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213回国会参議院2024/06/06

総務委員会 第17号

発言数
147
登壇者
21
会派数
9
開催日
2024/06/06

会議録

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) ただいまから総務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告申し上げます。  昨日までに、臼井正一さん及び浜口誠さんが委員を辞任され、その補欠として中西祐介さん及び芳賀道也さんが選任されました。     ─────────────

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に山本博司さんを指名いたします。     ─────────────

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  地方自治法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官萬浪学さん外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  地方自治法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本放送協会専務理事小池英夫さん外一名を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 地方自治法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。松本総務大臣。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 地方自治法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  この法律案は、地方制度調査会の答申を踏まえ、地方公共団体の運営の合理化及び適正化並びに持続可能な地域社会の形成を図るとともに、大規模な災害、感染症の蔓延その他その及ぼす被害の程度においてこれらに類する国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における国と地方公共団体との関係を明確化するため、所要の措置を講ずるものです。  次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。  第一は、デジタルトランスフォーメーションの進展を踏まえた対応に関する事項であります。  まず、地方公共団体の議会及び長等は、サイバーセキュリティーを確保するための方針を定め、これに基づき必要な措置を講じなければならないこと等とするとともに、地方公共団体の長は、eLTAXを用いた地方税以外の公金の収納事務を地方税共同機構に行わせるものとすることとしております。  第二は、地域の多様な主体の連携及び協働を推進するための制度の創設に関する事項であります。  地域において住民が日常生活を営むために必要な環境の持続的な確保に資する活動を行う団体を市町村長が指定することができることとし、当該団体への支援等に係る規定を整備することとしております。  第三は、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における国と地方公共団体との関係等の特例の創設に関する事項であります。  まず、当該事態への対処に関する基本的な方針の検討等を行うため、国又は都道府県は、地方公共団体に対し、資料又は意見の提出を求めることができることとしております。  また、国民の生命等の保護の措置を的確かつ迅速に実施するため、国は、都道府県に対し、指定都市、中核市等の事務処理との調整を図るために必要な措置を講ずるよう指示をすることができることとするとともに、当該事態の規模、態様等を勘案して国民の生命等の保護の措置を的確かつ迅速に実施するため特に必要があるときは、国は、閣議の決定を経て、地方公共団体に対し、当該措置を的確かつ迅速に実施するため講ずべき措置に関し、必要な指示をすることができることとし、あわせて、地方公共団体相互間の応援又は職員の派遣について、国による広域調整等に係る規定を整備することとしております。  以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要でありますが、この法律案につきましては、衆議院において修正が行われたところであります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同を賜りますようお願い申し上げます。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員中司宏さんから説明を聴取いたします。中司宏さん。

