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213回国会参議院2024/04/26

北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会 第3号

発言数
106
登壇者
13
会派数
8
開催日
2024/04/26

会議録

松下新平自由民主党

○委員長(松下新平君) ただいまから北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、村田享子君、白坂亜紀君及び梶原大介君が委員を辞任され、その補欠として川田龍平君、小林一大君及び山田宏君が選任されました。     ─────────────

松下新平自由民主党

○委員長(松下新平君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官平井康夫君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松下新平自由民主党

○委員長(松下新平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

松下新平自由民主党

○委員長(松下新平君) 北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 立憲民主・社民の三上えりです。よろしくお願いいたします。  去年の四月にこの委員会で質問をさせていただきましたが、この一年、拉致問題で何か進んだことがあったのでしょうか。そんな疑問から今日は質問をさせていただきます。  政府は、昨年から、岸田総理の所信表明演説、そして施政方針演説を始め、拉致問題をひとときもゆるがせにできない人道問題と表現されました。それまでの一刻の猶予も許されないといった表現から変化が見られます。この表現の変化について、先日の閣議で報告された二〇二四年版外交青書では、昨年の時間的制約のある人道問題から、ひとときもゆるがせにできない人道問題と表現を強めたと報じられています。強く表現をされたというふうに繰り返されています。  ひとときもゆるがせにできないとの表現は、単なる政府の言葉遊びではなく、拉致問題について切迫感を強める政府の認識が示されたものと思いますけれども、なぜこのように表現が変わったのか、お聞かせください。拉致問題の現状に関する政府の認識とともに、改めて説明を求めます。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 今、三上委員から御指摘のありました点につきましては、この拉致被害者御家族が御高齢となる中で、何としてでも肉親との対面を果たしたいと、こういう拉致被害者御家族の強い思いを受けまして、拉致問題は時間的制約のあるひとときもゆるがせにすることができない人道問題であるということを強調されたと、こういうふうに認識をしております。  まさに時間的制約のある中で、我が国が特に主体的に取り組まなければならない課題であり、御家族はもとより、国民の間にも差し迫った思いが強まっていると考えております。こうした差し迫った思いをしっかりと共有しながら、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現すべく、引き続き全力で果断に取り組んでまいります。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 拉致被害者、そして御家族、そして政府の切迫感のある思いがこの言葉に課せられたのではないかと思います。  そして、最近の拉致問題の重要トピックは、やはり北朝鮮側が繰り返しメッセージを発出しているということでございます。昨年五月に、北朝鮮の外務次官が、日本が新たな決断を下して関係の改善の活路を模索しようとするのであれば、朝日これ両国が会えない理由はないとの談話を発表いたしました。また、日本は言葉ではなく行動で解決の意思を示すべきだとも要求をしております。  本年一月には、石川県の地震に際して金正恩総書記が日本に向けて見舞いの電報を発出いたしました。他方、本年三月に、金与正党副部長、そして崔善姫外相が日本との接触を一方で拒否する談話を発表いたしました。  こうした北朝鮮のメッセージは、日米間の、日米韓の関係が緊密になる中におきまして、そこに揺さぶりがある狙いがあるようにも捉えられましたが、日本政府はどのように分析をしているのでしょうか。お願いします。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 政府といたしまして、北朝鮮側の意図やまた狙いにつきまして述べる立場にはなく、コメントすることにつきましては差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにせよ、岸田総理は、北朝鮮との間の諸懸案の解決に向けて首脳会談を実現すべく、総理直轄のハイレベルで協議を進めていきたいと述べてきており、政府としてそのための働きかけを引き続き行っていく考えでございます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 このやり取りの中で、あっ、何か動きがあるのかなという大変期待感があったんですけれども、最終的には北朝鮮が日本との対話を拒む姿勢を示しました。拉致問題の解決に向けて、この北朝鮮との交渉が行き詰まって、深刻な、余計深刻な状況に陥ってしまったのではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 政府といたしまして、日朝交渉の現状やまたそれに対する評価につきまして具体的にコメントをすることにつきましては、今後の交渉に影響を及ぼすおそれがあるため、差し控えさせていただきたいというふうに思っております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 先般の衆議院の拉致問題特別委員会でも、政府は同様にコメントを差し控えるという、本当に厳しい状況だとは思うんですけれども、繰り返されました。北朝鮮が出した談話の受け止めを明らかにしないと、明らかにできるところが少しでもあれば明らかにしていただかないと、この状況に進展はないと考えます。  では、北朝鮮側ではなく、日本側の取組について伺います。  ひとときもゆるがせにできないとの強い切迫感があってか、日本政府も積極的に動いております。  例えば、昨年九月の報道におきましては、同年三月と五月に東南アジアの主要都市で日本政府関係者と朝鮮労働党関係者の秘密接触が行われたという報道がございました。本年三月には、在中国日本大使館関係者が、これは電子メールで北朝鮮側に接触を図ったとのことを在中国北朝鮮大使が明らかにしました。  このように、拉致問題の解決に向けまして日本政府の積極的な努力は認めます。最近の日本政府の取組について、改めて御説明をお願いいたします。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 我が国の一貫した方針でありますが、日朝平壌宣言に基づきまして、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化の実現を目指すというものでございます。その中にありまして、時間的制約のある拉致問題につきましてはひとときもゆるがせにできない人道問題でありまして、切迫感を持って取り組まなければならない課題であると、そう認識しているところであります。  岸田総理も繰り返し述べているとおりでありますが、北朝鮮との間の諸懸案を解決をし、日朝間の実りある関係を樹立することは、日朝双方の利益に合致するとともに、地域の平和と安定に大きく寄与するとの考えの下、日朝間の諸懸案の解決に向けて首脳会談を実現すべく、総理直轄のハイレベルで協議を進めていく、こうした考えには変わりはございません。  そのために、様々なルートを通じまして働きかけを絶えず行ってきているところでありますが、これ以上の詳細につきましては、今後の交渉に影響を及ぼすおそれがあるため、明らかにするということにつきましては差し控えさせていただきたいというふうに思っております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 ですから、この報道については事実であったかなかったかということも明らかにできないということでしょうか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 繰り返しになって大変恐縮でございますが、北朝鮮側に対しましては様々なルートを通じて働きかけを絶えず行ってきているところでございますが、これ以上の詳細につきましては、明らかにするということについて差し控えさせていただきたいと思っております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 その政府の姿勢については、結果として、結果として北朝鮮側に日本の接触というのを向こうから暴露されまして、その上、接触を拒むとまで言われておりまして、答弁差し控え作戦が、これがうまくいっているとは私は思えません。  結局、北朝鮮の態度は硬化しているのではないかと思われます。その上、日本政府は何も言わないということは、この国会審議に注目しているかもしれない拉致被害者、そして日本で帰りを待ち続ける御家族にその思いを不安に陥れているのではないでしょうか。  北朝鮮側の談話に対するコメント、そして日本側の取組について答弁を差し控える明確な理由、そしてこれを答弁した場合にどういった事態が生じる懸念があるのか、いま一度具体的な説明をお願いいたします。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 北朝鮮側の発表やまたその内容の一つ一つにコメントすることについては差し控えさせていただきたいというふうに考えておりますが、その上で、岸田総理は、北朝鮮との間の諸懸案の解決に向けて首脳会談を実現すべく、総理直轄のハイレベルで協議を進めていきたいと述べてきておりまして、政府としてそのための働きかけを様々な形で行ってきているところであります。  そのような中におきまして、働きかけの詳細を明らかにすることによりまして、日朝間の協議の実現に向けた機微にわたる調整が一層複雑化するといった様々な悪影響が出る可能性が排除されないということについては、是非御理解を願いたいというふうに思っております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 この繰り返される答弁を拉致被害者、そしてその御家族がどう受け止めているとお考えでしょうか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 拉致被害者の皆様、また御家族の皆様のお気持ちを思うと、今、このように長い期間を掛けまして、今なお実現できていないということについて、私自身も極めて痛恨の思いでいっぱいでございます。  そのため、岸田総理が首脳会談を開催をして、そしてその実現を目指していこうと、これに対しまして様々な働きかけを引き続き粘り強くやっていくということ、その上で、更にその先に光が見えてくることができるようにしていくということが極めて大事かというふうに思っております。  御家族の皆様の思いを考えると、今申し上げたような状況の中で、本当に一日も早くの思いであるということを考えてみますと、大変、心の中の思いを、非常に私は結論が出すことができない今の状態については極めて申し訳なく思うところでございます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 一ミリでも動くよう、質疑を続けます。  続いて、拉致被害者御家族に関する質問に移ります。  拉致被害者御本人とその帰国を待ち続ける御家族の高齢化が、今もお話にございましたけれども進んでおります。  家族会、救う会は、昨年度の運動方針の中で、親の世代の家族が存命のうちに全拉致被害者の一括帰国が実現するのであれば、我が国が人道支援を行うことに反対しないということを掲げられました。  そして、昨年度から今年度に移って、今年度の運動方針では更に踏み込んで、親の世代の家族が存命のうちに全拉致被害者の一括帰国が実現するのであれば、我が国が人道支援を行うことと、我が国が掛けている独自制裁を解除することに反対しないということも掲げられました。  かつて、拉致被害者御家族は北朝鮮への制裁を求めていた立場でございます。葛藤の中で、拉致問題の解決のために非常に重い決断をされたのだと想像し得ります。  同時に、本年度の運動方針では、期限内に全拉致被害者の一括帰国が実現しなかった場合、私たちは強い怒りを持って独自制裁強化を求めるともされていまして、非常に苦しい心境が伝わってまいります。  こうした家族会、救う会の運動方針からは、一刻も早い解決を願う切実な思いが伝わってまいります。政府はどのように受け止めて、今後の対北朝鮮政策に反映されていこうとお考えなのでしょうか。お聞かせください。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 今御指摘のありましたこの家族会、救う会、今後の運動方針、これにつきましては、先月ですが、家族会、救う会から総理に直接手交されました。その際、私も同席をしておりまして、有本明弘さん、横田早紀江さんを始め、御家族の皆さんから、何としてでも肉親との対面を果たしたいと、こういう直接切実な思いを伺うことができたわけでございます。  今御説明いただいたように、もはや一刻の猶予もないという切迫感、これを改めて痛感をいたしまして、拉致問題の解決に向けた御家族や救う会の方々の強い思いの表れと、厳粛な思いで受け止めたところでございます。  これを受けてという御質問もございましたけれども、まさにこの拉致被害者、御家族、先ほど申し上げましたように、御高齢となる中でひとときもゆるがせにできない人道問題であります。  岸田総理は、何としても自分自身の手で拉致問題を解決するんだと、こういう強い決意を述べてきておられます。私自身も、担当大臣として、御家族の差し迫った思いをしっかりと共有して、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国の実現に向けて全力で果断に取り組んでまいりたいと考えております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 国会での答弁が難しくとも、御家族との間で、別の方法でもいいですから、しっかりと情報共有を続けていただけたらと思います。  昨年四月、この委員会で質疑に立ちました。拉致の可能性を排除できない行方不明者、特定失踪者について、政府に対し特定を待っていらっしゃる方もいるということを強く訴えかけました。政府は、今後も事案の真相解明に向けて全力を挙げて取り組んでいく考えですという答弁がございました。北朝鮮による拉致行為があったと確認された場合には、速やかに拉致認定をしていくという答弁です。  その後、政府による新たな拉致被害者は一人も認定がされていません。もっと言えば、田中実さんが認定されたのが二〇〇五年です。松本京子さんが二〇〇六年。以後、誰一人も認定されていません。二十年近くたって、誰一人もです。  こうした中、昨年十月に、特定失踪者の御家族が早期帰国を訴える大規模集会を十三年ぶりに開催されました。この場で、特定失踪者御家族会の今井英輝会長は、拉致問題には命の期限がある、北朝鮮で迎えを待つ人、日本で家族を待つ人、これ以上長くいけば共倒れになる、国民の力で何とか突破口を開いてほしいとの切実な思いを述べられました。これ二〇一〇年なんですけれども、最初で最後として同様の集会が開催されましたけれども、拉致問題が進展しないことから、何とかしなければという思いで、今回二度目の開催が決まったとされています。  この御家族の思い、行方不明者、特定失踪者の御家族への思いに対して政府はどのように受け止めているか、お願いいたします。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 昨年十月でございますが、今委員から御指摘のありましたこの特定失踪者問題調査会主催の拉致被害者・特定失踪者家族の集い、これが開催されまして、御家族の皆様が長きにわたって肉親とお会いできない痛切な思いについてお話をされたと承知をしております。  私自身も、拉致問題担当大臣就任直後でございましたが、昨年の十二月に、政府主催の拉致問題に関するシンポジウムの機会に、この拉致の可能性を排除できない行方不明者の方々の御家族とお会いをいたしまして、切実な訴えを直接お伺いして、大変厳粛な思いで受け止めたところでございます。  政府としては、拉致被害者として認定された十七名以外にも北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者が存在すると、こうした認識の下で、認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のために全力を尽くしてまいります。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 その特定失踪者に関してですけれども、もう一点、田中実さんと金田龍光さんについて伺います。  二〇一四年の拉致問題担当大臣であった古屋圭司議員、そして外務事務次官であった齋木昭隆氏が北朝鮮からの調査報告に田中さんと金田さんの生存情報が含まれていたことをそれぞれはっきりとインタビューで説明をされました。この件については、先般の衆議院拉致問題特別委員会におきまして、我が会派の西村智奈美議員も質疑を行いました。  いま一度伺います。お二人のインタビューにおける発言のとおり、これ日本政府が、これ本当に報道の一つ一つと同類に扱っていただく事案じゃなくて、生存情報が、このお二人が答えたということで、これも事実であったのか。これはもしそうでなければ古屋氏、齋木氏がうそを述べたということになるんですけれども、この辺りのことを改めて伺えますでしょうか。お願いします。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 田中さんやまた金田さんを含みます北朝鮮による拉致被害者や、また拉致の可能性を排除できない方につきましては、平素から情報収集に努めているところでございますが、今後の対応に支障を来すおそれがあることから、その具体的内容やまた報道の一つ一つについてお答えすることは差し控えてきておりまして、この立場は引き続き維持すべきものと考えているところであります。  政府といたしましては、引き続き、全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現するべく、あらゆるチャンスを逃すことなく全力で行動してまいります。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 更なる調査を切に願います。  次に、日本政府は全ての拉致被害者を一括まとめて取り返す方針なのでしょうか。それとも、複数回であっても取り返す考えがあるのでしょうか。お願いします。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 拉致被害者の御家族も御高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題であります。ひとときもゆるがせにできない人道問題であるということであります。  引き続き、認定被害者としての、拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国の実現に向けて全力で取り組んでまいる所存でございます。  その上で、御質問の点を含めまして、今後の交渉における対応方針につきましては、事柄の性質上、明らかにすることについては差し控えさせていただきたいと思っております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 全ての拉致被害者の数について政府は把握しているのか。政府が拉致被害者として認定しているのは十七名、特定失踪者が約四百七十名、そして拉致の可能性が排除できない行方不明者が約八百七十名。  一括まとめての考え方、もう一度お願いします。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 政府といたしましては、拉致被害者として認定された十七名以外にも北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者が存在すると、こうした認識の下で、認定の有無にかかわらず、北朝鮮に拉致された全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向けて取り組んでおります。  北朝鮮による拉致被害者や拉致の可能性を排除できない方については、平素から情報収集に努めておりますが、今後の対応に支障を来すおそれがあることから、その具体的内容についてお答えすることは差し控えたいと思います。  引き続き、認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現すべく全力で果断に取り組んでまいります。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 政府が言うように、拉致問題は最優先の課題でありまして、一日も早い解決が必要です。  同時に、日朝間で安全保障上の大きな懸案となっているのが、核・ミサイル問題でございます。  日本は北朝鮮の核、ミサイルについて直接的な脅威にさらされていることからも、まず率先して北朝鮮の非核化を実現させる必要があります。そのために、具体的に、拉致、核、ミサイル問題を包括的に解決するとの政府の決意は何度も聞いているんですけれども、具体的に何から始めようとしているのか、岸田政権の核廃絶への取組がなかなか見えてきておりません。  北朝鮮の非核化のために日本政府として何から取り組もうと、進めていると、しようとしているのか、御所見をお願いします。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) この北朝鮮によります核・ミサイル開発は、我が国及び国際社会の平和と安全を脅かすものでありまして、断じて容認できません。  北朝鮮の核・ミサイル活動への対応に関しましては、先日の日米首脳会談を始め、日米、日米韓で緊密に連携するとともに、国際会議や各国とのバイ会談等の機会に、北朝鮮の完全な非核化の実現に向けて国際社会が一体となり、安保理決議を完全に履行することが不可欠である点を累次にわたり確認をしてきているところであります。  今後とも、米国、韓国を始め、国際社会とも協力しながら、関連する国連安保理決議の完全な履行を進め、核・ミサイル計画の完全な廃棄を求めていく考えであります。

