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213回国会参議院2024/06/14

政治改革に関する特別委員会 第7号

発言数
146
登壇者
13
会派数
8
開催日
2024/06/14

会議録

豊田俊郎自由民主党

○委員長(豊田俊郎君) ただいまから政治改革に関する特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、東徹君、梶原大介君、天畠大輔君、神谷政幸君、赤松健君、宮崎雅夫君、青木一彦君及び里見隆治君が委員を辞任され、その補欠として梅村聡君、山下雄平君、大島九州男君、古庄玄知君、長谷川英晴君、小林一大君、山本啓介君及び安江伸夫君が選任されました。     ─────────────

豊田俊郎自由民主党

○委員長(豊田俊郎君) 政治資金規正法の一部を改正する法律案(衆第一三号)、政治資金規正法の一部を改正する法律案(参第一号)、政党助成法を廃止する法律案及び政治資金規正法等の一部を改正する法律案、以上四案を一括して議題といたします。  本日は、四案の審査のため、四名の参考人から御意見を伺います。  御出席をいただいております参考人は、政策研究大学院大学教授飯尾潤君、駒澤大学名誉教授大山礼子君、日本大学危機管理学部教授西田亮介君及び中央大学法学部教授中北浩爾君でございます。  この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。  本日は、御多忙のところ御出席をいただき、誠にありがとうございます。  皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げます。  次に、議事の進め方について申し上げます。  まず、飯尾参考人、大山参考人、西田参考人、中北参考人の順にお一人十五分程度で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。  また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきを願いたいと思います。  なお、参考人の皆様の御発言は着席のままで結構でございますが、質疑者は起立の上発言することといたしておりますので、よろしくお願いをいたします。  それでは、まず飯尾参考人からお願いをいたします。飯尾参考人。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) 政策研究大学院大学の飯尾でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  マイクの位置もございますので、座って説明させていただきます。  本日お招きいただきましたのは政治資金改正法の改正案などについて意見を述べよということでございますので、私は政治学者でございまして、日本の政治を中心に研究してまいりました。ただし、政治資金規正法あるいは政治資金を特に専門にしているわけではございません。ただ、政治資金関係は極めて重要な現象でございますので、政治の中で何回も出会ってきたということの中から、日本の政治の在り方に関して、今度の改正案等について思うところを述べさせていただきます。お許しいただきたいと思います。  そこで、まず第一に、政治資金というのはどういうふうに考えるのかということを最初に申し述べて、それぞれの論点に移りたいと思いますが。  政治資金は、政治家、政党が自由な政治活動を展開するために、この世の中、必要なものでございます。ですので、非常にそれは自由に使われるべきものではございますけれども、金の力で政治がゆがめられるとか政策が動かされるというのもよろしくないことでございます。そういうことから考えますと、一定の制限が必要ということでございます。  だから、そういうところでこの法律があるというふうに理解をしておりますが、やや、この法律、規正法のセイが正しいということになっているのは、政治家の方が自ら身を正されるということは、実は政治のスタイルがいろいろだからと。御主張はもちろんいろいろでございますが、スタイルが様々だからということでございまして、支出や収入の構造も違うということでございます。  私の知る限り、例えば政党を例にして、収入を例に取りますと、政党助成法に基づく政党交付金が極めて大きな比重を占める政党もあれば、それを受け取らないとおっしゃる政党もある。あるいは、企業・団体献金を受け取られるという政党もあれば、それがないという政党もあります。あるいは、機関紙収入などが非常に大きな比重を占めるという政党もあれば、そういう非常に限られた比重しかその比重はないということもあります。  これは、多様な意見を集めるためには多様な活動が必要だから、こういうことになっておりますので、比較的それは多様ではあるけれどもそれぞれ認めていくというのが法律の趣旨。しかしながら、その多様性は有権者がそうあるべきかどうかは判断するので、公開するということであります。有権者の中には企業・団体献金はけしからぬという方もおられますけれども、これは支持を決めるときに参考にすると、こういうことでありましょう。  そういうことからすると、公開によって適切性を確保するためにはきちんと公開されないといけないわけでございます。ただ、後の話に少し関係をすることを申しますと、ただし、過度の公開ということで政治参加を阻害するというのもまた問題がある。  例えば、大きな政党とか国民の多数と意見の同じ政党の場合は余りないと思うんですが、少数派の場合であったり少数意見を代表している政党について、例えば普通の人が、隣近所からすると、献金をしたということが分かるとやりにくいという、僅かな献金であってもということはあり得るので、やはり公開の限度額などが設けられているのはその趣旨ではないかと、こういうふうに考えるわけでございます。  そこで、これを前提にいたしまして、今回問題になっていることについて幾つかお話をいたします。  今回このような議論が行われていますのは、ここにもおられて大変恐縮でございますが、自由民主党内で派閥の政治資金パーティーに関してやはり不適切な事案があったということは、これは前提でございます。ただ、そういうときに、今回議論になっています法律の改正が必要だというふうになっていますが、少しそこで考えないといけないのは、私のように研究しておりますと、政治資金規正法はしばしば改正されている法律でございます。事件のたびにいろいろ改正される。  しかし、よく考えると、その事件というのは今ある法律が守れなかったということであって、ところが、また事件が起こると、新しい規制を設けるとますます守りにくくなると、こういう問題があって、まず考えないといけないのは再発防止ということでございますが、今回の事案で大変深刻だと思うのは、長年にわたって不正が明らかにならなくて、時効になってしまっても分からないところがあると、こういうことでございます。  それに関して、今回の改正案を拝見しますと、もちろん対策は取っておられるということでございまして、今回の場合、例えば会計責任者、秘書みたいな方が多いと思いますが、の責任が問われるのに政治家の責任が問われていないのは不当だということで、代表者の責任に踏み込む、これ自体は私は賛成でございます。しかしながら、それを厳罰主義と言うのはいかがだろうかと、ちょっと私が思っていることがございます。  なぜかというと、今回の事件でも会計検査の責任者で立件されている、こういう会計責任者はかなり多額の責任者に限られておりまして、そうでないところは立件されない。もちろんこれは検察審査会の問題になっているということですが、実は余りに罰則が重過ぎると処罰しにくい。その範囲とか何かをきちんと確定するための取調べも必要だということで、現状ではかなり罰則が重いために、実は検察にかなりの裁量ができてしまっているのがちょっと問題ではないかなと思っています。  ただ、この法律の立て付けは、公開ということで、公開について怠った者はいきなり刑事罰と、こういうことになっていますが、私自身は、その間にもう少しいろいろ工夫があってもよろしいのではないか。政治資金をその部分国庫に納めるであるとか、政党助成金を制限する、そういう政党には制限するなどの中間の段階、あるいは、後でお話ししますように、是正ということをちゃんと監督機関が命ずるというようなことがあってもよろしいのではないかということで、そういう不正があったことが分かることが大切だと、こういうふうに思っております。  そういう点では、厳罰主義だけではなくてほかの手段も考える、こういうことが重要ではないかというのが第一点、中身についての第一点でございます。  その次に、企業・団体献金についても議論になっているということでございます。それと、とりわけ政治資金パーティーとの関係であります。  企業、団体というのは、もちろん営利企業でございますから、献金をするのは疑わしい目的があるのではないか、こういうことが疑われてもしようがない。ただし、営利企業と個人事業者の区別は曖昧なところがあって、個人事業者は献金ができてしまうということで、よその国では、営利企業の献金をやめると、団体を許しておけば団体献金が増えると。企業は団体を設立してそれで献金する、あるいは、企業の幹部が企業に代わって献金するということですが、実は、有権者の判断を求めるということからいうと、かえって分かりにくくなると。この政党は企業からの献金を受け取ると分かったらこれは支持しないという判断する方にとってみれば、裏に潜る方が問題ではないかと、こう考えます。  そこで、大規模な企業、団体が多額の寄附で強い影響を及ぼすのが問題であって、少額ずつたくさんの会社、実は企業、団体もたくさんございますので、少額ずつたくさん集めるのはさほど問題ではないのではないかと思います。もちろん現行の政治資金規正法は、政党への献金ということは企業、団体よろしいけれども、個人ということ、個人の政治団体にはということをしているわけでございますが、その抜け道とも言えるのが政治資金パーティー、確かに妥協策でございます。  ただし、私の意見からいいますと、妥協策ではあるけれども、政治資金パーティーをやめてしまうとまた代わりの手段が出てくるということから考えると、むしろここに機会を設けてどんな関係があるのかということを明らかにするということが、むしろ資金が管理可能になる、こういうことではないかと思うわけであります。  また、政治参加促進にとって、一定金額や、政治家の話を聞いてみたいから少し高いけれども会費を払って話を聞きに行こうというのは余り不健全なことではないものですから、そういうことに、公開というのは一定の限度があって、少額であれば限度があるというのは、非公開というのは望ましいことじゃないかと思っているんですが、ただし、公開の限度額は相対的なもので、従前二十万円を十万円にしよう、五万円にしよう、今回、衆議院の案では五万円になっていたかと思いますが、そういうふうなことはやはり政党間の合意によって、この程度が世間の常識であるということ、これまでの二十万円が高過ぎるということであれば下げるというのは結構なことではないかと思われます。余りこれが五千円とか三千円になってしまうと私の先ほどの趣旨とは反しますが、五万円ということであれば結構ではないかと思っているわけでございます。  そういう点で、今回むしろ問題だと思われたのは、例えば派閥のパーティーの場合は、政治資金パーティーの場合は多くの議員の方がたくさんの企業にお願いに行くとその中には重なりがあって、結果として同一の企業がたくさん寄附をしておられたことが表になっていなかったということは大問題でございます。そういう点でいうと、むしろ寄附者の名寄せなど確認手段を整備して、ちゃんと法律の趣旨が徹底するようにするということが必要ではないかと思っているわけでございます。  ただ、このことをするためには、実は、現行の体制少し弱いのではないかと思います。現行の体制では総務省の選挙部が政治資金を監督しておりますけれども、政治家あるいは政党から預かった資料をそのまま公開するということになっています。それは、彼らの権威がやや弱く、なぜかというと、議院内閣制の下で政党政治家である大臣の下で働く、やはりそういう官僚たちにとっては政治の世界は口出しがしにくいという問題があって、そういう点でいうと、独立機関、監督機関の独立性不足という問題があるので、やはりそれは考えた方がよろしいのではないか。とりわけ今回考えたいのは、公開という手段だけではなくて、監督機関が申告内容を精査して是正を求めるというふうな機能を持たせた方がよろしいのではないか、ただ、これをするためには専門能力とともに高度の独立性が必要だということでございます。  そういう点では、外国の例では、議会に置かれる国会の機関、ただし日本にはそういう機関ほとんどございません。あるいは、会計検査院、人事院のように、行政機関のようではあるけれども少し内閣から独立している、あるいは内閣の下に置かれても独立性の高い委員会など。ただし、いずれの場合も重要なのは、形ばかり置くことではなくて、きちんと検査能力を備えたような規模の人員を備えていて権威を持つと、この両方が必要ではないかと思われるわけであります。  そういうことが私の法案についての意見でございますけれども、最後に、少しこの政治資金改革の議論の仕方について付け加えさせていただきたい。  先ほど申し上げたように、政治資金規正法はしばしば改正されていますが、問題に応じて改正されているのでやや全体像が見えなくなっているのではないか、あるいは関係の制度との整合性が取れなくなっているのではないかということがあります。  これは、例えば、調査研究広報滞在費でしょうか、これは国会法に基づく費用だと思います。これは国費であって、しかも目的がある程度限定されているのに使途の公開が不十分だと、こういうことです。逆に言うと、寄附金で賄われる一般の政治資金は寄附者は別に公開しなくてもよいと、こう考えて寄附している可能性もあります。  ところが、政治団体について、政治家に関連する政治団体ではもう全て領収書は公開というふうになっていまして、私は、これは推測でありますけれども、長年国費の方の改革が進まなかったのは、政治資金の方の、寄附の方のやっぱり公開性が厳し過ぎるのではないかと思われまして、そこなので、やっぱり使い勝手の良いお金をのかしたいという観点があった可能性がありまして、そういう点からいうと、やはり全体をバランスを取って改革を進めるべきだということです。ただし、こういう問題は実は政党によって有利、不利がたくさんございますので、まあ国会、日本の国会は与野党の対立ということが中心ですが、これは実は政治家皆さんの御自身の問題であるわけですので、政党を超えて共通の了解をして、国民に理解してもらうにはどうしたらいいのかということを考えるべきです。  そこで、最後に、ここは参議院の委員会でございますが、衆議院だと解散ということがございまして、最近、そういううわさもあれば、なかなか落ち着いて議論もできないというふうに私は拝見しております。そういう点では、参議院、選挙はございますが、まだ来年でございます。今回の法案が通過しても、実は法の中には今後の検討課題と書いてあるようなものがたくさん付いていると、こういう状態の中でいうと、それについて、各党それぞれ検討される前に、やはり共通了解をこの場でおつくりになる、こういう積極的な改革案の主導ということを参議院のこの委員会がされるということを強く期待するところでございます。  以上、私の意見でございます。ありがとうございました。

