法務委員会 第7号
- 発言数
- 156 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2024/04/18
会議録
○委員長(佐々木さやか君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、山本啓介さん、岡田直樹さん及び石川博崇さんが委員を辞任され、その補欠として自見はなこさん、藤木眞也さん及び竹内真二さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(佐々木さやか君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木さやか君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に伊藤孝江さんを指名いたします。 ─────────────
○委員長(佐々木さやか君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、金融庁総合政策局参事官若原幸雄さん外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木さやか君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(佐々木さやか君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○和田政宗君 自由民主党の和田政宗でございます。 早速、質問に入ります。 公安調査庁作成の国際テロリズム要覧二〇二三がインターネット上で公開停止になった件について改めて聞きます。 四月二日の本委員会で、外務副大臣が公開停止となった理由について日本政府の立場について一部誤解を招いたと答弁しておりますが、この誤解というのは何でしょうか。
○政府参考人(高橋美佐子君) お答え申し上げます。 我が国は、先般のハマスによるテロ攻撃や、これまでPKKが実施したとされるテロ攻撃について、断固として非難してまいりました。 我が国にはテロ組織を法的に認定する法制度はございませんが、平成十五年、二〇〇三年九月三十日付けの閣議了解により、ハマスについてテロリスト等に対する資産凍結等の措置の対象とし、昨年十月三十一日付けの閣議了解により、ハマス関連の九個人及び一団体をテロリスト等に対する資産凍結等の措置の対象としております。続いて、本年一月三十日付けの閣議了解により、ハマスの資金調達を担っている二個人及び資金運用を行っているペーパーカンパニー等四団体を、そして、本年三月五日付け閣議了解により、ハマスの資金調達を担っている幹部やハマスへの送金を担当している両替商等八個人を、それぞれ資産凍結等の措置の対象として指定いたしました。また、PKKについても、平成十四年、二〇〇二年七月五日付けの閣議了解により、クルド労働者党、PKKに対し、テロリスト等に対する資産凍結等の対象としております。 こうした中で、公安調査庁のウェブサイトに掲載されていた主な国際テロ組織等及び世界の国際テロ組織等の一覧においては、国連安保理が設置したテロ関連の制裁委員会により制裁対象として指定されている組織や関係する団体などをその記載の対象とすることに改めた結果、ハマス等が当該制裁委員会により制裁対象として指定されていないため、その記載の対象とされなかったと承知しております。 そのため、日本政府の立場について誤解を招いたことから、今般、当該一覧を削除するとともに、当該ウェブサイトにその旨を記載するなどの対応を公安調査庁が行ったと承知しております。
○和田政宗君 外務省の答弁、外務副大臣答弁で誤解というふうに言っていますが、これ誰が誤解したんですか。
○政府参考人(高橋美佐子君) 誤解に関しましては、様々な照会や報道が世界で行われたということでございます。
○和田政宗君 これ公安調査庁が根拠を持って作成した文書なんですが、世界でのそういった報道によってこれ削除されるものなのでしょうか。法務大臣は外交的な状況等も踏まえてということでありますので、これ外務省が公安調査庁に要請をしたというふうに見られるわけですけれども、我が国の政府機関が、国連安保理決議ですとかG7の取決めですとか、我が国の法令に基づいて作成をしたことが、世界での報道によって誤解されたと見られるということでこれ簡単に覆っちゃうんですか。答弁願います。
○政府参考人(高橋美佐子君) お答え申し上げます。 外交上のやり取りについては詳細は差し控えさせていただきます。
○和田政宗君 いや、今答弁で世界での報道等と言いましたけれども、それが要素に入っているんですよね、今回のその削除につながる理由の中で。答弁願います。
○政府参考人(高橋美佐子君) お答え申し上げます。 世界での報道等もございましたが、様々な形での関心が国内外で寄せられているということもあったと思います。 以上です。
○和田政宗君 これ、公安調査庁頑張って作ったわけですよ、これ。しかも、政府機関である公安調査庁が公式に作った文書ですよ。 これちょっと更に聞いていきますが、今、主要な国際テロ組織等の記述等というのがありましたけれども、ハマスやPKKというのはこれもう明らかなテロ組織であるわけでありますけれども、これ、主要な国際テロ組織等の記述というのが国際テロリズム要覧の第二部になりますけれども、この一覧から削除された組織も、国際テロリズム要覧の第三部、地域別テロ情勢にしっかりと記載がなされています。この一覧から外れたタリバンについては第一部に格上げするような形で記述をされておりますので、これ何ら誤解を受けるようなものではない。もうしっかりとした根拠を持って公安調査庁は作成をしたわけです。 これ、ある国からクレームが入ったということを私は外務省から説明を受けていますが、これクレームが入ったということは事実でよろしいですね。
○政府参考人(高橋美佐子君) 外交上のやり取りについて詳細は差し控えさせていただきます。また、御指摘の説明につきましては、あっ、外交上のやり取りについては詳細は差し控えさせていただきます。
○和田政宗君 昨年十月七日のハマスによるイスラエルへのテロ攻撃時に、ハマスの指導者がトルコに滞在し、指揮をしていた可能性があるとの報道があります。トルコ高官はCNNのインタビューに対して可能性はあると答えたとCNNで報道されておりますが、これ承知していますでしょうか。
○政府参考人(高橋美佐子君) お答え申し上げます。 御指摘の報道については承知しております。 他方、他国の報道や政府関係者の発言内容にコメントすることは差し控えさせていただきます。
○和田政宗君 ハマスに対するトルコやイランからの資金供給について、米国政府は制裁を行ったり懸念を表明をしております。G7などと、テロとの戦いというのは日本は共同歩調を取ってきたわけでありますけれども、政府はこれらの資金供給についてどのように考えますでしょうか。
○政府参考人(高橋美佐子君) お答え申し上げます。 他国の政府関係者の発言内容について逐一コメントすることは差し控えさせていただきます。 いずれにしましても、繰り返しとなりますが、我が国としましては、先般のハマスによるテロ攻撃を断固として非難しております。 平成十五年、二〇〇三年九月三十日付けの閣議了解により、ハマスについてテロリスト等に対する資産凍結等の措置の対象とし、昨年十月三十一日付け閣議了解により、ハマスの関連の九個人及び一団体をテロリスト等に対する資産凍結等の措置の対象といたしました。続いて、本年一月三十日付けの閣議了解により、ハマスの資金調達を担っている二個人及び資金運用を行っているペーパーカンパニー等四団体を、そして、本年三月五日付け閣議了解により、ハマスの資金調達を担っている幹部やハマスへの送金を担っている両替商等八個人を、それぞれ資産凍結等の措置の対象として指定しております。
○和田政宗君 米国政府の公式サイトになりますが、テロ組織のISがトルコで集めた資金を活動に使用しているというふうに指摘されておりまして、最高一千万ドルの報奨金により情報提供が呼びかけられています。 ISのトルコ国内における資金調達について、政府はどのように考えますでしょうか。
○政府参考人(高橋美佐子君) お答え申し上げます。 アメリカ国務省が御指摘のような情報提供を呼びかけていることは承知しております。 一方で、他国によるISの活動の詳細について政府としてコメントすることは差し控えさせていただきますが、日本としても、ISILが国際秩序を揺るがす重大な脅威であるとして、米国を含む国際社会によるテロとの戦いを支持してきております。
○和田政宗君 これ、ISに対する戦いというのは、G7各国また日本はテロを許さないというようなことで戦っているわけですが、これ、トルコ国内でのISの資金調達については日本政府は把握しているんでしょうか。
○政府参考人(高橋美佐子君) お答え申し上げます。 他国での状況についてのコメントは差し控えさせていただきます。
○和田政宗君 これ申し述べてきましたように、米国も公式に、トルコ国内でISが資金調達をしていることでありますとか、ハマスの支援に対しては、米国政府が、ハマスへのトルコの支援については、もう全面支援と言っていいと思いますけれども、制裁を行ったり懸念を表明したりというような状況です。 これ、もしトルコからのクレームで国際テロリズム要覧二〇二三のネット公開を停止したのであれば、我が国が根拠に基づいて公式に作成したものを、テロ組織を支援していると指摘されている国から、トルコからの要請で削除したということになれば、これもう本当に笑えない話になりますよ、これ。 その詳細については国会答弁では得られないということでありますけれども、これ繰り返しになりますが、公安調査庁の記述というのは、国際テロリズム要覧二〇二三というのは、これもうしっかり記述なされているわけです、テロ組織についても、引き続き二〇二二と一緒で、これ外務省が公安調査庁に強く要請をして削除になったというのがもうこの一連の答弁で分かるわけですけれども、これ先ほど言ったように、我が国は法治国家で、根拠に基づいて作成をしている。それを外国からの指摘だとか外国からの報道だとか、まあ国内外という言い方しましたけれども、それによってねじ曲げられるというのは、これもうむちゃくちゃなことですよ。これちょっと、継続して聞いていきますので、お願いをいたします。 米国による二〇二二年の国別人権報告書では、トルコにおいて特定の民族について人権弾圧が行われている旨の報告がなされておりますけれども、日本政府としてはどのように捉えていますでしょうか。
○政府参考人(高橋美佐子君) お答え申し上げます。 御指摘の人権報告書は、アメリカの国務省が法令に基づき連邦議会に提出するために、世界各国の人権状況を取りまとめ、公表しているものでございます。同報告書は、米国政府の政策形成、外国政策の実施等のための基礎資料として活用されているものと承知いたしております。 同報告書の内容について、我が国としてお答えする立場にはございません。また、トルコの人権状況についても、我が国としてお答えする立場にはございません。
○和田政宗君 これ、日本国政府として、世界における特定の民族への人権弾圧について、日本はG7の一員であり世界のリーダーたる国であるというふうに私は思っておりますが、これもう全く何もやらないんですよね。ウイグル人、中国において弾圧を受けてきましたけれども、これについても見て見ぬふりをしてきたということで、これも相当問題であるというふうに思いますので、継続して質問していきます。 次に、昨年のトルコ国籍者の難民申請数、どうなっているか、お答えを願います。入管庁。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 令和五年中の難民認定申請者数は一万三千八百二十三人であるところ、このうちトルコ国籍の者は二千四百六人となっております。
○和田政宗君 これ、トルコは非常に経済状況悪い状況ですので、トルコ国籍者で日本に入国し、残留して就労をして、お金を得ようとする人たちがいるわけであります。 そして、質問してきましたとおり、トルコはテロ組織を支援していると米国などが明確に認めています。トルコ国内からIS等のテロリストが日本に入国する危険というのは私はあるというふうに思っておりますし、トルコ国内の経済状況などからも日本へのトルコ国籍の入国者が増えているというわけでありますので、私は、トルコからの入国者に対する短期滞在のビザ免除、即刻やめるべきだと思いますが、答弁願います。
