総務委員会 第20号
- 発言数
- 97 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2024/06/18
会議録
○委員長(新妻秀規君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、下野六太さん、星北斗さん、牧野たかおさんが委員を辞任され、その補欠として堀井巌さん、塩田博昭さん及び吉井章さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(新妻秀規君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 地方自治法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、こども家庭庁長官官房審議官高橋宏治さん外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(新妻秀規君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(新妻秀規君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 地方自治法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に日本放送協会専務理事山名啓雄さんを参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(新妻秀規君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(新妻秀規君) 地方自治法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○岸真紀子君 立憲民主・社民の岸真紀子です。先週に引き続き、地方自治法改正案について質疑を行います。 六月十三日の当委員会で質疑した補充的指示権以外にも多々問題があるので、最初にそちらの方を質問したいと思います。自治体情報システムのクラウド化問題を問います。 自治体の情報システムは自治事務であり、標準化は義務付けとはなりますが、共同化は各自治体が決めることであり、それをこの改正案の第十一章第二百四十四条の五に新設をし、「他の普通地方公共団体又は国と協力して当該事務の処理に係る情報システムの利用の最適化を図るよう努めなければならない。」というふうに新たに文言が追加されることになります。これ、努力義務とはいえ、これではシステムの中央集権化とならないのかということに疑念があります。 デジタル社会形成基本法の第十条でもクラウド化は適正化を努力義務としてきましたが、本改正案では共同化を努力義務化したと読み取れる条文になっているのではないか、これだと更に踏み込んだもので、政府の思惑が透けて見えるのではないかというところです。各々の自治体が効率化などを勘案し、自ら共同利用を選択するならいいのですが、地方自治法の改正まで行って、努めるとなっているとはいえ義務化を明文化することは、分権の観点からいえば踏み込み過ぎであると指摘します。 あくまでも自主的、自立的選択であることをゆがめるべきではないと思いますが、大臣の見解をお伺いします。
○国務大臣(松本剛明君) 第三十三次地方制度調査会の答申では、事務の種類に応じて、他の地方公共団体や国等と協力し、デジタル技術を最適化された形で活用することが重要である旨の指摘がなされております。今般の改正はこの答申を踏まえたものでございまして、他の地方公共団体又は国との協力による情報システムの利用の最適化については、事務の種類及び内容に応じて、また、住民の利便性の向上、地方公共団体のコスト及び職員の負担軽減の観点から必要と認める場合に行うことを明確化したものでございます。 規定の運用に当たりましてもこの考え方に立つべきものと考えておりまして、地方公共団体の自主性、自立性を損なう趣旨のものではございません。
○岸真紀子君 大臣、何でもかんでもその第三十三次地方制度調査会の答申を踏まえたという言葉を使いますが、本来であれば、この自治体の標準化システムなり共同化というものは、自治体側からきちんと意見を聴いて、自治法をどうするかというのを議論すべきではないかということも厳しく指摘しておきます。 ただ、この問題、まだまだほかにも課題があるので、今後も、引き続きDX化についてはこの法案の以外でも今後も質問をしていきたいと思うので、今日はこのぐらいで止めておきます。 次に、本法律案において新設される第十四章に第二百五十二条の二十六の六から十にかけて規定されています応援の要求及び指示、派遣のあっせんと派遣義務についてお伺いをします。 これまでの職員派遣は、相互に助け合い、協力して困難を克服するという、全ての地方自治体における崇高な精神と対応によるものにほかなりません。 そのことを踏まえ、新たに国又は都道府県知事による応援の要求及び指示等及び職員の派遣のあっせん、職員の派遣義務というものを措置する立法事実は、既に措置されている個別法、つまりは、災害対策基本法、国民保護法、感染症法、新型インフルエンザ特措法に基づくもの以外にどのようなものがあるのでしょうか。国の指示権拡大と同じく、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態とは、立法事実の有無に関する焦点となりますが、具体的な事例の例示を大臣にお伺いします。
○国務大臣(松本剛明君) 個別法につきましては、やはり過去の災害や感染症の蔓延等の事態やその対応に当たり生じた課題等を踏まえまして、備えるべき事態を適切に想定をしてその都度必要な規定を設けるなど、見直しが重ねられてまいりました。このような努力は今後も引き続き必要であると考えているところでございますが、これまでの経験を踏まえると、今後も個別法において想定されていない事態は生じ得るものでありまして、そのような場合に備える必要があると考えているところでございます。 新型コロナウイルス感染症対応でも、保健所等におきまして、事態への対応に必要な職員が不足し、業務の逼迫により、検査、入院調整、保護、健康観察等が遅れるなどの事態が生じました。その際、必要な職員の確保について、地方公共団体相互間の求めに基づく応援では対応ができず、国が、地方三団体とともに調整して、広域的な応援を行いました。 このため、答申におかれまして、災害に限らず、国民の安全に重大な影響を及ぼす様々な事態について、地方公共団体が個々に調整をすることが困難であり、国民の生命、身体又は財産の保護のための措置が的確かつ迅速に実施されるようにするため必要があると認める場合には、国が地方公共団体間の応援や職員派遣の調整の役割を担うことを明確化することについて提言をいただいたところでございます。 今回の改正は、この答申を踏まえまして、個別法の規定では想定されていない国民の安全に重大な影響を及ぼす事態において、国民の生命等の保護の措置を的確、迅速に実施するため、あらかじめ応援や職員派遣に係る必要な要件、手続を整備するものでございまして、是非そのように備えるものであるということで御理解をいただきたいと思います。
○岸真紀子君 大臣の今の説明だと、例えばコロナのときに、保健所の、入院ができなくて自宅で待機した方の健康観察に、市町村の職員から都道府県に応援に行ってということがありました。でも、これ、決して今のような指示とか要求がなくたって、できていましたよね。できるところはみんなやっていたはずなんですよ。だから、何だかよく分からないですね、今の例示で言うと。 次に、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態というのは、国の地方公共団体に対する補充的な指示と同様の場合と解していいのか、大臣、これ簡潔にお答えください。
○国務大臣(松本剛明君) 応援や職員派遣の規定における国民の安全に重大な影響を及ぼす事態は、国の地方公共団体に対する補充的な指示において想定される事態と同様と考えております。
○岸真紀子君 個別法である既存の災害対策基本法及び国民保護法などに基づき、まあ今のですね、ある現行の法律に基づいて、応援の要求又は応援指示が具体的に行われた事例というのは、これまであるのでしょうか。あれば、その詳細を明らかにしていただきたいんですが、どうぞ。
○政府参考人(小池信之君) 個別法である災害対策基本法や国民保護法の規定による応援の要求や指示について、内閣府、内閣官房、消防庁において把握している限りでは、これまで行使された事例はないものと承知をしておりますが、個別法の規定が存在する前提の下で実際の運用が行われているものと承知をしております。 個別法の規定による応援の要求や指示の事例としては、消防組織法の規定による緊急消防援助隊の出動の求め又は指示について、平成七年の創設以来、これまで、三十八回の求め、六回の指示による出動があったものと承知をしております。
○岸真紀子君 今も現行個別法にはその応援の指示とか求めというのがある法律があるにもかかわらず、現在まで使われたのは緊急消防援助隊、この間もずっと議論してきた緊急消防援助隊ぐらいしかないということが分かりました。 次に、応援とは、それを受ける地方自治体への人的支援、物的支援、若しくは施設、業務の提供があると考えますが、更にこの詳細の内容を厳格化する、しておくことが必要になっています。いかなる措置を考えているのか、具体的に例示をお願いします。
○政府参考人(小池信之君) 本改正案に規定する応援とは、マンパワーとしての人員に着目し地方公共団体に対して職員を短期間送るものであり、事態発生から間もない初動対応の際に用いることが想定されている手法です。職員を短期間送るものであることから、身分の異動は伴わないものでございます。
○岸真紀子君 今、マンパワーの対する人的支援ということだったんですが、改めてちょっと確認させていただきますが、通常の自治体間の支援には、今はお互いさま精神でやっているやつですが、これでは災害物資とか施設の提供などが含まれています。ここで言う応援は、あくまでも今おっしゃったとおり、人的支援ということを確認させていただきました。 念のため確認をしておきますが、ということは、例えば原発事故の際の放射性廃棄物の受入れなどは、あくまでも自治体の判断であり、国が指示できないということでよろしいか、確認させてください。
○政府参考人(小池信之君) 本改正案に規定する応援とは、マンパワーとしての人員に着目し地方公共団体に対して職員を短期間送るものでありますので、放射性廃棄物を受け入れることは応援には当てはまらないものと考えております。
○岸真紀子君 今ここで言う、十四章に新たにつくるこの自治体の支援というのは、あくまでも人的だということを確認させていただきました。 次に、第二百五十二条の二十六の八第二項から第四項、各大臣による応援の要求又は指示、及び第二百五十二条の二十六の九第一項、各大臣への職員の派遣のあっせんの求めに関して各大臣に付与する権限については、地方自治体が職員を派遣する場合、派遣期間において従事する職務内容、給与等の処遇、安全の確保を始めとする職務環境、能登半島地震でもはっきりとしていましたが、宿泊などの生活環境、そして職員が従事していた業務の取扱いや代替要員の確保など、様々な課題、問題を整理しなければなりません。そして、これらは職員が所属している部局のみで完結できるものでは到底なく、人事担当課を中心とした地方自治体全体における対応が不可欠です。つまりは、地方自治体における職員の派遣は、その要請に対し一元化、一括化した対応とならざるを得ないものであります。 その意味で、応援又は派遣に関する権限が今回のように各大臣に付与されれば、各々が独断で一方的に、しかも地方自治体の様々な部局に対して個別に要求又は指示などが行われることとなり、職員の派遣に無用な混乱をもたらすのみではないかと考えますが、大臣の見解を明らかにしてください。
