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213回国会参議院2024/03/29

総務委員会 第7号

発言数
279
登壇者
24
会派数
9
開催日
2024/03/29

会議録

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) ただいまから総務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、神谷政幸さんが委員を辞任され、その補欠として山本啓介さんが選任されました。  また、本日、三上えりさんが委員を辞任され、その補欠として野田国義さんが選任されました。     ─────────────

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に総務省情報流通行政局長小笠原陽一さんを政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本放送協会経営委員会委員長古賀信行さん外六名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。松本総務大臣。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 日本放送協会の令和六年度の収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第七十条第二項の規定に基づき、総務大臣の意見を付すとともに、中期経営計画を添えて国会に提出するものであります。  まず、収支予算について、その概要を御説明申し上げます。  事業収支につきましては、事業収入が六千二十一億円、事業支出が六千五百九十一億円となっており、事業収支における不足五百七十億円につきましては、還元目的積立金をもって充てることとしております。  事業計画につきましては、多様で質の高いコンテンツの確保、受信料の公平負担の徹底、ガバナンスの強化等に取り組むこととなっております。  総務大臣としては、放送番組の質の維持と事業経費の合理化、効率化、受信料の公平負担の徹底、令和六年能登半島地震を受けた将来の災害への備え、放送に加えインターネットを通じた国民・視聴者への提供の検討、放送番組の流通を支える放送の二元体制を基本とする放送全体の発展への貢献として放送コンテンツのプラットフォームの在り方の検討等を行うことを求めております。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同を賜りますようお願い申し上げます。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 次に、日本放送協会から説明を聴取いたします。稲葉日本放送協会会長。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) ただいま議題となっております日本放送協会の令和六年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして御説明を申し上げます。  NHK経営計画、二〇二四―二〇二六年度の初年度となる令和六年度は、自然災害の激甚化やフェイクニュースの蔓延、激動する世界情勢などメディアを取り巻く環境が変化する中、健全な民主主義の発達に資するため、情報空間の参照点を提供すること、そして信頼できる多元性確保へ貢献することを基軸として、経営計画に基づいた事業運営を着実に実施してまいります。  事業運営に当たりましては、適切な資源管理とデジタル技術の活用などによりコンテンツの質と量を確保し、コンテンツ価値の最大化を図ります。命と暮らしを守る報道の深化に取り組むとともに、多様で質の高いコンテンツで公共価値を創造します。また、国際発信を再強化し日本の視座を発信するとともに、全国ネットワークを生かして地域の姿を多元的に伝えます。あわせて、ユニバーサル放送サービスの提供の充実にも取り組みます。  インターネット活用業務は、実施基準に示した費用の範囲の中で、国内及び国際向けコンテンツを効果的に提供します。  受信料の公平負担の徹底を図るため、時代に即した新たな営業アプローチを推進し、受信料収入を確保するとともに、副次収入、財務収入の増加など、財源の多様化を図ります。  NHKグループ全体でガバナンスの強化を図り、アカウンタブルな経営を徹底するなど、視聴者・国民から信頼されるNHKの組織運営に努めます。  次に、建設計画におきましては、緊急報道設備や番組制作設備の整備を進めるとともに、いかなる災害時等にも安定的に放送サービスを継続するための設備整備等を実施します。また、令和六年度に情報棟の建物竣工を控える東京渋谷の放送センターの建て替えを着実に推進してまいります。  以上の事業計画に対応する収支予算は、一般勘定の事業収支におきまして、受信料などの収入六千二十一億円、国内放送費などの支出六千五百九十一億円を計上しております。事業収支における不足五百七十億円につきましては、還元目的積立金の一部をもって充てることとしております。  また、資本収支は、収入として、減価償却資金など総額一千二百八十三億円を計上し、支出には建設費など一千二百八十三億円を計上しております。  最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に基づいて、資金の需要及び調達を見込んだものでございます。  以上、令和六年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、その概要を申し述べました。役職員一丸となって、事業計画の一つ一つの施策を着実に実行し、公共メディアとして視聴者の皆様の期待に応えてまいりたいと存じます。  委員各位の御理解と御支援をお願いいたします。あわせて、何とぞよろしく御審議の上、御承認賜りますようお願い申し上げます。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 以上で説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

岩本剛人自由民主党

○岩本剛人君 おはようございます。自由民主党の岩本剛人でございます。どうぞよろしくお願いいたしたいと思います。  また、質問の機会をいただきましてありがとうございます。感謝を申し上げたいと思います。  今、大臣と稲葉会長から趣旨の御説明をいただきました。今回のNHKの経営計画の二〇二四年度から二〇二六年度ということでありまして、いろんな資料を拝見をさせていただきました。実はたくさん資料がありまして、これ、是非、会長、御提言ですけども、資料自体も少し簡潔にされた方が、同じような資料がたくさん実はありまして、非常に内容も同じですので、その点を是非精査していただければいいのかなというふうに思っていたところであります。  この経営計画全体像の中にあるんですけれども、そのNHKの究極の使命は、健全な民主主義の発展に資する、これ放送法第一条でありますけれども、また、全体像の中では、日本のいわゆる公共放送、NHKに何が求められているのかということが大きく大命題となっております。  また、御説明がありましたとおり、メディアを取り巻く環境が大きく変化をしている、さらには、自然災害の激甚化、緊急報道の重要性は御説明のとおり大変増してきており、重要性があるということであります。また、さらに、デジタル化が進み、より正確で信頼できる情報が必要とされていると。  また、こうした状況の中で、三か年において二つの基軸を基に、情報空間の参照点を提供、信頼できる多元性確保に貢献するという表現があります。この二つの基軸を基にということなんですけども、この情報空間の参照点と信頼できる多元性確保、言葉自体は非常にシンプルなんですけれども、これどういう視点で、具体的にどういうことを実際伝えたいのか、非常に分かりづらい表現かと思うので、是非その点について伺いたいと思います。  さらに、究極の使命は、健全な民主主義の発達に資すると、放送法第一条ですけれども、これは、一般の視聴者の方々は、NHKがこういう役割を持っているということはほとんどの方は分からないと思います。  ですから、今回、新たな方針の中で、昨年の十月から受信料が値下げされて、これからの事業経営体系が大きく変わっていく、そういう分岐点になるかと思いますので、改めて、NHK本来の役割だとか経営計画、またそういったことを番組を見ている国民の皆様に分かりやすく説明するべきではないかと思うんですけれども、見解を伺いたいと思います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 委員御指摘のように、国内では自然災害の激甚化が起きております。海外では、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化など、国際秩序が混迷を深めております。また、フェイクニュースの拡散など、社会の分断にも歯止めが掛からないという状況にあると考えております。こうした中で、正確で信頼できる情報やコンテンツ、多角的な視点を提供し、インターネットも含めた情報空間の健全性を確保することで、放送法にも定められておりますが、民主主義の発達に資するという公共放送、NHKの役割は一層高まっていると認識してございます。  このため、次期中期経営計画では、経営の基軸として二つの役割を掲げております。  一つは、情報空間の参照点を提供すること。つまりは、NHKがいつも信頼される情報やコンテンツを提供すること、視聴者・国民の皆様にとってよりどころになるという、そういう社会の基本的な情報を提供したいというふうに考えております。  二つ目は、信頼できる多元性確保へ貢献する役割でございます。これは、NHKだけでなく、民放や新聞社など多様なメディアが共存する体制を維持していくということでございます。情報空間において、多様なメディアが切磋琢磨しながら、民主主義の基盤である多角的な視点を確保できるよう貢献したいというふうに考えております。  視聴者・国民の皆様への説明につきましては、一月の経営広報番組「どーも、NHK」で、実は私自ら出演しまして、内容や計画に込めた思いを伝えいたしました。また、ホームページにもこの旨掲載してございます。  委員御指摘のとおり、NHKの役割あるいは取組を視聴者の国民の皆様に御説明し御理解いただくということは信頼が最も重要な公共放送にとって大変大事なことだと考えており、今後とも取り組んでまいりたいというふうに思っております。

岩本剛人自由民主党

○岩本剛人君 ありがとうございます。  会長、是非テレビに出演して説明していただければ、そういう機会を是非つくっていただければなと思っていたところであります。  先ほどの説明にもあったんですけど、五百七十億赤字を補填したということなんですけれども、御承知のとおり、令和四年の放送法改正におきまして導入された、剰余金、繰越剰余金から受信料の値下げ分の原資に充当するために還元目的積立金の制度がスタートしております。これは、決算においていわゆる事業収支差金、まあ利益、利益がある場合には、翌年度の事業支出の八%を上限として、留保額を除いて還元目的積立金として積み立てなければならないというふうに承知をしております。  また、現在、千九百二十億円が積み立てられていると。先ほどの説明では、五百七十億、次年度で赤字を埋めるという御説明があったわけでありますけれども、この経営計画の中で、二〇二三年度の事業収支差金は二百八十億円の赤字、令和六年度、二〇二四年から令和八年度までの事業収支差金、いわゆる利益はいずれの年もマイナスの計画となっております。  じゃ、それでは、令和八年、二〇二六年度以降赤字でこう来ているわけですから、その還元目的積立金、いわゆる繰越しの剰余金の金額はどのように見込まれているのか、伺いたいと思います。

根本拓也日本放送協会理事

○参考人(根本拓也君) お答えいたします。  還元目的積立金一千九百二十億円のうち、千二百二十億円につきましては、二〇二三年度に実施した受信料値下げを継続し、二〇二四年度以降の収支の不足に充当することとしております。還元目的積立金の残る七百億円につきましても、視聴者の将来負担の軽減につながる先行支出等としまして、情報空間全体の多元性確保に向けて、基幹となる二元体制維持やメディア産業全体のために二〇二四年度以降の経営計画期間内に支出する予定でございます。  繰越剰余金、財政安定のための繰越金でございますが、こちらは、二〇二四年度以降も放送センター建て替え等で増加する設備投資の財源に充てることも想定されております。今後、更に経営努力を重ねまして、必要な規模の確保に努めてまいりたいと考えてございます。  まずは、二〇二七年度以降の収支均衡を目指しまして、構造改革を進めて、事業規模、事業支出を段階的に縮減し、より効率的な業務体制を構築してまいります。そのためにも、まずは今お示ししてございます次期中期経営計画や予算事業計画案を着実に実行してまいりたいと考えてございます。

岩本剛人自由民主党

○岩本剛人君 今の御答弁、二〇二七年度までに収支均衡だということなんですけれども、この経営計画では、二〇二七年度までには約一千億円の経費削減を目指して収支均衡を取り組んでいくということなんですけれども、じゃ、今後、その繰越剰余金が限られているわけですけれども、今後、NHK自体を、経営を安定させていくためにはどのような取組を考えているのか、伺いたいと思います。

根本拓也日本放送協会理事

○参考人(根本拓也君) お答えいたします。  三年間で一千億円規模となります事業支出の削減では、放送波の削減、設備投資の大幅な縮減を行うほか、既存業務の大胆な見直しを行いまして、番組経費や営業経費への切り込みなどを進める計画となっております。業務の効率化や生産性向上につながる投資を前倒しで実施して、必要な構造改革をしっかり進めると。各年度の改革の成果を取り込みながら、着実にステップを踏んで経費を削減していく。三年という期間は必ずしも余裕があるわけではございませんけれども、構造改革を進めて事業支出を段階的に縮減し、より効率的な業務体制を構築してまいります。  決して容易なものではございませんけれども、次期中期経営計画や予算事業計画案を着実に実行してまいりたいと考えてございます。

岩本剛人自由民主党

○岩本剛人君 ありがとうございます。  この三年間の経営計画の中では、二〇二三年度に対して二〇二四年度の受信料収入は、約四百二十九億円、六%の赤字です、減少。受信料の支払率は、もうずっと数字を見ていますと、七八%から七九%を維持していると。で、今の御答弁でもあった、お伺いしたように、二〇二七年度までには事業支出を一千億を削減していくと、それで二七年度以降は収支均衡のバランスを図るというような中期経営計画になっているんですけれども、もう御承知のとおり、人口減少問題、先般から議会でも議論をされております。出生率が、七十五万人等々の議論があるんですけれども、少子高齢化による人口減少、デジタル化による若い世代の方々はテレビ自体、そのものを持たないと。この間、私の地元北海道からも十数人若い方々が来ましたけれども、十三人のうちテレビを持っている方は二人です。あとはテレビ自体を持っていないと、そういう時代に入ってきたと思います。さらに、その収支均衡となれば、保留、留保金や積立金は厳しい状況になってくると。  そういうことを考えていくと、やはり、会長が就任されて、当然三年間の中期経営計画ですけれども、経営者となれば、やはり五年ないし十年のある程度の長期的な収支計画を見越した中での今の現時点での三年間の中期計画というふうになるのが当然だというふうに思いますけれども、その点についての認識を伺いたいと思います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 委員御指摘のとおり、長期的な視点の収支を見越した経営というのは大変重要だと考えてございます。取りあえず、次期中期計画では、NHKを取り巻く環境の変化やインフレ動向など機動的に対応することも考慮して、今後三年間で取り組むべきことを打ち出してございます。  次期中期計画では、受信料収入を含む事業収入は二〇二五年度に六千億円を下回る想定ですけれども、限られた予算の中で、受信料の公平負担を図り受信料収入を確保するとともに、コンテンツの利活用による副次収入、あるいは子会社からの配当による財務収入などを含め、安定的な業務運営を図っていきたいというふうに考えております。  また、事業支出は、業務の抜本的な見直しや設備投資の縮減など構造改革を進めて、段階的に削減しながら二〇二七年度の収支均衡を目指していくということでございます。  今後とも、社会、経済の状況というのは刻々変化してございます、その状況を十分注視しながら、視聴者・国民の皆様の期待に応え、NHKの放送サービスを持続可能なものとなるように経営のかじ取りを行っていくこと、そのことが会長である私に課せられた使命だと考えておりまして、取り組んでまいりたいというふうに考えております。

岩本剛人自由民主党

○岩本剛人君 間違いなく、受信料といいますか、テレビ自体が減っていくのはもう確実でありますので、是非その点、今会長からもお言葉がありましたので、是非経営をしっかり守っていただいて、活躍を心から願うところであります。  次に、経費の削減のちょっと話を、少し具体的な話を聞かせていただこうと思うんですけれども、その事業支出の一千億の削減の中に、設備投資の固定経費については三年間で五百億円削減していくというふうに計画をされております。じゃ、具体的にどのような対応を考えているのか、先ほどもちょっと伺ったんですけれども、収支均衡の後、例えば急な設備投資が必要になったと、そういったことの対応はどのように考えているのか、業務上本当にそれで支障が生じないのか、伺いたいと思います。

根本拓也日本放送協会理事

○参考人(根本拓也君) お答えいたします。  御指摘の設備投資は、事業収入の減に見合った規模に抑え、最新のテクノロジーを駆使しながら、仕様の見直しに加えまして、設備、システムの整備計画見直しを行いまして、設備投資額の削減とコストの適正化を図る計画でございます。  具体的な対応としましては、番組制作設備では、スタジオ、編集設備の仕様の簡素化、中継車整備の先送りなどがあります。放送ネットワーク設備では中継局整備の更新中止や先送りなどを検討してございます。一方で、緊急時に命と暮らしを守る放送機能が維持できないようなことはあってはなりません。必要な対応を取ってまいります。また、IPや仮想化などの最新テクノロジーを生かせる設備整備へのシフトを確実に進め、従来のワークフローの大胆な見直しを進めてまいります。  大規模な災害、事故、インフレなどによる物価の高騰など、経済状況の急激な変化による事業収支の不足等が発生する場合には、財政安定のための繰越金の使用なども含めまして、NHKの事業運営に支障を来さないよう、あらゆる手段を講じてまいる考えでございます。

岩本剛人自由民主党

○岩本剛人君 何でこういうことを聞いたかというと、皆さん御承知のとおり、二〇一一年に地上デジタル放送が始まりました。もう既に約十五年たっております。その多くのいわゆる中継局の設備の更新がちょうど今このタイミングを迎えて、全国各地で更新時期を迎えているのが今の実態です。  特に、地方ローカルの民放局等々、自分の北海道の自治体でも大変経営状況が厳しい中で、民放のローカル局も厳しいですし、地方自治体も厳しいと。ただ、その中継局を設備したときには国の補助もあったと。ただ、もう今はそういう状況がないので、その費用負担をどうしようかというのが今各自治体で大変難しい問題に、課題に直面しているところだというふうに認識をしております。  今回、NHKさんの中で、その民放との二元体制の構築をネットワークして効率化を図っていくというお話、計画があります。これは当然、今御答弁ありましたとおり、様々な対応で維持管理コストを抑えていくということはもう十分理解をしているんですけれども、ただ、NHKの役割として、全国どの地域にもひとしく同じ状況を提供するということはNHKさんの大きな役割だというふうに思います。  そうした中で、これからの民放、特にローカル局ですけれども、そういったネットワークの構築、連携というのはどういうようなことを、対応を考えているのか、伺いたいと思います。

根本拓也日本放送協会理事

○参考人(根本拓也君) お答えいたします。  総務省デジタル時代における放送制度の将来像と制度の在り方に関する検討会では、地元でつくられた組合により運営されている共同受信施設につきまして、北海道のみならず全国で、施設の老朽化や組合員の高齢化、減少等によりまして維持費の負担や組合の維持が課題となっていると承知してございます。  こうした中、昨年十二月末でございますが、総務省や民放、NHK等が構成員となります中継局共同利用推進全国協議会が発足しました。この協議会におきまして、放送事業者が所有する設備の効率的な伝送手段等への代替を検討しているところでございます。  どのような対応を考えるか、しっかり検討してまいりたいというふうに思ってございます。

岩本剛人自由民主党

○岩本剛人君 一点、今の会議体に自治体も入っているんですか。

根本拓也日本放送協会理事

○参考人(根本拓也君) 基本は総務省、民放、NHKが構成員となってございます。

岩本剛人自由民主党

○岩本剛人君 是非、総務省の方入っているということなので、その地方の実態を、是非、そうした会議の中で状況を把握していただいた中で、どういうふうに民放との連携があり得るのか、もちろん費用負担が出てくる話なので、その点も是非積極的に取り組んでいただきたいというふうに思います。  もう時間も時間なので、最後になるんですけれども、先ほど会長からも、受信料が減額して経費も削減していくとNHKの経営環境は大変厳しさを増していくというお話がありました。その一方で、先ほど、災害ですとか、様々な重要性というのはこれまで以上に、役割というのは高くなってきていると、そういうふうに私も認識をしております。  今回の経営計画の中で、マネジメント改革、ガバナンス強化というお話があったんですけれども、そうしたことに対して百億円投資するという計画になっているんですけれども、これ、どんなような取組をされていくのか。また一方で、いろいろ資料を拝見していますと、こういったその三年間の中期計画、その後の計画に対して、そうしたその進捗、全体的な進捗状況の管理というのをNHKの中で会長を始めどういう体制で取り組んでいくお考えなのか、お伺いしたいと思います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) NHKの経営計画におきます受信料及び収支の見通しの算定根拠にございます百億円の投資に関するお尋ねでございました。  この中身でございますけれども、実は、この中には新たな営業アプローチなどという営業活動を含めた投資が含まれてございまして、必ずしもガバナンス強化だけの投資額ではございません。ですが、今お尋ねのガバナンスあるいはマネジメントについて少し御説明させていただきますと、マネジメント改革、ガバナンス強化につきましては、次期中期経営計画で、信頼が全ての源だということで、視聴者・国民から信頼されるNHKの組織運営を行っていくということを掲げてございます。  私は、就任以来、説明可能、アカウンタブルな経営を念頭に、意思決定プロセスを明確化し透明性向上を図るということに取り組んできてございます。次期中期経営計画及び予算、事業計画の策定に当たりましては、役員間での検討を約三十回以上重ねまして、率直かつ濃密な議論を行いました。ガバナンスにおいて重要だと考えている合議、役員間の合議に力点を置いて意思決定プロセスを進めていく、そうした経営意思決定プロセスの改善が図られたというふうに考えております。  また、お尋ねの経営計画の進捗管理についてでございますが、経営計画を実行するための三か年工程表というものを作りまして、それを基に各部局が部局目標を設定し、その目標に対する成果、業績、それからそれに費やした経営資源の管理状況等を定量、定性両面で評価し、四半期ごとに報告することで進捗管理を見ていきたいというふうにしてございます。  いずれにしても、執行部として、アカウンタブルな経営を行うとともに、経営委員会及び監査委員会への情報共有、定期的な会議体など、適切な関係を保っていく中で全体としてのガバナンス強化につなげてまいりたいというふうに考えております。

岩本剛人自由民主党

○岩本剛人君 ありがとうございます。  最後に、会長のリーダーシップを発揮されることを心から願いまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

藤井一博自由民主党

○藤井一博君 皆様、おはようございます。自由民主党の藤井一博です。どうぞよろしくお願いをいたします。  早速質問に入らせていただきたいと思いますけれども、私は鳥取県出身でございまして、そのような少子高齢化の影響を非常に強く受ける地方という場所から見た、そういった視点を軸として今回の質問をさせていただきたいと思います。  まず、質問の前提として、公共放送とは何ぞやということについて一問質問させていただきたいと思います。  昭和二十五年の放送法制定時の国会での議論において、NHKの役割は、我が国の放送事業の事業形態を、全国津々浦々に至るまであまねく放送を聴取できる放送設備を施設し、全国民の要望を満たすような放送番組を放送する任務を持つ国民的な公共的な放送企業体というように説明をされております。  すなわち、NHKは、我が国唯一の公共放送であり、公共の福祉のため、日本全国津々浦々にあまねく放送事業を普及させ、豊かで良い番組により放送を届けるという社会的使命を有する放送法の規定により設立された法人であります。公共放送としての責任と自覚を持ち、健全な民主主義の発達に資するべく、その役割を果たしていくことはNHKに求められた極めて重要な責務と考えます。  そこで、今後我が国の公共放送に何が求められているのか、また、それに対して具体的にどのような方向でどのように取り組まれていらっしゃるのか、稲葉会長のお考えをお伺いします。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 公共放送の使命や役割について、私は、放送法で求められている民主主義の健全な発達に資するため、ひいては、日本はもとより世界も含めて、人々が平和で豊かに暮らせる社会の実現に貢献することだというふうに考えてございます。  この使命や役割を果たしていくために、次期中期経営計画と新年度予算、事業計画案では、情報空間の参照点の提供と信頼できる多元性確保への貢献を基軸に、次の三か年で取り組むべきことを盛り込みました。全てはコンテンツ起点で考えるというふうに掲げましたように、何より重要なのは、幅広い世代の視聴者・国民の皆様にNHKの公共的価値を実感していただけるようなコンテンツを開発し、充実していくことだと考えてございます。また、災害対応や地域取材を基軸に、地域の取材体制をそれぞれの地域に合った形態でサービスを展開していくことも明記してございます。新しい技術も取り入れながら、地域の取材体制についてもしっかり維持していきたいというふうに考えてございます。  こうした構造改革を着実に進めるとともに、公平公正で確かな情報、豊かで良いコンテンツを間断なくお届けすることによって視聴者・国民の皆様のお役に立てるよう取り組んでまいりたいというふうに考えております。

藤井一博自由民主党

○藤井一博君 稲葉会長にお考えをお示しいただきました。ありがとうございます。  全国にあまねく情報を伝える仕組みの担保ということについて、重ねて質問させていただきたいと思います。  地域情報の全国への発信、これが非常に重要であると思っております。地域の抱える課題をテーマにした番組やきめ細やかな地域情報を望む声は非常に多いものの、全国一律に決められた地域放送の時間帯のみでは、全国放送番組の時間帯に地域放送を実施する場合もあるなど、視聴者のニーズに必ずしも応えられないケースがあると聞いております。地域発信の情報は東京発信の情報と補い合って一体を成すものであり、公共放送の使命として偏りが生じないよう配慮すべきであると考えます。  現在は、民間放送も放送法に基づきかなり高い公共性が義務付けられるなど、NHKと放送内容の面で必ずしもすみ分けが明確でない点も指摘されているところです。公共放送の使命として、地方と首都圏、それぞれがあまねく情報を共有できるよう、首都圏と同様に地方の放送枠を確保するなど、情報発信のてこ入れ、強化が必要と考えますが、これについてNHKとしての御見解を伺います。

山名啓雄日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  先ほど会長が話したとおり、全てはコンテンツ起点で考えるというふうに今の中期経営計画では掲げておりまして、何よりも重要なのは、幅広い世代の視聴者・国民の皆様にNHKの公共的価値を実感していただけるようなコンテンツを開発し、充実させていくことだというふうに考えております。当然、その中で、災害対応や地域取材、これを基軸にしまして、地域の取材体制をそれぞれの地域に合った形態でサービスを展開していくということもしっかり明記いたしました。  そういうことで、新しい技術もしっかり取り入れながら、地域の取材体制についても引き続きしっかり維持していきたいというふうに考えております。

