財政金融委員会 第14号
- 発言数
- 98 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2024/05/28
会議録
○委員長(足立敏之君) ただいまから財政金融委員会を開会をいたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、堀井巌君、田中昌史君及び浅田均君が委員を辞任され、その補欠として武見敬三君、松川るい君及び松沢成文君が選任されました。 ─────────────
○委員長(足立敏之君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房令和5年経済対策物価高対応支援、令和4年物価・賃金・生活総合対策世帯給付金及び令和3年経済対策世帯給付金等事業企画室次長坂本基君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(足立敏之君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(足立敏之君) 財政及び金融等に関する調査を議題といたします。 まず、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第五条の規定に基づく破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告に関する件について、政府から説明を聴取をいたします。鈴木内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(鈴木俊一君) おはようございます。 令和五年六月二十七日に、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第五条に基づき、破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告書を国会に提出いたしました。 報告対象期間は、令和四年十月一日以降令和五年三月三十一日までとなっております。 御審議に先立ちまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、今回の報告対象期間中に、金融整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分は行われておりません。 次に、預金保険機構による資金援助のうち、救済金融機関等に対する金銭の贈与は、今回の報告対象期間中にはなく、これまでの累計で十九兆三百十九億円となっております。 また、預金保険機構による破綻金融機関等からの資産の買取りは、今回の報告対象期間中にはなく、これまでの累計で六兆五千百九十二億円となっております。 なお、預金保険機構の政府保証付借入れ等の残高は、令和五年三月三十一日現在、各勘定合計で一兆八百六十億円となっております。 ただいま概要を御説明申し上げましたとおり、破綻金融機関の処理等に関しては、これまでも適時適切に所要の措置を講じることに努めてきたところであります。 金融庁といたしましては、今後とも、各金融機関の健全性にも配慮しつつ、金融システムの安定確保に向けて、万全を期してまいる所存でございます。 御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。
○委員長(足立敏之君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○熊谷裕人君 おはようございます。立憲・社民、熊谷裕人でございます。 FRCの報告は特になかったということ、中身はなかったということでございますけれど、後ほど質問させていただきますが、金融機関、かなり傷んでいるところもございますので、注意深く金融機関の経営状況については当委員会でもしっかりと監視をしていかなければいけないなというふうに思っております。 最初は、急激な円安対策について幾つか質問をさせていただきたいと思います。 経済と国民生活への影響について最初にお伺いをさせていただきたいと思いますが、四月の日銀の政策決定会合の後に円安が急激に進展をしております。 一時期百六十円を、一ドル百六十円を超える水準まで、三十四年ぶりの円安水準まで円安が進行いたしました。その後、私は政府が為替介入を二回ほどしたというふうに思っておりますけれど、まあ正式に発表まだされておりませんが、円高の方向に振れました。ただ、一時期百五十一円まで円高に振れたのが、今また百五十六円の後半で推移しておりまして、先ほど確認をしましたら、本日の為替レートは一ドル百五十六円八十五銭から九十五銭ぐらい、もうすぐ百五十七円というような水準で推移をしているようでございます。 この十七日の日経新聞に出ていたんですけれど、この為替水準の、為替の相場の変動を見て、日本の企業は業績判断のための確定為替レートの設定に苦心をしているという記事がございました。外需型の企業にとっては円安は企業業績プラスの要因であるというふうに思われておりますけれど、ある証券会社の試算では、対ドルで円が一円円安になると主要企業の経営利益は〇・四%押し上げられるというような試算も出ているところでございます。 それよりも、輸出企業においては実勢為替レートを円高に設定することで企業の不測の事態に備えるというような状況が出ていて、円安になってその利益が、何というんでしょうか、円安で利益が上がるというか、為替差益で利益の部分が上がっていくことで緩衝材として使うという思惑もあるようでございまして、そのようなことで、円安は対輸出企業についてはいい。 ただ、内需型の輸入、内需型の企業は、円安は逆に言うとかなりの厳しい状況、実勢価格も百五十円ぐらいに輸入企業では設定をしているというような状況の記事がありました。全平均で百四十四円ぐらいが適正だというような記事もあって、私も前回の委員会でも指摘をさせていただきましたが、今の水準は行き過ぎだというふうに私自身は思っておりまして、そのときの答弁で財務大臣から、為替相場は、ファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要であるというような認識を示させていただいておりますけれど、この四月から五月に起きたこの急激な円安というのは本当にこのファンダメンタルズを反映しているものなのか、それとも、そしてそのファンダメンタルズを反映していないということであっても、反映しているということであっても、この急激な円安というのは我が国の経済と生活に、国民生活に多大な影響があるというふうに私は思っておりますが、その影響についてどのように認識をしているか、財務大臣の御認識をまずお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 為替相場はファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要であり、過度の変動は望ましくないと従来から答弁をさせていただいております。 熊谷先生が御指摘のとおり、急激な動きがありますと、やはり企業もこれからの企業方針、そういうものが立てにくくなるというようなこともあるわけでありまして、安定的に推移することが望ましいと考えております。 その上で、この足下の円安が日本経済、国民生活に及ぼす影響についてということでございますが、これももう既に先生から御指摘のあったとおりでありまして、一般論として、輸出や海外展開をしている企業の収益、これは改善をする一方で、輸入価格の上昇を通じて企業や消費者の負担増になるなど、プラス面、マイナス面の双方があると考えております。 プラス面、マイナス面双方あるわけでありますが、今、政府といたしましては、この物価高騰を上回る賃上げを、賃金を実現をするということが大きな政策目標になっておりますので、今の時点におきましては、やはり円安がもたらすマイナス面、その方が強く懸念をされる状況にあると、そのように認識をしているところでございます。 いずれにいたしましても、政府としては引き続き、為替市場の動向、これをしっかりと注視をして、そして必要に応じ万全の対応を行ってまいりたいと考えているところです。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 ただ、今の円安の状況で、かなりの企業も輸入物価の高騰で値上げをせざるを得ないというところで本当に価格転嫁ができているのかというところも非常に心配なところでもありますし、消費者としても、国民生活の中で様々な物品が今物すごく高くなっています。私もよくスーパーに買物に行くんですけど、いろんなものが高くなっているなと、それから、値段が据置きされていても中身が少なくなっているというような値上げの仕方もあったりして、かなり影響を受けていると思います。 その影響を受けている企業や国民に向けて、今、更に、賃上げをしていただきましたけれど、ほかの方策も含めてこの円安対策、何か支援をしなければいけないというふうに今考えておりますけれど、現時点でほかに、財務大臣として、政府として、この急激な円安対策に対しての支援策があれば御見解をお示しをいただければと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 先ほど申し上げましたとおり、円安にはプラス面それからマイナス面双方があるわけでありますが、とりわけ、現在マイナス面の影響について強い懸念を持っているところでございます。 政府としてはこれまで、低所得者、子育て世帯への給付金や、生活者、事業者支援として広く活用できる重点支援地方交付金によりまして目の前の物価上昇に対応してまいりました。また、物価上昇に負けない所得、賃金の増加を実現するため、賃上げ促進税制や価格転嫁対策、定額減税などを通じまして、円安のマイナス面の影響の緩和を図っていくこととしております。 何か加えて新しいことがあるのかという、そういう御趣旨の御質問であると思いますが、当面、今行っているものをしっかりと前に進めることが大切であると思っております。 今後とも、為替が日本経済や国民生活に与える影響を的確に分析をしながら、適切な対応を取ってまいりたいと考えているところであります。
○熊谷裕人君 円安対策についてはなかなか難しい面も多々あるかと思いますが、もう一問だけ円安対策について質問させていただきたいと思います。 先ほど、為替介入、二回ほどあったんではないかというふうに私は思っているというふうに発言をさせていただきましたけれど、政府としては五月の三十一日に、あったかどうかということを公表していただく予定になっておりますけれど、民間のエコノミストの皆さんからすると、この二回あったとされている為替介入でかなりの為替利益があったんではないかと。兆円台、二兆円ともそれ以上とも言われている、その為替の差益で利益があったんではないかというふうに言われておりますし、私もそうであったんではないかなというふうに思っております。 この介入の実績をまとめて、四半期ごとですかね、まとめて公表ということになっておりますけれど、どれくらいの利益が出たのかということも私は公表するべきではないかなというふうに思っておりますし、もし利益が出ているときは外国為替資金の特別会計に入って一般会計に回ってくることになるんだなというふうに思ってはおりますけれど、この利益が出た分、先ほど、今質問させていただきましたけど、今まさに苦しんでいる企業や国民、消費者にすぐにでも還元をするべきではないかなというふうに思っておりますが、この利益を足下の苦しんでいる企業や国民にすぐさま還元をするというようなお考えがあるやなしかを、大臣の御見解をお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) まず、為替介入につきましては、その実施の有無も含めましてお答えは控えさせていただきますが、為替介入の実績につきましては、一か月の介入総額につきましては毎月末に、それから日次の介入額や介入通貨については四半期ごとに、ディスクロージャーの観点から定期的に公表をしているところであります。 そして、為替介入に伴う売却益についてでありますが、一般論として、外為特会においては、法令にのっとり、例えば、外国為替等の売却額が基準外国為替相場による評価額を超過した場合には、当該超過額を差益として計上することとしております。その上で、たとえ介入実績が公表された後であっても、個々の介入、為替介入の取引の差益、売却益の金額を明らかにすると、その為替介入に伴う取引の具体的な内容について様々な臆測を招き、市場に不測の影響を及ぼすおそれがあることから、お答えは控えさせていただいているところでございます。 その上で、為替介入によって差益が得たならば、その円貨は活用できないのかというお尋ねもございましたが、外為特会の外貨資産は元々政府短期証券を元手に保有しているものであります。したがいまして、為替介入で円貨を得た場合には、償還期限を迎える政府短期証券の償還に充てることが法令上求められております。このため、為替介入で得た円貨については、まずは政府短期証券の償還に充てることとなります。 他方で、為替介入に伴う売買取引により発生する差益等については、会計上、その他の歳入と歳出を合計した上で歳入が上回れば決算剰余金となりますが、この剰余金につきましては、これまでも外為特会の財務状況や一般会計の財政状況を勘案しながら一般会計への繰入れを行ってきたところであります。 したがいまして、為替介入に伴い発生する差益分については、決算剰余金を通じて活用されているということであります。
