内閣委員会 第19号
- 発言数
- 178 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2024/06/06
会議録
○委員長(阿達雅志君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁生活安全局長檜垣重臣君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(阿達雅志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(阿達雅志君) 銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○広瀬めぐみ君 自由民主党の広瀬めぐみでございます。本日は、質問の機会を賜りまして、ありがとうございます。 一昨日に、銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案ということで趣旨説明が行われました。最近における銃砲をめぐる情勢に鑑み、電磁石銃を銃砲に追加するほか、ライフル銃の範囲を拡大するとともに、銃砲等の発射及び所持に関する罰則を強化することをその内容とするということですが、特にライフル銃の範囲の拡大については様々な方面から懸念が表されているところであり、まずは再度、改正の趣旨を国家公安委員長にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(松村祥史君) おはようございます。 簡潔に御説明をいたします。 今回の銃刀法改正案につきましては、令和四年七月に発生をいたしました自作の銃砲を使用した元総理に対する銃撃事件や、令和五年五月に発生をいたしました長期間使用されていなかった長射程のハーフライフル銃が使用された殺人事件、こういった銃砲による凶悪事件の発生を踏まえまして、自作のものを含む銃砲の悪用防止対策や所持許可を受けた猟銃の対策を講じるものでございます。 主な改正内容といたしましては、銃砲の悪用に関する罰則である発射罪の対象拡大や所持罪の罰則強化、インターネット上での悪質情報の対策として、拳銃等の所持罪に当たる行為などのあおり・唆し罪の整備、電磁石銃を銃砲として追加する新規の規制、ハーフライフル銃へのライフル銃の許可基準の適用、眠り銃の許可取消し要件の三年から二年への短縮を行うものでございます。 以上のような法案内容となってございます。
○広瀬めぐみ君 ありがとうございました。 犯罪から市民の安心、安全を守るために猟銃の所持許可を含む規制の強化をする趣旨ということでございますが、一方で猟銃は、鹿や熊、イノシシといった動物が田んぼや畑を荒らしたり、人間を襲ったりするのを防ぐために、その駆除の道具として特に地方では有用に使われている側面がございます。そこで、猟銃の有効利用と規制とを地方の実情に合わせてやっていくことが重要かと思っております。 ここで資料二を示します。済みません、ちょっと順番が違っておりまして、資料二の農林水産省の資料を示します。 ちょっと細かいんですけれども、野生動物による都道府県別農作物被害状況ということで、被害量、被害金額などを動物別に見ていただきますと鹿が非常に多くなっております。また、都道府県別で見ると北海道が突出しておりまして、岩手、群馬、宮崎、鹿児島などでも相当の被害を受けているところでございます。 このように、鹿を中心とした野生動物の駆除にはライフル銃、特に鹿の多い北海道ではハーフライフルが使われてきた、そういう経過があると思うんですが、特に全国にあるハーフライフル銃の半分が北海道にあるということです。その理由を教えていただけますでしょうか。警察庁の生活安全課の、お願いいたします。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 まず、猟銃の射程距離につきまして、その構造や使用する実包によって異なってまいりますものの、一般的には、散弾銃の射程距離はおおむね五十メートル、ハーフライフル銃の射程距離はおおむね百五十メートルと承知しております。 関係団体によれば、エゾシカなどの猟には一定の射程距離を有する猟銃が必要であり、有効射程距離が約五十メートルである散弾銃では不十分であるとのことでありまして、ハーフライフル銃につきましてはライフル銃の所持許可の基準に該当しない方がこのような大型獣類の捕獲のために所持している場合が多いのではないかと考えております。
○広瀬めぐみ君 どうもありがとうございました。 ハーフライフルは、手に入りやすいということで、精度が高いということですけれども、今回、ライフル銃の範囲を拡大してハーフライフルも含めるという方針が発表されると、北海道はもちろんでございますけれども、私の出身である岩手、それから鳥獣被害がひどい地域から本当に懸念の声がたくさん上がっておりました。今おっしゃっていただいたように、ハーフライフル銃を安易に使えなくなると遠くから仕留めることができない、ハンターにとって危険であるし、散弾銃では精度が低いので鳥獣を減らすことができないということでそういった懸念が表されております。 そこで、そもそもライフル銃の所持許可基準ですけれども、スポーツなど標的射撃の用途のほかに、狩猟それから有害鳥獣駆除の用途の二つがあると思います。狩猟、有害駆除、有害鳥獣駆除の用途のためにライフルを持つには、まず、マタギと呼ばれる、鳥獣の捕獲を職業にしているか、継続して十年以上散弾銃の所持許可を受けているか、あるいは事業被害防止のため獣類の捕獲を必要とする者かのどれかの要件に当たらないといけないわけですが、今回、ハーフライフルをライフル銃に含めるに当たって、この事業被害防止のための獣類の捕獲の必要、この要件に関わって二つの方向の所持許可の運用が決められたと聞いております。どのような内容か教えてください。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 御指摘のように、今回の改正ではライフル銃の定義を変更し、ハーフライフル銃にライフル銃の厳格な所持許可の基準を適用することとしております。 ライフル銃の所持許可の基準では、委員がお話しされたとおり、継続して十年以上猟銃の所持許可を受けている者のほか、獣類の捕獲を職業とする者、事業に対する被害を防止するため獣類の捕獲を必要とする者について所持許可を受けることができることとされております。 今回の改正案に対し様々な御意見をいただいたことも踏まえまして、ハーフライフル銃につきましては事業に対する被害を防止するため獣類の捕獲を必要とする者の要件を広く運用し、獣類による被害の防止に支障が生じないようにすることとしております。 具体的には、現在の市町村の推薦に加え、都道府県による確認を経ることで、都道府県全域で使用できる所持許可を受けるようにすること、また、都道府県があらかじめ必要性を認めた場合には、市町村の推薦を受けずとも、その都道府県で必要な獣類の捕獲のため所持許可を受けることができるようにすることと考えております。
○広瀬めぐみ君 どうもありがとうございました。 今の二つの方向性ということで、一つは、市町村推薦書と都道府県確認書、もう一つの方向が、事業被害防止の必要性を確認する通知を都道府県から出して、その上で当該ハンターがその都道府県で特定の獣類の捕獲をする予定であることの確認が必要というふうに了承をしております。どちらも事業被害防止の必要性という要件があるわけなんですが、この要件が余りに厳しいとハーフライフルの所持許可が認められにくくなる可能性もあるかと思います。 そこで、この事業被害防止の必要性を具体的にどのように考えていくのか、その運用を教えてください。また、確認になりますが、狩猟許可は時期が限られているので、それ以外の時期は許可捕獲が必要になると思うんですけれども、狩猟免許の場合でも許可捕獲の場合でもこの事業被害防止の必要性に関する運用は変わらないということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 ハーフライフル銃の所持許可の運用に関する都道府県における事業被害防止の必要性の認定についてのお尋ねでございますが、都道府県からは、特定の獣類により事業に対する被害がどれだけ生じているか、また、ハーフライフル銃により特定の獣類をどれだけ捕獲しているかと、そういった数値とともに、当該都道府県における事業被害防止のためにハーフライフル銃が必要であるということを示していただくことを想定しております。 詳細につきましては、引き続き、関係機関、団体の皆様の御意見に丁寧に耳を傾けながら検討を進めてまいりたいと思います。また、この仕組みに従いましてハーフライフル銃の許可を受けた方々の使用につきましては、委員お話しのとおり運用していきたいと考えております。
○広瀬めぐみ君 どうもありがとうございました。 有害鳥獣の駆除に支障が生じないように、どれだけその有害、被害が生じているか、それから、どれだけその鳥獣を捕っているか、そこら辺のことを事業被害防止の必要性の中に組み込んでしっかりと運用をしていただきたいと思います。また、認可要件に関して、地域の実情に応じた重要な運用も検討していただきたいと思っています。各都道府県の警察に対しても適切な指導、助言をお願いしたいと思います。 さらには、眠り銃の規制についても先ほど委員長の方からお話がございましたけれども、毎年報告の機会があるわけですから、不適格な方をしっかりと把握して、所持許可の取消し等の適切な対応をお願いしたいと思います。 次に、所持の罰則についてお聞きします。 今回、自作の銃砲も含む銃砲の悪用防止対策ということで罰則が強化をされています。拳銃にしか認められていなかった発射罪を猟銃や空気銃などにも認める、また、所持罪も人の殺傷等を目的とした場合には加重するという運用です。 厳しく取り締まるのはとてもいいと思う反面、安易な罰則強化によって個人の権利侵害の危険性も高まるかと思います。インターネット等での悪質情報の対策というところなんですが、そのまま読むと、拳銃等の所持罪に当たる行為などを公然、あおり、唆したことに対する罰則を整備するということですけれども、麻薬特例法を参考にしたともお聞きしたこの罰則、どのような罰則なのでしょうか。また、公然、あおったり、公然、唆したというのが具体的にどのような行為を指すのかを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(檜垣重臣君) 委員御指摘のあおり・唆し罪につきましては、法第三十一条の三の罪に当たる行為、つまり、拳銃等を不法所持し、又は人の生命、身体若しくは財産を害する目的で拳銃等以外の銃砲等を不法所持する行為を公然、あおり、又は唆した者を一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処するものでございます。 どのような行為があおり・唆し罪に該当するか否かにつきましては、その行為が人に対して拳銃等を不法所持する行為の決意を生じさせ、又は既に生じている決意を助長させるような勢いのある刺激を与えるものであるかなどについて、個別の事案の証拠関係に応じて判断されることとなります。 規制対象となり得る典型的なケースとしましては、インターネット上に拳銃の自作方法を解説した動画や不法所持を呼びかけるメッセージを投稿することとか、インターネット上に拳銃を販売する旨、価格や売主の連絡先を投稿するといったようなものがあると考えております。
○広瀬めぐみ君 どうもありがとうございます。 SNSの種類もいろいろあって、インターネットというとXとかそれからユーチューブとかたくさんありますけれども、しっかり取締りをしていただいて犯罪撲滅の契機にしていただきたいと思います。 それと関連して、資料一を御覧いただきたいと思います。 先ほど警察庁の方から、銃の作り方とかそういったものをビデオでアップする、そういったことも規制の対象になるというお話がありましたけれども、そのような有害なSNS上の言動について、ネット利用者から、IHC、インターネット・ホットラインセンターという警察が外部委託した民間企業に通報をして、そしてサイト管理者等に削除依頼を出して削除してもらうということが行われているということでございました。去年の二月から運用が始まって、既に十件程度は削除をしたということでした。 海外からの発信もあり、規制は本当に大変なことだと思いますけれども、今後もしっかりサイバーパトロールをしていただいて、AI等の先端技術も活用して、悪質性の高い行為を重点的に取り締まっていただきたいと思います。 犯罪のない社会に向けて、そして生物多様性の確保と同時に、人間の生活を脅かす鳥獣についてはしっかり対策をしてもらいたいと思います。よろしくお願いいたします。 終わります。
○鬼木誠君 おはようございます。立憲民主党の鬼木誠でございます。 法案に関連をして、まずは、現在の銃砲等の摘発の状況あるいは水際対策の状況等についてお尋ねをさせていただきたいと思います。 我が国においては、拳銃等の所持は禁止、それから猟銃その他装薬銃砲、空気銃、クロスボウについては許可がなければ所持ができないというふうな定めになっています。ただ、年に数回、これやっぱり拳銃等を使用した発砲事件というのが起こっているというのが事実でございます。つい先日でしたか、あれ、埼玉ですかね、川口市でタクシー運転手への発砲事件というのもございました。規制がされているにもかかわらず拳銃等が国内に出回っている、残念ながらそういう実態に今あるだろうというふうに思っています。 まれにといいますか、時々、大戦当時の軍用拳銃が見付かったというような報道を聞くことがございますけれども、それを除けば、当然日本で今使われている拳銃というのは密輸されたものだろうというふうに思っています。麻薬等についても同様に、密輸されたものの摘発というようなこと、あるいは検挙といったようなことを報道で時々目にするんですけれども、拳銃の密輸検挙の報道というのは余り記憶がないような気がするんですね。総体の数が少ない、拳銃の方がというような実態はあるのかもしれませんけれども、この拳銃等の近年の密輸の検挙数等がどのようになっているのか、まずその現状を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(渡邊国佳君) お答えします。 拳銃の密輸の検挙状況ですけれども、過去五年間ということで申し上げさせていただきますと、拳銃並びに拳銃部品等の密輸入事件の検挙事件数につきまして、令和元年が三件、順次申し上げますが、二年が二件、三年も二件、四年が六件、五年が三件となっております。
○鬼木誠君 ありがとうございました。思っていたより少ないなという印象を受けます。 では、拳銃等の押収の実績の推移、それから国内に現在あると思われる許可を得ていない拳銃等の数の想定、これなかなか難しいと思うんです。ただ、ごく僅かというふうに見ていらっしゃるのか、相当な数は入っているんではないかというふうに危機感を持って捉えていらっしゃるのか、そこもお聞かせをいただければ。そして最後は、拳銃等を使用して、使用された犯罪の件数の推移、ここも併せて教えていただきたいと思います。
○政府参考人(渡邊国佳君) お答えします。 三つお尋ねいただきましたので、順次申し上げます。 まず一つ目の拳銃の押収丁数ということで、これも過去五年間について申し上げたいと思うんですが、令和元年が四百一丁、二年が三百五十五丁、三年が二百九十五丁、四年が三百二十一丁、五年が三百四十九丁となっております。 二つ目の御指摘はちょっとこの次に申し上げるとしまして、まず先に、拳銃等を使用した犯罪の検挙件数でございますけど、これも五年間申し上げますが、令和元年が二十五件、二年が二十一件、三年が二十件、四年が十八件、五年が二十九件というふうになっております。 最後に、御質問の国内の許可を得ていない拳銃等がどのぐらい想定されるかという御質問でありまして、これなかなか一概にお答えすることは委員のコメントのとおり難しいんでございますけれども、銃器犯罪をめぐる情勢についてということで申し上げさせていただければ、今ほど申し上げました数値の推移に加えまして、近年は暴力団からの拳銃等の押収丁数は減少傾向にあります。また、銃器の発砲事件数、先ほど御紹介もありましたけれども、これも近年減少傾向にはございます。こういったことを考慮する必要があるというふうに考えております。 いずれにいたしましても、銃器対策は国民の生命、身体の安全に直結する重要な問題でありますので、関係省庁とも連携をして、銃器摘発を始めとした諸対策を推進してまいりたいと思います。
○鬼木誠君 御丁寧にありがとうございました。 おっしゃっていただいたように、暴力団からのというものは近年減ってきているというような実態であるということ、よく分かりました。 これ例えば、今おっしゃっていただいた押収の件数や犯罪の件数で、暴力団が使用した占める割合というのはどれぐらいになるのかなということと、それから、暴力団以外の使用ということになると、例えば、どういうんでしょうね、半グレとかいうような言葉もございますけれども、そういう暴力団に近いところの方々の犯罪、あるいはそこから押収されたものというふうな理解でよろしいのか、それとも、最初に申し上げましたように、昔の軍用銃というものの押収というものがやっぱり一定数あるのか、そこら辺も少し教えていただければと思いますが。
○政府参考人(渡邊国佳君) お答えします。 ちょっと数字の羅列になりますので、パーセンテージで出しておりませんので、お許しいただきたいんですけど、例えば令和元年の押収数のうち、四百一丁ありましたけれども、このうち暴力団からは七十七丁、以下順次申し上げます。令和二年が三百五十五丁のうち五十四丁が暴力団、令和三年が二百九十五丁のうち三十一丁、令和四年が三百二十一丁のうち三十四丁、令和五年が三百四十九丁のうち二十九丁ということで、おおむね全体の中に占める割合も減少傾向にあるのかなというふうに考えられます。 それ以外の丁数がどういったものかということでもお尋ねありましたが、これなかなか一口で申し上げるのは難しいんでございますけれども、例えば委員から御紹介ございました旧軍用拳銃、こういったものが見付かるという例も少なからずございます。
