予算委員会 第4号
- 発言数
- 465 件
- 登壇者
- 36 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2024/03/05
会議録
○委員長(櫻井充君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 令和六年度一般会計予算、令和六年度特別会計予算、令和六年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、昨日に引き続き質疑を行います。西田実仁君。
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。おはようございます。 自民党のいわゆる派閥によるパーティーにおきまして、政治資金収支、政治資金規正法違反のこの収支の不記載というこの問題。自分たちでルールを作りながらそれを守らないと、これはもう大変にルーズであり、またゆゆしき問題であるとともに、傲慢のそしりを免れることはできません。 折しも、今、確定申告が始まっておりますけれども、そういう中で、国民の皆様に大変な御苦労をお掛けしている中でのあってはならない問題であるというふうに思います。国民の怒りというのは山をも動かす。政治を変えてくるその力の源泉は常に民衆にあることを我々はゆめゆめ忘れてはなりません。 その信頼を取り戻すには、まず疑惑を持たれている議員がしっかりときちんと説明をする。この参議院におきましても、近々政治倫理審査会においてしかるべき説明がなされなければなりません。加えて、やはり党としてのけじめをしっかり付ける。さらに、再発防止をするための法改正、政治資金規正法等の法改正を行うと。この三点セットをきちんとやり抜かなければ、とても信頼を取り戻すことはできません。その腹を据えて総理がそれをやり切る決意があるか、まずそれをお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、委員おっしゃるように、今回、自民党の政治資金をめぐる問題で国民の皆様に政治に対するこの大きな不信を招いてしまったこと、このことを深刻に受け止め、改めて自民党総裁としておわびを申し上げなければならないと考えております。 その上で、今御指摘がありました、三点セットとおっしゃいましたが、まずは、この国民の皆様の信頼回復のためには、この事実がどうであったのか、この説明責任を果たすとともに、このあるべき政治責任について明確化する、そしてあわせて再発防止に努めなければならない、この三つを徹底的に行うことが求められていると認識をしております。 説明ということについても、今、参議院においても政倫審のこの手続等が今進められているわけでありますが、関係者においては、明確な説明責任を、それぞれの置かれた立場をよく省みてこの責任を果たす、丁寧に説明しなければならないと思っておりますし、また、政治責任、道義責任ということにつきましても、実態を把握した上で、また本人の説明責任の尽くし方もしっかり踏まえた上で党としてこの判断をしなければならない、処分等の政治責任についても判断していく所存であります。 そしてあわせて、法改正を通じて再発防止に努めなければならないという点につきましても、政治資金規正法の改正等を通じて、まずは、今回のこの件を振り返る中で、会計責任者のみならず政治家本人の責任の厳格化を明らかにする。また、外部の目を入れるということで外部監査の導入等を考える。さらには、資金の透明化ということで、デジタル化を進める中でこの透明化の向上を図っていく。これらを法改正という形で、この今国会において法改正を実現する。こういった方針については、自民党としても今党内のワーキンググループに指示を行い、検討作業を進めている、こういったことであります。 御指摘の三点セット、自民党としても重く受け止め、取組を進めてまいります。
○西田実仁君 公明党の政治改革ビジョン、既に一月十八日に出させていただきましたが、政治資金規正法の改正として、透明性の強化と罰則の強化、今幾つか具体的な御指摘もありました、そうした改正案を出しておりますが、これに加えまして、政治資金を監督する第三者機関の設置を提言をしております。 これは、政治資金規正法の改正をこれまでも幾度か繰り返してきたわけですが、結局は今回のような問題が起きております。法改正とこの抜け穴のイタチごっこ、これを脱し、その場しのぎではない抜本的な再発防止の最終解決策として、この議院、ハウスから独立した第三者機関による政治資金の監査が必要ではないかという問題意識による提言であります。 政治改革というのは政治家が自らの手を縛るような改革であり、自浄作用が働きにくいと言われている。そこでアメリカでは、ウォーターゲート事件等を契機に、アメリカ連邦選挙委員会、FECというそうですが、これを設置し、議会から独立した行政機関として政治資金収支報告の公開や法令遵守の確保等を担っております。その背景にある考え方は、このFECを通して政治資金の公開を徹底するとともに、故意犯、悪質な場合は刑事事件として立件し司法省に付託、しかし、政治資金の規制違反は原則民事罰による処分を行っております。その目的は、懲罰というよりも法令遵守に重きを置いているのが特徴であります。 深刻な政治不信をもたらしたこの度の政治資金問題を契機に、当面の政治資金規正法の改正はきちんと成案を得た上で、最終的な再発防止策として、単なる外部監査を超えて、議会から独立した第三者による政治資金の監督機関、例えば日本版FECのようなものを設置することを真剣に検討するときではないでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員の御指摘は、先ほど私からも申し上げました再発防止策の中で、外部の目を入れることが重要だという問題意識に基づいてのその御提案であったと理解をいたします。先ほど申し上げましたように、外部の目を入れるということ、これは今回の案件を振り返りましても重要な点であると考え、法改正を伴う形で行うということを考えるべきだと思います。 問題は、その外部の目の入れ方であります。委員はアメリカの例を挙げられまして、このFEC、アメリカ連邦選挙委員会、この例を挙げられました。FECについては、この実質的な調査権を有する組織であるということであります。それだけ権限が強いということになるのかと思いますが、その一方で、日本の体制は、総務省及び都道府県の選挙管理委員会においてこの実態を把握するという形になっている。要はこの形式審査という形であり、実質的な調査権はないということになっています。 この違いでありますが、要は、その民主主義の政治の中で重要な役割を担う政党が、その国家、行政とどの程度の距離感を置くべきなのか、こういった議論の結果であると認識をしています。要は、この政党活動に行政すなわち国家権力がどれだけ介入すること、この内容を把握すること、これが民主主義にとってふさわしいのか、こういった議論の積み重ねの結果、今日の状況に至っている、こういったことであると思います。 ですから、この外部の目を入れる、このことは重要だと思いますが、その際にどんな仕掛けにするのかということについては、今言った点も踏まえて、どのような権限を、新しい組織をつくるんであったならばどのような権限を与えるのか、どのようなその組織にするのか、こういった点を議論していくことも必要になってくるのではないかと思います。 いずれにせよ、外部の目を入れるという点において議論を深めていきたいと考えます。
○西田実仁君 次に、能登半島地震への対応についてお聞きしたいと思います。 犠牲になられた全ての方々に心からのお悔やみを申し上げます。また、お見舞いを申し上げたいと思います。 先般、DWAT、災害派遣福祉チームの皆さんが活躍されております金沢市内の一・五次避難所を訪問いたしました。 この一・五次避難所は、本来は一次避難所である体育館等から二次避難所に移るまでの一時的な滞在場所とされているわけでありますが、二次避難先とのマッチングが思うように進まず、この一・五次避難所に長期滞在する高齢者の方も増えていると伺いました。この滞在期間中、いわゆる生活不活発症等によりまして、介護度が上がったり、新たに介護申請する人も少なくありません。 この一・五次避難所における要介護認定の取扱いにつきましては、まず、避難してこられた方が要介護認定を受けているかどうかを確認し、応援に入っているケアマネジャーの方が限られた人数の中で一次判定のための調査を行う。その後、一・五次避難所の診療所医師が主治医の意見書を作成し、さらに金沢市内の認定審査会で二次判定を行うという作業フローであります。この一連の流れで時間を要して、さらにそこから一・五次避難所から先の介護サービス利用の調整に手間取るため、一・五次避難所での長期滞留傾向になっていると。 東日本大震災の際にも似たような状況が多発したため、福島県におきましては、主治医の意見書を省き、一次判定結果で本判定とする運用がなされたと伺います。これによりまして、早ければ、午前中に調査し、翌日から介護サービスを受けられるというスピード感のある支援が可能になったと。 御高齢の方がとりわけ多く、避難生活が長引く中、一・五次避難所が介護施設化しつつあります。厚労省では、要介護認定事務を簡略化し、暫定ケアプランによるサービス提供を可能とする通知を発出いただいておりますが、現地では浸透しておりません。東日本大震災の際に福島方式のように、主治医意見書を省き、一次判定で本判定とする暫定ケアプランによるサービス提供を強く促してもらいたいと思いますが、厚労大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) この令和六年能登半島地震の被災者の方々に対して必要な介護保険サービスが提供されるように、迅速な要介護認定やサービスの決定が行われることはもう極めて重要だと認識をしております。 このために、通常の要介護認定を行えない場合も暫定ケアプランを用いたサービス提供が可能であることや、暫定ケアプランに基づくサービスも保険給付の対象となることなどについて周知を行うとともに、居宅介護支援事業者が暫定ケアプランを作成する際の参考となるよう、避難先の自治体の協力を得ながら速やかな認定調査や一次判定の実施等に取り組んでおりまして、厚生労働省としては、現地に職員を派遣するなど、自治体伴走支援を行いながら対応をしてまいりたいと考えております。
○西田実仁君 一・五次避難所には全国から多くの介護福祉専門職が応援派遣されておられます。当初は毎日約九十名の介護職員が活動しておりましたが、二月末の時点では半数以下の確保にとどまっており、三月はより一層人員体制が厳しくなる見込みと聞いております。 各団体等を経由して応援派遣の協力を要請しておりますが、一・五次避難所の仮眠スペースで寝泊まりしながら日々十二時間勤務をこなす現状は改善されておらず、食事や移動手段も自己完結で支援はなく、負荷が大きいこともあり、個々のモチベーションに専ら頼る現状を続けていくことに不安を感じている方もおられます。介護現場はいずれの事業所でも常にぎりぎりの体制で運営しており、その中から被災地への応援派遣職員を捻出していることから、職員の長期派遣は派遣元への負担も大きい。 一・五次避難所において引き続きの支援を必要とするのであれば、現行の仕組みに加えて、抜本的な人材投入のためのバックアップ等、何らかのてこ入れにより専門職の応援派遣を確保していくべきではないでしょうか。総理にお伺いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 一・五次避難所等における介護ニーズに対応してその運営体制を支援していくために、関係団体や社会福祉施設の皆様と連携して介護職員等の応援派遣を進めているところですが、その際に、この介護職員等の応援派遣を行う派遣元施設に対しては、この被災地に職員を派遣したことで人員基準を満たすことができなくなった場合、こうした際には柔軟な取扱いを認めるなどの措置を講じております。また、福祉避難所へのこの派遣職員の人件費、旅費、宿泊費等については、災害救助費の対象として費用を支出する、このようにしております。 そして、引き続き介護職員等の応援派遣を継続して実施していくこと、これは必要であると考えております。ですから、この関係者や県とも連携しながら、必要な、今申し上げましたこの経済的な支援等も含めて、必要な対応、これを行ってまいりたいと考えております。
○西田実仁君 是非ともお願いをいたします。 次に、大規模災害におきます要救助者、安否不明者の捜索救助活動についてお伺いしたいと思います。 今回の能登半島地震でも、安否不明者の氏名や住所が公表されるたびに、多くの国民が祈る思いで、警察や消防、自衛隊の皆様の懸命な救助捜索活動を見守っておられました。 そんな中、図で御覧いただくように、(資料提示)NTTドコモにおきましては、発災直後、総務省に安否不明者の位置情報検索を提案し、その後、消防庁から、この救助機関に当たりますが、消防庁から位置情報検索の要請が携帯電話事業者、NTTドコモにあり、石川県が一月三日夜に公表した安否不明者の氏名や住所を手掛かりに携帯電話番号を確認し、ドコモネットワーク上の位置情報を取得し、得られた携帯電話番号と位置情報、②ですけれども、これを③回答をしたということでございます。これによりまして、対象者数六百九十件のうち携帯電話二百十五件を提供し、位置情報は六十八件提供、被災者の迅速な安否確認や人命救助活動に貢献しておられます。 今後、こうした大規模災害が起きないことを願うばかりですが、万が一同様の災害が起きたときに要救助者や安否不明者をできるだけ早期に発見するために、位置情報の検索については検討すべき課題も明らかになりました。電気通信事業法第四条には、通信の秘密は侵してはならないと、秘密の保護が厳格に定められており、その取扱いには一定の法的整理が欠かせません。 電気通信事業における個人情報等の保護に関するガイドラインによりますと、位置情報検索を要請できるのは、この救助機関、すなわち警察、海上保安庁、また消防その他これに準ずる機関のみとなっております。だから、今回の能登半島地震でも明らかになりましたように、石川県からの安否不明者の氏名、住所の公表により携帯電話番号の確認や位置情報の検索が可能になったことから、自治体と救助機関が連携すれば、これまで以上に被災者の迅速な安否確認や人命救助活動に貢献できます。 ガイドラインのこれに準ずる機関に自治体の危機管理部署などを含めて、自治体との情報連携がより円滑に進むよう、ガイドラインの見直し等も含めて検討すべきではないでしょうか。
○国務大臣(松本剛明君) 委員御指摘のとおり、総務省では、通信の秘密、個人情報保護に配慮しつつ、一人でも多くの人命救助ができるよう御指摘のガイドラインをお示し申し上げてきたところでございまして、今回の能登半島地震でも、消防庁から、今もお話ございましたが、携帯電話事業者に向けて石川県が公開した安否不明者のリストを示し、該当者の位置情報の提供を要請し、得られた回答を石川県災害対策本部と共有をいたしました。これによりまして、リストに掲載されていた安否不明者の方が金沢市内の病院にいることが分かるなど、要救助者の絞り込みに役立つことがございました。 総務省としては、今回の地震対応、通信に関しても振り返りをすべく、事業者の皆さんとお話をさせていただいているところですが、今お話をいただいた件につきましては、救助機関の要請に基づく位置情報の取得に係る実務者の検討会を始めたところでございまして、ガイドラインのこれに準ずる機関に自治体の災害対策本部を含めることなども含め、位置情報を人命救助に更に活用する観点からしっかり議論し、現場がちゅうちょしないようにしっかり見直しを行いたいと考えております。
○西田実仁君 安否不明者の位置情報を検索する際、端末が圏外にある場合、また水とかに入ってしまって電源が切れてしまった場合には、技術的に位置情報の検索はできません。ただ、こうした場合でも、最後にどこで通信を行ったかという過去取得済基地局情報が活用できれば、どの辺りにおいて安否不明になったのかの大きな手掛かりとなります。 しかし、通信の秘密を侵してはならないという電気通信事業法があり、この情報の活用には事業者も二の足を踏みます。活用に向けて、制度、技術的課題の検討が必要ではないでしょうか。
○国務大臣(松本剛明君) 言わば生きている携帯端末の位置情報の活用については先ほど申し上げたとおりでございますが、端末に電波が届かなかったり電源が入っていない場合については、御指摘のとおり、過去に取得した基地局の情報の活用が課題となります。要請を受けた時点での位置情報の取扱いとは異なるところがございますので、そういった観点から技術的に、制度的に検討が必要でございます。 現在のガイドラインでは、通信の秘密、個人情報保護に配慮しつつ人命救助が最優先という基本的考え方を取っておりますので、過去に取得した基地局情報の提供についても、先ほど申し上げました実務者協議の場で検討を進めて、現場が対応にちゅうちょすることがないよう、必要な整理、見直しを行ってまいります。
○西田実仁君 次に、防衛装備品の海外移転についてお伺いいたします。 これまで日本は、武器輸出三原則に代表されるように、武器の輸出については極めて慎重に対処するのを旨としてきました。今回のウクライナへの支援に典型なように、殺傷能力のない防衛装備品や民生品を提供し、避難民を受け入れるなど、日本だからこそできる外交を強みにしてまいりました。この日本のありようは、これまで国民にも広く浸透してきたのではないでしょうか。 ただ、日本を取り巻く安全保障の環境が厳しくなる中、個別の必要に応じて例外的に防衛装備品の輸出を認めるようになり、それらを包括的に整理して防衛装備移転三原則を定めました。 そして、昨年末、政府はこの防衛装備移転三原則の運用指針を改定し、殺傷能力を持った武器についても限定的に輸出できるようになりました。すなわち、地対空ミサイル、パトリオットなど、日本を守るため日本企業が許可を得て生産した武器をライセンス元国に輸出可能としたほか、救助、輸送、警戒、監視、掃海の五類型について、掃海艇の機関砲など一定の殺傷能力を持った武器を搭載しての輸出も認めました。 今回、次期戦闘機という、言わば最先端の殺傷能力を持つ兵器の完成品を、共同開発をするイギリスやイタリア以外の第三国に輸出することができるようにするかどうかが問われております。 昨年から今年にかけての世論調査では、次期戦闘機など他国と共同開発した防衛装備品の第三国輸出に反対及び慎重との回答が過半から約八割を占めております。国民の多くは、一たび戦闘機などの防衛装備品の第三国輸出を認めれば歯止めがなくなり、これまで培ってきた平和国家の信頼を損なうのではないかと懸念しております。 そこで、NHKの中継が入ったこの予算委員会の場をお借りして、なぜ今、次期戦闘機の第三国への輸出が必要だと考えるのか、総理は自らの言葉で国民に説明をする必要があります。そもそも、なぜ次期戦闘機が必要なのか、我が国の地理的環境を踏まえて、その必要性について分かりやすく説明すべきであります。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今の御質問に対しまして、まず、四面海に囲まれた島国である我が国に対する侵略、これ発生するとしたならば、これは必ず空又は海を経由して行われるものです。そのため、専守防衛を旨とする我が国が安全を確保するためには、この航空機や巡航ミサイルによる空からの攻撃や艦艇による海からの攻撃をできる限り洋上そして遠方で阻止することが必要となります。 戦闘機は、これらの防衛、防御的任務を遂行するための中核的装備品として整備そして運用されてきました。戦闘機による防衛能力が徐々に失われたこの第二次世界大戦において、国土全域において甚大な被害が発生してしまった。こういったことからも分かるように、戦闘機は我が国の平和と安定に不可欠な装備品であると認識をしています。 戦闘機同士の戦いの帰趨は技術の進展などにより大きく変化しており、世代が違う戦闘機間では、新世代機、これが圧倒的に優位であると言われています。例えば、相手から見えにくくするためのステルス能力や高精度のセンサーに優れる第五世代機のF22は、旧世代機に対して百八対ゼロの撃墜率を記録したと言われています。 このように、第五世代機、これは我が国の周辺国でも開発や配備が進められています。我が国は、F35、F15、そしてF2の三機種の戦闘機を保有しており、現在F35の増勢及びF15の能力向上を行っているところですが、F2については、現役あるいは減勢が始まる、失礼、退役、減勢が始まる二〇三五年頃からその後継となる次期戦闘機の導入を開始する必要があります。特に、次期戦闘機は、先ほど述べた攻撃をできる限り洋上、遠方で阻止することができる優れた対空、空対空能力を有している、このことが重要となります。 周辺国が新世代機の開発や配備を進めている中で、将来にわたって我が国の平和と安定を確保するために我が国自身としてそれらの戦闘機を超える最新鋭の次期戦闘機を開発すること、これが不可欠であると認識をしております。
○西田実仁君 島国である日本を守るために次期戦闘機が必要であるとの御説明でありましたが、それではなぜ国際共同開発を行う必要があるのか。共同開発ではなく純国産であれば、技術を温存するため、進んで戦闘機を輸出するようなことにはならないのではないでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 現在、防衛装備品の高度化あるいは高額化、これが進んでいます。開発のコストやリスクが増大する中にあって、戦闘機を含め優秀な装備品を取得するためには、一国のみならずパートナー国と協力して資金や技術をそれぞれが提供していく、供与して開発していく、こうした方式が今国際的に取られています。 また、米国も、昨年一月に策定した国家防衛産業戦略において、グローバルサプライチェーンの課題やウクライナ対応の教訓を踏まえ、同志国との共同生産を重視する方針を明らかにしています。 このように、国際共同開発そして生産が主流化する中で、我が国において次期戦闘機の開発を進めるに当たって、我が国の独自開発や米国との共同開発などの可能性、これについても当然、十分検討は行いました。その結果、要求性能の実現可能性、スケジュール、コスト等の様々な観点から、我が国の独自開発ではなく、英国そしてイタリアとの国際共同開発が最適な選択肢であると判断をし、三か国の技術を結集して、リスク、コストを分担しながら優れた次期戦闘機を開発することを判断した次第であります。
○西田実仁君 一昨年末、安保三文書の閣議決定で国際共同開発を政府・与党で決めたときには、日本の完成品は第三国に輸出しない前提になっていたはずであります。その後、なぜ方針を変える必要があると考えるに至ったのか、国民には伝わっておりません。 政府の説明では、日本が第三国に完成品を輸出できないと交渉上不利になると言いますが、日本は技術や資金の面で相当の貢献ができるからこそ、完成品の輸出は前提とせず、一昨年末の共同開発が決まったのではないでしょうか。 なぜ日本の完成品が第三国に輸出できないと共同開発の交渉上不利になるのか、我が国防衛にとってどのような不都合が生じてくるのか、総理にお伺いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 済みません、まず、先ほどの答弁の中で、米国の国家防衛産業戦略、昨年の一月と答弁したようですが、実際は本年一月でありました。訂正をいたします。 その上で、今の御質問に対してのお答えですが、国際共同開発の協議は、各国が置かれている安全保障環境に応じて必要となる性能について議論を重ねつつ、共通の機体を造り上げていく、こうしたプロセスです。具体的には、機体のサイズやコストに制約があり、各国全ての要求性能が実現できない中、各国が同等の貢献を行うことを前提に自国が優先する性能の搭載を主張し合う、こういったプロセスでもあります。 先ほど答弁したとおり、我が国は次期戦闘機の開発において空対空能力を重視しています。具体的には、レーダーやカメラ等を通じて脅威の状況を把握するセンシング技術や相手から見えにくくするためのステルス性能、敵味方の位置情報等を通信で共有して組織的な戦闘を行うネットワーク戦闘、こういった面で高い能力に加えて、航続距離等も重視することとなります。 二〇二二年末に三文書を閣議決定した当時は、我が国は、技術面や資金面で十分な貢献をすることによって我が国の要求を通し、我が国が求める戦闘機を実現することが可能であると考えていました。しかしながら、協議を進める中で、英国、イタリア、英伊は調達価格の低下等に向けて完成品の第三国移転を推進することを貢献の重要な要素と考え、我が国にも同等の、同様の対応を求めている、こういったことが明らかとなりました。 こうした中で、要求性能を実現するためには、輸出等による価格低減努力を含めて十分な貢献を行う必要があります。逆に、我が国から第三国への直接移転を行う仕組みが存在しなければ、我が国は価格低減の努力を行わないことになり、そのような我が国が優先する性能を実現するために英伊が自ら求める性能を断念することは想定されず、我が国が求める戦闘機の実現、これが困難となります。 したがって、我が国の安全保障環境にふさわしい戦闘機を実現し、我が国防衛に支障を来さないようにするため、直接移転を行い得る仕組みを持ち、英伊と同等に貢献し得る立場を確保することが我が国の国益であると考えた次第であります。 また、国際共同開発・生産による完成品である次期戦闘機において、我が国が直接移転を行い得る仕組みを持たないこととなれば、我が国は国際共同開発・生産のパートナー国としてふさわしくないと国際的に認識をされてしまうことにもなります。今後、同盟国、同志国との国際共同開発・生産への参加が困難となれば、我が国が求める性能を有する装備品の取得、維持が困難となり、我が国の防衛に支障を来すことになる、このように考えた次第であります。 こういったことから、この英伊との共同開発交渉を進める上で、この三国移転の、第三国への移転の重要性を認識した次第であります。
○西田実仁君 次期戦闘機という最も殺傷能力の高い防衛装備品の第三国輸出できるようになれば、それが前例となり、いかなる殺傷能力を持った武器も輸出できるようになるのではないか、にわかな政策変更はこれまで日本が培ってきた平和国家としての信頼を損なうことになるのではないか、そうした懸念の下、次期戦闘機の第三国への完成品輸出を一般的に認めたら、原則として殺傷能力を持たない防衛装備品の輸出を認める救難、輸送、警戒、監視、掃海の五類型による制約などは意味を成さなくなるのではないでしょうか。総理にお聞きします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども答弁したとおり、次期戦闘機に係る国際共同開発・生産においては、我が国が重視する性能を持った戦闘機を確保するために我が国からの第三国移転が必要であると考えております。 他方で、我が国の技術や資金のみで開発、生産できる国産装備品を基本とするいわゆる五類型に該当する防衛装備品移転については、このようなパートナー国との要求性能について調整するプロセスが存在せず、これはおのずと性格が異なるものであると認識をいたします。 その上で、五類型の類型見直しの在り方については、昨年末に取りまとめられた与党ワーキングチームにおける提言においても別途議論を継続することとしており、見直しの必要性について別途確認した上で検討を進めていきたいと考えております。
○西田実仁君 次期戦闘機の輸出先で仮に隣国同士の紛争に用いられることになれば、紛争を助長するとともに、地域の安定を失い、日本を取り巻く安全保障の環境はかえって損なわれるおそれがあるのではないか、その国の政権が替われば適正管理など不可能となるかもしれない等々、疑問や懸念は残ります。 次期戦闘機の第三国輸出は、これまでの方針を大きく変更することであり、十分な説明と丁寧な議論による国民の理解が欠かせません。引き続き議論が必要だと思います。 次に、中小企業の賃上げ等についてお伺いいたします。 岸田政権では、持続的に賃上げが実現し、消費も経済も成長していく日本経済の姿を目指しておられます。問題は、より多くの雇用を支えている中小企業・小規模事業者においても大企業に負けないだけの賃上げを実現することです。 中小企業、特に小規模事業者からは、円安でもうかった、価格転嫁が進んだという声は乏しく、残念ながら賃上げどころではないが、それでも従業員のために賃上げしてあげたいという切実なお声を聞くことが多いです。そういう経営者の頑張りを支えるためにも、今は国を挙げて、価格転嫁できるよう、そのための価格交渉に皆が踏み出せるように対策を徹底してもらいたいと思います。中小企業の経営者からは、価格交渉はできつつあるという声を聞くものの、もっと価格転嫁を進めてほしいという強い要望もいただいております。 中小企業の価格転嫁の状況はどこまで改善しているのか、今、今年は特にどのような対策を講じていくのか、総理にお聞きします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 昨年十月から十二月にかけて実施されました中小企業庁の調査においては、価格交渉ができる雰囲気は醸成されつつあるが、コスト上昇分に対する価格転嫁率は五割未満であり、またその状況は業種ごとにばらつきがある、こういった結果であったと承知をしています。 引き続き、千八百七十三の業界団体を通じた労務費の価格転嫁の方針の周知徹底やフォローアップ、また価格転嫁の状況改善が求められる社名の公表、また指導、助言、こうしたものを通じて、価格転嫁、これしっかり促進していきたいと考えています。
○西田実仁君 この下請法には、親事業者がしてはならない禁止事項の一つとして買いたたきの禁止がございます。しかし、現下のような急激な物価の上昇という経済環境において、買いたたきは論外でありますけれども、価格転嫁に向けた交渉をしない、あるいは価格を据え置くことも禁止とするような下請法の改正も検討すべきではないでしょうか。古谷公取委員長にお聞きします。
○政府特別補佐人(古谷一之君) 委員から御指摘がございました買いたたきの禁止でございますけれども、これ、通常支払われる対価に比べて著しい低い額を不当に定めてこれを下請事業者に押し付けるということは、下請事業者の利益を損ない、その経営を圧迫することにもなりますので、これを防止するため下請法で禁止をしているものでございます。 これに関しまして、公正取引委員会は、コスト上昇分を明示的に協議することなく従来どおりに取引価格を据え置くことは独禁法の優越的地位の濫用や下請法の買いたたきにつながるおそれがあるということを明確にしまして、その周知啓発に努めております。その上で、問題ある事例について注意喚起を行ったり企業名を公表するなど従来にない取組を行いまして、独占禁止法や下請法に違反する行為の未然防止を図っております。 また、昨年は、原材料価格が上昇する中で単価の引上げを求めた下請事業者に対して製造原価未満の単価を受け入れさせていた親事業者に対しまして、買いたたきであるというふうに認定をして、下請法違反だということで勧告を行わせていただきました。 昨年十一月に公表しました労務費転嫁の指針では、最低賃金の上昇率や春季労使交渉の妥結額やその上昇率など、公表資料を用いて価格転嫁の交渉を行ってほしいということを求めておりまして、この指針に沿わない行為をすることに、する場合には独占禁止法や下請法上問題になるということを明らかにしております。こうした指針を踏まえますと、コスト上昇局面における価格の据置きにつきましては、買いたたきとか減額といった現行の下請法の禁止行為に該当する事例も少なくないというふうに考えております。 したがいまして、公正取引委員会としましては、この指針の周知徹底を図りながら現行の枠組みの下で最大限の取組をまずは講じていくことが重要だと考えておりまして、引き続き下請法の積極的な執行を進めてまいりたいと思っております。 その上ででございますが、価格転嫁円滑化のために更に必要な施策があれば、これ、取引慣行の実態や価格転嫁の状況も検証しながら、御指摘のような下請法の改正の要否を含めまして、公正取引委員会としても幅広く必要な検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○西田実仁君 ところで、日本金型工業会では、下請という言葉の、言葉を自粛願いたいと表明しておられます。下請という言葉は上と下を意識させる、それが無意識のうちに差別意識を持つものだという御主張であります。 確かに私自身も、中小企業の経営者からは、発注者とはお互い対等な立場で一緒に物を作り上げる意識を持って汗をかいているのに、下という言葉を聞くたびに嫌な思いをする、胸を張って自分は下請ですと言えるものではないという心の声を聞いております。 今はまだ、下請法始め幾つかの法律には下請という言葉があるものですので、その使用はやむを得ないのかもしれませんが、下請という言葉を聞くたびにがっかりする声がたくさんあることも是非御認識をいただきたいと思います。 パートナーシップ構築宣言など、親事業者といわゆる下請事業者の関係についてパートナーとして位置付けている現在、下請法の法律名を変えてもよいのではないかとさえ思いますが、総理はどう感じておられますでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 下請法の名称を変えるべきであるという提案については、下請事業者の方々から今の名称のままでは下に見られるという指摘があることですとか、逆に下請事業者をパートナーと呼称する動き、これが現実に広がっている、こういった動きもあるということ、承知をしています。 まさに、一定のこの資本金区分に基づき定める発注者と受注者の関係を、発注者が優位的、優越的地位にあるものとして外形的、画一的に取り扱い、保護される受注者の側を下請事業者と称してきた下請法の在り方そのものに関わる、こうした提案であると受け止めています。 現行の枠組みの下で、価格転嫁対策の円滑化等に向けて政府としては最大限取組を続けてまいりますが、その上で、取引慣行の実態や価格転嫁の状況を検証しつつ、下請法改正の要否も含め幅広く検討を行ってまいりたいと考えます。
○西田実仁君 公明党は、昨年十月十三日に中小企業等の賃上げ応援トータルプランをまとめました。その進捗状況はパネルのとおりであります。例えば、労務費の価格転嫁のための指針の作成などは既に達成した施策、二重丸、これは二項目あります。達成が見えてきた項目、一重丸は八つ、進行中の項目、三角は十、おおむね確実に進捗をしております。その一つとして、項目十一では、金型の代金、保管料の支払、金型作成料の前払も含めた下請取引適正化に向けた施策の強化を提言しております。 金型を使ってねじや針などの部品や素材を製造している小規模事業者からは、使った金型の保管料をいまだに払ってもらえないとか、あるいは検査を終えた検収後にしか代金を払ってもらえない等の苦情を聞きますが、政府はどのように対応しているのか、経産大臣にお聞きをいたします。
○国務大臣(齋藤健君) 御指摘の金型などの型は部品や素材の品質、生産性に影響する重要な役割を有しておりまして、その取引の適正化はサプライチェーン全体の強化にも資するということで重点的に取り組んできた分野であります。 経済産業省といたしましては、これまで、型の保管費用が受注側の負担となっていること、それから型の製作代金の支払の遅れなどの課題につきまして基本的な考え方を示すとともに、適正な取引ルールを定着させるようその周知に取り組んできたところであります。経済産業省としては、金型工業会と協力しながら、金型取引ガイドラインの周知活動に努めているところであります。 今後、素形材や自動車部品などの業界間の型管理の適正化に向けた対話ですとか、各業界が掲げる自主行動計画のフォローアップなどを通じて取組状況を確認をして、取引適正化を働きかけていく所存であります。 また、昨年、公正取引委員会が、金型の無償保管を取引先に強要した事業者に対しまして初めて下請法に基づく勧告を実施し、その後も同様の勧告を行っていると承知をしております。これらを踏まえまして、昨年末には、公正取引委員会と連名で関係業界に対し改めて適正な対応を求める要請文を発出したところでございます。 今後も、型をめぐる関係業界と協力をしながら、更なる改善、これに向けて取り組んでいく所存であります。
○西田実仁君 中小企業が大企業であることが多い発注者に対して自分だけで価格交渉を申し入れようとしても、よそに仕事を回されてしまうという心配が頭から離れず、なかなか言い出しにくい、あるいは本当に望む値段を言いにくいというのが実態であります。それでも、中小企業がまとまることができれば光が見えてきます。中小企業がまとまって一つの中小企業組合をつくり、発注者との間で受注価格も含めて団体協約を結べる制度が用意されております。しかし、この団体協約制度については余り知られておりません。 この制度は現状でどのぐらい利用されているのか。また、この団体協約の制度について、例えば地方版政労使の場を活用するなどしてもっと周知をすべきではないでしょうか。総理にお伺いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の団体協約ですが、中小企業等協同組合法に基づき組合が取引先の事業者と締結するものであり、独占禁止法の適用除外となることで、本来はカルテルとして認められない最低製品価格の設定など、これが可能となります。中小企業の価格交渉力の向上につながる、こうしたことが期待されます。 昨年六月に全国約三万の組合のうち二千四百四十八組合を対象に行った調査では、回答のあった千五百八十四組合のうち団体協約を締結している組合は百八十六にとどまるなど、更なる周知が重要であると認識をいたします。 現在、経産省において全国中小企業団体中央会と連携をし、各地域の組合への普及啓発、そして御指摘の地方版政労使会議での説明、こうしたことを進めております。引き続き周知にしっかり取り組んでまいりたいと考えます。