○政府参考人(高橋美佐子君) お答え申し上げます。 日本とトルコの間の査証免除の取決めは、両国間の人的交流を促進し、友好親善関係の発展に寄与してまいりました。同時に、日本社会の安全、安心を守ることも重要であり、トルコとの間でテロ対策協議を行い、犯罪の防止等に向けた二国間の対話、協力を強化しております。 なお、トルコに限らず、一般論として、国内におけるテロの未然防止の観点から、出入国管理等の強化にも政府として取り組んできております。 こうしたことを踏まえ、トルコとの短期滞在査証免除措置の見直しが必要とまでは考えておりません。引き続き、トルコ政府当局と情報交換を重ね、緊密に連携してまいりたいと考えております。
○和田政宗君 トルコは友好国であるということは、これは紛れもない事実で、私も友好議連に入っていますが、現在のエルドアン政権のやり方というのは、非常にこれ、テロ支援をしたりということが指摘されていたりだとか、危ないわけですよね。日本国民を守るということがこれ一番重要なので、これはもう、引き続き強く、短期滞在のビザ免除、これ即刻停止ということを求めていきたいというふうに思います。 最後、総務省。ネット上の誹謗中傷とプロバイダー責任制限法について四月十二日の本委員会で質問をいたしましたけれども、若干ざっくりとという答弁でありましたので、誹謗中傷や人権侵害などの違法有害情報についての削除対応の迅速化、運用状況の透明化、これどのように図られるのか、お答えを願いたいと思います。
○政府参考人(木村公彦君) お答え申し上げます。 ネット上の誹謗中傷や人権侵害などの違法有害情報の流通、これは深刻な状況となっております。こうした現状認識の下、総務省としまして、有識者会議の議論を踏まえ、プロバイダー責任制限法の改正法案を今国会に提出させていただいたところでございます。 このプロバイダー責任制限法の改正法案におきましては、大規模なSNS等のプラットフォーム事業者に対しまして、削除対応の迅速化に係る規律として、削除申出方法の策定、公表や、削除申出に対しまして一定期間内に応答すること、こうした義務付けを行っております。それから、運用状況の透明化に係る規律としましては、削除基準の策定、公表や、削除等の措置の実施状況、これを毎年一回公表すること、こうしたことを義務付けているところでございます。 総務省としましては、こうした規律の適切な運用に努めることで、この改正法案がネット上の誹謗中傷等への実効的な対策として機能すること、これを期待しているところでございます。
○和田政宗君 時間が参りましたので、終わります。
○牧山ひろえ君 立憲民主・社民の牧山ひろえです。 本日の一般質疑を担当いたします。よろしくお願いします。 まず、ビジネスと人権のテーマにつきまして、予算委員会の対総理質疑、それから四月二日の対政府質疑に引き続きまして質問させていただきたいと思います。 岸田政権には、人権問題を担当する首相補佐官がおりました。人権補佐官は、岸田首相が二一年九月の総裁選で、香港の民主主義、ウイグルの人権問題に毅然と対応するとして新設を約束した言わば総理肝煎りのポストで、その年の十一月の創設以来、中谷元元防衛大臣がその任に当たりました。 今までにはなかった専任の人権補佐官の存在は、ビジネスと人権政策の推進にどのようなプラスがあったのかを尋ねた私の質問に対して、大臣はこういうふうに御答弁されました。 中谷議員は、国際人権問題担当の内閣総理大臣補佐官在任中、ビジネスと人権に関する行動計画の実施に関わる関係府省庁施策推進・連絡会議を主催し、令和四年の責任あるサプライチェーンなどにおける人権尊重のためのガイドラインの策定を行い、また令和五年の公共調達における人権配慮に関する政府方針の表明に携わってこられたものと承知しております。法務省においても、同会議で示されたビジネスと人権に関する政府方針にのっとり、各種取組を推進してきたところでございます。中谷議員が携わってこられたこと、それによって示された政府方針、それにのっとって法務省は取組を進めているということでございます。 このように、評判も良く、そして内外の期待も受けて取組も進んできたわけですけれども、昨年の九月の内閣改造の際には国際人権問題担当の補佐官は置かずに、国際人権問題担当の首相補佐官ポストは僅か二年で事実上廃止されたということになりますけれども、大臣もお認めになったように中谷補佐官の活動による各種の前進があったわけなんですけれども、その退任、そして国際人権問題担当補佐官ポストの廃止によって、国際人権問題への対応はどのような影響を受けたのでしょうか。法務大臣の御所見をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 個別の人事に関する事柄でありますので、御指摘の内閣総理大臣補佐官廃止の影響について法務大臣としてお答えすることは差し控えたいと思いますが、今委員から御紹介いただいたように、中谷補佐官の下で大きな方向性が示され、またガイドラインも作られ、それによって関係省庁が動き始めることができたわけでございます。法務省においても、ビジネスと人権に関する取組として、企業向け研修への講師の派遣等、各種人権啓発活動も行っております。 今後も、法務省及び関係省庁としては、この問題の担当である内閣官房副長官補や外務省等の関係府省庁と連携しながら、ビジネスと人権のテーマに対してしっかりと取組を推進していこう、そういうことで進んでいく決意を持っているところでございます。
○牧山ひろえ君 せっかくいい仕事をされて、そしてそういう方を総理肝煎りの人事ということで任命して、なぜ突然、その任命に当たる方がいなくなって、あるいはそのポストもなくなってということが、本当に不自然でならないんですけれども。 中谷氏は就任後、省庁横断の二つの会議体を新設されました。そして、中谷氏の下、政府は、二二年九月、人権デューデリジェンスの指針を策定しました。二三年四月には、政府調達の入札参加企業に人権尊重への取組を求める方針を決めました。いずれも法律化はこれからで、強制力はなく、更なる対応の必要性が指摘されています。人権侵害に関与した外国当局者らに更に制裁を科せる日本版マグニツキー法も課題として挙げられたままなんですね。 いい方向へ動き出してはいますが、問題はまだまだ山積みと、そういう状態だったわけでございます。ですが、中谷氏の退任後、そして、それまで各九回開催された二つの会議体は開かれていないそうなんですね。また、中谷氏は、スイスで開かれた国連人権理事会でスピーチするなど、海外にも精力的に足を運んでいたという経緯がございます。中谷氏に替わって会議のトップとなった官房副長官も、この問題に関する国際会議へ出席していません。中谷補佐官時に比較し、国際人権対応は停滞し、議論も棚上げとなってしまっている実情でございます。 担当補佐官廃止が生み出したこの状況についての法務大臣の御所見をお聞かせください。非通告ですが、関連ですので、大臣、お答えいただきたいと思います。総理がお決めになったことだから関係ないということは是非言わないで、法務担当大臣として、是非しっかりお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) しかし、これは総理が人事を決定される専権、総理の専権事項でありますので、法務大臣としてお答えすると、コメントするということは差し控えたいと思いますが、我々は、与えられた、この内閣において、与えられた課題、この人権、ビジネスと人権を含む人権の問題について、与えられた大きなこの課題について全力を尽くして関係者一丸となって進んでいく、その決意は是非御理解をいただきたいと思います。
○牧山ひろえ君 全力でとおっしゃいますけれども、何もコメントしないことによって、全力でになっていないと思うんですね。 日本外交の在り方が問われる深刻な人権課題が山積する中で、日本が国際人権対応に関心を失った、優先度を下げたのではないかという、そういった誤ったメッセージを国際社会に発信することになると、懸念の声がたくさん上がっております。ですが、この分かりやすい結果を見ると、誤ったメッセージではなく、政府・与党は当初からこのビジネスと人権ないし国際人権対応というテーマに思い入れがなかったというふうに思われても仕方ないと思うんですね。総理大臣にも残念に思いますし、そして、そのことについてコメントできない法務大臣にも非常に残念に思います。 やっぱり、法務委員会というところは、人権についてしっかり話し合う、そして、みんなで力合わせて、どうやったら日本が人権について本当にリーダーとしてこれからいろんなことをやっていける国なんだということをアピールできる、そういうチャンスでもあったのに、それを逃してしまって、そして大臣も何も言わない。何も提言もされないんですか。
○国務大臣(小泉龍司君) 繰り返しになりますが、これは総理が発令される人事でございますので、法務大臣としてはコメントを差し控えたいと思います。 ただ、我々は、行動として、職務に対する我々のまた意欲としてこの問題をしっかりと捉え、全力で政府一丸となって取り組んでいこうと、そういう決意を申し上げているわけでございます。そのことは御理解をいただきたいと思います。
○牧山ひろえ君 理解できません。全力で人権に対して取り組んでいくというのであれば、なぜ法務委員会のリーダーとして総理大臣に何もコメントしないのか、提言されないのか、非常に残念に思います。 さて、非行少年や犯罪をした青年の更生を担う保護司について、三月二十二日の大臣所信質疑に引き継いで質問いたします。 小泉大臣は、その所信演説で、我が国が誇る保護司制度を世界へ発信、普及させる取組も推進しますと述べられています。この取組の具体的な内容を教えてください。また、その取組によってどのような成果を得ていますか。
○国務大臣(小泉龍司君) 法務省では、社会内処遇に関する国際会議の機会やホームページ、機関誌等の様々な媒体を通じて、保護司制度の意義等について国内外に発信を行ってまいりました。 こうした取組の一環として、本年四月、今月、オランダで開催された第六回世界保護観察会議、世界保護観察会議に際し、同会議のプログラムの一つとして、我が国の企画により、第二回世界保護司会議が開催をされました。 これらの取組を通じて、今後とも、罪を犯した人の立ち直りを支える保護司等の地域ボランティアの国際的認知の向上と世界的な普及を促進してまいりたいと考えております。
○牧山ひろえ君 奇遇なんですけれども、本日は世界保護司会議が開かれているんですね。我が国は司法の面でより世界に貢献すべきと考えていますので、そのような意味でも、保護司制度の優位性をより積極的に世界に発信すべきだと思います。 現在、刑法犯のうち再犯者の占める割合は二〇二一年で四八・六%と上昇傾向にあることを背景に、第二次再犯防止推進計画においては、保護司を始めとする民間協力者の活動の促進などが重点課題の一つとして位置付けられています。このように、保護司は、犯罪をした者などの社会復帰支援のみならず、地方社会の安全、安心にとっても欠くことのできない存在ですけれども、その実人員及び充足率は減少傾向にあります。 法務省によりますと、全国の保護司は四万六千九百五十六人、保護司法が定める定員の約九割程度にとどまっているんですね。七十歳以上が何と四割近くに上り、二〇〇八年から十五年間でほぼ倍になっています。退任の人数が新任を上回る傾向が続いております。そして、十年以内に少なくとも四割が退任する見込みとされています。これはもう制度崩壊だと思うんですね。現状では、退任する保護司らが人脈を頼りに後任を探すケースが多いそうです。この方法で、率直に言って限界がございます。 保護司に関する法制度を抜本的に見直すために、政府は、令和五年五月十六日、持続可能な保護司制度確立に関する有識者検討会を立ち上げて、三月二十八日に中間報告を取りまとめました。法務省は、令和七年一月までに報告書を策定し、そして令和七年中に保護司法改正への着手を目指すとしておられます。これだけ重要視している保護司制度の存続に関わる課題なんですから、もっと早い時期から本格的に取組に着手すべきだったんではないかなと考えます。 そうならなかった、言わば後手に回ったのはなぜなんでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 法務省はこれまでも、取組を鋭意進めてきております。これまでも保護司適任者の確保に向けて、地域から情報を収集するための保護司候補者検討協議会、あるいは保護司活動インターンシップ、あるいは広報を強化する保護司セミナーなどの取組もやってまいりました。しかし、なかなか、少子高齢化が進む中で、保護司の減少傾向、高齢化に歯止めが掛からなかった、それも事実でございます。 その問題を真摯に受け止めて、何とかしたいと、もう何としても持続可能性を持たせたいと、そういう思いで第二次再犯防止推進計画に基づいて持続可能な保護司制度の確立に向けた検討会を設置し、網羅的に問題点を洗い出して、網羅的な対応策を整理して、そしてこれから進んでいこうと、その中間報告が先月まとめられたところでございます。 遅いという御指摘は私受け止めますけれども、しかし、前を向いて全力で、あらゆる問題を網羅して考え抜いて施策をつくり進んでいきたいと、こういうふうに思っています。
