内閣委員会 第13号
- 発言数
- 166 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2024/05/14
会議録
○委員長(阿達雅志君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房長原宏彰君外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(阿達雅志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○杉尾秀哉君 立憲民主・社民の杉尾秀哉です。 本日は、まず、一般質疑ということで、国内初の薬害とも言われておりますトロトラストという物質があるんですが、健康被害の問題について取り上げたいというふうに思っております。 このトロトラストというのは、ちょっと聞き慣れない方ほとんどだと思いますが、主に一九四〇年代、ちょっと一昔前なんですけどね、中心に使用されたエックス線造影剤で、肝臓などに沈着をして内部被曝によりがんなどを引き起こすと、こういう物質でございます。ドイツで開発されて、日本では旧陸軍病院などで使用されて深刻な健康被害を引き起こしたということでも知られております。 まず、厚生労働省に伺いたいんですけれども、トロトラストのこの健康被害について現在厚労省が把握している患者の方の数、これ、ほとんどお亡くなりになっているわけですが、何人なんでしょうか。
○政府参考人(鳥井陽一君) お答えいたします。 トロトラストは、旧陸海軍病院などで血管などのエックス線撮影などで用いられた造影剤でございまして、その注入により一部にその沈着による後遺症が発生したものと承知をしております。 お尋ねにつきまして、厚生労働省におきましては、これまでトロトラストの健康被害について戦傷病者援護施策の一環として戦傷病者に幅広く呼びかけて検査を行った上で、トロトラスト沈着者と判定された方に対する取組を行ってきているところでございます。 その人数についてでございますが、少し長くなりますが、一九七七年、済みません、昭和五十二年度及び五十三年度に戦傷病者手帳の所持者全員を対象にいたしましてトロトラスト注入の有無を判定するための検診を実施したところ、受診票を送付した十五万三千九百九十一人のうち五万八百六十人が検診を受診していただき、うち六百九人がトロトラスト注入の疑いがある者と判定されました。これらの者について昭和五十四年度から健康管理のため年二回の定期検診を実施し、その結果、二百四十六人がトロトラスト沈着者と判定されたところでございます。
○杉尾秀哉君 お聞きになっていただきましたように、七七年から七八年、昭和五十二年から五十三年、二百四十六人の方が最終的に沈着者と判定されたということなんですが、厚労省に伺いますけれども、この判定された方というのは、これ全員傷病軍人ということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(鳥井陽一君) 御指摘のとおり、今お答えいたしました検診は戦傷病者援護施策の一環として戦傷病者手帳の所持者を対象に実施したものでありますことから、戦傷病者以外の民間人については含まれておりません。
○杉尾秀哉君 お聞きのように、民間人は含まれていなかったということなんですけれども、ところが、この患者さんというのは軍人関係だけではなかったということで、私、地元が長野県ですけれども、地元紙、信濃毎日新聞という新聞があります。丹念な調査報道で新事実を発掘をいたしました。去年の秋から連載を記事がされております。その一部をお持ちしました。 まず、資料一ですけれども、これは今年の二月二十日付けの紙面ですが、支援対象となった先ほど説明がありました二百四十六人、これを大幅に上回る四百二十人分の患者リストが現在もあって、この中に支援対象とならなかった女性や子供を含む百三十人分が含まれていたと、こういう記事です。そして、その翌日、今度は二月二十一日付けですけれども、旧科技庁の研究所、旧放医研といいますが、ここが一九六〇年代から研究に着手をし、一九七五年、昭和五十年の時点で民間人百五人を含む五百四十三人の症例を把握していたと、こういうことを報じております。年報も残されておりますけれども。 そこで、文科省に伺いますが、これによりますと、旧放医研では一九七四年度からトロトラスト患者の疫学調査を全国規模で始めたということですけれども、これは何がきっかけだったんでしょうか。
○政府参考人(松浦重和君) 旧放医研は、現在、量子科学技術研究開発機構になっておりますが、国際放射線防護委員会、ICRPと、世界保健機関、WHOの呼びかけをきっかけに、一九六〇年代よりアルファ線内部被曝に関する日本人のトロトラストの発がん性等を明らかにする目的で調査研究を開始したと承知しております。
○杉尾秀哉君 そういうきっかけで調査を開始したんですが、この七五年の時点で民間人を含む五百四十三人の症例を把握した、これ資料二ですけれども、これは事実なんですね。
○政府参考人(松浦重和君) 昭和五十年度、一九七五年度に公表されました放射線医学総合研究所年報によりますと、五百四十三人に現状調査のアンケートを実施した旨が報告されております。この年報は国会図書館等へ配付するとともに、現在も量子科学技術研究開発機構のホームページ上で公表しております。
○杉尾秀哉君 手元にありますけれども、指定研究ということで、注入者現状ということで、この五百四十三人の内訳も含めて、これは今でも誰でも見られる、こういう資料だということでございます。 この研究結果なんですけれども、先ほど厚労省に答弁をいただきましたけれども、厚労省など関係部署には伝えられたんでしょうか。公表はその時点ではされていたんでしょうか。どうでしょうか。
○政府参考人(松浦重和君) 厚労省への連絡につきましては、現在その資料が残っておりませんので、確認ができておりません。
○杉尾秀哉君 厚労省に伝えられていたかどうか分からないということなんですが、そこで、今度はまた再び厚労省に聞きますけれども、これ、昨日レクした時点でも、この先ほど申し上げましたこの年報というのはもう既にこの時点で公表されているんですね。この年報が公表されていたならば、厚労省はこの段階で民間被害が出ているということが把握できたんじゃないでしょうか。どうでしょうか。
○政府参考人(鳥井陽一君) お答えいたします。 改めて今回確認をしてみたところでございますが、御指摘の調査は約五十年前のものでありまして、その研究結果について厚生労働省が把握していたか否かにつきましては確認することができませんでした。
○杉尾秀哉君 何分にも五十年前なので把握していたかどうか分からないということなんですけれども、ただ、客観的な事実とすれば、この年報を見ればもうすぐ分かることですね。にもかかわらず、厚労省はこの後、先ほどは一九七五年度というふうに言いましたけれども、七七年から七八年度、冒頭に説明がありました傷病軍人の方に限定をして全国調査を行って、恩給増額などの支援措置をとったということです。 ここで研究対象、検査対象をですね、傷病軍人に絞った理由及びその決定はどこでどういう形で行われたのか、これ答弁していただけますか。
○政府参考人(鳥井陽一君) 先ほど申し上げました昭和五十二年度から取り組んだトロトラスト注入の有無を判定するための検診等につきましては、昭和五十一年五月にトロトラストの健康被害が国会質疑で取り上げられたことなどを受けまして実施されたものと認識しております。 その検診、五十二年及び五十三年度に行ったトロトラスト注入の有無を判定するための検診でございますが、これは戦傷病者援護施策の一環として、戦傷病者等の援護を所管していた当時の厚生省援護局において実施したものでございまして、そのような趣旨から戦傷病者のみを対象に行ったものと認識してございます。
○杉尾秀哉君 ということは、ここの時点でもう既に一般人の方の被害というのが置き去りにされているわけですよね。 これ、援護局の方で決定を行って実際に調査をしたということなんですけれども、これ実は先週、かなり古い資料なので、どういう資料が残されているか分からないということで、私、先週の時点でも厚労省、文科省、関係箇所に通告をいたしまして、できる限り調査をしてくださいねということをお願いしたら、昨日の時点でこういうやり取りがありました。地下の倉庫に一部の資料が残されていたと、こういうことでした。厚労省の地下の倉庫。 その残されていた資料というのは一体全体どういう資料なのか、そしてその資料というのは政策決定過程に関わる重要なものではないか、これについて答弁いただけますか。
○委員長(阿達雅志君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(阿達雅志君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(鳥井陽一君) 地下の倉庫で私どもが確認をいたしましたのは、当時の予算事業に関連する予算関係の資料ということでございます。
○杉尾秀哉君 幾つかファイルがあったというふうな説明もあったんですね。それから、この後で説明しますけれども、これは二〇一七年まで実はその研究会というのが続いておりまして、それに提出をされた資料等も残されていたという答弁だったんですけど、把握していないですか。
○政府参考人(鳥井陽一君) 昭和五十四年度から、年二回のその定期検診、トロトラスト沈着者と判明した者に対しての年二回の定期検診を実施して、経過観察や治療の推奨などを行う事業は行っておりましたので、それに関する資料は、保存期間が経過していないものは保存していると承知しております。
○杉尾秀哉君 この経緯が分からないんですね。どうしてこういう政策決定になったのかというその過程が検証できないんですね。これ、公文書の管理の問題、まさにそのものなんですけれども、地下の倉庫に幾つか資料があるということであれば、当時の、これは情報公開請求すれば出してもらえますか。どうですか。
○政府参考人(鳥井陽一君) 関連法、法令に基づき適切に処理してまいりたいと考えております。
○杉尾秀哉君 それはまた改めて、じゃ、お願いしたいと思います。 このトロトラストの問題というのは、私も国会の議事録全部一応当たってみました。これ何度も何度も取り上げられていて、どうもきっかけは当時のメディア報道、今説明がありましたけど、だったらしいんですが、これ、ほとんどテーマになっているのが傷病軍人の問題ばかりなんですね。 それでも、例えば八二年の三月の参議院の予算委員会ですけれども、一般の病院でも使用されていた事実があると、こういう質問がありまして、指摘がありまして、これに対して当時の厚労省の政府委員からは、民間の方々は非常に難しい状況だと、こういうふうに答弁がされているんですね。こういう答弁になったのはなぜでしょうか。
○政府参考人(吉田易範君) お答え申し上げます。 委員御指摘の昭和五十七年三月二十五日の参議院予算委員会における答弁におきまして、民間の方々につきましては現在非常に難しい状況との答弁があったということは確認できましたが、その当時の詳細な認識については現在では確認できず、お答えすることは困難でございます。
○杉尾秀哉君 これも分からないんですね。 ただ、この後に、この答弁に続いて、民間被害がテーマでしたので、これについても今後一層研究をする旨の答弁がありました。実際にどんな研究を行われたんですか。
○政府参考人(吉田易範君) お答え申し上げます。 この昭和五十七年の答弁の前後におきまして、当時のがん研究助成金などを用いて、トロトラストなどにおける発がんの病態に係る臨床的研究が継続的に実施されていたことが確認できております。
○杉尾秀哉君 これは厚労省と文科省だけではなくて、元々ここは内閣委員会なんで、実は内閣府のこれ原子力委員会ですけれども、こちらの方でも、一九七五年度、これ検索してみると、原子力平和利用研究委託費ということで、トロトラスト注入者の保存病歴や内部被曝線量の調査、こういう項目で委託費の交付決定がなされています。 七五年度だけじゃなくて、その前年の七四年度にも同じ委託調査が行われているんですけれども、この調査はどういう内容だったのか、及びどういう調査結果だったのか、これ説明してもらえますか、内閣府。
○政府参考人(渡邊昇治君) 研究委託につきましてお答え申し上げます。 この研究委託につきましては、人体に対する放射線障害に関して科学的信頼度の高いアセスメントを実施することを目的とした研究委託の一部でございます。内部被曝によるがんの発生の疫学的研究の観点から、内部被曝の実症例としてトロトラストを取り上げて、ものでございます。 七四年の方のその研究委託につきましては、トロトラストの注入症例につきまして臨床病理的研究及び線量評価を行いまして、血球数、肝機能等に異常が見られるということを明らかにするとともに、発がんまでのその総線量を推定しております。また、七五年の方の研究委託では、トロトラストのその血管内注入によりまして、肝胆管がんや肝血管内皮腫が増加すること等が示されております。
○杉尾秀哉君 この原子力委員会では、先ほども申し上げましたけれども、これはあくまで原子力の平和利用研究という名目だったということですね。要するに、放射性物質を含むこの物質がどういう内部被曝、人体に影響を及ぼすかと、こういう研究が行われたということなんですけれども。 で、これ、実は、先ほど御紹介をいたしました資料二にもあります、旧放医研の、五百十三人かな、これと実は、五百四十三人、済みません、五百四十三人と全く同じその内容なんですね。やはり、この原子力委員会の委託研究でもやはり五百四十三人ということで、民間人も含まれた方がこれ調査の対象になっているということなんですけれども。 つまり、同じ情報が、患者さんの情報が共有をされて、恐らく、統計的手法とかその調査の方法は別なんでしょうけれども、それから視点も違うんでしょうけど、それぞれ別の角度から研究が行われていたということがうかがわれるわけですね。これ、一か所のところだけじゃなかった。 内閣府原子力委員会でも、そして放医研でも同じような研究が行われていた。その中に、やはりいずれも民間人の被害があったという、これを双方確認しているんですけれども、結果的に、先ほどから申し上げておりますけれども、これが旧厚労省の調査研究に全く反映されていない。なぜこんな重要な情報が共有されていなかったんでしょうか。分かりますか。
○政府参考人(吉田易範君) お答え申し上げます。 先ほど御答弁申し上げましたとおり、その当時の詳細な認識については現在確認できず、お答えすることは困難でございます。
○杉尾秀哉君 これ、文科省、どうですか。
○政府参考人(松浦重和君) 文科省につきましても、先ほど御答弁申し上げましたとおり、厚労省への連絡の有無につきましては、資料が残っておりませんので確認できておりません。
○杉尾秀哉君 じゃ、内閣委員会、ごめんなさい、内閣府、どうですか。
○政府参考人(渡邊昇治君) 内閣府におきましても、原子力委員会への報告について調べましたけれども、確認することはできませんでした。