○西田実仁君 この団体協約制度を活用して損保会社との間で双方が納得できる工賃単価等の修理代金を取り決めようとしているのが、自動車の板金塗装の団体であります。 昨年もこの自動車整備工場と損保会社との工賃単価等をめぐる価格交渉について取り上げましたが、その後、損保会社を所管する金融庁は、自動車整備工場に対して損保会社との間の修理代金の在り方について調査を行っておられます。この調査は初めてでありまして、高く評価したいと思います。それによりますと、保険会社との取引内容に納得していない工場が多いという結果が改めて浮き彫りとなりました。 今回の画期的な調査結果を生かし、損保会社と車体工場との取引内容をお互い納得いくものにするためにも、金融庁においては、損保業界に対して、取引適正化ガイドラインの作成若しくは自主行動計画の作成を促すべきではないでしょうか。今回の調査結果に対する認識と今後の方針について、金融担当大臣にお聞きします。
○国務大臣(鈴木俊一君) 先生御指摘のとおりに、金融庁で実施をいたしましたアンケート調査におきまして、二〇二三年度に工賃単価の引上げが行われたものの、約七割の自動車整備工場からその金額に納得していないとの回答があったところです。 金融庁では、今回の実態調査の結果を踏まえまして、各損害保険会社に対して、工賃単価の水準を決める際には自動車整備工場の納得感が得られるよう丁寧な説明、対応を徹底すること、工賃単価の改定に当たっては消費者物価指数のみならず人件費その他の変動等も考慮に入れるなど実態に合ったものとすることなどを要請したところであります。 委員からは損保業界に対する働きかけの提案がございましたが、こうした工賃単価等の内容は民間事業者間の交渉により双方が納得できる適正な内容となることが重要であると考えております。金融庁としても、引き続き、各損害保険会社において重要なステークホルダーの一つである自動車整備工場との適切な連携、共存共栄を図る観点から実効的な取組が行われるよう、今後しっかりとこのフォローアップをして、それを踏まえて対応したいと思います。
○西田実仁君 しっかりとフォローアップをお願いしたいと思います。 この中小企業への支援策というのは大変に網羅的で数多く用意されておりますが、逆に非常に把握しづらいという問題もあります。AIを活用した、例えばチャットボットのように、経営者のニーズに合わせた回答がすぐ出てくる、そういうような分かりやすい広報の仕組みを是非とも実現していただきたいと思いますが、経産大臣にお伺いをいたします。
○国務大臣(齋藤健君) 私どもも、中小企業の皆様に対して分かりやすく迅速に情報提供を行っていくにはどうしたらいいか、極めて重要な課題だと考えております。生成AIを含む新たな技術はそのための重要なツールではないかと考えておりまして、その積極的な活用を進めたいと考えています。 具体的には、事業者の皆様からの質問に対し迅速に回答するため、生成AIによって回答の原案作成をできないか検討を行っているところであります。ただし、事業者の方々への回答が適切な内容であるか、実際に回答を発出する前に職員による再チェックをどこまで求めるかなどの課題も正直あるところであります。 先生御指摘のAIチャットボットについても同様の課題があると思いますので、いつでも気軽に問合せができるといったメリットが大きいことから、どのような形であれば活用が可能か、しっかり検討していきたいと考えています。
○西田実仁君 実質無利子無担保の融資、いわゆるゼロゼロ融資の返済が本格化をしております。この四月にも民間ゼロゼロ融資の返済開始時期の次のピークが来ます。業績が思うように回復しない場合、休廃業、解散に追い込まれる中小企業も少なくありません。 実際、ある地域において二十六店舗の飲食店を経営する社長さんから、営業を休んでくれたらお金は何とかするからと国からの強い要請に応えたが、そのコロナ融資の返済期限が来ている中、もうそれは忘れたふりをするのかという厳しい声も私の手元に届いております。 昨年十一月には総合経済対策で、年度内に再生支援の総合的対策を関係省庁が連携して取りまとめるとしておりますが、まだ道半ばであります。コロナ借換え保証やセーフティーネット保証四号、さらには資本性劣後ローンのお申込期限とされる三月末は当然延長されるものと考えておりますが、総理のお考えをお聞きします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の民間ゼロゼロ融資ですが、返済が本格化しており、運営改善、事業再生のニーズ、これが高まっています。民間ゼロゼロ融資の次の返済開始ピークである本年四月の資金繰りに万全を期す必要があること、また、日本公庫等のコロナ資本性劣後ローンは民間金融機関からの新規融資を受けやすくする効果が期待されることを踏まえた対応、これが重要であると認識をしています。 こういった観点を踏まえて、再生支援のこの総合対策、これを年度内にまとめていく中で結論を出していきたいと考えています。
○西田実仁君 最後に、年収の壁・支援強化パッケージについてお聞きをいたします。 パートで働く方が年収百六万円を超えると社会保険に新たに加入する必要があり、手取りの収入はかえって減ってしまう、いわゆる年収の壁について、それを乗り越えるための年収の壁・支援強化パッケージが昨年十月から始まりました。 しかし残念ながら、その利用について必ずしも積極的でない事業所も目立ちます。後ろ向きの理由は、既に社会保険に加入しているパートさんとの不公平感であります。ただ、様々な工夫を凝らしてこの不公平感を克服する活用事例も出てきております。賃上げが本格化する中で、他社の動きを具体的に知り、制度の利用が得だと分かれば、検討していく企業はもっと増えるのではないでしょうか。 そこで、厚労大臣に、年収の壁・支援強化パッケージに基づくキャリアアップ助成金の計画届受理件数及び取組予定労働者数の推移についてお伺いをいたします。
○国務大臣(武見敬三君) 年収の壁・支援強化パッケージの対応策の一つでございますキャリアアップ助成金、一月末時点で事業主から計画届の受理件数は三千七百四十九件、対前月比約二・二倍、それから、その対象となる労働者数は令和五年度から令和七年度の合計で十四万四千七百十四人、対前月比約五・三倍となっておりまして、対象となる労働者数などは、これは大幅に増加をしております。 令和五年十月の制度創設からおおむね三か月弱経過して、この助成金の活用、私の方は着実に進んでいるというふうに理解をしております。
○西田実仁君 十二月末から比べると本当に大きく利用者が増えているということであります。 しかし、この導入の最大の障害というふうに思っている事業者にとってのこの不公平感、これを少しでも解消するため、企業によっては、今回の助成金を活用し、新たに社会保険に加入するパートさんには手当を支給する一方、既に加入をされているパートさんにも企業が独自の手当を支給するようなケースもございます。その際、この企業独自の手当には賃上げ促進税制が活用できますので、あるシンクタンクの試算によれば、この助成金と税額控除とで、増えた人件費の四割相当負担軽減が可能になるという試算も出ております。 今回のパッケージと賃上げ税制を併用することで企業の負担は一定程度減ることになることが見込まれます。こうした企業の負担軽減策を周知徹底することで同パッケージの導入を促してはどうでしょうか。総理の肝煎りで始まったこの年収の壁・支援強化パッケージの利用促進に向けた政府の取組を総理にお聞きします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 年収の壁・支援強化パッケージにおいては、短時間労働者が新たに被用者保険の適用となる際に、手当の支給等により労働者の収入を増加させる取組を行った事業主に対して助成を行う、このようにしており、労働者が年収の壁を意識せずに働ける環境づくりを支援しております。 一方で、同一企業内で既に被用者保険に加入している労働者とのバランスを考慮し、企業独自で、既に加入している労働者に対しても手当を支給するケースがあると承知をしています。こうしたケースにおいて、御指摘のように、賃上げ促進税制を活用することで、同一企業内での労働者間の公平性を確保しつつ、企業の負担軽減にもつながることが可能であると考えます。 そして、先ほど厚生労働大臣からもありましたように、今合計で十四万人を超える労働者への活用が予定されているなど、制度創設からおおむね三か月経過した時点ではありますが、パッケージの活用は着実に進んでいると認識をしています。 御指摘のとおり、このような企業負担の軽減策を含めた周知、広報の取組が重要であり、その徹底を通じてパッケージの活用の更なる拡大、これを政府としても図ってまいりたいと考えております。
○西田実仁君 最後に、このパッケージについて厚労大臣にお聞きしたいと思います。 従業員間の不公平感を解消するため、全従業員、パートさん、全従業員に対してその賃金を五%引き上げ、社会保険に既に加入しているパートさんには賃金規定等改定コースと、こういうコースがありますけれども、これで対応し、新たに社会保険に加入するパートさんには労働時間延長メニューで助成金を活用すると、こういう事例が厚労省のチラシでも紹介されております。 こうした制度の併用自体は問題はないというふうに認識しておりますが、問題なのは、この労働時間延長メニューには、私ども公明党も提言をいたしましたけれども、適用事業者ごとの人数制限の上限は撤廃をされました。しかし、今申し上げた併用するこの賃金規定等改定コースには人数制限が今もあります。人数の上限が決められています。したがって、なかなか、これを併用しようと思って、せっかく不公平感を解消しようと思って併用を考えている事業所の方が断念をする、そういうケースが私のところにも届いております。 こうした制度併用の妨げとなっているこの人数上限というのはこの際撤廃する、こうした改善をしっかりと取ってもらいたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○委員長(櫻井充君) 時間が来ております。武見厚労大臣、簡潔に御答弁お願いします。
○国務大臣(武見敬三君) 適用事業所の適用人数の上限につきましては、年収の壁・支援強化パッケージにおいて新たに実施することとした労働時間延長メニューを含む社会保険適用時処遇改善コースについては、年収の壁への一体的な対策を講じるに当たり、壁を越えようとする労働者全てをカバーできるように、適用人数の上限を設けることなく取組を講じることとしたものでございます。 他方で、既存の施策であります賃金規定等改定コースについては、効果的、重点的に支援を講ずる観点から、従来から一事業所当たりの適用人数の上限を設定をしております。 この御指摘、年収の壁への対応策を進めるに当たって、より効果的な取組を講じるべきというものと受けておりますけれども、今後、具体的な活用事例を集めつつ、更なる活用促進に向けてどのようにその改善策進められるか検討していきたいと思います。
○西田実仁君 終わります。
○委員長(櫻井充君) 以上で西田実仁君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(櫻井充君) 次に、杉久武君の質疑を行います。杉久武君。
○杉久武君 公明党の杉久武です。 まず、政治と金について伺います。 今回の自民党派閥による政治資金をめぐる問題で、国民の政治に対する信頼は大きく損なわれ、極めて厳しい目が向けられています。政治への信頼を回復させるためには、二度とこのようなことを起こさせない制度構築を断行していかなければなりません。 そこで、公明党は、一月十八日に政治改革ビジョンを発表し、政治資金の透明化の強化と罰則の強化について具体策を示しましたが、今日はその具体策の一つである確認書の提出について伺いますが、その前に総務省に質問いたします。 現在行われております政治資金監査制度の概要とその役割について確認をしたいと思います。
○政府参考人(笠置隆範君) お答えを申し上げます。 政治資金監査制度は、平成十九年に、当時の与野党間の協議を受けまして、国会議員関係政治団体の収支報告の適正の確保を図ることを目的として、議員立法によって設けられたものでございます。 政治資金監査につきましては、政治資金規正法第十九条の十三第二項各号に掲げる事項、すなわち、会計帳簿、領収書等が保存されていること、会計帳簿にその年の支出の状況が記載されており、会計責任者が会計帳簿を備えていること、収支報告書は会計帳簿等に基づいて支出の状況が表示されていることなど、四つの事項について行うこととされており、弁護士、公認会計士又は税理士で登録研修修了をした登録政治資金監査人が、会計帳簿等の関係書類が保存されているかどうか、それらの書面の記載が整合的かどうかを外形的、定型的に確認を行っているものでございます。 このように、政治資金監査は、国会議員関係政治団体の内部資料であります会計帳簿や領収書等の現物を含めまして、外部性を有する第三者が全ての支出をチェックするものでございまして、国会議員関係政治団体の支出について外部的な目で確認をされることにより、内部のみで処理されることによって生じ得る誤りを防ぐとともに、収支報告の適正の確保と透明性の向上を図ることを期待されているものと承知をいたしております。
○杉久武君 今総務省から答弁がありましたように、この政治資金規正法が平成十九年に改正をされまして、国会議員関係の政治団体については、あらかじめ収支報告書、会計帳簿そして領収書等について登録を受けた税理士、弁護士、公認会計士による政治資金監査を受けることが義務付けられたことで政治資金監査に一定の役割を果たしてまいりましたが、その監査の実態は、今総務省からも説明ございましたとおり、外形的であり、形式的な確認にとどまっているという一面もございます。 例えば、分かりやすい例を挙げますと、今全ての支出については確認をするというのがございましたが、収入については今監査の対象とはなっておりません。今回の問題の原因は、端的に言えば、収支報告書に記載すべき収入が記載されていなかった、この一点に尽きるわけでございます。 私は、公認会計士として民間企業の監査を行ってきましたが、その経験からいえば、記載されていることが事実かどうかを確認すること、それ自体はそれほど難しくないのですが、しかし、記載すべきことが記載されていない場合、それを外部の人間が見付けることは至難の業です。自民党では今般の対策として外部監査の義務付けを提案しておられますが、再発防止の観点からいえば、監査の義務付けに加えて、更にもう一歩踏み込んだ対策が必要ではないかと考えております。 そこで、私は総理に提案をしたいのですが、民間企業では経営者の確認書という仕組みがございます。これは、監査を終えるに当たって、企業の代表者と財務担当役員が、企業の決算書が適法に作成されたこと、そしてその作成責任が企業の代表者、経営者側にあるということを認めてサインするものであります。 私は、自民党が提案をする外部監査の義務付けに加えて、この確認書の仕組みを取り入れることで収支報告書の作成責任が政治家自身にあることを一層明確にすることができますので、再発防止の大きな布石になると考えておりますし、この点については会計、税務の専門家団体からも提案を受けているところでございます。 そこで、総理にお伺いをいたします。 確認書への署名は民間企業では当然の仕組みであり、重要な監査手続の一つであります。収支報告書への国会議員による確認書の仕組みを是非導入すべきと考えますが、総理のお考えをお伺いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 適切な会計処理そして報告を通じて政治資金の運用に対する国民の信頼を高めること、これは言うまでもなく重要であり、その際に政治家の監督責任をどのように担保するのか、これを考えていかなければなりません。 我が党においても、今回の事態を受けて、独自のこの運用として、党所属議員に対し、会計責任者の選任、監督義務を果たさせるべく、党所属議員、会計責任者の双方に定期的な研修を課するとともに、政治資金収支報告書の作成の経緯、これを書面で保存する、こういったことを求めることとしておりますが、今委員の問題意識と、問題意識は共有しているものであると考えます。 いずれにせよ、今後、この各政治団体共通のこのルールとして制度の在り方を検討しなければならない、この政治資金規正法の改正など、法改正、この国会において進めなければならないと認識をしており、今申し上げた問題意識に基づいて各党各会派と協議を行ってまいりたいと考えています。御指摘の視点も大事にしたいと考えます。
○杉久武君 是非検討していただきたいというふうに思います。 また、この際、政策活動費についても指摘をしておきたいと思います。 それは、議員個人が政党から受けた政策活動費について、その使途が公開されていないことが政治資金の流れが不透明であると指摘される要因の一つとなっております。公明党にはこういった支出はありません。政治への信頼回復のためにも、多くの党で行われている政策活動費の使途公開は必ず行うべきであるということを強く申し上げたいと思います。 次に、賃上げについて伺います。 物価高が国民生活を直撃する中、国民生活を守るため、物価高を超える持続的な賃上げを早急に実現しなければなりませんが、特に雇用の約七割を支える中小企業の賃上げは重要であります。 今国会に提出をされております税制改正法案では、賃上げ促進税制が拡充をされ、賃上げ分の最大四五%を税額控除することが可能であります。企業の支払う賃金は全額損金算入されますので、法人実効税率の約三〇%と合わせると賃上げした分の約七五%の税額が軽減されるという仕組みでございます。しかも、今回、中小企業においては、税額控除し切れない部分については最大五年間の繰越しが認められることとなりました。 そこで、経済産業大臣にお伺いをいたします。 黒字を続けるのが難しい中小企業にとって、賃上げ促進税制における五年繰越制度の創設の意義は大きいと思います。そこで大事なのが、この繰越期間を十分に生かし、税負担軽減の恩恵をしっかりと受けていただけるように、制度の活用に向けた周知、広報に取り組むとともに、中小企業が置かれた状況に寄り添った支援が必要だと思いますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 中小企業向けの賃上げ促進税制につきましては、御党の御提言も踏まえまして、税額控除率の最大四五%への引上げや前例のない長期となる五年間の繰越措置の創設によりまして抜本強化をしたいと思っています。 本税制は、既に二十万社以上の中小企業に活用されておりますが、一層多くの中小企業に御活用いただき、賃上げの裾野拡大につながるよう、地方版政労使会議の場や全国四十七都道府県に設置しているよろず支援拠点等のネットワークも活用しながら周知、広報を進めていきたいと思っています。 また、赤字でも賃上げに挑戦した中小企業が速やかに黒字に復帰して税制のインセンティブをしっかりと活用できるように、経営改善や生産性向上、これらを後押しすることも重要だと思っています。よろず支援拠点や中小企業等活性化協議会等におきまして、経営改善や収益力改善を支援していきたいと思っています。 加えて、生産性向上に向けて、カタログから選ぶような簡易で即効性のある省力化投資や新商品、サービスの開発等に向けた設備投資等の支援もしっかり行っていきたいと思っています。
○杉久武君 是非積極的なお取組をお願いしたいと思います。 次に、大阪・関西万博についてお伺いいたします。 来年四月の開幕まであと一年余りとなりましたが、万博会場の建設費が二〇一七年の誘致時の千二百五十億円から倍近くの二千三百五十億円へ、そして運営費が二〇一九年のBIE登録申請時の八百九億円から約一・四倍の千百六十億円へ上振れしたこともあり、万博開催に対してネガティブな印象が広がり、調査によれば、万博に行きたいと思う割合が残念ながら低下をしております。 そうした状況を踏まえ、私が所属をいたします公明党大阪府本部内に私を委員長とする万博予算検証委員会を立ち上げ、万博予算が無駄なく適切に執行されているかどうかの検証を進めており、先日は万博会場の視察も行ってまいりました。政府におかれましても、同様に、経産省の下に予算執行監視委員会が設置をされ、費用が適切に執行されているかを監視するとともに、万博協会内にも運営費執行管理会議が設置をされたと聞いております。 そこで、経産大臣にお伺いをいたします。 会場建設費や運営費の上振れが懸念される中、不断の削減努力に加え、予算執行監視委員会や運営費執行管理会議を機能させ、適正な予算執行管理を図るべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。また、特に予算執行監視委員会には外部専門家が入り精力的な意見をいただいておりますが、万博協会の運営費執行管理会議は理事会と同じメンバーで構成をされ、外部の専門家は関わっておりません。そのような体制で十分な予算検証ができるのか、この点についても経産大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 大阪・関西万博に要する費用につきましては、有識者から成る二〇二五年大阪・関西万博予算執行監視委員会、これを設置いたしまして、第三者の目も入れながら、計画との乖離による費用の上振れが生じないように費用の適正性について継続的にしっかりとモニタリングをすることとしています。 博覧会協会におきましては、適切なコスト管理を行っていくため、この二月に運営費執行管理会議を設置しまして、チケット販売状況や運営費支出金額とその内容、支出抑制策等を議論していくと聞いています。今後、博覧会協会においては、運営費執行管理会議での議論も踏まえつつ、収支相償となる範囲内で運営費を執行されていくと承知しています。 経済産業省としては、予算執行監視委員会も活用しつつ、博覧会協会の予算執行について、同協会の運営費執行管理会議での議論も含め、しっかりと監督をしていきたいと考えています。 御指摘ありました博覧会協会の運営費執行管理会議において、そのガバナンスの話、御指摘あったと思いますが、博覧会協会におきましては、契約事務の透明性、客観性、適正な履行の確保、これを目的として、弁護士等の外部委員を含む契約事務審査会、これを設置して、契約案件ごとに審査をしていると聞いています。 その上で、御指摘のこの協会の運営費執行管理会議の在り方につきましては、むしろ博覧会協会全体における予算管理や執行の更なるガバナンス強化を経産省の有識者会議である予算執行監視委員会において様々な助言をいただきながら改善策を検討し、しっかり具体化してまいりたいと、このように思っております。
○杉久武君 次に、子ども・子育て政策について伺います。 公明党は、ライフステージに応じた支援策が整っていく姿を示すことで安心して子供を産み育てられる社会を構築することを目指すため、一昨年十一月に子育て応援トータルプランを発表をいたしました。この子育て応援トータルプランに掲げた政策の多くが政府のこども未来戦略加速化プランに盛り込まれたところでございますけれども、加速化プランの全体像がより理解されるためにも政府には更なる努力をいただきたいと感じております。 そこで、担当大臣にお伺いをいたします。 今回のこども未来戦略加速化プランによって結婚から子供が大学を卒業するまで切れ目ない支援が充実することについて、全体像から丁寧な説明を行い、国民の皆様の理解を深めていくべきと考えますが、御見解を伺います。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 今回の加速化プランは、これまでにない規模で、全ての子ども・子育て世帯を対象に、ライフステージ全体を俯瞰して切れ目のない子育て支援の充実を図ることとしております。 具体的には、児童手当の抜本的拡充、出産・子育て応援交付金の制度化、高等教育費の負担軽減などを進めるとともに、こども誰でも通園制度の創設や、七十六年ぶりとなる保育士の職員配置基準の改善などに取り組みます。また、共働き、共育ての推進として、子供の出生後の一定期間の手取り十割相当の育児休業給付や時短勤務を選択した場合の給付の創設などを進めてまいります。 あわせて、単に制度や施策を策定するのではなく、社会全体で子供や子育て世帯を応援する機運を高める取組が何よりも重要と考えており、車の両輪として進めてまいります。
○杉久武君 次に、子ども・子育て支援金についてお伺いいたします。 子ども・子育て支援金は医療保険制度を活用して拠出することとなっておりますが、支援金総額を医療保険の加入者総数で単純に割った額が独り歩きをし、事実と異なる理解が広まっているのではないかと懸念をしております。 そこで、担当大臣にお伺いいたしますが、子ども・子育て支援金は加入者それぞれの能力に応じた額を拠出していただく仕組みであることを改めて丁寧に説明すべきであると考えますが、大臣の御意見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 子ども・子育て支援金の拠出額につきましては、加入者一人当たり月五百円弱と申し上げてまいりました。政府がお示ししている加入者一人当たりの平均月額五百円弱は、言葉どおり全体の平均的な金額を示すものであり、具体的な拠出額につきましては、加入する医療保険制度、所得の多寡、世帯単位か個人単位か等によって異なることとなりますが、いずれにせよ、負担能力に応じた設定となります。こうしたことについて、今後とも丁寧に説明してまいります。
○杉久武君 是非よろしくお願いをいたします。 次に、六月から始まる一人四万円の定額減税についてお伺いをいたします。 昨年末に取りまとめました令和六年度与党税制改正大綱では、定額減税の円滑な実施に向け、源泉徴収義務者、特別徴収義務者や地方公共団体が早期に準備に着手できるよう、法案の国会提出前であっても、制度の詳細について、できるだけ、できる限り早急に公表すると、また、給付金の担当部局を含めた関係省庁や地方公共団体ともよく連携をしながら、制度の趣旨、内容等について丁寧な周知、広報を行うとされ、法案審査と並行しながら可能な範囲での準備を進めていただいております。 そこで、今回の定額減税の実施方法でございますが、前回、平成十年に実施をした方法を原則として踏襲をしておりますけれども、そこから二十六年が経過をしていることから、源泉徴収義務者の担当者がほぼ替わっていると考えられます。また、この間の税制改正、例えば配偶者控除の拡充や年少扶養控除の廃止などにより、減税対象としてカウントする人数の把握にも工夫が必要な状況でございます。源泉徴収義務者の担当者からは、QアンドAなどを読んで準備を進めているが、簡単には理解できない部分もあり、相談できる窓口が欲しいといった声も寄せられております。 そこで、財務大臣にお伺いをいたします。 六月からの定額減税実施に向けて、源泉徴収義務者に対する広報、周知、相談体制を充実させるべきと考えますが、財務大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(鈴木俊一君) 六月からの所得税の定額減税の実施に当たりましては、御指摘のとおり、源泉徴収義務者の皆さんの御協力が不可欠でありまして、財務省、国税庁といたしましても、源泉徴収義務者の皆さんへの周知、広報や丁寧な相談対応は大変重要な課題であると認識をいたしております。 このため、財務省、国税庁といたしましては、法案提出前の段階から、本年一月には国税庁ホームページに専用サイトを開設し、パンフレットあるいはQアンドAを掲載してまいりました。さらに、これに加えまして、先週の三月一日に国税庁が源泉徴収義務者向けのコールセンターを設置をいたしまして相談対応を開始をしております。また、今後、全国で様々な実務上の課題についての説明会を行うこととしていると、行うこととしていること、これも承知をしているところであります。 今後とも、関係省庁と連携をしながら、源泉徴収義務者に対する周知、広報、それから丁寧な相談対応の実施、これらに努めてまいりたいと思います。
○杉久武君 今御答弁いただきましたとおり、先週金曜日の三月一日にはコールセンターが設置をされたとのことでございます。しっかりと活用いただけるように、周知徹底を是非ともよろしくお願いを申し上げます。 さて、今回の定額減税では、一人四万円の減税と併せて、定額減税し切れない部分につきましては一万円単位で差額を給付する仕組みが採用されているところでございます。 そこで、経済再生担当大臣にお伺いをいたしますが、今回の仕組みにおいて自分自身がどのような形で減税や給付を受けられるのかといった問合せがやはり増えて、この直前になりまして増えてきている状況でございます。どのように減税と給付を受けられるのかを確認できるようなツール、例えばウェブサイトなど、こういったものを創設を検討すべきと考えますが、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(新藤義孝君) 非常に重要な御指摘だと思います。 それぞれの方が、税制と給付の全体、これをどのように受けられるか、一体的措置でございますので、それを分かりやすくお伝えできるように工夫したいと、このように考えています。 そして、現在、内閣官房と総務省のホームページにおきまして、給付や減税の全体像をお示しするとともに、非課税世帯かどうか又は十八歳以下の子供がいるかどうかなど、そういった大まかな条件に応じましてどの措置の対象となり得るかが分かるようなフローチャートやチャットボット、こういったものを作りたいと、こういうことで今準備をしております。速やかに提供したいと、このように考えています。 また、大事なことは、実際に給付されるのは自治体でございますので、国が整えるこの広報体制と併せて自治体単位のこの広報体制が連携できるように、そういったことも工夫していきたいと、このように考えています。
○杉久武君 非常に大事なツールになろうかというふうに思いますので、自治体の皆さんとも連携をしていただきながら、分かりやすいこのツールの創設を是非ともよろしくお願いしたいというふうに思います。 次に、消費税のインボイス制度について伺いますが、従来の制度と異なることから、納税事務の円滑な実施に向けて一層丁寧に進めていくことは言うまでもございません。 その異なる点の一つが、やはり事業者の納税方法でございます。消費税の納税においては、一定の要件を満たす場合、本則課税に代えて簡易課税を採用することができますが、簡易課税でも個人事業主には事務負担が少なくなく、また、これまで免税事業者だった方には納税負担も少なくありません。そこで、昨年の税制改正で、非常に簡単な納税額の計算が導入されるとともに、かつ納税額を低減することができる二割特例制度、これが創設をされました。 そこで、財務大臣にお伺いをいたします。 個人事業主の消費税申告期限は四月の一日、今年はカレンダー上、四月の一日ということになります。インボイス制度導入後の最初の納税時期を迎え、新たに課税事業者となった方々の申告忘れを防止するとともに、二割特例の周知徹底と納税事務の支援の充実を図るべきと考えますが、御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(鈴木俊一君) インボイス制度でありますが、これは複数税率の下で適正な課税を実現する上で必要な制度でございますが、インボイス導入後初めての確定申告を迎える中で、事業者の皆様の立場に寄り添って丁寧に対応することが必要であると考えております。 先ほど、申告忘れの防止ということに先生言及をいただきましたが、国税当局におきましては、新たに課税事業者となった方々に個別にダイレクトメールを発送したほか、テレビ、CM等も活用しまして申告の必要性や二割特例の周知等を行うとともに、全国の税務署において消費税の申告方法等に関する説明会を約千七百回開催するなど、申告準備のための支援を実施してきたところです。 また、現在、確定申告期を迎えておりますが、消費税相談のための職員を増員をする、事業者を多く抱える約百か所の会場におきまして税理士の先生方による無料相談の期間を延長するなど、消費税の相談体制の強化を行っているところです。 事業者の方々が消費税の申告を円滑に終えられますように、引き続き国税当局におきまして丁寧に支援をしてまいりたいと考えております。
○杉久武君 最後に、働き方改革、特に多重下請構造になっております物流と建設業界の働き方改革について国交大臣にお伺いをいたします。 来月四月から時間外労働の上限規制を遵守することは当然として、労働時間が減っても賃金が減ることがないようにするとともに、人手不足の中、生産性の向上などを図りながら処遇改善も着実に進めていく必要があると思っております。一方で、下請事業者の皆様からは依然として不安の声もいただいているところでございます。 長時間労働の是正と処遇改善の双方を実現していくため、着実な施策の推進と地道な運用が必要だと考えますが、国交大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 長時間労働、そして賃金が低いというのがこの物流業界、建設業界の大きな課題です。今後、処遇改善をしっかり行って、労働時間が減っても収入は確保される、そういう処遇改善を行っていくことが必要だと、このように思います。 まず、トラック運送業につきましては、トラックGメンによる悪質な荷主、元請事業者への是正指導の強化、それから標準的運賃の年度内の引上げ、これに取り組んでおります。そして、これに加えまして、荷主に対して物流効率化に向けた取組を義務付けることや元請事業者に対し多重下請構造の是正に向けた取組を義務付けることなどを盛り込んだ法案を今国会に提出しているところでございます。 建設業につきましても、建設業法の改正法案を今国会に提出しております。これは、長時間労働につながる工期ダンピングの対策を強化する、そして、国が適正な労務費の基準をあらかじめ示した上で、個々の工事においてこれを著しく下回る積算見積りや請負契約を下請取引も含めて禁止する新たなルールを導入する、そういう内容の法案でございます。 これらの法案を国会に提出いたしまして、これらの取組を通じて長時間労働の是正と処遇の改善を進めて、若い人たちが希望を持って入ってこれる業界になるように全力を挙げていきたいと思います。
○杉久武君 今おっしゃっていただいたこの施策、着実に進めていただきたいというふうに思います。 やはり物流、建設の皆さん、やっぱり国民生活を支えていただいている大事な皆さんでございますので、しっかりと取組を進めていただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(櫻井充君) 以上で杉久武君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(櫻井充君) 次に、柳ヶ瀬裕文君の質疑を行います。柳ヶ瀬裕文君。
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の柳ヶ瀬裕文でございます。 私からも政治と金の問題についてまずお伺いしていきたいと思いますけれども、まずはこれ、政倫審、見ていました。もう本当残念でしたね、あの政倫審。これ、出てこられた方は自民党のトップリーダーの皆さんでしょう。派閥の事務総長を務めてこられた、各大臣も経験されてきた、そういった方ですよ。でも、そういった皆さんがこの政倫審の場で何を言ったのかといったならば、自分は知らなかった、自分には責任がないんだ、秘書がやったんだ、事務方がやったんだという、こういう責任逃ればっかりですよ。 確かに、言いたいことは分かりますよ。それは知らなかったのかもしれません、秘書がやったのかもしれません。でも、そういった秘書がやった、事務方がやったことも含めて責任を取るのがこれ政治家じゃないですか。私は、誰も責任を取ろうとしない、この無責任な体質がまさに日本の政治の姿なんだなと、本当愕然としましたよ。 そこで、まず総理にお伺いしたいんですけれども、この裏金問題、なかなかこれ全容見えてこないわけでありますけれども、この裏金問題に対処する最大の責任者、最高の責任者、これは誰ですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回のこの事態に対応する最大の責任者、それは自民党にあっては総裁である私であると考えます。
○柳ヶ瀬裕文君 これは自民党総裁である岸田総理だというふうに思います。 では、岸田総理にお伺いしますけれども、これだけの裏金問題があって、自身としては、自分の責任についてどのように考えているのか、どのような処分を考えているのか、また、これからその責任をどのように果たしていこうとされているのか、この点についてお伺いしたい。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回の事態に対しては、まず、自民党総裁として国民の皆さんに、こういった事態を招いたこと、大きな政治不信を招いてしまったこと、これを心からおわびした上で、党としての対応を総裁としてリードしていかなければならないと考え、政治刷新本部を立ち上げて、その議論の中で、まず党として対応できること、政治、派閥の政治資金パーティーの禁止等、これをまず行った上で、関係者の説明責任の重要性を指摘をし、そして今様々な、失礼、政治資金収支報告書の修正が行われつつありますが、その修正とともに説明を促していくとともに、党として実態を把握するべく聞き取り調査を行ってきました。 実態把握をして、をするとともに、委員御指摘のように、この刑事責任については検察において捜査が行われたわけですが、それにとどまらず、政治家として道義責任、そして政治的な責任、これはあると考えています。これをこれから党として判断しなければなりませんし、それから国会においては、法改正等を通じて再発防止、これを法改正をすることによって実行しなければなりません。 総裁としては、最も責任を負う者としては、今申し上げたこと、これを具体的に進めて結果を出すことによって、国民の皆さんの信頼回復に少しでもつなげること、このことを実行することによってその責任を果たしていきたいと思います。(発言する者あり)今申し上げた形で私自身の責任を果たしていきたいと考えています。
