P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
213回国会参議院2024/05/23

厚生労働委員会 第16号

発言数
254
登壇者
21
会派数
9
開催日
2024/05/23

会議録

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、三浦靖君が委員を辞任され、その補欠として山本佐知子君が選任されました。     ─────────────

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 連合審査会に関する件についてお諮りいたします。  子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律案について、内閣委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     ─────────────

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省雇用環境・均等局長堀井奈津子君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 おはようございます。石田昌宏です。  お配り今している資料なんですけれども、これは参議院の調査室の皆さんに作っていただきました。どうもありがとうございました。  この資料は育児休業に関する諸外国との比較です。これによると、日本の特に育児休業中の給付水準に関しては、税とか社会保険料の特例などを含めて考えれば諸外国に決して遜色ないようなレベルであるというふうに思っています。  こういう状況であるんですが、何となく日本のこの政策自体に、まだ十分な、これでよしという感覚がしみ渡らないのはなぜかなということも考えています。その一つの原因が、ぶつ切れ感みたいな感じを考えています。いろんな制度がありますけれども、それぞれをスムーズに流れるために、連携とか窓口の一本化とかいろいろと工夫はなさっていますけれども、運用の工夫も必要ですが、根っこ流れるような考え方みたいなものをもっと整理する必要があるかなというふうに考えております。  この表をその視点で見ますと、例えば育児休業の対象年齢は、日本は満一歳、場合によっては二歳と書いていますけれども、ドイツでは八歳とか、イギリスだと十八歳とかという随分長い感じで書かれています。誤解がないように言いますと、給付のある年齢に関しては、大体出生後一年ぐらいで限定されていることが多いんですけれども、全体の対象を広く考えているということになります。  これは、恐らく、諸外国がこの種の制度を考えるに当たって、出産は出産、育児休業は育児休業、まあ時短ですとか保育園ですとか個別のサービスの一個一個から考えていくのではなくて、子供の成長と親子関係という、子供にとって必要で、かつ長期間にわたる視点から政策を考えているような気がします。  人は生まれてから、この世に生をうけたときに、全てを依存しなければならない状況で生まれてきますけれども、やがて自我に目覚めて、そして徐々に自立していきます。この子供の長い長い成長プロセスを連続的、継続的に一貫して支援するのだという視点をもっと強調してもいいんじゃないかというふうに考えます。  つまり、育児休業は単に親が赤ちゃんの世話をするための休暇ではなくて、親が仕事をしながらも、子供の成長、場面場面での関わりを大切にして、子供とともに成長するために必要な休暇であるというふうに考えてはどうかと思います。子供の世話をするだけじゃなくて、子供とのイベントに参加したりとか、子供と旅行したりして一生の思い出づくりをする、親と子のきずなを強めることは大切な育児だというふうに思います。そのために仕事を休む、こんな観点だと思います。  今国会のこの法改正でも、子供は、行事の参加のために看護休暇を取れるようにするとか、こういった意味は大事だというふうに思っています。だから、国によっては育児休業を十八歳まで考えて、その範疇で子供の成長の過程の要所要所で休暇が取れるようにするといった考え方が貫かれているんじゃないかというふうに思います。  日本の子育ての仕組みを見ると、確かに、多様な仕組みを集めて全体としたらば子育ての全てのプロセスをカバーしているなというように感じてはおります。ただ、それは個別政策の積み上げであって、だから、参考人質疑にもありましたように、言及随分ありましたように、年齢ごとに壁があるとか、そんな議論が起きてしまいます。  ですから、こどもまんなかの政策を打ち出したわけですから、働きながら子育てをするときに不可欠な休暇は、その取得を子供の成長過程に合わせて自由に取れるような仕組みをすることもありだというふうに思いますが、この点につきまして、厚生労働大臣の所見をお伺いしたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 昨年十二月に閣議決定されたこども未来戦略にも明記されたように、全ての子ども・子育て世帯を対象にライフステージ全体を俯瞰して、切れ目のない子育て支援の充実を図るとともに、共働き、共育てを推進していくための総合的な政策を推進していくと、この基本的な考え方は、まず、今委員が御指摘になられたことと同じだろうというふうに思います。  その上で、各国と比較した場合に、やはり仕事と家庭の在り方に関する考え方というものが時には違うことが多々ございます。こうしたことがやはりその制度設計の中にも反映してくるだろうというふうに思われますので、これ比較するときには、そうした条件を整備しながら比較していくこともまた求められるかなという気がいたします。  その上で、この単純な要件のみで比較することは困難でありますけれども、労務管理などに関する企業負担も勘案しつつ、企業規模を問わず全ての労働者が希望に応じて仕事と育児を両立できるように制度設計を行うことが重要であろうというふうに考えます。  その上で、今回の法案は、こども未来戦略において示された各種施策の全体像のうち、仕事と育児の両立支援に関わる部分について具体化するという観点から、これまでの両立支援制度に加えまして、仕事と育児との両立の在り方であるとか、あるいはキャリア形成への希望に応じて労働者が柔軟な働き方を選択できるように、事業主に柔軟な働き方を実現するための措置を義務付けるということのほか、事業主が次世代育成支援のための行動計画を策定する際に、労働時間の状況に関する数値目標の設定などを義務付け、子の年齢にかかわらず仕事と育児の両立支援を一層推進していくこととしております。  引き続き、男女共に希望に応じて仕事と育児が両立できるように、しっかりと取り組んでいきたいと考えております。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 考え方としては多分一致しているんだと思いますけれども、それをどう具体的に反映させるかというところで、もうちょっとやっぱり考え方の周知が要るんじゃないかなというふうにも思いながら聞いておりました。  あわせて、両親が休みをしっかり取っていくということもおっしゃっていましたけれども、この点も重要だと思います。特に、男性の育児休業は、私は最も重視すべき政策ではないかなというふうに考えています。  そこで、ちょっとまずお伺いしたいんですけれども、男性の育児休業は今、二〇二二年で一七・一%まで来たというふうにデータがありますけれども、この取得の数字は何人が取得したという話であって、それぞれが何日かがむしろ重要で、どのぐらいの日数を取得したというデータを探してみるとなかなかありません。特に、女性の取得率と取得日数の掛け算と、また男性のそれの比較の推移などはデータとしてないんですけれども、これどういう状況になっているか、教えていただきたいと思います。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) お答えいたします。  御指摘のございましたような取得人数と取得日数の掛け算のような、そのような男女別の数字などにつきましては、データとしては把握をできていない、把握をしていないところでございます。  それで、男女雇用、男女均等基本調査という調査で育児休業に関わるデータ等を把握をしておりますけれども、雇用均等基本調査という調査において把握をしておりますけれども、当該調査におきましては、男女別の育児休業の取得率と、そして男女別の育児休業の取得期間別の復職者数を把握をしておりまして、その期間別の復職者数につきましては、五日未満、そして五日から二週間未満、そして二週間から一か月未満というように、一定の幅を持たせた期間別に調査をしていると、そのような状況でございます。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 ちょっと正確に出ないですね。できればまた今後検討していただきたいんですけれども、期間別じゃなくて日数別できちんと把握できるようにして、最終的には取った人の割合じゃなくて取った量の割合でやっぱり比較しなきゃいけないと思いますので、それが将来できるように指標を改善していっていただきたいというふうに思います。  それから次、特別な働き方をしている人々についてもお伺いしたいと思います。  例えば、夜勤がある人に対してはきめ細かい政策が必要です。例えば、一人親世帯とか単身赴任の世帯で夜仕事がある人の場合で子供がいる場合、夜中に一人で子供を家に置いて仕事する、かなり難しい状況にあると思います。  例えばこういう例がありまして、小学校の子供がいるシングルマザーの看護師が夜勤に入るときに、病院で二十四時間の託児所がありますので、そこで子供を預かってもらいます。ところが、朝の仕事が終わるのがちょっと遅いので、小学校に通う時間にまだ仕事しているわけです。ですから、その人は、病院の託児所からタクシーを呼んで、タクシーで小学校まで通ってもらっているということです。実際、夜勤の手当とかはほとんどそれでなくなってしまうといった状況です。かといって、夜勤やめるというわけにはいかなくて、人手不足の中で誰かが夜勤やらなきゃならないので、一生懸命頑張ってくださっているわけですね。  こういう様々な状況とかがあって、こういったことに関しても、例えば子育てに関して、深夜業の制限を、今未就学児ですけれども、小学校まで広げるとか、さっきの例だと、子供の送迎の支援をするとか、様々な方法が必要だと思いますけれども、特別な働き方をする人たちに対してきめ細やかな政策を進めていただきたいというふうに思います。いかがでしょうか。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 今、石田委員から深夜業の制限に関して例示でいただきました。そして、育児・介護休業法上定められております労働者の権利ですとか事業主が講ずべき義務というのは、基本的にはその企業規模を問わず適用されると、そして、深夜業の制限についても、求めがあれば全ての事業主が拒むことができないという形になっております。したがって、育児・介護休業法上の措置を一律に延長するなどについては、慎重な検討を行いながら進めていく必要があるとは考えます。  一方で、御指摘のような、子や家庭の様々な事情に対応できるようにということで、今回の法案では、労働者の個別の意向の確認と、そしてその意向へ配慮する仕組みというのを設けたところでございます。  引き続き、この法案に盛り込まれた内容等も含めまして周知を図りながら、両立支援について進めてまいりたいというふうに考えております。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 ありがとうございます。  この法律に関しても、やはりもうちょっと継続性、一貫性というようなものとか、きめ細かさ、まだまだできることあるというふうに思っていますので、これは是非、今後の検討も含めながら、更に一歩前進するように継続的に追っかけていきたいというふうに思っています。  逆の視点です。育児休業が外国と比べても遜色ないというような話をしましたけれども、逆の視点も当然必要であります。誰かが育児休業を取ったからといって、その職場の仕事は減りませんので、残った人が残った仕事を更にかぶってやっていくといった状況などは普通に言われていることであって、この法律を進めるのであれば、同時に職場の仕事の在り方とか職場環境の整備を進めないと片落ちになってしまうかなというふうに感じます。  働き方改革が進んで、ある病院の話なんですけれども、看護職員の働き方を改革して、それまでに年に何人も辞めていってしまった職場が、逆に子育てしながらも働き続けられる職場へと生まれ変わって、その結果、この五年間ぐらい、定年退職を除くと誰も辞めていないといった状況にまでなりました。残業も減りましたし、休日も取れるようになって、職場のみんなは喜んでいるはずでしたが、最近は人手不足が再燃し、危機的な状況になったという例があります。子供が生まれても、育児休業や保育園の送り迎えのための時短ですとか、夜は子供とゆっくり過ごせるように、夜勤の免除などを措置が充実しています。その結果、これまで皆で分かち合っていた夜勤を子育てしていない職員が集中してやらないと回らないといった例になります。その結果、夜勤者が確保できず、病床の縮小の検討をしなければならなくなったという話です。  これは、単に将来人員が増えたら何とかなるという話も難しいと思います。人口減少下の中で、なかなか人を増やすというのは簡単ではありませんので、新しい夜勤の在り方ですとか、そもそもの仕事の仕方自体をどう変えるかを検討しなければなりません。これは以前もお願いしたんですけれども、このような交代制勤務について、今改めて考え方を変えるべきだというふうに思っています。交代制勤務における夜勤については、この問題に加えてさらに時差があって、体に相当な影響を与えるといった問題もあります。  是非、厚生労働省においても、交代制勤務の在り方などについて抜本的な見直しができるように、研究さらに検討を進めていただきたいというふうに思います。

浅沼一成厚生労働省医政局長

○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。  日常的に夜勤を伴う交代制勤務を行う看護職員は、勤務時間帯が変更され、生活リズムがずれることで疲労が蓄積することが考えられ、健康管理の観点から、こうした職員の負担の軽減を図っていくことは重要なことだと認識しております。  このため、厚生労働省といたしましては、これまで夜勤職員の負担の軽減のために、医療機関における夜勤負担の軽減につながった取組事例の周知や、仮眠室、休憩スペース等の新設、拡張等に対する支援等の取組を行ってきたところでございます。  御指摘の交代制勤務につきましては、議員御指摘の時差による負担の課題もある中で、どのような在り方が望ましいか、まずは、諸外国の状況も含め調査研究を実施することでその対応について検討をしてまいりたいと考えております。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 ありがとうございます。是非その検討を進めていただきたいと思います。  時間ですので終わります。ありがとうございました。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 立憲民主・社民の打越さく良です。  今回の育児・介護休業法等改正案、本当に、二十一日の参考人質疑でも、本当に大歓迎というお声たくさん伺いました。大変意義のあるというふうに承っております。ただ、まだまだ課題もたくさんあるかと思いますので、その点をこの質問で共有させていただきたいと思っています。  まず、私、引っかかるのが、この改正がどうも、異次元の少子化対策あるいは次元の異なる少子化対策の一環ということで、そこがまず引っかかるんですね。何か、政治の場に身を置く私たちは、何か、つい少子化とかいう言葉を使いがちなんですけれども、これ人口の数と、減少がとか増加が問題だとかそういうことではなくて、やっぱり一人一人、困難に直面したりする一人一人の方たちのそのお声に耳を傾ける、そしてライフスタイルの選択に中立な、そうした政治をしていかなければならないのではないかと考えております。そして、その困難を抱えた人たちのお声に耳を澄ませてこなかった、そうした政治の結果がこの少子化ではないかと考えております。  例えば、女性が引き続き家事、育児、介護など家庭内の無償のケア労働を専ら担って、だからこそ、正規労働、時間外労働も当然だとされるような正規労働は自ら断念せざるを得ない。あるいは、そうやってばりばり働くとしたら、子供を産み育てるということを、どっちかを諦める、そういうことを、構造を問題にしなければならないはずなんですね。  それで、私は、育児・介護休業法の第三条とか次世代育成支援対策推進法第三条の基本理念、改めて読んだんですけれども、これ、何か重要な視点が足りていないと思いました。この育児とか介護とか、ケアはエッセンシャルなんだけれども、女性が今なお専ら担っていると。この委員会の質疑でも取り上げられてきたとおり、一貫して女性がケアに時間を費やしている。男性は女性より圧倒的に低い水準ということですね。そして、男性の育児休業取得率も女性よりずっと低いと。先ほど石田委員も御指摘というか質問されていましたけれども、その日数的にもどうなんだということも把握も十分ではないという状況にありますけれども、明らかに男性と女性でケアに掛けている時間というものが異なっているわけですね。  どうしてこういうことになるのかということですけれども、やはりこれ、男女の賃金格差が絶対にあると言わざるを得ないと考えます。そうすると、男女のカップルで子供を育てているとすると、一組のカップルとして、休業中の世帯の所得が、所得の喪失が余り低くならないようにする、ダメージ大きくならないようにするということだと、男性は育児休業を取得しない、数日しか取得しない、でも女性が長く取得するという方が個々のカップルとして経済的に合理的な選択になってしまうんですね。  だから、希望にと先ほど大臣もおっしゃいましたけど、希望にというふうに漫然と希望に任せていると、男女の格差変わらないわけですよ。男女の賃金格差を解消して女性の労働を評価し直す、男女平等賃金にすると、それが、この育児などケアへの関与の男女差を解消するはずなんですね。  本気で、男性にもケアに関わるべしと、育児やれと、やれというかやってくださいということであれば、まず一丁目一番地として、男女の賃金格差の解消、これに取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) お答えをいたします。  特に男性が育児休業を取らない理由としまして、打越委員が御指摘されましたように、男女間に賃金差異があるために、多くの夫婦のケースで夫の賃金が高いが妻の賃金が低いと、なので女性が育児休業を取った方が世帯収入として高いと、このような実態もあるというふうに考えています。  また、これ以外にも、例えば、御指摘ございましたが、家事、育児の大半を女性が担っている一方で、男性が仕事をしながら家事、育児に取り組むのが当然だという受け止めがなかなかされにくい職場風土がある、そして、その背景には、性別固定的な役割分担意識やアンコンシャスバイアス、こういったものもあるのではないかと、要するに、様々な背景事情があるのではないかというふうに考えております。  そして、御指摘の男女間の賃金差異、この是正というのはもう大変重要な課題であるというふうに認識をしておりまして、従業員三百一人以上の企業を対象に、男女間の賃金差異の公表、こういったことを義務付けをする、また、賃金差異の要因分析やその改善に向けたアドバイスなど事業主に対するコンサルティング事業、こういった施策も取り組んでおります。  そして、育児・介護休業法等におきまして、男女共に仕事と育児が両立できるように職場環境の整備に取り組むということが大変重要だと考えておりまして、これらの様々な施策を総合的に推進するということで取組を進めてまいりたいというふうに考えております。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 そのようにお考えで取組をなさっていることも承知した上で、やっぱりそのような個々の取組だけではこの格差は解消できないし、結果としての少子化もどんどん進むということは予想されるわけですね。  賃金格差やケア負担が性別により著しく偏っているこの状況が放置されているというのは、この国の政治がやっぱり憲法にかなっていないということの表れだと思うんですね。この前、私、雇用保険法のときに憲法を引用して質問させていただいたら、かなり、そうなんだと話題になったものですから、改めて、言わずもがなと思いましたけれども、やっぱり憲法を御紹介しますけれども。  労働者が収入を得る労働を稼得労働と、そして、稼得労働もするし、そしてケアを担うということも選択すると、そして生活を続けるというのは、性別によらずにケアも労働も両立するということが可能になる支援がもう不可欠なわけですよね。それは、憲法十四条一項が性別による差別を禁止するとか、憲法二十五条一項が全ての国民に健康で文化的な最低限度の生活を営む権利とか、憲法二十二条一項の職業選択の権利とか、そういうことを認めている。だから、これらの支援はトータルとして国の責務なんですよね。  そういうことを考えると、今回、この国会で共同親権ということで話題になった法案、法務委員会の方で審議されましたけれども、その間に、やっぱり、DVを振るわれても、歯を食いしばって、専ら女性の親の方が、母親が、我慢してと、子供の養育のためには自分がこのパート収入では不十分な養育しかできないから我慢するというような状態が続いていて、憲法二十四条二項における家庭における個人の尊厳と両性の本質的平等にかなう、そういう状況になっていないということが非常に明らかになった今国会だったと思うんですね。  ですから、この憲法の要請にかなった政治の第一歩としては、大臣、今回、改正法案にもまだ盛り込まれていなかったんですけれども、男女差別の解消とか平等の実現を目指すということを理念の中に明記するべきだと思うんですけれども、大臣、検討していただけないでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今回のこの育児・介護休業法というものの趣旨が、やはり子の養育を行う労働者の福祉の増進を図るというところに目的を置いております。したがいまして、その御指摘の男女差別の解消や平等の実現を目指すという、そういう趣旨とずれがあることは御理解いただきたいと思います。  ただ他方で、具体的に中身の方の議論させていただきますと、明確に、家事や育児の負担が依然女性に偏りがちとなっている状況について、固定的な性別役割分担意識を解消しつつ、そして男女共に希望に応じて仕事と育児を両立できるようにしていくことが重要だということは基本として明確にございます。  そして、これまでも、令和三年の育児・介護休業法の改正において、男性の育児休業の取得促進を目的として、出生直後に、より柔軟な形で取得できる産後パパ育休の創設といったことにも取り組んでいるわけであります。さらに、今回の法案においても、男性の育児休業取得率の公表義務の対象拡大であるとか、共働き、共育てを推進するために、子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置の拡充といったことを盛り込んでおります。  こうした趣旨に基づいて今回の法案が作成されているんだと、そして、これらに加えて、男女雇用機会均等法であるとか女性活躍推進法の施行などを通じてこうした男女差別の解消を図り、職場環境の整備や社会全体の意識改革なども進めながら、この法案、採択していただければ、着実に施行していきたいと、こう考えているわけであります。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 いや、だから、私、結構しつこいぐらいに細かく聞いたような気がするんですけど、意識とか希望とかが社会構造によって規制されてしまうわけですよ。だから、賃金格差があると、希望に沿ってやるとしたら、女性の方が休業を長く取ってしまう、男性の方が取らなくなってしまうという、意識改革とかいっても、制度とか構造がおかしかったら、そのまま、不平等なまま、不均衡なまま続いてしまうという、私は質問で申し上げたじゃないですか。それで、だから、雇用における性差別というのは、これ自然現象ではないわけなんですよ。法と社会の構造が生み出しているから、決断と実行が必要なわけですよ、こういうときこそ。  さっき均等法のことをおっしゃいましたけど、均等法施行からもう三十八年なんですよね、今年。確かにこの共働き夫婦も増えたんだけれども、相変わらずケアの時間は女性、それで収入格差も、男女の収入格差も相変わらずあると。これ何で、均等法ができて四十年も、四十年弱なんですけれども、性差別が温存されているのかと。それ、均等法は切り込めない、性差別に切り込めない、そういう法律だということなんですよ。  これを取り上げると、もう時間いっぱいになってしまうのではしょりますけれども、でも、いつかの機会にやりたいと思います。  この五月十三日に、大手ガラスメーカーの子会社が被告にされて、社宅制度とか賃金をめぐる男女差別について争われた訴訟の判決が出たんですね。東京地裁は、原告の一般職の女性に対して約三百八十万円の賠償を言い渡したわけですよ。  この会社には、賃金の八割などが負担される借り上げ社宅制度がある。この制度を利用できるのは総合職だけ。一般職には住宅手当のみと。両者間には最大二十四倍ほどの格差が生じていた。総合職にのみ社宅制度の利用が認められることについて、被告の会社は、総合職である営業職の採用に当たって他社との差別化のために社宅を設けていると。営業職には転勤があるということを理由にしていたんだけれども、実際には、転勤もしない総合職とか営業職でない方も社宅制度を利用していた。  これ、被告会社は総合職、一般職などに分けて雇用管理するコース別雇用管理制度を導入していたんですけど、総合職は過去一名を除いて全て男性、一般職は一名を除いて全て女性。これ、事実上男性従業員にのみ適用される福利厚生の措置ということでこの社宅制度の運用をしていたということで、裁判所は、もう初の、均等法三十八年の歴史にして初の均等法七条の間接差別を認める判決になったんですね。だから、性差別の認定というのは非常に厳しいわけですよ。  この判決でも、この画期的と言われる判決でも、一般男性社員との賃金格差は認めなかったんですね。つまり、均等法は差別の救済法として実効性がないということなんですが、それは厚生労働省に責任があるわけですね。行政解釈が引き起こしているわけです。  行政解釈ですけど、性別を理由として差別的取扱いを問題にする通達の中に性差別の定義があるわけですけど、この差別的取扱いは、社会通念上許容される限度を超えて、一方に他方と異なる取扱いをすることという定義なんですよね。  大臣、性差別を許容する社会通念が問題なんですね。それなのに、社会通念上許容される限度を超える場合のみ差別的取扱いとして認めてしまうんだったら、結局、社会通念が性差別許容している以上、性差別許容しちゃう、そういう解釈になっているんですよ。だから、行政解釈を変える、その決断お願いしたいんですが、いかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 個別の事案の、地裁のあれについては申し上げられないけれども、男女雇用機会均等法に定める差別的取扱いについては、これはもう、女性であるとの理由で管理職の昇進の機会を与えないとか男女間で異なる取扱いをする場合が該当する一方で、例えば、今度は警備員とか、防犯上の要請から男性のみを配置することが必要な場合など、合理的な理由がある場合にはこの差別的取扱いには該当しないというふうに認められております。こうしたことを、私ども、社会通念という考え方の中で表現していると私は理解をしております。  したがって、御指摘の通達において、男女雇用機会均等法によって禁止されている性差別は、合理的な理由なく、社会通念上許容される限度を超えて、一方に対して他方と異なる取扱いをすることをいうという解釈を示した上で、先ほど申し上げた事例などが法違反にならないということを示しているものでございます。  このように、差別的取扱いという用語には様々な意味合いの男女間の差があることから、御指摘の通知の解釈の見直しに当たっては、人事労務管理の実態などを踏まえて慎重な対応が必要だと考えているところであります。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 この三十八年の歴史上、慎重な慎重なということで性差別がずっと維持されてきて、その挙げ句の少子化なんじゃないですか、女性が賃金が低くて少子化も続くんじゃないんですかということを申し上げているのに、ちょっと今の、そのままの、何ですか、社会通念で行くぞというのはちょっと残念ですね。それで、またこれも引き続き取り上げていきたいと思います。  そして、仕事と育児、介護の両立の前提ですけれども、もう男女とも育児、介護を分担することということで、ILO百六十五号の男女労働者特に家族的責任を有する労働者の機会均等及び均等待遇に関する勧告第二十条で、労働者を一つの地方からほかの地方へ移転させる場合には、家族的責任及び配偶者の就業の場所、子を教育する可能性等の事項を考慮すべきと、そうあるんですね。  育児期、介護期の労働者の配転について個人の意向の尊重が不可欠。ですから、仕事と育児、介護の両立を困難にするような配転命令に対しては労働者の個別同意を必要とすると考えますけれども、大臣の御所見を伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 転勤を含む配置の変更というのは、就業規則などに根拠があれば使用者が広い裁量を持つと解されていることから、御指摘のような配置転換といったような命令について一律に労働者の個別同意を必要とするというふうに考えることは私どもは慎重にしているところであります。  ただ、他方において、仕事と生活の両立支援という観点から、育児・介護休業法におきましては、転勤により育児や介護が困難となる労働者の状況への配慮を今度は事業主に義務付けております。さらに、今回の法案において、子や家庭の様々な事情に対応できるよう、勤務地を含む労働者の個別の意向の確認とその意向への配慮、これも事業主に義務付けるということを新たに盛り込んでいるところであります。  転勤に関する配慮義務については、この周知にこれは取り組むとともに、法案が成立した場合には、この個別の意向の確認とその意向への配慮義務の内容についてもこれは周知徹底を図っていきたいと考えています。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 是非お願いします。  それで、仕事と育児、介護の両立の最大の障壁というのは長時間労働ではないかと思います。長時間労働をやっている人こそ評価されるということであったら、これ両立支援を幾ら掲げても、現実にケアを担っている女性というのは妊娠、出産を機に原職復帰などを自ら希望して諦めると。希望ということをよく厚生労働省、大臣もおっしゃったわけですけど、希望に応じてということだと、長時間労働が評価される職場だと希望して自分は進んでマミートラックに行くということになるわけですね。それが希望に沿うと言っていいのかと私は疑問なわけです。  そして、この両立支援というのは、むしろ職場に分断を生んでいる側面があるわけですね。  大臣、子持ち様という言葉を御存じですかね。これ、SNS上ですね、子持ち様がお子が高熱とか言ってまた急に仕事休んでいると、部署全員の仕事が今日一・三倍ぐらいになったと、こういう、昨年十一月、ツイッター、まあXのユーザーがそういう投稿をされたところ、インプレッションという表示の回数が三千万回以上ということで賛否両論が沸き起こったわけですね。これだけじゃなくて、子持ち様の穴を埋めるために独身女が働かざるを得ないとか、そういった苦々しい投稿が相次いでいると。  つまり、せっかく政府としても政治からも少子化対策とかそういうことを掲げていても、何だ、子供だけ有り難がるのかと、ライフスタイルに中立的じゃないじゃないかという苦々しさが沸き起こってしまう。分断しないで誰もが困難を抱えないようにする、そういう方策がもう必要なんじゃないかと思います。この前、池田心豪参考人が指摘なさっていたんですけれども、ですから、育児する親の支援だけではなくて、同僚の支援も大事ということですね。  だから、別に制度が幾らそろっても、周囲から子持ち様という感じで冷ややかに見られていたら利用できなくなってしまうということで、ケアを担っているか担っていないかにかかわらず、職場全体の誰もが長時間労働をしないで済むと、そういう職場にしていかなければいけないと思うわけなんですけれども、そういうことになってから初めて、ケアを担う女性も、マミートラックを希望しますとかということではなくて、原職復帰したいですと希望できるようになるわけですね。  大臣、いかがですかね。