中司宏日本維新の会・教育無償化を実現する会

○衆議院議員(中司宏君) ただいま議題となりました地方自治法の一部を改正する法律案の衆議院における修正部分につきまして、その趣旨及び内容について御説明申し上げます。  今般の法改正では、各大臣が、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態において、生命等の保護の措置の的確かつ迅速な実施を確保するため特に必要があると認めるときは、個別法に基づく指示ができる場合を除き、閣議の決定を経て、地方公共団体に対し必要な指示をすることができるとする規定を設けることとしております。このような規定は、本来的には個別法に定めることが望ましいところであり、緊急時における迅速な対応という観点から地方自治法に一般的な形で定めることが是認されるとしても、どのような場面でどのような指示があったのかを適切に検証し、個別法の制定や改正に関する議論につなげていく必要があります。  そこで、各大臣が生命等の保護の措置に関する指示をした場合に、その旨及びその内容を国会に報告する規定を設けることとしております。  以上であります。  何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 おはようございます。立憲民主・社民の野田国義です。どうぞよろしくお願いいたします。  今日、ちょっと驚く数字が出ておりました。日本の出生率でございますけれども、一・二〇と、東京に至っては〇・九九ですか。ああ、本当に日本、そして地方にとっても、この数字は憂慮すべきというか、本当に対策を講じていかなくちゃいけないと改めて思ったところです。  それからもう一つが、発信されておったのが、いわゆる地方創生から十年ですか、それで、このポイントは何であったかというと、いわゆる東京一極集中と人口減だったわけですよね。それが、恐らく今六十兆円ぐらいのお金使ってきていると思いますけれども、この人口減や東京圏への一極集中が大きな流れを変えるには至っていないというようなニュースでございました。  まさしく、このこと非常に重要なことで、まだ更に人口減も進んでいるし、この東京への一極集中も進んでいるということでございまして、この地方創生、地方を考える中でしっかり取り組んでいかなくてはいけない問題ではなかろうかなと、そのように思ったところでございます。  それで、我が立憲民主党は、今回の地方自治法の改正に対して、憂慮する首長や有識者、関係労働組合、また立憲民主党自治体議員ネットワークや政令指定都市政策連絡会との連携を強化し、最低限、指示権行使を極めて限定的にするため、国の地方への関与の原則の維持、そして自治体との事前協議、調整の義務化、国会の関与と事後検証の義務化という三点を柱にした修正を要求を、求めましたが、受け入れられなかったことから、本改正案には反対をさせていただきます。  昨日から参議院に審議の舞台が移りましたが、改正案の問題点を徹底的に追及していきたいと思っております。  地方分権推進決議から三十年余り、地方分権一括法から四半世紀となりますが、国から地方への税財源の移譲を含め、分権改革は道半ばです。立憲民主党は、真の地方自治の確立を目指し、地方分権、地域主権改革の推進に全力で取り組んでまいりたいと思っているところでございます。これを踏まえてしっかりと質問させていただきます。  そこでお伺いしたいと思いますけれども、我々の議論では、二〇〇〇年以降のあらゆる分権改革の努力が無駄になるのではないかと、この法案によってですね、改正によって、逆行するどころか悪くなるのではないかと考えるわけでありますけれども、総務省の御所見をお伺いしたいと思います。それで、まずこれをお願いいたしたい。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。  分権改革の御指摘でございました。  地方分権一括法によりまして、国から地方への関与は地方自治法に新たに定められた国と地方の関係の基本原則に従って行われることとされました。  第三十三次の地方制度調査会の答申では、新型コロナ対応や近年の自然災害への対応を踏まえ、個別法の見直しが重ねられているが、これまでの経験を踏まえると、今後も個別法において想定されていない事態は生じるのであり、個別法で想定されていない事態において、国民の生命等の保護のための対応を的確、迅速に実施する観点から、所要の見直しを行う必要があると指摘されているところでございます。  この答申に沿って、本改正案は、国民の生命等の保護を的確、迅速に行うため、地方分権一括法で構築されました国と地方の関係の基本原則にのっとって、現行の国と地方の、地方公共団体の関係に関する規定と明確に区分した特例を規定するものでございまして、分権の流れに逆行するものではないと考えてございます。地方公共団体の自主性、自立性を高める分権改革、これは引き続き着実に進めていく必要があると考えております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 私も振り返ってみますと、この平成五年ですか、地方分権の推進に関する決議が衆参両院でなされたということでありますが、ちょうどその年に私も市長になりまして、本当に地方分権、地方分権ということでやってきたということでございまして、この法律は本当そこに逆行するということを、改めて、恐らく多くの首長も思っているのではないかということを言わせていただきたいと思います。  そして、指示権の発動でございますけれども、事態対処法でさえ事前承認であるところですが、果たして指示の限定もいつ拡大するか分からず、濫用も可能となってしまうのではないかと、国民保護法と公共施設利用法以外で想定されない場合に使われるのではないか、憲法改正しなくても台湾有事に対応できるようにする一連の流れではないか、これらの点について総務省に御所見をお伺いしたいと思います。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。  補充的な指示でございますが、国が事態の規模あるいは態様等を勘案して特に必要があると認めるときに、これは国民の生命等の保護を的確、迅速に実施するために講ずべき措置に関し、個別法に基づく指示ができない場合に限って行使されるものでございます。  限定的な要件、適正な手続の下で目的達成のために必要最小限の範囲で行使されるものとしておりまして、濫用されることにはならないと考えておりますが、これは、運用の考え方については各省庁に周知徹底を図るとともに、自治体にも丁寧に説明してまいりたいと考えております。  また、台湾有事という仮定の質問にお答えすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、一般論として申しますと、武力攻撃事態等への対応については、事態対処法制において必要な規定が設けられております。このため、事態対処法制に基づき対応する考えであると理解しております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 恐らくそういう流れじゃなかろうかなということを多くの方々が言っているような状況で、何であえてこの地方自治法の今回の改正を持ち出さなくちゃいけないのかと、そのように思っているところであります。  そして、自治体の主体性、自発性の抑制についてということでお伺いしたいと思いますが、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における国が地方に対し必要な指示をできるようにするなどの特例は、二〇〇〇年の地方分権改革一括法に基づきこれまで積み上げられてきた地方分権への流れを逆行させるものであります。個別法改正で今後の対応は可能であり、想定できない事態をあえて想定して特例を規定するような立法事実もないわけであります。  そこでお伺いいたします。国が正しいとの前提で国の判断が優先されるということは、現場における判断や自治体側の主体性や自発性を損のうものとなるのではないでしょうか。最も重要であろうこの点について総務省の御所見をお伺いしたいと思います。また、指定地域共同活動団体についても首長との癒着等が懸念されると思いますけれども、この点についてもお伺いしたいと思います。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。  新型コロナ対応では、全国の地方公共団体で、現場の状況や地域の実情を踏まえ、様々な対策に御尽力をいただきました。国民の安全に重大な影響を及ぼす事態においても、地方自治の重要性は変わらないものと考えております。  補充的な指示については、限定的な要件、適正な手続の下行使されるものであり、国が果たすべき役割を責任持って果たす、こういう観点から設けるものでございます。  一方、これまでも、各地方公共団体におきましては、様々な行政分野において、個別の法令に基づき、自らの責任において現場の状況や地域の実情を踏まえて必要な対策を講じるという役割を誠実に果たしていただいており、こうした役割は今後も変わるものではないと認識しております。  個別法が想定していない事態においては、国、地方間の責任の所在が不明確となるところ、国と地方の役割分担を明確化する考え方の下で、国と地方のコミュニケーションの確保を前提とした補充的な指示の規定を設けるものでございまして、地方公共団体の主体性や自発性を損なうものではないと認識しております。  また、今般新たに創設する特定地域共同活動団体制度につきましては、要件等を規定する条例案の議会審議に加えまして、一つには、指定された団体の活動状況や団体に対する支援の状況の公表、あるいは議会や監査委員によるチェック機能などを通じまして公正な判断が担保されるものと考えております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 やはり、どう見ても、この主体性や自発性というものが本当に抑制されるということにこの法律によってつながると私は思うところであります。改めて申し上げたいと思います。  次でございますけれども、今回の地方自治法改正は特に特例設定で波紋を呼んでいるところでありますが、備えあれば憂いなし、このことわざのように、あくまでも予測、想定での懸念の排除を目的化する改正内容が中心に見えるところであります。中央集権を加速させ、危機管理に臨もうとしています。  しかしながら、危機管理の鉄則とはリスク分散ではないかなと私は思うところでありますが、地方への指示権の拡大、この点への懸念を軸に我々も大変多くの要望、御意見を伺ってまいりました。私も首長として大変懸念を、元首長として懸念をしているところであります。  そこでお伺いいたしますが、今回の政府の改正案は、民間企業組織などで用いられる、まるで内部統制強化のようでございます。国、中央政府は、起こり得る事態を現行法令に各々適用させ、適正に現行法の補完に徹し、自治体をお支えいただくことこそが地方主権であるのではないでしょうか。これを国の責務として果たさずに、今回の法改正はむしろ自治体の自主性、独自性を損のうおそれがあるのではないでしょうか。この点についてもう一度、総務省、御所見をお願いしたいと思います。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。  新型コロナ対応におきましては、当時の感染症法では、保健所設置団体が行う入院調整あるいは入院患者の移送について、国が広域的な調整の役割を担うことが想定されていなかったという課題などがあったことから、国が果たすべき役割を明確化するため感染症法等について必要な改正が行われたものと承知しております。  このように、過去の感染症や災害への対応を踏まえ個別法の見直しが重ねられておりますが、これまでの経験を踏まえると、今後も個別法において想定されていない事態は生じ得るのであり、そうした場合に備えておく必要があると考えております。  本改正案は、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態において国民の生命等を保護するために必要な国の責務を果たすため、分権一括法で構築されました国と地方の関係の基本原則にのっとって、要件、限定的な要件あるいは適正な手続の下、国と地方を通じた的確、迅速な対応を可能とするものでございまして、また国と地方の間でしっかりとコミュニケーション取ることを前提としておりまして、地方公共団体の自主性や自立性を損なうものではないと考えてございます。  先ほど私、地域共同活動団体の中で特定地域共同活動団体と申し上げましたが、これ、正しくは指定地域共同活動団体でございます。訂正させていただきたいと存じます。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 先ほども申し上げましたように、私は危機管理とはやっぱり分散をさせるということが改めて大切なことだろうと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  それから、例えばコロナ禍では、県をまたいだ患者の移送が必要となったものの、国の権限に関する法律の規定がなかったため自治体との調整に時間が掛かったことは事実でありますが、具体的には大規模な災害や感染症の蔓延など国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生した場合に、個別の法律に規定がなくても国が自治体に必要な指示を行うことができる特例を設ける、その際に自治体に意見を求めるとしていますが、当然だと私も思います。  そこでお聞きしますが、緊急的で速やかに対応が求められる事態への対処の際に、自治体にその余力はあるとお考えなんでしょうか。また、個別法改正の限界を認め、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態に備える答えが、なぜ今回の地方自治法の改正、しかも特例規定の想定なんでしょうか。この点について総務省の御所見をお伺いします。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。  これは地方制度調査会の答申でも指摘されておるわけでございますが、国と地方の間で十分な情報共有ですとかコミュニケーション、これを図ることは、これは実効的な対応をするための前提であるということでございます。こうした過程を通じまして把握した地方公共団体が直面する人材ですとかあるいは財源等の課題については、これは必要に応じて丁寧に解決していく必要があるというふうに考えております。  その上で、本改正案は、過去の災害や感染症の対応を踏まえ、個別法の見直しは重ねられてきてはいるものの、今後も個別法において想定されていない事態は生じ得るものであり、事態が発生した時点では、これは、法的な根拠がなく働きかけや対応が行われることにより、国と地方の役割分担や責任の所在が不明確となるという課題があるということでございます。このため、補充的指示について、国の責任において指示すべきものは限定的な要件あるいは適正な手続を経て指示として行われるようにするものであるなど、本改正、国民の生命等の保護を的確、迅速に行うため、国の地方への働きかけについて法律上のルールを整備するものでございまして、これは国が果たすべき責任を明確化する意義があるというふうに考えております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 次に、憲法九十二条、地方自治の本旨と今回の法改正について質問をさせていただきますが、二〇〇〇年に施行された地方分権一括法で、機関委任事務が廃止をされ、国が自治体に委ねる法定受託事務と自治事務が定められたところでございます。今回の改正は、憲法九十二条にうたわれている地方自治の本旨を凌駕して、地方自治権の保障を崩しかねないと考えます。二〇〇〇年から施行された地方分権一括法によって国が包括的指揮監督権を持ち地方公共団体の国の下部機関と位置付ける機関委任事務を廃止したことは、明白な事実であります。国は地方公共団体との対等、協力の関係を損のうおそれなのでしょうか。  そこでお伺いしたいと思いますけれども、個別の根拠規定なしに一般法たる地方自治法を改正し、法定受託事務に関する指示権行使の要件を緩和するばかりか、自治事務についても法定受託事務と同じ要件で、国から地方公共団体に対する指示権を広く認めるものとするようですが、これでは国と地方公共団体との関係を上下主従関係に変容させてしまうのではないでしょうか。地方自治は民主主義の基盤であり、憲法九十二条の地方自治の本旨に相反する改正、この点について総務省の御所見をお伺いしたいと思います。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。  地方自治は民主主義の基盤という観点からの御質問でございますが、補充的な指示につきましては、これは個別法が想定しない事態に対応するためのものですが、このような事態に対応するための事務につきましては必ずしも法定受託事務と位置付けられているとは限らないことから、指示の対象には自治事務を含める必要があると考えております。  その上で、補充的な指示は、地方分権一括法で構築された国と地方の関与の基本原則、これは自治事務を含めてということでございますが、この基本原則にのっとって規定するものでございまして、地方公共団体との情報共有あるいはコミュニケーションを十分に確保することを前提として、限定的な要件、適切な手続の下、行使されるものでございます。国と地方の関係を上下主従に変容させたり、地方自治の本旨に相反するという、相反する改正といった御指摘は当たらないのではないかと考えております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 やっぱり、せっかく対等の関係にしたのを、上下主従の関係に戻すということにこの法律案は通ずるんじゃなかろうかなと、そのように思いますし、この地方自治の本旨にも、本当に先ほども申し上げましたように、相反すると私は思うところでございますので、よろしくお願いしたいと思います。  それから、次に移りたいと思いますけれども、普通地方公共団体から政令指定都市を省く旨の追記についてでございますが、今回の改正の中で、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における国と地方公共団体との関係等の特例についてお伺いしたいと思います。  全国の政令指定都市の人口は、日本の総人口の二割以上を占めている現状であります。そのような中で、同志の地方議員が指定都市政策連絡会を組織し、より強く要望があった件についてお伺いしたいと思いますけれども、今回改正を行おうとしている二百五十二条の二十六の三並びに二百五十二条の二十六の七の部分については、是非とも限定的で、かつ厳格な制度であってほしいと考えます。  なぜなら、政令市を含む市町村に対し都道府県の関与を新たに認めるものであり、人口、人流が集中する特にこの政令市における危機管理対応に支障を来す懸念が大いにあると考えられるからであります。このことは、政令指定都市が果たしている役割や実態を踏まえていただくとお分かりだと私は思います。  特にこの部分の改正は、普通公共団体から政令指定都市を省く旨を記すべきであると考えますが、この点について総務省の考えを聞きたいと思います。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。  政令指定都市の扱いについてでございますが、御指摘ございました地方自治法二百五十二条の二十六の三、これは資料及び意見の提出の要求、それから二百五十二条の二十六の七、これは都道府県による応援の要求及び指示の規定でございます。  国民の安全に重大な影響を及ぼす事態におきましては、国、都道府県、市町村がそれぞれの役割を適切に果たしていく必要がございまして、国と地方公共団体の間、あるいは地方公共団体相互間でも十分な情報共有、コミュニケーションを図ることは対応を実効的なものとする前提でございます。このため、本改正案では、まず、現行の地方自治法二百四十五条の四に規定する資料提出要求と同様、国とともに都道府県についても、このような事態に限り、指定都市を含む地方公共団体に対し意見、資料の提出を求めることができることとしておりまして、これは現行の二百四十五条の四と同様の規定にしてございます。  実際の運用の場面におきましては、国と指定都市の間で的確、迅速なコミュニケーションが確保されるよう、事態の性質や状況に応じて、国から直接指定都市に対し資料や意見の提出を求めることが、これは検討されるべきものと考えております。  また、応援の要求及び指示でございますけれども、これも事態の規模や態様によっては、都道府県内の市町村間において応援の調整が完結し、的確、迅速な応援を行うことができる場面もあり得ることから、都道府県から市町村に対する応援の要求、指示の規定が設けられております。設けられておりますが、市町村を応援する際には都道府県内の指定都市からの応援が必要な場合も考えられることから、応援をする市町村には指定都市を含めるべきものと考えております。  先ほどの資料の要求と同様、ただ、実際に応援の調整が必要な場面におきましては、これも事態の性質や状況に応じまして、国と指定都市の間で適切にコミュニケーションを図りまして、国民の生命等の保護を的確、迅速に行うことが重要であるというふうに考えておるところでございます。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 御存じだと思いますけど、恐らく、全国の都道府県あるいは政令市、何といいますか、あんまりうまくいっていないところが多いんですよね。どうしても私が今指摘したようなことがありましてですね。ですから、その辺りのところは国としてもちょっと配慮していただき、いわゆる都道府県からするんじゃなくてやっぱり国から直接するとか、いろいろな方法があろうかと思いますので、よろしくお願いをしたいと思うところでございます。  次に移りたいと思いますが、今回の改正について、自治体への財政負担を求めることはないのでしょうか。国と地方の新たな役割の名の下に、国から束縛を受け、財政負担を求められることはないのでしょうか。  それでは、平成十一年から十八年まで、あの平成の市町村の大合併は何だったのでしょうか。私も大変苦労いたしましたけれども、あの三位一体の改革は何だったんでしょうか。参議院の調査資料によりますと、十七年十一月の政府・与党合意をもって、十八年度までの三位一体改革は紆余曲折を経ながら一応の決着を見て、最終的には約四兆円の補助金が削減され、約三兆円の税源移譲、そして約五兆円の交付税削減が実現したと記されているところでございます。  そこで質問でございますけれども、中央と地方、あるいは地方間同士の格差、所得格差、医療格差、教育格差などは更に進んでいるのではないでしょうか。平成の市町村合併と三位一体の改革は地方分権の理念を踏まえた地方の自立を目指した改革であったはずです、本来は。今回の地方自治法の改正はその理念と相反しているのではないでしょうか。また、総務省は平成の市町村大合併の検証は行ったのでしょうか。これらの点について総務省の見解を求めます。済みません、大臣の見解を求めたいと思います。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 委員御指摘の中央と地方、あるいは地方間同士の様々な格差につきましては、これまでも総務省としても関係省庁とも連携し取り組んできたところでございまして、例えば過疎地域においては、五次にわたる過疎法が議員立法により制定され、ハード、ソフト両面での支援を講じており、産業の振興、福祉の向上など一定の成果が上がっているところでございますが、引き続き様々な課題はあることも確かでありまして、それぞれの地域の課題に取り組む自治体をしっかりと支えていくことが地方行財政制度を所管する総務省の役割だと考えているところでございます。  地方分権の理念についてでございますが、地方分権一括法により、国から地方への関与は、地方自治法に新たに定められた国と地方の関係の基本原則に従って行われることとされました。本改正案も、この基本原則の下で、国民の生命等の保護を的確、迅速に実施するために講ずべき措置に関し、個別法に基づく指示ができない場合に限って適用される国と地方の関係に規定するものでございます。地方分権の流れに逆行するものではないと考えております。  また、平成の合併の検証につきましては、総務省として、累次の地方制度調査会における今後の基礎自治体の在り方の検討に際し、平成の合併後の市町村の状況や課題の把握を行ってまいりました。直近では、市町村合併についての今後の対応方策に関する答申が令和元年十月に取りまとめられまして、その内容が合併特例法の期限の延長に生かされたと認識をいたしております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 本当に、三位一体の改革によって、結局小さな市、町、村、合併をせざるを得ないと、いわゆるマネジメントができないと、お金がなくなって。先ほど申し上げましたように、結局、五兆円ですか、交付税が削減されたということでございまして、非常にこれは地方財政にとって大変だったということを申し上げ、そしてまた、私はしっかりと、この市町村の大合併、平成合併ですね、平成の、ここを、プラン・ドゥー・シーじゃありませんけれども、しっかりとやってこそ、次の、どういった自治体の、国、我が国においていいのかということが見えてくると思いますので、しっかり総務省として検証をお願いをしたいと思うところでございます。  それでは、引き続き、次に移らせていただきます。  これまで、今回の法改正に対して地方自治体や団体、また同志が示す懸念点をこれまで質問してきました。  政府は、大規模災害や感染症の蔓延など国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生した場合に、個別の法律に規定がなくても国が自治体に必要な指示を行うことができる特例を設置しようとしています。さらに、改正案には、デジタルDX時代への対応として、サイバー攻撃や情報漏えいの防止など、自治体サイバーセキュリティーを強化することも盛り込まれているところでございます。また、人口が減少する中、地域住民の生活を支えていくために、市町村が自治会連合会や社会福祉協議会など地域で活動する団体を指定地域共同活動団体として指定し、必要な支援を行うことも盛り込まれているところでございます。  そこで質問でございますけれども、政府は、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態に備え、今回の改正に臨もうとしているのはこれまでで分かりました。しかしながら、今回の改正案は、国から自治体に向けた指示の方向性、つまり国の権限は書き込まれるわけですが、では、この国、つまり中央政府自体に頼れない事態は想定されないのでしょうか。例えば、政府のある東京で首都直下地震が発生し、政府自体が被災した場合はどうなるんでしょうか。いわゆる首都機能の麻痺の中にあっては、恐らく東京を中心とした首都圏周辺、内外の地方自治体においても少なからず被災しているのではないでしょうか。  これらの点についての総務省の見解をお伺いしたいと思います。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。  首都圏において大規模災害が発生した場合でございますが、首都圏周辺の地方公共団体が被災し、被災地方公共団体においてその行政機能が低下することもあり得るものと考えております。  新型コロナ対応におきましても、困難な状況の中で全国の地方公共団体で現場の状況や地域の実情を踏まえ様々対策に御尽力いただきまして、これは、都道府県の区域を超えた患者の受入れ、あるいは入院勧告、措置に関わる協力支援業務の取組も行われたところでございますが、こうした地方公共団体の取組の重要性は今後も変わることはないというふうに考えております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 考えていないじゃなくて、本当にそういうこともあり得るわけでございますので、是非ともよろしくお願いをしたいと思います。  それから、中央政府の機能不全の想定について御質問させていただきます。  国民の安全に重大な影響を及ぼす事態の発生について、自然災害を想定し、首都機能の防災の観点で質問しました。さらに、コロナ感染症などに対処する防衛衛生も、近年の教訓から学び、想定をしているようですし、指示権の発動の前の質問でも御所見をお伺いしたところですが、有事を想定した今回の法改正と首都機能の防衛についての観点はどうでしょうか。地域の状況その他の当該事態に関する状況を勘案しなど曖昧な要件で指示権を認めようとするなど、緊急性の要件を外し、濫用が心配をされるところであります。  そのような中にあって、防災、防衛衛生、そして防衛の観点で、中央政府から被災してしまうということはあり得ないのでしょうか。この点、この観点での重大な事態の発生を今回の改正では想定していないのでしょうか。総務省の所見をお伺いしたいと思います。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。  本改正案は、個別法において想定されていない事態が生じた場合に、法的な根拠なく国による働きかけや対応が行われることにより、国、地方間の責任の所在が不明確になるという課題があることを踏まえ、国民の生命等の保護を的確、迅速に行うため、国から地方への働きかけについて法律上のルールを整備するものでございます。  御指摘のように、被災によって国の行政機能自体が低下する場合の備えとしては、例えば防災の観点からは、首都直下地震が発生した場合、政府機能を含む首都中枢機能の継続性の確保等が課題となることから、政府におきましては、首都直下地震の発生に備え政府業務継続計画等を策定し、これに基づき首都中枢機能の維持を図るなど、必要な取組を行っているものと承知しておるところでございます。  また、防衛の観点からは、我が国の国民の生命と財産、そして我が国の領土、領海、領空を守り抜くため防衛力の抜本的な強化を図っており、これにより我が国の抑止力、対処力を向上させ、武力攻撃そのものの可能性を低下させていく考えであると承知しており、いずれにしても、政府、各省庁において、被災、防衛の観点から備えがなされていると承知しておるところでございます。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 機能不全に陥るということも十分考えられると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  それじゃ、最後になりますけれども、首都の機能移転について、何か忘れられているようになっておりますけれども、資料一として皆さんにもお出ししておりますが、まだホームページにはしっかり残っているところでございました。  それで、お伺いしたいと思いますが、そもそも中央政府は、今回のような地方自治法改正に着手するのではなく、中央、地方のそれぞれの立場は対等、協力の関係であると変更した二〇〇〇年から始めたこのルールを死守しながら、中央と地方の双方により国家として機能し発展していく、そちらの発想で地方都市に機能を分散させるかじ取りこそ二〇〇〇年の地方分権改革から始まる延長線にある施策ではないかと思うところでございます。  今回のように地方自治法改正に臨むならば、国家機関も企業も分散する良い機会であると大局的に検討する必要があるかと考えますが、いかがでしょうか。東京一極集中、少子高齢化といった、我が国にとって国民的課題である地方創生といった課題克服にも必ず貢献し、国民の安全を守ることにつながるのではないでしょうか。この点について総務大臣の御所見をお伺いします。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 首都の機能移転、いわゆる国会等の移転につきましては、一貫して国会主導で検討が行われておりまして、政府としては国会からの要請に基づいて必要な協力をさせていただくものと承知をいたしております。  御指摘の東京圏への過度な一極集中の是正は、今御議論もございました防災といった観点も含めて大きな課題であると認識をしております。また同時に、我が国はこれまで東京と地方が一体となって発展してきた、このような側面もございまして、東京と地方が共に活力を高めていくような環境をつくることも大切なことと考えております。  政府全体では、このような中、政府関係機関や企業、また教育機関などの地方移転の取組が進められてまいりました。総務省としても、地方への人の流れの拡大等について、地域おこし協力隊、地域活性化起業人、また、地域の経済循環を創出、拡大するローカル一万プロジェクトやテレワークの導入支援、光ファイバー、携帯電話用基地局などのデジタル基盤の整備などに取り組んで、地方が元気になるようにと努めてきているところでございます。  本当に、持続可能で活力ある多様な地域社会、そして、そこの人々お一人お一人の暮らしを支えるために、関係府省と連携しながらしっかり取り組んでまいる決意でございます。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 本当に、先ほど申し上げましたように、何か、いわゆる移転ですね、都市機能の移転、首都機能の移転、このことが忘れられているような気がしてなりません。もう一度、一大事というときにはやっぱりこの地方の分散ということが非常に必要なことだと思いますので、原点に立ち返って考えていただきたいと申し上げまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

