厚生労働委員会 第14号
- 発言数
- 233 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2024/05/16
会議録
○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、一名欠員となっておりました本委員会の委員として奥村政佳君が選任されました。 ─────────────
○委員長(比嘉奈津美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省雇用環境・均等局長堀井奈津子君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(比嘉奈津美君) 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○生稲晃子君 おはようございます。自由民主党の生稲晃子です。 本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 まず最初に、今回の育児・介護休業法の改正は、従来から力を入れて取り組んできた働き方改革のみならず、岸田政権が進める子ども・子育て政策の抜本強化に密接に関わる内容が盛り込まれていると考えます。 まず初めにお聞きします。 政府の政策全体の中での今回の法案の位置付けと、この法案が実現することにより、どのような社会を実現していきたいと思っていらっしゃるのか、政府のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘の働き方改革、働く方一人一人が多様な働き方を選択できる社会を通じて、より良い社会の展望を持ち得るようにすることを目指します。そして、長時間労働の是正によって、そしてこのワーク・ライフ・バランスを改善をして、そして男性の育児休業の取得促進、こうしたことにしっかりと取り組んでいきたいと思います。 こうした働き方改革による施策を前提とした上で、今般、少子化の進行が危機的な状況にある中で、子ども・子育て政策の抜本強化として、共働き、共育ての推進を含むこども未来戦略が取りまとめられたところでございます。 今回の法案は、このような政府全体の施策を実現していくために、男女とも育児、介護といった労働者の家庭責任や生活における希望に対応しつつ、仕事やキャリア形成と両立できる社会を目指すというところがそこの基本目標となってきております。
○生稲晃子君 大臣、どうもありがとうございました。 昨年閣議決定されましたこども未来戦略においては、我が国の出生数は二〇〇〇年代に入って急速に減少していまして、一九九〇年から二〇〇〇年までの十年間の出生数は約三%の減少であるのに対し、二〇〇〇年から二〇一〇年は約一〇%の減少、二〇一〇年から二〇二〇年は約二〇%の減少となっていることが示されました。さらに、コロナ禍の三年間で婚姻件数は約九万組減少し、未婚者の結婚願望や希望する子供の数も大幅に低下、減少していて、二〇三〇年代に入ると我が国の若年人口は現在の倍速で急減することになり、少子化は歯止めの利かない状況になることが予測されています。二〇三〇年代に入るまでのこれからの六、七年が少子化傾向を反転できるかどうかのラストチャンスであり、少子化対策は待ったなしの瀬戸際にあるとの認識が示されました。 こども未来戦略では、今後三年間で集中的に取り組まれる加速化プランにおいて具体的な各種施策が掲げられていて、共働き、共育ての推進もその中の重要な施策の一つとして位置付けられています。 共働き、共育ての推進については、制度面の対応と給付面の対応が両輪となった政策パッケージであると認識をしていますが、これに関する法改正は、本法案のほかに、先日までこの委員会で審査されました雇用保険法等改正案、今後参議院での審議が見込まれます子ども・子育て支援法等改正案に分かれていることから、全体像が若干分かりにくくなっている面もあろうかと思います。 質問します。 こども未来戦略と本法案との関係、そして加速化プランにおける共働き、共育ての推進の全体像について説明をしていただけますでしょうか。お願いいたします。
○政府参考人(堀井奈津子君) お答えをいたします。 そもそもの少子化の背景といたしましては、個々人の結婚や出産、子育ての希望の実現を阻む様々な要因がございますが、その中の一つとして、仕事と育児を両立をしづらい職場環境がございます。そして、生稲委員御指摘の関係で、こども未来戦略として対策の全体像をお示しをさせていただいたところでございます。 その加速化プランの一つとして、子育て世帯の共働き、共育てを推進していくことが明記をされております。具体的な内容としましては、男性育休の取得促進、育児期を通じた柔軟な働き方の実現、多様な働き方と子育ての両立支援等が盛り込まれたところでございます。 その上で、これらを具体化するための法律案といたしまして、子ども・子育て支援法等の改正案、改正法案により、二十八日間を限度に育児休業給付の給付率を手取りで十割相当へ引き上げること、育児・介護休業法等改正案に、改正法案により、柔軟な働き方を実現するための措置を創設すること、そして、先日御可決をいただきました雇用保険法等改正法によりまして、雇用保険の被保険者の適用対象を拡大することなどの実現を目指しているところでございます。 これらの改正法案等によりまして、男女が共に希望に応じて仕事と育児を両立できるように取り組んでまいるということでございます。
○生稲晃子君 ありがとうございます。私自身、少し複雑だなと思っていましたので、全体像が見えた方がよいかと思って質問をさせていただきました。ありがとうございます。 このこども未来戦略の中におきまして、制度や施策を策定、実施するだけでなく、その意義や目指す姿を国民一人一人に分かりやすいメッセージで伝えるとともに、施策が社会や職場で活用され、子ども・子育て世帯にしっかりと届くよう、企業、地域社会、高齢者や独身者も含め、社会全体で子ども・子育て世帯を応援するという機運を高めていく国民運動が必要であり、こうした社会の意識改革をしっかりと進めていくことが示されました。その中でも、制度や施策が絵に描いた餅とならないように、特に企業の経営者の意識改革が重要であると私は考えます。 また、同じくこども未来戦略の中で、社会全体の構造、意識を変えるために、企業において、出産、育児の支援を投資と捉え、男性、女性共に、希望どおり気兼ねなく育児休業制度を使えるようにしていく必要があり、特に、企業のトップや管理職の意識を変え、仕事と育児を両立できる環境づくりを進めていくことが重要であるとも示されました。 こども未来戦略で示された特に経営者の意識改革の重要性について、どのように具体的な施策に反映をさせていこうと思われているんでしょうか。お考えをお聞かせください。
○政府参考人(堀井奈津子君) 男性労働者が育児休業を取得しない理由としましては、業務の都合により取れない、職場が育児休業を取りづらい雰囲気である、このようなことが挙げられているなど、育児との両立支援を進めるに当たっては、制度の整備だけではなく、経営層や管理職等も含めた意識改革が重要でございます。 このため、厚生労働省では、男性の育児休業取得に積極的に取り組む企業の好事例の周知、広報や、人事担当者や管理職に向けたセミナーの実施などにより、育児休業制度等の理解促進や機運醸成が図られるように取り組んでおります。 さらに、今回の法案におきましては、男性の育児休業取得率の公表義務を、常時雇用する労働者数千人超から三百人超の事業主に拡大することや、次世代育成支援対策推進法の一般事業主行動計画につきまして、男性の育児休業取得率に係る数値目標の設定やPDCAサイクルの確立を義務付けること、これらのことを盛り込んでおります。 これらの企業としての取組を行うということで、経営層などにも意識付けをし、育児休業を取得しやすい職場環境の整備や機運醸成に取り組むことは大変重要だというふうに考えておりますので、積極的に進めてまいりたいと考えております。
○生稲晃子君 経営者の方々の意識改革がまずは必要だということを改めて思いました。そして、私個人としては、将来的には、男性だから、女性だからと育休に差を付けるのではなく、同等でよいと思えることが当たり前の社会がつくられていることを望んでいます。 ここで、具体策であるイクメンプロジェクトについて少しお聞きします。 厚生労働省で平成二十二年から取り組まれています男性の育児休業取得促進事業、イクメンプロジェクトは、積極的に育児をする男性、イクメン、そしてイクメン企業を周知、広報、支援するプロジェクトとして、男性の育児休業取得率や女性の継続就業率の引上げに大きく貢献し、セミナー等を通じた経営者の意識改革の点でも有意義であると考えますが、一般的な認知度が残念ながらまだまだ低いと思います。 これまでイクメンプロジェクトが果たしてきた成果と、更なる事業の拡充に対する政府の見解について伺います。
○政府参考人(堀井奈津子君) 生稲委員御指摘のように、厚生労働省のイクメンプロジェクト、これは、積極的に育児をするイクメンや仕事との両立に取り組むイクメン企業を支援をし、好事例等を周知、広報するプロジェクトでございます。 これまで実施をしてきたことといたしまして、男性の育児と仕事の両立を積極的に推進する企業、そして管理職の表彰でございますとか、イクボス宣言など参加型の公式サイトの実施、そして企業版両親学級の普及、これらのことを通じまして、社会的な機運の醸成、取組を促進をしてまいりました。 この結果、ほかの制度改正などの動きとも相まってでございますが、男性の育児休業の取得率で見ますと、委員も御指摘をいただきました、事業を開始をした平成二十二年、このときは男性の育児休業の取得率が一・三八%でございました。これが令和四年は一七・一三%ということで向上しているところでございます。 こども未来戦略におきましては、男性の育児休業の取得促進とともに、育児期を通じた柔軟な働き方の実現による共働き、共育ての推進、これを掲げておりまして、引き続き、今回の法改正とともに、このようなプロジェクトを活用しながら社会全体の意識改革も含めて取り組んでいき、また、そういう取組を広げていくことで、イクメンという言葉や、あとはイクメンプロジェクト自体の認知度も上げていきたいというふうに考えております。
