政治改革に関する特別委員会 第2号
- 発言数
- 16 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2024/05/10
会議録
○委員長(豊田俊郎君) ただいまから政治改革に関する特別委員会を開会いたします。 議事に先立ち、一言御報告申し上げます。 本特別委員会は、去る四月十二日の本会議におきまして、その目的を政治改革に関する調査のためと、また名称を政治改革に関する特別委員会と改められました。 ─────────────
○委員長(豊田俊郎君) 委員の異動について御報告申し上げます。 昨日までに、片山さつき君、足立敏之君、小野田紀美君、上月良祐君、柘植芳文君、舞立昇治君、石井正弘君、佐藤啓君、長峯誠君、福岡資麿君及び天畠大輔君が委員を辞任され、その補欠として鶴保庸介君、青木一彦君、岩本剛人君、清水真人君、赤松健君、臼井正一君、加藤明良君、神谷政幸君、友納理緒君、白坂亜紀君及び舩後靖彦君が選任されました。 ─────────────
○委員長(豊田俊郎君) 政治改革に関する調査を議題といたします。 本日は、政治資金規正法改正に関する考え方について各会派の意見表明を十分以内で行います。 意見のある方は順次御発言を願います。
○磯崎仁彦君 自由民主党の磯崎仁彦でございます。 特別委員会の設置に当たりまして、政治資金規正法改正に関する我が会派の考え方について意見を述べさせていただきたいと思います。 まず、この度の自民党政策集団の政治資金パーティーに関わる政治資金収支報告書の不記載をめぐる一連の問題で、国民の皆様の信頼を損ねる大変深刻な事態を招き、国民の皆様方に多大なる政治不信を抱かせていることにつきまして、まずは深くおわびを申し上げます。 党として解体的な出直しを図り、全く新しく生まれ変わるとの強い決意の下、一月十日、党総裁を本部長とする政治刷新本部を立ち上げ、党を挙げた集中的な議論を経て、一月二十五日に中間とりまとめを行ったところです。 この中間とりまとめにおきましては、政治資金の透明性やコンプライアンスの徹底など運用面での改革を先行して進めつつ、制度面での改革については、各党各会派との真剣な協議を経て、政治資金改正法、政治資金規正法など必要な法整備を進めていくこととしました。まさに、本特別委員会がその場であるというふうに思っております。 今回の一連の事案をめぐりましては、党において行った聞き取り調査等により、還付金等の収支報告書の記載の在り方に対して疑問あるいは違和感を感じた議員やその秘書等がいたにもかかわらず、それが是正につながらず、結果として不記載の慣行が長年続けられてきたことが明らかになっております。まずは、法令遵守意識の徹底が何よりも重要であります。 そこで、党ガバナンス改革の一環としまして、既に党則、あるいは党規律規約、あるいは党のガバナンスコードの改革、改訂を行って、会計責任者のみならず政治家の責任の明確化を図ったほか、党所属の国会議員、国会議員関係政治団体の事務所職員等に対して定期的な政治資金に関する研修などを行うこととしました。 その上で、我が党として、真摯なる反省の下、政治刷新本部の下に政治資金に関する法整備検討ワーキンググループを設け、今回のような事案が二度と生じないよう、法律上も更に担保すべく、必ず今国会中に規制の厳格化や罰則強化を伴う制度改正を行うとの強い決意を持って議論を続け、四月二十三日、政治資金規正法改正の方向性を取りまとめました。 ここでは、今回の制度改正で最優先課題として絶対に達成しなければならないのは再発防止であり、そのための制度改正であるとしました。 まず、どこにコンプライアンス意識を緩める制度的な不備があったのか、これを洗い出す徹底した原因分析を行い、現行法制度には、第一に、政策集団が国会議員関係政治団体の登録義務対象から除外されており規制が甘かったこと、第二に、国会議員関係政治団体であったとしても外部監査の対象は支出のみで収入は対象外であったこと、第三に、不正の温床となり得る現金による管理を許容していたこと、第四に、代表者たる国会議員の責任範囲が不明瞭であり言い逃れを許容していたこと、主にこの四つの問題点により、違法行為に対する十分な抑止効果が働かず、コンプライアンス意識が低下し、今回の事象が生じたものとの理解に至りました。 そこで、まず、この四つの問題点に対して、次の三つを再発防止に向けた最優先の制度的改革と考えました。第一に、代表者の責任の強化、第二に、外部監査の強化、第三に、オンライン化による透明性の向上。 これら再発防止策に加え、これまでも政治資金に関し指摘がなされている様々な事項、つまり、税金が原資である政党助成金の使途、いわゆる政策活動費の透明性、出版、機関紙販売事業の透明性、労働組合等の政治活動及び政治資金等の透明性、政治資金パーティー収入の透明性、外国人や外国法人へのパーティー券販売などについての在り方についても各党各会派と真摯な協議を行っていくとの方向性を持ちました。 この政治資金規正法改正の方向性を念頭に、公明党と与党の実務者協議を精力的に行い、昨日、五月九日、再発防止のための三項目を始めとした九項目にわたる政治資金制度の改革に関する取りまとめを行いました。今国会において政治資金規正法改正案の成立に万全を期していく決意でございます。 政治資金規正法改正案の概要は、以下のとおりであります。 第一に、代表者、政治家の責任強化です。言わば、政治資金規正法版の連座制の導入です。 会計責任者に任せていた、知らなかった、お金は、お金の問題には一切関与していなかった、そういう政治家の言い逃れを今後は二度とさせない。そのために、政治家が、収支報告書について、会計責任者が法律に基づき事務処理を行っていくことを監督する責務を有することを明確にします。 そして、政治家は、監督責任を具体的に果たすために、会計責任者が法律に基づき収支報告書を作成していることを確認したときは、その旨の確認書を会計責任者に交付しなければならない。会計責任者は、収支報告書を提出するときは、この確認書を併せて提出しなければならないものとします。 その上で、会計責任者が収支報告書の不記載、虚偽記載で処罰された場合、代表者が確認をしないで確認書を交付したときは、政治家に罰則を科し、公民権の停止を行うこととします。そして、不記載収入は、相当する額を国に納付させるための措置を講ずるものといたします。 第二に、外部監査の強化です。 政治資金監査の対象に収入を含めることとします。また、国会議員関係政治団体の政治資金は、監査の実効性を担保するため、金融機関への預貯金により保管することとします。 第三に、デジタルによる政治資金の透明性の向上です。 国民からのチェック機能がより果たされるよう、国会議員関係政治団体の政治資金は収支報告書のオンライン提出を義務化します。また、総務省、都道府県選挙管理委員会に対して、収支報告書のインターネット公表を義務化します。 第四に、政治資金パーティーの公開基準の引下げです。 政治資金パーティーの支払者氏名等の公開基準は現行の二十万円超から引き下げるものとし、改正法案に盛り込んでまいります。 第五に、政治資金パーティーの対価の支払方法の制限です。 政治資金パーティーの対価の支払及び受取を、やむを得ない事情があるときを除き、預貯金口座への振り込みによる方法に限定をいたします。 