国土交通委員会 第7号
- 発言数
- 152 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2024/04/04
会議録
○委員長(青木愛君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、伊藤岳君が委員を辞任され、その補欠として吉良よし子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(青木愛君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省住宅局長石坂聡君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青木愛君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(青木愛君) 住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○永井学君 自由民主党の永井学です。 早速質問に入らせていただきます。 高齢化社会を迎え、高齢者単身世帯は二〇一五年のおよそ六百三十万世帯から二〇三〇年にはおよそ八百万世帯になると推計されています。また、持家率は、五十代では二〇〇八年の七四・三%から二〇一八年には六七・六%と、およそ七ポイントの減となりました。高齢者単身世帯の増加や持家率の低下などにより、住宅確保要配慮者の賃貸住宅の円滑な入居に対するニーズが高まることが想定されています。 しかし、孤独死や死亡後の残置処理など、入居後の課題への不安から、単身高齢者など要配慮者に対する賃貸人の拒否感が大きい現状があります。他方で、全国の空き家はおよそ八百九十四万戸、そのうち賃貸用はおよそ四百三十三万戸あり、民間賃貸住宅の空き室は一定数存在しています。 改正住宅セーフティーネット法が平成二十九年に施行され、要配慮者の入居支援、入居後の見守りや相談等を行う居住支援法人が指定されました。今回の法改正は前回の法改正から一歩踏み込んだ内容となっており、更により良い法改正となるよう幾つか質問させていただきます。 まず初めに、今回の法改正の狙いと意義について斉藤大臣にお伺いします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 我が国では、高齢者を始めとする単身世帯が増加しており、また持家率も低下するなど、今後、高齢者などの賃貸住宅への入居ニーズが全国的に高まると想定しております。 このような状況を踏まえ、今回の法改正では、居室内の孤独死や死亡時の残置物処理などの入居後に生じる課題への懸念から、大家さんが単身高齢者などの入居を拒んでしまうことがたくさんございます。こういう大家さんに対して、大家さんが賃貸住宅を提供しやすく、また住宅確保要配慮者が円滑に入居できる賃貸住宅市場の環境整備を図る、これが今回の法目的でございます、狙いでございます。 具体的には、この法案によって、居住支援法人による残置物処理の推進、利用しやすい家賃債務保証業者の認定制度の創設、居住サポート住宅の認定制度の創設、住宅と福祉が連携した地域の居住支援体制の強化といった措置を講ずることとしております。
○永井学君 ありがとうございました。 御答弁いただいた内容に関してまた幾つか質問させていただくんですけれども、やはり今回の法改正で一番重要になるこのピースというのが居住支援法人であるというふうに思います。要配慮者と賃貸人の間に入って様々なことを行うんですけれども、今回の法改正の部分も含めた居住支援法人の役割について伺います。
○政府参考人(石坂聡君) 居住支援法人は、住宅確保要配慮者の居住支援のための担い手として、住宅相談など賃貸住宅の円滑な入居に係る情報提供や、相談、見守りなど要配慮者への生活支援などの様々な活動を行ってございます。 こうした従来からの役割に加えまして、今回の法改正では、大家さんの不安の一つである入居者死亡時の残置物処理を円滑に行うため、居住支援法人の業務に入居者からの委託に基づく残置物処理を追加しています。また、今回創設する居住サポート住宅において、訪問等の見守りや福祉サービスへのつなぎといったサポートが行われることになりますが、居住支援法人にもこのサポートの担い手としての役割を期待しているところでございます。
○永井学君 御答弁いただいただけで、居住支援法人、様々なことが行うということがよく分かりましたが、御答弁の中にもありました、今回の法改正で法人の業務に、入居者からの委託に基づく残置物処理が居住支援法人の業務に追加をされました。事前に住居者から不要なもの、誰かに寄贈してもらいたいものなどを聞いておき、法人がそれに沿って残置物を処理するというものです。 この残置物処理、処理費用を引いて手元に残った現金はどうなるのか、伺います。
○政府参考人(石坂聡君) 今回の法案では、居住支援法人の業務に入居者の死亡後の残置物処理を追加し、令和三年に国土交通省と法務省が協力して策定した残置物の処理等に関するモデル契約条項を活用した円滑な残置物処理を推進することとしています。 このモデル契約条項を活用して残置物処理を行う場合には、残置物を換価して得た金銭、また賃貸住宅内にあった金銭につきましては、残置物処理等の費用に充当した上で、残額を入居者の相続人に返還することになると考えられます。なお、相続人の存否や所在が明らかでないときは、供託することになると考えられます。
○永井学君 ありがとうございます。 多分、その不安を、相続人を探すことの不安を解消するためにやることなので、多分それは国庫に返納という形になっていくんだなというふうに思いますけれども。 居住支援法人が、居住支援事業が赤字の居住支援法人は五割に上るという調査結果もあります。今回の法改正で業務が大幅に増える居住支援法人ですが、そのほとんどは居住支援業務とは別で社会福祉法人などの母体があり、経営が成り立っていると伺っています。私の地元山梨県でも、協同組合や社会福祉法人、NPOなどが事業を行っています。それでも、慈善事業ではないので、やはり事業にはお金が掛かります。 なくてはならない居住支援法人の事業を補助すべく、国の支援体制の強化も必要だと考えますが、支援体制の内容も含めた御所見を伺います。
○政府参考人(石坂聡君) 国土交通省では、これまでも居住支援法人の立ち上げやその活動に対して支援を行ってまいりました。この補助につきましては、今年度予算においては居住支援法人の活動に対する補助事業の期限を令和十年度まで延長することとしております。さらに、大家さんの不安感の軽減に資する家賃債務保証業者など、様々な事業主体と連携した先導的な取組に対して国が財政支援を行うモデル事業を創設したところであります。 国土交通省としましては、引き続き、様々な支援制度や事例の情報提供などを通じて、各地域の居住支援法人の取組の支援を推進してまいります。
○永井学君 モデル事業等の先進事例に対して出しているということだったんですけれども、今ちょっとお答えの中にはなかったんですが、居住支援協議会等活動支援事業というので、多分その相談業務等々の補助も行っていると伺っています。上限が一千万ということだったんですけれども、これ平均で二百万ぐらいの、ならしてですね、補助にしかなっていないというお話がありました。 この予算、令和六年度予算と令和五年度補正予算を合わせておよそ十三億円、前年に比べると若干の増額となっていて、この居住支援法人の業務ばかりに使われる補助ではないというふうに承知をしていますけれども、こういった部分もしっかり活用していただいて、是非、今より負担の増える居住支援法人支えていっていただきたいなと、こんなふうに思っています。 支援体制の強化を行いつつ一緒に考えなければならないのが、この居住支援法人の数自体を増やしていくことなんじゃないかなと私は考えています。 現在、単身高齢者だけでもおよそ七百万人いる中、居住支援法人は今年の二月二十九日現在でおよそ八百件しか全国にありません。山梨県では当初三件しかなくて、令和三年にようやく一件が登録され、四件となりました。全国的には徐々に増えてきていると承知をしておりますが、負担の増える事業を進んでやっていただける事業所は多くないと思います。 繰り返しになりますが、今回の法改正の一番重要なピースになるのがこの居住支援法人であります。居住支援法人をどのように増やしていくのか、御所見を伺います。
○政府参考人(石坂聡君) 今後の高齢化や単身世帯の増加を踏まえると、居住支援の担い手のニーズが高まることから更に増やしていく必要があると考えます。 国土交通省では、居住支援法人の立ち上げに資するよう補助事業による財政支援を行うとともに、現在行われている居住支援協議会などによる居住支援の現場を支える人材の育成について一層の支援を行うことにより、居住支援の裾野を広げてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○永井学君 ありがとうございます。 財政支援をやりながら、この後も質問させていただきますけれども、居住支援協議会等々、数を増やしていく対策を行っていくということで、いつまでも補助金を入れ続けるということもできないでしょうから、この仕組みづくりというのも非常に大事なんじゃないかなと私は思っています。 この改正案では、居住支援法人が要配慮者をICT等により安否確認を行ったり、訪問等による見守りを行っていくということであります、御回答の中にもありましたけれども。その中で、要配慮者の生活や心身の状況が不安になったときは福祉サービスとつなぐという仕事も行います。 こうなると、各市区町村の住宅部局と福祉部局が連携して事業を行わなければならないと思います。連携がしっかり取れるよう国としてどのように進めていかれるのか、伺います。
○副大臣(堂故茂君) 今回の法案では、市区町村の住宅部局と福祉部局の連携を進めるため、新たに創設する居住サポート住宅については国土交通省と厚生労働省が共同で基準を定め、福祉事務所を設置する地方公共団体において認定を行うこと、住まいに関する相談などの体制整備を推進するため、市区町村に対して居住支援協議会の設置を努力義務化すること、その協議会の構成員として、不動産関係者だけではなく、社会福祉協議会や住宅確保要配慮者の福祉に関する活動を行う者を明確化することなども盛り込んでいます。 国土交通省においては、新たな制度の下、住宅政策と福祉政策が連携した地域の居住支援体制の整備が進むよう、厚生労働省と緊密に連携し、居住支援協議会の設置、運営に関する手引きの改定や、市区町村に対する説明会や、個別に訪問するなどを通じた意見交換を行ってまいりたいと、意見交換や助言を行ってまいりたいと思っています。 以上です。
○永井学君 副大臣、ありがとうございました。 しっかりと連携をしていくということで、今の御回答の中にも出てきましたけれども、居住支援協議会、これが住宅部局と福祉部局をつなぐものとして大きく期待をされているものだと思いますけれども、要配慮者の民間賃貸住宅の円滑な入居の促進等を図るために、今御回答にもありましたが、地方公共団体と不動産関係団体、それに居住支援団体等が連携して設立をされます。住宅確保要配慮者と民間賃貸住宅の賃貸人の双方に対して住宅情報の提供などの支援を行います。 これ、現在、四十七都道府県全てに設置をされていますけれども、市区町村では九十四市区町にとどまっております。この市区町村に協議会がない場合は都道府県の協議会がその役割を担います。当然、全県的に見ますので、きめ細やかな支援等はなかなか期待することができないと。住まいに関する相談窓口から入居前、入居中、退居時の支援まで、住宅と福祉の関係者が連携した地域における総合的、包括的な居住支援体制の整備を推進するためにはこの市区町村の居住支援協議会を増やしていく必要があると思います。 その設置を促進するために、先ほど御回答にもありましたが、今回の改正で、市区町村による居住支援協議会の設置を努力義務とされました。国は、居住支援協議会を設立した市区町村の人口カバー率を現在の三割から法施行後十年で九割に増やそうとしていますけれども、どのように目標を達成されるのか、伺います。
○政府参考人(石坂聡君) 各地の、各地域の住宅と福祉の関係者が連携し居住支援体制の強化を図る場として、居住支援協議会は重要な役割を担っていると考えています。 このため、国土交通省では、協議会の設置、運営に関する手引きを作成するとともに、協議会の設立意向のある地方公共団体に対し、有識者の派遣ですとか、協議会の立ち上げ経費に関する支援を行ってまいりました。特に、立ち上げ経費等に対する支援につきましては、令和六年度末までの予算措置としていたものを今年度予算において令和十年度末まで延長するとしたところでございまして、引き続き、市区町村の協議会立ち上げに向けた支援を行ってまいりたいと考えてございます。 さらに、改正法の施行を契機に協議会設置に向けた動きを一層加速させるため、厚生労働省と緊密に連携し、協議会の設置、運営に関する手引き、先ほど申し上げました手引きの改定、市区町村に対する説明会や個別の訪問、市区町村を個別に訪問する、そうしたことを通じて意見交換や助言、こうしたことを行っていきたいと考えているところでございます。
○永井学君 ありがとうございました。 立ち上げの予算も費用もある程度補助がある、また各市区町村に対し個別に説明会も行われると、結構きめ細やかないろいろなサポートがあるんだなと思いました。それにしても、やはり十年で九割という高いハードルがありますので、是非、一つでも多くの協議会が増えるように、今おっしゃられた答弁の対策をしっかりと打っていただきたいと、このように思います。 先ほどから御回答の中にも出てきておりますけれども、居住支援法人の仕事として訪問、見守りを行うということがあります。これは、居住サポート住宅を広めていく上ではなくてはならないことであるというふうに思います。しかし、先ほど居住支援法人の数が少ないと質問しましたけれども、やはり絶対的なマンパワーが足りないと私は考えています。 そこで、既にある団体を活用してみてはどうかと思います。自治会などには地域に精通した民生委員がいらっしゃいます。民生委員は、高齢者、障害者、児童、母子世帯など、要援護者の調査、実態把握、相談支援を行ったり、各種行事への参加協力や自主的な地域福祉活動など、幅広い活動を行っています。当然、居住支援員が見守る方々を網羅していると思われます。 このように、地域の民生委員と協力して、よりきめの細やかな見守り活動を行ってみてはと考えますが、御所見を伺います。
○政府参考人(石坂聡君) 委員御指摘のとおり、民生委員は、地域の要配慮者の実態や課題をきめ細やかに把握されているものと承知しております。 この法案では、市区町村などの地方公共団体が居住支援協議会を設置するよう努めなければならないこととするとともに、福祉関係の団体を協議会の構成員に加えるなど、住宅と福祉の関係者が連携して地域の状況把握を進めることとしております。現在設置されております協議会の中にも民生委員を協議会の構成員とするなど、各地域で要配慮者の実態や課題をきめ細かく反映する工夫がなされているところでございます。 こうした取組を通じて、民生委員と居住支援法人等が連携を図ることなどにより、地域ごとの要配慮者の実態や現場のニーズを踏まえた適切な居住支援の取組が進むよう、厚生労働省とも連携して地方公共団体の参考となるようなマニュアルをお示しするなど、よりきめ細やかな居住支援体制の構築に向けて取り組んでまいります。
○永井学君 ありがとうございます。 協議会の中にこの民生委員が入っている例もあるというふうに今御回答ありましたけれども、高齢者の方なんかは多分地域で、民生委員の方近くにいますので、ふだんの行事とかも会っていますし、より相談がしやすい、居住支援法人の方がいきなり行って相談をするというよりも、より相談がしやすい体制が整うんじゃないかなと、このように思っています。 ですので、この例えば先ほど言った手引きに、必置ではなく、民生委員がいることが望ましいみたいなことを入れていただけると、ああ、民生委員もやっているところがあるんだななんということが分かると思いますので、是非そんな御検討もいただければなというふうに思います。 最後に、事業の周知について伺います。 今回の改正内容で、賃貸人も、そして住宅要確保者の方も安心して賃貸借の契約ができるようになって、現在空き家となっている賃貸住宅の有効活用も進むと考えられます。しかし、貸す側も借りる側もこの制度を知り活用してもらわなければ、これ意味がありません。特に、借り手側は生活自体に困っている方も多く、情報がなかなか行き届きづらいと思います。 賃貸人及び住宅確保要配慮者に対してどのように周知していくのか、伺います。