豊田俊郎自由民主党

○委員長(豊田俊郎君) ありがとうございました。  次に、大山参考人からお願いをいたします。大山参考人。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) 大山でございます。  本日は、意見を述べる機会を与えていただきまして、ありがとうございます。  私は、大学の教員になる前に、一九九五年まで国立国会図書館におりました。ということは、一九九四年の政治改革に至る経緯を間近で拝見させていただき、本当に微力でございますけれども、少しお手伝いをしたこともあるというものでございます。そういう立場から見ますと、その後、だんだん改革への機運がしぼんでしまったように見えて、近年余り議論されていなかったということは非常に残念な状況だというふうに思っておりました。  そもそも、政治改革というのは一過性の問題ではございません。常に、より良い政治を目指してどういうふうに制度改革をしていくかということを議論しなくてはいけないことだと思います。特に日本は、国際比較の面から見ましても非常に政治に対する不信感が根強い、信頼が低いということがありますので、ここで是非国民の信頼を回復するにはどうしたらいいかという大きな議論をしていただきたいと思っております。今回は、不祥事が発端ですけれども、言わば改革への千載一遇のチャンスと思いますので、是非皆様の御努力をいただきたいと思っております。  では、時間も限られておりますので、今日は大きく分けて二つの方向からお話をしたいと思います。  一つは、短期的といいますか、当面の課題としてどういうことをやるべきかということ、それから、もうちょっと長期的に何を考えていくべきかということでございます。  その前に、ちょっと過去も振り返っておくことも大事かと思います。  現在の制度の枠組み、基本的には、一九九四年に実現いたしました政治資金規正法の改正と、そして政党助成法の制定と、ここまで遡るわけですけれども、実は、改革の議論というのは、その前、もう十年以上やっていたわけですね。特に、一九八〇年代末以降は本当に活発な議論がされていました。ですので、そこをちょっと振り返っておくことは必要かと思います。  私も、このような機会をいただきましたので、改めて過去の経緯をちょっと見てみたんですけれども、一九八九年に自由民主党政治改革大綱というのが発表されております、これは皆様御存じのことかと思いますけれども。それを読みましたら、次のような記述がございました。  まずは、政治と金の問題は政治不信の最大の元凶というフレーズがありまして、別なところで、政治資金は庶民感覚から懸け離れるほど肥大化し、使途、収入も不透明なことから、本来の政策活動や政治活動に要する資金さえ、国民から理解されない側面がある。  これ、一九八九年の文書でございます。何か、今このままもう一度述べられてもよろしいような感じで、もちろん改善策というのはとてもたくさん積み重ねられてきたわけですけれども、何か根本的なところで状況が変わっていない。そうすると、今までに何が改革されてきて何が取り残されてきたのかということを、やはりちょっと過去の経緯を振り返って考えてみるということが大事なのではないかというふうに感じた次第でございます。  それでは、当面の改革について、これもう様々御議論進んでおりますので重なることが多いと思いますけれども、私からは四点申し上げたいと思います。  まずは、企業・団体献金の禁止でございます。  これは、禁止すべきかどうかという是非の議論はいろいろございますけれども、皆様御承知のとおり、政治資金規正法の一九九四年の改正のときに附則で見直し規定というのが入っております。つまり、この法律の施行後五年を経過した場合には、会社、労働組合その他の団体の政党及び政治資金に対してする寄附の在り方について見直しを行うものとすると、こういうふうに書いてあるわけですね。しかし、見直しがされないままここに至っているというのが現状でございます。  今回の法案も拝見しますと、多くの重要な事柄が附則に書いてございます。しかし、その九四年の附則がたなざらしにされたままですと、今回附則に書いてあることもいつ実現するのか分からないよねと、こういうことになってしまいますので、ここはどうするかということも含めて是非もう一度、それこそ見直しの議論をすべきだと思います。  やはり、企業・団体献金が政策をゆがめているという疑念と申しますか疑惑は完全にはなかなか払拭できない状況かと思います。私が一国民の立場で拝見していましても、長年国民の大多数が望んでいるような改革がなかなか実現しない。一方では、どうも安全性が確保されているとは言い難いようなものがもう本当に迅速に許可されてしまうというようなことが間々あるわけです。  私、最近の報道で印象に残りましたのは、世界租税支出透明性指数というのがあることを知りました。これ、租税支出というのは日本でいえば租税特別措置のことですけれども、この透明性ランキングが日本では九十四位なんですね。これはやはりもう少し改善していくべきだと思います。まあ、企業・団体献金を禁止しましてももちろん抜け道は残ります。ですけれども、だからといって全く意味がないとは私は思いません。  それから二番目です。これは先ほど飯尾参考人からも御指摘がございましたけれども、やはり独立機関といいますか第三者機関の設置は、これは絶対に必要なことだと思います。ルールを幾ら厳しくしましても、監視機関がなければ絵に描いた餅でございます。  それから、今政策活動費が問題になっていまして、もちろんすぐに公開できない支出がおありだと思います。ですけれども、すぐに公開しなくてもよいものかどうかということを判断するような第三者機関があったら問題は解決するはずでございまして、これは例えば情報公開法の運用などのそういう例も御参考になさるとよろしいのではないかと思います。これも附則になっておりますので、是非早急に御検討いただきまして実現を図っていただきたいことでございます。  それから三番目は、デジタル化の促進でございます。  これは、誠に失礼でございますけれども、永田町は大変遅れていて、もう多々驚くことが多いです。いまだに電話とファクスというようなことが多いようでございまして、ちょっとびっくりしております。これは監視の実効性を高めるためにも是非必要なことですので、早急に検討していただきたいと思います。  ただ、データの保存については慎重に考えるべきで、やはり紙のデータがなくなりますと、もう簡単に廃棄されてしまう、後から検証できないということが起こりかねませんので、そこには御留意いただきたいと思います。  それから四番目に、パーティー券の問題でございます。  これは、私は、パーティーというのは政治資金集めだということはもう皆さん御承知のとおりなので、これはもうはっきり寄附として位置付けるべきだと思います。そうすると、個人がそんなにパーティーに来てくれるのかというふうにお思いになるかもしれませんけれども、近頃はファンドレイジングというのがすごくはやっていて、もうかなり成功している事例がたくさんあります。こういう場合、いろいろありますけれども、寄附をしてくださった方には何か講演会のようなものに御招待するとか、そういった企画が割合盛んに行われています。これは工夫次第であると思います。でも、政治家と国民が本当に直接に意見交換をする場というのは非常に大切なので、そういう機会としてこれから生かしていただくのがよろしいのではないかと思っておる次第でございます。  では、最後に長期的課題の方にお話を移したいと思いますけれども、いろいろ改革されるんですけれども、一体何が目標なのかということもきっちり考えておくべきだと思います。  これ、いろいろな目標ありますけれども、大きな目的の一つは、金の掛からない政治の実現によって幅広い人材が参画できる開かれた政治を目指すと、こういうことだと思います。そういう目標を見失わないで長期的にいろいろな改革を進めていっていただきたいと思うわけでございます。  現在、国民の政治不信を招いている大きな理由の一つに世襲議員というものがあると思います。もちろん、御両親の仕事に誇りがあって、こういうことを自分もやってみたいと思う方がいらっしゃるの、これはもう当然のことですけれども、何が問題かというと、日本では世襲ではない人が議員になりにくいということなんですよね。世襲議員の方がそのお金とネームバリューでもうちょっと完全に有利な場所にいると、そこが問題なんだと思います。ですから、どうやって普通の人が政治家を目指すためのハードルを下げていくかと、これが大きな目的かと思います。  世襲議員については、すぐできる小さな改革としては、政治団体の継承をやめることだと思います。政治団体に皆さんが献金なさったようなお金というのは、その方の政治活動に共感して支援するための献金されている浄財でございますので、これを親族が受け継ぐというのは理屈に合わないですよね。ですから、こうしたものは政党に返納するとか国庫に返納するとかいうことを考えるべきだと思います。  そして、更に根本的な問題として、選挙が個人頼みになっているということが私は非常に大きな問題だと考えております。つまり、資金とネームバリューがないとなかなか選挙で戦えないということです。  振り返ってみますと、一九九四年にはあれだけ政党本位、政策本位ということが声高に叫ばれたんですけれども、どうも私の見るところ不徹底になっていると思います。相変わらず個人が前面に出て個人戦でやっている。二十四時間戦えますかという、こういう選挙になっております。ここが政治にお金が掛かる大きな原因だと思います。ここを変えませんと、事務所費用も掛かるし人件費も掛かるからお金はたくさん要るんですよという話から抜け出せません。  ですので、やはりここは選挙制度も含めて大きな意味の政治改革に取り組んでいただくべき時期ではないかと思います。とりわけ、参議院の選挙制度については大変問題が多くなっておりますので、是非良識の府として皆さんの御検討をお願いしたいと思います。  その上で、政党助成の在り方も再考すべきだと思います。  先ほども飯尾参考人からも御意見出ていましたけれども、例えば国庫に返納するというようなこともあり得ますし、それから使い道についてももう少し考えてもよいと思います。政党助成法の第一条には、政党の政治活動の健全な発達の促進及びその公明と公正の確保を図り、もって民主政治の健全な発展に寄与することを目的するというふうに書かれています。つまり、民主政治の発展のために使うべきこれは浄財でございます。もちろん政治活動の自由というのは非常に重要ですけれども、それが何事にも優先する絶対のものというわけではないと思います。  ここでちょっと例を御紹介しますと、例えば韓国では、政党に対する交付金の三〇%は政策研究所の費用として支出しなければならないというようなことも書かれておりますし、また、女性候補を多く公認した政党に対しては女性公認補助金を支給しているというようなこともございます。女性のことについていえば、フランスの場合は、下院選挙での女性候補比率が低かった政党に対して国庫補助を削減するというようなことも行われております。こうしたことも是非参考にしていただいて、より良い政党助成の在り方をお考えいただきたいと思います。  今回の法案の処理にとどまらず、長期的な視野でもって改革に取り組んでいただきたいんですけれども、私、議会政治、議会制度の研究者なものですから、最後に一つだけ御要望申し上げたいと思いますけれども、是非、今後の議論は国会の中でやっていただきたいと思います。こういう場がせっかくできたんですから、是非、国会の外で各党の協議で終わりましたではなくて、こういうところで本当に議論を闘わせていただきたいと思います。  どうぞよろしくお願いいたします。

豊田俊郎自由民主党

○委員長(豊田俊郎君) ありがとうございました。  次に、西田参考人からお願いいたします。西田参考人。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) 日本大学の西田と申します。この今、国民の関心が高い事項に関して意見陳述させていただく機会というのをいただきましたことを大変光栄に思います。どうぞよろしくお願いします。  私自身は、政治とメディアの研究者でございます。政治とメディアの分野中心にしながら、政治と社会全般に係る研究をしております。また、情報通信分野を始め、様々この間、規制実務に関わってくるという経験をバックグラウンドとして有しております。  本日でございますが、この国民の関心の高い事項ということも踏まえて、やや幅広に問題の所在の検討ということに時間を充てさせていただきたいというふうに考えております。その後、今般の改正法に関して、法案に関して評価と問題提起ということで、時間も限られておりますことから、三点中心に申し上げさせていただきたいと思います。  その三点というのは、いわゆる第三者機関と呼ばれているものに関して、早期設置の必要性ということを中心に述べさせていただきたいと思います。その後、収支報告書の確認書の問題に関して、評価ということを述べさせていただき、政治資金パーティー券の購入者や個人寄附者のプライバシー保護等に関しても意見の方を述べさせていただきたいというふうに考えております。  その後、これら踏まえた上で簡単に取りまとめさせていただいて、今後の展望ということで、各党の皆様におかれましては、この改革というものを切磋琢磨しながらやっていっていただきたいというようなことを述べさせていただきたいと思います。  早速でございますが、問題の所在の検討ということで言及させていただきたいと思います。  既に参考人の先生方からも言及いただいておりますとおり、この問題、大変国民の関心とそれから不信感というのが高まっているというふうに認識しております。とりわけ法案が衆議院を通過してこちら参議院にやってきてから、各社の世論調査というのが公表されているところでございますが、余り説得力を持っていないというのか、納得感を持って受け止められていないというふうに認識しております。その背景には、長期の課題とそれから短期の課題というものが存在しているというふうに認識しております。  長期の課題から言及させていただきたいというふうに思いますが、既に言及いただいているところでもございますが、改めて述べさせていただくと、この政治と金の不適切な利用に関する疑惑というのは、長期間繰り返されてきたことで、日本の政治の宿痾と言ってもいいような問題だというふうに認識しております。この間、様々な角度から、それから、様々な研究者それからジャーナリストの皆さんが指摘を繰り返してきておられますが、その一九八〇年代以降、特にこうした指摘というのが盛んに行われるようになってきているというふうに認識しております。不適切な利用というのも増してきたんじゃないか、そういう認識を持っております。  その背景には、国民のある種の成熟というのがあると言っていいのか、だんだん孤立、個人化していって、組織化されるというところがなくなっていって、ある種、団体に加入しないという人たちが増えているということも研究者の中からは指摘されておるように、政治が国民に対して影響力を持つというのが難しくなってきて、もしかすると、金に依存するというような背景というのが醸成されてきたんじゃないか、そんな問題意識を持っておるところでございます。こうした問題というのが中長期の政治不信の原因になっているんじゃないか、そのような認識も持っております。  これもまた様々な調査で指摘されておるところでございますが、例えば、内閣府が行っております、定期的に行っている調査でございますが、社会意識に関する世論調査という調査がございます。国の政策への民意の反映程度という項目を昭和の終わりから令和の現在に至るまで定期的に取っておる調査でございます。  御承知のとおりではございますが、政治の環境に目を向けてみても、様々大きな変化が起きてまいりました。政権交代も幾度かございました。国民の政治への関心の在り方なども様々変わってきているところでございますが、一つ指摘できることというのは何なのかというと、この国の政策に民意が反映されていないという否定的な回答というのが肯定的な回答を大幅に上回る形で一貫しているということが示されております。  というように、国民の中には、政策に民意が反映されておらず、政治参加というのはある意味無駄だというような認識が広がっているんじゃないか。しかも、これ、昭和の時代から現在に至るまでずっと続いているというところでございます。  さらに、こうした問題、解決の方向に向かっているのかというと、そこにもやや疑わしいところというような認識を持っております。  というのも、これまで、先ほども言及あったかというふうに認識しておりますが、政治倫理綱領や、それから自民党が掲げた政治改革大綱の中で脱派閥や政治と金の透明化等が宣言され、政治倫理綱領の中でも、政治腐敗の根絶と政治倫理の向上ということが言及され、真摯な態度をもって疑惑を解明し、その解明、責任を明らかにするということが宣言されてきたわけでございます。それから、民間においても、民間臨調など中心にしながら、多数の改革案というのが示されてまいりました。  ところが、相当の年月が経過していると、時間が流れているというにもかかわらず、恐らくは十分に改革というのは達成していないということなんじゃないでしょうか。そうであるからこそ、今日のような機会というのも設けられているというふうに認識しております。  そのように考えてみますと、そうした構造的な問題を踏まえてみた上で、直近の各社の世論調査、これ改めて目を向けてみると、当該問題に対する国民の不満と怒りというのは深刻なものがあるという認識を持っております。  国会議員の皆さんというのは国民の代表であり、この政治資金規正法の、先ほども出てきたところでございますが、この規正という独特の概念の上でも模範的な存在であることが期待されながら、今日まで十分にその自浄作用というのは働いているとは認め難いというような認識を持っております。  これらをまとめると、国民の政治不信と、それから自浄作用の方、機能不全に対する懸念と、それから問題の矮小化、今回もうまく改革に結び付かないんじゃないかというような懸念というのはある程度合理性があるんじゃないか、そのように理解することができるというふうに感じておるところでございます。  その上で、ここから、今回の法案に関して、評価と問題提起ということで三点言及させていただきたいと思います。  この中でも、第三者機関というものが提案されておるというふうに認識しております。ただし、この第三者機関というのは、ありようというのは多様だというふうに認識しております。ただ、一点申し上げることができることがあるとするならば、早期の設置というのは必須であろうということでございます。検討ということが続くようでは困るということです。  さきに、既に三条委員会方式の案なども提起されているというふうに認識しておりますが、三権の分立だとか、それから立法府の自律権等の観点を踏まえると、まずは同等の機能というものを立法府内で、独立性を担保し、自律し、中立を、これどのように確保するのかというのは大変難しいところではございますが、強力な調査権限を付与し、それから公開していくということを原則としながら実現できないのかということを考えておるところでございます。  前述の国民の自浄作用に対する疑義ということを踏まえると、恐らく国会議員の先生方だけでやっていただくということでは不十分だろうと、それから同時に、第三者機関ということにもならないというふうに考えております。  そんなことから、どのようにこのような機関を設置するのかというのは難しいところではございますが、国会議員の先生方と、それから有識者、それからやはり監査に類するような作用というのを実現するためには専門の知識というのが必要なことから、その専門なワーキングと、それから事務局等の体制から構成できないかということを、アイデアベースということでここで申し上げさせていただきたいというふうに思います。  それから、二点目でございますが、収支報告書の確認書添付という問題について言及させていただきたいと思います。  今回の法案の中である種の目玉というところだというふうに認識しておりますが、この問題に関して、政治家本人の責任明確化ということで、現状と比べて相当程度改善に寄与するものだというふうに認識しております。それから同時に、疑惑の立件の障壁を引き下げる可能性を有しているものと認識しております。そんなことから、総合的に見て、政治家本人への抑止力というものも、これまで十分機能していなかったんじゃないかというふうに考えるところでございますが、相当程度改善するものというふうに認識しております。  それはどういうことかというと、従来、収支報告書にも不記載違反だとか、それから虚偽記載違反というものがございました。しかし、その立件、かなり難しいというところが認識されているところだと理解しております。というのも、ここに二段構えというのが必要だったからだと思います。会計責任者の立証と、それから政治家本人との共謀性の立証というのが必要で、これ大変難しいということではないかと。今回出ている疑惑においても、疑惑の数に対して立件に至った当事者の数がかなり少ないということから、かなり難しかったんじゃないかというふうに認識しております。そのようなことから、政治家本人によるこの確認書添付ということを通じて、ある種、善管注意義務的制度というものがある程度具体的に実現できるのではないか、そのような認識を持っておるところでございます。  それから、ややまとめさせていただきますが、政治資金パーティー券の購入者や、それから個人の寄附者に関して、これはプライバシーの保護というものに関して、やはりこれ原則透明化ということを堅持していただくということと、それから、個人の常識的な範囲における、これいかほどかというのは議論の分かれるところではございますが、少額寄附者に関しても、それからその他の者についても、住所等の個人情報に限定した配慮というのはある程度合理的だというふうに認識しております。  というのも、将来、この一層の透明化というものが進んでいくというふうに認識しておりますが、そのようなものが進んでいくということであれば、良くも悪くも、この政治に対する、政治参加とか政治的主題というのは強い関心を持たれるというところがございます。そうした中で、過剰にプライバシーがつまびらかにされるといったようなことは起きがちでございますので、両立というその在り方が求められるところだというふうに認識しております。  その上で、最後、これらを踏まえた上で、小括と展望、関連する論点ということで言及させていただきたいというふうに考えております。  今回、議論になっておるところというのは、政治資金規正法などを中心とする改正案についてだというふうに認識しております。ただ、やはりこれ対症療法的にとどまっているという認識を持っております。既に参考人の先生方からも言及あったとおりだというふうに認識しておりますが、問題を全体的に見直していくということが必要だと考えております。それから、今回のこの改正案というのは、専ら将来の不正に対する抑止力を有するような内容であって、直近の疑惑の解明には直接つながらないというところで、それらも踏まえても、例えば国民の政治不信、そういったものを払拭するというところに至らないのではないか、満足できる内容になっていないというふうに認識しております。引き続き不断のない改革というのが求められるところだと認識しております。  既に言及したところではございますが、国民のある種の政治不信とか、それから本当に自主的にこの問題解決されるのか、世論調査通じても疑問というのが提起されているところでございますが、これはある程度合理性もあると、妥当な内容だというふうに認識しております。また、本日のこの意見陳述というのが政治資金規正法等に関するものであることは明らかでございますが、国民の期待と比較してみると明らかに狭くなっていて矮小化されているということから、と同時に、根本解決へのアプローチの端緒として見ても不十分な内容だというふうに考えております。  というのも、これ国民の理解というのが十分進んでいないという背景もあるという問題意識を持っております。なかなかこの法案の内容というのを理解するのが難しいと、全体的にも、公選法などを含めても、全体像を把握するのが難しいという事情があると思います。その上で、この法案を理解し、比較し、メリット、デメリットを検討すると、これ大変難しいと。  そういった中で、政治家の先生方自ら襟を正していただくのみならず、これ積極的に発信していただくということも重要になってくるというふうに認識しております。そんな中でも、野党の先生方中心に、それぞれの御主張というものを発信いただいているというふうに理解しておりますが、どうも当事者の先生方からの発信というのはこれ不十分ではないかという認識を持っております。当該問題に関する当事者、それから政党からの情報発信というのを継続いただきたいと認識しております。  それから、もう一点でございますが、これ、政治倫理審査会についても言及させていただきたいというふうに思います。  これ、原則について非公開となっていることや、それから当事者の自主性ということに重きを置かれていることから、これ認識を深めるということからも機能不全を起こしていることは明らかだというふうに考えております。この点の改革というのも関連して御検討いただきたいというふうに、この場を借りて言及させていただきたいと思います。  ただ、ここまで述べてきた内容というのは、ともすればコスト削減に係るような内容を中心に言及してきたような節があるかと思います。あるいは、透明化中心ということで言及してきたかもしれません。そのような観点で申し上げるとすると、政策調査能力、立法調査能力、それから、もっと平たく申し上げると、国民の声を聞く力というものが弱体化しかねないと、そうした懸念あるのは当然だというふうに考えております。  そんなことから、政策秘書、それから公設秘書、それから事務所費用等を、むしろかえって追加で公費で措置をすると、こうした費目を明確にして措置をするといったことを通じて、立法府の力というのが弱まらないということを踏まえて議論いただくということが重要ではないかと思います。  そろそろ時間となってまいりました。  このような内容を踏まえて、各政党においては、包括的な議論とともにビジョンを検討、構想していただいて、分かりやすく国民にお伝えいただく努力というのをお願いしたいところでございます。  以上でございます。