第六に、いわゆる政策活動費の使途公開です。 いわゆる政策活動費については、支払を受けた者がその使途を報告し、収支報告書に記載することといたします。 第七に、国会議員関係政治団体から寄附を受けたその他の政治団体の透明性確保です。 特定の国会議員に係る国会議員関係団体から年間で一千万以上の寄附を受けたその他の政治団体は、その寄附を受けた年及びその翌年において、国会議員関係団体と同等の支出公開に係る規制の適用を受けるものとします。 第八に、個人寄附者等の個人情報、プライバシーの保護。 第九に、第三者機関の活用等、政治資金の透明性を確保する措置についての検討。 以上の九項目でございます。 最後に、今後の政治資金の議論に当たっての我が会派の考え方を述べさせていただきます。 まず、政治には金が掛かるということを踏まえ、各政党の成立経緯などに由来する政党ごとの収支構造の違い、統治構造の違いを考慮した上で、包括的な議論をすることが必要と考えます。 次に、政治資金規正法の目的である政治団体の政治資金に規制を掛けることにより、政治活動の公明と公正を確保し民主政治の健全な発展に寄与すること、これはもちろんのことでございますけれども、同時に、現下の厳しい国際情勢に鑑み、国際社会を生き抜く頑強性の向上に一定の配慮が必要と考えます。 第三に、政策立案に対する影響を排除する観点からは、政治資金の多様性、バランスが必要です。そのためには、税を原資とする政党交付金、企業、団体からの寄附金、個人の寄附金、そして政治団体が行う事業収入、これらのバランスを取ることが必要と考えます。 以上、改めて、今国会におきまして政治資金規正法改正案の成立に万全を期す決意を述べ、意見表明とさせていただきます。 ありがとうございました。
○小沼巧君 立憲民主党の小沼巧です。 政治資金規正法に係る立憲民主党の考え方は、四月二十三日に発表した本気の政治改革実現に向けた法制上の措置のとおりであり、その全体像を申し述べます。 一つ、調査研究広報滞在費、すなわち旧文通費の収支の公開等を内容とする歳費法等の改正。 二つ、企業・団体献金の廃止や個人のする政治活動に関する寄附に係る税額控除の拡充等を内容とする政治資金規正法の改正。これらは、衆議院で単独又は共同で提出済みの法律案であります。 その上で、三つ、政治家本人の処罰の強化、収支報告の適正性確保や公開、充実、いわゆる政策活動費の禁止等を内容とする新しい法改正。 四つ、政治資金パーティー、特にオンラインも含めた開催禁止等を内容とする新しい法改正。 以上四つの大きな固まりに基づき、その一要素に当たる政治資金規正法を改正する、これが立憲民主党の考え方の全体像であります。 それゆえ、我々は、政治資金規正法の一部改正だけをもっておしまいとする立場にはくみしない。何千万円もの裏金、何億円もの使途不明金を受け取っておきながら、なぜ犯罪にならないのか、なぜ脱税を問えないのか。日付、金額、支出先を不明とする冗談みたいな訂正がなぜ許されるのか。派閥幹部ともあろう重鎮が自分は知らないなどと言い訳を行う、誰がどう考えてもおかしい政治がなぜまかり通ってしまうのか。 本委員会の名称たる政治改革として議論すべき法令は複数存在するのみならず、真相究明や原因分析など、議論するに値する事象も複数存在すると見るべきであります。熟議の府たる参議院の役割を果たすため、多角的かつ高頻度で議論を闘わせるべきであります。かかる議論姿勢について、各会派に所属する委員諸兄姉の御理解を賜ることを切に希望をいたします。 さて、立憲民主党としての考え方は衆参同様であり、解説すべき中身も同様であります。重複する会議録を残すのはいかがなものかと考えますので、中身の詳細は大胆に省きつつ、角度を変えて、与党と対立し得る論点を中心に本日の意見表明を行うことといたします。 第一に、いわゆる連座制の導入についてです。 政治団体の収支報告書について、会計責任者に加え、当該政治団体の代表者たちもその記載及び提出を義務付ける、これにより収支報告書の不記載や虚偽記入等に故意、重過失があれば政治団体の代表者も処罰される、このような政治家本人の処罰強化という考え方はいかがでしょうか。 かかる観点に照らせば、会計責任者が処罰され、かつ代表者たる政治家が確認を怠っていた場合に限って公民権停止等の刑罰を科すという考え方は、程度が不十分であり、実効は乏しいとの非難を避けられないのではないか。さらに、もし派閥が対象外だとすれば、ますます実効性が欠落していくのではないか。四月二十四日、参議院予算委員会で出されたなんちゃって連座という指摘は全く克服できないのであります。 第二に、いわゆる政策活動費の禁止についてです。 政党から公職の候補者個人に対してされる寄附及び精算不要の渡し切りの方法による経費支出、その両方を禁止する、これにより、定義も解釈も実態も曖昧な政策活動費なる概念をなくす、最終的な支出先やその金額が政党の会計帳簿、収支報告書に明示されるようにする、このような政治資金透明化という考え方はいかがでしょう。 かかる観点からすれば、いわゆる政策活動費の使途を収支報告書に記載するという考え方は、禁止と比べると踏み込み度合いが中途半端ではないか、公開という単語で煙に巻き、同床異夢に陥らせようとするものではないか。あえて曖昧さを残そうとするのであれば、その魂胆はいかなるものであるか、政治資金の透明化が必要十分だと胸を張れるロジックはいかなるものであるか、是非とも与党の意見を拝聴してみたいのであります。 一月二十九日の参議院予算委員会では、政策活動費と派閥をめぐる重大な指摘がなされました。派閥所属議員の政治団体への寄附は合法、その受領も合法でありますが、派閥所属議員の個人への寄附は違法、その受領も違法であり、脱税の可能性は排除されていない。 さらに、四月二十二日、衆議院予算委員会では、脱税の可能性に加え、選挙のときに配ると選挙運動費用の法定上限すなわち公職選挙法違反、また、収支報告書に書かれていなければ不記載で政治資金規正法違反、これらに該当する可能性があるとの指摘がなされました。 要すれば、脱税、選挙運動費用の制限超過、収支報告書の不記載、これら三つの法令違反を惹起し得る金を制度的に温存し、実態をつまびらかにしないままでは、政策活動費をめぐる闇は何ら解消されないのではないか。この際、曖昧にせず、思い切って禁止してしまう必要性を重ねて問うてみたいと存じます。 第三に、政治資金パーティー及び企業・団体献金の禁止についてです。 抜け穴として指摘されるオンライン開催やいわゆる岸田方式を含め政治資金パーティーを禁止する、併せて企業・団体献金も禁止する、このような考え方はいかがでしょうか。 かかる観点に照らせば、公開基準引下げや支払方法の制限という考え方は対症療法であって原因療法とは別物であり、やはり踏み込み度合いが中途半端ではないか。そもそも、自民党の派閥政治によるキックバックや中抜きを振り返ったとき、忘れた頃にしれっと復活し得る内規なりガバナンスコード等ではなく、正々堂々と法令によって派閥等の政治資金パーティーや企業・団体献金を禁止することが本質的な解決策たり得るのではないでしょうか。 多額の企業・団体献金が癒着や腐敗、そういった構造の温床になって利益誘導型政治がはびこり、企業・団体献金が集まらない分野はいつもほったらかしになるという傾聴すべき指摘があります。