農林水産委員会 第3号
- 発言数
- 153 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2024/03/22
会議録
○委員長(滝波宏文君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、藤木眞也君が委員を辞任され、その補欠として松山政司君が選任されました。 また、本日、永井学君が委員を辞任され、その補欠として宮崎雅夫君が選任されました。 ─────────────
○委員長(滝波宏文君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、消費者庁審議官依田学君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(滝波宏文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(滝波宏文君) 去る十五日、予算委員会から、本日一日間、令和六年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、農林水産省所管について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 政府から説明を聴取いたします。坂本農林水産大臣。
○国務大臣(坂本哲志君) 令和六年度農林水産予算の概要を御説明します。 一般会計の農林水産予算の総額は二兆二千六百八十六億円であり、その内訳は、公共事業費が六千九百八十六億円、非公共事業費が一兆五千七百億円となっています。 続いて、重点事項について御説明します。 第一は、食料の安定供給の確保であります。 安定的な輸入と適切な備蓄を組み合わせつつ、国内で生産できるものはできる限り国内で生産するとの方針の下、水田の畑地化や麦、大豆などの国産シェア拡大のほか、野菜、果樹、畜産、酪農などの生産基盤の強化に向けた取組を支援するとともに、食料生産に不可欠な肥料、飼料の国産化、安定供給など、国内農業生産の増大に向けた施策を推進してまいります。 第二は、農業の持続的な発展であります。 人口減少下においても農業生産を維持していくため、地域の農業や農地利用の姿を明確化した地域計画の策定、農地中間管理機構による農地の集約化、新規就農者の育成、確保などを推進するとともに、収入保険などの経営安定対策を着実に実施してまいります。 農業生産基盤の整備、保全に向けて、農地の大区画化や汎用化、畑地化などの競争力強化の取組や農業水利施設の更新、長寿命化、ため池の防災・減災対策などの国土強靱化の取組を進めてまいります。 労働力不足の解消や生産性向上などを実現するため、スマート農業技術の開発、実用化、スタートアップへの総合的支援、経営、技術等をサポートする農業支援サービス事業体の育成、確保などを推進してまいります。 家畜の伝染病、疾病の発生や蔓延を防止するため、家畜伝染病予防法に基づく手当金などを交付するとともに、農場の分割管理の導入や飼養衛生管理の向上を図ります。 また、重要病害虫の侵入、蔓延を防止するための取組や化学農薬だけに頼らない総合防除の推進を支援してまいります。 第三は、農村の振興であります。 活力ある農村を次世代へ継承していくため、農泊などの農山漁村発イノベーションの取組、農村RMOの形成、中山間地等における農用地保全の取組のほか、鳥獣被害防止対策やジビエの利活用を推進してまいります。 第四は、みどりの食料システム戦略による環境負荷低減に向けた取組強化であります。 化学肥料、化学農薬の使用量の低減と高い生産性を両立する新品種・技術の開発などを推進するとともに、有機農産物の生産と需要の拡大、堆肥などの国内資源の活用による化学肥料の使用低減などグリーンな栽培体系への転換の取組などを支援してまいります。 第五は、多面的機能の発揮であります。 日本型直接支払による多面的機能の維持、発揮のための共同活動や中山間地域での農業生産活動継続への支援を着実に実施してまいります。 第六は、カーボンニュートラルの実現に向けた森林・林業・木材産業によるグリーン成長であります。 路網や木材加工流通施設の整備、再造林の低コスト化、林業デジタルイノベーションの推進、製材やCLTなどの建築物への利用環境の整備、担い手の育成、確保など、川上から川下までの取組を総合的に推進してまいります。 また、森林整備や治山対策により、森林吸収源の機能強化と国土強靱化を推進してまいります。 第七は、水産資源の適切な管理と水産業の成長産業化の実現であります。 海洋環境が変化する中で、漁業経営安定対策や資源調査、評価を着実に実施するとともに、スマート水産業の推進、新たな操業・生産体制への転換と沖合養殖システムの実証、漁業、漁村を支える人材の育成、確保、持続可能な加工・流通システムの推進などを支援するほか、ブルーカーボンに資する藻場、干潟の保全などへの支援、拠点漁港の流通機能強化や海業の振興などを推進してまいります。 第八は、防災・減災、国土強靱化と災害復旧等の推進であります。 被災した農地、農業用施設を始めとする農林水産関係施設の復旧などを推進してまいります。 次に、特別会計では、食料安定供給特別会計と国有林野事業債務管理特別会計に所要の予算を計上しております。 最後に、財政投融資計画では、株式会社日本政策金融公庫による財政融資資金の借入れなど、総額七千三百億円となっております。 以上で、令和六年度農林水産予算の概要の説明を終わります。
○委員長(滝波宏文君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○佐藤啓君 おはようございます。自由民主党の佐藤啓でございます。 ただいま坂本大臣から、来年度の農林水産関係予算の編成に当たっての考え方を簡潔に御説明をいただきました。今回、予算の委嘱審査ということになりますので、我が国の農政が置かれている現状に的確に対応した予算の内容となっているか確認をしてまいりたいと、そのように思っております。 まず、前提条件の確認でありますが、近年、我が国の食料、農業、農村をめぐる情勢は大変大きく変化をしているところであります。 具体には三点。一つ目は、世界的な食料生産の不安定化に起因をする食料安全保障上のリスクの増大であります。二点目が、地球温暖化、生物多様性など環境の持続可能性への関心の高まり、この対応であります。そして三つ目が、今後二十年で基幹的農業従事者が約四分の一に減少することによる食料供給を支える力の弱体化。この三つが非常に大きい。大きな歴史的な転換点に立っているのではないかと認識をしております。 このような中、国内で生産できるものはできるだけ国内で生産をしていく、そして、その国内生産を担っていく、第一次産業を担っていただいている方々の生産性を高めて、そして、国としてこういった方々を最大限支援をしていくということが何よりも重要だと、そのように考えております。 その上で、食料安全保障の強化について二点お伺いをいたします。 世界的な食料生産の不安定化を助長しておりますのが、気候変動によって頻発する異常気象であります。地球温暖化の進展によりまして、高温、干ばつ、大規模な洪水などの異常気象が頻発をしております。二〇〇〇年以降、毎年のように世界各地で局所的な不作が発生をしています。このような要因も相まって、数年ごとに穀物価格の高騰とそして暴落が繰り返されるようになっています。小麦、大豆、飼料作物等を輸入に依存している我が国では、長期的かつ安定的な調達が困難になりつつある、こういった影響が顕在化をしております。 あわせて、食料や肥料等の生産資材の需要、これが世界的に高まっておりまして、食料、生産資材の輸入量が急増をしているという状況であります。その結果、一九九八年時点においては日本は世界一の農林水産物の純輸入国でありましたけれども、近年は中国がプライスメーカー的な地位を占めつつあるということであります。 このように、我が国が輸入に大きく依存している小麦、大豆などの穀物や、またこの肥料、飼料等の生産資材、こういった買い付けをめぐる競争が激化をしておりますが、世界中から必要な食料や生産資材を容易に輸入できると、そういった環境でなくなってきているというのが現状であります。 このような状況の中で平時からの食料安全保障を確立するためには、海外からの輸入に依存をしている品目の生産を増大することが必要であります。特に、輸入依存度の高い小麦や大豆などについてどのように国内での生産を拡大させていくのか、この点についてまず一点お伺いをしたいというふうに思います。鈴木憲和農水副大臣にお伺いをいたします。
○副大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 我が国の食料安全保障の強化のためには、輸入依存度の高い小麦、大豆の生産拡大など、国内の農業生産の増大を図っていくことが不可欠であります。 このため、農林水産省では、令和五年度補正及び令和六年度当初予算において、まず生産面においては、基盤整備による汎用化、畑地化の推進、これと併せまして作付けの団地化やブロックローテーション、そしてスマート技術等の営農技術、新たな品種の開発、導入、そして流通面においては、ストックセンターの整備など民間による調整保管機能の拡充、そして消費面においては、国産小麦、大豆を使った新商品の開発やマッチング、原材料切替え等に伴う機械設備の導入など、生産から流通、消費に至るまで一貫した支援を、措置をしております。 さらには、今国会で食料・農業・農村基本法改正案が成立をさせていただいた折には、それを踏まえて策定をされるであろう次期基本計画において、小麦、大豆の作付面積拡大に係る意欲的な目標を設定をし、その増産を図ってまいりたいというふうに思っております。 更に付け加えますと、一九四〇年代から六〇年代に世界では緑の革命というのがありまして、要するに大きな生産性の革命というのがありました。人口増加をそれによって世界中で賄うことができたということでありますので、我々、これからも世界中、人口が増えますので、そうした品種開発とか、まだまだ生産性が上がるんだということに取り組んでいくべきかというふうに考えております。
○佐藤啓君 ありがとうございます。また、自分の言葉でもしっかりと御答弁をいただいてありがとうございます。 生産、流通、そして消費ということで、しっかり予算を確保していただいているということでありますし、またこの畑地化の予算確保に関しましては、鈴木副大臣御自身が相当、財政当局、また関係各省に熱心に説明、そして働きかけをされて、これしっかりとした予算が確保されたということも認識をしております。私自身も当時、財務大臣政務官として予算の確保に協力をしてきたところでございます。予算がしっかり効果的に活用されるように、執行面についても今後目配りをしていただきたい、そのように思っているところであります。 あわせて、この平時からの食料安全保障という観点で、食料生産に必要不可欠でありますこの生産資材についても過度な輸入依存を低減していく必要があるというふうに考えています。この肥料や飼料などの生産資材の確保、安定供給に向けてどのような政策を講じていくのか、改めてこちらも副大臣にお伺いをいたします。
○副大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 まず、佐藤当時政務官時代には、大変農村の現場に寄り添って、厳しい財務省を説得をしていただいたということを本当に感謝申し上げたいと思います。 その上でお答え申し上げますと、生産資材は農業生産に不可欠なものであり、過度な輸入依存の低減を図り、安定供給を確保していくということが重要であるというふうに認識をしております。 このため、今般提出をした基本法改正案に、新たに、肥料や飼料などの資材の安定確保を図るため、国内で生産できる代替物への転換の推進や備蓄への支援などについて盛り込んだところであります。 その上で予算について申し上げますと、まず肥料については、令和六年度予算で計上しております肥料原料備蓄対策事業において肥料原料の備蓄を積み増すとともに、令和五年度補正予算で措置をした国内肥料資源利用拡大対策事業等を通じて、堆肥や下水汚泥資源等の国内資源の利用拡大を図ってまいります。 また、飼料についても、令和六年度予算で計上しております飼料増産・安定供給対策において、飼料穀物の備蓄や飼料生産組織の強化への支援を盛り込むとともに、令和五年度補正予算で措置をした飼料自給率向上緊急対策事業により、耕畜連携や草地改良等を支援することで、国産飼料の生産利用拡大や飼料の安定供給を推進してまいります。 ちなみに、これは大切であるというふうに思いますのは、様々な、例えば国内資源をいかに肥料として利用するかといっても、まだまだ技術が進んでおりませんしコストも低減をしていないというふうに認識をしておりますので、やはり技術ができるまでの間は、しっかりと輸入も安定的にするために、輸入先を分散をさせていくという取組なんかも農林水産省としてはしっかりやってまいりたいというふうに思います。
○佐藤啓君 ありがとうございます。 続きまして、環境対応について一問お伺いをいたします。 農業は自然環境との親和性が高い産業でありますが、一方で、化石燃料、化学農薬、化学肥料の不適切な使用などによる温室効果ガスの発生や水質悪化など、気候変動や生物多様性への影響も懸念をされております。 これらの背景も踏まえて、パリ協定やSDGsの採択以降、気候変動や生物多様性の保存などの地球規模の課題に取り組むことが世界の潮流となっています。我が国でも、二〇五〇年カーボンニュートラルに向けて、農業においても環境負荷を低減する産業構造への転換が不可欠となっております。 こうした流れから、農水省において、みどりの食料システム戦略を策定をし、戦略に基づく取組の推進を図っているところだというふうに思いますけれども、このみどりの食料システム戦略の実現に向けてどのように取り組むこととしているのか、副大臣にお伺いをいたします。
○副大臣(鈴木憲和君) 議員お尋ねのみどりの食料システム戦略の実現に向けては、みどりの食料システム戦略推進交付金により、堆肥による土づくりや化学肥料、化学農薬の低減等に取り組む産地の創出、そして戦略の実現に必要な技術の開発普及などの産地の環境負荷低減の取組を支援をしているところであります。 また、令和四年七月に施行されましたみどりの食料システム法により、環境負荷低減の取組を支援するための計画認定制度を設け、本年三月末までに四千名を超える生産者が認定を受ける見込みというふうになっております。 さらに、昨年末までで、例えばですけれども、奈良県の天理市を含みます十六道県二十七市町において、地域ぐるみで環境負荷低減に取り組む特定区域の設定をしていただいておりますし、また、これもまた奈良県になりますが、宇陀市など、全国で初めて特定環境負荷低減事業活動実施計画が認定をされたところであります。 そして、さらには、これは奈良県ではないんですけれども、全国で初めて、これは茨城県の常陸大宮市ということになります、有機農業を促進するための栽培管理に関する協定の締結というのがなされたところであります。 引き続き、この交付金の確保に対しては努力をしたいというふうに思います。 また、生産者の環境負荷低減の取組の見える化を推進するほか、農水省の全ての補助事業等に対して、農薬や肥料の適正使用等、営農活動に際して必要最低限の環境負荷低減の取組の実践を義務化をするクロスコンプライアンスの導入を進めてまいります。 是非、農水省一丸となって進めてまいりたいというふうに思いますので、御指導よろしくお願いいたします。
○佐藤啓君 ありがとうございました。 次に、人口減少への対応についてお伺いをしたいと思います。 時間の関係もありますので、少し、一部の問いを省略させていただくかもしれませんが、御容赦いただきたいと思います。 我が国の人口減少や高齢化は、都市に先駆けて農村部で進行しています。その結果、効率的かつ安定的な農業経営の主力と考えられる基幹的農業従事者については、二〇〇〇年の二百四十万人から二〇二二年には百二十三万人へと、約二十年間で半減をしています。今後二十年で更に基幹的農業従事者が大幅に減少することが見込まれており、現状より相当少ない経営体で農業生産を支えていかなければならない、こういった厳しい状況にあると考えています。 現在よりも少ない農業経営体が食料の安定供給を担っていく必要があることから、離農する経営体の農地の受皿となる経営体であったり、また、規模の大小にかかわらず付加価値向上を目指す経営体を育成、また確保していくことが必要であると、そのように考えています。 このためには農業法人の経営基盤強化、農業労働力の確保、新規就農者の育成などが必要となってくるというふうに思いますけれども、どのように取り組んでいかれるか、副大臣にお伺いをいたします。
○副大臣(鈴木憲和君) 我が国全体で人口減少が進む中において、農業者については、高齢化が進む個人経営体において今後も大きく減少するということが見込まれ、次世代の農業人材を育成しなければ農業の持続性が危ぶまれるとの危機感は強く持っているところであります。 このため、令和六年度予算で、就農に向けた様々な資金メニューでの支援や機械、施設等の導入支援、サポート体制の充実などの施策を盛り込むとともに、令和五年度補正では、農業労働力確保に向けて、労働力調整のための体制構築や魅力ある労働環境確立を支援するための予算を措置したところであります。 それでも、委員御指摘のとおり、現在よりも相当程度少ない人数で国内の食料生産を担うことを想定をしておかなければならないというふうに思っておりますので、まずは、雇用による農業従事者が増加をし、そして農地面積の約四分の一、販売金額の四割を担うまでになった法人経営体の経営基盤強化が重要な課題となっております。今般の基本法改正案において、新たに農業法人の経営基盤の強化を位置付けたところであります。あわせて、農業現場の懸念に対応した措置を講じた上で、農地所有適格化法人の経営基盤強化措置を含む農地関連法制の改正案を国会に提出したところであります。 さらには、個人経営体、法人経営体問わず、担い手に対する地域計画の策定を通じた農地の集積、集約化やスマート技術の開発、実用化の加速化等による生産性向上などの取組を措置する予算を措置を、推進する予算を措置をし、食料の安定供給を図ってまいりたいと思います。 ちなみに、答弁書にはないんですけれども、やはり現実を見ますと、海外から農業分野で働きに来てくださる皆さんといかにして農村で共生をするかという観点も非常に大切かと思っております。
○佐藤啓君 ありがとうございます。 外務大臣政務官を経験された鈴木副大臣ならではの観点での、御自身での御答弁かというふうに思いました。大変重要な観点であると思いますので、その点についてもしっかり努めていただきたいというふうに思います。 最後になりますが、これからの、今御答弁の中にもありましたけれども、農業者の減少、高齢化が進む中でやはり農業を維持していくためには、この生産性の向上ということが非常に重要であります。その中で、やはりこのスマート農業の活用ということが非常に重要になってくるというふうに思います。 ですから、これ要望にしたいと思いますが、生産性向上が期待されるスマート農業等の新技術、新品種の導入を推進していくためにこれしっかりと予算を生かしていただきたいと、そのように思っているところであります。 そして最後、またこれも要望とさせていただきたいというふうに思います。農村地域では、二〇〇九年以降、転入転出による社会減よりも、出生、死亡による自然減の方が大きいと、そういう状況でありますので、今後農村への移住等を進めたとしても、やはりそれを上回る規模で自然減が進行するということが予想をされています。 こういった農村で人口減少が著しく進むと、こういった中でやはり集落の存在というものが危惧をされているわけでありますが、今後、この農業生産活動の持続性の観点から、これ農村人口の一定の維持を図る必要があるというふうに考えています。 農村の活性化という観点で農水省としては既に取り組んでいただいているというふうに思いますけれども、この点にも十分に配慮をしながら農業政策しっかりと進めていただきたいと、そのように思っているところであります。 今日は基本的に鈴木副大臣のみに御質問させていただきましたけれども、農政をリードする坂本大臣を中心に、しっかりと予算を効果的に活用をしていただいて更なる農政の発展に努めていただきたいと、そのように思っているところであります。 時間となりましたので、終わります。ありがとうございました。