松下新平自由民主党

○委員長(松下新平君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 答弁差し控えて、膠着状態が続いているこの拉致問題、一刻も早い解決への動きを強く申し上げ、質問は以上です。  ありがとうございます。

石川博崇公明党

○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。今日はどうぞよろしくお願いいたします。  ただいま三上先生からもございましたが、今年に入りまして特に北朝鮮は繰り返し日本に関する談話等を発表しております。元旦に発生した能登半島地震に対する金正恩総書記の見舞いの電報に始まり、また金与正氏からは私の知る限り三度にわたって談話が示されているところでございます。歩み寄りの姿勢が示されたり、また逆に対話を拒否したりと、硬軟織り交ぜた主張が展開されております。  ここにどういう一体意図があるのか、あるいはその発表内容が何なのか、この一つ一つについて政府からコメントできる立場ではないということは承知をしておりますので、その質問はいたしませんけれども、しかし、この全く一貫性のない北朝鮮側の談話の中で、残念ながら、拉致問題については解決済みという立場は崩しておりません。こうした北朝鮮の姿勢は、拉致被害者御本人、またその帰国を切に願い続けていらっしゃる御家族のことを考えると、決して受け入れることができないものでございます。  改めて、林担当大臣から、拉致問題は解決済みとの主張は断じて受け入れられないとの日本の姿勢を明確にしていただいて、今後とも毅然とした態度で北朝鮮との交渉を模索していただく、その決意をお伺いをしたいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) これは外交に関することでもあるので、外務大臣からお答えさせていただければと思います。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) この我が国の一貫した方針でございますが、日朝平壌宣言に基づきまして、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決をし、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化の実現を目指すというものでございます。  その中にありまして、時間的制約のある拉致問題はひとときもゆるがせにできない人道問題であり、切迫感を持って取り組まなければならない課題であると認識をしております。  日朝間の諸懸案の解決に向けましては、首脳会談を実現するべく、総理直轄のハイレベルで協議を進めていく旨を岸田総理御自身も繰り返し述べているところでございまして、この方針に変わりはないものでございます。