○委員長(櫻井充君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(櫻井充君) 速記を起こしてください。
○柳ヶ瀬裕文君 いや、質問に答えていないから申し上げたわけでありますけれども、御自身の処分についてはいかがお考えですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 私の責任をどう果たしていくのかという御質問でありました。 今申し上げた取組をしっかりリードし、そして具体的に法改正など結果を出すことによって責任を果たしたいと申し上げています。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、党内の処分についても総理は言及されているわけであります。そして、この裏金問題の最高の責任者は総理です。総理には明らかな責任があります。これは、自らの処分についてもしっかりとこれ言及をしていただきたいというふうに思います。まあ、お答えにならないということですから。 今経緯の問題もありました。でも、経緯は一向に明らかになりません。これ、裏金問題が始まってから三か月たちますよね。これ、会社でいえば、会社で脱税問題があった、それは経理がやったらしい、でも、部長、課長、みんな知らないと、私の問題ではないと、逃げ回っていると。これ、責任負うのは誰ですか。これ、株主に対して責任を持って説明する責任は、これは社長にありますよ。社長に当たるのは総理でしょう。 総理は、今政倫審で言っていることが食い違っている、西村さんと塩谷さんで言っている発言が食い違っている、それはまた政倫審の場で明らかになるでしょうみたいなことを発言をされているけれども、私はそれはおかしいと思う。総理がリーダーシップを持ってこの発言の食い違いをしっかりと明らかにする、この脱税事案が何年前から行われていたのか、これをしっかりと明らかにする、これは総理の責任でしっかりとやるべきだというふうに考えますけれども、この点、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 実態把握については、今回の事案が、今年、今月、失礼、一月の中旬まで検察による捜査が進められていました。そういった制約はありましたが、そういった捜査が終わって、関係者の収支報告書の訂正が行われ、そして会見等の説明が行われてきましたが、それと併せて、党としてアンケートあるいは聞き取り調査等の実態把握に努めてきました。そして、国会において政倫審を始めとする様々な説明の場が設けられているわけですが、こうしたものを見守りつつ、党としても、この実態把握について総合的に判断するための取組、これを用意したいと考えています。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、実態が明らかにならないから私は申し上げているんですね。三か月をたちました。でも、いつからこの裏金が始まったのか分からない。つまり、先ほどの例でいえば、自分の会社でいつから脱税が起こったのか分からないということを社長が言っているというようなものですよ。これ、社長の責任で明らかにすることが必要じゃないですか。 そして、国民の皆さんの目から見て、今回の事案は、なぜ議員は脱税して問われないのかということに対して大きな疑問を持っていますよ。自らしっかりとこれは、政治資金報告書、これを修正しておしまいにするのではなくて、しっかりと納税をしていただく、国税庁の方に、この事案で本当に疑義がないのかどうか自ら申告に行ってもらう、そういうことを促す、こういう責任がありませんか。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 検察による捜査が行われ、そして実態が確認をされ、それに基づいて関係者がそれぞれの政治資金収支報告書の修正を行ったものであると認識をしています。 そして、納税等について御指摘がありましたが、課税関係、これは、政治資金に関しましては、政治資金が政治団体によって受領されたものなのか、あるいは個人で受領されたものなのかによって課税関係が変わってくると承知をしています。この検察の捜査を経た上で収支報告書の修正が行われているわけでありますが、党の聞き取り調査等の取組の中にあっても個人において受領したという案件はまだ確認をされておりません。 その中にあって、引き続き、党としては先ほど申し上げましたように実態把握に努めていきたいと考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、個人の判断で、私は個人として受領したんではないんだ、政治団体として受領したんだ、それは言いますよ。でも、それ外形的に、そうはいっても、それが本当なのかどうかということは、これはしっかりと審議をしなければいけないですよ。 それを誰がするのかといったら、それ国税庁でしょう。国税庁にその身を委ねる。自ら納税を勧めている立場として自らそれを申告をする、こういった姿勢が求められているんではないかということを申し上げたいというふうに思います。 このなぜ裏金の実態が明らかにならないのかということを考えたときに、これ資金移動が極めて不透明なんですね。この裏金の問題も、全部これ現金でやり取りをしている、このキックバックは派閥の事務所から現金で渡しているわけですね。これ見事ですよ。足が付かないようにやっているということですよね。これ政治資金規正法では、そもそもこれ、現金は駄目なんだと、寄附は預金又は貯金の口座への振り込みによらなければいけないという法があります。趣旨は寄附の透明性の確保ということです。しかし、これは対象が政治資金団体に限定されているんです。見事にうまくできていますよね。抜け穴がつくられているんです。政治資金団体以外のほとんどの政治団体にはこれは適用されないということになっている。これ抜け穴じゃないですか。 そこで、この政治資金規正法二十二条の六の二について、政治資金団体以外の全ての国会議員関係政治団体への寄附についても口座振替を義務とすること、これを適用する法改正が必要ではないかと考えますけれども、見解を伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の政治資金規正法第二十二条の六の二ですが、政治資金規正法において、政治資金団体に係る寄附の方法については原則として預金又は貯金の口座への振り込みによることとされており、当該規定については、政治資金団体に係る寄附の透明性を向上させるために、平成十七年に議員立法による改正によって設けられたものであると承知をしております。 しかし、委員の方から、この文について、国会議員関係団体、関係政治団体への寄附には適用されないという御指摘がありました。この御指摘の口座振り込みについては、自民党としても、この今回の事案を受けて、政治刷新本部の中間とりまとめにおいて、政治資金パーティー等国会議員関係団体の収入、これを銀行振り込みで行うことを基本とする、これを改めて確認をいたしました。そういった考え方に基づいて、法整備検討のワーキンググループにおいても、デジタル化の推進等により透明化を向上することについて政治資金規正法の改正を行っていく、こういった方針を確認しているところであります。 是非、この口座振り込みの義務化についても、各党各会派で真摯に議論を行って法改正を実現したいと考えています。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 これ是非、自民党の内規で決めるのではなくて、これは法改正をしていただきたいと思いますし、その法改正の際には、必ずこれ抜け穴が設けられてきたんですね、これも規定はあるんです、でも政治資金団体に限られてきたということですから、この抜け穴をなくした法改正、これを求めていきたいというふうに思います。 第二の裏金に当たるんではないかという疑義が生じているのが、この旧文通費の問題であります。これ、この国会でもずっとこの議論進みません。国会議員には月百万円、研究広報滞在に資することを目的としてこれ支給されています。これは民間でいえば経費ですよ。 今年の一月に政治資金規正法違反で有罪が確定した自民党の元代議士である薗浦議員の刑事確定記録では、この旧文通費をマンションの支払や納税に充てていたということが明らかになったという報道が出ました。これですね、普通に考えると、経費として渡されたものを自分の私的流用すれば、それは税金は掛かるんです、それ所得に当たるから。税金を払わなければいけないというのが実態だというふうに思いますが。 国税庁にお伺いしますけれども、この文通費の課税関係についてはどうなっているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 旧文通費、調査研究広報滞在費につきましては、国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律によりまして、租税その他の公課を課することができないとされております。 したがいまして、調査研究広報滞在費につきましては、その収入の段階で課税の対象から外れるため、その使途にかかわらず課税関係は生じないということでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、おかしいですよね。これ、わざわざこの第二項に課税を課すことができないということが書かれているわけであります。これは民間の経費と全く違う扱いですよ。どれだけ流用しても、私的に流用しても、これは税金ですね、これは課税もされないという形になっているということで、これはおかしいと思いませんか。 これ、総理は先週の政倫審で発言をされておりましたけれども、政治は特別なものだという特権意識があったとするならば、その意識を是正し、政治家も当然の責任を果たすように改革をしなければいけないということをおっしゃっていました。私もまさしくそのとおりだなというふうにこれ思ったわけでありますけれども、まさにこの旧文通費の扱いこそ議員特権じゃないですか。 そして、民間であれば、経費を使ったら領収書を添付して出す、領収書がなければ経費として認められない、これは当たり前のことですよ。そして、経費としてもらったものを、残金を返金する、これも当たり前のことですよ。でも、この当たり前のことがされていない。この国会でも議論が巻き起こって、ずっと進んでいない。これがこの旧文通費なんです。これ、おかしいですよね。 総理、この今裏金問題が大きな話題になっていて、この文通費は第二の裏金問題になる可能性があると思いますよ。経費として渡されているものを私的流用している、このことが明らかになったんですから。 是非この文通費の問題をしっかりと前に進めていただきたいというふうに思いますけれども、この歳費法の特権、この課税しなくてよいという九条二項、これの削除、また領収書の公開、残金の返金、これをやるべきだと考えますけれども、見解を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の調査研究広報滞在費について、これは歳費法の改正に当たって、その実費の精算のような性格に鑑みて非課税にされたものと承知をしています。 しかし、その中で透明性をもっと高めるべきだという御指摘でありますが、この政治資金の透明性につきましては、先ほども少し紹介をさせていただきましたが、自民党としても、政治刷新本部等の議論において中間とりまとめを行い、まずは自ら透明性を高めることができること、自らの派閥の政治資金パーティーそのものを禁止するとともに、振り込み等を徹底する、こういった取組などは率先して行うと同時に、法改正を求められる点につきましては、透明性の向上の観点から、これは国会において前向きに真剣に議論をする、こういった方針を確認した次第です。 そして、法改正において、会計責任者のみならず政治家の責任の厳格化や、あるいは外部監査の導入や、あるいはまさにデジタル化を進める、こういったことを法改正としてやる、こういった方針を今確認をしているところであります。 そして、委員のこの御指摘の旧文通費の問題、これもまさに法律改正を求められるものでありますから、この国会において今まで議論してきた、こういった経緯もあります。その経緯も踏まえた上で、各党とも、この法改正に向けてどうするのか、自民党としても議論をしてまいりたいと考えています。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、法改正が必要な部分はあるんですけれども、必要でないところもあるんですね。それが領収書の公開、残金の返金。これを、私たち日本維新の会はこれやっています、自らですね。ほかにもやっている政党あります。これを御自身から始められてはいかがかという提案であります。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の点も含めて、これ、各党各会派共通のルールで政治活動について規制するものであります。この共通のルールとして判断し法改正を行う、これがあるべき姿だと考えています。
○柳ヶ瀬裕文君 これは、自民党、岸田総理が自民党総裁として決断されればこれは前に進むことということを申し上げておきたいと思います。これ、各党各会派、これ賛成していることですから、自民党がこれはやろうということになればこれは簡単に進んでいくことだということを申し上げておきたいというふうに思います。 続いて、企業・団体献金について伺いたいと思います。 パネルを御覧ください。(資料提示) 岸田総理が受け取っている企業・団体献金、パーティー券収入は毎年約二億円ということで、これはすごい金額ですよね。内訳を見ると、同じようなところからばかりもらっていると。例えば令和三年には、日本医師連盟から千四百万円、眼科医連盟から一千万円、広島県医師連盟から五百万円、日本歯科医師連盟から二百三十万円。医師会を中心とした医療業界から余りにも偏った献金が入っているんではないかと思います。 次のパネル、パネル二番ですね。 ただ、この医師会関係の献金は岸田総理だけではありません。日本医師連盟、国民医療を考える会から献金とパーティー券の購入を合わせて年間約六億円が自民党に支出をされています。これ、現役厚労大臣の武見さんのところにもお金入っているということですね。もう自見さんのところにはかなり多額のお金が入っているということも分かると思います。 今年、診療報酬が〇・八八%上がりましたが、もしこの献金によって財政支出に影響があったとすれば問題だと考えますが、総理にお伺いします。 昨年、医師会からこの診療報酬増額について要望があったのかどうか、この点についてお答えください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、当然のことながら、政策決定に当たっては、こうした団体の要望も参考にしつつも、政府として、有識者や官僚や様々な関係者の意見を聞き、国会議員が何日にもわたって議論をしたその結果としてこの結果を出す、こういったものであります。 その上で申し上げますが、診療報酬に関しては、昨年十一月に日本医師会、日本歯科医師会、そして日本薬剤師会の連名によって要望を受け、この中で、賃上げ、物価高騰、技術革新への対応として、改定の原資となる適切な財源の確保について要望をいただいております。
○柳ヶ瀬裕文君 この六億円の献金の影響はないということでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども少し触れましたが、政策決定に当たっては、様々な関係者からの要望、もちろんこれもいただいたものはしっかり耳を傾けますが、そもそも、この官僚組織ですとか有識者会議ですとか専門家の会議ですとか様々な議論を積み重ね、自民党としても、政策決定に当たって何日も何百人もの国会議員が集まって議論を積み重ねた結果として基本的な政策を決定いたします。このプロセスを考えますときに、特定の団体の要望が政策を左右するというものではないと考えています。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、無理があるというふうに思いますよ。 日本医師連盟ニュース、次のパネルを見ていただきたいと思いますけれども、この全国の医師連盟の結束でプラス改定を勝ち取る、〇・八八%のプラスが実現ということで、団体の皆さんは、この地道な活動、献金の成果がここにあったんだということを喧伝されているわけですよね。 総理はそうじゃないということを言うかもしれません。しかし、これ外形的に見たら、六億円のお金もらって、その医師連盟が要求していたことが通って、勝ち取りましたといって、それ何の影響もないということはあり得ないですよね、それは。 こういった外形的な公平性、公正性、これを保っていく、政策が金で買われたと思われないようにしていく、このことが重要なんではないかなというふうに思います。 更に言えば、日本の医療がこういった医師会との連携の中でどんどん良くなっているというんだったらいいですよ。でも、今の日本の医療、どうですか。私は非常に危機感を持っています。高齢化の中で医療費はどんどん増えていって、現役世代はその負担で押し潰されそうになっている。診療科の偏在、都市と地方の偏在、これも解決しませんね。 こういった医療の現状を見たときに、本当に必要な改革がされてきたのか、その改革がこういった医師会との献金の中で全部潰されてきたんではないか、特定の団体にそんたくをすることによって日本の国益は失われてきたんではないかというふうな疑義を持っているわけであります。この点についてはいかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘は当たらないと考えています。 先ほど申し上げました政策決定のプロセスのみならず、この結果についても、診療報酬について御指摘がありましたが、日本の医療、社会保障、これ全体の中でどのような政策が進められているのか、これをしっかり見ていかなければなりません。 社会保障の持続可能性という観点から、この歳出改革等をしっかり進めて持続可能性を維持していく、こうした大きな議論が行われているわけであります。この社会保障制度を全世代で支えるために、能力のある方にはその負担をしっかりお願いしながら全体を支えている、そういった取組を進めている。こうした全体を見ていただかなければなりませんし、こうした社会保障だけではなくして、我が国に課せられた課題は、この外交もあれば、経済もあれば、その様々な課題があります。その中で全体の予算や政策をどのようなバランスを取って進めていくのか、これを政権与党としても考えていかなければなりません。 その全体のバランスの中でどのような政策が進められているのか、これを考えたときに、一部の部分を取って、その団体に全て振り回されている、こういった指摘は当たらないと考えています。
○柳ヶ瀬裕文君 私たちはこの医療に対して非常に大きな危機感を持っております。ですから、これ後ほど音喜多政調会長の方からお話をしますけれども、医療制度改革案をまとめました。その内容としては、高齢者の窓口負担三割、診療報酬の変動制導入など、これ全部、医師会としては絶対やってほしくないようなことばっかりですよ。それを私たちは必要な改革プランだということでまとめさせていただきました。 これ、なぜこれができるのかといったならば、私たちは企業・団体献金を受け取らないからですよ。しがらみがないからですよ。国民にとって本当にいい改革、必要な改革を訴えることができるのはこの企業・団体献金を受け取っていないからだということ、これを是非考えていただきたいというふうに思います。 これ、そもそも附則において、企業・団体献金は経過措置で、政党助成金を導入するときに、やっぱり個人のお金、それと政党助成金、これで政治活動を見ていこうじゃないかということになったんですね。経過措置としてこの企業・団体献金残っているという理解をしています。 是非、この裏金問題を契機に、企業・団体献金の廃止、パーティー券の企業・団体売り、これをやめていく、これを決断していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 企業・団体献金、そしてこの政治資金パーティーについての御指摘があり、この国会におきましても冒頭から様々な議論が行われてきました。 まず、企業・団体献金については、最高裁等においても、企業のこの政治活動の自由としてこれは認められるものであるという判断ですとか、この議論の中で再三引用されました政治改革大綱の中にあっても、民主主義経済にあって重要な役割を果たす法人のこの寄附を否定する理由はない、こういったこの議論が行われているなど、様々な点を踏まえた上で、自民党としては、企業・団体献金について、まずは透明性を高めるべきであるという判断に基づいて、法改正を伴う形で先ほど申し上げました透明性の向上を実現しようという議論を進めてきました。これをまず実現したいと思っています。しかし、その上で、この民主主義の政治を、その民主主義のコストをどのようにこの維持するかという大きな議論、これは引き続き続けていくべき議論であると思います。 まずは、透明性の向上、実現した上で、企業・団体献金、さらには、政治資金パーティーは、これは企業・団体献金とは、寄附ではなくて事業収入ですから、これは性格が違うものでありますが、それも含めて、民主主義のコストをどう賄うかという議論を進めていくことは重要であると考えます。
○柳ヶ瀬裕文君 総理は、衆議院の政倫審で、在任中、パーティーはしないということを明言されました。これ、なぜでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回のこの事案につきましては、まさに派閥の政治資金パーティーを舞台としてこの不祥事が明らかになった、こういったことであります。政治資金パーティーが大きな議論になる中にあって、そして政倫審においては併せて大臣規範との関係も指摘をされた、こういったことでありました。 もちろん、私自身はそうしたルールには従っているものであるというこの認識を示させていただきましたが、そういった経緯を考えますときに、私自身はこの自民党総裁としてこの問題に取り組むということから、私自身は、在任中、政治資金パーティーは行わないということを申し上げた次第であります。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、在任中、パーティーされないということですけれども、私は、この企業・団体献金も受け取るのやめたらいかがかと、せめて、思います。これやっぱり権力構造があるわけですよね。総理はこの国のトップリーダーですよ。ありとあらゆることを決めることができるんです。その総理が、先ほどお出ししたように、二億円の献金もらっていると、医師会からこれだけ大量の金額をもらっていると言われたら、やっぱり、どれだけこれは影響がないんだと、制度改正には影響がないんだと言っても、それは疑義を持って見られますよ。 総理の在任中はこの企業・団体献金を受け取らない、これはいかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政治資金パーティーについては、先ほど申し上げたこの経緯から在任中は行わないということを申し上げました。 そして、企業・団体献金については、先ほど申し上げましたような議論が行われ、そしてこの民主主義経済の中でそうしたこの存在の重要性も指摘をされている、こういった議論が行われ、なおかつ、今、企業・団体献金、これは政党支部等に限られた形で献金が行われる、こういったルールもできております。 今回の経緯を考えますときに、特定の企業とのこの癒着云々が具体的に問題になったというものではないと思っております。こうしたルールに基づいて政党等を通じて企業献金が行われている、この現状自体は尊重されるものであると考えています。
○柳ヶ瀬裕文君 この問題、引き続きやりたいと思いますけれども、最後に新型コロナワクチンの健康被害について聞きたいと思います。 この新型コロナウイルス予防接種健康被害給付費負担金の令和五年度当初予算額及び令和五年度補正予算額をお示しいただきたいと思います。また、補正予算額の算出根拠と補正で大幅に増加した理由、この認識について伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 新型コロナウイルス予防接種健康被害給付金、負担金に係る予算措置、令和五年度当初予算額が三・六億円、令和五年度補正予算では三百九十四・一億円となっています。 この補正予算については、令和三年度における健康被害に係る累積の進達受理件数が約千二百件であったところ、令和四年度には約七千件に大幅に増加したことを踏まえて、審査体制を強化した上で、累積の進達受理件数について、仮に健康被害の救済を極めて迅速に進めることが可能となった場合にあっても救済に必要な予算が不足することがないよう計上したものであると承知をしております。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、予算で三・六億円で組んでいたものが不足して、補正予算で約四百億円組んだというものです。つまり、想定の百倍の健康被害が出ているということであります。 パネルを御覧ください。 この健康被害救済制度認定者数ですけれども、この新型コロナワクチンでは、六千四百七十一件、うち死亡四百九十三人、これが厚労省によって認定されています。これは、過去四十八年分の全ワクチンの健康被害を大きく超えるものです。つまり、過去最大のワクチンの被害が出ているというふうに考えますけれども、その認識でよろしいでしょうか。
○委員長(櫻井充君) 岸田内閣総理大臣。(発言する者あり)専門の方から答弁させたいと思いますので、武見厚生労働大臣。
○国務大臣(武見敬三君) 新型コロナワクチン接種後の副反応が疑われる症状の報告につきましては、これ定期的に開催をしております審議会において評価を行っております。 審議会におきましては、現時点で、これらの報告についてはワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないというふうに評価されております。こうした識者の意見というものを踏まえて対応しているというわけであります。
○柳ヶ瀬裕文君 いや、これ、健康被害はないということですけど、これだけ出ているじゃないですか。 次のパネル示していただきたいんですけれども、これ、受理件数もですね、もうどんどんうなぎ登りに増えていますよ。これは過去最大のワクチン被害なんじゃないですかということをお伺いしているんですが、いかがですか。
○国務大臣(武見敬三君) 実際にこのワクチンの副反応に関わる判断というのは、それぞれ識者が持ってきておられますその科学的根拠に基づいて、それが実際にその効果というものと併せてどのように判断されるかによって、その副反応に対する対応というものは確定されます。 その考え方の中で私どもはその副反応についての対応をしてきているわけでありまして、その科学的根拠に基づいて、現状においてこれらについては重大な懸念は認められないと、こういうふうに私どもが考えているということは改めて申し上げておきたいと思います。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、六千四百七十一人、これは厚労省が認定した数ですね。で、四百億円の予算を組んでいるということですから、この四百億円をこれらの方に支出をしていくということだと思います。 この問題は重大な事案だというふうに思いますので、引き続きやってまいりたいと思います。 以上で終わります。
○委員長(櫻井充君) 以上で柳ヶ瀬裕文君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(櫻井充君) 次に、東徹君の質疑を行います。東徹君。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。 柳ヶ瀬議員に引き続きまして、私も政治と金の問題について質問を続けさせていただきます。 まず最初に、パネルを見ていただきたいというふうに思います。(資料提示) 信頼できる、僅か六・六%というこのパネルでありますが、この六・六%、何の数字か分かりますでしょうか。質問はいたしませんが、これは毎年行われております世論調査なんですね。で、世論調査の中でもこの職業別信頼度調査というのがありまして、医療機関、それから自衛隊、警察、銀行、裁判官、教師、大企業、官僚、マスコミ・報道機関、そして国会議員と、こうあるわけですが、残念ながら国会議員の信頼度が六・六%ということなんですね。ほかで見ますと、医療機関六六%、自衛隊は五五・七%ということで、国会議員は、非常に悲しいことでありますが、最下位ということです。 これ昨年の十月の調査結果でございまして、恐らく、裏金問題が発覚したのは十一月ですから、その後この調査をやっていればもっと更に低い数字が出ていたんではないのかなというふうに思います。 日本の政治が、政治の信頼度がもう本当に地に落ちるほど危機的な状況にあるというふうに思いますが、これ、政治に信頼度がないと何をやってもやっぱり国民に理解されませんし、また国民も付いてきていただけないというふうに思います。 そんな中で、この裏金問題があって、岸田総理、次のパネルなんですが、これはもう何度もこの委員会でも言われているとおりでありますが、昨年十二月の記者会見で、国民の信頼回復のために火の玉となって自民党の先頭に立ち、取り組んでいくと。国民の信頼回復のためにということで、私は非常にここを岸田総理に期待しているわけでありますが、岸田総理が自民党の政治刷新本部の本部長ということでもあります。是非、岸田総理の御自身の責任について、まずお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐって、この政治と金の問題を通じて国民の皆さんから厳しい批判を受けている、政治の信頼が損なわれている、こういった危機的な状況を招いたことについて、自民党総裁として心からおわびを申し上げます。 そしてその上で、今御指摘がありましたように、自民党の政治刷新本部の本部長として、信頼回復に具体的な結果を出さなければならないということで取組を進めております。 実態解明、そして説明責任を尽くすと同時に、再発防止について法改正を始め具体的な結果を出さなければならない。そして、検察によって刑事責任については追及をされたわけでありますが、政治家である以上、こうした刑事責任のみならず、政治責任、道義的責任が併せてある、これは当然のことであるとして、この実態把握を進めながら、この政治責任についても自民党として今判断をしていくことを考えています。 これらを同時に総合的に進めることによって国民の信頼回復につなげていく、その全体を進めていくのが私の責任であると考えています。
○東徹君 ところが、先ほど、次のパネルをお願いしたいと思うんですけれども、柳ヶ瀬議員の方からもいろいろとありましたが、私は、今回の裏金問題だけではなくて、今回の裏金問題を発端となって、いろんな様々な政治家に対する不信感、そういったものも全て報道も通じていろいろ明らかになったというふうに思っております。 で、柳ヶ瀬議員も言っていたさっきの旧文通費、調査研究広報滞在費、これは僕は、政治改革のもう本当は一丁目一番地、もうこれをまずやらないと国民の信頼は回復できないと思います。 なぜかというと、これはもう当然、こういった何に使ったかというものを使途公開しなくていい制度、これがあるから、今回の裏金問題もそうだし、政策活動費もそうなんですね。だから、一丁目一番地はこの旧文通費、調査研究広報滞在費ですよ。ところが、これ見ても、旧文通費はこの中に、検討のあれに入っているのかなと思うんですけれども、これ入っていないんじゃないですかね。 是非これ、岸田総理がリーダーシップを発揮して、まずこれやろうということを是非言っていただきたいと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回の事態を受けて自民党としても、おわびを申し上げながら、自ら率先してできることについては自ら行う、こうした制度の運用で対応できることについては派閥の政治資金パーティーの禁止を始め実行していく。それと併せて、法改正が必要な部分についても、御指摘の点も含めて、政治資金規正法の改正、しっかり臨んでいく、こういったことを確認をしています。 この法改正が必要な部分、これまさに御指摘の旧文通費もその部分に当たります。自民党として、この法改正の議論にしっかり臨みたいと考えます。
○東徹君 いや、法改正と言われるんですけれども、リーダーシップ、刷新本部長ですから、方向性を示したらいいと思うんですよ、方向性を。旧文通費は、これはもう使途公開するんだという方向性をまず示すべきだと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 透明性を向上しなければならない、こういった問題意識の下に、この政治家の責任の厳格化とこの外部監査の導入と、そしてデジタル化を通じた透明化の向上、これがまず大事だと自民党の中で今議論を進めています。 これは、法改正、しっかり進めていかなければならない、まずやらなければならない課題だと思いますが、それ以外にも、併せて政治資金規正法改正の議論、様々な課題が各党から指摘をされています。自民党はそういった議論にもしっかり応じていきたいと考えています。
○東徹君 残念ですね。なかなか旧文通費の使途公開すると言われない。ここは非常に残念です。だから、もうここは一番の特権意識のところだと私は思うんですね。 もう一つですね、あの自民党のアンケート調査結果によると、政治資金収支報告書に載せられていないいわゆる裏金不記載、過去五年間の総額五億七千九百四十九万円ということであります。これ、なぜこういう問題が起きるかというと、政治団体の会計責任者、これ国会議員ではなくて秘書などにしておけば、裏金がばれても国会議員本人が罪に問われにくい、そういったことがやっぱりあると思うんですね。 だからこそ政治資金収支報告書に連座制を導入するというふうな話もありますが、もうこれ維新は、これ国会議員が会計責任者になるということで、これもう会計責任者にすることを、行動指針、政治資金に係る行動指針を定めて、政治家本人以外を会計責任者にすることを禁止ということをいたしました。私も今、政治団体の会計責任者になっています。 ですからもう、すぐできることを自民党がやれば、これ政治に信頼が私は戻ると思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政治と金の問題に関して、会計責任者に責任を押し付けるのではなくして、政治家本人もこの悪質な事案においてはしっかり責任を負う、こうした考え方が重要だということで、先ほど、自民党が考えている法改正の項目の中にも自民党として盛り込んでいるところであります。 その厳格な責任体制を確立するために、委員の方から、御党の方からはこの会計責任者を政治家本人にするという提案をいただいているわけですが、この会計責任者の選任ということについては、適切な会計処理、責任者が行わなければいけないわけですから、会計に関する知識あるいは会計業務に専念できるこの時間的な余裕など、現実においてその本人の適性も踏まえた上で判断していくことが重要であると、このように考えています。政治家を会計責任者とすること、これ全て適切であるかどうか、この点は考えなければならないと思います。 しかし、いずれにせよ、政治家本人の責任の厳格化、これは進めなければなりません。そのためにどうするのか。連座制の議論があるという御指摘もありましたが、公職選挙法における連座制をこのまま政治資金にこれ持ち込むと、これいろいろと乗り越えなければいけない課題もある、こういった議論もありますが、いずれにせよ、この政治家本人の責任の厳格化、これは法改正という形で実現したいと我々も考えています。
