財政金融委員会 第5号
- 発言数
- 276 件
- 登壇者
- 38 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2024/03/22
会議録
○委員長(足立敏之君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動につきまして御報告をいたします。 昨日までに、浅田均君、越智俊之君及び松山政司君が委員を辞任され、その補欠として藤巻健史君、櫻井充君及び藤木眞也君が選任されました。 ─────────────
○委員長(足立敏之君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房健康・医療戦略室次長高谷浩樹君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(足立敏之君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(足立敏之君) 参考人の出席要求に関する件につきましてお諮りをいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に株式会社日本政策金融公庫代表取締役総裁田中一穂君、株式会社国際協力銀行代表取締役総裁林信光君及び日本銀行総裁植田和男君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(足立敏之君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(足立敏之君) 去る十五日、予算委員会から、本日一日間、令和六年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち金融庁、財務省所管、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 審査を委嘱されました予算について政府から説明を聴取いたします。鈴木財務大臣兼内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(鈴木俊一君) 令和六年度一般会計歳入予算並びに財務省所管の一般会計歳出予算、各特別会計歳入歳出予算及び各政府関係機関収入支出予算について御説明申し上げます。 まず、一般会計歳入予算額は百十二兆五千七百十六億円余となっております。 この内訳について申し上げますと、租税及び印紙収入は六十九兆六千八十億円、その他収入は七兆五千百四十六億円余、公債金は三十五兆四千四百九十億円となっております。 次に、当省所管一般会計歳出予算額は三十兆二千七百七十七億円余となっております。 このうち主な事項について申し上げますと、国債費は二十七兆九十億円余、原油価格・物価高騰対策及び賃上げ促進環境整備対応予備費は一兆円、予備費は一兆円となっております。 次に、当省所管の各特別会計の歳入歳出予算について申し上げます。 国債整理基金特別会計におきましては、歳入歳出いずれも二百二十五兆一千三百八十九億円余となっております。 このほか、地震再保険等の各特別会計の歳入歳出予算につきましては、予算書等を御覧いただきたいと存じます。 最後に、当省関係の各政府関係機関の収入支出予算について申し上げます。 株式会社日本政策金融公庫国民一般向け業務におきましては、収入二千二百四十二億円余、支出一千三百五十九億円余となっております。 このほか、同公庫の農林水産業者向け業務等の各業務及び株式会社国際協力銀行の収入支出予算につきましては、予算書等を御覧いただきたいと存じます。 以上、財務省関係の予算につきまして、その概要を御説明申し上げた次第でございます。 なお、時間の関係もございまして、既に配付しております資料をもちまして詳しい説明に代えさせていただきますので、記録にとどめてくださるようお願いいたします。 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。 引き続きまして、令和六年度における内閣府所管金融庁の歳出予算について御説明申し上げます。 金融庁の令和六年度における歳出予算額は二百三十三億円余となっております。 このうち主な事項について申し上げますと、金融庁の一般行政に必要な経費として二百十三億円余、国際会議等に必要な経費として六億円余、金融政策の推進に必要な経費として四億円余となっております。 以上、内閣府所管金融庁の歳出予算につきまして、その概要を御説明申し上げた次第でございます。 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○委員長(足立敏之君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。 なお、財務省関係の予算の説明につきましては、お手元に配付しております詳細な説明書を本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(足立敏之君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言をお願いいたします。
○白坂亜紀君 自由民主党の白坂亜紀でございます。本日はよろしくお願いいたします。 早速質問に入らせていただきます。 令和四年度の我が国の税収は約七十一兆円と、過去最高額を更新しております。しかし、歳出に見合う十分な税収が確保できているとは言えず、令和六年度予算でも歳出の約三割を公債で賄っております。 昨年六月に政府税制調査会の中期答申が公表され、従来の租税制度の三原則、公平、中立、簡素と並んで租税の十分性について重要であるとの指摘がありました。答申には、租税の十分性に配慮することは、次の世代に自らの税金をどう使うかの選択肢をつなぐことでもあると記載されております。我々の世代が租税の十分性を確保することで将来世代が使える税を増やし、結果として国として取り得る政策などの選択肢を増やすことにつながることと思います。 一方、財政健全化を急ぐ余り、今現在必要な政策に十分な予算が回らないという状況は避ける必要があります。政策の優先順位を考えつつ、これまで以上に租税の十分性に配慮することが必要と思われます。 公債が税収の三割となった国の財政が将来世代の負担を先送りしないための大臣の御決意をお伺いいたします。
○国務大臣(鈴木俊一君) 白坂先生御指摘のとおりに、昨年六月の政府税制調査会の答申におきまして、現在世代と将来世代の間の負担のバランス確保等の観点から租税の十分性への配慮の重要性が指摘されております。 政府税制調査会の答申にあるように、人口減少、少子高齢化が急速に進展する中にあって、数が少なくなっていく将来世代の一人一人の負担の重さに従来以上の配慮が求められる中にあっては、現在の税制が私たち現在世代と将来世代の間のバランスを取れたものになっているか、言い換えれば、現在世代が負担すべき税負担を安易に将来世代に先送りしていないかといった租税の十分性の観点は、税制に限らず財政や社会保障制度など、あらゆる政策を考えるに当たって大変に重要な視点であると認識をしているところであります。
○白坂亜紀君 ありがとうございました。 次に、定額減税についてお尋ねをします。 所得税法一部改正案では、所得税の定額減税を実施することとしており、納税者及び配偶者を含めた扶養家族一人につき所得税三万円の税額控除を行うということになっております。 定額減税は、岸田総理が昨年九月に物価高に苦しむ国民への経済成長の成果の適切な還元を掲げたことが始まりです。現在は余り還元という言葉では定額減税の狙いが説明されていないように見受けられます。 定額減税の実施は、国民にお金を配り、手元の資金を増やすことが目的であるのか、それとも消費に回してもらいたいと考えているのか、貯蓄にしてもらいたいのか消費にしてもらいたいかについてのお考えを政府参考人にお尋ねいたします。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 三十年来続いてまいりましたデフレを脱却する千載一遇のチャンスを迎える中で、デフレ脱却のための一時的な措置として講ずるものでございます。賃金上昇が物価高に追い付いていないことによる国民の負担を緩和するため、可処分所得を直接的に下支えし、もって長年染み付いたデフレマインドを払拭することを目的としております。 賃上げ促進税制の思い切った強化など各種の施策を併せて講ずることによりまして、今年の賃上げや所得増を来年以降にもつなげ、ひいては更なる消費や投資が生まれるという経済の好循環を実現していきたいというふうに考えております。
○白坂亜紀君 ありがとうございます。 総理が当初掲げた国民への還元とは具体的にどういった形で行うのか、何を想定しているのかということが明確ではなかったため、様々な議論を生むこととなりました。 その中の一つに、減税よりも給付を行うべきだという主張もあります。給付の方が素早く現金を配付することができます。一方、減税は遅いといった点を考慮したものと考えます。 給付ではなく定額減税という形式を取ることとなった理由をお聞かせください。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 コロナ禍や物価高騰という苦しい中において納税していただいた方々に所得の上昇をより強く実感していただくことが重要と考えておりまして、令和二年度から令和四年度への所得税、住民税の税収増に相当する規模での減税という形で分かりやすくお返しする方法が望ましいと判断されたものでございます。 その上で、物価高に最も切実に苦しんでおられる低所得者の方々には、住民税非課税世帯などには一世帯当たり合計十万円、さらに子供一人当たりにつき五万円加算するなど、給付で迅速に対応しております。
○白坂亜紀君 ありがとうございました。 給与所得者の場合、定額減税は給与から源泉徴収されている金額が減る、すなわち手取りが三万円増えていることとなります。減税額が給与に溶け込んでいて、明確に三万円が減税されているということを実感しにくい面があると思われます。他方、給付金の場合には、銀行口座に給付金として三万円が振り込まれることとなるため、判別しやすくなります。 この分かりやすさの違いが貯蓄や消費に影響することがあるのではないでしょうか。政府参考人にお尋ねいたします。
○政府参考人(青木孝徳君) 御指摘のとおり、定額減税の効果を国民の皆様に実感していただくことが重要だというふうに考えております。 具体的には、ボーナスを受ける方が多い六月から開始するとしているとともに、給与明細に減税額を明記していただくことによりまして、賃上げと所得減税の双方の効果を実感できるようにするといった工夫を行うこととしております。 こうした工夫を通じまして、定額減税の効果を実感していただき、デフレマインドの払拭につなげてまいりたいというふうに考えております。
○白坂亜紀君 ありがとうございます。 定額減税の金額は、所得税で三万円、住民税で一万円、合わせて四万円とされております。この四万円という金額には具体的な算出根拠があるのか、政府参考人にお尋ねいたします。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 今回の所得税と住民税の定額減税は、この令和二年から令和四年度にかけてのこの二年間で所得税と個人住民税の税収が約三・五兆円増加しておる、そういった中で、この税収増に見合う規模で国民の皆様に直接還元することとしたものでございます。 この減税規模と、納税者数それから扶養親族の数、これ合わせますと大体約九千四百万人になるんですが、これを勘案しまして一人当たり四万円という数字にしております。
○白坂亜紀君 定額減税による住民税の減収については国費で補填するとあります。そうであれば、所得税と住民税で別々に実施するのではなく、所得税だけで四万円の定額減税とすることは考えられなかったのでしょうか。 住民税においても実施するとしたことはどういった理由か、お聞かせください。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 今回の定額減税でございますが、繰り返しで恐縮ですが、コロナ禍や物価高騰という苦しい中において、納税をしていただいた方々に所得の上昇をより強く実感していただくことが重要と考えまして、減税という分かりやすい方法が望ましいということで判断されたものでございます。 その上で、個人住民税のみを負担していただいている方も一定程度いらっしゃいます。そうした方々にも令和六年から減税の効果をお届けするといった観点から、所得税を中心としつつ個人住民税も組み合わせることとしたところでございます。
○白坂亜紀君 ありがとうございました。 済みません、質問はここまでしか用意しておりません。 令和六年度税制改正において交際費課税の特例が拡充され、経費として損金算入できる飲食費が一人当たり五千円から一万円に引き上げられました。二十年ぶりの引上げということで、日本中の飲食店経営者から喜びの声を続々といただいております。 私は、三十六年間飲食業経営をしてまいりましたが、日本人のビジネスにとって交際費は必要不可欠なことと感じております。お酒を飲んで胸襟を開いて、そのことによって新しいアイデアが浮かんだり、更に新しいビジネスが生まれることも現場で見てまいりました。 これまでは、経費で処理できるのが五千円であったために、お客様から今日は一人五千円でやってくれと言われることが多かったのですが、(発言する者あり)はい、銀座では無理ですが、それが、この度一万円となったことで、コロナ禍で痛手を負った飲食業界が大いに活気付いております。また、飲食業が活気付くことによって、仕入れとしての農作物、海産物の売上げも伸びてまいります。 近年は和牛ブームと言われていますが、実際には和牛の売上げは低迷し、肉の価格は下がっております。畜産農家は、子牛の値が下がっている上に、飼料代、燃料代の高騰で大変苦しんでおります。そんな畜産農家さんを救うことにもなります。 日本の都市部は世界的に見ても飲食店が多くて、飲食業界が活性化することは他の産業への波及効果も期待でき、日本経済全体の好循環にもつながっていくのではないでしょうか。交際費を経費処理することとなれば、今しばしば議論になっている大企業の内部留保の活用にもつながってまいります。 日本経済の活性化にとって交際費は良いこと尽くしではないかと思いますので、更なる拡充を強く強く財務省、財務大臣にお願いして、質問を終わらせていただきます。 本日はありがとうございました。
○勝部賢志君 おはようございます。 立憲民主・社民の勝部賢志でございます。 初めに、財務省広報誌「ファイナンス」に関わる件についてお伺いをしたいと思います。 三月十五日に予算委員会で、山本太郎議員が、財務省の広報誌「ファイナンス」の誌上企画で成田悠輔氏を登用した問題について質問をされました。成田氏は、米イエール大学助教授で、起業家でもあり、メディアの露出にも精を出しておられるようですけれども、かつて日本の高齢化に関し、このような発言をされています。唯一の解決策ははっきりしている、高齢者の集団自決、集団切腹みたいなものしかないんじゃないか、人間引き際が重要との持論を展開。米紙ニューヨーク・タイムズなどで海外メディアでも問題視された人物であります。 その後も同様の発言を繰り返して、言っていけないこととされていることは大体正しいとか、メタファー、隠喩にすぎないなどと主張してきましたが、まあ何をどう間違ったのか、大手ビール会社が最近になって同氏をコマーシャルに登用したところ、案の定、抗議や不買運動が巻き起こって、つい先日、そのコマーシャルの中止が報じられたところであります。改めて世間の耳目を集めたという経緯があります。 予算委員会でその発言を問われた岸田総理は、全くそんなことを考えるべきではない、不適切と答弁をされました。が、しかし、人選理由及び責任について問われた財務省は、財務省の政府参考人は、様々な発信力を有する経済学者だ、有名大学で研究、多数の受賞歴を有している、見識と実績を持つ、指摘の発言に賛同したものではなく、記事中でも財務省の職員からその旨明確に述べているといった、人選にも掲載にも全く問題がないかのような内容の答弁がなされました。 時間が限られていますから余り詳しく話しませんけれども、似たような話が以前、実は金融庁のNISA特設ウェブサイト、金融庁ちょっと教えてシリーズでのひろゆき氏の登用問題でもありました。掲示板、2ちゃんねるの管理人として名誉毀損、管理者責任を問われ、五十件以上の民事訴訟を受けて、全て、ほぼ全て敗訴しているという状況で、数々の放言とか、放言、ヘイトスピーチにも該当するような言動を繰り返す人物であるのは皆さんも御案内のとおりであります。そのような人物を金融庁が自身のホームページに登用して、それも金融教育資材として掲げるという到底理解不能なことがありました。内外のマスコミでもこの件は取り上げられて、結局、金融庁はすぐさま当該ページを全て閉鎖するといった事態に陥りました。 両氏は、いわゆる炎上商法よろしく、注目を浴びることが彼らの商売につながればそれでよいのかもしれません。そのような人物を適当に登場させて話題を稼ぐメディアもいるのも事実だし、それも商売といえば仕方がない部分もあるのかもしれません。けれども、やはり国の機関が、政府がこれを登用するというのはいかがなものかというふうに考えます。見方を変えれば、旧統一教会の活動に議員が関与し、結果として社会的なお墨付きを与えたというようなことがありましたけれども、これと似たような事案だというふうに私は思います。 以前から私はこれらの登用について問題意識を持っていて、この場でも質問しようと思っていてなかなか時間が足りずにできなかったんですけれど、こういうことが予算委員会で取り上げられましたので、そして答弁にも私はこういう答弁でいいのかという思いがありましたものですから、改めて今聞かせていただきたいと思いますけれども、鈴木大臣は成田氏の発言をどのようにお考えなのか、さっき岸田総理が答弁した中身は触れましたけれども、同じような考えでよろしいのか、御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 御指摘のこの成田氏の発言でありますが、常識的に考えても全く不適切であると思います。総理と同じ感覚でいるところであります。
○勝部賢志君 二〇一三年に、前任の麻生財務大臣、前財務大臣がですね、社会保障制度改革国民会議の席上で終末期医療費高騰について発言をされたときに、死にたいと思っても生きられる、政府の金でやっていると思うと寝覚めが悪い、さっさと死ねるようにしてもらうなどいろいろ考えないと解決しないと御発言されました。これが問題視されて、次の日、すぐさま私の個人的な人生観を述べたものだということで発言については撤回をされました。 そもそも、人の命ですとか、人の命をですね、損得勘定だとか財政問題に絡めて語るというのは、主義主張ではなくて、私は倫理的にやっぱり許されるものではないというふうに思っています。それが、先ほど大臣も触れておられましたけれど、社会や世界の常識ではないかというふうに思っています。 そのような観点から考えますと、先ほど御紹介をした政府参考人の答弁は、私は、全く問題がないかのようなその答弁は私はいかがなものかなというふうに思いますので、要するに、発言等をしたその人物よりも例えばいい大学を卒業しているとか、経済学者だとか、割と人気があるとか、そういうことで登用をして、それが問題ないんだというような答弁ですから、私は適切ではないと思いますので、改めて、常識人として私も尊敬をする鈴木大臣には是非この点についてどのようにお考えか、お聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 先日三月十五日に参議院予算委員会が開かれたわけでありますが、財務省の広報誌の対談記事に成田氏を起用した理由について答弁を求められた際の政府参考人の発言であると思います。 その際のやり取りでは、政府参考人に対して成田氏を起用した理由を説明するよう求められたことから、政府参考人からは、対談記事の人選を行った時点における人選理由を御説明申し上げたものであります。したがいまして、政府参考人には人選等に何ら問題がないなどと当時の人選を正当化しようとする趣旨は全くなく、むしろ財務省として成田氏の発言に賛同していない旨も明確に申し上げていたと認識をいたしてございます。 先ほども申し述べましたけれども、成田氏の御指摘された発言というのは極めて不適切な発言であると私自身考えておりまして、財務省といたしましてもこの発言に全く賛同していない旨を改めてこの場で明確にさせていただきたいと思います。 その上で、この私どもの広報、これは公の組織の広報であるということを自覚をして、様々な御意見があること、それを一つ一つ真摯に受け止めて、今後改善すべき点は改善をしていくことが重要だと思っております。 なお、先般の予算委員会を受けまして、十八日の日に内閣広報室より各省庁の広報担当に対して、広報活動における人選等については慎重に検討するようにとの周知が改めてなされたと承知をしております。こうした内閣広報室による周知も踏まえまして、人選にもより慎重を期し、より良い広報ができるよう不断の努力をしてまいりたいと考えております。
○勝部賢志君 詳しくお話をいただいて、これからの対応についても触れていただきましたので、是非そのような形で進めていただきたいというふうに思います。 次に、復興特別所得税について伺います。 東日本大震災発災から十三年がたちました。発災の年に生まれた子供たちがこの四月からは中学生ということでありまして、まさに光陰矢のごとしというところです。 当時、鈴木大臣の御地元を含め私も各地に出向かせていただきましたが、本当に大変な状況で、生活基盤や産業基盤、復旧復興、再生、再建は本当に大変だと、そして膨大な資源が必要になるということを感じながら、私自身、茫然自失となる、そんな思いをしたことを今思い出しています。そこで、その復興のためにということで講じられたのが復興特別所得税なわけであります。 発災後十三年が経過をいたします。鈴木大臣の御地元の復興の進捗はいかがでしょうか。復興財源の話に移る前に、全般的な観点から、あるいは地域の歴史、文化、コミュニティーを含めた再生、再建といった観点から、御地元の状況をどのように感じておられるのか、御所見をお伺いできればと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 先般、東日本大震災の発災から十三年が経過をいたしました。この間、国、県、市町村、そして何よりも被災された方々自身が歯を食いしばるような努力をされてまいりまして、私の地元、岩手県でございますが、岩手県のような地震・津波被災地域におきましては、ハード面の復旧復興というものは大分進んでまいりました。もう実質完了をしたところでございます。 形のあるものは時間とお金を掛ければ戻るかもしれませんが、むしろ形のないもの、失われたにぎわいでありますとかコミュニティーでありますとか、そしてそれによって支えられておりました様々なお祭りなどの伝統、そうしたものが、やはり時間が経過しても震災前の状況には戻っていない、避難した人もそこに根が生えてしまって元の町に帰ってこないということで人口減少もございます。 ハード面の整備は、この我々の地域においては、福島は別でありますけれども、一段落はしたわけでありますが、むしろソフトの面、形のない面の復興はまだ成し遂げられていないと。復興の完遂に向けて更に頑張らなければいけないと、そういうふうに感じております。
○勝部賢志君 まさに同じような思いを多くの方が今もされているというふうに思います。 そういう意味では、復興特別所得税というのは、多くの国民の皆さんの理解を得て、大変必要な財源として今も活用をされているし、これからもされるべきだというふうに思っています。 しかし、そんな中、昨年のちょうど今頃なんですけれども、国会では、この防衛財源論が火花を散らしていました。その中でも、この復興特別所得税を取り扱うというか、復興特別所得税から防衛財源へというような話があって、被災地、現地での公聴会も含めて激論が交わされました。国会内外で反対の声も多くあったわけですけれども、結果それを押し切って、結果的には予算共々可決、成立をされたところです。 そこでお伺いをしたいと思いますけれど、昨年定められた復興特別所得税の取扱い、制度と期間でありますけれど、これを簡単に御説明をいただくとともに、あわせて、審議中の所得税法等改正案附則第七十四条、これについて御説明をいただき、復興特別所得税は一体その防衛財源の中ではどのようになっていくのかということを簡潔にお答えをいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 復興特別税に関しましては、令和五年度の税制改正大綱におきまして、防衛力強化に係る財源確保のための税制措置を令和九年度に向けて複数年掛けて段階的に実施する中にあって、所得税に税率一%の付加税を新たに課すとともに、復興特別所得税の税率を一%引き下げる、課税期間を延長することで復興財源の総額を確実に確保する旨の方針が示されております。本年、令和六年度税制改正大綱及びそれを踏まえた、御指摘のありました所得税法等改正法案の附則におきましても、令和五年度税制改正大綱等に基づきまして検討を加えることとしております。 したがいまして、復興所得税につきましては、復興特別所得税につきましては、引き続き、防衛力強化に係る税制措置を令和九年度に向けて複数年掛けて段階的に実施する中にあって、税率を引き下げるとともに、課税期間を延長することで復興財源の総額を確実に確保するという先ほどの方針を踏まえて、今後、与党の税制調査会において議論されるものと承知しております。
○勝部賢志君 簡単に言うと、始める時期を先送りをしたというふうに理解をすればいいということだと思うんですけれども。 この復興特別所得税については、先ほども申し上げましたが、国民的な理解、あるいは賛成度合いというんでしょうか、それはもう極めて高いというふうに実は思っています。 ですから、その所得税を防衛財源に使うということが本当に多くの国民の皆さんに理解されているのかという点でいうと、私はそうではないと実は思っているので、要は、先ほどの附則も、先送りと、これから更に検討するということであれば、是非このいわゆる防衛財源にこれを使うという考え方を、考え方自体を改める必要があるのではないかというふうに思っています。 過ちは改むるにしくはなしと、これは、かつて細川首相の唐突な国民福祉税表明のときに武村当時の官房長官が言った言葉であります。先ほど何度か申し上げていますように、国民を分断したり、あるいは疑念を持たせたり、あるいは理解の高かった復興特別所得税に対する問題意識を多く持たせるような防衛財源化ということについては見直すべきだというふうに考えますけれども、大臣の御所見をお伺いをいたします。
○国務大臣(鈴木俊一君) 我が国を取り巻く安全保障環境、これはもうかつてなく厳しい、また複雑なものであると思っております。そうした中で、防衛力を抜本的に強化するとともに、抜本的に強化された防衛力を将来にわたって維持していくための安定的な財源を確保することが必要でございます。 そのために、徹底した歳出改革や税外収入の活用等によってもなお足りない約四分の一は税制措置で御協力をお願いをすることとしているところでございまして、この復興特別所得税に関わる税制措置につきましても是非御理解を賜りたいと思っているところであります。
○勝部賢志君 よく租税の基本は公平、中立、簡素ということで、この簡素という点でいうと、今政府が検討している所得税の減税も非常に評判が悪いですし、それから今お話をしてきた復興特別所得税を防衛財源に流用していくということについても十分な理解が得られない、極めて分かりづらい。そして、異次元の少子化対策の財源ということで、実質的には負担は生じさせないと何度も説明をされていますが、何度聞いてもそれが分かりづらい。本当に負担がないのかと、負担はあるじゃないかというようなことで、国民一人一人から医療保険と併せて集める支援金についても決して簡素とは言えない、全く逆というか、極めて分かりにくい状況になっていると。こういうことは、やっぱりこの税を基本として様々な施策を進めていく上で非常にマイナスになる点だと思っています。その点は強く指摘をさせていただきます。 時間が残り僅かになりましたので、最後の質問ですけれども、税の公平の原則と政治家に対する課税の問題について触れたいと思います。 まさに今、裏金事件に関わる様々な全容解明と対応策、そういったことがこの今国会の非常に重要な課題となって、連日のようにされているわけですけれども、ちょっと思い起こすと、半年前に、税務副大臣、神田当時の副大臣が滞納して差押えを四回も受けていたというようなことがあり、この委員会でも厳しく質疑をさせていただきました。 やはり、そういうことが起こると、税に対する忌避感というか、あるいは税を納めるということに対する、何というんでしょうか、ばかばかしさみたいなものが本当に国民の皆さんに多く起きていると。先ほど申し上げた公平、中立、簡素の中でも、国民の皆さんが一番敏感に感じるのは公平か不公平かということなんです。 やっぱり、この今回の事件などを通じて、使い道を明らかにできないような政治資金、これは政治資金は非課税だと言うけれども、本当に政治活動に使ったのかということが証明できないようなものまで政治資金として認められてしまうと、で、それは非課税だと。これはやっぱり国民の皆さんにとってはどう考えても理解できないということなんですね。 だから、こういうことに対して、非常にその公平感を失っている、失わせてしまっている今の事態について、大臣は税を所管をする最高責任者としてどのように感じておられるのか、お聞きをしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 租税原則のこの公平、中立、簡素の中でも、公平というものは、税制に対する国民の信頼の基礎として最も重要なものではないかと考えます。税制の企画立案の面でも、執行の面でも、国民の公平感を損なうことがないようにしなければならないと思います。 今般の政治資金をめぐる問題に関して国民の皆様から厳しい御指摘があることは、私も強く感じております。今申し上げた、国民の公平感が損なわれることがないように、一般国民であれ、政治家であれ、法令等にのっとり公平、同等に取り扱われる必要があると、そのように思っているところであります。
○勝部賢志君 かつてクロヨンという言葉が新聞紙上に躍っていたことがあります、御存じの方もたくさんいらっしゃると思いますけど。これは、要するに、課税所得捕捉率に関する業種間の不公平感を表した言葉で、給与所得者は九割、自営業者は六割、農林水産業者は四割、九と六と四でクロヨンと。つまり、その捕捉率が非常に段々低くなっていくと、業種間でその所得を捕捉するのの、ある意味難しさもあるとは思いますが、そういうことが言われました。 最近、最近というか、それ以降、このクロヨンがトーゴーサンピンと言われるようになって、これはどういう意味かというと、給与所得者は十、十割、それから自営業者は五割、農林水産業者は三割、そしてピンというのは一ですけど、これは政治家だと。そして、その後、ゼロとも言われるようになって、このゼロは、まあやくざというか、そういう人たちは結局所得の捕捉は全くできないというようなことで、そういう不公平感を表す言葉というのは過去からあるわけですね。 これ自体をどうするかという問題はもちろんありますけれども、このこういう捕捉率、政府からの捕捉率は仮に低くてもですね、低くても、例えば自営業者とか農業者とかは、自ら申告をしてその所得を確定をし、必要な税金を納めているわけです。これの基礎になっているのは何かというと、信頼なんですよ。自分がしっかりと納めてその税金を正しく使ってくれると。そして、それがみんな公平に納める約束になっているから、それを守ることが大事だと思って真面目に納税をするわけですね。 だけれども、そのピンと言われる政治家がやっぱり真面目に納めていないじゃないかということになれば、これまた当然不公平感が出てくるわけで、先ほど私が申し上げた今回の事件でその信頼感を毀損したことは、その税、税にまつわる様々な取組を大きく後退させる、不信感を持たせることにつながるということだと思いますので、最後に、大臣の今後の税を取り巻く対応についてどのようにお考えか、最後お聞きをして、質問を終わりたいと思います。