鈴木英二郎厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(鈴木英二郎君) 長時間労働の是正につきましては様々な対策として行っておりますが、仕事と育児、介護の両立支援を推進するに当たりましても重要なものと考えてございます。  今回の法案におきましては、次世代育成支援対策推進法の改正によりまして、事業主が一般事業主行動計画を策定する際に時間外労働などの労働時間の状況に関する数値目標の設定を義務付けることとしておりまして、これにより、各職場での労働時間短縮に向けた取組を促進することとしております。  また、加えまして、一般的にではございますが、労働基準監督署におきまして監督指導の徹底、それから、労働時間の短縮などに向けました環境整備に取り組む中小企業事業主への助成金の支給などを通じまして労働時間の短縮を図ってまいりたいと考えてございます。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 ちょっと今聞き逃しちゃったかもしれないんですけれども、使用者の厳格な労働時間把握義務の制定とか、あるいは勤務間インターバルの付与とか、そういうことも不可欠ではないかと思うんですけれども、それは御検討いただけますでしょうか。

鈴木英二郎厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(鈴木英二郎君) 厚生労働省におきましては、働き方改革関連法の施行から五年が経過することなどを踏まえまして、本年一月から学識者によります労働基準関係法制研究会を開催してございます。この中で、時間外労働の上限規制でございますとか勤務間インターバル制度の普及促進なども含めまして幅広く御議論をいただいているところでございます。  また、使用者の労働時間の適正な把握につきましては、労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドラインを作成いたしまして、その周知を図っているところでございます。  このガイドラインに基づきます適正な労働時間の把握がなされていない事業主に対しましては、是正に向けた監督指導を行っているところでございます。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 やっぱり、長時間労働の是正というのはもう様々な課題があると思いますけれども、引き続き強力な御検討をお願いしたいと思います。  そして、先日、川内参考人が挙げてくださったデータが本当に衝撃的なものがありまして、介護離職者の傾向として、職場から両立支援制度の情報を受けていないわけじゃないんですね。説明を受けていると、説明を受けているんだけれども、介護離職しているというデータがあったんですね。これ、それでは、周知徹底に力を入れてくださるということなんですけれども、周知徹底に力を入れても介護離職は止められないんじゃないかと。だから、とても責任感があって、これ自分が頑張らなきゃと、親孝行として、衰えていく親をケアしなきゃということで思い詰めてしまう方たちがいらっしゃるとなかなか介護離職というのは止められないと。  ですから、川内参考人が指摘してくださったように、子供が親を介護するというのが親孝行というようなことは、いまだ根強いけれども、それはそうじゃないよと、もう専門家に任せた方がいいんじゃないですかということで、家庭責任を、何というか、強く思っているということを何か和らげるような、そういうキャンペーンがむしろ必要なんじゃないかと。それがもう、家庭責任を強く思っている方こそ、ケアする側だけじゃなくてケアされる側にも酷なことになるということで、家庭責任を推奨しないキャンペーンということをしていただきたいんですが、いかがでしょうか。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 御指摘ございました川内参考人の御意見の中には、適切なマインドセットがなければ離職につながると。その適切なマインドセットの関係で、それは介護と仕事が両立できるんだという考えの下、家族で介護を抱え込まずに地域包括支援センターや外部の専門家に相談をして第三者の援助を受けることが重要で、それをいかに早く準備を相談をして、人に話すかも重要だと、このような趣旨の御指摘があったというふうに承知をしています。  そして、厚生労働省の方で把握をしている調査結果などでも、介護休業期間が、そもそも法律上の趣旨、つまり、その介護の体制を構築するための期間だと認識している労働者の方が三、四割程度にとどまっており、また介護休業を利用したことがある方、利用している方については、離職者の方が介護休業の期間中に排せつの介助などの負担の重い介護を自ら行っていたと考えられること、このような傾向が見られております。  これはすなわち、必ずしもそれぞれの制度趣旨や効果的な利用方法が浸透していない現状にあるということだというふうに考えておりまして、このようなことが、参考人の指摘にございましたように、介護休業を取得した労働者が介護を抱え込む結果、介護離職につながる、その可能性を指摘をされたというふうに考えております。  したがいまして、打越委員の方からキャンペーンというふうな形での御示唆もいただいたんですが、最終的に両立をどのように担うかというのは労働者が自ら決めることではあるだろうというふうには考えておりますが、やはりどうしても男女で比べると女性に偏りがちとか、あるいは一人が、介護保険なども利用せずに個人が抱えてしまう、このような状況があるとしたら、そういったことについては様々な形で改善をしていく必要があると考えています。  その一つの方策として、今回の法案の中では、労働者が家族の介護に直面した旨を申し出たときに、企業の両立支援制度についての個別の周知や意向確認をするのとともに、なるべく早期に企業の両立支援制度の情報提供を行うことや研修の実施などの雇用環境の整備の事業主に対する義務付けということをしているところでございます。  効果的なやり方については、法律、法案が成立した後に創意工夫を重ねていきたいというふうに考えておりますが、あらゆる手法を講じて周知徹底を図っていきたいと考えております。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 今の答弁を、ちょっと後の質問でも踏まえて質問続けていきますけれども、一人親家庭も様々な困難を抱えているわけですけれども、一人親の場合についても個別のニーズに配慮する必要性を事業主に示していくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 今回の法案におきましては、一人親家庭など、子や家庭の状況、様々な事情に対応できるように、労働者からの仕事と育児の両立に関する個別の意向の確認とその意向への配慮を事業主に義務付けることとしております。さらに、その事業主が個別の意向に配慮するに当たり、さらに望ましい対応としまして、一人親家庭の場合で希望するときには、子の看護等休暇等の付与日数に配慮することなどを指針で示すこととしております。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 そして、工藤参考人から親亡き後の心配を伺いました。知的障害のある方の親から親亡き後を心配する声というのも何十年も聞かれているんですね。ただ、この障害のあるお子さんを抱えている御家族の方が親亡き後を心配するというのを何となく日本では当然と思ってしまうところあると思いますけれども、海外では、そんな親亡き後を心配するというようなことはどういうことという、やっぱりそれは、私たちのこの国の制度がしっかりと、障害のある方、ない方にかかわらず、健康で文化的な最低限度の生活とか保障すると言えない、そういう政治の責任ではないかと改めて感じさせられました。  そして、今回の改正は、工藤参考人なども希望なさっているということなんだけれども、そういった親亡き後を心配せざるを得ない状況をどうしたらいいかとか、親亡き後の子の経済的な備えまで考えて働く必要があると工藤さんはおっしゃっていたんですけれども、そのために仕事を続ける必要がある、だけど、支援制度を使い果たしても就労を継続できるかできないかと、もう本当苦しいと、そういうお声が多数あるということでしたね。  老後に二千万円ためなければならないというような言説がありましたけれども、それに加えて、御自分が死んだ後、障害のあるお子さんの生活をどうするのかということで何千万蓄えなきゃいけないんだということを心配していると、それが本当に重い問いだなというふうに思いました。  私、障害のあるお子さんを母親が殺害したと、そういった裁判事例を分析した田中智子先生の論文を読みましたけれども、そうした殺人事件というのは、報道とかでは鬼畜みたいな感じで言われるかもしれないけど、むしろ強い母性を抱いていると。私が責任持ってこの子を面倒見なきゃと思って何十年も暮らしていた方とかが、もう社会資源が乏しい、あるいは自分も年を取ったり病気をしたりして、もうケアが十分できない、もうその責任の取り方として子供を殺して自分も死のうと、そういう悲しい結果だということが分析されているわけですね。そして、福祉サービスに全くつながっていなかったわけでもないんだけれども、それでも全然自分が責任取っていくことは難しいんだということで、本当に痛ましい事例が幾つもあるわけです。  厚生労働省としても、まずこうした分析をしていらっしゃるのか、またそして対策を取っていらっしゃるのか、伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 特に知的な障害を有する方と暮らす親にとって、その御指摘のような親亡き後に不安を感じておられる声があるということは十分に認識をしております。  心身障害者扶養保険制度というものの中で、受給者の平均死亡年齢というのが出ておりますけれども、これが七十・八歳です。そして、身体障害者の場合には七十三・六歳、知的障害者の場合には六十八・八歳、精神障害者の場合には七十三・五歳という数字が現実にあります。着実に、こうした障害を持った方の高齢化という問題に私どももどう受け止めていくかということは、この親亡き後の課題というものと確実に重複する課題として私どもも考えなきゃいけないというふうに思っております。  障害者が地域で安心して暮らしていけるよう、これまでも、同居家族が疾病等の場合にも活用できる自立生活援助、それから重度障害者に対して常時の支援体制を確保する日中サービス支援型グループホームなどのサービスの充実強化を図ってまいりました。これに加えて、この障害者の重度化、高齢化、親亡き後を見据えまして、地域で暮らす障害者の緊急時の受入れなどの対応を行う地域生活支援拠点等について、令和六年度から市町村における整備の推進を努力義務とし、今般の障害福祉サービス等報酬改定において緊急時の重度障害者の受入れ機能を充実するなど、その機能を着実に充実してきております。  今後も、障害者が必要とする障害福祉サービスの確保に努めて、地域で安心して生活が送れるように私どもとしては取り組んでいきたいと考えております。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 その地域で安心して暮らしていけるようにということで、本当にきめ細やかな政策が必要だと思うんですが、ちょっと質問一つ飛ばしまして、厚生労働省の方で、六十五歳未満の知的障害者の九割が親と暮らして、多くが重度知的障害者だったということで、地元で私も、グループホームにはむしろ軽度の方が入っていて、重度の方は入っていないという、親の方も、こんなに重い子だから自分しかケアできないというふうに思っていたら、どんどん自分も御高齢になってきて、自分も介護が必要になってくるような状態で、介護が必要な高齢者と障害のある方と一緒に暮らして老障介護状態になっているということで、非常に大変な状況だと。  その前提として、グループホームにはむしろ軽度の方の方が入っている、重度の方は入っていないと、そういう状況にあるんじゃないかと思うんですが、把握しておられるでしょうか。

辺見聡厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(辺見聡君) 重度の知的障害者の方を含めまして、本人の希望に応じて地域で安心して生活を送れるようにすることは大変重要なことであると考えております。  このため、これまでの報酬改定等におきましても、障害者の重度化、高齢化、また、親亡き後を見据えた対応が重要であるとした考え方から、重度障害者に対して常時の支援体制を確保する日中サービス支援型グループホームの創設、また、強度行動障害を有する方に対する支援の評価などの取組を行ってきたところでございます。  さらに、今般の令和六年度の報酬改定では、グループホームにおいて強度行動障害を有する方に対する環境調整を含めた適切な支援に対する評価の拡充や、専門的知識を持った中核的人材等の配置や、状態が悪化した場合における広域的支援人材による集中的支援についての評価の創設などの見直しを行っているところでございます。  今後も、重度の障害者が必要とする障害サービスの確保に努め、地域で安心して生活が送れるように引き続き取り組んでまいります。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 もう本当、この親亡き後という課題、ずっと大きい問題だと言われてきたわけですけれども、新潟県立大学准教授の西村愛さんが朝日新聞で、親と一緒に暮らす知的障害者がどのような生活を送っているのかと、親が亡くなった後も地域で生活を送ることができるのかと、そういうことについて、足りないサービスとか、どういうサービスが必要とされているか厚生労働省の方で追調査をすべきだと。この追調査のこと、ちょっと済みません、もう一度お願いします。

辺見聡厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(辺見聡君) 御指摘の記事、読ませていただきました。  追調査とおっしゃっていることの趣旨でございますけれども、地域において一人で暮らす知的障害者の課題を把握すべきではないかと、こういった御指摘というふうに受け止めさせていただいております。  これまでも厚生労働省におきましては知的障害者の方が地域で安心して暮らしていけるようにサービスの充実強化を図ってきたところでございますが、こうした制度の改正や報酬改定の際には、地域生活の課題も含めまして、障害の当事者の方や親の会の方々、こうした関係団体の方から御意見を伺い、施策の検討を行ってきたところでございます。  一方で、サービスを利用する局面を考えますと、個別の地域ごとに実情は異なることから、各自治体において、障害福祉サービスの策定に当たり、障害者等の、地域のですね、障害者等の心身の状況やその置かれている環境など、そのまさに地域の課題を把握するとともに、当事者やその家族を含む地域の関係者で構成をする自立支援協議会の枠組みを活用して、まさに地域の実情に応じた体制の整備を進めると、こういったことが重要と考えております。  このため、厚生労働省としては、各自治体の障害福祉サービスについて基本方針を策定し、各自治体の障害福祉サービスの計画の策定について基本方針を策定し、この計画策定に当たって留意すべき事項をお示しするとともに、先ほど大臣の答弁の中で御紹介をさせていただきました地域生活支援拠点の設置について、地域の実情を踏まえて整備が進むように必要な支援を行うなどの取組を進めてきたところでございます。  今後とも、地域の実情に応じた体制の整備に向けてしっかりと支援を行ってまいりたいと考えております。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 この問題、本当に大きな問題ですので、引き続き確認していきたいと思います。  地域の実情ということは応じなければいけないところあると思いますけれども、何か地域の実情というのが地域間格差を放置するようなことにならないように私も確認していきたいと考えております。  そして、十三番なんですけれども、知的障害者への支援サービスに知的障害者自身の思いを反映できる仕組みってあるのかなと、そのサービス利用者である障害者自身の思いと、受け止める支援というのが必要だと思うんですが、その点いかがでしょうか。

辺見聡厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(辺見聡君) 障害者本人の意思を尊重し、希望する暮らしを実現していくためには、障害者本人に関わる支援者が一体となって丁寧に意思決定支援を実施をしていくということが重要であるというふうに考えております。  こうした障害者の意思決定支援を推進する観点から、平成二十八年度には障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドラインというものを策定をするとともに、令和六年度からの第七期の障害福祉計画に係る国の基本指針においては、新たに都道府県による意思決定支援ガイドラインを活用した研修の実施につきまして盛り込むとともに、研修の実施回数や研修修了者の見込みなどを計画上の活動指標として設定すると、こういった取組を進めてきております。  加えて、今般の令和六年度の報酬改定におきましては、障害者の自己決定の尊重及び意思決定支援を更に推進するという観点から、相談支援及び障害福祉サービスの事業者の運営の基準において、利用者の自己決定の尊重及び意思決定の支援に配慮しつつ、利用者が自立した日常生活を営むことができるように支援する上で適切な支援内容の検討をしなければならないことを定めるとともに、相談支援専門員が開催するサービス担当者会議やサービス責任者が開催する個別支援会議について、障害者本人の参加を原則として、会議において本人の意向等を確認すること、こうしたことを盛り込んだところでございます。  今後とも、障害者本人の意思を尊重し、希望する暮らしを実現していくために、引き続き自己決定の尊重や意思決定支援の推進に取り組んでまいりたいと考えております。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 三月二十六日に、最高裁は、犯罪被害者給付金の支給対象として同性のパートナーを事実上婚姻関係と同様の事情にあった者に該当しないとした下級審の判断について是認できないと退けました。法廷意見の趣旨と補足意見でも指摘されているように、法の趣旨に加えて、法やその規定の趣旨、目的に照らして制度ごとに検討する必要性が示唆されています。  育介法の二〇二一年改正の際に、同性カップルに対する育児休業、介護休業等の適用について、関連制度における取扱いも踏まえつつ、必要な対応の検討を行うという当院でも附帯決議がなされたわけですね。  法二条四号に、配偶者、婚姻の届出を出していないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む、以下同じというのは、まさに犯罪被害者給付金と同じ文言なんですね。  厚労省に、この附帯決議に関する必要な検討を行っていただけたか伺います。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 御指摘のように、令和三年に行った育児・介護休業法の改正の附帯決議におきましては、同性カップルに対する育児休業や介護休業等の適用につきまして、関連制度における取扱いも踏まえ必要な検討を行うこととされたところでございます。  同性パートナーの取扱いにつきましては、育児・介護休業法の取扱いだけを取り出して議論することは難しい面もございますが、先ほど申し上げた附帯決議や今般の最高裁判所の判決、そして関連制度における取扱いも踏まえつつ、必要な検討を行ってまいりたいと存じます。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 大臣も、この最高裁を受けて、細則や解釈を労政審で検討する際、この最高裁の趣旨を育介法においても明確にするということでよろしいですね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今局長からも御答弁申し上げたとおりでありまして、この同性カップルの取扱いについては、育児・介護休業法の取扱いだけを取り出して議論することは難しい面がありますが、令和三年の法改正における附帯決議であるとか、あるいは今般の最高裁判所の判決、それから関連制度における取扱いも踏まえつつ、必要な検討を進めていきたいと考えています。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 是非お願いします。  終わります。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 立憲民主・社民の石橋通宏です。  打越理事に続きまして質問させていただきたいと思いますが、法案の審議に直接入る前に、ちょっと、極めて問題意識のある課題について最初に質問させていただきたいと思います。  今日、進藤政務官、ありがとうございます。  例の定額減税、六月から始まりますが、これを給与明細に減税額を明記することを義務付けるという問題について、そもそも、今日、ちょっとこれ聞こうと思っていたら、昨日の参議院予算委員会集中審議で我が会派の辻元議員が質疑をさせていただきまして、ちょっと総理から訳の分からない答弁が続出したのですけれども、改めて、進藤政務官、極めて端的に教えてください、何のために義務付けさせるのですか。

進藤金日子自由民主党財務大臣政務官

○大臣政務官(進藤金日子君) お答え申し上げます。  所得税の減税額を給与明細に記載することにつきましては、減税の効果、すなわち所得の伸びを国民の皆様方により強く実感していただく観点から、源泉徴収義務者の皆様に御協力いただくとしたものであります。  そういった中で、実はこれ、過去に、最も直近の定額減税であります平成十年の特別減税の際にも、今回同様、所得税の減税額を給与明細に記載することを義務付けておりまして、こういったことを踏まえながら今回整理したということでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 昔と余り今、そのまま並べて比較しない方がいいと思うけど。  伸びを実感する、じゃ、減も実感してもらった方がいいですね。

進藤金日子自由民主党財務大臣政務官

○大臣政務官(進藤金日子君) 今のお話は減もということですか。伸びと……(発言する者あり)はい、減もというところなんですが、これ、もちろん、伸びを実感してもらうというのは、いわゆる減税されるわけですから、その分は可処分所得が増えるということになりますから、その分でこのいわゆる伸びていくということを実感していただくと、そういう趣旨でございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 いや、だから、減ったときは減ったときで、減ったということが労働者に分かった方がいいですよねということですよ。

進藤金日子自由民主党財務大臣政務官

○大臣政務官(進藤金日子君) 減るということは、その減税という面で私、今申し上げたところでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 だから、社会保険料が伸びるわけでしょう。もうこれ、ここでも何回も議論したけど、毎年社会保険料は増額になっていますよ。今回、また子育て支援金増やすんでしょう。そうしたら、可処分所得云々言うのであれば、可処分所得が増えることをアピールするだけじゃなくて、減ったときにちゃんと労働者にそれを実感してもらう、だったら、増えたときも、減ったときも、きちんと分かるように給与明細に記載していただければいいじゃないですか。

進藤金日子自由民主党財務大臣政務官

○大臣政務官(進藤金日子君) 今、私のところは定額減税との関連でお答え申し上げておりますので、社会保険料等につきましては所管外でございますから、その辺、御理解いただきたいと思います。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 全然できないですよ。だって、さっき、伸びを実感してもらうのが目的だと言ったじゃないですか。政府としての取組でしょう、これ。  だったら、給与明細で労働者、生活者、これ伸びを実感してもらうとPRするのであれば、逆にきちんと、労働者が、ああ、これだけまた負担が増えてしまったと、可処分所得が減ってしまったと、生活が苦しい、でも何のために納付をいただいているのか、それが税金の増なのか社会保険料の増なのか、じゃ、社会保険料の増といったときに、それは医療なのか介護なのか年金なのか、ちゃんと分かっていただいた方がいいじゃないですか、そのロジックでいけば。それを財務省としてはきちんと取り組むべきでしょうと言っているんですよ。

進藤金日子自由民主党財務大臣政務官

○大臣政務官(進藤金日子君) 御指摘の点でございますが、これ、あくまでも今、定額減税という視点で見たときに、それは減税額というのは分かるわけですから、その分は可処分所得が増えていくということで、そこを整理したということでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 そんなこと、全く国民に対する説明にならないですよ、これ、ばらばら。じゃ、誰が答えるんですか、これ。財務政務官、何のためにここに来ていただいているのか。  これ一枚目に、昨日、もう、いや、去年決めたことだ、一月からPRしている、言っていますよ。でも、多くの企業さんが、寝耳に水だと、今から間に合わないと悲鳴上がっていますよ。  政務官、全然違うじゃないですか、言っていることとやっていることが。

進藤金日子自由民主党財務大臣政務官

○大臣政務官(進藤金日子君) お答え申し上げます。  昨年の閣議決定で決めたわけでございますが、こういった方針を含めて、年始め、年初より源泉徴収義務者に周知、広報を丁寧に行ってきているところでございます。例えば、二月に全ての源泉徴収義務者に対してプッシュ型でダイレクトメールを送付したほか、一月に定額減税特設サイトの開設、三月に給与支払者向けの定額減税専用コールセンターの設置を行って、また、あらかじめ市区町村の広報紙等に掲載した上で、これまで計四千回を超える説明会を全国で実施しているといった対応をしてきたところでございます。  一方で、今委員御指摘のとおり、いろいろな、広報が足りないとかいろいろな声があるということも事実だというふうに思いますので、いずれにしましても、この定額減税の円滑な実施に向けて、これは引き続き丁寧に対応していきたいというふうに考えているところでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 いや、これ全く徹底されていない。事業主の皆さんお困りだ。どうするんですか、これ。かえって混乱を招いている、皆さんのこの愚策のせいで。  どうするんですか。円滑な実施、どうやって円滑に、これもし間に合わなかったらどうするんですか。これ、企業に義務化をしました、でも間に合いません。企業は社会的な価値も含めてペナルティーを受けるわけですか。どうするんですか。企業にペナルティー科すんですか。