○生稲晃子君 ありがとうございます。 引き続き、経営者の意識改革の観点で質問いたします。 先ほど御答弁にもありましたけれども、本法案により、男性の育児休業取得率の公表義務が課される企業は、常時雇用労働者が一千人超えの企業から三百人超えの企業となり、対象企業が大幅に広がります。また、常時雇用労働者数が百人を超える企業に、行動計画の策定に当たり、男性の育児休業の取得状況などを数値目標として掲げることが義務付けられます。 最近の就活生は、事業内容が安定していてワーク・ライフ・バランスの充実したいわゆるホワイト企業を就職先に希望する傾向があると聞きます。この点、男性の育児休業取得率の公表義務の拡大や行動計画を策定するに当たっての数値目標設定の義務化は就活生にとって企業選びの参考となります。 また、現在、厚生労働省の運営するウェブサイト、両立支援のひろばでは、各企業が策定した行動計画や企業の仕事と家庭の両立支援に関する取組が閲覧でき、学生や求職者の企業研究の参考となるだけでなく、企業側にとっても独自の両立支援をアピールする場としての活用が期待されます。最近の就活生は、企業研究に当たりインターネット上で情報を集めることが多いと聞きますし、情報へのアクセスのしやすさからもこうした取組には期待ができます。 質問します。 このような取組により、政府はどのような効果があると見込まれているんでしょうか。
○政府参考人(堀井奈津子君) 生稲委員御指摘のように、若い世代を中心としまして、男女共に、育児休業制度ですとか両立支援制度、こういったものについての関心が高い傾向にあるというふうに承知をしております。 そして、御指摘いただきましたように、育児・介護休業法に基づきまして、令和五年の四月から男性の育児休業の取得状況の公表を義務付けている常時雇用労働者数が千人超の企業を対象に令和五年の六月に公表状況の調査を行いまして、それによりますと、男性の育児休業等取得率を公表した企業からは、その公表の効果としまして指摘をされた点、幾つかございます。まず、男性の育児休業等の取得率が増加をした、そして、男性の育児休業取得に対する職場内の雰囲気のポジティブな変化があった、また、新卒、中途採用の応募が増えたなどの回答が見られたところでございます。 そして、今回の法案におきましては、こうした公表による効果も勘案をいたしまして、男性の育児休業の取得促進等により共働き、共育てを推進するために、育児・介護休業法による男性の育児休業等取得率の公表義務の対象を拡大をするということにしております。また、あわせまして、次世代育成支援対策推進法の改正を行いまして、事業主が一般事業主行動計画を策定する際に育児休業や労働時間の状況に関する数値目標の設定を義務付けるということにしております。 このような環境、職場環境の整備に向けた取組を一層促してまいりたいということでございます。
○生稲晃子君 ありがとうございます。 人手不足が深刻化する今日、多くの企業にとって人材確保というのは喫緊の課題です。就活生のワーク・ライフ・バランスを重視する傾向などを鑑みれば、新たに男性の育児休業取得率の公表義務が課される経営者にとって、これまで意識してこなかった育児休業に関しての意識も高まりますし、また、既に先進的な取組を行ってきた企業にとってはアピールのチャンスになるというふうに思います。ただ一方で、抵抗感を持つ中小企業の経営者もあるかと思います。特に人手不足感の強い業種の経営者においては、育休取得者が生じた際、どのように業務を回すかが大きな悩みになるのではないでしょうか。 この法案により新たに男性の育児休業の取得目標の数値目標策定義務の対象となる中小企業について、公表に際して負担が生じないように、軽減されるように、政府としてどのように取り組まれる予定か、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(堀井奈津子君) 御指摘のように、新たに事業主が行わなくてはいけないということが今回の法案の成立後ございます。特に男性の育児休業取得率等に係る数値目標、この設定等の義務付け、これにどう対応するかと、そのようなお尋ね等かと思いました。 そして、事業主が円滑にこの改正法が成立した場合に対応していただけるように、まず行動計画策定指針におきまして行動計画に関する基本的な事項や事業主が取り組むことが望ましい事項を示すということや、行動計画の策定等に当たっての注意点など詳細な内容をまとめた運用マニュアル、こういったものを策定、公表すること、また、厚生労働省が運営するサイト、先ほども御指摘をいただきましたが、両立支援のひろば、こういったところにおきまして具体的な取組内容の好事例を示していく、このような支援策を講じてまいりたいというふうに考えております。
○生稲晃子君 今回の法案によるその男性の育児休業取得率の公表義務の拡大とか、今おっしゃっていただいた両立支援のひろばといった企業の取組を公表する場の整備というのは企業にとってメリットが多いと考えますけれども、労働者百人超えの中小企業の経営者の方々に対して負担になってしまわないよう注視してあげていただきたいというふうに思います。 次に、男性の育児休業取得状況の地域差について伺います。 積水ハウスが発表している男性の育休白書では、全国の都道府県別に男性の家事、育児力を数値化してランキング形式で紹介をしています。ランキングの一つとして育児休業取得日数に係るものがあって、取得日数別では岩手県が一位でした。東京都も健闘して全国四位の取得日数でしたけれども、一位の岩手県とは一週間以上の開きがあります。 男性の育児休業取得率が高く取得日数も多い地域というのは、注目すべき取組を行っている場合が多いと考えられます。取組の中にはほかの地域でも生かせるものもあると思うんですね。 この積水ハウスのように、政府として、地域別で男性の育児休業の取得状況や育児への参加度合いなどを実態把握するための調査というのは行われているんでしょうか。また、自治体で行われている先進的な取組を優良事例集として紹介してはどうかというふうに考えますが、政府の見解をお願いいたします。
○政府参考人(高橋宏治君) お答え申し上げます。 今先生の方から御紹介のあった積水ハウスの実態とか、私どもも非常に参考になるデータとしていただいておりますけれども、政府として、その地域別あるいは都道府県別の男性の育児休業取得日数とか状況については、これ調査をしておらず、把握をしていないという状況になってございます。 一方で、男性の家事あるいはその育児に要する、掛けている時間ですね、これは育休の取得の有無にかかわらず、家事、育児時間に関する都道府県別の実態というものについては、これは総務省が実施している社会生活基本調査というものがございまして、これは五年に一度やっておるわけでございますが、直近の調査である令和三年の調査結果によりますと、全国の一日当たりの平均時間、男性が家事、育児に時間掛けている、平均時間でございますが、百十四分というふうになってございます。先ほど先生から御紹介があった岩手県とかあるいは東京について見てみますと、岩手県ですと一日当たり百二分、東京ですとちょうど全国平均と同じ百十四分という状況になっておるところでございます。 こども家庭庁といたしましては、男性のこの育休取得あるいは家事、育児参画の促進に取り組む自治体に対しまして、地域少子化対策重点推進交付金というものがございますけれども、これ、通常は補助率二分の一が原則なんですが、この男性の育児参加の関係の取組については補助率をかさ上げして支援をしておるという状況でございまして、この取組について、優良事例ですね、毎年、その自治体の取組についての優良事例について毎年事例集作成をいたして全国に周知をしておるというところでございます。 こども家庭庁といたしましては、引き続きこうした取組を通じて男性の育児参加促進について促していきたいというふうに思っておるところでございます。
○生稲晃子君 ありがとうございます。引き続きよろしくお願いいたします。 ここからは、子供の年齢に応じて切れ目のない支援策が講じられているか、各段階で順に確認をさせていただきたいと思います。 まずは、育児休業とその周辺の制度です。 厚生労働省の育児休業取得状況のデータですが、女性の取得率は八〇%である一方、男性は一七%にとどまること、また、取得期間についても、女性は六か月以上が九五%である一方、男性は二週間未満が五一%を占めることに私は違和感を覚えます。 取得率、取得期間について男女間で大きな乖離があることの要因を厚生労働省としてどのように分析しているんでしょうか、お聞かせください。
