財政金融委員会 第3号
- 発言数
- 204 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2024/03/12
会議録
○委員長(足立敏之君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、永井学君及び松山政司君が委員を辞任され、その補欠として櫻井充君及び越智俊之君が選任されました。 ─────────────
○委員長(足立敏之君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官畠山貴晃君外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(足立敏之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(足立敏之君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に日本銀行総裁植田和男君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(足立敏之君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(足立敏之君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、財政政策等の基本施策及び金融行政に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○西田昌司君 おはようございます。自民党の西田昌司でございます。 今、世間では政治と金の問題で紛糾しておりまして、十四日に参議院でも政倫審が開かれるということで、私もその場で出席をして私の様々なこの見解、事実関係について述べさせていただきたいと思いますが、その中でもいろいろ言われている問題が政治資金の収支漏れ、これが指摘されて、それがいわゆる脱税になるんじゃないかとか、そういう意見が言われているわけです。今日はちょっとその部分を整理をさせていただきたいと思います。 それで、まず法務省の方にお伺いしますが、自民党の派閥パーティー、まあ清和研のパーティーの収入の取扱いをめぐる一連の事件について、検察当局は清和政策研究からの寄附先を議員個人と設定したのか、認定したのか、それともそれぞれの所属議員の政治団体と認定したのか。また、この起訴事実を、この事件の事実関係を法務省にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(吉田雅之君) 御指摘の事案に関して、検察当局は、国会議員が代表者を務める政治団体の政治資金収支報告書に関し、派閥の政治団体からの寄附を含む寄附の合計額に虚偽の金額を記入した旨の公訴事実により、国会議員やその秘書の方を起訴したものと承知しておりますが、それ以外の詳細については、個別事件における証拠の具体的内容や評価に関わる事柄であるとともに、検察当局の事件処理や公判活動に係る事柄でもありますため、お答えは差し控えさせていただければと思います。
○西田昌司君 起訴されたのは一番事件性が高いというか、大きな金額の方だったと思います。それが政治団体のこの収入漏れということでいいわけですね、起訴した事実は。
○政府参考人(吉田雅之君) 公訴事実としては、国会議員が代表者を務める政治団体の政治資金収支報告書に関する虚偽記入の事実でございます。
○西田昌司君 ということは、この今回の事件について、まず立件化されているやつ、大きな、一番大きなところですよね、それが政治団体の収支の記載漏れだったということだということが今法務省から言われました。 そこで、そうした前提に立って考えると、政治団体のこの収支の収入金の記載漏れというのは課税上どういう扱いになるのか、これをちょっと国税庁の方から説明していただきたいと思います。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 個別にわたる事柄につきましてはお答えは差し控えさせていただきますが、政治資金につきましては、それが政治家の関連政治団体又は政治家個人のいずれに帰属するかによりまして課税関係は異なるため、個々の事実関係を精査する必要がございます。 その上で、一般論として申し上げますと、政治家の関連政治団体が他の政治団体から政治資金を受ける行為ということでございましたら、法人税法上の収益事業に該当せず、法人税の課税関係は生じないということでございます。 いずれにいたしましても、国税当局といたしましては、個々の事実関係に基づき、法令等に照らして適正に取り扱うこととしております。
○西田昌司君 今お話しになったのは、今の、今回立件されている事案のように、政治団体の収支漏れだという形で認定されたものについては法人税とおっしゃったんですよね。つまり、個人じゃなくて人格なき社団ということで法人扱いになって、この政治活動というのがいわゆる収益事業に該当しないと、そのため税が課税されないと、こういうことでよろしいでしょうか。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 政治団体は、一般的には人格のない社団等とされておりますので、人格のない社団等の場合には法人税法上に規定する三十四の収益事業から生ずる所得のみに課税するということでございますので、収益事業に該当しないものについては法人税の課税関係は生じないということでございます。
○西田昌司君 そういう前提を踏まえて、三月十四日に私がいろんなこと、皆さん方の質問にも答えたいと思いますし、様々な私の知り得る限りの事実を述べたいと思っています。 それで、ここから、ここからがこの財政金融委員会の本来の質問なんですが、まず確定申告。 実は先日、私、地元の京都に戻りまして、確定申告の会場に行ってまいりました。最近は税務署合同で一つの大きな会場で幾つかやっているわけですけれども、コロナ禍でなかなかこの会場はできませんでしたんで、私も久々に確定申告会場の様子を見てきたんですが、そこで、ちょっと私も初めて気が付いたんですけれども、実は何年か前からもうそうなっているんですけれども、医療費控除。 医療費控除というのは、サラリーマンの方とか、高額な医療費を払って、まあ二百万円を限度に所得控除ができるんです。しかし、それを証明するために領収書を添付しなければならない。それが、そういう仕組みになっていまして、私も税理士やっていますから、そういう申告する場合はたくさんの領収書を、もう貼れませんから封筒の中にたくさん入れて一つ一つチェックしながら確定申告をしていたことを思い出したんですけど、今、それが領収書なしでもう申告できると、還付申告できるというふうになっているらしいんですが、これ、これで、領収書なしで適正な、公平な課税ができるんでしょうか。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 医療費控除につきましては、平成二十九年分の所得税申告から、領収書の添付又は提示に代えまして、医療費控除の明細書を作成し、申告書と共に提出することとされておりますが、添付等が不要となった領収書につきましては、法定申告期限等から五年間は保存義務が課されております。 国税当局におきましては、各種手引や国税庁ホームページ等におきまして医療費控除の制度及び手続について周知、広報を実施するとともに、申告書提出後におきましても、一定の対象者を選定した上で文書等で個別に連絡をし、領収書の提示又は提出を求め、申告内容の審査を実施しております。 いずれにいたしましても、国税当局におきましては、様々な機会を捉えまして課税上有効な各種資料情報の収集、分析に努めまして、課税上問題があると認められる場合には税務調査を行うなどいたしまして、適正、公平な課税の実現に努めることとしております。
○西田昌司君 今、五年間は納税者の方が保存しておいてくださいという義務がありますという話でしたけれども、添付は不要だということになっています。これはどういう経緯でこの添付不要ということが始まったんでしょうか。
○政府参考人(青木孝徳君) お答え申し上げます。 医療費控除における添付書類の見直しについてでございますが、まず、医療費控除の適用件数が例年七百万件を超える数に上りまして、納税者、それから国税当局双方に多大な事務負担が生じていたことから、平成二十九年度改正において措置したものでございます。 具体的に申しますと、納税者の事務負担にできる限り配慮しながら医療費控除の処理に係る事務負担を軽減する観点から、それまでは申告の際に医療費の領収書の添付又は提示をしていただく必要があったのに対しまして、改正後は、支払った医療費の一覧を記した明細書を添付していただくとともに、領収書については税務署が事後的に確認できるよう原則として五年間自宅で保存していただくこととしたところでございます。
○西田昌司君 今言われましたように、大変この行政手続、手間が掛かるわけですね。七百万人も医療費の還付の申告を一々一々それ付けてやっていたら大変です。 そこで、実際には、皆さん真面目に申告されていますから、もしもおかしいと思うのがあればその人だけもう一度個別に調査すると、そういう仕組みを残しておいて、申告の際には付けなくていいという簡便な仕組みをやられたんですね。これ、なかなか知恵だと思います。現場の声を聞いてされたと思うんですよ。 さて、そういうことをやっている一方で、インボイス制度が始まったんですね。これは、今までいわゆる帳簿方式でやっていましたから、インボイス不要でやっていたんですけれども、今度はインボイスを義務化しました。そして、それを、なければならないという制度にしているんですけど、今の話を聞いていると、全く逆行する話じゃないかという話なんですよ、そもそも。 行政の手続的に、インボイスを付けなければ例えば実際の正しい申告ができていないとも私は思いませんけれども、そもそもこうした制度、逆行するものではないかと思いますが、財務省の見解を聞きます。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 まず、インボイス制度の施行に伴うもの、事務負担でございますが、まず、インボイスの発行側は、要件を備えた書式でインボイスを発行し、その写しを保存すること、それから、インボイスの受領側、受け取る側につきましては、受領したインボイスの保存が求められるものの、申告時の添付は不要でございますので、申告時の添付が不要という点では医療費控除における領収書の添付不要制度と同様ではあります。 その上でというか、ただ、インボイス制度の実施に当たっては、事業者の方々の中に事務負担が増えたといった声があることは承知いたしております。 その上で、インボイス制度は新たな制度でございますので、受領する側で要件確認など新たな負担が生じることが事実でございます。例えば、登録番号の有効性を会計システム上で自動的に確認する仕組みや柔軟な取扱いの例を国税庁で公表しているほか、一定規模以下の事業者の方につきましては少額の課税仕入れについてインボイスを不要とする特例を措置するなど、事務負担を軽減するため様々な取組を行っているところでございます。 インボイス制度につきましては、複数税率の下での適正な課税を確保するために必要な制度でございまして、簡素化の観点だけで論じることは適切ではないというふうに考えておりますが、その上で、事務負担の軽減につきましては、引き続き事業者の立場に立ってきめ細かく丁寧に対応してまいりたいというふうに考えております。
○西田昌司君 この問題、実は非常に根っこが深い問題なんですよ。今いろいろ説明していますが、事実上は、帳簿方式で今までやってきて、それで何か問題があったのかというと、問題なかったと思うんですよ。 そもそも帳簿方式でやってきたからできなかったという問題はありますか。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 複数税率の下で適正な課税を確保するためには、買手側で仕入れ税額控除を行う際の適用税率が売手側で売上げに対して適用された税率と一致していることを確認できるような仕組みとする必要がございます。これまでも仕入れ税額控除を行う際には請求書の保存を求めてきたところでございますが、売手側に請求書等の交付義務や写しの保存義務が課されていないため、売手が軽減税率で申告するものについて、今度、買手の方で標準税率で控除を行ったとしても、適用税率の可否、適否について事後的な確認が困難となる場合が生じており、インボイス制度はこうした問題を防ぐことにつながる制度であるというふうに考えております。
○西田昌司君 そういうふうに言うんですが、しかし、それが正しいかどうかというのは調査に行って初めて分かるんですよ、調査に行ってね。調査行かなければ分からないわけです。 今、消費税の調査って、ほとんど法人税も含めて同時期にやっている程度なんですけれども、そんなたくさんの調査ないですよ。しかも、今、インボイスを普及させるためにしばらく調査もしないということを国税庁おっしゃっているわけですよね。 だから、そもそもあなたの説明はやっていることとつじつまが合わないんですが、いかがですか。
○政府参考人(青木孝徳君) 繰り返しになりますけれども、適正税率の下で適正な課税を確保するためには、その買手側の仕入れ税額控除を行う際の適用税率が売手側で売上げに対して適用された税率と一致していることを確認できるような仕組みとする必要がございますので、今回のようなインボイスの制度について、適用することについて意味があるものと考えております。
○西田昌司君 答弁になっていないんですね、それ。皆さん方分かっていただけると思いますが。要するに、仕組みの問題を今、青木さんはおっしゃっているわけですよね、仕組みの問題。その仕組みの問題としてはそのとおりなんですよ。しかし、実務面でそれを担保することが、どれほどやっていたのかということです。ここの問題がずれているんですよ。 私、何で先ほど医療費控除の話をしたかというと、医療費控除も、仕組みとしてちゃんとそれを実際証明できるものがなければ、これ控除しちゃ駄目なんですよ。これもインボイスと同じことですよね。しかし、医療費控除の場合は、長年そういうことをやってきて、実際、調査もそれだけ行けないわけですよ。そして、帳簿書類を残しておくということを義務付けておけば、もしも不正なことをやったらそこでしっかりできるよという仕組みをつくることによって、申告納税制度の趣旨を生かして自主的にこの納税者がやっていただくと。それを信用するという仕組みなんですよ、これね。 そして、これになったのは、行政手続が物すごく掛かる。だから現場ですよ、まさに税務署の現場が、こういう仕事やっていたらほかの仕事できなくなるから、もうちょっと簡便な方法、実際の税収ってほとんど影響受けないんだからと、そういう思いで私はやったと思いますが、そうじゃないですか。
○政府参考人(青木孝徳君) 医療費控除の添付不要制度につきましては、先ほど御説明をさせていただきましたが、納税者、国税当局双方の事務負担が生じていることから適用した、措置したものでございますが、先ほど申し上げましたが、医療費の領収書につきましては五年間自宅で保存していると、保存していただくということにしておりますので、そういった点で適正な課税というのは最終的には確保されるものと考えております。
○西田昌司君 まあ役人の答弁の限界に来ているんですね、ここが。そういうことなんですよ。 それで、問題は、だからインボイスの場合も、当然インボイスであろうがなかろうが領収書の保存義務があるわけですよ。で、調査に行ったらそれはちゃんと調べることができるわけですね。しかし、そこまで行かなくても、現実問題は、今までからも、このインボイス云々関係なしに、要は、今コンピューターで会計やっていますから、仕訳、仕入れたときに、一〇%なり八%なりそれを入れて、そしてその預かっている分が幾らかというのは自動的に合計されて、それを引いているんですよ。 しかし、元々のインボイスの制度ができたヨーロッパでは、そういう仕組みがない時代ですからね。ない時代だから何かというと、インボイスの合計を、これを全部足すわけですよ。で、足した合計が控除額ですという。その足した合計の基を当てはめるのがこのインボイスという仕組みなんですね。 ところが、今は前提が変わっているんですよ、コンピューター会計になってきて。そこまでやらなくても、そんなインボイスを足す人いますか、現実問題ね。そんな人間いませんよ。二度手間、三度手間になる。だから、自動的に要するに仕訳の段階でやっているんですよ。これが事実ですよ。これ、ここを無視してやるからおかしなことになるんですけれども。 制度的に、大臣、これから質問しますからね。要するに、問題は、インボイスの話は、制度として、控除した、仕入れた金額以外引いたらおかしいじゃないかと、それを確定するためにはインボイスの仕組みが要るというのがこの主税局の答弁なんですが、実務上の現場でいったら、そんなものは、インボイスであろうが仕訳でやっている金額だろうがほとんど大差ないし、それが間違っているかどうかは調査行かないと分からないんですよ、そもそもが。ところが、その調査自体行かないんですよ。 じゃ、何のためにやっているのかということで、つまり、これは、財務大臣、医療費は、現場の声を聞いて、柔軟な発想で簡素化して、これはいい制度にされたと思いますよ。ところが、インボイスもそういう考え方ができるのに、主税局のいわゆる官僚のこの仕組みに対する思い込み、この思い込みが強過ぎて、全体の、要するに課税の現場での話を無視したことが、このインボイス導入になって、で、そのこと分かっていますから、そのことを実は役人も分かっていますから、じゃ、どうするかというと、結局のところ、そういう制度やっているんだけど、当面の間は八割はもしインボイスなくても引いてあげるとか、まあ柔軟なことやっているんですけれども、やっているんですけれども、そもそものこの制度をつくるときの発想が実は現場の意見を聞いていなかったということなんですよ。現場の税務署の職員の話を聞いたらこんな話になりません。 ところが、ところがですね、主税局の方には国税の話は行かないんですよ。国税局、ここにおられている星屋さんとか、皆さん大蔵省の、財務省のキャリアがみんな幹部として行っているわけですね。そして、国税の現場はノンキャリの人がみんな仕事をしているわけですよ。その方々が現場の声知っているわけです。 ところが、それを上げようにも、その上司の人に言ったら、私の想像するところ、何だ、君はと、俺たちがつくった制度に文句があるのかねと、まさにそういうことが、まあ言っているような顔しているでしょう、皆さん。そういうことなんですよ。だから、それは政治家がそういうところ見てあげて、君たち、もうちょっと現場の声聞かな駄目だぞと、こういう政治の仕事がここにあると思うんですね。 私は税理士の仕事をずっとしていますから、していましたし、していますから、そういうところ、いろんなところから聞くわけで、見るわけですよ。 今回、確定申告会場で、医療費控除のこの簡素化は、現場の声聞いてよくやったなと思うんですね。だから、インボイスもそういう発想がなければならないと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 医療費控除の領収書類が添付をしなくてよくなった、それから、インボイスの導入によって一定の事務負担が増えたということは、同じことであると思います。医療控除については、そうした納税者、それからこの当局の事務負担を軽減するためにやった、こういうことだと思います。インボイスにつきましても、そうした事務負担があると、増えたという声は私どもにも寄せられているところでございまして、そうしたことによって様々なこの対応も、先生御指摘のように、しているところでございます。 インボイス制度の導入に伴う事務負担につきましては、税制におけます簡易課税、二割特例、少額特例といった特例措置、それからIT導入補助金の拡充によりまして企業のデジタル化を後押しをして事務負担を軽減するという、そういう努力はしているところでありまして、そこはお認めをいただきたいと思うところでございます。 いずれ、事務負担を軽減するという観点、これは重要な観点の一つであると思います。いずれ、その必要性については、税制というのは不断の見直しをするということなんだと思いますので、必要性があるのであれば、まずは与党の税制調査会においてそれを取り上げて議論するかどうか、それは分かりません、それは税調の御判断もございますが、かたくなに税調での議論を我々として一切排除するとか、そんなことは考えていないところであります。
○西田昌司君 今、大臣から前向きな発言だと思います。 といいますのは、この問題は自民党の税調の中でも、今、税調会長、宮沢先生おられますけれども、随分議論したんです。その中で、そういう税理士さんからの様々な要望を基に、今回の改正の中でも、要するに、まあ要するにインボイスがなくても八割は税額控除してもいいという仕組みが入っているわけですね。しかし、それが、三年ですかね、これ。ですから、これを、当面の間とか、そういう形に直すべきだということをずっと宮沢会長に私は訴えているわけなんです。 自民党の税調、自民党の税調でもそういう話しますけれども、要するに、そのときに反対するのは誰かというと、大臣、財務省なんですよ。この並んでいる方々が、いや、制度としてインボイスをつくってやったのに、インボイスなしでやるようなことが、片っ方残しておいたらおかしいとかたくなに言う人がいるわけですよ。 だから、それは駄目だということを、大臣がしっかり責任持って引き取るという形でおっしゃってください。
○国務大臣(鈴木俊一君) 今の自公政権の下におきまして、税制の決定プロセス、これは与党の税調の御議論に任せるということになってございます。 したがいまして、与党の税調としてこれをどう取り上げ、どう議論して、どういう結論を出すのか、それはまずは税調の動きを見守りたいと思います。