○東徹君 これは、会計実務者はまた別におるわけですから、当然これ、会計責任者は議員が、議員本人が、政治家本人がなることができるというふうに思います。 五億円を超える自民党の裏金についてでありますが、これ、各議員がそれぞれ納税すべきだというような議論があります。 例えばこれ、一億円を超えるとも言われている納税額を納めた後、残り四億円、これは自分たちのこの手元に残ってしまうというのも、これ、まるでこれではばれるまで隠した方が得をするというようなことになってしまいます。こんなことはやっぱり国民が納得するわけがございません。納税すべきは納税するとして、その後は、手元に残った残金、裏金、これ全て能登半島地震に、大変な思いをされている被災地にこれ寄附すべきだというふうに思います。 これ、日本維新の会ですけれども、身を切る改革で、歳費の二割、期末手当三割、ずっと党、党にですね、寄附をして、そこからこれまで被災地とかウクライナとかの人道支援、こういったものにこれまで五億四千四百九十七万円、これ寄附していますよ。これ、能登半島の寄附も恐らく今月中には行われるんではないかというふうに思うんですが、恐らく何千万という単位でやると思うんですね。 これ是非、これもうなかったようなもんですから、そもそもが、記載されていなかったわけですから、当然こういったものを全額能登半島に寄附すべきだというふうに思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 納税した後という指摘もありましたので、その部分にはちょっと触れておきますならば、この政治資金が、要するに課税関係、これが生じるかどうか。これは、受領した主体が政治団体なのか政治家個人なのかによって変わってくるというものであり、今現在、個人で受け取ったというこの事例は党として把握しておりませんが、いずれにせよ、政治資金収支報告書に記載されていなかったお金、これをどう扱うかという議論は当然生じるものであると思います。そして、実際、それは関係者において今検討や議論が行われていると承知しています。 党としては、先ほど申し上げたように、この実態把握を行い、そして政治責任を明らかにし、そして再発防止に努めていく。ですから、実態把握をし、説明責任を果たし、政治責任について判断をし、再発防止に努めると申し上げているわけですが、これらをしっかり進めた上で、先ほど申し上げた記載されなかったお金の扱いについても、関係者ともしっかり意思疎通を図った上で判断していきたいと考えます。
○東徹君 だから、その方向性が見えないんですよね。いろいろと関係者と議論をしていくというふうなことでありますが、だから方向性が見えない。だから、もう早いことやっぱり、岸田総理のやっぱりやるべきことは、方向性を示していくということを是非やっていただきたいと思います。 政策活動費についてお伺いしますが、これ政策活動費、三年間で、令和二年から四年までの三年間で、収支報告書見ますと四十一億二千八百三十万円あります。これ政策活動費、そのときの幹部職にこれ渡されておるわけであります。 一番多いのは二階元幹事長ですけれども、岸田総理が九百五十万円、鈴木財務大臣が八百二十万円、高市大臣四千二十万円、河野大臣七百七十万円と、こう受け取られておりますが、岸田総理、これ九百五十万円、何に使われたか覚えておられますでしょうか。九百五十万円を全て政治活動など使い切ったと、これ言えますでしょうか。どうやってこれ証明されるのか、併せてお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の九百五十万円、私が政調会長を務めた時代に党の役職者として受け取ったものであると承知していますが、これは当然のことながら党勢拡大、政策立案、そして調査研究を行うために使ったものであり、全て政治活動に必要な経費に充てているところであります。 そして、個人として申し上げるならば、税務当局から求められた場合には必要な説明をしていく所存であり、税務当局から求められた場合には適切に使用していることを説明できるようにしてあります。
○東徹君 財務大臣、八百二十万円ですけれども、財務大臣はいかがですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 私も党の総務会長をしているときに党から与えられたものでありますが、この自民党の政策活動費、これは党に代わって党勢拡大や政策立案、調査研究を行うために党の役職者の職責に応じて支出されるものと承知をしております。私も、この政策活動費のそもそもの趣旨に沿って全て政治活動に必要な経費に充てたところでございます。
○東徹君 これ、表にもありますように、二階元幹事長十億六千九百三十万円とか、それから茂木幹事長十二億とかですね、やっぱりこういう金額になってくると、当然、これは国民から見たら、これはもう何なんだということになるわけです。これ何に使ったかというのはやっぱり分からないわけですから、岸田総理も鈴木財務大臣も今おっしゃられましたけれども、これ、じゃ、この億単位の金額なんかですね、これもう当然、これおかしいと誰もが思うわけです。 ですからこそ、これ政策活動費も廃止すべきだと。またこれ、自民党以外の会派は、党は、皆これ廃止すべきだというふうにおっしゃっています。使途公開すべきだということも言っています。自民党だけなんですよ、これ抵抗しているの。岸田総理、是非これ廃止すべきだと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) これ、自民党以外は全て廃止するべきだとおっしゃっておりますが、この政治、政策活動費については、各党によってそれぞれ名称は様々であるものの、政治活動のために用いられていると承知をしています。その上で、これ、各党共通のルールに基づいてこの在り方の見直しは考えていくべきだと申し上げております。 これ政策活動費、先ほど申し上げたように党勢拡大ですとか政策立案、調査研究、このために使うものでありますが、この内容について明らかにすることによって、党の活動に関わった個人のプライバシーですとか、あるいは企業の営業秘密ですとか、さらには各党のこの大きな方針、これが他の政治勢力やあるいは外国勢力に明らかになってしまう、こういった観点から、政治、政策活動費については今のような扱いになっていると承知をしています。 こういった議論をこの国会においてもずっと議論を行ってきたところであります。その上でどうあるべきか、各党各会派共通のルールとして議論をすること、これを別に自民党は避けているものではありません。こうした政策活動費のありよう、様々な議論の下に今日に至っているこの現状について、是非自民党としても各党との議論に臨んでいきたいと考えています。
○東徹君 いや、今まで新聞報道も私ずっと見ていますけれども、自民党だけですよ、これ、必死になってこれ守ろうとしているのは。 これ、先ほど答弁ありましたけれども、企業の秘密だとか、それから党の運営方針とか、これ意味分かりません。どういう意味ですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) この内容が明らかになることによって、先ほど指摘したような点について政治活動の自由に関わってくるということを申し上げております。これが政策活動費をめぐる今日までの議論でありました。 その上で、党としても、各党、この問題について見直すということであるのならば、議論に応じるということを申し上げております。
○東徹君 いや、少なくとも、先ほど公明党さんも質問していましたけれども、やっぱり使途公開すべきだというふうなことをおっしゃっていましたじゃないですか。維新もそうですよ。恐らく、これ立憲さんも国民民主党さんも同じだと思いますよね。(発言する者あり)ほら、自民党だけですよ。自民党だけがこれ政策活動費守ろうとしているんですよ。旧文通費もそうですよ。自民党だけがこれ必死になって守っているんですよ。だから、自民党が変わらないとこの政治改革進まないんですよ。自民党だけですよ。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 自民党が守っている、議論をしないということではないと思っています。議論すると先ほど来から申し上げております。ただ、各党のルール、共通のルールであるからして、各党と議論をする、こういったことを申し上げております。 この政治、政策活動費についても、基本的な考え方、今申し上げさせていただきました。その上で議論に応じてまいります。
○東徹君 自民党は、議論ばっかりするすると言うんですけど、決めないんですよ。結局、結局ね、国会の会期末になって、はい、終わりみたいな感じで、これがいつものパターンですよ。文通費、旧文通費だってそうじゃないですか。後ろで笑ってはりますけれども、もう恐らく納得してはると思いますよ。 もう政治と金のことばっかりやっていてもあれなので、次に移らせていただきますけれども、もう自民党だけだということを是非御理解いただきたいと思います。 大阪・関西万博ですけれども、これ開幕までもうあと一年ちょっとというふうになりましたけれども、前売り券の販売がこれ始まっておりますが、どれぐらい売れているのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 大阪万博チケット前売り券販売状況ですが、二月の二十八日現在で六十四万六千五百十七枚となっています。
○東徹君 これ、前売りの販売の目標一千四百万枚ですけれども、どのような取組を行うのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 前売りチケットにつきましては、予定している販売数の半数の七百万枚、これを経済界を通じた企業購入分として想定をしています。これまでのところ、愛知万博の際の進捗と比較しても順調に販売が進んでいるものと承知をしています。残り七百万枚につきましては、個人向けとして販売することを想定しています。 これまでも来場者のニーズに合わせた様々な種類のチケットを販売するなどの工夫に取り組んできていますが、今後、十月になれば、来場日時予約の開始、パビリオンや催事内容など万博のコンテンツが更に具体化していきますので、旅行会社が企画する旅行商品や公式ウェブを通じた販売など、個人の前売りチケット購入が進んでいくという想定をしています。そのタイミングでしっかりと前売りチケットを買っていただけるように、旅行会社と連携した様々な旅行商品の企画、販売や、学校への情報発信、連携強化による教育旅行の推進などを今から計画をしているところであります。 引き続き、万博の魅力あふれるコンテンツや体験を積極的に発信をして、一人でも多くの方にチケットを購入していただけるよう準備をしっかり進めていきたいと考えています。
○東徹君 これはだんだんと万博の開幕に近づくにつれて前売りチケットもやっぱり売れていくんだというふうに思いますが、しっかりと機運を醸成していっていただいて、そしてチケットの販売に是非力を入れていっていただきたいというふうに思いますし、我々もしっかりとそこに取り組んでいきたいというふうに思います。 万博の経済効果についてなんですけれども、昨今の物価高を踏まえると、これコストも増えてくるわけでありますが、当然、そうなってくると経済効果もやっぱり増えるというふうに思います。万博の経済効果についてですが、改めて計算し直すというふうに言われていたというふうに思います。どのくらい見込まれるのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 二〇一七年、二〇一八年の試算ございますが、これは、大阪・関西万博の経済波及効果は、誘致の際に各種のインフラ施設整備や支出見込みなど当時の情勢を踏まえて試算したものでありますので、万博の費用対効果をより適切に評価するために、現在、年度内の取りまとめ公表に向け再試算の作業を進めているところでありまして、今数字を申し上げることはできないんですが、結果がまとまり次第公表していきたいと考えています。
○東徹君 年度内ですから、是非、もうこの一か月以内に公表されるということで、是非その数字を待ちたいというふうに思います。 元旦に発生した能登半島の地震、これはもう本当に最優先で復旧復興にやっぱり取り組んでいくべきだというふうに思いますが、当然、これ今多くの方々がその復旧に御尽力していただいておりまして、そのことに本当に敬意と感謝を申し上げたいというふうに思います。そして、当然、能登半島の復旧復興は、これはもう与野党関係なく是非やっていくべきだというふうな意見でありますし、我々もそこには力を入れていくし、また協力もさせていただきたいという思いであります。 万博なんですけれども、せっかく大阪・関西万博が開催されるのであれば、この万博を能登半島の復興のための万博にもすべきだというふうに思います。 これ政府から、今月から、いしかわ応援割引、応援旅行割ですか、第一弾として三月十六から四月二十六日までの実施されます。万博に合わせて能登半島に観光しやすくするために、万博来場者が能登半島へ旅行するときの交通費とか宿泊費、そういったものを割り引く能登半島応援割とかそういったものを導入してはどうかとか、そして、被災地の復興にも貢献できる万博として、例えば輪島の朝市を万博で再現したりとか。 そしてまた、先日、東京の国際フォーラムでもやっていましたけれども、輪島のすばらしい伝統工芸である輪島塗、こういったものの名産も万博で販売する、こういったことをやってはどうかというふうに思いますが、開催する意義も含めて総理はどのようにお考えなのか、お聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 大阪・関西万博ですが、これは実質的にはコロナ後初となる万博です。ともすれば内向きになりがちな時代に、世界との交流を深め、日本の魅力を世界に発信する絶好の機会になると考えています。また、この能登の復興については既に全政府挙げて政策を総動員しつつあるところですが、あらゆる機会を通じて復興に資する取組を強化していく必要があり、万博もその例外ではないと承知をしています。 復興や防災・減災に向けた日本ならではの取組として、未来に向けた創造的復興の発信を予定するほか、被災自治体からは、例えば石川県が食文化の情報発信を検討するなど、地域の魅力の発信イベントや万博参加国との交流、こういったことを予定している、こういったことも承知をしています。そして、政府としても、輪島塗や珠洲焼を始めとする伝統工芸の紹介など、被災地の文化や産業のPRを積極的に実施をし、力強い復興につなげていきたい、このように考えます。 世界から多くの方をお迎えする機会を捉えて、関西のみならず能登を始めとする北陸地方にも足を運んでいただく、委員の方から今具体的な御提案もありました。こういった取組も重要であると思います。是非、日本の魅力を体感していただけるような万博にしていきたいと考えています。
○東徹君 続いて、拉致問題についてお伺いいたします。 金正恩総書記が、能登半島地震の後、岸田総理宛てに異例の見舞いの電報を送ってきました。また、二月十五日には、金正恩の妹である金与正氏が、朝鮮労働副部長が日朝首脳会談の可能性に触れる談話を出しました。 これに対して、自身も拉致被害者である蓮池薫さん、異例なことであり、チャンスだというふうにも述べておられます。親世代の家族が存命中に拉致被害者をやっぱり帰国させなければならないという、本当に時間がないというふうに思います。 岸田総理も昨日、拉致被害者家族会、支援組織、救う会のメンバーと官邸でお会いしたと思います。拉致被害者の御家族も、今、存命中に、親世代が存命中に全ての拉致被害者の一括帰国、これが実現するなら、政府が北朝鮮人道支援することや、万景峰号の入港禁止、独自制裁の解除、こういったことも反対しないというふうに譲歩もされております。 大胆に現状を変えなければならないというふうに発言されておられますが、どういうふうにされるのか、どういうふうに御家族にお応えしていくのか、お聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 拉致被害者の御家族が高齢になられる中で、この拉致問題、これは時間的制約のある、ひとときもゆるがせにできない人道問題であると申し上げています。 そして、御指摘のように、昨日も私は被害者御家族の皆様とお会いをいたしました。何としても肉親との対面を果たしたいという切実な思い、これを改めて胸に刻んだ次第ですが、その中で、委員も今御紹介されたように、家族会としても新しい運動方針について御提案をいただき、そして御説明をいただきました。これもしっかりと受け止めた上で、日朝間の懸案を解決し、この両者が共に新しい時代を切り開いていくためには、私自身が主体的に動いてトップ同士の関係を構築していくことが重要であると考え、私自身が判断することを改めて強く決意をしたところであります。 そのために、金正恩委員長との首脳会談、これを実現するべく、私直轄のハイレベルでの協議、様々な働きかけ、行ってきたところでありますが、是非、こうした働きかけをより強い思いで進めることによって、家族会の皆様方が期待されるような結果に結び付けていきたいと強く思っております。
○東徹君 是非、拉致被害者が帰国できるように、結び付けるように是非取り組んでいただきたいというふうに思います。 時間がありませんので、最後に教育無償化についてお伺いしたいと思いますが、お隣の韓国、昨年の出生率〇・七二です。日本と韓国似ているところがありまして、韓国はソウル一極集中、日本、東京一極集中、そして教育費が高いと。 私、やはり私立の高等学校の教育の無償化、ここからやっぱり是非やるべきだというふうに思いますが、総理、いかがでしょうか。
○委員長(櫻井充君) 時間が来ておりますので、簡潔に御答弁お願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 教育の無償化、これも重要な課題であると認識をしています。今取り組んでいるこの子ども・子育て政策の加速化プランにおいても、この高等教育費の軽減、これは重要な課題だということで具体的に取組を進めています。 大阪における様々な取組、これについても参考にさせていただきながら、党としても、より高等教育の無償化、教育の無償化に向けて努力を続けていきたいと考えています。
○委員長(櫻井充君) 時間です。
○東徹君 時間ですので、以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○委員長(櫻井充君) 以上で東徹君の質疑は終了いたしました。(拍手) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(櫻井充君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 令和六年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。音喜多駿君。
○音喜多駿君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の音喜多駿です。 今日は、医療制度改革や子育て支援金について議論をしていきますが、私からもまず、自民党の裏金、脱税問題について、総理に残念ながら幾つか厳しいことを申し上げなければなりません。 総理は、昨年末、国民の信頼回復のために火の玉になって先頭に立つと表明をされました。その言葉どおり、政治倫理審査会に敢然とお一人で臨んだ姿勢には、私は心から敬意を表します。しかしながら、他の出席議員たちといえば、自分は何も知らない、裏金を納税するつもりもないと無責任な発言をするばかり。残念ながら、火の玉になったのは国民の怒りの方であり、その怒りの炎は、この期に及んで何一つ責任を取ろうとしない無責任集団、集団無責任体制である与党自民党を包み込もうとしています。 まず、総理に改めて伺いますが、昨年末に総理は、裏金疑惑の生じた安倍派の議員たちの多くを閣内、政務三役からほぼ一掃する判断をされました。その理由を改めて教えてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 昨年十二月の閣僚等の人事についてですが、これは、所属する派閥がどこであるかということではなくして、この自民党のこの派閥の政治資金に関して様々な報道がもう当時からなされていました。こうした様々な報道に接する中で、一人一人の意向を踏まえた上で、年末の極めて政府にとっても重要な時期に当たって国政に遅滞を生じさせないという観点から人事を行った次第であります。
○音喜多駿君 要は、これ、裏金疑惑が生じたから遅滞が生じるという判断されたんだと思います。 では、こうした裏金の疑惑が生じてしまった議員たちは、法的責任、説明責任、政治的責任を果たして、その疑惑が完全に払拭されるまで政務三役などに登用はできないんじゃないかと考えますが、この点、総理のお考えを伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 一般論として、人事については、所管分野の状況や本人の経験や手腕、また他の候補との比較などを踏まえて行うものではありますが、御指摘のこの関係者については、やはり国政の遅滞回避の観点から適切に判断することが必要となると考えています。 御指摘の説明責任あるいは政治責任、これ十分果たしていないということであるならば、そうした役職に就く、就いた際に国政に遅滞を生じさせてしまう、こういったことになりかねません。ですから、そういった遅滞が生じないように、本人の説明責任あるいは政治責任、これ実情は人によって様々でありますが、それぞれのこの立場を踏まえてしっかり説明責任、政治責任を果たしたというこの判断が求められると考えます。
○音喜多駿君 これ総理がおっしゃるとおりですね。この国政に遅滞を生じさせない、これ私も極めて重要だと共感をいたします。しかし、それは簡単なことではないとも思います。なぜなら、裏金議員たちのその法的な責任についてすら、検察が不起訴とするだけではまだ完全な決着は付いておらず、その疑惑が晴れるまでには多大な時間を要するからです。 幾つかまず事実関係を確認しますが、本年一月に法務省刑事局の名義で、現職議員である下村博文、松野博一、西村康稔、塩谷立、高木毅、世耕弘成、萩生田光一議員らを不起訴処分とする発表がなされています。しかし、彼らは検察審査会に対する不服申立ての対象者になるという理解で間違いないでしょうか。これ、法務省の参考人に確認します。
○政府参考人(松下裕子君) まず、お尋ねは個別事件における検察審査会の活動に関わる事柄でございますので、お答えは差し控えたいと存じますが、一般論といたしまして、検察審査会法において、検察審査会は、告訴人や告発人、被害者等から申立てがあるときは、検察官の不起訴処分の当否の審査を行わなければならないこととされているものと承知しております。
○音喜多駿君 御答弁のように、一般論ではありますが、告発者が不服申立てをすれば、必ずこれ検察審査会で審査が行われます。 ここで、パネル資料の一番を御覧ください。(資料提示) これ、いわゆる裏金議員たちの金額上位リストですが、改めて見ても、四千万円という金額でボーダーが引かれて、それ以下の議員がおとがめなし、不起訴となっているのは、これ、国民感覚で考えれば到底納得できるものではありません。 今後、これらの議員個人及びその政治団体に対して刑事告発が順次行われていく可能性は、私はこれ極めて高いと思います。その場合は、検察が捜査をし、仮に不起訴になった場合でも、同様に告発者が不服を申し立てれば検察審査会が開かれる、これは間違いないでしょうか、法務省に確認をいたします。
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。 お尋ねは個別事件における検察の活動内容あるいは検察審査会の活動内容に関わる事柄でございまして、個別事件についてのお答えは差し控えたいと存じますが、検察審査会法における検察審査会の役割については先ほど答弁したとおりでございます。
○音喜多駿君 同様に、検察審査会が不服申立てあれば行われることになります。 続けて、政府参考人にもう一つ伺いますけれども、検察審査会において、不起訴に異を唱える結論である起訴相当及び不起訴不当が議決される割合、また、その審査期間について、長期間、例えば半年以上掛かるケースなどがどれぐらいあるかを教えてください。
○最高裁判所長官代理者(吉崎佳弥君) お答え申し上げます。 まず、議決の内訳でございますけれども、昭和二十四年から令和五年までの累計を基に算出させていただきますと、総議決数に占める割合は、起訴相当が一・四%、不起訴不当が八・八%でございます。 続きまして、審査期間についてのお尋ねでございますが、令和元年から令和五年までの五年間の累計を基に算出いたしますと、全事件に占める割合は、六月を超えて九月、あっ、六か月を超えて九か月以内のものが一九・五%、九か月を超えて一年以内のものが四・四%、一年を超えるものが三・四%と承知しております。
○音喜多駿君 実は、パネル資料二番が今の答弁をまとめさせていただいたものです。済みません、少し事前レクとの入れ違いがありまして、二〇%と書いてあるんですが、これは一〇%に訂正をさせていただきます。数字の取り方でちょっと違ってきました。 これ、最近でも、一度は検察が不起訴にした菅原一秀元経産大臣が検察審査会の対応によって起訴され、一転して有罪、公民権停止となったことは記憶に新しいと思います。起訴相当や不起訴不当が出る確率はまあ約一〇%で、これ決して低いものではありませんし、まさにこの検察審査会は国民目線で行われます。そして、その審査が長期間に及ぶ、半年以上に及ぶケースも多々あります。 とすれば、総理、これ裏金議員たちの疑惑、これは当分の間払拭されることはありませんし、法的な処分が下る可能性もまだ十分にございます。この間は、総理は疑惑が生じた裏金議員たちをやはり政務三役などの要職に登用するのはこれは極めて難しいんじゃないかと思いますけれども、総理の見解、改めてお伺いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 検察審査会の不服申立ての対象になった場合など、仮定の話について申し上げるのは控えなければならないとは思いますが、先ほども申し上げたように、政府三役の人事につきましては、やはり国政の遅滞を回避するという観点から適切に判断しなければならないと思います。様々な事情を勘案した上で国政が遅滞しないようにこの人事についても考える、これは当然であると思います。
○音喜多駿君 まあ、これ総理が一番よくお分かりになっていると思いますけれども、疑惑を抱えた議員が政務三役ともなれば、これは我々だってそれは質問せざるを得なくなります。はっきり申し上げて、現時点では、私を含めて多くの国会議員、国民は、裏金議員たちが責任を果たしたとは全く思っておりません。この状態だと、何十人もの議員たちが表立っては活動できないと、かなりこの政府・与党の戦力をダウンさせることにもなってしまっているわけです。これは私は、結構国にとっても大きな損失じゃないかと。自民党にとっての損失なのはもちろんなこと、国にとっても立法府にとっても、まあ行政府にとっても私は大きな損失だと思います。 総理、これ、法的な疑念が晴れず、政治的、道義的に責任が明確に生じている裏金議員たちは、政治倫理審査会などでしかるべき説明を果たさせて、また納税をさせた後、金額の多寡にかかわらず総裁として厳しい処分を下すべき、もうまさに総理が派閥を解消した、あるいは政倫審で一人で出席をした、その類いまれなるリーダーシップを発揮して、これは裏金議員たちには自ら議員辞職することも含めて厳しい処分を促すべきではないかと考えますが、見解をお伺いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、関係者において、自らのこの状況をしっかり省みた上で説明責任とそして政治責任、これをしっかり果たしていく、このことが重要だと思っています。 そして、信頼回復ということは党に課せられた課題です。党として、関係者の処分等の政治責任についても可能な限り早いタイミングで党として判断をし、そしてけじめを付けていかなければならないと考えています。 関係者の処分については、過去の対応等も踏まえながら厳正かつ公正に行われるべきものであり、党則等に基づいて、党紀委員会において適切な手続を経て判断していくことになると考えます。
○音喜多駿君 繰り返しになりますが、疑惑を持ったままの議員がいれば、自民党のみならず、これは国にとっても私は損失だと思いますから、これは早急にけじめを付けるべく、総理の強いリーダーシップに私は期待したいと思いますので、御対応よろしくお願いを申し上げます。 それでは次に、政策論、子ども・子育て支援金制度について伺います。 私は、この制度は、支援すべき現役世代の負担を増やし、更にそれが不明確であるのはもちろんのこと、一度成立をしてしまえばなし崩し的にその負担が増えていく可能性もある、厳しい言葉で言えば、これは唾棄すべき最悪の制度であると考えています。 まず、制度の内容の確認ですが、子ども・子育て支援等の法律案では、支援金率は政令で定める率の範囲内において保険者が定めるとあります。この政令で定める率、つまり金額の範囲は、これ、どの程度を想定しているのか。また、本法律案では、支援金を政令で定める率の範囲において保険者が定めるとあり、一見裁量があるように見えるものの、実際には国が一律で示すトップダウンで負担率が決まると考えられますが、こども家庭庁、参考人の説明を求めます。
○政府参考人(熊木正人君) まず、健康保険法の改正案が子ども・子育て支援法の改正案の中に含まれておりまして、その法案のこと、内容でございます。 御指摘のとおり、子ども・子育て支援金率というものは、法律上、各保険者において設定いただくということになってございます。この支援金率がどのような水準になるかということにつきましては、これも法律上、毎年度における支援納付金の総額を当該年度における総報酬額の見込額で割った率を基礎として政令で定める率の範囲内で定めることとされてございます。この政令につきましては、関連法案が成立いたしますれば令和八年度に支援金が施行されますので、その施行に向けて今後検討してまいります。 なお、支援金につきましては、これも御指摘のとおりでございますが、被用者保険間で総報酬で案分するということにしておりますので、実務上、国において一律にその率をお示しすることができ、そのようにしたいというふうに考えてございます。
○音喜多駿君 この支援金の率が変われば負担額も増えるし、まあ増減するし、それは、この支援金率というのは政府が結局は一律で定めるんだということを確認させていただきました。 通告から一問飛ばしますけれども、この深いテーマに入る前に、加藤大臣、一つ確認なんですが、これ、仮にですね、実際に制度が始まったら、私は嫌ですし最後まで反対しますけれども、仮に始まったら、新たなこの負担の金額というのがきちんと分かるように、他の保険料に合算して徴収するんではなくて、例えば給与明細の中で子ども・子育て支援納付金として、その徴収額について完全に別建てをして見える化をするべきだと思いますが、加藤大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 子ども・子育て支援に対する、子ども・子育て支援に対する連帯の仕組みとして支援金を拠出いただくという趣旨を被保険者に知っていただくことは重要と考えておりますが、その具体的方法につきましては、関係者の御意見も伺いつつ、法律の施行に向けて検討をしてまいります。
○音喜多駿君 いや、検討って言いますけど、じゃ、これ、混ぜ込んで分からなくするということもあり得るということですか。私、そんなことは許されないと思いますけれども、もう少しやっぱり、ちゃんと見える化して別建てするんだということには、私は、大臣、これ前向きにしっかりと御答弁されるべきだと思いますが、もう一度見解を伺います。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答えいたします。 健康保険法上、事業主は保険料の控除額を被保険者に通知しなければならないこととされておりますが、その内訳をどこまで示すかまでは義務付けられておらず、給与明細における表示の実態は様々であると承知をしております。 いずれにしましても、関係者の御意見も伺いつつ、法律の施行に向けて検討をしてまいります。
○音喜多駿君 これ、とんでもない答弁ですよね。中に紛れ込ませて分からないように負担を入れよう、そういう考えが今政府にあるということが分かりました。私は、これは本当、看過できないと思いますね。 そして、この負担の、負担額、負担率については様々衆議院の方でも議論ありますけれども、これ、どう詭弁を取り繕っても、国民からすればこれ負担増ですよ。負担率が変わらないとか歳出削減の範囲内でと言われたって、これ徴収金額が増えるんですから。 これ、衆議院で立憲の井坂議員がうまいこと言っていましたけれども、これまで二割引きだった価格を一割引きにするだけだから値上げはしていません、負担は上がりません、そんな言い訳はこれ通らないですよ。私、支援金は明確に、国民、とりわけ現役世代に対する新たな負担増だということは、これは改めてこれ断言させていただきたいと思います。 そして、今日の本題なんですけれども、法律を見ると、この子育て支援金が政府の一存で引き上げられていくという可能性が全く否定できない内容になっていると私は思います。 まず、改めて確認ですが、子育て政策加速化プラン完了時点の歳出金額はこれ三・六兆円であり、その多くは歳出改革の徹底等で賄われる制度設計となっています。ただ、それは絵に描いた餅であって、その公費節減や社会保険負担の軽減が計画どおりにいかなかった場合は、その不足分を補うために子育て支援金の率が引き上げられて、子ども・子育て支援納付金、つまり国民の負担が増加をすると考えますが、加藤大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 昨年末に取りまとめたこども未来戦略におきましては、総額三・六兆円程度の加速化プランの財源について、二〇二八年度までに、歳出改革の徹底、既定予算の最大限の活用により二・六兆円程度、支援金制度により一兆円程度の確保を図ることとしております。 このうち、既定予算の最大限の活用につきましては、毎年度の予算編成過程において精査し、しっかりと確保していくこととしております。また、歳出改革の徹底につきましては、令和五年、六年度編成予算において公費で〇・三七兆円を確保しており、これを令和十年度まで継続いたしますと約一・一兆円の確保となります。 このように、支援金以外で賄う二・六兆円程度を確保できる見通しの上で、支援金の総額は二〇二八年度において一兆円程度とすることを法案に明確に規定をしており、政府としてはこれを着実に実施をしてまいります。
○音喜多駿君 法律に明確に規定という話もありました。ただ、この公費の節減や社会保険負担の軽減というのは、これはもう頑張るから大丈夫だ、前もそうやっていたから大丈夫だというふうにしか、お答えにしか聞こえないんですよ。このバーチャルなお見通しでは、見通しや意気込みではなくて、まさにその法律の話をさせていただきたいと思います。 確かに子ども・子育て支援法等の法律案第四十七条第一項には、子ども・子育て支援納付金は、労働者の報酬の水準の上昇に向けた取組を実施する、つまり賃上げをすることにより社会保障負担率の低下に与える影響の程度を超えないものにする、こうした記載がありまして、この負担率について御答弁のようなことをやろうと思っている、考えていらっしゃるんだと思いますが、この法文によって負担が上がらないことは確実に担保できるんでしょうか。この点、加藤大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(加藤鮎子君) 支援金制度の構築に当たりましては、歳出改革等によって社会保険負担軽減の効果を生じさせ、その範囲内で支援金制度を構築することにより、全体として実質的な負担を生じさせないこと、また重要なのは社会保障負担率であることについて、これまでも重ねて御説明をしてまいりました。 この点、法案附則において、歳出改革によって分子の保険料軽減の効果を生じさせ、賃上げによって分母の国民所得の上昇を発生させるという分子、分母両面の取組によって社会保障負担率の軽減効果を生じさせ、その範囲内で支援金制度を構築するということを明記し、実質的な負担が生じないということを制度面で確保することとしてございます。
○音喜多駿君 この複雑な制度について、そもそも私、欺瞞だし、異論はあるんですけれども、また法律の話をしたいと思います。 確かに法律にはそのようなことが書いてあります。でも、この附則の第四十七条があるから大丈夫だと言い切ることは、私は不正確だと思います。 というのも、同法の第四十九条には、政府は支援金の率を決める政令を定めようとするときは、附則第四十七条の規定の趣旨を考慮しなければならないとあって、これ禁止規定ではありませんよね。法的な解釈とすれば、考慮した結果、負担率を増加させることもできる。支援金の負担が上がっていく可能性は、これは法的には否定できないと考えますが、加藤大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案の附則第四十七条におきましては、全世代型社会保障改革と賃上げによって実質的な社会保険負担軽減の効果を生じさせ、支援金制度の導入による社会保障負担率の上昇の効果がこれを超えないようにすること、また、令和八年度から十年度までの支援納付金の総額のうち、被保険者又は事業主が全体として負担する具体的な額の目安を明確に規定をしており、政府としてはこの規定に則して法律を施行していくこととなります。 その上で、委員御指摘の附則第四十九条において、さらに、政府が支援金率の上限を政令で定めるに当たっては、この実質的な負担が生じないことの趣旨を考慮しなければならないと規定をしております。これにより、政府は、政府が政令を定める際においても法の趣旨が考慮されることになります。 また、なお、支援金は児童手当等に充当されるものであり、高齢化に伴い費用や保険料が増大する医療、介護とは異なるものであることにも御留意をいただければと思います。