○政府参考人(石坂聡君) 委員御指摘のとおり、より多くの大家さんや住宅確保要配慮者にこの法案による新しい制度を知っていただくよう取り組むことは重要だと考えているところでございます。 大家さんに対しましては、マニュアルや分かりやすいパンフレットなどを作成するとともに、国交省職員が自ら全国各地に赴き説明会や意見交換を行うなど、今般の制度改正や関連制度の周知、先進事例の提供などを行ってまいりたいと考えてございます。 また、要配慮者に対しましては、全ての市区町村において居住支援協議会の設置を努力義務化することにより、住宅と福祉が連携したネットワークの機能の強化を図り、様々な機会を通じて要配慮者が円滑に居住支援につながることができる体制を構築してまいります。 国土交通省としましては、厚生労働省と連携しつつ、こうした取組を行うことで、大家さんが賃貸住宅を提供しやすく、また要配慮者の方が円滑に入居できる市場環境の整備を進めてまいります。
○永井学君 住宅施策、福祉施策の連携、今、国交省と厚労省がしっかり連携をしていくというのが今回非常に重要であるというふうに思いますので、引き続きの居住支援の強化、是非努めていっていただきたいと思います。 終わります。
○森屋隆君 立憲民主・社民の森屋隆でございます。よろしくお願いをいたします。 まず、本法律案につきまして、住宅セーフティーネットの強化に向けて、一つは公の責任をしっかりと果たすべきとの視点から、そしてもう一つはこの設けられた制度が現場で十分かつ適切に機能する、そういった視点から質問をしたいと思います。 まず、本法律案の基本的な考え方や方向性について伺います。 本法律案では、居住サポート住宅や賃貸債務保証業者の認定制度の創設、居住支援法人の業務への残置物処理の追加などを行うこととされています。 これは、解して言えば、従来家族などが担ってきた見守りや賃貸債務の保証、死亡時の対応などを社会の制度の中に位置付けて担っていこうという、こういったことだと理解していますが、本法律案の基本的な考え方、方向性について国土交通大臣の御所見を伺います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 単身高齢者が今後増加していくと、こういう状況でございます。単身者の場合、従来家族が担ってきた見守りや相談といった機能を果たす人が身近にいないということになります。孤独死や死亡時の残置物処理への不安、そして入居後に何かあっても連絡や相談をする人がいない、こういうことで、ある意味でこれら、これまで家族が、また親族が担ってきた役割を公でしっかりサポートしていこうというものでございます。そして、そのために、そういうことで大家さんに入居を断られるケース、これを少なくしていこう、なくしていこうというものでございます。 高齢者を始めとする住宅確保に配慮を要する方の居住の安定を図る観点から、居住支援法人を始めとする地域社会の様々な担い手が連携して支える仕組みを構築するべく、この法案を提出したものでございます。
○森屋隆君 大臣、ありがとうございます。 次に、国や地方公共団体の責任について伺いたいと思います。 住生活基本法では、住宅は国民の健康で文化的な生活にとって不可欠な基盤であるとされています。そして、住生活基本計画ではその冒頭において、住宅は人々の生活を支える基盤であり、社会の礎であると、こういうふうにされています。このような点を踏まえますと、住宅セーフティーネット法では民間の賃貸住宅の活用した住宅セーフティーネット機能の強化を大きな柱としているんですけれども、やはり民間任せにするのではなくて、国や地方公共団体が公としての責任をしっかり果たしていくことが大事なんだろうと、こういうふうに思っています。 基本的には、住宅のハード面では、公営住宅を始めとする公的賃貸住宅についてその充実を図ることや、また、居住支援というソフト面についても、国や地方公共団体が主体的にその責任を果たしていくことが必要だと思います。 国土交通大臣の御所見並びに今後、公による住宅セーフティーネットの機能の強化、どのように取り組んでいくお考えなのか、この辺についてお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) これまでも、住まいの確保に困難を抱える方々の居住の安定を図るため、国や地方公共団体において、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進や公営住宅の整備など必要な施策を講じてまいりました。 その上で、今回の法案は、民間の賃貸住宅市場において賃貸用の空き家が四百万戸を超えている状況を踏まえ、こうした民間賃貸住宅を活用した新たな住まいの供給の仕組みを創設するということとともに、大家さんと住宅確保要配慮者の双方が安心して利用できる市場環境の整備により居住の安定確保と住宅ストックの有効活用の両立を図ると、こういう考えでございます。 国や地方公共団体におきましても、民間任せとするのではなく、居住サポート住宅の認定、居住支援法人の指定とこれらに対する支援、さらには居住支援協議会の設立、運営などを行うことによりまして、要配慮者の方の居住の安定に向けた役割を果たしてまいりたいと思います。
○森屋隆君 次に、公営住宅の関係について少し伺わさせていただきたいと思います。 現在、この公営住宅には一定数の空き家、住戸があると認識をしています。こうした十分に活用されていない公営住宅を始めとする公的賃貸住宅のストックを住宅セーフティーネットとして、また要配慮者の様々なニーズに応じて積極的に活用していくことが必要かと考えています。 政府の見解及び今後の取組方針についてお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(石坂聡君) 公営住宅は、住宅セーフティーネットの根幹として、住宅に困窮する低額所得者の居住の安定を図るため供給するものであり、国としても、地方公共団体が行う公営住宅の整備に対して社会資本整備総合交付金等により支援をしているところでございます。 一方で、公営住宅、今先生御指摘でございましたように、空き家ございます。こうした公営住宅ストックの弾力的な活用の一環として、居住支援法人等が公営住宅の空き室を要配慮者に対してサブリースしたり、あるいは地域の交流拠点としたりするなど、居住支援を目的とした活動への積極的な活用を図ることは重要であると認識しています。 国土交通省におきましては、公営住宅の目的外使用手続の簡略化等により、公営住宅ストックの有効活用により多様な住宅セーフティーネットの取組を推進してまいります。
○森屋隆君 ありがとうございます。是非積極的な活用をお願いしたいと思います。 次に、本法律案で創設される居住サポート住宅について伺いたいと思います。 居住サポート住宅は、居住支援法人等が入居する要配慮者のニーズに応じて安否確認、見守り、適切な福祉サービスへのつなぎなどを行う住宅と理解をしています。また、居住サポート住宅の、生活保護受給者が入居する場合には、住居補助費というんですか、扶助費というんですかね、これが、保護の実施機関が大家等に代理納付する仕組みが設けられていると、このように承知をしています。しかし、この制度に対しては、いわゆる貧困ビジネスなどに悪用されるのではないかという、こんな懸念を持っています。そのため、そのようなことがないように、これは万全の体制を講じていただきたいと思っています。 具体的には、居住サポート住宅の認定基準について、この第四十一条に規定が定められております。床面積、構造、設備、家賃、入居中のサポート内容などについて基準を設けているとされていますが、この詳細というのは省令で委任をしているというふうに聞いています。そのため、省令で具体的な基準を定めるに当たっては適切な基準となるよう、有識者や現場関係者などの意見を十分に踏まえて対応いただきたいと思っています。 また、実際にこの認定や認定事業者等の監督などを行うのもこの地方公共団体だと聞いていますから、その認定や監督が、問題が生じた際の認定の取消しなども含めて厳正かつ適切に行われるよう、国においても万全の措置を講じていただきたいと、こういうふうに思っています。 これらの点について万全の対応を取ることを是非国土交通大臣にこの委員会の中でお約束をいただきたいなと。まあ、心配な点がやっぱりあるわけですよね。こういった点を、大臣、この委員会の中で是非お約束いただきたいと、こんなふうに思っています。どうでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今回の法案に対しての御意見の中で一番多かったのが、実はこの貧困ビジネスに悪用されるのではないかという点でございました。そうならないようにすることが非常に重要だと思っております。 そのため、居住サポート住宅の認定に当たっては、入居者の居住水準を確保する観点から、住宅の床面積や設備が法令に定める基準に適合すること、不当な利益を得ることを防ぐ観点から、住宅の家賃やサポートの対価が法令に定める基準に従い適正に定められていることなどを要件とすることとしております。 また、福祉サービスとの適切な連携を図る観点から、この制度の認定の主体は、生活保護や生活困窮者支援を実施している福祉事務所を設置する地方公共団体としております。さらに、認定事業者に対しては、地方公共団体が報告を求めたり立入検査や改善命令を行うことができるほか、命令に従わない場合には、入居者の居住の安定を図りつつ、認定の取消しも含め、指導監督を実施できることとしております。取消しも当然できるんですが、そのときに入居者が放り出されるようなことがあってはならない、そこを確保しながら、しかし、きちんと、取消しする場合にはきちんと取消しするというような形にしていきたいと思っております。 居住サポート住宅の制度が貧困ビジネスに悪用されることがないよう、厚生労働省や地方公共団体と連携して、適正性を確保しつつ運用してまいりたいと思います。
○森屋隆君 大臣、ありがとうございます。よろしくお願いをいたします。 一問飛ばしまして、費用の在り方について伺いたいと思います。 居住サポート住宅への入居中のサポート費用ですけれども、基本的に入居者が負担するものということであります。また、認定保証業者による家賃債務保証などについても、これを利用するには一定の費用負担が生じるというふうに思います。そのため、金銭的に余裕がある方はいいと思うんですけれども、この余裕のない方にとってこれらの制度がなかなか使いづらいということにもなりかねないと、こんなふうに懸念をしています。 そのため、誰もがこれらの制度を円滑に利用できるように、例えば費用の補助などの公的支援が求められるのではないかと、こんなふうに思っていますが、国としてどのような対応をしていくのか、この辺について伺いたいと思います。
○政府参考人(石坂聡君) まず、安否確認のためのICT設備につきましては、入居者の負担軽減にもつながる措置として、令和六年度予算において設置等の改修工事に対して補助の対象としたところでございます。 また、サポート費用については、先生御指摘のございましたように、入居者の負担ということを想定してございますけれども、実際に類似の事例、現在実施している法人の事例といたしまして、月二、三千円程度想定してございます。 こうした住宅のサポート費用でございますけれども、こうしたサポート費用につきましては、こうした比較的低廉な制度とともに、例えば厚労省で実施してございます、生活困窮者や高齢者などを対象としています公的な福祉サービスの一環として居住支援を行っている場合がございまして、こうした入居者の心身の状況や生活の状況、心身の状況が不安定になったときにはこうした事業も活用できること、こうしたことも併せてちゃんと周知する、あるいは厚労省と連携して対応する、そうした取組をしっかり行ってまいりたいと考えているところでございます。 また、家賃債務保証料でございますけれども、居住サポート住宅の入居者には保証を断らない家賃債務保証業者の認定制度を創設いたします。こうした場合に、例えば地方公共団体がこの保証料に対して支援できるよう、国の補助制度の対象にも居住サポート住宅、対象としたところでございます。 また、残置物処理でございますけれども、これは、まずは敷金や大家さんなどが加入する保険から賄われているところとは承知しておりますけれども、先ほど申し上げましたように、換価したお金がある場合、あるいはその住宅からお金が見付かった場合には、そこからまずいただいて、最後は供託する、先ほど説明いたしましたけれども、そういったこともあろうかというふうに思っているところでございます。 さらに、こうした居住支援、家賃債務保証、保険などの複数の仕組みを連携させた効果的な取組を支援するモデル事業、こうしたものを創設しているところでございます。本制度を円滑に利用できるよう、地方公共団体あるいは居住支援法人に対して制度の周知あるいは先導的な取組の普及啓発、そうしたことをしっかり進めてまいりたいと考えているところでございます。
○森屋隆君 御丁寧にありがとうございます。 ICT機器の見守りのは二、三千円だということでありましたし、あと、いろんな制度があるということで承知しました。是非活用していただきたいなと思います。 次に、これまでもこの住宅セーフティーネット制度においては、この専用住宅に関する改修費や家賃低廉化の補助、また登録住宅、専用住宅に関する家賃債務保証料や、住み替えの補助が設けられており、令和六年度からはそれぞれ見守りなども行う住宅にもこの補助が対象になると、こう理解をしています。 しかし、これらの補助の実施状況は必ずしも十分に広がりを見せているとは思っていません。例えば、令和四年度においては家賃低廉化の補助件数は四百五十七戸だったと、こういうふうに承知をしています。やはり、これまでの補助の実施状況は、制度はあるけれども十分に活用が図られていないと、支援を必要とされている方に十分になかなか届いていないんじゃないかと、こんなふうに思っています。 令和六年度からは見守りなどを行う住宅にも対象が拡大されることが、公の責任をしっかりと果たすという観点からは、これにとどまらずに、例えばこの住宅サポートの、居住サポート住宅、サポート費用に対する補助を設けるなど、その拡充を図ることが私は必要なのかなと、こんなふうに思っています。 また、現在、家賃低廉化等の補助は、地方公共団体が必要と認めた補助を実施する場合に国もその二分の一を補助するという、この仕組みだと聞いています。補助を実施している自治体はごく一部で、令和五年八月の時点では五十五自治体にとどまっていると伺っています。そのため、例えば、地方公共団体が必要を認めれば国の負担分だけでも補助を実施するような運用の柔軟化も検討すべきではないかと、こんなふうに思っています。 補助制度の更なる活用を図り、支援を必要とする方にこれを確実に届けるため、制度の拡充や運用の柔軟化について国土交通省として是非前向きに取り組んでいただきたいと思いますし、こういった支援を必要とされている方は多いのかなと、こんなふうに思いますので、国土交通大臣の見解をお聞きしたいと思います。 大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 居住サポート住宅、この供給を促進していかなければならないと思っております。そのために、いろんな支援のための予算が必要です。令和六年度予算におきまして予算措置を拡充することとしておりまして、具体的には、居住サポート住宅についても改修費補助などについてセーフティーネット住宅と同様の補助を行うということとしていきたいと思っております。 また、こうした制度や、運用措置だけ、予算措置だけではなく、福祉サービスも含めて効果的な運用が行われるよう、厚生労働省とも連携して制度の周知や先進事例の共有などにしっかりと取り組んでまいります。 現場の声をしっかり聞きまして、福祉、これまで福祉部局がやってきたことに今回、国交省の住宅部局がやることを併せることになります。いろいろな試行錯誤があろうかと思いますが、福祉施策の予算の実態もよく我々も勉強しながら、実効性のあるものになっていくような支援制度をつくっていきたいと思います。