進藤金日子自由民主党財務大臣政務官

○大臣政務官(進藤金日子君) お答え申し上げます。  先ほど申し上げたとおり、やっぱりこれ、政府としては、しっかりとまた、源泉徴収義務者に対しまして丁寧な周知、広報をやりながら、この源泉徴収義務者を含めて納税者の皆様に対応いただいているわけですから、今回の定額減税実施に当たって、しっかりまた御協力をお願いし、丁寧な対応をしっかりとやっていくということに尽きるというふうに思います。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 政務官、答弁になっていないよ。  だから、間に合わなかったらどうなるんですか。企業はペナルティー科されるんですか。それは何らかの実質的なペナルティーなのか、社会的に責められるのか、どっちなんですか。

進藤金日子自由民主党財務大臣政務官

○大臣政務官(進藤金日子君) これ、三月末に公布した財務省令におきまして、給与明細での義務的記載事項として定めるため、これ、給与支払者の義務ということになっております。  あと、罰則があるかどうかということにつきましては、多少条文の説明になりますので、事務方からちょっとお答えさせていただきます。(発言する者あり)

中村英正財務省大臣官房審議官

○政府参考人(中村英正君) はい。  所得税の関係でございますと、給与明細の不交付又は虚偽記載につきましては所得税法で罰則が設けられております。給与明細を通常どおり交付しつつ、定額減税のみ記載が漏れたような場合につきましては、最後は個別の判断になるとは思いますが、基本的には、ここの条文で言う不交付、虚偽記載には該当しないのではないかというふうに考えております。  いずれにしましても、各事業者に御対応いただけるよう、引き続き丁寧な対応を行ってまいりたいと、そのように考えております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 これ、個別の判断、膨大な数のもし不記載が生じたときに、個別の判断。で、それが判断されなきゃどうなるか分からない。ひょっとすると何らかのペナルティーがあるかもしれない。これ、明確にした方がいいですよ、それ。しかも、社会的にどうなんですか。従業員の皆さん、いや、何にも書いていないけど、書いてあるはずじゃなかったのか。混乱ですよ、これ。どうされるの、ちゃんと判断出した方がいいですよ。

中村英正財務省大臣官房審議官

○政府参考人(中村英正君) お答え申し上げます。  ただいま申し上げましたとおり、基本的には、この条項に言う不交付、虚偽記載には該当せず、罰則は適用されないと考えております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 基本的に。結局は個別の判断です。分からないじゃないですか、そんなこと言ったら。企業困りますよ。  重ねて、それが不記載だったときに、いや、義務付けています、でも不記載ですといったら、今度はいろんな意味で責められたりしませんか、企業が。何でこんなことするのか。やめにしましょうよ、そんなこと。その方がいいよ。これ、もう一回、これ政務官、ちょっと今日、答弁にならない答弁続いたけど、もう一回しっかり持って帰っていただいて、こんな大混乱、改めて再考された方がいいと思いますよ。  むしろ、これだけ企業に負担掛けて、苦労も掛けて、企業側にしてみたら、その費用、誰が持ってくれるのかと、自己負担ですよ。その分、労働者にきちんと還元してもらった方がいいじゃないですか。何で給付でやらなかったのかということを昨年から我々ずっと言ってきた。結局、こういう大混乱を招いて、現場の負担をお願いしてということになる。本当に愚策だとしか言いようがないということを改めて申し上げて、政務官、しっかり持ち帰って、改めてこれ再考してください。  そのことをお願いをして、財務省、今日これで結構ですので、退席いただいて結構です。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 財務省の方は退席されて結構です。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 厚労大臣、これ大臣にも関わる話ですから、今のやり取り、これ大混乱ですよ、現場の労使は本当に。考えられた方がいいと思いますよ。  本当にこういうことをやられるなら、ある種考えるいい機会です。重ねて、社会保険料が毎年伸びている。でも、日本はずっと言われてきたんですよ。なかなか、源泉徴収なので、労働者の皆さんが、一体何に幾ら負担しているのか分からないと。むしろ分かっていただいた方がいいんですよ。やっぱり、医療保険がこれだけ増えている、何で増えているのか、いや、後期高齢者の分担金が増えているからだとか、そういう負担の構造をしっかり分かっていただいた方がいいんですよ。それによって、やっぱり納税者としてのいろんな考えていただく機会にもなるし、社会保障のことを考えていただく機会にもなるし、大臣、そういうことを、改めて、これいいチャンスなので、しっかり考えていただいた方がいいと思いますので、そのことはお願いしておきたいと思います。  その上で、法案の議論に入らせていただきますが、まず、今回、柔軟な働き方の拡充措置云々について、先ほど打越理事とのやり取りの中でもあったことについてちょっと議論させていただきたいのですが、まずもって、厚労大臣、これは大臣としての考え方をお聞きしたい。答弁書は余り関係ないかと思いますが。  大臣、一体、政府、厚労省若しくは大臣は、これ、育児が必要な方々、これは男性も女性もですが、できるだけ長期に休業を取っていただいて育児に専念していただくことを促進されたいのか、いや、そうではなくて、やっぱり望む方々ができるだけ早く職場復帰していただいて、御自身のキャリアの形成だとか仕事のやりがいだとか、そういったことにきちんと対応いただける、そういった環境を促したいのか、大臣、どっちなんですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 政府としては、男女共に労働者がそれぞれの子や家庭の状況、それからキャリア形成などの希望に応じて育児と両立できる働き方を選択できるようにすることが重要だと考えているんです。制度を利用するかどうかは労働者の選択に委ねられるべきものというふうに思います。  その上で、今期の法案では、男性労働者や三歳以降の子を持つ女性正社員でニーズが見られるフルタイムで残業をしない働き方や柔軟な働き方も活用できるようにするために、子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置の拡充と、こういったことが盛り込まれています。  こうした制度の充実に加えて、労働者が制度を利用しやすくするための職場環境整備もこれ促進することで、希望に応じた仕事と育児を両立しやすい社会を実現するという考え方であることを申し上げておきたいと思います。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 と言われるのであれば、本当に労働者が労働者の希望に応じた選択ができる環境になっているのかどうか、それが問われるわけです。  今日、先ほど石田委員が国際比較の図を出されました。私も、仕事で五年半、ヨーロッパで実際に子供、子育ても含めてやらせていただきました。ヨーロッパの働き方、子育ての在り方、こういったことも見させていただきました。私の限られた実感ですけれども、出産されて休業を取られた方々、ほぼほぼ三か月で戻ってこられます、三か月で。それは、戻ってこれる環境があるんです。みんな戻ってこれるんですよ、普通に。それで、普通に仕事と育児との両立をされている、その環境があるんです。  大臣、日本で例えばその環境が今確保されているとお思いになりますか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 先ほどの石田委員からの御指摘にもお答えさせていただきましたけれども、我が国でもかなり間断のない形で、こうした育児、介護について、これを支援する体制は各国と比較してもそう卑下するようなものではなくて、確実にその状況は改善されてきているというふうに私には思えます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 いや、大臣、今大臣がひょっとしておっしゃられたのは、希望する方が長期に休業を取れる環境が出てきた、私が聞いているのは真逆の話です。早く復職したいのだと。それは女性も男性も、育児もしたい、でも仕事もされたい、それは御自身のキャリアの問題、やりがいの問題、スキルの問題、様々な要因がある。早く戻りたいと思われる女性も男性も、やっぱり早く復帰していただいて、でも、無理なく育児との両立ができる環境があるんですかと聞いているんです。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 私どもとしては、やはり育児、介護ときちんと仕事と両立できるようにするという考え方を持っていて、そして、出産後できるだけ早く職場に復帰したいと希望される方があれば、その支援体制も充実していかなければいけないんだろうと思います。  ただ、私ども、あくまでも、全てが万事、そこだけに焦点当てて制度設計するわけにはいきませんから、全体を考えながらこうした今回の切れ目のない制度設計をつくっているんだということを理解していただきたいと思います。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 いや、だから、その切れ目のない制度設計がよく分からないのですよ。早く戻りたいと思っておられる労働者の方々、女性の方々も含めて、戻れる環境にあるんですかと聞いているのに、全然、大臣、一向にそれに対しては答弁なさろうとされない、答弁できないのかどうか分かりませんけれども。  さっき、打越理事とのやり取りで、やっぱり、まだ大臣、ちょっとずれているなと思うわけです。子の養育を図る労働者のためなんだと言われるけど、違うんですよ。やっぱり労働者が望む働き方ができる環境、労働者が自らの生活を大事にして、自ら、いろんな生活のスタイルというのはあるわけですよ、その生活のスタイル、自身の希望、生き方、生活、暮らしの希望が実現できる働き方、それを実現することこそが目指す方向なんじゃないですか。それができているかどうかというのを聞いているわけです。  だから、さっき、我々は、決定的に残業時間の上限規制の強化が必要だというふうに申し上げた。さっき答弁で、基準局長が見直しを今検討会でやっているというふうに話をされましたが、大臣、もう残業がないのが当たり前の社会つくりませんか。休日出勤なんてもってのほかだという環境をつくりませんか。それこそが、子育てをしている人だけじゃない、全ての労働者が普通に、普通に働けば普通に暮らしていける、安心して、そういう環境をつくることこそ目指すべき方向性ではないですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 基本的に、私は、委員の御趣旨というものについては私の考え方とはそんな違いないというふうに理解していますですよ。ただ、それを実現していくためのそのプロセスというのはそう一遍に大きく変えられないことについては御理解をいただきたいと思います。  ただし、やはり、こうした、具体的に、この労働基準法制についても、働き方改革関連法の施行から五年経過するということを踏まえまして、今年の一月から学識者による労働基準関係法制研究会というのを開催をして、委員御指摘の残業規制とか、それから休日、休暇制度を含めて、これ幅広く御議論をしていただいているんです。なぜこういう御議論をしていただいているかというと、委員御指摘のような御趣旨に対する我々の理解というものがあるからであります。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 違うんです。なぜこういう議論を今しているかというと、前回の対策が不十分だったからです。我々は、前回、二〇一八年の働き方改革のときに、もっと踏み込んだ規制強化をしなければならないと言ったのに、しなかったのが厚生労働省であり、当時の政府なんです。だからなくならないんですよ、働き方変わらないんですよ、残念ながら。今なお長時間労働がはびこっているんですよ、大臣。その問題意識は持たれた方がいいです。  だから、我々はかねてから、二〇一八年の働き方改革関連法の参議院の附帯決議、第一条、第一項、読み直してください、大臣。一日八時間、週四十時間、これが労働基準法なんですよ。それで普通に働け安心して暮らせる、労働基準法第一条、人たるに値する労働条件が確保される、それがこの国のあるべき姿なんですよ。それが実現されていないんです、大臣。  もしそうおっしゃるのであれば、次の働き方改革、やってくださいよ。一日八時間、週四十時間、それが原則なんだ。そういう働き方、大臣、実現する決意をここで述べてください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 先ほどから申し上げているとおり、御趣旨については十分に理解をしておりますし、であるがゆえに、厚生労働省の中でもこうした労働基準関係法制研究会というのを実際に開催をして、こうした休日や休暇制度を含めて、これ幅広くこういうところで議論をさせていただいております。  こうした議論を踏まえて、この次の段階で何をすべきか検討を進めていきたいと私は思います。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 大臣が意思が同じだと言われるのであれば、もっと強くメッセージ出してください。大臣のイニシアチブをもっとこういう場でしっかり言っていただいて、そして、そのイニシアチブの下に、次の改革が必ず労働者のための改革になるんだということをやっぱり内外にしっかり発信してください。そのことを改めてお願いしておきたいと思います。  その上で、資料の二、今回、柔軟な働き方を実現するための措置ということでこういった選択肢があるわけですが、やっぱりどう考えても、大臣、不十分だと思うんですよ。やっぱり、企業に二つの制度を選択して措置する、でも労働者がその中から選べるのは一つだけ、三歳以降就学までということでありますけれども、大臣、この中で、結局、労働者が望む選択肢が企業に提供されなかったときにはどうなるんですか。そのときには全く拡充になりませんが、それでも拡充と言い張りますか。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) お答えいたします。  法案の中身の技術的な内容ということについてお答えをさせていただきたいと思います。  今、石橋委員御指摘の点は、今回のその柔軟な働き方を実現するための措置ということで、事業主が措置を選ぶと、これは二つ以上ということで、複数の中から労働者が一つ選ぶという、そういう枠組みで、その労働者が選んだ措置が労働者が使えなかった場合にどうなるのかと、そのような御指摘かというふうに思います。  詳細はこれから法律、法案が通った後に審議会でも御議論いただき、指針等で細則詰めていくことになると思うんですが、多分、その前提条件として幾つか考えられるだろうというふうに考えています。  まず一つは、その労働者が使えないという中身が、そもそも事業主が複数の措置を選択した時点でもう十分に予見可能性があって、それで、労働者は全く使えないだろうというふうなケースか、あるいは、十分に意見聴取をした上で、その結果選択された措置なんだけれども、労働者の個別の事情によって使えないと、そういったケースなのか、そのようなケースがあると思います。  少なくとも、前者の場合につきましては、十分に、過半数代表や、あるいは場合によってはアンケートなどで補足をして意見を聞いた上で使える制度を用意していただきたいと、そのようなことが今回の法案の新たな措置の制度趣旨ということかと考えております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 大臣の思いを聞きたかったんだけれども。  今、技術的な答弁がありましたが、そうであれば、ちゃんと、従業員代表、過半数労働組合言われたけれども、何度もこれも大臣も議論していますが、残念ながら、過半数労働組合の存在が極めて限定的、かつ従業員代表制度も機能していないところが残念ながら現実的に多数あるということでいけば、どうやって本当に従業員の方々の意向、思い、希望、これを反映したものにするのか。これ、ちゃんとやってくださいよ、今答弁した以上は、大臣の責任において。それしなかったら絵に描いた餅ですよ、本当に。企業が、いや、うちも提供しましたってやった感だけでは駄目。労働者が本当に、これができれば本当に有り難い、うれしいと、一定働きがいにつながる、そういったものにしていただくこと、これは強くお願いしておきたいと思います。  いろいろちょっと聞きたかったのですが、時間の関係もありますので、くるみんの関係だけ、ちょっと飛ばして聞かせていただきます。  今回、くるみん、拡充をされるというか、行動計画に数値目標の設定を義務付けるということ、これは一定前進かなというふうに思うのですけれども、これ確認なんですが、もしこれ行動計画に数値目標の設定を義務付けるのであれば、これ当然ながら、目標が達成されたのか否か、それがくるみん若しくはプラチナくるみんを維持、更新、継続できるかどうかの判断基準にも当然なるべきだと。つまり、設定したんだけれども、全然更々達成されていないという場合は維持されないということでこれはよろしいですよね、大臣。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) ちょっと技術的な認定基準に絡む内容ですので、私からお答えをさせていただきます。  まず、委員御指摘のように、今回の法案におきましては、常時雇用する労働者数、百人を超える事業主に義務付けている一般事業主行動計画の策定の際に、男性の育児休業取得率等に係る数値目標の設定等を義務付けるということでございます。  そして、そもそも、くるみん認定、トライくるみん認定につきましては、その趣旨といいますか、それは言わば企業の自主的な取組を促すものとして、一般事業主行動計画を策定し、その行動計画に定めた目標を達成したことなどを含めて、既に実施をした計画の内容に対して認定をするというような形になっております。ですので、認定時に計画に盛り込まれた数値目標は必ず達成をするということが必要になっております。  一方で、認定後は企業は新たな目標も含む計画を策定をして取り組むということになりますので、認定後に以前の計画の数値目標を達成しなかったことを理由として過去の行動計画に係るくるみん認定を取り消すということは想定は現在しておりません。  ただし、くるみん認定の受けたというあのマークにつきましては、認定された年が記載をされております。ですので、取組が更新されていないということが外形上も明らかになると、そのような仕組みに現在なっております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 そんなの、見る人分からないですよ。何年に取得したから、じゃ、その義務が何であって、義務を満たした、分からないですよ、そんなこと。マークあったらマークで見るでしょう。だから、もしこれ義務付けるのであれば、やっぱり義務が達成されていなかったら、だって、達成しなくてもよかったら別に達成しなくたっていいじゃないですか、書いておきゃいいんだから。意味ないでしょう、そんなこと。大臣、そう思いませんか。もしこれ義務付けるんだというのを堂々と政策目標としてやられるのであれば、政策効果をきちんと検証して、政策効果が達成していないのであればやめるべきですよ。  これまで、くるみん始まってから、百八のくるみん返上されているそうです。それは、労働法令違反が繰り返されたことで、百八の企業については返還させていると、取り消しているということで聞いております。だったら、これだってやればいいじゃないですか。制度的にそういうふうな設計はできるということだと思いますので、これ是非検討してください。そうしなかったら意味がないと思いますので、そのことだけ申し添えておきたいと思います。今後、これフォローしますので、今後また議論させてください。これはよろしいですね、局長。  その上で、今日、ちょっと内閣府副大臣にもおいでいただいております。度々来ていただいて、ありがとうございます。  この間もこの委員会でも、保育士さんの関係において、なかなか、今、本当に保育士さん、保育所の現場も、保育士さん不足、人手不足で相当御苦労いただいていると、これ看護師の現場もそうなんですけれども。その中で、例の高額紹介手数料の問題が議論にもなっておりました。  資料の三、資料の四で、参考までにお付けをしておりますけれども、例えば資料の三、これちょっと、二〇二一年の新聞報道なんですけれども、ここで、高額仲介手数料、これに現場は悲鳴を上げておられると。これ、極めて高い手数料を払わなければならない。しかし、残念ながら定着が極めて課題で、半数近くが半年以内にお辞めになったりもしておられたり、まあいろいろあります、問題がね。  これ、高額手数料問題について、厚労省、大臣、これ、問題認識を持ってきちんと対応いただいているのですよね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 保育の現場でこうした人材確保に切実な課題があって、その紹介手数料への負担感があるんだということは十分認識しております。  そのために、厚生労働省では、保育分野について、職業紹介事業者それから求人者、就職者を対象といたしまして、紹介手数料やいわゆるお祝い金の状況、就職者のこの離職状況などを令和二年に調査をし、実態把握に努めております。また、令和五年二月に医療、介護、保育求人者向け特別相談窓口を設置をいたしまして、求人者が労働者などから寄せられた情報を基に、法令違反などの相談があった場合は、指導監督など必要な対応もしております。この法令などの遵守を職業紹介事業者に徹底させるために、昨年から、全都道府県労働局で医療・介護・保育分野の集中的な指導監督もこれ精力的に行ってまいりました。  こうした指導監督や窓口相談というものにおける対応を通じて実情を把握し、その改善に努めていきたいと思います。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 いや、そう言われるんだけれども、資料の四にあるとおり、これ直近の公的な数字で、令和四年度が最新と聞いておりますけれども、一件当たりの手数料増えているじゃないですか。これだけの件数が現にあるということでいうと、これ、対策不十分なんじゃないですか、大臣。今、じゃ、なくなったんですか。  この当時の新聞記事にあるように、結局、これ、お礼金とかは駄目だと言われながら、いや、お礼金払われていますよと。さらには、六か月以内に離職された場合には、これ、紹介手数料返金のはずなんですけれども、返金されていないという実態もこのときに報道されている。大臣、これ、全部取り締まってなくなったんですか。今こういうことないんですか。そう言えるんですか、大臣。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この有料の職業紹介事業、これを禁止した場合は、この紹介手数料に上限規制を設けた場合など、丁寧なマッチングを行っている適正な事業者からの人材供給にもこれ一律に影響が及びかねない、かえって保育人材の確保に支障が生じかねないということを私どもは懸念をしております。  そして、このために、特別な医療、介護、保育の分野においては、丁寧なマッチングを行う事業者を認定する適正事業者認定制度というのをつくってこの取組に当たっておりますし、職種別、地域別の平均手数料額の公表もしておりますし、医療・介護・保育分野の集中的な指導監督の実施も行っております。  こうしたことなどを通じまして、こうした信頼できる適正な事業者の確保、利用促進というものに努めてきているということを是非御理解いただきたいと思います。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 いや、全く理解できませんよ。誰も理解できないんじゃないですか。  工藤副大臣、これ、問題意識、こども家庭庁としてどうなんですかね。これ、現場がこれだけ苦しんでおられる。その中で、なぜこういった高額紹介業者に頼らざるを得ないのか、そこが問題でしょう。それ、何で、こども家庭庁、問題意識あるんですか、野放しにするんですか。

