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213回国会参議院2024/06/11

文教科学委員会 第8号

発言数
98
登壇者
12
会派数
7
開催日
2024/06/11

会議録

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、斎藤嘉隆君が委員を辞任され、その補欠として勝部賢志君が選任されました。     ─────────────

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  提出者衆議院文部科学委員長田野瀬太道君から趣旨説明を聴取いたします。田野瀬衆議院文部科学委員長。

田野瀬太道自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(田野瀬太道君) おはようございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  ただいま議題となりました障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。  近年、我が国に在留する外国人が増加していることに併せて、日本語指導が必要な児童生徒の数は大幅に増加しております。文部科学省の調査によれば、令和三年度時点における公立学校に在籍する日本語指導が必要な児童生徒の数は約五万八千人であり、平成二十年度の約一・七倍となりました。  このような外国人児童生徒等は、日本語に通じないことにより、文字の読み書きに問題があり、教科書の使用に困難を抱えていることが少なくありません。その困難の程度は軽度なものばかりでなく、支援の重要性は高いと言えますが、外国人児童生徒等の背景や置かれた状況により抱える困難が異なることなどから、学校現場において教員等が個別に対応しているのが現状です。  一方、障害により通常の紙の教科書を使用して学習することが困難な児童生徒が利用できる教科用特定図書等としての音声教材等の活用が広まってきております。音声教材は、使用者が随意のタイミングで教科書の音声情報を入手できる機能を持つことなどから、外国人児童生徒等が抱える困難を軽減させるためにも有効であるとされています。しかし、現状では、音声教材は障害のある児童生徒を対象として作成されていることから、外国人児童生徒等はこのような教材を使用して学習することができません。  そこで、本案は、このような現状を踏まえ、日本語に通じない外国人児童生徒等が音声教材を使用して学習することができるよう、必要な改正を行うものであり、その主な内容は次のとおりであります。  第一に、当分の間、文部科学大臣等は、音声教材等の教科用特定図書等を発行する者が障害のある児童生徒及び日本語に通じない児童生徒の両者の学習の用に供するために教科用特定図書等を発行する場合にも、教科書デジタルデータを提供することができることとしております。  第二に、教科書デジタルデータの提供を受け発行された教科用特定図書等に掲載された著作物について、その利用に係る著作権法の特例を設けるものとしております。  第三に、この法律は、公布の日から起算して一月を経過した日から施行することとしております。  以上が本案の提案の趣旨及び内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。  以上でございます。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  田野瀬衆議院文部科学委員長におかれましては、御退席をいただいて結構でございます。     ─────────────

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学省総合教育政策局長望月禎君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 おはようございます。立憲民主・社民の勝部賢志でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  教職員の長時間労働、教員不足は大変大きな課題となっておりまして、中教審でも議論をされてきましたが、先日、審議のまとめが出されました。まとめに対する受け止めなどを含めて、学校現場の厳しい状況を改善するための方策について以下議論してまいりたいと思いますので、文部大臣始め文科省の皆様方にはよろしくお願い申し上げたいと思います。  初めに、少し学校現場あるいは子供たちの状況について確認をさせていただきたいと思いますけれども、教職員のメンタルヘルスの状況についてはどのようになっているのか、文科省に伺います。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  令和四年度公立学校教職員の人事行政状況調査によりますと、令和四年度における教育職員の精神疾患による病気休職者数は、前年度から六百四十二人増の六千五百三十九人となり、過去最多となっているところでございます。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 その要因をどのように受け止めて分析をされておられますか。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  教育職員の精神疾患に係る病気休職者数の増加につきましては、精神疾患は発症まで時間が掛かるということもございまして、またその原因は個々のケースにより様々でございますため、具体的な理由について一概には申し上げられないわけでございますが、例えば、業務の質の困難化、教師間の業務量や内容のばらつき、保護者等からの過度な要望、苦情や不当な要求への対応、令和四年でいいますればコロナ禍での児童生徒や教育職員間のコミュニケーションの取りづらさ、こういったことが考えられるところでございます。  こうした点を踏まえ、メンタルヘルス対策については改めて対策を進めていく必要があることから、文部科学省では令和五年度からメンタルヘルス対策に関する調査研究事業を実施しておりまして、採択自治体において専門家等と協力しながら、病気休職の原因分析、メンタルヘルス対策等に関する効果的な取組の研究、他の自治体への展開を見据えたモデル事例の創出、こういったところに今取り組んでいるところでございます。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 教員不足の状況についても私も何度か指摘をしてきた経過がありますけれど、依然として改善されていない状況にあるのではないかと思いますが、その状況と併せて、なぜ改善されないのかということについて文部省の見解を伺いたいと思います。