○委員長(足立敏之君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。
○国務大臣(鈴木俊一君) 今回の事柄で、国民の皆さんの怒りは、やはり公平じゃないのではないか、何か政治家は特別で一般の納税者の方々と違うことにあるのではないかというのが一番核心的なこの怒りのものではないかと、私はそう思います。 先ほどのと同じ答弁になりますが、こうした不公平感というものを持たれることがないように、これからも税務当局として、公平に、法律にのっとってきちんと対応するということを徹底したいと思います。
○勝部賢志君 終わります。
○竹内真二君 公明党の竹内真二です。 本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。 初めに、e―Taxを更に使いやすくという観点から質問をさせていただきます。 所得税などの確定申告が先週十五日に終了いたしました。ここにおられる委員の皆様方の中にもこのオンラインでのe―Taxで申告された方がいらっしゃると思います。 このe―Taxは二〇〇四年から始まりました。当時は、事前に税務署に開始届出書と住民票の写しなどの本人確認書類を提出し、市役所などで発行される電子証明書あるいは読み取り機器、こうしたものをそろえる、そういう、利用するにはかなりの手間を掛けて行わなければなりませんでした。そういうこともあって、スタート当初というのは、累計の利用数というのは一年間で十一万四千件程度にとどまったというふうにも聞いております。 それから二十年という月日がたったわけですけれども、まず所得税について言えば、この申告におけるこのe―Taxの利用率、利用件数というのは今どのぐらいに増えてきているのか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 国税庁は、デジタル社会の実現という政府全体の方針を踏まえまして、中期的なオンライン利用率の目標を設定しながら、納税者利便の向上と税務行政の効率化等を図る観点からe―Taxの利用拡大に取り組んでおります。 令和四年度の実績を申し上げますと、所得税の申告につきましては、e―Taxの利用率は六五・七%、利用件数は千六百九十二万件となっておりまして、順調にe―Taxの利用が拡大しているものと認識しております。 国税庁といたしましては、今後とも、納税者目線に立って利便性の向上を図りつつ、e―Taxの利用拡大に取り組んでまいりたいと考えてございます。
○竹内真二君 ありがとうございます。 今やその所得税の申告の三人に二人がe―Taxを利用して申告していると、非常に件数も多いという形になっております。ただ、二〇一九年度のe―Taxの利用率というのはまだ四七・五%と半数を切っていた、こういう実態もありました。その意味では、この数年で着実にこれ増えてきておりまして、今六五%程度になっていると。これは、国税庁として利便性の向上に着実に取り組まれてきた成果だと私も思います。 例えば、どういう取組があったかといいますと、やはりマイナンバーカードの読み取りについて、一度利用したことがあれば読み取りが三回から一回に減っている、あるいはICカードリーダーというもの、これをなくすために、使わなくてもいいようにQRコードの認証の導入、こういったものも行ってきましたし、あるいは受付時間というものも拡充していただいております。本当に一昔前に比べればかなり使いやすくなっておりますし、申告書作成時間というものも随分短縮されたと思います。 これは、国税庁のホームページ、確定申告書等作成コーナーで実施をしておりますアンケート調査、これ期間は令和五年一月から三月の間、このときの結果にも表れております。 この作成コーナーの利用について、当然申告書の作成においてという意味ですけれども、満足しているとの回答が約九割を占め、非常に満足度高いわけです。しかしなんですけれども、残念ながら、データの入力そのもの、作成そのものに関する質問になりますと、いまだに三人に一人が手間取ったと回答をしております。これは決して少なくない割合だと考えております。 そこで、オンライン申告の入力や作成などにおけるこの改善に関して、国税庁にはどのような要望、意見等が寄せられているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 委員御指摘の国税庁が令和五年十月に公表いたしましたe―Taxの利用に関するアンケートの実施結果についてのうち、操作のしやすさに関する質問に寄せられた改善意見といたしましては、例えば、操作方法の解説画面をもっと増やしてほしい、それから、専門用語が多く理解しにくいので分かりやすいマニュアルが欲しい、あるいは、表示される文字のサイズを大きくしてほしいといった意見、要望が寄せられているところでございます。
○竹内真二君 私も今御答弁いただいた利用者の声というものを直接受けたことがありますけれども、確かに高齢の方からは、もっと文字を大きくしてほしいという、こういった私も声を聞きましたし、いずれも大事な今の御指摘だったと思います。 それで、e―Taxによる申告書の入力、作成というのは、ある意味で若い方々はスマートフォンを使ってもうスムーズにあっという間に入力が済んで申告書作成できましたと、こういう声は聞かれております。しかし、初めてこのe―Taxを使った、しかもパソコンで作成したという年配の利用者の方からは、これ実際私も聞いたんですけれども、データが自動的にはこれ今保存されないんですね。操作ミスで入力データが全て消えてしまったといった声も聞こえてきます。 確かに、実際やられた方は分かると思うんですけど、入力作業の各段階でデータの保存画面の表示は出てくるんですけれども、この保存の操作を忘れて例えば途中で作業を中断したりすると、当然ですけれども、それまで一生懸命入力したデータがパアになっていると。それは自己責任だろうという考えもあるわけですけれども、こうした不慣れな利用者の利便性向上にもやはりここはしっかり配慮していくことも私は重要だと考えております。 そこで、例えばスマホとパソコンのどちらを使ってもスムーズにe―Taxの申告書の作成ができるようにするといった利用者ニーズを踏まえた改善というものを更に行っていくべきだと考えますけれども、国税庁の見解をお伺いします。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 納税者の利便性向上のため、先ほど申し上げましたアンケート結果といった利用者の御意見も踏まえまして、初めて確定申告書等作成コーナーを利用する方にも使い勝手の良いシステムを提供していくことが重要と考えております。 このため、国税庁におきましては、これまでも、各種リーフレットや操作マニュアルを作成しホームページに掲載しているほか、納税者の申告内容等に合わせたユーチューブ画面を公表するなど、利用者自らが疑問点を解決できるよう各種コンテンツの提供に努めてきたところでございます。 また、令和七年一月には、所得税の全ての画面を対象として、パソコンで表示される画面とスマートフォンで表示される画面を統一する予定でございまして、利用者の御意見も踏まえながら操作性等の改善にも取り組むこととしております。 引き続き、オンライン利用率の向上及び納税者の申告の環境改善に向けましてシステムの利便性向上に取り組んでまいりたいと考えてございます。
○竹内真二君 ありがとうございます。 今答弁で、パソコンでの申請書作成もきちんとやりやすくなるというふうに受け止めましたけれども、是非よろしくお願いします。 政府としても、これ、二〇二六年に所得税のオンライン申告の割合を八〇%にするという目標を掲げておられます。その目標達成のためにも利便性の向上に力を入れていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 次に、サステナブルファイナンスについて質問いたします。 サステナブルファイナンスという言葉が最近よく使われるようになってまいりましたが、持続可能な環境や社会をつくるための金融というような意味合いだと思いますけれども、環境、社会、ガバナンスといった課題の解決を目指すESG投資などを含んだかなり広い考え方とも言われております。少しかみ砕いて言えば、投資する際に、どうしたら利益を上げられるかというお金のリターンということだけを考えるのではなくて、環境や社会が良くなるというリターンも重視するというのが私はこのサステナブルファイナンスだと言ってもいいと思います。 そこで、まず、日本におけるサステナブルファイナンスに関する現状認識とともに、今後更に浸透させていくための取組について、金融庁の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(堀本善雄君) お答え申し上げます。 先ほど御質問の我が国のESG投資ですが、投資残高で見ますと、国際的な団体の報告によりますと、二〇一六年に〇・五兆ドル、それから二〇二二年時点、六年後ですね、四・三兆ドルということになっておりますので、この六年間で八・六倍というふうに趨勢的には増加しているということでございます。 例えば、脱炭素化社会の実現、そういったものについては、今後十年で百五十兆円の資金が必要だというふうに考えられておりますので、こうしたことに見られますように、様々な社会課題の解決に向けたサステナブルファイナンスの促進というのは、これはますます重要性が高まっているということでございます。 そうした中で、他方で、サステナブルファイナンスに関しての取引、これを今後、質、量共に増加をさせて、一般にこの取引が普及するというためには幾つかの課題があると考えております。まず、融資先を行う、投融資先を行う企業のESG等の取組に関して、比較可能な情報が不足しているということがございます。あるいは、企業家が取組を、失礼しました、投資家が取組を評価する目線、これが十分確立されていない。あるいは、その投資家と企業が対話をする、これの共通理解の醸成がまだ十分でないと、こういったような課題があるというふうに考えております。 こうしたことから、金融庁は、サステナブルファイナンス有識者会議を設立いたしまして、企業のサステナビリティー開示の充実、あるいはESGの投資商品の基準づくり、さらには投資家が顧客支援と対話を行う際の考え方あるいは手法、そういったものを施策として検討してまいっているところでございます。
○竹内真二君 ありがとうございます。 今御答弁にもありましたように、もう脱炭素化ということだけでも世界で非常に巨額な資金というものが必要とされておりまして、先ほど言ったように、有識者会議をつくって、ずっとこの課題について議論をされて取り組まれているということですけれども、その中で、これから有識者会議でも一つのテーマとして議論を更に深掘りしていくものとして、地域の脱炭素化というものをどうしていくか、こういうことも今考えられていると思うんですね。 これ、大企業でサステナブル経営の浸透というのが今ようやく見え始めているところですけれども、一方で中小企業というのはまだまだこの浸透が遅れております。今後、更に中小企業への浸透に力を入れるべきと考えますけれども、この点についても見解をお伺いいたします。
○政府参考人(堀本善雄君) お答え申し上げます。 中小企業におけるサステナブル経営、そのうち脱炭素への対応について、商工中金が二〇二三年七月に調査を行っております。これによりますと、カーボンニュートラルの影響を受けていると実感する企業は、中小企業では七六・一%でございますが、一方で、方策を実際に実施している企業、これは一七・三%になっております。実際のこうしたものの取組に当たっては、どうやって対応するかという情報が不足している、あるいは対応にコストが掛かると、そういったような課題が中小企業の方から聞かれているということでございます。 こうした状況を踏まえまして、金融庁としては、金融機関向けガイドラインなどを作成いたしまして、地域の金融機関に対して積極的に地域における顧客支援の考え方や方法を発信をいたしまして、その中小企業に向けた地域金融機関の支援を、これを促すということとともに、関係省庁と連携をいたしまして、政府として整備をしてきている様々な補助事業などがございます。そういったものや、あるいは取組事例について、地域金融機関経由で情報を中小企業に提供すると、こういったようなことを行っております。 さらに、特に大企業のサプライチェーン内の地域企業においては、脱炭素化の遅れが経営に与える影響が大きいことが想定されるケースも多いので、中核メーカーの対応を含めました戦略検討が重要と考えられております。例えば、そういった場合に、例えば多排出産業が集積する地方自治体と連携をいたしまして地域のサプライ企業に対する支援を促していく、こういったことが重要だと考えておりますので、今後取組を進めてまいりたいというふうに思います。
○竹内真二君 最後に一問残っているんですけれども、これ最後、コストですね、私、今日一番言いたかったことでもありますので、もう時間が参りましたので、これ、次の機会、質問の機会に回させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。 以上で終わります。
○藤巻健史君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の藤巻です。よろしくお願いいたします。 今日は全部、植田総裁に御答弁をお願いしたいと思っております。 まず、十九日に発表されました日銀政策決定会合のその結論を、マスコミは大規模緩和解除とか、金融正常化への第一歩というようなヘッドラインとか付けていましたところもありましたし、それから識者も同じようなコメントをしている方が多かったと思うんですが、総裁も同じように考えているかどうかということについてお聞きしたいと思っています。 異次元の量的緩和、質的・量的緩和というのは、基本的には一番幹となる部分は世の中にお金をばらまくということであって、YCCとかマイナス金利というのはその幹から出たとげのようなものだと思うんですよね。要は、異次元の量的緩和というのは、日銀が、一番重要なところは日銀が国債を買い取って紙幣を刷りまくって、実際には日銀当座預金を増やすわけですけれども、お金を市中に供給することだと思うわけですけれども、これをどう判断するかというのは日銀のバランスシートを見ればいいわけですよね。日銀のバランスシートというのは、大部分が発行銀行券と日銀当座預金ですから、その残高を見ていけば、お金をばらまいているかどうか、すなわち異次元の量的緩和を進めているか、収縮しているかというのが分かるわけです。 要するに、そのバランスシートが膨れ上がっているということは、異次元の量的緩和を加速しているわけですし、バランスシートが大きくならなければ、拡大しなければ、そこでもう量的緩和はそれ以上のことをしていない。それから、バランスシートが縮小しているということは、その量的緩和を縮小に向かっているということであるし、昔のレベルに戻れば量的緩和から脱却したと、こういう話だと思うわけですよね。山登りでいえば、山を登っているのか、頂上でたたずんでいるのか、山を下っているのか、それとも麓に戻ってきたのかという判断だと思うんですけれども。 ここで、今回の決定で、YCCはやめるけれども毎月六兆円の国債購入を続けると決めたわけですけれども、これ年間で七十二兆円なわけですよ。先日、私、予算委員会でお聞きしたんですけれども、平成二十四年じゃない、二〇二四年に日銀が保有している国債の満期、どのくらいあるのか、六十七・一兆円と回答を言っていたわけですけれども、七十二兆円買って六十七・一兆円、国債が大部分の、日銀の資産の大部分ですから、これ純増ですよね。バランスシートはどんどん膨らんでいくというふうに考えられる。実際に、ずっと今まで、まあ多少のぶれはありましたけれども、異次元の量的緩和を掲げてからどんどんどんどんバランスシートは膨れ上がっていて、植田総裁が総裁になってからも膨れ上がっているわけです。 今後とも膨れ上がっていくのであるならば、これは異次元の量的緩和を縮小しているとも方向を転換しているともいうわけではなくて、幹たる部分は量的緩和を更に続けているということだと私は思うんですが、ですから、そういう意味でいうと、政策変更なんて全くしていないわけで、どんどんどんどん更にお金を世の中にばらまいているというのが現状だと思うんですが、その辺については植田総裁はどう考えるかということなんですね。 それに関連して、今日の日経新聞一面のトップ記事が、「世界緩和マネー 圧縮途上」と書いてあるトップ記事なんですね。圧縮途上ということは、さっき言いましたように山を下っているわけですよ。お金をばらまいたのを回収し続けているわけです。ところが、日銀はまだまだお金を、山を登り続ける、要するにお金をばらまき続けるのであるならば、それはお金も物とかサービスと同じようにその存在、その希少価値の問題で、ほかの国々がお金を回収しているのに日銀がばらまいていたら、それは円の価値が他の通貨に比べてどんどんどんどん安くなっていっちゃうんじゃないか。まさに、インフレが大幅に加速していっちゃうんじゃないかという懸念があるんですが、その辺についてお答えいただければと思います。
○参考人(植田和男君) 私どもが先日まで行っておりました大規模緩和ですけれども、少し長くなるかもしれませんが、二〇一三年以降、黒田前総裁の下で量的・質的緩和を実行して、委員御指摘のように長期国債の購入等を通じてバランスシートの拡大を行ってまいりました。 ただ、私の理解では、二〇一六年ぐらいから、重点がバランスシートの大規模な拡大というところからマイナス金利あるいは長期金利のコントロールといったイールドカーブを低位に保つという政策の下で経済を刺激するという種類の意味での大規模緩和政策にシフトしたというふうに考えております。 その上で、先日の決定では、そのイールドカーブコントロールの枠組みやマイナス金利政策を含めて、大規模な金融緩和を役割を果たしたものとして終了をさせたというふうに理解をしております。 また、付け加えますと、日銀のバランスシートに関連いたしまして、私ども、先日、当面はこれまでと同じペースで長期国債、約六兆円ですが、買入れを続けるということを発表いたしました。これで、それではバランスシートが拡大するかと考えてみますと、これは新規の国債を六兆円のペースで買うということであります。一方で、私どもが保有している国債は、次々に満期が来てバランスシートから落ちていきます。両方引き算しますと、ネットでは国債の残高は大体現在の水準でしばらく推移するというふうに考えてございます。 以上です。
○藤巻健史君 いや、現在と同じとおっしゃいましたけど、六兆円毎月買っていって、十二か月、七十二兆円、満期が来るのが六十七・一兆円、最低限五兆円増えていくんですけれども、これは明らかに、私は、バランスシートは膨らんでいる、少なくとも金融緩和からの逆方向に政策を変更していない、一番重要なポイント、幹ですよ。これはまさに今後とも日銀は異次元緩和を継続していくということをコンファームした会合であるというふうに私は理解いたしました。 ちょっとほかに、本当にそれでその六兆円から減額できるかというと、本当に減額を始めたら、ランオフを始めちゃった場合にどんなことが起こるのか、大変なことが起こると思うんですよね。財政だってどうなるか分からないですよね、こんな異次元、国債減らしていったらね。それは今日はちょっと質問通告もしていませんので、これはいずれほかの機会にしたいと思います。 次の質問に入りますけど、二番、三番、ちょっと時間がないのでまとめて質問しちゃいますけれども、政策金利についてなんですけれども、アメリカの中央銀行、FRBはオーバーナイトフェッドファンドレートとは違う何か特別な政策金利ってないわけですよ。要するに、オーバーナイトフェッドファンドレートを政策金利と称してそれをターゲットに何かやっている。昔の日銀も無担保コールレート、オーバーナイトコールレートを政策目標としてそれをやっているということだったんですが、今までの日銀、何でしたっけ、補完当座預金制度適用レート、金利というのを、これ、五百十兆円の日銀当座のうちのたった二十八兆円にしかすぎないそのところにペナルティー金利をやって、これを政策金利とおっしゃっていた、主張されていたわけです。これ何じゃいなと思っていたわけですよね。 なぜかというと、政策金利というのは、それを動かすことによって市中金利を動かすのが政策金利であって、何考えても、その政策金利動かしてもちっとも何も動かないじゃないかということで、何でこれを政策金利というのかというのがちょっと非常に極めて不思議だったんですけれども。 政策金利というよりも、日銀の、じゃない、市場金利が重要なわけですよ。なぜかというと、貸出しローンとか住宅ローンとか、それもみんな市場金利に影響されるんで、市場金利をどう動かすか、動くかが一番重要なポイントだと思うわけです。 実は、この前の会合で、日銀のおっしゃる政策金利、すなわち補完当座預金制度適用金利はマイナス〇・一からプラス〇・一に変わりました、今回ね。要するに、政策金利は〇・二%、〇・二%上がったわけですよ。しかし、動かしたいターゲットである市中金利、前日ですね、決定会合の前の、政策決定会合の前の、市中金利で一番基になるオーバーナイト無担保コール、〇・〇〇三%ですよ。〇・一%じゃない、〇・〇〇三%。これが一番、住宅ローンとか融資とかを決定する一番重要なポイント、これが〇・〇〇三パー。既にもうマイナス金利なんて、その政策金利はマイナス何とかといっても、重要なターゲットである市中金利はほぼゼロだったわけですよ。 それをもって今度は、やっぱり今回の日銀、私はマイナス金利政策解除だけで終わるかと思ったら、プラス〇・一まで持っていった、プラス金利にまで踏み込んだわけですけれども、その結果、その無担保オーバーナイトコールレートが〇・〇〇三%から、昨日の平均レート見ましたら〇・〇七四%ですよ。たった〇・〇七七%しか上がっていないですよ、一番重要な市中の金利がね。そういう住宅ローンとか、ローンとか。これをもって利上げというふうに考えていらっしゃるか、それをお聞きしたいんです。私にとってみると、何も今回は金利上げなかった、それに等しいと思うんですよね。それを総裁は、利上げだ、利上げだというふうにマーケット騒いでいますけど、それを、総裁もこれを利上げと称するのか。 要するに、欧米とか、ECBとか、ヨーロッパ中央銀行とかいうのの利上げというのは、市中金利を、オーバーナイトコールレートとかフェッドファンドレートとかですね、〇・二五%とか〇・五%とか上げるのを利上げというんですよ。今回は〇・〇七七%しか上がっていない。これを利上げというのは、余りにも大騒ぎして何だこれはと、何も変わっていないじゃないのという話だろうと思うんですよね。 昨日の財政金融委員会で、総裁は、住宅ローンの変動金利、大幅に上昇するとは見ていないと回答されたそうですけど、当たり前ですよね。それは、市場金利が動いたのは、〇・〇〇七%しか動いていないんだから、当然住宅ローンも上がるわけないわけです。 もう一つ申し上げちゃうと、今日のやっぱり新聞で預金金利が二十倍になったって大騒ぎしているわけですよ。〇・〇〇一%が〇・〇二%になったということで、〇・〇一九%上がったと大騒ぎしているわけです。二十倍といえば大変ですけど、百万円で十円しか利息がもらえなかったのが二百円になったということで、これを大騒ぎしているわけですよね。〇・〇一九%上がった、市中金利はそれしか上がっていないわけですよ、預金金利は。政策金利を〇・二%上げて、それから無担保コールレートも〇・〇七七%上げて、預金金利は〇・〇一九%しか上がっていない。これ何にも変わっていないんですよね、世の中。 それをもって今回の決定会合、何かとんでもないこと、大きいことをやったというふうにおっしゃるのが、私にとってみれば実態何にも変わっていないんですけど、それをどういうふうに総裁が認識しているかということをお聞きしたいと思います。
○参考人(植田和男君) まず一つ、やや技術的な点でございますけれども、政策金利の意味ですけれども、今回の決定前は、委員おっしゃいましたように、私どもの当座預金の一部、政策金利残高と呼んでいましたけれども、これに払われる金利、マイナス〇・一%を短期の政策金利というふうに呼んでおりました。今回の決定では、その金利ではなくて、これも委員おっしゃいましたように、無担保コールレート・オーバーナイト物、これを政策金利と呼ぶというふうに微妙に政策金利の意味を変更してございます。 その上で、当座預金に付いていた金利は、前回まで、その一部ですが、政策金利残高の部分についてはマイナス〇・一%であったものを所要準備の部分を除いた残り全部についてプラス〇・一%に引き上げるという措置をして、そのことによって政策金利、今回の政策金利、無担保コールレート・オーバーナイト物、これをゼロから〇・一%の間に誘導しようというのが今回の調節に関わる決定でございます。 この結果といたしまして、その無担保コールレート・オーバーナイト物は、やや長い範囲で見ますと、〇%からマイナス〇・一%の間で推移してきたわけですが、これも委員おっしゃいましたように、昨日、〇・〇七四%まで上昇したところでございます。 これは、幅についての意見はいろいろおありかとは思いますが、利上げは利上げであると思っております。
○藤巻健史君 まあ利上げは利上げ、もうそれは言葉からいえば確かにそうかもしれませんけど、まあどうですかね、実態は何も変わっていないということだけは再確認したいと思っています。 それと、今お聞きしていますと、何となく日銀は自分の都合のいいように政策金利の定義を変えていくということですよね。何か世の中が何か自分の思った方に動くように政策金利の定義を変えていくと。いずれ藤巻に貸し出すローンが政策金利なんて言い出すんじゃないかと思って心配しますけれども、まあそれは別として、次の質問、時間が余りないんで次の質問入りますけれども。 今までのことは別として、今後どうするのか。マイナス金利からゼロになったのはいいんですけど、今後プラス金利にするときはこれ大変なことになるんじゃないかなと私は思っているんですよね。というのは、今後利上げするときには日銀当座預金に付利していくことしかないわけですけれども、今、日銀当座預金、まあ五百三十兆円ぐらいあると思いますけど、〇・一%上げる、今回の決定では、準備預金とそれから超過準備、両方共に〇・一%掛けるということだったんですから、五百三十兆あるとすると、〇・一%上げると五千億、支払金利が増えるわけですよ。 まあ日銀、財務諸表見て、とんでもないところから利益が上がる。要するに、株から利益を上げている中央銀行なんてほかにない。昔の総裁が見たら驚いちゃうと思うんですよね、株なんか持っちゃいけないんで、普通。日銀、日本銀行というのは通貨の安定のために、そんな株なんか持っちゃいけない。そこから三分の一ぐらいの収益上げているというのはとんでもない話なんですが。 何はともあれ、その正規の、正々堂々たる中央銀行の利益である、日銀、国債、債券から上がる利益というのは、利息というのは一・五兆円とかそんなものだと思うんですよね。去年は、昨年度は一・一兆円とかそういうものだと思うんですけど。それで、〇・一%上げると五千億以上の支払金利増えたら、すぐに赤字。これちょっと、そうなっちゃうわけですよ。たった〇・一上げると五千億ですよ。それで、一兆何千億ぐらいしか、一兆五千億しか利息収入ないから大変なことになっちゃう。 これ、ちょっとお配りした表を見ていただくと、アメリカの中央銀行は一千七百億ドル、二十六兆円も収入あるんですよ、これ、受取利息だけで。日銀の一・五兆円じゃないです、二十六兆円もある。だから、誘導金利、フェッドファンドレートを五・二五から五・五%に上げられるわけですよ。日銀一・五兆円しか収入ないんですから、これ大丈夫なのと、こういう懸念が物すごくあるんですけど、本当に今後日銀は金利を上げていけるのか。マイナス金利から上げるんだったら、まあそれは何にも変わらないからいいですけど、これからは日銀の収益も大変なことになりますので……
○委員長(足立敏之君) 時間が来ておりますので、おまとめください。
○藤巻健史君 けれども、どう思われるかをお答えください。
○委員長(足立敏之君) もう一度質問をお願いします。(発言する者あり) 日本銀行植田総裁。
○参考人(植田和男君) 委員おっしゃいましたように、今後、仮に経済情勢次第で日本銀行が当座預金に対する付利金利を引き上げれば、その度合いに応じて支払利息は増加していきます。これは収益に対する下押し圧力として働きますけれども、そういう場合には長期金利も上昇すると考えられます。それに伴いまして、日本銀行の保有国債が利回りの高い国債に入れ替わっていくことで受取利息も増加していくというふうに思います。 こうした様々な条件次第で、日本銀行の収益が将来どうなっていくかは変わっていくものと考えております。
○藤巻健史君 むちゃくちゃに今のは反論があるんですけど、時間が来ましたのでこれで終わりにいたします。
○大塚耕平君 国民民主党・新緑風会の大塚耕平です。 今日、資料三枚お配りしていますけれども、三枚目に、昨日口頭で申し上げました日銀の政策手段のバリエーションを整理した紙です。こういう整理をしてほしいということを日銀にお願いをして、これは日銀が最終的に制作をしてくださったものですが、今の藤巻さんとのやり取りもお伺いしていましたので、昨日の延長線上で、ちょっと総裁、確認させてほしいんですが、この三枚目のこの資料のうち、マイナス金利とイールドカーブコントロールはやめました、量的・質的金融緩和という呼び方はもうしませんと、ここまでおっしゃいました。 昨日聞き忘れたんですが、リスク性資産の買入れもやめるとおっしゃったということでよろしいですね。
○参考人(植田和男君) おっしゃるとおりでありますが、細かいことを付け加えますと、社債等については新規の買入れをやめる方針ですが、少し時間を掛けてやめるということになるということでございます。
○大塚耕平君 分かりました。 それに加えて、今の藤巻さんの御議論と関係があるんですが、この大規模な長国の買入れは、長めの金利の引下げのこのゾーンのところに入れているわけですが、最終的には、これは日銀が作成した資料ですので、今後も長国を買い入れるのは、それは量的緩和を続けるという意味なのか、長めの金利をコントロールすることを意図しているのか、これはどちらですか。
○参考人(植田和男君) 長期金利の形成については、基本的に市場に任せようというのが今回の措置の考え方でございます。ただし、長年、長期債市場にかなりの介入をしてきたという経緯がありますので、将来的にはもう少し買入れ額を減らしていきたいというふうに考えてはおりますが、取りあえず、現在の政策変更が消化される様子を見てからというふうに考えているところでございます。
○大塚耕平君 この資料は非常によく整理されている資料だと思いますので、ここの、今御覧いただいているものに今回の決定の二〇二四年三月以降を付け加えて、何らかの日銀の広報物にきちっと掲載をして、ここの国会で御発言になった答弁と整合的な最新版を作っていただきたいと思いますが、よろしいですか、総裁。
○参考人(植田和男君) 事務方と相談して作成の方向で考えたいと思います。