○杉尾秀哉君 ということで、確かにまあ時間がたっていることでありますけれども、なぜこういう重要な情報が、省庁間で情報が共有されなかったのか。全く情報が共有されているという形跡がないんですね。もし共有をされていれば、恐らく傷病軍人の方だけではなくて、一般の方にも調査対象が広がっていって、当然その中には補償の対象になった方がいらっしゃったはずなんですね。重要な欠落があったというふうに言わざるを得ません。 もう一度文科省に聞きますけれども、この旧放医研の研究は、その後、放医研が組織が変わりまして、量子科学技術研究開発機構、こちらに名前が変わりました。で、研究も引き継がれているんですけれども、文科省として、トロトラスト沈着症の患者の生存というのは何年まで把握できているのか、そして累計で何人分の沈着症例を確認しているのか、これについて答弁してもらえますか。
○政府参考人(松浦重和君) お答えします。 旧放射線医学総合研究所では、トロトラストの沈着の直接的な確認は行ってはいませんが、先ほど御答弁申し上げましたとおり、ICRPとWHOの呼びかけによって国際的な調査が始まり、それを今、国際原子力機関、IAEAが引き継いでおりますが、このIAEAが実施する国際的な会議も平成十六年、二〇〇四年に調査研究が終了しております。その調査研究が終了するまで、アルファ線内部被曝に関する日本人の発がん性等を明らかにする目的で調査研究を実施しておりました。 また、この国際会議での調査研究が終了した後も、内部被曝による線量評価を目的として、希望するトロトラスト被注入者に対して延べ五十五名の検診を実施してきております。当該検診は、平成二十年度、二〇〇八年度を最後に検診希望者がいないため検診は行っておらず、また生存者の確認も行っておりません。
○杉尾秀哉君 国際的なIAEAの調査の方が終わった、それも、後も国内独自に検診を行って延べ五十五人の方が検診を受けられたけれども、その方もお亡くなりになったのか、検診希望がなくなって、その後は研究もしていないと、こういう答弁でございました。 今回分かったのは、軍人の救済が優先されて民間人が置き去りにされてきたという重要な事実。それからまた、昔のことではありますけれども、薬害に対する感度の鈍さや、その情報共有の話、先ほど来させていただいておりますけれども、縦割り行政の弊害などがやっぱり顕著に現れているように思うんですね。 ただ、これは本当に過失だったのか、知らなかったのか、意図的ではなかったのかという疑いを完全に払拭することはできません。例えば、これは厚労省に聞きますけれども、原子力の平和利用推進との関係で放射性物質による内部被曝を過小評価しようという意図があったのではないかという見方がありますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉田易範君) お答え申し上げます。 そのような過小評価をしようという意図があったのではないかというお尋ねでございますが、先ほどお答え申しましたとおり、民間人への調査が困難である旨の答弁があったことは確認できておりますが、それ以上の当時の詳細な認識については現在では確認できず、お答えすることは困難でございます。
○杉尾秀哉君 否定はされましたけれども、先ほどから申し上げておりますように、これ民間人の被害があったということは明らかで、そして今回、信濃毎日新聞が実際にこの患者さんのリストなんかを見付けてきているわけですよ。ちゃんとそういう努力がされていないんですよ。これ、やっぱりちょっとおかしいんじゃないかと思うんですよね。 それからもう一つ、その意図的に過小評価しようとしたのではないかという疑いとともに、当時は、例えばビキニの第五福竜丸の被曝の事件、それから黒い雨問題、これ今に続く問題ですけれども、やはり同じような内部被曝の事例がたくさんほかにもあったわけですね。 こうしたその補償が、民間人への被害拡大が補償の拡大、補償金額の増大、こういうことにつながる懸念があったのではないかという見方がありますけど、これについてはどうですか、厚労省。
○政府参考人(吉田易範君) お答え申し上げます。 補償額の増大に係る懸念についてのお尋ねでございますが、これも繰り返しになりますけれども、民間人への調査が困難である旨の答弁があったことは確認できましたが、それ以上の当時の詳細な認識については確認できず、お答えすることは困難でございます。 以上でございます。
○杉尾秀哉君 これも答弁一緒なんですよね。 今となっては検証できませんけれども、こうした懸念があったのではないかという疑いもやっぱり完全に払拭できないんですね。 最終的に厚労省が把握しているこの沈着症例の数、これは先ほど来言っている二百四十六人、これで変わらないのか。民間人の有無というのは、結局、現時点においても厚労省としては要するに正式には認定していないのかどうか、民間人の被曝、民間人の被害。それから、実際に民間人の患者さん、それから家族などから補償を求められたケースがあったかどうか、これを把握しているかどうか。これについて答弁いただけますか。
○政府参考人(吉田易範君) お答え申し上げます。 戦傷病者以外の方につきましては、戦傷病者以外に特化した調査を行ったことはございませんので、全国的な症例数や患者数として把握しているデータはございません。 また、損害賠償に関しましては、現時点で厚生労働省において保管している文書などを確認しましたが、民間人の患者や家族から補償を求められた形跡は確認できておりません。
○杉尾秀哉君 今の答弁で戦傷病者に特化していないと言っていましたけど、事実上特化しているじゃないですか。民間人について調査したんですか。どうなんですか。していないでしょう。
○政府参考人(吉田易範君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおりでございます。
○杉尾秀哉君 だから、おかしいんですよ。やっぱり、民間人を事実上やっぱり除外してやっているわけですよ。 そして、これはかなり、これ現代に近づいてきますけれども、実は二〇一七年の八月までトロトラスト沈着者健康管理委員会というのがずっと存続をしておりました。それが二〇一七年、七年前の八月に解散をされております。その資料を見ますと、委員から検証や記録の作成を求める声が上がっておりました。にもかかわらず、記録や議事録がないというふうにされております。これは事実なんでしょうか。どうでしょうか。
○政府参考人(鳥井陽一君) 御指摘の委員会は、トロトラスト沈着者健康管理委員会のことと思いますけれども、この委員会は、トロトラスト沈着者について定期検診を実施した医療機関から送付される定期検診報告書を基にその経過観察などを行うために開催していたものでございます。 その開催結果につきましては、都道府県を経由して対象となった沈着者御本人に通知しておりましたけれども、個々のトロトラスト沈着者の健康状態について医学的な検討を行うという委員会の性格上、委員会での個別の発言を記録した議事録は作成していなかったところでございます。
○杉尾秀哉君 これ、公文書管理法上、それでいいんですかね。やっぱりこれ、公文書として記録を残すべきものじゃないんですか。
○政府参考人(鳥井陽一君) この件に関しましては、審議会等の整理合理化に関する基本的計画におきまして、審議会等の運営について、会議又は議事録を速やかに公開することを原則とし、懇談会等行政運営上の会合についても審議会等の公開に係る措置に準ずることとされておりますけれども、特段の理由により会議及び議事録を非公開とする場合には議事要旨を公開することとされ、さらに、公開により当事者又は第三者の権利、利益や公共の利益を害するおそれがある場合には会議、議事録又は議事要旨の全部又は一部を非公開とすることができるとされております。 この委員会についてでございますけれども、やはりこれは機微にわたる個人情報である個々のトロトラスト沈着者の健康状態等について医学的な検討を行うという性格上、議事録の公開は御本人の権利を害するおそれが極めて高いということで議事録を作成しておりませんでしたけれども、この閣議決定に抵触するものではないと考えております。
○杉尾秀哉君 ちょっと言っていること矛盾していませんか。個々の人は調べていないと言いながら、個々の人の個人情報が載っているからという今説明でしたけど。 いや、そのたとえ会議録が残っていなくても要旨は残っているでしょう。だけど、昨日レクで聞いたときも、残っていないというふうに言っていましたよ。何もないと言っていましたよ。事実じゃないですか、それは。
○政府参考人(鳥井陽一君) 議事録の公開は、ルール上は御本人の権利を害するおそれが高い場合にはそこまでの義務はないということでございますけど、今回の場合は、これも踏まえまして議事録を作成していなかったとお答えしております。
○杉尾秀哉君 分かんないですね。個人情報ないはずだったんじゃないんですか、今の説明だと。しかも、その要旨もないというんですよ。要するに、何か出してもらえるものありますかと聞いたら、ないということだったんですよ。 このトロトラストの問題、これぐらいにしますけれども、これ現在につながる貴重な警鐘だというふうに思うんですよね。この後、スモンとかいろんな薬害が次から次に起きてきて、言わばその先鞭を着けるような、そういうふうな位置付けだとも思うんですけれども、ただ、先ほど来申し上げましたように、資料も散逸したままで、歴史の闇の中に葬られつつある。これ、国民の命に関わる重要な薬事行政の根本的な問題を突き付けているんですけれども、どうも今の答弁を見ても、そういう感じがしない。とにかくもう、これはもう終わったことなんだということですね。 ところが、今回、メディアがこういうことで本当に一生懸命調べて、長崎大学とか、それからその個人の方も含めて、いろんなところに多数の資料が残されているということが分かって、政府が公式には認めていないけれども、民間人の方も実は被害者で相当数いたんだと。 最後に伺いますけれども、これを機に、こうした散逸している資料を収集分析すること、そして被害の全貌を調査分析をすること、そして今後のその薬害への対応に生かすために、薬事行政の在り方とか省庁の縦割り体制、縦割り体質の問題、教訓を学び取るということ、こういうことをもう一度厚労省として考えてもらえませんか。どうですか。
○政府参考人(吉田易範君) お答え申し上げます。 トロトラストに関しましては、主に一九三〇年から四〇年代に使用されたこともあり、これまで行ってきたこと以上の検証等を新たに行うことは現実的ではないというふうに考えますが、トロトラストに限らず、過去の教訓を踏まえ、医薬品の安全性、有効性の確保に向けて努力を続けていくことは重要というふうに考えております。 厚生労働省としましては、医薬品等による健康被害については、これまでも、スモン、あるいはサリドマイド、HIVなどを教訓としまして、医薬品副作用被害救済制度の創設、あるいは承認制度の改善や副作用情報の収集など、医薬品等に係る様々な安全対策、さらには同様の被害が起こらない社会の仕組みの在り方を考えることを目的とした薬害教育の普及啓発などを講じてきたところでございます。また、このトロトラストに起因する障害については、いわゆる令和五年十月にリニューアルしたしょうけい館においても資料を展示しております。 厚労省としましては、引き続き、こうした取組を通じて医薬品による悲惨な被害を再び発生することがないよう、医薬品の安全性、有効性の確保に最善の努力を重ねてまいりたいと、このように考えております。
○杉尾秀哉君 もう一つ、文科省にも伺いますけれども、文科省も旧放医研で調査をして、そして資料は今でも見られる、公開されているんですけれども、こうした資料以外のほかにも資料があったということで、こうした記録をどう残して、どう公表して、今後にどう役立てていくつもりなのか、これについて答弁いただけませんか。
○政府参考人(松浦重和君) 御答弁申し上げます。 まず、トロトラストの関する調査研究につきましては、先ほど御答弁申し上げましたとおり、国際的な研究は、それを引き継いだIAEAも二〇〇四年の会議でもって終了していることから、旧放医研におけるトロトラストの発がん性等を明らかにするための調査研究は現在終了しておりまして、今後も本件に関する調査は特に予定しておりません。
○杉尾秀哉君 昨日レクしていたときには、これ学術的な研究は今後も支援していきたいと、こういうふうにおっしゃっていましたよ。どうですか。
○政府参考人(松浦重和君) 文科省といたしましては、量子科学技術研究開発機構における放射線被曝に関する調査研究を支援しておりますが、政策的にトロトラスト関連資料の収集、保管、分析及び被害の全貌について調査研究を行うということは現在予定しておりません。
○杉尾秀哉君 検索してみましたら、去年も、トロトラスト沈着症の今日的意義ということで、これ帝京短大なんですけれども、論文が出ているんですね。国立病院機構等のこれ共同の名前になっておりますけれども、やっぱりこれ、過去のこととはいえやっぱり今日的な意義があるわけですよ。 だから、先ほど厚労省それから文科省に答弁をいただきましたけれども、こうして新しい資料が見付かったわけなので、これは、実はこれ国の完全に不備です。民間の被害の把握が完全に落ちていたというのはこれ完全に国の不備なので、これはもう終わったことじゃなくて、実際に遺族の方もいらっしゃるわけですから、補償云々の前に、まず事実をもう一回調べてください。資料を散逸しないように、もう一度厚労省、やってください。それをお願いしますけど、答弁できますか。
○政府参考人(吉田易範君) お答え申し上げます。 資料につきましては、既に四十年以上たった今日の段階で、例えば症例などの内容の詳細な確認、あるいは追跡を行うということは極めて困難と考えられます。調査、検証を行う、新たに行うことは現実的ではないというふうに考えますが、厚労省としましては、先ほどお答え申し上げましたとおり、過去の教訓を踏まえ、医薬品の安全性、有効性の確保に向けた様々な取組、これについては引き続き最善の努力を重ねてまいりたいと、このように考えております。
○杉尾秀哉君 もうこれぐらいにしますけど、今日はお配りしていないですが、去年の十月十八日の信濃毎日新聞、これ、長崎大学に実際にロッカーの中に保管されているんですよ、こういうその患者さんのリストがですね。ですから、これ、関東大震災のときにも、あれは百年前でしたけど、今回は五十年前でしたけど、過去のことだから終わったということではないということで、まだ実際にある資料はしっかりと国として責任を持ってもう一度収集してください。調査を求めます。 で、残りの時間ですね、ちょっと能登半島地震について聞きたいというふうに思います。 四か月が経過をいたしました。復興なかなか進みません。今日も家屋の解体が進まないという話を地元の近藤議員と話していたんですけど、ここに来て震災関連死の問題もクローズアップされています。 石川県では、これまでに亡くなられた方二百四十五人、うち十五人が震災関連死の疑いがあると、こういうふうに発表されています。しかし、御遺族から、その後、災害関連死の認定申請が出されているケース、これは先日のNHKの報道ですけれども、少なくとも百人に上っている。そして、今日の読売新聞の朝刊にも百人の申請というのが出ていますけれども、これ政府としてどう把握していますか、この震災関連死、災害関連死の問題。