○徳永エリ君 皆さん、おはようございます。立憲民主党の徳永エリでございます。 今日は、まずは畑地化促進事業についてお伺いをしたいと思いますが、私の地元北海道の畑地化促進事業のこれまでの採択面積は二万一千九百七ヘクタールとなっております。統計では、北海道の水田の本地面積は、令和五年、二十万九千八百ヘクタールとなっておりますので、北海道の水田面積のうち約一割が令和五年に畑地化促進事業に採択されているということになります。採択されていない要望面積の全体の面積をつかんでおりませんので、まだまだ増えるというふうに思います。 全国ではこれまでにどのくらいの水田が畑地化のこの事業を採択されているのか、そして最終的にはどのくらいの水田が畑地化されるのか想定されていらっしゃるのかどうか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。 畑地化促進事業の実施状況につきましてですが、令和五年産として畑地化の要件が整ったもの約三・五万ヘクタールに対しまして配分通知を発出しております。現在、交付申請が上がってきておりますので、順次交付を進めているところでございます。 加えて、現在、実は要望中なんです、要望を調査中なんですが、今年度中にも令和六年産からの畑地化に向けて調整が整う産地の方もいらっしゃると思いますので、そういった方も取り組めるように、令和五年度の補正予算として総額七百五十億を確保して、これに加えて、令和六年度の当初予算においても水田活用直接支払交付金の内数として計上しているところでございます。
○徳永エリ君 今もお話ございましたけれども、三・五万ヘクタール、北海道、採択された面積既に二万一千九百七ヘクタール、これどう考えたらいいんでしょうか。 この令和五年度補正予算で七百五十億円、そして令和六年予算では二十二億円がこの畑地化促進事業に計上されています。また、食料・農業・農村基本法の改正案も、第二十九条に、これまでは水田の汎用化、ここにこの畑地化促進、これが加えられたということでございます。 なぜ水田から畑地に転換することを国が基本法の条文に加えてまで、そして莫大な予算を使ってまで促進するのか、改めて伺いたいと思います。
○国務大臣(坂本哲志君) 主食用米の減少が年間十万トンずつ続いております。農家の経営判断で、需要のある麦や大豆、そして加工・業務用野菜などの転換を進めることが自給率の向上と所得の向上の両方の観点から重要であるというふうに考えております。 このため、畑作物が連続して作付けされている水田につきましては、産地の意向を踏まえた上で畑地化を促すこととしまして、麦、大豆、加工・業務用野菜の産地化に向け、一定期間の継続や支援、そして畑地化の基盤整備への支援等を行っているところでございます。初年度、十アール当たり十四万円、そして二万円、十アール当たり二万円を五年間続けるというような政策であります。 また、水田の汎用化も進めてきていますが、これによりまして、水田における稲、麦、大豆等のブロックローテーションが可能となります。水田機能を維持しながら需要に応じた生産に取り組む産地も見られているところです。 いずれにいたしましても、各産地で地域の実情に合わせてよく話し合っていただくこと、畑地化するのか、それとも水田を団地化して汎用化してブロックローテーションをやるのか、こういうことを話し合いながら今後取り組んでいただきたいというふうに思っております。 基本法の改正案におきましても、これらを踏まえまして、水田の汎用化及び畑地化に必要な施策を講ずるということを規定したところであります。
○徳永エリ君 小麦、大豆というお話がありましたけれども、輸入小麦の価格がまだ高値で推移している中で、全国米麦改良協会によりますと、国産小麦の平均落札価格が二年連続上昇、輸入小麦の大幅な値上がりで国産小麦の割安感が強まっている中で、安全性が高いとか、使ってみると使いやすい、食べたらおいしいということで引き合いが強まっているということでありますけれども、農家の皆さんはやっぱり経営を第一に考えますから、小麦の落札価格が高いとかですね、国も政策的に、基本法の見直しでも更に目標数量を上積みするということですから、政策誘導という部分もあって、やっぱり水田から畑地化して小麦、大豆作ろうというふうに流れていくんじゃないかと思うんですね。 さらに、先週、立憲民主党の農林水産キャラバンで宮城県に行ってまいりました。中山間地の農家の皆さんと意見交換させてもらったんですけれども、半導体の関連産業をどうも町が誘致するらしいと。農地高く買ってもらいたいと。この辺で働くよりも、どうやらその半導体の関連産業で働いた方がアルバイト代も二倍にも三倍にもなるし、もう農家やっても米作ってももうからないから、農地を売っちゃって、そっちの方がいい。いやいや、ちょっと勘弁してください、今食料安全保障って言っているんですから、農地守ってくださいよ。もうからないものを続けられない。これが、中山間地、厳しい地域の方々の声ですよ。 これまでは、後継者がいたので、やっぱり先祖伝来の土地を何としてでも守りたいというふうなマインドが働いてきましたけれども、これ、熊本の菊陽町とか大津町のこの土地が高騰している、農地価格が上がった、高く売れたと、これ報道されていますから、これ相当農家の皆さんのマインドに影響しているというふうに思いますよ。 こういうこともあるんで、畑から水田というだけではなくて、農地が荒廃していくんじゃないかということを考えると、大変にこの畑地化促進事業、重要な一方で、想定外のことも起きるんではないかということを大変危惧しているということをお伝えしておきたいと思います。 現在の食料・農業・農村基本計画では、令和十二年度の農地面積は四百十四万ヘクタールを維持することを見込んでいますけれども、水田面積と畑地面積を分けては設定していないということでありますが、目標設定もせず畑地化を進めて本当に大丈夫なのかと。なぜ四百十四万ヘクタールの中で水田、畑地、それぞれの面積をどのくらい確保するのか目標面積を設定しないのか、教えてください。
○国務大臣(坂本哲志君) 今御指摘のとおり、農地面積は四百十四万ヘクタールです。それは、水田と畑地を分けて設定はしていません。 そして、令和五年では、四百三十万ヘクタールのうち、水田面積が二百三十四万ヘクタールであります。その中で、主食用米に加工用米、飼料用米を合わせた、いわゆる米全体の作付面積は百四十八万ヘクタール。水田面積の六二%ほどになっております。 これに対しまして、基本計画におきましては、生産努力目標の実現に必要な米の作付面積、これは決めておりますので、令和十二年に百四十四万ヘクタールというのを見込んでいるところでございます。 一方で、麦、大豆につきましては、畑地だけでなくて、先ほど言いましたように汎用化された水田でも生産が可能であります。水田で生産するか畑で生産するかは、各地域において農地利用も含めて産地形成について検討され、決まってくるものであるというふうに理解しております。 なお、米は、先ほど言いましたように、食料自給率を確保する上で重要な作物でありますけれども、その需要が毎年十万トン程度減少しております。 将来の米の需給の安定に必要な水稲の作付面積を確保いたします。確保しながら、一方で輸入依存度の高い麦、大豆を生産することが食料自給率の向上に寄与するというふうに考えます。
○徳永エリ君 米も食料自給率に資するわけでありまして、麦、大豆、それをどんどん進めていって、米の生産が減っていく、そして水稲の作付面積が減っていく、先ほど百四十四万ヘクタール、百四十八万ヘクタールというお話がありましたけれども、これがどんどん減っていって、水田が足りなくなった、必要な米が作れない、今はそんなこと想像できませんけれども、そんなことになったら大変だというふうに思っています。 それと、畑地化してしまった水田は、水を張れるという水田機能をもう失ってしまうわけでありますね。今、私は、多面的機能の中で一番重要なのは水の涵養だというふうに思っているんです。温暖化の影響もあって、雨が降らない、水が足りない、そんな声が結構去年も現場から聞こえておりました。 環境省のホームページを見てみましたら、優良な取組を紹介している中で、これ、半導体の製造企業の取組なんですけれども、洗浄工程で大量の地下水をくみ上げて使うということで、使った水はきちんと返そうということをスローガンに、地下水の涵養事業を日本の企業として初めて開始したというものでありました。 そこに書いてあるのが、熊本市周辺地域の水道水は全て地下水で賄われています。阿蘇外輪山西麓から熊本平野及びその周辺の台地に広がる熊本地域の地下水涵養量は約六・四億立方メートルで、その三分の一が水田からの涵養によるものです。特に白川中流域の水田はざる田と呼ばれ、他地域に比べ約五から十倍の涵養機能があることが分かっていますと。 これ、水が足りないかもしれない、足りなくなるかもしれないという中で、この水田による地下水涵養、これ大変重要だというふうに思います。 地球温暖化の中でますますこういった多面的機能が必要になる中で、本当に水田面積しっかり維持しなくていいのでしょうか。 問題提起をしておきたいというふうに思いますが、大臣はこのことをどのように思われますでしょうか。
○国務大臣(坂本哲志君) 水田それから畑地、その形態にかかわらず、食料の供給機能のほかに、農業生産活動が行われることによりまして、国土の保全、良好な景観の形成など多面的な機能を有しておりまして、国民生活及び国民経済の安定に重要な役割を果たしているものと考えております。 今委員の方から言われましたざる田のところはまさに私の出身地、今住んでいるところでございます。ですから、冬の水張り辺りも含めまして、反当たりの二万円あるいは二万円超、そういった水張りというものを水協議会というのでやっております。 しかし、TSMCが進出するところは菊池台地といいまして、畑地でございます。ですから、こちらはこちらでやはりその自然環境も含めてしっかりと守られ、守っていかなければなりません。 ですから、水田も守りますけれども、畑地もやはり国土保全の効果があるということで、しっかりその両方を守っていく、その中で水田は自給一〇〇%に必要な米を、主食用米を作っていく、そういうような方向でこれから水田と畑地、その農地の管理というものをしていかなければいけないというふうに考えております。
○徳永エリ君 さらに、多面的機能だけではなくて、私たち北海道は本州のことを内地というんですけれども、内地の水稲しか作れない中山間地ってあるんだと思うんですけれども、高齢の農家が多いということはもう皆さん御案内だと思います。平均年齢が七十歳近いという中で、稲作は野菜と比べれば労働力の負担も小さい、長く続けられるという利点もあるんですね。それから、播種、生育過程、収穫の際にも、野菜と違って多くの人手を使用することなく、人件費や機械などのコストも抑えられるという点では、非常にやっぱり水稲というのは利点が多いんだというふうに思います。アジア・モンスーン地域ということで米の生産は最も適しているということも、常に私たちは忘れないようにしておかなければいけないなというふうに思っております。 それから、これは現場から聞こえてきている声なんですけれども、畑地化した農家からは、五年間の定着促進支援、これが二万円ずつ、十アール二万円あるわけでありますけれども、この五年たった後はどうなるのかと。農水省はその後の支援も検討するというふうにおっしゃっておりますけれども、検討しているのかどうか、いつまでにどうするのかという答えが出てくるのか、その点をお伺いしたいというふうに思います。
○国務大臣(坂本哲志君) 今の一定期間、五年間、先ほど言いましたように、初年度が十アール当たり十四万、それから十アール当たり二万円を五年間続ける、こういう畑地化のための基盤整備、そしてその後の栽培技術や機械、施設の導入等を一体的に進めていかなければなりません。 五年間以降をどうするかというようなことにつきましては、やはり従前から畑作をやられている方々との公平性というものも考えていかなければなりませんので、そこは五年以降、水田から畑地にしたところだけを何らかの形で支援を続けるというようなこと等につきましては慎重に考えていかなければいけないというふうに考えております。
○徳永エリ君 ということは、五年たったら支援が何もない場合もあるという理解でよろしいでしょうか。
○政府参考人(平形雄策君) 大臣お答えしたとおりでございますけれども、やはり従前から、元々畑地でやっていらっしゃる方との公平性ということを考えていかなければいけないと思っております。 ただ一方で、この麦、大豆、ソバ等につきましては、諸外国との国際的な条件が違うという中で、条件不利を補正するために畑作物の直接支払交付金、ゲタ対策というものをやっておりまして、これは水田、畑地問わず対象となっておりますので、そういった支援は引き続き続けていくというふうに考えています。
○徳永エリ君 前回のゲタの改定のときには現場は結構がっかりしていた部分もありまして、あるいは北海道がちょっと単価が安いという部分もございましたので、次のゲタの改定のときにはしっかり安心して生産を続けられるような、ゲタでとおっしゃるのであれば、そういった単価にしていただきたいということをお願い申し上げたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(平形雄策君) ゲタにつきましては、担い手経営安定法に基づいて標準的な生産費と標準的な販売価格の間を埋める、国際的な環境の中で日本がどうしても不利になっている部分がありますので、それを埋めるという法の趣旨ございますので、その中で算定をしていくということになるかと思います。
○徳永エリ君 今、円安の影響で生産資材コストが相当高いということで、収入が増えても、結果的にそのコスト分を引くと所得は二〇%ぐらい減ったというような声も結構現場から聞こえてきておりますので、次の改定のときにどうなっているか分かりませんけれども、そのときの状況をしっかり踏まえながら、とにかく農家の皆さんが安心して営農を継続していける、そういった状況にしていただきたいということ、重ねてお願いを申し上げたいというふうに思います。 次には、以前もこの委員会でちょっと心配だったので御質問させていただいたんですけれども、北海道の砂糖の原料となるビート、てん菜でありますけれども、先日、北海道新聞の一面に、道内の二〇二四年の作付面積が、一九七七年以来、四十七年ぶりに五万ヘクタールを下回る見通しになると記事になりました。皆さんのところに資料でお付けしておりますので。大丈夫ですかということを私は再三申し上げてまいりました。 農林水産省は、このビートの交付対象数量を六十四万トンから五十五万トンまで九万トン引き下げました。そして、二〇二六砂糖年には、この作付面積を五万ヘクタール、何とか維持すると。そうしないと、今、道内に製糖工場が七工場あるんですけれども、七工場を維持していけないんじゃないか、あるいは関連産業で働いている方もたくさんおられるわけで、雇用や地域経済にも大きく影響するので、何とかこの五十五万トン、五万ヘクタール守ってもらいたいというふうに申し上げましたところ、様々支援をさせていただいて頑張りますということだったんですが、この記事を御覧になって農林水産省としてはどう受け止めておられるのか、改めてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂本哲志君) てん菜につきましては、北海道の畑作におきまして輪作体系を構成する重要な作物であると考えております。てん菜糖業と相まって、地域の雇用、そして経済を支える重要な役割を担っていると認識しております。 このため、てん菜を含めて北海道畑作が将来にわたって持続的なものになるよう、農林水産省の職員が何度も北海道の産地に入りまして、JAの組合長などの生産者団体、それからてん菜糖業の方々と継続的な意見交換を行ってまいりました。その結果、持続的なてん菜生産に向けた今後の対応についてを令和四年十二月に決定をしたところです。 そのような中で、てん菜は輪作作物であることから、てん菜からの急激な品目転換は困難との御意見があったことを踏まえまして、計画的に需要のある作物への転換を進めていけるよう、令和八年、令和八砂糖年度に向けて徐々にてん菜糖の交付対象量を引き下げていくこととしたほか、肥料コストが高いという課題に対しまして、令和四年度補正予算以降、肥料、農薬の低投入型栽培技術の実証への支援策を行っているところでございます。 どうしてもてん菜の場合には、今言いましたように、肥料、資材等が高い、肥料等が高い、そして重労働であるというのが、やはり生産者がなかなか増えない、あるいはほかの大豆やソバや小豆の方に行ってしまうというようなのが一つの原因であります。 さらに、それに加えまして、当該方針の決定後に、令和五年産のてん菜が夏季の高温多湿の影響を受けまして褐斑病が発生をいたしました。そのことによって糖度が大きく低下をいたしました。そういうことで、令和五年度補正予算におきまして、高温、病害対策技術の実証への支援を新たに措置をしたところでございます。 今後とも、北海道にとりまして重要な産業でございますので、重要な作物でありますので、しっかりと関係者の御意見も伺いながら必要な支援を取ってまいりたいというふうに思っております。
○徳永エリ君 少子高齢化、人口減少ということがあって砂糖の需要がどんどん減っていった。そして、ここでもお話しさせていただきましたけれども、食品メーカーが人工甘味料を大量に使っているということで大変にこの砂糖が厳しい状況になって、在庫量が適正在庫をはるかに超えているというような状況でありました。 そういうことが背景にあったので、農水省に私も何度もこのお話をしたら、ソフトランディングでというお話でありましたけれども、これがソフトランディングにならなかったわけですよね。これ、急激に面積が減ってしまったわけですよ。 そこには、今大臣からもお話がありましたけれども、やっぱり想定外のことがいろいろ起きているんですよね。温暖化の影響で去年の夏はもう北海道、物すごく暑かったです。そういう中で、雨が降らない、水がない、まずは枯れてしまった。今度は大量に雨が降ってしまって、それはそれでまた影響が出てくる。で、褐斑病ももういろんなところで起きてしまった。で、おっしゃるように資材コスト、肥料コストが増大して、もう大量に肥料を使いますからもう経費が掛かって仕方がないという問題もありますし、それと、本当にやっぱり高齢化で労働負担が物すごく大きい。そんなことがいろいろあって、本当はゆっくりと作付け転換をしていくはずだったものが、一気に、これではもう糖度も上がらないから、所得も増えないし、もうビートを作っていてもうまみがないと、で、農家の皆さんはもうビートの作付けをやめてしまって、芋とかそういったものに作付け転換をしていったと。 これ至極当たり前のことですけれども、このことを、その五十五万トン、そして五万ヘクタールというふうに農林水産省が決めたときにちゃんと織り込んでいたのかと。考えていないことが起きるかもしれないということを織り込みながらこの数字を設定したのかどうか。この辺り、いかがでしょうか。