○政府参考人(堀井奈津子君) 御指摘のように、育児休業の取得状況につきましては男女で乖離があるところでございます。 その背景といたしましては、性別固定的役割分担意識の影響により、家事、育児の負担が依然女性に偏りがちになっていること、また、特に男性の休業取得による収入減少の回避等の理由が考えられるのではないかと思います。 一方で、若い世代を中心として、男女で育児、家事を分担することが自然であるという考え方が広まりつつある中で、男女共に希望に応じて仕事と育児を両立できるようにしていくことが大変重要であるというふうに考えています。 このため、今回の法案におきましては、男女が共に希望に応じて仕事と育児を両立できるように、男性の育児休業の取得促進に向けまして、男性の育児休業取得率の公表義務の対象拡大や、企業が行動計画策定時に育児休業の取得状況に関する数値目標の設定を義務付けることなどを盛り込んでおるところでございます。これに加えまして、育児休業の取得を支援する中小企業の事業主に対する助成措置も拡大をしたところでございます、拡充をしたところでございます。 このようなことを今後とも進めてまいりたいというふうに考えております。
○生稲晃子君 ありがとうございます。 私はこれまで芸能界で活動してまいりました。芸能界が特殊なのかもしれませんが、男性だから、女性だからという性別による差とか収入の差がない世界にいましたので、それぞれの夫婦の仕事の状況、経済状況なども踏まえての柔軟な役割分担を行う社会が私は理想です。 次に行きます。 こども未来戦略では、子ども・子育て政策を推進するに当たり、今も根強い固定的な性別役割分担意識から脱却し、社会全体の意識の変革や働き方改革を正面に据えた総合的な対策をあらゆる政策手段を用いて実施していく必要があると示されました。 ここで、質問します。 育児休業取得を始めとする性別役割分担意識からの脱却について、具体的にどのように進めていくのか、教えていただきたいと思います。お願いします。
○政府参考人(堀井奈津子君) 先ほどもお答え申し上げましたように、家事、育児の大半を女性が担っていると、その一方で、職場の方としても、男性が仕事をしながら家事、育児に取り組むことが当然とは受け止められにくい、そのような職場風土があるというふうに考えております。このような現状の背景にある固定的な性別役割分担意識の存在というのは女性のキャリア形成の障壁にもなっているというふうに考えています。 これらの解消を図るために、厚生労働省といたしましては、男女雇用機会均等法の遵守や女性活躍推進法による取組を推進をするとともに、女性労働者や男性労働者、そして管理職、企業経営者、こういった方々を対象としてセミナーを開催をしまして周知啓発を進めているところでございます。 また、男性が主体的に家事、育児に関わり、男女共に希望に応じて仕事と育児の両立が図られるようにしていくことが大変重要でございますので、男性の育休の取得促進というのを様々な形で実施をする、今回の法案にもそのための手法を盛り込んでいるということでございます。
○生稲晃子君 産後期間については、母体保護の観点から労働基準法において産後休業が定められているほか、男女雇用機会均等法における母性健康管理の措置も定められています。昔、私の母も、産後は体をしっかり休めないと後々の体に影響するよとよく言っていたことを思い出しますが、このような女性にとって負担の大きい時期には男性の育児休業取得のニーズが高い傾向にあります。 前回の育児・介護休業法改正において、男性の育児休業取得促進のため、男性の取得ニーズの高い子供の出生直後の時期について、これまでの育児休業よりも柔軟で取得しやすい枠組みの休業として産後パパ育休が創設されました。令和四年十月の創設から一年半余りが経過しましたが、産後パパ育休の取得状況と現段階におけるこの制度に対する評価について政府に伺います。
○政府参考人(堀井奈津子君) 男性が育児に取り組む第一歩である育児休業の取得を促進をしていくために、令和四年十月から、子の出生直後にこれまでより柔軟な形で取得できる産後パパ育休を創設をいたしました。そして、この産後パパ育休の取得時に支給をいたします出生時育児休業給付金、この受給者でございますが、令和五年度において一月当たり約五千四百人ということでございまして、また、産後パパ育休制度が創設をされて以降、男性の育児休業給付の初回受給者についても増加傾向にあるという状況でございます。 そして、生稲委員から御指摘ございましたが、まだこの制度が施行されてから一年半程度ということでございます。ただ一方で、この令和三年育児・介護休業法の改正によりまして創設をされた育児休業制度に対する個別周知、意向確認等と相まりまして、この男性の育児休業取得の際に一定の活用がされているというふうに考えているところでございます。
○生稲晃子君 産後パパ育休については、前回改正時の本委員会の附帯決議において、一定の範囲で特別な枠組みを設けることにより、男性の育児休業取得を促進するための特別な措置であり、男性の育児休業取得がより高い水準になり、この仕組みがなくてもその水準を保つことができるようになった場合には見直すこととされました。性別役割分担意識がなくなって、男女問わず柔軟に育児休業を取得できる社会が将来訪れた際には、適切な見直しがなされることを希望します。 育児休業期間中の賃金の減少について、今後参議院での審議が見込まれる子ども・子育て支援法等改正案において、子の出生後の一定期間に父、母で育児休業を取得することで二十八日間を限度に育児休業給付率を手取り十割相当にする出生後休業支援給付を創設し、子ども・子育て支援金を充当することが示されています。育児休業期間中の賃金の減少への対応はとても重要であり、是非とも推進していただきたいと思います。 一方、男性は産後パパ育休の二十八日間だけ育児休業を取得すればよいという、共働き、共育ての趣旨に反する誤ったメッセージとして受け取られかねない懸念もあるのではないかなというふうに考えます。 出生後休業支援給付について、二十八日間を限度として線引きをされた理由と、男性の育児休業取得に関して誤解を与えないように制度の趣旨をどう適切に周知していくのか、政府に伺います。
○政府参考人(山田雅彦君) 御指摘の出生後休業支援給付は、子の出生後一定期間内に被保険者とその配偶者が共に十四日以上の育児休業を取得した場合に、二十八日間を限度に休業開始前賃金の一三%相当額を給付することとし、既存の育児休業給付と合わせて休業開始前賃金の八〇%相当額を給付することとしております。これは、現行の育児休業給付の給付水準が国際的に見ても既に日本は高い水準にある中で、ただ一方で、男性の育児休業の取得や男女が働きながら育児を担うことを促進する、更に促進する観点から、特に子供の世話に手が掛かる一定の時期に限り、最大二十八日間の給付を行うこととしたものであります。 一方で、議員の御指摘のとおり、男性が育児を行う期間が二十八日でよいというふうに考えているわけではなく、制度の趣旨及び内容の周知に当たっては、分かりやすいリーフレットを作成し、ハローワークの窓口を通じて個々の事業主に周知したり、ホームページやSNSで広く周知するほか、経営者団体や労働組合始め関係団体にも御協力を賜りながら、様々な手法により丁寧に取り組んでまいりたいと思います。
○生稲晃子君 ありがとうございます。 私も子育てしてきましたけれども、産後期間も体力面で大変だったんですが、仕事と育児の両立の面では、三歳、四歳から五歳辺りで更に大変だった記憶があるんですね。もちろん、自我が芽生えてきた子供の成長というのはうれしくもありましたけれども、反面、親の思いどおりにはならない行動に疲れ切っている自分がいました。そこへ、保育園の準備、弁当作り、送り迎え、園で熱が出れば、ママ、お迎えに来てくださいと電話が掛かってきて、仕事が途中で抜けることのできないものばかりでしたので、今振り返るとかなり大変な時期だったなというふうに思っています。 本法案においては、三歳から小学校就学前の時期において柔軟な働き方を実現するための措置が拡充されていて、多様な働き方を組み合わせることで、育児、家事の分担をすることを可能とし、育児期の父、母が共に希望に応じたキャリア形成を可能とするものであるというふうに考えますが、この制度の政策的な意義と期待される効果についてお考えを聞かせてください。お願いします。
○政府参考人(堀井奈津子君) 育児期の働き方については、労働者の希望ということで把握をしますと、正社員の女性は、子が三歳以降は短時間勤務を希望する方もいらっしゃる一方で、フルタイムで残業しない働き方や出社、退社時間の調整ですとかテレワークなどの柔軟な働き方を希望する割合が高くなる、また正社員の男性も、残業しない働き方や柔軟な働き方に対する希望が見られるなどの状況がございます。 このような傾向を踏まえまして、法案では、仕事と育児の両立の在り方やキャリア形成への希望に応じて労働者が柔軟な働き方を活用しながらフルタイムでも働けるようにするために、複数の措置から選択をできるようにすることを目的として、三歳以降小学校就学前の子を養育する労働者について二つ以上の措置を選択して措置をするということを事業主に義務付けることにいたしました。 そして、このような制度を導入してどういった形で活用できるか、例えば、出社や退社時間の調整、あるいはテレワークを利用して通勤時間を削減をすることなどによって、夫婦のいずれも所定労働時間を短縮せずに働きながら子の送り迎えや家事などを分担して行う、こういったことの選択もできるようになるのではというふうに考えております。 このような制度の利用を通じまして、いろいろな希望などもかなえながら仕事と育児の両立を支援をしてまいりたいと考えております。