○音喜多駿君 今のはお答えになっていません。 法律には考慮せねばならない、書いてあります。それは僕が読み上げたとおりです。考慮しなければならないけれども、あくまでこれは考慮であって、禁止規定ではありませんよねと。だから、法的には、これは上がる可能性というのは残っているんじゃないですか。それ明確に御答弁いただきたいんですが、それはいかがでしょうか。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 御指摘の法案附則第四十九条は、考慮しなければならないという規定としてございますが、附則第四十七条において、支援金制度の導入により社会保障負担率を上昇させないことを明確に定めてございます。 繰り返しとはなりますが、政府として法律の規定に基づき適切に政令を定めてまいります。
○音喜多駿君 違いますよ。四十七条は、これ四十九条で考慮しなければならない、四十七条を考慮しなければならないと書いてあるんですよ。四十七条に明記してあるからといって、そうなるとは書いていないんです。四十九条で、それは考慮はするけれども、禁止はされていないんですよね。 この法律の立て付けを私は担当する大臣に聞いているんです。法律の意味を正確にお答えください。
○国務大臣(加藤鮎子君) 委員御指摘の法案附則第四十九条には、考慮しなければならないという規定としております。禁止規定ではございませんけれども、考慮をするということは義務として、政府は法律、法の規定に基づき適切に法令を定めてまいります。
○音喜多駿君 ようやく禁止規定ではないという言葉が出たんですが、それなのであれば、これまで話してきたとおり、それはいろんな状況の変化とかあれば、この子育て支援金、この率、負担額、これは上がっていく可能性ありますよね。それは可能性の論理で、これは法的には排除できない、上がっていく可能性はあると思いますけれども、その点、明確に御答弁ください。
○政府参考人(熊木正人君) まず、大臣が御答弁したとおりでございまして、法の附則第四十七条におきまして、しっかりと、このいわゆる実質的な負担がないということ、あるいは一兆円程度で支援金を導入するということがしっかりと規定をされてございます。その上で、附則の第四十九条におきまして、政令を政府として定めるときにはその趣旨をしっかりと考慮しなければならない、これは義務規定として規定をしてございます。 なお、そもそも、その支援金制度でございますが、児童手当ですとかそういったものに充当されるということが法律に規定をされます。そして、充当の割合も法律に規定されますので、基本的に子供の数が増えていかない限りは支援金というものは増えない、そういう法律的な立て付けになっているというのが、まずその附則の前に本則の構造になってございます。 先ほど来申し上げましたように、支援金制度というのは、高齢化に伴って保険料ですとか総額が増えていく医療や介護と異なると、全く状況が異なるという中で、こうした附則の四十七条及び四十九条がしっかりと規定されているということでございます。
○音喜多駿君 片道方式だからやりますけどね。 だから、禁止じゃないということを認めたわけですよ。で、制度設計についてはいろんな可能性があるでしょう。でも、これは上がっていくことを完全に禁止するような規定にはなっていないから、上がっていく可能性としては法的には否定できないでしょうというすごくシンプルなことを聞いているんですが、参考人でも大臣でもいいです、御答弁ください。
○政府参考人(熊木正人君) まず、附則の第四十九条にございますように、禁止規定ではございませんが、考慮しなければならないという強い義務が政府に課せられてございます。 そして、その支援金の総額というものは、法律の本則の立て付け上、子供の数によるということになります、基本的にはそうなりますので、医療や介護と異なりまして、自然、自然に高齢化に伴って増加していくものとは異なるということでございます。(発言する者あり)
○委員長(櫻井充君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(櫻井充君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(熊木正人君) 端的に、可能性があるかないかということでございますれば、可能性としては、総額によりますので、ございます。 他方で、その法律上様々な立て付けがございまして、そういうものが基本的に増加していくという仕組みにはなっていないということでございます。
○音喜多駿君 ようやくここまで来ましたよ。 可能性があるということで、加藤大臣、よろしいですね、それで。もう一回答弁お願いします。
○国務大臣(加藤鮎子君) 政府参考人が答えたとおりでございます。
○音喜多駿君 ちょっと今の、委員長、おかしくないですか。少し繰り返したらいいじゃないですか。可能性あるんですよね。参考人ここまで助けてくれたんだから、大臣、正面から答えてください。総理でもいいですよ。おかしいじゃないですか。ちょっと答弁お願いします。
○国務大臣(加藤鮎子君) 法律の立て付け上、可能性としてはあり得ます。
○音喜多駿君 どうしてここまで細かく詰めているかといえば、この社会保険料というのは、これまでも税に比べてなし崩し的に引き上げられてきたからですよ。今回の法案も、歳出改革などに失敗をすれば、結局はいつの間にか国民の負担増につながっていく、そんな懸念が拭えないということが私は明らかだと思います。この点は最後に総理にも伺います。 そもそも、これまで着目してこなかった歳出改革の財源を流用できるという考え方自体も疑問ですし、この子育て支援金制度は、開始前から、国民への負担が明確に示されていないだけではなく、社会保険料の目的外使用であること、なし崩し的に負担率が上がっていく可能性があることなど、多くの制度的な問題や矛盾をはらんでおり、これ即時撤回するべきだと考えますが、岸田総理の見解をお伺いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、新しい政策を実行する際に、財源を考える、考える。その際に、増税を考えるか、国債等で借金を考えるか、この二つしかないという考え方、これは私は取るべきではないと思います。 やはり、歳出改革と改革努力に基づいて財源を考えるという基本的な考え方は、まさに御党の考え方にも一致するところではないかと思います。借金でもなく増税でもなく、やはり歳出改革努力によって財源を捻出する余地を考えていく、こういった考え方は重要であると思いますし、その方法、具体的な方策として、この歳出改革によって社会保険料の軽減効果を生じさせて、その範囲内でこの支援金を考えていく、こうしたルールを新たに提案させていただく、このことの意味は大きいと思います。 やはり、この増税ではなくして、でもない、借金でもない第三の道をやっぱり追求するというのが、新しい時代、この子ども・子育て政策、新しい政策を考える上においても一つの考え方として提案をさせていただいた、こういったことであります。是非そういった視点でこの制度を見ていただきたいと思います。 そして、今、こども家庭庁とのやり取りの中で、法案四十九条、四十七条について議論をいただきました。 法律解釈という観点において、四十九条は義務規定であると、禁止規定ではないという説明があった。これは、法律論としてはそのとおりかもしれませんが、四十七条で負担率は上がらないということ、そして一兆円を超えないということ、これを確定した上で四十九条があるわけですので、これ、法律、政治的には、こうした答弁を通じて負担増加は考えていない、これ再三申し上げているわけですから、この、こうした国会答弁を通じて、勝手に政府が負担率を上げるなどということはない、これをしっかり確認することが大事だと思っています。そこに国会のこうした答弁の意味があるということもしっかり申し上げさせていただきます。
○音喜多駿君 加藤大臣に対するフォローはすばらしいというふうに思いますけれども、私は、これはやっぱり実質増税だと思いますよ。ただ、この議論はまた法案が出てきたときに別途やらせていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 残された時間で少子化対策と医療制度改革について伺います。 時間の関係上、二つ質問飛ばして、総理にお伺いいたします。 通告済みですので総理に明確にひとつお答えいただきたいんですが、岸田総理にとって、少子化を解決するために最も大切、最も重要だと考えることは何でしょうか、伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 少子化を解決するために最も大事なことは何か、これについては、このこども未来戦略、加速化プランを説明する際に三つの理念が大事だということを申し上げてまいりました。 一つは、子ども・子育て世帯を中心とする若い世帯の、世代の所得を向上させるということ。 そして、こうした政策を実現、実行するに当たって、具体的な給付ですとか経済的支援、これはもちろん大事なことでありますが、これを活用させるためにも、社会の構造や意識も変わらなければならない。やはり、この企業のありようですとか地域の意識、こういったものを併せて変えないとこうした具体的な政策、支援も活用されないという考え方に基づいて、意識や構造が大事であるということ。 そして、子ども・子育て政策については、従来からいろんな政策が用意をされてきました。しかし、一つ重要なこととして、子ども・子育て政策を切れ目なく、子供たちはどんどんと成長していきます、切れ目なく支援を用意するということ。 この今申し上げた、若い世代の所得と、そして意識や、社会の意識や構造の変革と、そして切れ目ない政策を用意する、この三点が子供政策を進める上において重要であると認識をいたします。
○音喜多駿君 答えは単純ではないと思いますし、一つではないかもしれません。しかし、私は、効果不透明な施策を五月雨式に打つよりも、何よりシンプルに、子供を産み育てる子育て現役世代の負担を下げること、可処分所得を増大させることが何より重要な対策の一つだと考えますが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) この若い世代、子ども・子育て世代の可処分所得を増やすこと、これが重要だという御指摘、これはまさにそのとおりだと思います。若い世代の所得を増やすことが重要であるということ、先ほど一番に挙げさせていただきましたが、それと通ずるところであると思います。 ですから、今回の加速化プランにおいても、この児童手当の抜本的拡充、さらには出産一時金の大幅な引上げ、また十万円の出産・子育て応援交付金、また育児休業給付の充実、こうした、長年指摘されながら実現できなかったこうした経済的支援強化、これについても取り組むこととしております。 それと加えて、今大きな経済政策として、経済の好循環を取り戻さなければならないということで賃上げに取り組んでいるわけでありますし、そして、この賃上げと併せて、所得税減税も今年の六月に用意することによって、物価高、外生的な要因が強い物価高で今国民生活は悩まされていますが、この物価高に負けない可処分所得を実現することが来年にこの循環を引き継ぐためにも重要だということを申し上げております。 可処分所得の重要性、御指摘のとおりだと思っております。
○音喜多駿君 丁寧な答弁いただきまして、大きな方向性としては御同意いただけたと思います。総理のおっしゃることも、ごもっともな点いっぱいあると思います。 その現役世代にとって、じゃ、最も重たい負担になっているのは何かといえば、これ、高過ぎる社会保険料です。パネル資料三に改めてまとめました。 これを、社会保険料が高過ぎる、見直していく必要があるという点については、前回の予算委員会でも総理と認識が一致をしたものと考えています。であれば、真っ先に考えるべきは莫大な規模になっている医療制度の改革です。 日本維新の会は、今回、社会保険料の負担軽減、少子化対策財源の捻出を実現し、豊かな社会保障と現役世代の活力の好循環を生み出す医療制度の抜本改革案を取りまとめました。後で正式に発表しますが、パネル資料、ちょっと六番、順番前後しますが、六番を御覧ください。 高齢者医療制度を税財源化することで、現役世代から流用されている社会保険料を大幅に減額すること、そのためにも高齢者を含む患者の窓口負担を速やかに原則三割とすること、同時に救済制度として低所得者等医療費還付制度を創設することなど提言していますが、こうした改革を断行すれば、増税や新たな負担増に頼ることなく、しっかりと現役世代の負担軽減などの真の少子化対策ができるはずです。 特に、厚労省の最新データによると、後期高齢者医療の費用は十八・四兆円。人口の約一四%である七十五歳以上の高齢者に対して、国の医療費四十六兆円の約四割が使われています。にもかかわらず、窓口負担は僅か一割。この後期高齢者医療費は、以前から議論をしているとおり、公費や現役世代からの支援金などに大きく依存しており、保険と給付と負担のこのバランスが体を成しておらず、若い世代の可処分所得を圧迫していること、これは明らかです。この窓口負担を改革することは、単なる財源の歳出抑制だけではなく、医療の質を保持、改善することにもつながります。 次、パネルの四番を御覧いただきたい、資料ですね。 アメリカで行われたランドの医療保険実験では、医療費の自己負担率を上げた結果、平均的な年間医療費は下がることが示されています。これは、この医療費負担割合を増やすことで過度な医療需要を抑制して、結果として医療費全体を削減できる可能性を示唆していますが、この社会実験からも、後期高齢者の医療費負担の割合増やす医療制度改革は選択肢の一つと考えますが、厚労大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(武見敬三君) 御指摘のランド実験、これ物すごく面白い実験ですけれども、一九七一年から一九八二年までの間に、大体五つぐらいのグループで負担の割合を分けて、それでそれぞれについての受診行動を測定しています。それによって、その負担を増やせば確実に受診行動に影響が及ぼされて、それによってその受診が抑制されるということもはっきりそこの中で数字が出ております。 しかし、問題は、日本は既にもう皆保険制度ができていて、そこで一定の負担の中で実際に受診行動というものが既に形成されている中で、そう簡単にそのランドの実験を日本の場合に当てはめて比較分析するということは実はかなり難しいので、そこはちょっと、余り乱暴に分析することはちょっと難しいかなというふうに正直私には思いました。 その上で、昨年末に閣議決定された改革工程などにおいて、負担能力に応じた全世代の支え合いという観点から、高齢者医療などについて、三割の窓口負担となる現役並み所得の適切な判断基準設定などが検討項目として盛り込まれております。必要な保障が欠けることがないように見直しをするということ、これを考慮しながら、私ども、全世代で実際にバランスよく負担をするという考え方で持続可能な形でのこの医療制度改革を行っていくという、こういう考え方でございます。
○音喜多駿君 率直な意見、ありがとうございます。 パネル資料五番、御覧ください。 じゃ、もう一つ大臣に伺いたいんですけれども、これ、オレゴン実験と呼ばれるデータでは、余り医療サービスを受けない無保険者と医療保険に加入している人々、つまり頻回受診者との間で健康状態にほとんど差が見られないという結果が出ています。これ、医療サービスの頻繁な利用は直接的な健康改善につながらない可能性を示唆していて、むしろ過度な受診を抑制することは限られた医療資源を集中して質を高めることにもつながると、そうした示唆でもあると思います。 この点踏まえて、この実験結果に対する大臣のまた率直なコメントと、まあちょっとアメリカの実験、乱暴だねというのであれば、これ日本でやっぱり実証実験を進めていく、早急にこれ検討するということもお考えいただきたいんですが、厚労大臣の見解を伺います。
○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘のオレゴンの実験もですね、これ、国民皆保険ではないアメリカで、元々医療費全額が自己負担となる無保険者を対象に、自己負担がゼロである医療保険を適用したときの影響を実験したものでございます。 この実験では、医療へのアクセスが大きく改善したものの、客観的な健康のアウトカムへのインパクトは認められなかったというものでありますけれども、国民皆保険を基本とする日本においては、特にその疾病のリスクの高い後期高齢者に対してそのままこのオレゴンの実験の結果というものを当てはめるというのはやっぱりちょっと不適切かなと、こう考えます。
○音喜多駿君 我が国でも昨年二割への引上げがあって、この工程表には見直しが入っているわけですけれども、であれば、日本でこうした定量的なデータしっかり測定していただいて、医療費負担の見直しに向けた実験であるとか検証というのを独自に進めるべきではないかと考えますが、最後、大臣、一言お願いします。
○国務大臣(武見敬三君) この後期高齢者の医療の窓口負担の割合については、令和四年十月一日から、一定以上の所得のある方に限って一割負担から二割負担に変更したところでもあり、この導入による受診行動への影響については、受診状況と所得水準に係るデータを収集した上で分析を行っております。 この現時点での分析結果については、あくまで短期的なデータの分析ではありますけれども、受診日数への影響に関する分析のみとなっており、二割負担となった方々は一割負担のままの方々と比べて受診日数が三・一%減少しております。これは、二割負担導入時の想定していた影響である二・六%の減少とおおむね同程度であったというふうに思います。 こうしたその健康状態への影響については、個人の健康には様々な要因がありますので、受診行動のみでこうしたその健康状態に係る評価、分析というのは簡単にはできません。したがって、そうしたこともしっかりと加味しながら、どのような観点からこうしたその分析をこれから進めていくか、これは先生御指摘の点も含めてこれから検討していく形になるだろうと思います。
○委員長(櫻井充君) 時間が来ております。
○音喜多駿君 はい。 最後、総理にも聞きたかったんですが、時間が参りました。 この高齢者の負担含めた一律三割窓口負担、後期高齢者医療制度の見直し、現役世代の社会保険料負担軽減、これ、医療制度改革、社会保障制度改革のセンターピンだと思っておりますので、また議論をさせてください。 ありがとうございました。
○委員長(櫻井充君) 以上で音喜多駿君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(櫻井充君) 次に、川合孝典君の質疑を行います。川合孝典君。
○川合孝典君 国民民主党・新緑風会の川合孝典です。 ようやく本予算が参議院の方に回ってまいりまして、これから予算の審議を行うということなわけでありますが、残念ながら、御党の裏金問題の話がどうしても繰り返し議論されなければいけないこの時間が非常に無駄だということを、冒頭、一言苦言を呈させていただきたいと思います。 その上で、この間、総理と各政党の皆さんのやり取りを聞かせていただく中で、改めて、若干、少なからず違和感を私感じました。何を自民党は、真相究明のためにどういう取組を行おうとしているのかということも含めて、衆議院における一か月以上の議論の中で何も明らかになっていないということだけが私は理解できたということであります。 そこで、参議院での、まあ政倫審等もこれから開かれることになりますが、これから審議を行っていく上での前提条件として、改めて総理の御所見をお伺いしたいと思います。 総理は、裏金というものはどういうものを裏金と捉えるのか、捉えるとお考えになられているのか。どういうお金が裏金だと総理は捉えていらっしゃるのかをお教えください。一般論で結構です。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 裏金という言葉の定義については、衆議院等、衆議院の議論においても度々議論となりました。 私自身は、裏金という言葉の定義については明確にこういうものだというものは持っておりませんが、いずれにせよ、政治資金収支報告書に不記載が生じていた、このことによって政治資金の疑念、に対する大きな疑念が巻き起こってしまった。このことを深刻に受け止めて、実態解明と、そして説明責任と、そして政治責任、これをしっかり果たしていかなければならないと思っていますし、何よりも再発防止に向けて法改正も含めて取り組んでいかなければならない、このように申し上げています。 裏金という言葉の定義は確たるものを持っておりませんが、御指摘のような事態に対して、今申し上げた責任を果たしてまいります。
○川合孝典君 では、質問の仕方を変えましょう。 この間、裏金の疑惑を指摘された議員の方々の聞き取りを行った結果、秘書の給料ですとか事務所の経費ですとかに使われたといったような話も出てまいりました。当然のことながら、秘書の給料に使ったのであれば、人件費、賃金台帳があるはずですが、その辺りのところについてはお調べになりましたでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 不記載となっていたお金については、この自民党の聞き取り調査の中でも、使い道、使途という形でヒアリングを行いました。その際に、全額手を付けずに置いておいたという者もおりましたし、使った者の中にも全額領収書を保存しているという者もありました。しかし、中には領収書は一部だけという人間もありました。 そういった中で、使途について聞き取り調査の中で確認をいたしましたが、その中身については、事務費、あるいは備品等の支払、さらには会合費など政治活動に絡む支出であるという説明を受けております。少なくとも、政治活動に関わるものあるいは、あっ、政治活動に関わらないものあるいは違法な支出については確認はされておりません。
○川合孝典君 違法な支出は確認をされていないということを今おっしゃいました。 申告された金額は、個々人で数千万円、多い方は五千万円以上ということであったわけでありますが、実際に中抜きされた金額、まあパーティー券何枚売ったのかも含めて、総額はどうやって確認した上で、それが全額だということはどうやって証明をされたのか、お教えください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回のこの事案に関係した人間、これは、既に検察の捜査を受けて、その中で実態、事実をしっかりと確認した上で修正、政治資金収支報告書の修正を行っているところです。修正、今まだ修正を行いつつある中ではありますが、その中でそれぞれが会見等において説明を行う、こういった取組が続けられていました。 この検察の捜査を受けた上で、事実を確認し、そして収支報告書を訂正する、その中で具体的な金額についても明らかになっていると承知をしています。
○川合孝典君 では、検察の方はどういったデータに基づいて、それが総額であるのかということは検察の方は把握していらっしゃるという理解でよろしいんですね、では。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 検察の把握されている事実等については、当然のことながら私は承知しておりません。しかし、捜査を受けた上で関係者は収支報告書を訂正している、あるいは今、これから訂正を予定しているということであります。その金額がこの今回のその不記載の事案における数字であると認識をしています。
○川合孝典君 国民、一般常識、一般の感覚からいって、裏金というのは説明のできないお金のことだと恐らく多くの国民の皆さんは捉えていらっしゃるはずであります。裏金でないというのであれば、その目的、使途も含めて説明がきちんとなされればいい、だからこそ政倫審に当事者が出てきてきっちりと説明をしていただきたいということをこの間言ってきているわけであります。 政府の理屈、与党の理屈として今の御答弁を繰り返されるのは与党の勝手でありますけれども、こうしたこの裏金問題の真相究明につながるような答弁がきちんとなされない状況の中でこの問題がずるずる長期化することは、政治不信をより大きくしてしまうことになるということを指摘をさせていただきたいと私は思います。 当然、私から言うまでもないことでありますけれども、原因を究明しなければ、真相を究明しなければ、再発防止策は講じることは絶対にできません。ゆえに、参議院の政倫審には、当事者、全ての当事者の皆さんには御出席をいただいた上で我々からの質問にきっちりとお答えいただくことをこの場で改めてお願いを申し上げておきたいと思います。御決意をお願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 従来から申し上げているように、国民の皆さんの政治不信、これを払拭するためには、関係者が事実を明らかにする、説明責任を果たす、これは大変重要であると申し上げております。 関係者は、今日までも会見等で説明は行ってきたわけでありますが、まだ不十分だという御指摘を受けているわけでありますので、自民党としても聞き取り調査等を行ったわけではありますが、国会において政倫審等のこの出席が求められている、こういったことであります。関係者は、こうした政倫審、もちろんルールに従ってこの政倫審は進めるものであると思いますが、ルールに従ってこの説明責任を果たしてもらわなければならないと考えています。
○川合孝典君 急な、通告もしない質問に対して真摯にお答えいただいたことについては感謝申し上げたいと思います。我々に対して、野党や各会派に対して説明するということではなく、国民の疑念にしっかりと答えるという、そういう姿勢を是非忘れずに参議院での審議、御対応いただくことをお願い申し上げまして、本来の質問に戻らせていただきたいと思います。 それでは、通告に従って御質問させていただきます。まず、私から一番は、年収の壁対策の現状の取組について御質問をさせていただきます。 今更でありますが、この間、昨年の十月には、年収の壁・支援強化パッケージも要はお決めいただきました。今から早くも三年前の年末の参議院の決算本会議で年収の壁の問題を初めて私、問題指摘させていただき、翌年の予算委員会で数次にわたってこの年収の壁対策の議論をさせていただきました。当時、総理に全世代型社会保障構築会議で議論をしっかりとさせると御答弁をいただいて、その後こうした取組を進めていただいたことに関しては、私自身は感謝はしております。 その上で、今回、年収の壁・支援強化パッケージが昨年十月に出て、その内容を見ていて、この年収の壁を突破をするということのそもそもの今の与党そして岸田総理の政策目標というのは一体どこに置いていらっしゃるのかということを改めて確認をさせていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) いわゆる年収の壁ですが、要は、収入が増えることで被扶養者でなくなること等に伴い保険料負担が発生し手取り収入が減少することを回避するために就業時間を調整する方がおられる、こうした問題でありますが、年収の壁・支援強化パッケージは、こうした方々がこの年収の壁を意識せずに働くことができる環境づくりを後押しし、短時間労働者の所得の向上あるいは人手不足を解消する、こうしたことを実現する、これがこのパッケージの目標、趣旨であります。そして、その対応策として百六万円の壁、百三十万円の壁などへの対応を盛り込んだ、これがパッケージのその内容であります。
○川合孝典君 ありがとうございます。 これまで長年にわたって触れてこなかった重たい課題について取組を進めていただいているということ自体は率直に前向きに受け止めているわけでありますが、正直申しまして、今回のこの支援パッケージを発表してその後の動きを見たときに、果たしてこのペースで、この政策の規模で、この政策の期間でどれだけの成果が出せるのかということに対して少し疑問というか懸念を持ったものですから、これ質問させていただいております。 二問目の質問、厚生労働大臣にお伺いをしたいと思いますが、年収の壁を意識している可能性のある方がおよそ六十万人ほどいらっしゃるということについて厚生労働省が発表したという記事が出ておりました、NHKのニュースに、ネットニュースですが。 この六十万人およそいらっしゃると、これ、千、失礼、十四万四千人既に移られるという方とは別に六十万人ほどいらっしゃるということらしいんですが、この六十万人という数字の根拠というのはどういうものなんでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘の約六十万人という数字でございますが、これ、厚生労働省年金局で三年に一度の国の統計として、令和元年公的年金加入状況等調査というものを実施しております。その特別集計として、企業規模五十人超の企業に勤務する第三号被保険者のうち百六万円の壁を意識している可能性がある方々の人数の最大値として、まず被用者保険の適用要件に近いという方、それから週の労働時間が十五時間以上かつ基本給、基本月給七・八万円以上の方々の人数を推計をいたしました。ただ、この六十万人という数値、あくまでも一定の仮定を今申し上げたとおりした試算でございます。 年収の壁・支援強化パッケージを着実に実行して、年収の壁に近づく可能性のある全ての方々が壁を乗り越えられるように、私ども制度設計して、今実施しているところでございます。
○川合孝典君 ありがとうございます。 パネル一をちょっと御覧いただきたいと思います。(資料提示)資料、お配りした資料の一番であります。有配偶者女性でパートタイム労働者の年収分布というこの紙であります。 これ、新しいデータが二〇一五年の、失礼、二〇二二年の野村総研さんのデータということになっているんですが、この時点で、年収百三十万円未満の方がパートタイム労働者の方の七四%を占めていらっしゃるという、こういう数字が出ております。 その後も最低賃金の全国加重平均値は上がり続けているということを考えたときに、このいわゆる百三万円、百六万円、百三十万円の壁に近接するところまで賃金が上昇している方が増えているということは容易に想像できるわけであります。 このデータがあった上で、内閣府のいわゆる、失礼、調査を、結果を調べてみましたところ、労働力の増加余力がおよそ五百三十万人、そのうち仕事時間の増加を希望して実際に増やせる人が男女合計でおおむね二百六十五万人いると。日経新聞の二月二十一日の、労働時間を増やせると言った方が二百八十万人いるという数字も含めて考えると、六十万という数字はかなり控えめの数字なんじゃないのかということなんですが。 そのことも踏まえて総理にお伺いしたいのは、今回、年収の壁・支援強化パッケージによって十四万四千人余りが年収の壁を越えて社会保険に加入するという発表、この数字に対する受け止めを、総理の受け止めを、この数字を見た上で、頑張っているではなく、改めて客観的に御所見をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 年収の壁・支援パッケージについては、このパート、アルバイトの方々や事業主の皆様にその支援策を広く知っていただき実際に活用いただく、これが重要であり、そのためにも周知を徹底し活用拡大に取り組んできたところですが、これ、御指摘の数字は、この本パッケージの対応策の一つであるキャリアアップ助成金について、今年一月末時点で受理した同助成金の計画届に記載された労働者の数を足し上げた、こういった数字であります。 合計で約十四万人を超えるということですが、この十四万人を超える労働者への活用が予定されている。これ、制度は二〇二三年十月にスタートしたわけでありますから、スタートして三か月で十四万人を超えている、このことは活用は着実に進んではいると感じています。
○川合孝典君 何もなかったところから比べたら確かに進んでいるということではあるんですが、この支援強化パッケージの一つ、キャリアアップ助成金について、実際に、当事者である働く側、それから企業側の意見を聞いてみますと、働く側にとってみれば、会社にやる気がなければ従業員の意思だけでは決められないという声が多いです。使いたいと思っても会社が使ってくれなければどうしようもないと、こういう声があります。企業側からは、助成制度自体が二年間の暫定措置なので将来打ち切られる可能性があるのに、従業員に働き方の変更を果たして求めていいのかと、こういう声も企業側からも上がっております。一般的に企業経営者は中長期的な視点から人事戦略を立てますから、二年で終わる可能性がある支援制度に安易に乗れないのはこれ当たり前だということは皆さんも御理解いただけると思います。 したがって、この雇用政策、特にこの年収の壁の問題を含めて三十年以上にわたってこの国で根付いてきた制度ということでありますので、この雇用政策や社会保障制度の転換に当たっては、やはり中長期的な視点に立った、要は息の長い取組が求められているということであります。 そこで、総理にお願いしたいのは、この年収の壁・支援強化パッケージの二年間の暫定措置期間終了後の対応策について、早急に明確なその後のビジョンをお示しいただく必要があるのではないのかと私考えておりますので、その点についての御所見と決意をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) いわゆる年収の壁に対しては、まずは当面の対応策として、年収の壁・支援強化パッケージ、これをスタートさせ、今実行させているところですが、委員おっしゃるように、それぞれの方々にとって、人生設計を考えましても先の見通しが明らかになることが重要である、これは全くそのとおりだと思います。 政府としては、その先の問題として、被用者保険の更なる適用拡大など、制度そのものの見直し、これに取り組むこととしております。次期年金制度改正に向けて、この議論を既に開始しております。この関係者の意見も伺いながら議論を進めていきたいと思いますが、こうした抜本的な制度改革に踏み込めるように、それにしっかりと今の状況がつながっていくように制度を運用していきたいと考えています。
○川合孝典君 ありがとうございます。 二年後のこの暫定期間終了後までということではなくて、今、年収の壁を越えてどうやって働く方を増やしていくのかということを議論しているこのタイミングのところでスケジュール感が明示をされるかどうかでこの政策の効果が全然変わってくるということの指摘なんですよ。 したがって、そういう取組を、議論を進めていただいているということとは別に、二年後、暫定期間後以降の強化パッケージのその後のあるべき姿、同時に、そのときにはこの年収の壁を越えてどういう働き方というものをこの国の雇用、労働、雇用環境の中に根付かせていくのかという、そういうビジョンも含めてお示しをいただきたいという、そのことの必要性を訴えさせていただいております。 できるだけ早いタイミングでこの支援強化パッケージについてはスケジュール感を含めて明示していただきたいと思うんですけど、これ、総理でも厚生労働大臣でもどちらでも結構ですので、よろしくお願いします。
○国務大臣(武見敬三君) 御指摘のその課題というのは、例えば三号被保険者をどういう形でその中で整理するかとか、こういった課題が当然含まれてくることになります。 改めて、この十二月の年金部会、今年の末のですね、そのときまでにおおよそそうした中長期ビジョンというものを取りまとめようと、こういう考え方でやっておりますので、御理解いただけると大変助かります。
○川合孝典君 急な指名にお答えいただきまして、ありがとうございました。 もう一点、総理と厚生労働大臣に是非聞いていただきたいのは、この年収の壁を越えて働くということ、このこと自体について、ある意味、これまで当事者である方々に対する説明が十分できていないと私は思っております。 年収の壁をつくった当時は、家計、世帯主の収入を要はサポートする形で補助的労働としてこれ入った。したがって、壁があっても社会保険料負担しなくてもいいという考え方で三十数年前に導入された制度であります。したがって、この壁を越えて働くということが、所得税負担や社会保険料の自己負担を発生させることで手取りが減るというネガティブな側面だけがこの間説明し続けられてきております。そのことの結果、越えて働いたら損だという思い込みもあって、壁を越えるということにちゅうちょされる方が今、これまでずっとこの壁の下のところにたまってこられてきたわけであります。 しかしながら、ここまで最低賃金が上昇する状況になってしまいましたら、軽やかにこの壁を越えられる環境が徐々に整いつつあるということです。よって、政府や我々がやらなければいけないことは、壁を越えて働くことのメリット、デメリット、越えずに働くことのメリット、デメリットを中立的に説明する、このことこそが政府や行政の今まず力を入れてやるべきことだと私は思っています。 是非、この中立的な立場から、壁を越えることのメリット、デメリットということの広報活動を強化していただきたいと思うんですけど、総理、いかがでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 年収の壁を越えて働くことのメリット、デメリットということでありますが、この年収の壁を越えて働いて被用者保険に加入した場合、これ、将来、基礎年金に加えて厚生年金が上乗せされたり、あるいは医療保険から傷病手当金が支給されるなど、こうしたメリットが存在します。一方で、これ、第三号被保険者が被用者保険に加入することで、社会保険料負担、これは新たに発生をいたします。この点はデメリットだと感じる方もおられる、これが現実であると思います。 政府としては、こうした年金、医療の給付の充実、あるいは社会保険料負担について紹介する特設サイト、これを作るなど、分かりやすく中立的で正確な周知、広報に取り組んできたところですが、さらに、この現在、被用者保険加入のメリットや手取り収入の変化により実感できるこうした広報資料、これを作成しております。これらを活用して積極的に周知や広報に取り組んでいきたいと考えます。