○鬼木誠君 御丁寧に本当にありがとうございます。 数字を聞くと、思ったより暴力団というのが割合的には少ないのかなというふうな受け止めをさせていただきました。逆に言うと、暴力団以外のところにこういう拳銃が巡っている、まあ軍用銃を除いてということでございますけれども、改めて、危機感を持ってやっぱり現状を捉える必要があるんだろうなというふうに受け止めさせていただいたところでございます。 冒頭申し上げましたように、市中に出回っている拳銃等につきましては、自作銃を除いては密輸ということになると。この密輸をやっぱり、今現在ゼロに、根絶することができていないということだろうというふうに思いますけれども、この対策の難しさということはどこにあるのだろうか、その要因をどのように分析をなさっているのかということについて教えていただきたいというふうに思っています。 結果として、申し上げましたように、犯罪を根絶できていない、市中に出回る拳銃等をやっぱりゼロにしていく、御努力はいただいていると思いますが、なかなかそこに至っていないということで考えると、これまでの対策には足らざる点もあったのではないかというふうにも思います。 今回の法改正を契機に、水際対策ということについて国内での取締りの強化を図る等々のお考えがあれば、今後に向けての対策の在り方についてもお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(山崎翼君) お答え申し上げます。 税関におきましては、拳銃を始めといたします社会悪物品の国内への不正な流入を阻止するため、国内外の関係機関との情報交換、入国旅客の乗客予約記録などの情報の活用、また、エックス線検査装置や金属探知機などの取締り検査機器の活用、さらには警察や海上保安庁などの関係機関との合同取締りなどの対策を講じているところでございます。 今後とも、拳銃など社会悪物品の密輸防止のため、水際対策に万全を期してまいりたいと考えてございます。
○鬼木誠君 是非よろしくお願いをしたいというふうに思います。 そして、先ほど言いましたように、なかなか対策が困難だというようなことがあると思うんですね。ただ、やっぱり市中に出回る拳銃等による発砲事件というのが、ゼロに近づけていくということが一番求められることだろうというふうに思いますので、是非、関係機関との協力をいただいた上で、その対策についてこれからも強化をいただきますことをお願いを申し上げたいというふうに思います。 それでは、法案についてお尋ねをしたいと思います。 まず、本法案のハーフライフルの規制強化の関係についてです。 立法事実については、長野の中野市での立てこもり事件というふうにお聞きをしています。犯人については、散弾銃二丁、空気銃一丁、それから猟銃一丁、計四丁を所持する許可を得ていた、三年ごとの届出、毎年の警察による確認は定められたとおりに行っていたというふうに聞いているところです。所持の目的については狩猟と標的射撃というふうにされていますけれども、猟友会には所属をされていたというふうになっていますけれども、ほとんど活動歴はなかった、標的射撃につきましても、地元のクレー射撃大会の参加についても数年に一度程度、ほとんど使用した形跡がないというような報道も見たところでございます。 このような実態も踏まえられて、眠り銃についてどのように規制をしていくかという検討の中で、所持許可を取り消すことができる期間を三年から二年に短縮をするというような考え方が出されたものというふうに理解をしているところでございますけれども、この三年を二年に短縮をするということでどのような効果があるのか、あるいはどの程度そのことによる効果が期待できるのかという点についてお聞かせをいただければと思います。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 猟銃等の所持許可を受けた者が長期間その用途に供していないいわゆる眠り銃につきましては、盗難等による悪用や取扱いの不慣れによる事故発生の危険性が大きくなることから、現行の銃刀法において、都道府県公安委員会は、引き続き三年以上猟銃等を所持許可に係る用途に供していないと認めるときは、その許可を取り消すことができることとなっております。 長野県の事件の被疑者は、御指摘のように、事件で使用した猟銃につきましては二年以上使用していなかったことなども踏まえまして、今回の改正では、所持許可に係る用途に供していないことを理由にその所持許可を取り消すことができる期間を三年から二年に短縮することとしておりますが、これによりこうした危険性を更に抑止していきたいというふうに考えております。
○鬼木誠君 是非、眠り銃と言われるもの、いわゆる実質的な使用がなされていないということについて、今回、三年から二年ということになりますので、その状況等を勘案をしていただきながら更に御検討を加えていただければというふうにも思っているところでございます。 それからもう一点、この許可更新等についてお尋ねをしたいんですけれども、猟銃の許可更新に際して警察が行われた家族への確認については、家族の方からも賛成というような回答がなされていたと。手続については、書類提出、かなり多くの提出書類があるということをお聞きをしましたけれども、それに加えて医師の診断書が必要というふうにされている。精神疾患でございますとかアルコール依存症でございますとか、あるいは自分の行動が適切かどうか判断する能力、そこに問題がないかどうかと、そのことを記した診断書が必要というふうに言われています。 ただ、この医師の診断の関係につきましては、これも当時のNHKの報道ですけれども、地元の猟友会の方がインタビューに答えて、医師の診断書をもらう際は、ふだんの生活状態のほか、精神状態についても聞かれる、許可を得るのは簡単ではないというふうにおっしゃっていると。ただ一方で、申請時に問題がなくても、次の許可更新までの間に健康状態が悪くなる、これもあり得ると。ですから、診断書があるから問題がないというふうに言えるかどうかは分かりませんというふうにもおっしゃっている。これ、難しいところだと思うんですね。優れた医師であっても短い期間では診断が難しい、医師の診断書だけで適性を判断するのは難しいと思うと、そういうふうにお答えになっている方もいらっしゃる。 この医師の診断による判断の難しさというような点、観点も含めまして、許可の更新の在り方に関して見直しの必要性、そのような問題意識をお持ちなのか。また、見直しの必要性について過去検討してきた経過等があれば、それも含めてお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 銃砲の悪用防止のためには、今回の改正案にある銃砲そのものに対する規制に加えまして、銃砲の所持許可の欠格要件となっている犯罪を犯す危険性のある者に銃砲を所持させないことがもとより重要であるというふうに認識しております。 この点、銃砲の所持許可の更新に当たりましては、所持許可をする際と同様に、更新申請者が他人に危害を加えるおそれがないかといったことを確認するため、議員御指摘のように、医師の診断書を徴したり、親族や知人に対する聞き取りを行ったりすることに加え、所持許可後の銃砲の使用状況の確認を行うこととしております。 今回の改正も踏まえまして、親族や知人への聞き取りを行う中で、必要がある場合には更に聞き取りの範囲を広げていく、また、銃砲の使用実績の確認を徹底し、使用されていない銃砲について所持許可の取消しなどの取組を行うことによって不適格者や必要性がない銃の排除に努めてまいりたいと考えております。 また、議員おっしゃるように、不適格者の把握というのはなかなか困難なところではございますが、警察の方で行っております許可猟銃の検査の際においても、許可者との会話等を通じまして、変わったところはないかといったところも把握しつつ、その適格者の、不適格者の把握に努めてまいりたいというふうに考えております。
○鬼木誠君 ありがとうございます。 最後の方におっしゃった、所持者との会話の中で異変に気が付くとか、あっ、少し変だなというふうな気付きというのは確かにあると思うんです。そのことを実は評論家の方もおっしゃってあって、猟銃を自宅ではなくて銃器店に委託をして保管をしてもらう、で、必要なときだけ取り出すような形にする、そうなると突発的な事件を防ぐことができるではないかというようなことと、その預けた銃器店と所有者の方の会話を通じて、預けられた銃器店の方が、あっ、ちょっとおかしいなとか、大丈夫かなというような気付きが出てくる、その気付きを警察に御報告なりなんなりすることで警察の方からもアプローチができると、そういう利点もあるのではないかというようなことをおっしゃっている方もいらっしゃいます。 銃刀法では、猟銃、空気銃を所持する者は自ら保管することが原則となっている、で、保管業者に委託をすることができるいわゆるできる規定ということになっています。この規定については、二〇〇七年、佐世保のスポーツクラブでの乱射事件を受けて、その翌年の法改正で、それまであった盗難防止、危害予防上必要のある場合という文言を削除して、任意で保管を委託することができるようになったというふうに理解をしているところでございます。 当時、実は、民主党、当時の民主党が、安全性をより高める観点から、猟銃は全て警察署に保管をするというような考え方での法案を提出をしているというような経過もございます。有害鳥獣が出没をした際に直ちにというようなときに、果たしてそれでいいのかというような観点は確かにあるというふうには思うんですけれども、この保管の在り方ということについても少し検討が必要ではないかなというふうに思います。 自ら保管するが原則で、委託することができるというような、これを逆にして、委託することが原則で、自ら保管することもできますよというような形にすることだけでも、少し様子が変わってくるんではないかというようなことも考えたりするんですけれども、この保管の在り方について、検討の状況でございますとか現在の問題意識等あれば是非教えていただきたいと思います。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 銃刀法では、猟銃の所持許可を受けた者は自らこれを保管することが原則とされておりますが、銃砲店や射撃場といった、保管設備を有し都道府県公安委員会に届け出た猟銃等保管業者に保管を委託することもできることとされております。 警察では、例えば、都道府県警察が行う所持許可を受けた銃砲の検査の際に、猟銃の所持者が長期にわたって自宅を不在にするなど、危害予防の観点から望ましい場合には業者に保管を委託するよう働きかけるよう指示しているほか、危害予防上の必要性にかかわらず保管を委託できることについて所持者にお知らせをしているところでございます。 他方、第三者による管理を原則とすることにつきましては、熊出没といった緊急時の対応に支障が生じないか、犯罪抑止の観点からどの程度効果的なのか、銃砲の所持許可数と比較して圧倒的に足りない保管場所をどのように確保するかといったことを総合的に考慮した上で、慎重に検討する必要があるというふうに考えております。
○鬼木誠君 緊急時の対応については理解できますし、現行、保管場所が圧倒的に足りていないということについても現状理解はいたします。ただ、自宅保管ということが、やっぱり銃を使った犯罪について、先ほど言ったように、所持されている方の精神状況等については推理することはできませんけれども、より銃が身近にあることで犯罪ということに誘引する材料になっているとすれば、やっぱり保管の在り方については検討を加えていただいて、犯罪防止の観点からより良い保管方法ということについて是非御検討をいただきたいなというふうなことを申し添えておきたいというふうに思います。 それから次、ハーフライフルの使用の関係についてでございます。 先ほどもございましたけれども、認定鳥獣捕獲等事業者として認定された都道府県内で銃使用が可能というふうになっている。この認定をされた都道府県内で可能というところがちょっと引っかかったんですね。熊、イノシシ、鹿というのは広い範囲で移動しますから、動物ですから県境は分からないんですけれども、県境を越えて動物が移動するときに、その認定された都道府県だけでしか使えないということになると、実質的に捕獲をする際に困ったことになるのではないかな。捕獲寸前まで追い込みながら、対象が県外に出てしまうと、それ以上どうすることもできないというようなことが現実起こってしまうとちょっと困るよね、不合理な制度だよねというふうに感じました。 認定を受けた都道府県以外でもハーフライフル銃を使用できるような柔軟な対応というものが必要というふうに思いますけれども、実態、今どのような運用になっているのかということを教えていただければと思います。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 今回の銃刀法改正により、獣類による被害の防止に支障が生じないよう、ハーフライフル銃につきましては、ライフル銃の所持許可の基準のうち、事業に対する被害を防止するためライフル銃による獣類の捕獲を必要とする者という要件を広く運用することとしております。 具体的には、市町村の推薦に加え、都道府県による確認を得ることで、都道府県全域で使用できる所持許可を受けられるようにすること、都道府県があらかじめ必要性を認めた場合には、市町村の推薦を受けずとも、その都道府県で必要な獣類の捕獲のため所持許可を受けることができるようにすることとしております。現状のライフル銃に関する運用につきましては、市町村推薦が前提となっておりまして、当該市町村内だけの使用となっておりますので、それと比較いたしますと、都道府県全域に拡大して利便性を図ることとはしております。 ただ、このハーフライフル銃の所持許可の運用につきましては、都道府県の区域を原則として考えております。委員御指摘のように、獣類が県境を越えた場合、即座にその捕獲のための使用ができなくなるといったことがないよう、その詳細につきましては、引き続き、関係機関、団体の皆様の御意見に丁寧に耳を傾けながら検討を進めてまいりたいと考えております。
○鬼木誠君 ありがとうございます。 是非、そこら辺の柔軟な運用というものが可能になるように、関係機関の皆さんとの意見聴取、それから検討、協議というものを進めていただくことをお願いをしておきたいというふうに思います。 それから次に、これも関連なんですけれども、有害鳥獣駆除の報奨金についてでございます。 これも、どれぐらいですかね、ちょっと前にニュースや新聞でも報道をされたところでございますけれども、熊の出没、熊による人的被害というようなことが頻繁に聞かれる中、駆除対策の課題として、猟友会が害獣駆除に参加した場合の報酬の安さということがあるというようなことは報道をされました。 先日の農水委員会でも、我が党の徳永委員が取り上げてこの点質問をさせていただいたところでございますけれども、北海道のテレビ報道によりますと、空知管内の奈井江町で、地元の猟友会が町からの要請を受けても熊の駆除に参加しない方針を明らかにしたというような報道でございました。 これ、中身を見てみると、町から猟友会に対して初動対応を行うために鳥獣被害対策実施隊への参加を呼びかけたと。ただ、猟友会としては、危機を伴う対応であるにもかかわらず、出動の日当が八千五百円と安いために猟友会としては受けられないというふうにお断りになったという内容でございました。中身を見ると、八千五百円の内訳については、基本的な日当が四千八百円、それにヒグマ対策として三千七百円が加算される、発砲した場合にはこれに千八百円が加算される、そのような内容に奈井江町ではなっているということでございます。 やり取り、農水委員会でのやり取りを見ていましても、自治体によって金額が異なるというようなことになっているようです。事情は様々あるんだろうなというふうに思うんですけれども、一方で、今、ハンターが少ない、撃ち手が少ないというような課題もあって、この駆除や対策について市町村の皆さん苦慮をされているというような報道もある中で、報酬が低いことによって駆除が行われない、そのような事態が生じているということであれば、これは大きな課題ではないかというふうにも思っています。 この報酬引き上げるためには、農水省の鳥獣被害防止総合対策交付金の捕獲活動経費に対する支援メニュー、一頭当たりの補助率、上限単価八千円というものを引き上げる必要があるのではないかというふうに思っているところでございますけれども、農水省として、この報酬金額、報酬金額の基礎となる上限単価について今どのようにお考えになっているのか、交付金全体を増やすということについての御検討をなさっているのか、その点を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(神田宜宏君) お答えいたします。 委員御指摘の熊も含めまして、農作物被害防止のために行います有害鳥獣の捕獲につきましては、鳥獣被害防止特別措置法の規定によりまして、市町村が定めた被害防止計画に基づいて実施をしております。 市町村は、捕獲従事者との間におきまして捕獲や見回りなどの活動内容や捕獲した場合の報酬額等を取決めした上で捕獲活動を依頼をしておりまして、報酬の支払方法あるいは支払額でございますけれども、一頭当たりの単価を設定して頭数支払とするか、あるいは捕獲業務に従事をした日当として支払うか、また金額につきましても、市町村が地域の実情に即して設定をされているものというふうに承知をしてございます。 また、報酬額の支払につきましては、委員御指摘のように、国の鳥獣被害防止総合対策交付金を充当することができることになっておりまして、ただし、頭数支払の場合につきましては、予算で定めるその上限単価の範囲内というふうにしてございますので、市町村が設定をしたその報酬額に足りない場合もあるというふうに承知をしておりますけれども、この場合、交付率八割での特別交付税の活用も可能というふうになっているところでございます。 また、鳥獣被害防止総合対策交付金の予算額でございますけれども、令和六年度予算におきまして九十九億円を措置をしておりまして、令和五年度補正予算と合わせまして全体で百四十八億円を確保しているというところでございます。 農林水産省といたしましても、有害鳥獣の捕獲が円滑に進みますように、この交付金のフル活用を働きかけるとともに、今後とも必要な予算額の確保に努めてまいりたいと考えております。