○熊谷裕人君 今活用されているということでありますけど、決算剰余金となるとかなり先に活用されることになるのかなというふうに思っておりまして、すぐにはなかなか難しいという答弁だったと思います。 何か知恵が出せないかなというふうに思っておりますので、私もこれからまたない頭を絞ってみたいというふうに思っております。 為替の方はこれまでにさせていただいて、次はじもとホールディングスへの対応についてお尋ねをさせていただきたいと思います。 公的資金による議決権の発生についてというような記事がございました。その五月の二十日に東北のきらやか銀行と仙台銀行を傘下に置くじもとホールディングスの議決権の六三%を金融庁が保有するという報道を目にしました。 このじもとホールディングスは、金融機能強化法に基づく国の資本参加もこれまでも受けておりまして、昨年九月には三回目、新型コロナウイルス感染症の特例によって資本参加を受けているというふうに認識をしております。 今回は、資本参加に用いられている優先株の配当で、配当ができない場合に一時的に議決権を金融庁が持つということになっているようでございますが、金融担当大臣として、五月の二十一日の記者会見で、同様の例は過去にもあるんだというようなこと、それから、いわゆる国有化とは全く性格を異にするものだというふうに述べておりますが、やはり一時的に国が議決権を保有するというのは私は異例ではないかなというふうに思っておりまして、これまで同様な例というのがどのようなものがあって、事実関係はどうなっていたのかをまず金融庁にお伺いをいたします。 そして、この議決権の発生と預金保険法などによる一時国有化とどのような違いがあるのかを御説明お願いしたいと思います。
○政府参考人(伊藤豊君) お答え申し上げます。 事実関係でございますけれども、今回、じもとホールディングスは、二〇二四年三月期の配当を無配とする方針を公表しているところでございまして、国が保有する優先株式は、直近の株主総会において配当が無配となる場合には発行要項等に基づき、無配の期間、一時的に国に議決権が発生することとなっております。 過去の同様の事例といたしましては、仙台銀行が二〇一二年三月期において、東日本大震災関連の追加損失計上に伴い、国が保有する優先株式への配当を無配としたことで、約七二%の議決権が発生した事例がございます。 また、じもとホールディングスに対する国の資本参加でございますけれども、金融機能強化法に基づいて、金融機能の強化を通じて地域における経済の活性化を図ることを目的とするものでございまして、その過程で一時的に議決権が発生したものでございます。 以上でございます。
○熊谷裕人君 今御答弁いただいたように、東北大震災のときにもこのじもとホールディングス傘下の仙台銀行に同じような事例があったという御答弁でありましたけれど、このじもとホールディングスは、もう一つのきらやか銀行も貸出債権の回収不能で国の方から公的資金を入れているんですけれども、その返済、資金の二百億円の返済が困難になったということで、返済期限の延期の協議を行うという意向が示されているところでもあると認識をしております。 この公的資金の返済については、過去にもSBI新生銀行などで全額返済に至っていない事例もあるというふうに思っておりますけれど、今回のこのじもとホールディングスについては、昨年九月の資本参加の際にもコロナ禍による業績悪化と異なる事情で不良債権問題があって、それが懸念をされているという見方もあったようでございますが、金融庁としては、この資本参加に際して、じもとホールディングスや傘下のきらやか銀行の経営上の課題についてどのような認識を持った上で資本参加を認める判断をしたのか説明をいただきたいのと、じもとホールディングスや傘下のきらやか銀行に対して返済期限を超える公的資金の扱いを含めてどのような監督上の対応をこれからしていくのか、その件について御説明をお願いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) じもとホールディングスにつきましては、昨年九月、金融機能強化法のコロナ特例に基づきまして資本参加を行ったところであります。百八十億円であります。 じもとホールディングスやきらやか銀行の経営課題につきましては、その営業地域は、人口減少等が進んでいた上に、コロナ禍や足下の物価高等により経営上の課題を抱えている企業が多いといった課題があったと認識をいたしております。 また、資本参加時の判断につきましては、昨年の資本参加申請時にじもとホールディングスが策定した経営強化計画について、金融機能強化審査会の意見内容も踏まえながら、取引先の抜本的な事業再生支援に取り組むための与信関係費用の計上も含め、地域の中小企業者に対する金融の円滑化が見込まれることや地域経済の活性化に資するものであることなどについて、金融庁として審査を行い、同計画が法令上の要件に適合していると判断したものであります。 今後の対応につきましては、先日、四月二十六日に、きらやか銀行を傘下に持ちますじもとホールディングスは、二〇二四年三月期決算の業績予想の下方修正と併せ、本年九月に予定していた公的資金の返済時期の見直しについて国との協議を開始する旨を公表したところです。 現在、金融庁では、じもとホールディングスと当該協議を行っているところでありますので、そのプロセスの詳細については、個別行に関わることでありまして、コメントは控えさせていただきます。 金融庁としては、じもとホールディングスについては、金融機能強化法の制度趣旨に基づき、地元企業の下支えを通じて地域経済の活性化を図るとの観点から、今後提出される経営強化計画の内容について適切に審査の上、その着実な実行についてモニタリングをしていく方針であります。今回の協議についても、地元企業の下支えを通じて地域経済の活性化を図るという観点から適切に対応してまいります。
○熊谷裕人君 かなりいろいろな問題がある中でも地域経済のためにしっかりと監督をしていかなければいけないという御答弁をいただきました。 東北地域は本当に人口減少もありますし、まだまだ復興から完全に立ち直っていないという状況もございますので、慎重に金融庁としても監督をしながら、地元経済に影響がないようにしっかりと指導をお願いをしたいというふうに思っております。 今答弁にありました金融機能強化法について一つ御質問をさせていただきたいと思います。 様々な事象があって、この金融機能強化法、弾力的な運用がなされていたところですけれど、長期間資本参加をもらっているけれど、やはり経営難から脱却できないという金融機関も少なからずあるんではないかなというふうに思っております。 今話題にしましたきらやか銀行、仙台銀行なんかもそうなのかなというふうに思っておりますけれど、ほかにもたくさんかなり厳しい状況になっている中小の金融機関あると思っておりますが、個々の金融機関の経営状況や中小企業金融の円滑化に対する貢献などで資本参加の効果を、これまでどのようにこの金融強化法を適用することで効果があったというふうに金融庁は思っているのか。そして、この強化法の申請期限は二〇二六年三月末までというふうにされているというふうに認識をしておりますが、この申請期間経過後の資本参加の在り方についてどのように金融庁として考えているのか御説明をお願いします。
○国務大臣(鈴木俊一君) 資本参加金融機関に対しましては、法令上、国の資本参加時に策定する経営強化計画におきまして、中小規模事業者等に対する円滑な資金繰り支援と経営助言を通じた経営改善支援、地域における顧客紹介など地域経済の活性化に資するための方策を定めることとされており、資本参加後は、半期ごとに計画の履行状況について報告を求め、フォローアップを行うとともに、この履行状況を金融庁において公表することにより、より一層の取組の進捗を促していくこととしております。 先生から、資本参加の効果をどのように検証しているかと、こういうことでありますが、以上のようなことを行いながら、金融庁といたしましては、各資本参加金融機関は全体として見れば経営強化計画に基づく取組をこれまで着実に実施し、地域経済の活性化等に貢献していると、そのように評価をしているところであります。 また、新規資本参加の申請期限の終了後の既存の資本参加行に対する監督上の対応につきましては、現在と変わることなく、完済までの間、これまで申し上げたように、モニタリング等を通じまして地域への貢献を促してまいります。
○熊谷裕人君 地域への貢献というところが最大の焦点だと思っておりますので、慎重にモニタリングをして進めていただきたいなというふうに思っております。 続いて、これも昨今話題になりました農林中金の資本増強について、これも聞かせていただきたいなというふうに思っております。 二四年度の決算で純損益五千億円が発生をすると見込まれておって、総額一・二兆円の資本増強を行うべきだということで、JAグループと協議をしているという内容の記事がありました。 農林中金、農協や漁協といったところの皆さんの経営を支えているものというふうに認識をしておりますけれど、この農林中金が今回このような事態に陥ったことについて、監督官庁であります農水省と金融庁はどのように受け止めているのか、それぞれ御所見をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(伊藤豊君) お答え申し上げます。 今般の農林中金の状況でございますけれども、米国等での金利上昇に伴い、外国債券等を中心に保有する有価証券の評価損を含めた損失が生じているということでございまして、ただし、規制水準を超える十分な自己資本を有しているという状況であるというふうに認識をしております。 今回の資本増強の目的でございますけれども、今後、高金利環境が継続する可能性も視野に入れて、健全性に重点を置く経営の継続と中長期的な収益性強化に向けた投資余力を確保するため、経営判断として有価証券運用の損失処理と資本増強の検討を行っているということであるというふうに承知しておりまして、私どもといたしましては、これまでもそうでございますけれども、農林中金に対しまして、収益源の多様化、また外国有価証券運用が多いことを踏まえたリスク管理体制の高度化、リスク量を踏まえた十分な資本の確保を促すとともに、その進捗を確認するという監督もしてまいりたいというふうに考えております。