○政府参考人(上村昇君) 災害関連死に該当するか否かは、亡くなった原因が災害に関連するものであるかどうかにつき、市町村においていわゆる相当の因果関係があるか否かにより判断することとなりますが、多くの場合で医師や弁護士等の有識者による審査会等を設置し、その審査を経て判定されております。能登半島地震におきましても、石川県において被災市町と連携の上、審査会等の開催を予定しているものと承知しております。 今、御質問の中で件数百という数字がございましたが、その申請件数につきましては、弔慰金の支給という極めて機微な個人情報を扱っていること、御遺族の心情も踏まえ、静ひつな環境で審査を実施すべきであることから、石川県として申請件数は公表しない方針でありまして、その審査結果につきましては事後に県及び市町より公表する方針であると承知しています。
○杉尾秀哉君 今日から審査会が開催をされるということです。故人、御遺族の心情にも配慮をして申請数を発表しないということなんですが、御承知のように、熊本地震では亡くなられた方の八割が災害関連死ということで、今なお避難所にいらっしゃる方は四千人以上いらっしゃるんですよね。更なる震災関連死、災害関連死のおそれが十分にあります。ここは、政府として十分な対策を改めてお願いしたいと思います。 今日は、実は残りの時間でどうしても聞きたいことがありまして、余り触れられたくないことでもあるかもしれませんけれども、災害が発生したときの御遺体の問題です。 先日、笹原留似子さんという復元納棺師の方からお話を伺う機会がありました。笹原さん、東日本大震災をきっかけに被災地にボランティアに行くようになって、今回の地震でもいち早く珠洲市に入られたということなんですが、安置所の設置準備、それから備品など、東日本大震災のときと何も変わっていないという状況にショックを受けたというふうにおっしゃっておられます。 こうした能登半島地震での各自治体の遺体安置所の状況を中央省庁ではどこが把握しているのか。これ、広域火葬計画は厚労省の所管だ、それから身元確認は警察庁だということなんですけれども、じゃ、どういうふうに運営が行われて、何が問題があったのか、これ、どこでどういうふうに把握しているんですか。どうですか。
○政府参考人(鳥井陽一君) まず、お答えいたします。 大規模災害時の遺体の火葬等につきまして、厚労省としての取組ということで答弁させていただきます。 各都道府県に対しまして、広域火葬計画を策定して、遺体安置所の確保も含めて広域的な火葬体制を確保するとともに、災害時の遺体の埋火葬、保管に係る資機材の確保や搬送等に関して地方自治体と関係団体の協定の締結を求めるよう求めて、求めるという内容でございます。 こうした中で、今回の石川県におきましても、広域火葬計画が策定されているほか、地域防災計画におきましても、各市町が遺体安置所の設置について、警察、医師会、歯科医師会、医療機関等と調整を図り実施するとされておりまして、先般の能登半島地震におきましてもこれらの計画に沿った対応が行われているものと認識をしております。
○杉尾秀哉君 今、その計画に沿った対応が行われたと認識しているとおっしゃいましたけど、これ、お話伺うと、元々遺体安置所になるはずのところが使えないので別のところがなったり、相当現場混乱していたみたいなんですよ。そういうことを把握していますか、厚労省。
○政府参考人(鳥井陽一君) そのような報告は承知しておりません。
○杉尾秀哉君 この話を最初に通告したときに、これ、当事者の方に伺うと、やっぱり内閣府防災じゃないかということで、内閣府に聞いたら、いや、これは先ほど説明がありましたように、広域火葬計画ですかね、それに関することなので厚労省ですと言われたんで、厚労省に言ったら、いや、遺体の捜索とか確認なんかのことは警察庁なんで警察庁に聞いてくださいといって、警察庁に聞いたら、また、いやいや、うちはその安置所のことは分からないから厚労省に聞いてくださいといって、質問のレクしている間もたらい回しにされたんですよ。どこが責任持ってやっているか全く分かんないんですよ。 それで、ちょっと資料三を御覧いただきたいんですけれども、これ、読売新聞のこれ岩手版なんですが、東日本大震災の被災地でもあります岩手県、遺体安置所をめぐる状況を取材した記事なんですけれども、県では、この事前選定ですね、遺体安置所、全市町村に、県内の全市町村に要請をしているけれども、未選定の自治体がなお四割もあると、こういう記事の内容なんです。 各自治体の遺体安置所の選定状況とか備品の整備、備品の準備、運営訓練等の状況、これ、どこか把握している役所ありますか。どうですか。厚労省、まず、把握していますか。
○政府参考人(鳥井陽一君) 場所と数等につきましては、把握をいたしておりません。
○杉尾秀哉君 じゃ、これ、警察関係ですかね。把握していますか。
○政府参考人(渡邊国佳君) お答えします。 大規模災害に備えました遺体安置所の確保につきましては、先ほど厚労省から御答弁ございましたけれども、広域火葬計画策定指針の中で被災自治体において必要な対応を講じるものとされていることと承知しています。 警察といたしましては、大規模災害が発生いたしました際には死体の調査等を適切に行う必要がございますので、そうした観点から、遺体安置所の確保に関しまして平素から自治体と連携させていただいているところでございます。 今回も、能登半島地震におきましては、自治体において確保された四か所の遺体安置所におきまして、死体の調査等を行いまして、遺族等に引き渡すなどの対応を行ったところでございます。
○杉尾秀哉君 じゃ、警察庁に伺いますけれども、これ、全国の自治体で、災害に備えてどれぐらいの自治体、割合がですね、こうしたその事前計画であるとか、遺体安置所のその事前の準備であるとか、設置の予定とか、これ、どれぐらいの自治体でされていますか。全国レベルで把握されていますか。
○政府参考人(渡邊国佳君) お答えします。 警察としては、先ほども申し上げましたけれども、大規模災害が発生した場合の死体調査は適切に行う必要がございますので、遺体安置所の確保等に関しまして平素から自治体と連携するよう都道府県警察を指導しております。また、平素から自治体と連携して、この遺体安置所の設置だけではなくて、被災地における様々な活動を想定した訓練を自治体とも連携して行っているところでございます。 数字的に全国的なものは承知しておりません。
○杉尾秀哉君 把握していないじゃないですか、どれぐらいの自治体が事前選定を済んでいるか。 内閣府の防災担当をですね、今日は政務官しかいらっしゃらないということで来ていただきましたけれども、こんな、どこの役所が責任持って準備をしているか分からないような、こんな状況でいいんですか。どうですか。
○大臣政務官(平沼正二郎君) 先ほどからの答弁にございますけれども、遺体安置所の選定等についてですけれども、遺体対策については、大規模災害時を想定して、関係府省庁が綿密な連携の下、災害時の遺体の埋火葬、保管に関わる資機材の確保や搬送等に関して関係団体の協力関係を強化しているほか、各都道府県等において広域火葬計画の策定を通して遺体安置所の確保に取り組んでいると承知をしております。 そして、地域防災計画等に、こういったしっかりと火葬の実施や遺体の衛生上の配慮等、こういった安置所等についても地域防災計画への反映を促しているところでございまして、いずれにしても、防災計画は実際の災害対応から得られた教訓を踏まえて不断の見直しを行っていくことが重要でありまして、関係省庁と連携して各都道府県の地域防災計画等について必要な見直しをしっかりと行っていきたいと思っております。
○杉尾秀哉君 先に答えていただいたんですが、地域防災計画にしっかりと組み込むべきだというのは当事者の声として強くありますけれども、ただ、先ほど来答弁を伺っていますと、事前選定の状況、これ警察庁も把握していないというふうに言って、おっしゃっていましたし、地域防災計画の中にこうしたことが組み込まれている自治体というのがどれだけであるかというのは把握していますか。
○大臣政務官(平沼正二郎君) 御質問にお答えします。 内閣府といたしましては、各自治体の地域防災計画において遺体対策が明確に記載されているかどうかについては網羅的には把握をしておりませんけれども、今後必要があればしっかりと調査をして実施をしてまいりたいと思っております。
○杉尾秀哉君 今からでも遅くありません。調査してください。 最後に伺いますが、先ほど御紹介した笹原さん、こうしたことは自治体任せではなくて、遺体の捜索から身元確認、安置、そして御遺族への引渡し、一連の仕組みづくりを国主導で行うように求めているんですけれども、これに対して、政務官、お答えいただけますか。
○大臣政務官(平沼正二郎君) こちらも先ほどお答えをいたしましたけれども、不断の見直しを行っていくのが今後の防災、災害対応については重要と思っておりまして、各省庁、各自治体の適切な役割分担の下で防災体制を充実強化していくことが大変重要と認識をしております。 内閣府といたしましては、関係省庁と連携して、各都道府県の地域防災計画等について必要な見直しを促すことで、大規模災害時における遺体の埋火葬、今回の問題の点も含めてですね、円滑な実施体制の確保を図ってまいりたいと思っております。
○杉尾秀哉君 時間が来ましたけれども、これは、亡くなられた方の尊厳、それから御遺族の心情に関する極めて重要なことだというふうに思っております。 冒頭の薬害の話もそうでしたけれども、今のその遺体安置所の話も、やっぱり、役所の縦割りがやっぱり拭えないんですよね。特に、こういう防災、それから大規模災害のときの対応というのはやっぱり縦割りじゃ駄目だというふうに思いますので、やはり日本版FEMAのような組織がどうしても必要じゃないかということを申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○片山大介君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の片山大介です。 私は、今日、ライドシェアについて聞きたいと思います。今年三月の内閣委員会でも質問させていただいたんですけど、それから状況がかなりいろいろと進んだので、改めて聞きたいと思います。 ライドシェアは、御存じのとおり、一般のドライバーが自家用車を使って有料で人を運ぶサービスのことです。先月から東京、神奈川、愛知、京都の四つの都市の一部地域で認められたのに続いて、今月からは大阪、神戸、札幌、それに仙台など八つの都市の一部地域でも追加されることになりました。これ合わせると十二の都市になるんですが、この十二の都市では、配車アプリのデータを基に国交省がタクシーが不足する時間帯を特定し、その時間帯に限りライドシェアを認可された事業者が運行ができる、実施ができるというものなんですが、先週の金曜日に利用状況の最新のデータが発表されたようです。 この状況についてどういうふうに分析をしているのか、タクシー不足が解消しつつあるのかどうか、併せてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(舟本浩君) お答え申し上げます。 先生御指摘のライドシェアというのは、私どもの言葉では自家用車活用事業ということで呼ばせていただいておりますけれども、こちらにつきましては、地域交通における担い手や移動の足の不足への対応として、タクシー事業者の管理の下で、まさに先生おっしゃったとおり、タクシーの不足する地域、時期、時間帯におきまして、その不足分を地域の自家用車や一般ドライバーで補う運送サービスでございます。そのサービスにつきましては、大前提といたしまして、私ども、大臣から申し上げているとおり、安全対策をしっかりした上でということで、この四月から開始されたところでございます。東京、京都では四月から運行開始され、その後、横浜、名古屋、金沢でも運行が、軽井沢でもですね、運行が開始をされているという状況でございます。 実績といたしましては、先ほど申しました五つの地域、この五月五日までのデータでございますけれども、全国で許可の事業者を、許可を受けている事業者が今百二十八、それから延べの稼働台数でいいますと二千二百八十三台、延べの運行回数は一万二千六百二十八回となってございます。 各地域のマッチング率でございますけれども、これは、タクシードライバーの増加というような効果もございまして、元々この不足数を算定をいたしました昨年十月から十二月のデータと比較いたしましても、おおむね改善をされていると、このように認識しているところでございます。
○片山大介君 じゃ、そこをちょっといろいろ分析して、ちょっといろいろと聞いていきたいので、その前に、ちょっと今、通告にもないんですけど、国交省は自家用車活用事業という言い方をこれ崩さないんですよね。我々はライドシェアと言うんです。決して言わないんですけど、これ何か意味あるんですか。
○政府参考人(舟本浩君) 私どもの、必ずしもこだわっているというわけではございませんけれども、前々から申し上げているとおり、ライドシェアということは必ずしも定義が定まっているというものではございませんので、例えば、私どもで制度化をしてございます、地方で御活用いただいているような自家用車、済みません、自家用有償運送という制度ございますけれども、こちらも地域の自家用車を活用するという意味では、ある意味ライドシェアの広い定義の中にも入ってくるかなというふうに思ってございまして、我々としましては、このタクシー会社の管理の下で行う事業につきましては自家用車活用事業ということで呼ばせていただいていると、便宜的に呼ばせていただいているというものでございます。
○片山大介君 定義が広いと言うけど、それでもライドシェアと言った方がいいと思いますよ。メディア的にももう一般的にもライドシェアの方がみんな分かっていますから、分かった中で議論していった方がいいと思います。 それで、そのデータの前に、それで、今月からもう一つルールが付け加わったんですよね。それは、今言った十二の都市、配車アプリのデータで、ある程度決められた中でやれることができるような自治体と、あと、それ以外の自治体については、その配車アプリのデータではなくて、もう自治体のその首長さんの判断で、この時間帯にライドシェアをやりたいというふうに申し出たら、それができるようになったというんです。 だから、もう全くちょっと違うようなことをもう一つ、今月からそれも始めるようなことになったんですけれども、こちらの方のそのライドシェア、始めるような、これはどういう理由からなんでしょうか。
○政府参考人(舟本浩君) お答え申し上げます。 先生御質問のとおり、まずは、この自家用車、済みません、私どもで自家用車活用事業と申し上げさせていただきますけれども、こちらにつきましては、まず、先ほど申しましたようなタクシーの不足数を出した上で自家用車を活用していくということを考えておるところでございます。 この観点から、まずは、その不足数を合理的に算出できる地域といたしまして、この方法論といたしましては、やはり配車アプリがある程度導入が進んでいる地域ということでないとそのデータというのがなかなか使えないということもありまして、まずはこの配車アプリが一定程度導入の進んでいる地域につきまして、配車アプリデータから不足数を算出をさせていただいたところでございます。 一方で、この方式ですと、現実問題といたしまして、このデータを活用できる地域というのが限定されてしまうということでございます。 したがいまして、今回の問題というのは、地域の移動の足の不足というものを解消するために行おうとしている制度でございますので、何らかの方法で、この不足をしているという地域があるのであれば、この事業が活用できないかという観点から、新しい方式というのを、簡易な計算方法というものを導入をさせていただいたと、このような経緯でございます。
