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213回国会参議院2024/05/21

文教科学委員会 第5号

発言数
140
登壇者
12
会派数
7
開催日
2024/05/21

会議録

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、石井苗子君が委員を辞任され、その補欠として中条きよし君が選任されました。     ─────────────

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に赤松健君を指名いたします。     ─────────────

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、こども家庭庁長官官房審議官野村知司君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 おはようございます。立憲民主・社民の宮口治子でございます。  まず、コロナ後遺症について伺いたいと思います。  三月の十八日の予算委員会のときに、冒頭、岸田総理に全国コロナ後遺症の患者と家族の会の方に会っていただきたいとお願いを申し上げましたが、かなうことはありませんでした。  会って、仮に会って聞いていただいたとしても、マイクを三分で切るようなことがあってはどうかと思いますし、しっかりとその当事者、そして家族、本人の声を聞く気持ちが、つもりはあるのかというところもしっかり、今日は当事者の声代表して私質問をさせていただきたいと思いますので、大臣、しっかりと御答弁をしていただきたいと思っております。  コロナの感染症が五類に移行しまして一年が経過いたしました。多くの人、学生、生徒児童等がコロナの後遺症で悩んでいます。  全国コロナ後遺症患者と家族の会がコロナ後遺症の小中高大学、専門学校などの学生等、本人又は保護者の方に行ったアンケートによりますと、九十名の方に行ったアンケートですが、何とか通学しているというのが三四・四%、通学できていない、療養中又はオンライン出席が三六・七%、留年したが七・八%、退学した又は別の選択肢を選んだというのが二一・一%といったデータになっています。  文部科学省として、学校現場において子供のコロナ後遺症の現状というのは把握されているんでしょうか。それともこれからしようとしていますか。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  新型コロナウイルス感染症の代表的な罹患後の症状、いわゆる後遺症として多岐にわたる症状があることが報告されていると承知しております。  学校においては、日々の健康観察等により児童生徒の状況を的確に把握するほか、罹患後症状を始めとした健康上の課題を有する児童生徒等に対して医療機関への受診を勧めること、教育活動の実施に当たり適切な配慮を行うこと、児童生徒等の間で差別、偏見等がないよう適切に指導することなどの対応を行うことが重要と考えており、その旨、都道府県教育委員会等の担当者が集まる会議の場など様々な機会を通して周知しているところでございます。  一方で、罹患後の症状については、その病態等がまだ明らかでなく、症状やその態様も多岐にわたることから、詳細を把握することは現状では困難と考えておりますけれども、いずれにしましても、児童生徒等が安心して充実した学校生活が送れるよう、引き続き周知に取り組んでまいりたいと考えております。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 把握が困難ということを今おっしゃられましたけれども、全国でコロナ後遺症によって通学できていない子供の数を早急に把握するという必要性はあると思います。  令和四年度の児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査、通称問題行動等調査によりますと、不登校の小中学生は過去最多、約二十九万九千人となりました。また、そのうち病気による長期欠席者数の約七万六千人という数字、これもとても深刻なもので、十年前の一・九倍に上ります。そのほかを理由とした長期欠席者数も約六万二千人と、これ十年前の二・六倍というふうになっています。  この中でコロナ後遺症による長期欠席者数というのはどのくらいになるのか、文科省は把握されていらっしゃいますか。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  今御指摘のありました令和四年度の児童生徒の問題行動・不登校等の生徒指導上の諸課題に関する調査におきまして、小中学校における児童生徒の理由別長期欠席者数について、病気、経済的理由、不登校、新型コロナウイルスの感染回避、その他の理由別に調査を行っております。  本調査の病気とは、本人の心身の故障等、これはけがを含むものでございますが、により入院、通院、自宅療養のための長期欠席した者の数としております。新型コロナウイルス感染症の罹患後の症状については、その病状等が明らかでなく、病状やその態様も多岐にわたるとともに、また、本調査上、病気の内訳を把握していないことから、罹患後の症状による長期欠席者数については文科省としては把握していないところでございます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 病状、病態を把握されてやっぱりないということなんですけれども、資料一を御覧いただきたいと思います。  文部科学省発出の学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアルの第四章、感染状況に応じて機動的に講ずべき措置についての一、出席停止の取扱い、これでは、校長の判断により出席停止の措置を講じることができますとあります。あわせて、出席停止の措置を講じた場合において、当該児童生徒が授業を十分に受けることができないことによって学習に著しい遅れを生じることのないよう、ICTの活用等による学習指導など必要な措置を講じること等にも配慮するというふうに詳細書かれております。  まず、コロナにかかってその後もコロナ後遺症に苦しんでいる児童生徒のうち、校長の判断によって出席停止の措置が講じられている例というのはあるんでしょうか。あるのであれば、何例ぐらいあるのか、教えてください。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  学校保健安全法に基づく出席停止は、学校における感染症の蔓延を防止するために講じるものではございますが、一般的に、新型コロナウイルス感染症の罹患後の症状、いわゆる後遺症については、他者への感染のおそれがないことから、学校保健安全法に基づく出席停止の対象とはならないものと考えております。  なお、新型コロナウイルス感染症につきましては、学校保健安全法第十九条に基づき校長の判断により出席停止の措置を講じることができるとされており、その状況については、日本学校保健会が運営する学校等欠席者・感染症情報システムによれば、例えば直近一週間、令和六年五月九日から十五日では一万一千九百四十一件となっており、四月から五月にかけては減少傾向となっているものと承知しております。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 また、出席停止の措置が講じられた児童生徒に対して適切な学習指導などの措置って、これはとられているんでしょうか。現場の声によると、いい対応で感謝しているというものもあるんですが、学校の配慮に、校長によって差があって公平性に欠けている、文科省のマニュアルどおりにはなっていないとの声が多く聞かれますが、いかがでしょうか。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) 感染症や災害時の非常時に臨時休業又は出席停止等によりやむを得ず登校できない児童生徒に対しては、ICTも活用しつつ学習に著しい遅れを生じさせないことなどが重要と考えており、御指摘の衛生管理マニュアル等を通じて各教育委員会等に対応を求めているところでございます。  個別の児童生徒が出席停止になった場合の対応については、詳細は把握しておりませんが、学級閉鎖等の臨時休業中の対応に関する、これ令和四年に調査を行っておりますが、ほぼ全ての学校が何らかの方法で休業期間中に学習指導を実施しておりました。一方で、ICT端末を活用した支援については一五%程度の学校が実施していなかったことが分かっております。  御質問の出席停止の児童生徒を含め、やむを得ず登校できない児童生徒へのICT端末も活用した学習指導等の重要性については、これ昨年、令和五年にも各教育委員会等に改めて周知したところでございますが、不要、不必要な差が生じないよう引き続き取組を促してまいりたいと考えております。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 資料三を御覧ください。  令和五年四月二十八日発出の学校保健安全法施行規則の一部を改正する省令の施行についての三、学校における出席停止措置の取扱いに関する留意事項には、新型コロナウイルス感染症への感染が確認された児童生徒等に対する出席停止の期間は、発症した後五日を経過し、かつ症状が軽快した後一日を経過するまでを基準とすることというふうにあります。  これを素直に読むと、コロナ後遺症などの影響によって症状が軽快していなければ五日を過ぎても出席停止措置となるという理解でよろしいのでしょうか。お答えください。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  学校保健安全法施行規則第十九条においては、新型コロナウイルス感染症に係る出席停止期間の基準として、感染症にかかっている児童生徒等については、発症した後五日を経過し、かつ症状が軽快した後一日を経過するまでとしており、症状が軽快していなければ出席停止の措置を継続することとなります。  なお、症状が軽快とはどういう意味かということですが、従来の社会一般における療養期間の考え方と同様、解熱剤を使用せずに解熱し、かつ呼吸器症状が改善傾向にあるということを指すものと考えておりまして、これは併せて通知においてお示しし、周知しているところでございます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 解熱したらというところなので、感染症にはかかって、もう治っているけれども、その後遺症ではないというところの判断ということでよろしいでしょうか。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) はい、そのとおりでございます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 こういったお話を学生の保護者から聞きました。  国立大学に入学した学生が一年生の夏にクラスターに巻き込まれて、コロナ後遺症となって大学に行けないという状況になりました。オンラインでの授業を求めましたが、当大学は大学に来ることが前提となっているとのことで断られたそうです。やむなく留年をし、今二年目の留年となり、現在、三回目の一年生となっているそうです。留年をしても学費は支払わなければいけません。大学からは、これ以上休みが続くようであると、在籍上限の月数を超えてしまった時点で除籍になりますというふうに言われたそうです。  この大学の対応というのは正しいと思われますか、大臣。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 今お伺いしたお話だけで個別の具体的判断ということになかなか立ち入ることはできないと思うんですけれども、一般論として申し上げれば、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが二類相当であった場合には、十分な感染対策を講じた上で面接授業の実施について適切に取り組むこと、面接授業について不安を有する者に対しては個々の学生の状況に可能な限り配慮した学校運営に取り組むこと、大学が講じる対応の必要性や合理性について学生への十分な説明を行い、その理解を得ることが重要であることなどに留意しつつ、各大学において学修者本位の教育を実施することをお願いしてきたものであります。五類感染症に移行した現在においても、引き続き学修者本位の教育活動を実施していただくことが重要であると考えております。  各大学においては、これらの考え方を踏まえて適切に御対応いただくべきものであると考えています。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 更に聞かせていただきます。  その大学の対応は適切だと、大臣、思われますか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 冒頭に申し上げたところでありますが、もう少し詳細なところまで分からない段階で私の方でそれがどうであるかを判断するというのはここでは差し控えたいと思います。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 個々の大学、学生にしっかり対応するというふうに言われたのであれば、しっかりと大臣として向き合っていただきたいと思います。苦しんでいる方、今もいらっしゃるんです。  コロナ後遺症の問題というのは本当にまだまだ未解明な部分も多くて、複雑な対応となることというのは理解はできます。ですが、学習意欲がある児童や生徒や学生さんたちの学ぶ機会、これが失われることはあってはいけないんじゃないかと思います。  文部科学省としても、後遺症患者数、そういうことをきちんと、今も把握されていなかったということなんですけれども、現状をきちんと把握した上で、学校や校長、学長だけの判断ではなくて、文部科学省としてしっかりと支援する仕組み、これを示す対応を進めていただきたいと思いますけれども、大臣、いかがですか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 委員のそういうような御要請も踏まえた上で、ほかの病気、ほかの理由での欠席、こういったこともあろうかと思いますので、対応を図っていきたいと思います。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 しっかりとした学生の学びの場、守っていただきたいと思います。よろしくお願いします。  国立劇場の再整備についての話、質問させていただきます。  国立劇場は、歌舞伎や文楽、日本舞踊など伝統芸能を保存、継承する場として一九六六年に開場しました。老朽化により、文部科学副大臣の下、関係省庁によるプロジェクトチームにおいて、伝統芸能の伝承と創造に係る機能の強化、文化観光拠点としての機能強化、周辺地域との調和等を基本的な考え方とした再整備計画がまとめられ、民間収益施設の導入の考え方の下、PFI事業スキーム、採用されました。  しかし、当初は二〇二九年度の再開場を目指して、これまで入札が二回行われましたが、いずれも不調に終わりました。当初の計画では、二〇二二年度には契約締結が目指されていました。しかし、契約締結には至っていない中で、計画どおり、現国立劇場は昨年の十一月に閉場ということになりました。シンボルとも言われた平櫛田中の鏡獅子も、現在、私の地元の県境、隣町の岡山県井原市に今里帰りしている状況でございます。  閉場による空白の長期化、これが想定される中、今まで劇場で行われていた公演は公共や民間の施設やホールで代替されているようですが、場所が次々と変わったり、期間が短縮されています。その結果、演奏者や裏方の廃業が増え、芸能全体が衰退しかねないとの危惧が上がっています。  再整備の遅れは日本の芸能の衰退にも関わる深刻な状況だと考えます。再整備のスケジュール、これは変更でしょうか。再開場の時期は最新の計画に挙げている二〇二九年度末から更にずれ込むことになりますか。

