P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
213回国会参議院2024/05/23

内閣委員会 第16号

発言数
247
登壇者
28
会派数
8
開催日
2024/05/23

会議録

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、塩村あやか君が委員を辞任され、その補欠として柴愼一君が選任されました。     ─────────────

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、こども家庭庁長官官房長小宮義之君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

柴愼一立憲民主・社民

○柴愼一君 おはようございます。立憲民主・社民の柴です、柴愼一です。  質問の機会いただきまして、ありがとうございます。  では、それでは、質問させていただきます。  子ども・子育て支援金の法的な性格、税としないことの意味についてお伺いしたいというふうに思います。  政府は、子ども・子育て支援金について、社会保険、健康保険料として位置付けていると、連帯の仕組みということで法的に整理をされています。これまでの示された資料や委員会答弁では、保険料とすることの理屈を無理やりこねている印象ですねと。  保険料とする理屈ではなくて、税としなかったことの理由について分かりやすく説明いただけますか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。  社会保険制度は、社会連帯の理念を基盤にして共に支え合う仕組みでございます。支援金制度も、こうした連帯の理念を基盤に子供や子育て世帯を少子化対策で受益がある全世代、全経済主体で支える仕組みであり、支援金は保険料と整理をされてございます。  支援金は医療保険料と併せて拠出をいただくものですが、現行の公的医療保険制度においても、病気やけがに限らず、出産や死亡に関する給付など幅広い給付のほか、保険給付ではない疾病予防等の広範な事業が行われていることに加え、後期高齢者支援金や介護納付金など、世代や制度を超えた支えの枠組みが組み込まれてございます。  また、本年四月から出産育児一時金に係る費用の一部を後期高齢者医療制度が支援する仕組みを創設をしてございまして、後期高齢者の保険料によりこれを賄うこととしました。後期高齢者には出産育児一時金の給付はありませんが、全世代で子育て世帯を支える観点から設けた仕組みでありまして、これも今回と同様の考え方によります。

柴愼一立憲民主・社民

○柴愼一君 それはずっと今まで聞いていた保険料とする理由、理屈なんですよね。そうじゃなくて、税じゃ駄目だということについての要因をちょっとお聞かせください。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 今回の子ども・子育て予算の拡充の財源につきましては、現下の経済状況を踏まえた上で、国民的な理解が重要であるとの観点から、増税という手法を取るのではなく、徹底した歳出改革によることを原則とし、公費節減を図るとともに、保険料負担の軽減を図り、その範囲内で支援金制度を構築することで確保することとしたものでございます。

柴愼一立憲民主・社民

○柴愼一君 まだちょっとかみ合っていないような気がするんですけど。  支援金が、税と社会保険料どちらがふさわしいのかと、税と社会保険料の違いについてちょっと伺いたいというふうに思います。  昨年の三月十四日、財政金融委員会での質疑があったんです、自民党の浅尾議員が質問されています。こう聞いているんですね。支払に法的な義務がある税と社会保険料ではどういう違いがあるのかと。これ、社会保険料のことをずっと、社会保障の財源について言っていたんです。どう違うんでしょうかということについて、財務省と厚生労働省からそれぞれ見解を聞いています。  財務省は、社会保険料との違いを踏まえて、税の性格について説明すると、国又は地方公共団体が、特別の給付に対する反対給付としてではなく公共サービスを提供するための資金を調達する目的で、法律の定めに基づいて課す金銭給付と定義されますというふうに答弁しているんです。  厚生労働省は、社会保険制度は、傷病等のリスクに備えてあらかじめ保険料を負担することで、保険事故に対して必要な給付を受ける仕組みであって、社会保険料についてはその拠出と保険給付が対価的な関係にあると考えているというふうに答弁しているんですよね。  これは誰もが納得する一般的な考え方じゃないかということであると、支援金に対するその政府の答弁というのは、保険料とするためのいろんな無理やりのこじつけでしかないんじゃないかというふうに思うんです。  もう一回、税としない理由についてもう一回明確に示していただきたいと思います。

熊木正人こども家庭庁長官官房総務課支援金制度等準備室長

○政府参考人(熊木正人君) 大臣からお答えございましたとおり、社会保険制度というのは、社会連帯の理念を基盤として共に支え合う仕組みでございます。  保険制度といいますのは、保険の集団というものを加入者、被保険者が形成をいたしまして、その皆さんの中で、何かの支払に充てるためにみんなで助け合い、支え合い、分かち合いだということで拠出をいたしまして、その中でプールしたものの中からお支払をしていくと、こういう仕組みでございます。  税は、一般的には、もちろん特定財源のものもございますけれども、使途を一般的には限定をしないで、言わば公権力がこれを一方的な方向性のものとして徴収をお願いし、集めて、それをいろいろな使途のために使う。保険制度というのは、集団がみんなでこの仕組みのためにお金を払おうという集団が形成される中で行われるものでございます。  先ほどおっしゃられました給付と負担の関係があるということ、牽連性があるということは非常に重要なポイントでございますが、これも大臣から申し上げておりますように、医療保険制度において、一対一で個人の方と給付を受ける方というのが必ずマッチしていて必ず自分が給付を受けるからお支払いすると、そういう関係ではないというのは、実は社会保険制度、これは強制加入でございますので、そういう仕組みにおいては一般的にそういうふうな仕組みとなってございます。  したがいまして、給付と負担の関係は様々であるということでございます。

柴愼一立憲民主・社民

○柴愼一君 国税庁のホームページですね、子供用の税の学習コーナーって、税って何だろうというのがあって、子供たちに教えているんですよね。私たちが納めた税金は、みんなの安全を守る警察、消防や、道路、水道の整備といったみんなのために役立つ活動や、年金、医療、福祉、教育など社会での支え合いのための活動に使われていますと。そのために必要なたくさんのお金をみんなで出し合って負担するのが税金です、つまり、税金はみんなで社会を支えるための会費と言えるでしょうって言っているんですよね、子供たちに。  子ども・子育て支援が必要なことというのはみんな共通認識だと思うんです。その中身をしっかりと詰めていくことがこの委員会でも大事だというふうに思いますけど、その前提となる財源をどう確保するかという論点で、政府が国民をだますようなことをしているということが大きな目的じゃないのかというふうに思います。  社会保障を全世代で支えるということで、かつて消費税を社会保障目的税化して税率の引上げを行ってきたんですよね。何で今回は税としなかったのかと。また、財源確保の視点では、国民全体で負担するとして、防衛財源確保では、歳出改革したりとか決算剰余金とか外為特会の剰余金とかの税外収入を繰入れに加えて、税制措置ですね、復興特別所得税の流用したり、たばこ税引き上げるというようなことをしているんです。まあこれもどうかと思うんですけど、子ども・子育て支援金よりはまだいいんじゃないかと。  このことに対して、大臣、どういうふうに説明されますか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 子ども・子育て支援に係る財源の確保につきましては、これまでもその時々の社会経済情勢を踏まえまして、必要な施策と併せて適切に判断がなされてきたものと承知をしてございます。  御指摘の消費税に関して言えば、二〇一二年の三党合意に基づく社会保障制度改革推進法では、年金、医療、介護、少子化対策の財源に充てるため消費税率を引き上げることとしましたが、これは国民が広く受益する社会保障の費用についてはあらゆる世代が公平に分かち合うべきとの観点から行ったものであり、現在もこうした考え方に変わりはないものと承知をしております。  今回の子ども・子育て予算の拡充の財源については、現下の経済状況を踏まえた上で、増税という手法を取るのではなく、徹底した歳出改革によることを原則とし、公費節減を図るとともに保険料負担の軽減を図り、その範囲内で支援金制度を構築することで確保することとしたものでございます。

柴愼一立憲民主・社民

○柴愼一君 さっきのちょっと答弁も含めて、税と社会保障の考え方ってちょっと違うんじゃないかなと、政府の態度として非常に問題があると。税金というのは公権力が一方的に取るものと、で、社会保障というのはみんなで支え合う制度ですよという言い方自体が政府の姿勢としておかしくないですか。税というのは国民への罰じゃないんですよ。社会を支えるために納めるものなんです。自民党が脱税、国民は増税と言われないために、そういうような税をおとしめるようなことはやめるべきだというふうに言いたいというふうに思います。  じゃ、ちょっと次に、実質負担ゼロというところをちょっと質問させてください。  支援金制度が実質的な負担が生じないということの政府見解、おととい、火曜日の委員会でも様々なやり取りがありました。私も聞いていましたが、みんな納得できないで、ううんと言って頭かしげていたなというふうに思うんです。実質負担が生じないという説明、私も全く理解できなくて、歳出改革を行って社会保障の負担を軽減した分、料率を引下げを行って、その分で、範囲で支援金を徴収するとか、また、賃上げによって、料率が変わらないとすればその増加分は社会保険料の負担が増えるので、その分で支援金制度をつくるということなら分かるんですが、保険料率も変えずに支援金を別に徴収するということが、実質負担が生じないということが全く理解できないので、もう一度分かりやすく説明いただけますか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。  実質的な負担が生じないという点につきましては、子ども・子育て予算の抜本的な拡充を実現するため支援金制度を構築するわけでございますが、それは、徹底した歳出改革を基本に行いまして保険料負担の軽減効果を生じさせて、その生じた軽減効果のその範囲内でもって拠出いただくということを申し上げてまいりました。  具体的には、加入者一人当たり月平均四百五十円の支援金が導入をされましても、先行して行う歳出改革等により平均四百五十円分の社会保険料の軽減を図ることで、支援金の導入が差引きで負担とならず、実質的な負担が生じないものとなります。  令和五年度、六年度におきましてはこのような社会保険料軽減が達成されるペースで歳出改革を行ってございまして、今後も令和十年度まで歳出改革を積み上げてまいります。  若い方々が将来に展望を抱けるよう責任を持って安定財源を確保しつつ、支援金制度の構築は歳出改革による保険料負担軽減、その軽減とセットで、かつその範囲内で行うということについて引き続き説明を尽くしてまいりたいと考えております。

柴愼一立憲民主・社民

○柴愼一君 だから、そこが分からなくて、社会保険の、歳出改革をして下げるというのは分かるんだけど、個人の保険料率を下げるんですか。下げるということをおっしゃっているのかが分からないんですけど。全体の話じゃなくて個人の社会保険料を下げるということを言っているのか、確認させてください。

熊木正人こども家庭庁長官官房総務課支援金制度等準備室長

○政府参考人(熊木正人君) 社会保険料率が下がるか否かということにつきましては、まさにその医療費ですとか介護費がどういうトレンドになっていくのかということによるということでございます。  今までは、医療と介護というのは、高齢化が進みますと基本的には費用が増えていきますので、保険料がずっと上がってきているというトレンドがございます。これをできるだけ抑えようというのを今申し上げておりまして、抑えて、抑えた中で支援金をはめ込むというんでしょうか、抑えた分の支援金、抑えた範囲内で支援金を入れるということを申し上げていますので、仮にですね、仮に高齢化等がなければ、それはやっぱり料率は下がるはずだとは思います。ただ、それは高齢化等があって費用が、土台の方が増大していくという傾向がございますので、それはやや見えにくい状況になっているかというふうには思います。

柴愼一立憲民主・社民

○柴愼一君 実質負担が増えないとする実例をちょっと示していただきたいというふうに思っていて、皆さんの説明が納得できるようにしていただきたいなというふうに思うんです。  例えば年収とか所得水準別で、例えば賃上げが五%されたとして、保険料がどうなって、支援金が幾ら徴収されて、社会保険の負担率がどう変化するのか、これ資料作成をちょっとしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

熊木正人こども家庭庁長官官房総務課支援金制度等準備室長

○政府参考人(熊木正人君) 支援金の導入によりまして個々人の方がどういう影響を受けるのかということにつきましては、加入する医療保険制度ですとか所得の多寡ですとかいろいろな要素によって異なりますので、残念ながら一概には申し上げられないということでございます。  ずっと申し上げていますのは、支援金の導入によりまして拠出はいただくということではありますけれども、歳出改革等によりまして保険料負担の軽減効果を生じさせて、その範囲内で支援金を構築するということで、全体として実質的な負担が生じないということとしてございます。  負担の状況が見えるようにするという観点で申し上げますと、まず、全体的には社会保障負担率という大きなメルクマールを具体的に設定することではっきりと確認ができるようにしてございます。

柴愼一立憲民主・社民

○柴愼一君 ちょっと、是非詳細な資料について本委員会に提出いただけるように、ちょっと委員長の取り計らいをお願いいたします。

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。

柴愼一立憲民主・社民

○柴愼一君 ありがとうございます。  マクロの議論をしても意味がないというふうに思うんです。制度改正をするときというのは、どのような層が負担増になるのか、負担が多いのか少ないのか、またどの層が受益するのかという全体像が示さなければ、その政策自体が、政策の仕組みが政策目的に合致しているかの判断できないというふうに思うんです。それを見た上でこの法案の審議を進めるべきじゃないかというふうに思いますので、是非資料提出をお願いしたいというふうに思います。  先ほどから歳出改革というふうにお言葉をいただいていますが、歳出改革の実現可能性について伺いたいというふうに思います。  歳出改革するといっても、医療や介護人材の確保、処遇改善とか賃上げしなきゃいけないですし、インフレや物価高、エネルギー価格の高騰など、社会保険制度を維持するための経費負担というのは今後も増加していくということが想定されるんですが、本当にその言われているような歳出改革ができるのか、実際に歳出改革できなかった場合どうなるのかについてお答えをいただきたいと思います。

宮崎敦文厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(宮崎敦文君) 今御質問のございました歳出改革でございます。  先ほど来大臣あるいは政府参考人から御説明申し上げておりますように、支援金制度に関しましては、この歳出改革と賃上げにより実質的な社会保険負担軽減効果を生じさせて、その範囲内で構築していくことにより実質的に負担が生じないとされておりまして、具体的なこの社会保険負担軽減効果に関しましては、令和十年度までの六年間で約一・一兆円の保険料負担の軽減効果を積み上げていくということをお示ししております。  令和五年度、六年度、この六年間のうちの二か年の期間、約三分の一の期間になりますけれども、この既に終えました二か年の予算編成におきましては、薬価改定等による医療費縮減等の歳出改革によりまして、保険料負担の軽減といたしましては〇・三三兆円の軽減効果を積み上げたところでございます。今後、残る令和十年度までの四年間、これも五年度、六年度までの予算編成と同様に歳出改革の取組をすることで、六年間合計で約一兆円の保険料負担の軽減効果積み上げてまいりたいと思っております。  決して、この二年間の五年度、六年度の予算編成も、関係者等との調整経て、またあるいは委員御指摘のような社会情勢の中でやっておりますので、決して容易なこととは申し上げませんけれども、これまでの二年間と同様の取組を進めてまいりたいと考えているところでございます。

柴愼一立憲民主・社民

○柴愼一君 歳出改革に向けて取り組むとして示されているメニューというのは、例えば、生活保護制度の医療扶助の適正化とか、介護保険制度改革ですね、ケアマネに関する給付の在り方とか軽度者への生活援助サービスに関する給付の在り方とか、障害福祉サービスの公平で効率的な制度の実現とか、医療・介護保険における金融所得の勘案や金融資産等の取扱い、医療、介護の三割負担の適切な判断基準設定とか、経済情勢へ対応した患者負担等の見直しなど、これらを歳出改革の文脈で示されるということは、サービス低下や給付削減など、結果として負担増につながることになるんじゃないかというふうに思うんです。そこはしっかり見た上でやっていく必要があるということです。  さっきも言ったとおり、子ども・子育て支援が必要だということはみんな共通認識だというふうに思います。ただ、そのことで負担が生じることをやっぱり国民に真摯に説明するべきじゃないかと。実質負担ゼロというのはスマホでも景品表示法違反になるんです、なるんです。国民をだますようなことをしてよいのかということ。大臣が、負担を生じることを、でも、やる必要があるんだということを国民に誠実に説明するべきだというふうに求めたいというふうに思います。  最後、資料を一枚だけ付けさせていただいています。加速化プランの財源について、この支援金徴収以外に是非検討していただきたいということです。  我が立憲民主党は、問題のある支援金制度を廃止して、日銀が保有するETFから得られる分配金収入を財源として活用するこの修正案を提出をしています。大臣、有効な法案修正だと思いますが、実施していただけませんか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。  今般の加速化プランの実施に当たりましては、制度が安定的に維持されることが、これから結婚、出産を考える若い世代が将来のライフプランを考える上で重要であると考えております。このため、政府としましては、既定予算の活用と歳出改革を中心として、支援金を含め安定した財源を確保することとしてございます。こうした今回の枠組みについて、今後もしっかり説明を努めてまいります。  御提案のスキームにつきましては、既に総理や関係閣僚からも御答弁をさせていただいているとおりでございますが、日銀が保有するETFは物価安定目標を実現するための金融政策の一環として日銀の判断で保有しているものであり、その売却を含めた取扱いにつきましては日銀において検討されるべき事項であると考えております。  その上で、御指摘のETFの分配金収入は、現在既に日銀から国への国庫納付金の一部として一般会計の歳入に計上され、国の一般財源として活用されており、新たな財源と考えることはできないものと考えております。

柴愼一立憲民主・社民

○柴愼一君 受け入れていただけない理由が理解できません。  日銀保有のETFから得られる分配金というのは、今おっしゃられた日銀の利益となって、結果として国庫納付で一般会計の歳入となります。そうすると、結果として決算剰余金となれば防衛財源の一部に回されるということになるんです。どちらが大切なんでしょうかと。子ども・子育て支援よりも防衛財源の確保を優先する政府の問題点を強く指摘をして、時間ですので質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 立憲民主・社民の杉尾です。  前回に引き続いて、ちょっと今の柴議員の質問に続いて子育て支援金について一つ聞きたいことがあります。  昨日の予算委員会、子育て支援金を健康保険料に併せて徴収する際、給与明細に支援金の額を明記するかどうか、こういう質問が出ました。総理はこれから検討するという答弁でしたが、それでいいんですか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。  危機的な状況にある少子化の中、子ども・子育て世帯を支援するために世代を超えて支援金を拠出いただくということについて、被保険者の皆様に知っていただき、また御理解をいただくことは大変重要だと考えてございます。  税、定額減税については所管外となりますが、社会保険料につきましては、給与から控除した場合は控除額が被保険者に通知されることになっておりまして、給与明細においてその内訳をどこまで示すかにつきましては事業主の判断に委ねられていると承知をしてございます。こうした観点から、給与明細等において支援金額を表示する取組、これが広がっていくことは意義深いと考えております。  義務付けにつきましては、今後、令和八年四月の支援金制度の導入に向けて、支援金制度の理解促進に必要な取組を進めるとともに、更に何ができるか、関係者の御意見も伺いながら考えているところでございます。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 長いですよ、大臣。それでいいかどうか聞いているんだから。違うんでしょう。これから検討するんじゃなくて、明記するように取組進めるといってもう既に本会議で答弁しているんだから、昨日の総理大臣の答弁はこれ間違っているんですよ。これから検討するんじゃなくて、明記することが原則なんですよ。そういうことを昨日の予算委員会でもはぐらかしている、これはおかしい。ただ、これは総理の答弁なので、これ以上大臣には聞きません。  前回のちょっと積み残しの質問をしますけれども、児童手当の上積み、それから高等教育費の無償化、いずれも第三子から実施ということです。  しかし、少子化の問題は本当に三人目の子供を増やせば解決する問題なのかということで、資料ですね、もう一度配りました資料一です。婚姻数と出生順位別の出生数、これを見ますと、第一子、第二子、第三子と子供が増えるにつれて減少率が低下します。  加藤大臣、このグラフからどういうことが分かりますか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 第一子、第二子、このグラフからまず私自身が感じるところは、もう出生数の推移全体が落ちていっていて、危機的な少子化の対策をしっかりと進めていかねばならないというこの危機感を感じるところでございます、まずもっては。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 違いますよ。第一子、第二子、第三子と子供が増えるにつれてこの減少率が減っているのは、これはどういうことかって聞いているんですよ。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 増えるにつれて子供が減っているというファクトはこのグラフから読み取ることができますが、まずはそのファクトをこのグラフから読み取ることができるということだと思います。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 大臣、しっかりしてくださいよ。  第一子の減少率は高いけれども、第二子、第三子につれて減少率が低くなるということは、第一子を産めば、第二子、第三子産む人は割合は増えているということなんですよ。そういうことも分かんないんですか。  つまり、これを見ると、第三子対策が重要なんじゃなくて、まあもちろんそれも必要ですけれども、第一子対策が重要なんでしょう。もう妻のその初婚率のこの減少幅と第一子の減少幅が全く同じなんですよ、三九%ですよ。だから、やる、今やるべきは第一子対策なんじゃないですか。どうですか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 今般のこども未来戦略におきましては、第一子も含め様々な対策を盛り込んでいるところでございます。  未婚化対策も含め、まず未婚化対策として、賃上げ等の若い世代の所得を増やす取組を進めて、あわせて、未婚化の方々へ出会いの機会や場の提供の支援等に取り組むこともしておりますし、また、加速化プランによって今まさに子育てしている方々への支援を充実することによって、これから結婚しようとする若い世代、また、お一人しか、まずお一人子供生まれた方が二人目、三人目、そういったところに希望が持てる社会をつくっていくことにつなげていきたいというふうに考えております。  そういった未婚化、未婚者への支援ですとか、また、第一子につきましては、今回、加速プランにおきまして児童手当の拡充や高等教育費の無償化等の施策も盛り込んでおりまして、その中で多子世帯への支援も盛り込んでいるところでございます。待ったなしの瀬戸際ですので、未婚化対策も、また第一子の対策も多子世帯の支援も、必要な施策は全てしっかりと取り組んでまいります。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 私が言っているのはそうじゃなくて、現金給付はみんな第三子、それから高校の無償化も、ごめんなさい、高等教育の無償化も第一子に偏っているでしょうって言っているんですよ。  しかも、この間、衛藤委員が質問していましたけれども、この第三子のこの増額、これ何ですか、この中途半端の。全く多子化に向けたインセンティブにも何にもなっていないじゃないですか。これは衛藤先生が指摘したとおりですよ。  これに対する明快な答弁ありませんよ。実際にあったのは、財源が限られている中で設定した。財源が限られているんだったらほかから財源持ってくりゃいいでしょう。何が異次元対策なんですか。  要するに、今回の目的がはっきり分からないんですよ。第一子対策もいいかげん、第三子対策もいいかげん、これでどうやって出生率増やそうっていうんですか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 児童手当の第三子増額につきましては、子供三人以上の世帯数の割合が特に減少していることや、子供三人以上の世帯はより経済的支援の必要性が高いと考えられていることを踏まえまして、今般の拡充においては、ライフステージを通じた切れ目のない子育てに係る経済的支援の強化の一環として、子供三人以上の世帯を重点的に支援することとしました。  第一子も未婚化対策も大変重要でございますけれども、財源が限られている中で、理想の子供の数を断念する理由として子育てや教育にお金が掛かり過ぎるという答えが一位となっていること、また、その傾向が三人以上の子供の数を理想とする夫婦において顕著であること、こういったことを踏まえまして、限られた財源の中で、三人目以降の子供を持つに当たって教育費等が負担とならないように、障壁とならないように設定をしたものと承知をしてございます。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 確かに三人産むのは大変、それは分かります。うちは二人でしたけれども、これ三人だったらもっと大変というのは分かりますけれども、ただ、先ほどのグラフを見る限りでは、実際に結婚をして子供が生まれた家庭は第三子結構産んでいる人多いんですよ、その中では。  今度、資料二御覧ください。世帯年収別の児童がいる世帯のグラフですけど、大臣、二〇〇〇年と二二年を比較してどういうことが分かりますか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) まず、年収が少ない世帯ほど子供のいる世帯の割合が減少している傾向が見られると思います。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 もうちょっとちゃんと見てください。年収九百万円以上はどうなっていますか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 九百万円以下の児童のいる世帯の割合が、二〇〇〇年に比べて二〇二二年で特に顕著に減っているというふうに考えられます。九百万円以上の、失礼、減っている一方で、九百万円以上だと、二〇〇〇年と二〇二二年で児童のいる世帯数の割合が変わらないという状況だと思っています。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 グラフ見て答えてくださいと言っているんだから、どうして後ろからアドバイスを受けて原稿読んでいるんですか。おかしいでしょう。このグラフを見て大臣自身がどう思うかと聞いているんだから、こんなの見れば一目瞭然じゃないですか。  つまり、年収九百万円以上の家庭は全く児童の数が減っていないんですよ。逆に言うと、これぐらいの世帯収入がないと、子供を産み育てる、特に二人目、三人目となると難しいという、こういうことじゃないですか。子育て罰という言葉がありますし、子持ち様という言葉もありますけれども、こういう経済状況、つまり高額所得の世帯じゃないと子供が産めない、つくれない、しかも第三子がつくれない、これが今の実態でしょう。  児童がいる世帯の所得の中央値、幾らですか、これ通告していませんけど。  分からないですか。七百十八万円です。  じゃ、世帯所得の中央値って幾らですか。

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 速記を起こしてください。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 中央値は持ち合わせておりませんが、平均所得で申し上げますと、一世帯当たりの平均所得、二〇二一年には五百四十五万七千円となっております。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 世帯所得の中央値は四百二十万円です。児童がいる世帯の所得の中央値が七百十八万円です。三百万円も違う。大体六百万円ぐらいないと、世帯収入が、子供が持ちづらいと、こういうふうに言われている。  いろんな施策やっていますけれども、所得上げると言っていますけれども、とてもとても少々上がったぐらいでは済まないんです。結婚、出産が、言葉悪いですけれども、高所得者の特権のような、そういう今の日本の社会になっていると分かっていますか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 若い世代が結婚や子供を産み育てることへの希望を持ちながらも、所得や雇用への不安等から将来展望を描けない状況に陥っており、一部で委員御指摘のような高所得者の特権といった声も上がっていることは承知をしてございます。  雇用の安定と質の向上については、雇用不安の払拭に向けて、若い世代の所得の持続的な向上につながる幅広い施策を展開するとともに、加速化プランを早急に実現して持続していくことが必要であると認識をしております。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 第三子の加算もそうなんですけれども、第一子、第二子の児童手当の増額は今回全くありませんし、これ本当にこの状況の中でとてもとても、何回も言っていますけど、出生率が増えると思えませんよ。  先ほど、三人子供を育てるの、これ大変だというふうに言いましたけれども、これ、例えば手当の増額とか無償化というのは第三子。三人子供を産める家庭というのは元々所得が高いんですよ。こういうところに集中的に補助をすると、これ金持ち優遇ということになるんじゃないですか。どうですか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 所得の高い方々にとっても、子ども・子育て、大変負担が大きいと、今の現時点では大変負担が大きいところだと思います。所得が高い方々も含めて、今ある少子化、危機的な少子化のこの状況において、あらゆる子ども・子育て支援、幅広くやっていくことが重要だと考えており、切れ目のない支援や経済的な支援の抜本的強化の中に高所得の方々に対する、対してのものも含まれている、含まれること自体は、私、合理性を欠くものとは思っておりません。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 こうなってしまった大きな原因というのは、これは中間層の崩壊にあるわけですね。この九百万円以下のこの世帯の出生、子供がいる世帯の数が極めて少なくなっている。やっぱり、中間層の人たちがこういう状況で、前回非正規の問題もやりましたけれども、所得が低くなって非正規になって雇用が不安定になって、結婚しようにも結婚できない、結婚して子供を産もうにも子供をつくろうにも、第一子すらもつくれないというのが、これが今の日本の現状じゃないですか。  これを何とかして変えようというのが今回の本当は施策の最大の目標でしょう。にもかかわらず、例えば、物すごい社会問題になっている奨学金の問題、三百万も四百万円も抱えて社会に出ていかなきゃいけない。毎月毎月、これ奨学金といいながら教育ローンですよ。このローンの支払ずっと続けて、どうやって結婚して子供を産み育てるというんですか。どうしてこういうところにメスを入れないんですか。どうですか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) まず、こども未来戦略におきましては、若者、子育て世帯の、世代の所得を伸ばさない限り、少子化を反転させることはできないということを明確に打ち出してございます。そして、若い世代の所得を増やすという理念の実現に向けて、政府を挙げて賃上げや三位一体の労働市場改革、非正規雇用の正規雇用への転換などの取組を進めるとともに、加速化プランに盛り込みました児童手当の抜本拡充、様々な経済的支援を着実に実施することとしております。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 いや、それは何回も同じことを聞いているからいいんです。どうして教育ローンとか奨学金の問題に手着けないんですかって聞いているんですよ。答えてください。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 教育費の負担が理想の子供の数を持てない大きな理由の一つとなっていることは承知をしております。特に高等教育について負担軽減が喫緊の課題であるというふうには考えております。加速化プランにおきましては、このため、経済的支援の強化として、多子世帯の授業料等の無償化を含め、高等教育費の負担軽減を掲げてございます。  加速化プランの実施状況や各種施策の効果検証に当たりましては、高等教育費の負担や奨学金の返済などが少子化の大きな要因の一つとなっているとの御指摘があることを考慮しながら、高等教育の負担軽減について適切な見直しを行うこととされております。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 いや、第三子、例えば加算するといって何年後の話ですか、この今生まれた人が高等教育受けるの。十八年後でしょう。その頃どうなっているかなんか分からないですよ。今困っているんだから、今子供が産めないんだから、今結婚できないんだから。そういう人たちを救済するには、例えば奨学金の減免とか、いろんな施策を今打たなきゃ遅いでしょう。十八年後の政策を今語ってどうするんですか。  もう一回聞きますよ。異次元の少子化対策で出生率どれぐらい上がるんですか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 少子化対策は様々な施策が相まって総合的に効果を発揮していくものでございまして、加速化プラン全体で少子化にどの程度の影響を与えるかといったことをお答えすることは困難だと考えております。  その上で、経済的な不安や負担感は、夫婦が理想の数の子供を産み育てられない最大の理由に挙げられるなど、希望の実現を阻む大きな要因の一つであります。加速化プランによるライフステージを通じた子育てに係る経済的支援の強化は、こうした障壁を取り除くことに資するものであると考えております。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 何回も同じことを言わさないでくださいよ。何で同じ答弁するんですか。どれぐらい見込んでいるんですかって聞いているんですよ。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 少子化対策は、個人の結婚や出産、子育ての希望の実現を阻む様々な要因が複雑に絡み合っているため、当該希望の実現を阻む様々な障壁を一つ一つ取り除いていくために、各種の政策が必要であります。  これらが総合的に効果を発揮するので、効果が現れるまでに一定の時間を要するものと考えておりまして、検証が、全体としての検証が難しいという側面があると考えております。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 三・六兆円も国民の税金、それから保険料を使っておいて政策効果も分からないなんて、こんな政策ありますか。  じゃ、そうしたら聞きますよ。安倍政権のときに希望出生率一・八の実現掲げていましたよ。出生率を政策目標に掲げるということが不適切ならば、この一・八の実現、これも不適切だったんですね。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 希望出生率一・八の実現は、若い世代の希望をかなえることで結果的に達成される姿、これを表現したものと承知をしております。  こども大綱等では希望出生率という表現は盛り込んでおりませんが、これは昨年四月に施行されたこども基本法やこども家庭審議会での調査審議を踏まえたものでございます。それまでに希望出生率という表現を掲げてきたこと、それが間違いであったというふうには考えておりません。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 何で安倍政権で掲げて今回掲げないんですか。同じでしょう。おかしいでしょう。もうこんな数字掲げたら、実際にそれが達成できなかったときに後で責任取らなきゃいけないから、だから数字挙げないんじゃないですか。  京都大学の柴田教授、前回の質問の最後に紹介しました、今回の少子化対策でも出生率の上昇率、〇・一%程度、こういう試算出しているんですよ。この試算はどういうふうに考えているんですか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 参考人の中には、〇・三六の効果が、ポイント上がるという効果があるというふうな発言があったというふうにも承知をしてございます。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 いやいやいや、衆議院の参考人質疑で〇・一程度というふうに回答されていますよ。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 〇・一ポイントという御発言もありましたし、また、別の方からは、プラス〇・三六ポイントの押し上げ効果があるというふうに御主張されている参考人の方もおられたと承知しております。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 じゃ、政府は何ポイント、何%とみなしているんですか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 繰り返しになりますけれども、少子化対策は様々な施策が相まって総合的に効果を発揮していくものであり、加速化プラン全体で出生率にどの程度の影響を与えるかをお答えすることは困難であると考えております。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 民間で試算出しておいて、政府として何にもそれ答えられないっておかしいでしょう。この先ほどの支援金の額だって全然出してこなかったじゃないですか。議論が深まらないんですよ、できないんですよ。これは目標じゃなくてもいいです。結果としてこれぐらいになる、それぐらいの試算を示せなくて、これだけ優秀な官僚を得て何やっているんですか。大体、政策効果を私たち議論できないじゃないですか。こういうことを繰り返してきたから失敗続けたんでしょう、前回。  それで、今回ちょっと厚労省に来てもらっていますので、これだけ聞かなきゃいけません。実際、個別具体の政策、いっぱい通告したんですけれども、これ一つだけ聞かせてください。  先日、子ども・子育ての関連団体から要望を聞いて真っ先に上がったのが、いわゆる妊娠から子育てに至る現状を抜本的に改善をさせるビジョンがない、いわゆる抜本改革プランが必要だと、こういうふうにおっしゃっているんですけれども、妊娠、出産の無償化について、昨日なんですが、来年度から正常分娩に保険適用の検討開始と、こういう報道がありました。  厚労省に聞きます。この報道、事実ですか。

