行政監視委員会 第1号
- 発言数
- 115 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2024/02/19
会議録
○委員長(川田龍平君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十六日までに、浅尾慶一郎君、田村まみ君、柘植芳文君、永井学君、上田勇君、伊波洋一君、古賀之士君、山谷えり子君、羽生田俊君及び橋本聖子君が委員を辞任され、その補欠として片山さつき君、上野通子君、加田裕之君、鶴保庸介君、川合孝典君、横山信一君、高良鉄美君、石川大我君、山本佐知子君及び田中昌史君が選任されました。 ─────────────
○委員長(川田龍平君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が四名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(川田龍平君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に片山さつき君、鶴保庸介君、鬼木誠君及び音喜多駿君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(川田龍平君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(川田龍平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(川田龍平君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に佐賀県多久市長横尾俊彦君、西南学院大学法学部教授勢一智子君及び武蔵大学社会学部メディア社会学科教授庄司昌彦君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(川田龍平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(川田龍平君) 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のうち、国と地方の行政の役割分担に関する件を議題として、参考人の皆様から御意見を伺います。 この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。 本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。 皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。 次に、議事の進め方について申し上げます。 まず、横尾参考人、勢一参考人、庄司参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。 また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。 なお、御発言は着席のままで結構でございます。 それでは、まず横尾参考人からお願いいたします。横尾参考人。
○参考人(横尾俊彦君) ありがとうございます。ただいま御紹介いただいた佐賀県多久市の市長をしています横尾俊彦と申します。 本日は、参議院のこの委員会にお招きをいただいて意見を陳述する機会をいただきましたこと、心から感謝を申し上げますし、大変光栄なことだと思っているところです。 では、時間の限りもありますので、早速意見を述べさせていただきたいと思います。 今日はお手元に簡単な資料を準備しました。簡単とはいえ、申し上げたいことが多かったので、結構ボリュームの多い文字数になっていることはお許しをいただきたいと思います。少し小そうございますが、これを追いながら説明をさせていただきたいと思います。 まず、意見として申し上げたい一点目は、自治体経営のことです。 自治体経営を充実し、向上していく、このことが大変大切なことであるとともに、地方分権にとても大切なことだと思います。 次に書いていますが、市役所ってどういうところですかとよく聞かれますが、私自身は、市役所は、その文字のとおり、市民に役立つところと書いてありますので、そういう仕事をしているところですよと常に申し上げています。そういった意味では、首長は自治体経営を預かっている経営者、自治体経営の経営者であるという意識を持って仕事をさせていただいています。 全国に千七百四十を超える市区町村がありますけれども、それぞれの首長は同じ思いで今奮闘されているところと思います。特に奥能登では、激務の中、頑張っていただいています。 さて、そういうことを考えるときに、我々は、政治行政のミッションとは何だろうと。時々私も考えますが、まあ簡単に言うならば、そこに書いてございますように、多くの皆様から税金などという形でお金をお預かりをして、これを予算化して事業を推進する、未来を創造するための仕事をするのが我々首長のミッションだと思っています。 この上では、公務でございますので、法に基づいて様々な仕事がされます。制度に基づいて執行もされていきます。こういったことをしっかり踏まえるとともに、生産性、コスト意識、経営感覚ということは欠かすことのできないものだと、特に近年はそういうことが強く認識されているところだと思っていますので、それを踏まえて創造挑戦をしなければならないと思っています。 でも一方で、公務にはいろいろメリットもあれば難しい面もございます。 一つは、遵法精神は当然大切なんですけれども、それにそぐわない、そこでは手が及ばない事態に直面することが多々あります。これをどうするのか、創意工夫が必要です。 また、伝統を守る、過去の先例を守ることも重要ですけれども、創造や進化をしていかなければならない、このことをどうするか。特に、先輩、先代がつくられたルールとか施策があるとするならば、それを時代の変化に応じて変えていくことも当然大切でございます。 また一方では、責任を取るということを首長はしていきますので、責任経営という意識を常に持たねばならないと私自身、日々自戒をしています。特に、責任を取らない体質になってしまいますと、本当に公務というものはずたずたに壊れていくと思いますし、信なくば立たずになってしまうと危機感も持っています。 そういった意味では、常に時流を捉えて新たな挑戦へも努力する、このことが肝要だと思いますし、多くの皆様が日々暮らされている、その生活者の感覚を忘れずに日々努めていくこと、とても大切と思います。 また一方では、細部にこそ魂が宿る、技が光るという言葉がありますように、そのような思いも持って、細やかな配慮、具体的な小さい施策についても注意を払う必要があると思っています。 こういったことをかなえていくような自治体の経営、これをどうするかということを、是非、国におきましても、分権の議論や行政の在り方の議論で是非考慮いただきたいというのが一点目でございます。 二つ目は、デジタルガバナンスのことでございます。 日本の森内閣のときにe―Japan構想が発表されました。これを見たお隣の国、韓国では、大変危機感を持たれまして、調査団も派遣し、いろいろ調べられました。そして、韓国としてのデジタルガバナンスに向けての、電子政府に向けての作戦をつくり実行をされました。その積み重ねの成果だと思いますけれども、韓国では、国連の電子政府ランキングで常に上位にいるという形になっています。 また、大変いろんな苦労をされてきたエストニアという国では、世界に、各大陸にデータベースセンターをお持ちです。いかに本国がいろいろ問題があったとしても、その大陸に行けばデータベースありますので、市民権、全て復活をして、新たな国づくりをもう一度やれる、そこも考える。そして一方では、世界に冠たるX―Roadという行政サービスパッケージのデータベースとサービスシステムがあります。このネットワークを使って最先端のガバナンスを実現されています。 デンマークでは、世界一幸せな国とも言われますが、国民のリテラシー教育もすごく進んでいると聞いています。 また、日本におきましても、経団連始め多くの方々がデジタル人材の必要性を言われています。 そういった意味で、今話題にもなっているマイナンバーにつきましては本当に大切なものだと思っています。デジタルガバナンス、デジタル時代、ソサエティー五・〇の時代の行政をつくっていく上に欠かすことのできないツールであります。 今回はマイナ保険証への推進ということが政府でも取り組まれていますので、是非これがうまくいって、より多くの方々が利活用するとともに、個人情報の保護のケア、そしてセキュリティーの高さもしっかりしながら、そして一方では、書式統一化によりまして無駄をなくすということをしていくならば、より良いデジタル政府、デジタルガバナンスが実現できるものと思っています。 実は、この書式の統一は非常に大きな意味がありまして、民間企業で全国に支店、支社があるところは、例えば、給与のこと、確定申告のこと、社員の異動のこと、書式が違うと多分手入力でその書類を見てされるという手間を掛けておられます。もし書式が統一されて電子的に簡便に扱えるならば、本当に簡単にできて、コストも掛からず、その分の仕事を新しい仕事に向けられるわけですから、こういった改革も実はあると思っています。 そういったことを含めまして、デジタル時代の行政システムは、是非国の方でより良いベストのパッケージをつくっていただいて、これを全自治体に提供するような形、そういったことも将来のあるべき姿として是非考えていただきたいと思います。そのことがうまくいくならば、日本という国の行政パッケージはすてきだなと、うちの国でも使いたい、うちのエリアでも使いたいというふうになっていきますと、人口増加していくアジア、アフリカ諸国を始めとした国々でも日本のベンダー関係の新しいビジネスも可能になるんじゃないかということも考えられますので、国でより良いものをつくり、全自治体が参加して、それに組み入れてやっていけるような、そういう行政ということも是非必要だと思っております。 さらに、そのことを進めていくためには、例えば書かない窓口などが今取り組まれようとしていますが、本来は、デジタル技術を使うならば、サイバー上で本人確認あるいは情報照会ができれば書類提出そのものも本当は不要であることも可能だと思います。ほかの国ではそうなっています。 また、優れた日本の行政マネジメントパッケージは今申し上げたとおりでございますし、また、海外にはこのことを進めるためにより良いソフトもあります。一つは、国民に何度も同じような書類を求めない、公務員は年間に何百何十何時間デジタル研修を受けなければならない、こういった、ヒューマンをちゃんと高める、細かいことも配慮する形でこれをルール化してデジタルガバナンスを高めておられます。こういった努力を日本もすぐでもできるんじゃないかなという期待を持っています。 時間の関係で次の項目に行かせていただきますが、次はDX時代の人材の育成です。 特に、これはGIGAスクールで、今子供たちは、小学校、中学校、義務教育学校で一人一台パソコンが実現をされました。このことによってまさに多くの学びが進化しているところでございます。ICTはインフォメーション・コミュニケーション・テクノロジーが正確な言葉ですけど、私はアイ・クリエート・トゥモローのICTと申し上げています。僕が私が未来をつくる、そういう教育を子供たちに提供していく。そのために、ここに書いている教育のミッションを果たしながら是非こういった環境を整えたいと思います。 私自身、実は、十年ぐらい前に海外の教育事情を視察して、いかに日本が遅れているかということを見てしまいましたので、このことは是非進めていくべきだろうというふうに強く感じているところでもございますので、GIGAスクールのことには大変感謝をいたしております。 衆議院、参議院、国会の大きな励ましの下に、政府の積極的なリードでGIGAスクールがスタートしました。世界最速、最短で全ての対象となる子供たちに一人一台が実現したのは世界もあっと驚いて御覧になっているし、注目されています。より良い推進のためにも今後とものサポートを是非お願いしたいというふうに改めて思っているところでございます。 それをサポートする意味で、全国ICT教育首長協議会も立ち上げました。百三十名ほどおります。政府が作ったIT立国宣言のような基本方針をやるには、教育委員会のみならず、首長もやるべきだということで、我々は有志で集まってやっているところです。アワードをつくったり、サミットをやったり、そして文部科学大臣への政策要望、提案もしているところでございますので、これを受けて、昨年、前回の新しい骨太方針にも国策として実行していくということで明記をいただきました。大変心強く思っております。是非、このことがより良く進んで、次の時代を担う子供たちにすばらしい教育環境が整うことを願っています。 海外では、フィンランドではリテラシーのことを教育の分野そして社会教育でも明記して取り組まれています。デンマークでは役所からの連絡は基本的にメールと承っています。これらのことは恐らく日本でも今後必要になると思います。 そして四つ目は、自治体や民間の創造性を伸ばす規制改革です。 特にドローンなどにおきましては、私どもも取り組んでいるんですけれども、新しいステージとしてレベル4というのがあります。これは、遠隔で自動運転に近い状況でドローンを飛ばすことができるサービスになっていくんですけど、こういったことを積極的にやろうという会社と私どもタイアップをしまして、新しいドローンの取組を展開をしています。民放でございますが、「ガイアの夜明け」というところでも取り上げていただきました。ところが、実装していく上では、そのコストのこととかサポートのこととかいろいろ課題もありますし、ルールのより良くしていくこと、適切にしていくことも希望があるようです。こういったこともくみ上げていただくと新しいドローンの利用が日本でも進むと思います。 また、健康増進については、地道な取組を実はしてきています。特定健診では受診率六割以上に今なっています。毎年四月に手配りで全ての世帯に、健診をいつ受けますか、どのように受けますかという調査をします。手配りで戻していただきます。こういったヒューマンコンタクトをベースに取組をし、全国二位を二度いただくことができました。こういった地道な取組があってこそ、健康リテラシーを高め、一人一人が自分の健康は自分で守る、そういったことをすることで、より良い、幸せな、いわゆるウエルビーイングな生活が送れる基盤もしっかりつくっていきたいと思っているところでございます。こういったことにも新しい工夫が今後必要だと思います。 五点目は、人材確保と人材資源の重要性です。 私どもは、令和元年、令和三年に大きな災害を受けました。激甚災害で、河川の支流がどこにあるか分からないほど両岸が壊れたり、本当にひどい状況でございましたが、全国から御縁のある首長さんたちに人材を派遣していただき、また国土交通省では、特にテックフォースを最初は二隊、最後は五隊入っていただいて、復旧に関する様々な査定の準備とか、あるいは打合せとか協議とかをさせていただいて、無事にそれぞれを進めることができました。今、奥能登の現状を見るにつけ、まさにこういった人材が本当に必要だと思います。日々五百人体制で国土交通省臨んでいただいていますが、今後とも、専門性の高い技術力のあるスタッフを政府としても要員として抱えていくことはとても大切ですので、今後とも、危機管理上、お願いをしたいなと改めて感じているところです。DXは合理化にプラスでございますけれども、一方では、より良い工夫をしていかなきゃいけないと思っています。 そして、最後です。二〇四〇年問題の克服、対策です。 二〇四〇年問題は、人口減少と高齢化の増加によって社会保障費が大変拡大していって、日本各所にいろんな問題が出ると言われていますが、この三ページ目から四ページ目は総務省の資料によるものを列記していますので、後で御覧ください。 後段、最後のところでございます。 一つの方法として、不足する人材につきまして、六千二百万人ぐらいの労働力確保が見込まれると太文字で書かせていただいています。これは、ここにありますように、三十代の女性から六十代前半の男性、後半の男性などの仕事への就労率を高めると、実はこれぐらいの人口の確保ができるという情報もございます。こういったことも想定していただきながら、国としてどのような法制度あるいは仕組みをつくるかを是非考えていただくならば、二〇四〇の大きな問題も回避しながら、日本の新たな繁栄ステージへ進むことができるとも期待をしています。 幾つか意見を述べさせていただきました。ほぼ時間になっておりますので、また質疑で補足をさせていただければと思っております。 御清聴、誠にありがとうございました。
○委員長(川田龍平君) ありがとうございました。 次に、勢一参考人からお願いいたします。勢一参考人。
○参考人(勢一智子君) 本日は、このような機会をいただきまして、ありがとうございます。 私からは、計画策定をめぐる動向を素材にお話しさせていただきます。 地方に求められる計画策定は最近議論になっておりまして、当委員会では既に調査研究を重ねておられると聞き及んでおります。釈迦に説法の部分につきましては御容赦いただければと思います。 計画策定をめぐる議論の前提には、人口減少の進行があります。こちら立法府では、地方公共団体に計画策定を義務付ける際、どの団体を想定して議論をなさっておられるでしょうか。法令上は、都道府県、政令指定都市、市町村などと規定されますけれども、実際には非常に多様です。例えば、政令市は、二十のうち人口三百八十万人の横浜市がある一方で、半数近くが百万人を下回ります。都道府県では、百万人を下回るのが十県あります。市町村は更に多様です。地方公共団体は、人口だけでも大きく異なる上、人口減少による影響の現れ方は多様で、さらに面積、自然環境、社会状況、歴史背景などを含めると一層多様になります。 人口減少の進行に伴い地域の多様性が増す中、多くの団体で人材や財源などの地域資源が制約される厳しい現状が顕在化しています。地方公共団体の多様化は全国画一的な政策展開の難易度を上げます。その象徴的な分野が計画策定です。全団体に一律に計画策定を求める意義が問われるわけです。 地方に対する計画策定規定はここ十年で一・五倍に増加しております。人口減少による資源制約の中で、地方分権改革の地方提案において負担問題が提起されました。この負担は、特に小規模団体で深刻です。 法の求める計画策定は、国の計画に基づき、都道府県計画が策定され、さらにその下で市町村計画が策定される三層構造が採用される場合が多いです。計画策定を担当する部署から見ますと、上位計画ほど職員数が多い、組織が大きいという逆三角形の構造が見て取れます。そうすると、国は府省の局が、都道府県では部が受け持つんですけれども、市では課になり、町村の場合には係の数人の職員が複数の計画を担当しなければならない状況にもなるわけです。これも計画策定をめぐる大きな問題です。 なぜこれほど計画が地域の負担になっているのか。行政計画という手法の変遷にも理由があります。 行政計画は、従前は行政組織が自らの業務管理に用いる手法でしたけれども、現代行政では計画行政の標準化が見られます。行政計画は政策実施の設計図となり、その策定は、政策目標の具体化、実施の手順と優先順位、後続の個別施策の取捨選択、行政資源の配分を決定する過程になります。策定された計画は政策内容と実施体制を可視化するものであって、法の要請への回答と社会への説明責任を果たします。複雑な行政課題に対峙して、限られた社会資源の管理、配分を図るために、政策の形成、実施における計画の有用性は高く、現代行政のあらゆる分野は多数の計画により構成されています。必然的に計画の総数が増加いたします。 総合的な行政ニーズの下、行政計画は多機能になっています。例えば、長期的な政策方針を提示したり、政策に関わる関係者の体制確保や行政サービスの需要供給調整を担ったり、都市計画など空間利用を誘導するものもあります。