○政府参考人(勝野美江君) お答えさせていただきます。 先週二十二日、農林中央金庫は、令和五年度の経常利益が単体ベースで千百九十五億円、令和六年三月末時点の自己資本比率が一六・四三%となった一方、今期、令和六年度の通算決算については五千億円超の赤字を見込んでいるということ、それから、一兆二千億の資本調達について、農林中央金庫の出資者である系統金融機関と協議を行っているという発表をしたところでございます。 農林水産省といたしましては、農林中央金庫の財務の健全性は確保されているというふうに考えております。資本調達につきましては、決定されたものではなく、農林中央金庫を含む系統金融機関内部で今後検討されるものであり、コメントをすることは差し控えさせていただきます。 その上で、農林中央金庫は、農協などから預かった資金の運用収益を還元し、系統金融機関の経営基盤を強化する役割を担っております。農林水産省といたしましては、引き続き、金融庁とも連携し、金融市場の動向などを踏まえつつ、農林中央金庫の経営について十分注視をしてまいります。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 ただ、これ、農林中金って昔も一度、債券投資の比重が大きくて危機に陥ったことが一度あったと私は記憶をしているんですけれど、最近のポートフォリオを見ても、やっぱり債券への投資の比重が大きかったというふうに私は思っております。この、やっぱり外債に頼る、まあ金利が、日本の国内の金利が低かったから外債に頼って収益をというのは経営上よく分かる判断なんですけれども、やはりちょっとリスク管理という面で不十分であったなというふうに私は思っております。 農林中金のこの資産運用、それから業務運営上の課題をどのように金融庁と農林省は検査、監督をして把握してきたのか、そしてどのように今後は、その経営状況を変えていかなければいけないというのは当然なんですけれど、どのようにこれから対応していく方針なのかもお聞かせをいただければと思います。
○政府参考人(伊藤豊君) お答え申し上げます。 先ほどの御答弁と重なるところがございますけれども、金融庁におきましては、農林中金について、ヒアリング、検査等の通年のモニタリングを実施しておりまして、有価証券評価損の拡大を含めた米国金利上昇に伴う影響や当該影響を踏まえた自己資本の状況を含む経営状況について適宜に把握、確認をしているところでございます。 また、金融庁では、これまでも農林中金の保有する債券に相応の評価損や売却損が発生している状況を踏まえまして、日頃の対話を通じましてリスク管理体制の整備や高度化に向けた対応を求めてきたところでございます。 国内外の金利動向を含め、金融機関をめぐる経済・金融市場の動向は流動的であると考えておりまして、今後の対応については、引き続き、こうした動向が農林中金の財務状況に与える影響を的確に把握するとともに、農林中金におけるリスク管理の課題について対話を行うとともに、その高度化を求めていくなど、しっかりとモニタリングしていく所存でございます。
○政府参考人(勝野美江君) お答えさせていただきます。 農林水産省といたしましては、農林中金における有価証券運用なども含めまして、同金庫からの報告やヒアリング、立入検査などの通年のモニタリングを通じて状況の把握、指導を行ってまいりました。 農林水産省といたしましては、引き続き、金融庁と連携しまして、経済・金融市場の動向が同金庫に与える影響を的確に把握するとともに、有価証券運用を含め同金庫における適切なリスク管理体制の構築など引き続き指導してまいります。
○熊谷裕人君 時間が参りましたのでこれで質問を終わらせていただきますが、残余の質問につきましては、また機会があれば質問させていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文でございます。 私は、財務省が監督権限を持ち、政府の特殊会社であるJTの経営問題について伺っていきたいと思います。 まず、皆さん、配付資料を御覧いただきたいと思います。 JTは二〇二三年八月にオランダの子会社と孫会社を合併させました。そして、合併後の存続会社となった旧孫会社から受け取った八億ドル、約一千二百億円の配当金を十二月に突然返還をいたしました。この返還した理由について、JTは、グループ内のキャッシュバランスの最適化等を考慮したと、訳の分からない説明をしています。しかし、返還した本当の理由はおよそ三百億の国税庁による配当課税を免れるためのものだったのではないかという疑いがあります。これは日経新聞も大きく報道しています。 海外子会社からの配当は、法人税法の規定でその子会社株式の二五%以上を六か月以上保有するなどのこの条件を満たせば九五%が非課税となります。しかし、JTは合併で存続会社となった旧孫会社の株式を六か月以上直接保有していなかったことから非課税とならない、つまり配当を受けた時点で三百億円もの巨額の法人税を課税される可能性がありました。このリスクを避けるために一度受領した一千二百億余りの配当金を返還したものではないかという疑惑です。 JTが昨年の八月にこの配当を受け取ってから十二月に返還するまでの間に、筆頭株主であり特殊会社としての監督官庁でもある財務省へ本件についての報告や課税リスクへの対応などについて相談はあったんでしょうか。
○政府参考人(奥達雄君) お答え申し上げます。 JTからは、昨年十二月八日、グループ内のキャッシュバランスの最適化等のため、御指摘の配当金返還を実施する意向がある旨説明がございました。 その際に、JTからは、当該取引が国際的な資金移動を伴うものであるということに関連して、課税関係に問題はないことを税理士、弁護士等に確認済みである旨の言及もございました。 これを受けまして、財務省といたしましては、監督当局の立場から、引き続き関係法令にのっとり適切に対処するようJT側に伝えたところでございます。
○松沢成文君 十二月八日にあったということですが、この今お話があったように、JTは、一千二百億円の配当を返還した理由について、グループ内の現金保有量の最適化等を考慮した、ロシアのウクライナ侵攻の長期化など地政学リスクの高まりを考慮したと説明していますが、もう私は何を言っているのかさっぱり意味が分かりません。本当の理由は、合併で存続会社となったオランダの旧子会社の株式を六か月以上直接保有していないことでこれは課税されるということに気付かずに受け取ってしまったという、お粗末なミスによるものに違いないと私は思っています。 その証拠に、直接保有期間が六か月を過ぎて非課税となる条件をクリアした本年の三月二十七日に、改めて同じ会社から千六百億円の配当を受け取り直しているんですね。こんなこそくなやり方しているんですよ。配当の九五%が非課税になると思って受け取ったが、条件を満たさないことに後から気付いて困った挙げ句、三百億円余りの税負担を避けるために後から全額返還したというのが実態ではないかと思います。 そうであれば、JTがミスを取り繕うために資金還流を不当に利用して租税回避を行ったということになるんじゃないでしょうか。 これ、財務省の認識、財務大臣の認識をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) JTからの説明につきましては先ほど奥次長から答弁をさせていただいたところでありまして、それと重なってしまうわけでありますけれども、JTからの説明では、御指摘の返還に係る取引については、地政学的リスクの広まりなどを踏まえたグループ内のキャッシュバランスの最適化等のために実施したものである、そして、課税関係は適切であることをJTにおいて税理士、弁護士等に確認している、この二点についてこの説明を受けているところでございます。 私どもといたしましては、今回のこの対応、JTの対応は、資金還流を不当に利用して租税回避を行ったものではないと認識をしているところであります。
○松沢成文君 財務大臣ね、これ、JTにもっと怒んなきゃいけないんじゃないですか。もしJTがこのままのやり方でミスをしてしまって、もう減税措置が受けられない、大きな欠損出るんですよ、これ。そしたら、株価は下がります、確実に。そうすると、財務省が財投資金としてJTからいただいている株の配当金、これも減って財務省の事業全体にも影響を与える可能性があるんですよね。 これは、何やっているんだ、JTはと、こんなやり方していたらこっちも困るんだよと、これ、怒って指導しなきゃいけない問題じゃないでしょうか。JTの説明をうのみにして、はい、そうですか、分かりました、じゃ、これからも頑張って、これじゃ監督官庁じゃないですよ。財務省、いかがですか。怒ってください、JTに。指導してください。
○政府参考人(奥達雄君) JTのその今回の取引につきましては、これはJT自身が自らその責任を持って、その判断に基づいて適切に行うべきであるということでございまして、私どもからは、適切にその法令等に従ってその事業を行っていただきたいということを常日頃から申し上げているということでございます。
○松沢成文君 まあ私は、状況的にも、国際企業になったといって自慢しているんですが、このJTのお粗末なミスが原因であることはこれ明らかで、でも、これ、凡ミスでは済まされる問題かといえば、そうではないと思うんですね。本件については、事後に返還したとしても、その返還理由や事実認定次第では配当を受領した時点で課税される可能性があることを指摘する専門家もいらっしゃいます。 先月下旬に、国税庁は、税負担は生じないとする見解をJTに伝えたと報道されていますが、これは事実でしょうか。事実だとすれば、課税しない根拠を明確に示してください。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 個別の企業に関する事柄につきましては、国税通則法上の守秘義務がございますので、お答えは差し控えさせていただきます。 いずれにいたしましても、国税当局といたしましては、個々の事実関係に基づき、法令等に照らして適正に取り扱うこととしております。
○松沢成文君 まあ、これ個々の案件だから言えないというのが当然答えになっちゃうんですね、いつもね。 ただ、私は、JTと財務省のこの関係は、JT法、たばこ事業法でがっちりつながって一蓮託生の関係になっているんですね。それで、JTの企業活動はこの法律によって随分保護されています。国内製造は、たばこはJTだけしかできませんからね、こうやって保護されている。その代わりに財務省がJTの三七%の株を持って、JTが、今JTIという、もう国際たばこ市場でMアンドAを繰り返してばんばん業績を上げている。実はロシアでもすごい業績を上げているんですね。 こういう状況で株価が上がれば、筆頭株主、財務省への株の配当金がぐうんと上がるわけです。これは財務省にとって有り難い。そして、JTとしっかりつながっておけば、困ったときのたばこ税、いつも政府は、何か政府の財政で困るときはとにかくたばこ税で少しごまかそうといってね。税調の会長も御苦労していますね、いつもね。こうやって困ったときのたばこ税を使えるので、JTと仲よくしたい。 つまり、今回の件も、財務省とJTのある意味での癒着、もっと言えば利権が、お互いにそんたくして、それで、国税庁も財務省の機関ですからね、まあJTも本当にだらしない、こんなことやっちゃったけれども、どうにか免れそうだからこれからうまくやってくれよ程度で済ませちゃう。ここに私は問題があって、私は、たばこ利権を壊さない限り、日本の財政運営も健全にならないと思うし、日本の健康政策も、今たばこ規制をしっかりやっていこうというのが、これがなかなかできないのはこのたばこ利権のせいじゃないですか。これ財務省、財務大臣の見解を伺いたいんです。
○国務大臣(鈴木俊一君) 個別の企業に関する課税関係については、税務行政の中立性を確保するという観点を踏まえまして、財務大臣として国税当局から報告等を受けることは控えております。 ただ、国税当局におきましては、適正、公平な課税の実現の観点から、個々の事実関係に基づいて法令にのっとり対応しているものと、それは確信をしているところでございます。 それで、何かJTと財務省が特別な関係にあるという、そういう御指摘でございますけれども、JTが実施いたします個別の取引につきましては、JTが自らの責任及び判断の下で納税事務を含めまして適切に処理すべき事項であると考えております。 また、課税関係につきましても、監督官庁の立場から国税当局に照会することはなく、何か特別な利便をJTに私どもが図っているということはないということは申し上げたいと思います。