○鬼木誠君 ありがとうございました。 特交八割ということでございますけれども、八割だったら二割は手出しということになりますよね、自治体がね。財政状況厳しい中で、自治体が自分のところの手出しを含めてというようなところになかなか踏み出していけないというような状況が先ほど御紹介をした北海道等の状況につながっているのではないかというふうにも思います。 是非、予算額の獲得について御努力をいただきたいというふうに思いますけれども、やっぱり上限単価の見直しというところについても是非積極的に御議論をいただいた上で、先ほど御紹介をしたような、報酬額が低いから猟友会として受けられないというような事態がやっぱり生じないような、国としての責任ある対応について今後ともお願いをしておきたいというふうに思います。 それでは次に、自作銃も含めた銃砲の悪用防止対策ということについて質問させていただきたいというふうに思います。 先ほど広瀬委員の方からも質問ございました、公然、あおり、唆しの関係、これ分かりにくいですよね。先ほど御回答といいますか、答弁いただきましたけれども、なかなか分かりにくいなというふうに思います。例えば、インターネット上でいろんなドラマや映画を見ることができる、その映画やドラマの中に銃撃戦が描かれている、これを見て銃に対して憧れを描く、抱くとか、私も持ちたいと思うというような方、これいらっしゃると思うんです。いらっしゃるとは思いますけれども、その所有欲がドラマや映画によって喚起をされたとして、それを罰則の対象にすることはない。どのような行為が、じゃ、公然、あおり、唆しの罪の対象となるのか、やっぱり受け手としては分かりにくいだろうなというふうに思います。 表現の自由というような関係との整理も必要だというふうな指摘もあるというふうにお聞きをしているところでございますけれども、先ほども御回答いただいたところでございますが、改めて、どのような表現が該当するのか、具体的に是非お示しをいただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 あおり・唆し罪に該当するか否かは、その行為が人に対して拳銃等を不法所持する決意を生じさせ、又は既に生じている決意を助長させるような勢いのある刺激を与えるものであるか、そういったことにつきまして個別の事案の証拠関係に応じて判断されることとなります。 典型的なケースとしましては、先ほども申し上げましたが、インターネット上に拳銃の自作方法を解説した動画や不法所持を呼びかけるメッセージを投稿したり、インターネット上に拳銃を販売する旨、価格や売主の連絡先を投稿するといったものがあると想定しております。 今委員がおっしゃられました例えばドラマなり映画なりといったものにつきましては、やはり発信する側の、情報を発信する側の故意として、そのような、あおり、唆すような意思があるのかどうかといったところで判断をせざるを得ないのかなと思っておりますし、通常であればそういうものはないのかなと思ってはおります。 いずれにしましても、あおり・唆し罪に該当するかどうかにつきましては、一連の書き込み等の内容や客観的状況、発信した側の認識等を総合的に考慮し、適切な判断がなされるよう都道府県警察を指導してまいりたいと考えております。
○鬼木誠君 これ、やっぱり分かりにくいと思います。決意を生じさせ、勢いのある刺激というのはよく分からないんですね。 ちょっと具体的にお聞きをしたいと思います。 例えば、銃の仕組みや構造を詳細に解説をした動画がある。これは銃を自作する際には大いに参考になる可能性があると思います。ただ、解説をしているだけでは、あおり、唆しという行為には該当しないので、これは罰則の対象になりませんよという理解でいいのかどうか。ただ、その動画に不法所持を決意させるような、あるいは促すような表現がコメントとかで加味をされていればそれは該当しますよと、そういうような判断基準という考え方、捉え方でいいのかどうか、そこを是非教えていただきたい。 それからもう一点、関連して、仕組みや構造の解説は全くないけれども、例えば3Dプリンターで手製の銃の作り方を紹介するものがあったとする。その紹介をする動画だけだと、これは該当しないという理解でいいのか。ただ、その動画に合わせてみんなも作ってみようというような呼びかけがあったら、これは該当するということ、そういう判断でいいのかどうか。 それからもう一点、最後、インターネットの、外国のサーバー上で紹介をされている銃の作り方の解説、あるいは銃の所持等を訴える人物や団体の動画というものを自分のSNSなどでリンクを貼る、紹介をする、こういった行為について、これはその該当するのかどうか、ここら辺を少しお聞かせをいただければと思います。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 いずれにしましても、あおり・唆し罪に該当するかどうかにつきましては、先ほど申し上げたようなものの観点から、個別の事案の証拠関係に応じて判断されることとはなります。 それが前提でありますが、例えば、今おっしゃられていたような銃砲の詳細な構造などを解説するものがインターネット等に開示されたとして、それが完全に学術的な見地から出されているようなものであれば、これはあおり、唆すような故意がないというふうに認められるのではないかとも考えられますが、それにプラスアルファで、先ほど委員がおっしゃられましたような銃の所持を呼びかけるようなものまであれば、これはあおり、唆しということに該当し得ることも考えられると思います。 また、3Dプリンターなどで手製の銃を作る動画などがあった場合も、これもやはり同様に、それがまさにそのプリンターの性能を示すためのものなのかどうかとかいったような目的であればともかく、やはりその製造を呼びかけたり、所持を呼びかけたりするような、あおり、唆すような文言等があれば、これは対象になり得ることなのかなというふうに考えております。 また、委員がおっしゃられました海外の製造情報などに、リンクを貼るということでございます。リンクを貼っただけでそれがあおり、唆しになるかという点につきましては、これは判断はできませんけれども、例えばそのリンクを貼った方のSNS等でほかにどんなことが発信されているのかといったようなところも見ながら、犯罪をあおるような文脈の中でそれをリンクさせているのであれば、これは該当してくることにもなり得ると考えております。 いずれにしましても、やはり個別の事案の証拠関係に基づいて判断をしていかなければならないと思いますし、そのことに当たりましては実際に検挙等を行う都道府県警察をしっかりと指導してまいりたいと考えております。
○鬼木誠君 ありがとうございました。 こうやってお話をお聞きをすると、だんだんイメージが湧いてくるんですね、何が該当するのか、何が該当しないのか。そういう該当するしないということの境界線が曖昧なまま、例えば知らないうちに該当するようなことをやってしまうとか、あるいは知らないうちに該当するようなインターネット動画を見てしまうとかいうようなことがやっぱり起こり得るのが今の世の中だろうというふうに思っています。 そういう意味では、悪意が全くない中で罪を犯してしまうようなケースというものはやっぱり防ぐ必要があるというふうに、もちろん悪意あるものは摘発しなければならないと思いますけれども、悪意のない中で罪に該当するような行為に至ってしまうということについては事前に防いでいくというような取組が必要だろうというふうに思っています。 衆院でのやり取りの中では、ガイドラインを作るあるいは基準を示すということについて大臣お答えになって、規定が適切に運用されるように警察を指導するというような御答弁はなさっているところでございますけれども、やっぱりガイドライン、基準について、作る作らないということについての明確な答弁はなかったんではないかというふうに思います。 先ほど一般論でお答えになったようなことも含めて、やっぱり先ほど私が言ったように、聞けばイメージできる、あるいは読めばイメージできるというようなこともあると思いますので、この曖昧な境界線というものをより明確にしていくためのガイドライン作成や、基準あるいはそれに準ずるものについて作成するお考えについて、今段階でどうかということについて是非お答えいただければと思います。
○国務大臣(松村祥史君) この法案の議論の中で、委員御指摘のように、非常に、そのあおり、唆し、どういった事例なのかという御質問は衆議院の議論の中でもあったところでございます。 今局長からも答弁がございましたが、新設をいたしますあおり・唆し罪に該当するか否かにつきましては、これは個別の事案の証拠関係に応じて判断されるものでございます。どういった行為が、対象となり得る典型的なケースというのも局長から話がございましたが、例えば銃の仕組みや構造について学術的な観点から解説するにとどまるものなど、一見見て、おおよそ人に対して銃の不法所持の決意を生じさせることがない内容のものであり、主観的にも明らかにあおり、唆しの故意がないものについては規制の対象とはならないと考えております。 そのガイドラインにつきましても、まずやはり、解釈や典型的な事例といったものにつきましてはやはり国民の皆さん方に、また都道府県警察に対してしっかりと今回議論いただきました点も含めまして周知をし、しっかりと伝わるように警察庁を指導してまいりたいと考えております。
○鬼木誠君 ありがとうございます。 是非指導いただきたいというふうに思いますけれども、先ほど言ったように、悪意ないまま罪を犯してしまうケースというのがやっぱり怖いということが一つと、それから、ガイドライン、基準が示されないということでいくと、あおり、唆しということについて、今度は逆に警察の側が、何というんでしょうね、踏み越えた対応をするということについての懸念というのもやっぱり払拭できないだろうというふうに思いますので、工夫は必要と思いますし、実際には個々別々の実態に応じた判断ということになるのかもしれませんけれども、より明確にしていくという努力について、あるいは国民周知を図っていく上でより国民が理解でき得るような形での周知の方法ということについては継続した御検討というものを是非お願いをしておきたいというふうに思います。 最後、少し時間が足りなくなってきましたけれども、電磁石銃についてお尋ねをしたいというふうに思っています。 今回、電磁石銃が新たに追加をされた。僕、電磁石銃って全然知らなかったんですね。レクと法案の説明で初めて、えっ、こんなのがあるんだというふうに思ったんですけれども、お聞きをすると、インターネット等でもう今では簡単に買えるということでございます。 この電磁石銃を追加ということについて言うと、審議会等で検討されてはいないというふうに認識をしているところでございますけれども、今回どういう議論、あるいは手続があって追加をすることに至ったのか、そして今現在どれぐらいの数の電磁石銃というものが国内にあるというふうに想定されているのか、その点まずお聞かせをください。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 警察では、平素の警察活動や関係機関、団体との情報交換を通じて、人を殺傷する犯罪に悪用し得るものにつきまして日頃から実態の把握に努めており、この中で、昨今、電磁石の磁力を用いて弾丸を発射する銃が海外サイトで販売されていることを把握したものでございます。 その上で、電磁石銃につきましては、警察庁において実験を行った結果、銃刀法の規制対象となっている銃砲等と同程度の威力を有しているものがあることが判明したこと、また、その使用実態等について産業界等から聴取を行った結果、特段社会的に有用な用途で用いられている実態が確認されなかったこと、こうしたことを踏まえまして、この度、銃刀法の規制対象に加えることとしたものでございます。 電磁石銃につきましては、国内の店舗などで販売されている実態はこれまで確認されておらず、また、警察活動を通じて電磁石銃に該当するものが発見されたという報告も受けておりませんので、現時点で国内で多く流通しているとは考えてはおりません。
○鬼木誠君 ありがとうございました。 これ、法改正がされると、既に流通している、いわゆる手元に電磁石銃持っているという人から回収をすることになるというふうに思いますけれども、これ、どのような方法で回収をなさるということになるのでしょうか。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 前回の銃刀法改正で、クロスボウを新たに規制対象とした際と同様に、警察で無償で回収を行う方針でございます。改正法が成立した場合には、新たに電磁石銃が原則所持禁止となることはもとより、違法となる前に警察において回収することをホームページやSNSで情報掲載し、広く国民に周知することにより既に流通している電磁石銃を可能な限り回収してまいりたいと考えております。
○鬼木誠君 ありがとうございました。 そんなに数が多くないんだろうとは思いますけれども、是非御努力いただきたいというふうに思います。 あわせまして、今クロスボウの話出ましたけれども、先ほども少しお話がありました、銃刀法上は最低二十ジュール以上の運動エネルギーで金属製弾丸を発射するものが銃砲に当たりますと。例えばスリングショット、パチンコの大きいようなやつですね、であるとかいうのも、これ二十ジュール以上で金属製の弾を飛ばすことが可能というような製品もあると。 ただ、クロスボウが規制対象とされたときの検討会の資料を見ると、スリングショットでは殺傷事件が発生をしていないと。同じように、水中銃のデータも、運動エネルギーは遜色はないんだけれども、これも傷害事件はあるけれども、殺傷事件がないというようなこと。つまり、殺傷事件が起きているかどうかということが追加する判断の、規制対象となるかな、どうかというような目安になっているんではないかというようなことも、資料を見るだけではそういうふうに考えてしまうんですけれども、そういう考え方なのかどうかということ、あるいはスリングショットや水中銃が規制の対象とならなかったということについての理由、これを改めて教えていただければと思います。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 一般に、銃刀法において規制の対象とするかどうかの検討に当たりましては、犯罪に使用されているかということだけではなく、その殺傷能力、社会的有用性、規制対象の明確性、銃砲刀剣類との類似性といったことを総合的に考慮することとしております。 委員御指摘のスリングショットや水中銃につきましては、ゴムの弾力によって弾丸等を飛ばす仕組みのものであると承知しておりますが、殺傷能力や社会的有用性といったことを含めて考慮し、今回の改正においては規制の対象とすることは見送ったところでございます。
○鬼木誠君 殺傷能力あるいは事件の有無が判断の基準ではないという理解をさせていただきたいというふうには思います。 ただ、殺傷能力という観点であるとか社会的有用性という観点であるとか、何というかな、ここもやっぱりある程度明確になっていないといけないと思うんですね。ですから、そういう明確性、規制対象になるかならないかということの明確性ということについては、国民が分かりやすいような説明であるとか、今後の検討についても是非加えていただくことをお願いをしたいというふうに思います。 あわせて、最後の質問になりますけれども、電磁石銃とかではなくても、銃砲類に近い性能があるもの、意図を持って使えば危険なこと、あるいは事件につながるかもしれない、そういう意味でいくと、今後、装薬などではない他の仕組みのものも所持禁止の対象に追加をしていく、いわゆる幅広く考えていく、あるいは検討を加えていく、そのような形で危険性を排除をしていく、そういうお考えがあるかどうかということについて最後お尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(松村祥史君) 警察におきましては、平素から、人の生命、身体又は財産を害する犯罪に悪用されるおそれがある銃や銃に類似するものについては、関係団体と情報交換を通じまして日頃からその流通実態などの把握に努めているところでございます。その上で、銃刀法の規制の対象となっていないものにつきましては、その用途や危険性を考慮の上、規制の必要性について検討することといたしております。 今回、電磁石銃を規制の対象としたように、引き続き、不断に銃刀法の規制の在り方について見直しを行いますとともに、検討を行うよう警察を指導してまいりたいと考えております。
○鬼木誠君 ありがとうございました。質問を終わります。
○宮崎勝君 公明党の宮崎勝です。よろしくお願いいたします。 本日は、銃刀法改正案について質疑をさせていただきたいと思います。既に御質問のあった点も、重なる部分もありますけれども、よろしくお願いいたします。 まず、発射罪の対象拡大について質問させていただきます。 本改正案の背景といたしましては、一昨年の七月、安倍元総理が参議院選挙の街頭演説中に自作の銃砲によって銃撃をされて亡くなるという大変痛ましい事件が発生したことがございます。この事件は多数の人が行き交う駅前という公共の空間で発生したものであり、その場にいた誰もが被害に遭うおそれがあったというふうに考えております。 この事件から、選挙遊説中の在り方であるとか、あるいは要人警護の在り方など、様々な議論が行われて対策が講じられてきたというふうに承知しておりますが、さらに、この事件を踏まえて、今回の銃刀法改正において発射罪を改正するということになったものと思います。 まず、本改正の目的とするところ、またその概要について、国家公安委員長から御答弁をいただければと思います。
○国務大臣(松村祥史君) まず、現行の銃刀法におきましては、公共の空間において拳銃、小銃、機関銃、砲に該当するものを発射する行為を発射罪の対象としているところでございます。 元総理銃撃事件の捜査を通じまして、被疑者は複数の自作の銃砲を所持しておりました。その中には、形状から拳銃などに該当しないものもあったことが明らかになったところでございます。そこで、自作の銃砲でも漏れなく発射罪に問うことができるよう、今回の改正では発射罪の対象を拳銃などに限らず銃砲全体に拡大することとしたことでございます。
○宮崎勝君 今御答弁がありましたとおり、公共の空間で発生した銃撃事件への対応ということで発射罪の対象を拡大するということは理解をいたしたところでありますけれども、それも必要であるというふうにも考えます。 その一方で、発砲が原則禁止されている公共の空間であっても、正当な目的で銃砲等の発射を行う方たちがいらっしゃいます。例えば、有害鳥獣駆除の場合や特定銃砲使用産業に従事する方々などがいらっしゃいます。このような業務に従事する方々が発射罪に問われるのではないかと懸念をして正当な発射をちゅうちょするようなことがないようにすることは、それも当然のことであるというふうに思います。 そこで、今回の発射罪改正において、そうした方たちへの配慮が十分に行われて、必要な銃砲等の発射を安心して行えるようになっているのかどうか、警察庁の見解を確認をしたいと思います。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 今回の改正で発射罪の対象に拳銃等以外の銃砲等を追加するに当たり、適法に銃砲等を所持できる者による法令にのっとった発射行為につきましては発射罪の対象とならないように条文上手当てしているところでございます。 具体例を申し上げますと、射撃場で射撃をする場合やハンターが鳥獣保護管理法の規定に沿って鳥獣の捕獲をする場合などは法改正後も発射罪には該当しないこととなります。