多くの計画が複数の機能を備えるのが一般的で、その背景には現代の政策の難易度が上がっているという状況があります。例えば、新たな行政課題が提起されるごとに政策形成の専門化が進み、そのために、専門人材の確保や多様な主体の協力体制が必須となる政策実施の高度化、計画策定を通じた政策対応の見える化も求められ、多数の多機能な計画行政への要請が地方公共団体にとって負担増につながっています。 また、計画行政の標準化を受けて、計画策定手続が充実されてきました。行政手続法に一般的な計画手続は規定されていません。しかし、行政計画の多くは市民参加や専門家の関与を含む一定の手続を経て策定されることが通常です。その理由は、行政計画は政策の方向性や内容を形作るものであって、国民や企業等に大きな影響をもたらす場合が多いということにあります。そのため、策定過程で科学的知見や利害関係者の意見を取り入れ、社会の多様な人々の声を反映させて、社会全体にとって望ましい計画に仕上げる作業が必要になります。 そうした計画策定の要請は住民に身近な行政を担う地方レベルで一層強く、実務的整備が進み、国よりも手厚い手続が先行しています。例えば、審議会や協議会、説明会やパブリックコメントは一般化しておりますし、議会の議決を経るという場合もあります。また、計画策定後はPDCAサイクルの下で進捗管理も求められます。つまり、計画の社会化に伴い、計画策定過程の透明性確保と民主的な策定手続が求められたという経緯があります。 このように、行政計画は、当初は行政内部のツールでしたが、現代では社会に共通する多機能かつ重厚な手法です。それゆえに、計画手続の充実が負担増の要因の一つになっています。 以上、簡単に行政計画の現状について触れましたが、問題状況への対応として、昨年度末にナビゲーションガイドが示されました。これは、地方分権改革として内閣府が受け付けている地方からの提案を通じて明らかになった問題と改善方策を受けたもので、府省に対して計画体系の再検討を求める内容です。 ナビゲーションガイドの求める原則は、地域の自主性、自立性に基づく計画策定であって、各地域の特性と状況に応じて地域が計画を活用していくことを可能にする、各地域の多様性を受容する計画体系への転換を目指しています。これにより、地域目線による計画体系の再構築が可能になります。 例えば、関連する複数の計画を一体的に策定したり、総合計画への統合、複数の地方公共団体による共同策定などが選択できます。内閣府の調査では、既存計画のうち総合計画への統合が可能であると府省が回答したものは、都道府県では六割強、市町村計画では五割強に上り、有力な選択肢です。 さらに、自らは計画を策定せずに上位計画に基づき計画的に施策を実施することもできます。ここで重要であるのは、計画体系の再構築が地方の負担軽減にとどまらず、政策の効果的な実施にも寄与する点です。 イメージしていただくために具体例を御紹介します。例えば、地球温暖化対策推進法、気候変動適応法、生物多様性基本法の三つの法律があります。それぞれ国の計画があり、地方計画の策定を都道府県と市町村に求めています。法律に従えば三つの計画を策定するということになりますが、地域にとっては相互に密接に関連する政策です。 二〇五〇年カーボンニュートラル目標を達成するためには地域脱炭素は不可欠で、再生可能エネルギーの導入拡大が求められます。他方で、風力発電や太陽光発電の新設のために森林を切り開くと、災害リスクが高まり、地域のレジリエンスが失われ、気候変動適応の障害になります。生物多様性保全についても国際的目標があり、二〇三〇年までに陸域、海域のそれぞれ三〇%を保護区とするサーティー・バイ・サーティーを日本も掲げています。その実現には、各地域での自然環境の保護が欠かせません。 このように、各法律の目標はトレードオフ関係にあるため、本来は相互に調整して一体的に政策を展開する必要があります。さらに、自然生態系や再生可能エネルギーの適地が行政区画を越えてつながっていることを踏まえると、複数団体による共同策定も政策上有効です。 このように、地域目線から計画の再構築は可能になりつつありますが、既存の法制度を前提にした対応ではなお限界があります。社会が目まぐるしく変化していく中で、計画体系の在り方を持続可能なものに法的に再設計をする作業も必要です。 求められるのは、立法時におけるコントロールです。行政計画が人口減少社会においても現場の負担を軽減しつつ政策の効果を発揮するために、法律の制定、改正時に検討が求められる視点を幾つか御紹介させていただきます。 一つは、法制度間の整合、協調を図ることです。現在の法政策は分野横断的に展開することが必須です。法律では、その所管による府省の縦割りの影響が強く、その弊害の解消が求められます。地方現場の目線からは、地域の状況に応じて計画を統合したり共同策定する柔軟な計画行政が必要で、そのためには各計画を定める法律間の整合が前提となります。 二つに、DX標準行政への適合です。人口減少社会ではデジタルが資源制約を超える有効な方策で、計画に関してもDX時代に沿う体制や手続に変更していかなければいけません。従前は計画でなければできなかったことが今では情報連携で足りるというような場合もあります。 三つとして、計画利用に関する費用対効果、パフォーマンスを評価した上で法定するか否かを検討するという必要があります。いわゆるコストパフォーマンス、タイムパフォーマンスと言われる視点でありまして、資源制約の下で真に必要な計画に限り策定を求める法の判断が重要です。計画行政とは計画的に行政を行うことであって、計画策定ではありません。計画以外の方法でも政策は十分に実施可能であって、より効果的な手法を選択すべきです。 四つに、サンセット方式による計画規定の見直しも肝要です。 最新の政策課題であっても五年もたてば古くなり、次の新たな課題が提起されます。行政資源は有限ですから、その時々の優先度の高い課題に投入しなければいけません。既に役割を終えている計画は適宜廃止して、そのマンパワーは次の新たな課題に向けるということが建設的です。それにより、国も地方も含めた行政の効率化、職員の負担軽減による働き方改革にも寄与します。 今回は計画策定をめぐる動向を御紹介いたしましたが、計画に関して提起された課題は行政一般に通底いたします。人口減少社会では、個性豊かな地域がそれぞれの特性に応じて行政を進めることが地域の持続可能性を担保します。計画行政においても、地域の自由度を上げて、真に必要な計画を地域が選び活用していく、そのためには各地の個性を尊重する法制度が必要です。 御清聴ありがとうございました。
○委員長(川田龍平君) ありがとうございました。 次に、庄司参考人からお願いいたします。庄司参考人。
○参考人(庄司昌彦君) 武蔵大学の庄司です。 私は、専門は情報社会学、情報通信政策、行政のデジタル化などについて研究をしております。また、デジタル庁、総務省その他、また地方自治体などで行政のデジタル化の委員やアドバイザーなどを務めさせていただいておりまして、今日はそういった立場からお話をさせていただきます。タイトルとして「行政DXから考える「国と地方の関係」」というふうに資料にお書きしましたけれども、先ほどの横尾市長のお話と一部重複しますが、その内容を掘り下げるような形でお話をしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 おめくりいただきまして、なぜ自治体DXは必要なのかというふうにお話を進めます。特に、行政のデジタル化、DXの中で今一番大きな問題だと思われるのが自治体のDXであります。それはなぜなのかということで、二つ、過去の反省と将来への備えというふうに整理をしたいと思います。 過去の反省といいますのは、コロナ禍の中で、保健所が病院からファクスで送られてきたものを手で入力をしているですとか、あるいはオンラインでの給付金の手続がなかなかやりにくいですとか、そういったいわゆるデジタル敗戦と言われたような事象がありました。また、そういった保健行政だけではなく、行政全般あるいは医療、福祉、また教育、そういった分野で、昭和の仕事の仕方というふうに書いていますけれども、古い物事のやり方をずうっと維持してきた。そのために、人と人が対面で会ったりしにくい状況の中でデジタル化の遅れが認識されるようになりました。 これは、コロナのときに失敗したというだけではなく、まさに、IT革命と言い出していた二〇〇一年頃から二十年にわたって私たちが物事のやり方を変えてこなかったツケが現れているのだと思います。 そして、将来への備え、こちらは、先ほど二〇四〇年問題というのが指摘されておりましたけれども、まさにその話であります。二〇四〇年代、団塊ジュニア世代が大量に退職するわけですけれども、特に地方公務員においてその影響による人手不足が深刻になると言われております。大量に退職した後、補充しようにも、生産年齢人口は少ないですから補充が難しいという状況になります。 そこで、総務省の自治体戦略二〇四〇構想研究会の報告書では、二〇四〇年代には従来の半分の職員でも自治体として機能する必要があるというふうに言っています。半分の職員で仕事をするということは倍仕事しなければならないということになるわけですけれども、それは到底無理なわけですね。しかも、二〇四〇年というのはあと十六年です。十六年切っているわけですね。これが自治体によっては私は最大の課題だろうというふうに思います。ですから、共同化できるものは共同化し、人でなくてもできる仕事は機械にやらせるようにしていきましょうと、これが自治体DXが必要な大きな要因だというふうに言えると思います。 行政のデジタル化、DXというのは、国と地方の関係を変える行政改革であるというふうに書きました。つまり、自治体が人手不足になる中で、担える仕事というのを減らしていくか、あるいは大幅に共同化、共通化していくか、そういったことが必要になっていくわけですね。ですから、国が支える部分と自治体が独自にやる部分との線引きを変えていく、どこが自治体が独自性を発揮し、どこは国が担うのか、支えるのかというところの見直しをしていくというのがこの十六年間だろうというふうに思います。 ただ、じゃ、なぜ元々ばらばらだったのかといいますと、それは地方自治の領域だからであります。どのように事務を進めるのかというのはまさに地方自治だったわけですけれども、そこをこれからのその二〇四〇年問題に合わせて見直していくという改革が進んでいます。 次に、じゃ、どのような自治体DXが必要であるのかということでありますけれども、様々な取組が既に行われておりますけれども、自治体の現場では時によってはかなり不評であったりします。 それはなぜかというと、右側に漫画的に描いてありますけれども、住民に対しては、こんなこともできるようになりますと、まあ分かりやすい派手なデジタル化施策を次々と打ち出すわけですけれども、中ではまだ昔ながらのやり方が残っていて、簡単に言えば、例えば、生成AIを使います、こんなことをやりますといいながら、中ではまだ判こを押していたりするというような状況が残っているわけですね。ですから、仕事の仕方、組織文化の見直しをというふうに書いてありますけれども、横断的に物事のやり方を変える地味な改革に時間を掛けて取り組んでいくことが必要であります。 技術的な水準をピラミッドで考えますと、これまで私たちは、先端部分を伸ばすような、先端技術を使って新しいことをやろうということをやってきたわけですけれども、どちらかというと、必要なのはピラミッドの底を上げていくということですね。ファクスを送ったり、判こを押したり、手書きの紙をまだ提出求めていたりするようなことをやめていくということが必要なんだと思います。一言で言うと、デジタル改革に必要なのはアナログの改革、アナログ改革であるということです。 続きまして、国の取組の中から自治体情報システムの標準化のお話をしたいと思います。 自治体DX推進計画の概要というページで、あと二年という吹き出しを付けております。二〇二〇年から二〇二五年度末まで五年計画で進めようということで取り組まれているこの自治体DX推進計画ですね、残りあと約二年というふうになっております。 特に、この中で一つに、今日は時間が限られていますので絞って注目したいのが自治体システムの標準化であります。 おめくりいただきまして五ページ目ですが、自治体システムの標準化、その課題と目標ですね、どんな背景があって何をしているのかということをまとめておりますけれども、先ほど申し上げましたように、自治体ごとにそれぞれ創意工夫を凝らして、ばらばらにシステムをつくって事務を処理してきたわけですけれども、元々同じ制度を実現するためにやっているわけですが、長い時間掛けてつくってきたものですから、もう完全にばらばらのシステムになっているわけです。そういったところに税制改正ですとか何か制度改正があったりとかしますと、そのそれぞれの自治体のシステムの改修をしなければいけない。これはもう独自システムですから、そのシステムの直すべきところはどこなのかということを自分たちで考えて、自分たちで用意して短期間に対応しなければいけないというようなことが起きていて、特に小規模自治体、システム担当が一人しかいないとか、そういった自治体ではこれは非常に負担になっているわけです。そういった自治体、特に小さな自治体の今後のシステム対応というのをできるだけ引き取れる部分は引き取って軽くしていくというようなことが大きな目標だと私は理解しています。 六ページ目になりますけれども、標準化の目的や前提の確認、整理が必要ということで、令和七年度末、二〇二五年度末に向けて進んでいるわけでありますけれども、いろいろ批判の声や悲鳴のようなものも自治体の現場から上がってきています。 それは、標準化ということをする際には付き物というか、仕方がないものもあるかもしれません。例えば、最大公約数的なシステムをつくるわけですから、それぞれの自治体に最適化されていた現状のシステムに比べると使いにくいシステムになるわけですね。そこに業務を合わせていただく必要が出てくるわけですけれども、それが大変であると。業務を合わせることができないんであれば、じゃ、独自にまたそのカスタマイズしていたものの代わりとなるシステムをつくらなきゃいけない、それはできるのかといった問題もあります。 また、左側の三つ目ですけれども、この標準化だけをやっていればいいわけではないわけですね。少子化対策ですとか定額減税ですとか制度改正というものが、これは政策的に必要だから、まあ言い方悪いですけれども、割り込んでくるわけです。当然その割り込みの方を先にやらなければいけないわけですけれども、しかし、標準化の期限はそのまま維持します、令和七年度末ですということに今なっています。それがまた自治体の現場と、それからIT企業、ベンダーの現場を今苦しめているという声が上がってきています。 そういった困難な場合には、移行困難なシステムというラベリングをして、その個別対応を考えましょうということになっているのですけれども、そういったものがたくさん出てくるということはこれ全体の取組が失敗ではないかというふうな批判も出てくるわけですけれども、しかし、現実を見て、その期限を間に合わせることと、きちんとシステム移行をすることと、どちらが大事かといえば、絶対に後者なわけですね。 特に今回移行している基幹二十業務のシステムというのは、住民記録ですとか介護保険ですとか生活保護ですとか、本当に住民の生活に密着した、あるいは人の生き死にに関わるようなシステムであるわけですから、期限に何とか間に合わせろとお尻をたたいてゴールさせることで、しかし、結果、幾つかエラーが出ましたというのは余り許されない領域なわけですね。ですから、現実的に考えていくという必要があると思います。 また、最後に、何のためにやっているのかということを書きましたけれども、今いろんなことが同時に動く中で現場混乱しています。したがって、これ何のためにやっているんだっけというそもそも論というのが時々立ち上がってきます。 これは二〇四〇年問題のためですというのもそうですし、また、そのシステムをある種共通化、標準化して、そしてクラウドに載せていくことによってスピーディーにバージョンアップしていけるようにするわけです。そうなったときに、制度や業務の在り方をもっと現代的なというか、あるいは将来を見据えた高度なものに転換もしやすくなるわけですね。ばらばらの千七百のシステムを転換させるのは大変ですけれども、一つの標準仕様に従ったものを転換するのは簡単になっていきます。 そういった、じゃ、どういう将来の制度やシステムにするのかという一歩先の議論をまだ余り着手できていないんですね。現在のところは、これまでの制度を踏まえて最大公約数をつくるということにどうしてもなってきていますけれども、次世代、この先にどんな、生活保護であったり子ども・子育てであったり介護保険であったり、そういったものがあるのかという、そういうことを議論、骨太な議論をしていくべきだろうというふうに思います。 七ページ目ですけれども、「昭和十六年夏の敗戦」に学ぶというふうなページですが、標準化の取組、また、デジタル庁さんが中心となって、国が主導となって絵を描いて先導していくという取組が、戦中の日本政府であったり軍部のやり方と似ているんではないかとか、あるいはその教訓に学ぶべきではないかという指摘をされることが度々あります。 何を言っているかといいますと、この右側ですけれども、ここまでやってきたのだからもう後戻りはできないとかサンクコストの問題ですとか、あるいは縦割りの問題、あるいは国と自治体のメンツとかそういうのもあるかもしれませんけれども、全体最適の視点で本当にベストな選択をするということができていないんじゃないかという問題が指摘できると思います。 総力戦研究所、これ日本の敗戦を予測していた研究所ですけれども、今日評価されるとしたら、客観的なデータを全てさらけ出して、事態を曇りない目で見抜いた点であるというふうに書いています。つまり、行政のデジタル化を進める際に、どのようなリソースが今あるのか、余っているのか、そしてロジはうまく回っているのか、そして現状どうなっているのかということを把握し、そして機動的で柔軟な見直しをしていくことが重要だと思います。何とか間に合わせろという精神論ではなく、現実的に進めるには情報をオープンにし客観的に議論をする必要があると思います。 まとめです。 課題認識として、過去の反省と将来への備えの観点から行政DXが重要ですよということを申し上げました。また、国と地方の役割分担を変える、関係を変える行政改革だということを申し上げました。そして、自治体システム標準化からの考察、提案ということで三点、データを公開してオープンに議論したいということと、それから今後のバージョンアップ後の骨太な制度論を議論するべきであるということを指摘しました。そして、まとめますと、国と地方との関係、またこれからのデジタル時代の立法プロセスにおいては、システム対応のコストとか時間を十分に考慮する必要があるということを提案して、終えたいと思います。 以上です。ありがとうございました。
○委員長(川田龍平君) ありがとうございました。 以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。 これより参考人に対する質疑を行います。 なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。 質疑のある方は順次御発言願います。