企業・団体献金に何ら手を着けない、このような考え方の背後には何らかの邪悪な魂胆があるのではないか、公明正大なる政治上の争いを行う上で比較優位の源泉になり得る何かが隠されているのではないか。与党におかれましては、もしこの認識に誤りがあるとおっしゃるのであれば、是非とも正していただきたいのであります。 以上、申し述べた上で、他の会派の反応も伺ってみたい。真摯な協議をとおっしゃるのであれば、公開のこの委員会などの場で自由討議など、そういった委員会運営を提案したいと考えますが、いかがでしょうか。 あわせて、この際、議論を進めるに当たって申し上げておきたいこともございます。それは、皆で正しい現状認識を共有することは不可欠であるということであります。いたずらに改革の熱狂に浮かれて真相解明や実態把握をおろそかにし、論点設定を誤れば、百の法案を提起しようとも、改革の中身が骨抜き又は的外れになることは必然であります。 政治資金規正法の改正は手段であって目的ではない。条文調整など何をやるかだけではなく、何を防がなければならないのかという立法事実の確認や目的の議論を行うことで、仏作って魂入れずにならぬよう、この際、委員会で行うべきであると考えますが、いかがでしょうか。 本日も、国政選挙に官房機密費という報道がありました。参議院に限っても、再選挙となった広島選挙区の大規模買収事件の原資が政策活動費であったかもしれないという指摘があります。衆議院における議論と並行して、参議院固有の事象等を忘却するのではなく、多角的かつ高頻度で真相解明と判断基準構築に資する議論を積み重ね、熟議の府としての役割を存分に発揮する、その上で、一部政党等の脱法的行為やそれらのことを黙認するのではなく、イコールフッティングで公明正大なるところの政治上の争いを行うべき、そのような公平な競争環境を整える、このことが本委員会が果たすべき使命の一つである。 このことを皆様に強く訴え、自由討議の頻繁なる開催、参考人質疑など、積極果敢な参議院としての、熟議の府としての矜持を発揮することが、我々に課せられた果たすべき使命なのではないか、このことを申し上げまして、立憲民主党会派としての意見表明といたします。
○里見隆治君 公明党の里見隆治です。 一連の自由民主党の派閥の政治と金をめぐる問題により、国民の政治に対する信頼は大きく損なわれています。政治の信頼回復のために、何としても今国会で政治資金規正法の改正を始めとする政治改革を成し遂げなければなりません。公明党として、強い決意に立って、国民目線に立って審議に臨んでまいります。 公明党は、今回の事案の再発防止策として、各党に先駆け、本年一月十八日に政治改革ビジョンを策定、そして四月十九日に政治資金規正法改正案の要綱を取りまとめ、発表しております。今回は会派としての意見表明の場ですので、初めにこの法律案要綱の二本の柱、第一の政治団体の代表者、すなわち議員の責任強化、第二の政治資金の透明性の向上に沿って、公明党の考えを述べさせていただきます。 具体に申し上げますと、第一の政治団体の代表者、すなわち議員の責任強化につきましては、政治団体の代表者の罰金刑の対象範囲を拡大した上で、罰金刑に処されたときに、公民権の停止、失職に至らしめる、いわゆる連座制を強化するものであります。すなわち、収支報告書の虚偽記載等があった場合において、政治団体の代表者が会計責任者の選任又は監督のいずれかの一方でも相当の注意を怠ったときは、五十万円以下の罰金、そしてその場合は公民権の停止、議員の失職とするもので、これにより抑止力を高めます。現行の規定は、選任さえきちんとしていれば監督が不十分でも罰則が科されないところ、監督について相当の注意を怠った場合も罰則の対象となります。 実は、平成二十一年、当時の政治と金をめぐる問題を契機として、公明党はこの考え方を基に政治資金規正法改正案を衆議院に提出、翌年委員会審議に入りましたが、残念ながら各党に賛同を得られないまま審議未了、廃案となりました。 ここに来て、いよいよ機が熟してまいりました。 さらに、この監督責任を分かりやすくするため、国会議員関係政治団体の代表者、議員本人が収支報告書が適法に作成されていることを確認した旨の確認書の制度を創設し、会計責任者が収支報告書を提出するときはこの確認書を併せて提出しなければならないことといたします。こうすることで、今回の一連の収支報告書の事案で繰り返された、会計責任者である秘書がやったことで代表者である議員本人は知らなかったなどという言い逃れはもう許しません。 次に、第二の政治資金の透明性の向上について、具体的に六点申し上げます。 一点目は、政治資金パーティーに関する透明性強化であります。 政治資金パーティーの対価の支払は、裏金の温床とされてきた現金払を禁止し、原則口座振り込みによることといたします。さらに、今回の事案の背景となったパーティー券購入の公開基準額を、パーティー一回当たり現行二十万円超から五万円超に引き下げることで、透明性の強化を図ります。 二点目は、いわゆる政策活動費の使途公開の義務付けであります。 公職の候補者、もちろん現職も含め、所属の政党からいわゆる政策活動費を受けたときは、その使途に係る明細書が作成されなければならないとしています。政党の会計責任者が政党の収支報告書を提出するときには、その明細書を併せて提出することで、現行使途が明らかでない政策活動費を言わばブラックボックスにさせない効果をもたらします。 三点目は、国会議員関係政治団体から寄附を受けたその他の政治団体の透明性確保であります。 国会議員関係政治団体から年間で一定以上の寄附を受けたその他の政治団体は、その寄附を受けた年とその翌年は国会議員関係政治団体と同等の支出公開に係る規制の適用を受けるというものであります。これにより、支出公開規制の抜け道を塞ぎ、透明性を高めます。 四点目は、国会議員関係政治団体の収支報告書のデジタル化の促進であります。 この収支報告書のオンラインによる提出を義務付け、さらに、国はオンラインによる収支報告書の提出を円滑に行うことができるようにするために必要な措置を講ずることといたしまして、収支報告書のデジタル化により国民からアクセスを容易にすることでその見える化を図るものであります。 五点目は、外部監査、第三者機関に係る検討条項であります。 収支報告書の外部監査について、現行は支出のみが対象でございますが、収入も監査に含め、監査の充実を図る、また、政治資金適正化委員会を機能強化するなど、第三者機関の活用を始めとする政治資金の透明性の確保のための措置の検討条項も盛り込んでいます。 最後、六点目は、収支報告書に記載された個人寄附者等の個人情報、プライバシーの保護であります。 収支報告書には、寄附者、政治資金パーティー券購入者の住所の地番まで記載が義務付けられています。収支報告書の公表については、現行は記載内容のままとしているところ、個人情報保護、プライバシーの保護の観点から、住所の詳細部分を削るなど、配慮をすべきとの項目を盛り込んでおります。 以上、公明党の政治改革に対する考えを申し述べましたが、最終的には各党の皆様との合意形成を図らなければなりません。このため、公明党としましては、これら法律案要綱の内容を公表、提示をし、四月半ばより自由民主党との実務者間の協議を精力的に重ねてまいりました。 