧をいただきたいと思いますけれども、収支差率という収入に占める利益の割合、これを参考にしながら報酬改定をされていくということでありますが、一番左の訪問回数二百回以下というところでは収支差率一・二%、これしかもうかっていないわけですね。右端の二千一回以上では一三・二%。確かに大きいところはもうかっているなということで基本報酬引下げを思い付いたのだと思いますけれども、小規模事業者では引き下げられたらもたないというのは、こういう数字を見て御懸念は検討されなかったんでしょうか。大臣に伺います。
○国務大臣(武見敬三君) この経営実態調査を見ますと、訪問介護に限らず、在宅サービス、施設サービスを通じて、収支差に代表される経営状況には幅があるものと認識しております。同時に、介護サービス全般、とりわけ訪問介護では従事者の確保のための処遇改善を進めることが極めて重要な課題であると認識をしました。 こうした中で、訪問介護の基本報酬の見直しについては、一つ目は、今回の改定率のプラス〇・六一%分について、介護職員以外の職員の賃上げが可能となるよう配分することとされている中で、訪問介護の現場では、そのような職員、介護職員以外の職員ですね、が少ないと、割合が少ないということ、二つ目は、訪問介護の事業所においては、介護事業経営実態調査における収支差率は七・八%と、介護サービス全体平均の二・四%に比べて相対的に高いことなどを踏まえて、小規模から大規模事業所まで、サービス全体の収支差に鑑みてサービスごとにめり張りのある改定を行ったところです。 その一方で、訪問介護の処遇改善加算については、他サービスと比べて高い水準の加算率を設定をし、そしてまた、中小の事業所、事業者などが運営する小規模の事業所も含め、オンラインを用いた個別相談等も行いながら、更なる取得促進に向けた環境整備を進めることとしております。これによって、処遇改善を通じた賃金の引上げの財源の確保は確実に行われるように進めます。 こうした取組などを通じて、介護人材の確保、定着、推進というものを進めてまいりたいと思います。
○高木真理君 処遇改善加算を手厚くしたというところは理解はしますけれども、そもそも、訪問介護の場合に、その介護を提供している時間のみしか基本報酬が付かないというこの構造自体が収入を厳しくしています。サ高住などに行って何人もまとめてお世話ができるというのであればいいんですけれども、利用者宅同士が離れているところでは移動時間が無報酬になりますから、処遇改善加算が付いたとしても、基本報酬が下がれば収入が減って事業所が潰れてしまいます。結果、その事業所のカバーしていたエリアでは介護難民が生まれてしまいます。 この改定で四月に実施されてしまうと、本当に一人一人の生き死にに関わる大事なケアが、この訪問介護受けられなくなる人が出てきてしまうことになります。小規模事業者でも働き手が集まり、ケアを継続できる訪問介護基本報酬へと見直すべきと思いますが、大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(武見敬三君) この訪問介護については、この利用者個人へのサービスの提供に対して、提供時間に応じた報酬を支払う仕組みとしているのは委員御指摘のとおりであります。これは、訪問介護のサービスが利用者のニーズや状況に応じて内容や所要時間が異なるからサービスの提供時間に応じて評価をするという、そういう基本的な考え方です。 今般の介護報酬改定では、訪問介護の基本報酬は引き下げるものの、処遇改善加算について、見直し後の体系で一四・五%から二四・五%と、他サービスと比べてこれ高い水準の加算率を設定しております。また、認知症の専門ケア加算などを積み上げることで、また同時に可能で、加算が可能という形を新たに取っております。 そして、住み慣れた地域で日常の暮らしを送るためには在宅サービスを整備していくという、こうした考え方に全く変わりはございません。そのためにも、小規模事業者も含めて処遇改善加算の取得促進に向けた環境整備を進めていくことが重要でありまして、このため、まず、取得要件の中でも導入に時間が掛かる賃金体系の整備等について、事業者は従来、加算の取得に先立って規定等の整備を行う必要がありましたけれども、令和六年度中にその実施を誓約する、やりますということを誓約することだけで、その要件を満たしたこととして加算が実際には取れることになります。 また、事業者に向けては、厚生労働省において、モデル賃金体系等の分かりやすい見本を示すとともに、加算を取得していない事業所向けに、大幅に記入事項を簡素化した、これ、一枚の仕様様式を作成するなどの配慮措置を講じることとしております。私もそれ見ましたけれども、極めて簡単な一枚紙で取得申請ができるようになっております。 こうした取組を通じて、訪問介護の事業所における新規加算の取得や新たな処遇改善加算の体系への早期の移行につながるよう、オンラインを用いた個別相談等も行いながらしっかりと支援をして、介護職員の賃上げ、そしてまた人材の確保というものを進めていきたいと思っています。
○高木真理君 処遇改善加算を取りやすいような工夫をされているというのはよく分かりますけれども、先ほども申し上げましたように、基本報酬を引き下げてしまうと本当にやっていけない構造になっているということをよく御認識いただいて、見直しをしていただきたいと思います。 それでは、もう一問通告しておりましたけれども、一番の少子化対策と子ども・子育て支援金の方について移りたいと思います。 昨年の出生数は七十五万八千六百三十一人、衝撃的な数字です。総理は異次元の少子化対策に取り組むと言い、こども未来戦略が発表されました。 まず、私が強い違和感を覚えたワードから伺いたいと思います。二〇三〇年までがラストチャンス、資料一です。そのこども未来戦略の冒頭にも出てくる言葉です。どういう意味なんでしょうか。それ以降はもうやっても駄目だからということですか、それとも、産む世代の女性が確かに二〇三〇年以降減っていくんですが、その前に一人でも多く産んでもらわなければという国の焦りのスローガンなんでしょうか、伺います。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答えを申し上げます。 我が国の出生数は、二〇〇〇年代に入って急速に減少しております。このままでは、二〇三〇年代に入ると我が国の若年人口は現在の倍速で急減をすることになり、少子化はもはや歯止めの利かない状況になります。こうなると、我が国の経済社会システムを維持することが難しくなります。若年人口が急激に減少する二〇三〇年代に入るまでが、こうした状況を反転させることができるかどうかの重要な分岐点であることから、こども未来戦略において、二〇三〇年代に入るまでがラストチャンスと表現をしたところでございます。
○高木真理君 これ、おかしいんですよね。ここを気合を入れてあと六年、七年でやっても、その後、産む世代が減っていくことは変えられませんね、もう生まれちゃっていますからね。なので、ここのボリュームのことを問題にしてラストチャンスというのは全く当たっていないので、このこども未来戦略の中身まで的外れでないことを願いたいと思いますけれども。 一九九四年のエンゼルプランから三十年、ほぼずっと自民党政権の思うような政策を実行してきた結果が七十五・八万人だと思います。三十年間成功しなかったことをあと六年でやり遂げる、是非方向性を間違わないようにしていただきたいと思います。 そこで伺います。 これまでの政策の何が駄目だったと考えているか、それはどのように検証されたのか、総理に伺うんですけど、その前に是非担当大臣にもお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答えを申し上げます。 これまで、政府においては、例えば保育の受皿整備、幼児教育、保育の無償化など様々な取組が進められてまいりました。その成果として、いわゆる保育所の待機児童数は、平成二十九年の約二・六万人から昨年は二千七百人まで減少するなど、一定の成果があったと考えております。 少子化の背景には、個々人の結婚や出産、子育ての希望の実現を阻む様々な要因があり、いまだに多くの方の子供を産み育てたいという希望の実現には至っていないと認識しております。少子化対策は、その効果が現れるまでに一定の時間を要することや、様々な施策が相まって総合的に効果を発揮していくものであるため、全体としての検証が難しいという側面がありますが、これまでも少子化社会対策大綱に掲げられた数値目標等の検証を行いながら取組を進めてきたところであり、加速化プランの実施に当たりましても、その実施状況や各種施策の効果等について検証しつつ適切な見直しを行うなど、PDCAを推進してまいります。
○高木真理君 答弁書は、この間、石橋議員の質問に対する答えとも同じだったなというふうに思いますけれども、総理からお願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、今、加藤大臣の方から答弁させていただいたように、今まで様々な取組進めてきたわけでありますが、今改めて子ども・子育て政策をするに当たりまして特に申し上げているのは、三つの視点が重要である。 この三つの視点、すなわち、若い世代の所得を向上させるということ。もう一つは、様々な政策、経済的支援等、これはもちろん重要なことでありますが、こういった施策を活用するためには、単なるこの政策の充実だけではなくして、それを使いこなす社会あるいは企業等の意識や構造、これが併せて変わっていかなければならないということ。そしてあわせて、様々な施策が用意されましたが、これ、子供たちは絶えず成長していきます。切れ目のない政策がしっかりと用意されなければならない。 こういった点を特に今の子ども・子育て政策においては重視しなければならない。この点において今まで十分とは言えない部分があったんではないか。こういった認識の下に、こういった三点を中心に政策を構築している、こういったことであると認識をしています。
○高木真理君 切れ目があったりしたことでこれがうまくいかなかっただけなんですかね。ずっと政権をほぼ担われていましたけどね。 そして、検証もされていないということは、難しいという御発言ありましたけど、ありました。方向を間違えないためには検証必要だというふうに思います。 こども未来戦略をまとめた会議は、ちょっと時間がないので、人数伺おうと思っていましたけれども、若い世代少なくて、二十代お二人だったかなというふうに思いますけれども、もっと若い、これから産む人たちの声を反映させるべきではなかったかなというふうに思っています。 なので、ちょっと一問飛ばす形で次に行きますけれども、今後三年間で取り組むという加速化プランなんですが、この中身について伺いたいと思いますが、なぜ今までやらなかったのかというふうに思うような歓迎の要素もあるものの、メニュー全体を見ると拡充といった要素が多く、インパクトに欠けるように思います。 ラストチャンスとまで言うのであれば、ふだん政治のニュースに関心がない若者でも、それこそ高校生とかでも友達の間で話題になって気付くような施策、例えば大学授業料無償化など、社会が変わった、これなら結婚して子供もいけるかもと思うようなものが必要ではないかと思いますが、御見解を伺います。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 インパクト不足ではないかという御指摘でございますが、今回の加速化プランは、若い世代が希望どおり結婚し、子供を持ち、安心して子育てができる社会を目指し、先ほど総理からもお話がありましたように、若い世代の所得を増やす、社会全体の構造や意識を変える、全ての子ども・子育て世帯を切れ目なく支援するという三つの理念の実現を図るものであり、三・六兆円という前例のない規模で政策強化を図ることで、子供一人当たりの家族関係支出はGDP比でOECDトップのスウェーデンの水準に達し、画期的に前進することとなります。 その大宗を今後三年間で実行することとしておりまして、今回の、初年度の令和六年度予算では、長年指摘されながら実現できなかった児童手当の抜本的拡充、高等教育費の負担軽減、七十六年ぶりとなる保育士の職員配置基準の改善、児童扶養手当の拡充など、経済的支援の強化を始めとする施策を盛り込ませていただいたところでございます。 このため、決して若い世代にインパクト不足ということではなく、若い世代に対してしっかりインパクトのあるものと考えておりますが、繰り返しになりますが、単に制度や施策を策定するのではなく、社会全体で子供や子育て世帯を応援する機運を高めることが重要であると考えており、これらの取組を車の両輪として進めてまいります。
○高木真理君 先ほど二十代で委員になっていた方のお話をしましたけれども、その最年少だった櫻井綾乃さんという方、この会議に出席した後、感想を記者クラブなどでおっしゃっていて、本当に議論の方向がずれているのでがっかりしたというような内容のこともおっしゃっています。自治体などで婚活支援とかやっているけれども、これ今私たちが求めていることみたいな、そういう御意見などもありましたけれども。 そうした中で、次、支援金について伺いたいと思います。 支援金は、社会保険料の、社会保険料負担率が重要というふうに発言されているので、社会保険の範疇だと総理は説明していらっしゃるかと思いますけれども、支援金は社会保険料の定義には当てはまらないと私は思います。負担と給付の関係の整合性が取れておりません。国が示す実務上一律の料率で各保険者が徴収するというのでは、健康保険組合ごとのガバナンスと無関係な領域になってしまいます。これでは社会保険とは言えないと思いますが、どうでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、社会保険制度、これは社会連帯の理念を基盤として共に支え合う仕組みです。そして、支援金でありますが、支援金の方は、今、こうした連帯の理念を基盤に、子供や子育て世帯を、少子化対策で受益がある全世代、全経済主体で支える仕組みであります。こうした共通の理念等に基づいている等から、支援金は保険料として成立するとさせていただいています。 その上で、支援金、児童手当など使途を法律上明確にするとともに、保険料と併せて拠出していただくものですが、これはあくまでも保険料とは別のものであり、これ給付と負担のずれはなく、関係は明確であると認識をしています。
○高木真理君 給付と負担の関係は明確だけど、社会保険料ではない……(発言する者あり)もう一回お願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 医療保険料と併せてこの徴取する、徴収する、こうしたものであります。
○高木真理君 医療保険と別だというのは分かるんですけど、先般の石橋議員の質問への答えで、これなぜ税でやらないのかというときに、新しいやり方なんだと言っていました。 これ、加藤大臣に伺いたいんですけど、新しい発想でやらなきゃいけない、税じゃ駄目だというのは、何か指示でもあったんですかね。
○委員長(櫻井充君) 時間が来ております。答弁簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(加藤鮎子君) なぜ税でやらないのかという御質問でよろしいでしょうか。(発言する者あり)はい。 こちら、支援金は誰かの指示ということでやっているということではなく、今回は、支援金は社会保険、保険料という形で整理をさせていただき、しかもそれは給付と負担にずれはなく、関係を明確にする形の制度として設計をしているところでございます。
○委員長(櫻井充君) 時間が来ております。おまとめください。
○高木真理君 はい。 どうしてこんな新しい、変わった、へんてこな制度ができたのかは明確にお答えいただけないままとなりました。 時間ですので、以上とさせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(櫻井充君) 以上で小沼巧君及び高木真理さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(櫻井充君) 次に、横山信一君の質疑を行います。横山信一君。
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。 まず、伝統的工芸品の海外展開について伺ってまいります。 能登半島地震では、もう度々報道でも出ております、また総理も行かれましたけれども、日本を代表する伝統的工芸品である輪島塗が甚大な被害を受けました。総理は被災地を訪問された際、道具や原材料の確保までカバーする伝統的工芸品産業支援補助金などで支援をしていきますというふうに発言をされました。 また、昨年の参議院本会議で私は伝統的工芸品の海外展開について総理にお伺いをし、総理からは、伝統的工芸品は、地域の産業、雇用を支える重要な産業であり、その発展には欧州を始めとする海外需要の取り込みが不可欠というふうに御答弁をいただいたところであります。 その後、こうした政府の対応を踏まえ、備前焼の備前市、あるいは曲げわっぱの大館市、こうしたところが、今年のミラノ・サローネという、これは国際家具見本市、世界三大見本市と言われているものの一つでありますが、このミラノ・サローネへの出展に向けて取り組むこととなっています。今準備をしている最中でございます。 自治体が主体となった取組というのは今までになかった動きだというふうに私は思っております。こうしたことを国はしっかりと捉えて、地域文化を守ろうとしている他の自治体に波及するような施策が今こそ必要だというふうに思います。伝統工芸博覧会みたいなものもいいかもしれません。 また、岸田総理は、企業の海外ビジネス投資をサポートするための海外ビジネス投資支援室というのを創設をいたしました。伝統的工芸品の海外展開を目指す地方自治体の新たなこうした取組、これをこの海外ビジネス投資支援室で積極的に支援すべきと考えますけれども、総理のお考えを伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 伝統的工芸品の海外展開については、御指摘のとおり各自治体において積極的な取組が見られており、オンラインを活用したり、あるいはインバウンド向けのプロモーションを行ったり、こうした取組を進める中で地元産品を紹介するほか、自治体が自ら現地において海外販路を開拓する、こうした取組も行われています。 政府としては、こうした取組を支援するために、これまでも、在外公館ですとかあるいはジェトロの現地サポートによって海外での販路開拓あるいは展示会への出展等、これを支援してきたところですが、御指摘のこの海外ビジネス投資支援室、令和四年八月に設置いたしましたが、この支援室においても、自治体に対して各省庁やジェトロなどの政府機関が提供できる支援メニューの情報提供、これを実施しているところであり、関係機関と連携して、自治体による伝統的工芸品の海外ビジネス展開、政府としても積極的にサポートをしていきたいと考えております。