○政府参考人(平形雄策君) まず、このてん菜の方針を決めたときには、この北海道の農業者の方、農業団体の方、それから、当時、てん菜の在庫が相当高い水準にありまして、てん菜糖業の方々も実は経営上非常に難しい状態になってございまして、そのためにどうしようかという話を何度も重ねました。その中で、単純に八砂糖年度に五十五万トン、五万ヘクタールだけではなく、それに至るまでの間の毎年毎年の作付面積、それから数量を段階的にやっていこうと、そうじゃないと輪作の中で入らないだろうということも含めて、関係者の中で、じゃ、このラインだったらというところで一応できたものなんです。 ただ、おっしゃるとおり、肥料価格は当時非常に高くなっておりまして、また、これ労働が非常に厳しい、去年はもうとにかく病気が出てしまったということで、てん菜、思った以上にとにかく取れなかったというところがあるかと思いますが、ただ、毎年毎年の輪作の中でどのぐらい作付面積をしていくのかというのはやっぱりある程度計画的に、段階的にやっていかなければいけない。今の状態であっても、まだてん菜のところの砂糖勘定はまだ赤字が相当出ておりまして、なかなかこの糖価調整制度の維持の中で難しいというのは関係者の中でもよく御存じなところございます。 そのために、計画的な作付けの拡大とともに、やっぱり労働が大変だ、それから肥料費が高い、それから褐斑病みたいなこういう高温のこと、これに備えたことを、やっぱり技術開発、それから支援しっかりやっていく、これが農水省の方針だというふうに考えております。
○徳永エリ君 今おっしゃった糖価調整制度、これも維持するためにということもありましたが、今どうなっているのか、ちょっと詳細を教えていただいてよろしいですか。
○政府参考人(平形雄策君) 糖価調整制度におけます調整金の収支なんでございますが、直近が令和四砂糖年度、これは昨年の九月までの期間なんですが、そこでは、その前年の国内産糖はまだまだ生産が、昨年と比べてみますと一昨年はありまして、また、てん菜糖のその在庫の処理に交付金、相当の規模で出していた一方で、国際糖価はずっと上がってきておりまして、この国際糖価の高騰によりまして調整金の徴収が十分でなかったということございまして、この令和四砂糖年度につきましては、単年度の収支が百二十一億円の赤字で、年度末の累積差損が五百六十六億円というふうになっております。 一方で、調整金のやっぱり収支改善に向けて先ほど申しました令和四年十二月にてん菜の方針を決めて、調整金のやっぱり単年度収支が、まずこれを黒字化しようということで、てん菜の交付対象数量の方を計画的に調整するというふうにしたところであります。 ただ、じゃ、てん菜が作れない分、じゃどうするかというと、加工用バレイショですとか、これはポテトチップの原料がないという話も非常に強く出ております、また、大豆についても需要があるということで、そういったものに転換するための支援、これを引き続きやっているのとともに、この単に砂糖だけではなくて、砂糖と異性化糖というものの関係からしても、異性化糖からの調整金についても算定方法を見直して、今年の四月から異性化糖の調整金が発生するようにして、これで糖価調整制度の維持に何とか進めていきたいという、そういうような今場面でございます。
○徳永エリ君 あともう一つ心配なのは、今、舟山さんも言っていたんですけれども、恐らく農業関係者とこれまで議論している中で何度も出てきた話なんですが、輪作体系に影響するという問題なんですけれども。これ農家の人頑張って私はビートの作付け維持するんじゃないかと思っていたんですよ、あれだけ輪作体系、輪作体系って言っていたのに。それがここまで減っちゃうというのは、これやっぱり経営第一なんだなというのをつくづく感じましたけれども、この輪作体系の問題については農水省としてはどうお考えですか。
○政府参考人(平形雄策君) 輪作体系は、もう水田の中でももうブロックローテーションというふうに申し上げて、できるだけ稲、麦、大豆等で回していった方が環境にも、それから農薬だとか肥料の投入にも少なくて済むので、やっぱり団地化してブロックローテーションをするというのは水田でも大事なんですが、畑地においても輪作は非常に重要だというふうに思っております。 どこの国に行っても一番もうかるものをたくさん作りたいというのが農家の心情なんですが、ただ、そうなりますと、これは経営的にもそうですし、あるいは地力の維持という意味でいうと、これはやっぱり畑地でも輪作をやっていくというのは、これは非常に重要だと思っています。 今、若干、北海道の畑作地帯は麦がちょっと過作に、多くなり過ぎていて、輪作がなかなか回ってこないというようなこともありますので、輪作をどう回していくか。十勝とオホーツクでも四輪作、三輪作違いますので、そういった地域の気象条件等を踏まえながら、より良い形の輪作体系、これについて農林水産省としても後押しをしっかりやっていきたいというふうに考えております。
○徳永エリ君 分かりました。 目先の需要減で作付面積を減らしていくとか、そういうのは、さっきの畑作の、畑地化の話もそうですし、このビートの作付けの問題もそうですし、あと生乳もそうですよね。かなり酪農家がやめたということで、生乳がまた足りなくなるんじゃないかみたいな話もあって、また経産牛を導入して増産するんですかみたいな、同じことを何度も繰り返さなきゃいけないようなら、本当にそのたびに農家戸数がどんどんなくなっていって、生産基盤が弱体して農業全体が厳しい状況になっていくので、常に何が起きるか、目の前のことだけではなくて、先のことも考えながら対応していただきたいということをお願いしたいと思います。 それから、MA米についてお聞きしたいと思いますが、皆さんのところにMA米の運用に伴う財政負担、お配りをいたしました。MA米のこの需要なんですけれども、今どんなところに需要があるのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(平形雄策君) MA米につきましては、大部分が、価格面等で国産米では十分対応し難い加工用のほか、飼料用、海外援助用に活用して、その心はMA米によって国産米の需給に影響を及ぼさないと、そういう運用をしているところでございます。 MA米の出先なんですが、過去五年の年間販売状況を見ますと、加工用が九から十七万玄米トン、飼料用は五十から七十一万玄米トン、援助用は一から五万玄米トンとなっております。
○徳永エリ君 MA米の売買差損、保管料というところを見ていただきたいと思うんですけれども、MA米の飼料用販売する際には、これ、トン十万円で輸入してトン三万円で販売しているわけですね。差引き七万円、トン七万円の財政負担。五十万トン飼料用として売却すれば三百五十億円と。援助米でありますけれども、トン十万円の輸入米にトン二万円の輸送費を負担して援助して、五十万トン援助すれば六百億円。この在庫の管理、保管でありますけれども、トン一万円、一年間ということで、百万トンを一年間在庫すれば百億円と。物すごい財政負担が掛かっているわけですね。 MA米等の損益全体を見てみますと、令和四年でありますけれども、六百七十四億円ということであります。で、下に、注四のところを御覧いただきたいと思うんですけれども、管理経費というのがありまして、ここに保管料、運搬料等とあるんですけれども、この等の中身が、施設安全検査、販売手数料、人件費、それから消費税の還付、輸送費、ここまで国が負担するのかということなんですね。 それで、MA米のこの制度に関しては、野村大臣にも御答弁いただきましたが、約束ですから守らなければなりませんということをおっしゃってまいりました。義務ではなくて機会なんだから見直しする必要があるんじゃないかと言ってまいりましたけれども、なかなかこれ国と国との間の問題だから難しいと思いますが、これ食品加工業者とか飼料メーカーとの問題じゃないですか。この輸送費ぐらいは払わせた方がいいですよ。こんなもの何で国が負担する必要あるんですか。農業者には、もう米が余っているから、水田から畑地化しろ、あるいは水活等交付金を減らす。でも、この食品加工事業者、企業、こういったところには何でこんな手厚い支援を財政負担してやんなきゃいけないんですか。これ、ちゃんと話し合って、せっかく今度食料システム、それこそ基本法にも書いてあるわけですから、こういう問題も話し合っていただいて、これ何で財務省もこれ指摘しないんですか。こういうことを指摘してくださいよ。
○政府参考人(平形雄策君) とにかく、MA米の負担はできるだけその財政負担を削減できるようにというふうに、元々輸送だとかほかのところ、販売のところも政府がやっていたところを民間に委託して、それで百億円ぐらいは実は節減できたところもあるんですが、今、徳永先生おっしゃられた点はこれもとても大事なところなんですけれども、実はこのMA米をこの飼料だとか加工に販売する際に、数量だとか引渡場所を設定して見積り合わせというのを実施しているんですが、この輸送料だとかいろんなものをこれもう込みでというふうになりますと実需者負担ということになるんですが、そうなりますと、この見積り合わせにおいて実需者は自社のこの輸送コストを全部織り込んでまた応札をされるということになりますので、結局は政府が委託するところの落札する価格が全般的に上がってくるということになるので、なかなかちょっとこれだけだと抜本的な解決にならない。 つまり、政府が元々持ち出すのか、入札の中に入れますから、それを見込んで入札価格つくってくださいというふうになるかというと、なかなかちょっとバーターで、いろいろ考えてはみたんですけれど、そこもちょっとなかなか難しいかなというところもございます。 とにかく、できる努力はとにかくやっていきたいというふうに考えています。
○徳永エリ君 財政的に厳しい厳しいと言われているわけでありますから、そこはちゃんと理解をしてもらって、見直し、また改めて検討していただきたいというふうに思います。 最後になりますけれども、昨日の北海道新聞なんですが、ヒグマ、この駆除が過去最多更新ということで、一年間で、一月の末の段階で、昨年、千三百五十六頭も駆除されたということであります。駆除されていない熊もいますから、ヒグマもいますから、相当な数が市街地などに出没していたということであります。 そういう中で、ちょっと鹿の処理の問題がこの熊に影響しているんじゃないかという、そういった問題意識がありまして、鹿を撃った後に埋却をしてくるわけでありますけれども、その埋却の仕方、これが、穴を掘って埋めるのではなくて、その鹿の死骸の上に土を掛けてくるという程度なので、熊がそれを掘り起こして適度に熟成した鹿肉を食べると。そのことによって、熊執着しますから、また出てきて、そのうちにハンターと衝突が起きるんじゃないかということを心配していて、この埋却の部分をちょっと検討した方がいいんじゃないかと思うんですが、今日、環境省に来ていただきました、この点、環境省としてはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(堀上勝君) お答えいたします。 鳥獣保護管理法の第十八条でありますけれども、捕獲個体をほかの鳥獣が摂食する、食べるような可能性を低減するということで、原則として捕獲した鳥獣を捕獲場所に放置してはならないとされております。一方で、やむを得ない場合には、生態系に影響を与えないような適切な方法で、容易に露出しないような方法で埋設するということで処理するということにされております。 御指摘のとおりで、北海道庁から、ヒグマ対策の観点でエゾシカの捕獲個体の処理が課題になっているということを聞いてございます。 どちらも大事で、ヒグマ対策、鹿対策、両方大事な中で、どういうふうに両立ができるかということは今もいろいろな形で協議をしておりますけども、引き続き、農林水産省あるいは北海道庁とよく協議をしていきたいと思っております。
○徳永エリ君 去年、北海道では、お二人がヒグマに襲われて亡くなっているんですね。これ、熊が驚いて襲ったのではなくて、明らかに人を狙って襲ってきているんですよ。そんな状況もあって、熊は雑食ですから、やっぱりこの鹿の埋却、埋設、山の中で掘ろうと思っても固くて掘れないというのがあって、どうしてもそのまま放置してくるような状況になっているので、これ、埋設に対して、資料付けさせていただきましたけれども、一頭七千円、これ補助金出ているんですよね。この辺もちょっと、ジビエとか焼却処理に誘導するようにちょっと見直した方がいいと私は思いますよ。 それから、熊、猿等って、熊と猿一緒になっていて一頭八千円の補助金になっているんですけど、熊と猿じゃ全然違いますよ。ヒグマを捕獲しようと思って撃とうと思ったら約四割が反撃してくるって、命懸けなんですよ。それが熊、猿八千円、これじゃ全然インセンティブが働かないので、今のこの鳥獣被害の状況の中で、是非ともこういったことも環境省と農水省連携して見直していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 捕獲経費の単価につきましては、今委員の資料にありますとおり、全国一律で同水準の設定をさせていただいておりますけれども、被害の深刻度合いでありますとか捕獲の困難さなどを踏まえまして、多くの市町村で捕獲のインセンティブになるよう、獣種ごとに上乗せの措置を行っているところでございます。この市町村の負担分につきましては、交付率八割で特別交付税措置が措置されておるところでございまして、市町村の負担も減少することから、引き続きこうしたものの積極的な活用をお願いしたいと考えているところでございます。 一方、鹿につきましては、全国的に農業被害が深刻なことから、令和五年度補正予算におきまして都道府県が市町村と協力して行う鹿の集中的な捕獲を支援することとしておりまして、この中では、鹿の捕獲に必要な機材の導入でありますとか、柔軟な捕獲活動経費の設定、単価の設定も含めて可能としているところでございますので、こうしたことの中で対応をしていただくように考えてまいりたいと思っております。
○徳永エリ君 最後に重ねてお願いしますが、埋設からジビエ、焼却処理の方に誘導する方法を考えていただくことと、それから、熊、これ基本単価、これ上げてください。検討していただきたいと、これ全体見直してください。お願いをして、終わりたいと思います。よろしくお願いいたします。
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。 プラスチック対策についてお聞きをしたいと思いますが、まず全体的な、特に今、国際社会で進んでいます海洋プラスチックをめぐる状況からお聞きをしてまいりたいと思います。 二〇二二年のUNEA5・2で海洋プラスチック条約を議論するINCが、INC、政府間交渉委員会ですね、INCが設置をされて、二〇二四年末までの作業の完了を合意をしているところであります。 他方、この海洋プラスチック汚染に関する国際条約というのは既に幾つかありまして、例えば、有害廃棄物の国境を越える移動を規制するバーゼル条約、貿易の対象となる有害化学物質の適正管理を定めたロッテルダム条約、残留性有機汚染物質の排出を規制するストックホルム条約、有害物質の船舶からの排出を防止するMARPOL条約、そして有害廃棄物の海洋投棄を禁止したロンドン条約ということで、複数の条約が存在をしているわけですが、重要なことは、こうした複数の条約があるにもかかわらず海洋プラスチック汚染が止まらないという状況であります。 こうした状況を踏まえ、既存の条約に加えてどのような対策が必要とされていると考えているのか、環境省にお伺いいたします。
○大臣政務官(国定勇人君) お答え申し上げます。 今ほど御指摘いただきましたとおり、既に条約は複数ございますけれども、プラスチックのライフサイクル全体での対策を求めるものではないというのが現状でございます。また、プラスチック汚染対策は世界全体で取り組むことが不可欠となっている、こうした状況になっているところでございます。 このため、先ほど委員からも御指摘いただきましたとおり、二〇二二年の国連環境総会におきまして、プラスチック汚染に関する新たな条約の策定に向けた政府間交渉委員会の設置が決議され、本年末までに条文の合意を目指して政府間交渉委員会の中で交渉が進められている、こうした状況でございます。
○横山信一君 海洋プラスチック条約は、大阪ブルー・オーシャン・ビジョンも含め、日本が主導してきたという経緯があります。これまでにこのINCは三回計開催をされて、昨年九月に条約草案が出ておりますけれども、全ての意見を載せた極めて総花的な、そういう草案だと聞いております。一方で、この内容の中には、化学物質を規制するという視点で議論が展開されていると、部分も結構多いということであります。 そんな中、HACという、これはプラスチック汚染に関する高野心連合というふうに訳されるんでしょうかね、今六十五か国が加盟しているそうでありますが、この二〇四〇年までにプラスチック汚染を終わらせることを目標とする、そういう多国籍連合ですけれども、このHACに日本も昨年参加をしたということであります。今後、このHACあるいはINC4の立場、場で、先ほど政務官もおっしゃいましたライフサイクルアプローチ、これを前提とした条約になるようにどのように日本は議論を進めていこうとしているのか、伺います。
○大臣政務官(国定勇人君) お答え申し上げます。 今ほど御指摘いただきましたHACでございますけれども、基本的な方向については委員御指摘いただいておりますとおり、二〇四〇年までにプラスチック汚染を終わらせること、プラスチックの持続可能な生産と消費を実現すること、ここが大義でございますので、この基本的な方向については我が国としても賛同をさせていただき、御指摘いただきましたとおり、昨年の五月から積極的にこのHACに参加をさせていただく中で議論に貢献をしているというところでございます。 具体的に、その条約の策定の中で、私たちの、我が国政府としての立ち位置になるわけでございますけれども、御指摘いただいておりますとおり、プラスチックの大量消費国あるいは排出国を含みますできるだけ多くの国が参画をする実効的かつ進歩的な条約の策定、ここが大切だろうというふうに思っているところでございまして、こうした立場を、我が国政府として、HAC内も含めまして議論をリードをさせていただき、交渉をまとめてまいりたい、このように考えております。