望月禎文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(望月禎君) 教師不足の状況につきまして文部科学省が行った調査では、全国の公立学校におきまして、令和三年度始業日時点での教師不足が二千五百五十八名となっており、その後は学校現場の調査負担も考慮し実数での把握は行ってはおりませんが、その後も毎年度当初の状況について各教育委員会に対してお聞きをしているところによりますと、依然として厳しい状況が続いております。  その上で、令和六年度の当初の教師不足につきましては、今現在、各教育委員会に対して昨年度と同様の形で把握を行っているところですが、各教育委員会と個別に意見交換をする中では、やはり引き続き厳しい状況にあると認識をしております。  現在の教師不足の状況につきましては、近年、大量退職、大量採用を背景としまして、産休、育休取得者の教員の増加や想定を上回る特別支援学級の増加に対応するための臨時講師の需要が拡大する一方、正規採用数の増加等による臨時講師の供給が減少しているという構造的な要因もあるものと認識をしているところでございます。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 教職員を取り巻く状況について今確認をしましたけれど、メンタルヘルスが依然として増えていて過去最高と。この要因について聞かせていただきましたが、私が現場から聞いている話でいうと、とにかく時間外勤務が多くて業務が多い、それから、ちょっと触れられていました、非常に困難な事例が多くなってきていて、それが精神的に非常に負担になっていると、そういう声を聞いています。今の中には含まれていませんでしたけど、私はこれが非常に大きな要因になっていると思っていますので、そういう観点からこの後また質疑をさせていただきます。  それから、教員不足の状況ですけれども、これも依然として改善されていない、むしろ増えているという状況で、一体何をやっているんですかという話なんですね。定数も確保できない現場があると。先ほど申し上げたような先生方に対する負担は、やっぱり先生、いるべき教師がいないということの負担というのは、これ想像以上に大きいですから、そのことに対する対応をこれからもずっと求めていきますので。  そういう観点で、学校現場の教職員は非常に負担が増しているという状況の中で、一方で児童生徒はどういう状況になっているかということで、今日、少し時間を軽減するために資料を作りましたので、これを見ていただきたいと思います。  いじめ、暴力行為、不登校、自死、そのそれぞれがどうなっているかということなんですけど、いじめの認知件数、一ページ目です。全校種合わせて六十八万一千九百四十八、これも過去最高ですね。  これ、いじめの認知件数というのは、学校が、何というんでしょうか、調べることにしっかり取り組んでいくと認知件数というのは上がると思うんですね。大事なのは、その認知件数を、そのいじめの状況を知った上でどう対応するかということなんですけれど、それに併せて、そのいじめの内容がどうかというのは二ページ目にあるんですけれど、重大事態についてというのがありますが、発生件数、小中合わせてですけど九百二十三件ということで、これも過去最高になっているんです。  重大事態ってどういうことかというと、生命、身体、精神、金品、特に生命に危険を及ぼすようないじめもあるということなんです。いじめを苦に自ら命を絶つ子供たちもいるわけですから、非常に重大な問題だということですね。  それから次のページ、暴力行為の状況について見てください。発生件数も過去最大になっています。九万五千四百二十六ということですね。  それから、小中学校における不登校の状況。これも、ニュースにもなりました、二十九万九千人、三十万人に近い状況だということで、これもグラフ見て分かるとおり、ここ近年軒並みに増えているということであります。高等学校も増えています、その次のページですね。  それからもう一つ、最後に自死の状況なんですけれども、本当に、若い子供たちが自ら命を絶つというのは、本当にもう何というか、絶対にあってはならないことだと思いますし、こういう痛ましいことをやっぱり放置しておいてはいけないと、だから、そういう認識に立って、学校現場をどうしていったらいいかということが今本当に真剣に議論されなければならないと、そういうふうに思います。  このような状況を文科省としてはどのように受け止めているのか。具体的な対策については触れると長くなりますので、そこは結構ですから、どのように受け止めているか、できれば大臣にお答えをいただきたいと思います。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 勝部先生御案内のとおりかと思いますが、これは昨日の決算委員会でも御答弁したりしておりますけど、現在の教師不足の状況は、大量退職、大量採用を背景とした、産休、育休取得者教員の増加や想定を上回る特別支援学級の増加に対応するための臨時講師の需要が拡大する一方、正規採用数の増加等による臨時講師の供給が減少しているという構造的な要因、こういったものがあるのではないかと考えます。  現下の教師不足の状況には、緊急、臨時的な教師需要にも対応できる、なり手の厚みを確保していくということが必要だと考えます。そのため、この観点から我々は、現職でない教員、免許保有者の入職を支援するための研修コンテンツの開発その他の取組をしているところであります。(発言する者あり)済みません、ちょっと間違えました。  それで、これらが増えた、増加の要因でございますね。一概に申し上げることは困難でございますが、いじめの認知件数、暴力行為の発生件数が増加した要因として、学校現場において、いじめの積極的な認知が進められていること、教育相談体制の充実により児童生徒に対する見取りが精緻化してきたこと、コロナ禍からの通常の学校生活に戻りつつある中で、児童生徒同士の関わり、トラブルが増加したこと、こういったことが考えられるところでございます。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 私がお聞きしたかったのは、子供たちがこういう大変厳しい状況に置かれている、この学校の現状を何とかして改善しなきゃいけないんじゃないかと。この文科委員会でも、恐らくそういう観点でこれまでずっと議論積み重ねてこられたんじゃないかと思うんですね。そういう状況について、文科大臣、今どう思われますかということを聞いたんで、答弁書を読んで、その理由とか、ちょっととんちんかんな答弁をされるようでは、本当に私、真剣味を感じないんです。  もう一回は聞きませんけれど、非常に厳しい状況にあるということはまず踏まえていただきたい。その上で、学校現場がこれだけ厳しいということを背景にして中教審が今答申を出されているわけですけれども、その中身についてもこの後伺いますので、是非議論をしっかり聞いた上で対応いただきたいというふうに思います。  それで、教員の長時間労働の実態についてなんですが、これは、これまでも調べてきたし、二〇二〇年ですか、給特法の一部を改正して、できるだけ長時間労働をなくそうというようなことに取り組んできたわけですけれども、現状は、この間行った文科省の調査でも、小学校で四十一時間、中学校で五十八時間の長時間労働、超過勤務が、時間外勤務があるということが調査の結果に出ています。  このような状況を大臣はどのように受け止めておられるのか、大臣のお言葉でお答えをいただきたいと思います。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) この令和四年度の教員勤務実態調査において、平日、土日共に全ての職種で前の調査に比べて在校等時間が減少しています。  ですから、そういう点では学校における働き方改革の成果は着実に出ていると考えますが、しかしながら、今先生が御指摘されているように、依然として長時間勤務の教師も多いことから、取組を加速させていく必要があると、それは我々も強く感じているところでございます。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 学校も先生方も、相当いろいろ頑張って、とにかく削減できるものはないかとやったと思いますね、やってきていると思います。けれど、私は限界だと思います。これ以上どういういろんなこと、例えばPDCAサイクルを何とかといっても、業務自体の量が変わらない、あるいは先生がいない、こういう状態でその負担を減らすなんてことは多分無理だと思っています。  先ほど申し上げたように、子供たちが本当に厳しい状況に置かれている要因の一つは、やっぱり子供たち自身もストレスを抱えているんだと思うんですね。それは、学校のカリキュラム全体が物すごく今過密になっているということ、それから、子供たちが何か悩みとか相談したいなと思うようなことに出会ったときに、それに適切に教師が対応する時間や余裕があるかというと、そういうのがなかなかない。そういう実態の中で、子供たちは相談したくてもできないような状況の中で、対応が十分になされない、教職員ともコミュニケーションが十分に取れない、そんなようなことが相まって、結局子供たちにそのしわ寄せが行っているということなんです。  教職員の先生方も体を壊すほど大変なんで、これは改善しなきゃいけないです、メンタルヘルスの問題もありましたから。そのことも重要なんですけれども、最終的には子供たちの教育に非常に大きなマイナスの影響を与えているということなので、何としてもこれを改善しなきゃいけないということなんです。  中教審から答申が出されました。その内容を踏まえて、これからどうしていったら学校現場がより子供たちのためにもいいものになっていくのかという観点で議論をしたいというふうに思います。  中教審のまとめが出されましたけれども、その中で、私はこの表現は的確だなと思うんですが、教師を取り巻く環境は我が国の未来を左右しかねない危機的状況にあると言っても過言ではないと、こういう表現があります。そういうことなんですが、しかし、二〇一九年に、給特法の一部改正に係る第二百回の臨時国会において、当時の文科大臣は、給特法の法的な枠組みについて根本から見直しをすると、給特法が昭和四十六年に制定当初に想定されたとおりには機能していない、労働基準法の考え方とのずれがあるとの認識は見直しの基本となると、こういうふうに言っているんです。ですから、これは見直しの基本なんですね。  ところが、今回の中教審のまとめでは、この給特法の抜本的な見直しについては踏み込んだものとはなっていないというふうに私は受け止めております。大臣はどのように受け止めておられますか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 中央教育審議会の質の高い教師の確保特別部会において、昨年の五月の諮問以降一年近く、計十三回にわたり、給特法等の法制的な枠組みを含め、教師を取り巻く環境整備について総合的に御議論をいただきました。  今回の審議のまとめにおいては、令和四年度の教員勤務実態調査の結果について、平成二十八年度の前回調査と比べ、そして、在校等時間が減少しており、学校における働き方改革の成果が着実に出つつあるものの、依然として在校等時間の長い教師も多いことから、取組を加速化させていく必要があるというふうにしているところです。  それで、勝部先生からのお話もありましたけれども、教師の職務につきましては、専門性を最大限に発揮して業務を遂行することが求められること、日々変化する目の前の子供たちに臨機応変に対応する必要があることなどの理由から、逐一管理職の職務命令によるものではなく、教師の専門職としての自律性を尊重する働き方である給特法の仕組みは、現在においても合理性を有しているとされたところであります。  ということで、我々文部科学省としては、教師の処遇改善のみならず、働き方改革の進捗状況の公表等を教育委員会が行う仕組みの検討など、働き方改革の更なる加速化、教職員定数の改善や支援スタッフの配置拡充など、学校の指導、運営体制の充実、こういったことを一体的に進めることにより、教師の時間外在校等時間の縮減に努めてまいりたいと考えています。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 私、一番問題だと思うのは、時間外在校等時間、なぜ時間外勤務と言わないのかなということなんですね。だから、教員が時間外に仕事をしていることについては、それは教員が自発的にやっていてこれは時間外勤務じゃないというような位置付けにしているということなんですけど、実際にはもう本当に仕事があって働いているわけですよ。これは文科省もある意味認めていると思うんです。  ですから、一つの考え方としては、そうやって時間外勤務があるんならそこには時間外勤務手当を出したらいいんじゃないかと。その出すことによって時間外勤務が直ちになくなるかどうかというと、それは直接的にはつながらないかもしれません。けれども、実際に時間外勤務があるのなら手当を出すのが当たり前じゃないですかと。ほかの仕事はほとんど労働基準法に準じてやっているわけですね。  こういう実態を見て、若い人たちが、これまた非常にブラックな社会だと、そんなところには到底行けないなという思いも一方で出てきているということなんで、何でその時間外勤務手当を支給しようという方向に議論が行かないのか、そのことについてお伺いします。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 給特法においては、正規の勤務時間の割り振りを適正に行い、原則時間外勤務を命じないこととし、臨時又は緊急のやむを得ない必要があるときには、正規の勤務時間を超えて勤務させる場合の基準としていわゆる超勤四項目に限定して時間外勤務命令を発することができる仕組みになっております。また、令和元年の改正給特法に基づく指針において、いわゆる超勤四項目以外の業務を行う時間を含めて在校等時間として時間管理の対象とすることを明確に示しています。  今回、審議のまとめにおいても、働き方改革の更なる加速化について提言されておりますが、指針に基づく勤務時間管理の実効性をしっかり確保していくということにより、教員の健康福祉の確保に努めていくということでありまして、その時間外ということに対しての考え方、教師の働き方、教師の働いているということが一般のお勤めの方とは違うということを前提として、このようなまとめになっているものと考えております。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 私立の学校の先生方は時間外勤務手当を支給されているんです。国立の附属の小中学校もそうですね。なぜこの違いがあるんでしょうか。合理的に説明をしていただきたいと思います。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  審議のまとめにこの国立学校、私立学校との違いも明記されておりまして、職務の特殊性については国立学校や私立学校の教師にも共通な点、共通的な性質があるとしながら、公立学校の教師は地方公務員として給与等の勤務条件は条例によって定められているのに対し、国立、私立学校の教師は非公務員であり、給与等の勤務条件は私的契約によって決まるという勤務条件等の設定方法の違いは大きい、これが一つです。  また、公立の小中学校等は、域内の子供たちを受け入れて教育の機会を保障しており、在籍する児童生徒等の抱える課題が多様であるということ、国立、私立学校に比して、公立の小中学校等においては相対的に多様性の高い児童生徒集団となり、より臨機応変に対応する必要性が高いこと、公立学校の教師は、定期的に学校をまたいだ人事異動が存在することにより、特に社会的、経済的背景が異なる地域、学校への異動があった場合等においては、児童生徒への理解を深め、その地域、学校の状況に応じてより良い指導を行うための準備を行う必要があるが、それをどのようにどの程度行うかについて個々の教師の裁量によることが大きいと、こういったことが審議のまとめには記載されているところでございます。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 審議のまとめを読んでほしいという話じゃないんですよ。つまり、的確なお答えはできないんだと思いますよね。  だから、教員がその仕事の特殊性で時間外勤務手当を出さないというのは、本当に合理的な理屈が成り立たないと思いますよね。だから、この今の状況を踏まえて、やっぱり勤務時間が大幅にはみ出ている部分については手当出すべきだという声は非常に多いです。署名なんかでも、それに賛同する方の御意見非常に多いですから、だからそれはしっかり受け止めてほしいと。ただ、中教審ではそういう形になっていないということなので、ここは問題だということを私は指摘をしておきます。  その上で、調整額の引上げということが議論になっているんですね。この調整額というのは一体どういう趣旨のものなのか、これが私としては判然としないんですね。  大臣はどのようなものだと受け止めておられますか。