協議を重ねる中、自民党からも案を提示いただき、このうち再発防止に向けた制度改革とされた項目については、代表者たる政治家の責任の強化、外部監査の強化、収支報告書のオンライン提出のデジタル化による透明性の向上、政治資金パーティーの対価の支払に関し口座振り込みによる透明化など、順次合意を重ねることができました。 これらの項目に加えて、当初自民党案で再発防止策以外の検討項目とされていた項目についても最終的に協議の俎上にのせ、政治資金パーティーの公開基準現行二十万円超からの引下げ、また、いわゆる政策活動費について、支払を受けた者が使途を報告し収支報告書に記載、公表すること、そして政治団体間の資金移動の透明性確保、また第三者機関の活用等、政治資金の透明性を確保する措置についての検討等の項目も明記した上で、昨日、五月九日、自民党、公明党間で取りまとめるに至り、これらの項目につき、今国会における政治資金規正法改正案の成立に万全を期すこととしたところでございます。 今後、与野党間の協議を進めつつ、国民の皆様に御納得いただける法改正を必ずや今国会で成し遂げる所存でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 以上、政治資金規正法改正の公明党案について申し上げましたが、公明党としましては、政治改革ビジョンにおいて従来から主張してきました、政治資金規正法改正案以外の改革案も改めて掲げております。 一点目は、透明性強化の一環として、調査研究広報滞在費の使途の明確化、使途の公開、未使用分の国庫返納について、そして二点目は、選挙違反等により当選無効となった国会議員に対して、国による不当利益返還請求権の行使が困難な場合には歳費返納を義務付けること、あわせて、勾留された国会議員の歳費等の支給を停止すること、三点目は、政党を分党、解党する際に、資金を別の政党や政治団体へ寄附することを禁止し、政党交付金残高を返納することであります。 政治資金規正法改正のみならず、これらの改革も併せ今国会で実現すべきであることを申し上げ、意見表明といたします。 ありがとうございました。
○高木かおり君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の高木かおりです。 私は、会派を代表して、政治資金規正法の改正を始めとした政治改革に関する考え方について発言いたします。 初めに、政治改革に対する自民党の姿勢に苦言を呈さざるを得ません。昨年末からの政治と金の問題を受け、与党の公明党も含めた各党から改革案が示されました。しかしながら、肝腎の自民党からの改革案については、内容が不十分と言える中間報告からの状況の進展が全然ないまま、やっと改正に向けた案が表に出てきたという、この時間軸で動いている姿勢自体に対して大変遺憾に思います。 この委員会を通して、党派を超えてしっかりと議論を進め、分かりやすい形の制度にすること、これが重要であると考えていますが、自民党からようやく示された改革の方向性について、論点に挙げられている、議員本人も含めた厳罰化、収入の監査徹底、デジタル化による政治資金の透明性向上等は今般の改革における基本のキであり、今回我々が求めている改革とは程遠いものであることは改めて御認識をいただき、今般の議論で、派閥のパーティーに起因する事項だけでなく、しっかりと政治資金規正法等の関係法令全体での改革を進めるべきであり、これだけの改正で終わるということは容認できないと強く申し上げておきます。 さて、旧文通費、政策活動費について、岸田総理・総裁がその使途の公開を検討するよう党内に指示をされたという報道も昨今で出ていることを承知していますので、そこについて考えを述べます。 まず、旧文書通信交通滞在費の使途公開を行うよう、歳費法の改正を求めます。 これは、政治改革の一丁目一番地として今回の機会に必ずやるべきです。やると決めた与野党の合意がここまで形骸化したこと、大変失望しています。国民から見えにくい議員特権とも言えるこの月百万円の制度の使い道の透明化は、当然重要なテーマです。直接の所掌がこの委員会ではないかもしれませんけれども、こういったすぐできるところは同時並行でスピード感を持って改革していくべきです。できない、やらない理由を考えるのではなく、どうしたら国民目線での真の改革になるか、真剣に考えていくべきです。また、この旧文通費は、使途公開に加え、残余の国庫返納の制度化も必要であると考えています。 次に、領収書にひも付かない現行の政策活動費の廃止と透明化です。 この政策活動費については、自民党では何十億もの多額のお金が議員個人に支出されていることが明らかになりました。四月二十二日の衆議院の予算委員会で岸田総理は、政策活動費の使途公開は法律に規定されていないから使途は特に公開しないという趣旨の発言をされていますが、そうであれば、この機に法律を適切に見直し、領収書とひも付けを行い、慣例化されたブラックボックスとなってしまっている政策活動費の闇を正すべきと考えます。 最近になって、その総理からも使途公開の話が出ているということで、我々としても前向きに受け取りたいと考えていますが、結果として大きな項目だけ公開しておしまいといった中途半端な提案であれば、全く受け入れられないのはもちろんのことです。 その上で、我々は、今の政策活動費は廃止した上で、プライバシー等に配慮しつつも、外部監査を入れつつ、可能な限り使途を公開する新たな制度をつくっていくべきだと考えています。しかし、これに固持せず、情報公開の範囲を拡大した形でしっかりと制度の形をつくって進められるのであれば、歩み寄っていきたいとも考えています。 次に、企業・団体献金については、我が党から予算委員会等でも度々指摘をしていますが、政策決定のゆがみにつながっていないかという懸念や、政党が受け取ることは例外的に認めるとする抜け道により、政党支部が相次いで設立され、実質的にそのお金を議員本人が手にするという運用がなされている現状を改めるため、企業・団体献金は政党支部も含め例外なく廃止すべきだと考えています。企業・団体献金は、政党助成金制度が開始された際に企業・団体献金の廃止とセットで行われることが前提であったはずです。こういった原点に立ち戻り、その他の抜け道も含め、分かりやすい整理をしておく必要があります。 さらには、今般の問題では、パーティー券の販売が企業・団体献金の代わりとされていることも浮き彫りになっています。企業・団体献金を禁止するのであれば、企業、団体へのパーティー券の販売も制限すべきです。自民党の中間とりまとめでも、派閥の政治資金パーティーについて、不正行為の温床となったとあります。そうであれば、政治資金パーティーの在り方自体を抜本的に見直すべきであります。具体的には、パーティー券の大口の販売や購入は企業・団体献金同様に政策をゆがめ得るとの認識から、企業、団体によるパーティー券購入は制限し、また、パーティー券収入は預貯金口座へ振り込むことを義務化する等の取組が重要と考えます。 また、今回の一連の問題に対する関係者からの説明では、会計責任者がやった、秘書に任せていたという発言がよく聞かれました。現行法制度上は、収支報告書に虚偽などがあった場合、一義的に責任を負うのは会計責任者となっています。しかし、民間の感覚では、本人が直接指示等をしたものでなくとも、トップである政治家自身が責任を負うのは当然ではないかと思います。 さらには、一連の改革には選挙制度改革と国会改革も重要です。 