工藤彰三自由民主党・無所属の会内閣府副大臣

○副大臣(工藤彰三君) 今、石橋先生のとおりでございまして、問題意識は非常に持っております。  資料三もありましたけれども、私も先生の質問受けまして、地元は私、愛知県名古屋でありますけど、その保育園の主たる方に聞き取りさせていただきました。非常に困っていると。その手数料のこともあるし、その半年の違約金も困ると。地域名は出せませんけど、ある地区だと、例えば短大卒業の方が、大学の先生にも就職を依頼しているし事業者にも依頼していると、二股ということもあるので、こういうことはいかがなものかということを聞きました。パーセンテージも、具体的に名古屋、愛知の件でございますけど、その給料に対して紹介手数料というのが二五から三〇%と、こういう問題が実際にあるんだということは調べさせていただきました。  それをもって、当然ながら、テレビコマーシャルやいろんなところで媒体があれば、当然そちらの方に保育士さん、看護師さん、様々な方は目が行って頼るかもしれませんけど、それに対して、私どもは、保育士・保育所支援センター、これをもっと強力にせないけないと、これでは全然、全く、今おっしゃるとおり、駄目じゃないかと。私、この問題聞いて、これ罰則規定や、そして業者に対して、とどめることはできないのかと、そういうところまではまだ踏み込んで、対処のことは役所とこれからやりますけれども、実際ゆゆしき問題だということは自分としては考えております。  それで、やっぱり求人倍率も、今、一・三五のところ、保育士さんにおいては三・五だという話も聞いておりますので、非常に厳しい。そして、当然、一遍、保育士さんで退職、離職された方がもう一遍、子育て終わったらもう一遍現場に復帰してもらいたい。それを伴走型でやるべきだという話も出ていますけど、口コミ、特にOB同士で、もう一遍園に行って働こうよとか、そういうことを促していくことも大切だと考えております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 まあ、るる言っていただきましたが、工藤副大臣、ごめんなさいね、武見大臣、武見大臣よりも問題認識を持っていただいているかなという、残念ながらそういう印象です。武見大臣、もっときちんと問題意識持ってくださいよ。  そもそも、政府、厚生労働省が有料職業紹介を解禁してなし崩し的に拡大してきたのが問題なんでしょう。だから、これは保育分野だけじゃないんですよ。介護分野だってほかの分野だって、みんなそうだ。高額の紹介料で、それで、新聞記事にもあるとおり、残念ながら、良からぬ紹介事業者さんは勧奨するんですよ、もっといい条件のところありますよって。そんなことまで許されているんですよ、大臣。それなのに、さっき大臣、他人事のように、いやいや、禁止してしまったら大変だって。もっと問題意識持ってくださいよ。  無料の職業紹介、特にこういう、本当に子供たちや介護の必要な方々の命、安心、安全を支えていただいているような、そういった極めて大事な職種については、きちんと無料でマッチングがしていただけるような、そういうことこそやるべきでしょう。金もうけのネタにされたら困るんですよ。  武見大臣、改めて、今日、工藤副大臣おいでいただいていますが、こども家庭庁と厚生労働省、しっかり協議をしていただいて、この保育の分野、介護の分野もそうです、この問題に徹底的にメスを入れていただく、大臣、お願いします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 先ほども申し上げたとおり、この集中的な指導監督などの取組の実施結果と、それから有料職業紹介事業に関わる課題などを踏まえまして、この法令遵守徹底のためのルールと施行の強化、それから雇用仲介事業の更なる見える化の促進といった観点から、今後、こうした労働政策審議会でも問題意識をきちんと持ってこれからの対応を考えます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 もう、この問題、ずっと顕在化してきた、現場、本当にお困りになっている。今回、昨年から配置基準、一定見直していただいた。やっぱり子供たちのためにしっかりとした環境をつくりたい。現場、頑張っていただいていますよ。でも、人が集まらない、大変なんだ、で、こんなに高額の紹介料を取られて、でもなかなか定着していただけない。  大臣、もっと問題意識持ってください。極めて迅速な対応が必要だと思いますので、改めて、こども家庭庁、厚生労働省、しっかり協議をいただいて、できることを迅速にやっていただく、そのことをお願いしておきたいと思います。よろしいですね。今後、我々、これもまたしっかりフォローしていきたいというふうに思いますので、対応を促しておきたいと思います。  副大臣、これで結構です。ありがとうございます。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 副大臣、退室されて結構です。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 その上で、今、介護の問題も話をさせていただきましたけれども、介護の分野で、これずっとこの委員会でも、介護の人材不足について、とりわけ、今回、訪問介護の基本報酬が引下げになった問題については大臣とずっとやり取りもさせていただきました。本当に現場からはやっぱり悲鳴が上がっています。事業の継続すら極めて難しいという声も届けられておりますが。  今、介護分野で本当になかなか人が集まらないと。人手不足が一層深刻化している中で、介護の現場をやっぱり希望してくれる若者、若い世代が大きく減少していると。それはやっぱり、処遇の問題だったり働き方の問題だったり、いろんな課題があると思うのですけれども、私も、改めて、資料の五に表を皆さんにも共有させていただきましたけれども、介護福祉士養成学校、施設の状況を聞いて、改めてびっくりしたんですね。学校数が減ってきているということに加えて、何と定員充足率が半数割っているというところがもう過半数を超えているということで、現場、極めて苦しい状況です。  大臣、この状況を見てどう思われますか。このまま養成校、養成学校、学校が倒れていったら、ますます、介護現場を志願してくれる、そんな子供たちを養成する、育成する場が失われてしまいます。大臣、何とかしませんか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 全く同じ問題意識持っております。  御指摘の介護福祉施設の養成施設、全国で三百四十五施設のところ、定員充足率五割を下回っている施設が百九十九施設で、これは五八%ですから、これはやはり極めて深刻な事態にあるんだと。しかも、介護人材というのが不足している。こうした中で、どのようにこうした施設について、それを維持させることができるようにその支援を行うかという問題意識はもう十分に持っているものであります。  この閉校に至った、じゃ、経緯は何であったかというのを、養成施設見てみますと、直近では年間二十校ほどで推移しておりまして、新たに開校したものを含めた総数では年間で十校程度の減少であります。  この介護福祉士には、専門的な知識やスキル、これ十分に発揮をして、介護職のリーダーとして活躍されることが求められますから、介護福祉士を養成する介護施設等の入学者を確保して、教育内容を充実していくことは重要であります。その入学者の対象者の中にこうした外国人の方々も確実に含まれるようになってきたということになります。  今年度入学者の確保の教育内容の充実、それから国家試験に向けた取組などを推進しておりまして、様々な観点から介護福祉士養成施設の取組等について調査を行い、状況把握をし、養成施設で行われている特色のある取組の見える化などを進めていきたいと考えております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 大臣、答弁ずれていませんかね。  直近で、この養成校に対して様々な支援が必要だ、だったら支援してくださいよ。養成校から財政的な措置、支援、要請されていませんか。様々な施設の拡充に向けた措置、要請されていませんか。そういったことをこそ今直近でやるべきでしょう。  その上で、やっぱり本当に必要なのは、介護の現場を目指してくれる若い世代が安心して介護目指してくれることなんですよ。処遇の改善、キャリア形成、こういったことをやろうじゃありませんか、大臣。それこそ大事なことなんだということ、それ是非お願いしたいと思います。大臣、もう時間がないので、それだけお願いしておきたいと思いますし、今、大臣、いや、答弁ずれていたから時間がなくなった。  大臣、外国人の皆さんのことを触れていただきました。これ、資料にあるとおり、その中で何ともう三分の一が外国人の方々なんです。これだけ外国人の方々が増えている。でも、逆に言えば、日本人の若者が本当になかなか養成校にも入ってくれていないという実態も改めて浮き彫りになると思います。  ですので、外国人の方々、これ担って、支えていただかなきゃいけない。是非今後、安心して日本で介護の現場も支えていただけるように、これはこれでしっかり支援させていただきたいと思いますが、今回の技能実習法改正法案、中身、極めて問題ある中身、これはまた別途、来週以降で連合審査も予定されておると理解しておりますが、しっかり審議はさせていただきたいと思います。それだけ触れて、ごめんなさい、時間がないので、最後に一点だけ。  この間、介護人材、外国人材でいくと、EPAでの介護人材、介護福祉士の養成、候補者の受入れをしておりましたが、これで一部、現場から要請が上がっています。これ、現場を目指してくれるフィリピン、インドネシア、ベトナムの方々おられるんだけれども、やっぱり期間が限定されていて、試験受かるのが本当に難しいと。で、試験受からなかったら、母国に帰国、余儀なくされるんですね。そういった方々が、是非もう一回日本でやっぱり来たいと思っていただけるんですよ。  であれば、そういう方々が再チャレンジしていただける環境をもっと整備していただけないか、母国で再試験が受けていただけるような環境をつくっていただけないかという要望が当事者の皆さんから上がっているんですが、大臣、これ是非やっていただけないでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 海外を試験地として実施する場合というときのその課題が、やはりまだまだ克服できておりません。  どういうことかといえば、試験の機密性や公平性の確保であるとか、試験会場や運営に必要となる現地人員の確保、それから国内で実施する試験との日程の統一、こういったような観点にも留意する必要がありますので、これらの課題がきちんと克服できるようになれば、海外におけるこうした試験の実施というものも検討の対象になってくるんだろうと思います。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 時間が来ましたので、今日、残念ながらこれで終わりますけれども、大臣、克服できるはずです。在外投票、機密性大変ですよね、やっているじゃないですか。特定技能、海外で始めているじゃないですか。できるんですよ。だからやってください。  そのことを改めてお願いして、今日のところは質問を終わりにさせていただきます。  ありがとうございました。

秋野公造公明党

○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てるように質疑をしたいと思います。  公明党はこれまで、働く方々が仕事と育児、介護の両立ができるということを非常に重要視をしてまいりました。多くの要望や提言いたしましたけれども、ほとんどが盛り込まれ、大変前向きな内容であると参考人の皆様方から評価をいただいたといったことはほっとしているところもあるところであります。  うちは子供が三人おりますけれども、一人は東京におりまして、十三歳から出てきましたので、親子共にワンオペみたいなのの一端を経験をいたしましたけれども、それでも妻のキャリア形成には大分それを難しくしたなと正直思っているところもあります。共働き、共育てを定着させるということに大変大きな意義を見出しますし、そして、その一歩が男性育休の取得推進であるということもそのとおりだと本当に心から思います。  その意味では、今日は、企業による取組とか、社会全体の意識改革とか、働く人にとって制度を利用しやすくなる支援とか、こういった観点から、堀井局長の決意を含めてお伺いをしていきたいと思います。  まず一点目に、男性の育児休業取得率の目標についてですけれども、二〇二五年に五〇%、二〇三〇年に八五%ということで、かなり高い目標を立ててきたなと正直思っているんですけれども、これについての見解、そして、今後どう推し進めていくのか、これについてまずお伺いをしたいと思います。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) お答えをいたします。  男性の育児休業取得率の目標につきましては、二〇二〇年の五月に閣議決定をされた少子化社会対策大綱におきまして二〇二五年に三〇%とする目標を掲げておりました。これを更に、二〇二三年十二月に閣議決定されたこども未来戦略におきまして、共働き、共育てを定着させていくための第一歩が男性の育休の取得促進であるという考え方からこの目標値を引き上げることといたしまして、委員御指摘のように、二〇二五年の目標を五〇%と、さらに、男性育休は当たり前となる社会の実現に向けて、女性の育休取得率も勘案しつつ、二〇三〇年に八五%とされたというふうに承知をしています。  そして、そもそも男性が育児休業を取得しない理由といたしましては、収入を減らしたくなかったこと、職場が育児休業を取りづらい雰囲気であったこと、業務の都合により取れなかったこと等が挙げられております。したがいまして、育児休業取得に関する不安の払拭や、企業や男性労働者に対する意識改革や行動変容の促進、こういったことが大変必要であるというふうに考えております。  このため、男性育休が当たり前というふうになるように、今回の法案に関して申し上げれば、男性の育児休業の取得状況の公表義務の対象を拡大をするということや、次世代育成支援対策推進法の一般事業主行動計画の中で男性の育児休業取得状況に係る数値目標の設定、PDCAサイクルの確立を義務付けることなどを盛り込んでいるところでございます。  また、あわせて、助成金や管理職に対する意識付けのためのセミナー、こういったことを併せて行うということで高い目標を達成してまいりたいと存じます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 強い決意を受け止めたんですけれども、現行でも男性の育児休業取得状況の公表制度ございます。この公表率をちょっと確認をしたいと思います。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 御指摘の、育児・介護休業法に基づき、常時雇用する労働者数が千人を超える企業に対して公表義務ということ、令和五年の四月一日から実施をしております。  お尋ねの今のこの施行状況でございますが、令和五年四月一日に施行されて以降、最初の公表時期が到来している事業主のうち八割近くが公表しているという状況でございます。  引き続き、この取得状況につきましては、毎年少なくとも一回公表するということを義務付けをしておりますので、公表が確認されていない事業主に対しましては、法律の規定が遵守をされるように都道府県労働局において働きかけを行い、着実な履行確保を図ってまいりたいと存じます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 今、八割と御答弁いただきましたけど、これをどう見るかということなんだろうと思います。二割が大変な状況になっているかということなのか、あるいは、八割を公表してどれだけ政策効果が上がっているのかといったようなことも、八割も公表しているのにどれだけ政策効果が上がっているのかといったような視点も必要かと思います。  後段の、八割公表しているけれども、その政策効果、どういうものが挙がっているか、お伺いをしたいと思います。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) この育児休業の取得状況の公表を義務付けている趣旨がそもそもございますが、これは、企業自ら積極的な取組を進めていくという社会的機運を醸成をして男性の育児休業の取得を促進していくというものでございます。  そして、秋野委員から御指摘のあったその政策効果という観点で私どもフォローアップをしたものが、令和五年の六月に労働者数が千人を超える企業を対象に行った男性の育児休業等取得率の公表状況調査というものがございます。  この調査結果から、男性の育児休業等取得率を公表した企業が公表の効果として挙げたものを紹介をさせていただきますと、男性の育児休業等の取得率が増加をしたということ、そして男性の育休取得に対する職場内の雰囲気がポジティブに変化をしたということ、また新卒や中途採用の応募人材の増加、こういったことが見られているところでございます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 効果とか変化の項目というのは理解をいたしましたけれども、今一番最初に事例を挙げていただきました男性の育休等取得率ですけれども、これ、一日でも取得は取得で、ここに、一日でも二日でも本当に必要な日にち、真にといいましょうか、真に必要なところかどうかというのはちょっと分からないところでありまして、この内容、すなわち取得期間の公表も義務付けないと、いわゆる取るだけ育休を招くのではないかと考えますが、御見解お伺いをしたいと思います。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 男性の育児休業につきましては、取得率の向上と、これは極めて大事なんでございますが、秋野委員御指摘のように、期間という観点もあり、労働者が希望する期間取得できるようにするということも大変重要だというふうに考えています。  一方で、育児休業は、そもそも男女を問わず労働者が希望する期間で取得できる労働者の権利ということでございますので、労働者の希望に応じて異なり得る取得期間、こういったことをどう考えるかと。これを例えば公表を一律に義務付ける、こういったことについては対応ということで考えてはいないところでございます。  しかしながら、育児休業中の男性が育児や家事を行う時間というのが少なくて、結局、女性が育児、家事の負担をもう全部担うと、こういったことになる、いわゆる取るだけ育休のようなことにつながらないようにしなくてはいけないというふうに考えております。  このため、男性の育児休業の取得促進と併せまして、育児休業中に育児にきちんと向き合う、こういったことも後押しをするということで、企業版両親学級の推進などによりまして男性労働者の意識改革にも取り組んでまいりたいと存じます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 取るだけ育休になってはならないということについては共有できたかと思うんですけど、国から取らないということであったとしても、企業側から、例えばその実績の把握とか数値目標の設定を行うとか、そういう雰囲気をつくっていくということが重要であれば、そういったことを後押ししていくような仕組みというのはやっぱり要るんじゃないかと思うんですけど、改めて御答弁を求めたいと思います。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 今、秋野委員から御指摘のあった点に関しましては、次世代育成支援対策推進法に基づきます一般事業主行動計画におきまして、労働者の取得の実績や希望等を勘案して、男性の育児休業取得期間に関する適切な目標が設定されることが望ましいと、このような旨を指針で示していくということを考えております。  また、くるみんの認定の基準におきまして、男性の育児休業取得期間の延伸に関するものを設けて取得期間の延伸を促進することを考えております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 これは是非、環境の醸成という観点でお願いをしたいと思います。  私もくるみん認定についてお伺いをしたいと思いますけれども、労働政策審議会の建議には、既に認定を受けている企業が最新の基準に基づく認定取得に向けて一層の職場環境の整備に取り組んでいくことが望ましいため、そのような企業の取組が促進されるよう国は方策を講じていくことと建議がなされております。  私、この具体的な内容についてお伺いしたいと思います。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) くるみんの認定につきましては、先ほどもお話出ましたが、事業主が一般事業主行動計画を策定すると、そして、その行動計画に定めた目的を達成するなどの一定の要件を満たした場合に取得をすることができるというものでございます。  そして、今般、男女とも仕事と子育てを両立できる職場を目指すという観点、そして男性の育児休業の取得率、これは先ほど秋野委員からも御指摘ございましたが、この取得率の政府目標値が引き上げられたということもございますので、くるみんの認定基準を見直すこととしております。それで、こういった形で認定基準を見直すということになりますと、過去の基準で既にくるみんに認定されている企業が新たな認定基準を満たす職場環境としていくことが望ましいということでございます。  それで、具体的な方策については改正法が成立した後に検討してまいるということで考えておりますが、既に認定を受けている企業が最新の基準に基づいた認定を取得していただけるように、新たな基準に基づくくるみん認定の幅広い周知と相まって、これは、くるみんが周知度が高まれば、そのくるみんを活用して、そして新たな基準を満たしていこうという、そのようなインセンティブも働くかというふうに考えておりますので、併せまして具体的なその方策も考えていきたいと考えております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 改正後に検討するということでありますけれども、くるみんの認定基準、どう見直すおつもりか、お考えがあるならば御答弁をいただきたいと思います。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 今回御審議をいただいております改正法案が成立した際には、御指摘いただきましたように、くるみんの認定基準についても見直しを考えておりまして、現時点で考えている具体的な内容でございますが、まず、男性の育児休業等の取得率につきましては、現在、くるみんについては一〇%以上としておりますのを三〇%以上ということに、そして、プラチナくるみんにつきましては現在三〇%以上としておるのを五〇%以上ということで引上げを行うということを考えております。  また、あわせまして、フルタイムの労働者等の法定時間外・法定休日労働時間の平均が各月四十五時間未満であることという現在の要件を各月三十未満ということで見直すということを想定をしているところでございます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 具体的にありがとうございます。  これを是非推し進めていただきたいわけでありますけれども、認定基準が高くなるということで、企業がそれをこの取得の促進に促すようにどう取り組んでいくのか、ここについてもお伺いをしたいと思います。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) このくるみんの認定制度につきましては過去にもいろいろ見直しを行ってまいりまして、まず平成二十七年には、次世代育成支援対策の取組が進んでいる企業に向けたより高い認定基準の、これがプラチナくるみんですとか、この制度を設けたり、また令和四年には、これから次世代育成支援に取り組もうとする中小企業に向けたトライくるみん認定制度を創設する、このような内容として、様々な企業の取組等の状況も踏まえつつ、社会全体で次世代育成支援対策に取り組んでいけるように創意工夫を重ねてきたところでございます。  そして、くるみん認定の取得促進のためでございますが、厚生労働省のホームページで両立支援のひろばがございますが、ここで好事例を展開をいたしましたり、また、各都道府県の次世代育成支援対策推進センターの推進員によります周知啓発を行います。  あとは、くるみん認定を取得することのインセンティブということで、まず、公共調達の加点評価をする仕組み、また、両立支援等助成金におけるインセンティブや日本政策金融公庫によります低利融資、そして、賃上げ促進税制における税額控除率の上乗せ等、こういったインセンティブがございます。こういうことも併せて周知をすることで取得促進を図ってまいりたいと存じます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 ありがとうございます。  両立支援制度についてもちょっとお伺いをしておきたいと思うんですけれども、この柔軟な働き方を実現するための措置とか残業免除などを利用することで人事評価やキャリア形成にマイナスになることを恐れて、職場の雰囲気などに押されて、こういったことで利用をためらう、こういった不安にどうお応えしていくか、お伺いしたいと思います。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) まず、今回の法案におきましてですが、育児・介護休業法に基づく柔軟な働き方を実現するための措置や、また今回対象となる子の年齢が延長されることとなります所定外労働の制限、これいわゆる残業免除と言っておりますが、このような制度の申出や利用を理由として解雇その他の不利益取扱いを禁止をしているところでございます。  また、不利益取扱いの具体的な内容は、これは改正法案が成立した際に指針でお示しすることを考えておりますが、現時点では、例えば、降格をさせること、減給をし又は賞与等において不利益な算定を行うこと、また、昇進、昇格の人事考課におきまして不利益な評価を行うこと、このようなことが含まれるものとなると考えられております。  また、今回の法案におきます柔軟な働き方を実現するための措置の新設や所定外労働の制限の対象となる労働者の拡大は、仕事と育児との両立の在り方やキャリア形成への希望に応じて労働者が柔軟な働き方を活用しながらフルタイムで働ける措置も選ぶことができるようにすることを目的としたものでございます。これらの制度が円滑に利用されるように、丁寧な周知や支援に取り組んでまいりたいというふうに考えております。  さらに、現行の次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画策定指針におきましては、一般事業主行動計画に盛り込むことが望ましい事項といたしまして、子育てをしつつ活躍する労働者を増やすため、キャリア形成の支援のための取組を実施することを例示をしておるということでございます。  この改正法案が成立した際には、男女とも仕事と子育てを両立できる職場を目指すと、このような観点から、行動計画策定指針の見直しを行いつつ、企業の望ましい取組を推進してまいりたいと存じます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 やっぱり、この両立支援制度を社内でどう使っていくかということに尽きると思っておりまして、その使いやすい雰囲気をどうつくっていくか。先ほど、法律では取らないけれどもと、指針では示すといったような御答弁もありましたけど、改めて、この社内で使いやすい雰囲気づくりにどう取り組むか、御答弁をお願いしたいと思います。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 両立支援制度の利用促進のためには、周囲の労働者との公平感に配慮しながら進めていくということや、職場全体として仕事と生活が両立しやすい職場環境を整備をしていくことで労働者が気兼ねなく両立支援制度を利用できるようにすることが重要であると考えております。  このため、両立支援等助成金におきましては、育児休業や育児のための短時間勤務を利用する労働者の業務を代替する周囲の労働者に対して中小企業事業主が手当を支給した場合などを対象とした助成を今年の一月から大幅に拡充をしたところでございます。  また、改正次世代育成支援対策推進法に基づく指針におきましては、事業主が行動計画に盛り込むことが望ましい事項といたしまして、育児等を行う労働者のみならず、業務を代替する周囲の労働者に対するマネジメントや心身の健康への配慮について記載をすることを考えております。  こうしたことによりまして、育児を行う労働者と周囲の労働者が共に配慮されるように取組を進めてまいりたいと存じます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 そうはいってもということで、そうはいっても、気兼ねなく取得できるように、仕事は減らないということでもあります。どうしても人数を確保しなきゃいけない職場もありましょう。  そういった中で、代替要員というんでしょうか、そういった方々を確保するための支援は行うべきではないかと私は考えますが、御見解お伺いしたいと思います。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 育児休業、介護休業、こういったことに関して気兼ねなく取得できるように、代替要員の確保をもっと一層に支援という御趣旨かと捉えました。  特に介護などについてもいろいろ御議論がありますが、労働者が離職をせずに両立をするために、気兼ねなく利用できる制度の支援ということで、特に介護に関して、今回の法案におきましては、労働者が家族の介護に直面した旨を申し出たときに、企業の両立支援制度や個別の周知、そして利用制度の意向確認という枠組み、また、家族介護に直面する前の早期の段階における企業の両立支援制度の情報提供を盛り込んでおります。  あわせまして、助成金制度の中におきましても、両立支援等助成金の介護離職防止支援コースにおきまして、円滑な介護休業の取得、職場復帰を行った場合、中小企業事業主に対する助成を行っているところでございます。この中で、介護休業取得者の業務を代替するための支援を行った事業主に対しまして助成金の加算というものを行っております。  このような取組を行いまして、なるべく気兼ねなく休めるように、確かにいろいろな職場、特に人手不足ですので大変な状況にあるという中で、簡単なことではないと思いますが、それぞれの企業に応じて御活用いただけるように周知も図ってまいりたいというふうに考えております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 最後に、環境の醸成ということで、両立支援の不妊治療両立支援コースについてもお伺いをしておきたいと思います。  私は、二〇二〇年十二月に成立いたしました生殖補助医療法の発議者であります。お隣の石橋委員も、それから梅村委員も同じ発議者でありますけれども、この生殖補助医療法七条に、国の責務として、相談体制の整備として、子の成育等に関連する各種の相談に応じることができるよう、必要な相談体制整備を図らなくてはならないと、こうやって定めたところでありまして、まさに両立支援等助成金、不妊治療両立支援コースも、まさにそれにそぐう、それに即した、国が責務を果たしてくれた、そんな取組として高く評価をしているんですけれども、予算執行率が一〇・五%とよろしくないと聞いておりまして、これ、大変重要なテーマであり、助成金の更なる活用を促すことが必要ではないか、そのための方策、どう考えているか、お伺いをしたいと思います。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 秋野委員御指摘いただきました両立支援等助成金の不妊治療両立支援コースは、不妊治療を行う労働者の相談への対応を含めまして、不妊治療と仕事を両立しやすい環境整備等に取り組む中小企業事業主に対する助成金でございます。ですので、例えば生殖補助医療法第七条の趣旨に即した相談体制整備と、こういったことにも応える取組というふうに考えておりますが、利用実績の方は御指摘いただいたように低調な状況でございます。  この背景といたしまして、不妊治療を受ける労働者の方の多くがその事実を職場に伝えていないと、このようなことが多くございます。そして、そういった状況ですので、企業の側でその実態を把握することが難しいということがございまして、これが企業が取組を進める上での課題であり、この助成金の利用状況にも反映されているのではないかというふうに考えております。  しかしながら、不妊治療経験者の一割程度が不妊治療と仕事を両立できずに離職をしているという現状がございますので、職場の実情に応じて、不妊治療と仕事との両立ができる職場環境の整備を進めるために企業の取組を支援をしていく必要があるというふうに考えています。  このため、厚生労働省におきましては、助成金の申請に係る負担の軽減や、テレビや週刊誌などを活用した戦略的な広報、周知を図っていく、このようなほか、不妊治療と仕事との両立に積極的に取り組む事業者に対する認定制度でございますくるみん制度のプラス、この認定の仕組みの周知などを図りまして、事業主の取組を後押しをしてまいりたいと存じます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 周知はしていただけるということでありますけど、ACみたいなものも使いながら、そしてほかのいろんな媒体も使いながら広く周知を御提案申し上げたいと思いますが、最後に御答弁お願いしたいと思います。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 周知の仕方につきましては、今、秋野委員からも御提案いただきましたが、どのようなことができるか考えてまいりたいと存じます。また、関係する団体の方などにも御協力を仰ぎながら進めてまいりたいと存じます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 終わります。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十一分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、山本佐知子君が委員を辞任され、その補欠として三浦靖君が選任されました。     ─────────────