石川博崇公明党

○石川博崇君 北朝鮮から様々な談話等が出ているわけでございますけれども、今後とも、今大臣がおっしゃっていただいたとおり、拉致問題は解決済みとの主張は断じて受け入れられないという強い姿勢で臨んでいただきたいというふうに思います。  その上で、拉致問題解決のためには他国との連携が極めて重要でございます。上川大臣も、米国、韓国、中国を始めとする国際社会との緊密な連携も重要というふうに認識を示されております。  そこで、まずは、先般、総理訪米も行われた米国との協力関係について伺いたいと思います。  訪米の際、バイデン大統領は、岸田総理が日朝首脳会談を実現を目指している考えについて支持を表明していただいて、岸田総理を信頼しているというふうに発言をしていただきました。バイデン大統領は、一昨年五月に訪日した際に拉致被害者御家族とも面会していただいて、私も同じ気持ちですと述べていただくなど、拉致問題に対しても強い思いを抱いていただいていると認識しております。  今般の日米首脳会談で確認された点を含めて、拉致問題解決に向けてバイデン政権とどのように協力をしていくのか、外務省の説明を伺いたいと思います。

濱本幸也外務省大臣官房参事官

○政府参考人(濱本幸也君) お答え申し上げます。  拉致問題の解決のためには、我が国自身の主体的な取組に加え、米国や韓国を始めとする国際社会との緊密に連携することが重要と考えております。  こうした観点から、先般の日米首脳会談におきまして、岸田総理から拉致問題の即時解決に向けた米国の引き続きの理解と協力を求め、バイデン大統領から力強い支持を改めて得ることができたことは重要な成果と考えております。  御家族も御高齢になる中、時間的制約のある拉致問題はひとときもゆるがせにできない人道問題でございます。引き続き、米国を始めとする国際社会と緊密に連携しながら、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するため、あらゆるチャンスを逃すことなく全力で行動していくという考えでございます。

石川博崇公明党

○石川博崇君 アメリカでは、今年十一月に大統領選挙が予定されております。我が国国内でも、もしトランプ大統領、元大統領が当選をした場合、いわゆるもしトラについて様々な論評がなされております。北朝鮮政策につきましても、例えば、二度の米朝首脳会談を果たしたトランプ前大統領ですので、拉致問題が動き出す契機になるといった見方もございます。しかしながら、一方で、バイデン大統領が再選を果たした場合にも、これまでハイレベルで会談を積み重ね、認識をすり合わせてきた日米関係の継続というものも日本にとって大きな強みというふうにも考えます。  大事なことは、十一月、大統領選挙の結果がどうなろうとも、米国との強固な結束の下に拉致問題の解決に全力を尽くすとの揺るがぬ姿勢を強調していただくことが大事かと思っております。  上川大臣の見解をお聞かせいただければと思います。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) この拉致問題の解決のためには、我が国自身の主体的な取組に加えまして、米国や韓国を始めとする国際社会と緊密に連携することも重要であります。  先般の日米首脳会談におきましても、先ほど答弁の中にありましたとおり、バイデン大統領から拉致問題の即時解決に向けて改めて力強い支持を得ることができました。  他国の内政について政府の立場でコメントすることは差し控えさせていただきますが、米国の大統領選挙の結果にかかわらず、拉致問題を含む北朝鮮への対応につきましては、日米で緊密に連携をして対応していく考えに変わりはございません。

石川博崇公明党

○石川博崇君 ありがとうございます。  続いて、中国について伺いたいと思います。  中国は、北朝鮮との貿易がコロナ禍以前の水準に回復しつつあると言われております。また、今年、二〇二四年が中朝の国交樹立七十五周年に当たることから政府高官の往来が活発化しておりまして、特に最近、北朝鮮との関係が深まっているとの見方がございます。  このような状況を踏まえて、拉致問題の解決に向け中国は一体どのような役割を果たし得ると考えているのか、上川外務大臣の認識を伺いたいと思います。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 拉致問題の解決のためには、我が国自身の主体的な取組に加えまして、国際社会との緊密な連携も重要でございます。  北朝鮮と緊密な関係にあります中国との連携は重要でありまして、私自身も、昨年十一月の日中外相会談におきまして、王毅中国外交部長との間で拉致問題を含みます北朝鮮情勢について意見交換をし、国際場裏において引き続き緊密に意思疎通していくことで一致をいたしております。  引き続き、米国、韓国、中国を含みます国際社会とも緊密に連携しながら、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するべく、あらゆるチャンス、あらゆるチャンス、これを逃すことなく全力で行動していく所存でございます。

石川博崇公明党

○石川博崇君 ありがとうございます。  前回、私がこの委員会で質疑をさせていただいたのは五年前、二〇一八年のことでございますが、そのときは日中韓サミットについてお伺いをさせていただきました。その年、五年前の二〇一八年の五月に行われた日中韓サミットにおいては、初めて、当時の安倍総理からの強い働きかけもあって、日中韓サミットの成果文書に初めて拉致問題が言及されたところでございます。  報道では、この四年間、日中韓サミット開催されておりませんけれども、報道ではこの五月の下旬にも開催する方向で調整中というふうに報じられておりますので、是非早期の開催を期待をしたいというふうに思っております。  日中韓サミットの実現に全力を尽くしていただきたいと、その決意を伺うとともに、これを通じて拉致問題の解決に向けて連携強化の機会としていただきたいと思いますけれども、上川大臣の御見解、御所見をお伺いしたいと思います。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 地域の平和と繁栄に大きな責任を共有する日中韓の三首脳が一堂に会し、日中韓の協力の方向性や具体的な協力の在り方、また地域の諸課題について議論をすることは大変有意義だと考えております。  私が出席いたしました昨年十一月の日中韓外相会議におきましては、なるべく早期で適切な時期のサミット開催に向け作業を加速させることで一致をいたしました。また、私からは、拉致問題の即時解決に向けた引き続きの理解と協力を改めて求めたところでございます。  日中韓サミットの日程や議題はまだ確定しておりませんが、我が国といたしましては、この外相会議でのやり取りも踏まえた議論を行っていきたいと思います。  政府としては、引き続き、韓国や中国を始めとする国際社会と緊密に連携しながら、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するべく、あらゆるチャンス、これを逃すことなく全力で行動してまいります。

石川博崇公明党

○石川博崇君 日中韓サミットの早期開催を御期待申し上げたいというふうに思います。  次に、韓国との連携についてもお伺いをしたいと思います。  韓国では、尹錫悦大統領就任以降、シャトル外交の復活に象徴されますように、日韓関係は非常に良好なものとして推移をしております。米国のみならず、日本との関係が一層緊密になっている今の韓国も、拉致問題の解決に向けて非常に心強いパートナーだというふうに思っております。  昨年八月に行われました日米韓の首脳会合におきましても、拉致問題の解決に、取組について米韓両国から支持を得られたことに加えて、共同声明では、拉致問題を含む北朝鮮における人権の尊重を促進するための協力を強化することにコミットするといったことが表明をされました。  また、韓国政府の対北朝鮮政策を統括する金暎浩統一相のインタビューによれば、本年二月以降、韓国統一省が行っている韓国内脱北者への聞き取り調査に際して、日本人拉致被害者の情報を問う取組も進めているとのことでございます。  日本政府は、拉致問題の解決に向けて、この韓国統一省との連携を含む韓国尹政権との協力をどのように進展させていくのか、外務省の見解を伺いたいと思います。

濱本幸也外務省大臣官房参事官

○政府参考人(濱本幸也君) お答え申し上げます。  韓国との間におきましても、本年二月の日韓外相会談及び日米韓外相会談、会合におきまして、外相間で率直な意見交換を行い、拉致問題を含む北朝鮮の人権問題について緊密な連携を改めて確認したところでございます。  委員御指摘のとおり、金暎浩韓国統一相が日本人拉致問題を含む北朝鮮の人権問題の解決を柱の一つとして取り組むと報じられていることは承知しておりまして、引き続き、米国や韓国を始めとします国際社会と緊密に連携しながら、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するため、あらゆるチャンスを逃すことなく全力で果断に行動してまいる、そういう考えでございます。

石川博崇公明党

○石川博崇君 この韓国でございますけれども、本年四月に行われた韓国の総選挙では、最大野党、共に民主党が過半数を大きく上回る議席を獲得し、尹政権にとって大変厳しい結果となりました。  これは他国の国内政治のことでございますので、コメントは難しいかと思いますけれども、拉致問題の解決に向けて日韓の協力関係は極めて重要な中、今回の韓国総選挙の結果について日本政府はどのように認識しているのか、また、この選挙の結果を踏まえて、今後拉致問題における日韓の協力をどのように維持強化しようと考えているのか、上川大臣の見解をお伺いしたいと思います。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 選挙は他国の内政に関する事項でございまして、日本政府としてコメントすることは差し控えさせていただきます。  その上で申し上げれば、日韓両国は国際社会の諸課題の対処にパートナーとして協力していくべき重要な隣国同士であります。日韓の対話と協力は、昨年来、政治、安全保障、経済、文化など様々な分野で、質、量共に力強く拡大してきているところでもございます。  私自身、本年二月の日韓外相会談及び日米韓外相会談で、趙兌烈韓国外交部長官との間で率直な意見交換を行い、拉致問題を含む北朝鮮の人権問題についても緊密な連携を改めて確認したところでございます。  韓国を始めとする国際社会と緊密に連携しながら、引き続き、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するため、あらゆるチャンスを逃すことなく全力で行動してまいります。