○生稲晃子君 ありがとうございました。 これで就学前まで質問が終わりました。 就学前の時期を乗り越えた場合、あえてこの言葉を使わせていただきますけれども、仕事と育児の両立における次なる課題として小一の壁があります。私も、放課後や夏休みなど、学童保育のお世話になって大変助かりました。が、やはり時間的に足らず、学童と同じぐらい、ママ友にお世話になっていたことを思い出します。 小学校に上がってからの方が保育所に比べて子供の預かり時間が短くなってしまうこと、各種学校行事への保護者の参加、夏休みなどの長期の休みへの対応など様々な要因があります。厚生労働省だけにとどまらず、こども家庭庁や文部科学省なども含めた、縦割りではなくて政府全体での取組がこれは不可欠であると考えます。 その対策の一つとして、柔軟な働き方を実現するための措置に関する子供の対象年齢の更なる引上げが考えられます。先ほどの根強い固定的な性別役割分担意識が残る中では、女性だけが短時間勤務等を続けることでマミートラックに陥って、女性のキャリア形成にとってマイナスとなってしまう懸念があると思います。小一の壁を乗り越えるためには、就学後においても柔軟な働き方を可能にすることは、就業の継続につながり、小一の壁を抜けてからの将来的なキャリア形成に役立つものと考えます。 まず、今回の法案における就学前までの拡充に対する効果を検証した上で、次は労使の意見も聞きながら、将来的には対象年齢の更なる引上げを検討するべきと考えますけれども、政府のお考えをお願いいたします。
○政府参考人(堀井奈津子君) お尋ねのございました柔軟な働き方を実現するための措置の対象となる子の年齢の考え方につきましては、そもそも、育児・介護休業法が企業規模にかかわらず全ての事業主に適用される基準となることや、柔軟な働き方を実現する措置を利用する子育て中の方とその方が担当していた業務を代替する周囲の方との間での不公平感が生じないように配慮をする必要、このようなことを勘案しまして、小学校就学前までの子を対象と現在しているところでございます。 そして、子供の看護等休暇につきましては、今回の法案の中で対象となる子の範囲を現行の小学校就学前から小学校三年生修了までということで拡大をすることとしておりまして、まずは、これらの改正法案を成立をいただいた暁には、内容がきちんと施行されるようにしてまいりたいというふうに考えております。
○生稲晃子君 まさに、今回の法案で唯一、小学校就学前のラインを突破する施策として子供の看護等休暇があります。小学校三年生までの延長は、コロナ禍を機に明らかとなった学級閉鎖への対応といった小学校就学以降の子供の看護等の休暇ニーズや、入園式、入学式といった行事への親の参加に対応する点でとても重要なものであると考えます。 この改正の政策的な意義について伺いたいと思います。お願いします。
○政府参考人(堀井奈津子君) まさに今、生稲委員が御指摘ございましたように、コロナ禍を機に明らかとなったニーズというのがございます。そして、子にとってのライフイベントに対応する、こういったことも重要だという御指摘がございました。 そのようなことから、現行の子の看護休暇につきましては、子の負傷、疾病のための世話や予防接種等を受けさせるための取得ということでございましたが、対象となる子の年齢を延ばし、かつその取得事由についても拡大をするという、そのようなことを期待をしているところでございます。
○生稲晃子君 今の御答弁を受けても、改めて重要性というものはやっぱり認識しましたけれども、期待される効果と制度設計との間に何か若干の疑問があるんですね。 審議会で報告されました年齢階級別の令和三年度の平均診療日数を見てみました。そうしましたら、五歳から九歳で十二日、十歳から十四歳で九・〇四日となっていまして、小学校四年生以降もそんなに差があるとまでは言えず、そしてまた、どちらも年間五日以上のニーズがあるんですよね。それから、小学校四年生以降も、中学校、高校での入学式、卒業式といった、子供にも親にとっても重要な意味を持つ節目の行事というものはやはりあります。 子の看護等休暇の取得可能な期限を小学校三年生修了時までとした理由について伺います。お願いします。
○政府参考人(堀井奈津子君) 子の看護休暇の対象年齢の設定につきましては、今委員から御指摘ございましたように、十歳以降の子と九歳までの子が診療を受けた日数の状況に加えまして、子育て中以外の労働者との公平感、納得感、こういった課題もあることなどを踏まえて設定をしたというところ、繰り返しになりますが、御紹介をさせていただきます。 また一方で、委員が御指摘のように、お子さんの年齢が法案の対象年齢以上となった場合でも、子の負傷、疾病のための世話を要することがあるということはこれは事実だというふうに思います。 ただ一方で、その対象年齢を法律上一律に引き上げるということにつきましては、育児・介護休業法に規定されている子の看護休暇、これ、労働者の求めがあれば、事業主は企業規模にかかわらず原則拒むことができないという大変強い権利でございます。このようなことを考えると、慎重に検討する必要があるというふうに考えています。
○生稲晃子君 ありがとうございます。 小学校三年生までのこの延長に踏み込まれたことというのはもう大変評価をしています。ただ、もう一歩踏み込んで、小学校四年生以降の看護のニーズにも注目していただければなというふうに思っています。 もちろん、事業主側の大変さも理解はします。でも、子供の成長に伴う節目節目での行事への参加というのは親子双方にとって大きな意味を持ちます。その子にとっても、その親にとっても、その日しかない特別な記念日なんですよね。特に親にとっては、子供が成長して幾つになっても、大学生になったって、入学式や卒業式は新たな門出を祝う特別な場だと思います。 私は、以前、子供に言われたことがあります、いてほしいときにいてくれなかった。その言葉はやっぱりとても突き刺さりました。今回の法案の効果を検証した上で、看護等休暇につきましても将来的には期限を拡大していただくことを希望したいというふうに思います。 次に、子の看護等休暇について重ねて伺います。 子の看護等休暇は、子供が一人の場合は年間五日、二人以上の場合は年間十日とされていますが、既存の制度である子の看護休暇とこの点は変わりありません。ここで取り上げたいのは、三人、四人と多くの子供を持つ多子世帯の場合でも、子供が二人以上ですので、一年間に付与される子の看護等休暇の日数は上限の十日となるという点です。 そもそも、子供が一人であっても、年間五日の休暇ではインフルエンザ等の長期での看護が必要な場合足りなくなるわけですし、三人、四人と子供が多い家庭について年間十日という休暇の上限をやりくりして休暇を取得するのは、もう非常にこれ難しいと思うんですね。 実は、子供の友達にも五人兄弟というのが二組いまして、本当に頑張ってお父さん、お母さん、育てていたんですけれども、現実にそういう御家庭もまだまだいらっしゃるわけなんですよね、この少子化の時代でも。 多子世帯の育児を社会全体で応援する観点からも、将来的に子供の数に応じた休暇日数を確保する方策が必要と考えますけれども、政府の見解をお願いいたします。
○政府参考人(堀井奈津子君) ちょっと経緯も含めて御紹介を簡単にしたいと思いますが、子の看護休暇、これは平成十六年の創設当初、育児・介護休業法の改正で、労働者一人につき年五日取得ということで導入をされました。そして、その改正法の附帯決議で、子の人数に配慮した制度とすることについて検討を行うこととされて、その検討が進められた結果、看護休暇は当日の申出でも取得できる柔軟な制度で、事業主にとっては負担が大きいということや、子のいないほかの労働者との公平感、こういったことに鑑みて、平成二十一年の改正で子が二人以上の場合は年十日というふうになって現在に至っているという状況です。 その上で、今申し上げたように、子の看護休暇というのは、単に子供の数のみに着目した制度ともちょっと異なる部分がございます。その実施に当たっては、その労働者が看護休暇を取得して職場を不在にするということがあり、その職場、事業主の負担等もございます。こういったことを考慮した上で、実効性のある制度設計を行う必要があるというふうに考えています。 ただ一方で、今回の法案の中では、労働者の個別の意向の確認とその意向への配慮というのを事業主に義務付けをしているということがあります。ですので、お子さんの状況、家庭の状況、様々な事情に対応ができるように、この改正法案の中に盛り込まれていることについても施行を確保していきたいというふうに考えています。
○生稲晃子君 ありがとうございました。 ここまで、子供の年齢に応じて切れ目のない支援策が講じられているか、私なりに各段階で順に確認をしてまいりました。御答弁をいただきまして、ありがとうございました。 とにかく、男女共が楽しく仕事をして楽しく子育てができる幸せな社会になることをやっぱり願っていると、その気持ちで今はおります。 時間がだんだんなくなってきましたので、ちょっと済みません、通告していたんですが飛ばしまして、最後の質問をやらせていただきたいと思います。お願いします。 自営業者やフリーランスに対する支援の必要性について伺います。 自営業者やフリーランスの方々に対する支援というのは、雇用保険の対象外でありますよね、この方たち。だから、自営業者やフリーランスの方々というのは育児休業給付や一部の支援金充当事業の対象外です。雇用保険の性格を踏まえればこれはやむを得ないことは理解していますが、この部分だけを切り取ると国民の間で不公平感が生じかねません。 例えば、参議院で審議が見込まれる子ども・子育て支援法等改正案では、育児期間中の国民年金保険料を免除する、その措置の創設が盛り込まれていて、自営業者やフリーランスの支援にも資すると考えますが、こういった自営業者やフリーランスに対する支援の具体策について伺います。お願いします。