西田実仁公明党

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。  今、野田先生からもるる御質問ありましたので、なるべく重ならないような質問にさせていただきたいと思います。  まず、公金収納事務のデジタル化についてお伺いします。  改正案では、eLTAXを用いて納付する公金、地方税以外、の収納事務については、地方公共団体の長が指定するとしております。その公金に該当するものとしては、地方公共団体への公金納付のデジタル化に向けた取組の実施方針についてで示されております国民健康保険料や介護保険料、また、後期高齢者医療保険料や道路占用料等のほか、規制改革推進に関する中間答申において示されている土地賃貸料、学校給食費及び住宅使用料が想定をされております。  こうした、地方公共団体の長が指定するわけでありますので、地方公共団体ごとに違いが出ると利用者にとって不便ではないかという懸念があります。そうした不便が伴わないようにどう対応するのかを、まず総務省にお聞きします。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。  eLTAXを活用した公金収納の取組でございますが、これは地方公共団体にとって非効率、高コストとなっております、なっているとの指摘がなされております公金収納事務の効率化、合理化につながると、それから、住民や事業者の利便性が向上するなど大きなメリットがあるものであり、全国的に導入されることでより大きな効果が期待される取組となっております。  このため、お話にもございましたが、国民健康保険料などいずれの地方公共団体においても相当量の取扱件数がある公金や、道路占有料など性質上区域外にも納付者が広く所在する公金、これについては全国的に共通の取扱いとしてeLTAXを活用した納付を行うことができるよう、地方公共団体に重点的に要請を行うこととしております。  具体的には、これらの公金については、地方公共団体における検討状況や課題を丁寧に把握しまして、必要な情報提供や助言を行うなどきめ細やかに対応することで、全団体でのeLTAX対応の実現を図ってまいりたいと考えております。

西田実仁公明党

○西田実仁君 是非徹底をお願いしたいと思います。  質問を幾つか飛ばしまして、総務大臣にお聞きしたいと思います。  国の地方公共団体に対する補充的な指示でありますが、生命等の保護の措置に関する指示を行うに当たり、あらかじめ地方公共団体に対する資料、意見提出の求め等、適切な措置を講ずることについては努力義務とされております。  事態は多様かつ複雑であり、協議の主体を含め、特定の手続を必ず取るようにということは難しいのではないかといった地方制度調査会での議論を踏まえたものとのことでありますが、国といたしましてはこれらの措置について最大限努力をする姿勢をどのように示すのか、お聞きしたいと思います。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 答申で指摘されておりますように、国と地方との間で十分な情報共有、コミュニケーションを図ることが国民の生命等の保護の的確、迅速な対応を実効的なものとする前提でございます。  地方制度調査会では、事態は多様かつ複雑であり、具体的に参加する主体を特定し、特定の手続を取ることを求めるような制度化は難しいのではないかといった議論があったことを踏まえ、補充的な指示を行う際には、あらかじめ自治体に対して意見提出の求め等の適切な措置を講ずるよう努めなければならないこととしております。これは、全国知事会からの要望に応え、こうした規定を設けているものでございます。  本規定は、事態の状況の適切な把握と講ずべき措置の検討を目的としておりまして、国は自治体から提出を受けた資料、意見を十分踏まえた上で補充的な指示の行使を検討する必要があると考えておりまして、法案が成立した際には、こうした法律の運用の考え方について各府省への周知を徹底するとともに、自治体に対しましてもこの旨丁寧に御説明してまいりたいと考えております。

西田実仁公明党

○西田実仁君 今般の改正は、個別法で想定されていない事態において国、地方間の責任の所在が不明確となるところ、補充的な指示については国の責任において指示するというものであります。  当然、当該指示に基づき地方公共団体が事務を処理する場合、国がその経費の財源や適切な人材を措置すべきと考えますが、どう対応していくのか、また、補充的指示権が内閣の判断だけでいつまでも継続するおそれはないのか、閣議決定される中身として補充的指示権の期間は含まれるのか、総務省にお聞きしたいと思います。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。  補充的な指示につきましては、国の責任において指示すべきものは、限定的な要件、適正な手続を経て指示として行われるようにするものであり、補充的な指示に基づいて実施する事務については、地方公共団体の財政状況にかかわらず、確実な実施を確保する必要がございます。  このため、国と地方の間で十分な情報共有、コミュニケーションを図る過程を通じて把握した事務の執行に要する費用や人材等の課題については、これは丁寧に解決していく必要があると考えております。  また、補充的な指示が行使された場合には、検証を経て個別法の在り方に関する議論の契機とされる必要があり、こうした観点から、衆議院において国会へ報告を義務付ける修正がなされているものと承知しております。加えて、補充的な指示は必要な限度において行うものとされており、指示の具体的な内容によっては必要に応じて期間を区切ることもあり得ると考えております。

西田実仁公明党

○西田実仁君 修正案提出者にお聞きしたいと思います。  生命等の保護の措置に関する指示を行った場合、速やかに国会報告が行われることが望ましいわけですが、具体的にどのタイミングで行うのが適切と考えているのでしょうか。また、速やかに行う必要があるとはいえ、その内容が国会の検証等に堪えられるものでなければなりません。どのような内容を想定しているのか、お伺いいたします。

中司宏日本維新の会・教育無償化を実現する会

○衆議院議員(中司宏君) お答えいたします。  まず、国会報告のタイミングにつきましては、御指摘のとおり、国が生命等の保護の措置に関する指示を行った場合には速やかに国会報告されるのが望ましいと考えております。  他方で、政府がこの指示を行ったということは、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生し、あるいは発生するおそれがあるという状態にまさしくあるということですので、この事態に対する政府による機動的な対応が、国会報告の義務があるからといって損なわれることがあってはならないと考えております。  具体的には今後の運用の中で定まってくるものとは思いますが、政府の対応に一定のめどが立った段階で、できるだけ速やかに国会報告を行うことを政府において検討していただきたいと考えております。  次に、報告の内容につきましては、本修正では、その旨及びその内容とされていることから、指示を行ったということに加え、いつ、どのような事態において、どの地方公共団体に対し、どのような措置の的確かつ迅速な実施を確保するためにどのような指示を行ったかなどについて報告を求めることを想定しているところであります。  今後、国会において、適切な検証を行い、個別法の制定や改正に関する議論につなげるという本修正の趣旨を踏まえた上で、どのようなタイミングで、どのような内容の報告が、どのような手続でなされるべきかについて検討が加えられ、適切な運用が図られることになるよう期待するところであります。  以上です。

西田実仁公明党

○西田実仁君 次に、情報システムの適正な利用等に関連しまして、大災害時における投票についてお聞きしたいと思います。  デジタル時代の地方自治のあり方に関する研究会報告書には、デジタル技術を活用した住民参加の充実、あるいはデジタル化によって住民意思を的確に反映することが可能となるとございます。  住民参加あるいは住民意思を最も示す機会は選挙にほかなりません。しかし、いかなる大災害時においてもでき得る限り選挙を行うことが可能な仕組み、すなわち災害に強い選挙制度はいまだ十分とは言えません。とりわけ、ここでは選挙人名簿のバックアップについて取り上げたいと思います。  公職選挙法第十九条第三項は、選挙人名簿を磁気ディスクをもって調製することができると規定し、これを受けた同法施行令第十一条は、当該選挙人名簿が滅失し又は毀損することを防止するために必要な措置を講じなければならないと定めております。また、地方公共団体情報システムの標準化に関する法律に基づき、地方公共団体における選挙人名簿管理については、令和七年度までにガバメントクラウドを活用した標準準拠システムに移行することとされています。  デジタル庁による地方公共団体情報システムのガバメントクラウドの利用についてには、地方公共団体自らがガバメントクラウドに格納したデータについてバックアップを行う責任を有する旨が記載されております。  公選法に定めのある磁気ディスクをもって選挙人名簿を調製している自治体はどのぐらいあるのか、及び公選法施行令に定める選挙人名簿が滅失し又は毀損することを防止するために必要な措置を講じている自治体の数など、大規模災害時における投票機会の確保の現状について、総務省にお聞きします。

笠置隆範総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(笠置隆範君) 選挙人名簿の調製の状況、現状についてでございますけれども、一部の人口の少ない団体を除きまして、ほとんどの選挙管理委員会におきまして、選挙人名簿の調製に当たってシステムを導入をいたしているところでございます。  各選挙管理委員会が実施をしております選挙人名簿の滅失防止措置の具体的な内容について調査等をしておりませんけれども、庁舎内にサーバーを置いて管理する場合は、火災、水害、地震等の対策が講じられたシステム室で管理する、あるいは、自治体クラウドなどを活用して、耐震性等が確保された遠隔地でバックアップデータを管理するなどの、各自治体の情報セキュリティー部門と連携をして対応しているものと承知をいたしております。  また、大規模災害におけます投票機会の確保というお話ございましたけれども、例えば東日本大震災の際には、被災市町村の選挙の執行に関しまして、都道府県あるいは指定都市の選挙管理委員会連合会などと連携をして、選挙事務の専門職員を派遣するなどの人的支援や選挙物資の支援に取り組んだところでございまして、このような対応も踏まえながら、選挙の管理執行に全力を尽くしていくこととなると考えております。

西田実仁公明党

○西田実仁君 結局、現状を把握していないという結論なんですね。  そして、最後、総務大臣にお聞きしますけれども、この大災害時でもできる限り投票の機会を確保する基礎は、まさにこの選挙人名簿のバックアップであります。  しかし、先ほど私が質問の中で述べたように、現行法令では、全ての選挙人名簿のバックアップは明示的には義務付けられていないんです。その結果、いまだ選挙人名簿のバックアップの現状は、今当局から把握を現状はしていないという結論なわけですけれども、あったように、大変心もとないと。  こうしたことがなぜ進まないのかという一つの課題として、また自治体への財政支援の根拠といたしましても、法令上の担保が必要なんではないかと考えます。また、バックアップされた選挙人名簿が大規模災害時に遠く離れた避難先でも活用されるようにする仕組みをつくれば、本人確認の上、格納された選挙人名簿と照会することで避難先でも投票が可能になってまいります。  こうした仕組みを検討し、災害にも強い選挙制度とすべきではないかという問題意識を申し上げ、総務大臣の御所見をお伺いします。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 公職選挙法施行令において、選挙人名簿を電子データにより調製する際は、選挙人名簿が滅失し、又は毀損することを防止するために必要な措置を講じなければならないと規定しております。  総務省がお示ししている地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドラインでは、業務システムのデータベース等に記録される情報について、バックアップを取ること、災害等による同時被災を回避するためバックアップデータを別施設等へ保管することなどの対策を講ずるよう求めているところです。  選挙人名簿につきましては、住民基本台帳の情報や住民基本台帳ネットワークのサーバーに記録されている情報を活用して再調製をすることが可能であります。東日本大震災の際、この方法で選挙人名簿の再調製を行った例があります。  大規模災害が発生した場合における選挙の執行について、避難された方に配慮した取組として、他市町村にある仮設住宅等に期日前投票所を設置した例もございます。  このような災害時の対応につきまして、これまでも様々な関係の皆様の御議論もあったかにお聞きをしておりますし、都道府県選挙管理委員会連合会の事務局長、一般社団法人選挙制度実務研究会の代表理事の方が編者となった災害時における選挙事務支援実例集といったものも発行されているようでございます。  私どもとしても、こうした災害時の対応について、各選挙管理委員会と連携して検討をしてまいりたいと思っております。