○藤井一博君 自由民主党の藤井一博です。 本日は、三人の参考人の皆様方、大変高い御見識からの御意見をいただいて、ありがとうございます。 これからの人口減少、高齢化社会において、いかに行政サービスを維持していくか、そのことについての多くの示唆をいただいたと思っております。本当にありがとうございます。 質問に入らせていただきます。 まず、横尾市長にお聞きしたいと思います。 市長は、経営感覚の大切さを本当に冒頭おっしゃっていただきました。市長になられてすぐに幹部会議を経営会議と名前を変えるなど、本当にすごいまさに取組に対しての思いというものを感じさせていただきました。 シェアリングエコノミー、市長が大変先進的に取り組んでいらっしゃることについてお伺いいたします。 シェアリングエコノミー、大変これからの人口減少社会の中での大切な潮流になると思っております。市場規模も年々拡大しておりますけれども、既存産業ですね、これまでの人口増加、また一億二千万人を超える人口の中で確立されてきた既存の事業というもの、またそういった経営の在り方であったり、また政策もそこに結び付いているという中で、このシェアリングエコノミーと既存産業の在り方というものをどのように考えていくべきかということが非常に私課題だと思っておりまして、一方では、非常に、ターゲットも違ってお互いの強みもあるので相乗効果があるんではないかという見方もあったり、あるいは既存産業へ大きな打撃を被ることになるのではないかという見方もあると聞いております。 その辺を、市長、どのような考えを持ってこれからやっていくべきかということをお聞かせいただければと思います。
○参考人(横尾俊彦君) ありがとうございます。 私がシェアリングエコノミーと最初出会ったのは、まだシェアリングエコノミー協会が立ち上がってすぐぐらいで、関係団体とかグループが参加しているのが百に満たない頃です。会った瞬間に直感したのは、あっ、これからこういうのが必要になるなということをすごく感じました。 たまたまその頃に北京に往復して仕事をする機会があったんですけど、北京に行って驚いたのは、結構いろんなところでそういう動きがあるということと、機内誌に何とシェアエコというのがもう入っていたんですね。専門家に聞くと、アムステルダムを始めヨーロッパでも始まっているよと、韓国もやっているよということで、おっと、日本はここも遅れちゃいけないなと思いました。 今お尋ねの件ですけれども、既存産業との関わりについては、むしろシェアエコで非常にスタートアップで頑張られたところというのは、いわゆる隙間産業的に、大きいビジネスをやっていてそれが及ばない隙間がありますよね、そこに着眼をしてそこをうまく埋めるということをよくされたりします。 例えば、私どもすぐ使ったものの一つにクラウドワークスというのがありますけれども、自分ができる隙間時間を使って仕事をしたいという、例えば出産の終わったお母さん、あるいは家族介護をしなきゃいけないけど、仕事には定職就けないけど何か仕事をしたいという方々にとっては隙間時間で仕事ができる。例えば、ライティングの力があるなら、インターネット上で東京のビジネスの仕事を委託を受けてそれを書いて送って給与をもらうとか、あるいはデザインをして送って報酬をいただくとか、そういったのもありました。 また、スペースが空いているならば、そこをうまく使って少しは実入りになることと社会的に役に立つこと、例えば、簡単な例でいいますと、大変混雑する観光地なんかで自分のパーキングが空いていれば、そこを登録しておけば、そこに時間制限で止めていただいてやるということも助かるわけですよね。 そのような観点で考えていくと、実は世の中にいっぱいみんなでシェアできるもの、昼間は使っていないもの、夜だったら空いているものなどなどいっぱいありますので、そこに着眼してやられています。 福祉関係ですと、お母さんたちのケア、子供たちのケアをサポートするものですとか、福祉の、大きな社会福祉団体とかでは手が及ばないけれども、簡単にお互い助け合いならできるということをつないだりとか、そういうふうにしてきておられますので、いわゆる大きなビジネスの間の隙間をどう埋めるかがスタートアップだと思います。 これをどう展開していくかですけれども、例えば、求人の例でいいますと、ついこの間お会いしたところは、ネット上に、こういうところにこういう仕事があります、あなた来ませんか、公募されていますよ。例えば、セブンイレブンのイベントの人員が欲しい、イベント自体のサポートスタッフが欲しいということを利用されていまして、聞くところによると、その方は、そのシェアエコのサービスは佐賀県内もたまたまありまして、二、三十社が利用されていて、数日間のうちに必要な人員が集まったりするそうです。もちろんそれは時間制だったり一日制だったり数日間のパートですけど、空いた人が使う。そういう形で、片や求人が欲しい、片や少し経済活動もしたい、普通だったらハローワーク行っても全然そういうの分からない、でもそこで分かって自分が助かるという方がありますので、そういったことをうまくやっていければいいのかなと思っています。 シェアエコの関係の人たちは本当にうまくSNS、インターネット、ICTを駆使されています。それは管理費が掛かりにくいということと、コストセーブできるということと、周知が速い。しかも、見ている人たちはそのことに関心のある人ですから反応率が極めて高い、そういった意味でもウィン・ウィンの関係になれる。そういったことをうまくされていますので、しばらくこれが拡大していく形でより良い経済の活性化につながっていくんじゃないのかなというふうに私自身は感じています。
○藤井一博君 ありがとうございました。 続きまして、勢一先生にお伺いをいたします。 地方公共団体の計画策定というものが大変重荷になっていて、また、そういった重複の問題等もある中で、この度ナビゲーションガイドを閣議決定して策定されたということ、大変勉強になりました。そういった問題点を除くだけではなくて、政策の効果的な実施にも資するというお話も大変感銘を受けました。 先生がおっしゃいました各地の状況に応じた法制度、そこを改正をしていかないことにはなかなか本質的なところに行かないのではないかというお話の中で、各地の本当にいろいろな実情、まあ人口のこともありますし、産業のこともありますし、そういったものをしっかり集約して法改正を行っていくために、そういう場というものはどういったところを設定すべきかということを、もしお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(勢一智子君) 御質問ありがとうございました。 どういう場を設定する必要があるのかという御質問ですけれども、恐らくそれも各地域ごとにいろいろになるんだろうと思います。また、計画を行政、自治体が主導で作るというようなときに、結局、行政側が提供するようなものを住民や地域の企業が受け取ってくださいというような形では、もう人口減少社会では行政サービスの担保が成り立たないんですね。そういう点では、地域の関係者、いろんな人たちに加わってもらって、一緒に、どのような行政サービスが必要で、この行政サービスを確保するために地域ではどれだけのマンパワーを使えますか、お金を掛けることができますかと。 人口減少社会では人材も財源も限られてきますので、全ての政策を充実させるということは無理なんですね。各地域で、どこを強化してどこは少し軽くする、あるいは場合によっては一部諦めるというようなこと、それは行政が自ら決めるのではなくて地域の住民と一緒に相談して決める、何かそのような対話の場というのが恐らく計画を作っていく段階では必要になるんだと思います。 ありがとうございます。
○藤井一博君 ありがとうございました。 続きまして、庄司先生にお伺いをいたします。 デジタル化の大切さ、本当に、先端を見詰めるだけではなくてアナログの改革が必要だというところ、本当にそのとおりだと思いました。そういうところにしっかり目を向けていかなければいけないと思いました。 また、ガバメントクラウド、政府の目標とまた自治体の歩みというところでかなりちょっと乖離があるような報道も見ておりますけれども、そういったところもしっかり配慮していく必要があるなと思いました。 先生がおっしゃいましたクラウド化対応後のビジョン、これをしっかり示すべきだということが本当にまさにおっしゃるとおりだなと思いまして、これからやはりデジタル化しっかり進めていく中で、日本全国で、今かなり各分野においては、例えば災害の分野のデジタル化、防災のデジタル化という分野においては、非常に大きな災害を経験したところが、また、財政力に余裕があって、もうかなり進められて先進的なプラットフォームつくっているところもありますし、また、医療の分野においても、必要性に迫られてしっかりとしたプラットフォームが自治体内であるところもあります。 そういったところをクラウド化後にやはり必要であれば水平展開していくことも必要だと思うんですけれども、こういったことはどのようにすれば実現可能かというところを、先生のお考えをお伺いできたらと思います。
○参考人(庄司昌彦君) 御質問ありがとうございます。 今御指摘いただいた特に災害対応の部分というのは非常に重要だと思います。今までは、本当に各制度のデータベースがばらばらに存在したり、制度が連携することが想定していなかったりして、例えば住民票ですとかそういったものを一旦紙に出して提出してくださいといったものですとか、本人確認を、こっちの制度でやったものとこっちの制度でやったもの、ばらばらだったりとかするわけですけれども、今後は、マイナンバーもあり、またそのデータが制度を超えて連携しやすくなるということになりますから、まさに災害が発生したときなどは、避難された方のその方に関する情報をばっと連携させて、その方に必要な支援をしていくということができるようになると思います。 そのためには、やはり、システムを移行するということが前提ですけれども、その上でのデータの連携というところをいかに早く具体的に実現するのかということが重要になってくると思います。 デジタル庁さんも、今回のその標準化システム移行は遅れるところが出てくるということは前提としつつも、データの連携の部分だけは間に合わせるようにということを言っていらっしゃいますけれども、まさにそのデータの連携ができるように、皆さん、全自治体が新しいシステムに移行するということが一番の鍵だろうというふうに思います。 それを前提としたその制度間の連携といったことも、これから必要であれば法改正などもしながら対応していただくということが重要かと思います。
○藤井一博君 ありがとうございました。 最後に、横尾市長にもう一つ質問させていただければと思います。 市長が最後に、これからの人口減少社会の中で、女性であったり高齢者の方の労働力をいかに向上させていくかということが重要だというお話をいただきました。まさにおっしゃるとおりだと思います。 市長としては、これからそういった労働力の向上に向けてどのような取組をされていこうと思っていらっしゃるのか、また、国としてどういった働きが期待されるのか、そのことをお聞かせいただければと思います。
○参考人(横尾俊彦君) 大切なところをお尋ねいただいて、誠にありがとうございます。 これにつきましては、一つは社会的な空気を変えていくというか高める必要があります。女性の方でも年配の方でもちゃんと仕事ができるよということですね。 それと、女性だからといって給与にハンディを付けることがなるべくないようにした方がいいと思います。それと、今でいう退職、六十歳か六十五歳ぐらいで退職ですけれども、その先に五年、十年お働きいただくとするならば、その熟練の技を評価をしてちゃんと考課を見てあげるということも必要になると思います。 そのような環境が整えばおのずからそこに人は集ってこられると思いますし、また、社会的な評価がそうやって上がるならば、単純に定年で辞めるんではなくて、そこまでに自分が身に付けたものをちゃんと社会が評価してくれるんだな、そういう社会になりますと、まあ安心感、いわゆる老後といいますか、きんさん、ぎんさんは百歳でも貯金されていましたけれども、百歳まで行くときもより健康で健やかに過ごせるなという気持ちになりますから、そういったのを、地方自治体も工夫をしていきますけれども、大きくは国において大きな政策としてビジョンを掲げ改善をしていただく、そのような法規制の土壌をつくっていただくことが特に参議院の皆さんにはお願いしたいなと期待をしています。 以上です。
○藤井一博君 ありがとうございました。質問終わります。
○鬼木誠君 立憲民主・社民の鬼木誠と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。 本日は、貴重な御意見をお聞かせをいただきまして、本当にありがとうございました。 国あるいは自治体における、まあどういうんでしょうね、施策の到達点というところ、さらには課題というところ、さらにはその課題解決に向けた方向性というところ、様々な観点から御示唆をいただいたものというふうに受け止めさせていただいたところでございます。 そこで、まず横尾市長にお尋ねをしたいと思います。 市長からは、先進的な多久市の取組についてお聞かせをいただきましたし、課題認識についても、非常に参考になる課題認識についてお伺いをさせていただいたところでございます。大変参考になりました。 それぞれの自治体で市長のように様々な課題に対してその地域の特性や実態に応じて解決策を見出していこうという様々な工夫や努力というものはなされているというふうに思いますけれども、ただ、残念ながら、全ての自治体でそのことができているかというと、必ずしも今そうではないんではないかというふうに思っています。 市長がお書きになった論文、拝見をさせていただきましたけれども、委員として御参加をされた地方分権改革推進委員会、二〇〇七年十一月の中間取りまとめについて触れていただいておりました。その中で、地方が主役の国づくり、あるいは地方政府の確立というような、本当にそのとおりだなと思うような御指摘、さらには、完全自治体の実現、余り聞いたことのなかった言葉なんで、あっ、なるほど、こんな表現があるのかというふうに思って大変共感をしたところでございますけれども、そのようなことについても触れていただいたところでございますけれども、ただ一方で、地方分権の議論については、今はまだクールダウンしているんではないか、道半ばになっているというような御指摘もなさっているところでございます。 この点一番聞きたかったんですけれども、今、市長から見て、地方分権の議論がやっぱりクールダウンしているというふうにお考えになっている、その何を、こういうところがやっぱりもっともっと熱い議論にならにゃいかぬのだというようにお捉えになっているのかということ。 それから、今申し上げましたように、再び熱を帯びた地方分権の議論を惹起、喚起をしていくためにはどんな仕掛けやどんな工夫やどんな課題提起が必要なのかということについて是非お聞かせをいただければと思います。
○参考人(横尾俊彦君) ありがとうございます。懐かしい時期の質問をしていただいて感謝いたします。 地方分権改革推進委員会に私は七人の委員の一人として参加をさせていただきました。そのうちのお一人が、先ほど最後に庄司先生がおっしゃった猪瀬先生もおられたわけでございますが、中間取りまとめは、委員会できてから比較的早い時期にまとめをしています。このことは結構熱い議論を交わして方向性を示す意味でまとめたものでございまして、特にその中に、御引用いただいた地方政府のこと、地方が主体の国づくりということは大変大切なビジョン、理念として掲げたところであります。もちろん、これがその金科玉条というよりは、こういった投げかけもして世の中に議論を是非していただきたいという思いも委員としては持っていたところでございます。地方政府という言葉は当時日本にはまだありませんでしたので、あえてそれを入れたというところもございます。 実は私は若いときにアメリカに行政の調査に行ったんですけれども、本屋に行って見たり、あるいはアーバンインスティテュートという研究所に行って話をしたりすると、彼らはもう普通にローカルガバメントと言います。日本は、まあシティーホールとかね、そういった言い方をするわけですけれども、やっぱりそこにガバメントという意識が非常に強いなということを感じましたし、当時、極めて生産性の高い仕事をしていたシティーマネジャーというアドバイザー兼行政最高責任者がいますけども、それで全米一位になった町を調べて、サニーベールというシリコンバレーの町を訪ねていきました。シティーマネジャーともお会いして計画書見せてもらいましたが、何と十年間の財政計画書をお持ちでありました。なるほどなと、すごいなと感心をしたところでございました。 そういったものもバックヤードに持ちながら、やはり地方をどうマネジメントするかというのを考えるのが一番大事だと思っています。その上では、地方地方に課題も違いますので、細やかな配慮をする、細やかな行政対応をしていくのが地方自治体に任されたものだと思っています。 当然、私一人では市の行政を行うことはできません。私が市役所にいなくても、今、市民課の窓口はフルに活動していますし、福祉の職員、教育の職員、みんな頑張っていただいているんですね。ですから、私は、基本として職員に本当に感謝をしていますし、任せる気持ちでいろいろ相談もしていますし、提案をされたもので前向きなものがあれば基本的に丸のみに近いぐらいな形でものみ込んで、それをより良くするのをお互いに議論してやりますけれども、そういった、私自身としては、信頼感を持って共有をしてやっていくのが非常に大切だと思っているところです。 今、クールダウンをしているという御指摘でしたけど、確かに世の中的にはクールダウンの兆候が見られると思います。ただ、全国市長会の会議では、役割分担のこと、あるいは権限のことなどが折々に総務省から発表されたり、内閣府から出たものは全て基本的に骨子として説明を全市長が受けているところでございます。 特に、分権改革推進委員会のときと違うのは、SNSやICTを本当に多くの方が使う時代になりました。仕事においてもデジタルがどんどん活用されていますので、こういった利便性の高いものを使って地方行政をやるというのが本当に可能になってきましたので、これはとても大切だと思います。 例えば、保険証の例を先ほど少し述べましたけども、やっぱりこれから必要なのは、iPad系の端末を持って出かけていって健診や福祉や子育てのサポートをしたら、その場かその途中で、音声でも入力でも、あるいは画像でも取り込んでおけば、レポートは簡単に書けるようになると思います。そこにフォーマットを決めておけば、データベースとしても活用ができますし、統計を取るときも一々計算しなくてもできるようになります。そうすると、仕事が非常に楽になるはずです。そこで余った時間でこれまでできなかった福祉サービスや新たなサービスを考えていく、こういったことも分権の中に大切だと思います。 ただ、一つ気になるのは、内閣府、総務省を中心に少し地方の方に、地方主権とか地方分権を尊重していただいておりますけれども、余りにも尊重していただいているんで、ちょっと遠慮されているのかなという印象を時々持ちます。 例えば、先ほどの窓口に関すること、庄司先生がおっしゃったデジタルに関するイノベーションは、国で主管をしてより良いものをつくり上げて、それを自信を持って全国に提供するような勢いといいますかね、そういう加速といいますかね、そういうのがあった方がより合理的だと思うんですね。いや、そこにプラスアルファを欲しいよというなら、旅行にオプションツアーがあるようにオプショナルを付ければいいわけでありますので、是非、そういった改革をしていくことも、分権に絡んでより良い効果的、効率的行政を生み出す意味ではとても大切ですので、そういった議論も参議院や衆議院において、特に長期を考えていただく参議院の議員の皆さんにおかれては御検討いただくと大変有り難いと感じているところです。 以上です。