○政府参考人(堀井奈津子君) 今の生稲委員御指摘いただいたように、今国会に提出中の子ども・子育て支援法等の改正法案の中で、御指摘のような国民年金第一号被保険者の育児期間に係る保険料の免除措置の創設がまず一点盛り込まれております。 そして、これ以外に具体的な対応策といたしましては、昨年の四月に成立をいたしましたいわゆるフリーランス新法がございます。これで、フリーランスの方が育児、介護等と仕事、業務の両立ができるようにということで、発注事業者に対して必要な配慮を求めることとしております。 そして、この施行は今秋、今年の秋、十一月ということで、今鋭意施行準備を進めておりますが、この具体的な中身も含めて今後詰めて、円滑な施行に向けて取り組んでいくこととしたいと思います。 このような措置を講じることで、いわゆる労働者ということで働く方だけではなくて、フリーランスや自営業者の方、こういったことも、こういった方々にも育児と仕事が両立しやすい環境整備、こういったことの取組を進めてまいりたいというふうに考えております。
○生稲晃子君 これまで自分が経験してきました、芸能界もそうですけれども、自営業者やフリーランスの方々には多様な働き方が存在し、その中で頑張って仕事と育児を両立させている姿というのを、まあ自分も経験してきましたし、そういった姿を目にもしてきました。 育児支援の必要性は、働き方に関係なく共通に存在します。それぞれの法律の対象となる範囲に限りがあるからこそ、それらを組み合わせた政策パッケージが重要であって、国民の間で不公平感が生じないよう、全体像も示しながら周知を徹底する必要があるというふうに考えます。 仕事と育児の両立支援からこぼれ落ちてしまう方々が出ないように願いまして、私の質問を終わらせていただきます。 今日はどうもありがとうございました。
○高木真理君 立憲・社民の高木真理です。 育児・介護休業法並びに次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案について質問させていただきたいと思います。 まず初めに、国際比較において日本の育児・介護休業制度は進んでいるのかということで、観点から伺ってまいりたいと思いますけれども、今回、登壇の機会をいただいて、改正案の質疑させていただきました。今回の改正案、一言で言うと、そのときも申し上げましたけれども、もちろん良くなることはあるのだけれども、ここまでしか進めないのだろうか、これで少子化対策としてどれだけ役に立つのだろうか、働き方を本当に変えていけるのだろうかという思いであります。 まず、登壇質問の更問いから始めたいと思います。 私が、少子化対策の観点から国際比較の中で我が国の育児休業制度をどう評価するのかと問うたところ、大臣からは、一律に評価することは難しいが、我が国の育児休業制度は、両親共に、保育所を利用できないなどの場合に最長二歳まで育児休業取得が可能であり、その期間、両親共に育児休業給付が支給されるなど、充実した制度であると考えますというふうに御答弁をいただきました。 諸外国でも我が国の基本と同様一年が多い中で、条件によっては二年という長さを評価している御回答かなというふうにも思いましたけれども、両立支援を言うのであれば、保育所整備というのは大前提なわけであります。少子化対策として前提が整えられていないというのはむしろ恥ずかしいことなのではないかというふうに思いますが、それを条件に二年まで休業できるということを我が国の充実のポイントとして挙げるのはどうかと思ったのですが、大臣の見解を伺いたいと思います。 これ、もう一つ更問いがあるのでまとめて伺いたいと思いますけれども、子の看護休暇について、対象年齢は十歳以降の子と九歳までの子が診療を受けた日数の状況などを勘案するという答弁、それから、制度としては、全ての事業主に適用される実効性のある制度設計を行う必要があることから、事業主の負担や子供のいない労働者との公平感などにも考慮をしたという看護休暇についての御答弁をいただきました。 しかしなのであります。先ほど生稲議員の質問の中で、データの公表も今ありましたけれども、データからいっても、それ以上に子供は病気になっているというのが今ありましたし、こうしたデータの平均値とかその数値の範囲内に収まるように子供が病気になるわけではないわけですね。企業側の負担というのも理解はできますけれども、企業側の負担可能な範囲でしか子供は熱を出さないわけではないわけなんです。 先ほど、事業主が拒めない強い権利なのでというお話もありましたけれども、いや、事業主が拒んだって、五日より熱出した場合には、拒まれたから、子供は熱出して死にそうになっても帰らなくてよいということなのかということにもなってしまうので、子の発熱などで休む従業員がいれば職場には負担が掛かるので、子供は経済の足を引っ張る存在かもしれませんが、いつまでも経済活動にばかり合わせていたら、子供を諦めるという方にしか行かないのではないかというふうに思うわけです。子供一人五日までで収まる年もあれば収まらない年もあるでしょう。その子によっても違うでしょう。そして、今回、子の行事参加等、学級閉鎖などにも取得可能ということであれば、更に足りないわけであります。 この、子の看護休暇が五日で収まらないのではないかということについても再度御答弁願いたいと思います。
○政府参考人(堀井奈津子君) お答えをいたします。 二点ございまして、まず、我が国の制度が諸外国と比較をしてという観点からの高木委員の問題意識をお伺いをしました。 まず、本会議のときの御答弁の中身もそうなのですが、我が国の育児・介護休業制度、特に育児休業制度につきましては、両親共に、原則一歳までですけれども、保育所を利用できない等の場合に最長二歳まで育児休業の取得が可能であると、これはもうまさに高木委員が御指摘のとおりでございます。 あわせて、諸外国との一律の比較が難しいと、これも前回のその本会議の答弁どおりなんですが、給付が休業の期間とどういった形で結び付いているかというのが諸外国と我が国でいろいろ違うということもございまして、そして、我が国の場合は、両親が共に、その休業期間中、基本的には育児休業給付が支給をされると、そのような制度設計になっております。そのようなことから、例えばユニセフの方だったと思いますが、いろいろ試算をしたときに、制度として充実をしているという、そのような評価をいただいているという部分もあります。 ただ一方で、制度以前の問題として、やはり、制度をつくることと、その制度がどのように利用されているかというのはやはり大変重要な課題であるということで、特に男性の場合は育児休業の取得を始めとしてまだ非常に低いと、で、男女の偏りというところも含めて問題が多いという、そういう観点から今回の法案を出させていただいているというところが一点目でございます。 また、子の看護休暇についての御指摘もございました。それで、実際、先ほど生稲委員のときにも答弁をさせていただいた内容ともかぶるんですが、実際の個々のお子さんの状況に応じて、病気になる日数が違うとか、あとは、例えば仮にお子さんが障害をお持ちである場合の状況があるとか、いろいろなケースがあり得ると思います。そのような中で、国として一律の基準でどこかで制度として線を引かなくてはいけないというふうになったときにどういう考え方に立つのかというところがあると思います。 今の五日、そして十日の考え方はもう繰り返しをしませんが、ただ一方で、先ほどもちょっとお答えをさせていただいたように、個別性が高いと、その中にあっても両立支援策をどう進めていくかという中で、一つ、労働者の個別の意向の確認、そしてその意向への配慮、こういったことを事業主に義務付けるということをしております。 ですので、具体的に法案が成立をした暁には、この具体的な内容をどういうふうにして施行で円滑にしていくか、その中身も含めて考えていきたいと思いますが、現時点ではそのような形の対応を提案をさせていただいているという状況でございます。
○高木真理君 繰り返しの答弁という感じだなというふうに思って聞かせていただきましたけれども、やはり五日は、企業側の受け入れられるという範囲に合わせると、強い権限だからそこまでということなんでしょうけれども、いわゆる平均値で取っても足りないわけですね。 なので、いろんなお子さんがいて、さらに、障害とか病気が多いとかで更に必要な方もいらっしゃいますけれども、インフルエンザにも足りない、あるいは子の行事参加とかも入れていい、あるいは学級閉鎖とかにも入れていいといったらますます足らないことは明らかなので、そこについては今後の改善を是非望みたいというふうに思います。 次、資料一を御覧をいただきたいと思いますけれども、今の論点に関係するんですけれども、国会図書館の御協力で、米、英、独、仏、日の育児休業、介護休業制度の比較表を作ってお配りさせていただいています。 日本のところ、大きいやつですね、見ていただくと、今回出されている細かい制度まで入っていないことがお分かりいただけると思うので、粗い比較という感じで御覧をいただければと思いますが、その上で、アメリカを御覧ください。面白いんです。育児も介護も同じ制度の中で運用されているんですね。配偶者、子又は親が深刻な健康状態にあり、その世話をする場合という要件になっていて、家族の中で命に深刻な状況があったら、それは看護もしなきゃいけないし介護もしなきゃいけなかったり、育児もその中に入ってくるということなわけですけれども、十二か月間に合計十二労働週の休業、結構長いですね、これが取れるという発想になっているわけです。 一番目の問いにも通じるわけですけれども、我が国の育児・介護休業制度は命のための対応は何を置いても最優先の制度と言えるのか、大臣お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 御指摘の趣旨はよく分かるんですけれども、しかし、法律を整備して制度として一定の線引きはやはりしなければ制度設計というのはなかなかできません。そういう点で、政策の方向性としては御理解をいただけるだろうと思います。 ただ、その中で、実際に今までの平均値という観点で、こうした五日、さらに、もう一人お子様がいらっしゃる場合には十日という、そういう日程の設定の仕方をさせていただきました。改めて、こうした法、まずは趣旨として御理解をいただいて、そして実行をしていく過程で更にこうした事業主を含め職場環境における育児の在り方についての御理解を深めて、そしてその次の段階を考えていただければ幸いでございます。