西田実仁公明党

○西田実仁君 終わります。

高木かおり日本維新の会・教育無償化を実現する会

○高木かおり君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の高木かおりです。  まず初めに、国の補充的指示権について伺っていきたいと思います。  この地方自治法改正案は、新型コロナ感染症への対応の教訓を受けたものであります。国が地方に対して指示権を行使するという言葉だけを見れば、際限なく行使ができ、地方分権改革などとも整合性が取れないような結果を招きかねないという声もあります。  一方で、コロナなどの感染症に対してはスピード感を持って対応していかなければならない事例だとも考えられますが、そういった不測の事態に対して迅速に様々な措置を的確に講ずる上では、地方公共団体からの意見聴取や資料の提示といった、これもまた的確な情報収集が欠かせないと思います。  今ここで改めて確認をしておきたいのですが、今回の指示権は、あくまでもそうしたコロナや大災害など、こういった迅速に対応しなければならず、国からの指示のスピード感が求められる事案を想定していて、平時における事案に対しては全く想定されていない、こういった理解でよろしいか、この点について御確認させてください。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。  補充的な指示は、災害対策基本法や新型インフル特措法などを参考に、国が事態の規模、態様等を勘案して特に必要があると認めるときに、国民生命等の保護を的確、迅速に実施するために講ずべき措置に関し、個別法に基づく指示ができない場合に限って、目的達成のために必要最小限の範囲で行使されるものとしております。  補充的な指示の対象となる場合は、実際に生じた事態の規模や態様等に照らし、その該当性が判断されるものでございますが、災害対策基本法、新型インフル特措法などにおいて国が役割を果たすべきと、果たすこととされている事態に比肩する程度の被害が生じる事態を想定しているところでございます。  このため、委員御指摘のとおり、いわゆる平時において行使することは、行使されることは想定されておりません、想定しておりません。

高木かおり日本維新の会・教育無償化を実現する会

○高木かおり君 本改正案について、国の指示権が各種報道等でも話題に上がっておりますとおり、分権に逆行するのではないかと、こういった批判的な見方が今多いわけです。  そういった中で、昨日、本会議の質疑でもこの点については言及をさせていただいたんですが、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態という、こういった表現ぶりも含めて、もっと国民にも分かりやすいように丁寧に御説明をいただきたいと思うんですが、大臣の口から改めて御説明くださいませんか。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 本改正は、過去の災害や感染症の対応を踏まえ、まずは個別法において備えるべき事態を適切に想定し、必要な規定が設けられることを前提に、個別法で想定されていない事態において、国民の生命等の保護の措置を的確、迅速に行う観点から行うものでございます。このため、補充的な指示は、現時点で想定し難い国民の生命等を守るために必要な措置であって、かつ個別法に規定がない場合に限り、限定的な要件、適正な手続の下、自治体と情報共有、コミュニケーションを図った上で慎重に発動されるものとしております。  あくまで、個別法の改正が行われるまでの間に、個別法に必要な規定がない場合に、補充して、国の地方への働きかけについて、国と地方の関係の基本原則の下で法律上のルールを整備するものであり、国が果たすべき責任を明確化する意義があるものと考えているところでございます。

高木かおり日本維新の会・教育無償化を実現する会

○高木かおり君 コロナを振り返りますと、国家規模の事態であるために、実態として緊急事態宣言やまん延防止措置、こういった判断が必要だということになったとしても、これを実行する権限はやっぱり国にあったわけです。  コロナの諸施策の裏付けとなる財源は国にあるために、自治体にとっては今これが必要だと判断しても、なかなか実行できない面もあったのではないかと。つまり、これ、国が緊急事態宣言を行ったけれども、その権限とその責任が国にあるのか地方にあるのか、こういった権限と責任がどこにあるのか曖昧な部分があった、こういったふうに考えるわけです。そういったことを踏まえれば、権限があるところに責任と財源も含めて措置されるべきであります。  本案のきっかけとなったこの感染症対策も、今後、個別法で想定されない緊急的な事態が生じたときには、国なのか地方なのか、どこが権限を持つ主体となって、どこに責任はあるのか、これやっぱりしっかりと明確にしなければ、結局、迅速で適切な判断ができないというふうに考えております。  そういう中で、改正案第二百五十二条の二十六の五第一項に関しまして、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態について、適切な要件、手続の下、各大臣は、普通地方公共団体に対し、その事務処理について、国民の生命等の保護を的確かつ迅速に実施するため講ずべき措置に関して、必要な指示、いわゆる補充的な指示を行うとされているわけなんですが、この要件については個別法の規定では想定されていない事態のため、個別法の指示が行使できず、国民の生命等の保護のために特に必要な場合とされています。  これ、つまり、個別法で対応できる場合は個別法に基づいて行い、個別法でできないという判断があった場合は地方自治法による対応になるものであると、こういうふうに整理をされているわけですが、その上で、この個別法についても補充的な指示の必要性を明瞭にする観点から、個別法にどのようなものがあるのか明らかにする必要があると思います。  これ、令和五年十二月の答申や地方制度調査会での提出資料においては、感染症法、新型インフル特措法、災害対策基本法、国民保護法が示されておりますが、これ全て規定されているものを合わせると三百六十以上もあるというふうに聞いておりますが、この権限行使を行うのは各大臣ということでありますけれども、地方自治体とつながりのある総務省としても、この権限行使が適切にしっかり行われているのか、これ関わっていくべきではないかというふうに思いますが、この点についての御見解を大臣から伺いたいと思います。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 補充的な指示は、災害対策基本法や新型インフル特措法などを参考に、国が事態の規模、態様等を勘案して特に必要があると認めるときに、国民の生命等の保護を的確、迅速に実施するために講ずべき措置に関し、個別法に基づく指示ができない場合に限って、目的達成のために必要最小限の範囲で行使されるものと理解しております。  総務省としては、法案が成立した際には、その施行に当たり、こうした法律の運用の考え方について各府省への周知を徹底してまいります。  また、補充的な指示を行うに当たっては、現場の状況を把握している自治体との間で十分な情報共有、コミュニケーションを図ることが重要です。まずは、各大臣において、あらかじめ自治体に対して資料、意見提出の求め等の適切な措置を講ずるよう努めなければならないこととした本改正案の規定に基づき、自治体から提出を受けた資料、意見を十分踏まえた上で補充的な指示の行使について検討していただく必要があると考えております。  その上で、地域の実情を踏まえた対応が可能となるよう、政府におきまして、国と地方との連絡調整を担う総務省といたしまして、しっかりと自治体の声を伺いながら、各府省と連携して取り組んでまいりたいと考えております。

高木かおり日本維新の会・教育無償化を実現する会

○高木かおり君 この点は大変重要な点だと私は思っておりますので、しっかりと適切に権限行使が行われるようにお願いをしておきたいと思います。  改正案第二百五十二条の二十六の五第二項では、各大臣が普通地方公共団体に対して必要な指示、いわゆる補充的な指示を行うに当たっては、あらかじめ当該普通地方公共団体に対して資料又は意見の提出の求めその他の適切な措置を講ずるよう努めなければならない旨が規定されているわけなんですが、これ、各大臣が補充的な指示を出す際には事前の情報等に基づいて判断することが極めて重要であるにもかかわらず、この当該地方公共団体からの資料又は意見の提出の求め等の措置を講ずることについては努力義務とされているわけです。  この点は、先ほども出ておりましたけど、この努力義務としていることについて、補充的な指示を行う際には極めて速やかな対応が必要であると想定される中、正確な情報把握等を行わないままに補充的な指示を行うということになると、その妥当性が強く疑われるものと思われる、こういった考え方もあるわけです。  その上で、この改正案において、当該地方公共団体からの資料又は意見の提出の求め等の措置を講ずることを努力義務にとどめている、この理由について伺いたいと思います。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。  地方制度調査会の答申では、補充的な指示を行うに当たっては、地方公共団体と十分な情報共有、コミュニケーションが確保されるようにし、状況に応じて十分な協議、調整も行われるべきであると指摘しております。これは、事態は多様かつ複雑であり、具体的に参加する主体を特定し、特定の手続を必ず取るということを求めるような制度化は難しいのではないかと、こういった議論がございまして、これを踏まえたものと承知しております。  答申や議論の趣旨を踏まえ、本改正案では、あらかじめ地方公共団体に対する資料、意見提出の求め等適切な措置を講ずるように努めなければならないこととしております。  これに対しまして全国知事会からは御理解をいただいているものと考えており、先日の衆議院における参考人質疑においても、全国知事会長の村井参考人からは、これを評価する旨の発言があったと承知しておるところでございます。

高木かおり日本維新の会・教育無償化を実現する会

○高木かおり君 この点に関しても、やはり平時からの自治体と、国と地方とのしっかりとコミュニケーションを図っておかなければ、急にできるものではございませんので、是非とも平時からのそういった意味での環境の整備ということもしっかりやっていただきたいというふうに思います。  先ほど触れましたこの改正案第二百五十二条の二十六の五第一項におきまして、各大臣が地方公共団体に対して補充的な指示を行うに当たっては、これ事前の手続として、広く関係し得る個別法の所管大臣の判断を得ること、それから、内閣の意思決定を行うに当たっては全大臣の合議である閣議を経るという、この事前チェックはもうこれ当然のことだと思っております。  この補充的な指示については、実施後の事後のチェック、事後検証も大変重要であると考えております。この令和五年十二月の答申におきましても、このような個別法の規定では想定されていない事態における国の補充的な指示が行使された場合には、各府省において、どのような事態においてどのような国の役割が必要とされたのか、地方公共団体を始めとする関係者の意見を聴いた上で適切に検証される必要がある、こうした検証が個別法の規定の在り方についての議論の契機とされることが期待されると、こういうふうに提言されているわけです。  しかしながら、この政府が提出した改正案においては、補充的な指示の事後検証についての条文は見当たりません。  こういった中で、補充的な指示を行った際の事後的な検証、これについて改正案においてどうして条文化されなかったのか、この理由について伺いたいとともに、さらに、政府におきましては、補充的な指示を行った際の事後的な検証、確実にどう実施されるのか、どのように検証するのか、これも含めてお聞きをしたい点。それからもう一つ、補充的な指示を行った際の事後的な検証は、これどのように担保されるんでしょうか。やはりこれ、自然に検証の流れになるという楽観的な見方ではいけないと思います。昨日の本会議の質疑でもこの点については質疑をさせていただきましたけれども、改めてこの点についてお伺いをしたいと思います。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 答弁どなたがされますか。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。  御指摘のように、今回の答申では、補充的な指示が行使された場合に、地方公共団体を始めとする関係者の意見を聴いた上で適切に検証される必要があると指摘されているところでございます。  補充的な指示が行使された場合には、国が責任を持って対応すべき事態であるにもかかわらず個別法による対応ができなかったことになりますので、そのような事態に対してどのように対応していく必要があるのか、指示の必要性はもちろん、それ以外の部分も、それ以外の点も含めて、対策の実効性の確保方策、国、地方、その他の主体の役割分担など、事態対応の全般についての検証が必要になると考えております。  このため、補充的な指示の行使という点のみに着目し事後の検証を義務付ける規定は設けておりませんが、法案が成立した際には、その施行に当たり、このような事後の検証を含めて法律の運用の考え方について各府省に周知を図り、御指摘ありました実施とその担保について図っていきたいというふうに考えております。

高木かおり日本維新の会・教育無償化を実現する会

○高木かおり君 この点も本当に重要な点だと思います。どうぞその点もしっかりとやっていっていただきたいというふうにお願いしておきます。  我々維新は、衆議院の方で、指示を行った場合には国会にその旨と内容の報告を求めることという規定を盛り込む修正を提案し、衆議院の方でも可決をしたわけですけれども、個別法でカバーできずに本規定による指示が行われた場合は、やはりこれ、本来は検証、しっかり検証した後、最終的に個別法に改正するといった、こういったサイクルがあるべきではないかというふうに考えております。もちろん、これ、必ずしも法改正というだけではない点もあるのかもしれませんが、この点もしっかりとやっていただきたいと思います。  それでは、少し話がそれますけれども、いわゆる国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が起こった際には、恐らく、コロナや大規模災害を振り返りましても、インターネット上やSNS等でのデマの投稿、こういったものも大変懸念されるところです。投稿の信憑性を確認せずに気軽な気持ちでシェアをしてしまっている、こういった面もあるわけでございますけれども、この点について、対処法、それからまた、どうやって、どういうふうにこれについて気を付けていくべきなのか、どのように対処していくべきなのか、この点についても政府の見解を伺っておきたいと思います。

湯本博信総務省大臣官房総括審議官

○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。  令和六年能登半島地震におきましても、残念ながら、迅速な救命救助活動や円滑な復旧復興活動を妨げるような偽・誤情報が流通したと指摘されておりまして、委員からも御指摘ございましたとおり、ネット上の偽・誤情報につきましては強い問題意識を持って対応を進めることが大変重要であると考えているところでございます。  総務省におきましては、SNSなどのプラットフォーム事業者に対しまして、利用規約などを踏まえた適正な対応、こういったことを要請するとともに、対応状況のフォローアップを継続的に実施しているところでございます。  全般的な対応につきましては、昨年十一月から有識者会議におきまして検討をしております。その場でも構成員から、正しい情報を見極めるという受信者側のリテラシーとともに、責任のある情報発信という発信者側のリテラシーも重要である、さらに、偽・誤情報の流通に利用されるプラットフォーム事業者は、偽・誤情報対策の実施について社会から強い期待を受けているといったような意見もいただいているところでございます。  総務省といたしましては、偽・誤情報の対応状況につきまして、プラットフォーム事業者へのヒアリングの結果や国際的な動向も踏まえながら、有識者会議ではこの夏頃の取りまとめを考えておりまして、この取りまとめに向けまして、この問題の対応につきましては制度面も含めて総合的な対策の検討をしっかりと進めてまいりたいと考えているところでございます。

高木かおり日本維新の会・教育無償化を実現する会

○高木かおり君 御答弁ありがとうございます。  やはり、このデマに対して速やかに反論をして正しい情報を拡散すると。これ、なかなか今の現状、難しい点もあると思いますけれども、やはりしっかりと、この公式な情報源、それから信頼できる専門家の情報、こういったことをふだんから利用する、発信する、シェアする、そういったことをしっかりと情報ソースしていくこと、これが必要なんではないかというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。  時間が少なくなってきました。情報セキュリティーについて、最後一問、御質問したいと思います。  本改正案では、新たに情報システムの章を設けて、自治体にサイバーセキュリティー対策の方針の策定等を求めるものとなっております。その前段として、現時点の各自治体のサイバーセキュリティーに対する意識や関連計画の策定状況、そしてその内容などについて、どのように認識して、これを評価しているのか、総務省に伺いたいと思います。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。  デジタル技術の進展に伴い、複雑化、巧妙化するサイバー攻撃によるシステム障害の懸念など、国民生活の様々な場面において情報セキュリティーに係るリスクが増大しており、地方公共団体も同様の認識を抱いているものと承知しております。  また、第三十三次の地方制度調査会の答申におきましては、国や自治体のネットワークを通じた相互接続がますます進展することに伴い、その情報セキュリティーの確保が重要であるということが提言されているところでございます。  こうした状況を踏まえ、地方公共団体としても、情報セキュリティー確保に必要な対策を講じるとともに、体制の整備を図っていくことが重要であるというふうに考えているところでございます。