○牧山ひろえ君 例えば、いろんな施策を試されているということですけれども、辞めていった方々に単純に聞けばいろいろヒントは得られるんではないでしょうか。恐らく、各地で保護司が辞めていく理由というのは共通する問題があると思うんです。やっぱり、御本人に、辞めた本人に理由を聞いて、例えば、まあマル・バツ式じゃないですけど、選択式で、こういう理由で辞めたんではないか、その他の理由はいかがですかとか、そういう簡単なアンケートを、全員じゃないにしても、辞めていった理由をお聞きするとか、そういうことをやっていただければいいなと思っております。 この間、歴代の法務大臣は所信で保護司制度について我が国の誇りと言い続けているにもかかわらず、十年以内に四割退任という事態に陥ったことを、法務省は私は猛省すべきだと思うんですね。少子化対策の例を引くまでもなく、このような人員の減少には対策開始の迅速性が求められています。ですので、令和七年一月の報告書策定を待たずに実効性の期待できる施策はどんどん実施していってほしいと思いますし、私は、先ほど申し上げた、単純に辞めていった方々に聞けばすぐ分かることだと思いますので、それをやればいいんじゃないでしょうかね。 さて、人員減少への具体策ですけれども、保護司法によれば、保護司は、熱意や、済みません、熱意や時間的な余裕があることが就任四要件の一つとされているんですね。ほかの三要件は維持するとしても、この時間的余裕ということまで要件とすると、今どき誰もが忙しく、余裕がない方がたくさんいらっしゃると思うんです。特に、高齢化に対応するために、保護司候補としてウイングを広げたい現役世代をどうやって取り込むべきか、そう考えたときに、時間的余裕を要件にしちゃうと非常に難しいんじゃないかなと思うんですね。 具体的な提案として、時間的余裕については、ある程度あれば保護司制度に従事できるように、例えばグループで案件に対応するとか保護観察官との役割分担を見直すなど、こういった検討を行うべきだと考えますが、大臣の見解をお願いします。
○国務大臣(小泉龍司君) この時間的余裕についても検討会議で議論のテーマになっております。そして、持続可能な保護司制度、この確立のためには、中間取りまとめですけれども、保護司活動のために必要最小限の時間を調整、確保さえできれば保護司の適任者たり得ると、時間的余裕というのは必要最小限の時間だと、保護司活動のために必要最小限の時間だということが述べられております。 また、現役世代の方々の参加を促すために、保護司複数指名制の一層積極的な活用に取り組むということも指摘をされております。 こういった施策を、最終報告書、もし待たずにできるならば、早急に取り組んでいきたいというふうに思います。
○牧山ひろえ君 未成年の指導ですとか更生、いわゆる処遇活動は、人的要素が強くて、グループでの対応が難しい側面もあるかもしれませんけれども、現状でかなりの時間を要している地域活動については工夫の余地があるんではないかなと考えております。是非前向きに私の御提案を御検討いただければと思います。 さて、保護司は非常勤の国家公務員ですが、原則的に無報酬のボランティアとしての活動なんですね。この点について中間取りまとめでは、報酬制度導入の適否については引き続き検討とされているわけです。 現状では、保護司は、対象者と面接するたびに保護観察所に報告書を提出しておりまして、それに伴って、実費として対象者一人当たり月額四千五百円から七千六百円支払われているんですね。報酬制にすると保護司活動を労働として捉えられることにかなり適当ではないという意見がありまして、保護司制度の特色から考えると、うなずけるところもございます。 報酬制に移行するというのは慎重に議論するにしても、まずは現在の実費支払について、より負担に見合ったものに支払額を見直す、つまり値上げするということを検討するべきではないでしょうか。いろいろ物価も上がっていますし、交通費も上がっていますし、そういった意味においても、そもそものその実費の支払についても検討を見直す時期ではないでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) そうですね、まず、保護司の方々の実費負担分をしっかりと賄っていく、弁償をしていくということがまず大事だと思います。これまでも取り組んできておりますけれども、引き続きここに重点を置いて、持ち出しにならないように、負担が掛からないように、こういう配慮が極めて重要であり、これがまず基礎になると思います。その上で、労働として捉えて報酬をお支払いするという考え方、いやいや、そうではなくて、これはやはりボランティアとしてやっていくんだというお考え、様々なお考えが表明をされ、検討会でも紹介され、表明をされています。 この制度の本質に関わる部分だと思いますので、どちらかに押し切るということは今の段階ではできずにおります。最終的な結論に向けて、もう少し掘り下げて、また何度も議論をしていただいて方向性を見出したい、そういう、慎重に丁寧に、しかししっかりと検討するべき課題であるというふうに捉えております。
○牧山ひろえ君 検討はもうずっと長くやっておられて、そしてどんどんどんどん著しく減っていますので、慎重にやるのも重要ですけれども、もうスピードアップして今の物価に見合ったことをやってもらいたいと思いますし、もちろん法務省として努力されていると思うんですけれども、数十円単位ということですと、気持ちはともかく、効果としては私は不十分だと思います。数十円上がったからって保護司が増えるでしょうか。 そういうことも考えて、いろんなバランス考えて、特に物価が全然変わってきていますので、そういうことについても、実費支払という現状のスキームも維持しながらも、最大限、保護司に代わって、是非、どういう理由で辞めていっているのかということも踏まえて、その辺もバランスよく、スピードアップして考えていただきたいと思います。彼らはやっぱり、無報酬で多くの時間を割いていますし、また公共のために大変大きな仕事をされているということも是非お考えになっていただきたいと思います。 そうした人や、そうした仕事ぶりに光を当てる仕組み、これ政府の説明なんですけれども、国や社会からの感謝のしるし、そう位置付けられているのが栄典制度、いわゆる叙勲ですとか褒章の授与ですけれども、保護司の活動は、まさにこの栄典制度の対象に私は非常にふさわしいと考えております。 保護司への栄典の授与の現状を教えてください。また、どのような基準で受章の対象となっているんでしょうか。
○政府参考人(押切久遠君) お答えいたします。 保護司の方々は、ボランティアとして、犯罪をした者の改善更生や犯罪予防活動といった困難な職務に従事していただいており、その御労苦に報いるため、毎年、国家の栄典である春秋叙勲及び藍綬褒章が授与されております。令和五年度における保護司に対する春秋叙勲及び藍綬褒章の受章者数については、春秋叙勲が二百二十五名、藍綬褒章が二百六十五名となっております。 法務省においては、長年にわたる保護司としての活動状況等を総合的に考慮し、その功労に鑑みて、相当と認められる者について春秋叙勲及び藍綬褒章の推薦を行っております。
○牧山ひろえ君 報酬目当てでおやりになっている保護司はほとんどいないと思いますけれども、やはり、国や社会に無償、無給の貢献に対する感謝はやはり示すべきだと思うんですね。 より積極的に保護司への栄典制度の適用を推進すべきだと思いますが、これに対する大臣の御所見をお願いします。
○国務大臣(小泉龍司君) おっしゃるとおりだと思います。 報酬が目的ではもちろんなくて、やはり、社会のために貢献したい、自分の力を公のために使いたい、そういう方々が進んで携わっていただいている、そういう仕事だと思います。ですから、褒章に一番ふさわしいと委員おっしゃいましたけど、私もそう思います。 本当の感謝の気持ちを込めて褒章を授与し、受け取っていただく、また叙勲させていただく、それをまた地域に広げていく、その誉れを地元でまた多くの方々が共有する。そういう仕組みの中でこの制度は育ってきたし、継続してきたということも事実でありますから、そういう部分をしっかりと見ながら、しかし、物価も上がり、長い間の仕事になりますので、積もっていく負担というものに対する配慮もしていく、経済的なその報酬というか、ある程度見合う、その仕事に見合うやはり報酬というものも考える。そういう議論を今まさに検討会でしておりますので、そう時間を掛けるわけにはいきませんけれども、しかるべき結論を得て、そのときにはそれを実行したいと思います。
○牧山ひろえ君 今まで辞められてしまった保護司が戻ってこられるような、そして新たに現役世代も増えるような、そういう施策をお願い申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。 今日は、法廷内での、刑事法廷内での手錠、腰縄の問題についてお伺いをいたします。 刑事法廷で実際に裁判が開かれているときには、被告人には手錠も腰縄もされておりません。これは法律で決まっています。ただ、例えば身柄を拘束されていて拘置所から来る場合には、拘置所から来るときに手錠をされ、腰縄を付けられ、で、法廷に来て、現状では、法廷に入って、そこまでは手錠も腰縄もされていて、裁判官から、開廷という形になれば手錠、腰縄を外すとか、開廷という直前に手錠、腰縄を外してくださいということであったり、要は入るときですね。あと、法廷が終わった段階から、終わった段階から法廷を出るところまでも手錠と腰縄がされているというのが今の実情かと思います。 私も長年弁護士としてそういう姿を見てきた中で、問題意識を持っていなかった、持てなかったということは、本当に今となればやっぱり人権感覚に乏しかったということも含めて反省をしております。 法廷内で被告人がきちんと弁明をすることができるように、裁判を受けることができるように、また傍聴人等を含めて、ああ、あの人、悪いことをしたんだというような印象を不必要に与えることがないようにというところの中で法廷では手錠、腰縄されないというふうに決められているわけですけれども、その前後の短い時間ではあるんですけれども、そこについてもまだ手錠、腰縄がなされているということについての問題を今日は取り上げさせていただきたいと思います。 これを今、日弁連も問題にしているところなんですけれども、そのきっかけになったのは、大阪地方裁判所で刑事被告人が、自分が手錠、腰縄をされたままで法廷に行ってしまえば犯罪者として映るということで、出頭を拒否をしたと。で、その被告人の気持ちに沿う形で弁護人も出頭をしませんでした。ただ、これは、法廷に入るところの手錠、腰縄を外してほしいというだけで、出頭自体を、審議自体を否定していたというものではありません。 ただ、裁判所が弁護人に出頭命令をしたけれども、弁護人が応じなかったということで、裁判所は弁護人に三万円の過料に処するという決定をして、弁護士会に対してこの弁護士を処分するようにという請求を行いました。弁護士会は、刑事弁護人の活動として正当な理由のある活動であるということで処置をせず、手錠、腰縄問題に対して柔軟にしっかりと対応していくべきだということを求めるということで活動を始めたというのがこのきっかけでもあります。 まず、最高裁にお伺いをいたします。 この刑事法廷内での手錠、腰縄の使用ですけれども、誰が、どういう法的根拠を持って使用することができるのかということについて、まず教えてください。
○最高裁判所長官代理者(吉崎佳弥君) お答え申し上げます。 法廷における手錠、腰縄の使用につきましては、裁判体の法廷警察権及び押送機関の戒護権、それぞれに基づいて行われているものと考えられます。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 現在の運用状況について教えていただけますでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(吉崎佳弥君) 現在の通常の事件の運用状況という御質問と理解させていただきますけれども、今委員御指摘のとおり、入廷してから解錠されるまでの間及び審理終了後に退廷するまでの間の手錠、腰縄の使用については、多くの事件で使用されているものと承知しております。
○伊藤孝江君 今通常の事件でという前置きをしていただきましたけれども、裁判員裁判でも同じようにされていますか。
○最高裁判所長官代理者(吉崎佳弥君) お答え申し上げます。 入退廷時における手錠、腰縄の使用につきましては、そもそも各裁判体が法廷警察権に基づいて個別に判断しているものと承知しておりますが、その上で、こちらとして個別の裁判の運用状況を全て把握しているわけではないという前提で申し上げますが、裁判員裁判では、裁判員裁判以外の裁判と比べ、開廷前に手錠、腰縄を外すことなどが多いものと承知しております。
