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213回国会参議院2024/06/06

国土交通委員会 第18号

発言数
171
登壇者
16
会派数
7
開催日
2024/06/06

会議録

青木愛立憲民主・社民

○委員長(青木愛君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、浅田均君及び大島九州男君が委員を辞任され、その補欠として藤巻健史君及び木村英子君が選任されました。  また、本日、木村英子君が委員を辞任され、その補欠として大島九州男君が選任されました。     ─────────────

青木愛立憲民主・社民

○委員長(青木愛君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省不動産・建設経済局長塩見英之君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

青木愛立憲民主・社民

○委員長(青木愛君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

青木愛立憲民主・社民

○委員長(青木愛君) 建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

永井学自由民主党

○永井学君 おはようございます。自由民主党の永井学です。本日もよろしくお願いいたします。  それでは、建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。  全産業の平均年収は四百九十四万円、一方、建設業の平均年収は四百十七万円と全産業に比べて低く、労働時間も、全産業で年一千九百五十四時間に対し、建設業は年二千二十二時間と就労時間も長いため、担い手の確保が困難な状況が続いています。また、資材の高騰分に対して適正な価格転嫁が進まず、労務費を圧迫しています。  岸田総理は、三月に行われた建設業団体との意見交換会の中で、これからの未来への前向きな新3K、給料が良く、休暇が取れ、希望が持てる産業に変えていかなければならないと、今回の法改正に意欲を示しました。  持続可能な建設業へシフトしていくため、今回の改正について幾つか伺わさせていただきます。  まず初めに、時間外労働規制の対応について伺います。  平成三十年に成立した働き方改革関連法により、全産業に月四十五時間かつ年三百六十時間以内、労使協定に特別条項がある場合は年七百二十時間以内など、時間外労働の罰則付き上限規制が導入され、平成三十一年四月から施行されました。建設業については施行が五年間猶予されたため、本年四月から適用をされています。  これを踏まえて、建設業では、週休二日工事の実施などの工期の適正化や施工時期の平準化などの対策を講じてきた結果、建設業における労働時間は減少してきているものの、先ほども申したとおり、いまだに全産業と比較しても一年間約七十時間長いという現状があります。  また、建設産業専門団体連合会が行った調査では、時間外労働の罰則付き上限規制の原則である年三百六十時間を雇用する技術者の平均で超えた企業は一二・九%、技能者の場合は一二・一%であり、上限規制の遵守は困難とした企業は二一・二%もいました。このことからも、上限規制の対応は厳しい現状にあるということが分かります。  この時間外労働の罰則付き上限規制の適用への対応の必要性については従前から認識されていたにもかかわらず、規制適用までに十分余裕を持って本法律改正を提出するなど何らかの抜本的対策を講じるべきであったと考えますが、建設業法の改正がこの時期になった理由を伺います。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  時間外労働規制の導入が平成三十年に決まりました。その直後に、令和元年、建設業法の改正を行いまして、休日出勤であるとか残業の原因になるような著しく短い工期、いわゆる工期ダンピングの排除に取り組んでまいりました。その結果、先生御指摘のとおり、この五年間で他の産業を上回る縮減幅を実現したところでございますけれども、まだ平均よりは長いという状況など、厳しい状況でございます。  このため、前回の令和元年の法改正の中で五年後の見直し規定というものを入れていただきました。この見直し規定を踏まえまして、今回、建設業法を更に改正をいたしまして、労働時間規制への対応をより確実にいたしました上で、さらに、他の産業との人材確保競争にも打ち勝てることを目指して、更なる労働時間短縮を進めるために今回法案の提出をさせていただいたものでございます。

永井学自由民主党

○永井学君 ありがとうございました。  いろいろな対策を行って大幅に労働時間縮減されたということも承知をいたしておりますけれども、ちなみに、先日伺った岩田参考人が、五年前に今回の例えば標準労務費の議論があれば現在の状況がもう少し違っていたんではないかと、このように発言されたということも一応申し添えておきます。  本法律案には、時間外労働規制にも対応しつつ、建設労働者の処遇改善や働き方改革等に資する新たな措置が盛り込まれていると承知をしておりますけれども、本法律案の成立、施行により、時間外労働規制への対応を始め、建設業界にどのような変化、影響を及ぼすと考えられておられるのか、斉藤大臣の御所見を伺います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) この法案は、先ほど局長から答弁いたしましたように、労働時間を短くし、かつ給与も上がって、若い人たちが入ってきて持続可能な業界になる、魅力的な業界になるということを目指すものでございます。そういう意味では、確かに出す時期が遅くなったという指摘は謙虚に受け止めたいと思いますが、ここでもう本当に抜本的にこの業界を魅力的なものにする対策を打ち出させていただきました。  どのような変化があるかということでございますが、特に、受注者による工期ダンピングの排除、現場管理へのICTの活用推進策などは、残業や休日出勤を要しない適正な工期の実現と効率的な現場管理の実現を通じて、長時間労働の是正に直結するものと思っております。また、適正な労務費の確保と行き渡りのために導入する新ルールは、賃金原資の適切な確保に加え、技能者の時間外労働の縮減に伴う賃金への影響をできる限り少なくする効果が期待でき、労働時間短縮の取組の推進に資するものでございます。このほか、着工後のリスクや追加費用の全てを受注側が一方的に負担する商慣習を是正するため、価格高騰に伴う代金変更の円滑化を図ることとしております。  これらを通じて建設業を魅力あるものにするというのがこの法案の目的でございます。

永井学自由民主党

○永井学君 ありがとうございました。  今の御回答の中に今回のこの法改正の、何でしょう、決意というか、全てが詰まっていたんじゃないかなというふうに思います。  次に、一人親方問題について伺います。  主に建設業界において、他人を雇用せず、また他人に雇用されずに施主、請負会社、施工会社などからの依頼により仕事をする、いわゆる一人親方、建設技能者三百四万人のうち一八・一%のおよそ五十五万人がいると推計されています。一人親方については労働基準法の適用外であることから、上限規制への対策として技能労働者の一人親方化が進むことが懸念されています。  上限規制から逃れるため企業から無理やり一人親方をやらされているような方を増やしてはなりません。上限規制が適用され、そのような状況は見られているでしょうか。また、今回の法改正でこの点について何らかの対策が取られているのか、今後の一人親方問題に関する施策の方向性について伺います。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  本年四月からの時間外労働規制の適用を契機としまして、本来は雇用労働者として働きたいのに、規制を受けずに長い時間作業をさせたいという企業側の都合で一人親方になってしまう、こういうことは確かに懸念をされるところでございます。  現時点で私どもがそういった事例を承知しているというところまでは至っておりませんけれども、このような一人親方につきましては、老後の年金の問題なども含めて、処遇確保を考えるとやはり望ましくないというふうに存じます。また、技能を向上させる機会の確保という観点からも、やはり改善が必要ではないかと思います。  このための施策といたしましては、実態が雇用労働者であるのに一人親方として請負契約を結ぶ、これはいわゆる偽装請負ということになり、労働関係法令に抵触するおそれがあるわけでございますので、国土交通省といたしましては、労働者に当たるかどうかということをチェックするシート、こういうものを普及をし、適切な雇用契約の締結、社会保険への加入徹底、こういう指導を行っているところでございます。  また、労働時間規制に抵触するような長時間労働自体をなくすということが本来やっぱりあるべき対策だろうというふうに思います。  したがいまして、残業とか休日出勤の必要のない適正な工期の設定、こういうものをやはり徹底していく必要があるということでございます。今回の法案におきましても、工期ダンピングの対策強化などの措置を盛り込んでいるところでございます。

永井学自由民主党

○永井学君 ありがとうございました。  四月から適用ということで、まだ二か月ちょっとしかたっていませんので、引き続き、ちょっとそういった部分は役所の方でも目を光らせていただきたいと思います。  次に、週休二日工事の促進について伺います。  しっかり休暇が取れる環境づくりは、人材確保にとって非常に重要なファクターであるというふうに思います。国交省もその必要性を踏まえ、ホームページの中に働き方改革・建設現場の週休二日応援サイトなどを立ち上げたり、各種取組を行ったりしていることは承知をしております。  本法律案のKPIとして、二〇二九年、令和十一年までに技能者と技術者の週休二日の割合を原則一〇〇%にするとしています。本法律案について、週休二日の達成に寄与する内容はどれが該当するのか、伺います。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  他の産業ではもう週休二日というのは当たり前になっておりますので、この週休二日の取得というのは避けることのできない課題だと思います。  このため、今回の法律案におきましては、無理な工期での受注を防止するためのいわゆる工期ダンピングを受注者に禁ずる措置をまず盛り込んでおります。また、現場管理をできるだけ無駄なく行っていただく、そうすることで働く時間が少しでも短くなるようにという趣旨で、現場管理にICTを活用することについても措置を盛り込みました。  さらに、週休二日を取るための環境整備という位置付けにもなると思いますが、技能者の方の収入を増やすための措置、これは休日を取ると収入が減るということにもつながりかねないということでございますから、そういったことを懸念される方にもより休日、週休二日を取りやすくする環境整備として賃上げを徹底するということについても盛り込んでいるところでございます。  この法案以外にも、工期に関する基準というものをこの三月に改定をして、時間外労働規制を守れるような適正な工期の確保、これを徹底しているところでございます。

永井学自由民主党

○永井学君 ありがとうございます。  いただいた資料の中に、この資料の中に、働き方改革の推進、週休二日工事等の実施というこの資料がございます。その中で、都道府県工事、指定都市の工事では一〇〇%、国では半数の団体が週休二日を実施していますけれども、市町村工事において実施している団体というのは三割未満にとどまっています。本法律案を踏まえて、どのようにこの達成率を高めていくのか、伺います。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  先生御指摘のとおり、都道府県や指定都市におきましては全ての団体で週休二日工事が制度として既に導入されている一方で、市区町村におきましてはまだ遅れているところでございます。  このため、国土交通省では、総務省とも連携をさせていただいて、市町村に対しまして繰り返し週休二日工事の導入の要請を行ってまいりました。また、様々な会議の機会などを通じた働きかけ、こういうものも行ってまいりました。  この四月から労働時間規制が既に適用されております。その規制の原則の基準は年三百六十時間ということで、月平均に換算すると三十時間ということになりますが、仮に毎週土曜日出勤するということになりますと、一日八時間、四週で、これだけで計三十二時間ということで、時間規制の規制ラインを超過するということにもなります。したがいまして、この三月、市町村も守らなければならない工期の基準を改定しました際に、改めて週休二日工事の実施要請を重ねて行ってきたところでございます。  今後も、都道府県との連携、そして個別に国土交通省からも働きかけを徹底してまいりたいと存じます。

永井学自由民主党

○永井学君 ありがとうございます。  都道府県と連携をしつつ、繰り返し市町村にも投げかけているということでありましたけれども、この本法律案が改正されて、この法律案もうまく使って、また引き続き、多分繰り返し訴えれば市町村の方のこの部分も進んでくるんじゃないかというふうに思います。  二〇一九年の、令和元年のこの建設業法改正のときのKPIには、技術者、技能労働者の週休二日の割合を二〇二四年度、いわゆる今年度までに原則一〇〇%にするとうたっておられました。今回、二〇二九年までということで、是非一〇〇%の達成を目指していただきたいと思います。  次に、違反業者の取締りについて伺います。  今回の改正の柱の一つに処遇改善があります。特に、労務費の確保と行き渡りに関しては、中央建設審議会が労務費の基準を作成、勧告したり、著しく低い労務費等による見積り提出や見積り変更依頼を禁止し、違反して契約した発注者には国土交通大臣が勧告、公表できるようにします。  しかし、しっかりとした法改正があっても、それを守らない発注者が次回からの仕事等をちらつかせ、受注者に今までどおりの無理な発注を迫り、受注者は今後のことを考えて相談ができないということになれば、問題は表面化してきません。このような悪質な違反業者をどうやって取り締まるのか、伺います。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  今回の法改正によって一定の禁止事項ができ、この禁止に抵触する場合には指導あるいは監督などの対象になるわけでございます。その実効性ということでございますけれども、まず違反する事案の取締りに向けましては、建設Gメンというものが実地に調査をできるだけ幅広く行って、違反につながるおそれのあるような事案、こういうものを広く確認をしていくことにしております。  仮に違反につながる事案が確認された場合には改善指導を行っていくということでございますけれども、中でも悪質なルール違反、あるいは指導を行ってもその改善をしないというようなケースにつきましては、もう一段進めまして、強制力のある報告徴収であるとか強制力のある立入検査、こういうふうにステップを上げて、最終的には監督処分、これ、指示処分であるとか営業停止など、そういうことも建設業者に対して講じていくこともしっかりと考えてまいりたいと思います。

永井学自由民主党

○永井学君 ありがとうございました。  建設Gメンによる取締りを行うということでありましたが、その体制は、本年度予算成立を受けて、昨年、二三年度の七十二人からほぼ倍増の百三十五人体制となりました。その活躍が一層される建設Gメンですけれども、昨年、七十二人のGメンでどれぐらいの業者を調査したのか。  また、同じくGメンが配置されている物流関係のトラックGメンは、トラックドライバーが七十万人に対して百六十二人、一方、建設Gメンは、建設技能労働者三百万人に対して、先ほど申したとおり、増員されたとはいえ百三十五人しかおられません。先日の参考人質疑の中でも、産業規模を考えると、しっかり拡充して適切な対応ができる体制構築が必要との意見も出ていました。  本法律改正後、この法律をしっかりと運用していくには更なる体制強化が必要となると思いますが、御所見を伺います。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  まず、昨年度、令和五年度でございますけれども、建設Gメンは百八十六社に対して実地調査を行いました。この中で、細かく請負契約の実態を確認をし、注文者側からの一方的な指し値あるいは代金の減額、こういったものを調査をして改善を求めたところでございます。  今後でございますけれども、今年倍増した体制を更に、既存人員の活用なども含めて更に強化を図ってまいりたいと思いますが、そういった数的、量的な拡充に加えまして、限られた体制の中でもできるだけ効率的、効果的に活動していくと、こういうことも考えなければいけないと思います。  このため、実地調査に赴く前に書面の調査ということを幅広く行っております。この書面調査の対象を従来の二・五倍、三倍近くまず広げたいというふうに思います。こういった中であぶり出されてくる違反が疑われる情報とか、あるいは駆け込みホットライン、こういうものに寄せられてくる通報、こういうものを有効に活用いたしまして、違反のおそれがより高い事案を優先して実地調査するというような効率的な対応についても考えてまいりたいと存じます。

永井学自由民主党

○永井学君 ありがとうございます。  この建設Gメンがしっかり働くことがこの法律施行に関しては非常に重要な部分を占めているというふうに思います。今また新たな取組を、ほかの、今年度からいよいよ本格的にこの建設Gメンが動き出してくるということで、是非しっかりとした対応をお願いしたいというふうに思います。  ちょっと時間の関係で一問飛ばしまして、今回の法改正は、二〇一九年以来の改正、しかも、標準労務費の設定や労務費のしわ寄せ防止、働き方改革や生産性向上など、過去に類を見ない大きな改正であると思います。  先日の参考人聴取のときに、前回の改正のときは隅々まで法律の内容の周知ができていなかった、SNSなどを使い周知徹底を図ってもらいたいという御意見もありました。建設業がこの法改正を機会に大きく変わり、若い人たちも安心して働ける業界になるためには、この法改正の内容を、受注者である中小零細も含めた全ての建設業はもちろん、発注者にも広く周知する必要があると考えますが、どのように法律を周知していくのか、伺います。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  まず、前回の改正について十分に周知が行き届かなかったという御指摘については真摯に受け止めたいというふうに存じます。  その上で、今回の法案に基づく新しいルール、これは中小零細の事業者の方などの建設業者はもちろん、発注者側の方にも十分理解をし、新しい制度をやはり使いこなしていただくということがやはり実態を変える前提になると思います。  その意味で、きめ細かな周知というのは前回以上に欠かせない。具体的には、まずは、非常に伝統的でありますけれども、パンフレットなど分かりやすい周知ツールをまず活用、作成したいと思います。また、業界を挙げて価格交渉を行っていただくよう働きかけを行うことで、勉強するということに加えて、仕事の中で学んでいただくということも大事だと思います。  業界団体とも連携をして、そういった交渉を行うときのノウハウ、こういったものも交渉に携わる零細業者の方に伝わるような、こういうことについても業界団体と一緒に考えてまいりたいと思います。

永井学自由民主党

○永井学君 済みません、その参考人の意見の中にも、ティックトックとかユーチューブを使って若い労働者の方にも伝えていけば、下から上がってくるというような意見もありましたので、お願いしたいと思います。  済みません、最後、大臣にも本当は一問伺いたかったんですけれども、時間がなくなってしまったので、ここで質問を終わらさせていただきます。  ありがとうございました。

森屋隆立憲民主・社民

○森屋隆君 立憲民主・社民の森屋隆でございます。よろしくお願いをいたします。  永井先生の方からもありましたけれども、大臣、四日の火曜日に法案の参考人質疑がありまして、三名の参考人の方々からいろいろ現場の実情をお聞きしました。  そこで私がまず感じたのは、まずこの今回の改正案に対する期待度の高さなんですよね。これは私だけではなくて、各委員の方もそう感じたと思います。特に、この標準労務費、ここに対する期待度は相当高いなと、こういうふうに感じましたし、また逆に、その一方で、この建設現場の厳しさというんですかね、実態、これを突き付けられました。本当にこの法案ができたからといって早々なるのかなと、それぐらいの厳しさを突き付けられました。それともう一つは、一人親方の実情というんでしょうかね、これについて説明をしていただきました。ああ、なるほどなと、こんなふうに思いました。  そういった参考人質疑で感じたこと、そういったことを観点に今日は質問というか確認をさせていただきたいなと、こんなふうに思っています。よろしくお願いをいたします。  まずは、昨年の十月末だと思いますけれども、国立劇場の閉場がありました。聞くところによると、今後の予定がなかなか定まっていないといいますか、当初考えていたような状況になっていないように聞いております。  二〇二九年の開場をめどにしていると思うんですけれども、この国立劇場の今置かれている状況、この間の交渉状況、あるいは、入札がなかなかうまくいっていないようでございますけれども、この原因は何なのか。さらに、先ほど聞いたこの二〇二九年の見通し、これは大丈夫なのか。その点についてお聞かせをいただきたいと思います。