○横山信一君 日本の役割は極めて重要だと思いますので、しっかりリーダーシップを発揮していただきたいと思います。 そこで、次、大臣に伺いますけれども、海洋プラスチックごみの一部は漁網などの漁具であります。国際的には海洋プラスチックごみの相当量が漁業系廃棄物というふうになっております。その分、非常にこの漁業系廃棄物に対しての注目度が高いということであります。他方、我が国では、漁業系廃棄物は漁業生産によって生じる事業系廃棄物で、漁業者が自らの責任において適切に処理することになっています。 今日お配りしている資料にも、優れた取組事例として紹介したいと思うんですが、これ、北海道漁連が漁業者や企業と連携をして使用済みのナイロン漁網のリサイクル事業に取り組んでいるものであります。漁業者がこの漁網から、捨てる、捨て網の漁網からナイロン部分だけを切り取って分別したものを漁連が回収をして、それをリサイクル工場でペレット化して、最終的にかっぱやかばんなどにしているということでありまして、これユーチューブで公開をされているものであります。 水産庁は、漁業者による漁業系廃棄物の計画的な処理を推進するための指針を令和二年に改定しています。昨年三月の予算委員会、当時の野村大臣、昨年三月ですね、予算委員会で当時の野村農林水産大臣にこのことをお聞きをいたしまして、漁業系廃棄物対策の拡充強化を訴えました。しかしですね、しかし、この令和六年度予算、どうなっているかというと、この漁業における海洋プラスチック資源循環推進事業、何と前年度から減額されてしまったということでありまして、実に八百四十万円、四十七万円ですか、極めて貧弱な、貧弱なと言っていいかどうか、これは少額な予算になっています。 今、先ほど国定政務官もおっしゃっていただいたように、海洋プラスチック条約では日本が非常にこのリーダーシップを発揮しながらやっているという状況にあって、しかも国際社会から日本のプラスチック対策が注目をされていると、そんな中にあって、一千万にも満たない漁業系廃棄物対策でいいのかということであります。これは是非拡充していただきたいと思いますけれども、大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(坂本哲志君) 農林水産省といたしましては、これまで漁業者に対しまして、漁具などの自らの漁業系廃棄物に係る適正処理計画の策定等を指導をしてまいりました。また、五年度からは、令和四年度までに開発した漁網リサイクル技術も活用し、漁業系廃棄物を漁具を含む新たな製品にリサイクルする取組を推進するため、漁業者、それから企業、自治体が連携した実施体制の構築に係る支援を開始をしてきたところであります。既に委員御指摘のとおり、様々なかっぱやビニール、それに加えて物流に使うパレット、あるいはトレー、こういったものも開発をされております。 予算につきましては、今言われましたように、令和二年千五百七十万あった、七十四万だったのが今年は八百四十七万になっておりますので、これはこれから農林省といたしましても、引き続き、この対策に必要な予算の確保だけでなくて拡充に努めてまいりたいというふうに思いますので、委員の皆様方の応援をよろしくお願いを申し上げたいと思います。
○横山信一君 ということで、海洋プラスチック対策注目されている中ですので、日本はしっかりやっているんだということではなく、予算はやっぱり注目されるわけですから、そういう意味でしっかりと拡充をお願いしたいと思います。 農業のプラスチック問題もお聞きをいたしますが、この農業においても農業用資材のマルチとかサイレージラップとか、あるいは肥料袋、農薬袋がプラスチックを使われております。これらの取扱いは、廃掃法に基づいて産業廃棄物として農業者が適切に処理することになっているということであります。マルチなどは、これ処理費用の削減になるということで生分解性資材の導入が進んでいるようでありますけれども、現状ではまだまだ一割程度ということというふうに聞いております。 農業用資材は使用期間が限定されていますから、そういう意味ではリサイクル素材としての活用が適性があるんじゃないかというふうに思います。その推進が重要だというふうに考えておりますけれども、農業由来の廃プラスチックの再生処理、これどうなっているのか、伺います。
○大臣政務官(高橋光男君) お答え申し上げます。 農業生産におきましては、委員御指摘のマルチや肥料袋などのプラスチック資材が多く使用されているところでございますが、その排出につきましては、単純焼却というような形が多かったところ、結局環境への負荷ということを抑制していくことが大変大事でございまして、使用後に適切に回収し、リサイクルなど適正処理を進めることが重要と考えております。 マルチ等につきましては、使用後に土などの汚れが付着することから、プラスチックとして再生利用されるリサイクル素材となり得る量そのものについては少ないと承知しておりますが、多くは固形燃料の材料としても利用されておりまして、これも有効活用の一環として認識しております。 他方、農業廃プラスチックとなるマルチの使用量全体を低減することも大変重要な取組でございまして、このため農水省では、圃場にすき込むことで分解される、委員御指摘の生分解性マルチの普及拡大に向けた取組支援につきましても今年度補正を通じ行っており、来年度予算でも計上しているところでございます。大変有用なものだというふうなことで、一割ということですが、作物収穫後のマルチの回収作業が少なくなることで省力化できたり、廃プラスチックそのものの排出抑制につながり、また産業廃棄物として処理が不要になるという特性があるというものでございまして、しっかりとこうしたものを普及していきたいと考えております。 一方で、ハウスの被覆資材などにつきましても、その他の用途の農業用プラスチックにつきまして、代替資材の開発、導入や長期間利用可能な耐候性の高いフィルムの開発に向けた取組も後押ししているところでございまして、農業分野から排出されるプラスチックの低減や再生利用を進め、環境負荷の低減を更に進めてまいりたいと考えております。
○横山信一君 みどりの食料システム戦略を踏まえ、環境負荷低減の補助事業に対して、令和六年からクロスコンプライアンスの導入が試行実施をされます。具体的には取組内容をチェックシートで提出すると、まあ提出するというか聞き取りをして書いてもらうということですけれども、農業経営体向けのチェックシートにはプラ等廃棄物の削減に努め、適正に処理と、そういう欄もあるということであります。廃プラの削減が求められているということであります。 農業資材で使うプラスチックの中には被覆肥料というのもあって、プラスチックで包まれた被覆肥料、これが、野鳥が食べるということも観察をされているという状況でありまして、いろんな意味でこの農業資材のプラスチック対策を推進をしていかなくてはいけないというふうに、今そういう状況にあると。 そこで、環境省に伺うわけですけれども、この農業用プラスチック廃棄物のリサイクルについては、製造事業者の役割が重要だというふうに考えます。ですから、環境配慮設計が進むように取り組むべきだというふうに考えますけれども、環境省の見解を伺います。
○政府参考人(飯田博文君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、農業用プラスチックに関して製造事業者の役割は重要であり、環境配慮設計を進めることが必要であると考えています。 このため、政府におきましては、プラスチック資源循環促進法に基づき、環境配慮設計に関して製造事業者等が講ずべき措置を定めたプラスチック使用製品設計指針を二〇二二年一月に策定し、バイオプラスチック、再生プラスチックの利用や再生利用が容易な材料の使用などを求めているところであります。 また、環境省では、関係省庁とともにバイオプラスチック導入ロードマップを二〇二一年一月に策定し、製品領域ごとの導入に適したバイオプラスチックなどを提示しています。例えば、農業用マルチフィルムを農地にすき込む場合には生分解性プラスチックの導入が適しているなどの記載がございます。加えて、環境省では、バイオプラスチックへの切替えを進めるための実証事業や設備導入に対する補助を実施しており、この中で、バイオプラスチックを利用した農業用フィルムの開発、実証事業を採択した事例もございます。 これらの取組を通じ、関係省庁と連携しながら、製造事業者による環境配慮設計を促進してまいりたいと考えております。
○横山信一君 ちょっと順番入れ替えまして、林業について伺いますけれども、林業従事者の減少や高齢化が進む中で、高性能機械などの導入が図られて生産性の向上が進んでいるわけですが、しかし、育成期における下草刈りというのは、これは依然として林業従事者の大きな負担になっていると。特に再造林の際には、下草刈りの時期というのは、これは雑木草が旺盛に繁茂する夏の作業になりがちで、熱中症やスズメバチのリスクも高くなると、極めて過酷な作業になっているという状況であります。林業従事者が減少する中で、この下草刈りの省力化というのは非常に大きな課題だというふうに考えます。 海外では、下草刈りの代わりに除草剤を使っているという現状があります。林野庁の下刈り作業の省力化の手引きというのがあるんですが、これを見ると、除草剤の使用については何も書いてないという状況にあります。あくまで下草刈りを前提としているというふうに思えるわけですけれども、この除草剤に対して、林業における除草剤、特に育成期の除草剤の使用について支援どうなっているのか、伺います。
○大臣政務官(高橋光男君) お答え申し上げます。 下刈り作業は人力による作業が大半でありまして、その省力、低コスト化を図ることは極めて重要であると考えております。除草剤の使用も省力化の一つの手法と考えられますが、除草剤の使用に当たっては、環境影響への配慮から住民の方々の理解も大事だと思いますので、その確認をしていただいた上でになりますが、森林整備事業においても補助対象としているところでございます。実際上は、薬剤経費といったコスト面、散布に対する周辺住民の方々の理解が得られにくいなどの観点から、使われることは極めて少ないと承知しております。 こうした状況の中で、農林水産省においては、下刈りの負担軽減に向けまして、作業面積の少なくなる筋刈りの導入、すなわち、植栽された木以外を全部刈るのではなくて、植栽機が影響を受けるところを筋状に刈る手法でございますが、こうしたものを導入したり、成長の優れたエリートツリーの植栽を通じた下刈り回数の削減、また、下刈り作業に使用できる機械の開発等を推進しているところでございます。 引き続き、様々な取組への支援を通じて下刈り作業の省力、低コスト化を進めてまいります。
○横山信一君 農薬、農業の農薬は普通にやっていて、それが林業になると同じ農薬でも何か急にこの世論が批判的になるというのも変な話なので、まあ安全性をもっと訴えていいと思うんですね。 最後の質問ですけれども、下水汚泥から肥料の使用、肥料を作るということを進めておりますけれども、特にリンの回収ですけれども、進んでおります。特に最近報道されたところでは、全国の下水処理量の一割は東京だそうですけれども、これを国の実証事業を利用して、砂町水再生センターでリン回収の実証事業がやられているということでありますが、今、この国の実証事業の活用も含め、下水汚泥からのリン回収事業の現状どうなっているのか、国交省に伺います。
○政府参考人(松原誠君) お答えいたします。 下水汚泥からのリン回収など、下水汚泥資源を肥料として活用することは持続可能な食料システムの確立や資源循環型社会の構築の観点から大変有意義であると考えています。 委員御指摘のリン回収でございますけれども、先行的に六か所の下水処理場で行われていたところでございますが、これをより一層取組を拡大するため、昨年より、東京都、横浜市、神戸市の各下水処理場においてリン回収の効率性や品質の向上に向けた実証施設の整備を進めてまいりました。これらのうち、東京都の砂町水再生センターにつきましては、一月二十九日からリン回収施設の運転が新たに開始されたところであり、今後、横浜市や神戸市においても施設の完成が見込まれているところでございます。 国土交通省といたしましても、引き続き農林水産省と連携をし、下水汚泥からのリン回収を含め、下水汚泥資源の肥料利用の拡大に向け取組を進めてまいります。
○横山信一君 国内で賄えるものは全て国内でということですので、どうぞ推進よろしくお願いいたします。 終わります。
○松野明美君 日本維新の会の松野明美です。よろしくお願いいたします。 昨日も質問の中で、今の子供たちが、将来の夢は農業をやりたいという子供たちがほとんどいませんよと、基幹的農業従事者もだんだんと大幅に減少しますよというような質問をさせていただいたんですが、意外と、私の印象なんですが、皆さん、何かのんびりされているなというような感じがいたしました。やっぱり、意外とこんなものでいいのかと思ったんですが、やっぱり、帰りましてよくよく考えたら、やっぱり必死さが足りないというふうに、私の中ではそういうことになりました。 そして、昨日の大臣の答弁の中にも、やっぱり、これからのこの将来の農業を守っていくためには、所得、年間所得をやっぱり上げることが大事だなということをおっしゃったんですが、現在の日本で米を生産している農業法人は一万二千あるということなんですが、一法人当たりの年間所得は平均二百十八万円ということで、この二年間で年間所得が百八十万円減少したということだそうです。百八十万円減少といいますと、四〇%ほど減少しているんですね。やはり、農業が好きだけれども、こんなにももうからなかったらやらないというふうに至るというのは、これは仕方がないかなと私自身は思います。 それで、やっぱり稼げる農業、もうかる農業を実現しないと、これから先は本当に難しいと思うんですが、具体的な解決策というのは考えていますか。大臣にお尋ねをいたします。
○国務大臣(坂本哲志君) 農業生産の水準を維持しまして、そして食料を安定的に供給するためには、今委員御指摘のとおり、所得の向上、これが大事だと思っております。 ちなみに、もうける農業と稼げる農業と、また違うような気がいたします。もうける農業というのは、やはり転がり込んでくる利益、そういうの、そういう意味がありますし、稼げるというのは、やはり自分たちが働いて一つ一つ稼ぐというようなことでありますので、私たちとしては、所得を向上させるというようなことで言葉を使っているところでございます。 今言われましたように、米の場合には、これやっぱり規模拡大を図る、あるいは集落営農にする、そういう形でやはりコストを抑えながら所得を引き上げる、収入を上げる、それが一番であるというふうに思っております。そして、ブロックローテーション、先ほどから出ておりますブロックローテーションをやはり駆使しながら、やはり経営管理能力というのをしっかりと持っていただく、この地域にこういう麦を植えれば、あるいは大豆を植えればというようなことで、やはり稼げる農業を目指していただくというのが一つ。 それから、やはりブランド化は大事だと思います。委員御地元の植木のスイカ、私の地元の大津のカライモ、あるいは菊池の水田ゴボウ、そして菊陽のニンジン、いろいろすぐそのブランドの名前が出てきますので、農産物のブランド化による付加価値の向上、これはやっぱり大事だと思いますし、私の友人辺りも大体一千万以上の収入を上げているところでございます。 そしてもう一つは、地域計画の策定を通じた農地の集約化あるいは集積化、こういったものを行って、そしてスマート技術の開発、実用化によりまして、やっぱり生産性を上げるというようなことが大事だと思っております。 昨日も出ました、高校生に対してこのスマートというのを、スマート技術というのを教え込めば、これはもうすぐマスターしますので、このスマート農業というのはやっぱり若い人たちにしっかり教え込んでいけば、やはりその新たな農業の展開というので就農率というのは増えてくるんではないだろうかなというふうに思っております。 そういうことをやりながら、一方の方で、飼料コストあるいは肥料コスト、こういったものを抑えて、そしてやはりいざというとき、いざ災害があったとき、あるいは悪天候があったときということも大事でありますので、収入保険等も活用しながら経営を安定させる、経営を安定させながら所得を向上させていく。こういうことによって収益性の高い農業が実現し、ひいては就農をする若い人たち、あるいはサラリーマンを辞めて就農する人たち、こういった人たちが増えてくるというふうに考えて、今回の食料・農業・農村基本法につきましてもそういう方向性の記述と、それと関連法案を提出しているところであります。
○松野明美君 具体的にありがとうございました。 高校生の、高校生にスマート農業の機会を、導入を進めていくということはとてもうれしく思っております。 そこで、さっきおっしゃいました、稼げる農業ともうける農業というのは違うんだと大臣がおっしゃったんですが、これちょっと通告していないんですが、もうける農業は転がり込むということなんですけれども、これ、もうかる農業ともうける農業というのは違うんでしょうか。もしも分かりましたら、これ通告しておりません、もうかる農業ともうける農業は違うんでしょうか。もし御存じであれば。
○国務大臣(坂本哲志君) 私の中ではもうかるももうけるも一緒です。ですから、転がり込む、そのもうける、あるいは一つ一つ労力を少なくして利益を得る、こういう意味合いがあると思いますし、稼げるの場合には、その漢字からしても、のぎへんに家ですので、しっかりとやはりそこは働きながら稼いでいって利益を得る、そういうのが稼げるということでありますので、全体としては所得の向上というようなことで私たちは農家の皆さん方に周知をしているところであります。
○松野明美君 ありがとうございます。 昨日よりも大臣が気合が入って答弁していただいているんですね。とてもうれしく思っております。ありがとうございます。 そこで、新規就農者の育成に力を注ぐ必要があると思うんですが、この予算を見ても、私自身、ちょっと分かりづらいなというのが感想なんです。 ひょっとしたら、この新規就農者の育成というのが予算が減っているんじゃないかと思っております。令和四年度が二百七億円だったんですよ。それが、令和五年度は百九十二億円、そして令和六年度が百二十一億円ということで、やはりこれは、この新規就農者の育成というのは、先ほども大臣から答弁いただいたんですが、この農業大学校とか農業高校に農業教育の支援等も含まれて、財源が含まれていますから、これちょっと心配だなと思いましてお尋ねをさせていただきます。 これ、減っているんではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(村井正親君) お答えいたします。 新規就農関係予算でございますけれども、令和四年度に新規就農者育成総合対策として大きく見直しをしております。これ、四年度からスタートをした現在のこの新規就農者育成総合対策の予算として見ますと、令和六年度当初予算と令和五年度補正予算を合わせて百五十六億円を措置をしております。 この数字との比較ということで申しますと、令和五年度当初予算百六億円、令和四年度補正予算二十六億円ということで、合計百三十二億ということになりますので、これとの比較で申しますと、二十四億円多いという形になっております。 今委員からの御指摘があった数字は、この四年度に見直した以降の現在の対策の前の対策の、後年度負担と言いますけど、そういった予算を含んだ数字ということになりますので、現在、四年度以降にスタートした新規就農者育成総合対策としての予算で見ますと、今御紹介をさせていただいたような数字になります。 我々としては、令和六年度当初予算と令和五年度補正予算を一体として新規就農対策を推進することによって農業人材の呼び込みと定着を図るとともに、引き続き必要な予算の確保に努めてまいりたいと考えております。
○松野明美君 分かりました。 もう少し分かりやすく予算を見ることができたらいいなと思います。ただ、予算は上がっているということなので、分かりました。了解いたしました。 次に、農業労働力に関します統計なんですけど、新規就農者数が平成二十七年には六万五千人でピークだったんですが、令和四年は四万五千八百人と、大体一年間当たり一万五千人弱、新規就農者が減っております。これは大きな問題だと思うんですが、この増えない要因というのは、まあいろいろあると思うんですが、何かなと思います。 農地バンクとか、スマート農業とか、農福連携とか、力を入れていらっしゃるのはよく分かります。やる気はあられるんだなと思いますが、このやる気、この実際ですね、実際生きてないんじゃないかと、効果が見られてないんじゃないかと私自身は感じるんですが、そのところはいかがでしょうか。