○鬼木誠君 ありがとうございました。 次に、勢一先生、お尋ねをしたいというふうに思います。 計画策定の負担が地方自治体にとってはかなり大きいというような御指摘について、これ、横尾市長も別の論文の中で同じような指摘をされていたというのを拝読させていただきましたけども、まさにそのとおりだなというふうにお話をお伺いをして思いました。 要は、今、地方に求められている計画については、必ずしも義務ではないよというような体になっていたとしても、例えばその財政的な措置については、やっぱり計画がないと駄目だよねというようなことで、実質的な義務化に近いものになっている。これも勢一先生が論文の中でお示しをされていたとおりだというふうに思っています。 そういう意味で、何というんでしょうね、計画を作ることに自治体の職員が翻弄されていて、そこをどういうふうに負荷を軽減をしていくのかという観点から、今日のお話にあった様々な視点がお示しをいただいたものだというふうに思いますし、計画体系の改革という点についてより具体的に御指摘を賜ったものだというふうに思っています。 ただ、これも議論の中でありました、地方自治体というのは、なかなか専門人材も含めて人員が不足をしているという状況もございまして、それぞれの計画を策定するに当たっても専門的な知識分野を有する方が足りなかったりというようなところも実態としてはあるんですよね。 そういう意味では、別な論文の中で先生御指摘あった広域連携というような考え方について、やはりこの計画策定においても共同、共通というようなお話も今日いただいたところでございますけども、できるんではないかというふうに今日のお話の中でも御示唆をいただいたものというふうに思っています。 そのような、それぞれの自治体が計画策定における、例えば広域的な連携の下で計画を策定していくとして、ここでもやはり、都道府県がどういう役割をその中で担っていくのかであるとか、あるいは都道府県や国がどのような形で支援をしていくのであるのか、コーディネートを取っていくのであるかとか、そのような観点も重要ではないかというふうに改めて考えたところでございますけども、計画策定あるいは広域連携という観点も含めまして、都道府県の役割やそのコーディネートというところについて少し詳しくお聞かせをいただければと思います。
○参考人(勢一智子君) 御質問ありがとうございました。 確かに、広域連携というスキーム、これ自体も人口減少社会に対応するために使うことができるというので地方制度調査会でも示されて、いろんなところで取組が進んできていると承知をしております。 広域連携といったときに、最近のメインの議論は、市町村のレベルで連携をしていくと、連携中枢都市圏とか定住自立圏って、どちらも市町村間の連携になっています。そうすると、都道府県との役割はどうなるのかという御質問だと理解しておりますけれども、基本的に、市町村の担っている業務と都道府県の担っている業務というのは、やはり広域自治体と基礎自治体ということで内容がかなり異なっております。そういう意味では、都道府県は広域でそれぞれの地域の自治体の状況はよく理解はできるんだけれども、その市町村が提供する業務に関する専門的な経験とか人材が必ずしもあらゆる分野にいるわけではないんですね。 ですから、市町村レベルで連携した方がそうした地域の限られた専門人材や知見を共有できるような場合はそちらをメインに、市町村と都道府県とどちらも担っているような業務については、都道府県の方がより広域で広い視点で対応するアイデアや人材を持っているわけですから、そこは市町村との連携を優先的に行うなどというような、分野や業務内容によって使い分けるというような部分はあろうかと思います。
○鬼木誠君 ありがとうございました。 恐らく時間的に最後になるかもしれません。庄司先生にお尋ねをしたいというふうに思います。 今日のお話の中で、なぜ必要かというところがやっぱり度々惹起をしていくというようなお話いただきました。そのとおりだなというふうに思いながらお聞きをしました。なぜ必要かという重要なスタートラインのところがなかなか腹落ちをしていない、腹落ちをしないまま具体的な作業に入っていくと、何かにぶつかったときに、大体何でこんなことをやっているんだろうというところが度々浮上してくる、御指摘のとおりだなというふうに改めて思いましたし、それから、デジタル改革に必要なのはアナログ改革なんだというような指摘についても、ああ、そのとおりだなというふうに思いました。 これも、論文の中では、業務を設計できる能力、それからサービス全体を見直せる能力というようなことが本当に必要で、本質的な議論や骨太の議論というものがないままというようなところがやっぱり駄目なんだというような御指摘もなされているところでございますけども、デジタル化という課題については国も自治体も恐らくこれ陥りがちだなというふうに改めて思うんですね。骨太の議論であるとか本質的な議論というのがおざなりになってしまったまま、例えば先ほどの計画の話でありませんけども、とにかく計画進めていかにゃいかぬ、あるいはDX進めていかにゃいかないというような、なぜ必要かが腹落ちをしないままということで進んでしまいますので、一層本質的な議論がおざなりになってしまっている。 この克服に向けて、今日お話の中でたくさん示唆をいただいたというふうに思いますけども、改めて、どのような議論の喚起が必要なのか、その骨太の議論をやっぱりしっかり行っていくことがDXを進めていく根本にないと駄目なんだということをどういうふうに説得的に説明をしていくのか、あるいはそのための仕掛けみたいなのは何か必要なのかというようなことについてお聞かせをいただければと思います。
○参考人(庄司昌彦君) ありがとうございます。もうまさに私が主張しているところを拾っていただいて、ありがとうございます。 どういったことがその克服に必要かということなんですけれども、このデジタル関係の取組は、ほかの地域、それこそエストニアとかですね、ほかの国々で行われていることや、あるいはその先進事例として新聞、雑誌などで紹介される自治体の事例をみんなまねしたがるという傾向があります。自治体の方とお話ししても、事例教えてください、事例教えてくださいというふうによく言われます。しかし、それぞれ個別にカスタマイズしながら業務をしてきたものを改革するときに、やっぱりほかのところから持ってきたものは簡単には移植できないわけです。それよりもむしろ、自分の手元、皆さんの周りで何が問題なのか、もっと良くする余地があるのかということを自分の頭で考えて議論してくださいというふうに私は申し上げるようにしています。 そういった、その今やっていることに対する批判的な議論というものを各組織の中に埋め込んでいく、そういう文化をつくっていく。これはデジタル、IT企業の文化でもあるんですよね。もっと良くできないかということを試行錯誤しながらどんどん良くしていくという、そういう文化を取り入れていくということがポイントではないかなというふうに思います。 以上です。
○鬼木誠君 ありがとうございました。終わります。 ─────────────
○委員長(川田龍平君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、横山信一君及び田中昌史君が委員を辞任され、その補欠として塩田博昭君及び広瀬めぐみ君が選任されました。 ─────────────
○杉久武君 公明党の杉久武でございます。 本日は、三名の参考人の皆様、お忙しい中、このような貴重な機会をいただきまして、大変にありがとうございます。 まず、横尾参考人にお伺いをさせていただきたいというふうに思います。 冒頭の御説明の中でもございましたとおり、首長は自治体の経営者であり、また経営の感覚が必要だというお話がありました。私もまさにそのとおりだというように思っております。 そういった中で、ちょっと本日の主題から若干外れるかもしれませんけれども、自治体の財政を見るに当たりましては、参考人御承知のとおり、これまで自治体というのは単式簿記、現金主義と言われる中で、新地方公会計が導入をされて、複式簿記、発生主義の仕組みが導入をされたというふうに思っております。多久市の方でも、平成二十八年から民間に倣うような形での新地方公会計による財務書類というものを作成、公表されているというふうに理解をしております。導入されてもう七、八年期間がたちました。 私自身、初当選後、この新地方公会計の導入というものに力を注いできたんですけれども、やはりこれが政策評価とか住民への自治体財政の状況の説明等、やっぱりこれ活用されていくことを非常に期待をしてこの導入に力を入れてきたんですが、実際、市を預かる立場の首長として、この仕組み自体が今どういうふうに機能しているのか、また、現状、課題があればどういった点に課題があるのか、御意見をいただければというふうに思います。
○参考人(横尾俊彦君) ありがとうございます。 財政については、私も市長就任のときから気になっていたのが、財政の例えば監査ですね。監査員に税理士の方や公認会計士の方を入れるのも一手だなと思って相談したことがありますが、数字を見るのは我々はプロだけれども、実は政策的な意味とか単年度では片付かないものとかがありますので、それらをどう評価するというのが大変難しく、それは単純なものではないという意見をいただきました。それと、給与が全く合わないということも分かりました。まあ、それはそれとしておいておきます。 そして、一方では、その財務諸表につきましては、当時、その後の総務省の財務諸表を、PL、BS、日経新聞に公開するような、ああいう、御覧になったと思うんですけど、それを五つの自治体が最初作ったうちの一つが私どもでございまして、あえて挑戦をしました。資産はどれぐらいあるのか、それをどういうふうに民間だったら見れる表とできるのかをあえてチャレンジしたんです。そのときに、実は総務省や関係の機関ともやり取りをしたんですけど、やっぱり現場でどう思っているかというのをかなりお伝えをしましたら、大変修正をどんどんしていただきました。やっぱり現実感のあるものにしていただくことが大切と思っています。 これは内部の努力なんですが、外へ出てからどうかというと、実は、東京、関西にいらっしゃる多久出身の経営者、大企業の幹部の方から電話が来ました。大したもんやねって、初物をよく作ったねと、こういった財務諸表を出すというのは意味があるよということで、やっぱり民間経営に通じた方は非常に高い関心をお持ちでございました。 じゃ、それが市政にどう生かされるかですけれども、いきなりそれを作ったからって財政が好転するわけでは全くありません。それはそれ、財政は財政です。財政は、国の制度の下に交付金、例えば地方交付税交付金いただいたりいろんなものがありますし、税も入ってきますし、様々な事業をやっているわけでございまして、肝腎なのは財政を所管する部門です。私どもにとっては財政課ですけれども、実は年々の基金の動き、当初予算から補正予算、全ての動きをずっとフォローしていって、折々につけ私は報告を受けますし、新たなことをやろうというときにはすぐ財政課にも相談をします。 そして、今、三月当初予算を組んで調製したところですけれども、最終どうなったか、それにプラスアルファ、最初の補正でどう変わるかも聞いているところでございます。財政に関する実質公債費比率その他もずっとチェックをしながら見ていますけれども、そういったことをやっぱり意識的に見る人間が何人か必要だと当然思っているところでございます。その際に、やっぱり先ほど申し上げた民間に財務に関心のある方はそういった手法を見ながら意見を申し上げられるでしょうし、見ていただいていると思っています。 ただ、難しいのは、大きい資産の一つに道路という資産があります。これ、売れないんですよね。売ったら収入になるかもしれません。売ってしまうと誰も道通れなくなりますので。ですから、そういったパブリックな部分の資産といろいろ活用できる流動性の高い資産と、そしてもう必ずコンプリートでしなきゃいけないこと、いろいろありますので、これを峻別してどう使うかということも整理して、新たな時代の財務の諸表とかあるいは会計のチェックとかいうことが必要と思っています。 なお、公認会計士の方につきましては、佐賀県の場合入っていただいています。私も親しくしている方ですけど、非常にクールな、そしてスマートなチェックをしていただいているので、的確な指摘をしていただいているようです。折々に私も意見を聞いておりますけれども、やっぱりそういった第三者的な目というのがあることはとても意義あることだと思っています。 以上です。
○杉久武君 ありがとうございます。 続いて、勢一参考人にお伺いをさせていただきたいというふうに思います。 これまでの質問とも多少重複するかもしれませんけれども、私もやはりこの自治体の計画策定の数がどんどん増えていっているということはやっぱり非常に問題と感じておりまして、特にやはり作ることが目的化してしまってはこれは本末転倒になるかなというふうに考えております。 そういった中で、今日御説明いただいたところに書かれておりますとおり、やはりこの持続可能な計画体系への再設計に向けてということで、やはりこの計画がちゃんと利用されて活用されていくのか、その評価が必要だということと、当然必要に応じてサンセットをしていく、これは私は非常に大事な視点ではないかなというふうに感じておりますけれども、もう少し具体的に、例えばこういう点が評価項目、評価の視点になるとか、そういった部分について、それとサンセットの在り方みたいなところについてもう少し具体的に御教示いただければというふうに思います。
○参考人(勢一智子君) 御質問ありがとうございました。 確かに、御指摘のとおり、計画をたくさん作らなければいけないという状況に陥ると、計画を作ることが目的化してしまって、作って終わるというような、で、本当は計画を作った後が大事なわけで、その施策実施の方にマンパワーを向けられない、なぜならば次の計画を作らなければいけないからというようなことがあるという部分があります。 本当に短い計画期間、三年とかいうような計画期間求められているような場合については、もう作って施策を始めたと思ったらすぐ次の計画改定の準備をしないといけないということになりますので、非常に、計画期間をどのくらいのものが必要なのかということ、で、それを法律の下で何年と決める必要があるのかどうかですね。自治体のほかの計画と一緒に計画を策定していこう、統合しようというようなことを考えたときには、計画期間がずれていては計画策定が難しくなったりしますので、そういうような視点というのも非常に重要かなと思っています。 あとは、よく国が法律を作って計画策定を定めたときには、どうやってその法律の進捗状況をチェックするか、計画の策定率などが一つの目安にされることがあります。だから、これが仮にKPIとかになってしまいますと、都道府県の計画、市町村の計画の何年に何割目指すというようなことを仮にされてしまうと、自治体としては作らざるを得ないというような状況になります。 ですので、策定の状況を見るのではなくて、その策定された計画の仕組みの下でどのような成果が上がっているかという、その進捗管理の視点なんていうところも少し工夫をいただけると有り難いなと思います。 あとは、先ほど総合計画への統合というような仕組みも御紹介いたしました。新しい政策課題ができて、それが社会の中で認知されて、自治体が地域の多様な主体と取り組んでいく。最初は個別の計画が必要であったとしても、何年かやっているうちにそれが一般的な政策にしみ渡っていくと。そういうようなことになると、次は総合計画などにそれを位置付けることができれば、もはや個別の計画は要らないであろう。このような形でサンセットをお考えいただくということもできるかなと思います。 以上です。
○杉久武君 ありがとうございます。 次に、庄司参考人にお伺いをさせていただきたいというふうに思います。 今、自治体のシステムの標準化というところでいろいろ進んでおりますけれども、今日のスライドの六ページにもございましたとおり、やはりなかなかこの現場での不満や批判の声、特にやはりこのシステムを変えるということに対しては、冒頭書いていただいているとおり、これまで作り込んで使い勝手の良かったものを手放さないといけないという、そういう状況にもあるんではないかというふうに思います。 ただ一方で、私は、これは一つの、自治体にとってもチャンスでもあるんではないかなというふうに思っておりまして、このシステムを変えるということは、やはりこの自治体の中での業務フローの見直しの機会にもなるんではないかなというふうに思っておりまして、そういった中で、やはりこれまでの業務フローを一回真っ更な目で見直して、効率化、効率性を上げるとか無駄な業務を省くとか、そういった点でもこういった機会は私は非常に重要なんではないかなというふうに感じておりますけれども、庄司参考人の御意見をいただければというふうに思います。
○参考人(庄司昌彦君) 御質問ありがとうございます。 おっしゃるとおり、これは、なかなか自分からは物事のやり方を一気に変えるというのができないということをずっと続けてきた中で大きく変えるチャンスになるというふうに思います。ただ、非常につらいことでもありますので、やり始めるとぽろぽろといろんな不満の声が上がってくるという、それが現状だと思います。 ただ、それを乗り越えて、じゃ、どうすれば変えられるかということでありますけれども、やっぱり失敗のリスクというのが現場の皆さんは心配なのではないかなというふうに思います。私の説明の中で、行政、それから医療や福祉、それから教育の分野、特にデジタル化が遅れてきた、昔ながらのやり方をずっと続けてきてしまった分野だというふうに申し上げましたけれども、この分野は、特に人の命を預かるというか、責任感の重たい分野でもあると思います。そういった領域で新しいやり方に転換した結果、何か失敗が起こったらどうするのだと、それぐらいだったら、私がちょっと大変で残業するぐらいだったら昔ながらのやり方でやりますとか、人海戦術でやった方が安心だとか、そういうふうに考えがちなんだろうと思います。 ですから、失敗は失敗として次の学びにつなげられればいいという、そういう心理的な安全性の問題であるとか、あるいはその失敗が起きそうであれば、それをしっかりいち早く検知してそのプロセスの改善に結び付けるようなそういう仕組みづくりですとか、そういった安全装置を付けてあげれば新しいやり方にチャレンジもしやすくなるのではないかなというふうに思います。 これがマイナンバーカードとかのときも、やっぱり何かデジタルでちょっとでも問題が起きると非常に大きく取り上げられるわけですけれども、これまでのやり方と比べてどう、どれだけリスクが小さくなったかとか、そういう冷静な議論ってやっぱり置いていかれてしまうわけですね。そういった冷静な議論をするということが必要だと思います。
○杉久武君 大変参考になりました。ありがとうございました。 以上で質問を終わります。
○音喜多駿君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の音喜多駿です。 三人の参考人の先生方、今日は貴重なお話をいただきまして誠にありがとうございます。 今日はデジタル化ということがメインテーマの一つでもございますので、三人の先生方に一言ずつ御意見をいただきたいと思っております。 国会改革でデジタル化、オンライン化ということも推進している中、今、参議院の方では、まさに今この行われている参考人質疑、これオンラインでできないかと、出席は現地でしていただいて、そこでオンラインでコメントを求めるようにできないかということも協議をしていると承知をしております。 今回、特に横尾参考人と勢一参考人は九州からわざわざお越しいただいているということでありますけれども、オンラインで参加できたらどうだったかなと私は思うわけでありまして、この点の必要性とかこの是非について、是非御意見があれば一言ずつ御感想を賜りたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○参考人(横尾俊彦君) ありがとうございます。 私はリアルに参加した方が今日は良かったなと思います。 この空気感、委員の皆様のいろんなこの様子、そして御質問される方、コメントされる方のみならず、ほかの方々が熱い視線を注いでいただいていることは大変意義あることだと思っております。 また、委員同士も、これオンラインだと半分パブリックで話し合わなきゃいけないので、なかなか微妙だと思うんですね、デリケートというか。控室でお話ししますので、いろいろ率直なお話もいろいろ事前に聞いたりもしていますから、そういった貴重な機会を今日は参議院の皆様に与えていただいているなと思っておりまして、もちろんハイブリッドで、オンラインももちろん会議で使ったりしていますので、これはもうその状況でやっていけばいいのかなというふうに思っているところでございます。