須田俊孝厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(須田俊孝君) 御質問にありました検討会につきましては、今後、厚生労働省及びこども家庭庁が共同で有識者による検討会を設置し、議論を行っていく予定としております。  報道内容にありましたような正常分娩の費用について、保険適用の導入を含め、具体的な支援策の在り方等につきましてはこれから検討していくものでございまして、現時点で決まった方針はないというところでございます。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 検討していくことは間違いないということですね。これは当事者団体の方が強く求めています。  最後に一つだけ聞きますけれども、これ、正常分娩の費用というのは、御存じのように医療機関とか地域によって大きな差があるわけですけれども、これ、保険適用になると全国一律の公的価格となるのか、それから、これで出産費用の一時金を超える部分の自己負担が軽くなるのか、それについてだけ答えてください。適用になった場合です、仮に。

須田俊孝厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(須田俊孝君) まず、全国一律かどうかというところでございますけれども、その点につきましても今後検討ということでございますけれども、サービスの質が、保険適用によりましてサービスの質が確保されるというメリットがある一方で、全国一律の診療報酬で評価されることでかえって妊婦の選択の幅を狭めることになってはいけないという課題、これらを踏まえて今後検討してまいります。  自己負担につきましては、平均的な標準費用について妊婦に自己負担が生じないようにするという基本的な考え方を踏襲しつつ、地域の産科医療提供体制の確保という観点も十分考慮しながら、関係者の意見をよく伺い、丁寧に検討を進めていきたいと考えております。

杉尾秀哉立憲民主・社民

○杉尾秀哉君 長くなりましたので、残りの質問はまた次回に回します。よろしくお願いします。

片山大介日本維新の会・教育無償化を実現する会

○片山大介君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の片山大介です。  今回の法案は、まず表の面では、加速化プランで本当にその少子化を止めることができる、実効性のある対策なのかどうか、そして裏の面では、三・六兆円もの規模の財源を本当にきちんと確保できるのかどうか、この両面から議論はしていかなければいけないということですよね。  それで、私、先週の本会議登壇で総理に質問したんですけれども、何かなかなか、何というか、腹に落ちる、納得できる答弁いただけなかったので、今日はそれを更問いという形でちょっと大臣に聞いていきたいと思っています。  それで、今日はその表の面の対策について聞きたいと思います。その支援金制度など実に危うい制度設計で、三・六兆円もの、集めようというんだけど、本当にそれだけの規模に見合う施策なのかどうか、これをちょっと話をしていきたいと思っています。  それで、まず現状分析というか、これまでの反省というか、さっきもいろいろ話出ていましたが、ちょっと聞いていきたいんだけど、そもそもその政府の少子化対策というのは、平成元年に合計特殊出生率が、それまでのひのえうまが一番低かったんだけど、それを下回る一・五七を記録した、これがいわゆる一・五七ショックと言われるんですけど、それを契機に始まったとされていて、その後、エンゼルプランを皮切りに数多くの対策が行われてきたんですけれども、少子化というのは改善できなかった。  実は、その理由についてどうなんだというのをちょっと総理に聞いたら、総理はこう言ったんですよね。これまで保育の受皿整備や、それから幼児教育、保育の無償化などの取組を行ってきて、待機児童の数が昨年までに二千七百人まで減るなど一定の効果があったと考えていると。少子化の背景には様々な要因があり、個々人の希望をかなう実現にはいまだに至っていないと認識していると。これは、答弁のように聞こえるけど、答弁になっていないですよね。だって、その様々な要因があるというのは、ここで今日議論している、ここにいる委員みんな分かっているわけですよ。問題は、三十年以上にわたって何でそれが取り除いていけなかったのかということを聞いているわけです。だから、それを答えていただきたい。  それと、あともう一つ。総理が言った、待機児童の減少とかと言っていますけど、これ、待機児童の問題だって、これ二〇〇〇年に入ってからなんですよ、これ。だから、時間軸だってずれているんですよ。少子化対策、一九九〇年代から始まっているんですから。  だから、それも踏まえて、これまでその様々な要因を取り除けなかった、で、こなくてここまで来たと、その理由を改めて教えていただきたいと思いますが。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) これはちょっと政府の見解としてではなくて私自身の考えでありますけれども、少子化という大きな危機的な課題に対する危機意識の共有が十分に行われておらず、施策に着手する検討、また議論というものが国家課題の中枢に置かれてこなかったということもあるのではないかと思います。

片山大介日本維新の会・教育無償化を実現する会

○片山大介君 いや、大臣の言葉で言われたんで、私、良かったと思いますよ。  役人の方から何かフォローがあれば、言ってもらえますか。

小宮義之こども家庭庁長官官房長

○政府参考人(小宮義之君) じゃ、若干、数字等も含めまして補足をさせていただきます。  今大臣御答弁申し上げたとおり、少子化の問題というのは非常に多岐にわたる問題に要因を求めることができます。これまでも委員会で、各委員会で若しくは本会議で御答弁申し上げましておりますとおり、例えば、経済問題のみならず、出会い、それから子育ての難しさ、そして家事の偏り、男性ではなくて女性に偏っている問題、それから子育ての孤立感、さらには教育の費用、子育ての費用、そして晩産化、晩婚化ございますけれども、年齢に伴う数々の問題、これらが複雑に絡み合っているところでございます。  その意味で、その意味で、要するに、その子育てサービスの供給を増やせば解決するというのでは、問題を部分的にしか見ていないという面は否めなかったと思います。その根っこにあるのは、普通、人生を送れば、どこかで伴侶を見付け、どこかで子供を産むでしょうという、まあ暗黙の了解とは言いませんけれども、そういう考え方が根っこにあって、それに、まあ言葉は悪いですけれども、ちょっと寄りかかり過ぎていた面はなくはないと、これは個人的意見でございますけれども、あると思います。  その意味で、遅きに失しているという評価もあろうかとは思いますけれども、こども基本法ができ、子供の最大の利益を実現していくんだ、こどもまんなか社会を実現していくんだという旗を立て、こども家庭庁を設置し、こども大綱を決め、こども未来戦略を決め、まさに少子化も含めて子供施策を全省庁的に主要な国の課題として掲げて取組を始めたということは、これはこれですごく大きな意義があると思っております。  したがって、個々のその要因について数字を使って説明をせよという御質問であればまたこの後に御答弁申し上げますけれども、全体としての根っこはそういうところにあると感じております。

片山大介日本維新の会・教育無償化を実現する会

○片山大介君 長いからもうそこで十分なんですけど。ただ、あれですよね、子育てサービスに特化してやってきて、それであれば自動的に上がっていくという考え方がやっぱり問題だったのはそのとおりだと僕は思うんですよ。だから、それをそう言っていただけるということは、認識はしているんだなと思うんですよ。  じゃ、今回のこの施策が、加速化プランの施策が、じゃ、本当にどれだけそれを実現するものになるのかというところをちょっと話していきたいんですけど。  これ、総理に、この今回の少子化対策、これまでとどう違うのかと聞いたら、総理はこう言ったんですよ。長年指摘されながら実現ができなかった施策を盛り込み、そしてあと、これらの施策の充実と併せて社会全体の機運を高める取組を車の両輪で進めると。これも一見正しいように見えるんですけれども、じゃ、その長年指摘されながらできなかったことという対策、まあいろいろあるわけです、配置基準の問題だとかいろいろあるんだけど、これをだから三・六兆円という、規模を広げて、じゃ、その中にそれぞれこれまでお金が足りなくてできなかったものを全部入れ込んでいったら、それで異次元の少子化対策、次元の異なる少子化対策というのとはちょっとやっぱり違うと思うんです。  そこら辺はどう思っていますか。どっちでもいいですよ。

小宮義之こども家庭庁長官官房長

○政府参考人(小宮義之君) 済みません、じゃ、私からまず答弁させていただきます。  三・六兆円の規模の考え方でございますけれども、まさにこれまで実現できていなかった、これが仮に、その子育てサービスの供給量をちゃんと増やすべく行政として支援をするかというものに仮に特化をしても、こういうのが欲しい、ああいうのが欲しいと、あるべきだというのを足し上げると、実は三・六兆よりもっと大きくなります。その意味で、一番のポイントは、異次元の少子化対策という中で未来戦略の一番のポイントは、やはり若い世代の雇用と所得の問題にしっかり光を当てて、施策の基本理念の第一に掲げていることだと私は理解をしております。  この意味するところは、単に賃上げだけではなくて、働き方改革の問題。もちろんその個々の会社の働き方については各事業の経営者の方々が御判断をする部分は当然ございまして、行政がああせいこうせいと全て決めることにはなりませんけれども、各経営者の方々が若い世代の所得を上げ、そして会社としてのリターンも得、働き方改革を通じて、女性に偏りがちな例えば子育て、家事についても男性も参加できるようにしてということを、すなわち、その社会を構成する各メンバーそれぞれがそれぞれできることをしっかりやろうということをちゃんと旗に掲げた、この部分についてはまさに異次元にふさわしいと考えてございます。

片山大介日本維新の会・教育無償化を実現する会

○片山大介君 その所得のところもちょっとこの後でやっていきたいと思うんですけど、だから、要は規模ありきじゃなくて、だから政策を見てそれで積み上げていった上で、じゃ、どこまでできるのかという話だと思うんだけど、今回の話を聞いていると、これまでの審議聞いていると、どうもそうなっていないという、まず規模があって、その規模の中にこれまでできなかったものをどんどん入れ込んでいっているというふうに。だが、そうじゃないわけですよね。  だから、それ、あと三年の集中取組期間ということも言っているんですけど、この設定だって別に異次元というほど早くはないですよ、このスピード感。三年も掛けるんですから。これ、異次元というのはもっと早くやらなきゃいけないものですからね、言うんだったら。  となると、じゃ、そもそも、どの政策がどういう効果を与える、少子化の改善に、課題の改善にどういう効果を与えるかというのを、俗に言うもう役所が好きなEBPMでやっていかなきゃいけないんですよ。エビデンスに応じた形での政策。政策目的のためにどのような手段が一番いいのかというのをデータを基にしながら見ていって、それで政策を積み上げていく。それができていなくて総花的になっているから、何となくみんな本当にこれでできるのかなというふうになっているわけです。  これについてどうお考えなのか。短めでいいので、ちょっと大臣の方でお願いいたします。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。  少子化対策を進めるに当たっては、KPIを適切に設定し、政策の効果等を検証しながら進めていくことが不可欠であると考えております。このため、既に昨年末に閣議決定をしましたこども大綱において、政策全体に係るKPIとして数値目標を含めた指標を設定してございます。その上で、加速化プランに盛り込まれた個別の施策を含め、具体的に取り組む施策の進捗状況を把握するための指標を、これを近くまとめるこどもまんなか実行計画において設定することとしております。  こうした枠組みを重層的に活用し、PDCAの観点を踏まえながら政策を推進してまいります。

片山大介日本維新の会・教育無償化を実現する会

○片山大介君 じゃ、ちょっとKPIのことを言ったからKPIのこと先に言いますと、KPI、総理も本会議の答弁で、KPIが大切で、そのこども大綱の下で、その政策全体に係るKPIについてしっかり目標設定をして検証していくみたいなこと言っているんですけど。  じゃ、こども大綱にあるその目標って何かなと見たら、こう書いてあるんですよ。結婚、妊娠、子ども・子育てに温かい社会の実現に向かっていると思う人の数を七〇%に増やすというんですよ。これ目標設定ですか。これ意識調査じゃないかと思ったんですけど、これだと基本的な目標設定にならないと思いますよ。我々の考え方は違うと思う。ここについてどうお考えなのか、これも大臣に聞きたい。短めでいいです。大臣。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 数値目標と指標の設定につきましては、こども大綱の策定に向けた調査審議を行ったこども家庭審議会から、数値目標は総花的に羅列するのではなく、こども大綱の体系や柱立てに沿って構造的に設定し、その際、子供、若者、子育て当事者にとって分かるものとなるよう留意をすること、また、状況等を把握するための指標と個別の施策の進捗状況を把握するための指標を置くよう、昨年の十二月に答申がなされました。  これを踏まえ、政府では、こども大綱におきましては、目指すこどもまんなか社会の姿を子供、若者や子育て当事者の視点から描き、それに対応する数値目標を構造的に設定するとともに、状況等を把握するための指標を設定し、さらには、具体的な取組をまとめるこどもまんなか実行計画、ここにおいては、総花的に目標を羅列するのではなく、個別の施策の進捗状況を把握するための指標について位置付けることとしているところでございます。

片山大介日本維新の会・教育無償化を実現する会

○片山大介君 そう言ったとしても、これ、そのこども大綱には温かい社会の実現に向かっている人七〇%に増やすって、それ、今言っていること違うと思いますよ。本当に施策って言うなら、具体的な個々の加速化プランのメニューの施策によって少子化の改善にどのような効果を与えるのか数値目標を立てることですよ。民間的に言えば普通はそれだと思いますよ。  それから、こどもまんなか実行計画のことを今言われて、これ先週の木曜日に発表されたんですよね。私も、この中に総理もその指標を書くとかなんとかって言っていたから、ちょっとどんなふうになっているのかなと見たら、これだって、ただ単にデータを並べているだけで、指標というほどでもないし、もちろん目標設定だってないんですよ。  それで、そのこどもまんなか実行計画を更に読んでいくと、こう書いてあるんですよ。子供の施策の推進に当たってどのようなアウトカム、括弧、成果目標、成果実績が適切か、その達成度を客観的に判断できる測定指標はどのようなものかについて検討を進め、得られた知見については子供施策の企画立案、検証、評価等に活用するって書かれているんです。  ということは、要は目標設定は今後検討するということを書いてあるんですよ、これ。これ、今大臣が言われたこと、それとはやっぱり、これを読む限りはどう考えても違う、差がある。ここら辺はどのように考えているのか。それで、そういう政策で本当に今集めた政策が効果上げられるんですか。

小宮義之こども家庭庁長官官房長

○政府参考人(小宮義之君) ありがとうございます。短く答弁させていただきます。  まず、委員各位に共通の認識を持っていただきたいんですけれども、こども大綱というものは、まさに子供を真ん中に置いて、子供目線の、子供の利益を最大、最大の利益を図るというために政府として各分野でどういう方針で臨むかということで、少子化は関係はしますけれども、それは目標ではありません。同時に、決めたタイミングは、こども未来戦略がございます。これは看板としては異次元の少子化対策が入っているわけでございます。  こども大綱は、その意味で、もちろん、まさに意識調査ではないかと言われればそのとおりでございますというのが答えになりますが……(発言する者あり)いえいえ、こどもまんなか社会の、どうやって、なっているかを測るかというものは、例えば出生率のような物理的な数で把握するのは非常に難しいものでございます。もちろん指標の開発とデータの開発は今後やらなければいけませんけれども、そこは御理解いただきたいと思います。  その上で、KPIと目標の関係でございますけれども、こどもまんなか実行計画は、その未来戦略と大綱で決めた方針に沿って六年度を中心に各省がどういう施策を具体的に取るかというものを取りまとめるものでございます、まだ決定はしておりませんけれども。それに掲げられている指標は、その個々の具体的な施策の進捗状況、すなわちアウトプットを測るための指標でございます。そして、それに基づいて、じゃ、アウトカムがどうなるのかというものは、もちろん関連する指標は現状もございますけれども、今後ともそれを充実して体系をちゃんとしっかり付けていくということがまず必要になります。ここについては不十分な点があるのは否めないと私も思っております。  それから、EBPMの関係でいいますと、特にこの政府全体の施策の方針として、これ一度お時間あるときにお目通しをしていただければと思いますけれども、EBPMに関するワーキンググループが提言を出しております。ここの肝はですね、肝は無謬性神話に膠着しないと、すなわち、ちゃんとプランを立てて、そしてやってみて、指標でモニタリングをして、そして必要があればその政策を見直す、修正するとの前提として、その体系づくりをしっかりやるというのが方針でございます。  したがいまして、現時点で完璧なものはございませんけれども、今後、それに沿った形でしっかりその政策の評価をできるようにしていきたいと考えているところでございます。

片山大介日本維新の会・教育無償化を実現する会

○片山大介君 短いって言ったのに長いんで。ちょっと長い。気持ちはよく分かります、気持ちは分かりますけどね。  それで、確かにこども大綱は全体の方向性だというのは分かります。ただ、それでも、総理は政策全体の政策目標設定をするって書いてあるんだから、やっぱりそれが意識調査じゃ駄目でしょう。しかも、それで、参考人の方から意識調査ですけどみたいなことを言われちゃうと、結構がたっときちゃいますよ。  それで、こどもまんなか実行計画は、今度、その大綱の下に毎年度やっていく実行のまさにプランなわけでしょう。毎年改定していくというんでしょう、あの実行計画は。だとしたら、その実行計画に目標をきちんと書かないでどうするんですか。そこに指標だけ書いておいて、それで何か、それを、何、目標にもしていないんですよね。目標に……(発言する者あり)いやいや、ちょっと待った、ちょっと待って。それでやられて、今後検討すると言われたって、それは駄目ですよということを分かっていただきたい。  それで、余り時間ないので、私ね。それで、じゃ、一つだけどうぞ。(発言する者あり)

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 発言は委員長の指示を待ってお答えください。

小宮義之こども家庭庁長官官房長

○政府参考人(小宮義之君) 各省の各取組の目標については、これ政策強化と一体となってやることになっておりますので、その意味で、しっかり目標も定められることになるわけでございます。

片山大介日本維新の会・教育無償化を実現する会

○片山大介君 その役所のその目標設定というのを、私、すごくね、これ前から気になっている。行政事業レビューシートなんかを見ると、やっぱりさっきのような意識調査の延長みたいなことばっかり書いてあるんですよ。それから、その支援、補助金をどれぐらいの自治体が使うとか何かね、そんなことばっかり書いていて、違う、その結果、結局、何が社会が変わるかって書くのが、これが目標設定ですよ。それで、それができなかったら、その政策はやっぱり変えなきゃいけないんですよ。それが税金を集めて使っている皆さんのやるべきことなんですよ。そこは勘違いしないでいただきたい。  それと、あと、この前、先週のその本会議登壇で、僕は、総理、一つだけいいこと言ったなというふうに思ったのが、実は、二〇三〇年代に入るまでに少子化トレンドを反転させると、この反転というのは何をもって判断するのかと言ったら、総理は出生率ってすぽんと言ったんですよ。これまでは、政府は何と言ったかというと、若い世代の結婚、出産、それから子育ての希望とその現実に差があると、それを埋めていく、その差がだんだん小さくなっていって、それで結果として出生率が向上するみたいな、何かいつも回りくどい、枕言葉いっぱい付けていたんだけど、今回、明確に総理は出生率で判断するというふうに言われたんですよ。  そこで、改めて聞きたい。それで、二〇三〇年代に入るまでに少子化トレンドの反転というものは、この出生率、これをもって判断するということでいいのかどうか、これは大臣に聞きたいと思います。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。  まず、少子化トレンドの反転について、岸田総理からのコメントだったというふうに思っております。岸田総理から、委員からの御質問、片山委員からの御質問に対しまして、少子化トレンドの反転を何で判断するのかというお尋ねについては、出生率の向上によって判断していくことになります、具体的には、政府としては、個人の幸福追求を支援することで、結果として少子化のトレンドを反転させることを目標としています、これは、若い世代の結婚、妊娠、出産、子育ての希望と現実の差を埋めていくことにより、希望がかなえられてその差が小さくなり、結果として、出生率が向上し、少子化の流れに歯止めを掛けるということであります、このような答弁があったというふうに理解、認識しております。  昨年末に閣議決定をしましたこども大綱においては、指標の一つとして合計特殊出生率を掲げているところでございます。今後、こども家庭審議会において施策の実施状況やこども大綱に掲げた指標等を検証、評価し、その結果を踏まえて継続的に施策の点検と見直しを図っていくこととしております。

片山大介日本維新の会・教育無償化を実現する会

○片山大介君 大臣、私、短くって言ったんですけど。  要は、その出生率をもって判断するということでいいのかどうか。もうそれだけ、イエスかノーかだけですよ、教えてください。もうそれだけ。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 岸田総理のコメントのとおりかと思いますが、トレンドの反転を何で判断するかということについて、出生率の向上によって判断していくということだと思います。

片山大介日本維新の会・教育無償化を実現する会

○片山大介君 だからね、それをやっぱり明確に打ち出した方がいいと思いますよ。それは、いろいろ多様な価値観があるとか、いろいろ言いづらいのは分かりますけれども、やっぱり、そこを明確にしないとやっぱりよく分からない。  それで、希望出生率は確かに一・八、それから現在の合計特殊出生率一・二六、だからこの差を埋めていくということもやっていかなきゃいけないと思うんですが、だから、そうなると、現在、最新のデータ、一・二六の合計特殊出生率が今後も、来年とか、また下がる可能性がある、今年の発表も下がる可能性がある。下がっても、結局それが底を打って上昇していくことに転じさせる、これを二〇三〇年代に入るまでにやると言った方がよっぽど分かりやすいし、そうやるべきなんですよ。  そう考えると、今回の加速化プランの各施策というのは、それを目標にやっていく、そういうことを念頭に置きながらやっていく、こども大綱におけるKPIというものをそういうことを念頭にやっていくと、こういうふうに言っていただく方がよっぽど分かりやすいと思いますが、そういうことでいいのかどうか。これも、まあ大臣の方がいいでしょうね。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 委員の御指摘や思いも御理解をするところではございますが、結婚、妊娠、出産、子育ては個人の自由な意思決定に基づくものでありまして、個人の決定に対し、特定の価値観を押し付けたり、プレッシャーを与えたりすることはあってはならないというふうに考えております。  当事者にとって、数値目標という形で掲げたときにどのように受け止められるかということを考えますと、合計特殊出生率や出生数、そういったものを数値目標で掲げることは適切ではないと考えております。  また、当事者に、こども大綱におけるその指標についてでございますけれども、当事者にとってどう見えるかということ、まあ子供を産むか産まないか、そういった人生のライフプランを決定するのは当事者でありますので、その当事者にとってこの世の中がどういうふうに見えているかということ、これ意識調査という話もありましたけれども、ここ、ここをとても大事な、に着目するということは私はとても重要なことだというふうに思っております。  個人個人が子供を産むかどうかということを意思決定する、そのときにどういう気持ちになっているかという、その意識というものも大事な指標として見ていくというのは、大変私は少子化対策において重要なことだというふうに考えております。

片山大介日本維新の会・教育無償化を実現する会

○片山大介君 その出生率を書くことが、それぞれの個々人のその価値観を毀損するということとは違いますからね。それは、もちろんそれは大切に、当たり前じゃないですか。その上で、どのようにして、少子化という、今、異次元の少子化対策をやっていくって、危機的な状況にあるって言うんだったら、そこはどういうふうに考えているのかというのは明確にやらないと、それはメッセージ伝わらないですよ。それを是非やっていただきたいと思います。  それで、あと残った時間で、じゃ、所得向上の話をされていたんで、ちょっと所得向上の話をしたいと思います。  それで、これ前から私言っているんですけど、これ、こども未来戦略、去年の年末に策定しました。ここでは課題の最初の柱に、若い世代が結婚や子育ての将来展望を描けないとして、未婚化、晩婚化を課題の真っ先に挙げているんですよ。それで、年収が高い人ほど配偶者の割合が高い傾向があると分析もしている。その上で、雇用不安の払拭に向けて、若い世代の所得の持続的な向上につながるような施策を展開するとまで書いている。だけど、じゃ、その未来戦略でその先の具体的な施策、何が書いているかというと、それは書いていなくて、あくまでも、こども未来戦略では、子供施策の、子ども・子育て施策の強化で、若い世代を含む所得の向上というのは新しい資本主義の下で行うとなっている。  何でこんな立て付けになっているのかなというふうに思うんですが、これを教えていただけますか。

小宮義之こども家庭庁長官官房長

○政府参考人(小宮義之君) 済みません、その立て付けの部分についての質問がちょっと正確に理解できては……(発言する者あり)はい。  少なくとも、所得の向上については、こども庁単独で実現できるものではないことは委員もよく分かっていらっしゃると思いますけれども、こども政策推進会議というのがこども基本法で設けられておりまして、まさにその所得に関わる所管の大臣も入った形の会議でございます。  したがいまして、加速化プランで掲げられた施策を実現していくために、更に施策を強化するものについては、この政策推進会議のフレームワークを通じて、これ総理が長でございますので、こども家庭庁も総理とともにリーダーシップを発揮をして、若い世代の所得向上、雇用の安定に更に資する施策を展開したいというところで、このような書き方になっていると理解をしております。

片山大介日本維新の会・教育無償化を実現する会

○片山大介君 その未婚化の背景にある若い世代の所得の低さ、特にその非正規だと十分な収入を得られないということが少子化の課題のど真ん中にあると認識しているんだったら、やっぱりそれは、このこども未来戦略の中で真正面から取り組んでいくべきなんですよ。  それで、もしそうじゃなくて、じゃ、それ新しい資本主義の方でやってもらいながら連携していくというのは、どういう連携取るんですか。例えば、こども未来戦略会議、これ、こども未来戦略会議と新しい資本主義実現会議の両方が連携取るのかなと思いますけど、こども未来戦略会議というのは、去年の年末にこども未来戦略が策定されてから一回も開かれてないんですね、これね。これでどうやって連携取るんですか。これこそまさに縦割りになっちゃうというか、もう縦割りのまま行っちゃうような感じがするんですよ。  それで、異次元の少子化対策というなら、ここをもっと一元化するとかやっていくことにもっと努力をしていくべきだと思いますよ、これ。そこら辺どうなのか。ここはもう大臣に政治家としての判断を聞きたいです。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 問題意識、共有をさせていただきました。  政府全体の少子化対策を含めた子供政策、これにつきましては、こども基本法に基づきまして、こども家庭庁に置かれたこども政策推進会議、これは総理をヘッドとしておりまして、全ての閣僚が構成員となっております。この新しい資本主義の担当大臣である新藤大臣や厚生労働大臣、また経産大臣などもこのこども政策推進会議のメンバーに入ってございます。このこども家庭庁に置かれた総理をヘッドとしたこども政策推進会議において、しっかりとしたこの枠組みを活用して、未来戦略を始め様々な政策進めてまいりたいと考えております。

片山大介日本維新の会・教育無償化を実現する会

○片山大介君 そうすると、じゃ、そのこども政策推進会議、直近ではいつ開かれたんですか、どれぐらい開かれているんですか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 昨年末でございます。

片山大介日本維新の会・教育無償化を実現する会

○片山大介君 だから、やっぱりそうなんですよ。だとしたら、本来だったら、これもっと今年に入ってからやらなきゃ駄目でしょう、これ法案出すんだし。それから、こどもまんなか実行計画だってできて、あれも今原案なのかな、まだ。あれだってこれから作るんだから。そういうことをやっていかないと、結局はその一元化した組織というのはできないですよ。そこは本当に考えないと、本当にこの少子化対策、これだけの規模のお金使うんだから効果出さなきゃいけない。ここ、効果出ないと思いますよ。そこはどうなのか。いや、もうそこは大臣の話です。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 御指摘踏まえまして、しっかりとこども家庭庁としましても働きかけていきながら、連携取って進めていきたいと考えております。

片山大介日本維新の会・教育無償化を実現する会

○片山大介君 おとといのたしか質疑の中で、大島委員の質問かな、何か大臣が一元的にやっぱりやっていかなきゃいけないみたいなことを何かちょっと言われたかなと思ったんですけど、やっぱりその心意気でやっていただかなきゃ、やっぱり困るんです、大臣。  確かに、こども家庭庁ってまだ発足して間もないから、ちょっと横串入れるほど何かリードできるかどうかという問題はあるのかもしれないですけれども、だけど、やっぱりこれが本当に今の日本を救うための大切な施策とするんだったら、それぐらいの意気込みで頑張っていただきたいと思います。  時間来たので、あとはまた来週やりたいと思います。ありがとうございました。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。  ちょっと今までの議論を聞いて、ちょっと初めに一つ確認させていただきたいんですけれども、私たち国民民主党は、残念ながら現実として少数政党なので、これに反対をしても最終的には押し切られてしまうという覚悟の下で臨んでいるんですけれども、必ずしも私が満足いく法案じゃないとしても、せめてこういった期待はしていいんだなというふうに自分も納得したいんですが。  この出生率が反転する、あるいは出生する数が増えていくとか、あるいは何もしなかったらもっと出生率、出生数が落ちるんだけれども、今回これをやることによってそれが少しスローダウンするとか歯止めが掛かるとか、せめてそういったことを期待をさせてもらいたいんですが、ちょっと今の大臣の答弁聞いていると、出生率とか出生数というのは目標としては掲げていない、掲げるにふさわしくないというようにちょっと私仄聞したんですけれども。  いろんなその個人の自由だとかですね、それは当然です。でも、これを、今回これを賛成、可決されたときに、私はいろいろ不満はあるんですけれども、でも、それでも、ああ、それだったらまあ仕方ないと思える中の一つがやはり出生数、出生率だと思うんですが、それは今回のこの法案が可決されたら期待していいんですよね、大臣。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 繰り返しになりますけれども、個人の自由な意思決定に基づく結婚、出産、妊娠、子育て、こういったことについて特定の価値観を押し付けたりプレッシャーを与えたりすることは決してあってはならないと、これ私、大変言葉気を付けたいというふうに思っております。  一方で、総理からも、少子化トレンドの反転の判断は出生率の向上によって判断していくということでありますし、この二〇三〇年代に入るまでの間に、この傾向、しっかりトレンドの反転させていかなければという強い危機感は、こども未来戦略でも示されておりますし、政府の見解として出ているところでございます。  少子化トレンドの反転をしっかり目指していけるように、加速化プラン、しっかり遂行していけるよう、今回の法案も皆様方に御理解をいただけるよう説明を尽くしていきたいと考えております。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 繰り返しですけど、私は、反対してもこれ押し切られてしまうので、押し切られる、でも、でも押し切られたとしても、ああ、これだったら期待してもいいというふうに是非説明は少なくともしていただきたいと思いまして、ちょっと通告もなく、今、やり取りの中で質問させていただきました。  前回、実質負担はないというところで何度かやり取りさせてもらった中で、私もできるだけ提出されている法案の中身はしっかりと正確に理解した上で議論を続けたいと思います。  附則の第四十七条というのをもう一度私も読み返してみて、こういう理解でいいのかというのを自分で勉強したつもりです。  この四十七条には、子ども・子育て支援納付金の導入に当たっての経過措置及び留意事項というのがありまして、その第二項に、令和八年度にはおおむね六千億円、九年度は八千億円、十年度は一兆円というふうにつながっていくんですけれども、ちょっと私なりにもう一度要約しますと、全世代型社会保障制度改革をして削減した分以上の子ども・子育て納付金はもらいませんと。で、社会保障負担率で見ても、子ども・子育て納付金を徴収したからといって社会保障負担率が上がることはありません。そういうふうに私書いてあるんではないかと理解したんですが、もう一度、この私の理解も正しいかも含めて、この附則四十七条、説明してください。