さきの衆議院補欠選挙では、他候補者の演説中に大音量で話したり、選挙カーで追いかけたり等、特定の陣営による選挙妨害が指摘をされました。そういったことを踏まえ、我々維新の会は、選挙の自由妨害罪に対する罰則の強化やその適用基準を明確化した公職選挙法改正案を発表いたしました。実態を踏まえ、選挙制度として改善すべきところがあれば党派を超えて連携して取り組むべき課題であり、今国会中に改革していく事項の一つであると考えています。 国会改革においては、小手先の一部のペーパーレス化にとどまらず、オンライン会議システムを導入し、遠隔地から国会議員や参考人の議論への参加機会を確保することや、議員がタブレットやスマートフォンなどのデジタル機器を議会内で自由に使えるようにし、即時の情報共有、資料の閲覧、迅速な意思決定を可能とするなどの大胆なオンライン化、デジタル化を断行すること、さらには、国会における日程闘争をなくすことや、総理や外務大臣等の出席義務の緩和など、これまでの慣習に縛られた運営形態の改善もしていくべきです。 これらを一体的に改革することなくして真の政治改革は進まないと強く考えていることも申し添えさせていただきます。 最後に、これだけ政治と金の問題が起こったにもかかわらず、自民党内の処分の基準もうやむやな中で、既に実態解明が終わったかのような幕引きはあってはならないと考えます。これまでの旧文通費に関する議論の流れと同じように、冒頭にも申し上げましたけれども、このまま今国会も内容の薄い改正の議論で閉会まで引き延ばそうという姿勢ではなく、また、口先の改革案を提言するだけではなく、真の国民目線、納税者目線で政治を浄化し、腐敗の撲滅を断行することが我が国の未来を開くために必要不可欠であることを申し上げ、意見とさせていただきます。 御清聴ありがとうございました。
○浜野喜史君 国民民主党・新緑風会の浜野喜史でございます。 政治資金パーティーの不記載の問題につきましては、派閥が不記載を企図した背景や理由が明らかになっておりません。自民党において調査をし、公表すべきであるということをまず冒頭申し上げておきたいと思います。 本問題を踏まえまして、いかなる対応を行うかは、国民の国会及び全ての国会議員に対する信頼に関わる重要な課題であります。与党においては、こうした認識に立ち、責任ある対応をすることを求めます。 私たち国民民主党は、政治資金の更なる透明性強化、政党交付金を受ける政党のガバナンス強化、お手盛り防止のためのルールや体制整備の観点から、政治資金規正法等の改正案を取りまとめ、四月十九日に公表いたしました。 以下、その内容を申し上げます。 第一、政治資金の収支報告の適正化、DX化。 一、収支報告書の提出、公開のデジタル化。 全ての政治団体の収支報告書の提出について、電子情報処理組織を使用する方法により行うことを義務付けること。総務大臣、都道府県の選挙管理委員会は、提出された収支報告書について、インターネットを利用する方法により検索可能となる措置を講じた上で公表するものとすること。収支報告書に記載された個人寄附者、政治資金パーティーの対価支払者の住所に係る部分を公表するときは、都道府県、郡、市町村の名称に係る部分に限り行うものとすること。 二、収支報告書の公表期間の延長等。 収支報告書の公表期間を延長するとともに、収支報告書の公表時期を早期化すること。 三、寄附、政治資金パーティー対価支払の方法の制限。 寄附又は政治資金パーティーの対価の支払の受領者は、あらかじめ指定した預貯金口座への振り込み、当該預貯金口座への預け入れその他の方法により、当該寄附又は政治資金パーティーの対価に係る収入の金額の全てが当該預貯金口座に入金されるようにしなければならないこと。 四、登録政治資金監査人による外部監査の拡充。 登録政治資金監査人による外部監査の対象となる政治団体に、政党本部、政党支部及び政策研究団体を追加すること。登録政治資金監査人による外部監査の範囲に収入に関する事項を追加すること。 五、国会議員関係政治団体から寄附を受けた政治団体の透明性確保。 国会議員関係政治団体ではない政治団体が、国会議員関係政治団体から一定以上の寄附を受けた場合には、国会議員関係政治団体と同様に収支報告の特例等の規定の適用を受けるものとすること。 第二、政治資金パーティーの規制強化。 一、政治資金パーティーの対価収入の記載基準額の引下げ。 収支報告書における政治資金パーティーの対価収入の記載基準額につき、二十万円超から五万円超に引き下げること。 二、外国人、外国法人等からの政治資金パーティーの対価の支払の受領禁止。 寄附と同様に、外国人、外国法人、主たる構成員が外国人、外国法人である団体その他の組織から政治資金パーティーの対価の支払を受けてはならないものとすること。 三、派閥による政治資金パーティー開催の禁止。 いわゆる派閥が政治資金パーティーを開催することを禁止すること。 第三、議員の厳罰化、政党交付金の減額、停止等。 一、収支報告書に関する政治団体の代表者の責任の強化。 政治団体の収支報告書について、会計責任者に加え、代表者にもその記載及び提出を義務付けること。この場合、代表者において収支報告書の不記載や虚偽記入等につき故意又は重過失がある場合に処罰されることになり、公民権停止の対象となります。また、政党交付金使途等報告書に係る記載、提出義務についても同様に訂正すること。 二、所属議員に規正法違反等があった場合における政党交付金の交付停止。 政党交付金の交付を受ける政党に所属する国会議員が収支報告書不記載等の規正法違反を始めとする政治資金、選挙に係る規定の違反に関し起訴されたときは、起訴月の翌月から裁判確定月までの間、その政党に対して交付すべき政党交付金の一部の交付を停止すること。 三、政治資金の寄附に係る税制優遇措置の対象除外の明確化。 公職の候補者が、自身が代表者を務める選挙区支部に対して政治活動に関する寄附をする場合は、寄附金控除の特例、所得税額の特別控除の対象とならないことを明確化すること。 第四、政策活動費、旧文通費対策。 一、政策活動費の廃止。 いわゆる政策活動費は廃止し、公職の候補者がその所属政党から政治活動のための資金を受けた場合には、その使途の明細について、政党等の収支報告書に添付して提出することを義務付けること。 二、調査研究広報滞在費の透明化。 調査研究広報滞在費について、使途公開、残余額返還を義務付けること。なお、私たち国民民主党は、この観点から、国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律等の一部を改正する法律案を衆議院に提出済みであります。 第五、第三者機関の創設。 かつて国会に設けられた福島原子力発電所事故調査委員会を参考にして、国会による政治資金に関する立法等の機能の充実強化に資するため、政治資金に関する調査及び政治資金に関する政策について提言を行う第三者機関を創設すること。一定の場合の政党交付金の減額、停止やこれに関する第三者機関の在り方について、政党の政治活動の自由の保障に配慮しつつ検討する旨の検討条項を設けること。 以上であります。 私たちの骨子案は、不記載等の再発や類似事案の防止のために、厳正性、透明性を高めることを目的にしつつ、中身は現実的に、具体的にの観点で取りまとめたものであります。 昨日、五月九日、自公両党が法改正内容で合意したと報じられております。