中原裕彦文部科学省大臣官房文部科学戦略官

○政府参考人(中原裕彦君) お答え申し上げます。  国立劇場につきましては、施設の老朽化や楽屋あるいは稽古場の不足といった直面する課題を解消するため、PFI事業による改築として入札手続を進めてまいりましたが、二度の入札不調、不落となりました。  第一回目の入札ではホテル、オフィス等の需要が高いことが見込まれていましたが、コロナによるその影響や、それからロシアによるウクライナ侵攻による物価の高騰などの影響から、地代の設定金額で収入を出すことが厳しくなっていることがその入札の不調の原因、要因というふうに分析しておりまして、第二回目の入札においては、優良な事業者が入札を回避することを避けるため、入札不調後、地代を中心に見直しを行いました。  また、第二回目の入札不落の要因については、不落となった後に日本芸術文化振興会におきまして建設会社や不動産会社を対象に行ったヒアリングの結果では、建設市場の需給が逼迫した状態にあったことのほか、建設資材の高騰や労務単価の上昇などによりまして事業者がホテルなどのリスク幅の大きい事業の収益性を厳しく精査しているという実態がございまして、これらが要因というふうに考えております。  このような状況を踏まえまして、文部科学省では、再整備計画の見直しに向け、現在事業主体である日本芸術文化振興会との間で検討を進めているところでございますが、今後も建設市場の需給逼迫が継続する見込みであるとともに、建設費の高騰も続いておりますので、こうしたその市場の動向をよく見極めながら見直しを進める必要があるというふうに考えております。

森屋隆立憲民主・社民

○森屋隆君 予定されている二〇二九年の開場というのは、これ大丈夫ということでいいでしょうかね。

青木愛立憲民主・社民

○委員長(青木愛君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

青木愛立憲民主・社民

○委員長(青木愛君) 速記を起こしてください。

中原裕彦文部科学省大臣官房文部科学戦略官

○政府参考人(中原裕彦君) 現状におきましては容易ならざるものがございますけれども、私どもとしましては、可能な限り、芸術文化振興会とプランを詰めまして、早期に手続が進行するように努めてまいりたいというふうに存じます。

森屋隆立憲民主・社民

○森屋隆君 公共工事でこの入札が不成立となった、まあ今不成立なわけですけれども、その割合というのはどのくらいあるのか。また、応札がないものというのは、理由は、それは何なのか。また、現状で、労務費というんですかね、労務費に対する基準というのは現状あるのか。これについてお答えいただきたいと思います。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  いわゆる公共工事、国や自治体等の発注する公共工事におきまして不調、不落になった割合は、令和四年度で申しますと七・四%というふうになってございます。この要因は、それぞれの工事ごとにいろいろあると存じますけれども、建設業団体の方から私どもが聞いておりますところでは、一番多いのは、やはり資材価格の高騰などに伴って市場価格と予定価格が乖離をしているというのがやっぱり一番多い御指摘でございます。また、施工条件が厳しいという御指摘であるとか、また発注時期が偏っている、こういった御指摘もあるところでございます。  労務費についての基準ということでございますけれども、これまで公共工事の予定価格を積算するときに設計労務単価というものが用いられてまいりました。これ、まさに予定価格を積算する用のものでありまして、基準、民間の方が使う基準という形で設定、公表しているものではございません。今回、労務費の基準という形で新しく設定をさせていただくものは、公共工事、民間工事を問わず、労務費、適正な労務費を下請事業者まで行き渡らせるように用いようとする基準として検討しているところでございます。

森屋隆立憲民主・社民

○森屋隆君 ありがとうございます。  次に、能登半島地震で大きな被害ありましたけれども、公費解体が少し遅れているようでございます。昨日辺りから少し始まったともニュースで出ていますけれども、この遅れている理由は何なのか、これについてちょっとお聞かせいただきたいと思います。

角倉一郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  公費による解体工事につきましては、これまで、申請手続や、工事に先立って行う現地調査、解体費用算定といった工事前調整に時間を要しており、この二つが主なボトルネックになっていたものと承知をしております。  こうしたボトルネックを解消するために、申請手続につきましては、地方自治体職員の派遣等による申請受付事務の支援や申請書類の合理化の周知等により申請手続の円滑化を図ってきたところでございまして、その結果、申請棟数につきましては、四月末の約一万棟から、六月四日時点で約一万七千棟まで増加をしているところでございます。さらに、五月二十八日には法務省と連名で事務連絡を発出いたしまして、建物性が失われた倒壊家屋等につきましては関係者全員の同意がなくても公費による解体、撤去が可能であることなどをお示ししたところでございまして、申請手続が更に加速化するものと考えております。  また、もう一つのボトルネックでございました工事前調整につきましては、その効率化に取り組みつつ、専門の技術者を四月の約九十名から六月には約三百名へと大幅に増員するなど、体制確保、強化等を図ってきたところでございます。その結果、解体実施棟数の累計、これは発注棟数を含む数字でございますが、この累計につきましては、四月末の約三百棟から、六月四日時点で約千四百棟に増加をしているところでございまして、今後更なる増加が見込まれる状況でございます。  さらに、大規模な火災が発生いたしました輪島朝市エリアにおきましては、法務局、法務省の法務局の登記官の職権による滅失登記が行われたことを受けて、現在、面的な解体、撤去を実施しているところでございます。  引き続き、石川県と緊密に連携し、各市町で解体工事及び災害廃棄物処理が円滑に実施されるよう、全力で支援を行ってまいりたいと考えております。

森屋隆立憲民主・社民

○森屋隆君 ありがとうございます。解体を、これから進んでいくのかなと思います。それが解体されてごみの撤去がどんどん進めば、復興にも、かなり加速していくと思いますので、よろしくお願いします。  解体ということでもう少し聞きたいんですけれども、アスベストですよね。これも、アスベストも段階的に法改正されてきたと思うんですけれども、今回のこの建設業法の二十条の二ですかね、これとの関係について、国交省にこれは聞きたいなと思っています。関係、それ当然あるということだと思うんですけれども、アスベストの取扱いと今回のいろんなリスクですよね、そういったものの今回の法改正の関係性についてちょっとお聞かせください。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  アスベストでございますけれども、解体工事に入る前には余り分かっていなかったことが、解体工事に入った後、建物にアスベストが含まれていると、こういうことが判明を、事後的に判明をする、こういうことがよくあるというふうにお聞きをしております。  そもそも、当初の契約を結ぶ際にどういう前提条件で契約を結ぶのかということをまずやっぱり明らかにして契約当事者が合意をしていくということがまずスタートラインとしては非常に大事だと思いますけれども、それでも今申し上げたような事後的なリスクというものはやはり建設工事の場合にはやはりあるということだと思います。こういった事後、着工後の事後的なリスクに対応するために、今回の改正法二十条の二で、あらかじめ契約前におそれ情報を伝えておき、事後的に変更の協議をより円滑に行う、こういう仕組みを新しく設けようとしております。  このアスベストの問題につきましても、着工前にできるだけ条件を明らかにした上で、それでも事後的にリスクが発生したという場合には、この二十条の二の規定をうまく活用して、事前におそれ情報を伝えていたものとして事後的な変更の協議をより円滑に行っていただくということはやはり可能ではないかというふうに思います。

森屋隆立憲民主・社民

○森屋隆君 ありがとうございます。  大臣、なぜ最初にこういう質問をしたかというと、ちょっと回りくどかったかもしれませんけれども、結局、あの国立劇場の関係、入札がうまくいっていないんですけれども、PFI、要は民間の力を活用してということで、当然、民間なので、そのマーケット、もうからなければなかなか手を出しづらいと思うんです。だから、国の考えていることとちょっとマッチングがうまくいっていないんだと思うんです。だから、入札がなかなかいっていない、七・四%ほどは、まあないということでありましたし、それで、労務費も、参考人の方々に聞くと、民間では今まで相場観でやっているんだということですよね。忙しければ高くなるし、そうでなければ安くなるし、総体的に十億で頼んで材料費がかさんでいったら労務費が縮んでいくみたいな、そんなことがあるのであえてここを聞かせてもらったんですけれども、それを踏まえて質問をさせていただきたいと思います。  解体の方も、能登半島地震の解体もですね、もう五か月たったんですけど、もうスタンバイはしているらしいんですよ、作業員も含めてね。だけど、なかなか解体が始まらないから、日給制で、やった日だけ払えばいいですけれども、それだと今なかなか勤めてもらえないので、やっぱり雇っておくと。その中でやっぱり賃金が発生するわけですから、そういうのがやっぱり苦しいということで、あえてこの質問もさせてもらったわけでございます。  次の質問に移ります。  今回のポイントなんですけれども、法案のポイントなんですけれども、その請負額に影響を及ぼす、まあ今いろいろ聞いたようなことなんですけれども、このリスクを注文者に言っておかないと、例えば何らかの障害があったときに、再協議をしていただいて金額の変更をお願いするということだと思います。であれば、仮に、建設業者としてその注文者に言っておかないと再協議が駄目なのか、あるいは、言っておかなくても、通知をしていなくても変更協議ができるのか。であれば、その言っておかないと駄目であれば、全部そのリスクを調べること自体が請け負う方としたらリスクなんですよね、大変だという。また、さっき言ったように、言っておかなくても再協議をしていただけるのであれば、まあさっきのアスベストなんかもそうだと思うんですけど、でいうと、ちょっとうまく表現できていませんけれども、本改正の趣旨を明確化した方が私はいいと思いまして、その周知をどういうふうに取っていくのか。どっちでもいいんだったらやらない方がいいわけで、言っておかなきゃやってくれないのであれば、やるしかないんですけど、この辺のところが少し分かりづらいような気がします。説明をお願いしたいと思います。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  まず、事前にリスクを通知しておかないと実際に資材の高騰などが起こったときに協議の申出ができないのかという点でございますけれども、まず一つは、事前に通知をしている受注者を対象にして、資材高騰時の協議の申出ができるという条文が確かにございます。  これと併せてもう一つ、今回改正をしております。それは、契約の当事者の間で結ぶその請負契約の中に、資材が高騰した場合の代金の変更方法、これを契約書の法定記載事項として必ず明記していただくと、こういう規制、改正についても併せて盛り込ませていただいております。  したがいまして、事前にリスクを通知していなかったとしましても、この契約に定めた変更方法に従って契約当事者は対応していただくということが、これ契約上の義務として発生するということになります。  そうすると、そっちだけでいいのかというのが先生のお尋ねかと思いますけれども、この二つの規定の関係を申し上げますと、一方は契約上の義務、一方は法律に基づいてということになるわけでございますけれども、契約に基づく義務の方は、やはりあくまでも契約上の義務、当事者間の義務違反ということにとどまることになるわけでございますけれども、一方で、今回の法律で、リスク情報を通知した受注者が変更の協議を申し出た場合に誠実に注文者は協議などに応じていただくという規定を入れさせていただいている。この誠実な協議にもし応じない方がいらっしゃるとすれば、それは契約上の義務違反ということにとどまらず、法律上の要請に従っていただけていない、そういう方ということになりますので、契約上の義務違反ということに限らず、行政としても改善指導を行っていく対象にやっぱりなってくるんだろうというふうに思います。その二つの関係というのは、契約上の関係と、行政としても指導などを行っていく対象になるかどうかと、こういう二つの点で考えていただく必要があると思います。  こういった運用上の留意点につきましては、ガイドライン等で分かりやすく周知をしてまいりたいと存じます。

森屋隆立憲民主・社民

○森屋隆君 ありがとうございます。  誠実にというのがありました。じゃ、この誠実にというのは具体的にどういうことなのかということと、協議には応じるが認めないということが許されるのか。結果として、受注者が負担する羽目に結果としてなると、実効性のあるものにするための方策ってあるんでしょうか。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  まず、今回のこの受注者と注文者の間での協議のルールというのは、これまで一方的に受注者側が資材確保の高騰などのリスクを負ってきたという実態を変えようとするものでございますけれども、その基本の考え方は、注文者と受注者と、これはお互いにパートナーの関係に本来あるべきで、円滑な協議を行っていただくためにはまずパートナーシップをしっかり構築をしていただく、そういうことが大事だという考えから、契約の前からリスクの情報をよく通知をしていただこう、こういう制度にしているものでございます。  実際に、資材の高騰が行って、起きて変更の協議を申し出た際に、注文者には誠実に応じていただくということにしておりますけど、ここでいう誠実なということは、協議のテーブルにやはりまず着いていただくということがまず一つであります。その上で、申出の内容を真摯にお聞きいただいて、変更協議の申出に至った背景事情をやはり十分理解していただくことが必要だと思います。そして、受注者との間で対等な立場からお互いの意思が合致するようにできる限り努力をしていただくということが必要かと存じます。  それでも双方の合意で価格を変更するということに至らないということもあり得ると思いますが、そこまでは今回の法律で必ず変更しなきゃいけないということを決めているわけではございませんけれども、誠実なやはり対応を行っていただくように、今申し上げたような趣旨についてはガイドラインなどで明らかにしてまいりたいと存じます。

森屋隆立憲民主・社民

○森屋隆君 ありがとうございます。  そこが大事だと思うんですよね。大きな仕事とかだといろんなちゃんと協議があるのかもしれませんが、例えば、個人的に三千万で家を建ててくれといって、何らかのリスクで、駄目だったよ、森屋さんのところ三千万円で建てるつもりだったんだけど、こんなことがあって四千万円になっちゃったんだよと言われても、なかなか払えないと思う部分もあるかと思いますし、いや、これは本当にそういうことなんだと思うんですよね。誠実には受けるけれども、払えないものは払えない。銀行が三千万までは貸してくれるかもしれないけど、四千万は貸してくれないということだったらこれ難しいと思うし、そういうことなんだと思うんです。だから、この辺のところをしっかりと、やっぱり社会全体がどういうふうに捉えていくかということが大事なんだと思っているんです。よろしくお願いします。  少し質問変えたいと思います。  私、いつも公共交通の質問ばっかりしていて恐縮なんですけれども、実は鉄道というのは輸送だけじゃなくて、鉄道建設があって、かなり建設に関わること多いですよね、大臣ね。それで、鉄道というと、やっぱり作業できる時間というのは、昼間は走っていますから、夜間工事になります。台風の日もあれば雨の日も雪の日もあるんで、天気に左右されます。できる期間って決まっているんですね。夜間になると当然高くなりますから、人件費、労務費なんかが高くなる。あるいは、そのできない日も払うところが、日給制も多いらしいですけれども、今回の法案とまるっきり同じなんです。鉄道のその建築に働いている人も同じなんです。  したがって、今回のこの建設業法が適用されるのかどうなの、ここをまず聞かせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  まず、今回の法律で新しく導入をしようとしております労務費の基準などの規制でございますが、これ、建設業者が建設工事の請負契約を締結をする際に適用されるルールでございます。  先生御指摘の鉄道の工事は、建設業法上の建設工事に該当いたします。これを請け負おうとする者は許可を受けて建設業者に該当するということになります。したがいまして、鉄道工事につきましても本法案の規制の対象になってくるということでございます。

森屋隆立憲民主・社民

○森屋隆君 ありがとうございます。該当するということで確認をさせていただきました。ありがとうございます。この標準労務費が該当してくるということでいいですよね。はい、ありがとうございます。  ということは、結果的に、この単価が上がってくるわけですから、誰かがそれを負担しなければならないわけなんですよね。今までは労務費を圧縮しながらやってきたんだと思うんです。だけど、週休二日にする、あるいは労務費が上がれば誰かがそれを補っていくと、まあ当たり前の話なんですけれども。  今日、鉄道局長にも来ていただいています。この標準労務費が上がれば、当然、例えば鉄道会社から外注会社へ、あるいはグループ会社へ払うときの単価が上がってくるわけですけれども、これをどういうふうに賄うかということなんですけれども、この運賃改定、例えば運賃改定のこの算定基礎、原価計算にこれ含んでいいんでしょうか。どうなんでしょうか。

村田茂樹国土交通省鉄道局長

○政府参考人(村田茂樹君) お答え申し上げます。  鉄道事業者が運賃、料金を設定するに当たりましては、鉄道事業法に基づきまして、国がその上限を認可する制度としております。この運賃等の認可に係る審査に際しましては、今御指摘の鉄道事業に関する工事に係る経費につきましても原価として反映できるというものとしております。  国土交通省といたしましては、今後とも鉄道事業に必要な費用が運賃に適切に反映されるような環境整備を進めてまいりたいと考えております。

森屋隆立憲民主・社民

○森屋隆君 局長、ありがとうございます。  安心しました。鉄道も、輸送だけじゃなくてやっぱり建設の方もかなりお金が掛かっていまして、そういった部分では、ここも反映されるということで安心をしたところでございます。  労務費の基準については一問飛ばさせていただきまして、最後、大臣にお聞きをしたいと思います。  今日のニュースでもありました、公正取引委員会が、この買いたたきですか、昨年度八千二百六十八件、二年連続で八千件を超えたと、下請法の勧告が十三件あったと、この過去十年で最多だったと、こんなニュースがありました。これだけやっぱり民間の中ではその買いたたきだとかダンピングがまだあるんだということなんだと思います。  そして、今回の法案、KPI、二〇二九年度までに全産業と同じ賃金にするんだという決意ですよね。そして、二〇二九年度までに週休二日、一〇〇%にすると。かなり私、ハードル高いと思いますけど、必ず実行してもらいたいと思っています。  建設業で働く人が減っています。高齢化が進んでいます。若い人が入りづらい、入りたがらない職種になっています。大臣、是非、これを目標達成する、それには今後更に何が必要なのか、その決意も含めて大臣からお聞きしたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 個人事を申し上げて申し訳ないんですが、私は四十八年前、学校を卒業して建設会社に入りました。四月、早速建設現場に配属されたわけでございますけれども、そのときに感じましたのは、当時は土曜の夜になると、我々建設会社の社員は、職長さん、つまり技能者の方に私たちがおごってもらっていました。どうせあんたたちはお店から大した給料もらっていないんだろうと、ごちそうしてやるよといって、ごちそうしていただいていました。今は全くそのようなことはなくなったそうでございます。  それから、もう一つだけ、申し訳ありません。四月、で、五月一日は、当時は五月一日にメーデーやっていまして、私も労働組合の一員でメーデーに行ったわけですけれども、そのときに掲げた私のプラカードは、日曜日は休ませろというプラカードで、これ、今の人に言うとどういう意味か分からないというんですけど、当時は建設現場は一日も休みなかったわけです。せめて日曜日だけは休ませてほしいというのが一番最大の要求だったわけですけれども。  そういうときから比べますと、本当に今、大変な状況になっていると思います。このしっかり休みが取れて、そして、昔良かったのは、そういう労務者の方の給料が我々建設会社の社員の給料よりもはるかに良くて、現場に外車で来ているのがそういう方々だったと。そういう状況にまた、昔がいいところもあったわけでございますけれども、そういう世の変遷を感じておりますので、今回のこの法案を、済みません、この今回の法案をしっかり徹底して実行して、官民そろって実行して、将来、若い人たちが集ってくる職場にしたいと思っております。