○西田昌司君 ありがとうございます。 それでは、本当はこの問題が一番大きかったんですけど、あのPB黒字化問題。二〇二五年度のPBの黒字化目標の達成に向けて歳入歳出両面の改革を着実に推進すると所信表明でも述べられておられます。 一方で、現実には、防衛費が拡大したり、子育て支援や、何よりも震災復興など、やらなければならない財政需要は拡大をしているわけです。私は、事実上二五年度の黒字化は無理だと思いますが、黒字化に拘泥して必要なこの財政政策を制限するということは本末転倒なことだと思います。 私は今、自民党の財政政策検討本部を自ら立ち上げまして、本部長に就任して、この問題について新たな、PBに代わる新たな財政指標を作ることによって、一方的に財政拡大ということを私は言っているわけじゃなくて、必要なところには必要な予算が付けられると、そして経済もしっかり守れると、そういうことをやらなきゃならないという議論をオープンな場で来てやっておりますけれども、財務大臣は今のこのPB黒字化、私が言いましたことにつきましてどのように御所見をお持ちか、お考えを聞かせてください。
○国務大臣(鈴木俊一君) 二〇二五年度のPB黒字化目標でありますが、本年一月に内閣府が発表いたしました中長期試算では、民需主導の高い経済成長や歳出効率化努力を前提とすれば、二〇二五年度に国、地方のPBが黒字化するという姿が示されているところであります。 この目標の達成には、何といっても高い経済成長率が前提であるなど、決して容易なものではないという認識、それは私も持っているところでありますが、政府といたしましては、今、財政健全化に向けての目標は、この二五年度のPB黒字化というのが今ある唯一の目標であります。したがいまして、その実現に向けて歳出歳入両面での改革努力、これを着実に推進してまいりたいと思います。 その際、経済あっての財政ということは重要な点であると、そういうふうに思います。現下の政策課題に対応して国民生活を支えるために必要な予算額は、これはしっかりと措置していくことが重要であると考えております。例えば、令和六年度予算におきましても、安定財源を確保しつつ、子ども・子育て政策や防衛力整備の強化といった重要政策に大胆に予算を措置するとともに、歳出改革の取組の中でめり張りある予算編成を行うことによりまして、科学技術振興費について過去最高額となる予算を措置するなど、重要政策の実現と財政健全化の両立を目指して予算編成等をしたところであります。
○西田昌司君 今言われた歳出改革、ここがくせ者なんですね。歳出改革というと、何か無駄をなくして、必要なところに予算を付けていくから、正しいことのように思いがちなんですが、これをずっとやっているわけです、三十年。ですが、この財政の全体はなかなか増えないんですよ、そういう発想していますから。そうじゃなくて、そもそも日本が、経済あっての財政とおっしゃるけれども、そのとおりなんですが、経済が悪くなった原因は何なのかと、ここの話の議論が財務省の中で全くできていません。 私はずっと党内でも言っているんですけれども、悪くなった原因ははっきりしているんですよ。それは、BIS規制を、前回も言ったと思いますけれども、BIS規制を昭和六十三年に変えられて、大手の銀行が出せる金額が事実上半分になったわけですよ、これは。自己資本率を四から八に変えられましたからね。その結果、それを実行した平成になってから貸し剥がしをして、自分たちの貸出額を減らさなければならなくなったんです。そのことによって民間負債は激減したわけですよ。民間の負債がどんどんどんどん大きくなっているときは、投資をしているわけですから、経済いいわけです。その投資をなくし、しかも、郵政民営化で、このいわゆる財政投融資という、要するに無駄金になっている、たんす預金になっているやつを公共事業に使う仕組みだったんですよ。これも潰したんですよ。つまり、それからいわゆるこのPB黒字化目標というのもあって、政府の方が積極的に出せない、建設国債もなかなか、本当は出せるのに出せない仕組みになっちゃったと。 要するに、民間、政府部門含めて、投資額を減らす仕組みをつくってしまった結果が今日のこの財政を悪くしている根本的な原因だと思いますので、この問題については次回また議論したいと思いますが、是非その辺も含めた経済政策、財政政策を考えていただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○柴愼一君 おはようございます。立憲民主・社民の柴です、柴愼一です。よろしくお願いします。 この委員会、今日は大臣所信について質疑を行うところですが、まずは、まずは自民党の裏金問題に端を発して国民の納税意識が著しく低下していることについて、この財政金融委員会で触れないわけにはいきません。ちょっと、西田先生からちょっと先制パンチをいただきましたが、別の視点から、鈴木大臣を始め、税務行政当局の皆さんの認識を伺いたいというふうに思います。 まずは、国民の代表たる国会議員が国民の義務である納税、申告納税制度を根幹から揺るがす事態と。今まさに確定申告が行われている中、税金を真面目に納めるのがばからしいと思わせる事態を招いていることについて、財務大臣の御認識、受け止めをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 受け止めということでありますが、今回の政治とそれからお金の問題につきまして、国民、納税者の皆様方から大変強い憤り、またこの批判をいただいているということ、これは私も真摯に受け止めているところでございます。 税制はそもそも国民の理解と信頼の上で初めて成り立つものでありますので、国税当局におきましては、今後とも、適正な申告、納税を行っている国民の皆さんが不公平感を抱くことがないように取り組んでいくことが極めて重要であると、そのように受け止めているところであります。
○柴愼一君 ありがとうございます。 共同通信、さきに行われた共同通信の世論調査においては、裏金を受け取った議員に対し国税庁が税の申告が正しいかどうかを確かめる税務調査を行うべきと思うかの設問に対して、税務調査を行うべきと答えたのが九四・五%。九四・五%、ほぼもう全員が税務調査を行うべきと回答していると、驚くべき数字だというふうに思います。 一般論として、議員であろうと一般国民であろうと同じに扱うというふうに、としても、具体的には何もしようとしていないんじゃないかと、そういった大臣や税務当局の姿勢が国民の不信を招いているんじゃないかというふうに思います。国民は、裏金を受け取ったとされる議員はもちろんですが、税務当局の対応にも怒っているんじゃないかというふうに思います。 鈴木大臣、当事者だということだと思います。具体的な対応が必要だと思いますが、どうでしょうか。もうすぐ確定申告の期間が終われば忘れちゃうんじゃないかと、落ち着くと思っているんじゃないかということを含めて、それは許されないということを申し上げて、もう少し大臣の御認識をお伺いできたらと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 私から財務大臣という立場で税務当局に税務調査を行うようにという、そういうお話だったと思いますが、これはもう検察に対する法務大臣の指揮権のように法定化されているものではありませんが、財務大臣として税務当局に何か指示を出すということは、税務行政の中立性を守る上で、これは今までも言わば不文律として歴代政権においても財務大臣が守ってきたところであります。 例えますれば、誰それに対して税務調査をしろとか、あるいは誰それの税務調査には手心を加えろとか、そういうことを言えば、これはもう税務行政の中立性を守れないわけでございます。これは、歴代政権におけます財務大臣、大蔵大臣も守ってきたところでございますので、私としても、税務当局に対して今回の件に関係して税務調査をしろとかそういう指示はしてはならない、それが不文律であると、そういうふうに理解しております。
○柴愼一君 政治的中立性についてはまた少し後で触れたいと、やり取りさせていただきたいというふうに思います。 申告納税制度の実際の実務についてちょっと確認させていただきたいと思います。 私自身も、今年もマイナンバーカード使ってe―Taxで自分でパソコンで申告を行いました。証明書もなくて、妻に助けてもらいながら何とかやりましたと。収入は歳費だけですが、各種書類や証明書を整理して、一つ一つ確認をしながら申告を行いました。 国会議員は歳費から所得税などが源泉徴収されていますが、国会議員は全員確定申告することが必要かどうかについてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 所得税法上、確定申告が必要とされている方につきましては、給与収入が二千万円を超えるということでございますので、国会議員の方は一般的には歳費による収入が二千万円を超えているということでございますので、確定申告の義務があるというふうに考えてございます。
○柴愼一君 ありがとうございます。 全員が確定申告するんだということで、サラリーマンのときは年末調整して確定申告していなかったということですが、議員は確定申告をするんだと。まあ自分でするかどうかは別ですよね、税理士さんにお願いしている方はいるかというふうに思います。 そして、確定申告に当たっては、その年の収入などを精査して申告するんだということでいけば、認識していない所得、まあ裏金なので所得とは言わないのかもしれませんが、認識していない資金受領が存在すると、金庫の中に現金が残っていたというようなことというのはあり得ないんじゃないかというふうに思うんです。 適正に申告されない資金受領があった場合の税法上の扱いというのはどうなっているのか、確認させてください。いわゆる裏金の税法上の扱いについて教えていただきたいと思います。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 まず、政治資金でございますが、政治資金につきましては、それがその政治家の関連政治団体又は政治家個人のいずれに帰属するかによりまして課税関係は異なるということでございます。政治家個人が受領した政治資金につきましては雑所得の収入とされ、総収入金額から必要経費として政治活動のために支出した費用の総額を差し引いた残額は課税対象となるということでございます。 それを前提といたしまして、一般論でございますが、国税当局におきましては、様々な機会を捉えまして課税上有効な各種資料情報の収集に努めまして、これらの資料情報と提出された申告書等を分析いたしまして、課税上問題があると認められる場合には税務調査を行うなどによりまして適切に対応しているということでございます。
○柴愼一君 星屋さんはずっとあらゆる場でその答弁を繰り返して、私も大分覚えてきましたが、納得できる回答ではないと。同じところをぐるぐる回っている。何か、具体的にどうするかは、税務調査するかは調査しないと分からないと言っているみたいで、同じところをぐるぐる回っているなというふうに思うんです。 そこで、政治資金規正法と所得税法、申告納税制度との関係を教えていただきたいというふうに思います。 政治資金規正法では過年度分を遡って修正することが可能だと。まあ今回についてもそれがされているということですが、毎年の所得等を正しく申告するという申告納税制度と整合性が取れない場合というのはどういうふうに取り扱ったらよろしいのかということ。裏金の存在が明らかになった後、個人に帰属していたというものを政治家の関連政治団体に帰属すると修正することは税法上何の問題もないんでしょうかということでお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 申告納税制度の下では、まずは納税者におきまして御自身の収入や必要経費を計算し、申告していただくこととなります。 その上で、先ほど申し上げましたが、政治資金につきましては、政治家の関連政治団体又は政治家個人のいずれに帰属するかによりまして課税関係は異なるということでございます。政治資金の帰属の判断につきましては、収支報告書の記載状況のほか、資金が誰によって実質的に管理、使用されていたかなど、様々な状況を総合的に精査をして判断するということでございます。
○柴愼一君 所属する、どういうふうに管理されていたかが問題だということですよねということでいけば、所属する派閥から政治資金収支報告書に記載しなくてよいとの指示があったということは、表に出ない裏金との認識があったはずですと。 これまでの報道で、その裏金について、お一人の方はもう自分で管理していたんだということであったりとか、領収書がないやり取りだったので団体間でのやり取りとの認識がなかった、自己資金の一部だと認識していたということ、片や、還付金は議員個人の寄附金として、裏金じゃ駄目なんで、政党支部に振り込んだと、表に出したという発言が複数の議員からあったというふうに報じられています。 自民党が行った聞き取り調査においても、派閥からは収支報告書に記載しないように言われていたものの、何らかの記載はした方がいいと考えて、議員個人からの寄附として収支報告書に記載してきたと回答されている、載っているんですよね。真面目な人だと思います。その同じ報告書の中でも、自民党が呼ぶ還付金、裏金の管理者、管理方法では、議員個人が管理していたと答えた方が十二名もいらっしゃるということです。裏金を使ったかどうかの聞き取りでは、使用していなかったと回答した方が三十一名、そのうち最も、理由として最も多かったのは不明朗な金銭だったからというのが十三名、気持ち悪いと思って使わなかったと、裏金みたいなもの、裏金そのものですが、裏金みたいなものではないかと思って全額残したと、もうこれ使っていなかったんだという回答も報告書には記載されているんです、いるんです。 参議院の予算委員会では、この聞き取り調査は岸田総理が自民党総裁の責任において行ったという答弁もあって、これは、調査内容は不十分だというふうに思いますが、極めて重たいものだということです。個人に帰属していたとされる政治資金については納税を促すのが必要だと思いますが、考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 個別の事柄につきましてはお答えを差し控えさせていただきたいと思いますが、先ほど申し上げましたように、政治資金の帰属の判断につきましては、収支報告書の記載状況のほか、資金が誰によって実質的に管理、使用されていたか等、様々な状況を総合的に精査して判断するということでございます。
○柴愼一君 ですから、そういう調査の必要性があるような調査報告書があるんだということだと思います。まさに自民党の身内の調査に基づいて個人に帰属する裏金がなかったかのごとく処理するのは極めて問題があるというふうに指摘したいというふうに思います。 個人に帰属すると雑所得、さっき言ったとおり雑所得になるので、当初は個人の資金と認識していたものを後から政治資金収支報告書に訂正記載することにしたんではないかと。税務上、こんなことは許されるのかと。一般国民では絶対に許されないんじゃないかというふうに思います。適正、公平な税務行政の推進に向けて関係議員にもう一回納税を促す、必要によっては税務調査を行うべきと考えますが、大臣の認識をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 国税の賦課徴収に関する権限、これは一義的には国税庁長官に付与されておりまして、その下で適正、公平な課税の実現という役割が果たされております。 今どのような分野に税務調査を重点的に行うかといった点につきましても、国税当局において適切に判断されるべきものと考えております。 一般論となりますが、国税当局におきましては、税務調査は、様々な機会を捉えて課税上有効な資料情報の収集、分析を行う中で、課税上問題があると認められる場合に行われるものでありまして、こうした取扱いは、対象が国会議員であろうとも一般の納税者の方々であろうとも一切変わることはないと承知をしているところでございます。
○柴愼一君 先ほども大臣からも、政治的中立性についてもお話をいただきました。 おっしゃるとおり、特定の団体とか個人をターゲットに、これやれというふうな指示というのは控えるとしても、何でしょう、一定の脱税スキームじゃないですけど、こうやったら税金払わなくていいよみたいなことが存在するとしたら、税務当局としてそのことに対して問題意識を共有することは必要じゃないかというふうに考えますが、大臣、どう思われますか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 繰り返しの御答弁になりますが、税務当局では日頃、課税上有効な情報とか資料、そういうのを収集しております。それを見て、必要とあれば税務調査を含めて適正に法律にのっとってやるということであります。したがいまして、また、税務当局には、ほかの行政以上の守秘義務が課せられていると思います。したがって、何もそういう発表がないからといって何もやらないでいるんだと、これから先もやらないんだということにはならないわけであります。 そうした情報の収集や資料の収集等を精査して、必要とあれば法律にのっとって適切な対応を取るということだと思います。
○柴愼一君 ありがとうございます。 じゃ、確認させていただきたいと思います。今、税務調査を行うかどうかの判断というのはどこが、どこが判断するのかと。国税庁がするのか、各税務署が、実際に実務に当たる税務署が個別の議員さんのところに行って税務調査をするということなのか、その判断についてはどこが行うのか、ボールは誰が持っているのかということを教えていただきたいというふうに思います。
○政府参考人(星屋和彦君) 国税の賦課徴収権限につきましては、国税庁の下で国税局、税務署が行使をしているところでございまして、国税局が行う調査は国税局長、税務署が行う調査は税務署長が判断しているということでございます。
○柴愼一君 例えば、正義感に燃える税務署長とかが個別で税務調査を実施するということは可能なんでしょうか。
○政府参考人(星屋和彦君) 一般論でございますが、国税当局におきましては、様々な機会を捉えまして課税上有効な各種資料情報の収集に努めまして、これらの資料情報と提出された申告書とを分析いたしまして、課税上問題があると認められる場合には税務調査を行うなど適切に対応しているということでございまして、そのような判断を税務署長がするということであれば、そういうことでございます。
○柴愼一君 税務署長の判断でできるということでいけば、税務署にいっぱい電話掛かっちゃうんじゃないかというふうに思いますので、是非、国税庁として、含めて、本庁としてのちゃんとした方針を是非示していただきたいというふうに思います。 国税庁のホームページの申告納税制度にこんなことが書いてあるんです。 国の税金は、納税者の一人一人が自ら税務署へ所得等の申告を行うことにより税額が確定し、その確定した税額を自ら納付する申告納税制度を採用していますと。この申告納税制度が適正に機能するためには、第一に納税者が高い納税意識を持ち、法律に定められた納税義務を自発的にかつ適正に履行することが必要と。そこで国税庁は、納税者が自ら正しい申告と納税が行われるよう、様々な納税者サービスの充実に努めています。また、納税者の申告を確認したり、正しい申告へと導いたりするためには、的確な指導と調査の実施が必要ですと。国税庁は、是正が必要な納税者に対して的確な指導や調査を実施し、適正かつ公平な課税が実現するよう、適正、公平な税務行政の推進に努め、努力していますと書いてある、書いてあるんです。 いいことを書いてあるんで、鈴木大臣、まさにこのとおりのことをするべきではありませんか。いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 国税当局におきましては、あくまで法律にのっとって今までも適正に対応してきたと思っておりますし、これからも適正に対応していただけるものだと、そういうふうに確信をしております。 まさに今、柴先生がお読みになられたところの中身ですね、精神に沿って日々の職務を遂行していると思います。
○柴愼一君 ありがとうございます。 改めて適正、公平な税務行政の執行を強く要請して、次の質問に移りたいというふうに思います。 能登半島地震の被災地の復旧復興に向けた財源の確保の在り方について伺います。 大臣所信の中でも、令和六年度の、令和六年能登半島地震への対応として、一般予備費を当初予算に対し五千億増額し、一兆円を措置しているとありましたが、補正予算で対応せず予備費とした理由をお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(矢倉克夫君) 改めて、能登半島地震に被災された方にお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。 令和六年度予算において予備費を増額して対応したことの理由とのことでありますが、能登半島地震への対応については、復旧復興のために必要となる財政需要を具体的には見込むことができず、そのような状況の中、発災時点で今年度中に活用可能な予備費の残額が四千六百億円超えておりまして、三月末までの財政需要にはこれを順次活用することにより十分対応可能と考えられたこと、また、来年度、令和六年度予算につきましても、一月一日の発災から国会開会までに所要の概算決定の変更を行うことが可能であったことなどを踏まえるとともに、復旧復興のフェーズ等に応じた切れ目のない機動的な対応を確保する観点から、一般予備費の増額により対応することとした次第であります。
○柴愼一君 納得できる明確な答弁ではないというふうに思います。 私たちも、被災地の復旧復興に向けた財源確保はもう十分なもの必要だというふうに認識していますが、この数年、この数年、巨額の予備費計上に対して、財政民主主義の観点から問題だというふうに指摘をしてきました。国会として、被災地に寄り添う復旧復興がどうあるべきか、しっかりと議論し、被災者に示していくためにも、予備費での対応は問題だということは指摘しておきたいというふうに思います。 次に、今回の能登半島地震、これは被害が極めて大きいということから、息の長い複数年度にわたる対応、支援が必要だと認識しています。 岸田総理も、避難の長期化も懸念される中、被災者の生活となりわいをしっかりと支えていく息の長い取組が求められるというふうに発言していますが、被災地の復旧復興、そして再生に要する費用の想定と、そのための財源確保についてどのように考えているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(矢倉克夫君) 被災地の復旧復興に要する費用の総額でございますが、能登半島地震からの復旧復興に要する財政措置の総額につきましては、復旧復興の進捗や現地におけるニーズの変化を見極めながら対応していく必要があるため、現時点で予断を持ってお答えすることが難しいということについては御理解をいただければというふうに思っております。 その上で、復興に必要な経費につきましては、これまでに措置した二千七百六十七億円、こちらを含む令和五年度の一般予備費等や、五千億円増額して総額一兆円を確保している令和六年度の一般予備費を活用し、引き続き万全の財政措置を講じてまいります。