○松沢成文君 私は以前から、もうJTは全く国が特殊会社として抱える企業ではないと、完全民営化すべきだということで、実は以前、私たちの会派でもJT完全民営化法案という法案まで出してその政策を訴えているんですね。 さあ、その中で、財務省は、JTをなぜ完全民営化しないのかという問いに対して、必ず、たばこ農家の保護、たばこ小売店の保護が重要ですので民営化できないと言うんですね。 ただ、皆さん、今、米農家だって政府から保護されていませんよ。何でたばこの農家だけ国が保護しなきゃいけないのか。それで、皆さんはたばこ農家の保護と言うけれども、今たばこ農家は激減しています。そして、実はJTが、奨励金を払って、とにかく、もうたばこ苦しいでしょう、やめてくださいって、一生懸命やめることを応援しているんですよ。これ、財務省は、たばこ農家の保護を理由に民営化はしないと言っています。JTは、もうたばこ農家、日本のたばこ農家、悪いけれども、たばこの葉っぱの値段は高いし質も余り良くない、だからもう日本のたばこ農家はもういいですと言って、もう廃作しませんか、奨励金出してやっているんですよ。これ全くJTと財務省のやっている方向違うじゃないですか。どうなんですか。
○政府参考人(奥達雄君) お答え申し上げます。 お尋ねの国産葉たばこにつきましては、価格、品質上の問題から、これをたばこ企業の自由な調達に委ねた場合には、その使用量が極端に減少いたしまして、我が国内のたばこ耕作者に壊滅的な打撃を与えるおそれがございます。 このため、たばこ事業法におきましては、葉たばこ農家を保護する観点から、JTに、御指摘のように国内たばこの製造独占を認めるとともに、国産葉たばこの全量買取り契約が規定されているというふうに承知をいたしております。 一方で、JTにおける、ただいま委員御指摘になられました先般の廃作募集でございますけれども、これは足下のたばこ総需要の減少等の環境変化があったことを踏まえまして、国産葉たばこを安定的、持続的に生産、調達する体制を再構築するために必要な措置であったというふうに承知をしておりまして、国内葉たばこ農家の将来的な保護に資するものであったというふうに考えております。
○松沢成文君 それじゃ、お聞きしますけれども、日本の経済が生み出す財で、生産者の農家を保護し、たばこを製造するJTの国内独占も認めて、それを売るたばこ店も政府の規制で出店を認めていく、まるでこれは社会主義体制です。自由主義体制というのは、自由に生産して、市場で価格が決まって、そして消費者に届くんです。何でたばこという財だけを社会主義体制、これね、今、たばこを社会主義でやっているの中国と北朝鮮ぐらいですよ、あと日本です。何でたばこをここまで守んなきゃいけないんですか、国が。それが私分からない。いかがでしょうか、大臣。
○国務大臣(鈴木俊一君) 私の理解でありますけれども、たばこ会社が、かつての塩とか、そういう専売から変わったときに一社体制になりました。日本の国内に複数のたばこ製造会社があればそこに競争が起こるわけでありますけれども、それが独占的にJT一社でやっているという中において、葉たばこ耕作者を守るということで全量買い付けということが法律上義務付けられていると、そういうふうに考えております。 そして、葉たばこ生産でありますけれども、もうずっと喫煙率も下がっておりますから、昔に比べればそうしたこの重要度というものは率直に言って下がっていると思いますが、しかし、今なお私の地元の岩手県等におきましては、地域において、ほかの作目には代えられない重要な地域を支えるこの一つの柱になっているわけでありまして、やはりそういう面からも葉たばこ耕作者をある程度守っていくということ、これは政策的にも意味のあることであると、私個人的にはそのように理解をしております。
○松沢成文君 まあ言い方は悪いですけれども、もう生産量も耕作面積もどんどん落ちている、これ斜陽産業なんですね、簡単に言えば。斜陽産業のたばこ農家、あるいは昔のたばこの小売店、これを守るために政府がここまで法律を作ってやっているというのは、実は日本だけです。OEC諸国でたばこが、国が関与してたばこ会社を保護して生産独占をやらせているのは中国だけなんですよ。全部たばこ会社なんていうのは民営化で当然なんです。韓国も日本と近い体制でやっていたんですが、もう五年も十年も前に完全民営化しました。日本だけです。こういうことをやっているから、たばこ利権が続いていると私は言われちゃうんじゃないかと思うんですね。 さあ、最後に、大臣、NTTの民営化の議論が今進んできています。それなりに私もNTTの民営化の議論というのは分かるんですね。それはもうNTTだって世界とイコールフッティングで競争していかなきゃいけないと、だから民営化するべきだと。 ただ、NTTがやっている通信事業、これはまだ公共性、公益性があるから、国が関与して、やっぱり株を少し持って、経営には少し監督権限を持って関与していこうと、この理由も分かるんです、政府が特殊会社として置いておきたいというのもね。JPだってそうですよ。この郵便とか宅急便のユニバーサルサービス、これ自由競争だけで、企業だけにやらせたら、本当に過疎地なんかで途絶えちゃうかもしれない。だから、ユニバーサルサービスを保障するためにJPは国が関与をするんだと。でも、それでもJPだってNTTだって今株どんどん放出しているんですよ。ここにも公益性があります。 たばこ生産、たばこというのは、今、健康に害がある財だということで、世界で規制していかなきゃいけない。医療界からは、できたら禁煙、受動喫煙防止をやって、たばこをなくしていく世界をつくっていこうと。ニュージーランドやイギリスは、たばこ禁止法まで作っていますからね。 そんな人々に害がある財を国が守っていく公益性というのは何があるんでしょうか。これだけ公益性があるから国が関与してJTの民営化はやらないんだと、財務省が関与しているその理由を聞きたいんです。私は全く分からない。是非とも大臣の見解を教えてください。
○国務大臣(鈴木俊一君) JTを完全民営化をすべきであると、もう既に法律の検討もされたことがあるという御指摘でありました。 御指摘のように、国によってはたばこ会社は民営で運営されていると承知をしておりますが、その運営形態については、たばこ農家の状況でありますとかたばこの需要動向など、各国の置かれた環境に基づいて判断されるものと認識をいたしております。 我が国について申し上げますと、葉たばこは、他の農産品とは異なり関税による国境措置が講じられておりませんが、これはJTによる全量買取りが行われていることが前提となっており、また、たばこ事業法に基づきJTが実施する国産葉たばこ農家の保護に向けた取組の中で、葉たばこ耕作は地域経済に一定の役割を果たしております。 JT株式の売却による完全民営化については、こうした我が国固有の課題を総合的に判断をしなければならない事柄であると、慎重に検討されるべき事柄であると、そのように考えているところです。
○松沢成文君 たばこ事業法、JT法、法律があると。それで、たばこ農家も、地域経済にも貢献しているので守らなきゃいけない部分もあると言いますが、もう実態、たばこ農家なくなっちゃっています。もう毎年がんがんがんがん減っちゃって、JTができたときから現在比べると、もう十六分の一以下かな、もう実態ないんですよ。そのない実態にこだわって、とにかく守らなきゃいけない、だからJTは国が関与するんだと。もう完全に時代遅れですね。ここの構造改革に踏み込めなければ、私は政府の財政改革なんか全くできないと思う。 さあ、そこで、今日、私は、JTの海外子会社からの配当課税問題への対応もお聞きしました。不明なところたくさんあります。そしてまた、完全民営化すべきだということで、財務省は、いや、それはできないと。でも、JTは、現にたばこ農家の廃作支援やって、もう本音は完全民営化してくれた方が有り難いとも言っているんですね、JTの歴代社長は。 ここは、JTの社長をこの委員会に呼んで、JTは経営方針あるいは完全民営化についてどう考えているのか、それをしっかり聞いていかないと、私は日本の国益も守れなくなるというふうに思います。 委員長、このJTの社長、寺畠社長さんというんですか、JTは今ロシア事業でも問題を起こしていますので、この委員会に呼んでいただいて、JTの社長を呼ばないと分からないところたくさんありますから、財務省答えてくれませんので、是非とも参考人として招致していただきたいと、そのことをお願いして、質問を終わります。
○委員長(足立敏之君) 後刻理事会において協議をいたします。
○大塚耕平君 国民民主党・新緑風会の大塚耕平です。 通告させていただいていた質問は熊谷議員の質問と大分重なっていましたので、必ずしも通告どおりには進まないと思いますが、今、松沢さんがたばこの話をずっとしていらっしゃって、松沢議員のライフワークとして取り組んでいらっしゃるのはもう長く承っておりますが、まさしくその国益としてというお言葉が最後にあったんですが、非常に重要な問題ですのでちょっと大臣にお伺いしたいんですけれども、そうすると、塩の専売を九七年にやめたのはそれはなぜかというのは、所管大臣としては、通告はしていないので御認識の範囲で結構なんですけど、どういうふうにお考えになっておられるんですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) ちょっとその辺の経緯は分かりませんが、やはり国営というものから民営化した方がより経営上の合理化が図られる等の様々な観点からの議論があったのではないかと、そのように考えます。
○大塚耕平君 その国益という言葉に私は今触発されて少し質問をさせていただいているんですが、日本の国が誰が見てもいい方向に発展している、そしていろんな課題がないということであれば、現状にさしたる問題はないという認識でいいと思うんですが、失われた三十年という言葉に象徴されるように、内外とも非常に難しい問題を抱えていて、日本の経済力もポジションも低下をしている中で、やっぱり今の仕組みにいろんな分野で問題があるんじゃないかという目で見ていかないと、これトレンド変わらないわけですね。 今日の本題の問題も後でその観点から述べさせていただきますが、何か構造的な問題があるから非常に不都合な現象が起きているという文脈で考えると、さっき熊谷さんが聞かれた農中も一緒なんですよ。 サブプライム危機のときにさんざんやらせていただきましたけれども、大臣の選挙区は農林水産業も非常に大事な県でいらっしゃいますけれども、大臣、農中法の第一条というのは何がポイントかというのは、農林水産業がベースの県の御出身として何か御認識されている部分はございますでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 農林中金法の第一条のことについては全く分かりませんけれども、やはり押しなべて農業者あるいは漁業者というのは零細であるわけでありまして、やはりお金を借りるということについては一般の会社と比べて一般の金融機関からなかなか資金の手当てがしづらいと、そういうような観点から、協同組合を母体にした金融組織をつくって、それを統括する農林中金が存在していると、そんなふうに理解をしています。