藤井一博自由民主党

○藤井一博君 次に、NHK経営計画に関連いたしまして、今後の番組やコンテンツの質、量の担保、職員の皆様の適切な労働環境の確保の両立の観点からお伺いをいたします。  新しい中期経営計画では、令和九年度に五千七百七十億円で収支均衡することを目指し、令和五年度予算と比べ約一千億円の事業支出削減に取り組むこととされております。これは本当に非常にチャレンジングな目標を設定されたと感じております。  自然減も含む近年のNHK職員数の減少下におきまして、今般事業支出の大幅削減を行うことは、今後の番組制作やコンテンツの質、量の担保について影響はないのでしょうか。また、特に、事業支出の削減が、ただでさえ少ない人材で業務を行っている地方局を中心として更なる人員削減につながるのではないかということが大変懸念をされておりますが、その点についてお考えをお伺いしたいと思います。

山名啓雄日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  御指摘のとおり、これから一千億円規模で支出を削減していく中で、いかにコンテンツの質と量を確保して視聴者・国民の皆様にNHKの公共的価値を感じていただくか、これは大きな課題であると認識しております。  新しい経営計画で掲げましたコンテンツ戦略六つの柱は、いずれもNHKだからこそ取り組むべき重要分野であります。適切な資源管理を行いながら、この施策を着実に進め、価値の最大化を図るとともに、制作過程でデジタルトランスフォーメーションなどテクノロジーの力を生かしましてコンテンツの質と量を確保してまいります。  一方、コンテンツ制作に関わる職員、スタッフに過重な負担が掛からないよう、協会では今、様々な健康確保施策を強化しているところでございます。例えば、月に二回勤務状況を確認して、長時間労働の職員に対して、上司などに業務改善を促すなど、きめ細かな勤務管理を行っております。職員の働き方に対する意識も高まってきておりまして、基準超え労働は前年までより大きく減少しております。  また、放送事業の特性から、休日や深夜の不規則な勤務、あるいは緊急対応といったものが必要となる場合がありますが、時間に制約のある職員も持続可能な形で業務が担えるよう、シフトの見直しでありますとかカバー体制づくり、リモートの利用などの工夫を更に進めてまいりたいと考えております。

藤井一博自由民主党

○藤井一博君 大変両立というのが難しい課題ではあると思いますけれども、今丁寧に御答弁いただきました。しっかりその両立を図っていただきたいと思います。  次に、災害時における情報発信の課題についてお伺いいたしたいと思います。  災害時において本当に迅速に正確な情報を発信すること、この重要性というものは論をまたないものであり、放送の非常に大事な責務の一つであると思っております。  歴史を振り返ってみましても、日本初のラジオ本放送が行われたのは一九二五年、まさにこの近くの港区愛宕山から発信をされました。今はNHK放送博物館があるところでございます。振り返ってみますと、その前々年にあった関東大震災、非常に大きな被害をもたらした関東大震災において、うわさであったりデマといったもので本当に大きな混乱が起きてしまった。そのことを受けて、非常に正確な情報の必要性というものが、機運が高まったことがそのラジオ放送が始まったことの後押しになったとも聞いております。  そういった意味で、それから百年たって情報技術というものも非常に発達して、また多様化している中で、災害時における情報の在り方というものを問わせていただきたいと思います。  東日本大震災におきまして、まあ停波についてですけれども、放送が停止してしまうという状況が発生をいたしました。最大で百二十局に及ぶ地上波テレビ、ラジオの停波が起こったことによって正確な情報が提供できなかったという状況を受けて、その課題を基に中継局の基地局の強化であったり、そういったことが進められてきた中でありました。  そして、この度、能登地震におきましてやはり停波というものが発生してしまいました。一部地域によっては最長で二十三日間にわたってテレビが視聴できない状況というものがあったのも事実でございます。  この度の地震を受けて、半島特有の状況であったり、交通網の遮断であったり、また基地局がある山頂付近の多くの土砂崩れが発生したということもあって、そういった非常用電源の燃料が届けられなかったという状況もあったと思いますけれども、やはり災害時に、いろいろなフェーズがありますけれども、常に必要とされる情報を届けることというのは非常に大事であり、国民の命を守るためにもこれは不可欠なものであると思っておりますけれども、今回の災害を受けて、大きな課題もあったと思いますけれども、その課題をどう捉えられたのか、また今後どのように対応されていくのか、そのことをお伺いさせていただきます。

山名啓雄日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  NHKは法律によりまして指定公共機関に定められました唯一の報道機関でありまして、災害報道は大変重要な役割と考えております。  今回の能登半島地震でも、NHKは、発生直後から、テレビ、ラジオ、インターネット、国際放送といったあらゆるメディアを通じまして地震に関する報道に総力を挙げて取り組んでまいりました。テレビでは翌日の夜まで三十時間近くにわたってニュースを継続し、その後も被災地の状況などをニュースや特別番組などでお伝えしております。被災した方々に生活情報をきめ細かく届けていくために、L字放送ですとかライフライン放送にも積極的に取り組みました。ライフラインの情報は、テレビのデータ放送やホームページでもお伝えしております。  一方、今回の地震では、ケーブルテレビの回線網が寸断いたしまして、地上波が視聴できないというような地域がありました。このため、NHKでは、BS103チャンネルを使いまして、衛星波で総合テレビの石川県向けの放送をお届けしております。また、石川県向けのニュースをインターネットで同時に提供するサービスですとか、金沢放送局発のラジオ放送をインターネットで流すサービスにも取り組んでまいりました。  こうした課題への対応を教訓としながら、様々な伝送路を駆使しまして、命と暮らしを守る情報を伝え切れるよう備えを進めてまいります。  また、今回の地震では、インターネット上で偽の情報や不確かな情報が数多く流れまして、NHKではそれらを打ち消す情報を発信してまいりました。こうした偽の情報、誤った情報への対応も強化いたしまして、正確で信頼できる情報を提供し、情報空間の参照点としての役割を果たしてまいりたいと考えております。

藤井一博自由民主党

○藤井一博君 御答弁いただきました。  本当に、この度の災害に対して、NHKの皆様方、本当に迅速な様々な対応をされて、被災者の皆様方の命と健康を守るために御努力された、御尽力されたことは大変納得をしております。ただ同時に、また多くの課題も見付かったと思いますので、その点に対しての対応等、今後また力を尽くしていただければと思います。  災害大国の我が国としましては、おっしゃいましたけれども、フェイクニュース対策もです、また、訪日・在留外国人への対応等も含めて様々な対応が求められております。また、現地で安全に正確な取材をするために有用と考えられる様々な装備、例えば水陸両用といった特殊車両や様々な備品の装備に対する予算措置も不可欠であると思います。そういったことも踏まえて、唯一の災害報道指定公共機関としての役割を今後も果たしていただきますよう、心よりお願いを申し上げます。  続きまして、国際発信の再強化ということについて一つ質問させていただきたいと思います。  長引くウクライナ、ロシア情勢や米中対立など、世界情勢に伴い我が国を取り巻く国際環境も混迷を極めている中、国際発信の強化、日本の視座の発信について、具体的にどのような戦略を持ってどのように取組を検討されているのか、お伺いをいたします。

山名啓雄日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  次期中期経営計画では、コンテンツ戦略六つの柱の一つに、民主主義の一翼を担い、平和で持続可能な世界の構築に貢献するということを掲げております。  国際情勢が大きく揺れ動く中、日本の姿や正確な情報を世界に向けて積極的に発信し、日本に対する正しい理解を促進していくことは、NHK国際放送の重要な役割だと考えております。  新年度、二〇二四年度の国際放送は、日本全国の放送局やアジア太平洋など世界各地の海外総支局など、NHKの幅広い取材ネットワークを生かして、世界の視聴者に向けて、日本の視野やアジアの立地を生かしましたニュース、解説の発信、気候変動や高齢化社会などグローバルな課題について日本の先進的な取組の発信、インバウンドの復活を受けて、日本の地域や文化の魅力を伝えるコンテンツを充実させることなどを基本方針に掲げております。

藤井一博自由民主党

○藤井一博君 御答弁をいただきました。  国際発信に関しては世界各国も非常に力を入れているところであって、まさにしのぎを削るような状況であると思います。そういったところに負けないような日本独自の国際発信、強化の在り方、そのことを期待いたします。  時間も迫っておりますので、最後の質問となりますけれども、総務省に最後お伺いしたいと思います。  やはり、公共放送というものは、日本全国津々浦々、情報格差がないようにしていく、その大きな責務があると思っております。地方におりますと、やはり情報インフラというものの脆弱性、また、この少子高齢化社会の中でそういった地方の疲弊が続く中で、災害時といった非常時において本当に情報というものが保たれるのか、そういった不安の声というものはよく聞きます。  そういった意味で、やはり公共放送の役割、日本全国津々浦々しっかり守っていくんだ、情報を届けていくんだという意気込みというものはやはり持っていかないといけないと思いますけれども、そのことについて総務省の見解、伺いたいと思います。

渡辺孝一自由民主党・無所属の会総務副大臣

○副大臣(渡辺孝一君) 藤井委員の御質問にお答えいたします。  我が国の放送は、御存じのとおり、広く受信料で、よって支えられるNHKと広告料収入によって支えられる民間放送がそれぞれ存在する二元体制の下で、その双方が切磋琢磨することによって全体として発展していく、してきたものと承知しております。  その中で、特にNHKは、放送法の規定によって、あまねく日本全国におきまして豊かで良い放送番組を受信できるようにすることとされ、全国向けの放送番組のほか、地方向けの放送番組を放送するものとされております。  また、地方における中継局の維持が課題となる中、NHKには放送全体のプラットフォームの役割として、民間放送事業者等との中継局の共同利用の取組に向けまして現在協議会を進めているところでもございます。  NHKがこうした取組を通じながら、今後とも、各地域への情報発信、あるいは各地域からの情報発信という点におきまして、その社会的な役割を果たしていきたいと考えております。

藤井一博自由民主党

○藤井一博君 質問を終わります。ありがとうございました。

小沢雅仁立憲民主・社民

○小沢雅仁君 立憲・社民の小沢雅仁です。  早速質問に入りたいと思いますが、三月十二日に経営委員会の互選で委員長に就任されました、今日は古賀経営委員長にお越しをいただきました。ありがとうございます。  早速お聞きをしたいんですが、三月二十一日にこのNHK予算の審議が衆議院の総務委員会で行われましたが、残念ですが、冒頭、古賀経営委員長の謝罪からスタートをしたということでございます。三月十九日火曜日のこの経緯と古賀経営委員長の受け止めについて、まずお伺いしたいと思います。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 古賀でございます。  十九日は、経営委員長に就任する以前から、まあ就任したのが三月十二日でありますけれども、決まっていたどうしようもない案件がございまして、御調整いただけないかと私お願いいたしました。そのことが混乱を招きまして、御審議の進行に影響を与えたというふうに承知いたしております。心からおわび申し上げたいと思います。  今後につきましては、日程管理をしっかり行って、経営委員長としての職責を果たしてまいりたいと、このように考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

小沢雅仁立憲民主・社民

○小沢雅仁君 まあ十二日に経営委員長に互選で選出されて、その翌週のことであったわけでありますけれど、NHK予算の審議がまさに始まろうとしていたわけでありまして、その十九日、総務委員会が飛んでしまったというのは、これはもう本当に極めて遺憾なことであるというふうに思いますし、委員長に就任される前からの予定が入っていたということでありますけれど、経営委員長になられたこの職責ですね、極めて重要な職責を担っているわけでありますので、是非とも今後このようなことがないようにお願いをしたいと思いますし、経営委員会の事務局も含めて、緊張感を持って対応していただきたいということを強く申し上げておきたいと思います。  その上で、十二日に経営委員長になられまして、NHKの職員の皆さんもまだ古賀経営委員長がどういう方なのかということは多分分からないというふうに思います。今日、このNHKの予算審議は、テレビ中継が録画ではありますけど入っております。国民、また受信料をお支払いしている視聴者の皆様もですね、新しく経営委員長に就かれました古賀経営委員長の人となりというものも是非知りたいというふうに思っておりますので、質問をさせていただきたいというふうに思いますが。  これまで、野村証券、野村ホールディングスの重要な責任者としてお仕事をされてきたわけでありますけれど、経営委員に就任される前に、NHKというこの公共放送をこれまでどのように評価されておられたのか、是非そのお考えをまずお伺いしたいと思います。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 私、NHKというのは、全く内部のことは分かりません。ただ、一視聴者として、NHK番組は、ちっちゃいとき、テレビが入ったときからずっと見ております。それで、やっぱり、いかなるときにもきちんとした情報を提供してくれる、そういう機関だと私はずっと思ってまいりました。  したがって、これは、公共放送ってものを考えてみますと、非常に重要な役割だと思いますので、それの一角をきちっとやっていく、これを担っていくのが今後の私の使命だと思いますと、非常に緊張感を持って思う次第でございます。

小沢雅仁立憲民主・社民

○小沢雅仁君 まず、今も少しお話が出ましたけれど、経営委員長を引き受けた決断の理由と、それと、経営委員長の職責の受け止めというのをもう一度お伺いしたいと思います。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) まず、経営委員をお引き受けしたわけでございますが、経営委員というのは、執行には携わりませんが、むしろ携わっていないことを一つの特徴として、ある程度客観的にきちんとした運営がなされるための道具立てだというふうに考えております。したがって、一国民として、私自身、今お話ありましたように、もう企業には五十年近くおりまして、様々な活動もさせていただきました。私自身、今後は、非常に率直に申しますと、社会に対するお礼奉公だというつもりで私はまず経営委員をお引き受けさせていただきました。  その上で、委員長を拝命したわけでございますけれども、委員長として何をするかといったら、やっぱり執行部をこれは監督すると書いてありますけれども、監督という意味を考えますと、これ、野球監督とか現場監督みたいに、ああせいこうせいと言う仕事ではなくて、やっぱり違う見地から、ある種の牽制機能を働かせながら、より良いNHKができ上がっていくためのその補助装置というふうに私はわきまえておりますから、十二人の経営委員がおりますけれども、その十二人の経営委員の良識、常識をきちんと出してもらって、なおかつ、NHKそのものがきちんとした国民から信頼されるような組織になるための、そのそれぞれの知見というのが、得意領域もありますから、それぞれそれを出していただくことによってNHKそのものが健全に運営していっていただく、そういうふうになるのに努める役が委員長だというふうにわきまえております。  以上でございます。

小沢雅仁立憲民主・社民

○小沢雅仁君 三月十二日の委員長に御就任をされたときの委員長記者ブリーフィング、私も見させていただきました。NHKのホームページにもアップされておりましたので。  今まさに委員長おっしゃったとおり、このブリーフィングでも言っていらっしゃるんですね。端的に言うと、私としてはお礼奉公のつもりですと。でも、ちょっとそれは違うんじゃないかと指摘をせざるを得ないというふうに思います。  とりわけ、放送法の第三十条、経営委員会の組織、経営委員会は委員十二人をもって組織する、そして、委員長は委員会の会務を総理すると、極めて重い職責が経営委員長には課せられております。そして、NHKは、公共放送として、放送法第十六条で法人格が与えられております。また、放送法第一条にある表現の自由の確保と健全な民主主義の発達に資するようにするため、そして十五条には、日本放送協会の目的の部分の、公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるようにするため、NHKは受信料で成り立っていますし、公共放送という報道機関、そして経営委員会というものが設けられ、国会の同意人事にもなっております。  極めて重い経営委員会というその組織の責任、そして経営委員長が会務を総理するという極めて重い責任を持っておりますので、しっかりとこの放送法を理解をしていただいて、しっかりと経営委員長の職責を全うしていただかなければなりませんので、もう一度そのことについて御見解を伺いたいと思います。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 今おっしゃられたとおり、私自身、お礼奉公と言いましたが、これは、私的な関心は一切捨ててこれに全うするようにきちっとやっていこうという決意のつもりで申し上げました。  今御指摘のように、NHKというのはやっぱり公共放送。私は、公共放送というのは、やっぱりいかなるときにも、どんなところに住んでいる人にもきちんと情報を伝達する、そういう力があること、その情報は事実であること、正確であること、そしてより質の高い情報をきちんと伝達すること、これが公共放送の務めだと思います。  それが成り立つように経営委員会というその違う組織をわざわざつくってあるわけですから、その委員会の権能をきちんと生かしながら全うしてまいりたいと、このように思っております。

小沢雅仁立憲民主・社民

○小沢雅仁君 是非、経営委員長の言葉というものは物すごいやっぱり重みがあるわけでありまして、是非この放送法にしっかりと基づいて御発言をしていただけるようにお願いを申し上げたいと思いますし、しっかりとこの放送法に基づいた経営委員会又は経営委員長としての職責を是非果たしていただくようにお願いをしたいと思います。  その上で、経営委員会は放送法第四十一条で議事録の公開が定められておりますが、これに対する古賀経営委員長の御見解をお伺いしたいと思います。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 放送法第四十一条では、経営委員会の終了後、遅滞なく、経営委員会の定めるところにより、その議事録を作成し、これを公表しなければならないと、こうなっております。  私は、これは大変重要な規定だと思います。要するに、経営委員会というのは決め事をする場でありますから、決めたら知らせる、これを徹底していくというのは当然のことだと思います。この趣旨に沿って私は行動してまいりたいと、このように思います。

小沢雅仁立憲民主・社民

○小沢雅仁君 是非とも、その経営委員会で重要な事項が協議をされて、そのことが決定をした経過が、やはりこの議事録の公表によって、視聴者であり、国民であり、私たちも含めてですが、しっかりと、どういう経過で決まったかということ、事実がしっかりと公表されなければならないというふうに思っておりますし、総務省の公共放送ワーキンググループ第二次取りまとめ、これ今年の二月二十八日に公表されておりますが、その中で、ガバナンスの実効性確保のための取組という項目のところにも、経営委員会、監査委員会がこの取組を有効的に進めていくための体制整備として事務局機能の強化や、アカウンタビリティーの確保として経営委員会議事録の充実化を図ることも重要であるというふうに求められております。是非ともこの趣旨に沿ってしっかりと議事録開示をしていただくように強くお願いをしておきたいというふうに思います。  次に、不祥事が相次いでいるNHKのこの再発防止対策についてお伺いをしたいというふうに思いますが、NHKではこの一年間、「ニュースウオッチ9」における不適切報道、またインターネット活用業務に係る不適切な調達手続、報道局職員の不正経費請求問題、そして取材メモの流出問題、こういったことが相次いでおりますけれど、この不祥事が相次いでいる状況に対する稲葉会長の見解と、今後どのようにこの不祥事を根絶していくおつもりなのか、お伺いをしたいと思います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 委員御指摘のとおり、不祥事が発生したことに、会長としてまずおわびを、改めておわびしたいというふうに思います。  各事案に対する再発防止ですけれども、その事案が発生した原因を徹底的に検証し、必要なものについては処分も含め厳正に対処してきております。  ガバナンスの問題、ルールの遵守の形骸化、これまで当たり前とされていた部分ができていないということなど原因は様々ですけれども、まずは経営マネジメントとしての問題であったんではないかというふうにも考えました。  そこで、私は、まず経営マネジメントのレベルの改革に着手しております。具体的には、会長の独任ではなくて、役員の合議で重要課題の議論を深め方向性を定めていく、経営のかじ取りとして立ち上げた役員レベルの検討体制、役員検討会の開催は既に四十回近くになってございます。  私は、就任以来、説明可能、アカウンタブルな経営を徹底し、次期中期計画にもお示ししているように、経営の意思決定プロセスを明確化し、透明性向上を念頭に経営を行ってまいりました。仕組みをアカウンタブルにすることで、視聴者・国民の皆様への説明責任を果たすとともに、経営陣の経営能力の向上を図るということも考えてございます。  次に、スタッフレベルの組織内の相互チェックでございますが、法律面では法務部、放送倫理の面では考査室、経理、コンプライアンスの面では内部監査室のチェック機能をそれぞれ強化してございます。また、各現場におきましては、一人一人が高い専門性を発揮するための人材育成が必要であると、その連携によって組織風土の改善にもつながっていくというふうにも考えてございます。  これらの取組をやっておりますけれども、一朝一夕に効果が出るものではないとはいえ、形式的な取組ではなくて、役職員の意識など組織風土にまで落とし込めるような運用を行っていく、そういうことが重要だと考えておりまして、不祥事の根絶のために、私がリーダーシップを発揮して、経営としてしっかり取り組んでいきたいというふうに考えております。

小沢雅仁立憲民主・社民

○小沢雅仁君 組織風土に落とし込んでというところがまさに重要だというふうに思っておりますので、しっかりとこの不祥事の再発防止策について徹底して取り組んでいただきたいと思います。  そして、その不祥事の中でも取材メモを流出した件、昨年の十二月七日の総務委員会で私も取り上げましたけれど、その後、この流出させた子会社の派遣社員でありますけれど、法的な措置を、この総務委員会、視聴者・国民に対して説明責任を求めてくださいということを十二月七日に求めさせていただきましたが、その後の対応と、対応の経過、あと、処分をされたんであれば、処分について説明をしていただきたいと思います。

山名啓雄日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  取材に関わります情報が外部に流出しました今回の事案は、取材対象者との信頼関係を損なうだけでなく、NHKに対する視聴者の信頼を損なう、あってはならないことでありまして、改めて深くおわび申し上げます。  今回、ニュースの取材、制作の専用端末に登録されていた文書が流出したことを重く受け止めまして、外部スタッフを中心にアクセス権限を絞るなど管理体制を強化しておりまして、今後このような事態が二度と起こらないよう、再発防止を徹底しているところでございます。  NHKには派遣スタッフを処分する権限はありませんけれども、事案の重大性を踏まえまして、派遣元の会社に対して、この会社と契約していますNHKの子会社を通じて厳正な対処を求めました。派遣スタッフは一月の九日付けで懲戒解雇処分になったという報告を受けてございます。

小沢雅仁立憲民主・社民

○小沢雅仁君 一月九日付けで懲戒解雇処分という本当に極めて重い処分を出されたということが確認をできました。是非とも、この取材メモを流出させるなんてことはあってはならないことであって、是非、NHK全体、派遣社員も含めて、再発防止策徹底をしていただきたいと思います。  次に、ガバナンス強化に向けた古賀経営委員長の所信とNHKの取組について伺いたいというふうに思いますが、先ほども取り上げましたけれど、この公共放送ワーキンググループ第二次取りまとめの中で、経営委員会及び監査委員会がNHKのガバナンスの中核を担っているとして、各委員の責任と権限を明確化した上で、執行部と適切な関係性を保ちつつ連携を図っていくことが重要としています。  そこで、古賀経営委員長に伺いたいと思いますが、こうした指摘や提言を踏まえて、今後、NHKのガバナンスの強化に向けてどのように取り組んでいくおつもりなのか、お伺いしたいと思います。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) NHKが現状、視聴者・国民の皆様から信頼されるように、法を全うした健全な運営に向けてやっていかなきゃいけない、その中で経営委員会の責任というのは非常に重たい、それをきっちり果たしていきたいというのが根幹でございます。  具体的には、今委員御指摘のとおり、その二次答申にも書かれています監査委員会の機能充実でありますとか、あるいは、運営について、経営委員会そのものと執行部がよりコミュニケートがきちっとできるようにもっとやっていく、そういう動作でありますとか、経営委員会がより幅広く意見を集めてガバナンスに生かす取組をやっていく、こういうことがまとめられていると思います。  これからは、この一つ一つについてやっぱりこれを継続してきちんとやっていくということが非常に大切だと私は思っております。したがいまして、経営委員会といたしましては、NHKのガバナンス強化に積極的に取り組んで、これらの計画が確実に実行していけるように監督責任を果たしてまいりたいと、このように考えております。