○柴愼一君 今年というか令和六年度についてはそうだと。ただ、息の長い取組になっていくんですよねといったときに、来年度以降も予備費でやるのかということになると思うんです。ですから、やっぱりどれだけの想定を何年掛けてやっていくんだということを含めて、財源確保というのをしっかり考えていく必要があるということだと思います。 東日本大震災では、未曽有の大災害であったことから、復興の財源として、国民の皆さんの御理解、御協力の下、国会での真摯な議論を経て、復興特別所得税を徴収することとなりました。政府として、財源確保に向けてそのような対応を図っていく、そのような認識はございませんか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 最近の頻発化する自然災害、また、だんだん強くなっております影響の伴う自然災害が頻発しておりまして、そうしたことに対する備えというのは大変重要な点であると思います。 今、災害から国民の生命と財産を守り抜くため、防災・減災、国土強靱化の取組を推進しているところであります。防災・減災、国土強靱化予算といたしましては、令和五年度補正予算において五か年加速化対策に約一・五兆円を計上しているほか、令和六年度予算におきましても約五・二兆円を計上しているところであります。 今後とも、予算編成等におきまして必要な予算をしっかりと確保してまいりたいと、これはもちろん、今度の能登半島地震の復旧復興に対しても同様にしっかりと予算編成で対応したいと思います。
○柴愼一君 ありがとうございます。 今回の能登半島地震における被災地を見ると、半島という地理的な制約もある上、道路の寸断、上下水道の損傷など、インフラの脆弱さも明らかになりました。大臣から今あったとおり、政府では防災・減災、国土強靱化に取り組まれていることは認識していますが、現在の被災地の状況を見たときに、その対応が届いていなかったんだということは痛感しています。 震源となった能登沖には活断層が存在し、これが動いた場合の地震規模は最大でマグニチュード七・六相当との予想がされ、今回の地震規模とずばり的中した、そんな予想がされています。この調査を防災・減災に生かすことができませんでした。 防災関連予算は、災害発生時に事後的な対応として措置されてきたということで、本当の意味での防災・減災のためのものとはなっていないんじゃないかというふうに思っていまして、国民の生命と財産を守るのが政治の責任であるとするならば、防災・減災、国土強靱化の財源確保の在り方、抜本的に見直すべきと考えますが、もう一回、大臣の認識をお聞かせいただきたいと思います。
○委員長(足立敏之君) 時間ですので、お答えは簡潔にお願いします。
○国務大臣(鈴木俊一君) はい。 年末、予算編成時期になりますと全国の知事さん始め関係者が陳情においでになりますが、この防災・減災、国土強靱化予算に対する要望というものは大変大きなものがございます。そうしたニーズがあるということもしっかり念頭に置きながら適切に対応していきたいと思います。
○柴愼一君 防災・減災はもとより、災害発生後の被災者の生活支援の在り方、難民キャンプより狭いと言われる避難所の環境整備、仮設住宅の整備など、これまで多くの課題が指摘されてきていました。今回も同様の問題が生じていることから、災害関連予算の財源確保の必要性を強く訴えて、時間になりましたので、これで終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○勝部賢志君 立憲民主・社民の勝部賢志でございます。 予算審議も衆議院から参議院に移ってまいりまして、今日は、アメリカからお帰りになって今朝方羽田に御到着された植田日銀総裁にも御出席を賜りました。大変お疲れのところありがとうございます。充実した審議を深めていきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 昨日は、東日本大震災、そして第一原発の事故が起きてから十三年目を迎えました。今ほど柴委員からもありましたけれども、今年の元旦には能登半島での大きな地震がございました。お亡くなりになられた方々には心から哀悼の意を表したいと思いますし、また被災をされた方々、そしてその地域の復旧復興、一刻も早くということを願ってやみません。 そういった中で、私たち、何度も厳しい災害を経験をしてきていますけれども、そういうその教訓をやっぱりしっかり生かしていくことが大事だと思いますし、復旧復興に向けての予算編成においても、今、私どもの会派の柴委員からも指摘がありましたように、必要な予算をしっかりと充当するということが大事だということを申し上げておきたいと思います。 そこで、質問に入らせていただきたいと思いますが、今年に入って株価が二〇%弱引き上がり、昨日、おととい辺り多少下がったりもしておりますけれども、四万円を超えて市場最高値を記録したと。それから、去年、東京二十三区における新築マンション一戸当たりの価格が平均で一億円を超えるというような状況もございました。それから、麻布台ヒルズでは、二百から三百億円もする六十四階、上階の、最上階の部屋も含めて九十一室が即日に完売するという、こういうような状況もございます。 しかし一方で、実質賃金は〇・六%減と、二十二か月連続でマイナスをしている、個人消費は三四半期連続でマイナスというような状況になっています。倒産件数も八千件を超えている。それから、ゼロゼロ融資の一兆円が回収不能と検査院が指摘をしたというようなこともありましたし、日銀からは、生産、消費の現状判断の引下げを検討ということもつい、報じられた、先日ですね、報じられたところであります。 私どもからすれば、景気が良いのか悪いのか、それからデフレなのかインフレなのか、政府もインフレ対策とかデフレ対策と、こう言うんですけれども、インフレ対策と言いながら一方でデフレ対策という言葉も使うと。中には、最悪のスタグフレーションなんじゃないかと言う方もいらっしゃいます。私もそういうふうに思わざるを得ない状況も感じています。株価は上がるけれども円は下がる、こんな状況の中で、本当にどういう今の経済状況だというふうに御判断をされているのかと、是非その辺りをお聞きをしたいと思っているんですね。 現下の日本経済の現状分析、認識について、鈴木大臣並びに植田日銀総裁にお伺いをいたします。
○国務大臣(鈴木俊一君) 日本の経済の現状分析、それから認識ということでありますが、昨年来、日本経済、高水準の賃上げでありますとか過去最大規模の設備投資、それから解消されつつある負のGDPギャップなど、前向きな動きが見られ、デフレ脱却に向けて千載一遇のチャンスを迎えていると思っております。しかし、一方におきまして、足下の物価高騰に賃金の上昇が追い付いておらず、実質賃金のマイナスが続いていることもしっかりと受け止めなければならないと、そのように認識いたします。 こうした現状認識の下、政府といたしましては、持続的で構造的な賃上げの実現に向けまして、賃上げ促進税制の抜本的な拡充でありますとか、価格転嫁対策の強化など、あらゆる政策を動員することによりまして民需主導の持続的な成長につなげていきたいと考えているところであります。
○参考人(植田和男君) 景気の現状を消費と設備投資に分けて確認いたしますと、個人消費ですが、これまで価格上昇幅が大きかった食料品、日用品などの非耐久財消費に弱めの動きがうかがわれるほか、暖冬等の一時的な要因も下押しとなっています。ただし、最近では、家計のマインドは、食料品等におけるコストプッシュに伴う物価上昇圧力の緩和に加え、今後の賃金上昇への期待もあって緩やかに改善してきております。 設備投資ですが、一部で先送りする動きが見られていましたが、設備投資計画はしっかりとした増加を維持しております。こうした中、先日発表されました去年第四・四半期のGDPでは、設備投資はしっかりと増加に転じております。 これらの点を踏まえまして、現時点では、我が国の景気は、一部の統計に弱めの動きがうかがわれるものの、緩やかに回復していると見ております。 引き続き、情勢を丹念に分析し、景気の現状をしっかりと点検してまいりたいと思っております。
○勝部賢志君 緩やかに回復をしているという表現が今、植田総裁からありましたけれども、そういうことを踏まえると、十八日、十九日には政策決定会合があるわけですけれども、そこにどのような考え方で臨もうとされているのか。 昨年暮れにお聞きをしたときには、年明けには大変チャレンジングな状況を迎えるのではないかというような御発言もございました。チャレンジングな決定がなされるのではないかということを固唾をのんで見守っている国民の皆さんあるいは投資家の皆さんいらっしゃるのではないかと思いますけれど、どのような御決意で臨まれるおつもりか、お聞かせをいただきたいと思います。
○参考人(植田和男君) 私ども、物価、二%の物価目標の持続的、安定的達成が見通せる状況になってきているかどうかということに関しまして、賃金と物価の好循環がどれくらいうまく回っているかということを中心に点検してきてございます。一月の決定会合以来、いろいろなデータも出ておりますし、今週、また更に追加的なデータ情報も入ってくるかと思います。 そうしたものを総合的に判断して、先ほどのような観点から点検し、適切な判断を下していきたいと思っております。
○勝部賢志君 いずれにしても、私たち国民の生活というのは、賃上げ、賃上げと言われていても、やっぱり今の物価高で、賃上げがそれに追い付いていない、非常に厳しい状況が続いているというのが現状だと思います。先ほど大臣からも賃上げ税制というようなお話もありましたんですけれども、やっぱりそういった好循環をしっかりつくっていくために、やっぱり政府としてしっかりとした将来に向けての大きなビジョンというものがやっぱり私にはまだ見えないと。そのことが国民の皆さんの不安にもつながっていると思いますので、これからの日銀の政策決定会合での発信も含めて、マインドがどんどん前向きになっていくような、そういう政策あるいは発言、発信を大臣並びに総裁にはお願いをしたいということを申し上げておきたいと思います。 日銀総裁におかれましては、この後の質問では御答弁いただく機会はありませんので、御退席いただいて結構です。委員長にはお取り計らいをお願いしたいと思います。
○委員長(足立敏之君) 植田日本銀行総裁は御退席いただいて結構でございます。
○勝部賢志君 先ほど柴委員から、裏金問題についての質疑がありました。この問題は全容解明されたかというような世論調査、先ほど紹介があったように、共同通信社が行った、三月の九日、十日ですね、その結果では、九〇%以上の人が説明責任を果たされていないというふうに感じています。この後、政倫審、参議院でも行われますし、様々質疑の機会がありますので、細かい話はこれからも引き続きやっていかなければいけないと思っているんです。 その中で、先ほど柴委員から質疑をさせていただいたところで関連して何点か私は大臣にお聞きをしたいと思うんですけれども、大臣は以前、二月の二十二日だったと思いますけれども、衆議院の予算委員会で、裏金を受け取った議員は所得として納税することになるのかという質問に対して、疑義が持たれた政治家が政治責任を果たす、そういう観点から判断されるべきものであるというふうな答弁をされました。 このことに対して、納税というのは自由だったのかと、自分で判断できるんだ、議員は勝手に自分で判断していいんだというような声が上がり、「#確定申告ボイコット」というような発信が、投稿が一時SNS上で十万件を超えるという状況になりました。 お伺いをしたいのは、国民の皆さんがなぜこのような怒りを持ったのか。大臣はその後、御発言は訂正をされましたんですけれども、その怒りの声というのはいまだに収まっていません。なぜ収まらないのか、国民の皆さんはどういう思いでこの怒りの声を上げているのか、どのように受け止めているかをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 一言で言えば、政治家は特別扱いなのか、一般の納税者の方々、国民の方々と何か差を付けているんではないかと、そういうことが怒りにつながっておられるんじゃないかと、そういうふうに思います。
○勝部賢志君 その国民と国会議員のその違い、不公平、差が付けられているというところの一番顕著なところは何だとお思いですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 例えば、先ほど私の二月二十二日の発言、これは私の舌足らずもあったと思いますが、真意が伝わっていなくて本当に不本意だし、反省をしておりますが、その中で私が申し上げたのは、所得税というものは申告納税制度を基本としており、国会議員であれ、一般の国民の方々であれ、まずは納税者において法令に基づき自身の収入や経費を正しく計算をし、所得が発生した場合には申告をしていただくということがまず前提といたしまして、その上で、政治が国民の信頼の下で成り立っていることを鑑みて、国会議員は一般国民より、より高い説明責任を負っているのであって、関係議員には説明責任を果たすという意味でも、自らの課税関係をしっかりと確認をし、法令にのっとった判断をすることで疑念を晴らしていただきたいと、そういう思いから、そういう思いを申し上げたところでございます。 あのときは、その前に、私に対して関係議員に納税を促すべきではないかと、働きかけるべきではないかということがずっと続いておりましたので、先ほどのような答弁をいたしたところでありまして、あの場におきましては、質問者も全く何か私の答弁に指摘をすることもなく、何十人もおられます委員の方々からも何ら不規則発言もなくですね、前後のこの答弁の流れからいえばそのまま受け止められたと思っておりますが、しかし、結果として舌足らずの面があったのかなと思い、その点は反省をいたします。
○勝部賢志君 国民の皆さんがその委員会での細かいやり取りの一言一言について反応したということではなくて、要するに、今回、裏金でもらったそのお金に税金は掛からないのかと、これは政治資金というふうに後から修正して報告したけど、本当はこれ所得なんじゃないの、雑所得なんじゃないですか、そういうふうにみんなが思っているわけですよ。だから、それには課税すべきでしょう、これは当たり前でしょうというふうに思っていて、そのことに対して怒りを持っているんです。それを、大臣が、そのときに、本人が、申告制度だから本人が判断すればいいというふうな発言だったので、そのことに対して、そうか、国会議員は自分で決めりゃいいんだ、後から政治資金だったというふうに修正さえすれば納税の義務は免れるんだと、そういうふうに思っているから、その怒りの声があるんです。 つい一日、二日前に調べた結果でも、九五%ですよ、ほとんどの国民の皆さんがこれを明らかにしてくれと、税務調査やるべきだと言っているわけです。だから、それだけこのことに対して多くの皆さんが不公平感を持ち、不満に思っているということなんです。それを是非大臣には受け止めてほしいということなんですよ。 このままいくと、この納税制度、申告制度、本当にこの根本から揺らぐと思います。申告するのばからしいとか、納税もばからしいと思う声も上がっているわけですよ。だから、この日本の国において政治を進めていく、その基盤である税金を課税し、納税してもらうという仕組み自体に大きな揺るぎが出ていると思っています。そういう意味で、大臣、これを解消するにはどうしたらいいと思いますか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 先ほども申し上げましたとおり、根っこにありますのは、やはり政治家は特別扱いなのかと、一般国民、納税者の方々に比べ、の中にそういう不公平感があるという、そういう思いがあるということが私は根っこの問題であると思います。 したがいまして、これからも、国民の皆さんに御理解をいただく中で、法令にのっとって、公平な、かつまた厳正なこの税務行政、徴収等を税務当局で行うということが重要なんだと、そういうふうに思います。そういう中で、また信頼をしっかり取り戻さなければならないんだと思います。
○勝部賢志君 政治資金なのか雑所得なのか、それを明らかにして、雑所得であれば当たり前に課税をするということがまさに今求められているんです。 いろいろな質疑の中で、税務調査をするように国税庁に大臣から言えというような質疑もありました。私もそう思います。けれども、答弁はずっと変わらず、まあそれは今までもやってこれなかったからそれは言えないということなんです。個別の誰々さんに何をしなさいということではなくて、今回のこの事件で、所得なのか政治資金なのかは明らかにさせなきゃ駄目ですねということと、雑所得だと認められた場合にはこれには課税をしますよと、そういうことを明確に大臣から発言すべきだと思います。それが今求められている。先ほど西田委員も言ったのはそういうことなんじゃないですか。そういうことですよね。大臣、いかがですか。はっきり言ってください。
○国務大臣(鈴木俊一君) 税務当局におきましては、日頃から課税に有効である情報でありますとかあるいは資料でありますとか、そういうのをもう常に集めております。それを十分精査をして、必要があれば、課税上問題があると、そういうことがあればこれは税務調査等を行って適切に対応するというのが今までもずっとやってきたところであります。 したがいまして、今回の一連の問題についてもですよ、そのように対応していますから、何かもう一切何もしないということが前提になっているような御質問でありますけれども、それはもう税務当局において必要があればやる、もちろん必要がないと思えばやらないわけでありますが、適正に対応している。私は、税務当局のそうした対応、これを信じております。
○勝部賢志君 やらないと言っているのではないと、何か問題があったら必ずやるんだというふうにおっしゃったと思います。 今、税務当局の対応を信じているとおっしゃいました。国民の皆さんがその意味を理解をして信じてくれれば、私はその納税に対する今大きな忌避感、ばからしいという思いを多少払拭できるのではないか。しかし、この事件ずうっと経過をしていって、一切そのことに触れられずにうやむやになって、何も分からなかった、結局どうだったんだという話になったら、私はますますこの納税に対する忌避感というのは増すと思います。不満の払拭はされないと思いますので、これからの取組、今日は大臣ですけれども、国税庁の皆さんにも毅然とした対応をしていただくように、そして今疑惑を掛けられている、納税疑惑というか、裏金事件自体はもう既に外形的にも事件になっているわけですけれども、その議員の皆さん方も、やっぱりここは自らその疑惑を晴らすべく情報提供を、説明責任をしっかり果たしてほしいということを願って、次の質問に移りたいと思います。 ちょっと時間が余りなくなりました。これから何回かこういう議論の場があるというふうに思いますので、今日質問できないものについては引き続き議論したいというふうに思うんですけど、まず一つは新NISAについて伺いたいと思います。 資産運用立国とか国民資産倍増計画ということで政府は旗を振ってきたわけでありますけれども、その新NISAが今年の一月からスタートして、既に二か月がたちました。一方ではプチバブルムードを危惧する声も上がっているんですけれども、鈴木大臣は現段階で、このスタートして二か月間、新NISAについてどのように受け止めておられるのか、お伺いをいたします。
○国務大臣(鈴木俊一君) NISAに関する現段階での受け止めでございますが、本年一月の新しいNISAの開始以降、関係団体の速報値によりますと、数社の大手金融機関におきまして、本年一月のNISA口座の新規開設数は昨年の一か月当たりの開設数の平均と比較をして約三・六倍に増加しているということでありまして、新しいNISAの開始を契機として資産形成に向けた国民の皆さんの関心が更に高まっているんだと、そのように実感をしています。 金融庁といたしましては、安定的な資産形成の手段としてNISAを幅広い方々に活用いただけますように、引き続きその普及等に努めてまいります。 加えまして、金融庁としては、新しいNISAをきっかけとして投資を始められる方々が金融トラブルに巻き込まれないようにすることも重要であると考えておりまして、国民の皆さんに金融リテラシーを身に付けていただくための金融経済教育の充実、安心して金融商品を購入できるようにするための金融機関における顧客本位の業務運営の確保などに取り組んでまいりたいと思っております。
○勝部賢志君 新NISAによる資産形成ということについて、今まで余りそういうことの経験をしたことのない人たちも割と手軽に、気軽に取り組めるという良さもあるんですけれども、今御答弁でもありましたように、詐欺の事件だとか、それから、やはりその金融に、そのNISAだけじゃなく、もう少し広がりを持っていくといろんなやっぱりリスクもあるわけで、金融教育というお話もされましたんですが、その分野もやっぱり若い世代にも、今スマホでもいろいろ状況がすぐ把握できて投資もできるような状況がありますから、若い人たちにもそういう教育というんですかね、そういう考え方をしっかり持ってもらえるような対応が必要だと思います。 その中身、議論したいことまだまだたくさんあるんですけど、今日はちょっと、時間になりましたものですから、それは引き続き次の機会にさせていただきたいと思います。 質問を終わります。
○若松謙維君 公明党の若松謙維です。 最初に、国の財務書類についてお尋ねをいたします。 本年四月から、プライム市場上場会社はTCFD開示、いわゆるサステナビリティー開示が義務化されます。財務省主計局作成の令和四年度国の財務書類にはサステナビリティー情報が開示されておりませんが、近年のGX、さらには気候変動、ネイチャーポジティブ等の議論が深まる中、政府もサステナビリティー開示が求められると考えますが、財務大臣の考えはいかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 御指摘のサステナビリティー情報につきましては、現在、民間企業において有価証券報告書に開示が義務付けられるなどの取組が行われているところでありますが、私としてもその重要性は認識をしているところであります。 一方で、サステナビリティー情報は多岐にわたるものでありまして、民間企業のサステナビリティー開示の取組も注視をしつつ、国の財務書類にどのような非財務情報の開示が必要となるか、またどのような開示の方法が適切であるかなど、幅広い検討を行うことが求められていると考えます。 今後、若松先生の御指摘も踏まえつつ、必要な対応をしてまいりたいと考えます。