○森屋隆君 大臣、ありがとうございます。 最後の質問になるかと思います。今大臣答弁していただいた中に少し重複しているかもしれませんけれども、やはりこの制度を本当に充実して使っていくために、やっぱり人材ですよね、そこに携わる人の人材がやっぱり一番私は重要かと思っています。 今大臣言われたように、一つは福祉の面というのもあるかと思います。そして、住宅の面という、そういった知識が必要かと思います。そういった人材を是非育てていただきたいなと思っています。 その人材教育支援などについて、大臣の決意、今あったかと思いますけど、再度よろしくお願いしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先ほどは予算の面に着目して答弁させていただきましたが、今、森屋委員から人材という、また制度の面からの御質問でございました。 地域における住宅と福祉が連携した居住支援体制の強化を図るため、この法案では、市区町村などの地方公共団体が居住支援協議会を設置するよう努めなければならないこととしております。現在設置されている居住支援協議会においては居住支援の現場を担う人材育成の講座を開催しているほか、居住支援法人の全国団体では居住支援のリーダー人材の育成のためのグループワーク研修などを行っております。 この法改正を契機として、国土交通省としても、居住支援協議会の設置を促進するとともに、厚生労働省や地方公共団体とも連携しながら居住支援協議会などによる人材育成を一層支援するなど、住宅と福祉の関係者の相互理解を図り、居住支援に係る知識が広く共有されるようしっかり取り組んでまいりたいと決意しております。
○森屋隆君 大臣、ありがとうございました。 終わります。
○三上えり君 立憲民主・社民の三上えりです。 森屋議員に続きまして、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律等の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。 新年度を迎えまして、新たな環境で生活を始めた方も多いのではないかと思います。新生活を始めるに当たりましては、生活の基盤となる住まい、この確保が必要です。特に、住宅確保要配慮者には深刻な問題です。 資料一を御覧ください。 賃貸人、つまり大家さんにアンケートを取った結果です。それによりますと、大家さんの七割が高齢者や障害のある方に、そして外国人には六割が家を貸すことに拒否感を持っています。また、大家さんが高齢者に貸したがらない最たる理由は、右の大きい円グラフなんですけれども、居室内での死亡事故等に対する不安、つまり家の中での事故ですとかお亡くなりになることへの不安、これが九割を超えています。 質問通告していないんですけれども、斉藤大臣、この手元の資料を御覧になって、この現状の受け止めをお伺いできますでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 改めて、今この資料を見させていただきまして、今、日本の高齢者単身世帯が増えている状況の中でしっかり住宅政策に対して手を打っていかなければならないということを改めてこの図を見て痛感をしたところでございます。
○三上えり君 ありがとうございます。私も大変深刻な社会問題であると受け止めております。 今回の法案は、そうした大家さん、賃貸人の不安を払拭して、住まいの確保で困難に直面されている方を救済するというものです。必要な方に住まいに関する支援がしっかりと届くようにとの思いから質問を始めさせていただきます。 まず、この法律案で創設される居住サポート住宅についてです。森屋議員からも質問がございました。この居住サポート住宅の入居対象となります日常生活を営むのに援助を必要とする住宅確保要配慮者、どのような方が該当するのか、改めて御説明をお願いします。
○政府参考人(石坂聡君) 居住サポート住宅におきましては、ICTを活用した安否確認や、訪問による緩やかな見守り、福祉サービスへのつなぎを行うこととしております。 こうしたことから、その入居者は入居中のサポートを必要とする方を対象としており、具体的には高齢者、低額所得者、障害者、一人親世帯などが想定しているところでございます。
○三上えり君 今御説明あった方々以外にも、例えば一人親世帯ですとか子育て中の世帯、そしてケアリーバーと言われます、児童養護施設や里親などの社会的養護のケアから離れたお子さん、そして若者、また最近、特定技能外国人の受入れの拡大も決まりました。日常生活を営むのに何らかの援助を必要とされる方というのはこれからますます増える一方だと思います。居住サポート住宅の入居対象者に要配慮者の多様な方がいるということを改めて認識を共有させていただきたいと思います。 そして、法案のKPI、つまり目標、効果に供給戸数、施行後十年間で十万戸と設定しています。何を根拠に十年間で十万戸という目標数値が出たのでしょうか。
○政府参考人(石坂聡君) 居住サポート住宅につきましては各地域の実情に応じて整備が進められるものと考えておりますが、国土交通省としては、十年間で十万戸を一つの目標としております、一つの目安としております。 この十万戸の考え方でございますけれども、老朽化による借家の建て替えや配偶者の死別等によって転居等が必要な高齢者などが、今後住まいの確保が困難になる要配慮者のうち、大家に入居を断られる割合や入居中のサポートが必要な方の割合を考慮して推計したものでございます。
○三上えり君 具体的なデータをいただけたらなと思うんですけれども。 資料二を御覧ください。私もそこをちょっと関心を持って、こちらの資料を御覧いただけたらと思います。 それぞれの世帯数であるとか人数に重複はあるんですけれども、住宅確保要配慮者のこれ推計の人数になります。低額所得者がおよそ千三百万世帯、被災者、発災後三年以内が五千八百世帯、高齢者が一千八百八十九万世帯、障害者、四百十一万人、子供を養育している者、千百四十七万世帯、そしてさらには、右に行くと、様々なLGBTの方であったりUIJターンの転入者であったり、詳しく言うともっと増える数だと思います。 一年一万戸、十年十万戸がふさわしいのかどうかというのはこれからの取組になると思うんですけれども、さらに、要配慮者のニーズによって必要な住宅、サポート住宅、これ供給を図っていかないといけないと思います。また、どの地域に幾つの住宅を確保していくかという、その計画も必要になるのではないでしょうか。 そこで、要配慮者のニーズや実態について、国ですとか地方、それぞれにおいてこれからどうやって把握していくのか、お考えを伺います。
○政府参考人(石坂聡君) 御指摘ございましたように、各地域でのニーズというのは大変異なるものと考えてございます。 今回も、居住支援協議会、各市区町村において設置の努力義務化ということを申し上げましたけれども、やはりその関係者、福祉の関係者、あるいはその住宅の関係者、あるいは実際にその要配慮者から相談を受ける立場の消費者団体、こうした方々が多分一緒になってですね、何でしょうか、要配慮者のニーズとか実態、こうしたことを各地域ごとに把握していくことは非常に重要だと考えているところでございます。 そうした観点から、先ほど申し上げましたように、その居住支援協議会、これの設置の努力義務化というのになったところでございますけれども、そうした形で、福祉の関係者、住宅の関係者等々、たくさんの担い手ございますけれども、そうした関係者でそうしたことをしっかり把握した上でこの施策を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○三上えり君 そうしたニーズと住宅供給、しっかりとこの要求に応じるためには、地域の関係者が集う居住支援協議会の果たすべき役割というのは大切です。 斉藤大臣も法律案の提案理由に述べられました、市区町村による居住支援協議会の設置を促進するというふうに御説明されました。しかし、この居住支援協議会、既に都道府県でありましたり、一部の市区町村であったり、設置されているはずです。 全国で今何か所設置されているのか、伺います。
○政府参考人(石坂聡君) 居住支援協議会は、令和五年十二月末時点で百三十六の協議会が設置されております。その内訳として、全都道府県と九十四の市区町村において設立されております。 居住支援協議会の設立目標につきましては、居住支援協議会を設立した市町村の人口カバー率を施行後十年間で九割とすることを一つの目安にしています。 この協議会が全国各地に設置され、地方公共団体の住宅部局、福祉部局、不動産関係者、福祉関係者などが連携し、地域における居住支援体制の整備が図られるよう、厚生労働省とも連携して設置促進を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○三上えり君 済みません、今の答弁に重複するかもしれないんですけど、いつまでにあと幾つ設置しようとしているのか、そして設置を終えるのはいつなのか、スケジュール感があれば教えてください。
○政府参考人(石坂聡君) 十年間で人口カバー率で九割ということで考えてございます。 ちなみに、今回、居住サポート住宅でございますけれども、福祉事務所を設置している地方公共団体がやることを対象としてございますけれども、福祉事務所を設置している市区町村は大体全国の市区町村の半分ぐらいでございます。ちょうどその半分ぐらいの市区町村の人口合計いたしますと大体九割ぐらいになるということで、目安は、そういう形で目安として今回設定させていただきます。 必ずしも福祉事務所を設置していないところで居住支援協議会をつくらないとかいうことではないんですけれども、計算方法の一つとしてそういう形で算出させていただいたものでございます。
○三上えり君 その居住支援協議会の設置の促進に向けまして、この設置を努力義務化しています。 必置にせずに努力義務にした理由、そして、その設置や運営体制の確立の促進に向けて国としてどのような支援を行いますでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず、今回、先ほども永井委員に答弁させていただきましたけれども、あっ、森屋委員に答弁させていただきましたけれども、住宅部局、これまで独立していた住宅部局と福祉部局、その住宅部局の中で不動産業界、また福祉部局の中でいろいろ福祉協議会等の団体、活動していました。それをある意味で統合してよく連携しながらやっていかないと、今回のこの業務は、この法律の目的達せられないということで、できるだけつくってくださいと。 なぜ必置にしないのか、努力義務なのかということなんですけれども、やはりこれは、最終的には各地方公共団体が自らの意思で決められるべきものでございます。できるだけ協力してやってくださいとお願いをするベースでございます。
○三上えり君 済みません、ちょっと私も必置にするべきではないかと思って質問させていただきました。 この居住サポート住宅を始めて、この要配慮者に対する居住支援に当たりましては、その担い手として居住支援法人の果たすべき役割も大きいと思います。この居住支援法人、七百を超えているんですけれども、一方で、居住支援法人が取り組む事業の赤字が五割を超えているんですね。人件費の高騰とか様々な理由があると思うんですけれども、ちょっと五割超えているというのはどうかなと、大変なことだと思っておりまして、その赤字の原因をお伺いします。
○政府参考人(石坂聡君) 御指摘のとおり、令和四年度に国交省が行った調査では、居住支援法人の収支状況について、五割を超える居住支援法人が赤字だと回答してございます。 これは、法人が行っているほかの業務、例えば不動産関係法人でございましたら不動産の方で、福祉関係であればそうした社会福祉のいろんな事業、そうした中で、収益で赤字をカバーしているケースも多いということで伺っているところでございます。 赤字の要因につきましてはつぶさに把握してございませんけれども、主な業務として、住まいに関する相談や、住宅の内覧に同行したり、あるいは定期又は随時の見守り、声掛けなどを行ってございますけれども、こうした業務の人件費、先生からも御指摘ございましたが、人件費の負担が大きいこと、こうしたこともございます。 また、住宅確保要配慮者を対象としてございますので、利用料を求めづらいというのもあるのかと、こう思います。また、居住支援法人も含めた法人としての継続的な事業モデルを構築できていない、そういったことが考えられます。
○三上えり君 これ、この事業というのはこれからもう本当に持続可能なビジネスにしていかなければならないと思うんですね。まあ、モデルビジネスといいますか。そのためには、様々な補助制度の活用を図ってその居住支援法人の事業の利益が出るように、成り立つようにしていくことが今おっしゃられたように大切だと思います。 この持続可能性を高めるための取組をお伺いできますでしょうか。
○政府参考人(石坂聡君) 御指摘のように、先生からも、いわゆるソーシャルビジネスというんでしょうか、持続可能な居住支援法人、大変重要だと考えているところでございます。居住支援法人には地域の居住支援の担い手として安定的、継続的に活動いただきたいと考えているところでございます。 国交省におきましては、これまでも居住支援法人の立ち上げに対して支援を実施してございました。その上で、本年度予算におきましても居住支援法人の活動に対する補助事業の期限を令和十年度まで延長したところでございますし、また、大家さんの不安感軽減に資する家賃債務保証業者など、様々な事業と連携した先導的な取組に関しまして国が財政的な支援を行うモデル事業、こちらも創設させていただきました。 また、居住支援法人の中には、厚生労働省による生活困窮者や高齢者向けの公的な福祉サービスを受託しておりまして、そうして居住支援を行っている場合もございます。居住支援法人におきまして、こうした公的な支援を活用し、また法人自らが行う福祉や不動産などの事業も組み合わせながら、各事業が安定的に、安定的かつ主体的に活動していただくことを目指していくことが大事だと考えているところでございます。 このため、居住支援の全国団体とも連携しつつ、様々な支援制度や事例の、いわゆるこの例えば事業のですね、事業モデルの情報提供を通じて、各地の居住支援法人の取組を推進してまいります。
○三上えり君 次に伺います。 新たにこれ、残置物処理が本法律案で追加されることになりました。新たに知識、能力や財産的基礎に関する要件を上乗せして課すという改正も行うことになりました。新たな知識、能力や財産的基礎、これは何なんでしょうか。
○政府参考人(石坂聡君) 御指摘の基準は、今回新たに居住支援法人の業務として追加する残置物処理業務などに関し、法人の経理的、財産的基礎などの基準として定めるものでございます。その具体の基準につきましては今後省令において定めることを予定しております。 なお、既に現在、残置物処理などを行っている居住支援法人が存在するということは承知しております。
○三上えり君 今ある支援法人も残置物処理などの業務を行っているので、これ、できなくなるんじゃないかという懸念はどうでしょうか。
○政府参考人(石坂聡君) 御指摘の基準でございますけれども、今後省令において定めることになりますけれども、既に残置物処理などを行っている法人が、承知しております。 こうした法人が今回の基準によって運営に、業務運営に支障を及ぼすことがないよう、これは非常に重要な観点でございますので、居住支援法人の実態等、十分に我々も調べて、あるいはそのヒアリングとかを行いまして検討を行ってまいりたい、そのように考えているところでございます。