小沢雅仁立憲民主・社民

○小沢雅仁君 稲葉会長にお伺いをしたいと思います。  NHKに対しても、この新しい経営計画で示された経営委員会が執行部と審議、検討する定期的な会議体の具体化を含め、ガバナンスの実効性確保のための実施方針の見直し、公表及びガバナンスに関する取組状況の公表を期待したいとしておりますけれど、NHKとしてどのように取り組んでいかれるのか、稲葉会長にお伺いしたいと思います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 先ほども若干お答えいたしましたが、若干繰り返しになりますけれども、次期中期計画では、信頼が全ての源といたしまして、視聴者・国民の皆様から信頼されるNHKの組織運営を行っていくこと、これを掲げているわけでございます。  不適切な調達手続の再発防止策として、理事会や稟議にかかる議案の審査を一元化する、法的リスクを含めた多面的観点からチェックすることなど、昨年十一月から新しい意思決定プロセスを実行、一新してございます。  意思決定につきましては、こうした形で可能な限り説明可能、アカウンタブルな状態にしていくことが重要だと考えております。経営上重要な案件については、理事会で議論し、論点や賛否の状態が分かるように議事録に残しておく、これによって意思決定が検証可能となり、決定に関与した関係者の責任の所在も明確になります。ひいては、NHKの組織風土がより良い方向に変わっていく、そういう一つの契機になるのではないかというふうに考えてございます。  執行部としてはそういうことでございますが、引き続き執行部としてアカウンタブルな経営を行っていくということでございますけれども、経営委員会との関係では、執行部からの情報提供をより緊密に行うこと、あるいは定期的な会議体を設けることなど、適切な関係を保っていく中で、全体で、全体としてガバナンス強化につながっていくということがよいのではないかと考えてございます。

小沢雅仁立憲民主・社民

○小沢雅仁君 いずれにしても、今会長おっしゃったように、しっかりと経営委員会と連携を図っていただいて、取組を前進させていただくようにお願いをしたいと思います。  残り時間の関係で、人事評価制度のことについてお伺いをしたいと思いますが、昨年も私、この委員会でこの人事評価のことについてお伺いをいたしました。  とりわけ、前田前会長が取組を進められました人事改革について、改革の検証を行うと、そして、その検証を行った上でしっかり発展をさせていきたいんだと、しかし綻びもあるのではないかということで、検証チームというものを設けて検証を行い、そしてNHKの職員の皆さんからこの人事制度改革を含めていろんな意見を吸い上げて、今後の人事制度改革に向けて取組を進めていきたいというお話でありました。  ちょうど一年がたったわけでありますけれど、この改革の検証、どういう検証を行ったのか、その上で、既に新たな人事制度、制度というか、人事制度をおつくりになられたというふうにもお聞きをしておりますけれど、少し具体的にこれまでの検証経過並びに今回その新たにつくった人事制度というものについてお話を聞かせていただければ有り難いと思います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 人事制度改革につきましては、委員御指摘のとおり、現在、前会長が実施した改革の検証と発展という形で作業を続けてございます。広く現場の声を拾い上げて、これを事実とデータで検証しながら、具体的に役員検討会などでは六回もこの議論を実施するなど、およそ一年を掛けて検討を重ねてまいりました。  現在、取りまとめの案を作っているというところでございます。公平公正を大原則に、プロフェッショナルを重視するという考え方などに期待する声が多く寄せられております。  デジタルなど新しい業務には若手を抜てきする、一方で、リスクが複雑な案件に対する対応については経験豊かなシニアの活躍を期待する、こうした形で一人一人がやりがいを持って仕事を打ち込める環境をつくりたいというふうに思っておりまして、そういう意味では、もう既に良い番組作りという面でいい兆しが出てきているような感じがしておりまして、手応えを感じているところでございます。

小沢雅仁立憲民主・社民

○小沢雅仁君 今お話をいただいたんですが、例えば、これまでの人事制度において、職員の皆さんからこういったところがやっぱり、まあちょっと、何ですか、問題があるとか、言うならば、若手はこういったところを評価していた、しかし中間層から高齢層についてはやっぱり今までの人事制度だとこういうところに不満があるとかですね、もうちょっと、その検証されたんですから、具体的なことをもうちょっとお話ししていただけると有り難いんですが、お願いしたいと思います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 人事制度については様々な御意見がございます。見直しをする中で、これまでの若手抜てきといったような言わば考え方が後退するのではないかというようなことを心配する向きもありました。一方で、シニア層は安心して働けるように本当になるんだろうかというような、そういう声も聞かれました。  私は、基本的には一人一人がそれぞれやりがいを持ってNHKで仕事をしていけるような環境をつくりたいというふうに思ってございますが、いずれにしても、こういった人事評価あるいは考課、その結果を踏まえた昇進あるいは異動というのは人事機能の根幹でございますので、この個々の職員の評価を公平公正に行うことが何よりも重要ではないかというふうに考えております。  いろんな声がある中で公平公正を行うことというふうなやり方が大事だと考えまして、個々の職員の能力を評価し、あるいは能力の伸長に向けてどう育成するかを検討する人材育成委員会というものを新たに設置したいというふうに考えてございます。各職種の責任を持つ者を指名し、人事なども参加する合議により委員会を進めていくという形にいたします。  専門性を判断するプロの目で合議による評価を行うことで、公平で公正な人事を行い、一人一人の職員が能力を十分に発揮できるようにしてまいりたいと、こういうふうに考えております。

小沢雅仁立憲民主・社民

○小沢雅仁君 私も、去年も申し上げましたが、日本郵政グループの人事制度について長く組合側の方で携わってまいりました。是非、人事制度は、今会長おっしゃったとおり、本当に根幹、職員の根幹に関わるところでありますので、是非、今回新たな人事制度を職員の皆さんにお示しするんであれば、丁寧に、理解、納得が得られるように是非進めていただきたいと思いますし、また改めて職員の皆さんの声も私も拾ってまいりたいと思います。  最後に、新放送センターの抜本的な見直しの検討状況と、あわせて、地域放送会館の建て替えについて、とりわけ高知、函館、和歌山、津、ここは建て直しを計画をしているわけでありますけれども、その状況がどうなっているのか、まとめてお伺いしたいと思います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 最初に私の方から、新放送センターの計画見直しについて御説明いたします。  放送センター建て替えの第一期に当たる情報棟は、外装あるいは内装の工事は順調に進んでおりまして、今年の秋に竣工の予定でございます。その後、放送設備などの工事を経て二〇二六年度には本格的にサービスを展開する、そういう計画になってございますが、第二期以降の放送センター建て替え工事につきましては、今、資材価格の上昇、人件費の上昇、人手不足、いろいろ困難な状況が加わっていますので、その辺、最新の技術を導入したりしてどうやってコストを抑制するか、今見直しを大胆にしているところでございます。具体的な内容がまとまり次第、御報告いたします。  視聴者や国民の皆さんの理解が得られるよう説明していきたいと思います。  地方の方については、はい。

竹村範之日本放送協会専務理事

○参考人(竹村範之君) お答えいたします。  地域放送会館、御指摘いただきました高知、函館、和歌山、津の四局につきましても、老朽化をいたしておりまして、なるべく早く建て替えをしていきたいと考えてこれまで取り組んできております。  ただ、この二〇二一年頃からの急激な物価高騰という影響を受けまして、不落が続いているという状況でございます。で、なかなか建て替えられないと。ただ、どうしても、放送機能はどうしても維持しなくてはなりませんので、緊急時の対応ということで取材・伝送拠点を別に、我々サブステーションと言っておりますが、そういうものを別途整備して何とかしようと思っています。  それからもう一点、ここに来て技術革新が相当進んでおりまして、IP化でありますとか、クラウド化でありますとか、ソフトウエア化と、こうした最新技術を取り入れることで従来の地域放送会館よりも相当にスペースが省スペースになる、あるいは低コストになる。で、より良いものが造れるのではないかという可能性が大きくなっております。  こうした最新技術を導入した新しい放送会館を何とか早く実現したいと思って、そういう検討を今進めているところでございます。  以上でございます。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) おまとめください。

小沢雅仁立憲民主・社民

○小沢雅仁君 はい、終わります。ありがとうございました。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 立憲民主党の吉川沙織です。  今回の予算案は、次期経営計画とセットで議決をされています。今回の経営計画、四月から始まる分ですけれども、「「信頼」がすべての源 視聴者・国民から「信頼」されるNHKの組織運営へ」と掲げていますが、このNHK予算案とNHK経営計画、二〇二四年から二〇二六年度の議決日について伺います。

根本拓也日本放送協会理事

○参考人(根本拓也君) お答えいたします。  二〇二四年度の予算事業計画と二〇二四年度から三か年の次期中期経営計画は一月九日に経営委員会で議決されました。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 第千四百三十九回の経営委員会の議事録を拝見いたしますと、議決事項としてNHK経営計画と予算案が入っており、つまり来年度NHK予算案と次期経営計画はセットで車の両輪としてあるものだと捉えて、表裏一体、切り離せない関係であることを確認して、まず予算案全体の課題から確認をさせていただければと思います。  来年度NHK予算案は、収支相償の原則から外れています。つまり、収入と支出が合わない、五百七十億円の赤字予算となっています。五年前のNHK予算案質疑の際、衆議院の総務委員会での話ですけれども、二〇二二年度まではマイナスが続く見込みであるが、二〇二三年度にはプラスに転換できると当時の会長は答弁なさっていました。  では、二〇二三年度予算案です。二三年度予算編成のとき、これは黒字予算で編成したんでしょうか。事実関係をお尋ねいたします。

根本拓也日本放送協会理事

○参考人(根本拓也君) お答えいたします。  二〇二三年度予算は事業収支差金が二百八十億円不足となりまして、財政安定のための繰越金で補填する予算となっております。二〇二一年一月の三か年経営計画策定時には受信料値下げの影響を織り込んでおらず、事業収支差金はプラスとしておりましたが、二〇二三年一月の経営計画の修正におきまして二〇二三年十月からの受信料値下げを反映し、収支差金がマイナスとなる予算を編成いたしました。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 今回の、今、今日議事になって、議題になっております来年度予算案についてもマイナスの予算で、二〇二七年度にはプラス・マイナス・ゼロということを見込んでいろいろ答弁、やり取りもなされていますけれども、結果として、五年前のNHK予算案の質疑で二〇二三年度にはプラスを見込んでいると当時の会長は答弁されていたのに、結局それはかなわなかったということがこの五年間の間に明らかになって、その間に受信料の値下げを決めた、そういう要因もあるかもしれません。  ただ、これまでのNHK会長、例えば今年一月二十九日に逝去なさいました福地元会長なんかは、見通しができないような予算案は作るべきではないと。これ、平成二十年、二〇〇八年十月十四日の第千八十回経営委員会議事録なんか拝見いたしますと、収支の状況を踏まえて、公共放送の使命をきちんと果たしつつ、改革努力によって収支差金を生み出し、これをちゃんと見通しがある中で還元すべきだということをおっしゃっています。ですから、ある程度見通しが立った上で予算案を編成していくべきではないかということを少し指摘をしておきたいと思います。  そういった中で、来年度予算も赤字予算編成となっています。財政安定のための繰越金を取り崩さざるを得ない状況ですが、では、財政安定のための繰越金の性格を会長に伺います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 財政安定のための繰越金ですけれども、これは、大規模な災害等による経済情勢の急激な変化に対応するほか、設備投資の財源として減価償却資金など当年度の自己資金では賄えない場合などに対応するものだと理解しております。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 今会長から答弁いただきましたとおり、大規模な災害等によるとか、そういったことは公共放送NHKとしての使命の最たるものです。ですから、この財政安定の繰越金というのは非常に大事ということが言えるかと思います。  では、公共放送としてのNHKの財政安定への観点から、この財政安定のための繰越金の適正な水準として確保すべき繰越金の額、幾らとお考えか、伺います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 大規模な自然災害あるいは経済状況の急激な変化など、環境変化が大きく加速している中におきましても、視聴者の皆様に追加の御負担を強いることなく公共放送として放送サービスを継続していく使命を果たしていくということのために、財政安定のための繰越金については、少なくとも五百億円程度は確保したいというふうに考えてございます。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 今回、今日の議題でもあります予算案で、財政安定のための繰越金も中に含まれるわけですけれども、さっき、経営計画と予算案はセットだと、議決日も同じだということを答弁いただきましたけれども、この経営計画における算定根拠、この資料を拝見いたしますと、今会長が御答弁くださいましたとおり、災害時等の持続可能性を担保する財政安定のための繰越金は、今御答弁くださいましたとおり、「少なくとも五百億円程度必要」と、こちらの方にも明記されていますし、今の答弁でも五百億円程度は必要だと教えていただきました。  では、二〇二三年度末と来年度末の財政安定のための繰越金の見込みはどうなっているか、教えてください。

根本拓也日本放送協会理事

○参考人(根本拓也君) お答えいたします。  財政安定のための繰越金につきましては、二〇二三年度末は五百十八億円、二〇二四年度末は二百四十四億円を見込んでございます。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 二〇二三年度末、つまり今年度末の見込みは五百十八億円ですから、今会長からは御答弁いただきましたし、ここにも書いてある、経営計画の算定根拠にも書いてあるとおり、五百億円は確保できたままということになりますが、ただ、来年度末は、今NHKの理事から答弁いただきましたところ、二百四十四億円、五百億円程度必要としているのに、その半分しか確保できないという、こういうことが明らかになってしまいました。  今年、元日に能登半島地震が発生し、多くの方がNHKの放送を頼りにしたはずです。NHKの令和六年度収支予算、事業計画及び資金計画に付する総務大臣の意見において、災害発生時の対応に関し、どのような意見を総務大臣としてお付けになられたんでしょうか。総務大臣に伺います。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 委員からお話がございましたNHK令和六年度予算に付しました大臣意見におきましては、六項目め、大規模災害及びサイバーセキュリティーに対応するための公共放送の機能の強靱化の項目の一つ目におきまして、災害対応について意見を付させていただきました。この内容を改めて申し上げたいと思います。  「令和六年一月に発生した令和六年能登半島地震における経験も踏まえ、災害時には、放送が被災者をはじめとした国民・視聴者にとって特に重要な情報源となることに留意し、政府・地方公共団体等の関係機関や民間放送事業者等と連携しつつ、放送が途絶することのないよう、停電対策を含め放送設備の維持・復旧に取り組むとともに、迅速かつ正確な報道を行うこと。また、被災者に対する情報伝達手段を確保するため、避難所等における受信設備設置等の視聴環境設備の支援に努めること。」、このように意見を付させていただいたところでございます。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 今総務大臣から御答弁いただきました。  今回の予算案に対して、事業計画等について総務大臣として意見を付されておりますけれども、その中で、実は今回、令和五年度と令和六年度のNHK予算案に付している総務大臣の意見、こう見比べてみますと、災害時への対応に対して厚く記述がなされていました。  それはもちろん、今年元日に発生した能登半島地震もあったからかもしれませんけれども、総務大臣意見としては、災害対応のボリュームが非常に増えているような状況でありながら、その災害対応に何とか残しておかなきゃいけない財政安定のための繰越金が、今年度末はNHKが必要としている五百億円程度確保できる。しかしながら、来年度末にはその半額の二百四十四億円ぐらいしか見通しがないということは、これはやはりちょっといかがなものかと思います。  二〇二二年、令和四年の電波法及び放送法の一部を改正する法律案の審議の際、具体的な日付申し上げますと、二〇二二年六月二日の当委員会において、当時のNHKの専務理事はこう答弁しています。「自然災害のみならず、今後いかなる事態が発生しても安定して放送サービスを続けていくためには、万一に備えて一定の繰越金を持っていることは重要だと改めて認識しているところでございます。その水準でございますが、NHKといたしましては、地震等の災害リスクが欧州に比べて高い事情があると勘案いたしますと、事業支出の一〇%以上の繰越金が必要であるという考え方に変わりはございません。」、こう答弁されています。  災害時におけるNHKの役割の重要性を踏まえると、財政安定のための繰越金が十分確保されているか、毎年度精査する必要があるのではないかと考えますが、会長、御見解あればお願いします。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) おっしゃるとおり、実際に、新たな例えば災害リスクとか経済状況の急激な変化が顕在化するような場合につきましては、やはり改めてその金額等について見直していくということが必要なんではないかというふうに思います。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 見直しはもちろん不断にやっていただくのがそれは当然のことですけれども、それに、今年度末はいいです、来年度末はNHK自身が必要としている額の半分しか確保できないときに何か起こって放送が途絶するような、総務大臣意見にも途絶することがないようと書いていますので、そこは確保できるよう努力をしていただきたく思います。  今年度予算、今年度と来年度の収支予算と事業計画、NHKのこれ比較いたしますと、災害の報道を進化させるとの点が注目されるとともに、もう一つ、インターネット活用業務について、必須業務とする改正放送法が国会で成立した場合、準備を行うと、結構大きく書いてあります。これがやっぱり気になりました。  来年度NHK予算案に改正放送法を見込んで計上されている額について、事実を伺います。

根本拓也日本放送協会理事

○参考人(根本拓也君) お答えいたします。  インターネット活用業務を必須業務とする改正放送法が国会で成立した場合に、二〇二四年度内に準備を行う費用として、国内放送番組等配信費の項目に十五億円を計上してございます。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 十五億円、改正放送法が仮に成立した場合、その額を積んでいるということでしたが、じゃ、ここで総務省に伺います。  NHK予算案、これ、経営委員会で議決をされて、総務大臣の意見を付するために総務省に回ってきて、総務省が総務大臣の意見を付けてNHK予算案を国会に提出した日付、教えていただけますでしょうか。

小笠原陽一総務省情報流通行政局長

○政府参考人(小笠原陽一君) お尋ねのNHK令和六年度予算について、本年の二月九日に国会に提出をいたしました。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 では、そのNHK予算案、放送法改正案が成立したことを前提に十五億積んでいる。そのNHK予算案は、二月九日に国会に提出をされました。  では、成立を前提とされている上で十五億積んでいるわけですけれども、その放送法の一部を改正する法律案が国会に提出された日付、教えていただけますでしょうか。

小笠原陽一総務省情報流通行政局長

○政府参考人(小笠原陽一君) お尋ねの放送法の一部を改正する法律案につきましては、今年の三月一日に国会に提出をいたしました。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 今審議されていますNHKの来年度予算案は一月に議決をされ、NHKの予算案は二月九日に国会に提出をされました。それらに改正放送法を前提とする予算が含まれているんですけど、その改正放送法自体、国会に提出されたのは三月一日です。内閣から提出予定法律案の一覧が国会に対して説明があったのがそもそも一月二十四日ですから、提出されるかどうかも分からない未確定の段階で議論が少し早いのではないかなという違和感があります。  では、ただ、十五億積んでいるということですので、放送法改正案成立前提として計上された十五億円は、どのような目的、どのような使途を想定されて計上されているのか、具体的内容を伺います。

根本拓也日本放送協会理事

○参考人(根本拓也君) お答えいたします。  インターネットサービスのIDや認証情報を管理する認証基盤の機能追加、それから地方向け放送番組配信の機能整備といった事項を想定しております。いずれも改正放送法が成立した場合に予算を執行いたします。  改正案は国会に提出されておりますけれども、細部は総務省令等で定めるものが多いと承知してございます。現時点では、詳細な要件が固まらないため、予算は現状業務や設備整備における知見を基に計上しております。今後、総務省令等の内容を踏まえて精査してまいります。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 まあ前提と、放送法改正案成立前提として積んで、準備行為は一定程度必要な側面はあるのかもしれませんけれども、ただ、今NHKの理事から答弁いただきましたとおり、詳細は、法律が通ったとしても、その先の総務省令で決まることも多い。そういう中で、少し気になる点がありましたのでお伺いをさせていただいたんですが、この改正放送法案と来年度以降の事業との関係については、先ほども申し上げました、経営委員会での議論を経て議決された次期経営計画において実はこう書いてあります。「本計画は公表日現在(二〇二四年一月)の放送法に基づいたものです。放送法等関係法令が改正された場合には必要に応じて見直します。」と、これ付記されています。  来年度予算案とセットで示されている次期経営計画の議論は、議決につながる審議事項や議決事項という項目以外で、経営委員会の中で説明会と称した意見交換が八回、意見交換が六回、経営委員会で行われていますが、これ、付記され、こういう注意書きが付記されることになった議論もその意見交換を行われたという中で議論されているはずなんですけれども、議事録の中には、経営委員会で意見交換を行った若しくは執行部から説明を受け意見交換を行ったとしか書いていない。つまり、どの程度詳細の議論が行われて、これっていいことだと思うんです、放送法はまだ出されていない段階ですし、そもそも成立するかどうかは国会でどうなるか分からないことですから、いいことだと思います。ただ、その議論がどうやって見ても分からない。  では、ここで総務大臣に伺います。経営委員会の議事録に係る放送法の規定について教えていただければと思います。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 放送法第四十一条、これまでも議論になっておりますが、NHKの経営委員長は、経営委員会の定めるところにより、その議事録を作成し、これを公表しなければならないと規定をされているところでございまして、経営上の事情も考慮された上で透明性は確保されなければならないという点からこの規定が定められていると理解をいたしております。  古賀経営委員長は、過日の衆議院の総務委員会でも、また本日にも、決めたことにつきまして、どういう過程を経て何が決まったのか、この辺りを明確に示してお知らせすることが大切だという趣旨で御答弁をされているというふうに理解をいたしております。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 放送法第四十一条には、経営委員会の定めるところにより議事録を公表するということになっていますけれども、国会承認事項であるNHKの予算審議やこれとセットで決められている経営計画に関する議論が、審議事項以外は、意見交換を行ったと、今回全て済ませているんです。  これは、前、十年ぐらい前はもっと議事録公開されていました。こういう運用になっているのは、もちろん今の経営委員長の前の経営委員長の時代ですけれども、じゃ、この非公表を決めちゃっているの、経営委員会の議事運営規則の第何条によってそういう運用をなさっているのか、今の経営委員長に伺います。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 今御指摘のものがどういうものか余り私自身特定できませんから、ある程度一般論でお答えいたしますけれども、私は、先ほど来申し上げているとおり、やっぱり経営委員会で議論して決めたことは遅滞なく公表する、その過程も極力分かるような形で公表する、これは決定機関でありますから当然の責務だと思っております。  したがって、それはやってまいりますが、ただ、中には、ということで、あえて詳細を言わないこともあり得るというふうな根拠規定になっていますのは、経営委員会議事運営規則第五条第四項第三号、審議、検討又は協議に関する情報であって、公表することにより、その審議、検討又は協議が円滑に行われることを阻害されるおそれのあるものと、ここだと思いますが、ただ、これを濫用されたらやっぱりいかぬのだと思います。  ここは、なるべくこの規定を使わずにやっていくのが本来の趣旨だと、私はこのように思っております。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 委員長、ありがとうございます。  今、例で一つ申し上げましたけれども、今回の経営計画は放送法改正を前提とした予算が積まれています。で、今の放送法にのっとって出していて、変われば変わることがあるというこの付記をしたのは経営委員会での議論と広く募った意見募集の結果ということだけは残っていて、であるならば、その経営委員会の中でそういった議論はされていて、それは阻害するものではない、そういったことを、いい議論をされたのにそれも全部意見交換を行ったとするような今の運用は改めるべきだと思っています。  今、経営委員長御答弁いただきましたので、それはそうなっていくと思うんですけれども、この経営委員会の議事運営規則、十年前、私、六月十七日のこの委員会で、それすら、実は国会にすら提出されていませんでしたので、当時の経営委員長に、まずこの総務委員会にお出しいただけませんかとお願いをして出していただいた。  しかしながら、その経営委員会の議事運営規則は、国民の皆様にも、やっぱりいろんな問題この間ありましたので、どういう運用で議事録を公表したり公表しなかったりやっているのかというのは知らされるべきだということで、四年前の三月三十一日のこの委員会で当時のNHKに聞いたら後ろ向き、ただ、当時の総務大臣は前向き、で、公表された経緯があるんですけれども、いつ公表されたかお答えいただけると有り難く思います。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 二〇二〇年五月十二日というふうに承知いたしております。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 私、二〇二〇年、最後これをちゃんと公表すべきだというのを申し上げたのが二〇二〇年の三月三十一日の委員会でしたので、その後、当時の総務大臣のリーダーシップと当時のNHKの経営委員長や会長の執行部の御判断で最終的には二〇二〇年の五月十二日に公表されました。  ただ、私、これ十年前にこの委員会に出してもらった経営委員会議事運営規則と公表されたやつ見比べますと、ちょっと変更点があるようでした。第六条の議事録の保存と訂正に係る変更点について教えてください。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 申し訳ございません。今御質問、第六条ですか。  第六条につきましては、文書の保存につきまして、経営委員会議事録の保存期間を三十年というふうに変更いたしました。  六条の二につきましては、これ五条も改正しているわけです。個人情報の保護に関するところで変えましたけれども、それに違反した場合に議事録を直ちに訂正できるように変更いたしました。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 変更点だけを答弁いただいてしまいましたけれども、十年前、この委員会にお出しいただいた当時の経営委員会の議事運営規則についてはどうなっていたかといいますと、第六条、経営委員会議事録は永久保存とするとされていたのが三十年に変更になり、もう一点が、文書の訂正という第六条の二というのは、十年前、こちらにお出しいただいた分にはそもそもありませんでした。それがどう変わったかといいますと、「訂正が必要な箇所が発見された場合は、委員長の判断により、速やかにこれを訂正する。」と、これが加わっていました。  三十年、永久保存が三十年になった理由、それから委員長の判断で訂正をすることができる、この項目を加えた理由について教えていただければと思います。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 三十年についてでありますが、永久から三十年にしたわけでありますけれども、ただ、一般的な社会情勢からいいますと、いろんなドキュメントにつきましてはやっぱり一定期間はきちっと保存する。未来永劫といいますと、二千年も保存して何か意味があるかといったら、ほとんどなくなります。どこかで切らなきゃいけなくなるはずで、したがって、例えばいろんなのを眺めましても、日銀の政策委員会議事録も三十年でありますし、会社法の世界ではもっと短い期間にしています。そういう意味で、三十年という年限を付したのは、必ずしも、私、現在思いましても、これは割かし合理的な判断ではないかと、私、決めたわけじゃないですが、そう思います。  それから、委員長の職権で変えるようにしていますが、これは端的に言いますと、個人情報保護法なんかが徹底されまして、個人情報が記載された議事録がそのまま残ったりしています。個人名が付されて、これをまとめてやるときには委員会でいいんですが、直ちに対応しなきゃいけないときというのは機動性を出すためにも委員長の言わば職権でそれを直ちに行っていくと、そういう動作のために入れたものというふうに承知いたしております。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 NHKは、国民・視聴者で成り立つ、受信料で成り立っている機関です。日銀とも民間の会社とも違います。ですから、永久保存と元々定められていましたので、そこはやはり比較対象は違うと思います。  本院も、衆議院もそうですけれども、国会の会議録は、その会議録は院に永久に保存すると定められています。公共放送が何によって成り立っているかということは、やはりそこを太い幹としてやっていただきたいと思いますし、今そうおっしゃいましたので申し上げますと、この議事運営規則は、実は会議録の作成、公表においては、経営委員長と、もう一人監査委員の署名をもって作成、公表になっていますし、経営委員会の議事録見ますと、必ず議事の中に議事録の確認というのがあるんです。複数人で議事録を公表して、作成、公表しているのに、訂正は委員長の判断で行えるというのはこれ整合も取れませんから、私は、ここはやっぱり議事運営規則上の整合も取れていませんので見直してしかるべき項目ではないかと思っています。  ここで、総務省に伺います。  二月二十八日に公共放送ワーキンググループ第二次取りまとめを公表しています。経営委員会の議事録公表に関する部分についての記述のみ端的にお答えください。