熊木正人こども家庭庁長官官房総務課支援金制度等準備室長

○政府参考人(熊木正人君) お答え申し上げます。  子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律案の附則第四十七条第一項でございます。  これは、二つのことを規定してございます。一つは、社会保障負担率の上昇の抑制に向けて全世代型社会保障制度改革の徹底を図るということ、それからもう一つが、支援金制度の導入による社会保障負担率の上昇の効果が全世代型社会保障改革と賃上げによる軽減の効果を超えないようにすること、これを規定してございます。  これは、こども未来戦略の記述を条文化したものでございまして、支援金の導入によって社会保障負担率は上がらないということを具体的なメルクマールの下でお約束するというものでございます。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 先日の内閣委員会で、賃金が上がっても上がらなくても賃金とは関係なく実質負担はないということを確認させてもらったんですけれども、この附則の第四十七条に、労働者の報酬の水準の上昇に向けた取組を実施することにより社会保障負担率の低下に与える影響の程度を超えないものというふうに書いてあるんですが、ちょっとこのことについても、もう一度御説明ください。

熊木正人こども家庭庁長官官房総務課支援金制度等準備室長

○政府参考人(熊木正人君) 先生のおっしゃいました労働者の報酬の水準の上昇に向けた取組を実施することというのが、これは賃上げということでございます。  したがいまして、附則第四十七条第一項は、今申し上げましたように、支援金の導入によって社会保障負担率は上がらないということをお約束するものでございます。条文の規定といたしまして、まず、歳出改革の徹底により社会保障負担率の上昇を抑制するということを規定した上で、賃上げも含めまして負担軽減効果を生じさせるということでございます。  これも先日申し上げましたが、賃上げによって雇用者報酬が増加しますれば、社会保障負担率の分母が増加することによってこの率を下げるという効果がございますので、当然ながら賃上げに私どもとしては総力を挙げて取り組み、負担軽減を確実にするということでございます。  同時に、歳出改革と賃上げの関係について御質問等々いただきました。火曜日の本委員会で御答弁申し上げたとおり、徹底した歳出改革によって保険料負担の軽減効果を生じさせることを基本としてございます。賃上げを当てにするものではないということであり、これにつきましても、これまでも繰り返し説明させていただいているものでございます。実際、令和五年度、六年度における社会保険料の負担軽減につきましては、雇用者報酬の増による効果、これは六千億程度あるというふうに考えておりますけれども、これをカウントすることをせずに、歳出改革の効果である三千三百億円を具体的な負担軽減の効果としてお示ししているところでございます。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 またさらに、今の答弁、議事録を読んで続きの質問させてもらいたいと思います。  続いてですが、スウェーデン並みについてお尋ねします。  本会議でもこのスウェーデン並みについては質問させていただいたんですけれども、これ決して私がスウェーデン並みという言葉を使ったわけではなくて、岸田総理あるいは政府がおっしゃっているからそれを確認させてもらいたいという趣旨です。  政府は、この加速化プランを実施することにより、我が国の子ども・子育て関係予算は、子供一人当たりの家族関係支出で見てOECDトップ水準のスウェーデンに達する水準となり、画期的に前進するというふうにしております。ですので、これ、私の言葉じゃなくて政府の言葉ということです。  このスウェーデン並みという水準の根拠は、これまでも委員会でいろいろ御指摘されたんですけれども、このスウェーデン並みにすること自体がこの法律の目的じゃないということはもちろん理解した上で、ただ、このスウェーデン並みということを一つの皆様の説明なり宣伝に使っているというふうに理解していますので、そのことについてしっかり私も理解したいと思いますので、大臣、もう一度、このスウェーデン並みについて大臣から御説明いただきたいと思います。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。  子ども・子育て関係予算の国際比較を行う場合には家族関係支出の対GDP比で比較することも重要でございますし、その一方で、今回の加速化プランにおきましては、子供一人一人に対してしっかりと予算を充てていくということが重要であるといった考え方の下、児童手当の抜本的拡充や十万円相当の出産・子育て応援交付金などを盛り込んでおりまして、こういったその加速化プラン、これを実行した後の姿、これを子供の視点に立って分かりやすく示すために、子供一人当たりというもので見た数値をお示しをしているところでございます。  加速化プランにおける三・六兆円規模に及ぶ抜本的な政策強化によって、我が国の子供一人当たり家族関係支出の対GDP比、これは一六%となり、OECDトップのスウェーデンに達する水準となります。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 それはちょっと、時系列でいうと、ちょっと私、不思議なんですけれども、このスウェーデン並みということを、出てきたのは二〇二三年、令和五年の二月十五日の衆議院予算委員会で岸田総理がこういうふうに答弁されています。日本における家族関係社会支出、あるいは子ども・子育て予算、これは拡充に努めておりますと、十年間で、一・一%から二%にGDP比で伸びていますと、また、予算についても、平成二十五年度予算約三・三兆円から令和四年度予算六・一兆円、こうした少子化対策の予算も増やしていますと、家族関係社会支出は二〇二〇年度の段階でGDP比二%を実現していますと、そして、これを更に倍増しようということで申し上げているわけですというふうに、岸田総理、二〇二三年の二月に答えられているんですね。  ということは、この時点では、GDP比二%を更に倍増ということですから、これを四%にするとか、あるいはこの時点での予算を倍増にするということがこのときに念頭にあったと私は理解しています。  ただ、今大臣が答弁されたことは、このときはそういう物差しじゃなかったんですよ。あくまでもGDP比しか申し上げていなくて、この時点でのスウェーデンのGDP比というのは三・四%なんですよ。ですから、スウェーデン並みというのは、GDP比で見て三・四%というのが普通ここの答弁から見ると想定できるわけです。  ところが、時が変わってくると、多分その数字には追い付かないですよね。今の三・六兆円では、このスウェーデン並みのGDP比には追い付きません。でも、スウェーデン並みということを皆様がおっしゃるということと併せて、違う物差しになってくるわけです。この子供一人当たりの家族関係支出というのを物差しとして出してくるわけですけれども、これによると、今回の加速化プランを全部完成させれば一六%程度になるんでスウェーデンと同じぐらいですと、今、加藤大臣の説明だったと思うんですけれども、違かったんですよ、前は、説明が。GDP比で見て、それを倍増するというふうにおっしゃっていて、違う今物差しになっているんですね。  この子供一人当たりの家族関係支出ということを分母にしてしまうと、子供の数が減れば、単純な割り算ですから、数字が大きくなっちゃうんですね。子供の数が減っちゃうと、この見た目が良くなっちゃうんですよ。すごい支出していますよということになってしまうので、だから、これは国際比較としては良くないということだと、これでは比較できないということが今までの通例だったと思うんですね。  今大臣がおっしゃった、これは日本がというか、政府が考えた割り算なんですけれども、これ国際比較として妥当なんですか。ほかの国もこういうことやっているんですか。教えてください。

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 速記を起こしてください。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) まず、その子供一人当たりで割らないものも出してございますし、それも一つの大事な指標だと思いますし、また、子供一人当たり、子供の目線に立って子供一人当たりというものもしっかり見ていくというのも重要だと思っております。  また、国際比較ということに関しましては、スウェーデン自身、自体が国として子供一人当たりで出しているかというと、わけではないのですが、我が国の方でスウェーデンの数字を様々計算して比較をさせて、我が国の数値と比較をさせていただいて、このスウェーデン並みというふうに申し上げているということでございます。  以上です。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 そうすると、日本の方式を、スウェーデンの予算、まあ予算書なのか決算書なのか分かりませんが、それを見ながら私たちなりに、日本なりに当てはめていくということをやってみるとスウェーデン並みになったというふうに大臣の答弁は理解いたしました。本当にこれが国際比較として妥当なやり方かどうかというのは、ちょっとまた私も改めて勉強して質問したいと思います。  次に、児童手当、児童扶養手当についてお尋ねします。  今回、この児童手当の拡充というのがあります。支給期間が延長するとか第三子以降が増額する、あるいは所得制限が撤廃すると、こういったことを今提出されているんですけれども、一方で、この扶養控除の縮小というのがありまして、これが、扶養控除が縮小すると、実質の手取り額が減少する世帯がないようにするべきだと私は考えるんですが、この児童手当の拡充と扶養控除の縮小の関係、これについて財務省に見解を伺います。

小宮敦史財務省大臣官房審議官

○政府参考人(小宮敦史君) お答え申し上げます。  扶養控除の見直しについてのお尋ねでございますが、高校生年代である十六歳から十八歳の扶養控除につきましては、昨年末の与党税制調査会における議論を踏まえ、令和六年度政府税制改正大綱におきまして、十五歳以下の取扱いとのバランスを踏まえつつ、高校生年代は子育て世帯において教育費等の支出がかさむ時期であることといった観点を踏まえまして、児童手当と併せ、全ての子育て世帯に対する実質的な支援を拡充しつつ、所得階層間の支援の平準化を図るよう見直しを行う方針をお示ししているところでございます。  この方針に従いますと、扶養控除の金額自体は縮小することとなりましても、児童手当の拡充と併せることで全ての子育て世帯にとって受益が増加することとなります。  いずれにいたしましても、この点につきましては、令和七年度税制改正において最終的な結論を得てまいりたいと考えているところでございます。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 結論は来年の、来年度の税制改正ということでしたけど、今、財務省としては、今回扶養控除を縮小したからといって負担が増えるわけじゃないという、そういった方向だというふうに理解はさせていただきました。  続いて、この児童手当あるいは児童扶養手当が支給される方法についてちょっと確認させていただきたいと思うんですね。  これが今回いろんな拡充をされる中で、じゃ、いつそのお金が支給されるかということも当事者にとっては大変重要なことだと思っていまして、この、今DX、あるいはデジタル化というのが進む中で、手当の支給についてもこれまでよりはよりタイムリーにできるというのがもうできるようになってきていると私考えるんですが、この児童手当と児童扶養手当、それぞれの支給月について、今どのようなお考えなのか伺う、そしてどういう理由でそういった支給月にするのか、その理由も併せて教えてください。

藤原朋子こども家庭庁成育局長

○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。  まず児童手当でございますが、今般の改正におきまして、子育て世帯によりきめ細かく支給ができるように、その支給回数も法律改正の中で見直しまして、現行の年三回から六回、偶数月の隔月支払に改善をすることとしております。具体的な施行の時期は、本年十月分からの施行ということになりまして、十月分、十一月分を支払うことになるのが十二月ということですので、施行としては十二月支払からということになります。  一方、児童扶養手当の方につきましては、既に、平成三十年の改正によりまして、年六回、奇数月の隔月の支払というふうになってございます。  これらによりまして、児童手当を隔月支給となり、低所得者の一人親家庭についての児童扶養手当も従来どおり奇数月の支給ということになりますので、例えば、一人親家庭の方にしてみれば、両方もらっている方から見ると、毎月支給を受けることができるということになり、子育て世帯においてのその家計管理がよりしやすくなると、そういった効果も期待をしてございます。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 ちょっと時間が来ましたので、今の答弁を聞いて、なぜこういうふうにできないのかと改めて聞きたいんですけれども。  税の徴収は、多くの税は毎月徴収されるわけです。でも支給はなぜできないのかと。先ほど、年に三回だったのを六回にすると、増やすと、この方向性は理解するんですけれども、逆に言うと、毎月だってできるんじゃないですかというふうに思うわけです。  当然私も、当事者の方から、なぜ毎月じゃないんですかと、なぜ何か二か月というふうに段階切られちゃったんですかということだったんですけれども、先ほど申しましたように、今いろんなデジタル化が進んでいるので、それも決して手で振り込みとかするわけじゃないと思うので、逆に何で二か月、二か月ができるんだったら毎月もできるんじゃないかと思ったんですが、なぜ毎月できない、ちょっと最後にそれを教えてください。

藤原朋子こども家庭庁成育局長

○政府参考人(藤原朋子君) 毎月の支払への改善の御指摘ございました。  今回、よりきめ細かく支給するためにということで、年六回ということで全国の市町村の皆様方にもシステムの改修などをやっていただきながらしっかり円滑に施行していきたいと思っておりますが、仮に毎月ということを更に改正をしようというふうになりますと、さはさりながら、地方自治体においては支給事務の事務負担が増えるということもありますし、それから、ちょっと技術的な課題になるんですけれども、実は振込手数料の問題もございます。こういったことを考慮することが必要であると考えておりまして、現時点では毎月支払ということが難しいというふうに考えております。  先ほど来申し上げたように、児童手当と児童扶養手当を両方を支給されている方については、結果的に毎月支払になるということで、より家計管理がしやすくなるというふうに考えております。  以上でございます。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 時間が参りましたので終わります。ありがとうございました。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  政府の支援策が、予算も含めて、これ、実態やニーズに合っているのかどうか、今日はそれを聞きたいと思うんですね。  こども未来戦略では、教育費の負担が理想の子ども数を持てない大きな理由の一つとなっているとの声があるとして、高等教育費の負担軽減は喫緊の課題だとしております。決して十分な内容とは言えませんけれども、加速化プランでは高等教育費の負担軽減を掲げて、貸与型奨学金の減額返済制度の年収上限の引上げや、給付型奨学金の対象拡大等を掲げております。  ところが、今、過去最高を記録してきた大学の学費の値上げが国立、私立を問わず広がっております。我が党、しんぶん赤旗の調べでは、この四月から学生数一万人以上の大規模私立大学の三五%が授業料の値上げを行いました。それから、国立大学でも、東京大学が学費値上げを検討していると報道もあり、他大学でも懸念がですね、上がるんじゃないかという懸念が広がっているわけですね。  これ、物価高騰もありますけれども、やっぱり背景には国の予算の問題があります。運営費の五割を目指すとされてきた私学助成はもう一割を切る水準になっている。そして、国立大学の運営費交付金が、今年で法人化後二十年になりますけれども、千六百三十一億円も削減をされてきたと、これが大きく影響していると思うんですね。  このまま学費値上げが進みますと、加速化プランで言っている高等教育費の負担軽減などはもう水の泡になってしまうと思うんですよ。これは岸田政権が最大の危機と取り組んでいる少子化対策に逆行する事態なわけでありまして、これはやはり担当大臣として、この大学の学費値上げの現状を黙って見過ごしてはいけないと思うんですね。大臣、いかがでしょうか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。  委員お尋ねの大学の学費値上げにつきましては、文部科学省が所管でございますが、国会において文部科学大臣がこのように答弁していると承知しています。大学の学費は、基本的に各大学がそれぞれの教育や研究環境を勘案しながら適切に定めるべきものと認識しております、国の制度の拡充を理由とした学費の値上げについては、合理的な範囲を超えたものとならないよう、各大学において説明責任を果たしていただくことが重要と考えておりますが、今回の制度の拡充の趣旨に反するような学費の値上げが行われることのないよう、制度の趣旨の周知に努めてまいりたいと考えております。このように答弁があったと承知をしてございます。  教育費の負担が理想の子供の数を持てない大きな理由の一つになっているという声がありまして、それは委員の御指摘のとおりでございまして、特に高等教育については負担軽減が喫緊の課題であると承知しておりますし、加速化プランにもしっかりと明記をしているところでございます。引き続き、文部科学省において適切な対応がなされるものと考えておりますが、こども家庭庁としましても、この課題意識をしっかりと共有しながら、文部科学省と連携を図ってまいります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 明らかに負担軽減ということと逆行する事態が進行しているわけですから、私は、もっとはっきりと言ってもらわないと、本気度が問われるという事態だと思うんですよ。  さらに、こども未来戦略では、自分がこれから先、子どもの生活を保障できるほどのお金を稼げる自信がないなどの若者の声を紹介して、若い世代が結婚や子どもを産み育てることへの希望を持ちながらも、所得や雇用等への不安等から将来展望を描けない状況に陥っていると指摘をしております。  この若い世代の重い経済負担になっているのは、この高等教育費だけではありません。家賃の負担も非常に大きいわけですね。総務省の全国消費実態調査によりますと、可処分所得に占める家賃の割合は、四十歳未満の男性、単身男性で、一九八九年の一二・四%から二〇一四年の二〇・一%、四十歳未満の単身女性では、一九八九年の一九・〇%から二〇一四年の二三・五%へと大きく増加していますし、これ、今拍車掛けていると思うんですね。  こういう若い世代の住まいに対する経済的負担の軽減について、加速化プランはどのように答えているんでしょうか。

宿本尚吾国土交通省大臣官房審議官

○政府参考人(宿本尚吾君) お答えをいたします。  昨年十二月に閣議決定をされましたこども未来戦略におきまして、子ども・子育て支援加速化プランにおいて実施をする具体的な施策として、子育て世帯に対する住宅支援の強化が位置付けられております。  具体的には、子育て世帯などが公営住宅を始めとした公的賃貸住宅に優先的に入居できる仕組みの導入、普及、空き家について改修、サブリースを促進するとともに、子育て世帯向けのセーフティーネット住宅として登録することの促進、子育て世帯などが良質な住宅を取得する際に、住宅金融支援機構が提供する全期間固定金利の住宅ローン、フラット35につきまして、子供の人数に応じて金利を引き下げるなどの施策を盛り込むことが位置付けられております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 子育て世帯に対する一定の支援が盛り込まれました。  先ほどありましたように、自分がその将来そういう子どもを産み育てることへの希望が持てないという状況に、今現に若者がなっているという事態の中で、今の答弁された支援は、子育て中の世帯に限定をされているんですね。私は、経済的負担の大きさ、今の生活から、そもそも結婚や出産を諦めている若い世代に希望を指し示すものには不十分だと思うんですね。  なぜ、加速化プランやこの法案の中で、子育て中の世帯だけではなくて若い世代全体を対象にした具体的な家賃支援が盛り込まれなかったのか。これ必要だと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 加速化プランにおきましては、理想の子供数を持てない理由としまして、若い世代を中心に家が狭いからが挙げられていることなどから、子育て世帯に対する住宅支援の強化の施策を盛り込んだところでございます。  一方、未婚の方も含め、若い世代に対しては、こども未来戦略におきまして、若い世代の所得を増やす、このことを基本理念の一つとして掲げ、賃上げや三位一体の労働市場改革、非正規雇用の方々の正規化など、若い世代の所得を増やすための取組を進めることとしてございます。  また、こども家庭庁におきましては、地域少子化対策重点推進交付金を活用した結婚新生活支援事業を実施をしておりまして、自治体が行う、新婚世帯に対して住宅賃借費用などを補助する取組も支援をしてございます。引き続き、関係省庁と連携をしながら、若い世代の経済的基盤の安定に向けてしっかりと取り組んでまいります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 所得の拡充は必要でありますけれども、実際には、実質は減っているという現状もありますし、やっぱり現に希望を持って生活できていない若い世代への直接の支援が必要だということを更に求めておきたいと思います。  この加速化プランの共働き、共育ての推進の具体化として、本法案には、両親が共に育児休業を取得する場合に、育児休業給付の給付率を手取りで十割相当まで引き上げる出生後休業支援給付や、男女共に時短勤務を選択しやすくなるように、子どもが二歳未満の期間に時短勤務を選択した場合に、時短勤務の賃金の一〇%を支給する育児時短就業給付を創設するとしております。  これらの制度を検討した厚生労働省の雇用保険部会の報告を見ますと、出生後休業支援給付を創設する目的は、両親共に育児休業を取得することを促進するためとして、育児時短就業給付については、共働き、共育ての推進、片親に育児負担が偏る結果、雇用継続が困難になっていることを防ぐ、子の出生、育児休業後の早期職場復帰と、育児とキャリア形成の両立支援のためとして、雇用保険法を改正して創設されるということになっております。  ということは、これら二つの制度は既存の育児休業制度の拡充であると、こういう理解でよろしいでしょうか。

石垣健彦厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(石垣健彦君) お答え申し上げます。  本法案におきましては、委員御指摘のとおり、両親共に働き育児を行う共働き、共育てを推進する観点から、出生後休業支援給付、それから育児時短就業給付を創設することとしております。これらの給付につきましては、少子化対策の観点に加えまして、労働者の雇用と生活の安定という観点から、夫婦の片方に育児の負担が偏ることを防ぎ、育児とキャリア形成の両立を支援し、雇用の継続を図るものでもあるため、既存の育児休業給付とは異なる給付として新たに創設するものでございますが、雇用保険の被保険者に対する給付として位置付けるものでございます。  厚生労働省としましては、この新たな給付をできるだけ多くの方に御活用いただき、既存の育児休業給付と相まって男女共に仕事と育児の両立が可能となるように丁寧に周知し、円滑な施行に向けて取り組んでまいりたいと思っております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 育児休業制度とは別であるということでありますが、実態でいえば拡充版と言えるとも思うんですね。  ただ、雇用保険に加入できない自営業者やフリーランスはこの制度は使えないということになるんじゃないですか。

石垣健彦厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(石垣健彦君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、今般創設する出生後休業支援給付と育児時短就業給付は雇用保険制度の給付でございますので、雇用保険の被保険者となっていないような自営業者等の方々には給付の対象とはならないということになっております。  なお、本法案におきましては、雇用保険の適用対象とならない自営業者やフリーランスなどの方に対する育児期間中の経済的な給付に相当する支援としまして、国民年金第一号被保険者について、その子が一歳になるまでの期間の国民年金保険料を免除する措置を創設することとしているところでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 育児休業期間中の保険料免除措置は厚生年金保険にもあるわけですから、給付に相当する措置とはとても言えないと思うんですね。  そもそも、全世代型社会保障構築会議の報告書を見ますと、自営業やフリーランス、ギグワーカー等に対する育児期間中の給付の創設についても、子育て期の就労に関する機会損失への対応という観点から、検討を進めるべきとされていたんですね、二〇二二年十二月の報告でありますが、それがないと。  しかも、この出生後休業支援給付も育児時短就業給付もその財源には支援金が充てられます。フリーランスの方は、フリーランスの方はですね、支援金は取られるけれども、制度は対象外ということになるんですよ。これ、私おかしいと思うんですね。  コロナ対策のときにもフリーランス、十分な支援がありませんでした。フリーランスの皆さんへの育児期間中の支援を直ちに具体化すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。  多様な働き方と子育ての両立支援が求められる中、雇用保険の適用を受けず育児休業給付の対象とならない自営業やフリーランスの方々等も含め、親の就業形態にかかわらず、全ての子ども・子育て世帯を切れ目なく経済的に支援すること、これは重要だと考えております。  こうした点も踏まえまして、年金制度において、自営業、フリーランス等の育児期間中の経済的な給付に、育児期間中の経済的な給付に相当する支援措置としまして、国民年金の第一号被保険者について、育児期間に係る保険料免除を創設することなどを今回の法案に盛り込んでいるところでございます。  また、全ての子ども・子育て家庭を支援する観点から、児童手当の抜本的拡充、出産・子育て応援交付金や伴走型相談支援の制度化、こども誰でも通園制度の創設なども、これも自営業やフリーランス等の方々にも当てはまると思いますが、こういったことも本法案に盛り込んでいるところでございます。  こうした施策の早期実現を図ることによって、フリーランスの方も含めて、若い世代が子供を持ち、安心して子育てができるように支援を推進してまいります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 免除措置は先ほど言いましたようにもう厚生年金保険にありますから、給付に相当する措置とは言えませんし、今いろいろ挙げられましたけど、これみんな使えるんですよ。フリーランスの人はこれが使えないと、しかも支援金は取られていると、これはおかしいじゃないかと言っているんです。是非改善をしていただきたいと思います。  最後に、保育所や認定こども園等の改築や改修費を国が二分の一補助するこども家庭庁の就学前教育・保育施設整備交付金があります。各自治体から例年一月末から五回ほど国と申請協議を行っています。ところが、今年、石川県の金沢市では、一回目の申請を二月に行って、三月に交付金の内示があって、幼稚園や保育園の三か所の改築、改修費として、七億九千八十万円の予算を計上をいたしました。ところが、三月末に国から、二回目以降はもう協議はありませんと突然言われたということなんですね。もう市の課長は、二回目以降の交付申請を九施設予定していたので大変困惑していると、何とか交付金の確保をお願いしたいと訴えております。  五月十五日に金沢市長が古賀政務官に予算確保を緊急に要望しておりますし、山口県もそういう要望をされております。何でこんな事態が起きたのか、今後どのように対応するのか。いかがでしょうか。

古賀友一郎自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(古賀友一郎君) お答え申し上げます。  この保育所等の施設整備については、これまで累次の取組を行ってきておりまして、待機児童数、大幅に減少しているという状況にはございます。  そういった中で、この令和六年度につきましても、令和五年度補正予算と合わせて所要の予算額を確保はしておりましたけれども、本年は第一次募集におきまして想定を上回る申請がありましたことから、整備によって受入れ定数が増えるものであったり、あるいは特に早期着工が必要なものなど、一定の基準を満たすものに絞って採択をせざるを得ない、こういった状況になったわけでございます。  しかしながら、先ほどございましたその金沢市の例もございまして、私も承りました。改めて調査をいたしました結果、その一次協議で漏れたもの、あるいは二次募集以降で予定されていたものの中にも早期着工が必要な案件が確認をされましたために、特に優先すべき一定の案件を対象として、予算執行残額の範囲内ではございますけれども、先週、第二次の協議をさせていただく旨、自治体に通知をさせていただいたところであります。  こども家庭庁としては、今年の一次募集が想定を上回った背景などを今後よく分析した上で、今回内示できなかった不足額も含めて、今後の予算確保に全力で取り組んでまいる所存でございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 所要の予算を確保していたと言われましたけれども、補正と当初を合わせますと、今年度分の予算は前年度から比べますと約九十億円減っていたんじゃないですか。これ、所要の予算が確保できていなかったからこそ、つまり、各自治体の実態、ニーズを把握できていなかった、それがこういう結果になっているんじゃないですか。いかがですか。

古賀友一郎自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(古賀友一郎君) 先ほど答弁申し上げたとおり、これまでのその取組によってその待機児童数自体は減ってきている、そういったその状況の変化も踏まえながら我々としてはその所要の予算額を確保してきたつもりであります。しかし、そういった、よくよく調べてみますと、やはりそういった新たな需要もあると、こういうことが先ほどの金沢市のその御要望なども踏まえまして分かってまいりました。  そういったことを踏まえて、今後の対応としては、今申し上げたとおり、そういった今回の状況になったことも、状況も踏まえながら、しっかりと予算の確保に努めていきたいと、こう考えているところであります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 今年度のこの事業対象を見ますと、交付金の、こども誰でも通園制度の試行的事業実施事業者整備事業、これも盛り込まれているわけですよ。ですから、この子育て支援のプランに沿ったものも新しく組み込まれていると。そのときに予算を減らしてしまって、結果として、例年は五回協議しているのに一回目で打ち切りますと言われたと。大変な混乱が起きているわけですよ、自治体で。これ、責任は大きいと思うんですね。  この異次元の少子化対策を始めるといったこの初年度からこういう地方に大きな混乱を招いている責任、そして、各自治体がこれによって予定していた事業を断念をしたり先延ばしをしたりと、絶対あってはならないと思うんですけれども、そういうことが起きないようにどうしていくのか。大臣、お答えいただきたいと思います。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策)

○国務大臣(加藤鮎子君) 就学前教育・保育施設整備交付金の交付につきましては、先ほども答弁がありましたように、一次協議を行い、その結果、予算が余っている場合に二次協議以降を行うこととしておりましたが、今回、一次協議で申請あった金額、ほぼ予算に相当する金額となって、その後協議を行わないこととしていました。そして、しかし、それが、これまでは二次協議以降も行われることが通常であったということを踏まえますと、今回二次協議の募集が行われなかったことによって見通しが、ちょっと期待していたことと違ったということで混乱する自治体が出てしまったことにつきましては、実務的な進め方として反省すべき点もあったというふうに思ってございます。  当該の交付金につきましては、できる限りの運用上の工夫を検討をしまして、五月十七日に第二回の追加協議を行う旨、各自治体に通知をしたところでございます。これによって、早期の着工が必要な整備事業については、当初の予算から大きく変更されることなく事業を開始できるものと考えております。  今後、今回の反省点をしっかり生かし、このように、自治体の皆さんにとって見通しの付きやすい進め方にしていくようにしっかりと対応するとともに、協議額のうち、今回内示できない不足額や次年度以降に必要な施設整備費につきましては、こども家庭庁としても必要な予算の確保に向けてしっかりと全力で取り組んでまいります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 自治体が必要な事業ができるようにしっかり取り組んでいただきたいと重ねて申し上げて、質問を終わります。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 れいわ新選組、大島九州男でございます。  この法案は、全世代でこれを支えていくという、そして実質負担ゼロの制度だというふうにもう喧伝しているわけですから、じゃ、そのことが本当にそうなのか、国民が本当にそれを納得できるのかというようなことを視点として質問したいと思いますが。  まずは、高齢者の皆さん、高齢者医療制度、これも負担が非常に厳しいと。それで、高齢者の方は、年金も目減りして大変だと、物価が上がって本当にもう生活が苦しいんだという人からまた支援金を取ると。こういう人たちに対する実質負担ゼロの中身は何ですか。

古賀友一郎自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(古賀友一郎君) お答え申し上げます。  高齢者の方も含めて、今回の制度の趣旨についてしっかりと御理解いただくということは誠にもって重要な取組だと私自身もそう考えております。  今、その負担の話についてはこれまでもるる申し上げてまいりましたけれども、歳出改革によって、その支援金の導入に見合った社会保険料の負担軽減を行う、あるいは、その支援金を所得に応じたものとして、低所得の方に対しては負担軽減措置も講じる、負担能力に応じた拠出となるように、そういった制度に仕組んでいく、こういったことを考えているところでございまして、そういったことも含めて、しっかりと全世代、全経済主体でこの子ども・子育て世帯を支えていく、こういった趣旨を御理解いただけるように努めてまいりたいと、このように考えております。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 いやいや、もう今のでね、じゃ、高齢者の人が、ああ、そうか、実質負担ゼロだなというふうに感じた人は誰もいないと思いますよ。  厚労省、今日来ていただいているんで、厚労省として、担当省庁として、今回こういう法案ができるに当たって、後期高齢者にも負担をお願いするに当たって、どういう厚労省としてはそのフォローができるというような意思でこの法案の作成に関わったんですか。

塩崎彰久自由民主党・無所属の会厚生労働大臣政務官

○大臣政務官(塩崎彰久君) 大島委員の御質問にお答えします。  大変大切な指摘だというふうに思います。  繰り返しになりますが、今回の支援金制度、この加速化プランにつきましては、全世代、全経済主体が子育て世帯を支える仕組みとして設計をしております。  御質問のありました点について申し上げますと、後期高齢者の医療制度、これは、医療給付費の約四割を現役世代の負担によって支えております。そういう観点からは、急激な少子化、人口減少にこのプランで歯止めを掛けていくというこのこと自体が、将来の医療保険制度を支える支え手を確保して、長期的に見た後期高齢者医療制度の持続可能性をつながることになるというふうに考えております。  こうした趣旨について、今御質問もありました点の趣旨を踏まえて、しっかりと後期高齢者の方々に対してもこれからも分かりやすく説明をし御理解をいただく努力を続けていかなければならないと考えております。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 少し、今のは、まあそういうことあるよなというのは感じると思うんです。  要は、一番分かりやすいのは、年金は今まで多くの人で支えてきたけれども、それがもう三人に一人とか二人に一人とかいうような時代になっていくから、この支え手を増やすという意味で子供を増やしていく、こういうことで、将来的にですよね、将来的に、この後期高齢者の皆さん、そのときには、ああ、自分はもういないなとか、大体の人はそう思っていると。  だから、じゃ、今、その人たちに何か、それを厚労省は考えて、恩恵がないのかなという、そういう議論はなかったんですか。

塩崎彰久自由民主党・無所属の会厚生労働大臣政務官

○大臣政務官(塩崎彰久君) 大島委員が今御指摘されたような形で、今何か新しい仕組みをつくって直ちに後期高齢者の方々に対する給付等を行う、こういったことは今回考えていないわけでございますが、今まさに御説明させていただいた、より長期的なスパンにおいて、この後期高齢者医療制度、これをしっかり持続的なものにしていくという御趣旨を何とか理解していただきまして、御協力いただければというふうに考えているところでございます。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 いやね、もし私が提案をするとするなら、後期高齢者の医療制度に加入している人の恩恵はもう亡くなってあの世に行かれたようなときにしかないなと思ったら、もうそこからはもらわないとかね。で、逆に、今、市町村なんかとも連携していくんだったら、当然、市町村ではいろんなシルバーの関係に対する恩恵を被るいろんな制度をやっているわけでしょう。そうすると、そういう提案をするのか、また国がそういったことを市独自でやってくれたところにこういう交付金みたいなやつを出しますというようなことを呼びかけて、知恵を出してもらって、後期高齢者の皆さんに対するそういう負担実質ゼロを目指すと。  だから、例えば二百円、三百円の負担が掛かるわけだから、実質ゼロというのは、二百円、三百円出したのが二百円、三百円返ってきてプラマイゼロというふうに考えるのが国民でしょう。だから、そういったことを厚労省が、国だけの感覚じゃなくて、地方はもっと知恵を使っていろんな後期高齢者の皆さんに対する、やっぱりお年寄りにいろんな知恵を出しているわけだから、そういうことを厚労省としてこの法案を作るときにやっぱり議論していくのが国民の視点の声の代弁だというふうに私は理解しているわけです。  次の質問がありますから、是非、厚労省、そういったことを、今後まだまだこれからいろんなことをできるはずなんですから、それで実質負担ゼロを実行してもらいたいというふうに思います。  今度は文科省。これ当然、子供を育てるその親御さん、それに関わる家族、でも、子供たちとかに、実質負担ゼロというふうに言うこの法案の趣旨が伝わるようなものがあるんですか、何か。