○国務大臣(松本剛明君) この度の能登半島の地震におきましても、被災自治体に対しまして全国の自治体からは多大な御協力をいただいたところでございますが、今委員御指摘のとおり、御協力をいただくに当たっては、御協力を言わば出してくださる方にも大変大きな負担が掛かること、また、今お話がありましたように、今回能登半島において、私も支援者への支援と申してまいりましたが、これも大きな課題であったことも御指摘のとおりでございますが、各大臣が行うこととしていることにつきまして、本改正案におきましては、国による地方公共団体に対する応援の要求、指示や職員の派遣のあっせんについて各大臣が行うこととしておりますところは、これは各大臣が事態に係る状況を最も把握していると考えられるためでございます。 現在、災害時において、総務省の応急対策職員派遣制度のほか、各省庁においてその担任する事務に関する職員の応援に係る制度をそれぞれ運用しているものと承知をしております。 本改正案による応援の調整が必要な場面におきましては、国と地方公共団体との間で適切にコミュニケーションを図り、国民の生命等の保護を的確、迅速に行うことが重要であると考えており、状況に応じて地方公共団体等と十分な協議、調整を行うことを含め、法律の運用の考え方について各府省へ周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
○岸真紀子君 各大臣に応援又は派遣に関する権限を付与するということが問題であると私は考えています。 今日は、配付資料で、令和六年三月二十六日、こども家庭庁成育局保育政策課が発出した事務連絡、要は、能登半島地震に係る保育関係の災害対応について、保育所等に対する保育士等の派遣についてという文書を配付させていただいております。 これ、中身が本当に読んでいただけると分かると思うんですが、そもそもこの通知は、保育士の派遣の要請であったり、お願いするという文言は一切見当たらず、しかも、派遣の仕組みを構築することといたしましたと、一方的に保育士などの派遣を求めています。 しかも、二ページ目の方を見ていただいて、真ん中の辺りになってくるんですが、留意点のところには、驚くことに、保育事故が起きた場合には、派遣先自治体及び当該保育士の責任となることに留意が必要ですというふうに全く責任のないことを言いながら、保育士、自治体から出してくださいというように読み取れる内容となっています。 果たしてこれ、一体どの法令上の根拠があってこのようなものになったのか、こども家庭庁にお伺いします。
○政府参考人(高橋宏治君) お答え申し上げます。 今委員から御指摘いただきましたこの事務連絡でございますけれども、こちらは現行の地方自治法第二百五十二条の十七の規定によります自治体同士による自主的な協力に基づいて行われる公務員の派遣に関しまして、こども家庭庁が被災自治体と他の自治体の間に入って、現地の派遣要望でありますとか全国の派遣可能状況などを確認し、必要な調整を行うため、これは現地の自治体からもこういうことを考えてほしいということを受けたものでございますが、そうした要望も受けまして、総務省とも御相談の上、その取扱いをお示ししたというものでございます。
○岸真紀子君 現地の要望を受けてということではあるかもしれませんが、これ、地方自治法二百五十二条の十七というのは、あくまでも地方公共団体が他の地方公共団体に対して職員の派遣を求めることができるという規定であって、これを根拠として保育士の派遣の仕組みがこども家庭庁の独断で措置できるものでは断じてないと私は考えます。その上で、現在行われている職員の派遣について、全ての地方自治体が自らの行政運営に決して余裕を持って対応していることではないということを改めて指摘しておきます。 その前提において、職員の派遣は真に必要なものでなければなりません。特に、保育の現場というのは、いずれの地方自治体においても、保育士の人材不足や待機児童の問題など、極めて困難な実態にあります。また、保育という児童の命と安全に関わる業務の性格上、子供と保護者との信頼関係が不可欠であることは言うまでもありません。一時的な派遣でそのことが確保できるのか否かなど、極めて慎重でなければなりません。 その意味では、被災地における客観的で納得性のあるニーズが前提でなければならないと考えますが、能登半島地震の被災自治体において、例えば利用児童数に対応した保育士数が確保できていないなど、客観的な実態の有無があったのかどうか、お答えください。
○政府参考人(高橋宏治君) 私どもは、この三月の事務連絡の発出以降も、定期的に石川県を始めといたします被災自治体から保育の提供状況等を伺いながら必要な対応を進めておるというところでございますけれども、現時点で公立園の保育士等の派遣につきましては、派遣のニーズがないという状況になってございます。
○岸真紀子君 なので、ちょっとこれ、先走り過ぎたんじゃないかというのと、しかもこの文書の中身が本当にひど過ぎるので、ここはしっかりと反省をしていただきたいです。 被災地において、保育を含めた住民生活に可能な限り支障を来さない措置を講じることは当然に必要ではあります。しかし、客観的で納得性のあるニーズもないところ、しかも、こども家庭庁が保育士の派遣の仕組みを構築できるなどという権限は法令上存在しないものと思います。さらに、事務連絡なんですよ、これ。事務連絡などという簡易な文書レベルというのは論外の対応で、極めて問題ではないかと考えます。 職員の派遣について中心的役割を果たしている総務省において、例えば、地方自治体に対する大臣書簡を発出して理解と協力を求めている総務大臣は、このようなこども家庭庁による対応をどのように考えているのか、見解をお伺いします。
○国務大臣(松本剛明君) 御承知のとおり、総務省でも被災市町村に対し職員の派遣に携わっているところでございますが、専門職種につきまして関係省庁におかれて派遣調整を進めているところでございまして、例えば、上水道に関する職員派遣は、二月、三月の段階では国交省、失礼、厚労省、四月以降国交省になっておりますし、下水道に係る職員派遣は国交省さんが調整をいただいております。 専門職種につきましては各所管省庁で派遣調整を行うこと自体はあるものと考えているところでございますが、派遣調整を行うに当たっては、国が自治体との間で適切にコミュニケーションを図ることが大切でございます。 地域の実情を踏まえた対応が可能となるよう、政府において国と地方との連絡調整を担う総務省としても、しっかり自治体の声を伺いながら各府省と連携して取組を進めてまいりたいと思っております。
○岸真紀子君 今、大臣が御答弁いただいたように、様々な職種について被災地方自治体から職員の派遣に関する要望が生じるということは理解ができます。 しかし、各大臣がそれぞれの担当業務で独断で地方自治体の担当課に対して職員派遣を求めるということは、縦割りによる各府省の権限ばかりが優先されて、自治体において無用な混乱を生じるばかりであり、指摘している保育士の派遣は、それを明らかにしたものではないかと考えています。実際に、公立保育所は、全然保育士が足りなくて苦労している中で、どうやって派遣をするのかと。しかも、中身を言うと、会計年度任用職員という非正規が六割、七割という実態で、正規の職員が三割で本当に派遣ができるのかといったことも、果たしてこども家庭庁は知っていたのかどうかというところに疑問があります。 各大臣に応援の要求、指示又は派遣のあっせんなどの権限を付与することは、実情と最低限の手続を無視した、ずさんで論外な保育士の派遣に関する対応を制度的に認めるものとなりかねないことを厳しく指摘します。 国又は都道府県による応援要求、指示については、個別法において発動された事例は緊急消防援助隊以外ないので、その上、基本法である地方自治法に規定すべき立法事実が明確にされない下では、最低限の前提として、先ほど大臣おっしゃってくれましたが、地方自治体に対して事前に相談、了承を得た後での措置とすることが不可欠となっています。 これ、必ず事前相談を行うことでよいか、大臣、お答えください。
○国務大臣(松本剛明君) 国民の安全に重大な影響を及ぼす事態におきまして、国、都道府県、市町村がそれぞれの役割を適切に果たしていく必要があるわけですが、事態への対応を実効的なものとする上で、国、地方公共団体の間、あるいは地方公共団体相互間の十分な情報共有、コミュニケーションは大変大切だというふうに考えております。 本改正案による応援の調整が必要な場面におきましても、国と地方公共団体の間、あるいは地方公共団体相互間で、事前の相談も含め適切にコミュニケーションを図りまして、国民の生命等の保護を的確、迅速に行うことが重要でございます。総務省におきまして災害時の派遣の調整を行う際にも、現在のところ、地方公共団体とコミュニケーションを図りながら実施をしているところでございます。 法案が成立をいたしましたら、状況に応じて地方公共団体と十分な協議、調整を行うことを含め、法律の運用の考え方について各府省へ周知徹底を図ってまいります。また、この趣旨を自治体の皆様にも丁寧に御説明申し上げたいと考えております。 総務省といたしましては、国と地方との連絡調整を担う立場でございますので、政府において地域の実情を踏まえた対応が可能となるよう、しっかり自治体の声を伺いながら各府省と連携して取り組んでまいります。
○岸真紀子君 派遣元となる自治体の意向なくして成り立たないというのは、今の答弁でも、大臣、分かっていただいたと思うんです。 で、もう一つそこにプラスしてほしいのは、各大臣、各省庁がそれぞれ出すんじゃなくて、必ず総務省に合い議をしてほしいというところですね。総務省がきっちりとチェックをしていただかないと、先ほどの事例があるし、先ほども紹介したとおり、派遣元の自治体は人事の管理として一元的にやっているので、これはまさしく総務省の力の見せどころだと思いますので、そこはしっかりと対応をお願いいたします。 次に、自治法第二百五十二条の十七にある職員の派遣において新たに措置される二百五十二条の二十六の九、あっせんとは何か。通常、あっせんとは紛争解決の手続の一つとされていますが、そのようなものなのでしょうか。 また、災害等が発生した際において、被災自治体の要望との関係で一定の調整が必要となることは当然ではありますが、あっせんという措置を導入することは、自治体の協調性を阻害するばかりではなく、相互に助け合い、協力して困難を克服するという全ての地方自治体における崇高な精神と対応を否定するものとなりかねません。 その上で、災害対策基本法は内閣総理大臣又は都道府県知事をあっせんを求める相手としているのに対し、本法案では関係事務を担当する各大臣に拡大をしていますが、その理由はいかなるものか、答弁を求めます。
○政府参考人(小池信之君) 本改正案において規定をしておりますあっせんでございますが、派遣の調整は、ある人とその相手方との間の交渉が円滑に行われるように第三者が世話をすることということを意味するあっせんにより行うこととしております。 一方で、紛争解決手続としてのあっせんとしましては、例えば労働関係調整法においては労働関係についての紛争解決のために調停及び仲裁とともにあっせんについて定めていますが、本改正におけるあっせんはこのような紛争解決手続の一つとして定めるものではございません。 もう一点、あっせんを各大臣の事務とする理由でございますけれども、これは、国による地方公共団体に対する応援の要求、指示と同様に、各大臣が事態に係る状況を最もよく把握していると考えられるため、こうしておるところでございます。