石川博崇公明党

○石川博崇君 ありがとうございました。  時間ですので終わらせていただきますが、全ての拉致被害者の方々の一日も早い御帰国に向けて全力を挙げていただきますよう要望いたしまして、質問とさせていただきます。  大変ありがとうございました。

中条きよし日本維新の会・教育無償化を実現する会

○中条きよし君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の中条きよしでございます。  北朝鮮による日本国民の拉致、国民の人権と日本の主権に関わる重要な問題について質疑をいたしますので、よろしくお願いをいたします。  私自身、北朝鮮による拉致問題について、多くの国民同様、非常に強い憤りを持っております。そして、その思いは日増しするばかりです。各委員の先生方も政府の皆さんも思いは同じであると信じております。  この憤りですが、もちろん一義的には、実際に拉致を行い、その後もまるで人質交渉でもするかのように不誠実な態度を取り続ける北朝鮮に対して向くものであることは間違いありません。しかし一方では、長きにわたって日本政府が何の進展も見出せない、何の成果も出せていないことについても強い疑問を持たざるを得ません。  もちろん、それぞれ担当大臣、政府職員の皆さんが不断の努力を続けてこられたことは理解しております。しかし、最初に拉致が起きたと考えられる一九七〇年代から数えると、既に半世紀が経過しようとしています。二〇〇二年に全面的な解決に向かうかに見えた当時の小泉総理と金正日総書記との首脳会談、そして五人の被害者の方々の帰国から数えて既に二十年以上は経過しています。  北朝鮮による拉致被害者家族連絡会、家族会、いわゆる家族会の方々のうち、親世代の方は、有本恵子さんのお父様である明弘さん、そして横田めぐみさんのお母様である早紀江さんの二人だけとなって、それぞれ体調にも不安があると伺っております。既に亡くなられた御家族も多く、家族に再会したいという人として当然の思いを持ちながら亡くなっていかれた方々の悔しさを思うと、本当に心が痛みます。  このような状況下にあって、岸田総理御自身も認めておられるとおり、先ほども言われたとおり、ひとときもゆるがせにできない状況であり、一刻も早い問題の解決が望まれます。  そこで、まず、このような状況、進展について政府にお尋ねをいたします。  政府の御努力はもちろん承知していますし、一定の理解はしますが、一方で、二〇〇二年の訪朝から何の進展、成果も出ていないことについて、自らをどのように評価しておられるのか、お聞かせをください。そしてまた、それを踏まえて、今後具体的にいつまでに何をどうしていきたいのかと考えておられるのか、それをお答えください。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 拉致被害者御家族も御高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題はひとときもゆるがせにできない人道問題でございます。  二〇〇二年に五名の拉致被害者の方々が御帰国されて以来二十二年、一人の拉致被害者の御帰国も実現していないことは痛恨の極みでございます。  岸田総理も繰り返し述べているとおり、北朝鮮との間の諸懸案を解決し、日朝間の実りある関係を樹立することは、日朝双方の利益に合致するとともに、地域の平和と安定に大きく寄与すると、こうした考えの下、日朝間の諸懸案の解決に向けて、首脳会談、これを実現すべく、総理直轄のハイレベルで協議を進めていく考えでございます。  そのために、様々なルートを通じまして働きかけを絶えず行ってきているところでございますが、御質問の点も含めまして、これ以上詳細につきましては、今後の交渉に影響を及ぼすおそれがあるため、明らかにすることにつきましては差し控えさせていただきたいと思っております。

中条きよし日本維新の会・教育無償化を実現する会

○中条きよし君 ありがとうございます。  成果、進展とは、被害者の方々が帰国されることです。もちろん一人も取り残すことなくです。一刻も早く拉致された方々を北朝鮮から取り戻す、御家族と同じ場所で、この日本で御家族一緒に私たちと同じ時間を共有できるようにすべく、一層の努力をお願いいたします。  次に、国民全体で憤りを共有し、返還を迫っていく姿勢を示すべきではないかという点について申し上げたいと思います。  拉致問題に関係する直近の質疑を拝聴しておりますと、それぞれの大臣から、いわゆる家族会、救う会の御要望について厳粛に受け止めるという答弁をされていると思います。この問題の重要性、御家族の切なる思いに鑑みれば、厳粛に受け止めるというのは、これはもう当然のことです。しかし、更に踏み込み、大臣、政府職員はもちろん、私たちも自分のこととして捉えるべきではないでしょうか。  ある日、夕食の時間には帰ってくるはずだった娘が帰ってこない。留学に行ったきり連絡が取れない。少し出かけただけのはずの兄弟が帰ってこない。不安なまま警察に相談しても何が起きているか分からない。何年も何年も心配をした末、どうも外国に連れ去られたらしい、なのに政府は取り戻すことさえできずにいる。しかも、そのような身を切られるような心配する日々が半世紀近くも続いている。人ごとでは済まされないことです。我々は怒っています。国民全員が怒りを共有していると思います。この怒りの下に北朝鮮に被害者を返せと迫るべきです。  一方で、現在大学生くらいの若い世代にしてみれば、二〇〇二年の小泉総理の訪朝さえ生まれた頃の話になっています。知るきっかけがなければ、なかなか実感として捉えることは難しいと思います。しかし、先ほど述べたことは、どこか遠い世界で起きたことではなくて、ごく身近に起きた許されざる暴挙なんだと、この怒りは世代を問わず共有できることだと思います。  そこで、政府にお尋ねをいたします。  直接に拉致事件を知らない世代を含め、しっかりとした普及啓発を行い、国民全体で怒りを共有し、北朝鮮に返還を迫るべきではないでしょうか。具体的にどういう普及啓発を行っているのかの確認も含めて、お考えをお聞かせください。

平井康夫内閣官房内閣審議官

○政府参考人(平井康夫君) お答え申し上げます。  拉致問題の解決のためには、国民が心を一つにして全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現への強い意思を示すことが拉致問題解決に向けた力強い後押しとなるところ、拉致問題に触れる機会の少なかった若い世代への啓発が重要な課題となっております。  そこで、政府では、若い世代への啓発の取組を強化しておりまして、例えば、小中学生を対象とした子供向けパンフレットを作成し、毎年全国の教育委員会に対してアニメ「めぐみ」と併せて教育現場での活用をお願いしているほか、SNSを活用した発信の多様化にも取り組んでおります。  また、中高生を対象とした作文コンクールを実施するとともに、令和五年度からの新たな取組として、全国の都道府県及び政令指定都市教育委員会から推薦された中学生が東京に集まり、拉致問題について学び、拉致問題を同世代、家族、地域の人に自分事として考えてもらうための動画のアイデアをグループに分かれて話し合う、拉致問題に関する中学生サミットを開催いたしました。本サミットに参加した中学生のアイデアを基に制作した広報啓発動画とメーキングムービーにつきましては、SNSや地上波の政府広報提供番組内のCM等での積極的な発信も行っております。  このほか、教員を目指す大学生を対象とした拉致問題の模擬授業を含む実践的なカリキュラム、全国の小学校から高等学校の教員等を対象とした拉致問題に関する研修等も行っているところであります。  引き続き、どのような手段が有効かとの観点から不断の検討を行いつつ、拉致問題に関する啓発活動に積極的に取り組んでいく考えであります。

中条きよし日本維新の会・教育無償化を実現する会

○中条きよし君 ありがとうございます。  引き続きとはいえ、時間も限られているので、その効果も含めて、短時間で高い効果を得られる広報なども積極的に御検討ください。  今年は、年明け早々に金正恩委員長が岸田総理に見舞いの電報を発出した後、金与正氏、崔善姫外相が次々と日朝首脳会談の実現をめぐって様々に揺さぶりを掛けてきています。総理も、御自身直轄のハイレベルでの協議を続けていくと強い意欲を示しておられます。また、先日、十日の日米首脳会談においても、バイデン大統領から即時解決に向けた米国のコミットメントに変わりがないことも御確認をいただいている状況です。  そこで、政府にお尋ねします。  年明けからの一連の北朝鮮側の発言や日米首脳会談を踏まえて、総合的に現在の状況をどう評価しているのか、お聞かせを願います。

濱本幸也外務省大臣官房参事官

○政府参考人(濱本幸也君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、本年に入りましてから、北朝鮮側から日朝関係に関する発信が複数行われているということでございます。また、先般の日米首脳会談では、北朝鮮との対話の道が開かれているという共通認識も踏まえて、核・ミサイル開発を含む北朝鮮情勢について率直な意見交換を行い、一層緊密に連携していく、対応していくことで一致したところでございます。また、拉致問題の即時解決に向け、バイデン大統領から力強い支持を改めて得ることができたということでございます。  政府としましては、引き続き、日朝間の諸懸案の解決に向けて、首脳会談を実現すべく、総理直轄のハイレベルで協議を進めていく考えでございます。