豊田俊郎自由民主党

○委員長(豊田俊郎君) どうもありがとうございました。  次に、中北参考人からお願いをいたします。中北参考人。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) 中央大学法学部の中北でございます。  本日は、本委員会にて発言する機会を賜りまして、心より感謝申し上げます。日本政治を研究してきた立場から、御推薦いただいた日本維新の会を含めて、いかなる会派にもそんたくせず、自由に意見を述べさせていただきたいと存じます。  政治資金規正法の第二条には、基本理念として、政治資金が民主政治の健全な発展を希求して拠出される国民の浄財であると書かれています。そして、いやしくも国民の疑念を招くことのないようにと述べられております。派閥によるパーティー収入の収支報告書への不記載、いわゆる裏金化によって深刻な政治不信を生み出した自由民主党におかれましては、深く反省し、改革の先頭に立っていただきたいと存じます。  政治と金の問題に対する国民の批判は非常に強く、メディア、あるいは部分的には国会でも、政治資金が浄財ではなく、さも汚いものであるかのような前提で議論がなされていることに、私は危惧の念を抱かざるを得ません。献金を行ったりパーティーに出席したりすることは、党員になったり選挙でボランティアを行ったりすることと同じく、国民の政治参加の有力な手段です。これらについて制限を加え過ぎることは、国民の政治参加を妨げかねません。  政治資金制度改革には、守りの改革と攻めの改革の二つがあると考えます。守りの改革は、民主主義に打撃を与えない、汚職などを起こさないためのものです。それに対して、攻めの改革は、お金を使って民主主義を健全に発展させるためのものです。現在、日本では、投票率の低下など、有権者の政治離れが深刻です。こうした状況を打破するためには、個人献金を促進して、有権者が政治の観客から主権者へと意識を大きく変えていくことが必要です。有権者が身銭を切って応援する、言わば政党や政治家の推し活をするようになること、逆に言えば、政党や政治家が有権者に心から応援してもらえる存在になることが民主主義を活性化する上で大切です。  多くの野党が企業・団体献金の廃止を求めていますが、データを見ると、企業・団体献金の総額は、政治資金規正法が改正され制限が強化されたことを受けて、一九九四年の五百七十七億円から二〇二二年には八十七億円まで大幅に減少しています。その分、パーティー収入は増えていますが、同じ期間に百四十一億円から百八十一億円に増加するにとどまっています。それでは個人献金が増えているのかというと、そうではなく、四百四億円から二百七十五億円に落ち込んでいます。  結局、一九九四年の政治改革で導入された、現在、年間三百十五億円程度の政党交付金が、受取を拒否している共産党を除いて各政党の財政を支えています。自由民主党本部を例に取ると、国民政治協会を経由する企業・団体献金は、同じ時期、七十二億円から二十五億円に減少する一方、政党交付金が百六十億円と、現在、収入の三分の二近くを占めています。立憲民主党や維新は、更に政党交付金の依存度が高くなっています。  そもそも、市民社会の中から生まれた政党が国家からの資金援助などに依存することになっていることを指して、政治学ではカルテル政党という概念が使われます。党員数が減少するなど、政党が市民社会との結び付きを希薄化させていることは、決して健全ではありません。こうした状況を背景に、ポピュリズムが台頭しているという主張が政治学ではなされています。ポピュリズムは反エリート主義と反多元主義を特徴としますが、普通の人々の擁護者として、既成政党に批判を加え、インターネットなどを通じて有権者から直接支持を調達するというスタイルを取ります。  企業・団体献金や企業、団体によるパーティー券の購入を禁止することは、一定の理由があり、反対ではございませんが、それをただただ行うだけではカルテル政党化がますます進んでまいります。したがって、自民党の修正案の第十六条に検討課題として盛り込まれ、また立憲や維新が主張している、個人献金を促進するための税額控除率の拡大など、これらを実現していただきたいと思います。  政治参加の観点から政治資金制度改革が論じられてこなかったため、匿名性の重要性が国民の間では理解されていません。個人献金を行う際、憲法第十九条の思想、信条の自由が侵されてはなりません。憲法第十五条、ここに秘密投票を保障しているということも同じ趣旨です。投票箱が透明ではないのと同じく、一定額までの献金やパーティー券の購入は、氏名、住所などが公表されないようにしなければなりません。最近、透明化が金科玉条のように語られますが、行き過ぎれば党費を支払っている党員の名簿を公開せよということになりかねず、とても危険です。  また、金の掛からない政治を優先度の高い目標にすることも正しくありません。大学での研究もメディアでの取材も、お金がなければ優れた成果は上がりません。政治についても、国政報告を作成したり、有権者と接するために事務所と秘書を置いたり、政策の調査を行ったり、様々、民主主義を機能させる上では一定のコストが掛かります。もちろん、ワイズスペンディングは大切ですが、どのぐらい政治資金が必要なのか、つまびらかに明らかにし、議論してはいかがでございましょうか。皆様は、代議制民主主義の下での選良です。国会議員は、漠然とした国民感情におもねるのではなく、思うところを正々堂々と述べ、有権者と対話することが大切だと考えます。  お金をうまく使えば、民主主義をより良くすることもできます。例えば女性の国会議員は、衆議院が一〇・九%、参議院で二三・一%、人口の半分が女性であることを考えると非常に少ないと言わざるを得ません。今月十二日に世界経済フォーラムが発表したジェンダーギャップ指数で、日本は百四十六か国中百十八位、そのうち政治分野は百十三位です。平成の政治改革の最大の問題は、ジェンダー平等の視点が全くなかったことであります。こうした状況を大きく変えるために、政党交付金の議員数割の半分を女性議員数割で配分してはいかがでございますでしょうか。  以上、攻めの改革という発想が欠けているのではないかということを指摘させていただきましたが、攻めの改革に転じるためには、当面、守りの改革を徹底的に行わなければなりません。幾つかに絞って述べさせていただきます。  第一に、今回の自民党の派閥のパーティー券の裏金化を受けて最も重要なのは、パーティーの全面禁止や公開基準額の引下げではなく、収支報告書に関する厳罰化です。リアリズムの立場に立つ自民党は、安全保障政策では核を含む抑止力を重視し、犯罪についても抑止効果を持つとして死刑制度を存続させてきました。しからば、今回の改革でもそうした姿勢を貫き、これ以上、政治と金の問題で国政が停滞しないよう、抑止力が十分働くような制度を構築していただければと存じます。  そのための最大の手段が、会計責任者だけではなく議員自身も責任を負う連座制的な仕組みの導入です。公明党が提案し自民党案に取り入れられた確認書方式は、確認書を交付しなかった場合、若しくは確認をしないで確認書を交付した場合には、五十万円以下の罰金が科され、公民権停止の対象となるという内容です。しかし、衆議院本会議の採決の前の討論でも、立憲民主党の西村智奈美議員から、会計責任者の説明に間違いがあった、確認したが気付かなかったなどと、これまで同様、言い逃れの余地を残していると批判がなされております。参議院での審議を通じて是非こうした疑問を徹底的に払拭していただきたいと思います。  収支報告書に関する厳罰化と並ぶ改革の第二のポイントは、政党から議員個人に支給される政策活動費です。安倍派がパーティー収入を裏金化したのは五年間で六億円ですが、自民党は直近五年間で約六十六億円の政策活動費を支出し、これが使途公表義務のない事実上の裏金化しています。報道によると、不記載を問われたある安倍派議員は政策活動費だと思ったと説明しています。そうである以上、政策活動費にメスを入れるのは当然です。五十万円超、項目別の記載という自民党案が、維新の尽力によって修正されたことは一定程度評価できます。  しかし、この修正案はかなりずさんです。第十四条と第十五条は、政策活動費の毎年の上限金額を定める、十年後に年月を入れた明細書や領収書等を公開する、第三者機関を設置してその監査を受けるといったことを定めていますが、それ以外の具体的な内容は今後の検討課題とされています。釣った魚に餌をやらないは世の常です。なぜ細部を十分に詰めずに合意してしまったのか、残念でなりません。今からでも遅くありませんので、いつまでに結論を得るのか、期限だけでも法律に明記すべきです。  政策活動費の具体的な内容については、少なくとも以下の内容を盛り込むべきだと考えます。一、毎年の上限額を、維新の当初の案のように、政党交付金の一%と五千万円を共に超えない範囲にすること、二、明細書や領収等の写しを第三者機関に毎年提出し、そこで十分な監査を行い、公開までに保管をすること、三、全面的な公開を原則とし、黒塗り範囲は必要最小限にとどめ、その基準を明確にすること、以上の三点です。  使途が公表されない事実上の裏金としては、政党の政策活動費以外にも政府の官房機密費、これが年間十二億円あります。中国新聞によると、ある官房長官が国政選挙の候補者の選挙応援に行った際、陣中見舞いとして百万円を機密費から手渡したと証言をいたしました。国の事務又は事業を円滑かつ効果的に遂行するという目的から外れ、選挙での政党間の公正な競争を妨げる極めて不適切な支出です。政策活動費と同様に、事後の使途公開、第三者機関によるチェックなどの仕組みが必要ではないでしょうか。  設置される予定の第三者機関の役割についても若干述べさせていただきます。  一部で主張されるような立入検査を実施したり、違反行為に課徴金などの行政罰を科したりする強力な権限を持つ第三者機関の設置は必ずしも望ましくなく、当面、政策活動費の監査を中心に限定的な役割を果たすべきだと考えます。そもそも政党は党員が自主的に結成する自発的結社であり、法律にのっとった適切な政治資金の取扱いを自発的に行うべきです。各政党は自らチェックする仕組みを内部に構築して、それを有権者に説明すべきです。  加えて、研究者の立場からお願いを述べさせていただきます。  自民党案では官報又は都道府県の公報による収支報告書の要旨の公表義務が削除されているという指摘が、衆議院の政治改革特別委員会で共産党の塩川鉄也氏からなされています。収支報告書の公表期限の三年を超えて我々が調査を行う際は要旨に頼らざるを得ません。二〇〇七年の法改正で収支報告書をインターネットで公表する場合には要旨の公表義務がなくなり、都道府県選管の業務負担を軽減するという事情もあるようですが、是非この点改善をお願いしたいと思います。  最後になりますが、参議院におかれましては、良識の府、熟議の府として、法案の修正を含め、徹底的に審議を行っていただきたいと思います。  以上で私の意見陳述とさせていただきます。御清聴どうもありがとうございました。

豊田俊郎自由民主党

○委員長(豊田俊郎君) ありがとうございました。  以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。     ─────────────

豊田俊郎自由民主党

○委員長(豊田俊郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、安江伸夫君が委員を辞任され、その補欠として里見隆治君が選任されました。     ─────────────

豊田俊郎自由民主党

○委員長(豊田俊郎君) これより参考人に対する質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

藤井一博自由民主党

○藤井一博君 自由民主党の藤井一博です。  本日は、四人の参考人の皆様方、大変お忙しい中、貴重な御意見いただきましたこと、心より感謝申し上げます。ありがとうございます。  この度、我が党が引き起こした問題、そして、それにより深まった政治への不信につきまして、心よりおわび申し上げます。また、国会議員の一人として、国民の皆様の信頼回復のために全力を尽くしていかないといけないと思っております。  それでは、質問に入らせていただきます。  まず、四人の参考人の皆様方にお聞きさせていただきます。第三者機関についてです。  この度の政治資金に関する独立した第三者機関の設置については、有識者の方々から前向きな意見が多いと思っております。一方、行政なのか、そもそも、それとも国会なのか、あるいは会計検査院のような独立した機関なのか、あるいはどのような権限、機能を有するのか、検討すべき項目も多いと思っております。  法文上、第三者機関は設置されることとなりますけれども、その具体的な内容は法律が施行されてから検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講じられることとなります。いろいろな三権分立でありましたり、立法府の自律権の問題もありますけれども、どのような点に留意をして検討を進めていけばよいのか、四人の参考人の皆様方にお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) 先ほど申しましたけれども、この機関は極めて重要でございます。  一番あり得ることは国会に設けることでございますが、一つだけ障害がありまして、日本の国会は大体会派交渉主義で、様々なことを決めるのがなかなか難しい。こういうところに置くのと衆参両院のどちらにということがなかなか難しくて、先ほどお話に出ました国会図書館という機関はありますけれども、なかなかこれ、自律的に運営するの、置くのが難しい現状からすると、私自身は会計検査院や人事院のような独立した機関が一番望ましいというふうに思う。ただし、それが現実的でないならば、政府内であっても国家公安委員会のような独立性の高い機関、そういうものであれば一つあり得ると、こういうふうに考えています。  ただ、大切なことは、そこに十分な人員と権限を与えることでございまして、置き場所よりも恐らく内実が重要かなというふうに思っております。  以上でございます。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) 先ほども申し上げましたように、これはこういう機関がないと幾ら規制を厳しくしても絵に描いた餅ですので、早急に設置していただきたいと思いますけれども、どのようにするかということは、今、飯尾先生おっしゃったのとほとんど同じで、私も筋としては国会に置くべきだと思いますけれども、それよりもやっぱりどうやって実効性のある機関にするかということが論点になるので、その辺を慎重にお考えいただきたいと思います。  以上でございます。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) そうですね、第三者機関の設置、これ必須だと考えております。  で、どのようにどこに置くのかというのは、もう既に参考人の先生方御指摘のとおりで、これいろいろあり得るんだというふうな認識を持っております。ただ、順序というものを考えてみると、やはり立法府の中にまずは置いて、それが機能するのか機能しないのかということが明らかになってからその先というのを考えるというのがよいのではないかというふうに考えております。  置き場所もさることながら、独立性を持って機能させるということと、それから調査権限は与えた方が適切なんじゃないか、それから専門的な知見というものをきちんと実装していくということが好ましいと考えております。  以上です。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) 先ほどお話ししたように、政策活動費、これは十年後の公表ということになる方向性でございますので、これを担当するための第三者機関、これは必要だということは間違いございません。  ただ、それ以上に、違反行為に行政罰を科すといったような措置をとる、こういった強力な権限を持った機関を司法以外に設けるのが適切なのか、そもそも、政党が自らの力で内部規律を働かせて正すということができないのか、ここは皆様是非考えていただきたいところであります。  設けるのであれば、政治資金に関する政策提言であるとか、監視だとか勧告、そうした機能にとどまるような形で国会に設置するのが適切ではないかと、こう考えております。

藤井一博自由民主党

○藤井一博君 ありがとうございました。  次に、大山教授にお伺いをいたします。  長期的な視点として、お金の掛からない政治を目指すべきだというお考えをいただきました。一つのお考え方だと思って、選挙における個人頼みの選挙というものがお金が掛かっているのではないかというお話も拝聴いたしました。  ただ、実際、政治活動をする上で、選挙以外です、やはり、私たちの存在意義というのは、国民の皆様、有権者の皆様一人一人の意見をお聞きして、それを我が血肉としてこの国政の場で議論をしていく、それが私たちの仕事だと思っております。そういった日常の活動の中で、やはり、本当に広く住んでいらっしゃる方の下に行ってお話をお聞きしたり、また、いろいろな会でお話をお聞きして、課題点を抽出して問題解決に至る考えを詰めていくという中で、たくさんの人員、秘書も必要ですし、また事務所も必要であります。  そういった中で、どうしても必要となる資金というものと、お金の掛からない政治というところのバランスというか、どのように志向していけばいいのかというところをお考えをお伺いできたらと思います。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) 先ほど中北参考人もおっしゃいましたけれども、私もお金が全然掛からない方がいいというわけではなくて、政治制度論の授業を担当しておりましたけれども、学生には、必ず政治というのはお金が掛かるので、それは皆さんの、有権者に政治活動を理解していただくために是非必要、それがなくなっては民主主義が成り立たないというような話もしてまいりました。まさしく民主主義のコストだというふうに考えております。  ただ、現状において、その政治家個人がもう本当にたくさん事務所を構えて大勢の人手を使うということがそこまで本当に必要なのかということをちょっとお考えいただきたいということです。  日本も議院内閣制でございますけれども、議院内閣制の国というのは大体会派ごとに活動していて、そこが中心となって、国民とのつながり、接点を持つというようなことがございますので、秘書の数も、例えばアメリカはもう何十人もいますけれども、あれは大統領制なので、議院内閣制の国ですと、日本と同じか、そんなに変わらないんですね。それで成り立っているわけです。  ですから、もうちょっとその政治活動の中身を再考していただいて、どこを政党なり会派がやるのか、どこを個人がやるのかというようなことをもうちょっと線引きしていただくと、今のような規模は多分要らないんじゃないかと、そういうことでございます。