○岸真紀子君 最後のところの、あっせんを各関係事務の所管専門性という観点から各大臣に拡大するというのは、理解に苦しみます。具体的には、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生した際に、それが複数の府省の所管事務に分かれているとすれば、それはあくまで国の問題であり、災害対策基本法と異なる扱いとすることに合理性があるとは思えないということは指摘しておきます。 次に、第二百五十二条の二十六の十、職員の派遣義務について、災害対策基本法と同様の措置であるとは考えますが、同法の所管事務の遂行に著しい支障の判断は職員の派遣のあっせんを受けた派遣する側の自治体に帰属しているものと理解するが、見解を教えてください。 また、あっせんを受けた派遣する側の地方自治体が、職員の派遣を行わなかったというよりは、現実的には行えなかったという場合もあると思うんですが、これに対する罰則又は制裁措置はないということでよろしいでしょうか。大臣、簡潔にお答えをお願いします。
○国務大臣(松本剛明君) 本改正案におきまして、職員派遣のあっせんを受けた地方公共団体は、その所掌事務の遂行に著しい支障のない限り、適任と認める職員を派遣しなければならないこととしております。 著しい支障とは、職員派遣に応じる余力がないなど、あっせんに応じることが困難な場合を指すものでありまして、どのような事情が著しい支障に該当するのかにつきましては、事態の性質や職員派遣のあっせんを受けた地方公共団体の状況等により個別具体的に判断されるべきものでありますが、派遣する側の地方公共団体の判断によるものと考えております。 なお、地方公共団体が職員派遣に応じない場合、罰則を設けることはしておりません。
○岸真紀子君 やっぱり私は質疑をやり取りさせていただいても、この応援の要求及び指示並びに派遣のあっせんと派遣義務を措置するということ自体に、その必要性は正直ないんじゃないかと。これも同じですね、第十四章全体の話なんですが、やっぱり自治体とのコミュニケーションを取って、何にその、想定していないので何のことを言っているのか分かりませんが、職員派遣も含めて、みんなで相互で協力できると思うので、これはできる限り使わないでいただきたいですし、使うとしても、ちゃんとコーディネートは総務省がしっかりとやっていかなきゃいけないということだけは責任持っていただきたいということを言っておきます。 極めて抑制的にすべきということを強く指摘をし、次の質問に入ります。 と言いながら、次の質問は指定地域共同活動団体制度について聞こうと思ったんですが、もう時間が限られてきたので、要望だけしておきます。 この新たな指定地域共同活動団体は、六月五日の参議院本会議においても、果たしてこれって本当に今の地域の担い手が不足しているのに対応できるだろうかという疑問点を質問させていただきました。 まさに、これをつくったら、恐らく総務省としては、真面目に仕事をするので、これがいいものですと各自治体に宣伝するとは思うんですが、あくまでも選択肢の一つであって、これが全ての自治体で解決できるものでもないし、あくまでも推し進めないでいただきたい。 しかも、うがった見方したら、例えば大手人材派遣会社であったり全国規模のコンサルタント会社が、結局、マージンばっかり取って、きちんと最後まで責任持てる団体にならない可能性もあるということはしっかりと周知しなきゃいけないんですね。そこは、間違ってもまたマージンを取られるようにならないようにしていただきたいというところを指摘しておきます。 次に、補充的指示権の質問に入ります。 前回の委員会における伊藤議員の質疑の中で、第二百五十二条の二十六の四、事務処理の調整の指示は、指示した段階から法定受託事務となり、結果、代執行も可能となることが明らかとなりました。そうなると、完全に過去の答弁とのそごが生じます。 今日は、配付資料の二番目、②で「分権を壊す法案」というものの論説記事を載せておりますが、一九九九年五月二十六日、衆議院行政改革に関する特別委員会にて、民主党の小林守議員が是正の要求への懸念に、懸念する質問に対し、当時の野田自治大臣は、率直に言って、自治事務に対する代執行は毛頭考えておりませんと答弁しています。さらに、同年六月十日の同委員会では、小渕総理大臣も、今日、自治事務の中で代執行の対象となる事務はなく、また、今後も、法令の立法に当たりましては、政府部内の対応としては、自治事務に対する代執行規定を設けることは考えておりませんと明確に答弁しています。 本改正案では、指示に従わなければ、罰則はないといいながらも、代執行が可能になってしまう。これだと、崇高な分権改革当時の答弁を、しかも総理大臣の答弁を実質的に覆すものにならないでしょうか。大臣、これは大きな問題ではないですか。
○国務大臣(松本剛明君) 本改正は、特に必要があるときに国民の生命等の保護のために措置を行うものでありますが、地方自治の分権一括法などにより定められた原則は極めて守らなければいけない原則であるというふうに考えているところでございます。 その上で、今具体の御質問でございますが、本改正案における第二百五十二条の二十六の四の規定により国の指示を受けた都道府県が行う事務処理の調整のための措置は、国民の生命等の保護のため、市町村の区域を超えて、生活圏、経済圏の一体性を考慮に入れた対応を行うことや、リソースを効率的に配分する必要が生じた場合に、都道府県が直接に処理する事務と、保健所設置市等、規模、能力に応じて市町村が処理する事務等の調整について課題を生じることを踏まえ、こうした場合に、全国的な視点に立って国が所要の調整を行うほか、地域の実情に応じた調整が必要である場合に、国の指示に基づき都道府県が法定受託事務として調整を行うことを可能にするものでございます。 地方自治法に基づく法定受託事務の代執行は、代執行以外の方法によって違法な事務処理等の是正を図ることが困難であること等を要件としているところでございまして、本条に基づく国の指示を受けた都道府県による事務の調整に関しては国が自ら調整を行うことも可能であることから、仮に都道府県による事務処理の調整に違法な事務処理等が生じた場合でも、代執行の要件を満たさず、必要があれば国が自ら調整を直接行うことになるものと考えております。 また、補充的な指示によって自治体が行う事務が法定受託事務となるものではなく、指示の対象が自治事務である場合には代執行を行うことはできません。
○岸真紀子君 今回の指示というのは、是正よりも強い権限を国に与えることになり、しかも、国民の生命等の保護のため特に必要があると時の政権が判断をすればできてしまいます。これだと、二〇〇〇年の地方分権一括法に逆行どころか、戦前に起きたような業務を自治体がやらなくてはならなくなるのではないかと思うと背筋が凍るんですよ。 松本大臣、二〇〇〇年当時の原則である自治事務に関するものは代執行はしないと明言していただけないでしょうか。
○国務大臣(松本剛明君) ただいま答弁申し上げましたように、調整に関しましては、国が自ら調整を直接行うことになるものと考えておりますし、指示によって自治体が行う事務が法定受託事務となるものではなく、指示の対象が自治事務である場合には代執行を行うことができません。
○岸真紀子君 何だかちょっと回りくどいけど、代執行しないということに、きちんとそこは徹底していただきたいというところです。 補充的指示権について、前回の委員会で話した以外にも、続々と地方自治体の首長、議会から自治法改正案について異論が出ています。自治体スクラム支援会議といった四市二町二村一区の首長の皆さんが声明を出したり、佐賀県知事が十三日の会見で、指示権が将来なし崩し的に適用され、地方自治の根幹を壊してしまわないか危惧すると、濫用への懸念を示しています。佐賀新聞によると、佐賀の山口知事は、五月末に、改正後の指示権は厳に抑制的に運用するよう松本総務大臣に対して強く要請したとのことです。 大臣、少なくとも、山口知事からは直接聞いていますよね。そして、自治体側から多くの懸念の声があって、この法案を本当に成立させるんですか。禍根が残りませんでしょうか。松本大臣及び与党の皆さん、採決は見送って、一度丁寧に地方の声を聞くべきではないでしょうか。
○国務大臣(松本剛明君) 山口佐賀県知事には直接お会いをし、本法案についてもお話を伺うと同時に、私の方からも御説明をさせていただいて、趣旨について御理解をいただくべく努めたところでございますが、私の力が足らず、まだ御理解がいただけなかったとすれば、これからもまた機会を得て本法の趣旨は丁寧に御説明をしてまいりたいと思っております。 本改正案につきましては、御要望もいただいて、お話を伺うなど、丁寧な調整を行ってきたところでございますし、全国知事会からは、補充的な指示を行う際にはあらかじめ自治体に対して資料、意見提出の求め等の適切な措置を講ずるように努めなければならないと御要望をいただきまして、努めなければならないことといたしたところでもございます。 補充的な指示の行使について、運用の明確化をとの御要望もいただいているところでございまして、総務省としては、法案が成立した際には、その施行に当たって、法律の運用の考え方について各府省へ周知徹底を図ってまいりたいと思いますし、また、自治体の皆様には、引き続き丁寧に御説明し、御理解をいただけるよう努めてまいります。
○岸真紀子君 お手元に東京新聞の昨日の記事を、熊本地震ですね、私も再三にわたって紹介をしてきた二〇一六年の熊本地震の写真も載せられています。これを見て、想定していないことに答えられないと言いながら、実際にこの写真と記事のように、国が誤った指示を行えば甚大な被害を生みます。 指示に従った場合に人的被害が生じた場合、誰が責任取るんですか。大臣、お答えください。
○国務大臣(松本剛明君) まず、補充的な指示も含めまして、自治体の皆様とは情報共有、コミュニケーションを十分に図っていくことは極めて大切でございますが、制度の、ついて一般的に申し上げれば、補充的な指示につきましては、その範囲におきましては国の責任において行われるものとなりますが、補充的な指示の範囲を超えて住民の安全等を守っていただく自治体の役割は、引き続きまたその役割を果たしていただくようお願いするものであるというふうに理解をしております。
○岸真紀子君 やっぱりこの補充的な指示のせいで、時の政権の恣意的運用となることへの懸念であったり、自治体が萎縮するんではないかということの払拭はできません。本当にこれは問題だと感じています。 私たち立憲民主党だけが異論を述べているわけではなくて、昨日の自治日報においても、元自民党の衆議院議員の北川正恭さん、三重県知事もやられていた方ですが、この方も、この一九九五年に制定された分権推進法を受けての議論に参加していて、この、国の関与を例外なく全廃とした分権一括法の精神を是非思い出してほしいということも書いてありますし、今回の自治法は、自治体が自立して住民の権利を守れるかどうかが問われている法案でもあるというふうに懸念を示しています。本当に多くの懸念がどんどんどんどん上がってきているんです。 大臣、先ほど自分の説明不足だと言いましたが、大臣の説明不足というよりは、法案のミスというか、法案そのものがやっぱり間違っていると言わざるを得ません。地方自治に関わる知事や市町村長、議会議員、職員、地域住民が、国の指示権拡大に対する懸念と、政府への残念ながら疑念を声に上げているんです。 これまで地方自治法の改正に至っては、ほぼほぼ、昨年も同様ですが、ほぼほぼ賛成できるもの、喜ばしいものでした、地方自治体にとってみれば。ですが、今回のこの改悪法案は、提出してきた政府、総務省には、本当に残念ながら、がっかりという言葉では足りないぐらいの思いを抱えています。 松本大臣始め総務省が地方分権を忘れていないというのであれば、あくまでも、自治体との事前協議、コミュニケーションを重視し、自治体に寄り添うこと、そしてさらには、個別法に基づくことが原則であること、万が一第十四章を発動したとしても国会に事前報告を行うことを徹底することを強く、強く求め、時間が来たので、断腸の思いで質疑を終わります。