中条きよし日本維新の会・教育無償化を実現する会

○中条きよし君 外交ですので、お答えできること、できないことあろうかと思いますが、このことは申し上げたいと思います。  我々国民が安心して毎日を過ごせるのは、日本が国家として何があってもきちんと守ってくれる、万一何かあっても必ず助けに来てくれるはずだと、その約束を信じてもらえてこその国家ではないでしょうか。  この五十年余りにわたって、日本は国家として被害者の方々、家族の方々にこの約束を果たしてこられたんでしょうか。国内に工作員を侵入させた。その上、何の罪もない平穏な生活を送っていた国民を領海外に連れ去られた。その後、半世紀近くにわたって多くの被害者を取り戻せずにいる。ちゃんと守ってもらえる、何かあってもきっと助けに来てくれるはずだ、この信頼は日本の国家としての主権への信頼です。国民あっての国家、国民を守れてこその日本ではないでしょうか。  そこで、改めて、被害者の方々への返還に向けて、外務大臣、そして担当大臣から強い決意をお伺いいたしたいと思います。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 我が国の一貫した方針は、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決をし、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化の実現を目指すというものであります。とりわけ、拉致被害者御家族も御高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題はひとときもゆるがせにできない人道問題でありまして、二〇〇二年に五名の拉致被害者の方々が御帰国されて以来二十二年、一人の拉致被害者の御帰国も実現していないことは痛恨の極みでございます。  私自身、二〇〇六年、衆議院の拉致問題特別委員会のメンバーとして、新潟県の横田めぐみさんの拉致の現場を視察をいたしました。あの年齢で一人連れ去られためぐみさんのことを想像するだけで、胸が苦しくなる思いでございました。そうした苦しみの中で活動を本当に続けていらっしゃる拉致被害者御家族の強い思いを感じると、これをしっかりと受け止めて、米国や韓国を始めとする国際社会と緊密に連携しながら、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するため、あらゆるチャンス、これを逃すことなく全力で行動してまいります。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 二〇〇二年に五人の拉致被害者の方々が帰国されて以来、一人の拉致被害者の御帰国も実現していないということは痛恨の極みであり、誠に申し訳なく思っております。  御家族の方々からは長年にわたる苦しみと悲しみを直接お伺いしてきておりまして、拉致問題の解決にはもはや一刻の猶予もないという切迫感、これを痛感しております。  先週十八日でございましたが、家族会の皆さんとトーマス・グリーンフィールド米国国連大使との面会が行われた際にも担当大臣として同席させていただきましたが、御家族の一日も早い肉親との再会実現したいと、こうした切実な思い、改めて直接お伺いいたしました。  拉致被害者御家族が御高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題、これはひとときもゆるがせにできない人道問題であります。私自身、担当大臣として、御家族の差し迫った思い、これしっかりと共有して、全ての拉致被害者を必ず取り戻すと、こういう決意を持って全力で取り組んでまいります。