○若松謙維君 一月、私、デンマークへ行ってまいりました。そこでは、これはステート・オブ・グリーン、いわゆる環境省ですか、がグリーン経済・社会のための白書ということで、これ、二〇一八年一月ですが、いわゆるサーキュラーエコノミーの包括的なレポートを出されました。是非こういった白書等も参考にしていただいて、是非今後のサステナビリティーの司令塔として財務省のリーダーシップを求める次第でございます。 次に、厚生年金保険料収納未済につきまして質問いたします。 令和四年度末の厚生年金保険料収納未済の事業者数ですが、十四万八百十一件あります。その未済額は五千七十一億円ということで、国の財務書類、資産に計上されていると理解しているんですが、一方、現在のこの未済額の猶予制度、いわゆる徴収制度、取立て制度ですね、一年以内に限り財産差押え、換価猶予、やむを得ない理由で最長二年間となっておりますが、現場の年金事務所では余りにも大変厳しい取立てが行われていると認識しております。 令和二年十一月二十五日、衆議院予算委員会で伊佐委員が、厚労大臣から最大四年間までの猶予の答弁を得ました。しかし、これらの猶予制度は現場ではほとんど説明されておりません。そして、中長期的に事業再生を行えば未納保険料の回収額は増える可能性があるにもかかわらず、それを潰していると、そう認識しております。 ちょうど資料一ございますけれども、この問題に関しまして、昨年十二月六日のNHK時論公論で、社保倒産が増加する懸念、政府一体で問題回避をとの特集が放映され、問題提起がなされました。 次の資料二でありますけれども、まず、年金事務所の現場につきましてちょっとお話を聞かせていただきたいんですが、いわゆる期限内返済計画、これを滞納している方は出すわけであります。この計画ですけれども、実際に、年金事務所が求める、期待する、分納、分割納付計画書しか受け取られません。実際にそれ、計画を作成するのは難しい、中長期的には返済の可能性もあるにもかかわらず難しいんですけど、そういうものじゃないと年金事務所受け取ってくれないということで、そうすると、期限内返済計画がなければ滞納処分の通知を出すと。いわゆる事例ですね。大変これ増えて、実は私も今数件、そんな相談を受けております。 ですから、こういった差押通知を盾に強い口調で納付を迫っている、これはいかがかと思うんですけれども、確かに市役所等でも同じようなことをやっているようでありますけど、年金事務所の壁にこの資料の二の録音を御遠慮くださいという張り紙がありまして、これは非常に納付者にとってはもう威圧的と受け取っているのが実態でありますので、是非こういった録音できないものでしょうか。さらに、この張り紙はやめてほしいと思うんですけど、いかがでしょうか。
○副大臣(浜地雅一君) 若松委員の御質問にお答えいたします。 まず一点目のこの分割納付等の関係でございます。 この保険料の納付が困難となった事業者さんに対しましては、日本年金機構におきましては、まず直ちに財産の差押えを行うものではございません。まずはしっかりと事業主に電話や文書で連絡を取りまして、事業所の経営状況や将来の見通しなどを丁寧に伺いながら、猶予や分割納付の仕組みを活用するなど、事業所の状況に応じた丁寧な対応を行っているというふうに認識をさせていただいております。 先ほど委員から御指摘がありました個々の事情、かなり厳しい取立てということでございますが、この辺りの個々の事情は分かりませんけれども、いずれにせよ、引き続き個々の事業所の状況を丁寧に聞くようにしっかりと日本年金機構を指導してまいりたいと、そのようにまず思います。 続きまして、この張り紙の問題でございます。 年金事務所におきましては、個人情報保護の観点から、この録音や録画、写真撮影を御遠慮いただいている旨を提示をさせていただいております。この個人情報の保護というのは、例えば隣のブース等で、例えば滞納されている事業者の、事業所の名前でありますとか状況等がやはり聞こえる場合もございますので、そういった観点から、個人情報の保護からこういった録音や録画は御遠慮いただいているというのが現在の取扱いでございます。 しかし、御本人から今後しっかりと、例えば弁護士等に相談をしたいのでということでお申出があった場合、録音することを、お申出があった場合には、年金事務所において録音許可を可能とするように取り扱うようにしているというふうに承知をしております。しっかりとこの点に関しても周知をしてまいりたいと、そのように思っております。
○若松謙維君 やっぱり現場の方は、もう相談される方、これでもうすごい萎縮するんですよ。ですから、もし、録音取ってもいいですよと、これもちゃんと説明してほしいんです。実際、金融機関は、御存じのように、地位を利用しちゃいけないと、高圧的な態度はいけないというふうになっております。まして、警察庁の調査は可視化ということでやっている。御存じですね、弁護士ですからね。やっぱりこれはやり過ぎなんですよ。是非それの再考を願いたいと思います。 次に、資料三なんですけれども、そういうことでありますけど、やはり納付者の問題もあります。そして、実際に、社会保険料の強引な徴収ですね、で、倒産。これをやっぱり回避するために、中小企業庁との協議を経まして、令和五年十月三十一日、事務連絡として、年金局から日本年金機構に中小企業活性化協議会との連携の通知が出されましたが、実際に私も相談見ておりますが、これ、聞いておりません、伝わっておりません。 ですから、いや、かなりの強引な取立ての前に、そうする前に、必要に応じて中小企業活性化協議会を紹介して、企業の再生を促すというようなことをすべきだと思いますが、これ、厚労副大臣、よろしくお願いいたします。
○副大臣(浜地雅一君) 今、若松委員御指摘ありましたとおり、昨年の令和五年十月の三十一日に、厚生労働省の年金局事業管理課長より日本年金機構に対しまして、この中小企業活性化協議会との連携を取るように、そのように通知を発したところでございます。 この全国の年金事務所におきましては、社会保険料徴収のやっぱり一助となるため、必要に応じて協議会の、この中小企業活性化協議会のリーフレットを年金事務所で例えば配布をする、又はこの中小企業協議会を相談に来られた事業者に御紹介をする、そして、実際にこの中小企業活性化協議会で検討された状況を、今後の納付計画の履行について配慮をいただくように、通知を発したところでございます。 今後のこの中小企業活性化協議会との連携につきましては、これから各年金事務所の状況をしっかり把握をしてまいりたいと思っています。先ほど御指摘ありましたとおり、まだ現場に伝わっていないという、そういった声もございますので、早急に年金事務所に状況把握をして、また御報告をさせていただきたいと思っておりますので、その分御答弁させていただきます。
○若松謙維君 私も、今年の一月、数件相談いただきましたが、これを聞いたという事例はありませんでした。ですから、本当に徹底していただくのと併せまして、やはりもう事業的にもういわゆる厳しいというところは早めに、ある意味で事業を手じまいすると、納付もできない場合にはそういう手続も取っていただくと、やっぱりそういう整理も必要ですし、かつ再生も必要だというところの、何かいわゆるいい形の年金事務局の現場の対応というのをお願いしたいと思っております。 そういう意味で、この資料四なんですけど、三月八日ですか、再生支援の総合的対策が発表されまして、事業者による公租公課の分割納付に関する悩み事を受ける相談窓口を設置した上で、関係省庁間で情報共有できる仕組みを早急に構築すべきと考えますが、これは金融庁、よろしくお願いいたします。
○大臣政務官(神田潤一君) お答えいたします。 若松委員御指摘のとおり、今月八日に、官民金融機関等による経営改善、事業再生支援の強化策を盛り込んだ再生支援の総合的対策を、金融庁、財務省、経産省の連名で公表いたしました。 本対策を踏まえまして、金融庁に設置する相談窓口や中小企業活性化協議会を通じまして、公租公課の分割納付を含む事業者の経営改善、事業再生に向けた資金面でのお悩み事についてしっかりと把握してまいりたいと思います。 さらに、今後は、厚生労働省を含む他省庁との連携が必要な相談内容につきまして、関係省庁と情報共有して対応する仕組みとして事業再生情報ネットワークを新たに構築することとしており、若松委員御指摘の点も踏まえまして、できる限り早期に開始できるよう努めてまいりたいと思います。 金融庁としましては、公租公課の納付につきまして柔軟な対応をお求めの事業者等に対し、今後構築する仕組みも活用いたしまして、再生に向けた取組をしっかりと後押ししてまいりたいと思います。
○若松謙維君 今答弁がありましたけれども、いわゆる公租公課の相談窓口、納付相談ですね、に関する新しい情報共有の仕組み、是非なるべく早くお願いいたします。 その上で、この公租公課を担当する厚生労働省、財務省におきましてもこれ協力が必要でありますけれども、今、検討状況はどんな状況でしょうか。厚労省、財務省にお伺いいたします。
○副大臣(浜地雅一君) 先ほど御指摘がございました今後のこの事業再生情報ネットワーク創設、二四年度以降に設置するということも厚労省としても承知をさせていただいております。 したがいまして、今後金融庁に設置をされますこの事業者の経営改善・事業再生窓口(仮称)や、また中小企業活性化協議会を通じて把握をするということになっておりますので、その中において、我々厚労省としても、関係省庁ということで情報を共有する仕組みを構築するということになろうかと思っています。 しっかりと他の省庁とも検討しながら、より良い制度になるように厚労省としても検討してまいりたいと、そのように思っております。
○副大臣(矢倉克夫君) 神田政務官、また浜地厚生労働副大臣からもお話がありました三月八日に公表した再生支援の総合対策において、公租公課の分割納付に関する相談等については、他省庁との連携が必要と判断されるものは関係省庁で情報共有する仕組みを構築することとしているところと理解をしております。 具体的な情報共有の仕組みにつきましては、今後、中小企業庁を中心に検討していくものと承知をしておりますが、国税当局としましても適切に対応してまいります。
○若松謙維君 浜地副大臣は、弁護士時代、恐らく、事業再生、大変な現場で経験されていますし、是非いい形でリードしていただきたいと併せまして、結局、先ほどの十四万件にわたる方、いわゆる取立てが来ると、そして親戚にも借金をする、傷を大きくしてしまう。ですから、そのやっぱり大事なところは再生協議会を活用することでありますから、これ是非徹底していただいて、それで更に再生の道も開いていくと、そういう点を連携していただくことをお願い申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○竹内真二君 公明党の竹内真二です。本日は質問の機会をいただき、感謝を申し上げます。 早速質問に入らせていただきます。 今日、私の方からは、今、若松委員の方とも多少関連はしておりますけれども、中小企業の資金繰り支援と事業再生支援に絞って質問をさせていただきたいと思います。 今御答弁等にもずっとありましたけれども、金融庁は先週八日の日に、経済産業省、そして財務省とともに再生支援の総合的対策を策定をされました。これ、元々は昨年十一月の政府の総合経済対策の中で、「二〇二三年度内に、関係省庁が連携して再生支援の総合的対策を検討し、とりまとめる。」と、このように明記をされておったところです。 では、何のための再生支援かと申せば、この総合経済対策では、簡単な表記ではありますけれども、官民金融機関や信用保証協会等による挑戦意欲がある事業者の計画策定等を通じた経営改善や再生を加速するためと、このように書かれていたところであります。 そこで、まず今回の再生支援の総合的対策の狙いについて御説明を願いたいと思います。
○副大臣(井林辰憲君) お答え申し上げます。 本年四月に、いわゆる民間ゼロゼロ融資の返済開始が最後のピークを迎えることから、この対応に万全を期すため、政府のコロナ資金繰り支援を六月末まで延長するとともに、民間金融機関等による経営改善、事業再生支援の強化策を盛り込んだ再生支援の総合的対策を財務省、金融庁、経済産業省の連名で先般三月八日公表いたしました。 このうち、金融庁においては、民間金融機関に対し、一歩先を見据えた経営改善、事業再生支援の強化を求める監督指針の改正を行うとともに、事業者の経営再建計画の策定支援を促すなどを盛り込んでいます。 金融庁としては、関係省庁と連携し、委員御指摘の総合的な対策に盛り込まれた施策を着実に実施することで、金融機関に対し、資金繰り支援にとどまらず、事業者の実情を踏まえた早期の経営改善、事業再生を促してまいります。
○竹内真二君 ありがとうございます。 今答弁をしていただいたように、分かりやすくしていただきましたけれども、今回、この総合的対策、二つのことが出ていると。で、民間ゼロゼロ融資の返済開始のこの最後のピーク、四月に来るので、その資金繰りに万全を期すと。 具体的には、コロナ資金繰り支援策の申込期限というのが三月末であったものを三か月延長して六月末までになっていると。それで、もう一つが、その上でという意味で、その七月以降というのは、経営改善、再生支援に重点、軸を移していくと、こういう大きな打ち出しだと思うんですけれども、ただ、ともすればですけれども、コロナ禍のこの資金繰り支援から事業者の実情に応じた経営改善、事業再生支援のフェーズ、局面にいきなり移るようなイメージも持たれがちな面もあると思います。 そこで確認しておきたいんですけれども、今、この中小企業は、やはり原材料高あるいは人手不足、こうした厳しい経営環境が続いている事業者も多いわけですので、引き続き、この資金調達が必要な中小企業に対しては資金繰り支援に万全を期すべきと考えますが、そのためにどのような取組をされていくのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(伊藤豊君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、四月に民間ゼロゼロ融資の返済開始のピークが来るということでございまして、金融機関におきましても、事業者の資金繰り支援に万全を期す必要があるというふうに考えております。これも今御指摘、御議論ございましたけれども、再生支援の総合的対策におきまして、本年六月まで延長された政府によるコロナ資金繰り支援策を積極的に活用すること、特にゼロゼロ融資の返済を迎える事業者を中心に、早期に経営状況等を把握の上で、コロナ借換え保証等の活用を促すことなどにつきまして、関係省庁と連名で、金融担当大臣から金融機関に対して要請を行ったところでございます。 引き続き、この要請も踏まえた金融機関の取組状況のモニタリング等を通じまして、金融機関に対し、事業者に最大限寄り添ったきめ細かな資金繰り支援の徹底を引き続き促してまいりたいというふうに考えております。
○竹内真二君 今答弁ありましたように、金融機関への引き続きのモニタリング、こういうもの非常に大事だと思いますので、是非ともよろしくお願い申し上げます。 こうした後、次の質問ですけれども、資金繰り支援の中で、民間金融機関から新規融資を受ける上でコロナ資本性劣後ローンというものが大変重要な役割を果たしていることはもう言うまでもありません。実際、新規融資につながって助かったという声が経営者の皆さんからも上がっているところであります。 ですから、我が党の西田実仁参院議員、先週五日の予算委員会でも期限の延長等も求めておりまして、その際、岸田総理からも答弁の中で、日本公庫等のコロナ資本性劣後ローンは民間金融機関からの新規融資を受けやすくする効果が期待されることを踏まえた対応が重要と、このような答弁もいただいておりました。 今回、六月末までは延長となったわけですから、是非とも積極的活用に力を入れて、万が一にも申請をしはぐったとか、そういうことがないように、防いでいただきたいと思います。 そこでお伺いいたしますが、この資本性の劣後ローンの期限が延長されたことや制度そのものの周知などによって更に活用を促進すべきではないかと考えますけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(矢倉克夫君) コロナ資本性劣後ローンの期限延長やその制度の周知などについてのお尋ねでありました。 御案内のとおり、コロナ資本性劣後ローンは、事業者の財務基盤を強化し、民間金融機関からの融資を受けやすくするといった効果が期待されております。政府としましても、関係機関と連携しつつ、竹内委員御指摘のように、その期限延長や制度の周知、利用促進に取り組むことが重要であると考えております。 こうした観点から、再生支援の総合的対策において、コロナ資本性劣後ローンの取扱期限を本年六月末まで委員御指摘のとおり延長するとともに、昨年の総合対策、経済対策に基づいてその利用を促進することとしております。 日本公庫においても、政府の方針を踏まえ、事業者を対象としたオンラインセミナーの開催やコロナ資本性劣後ローンの活用事例の紹介などを通じて事業者への周知に取り組んでいると承知をしております。 今後とも、こうした取組を通じてコロナ資本性劣後ローンの周知や利用促進を進めてまいります。
○竹内真二君 次に、中小企業庁にお伺いしますけれども、この総合的対策では、信用保証協会による経営改善、再生支援の強化というものも盛り込まれております。ただ、結構な分量盛り込まれておりまして、項目だけ見てもなかなか分かりづらいというようなお声もいただいております。 そこで、中小企業の事業者向けに強化策の内容、是非とも分かりやすく説明をしていただけたらと思います。またあわせて、この事業者にとって必要な総合的対策に関するこの情報、これも分かりやすく提供する工夫を是非ともお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(山本和徳君) お答えいたします。 コロナ禍におきましては、民間ゼロゼロ融資等を通じまして多くの中小企業の事業継続を支えた一方、保証付融資、特に一〇〇%保証の割合が大きく増大しておりまして、併せて再生支援等のニーズも高まっておるところでございます。こうした状況も踏まえて、先日公表した再生支援の総合的対策において信用保証協会による支援強化を盛り込んだところでございます。 具体的には、信用保証協会が金融機関とも連携の上、支援先中小企業を特定し、主体的に経営支援を行うこと、また、早期の中小企業の再生支援を進めていくため、信用保証協会が中小企業活性化協議会への事前相談の円滑化を図り、案件持込みを促進すること等につきまして、信用保証協会向けの総合的な監督指針に新たに盛り込み、本年六月より適用を開始いたします。 こうした取組によりまして、特に信用保証付きの借入れが中心となっておられる中小企業において早期に経営改善、再生に取り組んでいけるよう、しっかり後押ししてまいります。 総合的対策につきましては、先ほどお答えございましたように、関係省庁の大臣の連名での要請文を発出し、個々の中小企業との接点を有する関係機関等への周知を実施しております。 また、信用保証制度については、コロナ借換え保証など本年六月末まで延長した早期の施策の活用を促進するべく、しっかりと対策の趣旨を全国の協会に通知してまいる予定でございます。 さらには、中小企業庁のホームページなどを通じまして中小企業の皆さんに直接周知しておくとして、失礼しました、直接周知していくこととしておりまして、引き続き、事業者及び関係者の皆様にとり分かりやすい形での情報提供に努めてまいる所存でございます。
○竹内真二君 経営改善支援に関連して質問いたしますが、これ、特に小規模事業者まで含めた経営改善支援を推進する上でやはり課題となっているのは、企業を支援する金融機関の支援人材の方の不足という問題であります。 そこで、昨年三月にまとめられた業種別支援の着眼点というのがあるんですね。これ、建設や飲食など五業種について、金融機関の現場の職員が経験のあるなしにかかわらず円滑に事業者支援に着手できるようにと、支援に当たっての具体的なポイントというものを解説して、地域金融機関からも高く評価されると伺っております。 そこで、この企業支援人材を育てていくために、実際に中小・小規模事業者まで経営改善支援を更に強化していくべきと考えますけれども、見解をお伺いいたします。
○政府参考人(伊藤豊君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、幅広い事業者に対し実効的な経営改善支援を行き渡らせるためには、金融機関において人材育成を進め、支援能力を高めていくことが重要であると認識をしております。 こうした観点から、金融庁では、支援対象となる事業者の業種ごとに支援に着手する際のポイントや支援ノウハウ等を整理し、業種別支援の着眼点として取りまとめる事業を進めているところでございます。 御指摘のように、昨年三月には、コロナ等の影響による支援ニーズを踏まえまして、飲食業、小売業、運送業等の五業種について着眼点を取りまとめたところです。今年度新たに、製造業、サービス業、医療業の三業種の着眼点を取りまとめております。これらは昨年十一月に試行版を公表しておりまして、今月下旬に確定版を公表する予定でございます。着眼点が支援の現場で一層活用されるよう、全国各地での勉強会等を通じて普及促進にも取り組んでおりまして、既に多くの地域金融機関で研修等に活用いただいていると承知をしております。 引き続き、金融機関の事業者支援能力の向上等に取り組み、金融機関による事業者に寄り添った支援を促してまいりたいと考えております。