○大塚耕平君 是非そうしてください。 前総裁の時代は、大変発言量は多くて、ジャーゴンを駆使して、一体何を言っているんだか分からないような金融政策の説明が長く続きましたので、是非、植田総裁の下では、コミュニケーションが十分に取れる国会での御発言や日銀としての説明にお努めいただきたいと思います。 さて、その一枚目、二枚目には、何度かこの委員会でもお示ししているグラフです。この一枚目は、赤や黒はこれ金利の線でありまして、青はマネタリーベースでありますが、九〇年代の後半に事実上のゼロ金利に入っていって、金利操作から量的コントロールに変えていったというそのプロセスであります。二枚目は、その結果として、マネタリーベースだけに反応したわけではありませんが、株価が今御承知のような状況になっているという、こういうグラフであります。 もちろん、この失われた三十年と言われるこの状況を生み出した理由はいろいろあって、総裁がいらっしゃらないところで、前々回辺りは、産業政策や通商交渉や、あるいはBIS規制とかですね、国際会計基準とか、いろんな過去の日本の経済のかじ取りにおける戦略的、まあ結果としては戦略的失敗あるいは判断ミス、いろんなことも作用しているということを申し上げたんですが、金融政策だけが理由とは思いませんが、金融政策もこの間の三十年に当然一定の影響を与えたと思います。 今から今日の質問三つとも簡単に申し上げますので、私の持ち時間三十二分までですので、端的に質問しますので、残された時間で御回答ください。 要は、一枚目のこのグラフを見ていただくと、バブル崩壊に起因する、あの三重野総裁のときの利上げの総括、あれが何だったかというのは、また改めてここは検証しなくてはいけないと思います。私もその時点はまさしく現場にいましたので、あの局面ではやむを得なかったなという判断もあります。 ただ、今日お伺いしたいのは三点です。 まず、九〇年代後半から二〇〇〇年代前半にかけて、不良債権処理との関係もあって、超低金利政策、ゼロ金利政策、マネタリーベースを操作目標にどんどんしていったこと、このことの適否についての所見をお伺いしたいというのが一点。 それから、リーマン・ショックの潜在的要因になったのではないかと一部の経済学者の中では言われている第一次安倍政権、福井総裁の最終局面での利上げ、つまり今回が十七年ぶりと言われているその十七年前の利上げですね、マネタリーベースが少し二〇〇六年のところで下がっているのでお分かりいただけると思いますが、この判断についての適否に関する所見。 そして、第二次安倍政権、黒田総裁時代に、御覧のように、マネタリーベースを二年で二倍と言っていたのが十年で約五倍ぐらいになった、このオペレーションについての適否についての所見。 以上の三点について、総裁のお考えをお伺いしたいと思います。
○参考人(植田和男君) それでは、まとめて。 第一点目の九〇年代前半から二〇〇〇年、あっ、九〇年代後半から二〇〇〇年代前半の金融政策に関する意見ということでございますが、端的に申し上げれば、九〇年代後半、半ば以降、バブル崩壊に伴いまして金融システム不安が非常に高まった時期でございます。この中で金融機関等を中心に資金に対する需要が非常に高まりまして、これを放置すると金融市場、資本市場に非常に不安定な動きが起こるということに対応いたしまして、日本銀行は資金の供給を様々な形で大規模に増やしていった、それの表れがゼロ金利政策であったり、マネタリーベースを増やすという政策であったというふうに考えております。それは、少なくともその金融不安の一層の拡大を鎮静化するという役割を果たしましたし、低金利が続くということで、総需要にも幾ばくかのプラスの効果があったというふうに考えております。 二番目に、福井総裁時代の利上げについての評価という御質問だったと思いますが、このときは私、日本銀行におりませんでしたけれども、二〇〇六年まで続いた量的緩和政策の下で経済・物価情勢が着実に改善し、その後も改善が続くだろうという御判断の下に利上げに踏み切っていかれたんだと思います。ただ、残念ながらその直後にリーマン・ショックが起こって、経済は悪い方向に行ってしまったということが不幸であったかなというふうに思っております。 最後に、黒田総裁の二〇一三年以降の異次元の緩和についての評価ということでございますが、これは細かいところは抜きにいたしまして、当時、非常に二〇一一年、一二年と大幅な円高が進行しておりまして、その中で諸外国の金融政策比でも大規模な金融緩和を実現するということで、そうした円高を鎮め、経済への下押し圧力を緩和し、その後の大幅な雇用の増加と企業収益の改善につながったというふうに評価しております。
○大塚耕平君 ありがとうございます。 その最後の黒田総裁時代のところで為替との関係をおっしゃったんですけれども、購買力平価とかいろんな判断基準で為替の適正水準というのは議論せざるを得ないんですが、結果、今百五十円ぐらいになっていますけれども、百円の頃からしたら百二十円台ぐらいになればかなりの円安で、そうであれば輸出もそれなりに増える。そして、今、GDPが三位に落ちて、いずれ四位に落ちると言われていますが、ドルベースのGDP比較でもこういう状況にはならなかったかもしれないと思うと、その為替の観点からいっても、やっぱりこの黒田総裁時代の金融緩和はちょっとやり過ぎたというふうにも私は思えるんですが、そこは総裁はどんな御印象でしょうか。
○参考人(植田和男君) 足下の為替の動向についてのコメントは差し控えたいと思いますけれども、繰り返しになりますが、過去十年の大幅な雇用の増加と企業収益の改善の下に、昨今のインフレ率、特に基調的なインフレ率の上昇が現在生じてきているというふうに考えております。
○大塚耕平君 午後は財務大臣と議論をさせていただきたいと思いますけれども、この今の経済の状況を、ようやく不都合な真実をみんなが共有して、賃金を上げようとか競争力を高めようという機運は盛り上がってきているので、これを失速させないようにどうするかというのがこの局面での各界のリーダーの重要な責務であります。 そのためには、なぜこの状況になったのかということに対する、やはり八〇年代ぐらいからのきちっとした整理と分析と、それについての認識の共有、さらには昨日も申し上げましたが、残念ながら一気に今の状況を、まあ適正というか、ちょっと違う状態に持っていくのは難しい状況を残して前総裁が去っていかれましたので、さあ、ここからどうするかということは本当に十分に国会でも議論をして、総裁も国会での議論も参考にしていただきながら誤りなき対応を、四年間まだ任期がありますので、していただきたいということをお願い申し上げて終わりにします。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 未利用の国有地活用についてお聞きをします。 東京都新宿区に旧公務員住宅若松住宅跡の国有地ありますが、これ十三年間利用されておりません。敷地面積六千四百平米、八十七戸が入る十二階建ての建物、そして土地。国有財産台帳上の価値だけで約三十億円で、実勢価格は更に高くなるだろうと言われています。 この国有地の活用の問題、私も国会で取り上げてきまして、二〇一〇年、待機児童問題が深刻化したときに、特に都市部で国有地を活用する必要があるんじゃないかと、これ厚労委員会で質問したんですが、財務省、前向きに答弁して、その後、政府も保育所やあるいは介護施設のための定期借地、推進してこられた。二〇一九年の六月には財政審の国有財産分科会から、今後の国有財産の管理処分のあり方について、国有財産の最適利用に向けてと題する答申が出されております。 これ答申では、未利用の国有地に関して留保財産という仕組みが新たに導入されましたので、この仕組みについて導入の理由も含めて御説明ください。
○政府参考人(奥達雄君) お答えを申し上げます。 お尋ねの留保財産でございますが、人口減少、少子高齢化などの社会経済環境の変化や国有財産のストックの減少など、国有財産行政をめぐる状況の変化を受けまして財政制度等審議会において議論が行われ、令和元年六月に御指摘のような財政制度等審議会から関連の答申をいただいたものでございます。 同答申におきまして、留保財産とは、有用性が高く希少な国有地については、将来世代における行政需要に備えつつ地域のニーズに対応するため、国が所有権を留保をし、売却せずに定期借地権による貸付けを行うこととした国有地のことであるとされております。
○小池晃君 できる限り国として所有権は保持しつつ、地域などで有効活用するために定期借地による貸付けを促進するということだと思うんですが。 この若松住宅は、先ほど言ったように、二〇一一年の十二月に廃止されながら、留保財産には選定されていない。十三年たつわけですね。ゴーストタウン化しつつあって雑草などが生い茂っていて、我が党の地元の議員が要望して草刈りなども行われていると聞いております。 地元では、町会の方々からは広場にしてほしい、公園にしてほしいという要望もあります。それから、近隣の障害者施設が老朽化しておりまして、これ、この地域というのは、その隣に戸山サンライズという全国障害総合福祉センター、障害者の皆さんが宿泊もできるような、私も障害者の皆さんの集会でよく行くんですが、それがある。それからその隣には新宿区の障害者施設もあって、やっぱりここに障害者施設を造ってほしいという要望は非常に強くあるんですね。今の施設では、やっぱり障害者の生活介護ニーズ増えているので、足りないんじゃないかという声もあります。 そこで、局長にお伺いしますが、この有効活用の検討状況、今どうなっているのか。十三年間放置されているという、何で時間がこれほど掛かっているのか、お答えください。
○政府参考人(奥達雄君) お答え申し上げます。 御指摘の合同宿舎、若松住宅でございますが、平成二十三年十二月に公表されました国家公務員宿舎の削減計画に基づきまして廃止がなされたところでございます。国有財産の有効活用のためには、境界確定の協議や土壌汚染の調査などの手続を行う必要がございます。 本宿舎につきましては、その廃止以降、まず平成二十三年十二月から平成二十四年八月にかけまして埋蔵文化財等の発掘調査、その後、平成二十六年六月から平成二十九年三月にかけての土壌汚染調査、令和二年七月に一部省庁から本地における施設整備について照会がございまして、令和四年十月にその整備を断念する旨を私どもで聴取いたしました。 そういった経緯を経まして令和五年五月から普通財産として管理を行ってきたところでございますが、その後、昨年秋に、さきに申し上げました省庁とは別の省庁から当該土地の利用につきまして検討したいとの御要望がございまして、改めて国での利用について検討いたしておりますことから、一定の時間を要しているものでございます。 国有財産の管理処分に当たりましては、公用、公共用の利用を優先する考え方を基本とした有効活用を進めているところでございまして、本財産につきましても、有効活用の実現に向けまして、引き続き関係各所と協議を行いつつ適切な財産管理を行ってまいりたいと考えております。
○小池晃君 今答弁の中で別の省庁から利用の要望があったというんですけど、どこですか。
○政府参考人(奥達雄君) 現在、その当該省庁におきまして国としての利用を検討しているところでございまして、まだ方針が確定されたわけではないというふうに伺っておりますので、現時点ではその省庁の名称につきましてお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
○小池晃君 これ二〇一七年十二月から二〇一九年六月までは、これ、森友問題を契機にして、国有地の活用の在り方については国有財産分科会で議論が行われていたということで、その間にやはり活用の手続は止まっていたという、そういう事情もあるんでしょうか。
○政府参考人(奥達雄君) 平成二十九年十二月に財政制度等審議会に今後の国有財産の管理処分の在り方について諮問をいたしまして、令和元年六月に先ほど申し上げました答申を受けたところでございます。この間、旧若松住宅、本件を含む一定規模以上の未利用地、未利用国有地につきましては、ただいま申し述べました答申で示された留保財産制度の導入を経て具体的な活用を進めることとしていたという経緯がございます。
○小池晃君 いずれにしてもちょっと、余りにも時間が掛かり過ぎているのではないかというふうに言わざるを得ないと思うんですね。地元からは強い要望があるので、やはりきちっと御説明をいただきたいというふうに思いますし、やっぱりそれに応えた検討を求めたいと思います。 その点で、これ、ここに限らずの問題なんですが、社会福祉施設について定期借地権によって時価による貸付け行われているんですが、ただしこれ、介護施設だけ例外的に今貸付けの条件が優遇されているんですね。時価からの減額をして、それで貸付けをやっていると。これはもう二〇一五年に安倍政権の下で介護施設の問題、不足が問題になって、優遇認められた。 一方、導入当初から介護施設に限定していることには疑問の声が上がっていて、これ国会でも与党の議員が保育施設などに拡大すべきでないかと要望しています。 都市部の知事、市長からは国への要望も出されております。今日、配付資料に、九都県市の首脳会議の、これ平成三十年の要望ですが、配らせていただきました。定期借地権による貸付けについて、保育所及び幼保連携型認定こども園、障害児通所支援事業所並びに障害福祉サービス事業所等の施設整備においても、介護施設と同様に貸付料減額の優遇措置を適用することということを求めているんですね。これ、私、当然の要望ではないかと。それから、東京の特別区長会などからは継続的に要望出ていまして、これ、国有地の無償貸与ということも含めた要望が出ております。 これ、昨年六月の関東財務局の国有財産関東地方審議会でも、審議委員の一人の方が、介護施設に減額優遇するなら障害者施設にも適用してはどうかという要望が出されているんですね。出席していた財務局の担当者は、本省に伝えるというふうにそのとき答えております。介護や保育でも国有地の活用進んできましたけど、保育でもまだまだ都市部での用地確保の課題はあります。障害者施設も同様だというふうに思うんですね。 私は、財政審の審議踏まえて、国有地活用については地域のニーズを踏まえた利用を強化するという新しい方針、先ほども御紹介ありました、出されているわけで、やはりこの定期借地権による貸付けについては、介護だけに限定するんじゃなくて、保育や障害者施設など社会福祉施設にも広く優遇拡大すべきではないかと思いますが、大臣の答弁を求めます。
○国務大臣(鈴木俊一君) 小池先生の今の御質問は、賃料減額措置を拡大をするということだと承りました。 財務省では、保育、介護等の社会福祉分野での国有地の積極的な活用を図るために、平成二十二年から定期借地権による貸付けを導入をいたしまして、介護施設のみならず、保育施設や障害者施設など社会福祉施設の整備を支援してきたところであります。 そうした中で、介護施設については、他の施設に比べて広い用地を確保する必要があり、初期投資負担が大きいことから、政策的に必要な期間、地域、対象施設を限って賃料減額措置を講じているものであります。 こうした趣旨を踏まえますと、財政法に基づき時価による貸付けが原則である中で、保育施設や障害者施設など他の社会福祉施設に対象を広げていくことは適当ではないのではないかと考えております。 いずれにいたしましても、今後とも、地域、社会のニーズを踏まえまして、国有地が有効に活用されるよう、地方公共団体への情報提供など、引き続きしっかりと進めてまいりたいと思っております。
○小池晃君 介護施設は広いけど障害者施設はそうではないって、そんなことないと思うんですね。やっぱり広さだけでいうんであれば、これ同様にやっぱり減額の対象にするべきではないかというふうに思うんです。実際、現にこれだけ自民党が与党の自治体の首長さんからも都市部では強い要望として出されているわけですから、大臣、ちょっとそんなふうにしゃくし定規にしないで、やっぱりこれは介護施設だけじゃなくて保育や障害者施設にも広げるという検討をするということを是非求めたいというふうに思いますが、今の答弁しか出ないのであればもう聞きませんけど、出ないんですか。 じゃ、終わります。非常に不満であるということを申し上げて、終わります。
○神谷宗幣君 参政党の神谷宗幣です。 新型コロナウイルス予防接種健康被害負担金に関連してお聞きしたいと思います。 この費用は、予防接種法第十五条に基づき、新型コロナウイルスに係る予防接種を受けた者が病気や障害の状態となるか、死亡した場合に、その当該予防接種を受けたことによる、それが当該予防接種に受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定したときに給付されるというものです。 この負担金なんですが、令和五年度の当初予算額は三・六億円と組まれていましたが、これ補正予算によって三百九十四・一億円へと大幅に増額をされました。当初予算の百十倍に当たります。これは、新型コロナワクチンによる健康被害を過小評価していたということを示していると思います。 また、これまでのコロナワクチンの副反応疑い報告制度で死亡報告された件数は二千百六十八名です。そのうち二名はワクチンとの因果関係が否定できないとされています。そして、十一名が因果関係が認められないと判断されていますが、何と残りの九九・四%が評価ができないという扱いになっています。 さらに、別の制度で予防接種健康被害救済制度というものがありますが、これでは、この制度では、これまで四百九十五件の死亡認定があります。この数字は、私が生まれた一九七七年以降に使用されたコロナワクチン以外の全てのワクチンによる死亡者数が百五十八件であるのに対して三倍以上の数になっています。しかも、この四百九十五件の事例は、先ほど申しました副反応疑い報告制度の二千百六十八件にほとんど含まれていません。制度が異なるために対比分析は行われていないようです。たった三年ほどの接種期間で他のワクチンの四十五年分の三倍もの人が亡くなっているというのはおかしいというふうに世間から指摘があると、ワクチンの種類が異なるため比較ができないというような回答があったようです。 そこで、他のワクチンと比較をしなければいけないということで、季節性インフルエンザのワクチンと新型コロナワクチンのそれぞれ六十五歳以上の方の接種回数と救済制度での死亡認定数を比較する分析を行った参政党員がいます。その結果、インフルエンザワクチンの方は、二〇一二年から二〇二一年の九年間で約一億八千万回の接種に対し死亡者は四人です。コロナワクチンの方は、たった三年間、一億九千万回の接種に対して三百五十四人の死亡が認定されていました。この差は九十倍です。同じ数打って九十倍の方が亡くなっているということですね。 参政党は以前から、治験段階のコロナワクチンが健康被害を引き起こす可能性があるというふうに警鐘を鳴らしておりましたが、こういったデータがなかったため、陰謀論だと、反ワクチンだというふうに批判を受けてきました。しかし、三年以上が経過し、こういったデータが出てきたわけですね。そして、救済のための予算も想定の百十倍に広がっているという状況です。 こういったことから、コロナワクチンは安全だというふうに政府はずっと言ってきましたけれども、それは少し認識に間違いがあったというふうにそろそろ認めるべきではないかというふうに思いますが、この点の見解を求めます。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 まず、新型コロナワクチンの安全性等の評価についてですけれども、ワクチンには不可避的に生じ得るリスクはあるものの、新型コロナワクチンの接種については、審議会において、感染症の疫学的な状況や国内外の科学的知見に基づき、ワクチンによる重症化予防効果等が認められていることに加えて、ワクチン接種後の副反応が疑われる症状の報告等のリスクに関する評価を踏まえ、接種を継続すべきと判断されております。 今後とも、科学的な知見の収集に努めるとともに、専門家に評価いただき、ワクチンの有効性と安全性の評価を適切に行ってまいりたいと考えております。 あと、百十倍のところにつきましては、五日の予算委員会で総理から答弁いただいた積算根拠によるものでございます。
○神谷宗幣君 こういった数字を出しても、そういった方向というか認識の変更はしていただけないということなんですけれども、先ほど挙げた数字も本当一部なんですね。これお医者様が、これ全部データを持って報告してくださらないと上がってこないので、潜在的にはもっと健康被害があるということです。亡くなった方だけじゃなくて、歩けなくなった方もいらっしゃいますし、もう寝たきりになってしまったような方もいらっしゃいます。全国にいらっしゃいます。これ、お金の話をしていますけれども、お金だけの問題じゃなくて、本当にお金では取り返せないようなことが起きているということで、さっき大臣から震災の話もありましたけれども、これも一つの薬害のような問題になってきていると私たちは考えています。 こういったことを受けて、事実を受けて、海外ではもうコロナワクチンの接種というのはほとんど伸びていないんですね。でも、日本では依然として接種が続けられている。そして、そこに何兆円もの、済みません、続けられていますし、もうこれまで何兆円もの予算がこのワクチン接種に投じられているのに感染者数減っていないんですよね。健康被害も増えている、給付金も積み上がっている、補償のね。今年度の補正予算だけでも四百億円、このまま続ければまた次年度も補正予算何百億か付けないといけないんじゃないかなという状態です。これ、予算の使い方として本当におかしいと思います。異常だと思います。でも、先ほど申されたように、審議会の方ではワクチン接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないと評価しているということなんですね。我々の立場からすると信じられない判断なわけですよ、評価おかしいんじゃないのと。 それで、この審議会の構成員の、どういう動機でこういう判断をしているんだということで、過去三年度におけるワクチンの関連企業からの特許権使用料や講演に係る報酬、研究契約金などの受取状況というものを確認すると、お配りしたこういう図のような状態になるわけですね。これを見ると、参考人を含めた二十一人のうち十二人が、金額の大小はありますが、ワクチン関連会社から金銭を受け取っています。これ、一定金額を受けると発言権が制限されたり、審議会の中で、それから審議会に参加できなくなるということが決められているのは分かっています。けれども、これ少額であれば問題ないということでもないと思うんですよね。 我々国会議員が何か企業に有利な法案通すためにお金もらっていたというふうになったら、我々、常に最大で懲役五年の刑科せられますから、なぜこの審議会のメンバーはワクチン関連企業から資金提供を受けても認められているのか。さらに、この審議会のメンバーの方々は、就任前や退任後にワクチン関連企業で就業してはいけないといったような制限などはあるのかどうか、そういった規定があるのかどうか、併せて聞きたいと思います。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 審議会における審議の中立性、公平性の確保が必要であることから、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会及び薬事・食品衛生審議会薬事分科会、医薬品等安全対策部会安全対策調査会においては、それぞれの審議会の規程として、ワクチンの関連企業からの寄附金、契約金を受け取っている委員に係る審議への参加規程を定めております。 この審議会への参加規程は、弁護士等の外部委員から構成される審議参加に関する遵守事項の検証・検討委員会というのがございますが、ここにおいて、従来の遵守事項の運用状況や我が国や海外状況、特に米国FDAにおける規程状況等を踏まえて検討されたものでございます。 審議会の都度、ルールに沿って企業と委員の利益相反を確認し、公表しており、議論の公平性や透明性は確保されているものと考えられることから、少額であっても企業から金銭を受け取っていることをもって直ちに不適当であるとは言えないと考えております。審議会への参加に当たっては、企業等との間で審議の公平性に疑念を生じさせる特別の利害関係を有していないことを確認することを参加規程に定めており、委員就任時にもこの参加規程に基づき同様の確認をしております。 このため、委員就任時及び参加時とも利害関係に疑義がないことを確認しており、引き続きこうした運用を適切に行い、審議会における議論の公平性、また透明性の確保に努めてまいりたいと考えております。
○神谷宗幣君 ちょっと、これ通告ないですけれども、聞きたいのは、どうやって選んでいるんですかということです。公平性、中立性を、人選の段階でかなり偏っているんじゃないかということを我々言っているんですけれども、どうやってこの審議委員選んでいるか、簡潔にお答えください。
○政府参考人(佐々木昌弘君) それぞれ、これ、検討部会もそうですし、安全対策部会もそうですけれども、それぞれの審議会に求められている役割がございます。それに対して専門的見地から審査をいただくわけですから、その専門性が有しているか否か、まずこれを基本的には検討しております。その上で、その就任時、また審議の都度、透明性、公平性についての確認を行っていると、こういう考え方でございます。
○神谷宗幣君 ありがとうございます。 これ、議員の皆さん聞いていただいたあの数字、異常な数字なわけですよ。この数字を見て普通の国民は絶対おかしいと思うと思うんです。おかしくないですか。(発言する者あり)まあまあ、今はその話じゃないので。時間ありますので。
○委員長(足立敏之君) 御静粛にお願いします。
○神谷宗幣君 やはり過去の事例と比べて数おかしいと、これ、普通の国民は思っています、ほとんど。これ、世論調査してください、もしそれでしたら。世論調査していただいて、普通の一般国民がおかしいと思うかどうかです。私は、おかしいと思っていると思います。だから、これをおかしくないという人たちがどう選ばれているのか、なぜ外されないのかということが、すごく国民は不安なわけですね。だから、その声をしっかりと聞いていただいて、もう一度人選から考え直していただかないと、これずうっと続きますから。 そして、もう今日時間ないんで言いませんけど、さらに、レプリコンワクチンも開発費出して作って治験をやろうとしています。これも、ほかの国でも一部例あると聞いていますけれども、日本は特にそれに対して前向きだというんですね。これだけの被害が出ているから、やはりもう一回、その点も含めて見直しをしていただきたいと要望して、終わりたいと思います。
○堂込麻紀子君 茨城県選挙区の堂込麻紀子です。 本日は、まず、地域金融機関の経営改革の取組、今後の役割についてお伺いしていきたいというふうに思います。 地域金融機関に対して、金融庁も様々な支援策を講じつつ、経営基盤の強化、また、地域に根差したビジネスモデルの構築を促してきたというふうに思います。私の地元の茨城県内においても、金融機関においても、他業種との連携、また人材マッチングの実施、本当に様々な取組進められています。三月一日には、常陽銀行、また筑波銀行、水戸信用金庫、結城信用金庫、また茨城県信用組合、この五つの機関が取引先事業者の事業承継支援を連携協定を締結されています。 本当に、ポストコロナ、また金利のある世界への回帰ということで、本当に環境的にも大激変の年になるかというふうに思いますが、この金融機関にとって資金調達、また運用の環境の激変見込まれる中で、地域金融機関にどのような役割が求められるかと、また、取組ですね、今後の取組について、改めて金融庁の方からお伺いしたいと思います。
○政府参考人(伊藤豊君) お答え申し上げます。 地域金融機関におきましては、地域経済を支える要として、自らの金融仲介機能を強化し、資金供給にとどまらない支援を通じた地域企業の企業価値向上等を図ることにより、地域経済の回復、成長に一層貢献する役割を担うことが期待されていると考えております。 こうした役割はコロナ禍の前後や金利環境の変化等で変わるものではありませんが、経営環境が激変する中で金融機関が変わらずその役割を適切に果たすためには、これまで以上に時間軸を意識しながら経営改革を進めることや、厳しい事業環境に直面している事業者も存在することを十分に踏まえつつ、事業者の実情に応じたきめ細かい支援を徹底することが重要であると考えております。 金融庁といたしましては、引き続き、地域金融機関がその担うべき役割を適切に果たすよう促してまいりたいと考えております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 時間もありませんので次々行きたいと思いますが、次に、サステナブルファイナンスの更なる推進に向けた課題ということで、先ほども竹内議員の方から取り上げていただいておりました。内容についてはあえて触れませんけど、本当に広範囲の取組が内容には含まれているというふうに思います。 昨年の質疑にも私取り上げましたが、トランジションファイナンス、また、政府が取り組むグリーントランスフォーメーションも、こちらも強い関わりがあるというふうに思いますが、日本における今後のサステナブルファイナンスの推進、こちらに向けて具体的にどのような点に重点を置いて取り組むのかというところを大臣の方からお伺いできればと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 気候変動、少子高齢化、災害など様々な社会課題に対しましてより迅速に対応する必要性が高まる中で、新たな産業や社会構造への転換を促し、持続可能な社会を実現するため、サステナブルファイナンスの推進の重要性が高まっていると認識をしております。 こうした中、金融庁では、二〇二〇年十二月にサステナブルファイナンス有識者会議を設置をいたしました。そこにおける議論も踏まえまして、サステナビリティー開示の充実、金融機関によるトランジションファイナンスを含む脱炭素化社会への移行に向けた企業支援の促進、社会環境的効果と事業の成長の実現を目指すインパクト投資に関する共通理解の醸成、浸透などの施策に重点的に取り組んでおります。金融庁として、これらの取組を通じましてサステナブルファイナンスをしっかりと推進してまいりたいと考えております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 続きまして、ビジネスと人権への企業の取組、情報開示の取組について、枠組みについて伺えればと思います。 国際連合、二〇一一年に採択しているビジネスと人権に関する指導原則、また、その後に日本においても、遅ればせながらだと思いますが、政府の行動計画の下、二〇二二年九月には責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン、策定をいただいております。ここから、国内企業においても、人権方針の策定、また、人権デューデリジェンスですね、実施など、取組が拡大しつつあるというところでございます。 このビジネスと人権というところは、近年の日本でも重視されている人的資本経営の観点の下に密接に関連しているというふうに考えられますが、連合においても、人権が尊重された働きがいのある職場づくり、また建設的な労使関係の構築、これを更に進める観点から、昨年の八月にビジネスと人権に関する連合の考え方を策定しております。このビジネスと人権、この取組、情報開示に関する望ましい在り方について、金融庁、また経済産業省、厚生労働省からお伺いしたいのと、また加えて、金融庁には、国内でのサステナビリティー基準策定、この審議状況についてお伺いできればと思います。
○政府参考人(井藤英樹君) お答え申し上げます。 サステナビリティー情報の開示の充実などを図る観点から、上場会社等に対しまして、二〇二三年三月の決算期から有価証券報告書におきまして人的資本等のサステナビリティー情報の開示を義務付けておりまして、開示の考え方を示すガイダンスにおきまして、サステナビリティー情報は企業が自社の業態や経営環境、企業価値への影響などを踏まえて判断することとしているほか、具体的内容の例示の一つとして人権の尊重を掲げてございます。 こうした中、投資家等からの意見も踏まえまして、毎年、記述情報の開示の好事例集を公表しておりますが、直近では、昨年十二月に策定、公表いたしました好事例集におきまして、先進的な開示を行う企業の一つとして人権の尊重に関する取組を開示する企業を取り上げてございます。 金融庁といたしましては、より多くの企業で人権の尊重を含むサステナビリティー情報の開示の充実が図られるよう、こうした取組を継続的に実施してまいります。 また、国際サステナビリティー基準審議会におきましては、現在、新たな開示基準設定に向けた作業も含めまして、今後二年間の作業計画について議論が行われてございます。新たな基準の候補として、生物多様性、人的資本、人権が挙げられているものと承知しております。将来的にこのISSBにおきまして新たなサステナビリティー項目の開示基準が策定されました際には、我が国におきましても、国際的な比較可能性の観点も踏まえ、国内における適用の在り方について検討を行ってまいりたいというふうに考えてございます。