高木かおり日本維新の会・教育無償化を実現する会

○高木かおり君 時間が参りましたので、多く積み残してしまいましたけれども、次の機会にまた御質問させていただきたいと思います。  ありがとうございました。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。  法案では、地方自治法第二百五十二条二十六の五として、生命等の保護に関する指示について書かれていて、これまでの衆議院本会議、衆議院総務委員会の審議で野党から重ねて批判を受けました。国の各大臣などが自治体に指示を可能とする要件も、指示の内容や程度も曖昧で、昨日の本会議で伊藤岳議員も指摘していたように、白紙委任と言わざるを得ません。  国会議員の皆さん御存じのように、憲法第四十一条では、国会は、国権の最高機関であって、国唯一の立法機関であると規定され、唯一の立法機関であるということから、国会が内閣に対して白紙委任の立法を行うことは違憲とされています。  また、例えば、大阪高裁昭和四十三年六月二十八日の判決でも、法律が委任する場合には、法律自体から委任の目的、内容、程度などが明らかにされていることが必要と述べています。  違憲無効とされる白紙委任でないようにするには、国から自治体に対する指示の内容、程度、範囲などを明確にする必要があると考えますが、松本総務大臣の御見解を伺います。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 委員がお取り上げになられました補充的な指示は、災害対策基本法や新型インフル特措法などに定められた国から地方への指示の要件を参考に、その要件を規定いたしております。  具体的には、国が事態の規模、態様等を勘案して特に必要があると認めるときに、国民の生命等の保護を的確、迅速に実施するために講ずべき措置に関し、個別法に基づく指示ができない場合に限って必要な限度で行使されるものとしておるところでございまして、白紙委任といった御指摘は当たらないと考えております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 指示の内容等もお聞きしたいんですけれども、閣議決定を行った範囲内というようなことになるのでしょうか。その辺はいかがでしょうか。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) 指示の内容につきましては、その内容は閣議決定の範囲内ということだというふうに考えております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 だとすると、様々な手続を踏んだ上で、それでも自治体が是正しなかった場合に指示を行う、指示の内容等も閣議決定を行った範囲内と定まっていて、総務省、国としては白紙委任ではないということをおっしゃっているという理解でよろしいのでしょうか。いかがでしょうか。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) 先ほど大臣が答弁いたしましたとおり、その指示の内容につきましては、事態の規模ですとかあるいは態様等を勘案して、特に必要があると認める、それから的確、迅速に国民の生命の保護を実施するために講ずべき措置ということで、内容を確定した上で指示が行使されるものというふうに認識しておるところでございます。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 また閣議決定が出てきたかという感じもするんですけれども、岸田内閣の中で、憲法に違反する疑いがある防衛三文書の閣議決定、こういったことも行ってきた岸田内閣ですから、閣議決定が歯止めになるとは到底思えないということも指摘しておきます。  また、様々な中で、今までの説明の中では、必要最低限というようなことであるとか、これ確かにそのとおりなんですけれども、全く具体的でなくて、この言葉自体では全く歯止めがないんですが、何らかの歯止めがあるような、必要最低限というようなだけではない国からのお示し、そういったものが必要なんではないかと思いますが、いかがでしょうか。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) お取り上げいただいております補充的な指示は、本改正案による地方自治法第二百五十二条の二十六の五を法律上の根拠として、先ほど申し上げた要件の下で行使されるものでございまして、今、関与の法定主義に基づくものでございます。  関与の基本原則のうち、地方自治法第二百四十五条の三第一項は、国の自治体に対する関与を設ける際には、その目的を達成するため必要な最小限度のものとしなければならないとしておりまして、これは自治体に対する国又は都道府県の関与を設ける場合の立法指針として規定されているものでございまして、この立法指針にのっとって、個々の関与の規定において、様々な法律の立法趣旨を踏まえ、具体的な要件を定めることとなります。  具体的には、災害対策基本法や新型インフル特措法では、この立法指針にのっとって、生命等の保護の措置の的確、迅速な実施を確保するため特に必要があると認めるときに限り、その必要な限度において必要な指示をすることができると規定されているところでございます。  同じく、国民の生命等の保護を的確、迅速に確保するための本改正案の補充的な指示につきましても、これらと同様の要件としたところでございまして、関与の基本原則、その目的を達成するため必要な最小限度のものとする考え方にのっとったものでございます。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 質問重なる部分もあるんですけれども、国による自治体の関与については、地方自治法第二百四十五条の二により、具体的に決定しなければならない旨が規定され、地方自治法二百四十五条の三第一項によって、関与は必要最低限、最小限としなければならず、自治体の自主性、自立性に配慮する義務があると規定されています。  これらの原則は新たに置かれる第十四章にも及びますが、法案の第二百五十二条二十六の五では指示の内容は、程度について具体的な法定が全くされていないため、地方自治法二百四十五条の二に違反し、自治体への関与が際限なく拡大することに歯止めがないため、地方自治法二百四十五条三第一項にも違反するのではないかと考えますが、総務大臣の答弁を求めます。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 関与の基本原則についての御説明は先ほど申し上げたとおりでございまして、この関与の基本原則、地方自治法の定めは、自治体に対する国又は都道府県の関与を設ける場合の立法指針として規定されているものでございまして、これまでこの立法指針にのっとって具体的に定められた法律、災害対策基本法や新型インフル特措法の規定も私どもは参照させていただきまして、関与の基本原則にのっとって本改正案を提案をさせていただいているというふうに考えているところでございまして、御理解いただけるようにしっかり御説明申し上げてまいりたいと思います。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 地方自治法の違反ではないという御答弁だと思いますけれども、旧自治省出身の松本英昭さんによる「逐条地方自治法」によれば、関与の法定主義について定めた地方自治法第二百四十五条の二は、国と自治体の関係を、同じく政治、行政の主体として、対等、協力の関係が基本であるとする考え方において、厳密な法律による行政を要求していると論じています。今の御答弁ですと、国と自治体が対等、協力の関係に立っているという前提で、国が厳格に定められた法律に求めて指示するというようには取れません。  対等、協力関係にあるという前提で、国の指示について、法律による、より厳格な規定の必要がある点について、もう一度御答弁いただけませんでしょうか。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 国と地方が対等、協力の関係にあるという考え方、地方自治、地方分権の一括法などでも考えられている基本理念にのっとって、またこれに従って私どもとしても法案を策定をいたしまして御提案をさせていただいたところでございますが、これまでも御答弁申し上げてまいりましたように、やはり、国民の生命等の保護を的確、迅速に実施する必要があるときで個別法の規定に基づく指示ができない場合もこれからも生じ得るということ、このことを考えまして、その対応をするべく本法案を提案をさせていただいているものでございます。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 配付資料を御覧いただきたいんですが、これは、立憲民主党の吉川元衆議院議員が総務省に要求して、総務省自治行政局で作成してもらった資料と同じものです。現状の法体系で国の各機関が自治体に命じたり指示したりできる三百六十二の制度の一覧。  総務省にお尋ねしますが、地方自治法第二百四十五条二で関与の法定主義が規定されていて、第十四章にもこの二百四十五条の二が及びますので、法案の第二百五十二条二十六の五にある生命等の保護のために具体的に国の各大臣が自治体に指示などができるのは、地方自治法に規定されていることのほか、総務省が衆議院の吉川元議員の求めに応じて提出した配付資料にあるこの三百六十二の指示、命令だけに限定されるのではないでしょうか。総務省の御見解を伺います。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。  御指摘の三百六十二の指示、命令等は、個別法において国の地方公共団体に対する指示、命令等を定める法令の規定について、これを把握しているものでございまして、これらの指示、命令等については各個別法の要件に従い行使されるものでございます。  補充的な指示は、国が事態の規模、態様等を勘案して特に必要があると認めるときに、国民の生命等の保護を的確、迅速に実施するため講ずべき措置に関して、他の法律の規定に基づき当該生命等の保護の措置に関し必要な指示をすることができる場合を除き行使されるものでございまして、御指摘の個別法の指示、命令等によって国民の生命等の保護に関し国の役割、責任を果たすことができない場合に、限定的な要件、適正な手続の下行使するものでございます。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 例えば、新たな未解明の病気が蔓延した、ある市町村の対応が非常に悪い、市町村長を首にして、市町村長を国が勝手に指名して選挙もなく就任させる、あるいは、国の指示で市町村議会を解散させるなどのことはできないし、もちろん、非常時が続いているということで総務省の指示だけで市町村長の任期を延長するとか市町村議員の任期は延期できない、こういった理解でよろしいのでしょうか。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) どなたが答弁されますか。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) 首長の任期の件に関しまして御指摘がございました。  これ、過去の感染症の対応を踏まえまして個別法の見直しが重ねられておるわけでございますが、これまでの経験踏まえますと、今後も個別法において想定されていない事態は生じ得るものであり、その場合には国、地方の責任の所在が不明確となる問題がございます。  本改正は、個別法の改正が行われるまでの間に、個別法に必要な規定がない場合に、補充して、国の地方への働きかけについて、法律上のルールを明確化するものでございます。  その上で、個別法上、実際、例えば自治体が処理することができない事務ですとか、あるいは国民の権利を制限し義務を課すような措置、法律の根拠を必要とする事務であってこれらの根拠が設けられていないものなどについては、これは補充的な指示によって処理させることはできないというふうに考えているところでございます。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 明確にできないという答弁がないことが非常に不安ですが、例えば、防衛大臣が国交省の所管する分野の自治体の事務について指示することはできないという認識でいいのでしょうか。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。  この補充的指示でございますけれども、事態の規模、態様を勘案して特に必要があると認めるときに、国民の生命等の保護を的確、迅速に実施するために講ずべき措置に関して、個別法で指示ができる場合を除き行使されるということでございまして、この要件に照らして判断されるものというふうに考えているところでございます。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) おまとめください。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 国の各大臣の所掌を超えて指示することができるのかできないのか、イエスかノーかだけお答えください。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) もう答弁の時間は終わりです。おまとめください。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 分かりました。このことについては、それでは後ほどまた次の機会でしますが、明確にできるかできないか答えられないところに非常に不安を感じると、不安を感じると申し上げて、私の質問を終わります。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。  昨日の本会議で、松本大臣から本改正案についての答弁をいただきました。その答弁について更に詳しく聞きたいと思う点がありますので、以下質問をしていきます。  まず、普天間飛行場の辺野古移設と地方自治の本旨との関係についてです。  大臣の答弁は、資料でもお配りして、ラインも引いてあります。大臣の答弁は、代執行については、本年二月の最高裁判決によって県に埋立地用途変更等の承認を命ずる判決が確定した、補充的な指示の対象とはならないというものでした。  大臣、この答弁を聞いて、私は沖縄県と沖縄県民に本当に冷たい答弁だと思いましたよ。私は、現行法の下でも本来は国民の権利救済のための法律である行政不服審査法まで使って沖縄県と沖縄県民の民意がこれほど踏みにじられている、その上、自治事務にも国が補充的指示を行使できるとなれば、更に強権的に新基地建設が推し進められるのではないかという不安や懸念が広がるのは当然ではないかと質問したんです。大臣が言ったことは、最高裁判決が出たのだから、県の承認は補充的指示がなくてもやりますよねと沖縄県に迫っているのに等しいですよ、これ。  どう思いますか。昨日の答弁に付け加えることは何かありませんか。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 繰り返しになりますが、代執行に関しては、本年二月、最高裁判所が沖縄県の上告を受理しないとの決定をし、県に埋立地用途変更等の承認を命じる判決が確定したものと承知をしておりますと申し上げさせていただきました。この審査請求及び代執行については、行政不服審査法及び地方自治法に基づいて行われたものと理解をいたしているところでございます。  法にのっとって私どもとしては行政を進めてまいりたいと考えておるところでございます。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 本当、冷たい答弁だと思うんですよ。  では、大臣、聞きますけれども、辺野古新基地建設に関連して、県の自治事務に補充的指示が行使されることはないと、除外されると断言できるんですか。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) これも昨日、本会議で御答弁をさせていただきましたが、この補充的な指示は、やはり国民の生命又は、国民の生命の保護等のため、国が迅速かつ的確な対応が特に必要なときに実施をされるものでございまして、その事態としては、対象となる事態といたしましては、実際に生じた事態の規模や態様等に照らし該当性が判断されるところですが、災害対策基本法、新型インフル特措法において国が役割を果たすこととされている事態に比肩する程度の被害が生じる事態を想定しているところでございまして、普天間飛行場代替施設建設事業に関する埋立地用途変更等の承認については、補充的な指示の対象とはならないというふうに申し上げたところでございます。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 もう一度聞きますと、補充的指示の行使は除外される、除外されると本当に断言できますか。そこだけ明確に答えてください。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 繰り返しになりますけれども、本改正に基づく国、地方関係の特例の対象となる事態は、先ほども申し上げたとおり、災害対策基本法などにおいて国が役割を果たすこととされている事態に比肩する程度の被害が生じる事態を想定しておりまして、普天間飛行場代替施設建設事業に関する埋立地用途変更等の承認については、補充的な指示の対象とはならないと考えております。申し上げてきたとおりです。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 非常に曖昧な規定なんですよね。何でその沖縄の基地だけ除外すると、除外されると断言できるのか、これ私、不思議で納得できません。  もう一つお聞きします。補充的指示が沖縄県などに行使された際に、地方自治体側はこれを拒否することはできますか。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 要件を満たし、適正な手続を踏まえた上でございますが、補充的な指示をさせていただいた場合には、指示のとおりに自治体に対応していただくことと考えております。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 自治体側、拒否できないんですね。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) 指示でございまして、これは自治体に、従う法的な義務が生じるところでございます。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 拒否できないということでした。  山野自治行政局長にお聞きします。  局長は、五月二十三日の衆議院総務委員会で、我が党の宮本岳志議員に対して、事態対処法で定められている武力攻撃事態への対応については、必要な規定が設けられていて、本改正案に基づく関与は想定されていないが、この後にこう言っています、改正案自体については国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における特例を設けるものでございまして、特定の事態を除外するものではございませんと言われました。  この答弁は間違いないですか。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) 先月、五月二十三日にお答えした答弁の内容でございますが、私は二つお答えしております。  宮本議員に対しては、これは、武力攻撃事態などの対応については、事態対処法制において必要な規定が設けられているため、事態対処法制に基づき対応する考えであると理解していると答弁したところでございます。  また、特定の事態に類型することなく、その及ぼす被害の程度において大規模な災害、感染症の蔓延に類する国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における特例を設けるものでございまして、特定の事態を除外しているものではないと答弁したというふうに考えております。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 特定の事態を除外するものではない。今後も個別法において想定されない事態は生じ得ると局長言われるわけですよね。  その一方でですよ、重要影響事態とか武力影響事態とか存立危機事態への対応については、重要影響事態安全確保法や事態対処法において必要な規定が整備されているから、ここにおいては想定されない事態は生じないと言うんですね、これ。  これ、荒唐無稽の理屈じゃないでしょうか。大きな矛盾ですよ、これ。大きな矛盾をあなた言っているんです、これ。到底納得できる答弁じゃありません。  大臣にお聞きします。  大臣は立法事実について答えるとして、これも昨日の議事録、赤線を引っ張りましたが、一ページ目ですかね、これまでの経験を踏まえると、今後も個別法において想定されない事態は生じ得るのであり、その場合には国、地方間の責任の所在が不明確となるため、個別法が改正される間に行われる国から地方への働きかけについて法律上のルールを明確化する必要があります、このことが本改正案の立法事実だと、立法事実だと答弁しました。つまり、法律上のルール整備が立法事実という言葉は、これ衆議院の議論では使われていなかった、昨日初めて大臣言われたと思います。  今日のですよ、昨日今日の大臣の趣旨説明にもなかったではありませんか。どういうことですか、これ。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) これまでも衆議院においてもこの趣旨で御答弁を申し上げてきたというふうに私は考えているところでございますが、昨日の本会議の答弁でも申し上げましたが、新型コロナ対応において、当時の感染症法に基づく保健所設置団体の事務は法定受託事務とされ、処理基準の設定や感染症法に基づく指示が可能でございましたが、入院勧告、措置に関わる都道府県の協力、支援事務については同法の規定に基づく事務ではなく、また、国が広域的な調整の役割を担うことは想定されておりませんでした。  後にこのような課題を踏まえて感染症法等が改正が行われているところでございますが、新型コロナ対応はその時点で対応が必要となったということでございまして、これまでのこういった経験を踏まえて、今後も個別法において想定されていない事態は生じ得ると考え、その場合に国、地方間の責任の所在が不明確となるため、個別法が改正されるまでの間に行われる国から地方への働きかけについて法律上のルールを明確化する必要がある、この考え方に基づいて本改正案を提案をさせていただいておりますので、このことが本改正案の立法事実であるというふうに申し上げたところでございます。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 これまでもそういう趣旨で言っていたと言われますが、この法律上のルールの整備が立法事実というこの答弁ですね、大臣の。しかしですよ、国、地方間の責任の所在が不明確となるため、個別法が改正される間に行われる国から地方への働きかけについてと大臣言うんですが、個別法が想定していなかった事態に対する個別法の対応の発展のための法整備は本法案のどこに入っているんですか。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 質問の御趣旨が正確に理解できていないかもしれませんけれども、本法案につきましては、個別法が改正されるまでの間、個別法において想定されていない事態が生じて個別法の改正が、改正されるまでの間、国民の生命等を保護するため、迅速かつ適切な対応が特に必要なときに国から地方へ対しまして働きかけを行う、この法律上のルールを定めるものがこの本法案だというふうに御提案をさせていただいているところだというふうに申し上げたいと思います。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 大臣、もう一度言いますよ。大臣は昨日の答弁で、大臣が言った答弁ですからね、大臣が言った答弁の中で、法律上のルールの整備が立法事実だって言ったんですよ。法律上のルールの整備は立法事実。  だったらですよ、この法律上のルールが整備されるまでの間ですね、つまり個別法が想定していなかった事態に対する、新たな個別法の対応が求められている事態に対して本法案ではどう対応しているんですかと言っているんです。恐らくこれ、本法案でこういうことが規定されれば、個別法なんか要らないよってなっちゃうんじゃないかと思いますが、どうですか。局長に聞いていないですよ。大臣、大臣の答弁で聞いているんですから、大臣ですよ。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) これまでも御答弁申し上げてまいりましたが、まず、今回の立法に至る考え方としては、まず、今後も個別法において想定されていない事態は生じ得る、そして、その場合に国民の生命等の保護のために国が果たすべき役割があって、果たす必要があることが考えられる、その場合に国、地方間の責任の所在が不明確となるため、個別法が改正されるまでの間に行われる国から地方への働きかけについて法律上のルールを明確化する必要がある、これを踏まえて提案をさせていただいていることを申し上げさせていただき、この至る経緯、考え方を申し上げまして、本改正案の立法事実として申し上げたところでございます。  その上で、やはり、これまでも個別法において課題が認識をされましたが、それぞれ所管の省庁において検証をし、個別法の改正が行われてきたところでございますけれども、この補充的な指示が行われた場合も、個別の指示についてはまたでございますが、そもそも個別法において想定されていない事態が起こって、個別法で用意をされていない措置が言わば必要になったとも言えるわけでありますので、事態全般、対応全般についての検証を行った上で、個別法において所要の改正が行われるものというふうに考えているところでございます。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) おまとめください。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 個別法の制定は各省庁の問題だって逃げるんですか、大臣。  要するに、個別法において想定されていない事態が生じるというのは、指示権を導入するための方便にすぎないんじゃないですか。そのことを指摘して、質問終わります。