○竹内真二君 これ、具体的にちょっと紹介することができなかったんですけれども、本当にこの業種別支援の着眼点というのは、マスコミ報道等でも、地域金融の現場で役立つ施策だという声であるとか、あるいは地域の信用保証協会と信用金庫とがこれを使って合同勉強会を開いたりとか、様々な形で活用されていると聞いておりますので、是非ともこうした支援の強化をお願いしたいと思います。 もう時間になってまいりましたので、最後に鈴木大臣にお聞きしますけれども、やはり再生支援の総合的対策、これをしっかりと推進していくには、関係省庁の連携はもとよりでありますけれども、金融機関、商工団体、それから保証協会、専門家、こうしたもう本当にオールの力、こうしたものを結集して連携を強化していくことが非常に私は重要だと考えております。 そうした点も踏まえながら、この経営改善支援、再生支援の強化に向けた大臣の決意を最後お伺いして、質問を終わります。
○国務大臣(鈴木俊一君) 先般三月八日に公表しました再生支援の総合的対策を着実に実施するためには、竹内先生御指摘のとおりに、政府、官民金融機関、信用保証協会、中小企業活性化協議会、法務、税務等の専門家を含むその他の支援機関が一体となって相互に連携しながら取り組むことが重要であると考えております。 このため、今般の総合的な対策では、金融庁を含む関係省庁等における情報共有や連携を強化する枠組みとして事業再生情報ネットワークというものを構築するとともに、金融機関や支援機関に対しては連携して事業者支援に取り組むように関係省庁の大臣の連名で要請をしたところであります。 金融庁としては、関係省庁と密に連携をし、そして金融機関と各支援機関が十分に協力して、事業者の経営改善、事業再生支援の強化が進むように万全を期してまいりたいと思っております。
○委員長(足立敏之君) 午後一時に再開することとし、休憩をいたします。 午前十一時五十三分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(足立敏之君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、財政及び金融等に関する調査を議題とし、財政政策等の基本施策及び金融行政に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。 今日は植田総裁にお越しいただいております。バーゼルからお帰りで、今現地時間ですと午前五時ぐらいですかね、お疲れのところ大変恐縮でございますが、しばし御容赦いただきたいと思います。 私は、今、この三月十八、十九の日銀の政策金融会合を前に、メディアで、どういう決定がされるのか、マイナス金利を解除するのではないかとかいうことが、報道は先行しておりますけれども、いわゆる日銀の出口戦略、出口政策について議論したいと思っているんですけれども、そこに至る過程で避けては通れない金利ということで、金利に関してまず議論したいと思っております。 お疲れの総裁を慰めるということでもないんですけれども、私は、二〇〇五年十二月に植田総裁が出版されました「ゼロ金利との闘い」という本、これもう絶版になっているから、ちょっと高く売れるん違うかなと思って持っているんですけれども、アマゾンを検索したらまだ買えるようでございます。すごい何かロングセラーだなと思っております。私自身はこの十九年の間に四回読ませていただいていますので、そういうところもお含みおきいただきたいと思います。その本の帯に、これは、時間軸政策とデフレ対策の効果を検証、日銀の出口政策を読み解く必読書ですと書いてあるんですね。だから私は必読だと思って四回読んだんです。 冒頭申し上げましたけれども、十八、十九の日銀の政策決定会合、これに先立ってその報道が先行しているようなところがありまして、この三月八日の日本経済新聞の記事、これをきっかけに質問をさせていただきたいと思っているんですが。 植田総裁が七日の参議院予算委員会で、我が方、藤巻委員の質問に対しまして、基調的な物価上昇率が二%に向けて徐々に高まるという見通しが実現する確度は引き続き少しずつ高まってきていると発言されました。この総裁の御発言を受けて、金融引締めに前向きな発信を否定しなかったとの受け止めが広がり円買いが膨らんだというふうに報道されているんですね。 私ども、その後、藤巻さんといろいろお話ししまして、藤巻さんの質問の意図は、これ、それを解説する場でもないんですけれど、要するに、今、日銀にとって金利を上げるような話ではないでしょうと。今の日銀のバランスシートを見たら、金利を上げたら当座の付利預金、これ四百七十、六十何兆ですかね、今あります。で、ここに付利しなければならない。加えて、資産として保有している日本国債、国債の評価損、まあ総裁はいつも償却原価法によるからそれには影響されないというふうな御答弁をされますけれども、マーケットから見ていると、やっぱり金利が上がる、長期金利が上がるということは長期国債の値段が下がるということですから、その資産価値が下がると。アセットの部分で減って、だからデッドの部分で増えてしまうから債務超過になるんではないかと。だから利上げどころではないでしょうという意図で藤巻さんは質問したと私は思っているんですけれども、それに対して先ほどのような総裁の答弁があったわけです。 藤巻さんもおっしゃっていましたけれども、QTというのかな、量的、何という、緩和の反対、タイトニング、QTですね、も考えていないのではという質問だったんですけど、それに対して何でこんな記事になるんだろうと。これ、また後で取り上げたいと思いますけれども、取りあえず、まずは財務省に対しまして金利について質問させていただきます。 資料をお配りさせていただいておりますが、資料の一ですね。これ、財務省の資料で、今年の予算、こう組み立てました、それで後年度にどういう影響がありますというところを毎年出されているんですけれども、この資料一の真ん中の国債費の下の方ですね、試算一、これ、金利、十年国債というところで、二四年から二七年にかけて、一・九、二・一、二・三、二・四%となっております。これ、去年のやつと比べてみますと、令和五年試算では、二四年から二六年までそれぞれ一・三、一・五、一・六%となっておりましたので、令和五年試算と比べると〇・六%から〇・七%上がっております。この上がっている根拠を財務省に質問いたします。
○政府参考人(寺岡光博君) お答え申し上げます。 令和六年度の後年度影響試算に関する御質問でございますが、そこでの金利は極めて機械的な設定となっておりますが、昨年度の試算と比べて上昇した理由につきましては、昨年中の市場の金利の上昇に伴いまして、設定の土台とした予算積算金利が令和五年度の一・一%から令和六年度につきましては一・九%に〇・八%ポイント上昇してもございます。 これと併せまして、これも毎年度同じような設定をお示ししておりますが、市場で、資料におきますとインプライド・フォワード・レートと書いてございますが、市場で一般的に織り込まれている金利の将来予想を単純に加味しまして、令和五年度の、令和五年度の場合ですと、お示しいただいたように一・三、一・五、一・六としていたものが、ここの資料にあります令和六年度では一・九、二・一、二・三と、このように上昇した姿となっているということでございます。
○浅田均君 今御説明の中にありました、この文書には書かれているんですけれども、インプライド・フォワード・レートというものについてもう少し御説明いただければと思います。
○政府参考人(寺岡光博君) 市場で一般的に織り込まれた金利の予想、将来予想ということでございまして、これは一般的にインプライド・フォワード・レートと呼ばれておるんですが、一般的に市場の金利から機械的に計算をして、財務省オリジナルで予想したというものではなくて、機械的にそのような計算をしたものを用いさせていただいているということでございます。
○浅田均君 これも後でまた質問させていただきますけれども、日本銀行と日本政府、財務省は、アコードというのか共同声明出されて、緊密に連携していきますという下に金融政策、マクロ経済政策を分かち合ってやっていただいているというふうに私どもは認識しております。日銀の植田総裁は、それを急に変える必要もないというふうに、たしか去年の四月、就任直後にそういう御発言をされておりますので、アコードというのはまだ生きていて、日銀とそれから財務省、政府は緊密な連携の下にこのマクロ経済政策を展開しているというふうに私は理解しております。 それで、緊密に連携していて、片やもう十年物国債の利息がゼロ%にへばりつくようなイールドカーブコントロールとかマイナス金利政策とかをやっておられるわけですよね。マーケットの動向に従ってやむを得ずゼロ%から〇・二五、〇・五、今〇・七一まで上がっていますけれども、そこまで何とか下方圧力を、金利に下方圧力を加えるために、下方、金利が上がらないよう下方圧力を加えるためにそういう政策を取っておると。日銀はそこまで言わば協定に従って、短期金利市場が死んでいるので、機能していないので、長期金利を低めに抑えることによって短期金利市場がまだ機能しない状況にしているというふうに私は受け止めておりますけれども、そこまで日銀が努力をしているにもかかわらず、これ何か、ほかのマーケットレートをここで採用するというのは何か矛盾しているような気もするんですけど、いかがですか、その点。
○政府参考人(寺岡光博君) まず、お示しいたしております後年度影響試算は、機械的な設定に基づいて毎年度同じような計算手法で作らせていただいているものでございます。 そもそも、繰り返しになりますが、なぜ上昇したかといえば、予算積算金利が上がったこと、これによるんだと思います。予算積算金利は、市場の金利に対して、むしろ将来の金利動向は正確に見通すことができないものですから、予算として、利払い費として計上するためのベースになる金利につきましては、仮にも利払い財源が不足することのないように十分な予算計上を行うという考えに立ってございます。 具体的に一・一から一・九に引き上げたということでございますが、これは繰り返しになりますが、昨年中の、まさに過去の市場の金利の上昇を反映して上昇させたものでございまして、すなわち六年度予算の一・九というのは、予算編成当時の長期金利の水準が〇・八であったということ、それから、それに今後の金利上昇に備える趣旨から、過去に一・一%上昇した例もありますことから、そういったものを勘案して設定したものでございます。 あくまで予算積算金利は、そうした考えに基づいて、予算でどのような利払い費を組むかという基になる金利でございまして、後年度影響試算につきましては、言わば財務省としてお示ししているそうしたものをベースにして機械的に設定をいたしまして、将来における利払い費であるとか歳出の姿を機械的にお示ししたいと、そういう趣旨であると考えてございます。
○浅田均君 丁寧な説明ありがとうございます。 それで、元の記事に戻って、植田総裁が七日の参議院予算委員会で、基調的な物価上昇率が二%に向けて徐々に高まるという見通しが実現する確度は引き続き少しずつ高まってきている、何か物すごく硬い、形容詞の多い表現になっております。これ、金融引締めに前向きな発言を否定しなかったとの受け止めが広がり、円買いが膨らんだと。その新聞によりますと、これもう具体的に、一か月物の東京ターム物リスク・フリー・レート、TORFというんですか、が〇・〇一二五%まで上昇したことをもって短期金利がプラスに浮上すると市場が織り込んでいることを示すというふうな報道されているんですね。 私も、その質問した藤巻氏当人も、何であのやり取りが、この時期日銀は金利を上げることなんかできませんよね、そうですねとは日銀総裁はおっしゃれないので、はぐらかした、私どもの受け止めとしてははぐらかした答弁をされたと。ただそれだけなのに、どうして何か金融引締めに前向きな発信を否定しなかったという報道につながるんだろうなというのはいまだに分からないんですけれども、これ、財務大臣はどういうふうにお受け止めになられたのか、感想をお聞かせいただきたいと思うんですが。
○国務大臣(鈴木俊一君) 参議院の予算委員会、私ももちろん出席はしておりますので、植田総裁の御発言を聞いておりましたし、また、それについての報道も承知をしておりますが、財務大臣といたしまして、日銀総裁の御発言に関する報道について何か申し上げることはございません。 いろいろな発言を受けて様々な動きがあり、それが為替市場等に影響を与えているという、これ事実だと思いますが、ここで私がまた何か発言いたしますと更に影響を与えるおそれがあります。そういう思いで発言は控えさせていただきます。 いずれにいたしましても、金融政策の具体的なものにつきましては、日銀の独立性ということが法律上も書かれているわけでありまして、政府としては日銀に委ねられるべきものと考えております。その上で、引き続き、政府と緊密に、密接に連携をしまして、経済、物価、金融情勢を踏まえつつ、賃金上昇を伴う形での物価安定目標の持続的、安定的な実現に向けて適切に金融政策運営が行われることを期待しているところであります。
○浅田均君 今の財務大臣の御答弁とそれから植田総裁の御発言はほぼ同じものですので、そこではそのアコードを結んでいると、共通目標に向けて役割分担してマクロ経済政策に取り組んでいるという事実はよく分かるんですけれども、アコードを結んでタイアップしてマクロ経済を財政政策とそれから金融政策一体のものとしてやっていくという前提があるならば、もっと何か、日銀が、日銀総裁がこう御発言になっているけれど私たちはこうなんですよというのをもっと大っぴらにというのかな、公にされた方がいいと思うんですけどね。 そういうところだけその日銀の独立性を重んじる、私どもも日銀の独立性は大事だと思いますけれども、今はそうではなしに、マクロ経済政策を一体となって取り組むというスタンスでやっておられるわけですから、もっと何か、あの人の発言は私、コメントせえへんねんというんではなしに、あの人はこうおっしゃったけど私も同感やとか、それ言わはった方がええんと違います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 浅田先生はそうおっしゃるわけでございますが、日銀総裁の御発言に関する報道の内容について財務大臣としてお答えする立場にはないと考えています。仮に、報道内容が発言の、何と言ったらいいんでしょうか、真意を反映していない、間違っているということであるならば、日本銀行において適切に対応していただくのが基本であると思います。
○浅田均君 何か、助けたるというより、おまえのところ勝手にやっとけみたいなように響くんですよね。だから、そのアコードを結んでいる中ではあるけれどもここは立ち入れない部分であるとか、そういうふうな御発言にされた方が私はいいと思うんですけどね。 植田総裁なり鈴木大臣がここで金利とか将来予想に関して何かコメントをされるとマーケットがわあっと動いてしまうというふうな御発言は、まさにこの新聞が報じているとおりだと思うんですけれど、財金委員会で誰がこういう質問したからって全然動かへんというのは、我々委員の力不足といいますか、影響不足というか腹立たしい部分もあるんですけれど、僕らの方が正しいことを言っていて、後でそっち間違っていたやんかというのが結構あるんですけれども、そんなの全然報道されませんから。まあ、それは横に置いておきまして。 今、鈴木大臣の方からは、そういう報道が間違っていた場合に関して言及がありましたけれども、植田総裁におかれましては、御自身の発言、それを取り違えてメディアが報道していると、そういうふうなときは積極的に発言されるべきではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○参考人(植田和男君) お答えいたします。 一般論として申し上げますと、政策決定内容について著しい誤解があるというようなケースで、特に報道の影響の大きさなどを踏まえて重大だという場合は必要に応じて対応していくことになるかと思いますが、特にマーケット、金融市場での日々の動きや市場参加者の見方に関する個別の報道についてはコメントを差し控えることにいたしております。
○浅田均君 私にとりましては、今の御発言、何か非常に重要な御発言だと思うんですね。あえて否定しなかったと。また短期金利が上がるとかね、そっちへ多分、日本経済新聞は明日報道すると思うんで、皆さん注目していただきたいと思いますが。 この日経の記事だけを親の敵みたいに取り上げるのもいかがかと思うんですけれども、金融引締めに前向きな発信を否定しなかったと、金融引締めに前向きな発信をしなかった。で、これまでの植田総裁の御発言あるいはお書きになった本を読み返して思い当たる節というのは、この引締めに至る過程で、僕も前、この委員会で何回か質問させていただいたと思いますけれども、もう金利がゼロに張り付いてしまったと。その後、どういう金融政策が可能であるかということを植田総裁なんかが中心になって考えられて、それから時間軸政策とかですね、イールドカーブコントロールとかマイナスの金利とか、いろいろ考えられて、短期金利はもう機能しないけれども、長期金利でもって金利を下、下方圧力を掛けるためにどうしたらいいのかと。金利に下方圧力を掛けることによって経済を刺激する、そういう考え方が至る所に出てくると思います。 そういうところからいいますと、金利をまず、今、植田総裁の御発言に従うと、政策目標をもう金利から日銀当座預金に変えたと。それから、時間軸政策とかイールドカーブコントロールとか、それからマイナスの金利とか始められて今に至っているわけです。これをデフレから完全に脱却できたとみなせる状態が物価の安定的、持続的な二%の上昇であるというふうな御発言されていて、それにまた賃金が加わったわけですね。賃金が上がることによってそれが確認できると、そういう状況になったときが出口政策を考えるときであるというふうに御発言になっておりますし、お書きにもなっております。 だから、植田総裁の中でこの出口政策というのを考えられるとすれば、まずECBとか、アメリカのFR、フェデラル・リザーブとか、ああいうところが言っている利上げ、利下げとは違うレベルでの話なんですね。まだ金利のない世界で生きている私たちと金利の世界で生きているアメリカ、ヨーロッパ、そういうまず対照があるわけですよね。だから、金利のある世界へ、向こうの世界へ何とか戻っていこうという前段で、まずマイナスの金利はやめるとか、イールドカーブコントロールをやめるとか、それから、テーパリングと言っていますけれども、QTですよね、クオンティテーティブタイトニング。だから、そういう作業が必要になって、その後に金利のある世界に行くわけですから、金利上げとか金利下げとかいうことがテーマになってもおかしくないのに、もういきなりこっちの金利、利上げとか利下げとか言っている。これはちょっとおかしいんではないかと私は思っているんですけれども、植田総裁の受け止めをお聞かせください。
○参考人(植田和男君) 委員おっしゃいましたように、私ども、物価安定目標二%が持続的、安定的に達成できるという見通しが持てるようになりましたらば、マイナス金利政策、イールドカーブコントロール、あるいはその他の様々な現在実行しています大規模緩和策の修正を検討していくことになります。それが具体的にどういう内容でどういう手順になるかということは、そのときの経済、物価、金融情勢次第でございますけれども、それはそれとしまして、日銀当座預金への付利、これなどを活用することによって短期金利を適切な水準にコントロールしていくことは可能であるというふうに考えております。
○浅田均君 その日銀当座預金をその政策目標にこれ変えるということですよね。今は、だから量的緩和って、時間軸政策とか、QTというのはまだ始まってないと思うんですけれども、その日銀当座預金の付利を考えるという前段に、あるいは前後して、そのQTというか、今、国債発行残高というのは千兆円を超えていますけれども、日銀が持っているのも五百兆円超えていると思いますけれども、それを減らしていくと、そういう段階がまずあると私は思うんですけれども、日銀総裁はどういうふうにお考えでしょうか。
○参考人(植田和男君) その日銀のバランスシート、あるいは日銀が保有している国債の残高、こういうものを減らしていくという局面と、短期金利を場合によったらマイナスからゼロないしプラスに引き上げていくということの順序付けに関する御質問だと思いますが、それは多様なやり方があるというふうに考えておりまして、繰り返しになりますが、その物価目標の達成の見通しが立ったときの経済・物価情勢次第であるというふうに考えております。
○浅田均君 それじゃ、これ、資料の三を御覧いただきたいんですけれど、これは令和六年度から、今年、来年、再来年、四年後の公債残高等々について、それ新発債とか借換債とか、財務省の方に資料いただいて、こちらで書いたものでございますけれども、年度末公債残高って、これ全然、減っているどころか、むしろこれ増えているような状況なんですね。だから増えている、公債残高これだけ増えているし、日銀もまだその受入れをやめていないと。だから、これにつれて、普通考えると、日銀保有の国債の額も増えていくと考えられます。 そういうところで金利を上げてしまうと、含み損ですよね。これまた償却原価法やから関係ないとか、簿価で計算するから日銀のバランスシートに与える影響はないんだというふうな御答弁になるんだと思いますけれども、実際、マーケットが、金利がこれだけ上がると、長期金利がこれだけ上がりました、すなわち長期国債が値段が下がるわけですよね。ということは、日銀のバランスシートのアセット、資産の部分で減価が生じて、この負債の方で増えてしまうので、マーケットの評価として、日銀が債務超過に陥っているんじゃないかと。ということは、日銀の信用をすごく毀損しますし、日本政府の信用も毀損してしまうんではないかということを私も藤巻さんも非常に心配しているわけであります。 だから、公債、QTを始めずに当座の金利を変える手法もあるんだというのは、私は正しくないと思うんですけれども、総裁はいかがお考えでしょうか。
○参考人(植田和男君) 委員御心配になっていらっしゃるのは、今おっしゃいましたように、金利を私どもが引き上げて、仮に長期金利もつれて上がって、しかし、私どもが国債をまだ大量に保有しているという場合に評価損が大きく出て、これが何か悪いことをするんではないかという御心配だと思うんですけれども、これまでの御説明と重なって、委員も今御質問の中でおっしゃったこととも重なって恐縮ですけれども、会計として私ども償却原価法を用いておりますので、直ちにそれが響いてくるということではありません。 これは言い換えますと、私どもが持っている保有国債を売却するという意思決定を、市場で売却するという意思決定をしたとしますと、もちろん会計方法も変えないといけなくなります。ただ、そういうことをせずに行くという場合は、国債の場合は必ず満期が来ますので、途中で評価損が出ていたとしても、満期になると額面に戻ります。つまり、評価損は消えていくということに基本的になります。 そういう姿を見て、で、持ち続ける中で、一方で、先ほど申し上げましたように、当座預金への付利を通じて、その金利を引き上げるということも通じて引締めは実現できるという計算の下に動いているといいますか、将来の政策のやり方を頭に置いているというところでございます。