藤井一博自由民主党

○藤井一博君 お考えをお聞きしまして、次なんですけれども、西田教授にお聞きしたいと思います。  今日いただいたプリントで、コスト削減ありきでは政策調査能力や国民の声を聞く力が弱体しかねないため、秘書や事務所費用等について、むしろ追加で公費で措置するといった現実的議論も並行してなされるべきではないかという文章を読ませていただいております。  現実的に考えていく上で、やはり参考とすべき諸外国の例であったり、また教授が考えていらっしゃるようなイメージというものがありましたら是非お伺いをさせていただきたいと思います。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) そうですね、民主主義のコストということについては、既に参考人の先生方、御指摘のとおりだと考えます。  なぜ今回様々な政治と金の疑惑出てきているのかというと、やはり現実にその政治の実務においてコストが生じていると、それを十分に賄えないと、あるいは従来のやり方ではうまくいっていないというところがあるのではないかという認識を持っております。  といったときに、本日提出させていただいた資料の中で、むしろ費目を明確にし、その代わりに金額それから領収書等を公開するというような形で、追加で措置をしていくということも考えられるのではないか。そもそも政策秘書の制度を導入されたときもそのような議論はあったというふうに認識しております。その後、そうした議論というのは、どちらかというと削っていく方に進んでいて、追加するという方にはなっていないと。もし、背景として、先ほど申し上げたような、お金がなかなか調達できないということを中北先生も御指摘だったと思いますが、そのような背景があるのであれば、むしろ正面から措置していくという議論と並行して考えていくということもあり得るのではないかと思います。  以上です。

藤井一博自由民主党

○藤井一博君 ありがとうございました。  続きまして、飯尾教授と中北教授にお伺いしたいと思います。企業・団体献金、政治資金パーティーの在り方についてお伺いをいたします。  政策立案の中立性やバランスの確保のためには、多様なそういった出していただく方、また様々な収入が大切だと考えております。政治資金パーティーも、自分の信じる政策を実現する政治家を応援したいという思いがあるのも確かでありまして、全てのパーティー参加者の方々が何らかの利益を求めているというのは極めて一方的な見方のように感じるところでございます。  適正な企業・団体献金、政治資金パーティーの実現こそが重要であり、一刀両断に企業・団体献金も政治資金パーティーも駄目だとすると、政治活動を過度に抑制してしまうと強く危惧をしております。  企業・団体献金、個人献金、政治資金パーティーを含め、どうすれば我が国の民主政治にとってより良い政治資金の姿になるのか、企業・団体献金、個人献金、政治資金パーティーの在り方について、飯尾教授、中北教授のお考えをお伺いしたいと思います。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) 先ほども御説明しましたとおり、企業・団体献金自体が悪だというふうには見られませんが、特定の企業、団体が多額の献金によって影響を与えるのが駄目でして、多数の企業が少額ずつ出すのであれば、あるいは多数の団体が少額ずつ出すのであれば、それは結構なことだというふうに私は考えておりますので、そのような企業・団体献金の、上限額もございます、あるいは名前が公表されるとなると献金するかどうかを考える、こういうことがありますので、それは公表する。今回、公開額を変えられるというのはやはり大きな変化を生むものだろうというふうに考えますので、今回の改革をしばらく見守るべきだというふうに私自身は思っています。  ただし、そのためには、現行法制でも決まっていることを名寄せが十分でないために守れていない可能性があることの方が非常に問題でございますので、その実務の点での改善を求めたいというのが私の意見でございます。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) 御質問ありがとうございます。  私は、企業・団体献金の禁止には条件付賛成なんですね。  まず、そもそも企業・団体献金を禁止している国は、誤解があるかもしれませんけど、世界でも二七%でございます。必ずしも多くありません。ただ、企業や労働組合がメンバーの個人の意思に反して献金をする可能性があるという点はやはり問題ではないかというふうに考えます。ただ、これを一方的に禁止するだけでは政党交付金依存が増してしまうということがございますので、個人献金を増やす、とりわけ個人献金、少額の個人献金、これが一人一票制に、趣旨に沿っているものだと考えますので、これは立憲民主党等が提案しているような形で、少額献金を優遇する形で税額控除率を高めるということ、あるいは、企業・団体献金を廃止する代わりにアメリカのPACのような、つまり個人献金を企業、団体の政治活動、政治団体に集めてそこから献金をするような、つまり個人献金ベースの企業・団体献金、こういった仕組みをつくっていくということが自発的な政治参加というところに適合しているのではないかというふうに考えております。  以上でございます。

藤井一博自由民主党

○藤井一博君 ありがとうございました。  やはり本質的に、いかに多くの、たくさんの国民の皆様が支えている政治というものを実現するか、そのための制度を考えていくか、まず本質ありきな議論をしていかないといけないということが大変よく分かりました。  最後に、飯尾教授にお伺いしたいと思います。実効的な再発防止策についてお伺いをいたします。  先生お話の中でおっしゃいましたけれども、これまで会計責任者に任せていて自分は知らなかったというような言い訳を許さないために、政治家本人の責任強化であったり、そのために国会議員関係政治団体の代表者による収支報告書の確認書制度を設けるとともに、また代表者に対する罰則強化、さらには虚偽記入等に係る収入の国庫納付制度を設けることで、実効的な再発防止策を講じることとなっております。ただ、先生がおっしゃいましたように、余りに厳しくし過ぎると裏道ができてしまうんじゃないか、そういった懸念のお示しもありました。  このことですね、再発防止のための罰則化に対する先生のお考えをもう少し詳しくお伺いできたらと思います。よろしくお願いします。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) これについて簡単に申し上げますと、やはり厳罰一つではなくて、それほど重くはないけれども必ず摘発される体制、そのためにはきちんと監督する機関、両方が必要だというふうに思っております。

豊田俊郎自由民主党

○委員長(豊田俊郎君) 時間になりました。

藤井一博自由民主党

○藤井一博君 ありがとうございました。終わります。

森屋隆立憲民主・社民

○森屋隆君 立憲民主・社民の森屋隆と申します。  今日は、四人の先生方、大変お忙しい中、本当にありがとうございます。感謝を申し上げます。  それでは、質問をさせていただきたいと思います。  まずは、大山参考人と中北参考人の方にお伺いをしたいと思います。  この衆議院から送付されてきました今回の政治資金規正法の自民党案について、マスコミなどの調査では、七割の方が評価しないという、こういった結果が出ています。その理由として、この法案も抜け穴があると、ざる法であると、これが理由だそうでございますけれども、大山参考人、中北参考人もそういった御認識であるのか、もしそういった御認識であれば、どういったところがその抜け穴であり、特にこのざる法なんだというところに値するのか、その辺についてお聞かせをいただきたいと思います。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) 私、それほど政治資金の専門家というわけではございませんけれども、やはり一番、何といいますか、評価されない原因というのは、とても何か小出しに改革しているという印象があると思います。実際に修正案で少しずつ厳しくなったりとかしておりますので、その辺が一番多分問題なんだと思います。  それから、先ほども申し上げましたけれども、重要なことが本当にみんな附則に入っているんですね。附則というのは、本当に守られるかどうかというのはどうも国民の側でも疑問を感じていると。その辺が大きな問題ではないかというふうに私は思います。  以上でございます。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) 御質問ありがとうございます。  今、大山参考人がお話しされたように、ポリシーが自民党案そもそも十分ではなく、二転三転してここに至っているということがかなり大きいのではないかというふうに思います。  その上で、確認書方式、これなかなかよくできていると思う反面、非常に分かりにくい方法であります。穴がどこかあるのではないかというふうに疑念を抱かれかねないということですので、これは是非参議院の審議で詰めていただきたいところですし、政策活動費、ここは、決める期限も決まっていなければ、肝腎の上限額、これが例えば十億円になってしまうとほとんど意味がないわけでありまして、こうしたことについて決められていないと、やはりざる法と言われても仕方がないのではないかなというふうに思います。  以上です。

森屋隆立憲民主・社民

○森屋隆君 ありがとうございました。  また引き続き大山参考人に伺いたいと思います。  実際ですけれども、この参議院の質疑の中で、我が党の小西委員、また熊谷委員の質問から、例えばですけれども、この政策活動費について、金銭によるものだけが対象とされ、有価証券が除外されていることなど、また、この政策活動費の十年後の公開についても最終的なこの支出内容等が公開されない可能性がある、こういったことが指摘をして、この更なる抜け道が明らかになったんだと、こういうふうに思っています。まさにこの穴を塞ぐべく指摘がされたと、こういうふうにこの委員会の中で私は感じています。  そこで、質問なんですけれども、大山参考人は、この法の穴を塞ぐだけでは不十分なんだと、こういうふうにおっしゃっています。では、その必要となる対応、先ほど、第三者機関、独立機関を例えばつくるとか、あるいはデジタルにするとかということがお話があったと思いますけれども、ペーパーをただデジタルにするのでは余り効果はないんだろうと思っているんですけども、このデジタルにするところのポイント、具体的にですけれども、お聞かせをいただきたいと、こういうふうに思います。よろしくお願いします。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) ありがとうございます。  デジタル化についても、これいろいろ御専門の方がいらっしゃるので細かいことは私申し上げることできませんけれども、今は、お金の動きというのがほとんどもう現金が動かないでデジタル処理で動くというのが世の中の常識でございますよね。それをしていれば、それをそっくりそのまま、それこそ第三者機関に提出するというようなことが簡単にできるということだと思います。  ただし、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、だからといって、例えば官報に載る要旨がなくなってしまうというようなのはこれ本末転倒でございますので、それはそれできちんとしていただかなくてはいけないと思います。  取りあえず、そんなところでございます。

森屋隆立憲民主・社民

○森屋隆君 どうもありがとうございます。  それでは、参考人の皆さんそれぞれにお伺いをしたいと思います。  先ほどもそれぞれの方からお話があったことかと思いますけれども、リクルート事件に端を発した平成の政治改革から三十年が経過をしています。今回のこの政治と金の問題については、何一つこの実態解明がされないままに現在のこの政治資金規正法の審議をしておるんだろうと、こういうふうに私は感じています。そして、もう会期末近いですけれども、この会期中に成立を図ろうとしています。そして先ほども参考人の先生方からそれぞれありました、この今回の政治資金規正法の法案ですけれども、この細部については今後各党が検討するなど、そういった答弁に終始をしております。  そのようなことでは、私は再発防止に結果的にはまたならないんだろうと、こんなふうに考えていますけれども、この当時の改革と比べて、今回の政治改革のこの論議や政治の対応の在り方、これまでのプロセスも含めて、それぞれの参考人の先生方からコメントをいただければ有り難いと思います。よろしくお願いをいたします。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) 今御質問いただきました、リクルート事件を端に発した、その以前の改革に比べると、実はあの事件は汚職事件でございまして、かなり重大な事件、しかしながら今回の事件は、実は、政治資金規正法で裏金を使っているけれども、これは汚職ということとはまた種類の違う問題ですので、これは実は一般にも分かりにくくなっている点ではないかと思います。逆に言うと、今回の事件は、実は制度を整備したからこれがまた起こったということで、実はきちんと整備した結果、この不適切なことが明らかになるということでございます。そういう点でいうと、やはり制度に不備がちょっとあったかなということでございますので、その制度の解明をしないといけないということです。  ただし、実は実態解明と今回の政治資金規正法改革の大きな項目にはやはりちょっとずれがございますので、それぞれ独立してやはりきちんとなされるべきだと思いますし、非常に残念なのは、ほかの参考人も言っておられますように、まだ今国会では十分結論出ない問題が多いということで、その点は非常に残念に思っておりまして、先ほど申しましたように、ここで引き続き、参議院だけではなくて衆議院でもだと思いますが、引き続き議論を続けるということが大切で、法案成立とともに議論が終わるというのは大変よろしくないというふうに思っております。  以上でございます。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) 前回との比較ということになりますと、前回は最終的に一九九四年にいろいろな法律ができましたけれども、その前の議論の蓄積というのがすごいんですね。大体十年ぐらいずっと議論をしてきて、で、その上にリクルート事件が発端になって、最後五年間ぐらいは本当に密度の濃い議論がマスメディアでも行われてきたし、民間の団体も参加したりというようなことでやってきて、それで、最終的に政党間の妥協の産物にもなりましたけれども、一応改革ができたということでした。  今回は、もちろんその発端となる事件の大きさというのが違うので、ある程度小さくなるのはしようがないのかもしれませんけれども、余りに議論の積み重ねがないですよね。それも、党の中ではいろいろ御議論されているんでしょうけれども、国民を巻き込んだような、どうしたらいいかという議論がないままに、何かもう早めに決着しようというような感じになっているところがとても残念なことではないかと、そういうふうに感じております。  以上でございます。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) 既に参考人の先生方御指摘のとおりの内容と重複するところございますが、今回、急速に法案変わっていったと、各党の調整進んでいったというところにやっぱり国民置き去りになっているというところが大きいと思います。  というのも、私自身も関心を持って見ておったんですが、結局各党の合意というのは一体何なのか、そこで出てきた細目というのは一体何なのか、どこが本則に入っていて、どこが附則に入っているのかというのがなかなか出てこなかったと。というようなことから、怒りの熱量は高い一方で、具体的な理解というのが進んでいるのかというと、それは追い付いていないところがあると。  それと同時に、並行して数年前からこの旧文通費の問題というのがあると思います。こちら、調査広報研究滞在費というふうに名称変更された一方で、元々関心あったところというのは、これ透明化だと思います。ところが、この透明化全く進んでいないというようなことから、強い政治不信の原因になっていると思います。  怒りはあるんだけれども、内容について理解できないと。このことというのが、蓄積があった三十年前との大きな違いなのかなと認識持っております。  以上です。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) 世間でも平成の政治改革はすばらしかったと、その積み残しを実現すべきだという議論が間々見られますけど、私はそれに対して相当反対でございます。政権交代可能な民主主義は実現して、まあ一旦は実現しましたけど、今残念ながらその兆候というのはなかなか見られないわけでございますし、この間、政治主導、官邸主導という形でやってまいりましたけれども、それが果たして正常な形で機能しているのか。  今回の派閥の裏金問題、これは要するに、安倍派、これまで二十年近くこれを続けてきたと。二十年前にも共同通信が報じていると。古いやり方を変えられなかった、どこにこれにリーダーシップがあるんでしょうか。まさに、巨大なリーダーシップの空白を明るみに出したというのが今回の事件ではございませんでしょうか。  政党にはしっかりしていただきたい、要するに、政治主導を担うためのやっぱりその主体というのを生み出していただきたい、こういうことをお願いしたいというふうに思っております。  以上でございます。

森屋隆立憲民主・社民

○森屋隆君 各先生方、ありがとうございました。  少し時間もないんですけれども、これもそれぞれの先生方にお伺いしたいと思います。  今回の問題で、国会議員個人が多額の政治資金を集めて活動している、そういった状況が明らかになったわけでありますけれども、先ほど藤井委員の方からもありましたけれども、大山先生が、お金の掛からない政治が、やっぱりそういったことを求めていくべきなんだろうと、これは私もそのとおりだと思いますけれども、しかし、全然掛からないわけではないという、一定程度は掛かるんだろうということも先ほどおっしゃっていただきました。  その一番難しいところだと思うんですけれども、今の御発言の中でも、それぞれの先生方から、国民が置き去りになっているということもありますから、ある一定程度必要だという、この一定程度がなかなか難しいと思うんですけれども、国民を巻き込んで、本当に国会で仕事をさせていただいている私たちがどういった程度のやっぱりそういった資金というか活動に対するお金が必要なのかという、そういったところについて、難しいかと思いますけれども、御教示いただければと思っております。よろしくお願いします。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) なかなか金額について言うと、例えば、東京都の世田谷区の半分の選挙区の衆議院議員と北海道の議員とでは恐らく立憲民主党の議員の中でも相当違っているのではないかというふうに思います。ですから、この額必ず必要だということを算定することはできませんし、そこには相当差があるんではないかと。  今回の政治改革論議を見ても、党内的にも相当議論があったというふうに聞いております。ですから、一律にそうではなくて、やっぱりその選挙区、衆議院、参議院、特に、あと、例えば参議院でも全国比例であれば相当なお金が掛かっていると。しかも、これはかなり団体選出の場合は団体が相当持っているとも聞いておりますので、こういったところを総合的に勘案して、余り枠にはめ過ぎずに適切に調達していただくことが私は肝要ではないかというふうに考えております。  以上でございます。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) 現状を激変させるというのは難しいと思うんですね。  同時に、この政治改革進めていくどうもインセンティブも少なそうと、モチベーションも低そうだというふうに見えると。そうであれば、先ほど来から申し上げているとおりでございますが、ある程度、現状を維持するための公費に関しては、透明性強化しながらある程度措置しつつ、同時に改革を進めていくというふうなアプローチ必要かというふうな認識持っております。少しずつ変えていく必要があるということです。  以上です。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) これもなかなか難しい問題でございますけれども、一つだけちょっと小さなことで申し上げますと、先ほど西田参考人からも旧文通費をもう少し枠を大きくしてもいいんじゃないかと御意見が出ました。私、昔からそれは主張しているんですけれども、ただし、それには条件があって、実費弁償方式にすべきだと思います。それをすることによって、本当にこれぐらいちゃんとまともにお金が掛かるんだということが分かるという効果もあると思いますので、その辺も是非御検討いただきたいと思います。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) では、一言だけ申し上げますと、やはり個人に資金集めの負担が大き過ぎると無理をするということがありますので、政治活動における政党の活動の比重を増やすというのはまず第一歩ではないか、その上でボランティアを募るという順番ではないかというふうに思っております。  以上でございます。