小笠原陽一総務省情報流通行政局長

○政府参考人(小笠原陽一君) 御指摘の令和六年二月公表の公共放送ワーキンググループ第二次取りまとめにおきましては、NHK経営委員会の議事録につきまして、アカウンタビリティーの確保としての経営委員会議事録の充実化を図ることも重要であるとの提言をいただいているところでございます。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 二月十三日に開催された第千四百四十一回経営委員会議事録によれば、経営委員の方から議事録とかの充実化の意味について疑問が呈されていますが、執行部としてどういう答弁をしているか、会長、お答えいただけますでしょうか。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 二月十三日の経営委員会では、デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会の公共放送ワーキンググループで説明、議論が行われた第二次取りまとめ案の概要について執行部から報告をいたしました。第二次取りまとめ案では、NHKのガバナンスの在り方に関して、経営委員会・監査委員会による監督・監査機能の強化という項目の中でアカウンタビリティーの確保として経営委員会議事録の充実化を図ることも重要であると記載されたことを説明いたしました。  これに対して、井伊雅子委員より、経営委員会議事録の充実化とはどういう意味かという御質問がありました。執行部からは、報告案には説明した以上の内容は記載されていないので、経営委員会議事録の充実化について、執行部としてこれが充実となかなか言いにくいが、少なくとも今以上にというニュアンスと受け止めていると、こういうふうな回答をしたということだと、なっております。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 端的に申し上げますと、理事が答弁しているんですけれども、「経営委員会議事録の充実化について、執行部としてこれが充実となかなか言いにくいのですが、少なくとも今以上にというニュアンスと受け止めています。」と執行部として答弁されています。  今日もこの委員会の中で会長はアカウンタビリティーとかアカウンタブルって物すごい回数おっしゃいましたし、三月十三日の会長会見でもこれ問われて、やっていくということをおっしゃっていましたけれども、今以上にということは間違いないですね。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 今申し上げたとおりです。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 次期経営計画においても、冒頭申し上げましたとおり、「「信頼」がすべての源」に加えて、実はこう書いてあります。経営の意思決定のプロセスの明確化、透明性向上とありますので、総務省の公共放送ワーキングでもそう書かれていますし、執行部としての見解もそうでありますので、議事運営規則等も含めて見直しをする方向が望ましいのではないかと思います。  そこで、その組織の問題、組織運営の観点では、現行は、現行の経営計画は今月末、三月三十一日までですけれども、この現行の経営計画においても、実は人事制度改革が五つのうちの一つの柱として掲げられていました。現行計画の検証なくして次期経営計画の展開もないと思います。  今の会長は昨年一月の就任会見時から、人事制度に関しては見直しを最初の会見のときから示唆され、三月十三日の会長会見でも、人事制度改革の検証と発展の作業、これは会長がやってこられた作業ですけれども、正しかったと明確におっしゃっています。  では、前会長の人事制度改革は正しくなかったのか正しかったのかだけお答えいただければと思います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) NHKにおける人事制度改革というのは、基本的には良い番組を作るための人材づくりというところが主眼目になっているということだと思います。そういう意味では、前会長もそういう視点でやってこられただろうと思いますし、私もそういう視点で人事制度改革をやってきております。前会長のやったことに対して検証をし、それで足らざるところを補って更に発展させるということですので、正しかったとか正しくなかったということではないというふうに思います。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 なぜそういう質問の立て方にしたかと申しますと、三月十三日の会長会見で会長はこうおっしゃっているんです。「事実上、人事制度改革の手直しという方向性が正しかった」。つまり、今の経営計画の一つの柱に人事制度改革があった。しかしながら、それを手直しするために、もう去年の三月に検証チーム立ち上げて、ずっと議論をされてきて、それの見直し、それから、前会長がおやりになった管理職の登用試験なんかはもう廃止と明確に、これも会長会見に残っていますので、そこはやはり見直しをせざるを得なかったということは、何がしか課題があった。退職者も大勢出ていると伺いますし、そこはしっかり見直していかなければいけないのではないかと思いますが、その見直しの方向性、どこを見れば国民・視聴者は、その見直しの方向性、どこに明示されているのか、場所だけ教えていただけると有り難く思います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 今、人事制度改革について検証と発展ということで取り組んでございまして、まあ、これまでも広く現場の声を拾い上げて、それを事実とデータで検証しながら、それで役員検討会を六回実施するなど、およそもう一年間ぐらい掛けて今検討が進んでいまして、おおむね今取りまとめの案を作りつつあると、そういうところでございまして、現に今その案を前提に労働組合にも御説明をしております。  今後、人事制度の基本指針というのは、経営計画ではお示ししているんですけれども、人事制度を理事会で決定した段階で、一定の内容を公開しているこの議事録で見ていただけるようになるというふうに考えています。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 今の三月三十一日までの現行計画の一つの柱で、NHKらしさを実現するための人事制度改革、これ柱の一つで、それを見直さざるを得なかった、で、その見直しに、会長は去年の一月に就任なさっています。会長任期、副会長任期は三年でございますので、もう、じきに任期の半ばまで到達することになります。  私、もう十七年目、本院で議席を預けていただいて仕事をさせていただいていますけど、この総務委員会で初めて質問させていただいたのが実はNHKの予算案でございました。そのときは、先ほども少し引用させていただいた福地元会長で、そのときからずっと外部招聘が続いています。これ自体否定するものではありませんけれども、人事の本当の現場の声ですとかそういったことを含めますと、そろそろいろんな見直しをしてもいい時期になってきているのではないかと思っています。  次期経営計画では、NHKは受信料で成り立つ公共メディアとして信頼に応えるとされていますが、ただ、その信頼に応える業務の運営、組織体制の構築をすることができているか、視聴者・国民の皆様に対して、NHK自らが十分に説明を尽くし、信頼の確保、向上につなげていく必要があると申し上げまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十七分休憩      ─────・─────    午後一時開会

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) ただいまから総務委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、岸真紀子さん、吉川沙織さん及び藤川政人さんが委員を辞任され、その補欠として鬼木誠さん、村田享子さん及び小林一大さんが選任されました。     ─────────────

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 休憩前に引き続き、放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

山本博司公明党

○山本博司君 公明党の山本博司でございます。  本日は、NHK予算案に関する質疑ということで質問をさせていただきます。  まず冒頭に、令和六年能登半島地震によりお亡くなりになられた方々と御遺族の皆様に哀悼の意を表しますとともに、被災されました全ての皆様に心からお見舞いを申し上げる次第でございます。  現在、能登半島地震の復旧復興へ総力を挙げて取り組んでおりますが、今回の地震におきまして、改めて災害時における放送の役割の重要性が再認識されたところであります。特に、避難所や仮設住宅の方々にとりまして、テレビから入るライフラインや生活支援の情報、とても有効であったとのお声もお聞きをしております。また、残念ながら地上波を見ることができない地域も発生しましたので、現在、BS放送の既に使われなくなった、これまでBSプレミアムとして使われていたチャンネルの電波を活用して、NHK金沢放送局からのニュースやライフライン情報を流して、石川県の情報を逆に全国で見ることができるようにもなっております。  こうした被災地では、大変御苦労されている状況の中で、被災された御家庭や事業所に対しましてNHK受信料の免除が行われていると伺っております。そこで、この受信料免除の地域、範囲、期間について御報告をいただきたいと思います。

小池英夫日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  能登半島地震におきましては、災害救助法が適用されました新潟県、富山県、石川県、福井県の合わせて四十七の市町村を免除の対象地域としております。そのうち、建物が半壊、半焼又は床上浸水以上の程度の被害を受けられた世帯や事業所が免除の対象となります。期間は当初の二か月から六か月間に延長しております。  また、災害対策基本法に基づく避難指示等を一か月以上受けている方も対象に加え、期間が六か月を超えた方については、解除された月の翌月まで受信料を免除することとしております。

山本博司公明党

○山本博司君 今お話があったとおり、災害救助法が適用された四県四十七市町村で対象となっているということでございます。  期限が六月までということでございまして、これは現地の状況を見ていただきながら、この期間の延長ということも御検討いただきたいと思いますが、いかがですか。

小池英夫日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  免除期間の延長などにつきましては、今回の能登半島地震が特定非常災害に指定されたことを踏まえて、総務大臣の承認を受けた上で実施しております。  免除の再延長については、国や公益企業などの支援策の動向なども注視しながら検討してまいりたいと考えております。

山本博司公明党

○山本博司君 ありがとうございます。まだ自宅に戻れずに避難されている方も多くいらっしゃると思いますので、是非とも前向きに御検討いただきたいと思います。  次に、会長にお伺いしたいと思います。  いよいよこの四月から三か年の中期経営計画が始まります。この二〇二四年度の予算は、新たな経営計画の初年度ということで大変大事な予算になると思います。受信料の値下げを実施するとともに、経費の削減で構造改革に取り組み、さらには、コンテンツや営業の分野で重点投資を行うという内容、これは評価をしたいと思います。  この予算案でどういった点に力を入れて編成をしたのか、また、公共放送の使命とはどのようなものと認識をされて今回の予算案に反映されているのか、会長の見解を伺います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) お答え申し上げます。  まず、公共放送の使命や役割についてですけれども、私は、放送法で求められている民主主義の健全な発達に資するため、ひいては、日本はもとより、世界も含めて人々が平和で豊かに暮らせる社会の実現に貢献していくことだというふうに考えてございます。  この使命や役割を果たすために、次期中期経営計画と新年度予算、事業計画案には、情報空間の参照点の提供、それと信頼できる多元性確保への貢献を基軸に、次の三年、三か年で取り組むべきことを盛り込んでございます。  経営計画では全てはコンテンツ起点で考えると掲げましたように、何より重要なのは、幅広い世代の視聴者・国民の皆様にNHKの公共的価値を実感していただくという、そのようなコンテンツを開発し、充実させていくことだというふうに考えています。  新年度予算の策定に当たりましては、選択と集中による番組経費、営業経費の削減などにより二百六十億円規模の経費削減を図る一方で、柱となるコンテンツへの経営資源の集中配分や命と暮らしを守る災害報道の強化、将来のコスト削減につながる取組への先行投資など、百三十億円規模、重点投資することといたしてございます。  新年度からは、コンテンツ戦略六つの柱を踏まえまして、放送百年を見据えたインパクトコンテンツの開発や定時番組の強化など、テクノロジーも活用しながらコンテンツの充実に取り組んでまいります。また、NHKの全国ネットワークを生かして災害報道や地域取材にしっかりと取り組み、それぞれの地域に合ったサービスを展開してまいりたいと考えています。  次期中期計画と予算、事業計画案を着実に実行していくことで行動計画を進めるとともに、公平公正で確かな情報や豊かで良いコンテンツを間断なくお届けして、公共放送の使命を果たしてまいりたいというふうに考えてございます。

山本博司公明党

○山本博司君 ありがとうございます。  この公共放送の使命とは何かということを常に念頭に置きながら業務の遂行をしていただきたいと思います。  さらに、会長に伺います。  今国会におきまして放送法の改正案が提案されておりますけれども、この改正が成立すれば、インターネット配信が必須業務となって、テレビを持たない人でも料金を払えばスマートフォンなどで放送番組を見ることができるようになります。この放送と通信の融合は、今後の大きな可能性を秘めている一方で、肥大化のおそれや民業圧迫の危惧も寄せられております。必須業務化した後には、インターネット業務の具体像や受信料制度の在り方など、様々な課題に答えを出さなくてはならないと思います。また、何よりも質の高いコンテンツを作り続けなくてはならないという大きな課題があると思います。  インターネット配信が必須業務となることを受けて、今後の展開をNHKとしてどのように考えているのか、会長の現状認識を伺います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 必須業務化とは、NHKとしてインターネットでもしっかりと公共的役割を果たしていく責務が生じることだというふうに考えてございます。インターネット上におきましても、安全、安心を支え、あまねく伝えることで健全な民主主義の発達に資するという公共的な役割を果たしていきたいというふうに考えてございます。同時に、正確で信頼できる情報を発信する担い手として、民放や新聞、そしてNHKといったメディアの多元性の確保に貢献していきたいと考えてございます。  委員御指摘のように、必須業務化に当たっては、サービス内容、競争評価、受信契約、発信方法など、検討すべき様々な課題があると承知してございます。今後の国会審議の状況を見守るとともに、国会での御議論や改正案の内容等を踏まえ、具体化に向けた検討や準備を進めていきたいというふうに考えてございます。  コンテンツの視聴スタイルが急速に変化してございます。視聴者・国民の皆様にインターネットでも放送と同じ情報内容や同じ価値をネットの特性に合わせて継続的、安定的にお届けしていくことで、公共放送の使命、役割を果たしてまいりたいというふうに考えております。

山本博司公明党

○山本博司君 ありがとうございました。  次に、人に優しい放送サービスの充実に関してお伺いをいたします。  私は、障害者福祉の向上や共生社会の実現についてずっと取り組んでおりましたので、このテーマにつきましてはNHK予算の審議の際には必ずお聞きをしております。この共生社会の実現に向けて、高齢者や障害のある方なども、誰もが快適に情報を入手できるように、放送分野においても情報アクセシビリティーの確保、大変重要であります。  令和四年には障害者情報アクセシビリティー・コミュニケーション施策推進法が議員立法で成立しました。私も直接関与させていただきましたけれども、この法案は、国や自治体だけでなく事業者にも、障害者の、ある人が十分に情報を得たり利用したりすることができるように様々な施策に取り組むことを求めております。  総務省では、平成三十年二月に策定しました放送分野における情報アクセシビリティに関する指針におきまして、字幕付与や解説放送、手話放送について数値目標を定めており、放送事業者においても更なる拡充が求められております。  また、NHK放送技術研究所では、以前私も視察させていただきましたけれども、音声認識による字幕制作システムの研究や、新たな解説放送サービス、コンピューターグラフィックスを用いた手話アニメーションの技術研究など、大変重要な研究に取り組んでいると承知しております。早期の実用化を是非とも目指していただきたいと思います。  こうした人に優しい放送サービスの充実に向けまして、今後どのように取り組む方針なのか伺います。

山名啓雄日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  NHKでは、二〇一八年二月に策定されました総務省の放送分野における情報アクセシビリティに関する指針を踏まえまして、ユニバーサルサービスの拡充に取り組んでおります。  字幕放送は、対象番組の一〇〇%が目標となっております。二〇二二年度、令和四年度、総合テレビの全国放送は目標を達成いたしました。できる限り目標に近づくよう求められているEテレでは九五・四%に字幕を付与しております。  解説放送は、総合テレビで対象番組の一五%以上に解説を付与するという目標に対し、二〇二二年度は全国放送で一九・五%に付与いたしました。また、Eテレでは二〇%以上という目標に対し、二一・七%に解説を付与しております。  手話放送に関しては、昨年、二〇二三年十月から総合テレビの日曜夜八時四十五分のニュースに手話を付与しております。また、昨年、二〇二三年四月の統一地方選挙では、開票速報の一部の時間帯で手話を付与し、Eテレで放送いたしました。  ユニバーサルサービスの充実に向けまして技術的な研究も進めております。アナウンサーなどの音声を基に字幕制作を行う音声認識技術の実証実験や、手話を自動でCG化する技術の実用化を進めているところでございます。  今後もAIなどの最新技術を活用しまして、ユニバーサルサービスの拡充に向けた研究開発を推進してまいります。

山本博司公明党

○山本博司君 ありがとうございます。  今お話がありました、例えば解説放送、これは視覚障害者の方の音声ガイドですけれども、ちょうど八年前、二〇一六年、私が質問したときに、その目標値が一〇%でした。これは余りにも低いのではないかという御指摘をして、それでその後検討いただき、目標値が一五%になり、今お話があったとおり、総合テレビでも一九・五%、Eテレでも二一・七%と目標値設定されていますけれども、ただ、やはりBS放送であるとか地方局、こういったことも是非推進をしていただきたいと思います。  それから、こうした取組の中で我が党が長年提案してきました国会中継における字幕放送、これは平成三十年十月から本会議の総理の所信表明演説で実現がされました。また、令和四年からは予算委員会の中継でも字幕放送が開始されております。この字幕化につきましては、字幕の入力、字幕チェックの担当者が国政に関する専門用語、時事用語、これ瞬時に理解しないといけないということで、非常に繊細で神経を使う作業であります。  今字幕放送があれば、音声の聞き取りが難しい聴覚に障害のある方や高齢者だけでなく、音声が出せない環境でテレビを見ている場合でも内容が分かり、あらゆる範囲で非常に広くあると思います。その意味で、この国会中継、字幕中継を進めていただきたいと思いますけれども、この人員の確保等に関して最後に質問をさせていただきたいと思います。

山名啓雄日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  NHKの国会中継は、委員御指摘のとおり、二〇一八年の秋の臨時国会から所信表明演説や施政方針演説、代表質問について字幕を付けて放送しております。さらに、二〇二二年の秋の臨時国会からは国政の重要課題を審議する予算委員会などについても字幕を付与しております。また、今国会で開催されました政治倫理審査会につきましても、全て特設ニュースとして中継いたしまして、字幕を付与いたしました。こうした社会的な関心が高い国会について中継した場合もできる限り字幕を付与しております。  国会中継への字幕の付与は、事前の準備が難しい上、国政に関する専門用語が多く使われます。非常に難易度の高い対応となりますが、専門的なスキルを持った要員を確保して対応を強化してまいります。  国会中継に字幕を付けて聴覚に障害がある方にもお伝えしていくことは、健全な民主主義の発達に資する役割を果たしていく上で大変重要な課題だと認識しております。  政治的公平性などをしっかりと確保しながら、引き続き全ての国会中継に対して字幕を付与できるよう努めてまいります。

山本博司公明党

○山本博司君 以上で終わります。ありがとうございました。

西田実仁公明党

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。  私は、NHKのアーカイブの役割についてお聞きしたいと思います。  NHKは、一九二五年に放送を開始して以来、保存、活用、公開によりまして時代の記録を保存し、文化遺産として未来に伝える役割を果たしてきたと思っております。来年は放送百年の佳節に当たります。  平成十五年には私の地元埼玉の川口市にNHKアーカイブスを設立し、NHKが制作、放送した番組、ニュース等のコンテンツを資産として保存するとともに、保存したコンテンツを番組公開ライブラリーやNHKオンデマンドで公開をされております。  そこで、まずお聞きしたいんですが、このNHKのアーカイブというのは使われてこそ価値が出るものであり、公共利用の促進によってNHKの公共性は発揮されると考えております。もっと言えば、そのNHKの公共性に対して受信料が支払われていると認識をしております。  番組のアーカイブを積極的に開放することによってNHKの公共性は担保されているわけでありまして、このNHKアーカイブは受信料を負担している視聴者みんなのものであり、公共財というべきものであると思います。NHKと研究者、また市民でみんなのアーカイブを作っていくという発想が必要ではないかと思います。  しかし、全国五十七か所、また川口である、アーカイブスにある視聴端末で見られる番組公開ライブラリーという、これは無料で見れるわけですけれども、約一万本、NHKアーカイブスが保存する番組数からしますと一%もそこそこというのが今現状であります。  確かに今NHKは事業規模の縮小や経費削減を進めている最中でありますけれども、番組アーカイブを充実させて社会に還元していくということは、公共放送として優先度の高い事業ではないかというふうに考えます。稲葉会長には是非力を入れていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) NHKが保有している貴重な映像資産を広く国民に還元し、有効に活用すること、これは公共放送の大切な役割だというふうに認識してございます。  番組公開ライブラリーは、全国の放送局やNHKの関連施設五十七か所でNHKが過去に放送してきた代表的な番組を無料で視聴いただけるサービスでございまして、現在約一万一千五百本が視聴できます。ドラマやドキュメンタリー、アニメなど多様な番組を視聴していただけるよう配慮はしていますけれども、公開に当たっては、放送とは別に権利処理が必要となるために公開できる本数に限りがあるというのが現状でございます。  今後の公開につきましては、番組公開ライブラリーの利用状況などもよく踏まえながら検討してまいりたいというふうに思っております。

西田実仁公明党

○西田実仁君 一問飛ばしまして、学術利用トライアルについてお聞きしたいと思います。  この学術利用トライアルというのは、NHKアーカイブスで保存している放送番組を大学などの研究者に見ていただき、学術的に利用する方法を検討するプロジェクトであります。公募で採択された研究者は、NHK放送博物館、川口市のNHKアーカイブス、NHK大阪放送局の研究閲覧室で閲覧し、その成果を研究論文や学会発表などにつなげ、放送文化の発展に貢献する事業です。プロジェクトは二〇一〇年から始まり、これまでに二百五十三組の研究者が参加をしております。閲覧可能は約百万本です。  この学術利用トライアルは、来年度、二〇二四年度からはトライアルを外した事業として継続すると聞いております。原則として現在のトライアルを継承する予定だと聞いておりますが、利用している研究者らからは、以下のような使い勝手の改善を望む声が多く寄せられております。  第一に、視聴できるのが全国三か所しかないので地方在住の研究者にとって不便であること、第二に、閲覧可能期間が一件の研究につき最長三十日までと短いこと、第三に、閲覧を希望する番組の事前申請が必要かつ最大三十本までが原則と研究できる範囲が狭いこと、第四に、二〇一六年以降、それまで可能であったニュースの閲覧が不可となったこと、第五に、二〇二三年八月から料金体系の全面的な見直しがされたものの、使用料がまだ高額であること、そして最後に、第六に、ラジオは一九九二年以降の放送分、地域ローカル番組は除外など検索の利便性が悪いといった指摘がありますが、これらにどう対応していくのか、お聞きしたいと思います。

山名啓雄日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  学術利用トライアルにつきましては、NHKアーカイブスで保存している放送番組を大学などの研究者に見ていただき、学術的に利用する方法を検討するプロジェクトでありまして、二〇一〇年に開始し、これまで二百五十三組の研究者が参加いただきました。  現在、NHK放送博物館、埼玉県川口市のNHKアーカイブス、NHK大阪放送局の三か所の研究閲覧室で無償で閲覧いただいております。閲覧室や対応要員の確保、こういった点から現時点で全国各地に広げることは難しいというふうに考えておりますけれども、研究テーマによりましては、閲覧範囲や本数、閲覧期間などを現在よりも広げることなどを検討しております。