○委員長(川田龍平君) 全員ですか。
○音喜多駿君 全員で、はい。
○参考人(勢一智子君) 御質問ありがとうございます。 私も福岡から参りました。 実は、今日午前中に北九州市の会議がございまして、そちらはオンラインで参加をしてまいりました。こういうことが普通にできるようになったというのは、まさにDXの成果でもあるわけですけれども、私は大学におりますと、コロナのときに授業が全面オンラインになって、学生とオンラインで授業をしたりしたんですけれども、やはりオンラインだからできること、オンラインで良かったことというのもある一方で、やはり、先ほど横尾市長さんがおっしゃったように、この空気感というのを共有できるというのはやはり対面ならではのところだなと感じました。 どちらでなければいけないということはないと思いますので、むしろ両方が対応できるような、ハイブリッドなんでしょうけれども、そういうスタイルというのが望ましいのかなとしみじみ感じたというところでございます。 ありがとうございます。
○参考人(庄司昌彦君) 私は東京に住んでいる者ですけれども、ただ、今日は本当は学生の卒業判定という作業をやらなきゃいけなかったところを、その予定を動かして参っておりますが、もしオンラインであれば大学から参加したかもしれません。 また、今、オンライン授業の話、勢一先生からもありましたけれども、オンラインでやることによって資料の提示がしやすくなるとか、最近だと自動で文字起こしをしてくれたりとかあります。 また、皆さんの反応をいただきながら議論を進めるというようなことにふだんもう大体慣れてきていますので、今日は非常にアナログな参加をしていて、久しぶりだなというふうに思っております。
○音喜多駿君 ありがとうございます。 お三方の皆様、お話聞いて、やはり選択できることが大事なんだなということを改めて感じた次第であります。 オンラインの良さあるいは対面の良さありますけれども、今、国会ではこの対面しか選択できないということでありますので、やはりここは選択肢を増やしていくということを、デジタル化、オンライン化ということを国会からも進めてまいりたいと、各党各派にも是非呼びかけてまいりたいと考えております。 それでは、まず庄司参考人からお伺いしたいんですけれども、「昭和十六年夏の敗戦」、今我が党にも所属している猪瀬直樹議員の著作を紹介していただいて、またこの全てさらけ出してしっかり分析することが重要なんだという御指摘をいただき、まさにそのとおりだなというふうに思ったところでございます。 この二〇二五年まであと二年ということなんですが、今日はちょっと時間がなかったんで標準化のところを話していただいたと思うんですけれども、今日触れていただいた標準化以外に、このあと二年という中で、なかなか達成が難しいんじゃないかと、今こそまさに冷静な分析をすべきじゃないかという項目があれば教えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○参考人(庄司昌彦君) お配りしている資料ですと、四ページ目に、自治体DX推進計画の概要という国の資料を引用しておりますけれども、その左側に重点取組事項として六つ挙がっております。一、二、三、四、五、六ですね。自治体フロントヤード改革から六つ挙がっております。 自治体フロントヤード改革というのは、窓口を書かない窓口にする。代理人行って入力してあげて本人が署名すればいいとか、あるいはオンラインでできるようにするという取組で、これはできるだけ進めましょうというような類いのものかなというふうに思います。そして、今かなり多くの自治体で熱心に取り組んでいただいているように思います。 三つ目のマイナンバーカードの普及促進、利用の推進、これ重要なテーマだというふうに思います。せっかくここまで普及したものですから、使って便利だというふうに思えるような場面を増やしていく。先ほどの防災、災害対応の場面など、今回ちょっと能登にはやや準備が間に合わなかったかなというところありますけれども、今後、日頃の訓練からマイナンバーカードを使うとか、そういったことをやっていく必要があるだろうというふうに思います。 セキュリティーは、これはもう言わずもがなですけれども、五番目、六番目ですね、AI、RPAの利用推進。AIの活用については、いろんなレベルのAIの活用がありますけれども、例えば総務省が出している事例集などを見ますと、もう何百時間、何千時間という単位で年間削減することができましたというような成果がかなり出ていますので、これ、やらない手はないだろうと、そして、求められている二〇四〇年問題対策には有効だろうと思うんですけれども、まだまだこれは実験的な導入にとどまっているところが多いのではないかなというふうに思います。 そして最後に、テレワークです。これ一番地味に見えるんですけれども、それこそ災害対応などを考えますと、どこからでも、あるいは災害時などはほかの自治体の方に一時的に権限を渡して行政担っていただくとか、そういったことを考えると、庁舎に縛られて仕事をしなきゃいけないということを何とか早く脱するべきだろうというふうに思います。その意味で、小規模自治体はテレワーク非常に遅れているんですけれども、これが一番私は重要じゃないかなというふうに思います。
○音喜多駿君 ありがとうございます。特にマイナンバーカードの普及促進など、我が党も公約に掲げていることですので、しっかり後押しをしていきたいというふうに思います。 続いて、横尾参考人にお伺いしたいと思います。 基礎自治体の首長として、地方分権の担い手は基礎自治体であると強く主張されて取り組んでこられたことに心から敬意を表させていただきたいと思います。 我が党も、まさに自治や問題解決はできるだけ小さな身近な単位で行って、対応し切れない部分のみは大きな機関で行うという補完性の原則、近接性の原理、こうしたものをベースに自治体制度の改革をするべきであるということを党の理念として掲げてまいりました。まさにおっしゃっていた地方政府という単語は我が党の綱領にも入っておりまして、ローカルガバメント、地方政府から国の形を変えていくということも提言しているところでございます。 その上で、維新の会としては、この自治体の在り方について道州制というのも提案しています。横尾参考人も平成十七年に九州府構想というのをまとめておられて、道州制について強い思いがあるものというふうに承知をしております。 ただ、近年、道州制の議論はちょっと下火になっているところもありますけれども、そうした要因も含めて、改めてこの道州制の意義について、せっかく国会に来ていただきましたので、横尾参考人から御意見伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○参考人(横尾俊彦君) かつて道州制が非常に話題になったのは、維新の会が多分最初の発端をつくられたと思うんですけれども、橋下さん、代表のときに道州制を掲げられました。ちょうど総選挙が、国政選挙が迫っておりましたので、各党も道州制のプロジェクトを立ち上げて、政策ビジョンの中に入ってきたと思います。 折しも私は民間のあるシンクタンクの方に呼ばれて、ちょっと勉強会やるから手伝ってくれということで入りまして、いろんな議論をしました。そこで感じたのは、民間の方は本当にデータベースといいますか、客観的なデータを基に、移動のこと、人々の婚姻関係、そして様々なビジネスの下請や集積や配送、そのことを細かく分析して、どのエリアが妥当かということまで実は分析をされたりしていまして、ああ、すごいなと感じました。 当時、私ども九州にいます首長、特に市長会は、道州制構想としての九州府構想を掲げました。そういったものをしていく方がいいんじゃないか、ちょうど一つのまとまりという形にもなりますし、いろんな歴史的なつながりもあるからです。 そのときに、私はこんな話をある議論のときにしました。今災害があったら、翌日、私が道州の知事なら記者会見をして、全ての対策をしますと、金は全部国と一緒に協議してつくりますと、だから、まずは気持ちを落とさないでしっかりとこの災害に臨んでいきましょうよと記者会見を即時やるはずだと。 でも、当時幾つかのダウンバーストの災害ですとか豪雨災害とかあったんですけど、なかなかそこまで大きな動きは政府としては取られないんですね、エリアが限定されていますから。でも、そこの被災地にいる人たちにとっては全てです。日々先が見えないような困難な瓦れきの中と被災の現場の中に生きていらっしゃいますので、全てです。その方々のやっぱり心を支えて力を出していただくしかないし、ないといって災害対策をしないのは政治じゃないと思います。なかったら金をつくってでもやるというのが政治に課せられた大きなミッションだと思います。 是非そういったことをする意味でも大事じゃないかということを委員会の中で協議をしました。私も委員長を仰せ付かって取りまとめもしましたけど、まさにそういった危機感、災害、防災、そして医療的な今回の感染症を始めとしたもの、そして、産業振興につきましても、九州はちょうどオランダとほぼ同じ面積ですが、オランダの方がはるかに栄えている。何かといったら、そういった国づくりへのビジョンと戦略かなと思いました。 少し目を転じて、韓国の方に目を転ずるならば、例えば全羅南道とかいろんな道があります。韓国を訪問して驚いたことは、道単位で実はサイバーセキュリティーのチームをつくって、かなりの専門家です、大学院レベルの人たちが数十名いまして、日々サイバーテロアタックを監視して、ちゃんと除去もして、改善もしていく、そしてそれを折々につけ定期的にバージョンアップもしていく、そんなことを地方の広域自治体の中でやっているんですね。こういったことを見るにつけ、やっぱりこういったことは、ブロック単位でやるのか、あるいは全国でやるかはともかく、やっていかなきゃいけないと思います。 その上で、日本の場合は、確かに自治体の数は三千三百が今千七百四十ぐらいですけれども、一つの法律で一つの政策が動いていますので、カスタマイズもいいんですけども、そろそろ一つに基本のところをまとめて、無駄のない、無理のない、そういった基本、ベーシックなものをつくって、それを基にオプションを付けていくようなのが絶対いいと思います。そうしないと、いつまでたってもデータベースはできません。いつまでたっても、被災自治体に応援に行ってもそもそも立ち上げが分からない、カスタマイズされて動かせないというパソコンしかないと思います。もし共通しているならば、どの自治体からも応援に行って即時応援ができます。 そういったものを是非国で主導していただいて取りまとめをする、より合理的なシステムをつくる、そのことによってデジタルガバナンスを高めていくということを是非国会でリードしていただきたいと私は感じています。
○音喜多駿君 ありがとうございます。 この道州制、なかなか停滞しておりますけども、我が党としてはしっかりと今の御意見も踏まえて前に進めてまいりたいと考えております。 続けて、横尾参考人にもう一問お伺いさせていただきたいと思います。 このデジタル化をどんどん進めていく中で、二年以内にはこの共通化ということも基礎自治体のミッションとしてある中で、庄司参考人の方から、いわゆる政府からの割り込み、横入り、そうしたもので自治体の負担が増えるケースがあるというようなお話もございました。実際、住民税非課税世帯への給付であるとか、あるいは次年度は減税、こうしたものが入ってくるわけでございまして、特にこの定額減税の方はシステム改修も必要になるというようなことで、自治体の負担は極めて大きいということも伺っております。 この点、自治体に、首長としてどのように御負担を感じているか、このデジタル化というところに対してちょっと障壁になるような事態が起きてしまっているのか、それとも今何とかできそうなのか、その辺りの感覚を教えていただければと思います。お願いいたします。
○参考人(横尾俊彦君) 急な政策の対応ということで、地方現場はなかなかばたばたとします。最悪、間に合いそうにない場合は手作業でやります。文書の作成、封入、そして宛名の確認、そして郵送などなどですね。こういったものはもっともっと合理的にやらなきゃいけないなと改めて思うところです。 そういった意味でも、例えばマイナンバーカードと銀行の口座とメールがリンクできるならば、通知は基本的にメールでできて即時お知らせができます。そして、決済についても遅滞なくできます。そういったことができるようなことはもう海外はやっているんですね。もちろん、そこにセキュリティーが高くなければなりませんし、プライバシーの保護は当然しなきゃいけません。でも、海外でできているんだから、それを参考にやれるんじゃないかなとも思うところです。 より合理的でコストが掛からず生産性の高い行政というものを目指していくことが、まさにこの時期、日本に求められている大きなテーマだと思います。そのことをすることによって、先ほど来出ている二〇四〇年問題に関する地方公務員の不足という事態もカバーできると思いますし、そこに新たなビジネスチャンスが出てきますので、より活性化した福祉サービスやビジネスの新たなサービスというのも可能になっていくと思いますので、ピンチはチャンスという言葉がよくありますけども、まさに今そういうときじゃないのかなと受け止めて、自治体としてやれることを有志の市長さんと勉強会をしたり全国市長会と協議をしたりさせていただいているところです。 以上です。
○音喜多駿君 もうまさにおっしゃるとおり、今国がやるべきことは、地方自治体に負担を押し付けることではなくて、例えばマイナンバーカードの徹底活用、銀行口座のひも付けというような新しい仕組みをつくることだと思いますので、しっかりと国会からもそれを前に進めてまいりたいと考えております。 以上で終わります。ありがとうございました。
○川合孝典君 国民民主党・新緑風会の川合孝典です。 お三方の参考人の皆様には大変示唆に富んだお話をいただきまして、ありがとうございました。 まず、私は、行政DXに関して庄司参考人からお伺いをさせていただきたいと思います。 エストニアの話を事前に配付いただいた資料にも御記載されておりまして、そこを拝見させていただきました。実は私も、昨年の年央にエストニアにお伺いをいたしまして、電子政府、X―Roadについて直接、エンタープライズ・エストニア、まあ日本でいうところのジェトロに行って話を直接聞かせていただいてまいりました。大変先進的な取組で、間違いなくヨーロッパでは最も進んでいるということは実感をしたわけですが、その説明を受けている中で、幾つか日本で実際にそれを推進していく上で課題になるであろうことを、ちょっと気になったことがありましたので、庄司参考人はどのように御認識されているのかということについてお伺いしたいと思います。 電子政府で人口百三十五万人の小さな国ということであり、このX―Roadを導入したことで年間三百万時間の労働時間が短縮できたという説明を受けました。これは相当な時間短縮の効果だと思うんですが、他方、人口百三十五万人の国であるがゆえにこれだけ速やかに一〇〇%電子IDを取得してということができたということを考えたときに、実際日本でこれを、電子政府を本格的に導入しようと思ったときにどういった障害が生じるのか、日本でやろうと思って実現可能なのかということについて、正直ちょっと私自身はいろいろ課題があるんじゃないかということを感じたんですが、この点について庄司参考人はどうお考えになりますでしょうか。
○参考人(庄司昌彦君) 御質問ありがとうございます。 エストニアを始め、デジタル化の先進国と言われる国は日本より非常に人口の少ない国であることが多く、シンガポールとかデンマークとか、そういった国も多く、参考にならないんじゃないかとか、あれはまねできないんじゃないかというふうに言われることしばしばあります。 そこで、これは私の私見、持論で申し上げますけれども、人口規模でなぞらえるならば、つまり、数百万人の国というのは、日本における県に相当するのではないか、あるいは、先ほど話題になっていた道州規模に相当するのではないかというふうに思います。 したがいまして、日本政府という規模はヨーロッパにおけるEUに相当するというような、そういった統一的な考え方を示し、大きな方向性を示すけれども、その実装の部分、中間部分は各都道府県なり道州にある程度委ねるというような分担をした方が、政治的な調整コストですとか機動的な対応ですとか、あるいはその地域の特性に合ったカスタマイズですとかということがしやすいのではないかと。逆に言うと、そこが今障害になっている。調整コストであるとか柔軟性のなさとか、そういったところが、日本だと、全体だとなかなか大きくて変えにくいところがあるのではないかなというふうに考えます。 以上です。
○川合孝典君 ありがとうございます。 横尾参考人にも、今の質問に関して、実際、行政のトップとしてこの取組を進めていらっしゃる中でお感じになられていることがあったら御所見をお伺いしたいと思います。
○参考人(横尾俊彦君) 一つは、先ほど最初のプレゼンで申し上げましたように、国でベストなシステムをつくって、それをフリーウエアに近い形で各自治体に提供し、全ての自治体が共通項目についてはちゃんとできるよう、仕組みを早くつくるべきだと思います。 二点目は、極めて重要なことだと思っていますが、なかなか日本では定着することも、スタートもまだまだできていませんけど、システム開発をしますね。予算は、国の補助金を得て、地方自治体で判断して投入している可能性が一番高いと思います。でも、所有権、基本的にベンダー側にありますよね。本当は発注者がいなければ所有権は発生しませんので、是非協議をして、所有権はせめて折半、あるいはこちらが有利になるぐらいのことをやるべきだと思います。そうすると、一々コンバートするときに費用は発生しません。そういうことをしているのはほかの国ではあるようにも聞いておりますので、是非そういった在り方があるべきじゃないかなと思います。 仮に、私がそれを受けてシステムをつくる方だったら、カスタマイズをどんどん重ねていって特殊化して、ずっとビジネスを得たいと思うと思います、一つのなりわいとしてですね。でも、社会全体のことを考えるならば、より良いシステムを切磋琢磨して開発していく方がはるかに重要だと思いますので、そういったものの法改正と申しますか、そういった状況をつくっていくこともとても大切だろうと思います。 そうすると、少しの変更で、例えば最近の給付金がありますけれども、この対応は一部数字を変えるとか、一部、その法文の部分に関するシステムのコマンドコードを変えればできるものを全部パッケージとして委託してしまいますので、相当な金額掛かっていくんですね。幾つかの行政項目についてもえらく高い見積りが来ているのも、私ども市役所でも聞いています。現場の方では、もうこの際ならもう手作業がいいかもしれないというぐらいの判断をします。それは、手作業してでも早く間に合わせることと、そんなたくさんの費用を掛ける必要が本当にあるだろうかという議論をします。そういったぐらいのことを各自治体、今されていると思うんですね。そういった意味で、コストをちゃんと把握したマネジメント、そして住民の皆さんに的確、迅速、公平、公正に届くようなやり方、こういったことをやっていくのがDXに大切です。 特にそのとき大事なのは、三点目でございますけれども、業務内容を本当に網羅的に詳しく分析をして、要るものと要らないものを峻別する、要るものはより効果的なやり方を考えていく、これをしない限り、過去にやっていたから、それと同じやり方ではもう時代にそぐわないと思いますし、スピードアップしていかないと思います。 是非、そういったことを、我々自治体も頑張りますけども、政府におかれてもそういったより効果的な方法を是非考えていただきたいというふうに願うところでございます。 以上です。