○大塚耕平君 これ、サブプライム危機のときに、この委員会でもいろいろ議論しましたし、農中さんにも直接申し上げたんですけれども、農中法第一条というのは、農林中金は第一次産業の発展のために尽くせと書いてあるんですよ。ところが、さっき伊藤局長おっしゃったように、農中の資金というのは、基本的に農政資金として農水省を中心に拠出した資金が、農家等を経由して、農協も経由して、結局農中に集まってきているわけですよ。ところが、農中の貸出残高のうち第一次産業に融資している比率は一%に満たないわけです。これでなぜその第一次産業の発展に尽くせという法目的を達成できるんですかという議論をサブプライム危機のときにやって、だから、それをやらずして、サブプライムローンとか、それの仕組み債とかに大量に投資して損失を出しているというのは本末転倒というか、本来の趣旨に反しますねという議論をやったんですが、そこで随分、その当時の金融庁も農水省も農中自身も、どこまで本音で言っていたか分かりませんが、おっしゃるとおりですというやり取りになって、そしてそこから十七年がたって、また今同じことが起きているからさっき熊谷さんがああいう質問をしておられるわけで、この国会で、農水省の出す法案で初めて食料安全保障という言葉が入ってきました。遅きに失している感じはあるんですが、第一次産業の発展のために尽くせと言って特例的な措置も与えている専業金融機関が、今申し上げたような状況でなぜ日本の第一次産業、農業やあるいは食料安全保障が守れるのか、こういうロジックの議論はさんざん行われてきたんだけれども、ようやく食料安全保障という言葉が法律に入ってきた。 遅きに失した第一歩ではありますけれども、事ほどさように、さっきのたばこの話もそうですし、この話、今申し上げている話もそうなんですが、日本がいい方向に行っているなら今の仕組みがいいということなのでそれでいいんですけれども、非常にいろんな分野で不安を抱えている中で、農業の問題もそうですし、健康の問題もそうですし、やっぱり、ここはなかなか、霞が関というのは過去から脈々と続いている答弁の履歴を塗り替えていくということが自らは難しいかもしれないので、政治自身が意思を発揮しないとこれは変わっていかないと思いますね。 だから、そういう文脈で今日の本題にもちょっと触れさせていただきたいんですけれども、さっき、熊谷さんとのやり取りの中で、じもとホールディングスときらやか銀行がこういう事態になっているのでほかは大丈夫ですかというふうに聞かれたのに対して、大臣は、全体としては地域経済の活性化に貢献していると思いますと、ほかにも公的資金を出している金融機関もそういうふうに貢献していると思いますというふうにおっしゃったんですけれども、前回の金融危機から今日に至るこの期間が不幸にして失われた三十年と言われていて、地域金融機関は残念ながら、公的資金を入れてもその地域経済あるいは地方経済がどんどんどんどん発展している状況じゃないのでなかなか金融ではもうけられない状況が全国津々浦々に今あるわけですね。 おまけに、この十年間は異次元の金融緩和ということで、超低金利で超低利ざや、あるいはマイナス利ざやにさいなまれてきた結果、今日がありますので、さっきの大臣の御答弁の認識で本当にいいんだろうかということについてお伺いしたいんですが、そこで、今日の通告の三番目なんですけれども、局長にお伺いしますけれども、現在、公的資金が残っている金融機関、金融機関の数とその残高だけでいいです、細かいこと聞くと時間掛かるので、金融機関数とそのトータルの残高、どのぐらいですか。
○政府参考人(伊藤豊君) SBI新生銀行を除きまして、金融機能強化法に基づいての資本参加ということで、先ほどのじもとホールディングスも除いて数字を申し上げますと、二十二金融機関に対して三千二百八十・四億円の残高でございます。これは、先ほどのじもとホールディングスは別でございます。
○大塚耕平君 その二十二行に対して三千二百八十億。 それで、今日の報告の対象期間中においては何も問題が起きていないというのはそのとおりなんですが、今日、席上配付された金融庁から出てきた資料の十五ページに、たまたまじもとホールディングスのこの経営強化計画の概要が出ているんですね、これはたまたまですけどね。 この経営強化計画どおりにいっていないので、ここに来てこういう問題が起きているわけでありますので、そうすると、今おっしゃった二十二行、三千二百八十億についても大丈夫かという疑念があるいは不安が生じるのはこれはもうやむを得ないことでありまして、大臣、もう一回私もお伺いしますけれども、これからマクロの環境がどうなるかというのはひとしく全ての金融機関に同じ影響が及びますので、やっぱり、じもとホールディングスときらやかでこういうことが起きているということは、ほかでも同様の事態になる蓋然性があるというふうに私は考えた方がいいと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 地域銀行については、押しなべて言えば、やはり人口減少というような抱える潜在的な課題があるんだと思います。そういう意味では非常に経営環境は厳しいと思っております。 しかし、地域金融については、大手では持てない対面との関係とか、代を継いでの継続的な関係とか、むしろ一生懸命この経営のアドバイスをするとか、そういうようなこの密着した特色を生かして、そうした厳しい環境の中でも地域金融機能を果たしていこうという、そういう努力をされておられるということでありまして、そういう努力の上でそれなりの頑張りを見せておられるんだと、そういうふうに理解をしております。
○大塚耕平君 私もいい方向になることを望んではいますけれども、やっぱりそうじゃない潜在的危険性に常に目配りするのが監督当局としての御対応だと思いますので、是非そういう目で見ていっていただきたいんですが。 恐らく、九〇年代後半から二〇〇〇年代にかけて不良債権処理の過程で様々な仕組みができて、その後、公的資金を入れるスキームも固まって今日のこの状況があるんですが、それは、護送船団時代とは言いませんけれども、七〇年代、八〇年代のような銀行経営がある程度、ある程度は復元するんじゃないかという前提で組み立てられたような気がするんですが、残念ながら、金融危機からいうと丸々二十年たって、どうも主に地域金融機関を中心にそういう想定どおりの展開にはなっていないと。だから、こういう問題が言わば今回は火山でいうと小噴火として現れてきたというふうに私自身は受け止めています。 いろんなことを、先々のことをイメージしながら進めるのが、これが政治の仕事ですから、ここ二回、次の法案として出てくる事業性融資推進法案のことをずっと触れているんですが、この事業性融資推進法案も、日本の構造的な問題、なかなか本当の意味での人と経営資源と可能性を見据えた融資が出てこないという、それにようやくくさびを打ち込む法案なので、私はいいとは思っているんですが、これも油断すると、可決した後に違う使われ方をされる可能性がありますからね、地域金融機関にとっては物的担保がなくても融資ができるということですから。 だから、今は事業性融資推進法案は、本当に可能性があるスタートアップとか技術に対して、そんな若い人が土地なんか持っているわけないんだから、そうじゃなくて融資できるようにしようという、これはいいことなんですけれども、ただ、本当に仏を作って魂入れるようになるかどうかというのは、こういうものが違う目的で違う使われ方をする、そしてその使われ方をしてしまうような構造問題を解決するということを先に、先回りして手を打っておかないと、やっぱりいろんなこと考えるんです、みんな。うまく使えないかなと思って。 ということで、今日申し上げたかったのは、じもとホールディングスときらやか銀行、当事者はこれから大変だと思いますけれども、私は、今回のケースは例外的な事例ではなく、潜在的に起こり始めている事例の端緒だというふうに思っておりますので、是非的確な御対応をしていただくことを求めて、質問を終わります。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 ちょっと質問の順番変えて定額減税のことから入りたいと思うんですが、六月一日から実施ということで、この定額減税実施するに当たって、従業員などの減税額を給与明細に記載するように求めた。これ、悲鳴が上がっています、事務やコストの負担が増えると。減税条件も極めて複雑で、企業によっては一連の対応で五十時間事務負担が増えるという試算もあるわけですね。 国税庁、聞きますが、年末調整の給与支払明細書にまとめて減税額分を記載しようとしていた、そういう企業にとっては給与計算のソフトウエアの改修なども迫られて費用も大変掛かると思うんですが、こうしたものは全て事業主の責任でやらねばならないということなんでしょうか。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 来月から開始されます定額減税におきましては、三月末に公布された財務省令におきまして、給与を支払う際に交付する給与明細に減税額を記載することとされているところでございます。毎年の税制改正につきましては、源泉徴収義務者を含めた納税者の皆様に御対応いただいておりまして、今回の定額減税の実施に当たりましても御対応をお願いすることとされているものと承知をしております。 他方で、源泉徴収義務者の事務負担の軽減を図る観点から、国税当局におきましては、例えば、年初より税務関連のソフトウエア開発会社に対しまして周知や質疑対応等を丁寧に行い、給与明細への表記を含めたシステム改修を円滑に行えるよう努めてきたところでございます。 いずれにいたしましても、給与明細への減税額明記につきましては、これまで丁寧な周知、広報に努めてきたところでございまして、源泉徴収義務者の皆様に適切に御対応いただけるよう、引き続き丁寧な対応を行ってまいりたいと考えてございます。
○小池晃君 しかし、負担にはなってしまうわけですね。 ちょっとお聞きしますが、一つ飛ばして、給与明細に定額減税額を記載しなかった場合には、これ罰則はあるんでしょうか。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 お尋ねの罰則の適用につきましては、個別具体的な判断になるものと考えてございますが、例えば、六月の給与明細書の交付時には対応が間に合わず定額減税額の記載がなされなかったような場合につきましては、基本的に罰則が適用されることはないと考えてございます。 いずれにいたしましても、各事業者に御対応いただけるよう、引き続き丁寧に周知、広報等を行ってまいりたいと考えてございます。
○小池晃君 基本的には罰則はないというふうに理解をいたしました。 それから、今回の定額減税ですが、中小業者の配偶者など白色申告の事業専従者、青色申告の事業専従者、一部対象外となっています。しかし、やはり中小零細、小規模の事業者というのは経理担当の方を置く余裕もなくて、事業者の家族、配偶者などが担っていることが多いわけです。 内閣府にお聞きしますが、これ、政府は国民に還元するということで今回やるんですが、ならば、今回の煩雑な実務を担っている業者婦人などをもう排除せずに、これは給付金などで対応すべきではないか、定額減税とやはり同額のものを行うべきではないかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(坂本基君) お答え申し上げます。 定額減税し切れないと見込まれる方への調整給付につきましては、来月以降、減税し切れないと見込まれるおおむねの額を給付していきますとともに、当初の見込みと異なるなど減税や給付が十分でない場合には、減税額が確定する令和七年に不足分を給付することとしてございます。 この定額減税し切れないと見込まれる方への調整給付につきましては、御指摘の事業専従者の方を含めまして、制度上、本人としても扶養親族としても定額減税の対象とならない場合などに適切に給付金で対応することができるよう、来年に向けて準備を進めてまいりたいと考えてございます。
○小池晃君 それは基本的に定額減税と同額程度のものになるとの理解でよろしいでしょうか。
○政府参考人(坂本基君) 御指摘のとおり、一人当たり四万円ということで考えてございます。