合田哲雄文化庁次長

○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。  二度の入札不調を踏まえまして、事業主体である日本芸術文化振興会では、建設会社や不動産会社に、現時点における市場の状況や国立劇場の入札条件に対する評価の把握等に努めてございまして、その結果を踏まえ、現在、日本芸術文化振興会において事業の見直しを行っているところでございます。  今後、その結果を踏まえ、全体の計画の見直し、入札に向けた要求水準の再設定等の手続を進めていくため、私ども可能な限り速やかな再開場を行いたいと取り組んでございますが、再整備の完了が当初予定していた二〇二九年度末以降に変更になることが見込まれるところでございます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 見直しとおっしゃいましたけれども、これ入札不調の原因はどこにあるんでしょうか。

合田哲雄文化庁次長

○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。  第一回目の入札、令和四年の十月でございますが、ホテル、それからオフィス等の需要が高いことが確認をされてございましたけれども、コロナによる影響やロシアによるウクライナ侵攻等の影響による物価の高騰から、地代の設定金額で収入を出すことが厳しくなっているということが要因と分析をいたしまして、優良な事業者が入札を回避することを避けるため、第一回目の入札以降、地代を中心に見直したところでございます。  令和五年、昨年七月でございますが、この第二回目の不調後、事業主体である日本芸術文化振興会において建設会社や不動産会社に行ったヒアリングの結果から、建設市場の需給が逼迫した状態が二〇二七年度末まで続く見通しであるほか、事業者が建設資材の高騰や労務単価の上昇等によりホテルなどリスク幅の大きい事業の収益性を厳しく精査している実態があるというふうに把握をしてございます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 そういった状況を考えると、PFI事業スキームで再整備する計画によって国立劇場を建て替えるということ自体に無理があるんじゃないでしょうか。  本年四月の有識者検討会中間まとめにもありますけれども、計画の抜本的見直しをする時期に来ているんじゃないですか。

合田哲雄文化庁次長

○政府参考人(合田哲雄君) 二回の入札不調を踏まえますと、ホテルの併設を内容とするPFIは見直すことが必要であると考えてございまして、現在その検討を急いでいるところでございます。  一方で、閉館前の国立劇場大劇場でございますが、一九八〇年から二〇一九年の四十年間で入場者数が三五%減少しているほか、伝統芸能の担い手を目指す若い人も減少している現象を踏まえ、かつ、他方でインバウンドの外国人観光客の高い関心は日本の食と伝統文化体験であるという現状も踏まえまして、これまで日本芸術文化振興会が果たしてまいりました伝統芸能の継承という基盤的役割を担うことは維持しながら劇場空間や周辺環境を生かした人のにぎわいや町づくりを進めていくためには、民間の知識、経験を活用し、相乗効果を発揮させることによって伝統芸能の継承、発展につなげていくことができるものと考えてございます。  また、国立劇場は、建設後、長期間維持管理していく必要があり、そのためには、多額の費用をその期間にわたって投入することが必要でございます。財政状況の厳しい中においては、将来の負担を見越しながら安定的に資金確保を図る必要がございまして、現在のホテルの併用を内容とするPFI事業の内容を見直すことは私ども今急いでいるところでございますが、PFI方式で民間の知恵と経験を活用しながら、長期の資金計画の下、整備を行うこと自体は重要な選択肢であると考えてございます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 じゃ、これまで国立劇場、国立演芸場等で働いていた方々の雇用、これは現在守られているんでしょうか。再開場が遅れることが見込まれるのであれば、皆さん不安な思いを抱えていらっしゃると思うんですけれども。

合田哲雄文化庁次長

○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。  日本芸術文化振興会では、国立劇場、国立演芸場を閉場後、都内の劇場を借りて歌舞伎、文楽等の公演を行っておりますが、このような代替劇場で公演を制作するに当たっては、日本芸術文化振興会の技術職を配置するなど、これまでの両施設で働いていた日本芸術文化振興会の職員につきましては、常勤それから非常勤を問わず、雇用が確保されているものと承知をいたしてございます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 代替場所は確保されていますけれども、冒頭申し上げた課題のほかに、公演に必要な設備が不十分であるとの指摘もあります。  再開場の更なる後ろ倒しに備えて、十分な設備を有する代替場所の安定的な確保といったことは行われるのでしょうか。

合田哲雄文化庁次長

○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、日本芸術文化振興会では、主催する公演や養成研修などにおいては、例えば足立区とそれから国立青少年教育振興機構と協定を結ぶなど、代替場所の確保に努めてございます。  令和六年度の公演計画では、歌舞伎では四か所で百十九回、文楽は六か所で百六十五回、舞踊、邦楽等は五か所で六回、大衆芸能は四か所で百三十八回の上演を予定してございます。  また、これまで国立劇場を公演場所として使用してきた実演家や実演団体の方に対しまして、昨年十一月の閉場後、稽古場の貸出しを再開をいたしまして、日本舞踊や邦楽の実演家や実演団体の方に本年三月までに百件以上の貸出しを行ってまいりました。  また、今お話がございましたけれども、公演実績が少なく不慣れな実演団体、実業家の方々から他の劇場に関する問合せ、相談を受けることができるように相談窓口も設置しているところでございますし、それから、舞台芸術や照明等の技術に関する相談や技術職員の派遣要請があった場合の対応というものもしっかり行ってまいりたいと思っております。  一方で、文化庁におきましては、主に邦楽の実演家、実演団体の方々から御意見を伺っているところでございますが、代替の場所では予約が六か月前から行われるということで、計画することが難しいとの指摘もなされてございます。  御指摘のありました劇場の環境も含めまして、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと考えてございます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。  本当にこの国立劇場のこと、課題は山積しているかと思います。  私、昨日、仕事の帰りにある飲食店に入って食事を取りました。そのときに、オーナーさんが、今日話をすると言ったら、質問に立つと言ったら、是非大臣に伝えてほしいということがありました。もう何ならうちの店の名前を出してくれてもいいと、国立劇場の近くの飲食店ですけれども、言われましたけれども、実際に来られる、観劇されるお客様というのは七十代や八十代の方が多いんですと、そういった方々が、七年後、八年後新しくできたとしても、もう見れるかどうか分からないと諦めていると、そういった声を受けて、さらに、そこで、劇場で観劇した後にそういった飲食店で食事を取って帰ることが楽しみだったと、でもそれができなくなってしまうことが悲しいと、そのことを伝えてほしいと言われました。  周辺地域の調和と町づくりのことも考えていると言ってくださった中で、そういった町の、地元の声というのを大臣は聞かれてきたことはあるでしょうか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) いろんな方々から様々な御意見をこれまで伺っております。  先ほど来政府参考人から御答弁申し上げているとおり、できるだけ早くこの国立劇場を再建すること、そしてまた、その間、いろんな分野の伝統芸能の方々、こういった方々にどうやって公演あるいは練習、そういったものを続けていただくのか、今我々としてもしっかり取り組ませていただきたいと考えているところでございます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 時間になりましたので質問を終わりますけれども、実は先週、地元の室町時代から続いていた行事、伝統文化、芸能の大花田植のはやし田が廃校によって消滅する可能性が出てきました。  本当にこういった問題については、早く取りかからないとどんどん衰退して減少してなくなってしまう心配があります。どうか前向きな検討、しっかりと今から取り組んでいただきたいということをお願い申し上げ、質問を終わります。  ありがとうございました。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 政府参考人の皆様には、お水を飲んでいただいて結構ですから、お願いします。特に矢野局長はずっといらっしゃる予定ですので。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 おはようございます。立憲民主・社民の古賀千景です。  今日も学校の働き方改革について話をさせていただきます。  五月の十三日、令和の日本型学校教育を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策について、中教審質の高い教師の確保特別部会から審議のまとめが出されました。  大臣、これを読まれてどのように思われたか、お願いします。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 今、古賀先生から御指摘されたとおり、五月十三日、中央教育審議会の質の高い教師の確保特別部会において審議のまとめが取りまとめられて、そして同日、特別部会の貞広部会長から頂戴をしたところでございます。  それで、この特別部会では、その貞広部会長の方から、教職の魅力を向上させ教師に優れた人材を確保するため、昨年六月から計十三回にわたり、教師を取り巻く環境整備について総合的に検討したと、そういうようなお話を頂戴したところでございます。  それで、今回のこの審議のまとめを頂戴しまして、私どもとしては、例えば、PDCAサイクルを通じて働き方改革を推進するため、働き方改革の進捗状況の公表等を教育委員会が行う仕組みを検討すること、あるいは小学校中学年において教科担任制を推進するとともに、生徒指導担当教師を全ての中学校に配置すること、そして教職調整額の率を少なくとも一〇%以上とすることといった多岐にわたる有意義な御提言を頂戴しております。  我々といたしましては、学校における働き方改革の更なる加速化、教師の処遇改善、学校の指導、運営体制の充実、教師の育成支援を一体的に進めるため、この審議のまとめを踏まえた上で、今後具体的な施策の実現に向けて取り組んでいきたいと、そういうふうに考えています。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 今おっしゃっていただきました教職調整額、私たちは四パー、私はもう辞めておりますが、四%が一〇%以上という数字になっております。  一〇%以上という根拠を教えてください。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  今回の審議のまとめでは、教師の業務の複雑性、困難性が増大し、教師不足等の課題も指摘される中、教職の重要性を踏まえ、教師の処遇改善を図る必要があるというふうにされております。  教師の処遇については、人材確保法に基づき一般行政職の公務員の給与水準に比較して優遇措置が講じられなければならないとされており、過去最高水準の優遇分が確保された、これ昭和五十五年度でございますが、教師の給与水準は一般行政職の公務員の給与水準を大幅に上回っていたところでございます。  今回の審議のまとめにおいては、処遇改善について、人材確保法の趣旨を踏まえ、その他の処遇改善策と併せて当時の優遇分を上回る水準を確保するため、教職調整額の率を少なくとも一〇%以上とすることが必要とされている、こういった次第でございます。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 皆さんにも知っていただきたいんですが、この辺の予算が二千百億というふうに一応なっていますよね。私たちは給特法です。給特法で時間外手当を付けるとしたら、マスコミが計算したら九千億です。それを二千百億で安く上げようとされているように私は感じてしまいます。  じゃ、次、この中に書いてありますが、まず一番、第一目標、在校等時間、もうまず一番は、過労死レベルの八十時間をゼロにすることが一番の目標ですよね。二番目は四十五時間に平均をするのが目標。三番目は月に二十時間が将来的な目標と言われています。  将来的な目標はゼロじゃないんですか。そこを教えてください。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  今回の審議のまとめにおいては、全ての教師の時間外在校等時間が月四十五時間以内になることを目標として一連の取組等を一体的に進める必要があること、将来的には教師の平均の時間外在校等時間を月二十時間程度に縮減することを目指し、それ以降も不断の見直しを継続すべきであることなどが提言されていると承知しております。  将来的に教師の平均の時間外在校等時間を月二十時間程度に縮減するためには、審議のまとめにおいて提言された各教育委員会の取組の見える化とPDCAサイクルの構築など学校における働き方改革の実効性の向上、教科担任制の推進や生徒指導担当教師の充実など学校の指導、運営体制の充実などの取組を一体的に進めることが必要であるというふうに考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 教職調整額を一〇%以上にするという、その分がこの二十時間ですか。そういうわけではない。そこを教えてください。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) そういうわけではございません。あくまでも、先ほど申しましたとおり、人材確保法の趣旨を踏まえ、その他の処遇策と併せて当時の優遇分を上回る水準を確保する、こういうことが趣旨でございます。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 今、これは文科省の試算を基にしております、三十二歳の教諭が大体月給三十万の場合、教職調整額は一万二千円もらっています。一万二千円で第一目標の八十時間働いているとしたら、時給百五十円になります。第二目標の四十五時間となっていても、六百六十六円となっていきます。将来目標の二十時間で時給千五百円。  お金のことではありませんよ。私はお金とは言いたくないんだけど、余りにも安過ぎるということを思いますが、いかがですか。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  先ほども申しましたけれども、今回の審議のまとめにおいて、将来的には教師の平均の時間外在校等時間を月二十時間程度に縮減することを目指し、それ以降も不断の見直しを継続すべきであるということなどが提言しており、時間外在校等時間をもうとにかく、ゼロというのはなかなか難しいかもしれませんけれども、できる限り縮減していく方向性が盛り込まれて、我々としては、もうそれに向かって様々な施策を講じていきたいというふうに考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 それに向かって様々な施策を期待しています。  では、書いてある教科担任制、中学年というところに着目しました。高学年で今三千八百人、全国の小学校で付けていただいておりますが、小学校数は、前も申し述べました、二万校弱ある中で三千八百人、そこで止まって、ひとまず次の計画はないと伺っております。  なぜここでまた中学年を入れていくのかということを教えてください。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  小学校の教員定数については、学級担任外の教師も若干名配置できるよう基礎定数が算定されており、従前から音楽や家庭等の教科を中心とした専科指導が行われております。  加えて、小学校高学年の教科担任制の推進について、骨太の方針二〇二三を踏まえ、当初予定した令和六年度、七年度の二か年分の改善数を一年前倒しして令和六年度予算に盛り込み、令和四年度から三年間の改善総数三千八百人を計上しているところでございます。このほか、実はこれ、既存の小学校専科指導加配として措置している五千六百人がございますので、これと合わせて九千四百人分の加配定数、これを高学年に充てることができます。  また、中学年における教科担任制でございますが、先般の審議のまとめでは、中学年は教科等の性質に応じた学びにつなげていく時期であるということ、また高学年や中学年と年間の標準授業時数が同程度であることにより、子供たちへの学びの質の向上の観点と教師の持ち授業時数の軽減の観点から教科担任制を中学年でも推進する、こういうことが提言されており、これを踏まえ、具体的な施策の実現に向けて検討してまいりたいと考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 じゃ、人を増やしていただけると現場は思っていていいのでしょうか。お願いします。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) 繰り返しになりますけれども、今申しました審議のまとめにおいて今申しましたことが提言されておりますので、これを踏まえ、具体的な施策の実現に向けて検討してまいりたいと考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 今、高学年九千四百人と言われましたが、それでも半分なんですよ。全小学校には行っていない。  そして、実際、学校現場の声を聞くと、無理やりこの教科担任制をしているから、隣のクラスと算数と国語を入れ替えたり音楽と体育を入れ替えたりしているけど、小学校って子供の様子を知らなかったらなかなか授業うまくいかないところもあるんです。そこで教職員が苦労している部分もいっぱいあると。専門でもないけれど、私の専門が例えば算数、私の専門は音楽、ここ授業時数が違うからできないんですよ。それが本当に専門性というところにはなっていない。ひどいところは、小学校一年生を五時間担任したら六時間目は六年生の授業に行けって、これが教科担任制だと言われて行っているような、そんな学校もあるんです。文科省が思っていらっしゃるような業務削減にはなっていないということをお伝えします。  それでは、次の質問です。  若手教師サポートというのが新しい職種として入ると伺いました。どのような仕事をするのか、教えてください。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  今回の審議のまとめにおきましては、近年、学校では、子供の抱える課題への対応や学校横断的な取組への対応など、学校が組織的に対応すべき事象が多様化、複雑化していること、多様な支援スタッフが学校内に増えるとともに、地域や関係機関との協力が必要となり、学校内外との連携、調整に関する業務が増加していること、こうした状況を踏まえ、学校の組織的、機動的なマネジメント体制の構築に向けまして、若手教師へのサポート機能を抜本的に強化するとともに、学校内外との連携、調整機能を充実させるため、中堅層の教師を新たな職として学校に配置することができるような仕組みを構築する旨の必要性について提言されているところでございます。  新たな職に関しては、この新たな職に関しては、若手教師へのサポートの充実を体制面でも支える新たな仕組みの構築も含め、ベテラン、中堅、若手層の教師が専門性を発揮し、効果的に校務を役割分担しながら知識や経験の共有や継承を行う体制の整備が必要と、こういうふうにされているところでございます。  若手の考え方はまだこれから議論ということでございますけれども、若手の考え方も含めまして、具体の検討については今後の審議のまとめの方向性を十分に踏まえながら今後検討を深めてまいりたいと考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 これに関しては、人は増えないんですよね。お願いします。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) そのとおりです。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 じゃ、今の業務にプラス若手を支援していくという職が、仕事が増えてくるということですね。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) この職につきましては、処遇の改善というものが併せて検討されるものと考えております。  以上です。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 処遇は改善されるかもしれないけれど、例えばその人と若手が、相性が良ければいいですよ、相性がもし悪かったときにはそれは苦痛にしかならないと思うし、周りの教職員も、いや、あの人に教えていいとかいな、何か、担当は私じゃないけん、言うちゃいかぬかなとか、何かそっちの方まで考えてくるんですよ。これが本当に適当な職になるかということはもうちょっと考えていただきたいと思っています。  確認します。この取りまとめはまだまだこれから検討されていくということで間違いないですね。お願いします。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  これのまとめはあくまでも特別部会での審議のまとめでございますので、今後、更に特別部会で議論した上で、初中分科会、そして中教審に諮ってまいりたいと考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 では、話題をちょっと変えます。  今、教職員不足でとっても困っていらっしゃいますよね、文科省もね。  先日、千葉県の教員採用試験で問合せが殺到しました。御存じですか。大臣、お願いします。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 古賀先生が今知っているかとおっしゃったのは、本年度実施の千葉県の教員採用選考において、千葉県と千葉市が奨学金の代理返還等の新たな取組を実施すると、こういうことについてのやり取りということですね、はい。それであれば、こういうその問合せが多数あったという報道は承知をしております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 じゃ、国の奨学金の免除に対する取組を教えてください。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 教師になった者に対する奨学金の返還支援については、三月の十九日に中央教育審議会において議論のまとめがなされ、これを踏まえまして、文部科学省において具体の運用を検討し、先日、五月の九日に通知を発出いたしました。  具体的な内容としては、優れた教師人材の確保の観点から、現行の返還免除制度の活用により、教職大学院を修了し翌年度から正規の教師として採用される者と、教職大学院以外の大学院を学校等での実習に取り組むなど一定の要件を満たして修了し翌年度から正規の教師として採用される者を返還免除の対象者とし、来令和七年度から新たに教師になる予定の者から適用することとしております。  学校における働き方改革や処遇改善等の取組と併せて今回の奨学金の返還支援にも取り組むことで、教師の指導の質の向上と高度専門職としての社会的地位の向上を図り、ひいては安定的な教師志願者の確保につなげていきたいと考えているものであります。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 具体的に何人ぐらいがそれに当てはまりそうなのか、お分かりでしたらお願いします。