○高木かおり君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の高木かおりです。 改正項目の一つ、地域の多様な主体についてまだ御質問できておりませんでしたので、今回質問させていただきたいと思いますけれども、この地域住民の生活サービスの提供に資する活動を行う団体を今回市町村長が指定できて、そして、この団体への支援や活動の調整など、これを市町村が行うということでございます。 この団体に対して、行政財産の貸付けであったり随意契約、こういったことによる関連する事務、これが委託が可能になるというような、もうまさにこの地域の多様な主体の連携及び協働の推進を図ることということなんですけれども、これ具体的に言うと、この自治体の活動だったり、防犯パトロールの実施や防災活動と、これ私たちの身近な活動に関係してくるお話だと思います。 これ、私たち日本維新の会は、自立する個人、自立する地域、自立する国家、これを理念に掲げているわけなんですが、今回、具体的かつ現実的な提案と建設的な議論によってやはりこういったことをしっかり進めていかなければならないんですけれども、この先ほど触れたようなこれまでの自治体での活動というのは、やはりこの自治体独自の自立した取組というのが今までやられてきたと思うんですが、そういったことが阻害をされてしまわないかという懸念があるんではないかと思っておりまして、これまで先進的に条例などを位置付けて行ってきた事例もある中で、あえて今回法律に位置付ける意味を教えていただきたいとともに、この法律に位置付けて地域の多様な担い手の取組を後押しするということであれば、もう一歩踏み込んで、この仕組みを活用した自治体に対する財政措置等はもちろんなんですけれども、例えばそのほか税制措置などの所要のインセンティブ、そういったことも併せて検討してしっかりと後押しをしていく、こういったことはどうかというふうに思うんですが、総務省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。 人口減少、少子高齢化等によりまして地域社会が様々な資源制約に直面する中で住民の暮らしを支えていくためには、地域の多様な主体が連携、協働し、地域における生活サービスの提供を担うことが重要となっております。 このため、一定の要件を満たした地域の多様な主体について、市町村が条例により指定し支援するなどの活動の活性化を促す先進事例があることを踏まえて、三十三次の地方制度調査会の答申では、法律上も、市町村の判断で、その位置付けを明確にすることができるようにする選択肢を用意して、活動環境を整備していくことが考えられるとの提言がされたところでございます。 このような提言等を踏まえまして、本改正では、生活サービスの提供に資する活動を地域の多様な主体と連携して行う団体について指定地域共同活動団体として指定し、その活動を支援する制度を創設するものでございます。 これらの団体に対する税制上の措置は検討しておりませんが、財政上の措置については、まずは、本制度施行後の条例の制定状況ですとか、あるいは実態を調査した上で、指定対象として想定され得る地域運営組織に対する、今現在やっております既存の地方財政措置も念頭に置きつつ、必要な財政措置を検討してまいりたいと考えております。
○高木かおり君 税制措置は今のところ考えていないということですけど、今しっかりやられている財政措置含めて、今後、本当にこの自治体の活動になってくると思いますけれども、やはり人口が減っていく中で、大変これ深刻な問題が私たちの生活の周りにたくさんありますので、是非そういったあらゆる面から支援をお願いしたいというふうに思います。 あわせて、このやはり随意契約という観点も、今これ特出しをされているんですけれども、やはりこの公正なプロセスで参画ができることを前提であるということもしっかりと周知をしていただきたいというふうに思います。 次に、これ大臣に伺いたいと思いますが、そういった地域における多様な担い手に関しては、これ、現在、地域によっては自治会等の地域を支えてくれている団体も人が足りないとか、やっぱり高齢化をしている、こういった現状も私も肌で、お聞きもしますし、感じております。 こういった中で、地域コミュニティーの維持、活性化を図る上で、大臣はこれはやっぱり必要だと思うこと、これについて大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(松本剛明君) 自治会等、地域のコミュニティーを支える各団体は、本当に、住民相互間のつながりを深めていただいたり、地域の環境、防犯、防災など様々な分野で協働で活動をしていただいておりまして、地域における共助の担い手として本当に重要な役割を担っていると認識をしておりますが、加入率も下がってきたりなど、そして、今お話がありましたように、人が足らないといったような課題もあるものというふうに認識をしているところでございます。 この維持、活性化につきましては、やはり、多様な主体が連携、協働して地域課題の解決に取り組むこと、地域活動のデジタル化の積極的な活用などが考えられる方法としてあろうかと思いますが、やはり、地域コミュニティー、地域の活動の意義というものを広く理解をいただくことも大切ではないかというふうに思っております。 私自身も、周辺の地域の方を拝見をしていますと、やはり地域の多くの住民の皆さんが参加をするイベントなどを毎年行っておるところは加入率も高く、また、活動への参加者も多かったりというようなこともありますし、今回、能登半島の復興におきましても、復興の計画の、復興の考え方の中で祭りが一つのキーワードではないかというお話もあったように、地域コミュニティーのつながりの意義というものを理解いただくことも大事ではないかというふうに思います。 そんなような中で、今お話がありました指定地域共同活動団体の仕組みというのも一つの選択肢として是非御活用いただくことで地域力を高めていただけたらと思いますし、デジタル化についても、例えば電子回覧板等のデジタルツールを活用した実証事業等も行っているところでございます。
○高木かおり君 御丁寧にお答えいただきました。ありがとうございました。 地域のつながり、それからデジタル化ということも御答弁いただきましたけど、このデジタル化について、最後、一問質問をさせていただきたいと思います。 やはり、コロナでデジタル化の遅れというのが本当に露呈しました。そういった関連の質問なんですけれども、政府が言うこのデジタル社会のパスポートであるマイナンバーカード、このようなツールだけではなくて、国税や保険料等を徴収する側である国の組織の効率化もやっぱり必要ではないかと思います。 我が党はデジタル歳入給付庁の設置法案も提出しておりますけれども、納付と給付と受益、受給と納付の手続を一つの、済みません、窓口で……(発言する者あり)ありがとうございます、デジタル化し、双方のコストを最小化し、正確、公平、簡素、迅速に行われる体制を整備する必要性について、政府の見解を伺いたいと思います。 申し訳ございません。
○政府参考人(阿部知明君) お答えいたします。 マイナンバーを活用することで、行政機関同士での迅速な情報連携が可能となり、正確な所得情報などを基にして、給付すべき方を迅速に特定することが可能となります。このように、マイナンバー制度はデジタル社会の基盤となるものであり、その活用を進めていくというのが基本であるというふうに考えてございます。 一方で、年金を含めまして、社会保障の給付でありますとか徴収の在り方につきましては、制度所管省庁において検討されるものと承知しておりますけれども、その上で、マイナンバー法の改正等が必要となる場合には、デジタル庁として、関係省庁と協力して取り組んでまいりたいと考えてございます。
○高木かおり君 終わります。ありがとうございました。
○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。 六月十一日の参考人質疑でも、参考人の早稲田大学の小原隆治教授から、この法改正で、国と自治体の関係が二〇〇〇年の地方分権一括法施行前に戻るのではなく、戦前の上下関係に戻ってしまうという指摘までありました。六月六日の総務委員会でも質問しましたが、今回の法改正で新たにできる第十四章で、国と自治体の間の対等と協力の関係が崩れて、二〇〇〇年以前どころか戦前の上下関係に戻るのではないかという懸念があります。 この法案が通っても二〇〇〇年以降の地方分権一括法のように対等と協力の関係が続くことを総務大臣に保障していただきたいと思います。国と地方は対等であるということを、この法律ができても対等であるということを、松本総務大臣、国民に対して保証していただけますでしょうか、いかがでしょうか。
○国務大臣(松本剛明君) これまでの御審議でも申し上げてまいりましたが、これまでの経験を踏まえて、個別の法律につきましては様々な事態を想定して見直しが重ねられてきましたけれども、これからも個別法において想定されていない事態が生じ得るので、そのような場合に備える必要がある。国民の生命等の保護のために特に必要なときに措置を行うことで国の役割を果たす必要があるということを考えて改正案を今御審議いただいているところでございますが、この改正案を作成するに当たりましては、国と自治体間の基本的な関係を、言うところの対等と協力な関係という、これに基づいた地方自治法における国と自治体間の基本的な原則、関与の法定主義、また関与の基本原則などにのっとってこの法案を御提案申し上げているところでございます。 本改正案は、この基本原則にのっとって、現行の国と地方公共団体の関係に関する規定と明確に区分した特例を規定するものとさせていただいております。 補充的な指示につきましても、国が果たすべき役割を責任を持って果たす観点から、自治体との情報共有、コミュニケーションを十分に確保することを前提とし、限定的な要件、適正な手続の下行使されるものであり、法案成立後も国と地方の対等、協力な関係を変えるものではないというふうに認識をいたしております。
○芳賀道也君 今大臣の答弁にありましたが、特例を規定するものだけれども、対等と協力ということは揺るがないのだということでよろしいでしょうか、イエスかノーかでもう一度お答えいただきたいんですが。
○国務大臣(松本剛明君) 先ほど申しましたように、法案成立後も国と地方の対等、協力の関係が変わるものではないと認識をいたしております。 なお、自治体の自主性、自立性を高める地方分権改革は引き続き着実に進めてまいりたいと考えております。