○横山信一君 この伝統的工芸品を訴える大きな理由は、やはり地域文化の担い手であるということと、それから地域振興をしっかり支えているものだということであります。 一方で、この伝統的工芸品の国内市場というのは、もはや市場としては飽和状態になっていると。その売り込み先としては、総理も昨年の本会議で御答弁いただいたように、やはりヨーロッパなんです。伝統的工芸品のやっぱり文化を持っている国というのはまたその価値も見出せるということで、そういう意味では、この備前市あるいはこの大館市のような直接ヨーロッパに売りに行くというのは非常にいい動きだというふうに思いますし、ここを積極的にやはり支援をしていただきたいと思うわけです。 一方で、この伝統的工芸品の担い手というのは個人事業者の職人が多い。それは言ってみれば、大規模に法人としてやっている、あるいはまた、いわゆる人間国宝のようなそういうすばらしい芸術家という人たちも一部にはいるわけですけれども、やはり多くは職人というふうに考えていいと思うんですが、そういう人たちが、そのヨーロッパの現地事情に精通したこの在外公館あるいはジェトロからの具体的な支援を常時受け続けるということでなければ、現地がどんなニーズを抱えているのかというのをつかまえるのは非常に難しいというふうに思います。 また、農林水産物との一体的な輸出戦略も必要だというふうに思います。 また、伝統的工芸品というのはいわゆる日用品として発展してきたものでありますから、日本では日用品的な、いい日用品とか粋な日用品みたいなこの感覚があるわけですが、一方で、やっぱりヨーロッパではアートになるわけですから、そういうアートと日用品のこの中間的な立ち位置にあるという意味では、日用品だとジェトロの応援もありますでしょうし、工芸品としてのですね、一方、アートであれば文化事業というところで応援もあるでしょうし、そういう意味で、この伝統的工芸品の持っているものをしっかりと支えていくような支援というのは乏しいんじゃないかというふうに考えるわけです。 現状の伝統的工芸品、今総理も御答弁いただきましたけれども、どちらかというとプロモーション自体が目的化しているというふうにも思います。ですから、まあ一回プロモーションやって、その後実際に商談に結び付けられるかが一番ポイントなわけですけれども、商談まで支えていくというところがやはり一番大事なところでありまして、こうした課題に応えるためには、やはりその関連補助金を所管する経済産業省だけではなくて、文化庁、外務省、農林水産省、内閣府など複数の省庁が横断的に会議体をつくって応援をしていく、こうした新たな仕組みが必要だというふうに考えますけれども、総理のお考えを伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先日、石川県を訪問した際に、輪島塗の制作工程を拝見いたしました。まさに伝統的工芸品は伝統技法や文化に裏付けられたアートとしての価値を持っている、こういったことを強く感じてきました。 こうした価値を効果的に発信していくため、これまでも、例えば、海外において季節性を意識した展示を行う、関心の高い顧客を対象にアート性の高い作品を積極的に展開する、こうした工夫を行ってきたところですが、今後、経産省と農水省の連携による食文化と伝統的工芸品を組み合わせたPRなど、こうした様々な省庁一体となってこのPRを行うこと、これは重要であると思います。 内閣官房、経産省、農水省、外務省、こういった関係省庁が一体となって伝統的工芸品のアート的価値を発信する取組を強化したいと思いますし、まず、こうした実績を積み重ねた上で、委員が御提案されました会議体、会議体というものをつくっていく、これも検討に値すると思います。そのためにも、まずは今申し上げました実績、積み重ねていきたいと考えます。
○横山信一君 総理からも会議体を検討するというお言葉をいただきましたので、是非とも、まずは実績と言いますけれども、課題はもう見えておりますので、その今までやってきている中で出てきている課題でありますから、そうした課題を踏まえて、是非とも、省庁横断の会議体で是非取り組んでいただきたいというふうに思います。 次に、能登半島地震について伺ってまいります。 能登半島地震災害、たくさん、多くの被災者の方たちがあって、お見舞いを申し上げたいと思いますが、今日は水産業被害を中心に伺ってまいります。 石川県内六十九漁港のうち六十港が損傷や地盤隆起の被害を受けています。また、二百隻以上の漁船が転覆、沈没、座礁。そしてまた、輪島港には、先日私も行ってまいりましたけれども、損傷の確認を待つ漁船が約二百隻係留をされているという状況にあります。 また、輪島以外にも、私、鹿磯とか富来というところを回ってまいりました。消波ブロックのはるか先に波打ち際があるという、その現実も見てまいりました。また、鹿磯漁港というのは全国のイカ釣り漁船が集結する漁港でもあります。それが集結できなくなるという、今四メートルも隆起していますので、そういった事態、実態も見てまいりまして、被災漁業者の困難な思いの一端を感じてまいりました。 政府は、被災者の生活と生業支援のためのパッケージというのをつくりまして、今、漁港の再建、また漁業の復旧に向けて取り組んでいるわけではありますけれども、一方で、被災漁業者が生活のために海から離れてしまえば、漁港が復旧しても漁業の再建はできません。石川県漁協もこの点を非常に心配をしておりまして、そのために漁港の近くにプレハブの建設を進めているというふうに聞いております。 県漁協のこうした動きを支援すべきというふうに思いますけれども、坂本大臣に伺います。
○国務大臣(坂本哲志君) 作業小屋など出漁前後の作業を行うための施設の整備や修繕につきましては、被災者の生活となりわい支援パッケージに今盛り込んでおります。水産業共同利用施設緊急の復旧整備事業による支援の対象というふうになります。このため、石川県とも連携をしながら、県漁協等の地元関係者の要望をお伺いし、やれることは全てやるというような姿勢で必要な整備等を支援してまいります。
○横山信一君 ありがとうございます。 防災担当大臣にも伺いたいと思うんですが、漁業者はもう元々そういう漁港のそばに住んでいたわけでありますけれども、そういう背景も踏まえて、復旧にはやはり、漁業に携わりながら復旧をしていくということが必要ですから、仮設住宅を漁港の近くに造ってほしいと、そういう要望が非常に強いわけであります。今までになかったことだというふうにも聞いておりますけれども、是非とも今後の復興に直接関わってくるので特段の対応をお願いしたいと思いますが、大臣に伺います。
○国務大臣(松村祥史君) お答えを申し上げます。 まず、仮設住宅は、石川県、それから市、町において協議の上、その建設場所を選定いただくと、こういった形で進めております。また、地域の実情等を踏まえまして、委員の御指摘の漁港近くにプレハブ住宅を整備することは、これは可能でございます。 建設用地につきましては、法令におきまして公用地をまず最優先して利用することということを原則としておりますが、適当な公用地を利用することが困難な場合には民有地を利用することも可能としております。 例えば、平成三十年の北海道胆振東部地震におきましては、被災地に酪農家の方が大変多うございました。家畜の見守りが必要と、こういう特殊な事情があったことを踏まえまして、被災した自治体と北海道庁、ここがお話合いをいただいて、酪農家の敷地に仮設住宅が建設された例もございます。 引き続き、こういう柔軟な対応をやっておりますので、現場でどんな判断をしていくかということになろうかと思いますが、被災自治体とも連携の上、適切に対応してまいりたいと考えております。
○横山信一君 ありがとうございます。柔軟な対応を是非ともお願いしたいと思います。 石川県では、燃油や製氷施設等の共同利用施設が被災をいたしました。その結果、操業再開した漁港から離れているところから氷や燃油を運んでいると。先日の自民党の宮本委員からもこのような質問が出ておりましたけれども、これに対して石川県は、操業再開支援応急対策事業というのをやっておりまして、掛かった費用の二分の一を支援をしております。 じゃ、国は何をやっているのかというと、国は農林漁業セーフティネット資金というのを用意しているんですが、これはまあ言ってみれば借金です。で、この掛かったコストというのは、魚価に反映できるものではありません。言ってみれば回収不能なコストですから、それを借金で賄えというのは、被災者に対しては非常に酷だなということであります。 現状、個人事業者というか漁業者がやっているというふうにも聞いておりますが、これを県漁協、県の漁協の事業として支援するなどして、何かこう仕組みを工夫して何とか支援してもらえないかということでありますが、坂本大臣に伺います。
○国務大臣(坂本哲志君) まず、製氷施設等の被災のことについてですけれども、こちらの方は、被災者の生活となりわい支援パッケージに共同利用施設の復旧のための事業を盛り込んでおりまして、本格復旧までに使用する施設の整備も対象としているところです。既に石川県からも事業の御要望をいただいており、今後、施設の早期復旧に向けて、県等とも連携しつつ、地元の意向もお伺いしながら、速やかに必要な手続を進めてまいりたいと思います。 御指摘の掛かり増し経費を含めた漁業経営の支援でございますけれども、御指摘のように、農林漁業セーフティネット資金、貸付限度額の引上げや無利子無担保等を措置しております。委員の方から言われました石川県も、御指摘の操業再開支援応急対策事業ということによりまして二分の一の補助をやっております。 遠隔地からの氷等の確保のための支援は、これは大事であるというふうに思っております。そういうことで、引き続き、漁協等の現場の声を聞きながら、インフラの復旧状況や漁協の再開状況も踏まえながら、県とどのような役割分担ができるのか、そういうことも含めまして、今後必要な対応についてしっかり考えてまいりたいというふうに思っております。
○横山信一君 漁業の再開というのはお金が掛かりますので、支援は国の支援も県の支援も自治体の支援もありますが、それ以上にいろんなところでお金が掛かります。そういう意味では、負担をいかにして軽減するのか、大事でありますので、是非とも前向きな検討をお願いしたいと思います。 国交大臣にも伺いますが、今回の地震は、やはり住宅耐震化率が低い珠洲市あるいは輪島市での被害が多かったという現状があります。過疎化が進む地方では、やはり住宅を建て替えるよりも既存住宅の耐震改修が軸になっていきます。 しかし、高齢化率が高い地域ほど耐震改修が進まないという、そういう構造的問題があるという指摘もあります。一方、南海トラフ地震に備える高知県では、耐震工事の見直しなどにより耐震改修が伸びているという実態もあります。 この住宅耐震化の地域格差を踏まえ、優良事例の横展開など新たな対策が必要だというふうに考えますけれども、斉藤大臣に伺います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今回、命を守るために耐震化を進めることがいかに重要かということを直感した次第です。 国土交通省では、これまで、令和十二年までに耐震性が不十分な住宅をおおむね解消するということを目標に掲げてきて頑張ってまいりました。平成三十年時点では約八七%、全国ですけれども、進んできております。 他方、今回の震源に近い地域では、地方公共団体による耐震改修に対する普及啓発や補助の上乗せがなされてきましたが、全国と比較すると耐震化は進んでいない状況にあると認識しております。既存住宅を耐震補修する、ほとんど個人負担なしにできるという制度もあって、それをPRしてきたんですが、なかなか応じていただけなかったという現実がございます。 今後、こうした点も踏まえ、所有者に対する働きかけを工夫している地方公共団体の取組事例、先ほどの高知県の例などを収集、分析し、特に高齢者が居住する老朽住宅の耐震化の促進に向けた課題を整理するなど、きめ細かく実効性の高い施策の推進に取り組んでまいりたいと思っております。
○横山信一君 次に、救命いかだの搭載義務化について伺ってまいります。 これは知床遊覧船事故を受けた対応でありますけれども、これについては、本当は、この改良型救命いかだに小型旅客船への搭載義務化というのを本当は四月からやる予定だったんですが、現実は、釣り関係団体からの疑問の声があり、また背景には、この知床遊覧船事故対策委員会に遊漁船関係者が含まれていなかったこと、あるいはまた、パブリックコメントでは事業者が検討、準備するための期間が不十分だったと意見があったということで、搭載義務化は当面の間延期することになりました。 斉藤大臣は、遊漁船への搭載免除の特例について追加の検討を行いたいというふうに発言をされております。この追加の特例とはどのようなものなのか、スケジュールを含め、伺いたいと思います。 あわせて、水産庁にも伺いますけれども、小型旅客船ではなく釣り船でも十二名以下の場合は水産庁が所管になるわけですが、この水産庁所管のこの遊漁船、これに向けても、このいかだの搭載義務化に向け今検討が進んでいるわけでありますが、一方で、この来年度予算に関してはこの安全設備の導入支援が入っていないという状況があります。この遊漁船業者に対しての支援どうするのか、伺います。
○委員長(櫻井充君) まず、それでは斉藤国土交通大臣。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 遊漁船を含む旅客船への改良型救命いかだなどの搭載義務化につきましては、事故時に乗客を低水温の水中でなく水上で救助することを目的といたしまして、知床遊覧船事故の反省の上に立ってでございます。当初、遊漁船には令和七年四月から適用する方向で準備を進めてまいりましたが、いかだなどの開発の遅れやパブリックコメントなどにおける御意見を踏まえ、搭載義務化を当面の間延期することとしております。 また、搭載免除の特例については、現在の案においても、救命いかだ等の搭載と同等の安全が確保できる場合、例えば最低水温が二十度Cを下回る時期に運航しない場合とか伴走船を伴って航行する場合などについては搭載を免除できることとしております。これに加えまして、遊漁船事業者を含む有識者等から成る検討会を早急に立ち上げまして、遊漁船の業務実態等を踏まえた追加の特例措置の検討を行うこととしております。 この検討会におきまして遊漁船事業者からの声を伺いつつ、水産庁とも連携し、旅客の安全を確保する観点から、できる限り早期に義務化に向けて結論が得られるよう取組を進めてまいりたいと思います。
○委員長(櫻井充君) 次に、坂本農水大臣。
○国務大臣(坂本哲志君) 今国土交通大臣から答えていただきましたように、改良型いかだの搭載の当面の延期、それから特例等については検討していくということでしたので、農林水産省といたしましても、まずこの検討会に参加をいたします。そして、遊漁船の実態に応じた安全設備の搭載の在り方について国土交通省や関係者と話し合っていく考えであります。その結果を踏まえた上で、支援の在り方につきまして検討してまいりたいと思っております。
○横山信一君 じゃ、次に厚労大臣に伺います。 障害を持っている方たちが療育手帳などの再認定時、あるいは障害年金の更新時には、国や県の求めにより医師の診断書が必要になっているというふうに聞いております。 先日、釧路市にお住まいの発達障害の子と暮らすお母さんから伺ったお話では、釧路には専門医が不在のため、診断書をもらうために札幌まで子供を連れていかなければならないと。北海道以外の方はこの釧路―札幌間の距離感分からないと思いますけれども、車で札幌に行けば大体片道五時間以上、特急列車を使っても片道四時間以上掛かります。しかも、障害の子供を抱えての移動ですから、しかも日帰りはできるような距離じゃないので宿泊をするということになると、釧路に住んでいるために大変な負担を強いられているという現状がある。 そこで、療育手帳の再認定や障害年金の更新についてはオンラインによる診察を可能としてもらえないかということでありますが、こうした障害者とその御家族の負担軽減について武見大臣に伺います。
○国務大臣(武見敬三君) 障害年金の再認定の手続においては、障害の状態を確認するため、診断書を日本年金機構に提出をしていただいております。この対面診療により作成された診断書のみならず、オンライン診療により作成されたものの提出でも可能というふうにしておりまして、診断書様式は日本年金機構のホームページでも周知をしております。 また、療育手帳制度については各自治体が自治事務として運用しており、具体的な事務の内容は各自治体において決定をしているものでございます。 厚生労働省としては、療育手帳の再判定の際の診断書についても、これ、オンラインであるとか対面診療であるとか、そういった特段の定めは置いておりません。出張窓口を設けるなど、申請者負担の軽減に取り組む自治体もあるというふうに承知しておりますので、できるだけこうした負担軽減させるように厚生労働省も自治体と協力していきたいというふうに思います。
○横山信一君 ありがとうございます。 続いて、環境大臣に伺います。 令和六年一月末までの熊による人身被害の発生件数百九十七件、二百十八人に上っていると。しかも、六名も死んでいるということで、いずれも月別統計データのある平成十八年以降では最多の水準と。特に東北地方の人的被害が多いという現状があります。 鳥獣保護管理法では住宅が集合している地域では狩猟が禁止をされているために、昨年も熊が住宅地、市街地に出没したというのがありましたけれども、その際には警察官職務執行法による駆除命令などの応急的な対応が行われているという現状があります。 しかし、今の対応の中では、その熊が住民に対して危害を加えないようにどうしたらいいかとか、あるいはハンターの安全性の確保とか、あるいは事故が発生した場合のその責任はどうするのかとか、まあそういったことについては十分な議論がなされていないと、不明確だという現状があります。 環境省では検討を進めているようでありますけれども、今後どうするのか、伊藤大臣に伺います。
○国務大臣(伊藤信太郎君) お答え申し上げます。 環境省では、昨年の大変な熊による被害、まあこの委員会でも御質問、御指摘をいただいたところでございますけれども、専門家による検討会を設置いたしまして、科学的な観点から検討を経て、本年二月八日にこの被害防止に向けた総合的な対策の方針、これを取りまとめていただいたところでございます。 熊による住民等への被害防止の緊急性、また捕獲等に携わる従業者の安全性の確保、そして万が一事故が起きてしまった場合の責任の所在、こういった観点から、捕獲等に係る役割分担と指揮系統を明確にするとともに、迅速な現場対応、これが行われるように、鳥獣保護管理法の改正、これも含めて国が早急に対応方針を整理することが求められていると思います。 現行の鳥獣保護管理法では、人に危害を及ぼすおそれが特に大きいとして、住居集合地域等における銃猟、これを禁止しております。しかし、検討会で示された考え方を踏まえ、このような場所でも迅速な対応ができるように、関係省庁と連携し、鳥獣保護管理法の改正も含めて具体的な対応を検討してまいりたいと考えております。
○横山信一君 ありがとうございます。 先日、先日というか昨年、北海道東北地方知事会から、この麻酔猟銃に関しての求めがあります。それは建物内に侵入した熊の実態があったからでありますが、そうしたことにどう取り組むのかという、麻酔猟銃を是非、関係法令見直してほしいと。 一方で、自治体は、熊を駆除すると、全国からかわいそうという苦情の電話に対応に追われるという実態もあって、生け捕りを可能にするという意味でもこの麻酔猟銃、非常に重要だと思うんですが、この点について伊藤大臣に伺います。
○委員長(櫻井充君) 時間が来ております。簡潔に御答弁お願いします。
○国務大臣(伊藤信太郎君) 弾丸が到達するおそれのある範囲に人や建物がある場合、これに向かって麻酔銃を含む猟銃を発射することは、実は非常に危険であります。現行の鳥獣保護管理法では禁止とされているところでございます。 また、麻酔銃は、この麻酔薬の効力が現れるまで時間を要します。瞬時には効かないわけであります。そして、この麻酔銃を撃たれたことによって鳥獣が興奮して捕獲従事者が反撃を受ける、この可能性も大きいわけでございます。このため、専門家からは、熊類への使用は慎重に判断する必要があるとも指摘されております。 一方で、今委員が御指摘なさったとおり、知事会から等は、屋内に侵入した熊類を捕獲できるように、屋内での銃猟、麻酔銃猟に関する規制の見直しも要望されております。現場において迅速な対応を図ることが重要であり、関係省庁と連携しながら具体的な対応を早急に検討してまいります。
○横山信一君 是非ともお願いいたします。 終わります。