浜田聡NHKから国民を守る党

○浜田聡君 NHKから国民を守る党、浜田聡でございます。  今回の法改正においては、特にeLTAXシステムと指定地域共同活動団体制度、この点に関しては大きな問題があると思いますので質問させていただきますが、それ以外にちょっと質問させていただきたいことがありますので、まずはその点を質問させていただきます。  まずは、前回、最後時間切れになったことについてお伺いします。文部科学省が五月十七日に出した、NHKに出した抗議文について伺いたいと思います。  今回の配付資料にその抗議文を用意させていただきました。  事の発端は、今年の五月、NHKの番組で、教員は定額働かせ放題とする内容のニュースだと思われます。番組内容をかいつまんで述べますと、文部科学省の中教審の特別部会が、去年の六月から教員の働き方改革や処遇改善を議論していて、五月十三日、審議結果をまとめました。そこで、教員の給与について、実現すれば半世紀ぶりとなる引上げを求める提言がまとまった一方で、勤務時間に応じた残業代が支払われない定額働かせ放題とも言える枠組みは残る見通しとなりましたというNHKが報道をしたわけでございます。で、この番組内容に対して文部科学省が抗議文を出したというものだと認識をしております。これに関しては、SNSなどでは、教員は実質働かせ放題のままであるという指摘が多いように思うわけでございます。  これに関して伺いたいわけなんですが、文部科学省としては、やはり教員の労働環境、中教審で審議されているとは思うんですけれど、これを文部科学省が改めてその労働環境を調査する必要があると思うんですが、その意思はありますでしょうか、伺います。

浅野敦行文部科学省大臣官房学習基盤審議官

○政府参考人(浅野敦行君) お答えいたします。  教師の勤務環境を含む教師を取り巻く環境整備については、中央教育審議会質の高い教師の確保特別部会におきまして、令和四年に実施された教員勤務実態調査の結果を踏まえつつ、計十三回にわたる議論を経て、五月十三日に審議のまとめとして取りまとめられ、文部科学大臣に手交されたところでございます。  文部科学省といたしましては、まずは今回の審議のまとめに盛り込まれた施策の実現に向けた具体的な検討を速やかに進めていきたいと考えております。  審議のまとめにおきましては、教師の処遇改善のための教職調整額の引上げのみならず、教師の時間外在校等時間の縮減に向けた方策として、教職員定数の改善など、学校の指導、運営体制の充実、教師の在校等時間の状況に関する服務監督教育委員会ごとの見える化の推進や国における調査を通じたフォローアップを実施するべきだとされてございます。  文部科学省といたしましては、審議のまとめを踏まえ、教育の質の向上に向けて、学校における働き方改革の更なる加速化、教師の処遇改善、学校の指導、運営体制の充実、教師の育成支援を一体的に進めてまいりたいと思います。

浜田聡NHKから国民を守る党

○浜田聡君 文部科学省も中教審も頑張っておられるとは思うんですけれど、私としては、今回の件を受けては、やっぱり現場の実態把握が不十分ではないかと考えているわけでございます。  NHKに対しては、この教育関係者の方々が番組をすごく高く評価しているように思いました。私としても番組制作者の方に敬意を表したいと思います。  文部科学省は今回抗議文を出したわけですが、この公開文書で放送局に抗議文を出すのは、私は透明性の観点からは高く評価したいと思います。こういうのは大いにやり合ったらいいと思います。  次に、NHKふれあいセンターについて伺いたいと思います。  我々NHKから国民を守る党はNHK受信料に関する相談に応じるコールセンターというのを運営しているわけですが、そこで日夜数多くの相談を受けております。その中で多いものとしては、やはりNHKふれあいセンターがつながらない、電話がつながらないというものでございます。この点に関しては、私も参議院の各種委員会で何度か指摘させていただいているところなんですが、ちょっとまだクレームが多いようなので、今回伺いたいと思います。  こういうつながらないというクレームに対する改善の取組をNHKに伺いたいと思います。

小池英夫日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  受信料関係のお問合せが集中する時期は電話がつながりにくくなることがあり、お客様に御不便をお掛けしております。  NHKでは、改善に向けて、解約や住所変更などのお手続を希望されるお客様に、インターネットの受付フォームに連絡先と御用件を入力していただき、NHKから折り返し電話をするサービスを昨年三月から実施しております。  このほか、ホームページなどで受信料のお手続や制度について分かりやすく御案内するとともに、ふれあいセンターのオペレーターの適切な配置に努めるなど、少しでも電話がつながりやすくなるような取組を進めて、サービスの向上につなげてまいりたいと考えております。

浜田聡NHKから国民を守る党

○浜田聡君 NHKさんの方も各種取組をされていることが分かりました。  我々としては、まずはNHK受信料に関してはスクランブル化をすれば全て解決という立場ですので、それをまず申し上げたいと思いますけれど、この件に関しても改めて問題を提起させていただきますと、やはりNHKの解約方法が限られているということが挙げられると思います。  ふれあいセンターに電話しないと解約できない仕組みではなくて、インターネット手続など他の解約方法を是非つくっていただきたいと思います。この提案も以前からさせていただいておりますが、今後同じ追及をしなくてもいいように、早急に対応願いたいと思います。  次に、東京都知事選挙を今後に控えて、ちょっと事前運動になると思われる事例について伺います。  今年の六月二十日告示、七月七日投開票で予定されております東京都知事選挙、まず、各陣営の御健闘を祈りたいと思います。その中で、今回問題にしたいのは、ANNの番組、テレビ朝日ですね、のあるシーンでございます。蓮舫参議院議員と枝野幸男衆議院議員が東京都内での街頭演説の場面なんですね。問題のシーンは、まず蓮舫参議院議員が、七夕に予定されている東京都知事選挙に蓮舫は挑戦をします、皆さんの御支援どうかよろしくお願いします。で、その後に枝野幸男さんが、みんなで蓮舫さんを勝たせましょうという発言をされているわけで、これに関しては、事前運動、完全に事前運動じゃないかという、そういう意見がもう多数を占めていると思います。  そこでお伺いしたいんですけれど、この発言などについては事前運動なのじゃないかという、この疑問に関してお伺いしたいと思います。

笠置隆範総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(笠置隆範君) 総務省といたしましては、個別の事案につきましては実質的な調査権を有しておらず、具体的な事実関係を承知する立場にございませんので、お答えは差し控えさせていただきます。  その上で、一般論として申し上げますと、公職選挙法上の選挙運動とは、特定の選挙について、特定の候補者の当選を目的として、投票を得又は得させるために直接又は間接に必要かつ有利な行為と解されてございます。そして、公選法第百二十九条におきまして、選挙運動は公職の候補者の届出があった日から当該選挙の期日の前日まででなければすることができないと規定をされております。  いずれにいたしましても、個別の事案が公職選挙法の規定に該当するか否かにつきましては、具体の事実に即して判断されるべきものと考えております。