○芳賀道也君 引き続き、この法案がもし可決、成立して以降も、こうしたことがしっかりと担保されるように監視はしていかなければいけないと思っております。 次に、少子化、人口減少となる地域コミュニティーを支えるために公共私連携を進めるという考え方自体には反対しないのですが、この法案には、公共私連携に似て非なる指定地域共同活動団体という新たな制度が盛り込まれています。 特定の団体に特権を与えて、例えば、行政財産を無制限、無期限で貸付けが、失礼、無期限で貸付けが可能で、同業他者との調整が求められた場合には市町村長が求められるまま調整を進めなければならないとしたら、この団体と市町村の間に癒着が生まれて、多様な団体や多様な個人がコミュニティーを支えることを妨害する危険性があります。 この制度の導入で特定の指定団体だけが優先的地位を占めることになれば、地域社会全体の活力をそぎ、市民自治さえも損なうことになる危険があります。しかも、指定管理者のときとも違って、条例の制定や議会の議決なく指定できるということです。 指定地域共同活動団体制度はやめるべきではないかと考えますが、総務省の御見解を伺います。
○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。 今回の制度改正は、先進自治体の実例も踏まえ、様々な関係者と連携、協働して地域課題の解決に取り組む主体について、市町村の判断でその位置付けを明確化することを可能とすることにより、多様な主体が活躍できる環境整備をするとの、これは地方制度調査会の答申でございましたが、これを踏まえまして制度化したものでございます。 本制度につきましては、まず、市町村の判断による導入が前提でございまして、団体の指定要件や活動内容についても、地域の実情に応じて議会の議決を経て条例で定めること、その指定要件には、地域的な共同活動を地域の多様な主体との連携等により効率的、効果的に行うことが求められることとしております。 また、指定の効果のうち、行政財産の貸付けは、これは、市町村の判断により、その用途又は目的を妨げない限度で可能とされておりまして、調整についても、市町村長が必要であると認められるときに限られます。さらに、制度の運用に当たっては、団体の活動状況や市町村による支援の状況の公表、議会や監査委員によるチェック機能などを通じて、公正性や透明性が確保されるものと考えております。 今回の制度改正によりまして、地域の多様な主体による活動が一層活性化され、住民が日常生活を営むために必要な環境の整備に資するものと考えているところでございます。
○芳賀道也君 癒着を生まない議会の議決あるいは条例等の何らかの歯止めが必要ではないかと指摘しておきます。 次に、泉佐野市ふるさと納税不指定事件に関する国地方係争処理委員会と大阪高等裁判所での総務省側のルールを守らないアンフェアな行動について、六月十三日の総務委員会で松本総務大臣にお尋ねしましたが、大臣は、適切に対応したという御答弁でした。 再度お尋ねをいたします。この泉佐野市ふるさと納税不指定事件に関する国地方係争委員会、二〇一九年七月二十四日の意見陳述の際、総務省の当時の自治税務局長が、事前に委員会に提出していない資料を持ち出して読み上げたことは事実でしょうか、この事前提出のない書面の読み上げによって既定の陳述時間を超えたことは事実でしょうか。お答えください。
○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。 委員御指摘の件について、国地方係争処理委員会におきましては、令和元年七月十七日の会議で、地方自治法第二百五十条の十六第二項に基づく当事者の意見の陳述を同月二十四日の会議において行うこととし、審査申出人である泉佐野市長及び相手方である総務大臣の各意見陳述を二十分以内とすること、意見陳述の前日である同月二十三日までに陳述書を事前提出することなどを決定したところでございます。これを受けて、双方より、同月二十三日、陳述書の提出がございました。 翌日の会議の意見陳述において、総務大臣の代理人である自治税務局長は、陳述書に記載された内容に加えて、口頭で補足を行ったと承知しております。 自治税務局長の意見陳述が二十分以内であったことについては記録がございませんが、同委員長から予定の陳述時間を超えているなどの発言はなかったと承知しておるところでございます。
○芳賀道也君 よく国会で聞く、記憶になかったという発言、この委員会でまた出るとは思いませんでした。 意見陳述に当たっては事前に提出した資料を読み上げることがルールになっているのに、総務省自治税務局長が事前に提出のない資料を読み上げたのはルールに外れています。また、自治体側が反論を事前に準備する権利を妨害するという意味でも問題があると考えますが、再度、松本大臣の御感想を伺います。
○国務大臣(松本剛明君) 個別事案における同委員長の進行に関する判断については私の方から申し上げることは控えたいと思いますが、私どもにいただいている報告を聞く限り、適切に対応をしてきたかというふうに考えておりますし、当時は私も政府の立場で携わっていたわけではございませんが、これまでも総務省の職員の皆さんは誠意を持って地方のため、皆さんのために働いてきてくださったものというふうに認識をしているところでございます。
○芳賀道也君 地方と国は対等だと、決して部下との、そうした関係ではないということなんですが、こうした二十分を超えたかどうかは記憶にないなどという責任のない答弁……
○委員長(新妻秀規君) 芳賀道也さん、時間ですので、おまとめください。
○芳賀道也君 このようなことがあると、やはり国と地方との対等の関係が保てないのではないかと非常に懸念をいたします。しっかりと国と地方が対等であることを総務省も守っていただきたいと思います。 以上です。
○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。 先ほどの理事会で、この審議の後、採決することが提案されましたが、本日の採決はするべきではないと強く申し上げて、以下、質問に入ります。 前回の当委員会で、個別法に規定されている三百六十二件の指示の規定について、各省庁における精査がどうなっているかの報告を求めました。 事態対処法で定められている武力攻撃事態への対応については必要な規定が設けられていて、本改正案に基づく関与は想定されていないと山野自治行政局長は答弁してきました。この事態対処法については必要な規定は設けられているというのは内閣官房が精査した上での判断だと田中行政課長から説明を受けました。 総務省も、この判断、つまり事態対処法については必要な規定が設けられているという考えでいいのですね。
○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。 国民の生命等を危険から保護するための法律については、それぞれの所管の省庁において課題の把握が、取組が行われ、課題が生じたものについては必要な改正が行われているものと認識しております。御指摘の事態対処法についても、これまで本委員会において内閣官房からも答弁がございましたように、武力攻撃事態等の対応について必要な規定が設けられているものと認識しております。 総務省としても、武力攻撃事態等への対応については事態対処法制において必要な規定が設けられており、これに基づき対応することとなるものと理解しておるところでございます。
○伊藤岳君 今局長から答弁がありましたが、事態対処法のこの個別法の指示の規定は所管省庁である内閣官房が判断していると、規定はしっかり整備されているというのであればですよ、個別法に任せればいいじゃないですか。個別法に依拠して、本改正案に基づく関与の対象にはならないでよいではありませんか。 なぜ、指示権は特定の事態を除外するものではございませんとして、事態対処法を本改正案に基づく関与の対象とするんですか。
○政府参考人(山野謙君) 本改正案は、答申を踏まえ、特定の事態の類型に限定することなく、その及ぼす影響の程度において大規模な災害、感染症の蔓延に類する国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における特例を設けるものでございまして、補充的な指示についても、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生し、又は発生するおそれがある場合に行うことができる、これは二百五十二条の二十六の五にこういう規定を置いておるわけでございます。特定の事態を除外していることでないことは条文上も明らかでございます。 その上で、指示の行使に当たっては、限定的に行うための要件を条文上規定しております。すなわち、この同じ規定におきまして、まず事態の規模及び態様、地域の状況等を勘案すること、その担任する事務に関するものであること、個別法に定めがある場合を除くこと、そして生命等の保護の措置の的確かつ迅速な実施を確保するため特に必要があるときに補充的な指示を行使できるものと規定してございまして、当該事態において個別法に必要な関与の規定が整備されている場合には、各大臣において必要と認めるときに当たらず、補充的な指示を行使することにならないことも、これは条文上に規定されているところだと考えております。
○伊藤岳君 そんなことをいろいろ書かなくたって、もし特定の事態が生じたならば、そのときに個別法を改正すればいいだけじゃありませんか。つまり、立法事実はないということですよ。 生命等の保護の措置だ、指示権だと言えばもっともらしく聞こえますが、発生するおそれなど極めて曖昧な基準で、政府の独断で判断すれば、憲法が掲げる団体自治も住民自治も踏みにじって政府の強権が発動するという、地方自治そのものを根本から壊すものになりますよ。安保三文書に基づいて、空港、港湾の軍事優先利用等を指示することを可能とします。戦争する国づくりを担うものじゃありませんか。 更に聞きます。 ほかの個別法に規定されている指示の規定については、指示の規定については、各省庁における精査の状況をつかみ、個別法の指示権で何が可能で何が課題であるかを把握したんでしょうか。
○政府参考人(山野謙君) 私ども、この三百六十二件の指示につきましては、これは様々な規定がございます。例えば事業活動の適正化のために設けたものなど多種多様にわたるわけでございますが、法制化に当たりましては、国民の生命等の保護に関する指示に関する法令について、法律上、どのような場合にどのような要件の下で国の役割が求められ、指示が設けられているかを確認しておりまして、その結果として本改正案を立案したところでございます。
○伊藤岳君 だから、立法事実は全く存在していないんです。 沖縄県名護市にお住まいの方からファクスが届きました。ここにおられる総務委員全員の下にも同じファクスが届いたと思います。次のようにつづられておりました。 同法案が政府官庁への白紙委任状態にあると考えると、私は空恐ろしいことを想起せざるを得ない、地方公共団体を縛る先にかいま見えてくることは住民の基本的人権の剥奪だ、そこには悪夢のような戦前回帰が待っているだろう、地方自治が日本国憲法に組み込まれたのは、住民自治、団体自治がなかった戦前、戦争体制を国の隅々まで容易に貫徹できたからだ、もしもこうして地方自治が剥奪されてしまうならば、日本国憲法の骨が、肉が剥ぎ取られていくに等しいだろうと訴えて、同法案を廃案に追い込んでいただきたいと結んでいます。私も全く同感です。 そして、地方自治体首長からも地方自治法改正に懸念の声が広がっています。 今日資料をお配りしました。 先ほど岸委員が紹介した佐賀の知事の記事は左の上です。先ほど岸さんがこれ使ったので、私、別なのを紹介します。 この右下の記事の一番下の段落に赤線を引っ張りましたが、東京世田谷区の保坂区長の話です。自治体への国の特例関与を包括する一括法ではないか、コロナや災害以外を全部含めて白紙委任するのは有事法制のつくりと一緒だと指摘しています。その隣、総務大臣も務められた片山元鳥取県知事は、必要性を全く感じない、立法事実がないから作る必要もない法律だと一喝をされています。 松本総務大臣、大臣は、答申後、地方六団体の意見を伺いながら法制上の検討を行ってきたと答弁されてきました。しかし、地方自治体の首長に、首長経験者から強い懸念の声が次々と広がっているではないですか。それでもこの法案通すんですか、大臣。