合意内容は不明瞭な点が多々ありますが、国民民主党の案に比して、政策活動の透明性確保、議員の厳罰化といった点を始め、不十分なものと言わざるを得ません。 与党には国民が納得する厳正性と透明性を確保した責任ある対応を強く求め、意見表明といたします。 ありがとうございました。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 金権腐敗政治の根を絶つ根本的改革を実現するためには、その必要性の契機となった自民党の裏金事件の全容を徹底解明することが不可欠です。同時に、三十年前に行われた政治改革にどのような抜け穴があったのかなどの総括が必要です。 国民的怒りが広がっている裏金事件は、自民党の主要派閥が政治資金パーティーを通じて組織的かつ大規模に、長期間にわたり収支報告書の不記載、虚偽記載という政治資金規正法違反の犯罪行為を行っていたものです。 政治資金規正法は、政治資金の収支を国民の不断の監視と批判の下に置くことによって政治活動の公明と公正を確保し、民主政治の健全な発達に寄与するとしています。収支報告書の不記載は法の根幹に触れる悪質なものであり、国民に対する背信行為であり、民主主義を大本から脅かすものです。 ところが、自民党は真相解明に背を向け、衆参の政治倫理審査会に出席した派閥幹部からは、誰がいつからどれだけの裏金を作り何に使ったのか、肝腎な点を明らかにしませんでした。安倍派は参議院選挙の年には全額キックバックしていますが、裏金が選挙に使われたのではないかという疑惑に何も答えていません。当選が無効となった河井案里氏の買収に使われた党本部からの資金の原資は何だったのかという疑惑もあります。これらの解明は、参議院でこそ行わなければなりません。にもかかわらず、自民党は極めて甘い党内処分と派閥解消で幕引きをしようとしています。真相解明に蓋をすることは断じて許されません。 この自民党の姿勢に、先日の衆議院の三つの補選で厳しい審判が下りました。毎日の世論調査でも、自民党の派閥幹部を証人喚問すべきという声が八〇%に上っています。安倍派における裏金作りについて、岸田総理は電話で森元総理に聴取したと述べましたが、裏金作りについては何も聞かれなかったと森氏がインタビューで答えています。森元総理や関与した全ての国会議員の証人喚問を行って疑惑を徹底解明し、その責任を明らかにすることは、国会の責務であり、本委員会の重要な課題です。 三十年前、リクルート事件を始め、相次ぐ金権腐敗政治に国民の厳しい批判が広がりました。その中で、一九九三年八月、細川総理は、企業・団体献金については廃止の方向に踏み切ると述べました。ところが、政治改革と称して行われたのは、政治と金の問題を選挙制度の問題にすり替えて小選挙区制を導入し、企業・団体献金は政党支部への献金、政治資金パーティー券の購入という二つの抜け穴をつくって温存して、政党助成金との二重取りを認めることでした。我が党は、この重大問題を当時から指摘し、いわゆる政治改革四法案には反対してきました。 裏金で問題となっている自民党の派閥の政治資金パーティーの収入は、派閥への企業・団体献金を禁止した一九九九年の法改正時に前年比三・六倍と急増しました。献金からパーティー券購入にシフトしたことは、このことからも明らかです。まさにパーティー券は形を変えた企業・団体献金であり、購入者の大半も企業・団体献金となっています。自民党と財界、大企業が企業・団体献金にしがみついてきたことの害悪は明らかです。 経団連は一九九三年に献金あっせんを中止しましたが、二〇〇三年に露骨な政策買収である政党通信簿方式の企業献金促進策を打ち出し、金も出せば口も出すと企業献金を続け、政治をゆがめています。その下で法人税減税が進められて、大企業が巨額の内部留保をため込む一方、実質賃金の減少と消費税の増税、社会保障削減により内需は冷え込み、日本経済は成長できない失われた三十年となりました。これと重なる三十年前の政治改革の失敗は明らかです。 この認識を土台とした改革が今求められています。 第一に、裏金事件の温床にもなった企業・団体献金の全面禁止です。 朝日の世論調査では、企業・団体献金が利益誘導につながりかねないから認めない方がよいは七九%に上りました。これこそ国民の求めている政治改革です。 日本共産党は、一貫して企業・団体献金を受け取らず、その禁止の法案を提出し続けてきました。今国会でも、パーティー券購入を含む企業・団体献金を全面禁止する法案を既に参議院に提出しております。 国民が自ら支持する政党に寄附することは、主権者として政治に参加する権利そのものです。一方、営利を目的とした企業の政治献金は見返りを求めるものであり、本質的に政治を買収する賄賂です。大企業や業界は選挙権を持ちませんが、個人の力をはるかに超える巨大な財力を持っています。その力で政治を左右するのは国民主権と相入れず、国民の参政権を侵害するものです。 政治のゆがみを正し、国民主権を貫くためにも、今度こそ抜け穴は完全に塞ぎ、企業・団体献金を全面禁止することが必要不可欠です。 第二に、政策活動費の廃止です。 我が党の法案では、政党から政治家個人への政治活動に関する寄附の禁止措置を盛り込んでおり、いわゆる政策活動費は禁止します。政党から政策活動費と称して政治家個人に支出された巨額の資金は支出内容が全く不明瞭であり、収支を全て明らかにするという政治資金規正法の趣旨に反するものです。公開できない金を政策活動費というブラックボックスにまとめているのですから、これを廃止することは政治資金の全面公開となります。 第三に、政治家の責任逃れを許さない仕組みの導入です。 今回の裏金事件で自民党の派閥幹部らは、秘書、事務方がやった、自分は知らなかったという言い逃れに終始しています。これを許さず、その責任を厳しく問う具体的な仕組みが必要です。 我が党の法案は、全ての政治団体の代表者に監督責任を明記し、代表者がこの義務に相当の注意を怠ったときは、会計責任者が違反行為を行った際に代表者にも同等の刑に処するという具体的仕組み、いわゆる連座制を盛り込んでいます。さらに、公民権停止期間を延長し、罰則を強化するとしています。 加えて、金権腐敗政治を根絶するには、企業・団体献金の全面禁止と政党助成金の廃止を一体として行うことが必要と考えます。日本共産党は、政党助成金を一貫して受け取らず、その廃止法案を今国会にも提出しております。 政治資金の拠出は国民の政治参加の権利そのものです。これに反するのが政党助成金制度であり、自分の払った税金が支持していない政党に交付されることは思想、信条の自由や政党支持の自由を脅かすものであり、憲法に反する制度です。 法施行後、約九千二百五十億円が我が党以外の政党に交付され、企業・団体献金との二重取りが続いています。政治資金のバランスという発言もありましたけれども、政党は国民の中で活動し、国民の支持を得て、国民から浄財を集め活動資金をつくることが基本です。その努力を怠り、政党の運営資金の大半を政党助成金に依存する官営政党になることは、金への感覚を麻痺させ、腐敗政治をつくり出す根源の一つとなっています。政党助成金は廃止すべきです。 昨日の与党の取りまとめは、肝腎要の企業・団体献金の廃止には触れず、政策活動費も温存しつつ、その公開の中身も不明なものであり、およそ抜本的な政治改革には値しません。 最後に、議員の処遇の問題です。 調査研究広報滞在費、旧文通費について、我が党は、使途、公開、返納のルールを作るよう主張してきました。議院運営委員会において各党間の協議を行って、実施に向けた結論を出すことが必要です。 以上、意見表明とします。 ありがとうございました。