○川合孝典君 ありがとうございます。 いろいろと、やはり実際に現場で、市長として現場を御覧になられて感じていらっしゃることと、それを国なり自治体なりがDX化を推進していく上での様々な取組につなげていくというところにやっぱりずれが生じている、どうしても感覚の違いと申しますか、必要性についての認識、ニーズについての認識の違いと申しますか、やっぱりあるんじゃないかというふうに思っておりまして、そうしたことを、導入のメリット、デメリットも含めていかにして定量化するというか可視化するというか、そういうことがやっぱり必要なのかなというのは、正直これまでのやり取りも聞かせていただいて強く感じたところです。 そうしたことも踏まえてということなんですが、これ横尾市長に御質問させていただきたいと思うんですけど、政府の生産性について少し言及されているところもございました。プロダクティビティー・オブ・ガバナンスという言葉をお使いになられていましたけれども、この政府の生産性を意識したガバナンスを実践するということを通じてこのDXの推進ということにもやはり直結するんではないのかということを考えたときに、今、日本でこの政府の生産性というものを、ガバナンスの生産性を高めていく、あっ、ガバナンスを、失礼、政府の生産性を意識したガバナンスを推進していく上で日本が実践していかなければいけないことは一体何なのかということについて御所見があればお伺いをさせていただきたいと思います。
○参考人(横尾俊彦君) 一つは、先ほどと少し重複いたしますけれども、バックヤードに当たる行政の役所の内部でいうならば、やはり業務を全て網羅的に分析をして、要るもの、要らないものを峻別をする、そして必要なものについてより効率的な方法を探すということは欠かせないことだと思います。 また、生産性についてはいろんな議論が過去あっているんですけれども、私、御縁あって指導をいただきました松下幸之助さんは政治の生産性という言葉を使われました。奇異に感じる方も多いと思いますが、実際、必要なコストを掛けて求める効果を得るということから考えれば、インプットとアウトプット、あるいはアウトカムとも言うことができます。 アメリカにおいては、一九七〇年代後半に私、調査で訪米しましたけれども、アーバンインスティテュートというところのハリー・ハトリーという研究員さんは、プロダクティブ・オブ・ガバメントの本を出されました。どんなことかというと、道路をきれいにするためのインフラの改修、ごみや路面の補修、そして見た目もきれいになる、幾つかの指標を設けることができます。これを数値化して見える化して、そこに幾ら予算を掛けてどういう効果が出てみんながハッピーになったかというのをトライアルをされていました。まだまだ初期の段階でございましたけれども、それはまさに生産性を見える化することにつながるものだなと思って大変感心をいたしました。当時、そのことを持って、簡単なレポートを持って、地方行政の長に近い方、行政の幹部の方、あるいは研究者の方をお訪ねしましたけれども、いやいや、こんなの理想論であって日本じゃ無理よって話が多かったんですけど、私は今後やる価値もあるんじゃないかなと思うところです。 それともう一つは、変化をするのを人は嫌うとよく言われます。一般論です。でも、これは、できるだけ若い時期に、ダーウィンの進化論にあるどんな種が生き残るか、変化に対応した種が残るんだと、賢いからとか大きいからとか強いからが残るんじゃなくて、変化に対応できる種が残っていく。すなわち、行政でいうならば、時代の変化にちゃんと即応していく努力をしなければなりません。もちろん、新しいことをするのは人間苦手ですし、面倒くさいことになるし、時間も掛かるし、まず苦手意識が先行すると思うんですけれども、そこを乗り越えていくのが大事だということを、特に公職、公務員の皆さんにはしっかりと、首長や国会の皆さんや研究者の方々が啓発をしていただく必要があると思うんですね。 そして、時代に合わせて新しく変わることが意味があることだということを認識をしていただいて、そうしなければ、例えば、私も最近立ち上げた有志の会で、生まれてきたときの医療的ケアが必要なお子さん方がいらっしゃいますけど、日が当たっていないと思いましたので、有志の首長会で、そういう医療的ケアを必要とする子供たちのための施策を考える首長のネットワークが立ち上がったんですけど、まさにそういったことを少しずつでもやっぱりしていかないとより良くなっていきませんので、できるところからやっていく。これも一つの生産性に間接的にはつながっていくんじゃないかなと感じています。 以上です。
○川合孝典君 ありがとうございます。 やっぱり首長、横尾参考人のその御経験を踏まえてということで、我が事として重く受け止めてお取り組みいただいているということは物すごいよく分かるんですが、そうしたことを実際、例えば地方分権を進めていく上での行政DXをより加速化させようというそのモチベーションにどうつなげていくのかというところに関しては、なかなかやっぱり難しいものがあるのかなというのを正直感じたのも、今参考人のお話を聞かせていただいてちょっと感じたということを申し上げさせていただきたいと思います。 もう一点、時間がございますので、庄司参考人にもう一つシンプルな質問をさせていただきたいんですが。 デジタル敗戦の話をお触れになられました。もろもろその後の取組ということで、今取組が進んでいることは私も認識しているんですが、そもそもデジタル敗戦に至った根源的な理由がどこにあったのかということと、その根源的な理由は今解決した上でこのDXや地方分権の議論というのが進んでいるのか、この辺りのところについて庄司参考人の御認識があれば、御意見があればお伺いしたいと思います。
○参考人(庄司昌彦君) 御質問ありがとうございます。 デジタル敗戦の根源的な理由が何で、それが改善したかどうかということでありますけれども、もちろん改善した点はたくさんあると思います。私、若干批判的に申し上げましたけれども、五年でやるぞというある種ショックを与えたことによって、やっぱり行政のデジタル化は進まないよと言っていた人たちが動き始めたと、高い目標を掲げたことで本気になったというのは大きかったと思います。ただ、デジタル、IT戦略というのを政府は毎年のようにつくってきましたけれども、私は、あれが毎年改定されて、しかも大幅に改定されてしまうということに一つこの敗戦の根源があるのではないかなというふうに思います。 つまり、毎年、流行語がその看板としてIT戦略に入ってしまうわけですね。そうすると、力の入れどころが変わってしまうわけですね。行政のデジタル化は、例えば菅内閣の辺りから力が入ったわけでありますけれども、やっぱりその年々の流行語によって、昨年度だとウェブ3、メタバースというのがやっぱり花形になってしまい、今年になると生成AIという話になって、いつの間にかその地味な行政のデジタル化のバックオフィスを何とかしようというのは後ろに行ってしまうんですね。 で、取組が続いていればいいんですけれども、どうしても人も予算も話題も新しい話題に流れていってしまうというところが一つ課題だろうというふうに思います。しかも、こういった地道なことをやるためには、人事とかも、例えば国家公務員の方が二年でどんどん入れ替わってしまうとかということも少し課題ではないかなというふうに思います。五年単位、あるいは、私は標準化は十年の仕事だと思いますけれども、十年全部ではなくてもいいんですけれども、ある程度長く見る人がいないと、これはこういう了解で進めましたよねというような暗黙知みたいなものがその事務局側、推進する役所の方々にたまらない、継承されにくいという課題があると思います。 そういう意味で、まあ問題はあるんですけれども、そこが改善されたかというと、私が今主張したものについてはまだまだかなというふうにも思っています。
○川合孝典君 時間が参りましたので、終わります。ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子でございます。 今日は、三人の参考人の皆さん、本当にありがとうございます。 それでは、庄司参考人からお伺いしたいと思います。 マイナ保険証について、少々の問題があるというような御発言もあったんですけれども、利用率が今に至っても四%台と数か月間も低迷を続けているという状況については、極めて進捗から見ても深刻なレベルにあるというふうに思うんですね。 私、デジタル化ということは、この技術を国民の生活向上のために使うという観点からも大変大事だと思っているんです。人権がきちんと守られて活用が進んでいくということでないとあかんと思うんですけれども、改めて、低迷している利用率、伸びない理由についてはどういう御見解をお持ちか、教えていただきたい。
○参考人(庄司昌彦君) 御質問ありがとうございます。 伸びない理由ということでありますけれども、いろんな理由があると思います。 まず、国民の側の不信感の問題というのはあると思います。 これ、私、以前から主張しているんですけれども、反対ですとか不信感を持たれている方々、主張されている方々とコミュニケーションをすると、政府がどう便利ですよとかこんな未来が来るんですよと言っても、気にしているところはそこじゃないんですね。自分がもし何か問題に巻き込まれた場合、誰が責任取ってくれるのか、どんな被害が起き得るのか、どんな回復がされるのかというところがしっかり説明されていない。たらい回しにされるんじゃないか、結局逃げられちゃうんじゃないかというような不信感がある。そこはしっかり政府はアプローチを変えてやるべきだろうというふうに思いますが、そうできていないので、不信感があるだろうと思います。 それから、医療機関での利用が進まない理由は、私は、ささいなことかもしれませんけれども、機械の性能がいま一つという問題があると思います。 そのデーターベース、システムが良くなっても、実は現場の機械がいま一つ反応が鈍い、私自身が使ってみてもそう思いますけれども、それが改善されないと、やっぱり利用者として快適なのはもう箱に今までどおり入れる、保険証を入れることだというふうになってしまいますので、そういったシステムの使い勝手を良くするということを本気でやらないといけないだろうというふうに思います。 そういったところが理由かなと思います。
○倉林明子君 続けて庄司参考人に伺いたいと思うんですけれども、私、今おっしゃられた理由というのも大きいと思うんですけれど、一番大きいのは、国家公務員の利用率の調査がありましてね、同様に低いと、その中でも防衛省の職員が取材に対して答えているのが、機密に関わる仕事をしているために、個人情報の漏えいなんてされたらたまったものではないと、ここなんだと思うんですね。要は、情報漏えいに対する不安が払拭されないという状況が利用をためらうということを広げているというふうに思うんですね。伸びないという状況をつくっていると思うんです。 健康保険証を廃止すれば利用率が上がるというようなことは到底私は思えないんだけれども、その点はどのようにお考えでしょうか。
○参考人(庄司昌彦君) 御質問ありがとうございます。 個人情報の漏えいのリスクがあるということについては、アナログで、今までのやり方でやった場合とデジタルでやった場合とで冷静に比較をするべきだろうというふうに思います。紙ベースで管理しているものが誰かに見られてしまう、盗まれてしまうというリスクと、データベースに誰かがアクセスして情報を盗み出すというリスクを比較して、どちらが起きやすいのか、起きた場合の被害はどれぐらいあるのかということを冷静に比較する必要があると思います。 そう考えますと、紙ベースで管理をする今までのやり方が余り安全ではないというふうに思いますし、またアナログで管理する場合、その証拠が残らないんですね。データ、デジタルで管理する場合には、誰がアクセスしたかという少なくとも証拠が残る、記録が、ログが残るわけですけれども、そういったものも残らないので、その追跡がしにくいというリスクもあると思います。これは現場現場でいろんな、どんなシステムをつくるかによっても変わってきますけれども、言いたいことは、アナログで今までのやり方でやった場合との比較をして冷静に判断すべきだと思います。
○倉林明子君 確かに、リスクをアナログでやった場合とどれだけ違うのかという観点で見るということは大事だと思うんです。一方で、そのひも付けをたくさんするという制度設計になっていることから、情報漏えいの規模や範囲に対しての不安もすごく大きいという特徴があろうかと思うんですね。 情報システム学会から制度設計から見直すべきだというような指摘もあるということはすごく重く受け止めるべきではないかというふうに思っていまして、先ほど指摘もありました、全体最適はどこなのかと、立ち止まるということも含めて考えるべきではないかというふうに改めて思っているところで、システムとしての今の設計でいいのかというところから考え直すべきではないかと引き続き議論していきたいと思っています。 それでは次に、あっ、もう一つ、ごめんなさい、庄司参考人に違う観点から。 デジタル民主主義の負の側面、これ拡大していくだろうということをおっしゃっているんですが、その場合、個人を基点としたデジタルな人権強化の必要性ということを触れられているんですけれども、ちょっと簡潔にお願いできればと思います。
○参考人(庄司昌彦君) 御質問ありがとうございます。 前半のところについては、情報システム学会の提言、もちろん拝見していますけれども、若干誤認に基づいた御批判がありまして、あれは行政に負荷を掛けたことが問題かというと、少し構造が違うので、もう少ししっかり仕組みがどうなっているのかということの理解を広める必要もあるかなというふうに思います。 また、立ち止まるべきであるという議論については、それでは二〇四〇年問題、間に合いますかということをやっぱり考える必要があると思います。今やっていることが完璧かというと、そうとは限らないんですけれども、立ち止まってゼロから議論をしている時間はちょっとなくなってきているんではないかなというふうにも思います。 そして後半、民主主義の負の側面に対してデジタルの人権を確立していくということでありますけれども、先ほどのマイナ保険証などの議論にも通じますけれども、徹底的に透明化を、行政の透明化を図ることによって、やっぱり私たち個人個人が自分が正しく取り扱われているのかどうかを検証可能にすることというのが例えばデジタルな人権だと思います。自分に関する情報の取扱い、その結果、自分がどういう処遇を受けるのかということについて、きちんと、恣意的ではなく合理的であるということを検証可能にしていくことというのが人権の一つであろうというふうに思います。 以上です。
○倉林明子君 ありがとうございます。 デジタル化進める上で人権をどうやって守っていくのかという点ではまだまだ弱点あるという問題意識ですので、取り組んでいきたいと思います。 勢一参考人にお伺いします。 地域社会の持続可能性と計画の問題を中心に今日はお話しいただきましたけれども、地域社会をどうやって持続可能なものにしていくかということで、政策を決定する場面に対して様々なステークスホルダーの参加が必要だというようなことをお述べになっているところを見たんですけれども、非常に大事だと思うのは、こういう地域社会の持続可能性についてもやっぱりジェンダー平等の必要性、その政策決定の場にもジェンダー平等での参加を進めていくということが非常に重要だと。防災なんかもそうなんですけれども、いろんな計画作りにジェンダー平等の視点貫くこと大事かと思いますが、その点についてのお考え、お聞かせいただければと思います。
○参考人(勢一智子君) 御質問ありがとうございました。 御指摘のとおり、ジェンダー平等の観点というのは、もう現代社会では計画策定に限らず不可欠な視点だと理解しております。 実際に、地方に住んでおりますと、やはり東京などの大都市部と比較をすると、古き伝統が社会の中にかなり残っているという関係もありまして、多分そういうことの反映の一つかもしれませんが、例えば地方議会では圧倒的に高齢の男性が多いと、女性議員がまだまだ増えていないというような現象もあります。計画策定で多様なステークホルダーで、例えば審議会などは自治体によっては四割あるいは半数を女性にというようなところもある一方で、その審議会などで議論をし、協議会などで議論をして、最後、地方議会での議決ということになると、そこは男性が圧倒的に多い社会ということになります。 ですので、そういう意味では、計画策定の手続ももちろんそうですけれども、社会のいろいろな組織やいろいろな場がやはりジェンダー、ジェンダーフリーの価値観を共有していくということは非常に重要であると認識をしております。 以上です。
○倉林明子君 ありがとうございます。 地方議会で男性が多いということですけれども、日本が世界のジェンダー指数でいいますと本当に下位と、百二十五位でしたか、という指数が発表されていますけれども、やっぱり政治分野と経済分野での遅れということが日本のその指数を引き下げる大きな要因になっているということで、とりわけ地方、今、国会での女性議員、参議院は比較的まだ一定比率あるんですけれども、衆議院での低さをどうやって解決していくかと大いに議論しているところなんですが、地方議会で、女性が地方議会の議員として参画する上で更に進めるためにはどういったことが、どういうことを進めればいいかというようなこと、御意見聞かせていただければ有り難いです。
○委員長(川田龍平君) どなたに。
○倉林明子君 ああ、ごめんなさい。勢一先生。
○参考人(勢一智子君) 続けての御質問、ありがとうございます。 確かに、もうかなり長い期間、日本でも女性議員が少ないんだということが課題として認識をされているところですけれども、それでもなかなか増えていかない、徐々にだと思いますけれども、まだ国際的に見ると十分ではないという状況にあるという御指摘、私もそのとおりだと思っています。 他方で、じゃ、何をすれば女性議員が増えるんですかと。実は、余り単純なことではなくて、事情はかなり複雑だろうと思います。その人が自分の人生の一部の時間を使って地方議会で活動したいと思う、その人の思いだけではかなわないわけでありまして、社会の中のいろいろな仕組み、例えば家庭を持って子育てをしているときには、その子育ての支援がなければ議員としての活動が十分にできない、あるいは高齢の御両親をお持ちだったら介護の問題もある、そのプライベートとの両立も必要である。さらに、どこかの会社に就職して働いているような場合には、議員になるために会社を退職してしまうと、じゃ、その議員として活動した後、次のステップはどこにあるのか。会社に戻れる保証はないわけですし、そういう意味では、労働市場の流動化、自由化というようなことがなければチャレンジができないんですね。 そういう意味では、その人の、気持ちや思いを持っている人がたくさんいたとしても、その気持ちを制度が受け止めていく。受け止めるためには、その法律を変えればいいという単純なものではなくて、労働市場の場合は、社会全体、企業を含めた働き方が変わらないとそれができない。いろんなことを少しずつ少しずつ変えるということが必要なんだろうと思います。 以上です。
○倉林明子君 ありがとうございます。 最後に横尾参考人にお伺いしたいと思います。 様々な取組をされていると。私、その中で、能登の地震も受けて非常に注目、関心を持ったのは、消防団にドローン隊をつくって把握、活動しているということなんですけど、今回、でも、やっぱりその全体被害の状況を把握するということがとっても困難だったと。そういう意味でいうと、こういうドローン隊というのが、災害時に早期に全体を把握する上では非常に重要じゃないかと思いまして、その成果、概要といいますか、効果、狙い、少し教えていただければと思います。