○国務大臣(坂本哲志君) 私は効果は出ているというふうに思っております。 今、事務方の方から、局長の方から言いました、令和四年からの新規就農対策、これは経営発展支援事業と言いまして、一千万を新しく、あるいは親元で就農するにしても新規就農にしても一千万支援します。最終的にそれを使ってください、いろんな形で使ってください、そして二百五十万自己負担してもらえば結構ですというようなやつで、これは非常に活用、この予算を活用して新規就農されている方はかなりいらっしゃいます。 それと、やはり新規就農も親元就農も含めて、これからのやはり農業の姿というのがどうなのかと、そしてしっかりとやはり稼げるのかと、所得が向上するのかというようなことの姿をやっぱり見せることだというふうに思います。農業そのものは、やはり自然を相手にして使命感を持った産業であって、非常にやはり皆さんが誇りを持つ産業だというふうに思いますので、その姿を示すことが大事だというふうに思います。 そのために、例えば農業法人というものを、経営基盤を、もう少し経営基盤を強化をして、そこにまず就職をしていただく、そこで働いていただく、そして、農業を一定程度習得した上で、自ら農業を始める、作付けをする、こういうような農業への就農の展開もあるのではないかと。様々な就農に至るまでのコースを私たちがやっぱりつくってあげるということも大事なことであろうというふうに思っております。
○松野明美君 やっぱり、農業をやりたいと思うのは、何かやっぱり引き付けるものがないとなかなかやろうとは思わないのかなと思い、スポットライトといいますか、そういうものがやっぱり必要なのかなと、収入だけではないんじゃないかなという感じがいたします。もっともっと何かPRをしていただくと、どんどんと新しく農業を始めたいと思う方が増えてくるんではないかなと思うんですが、なかなかそこは私自身もよく分からないでいるところです。 で、離職率、今度は。まあさっき言いましたように、二百十八万円の一年間の収入が、百八十万円も年収減で、あったのが百八十万円。これは減少した金額であるということで、非常に年間所得の減少でやめる方もいらっしゃると思うんですが、このやめる離職率の人数とか動向は分析はされているのかどうか、お尋ねをいたします。
○政府参考人(村井正親君) お答えいたします。 新規就農者全体の離農者数は把握することについてはなかなか難しい面はございますけれども、国の新規就農施策を活用した方については定着状況を一定程度把握しております。 平成二十九年度から令和三年度にかけて実施をしていた農業次世代人材投資事業によって最長五年間の支援を受けた新規就農者で見ますと、支援終了後一年後の定着率は令和四年度で約九八%となっているところでございます。
○松野明美君 それだけですか。 これ、一年後は九八%。いや、一年ぐらいではやめないんですね、やっぱり。やっぱりその後の四年とか五年とか、そのことは調べていらっしゃるのかどうか、その後のことは調べていらっしゃいますか。お尋ねいたします。
○政府参考人(村井正親君) お答えいたします。 ちょっと、三年後あるいは五年後ということになりますと、ちょっと今手元には数字はございません。
○松野明美君 特に農福連携で障害がある方たちが畑で、就農で働いていらっしゃるということは、やっぱり、ここは三年後ぐらいからやっぱりやめていらっしゃる、やめられる方が多いんですね。ですから、やっぱり一年ぐらいじゃやめませんよ。やっぱり頑張ります。せめて三年、五年後ぐらいはちゃんと動向見ていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 次に、最近、私、花粉症は全くなかったんですが、最近非常に、三年ぐらい前から花粉症がひどくなりまして、まあ目のかゆみとかくしゃみで苦しむようになりました。そこで、だから、調査ではやはり約二十年前から花粉症で苦しむ方が倍以上増えていて、国民病とも言われているということなんですが、その中、昨年の記事で、花粉症緩和米の開発、政府が本格化へというのがありました。花粉米は農業・食品産業技術総合研究機構が二〇〇〇年から開発を進めているということなんですが、私ちょっと期待します。この花粉米、どうなっていますか。お尋ねいたします。
○政府参考人(川合豊彦君) お答えいたします。 杉花粉米は、委員御指摘のとおり、杉花粉症の症状を緩和することを目的に、遺伝子組換え技術を用いて開発されたものでございます。これまでの臨床研究によれば、杉花粉米の摂取によりまして杉花粉症に対する治療効果が期待されることが分かってまいりました。 一方で、人への効果とか摂取方法に関するデータが十分でないということも指摘されておりまして、このため、実用化に向けまして、動物実験でありますとか臨床研究、安全性や有効性を示す科学的根拠を明らかにする必要があると考えております。 このため、この本年一月には、関係省庁、研究機関、製薬業界、植物工場関係者などの参画を得まして、杉花粉米の実用化に向けた官民連携検討会を設置しまして、実用化に向けた課題や解決策等を整理しているところでございます。 官民連携の下、実用化に向けて必要な取組を進めてまいります。
○松野明美君 進めているということでよろしいんですね。(発言する者あり)
○政府参考人(川合豊彦君) 失礼しました。 医薬品にしろ食品にしろ、前に向けて進めておるところでございます。 以上でございます。
○松野明美君 私は、いろいろなお話を聞きますと、もしかしたら途中で諦められたのかなとは思っておりましたので、非常にうれしく思っております。 やっぱり、私たちでいえば、米の消費とよく言うんですが、昔、以前は大体一日三食とも御飯を食べていたということなんですが、今は大体一日平均、茶わん、お茶わん二杯ぐらいということで、やはりお米を食べて花粉症が軽くなるんだったら私はやっぱりお米は、三食ともお米を食べようとやっぱり思います。 ですから、是非、これはスーパーなどで購入できる健康食品ということで、もう実用化も是非是非進めていただければなと思います。
○政府参考人(川合豊彦君) 委員御指摘の健康食品という目標もありますが、医薬品ということで検討も進めておりますので、医薬品にしても、食品、健康食品にしても、いずれにしてもデータを取らないといけませんので、現在、その官民連携でデータをまず取るということを進めているわけでございます。
○松野明美君 それでは、お米ではなくて薬ということなんでしょうか。済みません、再度お尋ねいたします。
○政府参考人(川合豊彦君) お米を原料にして、それを医薬品にするか、お米をそのまま健康食品と出すか、いずれの目標もあるんですけど、いずれもデータがありませんので、しっかりデータを取るようにまず官民検討会で話合いを進めているということでございます。
○松野明美君 分かりました。是非お米でお願いしたいと思っております。よろしくお願いいたします。 最後の質問になります。 やはり輸出産業の拡大につきましては、やっぱり長粒種米というのをお聞きしました。世界のマーケットの主流であります長粒種米のチャレンジをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。また、令和三年度から日本産長粒種米プロジェクトが行われていると聞きますが、この検証結果、教えてください。
○政府参考人(平形雄策君) 長粒米なんですけれども、粒の形が長い、インディカ種というふうに我々呼んでいます。主にインドですとかタイで生産されているんですが、日本の中にも、このインディカとこの日本の短粒、ジャポニカを掛け合わせたような品種もありまして、そんな栽培も進んでおります。 今御紹介がありました、農林水産省で、意欲ある有志職員ということで、若手が政策オープンラボというものを開いておりまして、三年度、四年度、日本産の長粒米のプロジェクトというのを実施しております。 実は、このプロジェクトの中では、国産のインディカ系のあるお米を試食会で、実際インドだとか香港で試食会を開催してみたというふうになりますと、インド産、タイ産と比べて特徴が分かりづらいとか、外観や食味がいつもと違うと、改善が必要だという、そういうなかなか厳しい意見がありましたけれども、一方で、国内の食品製造事業者の協力を得て加工適性を見たところ、米粉パンだとかピザにすると、これはかなりいい製品ができる、独特の味わいがあるということで、いい評価を得られたということでございます。 これを踏まえて考えますと、米の輸出に当たっては、海外におけるマーケットの需要を考えてみますと、日本のジャポニカという短い方のお米は冷めてもおいしいというところがやっぱりいいところでありまして、インディカ、長いお米の方なんですけれども、元々インドだとかタイが非常に安いものをたくさんやっているので、価格競争行くとなかなか難しいかなと考えますと、我が国の強みを生かす米の輸出にはジャポニカの品種が中心になると考えています。 ただ一方で、国産のインディカについては、日本の中にもエスニックレストラン多くなっていたり、米粉パンですとかピザ、こういった需要も増えておりますので、そういったところにも期待ができるんじゃないかなというふうに、検証の結果、そういうふうに考えられているところでございます。
○松野明美君 諦めずに頑張ってください。 終わります。ありがとうございました。
○舟山康江君 国民民主党の舟山康江でございます。 今日は、まず、農業と環境の関係についての大臣の御見解からお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(坂本哲志君) これからの農業にとりまして、環境に関する農業、環境規制、非常に重要であるというふうに考えております。それをどうやってこれから進めていくかというのは大変難しい問題でありますけども、農林水産省といたしましても、オーガニックビレッジを始め、様々な環境への取組、あるいはみどりの食料システム戦略等におきまして新たな環境への取組、そういったものを進めているところでございます。 EUの環境政策というのが少し行き過ぎた部分がありまして、ドイツやフランスや、あるいはイタリア等で農家の方々の反発を招いておりますけども、我が国におきましては、しっかり、毎年毎年確実に環境農業をこれから進めてまいりたいというふうに思っております。
○舟山康江君 今大臣からお話しいただきましたとおり、今のは、農業が環境に与えている負荷をどう低減していくのかという、そういった観点だったかと思います。 ただ一方で、私、そもそもですね、そもそも農業ってそんなに環境に悪い産業なのか、まずここをしっかりと発信するべきではないかと思うんですね。その観点でいえば、例えば農業がその環境に貢献する部分ですとか、やはりこの一般の他の産業に比べて農業が環境に対してどういう役割を果たしているのか、そこをもっとしっかり発信するべきではないかと思いますけれども、その環境にとって農業のいい部分って何かないんでしょうかね。
○国務大臣(坂本哲志君) いい部分はいっぱいあると思います。ただ、非常に日本の農業にとりまして厳しい状況になったのは、あれはダボス会議でバイエルのCEOが水田のメタン等について発言した、そういうところから、農業のやはり自然に対する負荷、水田農業の負荷、こういったものがやっぱり話題になってきたというふうに思っております。 しかし、農業そのものにつきましては、これは多面的機能は十分持っておりますし、それから、何よりも国民の生活や経済を支えるものでありますし、さらには、地域のコミュニティー、こういったものをやはり支えていく、非常に大切なものであると考えております。 しかし一方で、やはり、燃料燃焼、それから家畜排せつ物、それから温室効果ガス、こういった、そして化学肥料、化学農薬の不適切な使用、こういったものがあって環境への影響が懸念をされているところでございますので、こういった環境負荷をいかにして今後減少させていくか、こういうような取組を農業の一環、振興の一環として進めていかなければいけないというふうに思っております。
○舟山康江君 負の部分にも注目するのは大変大事だと思いますし、その取組を私はやはりしっかり進めていかなきゃいけないと思います。 ただ、日本の農林水産分野の温室効果ガスの排出量というのは全体の四%、決して多くないわけですよ。だからいいんだじゃないですよ。減らしていく努力はそうなんですけれども、でも、やっぱり基本は、今大臣少しお話しいただきましたけれども、そもそも、やっぱり農業は自然の循環機能を使った非常に環境に親和的な産業であるということ、さっき徳永議員からもありましたけれども、水源涵養という大変重要な役割を果たしていること、いろんな保養の機能、まあ多面的機能と言われていますけれども、まずそこをしっかりと訴えた上で、しかし、というところで落ちていかないと、いかにも農業が環境に悪い影響を与えていることだけがどうも最近強調され過ぎているというところが、私、大変残念だなと思うんですよね。 もっと自信を持ってやっぱり農業のいいところを訴えて、それでも、やっぱりマイナスのところはちゃんと直していきましょう、もう少し削減の努力していきましょうという、そこではないのかなと思います。 メタンの排出量に関しましても、他国に比べて農業が排出する割合が多いのか、全体量として多いかどうか、これは全く違うと思うんですよ。そういったところを比べてみても、やはりまずは農業の環境貢献の部分をしっかり訴えた上でというところを是非強調いただきたいと思いますけれども、もう一度お願いします。
○国務大臣(坂本哲志君) まさにそういう方向で私たちは政策をつくり上げているというふうに考えております。 農業が持つ様々な機能、これをやはり強調した上で、一方の方で、やはりEUにいたしましても非常に環境に厳しいルール作りをしております。世界のルールというのがそういう方向に向かっていく傾向にもありますので、今後、輸出戦略等も考えれば、やはりみどりの産業、そして最終的には百万ヘクタールの有機農業の農地、こういったものをやっぱり確立することによりまして、やはり欧米に近づくような環境、ルールというものを私たちも作り上げていかなければいけないというふうに思っております。 今般の食料・農業・農村基本法の改正でも、食料供給が環境に負荷を与えている側面にも着目し、環境と調和の取れた食料システムの確立というものを柱として位置付けておりまして、農林水産省としては、引き続き、環境と調和の取れた持続的な食料システムの実現に向けて、関係者の理解と協議を得ながら、省一丸となって取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○舟山康江君 調和もいいと思います。ただ、やはり一方で、その負荷を何とかしたいというのであれば、やっぱり環境への貢献の部分も前段でしっかりと訴えた上で、やはりこの農業に従事する方々が、ある意味、自信と誇りを持って、でもここは直していこうと、そういった気持ちになれるようにお願いしたいと思います。 気になるのが、農水省の提示資料も何かマイナスのことばかり書いてあるんですよね。私も一回資料いただいて、ちょっとここプラスの部分を付け加えるべきではないかということで少し直してもらったところもありますけれども、是非そこは意識して、その環境の部分、まあ分かっている人はプラスもあるけどマイナスの部分をどうしていくかと思いますけれども、外に向けて発信するときに、やっぱりそのプラスの部分もしっかり発信をいただきたいということを改めてお願い申し上げたいと思います。 そして、そういった流れを踏まえて、さらに、今おっしゃったような環境負荷への取組という方向性、その中でみどりの食料システム戦略を推進するという方向が打ち出されていると思います。 ただ、このみどりの、みどり戦略ですね、基本計画の作成支援、体制支援、技術開発、調査事業、モデル地区選定、こういったことは大変重要ですけれども、私大変懸念しますのが、実施に当たって、個々の農業者が、転換に当たっての一時的な支援はありますけれども、恒常的なその環境への取組に対する支援がちょっと見えにくいんじゃないかと思うんですよね。例えば、掛かり増し経費の支援といったその環境支払的なもの、こういったものが今日本でこれまでに比べてどこをどう手厚くしているのか、ちょっとこの予算書とかを見てみましても見えにくいような状況ですので、その辺りのその政策的な後押しを御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(川合豊彦君) お答えいたします。 予算面では、やはりみどりの食料システム法が施行された後、その前からですけど、みどりの交付金ということで、先ほど先生から御指摘いただいたような、その転換でありますとか優良事例の調査とか、あるいはいろいろなところを見に行って、肥料、農薬を低減している現場を見に行くとか、あるいは実証圃をつくるとか、まずそういう、見たことないという人もたくさんいますので、まずそれを分かっていただきたいというのが一つと、それから、学校給食への支援とか、そういったソフト面も含めて三十億円程度を措置しておるところなんですけど。 それ以外に、やはり肥料、農薬の低減を前提とした品種開発など行ってきませんでしたので、そういった品種開発でありますとか、あるいは散布技術でありますとか、それから堆肥を使って、肥料として使うと、そういったことも、やっているところはやっていたんですけど、これから大掛かりにやろうというときに、そういった実証事業なんかも含めて盛り込んでいるところでございます。
○舟山康江君 今おっしゃったことは、私、今申し上げましたし、それはやっていますよねと。 ただ、例えばですよ、EU、先ほどもいわゆる環境負荷低減のところでEUの事例が出ましたけれども、EUでは、ファーム・ツー・フォークの推進に向けて、共通農業政策、CAPによって政策的にしっかり後押ししているんですね。エコスキームとして、基礎的所得支持、掛かり増し経費や逸失所得の補填等の支援が準備されているんですよ。 そういったものは準備されていないんですかという、そういった質問です。
○政府参考人(川合豊彦君) EUの方は、作付けをしないとか作付けを制限すると、そういった形の環境政策が多いんですけど、我々の方は、これまでも本当に狭い面積でたくさん作っていかないといけませんので、持続可能性も確保しつつ生産性向上を上げるということで、環境負荷低減の取組に対する支援、これを新しく始めております。それから、環境直接支払による掛かり増し経費の支援というのも三十億円近くの予算で取り組んでいるところでございます。 やはり、肥料、農薬の低減につきましては、農家の方々が非常にその抵抗感もあるところありますので、まずは実証事業ということで分かっていただきまして、こうやってやればできるんだということをまず分かっていただくということが大切だと思っております。
○舟山康江君 是非、EUの政策、もう少し調べて、研究いただきたいと思います。EUも、作付けしないことに対する支援、今していません。やっぱり、きちっと活動している農家に対する支援として、その環境への貢献に対する支払とか、今申し上げましたような掛かり増し経費、逸失所得の補填、こういったことをエコスキームとしてのせているわけですよ。こういう仕組みをもっときちっと体系的に組むべきじゃないんですかという御提言です。 そういう中で、今、少し話が出ました環境保全型農業直接支払交付金、これとみどり戦略との関係はどうなっているんでしょうか。
○政府参考人(川合豊彦君) 環境の直接支払の方はかなり前から行っておりまして、これにつきましては、例えばマルチとか、あるいは除草とか、そういった掛かり増し経費を支援するという形であります。肥料、農薬の五割低減というのが前提となっていたりして、非常にハードルが高いものがあるというのも事実でございます。 一方で、みどりの戦略を打ち出して以降は、まずはなるべく環境負荷低減を行いつつ生産性向上も上げていただきたいということで、まずは事例をつくっていくということで、そういったみどりの交付金、あるいは事例調査、あるいは優良事例を見に行くと、そういったものを中心にやっております。 これから、環境直接支払につきましては、今行っているものにつきましてしっかり検証するということになっていますので、以上でございます。