○三上えり君 引き続き検討をお願いします。 そして、今回の法律の基礎になった、法律案の基礎になった居住支援機能等のあり方検討会、法務省も参加されています。刑務所出所者の住宅の確保に課題があるためです。 法務省に伺います。 住まいの確保について、本法律案において一定の前進があるのでしょうか。
○政府参考人(中村功一君) お答え申し上げます。 今回の法改正におきましては、居住安定援助賃貸住宅事業、これ法案上の正式な名称でございますけれども、これに関する規定が新たに創設などしているものと承知しておりまして、刑務所出所者等に対する住居確保支援等の充実にもつながるものと認識しております。 これまでも、保護観察所や更生保護施設等におきまして、居住支援法人と連携し、行き場のない刑務所出所者等に対し、住居の調整、住居を確保した後の見守り支援などに取り組んできたところでございますけれども、居住安定援助賃貸住宅事業者とも連携を深めることにより、より一層きめ細やかな支援を行うことが可能になるものと考えております。
○三上えり君 刑務所出所者の居場所の確保の進めについて、引き続きお願いいたします。 そして、今回、厚生労働省も共管になります。お考えを厚生労働省からお願いします。
○政府参考人(斎須朋之君) お答え申し上げます。 今回の法案におきましては、住宅施策と福祉施策が連携いたしまして、地域における総合的、包括的な居住支援体制の整備を推進するための改正内容が盛り込まれております。住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する基本方針ですとか、安否確認、見守り、適切な福祉サービスへのつなぎを行う居住サポート住宅、賃貸住宅への円滑な入居支援や入居中の見守り等を行う居住支援法人などの事項につきまして、国交省と厚労省が共管するということになっております。 厚労省といたしましては、住宅確保要配慮者の安定的な地域生活を支援するため、関係省庁と連携して取り組んでまいりたいと考えております。
○三上えり君 各省庁の横のつながりをお願いします。 最後に、大臣、この法案に対する決意をお願いします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 決意申し述べさせていただく前に、先ほどの三上委員への答弁で、なぜ支援協議会、必置義務ではないのかということにつきまして付け加えさせていただきますと、地域ごとの実情を踏まえる必要があるということもその理由に付け加えさせていただきます。 そして、御質問でございます。この法案が成立した暁には、各地域において居住支援の担い手となる居住支援法人や地方公共団体がしっかりと連携できるよう、そして居住サポート住宅などの新たな制度がきちんと機能するよう、厚生労働省や法務省と連携しながら、施行に向けた準備に万全を期し、誰もが安心して暮らすことができる居住環境の実現に向け全力を尽くしてまいります。
○三上えり君 質問、以上です。ありがとうございます。
○河野義博君 公明党の河野義博です。 法案の内容に入ります前に、大臣にお伺いをしたいと思います。 東京都心の新築マンション平均価格が一億円を超えました。中でも都心三区、千代田区、中央区、港区では超富裕層向けのマンションが多く含まれておりますので、それを除外をしても、都心の平均価格八千万円台半ば、八千五百万円程度というふうになっています。サラリーマンや公務員ではもう到底買えないマンション価格になってしまったんではないかと私感じております。国交省として何か受け止めのようなものがあればお伺いをしたいと思います。 また、マイナス金利政策が変更されました。今後、利上げが予想されます。シンクタンクのレポートによりますと、変動金利、固定金利より安いですから、変動金利で住宅ローンを組んでいる残高は百三十兆円と言われています。今後、短期金利の上昇が、まあそういう局面が来るか来ないか分かりませんが、上昇していけば、不動産業界のみならず社会全体に大きなインパクトがあると思います。 これは、既存の借入分もそうですし、ますますローンが組めなくなってしまうんじゃないか、こういうことも考えられますが、国交省としてもし何か備えがございましたら教えていただきたいというふうに思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 近年の新築マンション価格は、都市中心部への堅調な住宅需要が見込まれる中で、価格の高い物件や大型物件が多く供給されたことや建設コスト等の高騰を背景として、平均価格が上昇傾向にあると認識しております。 委員御指摘の金利の動向につきましては、三月に日本銀行から短期金利がゼロから〇・一%程度で推移するように促す方針が示された一方で、日本銀行の植田総裁からは、今回の措置を受けて住宅ローン金利が大幅に上昇するとは見ていないとの見解が示されたと承知しております。 住宅の価格上昇などにより取得環境が厳しさを増す中、国土交通省としては、住宅ローン控除などによる住宅取得負担の軽減や全期間固定金利の住宅ローンの提供を通じて住宅取得環境の整備に取り組んでいるところでございます。 住まいは生活の基盤であり、住宅価格や金融市場の動向も注視しつつ、今後とも住宅の取得を望む方々が安心して住宅を確保できるよう取り組んでまいりたいと思います。
○河野義博君 住まいの確保は生活基盤の確保ですという御答弁をいただきました。そのとおりだと我々も思っていまして、法案に入りますが、公明党は、住まい政策を社会保障の重要な柱として位置付けておりまして、社会保障の基盤としての多元的かつ持続可能な住まいの保障というのをあらゆる場面でお訴えをしてまいりました。今般の法改正も、こうした私どもの提言と軌を一にするものでありまして、高く評価をさせていただきたいというふうに思います。 単身高齢者などの要配慮者と、家主、大家、そして不動産業者の方や社会福祉法人など、関係性に十分に配慮して、そして様々な支援策を盛り込んだ施策が強化をされております。特に、大家サイドからすれば、これまで様々なリスクを抱えながら要配慮者と付き合いをしてきた中で、今回、終身建物賃貸借の利用促進や入居者死亡時の残置物処理、また家賃回収リスクの低減など、そのメリットは大きいと感じています。 一方で、その役割がますます重要になりますのが、これまでの議論でもございましたけれども、居住支援法人であります。 居住支援法人に関して幾つか質問をさせていただきたいと思いますが、居住支援法人の指定基準として、債務保証、また残置物処理を行う際には、適切に行う知識、能力及び当該業務を確実に遂行するために必要と認められる財産的基礎であって省令で定めるというふうに、今後要件決めますよというふうに書かれておるんですが、具体的にはどういうことを考えられているのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(石坂聡君) 御指摘の基準は、今回新たに居住支援法人の業務として追加する残置物処理業務など、法人の経理的、財産的基礎などの基準として定めるものでございます。その具体の基準については今後省令において定めることを予定しております。 なお、既に現在、残置物処理などを行っている法人がございます。そうした法人の現在実施している業務運営に支障を来すことがないようにすることが非常に重要でございます。 そうした観点から、この基準を定めるに当たりましては、既存の居住支援法人の業務の状況、その実態ですね、そうしたことを十分に踏まえて検討を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○河野義博君 誰にでもやらせられないというのはそのとおりであります。一方で、数も増やしていかなきゃいけないんだろう、そのバランスが大事だと思いますので、御検討いただきたいと思います。 もう一つ、要件に関して伺いますと、居住支援法人にそもそもなれる資格として、NPO法人であったり、社団法人であったり、社会福祉法人であったりするんですが、それは分かりやすいんですが、居住支援を目的とする会社というのが要件として列挙されておりますが、その具体的な要件というのはどういうものになりますでしょうか。
○政府参考人(石坂聡君) 地域の居住支援法人の、担い手となる居住支援法人は、居住支援の担い手となる居住支援法人につきましては、要配慮者の入居支援や入居時の見守りなどを行う法人として都道府県知事が指定するものであり、NPO法人、一般社団法人又は一般財団法人、そして今御指摘ございました住宅確保要配慮者の居住の支援を行うことを目的とする会社などが指定の申請することができることとしています。 この居住支援を目的とする会社についてでございますけれども、入居前の相談や見守りなどの居住支援を行う会社でありますが、具体の要件の判断は各都道府県でやっていただいてございますけれども、例えば定款及び登記事項証明書において住宅確保要配慮者の居住の支援を行うことを目的とする会社であることを確認している都道府県もあると承知しているところでございます。 このほか、NPO法人などの場合と同様に、居住支援業務の実施に関する契約、計画、あるいは業務の的確な実施のための適切なものであることを、役職員の構成などを確認し指定を行っているところでございます。
○河野義博君 先ほどの申し上げた点とも重複しますが、これもバランスの問題だと思いまして、重い要件を課せば参入が阻害されますし、先ほどの御議論にもあったように、誰でもやらせて貧困ビジネスなどになってもなりませんので、そのバランスというのは重要なんだろうなというふうに思います。 国交省と厚労省、また自治体が緊密に連携をしていただいたおかげで、平成二十九年の施行後、着実に居住支援法人の数は増加をしております。ホームページを見ますと、二月末時点で八百三法人設立がなされております。一方で、都道府県、これまちまちでありまして、居住支援法人、一つの県に一法人しかないという県もありますので、必ずしもその数は十分と言えないかもしれないなと思いながら質問に立たせていただいておりますけれども、インセンティブとして何を与えていくのか、これも大きな課題でありまして、なかなかこの居住支援法人としてだけでなりわいを行っていくというのはなかなか難しいんだろうと、これもまたバランスが大事でありまして、これだけで十分に食べていけますよという補助ができればいいんですけど、なかなかそういう環境にないということで、やっぱり国交省が厚労省と連携をしていただいてこういうすばらしい制度を私はつくっていただいたと認識をしております。 今後、支援法人を増やしていくためにどのように取り組んでいかれるのかという点と、あわせて、居住支援法人への支援措置、これ定額補助で最大一千万円ということでありますが、これ、どのような今事業を具体的に行っておられるのか、併せて教えてください。
○政府参考人(石坂聡君) 御指摘のございますように、今後の高齢化や単身世帯の増加を踏まえますと居住支援の担い手のニーズは更に高まることから、更に居住支援法人を増やしていく必要があると考えているところでございます。 要配慮者の入居支援や入居中の見守りなどの居住支援が地域のニーズにおいて適切に実施される体制を整備することは重要な課題と認識してございます。これまでも、国交省におきましては、居住支援法人の立ち上げに資するような支援、これ補助事業で実施しているところでございますけれども、今年度予算におきましては、居住支援法人の活動に対する補助事業の期限を従来六年度末としていたところを十年度末まで延長させていただいたところでございます。 国土交通省におきましては、引き続き、この地域における居住支援のニーズに的確に対応できるような居住支援法人の取組、こうしたことを厚生労働省とも連携して対応していきたいというふうに考えているところでございます。
○河野義博君 なかなか補助事業だけが全てのインセンティブには恐らくなり得ないんだろうなと、複雑で社会的な意義の大きい業務をこれやっていただくんですけれども、なかなか補助金だけでは、じゃ、はい、やりますというふうにはならないんだろうなと思いますので、標章制度とか、まあ厚労省でいうところのくるみんマークのようなものを貼れるとか、様々な施策がありますので、そういったことも是非検討していただきたいなというふうに思います。 もう一つ重要な役割を果たすのが家賃債務保証業者であります。今回、認定家賃債務保証業者、新たに新設されますが、そもそもこの認定が付くとどういうメリットが加わるのか。それと、そもそも家賃債務保証業者はどういう要件で成り立っているのか、どういう方がどういう要件を満たせばできるのか、併せて教えていただきたいと思います。
○政府参考人(石坂聡君) 賃貸住宅の入居者のうち約八割の方が家賃債務保証を利用していることから、要配慮者の賃貸住宅の円滑な入居を促進するためには家賃債務保証を利用しやすい環境を整備することが重要でございます。 このため、この法案におきましては、緊急連絡先として個人の連絡先を求めない、すなわちこれは、身寄りのない方の場合、連絡先を個人じゃなくて法人、例えば居住支援法人などとすることでよいとすることと、居住サポート住宅について正当な理由なく保証契約を拒まないことといった要件を満たす家賃債務保証業者を国土交通大臣が認定する制度を創設することとしております。 また、家賃債務保証業者に対しましては、住宅金融支援機構がその保証に対する保険を行うことができることとしています。この法案では、認定家賃債務保証業者が居住サポート住宅の入居者の保証を引き受ける場合には、保険金による補填割合を従来七割のところを九割に引き上げるということでリスクの軽減が措置できる制度にしているところでございます。 国土交通省におきましては、家賃債務保証業者に対して認定家賃債務保証業者制度の趣旨を丁寧に説明して理解を求めるとともに、要配慮者のみならず広く一般の入居者の方にもこの制度や認定された事業者を周知してまいりたいと考えているところでございます。
○河野義博君 ありがとうございます。 最後に大臣に伺いたいと思いますが、今般の改正内容、各所に配慮がなされたすばらしい改正だと思っています。一方で、そもそもこの仕組み自体の認識が社会全体にまだ広がっていないんじゃないかなというふうに思います。この制度の内容を行政と事業者と連携して周知すべきと考えます。さらに、制度の実効性を高めるためにどういったことを考えておられるのか、大臣の御所見を伺って、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 内容につきましては、今、河野委員から御評価をいただきました。ありがとうございます。そして、ポイントは、どのように社会にこれを知っていただくかということかと思いますし、また、厚生労働省、法務省と国土交通省がどう連携していけるかということかと思います。 まず、広報につきましては、厚生労働省と共同でマニュアルや分かりやすいパンフレットなどを作成するとともに、国土交通省職員自らが全国各地に赴き、説明会や意見交換、地方自治体の方と意見交換、説明会を行ってまいりたいと思っております。そして、今般の制度改正、関連制度の周知、先進事例の情報提供の広報に努めてまいります。 また、我々も、本省におきましても厚生労働省、法務省とよく連携をして、この制度が実効あるものになるように全力を挙げていきたいと思っております。