○伊藤孝江君 裁判員裁判を前提として、最高裁から、何か手錠、腰縄についての使用について通知を出したということはありますか。
○最高裁判所長官代理者(吉崎佳弥君) 最高裁刑事局から、高裁、地裁宛てに書簡を発出している事実はございます。
○伊藤孝江君 どういう内容ですか。
○最高裁判所長官代理者(吉崎佳弥君) 裁判員裁判の法廷における被告人の手錠、腰縄の着脱の手順について関係機関と協議をした結果として、先ほど申し上げた開廷前に手錠、腰縄を外す運用もあり得るという趣旨の書簡を発出しているものでございます。
○伊藤孝江君 開廷前に手錠、腰縄を外すというのは、特に裁判員裁判は、裁判員として、通常の裁判官ではない一般の方が裁判員として参加をされています。その方たちが被告人に対して予断を持たないようにという趣旨だというふうに思いますけれども、これは、じゃ、裁判員裁判だけの話なのかというところがやっぱり一つ問題になるかと思います。 刑事訴訟法二百八十七条一項では、公判廷における身体不拘束の原則が規定をされております。公判廷においては、被告人の体を、身体を拘束してはならない、ただし、被告人が暴力を振るい又は逃亡を企てた場合はこの限りではないというふうにありますけれども、この規定と公判廷での手錠、腰縄の関係、どのように考えますか。
○最高裁判所長官代理者(吉崎佳弥君) お答え申し上げます。 最高裁判所事務総局として、法律の解釈を具体的にお答えする立場にはございません。 その上で、文献等によりますと、刑事訴訟法二百八十七条一項の公判廷とは、公判の開始から終了までの間、手続がされている法廷を意味するものと解され、これを踏まえて開廷中の手錠、腰縄の使用はされていないものと承知しております。
○伊藤孝江君 手錠、腰縄が問題になった国賠の裁判でも国はそのように主張されています。 でも、注釈も含め、この公判廷というのは、法廷が開かれている、審理が開かれている時間だけではなく、そこに入ってくるところ、出るところまでというふうに考えられているという考えもたくさんありますということも分かってお答えされていると思うんですけれども、まず、そもそも被告人は無罪推定の原則が働きます。この無罪推定の原則と手錠、腰縄というのが一つ矛盾するのではないかというところを一つ指摘をさせていただきたい。 もう一点、法律との関係で、刑事被収容者処遇法七十八条一項では、刑務官が手錠、腰縄をする場合に捕縄又は手錠を使用することができるというふうに、使用するというふうにはなっていないことと、捕縄又は手錠ということで、これ「又は」なんですね。でも、今は「かつ」という扱いにしている。この点についてどのようにお考えになられますでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(吉崎佳弥君) お答え申し上げます。 最高裁判所事務総局としまして法律の解釈をお答えする立場にはございませんけれども、御指摘の刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律七十八条一項は、先ほど申し上げた押送機関の戒護権の根拠となるものと承知してございまして、個別の事案ごとにこの戒護権を踏まえまして各裁判体が法廷警察権を行使しているものと承知しております。 御指摘の七十八条の捕縄又は手錠の「又は」の解釈につきましても、お答えする立場にはないことを御承知おきいただければと思います。
○伊藤孝江君 解釈も何も、「又は」なのか「かつ」なのかなので、ここは解釈で争いますというような話では本来ないというふうに考えますとお聞きをしても答えていただけないと思いますので、これはまず指摘をさせていただきます。 個別具体的な事件に応じてと先ほどからおっしゃっておられます。個別具体的な事件の中で、被告人がいかにも逃走をするかもしれないということを、対応しないといけないような状況にある人なのか、あるいは、逃走するようなことも企てもしなければ、まず企てたとしても逃げることができないであろうという人なのか、あるいは、襲いかかると、周りにいる人に襲いかかるということを危惧しないような人なのかということを個別具体的に被告人ごとに判断しているということですか。
○最高裁判所長官代理者(吉崎佳弥君) お答え申し上げます。 それも各裁判体の判断事項でございまして、事務総局においてお答えすることは困難でございますけれども、様々な事情を考慮して判断しているという実情にあるものと一般的には承知しております。
○伊藤孝江君 今現在、弁護人の方から手錠、腰縄を外してくださいという申入れをした場合に、大体七、八割は拒否をされます。そのもちろん申入れをしない事案もありますので、個別具体的に判断をしてというのがちょっと疑わしいかなというところは思っています。 大阪拘置所で、平成三十年に大阪弁護士会の方に回答いただいているところですけれども、平成二十一年から平成三十年の間、この間の調査をした限りにおいては、開廷前における被告人が逃走した事例は見当たらないと。開廷後、まあ開廷後なのでどっちにしても法律で手錠、腰縄は外します、開廷後の逃走、暴行事案は五件。内訳は、逃走が一件で、暴行が四件、しかも直後に取り押さえられている、まあ廷吏さんもいはりますし。また、暴行、逃走等を企てるようなことが考えられる場合は、法廷警備の方も含めて、通常よりもきちんと傍聴席等にいらっしゃいます。 これを見ても分かるように、開廷すれば手錠、腰縄を外す、その段階で逃げる、あるいは暴行をするということがこれまでにはあったかもしれないけれども、その前段階で逃げることを企てたりというのはないというふうにあります。これまでのその個別具体的な事案を一件一件承知をしていないということですけれども、開廷している前後の時間に逃走を企てた、あるいは暴行をした事案というのは把握をされているんですか。
○最高裁判所長官代理者(吉崎佳弥君) 最高裁事務総局として、その事案等の統計資料は把握してございません。統計データは把握してございません。
○伊藤孝江君 もう被告人が逃走を企てる、暴行を企てるというのは大変なことだと思います。それが法廷で事件として起きた場合に、最高裁は全くあずかり知らないということですか。
○最高裁判所長官代理者(吉崎佳弥君) 今、突然のお尋ねですので、具体的に把握しているかどうか、そういった事故があった場合に把握しているかどうかにつきましても、直ちにはお答えが困難でございます。
○伊藤孝江君 事件が起きていないということじゃないですか。
○最高裁判所長官代理者(吉崎佳弥君) その点も含めまして、突然のお尋ねでございます。今お答えすることは困難でございます。
○伊藤孝江君 分かりました。 次の質問に移らせていただきます。 この法廷内での手錠、腰縄の問題ですけれども、基本的人権との関係がまず一つ問題として挙げられます。人格権、個人の尊厳の保障、無罪推定の原則、防御権の侵害、また被告人に劣等感や羞恥心を抱かせるおそれがあり、裁判当事者としての地位を脅かすというようなことが、すごくまとめるとですね、挙げられると思います。 この点、最高裁でも、手錠、腰縄姿が衆人にさらされることが被収容者の人格的利益の侵害に該当し得ることが認められるということであったり、また大阪地裁の判決でも、令和元年の五月二十七日の判決です。法廷において手錠等を施された姿を傍聴人に見られたくないとの被告人の利益ないし期待が法的な保護に値する人格的利益であるということを示されています。 この令和元年の大阪地裁の判決では、裁判長は、可能な限り傍聴人に被告人の手錠等の施された姿がさらされないような方法を取ることが求められているということと併せて、そのために、法廷の被告人出入口の扉のすぐ外で手錠等の着脱を行うこととし、手錠等を施さない状態で被告人を入退廷させる方法、また二つ目として、法廷内において被告人出入口の扉付近につい立て等による遮蔽措置を行い、そこで手錠等の着脱を行う方法、三つ目として、法廷内で手錠等を解いた後に傍聴人を入廷させ、傍聴人を退廷させた後に手錠等を施す方法が考えられるというふうに、具体的に裁判所として取ることができ得る方法というのも挙げられています。 これらの法廷内での手錠、腰縄の使用が基本的人権との関係で問題になるという点について、またこの判決の示した考え方についての最高裁の見解をお伺いいたします。
○最高裁判所長官代理者(吉崎佳弥君) 最高裁事務総局の立場としまして、個別の裁判における判断内容についての評価や見解を申し上げることは差し控えたいと存じます。
○伊藤孝江君 誰が判断するのかと本当に思います。 法廷の中での訴訟指揮であったり法廷警備だったり等を含めて、裁判所のその裁判の運営というのは裁判所が責任を持ってやっていただくべきことであり、それに関して見解を述べられないとか、また考えることができないとか、私たちではあずかり知らぬところ、数値も全く、事案の数も把握もしていませんというような状況というのが大変嘆かわしいということを一つ指摘をさせていただきたいと思います。 ちょっと質問を飛ばさせていただきます。 刑事被収容者処遇法の成立の段階ですけれども、そのときに、附帯決議、参議院の法務委員会での附帯決議の中で、拘禁されている被告人が法廷に出廷する際には、逃走等の防止に配慮しつつ、ネクタイ、ベルト、靴の着用等服装に配慮すること及び捕縄、手錠を使用しないことについて検討することというふうに示されております。 これを受けて、法務省として、これまで何を考え、何をしてきたのかということについて法務省にお伺いをいたします。
○政府参考人(花村博文君) お答え申し上げます。 お尋ねの附帯決議の趣旨を踏まえまして、裁判員裁判では、職業裁判官ではない裁判員に予断を与えることを避けるため、相応の配慮を行っているところでございます。 具体的には、手錠等の使用に当たりましては、弁護人の要望を踏まえまして、裁判所において適当との判断がなされた場合には、裁判員が法廷に入る前に被告人の手錠を外す事前解錠の運用を行っておりますほか、服装等につきましても、本人がスーツ等を着用する場合には、本人からの申出により、フック式ネクタイでございますとか靴形のサンダルを貸与する配慮を行っております。
○伊藤孝江君 今のその配慮を行っておりますということなんですけれども、そもそも手錠、腰縄を外で解錠するというのは、全件で行っているわけではないということなんですよね。
○政府参考人(花村博文君) 弁護人の御要望を踏まえまして行っているというふうなところでございます。
○伊藤孝江君 本来、裁判員が予断を持たないようにという趣旨であれば、弁護人からの申入れがあるかどうかではなくて、全件において、裁判員に予断を持たさないようにするという意味では、取組としてきちんとやるべきことではないんですか。
○政府参考人(花村博文君) 網羅的に把握しておるわけではございませんけれども、私どもとしては、弁護人の要望を踏まえまして、裁判所において適当との判断がなされた場合には実施しておるというふうなところでございます。
○伊藤孝江君 裁判所としてはいかがですか。全件においてやっていないということで最初お答えいただいたかと思いますけれども、裁判員裁判においても。全件で、まず裁判員裁判では特に優先して実現をしていくべきではないですか。
○最高裁判所長官代理者(吉崎佳弥君) 裁判実務の運用について実現すべきものを一律にお答えする立場にはございませんので、お答えは差し控えさせていただきます。
○伊藤孝江君 今、裁判員に対して予断を与えないようにという点に重点を置いて答弁をされましたし、私もそういう聞き方をしましたけれども、先ほど判例も紹介しましたけれども、被告人の権利なんです。被告人の人権なんです。裁判員が予断を持たずにきちんと裁判を行うというのももちろん被告人にとって裁判を受ける権利を充実化させるために大事なことではありますけれども、手錠、腰縄をされている姿を衆人にさらされないという権利があるということにしっかりとまずは重点を置いていただきたい。 小泉大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 基本的な考え方は、逃走の防止を図る、これが一番基本的な考え方だと思います。先生のおっしゃることもよく分かりますが、まず我々としては、万全、逃走の防止に万全を期すというところがベースにございます。 あえてその理由を更に申し上げれば、裁判中の被告人、これは不安定な心理状態にあって、不測の行動、突発的な行動、予測が及ばない行動に出る、そういう危険性が高いと一般的には判断されるという点もございますし、また、法廷という建物の構造は、一般の建物でありますので、出入口が複数あって、被告人あるいは傍聴人等が出入りされるための出入口、様々な出入口があって、そこから逃走するリスクというものも否定はできない。現実に法廷から逃走した事例もあるわけでございます。 こういう観点から、逃走防止に万全を期す、このことも御理解いただきたいんですが、本人の人格権ですね、指摘されている、これも新しい考え方だと思います。この二つの考え方、逃走の防止も司法制度の基本ですよ、これは、これを基本。この二つが両立できる道がないのかどうか、それはしっかりと考えていく必要があると思います。