○宮崎勝君 法令にのっとって発射する場合は公共の空間であったとしても対象にはならないということでありますが、この適用除外に関連をして、熊の問題、先ほど来出ておりますけれども、それについてお伺いしたいと思います。 近年、熊の市街地への出没が増加し、生活環境の保全上支障が生じる事例が増加をしております。とりわけ昨年度は、熊による人身被害の件数が、把握されている平成十八年度以降最大であったということでございます。 この熊対策については鳥獣保護法の世界ですけれども、今回の銃刀法改正によって何らかの変更があるのかを含め、市街地における熊の捕獲等がどのような法的整理の下で行われているのかを御答弁いただければと思います。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 現在、鳥獣保護管理法では住居集合地域等における銃猟が禁止されておりますが、そうした場所に熊が出没した場合には、人の生命、身体に危険を及ぼすような緊急の事態になれば、警察官が警察官職務執行法に基づきハンターに発射を命令することでハンターの発射行為の違法性が阻却されるという整理がなされております。また、ハンターの判断により猟銃を発射した行為が結果的に刑法の緊急避難に該当する場合も違法性が阻却されるものと承知しております。 今回の改正で発射罪の対象に猟銃といったものが追加されますが、この発射罪の対象を拡大することによりまして適法に猟銃を発射できる場面が制限されるというものではなく、先ほども申し上げましたとおり、警察官職務執行法で対応する、また、緊急避難に該当する場合には違法性が阻却されるという点も、今後も変わるものではございません。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 今御答弁がありましたように、市街地における有害鳥獣駆除に係る銃砲等の発射については刑法と警職法の二つの法律により規定されているということでございましたが、この刑法の緊急避難はもとより、警察官職務執行法も人の生命、身体に具体的な危険が生じている場合でなければ適用することができないわけであります。したがって、緊急事態、もう今撃たなければ人が傷ついてしまうといった差し迫った状況でなければ対処することができない、違法になってしまうということであります。このような現状は、地域住民の方々やその対処に当たるハンターの方々を危険にさらしてしまうことにもなりかねないと考えます。 このような現状の改善を図るため、新たな法的枠組みをつくる必要があるということで、現在、環境省では、鳥獣保護法の改正も含めた改善方策について新たに検討会を設けて検討を進めているというふうに伺っております。 この検討会における検討状況と改善方策に係るスケジュール感について、環境省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(堀上勝君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、鳥獣保護管理法で銃猟が禁止されている住居集合地域等に熊類が出没した場合に対応が難しい状況が生じてございます。 そのため、環境省では、本年五月に有識者による検討会を設置いたしまして、熊類等が住居集合地域等に出没した際の銃猟に係る課題の整理、それから対応方針の検討を進めているところでございます。 五月二十三日に開催をいたしました第二回検討会では、住居集合地域等における銃猟を特例的に実施可能にするため、鳥獣保護管理法の改正を行うべきとの意見が示されております。 現在、環境省において、検討会の意見を踏まえた対応方針案についてのパブリックコメントを行っているところでございます。この対応方針案におきましては、緊急時における住居集合地域等での銃猟、建物内に熊類が入り込んだ場合に一定の条件を満たす場合の銃猟、それから、住居集合地域等における銃猟のうち箱わなで捕獲した熊類の銃器による止め刺しなどを実施可能とすべきことが盛り込まれております。 今後、パブリックコメントを踏まえて、今年の夏までの取りまとめを目指して検討会での議論を進めていくこととしております。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 今パブコメをかけているということでありますが、是非必要な措置を速やかに講じていただきたいというふうにお願いをしたいと思います。 この今回の発射罪改正ですけれども、公布の日から起算して一月を経過した日から施行することになっておりますけれども、環境省で検討されている法改正はこの施行までには間に合わないというふうに思います。当面は、現行のとおり、警察官職務執行法や刑法の緊急避難で対応せざるを得ないということになります。 今回の発射罪改正について、正当な目的で銃砲等の発射を行う方たちへの配慮が十分になされていることと併せて、現在の法的整理などについて鳥獣駆除に従事するハンターの方々などにしっかりと周知をしていただきたいと考えますけれども、警察庁の取組をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 銃刀法改正案が成立した暁には、発射罪を始めとする改正の内容につきましてハンターの方々に理解していただき、不安を払拭するよう広報啓発に努めてまいりたいと考えております。 また、警察におきまして、引き続き、警察官職務執行法の解釈や適用事例を示すなどして、熊を捕獲する現場で適切な対応がなされるように努めてまいりたいと考えております。
○宮崎勝君 是非徹底のほど、お願いをしたいと思います。 次に、今回の銃刀法改正のもう一つの柱でありますいわゆる眠り銃対策についてお伺いしたいと思います。 これは、この背景にあるのは、昨年五月の長野県中野市において、通報を受けて駆け付けた警察官を含む四名の方がお亡くなりになるという大変痛ましい事件がございました。この事件では、長射程のハーフライフルが使用されたこと、またそして、このライフルが長期間使用されていなかったいわゆる眠り銃であったということでございます。 前者については、本法律案においてハーフライフルの規制強化を図ることとなりましたけれども、後者のいわゆる眠り銃について許可取消し要件の厳格化を行うこととされております。 まず、この眠り銃対策の概要について警察庁から御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 猟銃等の所持許可を受けた者が長期間その用途に供していないいわゆる眠り銃につきましては、盗難等による悪用や取扱いの不慣れによる事故発生の危険性が大きくなることから、現行の銃刀法におきまして、都道府県公安委員会は、引き続き三年以上猟銃等を所持許可に係る用途に供していないと認めるときは、その許可を取り消すことができることとなっております。 長野県の事件の被疑者は、事件で使用した猟銃につきまして二年以上使用していなかったこと等も踏まえまして、今回の改正では、こうした危険性を更に抑止するため、所持許可に係る用途に供していないことを理由にその所持許可を取り消すことができる期間を三年から二年に短縮するものでございます。
○宮崎勝君 この眠り銃の許可取消し要件の厳格化では、許可自体の取消しに加えて、許可に係る用途の一部取消しもできるようにするというふうになっております。 現在、用途については、いわゆる登録狩猟、また有害鳥獣駆除、いわゆる指定管理鳥獣捕獲等事業を含めた鳥獣駆除ということですけれども、それとあと標的射撃と、スポーツ射撃ですね、こうした三種類がいわゆる用途としてなっているというふうに伺っております。 この一部取消しについて具体的にどのような場合を想定しているのか、見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 例えば標的射撃と狩猟の用途で猟銃の所持許可を受けている者がおり、標的射撃の用途では使用しているものの、狩猟の用途では全く使用していないといったような場合につきまして、現行法では狩猟の用途のみ許可の取消しをするということができない状況になっております。 今回の改正では、このように、複数の用途で猟銃等の所持許可を受けているにもかかわらず、その一部の用途に供していない場合には、その一部の用途での許可を取り消すことができることとしており、必要性の低い用途での所持をできる限り減らすことで事故等の防止を図ることを目指しております。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 一部は取り消すことができるようにするということでございます。 さらに、今回の規制強化の法的な立て付けは今御答弁があったとおりかと思いますけれども、でも、実際にこれを執行する際、どのように運用していくのかという点では課題があるかと思います。そこで、この眠り銃に該当するかどうかをいつどのように確認していくのか、運用方法について確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 銃刀法では、猟銃の所持許可を受けた者は、実包を使用した場合には、その種類や数量、使用した場所といった事項を帳簿に記載し、保存しなければならないこととされているほか、求めに応じ銃砲の使用実績報告書を提出しなければならないこととされております。 警察では、毎年、所持許可を受けた銃砲の検査をすることとしておりまして、その際、本人から使用実績を聴取するのみならず、実包の使用状況等の帳簿の記載内容や使用実績報告書を確認することで眠り銃に該当していないかを確認することとしております。 引き続き、こうした確認を徹底するよう都道府県警察を指導してまいります。
○宮崎勝君 今答弁がございましたとおり、銃砲の一斉検査を毎年行っており、毎年一斉検査を行った上で、実包の使用状況が記載された帳簿を確認していくということを通じて眠り銃かどうかの判定をしていくということでございます。 そういう方法で判定すると分かれば、例えば悪意があった場合ですけれども、眠り銃として許可の取消しを受けることを避けるために駆け込みでの使用であるとか虚偽の申告が出てくる可能性もないとは言えないと思いますけれども、帳簿の内容をどのようにチェックをしてその正確性を担保していくのか、その御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 先ほど申し上げました実包の使用状況等の帳簿におきましては、使用した実包の種類や数量、使用した場所といった使用に関する事項だけではなく、実包の入手、廃棄に関する事項も記載し、保存しなければならないこととされております。毎年の銃砲の検査の際には、所持者の説明をうのみにすることなく、帳簿における実包の入手、使用、廃棄に関する一連の記載事項や使用実績報告書との整合が取れているかを確認しており、実際にその過程で虚偽の記載が発覚する例もございます。 また、今回の改正では、公務所等に照会することができる事項も広くすることとしており、こうした規定も活用しつつ、引き続き、使用状況の確認を徹底していくよう都道府県警察を指導してまいります。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 いわゆる入手から使用、廃棄までの確認など、細かいところまでチェックをしているということでございました。 この銃砲というのは簡単に人を殺傷することができるものでありますので、長期間、理由なく使用していなかった者の許可を取り消すのは当然のことと思います。その一方、近年、熊の市街地への出没が増加しているといった状況や、ハンターの高齢化やなり手不足という状況も勘案をして、何らかの事情があって使用できなかった場合など、個別事情を考慮して所持許可を取り消さないという運用もあってしかるべきではないかと考えます。 こうした点についてどのような配慮がなされているのか、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 現在も、いわゆる眠り銃に該当するとして所持許可を取り消そうとする場合には、猟銃等を使用していなかった理由も確認することとしております。その際、病気等のやむを得ない事情があると認められるような場合には取消しを行わないこととしております。 この点につきましては、今回の改正が行われた場合であっても同様でございまして、この点につきまして現場において適切に運用が図られるよう指導をしてまいります。
○宮崎勝君 適切な指導ということで、是非お願いをしたいと思います。 まず、松村国家公安委員長にお伺いしたいと思いますけれども、これまでの御答弁から、今回の銃刀法改正については、銃砲は悪用される側面があるものの、社会的に有効に使われている面もあることを踏まえて、その両者のバランスを取ったものであると考えております。このバランスを取るために、規制する警察サイドのみで取組を進めるのではなくて、銃砲等を利用して業務に従事する業界あるいは狩猟関係者の声を一つ一つ丁寧に伺いながら、業務の実態に応じて適切な規制を行っていく必要があると考えますけれども、大臣の御見解を伺えればと思います。
○国務大臣(松村祥史君) 宮崎委員御指摘のとおり、今回の銃刀法改正によりまして銃砲の悪用防止を進めていくこととしております。その一方で、銃砲が社会的に有用に使われていることへの配慮も行う必要があると認識をいたしております。 この点、今回の銃刀法の改正においては、ハーフライフル銃の所持許可の新たな運用の取りまとめに当たりまして警察庁の担当者を北海道に派遣をいたしまして、関係機関、団体の方々と直接意見交換を行うとともに、新たな運用の内容について詳しく説明をし、ハンターの方々の御懸念の払拭に努めてきたところでもございます。 今回、改正案を成立させていただければ、今後も引き続き関係する方々の御意見を丁寧に伺いながら、改正法の運用が適切になされるように警察を指導してまいりたいと考えております。
○宮崎勝君 ありがとうございました。是非よろしくお願いいたします。 アメリカ等において銃乱射事件が本当に頻発、頻繁に発生をしていることを考えますと、やはり銃砲等を使用した犯罪がそれほど多くない、少ない、限られている日本の治安が良好に保たれているということは本当にすばらしいことであり、警察の皆様の御努力に敬意を表したいと思います。 その一方で、やはり鳥獣被害による人的、物的なそういう被害が拡大を、鳥獣による人的、物的被害が拡大をしている中で、駆除のための銃砲の使用ということもこれも必要であるということで、今後とも、しっかりとバランスを取っていただいて、そうした社会の安全を保てるように取り組んでいただきたいことをお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございます。
○片山大介君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の片山大介です。 法案審議はどうしてもやっぱり似たような質問が多いなと思いながら今聞いたので、同じような質問するかもしれませんが、御容赦いただければと思います。 この銃刀法はこれまで何度も改正をされてきていますけど、今回は大きな部類の改正になると思います。きっかけは、先ほどもあったように、今でも思い出すと痛ましい安倍元首相の銃撃事件や、去年の長野県の中野市で起きた事件などをきっかけとなって、まさに手製の銃だとか、あとは猟銃などの悪用されたことに対しての罰則を強化していこうというものです。 それで、いろいろと改正要素が多いので、私も順番に聞いていきたいんですが、まずはやはり発射罪について聞いていきたいと思います。 発射罪というのは公共の場所で発射した際に適用される罰則で、最大でこれ無期懲役が科されるので重いんですよね、ですから、これはね。だけど、これが今までは拳銃等にしか適用されていなかったという。私なんかは素人なので、銃というと全部拳銃なのかなと思っちゃうけど、そうじゃなくて、大体銃砲には三類型があって、拳銃等と、あとは猟銃と、それからクロスボウだとか空気銃だとかというのはほかの銃砲といって、三つに大体分けられちゃう。この中でも、今まで発射罪というのはこの拳銃等にしか適用されていなかった。 だから、そうすると、逆に言うと、そのクロスボウだとか空気銃とかでも、いろんな社会騒がせる事件が起きているんだけれども、そういうようなものは形状によってはこれまでは発射罪が適用されなかったということになるんですけれども、これはどうしてこれまでそうだったのかというところからまず教えていただけますか。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 拳銃等に係る発射罪につきましては、平成七年の銃刀法改正によって設けられたものでございます。本罪の創設当時、暴力団による拳銃等を使用した凶悪な犯罪が急増するなどにより国民の不安感が増大していたことに鑑み、特に拳銃等に限定して設けられたものでございます。
○片山大介君 なるほど。そうすると、じゃ、ほかのその猟銃とか、それからほかの銃砲というのは発射しても大丈夫なのかなとかというふうに思って聞いたら、そうしたら、そっちの猟銃とそれからほかの銃砲だと、その用途目的がある程度決まっているので、その許可の範囲内ではいいけれども、その許可を超えて、例えば公共の場で撃ったりしたら、やっぱりそれは罪名があると。それは何かと聞いたら、発射制限違反罪というのがあると言うんです。だから、そっちの方でもきちんと取り締まることはできる。 今回、だけど、そうじゃなくて、発射罪の方にまで入れちゃおうというのは、これ量刑の重さによって、発射罪に入れた方が量刑が重いからって、罰則が重くなるからってことなんだと思うんですけど、ただ、違反行為としてはあるわけだから、そうすると、これを変えることによって発射罪の方に適用することによる効果というのがどれくらいあるのかなというのは、ちょっとそれもよく分からないんですけど、そこは一つの立法事実にもなると思うんですが、そこら辺はどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(檜垣重臣君) 今回の改正におきましては、安倍元総理襲撃事件や長野県中野市におけます猟銃使用殺人事件といった公共の空間で拳銃等以外の銃砲が使用された、あるいは使用されかねなかった事案が発生していることを踏まえまして、その対象を拡大することとしたものでございます。 以前も発射制限違反という罰則はございましたが、これの適用をされるのはあくまで所持許可を受けて適法に持たれている方々が撃ってはいけないところで撃ってしまったという罰則でございまして、例えば拳銃等に該当していないような自作の銃砲で発射した場合にはこの発射制限違反は該当しないというものでございます。 今回の改正によりまして、そのような銃砲でありましても公共の空間で発射する行為が発射罪として厳正に処罰されることを示すことで、その抑止が図られるということを期待しております。