○河野義博君 福祉サイドでの認識は広がりつつあるんだろうと思います。大切なのは、不動産関連事業者の皆さん、そちらの側からの認識も広げていくということが大事だろうと思いますので、引き続きの御尽力をお願いして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○青島健太君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の青島健太でございます。 おかげさまで六十五歳になりました。プロ野球時代には骨折やけがは絶えませんでしたけれども、ここまで大病もすることなく、おかげさまで元気に議員として活動させていただいております。しかし、六十五歳ですから、もう既に高齢者であります。そして、十年後には七十五歳、後期高齢者、二十年後八十五歳、生きているのかどうかですが、もし生きていたとしても、今のこの不動産をめぐる環境が変わらないのであれば、年齢を理由にちょっとここ住みたいなというところ断られる可能性、私にもあるというふうに思っています。 また一方で、私もささやかですが、実は不動産を持っておりまして、有り難いことに丁寧に長い間借りていただいている方がいらっしゃいます。オーナーというか、大家さんという立場も持っております。 その大家という立場に立ちますと、今回、国交省からも提示をされていますデータ、先ほどほかの委員からも御紹介ありましたけれども、大家さん、どういう方にこの拒否感を持つのかというところ、七〇%の大家さんが高齢者の方、ううん、どうかなと思ってしまう。また、障害者の方にも同じように七〇%。そして、低所得者の方々には五〇%。そして、これもとても残念な数字ですけれども、一人親世帯でも二〇%の大家さんが、ううん、貸すということに拒否感があると。頑張っているお父さん、お母さん、子育てしながらも、とても厳しい社会のこの不動産をめぐる現実と向き合っているというのもこの数字からも分かってまいります。 今回、国交省、こうした現状に向かって、大家と要配慮者の双方が安心して利用できる市場環境の整備を狙うということで、この法改正に今向かっているわけであります。 要配慮者の立場あるいは高齢者の立場に立ちますと、これやはり非常に福祉的な側面をしっかりとサービスとして用意していただきたいという思い、やっぱりこれ強く働くの当然理解できるところであります。そして一方で、大家の立場に立ちますと、ここはやはりドライに、やはり経済原理というものもありますし、ビジネスとして、やはりしっかりと貸したものが安心のできる借り手に使ってもらいたいというところの経済原理もしっかり働く。このバランスをどうやって取るのかというのがこの法案の難しさでもありますし、あるいは、豊かな社会を目指したときにはここをしっかりと整備しなければならないと。まさに大事な法案だというふうに思っております。 そこで、高齢者の一員として、また大家として、その立場から現実的な今日は質問をさせていただこうと思います。 幾つか国交省さんポイントを挙げていますが、まず一つ目として、賃貸借契約が相続されない仕組みを整備するというところでございます。賃貸借契約が相続されない、まあ普通に言うと相続されるという現状があるわけなんですが、私はここ、何か余りすっきりとしないというか、よく分からない感覚なんです。 借りた方が亡くなった、でも、その借りる権利は相続されていく。これ多分、不動産のもうイロハのイぐらいのところのことなんだろうと思うんですが、これはどういう意味なのか、どういう仕組みなのかというところをまず御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(石坂聡君) これにつきましては、民法の規定に基づき財産権は相続人に相続されることから、借家権も財産権の一部として相続人に相続されます。また、入居死亡時に賃貸借契約が終了する旨の特約を付すことは賃借人の不利となると、不利となる特約として、借地借家法の規定に基づき無効となると考えられます。 このため、入居者が死亡した場合には、大家さんは相続人に対して契約終了を求める必要があり、相続人が見付からない場合はその間、次の入居者に賃貸できないなど、大家さんの負担となる場合がございます。 現行では、高齢者住まい法におきまして、借地借家法の特例として、入居者が死亡した時点で賃貸借契約が終了する終身建物賃貸借事業の仕組みを設け、都道府県知事の認可を受けた賃貸人は、入居者限りの契約として住宅を賃貸することを可能としているところでございます。 今回の法案におきましては、この終身建物賃貸借事業の認可手続を簡素化し、現場でより利用しやすくする仕組みをすることとしております。
○青島健太君 賃貸借契約が相続される、これをされないようにする、つまり、本当大変なことですが、住んでいた方が亡くなったらばすぐまた次の準備に入れるという体制をつくろうということで、終身建物賃貸借という今御案内もありましたけれども、つまり、亡くなられたらばそこで契約が切れて次の準備に入れるというふうに理解をしておりますけれども。 これ、今回の改正で、住宅ごとの認可を事業者に渡す、事業者に移すということで、これが簡素化されるという今御案内がありましたが、これ、事業者に渡すことでなぜ簡素化されるんでしょうか。
○政府参考人(石坂聡君) 現行の終身建物賃貸借の認可手続につきましては、いわゆるバリアフリー化された住宅ごとに事前に認可を求めています。すなわち、これからやろうとする住宅全てにおいて、戸ごとというんでしょうか、アパートであれば、あった戸数分の認可を求めています。 一般の賃貸借、賃貸住宅の場合ですけれども、大家さんから見ますと高齢者以外の入居が行われる可能性もございます。そういうことを考えますと、終身賃貸、終身建物賃貸借契約をするかどうかというのが不確定な状況におきまして、例えば、バリアフリー改修をそこで行った上で住宅ごとにあらかじめ全部認可を取っておこうという手続は、大家さんにとって手間やコストが掛かるというふうに聞いております。 このため、今回の法案におきましては、まずその事業者単位で認可、すなわち大家さん単位で認可を行うこととし、実際に終身建物賃貸借を締結しようとする際にその賃貸住宅において届出を行うこととするということによって、大家さんがより、その手続ですね、手続面で利用しやすい制度に改めるということを考えているところでございます。
○青島健太君 あらかじめもう大丈夫なものは、そういうふうに準備をして貸していくというふうな理解でよろしいんでしょうかね。うなずいていらっしゃるので、そう理解させていただきますが。 そして、この終身賃貸借契約ということで、とても残念なことに、住んでいる方が亡くなると、今度は速やかに次の準備のために、今お話ありましたけれども、残置処理というものが始まるわけですが、これを、各委員からもお話出ていましたが、居住支援法人に今回委託できるということであります。 これもう本当に有り難いことだと思うんですけれども、でも、私がもしその立場だとするならば、自分の持っていたものとか使っていたもの、あるいは換価できるもの、お金に換わるようなもの、あるいは現金なんかも残っているのか分かりません。こうしたものがしっかりと何かの役に立つなり、それが渡され、しっかりとどこかに行くということを望むと思うんですが、例えば、先ほどもちょっと御案内ありました、御質問ありましたが、残った換価されたもの、あるいは現金等々、これはやっぱり有効な、何というかな、使われ方にならなければ、もう非常に、何といいますかね、このこと自体が荒れてしまうというか、皆さんが信じてこれ委託できなくなると思うんですね。この辺りはいかがでしょうか。
○政府参考人(石坂聡君) 令和三年に国土交通省と法務省が協力して策定した残置物の処理等に関するモデル契約条項を活用した円滑な残置物処理を推進することとしています。 このモデル契約条項を活用して残置物処理を行う場合には、残置物を換価して得た金銭や賃貸物件内にあった金銭につきましては、まずはその残置物処理に掛かった費用に充当させていただいた上で、残った金額、残額につきましては入居者の相続人に返還することになると考えられます。なお、この場合に、その相続人の存否や所在が明らかでない場合もございます。そういった場合には供託するということとさせていただきたいと考えてございます。
○青島健太君 残置物処理をどなたかに委託をする、法人に委託するということは、相続人がいらっしゃらない、あるいは親族がいらっしゃらないというようなことなんだろうと思うんです。いわゆるその孤独死というような最期の迎えられ方ということになるかと思うんですが、また、これ、そもそもの質問で申し訳ないですが、孤独死というものは今どういうふうに定義されているんでしょうか。
○政府参考人(石坂聡君) 孤独死につきましてその定義や考え方は様々でございますけれども、内閣府が主催している孤独死・孤立死の実態把握に関するワーキンググループ、この中間論点整理におきまして、ここでは、誰にもみとられることなく死亡し、かつ、その遺体が一定期間の経過後に発見されるような死亡の態様という概念、定義が示されていると承知しております。
○青島健太君 ちょっと時間の関係もありますので次の質問飛ばさせていただきますが、ちょっと一言だけ言わせていただくと、孤独死というのは高齢者の方だけでなくて今若い方でも十分あり得るわけですし、この若い方の孤独死にもどう対応するのかというところにも一つ課題があるというふうにここでちょっと言わせていただきます。 次ですが、家賃滞納に困らない仕組みの創設、これもずっと各委員からの御質問がありました。要配慮者が利用しやすい家賃債務保証業者、今回、国交大臣がこれを認定するということになりました。そういう家賃債務を保証してくれるところですから、基本的には借りる方からすると有り難い人たちというか業者になるわけですが、これを認定していくと。この認定の要件というのはどういうところにあるんでしょうか。
○政府参考人(石坂聡君) 認定要件でございますけれども、こちらは緊急連絡先として個人の連絡先を求めないことをまず第一の要件にしたいと思います。すなわちこれは、身寄りのない方の場合に連絡先を個人とするのは大変難しゅうございますので、法人、例えば居住支援法人などとさせていただくことで了解いただく、また、居住サポート住宅の入居者については正当な理由なく保証契約を拒まないこと、こうしたことを満たす場合に国土交通大臣が認定をすることとしております。
○青島健太君 これは、大家の立場からも、そしてまた借りる方の立場からも言えるかと思うんですけれども、高齢者の方だけでなくて、先ほどありましたけれども障害者の方も、あるいは低所得者の方も、そして一人親世帯も、皆さんやっぱり何かあったときに家賃保証してもらいたいなというのはあるでしょうし、大家さんもその方が有り難い。この障害者や低所得者や一人親世帯に対しては同じようなサービスがあるんでしょうか。
○政府参考人(石坂聡君) 御指摘のとおり、障害の方、低所得の、低額所得の方、一人親世帯もこの認定家賃債務保証業者の家賃債務保証の対象となり、居住サポート住宅にお住まいの場合は原則保証に加入することができます。
○青島健太君 是非、幅広く全ての世代、全ての住む方にそういったサポートが入るということを、これ是非かなえていただきたいと思います。 そして、次のポイントですが、入居後の変化やトラブルに対応できる住宅の創設というところが挙げられております。 これ、ちょっと言い方が難しいんですが、大家の立場とすると、大家さんの立場とすると、いわゆる不動産業界で使われている事故物件という言い方がございます。住んでいる方がその居室で亡くなられるというところとイメージしているんですが、この事故物件というのはどういうふうな状態を指すんでしょうか。
○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。 いわゆる事故物件と言われているものについて明確な定義があるものではございませんけれども、一般的に言われておりますところで申し上げますと、取引上の判断に影響を及ぼすような瑕疵のある不動産を指しておりまして、中でも、賃借や購入の判断に重要な影響を及ぼすと考えられるような、人の死亡事故が過去に発生した物件を指すものが多いというふうに認識しております。 宅地建物取引業者は、宅地建物取引業法に基づきまして、取引の相手方に対し、相手方の判断に重要な影響を及ぼす事項を告知しなければいけないというふうになってございます。 国土交通省におきましては、いわゆる事故物件に関連いたしまして、宅地建物取引業者が居住用不動産の取引の相手方に告知をしなければならない死亡事故をできるだけ明確化するという観点から、令和三年にガイドラインを策定してございます。 この中では、賃貸取引の際に、事案の発生から三年間相手方に告知をしなければならない場合といたしまして、居住者等が死亡後、長期間にわたって人知れず放置されたこと等に伴いまして、いわゆる特殊清掃でありますとか大規模なリフォーム等が行われた場合などを示しているところでございます。
○青島健太君 当たり前ですけど、人は必ず死にます。そして、どこで死ぬか選べるというところもあれば選べないというところもある。これもまたなかなか分からない部分もあるわけで、また、ただ、その自分が借りている、あるいはそこの居室でもし亡くなるとすると、不動産、大家さん、そこの立場に立ちますと、これが今度事故物件というような形になってなかなか流通しにくくなるという現実、これは確かにあるんだろうと思います。 そのために、あるいはそういうふうな迷惑が掛からないように、見守りのサービスやいろんなものがやはり必要だというお話も今出ているんだろうと思うんですが、これは是非大臣にお伺いしたいんです。 事故物件にならないための具体策、これ非常に大事だと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) この法案で創設する居住サポート住宅では、適時に安否確認を行えるよう、ICT設備などを活用するということを想定しております。こうした仕組みによりまして、大家さんが安心して要配慮者に賃貸住宅を提供しやすく、また要配慮者も安心して居住できる市場環境の整備を図ってまいりたいと思います。
○青島健太君 また、日頃からの居住支援法人のサポートが大事だという意見、議論がずっと今続いております。 先ほど永井委員からは八百という数字も御紹介ありました。七百、八百、まあかなり増えてきていることは確かなんですけれども、ただ、本当にこれで全国をカバーできるのかというところ、大変心配であります。また、私の知り合いで、これを民間でやろうとするような動き、今考えている方々もいらっしゃるというのを聞いております。 民間の参入、つまり採算ベースで、やっぱりどうやったらうまくいくのかというところで、しっかりとこれをカバーするという方々の参入というのもあり得るんではないかなと思いますが、この辺りはいかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 居住サポート住宅のサポートの提供は、居住支援法人だけではなく、住宅確保要配慮者の見守りなどの居住支援活動を行っている社会福祉法人や社会福祉協議会などもその役割を担っていただくことを想定しています。また、居住支援法人の中には、福祉サービス事業者や不動産事業者などの民間事業者が都道府県知事の指定を受け、その活動の一環として居住支援に取り組んでいる場合もございます。 このように様々な主体が参入、連携することによりまして、多様なノウハウや創意工夫を生かした居住サポート住宅の普及拡大が図られるものと考えておりまして、我々もそのようにしっかりと情報提供等を行っていきたいと思います。
○青島健太君 居住支援法人のサポートといって、また、今民間の参入というふうに私申し上げましたけど、ただ、やはり一番ここで大事なことは、やっぱり御近所付き合いであったり、ほかの近所の方の動向がしっかり分かるというか、そのコミュニティーが充実するとか、あるいはいろいろな方々との関係性の中でそういう見守りが働くことが大事で、機械で、あるいはセンサーで、テクノロジーでいるかいないかだけ確認できるという方向だけにこのことが向かうのは、やっぱりそれはあるべき方向ではないと思いますので、そういう人のつながりも含めて、これがかなうような方向に是非行っていただきたいというふうに思います。 さて、今日、昨日ぐらいの情報ですけれども、国交省の新しいサイト、不動産情報ライブラリというものが大変好評だというふうなニュースの記事を読みました。神サイトなんという評価もあるらしいんですが、何を申し上げたいか。その国交省さんを含めて、これからこの居住サポート、先ほどの、いろいろなサポートが付いたり、あるいは残置物処理があったり、いろんな契約がかなう、そういう住宅がどう用意されているのか、どこにどうあるのかということがやっぱり借りようとする人にしっかり届かなければ、Aという不動産屋さんに行って、あなたの年齢じゃ無理ですよと言われて、ああ、どうするどうするじゃ、やっぱりこの用意された住宅が生きないと思います。 この情報提供を今後どういうふうにしていくのか、ここ聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 現状では、困ったときの相談先として不動産事業者や居住支援法人、市区町村の住宅部局、それから、生活に困窮する方や高齢者であれば福祉部局や社会福祉協議会などの福祉関係窓口で相談されているというわけでございますが、この法案では、全ての市区町村が居住支援協議会を設置するよう努めなければならないこととするとともに、社会福祉協議会などの福祉関係団体を協議会の構成員として明示することにより、住宅と福祉が連携したネットワーク機能を強化することとしております。 こうしたネットワークが構築されることによりまして、住まいに困った方が不動産事業者に相談を行う場合や、福祉の相談に来られた方が住まいに困っている場合、その両方向、双方向におきまして、居住サポート住宅も含めた住まいの確保支援につなげる、こういう情報提供を行う、お知らせしていくということを考えております。国土交通省としましては、居住支援協議会の活動への支援を通じて、住まいに困った方がセーフティーネットにつながることができる環境整備に取り組んでまいりたいと思います。