○政府参考人(平形雄策君) 環境直接支払なんですけれども、減農薬、減化学肥料を行う取組に対して国それから都道府県等でやっているものなんですけど、その中でも特に有機農業については、環境直接支払、これが大きな原動力になっておりまして、みどりのシステム戦略の中でも、これ、目標達成するためにこれしっかり活用していくと。 今、来年度までになって、再来年度からまた次期の期間になっておりまして、第三者委員会で検証しながら再来年度に向けて考えていきたいというふうに考えています。
○舟山康江君 環境保全型農業直接支払もいいんですけれども、結局、みどり戦略と、どんと打ち出した割には、この元々あった直接支払が全然変わっていないんですよ。金額が大きくなっているわけでもない、中身が変わっているわけでもない。 やはり、これだけ大きな流れの中で、新しい方向性でしっかりと進めていきたいのであれば、こういった支援の仕組みですよね、もう一回再構築して、先ほど言ったような、例えばエコスキーム的な何か新しい制度、そして、クロスコンプライアンスと言っていますけれども、結局チェックシートで条件を掛けるだけで、じゃ、これをクリアしたら何か上乗せがあるのかといったら、そこもないわけですよ。 EUの事例ばかりで恐縮ですけれども、EUでは、併せてその環境支払の強化もしているというところ、こういったところをもっと根本的に制度を再構築していかないと、掛け声は立派ですけれども、何か事例をつくる、技術を支援する、何か計画作りを応援するだけでは余り進まないんじゃないかというところの中で、やっぱりこれは体系的にしっかりと組み直してやるべきではないかということなんですけれども、ここは大臣の御決意をお願いしたいと思います。
○国務大臣(坂本哲志君) EUと、EUの冷涼な気候風土の地域と、それからアジア・モンスーンの我が国では、かなり条件は違います。そういう中で、EUの方は、今言われましたような、あるいは局長の方からも伝えましたような、不耕作地、それから泥炭地、こういったところを保護することによって環境の直接支払というものを支払っております。 一方の方で、我が国の方は、これからみどりの食料戦略を令和九年に向けてしっかりと進めていかなければなりません。そのための仕組みづくりというのはできましたので、今後、様々な、それは掛かり増し経費みたいなのも出てくるかもしれませんけれども、我が国に合った環境農業、環境、そして、一方の方で我が国ができる直接支払が何であるかということを考えながら政策をつくってまいりたいというふうに思っております。
○舟山康江君 ありがとうございます。 もう大臣おっしゃるとおりだと思います。やっぱりEUと日本、気候風土も違う中で、やはりそのEUの主張に沿った形だけがいいのか、そこは違うと思いますし、また制度のつくり方も、学ぶべきところは学んでいただきたいと思いますが、そのまま当てはめるわけではない。そういう中で、やっぱりこのアジア・モンスーンの日本において何が、どういう政策構築がいいのか、是非検討いただきたいと思います。 その流れの中で、私、是非検討いただきたいのが、やっぱり生物多様性のための政策、これもEUとは違うと思います。今、CO2の、メタンとか、そういった温室効果ガスの排出削減に向けて中干しの延長ということが検討されておりますけれども、これが本当にトータルとしての環境負荷低減にいいのか。中干し、やっぱり水田においては生物多様性の維持保全というのが非常に大きな役割を果たしている中で、これを長くすればそこにいた生物がもしかしたら死んでしまうかもしれない、こういった総合的なことも考えてしっかりと、何か一方的に、世界の標準がこうだからではなくて、是非検討いただきたいと思います。これはお願いにとどめておきたいと思います。 その中で、改めて、これ、私も以前から質問をさせていただいていますけれども、やっぱりこの水田の役割、環境への貢献、生物多様性への貢献、こういったことも再評価いただきたいと思いますし、ちょっと今日は逆の面から質問したいと思います。 畑地化の推進、これはどうも、所信でも入っていますし、法律の条文にも入っていくということで、私もちょっとびっくりしているんですけれども。 汎用化と畑地化はちょっと違いますので、汎用化であれば、例えばさっきおっしゃられたブロックローテーションもできるし、いろんなリスクにも備えられますけれども、果たして、畑地化、確かに需要に応じた生産というところで、麦、大豆がまだまだ足りない、これも分かりますし、できるところはやってもいいと思います。ただ、この高温多湿で、非常に今特に気候変動が激しい、昨年みたいな猛暑の中で、果たしてリスクが大きくなる中で本当に畑地化大丈夫なのか、こういった側面も考えていかなきゃいけないと思うんですね。 去年、考えてみれば、確かに米も一部、新潟、秋田、山形もそうでしたけれども、高温障害で非常に品質の劣化が懸念されました。ただ、幸いにも作況で見るとそこそこ取れているんですよ。つまり、米ってやっぱり非常にこの気候変動リスクに強い、だからアジアの国々ではどこでも米を作っているということを考えたときに、逆に本当に畑地化、畑地化をしてこの日本の気候風土の中で大丈夫なのか。 雨が降らない、暑過ぎる、逆に洪水がある、そういったときにその生産変動が非常に大きくなるリスクがある、懸念がある中で、本当にこの中で実現可能なのかということも含めてこの畑地化の議論をするべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(平形雄策君) 舟山先生いつもおっしゃっていただいているとおり、水田、水が張れるという機能を持っておりますし、汎用化すれば麦、大豆のローテーションもできるというような、そういう意味でいうと非常に有効な生産装置だと思っておりますし、多面的な機能という意味でいうと洪水の防止機能等いろいろあると思います。 一方で、水田は、規模拡大するのが難しいということと、やはり維持をしていくのが大変労力が掛かるという、そういった点があると思います。 一方、この畑地の方なんですが、そういった意味でいうと、麦、大豆というふうに申しましたが、例えばソバですとか野菜ですとか、どうしても収穫期に湿気を嫌う作物にとってみると、やはり畑地化の方が管理が楽だという話もあるのも事実でございます。 それは日本各地いろいろあります。水がためやすいところと抜けやすいところありますので、その産地産地の中で、自分たちは、じゃ、どうやっていくんだということを考えていただいて、それを後押しできるというのがやっぱり国の政策なんじゃないかなというふうに思って、今こんなふうに進めているところでございます。
○舟山康江君 もうおっしゃるとおりで、だから、わざわざお金をたくさん付けて畑地化して、畑地化するのは簡単ですけれども、水田に戻すのは難しいですよ。基盤、要は土地改良事業でも、お金掛けて、時間掛けて、様々苦労をしてずっと水田を守ってきたわけじゃないですか。それを、本当に畑地化、畑地化で、どんどんとそういったことに安易にしていいのかということもしっかり考えていただいた上で施策に取り組んでいただかないと、本当に取り返しが付かないことになってしまうんじゃないのかなと思います。 今、とにかく五年に一度の水張り問題で、もう時間ですけれども、もう中山間地域からもう耕作放棄地が増えてしまうと。さっきちょっと話していましたけれども、もうあれですよね、もう農地が必要だと言いながら、もうやれないと。だったらもう転用してもらった方が有り難いぐらいの話になっちゃっているわけですよ。 そういったその条件の悪いところでもしっかりと農地が維持できる、経営が成り立つということもしっかり考えていただきたいと思いますので、今後またこういった質問もさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○委員長(滝波宏文君) 午後一時十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時八分休憩 ─────・───── 午後一時十分開会
○委員長(滝波宏文君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、令和六年度総予算の委嘱審査を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 午前中までの議論の中でも環境と農業のような話がされまして、何か続きのような話になりますけれども、国連家族農業十年とアグロエコロジーについてお聞きします。 国連は、二〇一七年の総会で、二〇一九年から二〇二八年を国連家族農業の十年とする決議を採択をしました。今年、折り返し地点になるわけです。 決議では、家族農業はSDGsに貢献する主要な主体と位置付けて、全ての国家に対して、家族農業に関する公共政策を策定し、改善し、そして実施し、並びに他の国家と家族農業の経験と良い慣行を共有することを奨励するとか、政府及び国際的な、また地域的な機構、市民社会、民間部門及び学界を含むその他の関連する利害関係者に対し、適切な場合には、自発的拠出金を通じて家族農業十年の実施を積極的に支援することを招請するというふうにしています。 農林水産省はこの国連決議を受けてどう具体化をしたのかということについて、大臣、お答えをお願いします。
○国務大臣(坂本哲志君) 二〇一七年の国連によって決議されました家族農業の十年を受けまして、二〇二〇年三月に閣議決定をした食料・農業・農村基本計画におきまして、経営規模の大小や家族、法人などの経営形態を問わず、農業で生計を立てる担い手を幅広く育成、支援すること、それから、家族経営が地域社会の維持に重要な役割を果たしている実態に鑑み、生産基盤の強化などに取り組むことを明確に位置付け、そうした施策を講じているところでございます。 また、国連の家族農業の十年の周知、これは、国連でうたわれておりますのは各国の、ですから、日本の家族農業の経験を他国と共有するというような文言になっておりますが、その周知を図るために、趣旨や国際的な取組等に関する情報を農林水産省のホームページに掲載をしております。それから、国際シンポジウムを開催をしております。テーマとして、家族経営に関するシンポジウム、三年間連続でやっております。その中で、家族農業の果たす役割等への理解を促進するために、全ての国に、世界にオンラインで発信しているところでございます。 我が国の家族農業経営は農業経営体の九六%を占める重要な存在というふうに認識しておりまして、引き続き支援をしてまいりたいと思っております。
○紙智子君 まあ幅広くということですとか、それから生産基盤の強化ということも含まっていると思うんですけれども、多様な担い手を支援するということだと思うんです。 農林業センサスでは、二〇二〇年の農家戸数が二百十五万五千戸、販売農家が百三十三万戸、自給的農家は八十二万五千戸なんですけれども、この自給的農家も農業生産を担う重要な担い手として位置付けているのでしょうか。
○政府参考人(村井正親君) お答えいたします。 自給的農家は、農林業センサスにおきましては、経営耕地面積が三十アール未満かつ農産物販売金額が年間五十万円未満の農家と定義をされております。二〇二〇年時点で、約七十二万戸、約十三万ヘクタールとなっていると承知をしております。こうした自給的農家の方々は、農業で生計を立てる担い手ではないものの、農地の保全管理や集落機能の維持などの面で重要な役割を果たしていただいていると認識をしております。 このため、今般提出をいたしました食料・農業・農村基本法の一部を改正する法律案におきましては、担い手である効率的かつ安定的な農業経営の育成確保を引き続き図りつつ、担い手とともに地域の農業生産活動を行う多様な農業者を位置付けたところであり、それぞれの役割に応じた支援を行い、農業生産の基盤である農地の確保を図ってまいりたいと考えております。
○紙智子君 担い手とはだから区別されることになるのかなと今のを聞いていると思う。 ただ、小規模であっても、やっぱり地域の中で構成メンバーとして役割を持ってやられているとは思うんですけれども、そうすると、この自給的農家への支援策なり予算というのはどうなっているんでしょうか。
○政府参考人(村井正親君) お答えいたします。 自給的農家の方々は、農業で生計を立てる担い手ではないものの、農地の保全管理や集落機能の維持などの面で重要な役割を果たしていると認識をしております。先ほど答弁をさせていただいたとおりでございますけれども、このような農村社会において果たしていただいている役割を踏まえて、多面的機能支払や中山間地域等直接支払などによる水路の泥上げ等、地域の共同活動への支援などを行って、農業生産活動が行われることを通じて農地の確保を図っていただいていると、そういったことについての我々支援をさせていただいておるということでございます。
○紙智子君 多様な担い手が農業や食料を支えているということに対して異論はないんだと思うんですよね、多くの人たちは。 それで、規模拡大や生産コストを追求する生産者もいらっしゃれば、規模の大小を問わず現状維持でいきたいという人も、生産者もいらっしゃると思うんですね。最近よく言われる半農半Xとか、兼業農家も地域を支えているし、食料生産の重要な担い手なんだろうと思うんですよね。 この兼業農家の方から話を聞きますと、米価が二万円程度あった一九九〇年代というのは農業生産にも前向きに取り組んでいたけれども、米価が低迷するにつれて農業は赤字になってしまうので、生産から撤退した方が増えているということも言われているわけです。兼業農家の農地を引き受ける担い手がいればいいんですけれども、ちょっとさっきも話出ていましたけれどもね、いない場合は、これはいろいろ、受け手になってほしいと言っても受けられないという場合も出てきますと、これは耕作放棄地になってしまうというふうに思うんですね。 現状維持でもとにかく、現状を維持すること自体もすごく大変なことなんだけれども、現状維持をしたい生産者がやっぱり赤字を出さないで生産活動を続けるための政策や予算というのはあるんでしょうか。
○政府参考人(村井正親君) お答え申し上げます。 農林水産省では、経営規模の大小や家族、法人を問わず、農業で生計を立てている農業者である担い手と農業以外で生計を立てる多様な農業者では農業において果たしている役割は異なるものと考えております。 こういった観点から、今委員からの御指摘ありました担い手以外の現状維持をしたい農家の大宗、これらの農家の方々は農業収入以外で生計を立てておられる方々と我々認識をしておりますので、そういった方々の農業収入に直接着目をした支援は行っていないという状況でございます。 ただ、先ほども答弁をさせていただきましたけれども、これらの多様な農業者の皆さんも農地の保全管理あるいは集落機能の維持などの役割を果たしていただいているということで、代表的な政策で申しますと多面的機能支払等などが挙げられますけれども、そういった支援策で我々支えているという状況でございます。
○紙智子君 割と、私も北海道に戻って生産者の方とお話しするときに、結構、いや、もう拡大しようというふうに、もうこれ以上無理だというふうに言われて、現状維持ということだけでも駄目なのかというふうな話もよくされるんですよ。やっぱり、非常に大事な役割を果たして地域担っているというふうに思いますから、やっぱりそういう人たちにとっても励みになることというのは必要なんじゃないのかなと、いろんなその支援の対象から外すというふうにしない方がいいんじゃないのかなというふうに思うわけです。 それで、農業基本法の議論と併せて、やっぱり国連家族農業の十年の折り返し点ということでもありますから、是非この議論ってもっとやっていく必要があるんじゃないかなというふうに思っています。 それからもう一つ、アグロエコロジーについてなんですね。 それで、日本農業新聞がアグロエコロジー元年という論説を書いています。それから、農民運動全国連合会、農民連が、アグロエコロジー宣言というのを出しています。こういうふうな動きが広まっているのはなぜだと思いますか。大臣にお聞きします。
○国務大臣(坂本哲志君) やっぱり、生態系を大切にしなければならない、その中で、生態系の中で農業というものがどういう在り方であるべきなのかというものを考えながら、このアグロエコロジーというのを、的な農業というのをやられているんだろうというふうに思います。
○紙智子君 その農業新聞の論説のところで書いてあるのを見て、環境配慮、農業の本流にというふうに見出しが立っています。それで、持続可能な農業とは何かと、本質の議論を深めてほしいと、欧州などを中心に持続可能な農業について科学的に研究、実践してきたアグロエコロジーという概念を参考にしたい。いろいろこの世界における流れというのが書いてあるんですけれども、結局、その食料生産が化学農薬や肥料の登場で大幅な拡大を遂げて、商業的なモノカルチャー農業に発展したと。そういう中で、限られた資源の収奪や生態系の破壊に危機感を抱いて、世界各地で持続可能な農業の必要性を訴える機運が高まってきたと。それが一九二〇年、三〇年代に生まれた農学と生態学を掛け合わせたアグロエコロジーということだから、かなり昔からそういう意味ではそういうことが議論をされてきたんだなというふうに思うんですね。 それで、やっぱり、生態系を脅かさずに健全で、経済的にも実行可能で、社会的に公平であるという三つの柱があるんだと。だから、持続性ということでいえば、そこのところが保障されなきゃいけないということが書かれていて、なるほどなと思ったんですね。 それで、その文書の中で、農水省が二〇一四年、環境保全型農業センスアップ戦略研究会というのを設置したと。その副題には、アグロエコロジーな社会をデザインするというのが付いていたんだけれども、当時の研究会メンバーは、アグロエコロジーとは何か、本格的な議論は全くなかったと振り返ると書いてあるんですけれども、その点について、そのアグロエコロジーと書いたのには理由があったのではないのかなというふうに思うんですけど、この点いかがでしょうか。
○政府参考人(平形雄策君) 農林水産省は、平成二十六年に、環境保全型農業センスアップ戦略研究会を開催しております。その副題につきましては、委員おっしゃるとおり、アグロエコロジーな社会をデザインするというふうになっております。 当時、FAO等でアグロエコロジーという言葉が使われまして、これで国際シンポジウムが開催されるなどの動きがございました。ただ、この研究会の中で、この副題、アグロエコロジーな社会をデザインするというふうになぜ付いたかということについては、この選定理由についての記録が実は残っておりませんので、我々もちょっと分からないところでございます。 ただ、その当時のこの環境保全型農業センスアップ戦略研究会の資料を見ますと、当時、何かフランスで進められていましたアグロエコロジープロジェクトというものもございまして、これは経済性と環境性能を両立させる生産モデルへの転換とされておりまして、この研究会というのは同じ概念としてこれを用いているというふうに資料で書いてあったので、多分そこら辺を意識されているんじゃないかというふうに思います。
○紙智子君 このアグロエコロジーを進める予算というのはあるんでしょうか。
○政府参考人(川合豊彦君) お答えいたします。 アグロエコロジーにつきましては、世界的に統一的な定義はないと承知しておりまして、農林水産省においてアグロエコロジーの推進を目的とした予算というのはございません。 一方で、当省では、持続的な食料システムの構築に向けまして、令和三年五月にみどりの食料システム戦略を策定し、令和六年度予算においてもみどりの食料システム戦略推進交付金を計上しまして、化学肥料、化学農薬の低減や有機農業に取り組む産地の創出などを進めていくこととしております。