○川合孝典君 是非、意識的にこの取組を進めていくことをお願い申し上げておきたいと思います。 時間の関係がありますので、次の質問に移りたいと思います。 価格転嫁の進捗状況についての今の総理及び経産大臣の御認識をお聞かせいただければと思います。 パネル二をお願いします。 労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針というのを昨年の十一月末にお出しをいただきまして、適正取引を実現するための取組を今政府で進めていただいているわけでありますが、残念ながら、製造業を中心に中小企業における価格転嫁の取組が停滞していることも指摘されております。 現在の価格転嫁の進捗状況について総理はどのように評価されているのかをまずお聞かせください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 昨年十月から十二月にかけて実施されました中小企業庁の調査では、価格交渉ができる雰囲気は醸成されつつありますが、コスト上昇分に対する価格転嫁率は五割未満であり、またその状況は業種ごとにばらつきがある、こういった結果であったと承知をしています。 その後、労務費の価格転嫁の指針の周知徹底や、価格転嫁の状況の改善が求められる社名の公表、さらにはこの指導、助言などを強力に進めているところであり、適切な価格転嫁が実現できるよう促進をしていきたいと思います。 詳細については経産大臣の方から答弁をさせていただきます。
○国務大臣(齋藤健君) 年に二回、価格交渉促進月間において発注企業ごとの取組状況の公表などを行ってきた効果もありまして、発注企業の方から交渉の申入れがあった企業の割合が増加をするなど、受注する企業にとって価格交渉しやすい雰囲気が醸成されつつあるというふうに考えています。 一方で、受注企業が価格転嫁できた額の割合は四五・七%でありまして、特にトラック運送業や放送コンテンツ業のように多重下請構造の存在や個人事業主が多いといった特徴を抱える業種で転嫁率が低いなど、業種ごとに差異が存在しています。また、製造業も含め、労務費の転嫁率が、総理御紹介ありましたけど、原材料費と比較して低い水準にあり、今後特にこの点に重点的に対策を講じていくことが必要だろうと考えています。 業種ごとの状況も踏まえつつ、各業所管省庁と密に連携しながら更に取り組んでいきたいと考えています。
○川合孝典君 指針を出していただいてこの取組を行い、さらには全国でも説明会等をウェブ等で行っていただいているということも聞かせていただきました。取組を進めていただいていること自体は理解しているんですが、残念ながら、指針自体を知らないという、特に価格転嫁交渉に苦労している中小零細企業の方ほど知らないということでありまして、そこにどう情報を届けるのかということの今知恵が必要になっているという、このことを指摘をさせていただきたいと思いますので、是非、お取組をされる、進められる上で検討課題に挙げていただきたいと思います。 次の質問に行きたいと思います。 もう一点、適正な価格転嫁を推進する上での問題提起ということで、それぞれの業界が独自の取引慣行をお持ちになっているということで、この価格転嫁の一連の取組を行うこのタイミングで取引慣行にも光を当てて公正取引を推進する、そのことを通じて適正価格というものを目指していくという取組が今このタイミングだから非常に重要だと実は私は考えております。 例えばということでありますが、食品業界には実は賞味期限の三分の一ルールというルールがあります。その結果、恐らく業界外の方は何のことだかお分かりにならないと思いますが、三分の一、いわゆる製造から賞味期限切れのところまでの期間の中を三期間に切って、最初の三分の一の期間に要は納品をして、間の三分の一期間で売って、残りの三分の一期間で廉価販売するか返品するか廃棄するかという、こういうことをやっているという、ちょっとこれは食品業界の独自のルールです。 そのこと自体に過去からの経緯があったということで、全面的にそのこと自体を否定するものではないんですけれども、こうした取引慣行の結果として食品ロスを始めとする様々な問題が生じているのもこれまた事実ということでありますので、こうした取引慣行に光を当てて、それぞれの業界の取引慣行、是正も含めたお取組を進めていただきたいと思うんですが、総理の御見解をお聞かせください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 価格転嫁を含めた取引適正化のためには、御指摘のとおり、業界ごとの取引慣行も踏まえた丁寧な取組、これが重要であると考えます。 既に二十七業種六十七団体が自主行動計画を策定しており、官房副長官が主宰する関係省庁会議を中心に、業界ごとの取組のフォローアップ、それを、これを進めてまいります。 例えば、今御指摘のいわゆる三分の一ルールですが、これについては、食品業界、消費者等の情報連絡会での議論などを通じて、官民連携で取組を進めてきました。昨年三月には、首都圏スーパー四社がルール見直しを含む共同宣言を行い、また、ルール緩和に取り組む事業者がこの四年間で三倍の約三百業者、事業者となるなど、取組は着実に進んでいるものと認識をしております。 引き続き、政府を挙げて取り組んでまいります。
○川合孝典君 各業界が問題意識を持って自主規制も含めた取組を検討していただいているということ、私も情報をある程度把握はさせていただいております。 そのお取組にも期待したいと思うんですが、その取引慣行の見直しに向けた、これを所管するのはどこが所管するという理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 経済産業省でも全体はフォローさせていただきますが、それぞれ業所管省庁が一義的にきちんとフォローしていただくということになると思います。
○川合孝典君 突然振って失礼いたしました。 その上で、総理にお願いしたいんですけれど、所管省庁がそれぞれ違うということで、所管省庁で当然この改善に向けた取組をチェックしていただくのは大事なんですが、その上で、公正取引委員会等を始めとする調査機関、いわゆる公取なんかも、これに積極的に関わることでチェック、継続的なチェックを進めていただきたいと思うんですが、そういった御指示を是非お願いできないでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども紹介させていただきましたが、政府として、官房副長官、これをトップにその関係省庁の連絡会議を設定しているわけですが、その中に当然のことながら御指摘の公正取引委員会も入っておりますし、いずれにせよ、政府全体としてこの問題の重要性に鑑みて取り組んでまいります。
○委員長(櫻井充君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(櫻井充君) 速記を起こしてください。止まっています。速記を起こしてください。
○川合孝典君 失礼いたしました。 御指摘の点については重く受け止めた上で、予算委員会における質疑のルールは守る形で対応したいと思いますが、あくまでも相手のあることでございますので、そこは御了解いただきたいと思います。 それでは次に、医薬、医療産業を取り巻く課題について、総理及び厚生労働大臣に御質問させていただきたいと思います。 パネルを、パネルの四番を御覧いただきたいと思います。ドラッグラグ、ドラッグロスの現状についての資料ということであります。 ちょっと分かりにくい数字なんですが、米国、欧州、日本での承認済み、未承認合計、開発中、未着手の医薬品の状況について表に明示させていただいておりますが、日本は実は、ドラッグラグというか、ドラッグラグ、ドラッグロスが欧米に比べて極めて高い数字になってしまっているという、こういう数字が出てきておりますが、この問題について、総理はこの表を御覧いただいてどういった感想をお持ちなのかということをまずお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、海外で承認されている医薬品について、日本での開発が遅れているいわゆるドラッグラグ、そしてそもそも日本で開発されていないいわゆるドラッグロス、こうしたものの解消、これは、国民の健康を守る上でこれは重要な課題であると認識をいたします。 そして、ドラッグロス等の解消のためには、医薬品の研究開発から薬事承認までのプロセス、その後の薬価での評価までのプロセス、こういった各段階で必要な見直しを行っていく必要があり、国内創薬基盤の再構築や革新的医薬品のイノベーションの適切な評価など、こうしたドラッグロス、ドラッグラグの解消に向けて国を挙げて取り組んでまいりたいと考えます。
○川合孝典君 その上で、次のパネルを御覧いただきたいと思います。こちら、イノベーティブ新薬、いわゆる革新的新薬の薬価の日米欧の比較のパネルということになっております。一目瞭然のことでありまして、日本は欧米に比べて低い、低位の水準にあるということであります。 ちなみに、これ、アメリカは薬価の決定がメーカー側が決めることになっておりますので余り参考になりませんが、EU、ヨーロッパ各国は要は政府が薬価を決定するという方式を取っている。それと比べても日本の薬価は相当に低いという、こういう状況にあります。 このデータを厚生労働大臣は御存じなのか、どう評価されているのかということについてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 新薬の薬価は、その医薬品の原価又は類似する比較薬の価格に基づいて、有用性などを踏まえて評価を上乗せするという算定の仕方をしております。 欧米と比較した価格は、医薬品より、医薬品によって本当様々なんですけれども、海外よりも薬価が高い医薬品も一定数あります。必ずしもその低水準だとは言い切れないところもあることは御理解いただきたいと思います。その上で、外国価格より低いものについては、その乖離が大きいときに価格の調整を行う仕組みを活用して薬価の算定額を引き上げる措置も行っております。 新薬の薬価についてはイノベーションを適切に評価することが重要であり、令和六年度薬価制度改革において、革新的な新薬の有用性等の評価を充実させることや、特許期間中の薬価を維持できるよう新薬創出等加算の仕組みの見直しを行うこととしておりまして、我が国における新薬開発が進むように考えながら、こうした取組進めていきたいと思っております。
○川合孝典君 必ずしも安いわけではないという御答弁をいただいたのは、ちょっと私としては残念だったんですが、私が指摘させていただきたいのは、この医薬品の価格、薬価については、少しでもいい医薬品を安く国民の皆さんに御提供したいという思いの部分というのは極めて大切ですし、そのことを心掛けなきゃいけないことも否定はしないんです。 が、しかしながら、そのためにジェネリック医薬品の使用促進ということをこの間ずっとやってきていますけど、新薬があって初めて後発医薬品があるわけですから、後発医薬品ばかりを使う、使っていることの結果として、薬剤費は圧縮することができますけれども、要は新薬を作れるだけの体力をもう医薬品企業が持てなくなってしまっているというこの状況を御理解いただきたいんです。 パネル、次のパネルをお願いします。実は、余り話題になっておりませんけれども、これ、日本の医薬品の輸入超過額、こういうデータになっております。 この間、中間年薬価改定も含めて様々な薬価見直しの取組が行われてきて、そのことの結果、複数年で近年、社会保障給付費の削減が行われてくる中で、その四分の三は薬価の切下げで確保されています。その額、六千数百億円だったと思います。それに対して、その間、医薬品の輸入超過額、ここまで要は大きくなってしまっているということをマクロで見たときに果たしてどうなのかという、こういった議論を行うべきじゃないのかと私は考えております。 要は、物づくり産業をいかに強化するのか、そのことによって国際競争の中でいかに日本の経済力を強めていくのかという観点がこの業界に関して決定的に欠落していると思っておりますので、このことを指摘させていただいた上で、この輸入超過額がこれだけ大きくなっているということについて総理はどう思われたか、御感想をお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 要は、我が国の医薬品産業の国際競争力ということかと思いますが、この医薬品産業の健全な維持発展は、我が国の医療水準を向上させるとともに、経済全体を支えることにもつながる。こうしたことから、医薬品産業政策、これは医療政策、経済政策の一環としても重要であると考えます。 そして、政府として、昨年十二月に、創薬力の向上により国民の最新の医薬品を迅速に届けるための構想会議、こうした構想会議を立ち上げて、我が国の医薬品産業の国際競争力の低下といった課題への対応、これを含めて議論を行っております。 この会議では、このシーズの開発から医薬品が国民の手に渡るまで、日本全体で一気通貫した創薬エコシステムの構築を目指して、研究から開発、製品製造が日本で行われるようにするためのアカデミアやスタートアップ等への支援の在り方について、さらには、先ほども議論になりましたドラッグラグ、ドラッグロス問題への対応などについてこれ議論を行っているところであり、必要な医薬品が国民に安定的に届けられるよう取り組んでまいりたいと思います。その上で、全体の国際競争力にもつながっていくことを期待いたします。
○川合孝典君 この医薬品のドラッグラグ、ドラッグロスの問題に関しては、国民の皆さんは気が付きません。なぜなら、元々国内で売られていないからであります。 しかしながら、世界的に見たときに、日本以外の国だったら助かるはずの患者さんが、日本で薬がないがゆえにその薬にアクセスできない状況がこれだけ広がってきているという、そういう危機感を持っていただきたいんです。日本は技術立国だと言われておりますけれども、少なくとも近年、医薬品に関しては薬価切下げ等の影響も受けて競争力が明確に低下してきているという、その危機感を共有していただくことを是非申し上げておきたいと思います。 その上で、もう一点、この問題に関してお聞かせいただきたいのが、コロナや世界的な情勢不安によって物価高、原燃料高の状況が今続いているという、こういう状況の中、残念ながら、医薬品に関しては公定価格制度なものですから価格転嫁ができない状況にあります。そうした状況の中、医療費削減という一部のバイアスの中で隔年薬価改定になし崩しで中間年薬価改定まで入ってしまいまして、そうでなくても収益力が落ちている医薬品業界、かなり厳しい状況になっております。 せめて、価格転嫁の取組を政府が積極的に進めていただいているということであれば、この公定価格制を取っている薬価制度、失礼、医薬品の価格転嫁というものをどうするべきなのかということについて御検討いただきたいと思うんですが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 医薬品の価格転嫁ということでありますが、この薬価制度においては、市場実勢価格を踏まえた薬価改定を基本としています。この基本としつつも、薬価が著しく低額であるため製造販売業者が製造販売を継続することが困難である品目については、原価に基づいて薬価を引き上げる不採算品再算定の仕組みにより対応しているところです。 二〇二四年度薬価改定では、原材料費の高騰等に対応するために、今般特例的に、不採算となっている約二千品目の医薬品を対象としてその薬価の引上げを行うこととするなど薬価を下支えするための対応を行うこととしており、こうした制度あるいは考え方に基づいて適切に対応してまいりたいと考えます。
○川合孝典君 不採算品の薬価の引上げというそのことについては大変前向きに捉えたいと思いますが、薬価全体の本当にごく一部の話ということであります。したがって、トータルとして産業全体の価格転嫁をどう進めていくのかという観点が適正な薬価ということを検討することとは別に必要だということを私は御指摘をさせていただいているということであります。 是非これ、この場で、よし分かった、やりますと簡単に言えないのはよく分かっておりますけれども、是非、この医薬品を始めとする公定価格制度にのっとって企業経営を行っている業種についての価格転嫁の在り方ということについて議論を進めていただきたい、このことだけ指摘をさせていただきたいと思います。 その上で、最後の質問、多分これで最後になると思いますが、GX推進に向けた企業の燃料転換の取組状況についてまずお聞かせいただきたいと思います。経産大臣、お願いします。
○国務大臣(齋藤健君) 企業の取組状況ですが、総合エネルギー統計によりますと、製造業の化石燃料の使用状況につきましては、二〇二二年度は製造業全体のエネルギー消費の約六一%が化石燃料由来のエネルギーであるということを承知しております。産業界におきましては、脱炭素化に向けた燃料転換の取組は着実に進展をしていると。 なお、二〇一三年度と比較すると、製造業の最終エネルギー消費量全体で一八・二%減少していますし、石炭は二三・四%減少、石油燃料は二三・一%減少、LNGが八・二%減少しているということで、消費量全体も減少しているということであります。 個別企業の取組につきましては、網羅的に把握しているわけではありませんが、例えば製紙業において省エネ補助金を活用して石炭ボイラーからLNGボイラーへの転換を行った事例ですとか、実証事業として自動車部品等の製造工場での水素の熱利用といった先進的な取組を行った事例があるなど、企業単位においても具体的な燃料転換の取組が進んできているものと承知をしています。
○川合孝典君 ありがとうございます。 経産大臣にも是非知っていただきたいのが、現状、企業からもいろいろな情報が寄せられておりまして、私のところに来た話によりますと、企業ごとの交渉をしているんですが、それだけではもう限界があるということを言っています。 例えば、石炭を天然ガスに置き換えるといったような作業を行うときに、個別の企業だけでこの交渉を行うとなると、ガス企業がその企業に対してパイプラインを敷設するとなると初期投資に巨額の資金が要すると。よって、安定的に買っていただけるかどうか分からない企業に対してエネルギー供給企業側も後ろ向きになる、転換したくてもできない企業は諦めてしまうという実は状況にあるんです。 よって、地域ごとですとかコンビナートごとですとか、そういうまとまってこの燃料転換の取組を行っていけるようなスキームを是非進めていただきたいと、このように思うんですけれども、最後、経済産業大臣、お願いします。
○委員長(櫻井充君) 時間が来ております。簡単に、簡潔に御答弁お願いします。
○国務大臣(齋藤健君) 御案内のように、燃料転換を推進していく上には、供給側、需要側、両方の取組が必要だと思っていますので、そういう視点で取り組んでいきたいと思っています。
○川合孝典君 ありがとうございました。終わります。
○委員長(櫻井充君) 以上で川合孝典君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(櫻井充君) 次に、田村智子さんの質疑を行います。田村智子さん。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件について、私は代表質問で自民党による組織的犯罪という認識があるかとお聞きしましたが、総理は答弁されなかった。まず、お答えいただきたい。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 組織的犯罪かという質問ですが、これについては、その定義については承知しておりませんが、いずれにせよ、こうした指摘を受けること、この事態が国民の皆さんに対して申し訳ない、深刻な事態であると受け止めております。真摯に反省し、おわびを申し上げる次第であります。
○田村智子君 自民党が二月十三日に示した調査結果では、一部の派閥が還付金を収支報告書に記載しないよう所属議員等事務所に指導していたとあります。 総務省に確認します。 収入がありながら政治資金収支報告書に記載しなかった場合、法律上どうなりますか。罰則も含めてお答えください。
○政府参考人(笠置隆範君) 個別の事案につきましてはお答えは差し控えさせていただきますが、その上で、一般論として申し上げますと、政治資金規正法におきまして、政治団体の会計責任者は、毎年十二月三十一日現在で政治団体に係るその年の全ての収入などを記載した収支報告書を作成をし、都道府県選管又は総務大臣に提出しなければならないと規定をされております。同法第二十五条におきまして、罰則というお話ございますけれども、故意又は重大な過失により収支報告書に記載すべき事項を記載しなかった者又は虚偽の記入をした者につきましては、五年以下の禁錮又は百万円以下の罰金に処する旨の定めがあります。 個別の事案が法の規定に抵触するか否かにつきましては、具体の事実関係に即して判断されるべきものでございます。 以上でございます。
○田村智子君 五年以下の懲役、百万円の罰金と。 総理、派閥が議員事務所に記載をするなと指導した、これは組織的な犯罪が行われたということではないんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げたように、組織的犯罪という言葉の定義は承知しておりませんが、こういった事態を招いたこと、このことは深刻に受け止めております。おわびを申し上げるとともに、説明責任、政治責任、そして再発防止、党として真剣に取り組んでまいります。
○田村智子君 収支報告書に書くなと指導した、これは犯罪を指導したということになりませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) こういった、そういったこの経緯があったということについて、自民党も聞き取り調査等を通じて承知をしております。こういった事態に対して、再発防止の観点から何をするべきなのか、そして説明責任についても、この聞き取り調査で全て実態が把握できたものだとは我々も考えておりません。政倫審を始め国会の議論と併せて、党としても更なるこの実態把握のための取組を行ってまいりたいと考えています。
○田村智子君 違法行為をしろと指導した、誰がやったか確認しますね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 引き続き、政倫審を始め様々な場で説明を尽くしてもらわなければならないと思っております。党としても、捜査権がないという制約のある中ではありますが、実態把握に向けて更に取り組んでまいります。
○田村智子君 もう一点聞きます。 聞き取り調査に関する報告書には、還付金を議員本人が管理していた十二名、自分の口座で管理していたと取材に答えた議員もいます。 国税庁、確定申告に所得を含めず所得税を逃れた場合、法律上どうなりますか。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 一般論として申し上げますと、国税局に、国税当局におきましては、様々な、様々な機会を捉えまして課税上有効な各種資料情報の収集に努め、これらの資料情報と提出された申告書等を分析いたしまして、所得が過少に申告されているなど課税上問題があると認められる場合には税務調査を行うなどして、適正、公平な課税の実現に努めることとしております。 その上で、税務調査の結果といたしまして、所得等が再計算された、再計算されまして、修正申告書が提出された場合には、法令上、原則として過少申告加算税が課せられることとなります。
○田村智子君 不申告の場合、罰則どうなりますか。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 先ほど申し上げましたのは一般の税務調査の場合でございますが、特に悪質な脱税犯の場合、偽りその他不正の行為によりまして所得税を免れた者に対しましては査察調査を行い、検察に告発するということでございますが、この場合には十年以下の懲役若しくは一千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科することとされております。
○田村智子君 所得隠しも悪質な所得税法違反になるんですよ。脱税の疑いもあるんですよ。 これ、二月二十六日の世論調査では、キックバックを収支報告書に記載しなかった国会議員は議員を辞職、辞職する必要がある、六五%に上ります。犯罪をしておいて議員を続けるのかという声が示されているんじゃないでしょうか。 私は、総理の基本姿勢に大変問題があると思う。違法行為、犯罪があった、この地点に立って事実解明を行うべきなんじゃないんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 検察の捜査を通じて刑事責任は追及されました。しかしながら、政治家である以上、刑事責任以外にも説明責任、そして政治責任、道義的責任がある、これは当然のことであると認識をしております。 だからこそ、引き続きまして説明責任を尽くすことが重要だと申し上げているわけでありますし、党としても、政治責任について党として判断をしてまいります。
○田村智子君 もう一点、公職選挙法違反の重大な疑惑を指摘します。(資料提示) 参議院選挙の改選の年だけ裏金が膨れ上がる議員がこれだけいます。なぜ選挙の年に裏金が増えるのか、表に出せないお金が何に使われたのかが問われます。 総務省、候補者の選挙運動への寄附、支出、報告書に記載しなかった場合、法律上どうなりますか。
○政府参考人(笠置隆範君) 一般論として公職選挙法の規定について申し上げますと、同法第百八十九条におきまして、出納責任者は、選挙運動に関しなされた寄附及びその他の収入並びに支出について、所定の事項を記載をした選挙運動用、選挙運動費用収支報告書を提出することとなっております。故意又は重大な過失によりましてこの収支報告書に虚偽の記入をした者は、三年以下の禁錮又は五十万円以下の罰金に処する旨の規定がございます。 個別の事案につきましては、具体の事実関係に即して個々に判断されるべきものと考えます。
○田村智子君 自民党の参議院選挙では、広島選挙区で表に出せない金がばらまかれた河井事件が現に起きたんですね。 選挙の年だけ増えた裏金は、選挙運動への寄附ではないのか、選挙運動に使われたのではないのか、これは公職選挙法違反の重大な疑惑になるんですよ。分かりませんでは済まされないんです。 徹底した事実解明行いますね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) この実態解明については、もちろんこの関係者本人の説明、会見等が重要ではありますが、党としても実態把握をしなければならないということで、アンケート調査、そして聞き取り調査、これを実施いたしました。 聞き取り調査にしましても、内部だけではなくして、二つの弁護士事務所、七名の弁護士にも参加していただき、聞き取り調査を行い、そして取りまとめはこの弁護士の皆さんにお任せする、こういった聞き取り調査を行いました。 その中にあって、この捜査権がない中での調査、制約のある調査ではありましたが、使途に、資金の使途についても聞き取りを行い、違法な使途に使用した例は把握されなかったと承知をしております。 他方で、今委員がお尋ねのように、参議院選挙の年における還付金等についてより詳細な事実関係の把握を求める声がある、これは我々も承知をしております。聞き取り調査によってのみ説明責任は尽くされていると我々は申しておりません。 引き続きまして、政倫審を始め国会での議論もありますし、そして党としてもこれ実態把握に向けて更なる取組を進めていきたいと考えます。
○田村智子君 組織的犯罪の定義も分からないなんて答弁していたら駄目ですよ。それで本当に事実解明できるのかが総理に厳しく問われていますよ。 これは国会にも問われています。野党が求めている政治倫理審査会、迅速に公開で行うようこの場からも要望いたします。 あわせて、予算委員会での徹底審議が必要です。収支報告書不記載をするよう指示したのは誰か、裏金が何に使われたのかなど、自民党による事実解明の調査と本委員会への報告を求めます。また、裏金に関わった自民党参議院議員三十二人の証人喚問を求めます。
○委員長(櫻井充君) 後刻理事会で協議させていただきます。
○田村智子君 事実解明とともに金権腐敗の根を絶つことが必要です。そもそも政治資金パーティーとは何なのか。私たちは、政治家個人、派閥に対して禁じられている企業・団体献金の抜け道だと指摘をしてきました。 岸田総理の資金管理団体の収入に占める政治資金パーティー収入の割合、過去五年分示してください。
○政府参考人(笠置隆範君) 通告がございました岸田総理の資金管理団体である新政治経済研究会の収入に占める政治資金パーティー収入の割合について、政治資金収支報告書等の記載に基づいてお答えをいたします。 平成三十年分及び令和元年分につきましては、政治資金収支報告書の保存期限が過ぎておりますため、官報に掲載された収支報告書の要旨に基づいてお答えをいたしますと、平成三十年分の収入は約一億一千九百九十六万円であり、要旨からは全てが政治資金パーティー収入か、収入と断言することはできませんが、政治資金パーティー収入を含む機関紙誌の発行その他の事業による収入は約一億一千四百七十四万円で、その割合は九五・六%となっております。 令和元年分の収入は約一億三千六百八十四万円であり、同様に政治資金パーティー収入を含む機関紙誌の発行その他の事業による収入は約一億三千三百二十八万円で、その割合は九七・四%となっております。 次に、令和二年分から令和四年分につきましては、政治資金収支報告書の記載に基づいてお答えをいたします。 令和二年分の収入は約一億三千二百万円であり、そのうち政治資金パーティー収入は約一億二千七百九十二万円で、収入に占める政治資金パーティー収入の割合は九六・九%となっております。 令和三年分の収入は約一億五千四百九万円であり、そのうち政治資金パーティー収入は約一億二千七百二十六万円で、その割合は八二・六%となっております。 令和四年分でございますが、その収入は約一億五千七百六十五万円であり、そのうち政治資金パーティー収入は約一億五千五百九万円で、その割合は九八・四%となっております。
○田村智子君 これ、二〇二二年は九八%がパーティー収入なんですね。これ、一回のパーティーで、収支報告書を見ますと百五十万円、一年に複数回購入している企業も確認できます。 総理、ほかにも多くの企業が、あるいは業界団体がパーティー券購入しているんじゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) ほかにも多くの企業が購入しているのではないか、これは収支報告書に法律に従って明らかにしております。
○田村智子君 それ、二十万円超えないと書かれないんですよ。だから、いっぱい企業や団体に買ってもらっていますよねという確認です。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) いっぱいという意味が分かりませんが、多くの企業に御参加いただいていると承知をしております。
○田村智子君 これね、五年間で七億円のうち六億六千万円近くがパーティー収入と。で、企業や団体に多くパーティー券買ってもらっていますと、そこから資金集めていますと。これね、政治家個人への企業・団体献金は禁じられている、だけど、政治資金パーティーという抜け道を使えば企業や団体からどんどん資金を集めることができると。で、この抜け道を最大限利用して巨額の金を企業、団体から集めて裏金までにしてしまったと。これが裏金事件の本質なんですよ。 だから、企業、団体によるパーティー券の購入、また政党と政党支部への献金も含めて、企業・団体献金、これはもう全面禁止することが必要だというふうに考えますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) いずれにせよ、私自身は政治資金パーティーについて法律に従って収支報告も明らかにしておりますし、内容については報告しているとおりであります。法律に従って対応しているものであり、その点においては問題がないと考えております。 その上で、今回、自民党の派閥の政治資金パーティーを舞台としてこの収支報告書の不記載等を通じた不祥事が発生した、このことについて、この実態をどう解明するか、そして説明責任、政治責任をどう明らかにするのか、再発防止をどうしていくのか、これをこの自民党としても党を挙げて取り組まなければならない課題として取り組んでいます。 こうした点、しっかり議論を整理した上でこの対応を考えてまいります。
○田村智子君 あのね、企業や団体から政治家個人にお金動かす、寄附をやる、これ駄目なんですよ、駄目。ところが、パーティーだという、形を変えればどんどん集められちゃうんですよ。それがおかしいじゃないかと聞いているんです。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 現状については、私自身、法律に従って対応しているということを申し上げたわけでありますが、それに加えて、今回の事態を招いたことについて、法改正自体、法改正自身をもう一度考えるべきではないか、政治資金の透明性を高める努力をしなければならないのではないか、こういったことについては自民党も全く同感であります。 だからこそ、政治資金の透明化に向けて、デジタル化や、あるいは外部の監査を導入するとか、さらには会計責任者だけではなくして政治家自身の責任も厳格化するべきではないか、こういった点について法改正を行うということについて確認をした上で今具体的な議論を進めています。 是非、こういった法改正についても今国会において実現するよう、自民党も議論を、議論に貢献いたします。
○田村智子君 それは一番の大本をそらした法改正ですよ。政治資金規正法は、政治資金は民主政治の健全な発達を求める国民の浄財だとしている。選挙の一票を持つのが主権者国民であって、資金力のある企業が金の力を使って政治活動をするということ、これは参政権の侵害に当たってしまう。だから政治家個人への企業・団体献金は禁じられているんです。だったら抜け道も塞ぐことが必要じゃないかと、こういう問題提起ですよ。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 企業・団体献金についてはこの国会においても様々な議論を積み重ねてきました。その中にあって、企業・団体献金、最高裁の判決においても、企業のこの政治活動の自由との関係において、献金、これは重要であるということ、さらには、この国会において度々引用されております平成元年の政治改革大綱においても、民主主義の基盤として法人は重要な役割を果たしており、法人の寄附を禁止する理由はない、こうしたこの内容が明記をされています。 そういったことから、まずは、この企業・団体献金について透明性を高めるところがまず第一歩として行わなければならないということで、先ほど申し上げました法改正、自民党としても行っていきたいと申し上げているところであります。 その上で、民主主義のこの政治を、その民主主義のコストをどのように支えるかという議論の中で企業・団体献金についても議論をしていくということ、これは自民党としても議論に貢献をいたします。
○田村智子君 総理は今の答弁でも最高裁判決と言うんですけど、これ一九七〇年ですよね。この最高裁判決後、国会議員が有罪となった贈収賄事件を調べてみると、こんなにあるわけですよ。ロッキード事件、リクルート事件、ゼネコン汚職事件等々ね。 もう七〇年の最高裁判決、これを持ち出すのは私は時代錯誤だと思う。恥ずかしいと思う。これ、まずやめるべきだと思う。どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) いや、最高裁判決、これは古いから意味がないというのは理屈に合わないと思います。 そうした最高裁の判決もあり、そしてその後も様々な事件が行われる中で、先人が政治改革大綱を始め様々なこの議論を行って考え方をまとめてきた。そういった中にあって、民主主義のコストをどう支えるのか。民主主義において法人というものの存在の大きさを考えますときに、寄附を一概に否定するものではないという考え方、こういったことが確認をされてきたわけでありますから、そういったその今日までの歩みについてもしっかり思いを致しながら、まず何をするのか。透明化をしっかり図った上で、その民主主義のコストをどう賄うかという議論も行っていく、これが順番ではないかと申し上げております。
○田村智子君 これね、だから、七〇年の判決で企業献金いいですよとやって、これだけ起きたんですよ。そのことを踏まえるべきですよね。 また、これ、これだけ起きて、特に九三年まで連続して起きて、この九三年には、一連の金権腐敗への国民の怒り、企業・団体献金の廃止を求める世論が沸騰したんです。日本経団連も一旦は自民党への企業献金のあっせん、やめざるを得ないほどの激変が走ったわけですよ。 しかし、国会では、当時の細川政権の与党と自民党の談合、これが繰り返されて、九四年一月、細川首相と河野洋平自民党総裁が、企業・団体献金は政治家個人への献金だけ五年後に廃止という合意をした。これで、政党、政党支部への献金、それからパーティー券という大きな抜け道が残してしまったんですね。それから三十年がたって、この抜け道が様々な金権腐敗の温床となってきた。これも明らかになった。 河野洋平氏は今日、当時の合意について、九四年の合意ですね、どのように述べているのか。衆議院のオーラルヒストリー、これ紹介していただきたいと思います。