○青島健太君 要配慮者の方々にとっては、自分が借りられる住宅がどこにあるのかということの情報をしっかりもらえる、これ非常に大事だと思うんですが、今日は、大家の立場も私持っていますので、大家の方の立場に立っても、せっかくそういう対応ができる住宅、サポート住宅を用意しても借り手がしっかりと付かなければこれまた意味がないので、両方の立場にとってこの情報提供ということは極めて大事だと思いますので、これも是非しっかりとやっていただきたいと思います。 最後の質問になります。 私もまだまだ元気にしておりますけれども、多くの方々、今借りているという状況があるかと思います。ただ、いずれ高齢者になったり、あるいは単身になられたり、いろいろ環境が変わってくる。その中で、もしかすると、その居住しながら終身建物賃貸借の契約のようなものが必要になるのか、あるいは残置物処理の委託を誰かにお願いしておいたほうがいいのか、いろいろそういうことが始まるんだと思います。 今日は、亡くなってからの対応、あるいはその高齢者の方の契約時にそういうことをやりましょうということですが、今実際に借りている、居住中で、しかもこれから年配になっていくという方々はどうしたらいいのか、あるいはそういう者に、そういう方々へもこういう契約が住みながら結べるのかどうか、この辺りはいかがなんでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 現に賃貸住宅に居住されている方が高齢となった際の対応についての御質問でございます。 まず、終身建物賃貸借契約につきましては、死亡時に終了する賃貸借契約を可能とすることにより高齢者の新たな入居を円滑にする制度であることから、現に入居されている方については通常利用されることは想定しておりません。ただし、大家さんと入居者の合意により新たに契約を結び直すことは可能でございます。 次に、入居者の死亡後の残置物処理の委託や入居者に対する居住支援法人などによる見守りサービスなどについては、新たな入居者に限らず、現に入居中の方も希望に応じて利用することが可能でございます。 いずれにいたしましても、現に入居中の方も含め、大家さんと入居者双方が安心して利用できる市場環境の整備に努めてまいります。
○青島健太君 冒頭にも申し上げました。大家の方は、やはり経済の原理というか、それはもうビジネスとして貸す、そこに対してやっぱりしっかりとしたそれが成立するような内容というものをやっぱり求めるのもあるんだと思います。一方で、やはり要配慮者の方々にとっては、福祉としてそういうものを是非用意していただきたい。これ、どうやってバランスを取るのか、大変難しいんですけれども、しっかりとした答えというかですね、あるべき形を見出していかなければいけないと思います。是非ともよろしくお願いいたします。 終わります。
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。 今日は、この法案、賛成の立場で質問させていただきます。よろしくお願いしたいと思います。 まず最初に、今回の法改正が必要になってきている背景について、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。 二〇三〇年までに単身の高齢者の世帯が八百万世帯まで増加するということが言われております。なぜこうした単身高齢者の世帯がこれから増えていくのか、その要因をどのようにお考えになられているのか、また、二〇三〇年以降、さらに二〇四〇年等も含めて、この単身高齢者世帯がどう推移していくと見込まれているのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 初めに、後段のどう推移していくかということへのお答えですが、六十五歳以上の単身高齢者世帯の数は、総務省の国勢調査及び国立社会保障・人口問題研究所の日本の世帯数の将来推計、これによりますと、二〇二〇年は約七百万世帯、二〇三〇年は八百万世帯、二〇四〇年は九百万世帯に迫る見通し、このように表現されております。 この増加の要因でございますけれども、一つは核家族化の影響、すなわち子供世帯と同居する高齢者の割合の減少というこの核家族化の影響、それからもう一つは未婚率の増加、未婚のまま高齢期を迎える高齢者の割合の増加、こういうものが影響していると言われております。
○浜口誠君 ありがとうございます。 そうした中で、今回のような住宅セーフティーネット法というのはすごく重要な役割を持つというふうに思っております。 これまでの法改正を通じまして、居住支援法人、先ほど来議論ありますが、全国でも八百を超えるぐらいまで増えてきているということです。今度、残置物処理を新たに役割として加えるということもありますが、この居住支援法人の満たすべき要件、これ改めて聞きたいと思いますし、また、全国各地で、とりわけ地方のニーズにしっかりと対応できる数にこの居住支援法人なっているのかどうか、やっぱりまだまだ八百では少ないという認識を持たれているのかどうか、現状のこの居住支援法人の状況についての政府の受け止めをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(石坂聡君) 居住支援法人の指定基準においては、住宅セーフティーネット法におきまして、支援業務を適確に実施するに足りる経理的及び技術的な基礎を有すること、役員又は職員の構成が支援業務の公正な実施に支障を及ぼすおそれがないものであることなどが定められており、この基準に基づき、指定の主体たる都道府県において具体の審査の細則を定めつつ、指定が行われております。 居住支援法人の指定を見ますと、全国で今八百という数字ございましたけれども、超える指定法人が、法人が指定されておりますけれども、指定数は都道府県ごとに差があるところでございます。また、今後の高齢化や単身世帯の増加、踏まえますと、居住支援のニーズというのは更に高まることから、御指摘のようにまだまだ足りないというふうに認識しております。また、地域においても偏在というのはあるところでございますので、そうしたことから、更に増やしていく、そういうことが必要であると考えているところでございます。
○浜口誠君 今後、高齢者の世帯が二〇四〇年には九百万世帯に迫るという御答弁ありましたけれども、高齢者の方の中には認知症を発症されている方もいらっしゃると思います。こうした認知症を発症されている単身高齢者の方への住宅確保支援、どういった対応をされているのか。また、今回の法改正は、こうした認知症の高齢者の方のニーズに十分カバーできるものになっているのかどうか。あと、認知症の方に対しては成年後見制度というのもありますが、こうした制度との活用、連携、どのようにお考えになられているのか、その辺りを確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(石坂聡君) 今回の法案で創設する居住サポート住宅におきましては、入居者の状況やニーズに応じた安否確認や訪問等による見守りを行うとともに、その状況の変化に応じて介護保険サービスなどの福祉サービスにつなぐこととしております。このため、この居住サポート住宅の入居者が入居後に認知症を発症した場合には、専門的な福祉サービスに確実につなぐことが重要と考えているところでございます。 国土交通省におきましては、厚生労働省と連携し、居住サポート住宅の大家さんや居住支援法人に向けたマニュアル等の作成に当たり、認知症を発症した方々の福祉サービスへのつなぎ方、あるいは成年後見制度など専門的な対応方法ですね、こうしたことを示すことを考えてまいりたいと思っているところでございます。 これは、認知症は誰でもなり得る症状でございますので、そういう観点からございますと、この居住サポート住宅に限らず、この大家さんに対してこうしたマニュアルをお示しすることでより的確な福祉サービスにつないでいく、あるいは認知症の方がより良いそのサービスが受けられるような環境づくり、そうしたことも厚生労働省と一緒に進めてまいりたいと考えているところでございます。
○浜口誠君 ありがとうございます。 是非、厚労省始め関係省庁の皆さんともしっかり連携していただいて、単身高齢者の方が抱える課題というのは様々あるというふうに思いますので、個々人の皆さんにしっかりと寄り添った支援を政府挙げて対応していただきたいというふうに思っております。 続きまして、家賃債務保証業者の認定制度についてお伺いしたいと思います。 この業者認定に当たってどういう要件を課していくのかということと、一回認定を出した業者さんに対してやっぱり定期的な監督指導ということをやっていく必要があるというふうに思っていますので、本当に認定にしっかりと対応できる業者さんなのかどうか、認定後のフォローアップも大変重要だというふうに思っておりますので、その点の対応をどう考えているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(石坂聡君) 認定家賃債務保証事業者につきましては、認定基準として、緊急連絡先としての個人の連絡先を求めないこと、すなわちこれは、身寄りのない方の場合であっても連絡先を個人ではなくいわゆる法人、居住支援法人とすることでよいとすること、居住サポート住宅について正当な理由なく保証契約を拒まないことなどを満たす場合に国土交通大臣が認定することとしています。この認定を受けた家賃債務保証業者に対しては、国土交通大臣がその業務の状況について報告徴収を求めることができることとしています。 国土交通省としては、こうした規定などに基づき、要配慮者に対する家賃債務保証の実施状況、例えば原則断らないということについて、どういうふうな状況で断ったケースがあるかないかといったようなことも含めまして、こうしたことを定期的に把握することなどを通じ、認定家賃債務保証業者の適正な業務の確保に努めてまいります。
○浜口誠君 是非、認定した後の実際の業務の状況というのは、先ほど御答弁あったように、定期的に確認していただいて、もし悪質なというか、それにそぐわない業者であれば、しっかりとした指導をやっていただきたいなというふうに思います。 あわせて、要配慮者の皆さんの保証リスクを軽減するために住宅金融支援機構の家賃債務保証保険を活用していくということになっていますが、具体的にどんな仕組みでこれ対応していくのかという点と、あと、それと同時に、その保険料ですね、どれぐらいのこの保険の保険料を今後想定されているのか。余り高いと要配慮者の方への負担が大きくなるというふうに想定されますので、どのような保険料の水準になることを想定しているのか、その点についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(石坂聡君) 住宅金融支援機構による家賃債務保証保険は、入居者の家賃滞納が発生した場合に賃貸住宅の大家や家賃債務保証業者の金銭的な負担を軽減することで要配慮者の賃貸住宅の入居を支援する制度となります。 具体的には、保証と保険による二段階の制度といたしまして、まず家賃債務保証業者が入居者の代わりに賃貸住宅の大家さんに家賃を支払う保証を行い、さらに、住宅金融支援機構が家賃支払による損失を受けた家賃債務保証業者に対して補填を行う保険を付けることとしています。今回の改正法におきましては、家賃滞納のリスクが高い入居者への支援を強化するため、居住サポート住宅の入居者を対象に、保険金による補填割合を従来の七割から九割まで引き上げるということとしております。 なお、その家賃債務保証業者に求められる保険料でございますけれども、リスクに応じた見直しが考えられます。これ、補填割合の引上げに伴いまして、家賃債務保証業者の負担は一方で軽減されます。負担が従来七割だったところが九割になりますから、家賃債務保証業者さんとしては損する可能性が下がるということになります。 ですから、結果的に考えられますのは、確かにハイリスクな方への保証は行うんですけれども、入居者に求められる保証料そのものは現状と大きく異ならず適切な範囲で設定されるものというふうに考えてございます。むしろ、そうなりますように今回の補填割合の引上げという制度を盛り込みたいというふうに考えているところでございます。
○浜口誠君 ありがとうございます。是非、要配慮者の皆さんへの負担が大きくならないような配慮と制度設計を是非お願いしたいなというふうに思います。 続きまして、先ほど森屋野党筆頭理事の方からありましたが、居住サポート住宅のいわゆる貧困ビジネスへの対応というのが本当に心配されます。とりわけ生活保護を受給されている方とかがやっぱりこういう仕組みを利用されるということになると思いますので、そうならないような対策をしっかり講じていくということは非常に重要だというふうに思っております。 先ほども御答弁、大臣の方からありましたが、改めて、こういったリスクをどう考えているのかということと、そのような貧困ビジネスに活用されないための対策強化、どのような考え方で対応するのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 貧困ビジネスに悪用されないようなしっかりとした対応、対策をしっかりやっていきたいと思っております。 そのため、入居者の居住水準を確保する観点から、住宅の床面積や設備が法令に定める基準に適合すること、不当な利益を得ることを防ぐ観点から、住宅の家賃やサポートの対価が法令に定める基準に従い適正に定められていることなどを要件とすることとしております。 また、福祉サービスとの適切な連携を図る観点から、この制度の認定の主体は生活保護や生活困窮者支援を実施している福祉事務所を設置する地方公共団体としております。さらに、認定事業者に対しては、地方公共団体が報告を求めたり立入検査や改善命令を行うことができるほか、命令に従わない場合には、入居者の居住の安定を図りつつ、認定の取消しも含め、指導監督を実施できることとしております。 これらの施策をしっかり行って、また厚生労働省福祉部局ともよく、地方公共団体福祉部局ともよく連携して適正性が確保されるように運用していきたいと思っております。
○浜口誠君 ありがとうございます。是非しっかりやっていただきたいと思います。 最後に、居住支援協議会についてお伺いしたいと思います。 これ、各地域において住宅政策と福祉政策、これをしっかり連携させていく、あるいは関係者の皆さんがまさに包括的そして総合的な連携を取っていく重要なこれ協議会になっていくというふうに思います。 その上で、やはり当事者の皆さんの声が、障害者の方ですとか高齢者の方あるいは生活保護受給者の方、こういった方の声が、当事者の声がしっかりこの協議会に反映されていくような対応が非常に重要だというふうに思っておりますので、是非その当事者の声をこの協議会にどのように反映させていくのか、その点についてお考えを最後、大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 現在設置されている居住支援協議会の中にも民生委員を協議会の構成員とするなど、各地域で当事者の御意見や御要望をきめ細かく反映する工夫がなされているところでございますけれども、今回の法案に基づきましてその点を更に一層深めていきたいと思います。 地域ごとに多様な御意見、御要望がしっかりと反映され、現場の実態を踏まえた適切な居住支援の取組が進むよう厚生労働省とも連携し、また地方公共団体の参考となるようなマニュアルをお示しするなど、総合的、包括的な居住支援体制の構築に向けて取り組んでまいりたいと決意しております。