浜田聡NHKから国民を守る党

○浜田聡君 この件に関しては、放送しているテレ朝、ANNも同じ罪になるんじゃないかなとは思います。  事前運動に該当する三要件というのがありまして、選挙の特定、候補者の特定、で、投票依頼というのがあるんですけど、この場合だと、都知事選、選挙の特定は都知事選で、候補者の特定は蓮舫議員で、投票依頼、勝たせましょう、この三要素がそろっているんじゃないかなと思われます。  別件なんですけど、昨年十月の所沢市長選挙におきまして小野塚市長が当選されたわけなんですけど、そこに関しても事前運動が指摘されておりまして、この件に関しては書類送検になったと認識をしております。小野塚市長が選挙前に、市長選挙に絶対に勝ちます、皆さんのお力をいただきたいということを述べられておりまして、やっぱり今回の事例を、所沢市長選においては書類送検になっているわけですから、今回の事例を見逃すといった例外はあってはいけないとは思います。  今回の件に関して東京都の選挙管理委員会に数多くの問合せがあると思いますので、政府におかれましても現場の調査をされるなど、そういった点を強く要望させていただきます。適切な対応をよろしくお願いします。  ちょっと別件なんですけど、やはり沖縄県においてもこの公職選挙法違反というのが、特に事前運動など、それが横行している無法地帯であるという指摘もありますので、こちらも適切な対応をお願いしたいと思います。  次に、一九九一年六月三日、雲仙・普賢岳の大火砕流において、マスコミ、テレビ関係者の言動について問題提起をさせていただきます。  この大火砕流は、死者、行方不明者合わせて四十三人の犠牲者が出ました。亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、御遺族の方々に心よりお悔やみとお見舞い申し上げます。  今回の配付資料に、犠牲者一覧というものと、あとどういった方々が亡くなったのかということについての調査資料というものがあります。やはり報道関係者の言動に大きな問題があったと言わざるを得ません。この件に関しては、三十三年という長い年月が経過しましたが、風化させてはいけないと思います。  共同通信の二〇二〇年の記事を少し紹介させていただきますと、九一年六月三日の噴火では四十三人の犠牲者が出た、犠牲になった消防団員たちは一度は退避したが、一部の報道関係者が無人の民家の電源を無断使用する事件があり、見回りのために戻っていた、つまり、報道各社が市の要請に従っていれば犠牲になることはなかったのだとあります。  資料にも、資料を見てみますと、タクシーの方も、報道関係者を乗せて、見捨てて帰るわけにはいかないので巻き添えになったという旨の報告もあります。  こんな感じで、勧告を無視したテレビ局の行動がこれ被害を拡大したようでありますが、一方で、気になるのが、テレビ局、テレビの方でその反省をする発信が見られないことにあると思います。  そこで、提案といいますか、質問させていただきますが、テレビ局にこのような反省を促すべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

小笠原陽一総務省情報流通行政局長

○政府参考人(小笠原陽一君) 御質問でございますが、まずは、雲仙・普賢岳噴火によりまして亡くなられた方々への哀悼の意を表させていただきたいと思います。  御指摘の雲仙・普賢岳噴火当時のメディアの取材活動につきましては、様々な報道があったものというふうに承知をしております。  放送法におきましては、放送事業者の取材あるいは番組編集に当たりましては自主自律を基本とする枠組みというふうになっております。総務省といたしましては、放送事業者が、この自主自律の枠組みの下、その社会的使命に根差した報道を行っていただきたいというふうに考えているところでございます。

浜田聡NHKから国民を守る党

○浜田聡君 ありがとうございます。  私の方からは、やはりテレビ局の方々がしっかりと反省の発信をされることを求めます。  次に、六月四日、六四天安門事件について伺います。  六四天安門事件とは、一九八九年六月四日、中国北京の天安門広場に民主化を求めて集結したデモ隊に対して軍隊が実力行使をし、多数の死傷者を出した事件です。これは、中国にとっても、日本にとっても、世界にとっても、歴史の転換点となった大事件であります。風化させてはいけませんが、しかし、中国共産党は、これ、この件、強力な情報統制をしているのは皆さん周知の事実かと思います。  日本政府としては、やはりこの件、しっかりと発信していくべきだと思うんですが、まず、今回、配付資料に紹介させていただくんですが、北京のイギリス大使館であったり、台湾の新しく総統になられた頼清徳氏がX上で六四天安門のポストをしております。同様のポストを日本政府も行うべき、そういう発信をすべきと考えているわけなんですが、御見解を伺います。

濱本幸也外務省大臣官房参事官

○政府参考人(濱本幸也君) お答え申し上げます。  自由、基本的人権、法の支配は、国際社会における普遍的価値でありまして、これらが中国においても保障されることが重要であると考えております。こうした我が国の立場については、一貫して中国政府に対し直接伝達してきているところであります。また、国連総会第三委員会や人権理事会等の場も含めまして、中国の人権状況に関する懸念を表明してきているところであります。  引き続き、国際社会と緊密に連携して、中国側に強く働きかけていきたいと考えております。  このような内容につきましては、六月四日の官房長官記者会見の場でも発信したところでございますが、より効果的な対外発信の内容や方法につきましては、適時適切に判断してまいりたいと考えております。

浜田聡NHKから国民を守る党

○浜田聡君 各種発信をされていることに関しては引き続きやっていただきたいと思います。  この六四天安門事件に関しては、やはりその後の日本政府の対応については大きな誤りがあったのではないかと思います。  この点に関してはいろんな意見があるのですが、私が見かけた中で中国の専門家である中川コージさんの言葉が非常に的確だと思えたので、ここでちょっと紹介をさせていただきます。  六四天安門の後に、世界から見放された中華人民共和国に対して各種レイヤーから支援した日本は、その支援が失敗だった云々の議論はともかく、支援そのものの善しあし評価より、支援した事実を対中喧伝する宣伝戦に失敗したことは明らかな歴史的事実だと思われ、相手を下にも上にも見ずに適切な見返りを求めることもまた道徳だと思う。沈黙が道徳ではない。北京中央が、日本の支援を受けながら、情報としては黙殺して人民に意図的に伝えないようにしたので、チャイナ人民の日本に対する敬意概念を消失させてしまった。日本側が今般の対日敵対的な北京中央ムーブに対してくさすにしても、貴国が苦境に立たされていた当時支援してきたのに、経済成長したら恩をあだで返すとは邪道である、日本の価値観を突っぱねる裏切り者国家だなどと批判できたわけだ。はっきり物を言う、言い続ける、これ大事。  このように発信をされておられまして、私は非常に的確な指摘だと思います。今後の政府に対しても、政府に対して、中国への対応を参考にするように強く要望します。  これに併せて、産経新聞の記事でこのようなものがありました。  中国で四日昼、NHK海外放送のニュース番組が、中国共産党・政府が学生らの民主化運動を武力鎮圧した一九八九年の天安門事件から三十五年となったことを伝えた際に放送の一部が遮断され、カラーバーと信号異常を示す画面に切り替わった。中国当局が制限を加えたと見られる。放送は数分間にわたって遮断されたということ、そういう報道内容があったわけなんでございます。  これ、毎年のことだとは思うんですけれど、やはり私は大きな問題だと思います。もちろん、受信料を払っていない中国の方がNHKを見ることができる事態に関しては、そのこと自体も問題だとは思うんですが、やはり、中国の方がやはりこのことを知る、天安門事件のことを知る機会を失ってはいけないと思います。  そこで、NHKに最後にお伺いしたいんですけれど、NHKは六四天安門に関するニュース番組を中国の人民に伝えるべきと考えているのかどうかについてお伺いしたいと思います。

山名啓雄日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  中国国内でのNHKワールド・プレミアムのサービスにつきましては、NHKが衛星を通じて提供したものを中国側が受信し、中国政府の規制に従って別の衛星を使って中国国内のホテル、事業所等に配信されております。こうした規制はほかの国際チャンネルでも受けております。  一時中断は中国国内の衛星で配信される際に起きているというふうに聞いておりますけれども、NHKとしましては、提供している番組をそのまま中国国内で再送信していただきたいというふうに考えておりまして、大変残念に思っております。NHKとしましては、中国側に対して様々な機会を捉えて遺憾の立場を示しているところでございます。  放送法の規定を踏まえて定めております国際番組基準では、内外のニュースを迅速かつ客観的に報道すること、我が国の重要な政策及び国際問題に対する公的見解並びに我が国の世論の動向を正しく伝えること、これを明記してございます。  今後も、この基準にのっとって正確な情報を世界に向けて発信してまいりたいと考えております。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) おまとめください。

浜田聡NHKから国民を守る党

○浜田聡君 時間が来たので、今回の法改正案については次回に回したいと思います。  御清聴ありがとうございました。

広田一各派に属しない議員

○広田一君 それでは、まず、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態についてお伺いをいたします。  この事態について、どのような事態が該当するかにつきましては、段々の御答弁あったように、特定の事態の類型を念頭に置いているものでなく、実際に生じた事態の規模や態様などに照らしてその該当性を判断するとし、災害対策基本法、新型インフル特措法などにおいて国が役割を果たすこととされている事態に比肩する程度の被害が生じる事態を想定をいたしております。  一方、このなどには事態対処法などが含まれていると思いますが、この関係について、松本大臣は、事態対処法などで定められている武力攻撃事態などへの対応については、法律で必要な規定が設けられておりまして、本改正案に基づく関与を行使することは想定されていない旨の答弁をされております。  そこで、一問抜かしますけれども、萬浪審議官に確認の意味でお伺いします。  事態対処法には存立危機事態という事態が規定されておりますけれども、それはどのような事態なのか、お伺いします。

萬浪学内閣官房内閣審議官

○政府参考人(萬浪学君) お答え申し上げます。  存立危機事態につきましては、事態対処法に書いてございますけれど、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態というふうに定義してございます。  いかなる事態が存立危機事態に該当するのかという点でございますけれど、これは、この法律を改正させていただきました平成二十七年平和安保法制の際に御議論があり、あるいは政府側から御説明をいたしましたけれど、あらかじめ包括的に申し上げることは困難だという上で、これまで、その際に、政府としては、例えば我が国近隣において、我が国と密接な関係にある他国、例えば米国に対する武力攻撃が発生し、この場合において、一つは我が国近隣の公海上で弾道ミサイル警戒に当たっている米国艦船の防護でありましたり、邦人を輸送している米国艦船の防護を我が国が実施しなければならない事例を存立危機事態に該当する、し得るケースとして説明しております。  また、ホルムズ海峡に、海峡の地域で武力紛争が発生し、この海峡に機雷が敷設されて石油供給が回復せず、我が国の国民生活に死活的な影響が生じるような場合には、これも状況を総合的に判断しまして当たり得ると、該当し得るケースがあるという説明をしてきてございました。

広田一各派に属しない議員

○広田一君 御答弁あったように、この存立危機事態というのは非常に分かりにくい事態であります。よって、当時も、お話あったホルムズ海峡の機雷の掃海等についての議論があったわけでありまして、これについてはまた後ほど議論させていただければと思います。  次に、有事関連法の一つに国民保護法がありますけれども、この法律の目的と対象としている事態はどのような事態なのか、萬浪審議官にお伺いします。

萬浪学内閣官房内閣審議官

○政府参考人(萬浪学君) 国民保護法についてのお尋ねでございますけど、国民保護法は、我が国への直接攻撃や物理的な被害からいかにして国民やその生活を守るかという視点で定められているものでございます。そのために、国民保護措置といたしまして、必要な警報の発令、住民の避難、救援等の措置を定めておるものでございまして、これは、武力攻撃事態、武力攻撃予測事態において、それを認定した際に併せてこの措置をとることができるということにしておるものでございます。

広田一各派に属しない議員

○広田一君 続いて、事態対処法において、存立危機事態は、地方公共団体の責務を規定した第五条と、あと国と地方公共団体の役割分担を規定した第七条も対象とされておりません。  先ほど萬浪審議官の方からも御答弁ありましたけれども、そこで確認ですけれども、国民保護法は存立危機事態には適用されないということでよろしいでしょうか。御所見お伺いします。

萬浪学内閣官房内閣審議官

○政府参考人(萬浪学君) 御指摘のとおり、国民保護法は、存立危機事態に際して、その措置、それに対する措置としては適用されないということでございます。

広田一各派に属しない議員

○広田一君 次に、松本総務大臣にお伺いをいたします。  存立危機事態は、極めて特殊なのは、先ほども御答弁ございましたけれども、日本が武力攻撃されていないにもかかわらず、国民の生命が根底から覆されるというふうに規定していることでございます。つまり、日本のどこかで生活している、暮らしている国民が命を落とす又は命が極めて危険な状態にあるとしているところでございます。  ですから、非常に分かりにくいので、先ほど萬浪審議官が御答弁のあったような事例があります。その一つが、安倍政権はホルムズ海峡の機雷掃海の事例を出しているわけでございます。  これについて、平成二十七年の二月十六日の衆議院の本会議におきまして、安倍総理は、機雷が除去されていないと、石油供給が回復せず、我が国の国民生活に死活的な影響が生じる場合には、状況を総合的に判断して、我が国が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことが明らかだという旨の答弁をされています。つまり、存立危機事態で石油などエネルギーが入ってこなくなり、国民が寒さなどで死亡する旨を述べられているわけでございます。  このように、国民保護法、つまり個別法では対応できない、想定されておりませんが、寒さなどに苦しんでいる国民を安全な場所に避難させる必要があると国が判断し、かつ、法第二百五十二条の二十六の五の要件を満たせば、生命などの保護の措置に関する指示を出す可能性は排除されていないのかどうか、この点について松本大臣にお伺いをいたします。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 本改正案では、特定の事態の類型に限定することなく、その及ぼす被害の程度において大規模な災害、感染症の蔓延に類する国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における特例を設けるものであり、特定の事態を除外しているものではございません。  内閣官房からも御答弁申し上げたとおり、存立危機事態への対応には国民保護法は適用されないと理解をしておりますが、その上で、存立危機事態においては、事態対処法制の下で適切に対応することとされておりまして、事態対処法に必要な規定が設けられて対応するとされておりますので、補充的な指示を行使することは想定されていないと理解をしております。

広田一各派に属しない議員

○広田一君 松本大臣、事態対処法において対応するということでありますが、事態対処法の中でも、第五条の地方公共団体との関係とか、国と地方の役割分担でも、存立危機事態は対象となっておりません。その上で、この国民保護法の対象にもなっていないんです。しかし、安倍元総理は、存立危機事態の事例として、ホルムズ海峡の影響で石油が入ってこなくなって国民が寒さで死ぬ場合があると、だから存立危機事態で集団的自衛権を行使しなければならないとしているわけであります。  そういうふうに国民保護法が想定されていない、つまり個別法の想定になっていないわけでございますので、その場合は、今回の生命などの保護の措置に関する指示を出す可能性は排除されていないのかどうか。大臣、可能性が排除されていないのかどうか、この点についての御所見、松本大臣、お願いします。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 先ほども御答弁申し上げましたように、本法案におきましては、特定の類型に限定をすることなく、また特定の事態を排除するものではございませんけれども、存立危機事態と国民保護法の関係等は先ほども御答弁がありましたとおりでございまして、昨日の本会議におきましても、政府、防衛大臣からは、重要影響事態、武力攻撃事態、存立危機事態への対応に関しては、重要影響事態安全確保法、事態対処法などにおいて必要な規定が整備されており、これらの法律の規定に従って地方自治体に対して協力を求める等を行うことに変わりはない、こう答弁をさせていただいていると承知しております。