○小池晃君 この問題、やっぱり根本にあるのは、やはり所得税法五十六条で家族従事者の働き分を必要経費として認めていないということがあって、それで減税という対象にならないということになっていると思うんで、やはりこれ、これまでも指摘してまいりましたが、所得税法五十六条の見直しを是非やっていただきたい。 大臣にお聞きしますが、これまで大臣も、定額減税は一時的な措置として実施するものだと、複数年度にわたり実施することは想定していないというふうに述べておられます。しかし、日曜日のテレビ番組で、自民党の木原誠二幹事長代理は、物価の状況によっては来年度も定額減税を継続すると、そう言ったんですね。 大臣、そのような可能性もあるということでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 今般の定額減税でありますが、国、地方合計で三・三兆円、関連する給付も含めて五・五兆円という思い切った規模の支援を行うことで、単年度の消費刺激効果にとどまらず、賃金上昇と相まって所得の伸びが物価上昇を上回る状況をつくることにより、デフレマインドを払拭するきっかけとするために実施するものであります。 したがいまして、定額減税を複数年度にわたって実施することは考えておりません。
○小池晃君 考えておりませんとおっしゃいますが、自民党の幹部が、実際やる前からうまくいかないんじゃないかということを言っているようなもんですよ、これ。もう一回やるかもしれないと。 結局、やっぱり経済対策としては消費税の減税の方がはるかに効果的だと、この間、私だけじゃない、各党からそういう意見出ていたと思うんですが、それには耳を貸さないで、結局、もう実施前からうまくいかないんじゃないかというようなことを与党の幹部が口にする。どうなっているんですかと。どうなっているんですか、これ。こんなんでいいんですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 昨年末に取りまとめられました与党の税制改正大綱におきましては、今後、賃金、物価等の状況を勘案し、必要があると認めるときは、所要の家計支援の措置を検討すると記載されております。 その解釈について、この所要の家計支援という中身の解釈でありますが、これは私としてはお答えする立場にはありませんけれども、政府としても、経済状況を踏まえつつ、今後、必要な場合には適切な家計支援を検討していくものと考えております。言わば、これは当然のことであると思っています。
○小池晃君 何かもう一回やりそうな雰囲気になってきましたね。やっぱり消費税の減税をやるべきなんですよ。だからこういう議論になるんですよね。 結局、やっぱり所得税の減税、六月に合わせてやるというのは、これはもう日本の経済とか国民の生活考えているんじゃなくて、選挙対策だというふうにみんな見ているわけですよ。そのために大変な負担を負わせているということであって、根本的にこういうやり方は改めるべきだということを申し上げたいと思います。 それから、この間、四月に取り上げた障害者相談支援事業の問題、これ消費税課税となって、多くの自治体、社会福祉事業所が予期せぬ負担に苦しんでいると。これ調べてみますと、二〇〇一年の消費税法の基本通達では、身体障害者福祉法や知的障害者福祉法の相談支援事業は消費税非課税となっている。そのため、多くの自治体は、二〇〇六年以降の障害者相談支援事業についても、それまでと同様に非課税だと判断していたんですね。 自治体の方に私ども、ちょっといろいろと問い合わせてみました。あるかなり大きな政令指定都市の担当者に聞きました。二〇一三年に厚生労働省に問い合わせたら、非課税ですと説明を受けたと言うんですよ。こういう実態がある。 厚生労働省ね、これ多くの自治体が誤認したことには、厚生労働省、責任あるんじゃないですか。その責任感じないのか、お答えください。
○政府参考人(辺見聡君) 障害者総合支援事業につきましては、市町村が実施主体として実施する事業でございまして、公的な助成や規制の必要性などの要素を総合的に勘案すると、社会福祉事業の性格に必ずしもなじまないため、社会福祉事業として位置付けられていないところでございます。 厚生労働省といたしましては、障害者総合支援事業、あっ、障害者相談支援事業が社会福祉事業に該当しないという考え方などを含めた消費税法上の取扱いについて市町村に丁寧に説明する必要があると考えており、四月二十六日に自治体向け説明会を開催するなど、しっかりと丁寧な説明を行うべく努めているところでございます。 引き続き、障害者相談支援事業により、障害者の方々に必要な支援が届くように取り組んでまいりたいと考えております。
○小池晃君 今頃丁寧な説明したって遅いんですよ。 五月二十日に、政令指定都市の市長会が、障害者相談支援事業を消費税非課税とするという要望書をまとめました。この要望書ではやっぱり同じことを言っている。二〇〇一年の消費税法基本通達で非課税事業とされていたと。それ以降の経過の中で、国から、第二種社会福祉事業の対象外とする経過や理由、具体的な内容等が明確に示されないまま、この間、全国的に非課税事業として取り扱われてきたものと認識していると。事業の性質に鑑み、社会福祉事業に位置付けるとともに非課税とするべきだということを求めているんですね。 大臣、私、これ本当にやっぱり政府の対応問われると思うんで、これも所管外だと言われるとちょっとあれなんですけど、でもやっぱり政府として、これ税の問題でもありますから、財務省、厚生労働省、地方自治体でやっぱり対応策を協議すべきじゃないですか、この間のこういう事態を見れば。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 先ほど厚生労働省の方から、障害者相談支援事業というもの、これは社会福祉事業に含まれていないという、そういう説明が経緯も含めてあったと思います。 したがいまして、そういうことからいいますと、消費税の非課税というふうにはならないということにはなっていくわけでありますが、しかし、こうした消費税が非課税になるといったこの障害者相談支援事業についてそうした誤認がある、それを解消しなければいけないと、そういうふうに思っております。 したがって、税務署に相談窓口を設置するほか、厚生労働省とも連携しながら、そして自治体や事業者向けに説明会を実施するなど、制度の取扱いについて丁寧に説明しているものと承知をいたしております。 引き続き、厚生労働省等とも連携しながら、納税者の実情に寄り添った丁寧な対応、例えば、一括での納付が困難な事業者の方につきましては、個々の実情を十分把握した上で、法令上の要件を満たす場合には猶予制度による分割納付も認めるなどの対応もできるわけでありますので、丁寧な対応を行っていくことが重要であると、そういうふうに考えます。
○小池晃君 これ、指定都市の市長会からこういう要望が出るというのは余りないことだと思うんですね。税の仕組みについて説明が足りなかったと、誤認していたという。だから、私は、これは事業者の責とか、あるいはその自治体の責というんじゃなくて、国の責任大きいわけですから、今大臣言われたような柔軟なやっぱり対応をしていくべきだと、現場では。 それから、やっぱりこれどう対応するか。これ、五月の末が消費税の納税の期限になっているわけですよ。これ、やっぱり機械的な対応をすべきではない。このことによって、社会福祉事業所、唯一のその地域における障害者の相談事業をやっているところが、もう仕事が潰れてしまうというような悲鳴も出ているわけですから、これやっぱり真剣に政府として考えて対応すると、協議をするということを是非やっていただきたいと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) そういう声があるということは私も承知をいたしております。 まずは、一義的には厚生労働省で福祉事業に含まれているか含まれていないかというのが根源のところでありますので、厚生労働省で検討をすべきことであると、そういうふうに考えます。
○小池晃君 いや、まずは厚生労働省で検討すべきことであることはそうだと思いますよ。 ただ、やっぱりこれは税の問題でもあるので、やはりきちんと政府として、自治体からこういう声も上がっているわけですから、やっぱり対応を協議するということを私はやるべきだということは重ねて申し上げておきたいというふうに思います。 終わります。
○神谷宗幣君 参政党の神谷宗幣です。 まず最初に、復興支援に関連してお聞きしたいと思います。 今年の元旦に発生した能登半島地震に対して、政府は総額四千百五十七億円の復興費用を充てています。しかし、予算が確保されているにもかかわらず、現地では倒壊した家屋の公費解体がなかなか進まず、復旧復興が進まない現状が大きな問題となり、テレビでも報道されています。そういった中、国は何をやっているのかと、しっかり予算を付けていないのかといった国民からの不満の声も届いています。 お聞きしたいのですが、公費解体に対してどのぐらいの予算が割り当てられているか、また、現時点での解体の実施状況と併せてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。 能登半島地震の被災地の復旧に向け早急に実施が必要な災害廃棄物の収集、運搬、処分や倒壊した家屋等の公費による解体などを行う災害等廃棄物処理事業費補助金につきましては、本年一月二十六日に二百二億円の予備費の使用が決定されたところでございます。環境省では、これに基づき被災市町村が迅速かつ適正に災害廃棄物処理に取り組めるよう財政支援を行っているところでございます。 この二百二億円の予備費につきましては、本年三月中旬までに対象となる被災市町村に交付決定を行うとともに、被災市町村が継続して災害廃棄物等の処理に必要とする経費につきまして令和六年度に繰り越して使用しているところでございます。 また、公費による家屋等の解体の実施状況についてでございますけれども、環境省では、石川県内で環境省職員や地方自治体職員の現地派遣等により申請受付事務を支援しており、これまでに約一万五千棟の申請を受け付け、約八百棟の解体工事が実施されているところでございます。 現在、この解体工事に先立って行う現地調査や解体費用算定といった工事前調整の効率化や専門の技術者の体制確保、強化により解体工事の更なる加速化を図っているところでございます。 引き続き、公費による解体の円滑かつ迅速な実施に向け被災自治体を全力で支援してまいりたいと考えております。
○神谷宗幣君 ありがとうございます。 予算は二百億円ほど付いているということで、一万五千件ほどが申請があって、八百件ほどが着手と、終わっているのが三百ぐらいということも説明で聞いております。実際どれぐらい倒壊家屋あるかというと、二万二千五百件ぐらいあるということでして、そういった全体の中の八百件の着手ですから、確かに、そんなに、この五か月たって迅速かと言われるとそうではないのかなというふうに感じている方多いということですね。 〔委員長退席、理事山田太郎君着席〕 これは予算の問題ではなくて、この進まない原因というのは、古くから人がたくさん住まれている地域ですので、そういったところで相続関係とかが複雑になっていて、建物の登記事項証明書の取得ですとか公費解体に必要な相続人全員の同意を得るということが非常に困難であるということがネックになっているようです。この相続人の同意書に対する対策としては、輪島市が採用している、相続人の代表者による誓約書、自分が責任を取りますというような誓約書を自治体に提出してやるという方法があるようなんですけれども、公費解体に同意していない相続人がいた場合に訴訟が起こされては困るということが懸念されて、なかなか他の自治体には広がっていないということもあるようなんです。 石川県知事はこういった問題を解決するために政府に特措法を作ってもらえないかというふうな要望も出されているんですけれども、政府として、倒壊家屋の公費解体を進めるためにこういった特措法の制定ですとか、そのほか取組考えておられることあればお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。 石川県知事の御発言につきましては、公費による解体撤去の申請を一層後押しする観点からの御指摘として受け止めております。こうした御指摘を踏まえ、家屋等の解体の更なる加速化に向け、本日、五月二十八日に、公費による解体撤去の申請手続の更なる円滑化に関する事務連絡を法務省とともに発出させていただいたところでございます。 具体的には、家屋等が倒壊、焼失、流失等により滅失し、建物性が失われた場合には関係者全員の同意がなくても公費による解体撤去を進めることが可能である、こうしたことをお示しさせていただいたところでございます。 また、倒壊家屋等以外の損壊家屋等につきましては、共有者等の意向を確認することが困難な場合のいわゆる宣誓書方式につきまして具体的な手順等を今回お示しし、その積極的な活用を促しているところでございます。 環境省といたしましては、今回の事務連絡により公費による解体撤去の更なる円滑化を進めてまいりたいと考えております。