○浜口誠君 ありがとうございます。 終わります。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 今回の法案は、入居者死去の場合の残置物処理など、居住支援の現場で喫緊の課題とされている課題への対応策含むため、反対はいたしません。しかし、住宅困窮者対策としてはまだ極めて不十分な点があり、また課題もあります。 そこで、今日は住宅困窮者対策全般について質問していきたいと思うんです。 本法案の説明資料にもありますが、単身高齢者世帯というのは二〇三〇年には約八百万世帯にまで増えるということが想定され、住宅を必要とする要配慮者の入居ニーズというのは高まっていると、これは間違いないことだと思います。このニーズに応えるためには、本法案の居住サポート住宅、若しくはこれまでやってきた登録住宅などの民間ストックとともに、公営住宅やUR賃貸住宅などの公的賃貸住宅も含め、低所得者などの要配慮者が円滑に入居できる住宅そのものを増やすことが必要だと考えるわけです。 大臣、住宅セーフティーネット促進するためには、公的、民間共に要配慮者が入居しやすい住宅増やしていくと、そういうことでよろしいでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 公営住宅は、住宅セーフティーネットの根幹として、住宅に困窮する低額所得者の居住の安定を図るために供給するものでございます。国としても、地方公共団体が行う公営住宅の整備に対して社会資本整備総合交付金等により支援しているところでございます。 一方で、民間の賃貸住宅市場には一定の空き家、空き室があり、また、平成二十九年の法改正で導入された住宅確保要配慮者の賃貸住宅への円滑な入居を支援する居住支援法人の指定数は八百を超え、このような取組が全国に広がりつつあるところでございます。 こうしたことから、この法改正では、民間の賃貸住宅を活用して要配慮者が適切なサポートを受けることのできる住宅の制度を創設し、大家さんが貸しやすく要配慮者が入居しやすい、そういう市場環境の整備を図ることとしているところでございます。 公営住宅を始めとした公的賃貸住宅と民間賃貸住宅のそれぞれの役割を踏まえて、適切に組み合わせながら、要配慮者が入居しやすい賃貸住宅の提供を進めてまいります。
○吉良よし子君 公的、民間併せて住宅増やしていきたいという話だったと思っています。 先ほど大臣もあったとおり、やっぱり住宅セーフティーネットの基盤というのは、私はまずは公営住宅の充実だと考えているわけです。 お配りした資料を見ていただきたいんですが、しかし、その公営住宅というのはこの間ずっと減り続けていると、公営住宅の管理戸数ですね、これが減り続けているのが実態なわけです。とりわけ東京都の場合なんかは、都営住宅のストック、二十三区中心に減らしているわけです。 日本の首都である東京、人口も集中していて、その都営住宅には年間十万人もの入居応募があるにもかかわらず、この戸数が減り続けているため、毎年新たに入居できる方は一万人に満たないと、十倍以上の倍率という大激戦となっている状況があるわけです。 これ、都営住宅というのは単に減っているだけじゃなくて、東京都で石原都政以降二十五年にわたって新規建設ゼロという状況で、この方針転換というのはずっと住民の皆さんから求められ続けているわけですが、この公営住宅の増減については基本的には自治体の判断であると、そういうことは承知しているんですが、ただ、これだけニーズがある中で、このまま減らし続けていっていいのかと。 やっぱり国として、自治体が公営住宅を減らしていくのを黙って見過ごす、これは許されないのではないかと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 公営住宅は、住宅に困窮する低額所得者の居住の安定を確保する住宅セーフティーネットの根幹を成すものであり、その供給は極めて重要でございます。そういう認識です。 地方公共団体においては、人口減少など地域の今後の人口動向や厳しい行財政事情を踏まえつつ、公営住宅のストックの状況等を勘案し、改修や建て替えを含めて適切に公営住宅の整備、管理を行っているものと考えております。 また、この法案は、民間の賃貸住宅市場において賃貸用の空き家が四百万戸を超えている状況を踏まえ、こうした民間賃貸住宅を活用した新たな住まいの供給の仕組みを創設するとともに、大家さんと住宅確保要配慮者の双方が安心して利用できる市場環境の整備により、居住の安定確保と民間の住宅ストックの有効活用のこの両立を図るものとなっております。 公営住宅を始めとした公的賃貸住宅と民間賃貸住宅のそれぞれの役割を踏まえて、適切に組み合わせながら、要配慮者が入居しやすい賃貸住宅の提供を進めてまいります。
○吉良よし子君 公営住宅がこの住宅セーフティーネットの基盤だと、根幹だと、それはおっしゃるんですけど、やはり増やすとはおっしゃらないと。増やすべきともおっしゃらないし、減らすべきではないともおっしゃらないというのは、やはり私は冷たいと言わざるを得ないと思うんです。 これ、公営住宅だけじゃなくて、もう一つ公的な住宅ということでいうとUR賃貸住宅、これもあると思うんです。これも住宅セーフティーネットの貴重な担い手だと思うんですが、ところが、UR都市機構というのは、二〇〇七年、二〇一三年の二つの閣議決定を理由にして、この間、この管理コスト、こちらも減らし続けているわけです。 二〇一二年の三月末に七十五・五万戸あったUR賃貸住宅が昨年三月には七十・二万戸となって、十年余りで五万戸以上も減らされていると。これ、本当に重大な問題だと思うんです。さらに、このUR賃貸住宅、この家賃というのが市場家賃だということで、物価高騰の中で更に上がっているという現状もあって。 ちょうど昨日、全国公団住宅自治会協議会の皆さんが昨年九月に行った第十三回団地の生活と住まいアンケートというのを届けてくれました。家賃がいつまで払えるか心配です、七十歳過ぎていつまで働けるか、病気を抱えながら働いていますとか、七十五歳の世帯主が介護四、一級障害者になってしまいました、でも家賃は下がりません、大変ですとか、団地削減による移転を心配していますと、人に優しい団地運営をなどの声があるわけです。 このアンケートによると、公団では年金受給世帯が七割に上り、四七・一%は年金だけで生活しているという、まさに低所得の高齢者、この法案の要配慮者に当たる方々がこのURに住んで、高い家賃などで住み続けられなくなるかもしれない不安を抱えていらっしゃるというわけで、やはりこれ何とかしなきゃいけないと。もう家賃値上げとか管理コストの削減やめさせるべきだと思いますし、何よりもUR賃貸住宅を住宅セーフティーネットの担い手だとはっきり位置付けて、国の責任で守り抜くべきだと思うんですけれども、大臣、いかがですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) UR賃貸住宅は、保証人が不要であり、高齢者や子育て世帯、低所得者など民間賃貸住宅への入居を拒まれやすい立場の方の受皿として住宅セーフティーネットの役割も担っているところです。そのため、住宅セーフティーネット法に基づく基本方針においても、UR賃貸住宅は、住宅確保要配慮者の居住の安定を図る上で重要な役割を担うストックとして住宅セーフティーネットを充実させることが重要、このようにされております。 また、UR賃貸住宅においては、健康寿命サポート住宅などの制度を活用した家賃減額に加えて、居住支援法人等に対し低廉な家賃で空き住戸を貸与し、住まいに困窮する方に入居をしていただいた上で、就業などの自立支援を行うスキームを実施するなどの先導的な取組を行っております。 国土交通省としましては、引き続き、UR賃貸住宅も住宅セーフティーネット機能の一翼を果たしていけるよう、URへも取組を促してまいりたいと思います。
○吉良よし子君 是非取組を促していただきたいし、やはり民間にこぼれやすい人の受皿だという御認識だったわけですから、つまり、公団に、URに住めなくなればその行き先がなくなってしまう方々が住んでいるということなわけで、やはり住み続けられるUR、公団にするという責任が国にあるんだということを強く申し上げたいと思います。 今回、その民間の活用だと先ほど来おっしゃっているわけです。それで、今回は居住サポート住宅というのを新たにつくるというわけですけれども、そもそも政府は前回、住宅セーフティーネット法改正により、要配慮者の入居を断らない住宅、都道府県が登録する登録住宅制度を開始したと把握していますが、ここで確認をしたいんです。 昨年十月末時点でこの登録住宅、八十八万戸となったと聞いていますが、じゃ、その八十八万戸のうち実際に要配慮者が何人入居できているのか、お答えください。
○政府参考人(石坂聡君) セーフティーネット登録住宅の登録は八十万戸以上、八十八万戸ということでございますけれども、住宅確保要配慮者の居住の安定に一定の役割を果たしてきたところでございます。 このセーフティーネット登録住宅でございますけれども、要配慮者であることを理由に入居を拒まない賃貸住宅であることから、大家さんとしては、入居時に実はあえて要配慮者であるということの確認は行ってございません。したがって、その、何でしょう、入居者の方もあえて自分が要配慮者であることの属性を言わない、あるいは知られたくないケースもあるということでございますので、大家さん自体も必ずしもつぶさにその要配慮者であることのですね、この方は要配慮者だ、そうじゃないということをやっているところではございません。 そうしたちょっと事情もございまして、国土交通省としてもその報告を求めることは困難というふうに考えているということで御理解いただければと思っております。
○吉良よし子君 要するに、分からないということなんですね。で、やはり、八十八万戸登録されている、けれども実際に要配慮者が何人入居できたのか分からないということでは、やはりこの法律の効果、実効性というのは正確に検証できていないんじゃないかと。 やはり大臣、今度この新たに居住サポート住宅は十万戸、十年間でとは言っているわけですけど、先ほどもそれで足りるのかどうかという議論もあったかと思うんですけれども、やはりちゃんとこの法律の効果、課題についてそうした、実際に何人入居したのかも含めて検証して今後に生かすべきと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 平成二十九年の住宅セーフティーネット法の改正以降、要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅が登録は八十万戸以上に至っておりまして、要配慮者の居住の安定確保に一定の役割を果たしてきたと思っております。 一方、国土交通省、厚生労働省、法務省が合同で開催した住宅確保要配慮者に対する居住支援機能等のあり方に関する検討会においては、幾つか課題が挙げられております。その中で、特に居室内の孤独死や死亡時の残置物処理などの入居後に生じる課題への懸念から、単身高齢者などの入居に不安を持っている大家さんが依然として多くいることが指摘されたところでございます。 このために、今回この法案を準備し、指摘された課題に対応をいたします。大家さんが賃貸住宅を提供しやすく、要配慮者が円滑に入居できる賃貸住宅市場の環境整備、居住支援法人などが入居中サポートを行う賃貸住宅の供給の推進、住宅と福祉が連携した地域の居住支援体制の強化、このようなことで要配慮者が円滑に住まいを確保できる措置を講じることとしております。 これらの施策をしっかり進めるということをまず行っていきたいと思います。
○吉良よし子君 施策進めるのも大事ですけど、しっかり検証もしていただきたいということは重ねて申し上げたいと思います。 もう一点、家賃債務保証業者の問題についても伺いたいと思います。 先ほど来、様々あるんですけれども、やはりこの家賃債務保証業者については、昨年三月の当委員会で我が党の田村智子議員が質問したとおり、悪徳業者による被害の訴えが大変多いと。じゃ、今度認定制度を設けるということですが、これで本当にそうした悪質業者は、まあ排除というか、なくしていけるのかということが問題だと思うんですけれども。 そこで、確認したいんです。この今回の認定というのは、基本的には登録業者が申請できるものとしているわけですが、じゃ、その登録事業者、この間の、うち、法令違反などにより登録を取り消された業者というのは幾つあるのか、端的にお答えください。
○政府参考人(石坂聡君) お尋ねのありましたこの取消しの実績でございますけれども、取消しの実績、一件の実績がございます。
○吉良よし子君 一件なんですね。一件だけなんですよ。 私たち、全国借地借家人組合連合会の方には、もう多数の悪質な保証会社からの被害報告というのあるというアンケート結果聞いているんですね。一件では少な過ぎるんですよ。で、しかも、そもそも登録されていない保証業者もたくさんあって、で、家主や不動産会社が特定の保証会社と連携しているとかで、賃借人の方の希望で保証会社を選べないという、そういう問題もあるわけですね。 やはり、大臣認定制度といいますが、やはりその前に、入居者の側が保証業者を選択できるようにすることとか、登録を義務付ける制度づくりとか、悪質な家賃債務保証業者なくしていくため、その改善というのは本当に必要だと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず、借り手側が指定できるような制度にすべきではないかという点でございますが、家賃債務保証契約は、大家さん、入居者、保証業者の三者で行う必要がございます。また、保証内容は保証業者ごとに異なることから、入居者が特定の保証業者の利用を希望する場合には、その保証業者の提供する家賃債務保証の内容に大家さんが同意する必要があります。 こうしたことから、今回の法案で創設する認定保証業者制度につきましては、不動産関係者などに対して、認定基準となる保証内容や保証リスク低減策をしっかりと周知するとともに、入居者から認定作業業者の利用を提案された場合は、その利用を検討するよう呼びかけてまいりたいと思います。 このように、今後、関係団体とも連携いたしまして、認定保証業者が広く活用される、要配慮者の方でも家賃債務保証を利用しやすい、そういう市場環境を整備していきたいと思っております。
○吉良よし子君 やはり家賃保証というのは営利業者、民間事業者任せにしておいてはやっぱりいけないんじゃないかと、国が主体となって福祉行政として家賃保証制度構築する方向に是非向かっていただきたいということも申し上げて、質問を終わります。