○高木真理君 今のは苦しい胸のうちというんでしょうか、もっと進めたいけど、経済界、企業の現場とかの話も聞いて制度としてつくろうとすると、今のところここが限界ということなのかもしれませんけれども、先ほど経緯の御説明がありましたけれども、最初に経緯として入れたときから附帯決議が付いて、もう少し長い必要があるんじゃないかと言ったけれども広がらなかったというのが今回、現時点なんだと思います。 やはり、この命のための対応もできないようでは働き続けられないとなって、だったら子供を産まないかどっちかとなってしまうわけですよね。そこをやめようという話を、やめないと、この国の少子化、もう本当、瀬戸際まで来ているよねということになっているわけなので、そこは企業も説得していただいて、前に進むような対応がやはり必要になっているのではないかなというふうに思います。 次に、育児、家事の男女分担が進まない背景について伺います。 先ほどの御質問にも多々ありましたけれども、少子化は様々な要因が関係していますけれども、対策に成功していると言われるフランスですね、私はフランス研修は行っていませんけれども、資料で調べたらなかなか興味深いものがありました。 そもそもフランスは、第一次世界大戦、スペイン風邪、この影響で一九一六年に合計特殊出生率一・二三経験して、ショックを受けたところからもう対策を始めてきたということなわけです。いろいろ試行錯誤しているから、これをやったら出生率が上がった、これをやったら下がってしまった、いろいろそういうことを経験しているわけですね。まず、もうこの出生率が下がった直後から、託児所、幼稚園、子育て給付と保育制度の拡充をしたと。戦後には、それまで、これびっくりしました、夫の許可がなければ働けなかった法律だったんだけれども、それを許可なくも女性が働けるようにして、試行錯誤の中で、女性が子供か仕事かの二者択一を迫られないことが鍵だという結論にたどり着いています。ちなみに、出産後に育児休業として長く休むより、一定の長さで復帰して、時短などの柔軟な働き方でブランクを大きくしないことが出生率にもプラスになる制度ということにもしています。資料一には三歳までというふうに書いてある育児休業でありますけれども、子の数と父母、父親、母親両方で取得率を均衡させる仕組みとするなどの工夫も細かく見ていくとされています。 ドイツも面白いですね。東西ドイツの統一が少子化対策に好影響を及ぼしていて、旧東ドイツでは、女性が出産しても働き続ける共働きが支配的な家族モデルで、出産も就業継続も奨励されていたけれど、専業主婦モデルの旧西ドイツと統一になって、旧西ドイツモデルに統一したら合計特殊出生率は下がってしまったと。女性の、母親のキャリア中断が問題だったと。それで、二〇〇〇年に両立モデルへと転換、メルケル政権下で母親の早期復帰が奨励される制度となっています。両立支援に欠かせない労働時間の取決めも、政労使の取組で実施をされているということです。 こうしたところで諸外国、対策をしておりますけれども、日本のように、長時間労働が男性に偏って、家事、育児に男性の協力が得られないようでは少子化は止まりません。このことは国の方にも認識があって、これまでも育児、家事の共同参画を進めてこようと諸施策取っていただいてきたかと思いますが、結果はどうなんでしょうということですね。 資料の二と三を見ていただくと、いかに日本の男性の無償労働時間が少ないかということが分かるかと思います。アメリカ百六十六分、イギリス百四十分、ドイツ百五十分、フランス百三十五分、日本は四十一分、男性。 どうしてこんなにも少ないのか、諸施策やってきても増えないのか、背景についての大臣の分析を伺います。
○国務大臣(武見敬三君) 今まで、各国の比較についての御説明を伺ってまいりました。それぞれの国によって、それぞれ家族の中における男女の役割についての文化的な背景、歴史的な背景というのは異なっているんだろうと思います。しかし、その中で、その欧州の国々の中では、こうした男女が共に働き、共に育てるという、そういう家庭環境というものが日本よりも先行して進んできていたんだろうというふうに思います。 そういう点で、我が国では依然としてこうした男性が仕事をしつつ家事、育児に取り組むことが当然と受け止められにくい風土という、職場風土というものがまだあって、その是正に向けて、固定的な性別役割分担意識を解消しつつ、男女共に希望に応じて仕事と育児を両立できるようにしていくことが重要だというのは私も全く同じ認識を持っております。 厚生労働省では、こうした男女雇用機会均等法の遵守であるとか、さらには、女性活躍推進法による取組を推進をするとともに、育児・介護休業法において男性の育児休業の取得促進に取り組んできているところでございます。 また、男性が家事、育児に向き合うことを後押しすることが重要であることから、配偶者との協力の大切さなどを学ぶ場として、企業版の両親学級の推進などによって男性労働者の意識改革などにもこれ今取り組んでおります。 それから、今後、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画において、労働者の取得実績であるとかその希望などを勘案いたしまして、男性の育児休業の取得期間に関する適切な目標が設定されることが望ましい旨の指針を示していくということにしているところでございます。
○高木真理君 文化的な背景が違うというようなお話もありましたけれども、その文化的背景の中で、もうこのまま行ったら日本は子供を産めなくなっちゃうというのでは困るわけですよね。なので、いろいろやってきていただいていることの効果もあるかと思いますけれども、若い世代はもう認識も変わってきていると。だから、まさに若い世代でこれから産み育てたいと思う世代が、例えば男性であってもしっかり、職場で上司が、そんなのはうちの風土ではないんだとかということを言わせずに、しっかり取得を言い出せる、そうした環境づくりにも是非取り組んでいただきたいというふうに思います。 次、シングル育児とペア育児で、看護休暇ですね、子の看護休暇、日数は異ならないのかについて伺います。 我が家は双子を含めて三人の子がいますけれども、家事と育児の主力を夫が担ってくれた時期も長かったのに、それでも大変でした。シングルでの子育てだったらどんなに大変だろうかと想像を絶する思いであります。 子の看護休暇、共育ての場合は子供につき一人十日まで対応できるという説明もレクを受けているときにありましたけれども、これやっぱりシングルだと五日しか取れません。休暇日数はペア育児かどうかで変えるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(堀井奈津子君) 御指摘のように、看護休暇の日数は、一年間に子の看護のために休んだ日数等を勘案して、労働者一人につき年五日と、そして二人以上の場合は年十日ということでございます。これも労働者一人について取得できる日数という、そのような制度設計になっております。 それで、御指摘の点に関しましては、先ほどもお答えをさせていただいたことと重複をしますが、今回の法案の中で、一人親家庭など、子や各家庭の状況に応じて様々な個別の事情がある労働者の方、こういった方々については、労働者の仕事と育児の両立に関する個別の意向の確認とその意向への配慮、こういったことを事業主に義務付けることを盛り込んでおります。 加えまして、事業主が個別の意向に配慮する際の望ましい対応といたしまして、一人親家庭の場合で希望するときには子の看護休暇等の付与日数に配慮をすること、こういったことを指針で示すこととしております。指針の具体的内容は、法律、法案が成立した後に労働政策審議会における公労使の御議論で詰めて検討してまいりたいと考えております。
○高木真理君 個別に対応でということでした。これ意外と、シングル育児かペア育児かということで分けて書いていくというのも、今後としては分かりやすい提示になっていくかと思うので、御検討もいただければというふうに思います。 次に、これも、そうですね、先ほども重複しますかね、ので、子に障害や通院、看護が多く、必要な場合にはどう対応すべきとする制度かという御質問を通告させていただいていましたけれども、これも個別に計画の中でというようなことが先ほどの御答弁にもありましたので、時間の都合で、この項目とその次の項目、ちょっと省略をさせていただきたいと思います。 二番、現行の介護休業、介護休暇への評価についてに移ります。 こちらも登壇質問の更問いになりますけれども、今回は、介護休業自体の中身が変更がなくて、利用が少ないことが介護離職につながるのは周知が足りないからだとの理由で周知についての法案になっていますと。これも私も、登壇のときにもこの前提も申し上げました。今回変更のない介護休業制度が、そもそも育児と違って先が見通せない介護ではこの制度の使い勝手が悪いものになっていないかということを問うたわけなんでありますけれども、ここについての御回答はなくて、周知が必要なんですというその御回答だけが返ってきたんですね。 