西田実仁公明党

○西田実仁君 総務省にお聞きしますが、こうした公共文化施設や教育機関、研究者などが求めるNHKアーカイブスの非営利の公共利用の現状及び課題について今指摘したわけでありますけれども、総務省としてはどのように考えるか、認識をお聞きします。

西田昭二自由民主党・無所属の会総務大臣政務官

○大臣政務官(西田昭二君) お答えをいたします。  NHKがNHKアーカイブスを通じて行う収集、保存、公開の業務については、放送法第十五条に定める公共放送としてのNHKの目的を達成するために実施されるものと承知をしているところでございます。  公共文化施設や教育機関、研究者などが求めておられるNHKアーカイブスの非営利の利用については、議員が御指摘のとおり、閲覧方法や条件に制約があることから、利用者の利便性の向上が課題と認識をしているところでございます。  NHKの保有する放送番組等については、受信料を負担する国民・視聴者にとっての貴重な資産であることを踏まえ、その積極的な利活用を図ることが必要であると考えており、その旨、令和六年度収支予算等に付する総務大臣の意見でも述べているところでございます。  総務省といたしましても、NHKのコンテンツをより広く利活用していただくことができるよう、利用者の利便性を向上していただくことを期待をしております。  以上でございます。

西田実仁公明党

○西田実仁君 次に、大規模災害時におけるNHKの役割ということで、災害報道についてお聞きをしたいと思います。  先ほども、午前中も指摘がございましたが、放送法あるいは災害対策基本法におきまして、NHKの災害時における役割ということが明確に定められているわけであります。私が取り上げたいのは、この取材ヘリの体制についてであります。  NHKの取材ヘリは、全国十二基地の航空取材体制で運用されると聞きました。二〇二二年度は、新型機体一機に放送設備を搭載する工事を実施したということも報道されていました。  今回の能登半島地震におきまして、発災当日にヘリコプターがトラブルで飛べず、撮影ができなかったというふうにお伺いしました。一月九日のNHK経営委員会におきましては、今後、ヘリコプターの整備のローテーションの組み方や運航の在り方について検討していくと、NHKにとって災害報道は一丁目一番地であり、ヘリも含めた映像が、NHKの視聴者のみならず、救助活動などのトリガーになるものであることは認識しているので、今回の反省を踏まえて対応策をきちんと対応していきたいという議事録が残っております。  確かに、私もよくこの災害対応をつかさどる省庁の皆さんからお聞きするんですけれども、大規模であればあるほど、その災害の発災直後に最初に見るのはやっぱりNHKのヘリコプターによる災害報道だと。どのぐらいの規模でというのは、自分たちの省庁はすぐには行けないときに、まずはNHKをつけて、そしてそれを見てまず判断をするという話をよく聞きます。それだけまさにこのトリガーになっているわけでありまして、重要な役割を果たしておられると思いますが、今回は残念ながらそういうことでした。  この今日配られている予算を見て、これがそれに当たるのか事前に聞いておりませんが、航空機の、これ雇上費と読むんでしょうか、この費用を見ますと、令和五年が五十一・三億円で、令和六年度が四十五・五億円と、マイナス五・八億円になっている数字もちょっと気になります、この中身はよく説明を受けておりませんけれども。  いずれにいたしましても、まず、今回の能登半島地震で、一番発災直後にトラブルでヘリコプターが飛べなかったということ自体が問題であるという御認識だと思いますので、どう反省し、どう対応を取っていくのか、御説明願いたいと思います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 発災当日の状況でございますが、津波警報が日本海側に発表されたことを受けまして、沿岸部を取材すべく複数のヘリコプターを現地に向かわせたわけでございますが、このうち、航続距離の短いヘリコプターについては途中で燃料を補給する必要があり、しかし、周辺の空港事務所からは着陸許可が得られなかったために臨時で燃料を補給することができなかったという事情があります。この結果、能登半島まで飛行できなかったということでございます。また、別のエリアから呼び寄せた、より航続距離が長いヘリコプターの機体トラブルなども重なりまして、結果的に発災当日は能登半島の映像取材はできなかったということで、大変残念なことだと、遺憾だと思っております。  NHKとしては、報道、災害報道は最も重要な役割でございまして、その中で、ヘリコプターの映像は現地の様子を適当、的確に伝えるものだというふうに認識してございます。今回の教訓を踏まえまして、緊急時に燃料が補給できる各地の離着陸場を増やすというようなことを含め、対策を進めてございます。  また、整備点検中、期間中のものも含めて、今十四機のヘリコプターを十二の基地で広域的に運用してございますが、こういう今の取材体制を検証しまして、全国での災害対応力の強化、あるいは民間各社との連携などもできないか検討を行っているということでございます。

西田実仁公明党

○西田実仁君 終わります。

音喜多駿日本維新の会・教育無償化を実現する会

○音喜多駿君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の音喜多駿です。  初めに、私からも、他の委員からもお話ありましたけれども、NHKの人事制度改革について質問させていただきます。  前田前会長は、NHKを年功序列、縦割り型の組織だとみなし、記者やディレクターなど職種別の採用をやめて、二年間は各職種を経験する制度を採用するなど、人事制度の改革に取り組みました。また、管理職登用の選抜試験を導入し、若手や中堅の登用を推し進めるとともに、五十代の職員を対象に早期退職者を募集するなど、一定の年齢に達すれば管理職から外す役職定年制、これを導入するなど様々な施策を打ち出しました。こうした前田前会長の一連の改革は、年功序列や縦割り組織の弊害を改善し、若手、中堅の登用を進めるなど、NHKの組織改革に必要不可欠な取組だったと一定の評価ができます。  しかしながら、現在の経営陣は、この前田前会長の改革について、年功序列、密室評価の打破は賛同するとしながらも、組織全体のことを考えない個を偏重する制度や評価尺度の見えない抜てきは、公平公正さを欠き、逆に、プロフェッショナルの軽視、組織力の低下を生み得ると反論し、事実上失敗だったと位置付けているように見受けられます。  そこで、まず伺います。前田前会長が進めた人事制度改革からの変更について、その理由を説明していただきたいと。特に、前会長の改革をこの失敗と位置付けている根拠は何でしょうか。前田前会長の改革は、年功序列や縦割り組織の弊害を改善し、若手、中堅の登用を進めるなど、NHKの組織改革に必要な施策だったのではないでしょうか。現在のNHK会長の見解を伺います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 歴代会長が人事改革などに力を入れてきてございますが、共通しているのは、良い番組を作るためにどうやって人材づくりをするかというポイントだったと思います。そういう意味では、前会長、私も、人事制度改革に関しては全く同じような心持ちでやってございます。強過ぎる縦割りとか年功序列とか不十分な人材育成とかマネジメント不在などの改善を目指したということで、経営としても当然意識すべきものであるというふうに考えてございます。  そもそも、創造性が豊かで生産性の高い人材をそろえて良い番組を作るということに向けて人事制度改革を行っていくということに変わりはないわけでございまして、私は、これまでの改革を否定するつもりもなく、むしろ検証しながら発展させていくという姿勢でやってきてございます。  人事制度改革は、とりわけ導入期には様々なあつれきが生ずることがあるものだというふうに認識してございます。改革を継承していくにも当たっても、人事制度改革について検証、発展という方針で取り組む必要があるというふうに考えてございます。  私は、会長就任以来、現場の声あるいは意見を吸い上げて、これを事実とデータで検証してきたんですけれども、検証で明らかになったことは、やっぱりプロフェッショナル、専門性重視のはずなのに現場の視点が少し欠けていたかなという感じ、それからマネジメントラインが毀損されているなということでございました。こうした実態を共有して議論し、また、現場の声を聞くことを繰り返しながら、改革を発展させるべく検討を進めているということでございます。  現在、取りまとめの案を作ったところでございまして、公平公正を大原則にプロフェッショナルを重視することの考え方などに期待する声が多く寄せられているというふうに私は感じております。デジタルなど新しい業務には若手を抜てきする、一方で、リスクが多様な、複雑な難しい案件の対応については経験豊かなシニアの活躍を期待する、結局、一人一人がやりがいを持って仕事を打ち込める、そういう環境をつくりたいと私は思っております。  そういう面では、良い番組作りということで、既にその良い兆しが、兆候が出てきているのではないかというふうに私感じておりまして、まあ言ってみれば手応えを感じているというところでございます。

音喜多駿日本維新の会・教育無償化を実現する会

○音喜多駿君 心持ちは一緒であるということと、また今いろいろ検証して手応え感じているということであるんですけれども、御答弁の中にあったように、このプロフェッショナルを軽視されているんじゃないかと、そういった御意見を吸い上げてきたということは、やはり一部は前田前会長の意見書へのこのNHK側からの反論という形になっているわけですね。ですので、前田前会長の改革の本質を否定して旧来の体制に回帰しようと受け取っている方々も一部ではやはりこれはいらっしゃいます。そして、現場の職員、特に若い職員から、むしろこの人事制度改革の揺り戻しに対する不満の声も私は個人的にも伺っております。  そこで、会長に重ねて伺いますが、前田前会長は、提出した意見書の中で、現体制の人事制度修正について、改革派の職員は次々と姿を消す事態となった、古い体制を維持する方向にかじを切ったことは誠に残念と強い口調で批判をされています。また、今申し上げたように、現場の職場からも人事制度改革に伴う不満の声が上がっているということは私も個人的に伺っております。  こうした前会長の指摘や現場の声を、現在、会長はどのように受け止めていらっしゃいますか。見解をお伺いいたします。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 私は就任以来何回も申し上げておりますが、私の役割はこの改革の検証と発展だということで、前会長が進めた改革を更に発展させて、路線を同じくしながら経営を行っていくことだというふうに考えてございます。現に、受信料の一割値下げに伴う一千億円規模の事業支出の削減についても道筋を付けるなどしておりまして、改革を着実に前進させているものというふうに認識しています。  人事制度改革につきましては、先ほど来申し上げているように、良い番組を作る人材づくりが最重要でございまして、専門性が重視され、一人一人がやりがいを持てる公平な制度、そういう制度づくりを志向してございまして、その成果は、先ほど申しましたように、番組制作面でも良い影響を及ぼしているというふうに思います。  私は、国会あるいは定例記者会見などでも改革を否定するということは全くないというふうに繰り返し申し上げてきたところでございまして、前会長から事実誤認も含め御指摘のようなコメントをいただいたことは大変残念に思っております。  いずれにしても、人事制度改革を含めて、現場ともよくコミュニケーションを図りながら、しっかりと取り組んでいきたいというふうに考えています。

音喜多駿日本維新の会・教育無償化を実現する会

○音喜多駿君 今るるコメントいただきましたけれども、人事制度改革というのは誰がやってもこれは難しいものだということは私も承知をしております。また一方で、この人事制度改革のやはり中身が、他の委員からも意見ありましたけれども、なかなか見えづらい、そして、その結果がより良い番組にと言われても、この効果測定もなかなか外部からはしづらい、これが現実だと思います。  ただ、その一方で、やはり今、現在の稲葉会長の下で策定された経営計画案に対して前会長が、残念ながら、新体制となって改革派の職員が次々と姿を消したであるとか、外部から来た経営トップが内部抗争の一方に手を貸すことは異常と思いますと、手厳しい意見を表明していると。これは外部からも分かりやすく見えてしまうわけですよね。やはり、これは何か非常に大きなマネジメントの問題があると思っていて、これは単に前会長と現会長の個人的な対立というレベルではなくて、これ、NHKのトップマネジメント、在り方のそのものが問われるような重大な事態になっているというふうな指摘を受け止めざるを得ないというふうに思います。  そこで、総務大臣にも伺います。  稲葉会長の下で策定された経営計画案に対して前会長が辛辣なコメントをするという異例の事態が生じていることについて総務大臣はどのように受け止めておられるのか、NHKのガバナンスの在り方について所管大臣としてのお考えを聞かせてください。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 所管大臣としてどのように申し上げるべきなのか難しいところかというふうに思いますが、まず一般論で申し上げれば、やはり改革とは新たな挑戦でありまして、これを進めるには、やはりその進捗とその現状を常に把握して、必要な見直しは行いながら前へ進めることが、まさに改革の成果を定着させ、発展させるのに必要なことではないかというふうに思っているところであります。  総務大臣としては行政評価も担当させていただいていますが、EBPMについてもこの委員会でも御質問いただきましたが、まさに新たな挑戦というのはそういったことが必要ではないかというふうに考えるところでございます。  今会長からも御答弁ありましたけど、稲葉会長におかれては、検証と発展として、前田前会長の改革路線を引き継いで更に発展させようとしておられると承知をいたしておりまして、NHKにおかれても、稲葉会長の下、新たな挑戦を行うために現状を把握し、たゆまず軌道修正を行って前進していこうと考えておられるものと認識をいたしているところでございます。  私どもも、今年度の事業計画、収支予算については意見を付して国会に提出をさせていただきましたが、この経営計画につきましても拝見をさせていただいており、改革を受け継いで、まさに検証と発展のお考えで前へ進めようとされているというふうに理解をいたしているところでございます。  個々のことには、のコメントとしては申し上げられませんが、一般論で申し上げれば、まさに前任の思いを受け継いで更に前へ進めようとしている方が御尽力いただいているとすれば、前任の方には後任の方の活躍を是非期待をしていただきたいと思っております。

音喜多駿日本維新の会・教育無償化を実現する会

○音喜多駿君 検証と発展と、この理念については誰しも否定するものではないと思います。ただ、この最初の肝腎の継承のところでどうもバトンがうまくつながっていないということについて、やはり多くの国民が、私も含めて心配の目で見ているんだろうなというふうに思います。  稲葉会長からも丁寧に検証していると、していくというような御答弁もありましたけれども、やはりこの前会長が進めてきた人事制度改革を拙速に、まあ拙速かどうかというのはいろんな判断があるんでしょうけれども、外部から見ると拙速に変更しているように見えるのは得策ではありませんし、そこにやはり前体制からの反発も生まれているんだというふうに思います。  そもそもNHKのような大組織においてこれ人事制度改革を進めれば、これはもう釈迦に説法でございますけれども、一定の混乱や不満が生じるというのは避けられないことであります。  特に、年功序列の弊害を打破して、能力主義、成果主義を浸透させる過程で、既得権層という、まあ言われるような方々の、この層の反発というのはこれはどうしても必至ということで出てきてしまいます。この反発にやはり簡単に迎合するべきではありませんし、拙速に制度変更を繰り返せば、これ、改革の趣旨、これが没却してしまうだけではなくて、現場の職員、特に改革に賛同し、新しい制度の下で意欲的に働いてきた若手、中堅の士気を大きくそぐことにもなりかねません。  こうした人事制度改革の本質を見失わないためにも、前会長が導入した人事制度は、これ、抜本的に見直すというよりは、一定期間継続をしながらその成果と課題を丁寧に検証した上で必要な修正加えていくと、こうした微修正と申しますか、漸次修正、こうした形が望ましいんじゃないかと考えますが、稲葉会長の見解をお伺いいたします。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 基本的には同じようなことをおっしゃっているのではないかというふうに思います。  私、冒頭申しましたように、NHKの人事制度改革というのは、基本はやはり良い番組を作るための人材づくりということにあるんだろうと思います。したがって、誰が会長であってもその目的は変わらないと、普遍的なものだということでございます。  であるとすれば、若干、その実際具体的なやり方で不都合なところがあったらそれを直すというような、そういう調整、検証、それと発展、そういうことだと思います。不都合なところがあったらそこはちゅうちょなく変えていくというのが基本的な、変化の激しいこの現代における経営の在り方だろうというふうに思っております。  いずれにしても、一応、一年掛けて検討を重ねてきまして、現在取りまとめ案を作ったところでございますので、これをしっかりやり遂げて、良い番組作りという形で成果を上げていきたいというふうに思っています。

音喜多駿日本維新の会・教育無償化を実現する会

○音喜多駿君 一年掛けて取りまとめが行われたということでありますけれども、もう一点、ちょっと人事についてお伺いしたいと思います。  NHKには、このデジタル時代の変化に対応してスピード感を持って改革を進めるということが求められています。  NHKニュースウェブがこれ躍進を遂げているのは、デジタルの波を的確に捉えて、若い世代も含む様々なニーズに応えてきた成果だというふうに私は捉えております。  しかし、そのような中にあって、会長が変わるたびに人事制度が大きく変更されるようであると、現場で働く職員のモチベーションを維持するということもこれは難しくなってきてしまいます。特に、デジタルの分野で第一線で活躍する若手、中堅職員にとって、世代間の処遇の不公平感というのは日々の仕事への意欲を大きく損ねる原因となります。  私は、このNHKがデジタル時代にふさわしい公共放送であるためには、このシニア層も、もちろんこれはベテランの方々の経験というのも重要なんですが、より優秀な若手職員を積極的に登用し、その能力を遺憾なく発揮できる環境を整備することが、これは不可欠だと考えます。まさに、年功序列や縦割り組織の弊害を打破して、能力と実績に基づく人事評価を徹底することこそが、NHKの組織力を高め、また、視聴者の期待に応える良い番組を作るということにもつながるのではないでしょうか。  人事制度について最後に会長に伺いますが、この世代間の処遇の不公平感、これを解消して、デジタル化のこうした時代の波に乗るためにも、優秀な若手職員、これをより積極的に登用し優遇する人事制度、これを構築し、改善していくことについてどのようにお考えなのか、見解をお伺いいたします。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) これまでもるる申し上げてきておりますけれども、余りその考え方において委員と違わないのではないかというふうに思います。  NHKの使命を今後一層果たしていくためには、やはり質と生産性の向上が不可欠だというふうに思っておりまして、そのためには、職員一人一人にも質と生産性の向上というのを求めたいというふうに思っております。  メディア環境が厳しく、激しく変化していく中で、デジタルあるいはネットなどへの対応というのは、委員御指摘のとおり、若手を抜てきし、どんどん進めていくと、こういうことが大事だろうと思います。一方、NHKの関与しているビジネスには、リスクが複雑で対応が難しい、そういう事案、お仕事もあります。そういうことの対応については、これはもう経験豊かなシニア層の活躍を待つしかない、そこに期待をしている。  だから、世代間のどうのこうのではなくて、一人一人が持っている能力を発揮できるかどうか、そういう環境をつくることが大事。プロフェッショナルとしての能力を発揮できる環境をつくってまいりたいと。その際、人事制度の運用に当たっては、やはり大事なことは公平公正が確保されるということでございまして、この原則の下で、当然のことながら、優秀な若手の抜てきも行ってまいりたいというふうに思います。

音喜多駿日本維新の会・教育無償化を実現する会

○音喜多駿君 若手の抜てきとかですね、そういうことを言うと、もちろん、総論では皆さん、賛成していただけるんですが、実際そういう場がないとやはり若手も活躍するということができません。  そうした上で、もう一点確認させていただきたいんですが、このデジタル時代のNHKの在り方について、私は重大な懸念を持っております。放送法改正に伴うサービスの縮小についてです。  この点、NHKの山名参考人は、先日の委員会で、政治マガジンなどのテキスト情報の配信サービスについて、様々な見直しや提供の仕方を検討しているが、サービスが低下したと言われることのないように取り組むと答弁はされました。しかし、この答弁は、全体のサービスの量と質が今より低下しなければよいという見解を示しただけにすぎず、既存のサービスの縮小を排除はできません。NHKがこれまで提供してきた、テキストのみで先行してきたようなネットの配信サービス、これは縮小される可能性が高いのではないかと私は懸念をしております。  とりわけ、いつも例に出していますが、NHKの政治マガジンのような、これまで職員が政治の舞台裏など放送だけでは伝え切れない情報を取材をして、国民の政治理解を深める上で重要な役割を果たしてきた、こうしたコンテンツのサービスが縮小されれば、国民の知る権利を阻害しかねませんし、また、これに長年関わってきた職員やこの場所で活躍する若手の職員、こうした方々のモチベーションにも影響を与えかねないのではないでしょうか。  この点、NHKの会長として、放送法改正を踏まえつつ、政治マガジンを始めとした既存の配信サービス、どのように維持発展をさせていくおつもりなのか、お考えをお聞かせください。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 次期中期経営計画では、コンテンツ戦略の柱に信頼のジャーナリズムや民主主義の一翼を担うということを明記してございます。放送と同様、インターネットによるサービスもこういったことで充実していきたいというふうに考えております。  御指摘のサイトについては、放送番組で毎年行っていることと同じように様々な見直しをやっていくわけでございますが、現在のような形ではなくて、政治を含め、国内外のニュースの分野ごとに特集記事などを見やすくなるよう再構築をして、言わば、御指摘のサイトにあった、に含まれる情報が従来よりずっと大きい情報が付与されている、あるいはずっと高いサービスがそこから提供されている、そういう姿になるように持っていくべきだというふうに考えてございます。  放送法改正で示されている必須業務化というのは公共放送として取り組むべきことを放送でもインターネットでも行うということで認識してございますが、サービスの具体的な内容につきましては、検討を進めているところではございますけれども、災害情報あるいは地域情報を含め、政治、経済、社会、科学、文化、スポーツなど、国内外の様々なニュースをインターネットの特性に合わせた動画あるいは記事で提供していくということになろうかと思います。  ニュース記事などのテキスト情報を含め、NHKのコンテンツをインターネット上においても継続的、安定的にお届けすることで、公共放送としての使命を果たしてまいりたいというふうに考えております。

音喜多駿日本維新の会・教育無償化を実現する会

○音喜多駿君 るる御答弁いただいているんですが、ちょっとはっきり言ってよく分からないというのが私は実情です。まあ、大きな方向性とか理念をお示しいただいたんですが、この既存サービスの件については非常に私大きな懸念を持っていますので、また放送法改正の審議の中で細かく議論をさせていただきたいと思います。  残された時間で、関連会社への随意契約の状況について伺いたいと思います。  関連会社の、七年前ですね、会計検査院は、NHKに対し、関連団体との契約について業務内容を勘案、検証した上で、競争性のある契約への移行を積極的に進めるべきだと指摘をしました。  まずお伺いいたしますが、NHKの関連団体との随意契約の比率は、この会計検査院の指摘があった二〇一七年以降、過去数年間、どのように推移をしているんでしょうか。特に、NHKの子会社との随意契約の割合が高止まりしているのではないかという指摘がありますが、現状、どう認識されているのか、この点、まずお答えください。

竹村範之日本放送協会専務理事

○参考人(竹村範之君) お答えをいたします。  御指摘のとおりの指摘を受けておりますが、二〇一八年でいいますと、関連団体との随意契約の比率は九二・五%、二〇一九年度は九三・五%、二〇二〇年度は九四・五%、二〇二一年は九七・八%、二〇二二年は九八・五%というようになっております。  認識で申し上げますと、このところの少しパーセンテージが上がっておりますけれども、これにつきましては、例えば二〇二一年度は東京オリンピック・パラリンピックの中継制作業務、それからデジタル制作業務といったものの増加、二〇二二年度は新型コロナによる行動制限の緩和等に伴いまして番組制作委託業務が増えたということと認識しております。  随意契約についての取組でございますけれども、これまでも毎年の契約の更新時には随意契約で継続するのかどうかということについてのチェックはいたしております。それから、新たに業務委託を行う場合には、これは外部の専門家、有識者から成る入札契約委員会でその妥当性の点検をしてもらっております。  それから、長くなりますが、今年度から、今年度からですね、新たな取組として、従来の随意契約、委任型という形で行われておりましたが、これ、この契約の中身を精査をいたしまして、請負型という方向に今切り替えております。請負型に切り替えることによって、今後、競争契約化ということを促進しようという取組を今年度から行っておるところでございます。

音喜多駿日本維新の会・教育無償化を実現する会

○音喜多駿君 いろいろ事情は御説明いただきましたけれども、会計検査院から指摘があったにもかかわらず、むしろ比率は上がり続けてきている、これが実態なわけですよね。  時間の関係で一問飛ばして、最後に会長、伺いますけれども、この会計検査院の指摘というのは、NHKにとっては単なるこれは参考意見とかではなくて、国民の受信料を預かる公共放送として最大限尊重して真摯に受け止め、数字として結果を出して経営改善に取り組むべきだと考えます。この会計検査院の一連の指摘は、NHKはどう受け止めているのか。私は、拘束力というか、重く受け止めるべきものだと思いますけれども、この受け止めと、そしてNHKの関連団体の随意契約の適正化に向けて、これは会長が先頭に立って、しっかりとこれはパーセンテージでも数字でも改善結果を出していくんだと、そういう決意で取り組むべきだと考えますが、NHKの会長の御見解をお伺いいたします。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 一般の事業者が行うことでより効率的に提供できるサービスについては見直すべきだとはっきりと考えてございます。  二〇二三年度は会館の警備業務を新たに競争契約といたしましたし、二〇二四年度も共同受信施設の修繕工事を競争契約にしようと、しております。今後も、一般の事業者に請け負ってもらうことが可能な業務については競争契約への移行、拡大に取り組むべきだというふうにはっきり思っております。  これまで長く継続している業務委託については、今年度から業務内容を精査し、従来の委任型から請負型に見直しを進め、なおかつ可能なものは競争契約に切り替えていくという形で今までのやり方を加速、見直しを加速していきたいというふうに思っています。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) おまとめください。