○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。 本日は、住宅セーフティーネット法の居住サポート住宅について質問いたします。 二〇一七年に改正された住宅セーフティーネット法では、障害者や高齢者など、住宅確保に困難を抱える方たちの入居を拒否しないセーフティーネット登録住宅制度がつくられました。しかし、登録が進まず、住宅の確保が機能しない状況が続いています。 資料一を御覧ください。 視覚障害者の方が盲導犬を怖がる方がいると言われ入居を断られたり、マンションで盲導犬との同居が認められず引っ越しを余儀なくされるなど、補助犬の使用者の六割が入居拒否を経験していると言われています。 この記事のように、補助犬がペット扱いされ、賃貸住宅に入居できず、約二百五十の物件に当たって、ようやく盲導犬オーケーのマンションが見付かったという事例は後を絶ちません。 私の場合も、地域に出てきたばかりの頃、何十件も不動産屋を回りましたが、車椅子は家を傷つけたり火事を起こす可能性があるので貸さないと断られ、私の友人の障害者も家が見付かるまで何か月も掛かってしまう方がほとんどです。そして、今でも住宅の確保の困難な状況は変わっていないのが現状です。 このような現状の中で、今回改正された住宅セーフティーネット法では、住宅施策と福祉施策が連携した地域の居住支援体制の強化や、居住支援法人等が要配慮者のニーズに応じて安否確認、見守り、適切な福祉サービスへのつなぎを行う居住サポート住宅が加わりました。しかし、この居住サポート住宅を利用する要配慮者は見守りの支援が必須となっていることで、要配慮者個人の生活上のプライバシーが侵害されるおそれがあります。 また、生活困窮者支援に尽力してきた地方自治体議員の経験談では、生活保護利用者はなかなか家を、部屋を貸してもらえず、居住支援法人を通じて、自ら望んでいるわけでもない見守り付きの物件を借りるしかない状況があります。 また、ある物件では、管理人が雇われて住み込んでおり、出かける時間、帰宅時間、共用の洗濯機の使い方から洗濯物の干し方まで、見守りという名の下で見張られていたそうです。また、私の団体が借りていた住宅でも、大家さんが合い鍵で無断で部屋に入り、部屋を物色されて、部屋が汚い、片付けなさいと言われたことがあり、何回かそんなようなことが続いたために怖くなって引っ越しをした経験があります。 このように、障害者や高齢者などの住宅確保に困難を抱える方たちの弱みに付け込んでくる大家さんもいるので、要配慮者のプライバシーの侵害を助長しないためにも、見守りの支援については、家を貸す側の制度を整えるだけではなく要配慮者のプライバシーを守る仕組みを整えてからでなければ、要配慮者の人権をおろそかにしかねません。 居住サポート住宅では、居住支援法人や大家さんによる見守りなどのサポートが必須とされています。自治体の認定というお墨付きは、ともするとサービスではなく、家を借りる方への管理強化にもつながりかねません。要配慮者のプライバシーを守るための対策が具体的にあるのかどうかについてお答えください。
○政府参考人(石坂聡君) 居住サポート住宅は、高齢者、低額所得者、障害者など様々な方々が入居することを想定しており、そこで提供されるサポートは、ICTを活用した安否確認や訪問による緩やかな見守り、福祉サービスへのつなぎを想定しています。 ICTを活用した安否確認につきましては、大家さんの孤独死や事故物件になることへの不安に対処するものでございます。居住サポート住宅におきましても、入居者のプライバシーの保護は当然配慮されるべき基本的かつ重要なことであると考えております。この住宅で行われる見守りにつきましては、頻度や方法など様々な形態が考えられますけれども、入居者の御意向やプライバシーに十分配慮した方法となるよう、実施に当たってのマニュアル整備も検討し、情報提供、周知をしっかり図っていきたいと考えております。
○木村英子君 プライバシーについては様々トラブルが多い中で、このプライバシーの保護については、そもそも制度をつくる中で検討すべきはずだったと思わざるを得ません。住宅確保が困難な方のプライバシーや人権が侵害されない居住サポート住宅の仕組みが整わないまま、制度の施行はあり得ません。 また、居住サポート住宅を利用するに当たって、安否確認や見守りなどのサポートを受ける費用を入居者が負担することが想定されていますが、要配慮者が実際に負担する費用はどのくらいになるのか、教えてください。
○政府参考人(石坂聡君) まず、安否確認のためのICT設備でございますけれども、入居者の負担軽減にもつながる措置として、令和六年度予算において設置の改修工事について補助の対象としたところであります。 また、サポート費用につきましては基本的には入居者の方に負担いただくことを想定しておりますけれども、サポート費用の対価は、現在取り組まれている類似の事例を参考として、例えば、簡易な見守りの場合であれば比較的所得の低い方でも負担できる程度として、月額二、三千円程度に想定される、設定されることを想定しております。 なお、訪問等の見守りを行う地域の法人が、生活困窮者や高齢者などを対象とする公的な福祉サービスの一部として居住支援法人を、居住支援を行っている場合もございます。入居者の生活や心身の状況が不安定になったときには、こうした福祉側の事業、こういったことも利用することも有効であり、この点につきまして厚生労働省とも連携して運用してまいりたいと考えているところでございます。
○木村英子君 居住サポート住宅を借りる場合、月額二千円から三千円の自己負担が想定されると言っていますけれども、この金額はあくまでも国交省の想定であって、既に見守り制度を導入している居住支援法人等や大家さんによっては登録費用が必要であったり月額費用がもっと高い場合もあります。見守り以外でも、緊急連絡先登録費用や相談料、人件費など負担額が大きくなれば、この物価高の中で生活困窮者が居住サポート住宅を借りること自体厳しいと思います。 特に、生活保護の方は最低限の保護費しかもらっていませんから、数千円でも厳しく、公的な補助なしに居住サポート住宅を借りることはできないと考えます。しかも、生活保護の方は家賃低廉化の補助の対象外となっています。生活保護は生活困窮者にとって最後のとりでです。 家を確保することが困難な方のためのセーフティーネット法に基づく制度なのですから、生活保護を受給している方がこの居住サポート住宅を借りる場合の見守り等の費用については当然扶助を出すことを考えていると思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(斎須朋之君) お答え申し上げます。 生活保護制度におきましては、衣食等の一般生活費に充てるため、生活扶助費が支給されております。また、住宅扶助費につきましては、家賃等の住宅費に使途が特定されているところでございます。御指摘の見守りの費用につきましても、これは生活費といたしまして、生活扶助費の中から賄っていただくことになると考えております。 居住サポート住宅の仕組みにおきまして、このサポート費用については所得の低い方でも負担できる程度とすることが想定されているというふうに承知しておりまして、国交省とも連携して制度が適切に運用されるよう努めてまいりたいと考えております。
○木村英子君 生活保護者にとっては、二、三千円というのは、元々最低限の生活費しかもらっていませんからとても厳しいんですよ。ですから、今回の法案は福祉との連携をうたっているのですから、生活困窮者などに対して見守りの自己負担を課すのは国の制度としては矛盾していると思います。 本法案は、居住施策と住宅施策と福祉施策の連携が取れていない未完成な制度であると言わざるを得ません。このまま制度が施行されてしまうと、先ほど指摘させていただいたように、住宅を借りることに困難を抱える障害者や高齢者などの生活を守るどころか、むしろプライバシーを侵害するおそれがあります。 ですから、障害者はもちろんのこと、高齢者の方や生活保護を受けている方、生活に困難を抱えている方などの要配慮者への住まいの権利を守るため、見守り等の費用を公的な負担とし、プライバシーの侵害などがあった場合の相談窓口を設置するなど、安心して利用できる仕組みが整うよう居住サポート住宅の制度を再検討していただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 居住サポート住宅においても、入居者のプライバシーの保護は当然配慮されるべき基本的かつ重要なことであると考えております。 この住宅で行われる見守りには頻度や方法など様々な形態が考えられますが、入居者の御意向やプライバシーに十分配慮した方法となるよう、実施に当たってのマニュアルの整備も検討し、必要な情報提供、周知を行ってまいりたいと思います。 また、居住サポート住宅のサポート費用につきましては、法令に定める基準に従い適正に定められる必要がありますが、厚生労働省や地方公共団体とも連携して、所得の低い方も含め、住宅確保要配慮者が利用しやすいものとなるよう取り組んでまいります。 さらに、プライバシーの保護も含め、居住サポート住宅におけるサポートの内容や費用などについて入居者から相談があった場合には、認定事務を担う地方公共団体などにおいて適切に対応されるようにしてまいります。 今般の制度創設に当たっては、福祉施策との連携が大変重要であり、地方公共団体による居住支援協議会の設置促進やその充実などにより、住宅、福祉で相互にノウハウを共有し、そのまた現場の声にもしっかりと耳を傾けながら運用してまいりたいと決意しております。
○木村英子君 本改正案は、大家の不安を解消することに重きが置かれており、住宅セーフティーネット法の役割を果たしていない立て付けとなっていると考えます。 住まいは権利ですから、見守りは公的な負担で行うべきですし、本来は公営住宅などを増やしていくべきだと考えます。プライバシーの侵害の懸念があり、生活保護などの困窮者の住宅確保の困難な状況に追い打ちを掛けてしまう本改正案には賛成できません。 以上、質問を終わります。
○委員長(青木愛君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。 会派を代表して、住宅セーフティーネット法の一部改正案に反対の立場から討論いたします。 住まいは国民の基本的な権利であり、公営住宅などを国や自治体が整備していく責任があります。 住宅セーフティーネット法は、住宅の確保に困難を抱える方たちが入居しやすい賃貸住宅の供給を促進するために作られましたが、法律が成立してから十五年以上がたっても、いまだに障害者や高齢者、年金暮らしの方や生活保護の方が住宅を借りづらい状況は変わっていません。例えば、車椅子の方は家を傷つけるとか、知的障害者は火事を起こすおそれがあるとか大声を出して周りに迷惑を掛けるなどという理由で、貸してくれる不動産屋は、大家さんも見付からず、家が見付かるまでに半年や一年は掛かることは少なくありません。 このような状況の中で、今回の改正案では、住宅施策と福祉施策が連携した地域の居住支援体制の強化により、要配慮者に対して居住支援法人などが見守りを行う居住サポート住宅などが加わりました。 しかし、国交省は、孤立死、孤独死対策や残置物の処理など、物件を貸す側の不安を解消することを重視する施策が優先され、要配慮者が利用している福祉制度が十分に考慮されていないため、福祉施策との連携とは言えない法案となっています。 そして、この居住サポート住宅を利用する場合、見守りの支援は必須とされ、ともすると障害者や高齢者、生活保護や年金で生活している方のプライバシーが侵害される懸念があります。 また、住宅の確保に困難を抱える方たちが居住サポート住宅を借りる場合の見守りに係る経費の負担を強いられてしまうこの法案では、生活に困窮している上に、更に追い打ちを掛けることになってしまいます。 本来、国は、国民に安価で快適に暮らせる住まいを提供する義務があると思います。その役割を放棄し、住宅の確保に困っている国民にプライバシー侵害の懸念を与え、金銭的な負担を負わせるということになるこの法案には絶対に反対です。 以上、反対討論を終わります。
○委員長(青木愛君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(青木愛君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、森屋君から発言を求められておりますので、これを許します。森屋隆君。
○森屋隆君 私は、ただいま可決されました住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会・教育無償化を実現する会、国民民主党・新緑風会及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。 一 我が国の住宅セーフティネットの根幹である公営住宅を始めとする公的賃貸住宅政策について、本法による住宅セーフティネット機能の強化と併せ、引き続き着実に推進するとともに、その充実に努めること。また、十分に活用されていない公的賃貸住宅等のストックの積極的な活用を図るとともに、そのために必要な改修費等の財源の確保を図ること。 二 国及び地方公共団体のそれぞれにおいて、住宅部局、福祉部局、住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への円滑な入居の促進に資する活動を行う者、住宅確保要配慮者の福祉に関する活動を行う者等の関係者間の連携を強化しつつ、主体的に住宅確保要配慮者に対する居住支援の取組を進めるとともに、その充実が図られるよう、所要の措置を講ずること。 三 低額所得者等にあっても本法に基づく制度が円滑に利用できるよう、利用者の経済的負担の軽減に資する家賃低廉化補助等の支援について、拡充や運用の柔軟化等、更なる活用を推進するための措置を講ずるとともに、居住支援の現場において関連する福祉制度や地方公共団体の取組等が十分に活用されるようにするための所要の措置を講ずること。 四 住宅確保要配慮者は住宅だけではなく複合的な課題を抱えている場合も多く、その居住支援に当たっては住宅と福祉の双方に関する知識が求められることから、居住支援に携わる者や関連する福祉関係の相談機関・専門職種の者等に対する各種制度の周知や研修の充実等を図ること。 五 本法に基づく居住安定援助計画の認定制度がいわゆる貧困ビジネスなどに悪用されることがないよう、その認定の基準等を省令で定めるに当たっては、有識者や現場関係者等の意見を十分に踏まえ、適切な基準等を設定するとともに、地方公共団体における計画の認定やその取消しを含む認定事業者等に対する監督の厳正かつ適切な実施を図るため、万全の措置を講ずること。 六 本法による住宅確保要配慮者居住支援法人の業務の拡大や指定の基準の整備等に伴い、既存の支援法人の業務運営に支障を来すことがないよう、指定の基準等を省令で定めるに当たっては、支援法人の実態等を十分に踏まえ、適切な基準等を設定するとともに、住宅確保要配慮者の属性等に応じた居住支援の充実化に向け、支援法人に対する国による支援措置の強化についても検討すること。 七 住宅確保要配慮者のニーズに対応した賃貸住宅の供給や居住支援の提供を図る観点から、国及び地方公共団体のそれぞれにおいて、そのニーズや実態を十分かつ客観的に把握するとともに、その情報が賃貸住宅の賃貸人や住宅確保要配慮者の居住支援に携わる者等の間で適切に共有されるよう、所要の措置を講ずること。 八 本法による改正を踏まえ、市区町村による住宅確保要配慮者居住支援協議会の設置やその運営体制の確立が円滑に進むよう、必要な支援を行うこと。あわせて、支援協議会には、高齢者、障害者などの住宅確保要配慮者の意見・要望が反映されるよう、多様な構成員の参画が図られるようにすること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(青木愛君) ただいま森屋君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(青木愛君) 多数と認めます。よって、森屋君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、斉藤国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。斉藤国土交通大臣。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律等の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま可決されましたことに深く感謝申し上げます。 今後、本法の施行に当たりましては、審議における委員各位の御意見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。 ここに、委員長を始め理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表します。 誠にありがとうございました。
○委員長(青木愛君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青木愛君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十九分散会