○委員長(櫻井充君) 以上で横山信一君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(櫻井充君) 次に、串田誠一君の質疑を行います。串田誠一君。
○串田誠一君 日本維新の会・教育無償化を実現する会、串田誠一でございます。 まず最初に、能登半島地震についてお聞きしたいと思います。 お亡くなりになられた方にお悔やみを申し上げたいと思います。現在被災中の方にはお見舞いを申し上げたいと思います。一刻も早い復旧復興を願っております。 そこで、この能登半島地震に対する対策、国も地方自治体も尽力をしているということは報道でも見ることができるわけですが、岸田総理として、今までのこの能登半島地震に対する対策、自己評価としては何点でしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 災害対策、自己評価したら何点かという御質問でありますが、これ、発災から今日まで、政府としては、地元におけるこの救出、物資の支援、さらには避難所の環境整備、そして何よりもインフラの復旧、こういったものに取り組んできたわけですし、なおこれから本格的に生活となりわいのこの復旧復興に努めなければいけない。すなわち、今はまだまだ道半ばであると思います。 この段階で自己採点をするというのは適切ではないと思いますし、何よりも、採点は、これは我々がやるんではなくして、被災者の方々が評価するものであります。よって、恐縮ですが、今の時点で自己採点ということは控えさせていただきます。
○串田誠一君 ただ、課題というのは気が付かなければならないのかなと思います。現時点で改善できるものは改善し、また日本全国どこでも災害が起きるわけですから、その課題を克服しながら、なおより一層いい対策というものをしていかなければならないと思うんですけれども、現時点において気が付いた課題、何かありますでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) おっしゃるように、課題を把握して今後の対応に生かしていかなければならない、これは重要な視点だと思います。 今回の地震は、まずもって、この半島という地理的制約の中でこの大きな被害が発生した。また、高齢者が多い地域であり、この集落の孤立あるいは長期にわたる断水など、今までの災害とは異なる困難に多く直面をいたしました。 その中で、プッシュ型支援等による物資調達、そしてこの災害関連死の予防、これも大きな課題でありました。その中で、避難所の環境整備や二次避難をいかに効率、効率的に進めるのか、こういった点において、災害関連死を防ぐということについても、従来にないこの状況に結び付けることができた、こういったことも感じています。 先日、この復興・復旧本部において、私、指示をしたんですが、今申し上げた課題、これをしっかり洗い出すこと、なおかつ、今回の災害対応の特徴として、ドローンですとか、あるいは循環型、循環型の水の提供施設ですとか、このスタートアップ等が提供する新しい技術、これが随分と活用され、そして注目をされました。 こういった新技術をこの災害に生かしていく、こういった観点も重要であるということから、先ほど言いました課題の洗い出しと併せて、この新技術を使った災害対応についてもこの即効性のあるものを中心に六月までにこれ緊急に取りまとめるように、これを指示を出したところであります。 この取りまとめを是非今後の災害対応に生かしていきたいと考えています。
○串田誠一君 先ほど、今大臣からドローンの話もありましたので、質問ちょっと順番を変えまして、ヘリコプターやドローンの災害の運用状況とか、あと、キャタピラなどがあったらもっと、キャタピラの付いた救助をする装置なんかがあったらいいんじゃないかなと思って通告させていただいたんで、進捗状況をお知らせください。
○国務大臣(松村祥史君) お答え申し上げます。 今回の能登半島地震において、まずヘリコプターでございますが、これについては、行政機関においては、まず自衛隊のヘリを活用させていただいて、まず被害状況の確認や現地での捜索活動、また救助部隊の派遣、救助者や孤立住民の輸送、支援物資の輸送に御活躍をいただきました。民間においても、医療従事者の方々の輸送や患者の皆様方の搬送に活躍をいただいたところでございます。 また、ドローンについては、行政機関においては、これは現地の捜索活動にも使わせていただきましたし、土砂災害の二次災害が起きないように上空での監視というのにも使わせていただきました。民間企業においては、これは私も初めてだったんですが、いわゆる無線中継ドローンによる携帯電話の不通エリアの応急復旧、医薬品等の物資の配送などに使わせていただきました。以前は、基地局、車でやっていただいたんですが、既にこういうものが開発されておりまして、これは大変新しい技術だなと改めて思ったところでございます。 また、キャタピラの付いた油圧ショベルとかの御指摘だろうと思いますが、これは特に初動において御活躍をいただいて、例えば自衛隊のエアクッション艇、なかなか陸路、海路、空路、運ぶことができませんでしたので、木原防衛大臣に御相談をいたしましたら、重機などを運べるホバークラフト、こういったものがございました。LCACというそうでございますが、これに重機等も積んでいただいて現地に搬入をし、道路啓開に当たっていただいたり、自衛隊や建設業者の方々とともに活用し、今日の復旧のためのいろんな手だてを頑張っていただいたところでございます。
○串田誠一君 災害の救助というのは、その後そこにまた戻れるようなことも大事なんじゃないかと思うんですね。そうでないと過疎化も進んでしまいます。 今日、石川県の高校入試がございまして、金沢市で行うような、代替施設で行うようになったということを聞いておりますが、珠洲市のちょっと北の辺りに飯田高校というのがあるんですけれども、昨年の倍率は〇・八三倍だったのが、今年は〇・四三倍、半分に下がってしまった。これはまあ、避難しているのでそこにまた戻るかどうかというのもちゅうちょもあると思うんですが、この時期ですので来月から開校されても学校に行けないんじゃないかという心配もあります。 そういう意味で、本当は子供にとっては地元のみんなと一緒に行きたかったと思っている、そういう高校の入試が参加できない、そこに選ぶということをちゅうちょしてしまうというのはすごくかわいそうだなと思うんで、こういうことも含めた意味で復旧というものを考えていただきたいんですが、総理の御見解をお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員の方から今学校の入試を一つの例として挙げられましたが、この今回の災害に対して、石川県そして被災自治体においては、できる限りこの集落あるいはコミュニティーに配慮した形で、二次避難ですとか、あるいはこの仮設住宅への提供が行われていると承知をしています。すなわち、エリア単位で避難するとか移動するとか、そういった配慮を行うことによってこの集落や地域コミュニティーに配慮するということでありますが、こういった取組を政府としても全面的にバックアップしています。 〔委員長退席、理事中西祐介君着席〕 しかし、今なお生まれた場所を離れて避難されている方、大勢おられます。こういった方々を一日も早く帰還させなければならないと思います。集落、コミュニティーに最大限配慮しながら、建物やインフラ等のこの町の形、すなわちハード面のみならず、このなりわいや町のにぎわい、言ってみるならばソフト面になると思いますが、こういったものを併せて持続可能な暮らしを実現していく、こういったことが重要であると考えており、その第一歩として、能登地域のこの住宅再建のための交付金の創設ですとか、全額国費での輪島塗の仮設工房の四月オープンですとか、集落内の空き地等でのふるさと回帰型の木造仮設住宅の建設、こうした取組を進めています。 石川県の馳知事も、人口減少などの課題を解決しつつ創造的復興を行っていく、こういった考え方を打ち出しておられます。是非、政府としても、こういった地元の取組、この地元の集落やコミュニティーを守るという取組、これをしっかりバックアップしていきたいと考えます。
○串田誠一君 高校入試で選べなかった子供たちが何か落ち着いたときには編入できるような、そんなことも考えていただきたいなというふうに思います。 総理が一月二十二日のSNSに、被災者の皆さんにとっては、皆様にとっても家族の一員であるペットの対応も重要ですというふうに記載をしていただいて、大変な評価を受けていたと思うんですが、このときの総理の趣旨というか、お気持ちはどんなものだったんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回、私も被災地に足を運んで、被災、避難されている方、また支援されている方を始め、多くの関係者から話を聞きました。 その様々なこの思いを聞かせていただきましたが、その中にあっても、ペットに関しまして、ペットがあるから自宅をなかなか離れられないですとか、さらには、避難はしたんだけれど、ペットとともに避難したところ、やはり周りの皆さんとの関係でいろいろと気苦労されておられる、そういったお話も聞かせていただきました。 改めて、このペットの対応、これも大切な災害対応であるということも感じた次第であります。そういった思いから、先ほど御紹介いただきましたペットが家族の一員である、こういった思いを申し上げたところであります。 〔理事中西祐介君退席、委員長着席〕 そういった思いで、具体的に、やはりこの発災後、ペットフード等を被災地に届けるなどの支援、また石川県獣医師会の協力による動物病院等でのペットの一時預かり、石川県による一・五次避難所へのペット同伴専用のトレーラーハウス設置、こういった取組が行われております。こうした取組も周知しなければならない、こういったことでSNS等で発信をした、こういった次第であります。
○串田誠一君 そこで、ストレートにお聞きをしたいと思うんですが、総理は、災害が起きたとき、今総理は何か飼っていらっしゃるか分かりませんけれども、かつて飼っていたこともあるかもしれません、総理が飼われているとして、犬や猫、ほかの動物も含めまして、災害が起きたときに、総理は、その家族の一員であると言われたペットを置いて総理は避難できるんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 済みません、私はどうかという御質問ではありますが、私自身ちょっとペットを飼っておりませんので、これ私がどうするかということについて今具体的にお答えすることは難しいわけでありますが、このペットを家族として大切にされ、共に避難する、こういったことを希望される方が多いということは私も認識をしております。 ただ、その際に、まずは飼い主の方、自らの安全は確保していただきたいと思いますが、その上で、このペットとの避難ができるような環境をつくること、これが望ましいと思っています。こういった思いで、ペットとともに避難することを希望される方に寄り添った対応を考えていきたいと思います。
○串田誠一君 アメリカなどではファーストドッグといって、ホワイトハウスに大統領が犬を連れていくというのは当たり前のようなことになっているわけで、岸田総理も家族の一員であるとSNSで書かれたわけですから、家族の一員を置いていくことはできないだろうと、私も岸田総理はそういうふうにお考えいただけているんだと思うんです。 内閣府の世論調査あるいは民間の調査でも、今三割の家庭が何らかの動物を飼われている。そして、昨年度、大手生命保険会社の調査によると、避難のときには八割以上が一緒に避難をするという答えをしているんですね。ただ、そのときに、八割以上の方々が、その避難をする場所が同行避難か同伴避難ができない、できるかどうかが分からないと言っているんですよ。分からないけれども避難は行くんだと。これ、どういうことかというと、行ったところ、それが同行避難や同伴避難を認めていなかったならば、今度また別の場所に移動しようと思って、さまよい続けるんですよ。国民の三割の更に掛ける八割の人が一緒に避難しようとしているわけですから。 ですから、同行避難とか同伴避難の問題というのは人命救助そのものなんですよね。その認識、岸田総理、お持ちですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員が今挙げられたような例、私も被災地において関係者からお話を聞きました。だからこそ、先ほど申し上げたような認識を持ったということであります。 そういった方々の思いに寄り添うということも大事な災害対策であると認識をいたします。
○串田誠一君 それだけではもう人命守れないんですよ。本気で頑張っていただきたいと思うんですが、環境省ではこの同行避難、推奨ということになっているんですけれども、自治体にもっと徹底していただきたいと思うんですが、環境大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(伊藤信太郎君) お答え申し上げます。 環境省では、災害時にその備えに関する自治体の取組を支援するため、人とペットの災害対策ガイドラインの周知に加え、自治体向けの防災訓練にも取り組んできております。 今回の災害において、百を超える避難所を巡回し、調査したところ、ペット同行をしての受入れができなかった避難所も一部ありましたけれども、一定数の避難所において被災者とそのペットを受け入れたことが確認できております。そういう意味で、現場の理解はだんだん進んできていると考えております。 さらに、これから環境省としては、今回の災害対応における課題の整理をしっかり行って、ガイドラインの内容が更に自治体に浸透するように、関係省庁と連携しつつ取組を強化してまいりたいと、そのように考えております。
○串田誠一君 次に、動物愛護管理法の改正についてお聞きをしたいと思います。 昨年改正をするという、あっ、来年ですね、改正を予定しておりまして、議法なんですが、今一番、これから形作りを今年しなければならないということで、この前、議連の総会がございましたが、この予算委員会にもたくさんの、各政党から参加をしてくださいました。国会でも大変動物に対する関心度が高まっているということを、私は事務局次長をさせていただいているんですが、実感させていただいたところでございます。 ただ、この動物愛護法の改正を行っても、それが施行されていないということになると意味がありません。先日、オークション会場で生年月日が偽られているということが報道されたところでございます。 この動物愛護法の改正が行われた後、しっかりとこれを実行していくために環境大臣としてどのようにお考えか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(伊藤信太郎君) お答え申し上げます。 法律は当然遵守されるべきものでございます。この動物愛護管理法の事務を担う地方自治体と連携し、遵守のための取組をしっかり進めていく必要があるとまず考えております。 特に、今御指摘がありましたように、昨年、環境省から都道府県等に対して一斉調査を依頼したところ、ペットオークション、またブリーダーにおいて違法な状態が広まっている疑いがあることが判明しました。動物愛護管理法の所管大臣として、大変憂慮すべき事態と受け止めております。 環境省としては、法の遵守に関する業界の取組も更に確認しながら、今後、動物愛護管理法の指導監督責任を持つ都道府県によって適切な対応がなされるよう、必要な制度の改善及び都道府県等への技術的助言を検討してまいります。
○串田誠一君 しっかりとこれ施行していくのを、これは動物の、動愛法の議連もしっかりと考えていかなければいけないことだと思います。 次に、これから暖かくなっていくと繁殖の時期になってくるんですね。東日本大震災のときもそうだったんですが、こういう能登半島もそうかもしれませんけれども、人がいなくなってしまっていろいろ繁殖が起きてしまった後の問題というのも出てくるんですが、全国でこの遺棄というのが非常に行われやすいことがこれから繁殖が起きると出てくるんですけれども、こういうその遺棄に関して、警察庁が十分な取締りをしていないんじゃないかという声もお聞きしているんですけれども、しっかりと取締りをしていただきたいと思うんですが、それについてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 遺棄事案を含む動物虐待事案に関しまして、警察庁では、都道府県警察に対し、迅速な捜査による被疑者の検挙や自治体の動物愛護管理部局との連携の強化について通達により指示するとともに、環境省が策定した動物虐待等に関する対応ガイドラインを周知するなど、同種事案に対する適切な対応を指示しているところでございます。 引き続き、自治体、関係機関等と緊密に連携して動物虐待事犯に適切に対応してまいりたいと考えております。
○串田誠一君 本当に適切に対応していただかないと、保護団体が全部責任を負わざるを得なくなってしまうんですね。それを引き受けていくということになるわけですけれども、しっかりお願いしたいと思うんですが。 次に、動物愛護法が制定された昭和四十八年、九年ぐらいは、すごく国会でも闘犬とか闘牛の議論がなされたんですが、闘鶏というのがございまして、闘鶏、これは環境省の動物虐待等のガイドラインには、外傷を生ずるおそれのある、闘わさせるということ自体、動物虐待罪としてもう典型的な例として挙げていると思うんですけれども、なぜこの闘鶏が警察庁として検挙されていないのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 闘鶏が動物虐待となるかどうかにつきましては、個々の具体的な事案に応じて、その事実関係に即して判断されることとなると承知しております。一般論でありますが、動物虐待含め犯罪があると思料するときは、関係法令を所管する省庁の解釈を踏まえつつ捜査を行うこととなります。 また、御指摘の闘鶏につきましては、昨年、一件検挙がございます。 以上でございます。
○串田誠一君 この目をつっついて失明させたりしているということが当然想定できるし、現実にそういうふうになって、その保護団体もあるんですね。ですから、こういったようなことをやはりしっかりと、ガイドラインに書いてあるので、取り締まっていただきたいと思います。 同じような意味で、長野県の事案なんですけれども、無麻酔で帝王切開をし続けていた事案に関して、懲役一年というような求刑がありました。 二〇一九年に動物愛護法が改正されて二年から五年に求刑が上がったというのは、国会として、今の要するに求刑の在り方、判決の在り方が軽過ぎるんじゃないかという意思表示であると思うんですけれども、いまだに、その点について検察庁の求刑が軽過ぎるんではないかというふうに思う国民も大変多いと思うんですけれども、その点について、この法定刑を法律改正によって上げた趣旨というのは本当に生かされているのかどうか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 令和二年に動物愛護法の改正が行われまして、厳罰化が進められました。 今のお尋ねは、検察においてそのことの趣旨を十分生かしていないのではないかというお尋ねでございます。まず、この案件に関するコメントは差し控えたいと思いますけれども、十分その趣旨は法務当局から検察当局に周知をしております。その上で、検察は、この動物愛護法違反事件について、改正内容の趣旨を踏まえつつ、法と証拠に基づき、必要な捜査を尽くし、事案の真相を解明した上で、事案に応じた適切な科刑の実現に努めているものと承知しております。