○紙智子君 アグロエコロジーの定義がないというのと、それから予算も、だから特にそれで付いているわけではないということですよね。 それで、今度の食料・農業・農村政策審議会の検証部会の中でいろいろ議論されているというんだけれど、その中にはこの問題というのは議論の中にあるんでしょうか。
○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。 令和五年一月十三日に開催されました第七回基本法検証部会におきまして、アグロエコロジーという用語は直接は使っておりませんけれども、これに通ずる持続可能な農業の確立をテーマにいたしました。 この中で、農業も生態系の一部であり、食料供給、これ自体も生態系の持つサービスの一つではあるわけですけれども、これとその他の生態系サービスとの調和を図り、全体としての生態系サービスを最大限に発揮できるようにする必要があること、二つ目としては、農業生産活動のもたらす地球環境問題リスクの認識が進む中、農業分野においても脱炭素化、メタン排出削減、生物多様性保全などの取組を進める必要があること、また、フードチェーン全体で持続可能性に向けた取組が必要であり、人権配慮、アニマルウエルフェアなどの社会的な側面にも留意する必要があることなど、内容的にはかなり近い議論が行われたところでございます。 これらを踏まえまして、答申においては、環境負荷低減を行う農業を主流化すること、環境と調和の取れた食料システムの確立を進めることといった基本法の見直しの提言が行われまして、改正法案においてもこれらの内容が反映されているところでございます。
○紙智子君 内容的には、そういう意味では、そこで言われている趣旨のことが大分折り重なって入っているんだよということだったと思うんですよね。 世界的に見ると、SDGs、持続可能な農業の議論がされてきているわけですけれども、そして、農業新聞では、国連の家族農業十年の取組でも、二〇一八年、小農の権利宣言とかですね、それからアグロエコロジーへの転換ということを強調して報道されていると思うんです。それから、国連貿易開発機構は二〇一三年の報告書で、地球規模の気候変動に対応するために大規模で企業的な農業から小規模農業によるアグロエコロジーへの、早急に転換するよう求めたということも言われています。 定義はないということなんだけれども、一方では、こういう、今、アグロエコロジーを求める要望とか声が結構出されていて、院内集会でもそういうことも紹介されていたりします。 私がちょっと聞いている、農民連というところがこういう宣言も出しているんですけれども、その中に書いてあるんですが、アグロエコロジーは、人も地域の生態系の中の一つの生き物として暮らし、生態系の力を借りて農畜産業をすることで、命の連鎖としていただく食べ物、この意義を認識をし、環境を破壊せずに、人としての持続性、永続性を確保することが本来の目的なんだというふうに言われていますから、共感する人というか、そういうことが大事だと思っている人、今日たくさんおられると思うんですね。 そういうやっぱり関係者の皆さんとも広く意見交換しながら、是非このアグロエコロジーの問題も政策に位置付けて、具体化してはいかがかなというふうに思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂本哲志君) アグロエコロジーにつきましては、先ほどから言っておりますように、世界的に統一的な定義はないということを、ないという、承知をしておりまして、そのために、みどりの食料システム戦略には記載をしていません。 ただ、みどりの食料システム戦略は、気候変動に伴う農産物の品質低下や災害の激甚化等に加え、様々な産業でSDGsや環境への対応が重要視されていることなどを背景に、家族経営等の生産者の方々も含む幅広い関係者の御意見も伺いながら策定したものであります。同戦略に基づきまして、それぞれの地域の気候風土に応じた環境負荷の低減の取組を進めているところでありますし、これからも進めてまいりたいというふうに思っております。 引き続き、環境と調和の取れた持続的な食料システムの実現に向け、関係者の理解と協働を得ながら、農林水産省一丸となって取り組んでまいりたいと考えております。
○紙智子君 ちょっと言葉が難しいからなかなか取っ付きづらいというのもあるんだと思うんですけれども、言わんとしている中身は今大臣言われたこととも重なる中身で、非常に大事な視点だというふうに思います。 今年は農業、食料、農村基本計画、あっ、基本法ですね、見直そうということでもありますから、そういう意味では、世界で進んでいる家族農業やこうしたアグロエコロジーの議論も必要だというふうに思いますので、そのことを改めて強調しながら、質問とさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○須藤元気君 こんにちは。須藤元気です。 さて、昨日培養肉についてお伺いしましたが、残りの部分を質問させていただきます。 海外では、培養肉の販売承認の動きがある一方で、販売や製造を禁止する法令を策定する動きも見られています。 イタリアでは、昨年十二月、培養肉の製造、販売の禁止及び植物肉の製造、販売において、肉を想起させる呼び方の使用を禁止する法律が制定されました。この背景には、イタリアの食文化や伝統を保護する願いがあるとのことです。 また、アメリカのフロリダ州でも、現在、培養肉の製造、販売を禁止する州法が議会を通るなど、制定に向けた動きが進んでおります。現時点では消費者の安全性が担保されていないとの懸念があるためとのことです。ほかの州でも同様の州法を制定しようとする活動が見られております。 やはり、この長い食の伝統や文化があるからこそ、イタリアンであったり、フレンチ、中華などがあると思います。我が国の和食もそういった長い歴史と伝統があるからこそ世界無形文化遺産に登録されたんではないでしょうか。この食の伝統や文化って大事だなと私自身も最近感じました。 私は元気な魚屋さんという居酒屋をやっている、やっていたんですが、昨年末友人に譲りました、店を。実家の江東区で磯幸という居酒屋をおやじがやっているんですが、実は昨年母が他界しまして、うちのおやじをちょっとサポートしようということで、店を継ぐというか、二代目としてちょっと実家に戻っております。 せっかく二代目になるんでちょっと新しいメニューを作りたいなというふうに、昔のメニュー、昔というか店のメニューをずっと眺めて気付いたんです。うちの実家、五十年近くやっているんですが、メニューの内容がほとんど変わっていないんですね。ですから、何か無理して新しいものを入れるよりかは、この自分の実家の、まあたかが五十年かもしれないんですけど、やはり伝統を守っていった方がいいなということで、新しいおつまみというよりかは、まあ唯一作ったのが元気ハイボールっていうやつなんですが、ちょっと、ハイボールなんですけど、ちょっと爽やかでとてもおいしいんで、是非よかったら来ていただければと思います。 そんな食の伝統を守るイタリアなどにおける培養肉の禁止や表示を求める州法など、諸外国における培養肉に関する規制の動きに対して、政府として、どのような分析、評価をされているのか、お伺いします。
○政府参考人(宮浦浩司君) お答えいたします。 まず、細胞性食品に関する規制の動向でございますが、議員から御指摘ございましたとおり、イタリアでは二〇二三年の十二月に、細胞性の食品、それから餌、飼料の生産、販売を禁止いたしまして、植物性たんぱく質を含む加工製品を肉と呼ぶことを禁止する法律が発布されてございます。 また、アメリカのフロリダ州でも、二〇二四年の二月に州議会におきまして、細胞性食品の販売を刑事罰の対象とする法案が可決されてございます。同様の法案が、現在は、アラバマ州、アリゾナ州、ケンタッキー州、テネシー州でも提出されているというふうに承知をいたしてございます。 また、これをどういうふうに分析、評価しているか、どう見ているかということでありますが、日本国におきましては、現時点で、国内で安全性に関する科学的知見の収集を行っているところでございます。生産技術も現時点では確立していないといった課題がございますので、まずはこの課題解決、それから、その上で、これらの諸外国の動きについて注視しながら、関係省庁と連携して対応してまいりたいと考えているところでございます。
○須藤元気君 日本は、世界に誇る和牛があり、和牛の遺伝資源を保護する法律も作られました。豚も鳥肉も、多くの熱心な畜産農家や事業者によって長年にわたって品種改良が重ねられてきております。培養肉の法的な位置付けや規制がない状態で開発研究、製造、流通、販売を進めることは、日本の知的財産を損ない、畜産業、食の文化を失うことにつながるのではないかと非常に大きな危機感を抱いております。日本の食文化が失われることのないよう、また既存の畜産、食肉産業の発展と両立することが求められています。 先ほど申し上げたように、イタリアやアメリカ、この培養肉などの代替肉を肉と表示することを禁止し、既存の畜産、食肉産業の付加価値を向上させる方策が講じられています。培養肉を肉と表示することを禁止する、禁ずることも含め、既存の畜産、食肉産業の発展と両立させる観点から、培養肉の取扱いに対する坂本大臣の見解と今後の方針についてお伺いします。
○国務大臣(坂本哲志君) 細胞性食品につきましては、今審議官の方から答弁いたしましたように、イタリアやフロリダを中心とするアメリカの各州では規制の動きがあります。一方で、シンガポール、それからイスラエル、こちらは承認をする傾向にあります。様々な動向が入り交じった状態であるというふうに認識をいたしております。 そういう中、国内では、現時点で安全性に関する科学的知見の収集を行っているところであります。生産技術も改良の途上であるほか、消費者に適正な選択の機会を提供する表示の在り方も検討課題とされているところであります。このため、この安全性が確認されることが大前提であります。厚生労働省、消費者庁等の関係省庁と連携をしまして課題に対処してまいりたいというふうに思っております。 なお、我が国の農業や畜産業は引き続き主要な産業であります。細胞性食品の動向にかかわらず、農業、畜産業の位置付けや健全な発展につきましては従来と変わらず取り組んでまいります。
○須藤元気君 大臣、ありがとうございます。 昨今のテクノロジーのこの加速化は想像を超えているものがあります。近い将来、何か鉄板焼きに行ってメニュー見たら、何か松阪牛(培養肉)みたいなことが書いてある可能性もあるわけです。決して私はそういうものを望んでいないんですが、しっかりとこの対策なりこの方針を定めていただきたいと思います。 そして、このゲノム編集についても同じことが言えると思います。 二〇二二年三月の農林水産委員会で、ゲノム編集による動物の改良とアニマルウエルフェアの問題について質疑を行いました。その際、アニマルウエルフェアの観点からレビューを行っているのか伺ったところ、確認はしていないとの説明をいただいております。 当時、ゲノム編集技術で改良されたマダイとフグが実用化されていましたが、昨年の十一月には高成長のヒラメについて届出が行われています。また、これまでは魚類が先行していましたが、鶏についても研究が進んでいるようで、昨年末にはアレルギーを低減した卵について数年後の商品化に向けて臨床試験を行うと報じられています。 今後、ゲノム編集技術で改良された動物が開発され、商品化されるケースが増えることが想定されます。ここで心配になるのが、人間にとって都合のいいように動物が改良される一方、動物が生きていく上で必要な機能が損なわれるようなことはないのでしょうか。 そこで、改めて伺いたいと思いますが、ゲノム編集技術による動物の改良について、アニマルウエルフェアの観点による評価を行うべきではないでしょうか。政府の方針を伺います。
○政府参考人(渡邉洋一君) お答えをいたします。 ゲノム編集による家畜改良にせよ、伝統的な手法による家畜改良にせよ、その結果として家畜が苦しむようなこと、このアニマルウエルフェアの観点から家畜が苦しむようなこととなれば、例えば、その飼料や水を適切に摂取できない状況につながるというようなことがある、つながりまして、畜産物の生産性や品質に悪影響が生じることとなるので、そのような改良は行わないよう努力がされるものと考えてございます。
○須藤元気君 努力されるということですけれども、是非アニマルウエルフェアの観点からも考えていただければと思っております。 ゲノム編集技術を利用して得られた農林水産物・食品については、外来遺伝子等が残っていないことを理由として安全性審査を、対象になっておりません。その代わりとして、届出制度が令和元年から運用されておりますが、この届出は義務ではなく、あくまで開発企業の任意です。 今、オーガニック食品を購入する方々から心配している声を聞きます。私もオーガニック食品を買っているんですけれども、それは、このゲノム編集技術によって病害虫に強い農産物が開発され、化学農薬に頼らずに生産されたオーガニックとうたっているものがオーガニック食品の中に紛れるのではないかという声です。 政府も有機農業を推進する方向へとかじを切り、全国各地でオーガニックビレッジが宣言なされるなど、これからもっと有機農業を盛り上げていかなければいけないときです。是非、ゲノム編集技術を用いたものと、そうでない真のオーガニックとを消費者が区別して選択できるようにするべきではないでしょうか。 そこで、伺います。 消費者庁は、食品表示基準QアンドAの別添、ゲノム編集技術応用食品に関する事項におきまして、新たな知見等が得られた場合には、表示の義務付けも視野に入れつつ、必要に応じて取扱いの見直しを検討いたしますと明記しております。この方針の表明から四年が経過しましたが、どのような新たな知見が得られているのでしょうか。消費者の声に応えて、一日も早くゲノム表示の義務付けを実現していただきたいと思いますが、現状と今後の方針について伺います。
○政府参考人(依田学君) お答え申し上げます。 まず、流通実態についての現状認識でございます。 国内において、遺伝子組換え食品に該当しない、つまり食品の安全性審査の対象とならないゲノム編集技術応用食品として厚生労働省に届出されているものは現在五種類ほどあるというふうに認識しておりますが、このうち実際に市場に流通しているものは、GABAの含有量を高めたトマト、可食部である筋肉量を増やしたマダイ、そして早く成長するトラフグの三種類と認識してございます。 これら既に流通している食品につきましては、食品表示基準による遺伝子組換え表示制度の対象にはないものの、関係事業者におかれましては、商品を販売する際に、ゲノム編集技術を利用した旨、消費者に対する情報提供に自発的に取り組んでいるというふうに認識してございます。 また、諸外国の表示制度の動向についてでございますけれども、遺伝子組換え食品に該当しないゲノム編集技術応用食品について、ゲノム編集技術応用食品である旨の表示を求める制度を実際に運用している国あるいは地域は現時点でないというふうに認識してございます。 消費者庁としましては、引き続き、ゲノム編集技術を利用した食品の流通実態あるいは諸外国の表示制度の動向などを注視しながら、新たな知見等が得られた場合には必要に応じて表示の在り方についても検討してまいりたいと、そう考えております。
○須藤元気君 ありがとうございます。 生産者が自発的ではなく、何かやっぱり義務付けにした方がいいのかなと。僕もちょっと、これ詳しいことは正直分からないんですけど、やっぱり何か買うときに、やっぱりはっきりとこうやって書いてあることって何か大事なのかなというふうに考えております。 続きまして、採卵鶏の雄と雌の鑑別法の開発状況についてお伺いいたします。 以前、農林水産委員会において、採卵鶏の雄のひなを殺処分する慣行について、ヨーロッパの国々で殺処分を禁止する動きがあることを踏まえ、日本においても雄のひなを殺処分する慣行をなくすための取組について質疑を行いました。同じ雄として、生まれてすぐに殺処分はちょっと余りにもふびんに思います。農水省から、ヨーロッパでは採卵鶏の雄のひなを直ちに殺処分する慣行をなくすための取組の説明がありました。その上で、日本国内での動向について、農研機構や京都大学において研究が行われているとのことです。 まず、卵と肉の兼用種を利用する方法や採卵鶏の雄のひなをそのまま肥育する方法について日本国内での取組や研究の事例がないということは、様々な課題があるのかなと考えていますが、どのように捉えているのか、お伺いします。
○政府参考人(渡邉洋一君) お答えをいたします。 採卵鶏の雄のひなを直ちに殺処分しないために検討されている手法には、委員御指摘のとおり、卵肉兼用種の利用ですとか、あるいはその採卵鶏の雄のひなを肥育する方法が考えられますが、卵肉兼用種の利用につきましては、専用品種に比べて生産性や品質面がどうしても劣るということ、また、採卵鶏の雄のひなを肥育する方法につきましては、肥育をしても飼料効率が悪いということなど、ヨーロッパを中心に研究開発が進められているものの、広く商業利用が行われることにはならないものと考えてございます。
○須藤元気君 まあ効率ということなんですけれども、この卵の状態で雄雌のこの鑑別の技術開発成功すれば、雄ひなの七十億羽殺処分という大きな課題の解決になると思います。経済的、エネルギー的問題の解決のみならず、動物愛護、倫理に配慮した技術創出を期待しております。 アニマルウエルフェアの向上を図る上で、本研究について早期に成果が得られることが期待されますが、農研機構における研究は実用化の見通しが見えてきているのか、現在の状況について御説明いただけたらお願いします。
○政府参考人(川合豊彦君) お答えいたします。 卵内雌雄鑑別技術につきましては、農研機構では、ふ卵開始後七日目以内において、特定の光の波長を照射した鶏卵から放出される光のスペクトル、可視光などで得られた卵内画像を学習させたAIによりまして、雌雄を判別する技術開発を行っております。 これらの技術につきましては、現在、特許出願中でございまして、実用化に向けて研究を進めていると考えております。
○須藤元気君 ありがとうございます。是非、実用化できるように期待しております。 ドイツでは、二〇二二年一月に雄ひなの殺処分が禁止されました。卵の雌雄鑑別法について、前回の質疑で、ドイツのライプチヒ大学が開発した方法を紹介しましたが、そのほかにも、世界で研究が進められ商用化されている技術があると聞いております。 現在、世界で実際に使われている鶏卵の雌雄鑑別法について把握しているものがあれば教えてください。
○政府参考人(渡邉洋一君) お答えをいたします。 世界の雌雄鑑別法についてのお尋ねでございますが、世界的にも、初生ひなの段階で肛門を見る肛門鑑別法、あるいは羽毛を比べる羽毛鑑別法により鑑別することが一般的であると承知をしてございます。 一方、ドイツやオランダなどのヨーロッパの一部の国におきましては、卵内、卵の中の尿膜腔液を採取をして抗体や代謝産物などを調べる手法もございますし、また、卵に光を透過させることによって卵を傷つけることなく胚を調べる手法などがございます。 これらの手法によって、ふ卵中の雌雄鑑別を行っている実例もあると承知をしてございます。
○須藤元気君 ありがとうございます。 この今説明いただいたように、海外には既に実用されている技術があり、また、国内でも研究が進められていると先ほど答弁いただきました。我が国においても、アニマルウエルフェアの向上を目指して、今説明いただいた卵内鑑別技術を積極的に導入していくべきだと考えます。 大臣の見解をお聞かせください。