○片山大介君 そうすると、これまでの発射制限違反罪というのは量刑的にはどれくらいだったのか、なおかつ、なかなかそれは、あれですか、取り締まる、きちんとした網として取り締まれなかったとかということもあるんですか。そこはどうなんでしょう。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 発射制限違反の法定刑につきましては、懲役につきましては五年以下の懲役という形になっておりました。 これまでの例といたしましては、発射制限違反の検挙自体余り多くない状況ではございましたけれども、繰り返しにはなりますけれども、今回の長野の事件とか、奈良での元総理銃撃事件を踏まえまして、公共の安全を確保するために今回の発射罪を設けた次第でございます。
○片山大介君 そうすると、これによる抑止効果というか、事件の発生を抑えるだとか、何かそういうようなこともきちんと想定ができるというか、そこら辺の、どういうふうな、抑止効果というんでしょうか、期待というんでしょうか、そこを教えていただけますか。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 抑止効果という点につきまして定量的にお示しすることはなかなか困難ではございますけれども、例えば、ある行為に違反した場合に処罰されるとしたときに、やはり罰則が重い罪の方がそういったことをあえて違反をして行うということについての抑止力は高いと考えておりますので、今回の発射罪につきましては、公共空間での銃の発射につきましてはそれなりの、相応の効果があるというふうに期待しております。
○片山大介君 何かそこを聞きたかったという感じでした。 それで、続いて、今度は所持罪の方で聞きたいんですけれども、所持罪というのは不法に所持していた場合に適用される罰則で、これ、あれなんですね、これ、拳銃等もそうだし、それから猟銃もそうだし、それからほかの銃砲にももちろんこれまでその適用はあるんですけど、罰則の重さが違ったんですよね。それで、猟銃とほかの銃砲の方のこの所持罪の罰則を今回で重くしようという。じゃ、どうしたら、どういうふうに重くするかというと、その猟銃とほかの銃砲の場合は、人を殺傷する目的で所持していた場合には拳銃等の罰則と同じ一年以上十年以下の懲役の水準まで引き上げるというんですよね。 その要件の人を殺傷する目的というのが、なかなかこれ、聞くと分かるんですけれども、実際に、じゃ、これを適用するときってなかなか難しいのかなというふうに思って、今回それを聞きたいんですけど、これ、衆議院の方のその審議の中でも、これ、個別具体的な事案の中で判断すると言っているんですけれども、これどういうふうに判断をしていくのか、これ、なかなか難しいと思うんです。 これ、例えば、客観的にといっていても、本当に殺傷する目的ということが何かで書いてあったらいい、誰かに言っていたらいい。だけど、何にもしゃべっていない、ローンウルフというんでしょうか、そういう人がやったりして、なおかつ、それ、逮捕された後も黙秘を続けたりした場合には、その後の公訴提起から公判維持までなかなか簡単ではないような気もするんですが、そこら辺どのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 人の生命、身体又は財産を害する目的で所持した場合というのは、例えば、人を殺し、脅して物を取るといった犯罪に用いるために所持する場合が想定されます。 その上で、こういった目的があるかどうかにつきましては、繰り返しになりますが、個別具体的な事案の中での判断にはなりますが、例えば、殺人、強盗等の犯罪で実際に使用された場合、これは当然のことでありますけれども、犯罪に使用される前の段階でも、様々な証拠資料から所持した経緯や目的を明らかにすることでそのような目的を有することを立証できるものと考えております。 実際にどのような証拠資料から立証していくかということにつきましては、まさに個別具体の事案の中でどういったものがあるかにもよってきますけれども、その拳銃等を、あっ、猟銃等を不法に所持してきた者がどのような生活状況であったのか、人間関係とか、そういったところを調べながら立証していくこととなろうかと考えております。
○片山大介君 そうすると、なかなかこれ、摘発まではこれ難しいのかなというか、これ、言葉で書くのは、言うのは簡単ですけれども、実際にこれで摘発というか、これ、不法所持していたら大体逮捕なんだと思います、恐らく。書類送検とかじゃなくて逮捕まで行くんだと思うんですけれども、なかなかそこまで行くというのは簡単じゃないような気がしているんですけど、そこを改めて教えていただけますか。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 御指摘のとおり、主観的な目的を立証するというものにつきましては、どのような犯罪でもなかなか困難なところがございます。ただ、例えば、自宅の銃砲を持っていた者につきまして、それの、そういった者が例えば何かSNS通して情報を発信しているのであれば、そういったものを分析したりとか、また、例えばその自宅にどのようなものを持っているかといったようなところをよく調べまして、そういった客観的事実も含め、また、本人から自供があればまたそういった点も含めまして立証していくことになろうかと考えております。
○片山大介君 あと、ごめんなさい、もし分かればなんですけど、これ、人を殺傷する目的等というんですけど、これはどこまでのあれが、人を殺すというのもありますけど、ちょっと殴ろうとか何かそんなのもあったりだとか、ちょっと傷つけようとかというのもあったりすると思いますけど、そこら辺は全部対象になるんですか。そこら辺はどんな感じなんですか。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 条文上は、人の生命、身体又は財産を害する目的とありますので、大ざっぱに言ってしまえば、人に向かって撃とうと思っていたとか、そういったようなところでも当たり得る法となってこようかと思います。何らかの犯罪に該当するようなことに用いようという時点で、この目的には該当するのではないかというふうに考えております。
○片山大介君 分かりました。 じゃ、続いて、今回のこの改正案の目玉とも言えるんですかね、このインターネットなどでの悪質な情報に対して、所持に当たる行為を公然、あおり、唆すという、ここに新たな罰則を設けるという感じで、今これだけネット上に悪質な情報が浮かんでいますから、そしてそれをあおる、唆す、所持することというのは、これ適切な対応かなと思っているんですが、これ、実は三年前の前回の銃刀法改正のときに、そのときちょうどクロスボウのことが少し話題になっていて、それで、クロスボウのその製造動画を例えばサイトとかに上げた場合に、これが違反になるのかどうかというのが議論になったとき、そのときのその国会の政府答弁だと、慎重な検討を要すると言われたんですね、三年前ですね。 それから、これ、何でかというと、憲法で保障されている表現の自由との関連があって、今回もそこが一番法制局等も立て付け上いろいろ苦労されたんだと思いますけれども、この三年間の過程でそこはどのように整理をして今回のこの罰則として適用にしたのか、教えていただけますか。
○国務大臣(松村祥史君) 御指摘の点でございますけれども、これは、表現の行為というのはもとより、規制については慎重に行わなければならないことは、これは当然であると思っております。御指摘の答弁についても、そうした趣旨でなされたものだと承知をいたしております。 その後、一昨年でありますが、安倍元総理銃撃事件では自作の拳銃が使用されまして、また、インターネット上に銃の作り方を説明するような投稿や動画があることが問題になったところでもございます。 こうした状況を踏まえまして、今回の改正であおり・唆し罪を設けることとしたものでありますが、表現の自由ということもやはり考慮し、拳銃等の不法所持を公然とあおり、唆すといった凶悪事件を発生させ得る悪性の高いものに限って処罰対象とすることとしたものでございます。
○片山大介君 もう少し、参考人でも結構ですので教えてほしいんですけど、その表現の自由との兼ね合いをどういうふうに整理したのか、そのより悪質なものということなのかもしれないですけど、ちょっとそこら辺はどういうふうに考えたのか教えていただけますか。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 表現の整理と、表現の自由との整理という点でございますけれども、例えば、銃砲等につきまして単純に構造とか作り方というのを示すということも考えられます。ただ、今回、あおり・唆し罪として規制の対象としようとしておりますのは、あくまでその不法所持する決意を生じさせ、又は生じている決意を更に助長させるといった、さらに、単に情報を付けるだけではなくて、第三者に対して犯罪を唆すような強い表現を規制したものでございますので、そういった悪性の高いものについて規制をするということにつきましては表現の自由との関係でも許されるものではないかというふうに考えております。
○片山大介君 なるほど、分かりました。 それで、私、最初にこの法案のあおり・唆し罪と聞いたときに、どっちかというと、これ、受け手があおられて、唆されて持つのだから、受け手側の方がどう感じるのかなというふうに思ってそれを聞いたら、今回は受け手側の問題じゃないんだと、情報を発信する側が公然とあおり、唆したらそれが処罰の対象で、受け手側の受け取り方というのは関係ないんだと言われて、ああ、そうなのかというふうに正直思ったんですけれども、ここら辺も実は難しかったんだと思います。受け手側のその受け取り方って千差万別ですから。ここら辺はどのように整理したのか、これも教えていただけますか。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、あおり・唆し罪につきましては、情報の発信者側を処罰するための罰則でございまして、受け手の方は処罰するものではございませんし、受け手がどのようにその情報を見て反応したかということについても問わないこととなっております。その代わり、逆に申し上げれば、その発信者側の発信している内容があおり、唆すといったことに該当するかどうかという点が非常に重要になってこようかと思っております。 その点で、先ほども申し上げましたけれども、他人に犯罪を決意させたり、犯罪を行おうということを更に意を強くさせるといったような、該当するあおり、唆しについては、単なる表現というのではなくて、非常に違法性の強い悪質な情報発信だというふうに捉えまして、今回の罰則を設けたものでございます。
○片山大介君 だから、そこをそういう法的整理をしたことで、かえって僕はちょっと難しくもなったなというふうに思っているんです。 例えば、これさっきの質問でもあったと思うんですけど、例えば銃の仕組みや構造について細かく書いていても、何というのか、その学術的な観点からの紹介で余りあおっていないもの、これ摘発の対象にならないというんですよね。だけど、もしかしたらそれでインスピレーションを受けて、やっぱりそう思っちゃう人もいるかもしれないけれども、受け手側は今回関係ないと排除しちゃっているから、その場合、摘発対象とされないということで結構限定されてしまう。 それから、逆に、じゃ、そういう細かくは書いていないけれども、銃の製造等について、だけど、それでも、何というのか、作製を促したら、もうそれだけで、じゃ、適用することもできるという話になっちゃうんですけど、ちょっとここら辺はかえって、そういうふうに一方のこちらだけにしちゃった、発信側だけにしちゃったことでかえって難しくしちゃったんじゃないのかなというふうに思いますが、そこら辺はどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 繰り返しになりますが、あおり・唆し罪、これは情報の発信者側のみを処罰するものでございまして、そのあおり、唆す情報に触れた受け手の方がどのように受け取ったかについては処罰の対象とはしておりません。このあおり、唆しというのは、刑法の方でも従犯の規定、教唆犯等の規定がございますけれども、そういったものではなくて、いわゆる独立教唆犯のような位置付けでしております。 したがいまして、その発信者側のあおっている、唆しているという行為の悪性を捉えて罰則を設けたものでございますので、そのような観点から、ほかの、例えば薬物犯罪の麻薬特例法の中にも同様の規定がございますので、法的整理としては、ほかの犯罪、ほかの罪とも比べてもそんなおかしなものではないのかなと考えております。
○片山大介君 そうすると、今、さっき私が言った、銃の製造方法なんか細かく書いていないけれども、例えばその作製を促すというか、あおったというのは、これは適用になるんですか、これは。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 実際に該当するかどうかにつきましては、個別の判断で、個別の事案に基づきまして判断せざるを得なくなってきますので、一概に当たる当たらないというのは申し上げられませんけれども、その発信している内容等に照らして、いろいろ総合的に判断すれば該当するようなこともあろうかとは思います。
○片山大介君 だから、ここ難しいですから、これから判例を増やしていくしかないんでしょうね、きっとね。そこはそういうことなんだと思います。 ただ、これが、何というの、先ほど言った拳銃の場合は簡単なんだと思うんですけれども、これが猟銃だとかほかの銃砲になってくると、これ、さっきとの兼ね合いで難しくなってくるんですね。猟銃やほかの銃砲の場合は、これ罰則強化する場合は人を殺傷する目的でといって、これは持つ側がそれを持っていたら適用されるんですけど、そうしたら、この猟銃やほかの銃砲で今回のあおり・唆し罪を適用する場合は、まず発信する側が情報を出すと、そしてそれを受け取った側が、何というか、人を殺傷する目的を持って所持しないと恐らくこの要件には合致しないわけですよね、ということになりますけど、それでいいんです、そういうことですよね。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 拳銃等以外の銃砲等のあおり・唆し罪につきましては、委員御指摘のとおり、人の生命、身体又は財産を害する目的で不法に所持すること、これをあおり、唆した場合に罰則の適用となります。 ただ、繰り返しになりますけれども、あおり・唆し罪につきましては、あくまで、そのあおり、唆しの情報を発信している側だけを見ますので、受け手の方がその情報を見て実際にそういう人を殺傷するような目的を持つに至ったかどうかという点につきましては特に問う必要はないと考えております。あくまで、発信する側が、何といいますか、人の生命、身体又は財産を害する目的で猟銃等を不法に所持しましょうというような、不法所持を、決意を生じさせるような、又はその決意を助長させるような勢いのある刺激を与えているものかどうかということについて判断していくこととなろうかと思います。
○片山大介君 ここちょっと整理して聞きたいんです。 さっき言っていた所持罪の罰則強化というのは、それを持つ人が、所持する人が人を殺傷することで持った場合に適用されることになるんですよね、今度、新しくね。そうですよね。そうすると、今回のあおり・唆し罪が猟銃とほかの銃砲の人に対して適用されるというのは、その発信側があおって、唆して、そしてそれを受けた人がある程度やっぱり、人を殺傷する目的を持たなきゃいけないじゃないですか。逆に言うと、情報の発信する側が相手が人を殺傷する目的で所持するようにするまであおらないと、この猟銃やほかの銃砲の人に対しては適用ができないんじゃないかと思いますけど、そこはいかがでしょうか。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 繰り返しになりますが、あおり・唆し罪につきましては、発信者側の情報の内容だけを見て該当するかどうかを判断することになります。したがいまして、発信の受け手側がどのような、それを見てどのように思ったかどうかについては特に問わずに立件できるものでございます。 猟銃等につきまして、人を殺傷する目的で不法所持することを発信するというのは、あくまで、そのあおり、唆しの、に該当する情報を発信している側のその内容を見まして、例えば、誰であろうと、特定の人に向けているものではなくても、世間一般にそういうものを発信しているということを処罰するものでございますので、実際にその情報を見てそういった目的を持ったかどうかは問いません。ただ、発信している内容が、そういった、人を殺傷する目的で拳銃等以外の銃砲の不法所持を呼びかける、そういったものを、不法所持の決意を生じさせ、又は不法所持をしたいという決意を更に強めるといったようなものかどうかということを判断して、あおり・唆し罪に該当するかどうかを判断することとなります。
○片山大介君 なるほど。ちょっとここ堂々巡りになっちゃうので。 そうすると、猟銃とほかの銃砲の場合は、その所持する側が殺傷目的を持とうが持たなくても、何というのか、発信側がその猟銃やほかの銃砲の人に対してあおっていたら、これは適用されるということでいいということになる、そういうことでいいんですかね、難しいところで。
○政府参考人(檜垣重臣君) あくまで、あおり・唆し罪に該当するかどうかは発信している情報の中身で判断するものでございますので、それを受けた方々がどのように捉えているかといったところについては、着目、注目するものではございません。
○片山大介君 そうすると、ちょっとこれ何度もやって申し訳ない。そうすると、発信する側があおった場合には、そのあおり・唆し罪が発信側に適用される。それで、それをもってその猟銃やほかの銃砲を不法に所持した場合の所持罪というのは、その一年から十年の、重い罰則ではなくて、軽い罰則の方だろうが重い罰則の方だろうが、それは所持罪の方で適用、所持罪が適用されるけれども、それは、重い罰則じゃない、軽い罰則の方もあり得るということでいいんですかね、ということになりますけど。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 委員おっしゃいましたとおり、例えば、そのあおり、唆されて不法所持に至った人が、殺傷目的まで持っていなければ従来の不法所持で問われることになりますし、殺傷目的を持っていれば、今回引き上げた新たな罰則の方で処罰されるということになります。