今まで支給された四%を一〇%に上げる、一〇%ぐらいにということなので、ある意味、処遇の改善という意味では決して私は否定をしないんですけれども、この調整額はどういう意味合いを持ったものなのかということを、是非ちょっと明確に答弁をいただきたいと思います。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 給特法では、教師の自発性、創造性に基づく勤務に期待する面が大きいことなどにより、どこまでが職務であるのか切り分け難いという教師の職務等の特殊性から、時間外勤務手当ではなく、勤務時間の内外を包括的に評価するものとして教職調整額を支給することとされているものであります。中央教育審議会の審議のまとめにおいても、この仕組みは合理性を有しているとされているものであり、そのような形で御理解をいただきたいと思います。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 ということは、時間外勤務手当見合いの調整額だということですか。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) 必ずしもそうとは考えておりません。少なくとも一〇%以上ということで、どういう額になるかはこれから概算要求あるいは予算編成過程で検討されていくものと考えておりますが、少なくとも、人材確保法の趣旨にのっとり、教員給与、今一般の地方公務員に比して優位にはなってはいるところでございますが、本来の人材確保法の趣旨からすると少し縮減してきているんじゃないか、これを踏まえての議論だというふうに考えております。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 皆さんも聞いていてお分かりだったと思いますけど、この調整額が時間外勤務手当の見合いなのか、それとも人確法に基づく処遇改善の一つの方策なのかと、これがどっちなのかって非常に私は重要だと思っているんです。  ですから、人確法による人材確保のための処遇改善ということであれば、それは大いにやっていただいて結構だと思うんですね。だけれども、じゃ、時間外勤務手当の分はどうするんですかという話なんですよ。今言われたように、人材確保法のその効果というのがすごく今減ってきているんです。民間の給与も上がって、ほかの公務員の給与も上がっているんで。だから、それを埋めるために一〇%ぐらいの改善が必要だというのは、それは趣旨は分かりますよ。けれども、じゃ、先ほどから言っている時間外勤務手当に準ずるようなものはどうしたらいいんですか、どうされるんですか。だから、そこが極めて曖昧だからはっきりしてほしいと。中教審じゃないです、文科省としてどう考えているのかというのを聞いています。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  繰り返しになり恐縮でございますが、給特法では、教師の自発性、創造性に基づく勤務に期待する面が大きいということで、どこまで職務であるか切り分け難いという教師の勤務の特殊性から、時間外勤務手当ではなく、勤務時間の内外を包括的に評価するものとして教職調整額を支給するということとされており、教職調整額はまさにこれ本給であるというようなことでございます。  繰り返し、教師の処遇改善のみならず、今後、学校における働き方改革の更なる加速化、学校の指導、運営体制の充実などを一体的、総合的に推進することにより教師の時間外在校等時間の縮減を図っていく、これが大事なことであるというふうに考えております。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 最後に時間外勤務の縮減を図っていくとおっしゃいましたけど、じゃ、この調整額を支給することで時間外勤務は減るんでしょうか。大臣、どうお考えですか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) いや、今局長が申し上げたのは、時間外手当云々ということではなくて、教師の処遇の改善をするということと併せて、働き方改革の更なる加速化、そして学校の指導、運営体制の充実を一体的、総合的に推進することで教師の時間外在校等時間の縮減を図るということを申し上げているわけであります。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 今おっしゃられたような取組はずうっと続けてきて、学校現場も努力をしてきて、だけれども、小学校では四十一時間、中学校では五十八時間、依然としてその状態続いていますよと、だから、これを今更続けていっても限界があるんじゃないですかというのがこの議論のスタートなんです。  なので、私は、今言ったその調整額で仮に四%から一〇%に上げたとしても、今までの四%の額が多少上がったことによって本当に勤務時間が減るんですかという話をしたんです。私は減らないと思うんですよ。  だから、実際に、じゃ、減らすためにどうしたらいいかというのはこれからちょっと議論しようと思うんですけれども、その調整額で間違っても何かお茶を濁すような、今まで何て言われていたかというと、四%の調整額で定額働かせ放題と言われてきたわけですよ。つまり、教員が何ぼ時間働いてもそれはもう自発的にやっている話で、手当も出ませんと、勝手にやっているんじゃないですかみたいに言われているということに教職員の皆さんは本当にがっかりしているというか、怒りも覚えているわけですよね。だから、そういうことに対してやっぱりしっかりとした評価をするということが必要なんだと思うんですよ。その評価の一つは時間外勤務手当じゃないですかという話をさせていただきました。  冒頭にも言ったように、この中教審の議論は、先ほど言ったその労働基準法に照らした働き方とずれがあると、ここが議論のスタートだと、こう言ったわけですよ。だけども、今回、それについては全く中教審は踏み込んだ答えになっていないということが問題だと言ったとおりなので、文科省は引き続き、この教職員の時間外勤務の在り方とか手当とか、こういうことについては引き続き議論が必要だと思いますので、そのことは指摘をさせていただきます。  その上で、じゃ、どうしたらその教職員の負担が減っていくのかということについて幾つか提言をさせていただきたいと思いますので、是非ここは御検討いただきたいと思うんですね。  まず一つ、代替教員がいない。長時間労働の一つの大きな要因になっています。つまり、教師不足ですね。  これは、要するに、途中で育休とか産休とか病欠とかという休職に入る先生方がいて、そのために欠員が生じるわけですね。けれども、その欠員が補充できないという状態が続いているということなので、ちょっと時間がなくなりましたので、私の提言、先にさせていただきますけれども、これは、どこの地域でも大体一定程度、一年間に休職する人数ってある程度想定できるんです。ですから、年度当初から、例えば私の住んでいる北海道辺りですと、例えばですけど、百人程度正規でこれを雇用して、採用して、休職者が出たときにはその正規の教員をそこに回すと。それが常に大体同じぐらいの人数で、入れ替わりで休職者が出ていくという状況ですから、そういう対応をしても決して問題ないと思うんですね。  今やっているのは、途中で出た人に臨時の採用がいないかと。そうしたら、先ほどおっしゃっていましたけど、ほとんど正採用にしちゃっているので準備している人たちがいないと、そういう状況で確保できないわけですから、こういうやり方を私はすべきじゃないかというふうに思いますので、是非検討ください。いかがですか。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  代替教師につきましては、一般的に任期付きや臨時的任用で対応しており、義務教育国庫負担金の算定上もこれらを前提として、今現在は国庫負担の対象としているところでございますが、他方、教師不足の状況を踏まえ、文部科学省においては令和五年度より、加配定数を活用し、年度途中に産休、育休を取得することが見込まれる教師の代替者を任命権者である教育委員会が年度当初から任用する取組の支援を行ってございまして、令和六年度は養護教諭、栄養教諭、学校事務職員も対象に拡充したところでございます。  また、中央教育審議会の審議のまとめにおきましても、若い教職員の増加に伴い、産休、育休の取得者等も増加している中、教職員が安心して産休や育休を取得することができるような体制の整備が必要であるというふうに指摘されたところでございます。  引き続き、持続可能な学校の指導、運営体制の充実に努めてまいりたいと考えております。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 現場の先生方の声聞くと、本当に育休を取りたかったけれども、いないので、とにかく子供を預けて、もう生まれたばかりの子ですよ、学校現場に戻っているという先生がいらっしゃいます。  言われたように、育休をしっかり取れるような形を進めていくというのは今の日本の社会にとって非常に重要な観点ですから、そういう意味から考えても、やっぱり代替教員をしっかり確保するということに私は文科省として全力を尽くすべきだと思うんです。  今言われた年度当初に加配で入れるというのは、一歩前進だと私は思っています。ただ、加配というのは加える配置なんで、いずれいなくなる可能性があるんですよ。それも今はどういう対応かというと、正規で採用された人が全体の中で人事異動などで回ってくるならまだしも、その人がいないものだから、そこも非常勤というか、正規じゃないわけですよ。そうすると、この非常勤自体がいないわけですから、加配に充てようと思ったその人がいないというのが実態なんです。  ですから、前の年の夏から採用試験をやって次の年の採用計画立てますよね。そのときにある程度見越した人数を採用しておくと。これは、休職者が出たらその人には給料は支払わなくていいわけですから、文科省が多大な額を持ち出しをするという話ではないんですね。  そういうことも踏まえて考えると、やり方だと思うので、私は是非ここは検討してほしいと思いますけど、いかがですか。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) 御指摘の点は法制上の課題もございますので、この場で検討するとはなかなか申し上げられないんですけど、いずれにしても、あらゆる方策を講じてまいりたいと考えます。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 是非それは前向きに、私も是非議論に参加をしたいと思いますので、御検討いただけたらと思います。  それで、続いて、今加配という話がありましたけれども、学校にいる教職員の数というのは、御存じのとおりなんですけど、義務標準法という法律で定められています。でも、実際には様々な形で加配という教員が配置されていたり、最近コロナもありましたから、いろんな支援スタッフというのがいるんですね。そういう人たちいると、学校にはある程度教員の数、教員というかな、スタッフは増えてはいるんですが、しかしながら、実際に子供と対面をする、要は指導に携わる教職員の数は増えていないんですね。ですから、つまりその標準法自体が今の学校現場のニーズに合っていないんじゃないか。この標準法自体ができたのは相当古いです。だから、それを根本から改正をするということが私は必要ではないかと思っています。  最近少し議論になっている教科制、教科担任制とか、それから、教師一人一人の持ちこま、例えば小学校の担任の先生だったら、一時間目から六時間目までの授業全部、普通に担当するということになるとどうしても負担が増える、大臣もうなずいておられますけど、そういうことがありますよね。ですので、教師一人一人の持ち時間を例えば一日四時間程度とか週何時間程度とかって上限を決めて、それを算定する基準にして、学校に何人教師がいたらいいか、担任の先生だけじゃありませんから、もちろんそれに付加した考え方もして、標準法を根本から見直していくと、そして、学校現場に行き届いた教育ができるような教職員、スタッフが整うというようなことを目指して、少し時間掛かるかもしれませんけど、そこに着手すべきじゃないかと思いますけれど、いかがでしょうか。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  質の高い教育の実現や複雑化、困難化する教育課題への対応を図るとともに、学校における働き方改革を推進する上でも教職員定数の改善は重要と考えております。  今持ちごま数について触れられておりますけれども、授業の持ちごま数は多いが受け持つ児童生徒は少ない場合、在校等時間が短くなるなど、持ちごま数のみで教師の勤務負担を測ることは十分ではないといった課題があると認識しておりまして、国が一律に上限を設けるのではなく、その部分は学校の実情に応じて柔軟に対応すべきものというふうに考えております。  他方で、持ちごま数の軽減を図ることは非常に重要な課題と認識しておりまして、特に授業の持ちごま数が多い小学校については、今御指摘ありました教科担任制も進めておりまして、令和六年度においては七年度までの二か年分の改善数を前倒しして盛り込んでいるところでございます。  教職員定数の改善、これ省是と言ってもいいぐらいの、我々としては重大な課題として受け止めておりますので、引き続き、具体的な施策の充実に向けて検討してまいりたいと考えております。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 ちょっと具体的な話で細かい話だったんで、これ以上の議論しませんけど、ただ、学校現場というか教育委員会も含めてなんですけど、困っているのは、来年度どのぐらいの採用をしてもらって教員が来るのかという話なんですね。加配というのは、もう年度ぎりぎりに決まるわけですよ。そうすると、うちの学校に先生一人加配になりましたと分かっても、その人に対する、実際に人が来るかどうかというところも心配なわけですね。  だから、そういうことが結局教師不足を招いていますので、それを改善する意味でも、今申し上げたのは、学校に何人の先生が必要なのかということの考え方の基本を少し変えたらどうですかということなので、そうすることによって、計画的に日本国全体の教職員の数はどの程度必要かということは割り出されてくると思います。  そういうふうに改善をしていって、学校現場が少し今までよりも負担が減るのかもしれないなということが見えてくると、やっぱり教職という仕事はそもそも非常に大事な仕事だし、そこに目指して頑張りたいという高い意思を持って学生が勉強していますから、そういう学生たちの希望にもかなう状況になるのではないかというふうに思いますので、ここは是非検討をいただきたいというふうに思います。  時間が終了一分前ですね。もう一点ありました。  カリキュラムオーバーロードというお言葉、皆さん御存じでしょうか。今の学校現場がやっぱり非常にカリキュラムが増えているんです。外国語とか道徳も教科化されましたし、それ以外にもいろんな意味でいろんな指導が増えています。  実はこれは、学校五日制になったときに、それまであった土曜日の四時間分を減らさなきゃいけないねと。そのときに、中身を少し減らしましょうと、減らすというよりも精選しましょうといういろんな動きがあって、社会全体の大きな動きになって、私は、あのときの教育改革というのは非常に重要だったなと思っているんですね。ところが、その検証もされないまま、何というか、学力が下がってきているんじゃないかというような世論があって、また時数が物すごく増えているんです。そのことが実際子供たちにも、あるいは教師にも負担を強いているのではないか。  私は子供の負担というのは大きいと思いますので、そのカリキュラムも私は検討すべきだと思いますので、もうあと、時間になりましたからこれで質問は終わりますんで、大臣にちょっとお答えいただきたいんですけど、今お話をしたような、学校現場を少しでも良くしていくために、このカリキュラムの検討、これも中教審に諮ってやらなければいけないですし、指導要領の改正の動きも必要なんで、是非そういうことも含めて、文科大臣の任期中に是非そういう方向性を示してほしいなと思いますんで、いかがでしょうか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 私の任期がいつまであるか分かりませんですけれども、勝部先生御自身もきっと教職というものに対して強い、何というんでしょうか、意識、憧れ、そういったものをお持ちになって入られたんじゃないかと思うんですけれども、多くの方々にそうやって今後とも教職に就こうと思っていただけるように、そしてまた、このカリキュラムのオーバーロードというか、数、時間の問題というか内容の問題というか、そういうことについても我々検討を進めていきたいと考えております。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 時間になりました。  未来をつくる子供たちをしっかり育てることのできる日本の社会を目指して、これからも頑張りたいと思います。  ありがとうございました。