○串田誠一君 本当に納得の、国民の納得のできる求刑というものをお願いしたいと思います。 次に、岸田総理にお聞きをしたいんですが、昨年の予算委員会でも岸田総理に猫のTNRの質問をさせていただいて、総理がTNRを詳しく説明していただいた。恐らく今までなかったことなんじゃないかなと思うんですが、それに対する支援もしていこうというような発言もありました。 いろんな意味で、地域猫やそのTNRというのもあるんですけれども、一方で今、一万四千頭の犬や猫たちが罪もなくガス室や毒殺で殺されているということで、これもまた税金で使われているわけです。保護団体や個人が本当に大変な思いをして保護している、その人たちが納めている税金で、一方では殺処分されている。むしろ、そのお金を命を救うようなTNRやあるいは地域猫活動などに生かしていくべきではないかと思うんですが、総理としてそれをリーダーシップを取っていただきたいんです。いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 地方自治体においては、動物愛護保護法、ああ管理法、動物愛護管理法に基づいて、引き取った犬猫の適正譲渡の推進、返還、これを増やす取組を実施していると承知しておりますが、御指摘のTNR、捕獲し、不妊去勢手術をし、元の場所に戻す、このTNRといった取組を行うため、ふるさと納税を活用するなど様々な工夫、これは自治体において行っていると承知をしています。こうした取組の結果、自治体における年間の犬猫の殺処分数、この十年間で十分の一以下にまで減少した、このように承知をしています。 こうした各自治体による工夫事例、これを全国に紹介するなど、殺処分を減らすための取組、これ政府としても進めてまいりたいと思います。
○串田誠一君 数は少なくなってはいますけど、非常に個人とか団体がそれを一生懸命引き取っているというのが現実でございますので、国自身がやはりもっとサポートしていただきたいということをお願いしたいと思います。 次に、熊についてお聞きをしたいと思います。 先ほども質問、ほかの方からありましたが、指定管理鳥獣に四月にするというような報道がございます。被害が連日、昨年は報道されたということでありましたが、昨年度の熊の捕殺数は、ついこの前発表されました、九千三十頭が昨年捕殺された。その前は三千頭だったのが、いきなりすごい数が捕殺をされたわけでございます。九州はもう、九州は絶滅をしている、四国ももう数十頭しかいない、もうそして繁殖力が大変弱いというのが熊の特徴でございます。 ニホンオオカミも同じような経路をたどって、一九〇五年に絶滅をしてしまいました。何かどんどん減っているなということが計算していけるのではなくて、今年見なくなったなというようなときに実は絶滅していたというようなことが起こり得る可能性もあります。 環境委員会でこの問題があったときに、伊藤環境大臣、大変慎重な対応をされていて、私もいろいろ熟慮されているんだろうなと思っているんですけれども、この熊を捕殺をするのではなくて、人に入らないような強化というものを本当は強化していく必要があるんじゃないかと思うんですが、環境大臣の御意見をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(伊藤信太郎君) お答え申し上げます。 環境省では、昨年秋の熊類による深刻な被害状況、これを受けて、この委員会でも御質問、御指摘もいただいたところでございますけれども、専門家による検討会を設置いたしました。そしてまた、科学的観点からの検討を経て、本年の二月八日に、被害防止に向けた総合的な対策の方針の取りまとめをしていただきました。 この方針の中では、ゾーニング管理、広域的な管理、順応的な管理の三つの管理、これを推進しながら、熊類の地域個体群の維持、これを前提としつつ、人の生活圏への出没防止によって人と熊の空間的なすみ分けを図ることとしました。また、絶滅のおそれのある四国の個体群を除いた上で熊類を指定管理鳥獣に指定するとの方向性を整理いただいたところでございます。 環境省では、この方針を受けて、必要な関係省令の改正を行うために四月中に指定の手続を完了させる予定でございます。熊類を指定管理鳥獣にして、また関係省庁や都道府県等と連携しながら、捕獲に偏らない総合的な対策を講じてまいります。 具体的には、熊類の生態等の調査やモニタリング、人の生活圏への出没防止のための環境管理、また人材育成等の各地域の状況に応じた効果的な対策を講じてまいりたいと思います。
○串田誠一君 餌がなくなる原因としては、太陽光パネルが森に、高速道路などを走っていると山肌にずっと太陽光パネルがあったりとか、あとは、人工林とか下が真っ暗になってしまっていて木の実が育たないとか、そういうような、人間が、熊が食べられないような状況になって、そして出没をしたら捕殺をしていくというのは、やはりこれは反省しなきゃいけない面も多々あるんではないかなと思うんです。 私が心配しているのは、太陽光パネルや、その人工林などは例えば農水だとか、太陽光パネルは経産だとか、そういう他省庁にまたがった意味で総合的にこれは検討していかなければならないと思うんですけれども、環境大臣として、こうだと言うだけではなかなかできないと思うんですが、これについての連携は十分なされるんでしょうか。
○国務大臣(伊藤信太郎君) お答え申し上げます。 御指摘のように、太陽光パネルあるいは木の種類の偏在、そういったことが今回の人的被害の原因の一つになっているとも考えられます。したがって、先ほど申し上げたように、捕獲に偏らない総合的な対策を講じることが重要だというふうに考えております。 環境省が設置した検討会でも、熊類の地域個体群の維持、これを前提としつつ、人の生活圏への出没防止によって熊類と人のこの空間的なすみ分けを図るという方向性を示しているところでございます。 捕獲以外の対策としては、熊類の個体数等の適切なモニタリング、これをやっぱりエビデンスとしてしっかり押さえる必要があります。それから、人の生活圏への出没を防止するために、例えば果樹ですね、放任果樹等、熊が寄ってくるそういう誘引物の管理の徹底、それから農地への侵入を防止するための電気柵の設置、それから専門的な知見を有する人材育成など、それぞれ地域によって多少事情が違いますので、その地域の実情に応じて都道府県等によって実施していただくことが必要だと思っております。 環境省としては、その関係省庁、農林水産省も含めて、関係省庁や都道府県等とも連携して、人の生活圏への出没防止を始めとした被害防止対策を推進し、国民の皆様の安全、安心の確保をしっかり守っていくと、そういう支援を進めてまいりたいと、そのように考えております。
○串田誠一君 これ、熊に限らず、奈良の鹿も見てきたんですけど、いろいろと報道されたりしていることがありますが、そういう意味で、人のところにやってこないような政策っていろいろ考えられると思うので、何かこう、すぐに捕殺というような方向ばかりに進まないように、これからもしっかりと質問させていただきたいと思います。 次に、昨年度、三重県の多度大社の上げ馬について質問させていただいたんですが、この視点は、伝統行事だとか神事ということで動物虐待というのが許されるわけではないという視点で質問させていただきました。 多度大社の上げ馬に関しては、昨年度は十二回やって十二回とも失敗をするというようなことでありましたが、同時に、その行事に関して、馬を殴ったり蹴ったりをしているという場面が報道されていたわけでございます。これは分かれているわけではなくて、むちゃなことをするような行事が行われるということは、その動物、馬ですけれども、命あるものとか苦しいものであるという、もうそういうものの観念がなくなってしまっているから、参加者が殴ったり蹴ったりしても何とも思わないということが起きているのではないかと思います。 そういったものを見る子供たち、この参加者は、やっぱり子供からそういうものを見ているので何とも思わずに殴ったり蹴ったりしているんだと思うんで、是非総理、伝統行事だからといって動物虐待というのはこれ許さないんだということを明確に断言していただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) それについては、まず動物愛護管理法を担当する環境大臣からお答えさせていただきます。
○国務大臣(伊藤信太郎君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、伝統行事だからといって動物虐待が許されるわけではありません。動物虐待に該当するか否か、これは、その行為の目的、手段、態様、動物の苦痛の程度等から判断されるものだと考えております。長きにわたって文化として地域には根付いておりますけれども、社会的に容認されているものである場合には、正当な目的があるとは、ある行為とは言えると考えております。 しかしながら、正当な目的があったとしても、当該行為の手段、態様等が社会通念上容認される範囲を超えている場合には、動物愛護管理法の趣旨に照らして問題があると、そのように考えます。 個別の伝統行事における動物の取扱いが虐待等に当たるかどうか、これは最終的には司法の場で判断されるものというふうに考えます。
○串田誠一君 今までずっと動物の話をしてきましたが、非常に日本はですね、これも参議院の本会議で質問させていただいたのに、世界動物保護協会が、世界のこの動物、畜産動物に関しては世界で今、日本は最下位なんですね。世界で一番動物に冷たい国であるという評価に関して、岸田総理もこれはもう進めなきゃいけないという答弁であったと私は思っているんですが。 その意味で、この動物を所管しているのは動物愛護管理室という、環境省の自然環境局の中の総務課に室としてあるんですが、組織図にも出てこないんですよ。せめてこれ、室から課に変えるようなことを総理のリーダーシップで言っていただけないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 動物行政については、今国民の関心も高まっています。一方、課題も多岐にわたる。そうしたことで、政府としての取組の重要性、これは強く認識をいたします。 そして、環境省において動物愛護管理に関する行政を所管する動物愛護管理室については、十数名から成る専任のスタッフを擁しており、所掌事務の拡大に応じ、体制の確保、努めているところです。 今後、動物の愛護と管理に関する政策、これは着実に進めていきたいと思います。そして、そのために必要な体制の確保に政府としてもしっかりと取り組んでまいります。
○国務大臣(伊藤信太郎君) 総理からお答えがあったところでありますけれども、環境省の問題ですので私の方からお答えさせていただきたいと思います。 動物行政、御指摘のように、国民の関心が非常に高いと思います。そしてまた課題も、今御指摘があったことも含め多岐にわたっておりますので、環境省としては非常にその重要性というものを深く認識しております。 この動物愛護管理行政については、環境省では、動物愛護管理法に基づき、動物虐待の防止、適切な飼育の推進、動物取扱業の適正化、そしてまた犬猫のマイクロチップの普及などに取り組んできたところでございます。当該業務を所掌する動物愛護管理室においては、これまでも所掌業務、事務の拡大に応じ体制の確保に努めてきております。今後も、法律を適切に運用しつつ、必要な体制の確保に努め、動物愛護と管理、着実に進めてまいりたいと思います。 行政全体については、総理のお考えに沿って進めてまいりたいと思います。
○串田誠一君 総理の考えに従うということでございますので、是非、この動物に関する国としての姿勢、これもはっきりとリーダーシップをお願いしたいと思います。 次に、がらりと質問、交通手段についてお聞きをしたいと思うんですが、昨年開業した宇都宮LRT、ライトレールトランジットの略なんですけれども、各自治体からも大変注目をされ、世界からも視察を受けているというお話がありました。このLRTの利便性についてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) LRTは、従来の路面電車よりも車両や停留施設、レールの機能を向上させておりまして、人と環境に優しい交通システムということになっております。 御質問の利便性についてですが、LRTは、走行空間が確保されているということで、渋滞の影響を受けないで、定時性、きちんとした時間に着く、時間が測れる、それから速達性、早く着くということが一点です。それからまた、床が低く段差の少ない車両の導入やバリアフリー化された停留施設の整備により、車椅子やベビーカー、お年寄りの方も乗りやすくなっているということが挙げられます。さらには、振動を起こしにくいレール、レールの外側を樹脂で固めているという、下もですけれども、ということによりまして、走行する際の音や車体の揺れが少なく、乗り心地が改善されているなどが利便性でございます。
○串田誠一君 ヨーロッパでもよく見かける乗り物ではないかなと思うんですが、大変乗りやすいということで、この前もそういう報道があったときに利用されている方が大変絶賛されていたんですが、こういうようなものを地方自治体も導入したいと思うんですけれども、かなり予算も掛かるんではないかなと思います。 国として、私、LRT進めていくのはいいのかなと思うんですが、この支援関係についてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(天河宏文君) お答えいたします。 LRTを導入することによりまして交通の利便性の向上が図られるということになりますが、これは、人の移動を活発化させることはもとより、沿線の開発が促進されるなど地域の活性化にもつながっていくものと認識をしております。 国土交通省といたしましては、LRTの導入は少子高齢化社会における持続可能な町づくりに大きく寄与するものであると考えておりまして、技術的助言、LRTの導入等の取組に対しましては、技術的助言、優良事例の横展開などと併せまして、社会資本整備総合交付金による財政支援をしっかりと行っていきたいと、このように考えております。 以上でございます。
○串田誠一君 質問の順番を、ちょっと国交大臣が続くような形でお聞きしたいと思うんですけれども、本来、LRTのTというのはトランジットということで、基幹的な線ができている中で、今度、枝分かれしていくという意味が非常に重視されているということだと思うんですけれども、ここがですね、この前、宇都宮LRTに関しても一つの課題というように報道されていました。 このトランジットの部分、どのようにして充実をさせていくおつもりでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今回のこの宇都宮―芳賀のLRTのポイント、特徴は、各ポイントを置きまして、そこにバスを集結させてLRTとバスの連結性を良くするというのが今回の特徴でございますが、この点がいま一つうまくいっていないというふうに報告を受けております。 芳賀・宇都宮LRTでは、LRTとバスとの乗換拠点を五か所整備しており、バス路線を再編し、その拠点にバスを接続させることにより、乗り継ぎの利便性を大きく向上させる取組を実施しています。 宇都宮市からは、引き続きバス路線などをより便利にすることによって多くの方に公共交通を乗り継いで利用してもらえるような環境をつくっていきたいと伺っております。 国土交通省としても、先ほど局長答弁しましたようなああいう形でしっかりと支援をしていきたいと思います。
○串田誠一君 この前報道されたときに、私も、これは使えないな、使いにくいなと思ったのは、LRTの路線のところに中継しているバスが一時間に一本ずつしかないんですよ。だから、乗り継ぎといっても相当自分の生活が限られてきてしまうのではないかなと思うので、そこが一つの大きな課題なのかなと思うんですけれども。 一般的な質問をさせていただきたいんですが、今バス便がどんどんなくなっていってしまっているということで、大変苦労して病院に行ったり買物に行ったりというのをかなり多くのメディアが報道しているんですけれども、このバス便がなくなってしまっているということに対して、国交大臣としては、どのような対策というか、お考えでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 全国各地で運転者不足によるバスの減便、廃止が相次いでおります。地域住民や観光客の移動手段の確保の観点から大変深刻な問題と受け止めております。 このため、国土交通省としては、運賃改定時における運賃算定手法の見直しや運賃改定の迅速化により早期の賃上げ等を促進しているほか、二種免許取得費用の支援、キャッシュレスなどのデジタル化による業務効率化、省人化の取組への支援などを進めてきたところでございます。 こうした取組をしっかりと進めまして、地域住民や観光客にとって必要な移動手段、そしてバス便の確保に全力を注いでまいりたいと思います。
○串田誠一君 そのバス便が少ない一つの理由としてはマンパワーがなかなか確保できないという話があって、それ以外にもいろいろと、利用目的もあるんでしょうけれども、この無人の乗り物という、自動運転というものがどんどんと進められていると思うんですけれども、どのような状況が今進捗状況になっているのか。 特に、一つは、事故が起きたときに、普通でしたら、例えば自動車運転過失致死とか致傷とかというような、人が処罰されることになるんでしょうけれども、そういう責任感が非常に問題になるというようなことも議論として聞いたことがあるんですが、この無人化していく自動運転に関して、今の進捗状況と、それに対する法律上がもう集約されてきているのかどうか、御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず、前半の自動運転の状況について私から答弁させていただきます。 自動運転移動サービスの実現は、交通事故の削減や地域公共交通のドライバー不足解消に向けても大きく貢献し、高齢者の移動の足の確保につながることが期待されております。 国土交通省では、令和四年度から自動運転の取組支援を実施しております。今年度、五年度は、タクシーを含む移動サービスに関する自動運転について、各地方自治体の六十二件の事業を支援しており、そのうち十二か所で社会実装につながる一般道での通年運行事業を実施しているところでございます。現在、全国で十二か所です。 また、来年度、令和六年度におきましては、更に支援を進め、通年運行箇所を二十か所以上、今十二か所ですが、これを二十か所以上に増加させます。その上で、全ての都道府県での自動運転の計画、運行を目指していきたいと思っております。 今後も、この自動運転、安全の確保を前提としつつ、全力を挙げて取り組んでまいりたいと思います。
○政府参考人(蓮井智哉君) 後半についてお答えを申し上げます。 自動運転の社会実装、今大臣からお話ございましたけれども、交通事故の大幅な減少による交通安全の向上はもとより、運転手不足の解消など、我が国が抱える社会的課題の解決に大いに貢献する取組でございまして、人口減少や少子高齢化が進む地域を始めとしまして、社会からの期待も大きいものと認識してございます。 一方、無人の自動運転車による事故が発生した場合の責任の在り方など自動運転に関する社会的ルールが確立していないことなどから、法的リスクの予見可能性が低く、自動運転の運行に事業者が参画する上での課題になっているとの指摘があるところでございます。 このため、安全性、安全面に最大限配慮し、被害者の十全な救済を前提とした上で、自動運転を責任ある形で速やかに社会実装していくためにどういうルールが必要か、何をすべきかなどにつきまして検討を行うため、昨年十二月からAI時代における自動運転車の社会的ルールの在り方検討サブワーキンググループを開催してございます。これまでに、事故の再発防止や未然防止に向けた事故原因調査の在り方、事故時の刑事責任の在り方などについて予断を持たずに検討をしている、進めているところでございます。本年五月めどの取りまとめに向けまして、丁寧に議論を積み重ねてまいる所存でございます。