○参考人(横尾俊彦君) 私ども、令和元年、令和三年に大きな被害を受けました。上から見ると本当によく分かります。下からは見えません。 一番上から見たのはJAXAです。 JAXAから連絡が入りまして、多久市内のあるところで地すべりあるいは山林崩壊が起こっているという連絡がありました。位置情報をもらいました。そこに行ってドローンを飛ばしてみたら、やっぱりそうでした。 二つ目は、国土交通省のヘリです。 防災あるいは減災、あるいは被災後、かねて彼らは飛んでくださいますので、飛んで、下からは見えないところが分かりました。これも大きな崩落が分かりました。下から行くと、道路の端っこしか傷んでいませんので、まあこの程度かですが、実はその奥の沢の奥のもっとその上の山が本当に壊れているんですね。 そして、ドローン隊です。 ドローン隊はもうあった方がいいと思います。できるならば、今後我々として必要なのはもう少し大型のドローンで、極端な話、雨でも飛べるぐらいのドローンが今後は必要なのかな、小雨の場合ですね、強い雨は無理です。でも、そのことによって全体把握ができて、即時対応可能です。しかも、小型のドローンでももう既に可能なんですけれども、避難の誘導ができます、音声で。そして、捜索は赤外線センサーを付ければどこに人がいるかは分かります。これは、徘回をしている人を見付けることもできます。そのように、ドローンというのはいろんな可能性があります。 また、国内のある会社ですけれども、小さな、これぐらいのドローンを作られました。こんな狭いところでも入っていけます。そして、中にいる人を探すことができる。まさに今回の能登半島の崩壊した現場の中に入っていって、そこに人がいる、音声を伝えられます、写真も撮れます。そういったのも既にできていますので、そういったことが使えるような法改正あるいは利用の促進ということを法的にもやはり整えていく必要があると思いますので、是非参議院で頑張っていただければ有り難いなと思います。 以上です。
○倉林明子君 ありがとうございました。
○委員長(川田龍平君) 申合せの時間が参りましたので。終わりですね。(発言する者あり)はい。終わりですね。
○大島九州男君 今日は、三人の参考人の皆さん、ありがとうございました。 早速質問に入らせてもらいます。 庄司先生、素人なんであれなんですが、自治体情報システムの標準化とか共通化とか言われたら、もう窓口の業務は決まっているんだから、国で、じゃ、もうこれでやってくださいというふうにやれば、もういろんな問題なくできると思うんですが、なぜそういうことができないのか、何が弊害なのか、教えてください。
○参考人(庄司昌彦君) 国でこういうふうにしてくださいというのはまあできるんですけれども、まず大変なのは、今ばらばらな状態からそこに持っていく、合わせる、その移行が大変という問題があります。やり方を変えることになるわけですから、そのやり方を変える、データの持ち方を変える、作り方を変えるという、その影響範囲が大きいというのが大変です。 それから、そのシステムをつくる側のベンダーさんも、今まで用意してきたものから、その各社、たくさんつくっている企業があるわけですけれども、それの最大公約数みたいなシステムになりますから、各社も自分のところのものをつくり替えなければいけない。それが、ゼロからつくるなら簡単なわけですけれども、その今あるものを一か所直すとまたどこかに影響するとかですね、そういう複雑なものを直していく、そして合わせていくということの大変さが出ているんだと思います。
○大島九州男君 だから、もうそういうのは捨てて、このパッケージでやりなさいと言えばできるというふうに認識するわけですよ。だから、今までやっているそれぞればらばらのシステムをそこに取りまとめていこうという作業自体が大変だから、もうそういうことをやめたらと、そういう考え方。
○参考人(庄司昌彦君) システムはそれでいけるんですけれども、その今のシステムに入っているデータベースには、どの方がどういう状態であるのか、家族関係がどうであるかとか、社会保障、受給の状態、ステータスがどうであるかとか、様々な情報が入っているわけですね。 あるいは、細かい専門的な話になりますけれども、各社企業によって、文字ですね、外字というのを抱えていたりとかしますけれども、それを統一基準の方に移行しなければいけないわけですね。で、統一基準は今までのシステムとまた違う記述の仕方をしたりデータの持ち方をしたりしていますから、そこに持っていくというところが大変ということになります。
○大島九州男君 私なんかが思っているのは、もうそこに入力だけしていけば、もうそのシステムをつなごうとしなければいいんだという、そういう発想があるものですから、今までのいろんなそういう会社の絡みとかそういうものを捨ててやるともっと移行が早いんじゃないかという認識を持っていたというんで、ちょっと質問させてもらいました。 済みません、時間がないので。勢一参考人、広域連携で、特に震災、防災という中でいったときに、私なんかが思っているのは、それぞれ友好姉妹都市みたいなのを持っているじゃないですか。だから、防災友好姉妹都市と。どういうことか。地域離れていて、例えば北海道と九州で常に防災、震災で連携しておけば、その姉妹都市があれば、いざというときに職員がぽっと行ったとき、地域のことも分かっていると。だから、そういう中で助け合えるというような仕組みをつくるような計画というものが必要だと思うんですけど、そういう発想はありますか。
○参考人(勢一智子君) ありがとうございます。 まさにそのような取組というのは既に自治体の現場で進んでおりまして、既に何度かお互い支援をし合っているようなところだったりしますと状況がある程度分かるわけですから、かなり迅速に取組が進むと。たしか、私も個別の自治体に対しては詳しくはないですけれども、そのような取組というのは既に進んでいますので、それをもう少し広げていくということが重要なのかなと思っております。
○大島九州男君 是非先生方の立場で、備蓄にしてもですよ、それぞれ全員分じゃなくても半分ずつ持っていて、いざというときにそっちから持っていくというふうにすると備蓄の費用も少なくて済むし、今まで恩返しのような形での支援というようなちょっと漠としたような感じではなくて、もう全ての自治体がそういう防災の連携姉妹都市みたいなのを持っていて、いざとなれば北海道から九州にぴゃっと行って、行けるというような、何かそういう是非広域連携の企画を先生方から発信してもらうと有り難いなという思いがあるものですから、それをお願いしておきます。 横尾参考人、結局、今回の能登の被災にしても東日本大震災にしても、もう規模によって全然ちょっと変わるんですが、私どもも福岡で水害程度はあっても、ああいうふうに家屋が壊れて人命が多大に亡くなるみたいな、ああいうことを想定したときに、内閣防災で総理が上でみたいな組織はもうまるっきり逆だと。 だから、地域の首長が自衛隊やもう消防にも要請ができて、そしてその七十二時間という命の一番危険なときに現場でいろんな指示ができて、そして、そこにも最終的に後から国が予算を付けていくような、そういう仕組みが必要だなというふうに思っていて、現場でそういう緊急災害のときには首長がそこで指揮を執っていくような仕組みづくりって必要だなとつくづく思っているんですけど、そこら辺の御意見があったら。
○参考人(横尾俊彦君) まず、その前に質問いただいた防災の連携のことですけど、私ども南三陸町と防災相互支援協定を結んでいますし、研究会をやっている有志の首長さんたちと、十とか二十という単位ですけれども、勉強会丸ごと防災相互支援をしています。 私どもが被災したときは南三陸にお願いをしまして、被災の調査の詳しい方を三人欲しいと言ったら三人ちゃんと来られて、しかもベテランでしたので大変助かりました。そういったのは大変有効だと思います。 また、今お尋ねがあった点でございますけれども、やっぱり災害のことに詳しい経験をした人というのは有能な人材になっていくと思います。そこで気付いたことを生かしていくような行政とか新しい対策がとても必要だろうなと改めて思っているところでございます。 また、予算等につきましても、実際は、発災いたしますと、三月三十一日までに災害査定を受けて、オーケーであれば予算が付きますが、それを超えたり、あるいはそこで調査がちゃんと測量もできなかったら査定の予算は付きませんので、大変ばたばたとした体制で、今奥能登では頑張っていただいていると思います。 我々、八月二十八日に被災して、九月後半から十、十一月は、深夜遅くまで作業した職員が翌日早朝の査定会議に行くというのを毎週やっていました。そういったことをしっかりサポートすることも必要と思っています。 そのときに便利なのが、一つは先ほど出たドローンでございまして、被災現場は、今ドローンを飛ばすと、図面も取れますし、実は測量の原図を作ることができます。これ、人が入ると、棒を立てて測量して、光で、大変な作業で足下危ないんですけれども、ドローンだと極めて安全で取ることができますので、そういった新しいテクノロジーも使っていくのがとても大切かなというふうに思います。 そこに加えて、テックフォースの皆さんが、いや、そこはこういう対応がいいよという助言をいただければ、より有効な方法を迅速にできるというメリットがありますので、そういった意味では、自治体同士の連携のみならず、国において、先ほど最初のプレゼンで申し上げました、技術職の詳しい方がやっぱりアドバイスできる体制をある程度持って、そして今次のような大きな災害にも臨んでいける体制が必要と思います。 そこで、一つ参考になるのは熊本県でございます。熊本地震があったときに、時の蒲島知事は実は災害本部長でいらっしゃいます、法的には。我々も災害本部長やります。しかし、熊本知事のことを周辺で聞きましたら、自衛隊で大変危機管理等に詳しい方が防災担当、安全担当でいらっしゃいまして、その方に全面を委託というか任せたそうです。責任は俺が取ると。で、やれる策を全部考えて出してくれと、取捨選択してやるから。そのことによって、実は非常にいい危機管理ができて、熊本地震のその後の復興は割と進んだ方だと私自身も感じたところでございます。 そのような人材も片方では必要だなと改めて感じておりますので、そういった人材の確保と責任体制と指揮系統をちゃんとやれるかどうか、これがもうポイントかというふうに感じています。
○大島九州男君 いや、実は今回の能登の場合も、発災して、結局全容がつかめないと。で、あそこ、空港が横にあった日本航空学園という学校を拠点に自衛隊とかそういうところが活動したんですね。 そこで思ったのは、学校施設というのは、グラウンドもあるし体育館もあるじゃないですか。だから、事前に地域防災活動拠点みたいな指定をしておいて、いざというときにはそこに自衛隊のヘリだったり重機だったりとかがばあんと集まれるような、消防も含めてですね、そこからいろんな場所、孤立住宅とかそういう部落にもぱあんと飛んでいくとかいうような指示ができる。で、今おっしゃったような専門家がもう発災と同時にそこに集まって、本部長以下、そこの現場で対応できると。 今回も、内閣府から副大臣が翌朝行くみたいな、そういうことではなくて、事前にそういった場所をつくっておいて、全国、ああいう大規模災害のときに。そうすることによって、もう自動的に、自衛隊の重機も、それこそトラックで運んでいこうとしたらそれが全然行けなくてなんてことなく、もうヘリで必ずどこでもそういう小型重機を持っていけるようにする、そしてまた救助もできるようにするという、その初動七十二時間に対する対応は、もう国が指示するとか行政が要請するとかじゃなくて、もう自動的にパッケージで、そうやって人を救うと。で、七十二時間以降、また政府が主導してもいいんだけども、そういうもうパックとした何か初動体制を取っていくことが必要だという認識を持っていて、そこら辺の意見あったらお聞かせいただきたい。
○参考人(横尾俊彦君) 私ども、防災訓練を実は四月の後半にやります。五月の後半から雨季に入っていきますので、そこでやります。これはシミュレーションです。全く災害発生していませんが、災害が発生したというケースをつくる人間が私も知らないところにいまして、いきなり本部に連絡が入ってきてシミュレーション、図上訓練をやるわけですね。そういったことをします。 また一方では、自衛隊とも連携をしていますので、例えば災害発生時には、比較的早い時間に自衛隊のリエゾンチームが二人で来られます。で、災害対策本部の動きを本部とも連携をしながら連絡を取られています。そして備えておられます。そういった初動がとても大切だなということは思います。 そしてまた、御提案いただいたことはとても大切で、例えば高速道路の主なパーキングエリアのそばにつくるとか、あるいは、地盤がある程度強度があって近くに重機などのレンタル会社が割と簡便に融通しやすいようなネットワークがあるところに拠点をつくれば、災害対応の初動も早くなると思います。 実際に六角川支流に私どもいますが、二回の大きな水害のときも大町、武雄とかが大変困ったんですけれども、そこへ入っていく道は基本的に多久市に仮ベースをつくって、そこで集まって分担して、そしてチームを組んで入っていかれました。そのような拠点がやっぱり今後は必要だなということを、今御指摘のとおり、全く現場でも思ったところでございます。それを有事のときに備えて幾つかのところに持っておれば、とても意味があると思います。 例えば、九州ですと、南海トラフに連動して宮崎沖で大きな津波が発生する可能性があります。佐賀県の死者予想は大して、一桁ぐらいあるかないかですが、宮崎県は大変な数になります。被災も大きいと思います。そのときに、岩盤の高い、強いところにある北部の、九州北部の自治体からそのようなリエゾンやロジを使ってちゃんと供給をし、応援もしていく体制を組まないとやはり立ち行かないと思いますので、大変貴重な御指摘いただいてありがとうございました。しっかり我々も現場で頑張っていきたいと思います。
○大島九州男君 是非発信力のある首長さんたちがそういうことを言っていただいて、我々もそういうのを受け止めて、そういう、地域防災計画の中にそういったものがきっちり入っていく、これも広域で、国が主導となってそういうものをやっていくことの重要性。それで、いつどこで何が起こるか分からない、想定外という言葉はもうなくさなくちゃいけない。全て想定して、そしてそれに備えていくという、そういう防災をやっていかなくちゃいけないんだなということをつくづく思っていますので、是非先生方、そういったところを発信をしていただくことをお願いして、終わります。 ありがとうございました。
○高良鉄美君 今日は、御三名の参考人の方々、ありがとうございます。資料も大変役に立ちまして、また今のプレゼンも全て新鮮でございました。 まず、横尾市長の方からお伺いしたいんですけれども、多久市の場合、佐賀と唐津の間ぐらいにいろいろあって、小都市とわざわざ書かれておりましたけれども、市民の方々に、今ちょうどこのシェアリングエコノミーの話とかそういうシティの宣言を、これ、やっぱり職員の方がどれぐらい理解して、もう市長のこのリーダーシップがすごいというのも今日聞いてもう分かりましたので、職員の方々にどのように伝えているのかなということ、そして、市民がどれぐらい市長の、このポリシーというんですかね、これを、いわゆる、先ほど啓蒙もありましたけれども、そういうような形でこのシェアリングエコノミーを市民が自らこう何か一緒に取り組もうというような感じになると非常にいいと思いますし、恐らくもうそういうようなところだと思いますけれども、どのような手だてでお知らせしたり周知をしたり研修をしたりというのは、何かありますでしょうか。
○参考人(横尾俊彦君) 立ち上げのときには、シェアエコということで実はセミナーを連続して開催しまして、シェアリングエコノミー協会、東京に本部がございます、永田町、あの、千代田区ですけれども。そこから、入れ替わり立ち替わり四回ほど来ていただいて、どのようなサービス、どのようなビジネスサポートがあるかを教えていただく機会を設けました。市民に限定しませんでしたので、県内からもお集まりいただいたり、例えば宿泊関係ですと、ホテルの方とか旅館の方とか、あるいはスモールビジネスやっている方とかもお見えになりましたし、赤ちゃんの子育てがそろそろ終わると、新しいことやりたいという人もお見えになったりして、そういった方に少し啓発もさせていただきました。 質問の御趣旨にある市民にディープに伝わっているかというと、まあなかなかそこまではいっていないと思いますけれども、それぞれの市民の方、自分のビジネス、仕事もあるし、学校のお世話もあるし、子供の世話もあるということがあると思いますので、その人が必要なときにまずアクセスできる環境としてそういったちゃんと体制ありますよとしていきたいと思っています。 で、このことを、多久市が取り組んでいることをきっかけにして始まったのが実は先ほどちょっと少し御紹介したドローンでございまして、ドローンのある福岡に拠点を置くインキュベーションビジネスの方が注目されて、コンタクトしてこられました。そこをきっかけに空の道をつくることを努力をしました。 通常、ドローンは、空を飛ぶには地上権を持っている方の許可がなければある高さは飛べませんので、市内に五つの町がありますけれども、一つの町はほぼ全域、住民の方がオーケーをしてくださいましたので、自由に飛べます。そういった中で、救護品の輸送、食料の輸送、新聞の配達などなど、いろんなことを二十以上の空の道をつくって今実験もさせていただいているところです。 そういったのを例えばニュースで見たり話題で聞いたりして少しずつ広がっていくだろうと思いますので、シェアリングについては本当にいろんな、こういうところがあったらいいよね、こういうことあったら便利よねということがビジネスのきっかけになっているようにも感じていますので、いろんな機会を捉えてお伝えをしていきたいと思います。 また、東京でもシェアリングエコノミー協会は、大きなイベント、大会、シェアサミットみたいなのをされます。できる範囲、私も一部ですけれども参加をさせていただくと、やっぱり新しいサービスを考えた人たちが集っておられるなと。そういう関心が高いんだな、逆に言うと、そういうスモールサービスを待っている人がいらっしゃるなということを感じますので、行政の、例えば福祉でも、お母さんの代わりに保育を、一時間あるいは数時間預かってくださる保育の連携をするとか、そういったのを社会福祉協議会につないだり、あるいは私どもの保健師につないだり、そして市としてどんなサービスがお互いにできるかを考えたり、そういったことをしているところでございます。
○高良鉄美君 ありがとうございます。 やっぱりシェアリングエコノミーというのが、観光地のお話もされましたけれども、やっぱり沖縄も随分そういう意味では参考になるんじゃないかなと。この広さが、要するに日本の半分ぐらいありますからね、那覇が大阪としたら、長崎が与那国なんですよ。で、伊豆半島が大東島なんですね。そうすると、やっぱりデジタルというのも非常に大きな意味があって、ICTも含めてですね。今日は本当にありがとうございました。 次、勢一参考人に聞きますけれども、余りこういう質問をする人はいないのかもしれませんが、今日の参考文献の中で、「分権型計画行政の現在とミライ」という、片仮名で書かれているので、これは何か問題があって、あるいは相当思いがあってこのミライというのを別文字でしたのかなと思っているんですが、そこら辺はどういう考えがあったのかなということをちょっとお聞きしたいんですけど。
○参考人(勢一智子君) 御質問ありがとうございます。 実は、これは掲載していただいた雑誌の特集の一編で加えていただいたもので、その特集のコンセプトの中がこの片仮名のミライでございまして、私の選択では直接的にはないところになっています。 ただ、人口減少の時代の中で、どのような地域社会の将来像を描くのかというのはなかなか簡単には決まらないと思うんですね。また、それぞれの人々が持っている思いとか価値観とか求めているものも多様ですから、そういう意味では、少し距離を置く形でみんなで将来を考えようというようなコンセプトと理解すると、ちょっと普通の漢字の未来とは違ってもいいのかなというふうに感じたというところです。 ありがとうございました。