○伊藤孝江君 逃走のおそれを一般的、抽象的に考えるんじゃなくて、具体的に検討してくださいということをお願いをしています。 この問題、また引き続き扱わせていただきたいと思いますので、今日はありがとうございました。
○鈴木宗男君 予定より時間がもう五分オーバーしていますから、私は手短に質問したいと思いますが。 法務大臣、前回の委員会で大臣は私の質問に対し、今回の件は対応が適切ではなかったと思います、心からおわびを申し上げます、そしてまた調べて御報告をしたいと思いますと言ってくれました。その調べた結果はいかがだったでしょうか。
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。 さきの委員会におきまして委員から、刑事裁判の被告人が、特捜部の検察官の調べについて弁護人が最高検に抗議をしたところ、検察が被疑者の会社の社長を呼び付けてわび状を出せと要求してわび状を出させたという最終陳述をしたということがあったかというお尋ねがございました。 公判廷におきまして当事者がどのような発言をしたのかというお尋ねにつきましては、まさに個別事件の捜査・公判活動や証拠の内容に関わる事柄でございまして、裁判所の判断に不当な影響を与えかねないことから、法務当局として本来お答えは差し控えるべきであると考えておりますけれども、今般のお尋ねにつきましては、委員の御指摘も踏まえて検討いたしました結果、公開の法廷におけるやり取りについてのお尋ねでありますし、かつ、既に報道等の一部で被告人の発言が公にされているということ、また国会の場において委員から繰り返しお求めがあったことからあえて御答弁を申し上げますと、委員の御質問内容について、基づいて調べましたところ、特定の事件の公判における被告人の意見陳述において、会社がわび状の提出を求められたと聞いたといった趣旨の意見陳述があったということを把握することができました。
○鈴木宗男君 わび状を出せということがあったということですね。
○政府参考人(松下裕子君) お答えします。 今申し上げたのは、被告人、特定の事件の公判において被告人が、会社がわび状の提出を求められたと聞いたといった御趣旨の意見陳述をしたということを把握したということでございます。
○鈴木宗男君 局長、今の答弁を何で前回の答弁で言えないんです。私はこれ、九日の委員会で指摘している話ですよ。何日たっています。事実を聞いているだけなんですから、個別案件とかなんとかじゃなくて、もう公になっている話だから私もここで質問しているわけですから。それを何で、今の答弁を先週はできないのか、さらに先々週にできなかったのか。 それは、大臣、委員会軽視じゃないですか。全く時間の無駄で、腹立たしい限りですよ。正直に答えればいいわけですから。大臣、その点どう思いますか。
○国務大臣(小泉龍司君) 公判中にそういう発言があったということをお尋ねになり、また、それは公判なのだから公表されているだろうということでございました。私もそれはそのとおりだというふうに思い、また、すぐ御回答できなかったことも含めて、おわびを申し上げました。 ただ、公開されているといっても、国会の審議のように議事録が整えられているわけではなくて、その場にいた人がオープンな場で聞いたという形の公判廷なわけでございます。したがって、日がたったときにそれをどういうふうに確認するのかということになれば、その法廷にいた人に聞くしかないという手続になります。 で、検察の場合は検察官がいますから、法務省の場合、検察官に聞けばいいじゃないかということになりますが、それはまさに、個別の事件について検察官に事情を聞くという、その個別指揮権の一歩手前までこれは触れるわけでございまして、その点に刑事局長の決断が付かなかった理由があるわけでございます。
○鈴木宗男君 部下を思う気持ち分かるけど、また大臣の部下を思う気持ちは分かりますけど、それは親切じゃないですよ。いいものはいい、悪いものは悪いと指導するのが本当の親切なんですよ。 なぜ私が言っているかというと、今の答弁は先週でもできるんですから。私が言ったの、最初話したのは九日なんですから、次回の答弁で本来ならば委員会で言うべきなんですから。それを前回も個別案件云々なんて、私は個別のこと何も言っていないんですから、一般論として、公になっている公判の情報を私が得てのここでの質問なんですから。 ここは、大臣、言葉の使い方、大臣の立場と気持ちは分かるけれども、それは私は本当の親切じゃないということ、やっぱり検察には行き過ぎがあるから私は言っているんですよ。 同時に、このわび状を出せ、あるいは意見書を撤回しろと言った、会社の社長を呼び付けて。この行為を大臣はよしとしますか、当たり前と思いますが、これは大臣に聞きます。
○国務大臣(小泉龍司君) それは、この事案を前提としてお聞き……(発言する者あり)一般論。 まずその前に申し上げたいのは、個別の事案、公の法廷でありますから、そこにいた人は誰でもそれをオープンに聞いているわけでありますけれども、それを確認する段階では、検察庁に法務省から問合せをしていくというステップになります。これは、個別の案件に入っていくもう入口に差しかかっている、そういう状態でございます。 その判断が一週間遅くなったということはおわびを申し上げなければなりませんけれども、そういう事案だということを是非御理解いただきたいのと、それから、委員から御指摘、確認を求められましたのは、最終陳述でそういう意見が出たかということを確認をされたわけでありまして、それは入口に触れますけれども、しかし、ありましたということをお答えさせていただいて、その先に入りますと、もうこれは、法務大臣としては、個別の指揮権の領域に入っていきますので、これは私からは御答弁申し上げることは差し控えたいと思います。
○鈴木宗男君 大臣、一般論としてですよ、会社の社長は関係ないんですよね、事件とは。その社長にですよ、わび状を出せだとか意見書を撤回すれと言うことは私は尋常じゃないと思いますよ、圧力、プレッシャー掛けているわけですから。そういうことがあっていいかどうかということを一般論で大臣に聞いているんですから、それに答えてください。公判のことを私は言っているんじゃないんです。いいですね、分かりますね、大臣。
○国務大臣(小泉龍司君) しかし、これはもう個別案件の話から今日の議論、先週の議論も行われておりますので、そういう脈絡がベースにございますので、コンテクストがございますので、ここだけ私が一般論でというお答えをしてみても、それが様々な誤解を招くもとになりかねないと思いますので、やはりお答えは差し控えたいと思います。
○鈴木宗男君 大臣、現実に、私自身も経験している者としてですよ、密室で検察はシナリオ、ストーリーを作るんです。だから冤罪が起きているんですよ。だから鈴木事件と村木事件で初めて、検察の調書が正しいと裁判官は思っていたけれども、検察は自分たちに都合のいい調書を作るということが明らかになった。これが国策捜査という言葉で今もう定着しているんですよ。だから私もこうやって発言できるんですよ。私はその事実を踏まえて言っているんです。こういう密室で、限られた中で、検察官と事務官がいないとき、どういう取調べが行われているか、これからも私は委員会でやりますけれども、極めて強圧的にやっているんです。 そして、録画、録音だと言っているけれども、検察は自分たちに不利なものは出さないんですよ、調書にしても、参考人、証人の調書にしてもですよ。自分たちに都合のいいものは証拠開示しないんです。不利なもの出して、例えば私なら、私に不利なものしか表に出さないのが実態なんですよ。 だから、そういうことがあってはいいかということも含めて、会社の社長にですよ、意見書を撤回すれだとかわび状を出せ、これは事件とは関係なく、そういう行為は検察官として私は適切でないと思うけれども、大臣はどう考えるかということを言っているんです。
○国務大臣(小泉龍司君) 委員からしばしば御指摘いただくその「検察の理念」の中に、検察は公平公正に、また真相をしっかり明らかにするべくやりましょう、そして権力の行使については、謙虚に内省をして謙虚にやるべきだ、そういったことがたくさん、複数箇所書いてございます。 それに反するような在り方は、それは私は間違いだと思います。そして、一般的指揮権の立場から、検察には、日頃、「検察の理念」に従ってやってもらいたいということは督励を重ねているところでございます。
○鈴木宗男君 大臣、今大臣、「検察の理念」、言われました。この「検察の理念」が出てからもう既に十一年たっていますね、いや、十三年たっていますか、あれが二十三年ですから、平成の。今年は令和六年ですから、もう十三年たっている。 私は、「検察の理念」、生かされていないと思いますよ。今の、大臣はその「検察の理念」があると言うけれども、理念が生かされていないから今年になってからも最高検の検事総長が訓示しているんじゃないんですか。どうです、大臣。
○国務大臣(小泉龍司君) 検事総長が訓示で述べたことは承知しておりますが、私も常々、検察の様々な会議がありますけれども、必ずこの「検察の理念」を引用して、そこにある精神を要約して申し述べて、是非これに従ってやってもらいたいということは繰り返し督励をしているところであります。非常に重要なポイントだと思います。
○鈴木宗男君 是非とも大臣、そこはしっかり指導してください。 刑事局長の答弁一つ見ても、警察はやはり、自分の枠というか、その範囲内でどうしても時間稼ぎをします。先ほどの答弁だって、大臣、聞いていても分かるとおり、何も先週のうちに答えれる答弁ですよ、明らかなんですから。こっちも事実でないことを言っているわけじゃないんです。でたらめ言っておったら私が非難されるわけですから。私は、ちゃんと裏付けを取って、調べて物を言っているんですよ。にもかかわらず、木で鼻をくくったような答弁をする。これが検察の実態ですよ。刑事局長だって、いずれ現場に戻るわけですから。 私は、是非とも、まず、今大臣が言ったように「検察の理念」を言うならば、きちっと暗記させるぐらいここは指導をいただきたい。それは大臣の責務として私はあると思います。大臣の決意をお聞かせください。
○国務大臣(小泉龍司君) 「検察の理念」を作ったから、「検察の理念」があるからと、それが言い訳になっては決していけないと思います。そこにある本当の精神を、一人一人が自分の行動として、価値観として、検察庁が全体としてそれを受け入れる、また自分のものにしていく、そういう大事な過程にあると思いますので、責任の重さを痛感しながらしっかり指導に当たりたいと思います。
○鈴木宗男君 是非とも大臣、それは徹底していただきたいと思います。 時間余していますけれども、次の委員の皆さん方の予定があると思いますから、私はこれでやめさせていただきます。
○川合孝典君 国民民主党・新緑風会の川合です。 私、今日は、子供の人権について少し大臣と意見交換をさせていただきたいと思いますが、民法の改正の法案が参議院の方に回ってきて、この間、共同親権の話がいろいろと議論されておりますが、同時に、子供のいわゆる利益、権利ということについても改めてスポットライトが当たり始めております。 したがって、今日は、こどもの人権一一〇番、法務省が運営していらっしゃるこどもの人権一一〇番について、今の運用実態も含めて、課題認識を共有させていただけるような、そういう質問をさせていただきたいと思います。 通告に基づいて、まず、こどもの人権一一〇番、これに対する相談の件数というのは今どういうふうになっているでしょうか。
○政府参考人(鎌田隆志君) 法務省の人権擁護機関が設置するフリーダイヤルの専用相談電話、こどもの人権一一〇番に寄せられた最新の相談件数でございますが、令和五年で一万九千二百五十一件となっております。
○川合孝典君 この一万九千五百二十一件という数字をどのように捉えていらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(鎌田隆志君) 一万九千二百五十一件でございますが、こどもの人権一一〇番につきましては、認知度がどのくらいかということでございますけれども、令和五年に行いましたモニタリング調査、インターネットのモニタリング調査によりますと、全国一万八千人を対象としたものでございますが、およそ一六・三%の方々がこどもの人権一一〇番を知っているという回答をしたというふうに承知をしておりまして、認知度としてはそのぐらいであろうと受け止めておるところでございます。
○川合孝典君 そのデータは初めて聞かせていただいたんですけれども、その一万八千人というのは、子を持つ親の一六・三%ということですか、国民のということですか。