○串田誠一君 自動運転は、今のお話にありましたように、責任を誰にするのかということが一つの大きなネックになっていてなかなか進まないというところもあるので、やっぱりどこかで腹を決めていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに私は思っております。 最後に、総理にお聞きをしたいと思うんですが、今高齢化社会になってきて、免許証も自主返納というのが起きてきます。要するに、この国は自動車ではもう移動できなくなってくる人たちが多い中で、どうやったら移動していくことになるんだろうかというようなことを、総理として、この国の移動手段というのはこういうふうな形になっていくんだというビジョンを示していただきたいと思うんですね。一体私たちはどうなるんだというようなことが分からなければ自主返納もなかなか進まない、そのためにまた事故が起きてしまうというのも大変避けたいところでございます。 総理として、今後のこの日本の交通手段の在り方のビジョンを示してください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 高齢者が免許証を自主返納した後もこの移動手段が確保される、生き生きとした暮らし、これを送れるこの地域社会を築いていく、これは重要なことでありますが、この人口減少が進む多くの地域では、地域交通の担い手不足、そして移動の足不足、こうした深刻な社会課題に直面をしています。 こうした状況に対して、まず一つは、昨年、地域交通法を改正し、官民や事業者間、分野を超えた共創や、先ほど来議論が出ております自動運転、さらには、MaaSなどのデジタル技術の実装を図りつつ地域公共交通ネットワークの再構築を進めていく、利便性や持続可能性や生産性を高めるための取組へ支援を強化する、こうした取組を進めていく。 そしてもう一つは、この深刻な社会課題解決に向けてライドシェアの課題に取り組んでおり、自家用有償旅客運送制度の規制改革を進めるとともに、地域の自家用車や一般ドライバーを活用した新たな運送サービスが四月から実装されるよう、制度の具体化と支援を行っているところです。現在、二十一の自治体が自家用有償旅客運送の実装に向けた検討を表明しているところです。 こうしたこの二つの大きな取組を進め、あらゆる政策ツールを総動員して、高齢者も気軽に利用できる地域の足、地域の移動の足、これを確保していくべく全力を尽くしていきたいと考えます。
○串田誠一君 明るい未来を願っております。 ありがとうございました。
○委員長(櫻井充君) 以上で串田誠一君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(櫻井充君) 次に、舟山康江さんの質疑を行います。舟山康江さん。
○舟山康江君 国民民主党の舟山康江でございます。 まず、裏金についてお聞きしたいと思います。 今回の裏金、派閥からお金をもらっていたにもかかわらず、どこにも記載していなかったというものです。午前中の質疑で、個人で受け取った議員は確認できなかったと総理から御答弁がありましたけれども、でも、自分の口座で管理していた、自己資金の一部と認識していた、こんな回答、御本人からあります。 いまだ修正していない議員はもちろんですけれども、記載のない裏金は、幾ら後付けで政治団体の収入として記載したとしても個人の所得として捉えるべきであり、課税上、やはりこれは申告納税促すべきではないでしょうか、お答えください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政治資金の課税関係ですが、この政治資金の帰属が、政治家のこの関係政治団体に帰属するのか、あるいは政治家個人に帰属するのか、これによってこの課税関係が異なると承知していますが、一般に、政治家の関連政治団体が他の政治団体、今回の場合でいえば派閥でありますが、この派閥から政治資金を受け取る行為については、法人税法上の収益事業には該当せず、法人税の課税関係は生じない、このように認識をしています。 そしてその上で、現在、まず政治資金収支報告書の訂正、これ順次行われているところであり、その訂正とともにそれぞれの関係者が会見等を開いているわけでありますが、その中にあって、この政治資金パーティーに関連して派閥から支出した資金を議員個人が受領した例、これについて今、今まで党として把握していないという御説明をさせていただいています。 そしてこれ、政治資金収支報告書、これは事実に基づき記載するべきものである、これは当然のことでありますが、それぞれ検察の捜査等を経た上で、事実を確認した上で、この政治団体への寄附であったと判断して訂正しているものであると承知をしています。 よって、今、現時点において、お尋ねのようなこの納税を促す等の対応は考えていないということであります。
○舟山康江君 検察が立件しなければオーケーということなんでしょうか。今回、検察は四千万円を超える人だけを立件している、これが事実です。それ以下の人、中身よりも金額でそこは分けていると思うんですね。 そういう中で、まさに自ら襟を正す、これが政治資金規正法、党のガバナンス。そういう中で、改めて、記載しなければいけなかったのを記載しなかった、自己の資金の一部だと認識していた、こういう発言がある以上、改めて、やはりこれは党の総裁として指示するべきだと思いますけれども、いかがでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) この政治資金の収支報告書の不記載の問題については、これは検察の捜査が行われました。委員御指摘のように、個人で派閥から資金を受け取っていたとしたならば、これは政治資金規正法上、これは違反であります。その検察の捜査、立件された議員も含めて、これ政治団体で受領したということでこの修正等が行われている、こういったことであります。そうした捜査のありようを受けて、各議員が事実を自ら確認した上で修正を行っている、こうしたことであります。よって、党として、今現在、個人で、議員個人が資金を受領した例を把握していないということ、説明させていただいています。 よって、冒頭、先ほどの答弁の冒頭で申し上げたように、これ個人で受けるか、法人で、社会、政治団体で受けるか、これによって課税関係が変わってくるわけでありますから、個人で受けている例を確認できていない以上、これは納税等を促すという行為は今は考えていないということであります。
○舟山康江君 御自身が自己資金の一部と認識と言ったり、そういう中で、今まさに確定申告の時期で、申告納税の根幹が壊れると私思います。 そして改めて、いまだ個々の議員から具体的な説明がありません。そういう中、昨日の議論を聞いていても、本人の説明責任と、まあ自主的判断かのように総理おっしゃっていましたけれども、一月二十九日の予算委員会では、説明責任を果たすよう党として促すと断言しておりました。 あれから一か月たっています。国民に対して、いつまでに、どこで、どのような内容の説明を求めるのか、はっきりお答えください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回の事案については、この問題が指摘されてから今日まで一貫して関係者に対して説明責任を果たすべく促している、これが党の基本的な方針であります。 そして、先ほども少し触れましたが、今現在も、この検察の捜査を経た上で事実を確認して修正作業を行って、行いつつある、これから行うことを予定している議員もいる、これが現状であります。この修正の状況、修正とともに会見等の説明が当然行われるわけでありますが、その状況も確認した上で、それと並行して、自民党としてアンケート調査そして聞き取り調査、こういった調査を行っているわけでありますし、そして国会においても政倫審等でこの問題について質疑が行われ、そしてこれからも行われることが予定されています。 こうしたものを、状況を全体としてしっかり把握した上で、党としてこの問題についてどのように考えるのか、政治責任も含めて判断をしていくことを考えております。
○舟山康江君 いつまでに皆さんから説明を受けるように、説明するようにと指示をするんでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 刑事責任については検察の捜査が行われ、それに基づいて関係者が自らの政治資金を確認した上で修正を行う、この作業を進めてもらい、完了してもらわなければなりません。それと並行して国会の議論も進んでいきます。これらを見た上で、できるだけ早いタイミングを考えるということであります。
○舟山康江君 改めて、いつまでに説明するように指示をするんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今申し上げたこの状況をしっかり確認した上で、党として判断をいたします。
○舟山康江君 修正にそんなに時間が掛かるんでしょうか。何かごまかそうとしているからなんでしょうか。簡単だと思うんですね。早くやるべきだと思います。 政倫審が行われている、でも、数人しか出てきていません。早く皆さんに出るように、そのことをすぐやっていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 事実に基づいて修正すべきものは早期に修正するべきである、これは当然のことであります。そして、政倫審を含めてあらゆる場を通じて説明責任を尽くしてもらうよう党としても促してきております。それぞれ説明責任を果たしてもらわなければなりません。
○舟山康江君 党の総裁として、期限を切って、ここまでにちゃんと説明責任を果たせと言ってください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、修正作業等が進んでいます。その状況を見た上でないと、いつまでと申し上げることはできません。
○舟山康江君 残念ですね。だからなかなか信頼回復できないと思います。早く期限を切っていただきたい、このことを改めてお願いします。 続いて、昨年秋の臨時国会でも指摘をさせていただきましたが、子ども・子育て支援金制度、この問題についてお聞きします。 今、負担金額、いろんなことを指摘されておりますけれども、私は、やっぱり最大の問題、先ほど高木議員からもありましたけれども、そもそも社会保険料を充てるというこの制度設計そのものが問題だと思います。保険は負担に基づいて給付の受給権が発生するものでありまして、支援金には対価性がありません。 改めて、担当大臣と総理にこの仕組みについて御説明いただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、委員の方から医療保険料を充てるという発言がありましたが、医療保険料を充てるものではありません。医療保険料とともに徴収する、これが支援金であります。そして、この支援金、この社会連帯の理念に基づいて、この全世代、全経済主体でこれを支えていく、こういった仕組みであります。 そして、医療保険制度、これは、同じくこの社会連帯の理念に基づいて支えられている制度ですが、他の社会保険制度に比べて賦課対象者が広い、そして後期高齢者支援金など世代を超えた支え合いの仕組みが組み込まれている。そして、この急激な少子化、人口減少に歯止めを掛けること、これは医療保険制度自体の持続可能性を高める、これは存立基盤にとって重要な受益を受けることになる。こういったことから、医療保険者に医療保険料と併せて支援金を徴収してもらう、こういったこととした次第であります。 冒頭申し上げましたように、あくまでも医療保険料とは別のものであるということであります。
○舟山康江君 でも、医療保険に入っている人だけが徴収対象になるということですから、やはり保険の枠組みを使っていると思うんですけれども、大臣、ここおかしくないでしょうか。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 支援金は医療保険料と併せて拠出をいただくものですが、あくまでも医療保険料とは別のものでございます。 既存の制度でも、医療保険料と併せて徴収する介護保険料ですとか、厚生年金の徴収システムを活用して徴収する子ども・子育て拠出金の例があり、これらが医療保険制度や厚生年金制度の仕組みを逸脱しているとは言わないことと同様に、支援金につきましても、医療保険の仕組みを逸脱しているものではなく、この立て付けとさせていただいております。
○舟山康江君 医療保険料とは別と言いますけれども、保険というのはその保険者集団の中でリスクを分け合うわけですよ。介護も同じですよね。いわゆる医療保険もそうです。 今回のこの子ども・子育て、じゃ、大臣、これリスクなんでしょうか、子ども・子育ては。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 現行の医療保険制度においても、給付と負担の関係は様々でございます。 まず、出産育児一時金や出産手当金など、既に出産に係る給付が存在をしてございます。また、現役世代は、自らの給付あるいはリスクのためだけではなく、世代間の支え合いの仕組みとして、後期高齢者の給付を賄うために保険料を支払ってくれています。 さらに、出産育児一時金を五十万円に拡充する際、自らは給付のない後期高齢者の方々が、やはり世代を超えて子育て世帯を支えるという観点から、その費用を賄うために保険料を支払う仕組みが導入をされています。
○舟山康江君 まさに、そこ自体もやっぱりゆがめているんですよ。負担を抑えるということで保険を利用していろんなところに使ってきた、そしてまた更にそこに上乗せしていくということ、ここがやはり保険の仕組みをある意味悪用しているとしか思えませんよ。 保険というのは、だって保険者集団の中での助け合いなのに、全然別のところに使っている。ここ、改めて見直していくことをこれを機にやっていく必要があると思いますけれども、いかがでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) この医療保険料そのものを別に使ったならば、これは流用ということなんでしょう。しかし、先ほどから申し上げておりますように、この医療保険とは、これ支援金、これは全く別のものであり、併せて徴収するということであって、医療保険料を流用するというものではない、これはしっかり確認しておかなければなりません。 そして、この医療保険制度、これについては委員の方から、リスクを分かち合うものである、こういった指摘がありましたが、この医療保険制度であっても、今、加藤大臣からありましたように、出産育児一時金や出産手当金のように、限られた被保険者にしか生じない、こうした給付にこの資金を充てる、こういったものが存在するわけであります。 こういったこの医療保険の現状と比較しても、これ、この支援金、これは御案内のとおり、これは子ども・子育て世帯という限られた方に充てられるものでありますが、しかし、この子ども・子育て政策、少子化対策、これは結果として経済社会システムの持続可能性をしっかり維持していく、高齢者であってもあるいは若者であってもこういった政策によって社会の一員として受益するわけでありますから、これをみんなで支えるということであります。 これ、従来の医療保険制度のありようと比べても、このありようは決して矛盾するものではないと思いますし、同じく保険という整理を行うところであります。ただし、再三申し上げているように、これは別組織でありますので、併せて徴収する、この徴収の効率化という観点からそういった対応をしているということであります。
○舟山康江君 今、総理、みんなで支えるとおっしゃいました。でも、今回の支え手は保険集団だけですよね。保険集団だけが支え手になっているというのは、みんなで支えるとは違うんじゃないでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 医療保険、できるだけ、その社会保険の中においてもできるだけ幅広い方々に支えられている制度でありますし、これは、この支援金自体は事業者を始め経済主体全体でこれは支えているということで、社会全体でこの制度を支える、社会全体でこの政策の恩恵を受けるわけでありますから、そういった制度になっていると理解をしています。
○舟山康江君 これ、公費でやるべきものを保険料に付け替えしていると言われてもしようがないんじゃないでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) これ、付け替えをしている、いかにもこの医療保険料の一部をこれそっちに回しているというような指摘に聞こえますが、そうではないということを再三申し上げています。徴収を併せてやるというのであって、これはこの一部を使っているというものではないということ、これはしっかり確認させていただきます。
○舟山康江君 私が付け替えと言っているのは、公費でやるべきものをこの保険料に付け替えている、保険料とは別と言っても、上乗せ、徴収の範囲は保険なんですよ。だから、そこは違うんじゃないんですかということを申し上げています。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回の子ども・子育て予算の財源確保に当たっては、この現下の経済状況や財政状況を踏まえて、歳出改革によることを原則として、歳出改革によって保険料負担の軽減効果を生じさせ、その範囲で子ども・子育てに要する支援の財源をいただく、このようにしたものであります。 これ、こうした支援制度と医療保険制度、これは、あくまでもこれは別制度であります。それぞれのこの制度を併せて徴収する、まあ徴収の効率化という観点からどうあるべきかということで、こういった徴収の方向を、あっ、方法を決定した、こういった次第であります。
○舟山康江君 先ほども御答弁ありましたけれども、子ども・子育て拠出金も厚生年金保険の上乗せなんですね。ですから、結局取りやすいところから集めて使っているということですので、改めてこれ、現状、全体的に保険制度を見直していかないと、これ厚生労働大臣にもお聞きしたいと思いますけれども、これおかしいと思いませんか。
○国務大臣(武見敬三君) 私はちっともおかしいとは思わないんです。 それで、実際に社会保険というのを、全世代型社会保障という考え方の中で、実際にそれを実行する一つのツールとして社会保険という仕組みがあって、その中で給付と負担というのを、各、全世代の中でそれをバランスよく負担し合おうという考え方です。しかもその中で、改めて、この出産一時金のようなそういう少子化対策に関わる財源も確保されていて、そしてまた、後期高齢者のようなものもあるし、介護保険もあると。その中に医療保険というのもあるわけで、そこに今度新たにこの支援金というのが少子化対策の中で組み込まれて、全世代型社会保障の一つの大きな役割をこれからまた担うと。 で、これによって、我が国が持続可能なこうした全世代型の社会保障を、この少子高齢化対策としてこれをしっかりと実行していくということができるようになるわけでありますから、考え方としてはきちんと整理されていると思います。