望月禎文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(望月禎君) お答え申し上げます。  教職大学院を出て来年度採用される者、それから教職大学院以外で一定程度の実習を行って採用される者と、大体、我々の方で考えておりますのは大体千人ぐらいを想定してございます。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 千葉県は一人に三百七万円ですよ。それぐらい出すと言っています。千人ですよ、国は。私の、多分、余り教員に大学院卒ってたくさんはいらっしゃらないので、当てはまる方は少ないと思います。  ちょっと時間がなくなったのでこちらで話させていただきますが、山梨県は今二十五人学級、四年生まで。国は小学校五年生まで三十五人学級。山梨県はこれに九億使っています。奈良県、教員の部活動削減に向けて土日はもう部活を教員にさせないという方針を出し、部活動支援員を三千万の予算から七千万に上げました。地域はこれだけやっているんですよ。いろんなことを、人を増やしていこう、部活動、地域に移行して、少しでも教職員を楽にして、そして子供たちがもっと学校で生き生きとできるようにしていこうと地域はやっています。  これだけのことを地域がやっていますが、大臣、そのことに関してはどのようにお考えでしょうか。お願いします。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 学校現場における働き方改革については、各教育委員会がそれぞれの学校現場の実情に応じて様々な取組を実施している状況にあるということで承知をしております。国、都道府県、各市町村、各学校等、それぞれの主体が自分事としてその権限と責任に基づき学校における働き方改革の取組を進めることが重要と考えております。昨年八月には、各主体の具体的な役割等を整理した対応策の例を示すなど、取組の徹底を促してきたところであります。  文部科学省としても、中央教育審議会の審議のまとめも踏まえ、引き続き、各教育委員会や学校現場における好事例の展開等を通じて働き方改革の更なる加速化、こういったことを図っていきたいと考えています。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 教職員は給特法、給特法と言っておりますが、元々労基法適用ですから。労働者として命、健康を守らなければなりません、守られなければなりません。  給特法は、公立の義務教育諸学校等の教育職員の職務と勤務態様の特殊性に基づき、その給与その他の勤務条件について特例を定める、この言葉で労基法から一部だけ除外されているんです。それ、できたのは一九六六年、月に八時間しか在校等時間がなかった時代です。私が生まれた年の調査ですから。それがそのまんま生きているというこの状況です。  労基法は時間外手当を払わなくちゃいけないから、会社側も企業側も業務を削減するんです。でも、給特法は幾ら仕事を増やしてもお金払わなくていいから、誰も真剣に仕事を減らそうとしていない。そうなんです。だから、そこをしっかり分かってほしい。  私の友達、去年、元同僚四人亡くなりましたよ。精神疾患で入院しましたよ。因果関係は分からないと、その言葉で片付けられるでしょう。でもね、やっぱりもう生きていけないぐらい大変なんです。だから、子供も自殺、いじめ、不登校、ずっと高止まりじゃないですか。学校教育の根本のところを変えていかなければなりません。  大臣、スクールサポートスタッフも全小中学校来ていないですよ、私も聞いています。今お言葉の中に、自分事として地域がというお言葉がありましたが、自分事として是非国もそこをやっていただきたいと思います。  先日の斎藤議員の答弁のときに、教師の働き方改革、これを何とかしなければならないという意識を持っていると言っていただきました。大臣、もう一押し何かやっていただけませんか。もっと子供たちのために、教職員のために何か改善したり、これを取り入れよう、自分事として、自分が教育を担っている、国の教育を担っているという大臣として、是非一言お願いします。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 先ほど来中教審の特別部会の話が出ております。まず、それを頂戴して、我々はこれを検討したいということを御答弁申し上げているところでございますし、また、それ以外でもいろんな懸案があるということは我々も分かっております。そんな中でどのようにこの教師の働き方改革を我々として進めていくか、こういったことについては、自分事というふうに古賀先生から御指摘ありましたけど、私自身、文部科学省の最重要な課題の一つであるということで取り組んでいきたいと考えております。  ただ、我々文部科学省だけでできる話ではないということは御理解を賜りたいと思います。各学校の在り方であり、現場の話、こういったものにつきましては各それぞれの教育委員会であり、あるいはそれぞれの各学校の教育を担っているその団体ですね、こういったところとも関係がある話でございます。我々としては、十分に検討し、そしてそれらの多くの関係者とも検討し、この改善に向けて取り組んでいきたい、そんなふうに考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 ある地域は四月に七十人辞めました。それぐらい深刻なんです。  是非しっかりと考えていただきたい、そのことをお願い申し上げて、私の発言を終わります。

金子道仁日本維新の会・教育無償化を実現する会

○金子道仁君 おはようございます。日本維新の会・教育無償化を実現する会、金子道仁です。  まず冒頭、先般、三月二十二日にこの場所で議論させていただいた積み残しである就学義務に関して、少し法律論になりますが、大臣とお話しさせていただきたいと思います。  先般の質疑の中で、学校教育法十七条、就学義務規定について、その立法時期、立法趣旨、立法経緯について御質問しました。その中で、文科省の方から示された就学義務違反の事例としては、例えば子供を芸能プロダクションに入れるために学校に送らないとか、パチンコに行くために家に残すとか、とんでもない事例が出され、これはまさに就学義務違反として取り締まる意義があると私も共感いたします。これらの事例というのは、親権の監護教育義務違反、児童福祉法上の監護教育義務違反と同等に取り締まる必要があると理解しております。  他方で、毎年春になりますと各教育委員会から就学義務違反の通知というものが今も慣例的に出されていることを先般も御指摘、お伝えしました。その中で、御答弁の中で、御指摘のあったようなしっかりとした手続がなされていたら出席督促は行わないという御答弁いただきました。  これ、正確に確認したいんですが、フリースクール等が在籍校と密接な連携を行い出席扱いを受けている場合、学校教育法施行令第二十条の出席させないことについて保護者に正当な理由があると認められる認識で正しいかどうか、そして、これは就学義務違反でないというふうに理解してよろしいか、大臣の御見解をお聞かせください。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 今、金子先生から御指摘の問題でございますけれども、学校教育法施行令第二十条に規定する正当な事由ということにつきましては、個別の事案に応じて判断されるということになりますので、こうだということを今ここでストレートに申し上げることは困難でございますけど、一般論として申し上げさせていただきますと、不登校の状態にある児童生徒が在籍校との間に十分な連携、協力関係が保たれた例えばフリースクールで学習する場合などについては同条に規定する正当な事由に該当するものでありまして、いわゆる就学義務違反には該当しないものであるというふうに認識しております。