○浅田均君 今、いつもそういう言い方をされるんですが、国債満期になったときに入れ替わっていくと、金利が入れ替わっていくからそういう心配は杞憂であるというふうな発言をされるんですけれども。 この資料三を御覧いただきたいんですが、新発債が三十何兆円毎年あります。それに加えて、借換債ですね、借換債が大体百三十兆から百二十五兆ぐらいですね。だから、本当にその借換えの部分は確かにその新しい金利に変わるのかもしれませんけれども、償還というのは本当にごく僅かなんですね。だから、ごく僅かだし、毎年、十年物から二年物までずっと見たときに、毎年その部分しか変わっていかなくて、まだその昔の金利で保有している国債の方が多いわけですよ。だから、そういう心配をするわけですけれども、その点に対してはどういうお答えをされるんでしょうか。
○参考人(植田和男君) やや繰り返しになりますが、満期を待って、場合によっては残高が減っていくということですので、それは減っていくペースには限度がございます。急に大きく国債保有額を減らすということは売却をしない限りはできないということは、おっしゃるとおりかと思います。 ただし、これも繰り返しになりますが、インフレを起こさないために金融引締め政策が必要になるという場合に、国債の保有のところはそのままにしておいて短期金利を引き上げていくという方法は別途あるということでございます。
○浅田均君 もう一つ重要なことをお帰りになる前に一つだけ聞いておきたいんですけれど、短期金利って今、翌日物、無担保翌日物レートというと、さっき調べたら〇・〇〇一でした。だから、これ、マイナスのね、マイナスの〇・〇〇一でした。これが機能するようになるというときは当然プラスになって、何というかな、昔の翌日物、オーバーナイトコールレートが、その長期、それが決まってマーケットが長期金利を決めていくというのが自然な状態だと思うんですけれども、このオーバーナイトコールレートが、これ、どの時点でプラスになっているというふうに御判断されているんでしょうか。
○参考人(植田和男君) 現状は少しマイナスでありますけれども、先ほど来申し上げておりますように、マイナス金利政策を転換して短期金利を政策的にもプラスにしていこうということをする場合に、いろいろなやり方がありますが、一つのやり方としては、日銀当座預金に対する付利の水準を、現在マイナス〇・一です。三層構造になっていますから難しいですけれども、政策金利残高というところはマイナス〇・一でございます。これを引き上げて仮にプラスの水準にしたときに、オーバーナイトコールレートの水準もそのちょっと下くらいのプラスの水準になるかなというふうに考えてございます。
○浅田均君 お疲れのところ、長らくお付き合いいただきましてありがとうございました。日銀総裁におかれましては、もう時間もないですけど、御退席いただいて結構でございます。ありがとうございました。 で、時間参りましたですか。
○委員長(足立敏之君) はい、もう時間が参りました。
○浅田均君 済みません、どうも、最後まで引っ張ってしまいまして。 最後、財務大臣とのやり取りもちょっと聞いていただきたかったんですけれど、もうちょうど時間となりましたので、財務大臣は次回以降に質問させていただきます。 今日はこれで終わります。総裁におかれましては大変ありがとうございました。
○大塚耕平君 国民民主党・新緑風会の大塚耕平です。ちょっと喉の調子が悪いので、控えめに話をさせていただきます。 まず、先般伺った所信でございますが、所信の中で、プライマリーバランスのくだりで、骨太方針二〇二三等における二〇二五年度のプライマリーバランスの黒字化目標とおっしゃっているんですけれども、骨太方針二〇二三等におけるという、ちょっとここの部分をもう少しかみ砕いて御説明をいただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 骨太方針二〇二三では、骨太方針二〇二二と同様に、財政健全化の旗を下ろさず、これまでの財政健全化目標に取り組むとされております。 この財政健全化目標については、骨太方針二〇二一などに二〇二五年度のプライマリーバランスの黒字化目標等が記載されていることを踏まえまして骨太方針二〇二三等と述べたものでありまして、過去からの骨太方針が重なって折り合っておりますので、このような表現になったと理解しています。
○大塚耕平君 ずっとこの委員会に在籍させていただいていますので、今日は西田委員もプライマリーバランスの話しておられましたけれども、二〇二五年度というと来年ですから、ちょっと珍しい冠が付いているので、ひょっとして、プライマリーバランスのその定義なり計算の仕方なり、何か別の、何か政府の計画や何かの方針で基準があって、来年になったら今まで議論していたことと違うプライマリーバランスの算出の仕方などをお考えになっておられるのかなと思ってお伺いしたんですが、そういうことではなくて、あくまで過去からの連続性で、来年になってプライマリーバランスの考え方が変わるということではないということでよろしいですか。はい、分かりました。 じゃ、その上で、その一方で、所信では国際的課題への対応とかということで安全保障の話にも間接的に言及しておられるんですが、今年度は増税しなかった防衛財源、これをどうするかというのは来年の大きな課題で、これプライマリーバランスに関わってくると思うんですけれども、来年は防衛費を確保するための増税というのはあるというふうに考えておいてよろしいでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 防衛費を抜本強化する、そのための財源確保のための税制措置の具体的な実施時期につきましては、令和九年度に向けて複数年掛けて段階的に実施するとした令和五年度税制改正大綱等の内容等を踏まえまして、与党税制調査会において議論されるものと承知をいたしております。 私としては早く決めていただきたいという思いがございますが、引き続き与党と緊密に連携してまいりたいと考えております。
○大塚耕平君 令和九年度までということは、あと残される年度は七、八、九と三つしかないわけですが、そうすると、今の御答弁は、来年はあるかもしれないし、ないかもしれないと、こういう理解でよろしいですね。
○国務大臣(鈴木俊一君) 与党の税制調査会の議論で決まるということでございます。
○大塚耕平君 これも午前中の西田委員の話とかぶってしまいますが、与党は、もちろん政党政治ですから、与党の方針というのは政府に大きく影響を与えますけれども、与党で決めたら、もうそれで政府は一切物申さないという、こういう理解でよろしいですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 自公政権の下におきましては、税制改正のその決定プロセス、これは与党の税制調査会に委ねているという形であります。 現実の話としても、与党で議論されて決めたことは、ほぼそのまま政府としてもそれを追認するという形になっております。
○大塚耕平君 そうすると、ますます与党税調でどのような方針を決めていただくかということが大事でありますが、ただ、本会議で所得税の法案のときに、私、質問させていただきました、今年の定額減税のQアンドAの話もそうですけれども、西田さんが、党税調でいろいろ話をしていても、そこに説明に来る財務省の皆さんが全くてこでも動かないという、こういうことを言っておられましたが、例えば、私が所得税のところで質問させていただいたQアンドAの実務に関わるようなところは、ああいうものも、現場の税理士の皆さんにあらかじめもう少し腹を割って話をすると、違う減税の手法なり事務処理の仕方も出てくるわけでありまして、まあ西田さんのおっしゃっていたところも一理あるなと思って拝聴していましたので、やっぱり所得税の、その本会議で申し上げたように、公平、中立、簡素と言っても、到底簡素とは言えない、ますます複雑になってきている、この状況をどうするかというのは、税制に対する国民の理解とか信頼に関わりますので、是非、今後はより簡素なものを目指していただきたいなと思います。 それで、防衛費の話に戻るんですけれども、防衛財源は我々も必要だと思っていますので、一定量確保する、そのためには財源が必要だと、だから増税も考えなきゃいけないと、こういう文脈で来ているんですが、しかし、その一方で、その防衛装備品を自主開発して、これが移転できれば、まあ輸出ということでありますが、それはそれで一定の国内の産業、経済のプラスになれば、これは税収にもつながっていくわけでありまして、そういう観点で防衛装備の移転管理の変遷についてちょっとお伺いしたいんですが。 今日は資料をお配りさせていただきました。昭和四十二年からの政府見解の変遷が書いてあります。これは内閣官房の資料ですけれども、昭和五十一年の三木総理の政府統一見解について、簡単にどういう内容であるか御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(猪狩克朗君) お答えいたします。 昭和五十一年の政府統一見解におきましては、武器の輸出については、平和国家としての我が国の立場から、それによって国際紛争等を助長することを回避するため、慎重に対処することが述べられております。 その上で、昭和四十二年の佐藤総理答弁にございます、武器輸出三原則の対象地域は武器の輸出を認めないことに加えまして、三原則対象地域以外の地域につきまして武器の輸出を慎むものとされたものでございます。
○大塚耕平君 今、昭和四十二年の佐藤総理の答弁にお触れになりましたけれども、三原則というのは、改めて確認すると、共産圏には輸出しないと、まあそれはそうですよね。それから、国連安保決議で輸出禁止の対象になっている国及び国際紛争の当事国、そのおそれのある国、なるほどという感じなんですけれども。 だから、これら以外には輸出は認めていたという理解でいいですね。
○政府参考人(猪狩克朗君) お答えいたします。 昭和四十、五十一年の、以前の政府方針ということでございますけれども、その三原則対象地域以外について具体的な政府統一方針というものはございませんでしたが、当然、当時におきましても、外為法に基づきまして、いわゆる武器を輸出しようとする者につきましては当時の通商産業大臣による承認を受けなければならないとされていたと承知しております。
○大塚耕平君 もちろん承認は受けなきゃいけないんですが、資料を御覧いただくとお分かりのとおり、昭和四十二年の佐藤総理の答弁、昭和五十一年の三木総理の答弁、この時期はどういう時期だったかというと、まあ当然、日本の高度成長、そしてあの五十年代はバブルに向かっていろいろ起きていく、まあバブルに向かってですから、日本がむしろ勢いを増している時期なんですね。 この間に何があったかというと、八五年にはプラザ合意、八六年は日米半導体協定でメモリーは取りましたけれどもロジックは放棄させられた、八八年には、今日西田さんも言っておられましたけど、BIS規制、同じタイミングで国際会計基準も入りました。 こういう、どうやったら日本の経済力を抑えられるかという相当ディープなせめぎ合いが行われたんですが、その時々の政官財関係者はそれなりにいろいろお考えになったとは思うんですが、こうやって三十年たって振り返ってみると、全部押し負けた結果、今日があるんですね。 だから、結局この昭和四十二年から五十一年というのは、これ佐藤総理の答弁も、それから三木さんの答弁も、三木さんに至っては先々慎むというふうには言っているんですけれども、大臣はやっぱりこの間、相当その日本に対してこういう防衛装備品の産業の発展について圧力が掛かっていたという御認識でいらっしゃいますか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 今から振り返ってみますと、やはり大変な圧力があったと思います。防衛装備品の分野もそうでありますし、繊維の分野もそうでありますし、自動車の分野もそうでありますし、半導体の分野もそうであったと思います。 そういう交渉過程の中で、大変な影響、枠をはめられたという印象は持っております。
○大塚耕平君 それをお伺いして安心しましたけれども、亡くなられた安倍総理が御健在中に、私、三回ぐらい安倍さんにこういう質問をしました。 自国の利益を犠牲にして他国の利益を守る国はないと、残念ながらこれが国際社会の常識だと思いますと、まずこれについてどうですかとお伺いすると、それは自分もそう思うというニュアンスのことをおっしゃられて、しからばお伺いします、日米同盟で私も米国は大事な国だと思うけれども、米国はその国際社会の常識に当てはまる国なのか、それとも例外的に自国の利益を犠牲にしてでも他国、つまり日本の利益を守ってくれる国なのか、どっちだと思いますかとお伺いしたら、三回ともはぐらかされましたけど、それはやっぱり答弁できないと思います、この問題には。 ただ、国際社会というのはそういうことなので、なぜ今日の防衛装備に関する様々な制約が登場したのかということは、もちろん平和国家を目指すということは、これは私もそういう思いですし、平和のためにこれは党派関係なく努力をしなきゃいけないと思うものの、なぜ今の制約があるのかということについては、もういいかげんに少し過去を冷静かつ客観的に見詰め直して認識を共有しなきゃいけないというふうに思います。 そういう文脈で、ようやく岸田さんになって日本人の賃金が上がっていないということをストレートに認めたので最近の傾向になっているんですが、なかなか三十年掛けてできたものはキャッチアップできないと。 半導体についても、さっき申し上げたように、日米半導体協定のときは、当時の新聞や世論はメモリーを取ったといってプラスに評価していたんですが、いやいや、大量に生産するものは、これは結局コストダウンされたら後から追随してくる国にやられますので、結局、その当時の半導体技術者でよく分かった人たちに聞くと、なぜあのときにロジックを取らなかったんだという言い方もされる方がいるんですが。 その文脈でお伺いしますけれども、今その半導体復活のために、TSMCの工場を持ってきたり、ラピダスをつくって立ち上げようとしていますけれども、何かまたぞろこういうふうになると、日経新聞なんか見ていると、もう何か数年後には日本は復活しているぞという書き方で、期待をするのはいいんですけれども、さっき申し上げたような国際社会の構造の中で、さて、今この半導体産業復興策の盲点は経産省はどう考えていますか。
○政府参考人(上村昌博君) お答えいたします。 今委員御指摘のように、日本の半導体産業、かつて世界一の売上げも誇っておりましたけれども、その後シェアを大きく落としてきたわけであります。そこを今また改めて成長産業、基幹産業として、政府としても支援をしていこうという、こういう状況であります。 そのために、国内に対して、国際的な企業の誘致であったりとか、それから半導体の研究開発に対する支援、また人材育成等も進めてきているところでありますが、ここについては、今先ほど来の御論議にありましたように、じゃ、それがその目標のとおり具体的に形になっていくのか、じゃ、その際にどこに留意するのか、じゃ、国際的に、相手もやはりウィン・ウィンの、これは交渉と調整と協業ということかと思いますので、そこをしっかり見定めて、具体的な施策を常に状況を見ながら対応していくことが大事だと思っています。 特に、技術についてはこの開発のめどを付けていくということ。これについては、特に次世代半導体については、自動車、産業ロボットなど大きく需要が見込まれておりますし、この世界最先端のものは世界的にもまだまだ、ナノクラスについては、世界でこの技術開発について必ずしもうまくいっていないかと思います。また、技術も、FinFETからGAA、またその次というふうに構造転換されますので、新規参入の良いチャンスかと思ってございます。 ここを更に政府としてもしっかり御支援をして、具体的に勝てる方向に進めていく、これが肝要かと思っております。
○大塚耕平君 また個別にいろいろお話ししたいと思いますけれども、ラピダスとimecの提携だって、それはimec側に何かメリットがなければアライアンスは成立しないですから。ちょっと深掘りした議論はいずれまたしたいと思います。 最後になりますけれども、今幾つか、一九八〇年代以降に起きたイベントを大臣申し上げましたけれども、結局、九〇年代に入ってバブル崩壊して、御記憶にあると思いますが、設備と債務と雇用が過剰で、バブルに向かってちょっと調子に乗り過ぎて膨らまし過ぎたから設備と債務と雇用を削れという、この三つの過剰論、これに駄目押しをしたのが堺屋さんが経企庁長官のときの九九年の経済白書で、三つの過剰を減らせといってもう経済白書に書いちゃったわけですよね。 それから、その四年前の九五年には日経連が結構決定的な報告書を出していて、雇用を三つに分けろと。つまり、長期に雇用する、まあこれ正社員のことですね。第二は、高度専門能力グループと、これエンジニアのことですけど、有期雇用でいいと言っているんですよ。第三は、雇用柔軟型グループ、景気の波に合わせて調整する非正規ですね。日経連がこういう報告書を書いて、もうこういう雇用構造もお墨付きを出しちゃったと。 前ここで申し上げましたけど、その九五年に台湾のTSMCの創業者のモーリス・チャンは、同じ九五年ぐらいに、収益なんか上げなくていいから、そんな余力があったら全て設備投資、技術開発と人材育成に投入しろと言い、総統の李登輝さんは対中国貿易制限法を作って、中国に半導体産業は輸出してはならない、工場は持っていってはならないってやっていたわけですよね。 だから、今日申し上げたかったのは、国家戦略というのは、今、今日述べさせていただいたような過去の失敗を繰り返さないことでありますので、また引き続きいろいろと意見交換をさせていただきたいと思います。 終わります。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 今、多くの中小・中堅企業の間で、厚生年金保険料などの社会保険料が払えない社保倒産という言葉ささやかれていると。先ほど若松議員からも指摘がありました。大臣、この社保倒産という言葉、聞いたことはございますでしょうか。そして、どういう状況というふうに認識されていますか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 最近、時々新聞の見出し等にあることは拝見をして、認識をしております。 こうした社保倒産ということについて申し上げますと、東京商工リサーチの調査結果によりますと、令和五年の倒産件数は八千六百九十件、前年から増加をし、コロナ禍前と同程度の水準になっております。そのうち、社会保険料を含む税金滞納関連倒産件数は五十五件となっていると承知をしております。 数字の上のみならず、その背景ということもしっかりと認識をしなければいけないと思います。
○小池晃君 非常に深刻な事態が進行していると思うんですね。 今年二月一日、大臣の地元岩手県内で二番目の規模を誇っていた盛岡の岩手中央タクシー、破産しました。従業員の八十五人、全員解雇なんですが、報道によると、これ長らく経営不振の状態にあったんですけれども、コロナ禍で利用者数が減った、厳しい状況になった、その結果として、社会保険料を滞納していたところ、年金事務所によってタクシーの一部を差し押さえられ、そして事業を継続する見通しが立たなくなって破産に至ったということなんですね。こういう事態が各地で起こっております。 厚生労働省に聞きますが、今年度の社会保険料滞納による差押えの件数、何件でしょうか。急増している原因も含めてお願いします。
○政府参考人(巽慎一君) お答えいたします。 令和五年度の十二月時点での差押事業者数につきましては約三・四万事業所でございます。また、要因につきましては、令和二年から三年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けまして差押えを一部停止しており、その間対応する予定だった事案も含めるため、令和五年度の差押件数は令和二年、三年より増加し、新型コロナウイルス感染流行前の同程度の水準となっております。
○小池晃君 三万四千というのは、十二月の段階でいうと、これもう過去最高になることは間違いないわけですね。 コロナの下で必死に頑張ってきたわけです。今度は物価高騰に苦しんでいる。そこにゼロゼロ融資の本格返済、インボイスによる負担、苦境に追い込まれているわけですね。こういう状況で社会保険料の支払滞っているんですから、厚労省、まず差押えではなく丁寧に対応すると、実情をつかんで対応するということが必要ではありませんか。
○政府参考人(巽慎一君) お答えいたします。 保険料の納付が困難となった場合につきましては、日本年金機構におきまして各年金事務所に対して、直ちに財産の差押えを行うのではなく、まずは事業主に電話や文書で連絡を取り、事業所の経営状況あるいは将来の見通しなどを丁寧に伺いながら、猶予による分割納付の仕組みを活用するなど、事業所の状況に応じて丁寧に対応を行うよう指導しているところでございます。 個々の事業所の状況を丁寧にお聞きしながら適切に対応するよう、日本年金機構に対しても指導してまいりたいと思っております。
○小池晃君 丁寧に丁寧にとおっしゃるし、先ほど厚生労働副大臣も丁寧に対応しているとおっしゃったし、でも、若松議員も指摘したように、現場の実態違うんですよ。例えば、一年以内で完納せよとか、それから三か月しか認めないと、社会保険事務所のその事務所の内規があるんだと言ってみたり、あるいは一括納付を迫る、もう無理な納付誓約をさせて、一度でも納付できないと直ちに差押えといった話が本当に山ほどあるんですね。 これ、確認的に聞きたいんですが、国税庁、事業の継続を困難にするおそれがある場合に認められる猶予期間、最長で何年でしょうか。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 滞納者が国税を一時納付することなどによりまして事業の継続を困難にするおそれがある場合の猶予制度といたしましては、滞納者の申請による換価の猶予と税務署長が職権で行う換価の猶予がありまして、猶予期間はそれぞれ原則として最長一年間とされております。ただし、やむを得ない理由があると認められる場合には、猶予期間をそれぞれ最長二年間まで延長することができるとされております。 したがいまして、一般論といたしまして、こうした措置が全て適用された場合には最長で四年間猶予することが認められることとなるということでございます。