安江伸夫公明党文部科学大臣政務官

○大臣政務官(安江伸夫君) お答えを申し上げます。  子供たちに恩恵として伝わるものがあるのかどうかということで、今回の法改正についての文科省の受け止め等についての御質問というふうに御回答させていただきたいと存じますが。  今回の法案は、昨年末に閣議決定されたこども未来戦略の加速化プランに盛り込まれた子ども・子育て施策の強化を着実に実行していくために、子ども・子育て施策を所管するこども家庭庁を中心に検討が進められてきたものと承知をしておりますけれども、文部科学省といたしましても、このこども未来戦略の策定についてはしっかりと参画をさせていただいているところでもございます。  その上で、子ども・子育て施策の充実が図られますことは、社会全体で子育ての健やかな成長を支え、持続可能な活力ある社会の実現に向けて非常に重要であるというふうに考えているところでもございます。  今回の法案、直接ではございませんけれども、こども大綱におきましては、質の高い公教育の再生、高等教育費の負担の軽減など、文部科学省が中心となって取り組むべき施策も盛り込まれているところでもございまして、こども家庭庁ともしっかり連携をさせていただきながら、こども未来戦略あるいはこども大綱に基づいての教育関係の整備充実や子ども・子育て支援の施策の強化に取り組んでまいりたいというふうに思っております。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 政務官ね、おっしゃることは我々には分かりますよ。もっと分かりやすく言っていただかないと。  選挙でいろんな講演会とかやられたりするでしょうけど、今みたいな話しして、みんな一般の人は聞かないでしょう。もし説明するとしたら、いやいや、子供たちには、高等教育、この無償化を目指してやる、今、実質高校無償化になったでしょうと。そうしたら、これは大学ももう無償化していって、十八歳から、でもみんな、大学、みんな心配でしょうと、だけど、もう子供が二人いようが三人いようが、教育費余り気にしなくてもそういう子育てができるような制度になるんですからと。そういうこと言いません、政務官。そういう説明してもらわないと分からぬのですよ。  だから、ちょっと時間もあるけれども、もう一回ちょっと、私にも分かるようなちょっと説明してもらえませんか。

安江伸夫公明党文部科学大臣政務官

○大臣政務官(安江伸夫君) お答えを申し上げます。  一般的、抽象的な意味におきましては、今回の改正において子供、しっかり未来を、子供たちの未来を支えていく、そのとおりであるというふうに思っております。  こども大綱におきましても、子供や子育て当事者を社会全体で支える機運を醸成していくことが重要というふうにも明記をされているところでもございまして、文部科学省としても、それを踏まえた上で子供たちの未来を応援していく、この気概で進んでまいりたいと思います。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 是非、文科省のお役人が書いた答弁を分かりやすい言葉で伝える努力をしていただきたいということ。  今日ちょっと参考人が文科省おいでになっているので、ちょっと参考人に私から質問しますが。  私、今、学校の公民とかで子供たちが勉強するといったら、参議院は任期何年とか衆議院は定数何人とか、そういう、何かそういうことを勉強するよりも、例えばこういう法案がありますと、今度、子ども・子育てのこの支援法という、こういう法律ができますと。こういった議論の中で、子供たちの未来とか、それで全世代でこういうふうに支えていくんだとかいうような教育した方が、よっぽど、子供たちが自ら、自分も社会人になってしっかり働いて子供をしっかり育てていこうとか、こういう負担がある支援金も払うのが当然だなとかいうのが自然に思うと思うんですよ。  ところが、ニュースを見ると、裏金で何とかと、それで政治改革どうのこうのとかいうニュースしか見ていなかったら、子供たちは、何でそんな裏金とかやっているところに俺らがこういう負担金を払わなきゃいけないんだとか、年金もどうせ俺らはもらえないんだから年金なんか入らなくていいんだよとかなんとか言う子供が増えるわけでしょう。  そうじゃなくて、文科省は、こういう法案を勉強の題材にしてやったりすることをやる方がよっぽど国民の皆さんの理解が深まると思うんですけど、いかがですか。

淵上孝文部科学省大臣官房審議官

○政府参考人(淵上孝君) お答え申し上げます。  中学校の公民科におきまして、今回の新しい学習指導要領では、やはり主体的、対話的で深い学びというふうなことを中心、中核に据えて学ぶことになっておりますので、やはり具体的なその素材を基にしながら学んでいくということは非常に大事なことでございます。  そういう観点で、国として、文部科学省で具体にこの教材をとか、こういうことというのはやはり少し控えるべきとは思いますけれども、各学校においていろんな教材の工夫をしながらやっていっていただくことは大事なことだというふうに思います。  また、高等学校になりますと、新しい学習指導要領では、新教科、公共というのをつくってございます。ここでは、例えば、財政、租税の役割、少子高齢化における社会保障の充実、安定化という項目がございまして、この中でも、様々な事例を基に、具体的にいろんな議論をしながら、子供たちが考えて自分たちなりの結論を見出していこうと、こういうふうな授業を展開できるような指導要領にしておりますので、今後とも、そういう授業の工夫を通じて、子供たち、しっかり資質、能力を養われるように取り組んでまいりたいと思います。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 いや、まさにそういう高校生とかにこういう法案のデザインを与えて、そこの知恵もらった方が、しようもない検討会とかそういう、申し訳ないけど、形だけの審議会とかで、もう役人がこのストーリーをこのとおり言ってくださいねみたいな人間を集めてやるようなことよりよっぽどいいし、よっぽどそういった国民の思いが反映された法案になると、私はそう確信しますよ。  だから、是非、文科省、そういうことをやってもらいたいし、法案作成に当たっては、これもうずっと私が言っていますけれども、国民の声を代弁するのが政治家ですから、今ここにお座りの先生方が国民の声をしっかり官僚とぶつけ合って、そして本当に実質負担ゼロと言われる法案にしてもらわないと、これ言葉だけ実質負担ゼロなんですよ。私から言わせれば、名目上負担ゼロですよ。  これ、今度、総理のときに私も言いたいと思うけど、そういうまやかしの言葉を使うから支持率も上がらないんですよ、国民の理解も深まらないんですよ。だから、本当に国民の声を代弁して、そして本当に実質負担ゼロであるならば、私は間違いなく国民も理解できると思うし、また教育自体、土壌が、そういった思いを持った子供たちとかが育っていけば、すんなり入りますよ。  ところが、そういう教育も何もなく、何か政治家が言うことはうそだとか、なりたくない職業みたいに、我々の職業がそんな何か蔑まれるようなマスコミ報道しかないわけだから、実質、そういう国民のために議論をしている先生たちたくさんいらっしゃるわけでしょう。ただ、それが伝わらない。でも、ちゃんとそういう思いでしっかりやっていけば必ずそれは伝わると、それは私も確信をしているわけであります。  こども誰でも通園制度と、これも、今待機児童で苦しんでいるお母さんやお父さんは、あっ、これ誰でも通園できるって、じゃ、うちの子供ももうこれ待機児童から外されて、願っているところに行けるんだというふうに思いますよ、聞いたら。これ、実際どうなんですか、実際。

古賀友一郎自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(古賀友一郎君) まさに委員おっしゃったとおり、実際にそういうふうにやっていくということが我々の目標であります。  このこども誰でも通園制度につきましては、令和八年度から法に基づく給付制度にしたいと、こう考えているわけでございますけれども、そのためには、やはりこの受皿、サービスの提供体制、これをしっかりつくっていくということが非常に肝要なポイントだと、こう思っておりまして、今、当然その保育士確保の取組はこれまでもやってまいりましたし、これは当然なんですけれども、今年度実施しております試行的事業におきましては、保育従事者を半分以上と、保育従事者のうち、その半分以上は保育士とするものの、その余については家庭的保育者などを活用することも可能とすると、こういった今試行的事業をやっているというわけでございまして、そういった状況を踏まえながら、制度の本格実施の際のこの人員配置基準についても、保育士以外の人材の活用、こういったことも含めて検討していきたいと、こういうふうに考えております。  そういった状況であることを御理解いただきたいと思います。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 是非、今おっしゃったような試行をしながら、やっぱり子供の安心、安全が絶対大事なので簡単にはできないけれども、そういった制度を広げていきながら、少しでも待機児童を減らすような取組をやっているんだと、そして、それも市町村の担当とかそういう人たちがしっかり理解して、そういう制度を現実の現場でできるようにしていただきたいと。  是非、もう政務官とか副大臣とか大臣がやっぱり発言して、どんどん具体的に言ってもらって、その言葉に責任持ってやってもらいたいんですよ。官僚に責任ないとは言いませんけど、我々政治家というのは言ったことに責任持ちますからね。だから、この場で政務官とか副大臣、大臣は自分のやっぱり思いを、役所としっかり打合せして、そしてそれを、こなれて、ここで発言して、それを言った以上は絶対やるぞと、絶対実質負担ゼロにするぞというような思いでやってもらうのと、ただもう紙読んでいるだけだとまるっきりそれは絶対に違ってくると思うので、いつも大臣に私はそういうこと言っていますけど、もう時間が来ましたので、大臣、今日の答弁を聞いていると、大臣の言葉で少しお話をいただいていることは感じますので、今後も、是非大臣の言葉で、今言った思いと願いを持ってしっかりとやっていただくことを要望して、終わります。     ─────────────

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) この際、連合審査会に関する件についてお諮りいたします。  子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律案について、厚生労働委員会からの連合審査会開会の申入れを受諾することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     ─────────────

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 次に、連合審査会における政府参考人の出席要求に関する件及び参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律案審査のための連合審査会に政府参考人及び参考人の出席要求があった場合には、その取扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時二十一分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、柴愼一君が委員を辞任され、その補欠として塩村あやか君が選任されました。     ─────────────

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 休憩前に引き続き、子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  本日は、本案の審査のため、四名の参考人から御意見を伺います。  御出席いただいております参考人は、亜細亜大学経済学部教授権丈英子君、NPO法人子育てひろば全国連絡協議会理事長奥山千鶴子君、株式会社日本総合研究所調査部上席主任研究員池本美香君及び昭和女子大学現代ビジネス研究所特命教授八代尚宏君でございます。  この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。  本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。  皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。  次に、議事の進め方について申し上げます。  まず、権丈参考人、奥山参考人、池本参考人、八代参考人の順にお一人十五分程度で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。  また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。  なお、御発言は着席のままで結構でございます。  それでは、まず権丈参考人からお願いいたします。権丈参考人。

権丈英子亜細亜大学経済学部教授

○参考人(権丈英子君) 亜細亜大学の権丈と申します。  労働経済学、社会保障論を専攻しております。  昨年末にこども家庭庁で開催されました支援金制度等の具体的設計に関する大臣懇話会のメンバーでしたので、そこで述べさせていただいたことなどを中心にお話しいたします。  資料は、話の概要を最初の二ページにまとめ、関連した図表などを横書きのものに載せてございます。  今回、子ども・子育て支援のための新しい再分配制度を創設するということは、とても望ましいと考えております。  社会保障の機能の一つに、賃金という分配システムでは対応するのが難しい収入の途絶と支出の膨張に備える生活安定化機能があります。子育て期は長い人生の中で支出が膨張する時期に当たります。  全体の三ページ目、図表資料の一ページには、再分配政策としての社会保障の機能を簡単に示しております。再分配政策というのは、応能負担で財源を徴収し、今必要な人に集中的に給付を行う政策です。  図表資料の二ページには、男女雇用機会均等法や両立支援の取組が進んできたことを均等法後の各世代、出生コーホートにより三つに分けて示しております。  そして、図表資料三ページには、均等法前の世代とこの三つの世代の一部を抜粋した形で、女性の就業率が大幅に上昇してきたことを示しております。  こうした変化の中で若い世代の意識が変わってきております。四ページには、出生動向基本調査により、十八から三十四歳の未婚者に対して女性の理想のライフコースを尋ねたものです。  かつては専業主婦コース、そして、長い間、再就業コースを選ぶ人たちが最も多かったのですが、直近二〇二一年の調査では、男女共に結婚、出産後も仕事を続けるという両立コースが初めて最多となりました。また、DINKSや非婚就業コースを理想とする女性も従来は合計一割程度でしたが、二〇二一年にはほぼ二割となり、若い人たちの意識に大きな変化が起こっているように見えます。  出産、育児期はキャリア形成に重要な時期に重なります。この時期に女性が相当期間労働市場から離れてしまうと、その影響は長く続きます。女性の教育水準が高まり、制度、政策が充実する中で、彼女たちが勤労期に得ることができる賃金も徐々に高くなり、言わばワークの価値が高まっていると言えるのですが、一旦離職すると同等の仕事への復帰は容易ではなく、継続就業しない場合の機会費用は大きくなっています。  ワークとライフの価値を比べると、相対的に、結婚し、子供を産み育てるというライフの価値が落ちており、未婚化、少子化が加速してしまうという現象が生じていると見ることができます。そうした中で、子育て世帯、子育て世代を対象にして、収入の途絶や支出の膨張に対応する形で子育ての直接、間接のコストを軽減する公的な制度を準備することは、本当はかなり前から日本社会にとって不可欠だったと考えております。  若い人たちに制度の持続的な存在を将来にわたって信頼してもらうためには、安定した財源を確保した仕組みを創設することが重要となります。財源調達では全世代の人たちに薄く広く協力してもらい、給付は子育て世代に集中して手厚く行うようにすれば、彼らの給付から負担を引いた純便益は大きなプラスになります。  経済学では、個人や家計が子供を持つことの意思決定について、一人、あるいは二人目以降であればもう一人子供を持つことの限界便益と限界費用を比較考量すると考えます。子供という人間を財、物に例えるようで大変不謹慎に聞こえるところもあり恐縮なのですが、分析ツールとして単純化することができ分かりやすいというメリットがありますので、この枠組みで説明させていただきます。  子供を持つことの便益には、将来の労働力や老後の生活保障などの投資的側面と子供がかわいいという消費的側面とに分けて考えたりします。現代社会では子供の投資的側面というのは非常に小さくなっていると考えられます。他方、子供を持つことの費用には、教育費等も含めた直接費用や、先ほどお話しした出産、育児で仕事ができないといった機会費用が含まれます。便益に比べて費用が大きくなっており、結果として子供の数は減少していると考えることができます。  歴史的に見ますと、スウェーデンの普遍主義的な福祉国家の基礎をつくったとされるミュルダール夫妻も、一九三〇年代に、高齢期に必要となる生活費を社会化していくと、家族が合理的に行動した場合の親の個人的利益と国民の集団的利益の間にコンフリクトが生じると考えました。そして、貧困対策としてではなく、ファミリーポリシー、少子化の予防策として全ての子供や子育て世帯を対象とする普遍的福祉政策を唱え、その考えをスウェーデンは受け入れてきました。  高齢期向けの社会保険が充実していきますと、老後の生活保障を子供に期待するという投資的側面が小さくなりますので、どうしても少子化が進みます。つまり、高齢期向けの年金や医療、介護保険などの存在が少子化の原因となっていると考えることができます。  そのことも考えますと、そうした社会保険が自らの制度の持続可能性を高めるためにも、子ども・子育て支援の財源調達に協力するという考え方もできますし、社会保障という所得再分配の考え方としても整合性を持っております。  昨年、出産育児一時金の財源に後期高齢者も協力する仕組みがつくられたわけですが、こうした世代間の助け合いという明示的なお金の流れをつくることは、世代間の分断を緩和して、国民みんなの間での連帯意識を醸成していくことに貢献するメッセージ性を持っております。今回創設される支援金は、連帯、助け合いの理念をより前面に出したものですので、この制度の存在そのものが連帯意識の涵養に寄与するようになると思います。  給付と財源調達の在り方の関係性は、先ほどお話ししましたように、少子化の原因ともなる高齢期向けの社会保険、そして急速な少子化、人口減少に歯止めを掛けることは、社会保険制度の持続可能性を高めますので、その存立基盤に重要な受益となる社会保険が事務手続を始めとして子ども・子育て支援策に協力するというのは、納得できる話かと思われます。  社会保険制度の中から支援金が活用する賦課徴収ルートとして医療保険制度が選ばれる理由は、懇話会で取りまとめられたように、全ての世代が加入しており、他の社会保険制度に比べて賦課対象が広く、支援金制度と同様、全ての世代による分かち合い、連帯の仕組みであるからと言えます。つまり、今この国で展開されている最上位の社会保障の改革理念である全世代型社会保障の実現として医療保険制度の賦課徴収ルートが代表に選ばれただけであって、その賦課ベースから医療保険料を徴収するわけでもないので、医療保険料を子育てに回すというようなものではないと理解しております。  支援金の充当先として、児童手当の所得制限の撤廃や、これまで支援が手薄だった妊娠・出産期からゼロ―二歳からの支援策にまずは充当するというのは妥当だと考えております。  昨年十二月のこども未来戦略に書かれているように、若い世代の誰もが、結婚や子供を産み育てたいとの希望がかなえられるよう、将来に明るい希望を持てる社会をつくらない限り、少子化のトレンドの反転はかなわないというのは、そのとおりだと思います。今回は、将来に明るい希望を持てる社会づくりに歩みを進めたものでありますが、これで十分というものではないとも見ております。  それから、実はいつも気になっており、支援金懇話会でも話したことを述べさせていただければと思います。  子ども・子育て支援の充実、そして支援金制度の必要性を言う際に、どうしてもマクロ的側面、つまり、少子化、人口減少に歯止めを掛けて、将来の労働力の維持確保や、加えて購買力の維持確保も含めてもよいと思いますけれども、そうした経済効果を中心として政策のメリットを強調する傾向にあります。財源調達の必要性への合意形成を考えるとそうならざるを得ないと思いますが、その一方で、そうしたマクロ的側面、特に子供の数を増やすという面が強調され過ぎると、若い人たちにとっては反発する気持ちさえ起こるようにも思われ、そういった危惧もいたしております。  お話を先取りさせていただいて大変恐縮ですが、恐らく池本参考人が、子供を増やすためではなく、子供を幸せにするための政策が重要だとお話しされるのではないかと思います。私もそう思います。懇話会でも話しましたように、次世代の幸せを考え、家族形成、家族を支援するファミリーポリシーとして考えるとよいと思っております。  スウェーデンなどの福祉先進国でも、ファミリーポリシーの充実の背景には労働力不足や少子化問題がございました。しかしながら、理念としては、子育て家庭への支援、普遍的福祉政策、ジェンダー平等など、国際的にも高く評価され、働く人々の共感を得ることを大切にした理念を掲げて議論しようとしております。  支援金のメリットとしまして、比較的ミクロの観点、子育て期の支出の膨張と収入の途絶に賃金システムが対応できていないという欠点を補うサブシステムとしての再分配の必要性という、そういうミクロの観点を重視しております。  子育て期の支出の膨張を再分配政策で支えていく姿は、図表資料七ページに描かれています。子供が十八歳を終えるまでの十九年間、親は支援金を拠出するのですが、今回の支援金で拡充される給付の合計は百四十六万円と試算されています。中には、どうして子育て世代も支援金を払うのかという話もあるようですが、病気になって病院に行った月も医療保険料を免除されません。再分配政策は、給付から負担を引いたネットの給付で評価すべきものですので問題ありません。  支援金に関して言いますと、被用者の場合、労使の拠出額は賃金の〇・四%程度、千円だと四円、本人負担だと二円です。そうしたマクロの規模感も重要だと思います。日本においても、いま少しマクロとミクロのバランスが取れた説明をして、学生を含めた若い人たちや働く人たちにも好感を持っていただけるメッセージが届くようにしてもらえればと考えております。  支援金制度を創設し、経済界の協力も得ながら、私たち世代も含めて全ての世代で連帯して、社会全体で子供を支える再分配を行っていくことに賛同いたします。若い人々が明るい未来を描ける社会に是非していただければと思っております。  以上でございます。

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) ありがとうございました。  次に、奥山参考人にお願いいたします。奥山参考人。

奥山千鶴子NPO法人子育てひろば全国連絡協議会理事長

○参考人(奥山千鶴子君) ありがとうございます。  この度は、このような貴重な機会にお招きいただきまして、ありがとうございます。  私は、現場の方から発言をさせていただきたいと思います。NPO法人子育てひろば全国連絡協議会、また横浜市で活動しております認定NPO法人びーのびーのの代表としてお話をさせていただきます。  主に資料の二ページにあります六点についてお話をしていきたいと思います。以下は話の参考のために幾つか資料を付けさせていただいております。  まずは、NPO法人子育てひろば全国連絡協議会の紹介なんですけれども、今般の制度改革でもゼロ―二歳の就園前の子育て家庭についての支援強化がうたわれましたけれども、私たちは、まさに乳幼児とその養育者が集い交流する場、地域子育て支援拠点、通称では子育て支援センターとか子育てひろばとか言われるものですけれども、全国に八千か所程度ございます。そのような会員のために研修やネットワークづくりを行っております。  最近では、妊娠期からの支援に関する研修や、拠点の利用者である保護者に向けて大人から子供への避けたい関わりを予防するグループワークを活用した予防型プログラム、こういったものをスタッフがファシリテーターとして実施できるよう研修などにも力を入れております。  また、私が横浜で活動しております、五ページにもちょっと紹介ありますけれども、認定NPO法人びーのびーのは、二〇〇〇年ですからもう二十四年前に、まさに私も子育て真っ最中で、子供が三人おりましたけれども、その子育て中の親たちが集まって、商店街の空き店舗を借りて交流できる場をつくりました。うまく何とか二年後に補助金が入りましたので、今もって継続して数も増やして運営をさせていただいております。  当初から、そういった意味で子育て家庭のまなざしで地域に必要な支援の在り方を提案し、実現してきたというふうに感じて、思っております。当事者の視点に立った政策立案はこども家庭庁の基本姿勢と同じもので、とても貴重な視点だと思っております。  さて、今回の子ども・子育て支援法の一部改定につきましては、妊娠・出産期からの支援強化として、出産・子育て応援交付金、伴走型相談支援が入っております。また、出産等の経済的負担軽減として出産一時金の引上げなどが入っております。  このように、人生のスタート期を手厚くに関して少し意見を述べたいと思います。  まず、幾つかデータを紹介させていただきます。六ページですね。これはよく入っている資料だと思いますが、子供を産み育てやすい国だと思うかという質問について、日本はまだまだ、どちらかといえばそう思わない率の方が高いわけです。  また、性別役割分業観、七ページですけれども、これもどうしても、妻も夫も同じように行うという欧州のところに比べますと、まだまだ、主に妻が行うが夫も手伝うにとどまっているというようなことでございます。  また、八ページですけれども、これは横浜市で五年ごとに調査をしていますが、ほぼこの五年、十年変わらないんですけれども、初めてのお子さんが生まれる前に赤ちゃんの世話をしたことがありましたかということで、四人に三人がないと答えています。お世話というのは、おむつを替えたり、ミルクをあげたりというようなことなんですね。初めての子育て、赤ちゃんが、もう本当に初めて世話をするというようなことであるということがここでも分かります。  また、世帯構造別構成割合の年次推移を見ましても、平成の初めの頃には夫婦と未婚の子のみの世帯が三〇%以上あったんですけれども、今はそれも四分の一世帯ということで、一人親世帯や夫婦のみの世帯よりも低くなっている、若しくは同等となっているというような形になっております。  十ページを御覧いただきたいんですけれども、毎年、私ども活動している港北区と、四か月児の健診のときにアンケートをさせていただいております、区と一緒にですね。里帰りの状況を見てみたんですが、コロナの影響前は約半数が里帰りでしたけれども、コロナを経て、現状では少し戻ってはいますが、もう里帰りが難しいと。それから、一定程度手伝ってくださる方も割合が減ってきておりまして、この丸枠の里帰りなし、夫婦のみというのが二割ぐらいございまして、もちろん夫婦でスタートを切るということではありますけれども、共倒れになってしまうのではないか、ここにしっかりと社会的なサポートが必要であるという認識を深くしております。  ということで、こういったことでスタート期が非常に重要であると。そこで、産前産後の経済的支援に加えて、社会的にしっかり子育て家庭を支えていく、誰でも使える普遍的なサービスが必要だというふうに思っています。  働いている人も参加できるように、出産前の両親教室ですね、これも十二ページに入れさせていただいていますが、私どもの方では、助産師さんと協力して、年間六十回、土曜、日曜ですね、土曜日に開催させていただいて、働いていても参加できるというようなことをさせていただいております。このようなことですとか、それから、まだちょっと公費が入っていないんですが、産前産後のヘルパーなども希望すれば利用できるよう、加速化プラン、非常に充実した内容ですが、更に充実させていただきたいというふうに願っております。  人生のスタート期は大きな変換点でございます。そのスタート期に夫婦が社会に支えられて安定していることが子供の育ちにとってもその後のウエルビーイングに影響を与えること、こういったことが科学的にも実証されております。  次に、二つ目に、現金給付と現物給付のバランスの点です。  子供を持ちにくい理由に、お金が掛かるからという理由が大体一番に挙げられているかと思います。今回、加速化プランでは、児童手当については、所得制限なし、高校生年代までの延長、第三子以降の拡充などが図られ、本当に大幅に拡充することになると思います。高等教育の負担軽減も、まあもちろん十分ではないかもしれませんが、充実が図られるというふうになっております。  一方で、現物給付については、こども誰でも通園制度や保育所等における保育所配置基準の見直しなどが入りましたが、もちろんこれもまだまだ十分ではないというふうに感じております。生後六か月から利用できるとなっているこども誰でも通園制度ですが、その年齢まで、六か月までに利用可能な産後ケア事業、こういったものも希望する方が全員が利用できればいいんですが、今日の何か調査の報告でも一割ぐらいというふうに出ておりました。また、産前産後のヘルパー等も、限られた自治体のみが実施している状況であるということです。  今回の拡充を一歩として、就園までの期間の充実が更に図られ、現物給付、現金給付のバランスが図られていくことを期待しております。  三点目ですね、全ての子ども・子育て家庭を支援するという点についてです。  こども誰でも通園制度の創設というのは、親の就労の有無に関わらない子供の育ちを応援し、良質な成育環境を提供するものでございます。全ての子供が月一定の利用枠で可能となる仕組みですけれども、実はこれは保育所等だけではなく、私ども地域子育て支援拠点でも取り組めるものというふうになっております。実は、ふだんからその親子、対象親子は利用しておりますので、実は子供たちは場所に慣れておりますので負担が少ないんですね。ですので、私たちも是非取組に参画させていただきたいというふうに思っております。  また、よく類似事業として比較される一時預かり事業というものがありますけれども、これは私たちも取り組んでおりまして、もっともっと充実させていきたいというふうに考えておりましたが、これまで年間の利用延べ数、これをその対象年齢で割った場合、三歳未満の場合、年間たった三日程度というような利用にこれまでとどまっておりました。今回、月十時間、年間百二十時間という枠は非常に少ないと感じる向きもあるかと思いますけれども、その一時預かりのこれまでの状況を考えますと、ここからがスタートではないかなというふうに思っています。  また、横浜市では、保育所とは別に一時預かり事業に特化した事業というのを持っております。これまで長く実施してきたということもあって、保育者のノウハウやスキルアップというのも図ってきたということがあります。今回、この制度には、施設整備費も整ったということで、今後始まる二年間の試行実施、これを踏まえて、多様な主体が取り組めるよう、参画できるように期待しております。その際、一時預かり事業もそうだったんですが、条件がしっかり整っていてもNPOや市民活動団体に受託の機会が与えられていない自治体も中にはございました。併せて改善をお願いしたいというふうに思っております。  また、全ての家庭といったときに、経済的に支援が必要な御家庭、障害児や医療的ケア、ダブルケア、ヤングケアラーなど、多様な支援ニーズ、こういったものに対してオーダーメードで対応できるような官民連携の伴走型相談支援体制構築や、全ての希望する家庭が産後ケア事業や産後のサポート事業、家事支援等のヘルパー、活用できるように更に拡充をお願いしたいというふうに思っております。  四点目は、子供と過ごす時間を保障する働き方という点です。  今回、若い世代の所得向上に向けた取組において、若い世代が希望すれば正規雇用に就けることや賃金が上がること、男性も女性も希望に応じて就業が継続できること、こういったようなことが重要だというふうに思っております。  男性の育休取得についてはこのところ随分増えてきているというふうに思いますけれども、この流れを加速化する必要があるというふうに思います。また、私たちは、休みを取るだけでなくて、男性も女性も地域でどう支えていったらいいのか、そういった点も配慮が必要だというふうに思っております。また、とにかく若い世代は忙しいです。さらに、子供は体調を崩すものです。夫と妻、どっちが保育園に迎えに行くのかということでストレスをためるようでは、二人目など考えられないという気がいたします。  男女とも希望すれば時短勤務が取れるよう、柔軟な働き方とその所得保障、そして、最終的には、子育て期の世代だけでなくて、全ての世代の長時間労働や働き方の是正というものも視野に入れていく必要があるかなというふうに思います。そうでなければ、今、子持ち様と言われるように、子育て中ではない社員とのあつれきというのを生みかねないなというふうに感じております。  五点目は、乳幼児期の支え合いというところが非常にウエルビーイングにつながるという点です。  やはり、先ほど権丈先生からもありましたけれども、経済的なことだけでなくて、幸せに暮らしていけるという点、それが非常に重要で、地域の支え合いということがとても大事だと思います。  こども大綱等にも掲載されているウエルビーイングの考え方、特に、私も委員に入っておりました、はじめの百か月の育ちビジョンというのが今回提示されましたけれども、乳幼児期に安心と挑戦の循環を通して子供のウエルビーイングを高めることをうたっております。そのためには、乳幼児期にアタッチメント形成と豊かな遊びと経験、挑戦が重要で、親だけでなく子供と直接関わる支援者でもその形成が可能であり、ということ、そういったことを国民とともに共有していきたいというふうに思っております。  京都大学の柴田悠先生の報告から抜粋をさせていただいた資料も付けさせていただきましたが、より多くの人が幸せに生きられる社会づくりにおいて、支え合いや人々の寛容さ、そして私生活と仕事の両立支援ということが挙げられています。経済的支援に加えて、子供が育つ地域に目を向け、暮らしが豊かになるように支えていくこと、また、乳幼児期の養育者同士の支え合いや保護者、養育者のウエルビーイングの成長の応援を進める必要性を申し上げたいと思います。  最終的には、支えられる側から支える側への転換と、地域のボランティアの活用、それから生徒の赤ちゃんとの触れ合い体験、もう本当にちっちゃい子と触れ合ったことがないという方たちが多いので、こういった赤ちゃんとの触れ合い体験非常に重要だというふうに思っています。親同士の学びの機会創出など、どの地域でも実施していく必要があると実感しており、それは私たち地域子育て支援の役割だというふうに思っております。  最後に、全世代型社会保障の位置付けについてです。  私たちが活動を始めた二〇〇〇年当時、私たちの区には認可保育所が十六園のみでした。現在、区には認可保育所百二十園というふうに大幅に増えております。  この間、二〇一五年の子ども・子育て支援新制度のスタートなど、新たな制度改革等も進められてきましたが、人生の終末期が家族を超えて介護保険という社会保障制度に守られたのに比べて、人生のスタート期の支援はこれでも十分ではありませんでした。どこか家族で産んだ責任を果たすべきといったような価値観にとらわれがちですし、若い世代にプレッシャーになっているというふうに感じております。例えば、里帰り出産をしなくても人生のスタート期が制度として守られるよう、今回の改正が第一歩になればと願っております。  子供は、その家族の子供であるとともに、一人一人がかけがえのない存在であり、その権利が守られ、社会を構成していく貴重な人材として社会全体で応援すべき主体だと思っております。支援金制度に関しましても、その観点から、全世代型が、全世代が拠出するという点が特に重要だと思います。また、社会保障料財源一兆円のうちの四割が企業の拠出であることも、将来の働き手ということで理にかなったものではないかと感じます。こどもまんなか社会実現に向けて、総力で進めてほしいと願っております。  以上です。ありがとうございました。