○片山大介君 だから、ちょっと整理をすると、その十二の都市っていずれも大都市でありますけど、そこは配車アプリのデータがあるから、そのデータを基にある程度そのタクシーのライドシェアの運行する時間を決めた上で、その中でやってもらうんだけれども、それ以外のところでは配車アプリのデータがないから、もうそこの自治体の首長さんが、この時間帯、やっぱりタクシーがないからやりたいよと言ったら認めるということになる。そうすると、十二の都市とそれ以外の都市の自治体の首長さんの裁量の範囲というのは物すごく差が出ることになるわけですよね。 というのが一つと、そうだとしたら、そもそも、じゃ、配車アプリのデータというのがそもそも本当にどこまでタクシー不足の現状を捉えているものなのかというふうになってくる。タクシーアプリ、配車アプリを今使っている人というのは、タクシーの全体の中での、利用者の中での割合は一〇%前後だと言われているんですよね、一〇%ですよ。ほとんどの人は、やっぱり、私なんかもそうですけど、電話での配車だとか、あとは流しでタクシーをつかまえたりとかってするのがあるわけですよね。そうすると、やっぱりアプリそのもののやり方というのはどこまで信用性があるのか。 それから、今言っているその配車アプリのデータというのは、そのアプリで依頼を掛けてそれに応じることができたと、いわゆるマッチング率のことなんですけれども、そのマッチング率の成功というデータだって、これは大臣が会議でも言われた、ほかの会議でも言われたんですが、例えば何回やってもつながらなくて無理で、それで十回目にようやくつながったとしても、それでもマッチング率が成功になったと、こういうようなデータになっているわけですよね。それからあと、例えば、ほかにも、何でしょうかね、例えば雨が降ったときだとか、それからトラブルが起きて電車が止まったときでタクシー需要が急増したとき、何かそういったときのマッチング率というのはきちんと反映されていないだとかっていろいろある。 そうすると、今の国交省が根拠にしている、そして大都市も、十二の都市も縛っているその配車アプリでのマッチング率だけを公表しているんだけど、やっぱりそれだけだと正しくタクシーの不足状況を把握しているということにはならないんじゃないかと思いますが、そこについてはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(舟本浩君) まず、配車アプリデータにより不足車両数を算出しているのは十二地域ということは、先生御指摘のとおりでございます。 こちらにつきましては、繰り返しになりますけれども、配車アプリが不足車両数を合理的な方法で算出できるという方法が現在のところ配車アプリを使うという方法に限られているということでございますので、まずはこの配車アプリデータを活用して、できる地域についてはこの配車アプリデータに基づいて不足数を算出をしたということでございます。 それから、先生御指摘の、そうするとその十二の地域とそれ以外の地域で首長の裁量に差があるんではないかという御指摘であったかというふうに思いますけれども、こちらにつきましては、自治体から不足台数や時間の申出というものをしていただくということが可能になってございますけれども、その申出をいただいた内容につきましては、私どもの方で一定の不足を、その台数、時間帯等で不足をしているという状況が合理的なものであるかどうかというのはこちら国土交通省の方でも精査はさせていただくということにしてございますので、必ずしもそのどちらが厳しいとか、そういうことではないのではないかというふうに思っているところでございます。 以上でございます。
○片山大介君 いや、だけど、普通に考えたらこれはやっぱりアプリのデータで縛っている方が厳しいんじゃないのかなというふうに思いますし、それから、そもそもライドシェアの施策の目的というのがタクシー不足を解消する、移動の足が足りないのを解消するということであるんならば、それを基にする根拠のデータが今取りあえず配車アプリのデータというんだったら、もっと、じゃ、その精度高めた方がいいと思いますよね。 もっとアプリ会社からやっぱりデータの提供をもらっていくというのと、あと、タクシーだと我々はどうしてもイメージとしてあるのが無線での配車だとかそういったものもあるわけですから、そういったものも含めて、本当にその地域におけるそのタクシーの不足が解消できるのかというのをもっと正確に把握に努めるというか、そういう努力をすべきだというふうには思いますけれども、そこについてはどうお考えでしょうか。
○政府参考人(舟本浩君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおりだというふうに思っております。 この制度につきましては、昨年十二月に政府の方で、四月から、タクシー会社の管理の下で自家用車を活用するという制度を四月からスタートをさせるということで、準備期間としては三か月程度の準備期間でスタートをさせていただいたということでございます。 その中で、このアプリ会社につきましても多大な御協力をいただきまして、かなりのデータを私どもに御提供いただいて、本当に、先ほどのマッチングのデータも週ごと、それから時間ごとのデータをいただいて、これを分析して実際に不足しているところを具体的に出していって、さらにはそこから不足台数を出していくということで、一定の合理的な方法という、考えられる方法でやらせていただいたものでございます。 一方で、先生御指摘のとおり、ほかにも活用可能なデータがあるんではないかと、さらにはこのアプリデータの方のもっと精度を上げていくという点、御指摘のとおりだというふうに思っております。 無線配車のデータにつきましては、現在、私どもでも無線配車をされておられる方とお話をさせていただいているんですけれども、なかなか、全体を通じて活用できるようなデータというのはなかなかちょっと出てきていないというのが現状でございまして、引き続き、この点については関係の方々ともお話をしながら、適切なデータが取れるようにしていきたいというふうに思っております。 あわせて、アプリデータの方についてもまだまだ精度を上げていける余地はあるんじゃないかと我々としても認識してございますので、こちらは河野大臣からも常にアジャイルに見直していくようにという御指示もいただいておりますので、我々としても精度の向上をしっかりやっていきたいというふうに思っているところでございます。
○片山大介君 そこで、大臣にお伺いしたいんですね。 大臣、今も言われたように、アジャイルに対応する、あと無線の配車データなんかも出すべきだというふうにおっしゃっています。やっぱりライドシェアをもし進めていくんであれば、やっぱりそういうデータが大前提になってくると思います。大臣のお考えをお伺いしたいんですが。
○国務大臣(河野太郎君) 今、様々事業者からデータを出していただいておりますが、これは法律に基づいて出していただいているのではなくて、このライドシェアというものを進めるために任意で提出をいただいておりまして、中には営業上の機微情報に当たるようなものも実は含まれているものを出していただいておりますので、政府として何でもかんでも出せというわけにいかないことは御了解いただきたいというふうに思います。 その上で、アプリだけでない、無線、電話、その他、あるいは駅で順番待ちをして乗られる方、いろんな方がいらっしゃいますので、取れるデータはやっぱり取りながら増やしていく必要はこれはあるんだろうというふうに思っておりますので、昨日も少し、マッチングをするときにもう少しどうやったら精度を上げられるのかという相談もさせていただいているところでございます。 そうやってしっかりデータを取りながらやっていきたいというふうに思っておりますが、今回、かなり議論をして、四月からスタートというこれまでにないスピードでいろんなことがスタートいたしました。また、実際にライドシェアをやっているタクシー事業者、それから運転をされた方、いろんな話を聞きながら、それなりにうまく滑り出しはできているんではないかというふうに思っております。 ただ、委員おっしゃるように、そのアプリ以外の方はどうするのかとか、雨の日のようにニーズが高いとやっぱり足が足らないよねというようなこともありますので、そういうところは取れるデータを取りながら、なるべく速やかに改善をしていきたいというふうに思っております。
○片山大介君 そうすると、冒頭で、今言った十二の自治体なんですけれども、その十二の都市の自治体は、やはりそのアプリのデータにある程度とらわれた形で限定されていると。だけど、そのやっぱりアプリの利用者が少ない、それからやっぱりデータとしてはまだ精度が上げていかなきゃいけないということになれば、その十二の都市の自治体にもある程度、まあ自治体の首長さんの判断に任せてもいいんじゃないのか、その今ほかの自治体でやっているようなこともその十二の都市の自治体に任せてもいいんじゃないかと思います。 大臣が今言われたように、やっぱりその事前の予測が付かないものというのはありますよね、雨だとか、それからトラブルだとか。そういったときを含めても、やはりその対応ができるのはやっぱりその地元の自治体の首長の方だというふうにも思うので、少しその十二の自治体に対する今の配車アプリのデータによる縛りというのをやっぱり緩和する、首長の裁量に任せるということも考えていった方がいいんじゃないのかなと思いますが、ここはそれぞれ、大臣と、じゃ、国交省、それぞれにお伺いしたいと思います。
○国務大臣(河野太郎君) 十二の都市はアプリのデータをそれなりにしっかり取れておりますので、そのデータに基づいてやっぱりアジャイルにやっていくというのが大事なんだろうと思います。 アプリのデータがないところは、もうこれは、ある面、えいやでやらざるを得ない。むしろ、そういうところは運行しているタクシーの台数が少なかったり、あるいは全くなかったりというところも結構ありますから、そういうところは首長さんに地域の声を聞きながらある程度判断をしていただく必要があると思いますが、そういうところでもこのアプリがだんだん浸透してくれば、アプリに基づいたデータを取って、それをベースにいろんな判断ができるようになると思いますので、それまでの間の言わばつなぎの状況と言ってもいいんだと思います。 十二の方はアプリのデータがそれなりに取れておりますから、それを見ながら、またそれに様々無線その他のデータを加えながら、これはエビデンスに基づいていろいろな政策判断をやっていくべきだろうと思っております。
○政府参考人(舟本浩君) お答え申し上げます。 今、河野大臣から御回答があったとおりだと私どもも思っております。やっぱりまずはデータに基づいて、不足車両数というのはやっぱり、原則論といたしましては、きっちりエビデンスに基づいて不足車両数が出せるところについては、やっぱりそれを基に進めていくということが原則なんではないかというふうに考えてございます。 私どもといたしましては、別途国会の方で御議決いただいておりますタクシーの特措法という法律もございますけれども、やはり一つ懸念をしている点は、供給が過剰になってしまうという点についてもやっぱり我々としても懸念を持っているところでございまして、そういう観点から、適切な不足車両数を利用者の方に使っていただくということで進めていきたいという、このように考えているところでございます。
○片山大介君 今、国交省が言われた供給過剰というのは、そこそこないと思いますよ。それも後でちょっと聞きたいと思っているんですが。 じゃ、そのエビデンスでやる以上は、じゃ、そのエビデンスの精度を高めるという、それからアプリ以外でも無線の配車だとか、そういうことはやっていただきたいというふうに思います。 じゃ、その大臣が言われたえいやの方の自治体、その十二以外の自治体の方なんですが、今のところ、じゃ、どれくらいライドシェアの入れる意向がある自治体がというと、最新の数字だと十三の自治体だというんですよね。それで、実際にもう国交省に認可して下りて始めるというのが、先ほど最初に言われた長野県の軽井沢町なんですよね。 それで、この数について、これはどういうふうに評価しているのか教えていただけますか。
○政府参考人(舟本浩君) 私どもの、先ほどの十二都市以外の自治体からの、済みません、十二都市以外からの、この事業の活用の状況ということでございますけれども、二つございまして、委員御指摘のとおり、自治体からの申出というものにつきましては、五月十三日現在で二地域というふうになってございまして、一つは今おっしゃられた軽井沢町、もう一つが福井県の永平寺町というこの二つからの申出があって、今後実施、軽井沢町においても四月二十六日からスタートしていて、福井県永平寺町については今後実施されるということになってございます。 また、タクシー事業者からの申出によってこの事業が活用されようとしている地域につきましては、五月十三日現在で全国で二十五の地域というふうになってございます。合わせまして、十二以外では二十七の地域が現在この自家用車の活用事業を行おうとされていると、こういう状況でございます。
○片山大介君 その評価をどうかなというふうに思ったんですが、結構、では増えたんですね。私が聞いたときは十三の一だったのが、二十五に二になって、永平寺もスタートするということになったということなんですね。 それで、始まって、この新しい制度が始まってまだ一か月ぐらいというか、こういう手を挙げるというのも、なので、これからなんだとは思うんですけど、じゃ、その大都市でもない地域がライドシェア入れるのに何がネックになるかというのは、よく言われているのがやっぱり導入コストというか、初期投資のコストなんですよね。 これ聞くと、まずやっぱりアプリが必要で、アプリに対応できるようにしなければいけないだとか、それから一般ドライバーも確保しなきゃいけないだとか、やっぱり億単位のお金が必要になるというふうに聞いております。 そうなると、やっぱりその十二の都市の自治体であれば、恐らく、大都市なんでタクシー会社も大規模なので、ある程度できるんだろうけれども、それ以外だと、やっぱり中規模だとか小規模の都市になると、そこまでタクシー会社としても大きくないので、なかなか採算性が取れずに、これなかなか導入しづらいんだと思うんです。それで、やっぱり地元でそういうタクシー会社がない限り、自治体の首長さんがえいやって手を挙げれるといっても、実際には手を挙げれないのが実情だと思うんですよね。 それで、どちらかというと、ライドシェアは、もちろん都市部もそうなんだけど、より困っているというか、やらなきゃいけないのは、その中規模だとか小規模の都市では、本当にタクシーがないところでこれをどうするのかというのでみんな苦労しているんですけれども、この投資のコストが掛かることによってやっぱりみんな見送ろうというんだったら、これは本末転倒になってしまうと思う。ここについてはどういうふうに考えているのか、問題意識として、これを大臣も含めてお伺いしたいと思いますが。