○政府参考人(鎌田隆志君) 居住している地域、性別、それから年代、これを日本国民の人口構成比に沿って一万八千人を抽出したというふうに承知をしております。
○川合孝典君 ニーズのある方を対象にして知っているかどうかという調査をしたわけでは特にはないという、そういうことですね。了解しました。 その上で次の質問なんですが、こどもの人権一一〇番の相談窓口の体制というのは今どうなっていますでしょう。
○政府参考人(鎌田隆志君) こどもの人権一一〇番は、電話を掛けますと最寄りの法務局につながるようになっておりまして、寄せられた相談につきましては、全国五十か所の法務局、地方法務局の職員及び法務大臣から委嘱を受けた民間ボランティアである人権擁護委員が対応しております。 その人数は、相談対応以外の人権擁護事務に要する人員も含めて、法務局、地方法務局の職員が約二百八十人、人権擁護委員が約一万四千人でございます。
○川合孝典君 五十か所ほどのいわゆる相談窓口が法務局に設置をされているということなんですけど、これ、おおむね、去年、一万九千二百五十一件の相談が五十か所の窓口に相談が寄せられたということは、一日一か所に一件相談が来ている程度という数字になるわけですよね。 そこで、これ大臣に質問、特に通告はいたしておりませんけど、数字を聞いていただいた上でどうお捉えになるのかという感想を聞かせていただきたいんですが。これは令和四年の数字になりますけれども、実際に、このこどもの人権一一〇番、目的自体が、いわゆるいじめや虐待や暴力といった案件について、相談できないことを是非相談してくださいというのがこどもの人権一一〇番の設置目的。で、この目的に該当するいじめですけど、令和四年でいじめの認知件数が六十八万千九百四十八件、不登校が二十九万九千四十八人、さらに虐待の通報が二十一万九千百七十件という数字なんです。それに対して、こどもの人権一一〇番への一年間の相談件数は一万九千二百五十一件であると。 十分機能していると大臣は御認識されますでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) いや、残念ながらまだまだ何とかしなければいけないと思います。子供たちに何とか知らしめる方法、もっともっと我々は考えなければいけないと思います。
○川合孝典君 課題認識をまずお持ちいただいたということでは、その点については感謝を申し上げたいと思います。 では、その上で、これは通告に従ってということですが、こどもの人権一一〇番のいわゆるその存在や役割についてのいわゆる周知の状況というのは今どうなっていますでしょうか。
○政府参考人(鎌田隆志君) こどもの人権一一〇番は、いじめや体罰、虐待といった子供をめぐる様々な人権問題についての相談を受け付けております。子供の声をすくい上げるためには、何よりも子供への周知が重要であると考えております。 周知に係る取組といたしましては、こどもの人権相談一一〇番の広報用ポスターを全国に配布しております。令和五年度は三万九千四百五十八枚を配布したところであります。また、全国の小中学校の全児童生徒に配布している返信用封筒一体型の手紙であるこどもの人権SOSミニレター及び周知用カードにおいてもこどもの人権一一〇番の案内を記載しておりまして、これらを受け取れば、こどもの人権一一〇番の案内が目に入るようになっております。 ちなみに、こどもの人権SOSミニレターは、令和四年度は小中学校に千百六十八万二百二十枚を配布しており、周知カードにおきましても、令和五年度ですが、二百十八万五千二百枚を配布したところでございます。 また、例年八月下旬にこどもの人権相談強化週間を設けておりまして、こどもの人権一一〇番の平日の相談受付時間を延長するとともに、当該週間における土曜日、日曜日にも受付をしておりまして、それに併せて、SNSなどによる情報発信などを通じた周知活動を強化しているところでございます。
○川合孝典君 丁寧に御説明いただいて、ありがとうございます。 ちなみに、このレターを一千百六十八万枚以上送付したということなんですが、どの程度返信されているかという数字は把握していらっしゃいますか、今。
○政府参考人(鎌田隆志君) 令和四年度でございますが、児童生徒から送付されたミニレター、返信の数ですね、これは八千百四十七通返ってきております。 実際は返ってこないものが多数あるわけですけれども、そのミニレターをお子さんが家に持って帰って、それを見た保護者の方が、あっ、こういうこどもの人権一一〇番という相談窓口があるんだということをお知りになり、保護者の方から電話が掛かってくるといった事例もございまして、必ずしも周知の対象は子供だけではなく、その保護者の方なども周知の対象には入ってくるものと考えております。
○川合孝典君 御説明自体はまさにそのとおりだと思うんですけど、これ、法務省のこどもの人権一一〇番のホームページ開いて、どういう説明がされているのかということをちょっと確認したんですが、こどもの人権一一〇番は、友達からいじめに遭って学校に行きたくない、家の人に嫌なことをされる、部活動で暴言、暴力を受けているなど、先生や親には話しにくいけど、このままでどうしたらいいか分からない、誰にも気付いてくれない、このような悩みがあったらお電話をしてくださいという広報なんですよね。ということは、子供が使ってくれないと、子供が、お子さんが要は相談をするということを本来前提として設置されているということで、もちろん親御さんが相談されても何の問題もない話ではあるんですけれど、子供が使いやすいものでなければいけないということはまず指摘をさせていただきたいと思います。 レターについても、レクのときに事前にお持ちいただいて拝見しました。必要十分な内容のいわゆる返信用レターにはなっているんですけど、おおよそ子供が書くものではないですね、あれは。役所の文書そのまんまみたいなものになってしまっておりますので、子供が相談をしやすいような書式に変えるべきであることを御指摘をさせていただきたいと思います。 その上で大臣にお話し申し上げたいのは、このこどもの人権一一〇番、フリーダイヤルに一応なっております。なんですが、IP電話から接続できない、それから通話料有料の相談ダイヤルなんです、これ。今どきの若い人たちは、有料電話、固定電話なんか使いません。子供も携帯電話を持っておりますし、当然、無料で、LINE電話ですとか無料通話ができるアプリが幾らでも今普及しておりますので、有料電話を設定している時点でそもそも使われないということを前提として対応するべきだと思うんですけど、大臣、今の話聞いてどう思われます。
○国務大臣(小泉龍司君) 先ほどからのお話も踏まえて、ちょっと私の考えを申し上げますと、やっぱり子供にきめ細かく情報を提供していくためには、媒体の多様性、これは非常に大事だと思いますね。電話、今ちょっと御指摘ありましたけど、電話、メール、そしてレター、紙の手紙、そしてLINE、こういったものを多様性を持って重ねていくということが大事。 もう一つは、おっしゃるとおりなんですけど、子供の方から見たときにどう受け止められやすいものかどうかという、そこなんだと思います。人権という言葉自体が、子供たちの頭に、じゃ、すぐイメージが湧くかというと湧かないんですよね。大人が人権対応をやっていますよという、まあ言い訳ではないんですけど、大人用語です。完全な大人用語ですので、こういったところからかみ砕いていく新しいワード、子供の心をつかめるワード、そういったものも、子供の目線に我々が下りて、専門家の意見も入れながらかみ砕いていけば、もう少しこの認知度が上がっていくのではないかと思います。 その中で、その無料の通話ということもきめ細かく配慮していく必要はあるというふうに思います。
○川合孝典君 前向きに御答弁いただいてありがとうございます。 過去の経験を少し御紹介申し上げたいと思いますが、私、超党派の自殺対策議連の事務局長を長年やらせていただいておりまして、近年、自殺者数が、特にコロナで高止まりを、増加傾向に転じたこともあって、議連の先生方と協力をしながら様々な働きかけをこの間行ってきました。 この取組を始めた当初、実は、厚生労働省の方と話をしているときに、厚労省にも実は同様にこの相談ダイヤル、いのちの相談窓口ですかね、いのちの電話が設置されていたんです。これ、まさにこの地上波、失礼、いわゆる固定電話の窓口というものが設定されておったんですが、当時の活用数というのが百数十件程度なんですね。相談窓口はつくっていますというのが当時の厚生労働省さんのいわゆる説明だったんですが、自殺対策強化月間というのを設定して、そのときに、LINE社と相談をしながら、いわゆるLINEでの相談、チャットでの相談ができるような窓口を設置するということと同時に、固定電話からいわゆるIP電話が使える回線を設定した上で、それを使っていわゆる相談受付を一か月間試しにやってみましたところ、相談件数が三万件を超えたんです。 つまり、そのぐらい、御認識されていて問題認識はお持ちいただいたと思うんですけれど、固定電話とIP電話でそれほどの実は子供に対するというか相談者に対するアクセスの度合いが変わるということです。そのことを是非、御認識踏まえた上で今後の御対応を是非御検討いただきたいということです。 それと同時に、電話というのは、相談、心を要は痛めている方々やお子さん、まあ自殺念慮者もそうですが、音声電話というものに対して極めて抵抗感が強い。声でしゃべるという行為自体が、やっぱりつぶやくところから入らないと、しゃべるというのは、つぶやいてやり取りをして、ある程度コミュニケーションが取れるようになって初めて、電話で、じゃ、相談しましょうかということで、電話掛けてきてくださいといって、そこで初めてつながるということですので、そういう意味では、入口のところをどう整備するのかということが極めて重要ということであります。この辺りのところも是非踏まえて、今後のこの人権一一〇番の体制というものを御検討いただきたいということ。 それと、時間が来ておりますので最後にしたいと思いますが、受付時間が朝八時半から夕方五時十五分までの平日なんです。子供は学校に行っています。これでは全く意味がないということで、そのこともちょっと御考慮をいただいた上で、時間帯、体制も含めて御検討いただく、このことをお願い申し上げまして、済みません、時間が参りましたので、これで終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 離婚後共同親権と高校無償化、就学支援金のこの関係につきまして、おととい、四月十六日に盛山文部科学大臣が、共同親権で二人の親であれば、合算、親権者二名分の収入に基づいて判断を行うということに当然なるというふうにお述べになって、これが大きな衝撃を広げています。 そこで、文科省にお尋ねしますけれども、特に、合意のない、裁判所によって離婚後共同親権が定められた場合、文科省として、父母の離婚や高葛藤という下で、生徒、子供がどんな状況に置かれて、どのような経済的な苦境に立ち得るのか、どんな検討を行った上で出した結論なんでしょうか。
○政府参考人(梶山正司君) お答え申し上げます。 高等学校等就学支援金につきましては、親権者等の収入に基づいて受給資格の認定が行われるため、共同親権を選択した場合には親権者が二名となることから、基本的には親権者二名の収入に基づき判定を行うこととなります。 一方で、親権者が二名の場合であっても、親権者である保護者の一方がドメスティック・バイオレンスや児童虐待等により就学に要する経費の負担を求めることが困難な場合には親権者一名で判定を行うこととしており、これは民法改正後に共同親権を選択した場合においても同様の取扱いとなります。 これらの判定に当たっては、認定を行う都道府県等において個別のケースに応じて柔軟に判断することとなりますが、教育費負担の軽減を図ることができるよう、法務省とも連携しながら適切な認定事務に努めてまいります。