○委員長(豊田俊郎君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(豊田俊郎君) 速記を起こしてください。
○舩後靖彦君 れいわ新選組、舩後靖彦でございます。 私は、ALSという難病で人工呼吸器を付けているため、声を出すことができません。そのため、事前に作成した原稿をパソコンの音声読み上げで意見表明いたします。委員長、委員各位の皆様方には、お聞き苦しいところがあるかもしれませんが、御容赦いただければ幸いです。 初めに、本委員会の設置目的について確認いたします。 本委員会は政治改革に関する調査のために設置されており、衆議院の委員会では、加えて、特に政治資金規正法改正に関する考え方について調査を行うとされています。 ところで、委員の皆様、そして国民の皆様に改めて確認したいのは、この特別委員会が設置されたきっかけは、自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題、政治資金規正法上違法な裏金、キックバックの仕組みが昨年秋に発覚したことです。そして、重要なことは、この裏金スキームが始まった経緯について、当事者である自民党の内部調査でも、衆参の政治倫理審査会でも、結局全く明らかにならなかったことです。 世論調査で森元首相に国会で説明を求めるべきだとの声が八四%にも上る中、岸田首相も仕方なく森氏に対して電話で聞き取りをしたようですが、聴取の記録を一切取っていないというやる気のなさ、記憶にございませんならぬ、総理の記録はございませんには、有権者の怒りが沸騰しています。 私たちれいわ新選組は、三月、新年度予算案の審議中から、自民党の四分の一の議員は裏金猫ばばの泥棒なんですよ、泥棒行為を是正する法律を泥棒と一緒に作るっておかしくないですか、泥棒が作った予算案を普通に審議している現在もおかしいと指摘してきました。そんな中で、自民党を含めた全会派が政治改革、政治資金規正法の改正について粛々と議論をするというのが本委員会です。 後半でも述べますが、私たちも、もとより、自民党の長期政権を可能にし、国民生活に失われた三十年の苦難をもたらした大きな原因である政治資金規正法の抜本的改正には賛成です。しかし、まず最初に言わなければならないのは、裏金問題の真相究明なしに法改正の議論なしということです。そして、何よりも、派閥のキックバックという裏金を受け取ってきた国会議員たちは、規正法違反と捉えかねない行為を犯している。 これまでの国会の論戦では、野党の議員からも、派閥から議員個人への寄附が違法であることや、国会議員をすぐ起訴、逮捕できる犯罪は放置してきたとの捜査の不十分を指摘する声もありました。また、派閥から政治団体への寄附であっても、収支報告書に記載しないのは、他会派の先生も指摘するとおり、政治資金規正法第二十五条の虚偽記入罪に該当し得るもので、関与した派閥の幹部や国会議員は、選挙権、被選挙権を剥奪されるべきものです。 まず、そのような違法行為を犯した議員は、自らその責任を恥じて議員辞職をするか、自らその罪を認めて潔く自首すべきです。世論調査でも、キックバック不記載は辞職必要が六五%との結果が出ています。裏金議員らが、派閥から収支報告書に記載しなくてよいという指示があったという形で自分の責任を逃れるのは許されません。 自民党が四月上旬に発表した党内の処分では、安倍派幹部ら三十九人への甘過ぎる処分と、裏金があったと判明している議員ら四十六人の処分の見送りでした。これではほとんどおとがめなしだと国民が批判するのも無理はありません。裏金議員は、分かっている過去五年間だけで、所得隠し、脱税の金額は約六億円です。今年の確定申告の現場では国民の怒りが爆発したのをお忘れでしょうか。この国の法の下の平等はどこへ行ったのか。法治国家が壊されていると言っても過言ではありません。これでは誰も納得しません。 今この委員会で行うべきは、必要な関係者に対して証人喚問や参考人招致を行って、二十年にも及ぶ違法行為の経緯を明らかにすることであり、裏金議員は辞職、自首など責任を果たした上で、政治資金規正法の必要な改正を会期延長してでも行うことです。この順序を間違えてはいけません。 自民党は、衆議院の特別委員会に先立って政治改革規制法の改正案の骨子を示しましたが、肝腎の企業・団体献金について触れることはありませんでした。世論が求めている連座制の導入についても、野党や国民からも、国会議員が責任を逃れる抜け穴をつくった、なんちゃって連座制と批判されるなど、不十分極まりないものです。 以上の前提を申し上げた上で、私たちの政治資金改革についての考え方を具体的に述べます。 れいわ新選組は、政治資金に関わる犯罪についての政治家本人の連座制の導入、大企業中心の政策で国民に失われた三十年を強いてきた元凶とも言える企業・団体献金の禁止、企業献金の抜け穴になってきた政治資金パーティーの禁止など、様々な規制強化にはもちろん賛成です。不透明な政策活動費の禁止や旧文通費の使途公開についても賛成の立場です。政治資金の出入りの監視については、独立した政府機関、三条委員会を関与させた監査制度の創設を提案します。 これらの案を野党案として一つにまとめていくべきで、与党はこれを丸のみすべきです。ただし、これらの改革について与党が受け入れない場合に、野党のみが自主的に内部ルールとして規制を行うことは、野党が与党に対して不利になる状況を温存するだけであり、何ら解決策とはならないと考えます。 同時に、私たちれいわ新選組は、真の意味で金の掛からない政治を目指すため、政治資金規正法改正にとどまらず、より大きな制度改正を提案します。 第一は、政治を志す者のハードルとなっている供託金制度の大幅減額又は廃止を含めた見直しです。 日弁連も、二二年発表の意見書で、供託金制度のうち国政選挙についてのものは、立候補しようとする者に対して大きな負担となり、憲法第十五条第一項が保障する基本的人権である被選挙権を侵害すると訴えています。その上で、候補者の乱立を防ぐため、ドイツの制度を参考に、一定数の選挙人の署名の提出を候補者届出の要件とする仕組みの導入を提案します。 第二に、政党交付金制度の改革です。 イギリスのショートマネー制度を参考に、与党と野党がフェアに競争できる環境をつくり出すために、野党に政党交付金を傾斜配分する仕組みを提案します。国民の暮らしを底上げする政治を行うためには、与党をバックアップしている官僚機構にも対抗できる十分な政策能力を持った野党の存在が不可欠ですが、そのための資金配分を野党に手厚くします。 以上、会派を代表して、政治改革特別委員会が踏まえるべき前提の議論と、その上で進めるべき制度改正について意見を述べました。 御清聴ありがとうございました。
○委員長(豊田俊郎君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(豊田俊郎君) 速記を起こしてください。