○衆議院参事(片岡義隆君) 若干長くなりますけれども、該当部分を読み上げさせていただきます。 それは、企業献金を廃止するから、一方で公費助成をするというトレードオフの関係なのに、終わってみたら、こっちは取ってあっちはそのままという、今は当時の考えとは全然違う状況になっていますよね。 あの頃の細かいことを思い出してみると、政党助成をするにあたり幾らぐらいが適当か、結果、三百億ぐらいということになったけれど、あの根拠は、国民にコーヒー一杯だけ我慢してもらおうというのが事の起こりで、あの一番初めは、田川誠一さんがやったコーヒー一杯運動なんです。田川さんは個人の政治資金を、支持者にコーヒー一杯我慢して私に下さいという運動をやって、それが下地にあって、新自由クラブは一人二百五十円、コーヒー一杯の政治献金と言っていたんです。 それが耳に残っていて出てきたんです。それは、田川さんが言った後に武村さんも言い、それで何となく国民にコーヒー一杯、三百億と言われたんですよ。だから、あの三百億円というのは、本当は一億国民みんなから取るという話ではなくて、個人献金だったんです。 一方、企業献金の廃止は、個人献金に振り替えろという話はなかなか難しいだろうから、企業献金を止めて公費助成にしようということでした。だから、公費助成が実現したら企業献金は本当は廃止しなきゃ絶対におかしいんですよ。 しかも、激変緩和のため五年後に見直すと法律の附則に書いたのにスルーした。見向きもしないでスルーしてもう二十五年たったんだからね。 政治改革の議論が起こったときは、経団連も、傘下の会員に企業献金は慎もうと言っていたのに、最近の経団連は、自民党に献金してくださいと進んで言うようになっているからね。 この頃は、企業献金が多いから税制を始めとしていろいろな政策がゆがんでいる、庶民から企業の方へ政策のウェートがかかって、企業献金が政策のゆがみを引き起こしているから、それを止めろということだったのに、それが今またああいうふうになっているというのは、本当におかしいと思いますね。 以上でございます。
○田村智子君 政治改革国会と言われたその当時の自民党の総裁が企業献金についてこういう見解示しているんですよ、廃止されていなければおかしいじゃないかと。それ、どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) あの当時の議論を改めて思い返しております。私自身も国会議員なりたての頃でありますが、大変激しい議論が行われたことを振り返っております。あの中で、例えばこの民主主義のコストについても、公的助成が導入される、公的な助成が導入されるのであるならば、三分の一は公的助成、三分の一は企業からの献金、三分の一は個人からの献金、こういった構成が理想である、ああいった議論も行われていた、こういったことを改めて振り返っています。今、河野元議長の御発言もありました。改めて、あの時代、多くの関係者が様々な激しい議論を闘わした、こういったことを振り返っている次第であります。 こうした議論もありました。そして、委員が御指摘になりました最高裁の判決もありました。そして、政治改革大綱の議論もありました。様々な議論が行われた結果として、今の法律の体系が今残っている、存在していると考えています。 しかし、おっしゃるように、次々と様々な事案が発生している、こういった中でありますので、絶えず政治改革については考え続けていかなければならない、今回の事態に対しても法改正も考えていくことは重要だ、これは自民党も全く同感であります。
○田村智子君 三十年前は企業献金廃止の物すごい世論が起きたのに、これがねじ曲げられていった。同じ轍を踏むわけにはいかないんですよ。 もう全面的に、この裏金事件本当に反省するなら、抜け道を塞いだ企業・団体献金の禁止、これ自民党が決断すべきではないんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 企業・団体献金については先ほど考え方を申し上げました。 現実にこうしたこの事態が生じているわけでありますので、この透明性の向上等、具体的な再発防止策について早急に国会において法改正を行うことが重要であると考えております。
○田村智子君 これまでもあるとおり、野党はみんな今企業・団体献金全面禁止求めている。公明党も、二月四日のNHK「日曜討論」で、禁止という方向は求めていかなければならないと発言をされた。問われているのは自民党なんです。どうしますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 自民党の考え方は先ほど申し上げたとおりであります。
○田村智子君 では、もう一点。そもそも、じゃ、企業献金とはどういう本質持つか。 九三年十一月二日、衆議院政治改革に関する調査特別委員会で、元最高裁長官の岡原昌男氏は、本来営利団体である会社でございますから、非取引行為、つまりもうけにならぬこと、これをやることは株主に対する背任になります、もし見返りを要求するような献金でございますと涜職罪になるおそれがある、そういう性質を持ったものでございますと述べておられます。 利益につながらない献金は株主への背任となる、利益につながる見返りを要求すれば汚職のおそれがあると、これが企業献金の本質である以上、やはり金権腐敗の根を絶つには廃止しかないということだと思います。 重ねて伺います。いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 一つの考え方をお示しいただきました。 先ほど来申し上げておりますように、今日まで企業献金に向けては様々な議論が積み重なってきました。そして、現状の法律がある、制度があると考えております。 そしてしかし、こうした制度、これは永久に続けるべきものかどうか、これは絶えず見直していくべきものであると我々も考えます。今回の事態を受けて、より透明性を高めるなど、具体的な法改正、自民党も行っていくべきだと考えています。
○田村智子君 これ、企業献金の意味なんですけどね、今言った意味。 二〇〇三年、日本経団連は、優先政策事項に基づく政党の評価、これ事実上自民党の評価なんですよ、自民党の政策評価、これと一体に企業献金を促進する方針を打ち出したんです。当時の奥田会長は、朝日新聞の取材で、政治への影響力を行使しようという狙いかと問われ、結局そういうことになるとまで答えているんですよ。 つまり、自民党への献金で政治を動かそうという、これはまさに国民の参政権の侵害だと思いますよ。そうじゃありませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 当時の経団連の考え方について十分承知しているものではありませんが、先ほど来紹介している様々な議論の中にあっても、民主主義においてこの法人というのは重要な存在である、そして法人の寄附を否定する理由はないと、こういった議論もあったと承知をしています。そして、その結果として現在の制度があると認識をしています。 しかし、こういった制度とて、引き続き、どうあるべきなのか、絶えず政治改革について、改革について議論をしていかなければならない、これは当然のことだと思います。現状を受けて、自民党としてもこうした政治資金の透明性に向けて具体的な法改正を行ってまいりたいと考えております。
○田村智子君 透明性ではないんですよ。企業・団体献金の禁止、全面的な禁止、ここが問われているのに、自民党だけがこれに応えない。自民党だけなんですよ、その方向を向かないのは。ここに私は自民党という政党の本質が現れていると思いますよ。 企業からの政治資金に依存する自民党政治、それがいかに日本の経済や社会行き詰まらせてきたか、その質問に進みたいと思います。 資料を御覧ください。 経団連が最優先の政策として常に求めてきたのが、法人税率の引下げ、そして消費税の税率の引上げです。それに自民党は忠実に応えてきました。この結果、日本の経済はどうなったのか。昨年十二月、与党がまとめた税制改正大綱で、累次の法人税率引下げの効果、どのように評価しているか、紹介してください。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 委員御指摘の令和六年度与党税制改正大綱において、法人税率引下げにつきましては、我が国の法人税率はこれまで約四十年間にわたって段階的に引き下げられ、現在の法人税率は、最高時より二〇ポイント程度低い二三・二%、実効税率ベースでは二九・七四%となっている。こうした中、我が国の法人税収は足下の企業収益の伸びに比して緩やかな伸びとなっており、法人税の税収力が低下している状況にある。 平成二十八年度税制改正では、稼ぐ力のある企業の税負担を軽減し、前向きな投資や継続的、積極的な賃上げが可能な体質への転換を促す観点から、法人税率二〇%台の実現を目指し、平成二十七年度から平成三十年度にかけて実効税率ベースで四・八八%の税率引下げが行われることとなった。これにより、企業経営者がマインドを変え、内部留保を活用して投資拡大や賃上げに取り組むことが期待された。 しかしながら、この我が国においては、長引くデフレの中でのコストカット型経済の下で、賃金や国内投資は低迷してきた。賃金水準は実質的に見て三十年間横ばいと他の先進国と比して低迷し、国内設備投資も海外設備投資と比して大きく伸び悩んできた。その結果、労働の価値、物の価値、企業の価値で見ても、いわゆる安い日本が指摘されるような事態に陥っている。その一方で、大企業を中心に企業収益が高水準にあったことや、中小企業においても守りの経営が定着していたことなどを背景に、足下、企業の内部留保は五百五十五兆円と名目GDPに匹敵する水準まで増加しており、企業が抱える預貯金なども三百兆円を超える水準に達している。 こうした状況に鑑みれば、令和四年度税制改正大綱において指摘したとおり、近年の累次の法人税改革は意図した成果を上げてこなかったと言わざるを得ないと記載されております。
○田村智子君 法人税率の引下げ繰り返したけれども、意図した効果を、成果を上げてこなかった。 総理も同じ見解ですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の与党税制改正大綱における、この近年の累次の法人税改革は意図した成果を上げてこなかった、こういった評価に関しては、平成二十七年度から三十年度にかけて法人税の実効税率の引下げなどが実施されてきたところ、企業の内部留保や現預金が増加する一方で、最近まで、コストカット経済の下、賃金や投資が伸び悩んできたこと、これが事実であるという、この評価であると思います。 まさにおっしゃるとおり、この企業の内部留保が賃金やそして投資に結び付かなければならないということで、今の政権において経済政策を進めているところであります。今、三十年ぶりの賃上げですとか、あるいは株価、あるいは投資の伸び、これが示されています。是非こうした企業の収益を投資や賃上げにしっかりと振り向けて、それを、それによって次の投資、次の消費、そして更なる投資、これにつなげていく、この好循環をつくることが大事だということで今経済政策を進めています。 御指摘の評価をしっかり踏まえた上で、賃金やあるいは投資、これがしっかりと引き上げられるような、投資と分配の好循環が実現できるような経済政策をしっかり進めてまいります。
○田村智子君 今効果がなかったと総理もお認めになった。これ、具体的な数字で私ももう一回見てみたいんですね。 過去三十年間、大企業の税の負担率はマイナス四二%、しかし、賃金の伸びは七・八%、設備投資の伸びは二〇%にとどまった。一方で、利益は四五二%、株主配当七八四%、内部留保二四一%と。 法人税減税は、結局、内部留保を増やしただけだった。しかも、消費税増税がセットだったために、実質賃金は大きく落ち込んで、家計消費は冷え込んで、日本の経済は長期に停滞した。法人税減税と一体の消費税の増税、この政策は効果がなかった、つまり失敗だったということではないんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げたように、企業収益が投資や賃上げにしっかりと振り向けられてこなかった、そしてその賃上げが消費につながらなかった、そしてその消費の拡大が次の投資につながらなかった、その循環が完成しなかったことが問題であったと我々は認識をしています。 だからこそ、二年間、新しい経済、新しい資本主義ということで経済モデルを進めて、単にマーケットや競争に任せるんではなくして、官民の協力によってこの好循環を実現していこうと政策を進めてきました。三十年ぶりに明るい兆しが出てきた今、これを確実なものにするために経済政策を進めなければならないと申し上げております。 是非、先ほどの与党税制調査会、税制改正大綱のこの評価、これもしっかり踏まえて、この今の経済政策をしっかり進めて経済の好循環を実現して、三十年ぶりのデフレからの完全脱却、実現しなければならないと強く感じております。
○田村智子君 成果が上がらない、失敗だったと事実上お認めになっている。 だったら、体力のある法人税に対する減税は見直す、そして消費税は減税に踏み出す、この政策転換が必要なんじゃないんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) いえ、先ほどから申し上げておりますように、なぜ賃上げやあるいは投資に収益が向かわなかったのか、価格転嫁が十分進まない、こういった経済の状況など様々な環境整備に問題があったということで、今価格転嫁等も進めながら賃上げを最重要課題として経済政策を進めています。 それを一つの突破口として、分配と成長の好循環、これを実現し、なおかつ、これを持続可能な恒常的な循環にしていかなければならないということで、今年が正念場だと、来年につなげるための正念場だということで、様々な賃上げ政策と、そして可処分所得の引上げのために所得税減税を始めとする政策も用意をした。こういった政策を総動員することによって好循環を実現して、経済成長につなげていきたいと考えています。
○田村智子君 それは効果がない政策をそのままずるずる続けていくというようにしか聞こえないんですよ。だって、消費税導入後、法人税の税収というのは三百十九兆円も穴が空いたんですよ。税率を引き下げた、景気も悪くなったから減収もあった。一方、消費税の増収、税収総額五百三十九兆円ですが、結局、法人税の減収の穴埋めになったと言うほかないんですよ。経団連の要求最優先として、国民の側は消費税の増税常に反対した、だけどその声聞かなかった。そのことが、皆さんも認める、効果のない、そしてあの法人税改革になっちゃった、経済を行き詰まらせた。私はこのことを認めるべきだと思う。 そして、今賃上げという話もあったんで、賃上げ政策も見てみたいんですよ。賃上げ減税、これが大きな柱ですよね、今も、賃上げ減税。だけど、税制改正大綱では、中小企業の六割がいまだ欠損企業で、つまり赤字企業で、税制措置のインセンティブが必ずしも効かないと書いてあるんですよ。 これも、総理、同じ認識ですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 中小企業、赤字企業が多いという御指摘、そういった御指摘は我々も認識をしておりますが、だからこそ、賃上げ税制についてもより拡充しなければいけないということで、赤字の中小企業でも活用できる賃上げ税制を今年度用意を、来年度に向けて用意をしている、こういったことであります。 この五年間、中小企業向けに税額控除の繰越措置を創設する、現在赤字の中小企業にも税制措置のインセンティブが効くように見直すなど、この現状、赤字法人も多い中小企業にもしっかり活用してもらえる賃上げ税制を用意した、こういったことであります。 是非、活用することによって中小企業にも賃上げに向けて前向きに取り組んでもらうことにより、経済の好循環、実現してまいります。
○田村智子君 賃上げ減税というのは、アベノミクスが始まった二〇一三年度から延々続いているんですよ。しかし、実質賃金二十一か月連続のマイナスで、年三十万円も減ったんですよ。雇用者数七割を占める中小企業に効果がなかったことは明らか。で、赤字の企業も五年のうちにって、黒字になったらって、これで今赤字の企業が賃上げできるかって話なんです。 中小企業家同友会、賃上げのために社会保険料負担の一部免除を強く要望しています。日本商工会議所、業務改善補助金、賃上げ減税税制等のほか、新たな助成制度の創設を含め、中小企業の賃上げを後押しする制度をと求めています。これは、現行制度では無理だと、新たな賃上げの直接助成が必要だという声ではないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政府においては、そういった考え方は取っておりません。 賃上げ税制効かないという御指摘があった。だからこそ、先ほど申し上げました賃上げ税制についても拡充をしたわけでありますし、中小企業の賃上げを実現するためには労務費を始めとする価格転嫁が重要だということで、公正取引委員会、中小企業庁を始め政府を挙げて価格転嫁にも取り組んでいるところでありますし、そして、中小企業にも賃上げの原資となる稼ぐ力を持ってもらわなければいけないということで、省力化投資など生産性向上に向けて様々な政策も用意をしているということであります。 多くの国民が求めているのは、物価高に負けない賃上げであると思います。この賃上げ実現のために、中小企業、零細企業にも協力をしてもらいながら、経済の好循環、実現してまいります。
○田村智子君 それはやっぱり中小企業の声聞いていないんですよ、直接助成、これだけ求めているんですから。 GDPに匹敵する内部留保をどうやって還流するのかということを与党税制改正大綱で注目している、自民党も注目している。ならば、これを原資として中小企業が求める新たな賃上げ直接助成、私はここにもう踏み出すべきだと思うんですよ。いつまで効果のない政策にしがみつくのかということが問われていると思いますよ。どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 効果がないとおっしゃいますが、今、三十年ぶりに賃上げも株価も投資も明るい兆しが出てきている、これを是非維持して来年につなげていかなければならないということで、先ほど来の政策、政策を総動員してこの好循環を盛り上げていこう、これ官民挙げて今取り組んでいるところであります。この流れ、兆し、これは大事にしていかなければならないと思いますし、今年は来年にこうした流れをつなげられるかどうか、正念場であると認識をしています。 是非、政策を用意したわけですので、これを実施することが何よりも大事であると思っています。
○田村智子君 効果がなかったというふうに税制改正大綱で皆さんが認めているんですよ、皆さんが認めている。法人税減税とセットで消費税の増税、これが経済の停滞をもたらしたのは明らかですよ。そしてまた、中小企業は直接の賃上げ助成を求めている。 私たちは、全ての中小・小規模事業者への賃上げの助成、これやろうよと、最低賃金千五百円と、内部留保の活用だと、アベノミクスで積み増した分、期限区切って課税して賃上げ助成の財源にしようよと、何度も求めている。これは中小企業の声でもあるんです。だけど、破綻した政策にばかりしがみついている。本当にこのままでは日本の経済も国民の暮らしも深刻な行き詰まりになってしまうということは厳しく指摘したいというふうに思います。 次に、今日どうしても男女賃金格差の是正についてお聞きしたいんです。 内閣府男女共同参画局の下に、輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会というのがつくられています。加藤大臣、これはどういう会でしょうか。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会は、女性活躍を推進するためには組織トップのコミットメントが重要という思いを持つ企業経営者らが集い、平成二十六年に発足したものです。本会では、男性リーダーが自ら取り組むことを表明する行動宣言を策定しており、令和六年一月末現在、この行動宣言に賛同した三百二十三名の企業経営者、地方自治体首長等が参加をしています。 本会参加者は、リーダーミーティング等の機会を通じて情報交換を行うなど、協力して自らの組織の女性活躍推進に努めています。また、地方における地域シンポジウムの開催等を通じて、広く社会における女性活躍の機運を高めています。
○田村智子君 私も、経営者が企業におけるジェンダー平等を意識的に進めるということはとても重要だというふうに思います。 昨年十一月、このリーダーの会では男女賃金格差がテーマとなっています。どういう意見が出されたのか、お答えください。
○政府参考人(岡田恵子君) お答え申し上げます。 令和五年十一月一日に開催されました第十一回輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会リーダーミーティングでは、男女間賃金格差の要因と解消のための取組に関して参加者同士による議論が行われました。 その中では、男女賃金格差の数値、男女間の管理職等への登用状況の違いやコース別人事、またメンバーシップ型雇用とジョブ型雇用の違い等について議論がございました。 中でも、多くの参加者から、同じ職階であれば男女間の賃金格差はほとんどないものの、管理職における女性比率の低さが男女間の賃金格差の大きな要因であり、女性登用をいかに進めるかが問題解決の糸口になるとの議論がなされました。
○田村智子君 これ、今読んでいただけなかったところに、表面上の数値的な男女差ではなく、その背景にある要因と構造の改革、これが必要だという、そういう意見の取りまとめありますよね。 私、ここ非常に重要だと思うんですよ、構造の改革。この問題意識で、女性活躍推進法に基づく企業ごとの男女賃金格差の公表データ、これ見てみたいと思うんです。 男性リーダーの会に参加をしている企業の一つ、鹿島建設、男女賃金格差のデータ、どのように公表されていますか。
○政府参考人(堀井奈津子君) お答えいたします。 女性の活躍推進企業データベース、これ女活データベースなどと略しておりますが、このデータベースで公開をされている田村委員お尋ねの鹿島建設の男女間の賃金差異の内容につきましては、二〇二二年四月一日から二〇二三年三月三十一日までの期間で、全労働者が五六・二%、全労働者のうち正規雇用労働者が五六・四%、全労働者のうち非正規雇用労働者が五三・六%と公表されていると承知をしています。 なお、説明欄におきましては、同一労働において賃金の差異はなく、採用区分、等級別の人数構成等の差によるものであると説明をされていると承知をしております。
○田村智子君 これ、女性の賃金は男性の六割に達していないんですね。同一労働で賃金の差異はない、採用区分の差だというんですけれども、これでは格差の原因が分からないんですよ。 厚労省、この採用区分というのは何なんでしょうか。
○政府参考人(堀井奈津子君) 女活データベース上の説明欄といいますのは、男女間の賃金差異の内容について追加的な情報を企業が任意で記載を、掲載をするということになっております。 そして、企業がそれぞれの御判断で注釈・説明欄で御記載いただいた内容についてお答えをすることは差し控えたいと存じますが、その上で、女性活躍推進法における雇用管理区分につきましては、職種、資格、雇用形態、就業形態等の労働者の区分であって、当該区分に属している労働者について他の区分に属している労働者とは異なる雇用管理を行うことを予定して設定しているものをいうとされております。一般的にはこうした雇用管理区分を指すことが想定されるところでございます。
○田村智子君 これ、一般的に、例えば総合職、一般職で給与体系も違うということなんですよね。 そうすると、鹿島建設の公表データでは、総合職の女性八%、一般職は九三・五%、総合職と一般職の賃金格差がそのまま男女賃金格差になっているんですよ。これは採用区分の差であって女性への差別ではありませんよという説明なんですけれども、それでよいのかが問われているんです。 同じく男性リーダーの会参加企業、積水ハウスの男女賃金格差はどうですか。
○政府参考人(堀井奈津子君) 女活データベースで公開をされております田村委員お尋ねの積水ハウスの男女間賃金差異の内容につきましては、二〇二二年二月一日から二〇二三年一月三十一日までの期間で、全労働者が五三・〇%、全労働者のうち正規雇用労働者が五八・一%、全労働者のうち非正規雇用労働者が三八・〇%と公表されていると承知をしております。 なお、説明欄におきましては、男女間賃金差異の要因を詳細に分析をした内容が記載をされているとともに、それを踏まえた今後の対策についても記載をされているというふうに承知をしております。
○田村智子君 積水ハウスの読みますと、二十年前から問題意識を持って、二〇〇五年から女性総合職を積極的に採用し始めたとあるけれども、賃金は正規雇用で男性の六割に届かないんです。総合職の女性比率見ると一四%なんですね。総合職で女性が働き続けることが困難だということの分析もあります。 今見たように、コース別人事が男女賃金格差を固定化する間接差別になっているんじゃないか。男性リーダーの会の議論で、構造の改革というのはこういう間接差別をどうやってなくすのかということじゃないかと思いますが、加藤大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答えを申し上げます。 労働者の職種等に基づき複数のコースを設定しコースごとに異なる雇用管理を行ういわゆるコース別雇用管理につきましては、それそのもの自体が間接差別に当たるものではないと承知をしてございます。 その上で、一般論で申し上げれば、企業の雇用管理が実質的に性別を理由とした差別となっているなど、男女雇用機会均等法に照らして問題がある場合には、厚生労働省から企業に対し、助言、指導等の必要な対応を行っているものと承知をしてございます。 私の立場としましては、女性の管理職比率向上のための取組や、出産や育児に関係なく男女共に働き続けられる職場環境整備など女性の登用に向けた様々な取組を政府全体として総合的に進めてまいります。
○田村智子君 それでは格差是正にならないですね。 これ、総理にお聞きしたい。 男女で異なる給与体系にしていたら違法な直接差別です。そういう給与体系はない、これらの企業も報告しています。それでも格差が大きい。それはコース別人事で間接差別を温存しているからではないですか。多くの、特に大企業に同じ問題があります。個々の企業任せではなくて、政府として、職場における間接差別をなくす、これ政策に据えること必要じゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 男女雇用機会均等法、これでは、企業が労働者の募集や採用に当たって、労働者の身長、体重、体力を要件とすることなどに合理的な理由がない場合、間接差別として禁止をしています。そして、今御指摘があるこのコース別人事とは、この複数のコースを設定し労働者の雇用管理を行うものであり、それ自体が直ちに問題になるものではないと考えます。 一方、このコース別雇用管理の運用が男女雇用機会均等法に照らして問題がある場合、これは、企業に対して助言、指導を行うなど、今、加藤大臣からもありました、厚生労働省において必要な対応を行っていく必要があると考えています。
○田村智子君 これ、国連の女性差別撤廃委員会からも、こういうコース別人事制度等々も取って、とにかく、雇用における間接差別、これの認識不足が日本政府にはあるということが繰り返し指摘されているんですよ。だって、このコース別人事制度を取っていたら、いつまでたっても格差是正になっていかないんですよ。なっていかないんですよ。 かつては、事務職の募集は女性のみとか、男女別の定年制度、給与体系、こういう直接差別許されていました。女性たちは裁判で闘って、また男女雇用機会均等法などによって直接差別は違法だというふうにしてきました。しかし、それだけでは格差は解消しない。今問われているのは間接差別をどうやってなくすかということなんです。 今言っている総合職、家庭を顧みず残業も単身赴任もこなすのが当然、ここには、家庭のことは女性だという性別役割分担の考え方、根深くありますよ。だから総合職に女性が圧倒的に少ない。そしてまた、非正規雇用あるいは一般職、圧倒的に女性が多くて、賃金が安いことが当然とされている。そこには家計補助的な働き方でよいですよという女性の位置付けがある。 こうした間接差別をなくすということを政治の課題に据えることが必要ではないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員も今まさにおっしゃったように、企業内のこの男女間賃金格差、これは当該企業におけるこの女性管理職比率の低さ、こういったものもあり、様々な要因があるものと考えます。 ですから、先ほどのこのコース別人事の運用の仕方も含めて、この男女間賃金格差の縮小に向けてどのような取組が効果的なのか、これは政府としてもこの検討を続けてまいりたいと考えます。
○田村智子君 このコース別人事等々の間接差別という、この認識持つことが私は必要だと思う。 ちなみに、男性リーダーの会参加企業の清水建設、男女賃金格差のデータ公表していないんですよ。これ、データ公表しなければ、今のような分析もできません。 女性活躍推進法は二〇二五年が期限となります。企業に対して、男女賃金格差のデータの公表に加えて、格差の要因分析、格差是正の計画の公表を義務付ける、そして政府が奨励と監督を行う、名称も職場におけるジェンダー平等推進法にするなど、直ちに検討してほしいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 岸田政権では、令和四年に従業員三百一人以上の民間企業を対象に男女間賃金格差の情報公表を義務化するなど、これまでも、女性活躍の推進に様々な対策、これを進めてきました。 この男女、失礼、女性活躍推進法、これ令和八年三月三十一日までの時限立法ですが、今後更なる女性活躍推進の在り方については、現在、厚生労働省において有識者による検討会を開催し、女性活躍推進やハラスメントに関する現状や論点、方向性などについて専門家の知見を踏まえた検討を進めていると承知をしています。 政府としては、引き続き女性活躍の推進に向けた施策の充実図ってまいります。
○田村智子君 残された時間、軍事予算のことについてお聞きします。 安保三文書の閣議決定から一年。来年度予算案は、閣議決定前より二・五兆円規模で軍事予算を増やすというものになっています。これは、大学など高等教育の学費半額、入学金の廃止、小中学校の給食無償化、全部できてお釣りが来る予算規模なんですね。 総額八兆円に迫る軍事予算は、子育て支援、暮らしの予算と矛盾するものではないですか。
○国務大臣(木原稔君) まず、防衛予算のことですので私の方からお答えさせていただくと、令和六年度予算案については、整備計画期間内の防衛力抜本的強化実現に向けて、令和六年度において必要かつ十分な予算を確保するという考えの下で、整備計画対象経費として歳出ベースで七・七兆円、SACO、米軍再編関係経費を含めると七・九兆円を計上したところでございます。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 防衛力強化と子ども・子育て政策、これ矛盾するのではないかという御指摘ですが、これ、防衛力の抜本的強化と子ども・子育て政策の抜本強化、これはどちらか一方などという二者択一の問題ではないと認識をしています。これは共に我が国の未来にとって大切な課題であります。 我が国の国民の命や暮らしを戦後最も厳しく複雑な安全保障環境にあるこの東アジアの環境の中でしっかり守っていくためにはどうあるべきなのか、これは政府の責任として誠に大きな責任であります。そして、我が国の少子化そして人口減少、こうしたものは我が国のこの経済や社会制度の持続可能性に関わる重大な課題であります。共に政府の責任としてしっかり取り組んでまいります。
○田村智子君 いや、財政として圧迫しているのは明らかでしょう。だって、子育て支援で新たな負担さえ求めるなんていう、そんな議論になっているんですから、大きな圧迫ですよ。しかも、北東アジアの軍事対軍事の悪循環、加速することになるんじゃないかと、安全保障上の問題も私たちは指摘してまいりました。 そして、今防衛省が、防衛力の抜本的強化に関する有識者会議、これを使って、五年間で四十三兆円ということさえも突破する天井知らずの大軍拡の議論、これ始めようとしているんじゃないのかと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(木原稔君) 御指摘の有識者会議でございますが、戦略三文書にこれ基づいた防衛力の抜本的強化を実現していくということに当たって、各界を代表する有識者や専門家の方々から政策的な助言を得るために防衛省において開催したものであります。 その上で、防衛力整備計画の四十三兆円程度という規模でございますが、防衛力の抜本的強化が達成でき、防衛省・自衛隊として役割をしっかり果たすことができる水準としてお示しし、閣議決定された金額でございます。この範囲内において必要な防衛力の強化を着実に行っていくこと、これが防衛省の役割であると考えておりまして、有識者会議の皆様方から専門的な知見をいただきながら議論を深めていきたいと思っております。
○田村智子君 第一回有識者会議、防衛省の説明資料、御議論いただきたい事項、説明してください。
○政府参考人(加野幸司君) お答え申し上げます。 第一回の有識者会議の資料におきます御議論いただきたい事項でございますけれども、次の三点でございます。第一点目といたしましては、防衛力の抜本的強化と経済成長の好循環を生み出すことについての御意見。二点目といたしまして、特に防衛力の抜本的強化の実施と経済財政基盤の強化との両立のための方策について。そして、第三点目でございますけれども、為替変動、物価高、人件費の上昇が装備品調達へ与える影響等も考えていくべきではないか。 以上でございます。
○田村智子君 これ、特に三点目見れば、際限のない軍備拡大、軍事費増、こういう議論、防衛省自身求めるものじゃないんですか。
○国務大臣(木原稔君) 為替変動であるとか、あと物価高、人件費の上昇というのはいろんな業界で言われている、そういうところでございます。防衛省・自衛隊としても、こういった厳しい状況において、効率化、合理化の取組を行いながら、防衛力整備計画の四十三兆円程度の範囲内でいかに対応するかなどについて議論することが重要であると考えていることから、このように記載をさせていただいたところであります。 その上で、本有識者会議ですが、あくまでも戦略三文書に基づき防衛力の抜本的強化を実現するに当たって、各界を代表する有識者、専門家の方々から政策的な助言を得るために開催したものでありまして、おっしゃるような際限のない軍拡という御指摘には当たらないと考えております。
○田村智子君 既に、座長の榊原経団連名誉会長は、四十三兆円の見直しをタブー視せずと発言しています。そして、有識者会議の役割は政策に反映させるためなんですよ。それが有識者会議じゃないんですか。
○国務大臣(木原稔君) 有識者会議でございますけれども、これは、防衛力の抜本的強化を実現していくために、各界を代表する方々から専門的な知見や様々なアドバイスをいただきながら、この四十三兆円の範囲内で、いかにそういった社会的な情勢、物価であるとかあるいは原材料高とか為替とか、そういったものをクリアしていくか、そういうための助言を得るための場でありまして、御指摘のような御批判には当たらないかなというふうに考えております。
○田村智子君 防衛省の有識者会議のその設置の目的の中に、政策に反映させるためって書いてあるんですよ。座長が四十三兆円タブー視せずと言っているんですよ。しかも、この有識者会議の部会のメンバーに、昨日も指摘ありました、三菱重工の現職の会長が入っていると。 改めて確認します。三菱重工は防衛省からの受注トップの企業で、長射程ミサイルの開発、量産、これ受注していますね。
○国務大臣(木原稔君) 三菱重工業でございますけれども、スタンドオフミサイルの整備に関する各種事業について幾つかそういう契約をしております。 主な事業としましては、一二式地対艦誘導弾能力向上型の開発、量産であったり、あるいは島嶼防衛用の高速滑空弾の量産、島嶼防衛用高速滑空弾能力向上型の開発等がございまして、いずれもこれは我が国の防衛また防衛力の抜本的強化にとって必要な事業というふうに認識しております。
○田村智子君 三菱重工軍事部門での売上げ、二〇二七年三月までに二二年三月の二倍、一兆円規模になると、これ安保三文書のおかげなんですよ、こう見込んでいます。そして、自衛隊からの天下りもトップの企業なんですよ。 総理、昨日も聞かれていましたけど、こういう企業がタブーなく軍事費の議論をするという有識者会議のメンバーだというのは、私は異常だと思う。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 有識者会議の中に、メンバー、二十人近いメンバーの中に防衛産業の現場の関係者が入っているということ、これは、従来から申し上げておりますように、我が国の防衛体制、総合的な防衛力を考える上において、これは決しておかしなことではないと考えております。人選については防衛大臣から度々この答弁させていただいているとおりであります。