○片山大介君 何か分かりました。 それじゃ、ちょっと、じゃ、時間ない。あと、今回の、このネットの話になると、やっぱりどうしてもネットというのはもうグローバルな話になっていく、これもさっきから出ていますけれどもね。そうすると、これ、本当に国内だけでの実効性の担保じゃなくて、やっぱり最近は海外からの影響なんかすごく出てきますよね。 特に、この後、電磁石のこともちょっと言いたいなと思ったんですけど、電磁石なんというのはどっちかというと海外の方で流通している話ですから、そうするとやっぱり、じゃ、海外に対するこういう悪質な情報のあおり・唆し罪に対してはどのように実効性担保していくのか。今、ネットパトロールをしているとおっしゃっている。それ、削除要請する、それは海外に対してもするというのは聞きましたけれども、じゃ、今回のこの新しい罰則を適用するというのはどういうふうにやっていくのか。海外の捜査機関との協力等も必要になってくるかもしれませんし、そこら辺は、今後の課題だとは思いますけれども、どのように考えているのか、教えていただけますか。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 警察や警察が業務委託するインターネット・ホットラインセンターでは、国内、海外を問わず、爆発物や銃砲の製造情報につきまして、投稿されたサイトの管理者に対し削除依頼を行っているところであります。削除依頼した情報の中には削除に至らないものもございますので、その実効性を確保するため、警察庁では、国内のプロバイダー及びサイト管理者に対し違法・有害情報対策の強化を要請するとともに、海外の大手SNS事業者と個別に面談し、違法・有害情報に係る削除依頼への迅速な対応を依頼しております。 また、例えば、今回新設するあおり・唆し罪につきましては、海外サイトで発信されている情報でありましても、それを引用して国内で発信するような行為については、その内容や形態によってはこのあおり・唆し罪の対象になってくるというふうに考えております。 海外で行われているものにつきまして罰則を適用するというのはなかなか難しい点もございますけれども、国内、海外、いずれにおける情報発信であるかを問わず、国民の目に触れる違法情報の対策は非常に重要であるというふうに考えておりますので、取締りや削除依頼の取組を着実に進めていきたいと考えております。
○片山大介君 そうすると、その海外の発信元、発信元の海外のケースというのはやっぱり摘発の対象、国外だから適用できないと言うんだと思いますけど、今言われたその国内で中継をした場合、ちょっとそのケースがどういうケースを想定しているのかよく分からないので、それを教えていただけますか。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 今申し上げた、例えば海外で発信されているものを中継したというケースでございますけれども、例えばでありますが、想定されるのは、自分のSNSにその海外での銃の作り方だとかあおっているようなものをリンクを貼って、そのリンクを見て、これを拳銃、これで銃を作りましょうねというようなことを国内の人が唆しているというようなものはこれに、あおり・唆し罪の対象になってくるのかなというふうに考えております。
○片山大介君 なかなかこれ簡単じゃないですね、こちらの方もね。例えば、さっきも出ていたんですけど、リンクを貼っただけで、それで適用にはやっぱり簡単にはならないような感じもしますけれども、ちょっとそこら辺は、これも今後の判例の話になってくるのかもしれないですけれども、なかなかやっぱり簡単じゃないなというふうに思いますけど、そこはどうでしょうかね。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 単にリンクを貼ったというだけでこれに該当するというものではありませんので、そのリンクを貼るというところと、そこが情報として、それプラスその他の情報の中と併せまして、あおり・唆し罪に該当するかどうかというのを判断していくこととなります。 単純にリンクを貼ったから該当するというものではなくて、そのリンクを貼ったことがどのような主観を持ってやっているのか、また、そのリンクを貼ってあるサイトが全体としてどのような構造になっているのかといったことも総合的に判断しながら該当性を判断していくこととなりますし、事例によっては該当してくるものもあるのかなというふうに考えております。
○片山大介君 分かりました。 それで、あと、ちょっともう時間ないので、あと爆発物のことについてもちょっと聞きたいなというふうに思っているんです。 去年、総理が、岸田総理がやっぱり狙われた爆発事件みたいなのがあって、それで、今回のは、やはりその爆発物の製造や所持や使用についてはこれ摘発の対象ではないというか、いろいろと聞くと、何かなかなか、省庁もまたがるだとか難しいというふうに思うんですけれども、やっぱりここは、だけど、やはりこういうことが起きるともっと被害が大きくなる可能性もあるので、これは将来的な課題であり、なおかつ可及速やかにやった方がいい課題だと思いますけれども、ここは、じゃ、大臣、委員長、お願いします。
○国務大臣(松村祥史君) 重要な御指摘だと思っております。 まず、爆発物の規制につきましては、治安を妨げ、又は人の身体、財産を害する目的でなされるものは、これは法務省の爆発物取締罰則、火薬類に当たるものは火薬類取締法、これは経産省でございます。また、一部の爆発物の製造については武器製造法、これも経産省でございまして、処罰罪の、処罰の対象とされているところでございます。 警察といたしましては、違法行為については必要な取締りを行うほか、インターネット上に爆発物の製造情報が掲載されていることを踏まえまして、現在、そうした情報については、局長から話がありましたように、削除依頼の取組を推進しているところでございます。 御指摘の点につきましては私も片山委員と問題意識を共有いたしておりまして、爆発物の悪用の実態についてしっかりと各所に情報を提供するなどして関係省庁と協議していくよう、協議をしっかり進めていくよう警察を指導してまいりたいと考えております。
○片山大介君 ここ、縦割りにならないように、何か規制を強化するのを考えていただければと思います。是非よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○竹詰仁君 国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。 私もこれまでの質問と重複するところありますけど、御容赦いただきたいと思います。 初めに、熊対策について環境省にお伺いいたします。 昨年度、過去最多の熊による人的被害が出たということであります。環境省によりますと、二〇二三年度の熊の人的被害は、把握できる二〇〇六年度以降で最多の百九十八件、二百十九人だったというふうに報じられております。岩手県の達増知事から、市街地での銃猟に関し規制緩和を求める声が上がっているというふうに聞いております。 この熊対策を議論する環境省の専門家検討会が五月二十三日に開催され、一定の条件下で市街地での銃猟が可能となるよう、鳥獣保護管理法の改正を柱とする対応方針案について議論したとされております。こういった、大きな異論は出ず、法改正を目指すと、こういった見通しになったと報じられております。 この熊対策につきまして、専門家検討会での議論を踏まえ、この環境省としての対応方針、これを説明していただきたいと思います。
○政府参考人(堀上勝君) お答えいたします。 環境省では、本年五月に有識者による検討会を設置いたしまして、熊類等が住居集合地域等に出没した際の銃猟に係る課題の整理、それから対応方針の検討を進めているところでございます。 委員御指摘のとおり、五月二十三日に開催した第二回検討会におきまして、住居集合地域等における銃猟を特例的に実施可能とするために、鳥獣保護管理法を改正するということを進めるべきという、そういう意見が示されてございます。 これを踏まえて、現在環境省において対応方針案についてのパブリックコメントを行っておりまして、今年の夏までの取りまとめを目指して検討会で議論を進めていくということで考えております。
○竹詰仁君 熊のこの被害対策を検討するに当たりましては、やはりこのハンターが高齢化している、あるいは担い手が不足している、そして報酬の低さと、こういった様々な課題があると承知しています。 環境省は、ハンターの確保や育成のための対策として、フォーラムなどの開催を含め啓発活動などを行っているというふうに承知しておりますが、このハンターの報酬が低いために特に若い世代が興味を持ちにくい現状になっているのではないかと思っております。 この報酬は自治体によって異なるというようですけれども、この財源が、財源の確保が難しい自治体に対しては政府として支援策を講じる必要があると思いますけれども、こうしたことに対して政府の考えをお伺いしたいとともに、そしてどのような対策を講じていくのか教えてください。
○大臣政務官(朝日健太郎君) お答え申し上げます。 委員おっしゃるとおり、この熊類の被害対策、ハンターを始めとした捕獲技術者の育成や確保は重要な課題だと環境省でも認識をしております。このため、本年四月に関係省庁が取りまとめました熊被害対策パッケージにおきましても、環境省と農林水産省が連携をして人材育成、確保に取り組んでいるところであります。 環境省では、熊類の指定管理鳥獣への指定を踏まえまして、指定管理鳥獣捕獲等事業交付金の事業内容について現在検討を行っているところであります。その中で、捕獲技術者の育成、確保の取組を含め、必要な支援の検討を進めてまいりたいと考えております。
○竹詰仁君 政務官から、検討を進めていただくということを御答弁ありました。 ちょっと一例で提示をさせていただきたいんですが、北海道の某電力会社、これ一社しかないかもしれませんが、そこがやはり、例えば設備工事をすると、山林のですね、あるいは送電線の巡視をするとかそういったときに、社員がハンターさんに同行してもらうと、こういった契約を結んでこういったことをやっているんですね。お金のことですからちょっとこういうところで発言が適切かどうか分かりませんが、その電力会社は日当が三万五千円であります。 先ほど鬼木委員から一つの、違う、奈井江町の例がありましたけれども、そこは日当八千五百円で、発砲した場合は一万三百円ということなんですね。これはもう全然値段が違うということで、札幌の場合は一回出勤すると二万五千三百円だそうです、その札幌市が委託した場合はですね。さらに、捕獲したりすると加算があるということなんですが、その北海道の電力会社は実はその金額を払ってでもハンターが見付からないそうです。だからといって、工事をしないわけにもいかないし、巡視をしないわけにもいかないということで、非常に今困っている状況であるそうです。 特に、クーリング制度というのがあるそうで、一人にずっと長く契約することができなくて、五年たつと一旦その人との契約は解除しなきゃいけないと、そういった取決めがあるようで、そうすると、違う人にもちろん替わってもらいたいんですけれども、その替わり手もいないということで非常に苦慮しているということであります。 もちろん、熊ですから、先ほど申しましたように、人的被害とかあるいは食べ物の被害というのもそうなんですけれども、今やそういったインフラ事業に対しても非常に影響があるということなので、今政務官からはいろんな検討をしていただいているというふうにお伺いしましたけど、是非、余り遠い話じゃなくて、もう早急に検討し、進めていただくようお願いを申し上げたいと思います。 環境省への質問は以上でございます。
○委員長(阿達雅志君) それでは、朝日環境大臣政務官、堀上審議官は御退席いただいて結構です。
○竹詰仁君 ありがとうございました。 それでは、ハーフライフル銃の規制等についてお伺いいたします。 昨年の五月に発生した長野県の中野市において猟銃が使用された殺人事件、これは射程距離が長いハーフライフル銃が至近距離で発砲されているということですので、このハーフライフル銃の射程の長さあるいは命中精度の高さといったことが、その特性が起因して起きた事件ではないというふうに私考えております。 警察庁は、このハーフライフル銃の所持規制を強化する背景としてこの事件を挙げているんですけれども、この事件においてハーフライフル銃による具体的な危険性、これはどのようなものだったのか、委員長にお伺いいたします。
○国務大臣(松村祥史君) 御指摘の昨年発生をいたしました長野県での事件におきましては、住民の方や警察が殺害された後に被疑者は自宅に立てこもりまして、その際、射程距離が長いハーフライフル銃を所持をしておりましたため、警察の対処が非常に困難になったという事情がございました。 このように、ハーフライフル銃については、散弾銃よりも射程距離が長うございまして、悪用された場合の危険性が高いことから、ライフル銃の厳格な所持基準を適用することとしたものでございます。
○竹詰仁君 御説明ありがとうございました。 ハーフライフル銃のこの規制の強化のためライフル銃の定義を今回改正するということで、銃腔に腔旋を有する猟銃のうち、その腔旋の長さが銃腔の半分であるというのが今まで、この改正によりまして五分の一以上であるものにその対象範囲を拡大するというふうに承知しております。この腔旋の長さが銃腔の五分の一以上と整理したのはどのような、例えば実験があったとか、あるいは考え方があったか、そういった何に基づいて改正しようとしているのか、そして五分の一未満を含む銃腔に腔旋を有するもの全てを規制強化の対象にはしないという、この理由も併せて教えてください。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 ライフル銃につきましては、散弾銃などと比べ射程距離が長いため、厳格な所持許可の基準が適用されております。 現行法では、腔旋を有する部分が銃腔の長さの半分を超える猟銃をライフル銃と定義しておりますが、この定義の見直しに当たりまして警察庁で実験を行った結果、腔旋を有する部分が銃腔の長さの五分の一以上である猟銃につきましては発射された弾丸が百メートル以上安定して飛翔する一方、五分の一未満の猟銃につきましては百メートル以上安定して飛翔しないということが確認されましたので、今回の改正では五分の一以上のものとすることとしたものでございます。
○竹詰仁君 御説明ありがとうございました。 百メートルという、そういった基準、実験も踏まえて基準があったというふうに承知をいたしました。 この本改正案の経過措置の規定によりまして、新たに規制強化されるハーフライフル銃を今持っている人についても、この改正後もこれまでのように所持許可の更新を行うことができるというふうにされております。このハーフライフル銃の規制強化の趣旨を踏まえますと、今持っている人に対しても厳正な監督が求められるのではないかと考えておりますが、この改正後においても現に今ハーフライフル銃を持っている人に対するこの報告徴収あるいは検査、こういったことについてどのようにお考えなのか、あるいは変更があるのか、教えてください。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、改正法の施行の際、現にハーフライフル銃を所持している方につきましては、改正後も従前の例により所持し、また所持許可の更新を行うことができることとしております。 警察におきましては、毎年行う銃砲の検査に際しまして猟銃の使用状況を確認しておりますが、その中で、健康状態や生活状況の変化等につきましても可能な限り聞き取り、心身に不調を来していないかどうかの把握に努め、欠格事由に該当するに至っているおそれがないかといったことを確認しております。 今回の法改正の趣旨も踏まえまして、改正後も引き続きこうした確認を更に徹底し、不適格者や使用実態のない銃砲の排除に努めてまいりたいと考えております。
○竹詰仁君 それでは、ハーフライフル銃自体を所持したいとするいわゆる需要がどれだけあるかというのは私存じ上げていませんけれども、もし、今回法改正がありますので、ハーフライフル銃を持ちたいという人が多ければ、この法改正が成立した場合に、ハーフライフル銃の所持許可の基準が厳格化される前にこの許可を受けようとするいわゆるその駆け込み申請、駆け込み需要のようなことがあるのではないかということ、そういった可能性があるんじゃないかと懸念をするところであります。 この警察庁の通知のモデル審査基準において、銃砲等の所持許可に係る標準処理期間というのがありまして、三十五日以内というふうにされております。今回、この法改正に伴って、もしこのハーフライフル銃の駆け込み申請、こういったものが想定されるものなのか、あるいはこれが、駆け込み申請があった場合は、先ほどお示しした三十五日以内にそれを許可するということになっていますので、そういった申請が急増した場合でも都道府県の公安委員会において適切に審査、許可がなされるのか、警察庁の考えを教えてください。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 改正法が成立した場合、施行までの間にどの程度ハーフライフル銃の所持許可申請が行われるか、これを予測することは困難でございますが、いずれにいたしましても、こうした所持許可申請があった場合には、各都道府県警察で定めた標準処理期間において、欠格事由に該当しないことを確認するための調査をしっかりと行い、適切な許可事務がなされるよう都道府県警察を指導してまいります。
○竹詰仁君 私もどれだけ申請があるかというのはもちろん分からないわけですけれども、そういったものがあっても、しっかりこれは検査、しっかり許可までのステップを踏んでいただけるという、そういった御回答だったと思います。 続いて、眠り銃についてお伺いいたします。 今回の改正案では、長期間用途に供しない猟銃等の所持許可を取り消すことのできる、いわゆる眠り銃の取消し要件の期間を三年から二年に短縮するとされております。 この猟銃等を使用するか否かは、鳥獣の出没状況といった外的要因にも影響を受けるのではないかと思います。例えば、もうその年、あるいはこの二年間、鳥獣が余り出没しなかったと、要は使う必要がなかったんですと、そういったこともあるんじゃないかと思うんですが、そういったことが二年続く場合もあるのかもしれません。 このいわゆる眠り銃の取消し要件を三年から二年に短縮する狙い、改めて御説明いただきたいのと、この短縮することで有害な鳥獣駆除等に支障が出るおそれがないのか、それも併せて教えてください。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 猟銃等の所持許可を受けた者が長期間その用途に供していないいわゆる眠り銃につきましては、盗難等による悪用や取扱いの不慣れによる事故発生の危険性が大きくなることから、現行の銃刀法におきまして、都道府県公安委員会は、引き続き三年以上猟銃等を所持許可に係る用途に供していないと認めるときは、その許可を取り消すことができることとされております。 今回の改正では、こうした危険性を更に抑止するため、所持許可に係る用途に供していないことを理由にその所持許可を取り消すことができる期間を三年から二年に短縮するものでございます。 猟銃等の所持許可を受けた方の大多数が二年のうちに一回以上使用しているといったことが分かっておりますし、また、用途に供していないことにつきましてやむを得ない事情が認められるといったような場合につきましては所持許可を取り消さないこととしておりますので、鳥獣による被害の防止に支障が生じることにはならないのかなというふうに考えております。