中条きよし日本維新の会・教育無償化を実現する会

○中条きよし君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の中条でございます。  先週六日の木曜日に、芸能従事者・クリエイターの実態と課題とする一般社団法人日本芸能従事者協会主催の院内集会がありまして、私も長らく芸能従事者でしたので御案内があり、参加させていただきましたが、皆さん非常に闊達な議論を交わされていて頼もしく感じました。  この協会では、令和三年の省令改正により労災保険の特別加入制度の対象が広がったことで、芸能従事者の互助組織のようになっており、現在五万人以上が加入されているそうです。私の知る限りでは、私の現役時代にはこのような労災の加入があったりしっかりした互助組織というのはなかったように思います。事務所に所属という形は取っていても委託業務では労災などないわけで、事故にあったりけがや病気でのリスクというのは全て自分で背負わなければならないという感じでした。  先週の質疑のときにも、芸能の仕事をしているときに、例えば一か月の劇場公演のときなどは、毎日、毎朝、目が覚めるたびに、今日は声が出るだろうか、喉は潰れていないかという不安にさいなまれていたということを話しましたが、その直後の集会でもあって、非常に興味深く話を聞かせていただきました。  時代も移り変わり、このような形で少しずつ安心の幅が広がっていくことはとてもいいことだと思います。ほかにも互助組織として研修の場などもあり、同じ芸の道で志を同じくする人たちが助け合いの輪を広げて相談できる場所がある、これは何より大切なことです。しかし、まだまだ課題点も多くあり、その業務契約内容というのは、あうんの関係とでもいいましょうか、とても曖昧であり、今後の仕事環境を考えると個人個人としてはとても弱い存在です。  そこで、お尋ねをいたします。  令和四年に文化庁で行われた文化芸術分野の適正な契約関係構築に向けた検討会議で、この構築に向けたガイドラインが策定されたとのことですが、このガイドラインについて詳しくお聞かせを願います。

合田哲雄文化庁次長

○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。  文化芸術分野の担い手である芸術家等が自分自身の活動を客観視し、契約内容を十分に理解した上で安心、安全な環境で業務に従事できるよう、文化庁では、お話がございましたように、令和三年九月から外部有識者、この外部有識者には先ほどお話がございました日本芸能従事者協会代表理事の森崎めぐみさんにもお入りをいただいておりますけれども、あるいはこの分野にお詳しい弁護士の福井健策先生などにもお加わりをいただいたところでございますが、この外部有識者による文化芸術分野の適正な契約関係構築に向けた検討会議において検討を実施をいただいたところでございます。  この有識者会議における議論を経まして、令和四年七月に公表した文化芸術分野の適正な契約関係構築に向けたガイドラインの主な内容といたしましては、まず、文化芸術分野における契約上の課題といたしまして、関係者間の信頼関係や従来の慣習等により、口頭による契約が多いという実態を明らかにしつつ、これらの課題を踏まえた改善の方向性といたしまして、契約内容を明確化するための契約の書面化や取引の適正化を求めてございます。  また、契約において明確にすべき事項といたしまして、第一に業務内容、第二に報酬等、第三に不可抗力による中止、延期、第四に著作隣接権等の権利や譲渡の範囲について契約等に十分協議することや、契約の内容を更新する際にも書面によること等といった基本的な考え方を示すとともに、実演家や舞台スタッフを対象とした契約書のひな形類型と解説も別添として掲載してございます。  なお、これらの対策の実効性確保のための方策といたしまして、芸術家等の方々がこれらの知識を学ぶ機会となる研修会の実施や、文化芸術分野に特化した契約に関する相談窓口の設置などについても御提起をいただいたところでございまして、文化庁といたしましては、現在こうしたガイドラインの提言に沿って施策を実施しているところでございます。

中条きよし日本維新の会・教育無償化を実現する会

○中条きよし君 ありがとうございます。  この芸術家たちは、幼い頃から指導者の下で上を上を目指して日夜レッスンに励んできた人たちです。そのほとんどが物心付いたときには既にレッスンを始めていたという方々で、コンクールや公演などでのプレッシャーに耐える経験から緊張や不安を乗り越えるためのメンタル技術というのは身に付けているものの、幼少期からトレーニングに集中していたことで、一般的な子供時代の社会経験が不足しがちになることも考えられます。専門分野以外での社会的スキルや一般的な対人関係における柔軟性に欠ける場合もあり、このような環境で逆らうことをせずに生きてきた人たちにとって、このガイドラインというのはとても有り難いことだと感じました。  そこで、大臣にお伺いをいたします。  このガイドライン策定後、コロナ禍も収まってコンサートや公演の機会も増えています。今の状況をどのようにお考えでしょうか、また、今後どのような課題感があるとお考えでしょうか。お聞かせを願います。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 今、中条先生からお話があったとおり、コロナ禍を経て大分コンサート、公演などの機会が回復してきたと感じております。  そして、今次長から御説明したように、令和四年七月のガイドライン公表以降、文化庁においては法律相談窓口の開設や芸術家等実務研修会の開催に取り組んでいるところであり、これはまだ現在継続中で道半ばでありますが、例えば、芸術家等実務研修会は、これまでに七つの分野において約二千人の参加を得て開催しております。参加者のアンケート調査においては、九割超の参加者から、契約、実務についての理解を深めることができ、今後の業務に役立った旨の回答を得ております。  また、インターネットを通じていつでも相談することができる文化芸術活動に関する法律相談窓口、これを設けておりまして、令和五年度に百六十二件の相談を受け、その中で、著作権等の権利関係、報酬のトラブル、契約終了、契約解消に伴うトラブル、AIと著作権、こういった内容の相談が多数寄せられております。文化芸術分野における適正な契約関係構築に限らず、広く芸術家等の活動環境の改善にも取り組んでいく必要があると考えております。  文部科学省としては、今後も芸術家等の皆様が置かれている実態の把握に努めるとともに、引き続き、ガイドラインの考え方の普及啓発を図って、芸術家等の活動環境の改善に取り組みます。  また、これまでは文化庁において芸術家個人を対象とする施策に重点を置いておりましたが、芸術家等が尊厳を持って自由に創造するためには、文化芸術の各分野において芸術家やスタッフ等の諸活動を支え、個々の芸術家等を超えた横断的な課題に取り組む文化芸術団体の存在と役割も重要であることから、その在り方についても検討を進めてまいりたいと考えております。  いずれにせよ、我が国が誇るこれからの大きな分野でありますソフトパワーの内容になります、そのそれぞれの方であり、それぞれのジャンルの分野、こういったものが今後うまく発展していくように、そしてまた、中条先生おっしゃったように、仮にトラブルがあった場合、それをどのように救済をしていくことができるのか、あるいは判断をしていくことができるのか、そういうことにこれから取り組みたいと考えております。

中条きよし日本維新の会・教育無償化を実現する会

○中条きよし君 ありがとうございます。  ここで労災の方に少し話を戻しますと、芸能従事者の活動の場というのは様々でして、屋内もあり屋外もあります。屋内というのは、一言で言っても、テレビのスタジオから劇場、ホールなど多様です。全国ツアーなどは毎日が初めての場所であり、移動時間も長く、事故やトラブルに遭う割合も多いと考えられます。いざ、けがや事故、トラブルに巻き込まれたときに、一人でどうしていいのか分からないというのがフリーランスの直面する課題だと思います。労災保険の特別加入の対象者であるという知識やノウハウを周知していくためには研修の機会も必要です。  そこで、政府にお尋ねをします。  先ほどの文化庁のガイドラインでも、当事者である団体や芸術家自身の努力を期待されています。もちろん、当事者である団体、当事者が頑張るというのはもちろん当たり前のことですが、国や行政にも研修会など継続的な支援を期待されているようです。どのような取組があるのか、具体的にお聞かせを願います。