○政府参考人(柏原恭子君) お答え申し上げます。 人権尊重について自主的な取組のためのガイドライン整備を望む声が産業界から多く寄せられたということを踏まえまして、日本政府として、令和四年度に、責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン、いわゆる人権デューデリジェンスガイドラインを策定いたしました。 人権デューデリジェンスのプロセスの中で、情報開示は、負の影響の特定、評価、負の影響の防止、軽減、取組の実効性の評価に並んで重要な柱の一つでございます。同ガイドラインでは、開示する情報の内容、またその開示の方法を示しているところでございます。 人権デューデリジェンスにおいて、不断の改善プロセスを踏んでいるということが重要でございます。人権尊重の取組について情報を開示していくということは、仮に人権侵害の存在が特定された場合であっても、企業価値を減殺するものではなく、むしろ改善意欲があり透明性の高い企業として企業価値の向上に寄与するものであります。また、ステークホルダーからも評価されるべきものでもありますので、企業による積極的な取組が期待されるところでございます。 経済産業省といたしましては、関係省庁とも連携して引き続きこのガイドラインの普及を進めてまいる所存です。
○政府参考人(富田望君) お答え申し上げます。 厚生労働省におきましては、女性活躍推進法や育児・介護休業法に基づきまして、女性活躍に関する情報や男性の育児休業取得状況の公表を企業に義務付けまして、企業における女性活躍の取組や育児休業取得を推進しているところでございます。 ビジネスと人権を進めるには、このような企業に情報開示を求めるのみならず、日本企業の進出先国の政労使に対して具体的な政策アドバイスを行っていくことが有効でございます。このことから、厚生労働省では、主にアジア太平洋地域におけるディーセントワーク促進のため、ILOを通じた技術協力を実施してきているところでございます。 また、このようなILOを通じた技術協力とともに、労働分野で尊重すべき人権に関する分かりやすい周知資料の作成、それから政労使を始めとする関係者の一層のネットワークの強化、情報共有等に取り組んでまいりたいと考えております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございました。 最後の質問をさせていただきます。賃金のデジタル払いの円滑な実施に向けた状況と対応ということで、賃金のデジタル払い、今年二月の末の時点で指定を受けたまだ資金移動業者はないということですけれども、四業者からは、今審査中ということで厚労省の方から公表されているというふうに思います。 この指定資金移動業者に対する監督については、金融庁、また厚生労働省が二階建てで行うということになっております。今後指定を受けた業者がデジタル払いの業務を始めた際、この両者でどのような連携を図っていくということになるのかというところをお伺いできればというふうに思います。
○政府参考人(増田嗣郎君) お答え申し上げます。 いわゆる賃金のデジタル払いにつきましては、厚生労働大臣が指定する資金移動業者の口座について認められるものでございまして、この指定のためには、賃金のデジタル払いについて銀行と同程度の安全性、確実性が求められていることも踏まえまして、指定資金移動業者が破綻した場合に労働者の口座残高を速やかに補償する仕組みを有していること、不正取引等により労働者の口座残高に損失が生じた場合にその損失を補償する仕組みを有していることといった一定の要件を満たす必要がございます。こうした指定要件につきまして、現在、申請があった事業者と個別にやり取りを重ね、審査を進めているところでございます。 また、指定資金移動業者が実施いたします賃金のデジタル払いに係る業務の適切な運用に当たりましては、当該制度を所管する厚生労働省と資金移動業者を所管する金融庁との連携が重要であると認識をしております。このため、例えば指定時や指定後の定期的な報告時に、行政処分がなされていないかなど指定要件に関連する事項を確認する、指定を受けた資金移動業者に対して金融庁が行政処分を行う場合等に情報連携をするといった緊密な連携を図ってまいります。
○政府参考人(油布志行君) 先ほど厚生労働省からも御答弁があったとおりでございますけれども、金融庁としても本件についてはしっかりと連携を取っていくことが重要と考えてございます。 どのようにということでございますが、例えば厚労省の指定を受けたこの資金移動業者に私どもが行政処分を行う際には、厚労省に適切に情報連携するなど、賃金の支払に関する確実な実施に貢献してまいりたいと思っております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございました。私の質疑を終わらせていただきます。
○委員長(足立敏之君) 以上をもちまして、令和六年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち金融庁、財務省所管、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(足立敏之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 午後一時に再開することとし、休憩をいたします。 午後零時九分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(足立敏之君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、藤巻健史君が委員を辞任され、その補欠として浅田均君が選任されました。 ─────────────
○委員長(足立敏之君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 所得税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省主税局長青木孝徳君外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(足立敏之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(足立敏之君) 所得税法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○柴愼一君 立憲民主・社民の柴です、柴愼一です。よろしくお願いいたします。 昨日の質疑では、租税原則から見た我が国の税制であるとか、基幹三税の推移とか、社会の変化、そして租税特別措置と補助金の政策判断としてはどうしていくのかというようなことをやり取りさせていただきました。 今日は、各論について聞いていきたいというふうに思います。 まず、賃上げ促進税制についてです。これまで実施してきた賃上げ促進税制について総務省、財務省でそれぞれ評価、検証しておられるというふうに思いますが、その結果について端的にお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(阿向泰二郎君) お答えいたします。 税制改正要望に当たりましては、税制改正の作業に有用な情報を提供し、国民への説明責任を果たすことを目的といたしまして、各行政機関自らが必要性、有効性等の観点から政策評価を実施してございまして、私ども総務省は、客観的かつ厳格な政策評価の実施を担保する観点から、その内容を点検し、結果を公表してございます。 具体的には、達成目標や効果といった八つの観点から点検を実施してございまして、委員御指摘の賃上げ税制におきましては複数の課題があることを指摘してございます。例えば、大企業向け賃上げ税制におきましては、過去の効果について分析、説明がなされていないこと、将来の効果について定量化が不十分であることを課題として指摘してございます。また、中小企業向け賃上げ税制では、過去の効果が定量的なデータによって分析、説明がなされているものの、その算定根拠等が不足していること、将来の効果について定量化が不十分であることを課題として指摘してございます。 なお、これらの点検結果につきましては、例年八月の税制改正要望が行われる時点のものでございまして、この総務省の点検結果も踏まえて、その後、必要な検討が進められ、税制改正の大綱として取りまとめられているものと承知してございます。
○政府参考人(青木孝徳君) 財務省でございます。 今回の賃上げ促進税制の見直しに当たりましては、法人税のEBPMに関する勉強会を開催いたしまして、有識者の方々から助言をいただきまして、現行の税制の政策効果について、令和四年度の申告実績に基づきまして統計的、計量的な分析を行っております。 その結果、賃上げのまず要件につきまして、現行では大企業向けというのは三%、四%の二段階に分けているんですが、ほとんどの適用企業、適用企業のほとんどが四%の要件を満たしていること。それから、教育訓練費に係る上乗せ特例というものがあるんですが、こちらについては、適用対象となる大企業であっても活用されているものというのは三割にとどまっているといった結果が認められたところでございます。 こうした結果も踏まえまして、今般の改正では、一定の大企業には新たに七%までの更に高い賃上げ要件を創設するとともに、教育訓練費に係る上乗せ特例については、その活用を促す観点から、適用要件の増加率の緩和を行うといった形で検証結果を反映したところでございます。 一方で、本勉強会におきましては、賃上げは、やはり企業収益、それから雇用情勢などに影響を受けるものであって、現状、税制の効果だけを取り出して賃上げ判断への影響を定量的に測るということはなかなか難しい面もあるといった認識の下、必要なデータの整備、蓄積や更なる分析手法の精査の必要性も確認されたものと考えており、こうした点も踏まえまして、引き続きEBPMの取組を進めてまいりたいというふうに考えております。
○柴愼一君 ありがとうございます。 総務省の評価でも余りいい評価じゃない、ないんですよね。財務省自ら行った様々な評価の中でも、因果関係の特定には課題があるというようなことがあってよく分からないと、効果がよく分からないということだと思うんです。賃上げはされていますから、結果として、税額、税の軽減は行われているということは事実としてあるんですが、問題は賃上げを促進した効果があったかどうかだというふうに思います。 効果が認められないと、それにもかかわらず、政府の姿勢を示す意味で必要だなという部分もないわけではないですが、厳しい財政事情の中、巨額の税収減となる賃上げ促進税制を更に深掘りすると、拡充するということは問題だというふうに思いますが、大臣の認識をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) この賃上げ促進税制でありますけれども、令和四年度税制改正において抜本的に拡充されました。これは、幅広く企業の賃上げに活用されてきたと認識をしておりまして、三十年ぶりとなる昨年の高い賃上げにも一定程度寄与しているものと考えております。 その上で、さらに、今般の改正においては、賃上げのインセンティブ強化の観点から、一定の大企業には新たに七%までの更に高い賃上げ要件を創設をするとともに、赤字企業に対しましても、賃上げのインセンティブとなるように中小企業向けに五年間の繰越控除制度を創設するなど、思い切った見直しを行うことといたしております。 今般の見直しを通じまして、物価上昇を上回る持続的な賃上げ、これが実現することを期待をしているところであります。
○柴愼一君 昨日の議論でも、政策の実現の手法には様々あるんだと、それぞれに合致する方法で行うんじゃないかというふうにやり取りさせていただいたというふうに思っているんですが、そうであるならば、そもそも賃上げ促進を税制措置で行うとした理由についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(青木孝徳君) 税制というのは、広くたくさんの企業に適用できるというメリットがあると思います。補助金は、やはり対象企業というのを広くやろうとするとなかなか難しい面もあります。それから、予見可能性という意味でも、税制というのは非常に有効性が高い政策手段だということだと思っています。 そういう意味で、今、このデフレからの完全脱却というのが非常に大事な時期におきまして、やはり賃上げを強力に後押しする意味で、賃上げ税制のインセンティブ強化を更に図って、しっかり後押しをしてまいりたいという考え方でございます。
○柴愼一君 この税制措置が賃上げを促進する効果があるのかということだと思います。結果として、賃上げした企業に後付けで御褒美をあげると、賃上げ御褒美税制というか、賃上げごっちゃん税制というのか、そんなことになっているんじゃないかというふうに思います。 賃上げは基本的に、組合がある企業においては基本的に労使交渉で決定するという認識でよろしいのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 基本的には、これは労使の間の交渉で決まるものだと思っております。 しかし、政府としても、できるところ、例えば公定価格によります介護士ですとか看護師ですとか、そういうところはしっかりと賃上げを措置しておりますし、また、税制においてもこの賃上げ促進税制等でしっかりとサポートすると、そういうことですが、基本は労使の交渉で決まるものと思っております。
○柴愼一君 私も、労働組合の役員として長年春闘交渉、直接携わってきました。郵政グループはもう赤字の予定でしたので、今年は四%、定昇込みで四%ということで、少しまけているなというふうに思いますが、直接交渉してきたんです。 労使による賃上げの交渉というのは、当該年度の業績の見込みと次年度以降の業績の見通しなどによって賃上げの是非、水準を決めていくと、交渉していくということになります。損益計算書でいえば、営業利益とか経常利益を見ながら交渉していくというふうに思っています。 現在の賃上げ促進税制というのは、賃上げを促進する効果は、労使交渉の中には税金って入ってくる要素がないんじゃないかというふうに思っているんです。言ったとおり、言うとおり、交渉の基となるのは営業利益や経常利益です。賃上げ促進税制というのは、効いてくるのは、最後の法人税支払後の当期純利益が増えるだけなんじゃないかと。当期純利益というのは株主配当や内部留保になるだけと。内部留保を増やすだけではないかというふうに思うんですが、政府の認識を示していただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 賃上げ促進税制は、一定の賃上げの要件の下で企業が実際に雇用者に支払う賃金を増加させた場合に、その一定割合について税額控除を認めるものであります。したがいまして、賃上げに使われた額は減税額を必ず上回るということを踏まえれば、内部留保を増やすだけとの御指摘は当たらないものと考えております。 企業には、今回の税制改正に盛り込まれました賃上げ促進税制の強化や国内投資を促進する税制などを活用することで、その収益を現預金として過度に保有するのではなくて、賃上げ、人への投資、設備投資などの形で未来に向けてしっかり活用していただくよう期待をしております。 今回の税制改正でも、賃上げ促進税制の強化に加え、国内投資を促進する税制などの措置を講じることによりまして、企業による賃上げや投資、これをしっかりと後押ししていきたいと思っています。
○柴愼一君 昨日の議論でも、法人税減税が企業の内部留保を増やしてきたんじゃないかみたいな指摘をさせていただきました。以前の法人税が一定の水準にあった時代であれば、例えば利益を増やしても納税額が増えるだけなので、人件費、社員の給料上げてやろうとか、取引先との適正契約を始めとしてやっぱり、経費をやっぱり積極的に使ってきたんじゃないかと、振り向けてきたんではないかというふうに思います。 そうであるならば、賃上げや適正取引を実現するためには、法人税の増税であるとか、法人税の累進化というのが、逆に言えば最善の賃上げ税制、促進税制ではないかというふうに思いますが、大臣の認識をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 法人税の累進化につきましては、法人は自然人である個人とは異なりまして、税負担を回避するために会社分割を行う可能性もあることなどから、累進税率ではなくて単一税率を採用しているところであります。法人に対する累進税率の適用には課題があると考えております。
○柴愼一君 様々な課題があるということですが、やっぱり今のこの状況でどのような税制が必要なのかというのは議論が必要だというふうに思います。 続いて、中小企業の賃上げについてお聞きしたいというふうに思います。 目下の最大の課題は、労働者の七割を占める中小企業がどのように賃上げできるのかと、中小企業の賃上げを実現すること、中小企業だけではなく、より多くの人たちにその効果を波及させていくことだというふうに思いますが、政府として、中小企業の賃上げについてどのように見込んでいるのかをお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(矢倉克夫君) 中小企業の賃上げが重要であること、全くおっしゃるとおりでありまして、我が国全体で賃金を引き上げていくためには、先生おっしゃったとおり、雇用の約七割を占める中小企業、小規模企業における賃上げを実現していくこと、これが不可欠であると考えております。 政府といたしましては、連合が十五日に公表した春闘の第一回回答集計における賃上げ率が五・二八%と、昨年を大きく上回る結果となるなど、大企業を中心とした力強い賃上げの流れができていると認識をしており、こうした流れを中小企業にしっかりと波及をさせていって、昨年以上の賃上げが進んでいくことを期待をしております。 引き続き、春闘における今後の回答状況を注視するとともに、政府としてもこのような賃上げの流れが継続できるようにあらゆる政策を総動員していく所存であります。
○柴愼一君 具体的なちょっと見通しというのはお聞きできなかったというふうに思います。ちょっと問題だと思います。 中小企業の経営を見ると、労働分配率なども八割、九割にもなっているということもあって、本当に厳しい状況の中で経営されているというふうに思います。本改正案である五年間の繰越控除だけではやっぱり不足しているんだというふうに言わざるを得ません。 先行組合での妥結結果が好調だというふうに浮かれている場合ではありません。中小企業の賃上げについて、政府や大企業は腹をくくるべきだというふうに思います。大企業では満額回答を上回って要求を上回る回答を示していると、そんな状況をどのように中小企業に波及させていくのか、具体的な支援が必要だというふうに思います。 租特では中小企業の賃上げの実現はなかなか見込めないと。賃上げをした企業への直接支援の実施についてどのようにお考えであるか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 先ほど申し上げましたとおり、大企業では力強い賃上げの流れが出ているわけでありますが、これを中小企業まで広げていくということ、これは御指摘のとおり大変重要なことだと考えております。 そして、どういうような形で支援をするのかということでありますが、持続的で構造的な賃上げに向けましては、単なる財政的な直接支援ではなくて、経済の好循環による自律的な成長の中で賃上げを実現していくこと、これが必要であると考えております。こうした点から、デフレマインドを払拭するきっかけとして定額減税を実施するとともに、赤字の中小企業でも使いやすくするための繰越控除制度を導入するなど、賃上げ促進税制を拡充しているところであります。 その上で、持続的な賃上げにつながるにはその原資、源泉となる生産性の向上が必要であることから、中小企業等の省力化投資を支援していくなど、予算や税制などあらゆる政策を動員して力強い賃上げに、中小企業の賃上げにつなげてまいりたいと思っております。
○柴愼一君 御答弁いただきましたが、中小企業、賃上げをした中小企業への直接支援というのは禁じ手なのかと、どうしてもしないのかというようなふうに聞こえるんです。 租税特別措置は賃上げの促進、中小企業は特に効果がないというふうに思います。賃上げを実現するには、損益計算書でいうところの営業利益に効いてくる、影響を及ぼすための支援が必要ですというふうに思います。これまで言われている社会保険料の減免、免除というのは、経費負担、法定福利費などの軽減になります。 そして、業務改善助成金という制度があります。最賃水準に張り付いている中小企業が賃上げを実施した場合に設備投資に対して助成するというものなんです。だから、直接支援しないという前提で、賃上げしたところに設備投資の助成をするというちょっとおかしな制度なんですが、こういうような制度の見直し、拡充などをして中小企業の賃上げを実現する、そういう手段があるんじゃないかというふうに思いますが、認識をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(青木孝徳君) 租税特別措置による措置と、それから社会保険料の減免のような措置というお話がございました。併せましてちょっとお答えをさせていただきたいと思います。 まず、社会保険料の減免につきましては、社会保険料の事業主負担については、医療や年金の給付を保障することで働く人が安心して就労できる基盤を整備することが事業主の責任であり、また、働く人の健康の保持や労働生産性の増進を通じて事業主の利益にも資することから求められているものでございまして、その減免を行うことには慎重な検討が必要だというふうに考えております。 一方、今回の賃上げ促進税制につきましては、特に中小企業はやっぱり赤字法人も多うございます。その赤字法人の方、中小企業にもしっかりと賃上げをしていただく後押しとして、今回、繰越控除を五年間認めさせていただいています。これ、かなり広い中小企業の方が対象になると思いますので、御活用いただいて賃上げにやっていただければというふうに考えておるところでございます。
○柴愼一君 どうしても直接支援はしないというふうにしか聞こえません。 中小企業の賃上げに資する労務費の適切な転嫁についてお伺いしたいと思います。 公正取引委員会において、労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針に基づいて様々な取組を進めていただいているというふうに認識しています。現在の取組状況などについてお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。 中小企業の春季労使交渉が本格化しております。こういった中、労務費の価格転嫁を通じて中小企業の賃上げの原資を確保することが極めて重要であると認識しております。 そのため、昨年十一月に公表いたしました今御指摘の労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針がより実効的なものとなるよう、全国八ブロックで指針の内容、活用方法に関する企業向けの説明会を実施したほか、地方版政労使会議の機会も活用しながら周知徹底に努めています。その上で、指針に記載の十二の行動指針に沿った行動が取られているかどうかが重要であると考えており、公正取引委員会としては、今後、指針の実施状況についてフォローアップのための特別調査を実施していきます。また、指針に沿わないような行為をすることにより公正な競争を阻害するおそれがある場合には、独占禁止法や下請法に基づき厳正に対処してまいります。
○柴愼一君 取組に敬意を表したいというふうに思います。企業名の公表など、これまでにない取組もいただいているというふうに思います。引き続き御努力いただきたいと思います。 賃上げ促進税制の適用要件である各企業のマルチステークホルダー方針の有効性についてお伺いしたいと思いますが、経済産業省の認識、いかがでしょうか。
○政府参考人(菊川人吾君) 今御指摘ございましたマルチステークホルダー方針でございますけれども、これについては税制の措置を受けるについての要件ということになっておりますので、それについての実効性をしっかり見ていくことが大事だというふうに認識しております。
○柴愼一君 公取での指導や勧告等が行われた企業もマルチステークホルダー方針は公表しているのかというようなこと、そして、今回も様々な御指導を公取において行われているということですが、指導されたような企業、それら企業への本税制措置の適用というのはどうなっていますでしょうか。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 例えばですが、下請法に基づく勧告などが行われた場合は、このマルチステークホルダー方針の要件が満たされなくなります。したがいまして、賃上げ促進税制の適用が受けられなくなるという仕組みにしておりますので、マルチステークホルダー方針の実効性は確保されているものというふうに考えております。 政府としては、引き続き、今回の、このマルチステークホルダー方針の対象拡大を今回やっておるんですけれども、そういったことも含めてしっかりと労務費の価格転嫁に係る指針の周知徹底を図るなど、価格転嫁に向けた取組をしっかりと進めてまいりたいというふうに考えております。
○柴愼一君 マルチステークホルダー方針を掲げていても、公取の指導なりがあると取消しだということは聞いております。 衆議院の審議でも、馬場雄基、我が党の馬場雄基議員が、このマルチステークホルダー方針の基となるようなパートナーシップ構築宣言の実効性、もう全部コピペでもう機械的にやっているんじゃないかというようなことも言われたということでいけば、やっぱり、その魂をやっぱり入れるという指導を是非いただきたいというふうに思います。 今回、公取さんで行っていただいた指導などは、大手自動車メーカーは令和三年の一月から令和五年の四月までの間にいろいろ行ったということで勧告がされたりとかしていますし、この間、企業名が発表された十社は二〇二二年の六月から二〇二三年の五月に実施された取引分についてのものでした。 既に税制措置として例えば受けていたとすれば、遡って返還を求めるのか、どんな扱いになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(青木孝徳君) 法人税の場合、課税期間というのが事業年度で決まっております。その事業年度の課税期間の際に、今回のようにマルチステークホルダー宣言の要件を満たさなくなった場合には、法人税の適用を受けられないということになります。 仮に、遡って過去の分をこのマルチステークホルダーの取消しみたいなことが仮にあるんだとすれば、そこはちょっとまたその内容を見ながら適切に対応させてまいりたいと考えております。
○柴愼一君 もし取扱い、分かれば教えていただきたいというふうに思います。 最後に、大企業向けの七%賃上げについての妥当性については、もう大企業は日経平均株価に見られるように企業業績はもう極めて好調だと、賃上げ余力があるということでいけば、大企業のみに特化した区分を設けることについてはあからさまな大企業優遇だというふうに思うということだけ指摘させていただきたいというふうに思います。 続いて、戦略分野国内生産促進税制についてちょっとお聞きしたいと思います。 昨日の小池先生とのやり取りの中で、適用企業は一〇〇%大企業だということだというふうに思いましたが、対象物資、例えばEVなどの完成品一台に対して税額を控除されるということでいくと、最終的な組立て、生産、販売を行う大企業のみに恩恵があるという理解でよいのか、部品製造企業などのサプライチェーン全体に影響があるのかどうか、ちょっとお聞かせいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(田中哲也君) お答え申し上げます。 まず、戦略分野国内生産促進税制の対象企業につきましては、制度創設に必要な関連法案の成立後、その法律に基づき、主務大臣の認定を受けた上で新たな国内投資を行う企業が対象になります。そのため、現時点で対象物資を生産している企業にそのまま適用されるものではないわけであります。 その上で、現時点で対象物資を生産している企業としては、例えば、半導体についてはルネサスエレクトロニクス株式会社や中堅・中小企業であるトレックス・セミコンダクター株式会社、株式会社JSファンダリなどが挙げられ、EV等についてはトヨタ自動車や日産自動車などが挙げられます。さらに、グリーンスチールやグリーンケミカルなどのその他の本税制の対象物資については現時点において国内生産がされておらず、これからの分野になります。 いずれにしましても、本税制の対象企業は、今後、主務大臣の認定を受けた上で新たな国内投資を行う企業であり、先ほどお答えした企業についてもそのまま制度が適用されるものではございません。
○柴愼一君 済みません。サプライチェーン全体への影響というのはあるのかどうか、お聞かせください。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 この税制措置自体は、直接的には例えばEV、半導体といった製品を最終的に生産する企業に対するものでございますが、このEV、半導体といった製品につきましてはその生産に当たっては多くの部品、素材などを調達しておりまして、その産業の裾野というのは非常に広範囲にわたりますので、そういったところにも恩恵が及んでいくということだと思っております。
○柴愼一君 どのように恩恵が行くのか、ちょっとよく分からないなというふうに思います。 この税制においては、税収、十年間で約二兆円に上る税の減収規模になるということの一方で、その恩恵は一部の大企業に偏るんじゃないかという問題は指摘しておきたいというふうに思います。 続いて、イノベーションボックス税制についてお聞きしたいというふうに思います。 本税制措置を行うとした理由、特に国内に、我が国における研究開発の現状について、政府としての問題意識と、本税制措置の関係についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(田中哲也君) お答え申し上げます。 我が国の民間企業の研究開発費は、過去二十年間、主要国では増加しているのと対照的に伸び悩んでいる状況であります。また、近年、MアンドAなどを通じて海外に研究開発拠点を設ける事例も増えてきておりまして、研究開発活動のグローバル化が進展している状況です。さらに、二〇一〇年以降、我が国企業の海外研究開発費も倍増しているところです。 こうした状況の中、二〇〇〇年代に入りまして、研究開発の結果生まれた知財から得られる所得に対する減税措置、すなわち今回の税制のような制度が欧州を中心に導入が進んでおります。このため、企業が研究開発拠点を国内外に有する事例が生じる中で、研究開発の立地選択において、本税制のような減税措置の有無がまさにその意思決定に影響を及ぼすという状況になってきております。 こうした背景を踏まえまして、我が国の研究開発拠点としての立地競争力を強化し、民間による無形資産投資を後押しすることが重要であるとの認識の下、今回、我が国においても本税制を導入することが必要と考えております。 引き続き、我が国における研究開発活動が進展し国内での研究開発投資が増加するよう、本制度の着実な執行を進めまして、諸外国の動向も十分注視しながら不断の見直しを行ってまいりたいと考えております。
○柴愼一君 研究開発現場の現状についての認識がどうなっているのかというふうに思います。研究開発費が不足しているというんであればそこを、どういうふうにそこを活性化していくのかと。開発した後のもうけに対して減税するということがその研究開発の活性化につながるのか、根本的な問題に手を着けずにやっていくということが国の、我が国の競争力強化につながるのかというのは非常に疑問だというふうに思います。そのことを指摘を申し上げて、時間が参りましたので、質問は終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○熊谷裕人君 立憲民主・社民の熊谷裕人でございます。 国税庁次長におきましては、連日になってしまいまして申し訳ありません。最初におわび申し上げます。 ということで、昨日の続き、所得税法に関して、所得税に関しての質問を幾つかさせていただきたいと思います。 昨日、最後の質問、次長への最後の質問で、国税通則法の十五条二項の一号で、いつ成立、納税義務が成立するのかというところで、暦年の終了のときという御答弁をいただきました。 それを受けまして次の質問はなんですが、今回の自民党のパーティー券、裏金事件におきまして、収支報告書に記載をしなくてもいいということで様々資金を受け取っていたということで、収支報告書に記載をしなくてもいいということであれば、これは政治資金とみなされずに十二月末日、その暦年の最終日をもってそれは収入と、納税の対象であると、納税の義務が成立するんだというふうにみなされるべきではないかというふうに私は思っておりまして、その前提に立ちましての質問なんですが、こういうみなされていた資金が後年にほかの法令によってそれは収入ではなかったというふうな認定をされた場合に、既に成立をしている納税の義務の成立というものは影響を受けるのかどうか、お答えをいただければと思います。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 個別にわたる事柄につきましてはお答えを差し控えさせていただきますが、政治資金につきましては、それが政治家の関連政治団体又は政治家個人のいずれに帰属するかによりまして課税関係が異なるため、個々の事実関係を精査する必要がございます。 その上で、一般論として申し上げますと、政治資金の帰属を判断するに当たりましては、収支報告書の記載状況のほか、例えばその資金が誰によって実質的に管理、使用されていたのかなど、様々な状況を総合的に精査することとなります。 いずれにいたしましても、政治資金の課税関係につきましては、個々の実態に応じまして、法令等に基づき適正に取り扱うこととしております。