○竹詰仁君 御説明ありがとうございました。 もう一度確認したいんですけれども、今、大多数の人が二年に、中で一回は使っているということだったんですが、それ以外の別の事情もちゃんと考慮しましょう、しますよということだったんですけれども、そうすると、余り基準が厳しくなる、取消し要件が厳しくなると、取りあえず使っておこうかと、使ったという実績を残しておこうかと、そういったことが懸念されるんじゃないかと思うんですが、そういった逆効果を何かお考えなのか、そういったことはないよということで理解していいのか、ちょっとそれも併せて教えてください。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 今回の改正では、所持許可に係る用途ごとの使用実績に鑑みまして、所持許可に係る用途の一部を取り消すことができるようにすることとしております。 狩猟や有害鳥獣駆除の用途について、用途に供する場合に該当するためには実際に猟に出ているといったことが必要となります。射撃場で射撃の練習を行うといっただけでは狩猟等の用途には供していないということになります。 改正法が成立した場合には、使用実績の確認の徹底に努め、こうした規定も活用するとともに、やむを得ない事情がないにもかかわらず使用実績がほとんどない銃につきましては、その期間が二年に満たないような場合でありましても所持許可の返納を促すなどの取組を進めてまいりたいというふうに考えております。
○竹詰仁君 ありがとうございました。 最後の方に、もう使わないよと、そういった用はないよということであれば、返納という言葉も今回答の中にあったんですけれども、ちょっと最後にこれをお尋ねしたいんですが、この銃などをしばらく使う必要がなくなったと、これからも使わないと思えば、これはやっぱり自主返納というのが私、望ましいと思います。持っていなければもちろん悪用はされないわけですし、あるいはそれが盗まれたりとかそういったこともないわけですけれども、警察庁あるいは都道府県の警察ではこの銃などの自主返納についてこの働きかけなどを行っていらっしゃるのか、あるいは、この自主返納というのはこういった実績があるということが、それが、明確な数字とかが分かればそれも御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 都道府県警察におきましては、長期間所持許可に係る用途に供していない銃砲があった場合、その理由も確認した上で、所持する必要性が乏しいと認められるようなときには所持許可者に対しまして自主的な返納を働きかけているところでございます。 令和五年中に長期間用途に供していないことを理由として自主的に返納された銃砲の丁数につきましては百九十六丁となっております。
○竹詰仁君 百九十六丁というのがちょっと私も多いか少ないかというのがすぐに判断できないんですけれども、繰り返しですけれども、使わないというものはもう返納していただくのが一番事故がないということでありますので、それは引き続きの取組をお願いして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(阿達雅志君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、石垣のりこ君が委員を辞任され、その補欠として水野素子君が選任されました。 ─────────────
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 今回の銃刀法改正案は、その内容を検討するに当たって有識者会議などは設置されずに、警察庁の内部検討にとどまりました。昨年十二月に法案概要が判明すると、北海道猟友会から、今後狩猟者が急激に減少し、全道各地でエゾシカやヒグマの狩猟や有害鳥獣捕獲の担い手が不足する深刻な事態になると、ハーフライフル銃の所持規制に断固反対する緊急声明が出されました。主に北海道において、鳥獣、獣害防止等に悪影響を及ぼすという多くの懸念と反対の声が出されました。 先ほど、北海道に行って説明をしたという答弁もありましたけど、北海道新聞は、反発は警察庁の予想を超え、担当者が道内を行脚して反対の団体に直接理解を求めるという異例の対応(警察関係者)を取ることにと書きました。 もちろん銃規制強化は必要でありますけれども、やはり獣害対策の関係者などの意見を丁寧に聞き取って、理解と納得を得る形で検討すべきだったと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 今回の銃刀法改正案につきましては、銃砲を使用した凶悪事件が発生したことを受け、警察庁におきまして関係機関、団体の御意見を伺いながら検討を行ってきたものでありますが、その検討状況を公表した後、北海道猟友会を始めとする北海道の関係機関、団体から、銃刀法改正案のうちハーフライフル銃の規制強化に反対する旨表明されたところでございます。 これを受けまして警察庁では、北海道の関係機関、団体の方々と直接意見交換も行い、ハーフライフル銃の所持許可に関する運用の方針について説明し、御懸念の払拭に努めてきたところであります。 銃刀法改正案を成立させていただいた後も、引き続き、関係する方々の御意見を丁寧に伺いながら、改正法の適切な運用に努めてまいりたいと考えております。
○井上哲士君 今後はもちろんでありますけれども、法改正をする前にそういう皆さんの声をしっかり聞くということを是非教訓にしていただきたいなと思います。 次に、この猟銃等の保管についてお聞きします。 先ほど来、猟銃の所持者が長期にわたって自宅を不在にするなど危険予防上望ましい場合には業者に保管を委託するよう働きかけると、そして危険防止上の必要性にかかわらず保管を委託できることについて所持者に知らせると、こういう答弁が繰り返されておりますが、二〇〇七年の佐世保銃撃事件を受けた全国一斉調査の際の通達では、こういう長期不在などの条件を付けずに、猟銃等保管業者への保管委託を推奨することとしていたんですね。知らせるじゃない、推奨することとしていたんですよ。どうも答弁が私は後退しているように聞こえるんですね。しかも、衆議院の質疑で、我が党の塩川議員への答弁で警察庁は、保管委託件数を把握すらしていないという答弁でありました。 これではそもそも銃の所在、つまり自宅保管されているのか別の場所に委託保管されているのかが把握できないということになるんじゃないかと思うんですね。委託保管を進めながらもきちっと把握できるような仕組みに改めるべきだと思いますけれども、国家公安委員長、いかがでしょうか。
○国務大臣(松村祥史君) 委員御指摘のとおり、警察におきましては毎年の猟銃の検査におきまして猟銃の保管状況についても確認することとしておりますが、法令上、猟銃の所持許可を受けた者は、期間を問わず本人の意思で業者に保管を委託することができることから、その保管状況を即時に把握することとはしておりません。 猟銃所持者が自らその銃を保管しているか、あるいは保管委託をしているかという点につきましては、それを即時に把握すべきかどうかということについても、保管の不備により盗難や紛失といった問題が生じているかどうか、危害予防上有効であるか、逐一保管状況を報告しなければならない猟銃所持者の負担が大変大きい、こういったことを総合的に踏まえた上で慎重な検討を要する問題であると考えております。
○井上哲士君 年一回の検査のときに分かればいいということで私はないと思うんですね。やっぱり安全ということなどのことから、しっかりとした仕組みをつくっていただきたいということを改めて求めておきたいと思います。 その上で、レーシャルプロファイリングについてお聞きいたします。 国連の人種差別撤廃委員会の二〇二〇年の一般勧告では、このレーシャルプロファイリングとは、警察及びその他の法執行機関が、人を捜査活動の対象としたり、個人が犯罪活動に関与しているかどうかを判断するための根拠として、いかなる程度であれ、人種、肌の色、世系又は国若しくは民族的出自に依拠する慣行のことをいうとされております。 今年一月、そのような、この人種差別に関わるような職務質問を十数回、数十回、さらには一日に複数回数経験してきたという原告三人によって、「人種差別的な職務質問をやめさせよう!訴訟」というのが東京地裁に提起をされました。 まず、国家公安委員長、お聞きしますけれども、二二年三月の当委員会で当時の二之湯国家公安委員長は、職務質問を人種や国籍等の別を理由とした判断によって行うことは許されないと答弁をされておりますけれども、松村委員長も同様の認識でよろしいでしょうか。
○国務大臣(松村祥史君) 井上議員の御指摘の答弁があることは承知をいたしております。 改めて申し上げますと、警察官による職務質問は、警察官職務執行法第二条に基づきまして、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、又は犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者に対して行われるものであり、人種や国籍等の別を理由として、理由とした判断によって行われるものではないと承知をいたしております。
○井上哲士君 明確な答弁であります。ところが、実態はどうかということなんですね。 お手元に東京弁護士会が二〇二二年の九月に発表したアンケート調査の結果を配っております。日本に在籍する外国にルーツを持つ方を対象に行ったものでありまして、回答者二千九十四人のうち六割以上が過去五年に職務質問を受けており、そのうち二回以上受けた方が七割を超えるというものであります。自由記載においても、失礼な態度、不快、不愉快、タメ口、高圧的、横柄などの記述が一定数ありまして、具体的な事実も寄せられております。 資料を見ていただきますと、見た目だけで薬などを持っているのではと疑われた、終始乱暴で失礼な態度で、いきなりズボンを脱がされ、下のものを見られた、侮辱的だし差別的、とても心が傷ついた、何も持っていないのを確認したら、謝りもせず、脱がせたまま立ち去っていったと、本当に失礼だし、警察官としてあり得ない。もう一つの方は、自宅のごみ捨場で声を掛けられて、在留カードを所持していないことで交番まで連行されたと、学生証を見せて、在留カードは家にあるから家まで同行してもいいから見せますとお願いしたものの、扉を出る瞬間から在留カードを所持していないと犯罪と言われた、そのまま警察署まで連行されたと、こういうような具体的な事例であります。 東京弁護士会は、こうしたアンケート結果から職務質問におけるレーシャルプロファイリングが日本で広く行われていることを推測させるに十分であると、こういうふうに指摘をしておりますけれども、警察庁はこういう認識をお持ちでしょうか。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 御指摘の調査が実施されたことは承知しておりますし、外部団体による調査でございますので、その結果につきましてはお答えする立場にはございません。 ただ、職務質問につきましては、警察官職務執行法第二条に基づいて行っているものであり、各都道府県警察においても適正に行われるよう指導されているところでございます。
○井上哲士君 適正に行われるよう指導されているというお話でありました。 二〇二二年十一月の衆議院の法務委員会で、警察は外国人等について職務質問に関する調査を実施した結果、不適切、不用意な言動があった職務質問が令和三年中に六件あったと答弁をしております。 逆に言えば六件しかなかったということでありますが、この調査の調査対象とその件数、及びこの調査の実施方法はどのようなものなのか、またその後は調査をしていないのか、お答えください。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 御指摘の警察庁が行った調査につきましては、令和三年中に都道府県公安委員会等になされた苦情相談等二百二十二万八百九十九件から、人種、国籍、容貌、服装といった対象者の特徴を要因として職務質問がなされたとする苦情相談等を都道府県警察において抽出し、それらにつきまして警察庁において実際の職務質問の状況を精査して、職務質問の要因や相談等の原因となった言動等を確認したものでございます。 調査の結果、人種や国籍等への偏見に基づく差別的な意図は持っておりませんが、不適切、不用意な言動があった職務質問が六件あったことが判明しましたので、該当する都道府県警察に対して個別に指導を行ったほか、人種、国籍等に対する偏見や差別との誤解を受けることのないよう、職務質問の際における不適切、不用意な言動を厳に慎むよう指導を徹底することを全国警察に対しても指示したところでございます。その後、同様の調査は行ってはおりません。
○井上哲士君 都道府県警から疑いがあるとして上がってきた件数は何件だったんですか。
○政府参考人(檜垣重臣君) 先ほどありました母数の約二百万のうち、都道府県警察の方から選別して上がってきたものにつきましては四十件というふうに残っております。
○井上哲士君 だから、東京弁護士会がやったアンケートと全く違うんですよ。 大体ね、そういう、警察からそういう差別的な職質を受けた不愉快な思いをした人が公安委員会や警察に相談するかと。私はほとんどないと思うんです。ましてや、日本語以外の言語の方はより困難になるんですよ。およそまともな調査とは言えない。これで適切にやっておるとは到底言えません。そして、東京の弁護士会のアンケートに示されたように、実際は広く行われている。個々の警察官の問題ではないと思うんですね。 お手元の資料の二枚目に、愛知県警地域部が作っている執務資料、若手警察官のための現場対応必携というものがありますが、この二〇〇九年四月版が先ほど紹介した訴訟で証拠提出をされております。抜粋がここに書いてありますけれども、左のページですね。心構え、旅券を見せないだけで逮捕できる、外国人は入管法、薬物事犯、銃刀法等何でもあり、応援求め、追及、所持品検査を徹底しよう、一見して外国人と判明し、日本語を話さない者は、旅券不携帯、不法在留、不法残留、薬物所持、使用、拳銃、刀剣、ナイフ携帯等、必ず何かの不法行為があるとの固い信念を持ち、徹底した追及、所持品検査を行うと、こういうふうに書かれているんですね。 まさに、外国人というだけで犯罪行為何でもありと決め付けて、何らかの不法行為があると固い信念を持つことを若手警察官に求めているわけでありますが、この執務資料は愛知県警はいつまで使われていたんでしょうか。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 御指摘の資料につきまして愛知県警察に確認したところによりますと、法律の改正等があった場合や社会情勢の変化等、見直しが必要な都度更新している資料であり、更新日は確認できないという報告を受けております。
○井上哲士君 つまり更新されているということでありますが、つまり、こういうものが存在をしたということは愛知県警も認めているわけですよね。 実はこれだけじゃないんですよ。 例えば、警察官の昇進試験対策や実務能力向上のための情報が掲載される月刊誌「警察公論」二〇〇七年十月、これでは、外国人を職務質問するに当たっての基本的な心構えとして、声を掛けてみないと日本人かどうか分からない場合もあり、それが外国人であれば不審点の始まりになることを想起する、こうしているんですね。 最近でも、これ、二〇二二年の警察官昇任試験の対策雑誌「KOSUZO HYOGO」というのがあるんですが、外国人は護身用の刃物や違法薬物等の禁制品を所持していることが多いため、細部まで徹底した所持品検査等を実施するなどと記載をされております。 これ、警察内部の文書は一般公開されておりません。引きますと、国会図書館にもありませんでした、この後ろのやつは。ですけど、極めて限られて入手できるものでさえこういう記載があるわけで、警察内部で、外国人であることだけで職務質問をするという運用が教示、推奨されることが行われてきたんじゃないか。私は、こういう資料について過去のものも含めて使われなかったか、先ほどの国家公安委員長の答弁と反することになるわけですから、是非、委員長、お調べいただきたいと思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(松村祥史君) 警察官による職務質問につきましては、警察官職務執行法第二条に基づき、警察庁から都道府県警察に対して指導してきたものと承知をいたしております。各都道府県警察におきましても、警察庁からの指示も踏まえつつ、警察官職務執行法第二条に基づく適正な職務質問の実施について指導教養が行われているものと承知をいたしております。都道府県警察の執務資料の一つ一つについて確認する必要はないものと考えてございます。
○井上哲士君 いや、先ほどの答弁と違うことが現に行われているんですね。 今紹介をしたこの警察官の昇任試験の対策雑誌、これを出版している出版社は警察官昇任試験の問題集も発行しているんですよ。そして、二〇一九年には、十二道府県警の幹部二十一人が兼業の許可も申請もせずにその問題集の執筆をして多額の報酬を受けたとして処分されているんですね。警察の深い関わりのある出版社ですよ。 つまり、こういう警察幹部が書いた、先ほどのような内容を書いたものを昇任試験のために勉強しているということですよ、現役警察官が。これ、何で調べなくていいんですか。現に行われている。二〇二二年ですよ、最近のやつは。これやっぱり、本当にちゃんとやられているか、警察を指導する立場から、国家公安委員長、しっかり対処していただきたいと思いますが、改めていかがでしょう。
○国務大臣(松村祥史君) 先ほども申し上げましたが、確認するか否かにつきましては必要はないものと考えております。 ただ、御指摘の点につきましては私も重く受け止めたいと考えております。