森屋隆立憲民主・社民

○森屋隆君 大臣、ありがとうございます。共に頑張りましょう。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 共に頑張らせていただきたいと思います。よろしくお願いします。  会派、立憲民主・社民の三上えりです。  森屋議員に続きまして、建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律案について質問いたします。  先週、バス、運送業界について質問いたしました。給与が安い、離職率が高い、新規採用も難しく高齢化が加速し、人手不足に拍車が掛かっています。全くこれ、建設業界も同じ状況です。  私の地元、広島建設アカデミーという、国内で最も古いと言われる建設系職業訓練校がございます。今年度の入校予定者がゼロになりました。建設業界の維持、存続に極めて危機的な事態が現実のものになっています。  3Kと言われる職業、つまり、きつい、汚い、危険。これに加えて、最近、新3Kという言葉、御存じでしょうか。帰れない、厳しい、給料が安い。先ほど、大臣の夢のような話とは全く逆ですよね。この3Kに新3Kを加えて、今度は6Kという言葉が生まれました。負担が大きい仕事を指して、土木建築作業員の皆さんもこれに該当します。  去年の三月末現在、建設業の許可業者の総数四十七・五万業者で、最も多かった、今からこれ二十二年も前になるんですけれども、平成十二年三月末と比べて十二・六万業者減って、二割減です。さらには、就業者数、平成九年のピーク時六百八十五万人から、二百二万人、三割も減少しました。また、就職した方の三年以内の離職率、これも問題なんですけれども、大卒で三割、そして高卒で四割から五割という数字です。  資料一のグラフを御覧ください。  こうした結果から、建設業で働く人の割合は、ほかの業種と比べて五十五歳以上の割合が年々増加しまして、これ見ると、平成九年頃までは良かったんですが、どんどんどんどん間が開いていって、とうとう三六・六%、三割以上が五十五歳以上ということで、逆に、二十九歳以下は一一・六%、二十九歳以下、一割なんですね。もう本当、危機的状況です。全産業平均と比べて高齢者の割合が高い、これが大きな特徴です。  このような建設業界、厳しい現状について、大臣、伺います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 大変厳しい現状、今、三上委員から御指摘いただきましたそのとおりでございます。  建設業は、高度経済成長期などの建設需要が拡大した時期に成長を続けた後、先ほど、私が就職した時期はまさにこういう時期だったかと思います。しかし、平成四年度から約二十年にわたって建設需要の減少が続き、価格競争が激化する、いわゆる建設業冬の時代と言われた時代がございます。採算ラインぎりぎりでの受注が増加しました。  また、請負契約であることを前提に、資材高騰など着工後のリスクや追加費用を受注側が全て負担する商慣習は変わらず、工期途中の契約変更も認められないことで、技能者の賃金や休暇などにしわ寄せが及ぶ状況が続き、魅力のある産業ではなくなって若い人たちが来なくなったと、これがこの今、三上委員出していただいた資料だと思います。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 じゃ、もう今や、既にもう真冬の時代といった感じですけれども、担い手を確保するためにはどうすればいいのか。  一つは、適切な賃金の支払です。建設業者が賃金引上げの原資となるこれ適切な労務費を確保して請負代金の額を決定する必要があるということですね。  基本問題小委員会、これ令和五年九月に中間とりまとめを公表いたしました。今回の法改正案につながる、これがとりまとめです。ベースになりました。資材の高騰、人材不足、いろいろありますけれども、建設業法の改正案では、中央建設業審議会、建設工事の労務費に関する基準を作成し、その実施を勧告することができるようになります。  なぜ今、制度として標準労務費をつくることにしたのでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先ほども御答弁申し上げましたように、これまではもうまさに請負ということで、もう一旦最初に決めたことはもうそれが約束だという商慣習がございました。  もう一度だけ私の体験申し上げさせていただきますと、新入社員研修で入って、最初の時間に先輩が来て黒板に大きな字を書いて、請負と書いて、請負の負はオイと読むんじゃないと、マケと読むんだと、請け負けだと、まずこれをあなたたち、精神にしっかりたたき込めというのが建設会社の最初の教育でございました。  そういう意味で、ある意味では全く弱い立場に置かれていたわけですが、しかし、先ほどのような危機的な状況がございます。こうした危機的な事情を背景に、従来は意見が一致しなかった発注者、元請企業、専門工事業者の間で担い手確保に向けた処遇改善の必要性が共通課題として認識され、今般の新たな仕組みを設けることとなりました。発注者側もパートナーとして、建設会社の人たちがなくなったらもう自分たちも困るというふうにやっと思ってきていただいたということかと思います。  具体的には、国が適正な労務費の基準をあらかじめ示し、これを著しく下回る見積りや請負契約を下請取引も含めて禁止するという新たなルールを導入することを、発注者も含めて、また元請企業も含めて、専門工事業者の方も含めて同意したということでございます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 請負は請け負け、精神にたたき込めと、今日は大臣の経験からいろいろ勉強させていただいています、建設業の歴史を。  じゃ、もう少し更にこの標準労務費について教えていただきたいと思います。  作成に当たっては、現場の技能者等も含めて幅広い、今のお話にありました、幅広い関係者の方の意見を聞くことが必要と思いますけれども、いかがでしょうか。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  労務費の基準の具体的な設定は、法の施行後、中央建設業審議会で議論して行うということにしております。この中央建設業審議会は、発注者、元請、専門工事業者、それぞれある意味では利害が対立する方々が、ある意味一つの場に会して意見を闘わせる場でございます。この場でしっかりと御意見を丁寧に伺って、合意を得て、適正な水準で設定してまいりたいと存じます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 中間とりまとめでは、標準労務費の策定に当たりまして、設計労務単価を基に職種ごとに算出するということが考え方の一つです。  資料二を御覧ください。  設計労務単価は、公共工事に従事する技能者等の支払賃金を年一回調査をして、これを基に決定された労務単価です。二万三千六百円ですね、これが全職種の一日の設計労務単価となっています。  標準労務費が設計労務単価を基に作成するのであれば、労務費に関する基準も年一回の作成、勧告になるのでしょうか。市場の労務費というのは急激に変動されます。先日の参考人の話もありました。ここからが現場の声です。年一回の作成、勧告では適正な労務費を確保して技能者等へ適切な賃金が行き渡ることは大変難しいというお話だったんですね。年に一度と確定するのではなくて、変動に合わせて作成、勧告することが現場の声であります。  固定費ではなく変動費にすることを是非議論していただきたいのですが、見解をお願いします。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  労務費は、市場の実勢に合わせてやはり設定される必要があると存じます。したがいまして、この労務費の基準につきましても、どのような頻度で改定するか、これも中央建設業審議会の中で御議論いただきたいと思いますが、仮に公共工事の設計労務単価を基にした改定ということになりますれば、この労務単価自体が毎年の改定ということでございますので、それは一つの参考になると思います。  ただ、それだけでなく、そういった定期的な改定をしてもなお反映し切れないような、市場の実態が急激に変動するということもあり得ると思います。こういう場合についても知恵を絞る必要があろうかと思います。例えば、労務費の基準を一旦設定した上で何らかの頻度の高い統計指標と連動させるとかそういう形で、労務費の基準を一遍定めたものがかえって賃上げの足かせにならないように、そういう工夫をしていかなければいけないというふうに考えております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 ということは、頻度は検討していただけるということですね。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) 頻度につきましては、もちろん審議会の中で検討していただこうと存じます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 ありがとうございます。  設計労務単価は公共工事の予定価格を積算する際に用いる単価です。市場の動きに合わせてもし労務費に関する基準が見直されたら、その設計労務単価も併せて見直されないと、予定価格と入札参加者の見積りとが大きく乖離するおそれがあります。  労務費の上昇や工期の長期化によって入札が不調となって、事業が遅延となるケースが事実あります。例えば、昨年、私の地元広島で開催されましたG7サミット、これ終わってからサミットを振り返る常設展示施設ができることになりました。しかし、開設が一か月半ほど延期になることになりました。なぜか。これは、建屋設置の一般競争入札が不調になったためです。非常にがっかりした声がありました。先ほど森屋議員からも指摘があった国立劇場の問題もしかりです。  労務費に関する基準の見直し頻度に関連した今後の設計労務単価等の在り方について見解を伺います。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  公共工事の設計労務単価、これは毎年秋に大規模な実態調査を行いまして、技能者に実際に払われている賃金を把握をし、これに基づいて設定をしているものでございます。  一般に、賃金の水準と申しますと、物の値段、資材の価格などとは違いまして、なかなか実態が把握しにくい、そういう性格があろうかと思います。また、変動につきましても、資材の変動ほど急激なということはなかなか、相対的には余り起きにくいということでもあります。こういった賃金の推移の実態も踏まえて考えていかなければいけないと思います。  入札不調が起きているという御指摘でございました。先ほども御議論ありましたとおり、入札不調にはいろんな原因があると思います。その原因に丁寧にやっぱり対処していかなきゃいけないと思いますが、例えば、地域の中でほかの工事があって、たまたまそのタイミングではうまくいかなかったというケースでは、やっぱりタイミングをずらすということも一つの解決方法になると思います。また、大災害が起きた後の地域で人材が著しく不足をしているというようなケースでは、ほかの地域から人材に来ていただく、それに必要な交通費であるとか宿泊費、こういうものを積算できちんと見るということも不調、不落の対策になろうと思います。  労務単価につきましても総合的に考えていく必要があると思いますけれども、それ以外の様々な方法を含めて入札不調に対して対応していく必要があるというふうに存じます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 今、地域というワードが出てきました。  こうして市場が動く場合、単価で出すことが難しい場合もあるでしょう。その手間は掛かるかもしれないんですけれども、その地域ごとに見積りでしっかり対応すべきケースもあるのではないでしょうか。いかがでしょう。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  市場価格が余り一般的に公表されていない特殊な工事などにおきましては、そういった工事ができる方が限られていて、その方にどの程度の価格でできるのかということを聞くということは合理的な方法だというふうに存じます。  一方で、やはり賃金は、たまたま調査を対象にした方からお聞きするということだけで賃金水準全体を把握できているかどうかということに、なかなか難しい課題も一方であるところでございます。  そういったことも考えながら、適切な予定価格の設定について、今後ともよく議論をしてまいりたいと存じます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 是非、御検討お願いします。  そして、適正な工期、適正な労務費が浸透すれば工期が長期化して人件費が増えて建設コストが増加すると、そうしたことを懸念する声もある一方で、これまでは、建設業者ですとか工事現場で働く技能者等がこうした負担を長時間労働などで肩代わりしてきました。いわゆるサービス残業ということですよね。  建設コストの増加について、発注者を含めて、どこかにしわ寄せとか、誰かが担うのではなくて、社会全体の理解が得られないと、その働く人たちまで賃金が行き渡らないこともあると思います。  適正賃金の支払、そういったことを広く周知し、理解を得る必要があると思いますけれども、そのためにどのような取組をすることでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先ほど来の議論にありますように、今、これまで、肩代わりというお言葉を使われましたけれども、肩代わりであったり、ある意味では矛盾のしわ寄せを一手に建設業、また現場で働く人たちが背負ってきた、しかし、もう限界になった、限界が来ている、それが先ほど示していただいた、あの若い人たちが全く入ってこなくなった業界という姿だと思います。これではいけない、自分たちの仕事さえも続けられなくなると発注者側が気付いてきたということだと思います。  発注者と受注者と、そして受注者の間でも元請と専門工事業者がそれぞれ同じ、対等のパートナーシップということに立って、お互いの、まあ共存共栄といいましょうか、ちょっと陳腐な言葉かもしれませんけれども、そういう姿勢になることが、これから永続的な建設業、また社会の存続、持続可能性に必要なのではないかということでございます。  本来、お互いの存在が必要なビジネスパートナーの関係にあるということで、発注者に対して適切なコスト負担の必要性、こういうパートナーシップをつくっていきましょうということを、しっかり我々国土交通省としてもその周知に努めていきたいと、このように思います。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 賛成します。  働き方改革からちょっと視点を変えて、生産上の向上を図っていくという点について伺います。  ICTを活用したこの指針を作成する、具体的にどのような事項があるんでしょうか。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  今回の改正におきましては、現場の生産性を高めますためにICTを活用して現場管理を効率化していこう、そのための指針を国が定めるといった措置を盛り込んでおります。  この指針の中には、まず、ICT活用の基本的な考え方というものをまず整理をしたいと思います。その上で、例えば、労務管理にシステムを活用するでありますとか、現場管理を効率化するためにICTの機材を活用するといったことなど、具体的な取組を位置付けまして、事例などについても整理をしてまいりたいというふうに存じます。  例えばでございますけれども、関係者間の情報共有ソフトというものがあります。こういうものを活用して、現場の勤怠管理でありますとか、バックオフィスと現場との連携、こういうものを図るということが一つは考えられます。また、ウエアラブルカメラとかウェブの会議システム、こういうものを活用して遠隔から現場を管理する、こういう効率的な方法についても考えるところでございます。  こういった具体的な事例を指針の中でお示しをし、広く関係者がICTの活用に向けて取り組むよう促してまいりたいと存じます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 その改正案では、建設業法では、ICTを活用した効率的な現場管理の努力義務化を特定建設業者に対して命じています。一方で、一般建設業者は含まずに、なぜこの特定建設業者に限定した、その理由をお聞かせください。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  まず、特定建設業者でございますけれども、これは、一言で言いますれば、少し大きい会社ということでございます。  法律上の言葉で申しますと、建築工事であれば七千万円以上、その他の工事であれば四千五百万円以上の下請契約を締結して工事を施工しようという場合に、特定建設業の許可を取得する必要がございます。主に、元請企業ということになりまして、許可を受けている四十八万社のうち約一割、四・九万社がこれに該当をいたします。  この特定建設業者は言わば元請でございますけれども、遠隔の管理のウェブカメラなど現場管理のICT技術の導入に既に取り組んでいる方が一定数おられます。そういう意味で、それ以外の小さい業者の方とは差があるということでございます。  そして、そういう特定建設業以外の建設業者につきましては、ICTを活用するための人材とかノウハウにやや不足、リソースが不足をしているということもございます。  したがって、全体を今回の努力義務の対象にいたしますと事務負担がやや大きくなるということも勘案いたしまして、まずは元請、工事全体に責任を負うことになる特定建設業者から適用を始めるということにしたところでございます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 一方で、その大きい、いわゆる大きい業者、特定建設業者に限定していた、建設業法で限定した努力義務の対象、入契法の方では一般建設業者も含むと、この理由をお聞かせください。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  まず、公共工事におきましては、民間工事以上により適正な施工というものが求められるというふうに存じます。これは、国民の負担で行われるということもありますので、より適正な施工が求められると思います。  また、公共工事の方では、より良い取組を率先して行うと、そういう役割、機能も公共事業にはあるというふうに思っております。今回のICTの導入、活用につきましても、一定の事務負担が生ずるということではございますけれども、先導的な役割が公共事業に期待されているということ、そして、ICTを活用すれば最終的には小さい企業の方も自社の効率化と利益につながると、こういう側面もあると思います。  したがいまして、一定の事務負担はあるものの、特定建設業以外の一般建設業についても、今回は、公共事業を行われる方についてはICTを使った現場管理に努めていただくということにしたところでございます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 きちんと国民へのその説明の方も、周知の方もお願いいたします。  受注事業者の労務費の見積り、そして雇用上支払う賃金とのギャップが生じた場合、重層下請構造です、その中で監視や指導を徹底すべきだと思いますが、大臣の見解をお願いします。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 二段階あると思います。  一つは、受注者から発注者、そして、あっ、発注者から受注者、それが、そして元請と下請、この間の中でしっかりとした価格交渉を行っていただいて、標準労務費に合った見積り、そして請負契約をやっていただくということでございます。まずこれを、このルールを守らずに下請契約を結ぶ場合には監督処分の対象になり得ることということを広く関係者に周知徹底してまいりたいと思います。  そして、二段階目は、その適正な労務費を受け取った下請業者には、技能者の離職防止を含む担い手確保の観点から、技能者の能力に応じた適正な賃金の支払を強く促していく、受け取った労務費をしっかりと実際の技能者に給料として、賃金としてお支払いすると、この二段階があるかと思います。  この二段階目につきましては、下請契約の契約事項として、下請業者が適正に賃金を支払う旨や支払った賃金を開示する旨を盛り込むよう働きかけ、技能者への適正な賃金支払を図ってまいりたいと思います。その上で、建設Gメンの体制を強化し、実地調査などを行って、関係者に適切な対応を求めてまいります。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 最初に6Kの話しましたけれども、改正案の方向性は新4K、給与が良い、休日が取れる、希望が持てる、そして格好いい、この持続可能な建設業の実現をお願いし、私からの質問とさせていただきます。  ありがとうございました。