○田村智子君 大軍拡で最も利益を得る企業が、四十三兆円にとらわれることなく、タブーなく、軍事費についても軍事装備品についても議論しようという会議のメンバーなんですよ。これが異常だというふうに判断できないとしたら、私は岸田政権はたがが外れているというふうに言わざるを得ないですよ。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども防衛大臣から答弁させていただきましたように、これ有識者会議、これ防衛費の増額を議論する場ではありません。これ、防衛整備計画に定められた四十三兆円程度の規模、これを超えることなくこの強化を着実に進めていくためにはどうするべきなのか、これが有識者会議の責任であると申し上げております。
○田村智子君 そんなこと書いていないじゃないですか、御議論いただきたいこと。四十三兆円の枠内でなんて書いていないじゃないですか。
○委員長(櫻井充君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(櫻井充君) 速記を起こしてください。 時間を過ぎておりますので、簡潔にお願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) はい。 四十三兆円規模を超えることはないと考えておりますし、御指摘の点の中に四十三兆円を超えて整備をするというような内容は含まれていないと認識をしております。
○委員長(櫻井充君) 時間が来ております。
○田村智子君 安保三文書のときも、有識者会議の報告を受けた途端に敵基地攻撃能力の保有というふうにかじ切ったんですよ。今度また有識者会議に議論させて、もう際限ない軍拡と、こういう道は本当に日本国憲法ともそして暮らしとも両立し得ない、このこと申し上げて、質問を終わります。
○委員長(櫻井充君) 以上で田村智子さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(櫻井充君) 次に、山本太郎君の質疑を行います。山本太郎君。
○山本太郎君 れいわ新選組、山本太郎です。 総理、いつ辞めるんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今は、私の職責を果たすために全力で取り組んでおります。この先のスケジュールについては何も考えておりません。
○山本太郎君 裏金問題で国民に信を問う解散が必要なんじゃないですか。いつ解散しますか、総理。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政治資金をめぐって国民の皆さんに大きな不信の思いを抱かせてしまった、政治の信頼を失った、このことを深刻に受け止めています。おわびするとともに、信頼回復に向けて先頭に立って取り組んでまいります。それ以外のことは今考えておりません。
○山本太郎君 政治と金の問題、どう是正されますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政治の金の問題については、今回の事案について実態を把握した上で説明責任と政治責任を果たしていかなければなりません。あわせて、再発防止に向けて法改正等を今国会において実現したいと考えています。
○山本太郎君 国会議員が一体となって政治と金を是正するルールを作ると、そういうイメージでいいですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政治資金の透明性の向上など、政治資金の信頼性を回復するための法改正は必要であると思っています。そして、法律を作るのが国会の責務でありますので、国会議員が法律改正を行わなければならないと考えています。
○山本太郎君 それって面の皮が厚いと言いませんかね。 自民党の四分の一の議員は裏金猫ばばの泥棒なんですよ。泥棒行為を是正する法律を泥棒と一緒に作るっておかしくないですか。もっと言えば、泥棒が作った予算案を普通に審議している現在もおかしいし、泥棒が作った数々の法案をこれからこの通常国会で成立させようということ自体あり得ない話ですよ。 これに対して、粛々と泥棒予算を審議し、最後だけちょびっとだけ闘うふりをして、結局、年度内成立に力を尽くした衆議院野党第一党もぐるだと言えます。 国民の信を問う必要がある。総理、解散しないんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げたとおりであります。政治の信頼回復に全力で取り組まなければなりませんし、今、復興予算を始めとする国民生活に関わる重要な予算の審議をお願いしています。予算の成立に全力を尽くしてまいります。それ以外のことは今考えておりません。
○山本太郎君 どうして政倫審に総理自ら出席しようと思われましたか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 衆議院の政倫審においては、この開催の方式等をめぐりまして調整が付かず、見通しが立たない状況となっておりました。それに対して、私は従来から、政倫審というのは、その規則の中にも、説明者の意思を尊重するべきである、こういったこの事項が記載がありますので、こうしたルールを最大限尊重するべきだと申し上げてまいりましたが、このままこの議論が進まず開催が危ぶまれるということであるならば、国民の政治不信はより大きなものになっていく、こういった強い危機感を感じておりました。 私自身も説明責任を尽くすべきだと従来から申し上げてきたこともあり、これらを勘案して、私自身が、マスコミオープンの下に政倫審に出席をし、説明することが重要だと決意した次第であります。
○山本太郎君 一方で、災害特別委員会、災害対策特別委員会に自分を出してくれとは言わないんですね。政倫審は自分を出してくれと言ったのに、災害特別委員会には自分が出たいということは言わないんですね。その理由、何ですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 各委員会ともそれぞれの専門分野において有意義な議論を続けていると思いますが、私自身は、予算委員会において予算全体についての議論にしっかり答弁をさせていただく、その中で災害対策についても答弁をさせていただく、こういったことで私のこの説明責任を果たしていくべきだと考えております。
○山本太郎君 政倫審には自分で出たがって、災害特には自分で出たいと言わない、その説明がなされていないんですよ。 でね、資料一、二。(資料提示) 参議院事務局、一六年熊本地震、一八年西日本豪雨、一九年台風十五号では、発災後何日で災害特の質疑が行われましたか。加えて、同委員会で総理入り質疑、衆参で何回ありましたか。
○事務総長(小林史武君) お答えいたします。 最初に、災害対策特別委員会で質疑が行われたのは、平成二十八年熊本地震については、十二日後の衆議院災害対策特別委員会でございます。次に、平成三十年七月豪雨については、十一日後の衆議院災害対策特別委員会でございます。最後に、令和元年台風第十五号については、二十二日後の衆議院及び参議院の災害対策特別委員会でございます。 また、衆議院及び参議院の災害対策特別委員会において内閣総理大臣出席の下で質疑が行われた回数は、両院合わせて七回でございます。
○山本太郎君 一方、能登半島地震では、先日、一か月半たってやっと災害特が開かれたんですよ。総理の出席ありません。たった二時間の審議。やる気なしなんですよ。 呼ばれてもいないのに政倫審には自らしゃしゃり出る、一方で災害特にはだんまりって、これ随分腰引けてません。御自身で出るということを言っていただきたいんですよ。総裁の立場から言ったんでしょう、政倫審は。災害特に関しては言わないんですか。能登半島地震に対して、被災地、被災者に対して余り御関心がないんでしょうか。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 要は、災害対応についての説明責任をどう尽くすのかということだと思います。そして、議論については予算委員会を中心に説明責任を果たすべく努力を続けてきました。 そして、この政倫審については、この予算委員会とは別に、今最大の大きな議論となっている政治の信頼回復について議論を行う、そしてそれが開催が危ぶまれる、こういったことでありましたので、私として、自民党の総裁として、こうした事態にも責任持って向き合わなければならない、こういったことで政倫審の出席を判断した次第であります。 共に重要な議論でありますし、災害特においても、これは国会でお決めいただくことでありますが、その審議の進め方として総理の出席が必要であると判断されたならば、私はそういった運営にしっかり協力をさせていただきます。
○山本太郎君 違うんですよ。政倫審は呼ばれてもいないのに行ったんですよ、手を挙げたんですよ。災害特も同じでしょう。自分から出たいんだという意思はあるんですか。いかがでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 連日、予算委員会の質疑が続いています。その中での説明努力が足りないというのであるならば、災害特の現場において御判断いただくことであると考えます。
○山本太郎君 腰引けまくりじゃないですか。予算委員会のほとんどの時間が裏金の話なんですよ。違いますか。自民党の泥棒に関する話がほとんどを占めるじゃないですか。被災地置き去りなんですよ。一方で、災害特開かれているかといったら、ほとんど開かれていないですよ。一か月半たって質疑できたの、たったの一回。そこにあなたがいなかったってこと。 被災地のことを思っているんだったら、災害特でしっかりと災害の話合いをしていって、そこにあなたが毎回出席する、その希望を伝えていただきたいんですよ。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国会の審議は、国会において、そして現場において御判断いただくものであると承知をしています。 いかなる形でも、総理としての災害対策に対する説明を尽くすべく、最善を尽くしてまいります。
○山本太郎君 被災者切捨て程度では政権吹っ飛ばないという危機感ですよね。政倫審に関しては政権吹っ飛ぶ可能性がある。でも、被災地に関しては別にその心配がないと思ってそんなに薄情なことを言っているんじゃないですか。 委員長、災害特の毎週開催と総理の都度出席を求めてください。
○委員長(櫻井充君) 後刻理事会で協議させていただきます。
○山本太郎君 資料三。総理の御発言。被災者に寄り添い、できることは何でもする。この言葉にうそないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) うそはありません。
○山本太郎君 資料の四。一月十四日、発災後、総理が初めて訪れた能登半島。ヘリに乗り、空から視察。 空から見た被災現場、総理が感じたことを教えてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 空から見たということでありますが、当日、現地に入りまして、避難所にも足を運び、多くの皆さんの声も聞かせていただきました。あわせて、今回の災害においては、海岸線の隆起など、空から見ることによって現状を把握できる、こういった災害の特徴もある。こういったこともしっかり踏まえた上で、この空からの視察も行わさせていただきました。
○山本太郎君 答えになっていないですけど。空から見てどうだったんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今申し上げたような視察を行いましたが、やはり半島特有の地理的な条件など、今回の災害における特徴、そして深刻さ、改めて痛感をいたしました。 大規模な土砂災害に加えて、海岸線の形が目に見えて変わる、変わっている、ああいった状況について復興復旧に向けて大変な努力が求められる。改めて、復旧に向けての強い覚悟を感じた次第であります。
○山本太郎君 これまで総理御自身が直接御覧になった数々の災害現場、能登半島の被害状況というのはその中でもトップクラスでしたか。いかがでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) この災害の中身ですとか、その地理的な条件ですとか、これは様々であります。どこがトップなのか、こういった比較は難しいと思います。 しかし、今回の災害は、半島特有の地理的条件ですとか、高齢化した集落が大変多いということですとか、他にないこの特徴、条件があるというのは事実だと思います。そうした今回のこの災害の特徴を改めて強く感じています。
○山本太郎君 元日に発災した能登半島地震、政府の初動が遅く、被害が広がったとも言われています。 総理は初動が遅れたと思われますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回の災害、日没直前の発災ということで、この現地において、警察、消防、自衛隊を始め、そして県庁や自治体の皆さんを始め関係者の皆さんが最善を尽くしてくださいましたが、実態把握に、すぐ日没を迎えたということから様々な制約があった、これは事実であります。しかし、関係者の努力によって最善の方策をそれぞれ尽くしていただいたと認識をしております。関係者の努力には感謝しております。(発言する者あり)初動が遅れたというのは具体的にどの点をおっしゃるのか分かりませんが、様々な制約の中で関係者は努力していただいたと考えています。
○山本太郎君 初動が遅れたというのは一般的によく言われていることだということでお尋ねをしました。 資料の五。国会図書館に聞きます。 世界で起こった災害、各国トップは被災現場にいつ入りましたか。資料の星印部分、解説をしてください。
○国立国会図書館専門調査員(内田竜雄君) お答えいたします。 お示しの五災害について、各種報道によれば次のとおりとなっております。 二〇一一年二月二十二日にニュージーランドのクライストチャーチで発生した地震について、キー首相が当日に現地入りをしております。 二〇一六年二月六日に台湾の南部で発生した地震について、馬英九総統が当日に現地入りをしております。 二〇二三年二月六日にトルコで発生した地震について、エルドアン大統領が発災から二日後に現地入りをしております。 二〇二三年五月十六、十七日にイタリアの北部で発生した洪水について、メローニ首相が十七日から四日後である二十一日に現地入りをしております。 二〇二三年八月三十日にアメリカのフロリダ州に上陸したハリケーンについて、バイデン大統領がその三日後に現地入りをしております。 以上でございます。
○山本太郎君 今の解説以外でも、こちらの資料には、国のトップが二週間も被災地現場に入らなかった事例はなかなか見付けられません。 資料の六。総理が被災後初めて能登半島に訪れたのは一月十四日、地震発生から十三日後。 被災地に入るのがここまで遅くなった理由、教えてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) それは、災害の実情、それぞれのこの状況によるものであると考えております。 今回の災害において、この地理的な制約ですとか、集落のありようですとか、現地のこの分断、道路の分断ですとか、様々な条件を考えましたときに、総理視察、もちろん大事でありますが、現地に混乱を招いてはならない、こういった配慮、これは当然重要なことであります。今回のケースにおいてどのような視察を行うのか、関係者と綿密に検討した結果、御指摘のタイミングで現地に入らせていただきました。
○山本太郎君 道路事情が悪い、混乱するから現地に入るのが二週間後になったんだというのは言い訳にならないんですね。 資料の七。国交省、元日からの二週間、天候が理由で能登空港での発着がなかった日は。
○政府参考人(平岡成哲君) お答えをいたします。 お尋ねのありました令和六年一月一日から十四日までの二週間の期間のうち、天候が悪く能登空港での発着がなかった日は、一月三日、七日、十三日の三日と承知しております。
○山本太郎君 天候が荒れたのは三日間のみなんです。そのほかの十日間は、現地周辺は飛行可能な環境なんですね。わざわざ地上に降りなくていいんですよ、視察。空から見るということでも十分対応できることはあるんです。総理が望めば、発災翌日でも空からの視察は可能であった。どう復旧復興させるか、どれくらいの復興予算が必要になるか、空からの現場の視察を行って被害状況を自分の目でしっかりと把握するチャンスを自ら二週間延ばしたんですよ。 財務省、現時点で能登半島地震に特化した補正予算組まれていますか。
○政府参考人(新川浩嗣君) 能登半島地震への対応につきましては、本年度予算に計上されました予備費において順次対応してきております。したがいまして、現時点において補正予算の編成は行っておりません。
○山本太郎君 来年度予算案に、一月一日以降追加された能登半島地震被災地に特化した予備費以外の項目はありますか。
○政府参考人(新川浩嗣君) 被災地に特化した使用が限定された項目はございません。
○山本太郎君 資料八。これまで政府が発表した能登半島地震に対応する予算の額は。
○政府参考人(新川浩嗣君) 発災から今日までに、予備費などから二千七百六十七億円の予算措置をしてございます。
○山本太郎君 当然、これっぽっちで足りるはずもないんですね。発災は一月一日、今国会開会日は一月二十六日。時間はあったけど、補正予算さえ組もうとしなかった。 資料九、十。次年度予算を審議している最中に災害に特化した補正予算を組む、審議する。過去にあれば、その事例と額を教えてください。
○政府参考人(新川浩嗣君) 阪神・淡路大震災の際に数度にわたり補正予算を計上しておりますが、その当該年度中の補正予算として九五年二月二十四日に提出をいたしました補正予算一兆二百二十三億円でございますが、当該補正予算につきましては、ちょうど当初予算の審議中でもございましたことから、当初予算、それから次年度当初予算、それから当該年度補正予算の質疑を、同時方向で質疑をお願いしたところでございます。
○山本太郎君 総理、なぜ今回、能登半島に特化した補正予算やらなかったんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 阪神・淡路大震災との比較をされましたが、平成七年の阪神・淡路大震災、一月十七日に発災して、国会開会一月二十日でありました。開会目の前でありました。なおかつ、予備費の残高は一千億強しかない、こういった状況にありました。そのまま国会が開会し、そして補正予算を組まざるを得なかった。こういったことでありました。 今回、発災一月一日であります。国会開会まで三週間がありました。この三週間、まずは予備費が四千六百億ありましたので予備費で対応するとともに、国会に提出前の予算があったわけでありますから、三週間の間に予備費を上乗せする、一兆円に上乗せする修正が可能でありましたので、その修正をやるのが最も迅速な対応であると判断をいたしました。そういった判断の下に、今回は予算の修正という形で対応した次第であります。
○山本太郎君 補正予算案出しながらでも別に、補正予算じゃないわ、予備費で出しながらも補正組むということ、無理、無理なことじゃないですよね、できないことじゃないでしょう。どうしてやらないの。 小出しに予備費を積み上げながら三千億程度積み上げるのと、年度内にまずは一兆円を超える補正予算どんと組むから心配しないでくれと、これ、被災地、被災者に対するその安心という意味では天と地の差なんですよ。当面は予備費で事足りるって判断したってことでしょう。その姿勢が……(発言する者あり)ちょっと待ってください。どうして理事がやじ飛ばすの。品がないんじゃないですか。当面は予備費で事足りると判断したと、その姿勢が能登の災害甘く見ている証拠ですよ。 年が明けて起こった大災害に必要な予算は次年度予算には含まれていないんだから、だから最優先で災害に特化した補正予算通す、過去にもやってきたことじゃないですか。当然のことどうしてやらないの。 防衛省聞きますね。防衛省聞きますよ。災害時、自衛隊が行う炊き出し、基本ルールでは食材は誰が用意しますか。
○政府参考人(田中利則君) お答えいたします。 自衛隊が行う給食支援につきましては、原則として、各自治体が栄養バランスを勘案して被災者に提供するメニュー等を考案するとともに、必要な食材を自治体が調達した上で自衛隊に提供いただき、部隊が野外炊事器材により調理を行うということになってございます。
○山本太郎君 今回の災害では、道路状況が悪く物資が入りづらい、被災自治体が食材を調達することは無理だったんですね。 防衛省、今回は人道的観点から自衛隊が持ち込んだ食材で食事の提供などを行ったと聞いています。詳しく教えてください。
○政府参考人(田中利則君) お答えいたします。 自衛隊が被災地に入った当初でございますが、御指摘のように、自治体が自らメニューを考え、必要な食材を準備できない状況にございました。このため、自衛隊におきましては、あらかじめ部隊が既に保有をしている米やみそ、レトルト食品などを被災地に持ち込み、調理を行い、被災者に提供させていただいております。 また、その後でございますが、部隊自らが、発災後も営業を継続している商店などで、米、肉、野菜などの食材を調達し、調理を行うということもございました。一月までは自衛隊が調達した食材で調理を実施し、二月以降、徐々に自治体が調達した食材も使って調理を実施している、こういった状況でございます。
○山本太郎君 内閣府防災、珠洲市の現在の一食当たり必要な配食数、幾つですか。
○政府参考人(高橋謙司君) お答えいたします。 避難者に対する食事の提供数は、避難者それぞれの事情により日々変わるということがございますので、最低でも必要な配食数をお答えすることは困難でございます。 珠洲市に確認したところ、一食当たり、三月一日現在で、避難所にいる避難者千百九十八名の方を上回る食事の提供が実施されており、また在宅避難者に対しても必要な食事が提供されているということでございました。
○山本太郎君 必要食数さえ把握できていなかったんです。今回の問合せで内閣防災は理解したんですね。必要な食数は一食当たり二千五百食なんですよ。縦割り行政の弊害から被災者守るために、縦割りに横串を刺す、調整する、それが内閣府防災なんですけど、組織、既にパンクしています。 現地で活動する幾つかのNPOからもヒアリングしました。自主避難施設含む四十八か所の避難所滞在者が二月二十八日時点で約一千三百人、一月十六日以降市内で行っている全戸ローラー訪問の結果、避難所にお弁当を取りに来る在宅避難者の需要が約一千二百人と推定、合わせて一食二千五百食は必要なんです。発災後はもっと数が必要だったはずなんですね。 資料十二。発災後、珠洲市で自衛隊による最初の炊き出し、いつ行われましたか。
○政府参考人(田中利則君) お答えいたします。 珠洲市におけます最初の給食支援でございますが、一月六日から実施をしております。
○山本太郎君 一月六日、自衛隊による珠洲市での最初の炊き出し、何食提供されましたか。
○政府参考人(田中利則君) お答えいたします。 一月六日の給食支援でございますが、約百食の提供を行っております。
○山本太郎君 発災翌日の話じゃないんです。発災五日後でやっと、一日に百食しか提供できなかったんです。 総理、被災住民に必要な食料、食材、一刻も早く届けて安定的に提供するようにと特別に指示しましたか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 当然のことながら、発災当日からプッシュ型で支援を行うということを申し上げております。 そして、一つ付け加えさせていただきますが、先ほど阪神大震災との比較において財政的な支援も不十分だったというような趣旨の御発言がありましたが、阪神大震災の際には、先ほど申し上げましたように、発災からこの国会の開会まで三日しかなかった、予備費も一千億しかなかった、そういったことで補正予算を組んだわけでありますが、その補正予算を組んだ上で年度内に執行された予算、これ試算いたしますと三千億程度となります。今回は、予備費は四千六百億残っておりました。そして、それを使って既に二千七百六十七億、財政措置を行うことを決めております。 こうした数字的な比較においても、今回の対応が不十分だったという指摘は当たらないと考えています。
○山本太郎君 もう話変わっている中で自分の言い訳ぶっ込まんといてくれます、さっき同じこと言われたでしょう。もう一回答弁したんですか、勘弁してくださいよ。 で、答えていないですよ、ちゃんと。食事に対してちゃんと提供するように言ったんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど冒頭に申し上げました。プッシュ型支援を最大限遂行するようにと、総理として指示を出しております。
○山本太郎君 発災五日後、六日後、こんな状態だったんですよ。プッシュ型、うまくいっていなかったんですね。 発災から二か月以上経過した直近で珠洲市で行われた自衛隊による炊き出し、何食提供されました。
○政府参考人(田中利則君) 直近でございますが、二月二十九日の珠洲市における給食支援でございますが、一日当たりでございますが、約千六百四十食提供させていただいております。
○山本太郎君 直近です。一食当たり二千五百食必要なのに、自衛隊は一日に一千六百四十食しか作れていないんです。何が言いたいか。全く今も支援が足りていない。支援増強してください。 自衛隊員は能力が高い、一生懸命。一方、指示を出す政治の側がピント外れで現実見ていない。だから現場も被災者も今苦しんでいるんです。 県からパンやおにぎりの提供はあるが、パンは日もちするけれども、おにぎりは夕方までに、各避難所に届くまでに賞味期限が切れるというところも出てくるんです。 内閣府防災、災害時、栄養バランス考えたお弁当で食事提供するの一般的ですよね。珠洲市にお弁当が届けられたのはいつですか。
○政府参考人(高橋謙司君) お答えいたします。 おにぎり、パンといった主食以外の食事の提供ということでお答えをさせていただきますと、自衛隊による給食支援、先ほどありましたように一月六日から、また民間団体による炊き出しが遅くとも一月九日から、またプッシュ型による食料支援によりますおかずなどの副菜を伴ったものの提供が一月七日から、それぞれ行われたものと承知をしております。(発言する者あり)
○委員長(櫻井充君) 高橋統括官。
○政府参考人(高橋謙司君) お答えいたします。 様々な食事の提供が行われておりますけれども、例えば県がお弁当の提供を二月の二十二日と二十九日に個別に行われているというようなことは承知をしております。それ以外にも様々な食事の提供が行われているものでございます。
○山本太郎君 パン、おにぎりだけで生活できないんですね。おにぎりにも、先ほど腐るという問題があるということ。発災後からお弁当届いたのは五十二日後なんですよ。中身はファミリーマートの店舗で売っている普通ののり弁と空揚げ弁当を週一回だけ、千五百食だったら県から提供できると。そこから自衛隊が寸断されている道路を迂回して届けてくれる。けれども、全部の場所に時間どおり運び終えるのが困難。賞味期限の問題がある。しかも、高齢で血圧の高い避難者には塩分が強くて厳しいという状態なんですよ。栄養もたんぱく質も足りていないから、ちゃんと野菜の入った温かい食事を提供する必要がある。水道も復旧していない。市内で大規模に炊き出しする事業者もなかなか見付からない。 総理、足りない食事、これ誰が提供されていると思われます。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 被災地の厳しい状況が続いているということについては政府もしっかり受け止めております。 足りない食事を誰が賄っているのか。食事につきましても、ボランティアの皆さんを始め多くの関係者が炊き出し等によって御協力をいただいている、こうした取組に対して心から感謝をしております。
○山本太郎君 NGO、NPOを中心とする炊き出しなんです。その中には技術系のNPOも含まれるんですね。崩れた家、瓦れきの撤去など、重機を使って一刻も早く生活を復旧させるために現地入りする人々です。技術系NPOも炊き出しを行わなければ被災された方々に食事が担保できない状態。やる気にあふれた自衛官、こういうマンパワーありながら一〇〇%生かさずに、民間の善意に甘えて復興を遅らせているということに気付いていただきたいんです。 総理、必要食数に関しては自衛隊の炊き出しで確保するって約束してもらいたいんです。いかがでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 物資支援、もちろんでありますし、自衛隊を始めとする炊き出し、関係者、今最善を尽くしてくれていると承知をしています。もちろん、このボランティアの皆様方にも御協力をいただいている、これは大変有り難いことだと思いますが、関係者がそれぞれの状況の中でそれぞれの立場で被災地支援のために努力をしていただいております。 政府としても、物資の支援を始め、こういった支援をしっかりとバックアップできるように引き続き努力をしてまいります。(発言する者あり)
○委員長(櫻井充君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(櫻井充君) 速記を起こしてください。
○山本太郎君 民間の善意だけじゃ足りないんですよ。自衛隊の数も足りないんですよ。食数がちゃんと満たされていないんです。必要な食数は自衛隊が担保する、約束していただきたいんです。いかがでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 食事は自衛隊だけで賄っているものではありません。地元の自治体を始め関係者の皆さんが力を合わせて食事の確保に御努力いただいています。もちろん自衛隊も最大限の努力をいたしますが、引き続き関係者の皆様方に御協力をお願いしなければならないと思っていますし、政府としても、それをしっかり支援できるよう、バックアップできるよう最大限努力すると先ほど来申し上げております。
○山本太郎君 足りない現実突き付けているんですよ。足りていないものどうするんですか。何で埋めるんですか。自衛隊の供給能力を増やしてください。いかがでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 自衛隊だけではなくして、多くの関係者が努力している。自衛隊だけではなくして、地方自治体と協力をしながら……(発言する者あり)
○委員長(櫻井充君) 答弁をきちんと聞いてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政府として対応しています。御指摘の点をしっかり踏まえながら、引き続き最大限の努力を続けてまいります。足りない点についても、地元の自治体としっかりと意思疎通を図りながら、きめ細かく対応をして拡充をしてまいります。政府の責任であると強く思っております。引き続き努力をいたします。
○山本太郎君 足りないと確認されたら、自衛隊の供給能力増やしてくださるんですね。いかがでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 自衛隊だけではなくして、現実に対してきめ細かく対応することが大事です。自衛隊ももちろん引き続きましての拡充が必要、必要な点あれば拡充いたしますし、他の点についても政府としてしっかり後押ししてまいります。
○山本太郎君 私が今言ったことに関して点検してくださるということでいいですね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 現地の実態については政府として絶えず把握し続けていかなければならないと思います。現地の復興対策本部とも連携しながら、石川県を始め地元自治体とも連携しながら実態の把握に努めてまいりますし、それに対してきめ細かく政府としても対応を行ってまいります。
○山本太郎君 点検してくださるんですか。足りていないということを確認してきたんです。それを点検して、なければそこを埋めてくださるんですか。いかがでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 確認して、足りなければ対応する、当たり前であります。
○山本太郎君 総理が次に能登に入るのはいつですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 現状、具体的な予定は決まっておりません。
○山本太郎君 今月入ってくださいよ。心配ないんですか。笑い事じゃないですよ、大臣たち。今月入ってくれないんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今具体的な日程は決まっていないと申し上げましたが、現地としっかり意思疎通を図り、現状を把握した上で、必要なタイミングで更なる現地入りも考えてまいります。
○山本太郎君 現地、特に珠洲、輪島で今本当に大変な思いをしている被災者を支え続けているNGOたち、NPOたち、この人たちから直接ヒアリングしていただきたいんです。最後にいかがでしょう。
○委員長(櫻井充君) 時間が来ております。簡潔にお願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 前回、ボランティアの方々を始め様々な方々と意見交換をさせていただきました。引き続き、関係者の様々な立場、思い、受け止めるべく努力を続けてまいります。
○委員長(櫻井充君) 時間です。
○山本太郎君 災害が起こって困っている人たちがいるぐらい、全力でやってくださいよ、そのときぐらいは。さんざん裏金でもうけて、大企業にもおいしい思いさせて、で、被災した人たちに対してもう切り捨てるようなことやめてくださいよ。現場でちゃんと実態を知っている人たちから話を聞いてください。もちろん、必要な視察もやられたでしょう。でも、届いていない視察もある。必ずそういう方々からヒアリングしていただきたいんです。
○委員長(櫻井充君) 時間です。
○山本太郎君 よろしくお願いします。
○委員長(櫻井充君) 以上で山本太郎君の質疑は終了いたしました。 これにて基本的質疑は終了いたしました。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(櫻井充君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(櫻井充君) この際、先般、本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員から報告を聴取いたします。 それでは、報告を石橋通宏君にお願いいたします。石橋通宏君。
○石橋通宏君 予算委員会委員派遣の調査につきまして御報告いたします。 派遣団は、櫻井委員長を団長とする十二名で編成され、二月五日及び六日の二日間、沖縄県を訪れ、沖縄県の社会経済情勢や重要施策等について概況説明を聴取するとともに、地域における産業の状況及び離島を含む地域活性化の取組等について調査を行ってまいりました。 まず、沖縄県の社会経済情勢については、県内総生産は本土復帰以降十・四倍となり、同期間の全国の伸び率を大きく上回る一方、一人当たり県民所得は全国最下位であるほか、子育て世帯に占める困窮世帯の割合は改善しつつあるも依然として深刻であるなど課題も見られるとのことでありました。 そのほか、沖縄県の国税収納状況及び貿易動向等について説明を受けました。 次に、沖縄県からは、県政における重要課題等について説明を受けました。沖縄県では、沖縄振興一括交付金、特にハード交付金の減少が著しく、社会資本整備等の遅れによる県民生活への影響が懸念されている。また、米軍基地対策としては引き続き基地負担の軽減を求めている。さらに、産業振興策としては情報通信・物流関連産業の発展に取り組んでいるとのことでありました。 このほか、沖縄県においては、株式会社ANA Cargoを訪問し、那覇空港を中心とした物流ネットワークである「沖縄国際物流ハブ」の現状と課題等について説明を受け、同社の貨物施設を視察しました。 次いで、若狭児童館あっとほーむかめ屋を訪問し、沖縄県における子供の貧困対策、子供の居場所事業の概要等について説明を受けました。 続いて、沖縄健康医療拠点を訪問し、米軍西普天間住宅地区跡地における琉球大学病院等の移設事業の現状等について説明を受け、建設工事現場を視察しました。 次に、沖縄IT津梁パークを訪問し、沖縄県の情報通信関連産業の集積状況、入居企業の事業概要等について説明を受けました。 二日目は石垣島に渡り、陸上自衛隊石垣駐屯地を訪問し、駐屯地の概要及び活動状況等について説明を受け、駐屯地内の施設整備状況等を視察しました。 また、竹富町役場を訪問し、離島における観光振興、防災対策、離島医療等について説明を受けました。 続いて、石垣市役所を訪問し、離島の地理的特性による物価高騰の影響、海洋ごみ対策、国民保護計画等について説明を受けました。 最後に、今回の委員派遣におきましては、視察先の関係者の方々に多大なる御協力をいただきました。ここに深く感謝の意を表するものであります。 調査の詳細につきましては、これを本日の会議録に掲載されますよう、お取り計らいお願いいたしたいと存じます。 以上でございます。
○委員長(櫻井充君) ありがとうございました。 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。 なお、提出された報告書につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(櫻井充君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十三分散会