金子道仁日本維新の会・教育無償化を実現する会

○金子道仁君 ありがとうございます。明確に御答弁いただいて本当に感謝します。  今大臣が言われたように、個別の案件ごとに判断する、これが一つのネックになっておりまして、それぞれの学校、教育委員会が判断する、個別に判断するときには、その担当の判断によって広がったり狭まったりすることがあるということは御認識いただいて、保護者や子供たちが不登校状態になっていることについて圧迫を感じることのないように、その辺りの配慮を是非お願いしたいと思います。  春になりますと、残念なんですが、学校に行きづらい子供たちを受け入れる民間施設であるフリースクールが子供たちを受け入れる。そうすると、今大臣が言われた正式な手続をしていくために、学校と、在籍校と連携を取り始める。そうすると、毎年、私のフリースクールなんかでも、五か所、六か所の教育委員会と校長先生が視察に来るわけですね。それはなぜかというと、個別に判断するからということなんです。兵庫県で認められています、地元猪名川町で認められています、そのようなことを言っても、いや、私たちが判断しますのでということで個別に毎回来る。来る方も大変です、私のような田舎町まで来るのは一日掛かりになりますし、受け入れる方も大変です、今日はどこどこ教育委員会、今日はどこどこ教育委員会と。これ、何とかならないか。  文科省の方は、民間施設についてのガイドライン、このようなガイドラインを踏まえていればフリースクールとして認定してよいというようなものを作ってくださっていますが、これまでの改定の経緯、そしてこのガイドラインの位置付けについてお聞かせください。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 今、金子先生が御指摘をされました民間施設についてのガイドラインというものについては、民間施設において相談や指導を受ける際に、保護者や学校、教育委員会として留意すべき点を目安として示したものであります。平成四年の三月に有識者会議が取りまとめた後、登校拒否を不登校に修正するなど軽微な修正が行われておりますが、その内容については大きな改定は行われていない、そういうふうに思います。  そして、先生が、兵庫県では、猪名川町ではこうだけれどということに対して、ほかのところの方が、いや、それは我々が判断するというふうになってそういうようなやり取りをされたということに関しましては、これは、教育というものについての制度、そういうふうに権限がなっているということでございまして、ちょっとなかなかそういったところまで我々文部科学省としてどうだということは言いづらいということは御理解いただきたいと思います。

金子道仁日本維新の会・教育無償化を実現する会

○金子道仁君 このガイドラインができたのが一九九二年、平成四年、もう三十年以上たっています。その当時は、非常にこのガイドライン優れたものであり、これを基準に民間としても受皿をつくっていけばよいという指標になりました。ただ、このガイドラインが三十年たって位置付けが変わっていない、今も個別に判断してくださいというのは非常に効率的ではないと感じます。  今、今年度から長野県では信州型フリースクール認証制度が始まりまして、県で認証したことはもうその市区町村全て共通してここは認証されているという認定になりますので、フリースクールのチェックではなくて、子供たち一人一人に関して不登校状態をどう解消していくのか、そちらに時間を割くことができるようになっていきます。  是非このような、県で認証若しくは国で認証したことについては他の教育委員会も認定を尊重するような、そのようなガイドラインの立て付けにしていただければと思うんですが、いかがでしょうか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 私どもが承知している範囲では、信州型のフリースクール認証制度というのは、長野県が一定の基準を満たすフリースクール等の民間施設を認証し、運営経費に対する補助金等の支援を行うための仕組みであるというふうに承知しているものですから、ちょっとその先生が今御指摘をされている論点と少し、目的、内容というものが必ずしも一致していないのではないかなと思います。  先ほども少し簡単にちょっと御答弁を申しましたけれども、結局、民間施設における相談や指導がどういうふうにすべきであるのか、こういったことについては、結局、校長が設置者である教育委員会と十分な連携を取って判断をしていただくということになるという形でございますので、どこまで我々国としてそういうことに対してガイドラインという形でお示しをできるのか、その判断をできる者はやはり教育委員会ということになるものですから、そういったところの我々と地方自治体教育委員会との関係、こういった課題があるということは御理解賜りたいと思います。

金子道仁日本維新の会・教育無償化を実現する会

○金子道仁君 教育委員会の構造としてこうならざるを得ないというのは十分理解しますが、やはりこの働き方を改革していくという方向性の中でこれが非常に無駄な作業になっているということを改めてお伝えさせていただきます。  資料一を御覧ください。  今年度から放課後デイに通っている不登校児童生徒に対して個別サポート加算が導入されました。この導入の経緯について、趣旨について、こども家庭庁から御説明をお願いいたします。

野村知司こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  御指摘の放課後等デイサービスでございますけれども、こちら、障害児、就学をしている障害児のお子さんに対しまして、授業の終了後であるとかあるいは学校休業日に、生活能力の向上のために必要な訓練とかあるいは社会との交流促進その他の支援を行うというような事業と位置付けられております。  今資料でお示しになった加算でございますけれども、今般のこの障害福祉サービスの報酬改定では、この放課後デイサービスに通所をしている障害児のお子さんであって、継続的に学校に通学できない不登校の状態にあるお子さんへの支援の充実を図る観点から、通常の発達支援に加えまして、学校や家庭などと連携を図りながら支援を行った場合に評価を行う個別サポート加算ということを、お示しのこの資料のものを創設をさせていただきました。  ここに至る経緯でございますけれども、令和五年三月に取りまとめられました障害児通所支援に関する検討会、こちらの報告書におきまして、不登校の状態にある障害児について、学校での対応に加えて放課後デイサービスにおいても、安全、安心でその子らしく過ごせる場としての役割が大きいのではないのかという意見、さらには、不安の解消であるとか社会的コミュニケーションを図れる場所として、将来の社会参加を促進するという観点からも、放課後デイサービスにおいても教育などの関係機関と連携しながら支援をしていくことが必要であるというような御指摘がされたところでございます。  こうしたことを踏まえまして、令和六年度の、つまり本年度の障害福祉サービス報酬改定に向けての会議での議論などを経まして、今回御指摘のような加算を設けるに至った次第でございます。

金子道仁日本維新の会・教育無償化を実現する会

○金子道仁君 ありがとうございます。  このような形で、不登校児童支援の一部ですけれども、経済的なサポートが入って非常に高く評価する点と、一つ懸念をお伝えすると、不登校児童生徒の中にグレーゾーンと言われる発達障害の傾向のある子供たち大量にいます。この情報が保護者に流れると、じゃ、是非、子供たちに認定調査を受けて受給者証を取ろうと、そして発達障害の障害認定を受けて放課後デイを是非活用していこうという、そういう流れになってしまうことがないか、受給者証が大量に出てしまう、そのような流れを促すんじゃないかということを懸念しています。  であれば、例えば同じように、放課後デイだけではなくて学童、放課後児童クラブ、こちらにもこういう加算を加えるというのはいかがでしょうか。

野村知司こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  御指摘の点でございますけれども、この今回の放課後デイサービスの加算も、あくまでも放課後デイサービスの対象となるのは障害のあるお子さんが不登校の状態になっているという場合に加算するということであって、不登校状態でもって直ちに障害認定をするとかということではないという旨は市町村の方にも併せて周知をさせていただいているところでございます。いずれにしても、適切な障害児支援というのが放課後デイサービスの場で展開されるように努力をしていきたいと考えてございます。  一方で、御指摘の放課後児童クラブでございます。放課後児童クラブの方は、共働き家庭などの小学生の方々を、放課後に安全、安心に遊んだり生活をしてもらう、そういった場所として普及、展開を図っているところでございます。そうした通ってくるお子さんの中には不登校の状態にあるお子さんも含まれておりますし、更に言えば障害のあるお子さんも含まれているということではございます。実際に不登校との関係で申し上げますると、実際には、一部の放課後児童クラブでは、不登校のお子さんたちも一緒に放課後を過ごす場となっているような事例もあるというふうに自治体の方からお聞きをしております。  この放課後児童クラブの運営指針の方では、子供の生活や発達を支援する際に学校、保護者などとの連携を密にするようにということを元々この運営指針の中で求めてございます。こうした学校、保護者との連携は、不登校の状態の子供がその放課後児童クラブを利用する子供の中にいるかどうかにかかわらず取り組んでいただくことになっております。  そういう観点では、放課後児童クラブについて、子供が不登校かどうかと、そういった不登校のお子さんが利用児童の中に含まれているかどうかによる特別な財政支援というのは現時点では行っておりませんが、ただ、不登校の状態にあるお子さんの居場所を確保していくということは、これは重要であると考えておりますので、放課後児童クラブのほか、児童館でございますとかフリースペースの活用など多様な子供の居場所づくり、こうしたものを進めることを通じまして、文科省さんとも連携しながら、不登校の状態にあるお子さんの支援に取り組んでまいりたいと考えてございます。

金子道仁日本維新の会・教育無償化を実現する会

○金子道仁君 ありがとうございます。  一問質問飛ばさせていただいて、今の御説明いただきまして、居場所をつくっていただいている作業、また今回は放課後デイについて加算を加えてくださったこと、これ非常に有り難いんですが、説明を伺いますと、やはり障害のある不登校児童生徒には経済的な支援をするが、それ以外にはしないというような、そのような響きを私は受けております。  二〇一六年の教育機会確保法、検討事項の二の中で、不登校等、教育機会確保のために必要な経済的な支援の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講じると、そのように検討事項に加えていただきました。  政府として、放課後デイの加算という形が今スタートしましたけれども、繰り返し言います、障害のある不登校児童は経済的にサポートする、それ以外は取り残すというのは非常にアンバランスではないかと思いますので、広くこの不登校児童生徒に対する経済的支援、始める時期が来ているんではないかと思いますが、大臣の見解をお聞かせください。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 金子先生がおっしゃるように、不登校児童生徒が行う多様な学習活動の実情を踏まえた上で、個々の状況に応じた必要な支援を行っていくことが重要であるというふうには考えております。  しかしながら、先ほどこども家庭庁の方から御答弁がありましたように、今般の放課後等デイサービスへの加算は、継続的に学校に通学できない不登校の状態にある障害児に支援を行う、こういう事業所に対しての通常の発達支援に加えて、学校との連携を図りながら支援を行った場合に加算を行うものであると考えております。  他方、我々文部科学省におきましては、不登校児童生徒の個々の状況に応じた多様な学びの場を確保するという観点から、現在、経済的に困窮した家庭の不登校児童生徒に対する経済的支援の在り方に関する調査研究を実施し、その在り方を検討しているところであります。  不登校の状態にある障害児に対する支援としての放課後等デイサービスへの加算の措置と我々の不登校児童生徒への経済的支援の在り方の調査研究は、その内容がちょっと違うものでございまして、我々としましては、今申し上げました経済的に困窮したというところの不登校児童生徒、こういう経済的支援の在り方、こういったものをまずは考えて、その在り方を検討し対策を講じていくというところをやっていきたいと考えております。