音喜多駿日本維新の会・教育無償化を実現する会

○音喜多駿君 はい。  極めてまだ取組は不十分ですので、また今日積み残した質問も含めて続きの議論をやらせていただきたいと思います。  会計検査院、質問できなくて申し訳ございませんでした。  終わります。ありがとうございました。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。  元日の能登半島地震では、石川県の金沢に各局の放送局があるものの、能登半島の先端には支局がないことで、発災直後の各局の取材の遅れにつながったと聞いております。金沢から能登半島の各地を結ぶ道路が被害を受け、取材のために被災地に入ることができなくなりました。  NHKの中期計画でも一千億円削減する事業支出改革が盛り込まれていますが、支局の再編も進める考えなのでしょうか。また、各地の取材網が縮小することで、災害取材などに支障を来すことはないのでしょうか。

山名啓雄日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  NHKは、能登半島地震の発生直後から、テレビ、ラジオ、インターネット、国際放送など、あらゆるメディアを通じまして地震に関する報道に総力を挙げて取り組んでおります。  地震発生時には、被災地の金沢放送局などに、休暇中だった者も含め多くの職員、スタッフが出局いたしました。また、東京や名古屋を含め、全国各地の放送局から応援が入り、現在もそれぞれが金沢放送局の指揮の下で取材、制作に当たっております。  次期中期経営計画には、災害対応や地域取材を基軸に、地域の取材体制をそれぞれの地域に合った形態でサービスを展開していくことを明記してございます。災害時の応援体制を含めた広域的な運用を図るとともに、新しい技術も取り入れながら、支局を含めた地域の取材体制をしっかり維持していく方針でございます。  自然災害が頻発し、激甚化が進む中、災害時になくてはならない命綱として、各地域での報道を強化してまいります。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 山形でも鶴岡の支局が消えたり、北海道でもいろんなNHKの放送局が消えているということがあります。まあ、ある程度の合理化というのが必要なのは分かるんですが、やっぱり災害報道などを考えると、その町に支社、支局がなくなるということは民放も含めて大きいことだと思いますので、こちらの配慮もお願いし、また、民間放送も含めて、なかなか受信料それからスポンサー料で運営している地上波というのが非常に厳しい時代にありますので、こういう災害については、国がもうちょっと各支局の維持、そういったものにサポートをしていただきたいということもお願いして、次の質問に参ります。  次に、一部報道によれば、NHKの航空取材を請け負っていたのは全日空の子会社、オールニッポンヘリコプターという会社で、この会社が元々十五機のヘリコプターで全国をカバーしていたのですが、昨年には事故によって一機が損傷し、実際に使えるのが十四機に減少していたということです。今年元日の能登半島の地震でNHKがヘリコプター取材できなかった背景には、ヘリコプターの稼働率の低下と、前の会長時代の経費カットによる会社の厳しい経営的状況があったということです。  NHKでは、独自にヘリコプターの燃料備蓄と着陸スポットや給油ポイントの整備が行われているということですが、その整備状況と、そして燃料備蓄体制について現状を教えてください。あわせて、民間放送との共同運航についてのお考えもお聞かせいただけますでしょうか。

山名啓雄日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  NHKは、発災当日、津波警報が日本海側に発表されたことを受けまして、沿岸部を取材すべく複数のヘリコプターを現地に向かわせました。このうち、航続距離の短いヘリコプターにつきましては、途中で燃料を補給する必要がありましたけれども、周辺の空港事務所から着陸許可を得られませんでした。臨時で燃料を補給できなかったため、能登半島まで飛行できなかったということでございます。また、別のエリアから呼び寄せましたより航続距離が長いヘリコプター、これは機体トラブルなども重なりまして、結果的に発災当日は能登半島の映像取材はできませんでした。  現在は、整備、点検期間中のものも含めまして、十四機のヘリコプターを十二の基地で広域的に運用することで全国をカバーしております。  災害報道はNHKの最も重要な役割でありまして、その中で、ヘリコプターの映像は現地の様子を的確に伝えるものだと認識しております。今回の教訓を踏まえまして、緊急時に燃料が補給できる各地の離着陸場を増やすことも含め、今対策を進めているところでございます。また、全国での災害対応力の強化ですとか放送サービスの向上、これにつなげるために、民放各社さんと連携についても検討を行っているところでございます。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 救助が最優先というのは分かるんですけれども、どういう被災状況なのかいち早く伝えるというヘリコプターが様々な事情で燃料の補給を受けられず、実際には稼働できなかったということは重いことだと思いますので、NHKももちろんですが、これは国の責任もあると思うので、そういったことも含めて災害報道、こうしたことも、混乱の中ですが、うまくいくように、今回の反省を生かしてきちんと検証していただきたいと思います。  総務大臣、感想あったら何か一言いただけますか。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 災害報道についての充実の御要請ということであったかと思いますが、公共放送として国民の皆様に大切な情報を届けるNHKの役割はもとより、二元体制の下、各地域の皆さんも含めて、放送の役割は大変重要であると思っておりますし、それに必要な体制をどのように整えるかにつきましては、それぞれの放送局の自主自律の御判断の中かというふうには思いますけれども、私ども、御案内のとおり、中継局の共同利用など、放送を維持していく環境整備については、私どももまたしっかりと考えていくところはいきたいと思っております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 ありがとうございます。  元々国交省の担当ということになるんでしょうけれども、こうした状況をしっかりと検討をして次に生かしてもらいたいと思います。  次に、NHKの山形県米沢ラジオ中継所、放送所の古いアンテナが米沢城址の景観を損ねていたことから、地元米沢市の皆さんから移転の要望がありました。  このラジオ中継所のアンテナ移転の要望を二〇二一年六月の総務委員会でNHKにお願いしたところ、移転に向けて積極的に御対応をくださっています。大変に有り難いことです。お礼を申し上げます。地元米沢で歴史と町づくりに関わる人々からも大変に喜ばれております。  米沢ラジオの中継放送所の移転、現在の最新の進捗状況、そして今後の見通しについて、ありましたら御報告いただけますでしょうか。

寺田健二日本放送協会理事・技師長

○参考人(寺田健二君) 米沢ラジオ放送所は、米沢市に御協力いただき、一九五二年、昭和二十七年に運用を開始し、現在、約七万世帯にラジオ第一放送、第二放送のサービスを行っております。  二〇二一年度に米沢市の御協力の下、移転用地を確保していただき、現在、移転先での放送開始に向けて放送設備の準備を進めております。当初の予定どおり、二〇二四年度には既存の放送設備の撤去を完了しまして、現在の放送所用地を返還できる見込みとなっております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 順調であるということで安心しました。ありがとうございます。  AMラジオは、どの町でもそうですけれども、災害、防災でも大きな力を発揮します。ほかの町も含めて、こうした更新もしっかりとNHKにはお願いしたいと思います。  次に、御存じのように、映画やアニメなどの番組のネット配信は、ネットフリックスやアマゾンなどの海外系資本が日本の動画配信市場を席巻しています。  文芸春秋の今年四月号によれば、ヤフーとZホールディングスが動画を無料配信していたギャオが三月末に終了。確かに、民放キー局五局などが出資しているTVerは視聴者数が伸びているものの、しかし、日本テレビ傘下に入ったHuluは直近の営業利益が前年同月比で半減し、TBSホールディングス、日経新聞、テレビ東京ホールディングスなどが共同出資するParaviはネット配信のU―NEXTの統合に至ります。文芸春秋の記事によれば、配信事業者のある幹部が、余裕のあるNHKが日系の民間サービスを束ねてネットフリックスに対抗するのも一つの手だと述べていたということです。  NHKとしては、仮に今年提出の放送法改正が成立して動画事業が必須業務の一つとされたら、その後に民間番組配信サービスを束ねてネットフリックスなどに対抗してできる動画のネット配信サービスを始める意向はあるのでしょうか。稲葉会長の御見解を伺います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 御指摘のとおり、動画配信サービスが急速に今普及し、コンテンツの視聴スタイルが大きく変化してございますが、そうした中で、日本の質の高いコンテンツを制作、提供していくことというのは大変重要なことだというふうに考えてございます。  次期中期経営計画では、全てはコンテンツ起点で考えるということを掲げまして、戦略として六つの柱を基軸にコンテンツの質と量の確保に取り組んでいくということとしてございます。放送法が改正された場合にも、この戦略を踏まえ、放送もインターネットもコンテンツの充実を図っていきたいというふうに思っております。  一方、御質問の民放との関係でございます。民放との二元体制が着実に根付き、互いに切磋琢磨する中で協力、連携を図っていきたいというふうに考えてございます。今後も二元体制を堅持していく必要があるというふうに考えてございます。  そうした中で、これまでも民放とは、放送法を踏まえて、TVerを通じたNHK番組の配信を行っておりますが、NHKや民放や、民放やNHKなどの日本の質の高いコンテンツを海外も含めてどのように提供していくかというのは大きな課題だというふうに認識してございます。  NHKとしても、放送業界全体への貢献の観点から研究が必要だというふうに考えてございまして、民放各社の御意見あるいは御要望を伺いながら検討してまいりたいというふうに考えております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 ネットの世界では本当に海外勢独り勝ちというような状況があって、非常にじくじたる思いもあるんですけれども、是非、国内の皆さんが協力する、あるいは、かつてはNHKと民放といえばライバル同士だった時代もありますが、今や地上波が消えるという時代で非常に協力関係にありますので、日の丸連合でこういったことも検討をするということはお願いしたいと思います。  次に、川本裕司氏の「変容するNHK」によれば、NHKには、郵政相、現在は総務相に予算を提出する一月から予算が審議される三月までは事実上編成権がないと書かれています。この発言は、かつてNHKの広報部の副部長の発言だということです。  二〇〇一年にNHK教育テレビ、ETV二〇〇一の「シリーズ戦争をどう裁くか 第二回 問われる戦時性暴力」が放送されたのも一月三十日、自民党の当時の中川昭一衆議院議員がこの番組について国会担当の総合企画室担当局長に激しく批判を浴びせ、NHKの放送総局長が中川昭一衆議院議員と安倍晋三衆議院議員にこの番組について説明しても納得が得られないという状況だったと聞いております。  中川議員や安倍晋三議員に説明したその総局長と総合企画室担当局長が番組制作局長室で担当のチーフプロデューサーに番組の試写をさせ、番組制作局長からチーフプロデューサーに番組改変の指示がなされました。当時の番組制作局長も、この時期、つまりNHK予算審議時にはNHKは政治と闘えないとプロデューサーに述べたということです。  この番組改変は、取材先の女性国際戦犯法廷の主催者に了解を得ることもなく取材内容の核心部分をカット、この法廷についてスタジオで発言した大学教授のコメントも一部カットし、この番組で取り上げた女性国際戦犯法廷自体に反対する大学教授のコメントを入れて一月三十日に放映されました。  中川元議員と安倍元議員の番組制作への介入とNHK上層部による番組改変は、後に内部告発による報道と記者会見で明らかになりました。裁判にもなったこのETV二〇〇一改変事件の反省に立って、少なくとも個別の番組についてNHKは政治家に事前の説明を一切しない、また、国会対策、自民党などの政治家対策の業務を担当するNHK役職員は番組制作過程に介入も参加もしてはならないというルールを確立すべきではないでしょうか。稲葉会長の御見解を伺います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) NHKは、放送法にのっとり、番組編集の自由を確保し、公平公正、不偏不党、自主自律を貫くことが視聴者・国民の皆様から公共放送として信頼されるために最も重要だというふうに考えてございます。  放送法の規定を踏まえて定めている国内番組基準の中には、全国民の基盤に立つ公共放送の機関として、何人からも干渉されず、不偏不党の立場を守って、放送による言論と表現の自由を確保することが明記されてございます。これに基づき、NHKは、番組制作部門の担当者が放送前に個別の番組内容を国会議員等に直接説明をすることは行っておらず、今後も行いません。また、国会対応の窓口と放送制作現場は組織的に明確に分かれてございます。  公共放送といたしましても、今後も不偏不党の立場を守りながら、公平公正、自主自律を貫く姿勢に変わりはなく、より良い放送の実現に向けて、視聴者・国民の皆様の判断のよりどころになる情報をお届けしてまいりたいというふうに考えております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 そもそも政治家が放送局に圧力を掛けるなんということはあってはいけないわけで、不偏不党、放送、報道の自由を守るために、NHKもしっかりと頑張っていただきたいと思います。  次に、かつて会長を務められた島氏によるシマゲジ風雲録、九十八ページにはこう書かれています。放送法に基づく公共放送であるNHKが当然行使しなければならない権利や義務を果たしていくと、必ずどこかで権力機構と激突する、それは当然のことだ、報道機関の最も重要な責務が政府や権力機構のチェックだからだ、ところが、激突すれば予算承認や人事で必ず報復を受ける、そうなると、激突を避けるために、建前は別として、水面下でイージーに頭を下げて向こうの言うことを満足させた方が利口だということになってくる、仮に権力機構や政治家が言葉に出さなくても、自己規制がどんどん強くなってしまう、NHKにはこういう側面が絶えず付きまとっています。  放送法を含む電波三法案の審議があった一九五〇年、昭和二十五年四月八日の衆議院本会議で当時の電気通信委員会の、自由党、辻寛一委員長は、採決に当たり、こう発言しています。放送は、それが強力な宣伝の具であるがゆえに、一層の表現の自由を確保されなければなりません。かつて我が国において、軍閥、官僚が放送をその手中に握って国民に対する虚妄なる宣伝の手段に使ったやり方は、将来断じてこれを再演せしむべきではありません。  政府・自民党による役員人事と番組への事実上の介入を繰り返さないため、また、さきの戦争への反省からも、この国に政府から自立した公共放送機関が必要ということを考えましたら、NHK予算の国会承認とNHK人事の国会承認について見直すべきではないかと考えますが、稲葉会長の御見解を伺います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 繰り返しになって恐縮でございますけれども、NHKは、放送法にのっとり、番組編集の自由を確保し、公平公正、不偏不党、自主自律を貫くことが視聴者・国民の皆様から公共放送として信頼されるために最も重要だというふうに考えてございます。  委員御指摘の放送法第七十条にある予算の承認につきましてですが、NHKが広く視聴者の皆様に公平に負担していただく受信料により運営されている公共放送としての独立性や表現の自由を確保するという観点から、行政による監督ではなくて、国民を代表する国会において審議、承認することになっているものと理解してございます。  同時に、経営委員会は執行部を監督する立場にあるNHKの最高意思決定機関でありまして、その委員については、国民を代表する国会の同意を得て総理大臣が任命するものと承知しております。そして、会長を含め執行部の役員人事は、その経営委員会が議論を尽くした上で決定や同意するものというふうに承知してございます。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) おまとめください。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 NHKの独自性、独立を守るためにも新たな仕組みが必要ではないかと提案をして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。  NHK経営委員会の新体制がスタートした下でのNHK予算承認についての審議となります。  前任の森下経営委員長の下で、かんぽ生命の不正販売を報道した番組が日本郵政グループからの干渉を受け、NHKが第二弾の放送を取りやめるという事態が起き、さらには、NHKのコンプライアンスを理由に経営委員会が会長を厳重に注意したという事実が後に発覚しました。そのときの議事録の公開はいまだされていません。NHKが視聴者・国民の信頼を回復することができるのか、重要な場面に立っているという認識が必要だと思います。  まず、放送法についてお聞きします。  松本総務大臣、放送法の目的を定めた第一条の趣旨と、それを踏まえて放送番組編集の自由を規定した第三条の意義について説明をしていただけますか。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 放送法第一条は目的の規定でございまして、この一条の中で、放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによって放送による表現の自由を確保することなどを定めております。また、放送法第三条は、ただいま御指摘もあったかと思いますが、放送事業者の放送番組編集の自由を定めております。  これらの規定が設けられている趣旨は、規律の確保はできる限り放送事業者の自主的な規律に委ねられるべきものであるということと考えております。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 戦前、戦中、NHKが政府の統制下に置かれて侵略戦争遂行の宣伝機関の役割を担ってしまったという痛苦の反省の上に、日本国憲法の下で作られたのが放送法だと思います。放送法の目的をうたった第一条の上に立って、第三条では、放送事業者に対して自らを律する機会を保障することによって放送法の規律が遵守されることが表現の自由を確保することになるとされています。  古賀信行NHK新経営委員長にお聞きします。  放送法第三十二条第二項、経営委員は、個別の放送番組の編集について、第三条の規定に抵触する行為をしてはならない、この意義についてどのように認識しておられますか。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 放送法三十二条の規定のとおり、経営委員が個別の番組の編集には関与できない、このようにまず認識いたしております。  この個別の放送番組の編集その他の協会の業務を執行することができないという規定を踏まえまして、私自身しっかり運営してまいりたいと、このように考えております。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 古賀経営委員長の放送法第三十二条に対する認識について答弁がありましたが、だからこそ、NHKが日本郵政グループからの圧力に屈して「クローズアップ現代+」の第二弾の放送を取りやめて、しかも、その経営委員会が当時の上田会長に対して、まさに番組編集について極めて稚拙などとして厳重注意をしたという事実は、この放送法の根幹に関わる重大な疑惑であり、問題なんですよ。  資料をお配りいたしました。  稲葉延雄NHK会長にお聞きしますが、会長は、経営委員会について、個別の放送番組など業務の遂行に関する事柄は、放送法で規定されているとおり、執行部側の自主自律を担保していただくことが大変大切だと定例会見で語られました。会長、なぜこういうことを述べられたんですか。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 私が発言した内容は今委員が言及したとおりでございますが、NHKが公共放送としての使命や役割を適切に果たしていくためには、経営委員会、執行部とも放送法にのっとって業務運営に当たる必要があるという言わば当たり前の原則を述べたものでございます。  NHKの業務運営に当たっては、経営委員会が執行部をしっかり監督してガバナンスを利かせるとともに、執行部は自主自律を担保しつつ業務を執行していくことが何より大切だというふうに考えてございます。  今後も引き続き、経営委員会と執行部がそれぞれの役割と機能を十分発揮することによって、視聴者・国民の皆様の役割や期待に応えてまいりたいと考えております。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 古賀経営委員長にお聞きします。  今、稲葉会長が当たり前のことを言ったというふうに言われました。放送法で規定されているとおり、執行部側の自主自律を担保していただくことが大変大切、この会長の発言、これ、新たな経営委員会自身に問われている問題ではないでしょうか。その認識はございますか。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 御指摘のとおり、これは極めて重要な点だと私も考えております。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 大事な認識言われたと思いますが、ただ、一般論としてこの放送法を遵守するということだけでは済まされないと思うんです。  古賀委員長に重ねて、古賀経営委員長に重ねてお聞きしますが、森下氏の主導で放送法第三十二条違反があったのではないかという視聴者・国民の疑念を払拭する責任について経営委員長はどのように考えているんでしょうか。この疑念を取り払って国民の信頼を取り戻す責任が新経営委員会にはあるんではないですか。具体的にお答えください。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 今後それをお示ししていくのが私の責務だと、このように考えております。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 今後お示しされるということでありましたけども、重ねて聞きます、古賀経営委員長。  経営委員長、衆議院の総務委員会でこう述べられました。議事録をきちんと作成して公表していく、公表してというのは、放送法の基本だというふうに考えておりますと答弁されました。これは、経営委員会が当時の上田会長に厳重注意した二〇一八年十月二十三日の経営委員会の議事録を作成、公表することが放送法の基本だというふうな考えだということですか。どうなんですか。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 元々、この経営委員会議事録については、経営委員会で議論して決めたことはその過程含めて遅滞なく公表するという建前になっております。その趣旨を貫徹していくのが非常に大切だと。  今委員おっしゃいました過去の事例に照らしてというところまで私はまだ持ち合わせておりません。ただ、今後きちんとやっていかなきゃいけないというその決意はしっかり持っているつもりでございます。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 経営委員長、今日、この質疑の中で、決め事を知らせる責任があると、それが議事録だと言われました。ただ、その二〇一八年十月二十三日のこの議事録ができていないことは、この決め事を知らせるということが履行されていないということになりますね。ですから、この二〇一八年十月二十三日の議事録も、作成する、公表する責任は古賀経営委員長にもあるという認識でいいですね。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 具体的にその議事録そのものについてはしっかりもう一回振り返ってみたいと思いますが、いずれにいたしましても、委員おっしゃるその事案は今係争にもなっているところあって、ということでございますから、私は、そのこと自体について私の立場で、私の考えとしてここでお披瀝することは差し控えたいと、このように思います。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 古賀経営委員長、係争中だからというのは、これは理由にならないと思いますよ。放送法第四十一条の規定なんですから。先ほど来、経営委員長もそのこと言われました。視聴者・国民のNHKと経営委員会に対する疑念を払拭する責任が経営委員長には求められていると思うんですよ。  それで、東京地裁の判決が二月の二十日にありました。経営委員会のこのときの議事録と録音データの開示を求める訴訟の判決でした。  その判決では、過去のある時点において被告NHKの役職員が本件録音データを保有していた事実、つまり本件録音データが存在している、この場合には、その状態が継続していることが事実上推認され、本件録音データがいずれかの時点で削除されたことが立証されない限り、被告NHKの役職員が現時点においてもその本件録音データを保有していると認められると結論付けました。御存じだと思います。  古賀経営委員長にお聞きします。  この東京地裁の判決は、端的に言えば、議事録が、二〇一八年十月二十三日の議事録がいまだ開示されていないというのは、開示されていないんだから本件録音データはまだ保有しているだろう、それに基づいて議事録を作成するまだ途上にあるんだろうという認識を示したものだと思うんです。  経営委員長、議事録が作成、公表されていないんだったら録音データは当然破棄することなく持っているだろう、これ普通に考えて当然だと思います。録音データはあるんですよね。どうですか。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 何せ係争中でございますから、私からはここではコメントは控えさせていただきます。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 いや、係争中と言いますけど、放送法第四十一条の規定に基づいて聞いているんです。逃げちゃ駄目ですよ、経営委員長。  じゃ、別な角度でお聞きしますよ。  放送法の第三十二条の違反について重大な疑惑が残っています。第四十一条に基づく議事録の公表もされていないです。これ、異常な事態だと思いませんか。これ、新経営委員会体制の下でもいつまでも引きずるんでしょうか。引きずるわけにいかないと思うんですよ。  そして、新中期計画、経営計画には、国民から信頼されるNHKとうたっているじゃないですか。国民から信頼されていない事案があるんだったら、議事録をここは作成し、公表し、国民の信頼を取り戻す。係争中云々じゃない。古賀経営委員長、その責任があなたにはあるんじゃないですか。どうですか。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 私といたしましては、今後、私自身が運営していく経営委員会のありようでお示ししてまいりたいと、このように思っております。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 是非、議事録と録音データの速やかな全面開示を求めて、これからも求めていきたいと思うんです。  それでは、インターネット配信の必須業務化についてお聞きをしたいと思います。  資料をお配りいたしました。  インターネット配信業務によって新しいサービスがどのように提供されるかはいまだNHK側からは示されていませんが、そういう中で、受信料徴収の対象についてはこのように明確に書かれました。特定必要的配信の受信を開始した者、難しい言い方ですが、つまり、テレビは持たないけれどもインターネットを活用し、かつ、NHKが受信できるアプリを入れて受信契約を結ぼうとする人というふうにこの改正放送法案では記されています。  総務省にお聞きします。  このNHKを受信できるアプリを入れたことをNHK側はどのように確認することになるんでしょうか。アプリのインストールだけでは、個人を特定されて受信契約締結することにはならないと思うんですが、いかがですか。