先が見えない介護で、九十三日の介護休業をどう三分割したらいいかも分からないし、年五日の介護休暇では、やはり高齢になると、思いも掛けないところで違う病気がいろいろ出てきたりとか、転んで骨折をしてしまったりとか、施設に入っていたとしても、家族が付き添わなければいけないようなそうした機会も多いわけでありますけれども、これで足りるのか、これでは足りなくて離職につながってしまうのではないか、制度が利用しにくいのではないかというところについてお伺いしたわけなんですが、改めて答弁を求めたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) この介護休業、これ介護の体制構築するための休業であって、こうした制度の効果的な利用を通じて、家族が介護に関する方針を決定して、仕事と介護を両立することで介護離職を防止することにも資するという考え方であります。その上で、労働者が仕事と介護の両立支援制度を効果的に活用できるように、企業における環境整備を促進することが必要というのは委員御指摘のとおりであります。 現状で、介護の雇用者数、令和四年度調査なんですけれども、三百二十二万人、介護休業の利用は、利用率は僅かまだ一・六%、それから、介護休暇の利用率もまだ四・五%であって、これをやはりいかに改善していくかということがやはり重要な課題であろうという認識に立ちます。 このために、厚生労働省では、労働者の介護離職を防止するために職場において何に取り組むべきかを示した仕事と介護の両立支援対応モデルの事業主への普及であるとか、実際に介護に直面した労働者が介護休業取得や職場復帰を図るための事業主による介護支援プランの策定支援と助成金による支援に、これ引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと思います。 今回の法案では、家族の介護に直面した労働者に対する両立支援制度について、個別の周知と、それから制度利用の意向確認を行うことを今度は事業主のこれ義務付けているところでございまして、この効果的な両立支援制度の活用を促進していきたいと考えております。
○高木真理君 残念ながら、登壇したときのと同じようなやり取りになってしまって、私が伺いたかったのは、周知が問題で、周知をすべきだというところは全く異論ありません。なので、そこを頑張っていただく法案になっているところは、それはそれで進めるべき内容だというふうに思っています。だけれども、利用率が進まないのはこの制度が使いにくいからだとまで私は言っていなくて、でも、今回変更がないこの休業制度自体がやはり制度として見たときに使いにくい部分はないんだろうかというふうに伺っているわけです。 レクのときには、いや、そんなことはなくて、これは使い方をこのように工夫すれば、九十三日で結構一人の親を見るには効果的に使える日数であるというような御説明をいただいたりもしましたが、そのように、この制度で大丈夫なんだ、いけるんだということであれば、その内容を説明をしていただきたいし、それでは、それでもやっぱり足りないというところがあるんであれば、それ足りないとは思うけれども、どうして実施できないかというところをお聞かせいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(堀井奈津子君) 今、高木委員から御指摘のあった点につきましては、済みません、ちょっと十分な説明ができていなかったかもしれません。 それで、今の委員の問題意識のお答えになるかどうかあれなんですが、例えば、今の日数、今の介護休業の日数九十三日を三回まで分割ができるという、そういうやり方で介護と仕事の両立をこういう形でやっているんだとか、あとは、九十三日という日数だけを聞いただけではちょっとぴんとこないような、あるいは三回という分割の回数を聞いただけではぴんとこないようなものに、よりもっと具体的な使い方の事例ですとかそういったものも併せて周知をする必要があるのではないか、そのような御示唆かというふうに受け止めました。 そして、私どもが実施をしている調査におきましては、介護休業を実際に取ってから仕事に復帰をした方、その方々の平均的な介護休業の日数なども取っております。それを見ると、決してそんなに何年も取っている方が多いわけではなくて、短い、その九十三日の範囲内、あるいは一か月の範囲内の方の割合も結構高いと。でも、その方々が介護休業を取った結果、どういう形で復帰をしてまた仕事をできているか、両立できているか、そういったところのもうちょっときめ細やかな解説が必要なのではないかという、そういう御指摘と受け止めました。 今後、法案の、法律が成立した後の法律の改正の内容の周知と併せまして、介護休業の法律に基づく本来の制度の趣旨、そして具体的なその活用ケース、活用事例、そういったものも併せて周知をしていく、このようなことを考えたいというふうに思います。
○高木真理君 実際に復帰している人はそれほど取らなくても大丈夫だというケースを今御紹介をいただきましたので、それでいけるパターンみたいなのがどうもいろいろあるようで、そういうのを知らないと、やっぱり最初、介護サービスにつながるまで、自分で一生懸命やっているうちにどんどんどんどん日数が消化されていってしまって、あともう取れなくなるといったようなことにもなってくるかと思いますし、これは利用率を広めると同時に、どうやって使えばいいかというの、大変大事なところなので、それやっているうちにやっぱりそれでも足りないというのも出てくるかもしれないし、受皿になってくれる介護サービスが足りないというようなことがあると、そうしたこういういいプラン、このようにやっていけば大丈夫というのも前提が崩れたりする場合もあるわけですね。なので、そうした運用状況なども見ながら是非進めていただきたいというふうに思います。 またちょっと飛ばして、括弧五で通告しているところに飛びたいと思います。 少子化ですけれども、保育園、放課後児童クラブ、病児・病後児保育、障害児を支える福祉サービス、介護保険サービスなどなど、こういった子育て期に利用をする様々な制度がありますけれども、先ほど個別の対応も必要だというようなお話もありましたが、この育児休業などを使いながら働き続けるという選択肢を取るにしても、今申し上げたようなそれぞれの制度、サービスなどがどのぐらい充実していて、どのくらいちゃんと使えるかによって育児・介護休業の必要度は変わってくると思います。これらのサービスが不足している場合には、やはり家族がカバーしなければならなくなる。厚生労働省としても、あるいはこれ、こども家庭庁さんの範囲のものもたくさんありますけれども、政府として充実させる方向にしてきたということは理解をするわけでありますけれども、まだまだサービスが足りないと、家族がカバーする、それが離職のきっかけになるということになってしまうわけです。今後は、人手不足でサービスを充実させようと思っても、更にサービスが不足の方向に傾く可能性もあります。 現在の各種制度の充実度の評価と今後の見通し、充実への決意をそれぞれ伺いたいと思います。介護保険サービスの部分は厚生労働大臣、それ以外の分野はこども家庭庁で内閣府副大臣、お願いします。
○国務大臣(武見敬三君) 介護保険制度においては、必要な方々が必要なサービスを受けられるようにサービスの充実を図ることが重要であり、これは介護による家族の離職を防止することにも資するものだと考えます。 介護保険制度については、二〇〇〇年の制度創設以来、六十五歳以上の被保険者が約一・七倍に増加する中で、この家族介護者の負担軽減等に重要な役割を果たす在宅サービスを始め多様なサービスの整備を進めてきた結果、サービス利用者は約三・五倍に増加するなど、高齢者の介護を社会的に支える仕組みとして定着し、発展してきたと私どもは思っております。 今年度から始まった第九期介護保険事業計画においても、例えば在宅サービスについて三年間で約二十六万人分の増加を見込むなどサービスの整備を進めることとしており、高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けることができるための地域包括ケアシステムの深化それから推進に向けて、引き続き、処遇改善を始めとする総合的な人材確保対策と併せて、しっかりとこれ取り組んでいきたいと考えております。
○副大臣(工藤彰三君) お答え申し上げます。 各種制度の充実等についてお尋ねがございました。 保育所につきまして、仕事と育児の両立のためには子供を預けやすい環境の整備も重要と考えており、これまで保育所等の整備を進めてきた結果、待機児童数はピークであった平成二十九年の二万六千八十一人から令和五年四月一日時点では二千六百八十人まで減少しています。一方、まだ一部の自治体では解消に至っていないところもあり、引き続き、新子育て安心プランに基づき受皿の整備が必要と認識しております。 放課後児童クラブにつきましては、令和五年五月一日時点で登録児童数が過去最高の約百四十六万人となるなど、着実に拡充してきたところでありますが、待機児童数も増加しており、同時点で約一・六万人となっていることから、昨年十二月に閣議決定したこども未来戦略に掲げる六万人増の百五十二万人分の受皿整備が必要であると考えております。 病児保育事業については、子ども・子育て支援新制度が開始した平成二十七年度の二千二百二十九か所から令和四年度では四千百四十一か所まで拡充し、市町村単位で見ると九百十一市町村で実施されている一方で、未実施の市町村もあり、引き続き病児保育事業の拡充が必要と認識しております。 障害のある子供についてもできる限り保育所で受け入れられるよう、保育士を加配して対応しており、障害のある子供を受け入れる保育所は平成二十七年度の一万六千九十三か所から令和四年度の二万一千八百七十四か所まで拡充してきましたが、引き続きこうした保育ニーズに対応していく必要があると考えております。 各種制度を説明申し上げましたが、これらの制度の拡充には、委員御指摘のとおり、人材の確保が重要であると考えております。保育所等におけるICT化の推進等による就業継続のための職場環境づくり、潜在保育士や放課後児童支援員の就業に伴うマッチング支援など取り組んでいるところでございます。 今後とも、それぞれの子育て支援サービスに係る整備費や人材確保対策に係る財政支援を通じて、安心して子供を預けられる環境の整備を進めてまいります。 私どもは、そのためにこども家庭庁を創設したわけであります。特に、子供のことでありますから、時間が伴いますので、早急に対処していきたいと考えております。 失礼いたしました。今読み上げたところで、済みません、病児保育事業を、九百十五市町村と、実施されているところ、九百十一と間違えて読み上げましたので、訂正させていただきます。