合田哲雄文化庁次長

○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。  文化芸術の担い手は小規模な団体やフリーランス等が多く、不利な条件の下で業務に従事している実態もあるというふうに認識をいたしてございます。また、公益社団法人日本芸能実演家団体協議会、いわゆる芸団協が昨年十月に公表したセーフティーネットに関するアンケート調査の結果におきましても、芸術活動や生活維持、老後の蓄えのために活用できる公的制度について知る機会がほしいとの回答が九〇・九%に及んでいるところでございます。こういった声にもしっかりお応えをさせていただく必要があると考えてございます。  先ほど盛山大臣からも御答弁もさせていただきましたけれども、文化庁におきましては、法律相談窓口、文化芸術活動に特化をした法律相談窓口を設けて、個人で活動する芸術家に対して様々なトラブルも含めて弁護士が無料で相談に対応する体制をモデル事業として構築してございます。  また、分野や職種ごとの特性に応じてカスタマイズした教材を作成して研修を行う芸術家等実務研修会におきましては、安全衛生に関する内容は漏れなく触れられてございます。また、受注者の事故等に加えて、発注者において民間の保険に加入することや、芸能従事者やアニメ制作者については労災保険の特別加入や民間保険等に加入することについて、その費用負担も含め発注者間で協議することが望ましいということをお伝えをさせていただいているところでございます。  文化庁といたしましては、今後とも、相談窓口において芸術家等の相談に対応するとともに、研修会事業につきましては、今後未着手の分野への展開を図るなど、文化芸術活動に伴うトラブルに対応する際に必要となる知識の普及啓発にしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。

中条きよし日本維新の会・教育無償化を実現する会

○中条きよし君 ありがとうございます。  少し視点を変えまして、芸能人への誹謗中傷についてお伺いをいたします。  先ほどの日本芸能従事者協会のアンケートを見ますと、七割近い方がインターネットやSNSで御自身が傷つけられるような投稿、誹謗中傷を受けて、その半分近くが毎日から数日に一回の頻度だと回答しています。報道などでも目にしますが、本当にむごいケースでは自殺で亡くなられる方もあります。顔をさらして活動するということがどれほどのリスクがあるのか、そこで生き残っていく努力の大変さというのをボタン一つ、クリック一つで踏みにじられる行為、顔の見えないこのような行為に本当に心から憤りを感じます。  そこで、大臣にお尋ねをいたします。  主にインターネットやSNSにおける芸能従事者への誹謗中傷について、どのように防止を図っていくべきとお考えでしょうか。お聞かせ願います。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 今、中条先生おっしゃったとおり、どのような手段であれ、匿名で他人を誹謗中傷する行為というのは、人としてひきょうで許し難い行為であると考えております。  文化芸術分野に限らず、インターネット上の誹謗中傷への対応については、委員御案内のとおり、総務省が中心となって取組を進めているところでございます。総務省においては、SNSなどでの誹謗中傷対策の特集ページを開設し、削除依頼の方法や関連する相談窓口等を紹介するなどの取組を行っていると承知しております。  また、文化庁で開設しております相談窓口には、芸術家等から誹謗中傷に関する相談があった場合にはSNS事業者等への削除依頼の手続を示すなど、ケースに応じた対策をお示ししたり、必要に応じて総務省の取組につなぐなどの対応を行っているところであります。  我々文部科学省としましては、総務省と連携しつつ、こういう取組を通じて芸術家等の尊厳ある創造活動が誹謗中傷によって阻害されるという不当な事態を防ぐことができるようしっかり対応してまいりたいと考えております。

中条きよし日本維新の会・教育無償化を実現する会

○中条きよし君 ありがとうございます。  助けを必要とする芸能従事者というのはフリーランスばかりではなくて、コロナ禍以降、歌舞伎、ジャニーズ、宝塚に共通するハラスメントというのは話題になりました。伝統的な上下関係や序列が存在して、未熟な年齢でその道に入り、限られたポジションをめぐって厳しい競争環境に置かれることで心理的なプレッシャーも高まります。また、内部の結束が非常に強く、閉鎖的な環境というのは問題が外部に漏れにくく、歌舞伎では名跡を持つ家元、ジャニーズではプロデューサー、宝塚では上級生など、指導者の影響力も非常に強いために、その指導方法や姿勢、厳しさも時代とともに見直す必要がありました。  これらに関連して、先日、自殺予防、孤独や不安に寄り添ういのちの電話に関してお話を伺いました。半世紀以上前から続く非常に貴い事業だと思います。運営面では寄附が集まらなかったり、若い方への周知面でもなかなか大変な部分があるようです。これは本来、厚労省の管轄だと思いますが、一方では、本委員会の所掌範囲である小中学生や、先ほど申し上げました芸能従事者の自殺や悩みというのにも関わる重要なテーマであるように思えます。  そこで、大臣にお伺いをいたします。  厚労省に限らず、文科省や文化庁においても積極的に事業の周知、こういった相談窓口があるということを、連携して必要とされているところに情報として届けるべきだと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 今、中条先生おっしゃったとおり、自殺対策というんでしょうか、こういうことについては、厚生労働省が中心となって関係省庁連携の下、取り組んでいるところであります。  先生からも御披露していただいたとおり、文部科学省においては、児童生徒の自殺を防止するため、児童生徒が支援につながりやすくなるよう、学校や地域の実情に応じて複数の相談窓口があることが効果的と考え、ホームページ等において、夜間、休日も含め無料で通話可能な二十四時間子供SOSダイヤル、あるいは悩みの内容などに合わせて相談できるSNSの相談窓口などの周知、情報発信を行っております。また、全ての年代を対象とした電話相談についてはいのちの電話等の取組が実施されております。  文化芸術分野においても、厚労省を始めとする関係省庁と連携しながらこうした相談窓口についての周知等を行うことで、芸術家やクリエーターが安心して活動できる環境の整備に努めていきたいと考えております。  また、先ほども少し申し上げましたが、そういうような窓口というんでしょうか、我々として、文部科学省として、少しでも透明感のある、そしてお困りの方が御相談できる、そういうような体制、組織、そういったものを検討していきたいと考えております。

中条きよし日本維新の会・教育無償化を実現する会

○中条きよし君 ありがとうございます。  時代とともに価値観も変化していく中で、先人が築いてこられた伝統というのは大切にしながら、今を頑張る人のその力を十分に発揮できる優しさあふれる社会となりますよう願って、終わりたいと思います。  ありがとうございました。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 政府参考人の皆さんには、お水を飲んでいただいて結構ですから、お願いいたします。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 昨年夏の平均気温は平年を一・七六度上回り、一八九八年の統計開始以来、最高気温を更新をいたしました。今年はどうか。気象庁によりますと、六月から八月は、全国的に気温が平年より高くなり、地球温暖化やラニーニャ現象で猛暑日が増えて、観測史上一位の暑さになる可能性があるそうです。現に四月の平均気温は各地で高温の記録が大幅に更新をされております。  昨今の物価高、それから電気代の高騰の影響でエアコンの使用を控える御家庭も多くなると考えられますので、熱中症による死亡者が千五百人を超えた平成二十二年や平成三十年のような災害級とも言える事態になると指摘する識者もおり、熱中症への備えが必要です。  今日は、資料一を御覧ください。こちら、学校管理下における熱中症発生件数は、小中高合わせて毎年五千件程度でございます。中でも、災害共済給付制度による医療費を支給した件数を過去五年記載しております。コロナ禍で減少したものが、またしても増加傾向。昨年は一千七百六十七件です。死亡事例もございます。  熱中症死亡事例の多くは体育、スポーツ活動時となっておりますので、文科省では二〇二一年に環境省と共同で、学校における熱中症対策ガイドライン作成の手引きを策定し、各教育委員会に熱中症対策のガイドラインの作成と充実を求めてきました。  ただ、屋外の運動は何も体育だけではございません。登校時、特に一年生、二年生、三年生の下校時間である午後二時から三時というのは、一日のうちで一番気温が高くなる時間であります。昨年四月二十八日に文科省が発出した「学校教育活動等における熱中症事故の防止について(依頼)」、文書にも登下校時の熱中症事故が発生している旨を注意喚起しております。  ガイドラインでは、児童生徒に涼しい服装、帽子の着用、水分補給、そして保護者には熱中症対策の案内とあります。  大臣に伺いたいと思います。  独立行政法人日本スポーツ振興センター法に基づく公的給付制度では、通学中も学校管理下として災害共済給付制度が利用できます。しかし、下校時の通学路は教員が見守っているわけでもありませんし、声掛けしている大人が大勢いるわけでもありません。  下校時への対応が手薄なんではないかと危惧をいたしますが、大臣の御所見を伺います。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 先生御指摘のように、地球温暖化が加速度的と言っていいのかどうか分かりませんが、進んでいるのは本当に深刻なことでございまして、グテーレス国連事務総長がボイリングと言っているような具合でございます。私個人としてもそうでございますし、文部科学省あるいはそれぞれの関係者が自分のできるところでまずは取組を、できる取組をということも必要かとは思いますが、まあちょっと余計なことを申しましたが。  その委員の御指摘の登下校時というようなことでございますけど、児童生徒等の安全の確保を図るため、学校保健安全法二十六条におきまして、各学校の設置者は、その設置する学校において、事故等により児童生徒に生ずる危険を防止するために管理運営体制の整備充実等の必要な措置を講ずることとされております。また、同法二十七条において、各学校は、児童生徒等に対する通学を含めた学校生活その他の日常生活における安全に関する指導等について計画を策定し、これを実施しなければならないとされております。  そういうことでございますので、登下校時も含めて児童生徒等の熱中症事故を防止するため、各学校の設置者による学校の管理運営体制等に関する必要な措置と各学校による安全に関する指導、こういったものが適切に行われることが必要であると考えているところであり、我々としても、文部科学省では、登下校時も含めて各学校の設置者が学校向けのガイドラインを作成する際の参考として、学校における熱中症対策ガイドライン作成の手引き、こういったものを作成するとともに、各学校において安全指導等に資するよう、熱中症対策のポイントをまとめましたチェックリスト、こういったものも作成しております。  こういうことをうまく使っていただきながら、子供たちの命、健康を守るために熱中症対策に万全を期していただきたいと考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 大臣は自分でできることを対策というふうにおっしゃいましたけど、大臣、六歳のときに自分で対策できましたか。  今、昨今、学校の統廃合があって通学に三十分掛かるというような、そういった子供たちも珍しくないわけです。そして、そういったランドセル、今平均で大体四キログラムぐらい、それから重い子だと十キロぐらいのランドセルを抱えて、それから水筒をたすき掛けして書道バッグを持って、それから絵の具バッグを持ってプールバッグも持ったら、もう苦行ですよ。大臣も二時とか三時に炎天下をその格好で歩いてみたらいいと思います。自分で対策をできるか否か、そういう子供たちを守るのが今、この質問の趣旨ではないですか。  あと、じゃ、質問を変えたいというふうに思います。学校設置者の努力によるというような御答弁でしたから。  じゃ、例えばです。子供たちって物すごく通学路守るんですよ。もういじらしいぐらいに通学路無視に対して自戒的なんですね。そういう子供たちのこの通学路がずっと炎天下だった場合、その通学路を夏の間だけ日陰を通れるように通学路を変える、そのぐらいの工夫、いいと思いませんか。