森屋隆立憲民主・社民

○森屋隆君 ありがとうございました。     ─────────────

豊田俊郎自由民主党

○委員長(豊田俊郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、矢倉克夫君が委員を辞任され、その補欠として宮崎勝君が選任されました。     ─────────────

山本博司公明党

○山本博司君 公明党の山本博司でございます。  四人の参考人の皆様におかれましては、御出席いただき、大変貴重な御意見をいただきまして、感謝を申し上げたいと思う次第でございます。  それでは、早速質問をさせていただきます。  まず、飯尾参考人、西田参考人に伺いたいと思います。  今回の自民党派閥の政治資金の問題により、国民の政治に対する信頼は大きく損なわれ、政治の安定さえも揺るぎかねない状況になっております。問題の再発防止と国民の信頼回復へ、結党以来、清潔な政治の実現を掲げてきた公明党は、一月十八日に、どの党よりも早く政治改革ビジョンを発表、この中で訴えました政治家の責任、罰則強化、また政治資金の透明性向上に向けた実効的な策が政治資金規正法にほぼ反映されております。  この政治資金制度は選挙制度と並んで政治活動の基盤であるということから、公明党としては、与野党の幅広い合意上の改正が望ましいと考えてまいりました。この間、与野党の真摯な政党間協議やそれぞれの立場の違いもありますけれども、改革をまずは前に進めるべきだと、こういう思いでの合意ではなかったかと思います。また、検討事項の中にも野党の意見も盛り込まれている次第でございます。  こうした今回の政治改革につきまして、改めて現行法と比較してどう評価するのか、二人の参考人にお伺いをしたいと思います。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) 改革の項目、極めて多いので、その点では全て申し上げることはできませんが、先ほどお話をしたように、問題となってきた事件に関しては、代表者の処罰ということについて一定の前進があったということについては、いろいろな工夫はあるし、問題点も指摘したところでありますけれども、大きな前進でありますし、それから、パーティー券の公開基準を引き下げるというのは、これまでも実現しなかったことを実現されたということは大変大きな変化であります。  ただ、一つだけ申し上げたいのは、やはり国民が理解するためには、先ほどもお話がありましたが、国会外の政党間の協議だけでは不十分で、ここでの、国会のこの委員会での議論を通じて合意ができてくる姿をやはり国民に見せるということも必要で、そういう新しい政治の姿もやはり政治不信の解消には非常に大切で、それがないと、先ほどもお話が出たように、分かりにくさから改革が理解されていないというふうに私は感じております。  以上でございます。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) 先ほどの委員の御指摘の中に、今改正案というのはざるかどうかというような御質問あったかと思います。元々が大変目の粗いざるだったところに、そのざるの目が若干程度、何というのか、細かくなったというような認識を持っております。したがって、これで十分かと言われれば全く十分ではないものの、前進はしたという認識持っております。  とりわけ言及するとすれば、この第三者機関の必要性という点と、それから確認書の点だと思います。これも十分ではないという認識持っておりますが、しかしながら、従来の状態と比べると相当程度、政治家本人に対する抑止力として機能し得るようになると。このことというのは余り理解されていないんじゃないか、国民の間で理解が進んでいないんじゃないか、そういうような認識を持っております。  以上です。

山本博司公明党

○山本博司君 ありがとうございます。  今御指摘がございましたこの議員の責任、罰則の強化、いわゆる連座制でございますけれども、この点に関しまして、中北参考人、また飯尾参考人、西田参考人にお聞きしたいと思いますけれども、公明党としても政治改革の一丁目一番地と捉えるこの政治家の監督責任、この罰則の強化に関しまして、会計責任者だけでなく政治家も責任を負う、いわゆる政治家の言い逃れを許さないと、いわゆる連座制の強化、これを盛り込んだ次第でございます。二〇〇九年の民主党政権時代にも訴えた内容でございました。  具体的には、収支報告書を確認したことを示す確認書の提出を義務付けて、確認を怠れば罰金刑を科して公民権停止とする、こういう内容でございますけれども、公明党がこのことを主張したわけでございますけれども、この評価と実効性ということに関して、中北参考人、西田参考人、飯尾参考人にお聞きしたいと思います。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) 御質問ありがとうございます。  議員個人が責任を問われずして会計責任者のみが責任を問われ、トカゲの尻尾切りという形で国民の政治不信を招いているという事態に対して、この確認書方式は一定程度有効であるということは認められるというふうに思います。  ただ、メディアの報道などを見ますと、例えば読売新聞も、何をもって確認が不十分とみなすかの基準は曖昧だと報じていますし、朝日新聞も、同じく六月七日、会計責任者にだまされた、気付かなかったと主張すれば、議員は責任を問われない可能性があると報じております。  やはり、メディアの間でもどこか抜け穴があるんではないかという指摘があるわけなので、これを最初に提案された公明党、これについて私、評価しておりますけれども、是非質疑を通じて、ここに穴がないということを論証していただきたいし、穴があるんであれば是非塞いでいただきたい、この責任は公明党負っているんではないかというふうに、こういうふうに考えております。  よろしくお願いいたします。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) そうですね、御指摘の点に関して申し上げます。  これで十分かと言われると、元々余りに不十分だったものがある程度改善を見るというところが重要だという認識を持っております。  それから、罰則ありきということではなく、先ほど申し上げたように、その政治家本人の、ある種、自らちゃんとしなければいけないということで抑止力が働くという点が最も重要なのではないか。ある種、善管注意義務制度というふうな表現で申し上げさせていただいたとおり、自ら、これまで他人に任せていたものを管理しなければいけないと、そのような問題意識が強く生じるというところが重要ではないかと、そのような認識持っております。  以上です。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) 代表者責任に踏み込んだということについては、私は重要な成果であったというふうに考えますが、実効性という点では、私はやや疑問に思っております。  それは、今の御説明と逆でございまして、厳罰化をしているために立証が難しくなっているということで、軽微なものでも必ずそれは処理される、制裁が与えられる、重大なものについては厳罰になる、こういう変化を付けるということがなければ、なかなかこれ、重大であるから立証責任が大変になってしまうということは、実はこれまでの政治資金の問題と共通の問題を抱えていると私自身は認識しておりますので、これは今後改善されることを期待したいと思います。

山本博司公明党

○山本博司君 ありがとうございます。  次に、大きな論点でございます第三者機関につきまして、改めて、飯尾参考人、また西田参考人に伺いたいと思う次第でございます。  この政策活動費に関しましては、使い道がブラックボックスになっているところがあるということで様々論点があるわけでございますけれども、公明党は一切この政治活動費は使っておりませんけれども、今回の第三者機関の設置につきましては、政策活動費の支出に関する監査機能のみならず、政治資金の収入と支出における適正性を監督する体制を整備する、政治資金に関する独立性が確保された機関の設置が明記をされて、透明性の強化が図られているわけでございますけれども、この機関の設置に関しましては、公明党が提案した内容でもございますけれども、様々先ほどからも論点で議論をされておりますけれども、改めて、この具体的な第三者機関の設置の必要性と在り方、どこに具体的に設置するのかとか、権限の問題とか、独立性、そして設置時期等を含めて、二人の参考人の御見解をいただきたいと思います。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) 先ほど来申し上げたこととは別のことを申し上げますが、第三者機関はやっぱり政治資金全般に対する監督機関にすべきで、非常に限定されたものだけ見ると、あるいは補完機関になるというようなことでは役割は果たせませんので、かなりその広範な領域にわたって監督を、実質的な監督をできるようなものが必要だろうと思います。  そのときに重要なことは、今は厳罰のことをお話をいたしましたが、現在は公開かあるいは司法的な制裁かと、こういう間、間がないわけでございますけれども、やはり誰かが能動的にチェックすると。現在は監査ということがございますけれども、第三者といっても、監査する立場の方は必ずしも強くないし、必ずしもしたくないのをお願いしているということをしばしば聞きます。そういう点でいうと、それを専門にした人たちが内容に立ち入って検査するということをできる機関にすべきだというふうに私は思っております。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) 第三者機関、改めてですが、早期の設置というのが求められていると認識しております。  これ、大変難しいところでございます。先行する例というのも乏しく、在り方というのは、ある種思考実験的には多様に考えられるところですが、やはり、繰り返しにはなりますが、立法府の自律ということを考えると、国会の中に置かれるというのが好ましいのではないか。先ほど来から中立性や、それから調査権限、公開を原則としながら、これやはり第三者機関という以上、議員の先生だけではなく有識者、それから監査等に関する専門性を持ったチームというのが必要だろうという認識を持っております。  先ほどの飯尾先生の御指摘とも重複するところでございますが、罰則ありきというよりかは調査能力ということに重きを置くということが重要ではないかと。やはり罰則を強くすると、どうもブラックボックスにかえってしてしまうというようなことがこの政治と金に関する問題全般的に見られるような認識持っております。なので、そこら辺に配慮した組織というのを設置する、早期に設置するということが重要だと考えております。  以上です。

山本博司公明党

○山本博司君 ありがとうございます。  それでは、四人の参考人にお聞きしたいと思います。  今回の法改正は、それを実行して初めて国民の評価と理解が得られるものと思いますけれども、この検討状況を含めて、国民はその推移を見ている次第でございます。その意味では、この不断なき改革というのは、これは当然必要だと思いますけれども、今後、参考人の方々はどう今後取り組んでいったらいいかということの御見解をお伺いしたいと思います。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) 先ほど最後に申し述べましたように、継続的に議論をして、国民の中で論点を明らかにした上で結論を出すということを是非国会、とりわけ参議院の場で議論を続けて、その中でその賛否を集めて、その反応を見ながら各党が、態度の、歩み寄っていくということが是非必要だというふうに考えております。  以上でございます。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) ありがとうございます。  ここの場が、まさしくその政治改革特別委員会というのができたわけで、これはなかなか近年まれに見ることだと思うんですけれども、特別委員会なり、参議院には調査会というのもございますけれども、そういう公式の機関でもって継続的に、少し長い目で議論を積み重ねていっていただきたいと私は思います。  以上でございます。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) 先ほど、冒頭でも意見陳述させていただいたとおり、この政治資金規正法に限定した改革ということではやはり国民の理解は得られないという認識を持っております。  総合的にこの政治改革、改めて各党でビジョン練っていただいて、包括的に在り方を国民に問いながら、改革を切磋し続けていただくということが重要だと考えます。  一点繰り返し申し上げさせていただくと、政治倫理審査会ですね、これ衆参に設けられているところでございますが、やはりこの在り方についても御検討をいただくということについて、総合的な検討を継続いただきたいと思うところでございます。  以上です。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) ありがとうございます。  私は、こうした議論が国会でなされること自体が国政を停滞させているわけでございまして、こうしたことがそもそも起こらないように皆さんがしていただくことが一番重要だというふうに考えております。規制を強化していけばいくほど、例えばパーティー券の公開基準を二十万円超から五万円超にしていると、四回開くと、で、また抜け穴じゃないかと、で、ますます厳しくしろと、これ全く不毛な循環でございます。  ある方が、政策秘書が金策秘書になっちゃうよと言っておりましたけれども、こういう不毛な状態、ますます政治と金の問題こそが国政の中心じゃないかという、この状態自体が非常に異常だということを是非自由民主党を中心に考えていただいて、率先して改革に臨んでいただき、もう金輪際この問題で国会がこうした状況に陥らないように是非各党自主的に改革を進めていただきたい、これが一番ではないかというふうに考えております。

山本博司公明党

○山本博司君 最後に、西田参考人に、インターネットの収支報告書の公表及び検索性を高めるということで、大変、この収支報告書のオンライン提出の義務付けや個人寄附者のプライバシー保護、これが明記されております。この両方のバランスということに関して最後お伺いしたいと思います。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) 政治と金に関わる問題全般的に、これインターネットを通じて公開していくといったときに、国民の情報接触の最初のポイントってこれインターネットになっていますから、やはりここを通じて公開していくということは求められるんだろうと、好ましいことだと考えております。  ただ、その一方で、やはり住所等の個人情報までつまびらかになるということが好ましいかと言われると、どうもそうではないんじゃないか。なので、これに関して、この点に関して配慮しつつ両立させていくということが求められていると考えます。  以上です。