小笠原陽一総務省情報流通行政局長

○政府参考人(小笠原陽一君) お答え申し上げます。  ただいま委員が御指摘いただいた行為について、今国会に提出している放送法の一部を改正する法律案におきましては、通信端末機器上の一定の操作等を経てNHK特定必要的配信の受信を開始した者を受信契約の締結義務の対象とすることということとしております。  つまり、一定の操作を経て受信を開始した者というふうにしているわけでございますが、それではこの一定の操作等ということについて具体的にはどうなっておるか、どうなるかということにつきましては、今後NHKにおかれまして検討されることになると思いますが、例えばですが、受信開始の前に、通信端末機器上でNHKの特定必要的配信を受信するためアプリをダウンロードした後、IDやパスワードを登録し入力することが例えば想定されます。この場合、このID等を入力してNHKのサイトあるいはアプリにログインした者を例えば特定必要的配信の受信を開始した者として特定する仕組みが考えられるところでございます。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 アプリをインストールしてIDを登録しても、これは視聴する意思とはみなされないと思うんですよ。視聴するとは限らないと思うんです。しかし、今の答弁でいうと、ID登録の時点で受信契約の義務が発生してしまうということだと思うんですね。  稲葉会長にお聞きします。  これまでNHKと受信契約を結ぼうとしてこなかった方、約一千五百万人と言われますが、その未契約者の中から、今回この法案が通りますと、インターネットを利用し新たにID登録して実際に自ら受信契約を結ぼうとする人というのが、これ本当に出てくるとお思いでしょうか。NHKとして何らかの調査は実施したんでしょうか。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 御指摘の統計的な調査は行ってございませんので、確かなことは必ずしも分からないんですけれども、テレビをお持ちでないと思われる方から、NHKのコールセンターやSNS上で、受信契約を締結してNHKプラスの登録をしたいというような御要望というのはあるというのを確認してございますので、そういったことから、ある程度の類推はできるかと思います。  今回の放送法の改正案では、コンテンツ視聴の形態がテレビからインターネットに急速に変化する中で、テレビを設置していない方に対してもNHKの放送番組を継続的、安定的に提供するものと、こういうふうに承知しております。  放送法は今現に議論される最中でございますが、改正された際には、放送と同様にインターネットを通じて公共放送としての使命を果たしていきたいというふうに考えております。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 視聴者と国民の理解が必要だということを申し述べておきたいと思います。  旧ジャニーズ事務所問題についてお聞きします。  稲葉会長、旧ジャニーズ事務所問題について、TBSなどは第三者委員会を立ち上げました。NHKはなぜ第三者委員会を設置して解明しようとしないんですか。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) これは以前にもお答えしたんでございますが、例えば不正経理問題とかいうものは、取材、制作に関わる領域ではありますけれども、公金である受信料の私的利用という公共放送の職員としての倫理、行動に関わる問題でございまして、こういった種類の問題については、第三者委員会を設置して調査するというのは適当ではないかというふうに思っております。  一方、ジャニーズ問題のような放送の内容について、報道機関として自主自律を堅持する立場から、自ら原因や背景を解明し、それを放送を通じてお伝えするというのが報道機関、放送人としては適切ではないかと、まずはこういう形で調査をしていくというのが今のNHKの基本スタンスです。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 もう一つ聞きます。  旧ジャニーズ事務所が所有するビルであるパークウエースクエア3、これ渋谷区神南にあります。このビルの三階から七階部分、約七百五十坪、これ全てNHKが借りています。どのような賃貸借契約になっているんですか。家賃は幾らですか。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 例のNHKが借りている物件の賃貸借契約でございます。  個別の契約の具体的な内容についてはお答えできないんですけれども、建物の要件あるいは利便性など業務上必要な条件を満たすということを考慮した上で、コストなどを精査し、通常の手続にのっとって適切に契約をしているということでございますが、多分、お尋ねの趣旨はそういうことではないんだろうと思います。  一方で、NHKとしては、こういう人権上あるいは人道上問題を起こした企業などと契約する際、どういう在り方がよろしいか、こういった問題を起こした企業とNHKが契約する際、何を考えなければいけないか、そういった課題が検討していく必要があるのではないかと考えております。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 このパークウエースクエア3の隣には、パークスクエア1、2というビルもあって、これもNHKが借りていますね。これ、三つ合わせて恐らく総額数十億円規模になると思いますよ。なぜこれ賃貸契約を結ぶ必要があったのか、この事実をつまびらかに示すべきだと思います。  最後に一問聞きます。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) もう時間ですので、おまとめください。

伊藤岳日本共産党

○伊藤岳君 はい。  新たな営業アプローチというのが言われていますが、これはどういう趣旨で始められたのか。これ、対話訪問をやるというんですが、今まで対話訪問の主力を担ってきたNHKスタッフ、地域スタッフやNHKメイトに役割を担ってもらう必要があるんじゃないでしょうか。簡単にお聞かせください。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 時間が過ぎております。答弁は簡潔にお願いします。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) はい。  新たな営業アプローチにおきましては、多くの方にNHKの放送サービスに触れていただいて、それで公共的価値に共感し、NHKを必要だと感じていただくことが重要だと考えてございますので、そのため、具体的には、放送、デジタル、書面、複数の施策を通じてNHKの公共放送としての役割等を丁寧に説明していくと。こういった取組に加えて、視聴者の皆様にも直接お会いして対話する機会も大変重要だと思っておりまして、対面だからこそできるコミュニケーション活動というのも活発にやっていきたいというふうに思っております。     ─────────────

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、山本啓介さんが委員を辞任され、その補欠として加藤明良さんが選任されました。     ─────────────

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 NHKから国民を守る党、齊藤健一郎です。  今日は三十五問、質問用意しています。ほとんど簡単に答えられるものなので、会長、シンプルにお答えいただけたらなと思います。  まず、直近二か月、NHKがこの、こちらですね、皆さんももしかしたらお手元に来ている方もいらっしゃるかもしれません、こちらの請求書を書かれたこの用紙、一体、何通送って、これ総額幾ら分送りましたか。それ、お答えください。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 受信料の請求は二か月を単位とした期ごとに行ってございまして、直近の第五期に当たる十二月、一月に払込用紙を送付した件数は、継続払込みと未収の方を合わせて四百四十三万件、送付に掛かった金額は四・五億円ですが、請求金額の合計は二千四百八十四億円でございます。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 ありがとうございます。  この二千四百八十五億円ということで送った総額ということなんですけれども、これ、先ほどまで答えが出なかったんですね。打合せの中でも、二千四百八十五億円、ぱっと答えられない状態。要するに、経営していて、幾ら送っているのか、売上げ幾ら立つために、それって多分、予算立てているはずなのに、これが結局答えとしてすぐに出てこない。もう最悪、今日質問に答えられないかもしれないというお答えだったんですよ。  何で、その経理上当たり前のように数字が出ているはずなものが、これがもう全く出ていない、この状態だということ、これ、皆さん、是非覚えておいてください。当たり前のように数字をぽんとパソコンをたたけば出てくるはず、これが出てこないんです。それがNHKの経営体質の問題というところなんです。  次行きます。  現在支払っている、NHKの受信料を支払っている世帯、何世帯でしょうか。

小池英夫日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  受信契約の対象となる、失礼しました、支払っている世帯。  お答えいたします。  世帯の支払数は二〇二二年度末で三千六百四十四万件となっております。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 その中に、事業所と一般世帯、これ、それぞれの数を教えてください。

小池英夫日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  先ほど申し上げました世帯の支払数三千六百四十四万件の中には事業所は含まれておりません。事業所の支払数は二〇二二年度末で三百五十九万件となっております。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 そのうち、支払率、何%でしょうか。

小池英夫日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) 二〇二二年度末の支払率は七九%と推計しております。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 挙手の上。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 不払した、不払している世帯は何世帯でしょうか。

小池英夫日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  世帯の未契約数は八百六十八万件、未収の数は百三十九万件の合計一千七万件と推定しております。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 まず、今出たのが、一般世帯が八百六十六万件が不払世帯、そして事業所で百三十九万件、合計で一千万世帯の、一千万件の不払が生じているというところです。  こちら、我々、NHKから国民を守る党として、一般の方々に実質のNHK支払っていますかといっていろんなところで聞くんですけれども、皆さん是非試してみてください、五〇パー以上の方は支払っていないと思いますよ。この数字もかなり怪しいです。一般世間の、一般世帯の中にこの事業所まで含めているんじゃないかというふうに、これ我々、いつもこのレクとかやるときにもそれを聞いているんですけれども、実際、過去にあった例が一つあります。これが何かって、東横インの問題ですね。  会計検査院、今日来ていただいていますけれども、会計検査院が、東横インが、結果的に、五%の契約、全部の付いている部屋、全部屋に契約しないといけないんです、全部屋契約しないところ、勝手に五%やって、それに対して会計検査院が五%じゃ駄目ですよって、結果的に一〇〇%の支払になって、結果的にはたしか九億ぐらいの支払になったんですね。十九億です。十九億三千五百万円の支払になっているんですね。  なのにもかかわらず、現在、先ほど答えていただいた七九%の人しか払っていない状態なんです。要するに、二一%払っていない状態なんですね。  この状態について、会計検査院、お伺いします。これは許されるべきことでしょうか。お伺いします。

片桐聡会計検査院事務総局第五局長

○説明員(片桐聡君) お答えいたします。  会計検査院はこれまで、日本放送協会の受信料について多角的な観点から検査を実施しております。委員お尋ねの支払率につきましては、この場で検査の結果に基づかずに会計検査院としての見解を申し上げることは困難であることを御理解いただければと存じます。  会計検査院といたしましては、協会の受信料の徴収の状況等につきまして、引き続き適切に検査を行ってまいりたいと考えております。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 同じ質問を総務大臣、そしてNHK会長、お答えいただけますか。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 支払率についてのコメントを求められたと理解をいたしておりますが、受信料はNHKが公共放送としての役割を果たすために必要な費用を広く国民・視聴者に公平に負担をいただくものでございまして、受信料の支払率を向上させ、公平な負担を徹底することは重要な課題であると認識しており、NHKでは、六年度予算に付した大臣意見におきましても、受信料の適正かつ公平な負担の徹底に向けた取組をすることを求めているところでございます。  今回、令和六年度予算で七八%という支払率が示されていることについては、これはあくまで実績等を踏まえた見込みであると理解をしておりまして、支払率を向上させていくために、NHKにおいては、受信契約締結、受信料の支払について国民・視聴者の理解が得られるよう丁寧な説明に努めつつ、未契約者及び未払者対策として民事手続や割増金制度の適切な活用も含め、より一層の取組を進めていただきたいと考えております。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 二〇二二年度末の支払率は七九%と推計してございまして、今年度末は七九%を維持する見通しでございます。  問題は、営業経費を抑制しながら支払率の向上に向けた道筋を立てていくということでございます。なかなか容易ではないんでございますけれども、公平負担の観点から重要な課題だと認識しているということでございます。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 お三方にお答えいただいたんですけれども、七八%、七九%、これを認めているということなんです。現在、予算も七八%、七九%で現在組まれているんです。  会計検査院、もう一度聞きます。この状態でいいんですか。二二%の人は常に未払である状態であるこの状態を許せるということですか。会計検査院、お願いします。

片桐聡会計検査院事務総局第五局長

○説明員(片桐聡君) お答え申し上げます。  先ほど申し上げましたとおり、会計検査院はこれまで、日本放送協会の受信料について多角的な観点から検査を実施しておりますが、お尋ねの不払率につきまして、この場で検査の結果に基づかずに会計検査院としての見解を申し上げることは困難であること、これ御理解賜ればと存じております。  いずれにいたしましても、協会の受信料徴収状況等につきまして、委員御指摘の点も念頭に置きながら、引き続き適切に検査を行ってまいりたいと考えております。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 会計検査院にお伺いします。  七八%、二二%、許容できるのかできないのかというところなんですけれども、これは今後、その数値、最低九五%は集めなさい、八〇%は集めなさい、このような数値を今後示すこと可能ですか。

片桐聡会計検査院事務総局第五局長

○説明員(片桐聡君) お答え申し上げます。  繰り返しで恐縮でございますが、お尋ねにつきまして、この場で検査の結果に基づかずに見解を申し上げることは困難であること、これを御理解賜ればと存じます。  いずれにいたしましても、協会の受信料の徴収状況につきましては、今委員御指摘の点も念頭に置きながら、引き続き適切に検査を実施してまいりたいと考えております。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 ちょっと会計検査院には、ここ、やはり会計検査の検査が入らないとNHKの体質というのは変わらないと思いますので、もうこれは強く要望します。一〇〇%をしっかり目指してください。  そして、今現状七八%であるという状況、もう一人にお伺いします。これ質問通告出しておりません。渡辺副大臣、どう思いますか。お答えください。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 挙手の上、御発言を。挙手してください。

渡辺孝一自由民主党・無所属の会総務副大臣

○副大臣(渡辺孝一君) 済みません、ちょっと動揺しました。  決して七八、九で止めている、あるいは恣意的にその数字にNHKがしているとは私は思いません。当然、一〇〇%頑張って、徴収について努力した結果だというふうに私は受け取っているんですけれども。  以上でございます。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 渡辺副大臣、健康上の問題ありますか。

渡辺孝一自由民主党・無所属の会総務副大臣

○副大臣(渡辺孝一君) 持病はあります。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 持病あるならば、そろそろ立場的にお控えいただいた方がいいんじゃないですか。  僕、すごい怒っているんです。いつもそこで寝てばっかりですよ。今回の衆議院の予算委員会、予算委員会じゃない、このNHKの予算も、ずっと、松本大臣がしゃべっている後ろでずっとテレビ映っているんですよ。毎回です。僕、一年間やって、一年間ずっと座られているときにいつでもその状態なんですよ。そうやって国民の信頼、政治家の信頼が失われていくんですよ。自民党の若い方々、もっと優秀な方々いるでしょう。もし健康上の理由があるのであれば、替わられること、ちょっと考えたらどないですか。お聞かせください。

渡辺孝一自由民主党・無所属の会総務副大臣

○副大臣(渡辺孝一君) こくこくと寝たことについては反省しますし、申し訳ないと思っております。  ただ、今、副大臣を受けて、やらなければいけないこともありますので、今後は気を付けながらしっかり職務に全うしたいと思います。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 読み上げ一つにしてもまともに読み上げられないんですよね。聞いている内容を見ても、やっぱり気持ちも何も入っていないんですよ。政務官もされて、すごくベテランな渡辺副大臣、放送担当ですよね。放送の回なんです、今回。そこに気持ちも入らずにやられるのであれば、是非退陣も考えていただきたいなと、私自身は思っております。  じゃ、そこで、約束してください。放送担当として一〇〇%の受信料を目指す。渡辺副大臣言われていました、一〇〇%の努力をした結果七八%だから、それは問題ないみたいな、言っていましたけれども、僕らと一緒に一〇〇%目指す、放送の改善、NHKの改善、一緒に取り組んでくれますか。

渡辺孝一自由民主党・無所属の会総務副大臣

○副大臣(渡辺孝一君) 元々NHKの、私は、受信料が、だけがこういう数字ではないと思います。私も市長やっているときに、いろんな各種企業会計等々には大変いろいろと苦労したのを覚えております。でも、その際、しっかりと職員の方々は努力して、皆さんからしっかりと徴収するという努力を日々重ねておりましたので、私は、NHKの職員の皆さんも一〇〇を目指して私は頑張っていらっしゃるんではないかというふうに思います。  一緒にやりましょうといっても、私自身、NHKと何をすればいいか正直言って分かりませんけれども、ただ、NHKの職員の方々が頑張っているということだけは皆さんで理解してあげるべきではないかというふうに思います。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 問題発言ですよ。何をしていいか分からない、NHKと。僕ら、ふだんから問題提起しているんです、七八%しか支払していないことが問題であると。明確なんですよ、二二%の人に支払求めたらいいんです、一緒に。それをどうするかというふうに一緒に考えたらいいというお話しているんです。  松本大臣にお伺いします。  松本大臣も多分気になられていたと思います、ずっと、お近くで。今日もちらっと見られていました、副大臣のことを。松本大臣、どう思われているかお伺いしたいです、渡辺副大臣のこと。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) まず、支払率の話がありましたが、先ほど申し上げたことを一言で申し上げれば、私どもとしても、予算でありますので、実績等を踏まえた見込みで予算を立てていただいていることを理解をした上で、支払率は向上させていくためにより一層の取組を進めていただきたいと申し上げている、そのような位置付けだと御理解いただきたいと思います。  その上で、渡辺副大臣についてのお話でございますが、私も総務大臣という大変総務行政の責任者の職を預からせていただく中で、私自身も、一日二十四時間、一年間三百六十五日、身一つで限られている中で、渡辺副大臣、西田大臣政務官、当委員会には馬場副大臣に船橋大臣政務官、また衆議院の長谷川大臣政務官もおりますが、チームでそれぞれ役割を担うことで今総務行政を前に進めることができていると理解をいたしておりますので、大変忙しい中、早朝からの役割などを私に代わって渡辺副大臣に御分担いただいたりというか、もありますので、感謝をしつつ、力を合わせて総務行政を前に進めてまいりたいと考えております。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 なかなかこの場で叱責するようなことは多分できないと思います。  本当にそうなんですよ。松本大臣とか本当お忙しく答弁されているところ、一生懸命頑張っている姿を我々総務委員会のメンバーとしてよく見ているので、だからこそ、やはりその真横で、テレビに映る状態で当たり前のようにていたらくな状態を見せていること、ここにすごくいら立ちを感じますので、この場をもって改善して、より一層、ほかの方々よりも取り組んでいただくようお約束いただきたいなと思います。  申し訳ございません、質問の方に戻ります。  NHKの方なんですけれども、公平負担とちょっと何十年も言い続けているんですけれども、約二十年ほど前から裁判を始めています。  その裁判、八百六十六万件のこの世帯に対して、去年は、その受信料の法的手続、未払に対する法的手続は何件取られましたでしょうか。

小池英夫日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  二〇二二年度は、支払督促と未契約訴訟を合わせまして、百四十件実施しております。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 この百四十件、未払のこのペースでいくと、この裁判、全て終わらすためには何年掛かりますか。

小池英夫日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  民事手続は、文書、電話、訪問などによりまして受信料制度の意義や公共放送の役割を丁寧に説明した上で、それでもなおお支払いいただけない場合の最後の方法として実施しております。  実施に当たっては、個別の事情を総合的に勘案して判断する必要がありまして、一律に民事手続を実施する考えはないため、仮定の御質問にはお答えすることはできません。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 シンプルに五万年掛かります。五万年、これ五万年掛かると、会長、五万七十三歳です。もう果てしない数字になっております。  会計検査院、この状態なんです。御質問はしないんですけれども、五万年掛かるペースでしか裁判をしていない、この事実をしっかり会計検査院の方にも見ていただきたいと思います。  そして、NHKのこの請求書、また別問題なんですけれども、弁護士が代理で受領するサービス、こちらがあります。  先日、NHKの視聴者局から、弁護士が代理人として付いても、これに関係なく個人に請求書を送り続ける通知が届いたそうです。要するに、自分の家に通知が届くのが嫌だから、弁護士が代理人として、弁護士宛てに通知を送ってくださいというふうに御丁寧にNHKに要望しているのに、それを吹っ飛ばして、受信者の方に直接また弁護士を飛ばして行っているんです。  会長、このことに関しては承諾していますでしょうか。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 挙手の上、発言ください。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) この件につきましては、受信料の請求等を所管している視聴者局から説明を受けてございます。  NHKとしては、払込用紙を契約者御本人にお送りすることは、関係法令や規定等に反するものではなく、むしろ公平負担の観点からも適切な対応であるというふうに考えております。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 再度聞きます。  弁護士が代わりに受け取るというふうに法的手続を取っているにもかかわらず、会長の承諾によって直接受信者に再度送り直すということは承諾されているという理解でよろしいでしょうか。

小池英夫日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) NHKとしましては、払込用紙を契約者御本人にお送りすることは、関係法令や規定等に反するものではなく、公平負担の観点からも適切な対応であると考えております。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 要するに、弁護士の人を吹っ飛ばしてやるということは、これ法律的に考えると、その視聴者局というのはその判断、権限は持っていないんです。NHKがこのように弁護士をスルーして対応を取られるということは、各視聴者の方々にも、直接会長の家に行って、未払したいんだと、そういうふうに直接行くことも可能になります。我々はNHKから国民を守る党として、立花孝志が実際に前田会長の家に行きました。そういうふうな手段しかないのであれば、そのような手を講ずることもあるかもしれません。  これ、実際に地方自治体では、住民監査請求、住民訴訟によって敗訴した場合、首長が私的な財産でその損害を補償しなければならないとなっております。これ、NHKが集めるべき本来のお金を集めなかったことに正当な理由がない場合には、会長個人を被告とした一万人規模の集団訴訟をやろうと思っています、我々として。これをテーマで、我々NHKから国民を守る党、東京の、東京都知事選の選挙に三十名の立候補者を擁立して、この問題についてみんなでやろうというふうに思っております。NHKのスタジオの、いる皆様、こういう覚悟をしておいてください。このぐらいの気合を持って我々はやっていきます。  そして、先ほどお答えいただいた二二%、これ、会長、お答えください。理事の方でも結構です。二二%の方が一〇〇%の支払になった場合、視聴料というのは幾らになりますでしょうか。

小池英夫日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  仮定の質問にお答えすることはできませんが、NHKとしましては、この中期経営計画の中で定められました受信料の額を三年間堅持するということを明記しております。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 シンプルに単純計算してほしいんです。もう一度お願いします。

小池英夫日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) 繰り返しになりますが、仮定の質問にお答えすることはできませんが、NHKとしましては、この今の、昨年十月に一割引き下げました受信料の額を堅持するという方針で臨みたいと思います。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 いや、これ仮定の質問じゃないんですよ。あくまでも一〇〇%受信料を得て、皆様から公平負担なので、それはあくまでも大前提として、一〇〇%の人が払ってくれた場合はこうなりますと、むしろ国民の人に示さなければならないんです。その分、二二%の人が払っていないから、それを払うように促していきます、国民の皆様も御協力お願いします、それによって皆様の受信料も安くなりますというふうに示さなければならないんです。だから、要するに一〇〇%に行かなければ駄目なんです。公平負担だからこそです。是非、こちらの部分、御自覚をいただきたいと思います。  そして最後に、これは質問じゃなく、最後、会長の御意思を聞かせてください。  前会長、前田会長、我々の活動の成果ともいいましょうか、実際に、外注に出していた問題にある集金人問題、こちらがなくなりました。すごく大きな実績を前田会長は残していただきました。  是非、稲葉会長、一〇〇%の徴収率に向けて、より一層その数値を高くできるための御意思を是非お聞かせください。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 受信料支払率の向上に向けて引き続き努力をしてまいりたいというふうに思います。  一〇〇%というような仮定計算は様々な前提が必要でございます。支払率を小さくしようとするとコストが掛かるということでありますので、そう簡単に答えが出るものではないという意味で仮定に基づく試算はできないと、こう言っているわけです。  いずれにしても、しっかりと受信料をいただくという形で御理解を視聴者からいただく努力を引き続き一生懸命やっていきたいと思っております。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) おまとめください。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 はい。  何となく会長の気持ちが一年前より徐々に徐々に下がってきているなと思うので、もう一度ここで気持ちを奮起して、一緒にNHK改革やっていただきたいなと思います。  そして、渡辺副大臣、ちょっと強い言い方して大変申し訳ございませんでした。一緒に、この総務委員会含めて、NHK問題をしっかりやっていきたいなと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。  以上、終わります。