望月禎文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(望月禎君) お答え申し上げます。  先ほど大臣が御答弁させていただきましたように、学校保健安全法の二十七条、委員も御承知かと思いますけれども、各学校は、児童生徒等に対する通学を含めた学校生活その他の日常生活における安全に関する指導等について計画を策定し、これを実施しなければならない、学校の安全計画というのを作らなきゃいけません。  このときに、通学路において、例えばその安全が確保できない、これは防犯上のこともあるし、災害上のこともあります。例えば、工事現場なんかが近くに急にできてしまったということもあると思います。そのときに、通学路、通常の通学路を一時的に、学校の教職員の方々が話し合って、こっちの方に変えた方がいいんじゃないかということを校長の下で考えた場合には、保護者それから児童生徒に対して通学路を変えていくということは、これは当然柔軟にあると考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 ちょっと確認です。それは、じゃ、夏の間、この強い日差しを避けるためであっても、そういった変更をするのは可能であると文科省は考えているという御答弁でよろしいですか。

望月禎文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(望月禎君) 通学路についての設定のありようについては、学校の状況とか、それからこの暑い夏の状況というのはそれぞれ様々だと思います。あと、通学路の状況というのも様々であろうと思っております。ですから、そういう状況を勘案して学校が適切に、通学路を一時的にこちらの方はどうだろうかと考えたときに、ほかの通学路ということを児童生徒に対して指し示すということは、それはあると思っております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 ありがとうございます。学校設置者の判断において通学路を変更することも、それが熱中症対策で変更することも可能と御答弁いただきました。  これ、結構いろいろ皆さん工夫をしていらっしゃって、例えば、ハンディーの扇風機の持込みを許可したり、それから日傘の使用を推奨したり、それから冷却タオルというのありますけれども、そういったものを下校時に渡したりとか、それは皆さんいろいろいろいろ工夫をしております。ただ、やっぱり日差し、強い日差しを遮ると汗の量が一七%減るそうで、環境省は大人には日傘を何か推奨しているんですけど、子供たちは日傘を渡されても、お友達が日傘差さないので自分だけ日傘差すのが恥ずかしいそうで、なかなかこれが浸透しないというものがあります。  ですから、子供たちが無理なくその対策できるものとして、そういった柔軟な通学路の変更と、こういったものに対しても更なる熱中症対策の一つだということを今御答弁いただき、安心をいたしましたので、次に、資料三を御覧ください。  これ、大見出しに「生理中のプール授業「旧態依然」」、小見出しに「男性教員の追及「ストレス」」、「放課後に補習「罰に感じる」」、学校間での差、認識の更新必要というふうにあります。  私も、生理に係る政策を始めた二〇二〇年頃から、プール開きの時期になると決まってSNSに女子中学生とか女子高校生からのメッセージが増えるんです。その内容というのは、体調不良でプール授業を見学したいと言ったら、体調不良の詳細を友達の前で問われたとか、生理中のプールは問題ないと見学が許されなかったとか、プールサイドで見学しながらレポートを書けばいいものを、放課後や夏休みに補習的授業を受けさせられたというような事例がいまだにあるそうです。大人には生理休暇があるんだから、私たちにも早く生理休暇をつくってくださいというような、そういうメッセージが多いです。  その生理休暇、労基法六十八条の法定休日が形骸化している理由もまた、何でわざわざ上司に自分の生理周期を知られないといけないのかという当たり前のプライバシー保護であり、昨今は、ヘルス休暇とかウエルネス休暇とか、名称も目的も休みやすさもかなり進化しております。にもかかわらず、子供たちだけ置き去りにしないでいただきたいという趣旨で説明をさせていただきます。  文科省にお伺いしたところ、二〇一八年改訂の学校における水泳事故防止必携のⅢ、水泳の安全管理には、全面的に禁止するのではなく、症状によっては積極的に参加するような指導が大切であるとあります。生理中の水泳ですよ。積極的に参加をするような指導が大切である。  確かに、生理中の水泳は大丈夫です。水中は水圧によって経血は出にくいです。一九八九年の日本産婦人科学会、二〇一〇年の日本臨床スポーツ医学会の指針でも、医学的には問題ないとされておりますし、例えばHIVとかB型、C型肝炎の感染も、塩素による水質管理がされていれば問題ないというふうにされています。ただし、水から上がった後は逆に経血が出やすくなりますので、水泳選手らはタンポンとか月経カップを使用することがあると言われています。  学習指導要領の水泳の項目に、生理中の生徒に対する指導について等の記載は現在のところございません。また、昨年の都道府県の担当主事向けの研修でプール見学の申入れの際の配慮について文科省から話したというふうに事前のレクで伺いましたので、じゃ、そのときの文書を下さいというふうに求めたんですが、この二〇一八年改訂が送られてきただけでした。  まさか、この文字面のまま、積極的に参加するような指導が大切であると御説明されたんですか。

茂里毅スポーツ庁次長

○政府参考人(茂里毅君) お答えいたします。  今ほど御紹介いただきました二〇一八年のJSCのその文書でございますが、御指摘いただいた箇所の前に、月経に伴う個々の症状によって適否を判断しという、そういったくだりもございます。すなわち、子供の状況につきましては一律に取り扱うのはなかなか難しいところがございまして、個々の状況をしっかりと判断し、その子供に一番適切な対応を取るということが一番肝要かと思ってございます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 では、逆に伺います。  積極的に参加するような指導が大切であると言われ、個々の状況を把握することも大切だと言われたら、体調不良の理由を問うことになりませんか。

茂里毅スポーツ庁次長

○政府参考人(茂里毅君) お答え申し上げます。  先生お配りいただきました資料の中でも、その時代感覚に合わせた認識のアップデートが大事だというところもございます。そういったことを踏まえながら、あくまでも子供の安心、安全、健康、こういったことを第一に授業を組み立てるというようなことが大事だと思っておりまして、そういったことをしっかりと現場に周知していきたいと思います。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 事前のレクで、いや、余りにも小さなことなので、なかなかそういうことの課題を話し合ったことはありませんと言われたんですけど、皆さんの仕事にとっては小さい話かもしれませんけれども、この時代、思春期に、そしてその水泳というものが夏にはある、児童生徒たちにとっては非常にこれが大きな課題だったりします。  こういった生理中の生徒に対する指導について等、この後、話し合うという機会はございますか、大臣。