○神谷宗幣君 ありがとうございます。 答弁調整のときにはそこまで突っ込んだ話じゃなかったんですけど、実際に取り組んでいただいているということで有り難く思います。予算がないということであればこれ財政の話なんですけれども、予算が確保されているのに進まないということはやっぱり手続の問題だと思いますので、それによってまるで政府が予算付けていないというふうに思われるとやっぱり皆さんにとっても不本意だと思いますので、是非、今日も手を打っていただくということですけれども、いろいろと改善、工夫できるところあると思いますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。 では次に、今政府は、現行の技能実習制度を廃止し、人手不足分野での人材確保及び育成を目的とする育成就労制度を創設するとしています。この新制度は、技能実習制度が目指していた、日本で培われた技能、技術又は知識を開発途上地域に移転し、その地域の経済発展に貢献するという目的とは全く異なり、外国人労働者の積極的な受入れと日本人の人手不足問題の解消を目指す方向にかじを切る政策転換だというふうに考えています。 政府は、移民政策を、国民の人口に比して一定程度規模の外国人やその家族を期限を設けることなく受け入れることで国家を維持することと極めて限定的に定義をしているので、この育成就労制度は移民政策ではないというふうにおっしゃるわけですけれども、国際的な移民の定義に当てはめれば、この制度も明らかに移民政策というふうになると私たちは考えています。 海外の事例を見ると、移民政策による外国人労働者の受入れは、受け入れた業種の賃金を抑制することにつながります。これにより、これまで税制措置などを通して促進してきた、促進しようとしてきた民間企業の賃上げの動機というものが低下する可能性があると考えています。 政府は外国人労働者の受入れによる賃金への影響をどのように分析しているか、お聞かせください。 〔理事山田太郎君退席、委員長着席〕
○政府参考人(福原申子君) お答え申し上げます。 外国人労働者の受入れによる賃金への影響に係る分析などにつきましては、賃金の変動につきまして多くの経済的要素が関わると考えられますので一概にお答えすることは困難な面がございます。 その上で、現在、参議院法務委員会において御審議いただいております法案で創設をいたします育成就労制度におきましては、特定技能制度と同様に、賃金を含め、国内労働市場への悪影響を生じさせることがないよう、生産性向上や国内人材の確保のための取組を行った上でなお人材、人手不足が生じていることを受入れ対象分野の前提としているところでございます。 なお、育成就労制度の受入れ対象分野及び受入れ見込み数の設定につきましては、有識者や労使団体等で構成をする新たな会議体を設け、その会議体において各分野で生産性向上や国内人材の確保のための取組が十分に行われているかなどについても確認の上、議論、検討を行っていただき、その意見を踏まえて政府が決定する予定としております。 さらに、育成就労外国人の受入れに当たりましては、育成就労外国人に対する報酬の額が日本人が当該業務に従事する場合の報酬の額と同等以上であること、その他育成就労外国人の待遇が主務省令で定める基準に適合しているということを要件として設けることとしております。 いずれにいたしましても、入管庁といたしましては、育成就労制度におきまして外国人を安価な労働力として受け入れることがないよう、関係省庁とともにしっかりと取り組んでまいります。
○神谷宗幣君 お答えありがとうございます。 市場原理が働けば、需要に対して供給が足りないときは賃金、金額、価格は上がります。供給が増えれば価格、賃金は下がりますと。これは外国人の賃金を日本人と一緒にしたとしても変わらないことだというふうに思います。 困難だということで、これまで進めてきた技能実習制度の中でもデータは本当は取れたはずなんですけど、取っておられないということですので、今後制度も変わりますので、必ずデータを取って、今お答えいただいたような形で慎重に進めていただきたいと思います。 政府、デフレを掲げながら増税しています。賃金を上げると言いながら、外国人の労働者の供給を増やしていっています。これ、日本政府の政策がちょっと一貫性がないように感じられて、まるで経済成長を抑え込んで日本人を安い労働力として酷使したいのかというふうに思う国民も実際いるぐらいです。 ですから、せっかく政府が賃上げを公言されているわけですから、この育成就労制度というものがスタートしても、その受入れ数とか労働者の受入れ厳しく制限して、まず日本人の労働者の賃金が安定するという状態をつくって、それから制度の拡大というものを考えていただきたいなと思います。まず、順番を間違えると、せっかくの賃上げの今政策が無駄になってしまいますので、その点留意をお願いしたいと思います。 最後に、育成就労制度は特定技能に移行できる人材を育成することを目的としています。そして、特定技能二号の在留資格では、更新の継続により事実上無期限の在留と家族の同伴が可能となることから、移民受入れ拡大につながる制度となっています。 他国の現実を見ると、初期段階では、外国人を事実上の移民として受け入れつつも、適切な移民政策を実施しない無策の状態というのがまず続き、次に、社会コストの増大を抑制できず、発生する問題が手に負えないという状態になっていきます。そして、どんどんと社会コストを減らしていくため、移民による社会コストを減らしていくために政府が主導して文化理解や言語習得などの施策を実施する統合という段階に移行しますが、そういった統合政策にもかかわらず外国人数の増加や文化的差異による不適応が累積し、破綻するという段階に入ってきている国が海外では多数見られます。 日本政府はこれまで、技能実習生という形で外国人労働者を受け入れるに当たり具体的な数値を試算するという取組はしていないというふうに公式に述べられています。受入れ数の上限も短期的な労働の需要の解消視点であり、長期的な社会への影響というものが考慮されていないというふうに感じます。 他国の失敗の例を見れば、育成就労制度を導入する今回の段階で、様々な観点から具体的な社会コストの試算を行い、受入れ数の上限などを決めて事前に国民に説明しておくべきだと考えますけれども、この点、お答えをお願いします。
○政府参考人(福原申子君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、外国人材の受入れの拡大に当たりましては、日本人の雇用への影響や、本人、それから家族の社会保障等に係るコストの増大といった懸念を踏まえた慎重な検討が必要と認識をしているところでございます。 この点、育成就労制度につきましては、深刻化する我が国の労働力不足に対応するため、人手不足分野における人材育成及び人材確保を目的とし、受入れ見込み数を設定し、それを上限として受入れを行い、かつ家族の帯同を認めないこととしており、無制約に受入れを拡大するものではございません。 また、繰り返しになりますけれども、育成就労制度の受入れ分野、それから受入れ見込み数の設定につきましては、有識者や労使団体等で構成する新たな会議体を設け、その会議体におきまして、各分野で生産性向上や国内人材の確保のための取組が十分に行われているかなどについても確認の上、議論、御検討いただき、その意見を踏まえて政府が決定する予定でございます。 今後も、外国人労働者の受入れにつきましては、深刻化する人手不足への対応の必要性を踏まえつつも、御指摘のような懸念にも十分目を向け、検討をしてまいります。
○神谷宗幣君 時間来ましたけれども、海外では、過剰な移民政策は形を変えた侵略行為だ、国家破壊行為であるとして、政治の大きな争点になっているところもあります。そうした前車の轍を踏むことがないようにくれぐれも慎重に政策を進めていただきたいと要望して、終わります。 ありがとうございました。
○堂込麻紀子君 茨城県参議院議員の堂込麻紀子です。 本日は、一般調査の質疑ということにさせていただければというふうに思います。 IMF、国際通貨基金の協定第四条の規定に基づいた経済情勢モニタリング等の一環でして、年に一回、四条協議を行っているということです。この対日四条協議、本年二月に行われ、IMFの職員による公式訪問が終了されたというふうに伺っております。 声明においては、高齢化によって労働力の人口が減少する中で、出生率の支援、女性の経済参加の増加、女性能力の有効活用、これが日本の潜在成長力を押し上げるという指摘がなされております。こちらについて本日は少し伺わせていただければというふうに思います。 まず、五月十三日にIMF理事会から対日四条協議を終了した旨のリリースが行われました。二月のIMF職員の声明の内容を基にIMFの理事会において協議が行われ、本年の対日四条協議が終了したものというふうに承知をしておりますが、この理事会において、女性活躍、また男女の賃金格差の是正に関してどのような議論が行われたのかということを財務省の方にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(三村淳君) お答え申し上げます。 まさに今御紹介いただきましたとおり、IMF対日四条協議、本年五月十三日にプレスリリースとともに対日審査報告書が公表されたところでございます。 この報告書の中で、まさに御指摘いただきましたように、日本で高齢化によって労働力の人口が減少していくという中でのこの出生率の支援の必要性でございますとか女性参画の必要性、こういったことについては報告書の中でも言及、指摘がございます。 具体的なところで申し上げますと、一つには、保育施設の拡充でございますとか男性の育児参加の促進、こういったことによります女性の育児負担の軽減、これをやっていくべきだと。それから、テレワークですとか柔軟な勤務スケジュールの採用、こういったことによって女性の労働市場への参画を促進していくといったこと。それから、労働市場のいわゆる正規、非正規の二重構造を解消し、あるいは業績の評価に基づいて昇進をする、そういったことを奨励して、男女の賃金格差の縮小でございますとか、あるいは女性のキャリアアップ、キャリア展望の拡大を図れと、こういったような政策提言、様々なものがなされているところでございます。 それを受けましてのIMFの理事会における議論ということでございますけれども、今のような報告書の指摘も踏まえまして、やはり子供の出生でございますとか女性のリーダー的な地位を占めていくこと、そういったことを支援するための更なる構造政策が必要だと、こういった議論なされまして、特に、先ほども少し申し上げましたけれども、労働市場改革、こういったものが最優先だというようなことで理事会における議論も見解が一致したと、このように認識をしてございます。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 そのIMF職員の声明において、女性のキャリアの見通しを改善して、ひいては日本の出生率後押しするために、テレワーク、また多様で柔軟な勤務スケジュールの採用を拡大することで職場の文化的な変化を促進し、特に幼い子供がいる女性ですね、育児をしながら働いている、こうした女性が労働市場に参加できるよう支援することなどが提言をされているということです。先ほどのお話もありました。 政府も、女性版骨太方針、毎年六月に出されておりますが、こちらを策定し、女性活躍、また男女共同参画の取組を進めてきたものというふうには承知をしております。これまでの取組と進捗について内閣府の方からお伺いしたいと思います。