○舟山康江君 いや、医療保険が子育て支援というのは、やはりちょっと分かりにくいと思うんですね。是非、私はこの辺の議論をまた掘り下げてやっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 続いて、後期高齢者の医療費窓口負担の考え方について、基本的なことをまず厚労大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) この高齢者は、若い世代と比較して、所得が低い一方で受診の頻度が多く、それから長期にわたることにより医療費が高いことも踏まえて、七十五歳以上は原則一割負担、それから、現役世代との世代間の公平等の観点から、現役世代と同程度の負担能力を有するいわゆる現役並み所得者は三割、そして現役並み所得者以外で一定の所得がある方は二割の窓口負担割合としております。 そこで、現役並みの所得者については、平成十八年に判断基準を設定した際に、平均的な報酬を受けている現役世代の課税所得と同程度以上の課税所得があることを要件として設定をいたしました。 その上で、課税所得のみを基準とすると、同一の課税所得であっても、給与収入のみの場合など収入の形態によっては控除額が少なくなることで、収入が少なくても三割負担となるケースが出てしまうということもあるので、これを踏まえて収入要件も設定をして、この課税要件と収入要件と両方満たさないと、実際にその対象者、三割負担の対象者にはならないというふうに設計をしたわけです。 したがって、具体的には、課税所得百四十五万円以上かつ単身世帯の場合に年収で三百八十万円以上、二人以上世帯の場合は年収五百二十万以上というふうに該当される方々は三割負担と、こういうふうに設計がされているというわけでございます。
○舟山康江君 ありがとうございました。 今御説明いただいたことは、このお手元の資料にまとめさせていただきました。要件もう一つあって、年金収入プラスその他合計所得金額が三百二十万円未満であれば一割、以上であれば二割ということ、この三つの要件の中で負担を決めているということなんですね。 それで、具体的にちょっと見てみたいと思います。類型四つ書かせていただきました。類型一、二は、要件Aで収入から控除を引いた課税所得が百四十五万円未満なので三割には該当せず、要件Bダッシュで三百二十万円以上になるので二割負担になります。類型三、四は、要件Aだけだと課税所得百四十五万円以上になるので三割に該当。しかし、この三ですね、これは無年金で給与収入だけという、まさにこういった方々を先ほど救済しなければならないという、この要件Bから外れ、かつBダッシュからも外れますので一気に一割負担になると、こういう形になっております。 ここで改めて、手取り額に注目してみます。手取り額が三百五十五万円と一番少ない農業収入と年金というこの類型四、これは三割負担です。一方で、手取り額が四百八十二万の類型一は二割負担。これ不公平だと思いますけれども、これが負担能力を反映したと言えるんでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) この後期高齢者医療制度、医療においてこの窓口負担が三割となる現役並み所得者の判断基準については、課税所得で判断することを基準としつつ、収入の形態による控除額の違いに配慮する観点から収入要件も加えたと、判断していると申し上げました。 このため、事業所得が主な収入となっている方々にとっては、経費を差し引いた手取り額で給与所得者よりも低いのに三割負担となったりするケースが生じ不公平感があるという御指摘と受け止めました。 ただし、税や社会保障制度においては、個人事業主と給与所得者の負担能力を共通に測る尺度としてこの手取り額を用いるということは、大変申し訳ないんですが、まだ一般的ではありませんで、仮にそうなれば、給与所得者からは所得捕捉の面での個人事業主との不公平感が生じることにも留意する必要がございます。 例えば、先生のその図表の一番右側の農業なんかの場合の経費の設定の仕方というのは、御案内のように、実際に、軽自動車、例えば二台使うかどうかとか、御主人の方も使い、奥さんの方も使うと、こういったのを経費としてどこまで認めるかとか、実はその認め方によって経費の対応が大分変わってくる、それによってその収入の設定の仕方も変わってくるということで、実はそこに関わるその判断の問題と、それから、この基準額に、課税基準額にしたときのその判断というのを併せて公平性というのをやはり考えなければならないという、そこも悩ましい、難しい問題があって、そういったことがあるものでありますから、この事業所得が主な収入となっておられる方々にとっては、経費を差し引いた手取り額での給与所得者よりも低いのに三割負担となったりするケースが生じ不公平感があることの御指摘は確かに当たるんでありますけれども、その経費に関わる、その捕捉の仕方に関わるその不公平感というのが実際にどのように今度全体の不公平感というものを是正するときに考慮すべき対象になるかといったようなことも考えながらこれからきちんと整理をしていかなきゃならないんだろうなと、改めて私は思っております。
○舟山康江君 経費の考え方が難しいのはそのとおりです。ただ、給与所得に関しては、一応みなしで給与所得控除、実際に使う使わないはともかく、一定のルールで置いています。 そういう中で、例えばこれ経費ですけれども、農業の平均所得率、主業農家でさえ一七・八%なんですね。百円の利益を出すのに四百六十円掛かると。やっぱり、種、機械、いろんなもの掛かりますから。そう考えると、やっぱりこれ経費は相当大きい、これしようがないと思います。無駄に過大に申告しているわけじゃないと思うんですね。 そういう中で、改めて、これやっぱり現行の制度、サラリーマンOBを念頭に置いているからこういうことになっていると思いますので、今大臣にも少し触れていただきましたけれども、少しこの不公平感、是正するような検討をいただきたいと思いますけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) この現役並み所得者の判断基準をめぐって、収入要件の在り方のみならず、現役世代との負担の公平性など様々な御指摘があることはもうよく承知しておりますので、これからも不断の見直しはちゃんとやりながら対応していきたいと思います。
○舟山康江君 是非よろしくお願いいたします。 続いて、外国語による運転免許学科試験についてお聞きしたいと思います。 外国人が増加している中、運転免許取得に対する需要も増えていると聞いております。一種、二種、それぞれ現在学科試験は何か国語に対応しているのか教えてください。
○国務大臣(松村祥史君) お答えをいたします。 まず、警察庁では、第一種免許及び第二種免許の学科試験の多言語化を進めるために、英語、中国語、ポルトガル語等二十言語の問題例を作成をいたしまして、各都道府県警察に配付をいたしております。各都道府県警察におきましては、これらの問題例を活用しながら、外国人の居住の実態や要望を踏まえまして、外国語の学科試験の導入を進めております。 ただ、二十言語準備をしておりますが、現在使われておるのは、把握しておりますのは七言語、実施をしておるところでございます。
○舟山康江君 例えば、二種試験で何か国語の、実際にですね、各都道府県で対応しているんでしょうか。
○国務大臣(松村祥史君) まず、一種につきましては、令和五年九月末時点で、全ての都道府県警察において英語の学科試験を導入しているほか、四十四の都道府県警察で中国語の学科試験を導入するなど、外国語の学科試験の導入を進めております。 ただ、第二種、御指摘の二種免許につきましては、二十言語の問題例を警察庁におきまして作成をいたしましたのが本年二月に配付をしたばかりでございまして、今後、各都道府県警察において順次外国語の学科試験の導入を進めてまいりたいと考えております。
○舟山康江君 是非、やはりニーズは高まっていると思うんですよね、二種も含めて。是非対応を前向きに検討していただきたいと思いますし、もう一つ、やはりその住所地ですね、住所地でない言語が別の県であった場合に、そちらで受けられるようにすれば、私、もう少し柔軟性が出てくると思うんですね。その辺りの対応はどうなんでしょう。
○国務大臣(松村祥史君) これにつきましては、道路交通法で、私たち、私どももそうでございますが、外国人に限らず受験者の住所地を管轄する都道府県公安委員会が行う運転免許の学科試験を受けなければならないと、こう規定をされておりまして、御指摘の他の県に、住所はこちらだけれども、移しているじゃないかと、ここで柔軟な対応できないかということでございますけれども、こういう規定がございますので、こういった形で進めさせていただきたいと考えております。
○舟山康江君 以前にも規制改革要望の中で出てきていると思います。なぜできないのか。今状況変わっていると思いますけど、その辺、なぜできないんでしょう。
○国務大臣(松村祥史君) まずは、やはり道路交通法におきまして先ほど申し上げたような規定があることでもございます。 ただ、二十言語準備はしておりますが、使われているのが実際七か国語、七言語でございます。これは、やはりこれから外国人の方々が増える状況は間違いなく増えてくると思っておりますので、まず、この二十言語、七言語に限らず、いろんな形での二十言語での試験、各都道府県において受けれるような体制、また、外国人の方々がその都道府県にどれくらいいらっしゃる、こういったニーズ、また、企業にお尋ねをするであるとか、こういったことをやりつつ、まずそのことを先に進めさせていただければと考えております。
○舟山康江君 是非、その多言語対応化と併せて、住所地以外で受験ができるようなその前向きな改革ですね、そこも御検討いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 続いて、人権問題への対応についてお聞きします。 国際人権問題担当補佐官が僅か二年足らずで不在となりました。今取組が進んでいないんではないかという、そういう指摘がありますけれども、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 総理大臣補佐官につきましては、法律で五名と定められている中で、担当部署そしてこの人選につきましてその都度これは判断をしていかなければならないわけでありますが、この人権問題担当であった中谷前補佐官の務めていた役割については、現在、内閣官房副長官補が中心になり、関係府省の取組、これを適切に調整をしています。 中谷前補佐官が築いた成果の上に、具体的な取組、これを進めているところであり、例えば国内の中小企業や海外に進出する日本企業に対するセミナーの実施を通じてビジネスと人権の普及促進に努めているなど、政府として一丸となって人権外交進めているところであります。
○舟山康江君 関係省庁会議とか国際会議への出席は、その後あるんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) その国際会議等への出席については、このビジネスと人権に関する事務等について、外務大臣あるいは経済産業大臣など関係閣僚と連携して取り組んでいると承知をしております。
○舟山康江君 いや、関係閣僚会議等は開かれているんですかという質問です。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御質問の趣旨は、国内で、政府内で関係閣僚会議を開いているかということでありますが、関係閣僚会議というものは開催はしておりません。
○舟山康江君 いや、かつてはあったんですよね。そういったことがないと、やはり、全体として取り組んでいくのにやっぱりちょっと後れを取るんじゃないかと思います。 二月一日、日本を含む複数の自動車メーカーが、新疆ウイグル自治区での強制労働により供給されたアルミニウムから製造された部品を使っている可能性があると、そんな指摘をされております。 政府として把握している事実を教えてください。
○国務大臣(齋藤健君) まず、いわゆる人権外交に関する超党派の議連でかつて舟山さんと共同会長として本件議論をしてきたこと、そしてまた今回提言もまとめられたということで、敬意を表したいと思っています。 御指摘なんですが、その二月一日に公表された国際NGOの報告書では、自動車メーカー各社は、自社の中国におけるアルミニウムのサプライチェーンを十分把握できておらず、ウイグル族の強制労働が行われているリスクを最小限に抑える努力を怠っていると、こういう指摘でありました。 したがって、この報告書は、中国で生産をしている自動車メーカー、これを対象としているために、我が省としては複数の該当する自動車会社に確認を行いました。その結果、責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン、これはまあ一緒に作ったようなものなんですが、に基づいて人権方針を策定するとともに、人権デューデリジェンスは実施をしていると。 その上で、海外の支配権が及ばない関連会社のサプライチェーンだったんですね、これ。ですから、その把握は難しく、ほかのステークホルダーとの対話等を通じながら把握に努めているところだという状況であることを確認をしています。
○舟山康江君 本当に難しいと思います。ただ一方で、その人権に配慮した部品しか使っていないと、それが証明できなければ輸入しないという国も今出てきています。 ですので、やはりこの人権DD、大変重要だと思いますので、国際的な取引から自国企業を守るためにも、やはりこれ政府として検討するべきだと思いますけれども、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今もやり取りの中にありましたように、政府として、令和四年度に策定したこの責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン、この普及に引き続き努力をしていきたいと思いますが、その上で、委員おっしゃるように、この企業の予見可能性、これを向上していく、そのために国際協調に関する議論を進める、こうした取組は重要であると考えます。 人権デューデリジェンスに関する将来的な法律の策定可能性も含めて、更なる政策対応について検討してまいります。
○舟山康江君 是非よろしくお願いいたします。 最後になりますけれども、山尾前衆議院議員が香港で国家安全維持法違反の共謀者と名指しをされました。この事実に対して政府が把握している事実関係について教えてください。
○委員長(櫻井充君) どなたになりますか。 上川陽子外務大臣、時間が来ておりますので、簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(上川陽子君) 御指摘の事案でございますが、これは、ジミー・ライ氏の収監を含みます一連の動き、これが香港における言論の自由やまた結社、集会の自由にもたらす影響などということでございまして、我が国としては強く懸念をしている状況でございます。 今、個別的な動きということでございますので、その点につきましてはそれ以上のことを申し上げるところではございませんけれども、まさにこの裁判におきまして元衆議院議員の菅野志桜里氏が名指しされているということにつきましては承知をしているところであります。これについて、評価については、それが我が国主権の侵害に当たるかも含めまして、個別具体的な状況、これを見極める必要があると考えております。
○舟山康江君 今大臣から御答弁いただいたように、国境を越えて日本の政治家の活動が犯罪化されることは主権侵害にも当たり得ると思いますので、是非、事実をしっかり確認して毅然と対応いただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(櫻井充君) 以上で舟山康江さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(櫻井充君) 次に、山添拓君の質疑を行います。山添拓君。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 米軍オスプレイについて伺います。 昨年十一月、屋久島沖での墜落死亡事故以降、米軍機、自衛隊機全て飛行停止中ですが、アメリカ国防総省は今週、飛行停止を解除すると報じられています。 防衛大臣、事実ですか。
○国務大臣(木原稔君) 昨年十一月の米軍オスプレイの墜落事故に関しまして、今おっしゃった報道は私どもも承知をしているところですが、米側との、米側とは頻繁に事故の状況や安全対策等について現在確認作業を行っているところであります。 屋久島沖で引き揚げられた大宗、その墜落した機体の大宗を引き揚げ、フライト・データ・レコーダーなども含んでおります。そして、何よりも殉職された米軍の隊員の方々も収容しておりますが、そういったこともございまして、米軍とのやり取りについては、米軍との関係もあり、現時点でお答えすることは差し控えたいと思います。
○山添拓君 米側から、日本国内のオスプレイの運用については事前調整をすると、こういう話もあります。調整はありますか。
○国務大臣(木原稔君) オースティン国防長官から米国防省の関係部署に対して、日本国内のオスプレイの運用前には必ず日本政府と調整を行うように指示が出されていると承知をしておりまして、防衛省としても、日本国内のオスプレイの運用については、これは単に米側から通告されるということではなくて、事前にそういう調整が日米間で行われるというふうに承知をしております。(発言する者あり)まだ調整というのは、まだ現在要請というのは来ていない段階でございます。
○山添拓君 この事故の原因というのはまだ分かっていないわけですね。
○国務大臣(木原稔君) その事故の原因究明についても私どもは要請をしております。 その点で、現在、フライト・データ・レコーダーを始め、回収された機体、これを分析中ということでございますから、それはもう米側と頻繁にやり取りをしている中で、具体的な内容については米側との、米側の公表の関係もございます。現時点でこれはお答えするということは差し控えたいと思います。
○山添拓君 報道では、米空軍は、日本での墜落で何が故障したかは特定したものの、どうして故障したかは分かっていないとされると、こういうことがあります。 原因分かっていないんじゃないですか。
○国務大臣(木原稔君) 事故の状況、あるいは事故の原因、その究明ということについて私どもは要請をし、そして米側は、それを今現在調査中、分析中、解析をしているということでございますので、私どもは、もし彼らが何かしらの報告が事前にあるということであればそれを受け入れるということでございまして、現時点ではまだその要請はないということでございます。
○山添拓君 いや、つまり今分かっていないわけですね、日本政府としては。
○国務大臣(木原稔君) その事故の状況、あるいは事故の原因等も含めて、それは今頻繁に、これは米側とはVTC等を通じてやり取りをしているところでございます。 ですので、まだ公表できる段階ではなくて、現時点でここの場で私が言及するということは差し控えたいと思います。
○山添拓君 説明できるような原因について把握されているわけではないということかと思います。 一方で、米海軍の責任者が今週来日し、米軍の計画を説明すると報じられています。屋久島沖の事故も、昨年八月、海兵隊員三人が亡くなったオーストラリアでの墜落事故も、調査は継続中です。 総理に伺います。 こうした調査報告書も出ないままにオスプレイを日本で飛ばすことはできないと、これは米側に伝えるべきだと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今防衛大臣から答弁がありましたように、昨年十一月の米軍オスプレイ墜落事故に関しては、防衛省において事故原因の調査状況等について米側に確認をしているところであると承知をしております。ただ、先ほど委員の方から御指摘ありました、今後の飛行再開予定については現時点では報告を受けていないというものであります。 引き続きまして、オスプレイについては、これは自衛隊も運用している機体です。これ、飛行の安全確保を最優先として、引き続き米側に情報共有を求め、地域の方々の不安の払拭に努めていく、こうした努力は政府として最大限進めてまいります。
○山添拓君 確認ですが、まともな調査の報告もないままには日本では飛ばさないと米側に伝えていただくということですね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) この我が国も運用している機体です。そして、日本国民の安全、安心に関わることです。政府として米側に納得できる情報の共有をお願いする、これは当然のことであります。それを確認した上で実際の運用についても判断する、これも当然のことだと思います。