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 休憩前に引き続き、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の猪瀬直樹です。  本日が最後の育児・介護休業法の質疑ということですけれども、一昨日の参考人質疑で問題提起あった介護休業に関する事項を中心にまずただしていきますが、参考人で川内潤さん、介護現場での実際の豊富な経験を踏まえた重要な指摘が幾つもありました。有識者の意見も必要ですけど、やっぱり机上の空論じゃなくて、こういう現場のプロフェッショナルな生の声というのは非常に大事ですね。  その指摘に関して幾つか質問したいと思っているんですけれども、まず、仕事と介護が両立できるために必要なのは家族のマインドセットであるというふうなこと、話がありました。(資料提示)資料一ですけれども、これ、川内参考人の資料の抜粋ですけれども、家族の役割と専門職の役割は別であって、このことをきちんと理解して家族は家族の役割を担うことに注力すべきとあります。  ちょっと通告、順番前後しますけれども、武見大臣に伺いますが、この家族の役割とプロフェッショナルの役割というのは混同すべきでないという指摘ですけれども、全く賛同するわけですが、割とお役所というのは財源とできるサービスというのを念頭にやるという分け方をしていると思うんですが、こういう川内参考人の言っているようなその辺りをどの程度認識して仕事を進めておられるのか、厚労大臣、お願いいたします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この介護保険制度自体は、こうしたそれまでは家族が多くを担っていた高齢者の介護というのを、今度は社会全体で支え合う仕組みを目途として創設をされたものであります。  このため、先日、参考人から御指摘があったこの家族と専門職の役割分担という考え方は、こうした制度創設に当たっての基本的な考え方ともなじむものだというふうに思います。専門職が専門的な知識や技能をいかにして高齢者やその家族を支えていくとともに、家族は高齢者のこれまでの人生や価値観を理解をして寄り添うなど、家族ができる形で関わっていくことがこの仕事と介護の両立という観点からも重要だという考え方でございます。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 介護保険の趣旨から見ても、介護を家族に任せきりにせず、社会全体で支え合うということが大事なんですね。  このことを労働者がきちんと理解するためにも、自分で抱え込まずに早い段階で地域包括支援センターへ相談するのが最も重要だという指摘がやっぱりその参考人の川内さんからありましたけれども、事業主は労働者への情報提供や相談を受けたときに的確に対応することが求められるんですけれども、今回の法案には事業主がこの義務をきちんと果たせるようにするために新たにどんな具体的な施策が用意されたのか、その辺り、伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) まさに今回の法案では、家族の介護に直面する前の四十歳などの早期のタイミングで家族の両立支援制度の情報提供もこれ事業主に義務付けをしております。それから、その情報提供に併せて、介護に関する総合的な相談窓口である地域包括支援センターも含めて、介護保険制度についての周知も行うことが望ましい旨、これは指針でお示しすることとしております。加えて、この介護休業を含む両立支援制度に関する情報を労働者に個別に周知をし、利用の意向を確認することなどを今度は事業主に義務付けることとしています。  厚生労働省としては、法案の内容が円滑に施行されるように、介護保険制度や地域包括支援センターの利用等に関する情報を含めて、事業主の情報提供に資する資料の提供、それから好事例などの周知を図るなど、企業の取組を支援していく方策についても今後引き続き取り組んでまいりたいと思っております。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 今回の法案には、介護期の働き方について労働者がテレワークを選択できるような努力義務が設けられているんですけれども、テレワークになって家庭にいる時間が長くなると、介護者が想定以上に家にいる労働者に頼る状況になってしまうと。家族の領域とプロの領域の混同があるという指摘もありましたけれども、例えば、テレワーク中に要介護者の様々な要求に対応せざるを得なくなって仕事に身が入らない、あるいは、仕事が昼間介護に取られて深夜まで及んでしまうと、結局体を壊して離職につながっていくと、そういうケースはありますね。  要は、質問ですけど、親子、家族同士だと、そういう関係性のゆえに、本来の家族とプロの役割分担を侵害してしまう危険性があるんじゃないかということなんですけれども、そういう参考人の指摘ありますが、この辺り、どういうふうに考えているのかということですね。  これは非常に重要な指摘だと思うんですけれども、前にもお話ししましたけど、東京都は、もう特養いっぱいでどうしようもなくて、それからいろいろ考えてサービス付き高齢者住宅を思い付いたわけですけど、それ実施して、だから、今はそのお客さん集めに必死なぐらい需要が高まって、それで特養も入れるようになったということですが、そういうのはやっぱり一種の、サービス付き高齢者住宅というのは離れみたいなものですよね。そういうものを造ることによって家で仕事をしやすくするということになると思うんですね。  これは参考人ですね、この辺りについてどういうふうに考えているのか、お伺いします。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) お答えをいたします。  介護と仕事をどのように両立をするかという点につきましては、介護を要する方の状況でございますとか労働者の仕事の内容や仕方などによっても異なり得るものと考えております。  そして、猪瀬委員が御指摘をされました川内参考人が述べられていたことでもございますけれども、テレワークをしながら労働者が恒常的に自ら介護を行うことは、要介護者が家族である労働者本人に過度に依存することを助長するおそれもあり、かえって仕事と介護の両立が困難になる場合があるという御指摘というふうに受け止めております。  一方で、介護期のテレワークの活用につきましては、通勤時間の削減や、遠隔地に住む家族の家から業務を行うことが可能となることでフルタイムで働く日を増やすことが可能となる、そのような効果も期待をされます。こういった御指摘は今回の制度の見直しを検討した審議会の場でも示されたところでございます。  このような状況を踏まえまして、今回の法案におきましては、介護期のテレワークにつきましては、一律に義務化を行うということではなくて、事業主の努力義務とすることとしております。法案が成立した際には、テレワークが制度の趣旨に沿って介護期の働き方として効果的に利用されるように、周知等に努めてまいりたいと存じます。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 テレワークだけではなくて、単に介護休暇、休業を取りやすく、延長しやすくするだけじゃなくて、自宅に長くいられる分だけ親の期待も上がって負荷が増してしまい、結局同じような介護離職を後押ししてしまう危険があるという指摘もあったわけですけれども、この指摘に対してどう考えていますかと。  何かこの対策、具体的にどうやったらもっとうまくテレワークができるのか、その辺りをお伺いします。参考人。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 川内参考人の御意見の中には、確かに適切なマインドセットがなければ離職につながるという御指摘があって、それは、介護と仕事が両立できるという考えの下で、家族で介護を抱え込まずに地域包括支援センター等の外部の専門家に相談をして第三者の援助を受けることが重要であり、いかに早く準備や相談をして、あと人に話すかも重要であると、このような御指摘があったというふうに承知をしております。  そして、そもそも現行法の育児・介護休業法上の介護休業の考え方といたしましては、介護の体制を構築をして、働きながら対応できるようにするための休業ということでございまして、介護に関する長期的方針を決めるまでの間に介護サービスに係る手続等に対応することが想定をされております。また、介護休暇につきましては、通院の付添いやケアマネジャーとの打合せなど、スポット的に休暇が必要な場合に活用するということが想定をされております。  そして、介護休業等を使いながら、専門家に相談して介護の体制を構築しながら仕事と両立を図っていくことが制度本来の趣旨、目的であるところ、このような制度趣旨が理解をされていないという課題がそもそもございます。そして、具体的には、介護休業期間は今のような介護の体制を構築するための期間と認識している労働者の方が三、四割程度ということ、また、介護休業を利用した、あるいは利用をしているという方のうち、離職をした方が介護休業の期間中に排せつの介助などの負担の重い介護を自ら担っていたと考えられるという傾向が見られまして、必ずしもそれぞれの制度趣旨、効果的な利用方法が浸透していない現状があるなというふうに考えています。それで、先ほどの川内参考人の御指摘もこのようなことにつながっているのではないかというふうに考えながら参考人のお話を拝聴したところでございます。  そして、具体的に、猪瀬委員御指摘の今回の法案の中では、労働者が介護、家族の介護に直面した旨を申し出たときに、企業の両立支援制度についての個別の周知、そして制度の利用の意向確認を行うことや、家族の介護に直面する前の早期、これは四十歳等の年齢を想定していますが、企業の両立支援制度の情報提供を行うこと、こういったことに加えまして、両立制度に関する研修の実施という雇用環境の整備を行うことを事業主に義務付けをすることとしております。あわせまして、事業主による個別の周知の際には、仕事と介護の両立支援制度の趣旨、そして効果的な利用方法等の認識、この普及も進めたいと考えております。  厚生労働省といたしましても、事業主が活用できる情報提供のためのひな形などを提供することなどいたしまして、必要な取組を行ってまいりたいと存じます。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 この間、厚労省の若い担当者と話したけれども、施行後に魂を入れると、つまり実行フェーズに落とし込むときに現場のプロの知見をきちんと入れていきたいと説明してくれましたけれども、これは魂を入れるという言い方は非常にいいフレーズだと思います。  結局、いいこといっぱい言っていても、法案が絵に描いた餅にならないように、現場のリアルな知見をもっと重視するという、これをどのように行うのか、この辺り、もうちょっと大臣のお考えも聞かないといけないなと思うんですね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今回の制度見直しに向けて開催されました有識者の検討会において、こうした仕事と介護の両立支援などの状況について企業それから労働組合における先進的な取組の実例などについてヒアリングを重ねましたが、川内参考人からもヒアリングをいただきました。  非常に貴重な御意見頂戴して、介護支援に関する情報は企業の中でプッシュ型で伝える必要があることであるとか、地域包括支援センターに早期に相談することが重要であることとか、介護のフェーズに合わせて効果的に介護休業それから介護休暇を利用することが重要だと、こういうような御議論を頂戴をしているところであります。  こうした研究会でのヒアリングによって得られました知見、これを実態把握のための各種調査の結果などを踏まえまして、現場を熟知した当事者である労使が参加する公労使三者構成の労働政策審議会で御議論をした上で、今回この法案を国会に提出させていただいたと、こういう経緯でございます。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 実際に、だから魂を入れるという辺りを今後きちんと、まあプロセスは分かりましたけど、やっていただきたいと、こういうふうに思っています。  資料二なんですけれども、これ前にも一度ちょっとお見せしたことあるんですが、これ先日の本会議で、育児・介護休業に関する指導監督をなぜわざわざ同じ労働局の組織の中で、既存の労働基準監督署があって、これ赤く囲ってありますけど、それと別ラインでやるということにしたのかということをちょっとただしました。これに対して、そのとき武見大臣は、事業主や労働者の意識啓発を含めた働きかけが重要なので別ラインでやることにしたという答弁だったんですけど、その意識開発の業務だって、指導監督を併せて労働基準監督署がやってもよいはずなんですよね、人員とかそういうものを考えたら。  つまり、せっかく監督署や労働局の中に、要するに、全国三百七十九か所の総合労働相談コーナーを設けているのに、これ、いっぱいコーナーを設けたって、窓口業務だけで、結局、育児・介護休業に関する具体的な相談というのは、結局、県庁所在地にしかない労働局の方に回すことになっちゃうわけ。労働基準監督署はいっぱいあるわけですけれども、その労働局、県庁所在地にしかないんですよね。だから、せっかく監督署や相談コーナーがあって人も配置しているのに、もったいない話ですよね。だから、この変な縦割りになっていて、何でこうしているのかよく分からないんです。  わざわざ別建ての組織にすると、今後、育児、介護に関連した施策が増えて業務も増えていって、そのための組織をどんどん肥大化させてしまう懸念もありますけど、まさかそれが狙いだとは言いませんが、やっぱり、別々にしているのは非効率にもつながるし、何よりも利用者の利便性を考えたらよろしくないと思いますよ。だって、県庁所在地まで一々行かなきゃならないんだったら面倒でしょう、これは利用者が。  労働基準監督官がこの業務を併せて行うと、何か具体的な弊害があってこうなったのか、武見大臣にそこ伺いたいんです。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) これ、私どもは基本的にこの役割は違うという認識なんです。  各事業所において、真に両立支援制度の整備をし、効果的な活用が図られるよう、育児・介護休業法の履行確保を行うに当たって、雇用環境の整備や固定的な性別役割分担意識の解消など、事業主や労働者の意識啓発を含めた働きかけもこれ併せて丁寧に行うことが重要だという考え方に基づきまして、仕事と育児、介護の両立などについて専門性のある職員を配置した雇用環境・均等部でこれを対応しているわけであります。  一方、労働基準監督署の方におきましては、対象者である事業主等の状況にかかわらず、強力な強制力を要する罰則という措置により担保される労働基準関係法規について、特別司法警察官の職務を行う労働基準監督官による監督指導などを行っていると。このように、指導等の広がりや手法にそれぞれ特色を有するところでありますから、事業主に対して効果的に指導等を行うという観点から、育児・介護休業法の履行確保に関しては労働局の雇用環境・均等部室による粘り強い丁寧な指導が適していると私どもは考えました。  さらに、こうした雇用環境・均等部室での対応に加えて、全国の労働基準監督署や駅近隣の建物等にも設置しております全国三百七十九か所の総合労働相談コーナーで事業主、労働者の方々の相談にも応じつつ、この職場環境整備等に取り組む事業主への助成等も実施をし、着実にこうした履行の確保を図るという考え方で取り組ませていただいているところでございます。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 ちょっとこれ、通告していないかもしれないけど、三百七十九か所つくって、何人ぐらい配置できるの、これは。これは参考人かな、ちょっと、それ分かる。何か、労働基準監督署はちゃんといるわけですよ、人が。これ、この相談コーナーって、三百七十九か所つくって、誰がそんなに、相談できる人がいるんですかということですよね、これ。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 今の猪瀬委員が御指摘をされた総合労働相談コーナーにつきましては、これは、労働基準監督署の中あるいは都道府県労働局の中のスペースでその相談コーナーというふうな形を設けて相談対応をしているということでございます。  そして、御質問の趣旨に答えているかどうか、ちょっと自信がないのですが、人の配置につきましては、必要な予算などを計上いたしまして、今申し上げたそれぞれの監督署の中あるいは労働局の中に配置をして対応していると、そのような状況になっております。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 だから、結局、労働基準監督署に寄りかかるという構造なんだよね。そこが分かりにくい、これはね。その役割分担については大臣の答弁のとおりだけど、それはだから建前で、実際に労働基準監督署に人がいて、この相談コーナーってそこにくっついているようだったら、その人員をどうやって割いているのかもよく分からないのね。それは、今度、もう一回分かりやすく一度説明していただきます。とにかく組織的にちょっと変な形になっているということは指摘しておきたいと思いますけどね。  今回の改正案が、主として企業で働くフルタイムの労働者を想定したという内容だと思いますが、そういうふうに前聞いたところ、アルバイトを含む非正規労働者も要件を満たせば対象となるという答弁がありました。この非正規という言い方の中に、あたかもフルタイムで雇用されることが正しくて、それ以外は正しくないというふうな、正規でないというニュアンスが含まれていて、これは働き方が多様化している現在においてはとても不適切な言葉だと思っています。  そのことはおいておいて、フルタイム以外のアルバイトなどの労働者がどのような要件を満たせば今回の制度の対象となるのかについて説明ください。それから、フルタイム以外の労働者のうちどのぐらいの人が今回対象となるのか、その具体的な比率を御説明願います。参考人、お願いします。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 例えば、今回の法案の中で新たに新設をされます柔軟な働き方を実現するための措置、この措置の対象となる方につきましては、日々雇用される方、日々雇用の者ということで言っておりますが、この日々雇用される方以外は、雇用形態にかかわらず、法律上制度の対象となるということになっております。  なお、労使協定で措置を講じないものということで定められた場合にあっては、当該事業主に引き続き雇用された期間が一年に満たない労働者の方と一週間の所定労働日数が二日以下の労働者の方、こういった方を対象外とすることができると、このようなことで考えております。  また、御指摘のございました労使協定で除外をされることとなるような非正規雇用労働者の割合に関してでございますが、きっちりとそれを対象とした統計という形のものはございません。そして、正確な推計ということも難しいのですが、ただ、猪瀬委員御指摘の関連で申し上げると、令和五年の賃金構造基本統計調査、これ厚生労働省の調査でございますが、この中で、正社員、正社員以外の八割程度の方が勤続年数が一年以上というふうに考えられるところでございます。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 じゃ、ちょっと統計きちんともう一回やり直していただいて、今度またお尋ねします。  今回、事業主側の義務が更に強化されるわけなんですけれども、いわゆる町の魚屋さんや八百屋さんなどの零細企業、果たしてこうした制度とその義務をきちんと理解して実行することができるのかという疑問をこの前述べました。その対策として、本会議では、中小企業に対する助成金や専門家の相談支援を行うという答弁でしたけれども、その具体的な内容についての説明と、それらがどのように実効性を担保するのか、その辺り、つまり、この法改正前に、つまり、現在も十分にやっていることがワークしているのかという検証、それを振り返りをちゃんとやってもらった答弁を聞きたいんですけれども、お願いします。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) まず、助成金に関してでございますが、両立支援等助成金は仕事と育児、介護等の両立支援に関する事業主の取組を支援するものでございまして、法律の内容を上回る措置や取組を行った事業主に対して助成を行っております。  また、中小企業育児・介護休業等推進支援事業ということで労務管理の専門家による相談支援を行っております。具体的にという御示唆、御指摘がございましたので申し上げますと、これは労働者の育児休業取得、復帰支援のための育休復帰支援プランや介護離職防止のための介護支援プラン、こういったことの策定や、職場全体の業務の効率化にも資する相談等を無料で提供していると、そのような事業でございます。  そして、この事業の効果の検証というところについても御指摘がございました。  両立支援等助成金を利用した事業主に対するアンケート調査を実施をしておりまして、この結果によりますと、支給対象となった労働者の支給から六か月後の継続就業率が九割以上となっているなど、高い効果が見られております。  また、労務管理の専門家による相談支援を利用した事業主の中には、当初、男性の育休取得ということには否定的だったのですが、労務管理の専門家から事業主、労働者双方のメリットを説明される等の働きかけにより、初めて男性正社員の育児休業の取得につながったケースも見られております。相談支援については個別に具体的な相談例などについても把握をしておりまして、その過程でこのような事例について把握をしたところです。  引き続き企業の取組が進むように、特に猪瀬委員から御指摘がございましたが、やはり中小零細の方々にどうその制度を届けるかというのは、常に私ども、課題ということで考えております。今回につきましても、労働者が希望に応じて両立支援制度を利用できるように努めてまいりたいと存じます。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 企業規模を問わずに、負担の大きい正社員雇用を避けて派遣社員やフリーランスに置き換える動きが起こるかもしれないというふうに申し上げましたけれども、前に、これに対して、両立支援補助金や専門家の相談支援を行うとの答弁でしたけれども、それらが置き換えの動きを抑えるのに余り高い効果があるとは思えないというふうに考えるんですけれども、この派遣社員やフリーランスへの置き換えを防ぐ対策は、何か今回の法案に具体的に盛り込まれた言葉というのはあるんですか。参考人、お願いします。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) ただいま猪瀬委員から御指摘をいただきました例えばフリーランスでございますとか派遣労働者、そのような文言が直接的に今回の法案の中に規定をされているということはございません。  ただ一方で、猪瀬委員からいただいた御質問の問題意識の背景にあると把握をしておるところの、雇用をやめてフリーランスや派遣労働者を活用する方向に流れるのではないかなどの問題意識に対しましては、今回、仕事と育児、介護の両立支援ということで措置の拡充ということで提出をさせていただくわけですけれども、こういった措置を講ずるということは、当然のことながら、それを活用する労働者にはメリットがあるわけですが、そういう措置を講ずる事業主にとってもメリットがある部分があると考えております。  具体的には、少子高齢化の進展に伴いまして人口減少が加速する中にあって、仕事と育児、介護の両立支援制度の拡充等を通じて労働者が働きやすい職場環境をつくるということは人材の確保あるいは定着にもつながるということでございます。  先ほどの御質問のときにお答えをさせていただきました中小企業における相談支援事業におきましても、そのメリットを感じていない、あるいはなぜこのような両立支援策を講じなくてはいけないのかと、そのような御疑問を持っておられる企業、特に中小の企業の方に対して、こういう企業にとっての良いところもあるということを併せて御説明をして、助成措置も併せて御説明することにより企業が措置を講ずることに至ったという事例も聞き及んだところでございます。  したがいまして、こういうことも併せて御説明をしながら、そして、特に人手不足ということになりますと、代替要員の確保など負担感のある事業主の方も多うございますので、先ほども御紹介させていただきましたが、育児休業、介護休業中の労働者の代替要員を新規で確保した場合ですとか、その業務を代替した方に、代替した労働者に企業が手当を支給した場合に助成金を支給するとか、そのようなメニューを設けているということでございます。  いろいろな形で企業に御支援をするというやり方はあると思いますが、本当に人手不足感が強いということも聞いておりますので、今働いておられる労働者の方、そして今後確保していく労働者の方のためにもこのような両立支援策を進めていくということでございます。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 大体分かりましたけど、その魚屋さんや八百屋さんにどうやって説明に行くのかちょっと分かりにくいんだけど、そこだけ一つ、追加で。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 猪瀬委員から御指摘があった、本当に中小で零細のそういったところに対する情報提供の在り方という御質問かと思います。  基本的には、私ども、なかなか相談支援事業はアウトリーチ型で実施をするということが困難ではございますが、ただ一方で、こういう事業があるということを効果的に周知をして実際の御活用に結び付けていくということが重要かというふうに思っております。今は都道府県労働局でございますとか私どもの地方支分部局などを通じた周知活動が中心になっておりますが、例えば地域の団体のお力をお借りするとか、そのようなことで様々な周知に努めていくということも進めてまいりたいと存じます。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 続いて、給付の要件や利用者負担額の区分に保有資産を勘案するということについてただします。  この前ちょっと時間切れでできなかったんですけれども、新しくもう一度資料出しましたので、資料三と四、これセットで御覧になっていただくと、ちょっと分かりにくいんですけど、普通の人見ても、でも、一応これ、基本的な資料なんです。  実は、介護保険の補足給付の要件に二〇一五年から資産要件が導入されているということを前に明らかにしました。これは、様々な医療・介護分野の給付や負担を決める際に利用者が保有する資産の状況を勘案するべきだということを僕は、日本維新の会は以前から提言しているんですけど、この第一歩として意味のある施策だとこれは評価しているんですよ。  ただ、二〇一三年にこの補足給付が検討されたときに、厚労省の中で資産要件の話が初めて出てきて、介護部会でもいろんな賛否両論があって、最終的に導入の方向で取りまとめたということを厚労省の方から聞いていますけど、今回の資産要件には、預貯金や有価証券が対象ですが、これ以外にも、保有している不動産も要件の対象にすべきとの意見もあったと、そういう説明も聞いています。  厚労省の中でもよく分かっている人がいるなと思うんですけれども、医療、介護の分野の給付要件や負担割合を決めるときに、対象者の資産を勘案する取っかかりにこの件をうまく使ったのではないかというふうに思うんですけれども、改めて、質問なんですけど、なぜこのときに資産要件を導入することにしたのか、その発想は、どういう経緯で、いつ、どこから出てきたのか。これ、参考人にお尋ねしますけど。  よく貧しい人のためにって言うんだけど、貧しい人のために一生懸命施策をするんですよね。だけど、同時に、金持ちから金取らないとしようがないでしょうと、そういうことですよね。金持ちには厳しく、資産持っているんだから、いっぱい。そういうところをはっきりさせていきたいなと思うんですね。参考人。

間隆一郎厚生労働省老健局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  ただいま委員御指摘のありました介護保険の補足給付でございますけれども、市町村民税非課税者を対象として、介護保険施設などにおける原則自己負担となっている食費、居住費の負担軽減を図る仕組みでございます。原則自己負担になっているものの負担軽減を図るというものでございます。  この補足給付の在り方については、二〇一三年に社会保障審議会介護保険部会で御議論いただいたところ、金融資産等を多く有しているにもかかわらず、住民税の課税所得が少ないことを理由に負担軽減の恩恵を受けているという現状は改善すべきであると、こういった御意見、あるいは、資産の有無を自己申告制とした場合に新たな不公平が生まれてしまうということが懸念されると、などの御意見をいただいたところでございます。  こうした議論も踏まえまして、補足給付は福祉的かつ経過的な性格を持っており、在宅で暮らす方や保険料を負担する方との公平性の更なる確保等を図るという観点から、二〇一五年八月から、資産等を勘案することとして、一定額を超える預貯金等がある場合など、補足給付の対象外とすることとしたものでございます。この基準を、委員提出されているこの資料のとおり、二〇二一年八月に見直しをしたということでございます。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 この補足給付の対象者の規模感を確認したいんですけれども、特養などの高齢者施設に入居している人のうちでどのくらいの人が補足給付の対象となっているのか。それから、逆に言うと、入居者の中で補足給付を受けていない人は世帯に一定の所得若しくは資産があると言えると思うんですけれども、この人数と割合はどのくらいでしょうか。  つまり、これ貧しい人のための部分が強調されているんだけど、資産のある人の話というのは余り分かりやすく載っていないよね。

間隆一郎厚生労働省老健局長

○政府参考人(間隆一郎君) 実績についてお答えいたします。  介護保険事業報告で把握しております最新の数値が令和三年度のものなんですけれども、補足給付対象サービスである介護保険施設等の利用者数は、一月当たりおおむね百三十五万人でございます。そのうち、補足給付の対象と、対象になりますよと認定された方が九十万人ということですから、大体三分の二の方が利用者のうち補足給付の対象になっていると、こういうことでございます。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 この仕組みはあくまでも自己申告だから正確に把握できないように見えますが、もしうその申告した場合は支給した額の三倍を返還するルールで、しかも市町村は調査権を行使できるということになっていると。これはすごいと思うんですけれども、こういう抑止力も働く仕組みをビルトインしているのである程度きちんと機能しているのではないかと思うんですが、実際にやってみて、実効性としてはどうなのか。これは一言でいいけど、うその申告ないのかどうかということですね。それちょっとお願いします。