中条きよし日本維新の会・教育無償化を実現する会

○中条きよし君 ありがとうございます。  まだまだ質問したいんですが、ちょっと長くなりそうなので、最後にします。  北朝鮮による日本国民の拉致、この問題は、超党派で、また日本国民全体で憤りを、怒りを共有して返還を迫る問題であると改めて申し上げたいと思います。  各大臣、政府には、日夜の御調整、不断の努力を続けておられることに対して心から謝意を申し上げます。是非、被害者やその家族の痛ましいお気持ちを御自分のことと捉えて、正義と良心を持って御対応をいただくよう改めてお願いをして、終わりたいと思います。  ありがとうございました。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 国民民主党の川合です。  時間がないので、早速始めたいと思いますが、お手元に三枚資料を配らせていただきました。特定失踪者問題調査会が北朝鮮向けのラジオ短波放送を行っております「しおかぜ」の送信に関する現状と課題ということでの資料を付けさせていただいております。  この短波放送を使って北朝鮮に向けて拉致被害者へのメッセージをずっと発信し続けていると。この送信施設の中で、この「しおかぜ」が使っている百キロワットの送信機が今回廃棄されるということになり、整理、統廃合をされるということを知りまして、この特定失踪者問題調査会の方からこの百キロワット送信機の維持更新ということについての要請をお願いをしたいということの問題提起があり、昨年十二月四日の拉致特において上川大臣にこのことについて指摘をさせていただきました。その折、上川大臣は、様々な通信手段を活用していかに戦略的かつ効果的に発信できるかということについては不断の検討をしてまいりたいと御答弁をいただいています。  現在に至るまでの間の検討状況についての御報告をお願いします。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 政府といたしましては、これまでも様々な手段を通じまして、我が国の政策や取組、立場に対しましての国際社会の理解と支持を得るための戦略的な対外発信を展開してきているところでございます。  御指摘いただきましたこのアナログ放送につきましては、これは外務省の所管ではございませんが、NHKワールドJAPANが一部の国・地域におきまして多言語での短波放送を実施していると承知をしておりまして、重要なツールであると認識をしているところでございます。  対外発信につきまして、今、常にその効果を検証しているところでありますが、その中にありましても、委員御指摘をいただきましたより効果的な発信、これを不断に検討し、またその実現についても模索していくということについて前回お答えをしたところでございます。  今、広報全体の在り方も含めまして検討を進めているところでございまして、この短波放送の存続の問題、さらにはその他のSNS等を通じた様々な取組、あるいは、対北朝鮮のところのみならず、国際社会全体にどういう発信ができるかのことも含めまして、更なる検討を進めてまいりたいと思っております。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 この北朝鮮向けラジオは多言語放送ではなくて日本語で、拉致されている、北朝鮮に拉致されている日本人の方に向けて発信をしておりますので、多言語というのはこの場合余り関係ないということを御指摘をさせていただきたいと思います。  その上で、NHKに対して昨年の十月に、この特定失踪者問題調査会の方からこの送信施設維持についての要請文書というのを実は出したようでありまして、二枚目の資料にそのときの要請文書を付けさせていただいております。これが昨年十月十一日であります。その要請文書に対して回答が返ってきたのが、ついこの間、令和六年四月十六日、半年以上たって実は回答が返ってまいりまして、書かれている内容がこの三枚目の資料ということになります。  書かれている内容に中身は全くない上に、失礼なことに発信者がNHKと書いてあるんですね。誰が出したのかすら分からないと。はぐらかしているとしか言えない、ふざけた非常に無礼な文書であります。とんでもないので、うそだと思われたら困るものですから、本当に実物を持ってきたということであります。  私が指摘させていただきたいのは、一昨年の衆議院の予算委員会において、NHKの当時前田会長が、調査会、KDDI、NHKの三者協議の場において調査会から御要望をいただいた際には、覚書を踏まえて検討すると御答弁されているわけであります。  三者協議を行うということを通じてこの百キロワット送信機の維持更新ということについての要請を特定失踪者問題調査会が行っているわけですから、この三者協議を行うようNHKに対して要請するべきではないのかと思うんですけれども、拉致問題担当大臣に御見解をお伺いします。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 今委員からお話のありましたこの「しおかぜ」の送信設備でございますが、短波放送施設を所有そして管理するKDDI、施設の賃借人であり免許人である特定失踪者問題調査会、同様に施設の賃借人であるNHK、この三者間の取決めに基づき運用されていると承知をしております。  この当事者であるこれら三者間で協議を尽くしていただくということが何より重要であると考えておりますが、政府としては、「しおかぜ」の担う重要な役割等を踏まえて、NHK等から適時に状況を確認しながら、機会を捉えて二波体制による安定的な運用に向けた検討を促しているところでございます。  三者間の協議が円滑に進むこと、これ期待しておりますが、これからもこの機会を捉えて、関係者に対しては検討を促してまいりたいと思っております。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 是非お願いしたいと思います。  改めて両大臣に申し上げたいのは、この一連のやり取りをしていても、具体的なこともはっきり言えないし、目に見える形で進展していることが何もない状況の中で、目に見える形で働きかけを行っている数少ない実はこれツールなわけであります。日本が主体的に情報発信することで日本側の姿勢を示すということ、同時に、長年にわたって北朝鮮に拉致されている方々を勇気付けるといったような意味でも大変これ意味があることであって、これは、これをどう扱って今後どう維持していくのかということ、このことこそが拉致問題に対する政府の姿勢につながっていると私は思います。  NHKが運営しているからNHKに、若しくはKDDIにということではないということであり、是非これはNHKに対して働きかけを行っていただいて、「しおかぜ」の放送、北朝鮮に拉致されている方々に対するメッセージを発信し続けられる体制、これをお取りいただくことが、ことこそが、岸田内閣がおっしゃっている拉致問題をもう一刻もゆるがせにできない課題なんだということを姿勢で示すことにつながるということだと私は思っておりますけど、改めて林大臣、いかがでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) まさに委員がおっしゃったように、この「しおかぜ」が大変重要な役割を担っておると考えております。  そうしたことも踏まえまして、拉致被害者等に向けた情報発信に支障が生じないように、令和六年度のNHK収支予算に付する総務大臣の意見というのがございますが、ここにおきまして、八俣送信所の送信設備の移行工事について迅速かつ確実に努めること、これを求めておりまして、NHKとの打合せ等においては随時伝えてきておるところでございます。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 そういう働きかけ、指示をお出しいただくということは結構なんですが、一枚目の資料のところにも書かせていただいておりますけれど、百キロワット送信機、三百キロワット四機が残るということで、三百キロワットの高出力のもので代替すればいいじゃないのかとお考えになるかもしれませんが、隣の、海挟んで隣の国ということもあり、余り高出力の発信機だと、あっ、送信機だと、他国、ほかの国との間で混線が生じたりということで様々な支障が生じると。したがって、百キロワット送信機の方がむしろ北朝鮮辺りだと要は受信をしやすいということがどうやら実際の事情としてはあります。そのことを是非お含みおきいただきたいということが一つ。  それともう一つは、今回、廃棄してしまうということになりますけれども、いわゆるそこの短波放送の周波数帯を各国がどのぐらい保持しているのかということを考えたときに、日本は他国に比べてかなり少ないです。したがって、ここまで整理、統廃合するということではなく、むしろ短波放送を使って、フェイクニュースに対してもこれは大変強いですし、緊急時、インターネットが途絶したときにも短波放送は使えるわけでありますので、補助的な通信手段という意味でも極めて有力なツールになるということを考えたときに、短波放送の在り方というものもいま一度考え直すべきじゃないのかということも提案をさせていただきたいと思います。  その上で、この二機の廃棄する百キロワット送信機に関しては、仮にこれを最新のものに更新したとしても、二機でおおむね十億円ちょっと、十二億円ぐらいではないのかという話も実は聞いております。国の姿勢を示すということ、そのことも含めて私自身は検討に値するものではないのかということを感じておりますので、そのことを申し添えさせていただきたいと思います。  次の質問に行きたいと思いましたが、時間がどうやら来てしまいましたので、私の質問はこれで終わりにさせていただきたいと思いますが、是非、目に見える形での取組を進めていただくことをお願いしたいと思います。  終わります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  国連安全保障理事会は三月二十八日に、対北朝鮮制裁決議の履行状況を監視する専門家パネルの任期を延長する決議案を否決しました。ロシアが拒否権を行使し、中国が棄権をしました。  専門家パネルは、資産凍結や渡航禁止などの制裁対象となる個人、団体を指定する北朝鮮制裁委員会の下部組織で、二〇〇九年に安保理決議に基づいて設置をされております。国連加盟国、関係機関などから安保理決議に基づく制裁措置の履行状況に関する情報収集、そして審査、分析をし、北朝鮮制裁委員会の任務遂行支援をしてきたわけであります。加盟国によるこの制裁措置の履行状況等については、年二回報告書を作成し、安保理に提出をしてきたわけですね。  この一年ごとの任期を延長する決議案は、これまで全会一致で採択をされてきたわけでありますが、今回、この約十四年間続いてきた活動が止まるということになります。拉致問題の解決にも悪い影響があるんじゃないかと憂慮の声も上がっておりますが、日本政府としてはこの事態をどのように受け止めていらっしゃるでしょうか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 三月二十八日に、国連安保理におきまして、北朝鮮制裁委員会専門家パネルのマンデートに関します安保理決議案がロシアの拒否権行使によりまして否決されたことは、誠に遺憾でございます。  本パネルは、二〇〇九年の設置以来、毎年全会一致でマンデートを延長し、その調査活動を通じまして関連の安保理決議の実効性を向上させるための重要な役割を果たしてきたものでございます。  常任理事国として、国際の平和とそして安全の維持に大きな責任を負うべきロシアが拒否権を行使するという選択をしたことは、国連及び多国間主義の軽視でありまして、またグローバルな核不拡散体制を維持するという安保理理事国としての重責に反する行為であり、残念であります。  我が国といたしましては、安保理理事国として、引き続き、北朝鮮制裁委員会での議論を含めまして、北朝鮮への対応に関する議論に積極的に関与をし、他の理事会国等と緊密に意思疎通を行いつつ、安保理が本来の役割を果たすよう尽力してまいりたいと考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 非常任理事国のスイスの国連大使は、制裁違反の記録という重要な作業ができなくなると指摘をし、制裁を監視する代わりの組織や方法などの検討も訴えております。アメリカの国連大使は、訪日中の四月十九日の会見で、三つの代替案を検討しているということも明らかにしております。  こうしたことも含めて、政府もこの専門家パネルが安保理決議の実効性向上のために重要な役割を確保してきた、それを今後も同様に確保していくためにどういうふうに対応をされていくつもりでしょうか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 政府といたしましては、この関連の安保理決議の完全な履行に向けまして、米国、韓国を始めとする同志国とこれまで以上に緊密に連携をしながら、更なる対応につきましても検討をしているところでございます。  また、安保理理事国として、引き続き、この北朝鮮制裁委員会での議論を含めまして、北朝鮮への対応に関する議論に積極的に関与をし、他の理事国等と緊密に意思疎通を行いつつ、安保理が本来の役割を果たすことができるよう尽力してまいりたいと考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 岸田首相は施政方針演説で、日朝平壌宣言に基づき、北朝鮮との諸問題を解決するためにも、金正恩委員長との首脳会談を実現すべく、私直轄のハイレベルでの協議を進めてまいりますと、こう述べられました。  一方、一月一日の能登半島地震について金正恩氏が見舞い電を送ってきたこと、その後、金与正氏からの談話などのやり取りについて、先ほど来いろんな委員が触れました。  こうした一連の北朝鮮の動きをどう評価しているのか、そしてこうした動きの下でこの日韓首脳会談実現に向けたハイレベル協議をどのように進めていくのかということなわけでありますけど、先ほど来、北朝鮮の意図について述べる立場にない、評価は差し控えると、こういう発言が、答弁が続きました。  私たち、この間、委員会として、拉致をされた現場にも行って、関係自治体の首長の皆さんであるとか、そして御家族の皆さんともいろいろお話ししてきましたけど、口そろえて言われるのは、政府から何の情報もないということなんですよ。これ何とかしてくれと、こういうことを私たちみんな聞いてきたんですよ。その私たちが、ここでこうやって聞いて、その述べる立場にないと、これをそのまま見過ごすわけにいかないんですよ。  ですから、今この局面で、関係者の皆さんはああいう報道を見ていろいろ心配されているんです。不安に思っていらっしゃるんです。そういうことにきちっと応えるように、大臣、しっかり答弁をいただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 政府といたしましては、北朝鮮側の意図や狙いにつきまして述べる立場にはございませんで、コメントすることについては差し控えさせていただきたいと思います。  岸田総理も繰り返し述べているとおり、北朝鮮との間の諸懸案を解決し、日朝間の実りのある関係樹立をすることは、日朝双方の利益に合致するとともに、地域の平和と安定に大きく寄与するとの考えの下、日朝間の諸懸案の解決に向けまして、首脳会談、これを実現すべく、総理直轄のハイレベルでの協議を進めていく考え、これについては変わりはなく、そのための働きかけにつきましては引き続き粘り強く行っていく考えでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 一刻も早い全員帰国を願っていらっしゃる家族を始めて関係者にもっと私は勇気を与える強いメッセージを出していただきたいなと思うんですね。  総理が施政方針演説で日朝平壌宣言に基づきと述べました。我が党も、核、ミサイル、拉致、過去の清算などの両国間の諸懸案を包括的に解決して国交正常化に進もうというこの日朝平壌宣言は唯一の理性的な解決の道だと考えております。  その第四項で、北東アジア地域の平和と安定のために互いに協力していくとしていることも大変大事な観点だと思っております。北朝鮮との外交交渉に取り組む基本姿勢としても、こういう関係国やASEANと協調してこの北東アジア地域の平和体制をどのように構築していくのかと、こういうビジョンを持って臨む必要があると考えますけれども、日本政府としてはどのようなビジョンを持ってこの北東アジアの外交交渉に取り組むつもりでしょうか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 我が国が昨年三月に発表をいたしました自由で開かれたインド太平洋、FOIPの新プランにおきましては、法の支配を重視し、地域にある各国との連携を強化をし、さらに、FOIPのビジョンを共有する各国の輪を更に広げていくとの考えを明確に打ち出しているところでございます。  そうした考えの中におきまして、このアジアにおきましてはASEANがございます。そして、そのASEANを中心に地域協力の輪が広がっているということでございます。東アジア首脳会議、またASEAN地域フォーラム、また拡大ASEAN国防相会議など、多層的な地域協力の枠組みが存在しておりまして、こうしたフォーラムにおいて北朝鮮を含む地域の諸課題を広く議論をしてきているところでございます。  我が国といたしましては、このASEANが今打ち出しているFOIPと本質的な原則を共有するインド太平洋に関するASEANアウトルック、AOIPを打ち出してきておりまして、まさにFOIPの推進とAOIPの支持、これを強力に打ち出して、法の支配に基づく国際秩序を守り抜く、もって地域の平和と繁栄を確保するために今後とも積極的に貢献をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。  先ほど、我が国の一貫した方針でありますが、日朝平壌宣言に基づきまして、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化の実現を目指す、これが基本の方針でございます。これにつきまして、そうした国々ともしっかりと対話を重ねながら、そしてこの地域の平和と繁栄のための努力をしてまいる所存でございます。  その際、まさにこの拉致被害者の御家族の方々、人道の問題であるということも踏まえて、こうした連携をばねに、また更なる取組に邁進してまいりたいと考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 時間ですので終わりますが、今AOIPの重要性も指摘がございました。ASEAN等とも協調してこの北東アジア地域にどういう平和体制を構築していくかと、こういうビジョンを持ってこの拉致問題の解決にも当たっていただきたいと思います。  全ての被害者の一刻も早い帰国のために、引き続き頑張っていきたいと思います。  ありがとうございました。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 れいわ新選組、舩後靖彦でございます。  本委員会における対政府質疑は五回目となります。質疑のたび、今日こそは誠実な回答をいただきたいと願って臨んでいます。林大臣、上川大臣、よろしくお願いいたします。  まず、今月行われた日米首脳会談の結果についてお尋ねします。  四月十日に行われた日米首脳会談で、拉致問題についても議題に上ったと報道でお聞きしております。報道によると、バイデン大統領は十日の日米首脳会談後の共同記者会見で、岸田文雄首相が北朝鮮による日本人拉致問題で金正恩朝鮮労働党総書記との会談実現を目指す考えであることについて、対話を模索することは良いことだなどと語ったそうです。  報道では力強い支持とありますが、米国がこの拉致問題解決について積極的な姿勢を見せている要素がどの辺りにあったのでしょうか、御教示ください。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 拉致問題の解決のためには、我が国自身が主体的に取り組むことがまず不可欠であります。その上で、米国や韓国を始めとする国際社会と緊密に連携をすることが重要であると考えております。  こうした観点から、米国とも拉致問題の解決に向けまして緊密に連携をしておりまして、バイデン大統領御自身、一昨年に訪日した際には、拉致被害者御家族の皆様と面会をし、励まし、勇気付けていただきましたほか、先般の日米首脳会談におきましても、拉致問題の即時解決に向けた力強い支持を改めて得ることができました。  御家族も御高齢となる中、時間的制約のある拉致問題はひとときもゆるがせにできない人道問題でございます。引き続き、米国や韓国を始めとする国際社会と緊密に連携をしながら、全ての拉致被害者の方々の一日も早い御帰国を実現するため、あらゆるチャンス、これを逃すことなく全力で行動してまいります。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 続いて、岸田総理の訪朝についてお尋ねします。  岸田総理は、四月五日付け日経新聞で、訪朝について、年内と言わず、できるだけ早い時期に実現しなければならないと発言しています。できるだけ早い時期とはいつ頃を意味しているのか、林大臣、お答えください。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 今の舩後委員の御質問に関しましては、外務大臣からお答えをさせていただきます。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 我が国の一貫した方針でありますが、日朝平壌宣言に基づきまして、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化の実現を目指すものでございます。その中にありまして、時間的制約のある拉致問題はひとときもゆるがせにできない人道問題であり、切迫感を持って取り組まなければならない課題であるということであります。  日朝間の諸懸案の解決に向けまして、首脳会談、これを実現すべく、総理直轄のハイレベルで協議を進めていく旨、岸田総理御自身も繰り返し述べているところであります。  政府としてそのための働きかけを引き続き行っていく考えでありますが、御質問の点も含めまして、これ以上の詳細につきましては、今後の交渉に影響を及ぼすおそれがあるため、差し控えさせていただきたいというふうに思います。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 年内に訪朝を実現できるのですね。いま一度御発言ください。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 北朝鮮側には様々なルートを通じまして働きかけを行ってきているところでございますが、今御質問にあった点も含めまして、その詳細について明らかにすることにつきましては差し控えさせていただきたいというふうに思っております。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 次に、北朝鮮の金与正朝鮮労働党副部長の発言の関連でお尋ねします。  金副部長は、今年三月、日朝首脳会談に関する談話を二度出し、日本側との接触や交渉を拒否すると表明したとされます。四月三日付け日経新聞では、金副部長の発言を踏まえ、慶応大の西野純也教授は、信頼関係が全くない状況では日朝首脳会談まで実現するのは難しいと言わざるを得ないと分析しています。この信頼関係、拉致問題は解決済みと主張する北朝鮮に対し、意見の隔たりは大きいと言わざるを得ません。  北朝鮮側の発信を踏まえ、どのように距離を詰め、関係を構築していくつもりなのでしょうか。外務大臣、お答えください。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 北朝鮮側の発表でございますが、その一つ一つにコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。  その上で、岸田総理も繰り返し述べているところでございますが、北朝鮮との間の諸懸案を解決し、日朝間の実りある関係を樹立することは、日朝双方の利益に合致するとともに、地域の平和と安定に大きく寄与すると、そうした考えの下で、日朝間の諸懸案の解決に向けて、首脳会談、これを実現すべく、総理直轄のハイレベルで協議を進めていく、こうした考えを貫いてきているところであります。  そのために、様々なルートを通じまして働きかけを絶えず行ってきているところでございますが、これ以上の詳細につきましては、今後の交渉に影響を及ぼすおそれがあるため、明らかにすることについては差し控えさせていただきたいというふうに思っております。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 関連した質問を続けます。  北朝鮮側があえて談話を発表したことについて、接触、交渉の余地があるとの見方もあります。岸田総理は度々、条件を付けずに向き合うと述べてきました。これが最大かつ最後のチャンスと捉えるべきではないでしょうか。一回の会談で成果を上げることは考えなくてもよいと思います。何度でも継続的に行えばいいのです。とにかく会談の場を設けるべきではないですか。外務大臣、お答えください。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 岸田総理は、大胆に現状を変えていくためには、我が国自身が主体的に動き、そしてトップ同士の関係を構築していくことが重要であると、こうした考え方の下で、条件を付けずにいつでも金正恩委員長と直接向き合う決意である旨を述べてきていると承知をしているところであります。  その上で、総理御自身が日朝間の諸懸案の解決に向けて首脳会談を実現する、すべく、総理直轄のハイレベルで協議を進めていくことにつきまして繰り返し述べているところでございまして、外務大臣としては、こうした協議のための外交的な取組につきまして引き続き粘り強く進めてまいりたいと考えております。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 質問を続けます。  四月三日付け産経新聞で、南山大学の平岩俊司教授は、日朝交渉を動かすにはどうしたらいいかという問いに対し、北朝鮮が日本に対して拉致問題というカードを切るとしたら、国交を正常化して、大規模な経済支援を出すときしかないと私は考えていると述べています。  この見解についての受け止めとともに、拉致問題解決のために国交正常化、大規模な経済支援を出す考えはあるのかどうか、外務大臣、お答えください。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) ただいまの有識者の方の御意見の一つ一つに対しまして、政府としてコメントすることにつきましては差し控えさせていただきます。  その上で、この日朝平壌宣言におきましては、この日朝間の国交正常化の後、日本側が北朝鮮側に対して経済協力等を行うことが同宣言の精神に合致するとの基本認識が記載されているところでございます。  いずれにいたしましても、我が国の一貫した方針は、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算し、日朝国交正常化の実現を目指すというものでございまして、今後の対応については、そのような諸懸案の包括的な解決に向けまして何が最も効果的かという観点から不断に検討してまいりたいと考えております。