○山添拓君 重大事故が多発し、クラッチの不具合など未解明の構造的な欠陥が指摘されています。私は、米軍機も自衛隊機もオスプレイは全機撤去をするべきだと、このことを強く求めておきたいと思います。 防衛大臣には退席いただいて結構です。
○委員長(櫻井充君) 防衛大臣、御退席いただいて結構でございます。
○山添拓君 裏金問題に関わって聞きます。 総理は、昨年十二月十五日、ホテルニューオータニで政治資金パーティー、第四十五回岸田文雄と国政を語る会を開催予定でした。 このパーティー券は、何枚、総額幾らで売られたんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) お尋ねの会のこの販売済枚数、そして販売額の総額でありますが、御案内のとおり、この会につきましては延期をいたしました。延期をしたことから、この枚数あるいは金額、これは今集計をしているところであり、確認はできておりません。しかるべきタイミングで公開すべきもの、これは政治資金規正法に基づいて公開いたします。
○山添拓君 いや、もう開催予定だった期日は過ぎていますから、去年の時点で集計されているんじゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御案内のとおり、この期日の前後、この入金等が行われる、そういったこともあるわけですから、それを整理をしている、集計をしている、そのように申し上げております。
○山添拓君 理事会に報告を求めたいと思います。
○委員長(櫻井充君) 後刻理事会で協議いたします。
○山添拓君 その前の年は、参加者約千二百人、三千六百五十三万円の売上げとなっていたようです。 総理は、在任中は政治資金パーティーはやらないと答弁されました。なぜ在任中なんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回、派閥の政治資金パーティーを舞台に政治と金の問題が発生した。あるいは、この大臣規範との関係についても御指摘をいただいた。もちろん、法律やこの規範には、私自身、しっかりとこの内容を守り、従っているわけではありますが、こういった事態の先頭に立ってこの政治と金の問題に取り組む、そういった立場であること、また内閣総理大臣であること、こういったことを踏まえて、在任中は政治資金パーティーは行わない、このように申し上げた次第であります。
○山添拓君 よく分からないんですが、大臣規範には違反していないとお考えなんですよね、だけどやらないと。ということは、大臣でなくなってもやらないということになるんじゃないでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 大臣規範についてこの指摘がありました。もちろん、大臣規範については、私自身のこの判断、国民の疑惑を招くようなものではないということを申し上げたわけでありますが、こうしたこの政治と金の問題が国会で議論される中にあってこういった指摘を受けること、これについては、内閣総理大臣としてあるいは自民党総裁として考えなければならない。よって、在任中は政治資金パーティーを行わない、このことを明らかにした次第であります。
○山添拓君 そうすると、延期であって中止はしないということですか。十二月のパーティー、中止して返金するんじゃないんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、十二月のパーティーは延期といたしました。 しかし、先週、私自身、今申し上げたように、政治資金パーティーは在任中行わないということを明言いたしました。よって、その事態を受けて、どのようにこの我がパーティーについて整理をするのか、これは相手のある話、関係者のいる、ある話ですので、今それについて調整を行い、検討を行っているところであります。
○山添拓君 中止するとおっしゃった方がいいんじゃないでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 関係者には延期をすると伝えてあります。 しかし、先週、私自身、パーティーは在任期間中は行わないということを明言いたしました。これとの兼ね合いにおいてどう整理をするのか、具体的な対応について調整をしていると申し上げております。
○山添拓君 いや、整理も何も、中止するとおっしゃったらすっきりすると思うんですよ。 一万円以上の支出というのは収支報告書に記載が必要になります。ですから、返金すれば誰が購入したかが収支報告上分かってしまうと、だからちゅうちょされているんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 対応について、相手がある話でありますので、今申し上げた経緯の下に、具体的な対応、事務を検討している、このように申し上げております。
○山添拓君 いや、これ、中止すら言えないというのはどこが政治刷新なのかと私は疑いたいと思います。 安倍派四幹部の政倫審における弁明に食い違いがありました。今日も議論になっていますが、二〇二二年八月、裏金作りの継続について、西村氏は結論が出なかったと言い、塩谷氏は困っている人が多数いたので継続することにしたと述べ、食い違っています。 確認の努力を続けていると今日も答弁がありました。どんな努力をされているんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 清和研のこの政治資金の扱いにつきましては、これは、これまでも党と、本人の説明責任と併せて党としても実態把握に努めてきました。アンケートや聞き取り調査を行う中で、この聞き取り調査においては、この外部の弁護士にも協力をしていただき、還付金など、あるいはこの報告書に記載しない取扱いの始期、始まった時期等についても聴取を行いました。 その結果として、弁護士において取りまとめた報告書のとおりでありますが、例えば、清和研については遅くとも十数年前からこれらの取扱いが行われてきた可能性が高い、一方で、具体的にいつどのように始まったか判然をしない。こういったことについては聞き取りを行いました。 委員の今の御指摘の点につきましては、引き続き事実の確認、党としても進めてまいりますが、今現在確認できていないということを午前中の審議の中でも申し上げたところであります。
○山添拓君 いや、その午前中の審議を聞いた上で、努力をするとおっしゃっているので、どんな努力をしてきているんですかと伺っているんです。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今申し上げたアンケートや聞き取り調査に加えて、今、国会において、政倫審を始め様々な場で説明、努力が求められています。 そして、実際、清和研全体を見たならば、まだ収支報告書の修正作業が終わっていない議員もあります。その修正とともに、それぞれまた会見等、説明を、説明責任を果たしてもらわなければなりません。それらを総合して、御指摘の点についても党として把握するべく努力を続けたいと申し上げております。
○山添拓君 答弁の食い違いについて調査し、理事会に報告するよう求めます。
○委員長(櫻井充君) 後刻理事会で協議させていただきます。
○山添拓君 これはやはり安倍派の幹部には証人喚問で出てきていただかなければならないと思います。お願いします。
○委員長(櫻井充君) 後刻理事会で協議させていただきます。
○山添拓君 森元会長について、これも議論になりました。総理も森元会長には聞く必要はないとお考えなんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) これも申し上げておりますが、先ほどの清和研における今回のこの還付金の取扱いについて、党としても聞き取り調査等を行いまして実態の把握に努めたわけでありますが、その範囲において、元、森元総理が直接関わったという言質、発言、こういったものは確認をされておりません。全体の把握、先ほど申し上げました作業を続けることで努めていきたいと考えています。
○山添拓君 政倫審では、会長と事務局長が決めてきたと、そして二十数年前から還流があったと。当時の会長は森元会長ではないんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 様々な発言ありました。しかし、弁護士がまとめた報告書によりますと、少なくとも十年前から、そういった党として把握している実態について申し上げております。少なくとも十年前からこうした取扱いが行われてきた、それ以上は不明である、こういった結論になっていると承知しています。
○山添拓君 政倫審では二十数年前からということをおっしゃっているんですよ。それを踏まえて答弁してください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 自民党として実態把握のために聞き取り調査を行いました。そういったことを踏まえて申し上げておりますが、その後、また様々な発言については、この党として確認はできておりません。
○山添拓君 では、党として確認されているのは、事務局長の関与は確認されていると思います。事務局長にはお聞きになりますね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 事務局長というのは派閥の事務局長ですか。党としては、このそれぞれの派閥の事務総長を始め、国会議員に対してその聴取をいたしました。その中で報告書を取りまとめたと承知をしています。
○山添拓君 会長と事務局長が決めてきたと言っているわけですから、事務局長に話を聞くべきじゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 事務局長につきましては、既に検察の捜査によって立件されております。そういった状況の中でどこまで確認できるのかということだと思います。党としては、関係国会議員を中心に全体の把握に努めてまいります。 政倫審を始め、様々な発言が、証言がこれからも続くと思います。それを総合して実態把握に努めてまいります。
○山添拓君 いや、経緯を聞くことはできると思いますよ。これ、事務局長の責任に関わるんだったら刑事責任の訴追の可能性ということとの関係で問題がありますが、経緯は聞けると思うんですよ。 ですから、是非調査をして報告いただきたい。そして、森元会長、元事務局長、これは証人喚問を求めます。
○委員長(櫻井充君) 後刻理事会で協議させていただきます。
○山添拓君 三日付けの赤旗日曜版は、麻生派の井上信治元万博大臣について、二〇一八年に派閥からのキックバック四百五十八万円が不記載だったと報じました。これは自民党の全議員調査の結果にはなかったものです。 総理は、衆議院で我が党の宮本徹議員に問われて、党として確認すると述べました。確認されましたか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の井上信治議員の収支報告書の不記載については、御党の機関紙によれば志公会から井上議員側への寄附は収支報告書に適切に記載されていたということでありますが、それについて確認するということにつきましては、これ昨日でありますが、本件について井上信治議員本人がこの説明をしております。平成三十年は担当者が替わり、事務作業に慣れておらず、井上個人からの寄附として収支報告書に計上していたことが分かりました、適切に対応いたします、このように説明をしております。
○山添拓君 ということは、そのような漏れはほかにもあり得るわけですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) それ以外の漏れは、今確認はされておりません。
○山添拓君 これは否定できないと思うんです。 自民党の全議員調査、やっぱりいいかげんだったんじゃないかと思うんですね。不十分だったのではないかと。これは改めて調査をし直して報告するように求めたいと思います。
○委員長(櫻井充君) 後刻理事会で協議させていただきます。
○山添拓君 これ、井上氏はうその報告をしていたということになると思うんですよ。 大体、なぜ全議員調査は二〇一八年以降の五年分なのかと。麻生派志公会の収支報告書は、二〇一八年以降はキックバックの記載があります。しかし、一七年以前、為公会の時代には記載がないんですね。当時、ノルマを超えたパーティー券のキックバックは裏金とされ、現金が入った茶封筒で渡されていたという証言もあります。 総理、二〇一七年以前も調べるべきではありませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 何年分検査するかということにつきましては、刑事責任との関係、そして保管されている資料との関係、そうしたことで五年間と定めて調査を行った次第であります。
○山添拓君 いや、政治的、道義的責任と今日何度もおっしゃっていますよ。政治的、道義的責任も五年で時効ですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 刑事責任との関係、そして保存されている資料との関係で五年間と申し上げました。この確認をできる範囲ということで五年間と定めて、自民党として全党で調査を行った次第であります。
○山添拓君 資料といっても、赤旗も持っていますよ。あると思いますよ。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げました資料との関係で、全党に対してアンケート調査を行いました。その上で必要な聞き取り調査を行いました。 こうした範囲で検査を行うということについては、資料との関係、そして刑事責任との関係、これを考慮した結果であります。
○山添拓君 刑事責任とおっしゃるので伺いますけれども、裏金を個人の収入としていた場合には脱税の疑惑が生じます。脱税の行政罰、刑事罰、それぞれ時効は最大何年ですか。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 一般論として申し上げますが、国税通則法上、国税当局が更正処分を行うことができる期限は、原則として、法定申告期限から五年を経過する日とされております。ただし、税務調査が行われ、偽りその他不正の行為により税額を免れたと判断された場合につきましては、法定申告期限から七年を経過する日まで更正処分を行うことができます。 また、特に悪質な脱税犯の場合は、査察調査を行い検察に告発することとなりますが、偽りその他不正の行為により所得税を免れた者に対しましては、所得税の逋脱犯として十年以下の懲役若しくは一千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科することとされております。この場合の公訴時効につきましては、刑事訴訟法上、長期十五年未満の懲役に当たる罪に該当するということで、法定申告期限を徒過したときから七年とされております。
○山添拓君 ですから、刑事責任でも最大七年なんですよ。少なくとも七年は遡るべきじゃありませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政治資金について課税関係が生じるかどうか、これは、政治資金が政治家の関係政治団体に帰属するか、あるいは政治家個人に帰属するか、これで変わってまいります。 これ、政治、派閥から個人に資金が渡ったということであるならば、これは法律違反になるわけでありますし、加えて課税関係も生じるということでありますが、そういったこの法律のありようを前提として、先ほど申し上げましたように、党として、資料の関係、そして刑事責任との関係から、五年ということで全党の調査を行った次第であります。そして、検察による捜査、そしてそれに基づいて関係者が政治資金収支報告書を修正した、さらには党の聞き取り調査、これらを通じて、党として、個人で政治資金を受け取った例、これは確認されておりません。
○山添拓君 五年より前は調べていないので、分からないじゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回、この検察の捜査等、この刑事責任、法律との関係、そして資料の保存状況、これらを踏まえて五年といたしました。五年について全党で検査を行った、その結果、個人で資金を受領した、政治資金を受領した例は確認されてないと申し上げております。
○山添拓君 これは全く説得力がありません。 二〇一七年以前を不問に付すのは、麻生派五十五人の裏金作りの疑惑を隠蔽する意図かと疑われても仕方ないと思います。少なくとも七年分は遡って調査し、報告するよう求めます。
○委員長(櫻井充君) 後刻理事会にて協議させていただきます。
○山添拓君 総理は、裏金の使い道について、政治活動以外に使われたものは確認されていないと述べています。しかし、近年だけでも、河井夫妻や柿沢氏による選挙買収が明らかになっています。それでも、裏金に限っては正しく使われてきたんだと言えるんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 二つの弁護士事務所から七名の弁護士の参加も得て、自民党の聞き取り調査、実施をいたしました。その際に、還付金等の使途についても聴取をいたしました。これは、事実の把握のために対象者から最大限協力を得る観点から、この報告書において、個人別の金額、使途、この個人別のものについては明示はしておりませんが、還付金等を使用していなかった者も多くいたほか、事務費、通信費、備品・消耗品費、旅費・交通費などに使用していたこと、これを報告書の中において明示をしております。 また、政治活動以外に用いた又は違法な使途に使用した、こうしたことを述べる者は一人もいなかった、これが報告書の内容であります。 もちろん、これ、説明責任、今回の聞き取り調査に応じたこと等で、等のみで果たされるものではありません。個人の議員の状況の詳細について、必要に応じ、事情を最もよく知る関係者において今後もあらゆる機会を捉えて丁寧な説明がなされることが重要であると考えます。
○山添拓君 いや、報告書の中にも、ほかの現金と混在していたとおっしゃっている方もいるとありますよ。お金に色はないと思っていたと、そういう供述をされている方もいらっしゃる。 パーティー収入の不記載が初めて明らかになったのは、現在の茂木派、旧橋本派の平成研です。日本歯科医師連盟、日歯連からの一億円の闇献金事件をきっかけに十五億円もの使途不明金が明らかになり、村岡元官房長官や元会計責任者が有罪となっています。元会計責任者は法廷でこう証言しました。 二〇〇一年のパーティー収入のうち、現金で売った一億数千万円を金庫に保管し、裏金として使った、同年の参院選では裏金から四億数千万円を支出した、こういうふうに述べていたことがありました。 総理、御記憶ですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 平成研の事件、御指摘の日歯に関する事件、事件があったことは私も記憶をしております。 ただ、今具体的な数字、御指摘ありましたが、数字については今確たるものを持ってはおりません。
○山添拓君 裏金を選挙に使ったという証言があったと、こういう話は御記憶ないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 済みません、証言の詳細までは今記憶しておりません。