金子道仁日本維新の会・教育無償化を実現する会

○金子道仁君 ありがとうございます。  調査研究なさっていることは承知しております。もう七年以上続けておられて、もういいかげん結論を出す時期ではないかということを改めてお伝えします。その一つが今回の放デイでの加算だと思いますので、是非、支援をしていく、そして、困窮している家庭たくさんありますので、是非サポートしていただければと思います。  続いて、高校の、高等学校の改革について御質問させていただきます。  中教審の初等中等教育分科会の高校の在り方ワーキンググループ、昨年の八月に答申を出されました。二つの方向性、生徒一人一人の多様な可能性を伸ばす多様性への対応と、社会で生きていくための必要な共通して身に付ける共通性の確保、この二つの方向性の中で改革をしていくと。高校で目指すべき力は何なのか、子供たちにどのような力を付けるのか。それは、自己決定、自己調整ができる力、また他者と協働して社会課題に向けて自ら問いを立て自分なりの答えを導き行動する力、そして社会に主体的に参画する力、これらを育てるのが高校の目指す役割だと、非常にすばらしい答申が出されています。  ただ、これを実現するためには、やはり質の高い多様な選択肢が高校生の前にあって、高校生がこの高校の三年間で自ら主体的にプログラムを選択していく、このようなことが重要だと思います。これは都市部では可能かもしれません。ただ、地方でも多様な選択肢を提示できるようなことをしていく。また、地方の小規模校、デメリットありますけれども、これを縮小して、小規模校の魅力、長所を最大化していくような遠隔授業であったり学校間連携を進めていくこと、そして地方の教育機会確保のためのオンデマンド型の授業等も取り入れる、そのようなことが答申の中に加えられて、是非こういったことを進めていただきたいと考えております。  資料の二を御覧ください。  現在、文科省として、この各学校、課程、学科の垣根を越える高校改革について、現状、課題について御説明ください。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  文部科学省におきましては、今委員からも言及がありましたとおり、地理的な状況や各学校、課程、学科の枠にかかわらず、いずれの高等学校においても、遠隔授業や通信教育を活用しながら、多様な生徒一人一人の学習ニーズに応える柔軟で質の高い学びの実現というものを目指しているところでございます。このため、今年度から、各学校・課程・学科の垣根を超える高等学校改革推進事業を実施し、遠隔授業や通信教育を活用した学校間の連携、併修に関するネットワークを構築する事例を創出するということとしております。  一方、この取組を進めるに当たっては、離島、中山間地域等の学校の立地、リソースに伴う制約により生徒の多様な学習ニーズに対応し切れていないという実情や、不登校の生徒等の学習の機会の確保など、こういった課題に対応する必要がございまして、本事業に採択された各自治体においてその点も踏まえた取組を進めることとしております。  文部科学省といたしましては、生徒の多様な学習ニーズに応えることができるよう、事業を着実に推進し、モデル創出を進めるとともに、創出した事例についての周知に努めてまいりたいと考えております。

金子道仁日本維新の会・教育無償化を実現する会

○金子道仁君 ありがとうございます。是非こういったことが、改革が進んでいくことを期待しています。  他方で、私の学校の通信制の子供が今年の春、地方のある自治体に転校したいと、高校一年生終わって、高校二年生に入ろうとしました。そして、三十二単位を持ってそこの次の県立高校に移ろうとしたら、断られたんですね。それは、一年生で三十二単位取っているにもかかわらず、その学校で学年で取っておくべき単位が一つ足りませんでしたと。だから、済みませんが、転校するのであれば、もう一回一年生をやり直してその一単位を取ってくださいと。このような対応があって、結局、そこの高校への転校は諦めて、また通信から通信へと変わっていったという事例を、私も今回、春、経験をしました。  非常に残念な運用だと思うんですけれども、この高校改革を目指している文科省として、このような、いまだに学年制のカリキュラム、一人一人、何というか、個別ではなくて学年一括の教育課程を守ろうとする、このような運用に関してどのようにお考えでしょうか。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答えを申し上げます。  高等学校の転学につきましては、学校教育法施行規則第九十二条により、転学先の校長は教育上支障がない場合には転学を許可することができるとされており、また、全日制の課程、定時制の課程及び通信制の課程相互の間の転学又は転籍については、修得した単位に応じて相当学年に転入することができるとされております。これが原則でございます。  文部科学省といたしましては、高等学校は単位制を採用していることから、例えば転学前と転学後の学校の教育課程にある程度の同一性があるなど教育上支障がない場合には特別の履修形態を認めるなど、校長の判断の下、学習指導要領の範囲内での弾力的な運用を行うよう配慮していただきたいと考えているところでございます。

金子道仁日本維新の会・教育無償化を実現する会

○金子道仁君 小さな高校であれば、やはり教員の数が足りないので、一括した教育課程でやりたいという気持ちは非常によく分かります。ただ、転校する際にそのような単位が足りないということはえてしてあるわけですし、それであれば、ここの資料の二にあるような、その教科に関しては、遠隔教育、通信制との提携、ほかの学校からのオンデマンド等々で、少し個別の対応すればできるはずなんですよね。結局、今答弁にあったように、校長の裁量、校長先生がどれだけこのような教育、高校の改革に対して柔軟な理解、新しいスキームの導入、そういったことをするかに懸かってくると思います。  今後、高校の改革の推進においては学校長のリーダーシップ、非常に重要だと考えますが、この高校改革の理念を共有し改革を推進するために、文科省としては教育長であったり学校長に対してどのような啓蒙活動を行っていかれるのか、御説明お願いいたします。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) これまで、中央教育審議会の高等学校教育の在り方ワーキンググループにおきまして、少子化が加速する地域における高等学校教育の在り方、全日制、定時制、通信制の望ましい在り方、探究、文理横断、実践的な学びの推進などについて御議論いただいてきたところでございます。  昨年八月に、ワーキンググループの中間まとめとして、小規模の学校の教育条件の改善や不登校生徒の学びの保障などのために必要な遠隔授業や通信教育の活用促進に向けた方策が示されたところです。  この中間まとめを受けまして、文部科学省においては、各学校長の判断により全日制、定時制高校の不登校等の生徒を対象として遠隔授業や通信教育を活用することを可能とする制度改正などを行い、本年の四月から施行しているところでございますが、この制度を活用した柔軟で質の高い学びの実現に当たっては、学校長がリーダーシップを発揮することが重要であると考えます。  このため、現在、中間まとめについて分かりやすい広報資料を作成して、教育委員会や学校長などの学校関係者に改めて周知、情報発信を行うとともに、例えば、遠隔授業や通信教育を各学校の状況等に応じて活用できるよう、優良事例の創出、展開等にも取り組んでいるところであります。  高等学校教育の一層の充実に向けては、学校長のリーダーシップの下、全ての学校関係者が連携、協働しながら進めることが重要でありますので、生徒を主語にした教育が実現されるよう、我々としてもしっかり取り組んでまいります。