○政府参考人(小八木大成君) お答え申し上げます。 御質問のIMF職員の声明については承知しております。働きたい人全てが仕事と生活との二者択一を迫られることなく働き続け、キャリア形成の機会を得ながらその能力を十分に発揮するためには、多様で柔軟な働き方等を通じた仕事と生活の調和が重要と考えております。 このため、先ほど御指摘ございましたけれども、昨年六月に策定しました女性版骨太の方針二〇二三、これにおきまして、長時間労働慣行の是正、短時間勤務や多様な正社員制度の導入支援、男性の育児休業取得の促進などの取組によりまして、男性も女性も共にライフイベントとキャリア形成を両立する上での課題の解消や、男性の家事、育児への参加、参画を進めておるところでございます。 このうち、男性の育児休業につきましては、二〇二二年度の現状、国家公務員四三・九%、一般職国家公務員に限りますれば七二・五%、地方公務員三一・八%、民間一七・一%となってございます。 また、テレワークにつきましては、令和五年十二月に第五次男女共同参画基本計画を一部変更しまして、民間のテレワークにつきまして新たに成果目標を設定し、テレワークの普及、導入促進に取り組んでおるところでございます。 具体的な二〇二五年度の目標及び、二〇二二年度になりますが、現状について申し上げます。民間のテレワークにつきまして、テレワーク導入企業の割合につきまして、南関東、近畿、東海を除く地域におきましては、目標四五・四%、現状四〇・五%でございます。南関東、近畿、東海地域におきましては、目標六〇・二%、現状五七・六%。全国では、目標五五・二%、現状五一・七%。 また、テレワーク制度に基づきます雇用型テレワーカーの割合、これは雇用型就労者のうち勤務先にテレワーク制度が導入されている上でテレワークを実施している人の割合でございますが、これにつきましては、目標が二五・〇%で、現状が二二・七%となっておるところでございます。 引き続き、多様で柔軟な働き方の実現につきまして、政府を挙げて取り組んでいきたいと考えているところでございます。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 今、少し、民間が男性の育児休暇の取得率が少し、二〇%に満たないということで少し低い、また職場の状況がまだ追い付いていない。様々働き方改革も行っておりますので、それとくるめてポジティブに推進していけるように、私もいろいろ注視していきたいというふうに思っております。 また、続きまして、女性労働者の多くが非正規雇用またノンキャリアといった職種であり、賃金が低く、スキル開発、キャリアアップの機会が限られているということで、こうした労働市場の二重構造、先ほどもお話ありましたが、これを解消することも提言されております。こうした現状認識、それを解消するための取組について、厚生労働省の方からお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮本悦子君) お答え申し上げます。 企業内におきまして、いわゆる正社員とされる労働者と女性に多い非正規雇用労働者の間には、賃金、福利厚生、能力開発機会等の様々な待遇差があるなどの課題があると考えてございます。非正規雇用労働者の賃金、福利厚生等を含む処遇改善に向けまして、引き続き、最低賃金の引上げや、同一労働同一賃金の遵守の徹底、能力開発支援などに取り組んでまいりたいと考えております。 また、非正規雇用労働者の正社員への転換に取り組む事業主への助成金による支援、正社員就職に向けたきめ細かな就職支援、リスキリング支援によりまして、希望する方の正社員への転換を進めてまいりたいと考えてございます。 さらに、正社員の中におけます総合職や一般職などのコース等別雇用管理につきましては、コース等で区分した雇用管理を行うに当たって事業主が留意すべき事項に関する指針によりまして、どのようなコース等の区分に属する者であってもその有する能力を有効に発揮しつつ就労できる環境が整備されるよう、コース等別雇用管理上の留意点を示しますとともに、コース等の区分間の転換を認める制度を柔軟に設定することや、一般職につきましても、相応の経験や能力などを要する業務に従事させる場合には、意欲、能力、適性等に応じまして総合職への転換等を行うことが望ましいことなどをお示しし、その周知を図っているところでございます。 こうした取組を通じまして、男女共に性別にかかわらず主体的に働き方やキャリアを選択できるよう、雇用環境に取り組んでまいりたいと考えております。
○堂込麻紀子君 御答弁ありがとうございます。 私もこの労働市場の二重構造、こういった課題を、本当に課題認識を持っているところでおりますので、様々、私も一緒に取組、確認していきたいと思いますが。 続いて質問させていただきますけれども、令和四年の七月から、女性活躍推進法に基づいた常時雇用労働者数の三百人、あっ、三百一人以上ですね、の企業に対して、男女の賃金の差異に係る情報の公表、義務付けられております。この情報の公表を通じて、見える化、課題認識を図ることは重要な第一歩だと考えます。 政府は、この公表義務化による賃金格差の是正、その効果をどのように見込んでいるのか。また、厚生労働省としても効果検証すべきだというふうに私は考えますが、こちらの御認識、いかがでしょうか。
○政府参考人(宮本悦子君) お答え申し上げます。 男女間賃金差異につきましては、長期的には縮小傾向にあるものの、女性管理職比率の低さや男女間の勤続年数の違いなどを反映しまして、依然として差異が大きく、その是正は重要な課題であるというふうに認識してございます。 こうした状況を是正するために、厚生労働省では、先生御指摘のとおり、令和四年七月、女性活躍推進法に基づきまして、従業員三百一人以上の企業を対象に男女間賃金差異の公表を義務付けまして、対象となる企業が男女間賃金差異を適切に公表するよう履行確保の徹底を図ったところでございます。 こうした男女間賃金差異の情報公表の効果につきましては、厚生労働省が令和五年度に実施した調査結果によりますと、情報公表を行った企業における手応えといたしまして、賃金差異改善に向けた社内の意識向上や新たな取組の実施や制度の創設につながったとの結果が見られたところでございます。 また、厚生労働省におきましては、本年二月から雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会を開催しておりまして、男女間賃金差異の要因分析や情報公表等に積極的に取り組む企業からのヒアリングを実施するとともに、専門家の知見を踏まえた議論を行っているところでございます。 女性活躍の方向性などにつきまして、引き続き検討を進めてまいりたいと考えてございます。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 様々効果検証を継続してプレッシャーを掛けていくということも一つの方策だと思いますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。 続いて、質問変えさせていただきますが、金融経済教育推進機構についてお伺いしたいというふうに思います。 この新設されました金融経済教育推進機構、この運営をめぐって、衆参の各委員会においても、官僚の天下り先や新たな資格認定を通じた利権の温床とならないよう人事情報、また財務内容を積極的に開示することが附帯決議というふうにされております。 今回、理事長指名がありましたけれども、その経緯、理由について、鈴木大臣の方から、期待も込めて、お伺いしたいというふうに思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 御指摘の金融経済教育推進機構、J―FLECと呼ぶわけでありますが、このJ―FLECの理事長の選出に当たりましては、附帯決議、つまりは官僚の天下り先とならないようにとのその趣旨も踏まえつつ、金融や経済に関する豊富な見識や経験、組織を運営する資質、能力などを有する方を念頭に、幅広く人選を進めてまいりました。 そのような中、オムロン株式会社においてIR担当の執行役員やガバナンス担当の取締役を務められ、近年特に職域における金融経済教育の推進が重視される中、社員向け教育の充実化など人的資本経営を積極的に推進してこられた安藤氏が適任だと考え、指名をした次第であります。 安藤氏におかれましては、理事長として、これまで培った経験、知見、人的ネットワークを生かしつつ、組織のガバナンス面を含めた強いリーダーシップを発揮していただくことでJ―FLECの発展に貢献していただけるものと考えているところでございます。 引き続き、J―FLECにつきましては、官僚の天下り先との批判を受けることがないよう、国家公務員の再就職等を規制する法令等の遵守を確保した上で適切に対応してまいりたいと考えております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 国民の金融リテラシーの全体的な向上、この金融経済教育推進機構が重要な役割を果たすとも思っておりますので、引き続き、様々質問通して議論させていただければと思います。 お時間参りました。ありがとうございました。
○委員長(足立敏之君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(足立敏之君) 事業性融資の推進等に関する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。鈴木内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(鈴木俊一君) ただいま議題となりました事業性融資の推進等に関する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 不動産を目的とする担保権又は個人を保証人とする保証契約等に依存した融資慣行の是正及び会社の事業に必要な資金の調達等の円滑化を図ることが喫緊の課題となっております。このような状況を踏まえ、本法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、事業性融資の推進に関し、基本理念及び国の責務を定めることといたします。 第二に、事業性融資推進本部を設置し、事業性融資の推進に関する基本的な政策の企画立案及び推進や、関係行政機関の事務の調整を行うことといたします。また、本部において、事業性融資の推進に関する基本方針を定めることといたします。 第三に、事業性融資の推進のため、企業価値担保権を創設するほか、その適切な活用を確保するため、企業価値担保権に関する信託業務について免許制を導入するとともに、所要の行為規制等を整備することといたします。 第四に、事業性融資について、事業者や金融機関等に対して指導又は助言を行う機関の認定制度を創設することといたします。 その他、関連する規定の整備等を行うこととしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(足立敏之君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ─────────────
○委員長(足立敏之君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 事業性融資の推進等に関する法律案の審査のため、来る三十日午後一時に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(足立敏之君) 御異議ないと認めます。 なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(足立敏之君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時一分散会