間隆一郎厚生労働省老健局長

○政府参考人(間隆一郎君) 今委員からお話ございましたように、補足給付を受けるためには、申請書の中でこの預貯金等の額の記入、それから預貯金の写しなど中身が確認できる書類の添付を求め、さらに、預貯金等の額の照会を行うことについて同意書をいただいてございます。その上で、保険者が必要に応じて一括照会を行うことで預貯金額を確認するほか、先ほどのような、委員御紹介のようなサンクションもあるということでございます。これについては、一定程度申請をしたけれども、そこに七万人ぐらい対象外だったよといったような確認をして事業が運営されているということでございまして、制度の実効性を確保するように努めているところでございます。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 要するに、やればできるんじゃないかということですよね。だから、大臣、だから、これは介護保険でできるんだから、医療保険などでもちゃんとやればいいんじゃないかと、こういう資産のチェックを。そういうことで、マイナンバー制度ができているんだから、将来、マイナンバー制度、マイナンバーで資産捕捉が可能となった場合には、医療保険でも保有資産を勘案すべきで、資産要件を導入すべきじゃないかと。最後に、大臣から明確な前向きな答弁をお願いします。ここははっきりさせてくださいね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この応能負担という考え方をできる限り導入をして、それによって医療保険制度、介護保険制度の持続可能性というものの強化を図るという、この基本的な考え方を私どもも持っているわけであります。  昨年末に閣議決定した改革工程においては、医療・介護保険における負担への金融資産等の保有状況の反映の在り方について、この預貯金口座へのナンバー付番の状況などを踏まえつつ、資産運用立国に向けた取組や国民の安定的な金融資産形成の促進なども配慮しながら検討をするということになっております。  また、介護保険の補足給付の仕組みがあるところ、医療保険では、この保険給付と補足給付の仕組みの差異や、加入者数が多く、保険者などの事務負担をどう考えるかといった指摘もありますので、そうしたこともよくよく考えていきながら検討を行うということになっております。  それから、医療・介護保険における資産等の勘案については、勘案すべき資産の範囲をどのように考えるか、それから個人が保有する資産をマイナンバー制度等によって保険者が正確に把握することができるかということも考えながら、これから丁寧に検討を進めていきたいと考えています。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 時間来ましたので、以上で質問を終わりますが、丁寧に、迅速にだよね。  以上です。どうもありがとうございました。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。今日は二十五分、よろしくお願いいたします。  前回に引き続き、まず介護の関係の制度の見直しについて問題意識を念頭に質問を続けたいと思います。  現行の制度の周知が必要という答弁が終始でありました。参考人質疑の中でも、確かに周知が足りなかったというところは述べていただきました。ということであれば、私も実際周知も足りないことは認識はしていますのでお伺いしたいと思いますが、今回提案されている両立支援制度に関する情報の個別周知、意向確認、相談窓口等の設置の義務付けや、四十歳に達する年度に介護休業制度や介護の両立支援制度に関する情報提供の義務付けについて、これを、周知のこの措置の実効性、これ私は確認していかなきゃいけないというふうに思っているんですよね。  参考人にお伺いしたいと思いますけれども、この検証方法と検証期間はどのように設定されているのか、現時点でのお考え、お述べください。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) お答えをいたします。  まず、今回の法案の附則におきましては、施行後五年を目途として、施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずることを規定をしているということがございます。  そして、法案が成立した際には、まず改正法の周知を鋭意行う必要がございますが、その施行後、労働者に対してアンケート調査等を活用を行ったり、また都道府県労働局において対応する企業や労働者からの相談等の状況の把握、こういったことを通じまして、仕事と介護の両立支援制度の個別の周知等の施行状況を適切に把握をしてまいりたいと考えております。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 今の御答弁って、今回のこの個別の周知や相談窓口の設置の効果というところを特筆して確認できるかというと、これまでも育児や介護にまつわるところでの就労の調査というのは事業で行ってきたというところでいくと、やっぱり、今回、これだけ周知がないからまずは介護のところは周知を広めると言ったので、特別にここの周知というところであったりとか、相談窓口の設置、特に今度は四十代に達するところの事前にお知らせをしていくというようなところ、ここはやっぱりどのような形で行われているか、そして本当に効果が広がっているのかどうなのかというところは、別建てで私、是非検証していってほしいというふうにここでお願いしておきたいと思います。  是非、審議会の方でも、今回は周知でというふうになったんですが、周知というのは、正直、先ほど町の魚屋さんとかの話はありましたけれども、企業の中であって、見える形のところでやるという話です。大体制度というのは、変わったときに周知はする、動機は高まるんですけど、今回、制度自体の変更はない中で、周知をしなさいというところの制度が変わっただけでありますので、なかなか聞く側も動機が高まらないというのは事実だというふうに私は感じていますので、是非、この周知をさせるというところが終わらなければ次に行かないというような状況が続くのは私は課題だというふうに思っていますので、その検証、お願いしておきたいというふうに思っております。  なぜここにこだわるかというところの中での一つの数字としてなんですけれども、介護保険制度を理解しているはずの介護従事者の皆さんの介護休業取得についてです。  UAゼンセン所属の日本介護クラフトユニオンによれば、昨年一年間の介護休業取得実績は、組合員比率、これ、介護従事者の人たちが所属する労働組合ですので、そこの組合員比率でいくと僅か〇・〇五%、他産業と比べて大変低い状況です。介護従事者の平均賃金が月二十六万円程度で、介護休業給付金で給与の六七%が保障されても、これ以上目減りすると生活が苦しくなるということから進まない状況です。  介護職員自身が介護休業を取れるように処遇改善していく必要があることはもちろんです。これはもう常に申し上げていることなんですけれども、このこと自体が、たとえ介護制度が周知されても、所得の補償というところもなければ取れないということの私は証左だと考えていて、これまで本会議でも、介護休業期間中の社会保険料の免除を、育児のところでも設けている中で検討してみたらどうかということを申し上げているところです。  いわゆる少子化対策というところがどんどん後手に回っていて、なかなか今私たちの思ったような効果が生まれないというところの中で、介護離職ですらも手遅れ、もう手遅れだと言われている部分もありますけれども、このビジネスケアラーの生活を支援するためのこの所得への減少の対応、これを今から検討して早く導入するべきだと考えますが、改めて、厚生労働大臣、いかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) まず、その給付の引上げに関わることでありますが、雇用保険制度における介護休業給付は、労働者の介護休業取得を容易にし、職業生活の円滑な継続を援助、促進する観点から、これまでも充実を図ってまいりました。更なる給付水準の引上げについては、介護休業給付の趣旨や失業者に対する給付とのバランスなどを踏まえて慎重に検討する必要があると考えております。  また、社会保険料の免除についてでありますけれども、社会保険については保険料の納付に応じて給付を行うことが原則でありますので、介護休業期間中の保険料免除については、次世代育成という育児休業と同様の意味合いは見出し難く、他の被保険者や事業主の理解を得られるかという点では慎重な検討が必要だと考えているところでございます。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 今日は現役世代の人たちもたくさん見に来てくれているんですけれども、育児の部分でいけば、社会保険料の免除は周りが説明すれば理解してくれると、介護で休むときには理解してもらえない、これが今の大臣の答弁なわけなんですよね。  いや、もちろん、国全体の課題で少子化対策取り組むぞと言っていますけれども、それでも男性のいわゆる、男女間賃金の格差の問題もありますけれども、男性の取得が進まないというところでの手取りの減少というところを対策するために、この国会ではこの手取りの減少を防ぐための議論を進めているわけなんですよね。  介護もやはり女性だけにこのケアを押し付けるわけにはいかないという中で、男女共にということもそうですし、やはり手取りが減るということでの今の現役世代の中での生活を守りながら、しかし、就労を継続することによって、次に、そして長く社会保険料も納めていただく担い手にもなる、そして何よりも働き手不足の対策にもなるということで、この介護離職が増えていかないように、このタイミングで私はせめて検討はするべきだということをかねがね申し上げているところなわけなんですね。  もちろん、説得が難しいというところ、公労使の会議の中でどうやってその答えを見出すかというところは難しい点だと思いますけれども、これ、理解されないから話さないというのは私はおかしいと思います。検討してくださいというお願いをしているんです。なぜ検討もしないのか。是非検討してください、検討してもらってください、お願いします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 介護休業期間中の保険料の免除ということについては、先ほども申し上げたとおり、これはもう次世代育成という育児休業と同様の意味合いを見出し難いと。他の被保険者や事業主の理解が得られるかというのが課題であります。それから、疾病などにより労務不能となっている期間についても社会保険料を御負担していただいているということとの関係をどう考えるかといった課題もございますので、これを直ちに制度化するというのはなかなか困難な問題だと思っております。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 なかなか困難なのは私も分かっています。ほかの制度と比べれば、もちろん給付が足りない制度も幾らでも見付けられますよ。だけど、今回は、この育児・介護休業制度の問題をここで議論している中で、そして経産省もビジネスケアラーの対策打たなきゃいけないというところまで一緒に乗り出してきているということは、企業側も課題を今見出したというタイミングだというふうに私は思って、あえて前回、そして本会議、経産省の方にも来ていただいて質問をしたわけなんですよね。  だから、この検討すらしない、するということが言えないのが、いつも大臣は、本当は、課題としては認識できたときには、僕は本当にそう思ったときにはそう思うと言うんだよと言ってくれているんですけど、今回、課題はそうだということすらも一緒にできるというふうに言ってもらえていないんですよ。私、そこに今一番納得いっていないんですよ。  今すぐやれなんて言っていません。今回、社会保険料の免除をするなんて、それ、どこにも議論していないからできるわけないですよ。だけど、この問題考えていく必要ってないんですか。考えた上で、ほかの制度と矛盾するからできないとか、結局、給付をすることで復帰が遠のくから難しいという結論もいいと思いますけど、私、議論すらしていないということに問題があると言っているんです。  これまでの介護におけるその就労の人たち、労働者の人たちへの質問の中でも、この手取りが減るから取らないというところの設問がほとんど削除されているんですよ、ないんですよ。周知がされていますかとか会社の方針が浸透しているかどうかとかそんな設問ばっかりで、本当の取れなかった理由が何かというところが、私、その手取りの減少ということが抜かれているという中でこの議論が進んでいるということがおかしいんじゃないかというのを指摘しているんですよね。  だから、全くこの手取りが減少すること自体が影響しないって本当に武見大臣が思っているのか、そして全く議論する必要がないというふうに感じていらっしゃるのか、そこお伺いしたいんですけど、いかがですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 保険料負担を通じて実際に可処分所得が影響を受けるわけでありますから、その点については常に問題意識は持っていなきゃいけないと思います。  ただし、そうしたその保険料というのは基本的には納付していただくことが前提でありますから、それを免除するというケースとそれから免除しないというケースと、それぞれ多々今あるわけであります。これは、やはり原則は払っていただくということで実際制度は成り立つわけでありますから、やはりこの原則としての保険料の負担というのは、この介護に関わる分野、この当該分野についてはやはり現状ではお願いをしなければならないというのが私どもの立場だというわけであります。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 しつこくて済みません。今、少しだけ心が近づいたような気がします。  じゃ、私が社会保険料の免除にこだわっているからかなというふうに今ちょっと思いました。給付率の議論をしたらいかがですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 給付率の引上げの方については、先ほども申し上げましたけれども、雇用保険制度における介護休業給付、これ労働者の介護休業取得を容易にして、職業生活の円滑な継続を援助、促進するという観点から、今までも充実する努力は払ってきているわけであります。  ただ、これを更に給付水準を上乗せしていくんだということについては、現状ではこれを、失業者に対する給付といったような問題もありますから、それとのバランスも考えながら、この給付の引上げについては慎重に検討を進めていかなきゃいけないだろうというのが私どもの立場です。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 全ての制度がつながっているので慎重な議論は必要だということも私は理解しています。ただ、今後の介護離職増加というところに対しての是非持っていただきたい視点、そして再三申し上げていますけれども、アンケート調査の中でのこの手取りの減少についてというところが大変設問として少ないというふうに私は思っていますので、そこ設けていただくというところはお願いしておきたいというふうに思います。  もう一つ、制度の見直しの中で、介護休業は九十三日、三分割までの取得というふうになっておりますが、これについての見直しの議論もほとんどされなかったというふうに受け止めています。現状に即した制度設計になっているのかを判断するためには実態を把握することが重要だと思っています。  介護認定からケアプランが作成されサービス提供されるまでの期間や実態について、調査の有無、そして特に制度設計時と比べて介護認定からサービス提供までの期間や実態に変化があったかどうか、これについて参考人にお伺いします。

間隆一郎厚生労働省老健局長

○政府参考人(間隆一郎君) 実態についてお答えいたします。  介護保険の、最初からその利用に、始まるまでの間で一番時間が掛かるのは要介護認定だというふうに言われております。要介護認定の申請から認定までに掛かる期間につきまして、直近の令和五年度上半期のデータで申し上げますと、平均で四十・六日、中央値で申し上げますと三十九・〇日というふうになっております。  また、過去との比較についてのお問いかけがございました。  この今の比較可能な一番古いものが二〇一一年でございまして、このときのデータが三十五・三日ということでございます。また、ケアプラン、要介護認定ができてから実際サービスにつながるまでということについては、要介護者の状態や地域の実情に応じて実に様々でございまして、網羅的に調べたものはございませんけれども、例えば福祉用具貸与では、福祉用具専門相談員が相談を受けてから五日程度で用具が納品され、利用が始まっているといったようなことについては承知しております。  その上で、迅速に利用できているのかというような御趣旨だと思いますので、御案内かと思いますが、介護保険は要介護認定が出る前でありましても暫定ケアプランというもので緊急的に介護サービスが必要な場合にはそういったサービスが利用できるような仕組みがあるほか、近時は、末期がん患者さんの方の場合にはもっと早くと、もっと認定を早くというようなお問いかけもあるところでございますので、こういう迅速な、より迅速な要介護認定についても更に取り組んでいきたいと、このように考えております。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 制度がつくられたときからのは追えないということなんですが、少なくとも二〇一一年から去年の実態調査でいけば延びているということ、そして明示の事実として介護従事者の今人手不足ということが言われている、そして平均値でしかないわけなので、地域によってはやっぱりこの認定の日数が長引いているところもあるのは実態だというふうに思います。  こういう中で、この九十三日がずっとフィックスされているとか分割のところが三回で決まったままというところについては、これも私はやっぱり議論していかなきゃいけないと思いますし、先ほど来使っている令和三年度の厚生労働省の予算事業でやっている調査でいけば、もう一つは、申出の期間が原則は二週間前までに申請というようなところも相当妨げになっているような数値も実際にアンケート調査で出てきているわけなので、改めて、この周知、広報はいいんですけれども、もう今使っていたり、使ったけれども結局離職をしてしまった人たちへのアンケートも取っているのであれば、中身についての議論も早急に進めていただきたいと思います。  今回、育児の部分はこども未来戦略が出て相当早めの改正が幾つも行われたというふうに認識していますけれども、これ、介護も育児のように手遅れに、本当の手遅れになってからやるのじゃ遅いというふうに私は改めて指摘をしておきます。  ちょっと私が社会保険料のところでしつこくしてしまいましたので、少し、こども家庭庁の方にもお越しいただいているので、先の話をしたいというふうに思います。  先に、済みません、休日・夜間保育についてのところを質問したいと思います。  子育て支援で保育園の整備は不可欠ですけれども、必要不可欠ですけれども、土日や祝日、夜間に働く必要があるいわゆるエッセンシャルワーカーというふうに言われる方たち、この方たちに対する私は大事な支援であるこの休日・延長保育の取組の状況について、まず参考人にお伺いしたいと思います。

黒瀬敏文こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(黒瀬敏文君) お答え申し上げます。  休日、夜間に働くエッセンシャルワーカーの方々の育児と仕事の両立、非常に重要な課題だと考えております。  このため、例えば休日保育の方でございますけれども、こちらについては、単一の施設、事業所による開所だけではなくて、複数の保育所等の共同保育による年間を通じた保育提供体制を確保している場合につきましても、休日保育を実施する各施設、事業所を公定価格の加算対象とするといったような拡充を令和二年度に行っておりますし、また、夜間保育につきましては、夜間保育所のより安定した経営が可能になるように、やはりこれも令和二年度からでございますが、公定価格の夜間保育加算の充実を図っておりますほか、夜十時、二十二時までの開所時間を更に超えて延長保育を実施した場合には、通常の保育所よりも高い補助単価を適用することでその取組を支援するといったようなこともやっておりまして、こうした支援を通じて休日や夜間に働く方々の仕事と育児の両立を支援してまいりたいと考えてございます。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 ありがとうございます。  私自身も職場にいたときに、是非休日保育の拡充をというようなことを、スーパーマーケットで働いていて、営業時間も長いところだったので、この取組を職場の意見を聞きながらやったんですけれども、実際に、日曜日や祝日、夜間に働く人たちというのは、この休日保育や延長保育がまだまだ利用しづらい状況があるという中で、そもそもその職業を選択しない、いわゆる子育て世代の人たちが選択をしないというような実態もあるんだというふうに思います。  職場でアンケートを取っていると、もっと早く聞いてほしかったとか、そういうのが終わってからここに勤め始めたのよというふうに私はいろんな人たちの声を聞きました。特に、子育て中であれば、その保育園、もし休日保育がなかったら、保育園よりも費用の掛かる手段選択されている方たちもいらっしゃるんだと思います。  何が言いたいかというと、ニーズ調査のところですよね、このニーズ調査、自治体が保育所入所時の親へのアンケート等は積極的に行っている、実態調査が行われているということは認識しているんですけれども、エッセンシャルワーカーへのニーズ調査とか、要は、今使っていない人たち、だけど本当はこういうサービスがあれば使いたいんだけどというようなことを思っている人たち、そういう潜在的なニーズというところがなかなか調査できないというふうに思うんですけれども、こども家庭庁として、その辺の調査についての御見解があればお願いします。

黒瀬敏文こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(黒瀬敏文君) お答え申し上げます。  今御紹介いただいたように、市町村の方で様々な事業を計画を作っていくわけですけれども、その際にニーズ調査等をやってございます。この計画、正確には市町村子ども・子育て支援事業計画というふうになりますけれども、作成に当たりましては保護者に対する利用希望把握調査等を行っておりまして、それを踏まえて量の見込みを推計し、具体的な目標設定を行うということでございます。  市町村におきまして休日や夜間に働くエッセンシャルワーカーの方々も含めた提供体制を確保すること、これはまさに大事だというふうに考えてございますが、保護者に対する利用希望把握調査等に当たりましては、例えばその調査項目としては、何時から何時まで利用したいかとか、また土曜日、日曜日、祝日にも利用したいかといったような調査項目も具体的に明示をしてございますし、また、この調査対象でございますけれども、例えば保育所の利用者について聞いているとかそういうことではございませんで、子供がおられる方、つまりその適齢期の方というか、その方々の保護者について、その利用世帯に限らず全般的に調査をしているところでございますので、また、この調査の実態も、自治体の規模等によっても、例えば悉皆で聞いているところもありますし、大きな規模のところであれば抽出でやっているところもあると思いますが、いずれにしても、なるべく偏らない形で聞いていただいているというふうに承知をしておりますので、そういったことを踏まえて調査が適正に実施をされて必要な体制の確保が進められるということが好ましいというふうに考えてございます。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 大変いろんな取組をしていただいているということは分かったんですけれども、こども家庭庁に子供、子育ての事業が移管されて、その子ども・子育て支援制度の概要に、相変わらず休日保育ということが地域の実情に応じた子育て支援事業の項目に挙がっていないんですよね。たくさん事業の数挙がっているし、今議論しただけでも相当重要だというふうに認識いただいていると思うんですけれども、そして実態も広がっていると思うんですが、この概要に載っていないというのは私はちょっと腑に落ちていないんですよね。  是非、今見直しのタイミングにもなっていくと思いますので、是非この休日保育であったりというところを明記していただく方がまだ意識されていない潜在的にニーズのある地域の自治体にも伝わりやすくなると思いますので、是非、子ども・子育て支援事業計画に盛り込むところの中での項目挙げていただきたいとお願いしたいんですけど、いかがでしょうか。