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。 会派を代表して、政治改革に向けた意見を表明いたします。 沖縄の風は、沖縄の未来と沖縄県民の尊厳、日本の民主主義を守ることを訴え、沖縄選出の高良鉄美議員と伊波洋一で活動しています。 先日の衆議院政治改革特では、自民党から、現行法の遵守さえできなかった遵法精神、コンプライアンス意識の欠如に起因するものであり、法令遵守意識の徹底が何よりも重要、との意見表明がありました。立法府の過半数を占める自民党の皆さんに遵法精神が欠けているというのは極めて異常な事態と言わざるを得ません。 しかし、政治改革については、既に、残念ながら自民党だけでなく、政治や政治活動の公正という、日本の政治と民主主義そのものに対して国民の不信感が根付いてしまっている状態です。こうした中、政治家による政治改革、政治資金改革は、ゲームをしながらプレーヤーがルールを決めている状態、いわゆるお手盛りとなり、国民の信頼を回復するものにはなり得ません。 また、リクルート事件を受けたいわゆる平成の政治改革には六年間の歳月を費やしたことからも、この際、国民の政治不信の払拭につながるような抜本的な政治改革が求められています。 九四年、政治資金規正法改正につながった第八次選挙制度審議会は、国会議員ではない民間有識者によって構成されました。現在も法律上は設置されている同審議会なども参考に、人口減少、少子化を踏まえた、政治資金問題から、選挙費用に限らず、被選挙権年齢や供託金制度などを含む選挙制度など政治改革について、各党各会派が同意できる政治学の専門知識を有する民間有識者から成る政治改革審議会を設立して、中長期的課題について抜本的な法改正を提言していただいてはいかがでしょうか。 当面、ほぼコンセンサスが取れている連座制の導入などの法改正の一部を除き、立法府としては、政治改革全般についての取組を定めるプログラム法を制定し、この中で専門家委員会を設置して抜本的な政治改革を実現することが必要と考えます。 政党を特別視して政党法を制定するのではなく、無所属議員も含めて政治活動の平等を保障することを原則としていただきたいと考えます。現状、選挙関連も含めて、政党所属議員と無所属議員の間には法的な保障の面で様々な格差が存在しています。特に、政党助成制度により無所属議員も対象として議員の政治活動を支援するような制度にすべきです。政党要件にかかわらず、シンプルに得票割りや議員数割りで交付金を配分するなどの抜本的な制度改正を求めます。あわせて、使途の公開を徹底します。また、政党交付金の使途として、政党から議員個人に対する寄附である政治活動費については全面的に禁止します。 これまでも、桜を見る会関連疑惑や参議院広島選挙区買収事件など、政治資金の不透明な流れが指摘され続けてきましたが、会計責任者のみが事件化され、時間の経過とともに忘れ去られるということが繰り返されてきました。出直し選挙でみそぎ、というようなやり方でうやむやにすることなく、今回こそ抜本的な政治への信頼回復を図るべきです。 この度の自民党の派閥裏金疑惑について、事実の解明なくして再発防止は検討できません。徹底的な事実解明は政治改革の大前提です。議会制民主主義の正当性、この間の自民党政権の正当性を改めて確認するためにも、裏金がこれまで国政選挙を始めとする各級選挙において選挙結果をゆがめてこなかったか、徹底した検証が必要です。 政治活動の自由に照らして、自民党による自浄作用が求められてきましたが、これまでのところ、自民党による調査、処分は全く国民の期待に応えていません。これまでの自民党による調査、処分で一旦は区切りとするのではなく、あくまでも全容解明のため、残された議員について政倫審の開催、関係議員の証人喚問、森元総理の参考人招致などを実現すべきです。 連座制の導入については、各党各会派で大まかな方向性についてはコンセンサスができていると理解しており、当面の国会で成立を図るべきです。 監査、調査権能を有する常設の第三者機関を設置し、政党や派閥をも監査対象にして、収入に対する監査を拡大するなど、情報公開を徹底すべきです。 政治資金となる他の収入への規制とのバランスを図りつつ、政治資金パーティーを個人献金額の基準に合わせるなど、公開基準の厳格化を通じて透明性確保の徹底を図るべきです。 企業・団体献金について、政党助成制度が創設された際に廃止が約束されていたにもかかわらず、今日まで企業・団体献金が容認されてきたことは重大な立法不作為と言わざるを得ません。廃止を求めます。あわせて、個人献金に優遇税制を適用するなど、抜本的な振興策を検討すべきです。 政治資金収支報告書のデジタル化、オンライン提出や報告書の保存期間の延長、献金の現金授受は禁止し指定口座への振り込みの義務化などにより、透明性を高めるべきです。 また、現在、国会議員の政治資金については、個人の資金管理団体、地元後援会、政党支部など複数の政治資金の受皿団体が存在しており、極めて不透明になっています。いわゆる茂木方式などの国会議員関係政治団体から規制の緩いその他の団体への寄附などを使った資金隠しも防ぐべきです。当面、各団体と国会議員の関連を明記させ、関連団体の連結での報告を義務付けるべきです。将来的にはこれらを一本化することを目指します。 あわせて、選挙資金に関する公選法の規定は、規正法と一致させることも検討すべきです。政治家でない親族による政治団体の継承を通じた実質的な相続なども含め、世襲政治の温床になっている政治資金の実質的な相続を禁止します。 内閣官房報償費について、使途を記載し、当面機密指定、十年後には機密指定の解除をし、公開する仕組みをつくるべきです。参議院広島選挙区買収事件で、検察当局が二〇二〇年一月の家宅捜索で、「総理二千八百、すがっち五百、幹事長三千三百、甘利百」と当時の安倍政権の幹部四人から現金合わせて六千七百万円を受け取った疑いを示すメモが押収され、政策活動費や官房機密費が原資となって選挙買収が行われた可能性があると報道されました。このほかにも選挙に機密費が使われていると疑われた事例は数え切れないほど存在します。民主主義の根幹を成す選挙をゆがめる可能性のある機密費については、歴史的な検証が不可欠です。 調査研究広報滞在費、旧文通費についても、支出可能な範囲の明確化と使途の公開、残余の返還ルールなどを定めるべきです。これは各党各会派の合意で今すぐにでも実現できることですので、是非実現させていただきたいと考えます。 また、政治家個人への寄附は雑所得として課税対象ですが、政治活動への支出であれば完全にノーチェックとなることは、国民、納税者の意識から懸け離れています。政治活動への支出が可能な額に上限を設けるか、あるいは、実際に政治活動に支出されたかどうかを明らかにして、残額があれば正確に確定申告すべきことなど、明確にルール化すべきだと考えます。 以上、改革すべき各論を述べてまいりました。 会派沖縄の風としては、連座制導入など当面の合意が可能な改正を除き、国民の政治不信の深刻さに鑑み、プログラム法を制定し、民間有識者による政治改革の提案をお願いするのが政治の側からの姿勢として求められていると考えています。是非、この点、委員各位の御賛同をお願いいたしまして、意見の表明といたします。 御清聴ありがとうございました。
○委員長(豊田俊郎君) 以上で各会派の意見表明は終了いたしました。 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後二時四十九分散会