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) ありがとうございました。  次に、池本参考人にお願いいたします。池本参考人。

池本美香株式会社日本総合研究所調査部上席主任研究員

○参考人(池本美香君) ただいま御紹介いただきました日本総合研究所の池本と申します。  本日は、このような場でお話しさせていただくこと、誠にありがとうございます。  私は、もう三十年近く、主に海外の制度との比較で日本の子育て、子供の政策について見てまいりました。ですので、今日は、今回の法改正でかなりいろいろなことが進むわけですけれども、まだまだ海外の国際水準の制度と比較しますと足りないところが多々ありますので、それについて、大きく四点、御紹介をさせていただきたいと思います。  まず一つ目には、子供コミッショナーのことを書かせていただいております。  子供コミッショナーというのは、子どもの権利条約を批准した国に、全ての国に必要だということが、二〇〇二年、国連の子どもの権利委員会からそういった考え方が示されております。要は、子供の権利が侵害されていないかということをウオッチして、何か改善するべきことがあればそれを政府なりに伝えていくという政府から独立した機関を設ける、そういう人権機関が必要だという考え方になっております。  そして、このことについては、昨年末にできましたこども大綱の審議の過程でも複数の委員からそういった検討が必要だという意見が出ておりましたし、団体からも意見がありましたけれども、最終的には盛り込まれていないという現状について、やはりここは非常に重要なことであり、基本的な土台の部分でありますので、改めて議論が必要だろうと考えております。  と申しますのは、二ページ目ですけれども、海外、多くの国でこういった機関が設置されていまして、実際にそれぞれの国でどういった活動をしているのかというものも全てホームページなどでも公開されていますけれども、まずはその子供にどういう権利があるかということを周知する役割ですとか、あとはコロナ禍の子供は大丈夫なのかとか、病院にいる子供、あと子供のいじめの問題など、子供がなかなか声を上げにくい状況に代弁者となってコミッショナーがその問題を世に示して、改善に向けメディアなどでも積極的に発言するという、そういった活動をしております。  そして、ヨーロッパでも既に一九九七年の時点で、ヨーロッパの中でのその子供コミッショナーのネットワーク組織などもできておりまして、海外でも本当に安定した非常に効果の高い制度として認識されているものであり、国連からも設置が勧告されている中で、今回のこども家庭庁、こども基本法というところまでは進みましたけれども、子供コミッショナーがまだ残される課題として残っていると思っております。  このことについては国連から何度も勧告を受けている中、政府の立場としては、日本には人権擁護委員制度があり、それで十分機能しているというような発言を過去、私も見ましたけれども、その子どもの人権専門委員という制度もいつの間にか廃止になっていたりということで、こういったところについては余り、私も調べるまで、一般にも知られていないですし、海外の国でこれだけ普及しているものであること、また国連で設置が勧告されていることなどはもっと重く受け止めて対応が必要であるというふうにまず考えております。  二つ目につきましては、保育制度のことです。  保育制度についても、今般、先ほどもありましたこども誰でも通園制度が入ったということは、私としては非常に大きな一歩であると思っております。といいますのは、これまで日本の保育は、親が基本的には見る、子供の面倒を見る、でも、それがどうしてもできない場合に保育が対応するという、そういった考え方で制度が成り立ってきていましたけれども、そうではなくて、全ての子供が保育を受ける権利があるという、そういう考え方に、保育を保障していくという考え方にのっとった制度が入ったということは大きな変化であると思います。  いろいろ、その実際には運用面ではいろいろ課題があるにせよ、そういった考え方が入りますと、今、海外ではその幼稚園と保育所の制度を二つ別々で所管するということはほとんどなくなっているわけですけれども、日本も保育所と幼稚園のその利用要件も差がなくなり、保育時間も差がなくなった中で、所管省庁をこども家庭庁と文部科学省で分けておく理由がもうなくなってきているということですので、省庁あるいは指針の一本化ということも更に議論を進める必要があると思っております。  それから、全ての子供への保育保障ということでは、待機児童問題についても減ったとはいえまだ残されているため、自治体に対する保育提供義務なども更に強化すべきだと思いますし、あと、そのインクルーシブ保育ということで、今、障害のある子供が入園を拒否されるとか、別の施設で分離されて利用しているというような状況は、これは、これも国際的に見てインクルーシブ教育、保育に逆行しているというふうな勧告も出ている中、通常の保育で通えるということを保障していくことが必要だと思います。  それから、最近の新しい課題として、今、子供人口が地方などで急激に減っていく中で、保育施設が維持できずになくなることで行く保育施設がなくなってしまうという、そういった新たな問題も生じております。  それについては、ちょっと次のページの五ページ目に、海外ではどうやってやっているかということを少し調べてみたんですけれども、例えばニュージーランドなどでは、どこに住んでいても確実に質の高い保育が受けられるようにしなければいけないという、そういう考え方ですので、例えば国立の通信制保育制度がもうかなり前から普及したりですとか、あとは、むしろその孤立した地域の保育というのはよりコストが掛かるので、そこに補助を手厚くしてそこの施設がなくなったりしないようにするということをやっておりました。  日本の場合は、むしろ物価の高い東京に補助金は手厚くなっていて、保育士も東京の方が賃金が高いということでどんどん地方から東京に流れていって、保育士も確保できない、子供も少ないということで、今地方ではかなり大変な状況になっておりますので、そういった検討も必要だと思っております。  それから、保育のもう一つの問題は質の問題でして、この質の低下については、バスの中で置き去りにされたとか、つい昨年度末にも保育園でうつ伏せ寝で子供が死亡したというような報道もありましたけれども、本当に量を増やす、してきた中で質がかなり危ない状況になっていますので、そこをどうやって向上させていくかの議論を急速に加速しなければいけないと思います。  大きくここで、海外の制度で日本にないものとして三つ挙げてございますが、一つは、保育の質を評価する。国の機関が全部の園を評価して、その情報をホームページなどで全部公開していって、それによってその保育の質を見える化するということが日本でもできないかということ。  それから、配置基準については、ようやく七十五年ぶりですか、に保育者一人が見る子供の数を三十人から二十五人にしたということなんですけれども、まだ全然足りないということです。配置基準については、少し後の方でヨーロッパのことなども紹介してございますけれども、例えばヨーロッパで、まあもちろん実現はしていないまでも、望ましい本来あるべき配置基準としては三歳から五歳で十人、十対一ということで、一人で見るのは十人ぐらいまでということをヨーロッパなどでは目指しているわけですので、今後も配置基準の更なる見直し、そこをしないと、保育者もとてもそういう大人数を見るような環境では働けないということで、保育士不足も解消されないと思います。  それから、先ほどもお話ありました親の働き方の見直しは保育の観点からも非常に重要な課題でして、今は、日本の制度は親の労働時間に合わせて保育を全部手当てするということですので、時間も延びる、休日も保育をするということですので、保育の現場からすると、どんどん保育者の労働時間が延びていくということになっています。  それについては、少し、二ページ目で、国際比較で保育者の仕事時間も比較した表もあります、図表もありますけれども、これを見ましても、やはり日本の保育者の労働時間は長いですし、さらに、若い保育者にその負担が掛かっているというデータなどもあります。そして、保育者がやはり満足して働けていない状況の中では、保育の質が上がってくるというのは非常に難しいことかなと思っております。  そして、次の、これはヨーロッパの状況についても、少し先ほどの配置基準の問題も御紹介したんですけれども、本当に質が悪いサービスというのは子供にもまた社会にももうとにかく悪影響が及ぶので、保育のことを考える場合には質をセットで、質を優先すべきだという考え方が二〇一九年のそういうEUの理事会勧告などでも出されているところです。  質が良いというのは、先ほどの配置基準の問題もありますけれども、とにかく家族とパートナーシップで信頼関係を築きながらやるということですとか、インクルーシブな障害のある子を分離しないという考え方、またその子供の権利をということを軸に一人一人の子供に合わせて保育を提供していくこと、また保育者が、労働環境としても、振り返りをする、保護者と関わる、あるいは他の専門家や同僚といろいろ話し合いながら進めていくというそういった時間も必要だという、そこまでが保育の質という考え方が今、EUの方では議論されているということです。  親の働き方については、今育児休業の方は大分進んできていると思いますけれども、その後のところも非常に重要、保育との関係では重要でして、ヨーロッパなどでは、先ほど奥山さんからもお話ありましたように、子供のいる人だけではなくて、子供のいる人、いない人も共に柔軟な働き方を請求するフレキシブルワーキングということの権利などの保障も進みつつありますので、そういったところまで踏み込む必要があると思っております。  三点目に、放課後児童クラブの問題も指摘させていただきます。  保育が足りないといった子供たちが今、学童保育の、放課後児童クラブの年齢に上がってきていまして、非常にスタッフの不足、またその労働環境も保育士と同じように賃金水準が低いとか、またその質の問題も、大規模化していて子供の活動が制約されている、また小学生の保育の方も長時間化している、インクルーシブになっていないという同じような問題が今噴出しているところです。  これについては、ちょっと保育と違いますのは、学校と放課後児童クラブの関係というところで、各国が解決しようという動きがあるわけでして、例えば、学校の校長先生が学校の教員も管理するし放課後児童クラブの責任者でもあるという、そういうやり方で連携を図るですとか、あとはその勤務体制も、放課後児童クラブで働いて午前中は学校で働くというような形で、フルタイムの仕事にして処遇を上げていくですとか、そういったいろんな工夫がありますし、あと、これまで学童クラブにつきましてはどうしても親が働くための受皿的な議論が多かったわけですけれども、子供のためにどうあるべきかという議論をする必要があり、そうなってきますと、学校と放課後児童クラブの対等な協力関係などをもっと進めるべきではないかと思っております。  その後に、いじめが増えている、また小学校でも不登校が増えているというグラフも御紹介しておりますが、乳幼児期だけではなく小学生についても問題が多いと思っております。  そして最後、四点目ですけれども、親支援の在り方について、今般、妊産婦の支援について少しいろいろ進んできたなというところなんですけれども、こちらについても、まだまだそういう国際水準の伴走型支援と比べますと足りていないところが多いかなと思っております。  例えば、ニュージーランドですと、出産した後にそのマイ支援センターに基本的には全員が登録できるようになっていまして、そこが健診をしたり、あと、その人のいろいろ、それこそ仕事だとか保育園どうやって選ぶかとか、とにかくいろいろな問題に全て対応するというような体制をつくっています。それには、とにかく子育てというのは過酷な仕事であるので、親には良い情報と支援者が絶対に必要、子供や親は非常にそれぞれ多様なので、その都度必要な情報がどこにあるかが分からないということになるわけですので、そういう多様な価値観ですとか、子供の状況も多様であるということを前提に伴走型支援の制度の構築が必要ではないかと思っています。  あと、最後ですけれども、子ども・子育て支援というと、何かお金の給付、保育とかそういったところに、そこは重要ではあるんですけれども、生活者としては、ちょっと子供と一緒に出かける場所があるかとか、子供が楽しく遊べる場所があるかということが非常に生活の質に大きく影響している、そこの部分を海外ではかなり力を入れているということで幾つか事例紹介しておりますけれども、そういう遊び場をつくる、それも安全に遊べるとか、あと、海外ですと、園庭ですとか校庭なども、教育のためだけではなくて、緑と遊びの場に改造して交流や楽しみの場所に使っていく。北欧ですと、図書館なども、子供がコンピューターゲームができたりですとか、親もベビーカーで図書館に行くと、コーヒーを飲みながら本を読んで、おしゃべりも飲食もできるという、そういった場所が公共で保障されていますので、お金を出してどこか遠くに遊びに行くというそういう使い方ではなくて、公共の場の充実というところも課題が大きいと思っております。  最後、少子化対策について、先ほど権丈先生からもお話ありましたが、私は、やはり少子化が深刻だからやるということは、確かに女性だとか若い人にとって余り気持ちがいいかというとそうではないということもありますし、確かにヨーロッパなどを見ていますと、子供と親の幸せのために政府はこういうことをやりますという、そういうことを前面に出していることが非常に目に付いていまして、ちょうど今年、先月、四月で子どもの権利条約批准三十周年ということでもありますので、ここは全ての子供と親の幸せを目標に制度を見直すということで、今後もこういった対策を加速していく必要があるというふうに思っております。  以上です。

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) ありがとうございました。  次に、八代参考人にお願いいたします。八代参考人。

八代尚宏昭和女子大学現代ビジネス研究所特命教授

○参考人(八代尚宏君) 昭和女子大学の八代でございます。また、私は、制度・規制改革学会の代表理事も務めております。  お手元にこのパワーポイントの資料がありますが、本日はこれに基づいてお話しさせていただきたいと思います。なお、今回は私が唯一の男性ですのでやや緊張しておりますが、少子化問題ということはもう男女共通の大きな社会課題でございますので、そういう意味でお話しさせていただきたいと思います。  まず、本日お話ししたいことのポイントでございますが、五つございます。  一つは、この少子化問題というのは、実は意識の問題というふうによく言われている面もあるんですが、私は、実は日本経済の構造問題であると。今、日本経済は長期経済停滞に陥って、これをどう克服するかが大きな問題なんですが、実は少子化というのも、この構造改革、長期停滞から発する一つの派生的な原因、要因というふうに考えてもいいんじゃないかというふうに思っております。  それから第二に、今子供が減っているということですが、その家庭の子供数が減っているということよりも、実は未婚者が増えている、家庭自体がなかなか形成されない、これが実は大きな要因ではないかと思っております。  そういう意味で、その両者の意味で、実は、児童手当等の金銭給付を増やすことによる少子化対策効果というのは実は乏しいんではないか。もちろん、子育て支援としての意味はもちろんあるわけですが、それと少子化対策は実は同じではないんじゃないかと、こういう問題意識でございます。  真の子育てのコストというのは、子育てと両立できない、つまり女性の働き方というか、これは男性も同じですが、そのために、子供を産んで育てようとすると主として女性がキャリアと収入を失ってしまう、そういう意味ではこれが非常に大きなコストになっているわけです。これを抑制しなければなかなか少子化対策にはならないんじゃないか、これには働き方の改革というのは不可欠です。働き方の改革というのは、実はまさに日本経済の成長促進という意味でも大きな課題になっていて、この面でも共通性はあるかと思います。  それから五番目に、財源であります。今回も膨大な財源が費やされるわけですけれども、その財源として社会保険料に依存する、健康保険料に上乗せするということは、実は給付と負担がリンクするという前提の社会保険の原則に反するものでもあり、特に子育て世帯に大きな負担を課す、企業にも雇用税として負担を課す非常に問題の大きい財源であるわけで、そこの意味で、ある意味では少子化対策に逆行する面もあるんじゃないかということを懸念しております。  なお、本日配っております制度・規制改革学会の提言についてはこういう視点があるんですが、著名な社会保障の専門家もこれに賛同していただいております。後で見ていただければ有り難いと思います。  一枚めくっていただきまして、少子化は経済の長期停滞と共通要因ということなんですが、子供の数がどんどん減ってきて今出生率も下がってきていますが、これとほぼ同じ形で日本の一人当たりGDPも横ばいになっており、アメリカにどんどん差を付けられるだけじゃなくて、韓国にもほとんど追い付かれておりまして、今年か来年かには追い抜かれる可能性が大きいんじゃないかと。  なぜこういうことになったかというと、次のページでありますが、やはり、これまでの日本の経済成長を支えてきたのは人口の影響が大きいんじゃないか。特に、人口ボーナスといいまして、豊富な若年労働に依存した日本の働き方、雇用慣行が非常にうまく機能してきた。しかし、それが本当に今後の高齢化社会にそのまま維持可能なのかどうか。  それから、社会保障についても、過去の高い成長期は勤労者がどんどん豊かになっていく、しかし高齢者は貧しいままだ、したがって豊かな勤労者が貧しい高齢者を支援するのは当たり前であったわけですが、低成長になった今、それが本当に正しいかどうか。これからの高齢者は、団塊の世代が主なわけですけど、過去の高い成長期に多くの資産を蓄えた高齢者も多いわけで、それに対して現在の若年者世代は非常に貧しくなっているわけです。  それから三番目に、やっぱり男女の役割分担が変わってきている。女性が高学歴化で、また男性と同じように社会で働くようになってきている、フルタイムでですね。そういうときに、職場、家庭と両方で男女の役割分担に大きく依存した働き方とかあるいは社会保障制度が、非常に大きな桎梏になっているんじゃないだろうかと。  こうしたその大きな構造変化に対応しない制度を改革するということが、これまで非常に怠ってきたんじゃないか。これは政治の責任であると思いますが、それが経済の長期停滞とこの少子化の双方の要因になっているんじゃないかというふうに考えております。  もう一枚めくっていただきまして、夫婦出生率は一・九というふうに書いてあるわけですが、余り知られていないわけですけど、出生率は今非常に下がってきて、今年は多分、済みません、昨年は二・三ぐらいになるだろうと、ごめんなさい、一・二ぐらいに下がるだろうというふうに言われているわけです。出生者数は七十万人台に低下する。  しかし、実は夫婦出生率という概念があって、結婚している人の子供の数は一・九人、かなりこれ高い水準です。人口が安定するためには二・一が必要なんですが、それとほとんど変わらない。だから、結婚すればちゃんとそれなりに子供は生まれているわけで、問題は、結婚しない人が増えてくる、この未婚率の上昇をどう考えるかが非常に少子化対策として重要なわけです。これは、基本的に言えば、出産を前提とした結婚というものに対して抵抗といいますか、そういうことが起こっているんじゃないか。  次の未婚率の上昇のグラフを見ていただきたいと思います。これは特に女性について注目しているわけです。  今、この結婚がなかなか増えないという原因については大きく分けて三つの考え方があって、有名なパラサイトシングル仮説というのは、親への依存度が男女共に高まっている。それから、妻子を養えない男性の窮乏化というのもあると。しかし、私は、一番の要因はこの女性の高学歴化、社会進出で、女性にとって、この高学歴化でいい仕事が得られたときに、それを結婚して出産すると失わなければいけない、両立が非常に困難であると、そういう問題が大きいんではないかと。そのために、どうしても結婚をためらってしまうと。  それからもう一つは、やっぱり家族の問題でありまして、例えば夫婦別姓選択とか第三号問題とか、共働きをする家族にとって不利な制度というのが昔から指摘されているわけですが、これが一向に解決されない。やっぱり古い家族を守ろうとする制度が結果として新しい家族の形成を阻害してしまうと、こういう現状をやはり認識していただく必要があるんじゃないかと思われます。  もう一つ、次のページを見ていただきますと、子育てのコストは現金給付で賄えるのかということで、これについては確かに人々の希望としては教育費が掛かって大変だというふうに言われるわけですけれども、経済学では、かつてノーベル賞を取ったゲーリー・ベッカーという方が、そのノーベル賞の原因、原因というか、要因としては家族の経済学ということを確立したことが言われているわけですが、これは、経済成長で家計が豊かになると、どこの先進国でも少ない数の子供に多くの教育投資を行うという傾向があると。これは特に日本とか東アジアの国に顕著であって、韓国とかシンガポールとかそういう国では日本以上に出生率が下がっているわけです。  ですから、ここで現金給付を増やしたときに何が起こるかというと、それでもう一人子供を産もうかというよりも、今いる子供にもっと教育投資を課すという行動が実は起きるのではないかということです。これは内外の研究でもサポートされておりまして、日本でも、東大の山口先生の研究もあって、非常に僅かの効果しかない、現金給付はですね。  むしろ、現物給付。幼稚園とか保育園の支援というのは、幼児教育の充実というのが実に重要で、非認知能力を高めるためには、今一人っ子が多いときに、専業主婦の家庭でもこの幼児教育が必要であると。今回、誰でも通園制度というのができたということは立派なことなんですが、あくまでも空きがあればということであって、これはもう既に一部の自治体ではやっていることなわけです。  大事なのは、今の児童福祉制度ですね。子供は親が育てるのが当たり前だと、それができない貧しい親に対して子供を守るために保育園があるんだという考え方、これは完全に時代遅れです。もう女性が働くのが当たり前の時代では、介護と同じように、女性が働く働かないにかかわらず、サービスとしての保育というのを充実する必要があって、これは大改革が必要なわけですが、残念ながらほとんどそういう意見はありません。  次のページを見ていただきますと、子育ての最大のコストはやはり出産退職ということですが、これは内閣府の資料でありますけれども、女性が高学歴化し専門化することによって給料が上がると。そうすると、出産退職する、あるいは出産で一時、時間、期間が空くということで、生涯に一億円、二億円の差が出てしまうということです。ですから、これはもう到底児童手当で賄えるような額ではないわけでありまして、やはり出産退職して辞めなくても済むような状況をつくる、そのためにはやっぱり働き方の改革が不可欠であります。  現在の日本の雇用慣行というのは、やはり長期雇用保障、年功賃金によって労働者にとって望ましい働き方と言われておりますが、その代償として、無限定の働き方で労働者は企業の言うなりに残業したり転勤したりですね、その自由度を企業が確保しているわけです。これは、あくまでも過去の男性と女性の役割分担、職場と家庭においてですね、家庭で家事、子育てに専念する女性がいてこそ、男性がもう会社のために十時間、十二時間働くことができる。このやり方は過去の高度成長期には一定の効果はあったわけですけど、今後の少子高齢化社会では、やっぱり男女が共に働いて、共に家事、子育てをするという欧米型の働き方に変えなければいけない。そのためには、退職金のポータブル化とかジョブ型の働き方とか、無限定ではなくて限定正社員というものをつくっていく必要があるわけです。  それから最後に、この少子化対策の財源の問題でありまして、今回、健康保険料に上乗せということですが、実は医療保険自体が今後どんどん高まっていかざるを得ない状況にあるわけです。これは言うまでもなく高齢化であって、現在、医療費というのは、七十歳以上で生涯に使う医療費の半分をやる、六十歳以上で三分の二を使うという、年金と基本的に同じ構造になってきて、違いは積立金がないということで、もっと大きいわけです。それから、技術進歩というのももちろんあるわけです。  だから、本来、医療保険自体が本当にもつかどうかというようなときに、次のページを見ていただきますと、子育て世帯に悪影響の社会保険料といいますか、その医療保険自体がもつかどうか分からないのに、それに更に上乗せすると。しかも、今回の上乗せ料が、額がそのまま維持されるかどうか、もっと増える可能性があるわけでして、そういうやり方は余りにも安易ではないだろうかということであります。  これは、社会保険料というのはそもそもやっぱり勤労者に掛かるわけであって、今回、医療保険料は高齢者も負担すると言われますが、その後期高齢者医療保険というのはもう大部分が実は健保組合とか勤労者保険から補助を既に受けているわけで、それはほとんど意味がないわけで、高齢者に負担してもらうためにはやはり消費税でカバーするということが本来の社会保障の在り方というのはかつて野田政権で合意された三党合意に基づいているわけで、やはり社会保障というものは、もうとにかくやっぱり全世代で負担すべきだということだと思います。  それから、仮にこの子育て支援金が実施されるとすれば、その負担額を明確に示す必要があるわけでして、健保連が主張しているように、本来、給与明細に健康保険料とは別建てで明記されなければいけない。これについてこども家庭庁は全くコミットしておりません。  ちなみに、六月から一回限りの減税が、その所得税と別に、何というか、明記しろということで、非常に大変な手間が掛かるわけですが、他方で、永続するこの子育て支援金の上乗せ分は所得税からちゃんと分けられて明示されるのかどうか。これは非常に大きな問題であって、不都合なことは隠して、何というか、政権にとって望ましいことはあえて示すという、こういうことでは国民からの理解は得られないんじゃないかと思っております。  最後に、結論として、持続的な少子化に歯止めを掛ける政策は不可欠ですが、それは、児童手当を中心とした三・六兆円の金銭給付ではなくて、子育てと就業継続の両立を可能とするための働き方の改革とか児童福祉の制度改革が何よりも必要なわけです。過去の豊かな勤労者が貧しい高齢者を扶養することを前提の今の社会保障制度の改革、それから、健康保険料等の勤労世代の負担増で賄うという、そういう安易な考え方、そういう現行制度の、制度とか規制の改革に重点を置いた真の少子化対策を是非実現していただきたいと思います。  以上です。御清聴ありがとうございました。

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) ありがとうございました。  以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。  これより参考人に対する質疑を行います。  なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。  質疑のある方は順次御発言願います。

加藤明良自由民主党

○加藤明良君 自由民主党の加藤明良でございます。  本日は四名の先生方に貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございました。大変勉強になりました。  先生方にそれぞれお話を伺わせていただきたいと思っております。  まず、現段階、少子化がかなり進む、人口減少が進むこの日本において、予測よりも速いスピードでこの少子化が進んでいるという現状、これを何とかしなければいけないという認識はほぼ同じだと思っております。さらには、その中でも、少子化対策が課題というよりも、さらには子供、さらには育児をする親御さんたちの幸福ということを更に優先すべきだというお考え、本当に勉強になりました。その中で皆様方にお伺いをさせていただきたいと思っております。  現在、当委員会でも審議をしております子ども・子育ての支援策としまして、こども未来戦略の加速化プランについて審議をしているところでございます。まず、この財源の考え方についてお伺いをさせていただきたいと思っております。  三・六兆円の財源を確保する中でこれからの少子化対策を行っていこうということでございます。その中で、社会保険の徹底した歳出改革を行って、その中の範囲内で支援金を確保するという新たな支援金制度という考え方を創出をされました。  これは、権丈参考人も懇話会のメンバーとしてその審議に加わっていただいて、大変この話を、その議事録も拝見をしておりますと、本当に深いなと思っております。増税か国債かの従来の発想ではなくて、全世帯から、子供たち、子育て世代を支援するための、社会の全体が一体となった考え方での拠出をする形での支援金制度ということであります。これまでにはない考え方でございます。  この中で、実質的なその効果というのがもう既に出てきておりまして、令和五年、令和六年でもう三千三百億円、これを六年間継続をして令和十年度までに一兆円を拠出をするということでございます。このうちの〇・四兆円が事業者の拠出ということでございます。  これは先ほど奥山参考人からもお話がございました。将来的な雇用、また人手不足、さらには事業規模が、人口形態が、人口が減ってしまう日本においての雇用の創出であったり、さらには顧客の創出という考え方もあるんだと思います。国全体でそのような、事業者も含め、子育て世代を支えていくということに御賛同をいただいております。  またさらには、権丈参考人は、これからの少子化する人口減少社会の中で、地域社会が保たれなくなれば当然医療、年金、介護などの持続的な社会保険制度を維持することも難しくなるということでございますから、その観点からも社会保険制度から拠出をするということの考え方が整合性が取れているというお話を伺いました。  お二方にお伺いをしたいと思っております。  こども家庭庁におけるこれからのその持続可能な社会保険制度、さらにはこれからの将来を担っていただく、日本を支える少子化対策、子供さんたちの健全育成、さらには出産、そして子育て、このような支援の、今回の拠出の在り方についての正当性、もう一度詳しく教えていただければと思います。権丈参考人と奥山参考人、お二方にお願いします。

権丈英子亜細亜大学経済学部教授

○参考人(権丈英子君) ありがとうございます。  先ほども申し上げたところと多少繰り返しにはなりますけれども、社会保障の役割としまして生活安定化の機能がございます。これは、どうしても賃金ですと、そちらの資料にもございますように、貢献度に、市場における一次分配は貢献度、生産要素を提供したことによる貢献による分配というふうになってまいります。そうしますと、ライフサイクルにおける必要性、子供の時期、また子育て期、そして高齢期といったところで生活のための収入が不足してくるという、そういったことが起こります。これに対して、消費を平準化し、将来に向けて、老後に向けて社会保障の制度を準備していくといったことがされてまいっております。  そうした中で、そうしますと、今度は一方で、子育て期においての所得がどんどん高くなっていく時代にはそういったところは吸収していけるわけですけれども、所得が余り伸びない、そして賃金自体が伸びず、あるいは非正規雇用で賃金が伸びないといった方が多くなってまいりますと、支えるのが非常に大変になってまいります。  そうした高齢期における社会保障を持続可能なものにしていくためには、どうしても社会全体として困っているところ、やはり子育て期ですね、子育てに費用が掛かるといったところについても補填していくということが必要性を持ってまいります。  そうした点、観点から、子育て期、従来は高齢期に向けての社会保障が医療、年金、介護等と充実してまいっておりますので、その中で、一方で、やや手薄になっておりました子育てにおける社会保障と、所得再分配と申しますが、みんなで支えていくという、そうした考え方が必要になってくると考えられます。  先ほども申し上げたんですが、そうしますと、この高齢期における社会保障を持続可能なものにしていく、その点で少子化が進んでくると難しくなるということでございますので、この少子化に対しても、子育て世代が十分に所得を確保し、そして結婚したり子育てすることに希望を持てるようにしていくということは非常に重要だというふうに考えております。そうした世代間の助け合いの仕組みをつくっていく、収入の、そういった賃金という分配システムの中で収入の途絶と支出の膨張に備える生活安定機能というところが弱くなっておりますので、その点を補填してあげて生活の安定化を図っていくということが大切になります。  そうした観点を考えますと、高齢期も含めたみんなで少子化対策とか子ども・子育ての支援のために拠出をしていくということは、整合性を持っているというふうに考えております。  こうした考え方なんですけれども、なかなか、やはり子育てに支援をするといたしましても、どうしても財源が確保されていないと、若い人たちが十分に安心して子供を産み育て、いつどうなるのか分からないということになってしまいますので、その制度をしっかりと確保するということが大切だというふうに考えております。  少子化がこうして進んできたことにつきましては、既に社会保障制度改革国民会議、二〇一三年の八月に報告書が出されておりますが、そちらにおいても、一九九〇年に一・五七ショックとして少子化問題が社会的に認識されたにもかかわらず、必要な施策が必ずしも十分に進まなかったのは、こうした政策が年金、医療、介護のように財源調達力の高い社会保険方式を取っておらず、当時急速に悪化した財政状況の下で必要な財源が確保されなかった点にも原因があったことに留意すべきであるというふうに書かれており、あわせて、二十一世紀日本モデルの社会保障については、必要な財源を確保した上で、子ども・子育て支援を図ることや、経済政策、雇用政策、地域政策などの施策と連携し、非正規雇用の労働者の雇用の安定、処遇の改善を図ること等を始めとして、全ての世代を支援の対象とし、また、全ての世代がその能力に応じて支え合う全世代型の社会保障とすることが必要であるというふうに書かれてございます。  具体的な検討としまして、今回、社会保険の徴収機構を活用するということになっておりますが、これが以前にもやはり検討されたことがございました。二〇〇三年の次世代育成支援施策の在り方に関する研究会報告書におきまして、社会連帯による子供と子育て家庭の育成、自立支援を基本理念として、新たな次世代育成支援システムの構築を図るという議論がされており、具体的な制度設計を考えるに当たっては、制度の効率的な運営などの観点から、既存の社会保険の徴収機構を活用する仕組みを検討すべきと当時論じられております。  当時は、それがまだ時期が早かったのか、機が熟さず、そのまましっかりとした財源確保の議論、またそうした制度が創設されるというところまではまいりませんでしたが、今般、こういう形で審議が進み、新たな制度ができていくということは、大変喜ばしいことだというふうに考えております。  以上でございます。