塩田博昭公明党

○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。  先ほどから議論がございますように、建設業というのはまさに、今も多くの自然災害がございますように、かなり各地域で起こっている災害についても激甚化、頻発化しております。そういう意味において、我が国においては最前線で復旧に当たる地域の守り手ということで、十分にその役割を果たしていただかなければならないところでございます。  今回、能登半島地震においても、被災地域で建設業者による道路の復旧を始め、河川堤防被害への応急対応などでもかなり尽力をしていただいておりますし、今後、本格復旧に向けてしっかりまた頑張っていただかなければならないというところで大きく期待をしているところでございます。  そこで、本日の議題でございます建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律案について質問をさせていただきたいと思います。  建設業を持続可能なものとすることは喫緊の課題でございますけれども、我が党も、国土交通部会におきまして、本年二月八日には持続可能な建設業の実現に向けた提言ということで行わせていただいたところでございまして、この法案にも一部反映をさせていただいているところでございます。  まず、建設業における処遇改善についてお伺いをしたいと思いますけれども、建設業は、他産業より賃金が低く就労時間も長いために、担い手の確保が困難ということは皆さんよく知られているところでございますけれども、本法案では、建設業者の責務として労働者の処遇確保を建設業者に努力義務化しておりますけれども、国は建設業者の取組状況を調査、公表し、中央建設業審議会に報告するとありますけれども、このPDCAサイクルを回すことによって、一つは、どのように処遇改善がなされるようになるのか、具体的に御説明いただきたいというふうに思います。  そしてまた、労務費の確保について、中央建設業審議会が、労務費の基準、いわゆる標準労務費を作成、勧告をし、著しく低い労務費による見積りの提出や見積り変更依頼を禁止するということでありますけれども、民間発注者や注文者や受注者となる建設業者に対して、罰則を含めてどのように労務費確保の実効性を高めていくのかについても伺いたいと思います。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  まず、PDCAサイクルの件でございますけれども、持続可能な建設業を実現してまいりますためには、建設業者御自身が、担い手確保の必須条件であります処遇確保、これに努めていただくということがまず大事でございます。その上で、今回の法案で創設いたします労務費の確保と行き渡りのルールを、新しいルールを使いこなしていただいて、処遇の確保を実現していただきたいというふうに思います。  しかしながら、今後の運用次第では、制度が円滑に運用されない可能性もございます。また、技能者の処遇改善につながっていないということも起き得るところでございます。何らかの原因があろうかと思います。  国が、実態調査などを通じまして、個別の指導で対応すべきこと、制度の根本に立ち返って対処すべきこと、こういうことをしっかりと整理をして、制度的に対応すべきものにつきましては、中央建設業審議会の中で新たな制度の在り方を議論をし、施策のスパイラルアップをすることで、処遇確保、処遇の改善を図ってまいりたいというふうに思います。  二つ目の労務費の確保を図るための実効性ということでございますけれども、新しいルールを今回設けます。これに違反した場合、直接的な罰則の規定というものは設けてはおりませんけれども、ルール違反に対しましては、建設業者である場合には指導監督が行われます。また、民間発注者が建設業者でない場合には勧告や公表の措置の対象となるわけでございます。  具体的には、建設Gメンが実地調査を行って必要な改善指導を行い、その中で改善されないような悪質な事案について、法律に基づく報告徴収や監督処分、発注者については勧告、公表の措置を行っていくということを考えております。

塩田博昭公明党

○塩田博昭君 今、塩見局長から言っていただいたように、やはり実効性をしっかり高めていくということが非常にやっぱり大事だというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。  そして次に、一定以上の規模の建設工事現場においては必須の役割を担っております交通誘導警備員の標準労務費についてお伺いしたいと思います。  交通誘導警備員の労務単価の実績は低水準で推移をしております。その背景には、警備業における労災死亡等の発生数が多いにもかかわらず、リスクに応じた配置基準や労務単価の設定となっていないことがあると、このように思いますし、また、一括発注される場合に、元請側である工事会社等の元請企業の立場が極めて強いために、雇用に伴う経費として事業主が負担する安全管理費等が契約金額に含まれていないなどの声を聞いております。  例えば、公共工事設計労務単価に安全管理費等を含むなど、警備会社に対してしっかりとこの管理費等が支払われるよう取り組むべきだと考えますけれども、この点についていかがでしょうか。そしてまた、本法案の衆議院における審議の中で、この標準労務費は、地域や職種の違いを考慮して中央建設業審議会において議論されることが答弁をされておりますが、国交省が毎年公表している公共工事設計労務単価において、主要十二職種に含まれている交通誘導警備員A、Bも議論の該当職種として含まれるのか、そしてまた、公共工事ではなく民間の工事現場の交通誘導警備員についても今後は中央建設業審議会において標準労務費が作成、勧告されるようになるのか、塩見局長にお伺いしたいと思います。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  まず、公共工事設計労務単価でございますが、これ、労働者本人が受け取る一日八時間労働に相当する賃金を基に設定をしております。御指摘の安全管理費を始めとした賃金以外の必要経費、これはもちろん必要でございますけれども、これは設計労務単価には含まれておりません。  例えば、元請業者が警備会社と契約をする際には、こういった必要経費分が適切に考慮される必要がございます。このために、公共工事の設計労務単価を公表するタイミングで、安全管理費などの必要経費を加算した金額についても参考的に公表しております。  また、建設業団体に対しまして、交通誘導業務の契約に当たっては、警備会社に必要な経費を適切に考慮するように繰り返し要請を行ってまいりました。これらを通じまして、安全管理費がしっかりと払われるように取り組んでまいりたいというふうに存じます。  それから、労務費の基準について、特に交通誘導警備員についてお尋ねがございました。まず、今回、労務費の適正な確保のための新しいルールは民間工事も含めて対象になるものでございます。交通誘導警備員は、重機や大型トラックの出入りなど様々なリスクのある工事現場で大変重要な役割を担っていただいております。その担い手確保は、工事の施工を確保できるかどうか、そこに直結する大変重要な課題であります。  労務費の基準については、これから法の施行後、中央建設業審議会で御議論いただくことになりまして、どの職種、どの工種を対象に設定していくかについてもその場で議論をされることになります。ここでは、交通誘導業務の重要性を踏まえた議論がされるのではないかというふうに考えております。具体的な基準を設定する際には、事情に詳しい関係団体の方の御意見を聞くことが大事だと思います。交通誘導業務についても、その点は変わらないというふうに存じます。

塩田博昭公明党

○塩田博昭君 ありがとうございます。しっかり前向きに御答弁いただきましたので、対応よろしくお願いしたいと思います。  次に、資材高騰に伴う労務費へのしわ寄せ防止についてお伺いしたいと思いますけれども、近年の資材高騰が中小の建設業の経営を圧迫をしております。適正な価格転嫁ができずに労務費が削られるというしわ寄せが顕在化をしております。  そこで、本法案では、資材高騰に伴う請負代金等の変更方法を契約書の法定記載事項として明確化し、受注者は資材高騰のおそれ情報を注文者に通知する義務を課すとのことでありますが、それでは、契約時に予見できなかった資材高騰が工事期間中に発生するなど、おそれ情報の通知ができていなかった場合において、契約後のルールとして、受注者は注文者に対して請負代金等の変更を協議できるのかということでございます。また、このおそれ情報というのは具体的にどのような範囲まで注文者に通知すればよいのか、局長にお伺いしたいと思います。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  まず、今回のこのおそれ情報を事前に通知する制度は、円滑な変更協議の土壌となるパートナーシップを構築していただきたい、そのためには契約前の段階からリスク情報をお互いに共有をしておくことが有効である、こういう考え方に立ってこのような制度を設けさせていただこうとするものであります。こういう趣旨で事前に通知をしていただくということでございますから、把握をしている範囲で情報をお伝えいただくということで十分だと思っております。  例えば、予期不能な事柄まで調べて情報提供するということは求めるものではないと思います。例えば、将来のあらゆる可能性を網羅して膨大なリスク情報のリストみたいなものを仮に作って形式的に注文者側に提供をしたといたしましても、その後の負担協議の円滑化にはなかなか役立たないというふうに思います。  本来の目的である変更協議を円滑にすると、そういう目的にかなうように情報提供をしていただきたいと思いますし、その具体的な在り方についてはガイドラインを作成をして、その中で分かりやすく情報提供をしてまいりたいと思います。

塩田博昭公明党

○塩田博昭君 ありがとうございます。  では次に、働き方改革につながる生産性向上の取組についてお伺いをしたいと思います。  本法案によって、国家資格である建築施工管理技士、土木施工管理技士などを有する現場技術者の専任義務の合理化を図って、建設現場の生産性向上を促すとのことでありますけれども、具体的にどのような条件を満たした場合に各建設現場の専任の技術者が複数の現場を兼任できるようになって合理化につながるのか、教えていただきたいと思うんですね。そしてまた、満たすべき条件や工事の請負額、兼任できる現場の数など、法案の条文には明示されていなかったので、今後、業界団体等の意見も踏まえつつ、政省令で定めるのではないかと推測しますけれども、現時点で言及できる範囲で結構ですので、お答えいただきたいと思います。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  今回の改正では、社会にデジタル技術が広く浸透してきているという状況を踏まえまして、ICTの機器を活用できるなどの一定の条件を満たす場合に監理技術者などの専任義務を合理化するということにしております。  ここで一定の条件を満たす場合にという場合の条件でございますけれども、まず、請負代金の金額につきまして、建築一式工事の場合であれば二億円未満、その他の工事の場合であれば一億円未満とすることを検討しております。それから、現場の状況でありますとか意思疎通に必要な音声とか映像の送受信、そういうものがしっかりとあって、かつ施工体制の把握が遠隔でも把握できるということを要件にしたいというふうに思います。それから、掛け持ちをする現場の間の移動に要する時間が二時間以内であるなど、一日に巡回可能な現場は二つまでというふうに限り、さらに、複雑な施工体制の現場は対象外とするという趣旨から、下請次数が三次以内の工事に限ると、こういうような条件を検討しているところでございます。  今申し上げましたような条件につきましては、令和四年四月に有識者の方々や公共工事の発注者、様々な建設企業や建設業団体の御意見を広くお聞かせいただいた上で、一定の方針を令和四年四月に整理したところでございます。今後は、政省令に対するパブリックコメントを通じ、さらに、業界の皆様も含めて幅広い御意見を伺った上で、最終的な決定をしてまいりたいと存じます。

塩田博昭公明党

○塩田博昭君 では、最後に大臣にお伺いをしたいと思いますけれども、先ほども議論があったように、建設業の就業者は令和五年平均で四百八十三万人となっておりまして、平成九年のピーク時から二百二万人、約三割も減少しているということでございます。また、建設業への新規入職者は令和四年度は約二十二万人となっていますが、減少傾向にあるわけですね。  従来から指摘されていることではございますけれども、建設業の担い手確保、特に若年、若者の入職者の確保、育成は喫緊の課題だと思っております。先ほど、生産性向上とも関連しますけれども、若者はやはりDXとかICTとか、こういう活用に柔軟に対応できる不可欠の人材だと思うんですね。最先端のデジタル技術をフル活用する、若者にとっては、格好よくて給料もいいと、希望が持てると、こういう魅力のある業種への転換を図ることが大事なのではないかと、こう思います。  公明党は、冒頭で紹介しましたように、持続可能な建設業の実現に向けた提言や、先般も岸田総理に提出をした骨太提言においても、ICTの積極的な活用とともに、書類の電子化、ASP活用の推進なども強く主張させていただいております。  持続可能な建設業の実現に向けて、ICTもフル活用して、若者だけでなく全ての建設業の労働者が希望を持てる業種に変換していくための取組について、最後に大臣の決意をお伺いいたします。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 若い人たち、そして女性の方々にも魅力を感じていただける、そういう職場にしていかなくてはならない、そのためにICT化というのは非常に重要だと思います。  国土交通省では、これまでASP、情報共有システムを活用した工事書類の原則デジタル化、それから三次元設計データを活用した機械操縦支援など、ICT技術の活用に取り組んでまいりました。今後は、さらに、建設現場のオートメーション化などに取り組むi―Construction二・〇を進めていくこととしておりまして、例えば、自動化された複数の建設機械を一人で遠隔管理するなど、最新のICT技術の更なる活用を推進してまいりたいと思います。これによりまして、二〇四〇年度までに建設現場において少なくとも省人化三割、すなわち生産性を一・五倍にすることを目指すとともに、働き方改革や、また若者、女性、多様な人材が活躍できる魅力的な建設現場をつくり出していきたいと、このように思っております。

塩田博昭公明党

○塩田博昭君 ありがとうございました。  今大臣御決意にあったように、建設業への、もう本当に若者に限らず、あらゆる人材がしっかり頑張れるような体制をつくっていただきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。  以上で終わります。

青島健太日本維新の会・教育無償化を実現する会

○青島健太君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の青島健太です。  大分昔の話になりますが、大学一年生の冬休み、年末に東京板橋区のマンションの建設現場で一週間ほどアルバイトをしました。もう完成間近なマンションでありますけれども、各フロアには建材の残りやいろんな工具などがあって、そうしたものを片付けて、もうめちゃめちゃ大きな袋にそれを入れて一階まで運ぶと。大変厳しい内容でしたが、当時野球をやっておりましたので、これもいいトレーニングだと思ってやったことを思い出します。  十二月三十日、いよいよお給料が支払われるという前に、夕方、働いている方々が集まって、車座になってお給料を待っているときに、お仕事している仲間の方みんな見たときに、もう驚きました。私、当時十九歳ですが、ほかの方々、年齢詳しくは分かりませんが、うちの父母よりももっと上なおじいちゃんやおばあちゃんの年代の方々がほとんどそこで働いていると。十人ぐらいの方なんですが、そういうところに素直に驚いたという思い出があります。そして、伺うと、三十日、お給料出ましたので、その現金でふるさとの皆さんにその夜お土産を買って、翌三十一日の朝一番で皆さん東北に帰るという話をされていました。別れ際、お兄ちゃん、野球頑張ってねと言われたんですが、どういう言葉を返していいのか、なかなか複雑だったなと、皆さんもお元気でというような別れだったように記憶をしております。  やっぱり、大分前の記憶ですが、そんな建設現場の様子、今はどうなっているのかということを踏まえながら、本改正について質問させていただこうと思います。  まず、早速ですが、資料を御覧いただきたいと思います。  資料一、これ国土交通省さんからいただいているものですが、まず、今の現場で一体いかなる年齢の方々が働いていらっしゃるかというところですが、一番先に目に飛び込んでくる上の赤い二本の線、御覧をいただきたいと思います。六十五歳以上、五十一・一万人、六十歳以上から六十四まで区切ると二十六・五万人、合わせて七十七・六万人、全体の二五・七%ということになります。  いろんな委員の方触れていらっしゃいますけれども、率直に、なぜ日本の建設現場、こんなに高齢の方々がいらっしゃるのかというところ、まず斉藤大臣にこの所見を伺いたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) ほぼ同じ年代と言ったら失礼かもしれませんが、私も同じような体験を持ちました。昔は、本当にある意味では、高度経済成長時代で景気が良かった、たくさんの入職者があった、かつ若い人たちの給料も決して悪くなかったということでございます。  今、「新プロジェクトX」やっていますが、昔のやつをやっていると、大体、現場に入った若い人たちが、まずお金になるからと、給料がいいからと、大卒の人よりはるかに高い給料がもらえるからこの現場に飛び込んだ、最初はそうだったんだけど、だんだん仕事に面白みを感じてきたというようなことをたくさんの方がおっしゃっている。まさに、若い人がたくさん、待遇が良かったから入ってきたということかと思います。  しかし、かつてその大量に入職した世代の方々が現在六十代以上となるなど、高齢化が進んでおります。なぜ若い人が入ってこなくなったか。いわゆる建設業冬の時代で待遇が本当に悪くなって若い人たちが入ってこなくなった。で、昔入った人たちがそのまま残っている。これが高齢化が進んでいる一番大きな原因だと思います。

青島健太日本維新の会・教育無償化を実現する会

○青島健太君 少し冷静になるために、世界の建設現場をのぞいてみたいと思います。資料二を御覧いただきたいと思います。  建設業における六十五歳以上が占める割合というものがございます。民間の調査でありますけれども、日本一六・六%、もうずば抜けて高齢者の方が多い。続いて、シンガポール、フィリピン、ネパールと続きますが、上位五位はアジアの国々というところになります。六位で初めてアメリカが出てまいります。  ただ、これを見るとき気を付けなきゃいけないのは、国全体の人口比、高齢化とリンクしているという可能性もあります。この高齢化に比例しているのかどうか、この見方というところをちょっと伺いたいと思います。いかがでしょうか。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  国際機関のデータによりますと、二〇二一年の日本の高齢化率は二九・八%であるのに対しまして、建設業従事者に占める六十五歳以上の割合は一七%でございます。いずれの割合も、比較可能な九十五か国の中では世界最高というふうになっております。  ほかの国の傾向をちょっと見てみますと、一部を除きますと、この国の高齢化率と建設業の六十五歳以上の割合との間には比例する傾向はちょっと確認ができなかったというところでございます。

青島健太日本維新の会・教育無償化を実現する会

○青島健太君 表にはありませんけれども、ほかの情報を調べますと、例えば、ギリシャの高齢化二二・五%ですが現場にいらっしゃる方一・九%とか、フランスは二一・三%の高齢化率ですが現場にいらっしゃる高齢者の方一・一%とか、やっぱり日本が、まあ高齢化はパーセンテージが多いんですが、どこの国よりも高齢の方々が建設現場にいるというのはやっぱり間違いのない見方なんだろうと思います。  ただ、ここで大変大きなというか考えなきゃならない問題は、今、私も六十六歳ですから、その今語ってきたグループなんですが、この六十五歳以上の方々、例えば十年後、七十五歳。元気な方はまだお仕事されているかも分からないけれども、おおむね引退をされていると。そうすると、この世代がごそっと抜けることになりますが、その後の担い手というのはどういうふうになっていくんでしょうか。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) 御指摘のとおり、六十五歳以上の労働者は、近い将来、多くが現場から引退されるというふうになろうと思います。そのため、現行の建設事業の水準にも対応できますように、まずはICTを活用した生産性の向上、こういうものを進めて、より少ない人手で工事ができるようにするということはやりたいと思いますが、あわせて、人材の確保につきましても、若い方の入職、女性の活躍、中途採用の拡大、こういったことにできる限り努めますとともに、こういった努力でもなお不足する部分については、外国人材の適切な活用についても考えていくということになろうかと存じます。

青島健太日本維新の会・教育無償化を実現する会

○青島健太君 もう一度、改めて聞かせていただきます。  十代、二十代の方、三十五・三万人、一一・七%。なぜ建設業に若者来ないのか、国交省はどのように分析しているんでしょうか。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  先日のこの参考人質疑でも資料の御説明がありましたけれども、若い方が建設業を避ける理由として、全建総連さん等が行っているアンケート調査を拝見いたしますと、やはり収入とか休暇、こういった労働条件に関する回答が多く並んでおります。また、将来の展望に対する不安と思われる回答でありますとか、いわゆる3Kを挙げる回答も上がっております。  このため、若い方に入職をしてもらうためには、将来への見通しが持てて、賃金が良くて、休暇が取れて、けがの心配がなくて働きやすい職場であるということが必須であろうと思います。今回の法案でも、そのために必要な制度的な措置を盛り込んでいるところでございます。

青島健太日本維新の会・教育無償化を実現する会

○青島健太君 では、建設業界で活躍している若い人たちはどこにいるのか、私も考えました。やはり工業高校や大学の工学系で学んでいる方々、やっぱり即戦力で来ていただきたい方々ですが、これ文科省に伺います。  工業大学、工業高校、そして大学の工学部等々、どんな今推移で、そして学生数はどのようになっているんでしょうか。