広田一各派に属しない議員

○広田一君 広田一でございます。最後のバッターでございますので、どうかよろしくお願いを申し上げます。  能登半島地震において、NHKの皆さんは発災直後から全波で臨時ニュースを放送をされました。アナウンサーの方は、私も聞いておりましたけれども、はっきりとした力強い言葉で避難行動を取るように何度も呼びかけてくれました。危機感しっかりと伝わったところであります。  そして、皆さんも厳しい状況にもかかわらず、避難所を約三百か所訪問し、テレビ八十六台、BSアンテナ六十四本を設置するなど、避難所支援を展開をされました。そして、発災後最も必要とされる孤立情報マップや避難所、給水マップを提供して、命をつなぐ情報を届けてくれました。  地震のとき、訪日在留外国人の方も大変不安だったというふうに思いますが、石川県で在留人口の多い中国語を始め十九言語のウェブサイトで最新情報を発信をしてくれました。偽情報や誤情報、災害時には命を落とす危険もあります。フェイク情報の打ち消しや注意喚起、これも呼びかけていただくなど、NHKは、先ほど山名専務理事さんの方からも御答弁ありましたが、テレビ、デジタルラジオ、そして国際放送など、あらゆるメディアを総動員して、命と暮らしを守る報道に御尽力をしていただいたことに感謝を申し上げたいというふうに思います。  その一方で、課題、教訓も明らかになってまいりました。その一つが、放送停止の事態だというふうに思います。NHK金沢放送局の一部の中継局では、停電に伴い非常用電源で放送を継続していましたが、バッテリーの枯渇によって一月二日から放送をしばらくの間停止せざるを得ない事態に陥りました。  緊急対応策として、自衛隊による中継局への燃料注入や、また作業員の輸送をするなど、対応も取られたわけであります。関係者のこういった御努力には敬意を表しますが、結果として、この一月二日に非常用電源が枯渇して放送停止となってしまったことは、本来、発災直後、最も災害情報が必要なときに情報提供できなかったということでもあります。  そもそも、非常用電源を含めて、停電時における対応策について、平時においてどのような想定をされて備えていらっしゃっているのか。  あわせて、この問題、首都直下型地震や南海トラフ地震、これは今日起きてもおかしくない切迫をした状況でございます。今回のこの放送停止の事態を教訓にして、全国の局に対して、停電が起きても放送が途絶することがないように適切な対策、これ早急かつ具体的に講じるべきというふうに考えますが、地震発生後、この間どのような取組をされたのか、稲葉会長にまず御所見をお伺いします。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) NHKでは、これまで東日本大震災などの大規模災害を教訓に放送設備の強靱化などをその都度図ってまいりましたけれども、能登半島地震では、委員が今御指摘ありましたように、電波を各家庭に届ける中継局の電源の維持に課題があったというふうに認識してございます。  平時から災害に備えて中継局では非常用電源として自家用発電機又は非常用バッテリーを設置しておりまして、停電が長時間に及ぶ場合には携帯発電機や補給用の燃料を中継局に持ち込むようにしておるわけでございます。  今回は、倒木や土砂崩れなどで道路が通行できず、中継局へたどり着くことが困難な状況にあり、結果的に電源を維持することができなかったというふうに理解してございます。  このため、今後につきましてですけれども、地理的条件を踏まえた電源を維持させるためのバックアップ方法とか各地域の民放と連携した電源の確保など、対策を取りあえず検討してまいりたいというふうに考えております。

広田一各派に属しない議員

○広田一君 やっぱり、あしたまた大地震起きたら同じことが繰り返されるリスクがあるわけでございます。  そして、今、会長がおっしゃったような対策等々、これソフト、ハードで展開をしていかなければいけないというふうに思いますが、その場合にはやはり予算といったものがどうしても必要になってまいります。  NHKは、受信料これ一割引下げに伴い、構造改革と称しまして三年間で一千三百億円の経費を削減をするということでございます。その中で、設備投資など固定費の切り込みで五百億円程度削減するとのことですが、その影響によって、本来はやらなければならない放送設備の維持、修繕、そして補修が先送りになる、そういった支障が出る懸念があるわけでございます。  稲葉会長も先ほどの説明の中で、いかなる災害時にも安定的に放送サービスを継続するための設備整備等を実施しますと述べられていたわけでありますけれども、ただ、会長、来年度の予算案、これ建設計画見てみますと、実は、予算額これ千二百七十二億四千万円あるんです。これ、対前年度比でいうと、三百六十六億四千万円、これ、率にして四〇・四%の増加なんです。大幅に増えているんです。しかし、ただ、中身を分析すると、この増加原因は、これ新しい放送センターの建設費で、会館整備計画費が前年度の三百九十三億円から八百三十五億五千万円、これ倍増したからであります。  もちろん、これは首都直下型地震に備えるという意味では必要な予算だというふうに思いますが、一方で、先ほど会長若干触れましたテレビジョン放送網整備計画費があるんですけれども、これ五十三億八千万円というふうに、対前年度の百九億円からこれ逆に半減しているんです、半減しているんです。  私が懸念しますのは、この来年度のテレビジョンの放送網整備計画費には、今年度、今年度ですよ、今年度の整備計画の項目として挙げられていた、地震や停電などに備え放送所の電源設備などの機能強化という項目が実はすっぽりとなくなっているんです。  このように、予算案とか事業計画上は、私は、NHKさんのこの機能強化対策が後退しているんじゃないか、先ほど御紹介した会長のお言葉というのが、決意というものが果たして担保されるのか心配をしているところでございますが、会長の御所見をお伺いしたいと思います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 次期中期経営計画では、設備投資を事業収入に見合った規模に抑えていくということで、例えば設備投資を若干遅らせることができるというようなものは後年度に実施するという形でずらしたりなんかしてございますけれども、緊急時に命と暮らしを守る放送機能については、これが維持できなくなることはあってはならないというふうに考えてございまして、放送設備の災害対策、強靱化、これについての必要な対応はしっかり行っていくという原理原則で臨んでおります。  いかなる災害時にも迅速に対応できるように放送設備や体制の強化を図ってまいりたいと考えておりまして、例えば、東京渋谷の放送センターから放送ができなくなった場合に備えてバックアップ設備を整備するとか、インターネット回線を活用して映像を送る機器の再整備、あるいは巨大地震で被害が想定される地域のロボットカメラの増強等々、必要なものは進めていくという考えでやってございます。  公共放送として、視聴者・国民の皆様の安全、安心、命を守る、命と暮らしを守るため、どのような状況でも放送サービスを続けられるよう、引き続き取り組んでまいりたいというふうに考えております。

広田一各派に属しない議員

○広田一君 会長、さすれば、来年度以降、次期経営計画期間中にどのぐらいの予算を掛けて放送施設などの強靱化、機能強化に取り組んでいくんでしょうか。

根本拓也日本放送協会理事

○参考人(根本拓也君) お答えいたします。  これ、設備投資全体になりますけれども、二〇二四年度は前年比増えておりますが、その後は具体的な数字はこれからになりますけれども、放送網設備についてもしっかりと積み増しをしておりますので、これを引き続きしっかり徹底して災害対応は進めていく方針でございます。

広田一各派に属しない議員

○広田一君 委員長、まあやっぱり、先ほど会長の御決意は聞いたんですけど、じゃ、それを裏付ける具体的な予算とか整備計画といったものが示すことができないというのは私は問題だというふうに思いますので、是非とも、当委員会に、この三年間でどういった放送施設の強靱化、機能強化に取り組むのか、資料を出していただきたいなと思います。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。

広田一各派に属しない議員

○広田一君 その上で、この点に関連して、松本大臣にお伺いをいたします。  総務大臣意見では、放送が途絶することがないよう停電対策を含め放送設備の維持、復旧に取り組むとともに、迅速かつ正確な報道を行うことというふうにありますが、現状、NHKのどこに課題があると認識をされているのか、その上で、具体的にどのような対策、取組をNHKに求めているのか、松本大臣の御所見をお伺いします。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) まず、今回の能登半島地震におきましては、本当に放送の意義、重要性というのは改めて多くの皆さんに御認識をいただくことになったんではないかと思う中で、NHK始め放送事業者の皆さんには本当に高い使命感を持って放送の維持、復旧に大変御尽力をいただきました。  NHKにおかれても、今委員からも御指摘がありましたが、やはり放送が一部の中継局で継続的に維持することが困難な状況が発生する中で、BS一〇三チャンネルを活用をして放送をしていただく、同時に受ける側にも、避難所にテレビやアンテナなどの配布、設置にも御尽力いただくといったようなことで、言わば、送る側、受ける側両方でしっかりと御対応いただいたというふうに思っております。  放送も一月二十四日までには全て復旧をいたしたところでございますが、課題という意味では、今委員からもお話がありました、会長からも御報告申し上げたかと思いますが、一部の地域で中継局に燃料補給ができずに放送が停止したといったことはやはり一つの課題であるというふうに思っているところでございます。  施設整備の強靱化、災害発生に備えた体制整備が課題というふうに認識をして、今委員からも御引用いただいた大臣意見も付させていただいたわけでございますが、災害といったものは、やはりこれまでの災害の教訓を生かしていくということは大変大事なことであると思っております。  他方で、残念ながら、全く同じ災害はありませんので、また新たな課題が出てくるということもこれまで起こってきておりますが、今回の能登半島地震につきましても、やはり振り返りをするべきではないかということで、総務省が主導させていただいて、NHK始め放送事業者の皆さんが参加する中継局共同利用の協議の場でも能登半島地震を踏まえた課題についても検証を行っているところでございまして、この検証の結果を踏まえて、災害に対する備えをしっかりと充実させたいと考えておるところでございます。

広田一各派に属しない議員

○広田一君 大臣、御答弁あったように、民放との中継局の共同利用、この推進も含めてしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。  次に、ラジオ波の削減についてお伺いします。  ラジオがその力を見せてくれたのは、災害への対応力だというふうに思います。東日本大震災のときに、停電した被災地ではテレビが見ることができず、人々の情報収集の大きな支えとなったのはラジオでした。この度の能登半島地震でも、AMラジオ中継局は発災後も停波することなく放送は継続されたところでございます。携帯ラジオを避難所を中心に千二百台配布することによって、被災者の皆さんの貴重な情報源となりました。このように、ラジオの有用性は改めて証明されたわけです。  しかし、残念ながら、NHKの経営計画によりますと、令和八年度に、現在二つあるAM放送を一波削減し、新AMと新FMの一つずつのチャンネルになるとのことであります。  NHKのラジオ番組は、ニュース、気象情報、交通情報といった基本的なものはもちろんのこと、多言語の語学番組や高校講座といった教育分野、音楽番組もクラシック、歌謡曲、民謡、合唱、アジア音楽から、落語といった話芸、オーディオドラマ、朗読などなど、数え上げたら本当に切りがないほど幅広い番組がございます。  音声放送でのラジオの最大の特徴は、当たり前ですが、聴くということであります。本当に、これは、目の見えない、見えづらい方々にとっても貴重な情報や娯楽等の大変重要な提供の場となっております。こういうふうに多様性が求められる時代だからこそ、私は、ラジオが果たす役割はますます大きくなっているというふうに思います。  そういった時期に、なぜ今NHKはAMのラジオ放送一波を廃止するのか。その理由について、私は、国民の皆さんに分かりやすく説明をする説明責任が私はNHKにはあるというふうに思いますが、稲葉会長の御所見、お伺いします。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 放送と通信の融合が進みまして、日常生活においてもインターネットが浸透する中で、社会環境の変化に向き合って、そして放送の在り方を不断に見直していくということは、やはり受信料で支えられているNHKとしては必要なことではないかというふうに考えます。  限られた経営資源をNHKならではと思っていただける高品質なコンテンツの取材、制作に集中させるというために、音声波については、二〇二六年度に現在のラジオ三波をAM、FMの二波に再編するということを次期中期計画でお示ししました。  音声波の再編に当たってなのでございますけれども、民放ラジオ局もAMからFMへの転換の動きがあるということとか、あるいはインターネットによる番組の利用傾向、具体的に言いますと、例えばNHK第二でやっておりました通信教育番組などは、ラジオから聴いてお勉強されるというよりは、そのインターネットを介してお勉強されるというような方々が増えている。相当のボリュームがここはございましたのですが、そういった聴取者の利用実態が大きく変わってきてございますので、ここはそういうことを考慮して、聴取者の利便性を損なわない形で二波に再編することができるのではないかと考えた次第です。  ただ、今委員がおっしゃったように、今回の能登半島地震では、被災地のインフラが寸断されて地上波の放送が見られないという状況が発生しました。被災された方々に正確、迅速できめ細かい情勢を伝えるためには、停電した中でも使用できるラジオが果たした役割はやはり大変大きいというふうに認識してございます。  そういうことで、災害時に正確な情報発信を行うということは公共放送NHKの重要な役割の一つだと思いますので、音声波の再編に当たっては、こうした点も十分留意しながら丁寧に取り組んでまいりたいというふうに思っております。

広田一各派に属しない議員

○広田一君 会長から御答弁ありました。確かに、インターネットの活用状況等を踏まえたり、限られた経営資源をいかにして投入をしていくのかというふうなことは大変重要な視点だというふうに思いますが、ただ、一方で、六年度の予算案見ると、ラジオ、音声番組費の予算額は三十六億二千万円で、これ、全体の事業支出に占める割合は〇・五五%なんです。こういうふうなことを考えたときに、私は、費用対効果として考えたときに、やっぱりラジオの有用性あるんじゃないかなというふうにも思います。  特に、最後の質問になりますけれども、地方における今の状況を考えたら、地方の民間局のラジオは、採算性が厳しい上に施設の老朽化もあって、AMラジオ、もう放送を廃止するところが増えてきているというふうに承知をいたしております。私は、民間ではなかなかできないことを担っていくのが公共放送の使命だというふうにすれば、地方におけるラジオ放送は私はその一つだというふうに考えます。今まさしくその真価が問われているときではないでしょうか。  加えて、災害時において、放送システムの異なる第一放送と第二放送が相互に補完することによって、災害に強い強固なネットワークを私は維持できるというふうに思っております。こういった……

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 申合せの時間を過ぎておりますので、おまとめください。

広田一各派に属しない議員

○広田一君 流れを受けて、是非とも不便が出ないように取り組んでいただくように強くお願いをいたしまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。音喜多駿さん。

音喜多駿日本維新の会・教育無償化を実現する会

○音喜多駿君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の音喜多駿です。共同会派を……

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 済みません。訂正いたします。齊藤健一郎さん。挙手の上、御発言ください。

齊藤健一郎NHKから国民を守る党

○齊藤健一郎君 NHKから国民を守る党、齊藤健一郎です。  会派を代表して、反対の立場から討論させていただきます。  NHK受信料制度は、NHKの運営のため、国民が公平に負担することで公共放送として最も重要な公平性、中立性が成り立ちます。しかし、NHK受信料の支払率は、二〇二四年度の見込みは七八%と悪化し続けています。未契約者は約二割と、一向に改善傾向が見られません。NHK受信料は、NHKから裁判を起こされるまで不払をする人が最も得をして、受信料を真面目に支払っている人が最も損をするという現状に、NHKは極めてずさんな受信料徴収を行い続け、そのツケを真面目に支払っている国民だけに負担をさせています。極めて悪質で言語道断であります。  これまで何度も総務委員会でNHKに対し三つの提案をしてきました。一つ目、NHKのスクランブル放送の導入、二つ目、受信機、チューナー付きテレビを購入する際にNHKとの契約を義務付ける、三つ目が、受信料支払義務があるにもかかわらず不払をしている者全員に裁判をすることです。私たちは、国民から公平に受信料をいただき、政府やその他特定勢力から影響を受けずに報道する真の公共放送になってほしいと願うもので、今後も提案していきます。  現在、テレビ離れの加速、人口減少に歯止めが掛からず、そもそも受信料収入が増えることは望めません。将来を見越しての事業計画、更に踏み込んだ組織改革、いまだに高額な職員給与、コスト削減も不十分である。  さらに、放送法第七十条四項は、受信契約を締結した者から徴収する受信料の額は国会が承認することと定められています。  二〇二四年度の収支予算、事業計画及び資金計画は、受信料収入を一〇〇%の目標を設定せず、七八%の収入見込みになっています。NHKは未収入二二%の受信料を回収されなくても一年間の経営を可能にしている事業計画書が作成されています。これでは、真面目に支払っている国民の皆様が受信料収入の不足分を補っていることにより、国民の権利が守られず、不公平な経営計画です。よって、承認できません。  この経営方針に基づくのであれば、未収入二二%分の受信料を、地上契約の月額千百円から差し引き、八百五十八円へと改め、衛星契約についても月額千九百五十円を千五百二十一円へ値下げして、受信料を見直すべきであります。このような中学生でも理解できる受信料問題を何年も国会で放置していることは著しく不合理と言わざるを得ません。  NHKの経営方針は、国民の信頼と理解を得ることはできず、本件の予算承認に反対するものです。  NHKの職員の皆様には、真面目な人が損をしない社会をつくり、既得権と闘う国民のための公共放送とは何か、新年度もお考え直しいただきたいことの申し添えて、私の反対討論といたします。

音喜多駿日本維新の会・教育無償化を実現する会

○音喜多駿君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の音喜多駿です。  共同会派を代表し、NHK来年度予算案に賛成の立場から討論をいたします。  これまで我が党は、NHK予算案に対し、放送と通信の融合時代にふさわしい抜本的な改革が見えないことなどを理由に反対をすることもありました。今回も、衆参総務委員会における質疑を通じ、NHKの改革の方向性について厳しく意見をしてきたところであります。  現在のNHKを取り巻く環境は、かつてないほど厳しいものがあります。インターネットの普及により若年層を中心にテレビ離れが加速し、受信料収入の減少が避けられない状況にあります。昨今の物価高による経済的打撃も大きい中、更なる国民の負担増は許されません。  こうした中、NHKは、受信料の値下げに踏み切るなど、部分的な改革に着手しつつあります。来年度予算案においても、事業支出の大幅な削減が見込まれ、盛り込まれており、経営の効率化に向けた努力の一定の跡が見られます。とはいえ、改革は、道のりはまだ半ばであり、課題は山積をしています。  第一に、国民・視聴者の理解と共感を得るための丁寧な説明が不可欠です。NHKの存在意義が問われる中、公共放送としての役割をどう果たしていくのか、人事改革、人事制度改革はどうなるのか、明確なビジョンを示す必要があります。  第二に、更なる受信料の引下げに向けた不断の努力が求められます。過剰な内部留保を減らし、国民に還元する姿勢を明確にしなければなりません。  第三に、ガバナンス改革を徹底し、国民の信頼を回復しなければなりません。子会社などを含むグループ全体の経営の透明性を高め、競争入札を増やし、無駄な経費の削減に努めるべきです。  第四に、放送法改正によりデジタルサービスが縮小されるのではないかという懸念があります。質疑でも指摘したように、政治マガジンなどのネット配信は国民の知る権利に資するものでもあり、安易な見直しは許されません。  第五に、中長期的にはNHKを公共部門と民間部門に分割するという抜本的な改革も視野に入れるべきです。これにより、公共放送としての役割に特化し、民間では担えない分野に資源を集中することが可能となります。  AIなどの技術が進歩する中、NHKの果たすべき役割もまた重要性を増しています。NHKが、正確で公平公正な情報発信を通じ、国民の命と暮らしを守るとりでとなることを期待します。  課題は山積しているものの、改革への歩みに一定の評価をし、NHKの更なる変革を後押しする意味で、もろ手を挙げての賛成ではないということを付言した上で、本予算案に賛成することを表明し、討論といたします。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。  この際、小沢さんから発言を求められておりますので、これを許します。小沢雅仁さん。

小沢雅仁立憲民主・社民

○小沢雅仁君 私は、ただいま承認されました放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対し、自由民主党、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会・教育無償化を実現する会、国民民主党・新緑風会及びNHKから国民を守る党の各派並びに各派に属しない議員広田一君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対する附帯決議(案)   政府及び日本放送協会は、公共放送の使命を全うし、国民・視聴者の信頼に応えることができるよう、次の事項についてその実現に努めるべきである。  一、協会は、公共放送としての社会的使命を認識し、政治的公平性を確保し、事実を客観的かつ正確、公平・公正に伝え、真実に迫るための最善の努力を不断に行うとともに、意見が分かれている問題については、できる限り多くの角度から論点を明らかにするなど、放送法の原則を遵守すること。  二、政府は、日本国憲法で保障された表現の自由、放送法に定める放送の自律性を尊重し、協会を含めた放送事業者の番組編集における自主・自律性が保障されるように放送法を運用すること。  また、経営委員の任命に当たっては、女性委員の比率を引き上げることなどにより多様な意見が反映されるよう、幅広く選任するべく努めること。  三、経営委員会は、放送法が定める協会の自律性を保障するために、協会の経営に関する最高意思決定機関として重い職責を担っていることを深く認識し、協会が放送法に定められた役割を確実に果たすよう、執行部との適切な連携を図りつつ、権限を行使すること。    また、協会は、経営委員会及び理事会等における意思決定過程等を明らかにするため、経営委員会及び理事会の議事録の適切な作成・管理を行うとともに、原則としてこれを公表すること。  四、協会は、不祥事が相次いでいる現状を踏まえ、国民・視聴者の信頼を回復するため、公共放送を担う者としての役職員の倫理観を高め、ガバナンスの強化、コンプライアンスの徹底、不祥事の再発防止策の確実な実施等を組織一体となって行うことにより、不祥事の根絶に努めること。    特に、協会の放送番組において、不正確な又は視聴者の誤解を招く表現により、放送の信頼を損なう事態があったことを踏まえ、番組制作過程における責任ある体制の構築、チェック機能の強化等、徹底した再発防止に努めること。  五、協会は、国民・視聴者に対する還元等により、当面、事業収支差金の赤字が見込まれていることを踏まえ、必要な還元を進めつつも、不断の経営改革により、できる限り早期に赤字予算を解消し、受信料収入と事業規模との均衡を確保すること。    なお、事業支出の削減に当たっては、国民・視聴者に対するサービスの低下を招かないよう、コンテンツの質と量を担保するための環境整備に十分に配慮すること。  六、協会は、公共放送の存在意義及び受信料制度に対する国民・視聴者の理解を促進し、受信契約の締結は視聴者の理解を得た適正なものでなければならないことを認識した上で、営業活動の一層の合理化・適正化に向けて不断の見直しを行うこと。    また、支払率の低下について、その原因を分析し、対処方法について検討を行うなど、受信料の公平負担の徹底に努めること。    なお、令和五年四月から運用を開始した割増金については、個別事情に配慮し、適切な対応を行うこと。  七、協会は、音声波の削減については、災害時における情報提供手段としての高い有用性があること、ラジオ第二放送が民間放送事業者の手掛けにくい教育・教養番組の放送を多面的に行っていること等を考慮した検討を行うこと。  八、協会は、放送センターの建設計画の抜本的な見直しの具体的な内容を早急に明らかにし、国民・視聴者の理解が得られるよう説明を尽くすとともに、建替えに係る費用の圧縮に徹底的に取り組み、その成果を国民・視聴者に適切に還元すること。  九、協会は、業務の合理化・効率化を推進するとともに、調達に係る取引の透明化、外部制作事業者の活用等を迅速かつ確実に実施し、経営改革に積極的に取り組むこと。なお、外部の事業者との取引に当たっては、社会や経済の状況に鑑み、価格交渉に適切に応じ、適正な価格による取引の実現に努めること。    また、経営改革に当たっては、職員の雇用の確保及び処遇の改善に十分配慮し、特に職員給与の決定においては、業務量の増加及び人員の削減に起因する職員の負担の増大、民間企業における賃金や物価高騰等を踏まえ、適正な水準とすること。  十、政府及び協会は、デジタル時代における放送の持続的な維持・発展を図るため、公共放送、受信料制度及び協会のインターネット活用業務の在り方を含む放送制度について引き続き検討を行うこと。    また、協会は、インターネット活用業務の実施に当たっては、その影響力の大きさを十分認識し、国民・視聴者のニーズや動向を的確に把握するとともに、関係者間での情報共有及び連携を図るよう努めること。  十一、協会は、地域の関係者と連携しながら、地域ならではの魅力を紹介し、地域の活性化及び発展に寄与するコンテンツを充実するとともに、国内外に向けた積極的な発信に努めること。    また、激動する国際情勢等に鑑み、我が国に対する理解が促進されるとともに、在外邦人に的確な情報が提供されるよう、国際放送及び海外発信の一層の充実を図ること。  十二、協会は、自然災害が相次いでいる現状に鑑み、いかなる事態においても放送・サービスが継続され、正確な情報が国民・視聴者に伝達されるよう、令和六年能登半島地震で明らかになった課題も踏まえ、中継局を含む放送設備の整備と非常時の体制の強化、偽情報・誤情報の流通・拡散を防止する取組の強化を図ること。    また、政府は、放送事業者が災害時に備える取組を推進することができるよう支援を行うこと。  十三、協会は、障がい者、高齢者及び外国人に対し、十分な情報アクセス機会を確保し、デジタル・ディバイドを解消するため、新たな技術の開発・活用などにも取り組み、字幕放送、解説放送、手話放送など「人にやさしい放送」の一層の充実等を図ること。  十四、協会は、過労により職員が亡くなる事態が再発してしまった事実を厳粛に受け止め、協会の業務に携わる者の命と健康を最優先に確保し、適正な業務運営と過重労働防止やハラスメント防止などの労働環境の改善に全力で取り組むこと。    また、障がい者の雇用率の一層の向上及び女性の採用・登用の拡大を図ること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) ただいま小沢さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 全会一致と認めます。よって、小沢さん提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、松本総務大臣及び稲葉日本放送協会会長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。松本総務大臣。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 稲葉日本放送協会会長。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 日本放送協会の令和六年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして御承認を賜り、厚く御礼を申し上げます。  本予算を執行するに当たりまして、御審議の過程でいただきました御意見並びに総務大臣意見の御趣旨を十分生かしてまいります。  また、ただいまの附帯決議を十分に踏まえて協会の運営に当たり、業務執行に万全を期したいと考えております。  本日はありがとうございました。

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

新妻秀規公明党

○委員長(新妻秀規君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時三十八分散会

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