山本博司公明党

○山本博司君 以上で終わります。ありがとうございました。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。  今日は、四人の参考人の皆様、貴重なお話をありがとうございました。  それでは、早速お聞きをしてまいりたいと思いますが、まず最初は金の掛からない政治ということについてお話をお聞きしたいと思います。  大山参考人にまずはお聞きしたいと思いますが、先ほどの御説明の中に、いわゆる選挙制度が個人対個人の戦いになると金の掛かる政治につながるのではないかと、そういう御説明がおありだったと思うんですけれども、元々は、今から二十八年前に金の掛からない政治を目指してこの小選挙区制度、比例代表並立制が導入されたわけなんですけれども、これだけでは完璧ではないと。  そうすると、大山参考人から見れば、まずこの制度をどのように今後していくことが金の掛からない政治の可能性が生まれるのか、あるいは、もう一つ、少し述べられ、途中で終わられたと思うんですけれども、この参議院選挙の課題ということにも述べられましたので、そのことも併せて御説明をお願いできればと思います。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) 御質問ありがとうございます。  まずは、確かに一九九四年に、個人ではなくて政党本位にしましょうということで、小選挙区制も比例代表制も一応政党を選ぶ選挙でございますので、それを二つくっつけて衆議院の選挙制度にしたという経緯がございます。  でも、参議院は変わっておりませんし、地方議会が全く変わっていないんですね。そういうことから、特に地方は本当に個人選挙でございます。その個人選挙を勝ち抜いてこないと政治家のまずは登竜門に入れないというような状況があります。それが国会にも影響していると思います。  参議院は、まだ本当に中選挙区制残っておりますし、比例も非拘束名簿、ちょっと特定何とかというのは入りましたけれども、特定枠が入りましたけれども、基本的に個人選挙になっていますよね。そうしますと、やはり個人でネームバリューがある、お金がある、あるいは何か団体の支援があるという方でないとなかなか政治家になれないという状況があると思います。  参議院について申し上げますと、合区の話もありまして、もうちょっと制度疲労が甚だしいというふうに私は思っておりますので、もう是非、小手先の改革ではなくて、これこそ少し時間を掛けて議論をしていただいて、良識の府にふさわしい選挙制度をお考えいただきたいというふうに思っております。  以上でございます。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 なかなか、この選挙制度が一番お金が掛からないというのはこれなかなか難しいことでありまして、私も全国比例の非拘束式で当選をさせていただきましたけど、じゃ、拘束式の方がお金が掛からないのかといえば、それはそれぞれの党内の中での序列で、また各団体との力関係が出てきたりとか、私は、どの制度が一番金の掛からない政治になるのかなというのはこれなかなか難しい問題だと思っておりますので、これは少し時間を掛けてやっぱり我々は議論していかなければいけないんじゃないかなというふうに思っております。  それでは、大山参考人以外の三名の方にも少し、金の掛からない政治ということでコメントをいただきたいと思いますが、これまで金の掛からない政治の方向に向けての改革はたくさんされてきたと思います。政党交付金もそうです。それから、公設秘書もそうでありますし、あるいは選挙に関しても、公費で負担をしてもらう部分もこれも設けられてきていると。  だから、何が申し上げたいかというと、この流れを更に公費の負担を増やしていくことが金の掛からない政治なのか、あるいは活動内容も含めて、まあ総量規制と言ったら語弊があるかもしれませんが、仕組みを何か変えていくことによって金の掛からない政治を目指していくべきなのか、この辺り少し、私見も交えてコメントを皆さんから、三名の方からいただければと思います。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) この問題は大変大きな問題ですけれども、ただ、先ほどどなたかもおっしゃいましたように、金の掛からないのは至上目的ではないので、ただ金の掛からない方がよいということですので、ほかの目的よりもこれを優先するというわけではありませんが、一番のポイントは、やはり個人に負担が掛かり過ぎているのを政党が肩代わりしていくということで、そのためにも政党交付金が出ているということです。  ですから、そういう点でいうと、政策活動費も、政党のお金を個人が使うようにしているというちょっと残念な事実、やはり政党のお金は政党で使うというふうにしていけば個人の負担は減ってくる。そうすると、様々な人材が入りやすくなるということもあるのではないかというふうに私は思っています。  ただし、そのときに重要なのは、党内で、党内民主主義といいますか、党内の意思形成において、それぞれ今は一国一城のあるじという政党が幾つもございますけれども、それの状態から独裁的になってはよくないので、そのことと同時に進めていくべきだというふうに思っております。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) 金の掛からない政治というのは何を指すのかといったところもございますが、金が掛からなければよいというものでもなかろうという認識を持っております。立法能力しかり、調査能力しかり、国民の声を聞く力しかり、そういったものとのバランスというものが求められると考えております。  この間、どうでしょうか、政治の世界において後者の力というのがやや弱まっているんじゃないか、そのような認識を持っております。といったときに、政治家、政党がゆがめられない形である程度のコストというのが生じるということに関して、我々の社会においてもより議論というのが行われてもよいのではないかという認識を持っております。  ただし、そのようなコストに関しては、やはり原則的に公費中心にしながら透明に措置されるということが好ましいという点と、もう一つ申し上げるとすると、政党というものについて、日本においては政党法というものはございませんが、自発的な結社ということを踏まえると、この金が、そもそも金が掛かる、掛からないということも、それぞれの政党の御主張として支持を集めていかれるというような在り方もあるので、その在り方というのは多様であっていいのではないかという認識も持っておるところでございます。  以上です。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) 御党から御推薦いただいてこの場におる者でございますけれども、金の掛からない政治に対して私は反対でございます。金を掛けてもいいんじゃないかなというふうに思いますね。たくさんの方から応援してもらって毎月国政報告を送っていただく、これ何が悪いんでしょうか。ワイズスペンディングは必要です。しかし、公費負担を増やすことは、これ以上は私は、もう国営政党になってしまうんでこれは反対でございます。どんどん有権者に応援してもらって政治活動を活発にやっていただくのが私は健全だというふうに考えております。  今回のような改革でどんどん制限掛けていくと、金策のために政治活動の時間を食ってしまったり、これは本末転倒でございます。あるいはお金がないと政治家にはなれないという状況を生み出してしまう、これも本末転倒でございます。ですから、やはり法にのっとって適切にお金を取り扱うことが重要であって、金を掛けないようにするとかそういう議論に陥ることは私は政治としては余り望ましくないと、こう考えております。  以上です。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 ありがとうございます。  私も、金が掛からないことが目的化してしまっては意味がなくて、事務所も設けないと、国政報告もしないと、朝から晩まで何か領収書だけを気にしているということは、要するに本筋ではありませんので、そこのバランスをどうつくっていくのかという、ここが一番大事なところではないかなと思っております。  それで、もう一つ、ちょっと政治資金パーティーについてお伺いをしたいと思うんですが、これ、先週末からの各種世論調査で、国民の意見は、政治資金パーティーは禁止すべきであると、実はこれが一番アンケートの答えとしては多くて、どの調査のところも半分以上が占めているという状況ではありますけれども、これ、逆に禁止を完全にしてしまいますと、先ほどの抜け穴じゃないですけれども、例えば、政治家が、自分たちの秘書が何か一般社団法人でもつくって、そこで後援会の事業をすると、これは、税金も払うし、消費税も払うし、納税しているからいいじゃないかと、それが、またどこかの、そこの社団から給料をもらった方が政治家の団体に寄附をすると、こういう抜け道というか、こと、また生じてくると思うんですね。  私が何が申し上げたいかというと、実は、政治資金パーティーが悪だと国民には今映っておるんですけど、それはやり方の問題であって、そこを閉じてしまうと、かえって誰が買ったか分からない、総量規制もない、氏名の公開も何もないと、ブラックボックス化してしまうのではないかと、こういう考え方というのがありますので、我々維新の会としては、パーティーは、あくまでも何か不適切な開催をしなければ、これは適切に行えばいいのではないかというふうに考えますけれども、実は政治資金パーティーを適切にすることが一番透明性が高いということを、こういう考え方について、ちょっと時間があれなんですけれども、四人の参考人の方からお話お伺いしたいと思います。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) 御質問ありがとうございます。  私も賛成の意見でございます。  政治資金パーティーとは何ぞやと、これ、事業収入なのか、寄附の延長なのか、これ、いろいろ議論あると思いますけれども、実際にはハイブリッドだと思います。このパーティーは、やはり単純な寄附に比べるとお金を集めやすいですし、さらに、私は、有権者との接触の機会になるという意味では単純な寄附よりも望ましいというふうに考えております。  そういった意味で、立憲民主党がパーティーの全面禁止を主張しておりますけど、これに対しては私は反対でございます。  ですから、パーティーをきちんと適切に行っていくことが、これが大切ではないかと、こういう考えを持っております。  以上です。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) 政治資金パーティーですが、どうも不適切な開催というのがなされているということも報じられているところでございます。ただ、その監督というのがどうもこれまで不十分だったんじゃないか、このような指摘もなされております。仮にこのような対応というのが是なのか非なのかということを問うてみたときに、総務省だと理解しておりますが、そのような仮の質問には答えられないというようなことが言われたりとか、それから逆に、調査の権限がないためこの実態解明が進まないということから、どうも疑惑がありつつ、これ、透明にならないまま現在に至っていると。この点、改善していくということが求められると認識しております。  以上です。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) 先ほどから、私、金が掛からない政治ということを申し上げましたけれども、それは、お金が掛かり過ぎるために普通の人が政治家になれないような状況を変えましょうということで御理解いただきたいんですが。  今御質問いただきましたパーティー券については、なぜ国民の大多数が禁止に賛成しているかというと、現状のパーティーの在り方がもう明らかに抜け道になっていて、本来、禁止されているはずの企業・団体献金の抜け道ということで個人にお金が行っている、そこが問題だと思うんですね。ですから、そのような形でのパーティーは禁止すべきだということに大方の国民が賛成しているということだと思います。  先ほど、意見陳述でも申し上げましたけれども、パーティーというのは、本来、政治家と有権者との交流の場でございますので、はっきり明確に寄附であるというふうに位置付けた上で、それこそクラウドファンディングのおまけみたいな感じで、本当に交流の機会として活用されますと、もうちょっと政治の活性化にもつながるのではないかというふうに考えております。  以上です。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) 先ほど申し上げましたとおり、政治資金パーティー自身を悪だとしてやめてしまうと、代わりのものが出てきてかえって分かりにくくなるので、そこで管理すべきだと思いますが、国民が理解していないのは、ややその在り方が常識から外れているのではないかということ。しかも、その在り方について、政治家の皆さんがパーティーに参加されない国民に説明してこられなかったことが問題であって、ですので、これは禁止というよりは、むしろ適正化と、そういう、どういう活動であるのかということをきちんと説明されるということが必要だというふうに私は思っております。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 ありがとうございます。  確認させていただきたかったのは、パーティーの在り方、開き方、開催の仕方が余りにも不適切であるから、今世論調査をすれば、国民はそんなものやめてしまえと言われているわけであって、これをどう適切にするかですね。例えば、会場の定員の十倍売っていたとか、実際にはパーティーが開かれていなかったとか、こういったことをきちんと制限していく、制限というか適正化していくと、このことがパーティーにとっては大事なことだと思っておりますので、そのことも我々国会議員の役割だと思います。  パーティー来るのは必ずしもそういうお金もうけだけではなくて、皆さんとの機会をきちっと確保するためにも我々やっているんだと、こういう説明が今まで国会議員が足りていなかったと、これは猛省しなければいけないと思っておりますので、そのことを申し上げまして、今日は四人の参考人の先生、どうも本当にありがとうございました。  終わります。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 国民民主党の浜野喜史でございます。  今日は、四人の参考人の皆様方、誠にありがとうございます。  まず、全ての参考人の皆様方にお伺いしたいと思うんですけれども、今回、自民党の派閥による政治資金パーティーの収入の不記載という問題が発覚をいたしました。なぜこういうことが行われたのかということについての理由が私は明らかになっていないということをこの特別委員会の中でも再三申し述べているところでございます。  そういう中にあって、自民党がその真相究明に向けて努力をしてきたというふうにお考えなのかどうか。努力をしてきたんだけれども、やはり残念ながら明らかにならなかったんだということになるのか。その辺りについての四人の参考人の皆様方の御認識をまずお伺いしたいと思います。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) これは、自由民主党も一定の努力をされたというふうに認識をしております。しかしながら、大方の世論が納得していないというのはやはりまだ足らないということでありますので、やっぱりその点について足らないところがあるというふうに感じざるを得ないということだと思います。  これは、司法の解明ではなくて国民の理解を得るということでして、政治的活動としてやはり真相究明を考えたときに、どういう活動をするかも含めてやっぱり不十分だったというふうに思っております。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) 私も、全く努力されていないわけではもちろんないでしょうけれども、評価されるに至るほどの努力はなさっていないんじゃないかというふうに感じております。  以上です。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) これは不十分と言わざるを得ないのではないかという認識持っております。とりわけ、自発的に出てきていただけるはずの政治倫理審査会でのありようなどを踏まえると、これは国民が納得しないというのも当然のことだという認識持っております。  以上です。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) 自民党は、調査、二月十五日に、党役員や弁護士など、関係議員からヒアリングをして報告書を作成しております。そういった意味では、自民党ができる範囲の調査はしていると思います。  ただ、これに基づく処罰について、党内の処分について言うと、やはり不徹底であると。二千万円を超える不記載があり、机の中に入れていたという議員が地方組織の責任者を依然として続けていると。やはりこれは国民には分かりにくい。  ですから、こうした、やはり身内にやや甘いと思われる体質が自民党は何もやっていないんじゃないかというところにつながっているんではないかというふうに思います。残念なことだと思っております。  以上でございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 ありがとうございます。  そのことに関連して、飯尾参考人と、それから中北参考人に関連してお伺いしたいと思うんですけれども、中北参考人が今述べられました弁護士さんを交えてのヒアリング調査、報告が二月の上旬になされております。その中に書かれてある聴取事項というものの中には、私は、なぜこういうことが行われてきたのかという理由の解明につながる聴取事項がないというふうに私は思うんです。それぞれ、どれぐらいの額をキックバックしてきたのかということとか、どういうそれについての認識なのかという、一応聴取項目あるんですけど、どれを聞いたところで、なぜ派閥がこういうことをやってきたのかという理由の解明につながらないヒアリングを、第三者の力も借りてと称してやっておられるというふうにもう見ざるを得ないというふうに私は思うんですね。  そのように私は思うんですけれども、飯尾参考人、それから中北参考人はどうお考えか、お願いいたします。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) これについては、私がその場の詳細を知っているわけではございません。しかしながら、真相が明らかになるまで次の調査をするかというと一度で終わってしまったという点は、ちょっと残念なところでございます。  ただし、こういう種類の問題は、実は聴取をしたから必ず明らかになるとも限らないわけでございます。そういう点でいうと、明らかにならなかったときにどのような説明をするかは、党の方の側に説明はございまして、その点の部分が足らないのではないかというふうに私は思っております。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) 自民党自身には検察のような捜査権限がございませんので、限界があることはこれやむを得ないというふうに思います。ただ、調査対象に、恐らく一番のキーパーソンである安倍派の元領袖である森元総理、二十年以上前からいわゆる裏金化が続いているという可能性がこの報告書の中にも書かれている以上、そこについて十分な聞き取りをやったのかという、ここの問題というのがやはり残っているのではないかと、こう考えております。  以上です。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 ありがとうございます。  繰り返しになりますけれども、弁護士さんを入れているヒアリング調査、結果を見る限り、真相の解明というか、なぜこういうことがという理由の解明につながるような、その調査をする気がないというふうに思わざるを得ないような私は調査の報告書ではないかなというふうに思います。それだけは私の見解として申し上げさせていただきたいと思います。  その上で、そういう真相の究明がなされないまま再発防止対策を打っているので、なかなか国民の皆さん方の理解を得難いような対策が出てきて、よりその説得力をこの法改正の内容は欠いているんじゃないかなというふうに私は問題意識を持っております。  その一つが、日本維新の会の皆さん方が意見を付けて盛り込まれました政策活動費の十年後の領収書の公開、公開されるんだけれども、黒塗りも十年後否定されないということ。それから、年間の上限額の設定、これももっともらしいんですけれども、必要な額ということであれば堂々と私は支出をするということでいいと思うんですけれども、なぜか年間の上限額を設定するという。その説明は、透明性の確保、透明性を向上させるために年間の上限額を設定するんだという、こういう説明なんですよね。私は全く理解できないんです。  こういう更に方策を加えていったら、よりその説得力がなくなっていっているんではないかなというふうに思うんですけれども、済みません、指名せずに質問をしてしまいました、大山参考人、西田参考人、いかがお考えか、御見解をお伺いしたいと思います。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) 政策活動費の問題は、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、やはり十年後というのは国民の理解は到底得られないと私も思います。普通の社会一般で十年後ということほとんどありませんし、保存期間も過ぎているというようなのが普通ですので、ちょっと理解してもらうのは無理だと思います。  どうすればいいかということですけれども、先ほどから議論されている第三者機関に、すぐに公開できないものにしても、やはりその収支は報告すべきだと思います、明細についても。その上で、第三者機関が判断して、ここは公開すぐにしなくてもいいですよということになれば公開しないという、そういう判断の方がよろしいのではないかと私は思っております。  以上です。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) 国民、そもそも制度の現状も、それからどのように改革されていくのか、そのディテールも十分理解できていないと、このことを問題だというふうに考えております。  その上でですが、やはり十年という期間に関しては、公訴時効を大幅に過ぎているということや、それから、この間、政党のできたりそれから解散したりということを繰り返されているということからしても、なかなか理解困難であろうということは申し添えることができるかと思います。より短い期間の方が好ましい、そういう印象持っております。  以上です。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 これで最後の質問にさせていただきたいと思うんですけれども、全ての参考人の皆様方にお伺いいたします。  真相究明をしない中、様々なことが打ち出されてきてということだと思います。国民の皆様方も、それがなぜ打ち出されてきているのか理解できないという状況に今陥っているんじゃないかなというふうに私は思うんですけれども、その一つは、私は自民党の派閥の解散ということではないかなというふうに思うんです。こういう事件が発覚した上で、全てとは言いませんけれども、ほとんどの派閥が解散をされたと。私はいまだに理解ができないんです、なぜ派閥を今回の一連の流れの中で解散されたのか。  私はそういうふうに思うんですけれども、四人の参考人の皆様方の御見解をお伺いしたいと思います。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) 私が解散の意図を知るということはございませんのですが、一般に言うと、何か事件の舞台になったからといって解散しておられますけど、私自身は、派閥の解散というのが本当に意味があることかどうか、この問題と関係するのかどうかはよく分からない点があります。  しかし、一つだけ申し上げますと、今回明らかになったのは、政治資金の問題だけではないのではないかと。政治のやり方自体に対して国民が不信を持っている、そういう中で派閥というものも評判が悪くなって、それで解散されたのではないかと考えますので、この今回の問題に限定して真相究明をしても、対策を練っても、国民の不信は解消されない。政治の、政治活動全般の在り方をやはり見直していくということが必要な段階ではないかと思います。  以上でございます。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) 派閥というものは、もう本当に、前回の政治改革以来、非常に弱体化しているというふうに言われてきたわけでございます。ところが、お金のことについてだけは生き残っていたというのが私の印象で、元々派閥は何のためにあったのかということももう一回考えてみる必要があると思います。  どうも日本の政党というのは、自分のところの所属議員を育てる機能というのが申し訳ないけど非常に弱いと思います。自民党の場合は特にずっと派閥任せでやってきたので、政党としてその政治家を育てるという機能が極めて弱い。その代わりに、派閥が勉強会を開いたりして政治家を育ててきたという側面があろうかと思います。  ですので、派閥が弱体化することによって政治家が育たなくなっているということが残念ながらあったように思います。ですので、今後それをどうしていくのか、やはり政党がもうちょっと責任を持って所属議員を育てるという方向に行くべきなのではないかと私は思います。  以上です。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) 大集団において小集団、派閥が存在するというのは、これはそれほど不思議なことではないと、意思決定の合理性を考えてみたときに、これはある意味当然のようなところがあるのではないかと思います。  なので、小集団は何らかどうやってもできるんじゃないかというふうに考えますが、しかし、派閥を解消するということを言明されながら、どうもそれがある程度具体化されているようであり、しかし、どうも具体化されていないところもあると。どうも木曜日に集まるのはおやめになった一方で、事務所はまだ残っているとか総務省への取下げというのは行われていないとかいうような状態が長く続いているということであれば、どうもそのようですし、それは国民の不信感情を招くというのはこれ当然のことなのかなという認識持っております。  以上です。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) 自民党の安倍派によるパーティー券の不記載、組織的な不記載、これは派閥が因果関係上原因ではありません。というのも、全ての派閥が行っているわけではないからであります。ですから、派閥を解消すればこの問題が解決するというのは、全く因果関係が分かっていないと言わざるを得ないわけであります。  では、なぜ派閥解消に至ったのかというと、これは国民の空気におもねったということであるわけでして、やはりきちんと、真相究明もありますけれども、やっぱり因果関係をきちんと確認をして、じゃ、どういうことを変えていけば再発防止になるかという議論がないままに、支持率を回復させようと、こういう考えから派閥解消に至ってしまったんじゃないかというふうに思います。  私は、自民党のガバナンス上、こうした措置が必ずしも望ましいとも思っておりませんけれども、こういった点が作用してこうした結論になったのではないかと推察しております。  以上でございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 ありがとうございました。終わります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  今日は、四人の参考人の皆さん、貴重な御意見をありがとうございます。  まず、今回のいわゆる裏金事件をどう見るかについて、まず西田参考人にお聞きいたします。過去のロッキードとかリクルートなどの金権事件と比較をして、今回はスケールが小さいという議論もあります。ただ、西田参考人は年末の読売のコメントで、むしろ今回は悪質性が高いということを言われておりました。その趣旨をまず御説明いただきたいと思います。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) 今、与野党関係見てみると、与党の自民党というのは大変強い時期というのを長く過ごしているという点が一点です。それから、恐らくは筆頭派閥であった安倍派を中心にしながら随分長らく組織的なこの裏金づくりが行われていたのではないかということが指摘されておるところで、そのことをもって悪質性が高いというふうにコメントさせていただいた記憶がございます。  以上です。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 私たちも、過去の特定の政治家が利権に絡んだだけではなくて、今回はまさに派閥ぐるみで、組織的、系統的にやっていたという点で悪質性が高いというふうに思っておるんですけれども、同じ点で、飯尾参考人、大山参考人にも御意見をお聞きしたいと思います。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) 私自身からすると、この問題はやはり政治資金規正法上の問題で汚職事件ではないので、やはり派閥の皆さんが汚職をしていたというとこれはもっと悪質だということですけれども、それに比べて悪質性は私は低いというふうに思っています。  ただ、むしろ、やはり集めてきたお金を派閥のお金として管理すれば済むことをわざわざ帳簿に出ないようなことをしてしまうという、大変不思議でございまして、そういう点でいうと理解が難しい案件で、その背景にはやはりもっと政治構造上の難しい問題があるのではないかと、そのことはちょっとよく考える必要があるというふうに思っております。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) お二人の参考人のおっしゃったことそれぞれ一理あると思うんですけれども、悪質というのをどこを捉えて悪質というかということだと思います。確かに、手続的な問題ですよね。ですから、賄賂を取ったとかそういう話ではないので、そういう意味では悪質性が低いとも言えますけれども、個人の逸脱行為ではなくてシステマティックにみんながやっていたという意味では悪質性が高いというふうに考えてもよろしいのではないかと思います。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 ありがとうございます。  次に、企業・団体献金についてお聞きをいたします。  それぞれから、禁止ないしは制限というお話がありました。現状ではまずいというのは共通の認識なんだろうと思うんですが、私どもは企業・団体献金は全面禁止の法案も出しておりますが、総理などは過去の最高裁判決を持ち出して、企業も社会的な存在であり政治活動の自由があるんだということで合理化をされるわけでありますけれども、やはり大きな財政力を持つ、しかし投票権は持たない企業がお金を出して影響を与えることは、非常に政治をゆがめますし、国民の参政権を侵すのではないかと私たちは考えておりますけれども、飯尾参考人、そして大山参考人、中北参考人、それぞれお聞きしたいと思います。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) 私自身は、企業・団体献金自体は大きな額で影響を与えようとしない限りそれほど問題はないと思っておりまして、企業自体も社会的責任を果たすということもしておりますので、そういう点でいうと、これ自体を禁ずべきだというふうには考えておりません。  