○熊谷裕人君 済みません、今までの答弁とも一つも変わらない答弁でありましたけれど、先ほど言いましたように、資金がバックをされてきて、収支報告書に記載をしなくてもいいという資金がありましたと。この資金については、暦年の最終日をもって納税の義務があるとすればそこで成立をしているはずです、通則法の十五条で。 そういうことになれば、後年、そのときの認識になるのかもしれないですけれども、後年、収支報告書、政治資金規正法で収支報告書に載せればそれが収入ではなくて政治資金だというふうな認定になるという理解でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 あくまで一般論でございますが、所得税は暦年課税でございますので、課税関係につきましてもその年々で判断するということでございますので、収入すべき年分において所得金額を計算し、所得が発生した場合にはその年分について申告をすることとなります。
○熊谷裕人君 余りこれで時間を使いたくないので、この辺にしておきますけれど。 それでは、納税額の修正と更正についてお伺いをしたいと思います。納税額の修正、そして更正につきましては、いつまで可能になるんでしょうか。期限みたいなものがあるんでしょうか。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 国税通則法上、国税当局が更正処分を行うことができる期限は原則として法定申告期限から五年を経過する日とされており、また、納税者は修正申告書を更正処分を受けるまでは提出することができることとされております。このため、修正申告書を提出できる期間は、原則として法定申告期限から五年を経過する日までとなります。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 五年ということですよね。 それで、国税の徴収権の消滅時効は何年になりますか。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 先ほども申し上げましたが、原則といたしまして、国税当局が更正処分を行うことができる期限は、法定申告期限から五年を経過する日とされております。 ただし、一般論として申し上げますと、税務調査が行われ、偽りその他不正の行為により税額を免れたと判断された場合につきましては、法定申告期限から七年を経過する日までは更正処分を行うことができるということとされております。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 原則五年ですけれど、税務調査等で更正が認められたときには七年になるということで、確認をさせていただきました。 そうすると、今回の政治資金収支報告書で遡って修正できるのは三年、そして、この所得税納税関係の方の修正、更正、そして義務の、徴収権の消滅時効は五年ということで並べますと、平成三十年だったかな、が多分、政治資金規正法の方の修正に掛からず、そしてこちらの納税義務の方には掛かるということになろうかと私は思っておりまして、その税務調査をするべきではないかということをずっと申し上げさせていただいておりますが、この税務調査の件については柴議員も先日の質問で言っておりましたけれど、税務調査の権限は税務署の署長さんと国税庁と国税局の職員にあるということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 国税庁は、財務省設置法上、内国税の賦課及び徴収に関する事務をつかさどることとされておりまして、国税庁本庁の下で、個別事案につきましては、一義的には、国税局で行う税務調査は国税局長、税務署で行う調査は、税務調査は税務署長の判断の下で行われているということでございます。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 それぞれあるということでございまして、その隙間に入ってしまった年の税務調査を行うべきではないかということを改めて申し上げたいと思いますし、また、税務調査のするかしないかというのは、判断の基準というのがあるんでしょうか。なかなか、事前にお話を聞いたときには、なかなか申し上げられませんというふうにおっしゃっておりましたので、ある数字を使わせていただきますと、会計検査院の令和五年の会計検査院年報の中に会計検査院から指摘をされている部分がありまして、申告所得の指摘事項のところで、指摘をするべきが指摘をされていなかったという、徴収すべきを徴収されていなかったというふうに指摘をされておりまして、そこの数字が二十二件で七千百万円ということでございました。 これ、七千百万円を単純に割ると、一件当たり三百二十二万円ということになるんですが、この金額、税務調査に入るかどうかというのはこのミニマムの金額みたいなところがあるものなのかどうか、その税務調査に入る判断基準についてお示しをいただければ、お願いしたいと思います。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 申告納税制度の下では、まずは納税者におきまして、御自身の収入や必要経費を計算し、所得が生じた場合には申告していただくこととなります。 その上で、一般論として申し上げますと、国税当局におきましては、様々な機会を捉えまして課税上有効な各種資料情報の収集に努めまして、これらの資料情報と提出された申告書等を分析いたしまして、課税上問題があると認められる場合には税務調査を行うなど、適正、公平な課税の実現に努めているところでございますが、税務調査の実施につきましては、金額の多寡のみでその要否を判断するといったことはしていないということでございます。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 次長にはこれで質問終わりますけれど、今次長とのやり取りを聞いていて、大臣、通告はしていないんですけれど、大臣、この件について、税務調査の件について何回も質問させていただいておりまして、私の立場で税務調査の指示はできないというふうにずっと御答弁をいただいておりますけれど、つい先日、税務調査をしないとは言っていないという答弁もいただいたところなんですが、午前中の勝部議員の答弁の中にも、国民の公平感を損なわないように法律にのっとってという答弁もいただいたところでございます。 これまでいろいろと議論をさせていただいておりますが、改めて大臣の方から、今次長もおっしゃっていましたけれど、法律にのっとって必要であれば調査をするというふうに言っておりましたので、大臣の方も、もし税務調査の必要があれば現場の判断で調査をしていただいて構わないというような認識に立つかどうかを、もう一度確認をさせていただければと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 国税庁次長から再々お話がありますとおり、国税当局におきましては、様々な機会を捉えて課税上有効な各種資料情報の収集に努めており、これらの資料情報と提出された申告書等を分析をして、課税上問題があると認められる場合には税務調査を行うなどして、適正、公平な課税の実現に努めているということでございます。 したがいまして、課税上問題があるという判断がなされたら、これは税務当局の責務としてこうした税務調査も行うことになると思いますし、また税務上の問題がないと、そのように判断されればそれは行わないと、こういうことだと思います。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 必要があれば調査をしてもいいというふうに認識をさせていただきたいと思います。 次に、法案の中身について入りたいと思います。 今、柴議員も賃上げ税制の話をされておりましたけれど、この中小企業向けに新設をされた上乗せ要件、幾つかございますけれど、これについて、例えば中小企業における子育て支援ですとか女性活躍支援というところにこの上乗せ要件というものは直接、何かいい影響を与えるものなのかどうか、どのようにこの上乗せ要件がこういうところに寄与するのかということが、もしこの上乗せ要件をつくったときに見込んでいるんであればお聞かせをいただければと思います。
○副大臣(矢倉克夫君) 賃上げ促進税制、これまでも、令和四年度、二十一万件の中小企業に適用され、また、今回、令和六年度では、中小企業向け五年間の繰越控除制度を創設するなど、赤字企業にも拡大するということを考えているわけでありますけど、今おっしゃっていただいた子育てと仕事の両立、こちらについても、今後、今上乗せというふうにおっしゃっていただいておりましたが、子育てと仕事の両立支援や女性活躍の推進の取組を後押しする観点から、労働時間数や育児休業等取得率等を基準とするくるみんやえるぼしの認定取得をこれ要件に、控除率の上乗せ措置を創設することとしております。 こういったことを通じて、先生がおっしゃった子育てや仕事の両立支援や女性活躍、これに資するものと見込んで今制度設計をさせていただいているところであり、今後も、EBPMの観点も踏まえて、しっかりと検証を行ってまいりたいと思います。
○熊谷裕人君 中小企業は、やはりそういったところの面、なかなか厳しいものあると思いますので、今しっかりと見ていくという御答弁いただきましたので、しっかりこれからも監視、監視というかチェックをしていっていただければと思います。 そして次に、本会議でも大臣と財政余力についてちょっとやり取りをさせていただいたんですけれど、そのときに、複数税率を導入したときの減収額について一・一兆円という話をさせていただいておりましたが、現在のその差額、減収差額というのは幾らぐらいになっているのか、数字をお示しいただければと思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 軽減税率によります減収見込額は、令和六年度予算ベースにおいて、国、地方合計で約一・二二兆円でございます。
○熊谷裕人君 これからインボイス制度が導入をされてここの部分が膨らんでくるのかなというふうに思っているんですが、これ、もしインボイス制度が入って、その増収分がこれから一・一から一・二になって、〇・一しか増えておりませんけれど、増えた分については今後もその消費税の元々の考えに沿って少子化対策に充てられていくということで考えてよろしいのかどうか、御答弁いただければと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 現時点において見込まれるインボイス制度の導入に伴います増収相当額の全額については、少子化対策の抜本強化、具体的には加速化プランの財源に充てることになると、そういうことであります。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。しっかりと、まあ我々はインボイス制度は廃止をしたいというふうに思っておりますけれど、もしこの制度が続くんであれば、しっかりとその所期の目的に合った使い方をしていただければというふうに思います。 それから次は、戦略分野国内生産促進税制の関係で、補助金との関係、この税制と補助金との関係、すみ分けがしっかりとされているのかどうか。先ほどの柴議員の議論の中でも、大企業にだけ恩恵があるんではないかというふうに指摘もありましたけれど、この補助金、大企業についても補助金を入れるということになると、この補助金と、失礼しました、大企業向けのこの本制度の趣旨とそれから従来の補助金と、どちらか一方を選ぶことになるのか、両方使えるのかということで、足りなかったり過重だったりというような状況が生まれてくると思うんですが、この本税制を導入することによって従来の補助金との関係性はどうなるのか、分かりやすいように御説明いただければと思います。
○副大臣(矢倉克夫君) 従来の補助金とこの税制のそれぞれのすみ分けということ、それを考える上での前提として、この税制措置を選択するメリットという点では、これは御答弁もさせていただいているところでありますけど、一般的にこの適用を受けるためには黒字化が必要でありまして、税制については。企業にとっては収益を上げるインセンティブとして機能するほか、毎年度国会の議決を経る必要がある補助金と比べまして相対的に予見可能性が高いとの特徴を持つ政策手段であると考えており、こういった効果が発揮し得る分野に税制措置として選択をするというふうに考えております。 今御指摘の戦略分野国内生産促進税制も、これらの特徴を生かしまして、生産販売量に応じた制度設計とすることで、生産や収益拡大のインセンティブを働かせつつ、戦略分野の国内投資を促進する意義があると考えております。 具体的に例えば申し上げますと、半導体分野では、大規模な初期投資を要するもの、次世代とか先端半導体とか、これは補助金で重点的に支援をする一方、必ずしも初期投資段階では大規模な投資を要しない半導体、マイコンであったりパワー半導体とか含めたアナログ半導体になると思いますけど、このインセンティブ機能を踏まえて税制措置で後押しをする、こういうことなどして、対象分野の特徴に応じ適切に生産手段を組み合わせて国内投資を促進していくこととしております。
○熊谷裕人君 次に、また同じ本会議でもちょっと質問させていただきました総務省の租税特別措置等に関わる政策評価の点検の関係で御答弁をいただきましたが、そのときの答弁は、経産省の方から報告をその時点ではいただいていないというような御答弁をいただいていたと思いますけれど、その後、どのような効果があるのかという点について財務省の方は経産省から説明を受けたのか、そして、今日は経産省の方にも来ていただいておりますけれど、経産省としてどのような効果があると財務省の方に説明をしたのか、簡潔に御答弁いただければと思います。
○政府参考人(田中哲也君) お答え申し上げます。 まず、御指摘の総務省による政策評価の点検が行われたのが本税制の議論が本格化する前の昨年八月であったため、複数の項目で説明等が不十分であるとの指摘を受けたと認識しておりますが、その後、税制改正の本格的な議論、検討が進む中で、本税制の効果を含め具体的に議論し、財務省にもお話をしているところでございます。
○国務大臣(鈴木俊一君) 戦略分野国内生産促進税制につきましては、今経産省からも、の参考人からもお話ございましたが、昨年八月の総務省の政策評価の点検におきまして達成目標や将来の減収額等についての説明が不十分とされたところでありますが、指摘を受けた点については、その後、本税制の将来の減収見込額を示した上で、電動車などの物資に係る投資目標が明らかにされるなど、一定の改善が図られたものと認識をしております。 財務省におきましても、総務省からの指摘事項に関して改善がなされたことに加え、海外において生産比例型の税額控除など戦略分野に対する政策が講じられている具体的な状況や、グリーンスチールやグリーンケミカル等を対象に含めることの必要性など、本税制の将来の効果等に関して経済産業省より説明を受け、最終的には与党税制調査会における御議論も踏まえて適切であると判断をしたところでございます。
○熊谷裕人君 時間がなくなってきてしまいましたので、幾つか順番を変えて質問をさせていただきたいと思いますが、一つは、その申告、今確定申告終わりましたけど、その申告関係の書類のDX化というか、そこについて地元の税理士の皆さんからちょっと陳情というか御意見をいただいている件についてお尋ねをしたいと思います。 納付書をダウンロードしてそのまま使えないと、地方税については使えるのに国税何で使えないんだというような話と、これから申告書の、納付書の郵送が終わるんだけど、これまた担当している税理士としてはすごく手間が掛かるんだけど、どうにかならぬかというようなお話を聞いておりまして、その納税事務のDX化に併せて、この辺についてどのようなことを考えているのか、お聞かせをいただければと思います。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 国税の納付書につきましては、日本銀行において、その内容を読み取り、データ化した上で国税当局への連絡を行っております。このため、日本銀行において機械による納付書の読み取り処理が正確に行われるよう、日本銀行が指定する規格に合った色、用紙の厚さ及び紙質のものを国税当局において用意し、これを使用していただく必要がございますので、国税庁ホームページから納税者が納付書を出力し使用することとすることは困難であると考えてございます。 なお、国税庁におきましては、納税者の利便性向上を図る観点から、インターネットバンキングやダイレクト納付など、様々なキャッシュレス納付手段を用意してございます。特に、ダイレクト納付につきましては、令和六年四月から、e―Taxで申告書を送信する際にダイレクト納付を行う旨の意思表示をすることで、法定の期限に指定した預貯金口座から自動引き落としにより納付することができる自動ダイレクトの機能を追加することとしております。 今後とも、納税者の利便性向上の観点から、国税のキャッシュレス納付を推進してまいりたいと考えてございます。
○熊谷裕人君 今御答弁いただきました四月から行われるダイレクト納付の話、今、三月の二十一日でございます。知れ渡っていないというか、税理士の皆さんもその辺まだ全然分からないということだと思いますので、広報に努めていただいて、今おっしゃった納税者の利便性にしっかりと貢献をしていただくようにお願いをしておきたいと思います。 続いて、自賠責保険特会からの借入金の返済について、これも度々いろんな方が質問をされていると思うんですが、私もどちらかというと車好きで、ずっと十八のときから車乗っておりますし、今地元の事務所でも何台か車を所有をさせていただいておりまして、自賠責保険全部掛かっております。 この自賠責保険のこれまでの積立てを一般会計に貸して、それがなかなか返ってこないと、少し変えていただいたけど、百年ぐらい返すのに掛かるんではないかと言われていて、ユーザーの怒りが大きくなっているところでありますけれど、この借入金の返していくことについて、財務大臣と国交大臣の間で取決めをされておるようでございますが、しっかりとこのユーザーである皆さんに、今ある借金がどのように返されてくるのか、そしてどのようにこの自賠責保険の本来の目的に合ったことに合致しながら返ってくるのかというロードマップをしっかりと示すことがユーザーの納得につながっていくんではないかなというふうに考えておりますが、その辺の、ユーザーが納得できるロードマップについて示すべきだという考えについて、所見があればお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 一般会計から自動車安全特別会計への繰戻しにつきましては、全額返済に向けたロードマップを示してほしいという御意見があるということ、これは国会での御議論を通じて、また私も交通事故被害者の方々の会のメンバーと直接お目にかかりましたので、そうした方々からもお話を伺っているところであります。 この点に関しましては、財務省としては、令和三年十二月の国土交通大臣との大臣間合意において、令和五年度以降の繰戻しについて継続的に取り組むことのみならず、令和四年度の繰戻し額の水準、これは五十四億円でありましたが、これを踏まえることと明記をしたところでございます。この合意内容は、今後の繰戻し額を国土交通省と協議する際の目安になるものであり、毎年度の繰戻し額の目安を示してほしいとの被害者団体等からの御要請に一定程度応えたものとなっていると考えております。 そして、政府といたしましては、この大臣間合意を踏まえまして、令和六年度予算においては六十五億円の繰戻しを行い、令和五年度補正予算においても十三億円の繰戻しを行ったところでございます。 財政事情が引き続き厳しい状況にあるわけでありますけれども、自動車事故の被害者支援等は重要な課題でありまして、被害者保護等に係る事業が安定的、継続的に実施されますように、大臣間合意に基づき、一般会計からの繰戻しを着実に進めていきたいと考えているところであります。引き続き国土交通省と真摯に協議をしてまいります。
○熊谷裕人君 余りにも額が小さいと思いますので、もう少し頑張っていただければなというふうに、そこはお願いをさせていただきたいと思います。 あと時間がなくなりましたので、これお願いをさせていただきたいと思いますが、消費税の不正還付だとか、税の申告漏れだったり滞納事案がここ数年ずっと増加傾向にございます。それに対応する国税職員の皆さん、グローバル化とかそういうところにも対応していかなければいけませんので、人員の更なる増強というものを図らなければいけないんじゃないかなというふうに思っておりますので、その点しっかりと考えていただけるように要望いたしまして、私の質問終わりにさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。 今日も昨日に引き続いて大量の通告をしていますので、ぱんぱんと質問をしてまいりたいと思いますけれども、冒頭、今日の通告の中の経済成長の話からさせていただきたいと思いますけど、冒頭、鈴木財務大臣におかれましては、今日の閣議の後の記者会見で、国債費の利払い費、国債の利払い費の増加のリスクに対応した財政運営をしていかなければいけないんだということを会見でおっしゃっていたということで、その中で、歳出構造の更なる平時化や、重要政策の安定財源の確保などということで、歳出歳入両面で改革の努力を重ねていく必要があるということをおっしゃっているわけですけれども、これ、国債の利払い費の増加ということをこれから考えたときに、今の財務大臣のお考えの中で、やっぱりこれは増税が必要だというふうにお考えなのかどうか、この点についてまず聞きたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) これからも、記者会見で申し上げましたけれども、予算につきましては財政の平時化というものを図っていく、そうした歳出の改革の努力、そういうものをして、できる限り増税をしないで済むようなことを考えていきたいと思っております。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 できるだけ増税をしないようにということで考えて、まあ歳出改革は重要だということはこれ当然のことだというふうに思うんですけど、私が、この三十年間経済が成長してこなかった、デフレだった、で、プライマリーバランスの黒字化をなかなか達成できなかったということ、その黒字化を達成することはいいのかどうかというのはまた別として、達成できなかった。 その理由として、やっぱりこの税収を上げようとしたときに、これ増税によってこの税収を上げようとしていくのか、それとも成長によって上げていこうとするのかということで、多分両方必要なんだというお考えなんだとは思いますけど、その偏り方が、やっぱり税収、増税によって上げていくんだという考え方の方が若干強くて、そちらに振れてきたんじゃないか。そのことによって経済成長を失ってきて、最終的にはプライマリーバランスの黒字化ということを達成できなかったんではないかと考えているわけであります。 今回、日銀の政策決定会合で、この金融緩和についてはこれ変更するということになりましたけれども、過去、やっぱり消費税の増税を金融緩和と同時にこれ二回やって、そのたびに経済が非常に大きな痛手を負ってきたという歴史がございます。 私は、じゃ、なぜその経済成長の効果を低く見積もっているのかなというふうに考えたときに、経済成長による増収の効果というものが低く見積もられているからなのではないかというふうに思ったわけであります。 そういった意味では、この税収弾性値ですね、これは名目GDP成長率に対して、まあGDPが一%上がったときに税収はどれくらい上がるのかというのがこれ税収弾性値でありますけれども、これに対してどのような見解を持っているのかということをまずお伺いしたいというふうに思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 将来の税収の想定について、財務省が毎年公表しております後年度影響試算というものがございますが、その中で向こう三年間の歳出歳入の姿を示しておりますが、名目成長率は三%と一・五%、それから各年度の税収については、令和七年度については六年度予算の税収額を基礎にこの三%、一・五%の成長率、さらに税収弾性値として一・一を掛けた上で、それから税制改正のいわゆる改正増減収の影響を調整して試算を行っております。三年分なので、八年度、九年度分についても同様のやり方で計算をさせていただいています。
○柳ヶ瀬裕文君 これ財務省は、この税収弾性値についてはもうこれ一・一ということをずっと採用してきたわけでありますけれども、まあこれだと経済成長しても大して税収は増えないというロジックになってくるというふうに思うんですが、これ例えば、第一生命研究所の永濱さんの試算によると、デフレ経済に突入した一九九七年度から二〇二一年度までの平均的な税収弾性値は二・七四であるということであります。とすれば、一・一の倍ぐらい税収に貢献しているわけ、寄与しているわけですよね。 なお、直近のデータでは、二〇二一年度の税収弾性値はこれ四・二ということで、一・一の四倍寄与しているわけであります。ちなみに二〇二二年度の税収弾性値は三・〇ということでありまして、これ一・一を堅持している理由というのは何かあるのか、ちょっとこれは固過ぎるんではないかというふうに思うわけですけど、この点はいかがでしょうか。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 税収弾性値につきまして様々な御指摘があることは承知しております。 例えば、今御指摘をいただきました分析結果につきましては、私ども完全にちゃんと見られているかどうかというのは自信がないところもあるんですが、ざっと見たところ、まず税収弾性値は分母と分子があって、分母は名目成長率でございますが、名目成長率が非常に低い、もう例えばゼロ%成長に近いような、そういう期間に焦点を当てて試算を行っているんじゃないか、つまり分母がすごく小さいと少しの税収の動きで税収弾性値がすごく大きく出る可能性があるということです。 それから、分子になる税収には恐らく税制改正の影響が考慮されていない、つまり、例えば御指摘のあったような消費税の税率の引上げによる増収分というのも込みで、何というかな、税収弾性値が出されている可能性があるんじゃないかというところを考えておりまして、そういった点は少し留意が必要なのではないかなというふうに考えております。 その点で申し上げますと、まあ理論的に考えますと、まず税収のうち消費税、それから法人税、この二つにつきましては基本的に比例税率でございますので、その課税ベースであります消費とか法人の所得、こういったものが経済成長におおむね連動すると考えられますので、基本的には税収弾性値というのは、この二税については一、で、所得税は累進課税でございますので弾性値は一以上になることが考えられます。 その上で、昨今、消費税の税収のシェアも拡大しておりますので、税収全体としての税収弾性値は、おっしゃるように単年度では非常に経済情勢に応じて大きく振れる場合があるものの、中長期的には一に近い数字が妥当だというふうに私どもとしては考えておるところでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 財務省がどのように考えて一・一と出しているのかということは今よく分かったわけで、まあ分からないんですけど、よく分かったわけでありますが、これ常にあれですよね、税収上振れしていますよね。 私、この前に総務委員会、財政金融委員会に来る前総務委員会だったんですけど、NHKの予算審議するんですね。NHK、予算のときには毎回赤字なわけですよ、真っ赤っかだといって、で、決算になると真っ黒黒なんですね。もう、赤字だからもう大変なんだといって、決算をしてみたら全くの黒字だということ。 で、財務省として、これ、何というんでしょう、頑健な財政構造、しっかりとした、そんな上振れを期待できないということはよく分かるんですけど、それにしてもこの一・一という数字は余りにも低過ぎるんではないかというふうに思うわけであります。一・一というふうにしている限り、やっぱり経済成長によってこの財政の健全化をしていこうという発想にならないんではないかというふうに思うわけであります。 是非この一・一を見直していただきたいなというふうに思うんですけど、さきの、理論的ではあるんだけれども、実際に行ってみたらこれは科学的ではなかったということなんだろうというふうに思います。 これ、税収弾性値が財務省の理論よりも高めに出る別の原因として、欠損法人割合の回復の寄与が大きいのではないかということが言われているわけであります。経済成長に伴って赤字企業が減少して、法人税を新たに納付するという企業がこれ増えるわけですよね。直近の数字だと欠損法人割合は六五%ということで、これ、バブル期の頃は五割を切っていたということから考えると、経済成長に伴って欠損法人割合がどんどん減ってくるということによる税収の増加余地というものがまだまだあるのではないかなというふうに考えるわけであります。 こういった欠損法人割合の減少に伴う税収弾性値の上振れ等も念頭に、税収弾性値を今よりも高めに置いた税収の推計をしていくべきではないか、若しくは、この税収弾性値一・一が本当にそうなのということをもう一回検証するべきなんではないかと思いますけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 欠損法人割合が減少に伴いまして税収弾性値が上振れをするという御指摘でありますが、法人税につきましては、景気回復局面におきましては、欠損法人が黒字化をするなどによりまして前年度に納税していなかった企業が納税を開始することなどから、税収の伸び率が名目経済成長率を大きく上回り、単年度の税収弾性値が一時的に大きくなる側面があるということは御指摘のとおりでございます。 しかしながら、法人税率は所得税と異なり、累進構造を有しておらず、比例税率であり、かつ課税ベースである法人所得はおおむね経済成長率に連動すると考えられることから、先ほど主税局長からも答弁をしたわけでありますが、税収全体としての税収弾性値は中期的には一に近い数字が妥当であると考えており、これを引き上げることは考えていないところであります。