奥山千鶴子NPO法人子育てひろば全国連絡協議会理事長

○参考人(奥山千鶴子君) ありがとうございます。  私はこういった財源についての専門家ではないんですけれども、私たちが子育て支援の活動を始めた二〇〇〇年ですね、このときに介護保険がスタートし、ゴールドプラン、介護保険ということででき上がってまいりまして、本当に、地域包括支援センターが地域にできて、そしてケアマネージャーさんに相談すればプランを作っていただけるという形で、非常にトータルな仕組みができた中で、子供の方はどうかというと、もう本当に保育所を探すにも自分たちで見学に行って見ていくとか、そういう、なかなか申し込んでも入れないとか、そういう課題がずっとあって、何かこう家族で、全て親が責任を持ってもう探さなければ何もスタートしないというような状況で、しかも、情報を、知っている人には与えられても知らない人はそれを使えないというような、そういう自分たちで何とかしなければいけないというような状況が続いたというふうに思っております。そういった中で、本当に、介護保険ができたときに、子育て支援のところは、羨ましい仕組みができて、とてもいいなというふうに思ったという覚えがあります。  やはり、終末期に、先ほども申し上げましたが、しっかり制度として支えられているということを考えますと、この人生のスタート期が家族任せでいいわけはないというふうに思うんですね。もっとしっかりと社会が責任を持っていくといったときに、今回の仕組みが全世代型という形で、それぞれの応能負担というか、状況に応じて拠出していただくということ。  それから、私自身も今回こども未来戦略会議の方に参加させていただいておりましたけれども、いろんなこの財源の確保については御意見がそれぞれの委員からありました。ですけれども、最終的に企業の方々も合意をしていただいて、みんなで支えていくという方向性を示していただけたというふうに思っております。そのことが、こどもまんなか社会ということで、全世代を挙げて介護保険に近いような形でしっかりと給付の中に位置付けていただくというようなことが実現できるということに、非常に期待感を持っているところです。  以上です。

加藤明良自由民主党

○加藤明良君 ありがとうございました。  また、今回の支援金制度の拠出と給付に関するデータが権丈参考人の方から出されております。これはこども家庭庁の方の資料でございますが、改めて拝見をしますと、拡充分として、合計、十八歳までに、七ページの資料でございますけれども、百四十六万円プラス従来の子供、児童手当の約二百六万円を合わせますと、合計で三百五十二万円が十八歳で一人当たりの給付額ということでございます。その下にも書いてありますけれども、十九年間の合計支出額が約十万円と出ております。  支出が十万で給付が三百五十二万というこの数字だけ見ると、かなりの保障額ということで、このバランス感覚というのはすごい金額が支出をされるという話になっているんだと思います。これを見ただけでも、かなり大きな子育て対策の期待感が持てる金額だなと思っております。改めてこれもしっかり検証していきたいと思っております。  またさらに、ちょっとお時間の関係で、もう一方、八代参考人にお伺いをさせていただきたいと思っております。  日本経済の構造自体が問題だということでございまして、大変そのとおりだなと思って拝聴させていただきました。子供の減少、未婚者が増加するということで、そもそものその少子化の原因になっているということでございます。  その中で、この未婚率の上昇、出産率低下、先ほど来もお話がございましたけれども、それを解消していくため、さらには、その大きな原因としてあるこの未婚率、さらには出産低下、大きな原因であるそもそものその日本経済の構造的問題、もう一度詳しく教えていただければと思います。

八代尚宏昭和女子大学現代ビジネス研究所特命教授

○参考人(八代尚宏君) 御質問ありがとうございました。  日本経済の停滞と少子化との問題に共通する構造的な問題というのは、やっぱり働き方の問題だと思います。  日本的な雇用慣行というのは、かつての高い成長期、人口がどんどん増えてきた時代では、労使の、何というか、協調ということで非常に諸外国からも高く評価されたわけですが、何よりも年齢に物すごく依存しているわけですね、年功賃金自体も含めて。ですから、その過去のメリットがそれだけ高齢化時代にはデメリットになってしまう。それから、何よりも男女の役割分担をベースにしているというのが大きなポイントであって、これも今女性がどんどん働きやすい時代にはマイナスになっている。  ですから、これはもう労使も問題意識は持っておられるわけですけど、やはりもう少し欧米型のフラットなシステム、年齢に中立的、性別に中立的な、ジェンダーフリー、エージフリーの仕組みに変えていく必要があるわけで、これは個々の企業の努力だけじゃなくて、政府がやはりイニシアティブを取らなきゃいけないわけで、例えば、所得税の配偶者控除、社会保険の第三号被保険者制度、こういうふうに伝統的な、夫が働き、妻が家事、子育てに専念する世帯を保護するような仕組みを政府が率先して変えていくと。そういうことによって、企業も配偶者手当をやめて子供手当に変えると、こういうことが進むんじゃないかと思います。  そういうことを是非やっぱりやることが少子化対策と日本経済の活性化の双方にやっぱりプラスになるかと思っております。  以上でございます。

加藤明良自由民主党

○加藤明良君 ありがとうございます。  社会全体の構造、意識を変えて、これから企業、事業者も含めて、国全体が子育て、育児、また男性、女性、そして年齢問わず、世代を超えてその対策をしていくということの考え方だと思っております。  先ほどもお話をいただきましたけれども、子供も親も、その両方が幸せになるための日本が目標というお話をされておりました。これは池本参考人も同じ考えだというお話を伺いました。大変参考になりました。これから少子化対策ということを声高に訴えることよりも、やはり子供も親も、そして全世帯が幸せになるための、幸福度を高めるための日本の政策であるべき、そのような考え方をしっかりと学ばせていただきました。  今日は貴重な御意見をいただきまして、誠にありがとうございます。また参考にさせていただきたいと思います。  以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 立憲民主・社民の鬼木誠と申します。  本日は、貴重な御意見、お聞かせをいただきまして、本当にありがとうございました。  権丈参考人のお話の中でも、今回のこども未来戦略に記載をされている文章、御紹介がありました。若い世代の誰もが結婚や子供を産み育てたいとの希望がかなえられるよう、将来に明るい希望を持てる社会をつくらない限り、少子化トレンドの反転はかなわない。この命題、この問題意識の中で戦略について様々なことが書き込まれてある、あるいは、加速化プランということで、ラストチャンス、三〇年に向けてこの三年間で集中的にこれやっていくんだというようなことが様々な検討の中で書き込まれたというふうに認識をさせていただいているところでございます。ただ、今日の参考人の皆さんのお話の中では、それでもまだ足りていないよね、まだまだここが不十分だよねというようなこともあるというふうに思います。  もう端的にお伺いをいたします。  このお示しを、ごめんなさい、この未来戦略、それから、のっとった支援法に書き込まれた中身の中で、戦略の命題として掲げられた少子化トレンドの反転につながり得るということで、今回の支援法について評価できるか、評価できないか。足りていないところ、いや、ここがもう少し十分になればとか、ここがもう少し補完されればより良い制度になるということがあれば、その制度は何かということをお一人ずつお聞かせいただけないでしょうか。

権丈英子亜細亜大学経済学部教授

○参考人(権丈英子君) どうもありがとうございます。  こちらに示していただきましたこども未来戦略に基づき、また加速化プランということで、本当に、この少子化対策といいますか、子ども・子育て支援をしっかりとやっていくというところが示されており、私は大変期待しております。  その中身につきましても、いずれも非常に重要な制度だというふうに思っております。児童手当に関して普遍的な仕組みにしていくと、児童手当をこの経済的な支援の基礎としていくというところは本当に大切なところだと思いますし、関連しておりますそのほかの現物給付、特にゼロから二歳児について手薄であった部分を充実させていこうとしているということであったり、また育児休業につきましても、男性の育児休業の取得に特に弾みを付けるということになると思いますけれども、手当、給付額を一〇〇%にする期間を設けるといったことがございますので、非常に期待して、またこうした政策を若い人たちがしっかりと受け止めてくださることを期待しております。  ここにございますそうした部分に加えて、やはりこれまでのほかの方々もおっしゃっておりましたけれども、追加で言いますと、仕事ですね、職場の環境整備ということはやはりこれは大切なことだと思います。若い女性たち、若い男女がですね、キャリアというか、結婚、子供も、そしてまた継続して働くことも求めるような中で、そのことが満たせるような、そうした環境をみんなでつくっていくということがとても大切だというふうに考えております。  ということで、取りあえずこちらの点を挙げさせていただきます。  ありがとうございます。

奥山千鶴子NPO法人子育てひろば全国連絡協議会理事長

○参考人(奥山千鶴子君) ありがとうございます。  そうですね、私の方でも、説明資料の中に人生のスタート期を手厚くということを申し上げたんですけれども、本当に妊娠中は産むことが目的で、その後の大変さとか、そういったようなところが、実際生まれてみないと分からないというようなこともありまして、先ほどちょっと介護保険の方でケアマネさんがいますよねという話をさせていただいたんですが、子供の方はどうしても最初は母子保健のところとの連携が深いので、保健師さんですね、自治体の方の保健師さんとの関係という形になるんですけれども。  実は、いわゆる保健的な内容だけでなくて、妊娠中からやはり、保育園どうするという話であったり、夫婦の役割分担だったり、家事の分担であったり、いろんなことが実は気になっているということがありまして、そこからもう伴走的に、地域も含めて、その御家庭の状況に応じて必要な支援とか地域の支え合いにうまくつないでいくということが必要だなというふうに思っているんですが。  その部分が、やはり介護の地域包括の方は地域に拠点がありますよね、自分のエリアにあるということなんですが、やはり、役所でやっていますとなかなか生活部分のところに拠点がないということがありますので、私たち地域側ももっと母子保健と地域子育て支援連携して、妊娠期から地域で支えていく、そういう拠点を持っているということが大事だというふうに思っていて、いわゆる里帰りしないということは、その実家機能的なものを誰が果たすのか、どこが果たすのかというところがとても大事で、それをもう少し母子保健と地域で連携して居場所をつくったり支える体制をつくっていく。  そのために、介護の方ではヘルパー制度はあると思うんですけれども、なかなか出てこれない人には行く方がいいわけですね。ですから、アウトリーチができるヘルパーとして入るとか、そういったようなことが、今は特定の大変な家庭にしか行けないんです、これをもう出産された家庭にはみんな行けるんだというぐらい拡充しないと、スタート期でつまずいて、夫婦で何とかやり切らなきゃいけないんじゃないかと、それで夫婦の仲が悪くなるようではやっぱり二人目なんて考えられないですから、一人目の子育てのスタート期をもう本当に官民挙げて支えていくという、そういう介護保険に近いような仕組みを入れていく。  今、利用者支援事業という事業があって、コーディネート事業なんですが、ちょっとこれは数も足りませんし、地域側のニーズも足りないということですから、ケアマネさんを養成したように、もっとそういったことができる人増やしていくことが大事ではないかというふうに考えております。  以上です。

池本美香株式会社日本総合研究所調査部上席主任研究員

○参考人(池本美香君) 私は、先ほども一番初めに挙げました子供コミッショナーの設置ということがやっぱりこのムードを変えるというか、これ、そういうふうに大きく方向転換するということのメッセージとして非常に大きいのではないかなと思っています。  どうしても今は少子化対策というと、何か当事者としては、例えば障害のある子供の親とかにとってみると、そのことと少子化というのがどっちが重要なんだというような、そういう疑問を持たれているわけですね。産ませることという方向に何か関心が向かって、今、生まれた後にこんなに苦労している人たちのことがなかなか目が向いていないということをお感じになられていて、それは障害のこともそうですし、今は小学生でも不登校とか、あと子供の自殺も物すごい増えています。そういう子供が、子供自身も本当に笑顔になれないし、それを育てている親も、本当に苦しい親がたくさん増えているわけなんですね。  子供の精神科も何か予約が取れないぐらい、六か月待ちとかそんな話が聞こえてくる中で、そういう心が傷ついたりというような人たちがたくさんいるような状況では少子化対策も何もないなということを思っていまして、先ほども、ちょっと資料にも書いたんですけれども、結局、今いる子供自身がいつも楽しそうだとか幸せそうだとか、親も、子供がいる人が何か楽しそうで幸せそうだなというのが社会に増えてくると、ああ、自分も子供を育てたいなというふうになって、結婚もしようかなとなるんですけど、今聞こえてくる情報は、そういう子供の、ひどい、何というかな、つらい状況の子供の話ばっかが聞こえてくる中では、もちろん確率としてはそれほど高くないかもしれないんですけど、ちょっとそこに踏み出すということが非常に今しんどくなっている。  なので、そういう、まずはそういう困っている子供を全部支えるというようなメッセージ、そのためには子供コミッショナーのような、そこができるということはそういう方向に社会が向かうんだということの大きなメッセージになりますので、そこは、私自身は一番反転する上では期待しているところです。  以上です。

八代尚宏昭和女子大学現代ビジネス研究所特命教授

○参考人(八代尚宏君) ありがとうございます。  今の御質問に関して言えば、今回の法律というのは少子化に対して非常に強いメッセージを、少子化を防ぐことに対して強いメッセージを出して、出した法案として高く評価できると思いますが、問題は、その中身が、先ほど申し上げましたように、余りにも現金給付に偏っている。これははっきり言って子供を増やすことに余り効果がないという経済学の実証研究があるわけです。ですから、むしろ、現金じゃなくて現物給付。  先ほど言いましたように、保育所の充実というのはもっと必要であるわけでして、先ほど介護保険との比較を奥山参考人も言われたんですが、介護保険ができる前は老人福祉だったんですね。家族が高齢者の介護を、面倒を見ろというのを、介護保険をつくることによって社会全体でカバーしようということに大改革をしたと。同じことが保育についても必要なわけで、その児童福祉という状況のままでは現在のようなこども誰でも通園というのをつくっても明らかに限界があるわけで、こういう制度改革というのをもっと本格的に考えていただく必要があるかと思います。  それから、育児休業は確かに充実しておりますが、問題は、それが終わった後に自信を持てないから子供を持たなかったり、あるいは仕事を辞めてしまったりということになるわけで、やっぱり働き方の改革が一丁目一番地ではないかと思います。  何よりも、やっぱり高学歴化、女性の社会進出という女性の行動変化に対して対応した制度改革ができていない。今の日本の家族制度というのはやはり旧来のものであって、これを改革していくということは必要なわけでありまして、女性が働くから世の中が悪くなるという日本のタリバンみたいな人たちが依然として力を持っているわけで、これは、タリバンは退治して、やはりその本来の民主主義的な、その女性が働くことに対応しない制度を変えていく必要があると。  私も女子大に勤めておりますが、女子学生はやっぱり将来に対して非常に悲観を持っております、少子高齢化の現状についてですね。こういうことを、やっぱりもっと楽観論を女子大生に持ってもらうためには、それなりの政府が制度改革をするという決意をやっぱり示していただく必要があるかと思います。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 ありがとうございました。  それぞれの参考人の皆さんから、一番ここが課題だということについて改めてお聞きをさせていただいて、今後の支援法の議論の中にも十分に生かしていきたいというふうに改めて思わさせていただきました。  ここからは少し具体的な制度についてお尋ねをしたいというふうに思っているんですけれども、奥山さん、池本さんに少しお尋ねをしたいというふうに思います。  こども誰でも通園制度について触れていただいたところでございます。私は実は自治体出身でございまして、自治体の職員の方、あるいは公立の今保育所でお勤めの方とお話しする機会が大変多いんですね。誰でも通園制度についてお話をすると、大変いい制度だとは思うと、ただ、これ誰がやるんだということをおっしゃる。つまり、もう体制に余裕がないということなんです。  とても今段階でも厳しい状況の中で、やっとかっと現場でその保育を支えている、そういう状況の中で、いい制度かもしれないけども、やっぱり体制整備、強化、あるいは職場環境の改善ということがないと、この誰でも通園制度が本来的に持つ目的というのは達成できないんではないかというのが現場の率直な声だというふうに受け止めているところです。  特に、今回のこども誰でも通園制度については、一時預かりとは違って、一時預かりというのは、まさにその言葉のとおり一時預かり保育、保護者の都合でという言い方はおかしいんでしょうか、保護者のその必要性に応じていつでもやれますよということになっているけども、誰でも通園制度というのは、事業の目的の中にかなり深みがあるといいますか、例えば、親子の関係の中で配慮が必要と思われる部分についてはちゃんと市町村と連携してやっていきましょうねであるとか、あるいは、その親御さんの、保護者の方の保育を支援するような制度として制度設計がなされている。  ただ、にもかかわらず、先ほど言ったように、体制の整備がどうなっているのであるとか、あるいは月十時間で本当にいいのであるとか、あるいはこれ、どこでも利用できますから、同じところに通園しないということが制度に内包されているのに、今言ったような保護者の皆さんの保育を本当に支えることにこの制度つながっていくんだろうかとか、いろんな疑問や不安があるというふうにもお聞きをしているところでございまして、この制度設計の在り方、それから、この制度の目的をしっかり達成をしていくための職場環境の整備であるとか、あるいは体制強化の在り方、この点について、是非御意見お聞かせをいただければと思います。

奥山千鶴子NPO法人子育てひろば全国連絡協議会理事長

○参考人(奥山千鶴子君) ありがとうございます。  そうですね、いろんな御懸念があるということはよくいろんな方面から聞かせていただいております。ただ、その理念として、就労に限らず、子供たちにとってそういった定期的な保育の場が提供されるということについては、方向性としては本当に皆さん必要なことだというふうにおっしゃっていただけます。  私たちも、今もう本当一時預かり事業というのは、違う事業というふうにも言われましたけれども、でも、ゼロ、一、二で実際にそういった制度があって、それを必要とする人たちというのは非常に多くいらっしゃいました。そして、私たちもその受入れも、人数は少ないんですけども、させていただいております。  その中で、私たちの場合はもう通い慣れた場所でやっておりますので、子供たちが通常来ているところで、たまたま親御さんが用事があるというときに子供をお預かりして、そうすると周りの人たちも知っているので、ああ、今日は何かお母さん用事あるんだねみたいなことで、みんなで見合うというような形に発展をしているというようなこともあります。  また一方で、私たち法人の方では、在宅家庭に対してそういった定期的な保育がなかったものですから、実は私たち独自で、週に一回、固定曜日でお子さんを預かるというのをやっていました。月曜日会員、火曜日会員、水曜日会員というように、一年通じて同じ曜日に二時間半ぐらい、お弁当持ってきてもらってお預かりするということなんですね。  このニーズは、兄弟が生まれた御家庭が、上の子と十分遊んであげられないんで、下の子と親が過ごす間、上の子をそういうグループ保育にお願いしたいというようなニーズであったり、それから、ちょっとうちの子、集団保育、幼稚園に入るというと一クラス結構人数多いので、その集団保育になる幼稚園の前にそういった経験を少人数で体験したいというニーズがあって、八人ぐらいの小規模なんですけれども、そういう経験ということで、とてもニーズが高いグループ保育をやっておりました。  そうすると、一年通じてやっていますので、子供たちも安定してきますし、子供同士の育み合いとかやり取りというのが生まれてくるということで、今までおむつが取れなかった子がおむつが取れるようになった、子供たち同士の関係性の中でそういったようなことができるということがありました。  ただし、これはもう全く公費が入らない自主事業なわけです。在宅家庭の人たちにはそういう機会がなかなか提供できないということで、やっぱり高額にならざるを得ないということがありました。  そういうことを踏まえても、今回の制度というのは、十時間といっても、もし週一回二時間であれば四回ということになりますね。二時間半であればちょうど十時間ということになりますでしょうかね。それでも、半年とか一年で大分子供たちにとってはとてもいい内容になるはずだというふうに思っております。  ただ、もちろん、実施体制の方で、今保育園等の対応が難しいということもよく分かりますし、これまで定期保育でやっていた状況の中で、もう本当にある特定の時間だけの受入れということについては、非常にそれが大丈夫なんだろうかとかという危惧というのは必ずあると思うんですね。  そういった意味で、先ほどもちょっと紹介をしたんですけれども、横浜のように、十五人定員枠で一時預かりだけやっているというような施設があって、半分は定期のパート就労の方々ですね、保育園には入れない条件の、もう少し条件の緩い働き方をしている人たちのお子さんを半分枠預かって、残りの枠を一時預かりの枠として持っているような事業なんですけれども。  こういった事業を専任でやっていくと、そのノウハウだとかスキルアップみたいなことにもつながるということで、やはり、これからモデル実施が二年あるんですけれども、各自治体の中で、どの施設でどんなふうにやるのが適切なのかということをまだやれる、挑戦できる期間がございますので、幼稚園さんもトライしたいというお話もありますし、いろんなところがこれをやってみて、各市町の中でのやり方というのを検討していく、そういった期間にこの二年がなるのではないかというふうに思っております。  ちなみに、横浜でも私たちももし手が挙げられるんであれば、この二年間のあれに参加をさせていただいて、私たちもその担い手としてやっていきたいというふうに考えております。  以上です。

池本美香株式会社日本総合研究所調査部上席主任研究員

○参考人(池本美香君) 私としましては、先ほどちょっとニュージーランドのこと紹介できなかったんですけれども、ニュージーランドですと、その保育というのがいろいろ多様で、例えば、少人数の家庭的保育をグループ化してやるですとか、あと、その親が自分たちで面倒を見るのを交代で当番でやるというような仕組みなんかもありまして、それにもちゃんと公費が入っているし、質の管理も行われているというものがあります。  日本だと、何か今の誰でも通園というのは、何か保育園の空きスペースをという、何かそういうイメージで、過去の延長でなってしまうんですけれども、本当、自然保育だったりですとか親がやる保育とかいろんな、この子にとって何ができるかという保育の多様性のところでも検討の余地があるんではないかなというのが一つです。  もう一つは、やはり、じゃ、でも保育園でやろうといったときには、やはり本当に配置基準に余裕がないので、なり手がいないという状況がありますので、先ほどのヨーロッパの十対一ぐらいのレベルまでゆとりを持って、保育園の方たちが相談しながら、みんなで振り返りながらというぐらいの余裕のある配置基準、そして処遇改善というのがセットで行われていくことが必要だというふうに思っております。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 ありがとうございました。  時間が参りました。本当は担い手の関係についてもお尋ねをしたかったんですけど、また機会がいただければと思います。  どうもありがとうございました。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 公明党の宮崎と申します。  本日は、参考人の先生方、大変貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございました。  最初に、権丈参考人に支援金制度についてお伺いしたいと思いますが、参考人は、制度設計に関する大臣懇話会の資料も読ませていただきました、その中で参考人は、新たな支援金制度は、公的介護保険のように医療保険とは独立した制度をつくるというふうに理解をしているというふうにもおっしゃっています。また、支援金制度のメリットについては、ワーク・ライフ・バランスの施策を新しい世代のニーズに合わせてアップデートする政策として支援金制度の創設を支持していると、このようにもおっしゃっておりました。  先ほど冒頭の御発言でも、ワークの価値に比べて相対的に、ライフの魅力が高めて、低下しているライフの魅力を高めるということもおっしゃっておりましたので、やはりそういう新しい時代に対応した制度、その支援金制度ということなんだと思いますけれども、そうした観点から参考人の御意見をまずお伺いしたいと思います。

権丈英子亜細亜大学経済学部教授

○参考人(権丈英子君) ありがとうございます。  支援金制度というしっかりとした制度を設けて、そして子ども・子育て支援を充実させていくということは本当にすばらしいというふうに思っております。制度、財源が確保されない中でやっても不安が募るところがございますので、そうした意味で非常に重要だというふうに考えているところです。  子ども・子育て支援金制度がということですけれども、支援金制度、そして今回の子ども・子育て支援の充実ということによって、よりライフの価値を高められるのではないかと、ライフの魅力が高まるのではないかというふうに考えております。  ここでライフの魅力と言いましたのは、一般にワーク・ライフ・バランスというふうなことを言いまして、ワーク、仕事、有償労働の方と、それからライフ、仕事以外の生活というふうに分けてまいるんですけれども、特にここでは結婚、子を出産し、家庭を持っていくというふうな、そういうことで考えております。  そして、先ほども申し上げたところなんですけれども、若い人たちは、希望としては継続して働いていきたいというふうに思っているというところです。継続して働いていくことがなぜ女性にとっても必要になってきているかといいますと、それは、継続して働くことによって収入を得ることができ、この収入の安定ということが非常に大切です。それに対して、一度辞めてしまうと、なかなか今のまだ日本の環境では、いい仕事といいますか、同等の仕事を得ることが非常に難しいという状況にございます。  ですので、それを考えると、辞めないで継続するか、そして、二者、済みません、二者択一というふうな、継続して働くことが厳しい状況にありますと、継続して働くか、それとも結婚、出産するかという二者択一の状況になってしまいまして、そうなると当面仕事の方を優先していくということになってくるんだと思います。  特に、ここ、先ほどは資料の方では均等法以降の女性の就業率の変化、コーホートで見てまいりました。世代を通じて、非常に世代ごとにどんどん変わってきております。均等法前の世代、そして一九八五年成立の最初の均等法の段階では、まだM字カーブというのがはっきり見えるんですね。結婚、出産で辞めるというふうな形が非常に多くて、均等法できたものの、なかなか変化は難しいというふうな状況です。  その後、次第に様々制度も整ってきました。育児短時間勤務の、育児休業法の改正で育児短時間勤務なども利用しやすくなりましたので、そうしたものを活用して継続就業できるようになり、そしてこの就業率が上がってきていると。明らかに若い世代は、前の、一世代前の人とは行動が変わってきております。それは、それだけ成果でもあるんですね。女性がより働きやすくなっているというふうな、これまでの様々な制度、政策の成果であるんですけれども、その成果がありますためにこのワークの魅力が高まっていて、そして、残念ながら職場の方がまだ長時間労働であったり、短時間勤務であっても、短時間勤務の期間はいいですけれども、またそこから戻っていくフルタイムに戻りにくかったり、それから、短時間、フルタイムでは残業付きなので短時間勤務を継続してしまって、なかなかその後、力を発揮できないであるとか、様々まだ抱える困難があるかと思います。そうしますと、やはりこのワークの魅力が高まるといいますか、辞めてしまう、辞めるのはもったいないという状況になっているということだと思います。  辞めてもまた仕事が前と同じようにできる、そして、一時期は短時間で働いたとしても、更に活躍の場が広がるという、そうしたことがあれば、より、ライフといいますか、結婚、出産にも踏み込みやすいのではないかなというふうに考えております。  そうした中で、この結婚、出産をサポートしていくような仕組み、そして、子供を持つ、先ほど池本参考人、それから奥山参考人もお話しされておりましたところですけれども、子供を持っても働きやすいというふうな、そして子供を持って幸せであるというふうな、そうしたところが見えてきますと、ライフの価値が上がるといいますか、それがすごく魅力的になってくると思いますので、より出産などにもつながっていき、そのことがやはり個人の幸せ、カップルの幸せにつながっていくのだと思いますので、そういった意味で、非常に、このライフの価値を上げていく、そこをより魅力的とするために制度としてサポートしていくということは必要だというふうに考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございました。  続きまして、奥山参考人にお伺いしたいと思います。  今回の法律によりまして産後ケア事業が非常に充実をしていこうという方向性になってございますけれども、先ほども参考人から御紹介ありましたとおり、実際の利用率が一割と、とどまっていると、この原因はいろいろ、実際は制度の対象ではなかったんではないかと思っていたり、いろいろな理由があるかとは思うんですけれども、あと、また、実際にこのケア事業の中身もいろいろ課題があるのではないか、あと担い手の問題も当然あるんですけれども、実施している自治体は大変多くなってきていても、その内容がいろいろまだ課題があるのではないかというふうに思いますけれども、その辺の御意見をお伺いしたいと思います。

奥山千鶴子NPO法人子育てひろば全国連絡協議会理事長

○参考人(奥山千鶴子君) ありがとうございます。  まずは、妊娠期に地域のそういったサービスの情報をキャッチできるかどうかというところが非常に大事で、伴走型相談支援で母子健康手帳をもらったときに情報提供というのは言っているんですけど、もう大体皆さんおっしゃるのは、その時期にもらっても見ないと。まだちょっと初めの頃なので実感も湧かないし、仕事ばりばりしていますということなんですね。タイミングは第二回目の妊娠八か月ぐらいのところで、産休に入るとかそういう時期になって、やっと地域だとか地元の自治体のサービスに目が行くという状況なんですね。  横浜市では、八か月に全妊婦さんにお手紙を出して、それで両親教室の御案内ですとか相談できるよみたいなことを言っているんですけれども、これが今なかなか、全部の自治体がやっているわけではないということで、希望する人だけ面談するみたいな形であったり、十分じゃないなと思っています。  ですから、この妊娠八か月のときに、もうしっかり地域側というか行政側で地元とつながる方策を立てるということと、やはり働いている方々にその地元で実施する出産前教室、両親教室、これを男女共に参加していただけるような誘導が、やはり土曜日とかにやっていただかないと、平日ではなかなか参加しにくいんですね、まあオンラインでもいいと思うんですが、私たちもオンラインでやっていますけれども。  そうやってやって、地元との関係を出産前からつくっておくというのが非常に大事で、その後、心配な御家庭、出産後もちょっと産後がなかなか厳しいという方に産後ケア事業なんですが、三種類あって、施設型で施設を整備して日中だけ使うタイプと泊まりで使うタイプと、それから施設ではなくて訪問で受けられるというものがあります。  施設を持っていなくても訪問で受けられる可能性もあるので、自治体によってどこを強調するかというところは大事だと思うんですが、やはり、施設を建てる、造るとなると、非常に大きな経費が掛かるんですね。ですから、自治体によっては、自分の自治体では持たずに隣の自治体で二つで一つ造るとか、そういったことになりますと、車で行くしかないとか、そういう移動問題が出てくるということで、やはりなかなか難しいなと思っています。  私としては、産後ケア事業の充実とともに、もうちょっと皆さんが使えるような、先ほど言った家事支援の、それから産後ケアのヘルパーですね、ヘルパー派遣、こちらの方を進めていった方が皆さんに行き渡るのではないかというような期待を持っていまして、もう本当に生後五か月でもいいので、どなたでも使えるような、そういったような、おうちに入ると状況がよく分かるんですね。最初おうちに入って関係性ができると、これはその後もそのおうちに入りやすくなるんですね。そういったことも含めて御検討いただけたらうれしいなと思っているところです。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。大変参考になりました。ありがとうございました。  続きまして、池本参考人、お伺いしたいと思います。  子供コミッショナーについてなんですが、我が党も実は今回のこども未来戦略に当たりまして提言を出しておるんですが、その中でも子供コミッショナーということも提言をさせていただいてはいるんですけれども、なかなか力不足で実現ができなかったということもあるんですが、先ほど参考人の御意見、意見表明の中で、政府は人権擁護委員制度があるから要らないんじゃないかという、そういう立場であるという御発言がございましたけれども、この人権擁護委員制度では十分じゃないと考える理由についてちょっと改めてお伺いしたいと思います。

池本美香株式会社日本総合研究所調査部上席主任研究員

○参考人(池本美香君) まず、国連が設置を求めている子供コミッショナーといいますのは、法律でどうやって任命するかですとか、あと、きちんと財源が確保されていてどういう権限があるかとか、ちゃんと職員がいてリサーチをしたりとか、そういうことも一応国連でパリ原則というような名前で、どういう要素が必要だということも国際的に決められたものがあるわけなんですが、日本のこの人権擁護委員制度というのは、まず、全然報酬を得ないボランティアですし、調査の権限ですとか、あとスタッフ、何か自分じゃなくてスタッフと一緒にやるという、スタッフの雇用なども全然制度としてないものですから、実際にこの人権擁護委員制度で子どもの人権専門委員になった方の論文を読ませていただいたんですけれども、要するに、何もできない、動きようがないということでしたし、そもそもそういう制度があることをその子供も親も知らないので誰も相談にも行かないというようなことなんで、それで、私も今どのぐらいの人数がどういう活動しているかというのを問い合わせたら、もう既に、いつの間にか制度が廃止になっていたということだったんです。  なので、この日本はそういう制度があって、世界にはそういうものがなくて、独特の制度としてということで言われていますけれども、昔はもしかするとそういう地域の活動として役割を果たせていたのかもしれないですけど、今の状況で、ましてやこういうなり手もいないような段階では、きちんとした制度としてやっていかないと機能しない。これ、そのことは国連にも、何ですかね、政府からの独立性もないし権威もないし、そういう力を欠いているということが言われているという状況かと思います。  以上です。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  八代参考人にお伺いしたいと思います。  支援金制度に関してなんですが、いわゆる制度・規制改革学会の御提言の中だったと、これ有志の提言ですかね、の中で、支援金制度はなかなかこそくな手段ということで、厳しく御指摘をいただいているんですが、その一方で、税負担や子育てのための新たな社会保険制度の創設も含め議論を行うべきという御提言をされております。  先生も、子供保険制度、子供保険の創設も一つの案だということでありましたけれども、それが、この子供保険制度ということについての先生の考え方をちょっとお聞かせいただきたいと思うんですが。