○井上哲士君 指摘は重く受け止めるというお言葉でありますけれども、本当に職務質問におけるレーシャルプロファイリングを根絶、予防するためには、どういう行為が人種差別に該当し、許されないのかということが警察の組織内で共通認識にならなくちゃいけないと思うんですね。人種に配慮した適正な職務質問になるように教育を繰り返し徹底していると言われますが、過去にこうした資料とか出版物を通じて研修や昇進のために勉強した警察官がいるということですよ。そして、現にその調査や証言を見れば、現場でそういうことが行われているということなんですね。 東京弁護士会の調査も重く受け止めていただきまして、幹部も含めて、ガイドラインの策定や人権の教育、研修などをきちっと行う必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(松村祥史君) 警察官によります職務質問につきましては、警察官職務執行法第二条に規定されており、職務質問の要件はこれに尽きているものと承知をいたしております。 また、新たに採用された警察職員や昇任をする警察職員に対しても、警察学校において人権尊重に関する教育を実施をしているほか、警察署等の職場においても適正な職務質問の実施に関する研修等を行っているものと承知をいたしております。 引き続き、法に基づく適切かつ的確な職務質問の実施についてしっかりと教育や指導が行われるよう、警察を指導してまいりたいと考えております。
○井上哲士君 それに反する昇任試験対策の雑誌などが現にあるわけです。警察幹部が執筆をしているんです。 国際基準と法律に反する職務質問が行われることが問われているわけでありますから、調査そして教育、研修をしっかりやることを改めて求めまして、終わります。
○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。 本日は、銃刀法改正案について質問いたします。 今回の改正案は、元総理への銃撃事件や長野における猟銃による殺人事件を受けて銃に関する罰則や規制を強化するものですけれども、熊などから人を守るために使われるハーフライフル銃の規制について伺いたいと思います。 ハーフライフル銃は、北海道ではエゾシカやヒグマの対策に使われており、現在は狩猟免許の取得後すぐにハーフライフル銃を取得することができることになっています。今回の改正案では、十年以上銃を持っている実績のある人しかハーフライフル銃を所持することが許可されない制度となっています。 資料一を御覧ください。 若手ハンターのほとんどがハーフライフル銃を使用しているため、北海道猟友会などの団体から、ハーフライフル銃の規制が厳しくなると将来的に若手ハンターの育成に重大な支障が出てしまうという懸念からこの改正案に反対の声明が出されています。 このようなハンターの方の懸念事項は払拭されているのでしょうか。また、法改正をすることによって鳥獣被害が拡大することはないのでしょうか、お答えください。
○国務大臣(松村祥史君) 今回の改正でハーフライフル銃につきましてもライフル銃としての厳格な許可基準を適用することとしておりますが、その許可基準では、事業に対する被害を防止するため獣類の捕獲をしようとする者は一年目から所持許可を受けることができることとされております。様々に寄せられた御意見をこれは踏まえまして、ハーフライフル銃についてはこの要件を広く運用することとしております。 この新たな運用の取りまとめに当たりましては、警察庁の担当者を北海道に派遣をいたしまして、先ほど異例の対応だということで委員から御指摘がございましたが、異例の対応を取りまして、関係機関、団体の方々と直接意見交換を行うとともに、新たな運用の内容について詳しく説明し、ハンターの方々の御懸念の払拭に努めてきたところでございます。 委員御指摘のように、鳥獣被害対策に支障を及ぼすことがあってはなりませんし、そのようなことがないように、改正案を成立させていただいた後も、引き続き、関係する方々の御意見をしっかりと丁寧に伺いながら、適切に運用がなされるよう警察を指導してまいりたいと考えております。
○木村英子君 ありがとうございます。 今回の法制案で、人の命を守るための銃刀法というのが改正する、規制を強化するということ、とても必要だとは思いますけれども、昨年から熊による人的被害が二百名を超え、過去最多となっている中で、熊などからの人の被害を守るために対策が急がれているという状況です。 そのためにハンターの育成や資格取得者を増やす必要があると思いますけれども、資料二によれば、全国のハンターの数は昭和五十年から減少し続けており、微増ではあるものの、少子高齢化の影響もあり、若手ハンターの確保が喫緊の課題となっております。 例えば群馬県では、若手ハンターを増やすために、狩猟の役割や意義を知ってもらう取組として、高校で特別授業を行ったり、動画投稿サイトを活用したり、免許の試験に掛かる費用を十八歳と十九歳の場合は免除をされています。こうした取組により、群馬県の狩猟免許を持つ人の数は少しずつ回復していると報道されています。こういった自治体の取組を支援できるように早急に支援策を考えていただきたいと思いますが、お聞きしたいことがあります。 国はハンターの人材確保や育成に向けてどのような対策を考えているのか、教えてください。
○政府参考人(堀上勝君) お答えいたします。 狩猟免許所持者の総数は、委員御指摘のとおり、平成二十四年度に十八万千人となって以降増加に転じておりまして、令和元年度は二十一万五千人となっております。また、免許所持者の約六割を六十歳以上が占めておりますが、四十代以下の若い免許所持者が増加傾向にあるところでございます。 このような状況で、環境省では、捕獲の担い手の育成、確保の対策として、現役のハンターによる狩猟の魅力を伝えるトークイベントや狩猟免許を新規に取得する者のための相談会などを行う狩猟フォーラムを開催しております。また、捕獲事業者や狩猟者の育成等の取組への交付金による支援、そして有害鳥獣捕獲等に係る狩猟者の狩猟税の減免措置などを実施してまいりました。 引き続き、捕獲技術者の育成、確保等の支援に取り組んでまいります。
○木村英子君 熊が住宅街に、住宅地に現れた場合は人命に懸かっていますから、若手ハンターの育成について国として強化をお願いしたいと思います。 次に、最近では、熊が市街地に出没し、人に危害を、けがをさせたりという報道が増えています。 例えば、資料三を御覧ください。 五月三十一日に、群馬県安中市の住宅に熊が侵入し、二人の方が骨折などの重傷を負うという事故がありました。市は捕獲のためのおりを五か所に設置したり、警察官がパトロールするなどして対応しているということですけれども、住民からは不安の声が上がっています。 このような市街地や人が住んでいる地区への熊の出没が全国で相次いでいる中、先月二十八日には広島県の廿日市市で、山だけではなく海沿いの人口密集地でも熊が目撃されており、学校が休校になるなどの住民からの不安や恐怖の声が上がっています。さらに、先月二十九日に山形県の米沢市では、米沢駅や市立病院などの近い市街地においても熊が目撃され、警察や市の職員がパトロールなどを行っているそうです。 しかし、市街地で熊が出没したとき、現在の法律ではハンターは銃を使ってはいけない規制になっています。突然市街地に熊が現れた場合、熊は時速四十キロから六十キロで走ると言われており、到底人間の走る速度では逃げられません。また、障害者や高齢者など体の不自由な人の場合には逃げることすら難しい方が多いですから、熊に遭遇してしまったら命を失うことを覚悟しなければならない状況にあります。 市街地に熊が出没した場合の対策について、国はどのように考えているのか教えてください。
○政府参考人(堀上勝君) 熊類が住居集合地域等に出没した際の銃猟に係る課題の整理あるいは対応方針の検討を進めるために、環境省では、本年五月に有識者による検討会を設置して検討を進めております。五月二十三日に開催した第二回検討会では、住居集合地域等における銃猟を特例的に実施可能とするため、鳥獣保護管理法を改正すると、改正を行うべきとの意見が示されました。 現在、環境省において検討会の意見を踏まえた対応方針案のパブリックコメントを行っているところでありまして、今年の夏までの取りまとめを目指して引き続き検討会で議論を進めていくこととしております。
○木村英子君 被害者を今後も出さないためにも、市街地における銃の規制について早急な検討をお願いしたいと思います。 次に、実際に市街地などで熊が出没した場合に住民や自治体がどのように対応したらよいのか、国としてまとめられた防災マニュアルのようなものがありましたら教えてください。
○政府参考人(堀上勝君) 市街地等への熊類の出没を抑制し、被害を軽減するために、環境省では、令和三年三月にクマ類の出没対応マニュアルを改定いたしまして、都道府県等に周知をしております。 このマニュアルでは、人と熊類のすみ分けを進めるための対策、それから鳥獣対策を専門とする人員配置の必要性や出没を想定した研修、それから地域住民を対象とした学習会の開催など、熊類が出没した際の対応の要点、あるいは各自治体の取組事例等の紹介をしております。また、住民向けに、熊と遭遇した際に取るべき行動についての注意事項もこの中で記載をしております。 さらに、昨年の十月には、熊による深刻な被害状況を受けまして環境大臣から談話を発表し、その中で、熊の生息域へはむやみに入らない、熊と出会った際には落ち着いて距離を取る、熊を人里に引き付けないようにすると、この三つの注意点について国民の方々に呼びかけを行ったところでございます。
○木村英子君 住民に呼びかけはすごく重要だと思いますけれども、熊が出没した際の市の職員や警察官のパトロールの強化や住民への注意喚起なども引き続き強化をお願いしたいと思います。 次に、熊が人里に下りてこないための対策についてお聞きします。 資料四を御覧ください。 先ほどお話しした群馬県の安中市の事故の後、安中市長が群馬県知事に対し電気柵や捕獲機材の整備についての支援などを要望しています。この要望書にあるように、熊などの野生鳥獣が人里に来て人を襲ったり農作物を荒らすということがないように、電気柵や確保のわなを置くなど対策をすることが重要だと思いますけれども、熊などを市街地に寄せ付けないためにどのような対策が講じられているのか、また具体的に教えてください。
○政府参考人(堀上勝君) お答えいたします。 人の生活圏への熊類の出没を抑制するためには、地域の実情に応じて様々な対策を講じることが必要だと考えております。具体的には、熊を誘引してしまう生ごみや果樹、廃棄農作物などの管理の徹底、それから熊の隠れ場所となるような農地や集落の周辺の山林にあるやぶなどの刈り払い、そして熊を撃退する電気柵の設置、そういった取組が都道府県あるいは市町村等によって実施されているものと承知をしております。
○木村英子君 分かりました。 現在行われている熊を市街地に寄せ付けない対策について、十分今御説明されたとおりですけれども、熊などの被害が拡大しないように、鳥獣対策について自治体に対しては国としてどのような支援策を考えているのか、環境省と農水省、それぞれお答えをお願いいたします。
○政府参考人(堀上勝君) 環境省におきましては、令和四年度から六年度までにかけまして、熊類の出没に対応する体制の構築や専門人材の育成、人の生活圏への出没防止対策等を支援するモデル事業を実施しております。 また、令和五年度の補正予算としてクマ緊急出没対応事業を措置しておりまして、昨年秋の熊の大量出没を踏まえた緊急的な調査等を支援することとしております。 さらに、熊類の指定管理鳥獣への指定を踏まえて、現在、指定管理鳥獣捕獲等事業交付金の事業内容について検討を行っているところでございます。 引き続き、都道府県の状況に応じた効果的な対策に必要な支援の検討を進めてまいります。
○政府参考人(神田宜宏君) お答えいたします。 農林水産省におきましては、農作物被害防止のため、鳥獣被害防止総合対策交付金により、市町村などが行う地域ぐるみの被害防止活動に対して総合的に支援をしております。具体的には、やぶの刈り払いなどの生息環境管理と侵入防止柵の整備等により人と鳥獣のすみ分けを図りつつ、農作物被害を引き起こす鳥獣については捕獲を行うこととしております。 熊による農作物被害への対応といたしましては、生息状況調査や餌となる柿やクリの実の除去、センサーカメラなどのICT機器の導入、電気柵の整備、農地周辺での捕獲、研修会の開催などの取組に対して支援をしております。 今後とも、農作物の被害状況や各自治体の実施体制などを踏まえ、引き続き地域の実情に合った支援を実施してまいりたいと考えております。
○木村英子君 ありがとうございます。環境省と農水省の連携がすごく大事だと思いますので、その辺をよろしくお願いしたいと思います。 次に、環境省も取り組んでいると言われている熊との共存についてお聞きしたいと思います。 気候変動によって熊などの食料となるドングリが減っていって熊が市街地に来てしまう理由の一つに、人間による環境破壊も一つあると思います。人の命を守るために鳥獣対策を強化し過ぎると、熊やエゾシカなどの生息圏を壊しかねません。動物と人間が共存できる環境をつくるということを重要視しながら、人の命と生活を守るための鳥獣対策を行っていただきたいと思っておりますけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(八木哲也君) ありがとうございます。 御意見ごもっともだと私も思っておりまして、共存できる環境づくりは重要であるというふうに思います。 そのため、熊類を始めとする鳥獣の保護や管理に関しまして、都道府県の対策指針となるようガイドラインを作成しております。その中では、個体群の安定的な維持と被害の低減を図るため、鳥獣の生息状況や被害状況の現状を把握した上で目標を定めて、個体群の管理、被害の防除、生息環境管理といった施策を一体的に進めていくことが重要であるということを考えております。 また、熊類につきましては、昨年秋の深刻な被害状況を受けまして専門家による検討会を設置いたしまして、本年二月八日に被害防止に向けた総合的な対策の方針を取りまとめていただいたところでもあります。この方針の中では、ゾーニング管理、広域的な管理、順応的な管理、この三つの管理を推進しながら、熊類の地域個体群の維持を前提としつつ、人の生活圏への出没防止によって人と熊類の空間的なすみ分けを図ることとしております。 環境省といたしましては、引き続き、鳥獣の全国的な分布状況の情報収集やガイドライン等による技術的助言を通じまして、計画的かつ科学的な鳥獣保護管理を推進していきたいと考えております。
○木村英子君 熊やエゾシカなどの動物の保護というのは自然保護にも全体的につながると思います。熊などの動物と人間が共存できるように、駆除だけに頼らない対策に取り組んでいただきたいと思います。 以上で私の質問は終わります。
○委員長(阿達雅志君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(阿達雅志君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、杉尾君から発言を求められておりますので、これを許します。杉尾秀哉君。
○杉尾秀哉君 私は、ただいま可決されました銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会・教育無償化を実現する会、国民民主党・新緑風会及びれいわ新選組の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずるべきである。 一 銃砲等の所持のあおり又は唆しについては、インターネット上に関連する情報が多数存在している現状を踏まえ、サイバーパトロールを強化するとともに、AI等の先端技術を活用し、悪質性の高い行為を重点的に取り締まること。その際、不必要な検閲強化につながらないよう運用には十分配慮すること。また、海外からの有害な情報発信にも対応できるよう、必要な体制を整備するとともに、外国の捜査機関を始めとした関係機関との緊密な連携を図ること。 二 既に販売、譲渡又は製造された電磁石銃の国内における流通・所持の状況について把握に努めるとともに、本改正により電磁石銃が新たに規制対象となることに鑑み、規制の内容について、広く国民に対し周知徹底を図ること。 三 ハーフライフル銃の所持許可に係る規制の強化については、有害鳥獣の駆除等に支障が生じることがないよう、許可要件に関し地域の実情に応じた柔軟な運用を検討するとともに、各都道府県警察に対し適切に指導・助言を行うこと。 四 クマ類などの野生鳥獣による事業被害への対応等に長期的かつ継続的に取り組む必要性に鑑み、事業被害防止のため獣類の捕獲を必要とする者に対するハーフライフル銃の所持許可に係る特例措置については期限を設けないこと。また、当該所持許可を迅速かつ円滑に受けられる運用となるよう、有識者及び関係者の意見を聴きつつ、必要に応じて見直しを検討すること。 五 銃砲・弾薬の管理について、保管委託の実態を調査し、第三者による管理の在り方を検討すること。 六 猟銃等の所持許可を受けた者に対する教育・啓発の機会を充実させるとともに、報告徴収、検査、公務所等への照会等の的確な実施により不適格な者を把握し、所持許可の取消し等の適切な対応を行うなど、猟銃等が悪用されることがないよう必要な措置を講ずること。 七 農林水産業に加え、人の生活圏での野生鳥獣による被害が増えている中、猟友会等における有害鳥獣駆除の担い手の高齢化が深刻であることに鑑み、広域的な管理や大量出没にも対応できるよう、有害鳥獣駆除の担い手の育成・確保を図ること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をよろしくお願いを申し上げます。
○委員長(阿達雅志君) ただいま杉尾君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(阿達雅志君) 全会一致と認めます。よって、杉尾君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、松村国家公安委員会委員長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。松村国家公安委員会委員長。
○国務大臣(松村祥史君) ただいま御決議がありました附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。
○委員長(阿達雅志君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(阿達雅志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時一分散会