○国務大臣(松本剛明君) 委員がお示ししました資料を拝見をしましたところ、沖縄県の玉城デニー知事は、想定外の事態に万全を期すという観点から必要性は認めるとおっしゃっていただいております。 これからも、御意見をいただいてきたところでございますけれども、申しましたように、本改正は、地方六団体の代表も構成員とする地方制度調査会の答申に基づくものでございます。この答申は、地方六団体等からも意見聴取した上でお取りまとめいただいております。 また、この改正案を検討するに当たりましても、地方自治法の規定に基づいて地方六団体に情報提供を行い、自治体と丁寧に調整を行った上で立案をいたしました。知事会からは御要望をいただき、補充的な指示を行う際には、あらかじめ自治体に対して、資料、意見の提出の求め等の適切な措置を講ずるよう努めなければならないことといたしました。 引き続き、自治体の皆様にも丁寧に御説明を申し上げたいと思いますし、総務省として、法案が成立した際には、その施行に当たりまして、法律の運用の考え方について各府省へも周知徹底を図ってまいりたいと思っております。 地方分権ということに関連して申し上げれば、この本改正案は、地方分権一括法で構築された国と地方の関係の基本原則にのっとって、現行の国と自治体の関係に関する規定と明確に区分した特例を国民の生命等の保護を的確、迅速に行うため規定するものでありまして、地方分権に反するものではないと考えております。
○委員長(新妻秀規君) おまとめください。
○伊藤岳君 大臣、都合のいいところだけ取らないでくださいよ。首長さんが何を言わんとしているのか、しっかり受け止めるべきだと思います。 本法案は通すべきではないと訴えて、質問を終わります。
○浜田聡君 NHKから国民を守る党、浜田聡でございます。 十分間、よろしくお願いいたします。 今回の法改正三本柱の二点目、地方公共団体相互間の連携、協力及び公共私の連携を目的として、指定地域共同活動団体制度というものが創設されます。先日の当委員会において、私は、この制度により、地方自治体での公金の問題ある人が増える可能性について指摘させていただきました。現状においても地方自治体において公金の使途に数多くの問題が指摘されております。 先日の委員会においては、その具体例として、金沢レインボーの覚醒剤事案、そして東京都のColabo問題を取り上げました。 本日は、兵庫県西宮市の事例について取り上げます。 配付資料に、その問題が記載されている西宮市議会の議事録抜粋をしたもの、そして問題追及をした川村よしと西宮市議会議員のXのポストを用意させていただきました。 西宮市議会で追及された事案について簡単に流れを述べます。 まず西宮市長、石井登志郎氏は、元明石市長の泉房穂氏と仲が良いです。西宮市で、子供食堂事業を受注する際に、泉房穂氏の妻の団体に発注をしました。発注先決定の際に複数の入札があるかのように偽装したことが発覚しました。西宮市議会でこの件が追及され、西宮市は業務委託の在り方が不適切と認めましたというものです。 この件に関して総務省に伺います。 地方自治体において公金の使途に数多くの問題が指摘されている中で、今回の地方自治法改正案でございます。私は、地方自治体による公金使途の適切性が今回の法改正で改善するかどうかということを問題視しております。そのような中で、西宮市でこのような不適切な入札が起こったことについて、総務省の見解を伺いたいと思います。
○大臣政務官(船橋利実君) お答えいたします。 委員御指摘の事案につきましては、御指摘ございましたように、西宮市の子供食堂支援関係委託業務におきまして二者の見積り合わせによる随意契約を締結をしていたところ、見積書について、契約を締結した相手方を通じてもう一者の見積書を徴取していたこと、仕様書につきましても契約を締結した相手方を通じてもう一者に提示をしていたこと、これが令和四年度分の監査により判明をいたしまして、その結果として、令和五年六月九日公表された監査結果報告書において、こうした方法は公平性、公正性の観点等から問題があると指摘されたものと承知をしてございます。 随意契約を行う場合の手続に関しましては、地方自治法上特段の規定というものはございませんが、西宮市の規則では、市長は、随意契約によろうとするときは、契約内容その他見積りに必要な事項を示して、二人以上の者から見積書を徴さなければならないとされていると承知をしてございまして、自ら定めた規則等にのっとって適正に行われるべきものと考えてございます。
○浜田聡君 ありがとうございます。 地方自治体において公金の使途に問題があることを再確認いただければと思います。恐らく明るみに出ていない問題は全国で数え切れないほどある可能性について問題提起させていただきます。全国の地方自治体における公金の使途の適切性の問題に関して、全国の地方議員の方々を中心に行政監視がしっかりなされて、公金の使途が改善することを期待したいと思います。 次に、NHKにこの件に関して伺います。 泉房穂氏といえば、最近、各種メディアで自民党のいわゆる裏金問題などを鋭く批判していると認識をしております。そのような人物の妻がこのような不祥事を起こしたとなれば、私は報道する価値があるのではないかと思います。 NHKはこの件を報道する価値があると考えるかどうか、お伺いしたいと思います。
○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。 NHKにおきましてどのような事案をニュースで取り上げるかに関しましては、報道機関としての編集権に基づきましてその都度判断しております。 御指摘の事案につきまして、NHKはこれまでニュースなどでお伝えしておりませんけれども、個別の編集判断につきましての回答は控えさせていただきたいと考えております。
○浜田聡君 数多く報道すべきことはあると思いますので、その判断は、NHKの判断、尊重したいと思います。 この件に関しては、私は、公共の関心を引くべき重要な問題と考えますので、報道すべきと考えます。 三点理由を述べます。 子供食堂事業は公的資金を使用して運営されているため、その入札過程や運営が適切であることは市民の関心事です。もう一点、この問題が報道されることで、ほかの自治体でも同様の問題がないか確認する機会となり、公正な行政運営の確保に寄与します。三点目は、泉房穂氏は政治的に注目される人物でございます。彼の周囲で発生する問題は広く報道されるべきです。これにより、政治家の行動に対する市民の理解と価値が、理解と評価が深まると考えます。 そういったこと、この件はある意味多くの方が知るべきであると申し上げて、次の質問に移ります。 次、ヤフーニュースやLINEニュースなど、ニュースポータルサイトに関することについて伺います。 各地方自治体運営を大きく左右する各選挙においては、国民のニュース情報源に着目することは非常に重要です。ここではインターネットニュースサイトに着目したいと思います。 まず、端的に私の問題意識を申し上げると、ニュースサイトがどのニュースを選ぶかは非常に重要であり、偏ったニュースを選択することで世論の誘導ができてしまう可能性があるということです。 ニュースポータルサイトが公共の情報源としてどの程度利用されているかについて、総務省の情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査結果は重要と考えます。それによると、インターネットニュースは、テレビには僅かに及ばないものの、新聞を上回る結果が出ていると認識をしております。特に若年層においては、インターネットを通じたニュース接触が増加しており、ポータルサイト、SNSを利用する傾向が強いと認識をしております。 昨年九月に公正取引委員会が発表した調査結果がありまして、今回、その報道資料を配付資料として用意しました。 公正取引委員会の調査の結果、ヤフーは取引先であるニュースメディア事業者との関係で優越的地位にある可能性があること、ニュースメディアサイトに一定の送客を行うインターネット検索を運営するインターネット検索事業者はニュースメディア事業者に対して優越的地位にある可能性があること、あと、グーグル及びヤフーはニュースコンテンツを探す際に利用するサービスの市場において有力な事業者に該当する可能性があることを指摘しています。 あわせて、公正取引委員会では、独占禁止法との関わりにおいて、一方的に著しく低い許諾料を設定し又は無償で取引することにより不利益を与える場合は独占禁止法上問題となること、そして、有力なインターネット検索事業者が自社のニュースコンテンツの表示を優先し、他社のコンテンツの閲覧が不利となる配置を意図的に行った場合には独占禁止法上問題となる見解を示しました。 以上を踏まえて、政府の見解を伺いたいと思います。 ヤフーニュースやLINEニュースなどのニュースポータルサイトによってニュース配信の寡占化が進む中、弱い立場に置かれがちなニュース提供者であるメディア各社を保護しつつ、健全な民主主義の発展を維持するためにも、早期に双方のネゴシエーションを整理してルール作りに取りかかるべきと考えますが、政府の見解を伺います。
○国務大臣(松本剛明君) 従来から広告事業によりまして収益を得ていたニュースメディア事業者は、デジタルプラットフォーム事業者によるニュースポータルが介在するビジネスモデルの伸長によりまして収益構造も大きく変化をしてきたものというふうに承知をしております。 公正取引委員会では、令和三年二月にデジタル広告分野の取引実態に関する最終報告書を取りまとめ、ニュースメディア事業者とデジタルプラットフォーム事業者間の取引について、ニュースコンテンツの配信料の算定に関する基準や根拠等が明確化されることが競争政策上望ましいとの考え方を明らかにしていると聞いております。 その上で、昨年九月に、ニュースコンテンツ配信分野に関する実態調査を実施し、メディア各社とデジタルプラットフォーム事業者間の協議や意思疎通が十分に行われていないとうかがわれたことを踏まえまして、まずは当事者間の交渉を通じた課題の解消に向けた取組が進められますよう、共同交渉や独占禁止法上の問題となるおそれのある行為についての考え方を示したというふうに承知をしております。 総務省としましても、取材や編集に裏打ちされた信頼性の高い放送コンテンツを情報空間全体に流通させる観点から、放送事業者の実情を把握しつつ、必要に応じて公正取引委員会に情報共有等を行い、デジタルプラットフォーム事業者において関係法令が遵守され適正な取引が行われるよう、政府一体となって取り組んでまいりたいと考えております。