○仁比聡平君 まず、今の御答弁について、選択した場合というお話がありました。が、これは、衆議院の審議でも随分問題になってきたとおり、父母の一方が共同親権にすることについて反対している場合、合意がない場合、にもかかわらず裁判所が子の利益のためだとして共同親権を定めることがある。つまり非合意型という場合がある。これは、その子の同居している例えば母にとってみれば、これは選択したものではないわけですね。 民事局長にお尋ねしますけれども、現行法下で既に離婚して単独親権だという母子に対して、別居している父が共同親権への親権者変更を申し立てて、母は反対しているけれども裁判所が共同親権を定めるということは、これは今度の法案ではあり得ることになる。そうやって裁判所が定めた場合に、別居父からの約定ないしふさわしい養育費が払われなくなるということは、これはあり得るということになりますね。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 委員御指摘の親権者変更の申立てでございますが、子の利益のため必要がある場合に認められるものになっております。また、本改正案は、親権者変更の裁判において、考慮すべき事情や単独親権を維持しなければならない場合については、親権者指定の場合と同様としております。 そして、あくまでも一般論としてお答えをいたしますと、親権者変更の判断におきましては、親権者変更を求める当該父母が養育費の支払のような子の養育に関する責任をこれまで十分に果たしてきたかも重要な考慮要素の一つであると考えられます。 ただし、このような事情も踏まえた上で親権者が父母の双方に変更された場合でありましても、委員御指摘のように、約束をされた養育費の支払が経済状況の変化等何らかの事情によってされなくなる事態が生ずることはあり得ると考えられます。
○仁比聡平君 そういう場合があり得る。 現行法下で、単独親権でもあり、同居親の収入もなかなか大変で、子の高校無償化の支援をしっかり受けて学校に通えていたのに、共同親権にされてしまって、高収入の別居親が現実には授業料、養育費を払わないというような場合にも無償でなくなるとすると、これは子の利益に反すると思いますが、文科省、これ検討したんですか。
○政府参考人(梶山正司君) 御答弁申し上げます。 今回の共同親権に伴うその検討につきましては、法務省から情報をいただきまして、私どもとして検討させていただいたところでございます。 その際、就学に要する経費の負担を求めることが困難である場合には親権者一人で判定を行うということ、これは今回に関しても同様でございますので、このようなところを私どもとしては考えているところでございます。
○仁比聡平君 大臣も、文科大臣もですね、個別のケースでの対応ということで、法務省その他と相談をしながら対応していくというふうに述べておられて、そういう趣旨のことを今文科省が説明されているんだと思うんですけど、実際に子供自身が、就学支援金の申請に向けて、家族の事情、特に父母間の事情を把握して相談するというのは、これなかなか大変なこと、容易でないことだと思うんですね。別居している父が養育費などをちゃんと払っているのか、どんな葛藤がその父母間にあるのか。そういう中で、子供が相談する相手というのが、まずは学校ということになるんだと思うんですけれども。 今、繰り返し、現行法で婚姻中の共同親権の場合に個別のケースでの対応をしているという趣旨のことをおっしゃっているんですけれども、父母のDVだったり虐待や失踪などによって親に経済的負担を求められないということで合算の例外として認められている例というのは、現行支援策になった平成二十六年度以降、どんな実績があるんですか。
○政府参考人(梶山正司君) お答えいたします。 親権者が就学に要する経費の負担を求めることが困難である場合につきましては、認定を行う都道府県等において個別のケースに応じて判断することとしていることから、文部科学省においてはその件数を把握しておりません。 いずれにしても、個別のケースに応じて都道府県等において柔軟に判断されると認識しておりまして、引き続き適切な認定事務に努めてまいります。
○仁比聡平君 国としては把握していないということなんです。 柔軟な対応をするとおっしゃっているけれども、そうしたら、学校の現場でどんな柔軟な対応がされているかお分かりなんですか。
○政府参考人(梶山正司君) お答えを申し上げます。 先ほど申し上げましたが、就学に要する経費の負担を求めることが困難である場合につきましては、個別のケースに応じて都道府県等において柔軟に判断されるということ、こちらにつきましても私どもお願いしているところでございます。こちらにつきまして、引き続き適切な認定事務に努めてまいりたいと思っております。
○仁比聡平君 全然安心できないじゃないですか。 法務大臣もお分かりだと思いますけど、約定した養育費が払われなくなるというのは、一人親世帯にとって本当に大変なことなんですよ。深刻な状況が起こって、おうちの中も大変になっていくという下で、養育費が払われなくなって一月、二月とたったら大変だと。そうしたら、その都度ちゃんと対応できるのか、授業料が一遍無償じゃなくなったとかいうようなことがあっても、そうしたら無償にすぐなりますよと、そんなことになるんですか。今の文科省の御説明では、個々個別に対応するとおっしゃっているだけで、現実に現場がどんなふうになっているのかという実態も国としては把握しておられないと。それでは安心できないんですよ。 離婚後共同親権の導入に関わって、親の資力、収入などが要件になっている各省庁の主な支援策を参議院の各調査室に調べていただいて、私の責任で今日資料をお配りしていますが、今の高校無償化の支援も含めて文科省には九件、こども家庭庁には十一件、このほかに他省庁との共管もありますが、厚生労働省には四件、そして金融庁に一件、少なくとも昨日までに分かっただけで二十五件のそうした支援策があるんだけれども、一体どうなっているのかと。 金融庁が関わっておられる日本財団のまごころ奨学金という制度があります。交通事故や詐欺被害、傷害や殺人などの犯罪に遭遇したお子さんたち、御家族が遭遇したお子さんたちを対象にして奨学金の給付を、お手元十三番目の資料ですけれども、月額で高校生だったら国公立で一万七千円、私立で二万五千円、入学一時金もと、そうした給付金が、奨学金があるんですけど。これ、世帯年収一千万円を超えると原則対象外とされるんですが、私が申し上げている非合意型の共同親権の場合、誰の所得証明書を提出しなければならないんでしょうか。
○政府参考人(若原幸雄君) お答えいたします。 ただいま言及のございましたまごころ奨学金制度でございますけれども、いわゆる振り込め詐欺救済法の規定に基づきまして、犯罪被害者等の支援の充実を図るために、保護者又は本人が犯罪に遭遇し、学資の支弁が困難になった家庭の子供に対し奨学金を給付するものでございます。 この奨学金制度におきましては、現在、公益財団法人日本財団が運営しておりまして、こちらの財団によりますと、今お尋ねいただきました裁判所の手続の結果として父母双方を親権者と定められた場合に誰の所得証明書を提出しなければならないか、この点を含めまして、離婚後の共同親権が制度化された場合における審査の方法につきましては、現時点では決定をしておりませんで、制度開始までに検討を進めていくことを予定しているということでございます。 犯罪被害者等の支援に係る知識及び経験を有する団体としてこの日本財団が本制度の運営を担っておるわけでございますけれども、こうした法令の趣旨に鑑みまして、まごころ奨学金制度の詳細につきましては、一義的に日本財団において適切に検討が行われるものというふうに考えております。 本制度を所管する金融庁といたしましても、国会におけます御議論等を踏まえながら、法務省等とも連携しつつ、本制度が適切に運営されるように対応してまいりたいと考えておるところでございます。
○仁比聡平君 この制度について法務省からの協議を受けたことはないと昨日聞きましたが、そうですか。
○政府参考人(若原幸雄君) お答えいたします。 御指摘のとおりでございまして、この制度に関する協議というものは承っておりません。
○仁比聡平君 同じように厚生労働省。特別児童扶養手当、資料の八枚目にありますが、障害児福祉手当の支給要件、あるいは補装具費支給制度における利用者負担の上限月額、あるいは小児慢性特定疾病児童等への医療費助成制度における自己負担上限月額などを定める上で親御さんの経済状況などを把握することになっていますけれども、この支援が離婚後共同親権が定められた場合にどうすべきなのか、具体的に法務省との協議をしたことはないと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(斎須朋之君) お答え申し上げます。 特別児童扶養手当につきましては、民法上の親権の有無などにかかわらず、障害児を監護している実態があるか否かでその受給資格者を判断し、当該受給資格者の所得を確認して支給するものとされております。 また、先生がおっしゃいました障害児の福祉手当でございますが、こちらも、その親権を有する者ではなくて、民法上の扶養義務者であって、当該障害児の生計を維持する者について所得を確認して支給するものとされております。 さらに、補装具費支給制度も、その障害児と同一の世帯に属する者が市町村民税非課税か課税かによって決定されるということでございまして、今回のその共同親権と直接関係するような要件で手当の支給がされるものとはなってございません。
○仁比聡平君 法務省から、具体的に今後どうなる、どうしていくかについて協議を受けたことはありますか。
○政府参考人(斎須朋之君) ただいま申し上げましたように、直接、親権というものがこの支給に影響するものではございませんので、そういった意味で協議を行ったということはございません。
○仁比聡平君 こども家庭庁に関しては一問だけ。児童扶養手当の所得限度額というのが親の所得に関わることになりますけれども、これ、先ほど来申し上げているような養育費が払われなくなったときというのは、これは増額されるんですか。
○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。 児童扶養手当でございますけれども、こちらも、親権とか監護者の定めとかの有無とか、その所在とかに関係なく、子を監護している実態があるかどうかで支給対象者を判断しております。その支給対象者の方の所得に応じて支給額が増減をしたりするわけでございますけれども、そうした中で、養育費という収入がなくなった場合は、その分、所得の判定対象となる所得が減ったことになりますので、そうすると児童扶養手当、まあ所得の額が幾らかにもよりますけれども、増えるケースもあり得るというような計算式になっております。
○仁比聡平君 ですが、そうした判定といいますか、は毎年八月の現況届の際に前年の所得で算定するという、そういう今の仕組みは変えるつもりはおありではないんだと思います。一年間は変わらないというお話なんだと思います。 三月二十二日のこの委員会で、今問うていることに関連する私の質問に対して民事局長は、最後、十五ページですけれども、法務省として法案提出に至るまでの間に関係府省庁と検討を行ってきたと、婚姻中別居の場合の各法令における取扱いを参考に、どのような取扱いがされることになるかについて検討してもらうよう協議を重ねてきたというふうに答弁をされましたが、私はこれ具体的に個々にされていないと思いますよ。 だから盛山大臣のあの記者会見のような発言が出てくるし、現場で、それこそ本当に苦しんでいる子供の立場に立って、どういう支援を今後していくということになるのか、離婚後共同親権を特に非合意型で定めていくということが、そこに混乱を与えてしまわないのか、現実に給付の減少、マイナスをもたらしてしまわないのか、明らかにされていない。 あらゆる子供支援施策について、私は、どのような取扱いがされるのか、基準や運用、これを一律に明らかにして国民に速やかに知らせるべきだと思いますが、今日、質問時間がなくなりましたので、明日の本会議で問いますので、大臣、明確にお答えください。 終わります。
○清水貴之君 日本維新の会の清水です。よろしくお願いします。 まず初めに、再審制度について伺います。 この委員会でも多くの議員が尋ねているところですし、私も先月質問をさせていただきました。今の政府の答弁としては、日本の三審制という今の法体系というのは、裁判の仕組みというのは、しっかり維持をしなければいけないしという、それが基本にあるということ、そういった答弁だというふうに思いますけれども、ただ、その中に、少なからず冤罪というのが含まれておりまして、しかも冤罪というのは、その方の人生、大きく、もう相当大きく影響を与えてしまうということですから、それを防止するために何か手だてが打てないかというのが皆の思いだというふうに思っています。 そんな中ですが、三月十一日、与野党の国会議員たちによる議員連盟が発足しました。冤罪被害者のための再審法改正を早期に実現する議員連盟ということで、設立当初は衆参で百三十四人がメンバーとなりました。私も当然入らせてもらいましたけれども、役員構成見ますと、会長が柴山元文科大臣で、最高顧問に麻生自民党の副総裁、顧問には、もう各党、公明党さん、立憲民主党さん、で、うちの維新、共産党さん、国民民主党さん、福島先生も名前入っていらっしゃいますし、各党の党首、代表が名前を連ねているという非常に大きな議連となっています。 その議連で、二〇一四年三月に袴田さんの再審開始と拘置の停止を決定した静岡地裁の裁判長でした村山弁護士、このように述べられています。今の日本の刑事訴訟法では冤罪被害者はなかなか救われない、運用で解決するのは限界で、法改正が必要、冤罪は国家による人権侵害、人権問題を解決するために国会議員の皆様は力を合わせ良い改正案を練ってほしい、今改正するという決意で臨んでいただきたいと、このように述べられています。 これは議連ですから、国会議員の個別の活動ですので、法務大臣がお答えいただくのはちょっと難しいのかもしれませんけれども、ただ、これだけ国会の中でも非常にこの機運というのが高まっております。こういった動きに対してはどのように感じられますでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 御指摘の議員連盟の発足、これはよく承知をしております。よく知った方々も入っておられるなというふうに関心を持って見ているところでございますけれども、内容についてのコメント、これは法務大臣としては差し控えたいというふうに思います。 そして、再審制度の在り方は、繰り返しになりますけど、確定判決による法的安定性の要請、個々の事件における是正の必要性の調和点、これをどこに求めるかという非常に重たい問題だというふうに思います。様々な観点から慎重に検討を重ねるべきだと思います。 しかし、現実に今、刑事手続の在り方協議会においてこの問題は取り上げられ、議論の対象になっているわけです。議論が進行しています。ですから、これを着実に又は迅速に、スムースに運用されていくよう議論が進むように法務省としても努力をしていきたいと思っております。