八代尚宏昭和女子大学現代ビジネス研究所特命教授

○参考人(八代尚宏君) ありがとうございました。  ただ、子供保険は私の個人的な案で、この学会のはやはり共同なので必ずしも同じではないんですが、私の考え方は、先ほども言いましたように、介護保険というのは物すごくモデルになるいい制度だと思っているわけですね。従来の老人福祉というのを、社会全体で高齢者を支える、しかもそのための固有財源を確保したということですね、介護保険として。ですから、その意味で、今回の子育て支援法でも本当はそういう独自財源をきちっと確保してほしい。それは高齢者もちゃんと負担するということですね。  健康保険を通じて高齢者が部分的に負担しているというのは、私は、もうほとんどフェイクであって、それは、だって、後期高齢者医療制度自体が物すごく勤労者の保険から給付を受けて、あるいは税金からですね、高齢者自身の負担というのは非常に少ないわけで、やっぱりそれは、介護保険の第一号被保険者みたいに年金からある意味で直接保険料を取るような制度がないとやはり無理じゃないか。  子供というのはやっぱり社会全体の財産であって、まさに高齢者の社会保障を支える一種のその財源なわけで、言い方は悪いですけれども、やっぱり高齢者がきちっと責任を持って子育て、少子化対策に関わるということが必要だと思います。  余計なことを言えば、今の社会保障制度は、私は、高齢者が孫のお年玉を取り上げているような制度だと思うわけですよね。こんなことを日本の高齢者は望んでいないはずなんです。それは、政府、特に厚労省がきちっと説明していない、今の社会保障制度がいかに世代間の、何というか、給付と負担のバランスを崩しているか。ですから、きちっと高齢者に説明をして、もっと社会保障の負担を高齢者も、何というか、分担してもらいたいと、将来の子供のために、孫のためにです。それを言えば、私は日本の高齢者はちゃんと納得してくれるというふうに思うわけですね。  大事なのは情報開示であって、それは社会保障改革にも大事ですし、こういう少子化対策にももっと高齢者がきちっと応分の負担をするということを訴えるということが大事ではないかと思っております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございました。  いろいろ聞きたいんですけど、もう残り時間がほぼなくなってまいりましたので、私の質問は以上で終わらせていただきます。  大変にありがとうございました。

柴田巧日本維新の会・教育無償化を実現する会

○柴田巧君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の柴田巧です。  今日は、お忙しい中、この参考人質疑に四人の参考人の皆さん御出席をいただきまして、またそれぞれに貴重な御意見を賜りまして、本当に私からも感謝を申し上げたいと思います。  時間の関係もありますので順次お聞きをしてまいりたいと思いますが、最初に八代参考人に幾つかお尋ねをしたいと思います。  今もお話がありましたが、この少子化問題は日本経済の構造問題なのだということで、改革の方向性も先ほどお示しになられました。この中で特に、それからまたこのいただいている資料の中にも少子化対策として効果を期待できる制度・規制改革の必要性を説いていらっしゃいますが、今日も方向性幾つか示しておられますが、それぞれ関連しているのでなかなか難しいかもしれませんが、その中でも特に今力点を置いてまず着手すべきものはどういうこの規制・制度改革だとお考えになっているか、まずこの点から教えていただければと思います。

八代尚宏昭和女子大学現代ビジネス研究所特命教授

○参考人(八代尚宏君) ありがとうございました。  これまでのこととちょっと重複いたしますが、私は最大のポイントは働き方の改革だと思います。  何といっても、今の日本的雇用慣行というのは、専業主婦がきちっと家事、子育てに専念することを前提に世帯主をこき使うといいますか、企業の思いのままに長時間労働、配置転換、転勤ということをする仕組みだと思います。これは、専業主婦世帯を前提とすれば維持可能なわけですけど、女性が男性と同じようにフルタイムで働くようになると、誰が子育てをするかということが当然難しくなって、結果として、女性が諦めて、家庭に入らざるを得ない。そうすると、今度は、女性のキャリアというのが失われて、いつまでたっても女性の管理職比率が高まらないという問題が起こる。  ですから、今、日本が抱えているのは、もう明確なこのトレードオフという関係で、女性の活用をすれば少子化が更に進むし、少子化を防ごうとすると今度は女性の活用が妨げられる。  このトレードオフ関係をどうしたら克服できるかというと、やっぱり働き方を変えていかないといけない。これは、同時に、少子化と関係なくても、日本の経済の生産性を高めるためにはもっと流動性の高い労働市場が必要で、衰退産業から成長産業に労働者が移ると、それによって労働者の賃金も高まり、経済全体のTFPといいますか、そういうその経済全体の全要素生産性というのが高まって経済成長も促進されると。  ですから、少子化対策と日本経済の成長戦略を分けて考えることはおかしいと思うんですね。ですから、その点、まさにここ内閣委員会でございますので、そういう、こういう成長戦略と一体化した少子化対策が必要ではないか。  もう一つは、やっぱり家族の規制改革ということで、やはり今の若い女性から見ると、結婚することのメリットがなかなか感じられない。  かつてのように、女性の学歴が低くて高卒であれば、やっぱりいい夫を見付けて結婚することが生活を良くする手段であったわけですが、今、女性が高学歴化して、大学進学率も男性と変わらなくなっていると。そうなったときに、女性から見ると、何というか、結婚することのリスクというのが非常に大きいわけです。  結婚して子供が生まれると、やっぱり自分が辞めなきゃいけない。そうすると、夫の収入に依存しなきゃいけない。そうすると、ちゃんと稼げる夫が必要ですが、その稼げるという基準は自分の所得よりも高い男性でないとまずいということになる。そうなると、なかなかそれが、マッチングが難しくなるわけですね。  ですから、そういう意味で、やはりもっとその結婚しやすい、何というか、それから、一回仕事を辞めたとしても再び正社員で働けるような流動的な労働市場と、家族制度の規制緩和といいますか、夫婦別姓選択というのはもう世界では当たり前の制度であって、なぜ日本だけこの程度のことができないのかと。そういうような、やっぱり女性、若い女性が将来に希望を持てるような社会にしていくということが一番大事なことではないかと思っております。

柴田巧日本維新の会・教育無償化を実現する会

○柴田巧君 ありがとうございました。  続いて、八代参考人にお聞きをしたいと思いますが、私どもは、今回提出されたこの子ども・子育て支援金の在り方、大変問題だと考えているところであります。幾つか問題点あるんですけど。  今の政府の話では、令和十年度までに、この公費節減効果一・一兆円程度確保するんだと。ただ、この根拠というのは非常に薄弱なところがあって、これまでそういう過去の実績があるから、単なる計算上のものでしかないと。  具体的にどうその財源をつくっていくかというのは、それぞれのこれからのこの予算編成で決めていくという、大変これ漠としたものなんですが、このことに対してどのように評価されているかということと、この医療、介護の改革はしていかなきゃいけないのはもう言うまでもないんですが、この支援金の財源にするというだけではなくて、八代参考人からすると、特にこの医療・介護制度のどういう部分を今直すべき必要性が高いか、これ併せて教えていただければと思います。

八代尚宏昭和女子大学現代ビジネス研究所特命教授

○参考人(八代尚宏君) ありがとうございました。  まず、その、今、政府が言っておられる社会保障の改革を前提としてということなんですが、どういう改革かというのは全く分かっていない。本当に年金とか医療、介護をどうやって改革するか、これ過去から議論されてきて、なかなかできないことなわけですよね。ですから、そういう非常に曖昧なことを前提として健康保険料に上乗せすることが弊害がないというのは余りにも楽観的ではないかと思います。  元々、社会保険料が持続的に上がるということが経済社会に良くないというコンセンサスは既にあるわけでして、だからこそ年金保険料というのは上限を決めたわけですよね。だから、なぜ医療と介護保険料は上限がなくて構わないのか。特に健康保険料というのは今後とも技術進歩とか高齢化でどんどん上がっていくわけでして、もうキャップを掛けなければいけないものに更に上乗せをするというのは、やはり非常に大きな問題だと思います。  御質問がありましたので、じゃ、今の医療保険どういうふうに変えていくかというときには、最大のポイントは、私は、今の家庭医というか総合診療医というか、先進国では当たり前にあるワンストップサービスですよね。今の医療制度というのは、我々が病気になったと思ったら勝手にその病気を患者が判断してそれぞれのお医者さんに行くという極めて乱暴なことをしているわけで、これは許されることじゃないんですよね。病気の診断はお医者さんでなきゃいけない。  だから、本来は、何というか、患者というのは、病気が、体調が悪ければまず家庭医に行ってそこで診断してもらい、家庭医が必要に応じて専門医とか病院に紹介状を書くというのが先進国の常識であって、これが日本では全くできていない。家庭医という区分けすら明確になっていないというひどい状態で、これを直すというところが一丁目一番地ですね。  つまり、高齢者というのは一番たくさんの病気を持っているので、複数の病気を持っているときに一々それぞれの臓器別の診療科に行くということがまさに医療費も増やすし患者にとっての危険性も高まるわけで、こういう改革が必要なんですが、残念ながらそれは医師会の圧力がありましてなかなかできない。  そういうこともできなくて、そういうある意味で空虚な社会保障改革を前提として今回の健康保険料の上乗せがあるというのは極めて危険なことだというふうに考えております。

柴田巧日本維新の会・教育無償化を実現する会

○柴田巧君 ありがとうございました。  続いて、同じくお聞きをしたいと思いますが、この子ども・子育て支援金の問題点、ほかにもいろいろあって、今の政府が言うところの理屈でいうと、この医療保険制度の持続性の可能性を高めるんだという理屈を冠にすると、かぶせると、で、今回こういうものをつくったんだと、この理屈がまかり通るなら、これから何でもそういう理由でどんどん広がっていく。  それは、先ほど八代参考人もおっしゃったように、ただでさえこの保険財政が厳しい中に、非常にそれを崩壊させる可能性も極めて高くなると思っていますが、こういうこの理屈の在り方はやっぱり認めるわけにいかないのではないか、それで一旦認めるとどんどんどんどん広がって際限ないものになってしまうんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

八代尚宏昭和女子大学現代ビジネス研究所特命教授

○参考人(八代尚宏君) ありがとうございました。  まさしくおっしゃるとおりで、こういうふうに特定の社会保険料で、何でも国民生活に関わることならばここに負担を求めてもいいということであれば、まさにどんどん尻抜けになるわけで、私はやはり、先ほどから言いましたように、これは社会保障目的税の本来の役割だというふうに考えております。  既にそういう三党合意の前例もあるわけですから、なぜ、その野党の協力も得て与党が、これはもう少子化対策というのは日本の将来のために不可欠なものであると、だからそのために必要な対策、それは現金給付じゃなくて現物給付が当然前提にならなきゃいけませんが、介護保険もまさにそうなっているわけですが、そのためには応分の負担をしてほしいというふうに国民に訴えるというか、これをしないと、余り大きな制度改革でもしなくてもいい、単に今の社会保険料に上乗せするというこそくなやり方では、とても国民の合意は得られないんじゃないかというふうに思っております。

柴田巧日本維新の会・教育無償化を実現する会

○柴田巧君 ありがとうございました。  次に、池本参考人にお尋ねをしたいと思います。  いただいた資料の最後の方にも、幸せだ、幸せそうだと思えるようになればおのずと出生率も上がる可能性があるということをおっしゃったわけで、私もそのとおりだなと思うわけですが、だとすると、今回提出されているこの法案、なかんずく、今話題にしましたが、この子ども・子育て支援金の今回の在り方で、本当にこれが導入すると、今おっしゃっている、幸せそうだという、思えるような親子ができ上がってくるのか、世の中になっていくのか、この点はどのように考えていらっしゃるか、まずお聞きをしたいと思います。

池本美香株式会社日本総合研究所調査部上席主任研究員

○参考人(池本美香君) なかなかそういうふうには、今の、今回の法改正の内容ではそういう感じではなく、附帯決議のところにも少し入っていたかと思いますが、やはり例えば保育もただ入れればいいという問題ではないんですね。そこで子供が亡くなってしまうような保育が、もうこの間も虐待が何百件とか実際調査して上がってくるような保育で、入れるようになっても全然そこに入れたいとは思えない。  海外はやはり、私、ニュージーランドの調査、九〇年代後半頃からやっていますが、もう量の話じゃなくて、質を変えなきゃいけないというところでもう最初からやっていまして、そうじゃないと、子供をそこに入れたいとか、安心して働こうとは女性は思えない。特に、高学歴の女性は質が伴っていない保育園に預けてまで働こうとは思わないということで、最初から質に物すごい投資をしてやっていました。  なので、今回、配置基準もまだまだだと思いますし、その保育の質をきちんと確保するための評価制度ですとか、ようやくDBSのことは入るということは大きな前進だと思いますけれども、本当に安心してそこに子供を行かせたいという、またそれが子供に合った多様な保育が提供されるというところまで持っていかないと、なかなか子供が欲しいとか子供が幸せそうになれるという感じにはならないと思います。  それで、学校なんかも、日本の教育は学力が世界一ということで、特に問題ないというふうに思われているところが多いと思いますけれども、実際に、その今の学校に合わなくてこれだけ不登校が出ていて、でも、その子は別の環境に置ければ物すごい笑顔でどんどん力伸ばしていくという事例がたくさんあるわけでして、そういうそれぞれの子供に合った、親子に合った環境を整備していくという、特に保育、教育のところは課題が大きいかな、そこがちょっと今回の法改正ではこれからかなと思っているところです。

柴田巧日本維新の会・教育無償化を実現する会

○柴田巧君 そうすると、今回のこの加速化プランの目標とするところは幾つか、三つありますけど、そのうちの一つが、この社会の構造をこれを機会に変えていくんだと、構造と意識を変えていくんだということを目標にしていますが、今のお話だと、なかなか今の中身ではこれまでの社会の構造であったり意識の変容というところにはまだたどり着かない、そういう法案だというふうに認識されていますか。

池本美香株式会社日本総合研究所調査部上席主任研究員

○参考人(池本美香君) 先ほども申し上げたように、コミッショナーがなぜか実現しないまま進んでいると。子どもの権利条約の批准国には、これ三点セットで、子供専門の省庁と基本法とコミッショナー、それが必須ということに言われているのに、なぜかコミッショナーが抜け落ちているってところでも不安ですし、実際の子供たちのこどもまんなか社会に向かっているかといったアンケート調査でも、そういうふうに向かっていないという人たちがまだまだアンケート結果でも多く出ていましたので、やっぱりそこの意識で、転換したということがまだまだ法案では十分でないかなと思っております。

柴田巧日本維新の会・教育無償化を実現する会

○柴田巧君 ありがとうございます。  それで、ちょっと、続いて池本参考人にお聞きをしますが、池本参考人は、このこども庁、家庭庁をつくる際にも、この関係省庁はやっぱり一つにしていくべきじゃないかということをおっしゃっていたという記憶があるんですが、私どもも、こども庁、こども家庭庁をつくるに当たって、この関係省庁、文科省も含めて一元化すべきだと思っていましたが、そうならずにこういうのができたわけですが。  で、できて一年余りたちましたが、これまでのところのこのこども家庭庁の仕事ぶりの評価と、これから、これ本当に司令塔として仕事がちゃんとやっているのか、あるいは、これからどういうことをしてこども家庭庁はやっていく必要があるのかという御見解があれば、教えていただければと思います。

池本美香株式会社日本総合研究所調査部上席主任研究員

○参考人(池本美香君) 本当に文科省との関係というところは非常に大きな課題があるなと思っておりまして、例えば障害の分野でも、障害児支援と特別支援教育が別々になっていて、そこがまだ十分でないなと。放課後児童クラブも、学校が文科省で、放課後児童クラブがこども家庭庁ということでですね。そこを本当にもっと文科省を一緒に巻き込んでやっていくことが必要だなというのは感じています。  それを考えるに当たっては、そのこども基本法の文章を読んだときに、なぜか教育の部分はこのこども基本法とは何か別で、教育の部分は学校基本法に、あっ、教育基本法にのっとるみたいなことが、気付いたらそこに入っていたんですね。そこは本当にそれでいいのかという、学校教育の部分、文科省の部分も含めて、その子どもの権利条約の考え方、基本法の考え方をきちっと入れていくということがちょっと、法律を見るとちょっと心配になっているところなんですけれども、まだ、ちょっと今、一年のところではそこがまだまだ心配だなというふうに感じております。

柴田巧日本維新の会・教育無償化を実現する会

○柴田巧君 ありがとうございました。  次に、ちょっと時間がなくなってきて申し訳ありませんが、権丈参考人にお聞きをしたいと思います。  権丈参考人はこの法案については肯定的なお立場で先ほどからも見解をお述べになっていらっしゃいますが、世論調査をしても、特に若い世代を中心に非常に否定的な意見、見解が今のところ強いと思っていまして、果たして、これが成立するとしても、先ほどの話じゃありませんが、特に若い人たち、世の中全体のその意識や行動を変容させることが本当にできるのか、大丈夫なのか。逆に、この現役世代に対して負担増に実質的になると思っていますが、そのことが結婚するのをためらったり、あるいは出産するのをちゅうちょする、つまりはその少子化に逆行することになるんじゃないかという懸念を持っているわけですが、この点についてはどのようにお考えか、お尋ねをしたいと思います。

権丈英子亜細亜大学経済学部教授

○参考人(権丈英子君) ありがとうございます。  支援金の制度といいますか、社会保障のこの再分配の仕組みというのがなかなか理解するのが難しいところがあるのかなというふうに思っております。  今回、何度かお話しさせていただきましたように、賃金という分配システムでは対応が難しい、そういった子育てに当たる、子育てに直面するこの収入の途絶そして支出の膨張ということに備える新たなこの賃金のサブシステムという形で、労使が折半して、労使折半でこの支援金を支えていくというふうなことになっているんですけれども、なかなかこうした制度がすぐには伝わるのが難しいんだろうなというふうに考えております。  子ども・子育ての支援に対するこれまでの支援も随分と積み重ねがされてきておりまして、かつてに比べると、奥山参考人も何度かお話しくださったように、随分充実してきているというふうに思います。その充実しているところが若い人たちにもっと伝わるようにしていくといいのではないかなというふうに考えます。  そして、制度、政策が充実してきている一方で、職場が変わっていくところ、こちらは八代参考人が繰り返しお話ししてくださっているところですけれども、なかなか職場が変わっていかない、働き方が変わっていかないというところがございまして、それももちろん一朝一夕にはいかないんですけれども、そうした長時間労働の是正ということを例えば取り組んできているんだけれども、かつてよりは良くなってきている、取り組もうという、そういうこともできているけれども、やはりまだ働き方として、十分に若い人たちが伸び伸びと柔軟性を持って働けるようにはなってきていない面もあるんだろうなというふうに思います。  と言いながらも、ワーク・ライフ・バランス憲章が二〇〇七年の十二月にできまして、その頃から盛んに働き方改革と言われ始めまして、後にまた働き方改革の関連法ができ上がるんですが、このワーク・ライフ・バランスという言葉が入ったときにはワーク・ライフ・バランスって何だろうというところから始まったんですけれども、それが次第に浸透し、そして目標を立てて、二〇二〇年までの、二〇一〇年に改定し、二〇二〇年を一つ目標年として進んできました。  振り返ってみると、この二〇二〇年には確かに進んだ部分も幾つかあり、そして長時間労働の部分も減少しているところもあるんですけれども、その一方で、まだ十分でないところ、それが働きづらさであり、若い人たちがなかなか将来に希望を持って進めていけないところがあるのかなというふうに思っています。  そういうことで、今回の法案、法律という形で今回新たな制度が進み、そして少子化対策という形で政策が実行されるということは非常に大切なことだと思いますけれども、それだけではいけないと。やはり、関係の方々が努力していく必要があるのではないかというふうに思っております。そして、きっとそれができるのではないかというふうに期待しております。  以上でございます。

柴田巧日本維新の会・教育無償化を実現する会

○柴田巧君 まだまだお聞きしたいことありましたが、時間が来ましたので、これで終わります。  どうもありがとうございました。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 国民民主党の竹詰仁と申します。  今日は、参考人の皆様、ありがとうございました。  私自身は、今、五十五歳で、子供四人扶養していまして、上は大学四年生、一番下は小学校三年生ですので、まだそんなに幼稚園とか保育園とかから離れていないと、まだ記憶がそんなに薄れていないという一人だと思っています。  まず、池本参考人に、事前にいただいた資料の中で、読ませていただいて、児童手当の今回加算があって、さらに三人目以降の加算というのが今法案として提出されているんですけれども、池本参考人の中に、人は義務感で子供を産むわけではないと、一人目を育てて幸せを感じられたら、初めて二人目を育てたいと思えると、子供がいない人も、身近な子供や子供がいる人を幸せそうと思えないと結婚や出産に前向きになれないという、そういった御意見が、拝聴したんですけれども。  私自身の経験では、三人目に何か三倍お金が掛かったというよりも、やっぱりそれぞれの家庭とか育て方があるんですけど、やっぱり僕は一番目に一番お金が掛かりました、私は。で、二番目に行けば同じもの使いますし、三人目に行けば一番上に三人目を面倒見させたりですね。三人目、三倍、四倍に、四人目が一番お金掛かっていないと私は思っているんですけれども。  これまでがそうだったからという政府もちょっと説明するんですが、一人目、二人目、それで三人以上になるとこの児童手当を加算すると、こういったことについて今どんな見解をお持ちか、教えてください。

池本美香株式会社日本総合研究所調査部上席主任研究員

○参考人(池本美香君) ちょっとその部分については、済みません、余りきちんと考えていないところですが、おっしゃるとおり、でも、本当に教育費というところで見ると、その分、倍、倍というか三倍に掛かっていくというところがありますので、まあ三人、四人、大変だという気持ちがあるので児童手当を加算するという意味は分からないでもないんですが、済みません、そこはちょっと、私としてきちんとした見解を持っているということではないですけれども。  先ほど、でも、三人目は上の子が面倒を見るとか、本当はそこの部分はどんどん親が楽になっていくというところも、何か余り実際には伝わっていないところかなというふうに思いました。  ありがとうございます。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 先ほど柴田委員からも同じところ触れていただいたんですけれども、池本参考人と八代参考人にお尋ねします。  出生率の向上に効果があるか否かではないということなんですが、どうしても、政治の立場にいますと、いろんな予算付けをするときに、じゃ、その効果ってどこで測るんですかというと、例えば少子化対策ですと、やはり出生率とか出生数ということで測りたくなるというさががあるんですけれども、こういった政策をやる場合に、仮にその出生率、出生数ではないとすれば、幸せ度というのを測るというのはなかなか奥深くて難しいんですけれども、この出生数、出生率で政策効果をやるべきなのか、あるいはやらないべきなのかということを、ちょっと池本参考人と八代参考人にお尋ねしたいと思います。

池本美香株式会社日本総合研究所調査部上席主任研究員

○参考人(池本美香君) 出生数で測るというのは、私自身は余り賛成しておりません。  といいますのは、その政策が動いただけだからだというよりも、子供が生まれるか生まれないかというのは、例えばその環境で人体に及ぼす影響ですとか、そういう教育で、その何ですかね、家族を経営していくというそういう、そもそもそういうマインドとかノウハウが教育では教えられていないのではないかとか、そういうもろもろあるので、何かこの政策が、それで出生数が上がったからいい政策とかというふうには必ずしも言えないなというのが一つです。  あと、その幸せを測れないというのは、確かに難しいことですけれども、例えば、一応国際的なそういう幸福度調査とかということでは、例えば自殺がとか、虐待だとか、そういうこととか、あとその子供が自己肯定感を持っているかとかですね、そういうところで何らか指標はつくれるのではないかなというふうに感じております。

八代尚宏昭和女子大学現代ビジネス研究所特命教授

○参考人(八代尚宏君) ありがとうございました。  今の御質問については、そのお答えは、人々が結婚して子供を産みたくないのに無理やり産まそうという政策はもちろんナンセンスであって、ただ、いろんなアンケート調査を見る限りは、例えば結婚希望ということについても、十代は九割の未婚女性が、最近はちょっと落ちていますけど、八割の未婚女性がいつかは結婚したいと思っていると、そういうデータがあるわけで、だけど、なぜ結婚できないかというと、いろんな制約があるわけでして、そういう制約をやはり政策的に減らしていくということは望ましいことではないかと思います。  それが結果的に出生数の回復ということにつながるわけで、先ほども申し上げましたが、日本の出生数がどんどん減ってくる、出生率が下がってくるというのは、日本経済の抱えている構造問題がそういう形で現れているんだということで、構造問題を解決することによって出生数を回復していくというのは非常に望ましいことじゃないかと思います。  それから、今私自身も実際、内閣府の経済社会研究所でそのまさになぜ未婚率が高まっているかという研究をやっている一員なんですが、途中ではありますけれども、親が幸せな結婚をしている未婚の男女は非常に結婚の意思が高いわけでして、それは非常に分かりやすい一つの結果だと思います。だから、今のやはり家族を幸せにするということは、ある意味で出生率を高めるという、これ自体は政策として望ましいわけですね。  それから、先ほどおっしゃった児童手当というのを三人目に加算することの意味というのは、私は経緯はよく分かりませんが、フランスがまさにこれを最初に始めたわけで、なぜかというと、フランスの合理主義からいうと、ほっておいても一人、二人までは産んでくれると、だから、少子化対策として三人目、四人目を更に増やしてもらうためには、限界的に三人目から多くの手当を加算することで効果があるんじゃないかという考え方で、ひょっとしたら日本もそういう考え方を持っておられるかもしれないんですが、これは余り望ましくないわけですね。  それはなぜかというと、フランスでもこれが効くのは、実は非常に貧しい、逆に言えば移民の人たちには効果があると、子供を五人も六人も持って、それで生活すると。だけど、本来、本来と言ったら失礼ですが、普通のフランス人はやっぱり児童手当のような金額では余り効果がなくて、やはりその別の、もうちょっとその働き方との整合性とかそういうことが効くんだということがあって、必ずしもフランスではうまくいっていないわけで、日本でも、そういう、三人目から多くの児童手当を増やすことで子供を産んでもらえるということはちょっと余りにも楽観的な考え方ではないかと思っております。  以上です。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 ありがとうございました。  続いて、奥山参考人と八代参考人に働き方のことでお尋ねします。  奥山参考人の資料にも、子供と過ごす時間を保障する働き方、八代参考人にも働き方改革というのがあったんですけれども、なかなか働き方を法律で縛るというのは実際には難しくて、先ほど八代参考人から、例えば家族扶養手当を変えていくだとか、いろんな政策を重ねることによって働き方を誘導するというような御提案もあったんですけれども、この働き方改革というのはもうきっとずっと言われてきているんですけれども、なかなか、何というんですか、ドラスティックには変わっていかないという中で、でも、その強制はできない、強制的な働き方というのはできないですけれども、どれが望ましい働き方改革で、例えば働き方、私がかつて組合交渉、労使交渉をやっていたところは、時間外労働が増えると手当を減らしたんですね。時間外労働が多い人は手当を減らすということ、まあいろんなことをトライしたんですけれども、それも強制はできないので労使合意したりやってきたんですが、参考人が思われるこの働き方、子供と過ごす時間をどうやって保障する制度にするべきかと、八代参考人にも、この強制力ができない中でどういったことをやるべきかというのをそれぞれ教えてください。

奥山千鶴子NPO法人子育てひろば全国連絡協議会理事長

○参考人(奥山千鶴子君) ありがとうございます。  やはり、現場の方で御夫婦の働き方とかを見ていますと、何かあったら呼ばれるのが、どうしても女性の方が呼ばれて保育園にお迎えに行くとかそういうようなことがあって、どうしても、仕事はイーブンと思っていても、家族責任のところでは女性が周りに気を遣って子供のために早く帰るみたいなことになっていると思うんですけれども、そういったようなことも含めて、本当にさっきも言ったように、もう子供たちは本当に、熱を上げたり感染したりということは本当にあるものですから、そういった意味で、なるべく短時間で夫婦どちらも迎えに行けるような環境というのが保障されてほしいんですけれども、だけど、それをやると、やはり周りの人たちがそこを何らかサポートしなきゃいけないということになるわけで、そこは全体として、だってほかの職員にも介護のこともあるかもしれないし、自分が学び直しをしたいとか、いろんなニーズがあると思うんですね。  ですから、子育て家庭だけではなくて、全体としての労働時間の短縮ということを目指していくというのが大事だと思うんですね。そうすると、やはり保育園の方も、今十一時間が標準となっておりますけれども、そちらの働き方も厳しいわけで、そのことも含めて、全体として、預かる側の方、保育の方も時間の方が短縮できますし、そういったことが大事だと思いますし、もう一つ、やはり転勤の問題は大きいと思うんですね。  だから、働き盛りにちょうど転勤で回っていくみたいなことで、見ていますと、私自身もそういう受入れをすることが多いんですね。男性が転勤で、もう全然知らないところに自分は今住んで子育てしているという女性たちの声を聞くと、本当に、男性はもしかしたら歓迎されているかもしれないんですが、女性がそこで新しいまた就業先を見付けるにしてもパート就労になってしまうとか、そういったような声を聞きますので、やっぱり転勤に関して少し、やはり諸外国でもびっくりされるということもあるようですので、この辺の働き方を改善していくことが大事ではないかなと思います。

八代尚宏昭和女子大学現代ビジネス研究所特命教授

○参考人(八代尚宏君) ありがとうございます。  おっしゃるとおり、働き方というのは労使が決めるもので政府が強制することはできないわけですが、今の労働法制というのは、暗黙のうちに今の日本的雇用慣行、固定的な雇用慣行ですね、これを保護する方向に制度があるわけでして、これを中立的なものにしていくということは十分政府ができることだと思います。  これまで雇用の流動化という言葉は厚労省ではタブーのように使われていたんですが、最近は内閣の方でのいろんな政策で正式に認められてきた。雇用流動化を進めるためには、例えば退職金の優遇税制というのが、長く勤めるほど退職金が上がって、それを税制的に優遇している所得税制と、これはやはりおかしいわけでして、何というか、例えば退職金を前払するというようなことがある企業なんかで行われたんですが、そうすると税制上で非常に不利になってしまうという、これはやはり中立化しなきゃいけない。ですから、そういう意味でも、もっと、企業に残るか、あるいは転職するかをできるだけ政策的に税制も含めて中立的にするというのが一つです。  それからもう一つは、やっぱり長時間労働を減らすということなんですが、これなかなか強制しても難しいわけで、やはり私は、今の日本の労働の、労働界の考え方、一種の残業代至上主義みたいなものを変えていく必要があるんじゃないかと。  私自身OECDという国際機関で働きましたが、残業というコンセプトがないんですよね。つまり、与えられた仕事をきちっとやると、何時間働いてやるかは個人の自由で、成果だけを見るという。これは全ての職種には適用できませんが、少なくとも、今、日本で残業が長いこういうホワイトカラーの働き方について、もう少し裁量労働制というのを取り入れる必要があるんじゃないか。  今、裁量労働制を入れるとむしろ長時間勤務になるという考え方なんですが、これはやっぱりおかしな面もあって、これは、逆に個人の仕事の範囲が明確じゃないために仕事ができる人にどんどん仕事が回ってくるというようなことから起こるわけで、きちっと個人の職務を明確化する、その上で裁量労働制を導入して時間と働き方を個人が自由に選べるようにすると。これは共働きにとって非常に重要なことですので、そういう働き方の改革というのを労働法制上考えていただくということは大事じゃないかと思っております。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 裁量労働制も結局制度ですので、やっぱりそうすると国の制度が必要なのかなと。例えば、この四月から、二〇二四問題とは言われていますけど、運輸業とか建設業の時間外労働の上限規制も始まりましたので、こういうことをもっとある意味厳しくしていけば働けなくなりますので、そういったことも必要なのかどうかというのは、ちょっと私も更に考えていきたいと思いました。  次に、権丈参考人にお聞きしたいんですが、権丈参考人は、この支援金の懇話会ということなので、既にもう支援金ありきの懇話会だと私は思っていまして、私も全世代で支えるということには全く賛同なんですけども、私は、医療制度で改革できた分は、それは医療保険としてお返しするべきだと。で、子供に必要なお金は、ちゃんと子供に必要なお金だという別建てで、医療保険とは別に徴収するなら徴収すべきだと私は思っているんです。  むしろ今回は、その実質的な負担がないということに非常に私疑問に思っていまして、むしろ実質的な負担はあるんですと、あるんだけども、その子供を育てる、あるいは子供を育てる期間はもっとよりバックがあると。先ほど、何というんですかね、人は計算しますというお話があったと思うんですね、自分がもらえるお金と出ていくお金と、ということがあったと思うんですけども、負担をしてもそれ以上に返ってくるということがあれば私は負担すると思うんですけども、今回は負担がないということに対して私は非常に疑問を持っているんですけども。  権丈参考人としては、今回、この支援金について前向きな御意見だというふうに拝聴したんですけども、負担がないということに賛成なのか、あるいは、何かその支援金って、医療保険と一緒だという制度に御賛同なのか、それはどちらに、どちらというか、何に御賛同なのかをちょっとお聞かせください。