金子道仁日本維新の会・教育無償化を実現する会

○金子道仁君 ありがとうございます。  この改革は、確かに、遠隔地、離島、そういったところのニーズから生まれてきたり、不登校支援というニーズから生まれてきたのは事実だと思います。ただ、それは、遠隔地だからやるとか不登校支援だからやるじゃなくて、高校改革全体の話だと思いますので、是非徹底した周知をよろしくお願いいたします。  以上で終わります。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 昨日、台湾の新しいリーダー、頼清徳総統、それから蕭美琴副総統の就任式典に参加をしてまいりました。台湾国民のみならず世界中の女性議員をエンパワーメントして、笑顔で去る蔡英文前総統閣下の笑顔にも込み上げるものがありましたし、新しい新総統の就任挨拶の中で繰り返し繰り返し述べられたのは民主主義、それが語られていたことが非常に印象的でございました。  台湾は、権威主義的な一党支配から、この権威主義的な後退をなしに活力ある民主主義に移行した世界でも類いまれなる例だというふうに言われておりますが、同時に、初めは小さき者、弱き者が声を上げ続けることで人権や自由が強く尊重される社会が、それを次世代につなげることができる、それが唯一の方法なのだということもまた私たちに教えてくれるというふうに感じました。  まず、今日は大臣に、日本の民主主義教育について伺いたいと思います。  我が国の民主主義教育予算、いわゆるシチズンシップ教育とか権利や人権教育、文科省の中の予算でも非常に少額であるとともに、中教審の委員の中に権利や人権等について専門家はいるかというふうにお伺いしましたところ、あまたのすばらしい御経歴の、すばらしい御研究をされている方の名簿が出てきたんですが、つまるところ、権利や人権教育に関する専門家はいなかったというふうに承知をしております。  まず大臣に、この認識について伺います。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) お疲れさまでございました。昨日、昨日一日かどうか知りませんが、台北まで行かれて。  自由、民主主義、法の支配、人権というものを我々、一般論として日本は守っているわけでございますので、台湾においてもその、どことは申しませんが、権威主義というんですかね、事実上独裁国家のようなところと違って、そういうふうな形で政治体制がというか社会が運営されている、そして、新しい代表を選んでまた次に移行していくということは大変すばらしいことであるなと私自身も思います。  そう申した上でということになりますけど、民主主義などに着目をして、将来を担う若者に対し、より良い社会の実現に向けて、国家、社会の形成に主体的に参画しようとする力を育む主権者教育や人権尊重の精神を育む人権教育は、教育の目的そのものであり、大変重要であると認識をしております。  このため、主権者教育については、小中高の学習指導要領等に基づき、例えば、社会科や公民科においては、法や規範の意義及び役割、政治の働きや選挙など、国民の政治参加の重要性を理解したり現代社会の諸課題の解決に向けて構想したりする活動、特別活動においては、学級や学校の生活上の課題を解決するために話し合い、合意形成を図り、実践する活動等が学校において指導されているところであります。  また、人権教育についても、人権教育啓発推進法を始めとした関係法令や小中高の学習指導要領等に基づき、例えば社会科では基本的人権や法の意義、道徳科では自他の権利を大切にすることなどについて指導することとしており、国においても、各学校における取組を促進するため、学校における人権教育の指導方法等に関する実践的な研究等を進めております。  ということで、様々な場面における主権者教育や人権教育の取組を関係各省とともに推進していきたいと考えています。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 なぜこのようなことを聞いたかと申しますと、資料一を御覧ください。  これ、学習指導要領の解説になりますけれども、指導の要点、小学校五年生、六年生のところ御覧ください。義務を遂行しないで権利ばかりを主張していたのでは社会は維持できないことについても具体的に考えを深め、自分に課された義務についてはしっかり果たそうとする態度を育成することが重要である。  中学校。権利と義務の関係について、例えば法的に強制力のない義務を果たすことが理性的な人間としての生き方につながることを考えさせる。  これ、権利と義務については、これ大臣に、これってセットなんですかというふうに私、今日通告を出させていただいておりますけれども、この学習指導要領の解説を見ると、その権利と義務については、熟語としては両方出ていますよ、だけども、この義務推し、義務のことばっかり、義務を果たすことについての大切さは繰り返し度々これ伝えられているんですけれども、例えば権利の主張というのは、権利はどういうものがあるのか、私はどういう権利を備えて生まれてきている人間なのか、我が国において生きている子供なのか、そしてその主張はどのようにやるべきなのか、そして、それがもし侵害されてしまったときに、自分はどのような人に助けを求め、そしてどのように動き、それらを保障し、回復していくのか、それらについて教えるべきを何も教えられていない。  この権利と義務の関係性について、大臣の御答弁お願いいたします。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 学校生活や社会生活を送る上では、自他の権利を尊重するとともに、義務を果たすことや決まりを守ることが大切なことであると、そういうことでこの学習指導要領の解説には記述をしているのだろうと思います。  それで、その権利ということについて、薄いのではないか、記述がですね、義務の方が前面に出ているというのは、この文章を見る限りはそうだと思います。  ただ、この五年生、六年生のところだけではなく、今後の中学、高校ということで、いろんな場で学びを深めていっていただくという中で、どのようにして私たちがこの民主主義というものを確立したのか、あるいはもっと言うと、憲法というものをどう作っていったのかを含めてしっかり学んでいただけるのではないかなと、そんなふうに思います。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 大臣が課題感を抱いてくださっていたことに救われる思いであります。  そうだと思いますというふうに御答弁をいただきました。であるならば、この書きぶり、それは改めるべきではありませんか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 今のこの学習指導要領解説、こういったこの書きぶり、この書きぶりをどう修正するのかといったようなところについて今どうするということを考えてはおりませんですけれど、伊藤先生がお持ちになっておられる問題意識ですね、つまり義務ばかりが前面に出てというような、こういう誤解が生じることがないよう、関係会議などを通じてその趣旨というのをしっかり普及させていきたいと考えます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 考えておりませんのであれば是非考えていただきたい。  これだけちょっと議事録に残させてください。義務と権利というのはセットですか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) セットという表現がちょっと私にはぴたっとこないんですけれども、我々は、憲法というんですかね、元々なぜその民主主義というものができたのかといったような成り立ちから含めて、国民の権利、そしてそれに応じて義務というものもある、そういったことをどのように理解をしていただくかということではないかと思います。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 それでは、事学校の中における子供の権利というものを保障する、守る、そういった義務は誰にあると思われますか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) それは義務というか、関係者みんなが、子供の権利というんでしょうか、子供がその学びだけではなく、学校だけではないと思うんですが、生活をしていくために制約がないようにしていけるようにする務めを持っているんだと思います。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 我々、我が国は、国は子供たちの学びや育ちを保障するという義務を負っていると私は思っていますし、それらの環境を整えるために本委員会並びに大臣、文科省の皆さんが働いているものと思っているんですが、資料三を御覧ください。  これ、学校現場の長年の慣習、いわゆる宿題とか定期検査の廃止など大胆な改革で個別最適な学びにチャレンジをしている、自由な校風を目指して、公立中学校にもかかわらず様々なチャレンジをしてきた某公立中学校に関する記事ではありますけれども、これ、自由な校風から一転、このここの校長先生は二〇二〇年三月まで自由な校風を目指してといろいろな改革をしてきた、で、後任の方が三年間校長をやって、昨年四月にこの現校長、今の校長になったわけですけれども、いきなりの方針転換というのが、子供たちや保護者の中の動揺が広がっている。保護者に波紋、改革転換を検討というこれ記事でございます。  生活指導の強化を特にうたっておられまして、じゃ、教育委員会は、このいきなりの方針転換というのについて、保護者の動揺、子供の動揺が広がっているかどうかと問われたらば、学習指導要領に反しない限り校長の方針を尊重すると。まさに校長の方針を尊重する。子供のことも保護者のこともこの中には不在であります。  こういう揺り戻し、こういうバックラッシュというのを思春期の子供たちが果たして受け止められるのか。現に、資料四を御覧いただくと、今年四月に学校生活の心得というのが配られました。御覧ください。  例えば、他学年のフロアには行かない、ほかのクラスには入らない、座っているのが苦痛なほどの体調でない限り保健室の利用は控える。さらには、ダンス部というのはあったんですけれども、そこで今みんな子供たち、ヒップホップとかそれからKポップとか、創作ダンス、はやっているんですよ、ティックトックのこういうダンスとかも、みんなでやっているのは禁止、創作ダンスに限るんだそうです。  こういう指導に対する、文科省、こういうものが今子供たちの目の前にあって、もう泣き崩れて学校に出てこられなくなった子供もいると聞きます。御見解伺います。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) これはこの当該学校が決めているものということになりますので、そのそれぞれの学校がそれぞれの学校の教育目的を達成するために定めるものということでございますので、ちょっとこの当該、これについてこれ以上コメントをするのは差し控えたいと思います。  ただ、その一般的な、一般論として申し上げるならば、校則というのは、学校や地域の状況、社会の変化等を踏まえ、絶えず積極的に見直すことが重要でありますし、また、児童生徒もそうでしょうし、保護者ですとか関係者の皆様とよく御相談をしていただいて、児童生徒のより良い成長のための行動の指針として機能するよう絶えず見直しをするという必要があろうかと思います。そういう観点については我々文部科学省の方でも周知徹底を図っていくことができるのではないかと考えます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 我々は関知しないところではあるというふうには言っていただいては困るんですね。  例えば、じゃ、この学校について、じゃ、周囲の方々の理解を得ながら、周囲の方々と相談しながらこういう強権的なものが定められているかというのを一度調査していただくことは可能ですか。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) 今、先ほど大臣から御答弁申し上げましたとおり、個々の学校の運営についてはやはり個々の学校で判断していただく、最終的には校長先生の責任に応じて判断していただく、こういうことが筋でございます。  ただ、一般論として、先ほど申し上げましたように、地域の理解であるとか保護者の理解、そういったようなものを周知徹底していくことは今後とも申し上げたいと思います。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 私、度々この委員会で学校内民主主義についての質問もさせていただきます。いろいろなその校則たるものが、法的根拠もなく、校長先生の一存でいろいろ変えられてしまう。そういうものを目の当たりにした子供たちが果たして、あなたの声が大事で、あなたの声で社会を変えることができるというような、この民主主義を学ぶ場が学校であるにもかかわらず、それらの民主主義が担保されていないという、そういう課題感について度々申し上げてまいりました。  そして、文科省の皆さんが二〇二二年に改訂してくださった生徒指導提要、この中身については本当に踏み込んでいただいて、本当にすばらしい改訂をしていただいたと思いますが、それらが実際に学校現場で浸透していない、実際に学校現場では真逆のことが起こっているというものの一例として今日これを提示させていただいたわけであります。  是非見直していただきたいとともに、私、そのPTAの方々に、お話をいただいた方々に、いや、自分たちで、じゃ、これはおかしいと言えばいいじゃないかと、PTAで問題にしていただく、そして、子供たちにもちゃんと、これは違うと、私たちはKポップを本当に、大人にとっては瑣末なことかもしれないけど私たちにとっては本当に大事なことなんだと先生に言ったらいいじゃないかと言ったらば、できないんだと言うんですね。その存在が、内申書の存在、あります。  今、内申書の問題、非常に高校の進学に当たって内申書の存在は大きいことは皆さん御承知のことかというふうに思いますが、例えば広島県教育委員会は二〇二三年度から公立高校入試の内申書の簡素化を図りました。氏名、性別、志望校、三年間の学習の記録、いわゆる数字的なもの、評点だけにすることにしました。  すばらしい英断であると思いますし、こういう恣意的な、その先生の、こいつは刃向かったとかこいつは文句を言ってきたとかそういうことをなしに、この数字だけで、まさにエビデンスだけでこの内申書を作成するというこの英断について、大臣、どう思われますか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 内申書というものの位置付けは、法令上は調査書という名称になるわけでございますけれども、高等学校入学者選抜において用いることのできる資料の一つということでございます。  伊藤先生がおっしゃっておられるのは内申書一般ということではなくて、そのように親御さんなり子供さんが声を上げる、そういうことに対してどうかということではないかと思うんですね。多くの一般の、ほかの学校における内申書の在り方というよりは、そういうことではないかと思うんですけれども。  その元々の部分につきましては、先ほど来のほかの先生方にも申し上げているところでございますけれども、我々国、文部科学省ができること、そして各教育委員会ができること、そして各現場の学校ができること、それぞれ違いがあるものですから、なかなかそういったところについて私たちが踏み込むことはできない。  ただ、他方、その内申書の在り方その他について今後どういうふうにしていくのかというのは、そのそれぞれの学校も含めまして検討していく必要があるのではないかなと今日のお話を聞いて感じた次第であります。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 違うんです。校長が決めたことだから自分たちは何も言えない、教育委員会の差配だから自分たちには何もできないではなくて、この状況を見て大臣はどう思われますかと私は聞いています。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) いや、我々、できることできないことがあるもんですから、その範囲で我々文部科学省として御答弁を申し上げたわけでありまして、私が感じたことというのは先ほど来申し上げているとおりでございまして、決して望ましいことではないと感じておりますよということは御答弁したとおりであります。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 望ましくないことをどうにかする力を一番お持ちの大臣なんですから、是非取り組んでいただきたいと思いますし、では、文科省ができることについて、最後、矢野局長にお伺いしたいというふうに思います。  生徒指導提要の内容の周知が進んでいないという課題感があります。それらに関して、文科省、今までで二度、現場に調査をしていただいているというふうに聞いております。どのような浸透具合になっておりますか。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) 生徒指導担当向け研修会を開催するに当たり、各都道府県教育委員会に対し、これ、例えばですが、事前の校則の見直しに関する取組について聞き取りをしたところでございます。  