広田一各派に属しない議員

○広田一君 松本大臣、その答弁、一般的にはそうかもしれないんですけれども、私は、過去の安倍政権の御答弁を引用して、存立危機事態においてはこれ事態対処法に規定されているんですけれども、それを受けた国民保護法については存立危機事態は対象にはなっていないんです。つまり、個別法では対応できないんです。  しかし、安倍政権が言ったように、存立危機事態において日本国民が寒さで死んでしまう可能性がある、そのときには国民の命を守るためにどこかに避難をさせなければならない事態が生じるわけです。そのときに、今の法律、個別法では対応できないので、今回の生命などの保護の措置に関する指示を出す可能性は排除されていないんじゃないですかというふうに聞いていますので、これもう三回目ですから、ちょっと明確に答えていただきたいと思います。いや、松本大臣。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 今回の地方自治法の改正案については、具体的にどのような事態が該当するのかは特定の事態の類型を念頭に置いているものではなく、実際に起きた事態の規模や態様等に照らし、その該当性が判断されるものでございまして、様々な想定を前提の仮定の状況についての判断についての答弁は控えさせていただきたいと思います。

広田一各派に属しない議員

○広田一君 委員長、ちょっと、その仮定とかではなくて、私が質問しているのは、実際、過去に安倍政権が具体例として想定される事態として出した立法事実であります。それに基づいてどうあるべきかということでありますので、今の仮定の質問ということについては撤回をしていただきたいと思います。

萬浪学内閣官房内閣審議官

○政府参考人(萬浪学君) 平和安保法制の御議論と、あと事態対処法についての御議論ございますので、その点について御答弁を、申し訳ございません、させていただきたく思いますけれど、存立危機事態におきまして国民保護法を適用するということは、そういう関係になってございません。  他方で、これも平和安保法制のときにも御議論あり、御答弁させていただいているところでございますけれど、存立危機事態であって御指摘のように国民保護措置、すなわちその避難や誘導や警報の発令が必要な事態ということであれば、それはまさに我が国に対する武力攻撃が予測されている、あるいは切迫している事態と評価される状況であると考えてございまして、その際には、存立危機事態と併せて武力攻撃予測事態あるいは武力攻撃事態を認定して、そちらの方で国民保護法に基づく措置を実施することになるというふうに考えてございます。

広田一各派に属しない議員

○広田一君 萬浪さん、それは存立危機事態が日本周辺で発生した場合に起こり得ることなんです。安倍政権が言った、ホルムズ海峡ですから、ほかの武力攻撃事態等は認定されないんです。だから、その答弁は間違いです。  今回質問させていただいたんですけれども、非常に、答弁が非常に曖昧で残念であります。私は、安倍元総理、安倍内閣とは安全保障政策については立場は異なりますし、考え方は違うわけでございますけれども、当時、安倍元総理の御発言聞いたときに、やはり国民の命を守る、このことについての覚悟と信念については心から敬服をしているところでもあります。  ですから、次回、また再度お伺いをいたしますけれども、安倍元総理のこの存立危機事態に対する御答弁をいま一度精査をしていただきたいというふうに思います。  例えば、平成二十七年の五月二十七日の安保特別委員会においても安倍総理は、石油などのエネルギー源の供給が滞ることによって、単なる経済的影響にとどまらず、生活物資の不足や電力不足によるライフラインの途絶が起こる、中略しますけれども、国民生活に死活的な影響、すなわち国民の生死に関わるような深刻な重大な影響が生じるか否かを総合的に評価して、状況によっては存立危機事態に該当すると、こういうふうに明確におっしゃっているんです。  是非、いま一度こういった答弁を精査されて、次回再答弁いただくようにお願い申し上げて、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

岩本剛人自由民主党

○岩本剛人君 自由民主党の岩本剛人でございます。  質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。  できるだけ重ならないように簡潔にいきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。  先ほど野田先生からも、野田委員からもお話があったんですけれども、平成十一年に地方分権一括法、いわゆる三位一体改革が進められた中で、国と地方の関係というのは対等だという、都道府県、市町村とも対等だということが行われてきた、法に定められて、先ほどからお話がありました二百四十五条の二、三ですか、法定主義、基本原則ということが守られてきたというふうに認識をしております。  そうした中で二十年たちまして、御承知のとおり、何度もお話が出ていますけれども、想定外となった新型コロナウイルス感染による感染症危機が世界各国を陥れたと、大変厳しい状況に陥るという状況になりまして、そうした中で国と地方との関係につきましても大変大きな課題を残したわけであろうかと思います。  そうした中で、自分は北海道ですので、船橋政務官ももう御承知のとおり、令和二年二月二十八日ですけれども、北海道の鈴木直道知事が北海道緊急事態宣言というのを発しました。この発言、決断については、法的な根拠も全く何もない中でこの北海道緊急事態宣言というのを発したわけであります。やはり、先ほどから先生方議論があるんですけれども、この想定外の事態というのはこれからも絶対起こり得ないなんということは考えられないわけで、十分いろんなことはゼロではないというふうに自分は思っております。  このときに国の役割というのが全く明確でない中での発言、決断であって、法律に基づいて行われたわけではないわけでありますけれども、ただ、今回の法改正については、先ほどから大臣も答弁されているんですけれども、国と地方の基本原則は守ると、そうした中でこの役割果たせなかったことについて、自分は地方分権を進めながら今回の自治法を補完する意味での改正だというふうに認識しているんですけれども、改めてその今回の改正の意義について伺いたいと思います。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 今お話ございましたとおり、地方分権一括法によりまして、国と地方は対等、協力の関係とされました。  地方自治法においては、関与の法定主義、関与の基本原則、係争処理制度等の国と地方の関係が定められまして、その後も地方分権改革を着実に進めてきたところでございます。  そういった中で、新型コロナ対応でそれまでの法制で想定されていなかった事態が相次ぎました。感染症法と個別法はその後見直しが行われたところでございますが、対応の中で国と地方の役割分担などについて様々課題が指摘されたところでございまして、今、岩本理事からもございましたけれども、これからもやはり個別法において想定されていない事態は生じ得ると考えているところでございまして、こうした場面で国の責任において対応をする必要が出てくるところがあろうかというふうに考えられるわけでありますが、本来国の責任において指示すべきものも助言等として行わざるを得ず、法律上は自治体の責任において実施せざるを得ないことになります。国、地方間の責任の所在が不明確になっていると申し上げることにならざるを得ないかというふうに思います。  このため、この度の補充的な指示につきましては、国民の生命等を守るため、本来国の責任において指示すべきものについて、限定的な要件、適正な手続を経て指示として行われるようにするものであるなど、本改正は、事態対応の検討が行われ、個別法の改正が行われるまでの間に、個別法に必要な規定がない場合に、補充して、国の地方への働きかけについて、法律上のルールを整備するものでございます。  地方分権改革によって設けられた関与の法定主義にのっとって、国と地方の基本的関係を確立するといった意義があるものと考えているところでございます。

岩本剛人自由民主党

○岩本剛人君 大変丁寧な御答弁ありがとうございます。  先ほど野田委員からもお話あったんですけれども、この地方分権一括法と三位一体改革、我々地方は本当に苦労しましたので、この国と地方の関係性をしっかり守った中で、今回の改正についてもしっかりと対応していただきたいというふうに思います。  先ほどお話が、質疑があったんですけれども、この補充的な指示についてなんですけれども、この補充的な指示について、地方六団体から、行使するために適切な状況を把握して、様々な情報提供等、対応するということであるんですけれども、そうした中で、地方六団体から、協議、調整等をしっかり行ってほしいという要望が来ているかと思います。  そうした今回の改正の中でも、それを受けてだと思いますけれども、資料、意見の提出を求める適切な措置を講ずると、努力する義務という形になっているんですけれども、この規定についてはどういうような趣旨で規定されたのか、伺いたいと思います。

山野謙総務省自治行政局長

○政府参考人(山野謙君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、全国知事会からは、法制化に当たりまして、補充的な指示について、事前に地方公共団体との間で十分な協議、調整を行うことにより、安易に行使することのないようにすることについて提言をいただいたところでございます。  この点、地方制度調査会の答申は、補充的な指示を行うに当たっては、地方公共団体と十分な情報共有、コミュニケーションが確保されるようにし、状況に応じて十分な協議、調整も行われるべきであると指摘しております。これは、答申の取りまとめにおける議論において、状況に応じてと書かれておりますとおり、事態は多様かつ複雑であり、具体的に参加する主体を特定し、特定の手続を必ず取ることを求めるような制度化は難しいのではないか、こういった議論がなされたことを踏まえたものでございます。  こうした地制調の議論を考慮しつつ、全国知事会の提言を踏まえ、本改正案では、補充的な指示を行う際には、あらかじめ地方公共団体に対して、資料、意見提出の求め等の適切な措置を講ずるように努めなければならないとする努力義務を規定したものでございます。  知事会からは、配慮がなされたと評価したいと御理解いただいているところでございますが、国が現場の状況を的確に把握した上で適切な対応を行うためにも、現場の状況を把握している地方公共団体との間で十分な情報共有、コミュニケーションを図ることは極めて重要でございます。  状況に応じて地方公共団体との十分な協議、調整を行うことも含め、これらの法律の運用の考え方について各府省へ周知徹底を図るとともに、自治体に丁寧に説明してまいります。

岩本剛人自由民主党

○岩本剛人君 ありがとうございます。  先ほど高木委員からもいろいろ議論があった、この指示になりますから、これ、大変国の責任は重たいわけだというふうに自分は認識しております。そのときの責任の所在の議論が先ほどいろいろあったんですけれども、そういったことをちゃんと肝に銘じた中で、本当にこの国の責任の重さということをちゃんと理解をしていただきながら対応をしていただきたいというふうに思います。  それでは、一問飛ばしまして、先ほども議論あったんですけれども、指定地域共同活動団体制度についてお伺いをしたいというふうに思います。  るる議論がありましたので、大変、自分の北海道もそうですけれども、地域コミュニティー、地域活動を支える中で、高齢化と、この地方制度調査会では資源の制約という表現になっておりますけれども、大変厳しい状況に地域活動が陥っているかというふうに思います。  そうした中で、今回の制度について、行政的な支援が必要である一方で、その今回の団体活動の自主性、自立性が、一方で国が介入することによって損なわれるのではないかというような懸念もあるという指摘があるわけであります。そうした対応についてどういうふうに考えているのか。さらには、この制度導入について、市町村の判断に委ねられるということになっているんですけれども、この制度を導入するに当たってやはり大切なことは、財政上の支援がなければこういった活動の支援はできないというふうに自分は思うんですけれども、この制度の周知の徹底と併せて考え方を伺いたいと思います。

船橋利実自由民主党総務大臣政務官

○大臣政務官(船橋利実君) お答えいたします。  本改正につきましては、生活サービスの提供に資する活動を地域の多様な主体と連携して行う団体を指定地域共同活動団体として指定をし、その活動を支援する制度を創設するものでございまして、運用に当たりましては、指定される団体の自主性、自立性、これを最大限尊重する制度としてございます。  具体的な制度の導入は市町村の判断に委ねられておりまして、団体の指定要件や活動内容につきましても地域の実情に応じて市町村の条例で定めること、指定はあくまで団体からの申請に基づくこと、適正な運営を確保するための市町村による団体への関与は、活動状況等の公表や報告徴収、措置命令など、必要最小限のものに限定していることとしております。  また、一定の場合に認められます随意契約の特例等につきましては、市町村の規則により手続の公正性及び透明性の確保が求められるほか、市町村による支援等につきましては、予算、決算における議会の審議や監査などを通じて的確なチェック機能が果たされることによりまして、制度の適正な運用が図られるものと考えてございます。  あわせて、財政上の支援ということのお尋ねでございましたけれども、指定地域共同活動団体に対する支援につきましては、まずは本制度施行後の条例の制定状況あるいは実態というものを調査をさせていただいた上で、指定対象として想定され得る地域運営組織に対する既存の地方財政措置、こちらの方も念頭に置きながら、必要な財政措置を検討してまいりたいと思ってございます。  また、新たに創設をする制度が地域の実情に応じてそれぞれの創意工夫の下全国的に活用され、円滑に運用していただくようにするために、今後、制度の趣旨、留意事項等をお示しをさせていただくとともに、先行事例、こうしたものを情報共有するなど、市町村における制度導入の検討の参考としていただけるように、分かりやすい周知に努めてまいりたいと考えております。

岩本剛人自由民主党

○岩本剛人君 ありがとうございます。  船橋政務官におかれましては、十分状況は理解されていると思いますので、是非、そういった点、支援の方をよろしくお願いしたいと思います。  最後に一点、済みません、時間もありますので指摘だけさせていただきたいと思います。  DXの関係で、今回、利用の最適化を図るというようなことでいろいろ改正をされるんですけれども、今、各地方自治体で標準準拠システムへの移行をされております。これ、システムの移行に、入替えについては国が十分の十というふうに伺っているんですけれども、実際、このランニングコストについては、全くどれぐらいのランニングコストが掛かるか未確定だということで伺っております。また、一方で、移行が困難な市町村もあると、標準準拠システムに、そういった地域もあるというふうに伺っておりますので、その点、是非しっかり、これから自治法改正に伴うDXの進展を進めていくわけですから、そういった、是非国としても、状況を把握しながら、支援に向けて、また財政的な部分も、是非、どういうような状況になっていくのか、ランニングコストについてもしっかり把握をしていただいた中で検討をお願いしたいということを最後に申し添えまして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。     ─────────────

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  地方自治法の一部を改正する法律案の審査のため、来る十一日午前十時に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 御異議ないと認めます。  なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十五分散会

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