茂里毅スポーツ庁次長

○政府参考人(茂里毅君) ただいま御質問いただきました、話合いの機会でございます。学校関係者や教育委員会関係者、こういった関係者が集まる場が年間通じて多々ございます。そういった場を通じて、先生が、今いただいたその御指摘も踏まえながら、しっかりと、あくまでもその個々の子供たちの状況に合わせて一番適切な判断ができるよう、そういったことを話し合いながら周知徹底してまいりたいと思います。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 生理周期や月経随伴症状の詳細を他人に知られたいというような児童生徒は少ないと思います。ただ、言葉にすること、伝えること、そういったことをタブー視せずに、ただこの思春期の子供たちの心を第一義に考えていただき、そういった、小さい問題ではなくて、しっかりと話し合っていただくことを、最後、大臣にコメントいただいて、終わります。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 伊藤先生がおっしゃるとおり、小さいことでは決してないと思います。特に、うちも娘おりますけれど、思春期の女性にとっては余計になかなか話しづらいことではないかなと思います。  教師の方も指導者の方も、そういったことも踏まえながら、どういうときにどう対応していくべきなのか、また、特に、伊藤先生がおっしゃるように、毎年夏場になるとこういう相談が出てくるということはなぜなのか、そういったことをよく理解していただくよう、これからも対応を図っていきたいと思います。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 終わります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  本日は、私、子供のコロナ後遺症、学校の対応について伺っていきたいと思います。  本委員会でも、昨年私も取り上げましたし、先日は宮口治子議員も取り上げたと承知しています。子供でもコロナ後遺症となる場合があるというのは明らかですし、厚労省の抽出実態調査でも、コロナに罹患した子供のうち六・三%にその後遺症の症状が出ていることが分かっています。先日も、コロナ罹患前は運動が得意で学校の成績は普通の子でした、コロナ後遺症により歩行困難で学校に通えなくなり、自宅学習もうまくできず、学力が止まってしまったという切実なメールが私の事務所にも届いたところです。  また、全国コロナ後遺症患者と家族の会の皆さんがウェブ上で行った子供のコロナ後遺症に関するアンケートでも、三六・七%が通学できていないと回答。また、留年した、七・八%、退学又は別の選択肢を選んだというのが二一・一%に上っているというのも重大なんです。  先ほどメールくださった方とは別のコロナ後遺症となった中学二年生の保護者の方から、私、先週末詳しくお話を伺いましたので、是非この場で紹介したいんですけれども。  この子は、二〇二二年、小六の夏にコロナに罹患、その後、一年以上熱が続く後遺症となって寝たきり状態になったと。この寝たきり状態でも、本人の意思で中学受験を頑張って、私立の中高一貫校に合格をしたと。入学後、四月、五月は月の半分は何とか登校していたわけですけど、六月、七月となるにつれ徐々に登校頻度が減ってしまって、九月の段階では慢性疲労症候群と診断を受けるまで悪化して、その後は通学できていない状態だというんですね。元々、スキー、スケート、釣りなどが大好きで、風邪も引かない元気な子だったと。なのに、今や車椅子がないとどこにも移動ができない状態になってしまったということで、御本人、御家族の絶望はいかばかりかと思うわけです。  しかも、それに加えて、その頑張って入学した学校側の対応が余りに冷たいというんです。学校に通えなくなってから授業や学習のフォローは一切ないままだと。なのに、もうこの出席日数では高校への内部進学は無理だと中一の段階で通告を受けたと。中二になった今年四月になってやっと授業のオンライン視聴というのが可能になって、高校へ行きたいという思いを持ってベッドからずっと視聴を続けているわけですが、先日、学校側から、この六月に行われる中間考査の四日間、全て学校に来て試験を受けて、全科目で及第点を取らなければ放校、除籍すると通告されたというんです。試験については、保健室受験もできない、追試もしないということで、お母さんはこんな体調で四日間連続で全てのテストを受けたら死んでしまうと泣きながらお話しされていました。この中学生自身ももう絶望していて、何でみんな青春しているのに俺だけこんなんなん、死にたい、生きていてもこの先将来楽しくないと訴えていると聞いているわけです。  大臣、このようにコロナ後遺症となった生徒を追い詰めるような学校の対応、絶対に避けるべきだと思うんです。学校においてコロナ後遺症となった生徒に対する理不尽な取扱いはあってはならないし、学びの保障を徹底すべきだと思いますが、いかがですか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 今、吉良先生からお話があったとおり、新型コロナウイルス感染症の罹患後症状、いわゆる後遺症としていろんな多岐にわたる症状があることが報告されているということは承知しております。  学校においては、罹患後症状を有する児童生徒等に対して、教育活動の実施に当たり適切な配慮を行うこと、児童生徒等の間で差別、偏見等がないように適切に指導すること等の対応を行うことが必要であり、それらを通じて児童生徒等の学びの保障を確保していくことが重要であると一般論としては考えております。  個別のお話につきましては、ちょっと具体的な内容が分かりませんので、またそれはそういった内容を受けての御対応ということになるかなと思います。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 適切な配慮が必要だし、学びの保障が必要だということだったと思うんです。でも、個別のことにはとおっしゃいますけど、やっぱり絶望させちゃいけないと思うんですよね。  先ほど、そのお母さんがこんな体調で四日間連続でテストを受けたら死んでしまうとおっしゃっていたと言いましたけど、これ絶対、決して誇張表現ではないと思うんです。というのは、昨年の委員会でも私申し上げましたけど、コロナ後遺症というのは、特に体が動かせないとかすさまじい倦怠感がある場合、このときに無理をしてしまうとクラッシュを起こす、急激に悪化してまさに寝たきり状態になって、その症状が長期に続いてしまうということが臨床現場で実態が明らかになっているんですね。そういう状況で四日間連続で登校してテストを受けろというのは、コロナ後遺症に対して余りにも無理解な対応だと、ひどい対応だと私は言わざるを得ないと思うんです。  確認をしたいと思うんです、初中局長。学校内の定期考査などのテストを行う場合、コロナ後遺症になった生徒に対して、保健室での受験を可能にしたり、追試で対応したり、場合によっては試験そのものを免除するなどの合理的な配慮、学校の判断で当然行えるということでよろしいですね。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  一般論としてでございますけれども、定期考査において健康課題を有する児童生徒に対しどのような対応を取るかは各学校の判断により決定されるものでございまして、罹患後症状を有する児童生徒に対しても各学校の判断により合理的配慮を行うことは可能であると考えております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 当然、合理的配慮を行うことは可能だし、やっぱり私はやるべきだと思うんですね。  学校で無理をさせられる場面というのはテストだけではないんです。体育の授業や部活なども同じでして、全国コロナ後遺症患者と家族の会が集めたこのアンケートの調査の結果見ると、うちにもコロナ後遺症の高校生がおり、一年半、出席日数ぎりぎりで何とか通っていますが、体育の見学が許されず、クラッシュも度々ありましたと、こういう声が出されているんですね。  スポーツ庁次長に伺いますが、コロナ後遺症でこうした倦怠感とかがありながらも学校に通っている生徒に対して、体育や部活動を無理にさせないよう対応を徹底するべきだと思いますが、いかがですか。    〔委員長退席、理事今井絵理子君着席〕