なお、昨年十一月三十日の文教科学委員会における伊藤議員からの御質問に対して、二〇二二年の一月の研修会で情報提供していた旨答弁しておりましたが、これ、二〇二二年六月の誤りでございましたので、訂正いただくとともにおわび申し上げます。  その中では、取組の内容や取組結果について聞き取りを行ったため、校則の見直しの実数については網羅的に把握しておりませんけれども、例えば、都道府県教育委員会等からは、全ての県立高校の校則をホームページで掲載した、これ兵庫県教育委員会、校則を制定した理由、背景を示す学校があった、山梨県教育委員会、市内の多くの学校で児童生徒の意見を踏まえた校則の見直しが行われた、新潟市教育委員会といった回答が見られるなど、生徒指導提要の内容を踏まえた取組が行われているものと認識しております。  引き続き、各地域の好事例を収集して様々な機会を通じて全国に周知するなど、積極的な情報発信に取り組んでまいります。  以上です。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 生徒指導については、では、また改めて質問させていただきます。  終わります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  先ほどもお話ありましたが、昨年、令和四年度教員の勤務実態調査の速報値が公表されて以降、この一年、中教審特別部会での議論を経て、今年五月十三日にその中教審の審議のまとめというのが大臣に手交されました。この審議のまとめと要するに教員の長時間労働の是正について、私も今日質問したいと思います。  まず、このまとめで示されたそもそもの現状認識、この議論の前提についての大臣の認識を伺っていきたいと思うんですけれども。  この審議のまとめ、第一章、我が国の学校教育と教師を取り巻く環境の現状の二において、学校の教師が支援する子供たちが抱える課題は複雑化、困難化しており、結果として学校や教師の負担が増大してきた実態があるとして、その複雑化した課題として、不登校やいじめ重大事態、特別支援教育、児童虐待、外国人児童生徒、子供の貧困、ヤングケアラーなどの増加などを挙げて列挙しているわけですけれども、こうした不登校などの増加により教員、学校現場の負担が増えている、これは事実だと思うんです。  ただ、なぜこうした課題が複雑化し困難化したのかという分析がないんですね。ここに挙げられている課題というのは、私は、どれも文科省を含む政府の行ってきた施策の結果であり、決して自然現象などではないと思うんですが、大臣はどうお考えでしょうか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) その今回の審議のまとめで、学校であり、あるいは教師の方々が対応する課題が複雑化、困難化しているということがこの審議のまとめにおいても書かれているわけでございますが、この不登校やいじめであり暴力行為、あるいは特別な教育を必要とする児童生徒の数が増えている、こういったことにつきましては、吉良先生は政府が行ってきた政策の結果ではないかというふうに御指摘をされましたけれども、そういう面もあるかもしれませんが、必ずしも私はそうではないのではないかと考えます。  例えば、古い話で恐縮ですが、私が子供の頃はインターネットも、そんなスマホも、そういうのは全くない時代でございました。それが今は、こうやって子供さんだってスマホまで持って当たり前といったようなことになっております。やっぱりSNSの発達というのも大きいのではないかと思いますし、また、その特別な教育を、支援を必要とする方、こういう方についても、以前からおられたとは思いますけれども、やはり環境の変化、時代の変化と言っていいのかどうか分かりませんが、増えてきているんじゃないかなと、そんなふうに感じます。  そういうような環境の変化の中で教師の方々の働き方改革をどういうふうにしていくのか、そういうことをお考えになっての今回の審議のまとめではないかなと考えております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 大臣いろいろおっしゃいましたけれども、インターネット、スマホが普及してどうのこうの、環境、時代の変化と。  でも、私はやっぱり、この不登校やいじめの急増、とりわけそういうところに関して言えば、例えば先ほどお話もあったような校則のような厳しい生活指導であるとか管理・競争教育を子供たちや教員に強いてきたやっぱりこの文科省の文科行政そのものの問題があるんじゃないのかと。そういうところから、その反省から議論を出発すべきじゃないのかということを私は強く申し上げたいわけです。  もう一つ、この議論の前提ということでいえば、この令和四年の勤務実態調査の評価の点もあるわけです。これについて、審議のまとめでは、教育委員会や学校による様々な取組も推進され、改革の成果があったんだと言っていると。成果があったと言いますけれども、この勤務実態調査で示された在校等時間というのは、一日当たりの時間で見れば前回調査からたった三十分減っただけ、一日七時間四十五分の勤務時間を三時間もオーバーしている状態がいまだに続いているという状態なんです。  また、審議まとめにもあるわけですけれども、精神疾患により病気休職となった人数というのは最新の調査で六千五百三十九人と、毎年増加している、過去最高の人数を更新している状況が続いていると。学校現場の深刻な状況はむしろ悪化しているんじゃないかと。  手放しで改革の成果があったなどと評価すべきではないと思いますが、この点、大臣いかがですか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 吉良先生が御説明していただいたとおり、令和四年度の教員勤務実態調査では、全ての職種で在校等時間が減少しているということでございます。ただし、それでその働き方改革が格段に進んでいるということを我々申し上げたいわけではありませんが、それなりに成果は出ている。しかしながら、依然として長時間勤務の教師も多くいらっしゃるわけでございますので、今後の取組の一層の加速化、これは論をまたないことであります。  そういうようなことを我々も認識しておりますので、文部科学省としては、学校教師が担う業務の適正化等に取り組むとともに、令和六年度の予算におきましては、小学校高学年における教科担任制の強化等のための教職員定数の改善、あるいは教員業務支援員の全ての小中学校への配置を始めとする支援スタッフの充実などに必要な予算を盛り込んでいるところであります。  今般のこの審議のまとめを踏まえまして、その教育の質の向上に向けて、学校における働き方改革の更なる加速化、教師の処遇改善、学校の指導、運営体制の充実、教師の育成支援、こういったものを一体的に進めていきたいと考えております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いや、大臣、それなりに成果があったと言いますけれども、審議のまとめでは、それなりにという言葉すらないんですね。単純に成果があったというふうに書いてあるわけで、やっぱりそこが認識ずれていると思うんです。やっぱり前回調査、二〇一六年から六年かけてですよ、一日三十分しか改善できていないわけですから、やっぱりこの間のその政策というのが全く全然不十分だったよねと、そういうところから議論を出発しなきゃいけないのに、その前提認識がやっぱりずれたところから始まっているんじゃないのかと。  それで、出された審議のまとめの内容、これ明らかになるや、もう現場職員の皆さんから多くの失望の声が上がっているわけです。教育新聞の実施したウェブアンケートでは、回答した千百五十四人のうち九六%、圧倒的多数が、この審議のまとめ、期待以下だと回答しています。  大臣、先ほどもいろいろおっしゃっていましたけど、この中教審の審議のまとめで働き方改革が確実に進む、現場の長時間労働が確実に是正できると、そうお考えなんですか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 今回の審議のまとめは、我々がこういうふうに評価しているということではなくて、中央教育審議会の特別部会がそのように判断しているということが表れているわけでございます。  そして、今、吉良先生がお尋ねの、これでその現場の働き方改革が実現できるかというお問合せでございますけれども、これに関しましては、先ほど来申し上げておりますが、学校における働き方改革を含む教師を取り巻く環境整備のために、働き方改革の更なる加速化、学校の指導、運営体制の充実、教師の処遇改善を一体的、総合的に推進することが必要とされているところであり、我々としては、こういった三つの点、これについてそれぞれ、業務適正化の徹底であり、その授業時数の見直しやその働き方改革の進捗状況について教育委員会が行う仕組みの検討、あるいは保護者や地域住民、首長部局等との連携、協働、そういった様々な施策、こういったものについて取り組み、そして、それを行った上で、行うことによって教師が心身共に充実した状態で子供たちに接することができる、より良い教育を行うことができるのではないか、また、それに向けた取組をしっかりやっていくということを考えております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 長々答弁されたわけですけど、更なる加速化が必要だという認識だと。ただ、更なる加速化じゃ駄目なんだということだと思うんです。今までの取組ではたった一日三十分しか改善できなかったわけですから、今までの取組の延長じゃない、更なる抜本的な改革が必要なんじゃないかという問題意識なんですよ。なのに、そういう抜本的な改革はこの今度の中教審のまとめには書かれていないわけです。  ただ、特別部会、この議事録を見てみましたが、その中では大事な意見も出ているわけです。例えば、教員の授業の持ちこま時数、これについて、改善が重要な課題であるとか、その持ちこま数の軽減が必要などの意見もあり、また、更に大事なのは、そうした持ちこま数の軽減などのために定数改善が必要だと、特に基礎定数の充実、大幅増が必要だという声が複数上がっている。私、これ重要なことだと思うんです。  けれども、この基礎定数の改善であるとか持ちこま数軽減については書いてあるんですけど、上限を設けて軽減していくと、そういったことについては中教審の審議のまとめに入っていないわけですね。これ、どういう経過なのか、局長、お答えください。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  教師の持ち授業時数の上限につきましては、先般、中教審の質の高い教師の確保部会において取りまとめていただいた審議のまとめにおきまして、これ、令和四年度勤務実態調査によれば、教師が受け持つ児童生徒数が少ない場合は持ち授業時数は多いものの在校等時間は短く、教師が受け持つ児童生徒数が多い場合は持ち授業時数が少なくても逆に在校等時間が長い傾向にある、こういう実態が分かっておりまして、持ち授業時数のみで教師の勤務負担を測ることは十分でないと、こういった課題がございまして、このため、国が一律に教師の持ち授業時数に上限を設けるのではなく、教育委員会や学校の実態に応じて、教科担任制のための定数活用により、持ち授業時数の多い教師について、その時数を軽減する取組と併せて、校務分掌を軽減するなど柔軟に対応していくことが望ましいと、こういったふうな記述がございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 持ちこま数の削減というのは必要だけれども、一律に国で上限を設けるんじゃなくて、教育委員会又は校長、現場でやれということだと思うんですけど、基礎定数、これについてはいかがですか。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) 基礎定数のうち、いわゆる乗ずる数の改善、これについての多分お尋ねだと思うんですが、先般、中央教育審議会の質の高い教師の確保特別部会において取りまとめいただいた審議のまとめにおいて、乗ずる数の引上げは、国が教員定数の活用目的を限定しない基礎定数の増加となるため、必ずしも増加した教員定数が授業時数の減少のために用いられない可能性があり、このため、まずは持ち授業時数の軽減という政策目的を確実に達成する方法として、目的を限定した加配定数による持ち授業時数の更なる軽減を図り、実効性を確保した上で、乗ずる数の改善については、他の定数改善施策との関係にも留意しつつ検討を深めることが望ましい、こういった記述がございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 つまり、基礎定数をたとえ増やしたとしても、それが現場で持ちこま数軽減につながるような配置になるとは限らないから加配で対応するんだというお話だと思うわけです。持ちこま数の上限について、まあ上限というか、持ちこま数の軽減については現場に任せて上限を設けないと。一方で、基礎定数を増やしても、それが持ちこま数軽減につながるとは限りませんねと。何かもう非常に現場をばかにした議論だと思うんですよ。  何しろ、もう今、それこそ副校長、教頭、校長まで授業を持たざるを得ないほど教員不足が深刻なんですよ。四月から担任が足りないような事態もあって、先ほど確認したとおり、七時間四十五分を三時間超えるような働き方がもう各地の現場で常態化していて、その状態の中で基礎定数が増えたときに、その状態を改善するために教員を配置しない現場というのがあり得るんですかという話なんです。もっと言うならば、持ちこま数の上限を国がちゃんと設定した上で基礎定数を増やせば、必ずそのためにちゃんとその基礎定数だって使われるわけじゃないですか。これ、国の責任を放棄したような話になると思うんですけれども。  大臣、改めて、この持ちこま数の上限をちゃんと国として設けて、教職員の基礎定数を抜本的に増やすことで長時間労働の是正を図るべきと思いますが、いかがですか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 質の高い教育の実現や複雑化、困難化する教育課題へ対応を図るとともに、学校における働き方改革を推進する上でも、教職員定数の改善は重要であると我々も考えております。このため、令和六年度予算においては、基礎定数の改善として、義務教育法の改正に伴う小学校における三十五人学級の計画的な整備、通級による指導や日本語指導等の充実、また、加配定数の改善として、小学校高学年の教科担任制の強化、生徒指導など、様々な教育課題への対応に必要な経費を計上しております。  学校の指導、運営体制の充実については、今回のこの中教審特別部会の審議のまとめを踏まえて、具体的な施策の実現に向けてしっかり力を入れて検討してまいります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 大臣、この間も加配で何とかやってきたんだってお話ありますけど、先ほども話ありましたけど、加配だとやっぱり財務省との折衝の中で十分な人員確保できていない、そういう実態もあるわけですよ。今度の加配だって、十分に人員確保できる可能性ってあるのか、疑問があるわけです。  この持ちこま数の問題については、自民党の政務調査会が公表している提言の中でも、小学校高学年の持ちこま数を週二十こまにすることを目指すとか基礎定数化を含めなどの言葉があるわけで、やっぱりこの持ちこま数の上限をちゃんと国として設けて基礎定数を大幅に増やす、これをやることがこの働き方改革、長時間労働の是正を進めるということでは欠かせないんだと、もうそういう認識を大臣に持っていただきたいと思うんです。  これが今回の審議のまとめでは盛り込まれていない。しかも、一方で、新たに打ち出されたのが教職調整額の一〇%以上のアップ、これだけなわけです。  この教職調整額の一〇%以上のアップというのは処遇改善だという話なんですけれども、それ、処遇改善は当然必要だとは思うんですが、しかし、問題は、これによって給特法による残業代不払制度が全く変わらない、そのままだということなんですね。しかも、この制度が温存される限り、教員の長時間労働、いわゆる定額働かせ放題というような働き方がもう続くだけだと私は指摘しておきたいと思うんです。  この定額働かせ放題という言葉について、五月十三日、NHKが報道でこの言葉を使ったことについて文科省は、給特法についての現行の仕組みや経緯、背景について触れることなく、一部の方々が用いる定額働かせ放題の枠組みと一面的に、教育界で定着しているかのように国民に誤解を与えるような表現で報じるものでしたと、このような今回の貴放送協会の報道は大変遺憾ですと抗議する文書を局長名でNHK宛てに出したと。  私、これ驚きなんですけれども、これ、定額働かせ放題という言葉、誤解なんかじゃないと思うんですよ。先ほど言ったとおり、この残業代不払の給特法の下で実態として定額働かせ放題で長時間労働が蔓延している、これは事実ですよ。だから、一部の方々じゃなく教育界全体に定着している認識だからこそ、NHKもそう報じたんじゃないかと。  大臣、定額働かせ放題、この表現は、誤解などじゃなくって、現場の教職員の働かされ方の実態そのものだと、そういう認識ありませんか。