松下新平自由民主党

○委員長(松下新平君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 一刻の猶予も許されません。  改めて問題解決に全力を尽くしていただくようお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。     ─────────────

松下新平自由民主党

○委員長(松下新平君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、山田宏君が委員を辞任され、その補欠として若林洋平君が選任されました。     ─────────────

小林一大自由民主党

○小林一大君 自由民主党の小林一大でございます。よろしくお願いいたします。  地元、私の新潟県では、毎年十一月に、忘れるな拉致県民集会を開催するなど、拉致問題の解決に向けて様々な取組が行われております。  私、前職が県議会議員でしたけれども、県議会でも、地方議会では全国でも先駆けて拉致議連をつくって、県民、特に若い皆様への啓発や講演会の開催など、地方議会としてできることを重ねてまいりました。毎定例会ごとに拉致問題に関する意見書を可決して政府に提出したり、可能な限り委員会質問をするなど、取組を進めてまいりました。  個人的な話にはなりますけれど、拉致被害者の横田めぐみさんと年齢は少しばかり違うものの、拉致現場とされている場所は私が通っていた小学校、中学校とまさに至近の距離にあって、拉致現場近くの松林や住宅街は学校行事などでよく訪問する場所でもありました。そういう意味では、あるあの当時の現場周辺の空気感は記憶の片隅にも残っています。  改めて北朝鮮の蛮行や暴挙に抗議するとともに、早期の全面解決に向け全力を挙げなければなりません。  そこで、質問をさせていただきます。  拉致問題の解決のためには、国民一人一人の理解や後押しが極めて重要だと思います。そのためには、今後とも国が地方自治体とも連携して広報啓発を行っていくことが大事だと思いますけれども、政府は拉致問題の解決に向けて自治体と連携してどのような取組を行っているのか、林拉致問題担当大臣にお伺いします。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 今まさに小林委員からもお話がありましたように、この問題の解決のためには、国民が心を一つにして、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現への強い意思を示す、これが大変重要であります。  政府は、地方自治体との共催等によりまして、全国各地で国民の集い、映画やアニメ等の上映会、舞台劇など各種啓発行事を実施してきております。また、昨年度、新たな取組として、拉致問題に関する中学生サミットを実施いたしました。このことを始め、若い世代への啓発のための行事の開催に当たりまして、地方自治体の協力もいただきながら、関心の喚起に努めてきております。  地方自治体においても、独自に県民集会また市民集会開催していただいているほか、ホームページ、パネル展示、広報紙等、各種媒体を使って拉致問題に関する啓発に取り組んでいただいております。今お話がありましたように、新潟県では毎年県民集会開催していただいておりまして、拉致問題の解決に向けた力強い後押しに大変感謝をしております。  こうした地方自治体における取組状況については、毎年、政府の拉致問題対策本部のホームページに掲載しておりまして、他の自治体における事例もお互いに参考にしていただくということに供しているわけでございます。こうしたことを通じて、更なる取組強化、お願いをしておるところでございます。  政府として、今後とも、地方自治体とも連携しながら、拉致問題に関する啓発活動、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