ただし、国民の中には企業から献金を受けた政党は嫌だという方もおられるでしょうから、それはきちんと公開して国民の審判を仰ぐということが基本になるというふうに思っております。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) 冒頭の意見陳述でも申し上げましたけれども、やはり附則に書いてあることですので、そのまま素通りにするというのはやはりよろしくないということが一点でございます。  そして、確かに、企業・団体献金を禁止しても、先ほど中北参考人のおっしゃったPACという、ポリティカル・アクション・コミッティーというのがアメリカでございますけれども、企業の要するに幹部の方たちが個人の名前でもって集金して、団体つくって献金するというようなことは防げないわけです。ですけれども、やはり、今のように企業が直接献金するのと何かそういうものをつくって献金するというのは、大分やっぱり変わってくると思います。ですので、私はそちらの方向に行く方がよろしいのではないかと考えております。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) この献金の問題、なかなか私は複雑だと思っております。  企業であっても、かなり積極的な見返りを期待してお金を出しているところと、あるいはいわゆるみかじめ料的な消極的な理由で出しているところ、見返りを全く求めない応援。例えば、企業というのは必ず見返りを求めているわけではございません。例えば、被災地に寄附したり、大学に寄附したり、こういうこともやっております。社会貢献もやっているので、必ず見返りを求めているという言い方は正しくない。  ただ、その可能性も十分にあるということでしょうし、例えば、自民党を応援している団体でも、小泉改革で、あの最大の応援団、全特、これの反対を押し切って郵政民営化をやりましたし、第二次安倍政権でも、応援団の非常に有力な農協、JAの改革をやりましたので、応援して献金していれば完全に安全かというとそういうことでもないということを考えても、献金が必ず政治をゆがめるというところまで言えないし、ただ、ゆがめる可能性もあることも否定できないというところではないかと思いますし、あと、政治献金だけではなくて、選挙ボランティア、これは統一教会の問題で議論になった部分でございますけれども。あと、機関紙への事業、広告であるとか、政治団体を経由した寄附、いろんな形でございますので、企業・団体献金だけやめれば事態が改善されるかというと、やや疑問もあると。  ただ、企業・団体献金について言うと、個人の自発性という観点から余り望ましくないことは事実かと、こういうふうに理解しております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 ありがとうございます。  次に、政策活動費についてお聞きをいたします。  役職者に支出をすればその先は非公開ということで、自民党の中でやられてきました。幹事長などは年間十億円と言われておりますが、これも元々政治資金規正法には一切明記されていなかった。あれを今度、そういう点では脱法的な使い方だと思いますが、今回明記をするわけですね。  この間の議論の中でいいますと、なぜ非公開にするのかと。戦略的な運動方針が明らかになるのはまずいとか、行き付けの会合場所が明らかになって取材が来たりすると困るとか、これ本当に私は政党の都合だと思うんです。政治資金規正法は、常に、不断の監視と、国民の不断の監視と批判の下に置くということの趣旨からいえば、これは全くに反するんじゃないかと思っておりますけれども、十年後まで領収書を出さないことも含めて、それぞれからこの問題での御意見をお聞きしたいと思います。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) この問題は、これまで申し上げませんでしたが、政策活動費と言われているものはやはり問題のある支出であったと、脱法的だと言われたのはそのとおりだと思います。今回それを、襟を正すということは確かでございます。  じゃ、これを一挙にやめるのか何か別の形で縮小するのかということで、縮小したいというのが今回の案だというふうに思っていますが、ただ、残念なのは、実は公開という、十年後の公開しか手段がなくて、やはり先ほどから議論が出ている監督機関、第三者機関が、それは公開しなくてもよいかどうかということはきちんとやはり監督すべきで、それで公開しなくてもよいということになったら公開しない部分があってもよいけれども、これも記録はきちんと残る。これは税金と同じでございまして、税務申告はきちんとしないといけないし、正しいかどうかはチェックを受けますが、公開されるとは限らない。  現在は、やっぱり監督機関が弱いためにこの手の費用がきちんと処理されなかったというふうに考えていますので、体制の整備をもってもう少しきちんと規制していくべきだというふうに思っております。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) ただいまの飯尾参考人のお話にほとんど付け加えること私もございませんけれども、やはり十年後では余り意味がないので、そしてまた、これ全部国民の浄財ですので、税金もかなりの部分が入っているということですから、何に使ったか分からないということでは許されないわけでございます。ですので、第三者機関にチェックをしてもらって、情報公開法のような運用でもって公開すべきは公開していくということかと思います。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) 選挙運動の自由、政治活動の自由等々の観点から、政活費的なものというのが、ある程度在り方としては合法的に実施するということも不可能ではないのではないかという認識持っております。規制を掛けていく中で透明化を求めていく、これ重要だろうと考えます。  と同時に、既に政活費やっていらっしゃる政党とやっていらっしゃらない政党というのに分かれているわけです。これまでやっていらっしゃった政党においても、政党自ら、政治家自ら積極的に公開いただくということを、別に法が施行される前からやっていただくということがあってもいいわけで、これこそまさに襟を正すということにつながっていくのではないか。そのようなことをやっていらっしゃる政党もあるわけですから、是非やっていらっしゃらない政党においてもお考えいただくということ重要ではないかと思います。  以上です。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) 政策活動費というのは、一種の政党の機密費でございます。受領者のプライバシー、外国勢力に見られない、政党の戦略、これを秘匿したいと、三つぐらいの理由があるかと思います。  それには一定の合理性はあるかと思いますけれども、しかし、一つは、やはり十年後とはいえ、第三者機関にきちんと毎年報告をしてそこのチェックを受ける体制を、公開は十年後であっても、毎年きちんと報告をしてチェックを受けて、場合によっては是正を勧告されるという状況をどうやってつくるのか。もう一つは、上限を、今のようにもう年間十億円とかそれを超えるような額というのは認めず、五千万ぐらいとか、かなり低いところに設定をし、更に問題があれば改革をしていくということが、これが現時点では必要ではないかと、こういうふうに考えております。  以上です。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 政治資金規正法は、先ほども言いました、不断に国民の監視と批判の下に置くということから考えれば、私はやっぱり支出というものは全て明らかにする、戦略的運動方針が明らかになるといいますが、それも含めて国民が判断をできるようにするのが筋だと思うんですね。  その下でも、第三者機関ということのお話もあったわけでありますが、それをつくるとしても、例えば今監査をやっていますけれども、政治資金収支報告書、相当抜けているというのも指摘をされているわけです。そういうことでいいますと、やっぱり国民の監視がまずあって、それを補強するものとして第三者機関もあり得ると私は思うんです。  その点で、先ほど情報公開のこともお話がありましたけど、この間の答弁でいいますと、例えば、十年なる前にいろんな問題が、疑惑が出てきた際に情報公開の対象になるのかといえば、そうなっていないというのが答弁なわけですが、そういう情報公開の、十年間は対象にもならないということについて、飯尾参考人、大山参考人、それぞれどうお考えでしょうか。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) 私の意見からすると、十年間の公開だけではやはり不十分ですので、その間にやはり第三者機関がきちんと監査して、内容を精査して、しかも、実は今の話は、今の委員のお話は公開が先というお話でしたが、公開の方法をやはりきちんと定めていくということがやっぱり大切で、その途中でどうしたことか特別の事件があれば保存しているものをどのように扱うかというのは、今後ちょっともう少し議論をすべきものだというふうに思っております。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) 先ほど情報公開ということを申し上げましたけれども、そもそも国会は情報公開法の対象になってないわけですね。国会こそ、やはり国民から選ばれている国民代表機関ですので、自らの情報をきちんと公開して、国民と情報を共有していくということが実は重要なのではないかと以前から思っています。もちろん、秘密にしなければならないこともあるわけですけれども、それはしかるべく手続を踏んで、当面公開をしないということはできるわけですので、是非、国会情報の公開についてもお考えいただければと思います。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 最後に、政党助成金について大山参考人にお聞きしますが、私ども事前にいただいた資料の中で、この政党助成金が民主主義のコストとして政党の育成に役立てるはずだったが、かえって政党の発展を阻害しているのではないかということを書かれておりますけれども、この趣旨についてお話しいただきたいと思います。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) そうですね、これもほかの参考人の方々からも御指摘があったと思うんですけれども、政党はやはりもっと国民に近い立場にいなくてはいけないと思うんですけれども、国庫補助頼みになりますと、自らその献金を集める努力もしなくなる。本当に、政治家の方々に伺うと、個人で献金してくれる人なんかいませんよっていうような開き直りのようなことをおっしゃる方が多いんですけれども、それは、やはりそれは、卵と鶏じゃないですけれども、集める必要がないから工夫がないというような悪循環になっているような気がどうもいたします。ですから、助成金頼みではなくて、どうやったら国民の浄財を集めて国民とつながっていくのかということを考えていただくのが重要ではないかと思います。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 ありがとうございました。終わります。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 れいわ新選組、大島九州男でございます。  今日は、参考人の皆さん、本当にありがとうございます。  そもそも、永田町の常識と国民の常識というのはまるっきり違うんです。政治資金パーティーというと、我々は、もうお金集めて講演会やったりとか何かするのも政治資金パーティーだけど、何か飲み食いするのに金集めて、その金を何かまた違うところへ持っていっているというのはけしからぬみたいな、そういうイメージの国民がほとんどだと思うんですね。  そのぐらいやはり常識が違う国民の皆さんのその今回の問題に対して、これを我々政治家が自ら自分たちの中で変えていこうなんていうのは、はっきり言って泥棒に刑法を変えさせるみたいな部分があるわけで、やはりここはもうまるっきり、我々政治家はもう与えられて決まったことは守りますと、そういう意味では、もうまるっきり我々に関与しないところで決めていただく方がすっきりすると思うんですけれども、飯尾参考人、どうでしょうか。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) 委員御指摘は、大変恐縮でございますが、私はそのように考えておりません。  自ら律しない方が日本の重要な事項を決定して指導していくということは大変難しい。なぜこういう政治改革が必要かというと、国民に信頼されて、そういう人たちが決めれば、みんな従っていこうということであります。そこで常識と違うということであれば、それをどうしても変えられないんだったら説明するし、常識に合ったものに変えるというのは政治家の重要な責務で、そのようなことを他人に委ねるべきではないというのが私の意見でございます。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 ありがとうございます。  まさしく、そうやって自ら襟を正していくというようなことで変えていかなくちゃいけないという部分について、今回、いろんな政党が案を出していますね。是非、大山参考人、ここら辺はやっぱりもっとこうした方がいいという部分がありましたら御指導いただきたいのと、お金の掛からない選挙をやろうとしたら、私、あの麻生先生と三回衆議院選挙やったことがあるんですけど、圧倒的に秘書の数とか事務所の数とか、当然、印刷広報物の数とか、そういうものがもう雲泥の差なんですね。だから、そういうものを規制することによって同じ土俵に近づけるというような改革もあると思うんですけど、そういうのがなかなか今回は議論されていないんですが、そこら辺、何かいい提案がありますか。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) これもなかなか難しい問題だとは思うんですけれども、先ほど申し上げましたように、本当に個人の力で選挙をするということになってしまっておりますよね。そうではなくて、やはりもうちょっと政党本位、政策本位にならないと、なかなかそのお金が掛かり過ぎるところから脱出することができないんじゃないかというふうに思います。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 じゃ、西田参考人に。  危機管理の面から、もし自分が、我々こういった立場でそういう指摘を受けたと、そしてこれを変えなきゃいけないというふうなことで法律を作ろうとしたら、西田参考人だったら、今回どのようなところをどう変えて、それをどう発信するというのがありましたら教えていただければと思います。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) そうですね、先ほど委員がお話しになったところとも関係する論点でございますが、国会に係る問題、改革というのは、やはり現職の皆さんで変えていっていただくということに尽きると思います。  そうである以上、やはりその激変ということに対して耐えられるか、大きな変化を起こしたいかというと、もし国会議員の立場であればそうは考えないんじゃないかというふうに思います。そうであれば、中長期的なビジョンと、その下でそちらに近づけていくべく少しずつ変えていくということが好ましいと考えます。  その中で、激変緩和措置のようなものを用意しながら積極的に議員の皆さんが自ら襟を正していっていただく、そうしたことと併せて議論していくということが重要だと考えます。  以上です。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 中北参考人に。  個人献金をしっかり広げていくというのはすごく大事だと思うんですね。個人献金にはもう上限も付けないんだというような部分で、個人献金、そしてまた税制優遇をもっとするとかいうようなことでやっていくような政策が必要かなと思うんですけど、御意見どうですか。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) 個人献金も先ほど話題になった企業・団体献金も、実はそんなに大きく違っていない部分というのはあるわけですね。  特に、巨額な個人献金になれば、有力な実業家が個人でお金を出すとなってくると、ほとんど企業献金と変わらないということでございます。  民主主義の下では、やはり一人一票という原則がありまして、なるべく小口の個人献金が優遇される仕組みが私は望ましいというふうに考えておりますので、この点については、立憲民主党が主張している一万円であれば全額の税額控除、五万円までは五〇%、五万円超は三〇%というような段階的な税額控除率を設定をして個人献金をなるべく促進すると。  私は、個人献金をしているような、するような、私もよく個人献金しますけれども、するような有権者というのは、政治家の皆さんが料亭で飲み食いして遊んでいるようなイメージは持っておりません。朝から晩まで仕事をしておられること、こういったことを多分身近な応援している議員を通じて知ることができるんではないかと、こういうふうに考えております。  ですから、ひいきの政治家を是非個人献金を促進する形で国民の皆さん持っていただいて、不祥事が起きればお尻をたたく、いいことをすれば応援して褒める、こうした観客ではない主権者としての国民の政治活動、これを促進するということを是非実現していただきたいと、こう思っております。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 皆さんにお伺いしたいんですけど、ある権限を持った大臣だとか政務官にお金を差し上げて政策を実現すると賄賂だと、贈収賄だというふうにして捕まったりするわけですよね。  ところが、じゃ、企業献金だとかそういうことで、権限持っている与党に献金をして政策実現をするというのは、ある意味それに似たような部分があるんじゃないかと。極端な話、野党で権限のない人とかそういうところに献金しても意味がないし、そういうことで与党にはたくさんお金が集まっていくんじゃないかというような感覚を持っている人たくさんいると思うんですけど、見解お一人ずつどうでしょうか。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) ですから、やはり小口献金を促進すると。さも自民党はお金がある、野党は金がないと。これは与野党が固定化していることが一つの原因ですけれども、例えば、アメリカで見れば民主党も共和党もそれなりに資金調達力というのは持っているわけなので、もっともっと個人から献金を集める、集めやすいような社会にしていくということが私は望ましいというふうに、こういうふうに考えております。  以上です。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) 一般論で申し上げますと、この日本においては、政官民全般的に接触に関する規制というのが弱いという認識持っております。  例えば、アメリカの場合だと、ロビイスト統制法なども含めて、総合的に政官民の接触、これは政治と金の問題のみならず、透明化というのが進められているところです。もちろん、そのような規制をもってしても様々な迂回ルートがあるというふうに指摘なされているところです。それと比べても、我が国におけるルールというのは全般的に手薄だという印象を持っております。総合的な見直し必要だと考えています。  以上です。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) こうした問題を議論すると必ず日本人は余り寄附しないんだみたいな話が出てくるんですけれども、それは全然そんなことはなくて、例えばユネスコとかユニセフとか、そういった、あるいは国境なき医師団とか、そういうところの個人寄附、これ日本はすごく多いんですね。ですから、日本人は決して寄附しないわけではない、それが政治に向いていないということだと思います。  政治の役割というのが十分教育もされていなくて分かっていないということもありますけれども、やはりどこから変えていくかということになると、政治家の皆さんがもっとアピールをしていただいて、個人献金を増やすような方向で地道に努力されるのが一番いいのではないかというふうに思います。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) 委員の御質問の元に返りますと、いわゆる政策の推進と賄賂ということから考えると、やはり両者は分けて考えるべきだと考えます。国会議員や政党は、実は大きな政策の方向性を決めるのが仕事であって、特定の業者の選定とかそういうものとは別だということです。  世の中には意見がたくさんありますので、政策という水準で目的を達成するために献金するということは余り問題ではない。ただし、特定の許認可であったり、補助金の交付であったり、事業者選定であったり、そういうところにお金が行くのが具合が悪い。  逆に言うと、日本では、やや政官の関係が近過ぎてその疑いを持たれているのは残念でありまして、この間は改善はされているとは思いますけれども、やはりそれについては、疑念を招かないように、政治活動を支えるためにも、その政官の規律の分離、こういうことについては徹底していく必要があるとは思っております。  以上でございます。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 ありがとうございます。  国民からすると、何か政治家が非常に優遇されているんだと、特に相続税の関係なんかでいうと、我々政治家の資金管理団体をこのまま引き継いでいくとそのままお金がこう行っていくというような、こういう部分というものに対してもやはり自ら襟を正していくと。そういう議論が今回全然出てこないというのもちょっとおかしいなと思うんですけど、もう最後、一言ずつ御意見を。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) 政治団体を相続と見られる方法で受け継ぐというのはやはり問題だというふうに考えておりまして、やはり政党とか何かもう少し永続的なもので引き継ぐということはあり得ても、それは議員が引き継ぐということはあり得ても、個人として相続のように見られるような行為はやはり避けるべきだというふうに思っております。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) 私は、冒頭の意見陳述でも申し上げましたけれども、政治資金管理団体の相続というのはあり得ないと思っております。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) 政治団体の相続、そのように国民が受け取らないような方法ということに対して十分注意を払う必要があると考えています。  以上です。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) この点については、日本維新の会も立憲民主党も、世襲、つまり親族による政治団体の相続の禁止、これを主張しております。私、これ賛成です。当然、機会の平等、国民が議員になるそうしたチャンスを平等に得るためにもこれは喫緊の課題ではないかと、こう考えております。  以上です。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 私は、世襲は反対はしないんですよ。やっぱり親の後ろ姿を見て政治家を志すといった、大いにあっていいことだと思うんですが、もうまさにそういうことでなく、何かこう、代々もうずっと続いていくような世襲であったりとかいうのは、やっぱり国民の部分にしても問題もあるでしょうし、やはりその政治家個人としても、先ほど大山参考人がおっしゃるように、やっぱり努力していって、それでやっていくという意味では、そういったことは余り望ましくないのかなと思ったりすることもございます。  今日、いろいろ聞かせていただいて、やはり我々政治家が自ら律して、そして自ら襟を正していくというような、そういう改正とか改革をやらなきゃいけないんだということを改めて教えていただきました。ありがとうございました。  終わります。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 参考人の皆さん、今日はどうもありがとうございます。  私、会派沖縄の風の伊波洋一です。  本日は、政策活動費についてできるだけお伺いしたいと思います。  私は、今回の自民党の改正案の政策活動費は、自民党が長年にわたり政治資金規正法の欠陥を利用、悪用して議員等に配付してきた多額な政治資金の違法性が安倍派でのキックバック問題が裏金事件となって注目を浴びたことから、自民党が幹事長等を介して議員等に配付してきた氷代、餅代の違法性が明らかになる前に規正法を変更して合法化を図ろうとしているものだと思っております。  茂木幹事長が直近の三年間で十二億円、元幹事長、二階幹事長が在任中の五十億円、渡っていますけれども、両幹事長のお金がそこからどこへ行ったかは一切明らかになっておりません。これまで自民党は、現行規正法二十一条の二及び第二項で、政党から公職の候補者への寄附が例外的に許容されていたことを悪用して、これを議員に配る餅代、氷代など政策活動費の根拠としてきました。  その前に、実は自民党は、二〇〇五年の内規で、政策活動費、いわゆる餅代、氷代は二〇〇四年から廃止すると定めたのです。ところが、今年一月二十三日に、自民党の政治刷新本部の政治改革中間とりまとめで、派閥が配る氷代、餅代の廃止を盛り込んだと報じられました。二十年以上も続いていたわけです、実際はですね。二〇一九年には十三億四百十万円となったと報じられております。  修正案は、自民党裏金事件を受けて、この政策活動費を恣意的に、寄附と寄附以外の党勢拡大、政策立案、調査研究等のために使う支出に分解して、前者は禁止するとともに、後者について附則十四条で新たに合法化するものです。しかし、そもそも政党から政治資金を提供された政治家個人には資金の流れを公開しなくてもよい、収支報告書への記載義務もないことが問題の本質です。しかし、実際は、普通の政治家は必ず資金管理団体があって、それでやっております。現行法の下であっても、政党からの支出を提供された政治家個人が収支報告書に記載することにすれば透明性も確保されます。  政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするという政治資金規正法の趣旨に照らせば、政党からそれぞれの政治家個人、政治団体にお金を入れてきてきちんと収支報告をさせる仕組みに改めるべきではないかと考えますが、参考人四名の皆様の御意見を伺いたいと思います。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) この点は先ほども申し上げましたけれども、やはり組織のお金を個人に分けるというのはできるだけ少なくあった方がよろしいというふうに考えて、それはやはり組織として使うという体制に転換すべきだというふうに私は思っておりまして、政策活動費と言われたものがあったとしたら、それは縮小の方向に持っていくべきだと思っております。  ただし、報じられるところでは、現状で多額の費用がそのように処理されているということ、これを一挙になくすということがこれまた難しいことだろうというふうにも私も思っておりまして、経過措置として徐々にこれを減らしていく、そして公開性を高めていくということをきちんと決めるべきだというふうに私自身は感じております。  以上でございます。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) 基本を考えると、いろいろな筋道はありますけれども、これ全部国民のお金でございますので、それをきちんと使い道を明らかにしていただくということは基本だと考えております。  その上で、今いろいろ議論されていますけれども、第三者機関の活用とか、そういったことで少しでもその公開性を高めていくということが今必要だと思います。  以上です。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) 規制の在り方というのは多様であるということだと思います。  それから、現状ということで申し上げると、政治家本人とそれから政党支部と、これらのありようというのが極めて複雑になっているのと同時に、時と場合に応じて、しかも国民益ではなく政治家の皆さんにとって有利な立場の使い分けということがなされていることが問題を複雑にしていることから、全般的に中長期で見直していくということが必要だと考えています。  以上です。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) 政党に機密費的なものが必要なのかどうかというところに賛成するかどうかというところに関わってきますけれども、仮に賛成したとしても、第三者機関を設けて、そこできちんとそこに報告をして、公表は十年後になったとしても、一旦は毎年監査を受けるという体制をつくることは、現状に比べるならば前進であるということになります。  ただ、この前進の幅がどうなるかは今後の検討次第ということになっているわけなので、なるべく上限額は小さく、そしてこの監査はきちんとした形で行われる、こうした状況を是非つくっていただきたいと、こう思っております。  以上です。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 政治資金規正法の公職の候補者の政治活動に関する寄附の禁止というのがありまして、先ほども申し上げた第二十一条の二は、何人も、公職の候補者の政治活動に関して寄附をしてはならない、ですね。さらに、その次が、いわゆる前項規定の政党がする寄附については適用しない。  私、二の方は、その二項の方は、前項の規定は、政党がする寄附について、これは規定を適用しない、というのは、前の方は政治資金管理団体を普通つくるんですよね。だから、受皿がある。でも、新しい候補者をやっぱりつくっていくときに、そういう人は私人でございますから、そういう意味では、最初のスタートとして政党が支援をする仕組みとして個人にできると、まあこれぐらいの意味であったんだろうと思うんですね。それを、今日、あたかも何かそれが、私人に政党がお金を出せばその跡は付かないということを悪用したのが、ずっとこの間の自民党のこの政策活動費だと思うんです。  先ほど申し上げましたように、二〇〇五年に、二〇〇四年からこれをやめたというときにも、この餅代、氷代というのは政策活動費という正式名称だったそうなんですよ。今日のこの改正は、今自民党が身内でやっていることを法律にしようという提案なんです。提案者の説明もそうなんですよね。これは自民党でやっていることの話なんですという言いぶりをするんですよね。しかし、それを本当に国民に納得できるものなのかということがやはり一番大きな課題だと思っております。  それを今まさにもう数の力でやろうとしておりますから、そういう意味で、改正案の政策活動費は、いわゆるその領収書の公開を十年後としています。政治資金規正法の収支報告の保存期限は三年です。また、国税庁は、国税当局が更正処分を行うことができるのは、法定申告期限から五年を経過する日までです。不正行為で課税を免れた場合でも七年を経過する日までですね。ですから、今回の法改正は、附則で十年秘匿することになっているので、いわゆるいかなる罰も受けないんですね。  さらに、報告書も、政治資金規正法上の収支報告書ももう三年ですから、ないんですね、実際はですね、十年後には。何と対照するのかということにも答えがないんですけれども、今の提案者たちは。このような制度改正を皆さんそれぞれ参考人の立場でどのようにお考えでしょうか。