黒瀬敏文こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(黒瀬敏文君) ありがとうございます。  まずですけれども、子ども・子育て支援新制度におきまして、休日保育でございますけれども、今いろんな事業、名前挙がっているじゃないかということでございますが、恐らく、おっしゃっているのは地域子ども・子育て支援事業といった、我々十三事業とかやっているもの、こういったものに例えば延長保育とかいろんなもの入っているものでございます。  休日保育でございますけれども、こちらは、それよりも言わば教育・保育給付という本体の方ですね、こちらの方に入っておりまして、夜間保育ですとか休日保育といった多様な保育ニーズに対応した保育を提供する仕組みというふうになってございます。そして、市町村におきましては、保護者に対する利用希望把握調査等におきまして休日の利用も含めた教育・保育給付の全体の量の把握、見込みを把握していただいているところでございます。  なお、休日保育のニーズでございますけれども、これかなり地域間のばらつきも大きいということで、おっしゃるように、それのみを切り出した形で計画に定めるということまでは求めていないんでございますけれども、こども家庭庁としても、この必要な方が休日保育を利用できるようにちゃんと配慮すべきだといったような旨については各自治体にしっかりとお伝えをしてまいりたいと思いますし、休日保育の受皿確保に向けた対応については引き続きしっかりと努めてまいりたいというふうに考えてございます。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 もう時間なので質問はしませんが、育児の件については、そもそも男女間の賃金格差の問題で、制度が整っていても利用がまだ促進できていないというような点のところは課題だというふうに思っていますが、一定の充実はしてきたというふうに思っています。  一方で、やはり今後必ず問題になるビシネスケアラーの問題については、私は、今回、改正の中で議論不足だったというふうに思いますし、改正が足りていなかったというふうに思います。  育児の方では、保育園に入れなかったときには、その期間、育児休業期間が延長できたりというのもあるんです。だけど、さっきのサービスの提供の期日が延びて、見込み、いつまでに出さなきゃいけないというものがないから難しいかもしれないけれども、どんどんその提供サービスの期日が延びていったり、介護従事者の不足があるときの不測の事態を考えれば、この介護休業制度についても充実を求めていきたいというふうに申し上げて、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。  男女とも、育児、介護といった労働者の家庭責任や、私生活における希望に対応しつつ仕事やキャリア形成と両立するために、私は、最大の障壁になっているのが長時間労働だと、長時間労働にほかならないと思うわけです。両立支援制度を充実したとしても、職場全体が長時間労働を前提とした働き方となっていれば、制度を利用することに労働者自身も踏み切れない、こういう実態があるわけです。  全ての労働者の労働時間の短縮こそ両立支援を実現する前提となると思いますけれども、大臣の認識はいかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 御指摘のとおり、長時間労働の是正というのは、仕事と育児、介護の両立支援を推進する上に当たって最も重要な課題だと認識をしております。  今回の法案では、次世代育成支援対策推進法の改正により、事業主が一般事業主行動計画を策定する際に、育児中の労働者以外も含めた労働時間の状況に関する、これ数値目標の設定を義務付けるといったようなことが盛り込まれております。こうした取組を推進していくことにより、長時間労働の是正に向けて取り組んでいきたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 全くないとは言いませんけれども、極めて狭い範囲で、実効性が問われる問題だと思うんですね。  私、さらに、育児、介護に重大な影響を及ぼすものとして、転勤命令、これに対して踏み込んだ対策の提案がないんですね。転勤が、多くの場合、配偶者である女性の生計、キャリア形成阻害するというだけじゃなくて、転勤命令が結婚や出産、育児をためらわせると、こういう実態についてはどう把握しているでしょうか、参考人。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) お答えをいたします。  倉林委員御指摘のとおり、転勤は結婚や子供を持つことなど労働者の生活に大きな影響を及ぼすものでございまして、そのようなライフイベントに関して労働者が転勤経験に照らして困難を感じるという調査結果があることも承知をしております。このため、転勤に関する雇用管理においては、企業の事業運営の都合や人材育成などの観点と労働者の意向や事情への配慮との間で折り合いを付けることが大変重要であるというふうに考えております。  このような観点から、厚生労働省といたしましては、事業主が転勤の在り方を見直す際に参考とするポイント、これをまとめた資料を作成をしているほか、特に転勤により育児や介護が困難となる労働者については、育児・介護休業法により、その状況に事業主は配慮をしなければならないこととされており、これらの周知に取り組んでいるところでございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 二〇一七年の調査ではあるんですけれども、JILPTの調査がありまして、これ見ますと、転勤後、配偶者がそれまでの仕事を辞めた割合、国内転勤で三割と、海外の場合だと五割というような結果も出ているんですね。辞めざるを得ないという選択に追い込まれている多くは女性だということもよく踏まえて対策が要ると思うんです。  そこで、労働者が仕事と育児、介護の両立を困難と、例えば国内転勤三割、海外転勤五割というような数字があることを踏まえれば、この両立困難になるような転勤命令については規制すると、明確に、そういう法改正要るんじゃないかと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 育児・介護休業法においては、仕事と生活の両立支援の観点から、転勤により育児や介護が困難となる労働者の状況への配慮を事業主に義務付けました。  しかしながら、転勤を含む配慮の変更というのは、就業規則などに根拠があれば使用者が広い裁量を持つと解されておりまして、これを更に厳しく規制するということは、企業の事業運営や人材育成を困難とさせる懸念や企業の配転命令権との関係で慎重にこれ検討する必要があると考えています。  一方で、今回の法案においては、子や家庭の様々な事情に対応できるよう、勤務地を含む労働者の個別の意向の確認、そしてその意向への配慮を今度は事業主に義務付けるということを更に盛り込みました。  引き続き、転勤に関する配慮義務については、この周知に取り組むとともに、法案が成立した場合には、個別の意向の確認と、その意向への配慮義務の内容についても周知徹底を図っていきたいと考えます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 配慮義務と意向確認ということなんだけれども、実際には、会社からの命令があった場合、拒否するということについては本当に大変ですよね、首も覚悟でという状況、やっぱり変わらないんですよね。両立支援を阻害する、長時間労働もそうですけれども、こういった転勤命令については、両立支援という観点からもう一つ踏み込むべきだというふうに思うんですよ。阻害する要因取り除いていくということなしに、もう制度の活用って幾ら掲げても進んでいかないということがあると思うんです。そのことを指摘したい。  そこで、育休の取得率についてです。女性では八割と、そして男性も、目標を大きく下回るものの、過去最高の一七%を超えたということです。  一方で、コロナ禍で何が起こったかというと、マタハラ解雇、これが相次いだんですね。正社員女性が妊娠判明時に退職を勧告されると、育休からの復帰の際に、正社員ですよ、復帰したら契約社員に変更させられると、そして契約期間が切れれば雇い止めにすると、こういった相談が組合に多く寄せられたというのがコロナのときだったんです。コロナが五類に移行してからも、現場でどういうことが起こっているかというと、育休は取得させてくれるんだけれども、復帰する際には、非正規への転換、左遷職場への異動、こういう相談が続いています。私のところにもありました。  こういうふうに、妊娠、育休取得を口実にした、これ明らかな労働者に対する不利益扱いだと思うんですけれども、どうかと。そして、こうした実態、コロナ以降、組合への相談も相次いでいるということですけれども、実態をきちんとつかむべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 事業主が、妊娠、出産、育児休業等の取得を理由にして、解雇やそれから退職又は正社員を非正規雇用労働者とするような労働契約内容の変更の強要を行うこと、それから期間を定めて雇用される者について雇い止めをすることなどの不利益取扱いをすることは、これ、育児・介護休業法によりまして禁止をされております。また、育児・介護休業法の指針に基づき、事業主は、育児休業取得後の労働者の希望に応じて、原則として原職又は原職相当に復帰させるよう配慮することが求められております。  厚生労働省としては、この不利益取扱いを受けた労働者から申出を受けたときなどには都道府県労働局長による紛争解決援助であるとか事業主に対する助言、指導などを行っておりまして、これらを通じて実態把握も進めていきたいと、こう考えます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いやいや、どんな実態あるかつかんでいますかというところ回答なかったようですけれども、どうですか。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 数字も含めてということで、私からお答えをさせていただきます。  今大臣からお答えございましたが、不利益取扱いを受けた労働者から相談があると、そういったものにつきましては、例えば令和四年度、育児・介護休業法に関する労働局への相談件数は大体五千件ぐらいございました。したがいまして、こういった御相談内容につきましては、法違反があるかどうかということを確認をし、法違反があるものについては都道府県労働局により是正指導等を行うということで対応しております。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 是正指導やっていますか、件数は何件ですか。いや、実際に件数は出ているということで、あっ、あります、後で結構ですので、御説明いただければと思います。  実際に裁判にもなっている例を承知しております。是正されないまま裁判になっているというケースもあるんですよ。明確に禁止って言いながら、実際には非常に広くこういうこと起こっているということをよくつかんでいただきたいなと思います。  育休は取れるんです。育休は取れるんだけれども、雇用の継続が絶たれるというようなことでは私は到底両立支援になっていないということを強く申し上げたい。  何で八割を超えるような育休取得ということが数字で出てくるのかということなんですけれども、大体その育児休業取得者数を分子に取っているんですね。分母はどういうことかというと、出産した社員数なんですよ。つまり、マタハラなどで出産前に退職する社員が多いと出産後も会社に残る社員が減少しちゃうんですね。結果、分母が小さくなるということで取得率は上がると、数字上、こういうこと考えられると思うんだけれども、いかがですか。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 私ども、育児休業の取得率を取っている雇用均等基本調査でございますが、これは、分母を調査前年の九月三十日までの一年間の出産者の数、そして分子を出産者のうち調査時点までに育児休業を開始した者の数、これは開始予定の申出をしている者も含むという形にしております。したがいまして、倉林委員御指摘のように、出産前に退職した社員は育児休業を取得していないため分母には含まれないということになっております。  ただ一方で、いろいろなデータを把握をして、女性の場合は、育児休業取得率だけではなくて、第一子出産前後の女性の継続就業率、こういったことをデータとして取り、また目標として設定をしているという状況でございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 在職ベースで見ると、もう高い取得率になる、まあ実際になっていますから、そういうことになっているんだけれども、出産時の職業の有無を問わずに、出産した女性全体を分母とした場合の、これ試算もされている、大和総研の試算の結果あるんですけど、これ五割なんですね、五割切るというんですよ。  今回、次世代育成支援対策推進法ということで、くるみん認定、この拡充も挙げられているわけですが、中でも、プラチナくるみん、最高級くるみんですけれども、この認定基準を見ますと、子の一歳時点で在職者割合を七〇%と置いているものあるんですね。つまり、育休取得後に契約社員に変更し、契約期間満了後に雇い止めしていると。こういう事業主でもこの認定基準満たすことになるんじゃないか、可能になるんじゃないですか。どうですか。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 倉林委員御指摘の、子を出産した女性労働者のうち、子の一歳誕生日に在職をしている、育休も含むと、その者の割合が九〇%以上というプラチナくるみんの要件ございまして、雇用形態が変わっていたとしても、そのプラチナの特例認定の申請時に、子の一歳誕生日まで継続して在職していた女性労働者の割合がこれを満たせば認定基準を満たすと、それは御指摘のとおりでございます。  ただ一方で、先ほどこれは大臣の方からもお答えございましたが、事業主が、そもそもその育児休業等の取得を理由として正社員の方を非正規雇用労働者とするような労働契約の内容の変更の強要を行ったり、契約期間を定めて雇用される方について雇い止めを行うと、こういったことは、不利益取扱いをすることについては育児・介護休業法上禁止をされているという、そういう状況になっています。そして、原職又は原職相当職への復帰、こういったことも指針上明記をしておりますので、私ども、把握をした場合については、指導するなどの環境整備を図っていきたいと考えております。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 やっているんですよ。裁判にもなっているんですよ。実際に相談すごく増えているんですよ。コロナを契機として、こういう働かせ方とこういう育休の取らせ方、そして雇い止めという形が増えているので、私、非常に問題だと思うから、実態ちゃんとつかんで、禁止としているのにこんなことが広がったら大変だという認識で取り組んでいただきたい。  大体、くるみんですよ、くるみん、これは子育てが、子育て支援企業だと政府のお墨付きを与えるマークなんですよ。それが、育休は取っていますということなのに、結局は契約を切り替えて雇い止めしているというようなことがこれあってはならぬと思うんですよ。  そういう意味では、くるみんを発行した責任も問われるわけですから、きちんと実態をつかんで、この問題での対応を強く求めておきたいと思います。  そもそも、両立支援の対象は正社員が基本モデルになっています。一方、政府が推進する多様な働き方をする労働者に対する両立支援の対策というのは私は極めて不十分だと思います。  法案では、三歳から小学校就学前までの柔軟な働き方を実現する措置について、当該事業主に引き続き雇用された期間が一年に満たない労働者、これについては労使協定で適用除外できるという規定になっているんですね。適用除外の非正規増えるんじゃないかと思うんですけど、大臣、どうですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今回新設をいたします柔軟な働き方を実現するための措置につきましては、正規、非正規にかかわらず、労使協定により当該事業主に引き続き雇用された期間が一年に満たない労働者、それから一週間の所定労働日数が二日以下の労働者を措置の対象外として定めることができるとしております。  これは、措置の導入、運用等に当たっての事業主の負担等も考慮をし、雇用形態にかかわらず、職場の実態に応じて措置の対象外とすることがやむを得ないと労使が考えるものに関して労使協定で対応できることとしたものでございます。このように、労使双方の合意を前提とした制度であるということから、要件を満たした非正規雇用労働者が一律に労使協定で適用除外となるものとは考えておりません。  いずれにしても、本法案が成立した場合には、御指摘の労使協定、除外の規定も含めて、施行の状況をしっかりと注視をしてまいりたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 非正規の働き方、非常に増えています。そして、無権利というような状況についても拡大が本当に懸念されると。これ、全体としては育児休業、介護も育児も両立できるような働き方にしていくんだというところから漏れる人たちが増えるということではあっちゃならぬと思うんですよね。  そこで、多様な働き方ということで増大していますのがフリーランスですよね。フリーランスはどうなるのかというと、フリーランス取引適正化法ということが対応する法になります。  有識者会議、有識者検討会の報告書が提出されたということで、これ見てみますと、育児と介護について配慮を義務付ける対象、この出されたものを踏まえて、育児と介護についての配慮を義務付ける対象はどう位置付けられているか、そしてその内容はどうか、簡潔に御説明を。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 昨年四月に成立をしたいわゆるフリーランス法では、フリーランスの方が育児、介護等と業務を両立することができるように、発注事業者に対して必要な配慮を義務付けることとしています。  そして、お尋ねのフリーランス法の就業環境の整備に関する下位法令の内容を議論する検討会の報告書、昨日これ公表されまして、その中では、発注事業者の義務である必要な配慮の内容としまして、フリーランスからの申出の内容を把握をした上で、配慮の内容を検討し実施をしなければならないこと、そして、検討の結果、配慮を実施しない、実施できない場合は、フリーランスに対して実施できない理由を説明することなどが盛り込まれたほか、成果物の納期の調整など、配慮の具体例も示されたところでございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 あくまでも配慮義務ということでとどまるものになっているわけです。労働者と同等の権利として両立支援が担保されるというものではそもそもないんですね。出産、育児、介護、これ両立支援の施策の対象外で働く人々、非正規も含めてですけれども、こういう人たち置き去りにしちゃならないというふうに思うわけです。  多様な働き方として、今大きな注目も浴びているのが隙間バイトなんですね。こういう働き方がコロナ禍以降急拡大という状況です。確かに、好きな時間に好きなところでマッチングしたら行けるということで、非常に前向きな労働者の評価もあるのは事実なんだけれども、マッチングアプリを何種類も活用して、これで生計を立てているという人も現れてきているんですね。こうした働き方をする人々には全く両立支援というのは届かないということになると思うんですね。  無権利、劣悪な働かせ方になっているという実態、この隙間バイトによってですね、そういう実態があるということについての認識は、大臣、おありでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 御指摘のような短時間それから単発のアルバイトについては、この労働関係法令上の労働者に該当する場合には、これらの法令による保護の対象となり得るものと思います。必要なその場合には保護を図っていくことは重要です。  その上で、雇用保険については、その適用に当たって所定労働時間や雇用見込みなどの要件がありますから、その要件を満たす場合には適用されます。それから、労災保険については、原則として、所定労働時間や雇用見込みなどにかかわらず、労働の対価として賃金を受ける全ての労働者が対象となり、業務や通勤により負傷した場合などに労災保険給付を受けることもできます。  さらに、契約内容と異なる働き方をさせられているとの御指摘がありましたけれども、企業が労働者を募集する際又は労働者と労働契約を締約する際に、企業は労働条件を明示しなければならず、その内容を事実と異なるものとしてはならないとされております。  これらの仕組みを適切に執行していくことで、御指摘のような働き方をする人々の労働条件についてもこれを確保するということを努めていきたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 労災も受けれるというような話ありましたけれども、労災はもちろん補償されなければならないんだけれども、実際には、隙間バイトやっている経営体がどういう説明しているかというと、行った先で相談してくださいと、こういうことになっていて、マッチングしている要は紹介事業者の方は全く責任を負わないということになっているんですよ、現実。  派遣先の現場でどんなことが起こっているかというと、名前で呼ばれないんですよ。アプリの名前で呼ぶんですよ。例えばタイミーさんとかですね、そういう呼ばれ方すると。接客で契約したはずが敷地内の草刈りをさせられたとか、現地まで行ったら、今日の仕事はなくなったから帰ってくださいと、こういう契約違反が横行しているんです。  これ深刻だなと思うのは、従わなければアプリで排除されていくというんですよ。で、しっかり向こうでトラブルもなく仕事ができたという人は優先になるんだけれども、そういうこと、苦情を言ったり従わないというようなことあると、アプリの下の方になったりアプリからも排除されるということが起こっているんですよ。  全然労働者として守られるような実態がないので、急速に拡大しているこういう働き方については、実態を本当につかんでほしいと。法逃れの日雇派遣に該当するのではないかという指摘もされております。この問題は改めて質疑をしたいと思います。  多様で柔軟な働き方、これを無権利で何の保障もない働き方として拡大するというようなことは絶対にあってはならないと思うんですね。どんな働き方であっても、労働者としての権利やセーフティーネットを保障していくと、これが私は労働行政に求められることだと思うんだけれども、最後、大臣、いかがでしょう。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) まさに、働き方が多様化していく中にあっても、実態として労働者に該当する方が労働関係法令による保護を適切に受けられるようにすることは重要です。都道府県労働局や労働基準監督署において、この労働関係法令の適切な執行に努めていきたいと思います。  また、フリーランスという方が安心して働くことができる環境整備は重要でありますから、このフリーランスの取引の適正化や、それから就業環境の整備を目的としたフリーランス法の円滑な施行や、それから労災保険の特別加入の対象範囲の拡大などに取り組んで対応していきたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 労働者じゃない働き方を多様な働き方として保護の対象から外していくような働き方がどんどん増えるということについては、引き続き議論したいと思います。しっかり保護すべき労働者の方を対象拡大していくということが必要だということです。  終わります。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 れいわ新選組の天畠大輔です。  まず、大臣に質問です。代読お願いします。  厚生労働省では、障害を持つ子供を育てている職員はどれくらいいますか。また、どのような両立支援をされているのか、大臣からお答えください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 厚生労働省において、職員の家族の状況については、職員のプライバシーを考慮をして、人事上必要な範囲で把握をしております。  その御指摘のような職員数というのは把握はしておりませんが、お尋ねの障害のある子の養育に関しては、職員本人が人事上の配慮を希望する場合に、人事担当との面談や人事調書などにおいてその状況を個別に把握をして必要な配慮は行っております。  具体的には、一人一人の状況に応じて、勤務地、配属、部署、勤務時間の調整、子の看護休暇の取得などにより、仕事との両立が実現できるよう対応をしてきているところでございます。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 まずは、厚労省の中で職員のニーズについて実態把握をしてみてはいかがですか。制度の足りないところが見えてくると思います。大臣、いかがですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この点は、やはり職員の皆さん方のプライバシーにも関わる問題だとも思います。職員本人が人事上の配慮を希望する場合に、必要な範囲で私ども把握をしておりまして、省全体としての該当者数等についての把握であるとか集計というのは行っておりません。あくまでも人事上必要な範囲での把握という考え方で対応させていただいているところであります。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 厚労省だけに、好事例が多いのではないでしょうか。代読お願いします。  おとといの参考人質疑において、障がい児及び医療的ケア児を育てる親の会会長の工藤さほ参考人は、治療や療育や装具の点検にどうしても看護休暇が必要な障害児や医療的ケア児の親は、様々な休暇を駆使して働き続けている現状があります、今後、子の看護休暇において対象範囲を広げてもらうことは、障害や医療的ケアがある子を育てる保護者にとっては救いになることは確かですとおっしゃっていました。厚労省でも障害を持つ子供を育てる職員がいらっしゃるようですから、まずは職員の声を聞くべきと申し上げ、次に行きます。  さて、私のヘルパーにも子育て中の人が複数います。私は、自分のヘルパーにこの仕事をできるだけ長く続けてもらいたいと考えており、それには仕事と子育てとの両立支援がとても大切だと日々実感しています。子供に関する不安を抱えながらでは仕事で良いパフォーマンスは出せません。さらに、両立が難しいことが理由で離職になってしまうと元も子もない結果になるからです。また、子供のニーズを満たせていない状態にもかかわらず仕事に来ていると思ったら、私もそのヘルパーに安心して仕事をお願いすることはできません。仕事とケアの両立支援の目的は働く保護者のサポートですが、それ以上に、子供が安心して生活できることが重要なのです。  本日は、子供を権利主体として考えたときに、どのような家族形態でも両立支援の恩恵を受けられるような仕組みづくりに向けて質問します。  まず、育児休業は事実婚の子供の育児の場合にも適用されますか。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) お答えをいたします。  育児・介護休業法に基づき事業主の義務の対象となる育児休業の対象ですが、これは、法律上の親子関係がある者、法律上の親子関係に準じる、準ずる関係がある者を養育する場合でございます。労働者にとっての子であれば両親間の婚姻関係は問うていないところでございます。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読いたします。  法律婚の子供と同じ扱いをする理由を述べてください。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 育児・介護休業法に基づく育児休業は、原則として、一歳になるまでの子を養育する労働者について、その雇用の継続を図り、職業生活と家庭生活の両立を実現することを目的としております。そのようなことから、法律上の親子関係に準ずる関係がある子についても認めているものでございます。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読いたします。  両親間の婚姻関係は問わないという姿勢は大いに評価します。両親が婚姻関係であるか否かによって不利益取扱いを設けて子供に押し付けることは許されざる差別だからです。里親に養育される子供にとっても、親が実親か養親か里親かによって育児休業の恩恵を享受できるか排除されるか、差別すべきではありません。  里親は育児休業法の対象となりますか。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 養子縁組里親は、養子縁組によって永続的な親子関係を形成することを目指して子を養育しており、法律上の親子関係に準じる関係があると言える者を養育するものであることから、平成二十八年の育児・介護休業法改正によりまして、養子縁組里親に委託されている子も育児・介護休業法に基づく育児休業の対象となりました。  一方、養育里親、専門里親、親族里親は、法律上の親子関係に準じる関係があるとまでは言えず、これらの者の育児休業は育児・介護休業法の対象とはなっていないところです。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 育児休業や里親は子供のための制度でもあります。もっと幅広く応援すべきです。代読お願いします。  資料一を御覧ください。  里親には、養子縁組里親以外にも、養子縁組を目的とせずに要保護児童を預かる養育里親、虐待された児童や非行の問題を抱える児童、身体障害児や知的障害児などを養育する専門里親、さらには、祖父母、おじ、おばなど三親等以内の親族の児童の親が死亡、行方不明、拘禁、入院や疾患などで養育できない場合の里親である親族里親などもあります。  先ほど厚労省は、事実婚における育休取得について、子を養育する労働者について、その雇用の継続を図り、職業生活と家庭生活の両立を実現することを目的としていることから両親間の法律上の婚姻関係は問わないと言いました。養育里親も子を養育する労働者であることに変わりはなく、法律上の親子関係を前提とする必然性はありません。  大臣、なぜ養育里親は育児休業の対象ではないのですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この育児・介護休業法に基づき事業主の義務となる育児休業の対象は、法律上の親子関係がある者、これは養子を含みます、そのほか、平成二十八年の法改正により法律上の親子関係に準じる関係がある者として特別養子縁組の監護期間の中の子、養子縁組里親に委託されている子なども対象となりましたけれども、この養育里親はその性質から対象となっておりません。  一方で、育児・介護休業法に定める育児休業の要件は最低基準でありますので、各事業主において広く里親一般も対象とするなど法律を上回る取組を行うことはこれは望ましいものであると考えております。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 親子関係の形ではなく、子供を権利主体として見てください。代読お願いします。  では、里親希望者が共働きである場合、認定からは排除されないという認識でよろしいでしょうか。