矢野和彦文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  正確に申しますと、NHKの放送は、冒頭、定額働かせ放題、どれだけ残業しても一定の上乗せ分しか支払われない教員の給与の枠組みはこのように呼ばれていますとした上で、定額働かせ放題とも言われる枠組み。  現行制度では、給特法では、例えば超勤四項目以外の時間外勤務は命じられないということになっております。また、給特法の第六条では、教育職員の健康と福祉を害することのないよう勤務の実態に基づいて十分な配慮がなさなければならない、こういうような配慮規定がございます。  この定額働かせ放題という言葉は、高度プロフェッショナル制度、このときに用いられた制度でございまして、この給特法の制度とは明らかに違う制度でございます。そういう意味で、この定額働かせ放題、どれだけ残業しても一定の上乗せ分しか支払われない教員の給与の枠組み自体がこのように呼ばれていますというのは私は誤りだというふうに考えております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いや、誤りではないですよ。法の目的だとまでは私も言いません。配慮規定があることも知っています。しかし、実態としては、結局、残業代を払わないという制度によって定額働かせ放題と言うべき働き方が蔓延する事態が引き起こされている、この事態は否定できないはずなんです。  公平公正な報道と言いながら、政府、文科省がこのような文書をNHKに出すこと自体が放送への権力介入だと思いますし、こんな抗議文書を出す暇があるんだったら学校現場の声をちゃんと聞くべきですよ。  いや、どこが誤解なの、まさか本気で教員が勝手に時間外に働いていると思っているの、怒りの声があふれていますよ。月給三十万円なら、一〇%でも月三万円しかもらえません。これで無限に残業を強いられるのは理不尽です。残業した分の残業代を出すべきじゃないですか。こういう声に、大臣、ちゃんと向き合って、長時間労働を是正するためにちゃんと残業代を支払う仕組み、これをつくるべきではありませんか。いかがですか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) これまでも御答弁申し上げているとおり、特別部会、中教審の特別部会のまとめを頂戴したばかりでございます。これも踏まえましてしっかり検討させていただきます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いや、しっかり検討って、もうやる気がない答弁なんですけれどもね、お顔が。  中教審の案のままでは教員の人権が守られず、更に教員不足が進んで学校が崩壊していくという未来しかない。給料上げろと言っているんじゃなくて、仕事を減らせと言っているんです。若しくは人を増やして、調整額上げる財源で人を増やしてほしいです。こういう現場の切実な声にしっかり向き合うべきだということを申し上げて、質問を終わります。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 れいわ新選組、舩後靖彦でございます。本日もよろしくお願いいたします。  四月十八日の文教科学委員会で、高校受験の定員内不合格について、自治体任せでは最終募集段階で六百人以上が落とされている、各自治体の高校入学選抜の実施要領を東京都のように募集人員に対して過不足なく決定するとできないかという私の質問に対して大臣は、一部の自治体で行われているように、できるだけ定員を満たすやり方が広まるように各自治体に周知徹底を図っていきたいと答弁くださいました。今までより一歩踏み込んだ答弁に、定員内不合格の問題に取り組んでいる方々は大いに励まされました。  委員会質疑の後、千葉県で定員内不合格となった受験生とその親御さんと面談いたしました。資料一を御覧ください。  七年間で二十七回、うち二十五回は定員内不合格とされ、二十八回目の受験を前に二〇一九年十一月に急逝された渡邊純さんのお母様も、純さんの遺影とともに参加されました。  資料二でお配りした純さんのお母様の手紙にあるように、純さんは、落とされても落とされても決して諦めることなく、ただ普通に生きるだけと進んでいきました。小学校、中学校と障害のない同級生とともに学び育ち、障害のあるなしにかかわらず平等に生きる社会を信じていました。私は、純さんのように悲しい思いをもう誰にも味わってほしくはありません。  そこで、大臣にお願いです。  都道府県の中には、秋に追加募集するところもあります。私が関わった千葉県でも、この春、定員内不合格にされた二人のお子さんが秋の受験に再挑戦します。秋の追加募集に間に合うよう、通知にて大臣答弁の趣旨を各都道府県に周知していただきたいと思いますが、いかがですか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 先日、四月のこの委員会でも御答弁させていただきましたが、高等学校入学者選抜の方法などは実施者であります都道府県教育委員会等の判断で決定し、入学者については、各校長がその学校及び学科等の特色に配慮しつつ、その教育を受けるに足る能力、適性等を入学者選抜により判定するものであります。  その上で、学ぶ意欲を有する生徒に対して学びの場が確保されることは重要であります。定員内不合格になった生徒さんがその後の学びの機会を得られなくなってしまうようなことは極力避けるべきであると考えます。  このため、文部科学省におきましては、従来から、定員内不合格自体が直ちに否定されるものではないとしつつ、定員内でありながら不合格を出す場合にはその理由が説明されることが適切であることを示しております。  各教育委員会等において入学者選抜の在り方を検討するに当たっては、文部科学省が実施している調査結果等を活用して、定員内不合格を出さないよう取り扱っている例を含め、他の教育委員会における入学者選抜の実施方法等を参照していただくことについて、今後速やかに周知する予定であります。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 速記を起こしてください。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 代読いたします。  書き忘れましたが、純さんは亡くなる直前まで高校生になることを期待していました。あとは定員を満たすことを、地方自治体の真摯な対応を望むばかりです。  次の質問に移ります。  次に、文部科学省が令和四年四月二十七日付けで出した特別支援学級及び通級に関する適切な運用についての通知に関してお伺いします。  この通知は、一部の自治体で、特別支援学級在籍の子供が大半の時間を交流及び共同学習として通常学級で学び、特別支援学級において障害の状態や特性及び心身の発達の段階などに応じた指導を十分に受けていない事例があるとして是正を求めたものです。  是正を求められた大阪府の自治体では、一九七九年の養護学校義務化後も、地域の学校で共に学び育つ教育を推進してきました。支援学級に対して通常学級を原学級と呼び、支援学級に在籍する子供たちも、支援学級担任が一緒に通常学級に入り込んで障害のない子供たちと共に学ぶ原学級保障という独自の取組です。  この方式で共に学んできた当事者と保護者が、学びの場の選択を迫り共に学ぶ時間を制限するのは人権侵害だとして、大阪弁護士会に人権救済申立てをしました。二〇二四年三月二十二日、大阪弁護士会は盛山文部科学大臣宛てに、特別支援学級に在籍している児童生徒について、原則として週の授業時間数の半分以上を特別支援学級において授業を行うことを求める部分は人権侵害のおそれがあるとして撤回を勧告しました。  これに対して盛山大臣は三月二十九日の定例記者会見で、我々はインクルーシブ教育を目指したものと考えており、大阪弁護士会さんがなぜこのような勧告をされたのか理解できませんとお答えになっています。この見解は、国連障害者権利委員会から通知の撤回を勧告されたことに対して永岡大臣が述べた見解と同じです。つまり、特別支援学級で半分以上過ごす必要のない子供については通常学級在籍に変更することを促すとともに、特別支援学級在籍者の範囲をそこでの授業が半分以上必要な子供に限ることを目的としたもので、インクルーシブを推進するものと考えるということです。  この言葉どおりに受け取りますと、特別支援学級で週の半分以上を過ごす必要のない子に関しては、合理的配慮や必要な支援を受けながら通常学級籍で学ぶことを基本とするということになりますが、大臣、そう捉えてよろしいですか。また、その場合、特別支援学級で週の半分以上過ごす必要があるかないかは誰が判断することになるのでしょうか。教育委員会ですか。学校ですか。それとも本人、保護者の希望で選べるのでしょうか。お答えください。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 舩後先生御指摘の令和四年四月の通知は、一部の自治体において、特別支援学級に在籍する児童生徒が大半の時間を通常の学級で学び、特別支援学級での障害の状態等に応じた特別な指導を十分に受けていない実態があることが明らかになったことから、それまでお示ししてきた内容をより明確化した上で、改めて周知するために発出したものであります。  具体的には、特別支援学級に在籍する子供の範囲をそこでの授業が半分以上必要な子供に限るとともに、その必要のない子供が特別支援学級に在籍している場合には通常の学級に在籍を変更することを促すこと、こういったことを目的としたものであり、これはむしろインクルーシブというものを推進しているものであると我々は考えております。  その上で、障害のある児童生徒の学びの場の判断は、障害の状態、教育的ニーズ、学校や地域の状況、本人及び保護者や専門家の意見などを総合的に勘案した上で市区町村の教育委員会が行うこととなっております。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 まずは本人、保護者の希望を尊重した決定が行われることを強く望みます。  しかし、教育委員会が本人、保護者の意向を聞き、学びの場を選択してもらうにしても、選択すること自体に無理があるから人権救済申立てがされたのです。通常学級に変更した場合、特別支援学級担任によるサポートが得られず、手厚い支援や指導ができなくなるのではないかという不安の声に対し、文科省は、特別支援学級及び通級による指導の適切な運用について、QアンドAで次のように回答しています。通常学級に障害のある子が在籍する場合、担任などによる合理的配慮を含む必要な支援や、特別支援教育支援員の配置によるサポートの対応は考えられます、また、通級による指導も受けられますと。しかし、支援員は教員ではなく、教科の授業を行うことはできません。担任の指示の下で、本人ができないことの補助をするだけです。  今回の通知で是正を求められた自治体では、支援学級担任が通常学級に入り込み、通常学級の担任とともに遅れがちな子の学習のサポートをしたり付添い指導をするなど、単に学ぶ場を同じくするだけでなく、共に学ぶための手厚い教育を実践してきました。そのため、通常学級籍に変更後は、支援学級担任の入り込みによる合理的配慮、個別支援がなくなることになります。支援学級在籍でほとんどの授業を通常学級で受けてきた障害のある子にとって、現在の学級定員や教員の多忙の現状を考えると、大きな不安と不利益をもたらすことになります。  大阪弁護士会の勧告書発表の記者会見で、当事者のお子さんの、どちらか片方だけとか、少しの時間しかいられないとか決められるのは嫌、お友達と一緒がいいというコメントが紹介されています。分け隔てられることなく共に学ぶことは基本的人権であり、子供にとって何よりも重要な教育ニーズです。  その一方で、支援学級担任による支援がない状態で通常学級籍を選ばなければならないことは、合理的配慮の提供と有効な教育を促すための必要な支援を一般教育制度内で保障することを定めた障害者権利条約二十四条二項(c)と(d)に違反しています。  文科省が、通知はインクルーシブ教育を進めるためというのであれば、通常学級籍で学ぶ障害のある子に今までと同様の合理的配慮と個別支援を保障していくべきと考えます。大臣、いかがですか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 今おっしゃられました舩後先生の御指摘についてでございますけど、そもそも特別支援学級は、そこでの教育を必要としている児童生徒に対して個々の障害の状態や特性等に応じた特別な教育課程を編成し、少人数でのきめ細かい指導を行うために設置されているものであり、この学級での教育のため、教育を行うために配置されているのが特別支援学級の担当教員であります。  その上で、特別支援学級から通常の学級に在籍を変更した児童生徒に対しては、学級担任等を始め特別支援教育支援員による必要な支援の実施や一人一人の障害の状態等に応じた指導方法等の工夫や学習効果を高めるICT機器の活用、そして通級による指導の活用など、合理的配慮の観点も踏まえ、教育委員会や学校において適切な支援体制を整えていただくものと考えております。特別支援教育支援員ではなく、学級担任以外の教員によるサポートが必要な場合には、教育委員会の判断で別途教員を配置していただくことも可能であると考えております。  我々文部科学省としては、引き続き、通常の学級で学ぶ児童生徒に対して適切な支援がなされるよう、各自治体や学校の取組を支援してまいりたいと考えています。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 代読いたします。  大阪の原学級保障の取組には歴史的な経緯があります。一九七〇年代、部落解放運動による人権教育を実践する中で、障害児が教育から排除されていることに気付いた豊中市の教職員の取組から始まりました。一クラス五十人近くの子供がいる中、障害のある子供への合理的配慮という考え方も介助員などの人的資源もありません。人手を確保するために障害児学級と通常学級に二重に在籍する苦肉の策が取られ、実際の授業、活動は、障害児学級担任が入り込んで通常学級で行ってきました。その実践の積み重ねが、大阪では、障害があってもなくても共に学び育つことが当たり前、小中学校で共に過ごした仲間と共に高校でも学びたいという願いを受け、定員内であれば不合格を出さないとする大阪府教委の方針になったのだと私は理解しています。  同じ一九七〇年代、イタリアは統合教育に向かいました。一九九二年の障害者の支援、社会統合、諸権利法により、幼稚園から大学まで、全ての学校教育段階でインクルーシブ教育が保障されました。通常学級で支援を必要とする子供がいる場合は、学級定員を二十五人から二十人に削減、支援教員の加配などの環境整備をしました。同様に、八〇年代以降、世界は統合教育へ、そして、一九九四年のサラマンカ宣言以降、インクルーシブ教育へ転換しました。  しかし、日本ではこの潮流に逆行し、養護学校を義務化し、障害の種類と程度で分ける教育を進めました。特殊教育から特別支援教育へ、障害者権利条約の批准後はインクルーシブ教育システムへと名称は変わりましたが、障害のある子供の学ぶ場を特別支援学校、支援学級、通級、通常学級と分ける原則は変わっていません。分けた場での手厚い教育が原則とされ、通常学級で共に学ぶための環境整備と合理的配慮、個別支援のための人も財源も十分ではありませんでした。  その中で、大阪では、共に学ぶ教育を維持するために、二重籍で原学級保障という方法を続けてきたと言えます。文科省の通知は、学級定員など構造的な変更を伴わずに、授業の半分以上を通常学級で受けている子供は通常学級籍にしてしまえと言っているに等しいものです。  大臣、本当にインクルーシブ教育を進めていくのであれば、通常学級の定員削減、教員の加配、校舎のバリアフリーなどの環境整備を行い、障害のある子の教育の場を原則通常学級にする必要があります。即実現できるものとは考えておりませんが、まずは通常学級で学ぶための環境整備推進の方針、方向性だけでも示していただけませんでしょうか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 文部科学省におきましては、障害のある児童生徒の自立と社会参加を見据え、一人一人の教育的ニーズに的確に応える指導や必要な支援が行われるよう、通常の学級、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校といった連続性のある多様な学びの場の整備を進めるとともに、いずれの場で学ぶ場合においても、障害のある子供と障害のない子供が可能な限り共に学ぶことができる環境整備を進めております。  障害のある児童生徒が通常の学級で学ぶことができるようにするため、きめ細かな指導等を可能とするための教職員定数の改善、外部専門家や特別支援教育支援員の配置に対する財政的支援、学校施設のバリアフリー化に対する補助を行うなど、必要な支援体制の整備に向けた支援を行っております。  また、特別支援学校、そちらでの教育を受けたい、つまりインクルーシブ教育システムではない特別の、個別のその教育を受けたい、そういうようなお子さんあるいは親御さんもいらっしゃるということでございまして、引き続き障害のある児童生徒と障害のない児童生徒が可能な限り共に学ぶことができる環境の整備に努めていきたいと考えています。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 代読いたします。  インクルーシブ教育の根幹は、まず分けないこと。共にいることは人としての権利です。どこに住んでいても当たり前に地域の学校で共に学び育つことができるよう、文部科学省に更なる取組をお願いし、質問を終わります。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後零時二十五分散会

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