梶山正司文部科学省大臣官房文部科学戦略官

○政府参考人(梶山正司君) お答えいたします。  工業高校の学校数の推移につきましては、少子化が進む中、平成二十六年度の五百四十校から令和五年度の五百十七校へと、直近十年間で二十三校減少しております。  また、工業高校の生徒数につきましては、平成二十六年度の約二十五万八千人から令和五年度の約二十万三千人へと、約五万五千人減少しているところでございます。ただ、工業高校のうち建築関係学科に特化いたしますと、平成二十六年度の約一万八千五百人から令和五年度の約一万五千八百人へと、約二千七百人の減少となっております。  さらに、大学についてでございますが、国立を例にしますと、工学部の学部等を設置する大学数は全体の約四割の六十校となり、直近十年間で大きな変化はございません。  工学部の学生数についてでございますが、国公私立全体で、平成二十六年度の約三十八万八千人から令和五年度の約三十八万四千人へと、約四千人の減少でございます。そのうち、土木建築工学に関する分野に特化しますと、平成二十六年度の約五万七千人から令和五年度の約五万五千人へと、約二千人減少しております。

青島健太日本維新の会・教育無償化を実現する会

○青島健太君 建設業に関わっている若い人たち、圧倒的に少ないというデータを見ましたが、ただ、工業高校、工業大学の推移を伺いますと、受け取り方いろいろあるかも分かりませんが、私的にはそんなに極端に減っているわけではないというふうに受け止めております。  じゃ、工業高校の学生、先日、参考人の方も、ちょっとかなり私にとってはショッキングなコメントでしたが、工業高校、先生方があんまり建築系にいざなっていないんではないかというような話もありました。  実際に、工業高校の皆さんの進路先というのはどのようになっているんでしょうか。建設業、どのぐらい行っているんでしょうか。

梶山正司文部科学省大臣官房文部科学戦略官

○政府参考人(梶山正司君) お答えします。  答弁の以前に恐縮でございますが、先ほどの答弁で、工学分野の学部を設置する大学数が全体の四割と申しましたが、七割の誤りでございます。申し訳ございません。  それから、今の御質問でございますが、令和五年度調査によりますと、国公私立、済みません、令和四年度の工業高校の卒業生の進路につきましてですが、全体の六一・八%の生徒が就職しており、そのうち一七・八%が建設業に就職していると、そういう状況でございます。

青島健太日本維新の会・教育無償化を実現する会

○青島健太君 御案内が前後しましたけれども、資料の三を御覧いただきたいと思います。  工業高校の進路状況という資料もいただいておりますが、就職する人は、令和、ごめんなさい、平成元年ですと七八・五%だったのが令和五年では六一になっている。進学する人が増えているということでしょうが。それから、建設業は一七・八%という数字で、しっかりとある意味では建設業に行っている人たちもいるということをこの数字からは見ることができます。  その、ただ、建設業に入ってきた若い人たち、これもし、私もそうですけれども、よおしっと、いろいろな現場で技術を身に付けたり、いろんな経験を踏んだときに、それをやはり自分のお給料に反映していかなければやりがいにもつながらないと思いますし、そうした能力や経験で賃金が上がるシステムというのがやっぱり明確にあることが大事ではないかなと思います。  CCUS、コンストラクション・キャリア・アップ・システムというものがあるというものも承知はしておりますけれども、これは今、実際にどのように機能しているのか、その辺りを伺いたいと思います。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  若い方がこの職場を選んでいただくためには、経験や技能に応じて処遇を受けられる環境と、こういうものがやはり大事でございます。建設業の現場では、様々な現場を転々とする、業界の中でも人材の流動が多いということもありまして、なかなか客観的な基準で技能者の経験とか技能を把握することが難しい状況にあります。  このために、このキャリアアップシステムで業界横断的に日々の就業履歴を蓄積して、そのデータに基づいて処遇改善を図っていこうということで、業界を挙げて取り組んでいるところでございます。現在、百四十万人の技能者の方に登録をいただいておりますが、今後は、システムに登録いただいた情報を活用して、処遇改善が更に進む、そして技能者の方にメリットを実感していただけるような仕組みに発展させていくことが必要な現状にあるというふうに理解しております。

青島健太日本維新の会・教育無償化を実現する会

○青島健太君 これも前の委員の方がお尋ねになっていますけれども、一応念のため、今の建設業界の賃金、給与も確認させていただこうと思います。  全産業平均四百九十四万円、建設業は四百十七万円でありますが、低い要因はどこにあるのか、こちらも教えていただきたいと思います。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  建設業はいわゆる受注産業であります。建設業者の間で、工事の品質よりも価格とか工期に偏った競争というものがずうっと行われてきました。また、請負契約であることを前提にいたしまして、契約後の資材高騰などのリスクを受注側が全て負担をすると、そういう商慣行がありましたために、下請企業も含めて経営環境は厳しいものがございます。個々の工事ではなかなか適正な賃金原資が確保できない、また建設会社の収益構造が非常に脆弱であるということから、技能者の賃金のような固定費については下方圧力が働きやすい、賃金を上げにくい構造になっているというのが、他の産業に比べて賃金の低い要因ではないかと思います。

青島健太日本維新の会・教育無償化を実現する会

○青島健太君 理屈とか理由は分かるんですが、ただ、世界にはもっと高い働き方をしている方々もいるわけであります。  資料四を見ていただきたいと思います。  ここでも世界の賃金、給与の現状を見させていただこうと思いますが、赤いところが日本であります。ドル建てになっています。三万六千ドル余りでありますけれども、十八位。上から見ますと、アイスランド、スイス、オランダ、デンマーク、オーストラリアというふうに続いてまいりますけれども。これ、平均賃金とか物価とかいろいろなものを考えなきゃならないんですが、ただ、単純にどのぐらいもらうのかという、棒の長さで物理的に見るならば、上位の方はもう日本のほぼ倍ぐらい、倍以上の額をもらっているというところに気が付きます。  この日本の現状、どういうふうにこれを見たらいいんでしょうか、どう評価したらいいんでしょうか。お願いいたします。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  国際比較、なかなか難しいものがございますけれども、このILOの公表資料によりますと、二〇二一年時点で、日本の全ての産業の平均月収というのが世界でいうと二十六位になっております。建設業に限ると、今先生御指摘のように、この資料でいうと十八位でございますけれども、同じILOの資料で見ますと二十二位ということになっております。ちょっと時点が違うわけですが、全産業で二十六位、建設業だと二十二位ということでございます。  各国の建設業についての月収は、おおむね全産業の平均と関係が深いように見受けられます。我が国の建設業の月収が御指摘のとおり高くはないわけでございますけれども、これはやはり、日本全体の給与、賃金がほかの国に比べて高くないということとの関係がより大きいのかなというふうに思っております。

青島健太日本維新の会・教育無償化を実現する会

○青島健太君 ちょっとここでプライベートな話になって恐縮ですけれども、私、二十代後半の息子がいるんですが、彼は今、デンマークの建設会社に勤務して、コペンハーゲンで働いています。ビルデザインというか、エネルギー効率なんかをビルの中で設計する仕事していますが、彼に今日質疑があるんで連絡を取りました。  一体どういう現場なのかというふうに聞いたときに、まず、お父さんみたいな年齢の人はほぼいないと、高齢の方見たことがないという、もう本当に建設現場というのは若い人たちの働き場だと。デンマークでいうならば、教育が全部無償ですから、大学もただですから、大学生はなかなか卒業していかないと。高校出た人たちはもうどんどん稼ぎたいので、サラリーのいい、給料のいいところでみんながんがん稼いでいると。そういう人たちが建築現場に来ている、建設現場に来ているというようなことを言いました。  デンマーク、今のこの表で見ていただいても、建設現場の方の給与も世界四番目というところにいるのもなるほどという気もいたします。怖くて彼の給料が幾らぐらいなのか聞いていませんが、まあ相当いい給与でやっているかと思います。まあこれはデンマークだけで、比べる対象がデンマークだけでは乱暴ですが、一つのそういったヨーロッパの国の話を聞いても、日本とかなり状況が違うなということが分かってまいります。  さて、じゃ、給料なぜ上がらないのかというところを考えますと、これはやはり、一つには多重な下請構造というものがあるわけでありますけれども、この度、標準の労務費あるいは基準となる労務単価をしっかり決めるという方向性が打ち出されました。ただ、この間の参考人の三人の方、全ての方が強調されたのは、やっぱりここで一番大事なことは、この標準の労務費がいかに守られるか、これに懸かっているという御指摘がありました。  これに対する対策というか、本当に守られるんでしょうか。ここについてお伺いします。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  今回、新しく設けようといたしますこの労務費の基準や行き渡りの施策につきましては、法律の制度としては、最終的には国が、あるいは公共団体が勧告を行ったり、指導監督を行うという形で実効性を確保しようとするものでございますけれども、このように行政だけで実効性を確保するということは余り現実的でないと思います。  やはり、日々、請負契約の交渉をやっているのは現場の皆様方です。その現場の皆様方が、今回のこの新しい法律のルールをしっかり守って、ルールの範囲内で価格を交渉していただくと、そういう努力を現場の皆様にしていただくということがやはりまずは大事であろうと思います。そのために、元請、下請双方に対しまして、法令遵守の徹底を強く求めてまいりたいと思いますし、どのような行為が違反になるかということについても分かりやすくお示しをしていきたいと思います。  そういった努力を現場でしていただいた上で、最終的にはやはり行政が、建設Gメンなどが実地調査などを行って、悪質なものはさらに法的な強制力のある報告徴収、立入検査、最終的には監督処分ということを通じて新しいルールの実効性を確保していくということで、みんなが、官民合わせて、力を合わせて実効性を確保していくことを想定しております。

青島健太日本維新の会・教育無償化を実現する会

○青島健太君 今回の改正の眼目、肝はもうまさにここにあるかと思います。しっかりとお願いをしたいと思います。  さて、私は議員になる前、三十年間、フリーのスポーツライターというのをやっておりました。ですので、この建設業界でいいますと、一人親方という方の働き方に、とてもある種シンパシーというか、同じような思いを感じております。どうなるか分からないつらさはありますが、自分の好きなように頑張れるという面もあるかと思います。  今回のこの改正で、一人親方のような働き方、いろいろ随所、ほかの委員の方からのお話もありましたが、この一人親方の働き方、これからどうなっていくんでしょうか。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  いわゆる一人親方の中には、御自身の意思で責任と能力を伴って個人事業主になっておられる方もいらっしゃいますけれども、会社側の都合で、例えば社会保険料の会社負担をしたくない、こういう企業側の都合で一人親方になっているというケースもあると承知をしております。  後者のようなケースにつきましては、年金などの処遇も含めて考えるとやはり望ましくないというふうに思いますし、また、実際の働き方が、独立していなくて指示を受けながら仕事をしているというようなケースでは、いわゆる偽装請負に当たって労働関係法令に抵触するおそれもございますので、国土交通省では、雇用契約をしっかり結んで社会保険に入っていただくような指導をしているということでございます。  今後ということでございますけれども、現に会社の中でこれまで一人親方で働いていた方を社員化する動きというものもこれからは出てくる可能性があるのかなというふうに思います。これは、担い手が非常に減少をしていて、会社としても、経費の削減のために一人親方にするということよりも、安定的に技能者を確保する方が優先だというふうにもだんだんなってくるのではないかと思いますし、まあ一部業界ではそういった動きも既に発生しているというふうに聞いております。  こういったことを考えますと、御本人の希望次第というところはございますけれども、技能者の処遇の改善、雇用の安定、そして会社業務の安定性という観点からは、社員化を一層進めるということも今後の大きな方向性としては大変重要ではないかというふうに思っております。

青島健太日本維新の会・教育無償化を実現する会

○青島健太君 やっぱり、すばらしい技術を持っている、もうこの人がいないとこの仕事進まないというような技術者、まあ一人親方でやっている方もいらっしゃるし、こういう方がいる多様性というのも建設業界のある意味では魅力だと思いますが、やはりこれからはしっかりと社会保障等々で守られながらそれらを発揮していただくというのはやっぱり行くべき方向だと思いますので、こちらもよろしくお願いいたします。  次は、労働時間について伺う質問を設けていましたが、ほかの委員からも質問がありましたので、次の質問は飛ばさせていただきまして、先般、物流の問題でも私、質問させていただきましたが、物流業界、何も手を打たなければ、今年、二四年、一四%の物流滞る、三〇年には三四%の物流が滞るという予想もある中で、今回、建設業界も働き方を含めてこれ大きな改革に向かうわけですが、どんな影響が予想されているのか、こちらを伺いたいと思います。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  建設業界におきましては、平成三十一年の働き方改革法の施行以降、五年間の猶予期間がございましたけれども、この間、他の産業を上回る労働時間の削減を実現してまいりました。これによりまして、時間外労働規制に抵触するような長時間労働の職場は減少をしております。  また、今年の四月からの労働時間規制の適用をあらかじめ見越して、これまでに結ばれてきた契約の中では、既に規制を前提とした工期の設定、少し長めの工期設定、こういうものが広く行われてきているというふうに聞いております。  こういった事前の取組に加えまして、週休二日の拡大でありますとか、猛暑日には仕事ができない前提で工期を長く設定するとか、こういう新しい取組も最近進みつつあります。  したがいまして、この四月以降、現場で大きな混乱が生じているという話は今のところ聞いておりませんけれども、引き続き、以上申し上げましたような取組を粘り強く継続をいたしまして、工期の適正化を図り、長時間労働の是正に努めてまいりたいと存じます。

青島健太日本維新の会・教育無償化を実現する会

○青島健太君 次は、二問続けて週休二日についてのお尋ねが並んでいますが、一つ省いて、斉藤大臣に伺いたいと思います。  資料五を御覧いただきたいと思います。  令和三年度における週休二日の取得状況、都道府県別ということで、こんな資料もいただきました。  これを見ますと、よく取れているのは、北海道、八八・九%でありますが、斉藤大臣の地元広島、これ触れたくないですけど、ワーストなんですよね、三・四%。まあこの差もすごいんですが、なぜこのような格差が生まれているのか、週休二日、どうしてやれているところとやれていないところがあるのか、斉藤大臣にここは是非お答えいただきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 私も昨日、この表、質問通告がありまして、見させていただいてびっくりしたというのが現状でございます。  都道府県が発注する工事のうち週休二日を達成した工事の割合は、都道府県によって大きく差が生じております。その主な原因としては、週休二日とすることに伴う増加費用を予定価格等に適切に計上する検討状況などの進捗に差があるためと考えられます。  しかしながら、国からも経費補正の方法などのノウハウを具体的に示していることから、もうあとは自治体の判断次第という側面も少なくございません。  御指摘のあった広島県も今年度から原則全ての建設工事で、また群馬県も今年度から原則二千万円以上の全ての土木工事で週休二日を取得するよう、発注するとの判断をされたと承知しております。  国土交通省と全ての都道府県との間では、今年度から原則全ての工事で週休二日を達成できる環境を整備するよう、昨年秋に申し合わせたところでございます。  今後、都道府県ごとの取組状況を継続的に確認し、取組が遅れている都道府県には個別の働きかけも含め、適切に対応してまいりたいと思います。

青島健太日本維新の会・教育無償化を実現する会

○青島健太君 何か今日の中では大臣一番元気がなかったような気がするんですけれども、先ほどの御自身のエピソードのところの喜々とした姿とは大分違いましたが、ただ、これはいろいろな事情はあるかと思いますが、こうした数字、まだまだ週休二日、全然取れてないというのがもう手に取るように分かる数字であります。これは恐らく公共工事中心のデータになるわけですが、これはもう、もっともっとこの辺の数字を上げていくのがまたこの今改正の狙いでもありますので、これも続けてこういうものも注視していきたいと思います。  さて、今度は建設業界全体の話、残り時間少なくなってまいりましたが、伺ってまいります。  何といっても、建設業界で典型的なのはやはり価格のダンピング、工期のダンピング。ダンピングという言葉自体が余りそんなに使われないのかも分からないけど、ここではしょっちゅう使われます。なぜこうした環境がこの建設業界、でき上がっているんでしょうか。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  建設業はいわゆる受注産業でございます。その工事案件は景気動向次第で大きく増減をするということになります。一方で、建設業者の側からいたしますと、経営を維持するために、需要の増減にかかわらず、固定費とか人件費を回収する必要がございます。  このため、特にこの平成四年度から二十年にわたってずっと建設投資の減少が続いてきている中におきましても、値引きと工期ダンピングでとにかく受注するという激しい競争が繰り返されてきたところでございます。その後は一時需要が回復しているところもございますけれども、なお価格と工期に偏った競争がなお続いていると。その結果、労務費とか労働環境を犠牲にした受注が今や一般的になってしまっているということが理由だと考えております。

青島健太日本維新の会・教育無償化を実現する会

○青島健太君 やはり価格競争ということがそういうことを生んでいると理解をしております。  今般、今物価が大変上がりまして、建設費も上がっております。コンクリートやセメントなど、コンクリートは二二年から二三年で、今、今時点ですと二一%上がっている、セメントも一八%という中で、資材が高騰している。  これは、今までですと、こういった資材高騰が、労務費が原資になって、労務費が圧縮されるという形で働いている方々にお金が渡らない、これを何とかしようというのが今回の改正だと理解をしておりますが、今回、まずこれ価格転嫁するんだということでありますが、これ、この辺はどういうふうにしてやっていくんでしょうか。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  最近のように資材価格が上昇している中で、その上昇分を労務費にしわ寄せをするということではなくて、サプライチェーン全体の中で適切に価格に転嫁をしていくということが基本だと思います。  これまでも資材高騰に対応して変更契約などは働きかけをしてきましたけれども、民間の工事を中心に契約書の中に変更を認めないという契約が広く普及をしていまして、建設業者の側が変更の申入れをしても門前払いされるというケースが非常に多いというふうに聞いております。  このため、今回の法改正の中では、まず、契約書の記載事項として、請負代金の変更の方法については必ず記載をしていただくということにいたします。また、先ほども御議論がありましたとおり、注文者と受注者の間のパートナーシップを構築しやすくするように、契約前の段階から資材が高騰するリスクなどの情報をお互いに共有をしていただくということを求めた上で、実際に資材が高騰した場合にはお互いに誠実に協議をしていただくというルールを設けることで、価格転嫁の円滑化を図っていこうとしているところでございます。