野村知司こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(野村知司君) 里親と共働きの関係に関するお尋ねございました。  里親の登録に関しましては、平成十四年に提示をいたしました里親制度運営要綱においてその種類ごとの要件をお示しをしております。  例えば、養育里親でございますれば、要保護児童の養育の理解であるとか熱意、さらには児童への豊かな愛情を有していること、経済的に困窮をしていないこと、各自治体の養育里親研修を修了していること、禁錮以上の刑に処せられるなど欠格事由に該当していないことなどが要件とされております。  里親要件は以上のような状態で、以上のようになっておりまして、里親希望者が共働きであるという理由をもって一律に里親登録をしないといったような取扱いではございませんで、里親の種類に応じた要件に沿って認定するかどうかが判断をされるべきものというふうに考えております。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読いたします。  今や、共働き世帯は全体の七割を占めているのです。内閣府男女共同参画局の調査などによると、夫は外で働き、妻は家庭を守るべきといった考え方に賛成する人の割合は、一九七九年の三一・八%から二〇二二年の四%へと激減しています。夫も妻も共に働き、共に家事、育児、介護を担うという在り方を社会全体で支えなくてはいけない、そのための育児・介護休業法ではないでしょうか。  そして、それは里親についても保障されるべきです。様々な事情を抱えて養育を必要としている子供に対して、あなたの親は里親だから育児休業は取れませんよなどと大臣は言えますか。里子に対して養育あって育児なしという社会でいいのでしょうか。  また、同性カップルの里親認定も少しずつ増えていますが、私が聞いた事例の方は、養育里親になるために片方が仕事を辞めたとのことです。育児休業が取れれば、仕事を辞めずに養育里親となり、仕事と育児の両立ができた可能性があります。里親の育児休業取得は、異性カップル、同性カップルにかかわらないニーズです。  先ほども申し上げたとおり、大人が育児休業をしてその恩恵を受けるのは子供自身であり、権利の主体でもあります。養子縁組里親なのか養育里親なのかは子供の最善の利益を考えて認定されるものであり、養子縁組里親でなければ育休が取れず、仕事と両立できない状況は差別ではないでしょうか。様々な理由で実の親の養育を受けられない子供たちが法律関係という形式によって差別されるのは間違っています。  里親制度の普及発展に取り組む公益財団法人全国里親会にもお話を伺いました。共働き世帯の里親認定も増えている、増えてきているとのことです。そのため、養育里親などへの育児休業の対象拡大を要望されておられます。特に、里親として委託する前から委託直後にかけては特に大変な時期であり、里親制度の普及発展のためにも対象拡大は不可欠です。  厚労大臣、今後の対象拡大について検討する気持ちはありますか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 先ほども申し上げたとおり、育児・介護休業法に定める育児休業の要件は最低基準というものでございます。各事業主において、広く里親一般も対象とするなど、法律を上回る制度を実施することは望ましいと考えております。  里親制度は、何らかの事情により家庭での養育が困難となった子供などに温かい愛情と正しい理解を持った家庭環境での養育を提供する制度と承知しており、厚生労働省としても、育児・介護休業法を上回る事業主の取組の状況の周知や、さらに、こども家庭庁における里親の支援の状況などについて注視をしてまいりたいと考えております。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 状況把握の結果いかんでは、今後、国の制度として育児休業の対象に里親を入れる可能性があると理解しました。  大臣、いかがですか。通告なしですが、お答えください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) まずは、やはりこうした里親制度に関わる好事例というようなものについて、改めて、この育児・介護休業法を上回る事業主の取組、これらについての周知をしっかりとすること、それから、やはり、こども家庭庁における里親の支援の状況といったものを踏まえて、こども家庭庁ともしっかりと調整をしつつ、こうした課題については慎重に検討していきたいと思います。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 検討を強く求めて、次に行きます。代読お願いします。  次に、産後パパ育休について伺います。  生後八週の中で、育休を取得しつつも短時間の就労を認めているという制度であり、減収を極力抑えたい労働者と少しでも働いてほしい企業側、双方にメリットがあると言われています。産後パパ育休の経済的支援は、育児休業補償と社会保険料免除の二本柱から成り立っているのですが、この社会保険料免除のルールが極めて分かりにくいのです。  資料二を御覧ください。  その月の末日を休む場合には、休業日数に関係なく、一日休んだだけでも社会保険料が免除されます。例えば、三月三十一日に一日だけ休んだ人は免除になります。その一方で、その日に休めなかった人は、三月一日から三十日までの間に十四日間以上休まないと免除の対象にならないというルールなのです。  産後パパ育休は、短時間労働を認めながらパパの育児休業を進めようという制度にもかかわらず、これでは本末転倒です。  このように分かりにくく不合理感を否めない部分は改善すべきと考えますが、大臣、いかがですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この育児休業期間の長さにかかわらず、月の末日が育児休業期間中であるか否かにより免除の対象となされるかが決定され不公平であるという御指摘も踏まえて、令和三年の法改正において、月の末日が育児休業等期間中である場合に加えまして、育児休業月の途中に十四日以上の育児休業等を取得している場合についても保険料免除の対象とするようにしております。  この改正の趣旨は、保険料の納付に応じて給付を行うことが社会保険制度の原則である中、育児休業期間中であっても休業前の標準報酬に基づいた保険料負担を求められることが経済的負担となっており、月の少なくとも半分以上の育児休業を取得している方々は特に負担が大きいと考えられることから、審議会の議論を踏まえまして、月途中で十四日以上の育児休業等の場合を免除の対象としたものでございます。  このため、加えて、月の末日を含まない十四日未満の育児休業についても免除の対象とすることについては慎重な検討が必要だと、このように考えるところであります。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読いたします。  取得日数の多寡にかかわらず、一律に社会保険料は免除するという措置を行うべきと申し上げ、次の質問に移ります。  現行法の勤続六か月未満の労働者を労使協定で除外できるという規定を今回の改正によって廃止したことは評価いたします。しかし、そもそも労働者と使用者が一つのテーブルに着いて話し合った末の合意である労使協定にそのような規定を設ける意味があったのでしょうか。  厚労省所管の他の法令において、このように労使協定において除外できるなどという規定を持つ法令は存在しますか。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 労使協定で、一定期間の勤続期間を満たしていない労働者等、これを除外することができる規定を持つ法令につきまして網羅的に確認をするということは困難でございますが、育児・介護休業法のほかには承知をしていないところでございます。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読いたします。  そのとおりです。労使協定の除外項目に関して法令でわざわざ規定する必要などないと思います。労使の自由な対話に対して政府はもっと信頼を置くべきです。  今回の法改正においても、柔軟な働き方を実現するための措置に関して、まずは事業主が五つのメニュー、すなわち、①始業時刻の変更、②テレワーク、③保育施設の設置、運営、④新たな休暇の付与、⑤短時間勤務制度の中から二つを選び、その後で労働者が二つのうちのどちらかを選ぶという順序になっています。  この規定も、あらかじめ事業者に対して五項目のうちの三つについて除外する権利を認めているようなものです。これでは、労使のせっかくの知恵の出し合いの機会を奪ってしまいかねません。  このような使用者の条件制限の権利、先行決定の権利については撤廃すべきではないですか。厚労大臣、お願いします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 事業主が柔軟な働き方を実現するための措置の内容を選択する際には、労働者における仕事と育児の両立の在り方やキャリア形成への希望に応じて活用できる措置とするために、労働者の代表である過半数組合などから意見を聞かなければならないというふうにしてあります。  あわせて、今回の法案が成立した場合には、育児当事者などからの意見聴取や労働者のアンケート調査の活用も並行して行うことが望ましい旨を指針で示すこととしており、労働者のきめ細かなニーズが適切に反映されるよう対応していきたいと思います。  なお、事業主が自社の状況に応じて三つ以上の措置を講ずることなど、可能な限り労働者の選択肢を広げるよう工夫することは望ましいことから、事業主の望ましい行動としてこうした内容についても指針においてお示しすることとしております。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 障害者への合理的配慮でも、育児、介護における労使関係でも、対話こそ重要と申し上げ、次に行きます。代読お願いします。  今回の法改正に当たり、在宅での家事や育児、介護もまた労働であるという観点が抜け落ちています。生活保護受給世帯におけるヤングケアラーやトリプル介護など、生活と看護、介護の両立に困難を抱える世帯への支援を充実させる必要もあります。  先般の生活保護法の改正により、支援する側がチームで対応する合議体の法定化がなされましたが、生活保護世帯における生活とケアの両立について、当事者を真ん中に据え、NPO等の民間事業者や他機関との連携により、チームで見守り、支える仕組みが必要です。  生活保護行政の遂行に当たり、なくてはならない存在が自治体の福祉事務所のケースワーカーの方々です。ケースワーカーの仕事は、面接、調査、個別ケースの対応、指導、居宅への訪問、就労支援、医療連携、報告書の作成など、その職務は多岐にわたるにもかかわらず、例えば居宅介護支援のケアマネジャーの担当上限をはるかに超える世帯と人数を受け持っているのが現状です。  生活保護行政においてケースワーカーの負担の軽減やスーパーバイズ機能の強化を図るための方策について、最後に厚生労働大臣の所見をお聞かせください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) ケースワーカーにつきましては、生活保護の受給世帯に応じて適切な配置がなされることが重要と考えています。これまで、地方交付税の算定上、ケースワーカーの増員が図られ、また、指導監査におきましてもその適切な配置について指導を行ってまいりました。  こうした中で、ケースワーカー一人当たりの世帯担当者数は減少をしてきております。また、ケースワーカーの専門性や資質の向上は重要でございます。厚生労働省においては、ケースワーカーやその指導に当たる職員の研修を実施するとともに、自治体が実施する研修を支援しています。今年度は、ケースワーカーの質の更なる向上を目的として、ケースワーカーの研修に関する調査研究も実施することとしております。  さらに、先般成立した生活困窮者自立支援法等改正法におきまして、生活保護法を改正し、福祉事務所が関係機関との支援の調整や情報共有、体制の検討を行うための会議体の設置規定を新たに設けております。この会議体を活用することで、関係機関と連携しつつ、専門的知見も取り入れることが可能となることから、ケースワーカーなどの業務負担の軽減につながる面があると考えております。  このような仕組み活用しながら、ケースワーカーの負担の軽減、生活保護受給者への支援体制の整備強化を図ってまいりたいと思います。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 時間が来ておりますので、おまとめください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読いたします。  ケア労働を担う全ての人々の負担や現実の危機に真摯に向き合いながら、全力で応援することを約束してください。  質問を終わります。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 無所属の上田清司です。  介護休業の拡大についてお尋ねをしたいと思います。  まず、現在の介護休業の規定整備状況を見ると、三十人以上の事業所が九〇%できている、また、三十人以下のところは六九・一%と。また、介護休暇制度の法定整備状況も、三十人以上は八六・五%、三十人以下が六五・四%。信頼できる直近のデータです。  まずまず整備されているところですが、問題が二つあると思っています。一つは、小規模事業所がどうしても少ない、整備状況が悪いと。ここの小規模事業所へどんなアプローチができるかということでありますし、もう一つは、後ほど介護離職の問題で取り上げますが、制度が用意をされているんですが、実際、制度の活用ができる職場環境がない、いわゆる職場マインドが必ずしも良くないと。こういうことに関して、現場の課題としてそれ相応に厚労省も把握されておられると思いますが、まず、小規模事業所へのアプローチについては今どのような形で進めておられるか、この点が一点。  もう一点は、先ほども申し上げました、マインドには職場の空気というか、マインドにはなかなか行政は介入できないんですが、介入できないなりに、例えば一定程度のインセンティブをつくるとか、あるいは、今あればその御紹介もいただきたいし、なければそれをつくるための仕掛けを用意していただきたい。  この二点について、まず伺いたいと思います。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) お答えいたします。  今、上田委員から二点御指摘をいただきました。その前提といたしまして、上田委員御指摘のように、三十人以上の事業所の約九割が既に介護休業、介護休暇の規定を整備している、こういった状況にあるのですが、実際に仕事と介護の両立を支える介護休業、介護休暇の利用が低水準にとどまっていて、両立支援制度が整っていても利用が進んでいないという課題がございます。  そして、御指摘のまず一点目、中小、小規模の事業所に対するアプローチというところに関してでございますが、現在、令和六年度の予算の中におきまして、介護離職の防止、介護休業の取得及び円滑な職場復帰による継続就労に係る企業の取組支援や労働者等への介護休業制度等の周知のために労務管理の専門家による中小企業への個別支援などを行っています。  また、実際、介護休業などの取得を進めるに当たっては、職場環境の整備あるいは雰囲気づくり、そのような御指摘もいただきました。そういった点に関しましては、この六年度予算の中で、介護休業制度の特設サイトにおきまして、インターネット広告等の実施や制度の周知動画の作成、こういったものも用意してあります。  さらには、インセンティブの付与、そういったことに関しましては、仕事と介護を両立しやすい職場環境整備等に取り組んだ事業主に両立支援等助成金、これは介護離職防止支援コースというコースを用意しております。このようなものを盛り込んでいるところでございます。就業規則の整備も併せてでございますが、やはりインセンティブですとか制度の周知、様々なことを併せて行うことが必要であるというふうに考えております。  そういったことから、今回の法案におきましては、介護に直面した労働者に対して、具体的に両立支援制度に関する情報を個別に周知をして利用の意向確認をすると、そのような内容も盛り込んでおります。法案が成立した際には、この新しい法案の内容も含め、様々なインセンティブや助成措置も含めて周知を図っていくと、このような形になろうかと考えております。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 厚生労働省の各都道府県の支所等々、課題があるところの人たちが行ったりするところで、課題がない場合だとか、あるいは課題を課題として考えていない人たちにとっては必ずしも接触が薄いところですが、やっぱり地元の商工会議所、商工会、こういったところが実は事業所の皆さんたちが一番ネットワークを組んでいるので、そこに対するアプローチをしっかりやらないと、この点についてはやはりより効果的な両立支援につながらない、このように申し添えておきたいと思います。これは意見です。どうぞ参考にしていただきたいと思います。  次に、介護離職の現状と課題について申し上げたいと思います。  大臣、近江商人の三方よしという話がありますが、事介護離職に関しては三方大損という話があるそうです。まず、離職したその方は収入がなくなる。そして、企業、団体にとっては、言わば技術や経験、人脈を持った人が抜ける。企業、団体にとっても損失と。そして、収入がなくなるわけでありますから、自治体や国にとっても、税金を納める立場の中では、収納をしていただく方が減るという、言わば財政上の問題にもつながっていって、三方大損だと、こういう言葉があるそうなんですが、この点について、大臣なんかはどのような御認識であるか。とりわけ、十万からの介護離職者が現実にあるということを踏まえて、まず、何というんでしょうか、所感を伺いたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 上田委員御指摘のような三方大損というようなことはあってはならないことであります。また同時に、こうした経済的な損失という観点だけではなく、やはり個々の国民一人一人が有意義な人生をその家族とともに社会の支援を受けながら過ごすことができるようにすることは、当然、これ国の責務としてあるものと考えます。  その上で、依然として年間十万人以上の方々がこうした介護離職しているということは厚生労働省としてもこれ重く受け止めておりまして、介護離職防止に向けた取組を一層進めていく必要があると考えています。  こうしたことから、今回の法案におきましても、介護の両立支援制度についての個別の周知と制度利用の意向確認などの措置を盛り込んでいるところでございます。こうした措置を、対策を通じて、家族の介護に直面した労働者が介護で離職することなく仕事と介護を両立できる社会をしっかりと実現をしていきたいと、かように考えております。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 大臣、ありがとうございます。  大臣、御自身で答弁されるときはほとんど外れがないんで大丈夫ですから、時々後ろからいただいたりすると少しずれたり外れたりするときありますので、どうぞ遠慮なくしていただければ有り難い、このように思っております。余計なことで申し訳ありません。  故安倍総理は、介護離職十万人ということを踏まえて、介護離職ゼロというスローガンを掲げて大いに鼓舞されたところでありましたが、このときの手法は一体どんなものだったのか。余り成果があったとは思えませんが、それ相応に検証をどのようになさっておられるか、この点について事務方の方からお伺いしたいと思います。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) まず、介護離職ゼロの前提となっております介護離職の要因についてでございます。  これは、勤務先でございますとか家族、サービスに起因するものなど様々なものがあると考えられますが、先ほど御紹介いただきましたように、一定程度規定は整備をされている、その一方で、仕事と介護の両立を支える介護休業や介護休暇の利用が低水準にとどまっていると、このようなことがございまして、離職の要因の一つに、両立支援制度が整っていても利用が進んでいないといった課題があるというふうに考えております。  そして、上田委員から御指摘ございました点に関して、政府におきましては、これまでも仕事と介護の両立支援制度の充実や介護職員の処遇改善、介護の受皿整備、このような取組を行ってきたところでございます。  そして、その検証といいますか総括といいますか、そのような結果でございますけれども、介護離職者数に関してでございますが、そもそも、介護をしながら就業する方が、二〇一二年には約二百九十一万人いらっしゃいました。それが二〇二二年には約三百六十五万人に増加をしている。この一方で、介護を理由とする離職者の数は二〇一二年の約十・一万人から二〇二二年には約十・六万人ということで、ほぼ横ばいとなっています。  十万人近くの方が介護離職ということについては、これは憂うべきことですが、一方で、これまでの取組ということ、分母を考えると、一定の効果はあったのではないかというふうに受け止めております。  他方、依然としてその年間十万人以上の方が介護離職をしているという現状がございますので、今回の法案におきましても、介護と仕事の両立支援を更に進めるために、個別の周知、制度利用の意向確認、そして情報提供などの措置を講じさせていただきたいということで提案をさせていただいております。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 確かに、安倍総理の大きなスローガンの後、若干減ったことも事実だというふうに思っております。  ただ、今御指摘もありましたように、介護をされる予定者というんでしょうか、高齢者の人数も増えてきておりますので、そういう意味でなかなか困難な状況になっているわけでありますが。  そこで、介護を始めると離職まで、大体六割が半年で辞めてしまうと、仕事を辞めると。介護を始めて半年たつと、六か月たつと、六割はもう仕事を辞めていると。二年以内に全ての介護を始めた人たちが離職するというような、こういうことが言われているところですが、この事実関係というのは間違いないんでしょうか。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 令和三年度に厚生労働省が委託をして実施をした調査の結果を御紹介をさせていただきますと、介護を理由に仕事を辞めるまでの期間と辞めた理由ということで、介護等を始めてから離職までの期間は半年未満の方が約六割、半年以上が約三割というふうになっております。(発言する者あり)失礼いたしました。今御紹介をさせていただいた調査の中ではございますが、一年以上掛かっている方が一五・六%ということになっておりまして、六か月から一年未満の方一四・五%などと合わせますと、半年以上の方が約三割という形になっております。  なお、委員御指摘の約二年という点につきましては、大変恐縮ですが、現在手元にある資料の中ではちょっと記載がないという状況でございます。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 結構でございます。先般、参考人質疑で参考人として登場された川内さんがそのようなことを言っておられました。  今、データもありました、三菱UFJリサーチ&コンサルティングのデータでありますが、仕事を続けたかったわけでありますが、勤務先の両立支援制度の問題や介護休業等を取得しづらい雰囲気があったために、結果的には、この半年未満に離職した人の六割のうち、それを理由にしている人が四三・四%あると。それに準ずるような人が三〇・二%あるので、仕事は続けたかった、しかし職場環境がそれを必ずしも許していないという、そういう判断をされたようでありますし、また、この続けたかったけれども辞めたという部分をもっと詳しく調べると、勤務先に介護休業制度等の両立支援制度が整備されていなかった、これが六三・七%ですので、四掛けの六にすると、二割五分ぐらいのところは整備されていないことの計算になってしまうんですね。それから、勤務先の介護休業制度等の両立支援制度を利用しにくい雰囲気があった、これが三五・四%、四三・四%の中のですね。  つまり、本当は相当整備がされている、九割ぐらいされているようなところがあるし、小規模でももう七割ぐらい整備されているはずなのに、こういう統計で出てくると、ざっくり二五%ぐらいのところが実は整備されていないというような統計が出てきていると、これも厚労省の委託された極めて有力な調査会社の動向調査ですので、ある程度信用してもいいのかなと思うと、この辺の矛盾をどう考えられるのか、まずお伺いしたいと思います。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 今、上田委員御指摘の点は、幾つかの考え方のアプローチがあるというふうに考えられます。  最初の御質問で上田委員が御指摘をされた規定整備については、確かに九割近くの事業所において整備をされているという状況になっております。また、法律上は、例えば介護休業で申し上げると、労働者から申出があった場合について、基本的に事業主は拒めないという形の権利ということになっております。したがって、労働者から申出があれば事業主は介護休業させるということになりますが、それをよりスムーズな形で介護休業を取得をしていただくために規定整備を進めていると、それが現在の状況でございます。  そして、その中にあっても、一部、特に企業規模が小さな事業所においてはまだ規定整備がされてないところがあるという可能性が一つ、またさらには、規定整備がされているとしても、その状況が周知をされてない、分からない、そういった状況になっている可能性もある。あとはもう一つ、そもそも取るという可能性を頭から排除をしてしまって、そのような実は情報収集をすることがないまま離職に至ってしまうケース、そのようないろいろな考え方ができるというふうに思います。  したがいまして、それぞれのケースに対応した形で対応を進めていかなくてはいけないと考えておりまして、規定整備については引き続き進めていくと。そのようなことと同時に、いかにしてその制度が利用できるか、あるいはその制度をちゃんと分かった上で自らの介護プランと適切に組み合わせて両立をしていくか、そういったこともございまして、今回の法案の中では、個別の周知、そして利用の意向確認、そのようなことを入れさせていただいていると、そういう状況でございます。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 データで掛け算をしていくと、少しやっぱり数字が合わないような感じもしますので、よく厚労省の内部においても精査していただきたいなというふうに思いますので、宿題として考えておいてください。ひょっとしたら、確かに御本人が法律上規定されていることも知らないままに整備されていないという誤解もあったのかもしれませんが、いずれにしても、誤解があること自体がまた問題ですので、ちゃんときちっと、アナウンスされていないというふうに理解もしなくちゃいけないので、そういったところを是非整理していかないと、今回の法改正でも同じようなロスが起こっていくことも考えなければならないと私は思います。  そこで、介護の考え方について幾つかお尋ねしたいと思います。  私も先般の参考人質疑まで、真面目に介護、介護と突き詰めて、まさに矢弾尽きて刀折れて、へろへろになるまで頑張ると、これが日本人の気質のいいところだというような部分もなきにしもあらずだったんですが、介護と仕事の両立という概念からすれば、それはもう離職の道をまっしぐらだというふうにやっぱり理解せざるを得ないように考えますし、先般の、繰り返しになりますが、川内さんの話も、年間七百件介護相談を受けているが、離職して介護に専念して良い介護になったという話は一つもなかったと、一生懸命頑張ったんだけど、それが良い介護になっていないと。親孝行の呪いからの脱出とかですね、なかなか格好いいせりふが出てくるんですが、あるいは「「親不孝介護」のススメ」ですね、そういうことも言われたりしながら、言わば家族介護とプロの介護との境目をしっかりしなければならないという示唆を与えていただいたところでありますが。  この示唆についても、先ほど猪瀬議員からも御指摘、また、川内さんの資料も使われましたけれども、フェーズ1、例えば初期体制の構築、要介護状態が発覚した頃、あるいは日常生活の一部に手助けが必要なフェーズ2ですね、こういったときにはまさに介護と仕事の両立が可能なのかもしれませんが、フェーズ3の時期になって日常生活全般に手助けが必要だとか、あるいはもうそれ以上になったときには、もうそれでむきになって親孝行を進めていくと、まさに離職せざるを得なくなってしまうという、こういうことが言えるのかなというふうに私も思ったりして、ある意味では、これをどこかで線引きができるとも私にも思えないんですが、基本的には、介護負担が決して重くない、そういう概念のときに、基本的には仕事と介護の両立ができるのかな、こんなふうに私なりの理解をしました。フェーズ1、フェーズ2のエリアの中で。  そこで大臣、なかなか線引きがここはできないと思うんです。もう大臣のお考えで結構です、突然聞いているような話だと思いますから。  介護が、やっぱり軽いと両立できるんですが、重いと両立できないんじゃないかと。じゃ、重い、軽いはどこで線を引くのかという、そういう線引きもありますが、基本的な考え方として、そうした部分を何らかの形で整理しておかないと、この介護離職十万人というものを減らすことは難しいんじゃないかと思いますが、こうした議論というのはなされているんでしょうか。どこまでが家族で、どこまでがもうそうでないかとかですね、その点について、大臣、何か御所見があれば伺いたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 当然、こうしたその介護の中で、その専門の介護の方にお願いをする部分と、それから家族で行う部分というものについての在り方というのは議論をした上でこうした制度設計がなされてきているものと私は承知をしております。その上で、その点に関わる理解というものがまだ十分社会で徹底していないことで、実際に介護離職にもつながることが多々ある。  したがって、こうした制度の在り方を理解するとともに、家庭におけるその介護というものの中で、その介護の社会的支援でお願いする部分と、それから家族で実際にその支える部分と、やはり分けて考えながらこの制度をうまく活用していただくように私どもも運用をしていくという、この考え方で対応していくことが適切かと、こう考えるようになっております。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 大変的確な御所見を伺って、ありがとうございます。  やはり、多分この辺をもう一回きちっと整理することが今後の介護離職を減らすことにつながるんではなかろうかというふうに思いますし、また同時に、石橋議員なんかが御指摘されたように、介護人材を、そうなってくると介護の社会化でありますから、介護人材をどれだけ確保できるか、そのための条件は何なのかということについても、思い切った踏み込んだ形での厚生労働省の強い立場がやっぱり私は必要だと思います。  介護報酬を引き上げるという、公的資金をきっちり入れていくとか、こういったことを申し上げて、質疑を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 他に発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、打越君から発言を求められておりますので、これを許します。打越さく良君。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 私は、ただいま可決されました育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会・教育無償化を実現する会及び国民民主党・新緑風会の各派並びに各派に属しない議員上田清司君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。  一、本法による見直し後の子の看護等休暇制度については、その取得理由や利用日数、子の病気等のために各種制度を利用した日数等を把握し、その結果も踏まえ、労働政策審議会において、子の対象年齢や取得可能日数などの必要な検討を行うこと。  二、所定外労働の制限、時間外労働の制限及び深夜業の制限について、その利用状況を把握し、その結果も踏まえ、労働政策審議会において、子の対象年齢などの必要な検討を行うこと。  三、三歳から小学校就学前の子を養育する労働者に関する柔軟な働き方を実現するための措置について、三つ以上の措置を講じるなど可能な限り労働者の選択肢を広げるよう工夫することが望ましいことを指針で明記するとともに、施行の状況を踏まえ、労働政策審議会において、労働者の選択肢や子の対象年齢などの必要な検討を行うこと。また、労働者がこれまで利用してきた制度がある場合には、それが引き続き利用できるよう配慮することが望ましい旨、指針で示すこと。  四、政府が掲げる男性の育児休業取得率の目標の達成に向けては、取得率だけでなく、育児休業の「質の向上」の観点から、男性の育児休業の取得日数等の数値も参照して、男性の育児・家事への参画の推進のための効果的な方策を推進すること。  五、出産や育児への父親の積極的な関わりを促進するとともに、母親だけでなく父親も不安なく子育てにあたることができるよう、伴走型相談支援において切れ目無く支援を提供すること。また、企業における父親も対象にした出産や育児への積極的な関わりの促進に向けた取組を推進すること。  六、介護休業等の対象となる要介護状態についての現行の判断基準は、主に高齢者介護を念頭に作成されており、子に障害のある場合や医療的ケアを必要とする場合には解釈が難しいケースも考え得ることから、早急に見直しの検討を開始し、見直すこと。また、検討で得られた知見などを踏まえ、厚生労働省とこども家庭庁とが連携し、障害者支援に係る団体等の協力も得ながら、障害のある子や医療的ケアを必要とする子を持つ親が、子のケアと仕事を両立するための包括的支援について検討すること。さらに、仕事と育児の両立支援に係る個別の意向の確認と配慮に当たっては、子に障害がある場合や医療的ケアを必要とする場合であって希望するときは、「短時間勤務制度の期間の延長」や「子の看護等休暇制度等の利用可能期間の延長」が望ましい旨、指針で示すこと。  七、仕事と育児の両立支援に係る個別の意向の確認と配慮に当たっては、ひとり親家庭等特別の事情がある場合であって希望するときは、子の看護等休暇制度等の付与日数に配慮することが望ましい旨、指針で示すこと。  八、育児休業・介護休業後、労働者の希望に応じて原職復帰がされるよう、指針において育児休業・介護休業取得後に原職又は原職相当職に復帰させるよう配慮することとされていることについて、周知徹底を行うこと。また、長時間労働等により原職復帰を躊躇させることがないよう、男女問わず長時間労働の是正を目指すこと。  九、男女ともに仕事と育児・介護の両立を実現するためには、職場全体における長時間労働の是正が不可欠であることから、働き方改革をより一層推進し、育児期・介護期に限らず全てのライフステージにおける労働者のワーク・ライフ・バランスの実現に取り組むこと。また、仕事と育児・介護の両立を困難とするような配転命令に対し、労働者の個々の状況への配慮について効果的な取組を推進すること。  十、最高裁判所から、犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律について、「事実上婚姻関係と同様の事情にあった者」に同性パートナーが該当し得ると解するのが相当との判決が出たことを踏まえ、育児・介護休業法における「配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)」の解釈について、必要な検討を行うこと。  十一、仕事と育児・介護の両立支援制度の運用において、人員や職員の配置基準が定められている医療・介護・福祉の職種に関しては、引き続き、サービスの質の確保の観点も踏まえながら、配置基準の柔軟な運用の在り方について必要な検討を行うこと。   右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) ただいま打越君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 全会一致と認めます。よって、打越君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、武見厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。武見厚生労働大臣。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、努力してまいります。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時十六分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