○柳ヶ瀬裕文君 財務省の考えは分かりましたけれども、実数値がその一・一になっていないわけですよね。だから、そこをしっかりと検証する必要があるというふうに思います。それが健全な財政運営ということなんだろうというふうに思います。是非これは検証していただきたいというふうに思います。 つまるところ、やっぱり経済が成長すれば大概の問題は解決するということなんだろうというふうに私は思っておりまして、じゃ、この経済成長するために、先ほど最初に申し上げたとおり、増税で経済成長にどういった寄与をするのかといったなら、これ逆ばねをするということだと思いますので、この増税ということに関してはくれぐれも慎重にしていただきたいというふうに思いますし、今のデフレからの完全脱却は本当にできるのかということで、日銀はああいう決定をしましたけれども、私は時期尚早だというふうに考えていまして、まだまだ需要も弱いと、で、定額減税六月からということの中で、本当にデフレからの脱却できるのということに関しては非常に懐疑的に思っているわけであります。 ただ、三十年に一度のこの千載一遇のチャンスであることもまた間違いないことだというふうに思っていますので、これ、あらゆる政策を総動員するということをおっしゃっているわけですから、これ、ずっと私主張してきましたけれども、この消費減税ということもこれオプションに加えて考えていただきたいと、デフレからの完全脱却がなかなか難しいという局面になればこれを検討いただきたいと思いますけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) デフレからの完全脱却に向けました税制面での対応を申し上げますと、政府といたしましては、定額減税に加え、賃上げ促進税制の強化によりまして、今年、物価高を上回る所得の実現を図ることに加えまして、戦略分野国内生産促進税制、イノベーションボックス税制の創設などによりまして、生産性と供給力の強化に向けた国内投資を後押しすることで、賃上げの原資となる企業の稼ぐ力を高めていくこととしております。 こうした税制措置を含めた政策を総動員し、デフレマインドからの転換を促して、持続的で構造的な賃上げ、消費と投資の好循環につなげてまいりたいと考えております。デフレからの完全脱却に向けては、これらの施策の効果について、まずはよく注視してまいりたいと考えています。 その上で、消費税につきましては、年々増加する社会保障給付費の財源確保が課題となる中で、全世代型社会保障制度を支える重要な財源として位置付けられていることから、その引下げを行うことは適当ではないと考えているところであります。
○柳ヶ瀬裕文君 あらゆる政策を総動員してということですので、是非これも御検討いただきたいというふうに思います。 同時に、先ほどおっしゃったとおり、やっぱり歳出改革というものは非常に重要だなというふうに思っておりまして、私たち維新の会もこの医療維新というものを出させていただきました。やっぱり医療費の高騰、これにどう対応していくのかということが非常に大きな課題だろうということで、高齢者の窓口負担三割というような、とてもなかなか言い出しにくいようなことも私たちは提案をさせていただいているわけであります。 と同時に、私がちょっと注目したのがこの薬剤費についてであります。 今日、厚生労働政務官、塩崎さん、来ていただいてありがとうございます。よろしくお願いします。 これ、薬剤費を私はちょっとこれまで余りよく分かっていなかったんですけど、非常にこれは極めて高いんですね。新しい新薬ができて、どんどん保険収載していくということになっていくと、もうこれ本当財政に大きな影響を与えると、それぐらいインパクトのあるものなんではないかなというふうに思っておりまして、この点について議論をしたいというふうに思います。 三月十三日の中医協で、新型コロナによる重症化を防ぐ治療薬として承認されているラゲブリオに対して、これ費用増加との評価がされました。このことの意味をお示しいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(須田俊孝君) お答え申し上げます。 保険適用された医薬品等のうち、市場規模が大きい又は著しく単価が高いものにつきましては、その費用と効果を評価する費用対効果評価の対象とし、その結果を薬価等に反映することとしております。 御質問いただきましたラゲブリオは、令和四年八月に費用対効果評価の対象とされ、中医協の専門組織での議論を経て、本年三月十三日の中医協総会で費用対効果評価案が了承されております。 この議論におきましては、我が国の現在のコロナ流行株の状況やワクチン接種の状況を踏まえ、現時点での我が国における本剤の治療効果に係るエビデンスの蓄積は十分でないということになり、費用と効果を比較する費用効果分析ではなく、費用のみを比較する費用最小化分析を実施するということとされたところでございます。 その結論として、議員御指摘いただきましたように、評価結果は費用増加とされたところでございます。この意味するところは、本剤を用いた治療はコロナ治療薬を用いない対症療法を行った場合と比較して費用は増加するということを意味しております。
○柳ヶ瀬裕文君 ちょっと今難しい言い方をされたんですけど、つまりこれ効果がないということですよね。 費用増加で、標準治療と比べて費用が増加するというのは標準治療に比べて効果がないということだというふうに思いますけど、その理解でよろしいですか。
○政府参考人(須田俊孝君) ただいま申し上げましたように、中医協における議論におきましては、治療効果に係るエビデンスの蓄積が十分でないことから、費用効果分析ではなく、費用のみを比較する費用最小化分析を実施することとなりました。その結果、費用は増加するということで評価をなされたということでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 ですから、これ中医協は、高い薬剤のものに関して見直しをしていて、今回はそのラゲブリオ、これは非常に高いんです。なので、薬価の見直しをしようじゃないかということで、専門の人たちが集まって、中医協が諮問して、分析をしたと。その結果、これ標準治療とほとんど変わらないねという結果が出たということで、今の薬価は高過ぎるという判断がされたということだと思います。 これ、その分析の結果を見ると、これは国立保健医療科学院の方で分析をした結果でありますけれども、これ一部見ると、標準治療に対するこのラゲブリオの入院又は死亡のオッズ比は一・〇五三ということで、これ九五%が信頼区間で、〇・七七五から一・三九六ということであります。これだけ見ても、これ全く効果があるとは言えないですよね。一よりも低くなればこれ効果があるということが言えるわけですけど、このオッズ比は一・〇五三ということであります。これ、逆に、逆効果になっているんじゃないかと。つまり、この薬を投与した方は入院又は死亡が多くなるということもこの結果からは言えるような試験結果になっているということで、これを示して、今回費用増加ということを中医協としては判断をしたということだというふうに思うわけであります。 この問題は、そもそもこのラゲブリオは本当に効果があるのかということをかなり多くの方がおっしゃっていて、で、実験をしたわけですね、試験をしたわけですね。欧州ではこの試験結果を基に承認を取り消しているという状況であります。 だけれども、我が国はこれからどうしていくのかということなんですけれども、これ、規制当局、厚生労働省の中の規制当局としてはこの効果についてどのように考えているのか、見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(吉田易範君) お答え申し上げます。 ラゲブリオにつきましては、製造販売業者が実施した臨床試験におきまして、主要評価項目である入院又は死亡が認められた被験者の割合がプラセボ群と比較して統計的に有意に減少していたことから、有効性、安全性が確認されたものとして、二〇二一年十二月二十四日に特例承認を行ったものでございます。 本剤につきましては、EUでは不承認の勧告がなされていると承知しておりますが、米国、英国など使用が継続されている国もあるというふうに承知しております。 我が国においては、現時点で、特例承認された当時と比べて本剤の有効性、安全性が確認されているとするこの評価が変わるものではないと、このように考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、だから、保険局が言っていることとこの規制局、医薬局か、が言っていることは、これ真正面から違っているわけですよね。保険局は、この治療薬は効果がないと、だから薬価が高過ぎるという評価をこの中医協でしたわけであります。しかし、規制当局は、これは効果があるからこれを継続するということを言っていると。一方、欧州では、これはもう承認取消しという形で、これを投与しないということになっているわけであります。 ちなみに、アメリカでは投与されているということでありますけど、これ、作っているMSDの親会社、これメルクでありまして、これアメリカの大企業ということからこれは使っているのかなというふうに私はうがった見方をしているところであります。 これ、ちなみに、この薬価なんですけれども、ラゲブリオは一カプセル二千三百五十七円ということで、一回の治療で九万四千円分投与される非常に高額の薬剤なんですね。 で、お伺いしたいんですけれども、これまでこのラゲブリオの売上げはどれくらいなのか、そしてそのうち税金から支出した、見込まれる額、これについてはいかがでしょうか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 まず、ラゲブリオの売上げに関してですけれども、これ薬事動態統計調査というのがございます。ここでは、コロナ治療薬の売上げを積算、公表するに当たって企業から回答をいただいておりますが、集められた調査情報は事業者や個別製品の情報を識別できない形で利用されるという旨を示した上で調査に御協力をいただいていることから、国から売上高についてのお答えをすることは困難ではございますが、もう一点の税金でこのラゲブリオに対してどれぐらい支出しているのかというのにつきましては、これ新型コロナウイルス感染症対策としての購入がありますが、これで国がラゲブリオを確保するに当たって約千三百七十四億円を支出しております。
○柳ヶ瀬裕文君 これも税金で千三百億円で買っているということですけど、これ別の調査によると千六百億円の市場規模ということで、国内の医薬品の中では第四番目に使われている医薬品であるということも示されているわけであります。で、千六百億円ですね。つまり、その半分はこれ保険から、例えば国民健康保険であれば半分は保険から出るわけですけど、その半分は税金から出ていくものですよね。 このように、厚生労働省の中でもこれが治療の効果があるのかどうかということが分かれている、中医協は効果がないというふうに判断した薬をこれからも使い続けるのか、そしてそこに税金を投入し続けるのかということでありますけれども、これについて塩崎政務官に聞きたいと思います。
○大臣政務官(塩崎彰久君) 柳ヶ瀬委員からの御質問にお答えいたします。 御案内のとおり、我が国では、国民皆保険の下、安全性、有効性が確認されて、必要かつ適切と認められる医薬品や医療機器等については保険給付の対象とすることを原則としております。このため、安全性、有効性が確認され、薬事承認された医薬品であって、企業から保険収載希望が出されたものについては保険適用としているところでございます。 今御指摘があったラゲブリオにつきましては、先ほど政府委員の方からもお答えをさせていただきましたとおり、この薬事承認、薬事上の段階における本剤の有効性、安全性というのは確認されておりまして、御案内のとおり、この薬事承認のときの治験と今回費用対効果で行った試験というのはその手法とかも違うものでございますので、そういった意味で、元々の薬事承認のときの評価が変わったわけではないというふうに考えておりまして、引き続き保険給付の対象となるものと考えております。 一方で、議員御指摘の問題意識、これもよく理解できるところでございまして、まさに今回、費用対効果評価において費用増加ということの結論が出ておりますので、それに基づいて価格を調整させていただくということをさせていく予定でございます。
○柳ヶ瀬裕文君 これまだ、価格を調整するといっても九%程度薬価を下げるということぐらいだというふうに思うわけですけど、これ、なぜその厚生労働省の中でも今見解が違うのかというと、これ臨床試験を行った時期が違うんですね。 当初は、これ武漢株、デルタ株までのときの治験が行われていて、これ強毒だった。だから、このときには入院、死亡を減じる効果というのは確かにあったんだろうというふうにこのデータを見ると分かるわけであります。ただ、その後、オミクロンになって弱毒化していくわけですよね。で、みんな、これ効果ないんじゃないのということになって追加で試験をした。それがPANORAMIC試験ということでありまして、その試験を見て、欧州はやっぱりこれは今のオミクロンには効かないねということで承認を取り消したということになっているわけであります。 ですから、規制当局の言っていることはある意味正しいんですけど、それから更にこの治験はアップデートをされているわけですよね。だから、それをしっかりと組み込んだ形でしていく必要があるんではないかというふうに思います。 私の問題意識は、このように新薬ってたくさん出てくるわけですよ。今もう非常に高価な薬がどんどん出てきているということで、もうそれを特例承認で今回のように使ってみるということも場合によっては必要なのかもしれないんですけど、新しい治験が出てきたら、それをアップデートして、これ保険収載で本当にいいのかどうかという議論をしっかりとしていく必要があるんだろうというふうに思うわけであります。そうしないと、これ財政もたないと思うんですね。 もう一点申し上げたいのは、先ほど他の委員からもありましたけど、新型コロナワクチンについてでありますが、これについては、これまで購入した本数、購入した金額、それと廃棄した本数と金額、これについて教えていただきたいと思います。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 購入と廃棄と本数と金額ですので、四つの数字になろうかと思います。 まず、購入と廃棄の数の方でございますが、現在までの新型コロナワクチンの、これ契約量という言い方をしておりますけれども、これ九億二千八百四十万回であります。内訳を申し上げれば、オミクロンXBB株対応一価ワクチンで四千六百四十万回、オミクロン株対応二価ワクチン一億九千五百万回、従来株ワクチン六億八千七百万回で、合わせての九億二千八百四十万回となります。 ここから、これ契約でしたけれども、実際はキャンセルとか海外供与数がありますので、それを差し引くと、直接のお答えは六億八千三十四万回分ということになります。 廃棄でございますが、これ従来株ワクチンで約七千五百四万回、及びオミクロン株対応二価ワクチンで、これで約七千八百万回の合計約一億五千三百四万回の政府在庫の廃棄をこれまで公表したところでございます。 次に、金額でございますけれども、具体的な購入金額及び廃棄金額については各企業との秘密保持契約の対象であり、国が契約を締結した各企業に対して公表の可否についてこれ確認いたしましたけれども、やっぱりこれは公表は不可ということでしたので、なので、直接的にこの購入金額等をお答えは差し控えさせていただきますが、先ほどの一億五千三百四万回の政府在庫の廃棄分に、これ十五か月ほど前ですか、平成四年十二月の予算委員会での、そのときに大臣、委員にお答えした単価、これ二千七百二十五円という数字を申し上げたので、これを単純に乗じますと約四千百七十億円ということになります。
○柳ヶ瀬裕文君 今、淡々と御説明いただきましたけど、九・二億本買って一・五億本のワクチンを廃棄したよと、その金額は四千百七十億円だよというお話だったというふうに思います。 これ、当初は、やっぱり強毒だしどうしたらいいのかよく分からないという中で、ワクチンメーカーとの関係の中で多数の発注をしたということも分からないでもないと、わけでありますけれども、今回も三月末には千五百万本廃棄するわけですよね。完全に私は本数見誤っていると思いますよ。もう今接種する人、これは対象者の二二%という数字が出ていますけれども、歩留りに関してもこれ明らかに間違えているというふうに思うわけであります。私は、税金をどぶに捨てていると。 どぶに捨てているだけだったらいいんだけれども、先ほどもありましたとおり、このコロナワクチンによって様々な問題が生じているということを、私は三年間、このワクチンの後遺症の問題について取り上げてまいりました。このコロナワクチン接種による健康被害救済の規模が拡大しているわけですけれども、これ令和六年度分についてはどのような見通しなのか聞きたいと思います。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 新型コロナワクチンの健康被害に対する給付の予算ですが、これ、新たに生じる健康被害のこれ進達という、まあ申請ですよね、進達について予算編成時点では見込みが立ち難かったことから、令和六年度当初予算案においては前年度同額程度の約三・六億円を計上しておりますが、ただ、令和六年度の予算措置の考え方といたしましては、これ、令和五年度の補正予算と一体として考えております。 それを考えますと、これ、令和五年度の補正予算で三百九十四・一億円いただいておりますので、これと合わせて現時点においては健康被害の救済に必要な予算に不足はないものと、生じないものと考えておるところでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、予算委員会でもやらせていただいたんですけど、三・六億円でこの被害の見積りをしていたところ、補正で三百九十億円ということになったということで、このワクチン被害者救済制度の申請者もこれも右肩上がりで、うなぎ登りになっています。 先ほど他の委員からも紹介がありましたとおり、これの厚生労働省の認定数は六千四百七十一名と、死亡は四百九十三名ということになっていて、これまでの国内全てのワクチン、四十八年間のワクチンによる認定者三千六百四十八名、死亡百五十九名をはるかに超える数字となっているということであります。 これ、政務官、これをですね、武見大臣ともやらせていただきましたけれども、これだけの規模を見ると過去最大のワクチン被害だというふうに私は考えるわけですけど、この認識はいかがでしょうか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 安全性の話でございますけれども、これにつきましては、午前の神谷委員からの御答弁と重なることになってしまいますけれども、まず、これ、ワクチンの性格上、どうしても不可避的に生じ得るリスクはございます。ただ、その上で、その有効性、安全性との比較ということで考えますと、このコロナワクチンにつきましては審議会等においても評価をいただいているところでございますので、接種に値するものと考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 もう是非、厚生労働省しっかりと答えていただきたいなというふうに思うわけですけど。 これ、今、被害者救済制度の申請者はどんどんうなぎ登りに、右肩上がりで上がっていると、これ認定者もどんどん増えているわけですね。で、四百億円の予算を付けたと。四百億円の被害を厚生労働省としては、これ認定をするということだと思います。四百億円の規模の被害が出ているということ、もうこれは非常に大きな規模であるということだというふうに思いますし、厚生労働省としては、これからこの後遺症はどれくらい伸びていくというふうに想定されているのか、この点についていかがでしょうか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 新型コロナワクチンの接種を開始してから約三年になろうとしております。 この間、ワクチンの副反応を疑う症状については、医療機関等から報告された情報を収集し、関係審議会において評価を行っており、現時点ではこれまでの報告によってワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないと評価されております。 これがこれまでで、じゃ、今後どうなのかという御指摘、御質問だと思いますので、接種後の副反応を疑う症状の報告については、接種からの期間の長さによらず受け付け、評価を行うこととしております。 ですので、我々厚生労働省としては、どれぐらい続くということ、ある意味予見をするという性格のものではなくて、そのような健康被害が生じた場合は、我々は期間の長さによらず受け付けて評価を行うということで考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 その辺が限界かなというふうに思うんですけれども、これだけ大きな被害が出ているということの中で、私からちょっと一点お願いをしたいのは、これ、三月十三日の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会の中で、このワクチン接種記録の保管期間、これ省令で五年ということになっているわけですね。まだ五年はたっていない、最初に打ってからたっていないわけですけど、これから五年過ぎるとこの接種記録がなくなってしまうという問題があります。 これは、この分科会でも示されているとおり、この五年から接種記録の保管については延長するという方針をお示しいただきたいというふうに思いますけど、これはいかがでしょうか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 予防接種に関する記録の在り方につきましては、記録の今これ電子化が進んでおります。これによって長期の保存が技術的に容易になっていること等を踏まえ、それで先ほど御指摘いただいた厚生労働省の審議会、三月十三日開催分で御議論いただきました。 御指摘のとおり、この審議会では、保存期間の延長自体については御了解いただきました。これは、事務局から、私どもから提案したものを認めていただいたという形ですが、具体的な延長に当たっては、ほかの同様の制度との均衡性ですとか、また個人情報の取扱いへの配慮、こういった点も指摘いただいております。 こうした御議論や御意見を踏まえて、ワクチン接種記録の保存期間について、まずこれは五年を延長するという前提の下での引き続き必要な検討を行ってまいりたいと考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 もう五年を延長していただけるということですので、是非これはお願いしたいというふうに思います。 塩崎さん来ていただいているんですけど、このワクチンの問題も、やっぱり問題があったら立ち止まるということが必要だというふうに思いますし、先ほどのラゲブリオの問題もやっぱり新たな知見って出ているわけですね。コロナに関して言うと、新たな株がどんどん出てきていると、変異しているわけです。つまり、状況は変わっているわけですよね。だから、新しい知見の積み重ねが必要だというふうに思います。 そういった中では、この薬価の問題からすると、やっぱりこれ、迅速な保険収載の見直し等やっぱり必要だろうというふうに思うわけでありますけれども、それを厚労省としてどのようにこの迅速な見直しをしていくのかということについてはいかがでしょうか。
○大臣政務官(塩崎彰久君) 今委員からも御指摘のありました、国民の健康を守っていくということと、そしてこの医療保険財政の持続性、どちらもとても大切な政策目的であるというふうに考えております。 我が国では、国民皆保険制度でございますので、安全性、有効性が確認されたその薬剤、医薬品、医療機器、こういったものについては、まずは保険給付の対象とさせていただく。ただ、その上で、今委員からも御指摘のありましたように、医療保険財政に与える影響等も踏まえて、一度保険給付の対象となった医薬品についても、薬価収載後の価格調整ルール、これを定めておりまして、例えば、既存の治療と比較して費用、効果、どれだけ増加するかを分析して、その結果に基づき価格を調整する、先ほど申し上げた費用対効果評価であったり、また、当初の予想を超えて市場規模が拡大した場合に薬価を改定する市場拡大再算定、こういった仕組みを設けているところでございます。 いろいろ不確実性の中で判断をしていく場合もありますが、その後、積み重ねてきたエビデンス等について、こうした調整の仕組みを通じて健康維持と財政のバランスを図ってまいりたいと考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございました。 是非、塩崎政務官におかれましては頑張っていただきたいというふうに思うわけでありますけど、財務大臣にお伺いしたいのは、このように厚生労働省の中ではやっぱり限界があるなというふうに思っています。保険収載、新しい新薬ができてそれが非常に有効性があるということであれば、私は保険収載をするべきだというふうに考えますけれども、一方、やっぱり財政的な問題というのが出てくるということですよね。 例えば、じゃ、今様々挙がっていますけど、レカネマブ、アルツハイマー病の治療薬でありますけれども、これは単純計算すると約二兆円という試算も出ています。これも保険収載されたわけですよね。それから、肥満治療薬のウゴービということで、これも年間四百八十億円ということで、まあ新しい多分テクノロジーはどんどん出てくるというふうに思います。ただ、それを全部保険収載していくと、もうこれは財政的には大変厳しくなってくるということだと思います。 もちろん、命を守るということは極めて重要です。ただ、同時に、これ財政的な側面からこれをしっかりと見ていく、で、効果がこれはないだろうといったものに関しては、やっぱり外部からこれをしっかりと指摘をしていく、修正をしていく、そういうような仕組みが必要なんじゃないかというふうに思いますけれども、財務大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) ずっといろいろ御議論をお聞きしておりました。薬剤費の総額、これは増加傾向にあるということでありまして、財政に一定の影響を及ぼしていると、そのように考えております。 この問題につきましては、これまでの財政制度等審議会におきましても、医薬品の費用対効果評価に関して価格調整を行う対象範囲を広げることや、費用対効果が低く他の医薬品で代替可能な場合には保険収載の対象から外すことなどについて検討すべきであるとの見解が示されているものと承知をいたしております。 財務省として、医療保険制度の持続性を確保する、もちろん国民の命を守るということは大変重要なことであるわけでありますが、こうした点も踏まえて、質の高い医療を効率的に提供することが重要と考えておりまして、引き続き、厚生労働省と連携をして、費用対効果評価を含めた各種制度の在り方についても不断に検討してまいりたいと思います。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございました。 時間が参りましたので、終わります。ありがとうございました。
○大塚耕平君 国民民主党・新緑風会の大塚耕平です。 〔委員長退席、理事山田太郎君着席〕 午前中の日銀総裁とのやり取りで、金融政策の状況とか、それから当然日銀の保有国債の裏側には財務省の国債管理政策と、こういうことも全部セットになっているわけでありますので、まず財務大臣にお伺いしたいんですが、もろもろここでさせていただいている議論、そして今日の午前中のやり取りも踏まえつつ、今後の国債発行残高とか国債管理政策についてどのような展望をお持ちか、お聞かせください。
○国務大臣(鈴木俊一君) 国債発行残高につきましては、二月二日に国会に提出した国債整理基金の資金繰り状況等について、仮定の計算における公債残高が令和六年度末の見込みで約一千九十七兆円となるとしております。また、一定の経済前提を仮置きした機械的な試算として、令和十五年度末に約一千二百四十五兆円となる姿をお示しをしております。 一方、国債管理政策につきましては、引き続き国債の確実かつ円滑な発行と中長期的なコストの抑制を基本的な目標としつつ、今後の金利の動向や投資家のニーズを踏まえ、市場との対話を丁寧に行いながら、適切に運営していきたいと考えております。 市場や国際社会における中長期的な財政の持続性、持続可能性への信認、こうしたものが失われることがないように、引き続き責任のある経済財政運営に努めなければならないと思っております。
○大塚耕平君 日銀の金融政策の手段としては、今日の午前中のグラフでも御理解いただけていると思うんですけど、九〇年代後半に事実上のゼロ金利まで持っていってしまったために、そこから金利ではなくて量のコントロールに手法を変えて量的緩和をずっとやってきたわけですよね。 だから、環境に合わせて指標や手法を変えていくというのは、これは財政も私は同じような工夫が必要だと思っておりまして、そういう観点で、所信のときにプライマリーバランスのことをちょっとお伺いしたんですけども、そのプライマリーバランスというその財政健全化指標に引き続きとらわれていていいのかどうか、あるいは何かほかの指標があるのか、この点については財務大臣としてはどのようにお考えですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 二〇二五年度のPBの黒字化というのが、今我々の持っている財政健全化目標であります。これの達成に向かいましては、高い成長率を実現しなければいけない、それと歳出改革を徹底しなければいけないということであって、安易なものではないということは十分認識しておりますが、徹底することによってこれを実現することも可能だと思います。今あるその目標に向かって全力を尽くしていかなければならないと思います。 そして、二〇二五年度以降の財政健全化の目標というものは今現在立っていないわけでありまして、それを立てる際には、新たな経済状況、そうしたものも踏まえて次なるものがつくられていくものと考えております。
○大塚耕平君 そのプライマリーバランス黒字化に余り今こだわっている場合ではないんではないかという立場からちょっと申し上げますと、日銀総裁にも再三申し上げたように、植田総裁のせいではなく、前任者が大変難しい状況を残して去っていった中で、さて、これからどうするかと、一年たたれて、まず第一歩を踏み出されたという状況なんですが、その裏側には、そう簡単に日銀の保有国債も減らせないんではないか。だから、藤巻さんが、そう簡単にこれからどんどん緩和をやめていくというわけじゃないんでしょうねという、そういう文脈で藤巻さんも聞いておられたと思うんですけども、それは好むと好まざるにかかわらず、そういう状況をしばらく避けられないと思うんですね。 私は、多分、プライマリーバランスよりは、政府債務の対GDP比、この数字でしばらく議論をしていく方が現実的だし、また、その方が、ほかのことに目配りできたり、あるいはほかのことで思わぬまたミスをしないことになると思っているんです。 それはどういうことかというと、政府債務対GDP比は、当然ですが、分母がGDPで分子が政府債務ですよね。そうすると、GDPが増えれば結局この比率はどんどん下がっていくし、プライマリーバランスを仮に黒字化しても、今世界が見ているのは、どちらかというと、かつて日本が、かなり財政の脆弱な国だと、まあ見下していたというと怒られますけれども、G7の中では相当財政的にひどい国だと思っていたイタリアの倍ぐらいのもう日本は政府債務対GDP比状態になっているんですね。で、この政府債務を、じゃ、ぐっと圧縮できるかといったって、短期間でできないわけですよ。そうなると、下のGDPを増やすしかないわけでありますので、プライマリーバランスから政府債務対GDP比に変更するというのは、これ、残念ですけど、事務方ではその判断はできないと思いますね。これはもう政治がそういう指標でいくんだというふうに判断するしかないんですが。 そうすると、仮にそういう判断をしてそういう指標になったときに、政府債務はできるだけ増えないような努力をやっていただくということですが、分母のGDPがちゃんと増えていく、あるいは逆にシュリンクするようなことのないように、この局面ですね、経済政策的には、あるいは経済分野的には、大臣はどういう分野が今極めてセンシティブな状況になっているというふうにお感じでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) GDPを増やしていくということは大変重要なことであると思います。今、五百とか六百というような水準であると思いますけれども、これを更に伸ばしていくための努力をしなければいけないと思います。 いろいろな、一つの政策だけでそれを実現できるとは思っておりませんが、様々なことを組み合わせていかなければならない。潜在成長力を引き上げるためのこれから先に向けての投資でありますとか、そういうものを促進するなどなど、様々な政策を組み合わせてGDPを拡大していく、これは極めて重要なことであると考えております。