青島健太日本維新の会・教育無償化を実現する会

○青島健太君 これは事前に通告していませんけれども、この流れで是非伺わさせていただきたい質問がございます。  今ずっと、朝からの委員の、各委員の質問も、インフレの局面を想定して、機材や材料費が上がったならば、それをどうまた転嫁するかというところの話に終始しているかと思うんですが、もしかすると、デフレに入って物価が下がるということになれば、最初に設定していた契約価格よりももっと安く済むという可能性もあるわけであります。  そうしますと、これ、本当に公平な契約関係ということであるならば、もう少し今は物価は下がったんだから建築費を安くしてくれというふうに発注者側が言える場合もあり得るんではないかと思います。  これ通告していませんが、こうでなければ、でもフェアな契約にはなっていないと思うんですが、この場合も、もちろん今お話しのように交渉によってそれは変動できるというふうな理解でよろしいんでしょうか。これ質問通告していなくて申し訳ないんですが、いかがでしょうか。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  例えば、今、公共工事におきましても、インフレスライド条項など、事後の価格変動に応じて変更契約をする仕組みがあります。この仕組みにおきましても、これは上がる場合だけじゃなくて下がる場合についても対象にするということにしておりますが、ただ、ちょっとでも上がったとかちょっとでも下がったとか全てを対象にしますと事務負担が非常に大きくなりますので、一定の幅を超えたもの、一定の幅以上に上がった、下がったという場合を対象にするという一つの知恵をお示しをしております。  今回の法律でも、先ほど申し上げました請負代金の変更の方法を契約書に必ず書いていただくということについては、これ今、私、分かりやすく価格が上昇と申し上げましたけど、これ下がった場合も含めて変動した場合の対処方法については定めていただくということでございますが、もう一つ、法律に基づいて価格変更の協議をしていただく、誠実に協議をしていただくというこの法律に基づくルールにつきましては、これは価格が上がった場合を想定をしております。これ、価格高騰分をきちんと吸収しないと建設業界全体への影響が非常に大きいということに着目をしまして、ここのところは上がった場合を特に規定をしておりますけど、契約書で必ず決めていただくルールは、これ上がった場合、下がった場合、両方について書いていただくというふうにしております。

青島健太日本維新の会・教育無償化を実現する会

○青島健太君 丁寧な御答弁ありがとうございます。  今、資料を見ましても、物価上昇、価格が上がって契約変更しているかというところで、四三%、契約変更していないと。まだまだその総価一式方式といいますか、契約のまま進むという状況があるようですが、今回の改正は、やはりいろいろお話があったように、発注者と受注者がやはりいろんな局面で話合いを持って、お互いにいいものをつくろうじゃないかという場が持たれるということが大きい前進だと思います。その中には、上がる方と下がる方、両方あるというお話を今聞かせていただきました。  さて、この間の参考人の方、小岸昭義さん、全国仮設安全事業協同組合の方でいらっしゃいますが、大変ショッキングなこともおっしゃっていました。建設現場では毎日、日本で一日一人ずつ死んでいるんですと、落下やその他で死んでいるということがありました。これ本当に大事なことだと思います。  ちょっと詳しく見ますと、例えば、二〇二二年、死亡した方二百八十一人、そのうちの墜落、転落百十六人というのが二百八十一人なんですが、労働災害統計に含まれていない一人親方が加えて七十二人の方亡くなっていたりするので、トータル三百五十人余りの方が亡くなっています。本当に一日一人亡くなっています。  これ是非、安全対策というものを本当に強力に進めていただく必要があるかと思います。安全対策、今どのように取り組んでいらっしゃるんでしょうか。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  建設現場の転落の事故、これ関係者の努力で以前よりは大分減少しているところでございますけど、御指摘のとおり、なお死亡事故が絶えていないということは大変残念でございます。  国土交通省といたしましても、転落事故ができるだけ起きないように、高所での作業の機械化を進めますとともに、現場での安全対策が徹底されますように必要な経費の確実な支払を推進しているところでございます。例えば、高所作業の機械化につきましては、ロボットでビルの外壁の点検をするような仕組みを導入するとか、あるいは高層階の現場への資材の運搬は自動化する、こういうことで危険を伴う高所作業自体を減らすという取組を進めております。  もう一つの、契約で安全対策の経費をしっかり確保するということにつきましては、安全衛生経費の内訳明示、いわゆる見える化ということを進めております。安全衛生経費として含まれるべき作業の内容をまず具体的に洗い出して、一覧表の形式にいたします。そのうちどれを下請契約の中で盛り込むかということをまず明確化をしていただいて、明確化された作業の必要な実施経費を確実に下請契約に盛り込んでいただくように、見積書の中で安全衛生経費を特出しして内訳明示をすると、こうすることで安全経費が確実に支払われるように推進しているところでございます。

青島健太日本維新の会・教育無償化を実現する会

○青島健太君 先日、高知県をお訪ねしたときに、大変すばらしい技術を持っている会社をお訪ねしました。株式会社技研製作所というところですが、そこの持っているサイレントパイラーという技術が大変な技術でありまして、普通、くいを打つときには上からばあん、ばあんと物理的な力を加えて打つわけですが、そこの持っている技術は、入っているくいに対して、これを引き抜こうとするとこのとどまる力があるので、その反力を利用して隣のくいを圧で押し込んでいくという、ですから、くいを打つためのスペースが要らないんです。しかも、その機械はくいを打ちながら自走していきますので、どんな狭いところでもいろんな箇所にくいを打ち続けていくということができる、世界でも本当に活躍する技術を見てまいりました。  様々な技術があります。安全対策も是非進めていただきたいと思います。  最後に、斉藤大臣に伺います。  建設業界、発注者と受注者、この契約を守るために、その間にいる労働者の方々の労働時間や賃金が圧縮されるような形で成立してきたのが今までの姿だったという面が多くあると思います。これから新しい業界の体質をつくらなければなりません。大臣の思いを是非聞かせていただきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) これから発注者、受注者、そして受注者、元請から下請、これらがまさに対等な立場で、パートナーシップを持ってお互いに協議をし、いいものを造っていくという体制をつくっていくことが、魅力ある産業になる一つの大きな土台だと思います。  それと、今回、法案の中にいろいろな仕組みを入れました。これはもう申し上げませんが、もう一つ我々としてできることは、できるだけダンピングをなくすためには平準化をするということかと思います。ダンピング受注をする企業から、直接聞いたわけではありませんが、どうせ遊ばせておくぐらいだったら、もう半値でもいいから仕事を取った方がいいという言葉もよく聞きます。そういうことがないように発注も平準化させていくということ、そして、この建設業の魅力を国民の皆さんに、その必要性とその魅力を戦略的に広報していく、こういうことも我々としてやっていかなきゃいけないことだと思っております。  頑張りますので、よろしくお願いいたします。

青島健太日本維新の会・教育無償化を実現する会

○青島健太君 今回の改正に当たりまして、新4K打ち出されています。給料がいい、休日が取れる、希望が持てる、そしてもう一つ、格好いい。先ほど三上委員からも御指摘がありましたが、私、是非ここにもう一つKを入れていただきたい、5Kにしていただきたい。危険がない、これも絶対押さえなきゃいけないことだろうと思いますので、危険がないという新5Kで、建設業界、ますますこれから発展することを、また微力ですが関わっていきたいと思います。  今日はありがとうございました。

青木愛立憲民主・社民

○委員長(青木愛君) 午後一時十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十三分休憩      ─────・─────    午後一時十分開会

青木愛立憲民主・社民

○委員長(青木愛君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、鶴保庸介君が委員を辞任され、その補欠として吉川ゆうみ君が選任されました。     ─────────────

青木愛立憲民主・社民

○委員長(青木愛君) 休憩前に引き続き、建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。  午前中、大臣の御答弁、ほかの先生方からも今日は生き生きと御答弁されているというお話ありましたので、一問だけ、広島県の週休二日だけはちょっとその例外ではあったかなというふうに思いますが、午後も引き続きよろしくお願いしたいと思います。  まず、建設業については、まさに日本全体の社会資本をしっかりと整備していく、さらには、強靱でしなやかな、そして安全、安心な国土をつくっていくためにも大変重要な産業であるというふうに思いますし、また、地方の経済とか、地方の働く場を生み出す、そういう面でも建設業というのは非常に重要だというふうに思っております。  しかしながら、一方で、平成の九年のときは、この建設業で働いておられる方は、ほかの先生からも言及ありましたが、六百八十五万人おられた、それが令和五年、直近では四百八十三万人まで減少して、二百二万人の方が建設業界から離れられたということです。  こうした就業者数の減少要因を政府としてどのように分析をされているのか、まずはこの点について確認をさせていただきたいと思います。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答えを申し上げます。  建設業はいわゆる受注産業でありまして、その工事案件は景気の動向次第で非常に大きく増減をいたします。特に、高度成長期など、建設需要が拡大していた時期は建設業も成長しましたけど、その後、平成四年から二十年間、建設需要が減少しました。こういった将来の見通しが持てなくなってきたということがやっぱり若い人たちの入職には大きな支障になっているということがまず一つあると思います。  あとは、値引きとか工期ダンピングが非常に行われて、それが労務費、労働時間にしわ寄せが行っている、労働者の処遇がなかなか改善できない状況になっている、このことも担い手を確保する上での大きな制約要因になっているというふうに思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  そうした中で、今国交省の皆さんが所掌する現場系の職種、建設業界の現場で働く人もそうですし、あとは自動車整備士の皆さんや、あとはバス、トラック、タクシーと言われる自動車運転手の皆さん、こうした現場系の人材が極めて不足しているというのが今の実態だというふうに思います。  こうした現場で働く皆さんを国全体で育成していく、しっかりなり手を、担い手を確保していくこと、大変重要だというふうに思っています。  そうした中で、若い皆さんから見ると、こうした職種は、今日も議論ありましたけれども、いわゆる3K、で、先ほど三上委員から6Kという話もあって、そういうイメージがやはり非常に、若い皆さんから見たときに、こういう仕事は、きついし、危険だし、職場も汚いじゃないかと、こういうようなイメージをやっぱり変えていく、このことがやはり非常に重要だというふうに思っています。また、親世代ですね、お父さん、お母さん世代も、やはりこういう職種に息子さんや娘さんが就こうという思いを持ったときに、それやめておきなさいと、こういった親世代も多いというふうに聞いています。  まさにこのイメージ、先入観を変えていくことが大変重要だというふうに思いますが、大臣として、その先入観を変えていくために何が必要かという点についての御所見をお伺いしたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) この3K、きつい、危険、汚い、こういうイメージがあります。これを払拭することが大事だと思います。これまでもこの払拭に向けて努力してまいりました。  まず、きついにつきましては、急傾斜地での作業にドローンを活用するなど、作業負荷軽減の取組が進められてきました。そして、現在、国土交通省としましても、建設現場のオートメーション化を目指すi―Construction二・〇を推進しておりまして、遠隔施工技術の普及拡大など、更なる省力化に努めていきたいと思います。  次に、危険についてですが、転落防止のため、より安全性の高い足場の設置を原則化したほか、安全確保の前提となる安全衛生経費が適切に支払われるようにするための下請契約における標準見積書の作成などの取組が進んでおります。  さらに、汚いについても、業界団体主導で現場環境の改善が進められ、粉じん防止装置の導入やシャワー室の設置、それから男女別の快適トイレの設置などが進んでいるところでございます。  これらの3Kの改善対策を行い、それに加えて業界団体と連携して高校の生徒に出前授業を行うなど、若年層にアピールする戦略的な広報活動を行ってきておりまして、引き続き若い方々のイメージを改善できるよう全力を尽くしてまいりたいと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  映画の「海猿」がヒットしたら、海上保安庁を応募する方が一気に増えたということも過去にはありました。まさに、これイメージが一気に、映画のヒットで、若い皆さんから見たとき、ああいう格好いい仕事、社会に役立つ仕事やってみたいなということで応募者が一気に増えたということもありますので、いろんな工夫もしながら、若い皆さんがこの建設業界やっぱり魅力あるなというものにしていく必要がすごくあるというふうに思っていますので、今回の法改正はそれに非常につながる非常に重要な法案だというふうに思っておりますので、この法案の施行された後、いろんな課題について、しっかりと国挙げて、我々も協力できるところはしっかり協力していきたいというふうに思いますが、今大臣の御決意も含めてお伺いしましたので、しっかり取り組んでいただきたいというふうに思います。  これまでも建設業界の課題をやっぱり改善するためにいろいろな取組が行われてきました。平成二十六年には建設業法やあるいは公共工事の入契法、そして公共工事の品確法、まあ担い手三法という法律が改正されましたし、また令和元年には働き方改革や、あるいは生産性向上に対応するために新担い手三法の改正というのも行われてきました。  こうした法改正がどういった成果につながってきたのか、その辺の政府としての受け止めを確認をさせていただきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 平成二十六年、それから令和元年、担い手三法、新三法、改正を行ってまいりました。  これらの努力によりまして、公共工事設計労務単価の引上げやダンピング対策の強化、市場実勢に合った適正な予定価格の設定などが進みまして、法改正前の平成二十五年からの十年間で建設技能者の賃金が約二〇%上昇するという効果をもたらしました。  また、適切な工期設定、工期に関する基準の勧告、周知、また週休二日工事の拡大などを行ってきた結果、建設業就業者の年間労働時間は、平成二十九年度からの五年間で二千百十三時間から二千二十二時間へと、他産業を上回る減少を果たしてきたところでございます。  このように、過去の改正は技能者の処遇や長時間労働の是正に一定の成果を上げてきたと認識しておりますが、依然として技能者の賃金は全産業平均より約一六%低い、また年間労働時間も全産業平均を今なお上回っているという状況にございます。  このため、今回の法案を提出させていただいて、より一層の改善を図っていきたいと、このように思っております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 これまでの法改正も着実に効果は上げてきたということだと思いますが、まだそれでも全産業と比較すると追い付いていない部分が多々あるということですので、引き続き、法改正を通じて建設業界全体の魅力を高めていく、働いている皆さんのやりがいや働きがいを高めていく、このこと大変重要だというふうに思っています。  今週火曜日に参考人の方に来ていただいて、一番多かった期待する意見は、やはり標準労務費ですね。労務費の基準、今回新しく中央建設業審議会で議論されて、そして告示されると、勧告されるということになりますが、この標準労務費への期待値が非常に多かったというふうに思います。いかに適切なこの標準労務費にしていくのかということと、やはり行き渡らせるということ、そして実効性を高めて、全ての建設業に関わる皆さんにこの標準労務費というのがしっかりと実行されるということが大変重要だと思っています。  そこで、今日も午前中議論ありましたが、この標準労務費、どういった考え方で、どういったデータを使ってつくっていくのか、この辺の基本的な方針について改めて確認をさせていただきたいと思います。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  この労務費の基準については、法施行後に中央建設業審議会で御議論いただくということでございますけれども、これまでこの中建審の御議論の中で出てきた一つの方法としては、公共工事の設計労務単価にいわゆる標準歩掛かりを掛ける、そうすることで算出するという方法が示されております。  この方法を仮に用いた場合、地域ごとの違いとか職種の違いを反映できます。また、いろんな工種に応じまして、作業量当たりの労務単価というものが算出できるようになります。作業量当たりと申し上げましたのは、例えば平米当たり幾らとか一トン当たり幾らというような形でありまして、これは通常、下請契約などを結びます際に、契約の当事者の交渉の中で通常行われている単位でございますので、下請業者の方にとって使いやすくて分かりやすい、そういうメリットもあります。  更に申し上げれば、作業効率を上げていきますと、受注者にとってのメリットも出てくるということでありますので、生産性向上につながるという面もございまして、公共工事の設計労務単価に歩掛かりを掛けるという方法は大きな議論の選択肢の一つの出発点になるというふうに思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  じゃ、幾つぐらいのこの標準労務費ってつくる予定なんですか。かなり細部にわたって示されることになるのか、何かその辺のイメージってもうあるんですかね。いろんな職種があるじゃないですか。建設業に関わる皆さんの職種、多岐にわたると思うんですけれども、かなりの数がこれ標準労務費として提示されるということになるのか、その辺のイメージが分かればもう少し具体的に御説明をお願いします。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) 標準労務費の設定の単位でございますけれども、まず、設計労務単価、公共工事の設計労務単価をベースにする場合には、五十一職種、四十七都道府県ごとということになりますが、これは公共工事、特に国土交通省が行っている工事を中心に主要な工種を設定しております。例えば、個人の住宅とか、そういうものは通常公共工事では行っておりませんので、そのままでは単価が設定できなく、標準労務費が設定できなくなるということもありますから、必ずしも公共工事の設計労務単価に限定してということではなくて、あらゆる業界をできるだけ幅広く網羅できるように労務費の基準を設定していくということが大きな方針だと思います。  ただ、一気にたくさんのことをやるのは大変だと思いますので、まずは、例えば労務比率の高いような職種から優先的に作業をやったらどうかというような御意見も審議会では出ているところでございます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  是非、中央建設業審議会において、多方面にわたる関係者の皆さんがこの審議会には参画されるというのは午前中の御答弁でもありましたので、しっかりいろんな方の意見聞きながら、やっぱり現場が使える、そして行き渡って実効性あるものにしていくというのが本当に大事だというのは、参考人の皆さんからも本当そういう意見、我々も伺いましたので、是非しっかりとした標準労務費となるように、今後の議論に期待をしたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  続きまして、外国人の建設業で働く方、今約十四万人の方いらっしゃるというふうに承知をしております。この外国人労働者の方の処遇が今本当に適切なのかと。技能実習生や特定技能、今度技能実習生は育成就労という新しい制度に変わっていきますが、この外国人の労働者の方の賃金がやっぱりしっかりと適正なものにならないと、日本人の建設業界で働く皆さんの賃金にこれ悪影響が行くということも指摘をされております。ここは、やっぱりお互いがウィン・ウィンで、建設業界で働く方は日本人であろうが外国人であろうがやっぱりしっかりと処遇をしていく、このことが大変重要だというふうに思っておりますので、今後、今も十四万人近い方が働いておられますけれども、外国人の方の処遇が適正化することと、日本人の方への処遇に影響を与えないと、こういった制度設計、実際の運用していく必要があるというふうに思いますが、この点について大臣の御所見お伺いしたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 建設分野では、平成二十七年度から東京オリンピックなどの建設業に対応する外国人受入れ事業が始まり、平成三十一年度には現行の特定技能制度が開始されました。  この間、一貫して、先ほど浜口委員からございました、外国人材を低く処遇すると日本人の技能者の処遇切下げになるとの考えの下、受入れに際して、同等の技能を有する日本人と同等額以上の報酬を受入れ要件として課し、外国人一人一人の受入れについて計画を確認するという、ほかの産業にはない特別の仕組みでチェックを行ってまいりました。また、技能実習生についても、日本人が従事する場合の報酬の額と同等以上であることの確認が行われております。  これらの結果、実際の賃金水準を見ても、技能者全体の賃金水準は全産業平均に対して約一六%低いのに比べ、建設分野の特定技能外国人は、全産業での特定技能外国人の平均よりも約二三%高く、技能実習生についても、全産業での技能実習生の平均を約八%上回っております。  加えて、現時点では、外国人技能者数は技能者全体の約四%程度にとどまることから、外国人の増加が日本人の処遇悪化を招いてはいないと考えておりますが、今後とも、外国人技能者の増加が日本人を含む建設技能者全体の処遇悪化につながらないよう、適切な受入れに努めてまいります。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。今の実態が大臣の御答弁でよく分かりました。ありがとうございます。  引き続き、同じ産業で働く仲間としてお互いがリスペクトし合いながら、協力し合いながら対応できるようにしていただきたいというふうに思っております。  ちょっと話題変わりますけれども、火曜日の参考人質疑の中で、安全書類の作成が大変負担が大きいという参考人の方からの御意見ございました。これ、各社によってこの安全書類の仕様が違って、それぞれ違うフォーマットで提出しないといけなくて、それが非常に働いている皆さんの長時間の仕事につながっていくので、その辺を共通化してもらえると大変助かると、こういう御意見がございました。  是非、国交省として、業界に対してこの安全書類の仕様の統一化を働きかけていただきたいなというふうに思いますが、この点について今後どう対応するのか、基本的な考え方をお伺いしたいと思います。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  働き方改革を業界全体で進めていく上で、やっぱり書類の作成の負担というのはできるだけ減らしていくべきだと思います。先日の参考人質疑の中でも出ました施工体制台帳などの書類の統一化、様式の統一化については、業界で、業界の方にどのような対応が可能か、検討を呼びかけていきたいというふうに思います。  その上で、各社が今定めている様式には一定の必要性とか合理性があるということも想定されます。書類の統一化がすぐに進まないということも考えられますので、国土交通省といたしましては、各社の様式を残した場合であっても下請業者の書類作成負担ができるだけ減るように、例えばその入力作業を効率化できるような工夫を国交省独自で考えたいというふうに思います。  例えばですけれども、下請業者が安全書類を何らかのシステムを使って作成をしようとする場合に、国土交通省の方で推進しているキャリアアップシステムの方で登録されて別のシステムの方にデータがある程度入っているという場合であれば、それを情報連携をすることで、改めて入力しなくても安全関係の書類が簡便に作れるというようなことも実現できるのかなというふうに思いますので、業界への働きかけ、呼びかけと同時に、国交省独自でもそういうことは考えてみたいなと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 塩見局長から大変御丁寧に答弁いただきまして、ありがとうございます。  是非、現場の意見ですね、それもう一度しっかり聞いていただいて、是非連携取って、少しでもこの長時間労働を減らすための工夫というのを実現をしていただきたいというふうに思っておりますので、その点を改めて強く求めて、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