○国務大臣(河野太郎君) タクシー事業者からしてみれば、新たにタクシーを買ってやるというタクシー事業よりもこのライドシェアの方が導入コストははるかに安いわけですから、多くのタクシー事業者からは、その固定費なく変動費で売上げを上げることができる、そういう前向きな御意見もいただいているところでございますので、ある面、そこは経営判断ということになるんだろうというふうに思います。 今、営業区域の中で手を挙げてくれる事業者ということにしておりますけれども、それが埋まらなければ、例えば隣の営業区域からとか、あるいはもう少し範囲を広げてというようなやり方も当然あるというふうに思いますし、タクシー会社の手が挙がらなければ、例えばハイヤー、バス、その他鉄道事業者、いろんな、これまで運行管理に、安全に気を遣ってきたところというところもあるんだろうというふうに思います。それでも対応できなければ、新法で全く新たな事業者の参入を促すというふうになるんだろうと思いますので、今状況を見ているところではあります。 ただ、これ多くの首長さんからこのライドシェアの導入について御意見をいただいているところでございますから、多くの首長さんが今地域でいろんな話合いをして、準備、検討されている段階というふうに思っておりますので、もう少し様子は見る必要があるかなとは思います。
○政府参考人(舟本浩君) 都市部におきましては、今大臣からお話があったとおりかというふうに思っております。現在、十二以外の都市で、先ほど申しました二十七地域から申出があったところでございますので、今後、地域ごとにタクシー事業者や自治体の意向に応じて順次実施されていただけるのではないかというふうに考えているところでございます。 それで、この自家用車の活用につきましては、今回のこの私ども自家用車活用事業と呼んでおりますもののほかに、もう一つ、従来から進めさせていただいております過疎地等を中心としました自家用車、自家用有償運送制度というものもございます。こちらにつきましては、事業性のない地域、何といいますか、タクシーがビジネスとしてはなかなか成り立たない地域につきましては、今申し述べました自家用車、自家用有償旅客運送という制度がございまして、こちらは市町村でありますとかNPO法人が運送主体になっていただいて、地域のドライバーの方であったり地域の保有されておられる車を活用して、自家用車を活用して有償運送をしていただくという、これ従前からある、もう十数年前からある制度でございまして、現在、七百地区、全国で七百地域くらいで活用していただいているところでございます。 したがいまして、私どもといたしましては、タクシーがビジネスとして成り立つ地域につきましてはこの先ほどの自家用車活用事業を使っていただく、またそういうもの、タクシーがもうビジネスとしてなかなか成り立たないという地域につきましては自家用有償旅客運送の制度を使っていただくということで、またこの間のハイブリッドと申しますか、ある程度タクシーはあるんだけれども数が足りないというところにつきましてはタクシーとこの自家用有償旅客運送のハイブリッドと、このようなものもあるんではないかというふうに思っておりまして、地域のニーズに応じて、我々としても御相談に応じながら、地域の、いずれにしましても、地域の移動の足が確保されるということが重要でございますので、様々な手段を活用してそのニーズに対応していきたいというふうに思っているところでございます。
○片山大介君 今、国交省が言われた、あれは道路運送法の三号の方なのかな、まあそのNPOだとか……(発言する者あり)二号の方か、ですよね、だけど、それだけじゃやっぱり足りないと思うんです。それで、その前に大臣が言われたようなバスの事業者だとかハイヤーの事業者だとか、そちらの方がやっていくという方がまだ全国的に私はやれるんじゃないかなというふうに思っています。 今、ライドシェアの事業は、その国交省の通達によってタクシー事業者以外は一応できないということになっているんですよね。だけど、道路運送法だとその義務を、道路運送法上の義務を負うのは、これタクシーだけじゃなくてバスだってハイヤーだってこれを負っているわけですから、そういう意味では、今の法の範囲内でもそれはできることなんだと思うんです。だから、それを是非考えていただきたいというふうに思います。 それで、四月の終わりにデジタル行財政改革会議が開かれて、そこで総理は、タクシー事業者以外の者が行うライドシェア事業の法制度については、六月に向けた議論において論点整理を行い、そして五月に規制改革推進会議で報告をするようにというふうに言われた。それで、恐らく、だから、五月の規制改革推進会議これから開かれるんだと思うんですけど、そこである程度、その新法についてどうするか、タクシー事業者以外の事業者が参入するにはどうするのかという話にもある程度先々の考え方が出てくるんだと思うんですが、ここは報告を受ける側になるんでしょうかね。 大臣としてどのようなことを期待されているのか、教えていただけますか。
○国務大臣(河野太郎君) この論点につきましては、明日のワーキンググループからいよいよ議論を開始することになっております。私としては、もうとにかく全国で移動が制約されるという状況をなくさなければいけないというふうに思っておりますので、今のやり方でできないものについては更にほかのやり方というふうにして、全国でとにかく移動の足がしっかり確保できる、その状況をつくるためにどうしたらいいのかというところを新法も含め議論をいただきたいというふうに思っております。
○片山大介君 いずれにしろ、そのなかなか新法に、国交省さんは、ちょっと何というのか、余り積極的でないのかもしれないですけれども、ただ、今の道路運送法の中でできることも多分にあるので、だからそれをまずしっかりやっていっていただきたいと思います。 先ほど言った、雨のときだとか、それからトラブルで電車が止まったときだとか、タクシーの需要が急増したときの対応なんかも、実はこれ、ライドシェアで一番もってこいのときなんだけれども、今それができるような状況にはなっていないんですよね。だけど、道路運送法上で見ると、その災害のため緊急を要するときには自家用車を使って有償で人を運ぶことができるというのは書かれてあるわけです。だから、今の既存の法の中でもできるはずなんですよね。 だから、そうしたことをもっとやっていっていただきたいと思いますが、最後に大臣、もう一言お伺いして終わりたいと思います。
○国務大臣(河野太郎君) 雨が降ったときはマッチング率が低いままだというのは、もうこれデータで出ております。 昨日でしたか、結構雨で、やっぱりライドシェア活躍をしてくれたということもありますので、例えば、一週間前に何月何日の降水確率は何%だとか、あるいは前日に何%だとか、あるいは当日雨降っているとか、いろんなところで切って、それじゃ、ここは雨が降るから需要が高まるから供給増やそうという、これは判断する、これはもう一番ライドシェアが、委員おっしゃるように、一番適しているというふうに思いますので、これはもう、雨降るあるいは雨の予測がされているときにどうするかというのは、もうこれ国交省に検討依頼をしておりますので、アジャイルにそこは改正をして進めてまいりたいというふうに思っております。
○片山大介君 是非前向きな議論をお願いしたいと思います。 終わります。ありがとうございました。
○竹詰仁君 国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。 初めに、内閣府に設置されています再エネタスクフォース、再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォースについて伺います。 四月九日の内閣委員会で、再エネタスクフォースで元構成員が提出した資料に中国国家電網公司のロゴが入っていた件を取り上げさせていただきました。その際、河野大臣から、構成員が提出した資料の中に中国国家電網公司のロゴが残っていたということでしたので、構成員並びに構成員の所属する自然エネルギー財団と、この国家電網公司、あるいは中国政府、あるいはその他の外国の政府、国家機関と、何か不当な影響力を行使され得る可能性があったか否かについて、これは調査をしっかり進めているところですという御答弁をいただきました。 それから一か月過ぎたところでありますけれども、河野大臣、この調査されるということでしたけど、今の状況を教えてください。
○国務大臣(河野太郎君) 再エネタスクの事務局を務めます規制室から離れた立場が調査すべきだろうということで、内閣府の大臣官房に調査をしていただいておりますので、事務方から答えさせます。
○政府参考人(原宏彰君) お答えをいたします。 再エネタスクフォースの公表資料に中国企業のロゴの記載があった件につきまして、引き続き内閣府の大臣官房の方におきまして、当該資料を提出した元構成員等が外国の政府、企業から不当な影響力を行使され得る関係性を有していたか等につきまして、詳細な事実関係の確認などの調査を行っているところでございます。
○竹詰仁君 調査を行っているところというふうに聞きましたので、まだ最中だというふうには理解しましたが、それでは、大臣、この再エネタスクフォース自体は今どういった状況であるのか、あわせて、今後の大臣が考えている方針などについてお聞かせください。
○国務大臣(河野太郎君) 今内閣府でやっている調査の結果を見て、再エネタスクフォースを今後適切に判断していきたいというふうに思います。
○竹詰仁君 その四月九日、内閣委員会で経産省にもお尋ねしたんですけども、経産省の中でも、この自然エネルギー財団あるいは自然エネルギー財団のメンバーの方から審議会に参加していただくとか、あるいはその意見を承る、ヒアリングの対象になるとか、そういったことがございまして、当面は自然エネルギー財団からの意見聴取は行わないと、そういうふうにしていたと私承知しているんですが、今まだ調査しているところというふうに今大臣と内閣府の方からお聞きしたんですけども、経産省として現在の状況を教えてください。
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。 今回の事案を踏まえまして、経済産業省としましては、自然エネルギー財団やその構成員からの意見提起に際しまして、その内容が不透明な形で外国政府等から強い影響を受けていないかなどの懸念が払拭されるまでの間、審議会等のヒアリングなどで財団から意見を聞くことは控えることとしてございます。 現在、内閣府が同財団に関する事実関係の調査を行っていると承知してございまして、経済産業省も調査に協力しているところでございますが、調査が終了し、懸念が払拭されるまでの間は、経済産業省として、引き続き、ヒアリング等で財団から意見を聞くことは控えることとしたいと考えてございます。
○竹詰仁君 調査しているところということでしたので、前回もお願いしたんですが、その調査の報告を是非共有していただきたいと思いますし、共有していただかないと私たちのこの国会での論議も続きませんので、是非それをお願いしておきたいと思います。 河野大臣、そして経産省の、内閣府、経産省の皆様への質問は以上でございます。委員長、取り計らいお願いします。
○委員長(阿達雅志君) 河野内閣府特命担当大臣、資源エネルギー庁松山次長、内閣府原大臣官房長は御退席をいただいて結構です。
○竹詰仁君 続きまして、フュージョンエネルギーについてお尋ねいたします。 令和五年の四月にフュージョンエネルギー・イノベーション戦略というのが策定されました。二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けて安定的に確保可能なクリーンエネルギーであるフュージョンエネルギーを国家戦略として進めていくことは、エネルギー源の多くを諸外国に頼っている我が国にとって重要な戦略と私も考えております。私自身も、その既存の原子力とは全く違うものでありますので、こういった核融合のエネルギーに大いに期待しているところであります。 自民党さんのPTでは、核融合の発電実証の目標時期を二〇三〇年代に前倒しするというふうに私も聞いておりますし、そのPTの資料も拝見させていただきました。 今日は高市大臣においでいただいていましたので、そのフュージョンエネルギーについては、現在は研究、実験炉の段階と思いますが、政府としてどのように実用化の目標を立てていらっしゃるのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) フュージョンエネルギーは、エネルギー問題と地球環境問題を同時に解決する次世代のエネルギーとして期待されておりまして、新たな産業として国際開発競争が激化しております。 昨年策定した日本初の国家戦略でございますけれども、ここでは、文部科学省のロードマップにおける二〇五〇年頃という発電の実現時期を、ITER計画の進捗及び諸外国で掲げられている野心的な目標も踏まえまして、できるだけ早く明確化することといたしております。 関係省庁と一丸となって、産学官連携によってフュージョンエネルギーが一刻も早く社会に実装されることを目指してまいります。
○竹詰仁君 ありがとうございました。 今具体的な数字はおっしゃらなかったと思うんですが、今大臣の御答弁の中にもありました、その国際開発の競争が激化しているとか、あるいは文科省はまだ二〇五〇年ということとか、そういった、今お答えの中にあったんですけれども、私もいろいろ専門家の方からも教えてもらっている中で、このフュージョンエネルギーに対して、アメリカではスタートアップという企業を中心に莫大な投資額になっていて、それが急増しているんですね。非常に評価は難しいんですけれども、ただ、アメリカのスタートアップ企業が損するって分かっていて投資するわけじゃないと。あちらの方がむしろ、何というんですか、察知力があるというか、そういうふうに私は想像しているんですけれども。 このフュージョンエネルギーについては、今までは、例えばITERのことでいえば、日本とフランスとかいろんな、日本だけじゃない諸外国とのこの協調とか協働というのがあったわけですけれども、いずれかの段階になると、大臣がおっしゃった競争とか、そういうふうになってくると思うんですね。今までは協調、協働だったのが、どこかからは今度はビジネスに変わっていって競争という段階には来ると思うんですけれども、そのときに日本がこれどうやってリードしていくのかなということなんです。 繰り返しですけど、開発段階ではこの欧米との協調、いずれ競争と、あるいは競合というふうになると思うんですけれども、このフュージョンエネルギーについて日本がリードするための政府の施策あるいは戦略についてお考えあれば教えてください。