○小池晃君 これは社会保険料についても同様ということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(巽慎一君) 厚生年金保険料の徴収につきましては、厚生年金保険法第八十九条によりまして国税徴収の例によることとされていることから、換価の猶予の取扱いについても国税庁と同様であるということでございます。
○小池晃君 ところが、現場ではそういう対応になっていないということが、やはりいろんな、若松議員のところにも寄せられているとお話ありました。私のところにもいっぱい来ているわけですよ。 これは国税庁に聞きますが、国税庁基本通達四十七の十七、差し押さえる財産について留意すべき事項として、第三者の権利を害することが少ない財産である、あるいは滞納者の生活の維持又は事業の継続に与える支障が少ない財産であるということが挙げられていますが、この通達に基づいて執行されていると、執行されるべきということでよろしいですか。
○政府参考人(星屋和彦君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、国税徴収法基本通達第四十七条関係十七におきまして、差押え財産の選択に当たりましては、第三者の権利を害することが少ない財産であること、滞納者の生活の維持又は事業の継続に与える支障が少ない財産であることなどに十分留意して行うこととされております。
○小池晃君 しかし、現場では、この内容、通達の内容が無視されているんじゃないか。先ほどタクシー会社、盛岡のタクシー会社などもタクシーの車両を差し押さえられているわけですね。売掛金が差し押さえられる、そんなことももういろんなところで出ているわけですよ。 大臣に、私、お聞きしたいんですが、実は二〇〇九年六月の財政金融委員会で、当時、与謝野馨財務大臣が我が党の大門実紀史議員に対して、これは税の問題ではあるんですが、こういうふうに答弁しています。税を払ってくださる方を破綻まで追い込んで税を取ろうということは妥当性を欠くと思っていると。私もそのとおりだと思うんですが、財務大臣、今もこの立場に変わりはございませんか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 国税の滞納整理につきましては、国税当局において、法令に基づいて滞納者の事業や財産の状況など個々の事情を十分に把握した上で、法令の要件に該当する場合には納税の猶予などの緩和制度を適用するなど、その実情に即しつつ適切に処理するよう努めていると承知をしております。 そして、御指摘のございました与謝野財務大臣が発言をした二〇〇九年当時からこうした基本的な取扱いは何ら変わりがありません。
○小池晃君 やっぱり、税とか社会保険料を取り立てることによって破産してしまうというようなことはやっぱりあってはならないというふうに私は思うんですが、いかがですか。率直な大臣の政治家としての思いを。
○国務大臣(鈴木俊一君) 一つは、やはり公平性ということもあるんだと思います。 納税というのは一つの義務であるわけでありますし、社会的サービスを支えるこの財源でございますので、納税というのはしっかりやっていただくということを前提にしながらも、与謝野大臣の発言にもございましたが、余りにも取立てが厳し過ぎて破綻に追い込むというようなことはいかがなものかと、そう思います。
○小池晃君 私も、もう当然そうだと思うんですね。しかし、社会保険料の取立てにおいては、一括返済できなければクレジットカード会社から支払われる売掛金を差し押さえるというようなことがこれ横行しています。 私、厚労省として日本年金機構や年金事務所にきちんと指導すべきではないかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(巽慎一君) 先ほどもお答えいたしましたけれども、直ちに、保険料の納付が困難になった場合に、日本年金機構におきましては、直ちに財産の差押えを行うんじゃなくて、事業所の経営状況等を踏まえながら猶予による分割納付の仕組みを活用するということで対応を行っているということでございます。また、財産の差押えをするに当たりましても、事業の継続に影響の少ない財産を優先して対象とするということになっております。 加えまして、昨年十月を始め、各年金事務所に対しましても、猶予を適用している事業所ごとに猶予期間を再点検すると、あるいは納付協議に応じないような誠意ある対応がなされない場合でも、猶予を取り消し、財産の差押えを行うことになりますけれども、そのような場合でも法令上の根拠を示し丁寧に対応するということで、年金事務所に対して周知しているところでございます。
○小池晃君 当事者の多くは社会保険料の支払否定しているわけじゃないんですよ。やっぱり経営は維持していくと、維持しながら納付できる額で払っていきたいと。納付の意思を示して、無理のない分割納付を求める要請書なり請願書なりを出している。ところが、差し押さえられている。これはもう私、明らかに国税徴収法の規定や趣旨に反すると思うんですね。 こういう事態が起こっているというのは、私が言っているだけじゃなくて、公明党の方も言っているわけですから、これは、やっぱりこういう事態が起こっているんですよ。ちゃんと守っている、守っていると言うけど、守られていないんですよ。そういう実態があるんですよ、間違いなく。だから、やはりこれはきちんと正すべきだということを強く申し上げたいと思います。 納税緩和措置以外にも、分割納付というのをこれ柔軟に認めるべきだと思いますが、いかがですか。先ほども答弁ありましたが。
○政府参考人(巽慎一君) 日本年金機構におきましては、昨年十月を始め、納付計画が不履行な場合は猶予期間内での計画見直しを協議するということ、それと、毎月の納付額が均等でない変動型の納付計画を承認することが可能であるということを年金事務所に対して周知したところでございます。
○小池晃君 そういったことをもっともっと広く国民にも知らせると、こういったことをやっていますよということをやっぱり事業者さんにも伝えるという努力も必要じゃないですか。そういったこともやっていただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(巽慎一君) 保険料の納付に当たりましては、当然法律にのっとって適正に対応しなければならないということでございますけれども、一方、事業主の経営状況などの問題があるということもございますので、納付に誠意のある事業者に対しましては納付の猶予など緩和制度を適用するなどしまして、その実情に即しつつ適切な処理を努めてまいりたいと思っております。年金事務所、機構に対しても指導してまいりたいと思います。
○小池晃君 大臣、私、この問題、非常にこれから、これ大問題だと思うんですね。この社会保険料の問題で倒産が続出するというような事態はこれ避けなければいけないのではないか。 コロナが終わったから、コロナのとき猶予していたから今一斉に取り立てる、それでいいんだろうかと。廃業に追い込むような徴収を避けるべきだと思いますよ。真面目に事業をやっていて、経営を立て直そうと頑張っている、でも、払いたいけれども払えないという事業者なんですよ。だから事情をよく聞くと。 今、先ほども議論ありましたけど、財務省、金融庁としては、中小企業の事業再生のための支援を行う、金融機関に要請しているわけですよね。しかし、現場で起こっていることは、もう税金より先に社会保険料払えと言われたとか、あるいはその銀行の返済をリスケして保険料払えと言われたとか、そういう話も来ているんですよ。 金融庁として、これは幾ら金融機関に要請をしても、年金事務所がこういうことをやっていて足並みがそろわなければ、これは事業再生もままならなくなるんではないかということを大変危惧するわけです。 本業で収益を出せる見込みがあると、金融機関の支援姿勢が明確だと、再建の条件があるときはやはり強硬手段を取らない、長期の支払を認めるということが、逆にこれは企業を存続させ、社会保険料を今後も徴収をするという上でも得策ではないかと私は思うんです。結局、企業倒産してしまえば、保険料は徴収できても本末転倒なわけで、地域経済にも広くこれ影響が及ぶことになるわけですよね。 事業再生で情報共有すると先ほど厚生労働副大臣も答弁をされておりましたけれども、やっぱりそれだけではなくて、きちんとこの、本当の意味でやっぱり足並みをそろえるというか、これは金融再生大臣の所管から外れる部分もあるかと思いますが、やっぱり岸田政権として、やはり中小企業を応援し、税金も社会保険料も支払ってもらうという立場で、今のこの実態について政府としてもきちんと対応していくということが私は必要ではないかなというふうに思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 政府といたしましては、挑戦意欲のある事業者に対し、金融機関が経営改善、事業再生に重点を置いた支援を行っていくことが重要であると考えております。 こうした支援を促すため、再生支援の総合的対策を財務省、金融庁、経産省の連名で八月八日公表いたしました。あっ、三月八日、三月八日に公表いたしました。 金融庁といたしましては、今般の総合的な対策に沿って、民間金融機関に対し、事業者の収益力向上に向け、一歩先を見据えた経営改善、事業再生支援の強化を求める監督指針の改正を行うほか、小池先生御指摘の社会保険料などへの対応については、金融庁に相談窓口を設置いたしまして、公租公課の分割納付の要望を含む事業者の経営改善、事業再生に向けた資金面での悩み事をしっかりと把握するとともに、厚生労働省を含む関係省庁間の情報共有や連携を強化する枠組みとして事業再生情報ネットワークを構築をいたしまして、それを通じ、関係省庁と情報の共有の上、連携を図って、行ってまいります。 金融庁としては、こうした取組を通じまして、社会保険料等で悩み事を抱える事業者等についても、その実態に応じて、金融機関を含む関係者による支援の強化が進むように万全を期してまいります。
○小池晃君 そういう方向で是非これは強力な取組を進めていただきたいと思います。 もう質問しませんが、やはり根底には社会保険料が高過ぎるという問題が僕はあると思うんですね。従業員の賃金上げれば、直ちに社会保険料の事業主負担に跳ね返っていくわけですよ。まるで賃上げへのペナルティーのようなことになっている。そしてそれが倒産の引き金まで引いているという実態があるわけですね。 これ、今日はもう質問しません。次、また別の機会にやりたいと思うんですが、本会議で私は、やはりその賃上げ税制ではなく、社会保険料の軽減という直接支援をやるべきだということを申し上げましたけれども、大臣は、これ医療や年金の給付を保障するのは事業主の責任だということで、これは否定をされました。これ、事業主の責任であることは、私、間違いないと思います。そのとおりだと思います。しかし、そのために賃上げができなくなってしまったり倒産したら元も子もないじゃないですか。 私は、この社会保険料の問題というのは、これ中小業者の賃上げを本気で進めるためのやっぱり施策として真剣に考えるべきだと。私たちは大企業の内部留保に時限的に課税をしてそれを充てると言っているわけですから、これはある意味では事業主の負担でやろうという話ですから、大臣の御趣旨にも反しないのではないかなと思いますので、その辺の議論はまた改めてさせていただきたいというふうに思います。 終わります。
○神谷宗幣君 参政党の神谷宗幣です。よろしくお願いします。 七日に行われた大臣の所信表明演説の中で、二〇二五年度のプライマリーバランス黒字化の目標の達成に向けた意向が示されました。これは他の議員の方々もおっしゃっていますが、私も一年での実現というのは非常に難しいだろうというふうに思っています。そもそもプライマリーバランスを黒字化するということが財政健全化だという捉え方を見直してはどうかというふうに考えています。 近年、海外の主流経済学者の中には、財政健全性の指標をGDPに対する政府債務残高からGDPに対する政府純利払い費へとシフトすべきだという主張があります。日本もこのような指標に基づく財政健全化の目標設定を検討すべきではないでしょうか。 配付資料の一を御覧ください。従来のGDPに対する政府債務残高という指標を用いると、日本はG7の中で最もデフォルトリスクが高い国というふうにされます。この視点で見ると、日本の財政状況は不安定であり、更なる増税が必要であるというふうに議論が進んでいきます。 しかし、表二に示されるGDPに対する政府純利払い費という指標を用いると、二〇二二年のOECDの見通しベースで日本はカナダに次いで二番目に低い水準になります。 政府純利払い費とは、簡単に言うと、海外から借りているお金の利払い総額を示します。この指標では、海外への金利の支払がショートしない限り日本の財政は破綻しないという見方ができます。そのため、新しい指標への変更により、今の国民負担率が約五割という重税状態から国民を解放するということも可能ではないかと考えます。 指標の変更とプライマリーバランス黒字化目標の見直しについて、大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(鈴木俊一君) 政府は、今、国、地方のプライマリーバランスを二〇二五年度に黒字化すること、これにより債務残高対GDP比を安定的に引き下げること、これを財政健全化目標として掲げておりますけれども、これらの目標は、政府の裁量で一定程度コントロールできる要素を含むものを目標としているものであります。歳出歳入両面における政府の努力が反映されるものとなっております。 この点、御指摘の政府の純利払い費は、単純化して申し上げますと、政府の債務残高に金利を乗じたものから政府の金融資産に金利を乗じたものを控除したものとなりますが、このうち、金利につきましては、市場の動向に左右されるものであり、政府の裁量でコントロールすることができないことから、GDPに対する政府純利払い費を財政健全化目標にすることは慎重な検討が必要であると考えております。 他方、国民負担率の上昇を抑制することも重要な論点でありまして、政府としては、デフレからの完全脱却を果たし、負担能力の基盤となる経済の活力を高めるとともに、重要政策の財源を求める場合においても、まずは行財政改革を徹底し、安易に国民負担に頼らない姿勢で財政運営を進めてまいりたいと考えております。
○神谷宗幣君 回答ありがとうございます。 確かに、指標を一つに絞るというよりも、複数の指標を持ちながらトータルで考えるというふうにしていただきたいと思います。どうしても国債残高ばかり示されると、そこにばっかり目が行って、またこれで金利が上がれば増税をしなければいけないというふうな論調に持っていかれがちですので、是非、多角的な指標を持って国民に経済情勢を示すということを取り組んでいただきたいと思います。 また、政府は賃上げ、賃上げと一生懸命旗を振っておられますが、現在の経済状況では、大企業は対応できたとしても、中小企業に賃上げは難しく、多くの国民にとって賃上げは絵に描いた餅になるというふうな可能性もあります。 こういった問題に対処するためには、先ほど申しましたような経済指標の見直しをいろいろ行って、私たちがいつも言っているのは、消費税を一定期間でも止めれば、凍結すれば国民全員の賃金を一〇%上げたのと同じような経済効果があるはずです。無理な賃上げを促進するよりも、まず減税を通して経済を活性化させ、その結果として自然な賃上げや税収の増加を目指すべきだというのが我々の党の強く言っている主張です。 消費税の導入以来、我が国の経済はずっと停滞しています。この点の見直しは、財政健全化を目指す上で避けて通れない課題だと思いますので、御検討ください。 次に、同じく所信の中で、ウクライナ支援を引き続き進めていきたいといった話もありました。これまでの総額でどれほどの金額を援助してきたのか、また来年度はどの程度の支援を予定しているのか、具体的な金額を簡単にお聞かせください。
○政府参考人(三村淳君) お答え申し上げます。 まず、二二年二月のロシアのウクライナ侵略以来これまで行ってきた支援ということで、具体的には四年度の補正予算、それから五年度の当初並びに五年度の補正予算、これでやってきた支援でございますけれども、財政支援といたしましては、世界銀行を通じた信用補完、これによりますものが五十億ドル、それから、同じく世銀経由でございますけれども、無償の支援、グラント支援が九・四億ドル、十億ドル弱でございます。それから、JICAによる円借款関連が六・五億ドル、さらには、これ外務省等でございますけれども、人道支援などとして十九・七億ドルということでございまして、いろんなこうしたものがございますけれども、単純に合計いたしますと、これまでで約八十六億ドルということでございます。 一方、二四年度の支援ということでございますが、これはまさに今当院でも御審議いただいております六年度当初予算で盛り込んでございますけれども、更なる世銀を通じた信用補完ということで三十五億ドルを盛り込んでいるということでございます。 したがって、八十六と三十五ということでございますけれども、今申し上げましたように、そのかなりの部分、半分以上の部分は世銀を通じた信用補完ということでございます。これ、仮に世銀の融資が、ウクライナ向けの融資が焦げ付けば、我が国があらかじめ出しておいた拠出国債を現金化して事実上保証をしているというようなものでございますが、これ、世銀の融資は基本的には各国に対して優先弁済権を持ってございますので、ウクライナ向けの世銀の融資の返済が実際に滞る可能性は我々としては少ないと考えておりますので、そういったすぐに財政出動を要するものではないというものも含めましての今申し上げた数字ということでございます。
○神谷宗幣君 ありがとうございます。 でも、合計で累計すれば、予算通ればですけど、百二十一億ドルということになります。まあ保証を入れている部分も合わせたとしても大体日本円にすると一・八兆円ほどの支援ということが分かりました。 次に、最近の海外の報道によると、ウクライナへの支援金が適切に使われているかについて疑念が浮上しています。この支援金は、本来、平和構築と人道的な目的のために提供されているはずですが、その一部がウクライナの政治家の、ウクライナの政治家や高官の私的な収入となっているというケースやアメリカの軍需産業へ流れているという可能性が指摘されており、アメリカでは議員がこういった問題を追及しているというふうに聞いています。 日本もウクライナの資金援助をしていますので、こういった支援金がどのように管理監督されているのか、その取組についてお聞かせください。
○政府参考人(三村淳君) お答え申し上げます。 議員御指摘のとおり、日本の納税者の皆様方の御理解をいただくためにも、この日本の行います支援、これは当然ウクライナ側において適切に実施をされることが重要でございますし、ウクライナ側でやるべき改革をしっかりとやっていただく、これも当然重要でございます。まさに私どもとしても、そういったことを念頭に、これまで関係機関とも密接に連携しながら様々な対応を行ってございます。 例えば、ウクライナ自身との関係で申し上げますと、ウクライナとのバイの面会でございますとか、あるいはG7等々の国際会議の場におきまして、我々日本側として、ウクライナに対しまして、しっかりとそうした改革の実行ですとか我々の支援の適切な使用、こういったことを様々な形で申し伝えてございます。 最近の具体例で申し上げますと、先月、日・ウクライナの経済復興推進会議の機会に、ウクライナのシュミハリ首相ですとかマルチェンコ財務大臣、来日されましたけれども、その際、鈴木大臣からもバイの面会におきましても、是非反汚職対策を始めとする改革の継続をしっかり実行してほしいと、継続的に実行してほしいということを申し上げていただき、ウクライナ側からも強いコミットを得ているところでございます。 それから、先ほども御答弁申し上げましたが、日本の支援、例えば財政支援であれば世銀経由でやってございますし、人道支援も例えばユニセフ等々の国際機関経由でやってございます。こういった国際機関においても、当然に我々の行います支援についてその適切な使途のモニタリングというのをやっていただいておりますし、日本を含めました資金のドナー国には適切に報告がなされていると。こういった様々な形で、引き続き、私どもとしましても、日本の支援、適切に使われますようにしっかりと管理監督をしていくべきだと思っておりますし、そのつもりでございます。
○神谷宗幣君 ありがとうございます。 出したお金、それから保証したお金に関してはきちっと管理をしていただきたいということなんですが、国民感情を代弁しますと、震災、石川県でありました。そして、先ほど他の議員さんもおっしゃいましたけれども、自国の国民が年金払えないような状況ですので、他国の人たちを支えるのにも限界があるというふうに思います。ですから、そういったところを、国民感情にしっかりと配慮して管理監督しっかりやっていただくのと、余りにも多額なお金を出すということは控えていただきたいというふうに要望しておきます。 次に、所信ではこども未来戦略に基づく加速化プランの実施というものに言及されていましたが、その中身を見ると、既存の政策を寄せ集めて、それに少し多めの予算を配分したという程度にしか感じられません。二〇二三年の子供の出生数は年間七十五・八万人と過去最低で、下落の一途をたどっています。政府の政策は、効果がないどころかマイナスの効果を生んでいると言っても過言ではない、そんな数字だというふうに感じます。 こども未来戦略では二〇三〇年までがラストチャンスだとうたっていますが、残された期間があと六年しかない中、三・六兆円という予算規模では全く本気度が感じられません。本気で子供の数を増やそうというふうに考えておられるのであれば、具体的な目標設定と思い切った政策、そしてそれに見合う予算が必要であり、そうでないと国民の意識、生活、国民の生活や意識を変えるところには至らないというふうに感じます。 例えば、出生率を上げているハンガリーでは、GDPの約五%を少子化、子育て対策に充てるという大胆な政策を展開し、出生率を回復させています。GDP五%といえば我が国でいうと三十兆円規模の予算であり、我が国にそんな財源はないというふうにお答えになるかもしれませんが、諸外国が手を引いていっている脱炭素の政策、遠い海の向こうの国の復興支援、男女共同参画政策など、少子化に直接関わりのないような、少子化問題に貢献しないような分野の予算を見直すということで、少なくとも数兆円単位の予算を人口減少の抑制に回せるのではないかというふうに考えます。 財務大臣にとって人口減少や少子化を食い止めるといった政策の優先順位はどのぐらいの位置にあるのか、お考えをお聞かせください。