田村智子日本共産党

○田村智子君 日本共産党の田村智子です。  まず、この法案がなぜ必要なのか、その前提となる認識を共有したいと思います。  建設業の賃金が他産業よりも低く、労働時間が長い、だから改善しましょうというにとどまらない、日本の建設業が担い手不足によって深刻な危機に直面し、ここで打開しなければ崩壊しかねない、建設業で常態化している安値競争を終わらせ、適正な労賃へと構造的転換を行う、言わば人件費コストカットからの脱却だと、そのための法案だというふうに考えますが、大臣、いかがでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) まさしくそのとおりだと思います。  建設業では、長年にわたる安値競争の結果、厳しい就業条件にふさわしい適正な賃金が確保されておらず、他産業よりも約一六%低い状況にあります。現場を担う技能者の適正賃金の確保は、危機感を持って今取り組まなければならない喫緊の課題でございます。  このため、本法案では、国が適正な労務費の基準をあらかじめ示した上で、個々の工事においてこれを著しく下回る見積りや請負契約を下請取引も含めて禁止する新たなルールを導入することとしております。これは、これまで繰り返されてきた労務費を原資としたダンピング行為の排除を目指そうとするものでございます。  こういう努力で、人件費カットではなく、労務費カットではなく、建設業を魅力あるものにしたいと、このように考えております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 参考人質疑のときにも話題にしたんですけれども、大工でいえば、ピーク時の九十三万人から二〇二〇年には三分の一の約三十万人と、しかもその四三%が六十歳以上と。そして、その参考人質疑のときには、さらに、二〇三〇年にはまた三分の一減ってしまって二十万人になってしまうという推計もあるということも示されました。  リフォーム、リノベーション、被災した住宅の復旧など、一定の技能を持つ大工が必要で、このままでは圧倒的な人手不足でリフォームや災害復旧ができない国になってしまうと。キャリア教育も含め、省庁横断でこれまでにない取組が求められているということを強調しておきたいと思います。  焦点となる標準労務費についてお聞きします。  法案では、中央建設業審議会が勧告する標準労務費から著しく低い労務費での見積りを禁止としているんですけれども、この政策の意図するところは、標準労務費を全ての建設従事者に労賃として行き渡らせようということでよろしいでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 建設工事の見積りとは、請負契約の締結に先立って、建設工事の発注者と受注者が契約内容を事前に協議、交渉するために行うものです。  このため、受注者に労務費の基準を踏まえた見積書の作成を求め、これを著しく下回る見積りを禁ずる規定は、このような請負契約を下請取引も含めて禁止しようとするものでございます。当然のことながら、適正な労務費を受け取った下請業者には、その雇用する労働者に能力に応じた適正な賃金を支払っていただくことが求められます。  今回、適正な労務費の基準を著しく下回る見積りや請負契約を禁止することで、これまで繰り返されてきた労務費を原資としたダンピング行為を排除し、現場で働く技能者の方々の賃金原資となる労務費の適正な確保が図られると、このような考えによるものでございます。

田村智子日本共産党

○田村智子君 これ、著しく低いというのがどういう基準かということじゃないと思うんですよね。標準労務費が、これが基本なんだよということを本当に徹底していくというやり方でなければ今の危機を打開できないと、共通の認識だというふうに思います。  建設業の低賃金の大きな要因の一つが重層下請構造です。  参考人質疑では、この標準労務費が行き渡れば、中間に介在しても利益を見込みにくくなり、重層下請構造は解消されていくという期待が示されました。国交省も同じ認識でしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 基本的には同じ認識でございます。  建設業では、多種多様な専門工種を組み合わせて施工する必要があること、また、業務期の繁忙期、閑散期に対応する必要があることから、一定の重層的な下請構造が存在しています。こうした下請構造が存在する中でも、下請企業にまで適正な労務費が行き渡るよう、本法案では、国が適正な労務費の基準をあらかじめ示した上で、個々の工事においてこれを著しく下回る積算見積りや請負契約を下請取引も含めて禁止することにしています。  これによりまして、中間に介在する下請業者が更に下請契約を結ぼうとする際、利益や経費を中抜きしにくくなると考えられ、この結果、重層構造の是正に一定の効果が期待されると考えております。  一方で、重層下請構造自体は、工種が多様であることや、先ほど申し上げました仕事に繁閑があること等の事情により生じているものであり、この労務費の行き渡りの新ルールの導入だけでは解決できないものと考えております。  この点につきましては、本法案について御議論いただいた審議会においても課題として指摘されていたところであり、引き続きこの重層下請構造の解消に向けていろいろな努力をしていきたいと思います。

田村智子日本共産党

○田村智子君 そうしますと、まず公共事業でどうなるかと。標準労務費が本当に行き渡っているのかどうか、あるいは重層請負構造、特に中抜きのようなことがもう行われなくなっているのかどうか、このチェックをしっかりとやっていくことが求められるというふうに思います。どのように取り組むのかも含めて答弁お願いします。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  今回の法案に基づく新しいルールの導入に当たりましては、その導入過程でいろんな課題が現場で生じることが考えられます。そういった課題を逐次見定めて、必要に応じて解決を図っていく必要がございます。こういった課題を把握しやすく、また従事する技能者の方が多いのは、直轄の大規模工事であります。新しいルールの浸透状況や、生じている課題、こういったものをより丁寧に把握するよう努めてまいりたいと思います。

田村智子日本共産党

○田村智子君 ちょっとばくっとしていて、これ本当につかんで、私は、期待が期待どおりにいかなかったら、これ新たな規制ということに踏み込まなきゃいけない、それぐらいの危機ですから、しっかりチェックできる体制、取組、是非具体化を急いでほしいと思います。  標準労務費がどのように設定されるのか、これ法案成立後に検討されるわけですが、実効性のあるものになるように、何点か国交省の考えを確認しておきたいと思います。  この間、建設業では、建設労働組合員も加わって、経験と技能を労務費に適正に反映させようと、建設キャリアアップシステム、CCUSが制度化され、昨年六月、レベル別年収の試算額が公表されました。資料の二ですね。このように、業種ごとにレベル一からレベル四までの年収額が示されています。技能の取得と経験によってレベルアップすれば賃金が上がるという、こういう道が示されているわけです。  それでは、このCCUSは、標準労務費にどのように生かされるのでしょうか。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) CCUSでお示しをしているレベル別年収と、今回新しく取り組もうとする労務費の基準との関係でございますけれども、大きく二つの点で申し上げたいと思います。一つはやや異なる点と、非常に親和性のある点と、二つあると思っています。  一つは、やや異なる点としましては、レベル別年収というのは、四つのレベル、段階ごとにお示しをしているものでありますし、また、示し方も年収という形で、年幾らという形でお示しをしております。  これに対し、今想定されております労務費の基準は、標準的な歩掛かりを掛ける方法を取るといたしますと、一つの、四つではなくて一つの数値としてお示しをすることになると思いますし、また、単位が円と、年間の円ということではなくて、作業量当たり、平米当たり、トン当たりで幾らという形でお示しをすることになるとすれば、二つはやや異なる点もあります。  しかしながら、CCUSのレベル別年収の説明で申し上げておりますとおり、これは、公共工事の設計労務単価が十分に行き渡った場合に実現する、そういう年収であるというふうに申し上げております。今回、労務費の基準が公共工事の設計労務単価を基に計算をしていく方法を取るとすれば、下請事業者、末端の下請事業者までそれがきちんと行き渡るということは、レベル別年収を下請業者の方が労働者に支払うための原資が確保できるということにもなると思いますので、そういう意味では、二つは非常に関わりが深く、かつレベル別年収を実現することにもつながる、資するものであるというふうに思っております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 この間、取り組んできて、ここにその年収を上げていく、何というんですかね、期待があるということで、現場の意見を踏まえてつくられてきたものですから、是非、標準労務費の検討のときにやはりCCUSは大いに参考にといいますか、踏まえて検討していただきたいというふうに思います。  一つ飛ばしまして、では、標準労務費がどのように示されるのかということを確認したいと思います。  この間、建設労働組合や小規模の建設業者からは、法定福利費を丸めずに別枠で明記すると、これが重要なんだということが指摘をされてきました。  資料の一、一枚目を見てください。  これは、これCCUSの関係の資料なんですけれども、レベル別年収の基となる公共事業設計労務単価と雇用に伴う必要経費という国交省の資料です。ここで労働者本人が受け取るべき賃金がどのように書かれているかというと、基本給と法定福利費、これ、それぞれ明記されているんですね。そのほかにも手当が書かれていますけれども。それから、事業者の方の必要経費も、法定福利費、労務管理費等、現場作業に係る経費というように内訳が明示されています。  標準労務費についても同じようにやはり内訳として法定福利費などが示されるのかどうか、お答えください。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  今回の労務費の確保と行き渡りの仕組みの議論は、中央建設業審議会で行ってまいりました。その議論の前提で申し上げている労務費は、技能者に支払われる賃金、これがきちんと技能者まで届くことが、下請業者の方にとっても、元請にとっても、さらには発注者にとっても必要不可欠なことである、こういう共通認識が得られたというところでございます。  したがいまして、現在想定しておりますのは、まさに技能者に支払われる賃金、それに相当する金額でございますが、ただ、御指摘のとおり、請負契約を結ぶ際にはその労務費以外の経費についても適切に計上されなければいけないということもあろうかと思います。  したがいまして、法定福利費などの内訳を明示した見積りを推進いたしますとともに、別途、労務費の基準の公表の際には、必要経費を含んだ労務費についても周知をしているところでございます。労務費以外の経費につきましても請負契約の中で適切に確保されますように、様々な取組を総合的に進めてまいろうと思います。

田村智子日本共産党

○田村智子君 そうすると、ごめんなさい、一点確認したいんですけど、賃金という中には本人負担分の法定福利費が含まれた形で示されるということになるんですか。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) 説明が不十分で申し訳ありません。  法定福利費、本人が御負担、お給料から天引きされる分については当然賃金の中に含まれるということになりますが、会社が負担する二分の一の負担、これはまた別途ということになります。

田村智子日本共産党

○田村智子君 これ、丸め込まれたときに、法定福利費がその中に実際入っていないような契約っていろいろあるわけですよ、別で払わなきゃいけないような。  こういう契約がいろいろあるものですから、現場からも、民間の契約の中で法定福利費が見積りの中で示されていないと、事業主負担分も含めてですね、事業主負担分ですね。そういう契約が押し付けられている事例があるわけですよ。  そうであるならば、見積りの中でこれはしっかりと法定福利費というのは明記すべきであるというふうな是正の指導対象というふうにはなるわけでしょうか。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) 法定福利費は法律で加入が義務付けられているその保険に加入するために必要な経費でございますので、これは適正に御負担いただく必要がありますし、様々な形でその取組は推進していかなければいけないというふうに思います。  これまでも法定福利費の内訳明示という取組を業界団体の総意で進めてまいりまして、公共事業で申しますと三分の二ぐらい、民間工事でいいますと五割ぐらいが内訳明示の取組が進んできております。これは、業界の合意でやっているものでもありますから、行政の方からそれを是正するということまでは今対象にはしておりません。  それから、法律的に申し上げますと、見積書を作ることはできるだけ努力していただくわけですが、そこに内訳を明示することについても、今の法律ですと、それ自体は努力義務ということになっておりますので、それに対して行政の方から是正をするということまでは今のところしておりません。  しかし、その見積書をもし作って内訳を明示するという場合には、今回の労務費の基準に著しく乖離しないように定めていただく必要があるというのが今回の法律でございます。  したがいまして、見積書を作り、労務費を内訳明示していただく場合に、その水準が著しく低いという場合には是正の指導の対象になってくるということでございます。

田村智子日本共産党

○田村智子君 標準労務費、行き渡らせるときに、併せてやはりあるべき見積書の在り方というのはやっぱり徹底していくこと必要だというふうに思いますので、そこを併せて是非徹底していっていただきたいというふうに思います。  ちょっと先に、法案に関わって、タブレット等を使って遠隔での指示ができ、二時間以内に現場に行くことができる等を条件に現場技術者の専任義務を緩和するということについてお聞きをしたいんですけれども、これ、もう一つ、法案の中では、営業所専任技術者が複数の現場を兼任できる要件、現在の請負額、四千万円までから請負額一億円までの工事に拡大するということも説明されています。  ICT技術の活用を否定はしません。しかし、建設現場の安全性は人が現場で立ち会ってこそ確保されると思うんですね。最近、建設現場における痛ましい死傷事故、あるいは重大な事故というのが後を絶ちません。安全性確保が置き去りにされるようなことが更に進まないかが懸念されます。  これ、原則は現場での立会いであるということを明確にするとともに、ICTによる合理化がむやみに拡大されないよう歯止めを示すべきではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 監理技術者などは、建設工事の適正な施工確保を図るため、施工計画の作成、工程管理、品質管理などの重要かつ要となる役割を担っていることから、こうした役割の発揮に支障が生じないことを前提に合理化する必要がございます。  そのため、今回の合理化策の検討に当たっては、有識者や公共工事の発注者、現場を担う建設企業など、建設工事に関わる幅広い方々の御意見を踏まえつつ慎重に進めてきたところでございます。  今後、具体的な条件については、パブリックコメントを経て政省令等で定めるとともに、法施行後は、安全性を始め適正な施工が確保されているか等の観点から実施状況をしっかり確認していく所存でございます。

田村智子日本共産党

○田村智子君 私、こういう規制緩和を行うときは、原則はどっちなんだということを明確にすべきだと思うんです。原則は立会いなんだと、現場での立会いなんだと、ここを明確にした上でだということは改めて強調しておきたいと思います。  それからもう一つ、法案で、原価割れ契約の禁止が発注者だけでなく受注者にも課されます。仕事を取るために受注者がダンピングを発注者に働きかける潜りのような不適切な事業者、これリフォームなどで少なくないというようなことも現場からはお聞きをしています。  発注者も、そういうふうに働きかけられて、そうすると、あなたのところより十万円安く取ってくれるところがあるよといって値引きを迫ってくるというようなことが今も起こってきていると。お話伺った事業者の方は、いや、うちはこの額でないとできませんといって交渉しているというんですが、こういう交渉力のある事業者ばかりではないというふうに思います。  工事代金の受注者側からのダンピング防止、これは具体的にどう進めていくんでしょうか。

塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(塩見英之君) 今回、工期ダンピングの対策として、五年前に講じた発注者側の工期ダンピングと合わせて、受注側についても工期ダンピングについて禁止する規定を設けます。また、請負金額の総額につきましても、従来、地位を利用した注文者側からのダンピングについては禁止しておりました。原価割れ契約を禁止しておりましたけれども、今回の法改正の中で、受注側についても原価割れ契約となることについては禁止をするというふうにしております。  これは、具体的にどういう場合が原価割れになるかということは、工事が一つ一つ目的物が異なりますので、機械的な判断はなかなか難しいと思いますけれども、繰り返し申し上げております、建設Gメンが現場に入りまして一つ一つの契約の中身をつぶさに分析をした上で、ほかの工事と比べてもこの程度の金額でやることは通常難しいということをできる限り明らかにすることで、総価での原価割れ契約を禁止し、その改善を求めていくということにしたいと思っております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 建設Gメンの体制が余りに不十分だというのは皆さんからも指摘があったとおりだと思います。  これ、抜本的な体制強化とともに、やっぱり一斉期間など設けて、一斉にやっているぞということを国民的にもアピールして、民間のところでも標準労務費あるいは不適切な契約ということに対して法が趣旨としているところが徹底されるような取組を是非要望いたしまして、質問を終わります。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 れいわ新選組、大島九州男でございます。  まず冒頭、大臣、いつも我々れいわの少数会派にも法案終わった後に御挨拶においでいただいておりまして、本当に心より感謝を申し上げます。余りお気遣いにならなくて結構ですからね。  それからまた、委員長、両筆頭には、合理的配慮をいただく委員会運営をこの国交でもしていただいていることに改めて感謝を申し上げたいと思います。  それでは、もういろんな質問が出てきて、細かいこともいろいろお聞きになられたと思うので、私は根本的なことをちょっとお伺いしたいと思います。  まず、先ほどからいろいろ話がありますけれども、例えば、建設Gメンがそれを確認して、じゃ、そういう不適切なものがなくなるのかとか、ホットラインに連絡をして、それでそれが是正されるのかというと、それは形だけ当然そういったものがありますよということで、じゃ、こういう対策を講じてみますといえば、ああ、そうかと。でも、現場はどうかと。この間、参考人の方の御意見も、現場でやっぱりやっていらっしゃる一番下の職人さんたちのレベルは何とおっしゃっているかというと、いやいやいや、そんなの連絡したらもう仕事は来ませんよともうはっきりおっしゃっている、もうこれ現実だと思うんですよ。  私自身も父がそういう中小の鉄工所をやっていました。結局、大手の新日鉄から仕事をもらうんですけど、結果どういうことかというと、見積りしますよね、見積りして持っていっても、予算がこれだけしかないからといったら、結果、指し値で受けるしかないんですよ。だから、私なんかは、見積りしてやっても意味がないんだから、それだったら最初から指し値してもらって、それでできるかどうかなんだと。また、細かい交渉になると、じゃ、もう材料の値段が高騰するようになったら材料支給だと、で、もううちは工賃だけでやりますというような、そういういろんなやり取りがあるんですよ。スクラップの値段が高いときなんかは、材料費もらって、そのスクラップ残でそのお金を浮かしたりとかね。だから、現場はいろんな知恵を使っていろんなことをやっているというのが現状だと思います。ということは、一律に何か制度を決めたからといって、それでできることはどこまであるのかというのが疑問であるということですね。  私は、そこで、じゃ、どうしたらいいのかと。今はもういろんなコンピューター、DXとかいうふうに言っているんだったら、少なくとも公共工事はですよ、国が出したり地方公共団体が出す工事というのは当然もう明らかになっているわけですから、そこに入札があって、契約が、金額が決まっていくわけですよね。そうすると、そういうものについては下請も全部登録させて、最終的な下請の受注金額、それから発注金額、全部足し合わせていったら、当然、そこの中に経費も抜かれてあったりとか、その材料費もあったり、いろんな工期の関係とか、全部今どきAIとかコンピューターで基本入力しておけば、そこに数字だけ入れるだけでも簡単に、これはちょっと何か余りにもおかしいよねというのは分かると思うんですよ。  だから、私が言いたいのは、そういう具体的なものをしっかり示してあげて、そして、本当に現場で働く職人の皆さんたちにその標準の賃金が支払われるかどうかというのは、それは一目瞭然になると思う。だから、そういうことをやったらどうですかという話をしたら、参考人の方は、見える化は余り良くないようなちょっとことをおっしゃったんですね。いや、それ聞いて、いやいや、それって何か大手の発注が、私がもし大手で発注する側だったら、やっぱりどれだけ抜いたとかいうのもばれちゃうし、ちょっとあんた取り過ぎじゃないとかいうふうに言われるから嫌だけど、一番下の、もう現場で働く人たちを束ねる会社はウエルカムだと思うんですよね。  いや、だから、ああ、参考人の方は、どの党から推薦されたかどうかというのは私は全然知らないで聞いていたんですけど、ああ、この人は何か大手の何か声かなというふうに感じたわけですよね。だから、大臣もいろんな現場の声とかを聞かれて、で、今回、副大臣、政務官も一緒に、多分国交省はそういうことも分かっていると思うんですよね。  ただ、一旦さっき答弁であったように、業界団体が自主的にこういうことをやっているから行政からは言えませんと。もうまさにこれ、はっきり言って、私どもの知っている業界団体も、規制が掛かる前に自分たちで自主規制作るんですよ。そして、こういうことをやっていますからお上はちょっとっていってね、で、まさにその手だなというふうに私は感じるわけですよ。  だから、そういう意味においては、この、まず公共工事においては、そういう見える化をすることが一番やっぱり現場で働く人たちにとっては有り難い制度で、また、この法改正もそういう運用をしてもらうと、仏作って魂入れずじゃなくて本当に血の通った法案になると思うんですけど、大臣、所見はどうでしょうか。

堂故茂自由民主党国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(堂故茂君) 参考人のお話を一緒に聞かせていただきまして、先生の御意見、共感できるところが非常に多くありました。思いは同じだと思いますが、そのアイデアは受け止めさせていただきたいと思いますが、国土交通省としても、できるところから、ICT活用、実際に支払われた賃金、簡易に確認できる仕組みというものを、そういう意味からつくっていく必要があると思います。  ただ、建設業界、お三方のお話でもいろいろな御意見がありました。民民の営業努力みたいなものをちょっと秘密にしたいという思いもあるし、それから、データ管理の難しさといったことも意見としてありました。  そういったことを考えると、下請契約も含めて全て電子化するというのは非常にちょっとまだ難しい面があるんじゃないか。というのは、全てを電子契約としている建設業者、実際には一・七%しか今のところないわけでありまして、そのことを考えると、段階的にクリーンな状況をつくっていく必要があるのではないかなと思います。しばらく時間をいただく必要があるのではないかなと思います。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 まあ、もう私は頭が悪いのでシンプルにいきますと、国交省のホームページがありました。例えば、福岡県直方市のAという工事がありましたと。で、私はその工事を幾らで請け負いましたみたいなところの金額をぴゃっぴゃっぴゃっと入れると工期はこれこれという、そのマニュアルに自分がそこに入れるだけでいいと。だから、自分の会社のシステムとかじゃなくて、国交省がそういったのをつくったところに、みんな一応金額だけでいいから入れさせると、工期と。で、それだけで僕は是正されていくと思うんですよ。そういう力が働いていくと思うんです。  国交省がやるまさに国の工事、そこから始めればいいと思うんですよ。そして、それを地方がまねしていって、そしてそれが最終的には民間に流れていくと。  人材の、人を入れるために、こういった賃金を上げて、処遇を上げていくのは当然なんですよ。だけど、それだけじゃ駄目じゃないですか。だから、今日、文科を呼ばれて質問されていたように、ちゃんと人材がそこに向かっていくようなやっぱり教育も必要ですよね。  だから、この間ちょっと私が言ったのは、企業がやっぱり昔、それこそ自分のところの人材を自分の会社で育てるようなところがあったじゃないですか。そこで育てていくところにお金を出していったわけですよ。  だから、この建設とか土木の業界というのは、大手は相当の規模のお金を持っているわけじゃないですか。まあ経団連を通じて献金するよりは、そういうまとまって団体がそういう教育にお金を掛けていく。だから、自分のところで教育機関をつくらなくても、そういった、まあよく医療の関係でありますよね、奨学金を出すからそこで勉強して、あなた資格取ったらうちの病院に来なさいねとか、こうやりなさいねとかいう。そういった部分をしっかりやって、ものづくり大学というの、我々、文科省、しっかりとそういったものをつくった経緯は、専門職大学のことですけど、専門職大学は、職人の、手先の器用な人でも、それが貴いんだと、だから、アカデミックな頭のいい人じゃなくて、こういう職人もすばらしいんだという認識を持っていただかないと、何かコンピューターで工学やって、そのコンピューターで図面は描けるけれども、じゃ、型枠造れますかとか足場造れますかといったら、その型枠造ったり足場造る人がいないというか、そこが大変な現場じゃないですか。だから、その人たちが、自分たちの仕事も貴いんだと、それで、その足場マイスターとか型枠マイスターがあって、そして博士号があるんですぐらいのものをつくっていくことによってそういう人材が集まっていくという部分で、専門職大学というのを僕らはずうっと提案をしてきた経緯はあるんですね。  だから、そういうことを考えたら、是非そういった業界にも働きかけて、人材育成、そしてそういう人たち、今言うように、職人が貴いんだという、そういう風潮をつくらないと、何かみんなICTだとかって、確かにそこで効率を高めることは必要ですよ。しかし、そうじゃなくて、やっぱり本当に職人の技、現場で働く人たち、そこが貴いという意識を付けないと僕は良くないと思う。  だから、そういう意味では、国交省がそういう型枠職人さんとか、そういう足場を造る人たちの安全確保ができていたりとか、長年そういう表彰もしていると思うんですけど、そういうのがもっと、何か若い人たちにもアピールできるような施策をやるというのを私は付け加えた方がいいと思うんですよ。  こういう法案を作って、今言うように、何か、ここの制度はこうしましたよというのだけではなくて、だから、何かそういう具体的なものがあるなら教えてもらいたいなという気がするんですけど、どうでしょう。

堂故茂自由民主党国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(堂故茂君) どこに質問が飛ぶのか分からなくなってきましたけれども、私も同感です。  やはり、日本の国が三十年ぐらい、ここまでちょっと足踏みしてきたのは、デジタルや内向き志向になってきた。そういう面については、思い切って、このデジタルにおいても世界に先駆けるようなこの人材づくり、外に向かっても発信できるような人材づくりにするということと同時に、やっぱりエッセンシャルワーカーの価値を高めるということを教育の世界において実行していかなきゃいけない。あちこちの都道府県では実際に、はっきり言うと、県庁にお勤めする人、市役所にお勤めする人、あるいは、私、県土連の会長をしているんですが、お勤めいただく人もいないので困っています。  やっぱり教育の段階から、日本国民挙げて、やっぱり地域を支える人の価値を高めていくということが大事なのではないかなと思います。  御質問にちょっと戻らせていただきたいと思うんですけれども、やっぱりいろいろ分かりやすい事業から実行していく必要があるということで、この直轄の大規模な工事において、新ルールの浸透状況や生じている課題などを十分注意してその流れを見ていくというのは、実践的で大事なことなんではないかなと思います。  それから、自治体発注工事や民間工事、実は私、自治体の首長をしていまして、当時はできるだけ値段を下げるのが首長の仕事だったわけで、随分時間がたってきてこの業界が変化してきているということをこの法案を学びながら強く感じています。自治体の工事や民間についても、新ルールを周知徹底していただいて、立場の弱い専門事業者の団体を対象とした丁寧なヒアリングしたり、駆け込みホットラインに寄せられる声などをきめ細かく聞いて、この法案を実効たらしめるということが大事ではないかなと思います。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 今副大臣おっしゃるように、結局お金なんですよね。発注側からすれば少しでも安くと、で、受ける側は少しでも高くなんですよね。  これ、やっぱり民間でいうと、もうそこのせめぎ合いに行政がどうこうということはないと思うんですけれども、少なくとも公共工事。だから、僕らよく言っていたんですけど、景気が、民間の景気悪いときには公共工事で食っていって、こういうスパイラルがあって、この地方の建設、土木とかいう人たちは生きてきたと。  ところが、今、何か同じように同じサイクルで動いていくから、景気のいいときに、仕事がね。だから、極端な話、景気が悪いというときに国がやっぱり金をぼんと出してこういう公共工事をやっていかなきゃいけないのに、もう全て削っていっているでしょう。  だから、ここは、国交省の皆さんは当然予算取って仕事を一生懸命やりたいという思いがあるんでしょうから、だから、そこはやっぱり政府がどう考えるか、財務省とどうやり取りするか。まあ私どもは積極財政をいうわけですが。  当然、国を救う、国のために国債発行していくわけで、それこそ国債は国民の借金ではないと総理も言うように、これは、その予算執行をすることによって国民に潤ってもらうと、で、そうやって税収でまたそれをカットしてインフレを防止しながらやっていくという、こういう経済の理屈の中でいったら、今は本当緊縮緊縮でしぼむことばっかりやっているから、やはりそういう末端の人たちにもお金が回っていかないんだと。  だから、今こそしっかりそういう予算を出してやっていく。だから、ここでも、公共工事は二割アップとかいうふうにして国が予算を付けていくんだとかいうようなことを打ち出して、財務省を押さえ付けてでもその金を取っていくということをやってあげると、非常に現場は潤っていくんじゃないか。やっぱり、ない金でいくとどんどん締められていっちゃうので、そこら辺の思いは先生たちも御一緒だと思うんですけど。  最後に、大臣、今回のこの法案、いろんな意味で僕は必要なこともあるけど足りないこともたくさんある。やっぱり、一番は本当にその現場で働くその人たちが喜ぶような法案にしていただきたい、そのための運用を今後頑張ってもらいたいと思うんですが、そこら辺の決意をお願いしたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) まさに今回の法案の目的は、現場で働く人たちにとって魅力ある職場、建設産業になる、そのことによって、若い人たち、また女性の方々、多様な方々が建設産業を目指していただく、そういうことを目的とした法案でございます。  これまで、先ほどありましたように、ある意味では全ての矛盾のしわ寄せを現場で働く方々の労務費と工期にしわ寄せをしてきた、それで日本経済が発展してきた、非常にいびつな発展だったと言ってもいいかと思います。そういうことを根本から改革をして、現場で働く人たちも豊かで喜んで働けるような、そういう現場で日本経済が発展する、そういうことを目指した法案だと思っております。  公共工事から率先してやれということでございますので、しっかりやっていきたいと思います。そのためには予算が必要です。予算獲得にはどうか応援をよろしくお願いいたします。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 ありがとうございます。  本当に、一人親方と言われる人たちは今度インボイスも取られて、これで、だけど、国がちゃんとそういう制度で一人親方の皆さんたちにも収入が増えるような政策をやってくれたら、ああ、自分もインボイス登録しておいてよかったなとかね、そういうふうになると思うんです。  やらずぼったくりで、何か取られるだけだというふうに思うようなあれだと精神的にも良くないので、是非そういう人たちが国の政策によって救われたなと思われるような運用をしていただくことを要望して、終わります。

青木愛立憲民主・社民

○委員長(青木愛君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

青木愛立憲民主・社民

○委員長(青木愛君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、森屋君から発言を求められておりますので、これを許します。森屋隆君。

森屋隆立憲民主・社民

○森屋隆君 私は、ただいま可決されました建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会・教育無償化を実現する会、国民民主党・新緑風会、日本共産党及びれいわ新選組の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。  一 建設技能者の賃金水準の向上の観点から、その実態把握に努め、建設工事の労務費に関する基準が適切に設定されるよう努めるとともに、下請事業者まで適正な労務費が確保されるよう、民間発注者からの理解も得られるように積極的に働きかけ、周知徹底を図ること。また、そのために、建設業者による材料費等記載見積書及び労務費に関する基準の活用を促進すること。  二 建設技能者への適切な賃金の支払いをデジタル技術の活用などにより確認する仕組みの検討を進め、建設技能者の賃金水準について、可及的速やかに全産業平均並みへの引上げを達成するとともに、全産業を上回る賃金上昇率についても、可能な限り前倒しで達成できるよう必要な措置を講ずること。  三 資材価格高騰等による労務費へのしわ寄せを防ぐ観点から、建設業者による労務費等の内訳明示や適切な価格転嫁のための請負代金額等に影響を及ぼすリスク情報の通知といった新たな制度に基づく取組が進むよう、発注者から下請事業者まで建設工事請負契約の当事者に理解しやすく制度を周知するとともに、雛形やガイドラインの策定等により円滑に導入できる環境を整備すること。  四 注文者の地位の優越により、立場の弱い建設業者が価格高騰等に伴う不利益やリスクを一方的に被ることがないよう、独占禁止法に基づく適切な措置等、実効性のある対策を講ずること。  五 労務費を著しく低く見積ることなどによるダンピングや賃金上昇の妨げとなる不適切な契約を是正するため、建設Gメンの機能や体制を一層強化するとともに、国土交通省のほか、公正取引委員会や厚生労働省、中小企業庁といった関係機関が一丸となり、監視や指導を徹底すること。また、どのような行為が指導等の対象となるのか、受発注者に事例等を示し、取引適正化に係る取組の実効性を担保すること。  六 労働者の有する知識、技能等についての公正な評価に基づいた適正な賃金の支払いを実現するよう、労働者の適切な処遇の確保のために講じられた措置の実態を広く把握した上で公表し、必要に応じて建設業者を指導するとともに、建設キャリアアップシステムの就業履歴の蓄積や能力評価判定を推進するための必要な施策を講ずること。  七 建設現場で工事に従事する者が週休二日を確保できる工期の設定が民間工事においても実現されるよう、下請事業者の実態や契約変更を含む建設工事の請負契約の締結状況を十分に調査し、その結果を踏まえ、工期に関する基準の在り方の見直しなど必要な施策を講ずること。特に、後工程を担う設備工事業等にしわ寄せが及びやすい実態に鑑み、前工程で工程遅延が発生し適正な工期が確保できなくなった場合には、当事者が対等な立場で遅延理由を明らかにし、工期や請負代金額の変更を協議できるよう必要な対策を講ずること。あわせて、週休二日の確保が賃金に与える影響を把握し、収入の減少につながらないよう必要な取組に努めること。  八 本法の施行に伴い適正な工期や請負代金額の設定が図られることにより、工期の長期化や費用の負担増が生じ得ることについて、産業界や労働界といった実務に携わる者の意見を広く聴取した上で、国民全体の理解を得る取組を推進すること。  九 技術者の専任要件については、建設工事の適正な施工が確保されることを前提にしつつ、建設工事に関する技術の進展や関係団体の意見も踏まえて、必要に応じて見直しを行うこと。  十 建設業では、就業者の高齢化が進行しており、将来を担う若年入職者の確保及び定着が喫緊の課題であることから、いわゆる3K職場のイメージを払拭し、建設業を若者から選ばれる魅力的な産業とするために、ICTを活用するなど、長時間労働の是正といった働き方改革などに必要な取組の一層の強化を官民一体となって進めること。  十一 外国人労働者も含めた建設業に従事する全ての労働者の賃金水準が適正なものとなるよう努め、建設業における外国人労働者の増加が、業界全体の賃金水準の底上げに影響を及ぼさないようにすること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。

青木愛立憲民主・社民

○委員長(青木愛君) ただいま森屋君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

青木愛立憲民主・社民

○委員長(青木愛君) 全会一致と認めます。よって、森屋君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、斉藤国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。斉藤国土交通大臣。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決されましたことに深く感謝申し上げます。  今後、本法の施行に当たりましては、審議における委員各位の御意見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。  ここに、委員長を始め理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表します。  誠にありがとうございました。

青木愛立憲民主・社民

○委員長(青木愛君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

青木愛立憲民主・社民

○委員長(青木愛君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時十八分散会

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