○大塚耕平君 成長力を高めるということは全くおっしゃるとおりで、そのことはちょっとこの後の方に話をさせていただきたいと思いますが、私が今日お伝えしたいのは、三十年前のバブルの直前に相当不動産価格が高騰して、その当時、私まだ二十代のサラリーマンでしたけれども、世論はどういう雰囲気になっていたかといったら、サラリーマンの年収の五倍、六倍出してももう家が買えない。だから、サラリーマンの年収の三倍ぐらいで家を買えるような、そういう状況にできないかという議論が昭和六十二年から六十三年ぐらいに随分盛り上がって、私も実はそういうのの特集のテレビ番組に呼ばれたことがあるんですけれども、そういう状況だったんですよ。 〔理事山田太郎君退席、委員長着席〕 今、マンション価格が、東京都内が平均で一億円超えたというのは大臣は御存じですよね。一億円。せんだって、先週、あるごく普通の会社員の方から、日銀の情勢も気にしながら、私が元日銀だって知っているものですから、これ、金利上がりますかと、住宅ローンの利払いが増えると心配なんでどうですかというふうに聞かれて、ちょっと会話していたんですが、最近何か買ったんですかと言ったら、立川でマンション買いましたって言うんですよ。幾らのマンション買ったんですかと言ったら、七千万だって言うんですよ。よく一人で買えましたねと言ったら、家内と一緒に買いましたって言うんで、ああ、不動産会社が今よく推奨しているペアローンってやつですねと言ったら、そうですと。家内と二人で七千万円の物件買いましたと。それでも一億より、平均より低いわけですけどね。これ、日銀の利上げをそういう皆さんも気にしている。 これ、前回のバブルのときと現象的には似たことが起き始めるんですけれども、ちょっと利上げすると利払いができなくなって、その当時は、そうなると、専業主婦の方がまだ多かったんで奥さんもパートに出て少し収入増やすとか、銀行員や証券会社の人が土日に違う仕事で働くとか、そういう現象が実際起きたんですよ、九〇年代。 ところが、今回、ペアローンの人たちはもう既にペアローンで、七千万の借金ってすごいなと僕も思ったんですが、ごく普通の方ですよ、ごく普通の方。これ、今後、金利が上がり始めて利払いができなくなると、まあしようがない、手放すかと。しかし、手放すときに価格が下がり始めていたら、これ実損が出るので手放せない。こういう悪循環の入口に今立ち始めているんですね。 だから、後でスタートアップとかの話もしたいんですけれども、中国は、なぜ八九年に日本が東京の土地の資産価格だけでアメリカ全土が買えるようになったかって、この日本の成功のメカニズムをよく研究していて、つまり資産バブルで世界を制覇するということを現にやったわけです。絶対に不動産を破裂させないといって相当頑張ってきたし、今も頑張っているけれども、やっぱりなかなか思いどおりにはいかなくて、今、習近平さん困っているわけですよね。 今、日本は、これからようやく反転攻勢に出ようかというときに、これ、不動産バブルともう言いましょう、不動産バブルをはじけさせないように上手に税制とかやらないと、結局まずそこでつまずき始めるというとば口に立っていると思いますが、この認識は大臣はいかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 私の立場で、今の経済の状況がバブルであるかどうか、土地の価格、株価もそうでありますけれども、それを申し上げることは不適切であると思いますので申し上げません。 ただ、そういうような、過去においてもバブルが崩壊したという大変厳しいことを経験した我々でありますので、そういうリスクに対する関心は強く持っていかなければならないんだと考えます。
○大塚耕平君 御参考までに申し上げますと、不動産業界の人に聞いたら、パワーカップル、つまりペアローン利用するようなパワーカップルの定義は何ですかといったら、夫婦共に年収七百万円以上というんですね。仮に二人で千五百万としましょう。千五百万でも、前回の三十年前の年収の三倍で買えるようにしたいといったら、大体四千五百万ぐらいですよ。でも、その皆さんが七千万の物件を買って、その七千万も平均の一億から比べたら三割安い。しかも場所は立川です、このケースは。 こういう状況になっているということを御理解いただいて、このパワーカップルは、東京を中心に三十七万世帯、十年前より九割増えています。こういう皆さんが今こう微妙なバランスでマンション相場を支えているけれども、これが崩れ始めたとき、そして日銀の金融政策等の影響で利払いができなくなったときには、ちょっと留意しなければならない事態が発生するリスクがあるということだけ今日はお伝えをしたいと思います。 その上で、そういうリスクを避けつつ、GDPが増えるように企業や産業を発展させるということで、昨日、山田さんがスタートアップ企業の創業期の収入にまで課税するのはいかがなものかとおっしゃっていたんで、ちょっと財務省にお伺いしますが、様々な法人税制や創業支援税制をやっていただいているんですが、起業とベンチャーとスタートアップをどういうふうに区別しておられますか。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 お尋ねの起業、それからベンチャー、スタートアップに関しまして、スタートアップの推進に向けた各税制措置においては、それぞれの措置、目的に応じて個別に対象とする企業の要件、様々な要件を定めておりますが、各税制措置をまたぐような横断的な税制上のいわゆる定義、この起業、ベンチャー、スタートアップ、そういったものはございません。 例えば、個別の税制措置について具体例を申し上げますと、オープンイノベーション促進税制ですが、この事業会社がスタートアップ企業の株式を取得した場合に、事業会社に法人税の優遇を行うものですが、このスタートアップ企業の要件と申しますのは、設立十年未満の非上場企業、一定期間内に一定の売上高や投資規模等を達成することなどとなっております。 また、スタートアップの創業支援を行う個人投資家に対する所得税の優遇措置、二十億円までの非課税措置の優遇措置なんですが、これの要件は、黒字化未達成、それから設立後五年未満の非上場の中小企業などとしておるところでございます。 このように、スタートアップ関連税制においては、それぞれ税制措置ごとにその目的に応じて適切と考えられる対象企業の要件を定めておるところでございます。
○大塚耕平君 今のスタートアップの定義聞いていたら、それは普通に会社を起こして十年未満のまだ社歴の会社ということにすぎず、アメリカなんかで言っているスタートアップというのとはもう全然定義が違います。それから、アメリカでは、今ベンチャーに触れられませんでしたけど、ベンチャー企業という言い方はありません。起業かスタートアップ。スタートアップは、いろんなあちらの基準はあるんですが、例えばシリコンバレーでは、ウイークリーの成長率が七%とか、それからT2D3という言葉があって、売上げの伸びが最初の二年はトリプル、次の三年はダブル、で、五年で七十二倍と、これがスタートアップだとかと言うわけですね。 だから、大臣おっしゃるように、これから潜在成長率高めてGDPが増えるような産業政策を行っていく、片方ではその地雷を踏まないように、さっきの不動産なんかにはちょっと留意していただきたいんですけれども、やっぱりこれ、スタートアップ企業とは何か、そして、それはどういう分野でどういうことをしようとしている人たちで、どういうパフォーマンスを示している企業かというのを財務省はよくこれ議論しないと、単なる起業と世界で議論しているスタートアップをもうごちゃごちゃにして税制をつくっているような気がしますので。 本当にスタートアップの定義に当てはまるような企業については、昨日、山田さんも言っておられたような、何というか、支援をしていかないと、それこそリスクを張って新しいことにチャレンジするわけですから。ちょっと、今回の所得税法にも様々な内容が入っていますけれども、ちょっとその普通の起業とスタートアップ、日本の場合、ベンチャーという言い方もしますが、これ、省内で一回よく議論していただいて、どういう定義のものをどうしようと思っているのかということを、この後、この委員会でも時々お伺いしますが、頭の整理をしていただいて、本当にスタートアップ企業が育つような税制にしていただかないと、大臣がおっしゃるような潜在成長率が高まるような方向に行かないと思いますので、最後、大臣に一言だけ感想をいただいて、終わりにしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 余り考えたことなかったんですけれども、確かにいろいろな定義が整理をされずにごちゃ混ぜになっていると思います。 企業は必ずどれもスタートするところがあるんでありますが、普通のいわゆる既存の産業として何か事業を始めるというのと、やっぱりスタートアップというのは、比較的新しく、将来日本の経済を引っ張っていく、この起爆剤になるような、そういうようなものであるのかなと、こう思ったりもしております。 いずれ、そういったようなこの定義をしっかりしませんと、それに向ける政策もぼやけたものになってしまうと思いますので、その点は留意をしたいと思います。
○大塚耕平君 終わります。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 今日は賃上げ税制の問題取り上げるんですが、それ入る前に、大臣所信の質疑で社会保険料の取立て、差押え問題を取り上げましたらば、あの質疑を見た方から毎日のように電話掛かってきて、非常にやっぱり深刻な事態になっているなと思いますので、ちょっとその問題から入りたいと思うんですね。 取り上げたいのは、都内のIT企業で、これ仮にA社としますが、訴えがあったんです。厚労副大臣、今日来ていただいたので、是非お聞きいただきたいと思うんです。 この企業は、コロナの特例猶予が終了した後、分納しながら保険料を払ってきたんです。ところが、昨年二月に日本年金機構の職員が取引先に突然現れて、A社に支払う予定の売掛金は、今後、A社ではなく日本年金機構の口座に振り込んでくれと通告をされたと。それ以降、取引先は全てA社への支払を日本年金機構の口座に振り込み続けている。続いて、六月になったら、今度はA社の銀行口座も差し押さえられました。借入れがある口座だったので、口座凍結されて、その後の売掛金などの入金分も全て拘束をされてしまっている。その後も、社会保険料を少しずつ払って、かつ換価の猶予を求め続けてきていますが、A社が提示した分納計画が承認されずに、今年三月、A社社長が他社と共同経営をしている合同会社の銀行口座預金全額が差し押さえられた。合同会社、これA社と資本関係はないんです。年金機構にA社の債務について連帯保証でもしていない限りは、これは債権債務の関係では全く無関係のはずです。さらには、合同会社の出資者にはA社と全く関係ない方もおられて、ある意味では今回の差押えというのは財産権の侵害ではないかというふうに言わざるを得ない。会社法上も合同会社の残余財産は出資割合に応じて分配されなければならないはずですけど、そうした法律関係も無視されているんじゃないかと思うんですね。 ちょっと、こういう事態がこの後も次々出ているので、今日はこの一例だけ御紹介しますけど、この日本年金機構によるちょっとこの今の状況、これ公明党の議員の方も先日取り上げていましたが、やはりこの当委員会の議論でも国税徴収法などの原則、あるいはその社会保険料の徴収に関わる法令、これ逸脱したものではないかと思うんですが、厚労省としてこれこのままでいいとお考えでしょうか。
○副大臣(宮崎政久君) 個別の事案についてお答えするということについては当然差し控えなければいけないところでありますが、一般論として、保険料の納付が困難となった場合、事業所の経営状況や将来の見通しなどを丁寧に伺いながら猶予による分割納付の仕組みを活用するなど、事業所の状況に応じて法令にのっとり丁寧に対応するように各年金事務所に対しての指導を行っているということがまず前提でございます。 その上で、事業主が誠意ある対応を行わないなど猶予の要件、これは国税徴収法にあるわけであります。猶予の要件に該当しない場合には、猶予を適用せず、分割納付が認められずに差押えを行うということになるわけでございます。 先ほど具体的な事例を前提に差押えの例を先生から御説明いただきましたが、まず差押えにつきましては事業の継続に与える影響が少ない財産を優先して行うということになっております。それらの財産の差押えを行っても滞納解消が見込まれない場合には売掛金の差押えを行うということになっております。 また、差押えの対象となる財産でありますけれども、原則として滞納者に帰属をしていなければいけないことはもちろんでありますけれども、国税徴収法上の定めによりまして、第二次納税義務者、これ同族会社始め様々な類型が定まっておりますが、第二次納税義務者についても差押えを行うことができるとされているところでございます。
○小池晃君 ただね、要するに今言われたようなことと違うことが現実にはもう至る所で今起こり始めている、そういう現状があるわけですよ。 私は、年金事務所、年金機構に指導していますとおっしゃるけれども、それがちゃんとできてないんじゃないかと。やっぱり、これは深刻だと思いますよ。やはり日本年金機構に対してこうした対応を正すように厚労省としてやっぱり物申すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(宮崎政久君) 厚労省、まず日本年金機構の方が各年金事務所に指示を出しております。これは先生も御承知かもと思いますが、例えば直近のものでいうと、令和五年の十月に出した法定猶予適用事務所に対する取組方針の通知がございます。この通知を出すに当たりましては、当然のことでありますけれども、厚労省の年金局と日本年金機構が協議をして、まあ、言ってみれば厚労省の方で指導した上で丁寧な対応についての通知も出させていただいているところでございます。 個別の事案で必要に応じてということではあるかもしれませんが、厚労省としては今日までこのような形で指導した上で年金事務所の事業を継続していただいているものと理解しております。
○小池晃君 現実は、本当に違う状況生まれてきていますから、やっぱりこれは根本的に対応改めていただきたいというふうに思うんですね。 財務大臣にもお聞きしたいんですが、私は、社保倒産が起きるというようなことが危惧される事態になりつつあるんですね。起こっているわけです、既に。やはり、こうした問題の解決抜きに、幾ら中小業者を支援するとか、ましてや中小企業の賃上げなんて実現できないと思うんですよ。私は、これ政府全体として、これ所管でないというんじゃなくて、やっぱり政府全体として、やっぱりこの事態、問題意識を持って取り組むべきではないか。いかがでしょう。
○国務大臣(鈴木俊一君) 今、政府として、賃上げ、特に中小企業の賃上げをしなければならない、そして中小企業に対する支援を強化をしていこうと、こういうようなことでありますので、そういう中において、こうした社保倒産というようなことがあるということは大変遺憾なことであると思います。せっかく、コロナ禍で苦しんだところを何とか生き延びてきた中小企業がこういうことで追い込まれるということはあってはならないと思います。 しかし、一方においては、社会保障制度の持続可能性を維持するということも大切でありまして、一切、保険料をもう免除するということも、これもまたできないんだと思いますが、その徴収の仕方については、今厚労省政務官からお話がありましたとおり、よく指導をしながら、例えば、直ちに財産の差押えを行うのではなく、猶予による分割納付の仕組みを活用するとか、事業所の状況に応じた丁寧な対応というもの、これがきちんとなされますように、政府全体として取り組まなければならないのではないかと思います。
○小池晃君 コロナで猶予したということがあって、かなり機械的に今取立てが行われているという実態があると思うので、是非、これ、政府全体として、これ強い問題意識を持ってこの問題取り組んでいただきたいというふうに申し上げたいと思います。 その上で、賃上げなんですけど、大手企業中心に高い水準の賃上げ、妥結をしてきている。しかし、やはり一握りであるし、物価高騰に追い付いていない。とりわけ中小企業の賃上げ、今日もずっと議論がありました。これ、大きな課題だと思うんですね。 先ほどから大臣も、賃上げ税制、賃上げ税制というふうにずっとおっしゃっているんですけど、賃上げ税制だけで中小企業の賃上げ実現すると思いますか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 中小企業の賃上げ、第一回目の春闘の回答におきまして五%を超える過去最大のこの賃上げが実現したわけであります。大企業においては賃上げについての力強い流れができているんだと思いますが、これを中小企業に広めていかなければならないと、こういうふうに思います。 効果についていろいろ議論もございましたけれども、私どもとしては、この賃上げ促進税制、これを中小企業にも活用していただけますように、そういう対応もしているところでありますし、また、賃上げ、労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針の周知徹底、それから中小企業に対します省力化投資の支援など、中小企業の稼ぐ力も強めていかなければならない、そういうようなことを、政策を動員しながら、中小企業への賃上げというものを進めていければと思っております。
○小池晃君 中小企業庁にちょっとお聞きしたいんですが、価格交渉促進月間フォローアップ調査、この結果によると、原材料、エネルギー、労務費、転嫁率の問題でどのような課題があるとお考えですか。
○政府参考人(飯田健太君) お答え申し上げます。 御指摘の価格交渉促進月間のフォローアップ調査でございます。足下の調査結果でございますが、発注企業の方から交渉の申入れがあった企業の割合がおおむね倍増するなど、受注企業にとって価格交渉しやすい雰囲気というのは醸成されつつあると思っています。一方、コスト上昇分に対する価格の転嫁率、四五・七%にとどまっておりまして、転嫁率の上昇を図っていくことが必要でございます。 御指摘の原材料、エネルギー、労務費の転嫁率でございますけれども、品目別に見てまいりますと、原材料費につきましては四五・四%、エネルギー費につきましては三三・六%、労務費が三六・七%となってございます。 労務費につきましては、効率化努力で費用を捻出するべきだというような取引慣行も根付いておりまして、なかなか値上げ要求をしづらいというような側面もございまして、転嫁率につきましてもコスト全体に比べて一〇ポイント程度低く、課題があるものと認識をしてございます。
○小池晃君 そういう実態があるんですね。 中小企業家同友会の広浜泰久会長が東京新聞のインタビューで言っています。人手不足を背景に一定の賃上げは実現するかもしれないが、それを取引価格に転嫁することは難しい、賃上げした分を転嫁するよう政府は促しているが、原材料費の上昇分を転嫁できた会社は増えたけれども、賃金については五%上げるので価格転嫁させてほしいという交渉ができる中小企業はごく一部だと答えているんですね。やっぱり賃上げ分転嫁できないということが賃上げのやっぱりブレーキになっていることは間違いないんじゃないか。 そこで、今日資料をお配りをしているんですが、これ、大臣の地元、岩手県です。物価高騰への対策として中小企業の従業員の賃上げを進めようと県が賃上げに取り組む企業に対して支援金を支給すると。補正予算二十一億円で、これは自民党も賛成しています。受付は二月五日から始まって、既に申請受付が千件、六千人分を超えているというんですね。県内企業からも大変好評だと。特に従業員二十人以下の企業が申請して、とても喜ばれているということなんです。 大臣、とても大事な取組ではないかと思うんですが、どういうふうに見ていらっしゃいますか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 岩手県が取り組んでおりますこの物価高騰対策賃上げ支援金につきましては、私も承知をしているところでございます。 各地方自治体におきましては、賃上げの促進に限らず、様々な政策分野において、平時よりそれぞれの地域の実情に応じて自治体の判断の下で独自施策を講じられているわけでありますが、今回のこの岩手県の取組についても、そうしたそれぞれの自治体における独自の取組として私としても評価をしたいと考えております。
○小池晃君 評価したいと、これは本当に評価すべきやり方だと思うんです。直接支援ですよ。やっぱり直接支援が大事ではないかと。 もちろんこれ悩みもあって、これ時給換算で五十円以上上げるとということで、例えばある企業は一日七時間半で二十三日だと一か月で九千円弱だと。そうすると、五万円の補助なので、大体半年ぐらいは補助で賄えるけれども、これ一年続けるとなると持ち出しになっちゃうという、そういう声ですよ。 私、大臣の地元でこういうの始まっているんですね、是非、県任せにせずに、やっぱり国もこういったやり方を学んで、こういう県のやり方を支援するような直接支援を考えるべきじゃないかと思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 持続的で構造的な賃上げに向けましてのその手法でありますけれども、政府といたしましては、財政的な直接支援ではなくて、経済の好循環による自律的な成長の中で賃上げを実現していくことが、これが必要であると思います。 そして、そのためにも、デフレマインドを払拭するきっかけとしての定額減税の実施、赤字企業、赤字の中小企業でも使いやすくする繰越控除制度を導入するなど、賃上げ促進税制の拡充、加えて、持続的な賃上げにつながるにはその源泉となる生産性の向上が必要でありますので、中小企業等の省力化投資を支援していくなどを行っているところであります。 国としては、予算や税制などあらゆる政策を動員して、賃上げを行う中小企業を強力に支援してまいりたいと思っております。
○小池晃君 だから、そういったことをやること自体駄目とは言っていないんですよ。やったらいいと思うんですよ。やるべきだと思うんですよ。でも、あらゆる政策手段を動員するというのであれば、何でその中に直接支援という考え方を、完全に今やらないとおっしゃった。やっぱり違うじゃないですか。やっぱりあらゆることをやるというのだったら、それこそ岩手県はやり始めた、こういった直接支援を国としてやる、どうしてそれができないんですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) やはり財政的な直接支援というのは、これはずっと継続してやるものではないんだと思います。それと対比いたしまして、経済の好循環による自律的な成長というものを実現をする、その中で賃上げを実現するということは、これは極めてこの継続性があるわけでありまして、政府としてはそちらの方に力を入れていきたいと思っているわけであります。
○小池晃君 いや、継続的なことは大事ですよ。でも、やっぱり今こういう深刻な事態で、賃上げがもう一丁目一番地の課題だというのであれば、これで背中を押すと。これは確かに持続的にずっとやる制度じゃないと思います。しかし、これをやっていく私は十分な価値があると思うんですね。 その点でいうと、先ほどからも議論ありましたが、やっぱり社会保険料なんですよ、やっぱり直接支援の手段としては。これ、賃上げすればもう直ちに事業主の負担に跳ね返るわけですね、社会保険料は。先ほど、冒頭やったように、もう払い切れないということで倒産に追い込まれる。実際にいろんな相談内容を聞くと、年金事務所からこう言われたと。従業員の給与や賞与を下げて社会保険料負担を減らしてでも支払いなさい、そんなことを言ってくるというんですよ。もうまさに賃上げに対する逆行なんですね。こういう事態が起こっている。 やっぱり、賃金上げるとやっぱり社会保険料の負担というのは物すごく大きなペナルティーになります。ちょっと厚労省参考人にお聞きしますが、例えば岩手県の最低賃金である時給八百九十三円を千五百円に引き上げる、年間労働時間千八百時間として、厚生年金保険料と協会けんぽの保険料を合わせて従業員一人当たりの事業主負担というのは幾ら増えますか。
○政府参考人(巽慎一君) 御質問の事例について仮に計算いたしますと、時給に労働時間を掛けると標準報酬月額は十三万四千円から二十二万に増額され、厚生年金保険料率と岩手県の協会けんぽのけんぽ保険料率を掛けて労使折半いたしますと、被保険者一人当たりの事業主負担額は毎月約一万三千円、年間で約十五万円増額するということです。
○小池晃君 十五万二千円ぐらい、これは事業主負担、年間増えちゃうわけですよ。 もちろん私たちは時給千五百円ということを実現すべきだと思いますが、やっぱり、そのためには本当に直接支援、特にやっぱり社会保険料に対する支援をやらないとこれ本当に大変なことになると。これは非常に重要な課題になっていると思うんですね。 二〇一四年に小規模企業振興基本法が定められたとき、全会一致の附帯決議があります。社会保険料の負担軽減への効率的な支援策の実現を図ること。これ、賃上げに伴って増加する社会保険料負担を軽減するというのは国会の意思でもあると思うんです。大臣、これやっぱり政府を挙げて実現すべきじゃないですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 社会保険料の事業主負担につきましては、医療や年金の給付が保障されることで働く人が安心して就労できる基盤を整備することは事業主の責任であり、また、こうした基盤が整備されることが働く人の健康の保持や労働生産性の増進を通じ事業主の利益にも資することを踏まえれば、社会保険料の事業主負担を特別に軽減することについては慎重な検討が必要だと考えておりますが、その上で、小池先生御指摘のとおり、政府としても可能な限り社会保険料の事業主負担にも配慮していくことは重要な課題であると考えております。 そのために、価格転嫁を促す政策や省力化投資の支援等の政策によって中小企業の生産性や稼ぐ力の向上を後押ししていくとともに、社会保障制度の効率化や給付と負担のバランス、これの不断の見直しを通じまして事業主負担の上昇抑制に努めてまいりたいと考えております。
○小池晃君 事業主の責任であることは言うまでもありません。でも、そのために賃上げができなくなったら元も子もないと思うんですよ。しかも、私たち主張しているのは、大企業の内部留保に、これ時限的にですよ、ずっとやれと言っているんじゃないんです。この間の法人税の減税で積み上がった部分に対して時限的に課税をして、それで社会保険料の減免分に充てるということを提案しているわけですよ。これは、ある意味では、大企業の社会的責任で中小企業の賃上げを支援していくという考え方でもあるわけですね。 私は、日本の雇用全体の七割支える……
○委員長(足立敏之君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○小池晃君 中小企業、これが従業員維持していくためには、やっぱり効果の見込めない賃上げ税制ではなく社会保険料の減免ということに道を開くべきだと、決断すべきだと申し上げて、質問を終わります。
○神谷宗幣君 参政党の神谷宗幣です。 本日は、昨年十二月に公表された資産運用立国実現プランの施策の一つとして創設が予定されている金融・資産運用特区についてお聞きしたいと思います。 現在、この特区をつくるために全国の自治体に提案募集を行っていますが、その募集要項を読むと、特区をつくる目的が記載されています。少し紹介します。 金融資産特区、運用特区は、我が国の家計金融資産のうち現預金として保有されている二千百十五兆円の半分以上を投資へと誘導し、企業価値の向上とその恩恵を家計に還元することで更なる投資や消費を促し、家計の勤労所得に加えて金融資産所得も増やしていく資金の流れを創出し、成長と分配の好循環を実現する。具体的には、国内の金融・資産運用会社の新規参入や業務拡充を通して海外の投資資金を取り込み、スタートアップなどの成長分野への十分な資金が供給可能な環境を実現していきたいということです。 簡単に言うと、国民の資産が預金として停滞している状況なので、それを変えて、投資を通じて日本経済の成長を促して、国民の資産を増やして、国内外の資産運用会社を集め、海外のお金も入れて、日本の成長企業への資金が供給される環境をつくりたいという、そういう目的だと思うんですが。 まず、前提として確認したいんですが、この金融・資産運用特区を設立する上で最優先で考えるのは、国民の資産を運用して増やすことなのか、それとも外国資本を呼び込んで日本企業への投資を促すことか、こちらの優先順位聞きたいと思います。政府の見解をお聞かせください。
○政府参考人(堀本善雄君) お答え申し上げます。 御指摘の金融・資産運用特区の施策、これは昨年十二月に策定いたしました資産運用立国実現プランに含まれている政策だということでございます。 この実現プランについては、家計の資金が投資に向かって企業価値向上の恩恵が家計に還元するということで更なる投資や消費につながる、いわゆる成長と分配の好循環を実現する、これを目的としております。したがいまして、資産運用特区については、まずは国民の資産を運用で増やしていくことが目的であります。 他方で、家計が資金を投資に回し資産所得を着実に増加させるためには、その投資先となる企業や産業が、これが成長して果実を生み出さなければいけないということでございます。したがいまして、金融・資産運用特区においても、特区内の企業や産業が成長して雇用が生まれ、地域の経済社会が活発化するといったことを考えているということでございまして、その過程において海外の資産運用会社が、例えば日本の投資家では十分に提供できないリスク性商品の補完として資金を提供する場合を否定するものではないということでございます。
○神谷宗幣君 ありがとうございます。端的に言うと、国民の資産を増やすことに主眼を置いているという回答だったと思います。 それで、各自治体からいろいろな提案が出ているんですね、ネットで見れるんですけれども。これ見ますと、これ主眼になっているのが、海外の資産運用会社とか投資家を呼び込むことがメインになっていて、先ほど申された、おっしゃった日本人の資産を増やすという発想がほとんどこの提案に見て取れないんですね。今のこの状況で特区つくると、資産を入れてもらっても、資産を入れてもらって仮にスタートアップ等が成功したとしても、その企業のサービスとか技術が結局外国に流れてしまうようなおそれがあると思います。国民の利益にそぐいませんと。さらに、エネルギー事業、不動産事業、水源、アニメなどのコンテンツといった日本にとって重要な資産が、運用のやり方次第では外国資本に買収されてしまうような可能性もあるようなプランが出ています。 特区を創設することは積極的な取組だとは思うんですけれども、これ攻めだと思うんですね、経済に対する攻め。攻めるときにやっぱり防御も同時に考えないといけなくて、今、日本の株式、不動産、多く外資に買われています。これ更に、その上で更に外資を呼び込むということは私はちょっと危ないんじゃないかなと思うんですが、それでも行うというのであれば、日本の主導権や資産を守るための具体的な施策が必要だと思うんですけれども、そういった守りの対策についてはどういうふうにお考えなのか、お聞かせください。
○政府参考人(堀本善雄君) いずれを申し上げましても、金融・資産運用特区の創設というのは、先ほど申し上げました目的の下、今後、現在具体的な施策を検討しているところでございます。 ただ、先般、自治体からの提案募集を行いまして様々な御提案をいただきましたが、その中には海外の資産運用会社や投資家の呼び込みに向けた提案だけではなくて、国内の資産運用会社やあるいはスタートアップといった成長分野の発展に資する御要望も入っております。実際にこれらの政策が金融・資産運用特区における企業、産業を成長させて雇用を生み、地域経済の発展に資するかどうかということは、地域ごとの経済の状況を踏まえて総合的に検証する必要があるというふうに考えています。 政府としては、国内外の資本の活用も含めて、予断を持って見ずに、各自治体と丁寧に対応しながら検討していきたいというふうに考えています。