○国務大臣(高市早苗君) 確かに、もう数年前から私も指摘をさせていただいておりますが、アメリカ、イギリスではもう相当な投資がなされております。 この昨年四月に策定しました国家戦略では、フュージョンエネルギーの産業化というものをビジョンに掲げております。ITER計画、原型炉開発と続くアプローチに加えて、多面的なアプローチによって実用化を加速することといたしております。 昨年十二月には、小型化、高度化など独創的な新興技術の支援策を強化するため、総合科学技術・イノベーション会議におきましてフュージョンエネルギーに関するムーンショット目標を決定いたしました。この国家戦略を踏まえた取組を推進しているところです。 ITERは南フランスでございますけれども、日本では、昨年、初プラズマを生成した世界最大の超伝導プラズマ実験装置、JT60SA、ここで培った技術ですとか、また、人材を最大限活用して、国際連携ももちろん活用しながらですが、原型炉に必要な基盤整備を加速してまいります。 また、ちょうど今年三月にJフュージョン、産業協議会なんですけれども、これが設立されましたので、こことも連携して、今、安全確保の基本的な考え方を今年度中に策定することを目指して取り組んでおります。 関連産業が非常に幅広いので、この発電そのものを待つことなく、日本が強みを持っている関連技術を生かしてしっかり日本に富を呼び込んでまいりたいと考えております。
○竹詰仁君 御回答ありがとうございました。 本当に今の大臣の御答弁の中でもたくさんのキーワードが出てきたんですけれども、私自身もそれなりにこの業界に関わってかつてきたんですけれども、私は本当に、文科省さんじゃないですけど、もっと先のことなのかなって実は私の知識不足もあって思っていたところが、一気にブレークスルーした感じがあって、大分手前に来そうな感じで、まさに二〇三〇年代には期待できるんではないかということとか、あるいは、大臣最後の方におっしゃっていた、必ずしもこれって発電だけが利用するものではありませんので、発電以外の使い方もあるし、必ずしも、その発電の手前から使えるものもあるということですし、裾野側の、広がってきますので、私、日本としては非常にチャンスだと思っておりますので、是非積極的な施策進めていただきたいのと、あと、大臣は御存じないかもしれませんが、実は立憲民主党さんと有志の会と国民民主党の三党で、先日、フュージョンエネルギーの議連を立ち上げたんです。お声掛けしていませんけど、私たち三党で決めさせていただいて、まさに自分たちが考えていたより大分手前にそれが起きるんじゃないかというふうに私たちも思っていますので、これからその勉強会、研究を重ねて様々な提言をできるように努めさせていただきたいと思いますので、引き続きまた議論もさせていただきたいと思います。 大臣への、高市大臣への質問は以上でございます。
○委員長(阿達雅志君) 高市内閣府特命担当大臣は御退席いただいて結構です。
○竹詰仁君 続いて、まだこの法案の審議は始まっていないんですけれども、海洋再生エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律の一部を改正する法律案について、ちょっと先んじて質問をさせていただきたいと思います。 これ、審議はこれからされるんですけれども、この法案について、私、一言で言うと、反対するものじゃないというか、反対する理由もないというのが私の今の考えなんですけれども、ただ、いろいろ非常に気になることがあります。 それは、この我が国のEEZに洋上風力を大量に設置するというふうに想像しております。なぜならば、二〇五〇年のカーボンニュートラルの実現に向けて洋上風力発電を大幅に増やしますと、二〇四〇年までに三千万キロワットから四千五百万キロワットの案件形成を目指すというふうに政府からいただいている資料の、その説明資料にも書いてあるんですね。 この三千万から四千五百万キロワットという、これ二〇四〇年なんですけど、これを皆様もどうイメージされるかということなんですが、例えば原子力でいきますと、最新の原子力ですと一基百三十万ぐらいあるんですけれども、必ずしもそればっかりじゃない。仮に百万だと、百万キロワットの原子力だとすると、それが三十基から四十五基分ということをこの風力でやろうとするということなんですね。 その風力、いろいろ進化もしているんですけれども、仮に一つの風力発電が一万五千キロワットの発電容量が、発電能力があるとすると、低い方の三千万キロで見積もっても二千基必要なんですよ。一万キロワットの発電設備の風力だとすると三千基必要なんですね。これが政府が示している四千五百万キロワットの案件目標だとすると、今度は三千基から三千七百五十基ぐらい洋上風力というか風力が必要だということが、しかも、それ二〇四〇年というふうにおっしゃっているんですよね。 だから、私も洋上風力自体は全然反対でもないし、そうだと思うんですけれども、この数字から想像するとどういうイメージなのかなということがちょっと私心配で、この洋上風力の場合は当然陸地から離れていきますので、そこから、電気って飛ばせませんから必ず海底ケーブルを敷設するということになります。その場合は海底ケーブルに、海が深ければ海の底までもケーブルがなきゃいけませんし、その海の底から今度陸地までもケーブルがないと電気はつなげないという、これはもう分かっているよと言われるかもしれませんが、それが三千基あるという。三千基のケーブルが、海の上から棒もずっと下まで入っていって、そこからまた陸地まで。海の底では一つのケーブルに集約できたとしても、一つ一つの海の底までに行くケーブルは、じゃ、三千もあると、三千本ですよということをこれどうやって私たちイメージしたらいいのかなということなんですよ。 その莫大なコストが必要になるということはもちろんそうなんですけれども、本当にこの広範囲の海底ケーブルを敷設する事業者がいないといけませんので、本当にこの事業者がいるのかなという、あるいはそういった人がいるのかなと。 今の土木業とか建設業、今、建設業も二〇二四問題で建設業の人が足りないと言われている、土木、建築の人が足りないと言われているこの時期に、本当にその海底ケーブルを敷設できる事業者あるいは人、そして電力関連産業の人がいるのかなという、もういろんなことを考えれば考えるほど非常に難しいなというふうに思うことが、イメージがどんどん膨らんできてしまうんです。 大臣は、今回このエネルギー自体は大臣の所管ではないかもしれませんが、この法案の提出者でございますので、今日は大臣にそれをお尋ねするんですが、この二千基あるいは三千基、あるいはそれ以上の洋上風力ができるということをイメージしたときに、船舶だとか漁業、あるいは防衛、あるいはその海洋への影響とかですね、あるいは島や魚の生態系への影響とか、あるいは景観が変わってしまいますので、本当に私、この日本の歴史自体が大きく変わっちゃうというか、文化観とか歴史観とか、その景色も、日本という景色ってどういう景色ですかということまで、全て大きな影響があるんじゃないかと、私はそういう想像をしてしまうんですけれども、今回のこの提案者である大臣として、この数千基の洋上風力がある姿を御想像されて問題ないと思われるのか、ちょっとその大臣の、まだ法案審議始まっていないんですけども、その大臣の所見をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(松村祥史君) まず、二〇五〇年のカーボンニュートラルについては、先生からも詳しくお話がございました。この達成のためには広大なEEZにおける洋上風力発電の案件の形成、これ進めていくことは重要なことであると考えております。このため、今国会におきまして改正法案を提出をさせていただき、今後御審議いただきたいと思っているところでございます。 この導入に際しましては、御指摘のように、船舶、漁業への影響など、様々な観点を考慮して進めていくことはこれは重要であると、言うまでもないことでございます。 現行の再エネ海域利用法でございますけれども、この法律の下でも、領海及び内水におきましても、委員御指摘の観点も含めまして、法定協議会での協議を、設置をいたしまして協議をいただき、所要の調整の上で案件を形成が進められているところでございます。 今回の改正法におきましても、導入に際しましては、海運を所管する国土交通大臣、漁業を所管する農林水産大臣の関係行政機関の長と協議の上で募集区域を今後指定をする、こういったこともございますし、漁業者の利害関係者の方々を構成員といたしまして法定協議会を設置をいたしまして、やはりいろんな不安がありましょうから、協議を行うことといたしております。また、環境問題につきましては、保全の観点から環境大臣が調査を行うことといたしておりまして、こういう規定を盛り込んだ法律を、法律の改正案を提出をさせていただいているところでございます。 いずれにいたしましても、委員の御指摘の点、また、法案審議でいろいろと御審議いただけることと思いますが、そういったものをしっかりとお受け止めいたしまして、御指摘のような問題が生じないように万全を期して取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○竹詰仁君 大臣、ありがとうございます。 ですので、この法案自体は、法案には、三千基造りますという法案ではありませんので、この法案自体が反対するというものじゃないんですけども、ただ、それ、法案通った後に、本当に二千基、三千基、三千五百基、私たちの海のところに浮かべますかということをちょっとイメージして、是非私もこれからも議論をさせてもらいたいですし、皆様にもそれをイメージして議論に臨んでいただければ有り難いなと思っていますので、引き続きよろしくお願いします。 以上で終わります。ありがとうございました。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 全国で有機フッ素化合物、PFASによる深刻な汚染が広がって、規制を強めることを求める声が高まっております。現在、食品安全委員会がこのPFASについての食品健康影響評価を行っております。今日は、二月の六日に了承されたその評価書案について質問をいたします。 まず、この食品安全委員会のリスク評価は、通常は主に企業とか省庁などのリスク管理機関からの要請を受けて行われますが、今回は安全委員会自身が自ら調査を行いました。その理由はどういうことだったんでしょうか。
○政府参考人(中裕伸君) お答え申し上げます。 食品安全委員会は、食品安全基本法に基づき、先生おっしゃられたとおり、関係大臣から諮問があった場合のほか、自らの発意により食品健康影響評価を行うことができるとされております。二〇〇三年に食品安全委員会が設立されて以降、計十三件、これはPFASのものを除いたものでございますが、この自ら評価を行ってきております。 自ら評価の対象となる案件につきましては、例年七月に一般から候補を募集した上で、企画等専門調査会という専門調査会ございます、こちらでその時々の科学的知見の充足状況等も勘案して案件を選定することとなっております。 今回、有機フッ素化合物、PFASにつきまして、令和四年度に案件を募集した際に提案がございました。その後に開催した企画等専門調査会において、厚生労働省及び環境省が水質の目標値等の検討を開始したことから、両省に科学的な助言を行っていくべきとの御指摘を受け、自ら評価の案件として選定されたものでございます。
○井上哲士君 この安全委員会の文書などを見ますと、健康被害の発生が明確に確認されていないが、今後その発生のおそれがあるものなどで必要性が高いと判断されることというようなことが書いてございます。つまり、各地での深刻な広がりや声の高まりの中で行われたということだと思うんですね。 しかし、評価書案が出されましたが、この国民の期待とは程遠いものになっております。パブコメは一か月で三千九百五十二通、他の評価書案の場合は二ないし三桁ですから、文字どおり桁違いなんですね。寄せられた大半は批判的なもので、パブコメ一揆と書いたマスコミもありました。 食品安全委員会の汚染物質調査専門部会で二〇一三年まで十年間専門委員をされていた遠山千春東大名誉教授はインタビュー記事でこう述べておられます。 評価書案を読んでみて、このまま出たら国際的にも恥をかく、欧米ではPFASのうち九物質以上のリスク評価をしているのに三物質しか対象としないなど、最新の科学的知見に基づいてリスク評価をするという前提から外れています、人を対象とした疫学研究の結果を一貫性がないとして退けただけでなく、国際的に統一された評価モデルもないとしています、健康影響について世界中の研究者が一致するまで日本は何もしないというのでしょうかと、首をかしげざるを得ないという非常に厳しい評価をされております。 具体的にお聞きしますが、まず、このPFAS、PFOAの発がん性を判断できないとしたことについてお聞きします。 お手元の資料の一で評価書案を抜粋しておりますが、WHO傘下の国際がん研究機関、IARCは発がん性について四段階で評価をしております。昨年十二月に、PFOAについては、下から二番目の発がん性がある可能性があるから、最も高い、人に対して発がん性があるに引き上げられました。そして、PFOSについては、新たに、発がん性がある可能性があるに追加されたんですね。 この議論には、世界各国から集まった五十人以上の研究者が行われておりますが、日本からも国立がん研究所の疫学研究部長と国立衛生研の客員研究員の二人が参加をされております。発がん性を判断できないとした今回の評価書案について、国際的な動向や知見に後れを取っているということで警告を鳴らしていらっしゃるんですね。 日本は、このIARCによる、人に対して発がん性がある、ないしは発がん性がある可能性があるという判断を否定しているんでしょうか、食品安全委員長にお聞きいたします。
○政府参考人(山本茂貴君) お答えいたします。 IARCによる発がん性分類は、様々な要因について人に対する発がんの原因となり得るかどうか、三つの要件、すなわち、人の疫学研究、動物試験、発がんの機序における発がん性の根拠の強さから、それについてハザードとして分類を示しております。 これに対して、食品安全委員会のワーキンググループにおける調査審議では、発がん性があるかないかといった観点だけではなく、様々な文献やデータを分析し、人におけるPFASと発がんとの関連の可能性について、リスク評価の一部として証拠の確からしさの評価を行っております。 御指摘いただいたような御意見は、パブリックコメントも多く寄せられております。評価結果を正しく御理解いただけるよう、ワーキンググループにおいて検討を進めてまいりたいと思っております。
○井上哲士君 実に分かりにくいんですが、つまり、このIARCが行ったハザード評価で発がん性とその可能性があるとしたこと自体は認めているということでよろしいですか。
○政府参考人(山本茂貴君) 危害要因と健康影響との関連があるかないかは必ずしも明確に判断できるものではございませんで、研究手法や結果の解釈も含めて、その情報の確からしさ、十分さについて専門家による調査審議を進めていただいております。 発がん性に係る証拠につきましては、限定的若しくは不十分と判断したものであり、IARCの、人に対して発がん性がある、発がん性がある可能性があるとの判断を否定したものでも肯定したものでもありません。先ほど申し上げましたとおり、証拠の確からしさの評価をしたものでございます。 以上です。