小林一大自由民主党

○小林一大君 ありがとうございます。  拉致問題、歴史上の問題でなく、現在進行形の問題であることは言うまでもありません。  今ほど大臣からもお話ありました。拉致問題を風化させないために、若い世代への啓発は重要です。先ほど中条先生からもありましたけれども、拉致問題に関する中学生サミットの実施状況と、その後の取組方針について、改めて教えていただきたいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) まさに、拉致問題について触れる機会の少なかった若い世代への啓発は重要な課題でございます。  先ほど申し上げましたこのシンポジウムのときに大学生の皆様とお話をする機会がございましたが、二〇〇二年の小泉訪朝、生まれる前であると、こういうお話でありました。  まさに、この若い世代への啓発は重要な課題でございまして、こうした観点から、令和五年度から拉致問題に関する中学生サミットを開催することにいたしました。このサミットにおきましては、全国の都道府県や政令指定都市教育委員会から推薦をしていただきました中学生の皆さん、東京に集まっていただいて、拉致問題について学んで、そして拉致問題を同世代や家族、地域の人に自分事として考えてもらうための動画のアイデア、これをグループに分かれて話合いをしていただいて、劇の形で発表してもらいました。  参加した中学生が、自分たちが拉致問題を主体的に考えて、この拉致問題の啓発に係る取組を支えるリーダー的な役割を果たしていただく、全国各地での多様な取組が一層促進される、こうしたことを期待しております。  そして、この参加した中学生のアイデアを基に広報啓発動画を作りまして、そして、この中学生の皆さん議論している、そのまさに議論しているところを写したメーキングムービー、これも制作をしまして、SNS、また地上波の政府広報提供番組内のCM等で積極的に発信をしております。  これ是非御覧になっていただきたいと思いますが、キャッチボールを小学生が二人で話しながらしていたら、ボールがぽろぽろと転がっていって、気が付いたら片方の子がいなくなっていたと。短いながらに大変よくできた、私が作ったわけではないので褒めますけれども、よくできたムービーであると、こういうふうに思っております。  これらの動画、ユーチューブの拉致問題対策本部公式動画チャンネルにも掲載しておりまして、広報啓発動画の再生回数、二十九万回超えております。引き続き、より多くの国民の皆様に御覧いただければと思っております。  今年度も拉致問題に関する中学生サミットを実施する方向で調整中でございます。それに加えて、作文コンクールの実施等、引き続きこの若い世代への啓発活動、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

小林一大自由民主党

○小林一大君 取組、進めてください。  話変わりますけれども、政府による認定拉致被害者以外に、警察庁では、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案に関わる方々、公表しています。特定失踪者問題調査会も特定失踪者を公表されています。  地元新潟市の大澤孝司さんは、調査会において特に拉致の可能性が高い方々の一人とされていますけれども、当事案について警察の捜査、調査の進捗状況を改めて伺います。また、警察は、大澤孝司さんの事案について北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案として捜査、調査を継続中との認識でありますけれども、大澤さんの事案を何ゆえ拉致と判断されないのでしょうか。改めて認識を伺います。

千代延晃平警察庁長官官房審議官

○政府参考人(千代延晃平君) お答えいたします。  お尋ねの事案につきましては、昭和四十九年二月、大澤孝司さんが新潟県佐渡郡、現在の新潟県佐渡市におきまして行方不明となった事案でございます。  警察におきましては、本件に関しまして、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案として、拉致の可能性を含め、事件、事故等あらゆる可能性を念頭に所要の捜査、調査を継続しているところでございます。しかしながら、これまでのところ、北朝鮮による拉致容疑事案と判断する証拠や関連情報を得るには至っておりません。  引き続き、本件事案の全容解明に向け、関係機関と緊密に連携を図りつつ、捜査、調査に全力を挙げてまいる所存でございます。

小林一大自由民主党

○小林一大君 分かりました。  引き続き調査、捜査中とのことですけれども、警察は、大澤孝司さんの御家族に捜査、調査の状況や結果を丁寧に説明されているんだというふうに私は承知していますけれども、御家族からしてみれば、拉致問題が一向に進展していない中で、政府がどのような取組をしているのか、今どんな状況にあるのかなど、断片情報でも教えてほしいという切実な思い抱いておられるはずです。実際、事務所にも、私の事務所にも大澤さんのお兄さんがお越しになり、切実にお訴えをいただきました。  そういう意味では、警察も、調査、捜査で得た情報を可能な限り御家族に丁寧に説明し、お声に真摯に耳を傾けるなど、御家族に寄り添った対応をすべきだと思いますけれども、どのようにお考えか、お伺いします。

千代延晃平警察庁長官官房審議官

○政府参考人(千代延晃平君) 大澤さんの事案を含みます北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案につきましては、その捜査、調査の過程で把握した情報や捜査の経過等を、捜査、調査に支障のない範囲で可能な限り御家族に対して説明するよう努めているところでございます。  今後とも、御家族のお気持ちを十分に受け止め、平素から連絡体制を維持しつつ、御家族に対し丁寧に説明していく所存でございます。

小林一大自由民主党

○小林一大君 丁寧な対応をお願いいたします。  認定されていない大澤孝司さんの御家族を始め、特定失踪者の御家族の皆さんは、政府認定されないと北朝鮮との交渉から置き去りにされるのではないかという危機感を強く抱かれています。  政府は、拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のために全力を尽くす方針だと承知していますが、警察の方も、拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、捜査、調査を尽くして、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のために尽力していただきたいと思いますが、改めて見解を伺います。

千代延晃平警察庁長官官房審議官

○政府参考人(千代延晃平君) 警察は、これまで、拉致容疑事案と判断している事案以外にも、御指摘の大澤孝司さんの事案を含め、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案があるとの認識の下、拉致の可能性を含め、事件、事故等あらゆる可能性を念頭に所要の捜査、調査を推進しているところでございます。  現在、警察庁外事課に設置した特別指導班におきまして、真相解明に向け警察の取組を強化しておりまして、また、広く情報提供を求めるため、御家族から同意が得られたものにつきまして都道府県警察及び警察庁のウェブサイトに事案の概要等を掲載するなどし、事案の全容解明に努めているところでございます。  今後とも、拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現するため、関係機関と緊密に連携を図りつつ、事案の全容解明に向け、捜査、調査に全力を挙げてまいる所存でございます。

小林一大自由民主党

○小林一大君 ありがとうございます。よろしくお願いします。  もう既に多くの先生方からお話もありましたけれども、拉致問題を含む北朝鮮への対応には、アメリカを始めとする国際社会と緊密に連携すること、極めて重要です。  総理の先般の訪問、訪米に上川大臣も同行したというふうに承知していますが、四月十日に実施された日米首脳会談における拉致問題を含む北朝鮮に関するやり取りについてはどのような内容であったのか、お聞かせいただきたいと思います。  また、その後、先ほど大臣からもありましたけれども、四月十八日には家族会の皆様と国連大使、米国国連大使が官邸にて、大臣ほか同席の下、面会されたとも承知をしています。  一連の流れの中で、我が国の北朝鮮への方針についてアメリカの理解を得ることができたのか、改めてお伺いをさせていただきます。

濱本幸也外務省大臣官房参事官

○政府参考人(濱本幸也君) お答え申し上げます。  今般の岸田総理とバイデン大統領との間での日米首脳会談では、両首脳は核・ミサイル開発を含む北朝鮮情勢について議論し、深刻に懸念すべき現下の情勢において一層緊密に連携していくことで一致したところでございます。  その上で、両首脳は、北朝鮮との対話の道が開かれているとの共通認識も踏まえて、率直な意見交換を行い、引き続き日米、日米韓で一層緊密に連携して対応していくことで一致したところでございます。  また、岸田総理から拉致問題の即時解決に向けた米国の引き続きの理解と協力を求め、バイデン大統領から力強い支持を改めて得ることができましたし、先般のリンダ・トーマス・グリーンフィールド国連大使の訪日時にも確認することができたということでございます。  北朝鮮への対応につきましては、米国を始めとする国際社会の緊密な連携が不可欠でございまして、米国との間では引き続き首脳間、外相間含めてあらゆるレベルで緊密に意思疎通していく考えでございます。

小林一大自由民主党

○小林一大君 ありがとうございました。  岸田総理は施政方針演説で、日朝平壌宣言に基づいて、北朝鮮との諸問題を解決するためにも、金正恩委員長との首脳会談を実現すべく、私直轄のハイレベルでの協議を進めてまいりますと述べられていることはもちろん御承知のとおりです。  その後、北朝鮮をめぐる様々な動き、今日もいろいろ議論がありましたけれども、こうした政府の立場に変わりはないか改めて伺うとともに、拉致問題解決に向けた外務大臣の決意をお伺いをさせていただきます。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 我が国の一貫した方針でありますが、日朝平壌宣言に基づきまして、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決をし、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化の実現を目指すというものでございます。この方針は変わりはございません。そして、とりわけ拉致被害者御家族も御高齢となる中でございます。時間的制約のある拉致問題はひとときもゆるがせにできない人道問題であります。  二〇〇二年に五名の拉致被害者の方々が御帰国されて以来二十二年、一人の拉致被害者の御帰国も実現していないということは痛恨の極みでございます。苦しみの中にありまして活動を続けておられる拉致被害者御家族の切実な思い、こういったことをしっかりと受け止め、米国や各国を始めとする国際社会と緊密に連携をしながら、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するため、あらゆるチャンスを逃すことなく全力で行動してまいります。

小林一大自由民主党

○小林一大君 改めて政権の最重要課題と位置付けて、あらゆる手段を講じて事態の打開を図りながら、国際社会と緊密に連携を取りつつ、北朝鮮の動向も慎重に見極めながら、全ての拉致被害者の即時一括帰国を実現していただけるよう重ねてお願いを申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。

松下新平自由民主党

○委員長(松下新平君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時十五分散会

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