茂里毅スポーツ庁次長

○政府参考人(茂里毅君) お答え申し上げます。  御指摘ありましたが、新型コロナウイルス感染症につきましては、感染した後、症状が長引く罹患後症状、いわゆる後遺症が見られる場合もありますことから、そのような児童生徒の体育の授業や運動部活への参加につきましても適切な配慮が必要となることは言うまでもないと考えております。  このため、特に新型コロナウイルス感染症の罹患後症状につきましては、昨年の委員の御指摘も踏まえ、これまでも、全国の都道府県・指定都市教育委員会の担当者が集まる会議におきまして、児童生徒の体調を注視して丁寧な対応を行うこと、あるいは必要に応じて医療機関を受診させることなどについて適切な対応を行うことを求めてきたところでございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 担当者に周知をしているというわけですけれども、しかし、現場でこうした無理な対応がこの一年もなくなっていないというのは重大だと思うんです。  資料を御覧いただきたいと思うんですが、これ、東京都が作成をした、学校関係者や保護者向けの子供のコロナ後遺症に関するリーフレット、ハンドブックの一部で、これは学校関係者向けのハンドブックの一ページになるわけですけど、ここでは、学校における対応例ということで、その中に私が先ほど来申し上げました体育の見学、代替手段の検討とか、定期考査時の配慮とか、又はオンラインを活用した学習の実施とか、そういった具体例を例示していて大変分かりやすいものになっていると思うんですね。  大臣、やはりこうした現場の適切な配慮を徹底するために、コロナ後遺症の児童生徒に対する対応、国としてもこの東京都のハンドブックのような具体例示しながら学校現場に周知をしていくべきと思いますが、いかがですか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 新型コロナウイルス感染症の罹患後症状を有する児童生徒への適切な配慮として、具体的には、例えば教育活動の負担の軽減、ICTの活用による学習指導、心身の健康状態の把握、心のケア、周囲の児童生徒、保護者の理解促進などが考えられ、このような対応の重要性についてはこれまでも周知してきたところでございますが、引き続き、都道府県教育委員会等の担当者が集まる会議の場など様々な機会を通じて周知に取り組みたいと考えています。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 周知をしてきたとおっしゃるんですけれども、やっぱり担当者レベルの会議としかおっしゃっていないんですね。実際にもう今無理な対応がまかり通っているわけですから、やっぱり担当者レベルの周知にとどまらない、もう学校長レベルも含めて徹底してこの対応を周知しなきゃいけないと思うんです。    〔理事今井絵理子君退席、委員長着席〕  資料二枚目、御覧ください。  厚労省もこの間、新しいリーフを作成して、その症状について改善と悪化を繰り返すこともあるとか、無理せずしっかりと休養を取ることが大切、こういうことを伝えるようになってきているんですね。  改めて、文科省としても、少なくともこの点、このコロナの症状についての注意すべき点は学校現場に、ちゃんと学校長にも伝わるように徹底すべきと思いますが、大臣、もう一度お願いします。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 今回のこの新型コロナウイルス感染症は、これまで経験したことがない新しい感染症でございます。児童生徒の安全、安心な学校生活を最大限確保する観点から、例えば感染不安による欠席についても、校長の判断により……(発言する者あり)はい、周知ですね、いや、分かっています。それで、校長がいろんな対応できるようにしております。  そういったことを踏まえれば、新型コロナウイルス感染症の罹患後症状を有する児童生徒についても、校長の判断により出席しなくてもよい人……(発言する者あり)はい。こういうような周知につきましても、厚生労働省その他関係の省庁とも御相談をしながら、対応について、適切な対応について考えていきたいと思っております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 大臣、ちゃんと質問聞いていただきたいです。  私、今聞いているのは、症状についての周知をしてほしいということなんですね。その点について周知いただけるということでよろしいですか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 厚生労働省とも相談をしながらということになろうかと思います。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 その上で、大臣が先ほどおっしゃられた出席対応、欠席対応について伺いたいんです。  というのは、無理せず休養が必要なんだけど無理して学校に行かなきゃいけない状況になっている事態があって、というのは、出席日数が足りなければ留年とか退学になってしまう、そういう事例が後を絶たないからなんですね。  私、昨年、この問題聞いたときに、文科省は出席の扱い、欠席扱いについて、新型コロナウイルス感染症の罹患に限らず、一般的に、非常変災等、児童生徒又は保護者の責に帰することのできない事由で欠席した場合などで校長が出席しなくてもよいと認めた日につきましては、指導要録上、出席停止、忌引数の日数の欄に記入をし欠席とはしないことも可能としておりますと御答弁されたわけです。つまり、コロナ後遺症になった場合、学校長の判断で、学校長が出席しなくてもよいと認めた日という欠席扱いにしない対応は可能だという答弁だったと思うわけです。  これをやっぱり本当に学校現場に周知してほしいんです。いまだにそういう対応をしてもらえていない、単なる欠席扱いにされているという事例が多いので、欠席扱いにしなくていい、そういう対応は可能だということを全ての国公私立の学校に改めて周知すべきと思いますが、大臣、いかがですか。大臣にお願いします。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 先ほど途中まで申し上げたところでございますが、新型コロナの罹患後症状を有する児童生徒について、校長の判断により出席しなくてもよいと認めるということはあり得るということ、そして、現段階でまだ罹患後の症状についてその実態や病態がまだ明らかではないということから、厚生労働省における調査研究の状況等も踏まえつつ、今後の対応ということになってまいります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 欠席扱いにしない対応というのはあり得ると明確に御答弁いただいたわけです。  ちなみに、もう自治体によっては既に対応しているところもありまして、患者の会のアンケートにも、出席停止の基準が大幅に改善されて、それで進級することができましたとか、朝にオンラインで返事するだけで出席認めている自治体もあって助かっていますと、そういう声もあるわけですね。こういう事例があることも是非学校現場に周知徹底してほしいと思うんです。  もう一度、こういういい事例、好事例の展開もすべきと思いますが、いかがですか、大臣、一言。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) グッドプラクティス、好事例の紹介ということも含めて、周知徹底を図っていきたいと考えます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 是非周知してほしいと思います。  コロナ後遺症となった子供たちが、学校に通えないだけじゃなくて、やっぱり進学も断念しなきゃいけないかもしれないという絶望にさいなまれているという事態は本当に問題だと思うんですよ。その子供たちが人生に絶望しなくていい、そういう教育行政、政治を強く求めて、私の質問を終わります。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 れいわ新選組、舩後靖彦でございます。本日もよろしくお願いいたします。  現在、高校進学率は九八%を超え、義務教育を終えたほぼ全ての生徒が高校に通っています。高等学校等就学支援金の拡充により、公立高校に通っている世帯年収九百十万円未満の生徒の場合は実質無償、私立高校に通っている生徒は世帯年収五百九十万円までの場合、平均授業料の三十九万六千円を上限額として支援金が支給されます。さらに、私学に通う高校生に対しては、都道府県が独自に国の制度に上乗せして授業料などの補助金を出しています。  私の友人のお子さんも私立高校に通っており、昨年までは就学支援金と県の補助金で授業料のほとんどが補助され助かっていたと言います。しかし、昨年は、世帯収入が五百九十万円を超え、就学支援金は十一万八千八百円に減り、県の補助はなくなってしまったとのことです。さらに、私立高校の場合、授業料以外に施設設備費などの納付金が必要となり、そのお子さんが通う高校でも年額二十三万円の施設設備費の納付が必要です。収入に関係なく県の補助対象は授業料のみであり、施設整備費の負担がきついと言っています。  本来、学校の施設設備の整備は設置者の責任ですが、校舎の耐震化、バリアフリー化、ICT環境の整備などに必要な資金は莫大であり、これを全て施設整備費で賄うことは困難です。  一般財団法人日本私学教育研究所によりますと、二〇二三年現在、私立の全日制、定時制高校で学ぶ生徒の割合は高校生全体の三四・七%に及びます。ほぼ義務化されていると言ってもよい高校において、私立高校が果たす役割は非常に大きいと言えます。  私立小中高校については、都道府県による経常的経費の助成を国は支援する仕組みとなってはいます。しかし、公立高校であれば負担する必要のない施設設備費の負担という公私格差を解消するためには、私立学校の重要な財政的基盤の私学助成の拡充が必要です。  私立高校で学ぶ生徒が安心して学べる施設設備環境を維持するために、厳しい経済状況が続く中で保護者の負担に転嫁することなく、国が責任を持って私学助成を拡充すべきと考えますが、大臣、いかがですか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 舩後先生御指摘のとおり、私立学校、特に高等学校ですね、今議論になっているのは、こういったものの重要性というのは我々もそのとおりだと思います。そして、私立学校というのは、公立と違いまして、建学の精神に基づいた個性、特色ある教育を実施しております。そういう点でも、我が国の学校教育において独特な重要な役割を果たしていると考えております。  こういう私立学校に対するものとして私学助成というものがあるわけでございますが、この私学助成は、こうした私立学校が果たす役割の重要性に鑑みまして、教育条件の維持向上や学生等の修学上の経済的負担の軽減、経営の健全性の向上を図ることを目的として実施しているものです。  高校段階について申し上げれば、都道府県による経常費助成に対する補助のほか、施設の耐震化やバリアフリー化、ICT環境の整備など様々な支援を国は行っております。これらに係る予算について、令和六年度予算においては昨年度より拡充しております。  文部科学省としては、引き続き、幅広い側面から施設整備を含めた私立に対しての支援施策を推進するなど、私立学校における教育環境の整備に努めてまいりたいと考えます。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 速記を起こしてください。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 代読いたします。  ありがとうございます。授業料無償化に関しても、公立高校と同じ年収まで拡充すべきと考えます。通告はしていませんが、この点、大臣いかがでしょうか。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 速記を起こしてください。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 国における高校生等への修学の支援ということで、公立に対しての生徒さんと私立に対しての生徒さんということで、あっ、私立に通われている、公立に通われている、そこで差別を設けているわけではありません。そこは御理解いただきたいと思います。  それで、多分、根っこにありますのは、私立高校に通う生徒の負担を下げるべきであると。どうしても私立学校の方が、公立以外、いろいろ授業料その他が掛かります。多分そういう意味ではないかなと思うわけでございますけど、我々国としては、限られた財源を有効活用する観点から、平成二十六年に所得制限を設けることで捻出した財源により低所得世帯への支援を拡充するなど、教育の機会均等に資するよう支援の充実を図っております。  そして、高校生等の修学支援に係る支援の拡充については、様々な教育政策の中で総合的な観点から考える必要があると考えますが、国においても令和六年度予算において、低所得世帯に対する授業料以外の支援を充実したところでもございます。  引き続き、教育費負担の軽減を着実に進めたいと考えています。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 代読いたします。  高校で学ぶには、授業料、施設整備費以外にも、入学金、行事、教材費など、高額な費用が必要になります。高校進学率九八%を超え、ほとんどの子供が高校で学ぶ現在、後期中等教育の高校は当然国の制度として無償化すべきと考えます。  高校の教科書に頻出すると言われる政治哲学者ジョン・ロールズは、正義の一つである平等は全体の効率性や有益性より重要だという言葉を残しています。  国は、教育予算をOECD平均並みに引き上げ、公立、私立を問わず全ての高校生が学費を心配することなく学べる環境整備を再度お願いし、次の質問に移ります。  教科書価格の適正化についてお尋ねします。前回の一般質疑の際、時間切れでできませんでしたので、改めて本日質問させていただきます。  資料一を御覧ください。円安や原燃料費の高止まりの影響を受け、本文用紙の値段は二〇二二年に比べ平均五八%上がっています。しかし、資料二に見るように、教科書価格は前年比で三%上がっただけ。余りに安過ぎます。さらに、少子化により、二〇二三年度は前年度と比べ、小学生は約十万一千人、中学生は二万八千人減っています。つまり、小中学校で使用する教科書の数がそれぞれ十万一千部、二万八千部減っているわけです。  教科書製作会社の採択率が違いますので一概には言えないとしても、前年度と同じ採択率であれば、発行部数が減少する以上、当然一冊当たりの製造単価は上昇します。製造コストの値上がりを考慮して平均三%価格を上げたと文科省はおっしゃいますが、それでは製造コストの上昇に追い付かないばかりか、発行部数の自然減による製作単価の上昇も考慮されていません。  文科省は、三月二十二日の本委員会における私の質問に対して、前年度の定価をベースに、毎年度、物価の変動などを勘案し、適切、適正な教科書価格となるよう努めている、各教科書発行者によって製造過程や仕入れの実態などが様々異なる中、実際に掛かった経費の積み上げによる原価計算により単一の定価を決定することはなかなか困難と答えています。しかし、約三十年前に生活科が新設されたときには原価計算をしています。ほかの教科に比べて有意にページ単価が高いのは、きちんと原価計算をしたからではないでしょうか。  通常の書籍であれば、出版社は出版部数を決め、原価計算をして定価を設定します。しかし、教科書価格は国によって決められ、採択されて初めて製造できるわけですから、出版部数も自分では決められません。採択部数が少なくても価格を上げることはできないので、原価率は通常の書籍では考えられないほど高くなりかねません。結局、採択率が低いところは教科書発行から撤退せざるを得なくなり、資料三にあるように、教科書発行会社が減少して教科書の多様性が失われていきます。  教科書会社によって、教科書のサイズ、ページ数が違い、採択部数も違いますから、製造コスト、原価が違うのは当然です。しかし、その平均的な原価を割り出し、教科書会社が発行を維持できる適正な価格設定に見直す必要があると考えます。文科省の見解をお聞かせください。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  近年、子供の数が今委員から御指摘がありましたように減少傾向にあるにもかかわらず、義務教育教科書の購入費の予算額については増加傾向にございまして、直近の定価改定においても、令和五、六年度で四・四%の改定を行ったため、これに伴って一冊当たりの教科書定価も確実に高くなっているところでございます。  生活科の教科書について御指摘がございましたが、新設当時、一般社団法人教科書協会が策定した「体様のめやす」というものがございますが、多くの教科書発行会社における教科書編集、製作上の標準的な規格となっていたことから、この「体様のめやす」における判型、ページ数、用紙、配色等を参照し、原価計算により定価の決定をしたところでございますが、この「体様のめやす」につきましては、平成十一年十一月に、公取委から発行者の自主的な教科書の編集、製作活動を制限するので取りやめるよう勧告を受け、平成十一年十二月に「めやす」は参考として取り扱うこととなっております。  現在では、教科書の規格は各発行者の判断に委ねられているところでございまして、製造過程や仕入れの実態も様々異なる中、教科書のみに掛かった経費を切り出し、教科書ごとに経費を積み上げた原価計算の平均により単一の価格を決定することは困難であるというふうに考えております。  一方で、教科書定価の改定に当たっては、製造コストを価格に反映するため、教科書発行会社の、発行者の損益計算書を用いた分析や、材料費や印刷費等の教科書製造原価に直接影響する経費の上昇などを踏まえた検討を行い、適切な価格設定となるよう努めているところでございます。  文部科学省としては、今後とも、各教科書発行会社の状況を適切に把握した上で、物価や給与の動向等も見据えつつ、引き続き適正な教科書価格の検討と必要な経費の確保に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 代読いたします。  教科書は学校教育において中心的な教材であり、教科書で読んだ題材は子供たちの記憶に残ります。教科書作りの責務と社会的要請に応えるため、子供たちにより良い内容を届けたいと教科書発行に関わる人たちは努力しています。そうした教科書製作現場の努力、労務量を反映した価格設定と、価格見直しの影響が利用者負担に跳ね返らないよう高校教科書の無償化をお願いし、質問を終わります。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午前十一時五十八分散会

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