○国務大臣(坂本哲志君) ドイツ等海外におきまして、卵の段階での雌雄鑑別技術を使用している実例はありますが、検査コストが高い、それから鑑別に時間を要する等の課題もあり、広く生産現場に受け入れられる段階にはないというふうに承知しております。 農林水産省といたしましては、家畜のストレスや疾病を減らし、家畜本来の能力を発揮させる取組であるアニマルウエルフェアの推進は重要な課題であるというふうに考えています。 このため、引き続き、海外における雌雄鑑別技術について情報収集を行います。同時に、国内における研究開発を支援してまいりたいと思っております。
○須藤元気君 大臣、ありがとうございます。是非、この人間だけでなく動物にも優しい社会をつくっていきたいと考えていますので、是非よろしくお願いします。 以上になります。
○寺田静君 寺田と申します。本日もよろしくお願いいたします。 私も、昨日の質疑の関連でお伺いをしていきたいと思います。 昨日、大臣に、二十年、三十年先のこの農村の姿というところをお伺いをいたしました。また、午前中の質疑では、佐藤委員の方からも農村人口は一定程度維持を図る必要があるという御発言もあったと思います。本日の予算の御説明の中では、農村の振興のためとして農泊などの農山漁村発イノベーションの取組、農山RMOなどが挙げられており、また、昨日の御答弁の中には関係人口という言葉もあったと思います。 ただ、こうした関係人口とされる方たちに、昨日お話を申し上げたような緩衝地帯の維持というようなところを担ってもらえるのかというところ、それは理想ではありますけれども、それもまた都市部から距離のあるところはやはり難しいのではないかなというような思いもあります。 私に、地方を歩けと、地方同士の競争なんだと教えてくれた方は、自分のところは自然がいっぱいあって山も川もあるなんて言うけれども、そんなもの大抵の田舎にはあると、そこでなければいけないというものはそう多くはないんだと、そうなれば、どうしたって地方対地方の競争になるんだと。この地方同士の競争ということになれば、やはりこのアクセスのいいところが有利なんだろうというふうに私自身は思います。 私の友人でも、東京をベースとして週末は農業や狩猟など、趣味の延長線上で田舎暮らしを楽しむ友人たちもおりますけれども、やはり千葉や長野なんですね。東京から一、二時間でアクセスができるところに限られているというふうに思っております。 ここで、昨日の関連ですので、大臣に一問お伺いしたいと思いますけれども、この東京から遠いところの関係人口、これうまく増えていくものなんでしょうか。
○国務大臣(坂本哲志君) コロナが蔓延しましたときに、ワーケーションあるいは移住、こういったものが増えてまいりました。コロナが収束しますとそれが少し落ち着いたようでありますけれども、私自身は、地方創生担当大臣もやらせていただいて、やはり地方の良さ、そして地方に住んでいる人のやはり心の温かさ、そういったものもやはり考えると、東京以外の遠隔地でも、しっかりそれは地域づくりできる、そして農業も振興できるというふうに思っております。 沖縄が実際人口が増えております。様々なそれぞれの住みたい地域の条件がありますけれども、最大限にそれを生かして、そして知恵を絞っていくこと、これそのものが、そういう努力をすることがやはり地域社会の、農村社会の切磋琢磨と発展につながるというふうに思っております。
○寺田静君 ありがとうございます。 今挙げていただいた沖縄ですとか北海道は、やっぱり特色があって魅力的だなというふうに私も思うんですね。ただ一方で、この本州のいろんな地方ってどういうふうにしていったらいいのかなと思うところですけれども。 私の友人にも農泊などをやっている方もあります。もちろんそれを更に広げていくというところ大事だとは思いますし、予算が更に付くというところは有り難いという思いもありますけれども、この同世代の友人からはこのように言われました。裏金が実はもう許せないというところで久しぶりにメッセージをくれたんですけれども、そのなぜ許せないかというくだりのところで、自身の状況がこういうふうにつづられていました。私など、一個百三十円、経費を引いて手元に五十円、平均五十円になるくらいしか残らないこのホウレンソウを売ったり、いつ来るか分からない宿泊客を待っていたりと、自営業なので国民年金だけだから生活保護よりももらえない状況なので、物すごく将来への不安を抱えていますと、休みなく動いてこの状況って何なんだと確定申告書類を作りながら思うというふうに書かれていました。 この彼女のところにお邪魔をすると、お店で買うものは豆腐とちょっとのお肉ぐらいで、あとは御家族でやっている畑で取れたもので七、八種類の心尽くしのお総菜が並び、また色とりどりの漬物も並べられています。もちろん全て彼女と彼女のお母さんの手作りで、テーブルには庭の花も飾られていて、本当にこういう丁寧な暮らしがしたいなと私自身もいつも憧れるようなぜいたくな食卓なんです。家の近くにあれば通ってしまうぐらいのすてきな食堂ではあるんですけれども、ただ、かなり山奥にあって、冬は雪が深くてお客さんはなかなかやってこないということもあって、やはりこの厳しいシーズンにはこうやって追い詰められるような気持ちにもなるんだろうなというふうに思いました。 この関係人口を増やしていくというところ、農村を応援するということであれば、こうした一番厳しい状態のところで踏ん張っているところにも是非目を向けて、様々な取組をお願いしたいというふうに思います。 大臣の所信の中には、生産者の減少、高齢化も進んでおり、将来にわたって持続可能で強固な食料供給基盤を構築することが急務であるとされて、また、基本法の見直しに当たっては、人口減少下における農業生産の維持発展と地域コミュニティーの維持の観点からも見直しが行われたというふうにされていました。この基盤とは、生産者、農地、農村などの地域コミュニティー、含まれているものというふうに思いますけれども、その農村が、しつこいようではありますけれども、少なくとも私の地元秋田ではもう限界を超えてきているというふうに思います。 昨日の山下委員の御質問にもあったかと思いますけれども、大規模消費地と遠い秋田も、この物流の時間またコストは自助努力をする際の大きな障壁となっています。 若手農家の方も、この転作をというふうに言われるけれども、野菜などは価格の変動が大きい上に、物流コストを考えると、とても秋田からでは見合わないと。米なら周囲に教えてくれる人もいるけれども、習える人も近くにいないと、ちょっとしたトラブルのときに頼れなくて病気も広がってしまう可能性もあって、こうした栽培方法の習得というところにも課題があると。新たに着手をするには余りにハードルが高いというふうに教えてくれました。 さて、こちらも昨日の関連で、自給率のことも一問お伺いしたいというふうに思います。 自給率を上げるには輸出なんだと、米など、日本が生産基盤も技術も優位性があるものをどんどん作って輸出をすれば自給率も上がるんだとおっしゃる方もあると思います。もちろん、それはそれで大いにやっていただきたいと思うところも、米どころの選出の者としてはありますけれども、また輸出を伸ばしていこうとするときに、ヒ素ですとか農薬ですとか、国内で基準がまだ定められていないものや海外と基準が違い過ぎるものなど、輸出の際に障壁にならないかというところも指摘としてあるというふうに思います。 また、ただ単にこの自給率といったときに、私自身もそうですけれども、素直に頭に浮かぶのは、自分たちが食べるものをどれだけ国内で作ることができているのかというところだろうと思います。このある意味本来的なというか、素直な意味での自給率のところも、国内でその需要があるのに供給が追い付いていないものの生産の基盤を強化をしていくんだということも、ほかの委員の方の御答弁などで理解をしたところであります。 この自給率、昨日もたくさんの方が質問をされていますけれども、この自給率について、年に一回しっかりと国会に報告をして審議をされるような仕組み、参考人を呼んで質疑が行われるような、畜産物価格などはそういうふうになっていると思いますけれども、そのような場が必要ではないかというふうに思いますけれども、もちろん国会のことは国会でということであるとは思いますけれども、農政を考えておられるこの大臣の所感として、いかがというふうに思われますでしょうか。
○国務大臣(坂本哲志君) 今回の食料・農業・農村基本法の改正案では、食料の自給率やその他の食料安全保障の確保に関する事項の目標を定め、その目標の達成状況を少なくとも毎年一回調査をし、その結果を公表するというふうにしておりまして、目標の達成状況を踏まえてPDCAサイクルを回す新たな仕組みを導入することとしております。 これまでも、食料自給率の達成状況や施策の効果など、食料自給率目標にまつわる事項については、白書辺りも出しましたし、それから度々国会で御論議をいただいています。どのような形態で審議されるか、まあ、これは、今委員言われましたように、国会の方でお決めいただくことになりますけれども、行政といたしましては、達成状況の調査、公表を通じて、しっかりと対外的な説明を行ってまいりたいというふうに思っております。
○寺田静君 ありがとうございます。 やはり、この年に一回公表をするという、調査をして公表するということですから、そしてPDCAサイクルを回していくということであれば、国会でも時期を決めて、この自給率に関して集中的に審議をするということは私は必要なんではないかというふうに思っております。 次に、食料へのアクセスの関連でお伺いをしていきたいと思います。 この予算の御説明の中では特に触れられておりませんでしたけれども、所信の中では、農林水産省の最も重要な使命は国民に食料を安定的に供給する食料安全保障の確保、ラストワンマイル配送に向けた取組、フードバンク等を通じた食料提供を円滑にする地域の体制づくり等を進めていくなどというふうにおっしゃっておられたと思います。 それでは、これを国民の方から捉えたらどうかというところ、大臣は、全ての国民は安定的に食料を確保できる権利があるというふうにお考えになりますでしょうか。
○国務大臣(坂本哲志君) 食料は人間の生命に、維持、欠くことのできないものであります。かつ、健康で充実した生活の基礎として重要なものであります。そのために、国民の皆様に安定的に食料を届けること、これは国の重要な責務であると考えております。
○寺田静君 ありがとうございます。 私も、人間はどこに生まれても尊厳を保てる程度の食料を確保する権利があるだろうというふうに思いますし、それを前提とするから、国としては、自分の国に住む人たちを飢えさせないというところはもう憲法などを超えた普遍的な義務であろうというふうに思います。 フードバンクや子供食堂というところ、この食料へのアクセスが困難な状態の人たちのためにあるものというふうに思いますけれども、こうした取組を通じて食料のアクセスを整えることは、食料の安全保障、ラストワンマイルという言葉に含まれていて、最終的なこの責任を農水省が背負っているというふうに捉えていいんでしょうか。
○国務大臣(坂本哲志君) 今回の食料・農業・農村基本法でも、これまでは一定の食料の量があればそれは国民の胃袋が満たされるんだというような考え方でございましたけれども、今回は、その量だけではなくて、一人一人にやはり届けること、アクセスをすること、このことを非常に重要なこととして明記をしているところであります。
○寺田静君 ありがとうございます。 この子供食堂、委員の方々も訪ねておられると思いますけれども、どこを訪ねてみても、課題はやはり困っている家庭の子供にどう来てもらうかというところだというふうに思います。食べられないならおいでなどと言われたら、やっぱり尊厳が傷つけられるから来ることができないと。だから、この地域食堂とかみんな食堂なんていう名前を付けて、誰が来てもいいと、けれども大人からはお金を取るよとか、どうしたら本当に必要としている子供に来てもらえるのかというところを現場の方々が様々工夫をしておられるというふうに思います。 この全国に増えてきた子供食堂ですけれども、それでもまだ遠くて小学生の足では通えないというところもあると思います。兵庫県明石市などは、小学校区一つに必ず、小学校区に対して一つ必ずつくるということを定めているというようなお話も伺ったことがあります。 また、私、十年ほど前に行ったアメリカの小学校を見せてもらったときには、ランチだけではなく朝御飯が無料で提供をされていました。もちろん、リンゴとかバナナとか、パンに牛乳とか簡単なものばかりではありましたけれども、全員が食べられるようになっていました。満足に食事が取れない子供が昼間までおなかをすかせて授業を受けるということがないようにということなんだと思いますけれども、でも、共働きで忙しい家庭や寝坊して朝御飯が食べられなかった子なども食べられるし、みんなにメリットがあって、やっていて悪いことは一つもないというふうに学校の方から説明を受けました。子供食堂に来てもらうのは大変でも、学校にはほとんどの子供が毎日通ってきていると。このアクセスということを考えたらこれ以上の方法はないんじゃないかなというふうに私はそのとき思いました。例えば秋田なら、おにぎりとリンゴぐらいならすぐにでも取り組めそうだなというふうに思います。 また、コロナ前から、長期休みに子供の体重が減るということも指摘をされてきています。学校給食が唯一のまともな食事であるという子供たちの存在があることに胸を痛めた方も多かっただろうというふうに思います。 フィンランドでは、長期休みは児童館に当たるところでランチを無料提供、毎日無料で出しているということでした。日本から移住した女性は、最初にそこに行こうとママ友に誘われたときに、いや、うちはそんなに困っているわけではないからとすごく戸惑った、自分が行ってもいいかどうかということを考えてしまったということでしたけれども、でも、実際に行ってみると、小さな子供を連れた親たちとか赤ちゃんをだっこした親などがいて、また、ちょっと大きくなって、恐らく児童館では遊んでいなくて、家で過ごしているんだなというような、共働きの家庭の中学生ぐらいの子供たちも昼の時間だけ食器を持って友達と連れ立ってやってきてそこに並んでいると、みんな全然遠慮もなく並んでいるということでした。子供のこの貧困対策というところと子育て支援を掛け合わせたようなものになっているということでした。 先ほどもお話し申し上げたこのアクセスの問題というところであれば、この子供食堂を更に広げようというよりは、既にあるこの学校や児童館を活用する方が早いのではないかというふうに思います。 大臣は、オーガニック給食を全国に実現する議員連盟の共同代表のお一人であられるというふうに思います。このオーガニック給食を広めていただきたいということはもちろんではありますけれども、この給食への国産のものの利用促進や地産地消の促進、食料へのアクセスの改善という様々な観点から、是非、この給食の無償化、さらに簡易給食の提供、長期休みにおける児童館での簡易的なランチの提供などということも是非御検討いただけないかなというふうに思います。 地元のJAの青年部の方たちとも、この学校で提供される朝食のことをお伝えをしたら、これならできそうだし、米の消費促進にもつながりそうだと。自分のところも、学校の準備をさせて、食べさせて、着替えをさせて、歯磨きさせてと、朝はとにかく時間がないから、この子育て家庭にとっても確かに有り難いかもしれないなというふうにおっしゃっておられました。 米の需要がといいながら、我が家も、朝はパンにチョコレートスプレッドを塗って、たまにそこにバナナを載っけて、あとはヨーグルトみたいな朝食がやっとだったりもするんですけれども、実は、時間がないから朝食はパンという家庭も子育て家庭には多いんじゃないかなと私自身は思っています。 昨日は、この国民の個人の嗜好を強制して需要を増やすというのはなかなか難しいというような御趣旨の発言もあったかと思いますけれども、この時間がないからパンになっている子育て家庭というのは、これはもう私自身あるだろうというふうに思っているんです。是非こうした可能性にも目を向けていただきたいなというふうに思います。 もう一点、三日ほど前の報道では、農水省の調査として、買物難民が九百四万三千人あるというふうな報道がありました。鈴木副大臣の昨日の御答弁では、この食料を行き渡らせるんだと、確保できる権利ということだというふうにおっしゃっていたかと思いますけれども、この買物ができないというところもアクセスの問題として農水省が捉えていらっしゃるというところ、非常に大事な視点ではないかなというふうに思いました。 ここのところも、秋田も本当にコミュニティーバスの運転手すら見付からずに自動運転のバスが走るみたいなところも出てきておりますので、是非、この買物難民のところも含めて、秋田に一度見に来ていただきたいなというふうに思っております。 最後に一問ですけれども、生産者、今本当に様々な生産者の方々が苦境にあるというところで、合理的な価格形成というところが大きな課題になっているというふうに思っております。この生産者がペイする価格と消費者がアクセス可能な価格のギャップというのは誰が埋めるというふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(坂本哲志君) 幾つかの御質問をいただきました。どこから答えていいか、ちょっと分かりませんけれども。 まず、子供食堂につきましては、私もそれを担当したときに、本当に多くの子供たちが活用しているというようなことを知りました。今はもう九千、九千あります。ですから、中学校の数だけ子供食堂があるということです。それに対して、これまでは福祉と教育の壁がありました。福祉の方からすると、先ほど言われましたように、やはりなかなか厳しい子供たちに、来てください、そうすると、やっぱり子供たちは来ません。そういうことで、私の妻も子供食堂をやっているんですけれども、みんなで地元食材を使って料理を作りましょうというようなことで始めたら、非常に集まりが良くなったというようなことを言っておりました。 それを給食とどう結び付けるかということになると、また文部科学省との関連がありますので難しいところですけれども、やはり子供たちに、一人一人の子供たちにやはり食事を届ける、そういうことを常に念頭に置きながら、これからの食料、食品、食料アクセスの問題を考えていかなければならないというふうに思っております。 それから、価格転嫁の、合理的な価格の問題が出ました。 農産物や食品の価格につきましては、需給事情や品質評価によって決まることが基本でございますけれども、生産から加工、流通、小売、消費等の各段階で幅広く影響が及んでおりますので、そこで合理的な価格を決めていくということであります。 それに達しないそのギャップをどうやって埋めるのかというようなことにつきましては、私たちの方では、それぞれの品目について、やはり所得安定対策とか、あるいはゲタ等も含めて、それぞれの直接支払というものもやっております。 そのことによって生産者の所得を少しでも、その所得のギャップを埋める、そういう努力をしているところでございますので、更に充実したものにしていかなければいけないというふうに考えております。
○寺田静君 済みません、通告をしていないものにも御答弁をいただきまして、ありがとうございました。 終わります。
○委員長(滝波宏文君) 以上をもちまして、令和六年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、農林水産省所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(滝波宏文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時十一分散会