○神谷宗幣君 私が聞いたのは、どうやって外資に取られるのを防ぎますかという防衛策でしたんですけど、それに対する答えはありませんでした。 理想は分かるんですけれども、やはり理想と現実があるんですね。甘い考え方は非常に危険で、かつて海外資産の受入れモデルといって北海道のニセコリゾートが開発されていますけれども、皆さん、この現状御存じでしょうか。ニセコ行くと、大体、もう全部買われちゃっているんですね、ホテルもスキー場も外資に。そこで、外国人が来て働いて、外国人が遊びに来ていると。日本人は何しているかというと、雪かきとかホテルのベッドメーキングをしているんですね。時給は高いです、日本でも、二千円とか二千数百円。けれども、全然日本にお金落ちていません。一部固定資産税等は自治体に落ちているんですが、その固定資産税増えても、結局その分交付税減るので、実際はプラス・マイナス・ゼロ。人が増えているんで水道とか下水の整備に何十億って掛かっているんですよ。外国人がもうけるために何で日本人がそんな何十億も出してインフラ整備しないといけないんですかという状態になっています。実際そうなっているんですね。 だから、外資の受入れいいんですけれども、この警戒心がないと、結局どんどん外資に投資されて、そこでマネーロンダリングみたいなことが起きちゃうというふうになりますね。かつて香港とかマカオ、マカオの話、前カジノでしましたけれども、それから、最近だったらウクライナの戦争自体が軍需産業のマネーロンダリングに使われているんじゃないかというような話もこの間したと思います。 日本が、これまで物づくりとか貿易によって日本は発展してきたんですけど、今のままこうやって外国の資本に頼るとなると、そういった物づくりとかそういうことがどんどんと買われて、結局外国人の資産で収入をもらわないといけないというふうな、そういう状態に成り下がるおそれがあります。 この投資を受け入れるのであれば、かつて中国のトウ小平氏がやられたように、別に共産党を見習えということじゃないんですけど、やっぱり外国の資本と技術入れて、経済特区発展させたわけです、彼はね、上手に呼び込んで。ある程度時間たって、技術とかそういうのを習得してインフラを造ってもらったら、出ていってもらったんですね。出ていってもらって、それを今中国が運用しているわけです。非常に賢明で、したたかだなというふうに思います。これぐらいの腹を持って日本もやらないと軒を貸して母屋を取られるような状況になりますので、是非そういったところの防衛策を考えておいていただきたいというふうに思います。 日本人の資産を生かして日本企業を成長させ、日本に利益を還元したいというのであれば、本当にこの特区をつくるということでいいのかということです。私は、政府主導で官営のファンドなんかを新しくつくり、国民の金融資産を預かって、資産運用に高いスキルを持ったファンドマネジャーを雇って運用してもらえば、目的果たせると思うんですよね。 特区づくりの背景に書かれているように、日本人の資産の多くは確かに預金で保有されているんですけれども、その多くは機関投資家と高齢者の資産です。アンケート取ると、もうそもそもなんですけど、日本人の八割は投資を行うための余剰資金を持っていないです。企業も、先ほどから言われているように、社会保険料も払えないし、賃上げもできない状態の中で、投資できる人限られているんですね。だから、外国の資本を呼び水にしてやったとしても、結局期待したような反応は得られないと。笛吹けども踊らずという状態になる可能性高いと思います。 日本において主要な資産保有者は、これもデータで分かりますけれども、高齢者ですね。高齢者の方々がお金持たれています。彼らの資金を金融投資に回してもらうためにはやっぱり相当の工夫と明確なメリットが必要だというふうに考えます。貯金のある高齢者の方は、別にハイリスク・ハイリターンの投資商品は望んでおられません。自分たちが生きておられる間の安心、それから子供や孫に相続したい、それからできれば社会貢献に使いたいとか、そういったモチベーションはあると思います。 このような現状を踏まえると、政府系のファンド、先ほど言いましたが、こういったものをつくって、そこにお金を出してもらって、高齢者の方々に出してもらって、その資金で例えば日本の水道事業とか、電気事業とか、再エネ事業とか、そういったインフラ投資に充ててもらう。今回の北海道の提案出ていますね、再エネのが。 だから、そういったのを、こういうことやりますから、政府でやりますからお金出してくださいと、一定の配当払いますというふうな形でやれば、社会インフラですから、これ社会貢献ですよね。そこにお金出してもらって債券の形で渡せば、それは相続税を下げるような形で子供や孫に相続できますよというふうにしてあげれば相続対策にもなるわけですね。高齢者の方々にとって、こういった投資商品をつくるべきじゃないかというふうに思います。 でも、じゃ、スタートアップはといえば、スタートアップはやはり少しリスクがありますから、その分に関しては別途配当を高めるなどして協力を仰げばいいんじゃないかというふうに思います。 そんな、なかなかファンドうまくいかないよというんであれば、そこで外国人ですよ、そこで外国人。外国の上手なファンドマネジャーを連れてくればいいわけですね。まさにこれ、明治時代にやったことです、お雇い外国人というやつです。それはアメリカ人とかの方が絶対上手ですから、そういった方々来てもらって、ファンド運営してもらって、そこで日本人も学ばせてもらうと。で、できるようになったら、そのノウハウをもらって日本人がやればいいだけの話で。こういった形で、活用されていなかった預金資産を動かして日本経済を成長させて、国民の資産増加と日本企業の資金が供給される環境を整備するということできますし、これであれば、企業や社会のインフラが外資に買われるというリスクも避けられるわけですね。 こういった特区、先ほどるる申し上げましたが、そういう特区をつくるよりも、政府系のファンドをしっかりとつくって、有能なファンドマネジャーを雇ってきて運営する方が国益にかなうというふうに思いますが、これについて政府はどう思われているか、お聞かせください。
○政府参考人(堀本善雄君) お答え申し上げます。 資産運用特区でございますけれども、これは、先ほど来申し上げていますとおり、資産運用立国実現プランの中で、二千兆円を超える預金を企業や産業の成長に向けて、それは家計が投資に関する果実を享受できると、こういうふうなことが目的となっています。さらに、金融・資産運用特区については、重要なことは、その地域において国と地域が協働して、実際に企業や産業の育成、これをしっかりしていくということであります。 したがいまして、そうした文脈の中で、海外資金についても、例えば日本の投資家では十分に提供できないリスク性資金を提供する場合や、あるいは海外とのビジネス展開によって地域経済の発展に資する場合、これを否定するものではないというふうに考えております。 いずれにいたしましても、金融庁としては、特区における各自治体からいただいている具体的な施策について、それぞれの地域の実態を踏まえまして、提案を行った自治体と丁寧に対話をしていきたいというふうに考えております。
○神谷宗幣君 目指すところは一緒なんですね。手法が、わざわざ外国の投資会社に任せなくても日本の中でハンドリングした方がいいんじゃないですかというのが私の提案ですので、是非検討してください。 大阪から出ている提案読みましたら、投資家ビザの創設という項目があります。これによると、三年以内に大阪の成長産業に対し約一億二千万円の投資や政府に対する一定期間の信託を実施した場合に永住権を付与するというふうなことが書かれています。 政府は、こういった特区を通じて、このような投資移民ですね、投資移民の受入れを構想しているのか、また、今回の特区に限らず、将来的に我が国は投資移民を受け入れていく可能性はあるのか、この二点をお聞かせください。
○国務大臣(鈴木俊一君) 今、金融・資産運用特区の創設に向けまして、自治体から提案募集を行ったところ、外国人投資家に対して一定の条件の下で永住許可を認める制度の創設に向けて、大阪からいわゆる投資家ビザに関する御要望があったものと承知をいたしております。 御提案がありました御要望については、現在、自治体から具体的なニーズ等を確認しているところでありまして、現時点での評価はできない、差し控えたいと思いますが、今後、諸外国におけます類似制度の内容及びその運用状況、課題などを踏まえながら、関係省庁と連携して、当該要望の実現の是非について検討してまいります。
○政府参考人(福原道雄君) お答え申し上げます。 まず、移民という言葉は様々な文脈で用いられており、明確に定義することは困難でありますけれども、いずれにいたしましても、政府としては、国民の人口に比して一定程度の規模の外国人及びその家族を期限を設けることなく受け入れることによって国家を維持していこうとするいわゆる移民政策を取る考えはございません。 その上で申し上げますと、投資家自体の呼び込みにつきましては、令和五年六月十六日に閣議決定されております新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画二〇二三改訂版におきまして、英国等の諸外国の事例を参照し、国家戦略特区の枠組みを活用しつつ、資産額やスタートアップへの投資実績等を基に、一定額を日本国内に投資すること等を要件に投資家向けビザの創設を検討することとされております。 これを踏まえまして、現在、国家戦略特区の枠組みにおきまして、東京都及び渋谷区から投資家向け在留制度の創設に係る提案があったところ、法務省としては、国家戦略特区の制度として、特区内のスタートアップへ一定額以上の投資行為及び助言等のスタートアップを育成する活動を行う優れた外国人投資家向けの在留制度の創設を検討することとしています。 引き続き、制度の要件や付与する在留資格、在留期間等につきまして、内閣府及び提案自治体とともに検討を進めてまいりたいと考えています。
○神谷宗幣君 ちょっと時間なくなってきたので、早口で言いますが、投資移民って、お金出したら永住権をもらえるとか、そういうことですね、単純に定義を言うとね。海外では投資移民を受け入れた結果、特定の国、まあ中国なんですけど、たくさんの移民が流入して政策が失敗に終わった事例というのがあります。 例えば、オーストラリアはもう永住権の発行を停止していますし、香港は二〇一五年に打ち切っていた投資移民プログラムを再開はするんですが、新たなプログラムでは最低投資額を旧プログラムの三倍、三千万香港ドル、約、日本円にして五億五千万円に引き上げるとしています。このプログラムでは海外籍保持者や中国籍で海外の永住権を持つ人のみが申請ができるので、中国本土の居住者は除外されています。シンガポールでは最低投資額を日本円にして二億五千万円だったものを十億円という形に引き上げていて、永住権を仮に一回取得しても五年ごとの審査を受けないといけなくて、審査を受けるときに一定以上のシンガポール人の雇用をしていないと申請が認められないというふうな厳しい要件にしています。 こういった国々は、中国は数千万人富裕層いますから、それで本土から移民がたくさんやってきたんですね。彼らは不動産をいっぱい買うので、価格が高騰してしまって、そしてまた特定の地域に集住してしまっていろんな衝突が起きたということで変更を検討したということのようです。 こうした失敗事例から学ぶべきことは日本たくさんあると思っていまして、経済合理性だけで大量に投資移民というものを受け入れるべきではないと思いますし、万が一、少し門戸を開くにしても、不動産の投資はその金額に入れないとか、シンガポールのような雇用をしっかりと義務付けるとか、やっぱり要件を厳しくしてやっていかないと、いつか来た、ほかの国が失敗したと同じような、なりますので、気を付けていただきたいというふうに先に懸念を伝えておきます。 最後の質問ですけれども、ほかにもいろいろあるんですね、提案が。同性婚を認めるとか、あとパートナーシップ制度を緩和するとか、北海道も在留資格認める、それから国税を軽減するとか、こういったもう提案が外国人に対して余りにも優遇が過ぎるんじゃないかというふうに思います。 政府は、こういった提案を受けて、この夏にはパッケージを発表するということなんですけども、これ、どうなんですか。我々国会でちゃんと審議ができるのかどうか。特区はいいとしても、その内容をちゃんと我々国会議員が見える形で審議させてもらわないと困ると思うんですけれども、その辺についてお考えをお聞かせください。
○国務大臣(鈴木俊一君) 先ほども申し上げましたが、現在、関係省庁と連携をいたしまして、自治体からいただいた規制改革提案等について検討を進めているところであります。本年六月をめどに地域ごとの具体的な取組などを盛り込んだパッケージを策定する方針です。パッケージの策定自体は国会の議決を要するものではありませんが、これまで先生からも御指摘をいただいたような事項も含め、パッケージの内容が地域社会に及ぼし得る影響等にも留意しながら、実際に影響を受ける可能性のある地域の方々を中心に、様々な関係者の意見や疑問にお答えしつつ、丁寧に検討を進めてまいりたいと考えております。 また仮に、パッケージに法律改正を要するような大きな制度変更を盛り込む場合には、当該法律改正について国会での御審議をいただくことになりますので、その中で施策の具体的な内容等について十分に議論をしてまいりたいと思います。
○神谷宗幣君 ありがとうございます。後段のところをしっかり明言していただいたので良かったというふうに思います。 こういった特区で実験的にやることはいいんですけれども、それが抜け穴になって国の制度が大きく変わってしまうというようなことがないようにしっかりと慎重審議して、国益にかなった事業を進めていただきたいと思います。 私からは以上です。
○堂込麻紀子君 茨城県選挙区の堂込麻紀子です。 二巡目の質問ということでさせていただければというふうに思います。 〔委員長退席、理事山田太郎君着席〕 まず、戦略分野国内生産促進税制についてお伺いできればというふうに思いますが、本税制の対象として、EV、グリーンスチール、グリーンケミカル、SAF、そして半導体といった五つの物質が選定をされております。なぜこの五つなのかというところがまず気になるところなんですけれども、米国、アメリカでは、二〇二二年八月に成立したインフレ削減法の生産比例税額控除において、再生可能エネルギー、またクリーン水素なども対象とされています。また、昨年十一月、総合経済対策で挙げられていた蓄電池なんですけれども、こちらの方では、与党税制改正大綱においては、直接の措置は講じず、このEVの中で対応するというふうにされております。 この五つの物資に絞ったというところで様々な審議会等で議論を行われたというふうに思いますけれども、選定に至るまでの、具体的にどのような議論が行われたのかというところをお伺いできればと思います。
○政府参考人(田中哲也君) お答え申し上げます。 戦略分野国内生産促進税制につきましては、欧米を始め各国の戦略分野の国内投資を促進する政策が講じられる中で、その戦略分野のうち、特に生産段階でのコストが大きい等の理由から投資判断が難しい分野について国内投資を強力に促進するためのものでございます。 その上で、国内投資を促進すべき戦略分野につきましては、本税制の対象のほかにももちろんあると思います。例えば、御指摘の蓄電池などの初期投資の大きさがネックとなり投資判断が難しいものについては、特に近年、初期投資を強力に促進するための補助金を措置したり、さらに、御指摘の米国IRAを対象としている再生可能エネルギーについては、我が国では既にFIT制度を始めとする各種の制度、施策を導入して強力に推進するなど、ほかの施策も踏まえまして本税制の対象分野を決定しているところであります。 また、我が国の産業構造の特徴あるいは強みなども踏まえて、本税制の対象分野を定めております。そのため、米国インフレ削減法では対象となっているが本税制の対象としていない分野もあれば、逆にグリーンスチールやグリーンケミカルなど、米国は対象としていないが本税制では対象としている分野も存在するところであります。 〔理事山田太郎君退席、委員長着席〕
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 日本の特徴的なところを捉えて今回の施策に絞ったというところでございますが、イノベーションは加速度的に進化していく、進むという中で、措置期間中であっても、対象の物資、また単位当たりの控除額ですね、こちらの不断の見直しは必要だと思いますので、引き続きの御議論はお願いしたいというふうに思います。 続いて、イノベーションボックスの税制についてお伺いします。 こちらは、令和六年度以降に取得した特許権等から生じる所得について、令和七年度から十三年度までの時限的な七年間の所得控除を認めるものとされておりますけれども、企業が研究開発を行って特許を取得、その特許を社会実装し、その後の収益を得られるというところまでは大変長い期間が要するものというふうに思われます。 この、なぜ七年間としたというところの御理由と、特許の取得、また収益化に時間が掛かった場合でも十分な恩恵を受けられるようなより長期的な制度とすることは考えられないのかというところを御見解お伺いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) イノベーションボックス税制の対象となる所得は、特許権や著作権に基づく製品の売却等による収入ではなく、特許権など、特許権等そのものからのライセンス所得及び譲渡所得としていることから、必ずしも特許権等の取得から長期間を経なければ収益化ができないという性質のものではないと認識をしております。一方で、研究開発から特許権等の取得までは一定の期間を要すること、ある特許権が収入をもたらす期間が平均的に七年程度であると想定されること、これらを踏まえて租税特別措置としては長期となる七年間の措置としております。 本税制は、所得全体から知的財産から生じる所得のみを切り出して税制優遇を行うという我が国で初の税制であり、これまでこうした税制の適用実績や実務上の蓄積がないことから、今後の制度の在り方につきましては、令和七年度四月からの制度施行後の状況をよく見極める必要があると考えております。
○堂込麻紀子君 引き続いてこのイノベーションボックス税制についてですが、こちらは、自国での税制優遇によって他国に影響を与えるという点について、OECDルールとの整合性に疑義がある場合に国際的に有害税制とみなされるおそれがあるというふうに指摘されております。与党の税制改正大綱においても、国際ルールとの整合性といった観点も含めて状況に応じて見直しを検討するという旨が記載されて、記述されておりますが、この有害税制とみなされ制度変更された場合、企業側が想定していた恩恵を受けられないという大きなリスクがあるというふうに思われます。 こちら、国際的に有害税制とみなされる可能性について、財務省としてどのように認識しているかというところをお伺いできればと思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 御指摘のとおりOECDにおいてルールが定められておりまして、したがいまして、本税制の創設に当たりましては、OECDとも意思疎通を図りながら検討を行ってまいったところでございます。 具体的に申しますと、このイノベーションボックス税制、我が国の制度におきましては、知的財産に係る譲渡所得とライセンス所得の二つを対象所得としております。一方で、知財を含んだ製品の売却益は対象に含めておりません。これは、OECDのルールに沿った形で知財に関する収入と費用を特定して、きちっと分けて特定する必要がある中で、事実認定に関する立証責任が税務当局にある我が国におきましては適切に制度を運用することがなかなか執行上難しいという問題がございました。こういったことを踏まえまして、結果として本税制はOECDのルールに沿った仕組みとなるようにセットをさせていただいたところでございます。 したがいまして、本税制、令和七年四月から施行を予定しておりますが、引き続き、国際的な動向にも留意しつつ、適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
○堂込麻紀子君 よろしくお願いしたいと思います。 続きまして、交際費課税についてです。 長年改正されずに実態から乖離してしまった基準を是正するその第一歩としてはすごく、この課税の改定ですね、評価できるものというふうに私も考えております。 日本商工会議所においては、令和六年度の税制改正に関する意見において、これ実態的なものを把握されている商工会議所ですので、ここから出された意見、二万円まで引き上げると、引き上げるべきと主張をされておりました。今般の税制改正における一万円という基準との間には乖離があるわけですけれども、この点について御認識を伺えればというふうに思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 交際費課税でありますが、今回の改正において、会議費の実態の変化を踏まえまして、交際費から除外される飲食費の基準を一万円まで引き上げることとしております。この一万円との上限金額は、要望省庁である厚生労働省が行ったアンケートの結果に基づき、ビジネスランチでの最も多く利用されるコース価格の平均値により把握した実態を踏まえたものであります。 日本商工会議所の要望である二万円の根拠については承知しておりませんが、今後の交際費の在り方については、冗費や乱費の抑制といった交際費課税の趣旨も踏まえつつ、まずは今回の見直し後の状況、それをよく見極めていく必要があるものと考えております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 飲食業、飲食産業ですね、また中小企業の経済の、経済活動の活性化といったところのデフレマインドの払拭という一翼を担うというふうにも私も思います。 ただ、長年、世間との実態の乖離をしているような、そういったものが数多くほかにもございます。例えば、一例挙げますと、従業員の福利厚生の一環として食事補助の非課税限度額、こういったものもありますけれども、従業員の働く皆さんに多くの恩恵が受けられるような、また従業員の健康という観点では、そういった非課税限度額というのの引上げも大分されていないというような現状もございますので、その他の項目についてもこの先共有をさせていただければというふうに思います。 続いて、政府税制調査会の答申についてお伺いをさせていただければと思いますが、政府税制調査会、昨年六月に中期答申公表されました。十月には、総理が、定額減税、また大企業に対する大型減税を実施するという方向性を表明されまして、今般、税制改正にもそちらが盛り込まれているというふうに認識をしております。 租税の十分性というものが提起されたそのそばから、それに反するような税制改正になっているというふうにも受け取られますが、今般の税制改正に当たって、政府税制調査会の中期答申、どの程度参考にされたのか、また、先日ですね、一月二十五日に発足しております政府税制調査会に対して期待することについて、財務大臣からの御認識、伺えればというふうに思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 昨年六月の政府税制調査会の答申におきまして、現在世代と将来世代の間の負担のバランス確保等の観点から租税の十分性への配慮の重要性を指摘されております。 令和六年度税制改正においては、例えば戦略分野国内生産促進税制やイノベーションボックス税制について、税制改正プロセスにおいて具体的な財源を確保して実施することとしたほか、一年限りの定額減税についても、令和六年度の予算編成全体の中で、歳出歳入両面でやりくりを行う中で措置し、結果として、令和五年度予算に比べ新規国債発行を減額し、安易に国債に頼ることなく財政への影響の軽減に努めるなど、十分性にも配慮すべく努力してきたところであります。 今後とも、歳出歳入両面からの財政の持続可能性を確保していけますように、税制改正に当たっては租税の十分性を念頭に置いてまいりたいと考えております。 また、本年一月に新たに発足した政府税制調査会に対しましては、翁会長の下、デフレ完全脱却と経済の新たなステージへの移行を実現するため、経済成長と財政健全化の両立を図り、少子高齢化等の経済社会の構造変化に対応した今後の税制の在り方について充実した審議を行っていただくことを期待をしているところであります。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 続いて、法人税の在り方についてお伺いできればというふうに思いますが、平成二十七年度、そして二十八年度におけるこの法人税改革ございましたけれども、稼ぐ力のある企業の税負担を軽減することによって、企業経営者がマインドを変えて収益力拡大に向けた設備投資や積極的な賃上げ、こちらに取り組むことを期待して実施されたというふうに私も認識しております。 ただ、これまでの現状を顧みますと、国内投資、また賃金は低迷した中で、企業収益の伸びに対しては緩やかで、法人税の税収力の低下というところが指摘されていたというふうに思います。 その一方で、企業の内部留保、増え続けているという指摘も多くございますが、企業収益の伸びに対して法人税収の伸びが緩やかであったということの原因は何であるというふうに考えるのか、また、法人税率の引下げ、こちらを中心とした近年の法人税の改革についてですね、意図していた成果が上がらなかったことを踏まえると、法人税制の今後の在り方について政府としてどのように考えるのかというところをお伺いできればというふうに思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 企業収益の伸びに対して法人税収の伸びが緩やかであるとの御指摘につきましては、例えば平成二十四年度から令和三年度までの十年間、企業の所得金額の伸びが約一・七倍であるのに対しまして、税収の伸びが約一・四倍にとどまるなど、近年、御指摘のような傾向が見られることは事実であるというふうに認識しております。 こうした状況を踏まえまして、企業の資金が賃金や設備投資などの形で未来に向けてしっかり活用されるように、令和六年度税制改正におきましては、賃上げ促進税制、戦略分野国内生産促進税制など、我が国の企業の賃上げの促進や供給力の強化のための施策を盛り込んだところでございます。 その上で、御指摘の法人税率の引下げにつきましては、平成二十七、二十八年度の税制改正で、成長志向の法人税制改革、法人税改革として、立地競争力、国際競争力強化のための税率の引下げ、課税ベースの拡大を併せて行ったものでございますが、法人税収の伸びと企業所得の伸びとの関係も含めまして、この改革が実際にどのような効果をもたらしたのかにつきまして、今後、客観的、実証的な検証が求められるものと考えております。 今後の法人税の在り方については、こうした検証や経済社会の情勢の変化、国際的な動向なども踏まえて検討していく必要があるものと考えております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 これまでも御指摘ありましたが、効果検証というのが本当に、不断のこういった振り返りが本当に必要だというふうに思います。 続きまして、インボイス制度についてお伺いできればと思いますが、昨年十月にインボイス制度導入されました。今回初めての確定申告ということになっております。この確定申告の現状の状況ですね、特に混乱は起きていないかといったところを、財務大臣が把握されているところについてお伺いできればというふうに思います。 また、加えて、今後、課税事業者が不安に感じるのは、慣れていない手続の中で書類の不備等で消費税の申告漏れを指摘される可能性があるのではないかというところになります。国税庁、これまでも説明してきたかというふうに思いますが、インボイス制度に関する今後の税務調査の方針について改めてお伺いできればというふうに思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 消費税の確定申告につきましては、四月一日が申告期限とされておりますが、国税庁からは、インボイス発行事業者への登録により新たに課税事業者となった方々を含め、申告書の提出は着実に進んでおり、これまでのところ特段の混乱は起きていない旨の報告を受けているところでございます。 国税当局においては、今回の確定申告に当たり、相談対応のための職員を増員する、事業者を多く抱える約百か所の会場において税理士による無料相談の期間を延長するなど、消費税の相談体制の強化を行っているところであり、事業者の方々が消費税申告を円滑に終えられるよう、引き続き丁寧に支援をしてまいります。 また、国税当局が行う税務調査においては、これまでも請求書等の保存書類の確認のみならず、取引の実態確認も併せて行ってきたところです。インボイス制度導入後についても、仮に調査の過程でインボイスの記載事項の不備を把握した場合であっても、他の書類等も併せて確認するなど柔軟に対応するものと承知をしております。 国税当局において、制度の定着を図るため、引き続き事業者の立場に立ってきめ細かく丁寧に対応していくことが重要だと考えております。
○堂込麻紀子君 引き続き、寄り添った対応をしていただきたいというふうに思います。 最後の質問にさせていただきます。防衛財源の確保状況について、ちょっと二つ質問用意していましたが、一つだけに絞らせていただければというふうに思います。 防衛力強化に関わる財源確保のための税制措置、令和六年の与党税制改正大綱では、たばこ税について一部方向性が示されたということではありますが、増税の開始時期までには至らずというところになっているかと思います。 令和六年度の予算においては、社会保障関係費以外について一千六百億円程度に抑制する中で、防衛力整備計画対象経費以外の非社会保障関係費、五百億円程度に減額するということになっています。そこで二千百億円程度の財源を確保したということですが、この五百億円について様々な項目で増減があったという結果であるというふうに思いますが、主要経費別に見たときの減少額の大きい経費についてお伺いできればと思います。
○政府参考人(寺岡光博君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、五百億円程度の減額についてでございます。 特定の経費を念頭に歳出削減を行ったわけではございませんし、様々な項目で増減があった結果であるわけではございますが、あえて主要経費で見た場合に減少額の大きい経費挙げるとしますと、エネルギー対策費で二百十億円の減、恩給関係費で百九十八億円の減となってございます。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 私の質疑の時間終了しましたので、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(足立敏之君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(足立敏之君) 関税定率法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。鈴木財務大臣。
○国務大臣(鈴木俊一君) ただいま議題となりました関税定率法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 政府は、最近における内外の経済情勢等に対応するため、関税率等について所要の改正を行うこととし、本法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、令和六年三月末に適用期限が到来する暫定税率等について、その適用期限の延長等を行うこととしております。 第二に、特例輸入者による特例申告の納期限の延長において必須とされている担保について、関税の保全のために必要があると認められる場合にのみ提供を求める取扱いに緩和することとしております。 このほか、個別品目の関税率の見直し等、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(足立敏之君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会をいたします。 午後四時八分散会