○浜田聡君 大臣とも問題の共有はできていると認識をしております。 こういった問題に対する欧米の取組を簡単に紹介したいと思います。 スペインやオーストラリア、カナダなどでは、グーグルなどニュースポータルサイトの運営者に対して、ニュース提供メディアに対する誠実な交渉、報酬額評価の透明性に必要な情報の通知などを義務付ける法整備を進めてきたと認識しております。ドイツでは、ドイツ特許商標庁から集中管理団体としての許可を受けた団体が、報道関連の映像及び出版を対象に、複製権、公衆送信権、プレス隣接権の集中管理を行っており、デジタルプラットフォームとの交渉、仲裁申立てを行っているとのことです。 そこで、政府に提案というか、伺います。 日本においても同様の記事版JASRACのような……
○委員長(新妻秀規君) 浜田さん、お時間ですのでおまとめください。
○浜田聡君 公共性、公益性のある団体がニュース記事の著作権を集中管理できる仕組みの導入も検討すべきということを御見解を伺おうと思ったんですが、この件に関しては、時間がなくなりましたので、提言にとどめたいと思います。 以上で終わります。御清聴ありがとうございました。
○広田一君 広田一でございます。どうかよろしくお願いを申し上げます。 松本大臣は、補充的指示権につきまして、個別法が想定していない場合であって、特に、国民の生命などの保護を的確、迅速に行うために特に必要があるときに行使をされる旨の説明をしてこられました。その上で、政府は、特定の事態を除外しているものではない、その他その及ぼす被害の程度においてこれらに類する国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が補充的指示権の対象となるとしておりますが、具体的に何を指しているのか分かりません。 これらを踏まえて、私は、過去の政府答弁などから具体的な事態、事例を挙げて、補充的指示権を行使をする可能性は排除されていないのか、確認の意味の質問をしてまいりましたけれども、これに対しても明確な御答弁はございませんでした。 また、御答弁などを聞く限り、事態対処法、国民保護法などと補充的な指示権の関係につきましては、法案提出前にこれ突っ込んだ検討はなされていなかったというふうに思う次第でございます。 これまで、幸いなことに、事態対処法などは発動されていないというふうに承知をしております。これ自体は喜ばしいこと、誇らしいことでございますが、災害対策基本法や感染症法などのように具体的な事例や知見が蓄積されておりませんので、もしこのような事態が生じると、想定外のことが生じるリスクの蓋然性は高いわけでございます。よって、今回の質疑を通じて更に検証を深めていただければと期待をいたしております。 ただ、今回の補充的指示権の創設は、何のために強力な権限を国などに付与するのか、立法事実を挙げて国民の皆さんに分かりやすく説明できない上に、本日もそうでございますが、地方分権改革に逆行するのではないか、自治体の自主性が損なわれ、指示待ち体質になるのではないか、自治体の主体的な判断に萎縮効果をもたらすのではないかなどの基本的な問題についてさえ説得力ある説明もございませんでした。 以上、これまでの議論を踏まえると、補充的指示権を創設する意義、メリットより、危惧、デメリットの方が大きいというふうに考えますが、松本大臣の御所見、お伺いします。
○国務大臣(松本剛明君) まず、これまでも御答弁申し上げてまいりましたけれども、新型コロナ対応では、感染症法に基づいて患者の入院等について対応すべき保健所設置団体では十分な対応を講じることが困難でありまして、都道府県の区域を超えた患者移送等の調整が必要となった事態が生じるなど、その時点での法制では想定されていなかった事態が相次ぎました。 その後、感染症法等の個別法の見直しが行われましたけれども、これまでの経験を踏まえまして、これからも個別法において想定されていない事態は生じ得るものと考え、備えるべく、本改正案を御提案申し上げ、御審議いただいているところでございます。 このような場面では、本来国の責任において指示すべきものも助言等として行わざるを得ず、法律上は自治体の責任において実施せざるを得ないことになり、国、地方間の責任の所在が不明になるものでございます。 自治体につきましては、これまでも様々な行政分野において、個別の法令に基づいて、自らの責任において現場の状況や地域の実情を踏まえて必要な対策を講じるという役割を果たしていただいており、こうした役割はこれからも変わるものではないと認識をしております。 補充的な指示につきましては、国民の生命等を守るため国が果たすべき役割を責任を持って果たすのに際し、国から地方への働きかけについて法律上のルールを整備するもので、自治体との情報共有、コミュニケーションを十分に確保することを前提とし、限定的な要件、適切な手続の下行使されるものでございまして、が、補充的な指示を行使した場合でも、その範囲を超えて地域の住民の安全を守るという自治体の責任が国に移るものではございませんので、国と地方がそれぞれ役割を果たして国民の生命等の保護のために全力を挙げて取り組んでいくことが求められると考えております。 本改正案は、地方分権一括法により構築された国と地方の関係の基本原則にのっとったものでございますが、この説明はこれまでの審議でも御説明申し上げてきたとおりでございまして、これからも各自治体にも丁寧に御説明してまいりたいと考えております。
○広田一君 先ほどの答弁を聞きましても、本法案が持っている危惧、デメリットについての具体的な言及がございませんでした。とても残念であります。 関連して、補充的な指示権に対する懸念についてお伺いをします。 この指示権行使の条件は、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生するおそれがある場合、発生するおそれがある場合まで広げられております。これは、危機管理上、その事態になれば手遅れになる可能性がある場合がございますので、その手前のおそれがある時点で対処することの必要性は一定理解することができます。ただ、補充的指示権の場合、対象が不明瞭なので、時の政権が恣意的な運用をすれば歯止めが掛からなくなる懸念がございます。 おそれがある場合を理由とした恣意的な補充的指示権の行使をいかにして防いでいくのか、その法的担保はどうなっているのか、松本大臣にお伺いをいたします。
○国務大臣(松本剛明君) 補充的な指示は、個別法で想定されていない場合であっても、国民の生命等を守るため自治体の区域を超える広域での対応が必要となる場合の調整の役割など、国が果たすべき役割を責任を持って果たすことができるようにするものでございまして、このような観点から、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が実際に発生した場合だけでなく、発生するおそれがある場合、すなわち当該事態が相当な確度で発生する見込みがある場合についても対象にする必要があると考えているところでございます。 その上で、この法案につきましては、これまでも繰り返し申し上げてまいりましたように、補充的な指示につきましては限定的な要件、適正な手続を経て行われるものでございまして、また、地方自治体との情報共有、コミュニケーションを大切にするという考え方も含めて、しっかりとこの法律の運用の考え方、総務省から各省庁とも共有できるように周知徹底をしてまいりました上で、この法律についての理解を政府間で共有をし、また自治体の皆様にも御説明を申し上げてまいりたいと考えております。
○広田一君 これまた、おそれがある場合をいかにして防いでいくのか、こういったことについても残念ながら具体的な御答弁がございませんでした。 次に、週末地元に帰り、首長さんや地方議員の皆さんとこの地方自治法改正についてお話をいたしましたが、この改正内容やその必要性、課題についての御認識はまだらでございます。 その理由の一つが、地方議会での議論がまだまだ深まっていないというふうなことがあるのではないかなと思います。六月議会は始まったばかりで、まだ一般質疑や開会していない議会もございます。地方自治に大きな影響を与える改正をする場合は、地方議会を巻き込んだオール地方の活発かつ深い議論が必要だと考えております。つまり、この千七百九十四ある地方議会の総意も分からないままに拙速に結論を出すことは、地方議会の意思を重んじていないばかりか、将来に禍根を残しかねないというふうに思います。 このことを指摘をいたしまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(新妻秀規君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○小沢雅仁君 私は、立憲民主・社民を代表して、ただいま議題となりました地方自治法の一部を改正する法律案につきまして、政府案に反対の討論を行います。 反対の理由の第一は、大規模な災害、感染症の蔓延など国民の安全に重大な影響を及ぼす事態であれば個別法に規定がなくても国が自治体に必要な対策を指示できるようにする、いわゆる補充的指示権などの特例は、想定できない事態をあえて想定したものであり、特例を規定するような法案の根拠となるべき立法事実がないことです。 第二は、いわゆる補充的指示権などの特例は、二〇〇〇年の地方分権改革一括法に基づき積み上げられてきた、国と自治体との関係を上下主従から対等、協力に改めた地方分権改革の成果を無にして分権への流れを逆行させ、憲法九十二条の保障する地方自治の本旨に反することです。 第三は、恣意的指示権発動の要件が極めて曖昧な上に、発動の手続は閣議決定のみとなっており、事前の自治体との協議、調整の義務はなく、意見聴取も努力義務にとどまり、国会の関与もないなど濫用が懸念され、自治体への国の不当な介入を誘発するおそれが高く、将来的にどんどん拡大解釈されるおそれがあることです。 第四に、本来、大規模災害や感染症への対処においては、自治体と国が連携、協力することこそが大事であるにもかかわらず、補充的指示権、調整に関する指示、応援の指示のいずれも、国が常に正しいとの前提で、国の一方的指示に従う義務を自治体に課すものであり、自治体側の主体性や自発性も損ない、現場の的確な判断や対処を妨げかねないことです。 第五は、指定地域活動団体について、自治体の長との癒着等が懸念されることです。立憲民主党は、最低限、国の関与の原則の維持と緊急性の明記、自治体との事前協議、調整の義務化、国会の関与と事後検証の義務化、個別法の見直しを柱とする修正をすべきとの要求項目をまとめましたが、与党から受け入れられませんでした。 したがって、国会への事後報告を求める衆議院における修正部分については、極めて不十分な内容でありますが、国会の関与に唯一資することから賛成いたしますが、政府案には断固反対といたします。 以上申し上げ、討論といたします。