○清水貴之君 その在り方検討会、協議会ですけれども、先日も質問させていただきまして、どのように議論をして、どう結論を得ていくのかというのが大事だというふうに思っています。 刑事局長、そのときには、議論をいただいている以上は、その議論の末にどのような結論になるかということについてはいずれ、この構成員の方々の意見次第ですが、そういったことになるのではないかと、どこかで結論が出るのではないかという答弁をいただいてはいるんですが、ただ、この答弁じゃ、本当にいつになるか、いつかということですから、いつになるか分かりませんよね。 ですから、まあ議論ですから、なかなかここまでとかゴールがあるというような話ではないのかもしれませんけれども、でも、ある程度やっぱりゴール地点を決めていかないと、いつまでも、だらだらという言い方は良くないかもしれませんけれども、議論だけしていたら、議論のための議論みたいになってしまっていたら、これはその協議会の意味がないといいますか、協議会としてしっかり機能していないというふうにも思われてしまいますので、これについてしっかりとやっぱりどこかで結論を得るというのは、しかも、それをちゃんと目的、目標を定めて遠くない将来結論を得るということは必要ではないかというふうに考えているんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。 改正刑訴法に関する刑事手続の在り方協議会の協議の進め方ですとか、その協議の結果をいつ、どのように取りまとめられるのかといったことにつきましては、大変繰り返しで恐縮でございますけれども、構成員の御意見も踏まえつつ決められるものでございますし、取調べの録音・録画制度など、ほかにも、改正刑訴法で取り入れられた制度についての現状ですとか変えるべきところがあるかとか、そういった協議もございまして、その協議の状況にもよることから、現時点でいつ、どのような形で取りまとめるということをお答えすることは困難なことは変わらないんですけれども、もちろん、永遠に議論をしていくということではもちろんございませんし、しっかりと中身のある議論をして、いずれその議論の結果を踏まえて取りまとめを行うということについては、それを目指してやっていくつもりでございますので、そういったところで御理解をいただければと考えております。
○清水貴之君 そして、大臣、先ほど議連の活動について質問をさせていただきましたが、袴田さんの再審決定という話がありまして、非常に世の中的にもこの議論をもっとしていくべきだと、改正していくべきだという動きが盛り上がっているように感じます。 これは、全国の冤罪被害者、支援者の皆さんでつくっています再審法改正をめざす市民の会、署名を一生懸命されていらっしゃいまして、十万人を達成しようということで今活動されていますし、その再審法をめぐっては、国に改正を求める意見書の可決、これ地方議会で増えています。一月三十日現在ですけれども、二百九議会ということですから、地方議会の一割以上の議会でこういった可決もされております。 こういった動きをどう感じるかということで、大臣、お答えとしては同じようなお答えになるのかもしれませんけれども、ただ、こうやって我々も、議員側も、こうやって様々な場でいろんな議員が声を上げていくということもこれは機運醸成のためにも必要かなと思っておりますので、重ね重ねの質問で恐縮なんですけれども、こういった世間の動きに対してどう思われるかというのもお聞かせいただけたらと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 当然のことでありますけど、立法府の中でどういう議論が行われているのかということは、様々な影響、大きな影響を及ぼしていくんだというふうに思います。並行してこの協議会も開かれておりますし、協議会の委員もそういった事実、議連ができたと、そういったことに関心を持つでしょうし、立法府のやはり役割というのはそういう点において大きなものがあるというのが私の所感でございます。
○清水貴之君 また折を見て質問させていただけたらと思います。 続いてなんですが、区分所有法について伺います。 一月十六日、法制審議会の部会は、老朽化したマンションの建て替えを促進するため、所有者による決議要件の緩和を柱とした要綱案をまとめたということです。 非常にこれ大きな世の中的に問題になっていまして、築年数がどんどんどんどん増えてしまっているマンション、老朽化したマンションというのが増えていると。国交省のこれデータですけど、二〇二二年末時点で築四十年以上のマンションが百二十五万戸、これが二十年これからたちますと四百四十五万戸まで増えるということなんです。また、築四十年以上のマンションでは世帯主が七十歳以上の方の割合が半数に迫り、所有者の高齢化が進んでいるということです。 能登半島の地震もありまして、ああいった災害時に被災してしまった建物をどう今後建て直していくのか若しくは処分をするのか、こういったこともみんなで考えなきゃいけないんだけれども、それがなかなか大変な状況になってきているということでこういった区分所有法の見直しという話が出てきているんですが。 大臣、これもう早急に様々対策を打っていかなければいけないと思うんです。これ、法改正を目指して今法務省としても取り組まれているということなんですが、どのような今、取組状況になっていますでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 今年の二月十五日、法制審議会から区分所有法制の見直しに関する要綱の答申をいただきました。内容は、区分所有建物の管理の円滑化を図る方策、区分所有建物の再生の円滑化を図る方策、そして、被災した、大規模災害で被災した区分所有建物の再生の円滑化を図る方策、この三点が織り込まれております。様々な課題に対応した、適切な内容になっているものと受け止めております。 この答申を踏まえて、区分所有法制の見直しのための改正法案、これを、その内容の重要性に鑑み、できる限り速やかに国会に提出できるよう努力をしてまいりたいと思います。
○清水貴之君 その内容ですが、現行、建て替えには所有者の五分の四の同意が必要なところを、客観的な事実があれば、まあ老朽化しているとかがあれば四分の三にこれは緩和をしようであるとか、一般的な修繕、現行でしたら所有者の過半数が必要なところ、要綱案では集会出席者の過半数ということで、今まで集会に出てこなかった方というのは反対意見だということでそっち側に数字が入っていたんですが、今回はあくまで出席者の過半数ということで、まあ我々がやっている議会の採決とかと同じような状況ですよね、出ている人間で判断をしようというふうに変わっていくということで、現実的に変わっていくのかなと、いろいろ動かしやすくなっていくのかなというふうに思いますけれども。 ここでお尋ねしたいのが、そもそものところで、やはりこの老朽マンション対策という点で、非常にやっぱり建て替え負担も高額にどんどんなっていっています。建て替えの合意形成というのも、緩和をしたとしても簡単ではないですよね、やっぱり今のところに住み続けたい方もいれば建て替えるべきだという方もいて、もちろん費用負担も発生しますから。こういったことをしっかりまとめていかなければいけないんですが、ただ、老朽マンションというのは、さっきデータ示したとおり、どんどんどんどん増えていく中で対策を取っていかなければいけないんですが。 まず、その課題解消としては、どういった目標といいますか、将来的な見込みで進めていくつもりでしょうか。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、高経年区分所有建物の増加と区分所有者の高齢化を背景にいたしまして、相続等を契機として区分所有建物の所有者不明化や区分所有者の非居住化が進行していると指摘をされておるところでございます。 現行の区分所有法におきましては、所在等が不明である区分所有者は決議において反対者と同様に扱われるため決議に必要な賛成を得るのが困難であることなどから、区分所有建物の管理不全化を招くとともに、老朽化した区分所有建物の再生が困難であると指摘をされております。 これに対応する観点から、本年二月に法制審議会から答申をされました区分所有法制の見直しに関する要綱では、所在等不明区分所有者を決議の母数から除外する仕組みなどを含む区分所有建物の管理の円滑化、建て替えを円滑化するための仕組みを含む区分所有建物の再生の円滑化、そして、被災した区分所有建物の再生の円滑化という方策が盛り込まれたところでございます。 法務省におきましては、要綱に沿った区分所有法等の改正法案の作成作業を進めているところでありまして、速やかに国会に提出できるよう検討を進めてまいりたいと考えております。
○清水貴之君 またその法案出たときには、いろいろ議論になるとは思うんですけれども。 最後、もう一点お伺いしたいのが、先ほどお話ししたとおり、非常に前向きに取り組んで、変えていこうと、新しくしていこう、若しくは耐震化など、どんどんどんどん補修していこう、修繕していこうというのが進むことになるかもしれませんが、その一方で、単純な引下げ、単純な引下げと言うとちょっと言い方良くないですね、緊急性の低い引下げでは、今やらなくてもいいところをやることによって、反対される方ももちろんいらっしゃるわけですね。そういった声が届きにくくなったりとか、まあ緩和ですから、規制緩和ですから、そういったことが今度、逆の立場で見ますと起きやすくなってしまうと。そういった声をどう拾い上げていく、これも非常に難しい課題かなというふうに思っておりまして、この辺りについては今どのように考えていますでしょうか。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 区分所有法制の見直しに関する要綱におきましては、先ほど委員御指摘なさったとおり、建て替え決議の要件に関しまして、基本的な多数決割合、五分の四でございますが、これについては、現行法の規律を維持しつつ、一定の客観的事由がある場合には多数決割合を四分の三に引き下げているところでございます。 これは、建て替え決議に反対する区分所有者の権利への過度の制約とならないようにするという観点から、基本的な多数決割合については現行法の規律を維持する一方で、一定の客観的事由が認められる場合には、当該区分所有建物が建て替えの必要性が高い状況にあって、建て替えに反対する区分所有者の権利に対する制約が強まってもやむを得ないと考えられるため、多数決割合を引き下げることにしたものでございます。 また、現行法におきましては、建て替え決議に反対した区分所有者も決議後に建て替えに参加することが可能となっておりますし、建て替えに参加しない区分所有者に対しましては、売渡し請求によってその区分所有権が時価で他の区分所有者等に移転することになるなど、財産的観点からの配慮もされておるところでございまして、この仕組みは要綱においても維持をされております。 このように、要綱における建て替え決議の見直しの内容は、建て替えに反対する区分所有者の権利と建て替えに賛成する区分所有者の権利のいずれにも配慮したものとなっていると考えております。
○清水貴之君 以上で終わります。ありがとうございました。
○委員長(佐々木さやか君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後零時五分散会