○国務大臣(鈴木俊一君) 私というよりも岸田政権として、人口減少問題、これは日本社会の最大の戦略課題であると位置付けております。このことは、国会冒頭の総理による施政方針演説においても示されているところでございます。 こうした認識の下で、少子化対策については三・六兆円規模の加速化プランを策定し、これまでにない規模による政策強化を図ることとしたところであります。これによりまして、国のこども家庭庁予算は約五割増加すると見込まれております。さらに、これで終わりということではなくて、二〇三〇年代初頭までに国の予算又は子供一人当たりで見た国の予算の倍増を目指すこととしております。今後、更に政策の内容の充実を検討するとともに、内容に応じて社会全体でどう支えるか、あらゆる選択肢を視野に入れて更に検討することとしており、諸外国の取組も参考にしながら、こども家庭庁を中心に政府全体として取り組んでまいります。 また、脱炭素やウクライナ支援予算の削減についての御提言も頂戴をいたしました。これらは、気候変動対策の積極的な推進や激動する外交環境への的確な対応といった観点から、政府としてはいずれも重要な予算であると考えているところでありまして、この点につきましては御理解をいただければと思います。
○神谷宗幣君 御答弁ありがとうございます。 優先順位というのは、私は予算額で示すべきだというふうに思います。あと六年がラストチャンスだということですから、ゆっくり段階的にということではなくて、やはりもう目の前の予算でしっかりと優先順位を示すというのが国民に対するメッセージではないかというふうに思うんです。 現在の政府の方針を見ると、日本の人口減少を許容しているというふうなふうに感じるときがあります。その減る数を、外国人をどんどん受け入れてそれで維持しようとしているというふうにも見えるんですね。どんどんと日本を多民族国家にしようとしているのではないかというふうに感じることもあります。こういったときに出てくるのが、ダイバーシティーとか多様性といった言葉を使われるわけですけれども、日本が日本人の国として特色を持って存在するということ自体が世界の多様性を守るのであって、世界中の国がどこもかしこも多民族の混合社会になってしまうと、本当の多様性というのはなくなって均質化した社会になってしまいます。日本の独自性と世界の多様性といったものを守るためにも、日本人の人口、日本人の人口をこれ以上急激に減らしてはいけないというふうに考えます。この深刻な問題に対して、本当の意味での異次元の対策を強く要望したいというふうに思っております。 時間がなくなってきましたので、五番の質問は飛ばしまして、次回の機会に回したいと思います。 六番目の質問に行かせてください。最後の質問になります。 現在、WHOで国際保健規則の改正が議論されています。この改正について五月に決議がなされる予定ですが、いまだに改正案の内容が公表されておりません。今回の改正には、WHOから各国に対して提案ではなく法的拘束力を持った指示が出せるといった内容が含まれていると仄聞しています。拘束力を持った指示が実際に出される場合には財政的な対応といったものも必要になります。 一九七四年に示された大平三原則によれば、国家間における法的な合意である国際保健規則の改正については当然に国会での議論が必要になるというふうに考えます。さきのコロナ対策でも百兆円以上の費用が投じられたことを踏まえると、法的拘束力を持つ国際合意が財政に影響がないとは言えないというふうに思います。この点について財務大臣の見解をお聞かせください。
○国務大臣(鈴木俊一君) 御指摘のございました大平三原則、これは、いかなる国際約束に国会の承認が必要とされるかというものを示したものと承知をしています。この点、御指摘の国際保健規則は既に国会で承認をいただいたWHO憲章に基づく規則でありまして、これまでもその採択に当たり国会の承認は求められていないものと承知をしております。いずれにいたしましても、国際保健規則やその大平三原則との関係については、所管省庁である外務省と厚労省を中心に、国会において丁寧に説明していくことが重要であると考えます。 なお、大平三原則との関係ではありませんけれども、仮に国際保健規則の改正により財政的な影響が生じる場合には、国会に提出する予算案に盛り込まれることとなることから、予算の一部として国会において御審議をいただくものと認識をしております。
○神谷宗幣君 ありがとうございます。 WHO憲章、随分と前に国会で審議されたものだというふうに思います。そういった過去のものが一回認められたからといって、これから先の変更の内容とか法的な拘束力があるものを全て白紙委任で認めるというわけには国会もいかないというふうに思います。これからの話をしているわけですから、是非こういった改正案についても国会で審議していただいて、広く国民の議論を聞いて、皆さんの総意で、その改正を認めるか認めないかと、そういったものに日本が乗るか乗らないかということを議論していただきたいというふうに思います。 五月に、五月までには内容が出てくるはずですので、是非議員の皆様にもこういった問題注目していただいて、皆さんで議論をして、国民の周知の下で改正がなされ、そしてその後で来たWHOの政策等、提案ですね、そういったものがやっぱり国民に理解されるように我々働きかけていく必要があると思いますので、我々の知らないところで勝手に決まっていましたと、それに対して予算を執行しますといったことにならないように、是非今のうちにしっかりと議論をしていただきたい、皆さんに周知していきたい、強く要望して終わります。 ありがとうございました。
○堂込麻紀子君 茨城県選挙区の堂込麻紀子と申します。 本日は、日本経済の現状に対する評価というところから質問に入らせていただきたいと思います。 昨日発表がありました、内閣府の発表がありました実質GDP、十月から十二月期がプラス〇・一%というふうにプラスに転じているという発表がありました。年率でいっても〇・四%のプラスということです。企業の投資の、企業の設備投資への後押しが大きく反映されたものだと思いますが、一方で、個人消費が低迷しているというのは続いているという現状かと思います。 そのような中でありますが、鈴木大臣は所信表明の中で、日本経済において、昨年、三十年ぶりとなった高水準の賃上げ、また企業の意欲的な投資計画の策定など前向きな動きが見られているというふうに述べられております。この点について、政府においても、個人のまた消費、また企業を前向きに後押ししていただけるような政策の充実が求められるというふうに思います。 この点、景気の現状評価と併せて、鈴木大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 日本経済のこの現状でございますが、今委員から御指摘がありましたとおりに、高水準の賃上げ、過去最大規模の設備投資、それからGDPギャップの解消など前向きな動きが見られまして、デフレ脱却に向けて千載一遇のチャンスを迎えていると思っております。一方で、足下の物価高騰に賃金の上昇が追い付いておりません。実質賃金のマイナスが続いていることもしっかりと受け止めなければならないと認識をいたします。 こうした観点から、政府としては、所得減税に加え、賃上げ促進税制の抜本的な拡充、価格転嫁対策の強化などにより賃上げを力強く後押しするとともに、賃上げの原資となる企業の稼ぐ力を向上させるため、中堅・中小企業の省力化投資や研究開発イノベーションへの支援などに取り組んでいるところであります。 引き続き、持続的で構造的な賃上げや経済の好循環の実現に向けて全力を尽くしてまいります。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 続いての質問ですけれども、中小企業の賃上げを支援する取組の重要性についてお伺いします。 ちょっと、先ほど来社会保険料について様々の御提案が、御提議いただいたところでもありますけれども、その前に賃上げがいかに働く者に行き渡るかというところが本当に重要になるかなというふうに思いますが、昨年の賃上げ率、日本のナショナルセンター、労働組合のナショナルセンターである連合の集計で三・五八%、本当にこの三十年ぶりの高水準ということです。また、組合員三百人未満の企業においては三・二三%。一方で、中小と大企業との格差はまた生じてしまったというところになりますけれども、個人消費を喚起して、また賃上げと物価上昇、そして経済拡大の好循環を達成するためには、日本の企業の約九九%を占める中小企業の、また労働者の約七割が勤める中小企業において同様に賃上げが実現することが不可欠と言えると思います。 しかしながら、中小企業の経営環境は本当に厳しい状況だと思います。日本商工会議所が発表されました中小企業の賃上げ動向の調査結果を見ますと、賃上げを予定している企業は増えているということはありますが、そのうち六割は業績が回復しない状況の中で人手を確保するための防衛的賃上げというとおりに回答されております。人件費の増加分についての価格転嫁はもとより、中長期的には新たな付加価値の創出による成長、生産性の向上が賃上げ原資の確保の観点からも重要だと認識します。 中小企業が十分な経営体力の下でその従業員に対しての待遇改善を実現できるよう、政府からの積極的な対応が求められます。今年度の税制改正では賃上げ税制の改正も予定されておりますが、中小企業の賃上げを支援する取組の重要性について是非鈴木大臣から、そして価格転嫁、生産性向上等の具体的な取組について経済産業省の認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 堂込先生御指摘のとおりに、中小企業においても賃上げをしっかりしていただくということが極めて大切なことであると考えております。今回の税制改正におきましても、賃上げ促進税制について、中小企業向けに五年間の繰越控除制度を新たに創設することといたしております。こうした措置を講ずることによりまして、赤字法人を始め幅広い中小企業に賃上げのインセンティブを働かせることになり、雇用の七割を占める中小企業における賃上げを促進していくことができると考えているところです。
○政府参考人(山本和徳君) お答えいたします。 持続的な賃上げを実現するためには、委員御指摘のとおり、我が国の雇用の約七割を占める中小企業が収益、売上げを拡大することが重要であると認識しております。賃上げ促進税制については、今、鈴木大臣から御答弁がありましたとおり、抜本強化をさせていただきます。 また、御指摘のとおり、賃上げの原資を確保するためには、価格転嫁の促進が不可欠であります。そのため、発注企業の価格交渉、転嫁の実施状況についての社名公表や経営トップへの指導、助言を行っていることに加えまして、一般的に転嫁が難しいとされております労務費に関する価格交渉の指針の周知などに取り組んでおります。 加えまして、中小企業が生産性を向上し収益を、売上げを拡大すること、これも重要でございます。カタログから選ぶような簡易で即効性のある省力化投資や新商品、サービスの開発に向けた設備投資等を支援させていただきます。 これらの取組によりまして、中小企業の賃上げをしっかりと後押ししてまいる所存であります。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 IT導入、またリスキリングの支援、そういったところも必要だと考えますので、是非、中小企業がこれから賃上げの恐らく機運が回ってくるところでございますので、そこの後ろ支えを、後支えを是非お願いしたいというふうに思います。私も、この先の議論の中で様々御提案させていただきたいと思います。 次に、株価の上昇要因と経済への影響についてお伺いしたいと思います。 先ほど触れました、個人消費の低迷というふうにありますが、景況の足踏みが見られる一方で、株式の市場は活況が続いております。日経平均株価でも四万円を超えると、史上最高値を更新しております。 こうした株価の動きに関して、最近の企業業績が好調であったこと、また、売買高の六割を占める海外投資家が日本株を割安と見ていることが要因というふうに指摘をされているというところであります。 株価の上昇は、年金資金の運用改善、また企業の資金調達の円滑化に好影響をもたらす一方で、投資余力を持たない人々にとっては直接的な恩恵が結びづらいと、得づらいということがあります。また、実質賃金向上していないというようなところで、株価の上昇が一因となっており、株高の裏で個人の所得が犠牲となっているような構図もあるというふうな指摘もあります。 このように、株価の上昇要因と経済への影響については様々な見解がなされておりますけれども、一般的に株価の上昇をもたらす要因、背景、そして国民経済への中長期的な影響について、経済政策を担当する内閣府としてどのように認識を持たれているかというところと併せまして、金融庁にお伺いしたいんですが、東京証券取引所は上場企業に資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を要請しております。これを受けた上場企業の株主還元の対応を株価上昇の要因と見るものもあります。企業が株主資本コストを重視し、自己資本利益率を引き上げるために人件費、また設備投資を抑える方向に動けば、労働分配率の低下を招くという懸念もございます。 東証の要請に対し、金融庁はどのように考えているかというところを、見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(林伴子君) お答え申し上げます。 株価の日々の値動きやその要因につきまして政府の立場からコメントをいたしますことは、市場に無用の混乱を与えかねず、差し控えさせていただきます。 その上で、一般論として申し上げれば、株価は企業の業績や将来性に関する市場の評価によって決まるものでございまして、経済状況や企業への成長期待など様々な要因に影響を受けるものと認識をしておるところでございます。 また、景気が改善していることについて実感が伴っていないとの御指摘につきましては、賃金の上昇が物価の上昇に追い付いておらず、国民の皆様方の間で景気、経済の改善を実感しづらいという側面もあると認識をしております。 政府といたしましては、物価高に負けない賃上げを実現するため、あらゆる政策を総動員いたしまして、今年の春闘における昨年を上回る賃上げに向けた取組を強力に後押しをいたしますとともに、定額減税等を併せて講じることにより所得の伸びが物価上昇を上回る状況を確実につくり出し、国民の実感を積み重ねてまいる所存でございます。
○政府参考人(井藤英樹君) 金融庁の方からもお答え申し上げます。 御指摘ありました東京証券取引所の要請につきましては、中長期的な企業価値の向上と持続的な成長を実現するために、資本コストや株価を意識し、現状の分析、計画の策定、開示及びその実行を求めるというものでございます。 このため、要請におきましては、自社株買いですとか増配のみの対応にとどまらず、人的資本への投資や設備投資等の取組を推進して経営資源の適切な配分を実現していくことが重要とされております。 金融庁といたしましても、こうした取組が重要と考えてございまして、昨年四月に策定いたしましたコーポレートガバナンス改革の実質化に向けたアクション・プログラムにおきましても、上場企業に対して、収益性や成長性を意識した経営の実現に向けて、人的資本への適切な投資を含む中長期的な企業価値の向上に向けた対応を求めてございます。 引き続き、東証の要請の趣旨を踏まえた上場企業の取組について実質的な対応が進むよう、東証とも連携いたしまして、継続的にフォローアップしてまいりたいというふうに存じてございます。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 好調な企業業績の果実が株主還元にとどまらず人への投資、労働者へ必ず還元されるように、私も国会の中で様々これからも議論を続けていきたいというふうに思います。 今後の市場活性化への期待についてお伺いしたいと思います。 政府は、貯蓄から投資への転換、また国民の安定的な資産形成を長年にわたり政策課題としてきております。岸田内閣においても、資産所得倍増プラン、また資産運用立国実現プランをその後出されておりますが、その一環として、新しいNISA制度、また金融リテラシー教育ですね、金融リテラシーを国民に向上させる、向上すると、させるといった金融経済教育の推進などの施策も講じてきています。 市場が安定的に成長して、多くの国民にその恩恵が及ぶことで好循環の実現につなげていくことが望ましいというふうに考えますが、今後の市場の活性化について鈴木大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 今後の市場の活性化についてでありますけれども、資産運用立国実現プランなどの施策は、金融市場を通じて家計の投資が企業価値の向上につながり、それが投資所得の増加という形で家計に還元される、成長と分配の好循環の実現を目指すものであります。 このため、新しいNISAや金融経済教育などの、教育の充実など家計の安定的な資産形成に向けた支援、家計に金融商品を販売する金融機関に対する顧客本位の業務運営の確保、コーポレートガバナンス改革、そして家計金融資産等の運用を担う資産運用業やアセットオーナーの運用力向上などの投資に関与する各主体をターゲットとした取組を進めております。 金融庁といたしましては、こうした取組を通じまして、金融市場の活性化やそれを通じた家計の資産所得の増加を目指してまいりたいと考えております。
○堂込麻紀子君 御答弁ありがとうございます。 続きまして、先ほども議員からありましたが、財政健全化に関する取組についてお伺いできればというふうに思いますが、鈴木大臣は所信の中でも、財政の現状にも言及していただきながら、財政健全化への取組というところを表明いただきました。 コロナ禍の下で財政支出が拡大したということ自体は、国民の生命、また生活を守る観点からやむを得ないという点もございますが、多額の予備費を計上し、その使途について事前に国会での議論を行うことができなかったという点については反省しなければならないのではないかというふうに思っております。 今後も、防衛力強化、また子ども・子育て政策など歳出の拡大が避けられないという中で、予算編成過程及びその後の国会での議論を通じて適正な財政支出となるように進めていくことが求められるというふうに思います。 コロナ禍の教訓を踏まえ、今後の財政健全化への取組について、改めて鈴木大臣の方からの御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) これまで、新型コロナの感染拡大、また物価高騰といった予測困難な事態に対しまして予備費を活用してきたこと、これは事実でありますが、こうした対応は国民の命と暮らしを守るために必要な対応であったと考えているところであります。 予備費につきましては、制度上、国会による予算の事前議決の例外として位置付けられるものでありますが、政府としてはこれまでも国会での審議を通じて可能な限り説明責任を果たしてきたと認識しており、また、憲法、財政法の規定に従い、事後に国会による承認の御判断をいただいてきております。 その上で、予備費の使用を含め、新型コロナに直面した中での各種の財政支援の在り方につきましては、国会での議論や会計検査院からの報告等の中で様々御指摘をいただいているところであります。財政再建というこの意味合いからも、今後、歳出改革の更なる平時化を目指す中で、そうした御指摘も踏まえつつ、適切に対応していきたいと考えています。
○堂込麻紀子君 お時間が参りましたので、以上で質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(足立敏之君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(足立敏之君) 所得税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。鈴木財務大臣。
○国務大臣(鈴木俊一君) ただいま議題となりました所得税法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 政府は、物価高を上回る持続的な賃金の上昇が行われる経済の実現、生産性の向上等による供給力の強化等の観点から、国税に関し、所要の改正を行うため、本法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、賃金の上昇が物価高に追い付いていない国民の負担を緩和し、物価の上昇を上回る持続的な賃金の上昇が行われる経済の実現を目指す観点から、所得税の定額減税の実施及び賃上げ促進税制の強化等を行うこととしております。 第二に、資本の蓄積の推進及び生産性の向上による供給力の強化のため、戦略分野国内生産促進税制及びイノベーションボックス税制の創設を行うこととしております。 第三に、スタートアップエコシステムを抜本的に強化するため、ストックオプション税制の適用要件の見直し等を行うこととしております。 第四に、経済のグローバル化を踏まえたプラットフォーム課税の導入等を行うこととしております。 このほか、住宅用家屋の所有権の保存登記等に対する登録免許税の特例等について、その適用期限の延長や整理合理化等を行うこととしております。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(足立敏之君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後二時五十三分散会