○山添拓君 なぜ裏金にしたかについても語っています。 収支報告分のみで選挙が行われているとは誰も思っていないのが永田町の常識、表に出すと法定額以上を使ったと思われ、困るからではないか、こういう証言だったんですよ。 これ、今も自民党の常識なんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 証言の詳細、つまびらかに承知はしておりませんが、自民党、今回、政治と金の問題に関して大きな問題を起こしたこと、これはしっかりと反省しているところでありますが、それ以外の部分についても法律に反するようなこの資金の使われ方が多く行われている、こういった指摘は当たらないと考えています。
○山添拓君 昔の話だけじゃないんですよ。 二〇二二年に闇パーティー問題で有罪となった薗浦健太郎元首相補佐官の元秘書は、供述調書で裏金の使途をこう述べています。赤旗日曜版の報道です。 一つは、表に出したくない会食費。銀座の店での会食など、支援者から貴重な政治資金で高級なものを飲み食いしていると批判されるからだと。もう一つが選挙。選挙の際には、法定の費用を上回る支出額となってしまうのが通例、実際の支出額をありのままに表に出すわけにもいかず、裏金が必要だったと述べているんですね。 総理、御存じでしたか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 証言の詳細については承知しておりませんが、委員の御指摘のようなことがあったからこそ、本人は立件され、処罰されたんだと思います。法律に従わなければならない、これは当然のことであり、それに反した人間は立件され、処罰される、これが常識であると考えます。
○山添拓君 いや、裏金についてこれから明らかにされていけば、そういう方まだ増えるかもしれないと私は思いますが、この薗浦氏の供述というのは、元秘書の供述というのは平成研のときと同じなんですよ。二十年前から同じようなことをやっているのではないかと。表に出したくない、あるいは出せないからこそ裏金が積まれてきたわけです。 そこで伺うんですが、安倍派では参院選の年だけ裏金が増えていた議員がおり、選挙のためではないかという疑いがあります。 総理は、昨日、田村智子議員に対して、党として実態解明の更なる取組を進めると答弁されました。何をするんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど来申し上げておりますように、今、国会においても、参議院においても、これから政倫審の議論が行われます。党としてもこれまでアンケートや聞き取り調査を行ってきたわけでありますが、今後もそういった発言、さらには政治資金収支報告書の修正の中で、それぞれの議論、議員がこれからも会見等で説明責任を果たしていく、それらをしっかり把握した上で、全体像を把握するべく、具体的に党としてもどうするのか、これを確認いたします。
○山添拓君 全然具体性がありません。選挙の年だけ増えた問題、これは報告書に何の記載もありません。調査して報告を求めます。
○委員長(櫻井充君) 後刻理事会で協議させていただきます。
○山添拓君 資料をお配りしています。この間、自民党の全国の地方組織が相次いで収支報告書を訂正しています。総理はその全容を把握していますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今資料にこの指摘していただいたもの全てを確認しているかどうか、これは改めてよくチェックしなきゃいけませんが、地方組織においてもこの修正等が必要となっている、こういったことについては承知をしております。
○山添拓君 北海道、宮城、愛知、岐阜では、県連のパーティーでノルマを超えた分が還流され、その不記載が明らかになっています。これは派閥のパーティーと同じ仕組みです。 総理は派閥のパーティーをやめると宣言されました。地方組織でもやめるんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) この地方組織については、指摘をされたものについては、必要に応じて収支報告書の内容を精査し適切に対応するよう、昨年既に指示を出したところであります。 国民から疑念を持たれることがないように丁寧に対応してまいりたいと思います。党として、昨年の指示内容、地方組織に改めて周知するよう指示を重ねたいと思います。
○山添拓君 これは、地方でも、国会議員、県議、市議など、資金集めのためのパーティーになっていたのではないか、その中で裏金になっていたのではないかと疑惑が報じられています。 地方組織における裏金作りの実態についても調査と報告を求めます。
○委員長(櫻井充君) 後刻理事会で協議させていただきます。 時間が来ております。簡潔にお願いいたします。
○山添拓君 真相究明、まだまだ必要だということが今日の審議だけでも明らかだと思います。その責任を明らかにするとともに、金権腐敗の根を絶つために企業・団体献金禁止に踏み込むべきだということも指摘をし、質問を終わります。
○委員長(櫻井充君) 以上で山添拓君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(櫻井充君) 天畠大輔君、移動いたしますので、しばらくお待ちください。 次に、天畠大輔君の質疑を行います。天畠大輔君。
○天畠大輔君 代読します。 れいわ新選組の天畠大輔です。 今年は、障害者権利条約を日本が批准して十年の節目です。しかし、障害者施策の理念法である障害者基本法は、権利条約を批准してから一度も見直されていません。障害当事者団体から法全体の改正を求める声が日に日に強まっています。 本日は、総理や大臣に当事者の話を聞いていただきたく、参考人をお呼びしました。権利条約の批准に当たって尽力された当事者のお一人、日本障害者協議会の藤井克徳代表です。 まず、藤井参考人、この障害者基本法の歴史を教えてください。これまでの改正の特徴や改正の背景をどう見ていますか。
○参考人(藤井克徳君) 私は、日本障害者協議会の藤井克徳と申します。 お答えいたします。 障害者基本法は、元々は心身障害者対策基本法として一九七〇年に制定されました。当時、厚生政務次官の橋本龍太郎さんが、鉛筆をなめなめ原案を作ったというエピソードが残っております。 海外の情報が入ってくる中で、障害当事者から法の改正を求める声が出始めてきます。私たちは、身体とか知的には障害があっても心には障害がない、また、対策という響きは人権のテーマとしては相入れない、こういう主張でした。また、精神障害者が法律に入っていなかったことも問題視されました。 こうしたことに、これらに応えるために、一九九三年、心身障害者対策基本法から心身が省かれて、そして対策も省かれて、障害者基本法と改称されました。 さらに、二〇〇四年と二〇一一年と改正が続きます。ここでの改正のポイントは、地域生活の拡充の方向性、また差別禁止条項の新設、そして新しい障害者観が明示されました。 この新たな障害者観というのは、障害というのは、本人に属するだけではなくて、本人が置かれている環境との関係で障害は重くもなれば軽くもなる、こういう考え方であります。障害の本質を環境との関係で捉えたことは画期的なことだと思っています。 こうした改正の背景には国際潮流がありました。一九八一年の国際障害者年、そして二〇〇六年に国連で採択された障害者権利条約が重要な役割を果たしました。
○天畠大輔君 代読します。 ありがとうございます。国際潮流や国内の声に合わせて改正がされてきたことが分かりました。 再度、藤井参考人に伺います。 今の日本の障害者が置かれている状況をどう見ていますか。
○参考人(藤井克徳君) 私は、全盲状態になった頃からですね、自分の中に障害者政策の水準を捉える物差しのようなものができ上がってきました。四つの尺度です。 一つは、障害を持たない人の暮らしぶりとの比較です。二つ目は、日本と経済的に同水準の国の障害者政策との比較です。そして三つ目は、過去との比較です。四つ目は、障害当事者の実態やニーズとどう適合しているか。この物差しは三十年前ほどつくったんですけれども、今でもさびついていないというふうに思っています。 そして、時代は下ります。二〇二二年、一昨年ですね、八月のことです。国連の障害者権利委員会において、日本の障害者権利条約の推進状況、実施状況、これが審査を受けました。この審査を受けて総括所見が公表されています。総括所見は大変膨大でありますので、ここでは象徴的なことを三つほど紹介しておきます。 一つは、日本の政策基調はパターナリストアプローチ、人権モデルと調和をしていない。パターナリスト、パターナリズムというのは父権主義と一般的には訳され、本人不在とも言われております。二つ目は、過度な分離政策。とりわけ、学校教育に厳しい批判が向けられました。また三つ目は、精神障害者の立ち遅れであります。 総括所見をいかに生かしていくのか、これは今後官民挙げて考えていくべきテーマかと思っています。
○天畠大輔君 代読します。 ありがとうございます。 藤井参考人がおっしゃるように、日本は今総括所見に対する姿勢が問われており、まずは権利条約をしっかりと受け止めていると内外に示すことが必要です。 さて、児童福祉法とこども基本法の第一条には、児童の権利に関する条約の精神にのっとりと書かれています。 そこで、こども政策担当の加藤大臣に伺います。 この改正の背景を教えてください。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 御指摘の点について、まず、児童福祉法につきましては、児童虐待について発生予防から自立支援まで一連の対策の更なる強化等を図った平成二十八年の児童福祉法改正の際に、児童福祉法の理念の明確化を図るため盛り込まれたものでございます。これは、児童虐待に係る相談対応件数が年々増加する状況の中で、児童の権利に関する条約に定められているような、子供が権利の主体であること、その最善の利益が優先されるべきことが明確に法文上なされていない等の課題があったことを踏まえて改正されたものと承知をしてございます。 続きまして、こども基本法につきましてですが、議員立法で制定されたものでございますが、その趣旨説明において、提案者から、日本国憲法及び児童の権利に関する条約の精神にのっとり、次代の社会を担う全てのこどもが、生涯にわたる人格形成の基礎を築き、自立した個人としてひとしく健やかに成長することができ、心身の状況、置かれている環境等にかかわらず、その権利の擁護が図られ、将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会を目指すことを明示し、それに向けてこども施策を総合的に推進することを目的としていると述べられていると承知をしてございます。
○天畠大輔君 代読します。 子供分野は、批准した条約の理念に向かって政策を進めることを明確にするために法文を変えたことが分かりました。 加藤大臣、今度は障害者施策の担当大臣として伺います。 障害者権利条約を批准してから十年がたちます。本来はもっと早く障害者基本法は改正すべきでした。総括所見を誠実に受け止めるならば、今からでも、障害者基本法も第一条に、例えば、障害者の権利に関する条約の精神にのっとりなどと入れるべきではないですか。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 障害者権利条約の批准に向けた法整備として行われた平成二十三年の障害者基本法の改正においては、障害当事者を構成員として含む障がい者制度改革推進会議における議論の結果等を踏まえ、目的規定を含め、同条約の精神にのっとり必要な改正が行われたものと認識をしてございます。 例えば、障害者権利条約の第一条には、全ての障害者によるあらゆる人権及び基本的自由の完全かつ平等な享有を促進し、保護し、及び確保することや、障害者の固有の尊厳の尊重を促進することが目的として規定をされています。 平成二十三年の障害者基本法の改正におきましては、こうした障害者権利条約の規定を踏まえ、第一条の目的において、全ての国民が、障害の有無にかかわらず、ひとしく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるものであるという理念を規定するなどの改正がなされたものと認識をしております。 その他の障害者基本法の規定についても、障害者権利条約の批准に向けた法整備として改正された平成二十三年の改正により、障害者権利条約の精神にのっとったものに改正されたものと認識をしてございます。
○委員長(櫻井充君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 答えになっていません。代読お願いします。 平成二十三年の改正は、障害者権利条約を批准する前の改正でした。私が伺ったのは、既に条約批准から十年がたった今、第一条に書き込むべきだということです。 条約の趣旨を踏まえているからよいというのは不誠実ではないですか。加藤大臣、もう一度御答弁ください。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 条約批准に向けた法整備として改正された平成二十三年の障害者基本法の改正により、同法の目的規定を含めて障害者権利条約の精神にのっとったものに改正されていると認識をしてございます。
○委員長(櫻井充君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 子供も障害者も権利条約を批准している状況は同じなのに、障害者は法文にない。加藤大臣、おかしいと思いませんか。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 繰り返しの答弁となってしまい恐縮でございますが、本質的には、条約批准に向けた法整備として改正された平成二十三年の障害者基本法の改正により、同法の目的規定を含めて障害者権利条約の精神にのっとったものに改正されているというふうに認識をしており、委員の御指摘の本質の部分については規定の中で法改正の際に盛り込まれているというふうに認識をしてございます。
○委員長(櫻井充君) 発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 時間がもったいないので、次に行きます。代読お願いします。 ここまで総括所見に関連して伺ってきました。私たち障害者は、日々の不平等や深刻な人権侵害の経験に基づき、総括所見が大事だと訴えています。 先ほど、子供分野では児童虐待の相談対応件数が年々増加という話が出ていましたが、障害者も同じように虐待はずっと問題化されており、その件数も増えています。 藤井参考人に伺います。 現在の障害者基本法には多くの課題がありますが、改めて、なぜ今障害者基本法の改正なのか、併せて改正に当たっての留意点はありますか。
○参考人(藤井克徳君) 障害者基本法が改正されて十三年がたちます。この間、障害分野をめぐっての状況は随分変わりました。変化を踏まえて、今度の改正において少なくとも次の二点を留意点として挙げておきます。 一つは、二〇一四年に批准された障害者基本法、済みません、障害者権利条約、これに基づくことです。権利条約と調和するような改正作業でなければいけないと思います。法律の構造、すなわち章立ても見直しが必要かもしれません。 二つ目、遅れているところをやっぱり引き上げることです。総括所見の提起したことに加えて、最近問題になっています優生保護法問題の対処、また女性障害者の複合差別問題の解消、本格的な所得保障制度の確立、過度な過重な家族負担からの解放、こういったことが挙げられます。 所得保障でいうならば、三十八年前の障害基礎年金制度の創設以来、実質的に金額の水準は変わっていません、変わってはいません。これらの好転につながるようじゃなければ本当の改正とは言いません。このまま推移しますと、この国に大規模な置き去り集団が生まれかねません。障害者基本法には、これを食い止める役割があると思います。 政府や国会におかれましては、あの障害者権利条約が作られる過程で何遍も繰り返された、私たち抜きに私たちのことを決めないで、これを想起し、そして障害者、家族が我が意を得たりを実感できるような改正を実現してほしいと思います。
○天畠大輔君 代読します。 ありがとうございます。 総理に伺います。 藤井参考人のお話を伺って、基本法見直しの必要性は御理解いただけたでしょうか。過去の事例では、閣議決定により内閣府が総合調整権限を持ち、省庁横断での取組ができると伺っています。障害当事者団体の意見や要望を受けつつ、総括所見の検証と、それを踏まえた基本法改正などの施策の策定に早急に政府全体で取り組むため、この閣議決定をすべきではないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 本年度からの五年間を対象期間とする第五次障害者基本計画については、御指摘の総括所見の勧告等を踏まえつつ、障害当事者などから成る障害者政策委員会から御意見をいただいて、障害者政策の大きな方向性や取り組むべき政策課題等について策定したものです。 基本計画では、総括所見の勧告等についても、各府省が適切に対応等を行うとともに、障害者政策委員会が監視を行うこととされています。また、基本計画の実施状況に関して、委員会が関係各大臣へ勧告を行うことが可能となっています。 まずは、こうした枠組みの中で計画に基づき着実に事務を遂行することが重要であると考えますが、政府としても、各省庁任せになることのないよう、障害者政策委員会の庶務を担当する内閣府が中心となって、政府全体の見地から関係行政機関の連携確保、これを着実に図ってまいりたいと考えております。
○委員長(櫻井充君) 発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 基本法改正は待ったなしなんです。 一点伺います。 総理、障害者の友人はいますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 私も、選挙区、地元で何人か、障害を負っておられる方、友人として持っております。
○天畠大輔君 総理、その御友人の顔を思い浮かべて、基本法改正の意気込みをお願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、友人の顔も浮かべながら、御指摘の点について考えていきたいと思います。 そして、先ほど紹介させていただきましたこの第五次障害者基本計画、これはまさに本年度スタートしたものであります。この計画、先ほども申し上げたように、御指摘のこの国連からの総括所見を踏まえつつ、障害当事者から成る障害者政策委員会から意見をいただいて策定したものです。そして、この計画の中身においても、この総括所見の勧告等についても適切に対応するとともに、障害者政策委員会、障害者当事者の皆さんから成るこの障害者政策委員会が監視を行う、さらには委員会が関係大臣に勧告を行う、こういったことが可能となる、こういった内容になっています。 この計画が本年度からスタートしたわけでありますから、まずはこの本計画の枠組みの中で対応を実際に具体的に進めていくことが重要であると考えておりますが、その上で、障害者施策の効果的な進め方については不断に検討を進めてまいりたいと思います。
○委員長(櫻井充君) しばらくお待ちください。
○天畠大輔君 総括所見に応えるには、そのペースでは間に合いません。代読お願いします。 次回の条約審査に向けた定期報告の締切りは二〇二八年二月です。国連の権利委員会は、その一年前までに事前質問事項を作ります。総括所見という宿題に取り組める期間は実質三年を切っている中で、個別の法律のバージョンアップを促すためにも基本法の改正は待ったなしです。 誰一人置き去りにしないを目指すSDGsの旗を政府は振っていますが、藤井参考人が話されたように、障害者は今も置き去りです。基本法を変えない言い訳のようなものも政府は今日たくさんおっしゃいましたが、やるべき理由はたくさんあります。今が変えるチャンスだと申し上げ、質疑を終わります。
○委員長(櫻井充君) 以上で天畠大輔君の質疑は終了いたしました。(拍手) 本日はこれにて散会いたします。 午後五時十分散会