○高木かおり君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の高木かおりです。 私は、地方自治法の一部を改正する法律案について賛成の立場から討論いたします。 まず、DXの進展を踏まえた対応に関して申し上げます。 人口減を前提にデジタル技術を活用して業務改革を飛躍的に進めるべきとする第三十三次地方制度調査会の指摘は的を得たものです。また、eLTAXの活用範囲を拡大することは、デジタル歳入庁にもつながる地方のDX推進にとって重要な一歩であると思案します。 しかし、システム間の相互連携を強化するほど、サイバー攻撃を受けた際の被害も甚大なものとなります。国と地方、関係行政団体が連携してセキュリティーを強化すべきこと、デジタル人材にとって効率的でやりがいがある仕事を創造すべきこと、また、国がセキュリティーの状況を適切に把握し助言を行うべき旨指摘いたします。 次に、地域の多様な主体の連携及び協働の推進について申し上げます。 人口減少局面であるからこそ、地域に積極的に貢献する住民の活力を無駄にしてはなりません。行政と住民の間で資源を共同で活用する取組を推進することで、公と民の連携を強化することが期待されます。 ただし、自治会の加入率が減少傾向にある事実を踏まえ、多様な主体に過度な負担が掛かることがあってはなりません。また、随意契約による事務委託を可能とすることなどが自治体からの過剰な便宜の供与につながらぬよう、取組を慎重に見守る必要がある旨も併せて申し上げます。 最後に、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における特例について申し上げます。 現行法に定めのない状況では、既存の法律に権限が明示されず、国も自治体も手探りでの対策を強いられることも想定されます。これらの事態を法の支配下に押しとどめる必要がありますが、本法案はそのような場面における国と地方の権限の明確化につながるものと思案します。 一方、審議では発動要件の曖昧さが議論になりました。政府は、この後お示しする附帯決議に従って、補充的指示権の発動を当該指示以外の措置では目的を達成することができないと認められる場合に限定し、適切に行使することを強く求めます。 我々は、これらの制度が適切に運用されるよう、今後も注意深く見守っていくことをお誓いし、賛成討論といたします。 ありがとうございました。
○伊藤岳君 日本共産党、私は、会派を代表して、地方自治法の一部を改正する法律案への反対討論を行います。 まず、地方自治体から懸念の声が大きく広がる中、今採決しようとすることに強く抗議いたします。 本改正案は、政府が国民の安全に重大な影響を及ぼす事態と判断すれば、生命等の保護の措置の的確かつ迅速な実施を確保するために国が地方自治体に指示をすることができる指示権を新たに導入するものです。地方分権を覆すだけでなく、憲法が保障する団体自治、住民自治を根本から破壊し、地方自治体を国に従属させるものであり、断固反対です。 我が国を悲惨な侵略戦争に導いた戦前の中央集権的な体制の下、地方自治体は戦争遂行の一翼を担わされました。その深い反省の上に、日本国憲法は第八章に地方自治を明記し、団体自治と住民自治を保障しました。ところが、歴代の自民党政権は、自治体の権限や財源を抑制し続け、一九九九年に成立した地方分権一括法でも、地方分権を掲げて機関委任事務を廃止したものの、広範な自治体の事務を法定受託事務とした上に、国による強力な関与の仕組みを法定し、自治事務に対しても国による是正の要求を可能としてきました。 本改正案による指示権がとりわけ重大なのは、国による強制的な関与が基本的に認められない自治事務にまで国が極めて強く関与できる仕組みとなっていることです。 国民の安全に重大な影響を及ぼす事態と判断する類型も基準も、大規模な災害、感染症の蔓延その他としているだけで極めて曖昧で、さらに、発生のおそれがある場合も判断することができるなど、恣意的判断が可能です。 当委員会の審議では、いわゆる補充的指示だけでなく特例関与がたやすく発動され、発動されれば強力な権力的関与として働くことが明らかになりました。 総務省は個別法には三百六十二件の指示の規定があることを示しましたが、総務省はこれら個別法で規定されて想定される事態や指示の妥当性や課題についての検討すらしておらず、そもそも立法事実が成り立ちません。 その一方、事態対処法などは対象除外にならないと繰り返しています。安保三文書に基づく戦争する国づくりは断じて許されません。 本法案は、廃案とすべきであり、採決すべきではありません。 第二に、本法案は特例関与の中で国による自治体職員の派遣のあっせんを可能とするものです。国の指示に基づく業務遂行のために自治体職員まで駆り出すものであり、重大です。 第三に、本法案は、他の自治体又は国と協力し情報システム利用の最適化を図ることを自治体の努力義務とするもので、国が進める情報システムの整備の取組に幅広く協力をしていくことを自治体に求めるものです。自治体に情報システムの利活用を押し付けることは反対です。 以上述べて、反対討論といたします。
○委員長(新妻秀規君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 地方自治法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(新妻秀規君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、小沢さんから発言を求められておりますので、これを許します。小沢雅仁さん。
○小沢雅仁君 私は、ただいま可決されました地方自治法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会・教育無償化を実現する会、国民民主党・新緑風会及びNHKから国民を守る党の各派並びに各派に属しない議員広田一君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 地方自治法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、次の事項について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。 一、本法によって創設する国と普通地方公共団体との関係等の特例の対象となる「国民の安全に重大な影響を及ぼす事態」については、国と地方公共団体の認識や対応に違いが生じることのないよう、当該事態に該当するか否かを判断する考え方を可能な限り明確にし、速やかに地方公共団体に周知すること。 二、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生し、又は発生するおそれがある場合においては、当該事態に適切かつ効果的に対処できるよう、デジタル技術の積極的な利活用や、地方公共団体への情報収集及び連絡のための要員の派遣などによって、関係地方公共団体との双方向での迅速かつ円滑な情報共有・意思疎通に努めること。この際、地方公共団体に過度な負担とならないよう十分に配慮すること。 三、生命等の保護の措置に関する指示を行うに当たっては、状況に応じて、あらかじめ関係地方公共団体等との協議を行うなど、事前に関係地方公共団体等と十分に必要な調整を行うこと。 四、生命等の保護の措置に関する指示については、地方公共団体の自主性及び自立性に極力配慮し、個別法を制定又は改正するいとまがない場合であって、かつ、当該指示以外の措置では目的を達成することができないと認められる場合に限定してこれを行うようにすること。また、当該指示の内容は、目的を達成するために必要最小限のものとするとともに、地方公共団体の意見や地域の実情を適切に踏まえたものとすること。 五、生命等の保護の措置に関する指示を行った場合には、その旨及びその内容を速やかに国会に報告するとともに、国会報告の内容については、国会における検証と個別法に関する議論に資するものとなるようにすること。また、当該指示について、同様の指示が再度行われることのないよう、地方公共団体等の関係者の意見を聴いた上で十分な事後検証を行い、その結果に基づいて、迅速に個別法の規定の整備に係る必要な法制上の措置を講ずること。 六、生命等の保護の措置に関する指示に基づき、地方公共団体が事務を処理する場合にあっては、これに要する経費の財源や必要な人材を適切に措置するなど、国が責任をもって当該地方公共団体を支援すること。 七、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生し、又は発生するおそれがある場合において、国又は都道府県による応援の要求及び指示並びに職員の派遣のあっせんについては、個別法による措置が可能な場合には個別法によること。なお、個別法による措置を含めた応援の要求又は指示並びに職員の派遣のあっせんが行われる場合においては、応援や職員の派遣を行う側の地方公共団体の実情を適切に踏まえること。 八、総務大臣は、国と地方公共団体との対等な関係を踏まえ、各大臣による地方公共団体の長等に対する応援の要求又は指示が、各大臣により独断的・一方的に行われることがないよう、運用の考え方を周知するなど本法の適正な実施の確保を図ること。 九、各大臣による職員の派遣のあっせんについては、総務大臣が事前の調整に協力するなど、あっせん及び職員派遣の円滑な実施を確保するために必要な措置を講ずること。 十、本法の規定に基づく応援や職員の派遣が行われる場合にあっては、これまでの災害時や感染症まん延時の事例も踏まえ、これに要する経費を負担する地方公共団体に対し、適切な財政措置等を講ずること。また、事態発生市町村等への応援や職員の派遣を適時適切に行うため、各地方公共団体における多様な職種の職員の充実を図ることや、都道府県・市町村の連携等による広域的な人材の確保及び活用の在り方について、必要な検討を行うこと。 十一、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態に的確かつ迅速に対処するためには、その前提として、地方公共団体の規模・能力に応じ、適切に権限が配分されている必要があることに鑑み、都道府県から指定都市等への権限移譲を始め、更なる権限移譲を推進すること。 十二、公金収納のデジタル化に伴う各地方公共団体のシステム改修については、国が必要な財源を確実に措置するとともに、既に地方公共団体情報システムの標準化等により、地方公共団体に大きな負担が生じていることに鑑み、過度な負担を強いることとならないよう留意すること。 十三、地方公共団体が、サイバーセキュリティの確保の方針を定め、必要な措置を講ずるに当たっては、一定の水準を確保するために関係行政機関や関係団体と連携・協力し、知見の共有や研修の充実、デジタル人材の確保・育成等の取組を支援することにより、地方公共団体の情報セキュリティの向上を図ること。 十四、指定地域共同活動団体制度の創設に当たっては、行政財産の貸付や随意契約による事務委託に関して、弾力的な運用を可能とする特例を設けることに鑑み、指定に係る団体の民主的で透明性の高い運営その他適正な運営を確保するため、事前及び事後チェックを適確に行えるよう、地方議会が一定の役割を担うことも含め、市町村に対して必要な助言を行うこと。 十五、指定地域共同活動団体としての指定の有無にかかわらず、地域住民が中心となって形成され、地域課題の解決に向けた取組を持続的に実践する団体に対し、市町村が十分な支援を行うことができるよう、引き続き、適切な財政措置を講ずること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(新妻秀規君) ただいま小沢さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(新妻秀規君) 多数と認めます。よって、小沢さん提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、松本総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。松本総務大臣。
○国務大臣(松本剛明君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(新妻秀規君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(新妻秀規君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十一分散会