権丈英子亜細亜大学経済学部教授

○参考人(権丈英子君) ありがとうございます。  私は、支援金制度ということで、この子ども・子育てを支える財源として新たな制度がしっかりつくられたというところが一番大切だというふうに思っております。  その際に、医療保険に上乗せというか、医療保険の賦課徴収ルートを活用するということですので、それは、最も全ての人たちが参加するそうした制度を活用するということは適切であるというふうに考えているところです。  子ども・子育ての支援のために、労使も、先ほどから何度かお話しいたしますが、この賃金システムの補完として、サブシステムとしての社会保障の仕組み、社会保険の仕組みを活用することで支えていくということですので、これは適切だろうというふうに思っています。社会保険の仕組みによって、この労使が共同して負担をすることができる、参加することができるということですし、多くの人たちが参加する、みんなで支えることができるというのはすばらしいのではないかというふうに考えているところです。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 ありがとうございました。  八代参考人は、これは税であればまだベターだったとお考えなのか、この支援金制度でも、今の保険制度でもやりようがあったのか、いや、そうではなくて、やっぱりやるなら税だよと、そういったお考えなのか、それをお聞かせください。

八代尚宏昭和女子大学現代ビジネス研究所特命教授

○参考人(八代尚宏君) 時間もないので手短にお話ししますと、私は基本的に消費税でやるべきだと思います。これは、繰り返し言いますが、三党合意のときの結論でもありますし、消費税が一番その経済活動に対する効果としては、何というか、公平であると。  つまり、高齢者も負担するし、何といっても、資産は持っているけど所得のない人というのはもう保険料ではほとんどカバーできない、今の場合は。それを、高齢者というのは資産はたくさん持っていますので、そういう意味で、保険料というのはやっぱり労働所得に対する税なわけでして、これはもう基本的に言えば、でき得る限り抑制しなければいけないというのが一つの論理で、だからこそ年金の保険料も上限が決められているんだというふうに理解しております。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 時間になりましたので終わります。ありがとうございました。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  今日は、参考人の皆さん、本当に貴重な御意見をありがとうございます。  まず、保育問題に関わって、まず池本参考人にお聞きいたします。  ヨーロッパなどとの違いについてお話しいただきまして、大変参考になりました。イギリスやニュージーランドで行われている第三者評価制度ですけれども、全ての保育施設を国が手のひらに乗せるのはなかなか大変だと思うんですけど、具体的にどういうふうにやられていて、どういう中身でやられて改善につながっているのかということが一点。  もう一点は、保育士の配置の件ですけれども、ヨーロッパでは例えば三から五歳児の場合は十対一が推奨されているというのもお話がありました。日本はやっと七十六年ぶりに変わりましたけど、四、五歳児で三十対一が二十五対一にやっと変わったわけですよね。ここにある、何というか、政治の姿勢というんでしょうか、この保育に対する立場に、どこに違いがあるのか。その中で、私も何度かいろいろ質問もしたことありますが、やっぱり保育士の専門性ということに対する評価が、日本の場合は子育てなんて誰でもできるんじゃないかというようなことも言う人もいるわけで、その辺がどういう違いがあるのか、お願いしたいと思います。

池本美香株式会社日本総合研究所調査部上席主任研究員

○参考人(池本美香君) まず、評価制度については、イギリスもニュージーランドも、国が、その保育だけではなくて学校施設も含め、あとイギリスの場合ですと、児童養護施設とか子供が利用している施設の質全般を管理する、管理というか評価するOFSTEDという機関がありまして、そこは結構、元校長でしたか、そういうかなりプロフェッショナルな人たちがそれなりの所得を得て、各施設を定期的に、三年とかの頻度ですけれども、行って、そこを訪問して、評価基準も全部国の方で決まっていまして、それも、例えば、子供の教育の質から、労働者、保育者の働く環境ですとか、子供の能力がきちんと伸ばせているかとか、あと障害などがある子供が取り残されていないかといった福祉的な面なども全部評価基準が定まっていまして、それで、どこまでできていれば、何か五段階、イギリスは、四段階の一番上なのか一番下なのかといったことも全部定められていて、それで、評価に行って、評価レポート、その評価者が書いたものが全部ウェブで公開されているというような仕組みになっています。  ですから、保護者は、自分の近所の保育園というのを検索して、その評価レポートを全部、過去のものも含めて読むことができますので、それで保育園選びが行われるということですので、かなり施設の側には質をきちんとしようというインセンティブにもなりますし、あと、保育者がやっぱりどこに就職するかといった際にも、どういう、単に評価だけではなくて、どういう特徴のある園なのかといった情報なども開示されていますので、自分の保育のやり方と合うか合わないかとか、どのぐらいの人数がいてとか、どういう外国人とかの言語でやっているかといったことなんかの情報も書かれていたりしますので、そういう何か情報がまず開示される、そして、定期的に外部から専門家が入って、そういう虐待とかのことも含め教育の質とか、そういったことも全部評価する仕組みになっています。  それで、あと、もう二つ目の御質問の保育の配置基準とか専門性の問題については、まず、一番びっくりしましたのは、海外では学校教員と保育者の給与格差がほとんどないということです。要は、同じ子供の教育に関わる専門家なので、子供が五歳か六歳かでそんなに先生の給与が格差が付くということは、まあよくよく考えたら海外のやり方がそうだなと思ったわけですが、どういう、子供にとってどういう教育がいいかというのを突き詰めていきますと、そういう配置基準でもありますし、あと、やっぱりさっき申し上げたように、そういう発達に課題がある子供でしたりとか、あと子供の興味、関心にそれぞれ寄り添って伸ばしていくということになると、そういう配置基準ですとか専門性ということが必要になってくるということです。  日本の場合は、学校もどちらかというとそういう感じですが、一斉に同じことを子供はやらなきゃ、ことを目指している教育で、幼稚園とか保育園も、昔はそうやって何かみんな一緒に同じレベルにしていくという保育だったので、ある程度、三十五人ぐらい幼稚園なんかは見れるという設定だったんですけれども、今は、例えばもっと子供に、例えばちょっとチャレンジする、海外なんかですと保育園でものこぎり使って切るとか、そんなことも大人の手があれば子供がチャレンジできるんですけど、そういうのも全然、今、日本のような場合ですと、そういう子供がチャレンジしたりとか外に出かけるとかということが全部制限されてしまっているというところがありますので、そこまで保育の質を海外は今目指しているという、そこの違いは大きいかなというふうに思っております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 ありがとうございます。  誰でも保育制度について、奥山参考人と池本参考人にお聞きいたしますが、子どもも保護者も、この家族以外の人や保育専門家と交流しながら子育てできる制度の整備は大事だと思いますし、多くの保護者の皆さんも求めていらっしゃると思うんですね。  ただ、今政府が示しているこの制度には、やっぱり様々な問題が指摘をされております。奥山参考人が子育てひろばの中で一時預かりをされているお話が先ほどありました。非常に慣れた環境で、毎週曜日を決めるという、あのお話聞いていますと、確かに保護者にも子どもたちにも職員にもいいなと思って聞いたんですけど、ちょっと今政府が言っているのは、これ似て非なるものだと思うんですね。一時預かりは保護者都合だが、この誰でも保育制度は子どもの立場と政府は言いますが、私はちょっと違和感があって、むしろその預けやすさが優先されているんじゃないかと思うんです。  ちょっと具体的にお聞きしますが、例えば今、試行的事業でいいますと、自治体を通さずにアプリで全国どこの事業所とも直接やり取りをできるようになっていますし、市町村が事業を確認するが基準は低い、それから、保育従事者のうち保育士は半分程度でいい、場所も駅前のにぎやかな場所とか空き店舗とかも可能。そういう、ですから、公費は出すけれども、自治体の責任がむしろ後退をするんじゃないかというのが一点と、それが子どもに何をもたらすかといいますと、大体、保育施設で事故の約三割は一か月に、入所一か月後に集中されるという統計がありますけど、いわゆる慣らし保育もなしに、いきなり新しい場所に行って全体の保育の中に一人、こう一人だけ預けられると、非常にストレスがたまるんじゃないか。  保育所の側から見ても、発達状況が十分に分からない中で、果たして安全な保育がきちっと確保できるのかとか様々な指摘がされておりますけれども、今試行的事業でやられている幾つかの項目について、これはどうかと、変えた方がいいんじゃないかと思う項目があるかどうか。それから、実際やる上でこういうことはきちっと改善、拡充をするべきだという点、それぞれお願いしたいと思います。

奥山千鶴子NPO法人子育てひろば全国連絡協議会理事長

○参考人(奥山千鶴子君) ありがとうございます。  昨年の試行的実施に関しては、まだこども誰でも通園を、内容に即した内容にはなっていないんだと思うんですね。ですけれども、保育園の空きスペース、空いている枠を活用して実施してみるということだったと思うんですね。  幾つかやはり報告とかもありましたけれども、保育園の方と、それから保育園に併設されているような支援センターですね、私たちがやっている地域子育て支援、ここで連携をして、支援センターに慣れているお子さんの中で、保育者も支援センターと行ったり来たりしながら顔見知りになりつつ、保育園の方で誰でも通園的な預かりをするというふうに、いろいろ現場では創意工夫をして、子供さんにとっても安心できるような保育の模索というのをなさっていらっしゃいました。  ですから、まだ、今回、百自治体ぐらい今年取り組むというふうに聞いておりますけれども、その中で検証をされていくんだというふうに思うんですけれども、多くのところが保育園等での実施というふうに、これからどういうふうになるか分からないんですけれども、検証しながら進めていくことになるのではないかなというふうに思います。  やはり、定期的に預かるということというのは、かなりお子さんに負担が少ないと思うんですね。ですから、そういったところを中心として、例えば、私たちもそうしていたんですが、定期的に預かりつつ、例えば月曜日預かっているお子さんだとしたら、場所に慣れているので、緊急のことがあって木曜日も預けたいといってもそれを受け入れることができるんですね、いつも月曜日預かっているので慣れていらっしゃるお子さんだから。  そういう意味での一時預かりという形での受入れもできるというふうに思っていますので、おっしゃるとおり、子供さんへの負担、それから現場の配慮ということを丁寧にしながら実施の体制をつくっていくということが大事だというふうに認識しております。

池本美香株式会社日本総合研究所調査部上席主任研究員

○参考人(池本美香君) 私も、子供にとっての負担というところでは相当配慮が必要だなと思っておりまして、何か自由利用ということで、どこでも行けるというようなことも一応制度的には入っていると思うんですけれども、やはり望ましいのは、定期的に同じ場所で慣れていくとか、あと、親とか、親子が所属する場所という、自分たちの居場所というものを持つということがすごく重要なところだと思いますので、そういう、自由というよりは定期的に行くというところが重要ではないかと思いますし、あと、少し親子通園、登園みたいなことも少し出てきているんだと思うんですが、先ほど紹介したニュージーランドのようなものは、親子で行くということをもう前提にしているような保育というものも、それは、親が子供の、どういうふうに関わったらいいかということを親が学ぶ場としても保育の施設が活用されているということですので、何かそういう、預けて親子を分離するというところが必要な場合もありますけど、一緒に通う、一緒に学びながらという、そういったやり方も、誰でも通園の中で試行的にできないかなということは思っているところです。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 ありがとうございました。  今の問題、池本参考人、重ねて聞きますが、要するに、アプリで全国どこでも事業所と直接契約ができるようという仕組みが考えられているわけですよね。多分、帰省したときとか旅行中でもぱっと預けれるようにするんだと思うんですけど、私は、これはいろんな先ほど述べたような懸念からいっていかがかなと思っているんですけど、率直な御意見あればお願いしたいと思います。

池本美香株式会社日本総合研究所調査部上席主任研究員

○参考人(池本美香君) どうしても、親の目線、親目線というか親の便利さというところで何か制度設計がされてしまうというのはやっぱり良くないというふうに思いまして、あとは、誰でも通園のその場所の質が、やっぱりほかの一般の通常の園も質が全然評価されていないということですので、そこの質を本当に上げていくこと、あと、そこの受入れ側の保育者の方のやっぱり負担ということも相当に配慮する必要があるというふうに思っております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 ありがとうございました。  財源と支援金のことについて、まず権丈参考人にお聞きいたしますけど、先ほどもありましたように、このそもそも支援金という制度については様々な意見もあるし、私たちも社会保険料に上乗せすることは反対なんですけど、ただ、それにとどまらず、やっぱり岸田政権、岸田総理の説明に対して疑問を持っている方も非常に多いわけです。先ほどありましたように、その負担は増えないんだと、新たな負担は求めないんだと総理は言うわけですけど、支援金自身がかぶるという問題と、それから、社会保障負担率というのを使って社会保険料を国民の総所得で割った、これは変わらない。  つまり、今後賃上げなどがされて所得が増えれば負担率変わらないから負担は増えないんだと、こういう説明をされるわけですけど、賃金自身がこの間実質は減っているわけで、増える保証は何もないということがあるのと、あと、社会保障の分子の方はこれ保険料だけで、例えばいわゆる歳出改革で窓口負担とか介護保険の利用料なんかが増えてもこれは社会保障負担とは見ないということになっていて、私は分母も分子もごまかしだと思っているんですけど、こういうことを使ってやっぱりこの負担が増えないという説明をしていることが国民的には分かりにくいし、非常に不信を招いているんじゃないかなと思うんですけど、そういうこの負担は増えないという今の政府のこの言い方についてどのように思われるでしょうか。

権丈英子亜細亜大学経済学部教授

○参考人(権丈英子君) ありがとうございます。  社会保障の制度ってやはり難しいところがあるんだろうなというふうには思います。そうしたところですので、やはり丁寧に説明するということは必要なんだろうと思います。  その上で、では、社会保障負担率に注目するのはどうかということなんですが、これは一つの目安として、国民所得に占める社会保障保険料の割合を社会保障負担率というふうに呼んで比較したりしますので、そのこと自体を使うことには特に問題は感じておりません。これを実質的な国民全体の所得のうちにどの程度社会保障に回っていくのかということですので、それは一つの実質的な負担の指標として、取り方としてはおかしくないというふうに考えております。  これは個人的な意見なんですが、社会保険は助け合いの仕組みなので、本来であれば、これを社会保障負担率と呼ぶよりは、社会保障連帯率とでも呼びますと、連帯とか助け合いの仕組みであるということの意識が高まるように思います。そうなれば、じゃ、どの程度の社会保障連帯率にしたいのかということをまたみんなで議論していくということもできるかなと思いますが、最後の方は個人的な見解でございます。  ありがとうございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 ありがとうございました。  私は、むしろ社会保険料負担率と率直に言った方が分かりやすいのかなと思っているんですけど。  八代参考人にお聞きいたします。  先ほど、今の社会保障について、孫のお年玉を取っているみたいな言い方をされたんですね。私、ちょうどおとついもこの問題でちょっと質問したんですけど、むしろ、高齢者にお金を掛け過ぎたというよりも、子どもたちにお金を掛けなさ過ぎてきたんじゃないかということだと思うんですね。  この間、いわゆる例えば企業でも一定の役職にあるような方が介護離職をするということもありますし、それからいわゆるヤングケアラーということも大変問題になってきたわけですね。私も、母は九十一歳で広島でサービス付き高齢者住宅に入っているんですけど、もしそういうことがなければ本当に自分がどういうふうに対応できるかと、母はやっぱりふるさとにおりたいということを考えますとね。非常にやっぱり高齢者に対する社会保障というのは現役世代にとっても大事なことだと思っているんです。それを削減することによって、親の介護の負担とか、自分自身の将来不安があることがやっぱり世代に影響を与えて、むしろそれは結婚とか子育てに影響を与えるんじゃないか。  この間、学生とちょっと懇談をする機会があったんですけど、今学生の間で結婚して子どもを持つことはぜいたくだという話があると聞いて、ちょっとびっくりしたんですよ。そういうことをやっぱり親とか自分の祖父母のことを見ると考えざるを得ないような状況をやっぱり考えますと、何かやっぱり高齢者への社会保障給付が問題だというのは少し違うんじゃないかと私は思うんですけど、そこはいかがでしょうか。

八代尚宏昭和女子大学現代ビジネス研究所特命教授

○参考人(八代尚宏君) ありがとうございました。  ヤングケアラーとかの介護離職というのは、そういうことを防ぐために介護保険ができたわけで、なぜそういう問題が起こるかというのは、これは介護保険の運用というか、それの自体の問題であって、そこはもう早急にやらなければいけないと思います。  あと、もう高齢者というのを一くくりに考えることはやめるべきだと思うんですよね。高齢者というのは物すごく所得格差の大きな集団であって、だから、一般的に見れば貧しい高齢者もいて、だから高齢者に余り負担を掛けられない、しかし豊かな高齢者は物すごく豊かなわけで、私は本来、高齢者の間の所得再分配というのをもっと強化すべきで、後の世代にはできるだけ負担を掛けるべきではないと思います。  それは、例えば、年金の所得税でいえば、年金所得控除が余りにも大き過ぎると。勤労所得控除とほとんど変わらないわけですが、勤労所得控除というのは働くための経費を一括に落としているという考え方で、それに対して、公的年金控除というのは働かない高齢者の何を落としているのかという、それはあくまでもやっぱり高所得の高齢者を優遇する非常に政治的な仕組みであって、こういうのをやっぱりなくすことによって、豊かな高齢者が貧しい高齢者をきちっと、何というか、カバーするという、そういう仕組みをやっぱり税制上もつくる必要があって、やはり、何というか、孫のお年玉を取り上げるというのは失礼な言い方かもしれませんが、私が言いたいのは、高齢者は絶対そんなことをしたくないと思っているはずなんですよね。だけど、社会保障制度がそういうふうになっている、それを高齢者が認識していない、あるいは政府がそれを隠してきたわけなんですよね。  例えば、年金でいえば、百年安心年金というのはうそをついているわけです。まさに百年安心年金じゃないからこそ年金制度の改革が必要なのに、それをしないためにいまだにそれにこだわっているというか。だから、そういうことは政府の責任であって、高齢者の責任ではないんですよね。  だから、私は、やっぱりきちっとした、今回の方も、負担がないからやりましょうというのは間違いで、あらゆる政策には必ずコスト・アンド・ベネフィット・アナリシスが必要で、少子化対策をするためには負担が生じると。だけど、これは必要だから是非やるべきだというふうに国民を説得すべきだと思いますし、議員がおっしゃったように、いろんな、何というか、ごまかしがあるということは事実だと思います。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 終わります。ありがとうございました。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 れいわ新選組、大島九州男と申します。今日はありがとうございます。  四人の参考人の皆さんにまず一番最初に私がお伺いしたいのは、国民の素朴な疑問。これは私、委員会でも、まずは、国民が実質負担ゼロというふうに説明をされているのはまやかしじゃないのかと。もう高齢者から若い人まで、働く人全ての人が、じゃ支援金で負担をすると。国民の感覚からいうと、出したものが返ってくるとかいう先ほどの議論もあります。そういうプラス・マイナス・ゼロが実質負担ゼロと。違う形で返ってくるというのを実質負担ゼロというふうに考えるのかどうかというのが私の素朴な疑問であるし、国民もそうだと思うんですが。  それぞれ参考人の皆さんに、実質負担ゼロ、いや、こういうことだから実質負担ゼロなんですよというふうに私に分かるように教えていただけることがあれば是非教えていただきたいと。いやいや、それは実質負担ゼロというのはちょっと違うと思いますよと、だから、こういうことなんですよということがあるんなら、それを教えていただきたいと思います。

権丈英子亜細亜大学経済学部教授

○参考人(権丈英子君) ありがとうございます。  先ほど少し私の方でお話ししたこととも関係するかなというふうに思っております。  社会保障のこの負担の大きさ、規模の大きさを確認する一つの指標としまして、国民所得に占める社会保障の、社会保障費の割合を取りますので、そこをベースにして実質的負担が生じないと、そこに変化を生じさせないというふうな、そうした政策の意図だろうというふうに考えております。  社会保険、社会保障は、その仕組みというのはみんなの助け合いの仕組みですので、ちょっと余裕のある方といいますか、所得の再分配の仕組みとなっておりますので、広く、今回の場合は広く薄く多くの人が支援をすると、負担をするというふうなことをもって、今本当に必要だという子ども・子育て世帯に対する給付を確保しようということだというふうに考えておりますので、そのこと自体、特に問題があるというふうには考えておりません。  以上でございます。

奥山千鶴子NPO法人子育てひろば全国連絡協議会理事長

○参考人(奥山千鶴子君) ありがとうございます。  そうですね、本当に、先ほども、社会保障というところの中の本当に介護保険だとか終末期のところというのをしっかりと支えるということに対して、今回は子供たちのところについて、人生のスタート期も社会保障で支えていくんだということを、全世代で支えていくという意味で、それで、今、権丈参考人からもお話がありましたが、応能だということと、それから企業も参画しているということで、全体を通してお話をされたということではないかというふうに理解しております。  以上です。

池本美香株式会社日本総合研究所調査部上席主任研究員

○参考人(池本美香君) 負担、何かやろうとしたら、やっぱりそこに負担がないはずは私もないと思いますが、そういうふうに負担がないというのは、その負担してもらってやることについて、もし国民が納得することであれば、それは負担が堂々とあると言っていいものではないかなというふうに思うんですね。なので、ちょっと私もその負担ゼロというのはよく分からないですし、堂々とこういうことが今必要でということを、先ほど何度もありますけど、きちんと国民に説明して説得するような内容にしていただきたいなというふうに思っております。

八代尚宏昭和女子大学現代ビジネス研究所特命教授

○参考人(八代尚宏君) 私も、負担がないということは全く理解できないので、経済学では、ノーフリーランチというか、ただの昼御飯はないというのが原則なわけで、あらゆることには負担と利益があると。それで、利益を受ける人と負担する人は当然違うわけでして、例えば、利益があってもそのコストの方がはるかに大きいというケースは十分にあり得るわけで、まさに社会保険料を高めるというのは、私は、非常に大きな、コストが大きいと思っております。  それから、何よりも、先ほども申し上げましたが、非常に何ができるか分かんない社会保障改革を前提にするというのは、私は極めて疑問だと思います。今の社会保障制度を改革するのは物すごいやっぱり難しいことで、先ほども御質問があったので一例を挙げましたけれども、それは実は今までやろうとしてもできなかったことなので、できるかどうか分からない空約束を入れて負担がないと言うのは、これはもう全然ある意味で説得的じゃない言い方だと思います。  だから、私は、ちゃんとやっぱり、負担はあるけどこの少子化対策が必要だからやるべきだというのを言うべきで、そうすると、先ほど言いましたように、児童手当では少子化対策にならないというような反論ができるわけで、最初から負担がないと言われたら、もうそういう建設的な議論も何も出てこないわけで、良くないと思っております。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 ありがとうございます。  まず、ちょっと権丈参考人に再質問ですが、国民の視点でいうと、ただ、先ほど権丈参考人が、社会保障負担率より連帯率の方が分かりやすいんじゃないかという視点の発言をされました。個人的でいいんですよ。だから、実質負担ゼロというのは、やはり、まずは最初に、国民の皆さんがそこに疑念を抱くから、おっしゃるようにみんなで負担するんですよと、それでみんなで支えるんですよって言えばいいじゃないですか。負担は当然ありますよと。でもこれが将来こうなんですよという説明をした方が国民には理解しやすい私は話だと思うんですけど、そこら辺はどうでしょうか。

権丈英子亜細亜大学経済学部教授

○参考人(権丈英子君) 全体として、そうですね、一方、給付の準備のために使途を明らかにして、その上で拠出、負担……(発言する者あり)

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 御静粛にお願いします。

権丈英子亜細亜大学経済学部教授

○参考人(権丈英子君) 負担のための制度といいますか、支援金の仕組みをつくっていくということですので、その給付と負担ということで対応させているということだというふうに理解しておりますので、全体として一つの、どの程度の規模にするかというときにこれを一つの基準にしているというふうに考えております。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 まあまあ、参考人に余りいろいろ言うのは失礼なので言いませんが、実質負担ゼロというその言葉に対しての、国民がどう受けるかという部分をちょっと教えてもらえばと思ったんですが。  ちょっと八代参考人に、介護保険のことを非常に評価されていらしたんですけど、これ私個人的には、介護保険、保険という言葉を聞くと、自動車保険、火災保険と、何かあったときにこれだけの保障がありますよというふうに国民は受け取ると思うんですね。  だから、導入の際に、四十から我々、年だんだん移ると、介護が必要になってきたときに、あっ、何かこう、そういう保険があるといいよねと。ああ、じゃ、介護保険と言われるからこれは保険料はしようがないなと、私からしたら増税なんだけれども、まあ保険料だと。でも、実質制度が始まると、あれ、何で急にころころ変わるのと、あっ、これ制度じゃないかと、保険料じゃなくて税金じゃないかというふうに、これも一つの私はちょっとまやかしであったんじゃないのかというふうに受け取っているんですよ。  だから、本当にもっと分かりやすく素直に国民に私はそういう新しい制度を入れるときには説明すべきだという意見なんですけど、介護保険はどんなふうに、私が思っているようなところはちょっと違いますかね、受取は。

八代尚宏昭和女子大学現代ビジネス研究所特命教授

○参考人(八代尚宏君) ありがとうございました。  私は、介護保険は保険としてちゃんと成り立っていると思います。それは、おっしゃったように、高齢になって寝たきりとかいろいろな要介護状態になったときに、それに対してきちっとサービスを購入できるための原資を確保する、固有の財産として、固有の財源としてです。  それで、ちょっと先ほどおっしゃった、そうはいっても四十から六十四歳というのはほとんどそんなリスクはないじゃないかと、これはまやかしだという意見は、介護保険をつくるときにも既にあったわけです。  しかし、私は、それはちょっと誤解があって、介護保険の対象は要介護者だけじゃないんですよね。要介護者を介護する家族の負担を減らすのが介護保険の大きな目的の一つであって、だから、逆に言えば、四十歳代の人、場合によっては二十歳の人でも祖父母が要介護のリスクになることがあるわけで、本当は保険料負担してもよかったぐらいで、ただ、政治的な形で、さすがに若い人に負担は求められないからといって四十歳以上になったわけですけれども、それは、あくまでも要介護者だけじゃなくて要介護者の家族の負担を減らすという目的からすれば、自分は要介護になるリスクが少なくても非常に大きなメリットはあったと思います。  そういう意味で、私は、介護保険は極めて新しいいい保険であって、できるだけこれに合わせるように子育ての方も保険化していくことが望ましい。  蛇足ですが、幸か不幸か、二十から三十九歳が空いているので、被保険者として、これをそっくり子供保険の被保険者に充てると。そうすると、子供保険と介護保険が合わさって家族保険になると、こういう構想を個人としては持っております。そのときは当然第一号の六十五歳以上の方も応分の負担はしていただくと、そういう考え方でございます。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 介護保険の理念として、私も、その家族の負担を減らすという部分で運用されるというのは非常に私すばらしいことだと思ったんですが、何か施設介護の方にこう何か大きく振れて、それをまた今度こっちに戻しているということだけれども、結果として、その制度がいろいろ変わりますよね。だから、それが余りにも変わり過ぎるという、で、恩恵を受けるべき人たちの使いにくさとか、自分が想定していたところが急に変わるという部分。だから、それは、政府の運用が悪いのか、今言うように、施設介護の方にがあっと振れた部分で、そこでまたお金が足りなくなって、何かそういうしわ寄せが来ているのかというようなことなのかなとは思っているんですけど、そこら辺を教えていただけると。

八代尚宏昭和女子大学現代ビジネス研究所特命教授

○参考人(八代尚宏君) おっしゃったように、施設介護が今余りにも重視されていて、そっちの方に財源が取られているということは私も認識しておりまして、それは望ましくないと思います。  なぜそうなったかというと、本来、介護保険の考え方というのは、医療保険と違って、民間企業を全面的に入れると、それによって十分な介護サービスを提供すると同時に、競争によって効率的な介護をするというのが一つの理念だったんですが、その例外が施設介護であって、これはまあいろんな政治的な配慮だと思いますが、特養だけは民間企業を入れないんですよね。だから、非常に高コスト構造のままになって、かつ非常に供給が不足して、待機老人が三十万ぐらいいるんですよね。これは児童福祉の保育所と同じで、なぜ待機児童とか待機老人が出るかというと、それは自由な企業の参入ができないことによってサービス供給が十分に確保されていない、これは私は介護保険の非常に問題だと思っております。  だから、本来の介護保険というのはそうじゃなくて、需要があるところには必ず供給が確保されるというのが本来の考え方だと思いますので、これは児童福祉法の改正も含めて、まさに介護保険に近いような保険体制というのをやっぱりつくるというのが本当の意味の少子化対策だと考えております。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 ありがとうございます。  いろいろまた教えていただく機会をいただければ有り難いなというふうに思っております。  この子ども・子育て支援法の中で、奥山参考人ですね、誰でも通園できるというようなことで、もう待機児童がなくなるんじゃないかとか、自分が今まで預けられなかったのが良くなるんだというふうに思っている国民の人たくさんいると思うんですけど、現実はなかなか厳しい。今試行でいろいろやっているやつでも、いろんな不安があると。  やはり、子供をぽんと知らないところに預けるというのは、物じゃないのでね、そういった不安もあると思うんですけれども、現実的に、現場でやられていらっしゃる中で、何か不安というか、ちょっと懸念するところありますか。

奥山千鶴子NPO法人子育てひろば全国連絡協議会理事長

○参考人(奥山千鶴子君) ありがとうございます。  まず一つ実感として思うのは、預けることをためらう人も結構いらっしゃるということなんですね。逆に、そのことで、子供と離れられないことで非常に苦しくなっている保護者の方もいるというのも事実なんですね。  ですから、保護者の方々にも、お子さんのことを面倒を見れる地域の方とか保育士さんたちがちゃんといるんだということを体験してもらう、で、子供が、やはり御両親との愛着関係というのもしっかりありつつ、だけれども、保育士や子育て支援の人たちとのやり取りの中で、あっ、この人は信頼できる人なんだというふうな感覚を持てるということは非常に大事なことだというふうに思っているんですね。  何が言いたいかというと、決して皆さんがもう物を預けるように子供を預けたい人たちという認識とは違って、むしろ慎重な御家族が非常に多いんだということはお伝えしたいなというふうに思うんです。  それで、初めてのときは、やっぱり短時間で、私たちも丁寧に聞き取りをして、それでお預かりをして、慣れてきたら少し時間を延ばすというふうにさせていただきます。そういった意味で、やはりお互いが安心できる、そういう環境を整えてお預かりをするって、多くのところがそういう形でやっていると思うんですね。だからこそ、急激にうわっと増えるというわけではなかったんではないかなというふうに思っております。  ですから、こういった試行的な活動の中で、やはり子育て現場、保育現場に携わってくれる人が増えるということも期待していますし、実は、潜在保育士さんが結構いらっしゃって、短時間であれば働ける、今の保育園の働き方じゃ無理なんだという方たちは地域に結構いらっしゃるんですね。  ですから、そういう資格をお持ちになって、やりたいという人たちを、少しお願いをして短時間でも働いていただくような、これまでと違う働き方でその力を発揮いただくような、そういう形になれば、資格を持っている方々のまたやりがいにもつながってくるというふうに思っております。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 ありがとうございます。  まあそうですよね。おっしゃるように、人が足りないという中で、短時間でも本当にそれを利用して資格持っている人が働けるというのは非常にいいことだと思いますし、やっぱり預ける親御さんや子供が本当安心、安全だということがしっかり分からないとなかなか進んでいかないということもあります。  今日は、四人の参考人の皆さんにいろいろ教えていただいたことをまたこれ法案の質疑の中に生かさせていただいて、少しでも国民にとっていい法案になることを我々としては努力をさせていただかなくてはいけませんし、今日おいでいただいた皆さんにそれでお礼をするぐらいの気概を持ってやっていきたいと思いますので、今日は本当ありがとうございました。  終わります。

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 以上をもちまして参考人に対する質疑は終了いたしました。  参考人の皆様に一言御礼を申し上げます。  参考人の皆様には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。(拍手)  本日はこれにて散会いたします。    午後四時五十七分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