○井上哲士君 否定も肯定もしない、評価はしないとおっしゃるんですね。それがよく分からないというのが多くのパブコメの声なんですね。 厚労省の定義見ますと、ハザードとは危険性又は有害性であり、リスクはそれによって生ずるおそれのあるけがや疾病の重篤度と発生する可能性の度合いとしているわけですね。つまり、ハザードがあるからリスク調査をするということのはずなんですよ。安全委員会のパンフを見ましても、ハザードについてリスク調査すると書いてあるんですね。 ですから、リスク調査はしているけれども、ハザードについて判断をしないというのは、これは本当、私は矛盾をしていると思うんですね。なぜそうやってかたくなにこの発がん性の危険性ということを評価をしないという言葉で認めようとしないのかと。それで、私は、国民の健康や命守ることができるか、大変疑問に思います。 手元資料の二枚目を見ていただきますと、各国のPFOS、PFOAの体重一キログラム当たりの一日に許容される摂取量の表を書いております。これ見ますと、各国は二〇一七年頃から規制を強めまして、特に欧米では、この間、更に厳しくしております。 こういう国々、欧米の国々が、やはりこのIARCが示してきた発がん性の可能性、ハザード、これ認めて規制をしているんじゃないんですか。
○政府参考人(中裕伸君) こちらにつきましては、PFASの発がん性等も含めて、各国において評価が行われております。 こちらの、その発がん性に着目して申しますと、欧州のEFSAにおいては、得られた知見からは、PFOS及びPFOAの人への発がん性に関する知見が限られているといった評価となっております。 また、オーストラリア、ニュージーランドのFSANZというところがリスク評価を行っておりますが、PFOSは、疫学研究からは説得力のある証拠は示されていない、PFOAは、疫学研究では証拠には一貫性はなく不確かという表現で結論が示されております。 カナダのヘルス・カナダにおきましては、PFOSは、疫学研究では明確な傾向を決定することはできなかった、PFOAは、疫学的な証拠は研究間で一貫性が見られないことから、因果関係とPODを判断することはできないとした上で、動物実験の結果から、発がん影響、TDIとして、PFOSは千百ナノグラム・パー・キログラム体重、一日当たりですね、PFOAは三千ナノグラム・キログラム体重というふうな形の結論を示しております。 なお、遺伝毒性につきましては、EFSA、FSANZ、ヘルス・カナダのほか、IARCですね、こちらも直接的な遺伝毒性の可能性は低い又はないとしており、遺伝毒性が否定し切れないと判断している評価機関については、我々が認知している限りにおきましては米国EPAのみということとなっております。 以上でございます。
○井上哲士君 今そのリスク評価ということで述べられたわけですね。その可能性、危険性という、しかし、元々のこのハザード、危険性があるというIARCのことについての言葉がなかったと思うんですね。 私は、リスク評価、いろいろ国によってありますが、やっぱり危険性というその可能性を認めた上で、この健康被害を未然に防ぐ立場でいかなることをやっているかというのが求められると思うんですよ。 欧州ではこの許容一日摂取量の算出に使っていないといいますけれども、様々な疫学調査などに基づいて大幅に厳しくしているということがある、ここの私は違いが問われていると思うんですね。 もう一つは、このそもそもの水準の問題でありますけれども、評価書案では、PFOSとPFOAのそれぞれについて、人の体重一キログラム当たりの一日の許容摂取量をそれぞれ二十ナノグラムとする指標値が示されました。体重五十キロでいいますと、これら二種類をそれぞれ毎日一千ナノグラム摂取しても摂取、問題ないと、こういうことなわけですね。 小泉昭夫京大名誉教授がこの米国のEPAの基準で試算をいたしますと、この量を毎日摂取し続けると、血液一ミリリットル当たりの血中濃度が、PFOSは二百五十ナノグラム、PFOAは百四十三ナノグラムになると、こういうふうに言われております。一方、この全米科学・工学・医学アカデミーは、このPFASの血中濃度が一ミリリットル当たり二十ナノグラムを超えると健康への影響の可能性が懸念されるという勧告を出しているんですね。この二十ナノグラムと、この二百五十、百四十三といいますと、十数倍の差があるわけですよ。 小泉名誉教授は、世界で健康が懸念されているレベルが日本では安全とされてしまうじゃないかと、こういう懸念を示されておりますけれども、この点はいかがでしょうか。
○政府参考人(中裕伸君) お答え申し上げます。 食品安全委員会のワーキンググループにおけるこれまでの調査審議におきましては、食品健康影響評価として、PFOS及びPFOAの摂取量としての指標値を算出しております。 評価書案におきましては、血中濃度については、測定された血中濃度からPFASを摂取、暴露した量、時期、期間を推測することは現時点の知見では困難であり、摂取量と血中濃度との関連については情報が不足していると評価しております。 また、その同じ評価書案において、指標値のほか十分な評価を行うにはデータが不足していることを含め、科学的根拠が不十分であることを踏まえ、リスク管理機関に対してリスクの低減に向けた方策なども示しているというところでございます。 なお、今御質問の中で出てきました米国科学・工学・医学アカデミーが二〇二二年に公表したPFASばく露、検査、臨床経過観察に関するガイダンスにおきましては、暴露患者へのPFAS血液検査結果を伝える際の数値と健康影響の解釈に関する提言として、血中濃度が二十ナノグラム・パー・ミリリットルを超えた場合には健康影響のリスクが高まることを暴露患者へ伝えることを提言していると。その一方で、指標値を超過しても必ずしも健康影響を及ぼすものではないこと、超過が中程度であり、現病歴等に他のリスク要因がない場合には臨床的な生化学的検査の必要はないこと、また、必要に応じてモニタリングすることとしているものと承知しております。 以上でございます。
○井上哲士君 長々と答弁をされましたけどね、いろんな困難であるとかデータが不足しているということを評価書案が言っていることを様々言われました。 問題は、そういう中でも各国は国民の命や健康を守るために事前にそういうことがないようにということでいろんな努力をしている、その結果なんですよ。日本がいろんな調査研究が遅れていることを持ってきて世界と全く違うような指標案を今回出すということが、今多くの皆さんが問われているんですね。 さらに、私、欧米との違いは疫学調査の軽視だと思うんですけど、この配付した三枚目の資料を見ていただきたいんですが、このPFOSの血中濃度と新生児の体重減少の相関関係を示すデータであります。先ほど、この二枚目の、アメリカの低出生体重に対するPFOSの一日の摂取量を〇・一ナノグラムにしています。表の上から六番目でありますけれども、左側の。この根拠になっているのがこの表なんですね。このグラフ見ていただきますと、摂取量が七・三ナノグラム・パー・ミリリットルを下がるとどんどんどんどん体重が下がっていく、こういうことが示されております。 国際的にも新生児の低体重への影響は確立した知見なわけでありますが、ところが、一月二十六日に評価書案が発表された後の説明会でワーキングチームの座長は、このPFASの暴露による影響に関して、北海道スタディという研究プロジェクトの論文について触れて、赤ちゃんの体重が少し、まあ少しとか僅かとか言っちゃいけないのかもしれないんですけれども、ある程度下がるというデータが出てくるんですが、それ以外の影響は余り一貫性のあるものは見られないと、こういうふうに述べられました。 私ね、やっぱり、少しとか僅かとか、言葉のあやかもしれませんけど、このアメリカのやっているこの結果からこういう厳しい数値を出すことと比べたら、余りにも軽視していると思うんですね。アメリカと比べて、こういうデータに対する見方、軽視がひどいんじゃないですか。いかがですか。
○政府参考人(中裕伸君) お答え申し上げます。 繰り返しになりますが、食品健康影響評価における疫学研究の結果については、危害要因と健康影響との関連があるかないかが必ずしも明確に判断できるものではなく、研究手法や結果の解釈も含め、その情報の確からしさ、十分さも含めて、専門家による調査審議を進めていただいているところでございます。 PFASの評価書案においては、人の生殖、発生に及ぼす影響について、ここ評価書の書きぶりでございますが、国内外の複数の疫学研究の結果から、母親の血中PFOS及びPFOA濃度を暴露指標とした場合、出生時体重に抑制的な影響があることを示す科学的文献があるものの、一貫性のある結果は得られておらず、また調査手法に様々な限界があり、明確な科学的根拠は得られていないとした上で、母体血を介した胎児期のPFOS及びPFOA暴露と出生時体重低下との関連は否定できないものの、出生後の成長に及ぼす影響についてはいまだ不明であると、こう判断せざるを得ないというところでございます。 以上でございます。
○井上哲士君 まあ、いろいろ言われましたが、結局、よく分からないでいって、諸外国と比べますと大変緩い基準のままにしていると。それで命と安全守れるんですかということを私は繰り返し聞いているんです。 時間なくなって委員長に聞けませんが、大臣に聞きますけど、私、政治の在り方、問われていると思うんですよ。 EUのPFAS規制強化案に対して、今年の三月現在で五千六百四十二件コメント付いているんですね。そのうち九百四十二件は日本の企業や業界団体なんですよ。経団連も、経産省の課長まで否定的なコメントをこの欧州の規制に対して出していると。他国の規制パブリックコメントに対して非常にまれな状況だとも報道されました。 全国各地にPFASのいろんな製造メーカーや使用メーカーの工場ありますけど、そういうことに配慮してこんなことになっているんじゃないかと、こういう声も上がっているわけです。食品以外の分野でも、日本では、例えばアスベストの発がん性は世界的には一九六〇年の国際会議で指摘されましたけど、日本は七〇年代どんどんどんどん輸入したわけですよ、いろんな建設産業の要望に応えてね。それが被害を大きく広げたと。私は、そういう過去の教訓にしっかり立つことが今政治が求められていると思うんですね。 食品安全委員会の担当大臣として、健康被害を未然に防止するための予防原則の立場で、命と安全を守る食品安全行政に転換をしていただきたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。 食品安全委員会では、食品安全基本法第三条に基づきまして、国民の健康の保護が最も重要であるという基本認識の下、入手困難な最新の科学的知見に基づきまして、それらが不十分な場合も含めまして、各分野の専門家により客観的かつ中立、失礼いたしました、入手可能な最新の科学的知見に基づきまして、それらが不十分な場合も含めまして、各分野の専門家により客観的かつ中立公正に評価を行っているところでございます。 委員御指摘のいわゆる予防原則でございますが、国際的に合意された定義はないと承知していますが、我が国におきましては、食品安全基本法第五条におきまして、食品の安全性の確保については、そのために必要な措置が講じられることによって国民の健康への悪影響が未然に防止されることを旨として行わなくてはならないと規定をされてございます。 この三条、五条、いずれも非常に重要だと考えてございます。 こうした食品安全基本法の規定を前提とした上で、PFASの摂取による人の健康への影響につきましては、食品安全委員会のPFASワーキンググループが、専門家が現時点での科学的知見に基づいて七回にわたり議論を行い、本年一月に評価書案をまとめていただいたところでございます。また、現在は、おっしゃっていただいているとおり、パブリックコメントでいただいた御意見につきまして、更にPFASワーキンググループにて議論を行っていただいているところでございます。 PFASの摂取による人の健康への影響につきまして、食品安全委員会としての結論が取りまとまり次第、これに基づき、環境省などのリスク管理機関に適切かつ迅速なリスク管理を進めるように働きかけてまいりたいと思ってございます。 食品安全担当大臣といたしましては、国民の皆様が安心して食生活を送ることができるよう、科学的知見に基づく食品の安全確保にしっかりと取り組んでまいりたいと考えてございます。
○井上哲士君 時間で終わりますけれども、健康被害を未然に防止すると、その言葉どおりの行政をしっかりやっていただきたいと求めまして、終わります。
○大島九州男君 れいわ新選組、大島九州男でございます。 今日は、佐賀の駐屯地整備事業、それと佐賀空港の滑走路の延長事業の関係について御質問させていただきますが、まず、防衛省がやっている駐屯地整備事業、そしてまた国交省が所管をしているこの滑走路の延長事業、それぞれいつ頃から計画をしていたのかというのを教えてください。
○副大臣(鬼木誠君) 佐賀駐屯地整備事業は、平成二十六年七月に、防衛省から佐賀県知事及び佐賀市長に対し、陸上自衛隊のオスプレイの部隊を佐賀空港に配備させていただきたいこと等を説明しております。その後、平成二十八年六月に、防衛省から現計画の構想を佐賀県及び佐賀市にお示ししました。 以上です。
○大臣政務官(尾崎正直君) お答えをいたします。 佐賀空港の滑走路延長につきましては、設置管理者である佐賀県がその構想を平成二十七年九月に公表しました。その構想を踏まえまして、佐賀県は、令和五年六月より本年三月までパブリックインボルブメントを実施をしまして、東側に五百メーター延長する計画案が正式に示されたと承知いたしております。
○大島九州男君 いろいろ聞き及ぶところによりますと、平成二十六年、二十七年と、時期を同じくして計画がスタートしているわけですよね。で、佐賀空港の方は環境アセスメントなんかは国の基準でやっていると。で、駐屯地整備事業については、これは県の条例で必要あるかないかという判断の中で必要ないからそれはやっていないというようなことで教えていただいておりますけれど、同じ地域です。 もう本当、場所はほとんど変わらないわけだから、これ、空港でやっているアセスメント、環境アセスメントですよね、これって駐屯地でやっている、本当に場所が近いわけですから、同じような結果が出たりとかするというような認識があるんですけど、今日、環境省さん、政務官、朝日さん来ていただいているんで、環境省さんとしてのその見解はどんな感じです。
○大臣政務官(朝日健太郎君) お答え申し上げます。 防衛省による駐屯地整備事業は、佐賀県による佐賀空港滑走路延長事業と一体で、あっ、間違えました。失礼しました。 環境影響評価法の第二条第一項において規定される環境影響評価の対象とする一連の事業とは、事業の目的と構想及び決定の時期が同一か否かなどにより総合的に判断されるものだと認識をしております。 御指摘の佐賀県による佐賀空港滑走路延長事業は、既存の航空会社による路線展開の自由度の増大、そして東南アジア諸国などとの直行便の就航を可能とすることを目的としており、他方、防衛省による駐屯地整備事業は、我が国の安全保障の観点から整備することを目的としていると承知をしております。それぞれの事業の目的は異なることから、事業の一連性は認められず、一体で環境影響評価を実施すべき事業ではないというふうに考えております。