○高良鉄美君 次は、ちょっとまた、これまた、この計画、行政体系のですね、この逆三角形というのがありましたけれども、行政計画の逆三角形というのは、やっぱり人の配置の問題も含めて、国の方にはたくさんの官僚がいて、これでいろいろできるということがあるんですけれども、やっぱり沖縄の場合も、もう離島に行くと担当者が一人いるかいないかで、例えば、この行政の計画だけじゃなくて、もうあらゆる分野ですね、例えば介護なんかも、介護のシステムを分かる人が一人しかいないという。そうすると、そこに介護の制度が入ってきて、何をどうした方がいいのかというのは全く分からない状況になって、一人で処理をするわけですね。だから、そういったものもあると、やっぱりこのICTを含めてデジタルでいろいろやっていくというのがとてもこの逆三角形の解消に向いているのかなと思うんですが、その辺はどうでしょうか。
○参考人(勢一智子君) 御指摘ありがとうございます。 まさにおっしゃるとおりで、私も沖縄県の離島の自治体と少し関わったことがありまして、現地でいろいろお話を伺うと、本当に少人数の職員さんたちが基礎自治体として必要な仕事を全部やるという形になっています。 おっしゃるように、離島というのはすごくそういう意味では象徴的な場所で、しかもその地理的に不利な状況、条件がたくさんあると。そういうところでこそDXを活用していくことが本当に意味があることだと思っていますし、一つの自治体、離島自治体があらゆることを一気にやるのは難しいので、それぞれいろいろな離島自治体が得意分野を少しずつやりながら知見をためて、それを共有していってDXを進めるというようなこともできるんだろうと思いますので、そういう点での今後の成果につながっていくといいなと思っております。 以上です。
○高良鉄美君 ありがとうございます。 まあちょっと話はあれでしょうけれども、弁護士の、何というんですかね、事件があると、やっぱり石垣島とかほかの島であると弁護士がいないんですよ。一人はいらっしゃるけど、原告側はいるけど被告側がいないということで、結局飛行機で来るんですね。 だから、そういう問題も結局このDXで何かいろいろ解決できないかなと非常に今のお話の中で私思ったんですけれども、それなんかいかがでしょうかね。何かアドバイスがあれば、勢一さん。
○参考人(勢一智子君) ありがとうございます。 私は実は長崎県立大学の研究プロジェクトで離島関係の議論をいろんな分野の方とお話ししておりまして、やっぱりそういう、何年かそういうことをやっているのですが、そうした経験で感じますのは、離島地域にどんな課題があるのかということを実はトータルで把握している人がそんなにいないんですね。それぞれの地域ではそういう課題があると分かっていても、じゃ、例えばそれを解消するためにどんな法律があったらいいのかというところを、十分にそこをつなぐだけのこれまで認識がなかったのではないかという問題意識は自分の反省を含めて感じるところです。 そういう点では、今回DXということで、また御指摘いただいたように離島の課題ということで、それをつないでいただくことによっていろんな方々が知っていく。それで、企業などが知るとそれを支援するような動きも出てくると思いますし、こういう場所でそういう理解が進めば、じゃ、法制度の工夫のときに、こういうことができるのではないかというような議論をしていただけるのかなと思ったりしておりますので、非常に重要な御指摘だろうと思っております。
○高良鉄美君 次に、庄司参考人にお聞きしたいと思います。 デジタル庁のお話がありましたけれども、パソコンを触ったことがないみたいなのがありましたけれども、デジタル庁について何が問題なのかなという。 私が思うに、デジタル庁ってそのまま、デジタル庁が独立してあるというか、そういう名前があるというのは、ほかはデジタルを分かりませんよという言い方に聞こえるのかなと、そこは進んでいないからデジタル庁があるのかと逆に思ってしまって、だからそれは逆効果かなと。 全ての省庁がデジタルに精通しているのが当たり前じゃないのかなと思うんですが、そこら辺を、率直にデジタル庁のことについて御意見あればよろしくお願いします。
○参考人(庄司昌彦君) 御質問ありがとうございます。 デジタル庁とほかの役所の関係でいうと、確かに集約すると、ある種その人材もそっちに集まるというようなところがあるかもしれません。これ国と自治体の関係も同じで、国が主導していろいろシステムを統一していくというようなお話もありましたけれども、標準化して自治体の負担を軽くしてあげるということをやると、今度は現場の人たちは楽になるんですけれども、逆に言うと、人が育ちにくくなってしまう、仕組みまでよく分かっている人というのが出にくくなってしまうということは課題だろうというふうに思います。 それから、ただ一方で、デジタル庁には司令塔機能というものが求められていたはずであります。それは意思決定ですから、やはりきちんと横串通して、ある種トップダウン的に、ちゃんと全体を見渡した全体最適の司令塔機能を発揮していただくという必要があるんだと思いますけれども、その力関係でデジタル庁がもっと司令塔機能を発揮できるんではないかと、まだまだそこをちょっと遠慮しているのかなというふうに思うところもあります。 以上です。
○高良鉄美君 最後に、また庄司参考人の方にお聞きしたいと思います。 この参加型民主主義というものがありますけれども、これはSNSとかいろんな形で意見をそれぞれ反映するということなんでしょうけれども、逆に、そういったSNSや中身を管理するとか、管理したり、あるいはフェイクが流れたり、あるいは、例えばある国の中央政府がそれを流したりとか、そういう意味で、参加型民主主義になるかどうかというのは非常に微妙なところもあるのかなということで、もし御指摘か何か、御意見あればお願いします。
○参考人(庄司昌彦君) 御指摘のとおりかと思います。 インターネットの初期からインターネットにどっぷりつかってきた身としては、インターネットが明るい未来をもたらすと信じたいわけでありますけれども、各国の動向、日本の状況も含めて、まあ穏やかではないですね。分裂、分断が起こったりフェイクが蔓延したりということも起きていますので、その現実を受け止める必要があるとは思います。 ただ、それで、では国がその言論の管理に乗り出すとか、あるいはそのプラットフォームですね、企業に強い権限でその整理を求めればいいかというと、それはそれで副作用がかなりあるだろうというふうに思いますので、しばらくは批判的精神を持って我々は言論に対して批判をし、チェックをし、透明性を求めるということを進めていくしかないのかなというふうに思っています。
○高良鉄美君 終わります。
○浜田聡君 NHKから国民を守る党、浜田聡でございます。 三人の先生方、本日は本当に大変貴重な話、ありがとうございます。 早速質問の方をさせていただきたいと思います。 まず、勢一参考人にお伺いしたいと思います。 持続可能な計画体系への再設計に向けて、立法時コントロールの重要性というお話がありました。その中で、法制度間の整合、協調というお話に関して、国際比較の観点からお伺いできたらと思います。 ちょっと大ざっぱな議論になるのかもしれませんが、日本では、日本の場合だと、例えば新しい法律ができる、法制度ができるという際には、そのほかの法制度と整合性があるのかというのを官僚の方がしっかりとチェックすると、特に内閣法制局の方辺りがしっかりチェックされるんではないかと認識をしているんですが、一方で、アメリカ、例えばアメリカですと、新しい法律ができました、で、その法制度の際には新しい法律が既存の法律に優先するみたいな、そういう制度があるという認識ではございます。ちょっと大ざっぱな議論かもしれませんが。 そういうことから、法制度間の整合、協調に関する国際的な比較についてお伺いできたらと思います。
○参考人(勢一智子君) 御質問ありがとうございました。 一般論として、法制度間の調整をどのように図るかというのは、基本的には立法府の議論と判断ということになるんだろうとは思います。 私が今回申し上げた法制度間の整合、協調という趣旨といいますのは、計画策定に関連した部分の視点というところで一つ御紹介をさせていただいたというところがございます。二つの法律を一つにして立法しろというようなことを申し上げている趣旨ではありませんし、新しい法律を作ったことで既存の法律がもう無効になるというようなことが必要だという趣旨で申し上げたつもりではございませんので、そういう点では、あくまでも地方自治体にとっての計画策定の部分について、これまで、新しい法律を立法されるときに既存の法律でどのような仕組みがあって、それに新しい法律を追加するときにどういう御議論をしておられますかというような趣旨で、そういうことを調整できるのは、法律を作った後の執行の部分ではなくて、法律の立法段階、改正の段階でなければそこの整合を図ることができないという趣旨で御紹介をさせていただきました。
○浜田聡君 ありがとうございます。 立法府にいる者として、貴重なアドバイスをいただきました。ありがとうございました。 次に、庄司参考人にお伺いしたいと思います。 今回、自治体DX推進計画等についての御説明いただきました。私も、一国民として、自治体のDXどんどん進んで便利になったらいいなと思っております。 私の方でお伺いしたいのは、その自治体DX推進計画などの今後の未来像みたいなところでどういう効果があるのかというところをお伺いできたらと思うんですけれど、その中で私が気になっているところでは、例えば、役所の仕事の休日、夜間へのサービスがどれぐらい進むのかであったり、人不足、人手不足への対応、どの程度可能なのかというところでございます。 例えば、私も、役所の書類を取るときなどはマイナンバーカードを使えば二十四時間コンビニで取ることができたりするわけでございまして、そういう意味では夜間、休日へのサービスというのはどんどん進んでいくんだろうなと思います。 あと、人手不足も、半分の職員でも対応できるようなというお話がありましたけれど、半分どころかもう三分の一、十分の一とか、どのぐらい対応できるのかみたいなところもお聞かせいただければと思います。
○参考人(庄司昌彦君) 御質問ありがとうございます。 未来像ということでいいますと、私は、いつも例え話としては銀行の手続のことを出しております。昔は銀行の窓口に全て行って、開店している時間の間に行って、判こと通帳を持っていって手続をしていたわけですけれども、今はATMがあれば二十四時間、夜間、休日手続できますし、スマホやパソコンがあれば同じようにいつでもどこでも自分のペースで手続をすることができます。そのように、オンラインに持っていくことによって、まさにその夜間、休日対応ができるようになり、また人手も掛からなくなるというふうに思います。 ただ、あと、コンビニで取れるということをおっしゃっていただいたんですけれども、あれは過渡的なものだろうと思います。特に、私、先日パスポートを失効しちゃったので取り直したんですけれども、一旦戸籍謄本を取り寄せて、それを、紙を持って手続に行かなきゃいけないわけですね。それ、役所対役所の手続ですから、データでやり取りしてもらえればいいわけですね。 そういうふうに、だんだん変わってきてはいますけれども、一旦紙にすることなく、デジタルで自動的に情報連携するようにすることによって業務プロセスは効率化して、人手が半分どころか更に少なくすることもできるだろうというふうに思います。
○浜田聡君 ありがとうございました。 人手半分どころかもっと少なくできるという、すごく将来の可能性を感じるところでございます。 横尾参考人にお伺いできたらと思います。 自治体の首長を七期にわたってされていたということで、大変敬意を表します。 私は、地方自治体、いろいろと、私、総務委員会の一員でもありますので、大変興味を持っているところなんですけれど、その中の一つに事務事業評価表というものがあります。 この事務事業評価というのは、釈迦に説法かもしれませんが、地方自治体の役所の各お仕事を、それを評価するというものでございます。中央政府だと行政事業レビューという名前になろうかと思います。 この事務事業評価表というのが、最近、地方自治体でインターネット上で公表の動きがあります。私自身はこれもっとどんどん進んでいけばいいなと認識をしている、考えているところでございまして、ちょっとひどいところだと公表すらしていないところもあったりします。 一方、事務事業評価表を公表していても、千差万別いろいろあってですね、ちょっと改善点があるとすれば、やっぱりその事務事業評価表、各事務事業にどれぐらいお金が掛かっているのか、人件費が掛かっているのかというところは是非しっかり評価、公表すべきではないかなと思います。公表することで市民が、各自治体の住民がチェックをすることができる、そこに大変大きな意義があると思うわけでございます。 先ほどの川合委員からの御答弁の中で、過去にやっていたからそれを惰性的に続けるわけにはいかないみたいな、そういうお話があって、すごく、大変そのとおりだなと思います。 一つ事例を挙げさせていただきますと、例えば茨城県の那珂市においては、事務事業評価表すばらしいと思うのが、この事業がなぜ始まったのかという、そのきっかけみたいなのを書いているわけで、そういったものがあれば、過去にやっていたからだらだら続けるというのを防ぐような意味合いもあるのかなと思うんですけれど。 そこで、質問なんですけれど、横尾市長における、事務事業評価表公表における首長としての考えをお聞かせいただければと思います。
○参考人(横尾俊彦君) 行政の取組、一つは決算委員会、地方議会でもチェックをされることがありますし、決算書を見ればおおよそのことは書いてあるんですね。ただ、これ書類が分かりにくい書式になっていますので、一般の方はなかなか分かりません。 分かりやすい形でそういった結果を出している動きが出たのは、ニセコ町で、今はもう国会議員されていますけれども、逢坂さんが今年の予算ということで割と分かりやすく表示をされました。そういった動きは一部広がっているところでもございます。 我々のところも細かくは、一般に細かくどうこうということもありますけれども、例えば行政改革につきましては、KPIに当たる目標を決め、それを五年間でどう取り組む、そして費用を節減できるものは費用効果は毎年どれぐらいでいきますよ、五年間で幾らぐらいのコストダウンしますよということも指標を出していますので、これを明らかにして年度年度サーベイをして、それを市民の代表者も参加する委員会にも公表をして、そこでもんでもらって、意見も聞いて、そしてより良くしていくということを努めるところです。 これを見ると、文書ももちろん付いていますので、何をどのようにしようとしているのか、進んだのか、去年は進んでAだったけど今年はBになった理由は何かなど分かるようになっていますので、こういったものは当然必要だろうというふうに思うところです。そのことによって、ほかの委員もおっしゃっていただきましたけれども、ああ、自分たちの町という意識も出てくると思うところでございますし、納税者としてみれば、その投資が本当に意味あるのかなということの議論にもなると思います。 よく北欧が福祉とかで話題になりますけど、北欧、スウェーデンの方と話をしたことありますけど、やっぱり効果がある政策なら税金たくさんでもいいよという意見を何人もから聞いたことがあるんですね。そういった感覚になるようなことも意識していくべきだろうと思っています。
○浜田聡君 ありがとうございます。 引き続き横尾参考人にお伺いしたいと思います。 シェアリングエコノミーに関する御質問はほかの委員からもありました。そこで、私の方からは、ライドシェアについてのお話を聞かせていただければと思います。 ライドシェア、一般ドライバーが自家用車を使って有料で顧客を運ぶことになりまして、今、国会ではタクシー業界の方などを交えて議論しているところでございます。 一首長として、このライドシェアについて御意見聞かせていただければと思います。
○参考人(横尾俊彦君) まあジョークではありませんけど、多久市から来たのでライドシェアの話かなというふうにも感じるわけでございますが、実はシェアリングエコノミーの動きが始まってシェアリングシティ宣言をしたときに、幾つかの分野の中に実はライドシェアもあったんですけど、当時なかなか表へ出て公表できる整えができませんでしたので、そこのエリアとか地域の方は代表が出ませんでした。理由はやっぱり、バス、タクシー業界の皆さんが、自分たちのビジネスとのそごの問題、共通性の問題があるからということで、まだ今後協議中ということになったわけです。 今回話題になっているライドシェアは、確かに地方の特に過疎地あるいは山間地域では移動手段としては大変効果のあるものだと認識はされますけれども、一方で、継続性も担保していく必要があると思っています。 ライドシェアが伸びますと、多分タクシー業界の皆さんは大変苦しめられて、ひょっとしたらタクシーサービスやめられるかもしれません。やめてしまった後にライドシェアの人もいなくなったら本当に移動手段なくなってしまいますので、一つの方法としては、タクシー会社、地元のタクシー会社にそのライドシェアの部分もお願いをしてサービスを提供していただくという動きも一部あるように聞いていますので、ローカルベースでどのようなその協力あるいはサポートし合いができるのかを本音で議論する、交通協議会みたいなのありますけれども、そこでも議論をしたりして丁寧な議論をしていく必要があるだろうな。そして、病院に行く、あるいはいろんな用件で買物などに行くという方々をしっかりサポートすることが必要だと思います。 なお、多久市では、一つの試みとして、ふれあいタクシーというのを始めました。これは、タクシー会社にお願いをして、低料金で定額ですけれども、それで病院とか買物に御年配の方や必要な方に乗っていただくサービスです。始めて数か月たったときに呼び止められました。助かったと、病院にうちのおばあちゃん行かなきゃいけなくなったけれども、本当に助かったからということがありました。そういうニーズは各地にあると思います。
○浜田聡君 ありがとうございます。 最後に、勢一参考人に、サンセット規定について、あっ、サンセット方式についてお伺いできればと思います。 時間もありませんので手短に申し上げますと、日本だと例えば当分の間税率というものがあって、これ当分の間と名前が、当分の間と名が付いているので一時的にという意味なんですが、それがだらだら続いているという、そういう問題点があると思うんですね、ガソリン税であったり自動車重量税に関して。 このサンセット方式をしっかり埋め込んでいくためには、何か重要な点をお聞かせいただければと思います。
○参考人(勢一智子君) 御質問ありがとうございました。 やはり、見直しの期間を区切るということが一つ大きなやり方だと思います。最近の法律では、五年見直しというのがありますので、五年たったら法律を見直します。で、特に問題がなければ継続するというのではなくて、本当に政策効果が発現しているか、計画の意義があるかというところを見るということになろうかと思います。 以上です。
○浜田聡君 ありがとうございます。 質問終わります。
○委員長(川田龍平君) 以上をもちまして参考人に対する質疑は終了いたしました。 参考人の皆様に一言御礼を申し上げます。 参考人の皆様には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼申し上げます。 ─────────────
○委員長(川田龍平君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(川田龍平君) 御異議ないと認めます。 なお、その日時及び人選につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(川田龍平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時三分散会