飯尾潤政策研究大学院大学教授

○参考人(飯尾潤君) 先ほどから申し上げていますように、まだ課題が多くて、このままでは改革したことにならないので、ただし、前提として、現在の政治資金規正法上ではなかなか手段が少ないので、そこで第三者機関というのはもう少し強力なものをつくってきちんと監督をして、そのことが処理できるようにした上で改革を進めるべきだ。現状においてやや脱法的で遺憾だというのは私も同感でございますけれども、事態を改善させるためには手順があるというふうなことで、附則になっていることはこれから具体化されるということで、更にちょっと一層きちんと詰めていただきたいと思っております。  以上でございます。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) 私も飯尾参考人の意見にほぼ同感でございますけれども、十年間というのは、先ほどから御指摘がありましたように、ほかの法律の様々な年限とか国民の常識とか、そういうものに照らしてちょっと長過ぎるということは事実だと思います。  以上でございます。

西田亮介日本大学危機管理学部教授

○参考人(西田亮介君) 先ほどの御質問の中でその罰則の有無に関するものあったと思います。ただ、その罰則の当事者という点、御指摘であったかと理解しておりますが、もし公開の程度というのが上がっていくということが期待できるのであれば、当然のことながら、社会的な制裁と申し上げればよいのか、レピュテーション、評価に係るものというのは、これは政治家の皆さんの当落に関わるということから、ある程度やっぱり抑止力の改善に現状よりかはつながっていくものと期待できるんじゃないか、そのような認識持っております。  以上です。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) 既存の政策活動費の使用法は、これは法律の趣旨に反している、脱法的であると、これは否めないというふうに思います。  ただ、一定程度政党に機密費的なものが必要であると、政党の戦略に関わる、外国勢力に見られない、あるいは受領者のプライバシーに関わると、こういうことを認めるならば、もしこうした制度をつくらなければ、例えば広告代理店に一括して支払ってそこから払うとか、やや見えにくくなってしまう可能性すらあるので、であれば、一定額については認めて、それを、十年後になりますけれども、それ以前は毎年第三者機関で監査をするという体制をつくれば、より見えやすくなる可能性もあると。ここら辺は立法者の皆様の御判断次第かなと、こういうふうに考えております。  以上です。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 提案者というのは今自民党なんですね。いわゆる自分たちの都合のいい形にしようというのが今回の改正だと思います。  先ほど申し上げたように、前項の規定は、政党がする寄附については、適用しない、という、つまり個人についてですね。でもですね、幾つか、先生、あと一条付ければいいんですよ。つまり、受け取った人は、政党から受け取った人は、それを、収支を明らかにする必要があると、何らかの形でね。そうすれば自然と収支報告書に載ってまいります。  あと一つに、これ派閥を介して行っていたんですね、多分ね、報じられているの見ていると。そうすると、それは使い方は自由だよと、あんた方がやること自身が政治活動なんだから、と言えばいいわけです。でも、それで終わりだったわけですよね。つまり、公金も入っているお金が、政治資金がまさに透明性を絶たれる仕組みがあって、今回もその十年の闇を使えば絶たれるという立場で私は今国会での質疑をしているんですけども、ですから、その辺りのことはやはりそういう認識を私自身は持っています。  そこで、私は、拙速に極めて不十分な法改正を行うのではなくて、プログラム法等を制定して、政治家抜きで、民間有識者から成る協議機関に抜本的な改革案を提案してもらった方がいいと思います。改革案については国会に入りますからしっかり審議をしますよね、私たちは。だから、そういう意味でそういうふうに考えているんですけれども、大山参考人と中北参考人にお考えを伺いたいと思います。

大山礼子駒澤大学名誉教授

○参考人(大山礼子君) 私、議会制度の研究者なものですから、日本の国会は本当にきっちり制度改革に議論を積み上げていくということがとても苦手でございまして、民間とか外の団体もよろしいですけれども、やはり本当は国会の中に特別委員会なり両院間の協議会なりそういうものをきちんとつくって、そこにいろいろな参考人呼んでヒアリングなさるなり外の機関と協力なさるなりともちろんやっていただいて結構なんですけれども、国会が主体となって国民の目に見える場所で議論をしていただきたいと、こういうふうに考えております。

中北浩爾中央大学法学部教授

○参考人(中北浩爾君) 今の御質問でございますけれども、例えば平成の政治改革では、自民党が政治改革大綱を出して実際に法律として実現するまで五年掛かっております。この間に第八次選挙制度審議会を設置して議論もしている。こういう仕組みを使うということも一案かなというふうに思っております。この点についても皆様の御判断次第かというふうに思いますので、より良い政治が実現するよう、どういう場所でどういう議論を進めていくか、是非これは真剣に検討していただければと存じます。  以上です。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 参考人の皆さん、ありがとうございました。  私もやはり、今のその政党交付金が国からも三百億円入っている今の状況の中で、そのお金の行方が、もうやり方としては全部消えてしまいますので、そういうものはいけないと思っております。是非知恵を出していきたいと思います。  ありがとうございました。

豊田俊郎自由民主党

○委員長(豊田俊郎君) 以上をもちまして参考人に対する質疑は終了いたしました。  参考人の皆様に一言御礼を申し上げます。  参考人の皆様には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。(拍手)  本日はこれにて散会いたします。    午後四時一分散会

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