○大島九州男君 いや、まさに、時期とか、そういうことですけど、場所がほとんど一体というか同じところであって、時期も同じなら、一緒に行うというよりは、結果は同じだと思うんですよ。その見解は、おっしゃる理屈は聞きましたが、防衛省が実施しているその佐賀駐屯地整備事業と、ここに雨水の一時貯留池というのを七ヘクタール造るようになっているんですけれども、これも、話を聞いていると、私の視点からいえば、空港の延長、それから駐屯地の整備、それに併せてやっている事業だという認識なんですが、そこら辺は、防衛省、どういう考え方ですか。
○副大臣(鬼木誠君) 防衛省としては、喫緊の課題である島嶼防衛能力の強化のため、佐賀空港の隣接地に駐屯地を開設し、陸自オスプレイの配備を行い、長崎県佐世保市等に所在する水陸機動団と一体的に運用できる体制を構築したいと考えており、佐賀空港の西側に駐機場、格納庫、隊庁舎、燃料タンクなどの部隊運用に必要となる施設の整備を進めているところです。 他方で、御指摘の雨水一時貯留池は、佐賀県有明海漁協からの要望を踏まえ、防衛省と佐賀県が調整の上、駐屯地の整備とは別に、空港周辺の治水や水産資源の保護増殖といった観点から、駐屯地からの排水のみならず、佐賀空港及びその周辺地域の排水を対象として、排水と海水を混合させる措置等の対策を実施するための施設の一部として整備を行うものであります。
○大島九州男君 じゃ、いやいや、今おっしゃったことは分かりましたよ。じゃ、その予算、この雨水の一時貯留池の整備の予算はどこから出ているんですか。
○政府参考人(扇谷治君) お答え申し上げます。 雨水排水貯留施設とこの駐屯地の整備事業の予算については防衛省予算でございます。
○大島九州男君 いやいや、だからね、防衛省の予算でやっているんですよ、副大臣。いや、だから、事業関係ないのにそんな予算出すのおかしくないですか。副大臣、どうですか。
○委員長(阿達雅志君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(阿達雅志君) 速記を起こしてください。
○副大臣(鬼木誠君) お答えします。 佐賀県環境影響評価条例上、環境影響評価は事業の実施が環境に及ぼす影響について予測、評価するものであり、ここでいう事業とは特定の目的のために行われる一連の土地の形状の変更等をいうものと承知しております。 自衛隊の駐屯地整備事業は、防衛省が我が国の安全保障の観点から、陸自オスプレイ等を配備するための自衛隊施設を佐賀空港の隣接地に整備する目的で実施する事業です。 これに対し、御指摘の雨水一時貯留池を含む二つの樋門からの排水施設の整備については、佐賀県有明海漁協からの要望を踏まえ、防衛省と佐賀県が調整の上、空港周辺の治水や水産資源の保護増殖といった観点から、駐屯地からの排水のみならず、佐賀空港及びその周辺地域の排水を対象として、排水と海水を混合させる措置等の対策を実施する事業です。 このように、自衛隊の駐屯地整備事業は、二つの樋門からの排水施設の整備とはその目的を異にするなど、別の事業であり、御指摘には当たらないと考えております。
○大島九州男君 副大臣ね、だから、予算を出しているということは、そんな防衛省関係ないのに防衛省の予算でこの雨水の貯留池やっているというのはおかしいでしょうと言っているんですよ。それを、副大臣、どういう見解ですか。 それで、ここの貯留池で掘削したこの土を、これ駐屯地の埋立てに使っているんじゃないですか。それも併せて答えてください。
○副大臣(鬼木誠君) ちょっと、二問、もう一回お願いします。
○大島九州男君 だから、防衛省の予算を使っているという事業なんだから、防衛省が主体的にお金出しているんだから防衛省の事業じゃないですか。それで、なおかつ、ここの雨水の掘削をした、貯留池の掘削の土を駐屯地に埋立てに、埋め戻しに使ったりしているでしょうというこの二点。
○副大臣(鬼木誠君) 防衛省の予算で出しておりますのは、この駐屯地を造るに当たって、漁協、まさに住民である、地域の方である漁協のお声を聞いたときに、排水の対策を要望されたところから、その声を聞いて、排水の対策として防衛省が予算を出したということであります。 掘削した土地を駐屯地に使ったかについては、私、詳細存じ上げていませんので。
○政府参考人(扇谷治君) お答え申し上げます。 駐屯地整備事業の二つの樋門の排水施設の整備は、その目的を異にすることから別の事業と考えておるところでございます。 その上で、まず、建設工事におきましては、工事で生じた建設発生土を近傍で行われている他の事業において受け入れて利用することは建設副産物の有効利用や環境保全の観点から一般的に行われているところでございます。 その上で申し上げますと、この二つの樋門の排水施設の工事から生じた残土を駐屯地工事の土砂として活用することにつきましては、令和五年六月の駐屯地整備事業の作業着手時点では、佐賀駐屯地の整備においては盛土に必要な土砂は全て購入する計画でございました。その後、佐賀県及び有明海漁協とも調整の上、令和五年九月の末に、オスプレイ検討委員会におきましてこの二つの樋門からの排水施設の内容が決まりましたことから、この建設発生土が生じることになっております。このため、環境負荷の減少や予算の適切な執行のために、こうした調整池の生じた発生土を駐屯地の工事現場に搬入することとしたものでございます。 いずれにしましても、別事業でございまして……(発言する者あり)はい、そういうことで、ええ。
○大島九州男君 いや、別事業というのは、あなたたちの視点では別事業だけれど、それを見たら、住民は、一体じゃないかと。 それで、あえて発生土と言っているのは、流用土と言ったら一体事業になるからそう言っているんだろう。副大臣、俺がちゃんとそうやって聞いたら、流用土として使っていますよねと言ったら、はいと言ったら申し訳ないから、あなたの答弁をちゃんと聞いたけど、あなたたちの認識は流用土を発生土というふうに言い換えているだけなんだよ。うなずいているけど。だから、そういうまやかしをやるから住民が怒って訴訟しているんでしょう。文句言っているんでしょうが。 それで、さっきちょっと説明にあったけど、漁協といろいろ意見交換をして、それで要望を聞いてやっているというね。この、何これ、資料を請求したらもう真っ黒だよ、真っ黒。こんな、協議をしたって、国民にも、誰にも、県民にも説明できないようなこういう協議でこの貯留池の建設を決めているわけじゃない。どう説明するんですか、副大臣。
○副大臣(鬼木誠君) 御指摘の排水対策に関して、防衛省、佐賀県及び有明海、佐賀県有明海漁協の三者で、令和四年度には排水対策等に関する意見交換会を、令和五年度には排水対策等に関する協議会を実施しております。 その上で、令和五年度に実施しました協議会については、率直な意見交換を行うために非公表を前提に開催をしております。このため、令和五年度に実施した協議会の会議資料等の具体的な記載内容については、公にすることにより今後の佐賀県や佐賀県有明海漁協との率直な意見の交換が不当に損なわれるおそれがあることなどから、情報公開法第五条第五号等の規定に基づき不開示の決定をしたものです。そこが黒くなっているということになります。
○大島九州男君 いやね、不開示の決定をしたって、元々、もう真っ黒なんだから、全然関係ないようなところが若干文章として残っているけど。 結局、漁協の要望を聞いて、じゃ、その内容は、雨水を塩分濃度を調整して、それで海に流して、ノリの養殖とかに影響がないような事業としてやってほしいと。あっ、農林水産省ですかとかいうなら分かるよ。いやいや、それは何で、その防衛省が、駐屯地で防衛省がお金出すんですか。ノリの養殖が、日本の外交、特に防衛の部分についてそんなに重要かと。いや、ノリの養殖も大切ですよ。でも、それは農林水産省が国としてやればいいんでしょう。それを防衛省がやっているんだから、その根拠をしっかりと明快に説明する必要があるでしょう、防衛省の予算なんだから。副大臣、どうですか、そこは。
○副大臣(鬼木誠君) まさにその漁協はこの地域の方でございまして、駐屯地を含め空港周辺から流れる排水というのが彼らの生活にも関わるものでございますので、それで防衛省も、その多くの水の一部ではあります、佐賀駐屯地が全てではありません、空港からの排水も含めてではありますけれども、駐屯地の水も流れることから、地域の方である漁協の要望を防衛省の方で予算を組んで対応させていただいたということであります。
○大島九州男君 結局、漁協の声は聞いたけれど、住民の声は聞いていないということでしょう。そうじゃないですか。住民訴訟の原告団がいろいろ言っていること、まあそういった、もう時間がないからそういう細かいことは言いませんが、そういうことを聞いていればこういう訴訟は起こらぬわけでしょうが。 結局、漁協とかそういったところの団体の声は聞いて、本来なら農水省とか県が出すような金を防衛省が出してやり、で、なおかつ、県の条例では三十五ヘクタール、ここはアセスやんなきゃ駄目ですよと、それを三十四・何がしヘクタールでアセス逃れをしているじゃないかというふうなことを言われるようになるのは当然でしょう。そこら辺はどういう考え方なんですか。
○副大臣(鬼木誠君) お答えします。 どうしても一体でお考えのようなんですが、先ほどからの答弁で申しましておりますとおり、環境影響評価は事業の実施が環境に及ぼす影響について予測、評価するものでありますので、ここでいう事業という定義がございまして、特定の目的のために行われる一連の土地の形状の変更等をいうということで、これも法律に基づいて申し上げていますので、朝日政務官とも同じ内容になるわけですね。 環境影響評価法の中で、特定の目的のために行われる一連の土地形状の変更並びに工作物の新設及び増改築ということで、その実施する事業の一連性の判断については、工事の実施場所や時期によるものではなく、事業の目的が同一であり、かつ構想及び決定の時期が同一か否かにより総合的に判断されるということで、よろしいですか、はい。
○大島九州男君 まさに、その土地の変更、ここは田畑でしょう、これ、農地を駐屯地に変えると、まさにその影響を鑑みてここの貯留池を造っているんだから、まさに今説明したものにぴったりじゃないですか、副大臣。そういう答弁だけ読んでいたって駄目でしょう、現実だから。ちゃんとそういう現実を見て、それで住民の声もちゃんと聞いて調整すべきだと。 だから、駐屯地を造ることによる雨水の影響があるからこれをやっているって、今そういう説明にしか聞こえませんよ。そしたら、まさにそれは一体じゃん。だから防衛省がお金出している、なるほどなということでしょうが。それを違う違うなんて言ったって、誰も聞いていてそうですねなんて言う人はいませんよ。 もう、私は大体時間を守る主義なのでもう答弁は求めませんけど、いいですか、これまた引き続きやりますけど、今度のときにはちゃんとした答弁していただくように要望して、終わります。
○委員長(阿達雅志君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(阿達雅志君) 道路交通法の一部を改正する法律案及び自動車の保管場所の確保等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。松村国家公安委員会委員長。
○国務大臣(松村祥史君) ただいま議題となりました道路交通法の一部を改正する法律案及び自動車の保管場所の確保等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。 まず、道路交通法の一部を改正する法律案につきまして御説明いたします。 この法律案は、最近における道路交通をめぐる情勢等に鑑み、自転車等の交通事故の防止等のため、自転車の運転中における携帯電話使用等の禁止、自転車等の運転者による一定の違反行為の反則行為への追加等の措置を講ずることをその内容としております。 以下、項目ごとにその概要を御説明いたします。 第一は、自転車等の交通事故防止のため、規定の整備であります。 その一は、自動車等は、同一の方向に進行している自転車等の右側を通過する場合において、一定の場合を除き、当該自転車等との間に十分な間隔がないときは、その間隔に応じた安全な速度で進行しなければならないこととするとともに、この場合においては、当該自転車等は、できる限り道路の左側端に寄って通行しなければならないこととするものであります。 その二は、自転車を運転する場合においては、当該自転車が停止しているときを除き、携帯電話等を通話のために使用し、又は当該自転車に取り付けられ若しくは持ち込まれた画像表示用装置に表示された画像を注視してはならないこととするものであります。 その三は、自転車の酒気帯び運転及びこれを幇助する行為をした者に対する罰則を創設するものであります。 その四は、自転車等の運転者のうち十六歳以上の者がした一定の違反行為を反則行為とすることとするものであります。 第二は、その他の規定の整備であります。 その一は、運転の定義に関する規定を整備するものであります。 その二は、準中型自動車仮免許及び普通自動車仮免許の欠格事由を十七歳六か月に満たない者に引き下げるとともに、準中型自動車免許及び普通自動車免許の運転免許試験を受けることができる年齢を十七歳六か月に引き下げることとするものであります。 なお、この法律の施行日は、自転車の運転中における携帯電話使用等の禁止に関する規定、自転車の酒気帯び運転等をした者に対する罰則規定及び運転の定義に関する規定の整備については公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日、その他の部分については公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日としております。 続いて、自動車の保管場所の確保等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして御説明いたします。 この法律案は、国民の利便性の向上及び行政運営の効率化を図るため、保管場所標章に関する規定を削除することをその内容としております。 以下、その概要を御説明いたします。 警察署長が自動車の保有者に対して交付する自動車の保管場所の位置等を表示する保管場所標章を廃止することとするものであります。 その他の所要の規定の整備を行うこととしております。 なお、この法律の施行日は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日としております。 以上が、道路交通法の一部を改正する法律案及び自動車の保管場所の確保等に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜らんことをお願いいたします。
○委員長(阿達雅志君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。 両案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十八分散会