○高木真理君 ありがとうございます。 いずれも、このサービスが充実しなくては本当に仕事と子育ての両立支援というのはままならず、それはひっきょう少子化に更につながっていってしまうので、今、両大臣から御決意のほどは伺いましたので、是非、時間が限られているから、子供のことだから早くというのは心強い御答弁だったと思いますので、早急に御対応をいただきたいというふうに思います。 内閣府副大臣はこの時間までで大丈夫ですので、御退席いただいて結構です。
○委員長(比嘉奈津美君) 副大臣、退席されて結構です。
○高木真理君 次に伺うのもちょっと大きい話でありますけれども、少子化に与える影響に、第三号被保険者制度の存在、あるいは女性の低賃金、そして選択的夫婦別氏制度の導入の見通しが立たない状況の長期化、これらが少子化に与える影響について伺っていきたいと思います。 少子化の原因はいろいろなことが関係していると言われます。相互に関係していて、これが絶対とはなかなか言えません。若い人たちが低所得かつ奨学金という借金も背負っていること、結婚など望むべくもないと思っているようなこと、ここはもう出発点で、まず一番大きな問題であります。 それに加えて、フランスやドイツの合計特殊出生率と制度の関係の質問の中で紹介をさせていただきましたが、やはり、男女共に働き、共に家事、育児もするこのスタイルの実現が少子化対策の一つの肝であることは間違いないと思います。 こうしたことを考えるときに、第三号被保険者という制度の存在はどうなのか。この制度に守られて、確かに仕事を辞めて育児に専念をしているというときにも、配偶者としての、この制度で守られるということの良い部分もあろうかとは思いますけれども、こうした制度があることで、出産で仕事を辞め、復帰はパートというモデルには合致するものの、これを続けていて、結果的に少子化を進めはしないかというふうに思うわけです。 女性の低賃金の問題も、本当に、離婚をしてシングルでパート労働という方、本当に大変だというふうに思いますけれども、こうして低賃金で苦労をしてシングルマザーで子育てをしている方たちを見て若い世代が結婚、出産に夢を持てるかというと、わあ、そうなったら大変だなという思いにもなってしまうところがあるのではないでしょうか。 こうした、女性の低賃金が少子化に関係するのではないかということについても厚生労働大臣に伺いたいと思います。 そして、選択的夫婦別氏制度、これは、今の若い人たちの中にはこれが実現しない限り結婚しないという人もいますから、あっ、時間がないんですね、長らくこれも導入されないということが影響している、少子化に影響を与えると思いますが、法務大臣政務官、お答えください。
○国務大臣(武見敬三君) 第三号被保険者制度については、今日様々な評価があるということは承知をしております。ただし、労働者がどのような雇用形態を選択するかという点については、これ様々であって、一概に言えないということは何度か申し上げておるところでございます。 現在、この三号保険者約七百万人、それから、五十九歳まで約三割が三号被保険者になっておられていて、その中でやはり三十代と四十代が中心であります。この主婦のパート、まさに三十代から五十代で働いていらっしゃるわけでありますけれども、この三号被保険者について、したがって、多様な属性の方々が含まれているものでありますから、例えば出産や育児で離職をしてすぐには仕事に就けない方々も一定程度はおられます。そのような中で、第三号被保険者制度というのは、こうした方々にも年金を受給する権利を保障して生活を支えてきた仕組みという意味も持っております。 一方で、共働き世帯の増加などの状況を踏まえて、第三号被保険者については将来的に縮小していく方向性であります。従来から、その縮小、見直しのステップとして、被用者保険の適用拡大を進めてきました。当面の対策で、対応策でございます年収の壁の支援強化パッケージを着実に実行して、年収の壁を意識せずに働くことのできる環境づくりを後押しするということを今現在やっております。 第三号被保険者制度の在り方や被用者保険の適用拡大などの制度の見直しについては、現在、社会保障審議会の年金部会において検討を行っております。
○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いします。
○国務大臣(武見敬三君) 年末頃の取りまとめに向けて議論を進めていく、その所存でございます。
○大臣政務官(中野英幸君) お答えいたします。 委員御指摘のように、婚姻を考えている当事者の双方が共に氏を変えたくないという理由で法律婚をすることを断念し、事実婚にとどまっている方がいるとの意見があることは承知をいたしております。その上で、夫婦の氏の在り方につきましては、現在でも国民の間には様々な御意見があり、法務省としましては、今後とも国民各層の意見や国会における議論を踏まえてその対応を検討していく必要があると考えております。 そのため、国民の間はもちろん、国会議員の間でも委員御指摘のような御意見があることも踏まえ、しっかりと議論をしていただき、より幅広い御理解をいただくために、法務省といたしまして、引き続き積極的に情報提供を行ってまいりたいと考えております。
○委員長(比嘉奈津美君) もうおまとめください。
○高木真理君 終わります。ありがとうございました。
○大椿ゆうこ君 立憲・社民会派、社民党の大椿ゆうこです。 先ほど、生稲議員、そして高木議員と質問が続きまして、重複する点もあるかと思いますけれども、性別役割分業の日本の在り方、そして、特に非正規労働者の女性たちにとってこの法改正が本当に使えるものなのかどうなのか、その点に重点を置いて今日は質問をさせていただきたいと思います。 まず、大臣に質問です。 今月、五月一日はメーデーでした。一八八六年の五月一日、アメリカのシカゴで起こったゼネラルストライキ、これがメーデーの起源だと言われています。八時間労働制を求め闘ったメーデーには有名なスローガンがあると思うんですけれども、是非、厚生労働大臣の武見大臣にこのスローガンを言っていただきたいと思うんですけれども、お願いします。
○国務大臣(武見敬三君) これは、当時、アメリカでは十二時間労働、十四時間労働がもう当たり前であったというときに、この八時間労働ということをそのスローガンに掲げられて、あと八時間は休息に、そして、あと八時間は自由な時間のためにということがその際のスローガンであったというふうに伺っております。
○大椿ゆうこ君 第一の八時間は仕事のために、第二の八時間は休息のために、残りの八時間は自分の好きなことのためにというのがその当時のスローガンでした。これ、もう百年以上前に掲げられたスローガンですが、大臣、日本に暮らす私たちは、このスローガン、本当に今実現できているでしょうか。大臣の所感をお答えください。
○国務大臣(武見敬三君) 我が国では、労働基準法第三十二条で一日八時間、一週間四十時間の法定労働時間を定めており、罰則をもって履行を担保をしております。 一方、依然として違法な長時間労働が行われている事業場というのが存在しているというのは残念ながら事実と思います。令和四年度のデータを見てみますと、やはり違法な時間外労働のあったものが四二・六%あったということでありますから、やはりこうした長時間労働というものは是正すべきものというふうに考えます。 長時間労働の原因としては、働く方々が健康を害したり仕事と生活の両立が妨げられたりすることがあってはならないわけでありまして、長時間労働を行っていると考えられる事業場に対しましては労働基準監督署が監督指導を行っております。こうした取組により、しっかりとこの長時間労働の是正、図っていきたいと思います。
○大椿ゆうこ君 長時間労働の是正に関して大臣から強い決意が今語られたと思いますが、ちょっと後ほど長時間労働については質問をさせていただきたいと思います。 今日、皆さんのお手元に資料をお配りさせていただいております。二〇二一年に総務省統計局が出した我が国における家事関連時間の男女差に関するグラフ、一枚目見ていただければと思います。 夫と妻の家事関連時間の推移を御覧いただければ一目瞭然だと思います。先ほども少しお話に出ましたけれども、直近二〇二一年でも、夫の家事関連時間、ちょっとずつこの二十年で増えてきたとはいえ、一日平均一時間五十四分というふうにここには書かれています。それに比べ、女性は七時間二十八分、女性の家事関連時間に関しては二十年間ほぼ変わっていないということがこのグラフの中で示されています。 また、二枚目めくっていただきますと、こちらは日本の女性の睡眠時間は世界で一番短いということ、最近皆さんよく聞くようになったのではないかなと思いますが、それを表す資料の一つです。OECD加盟国における男女の睡眠時間を表したグラフです。 下から睡眠時間の多い順にだんだん上に上がっていっているわけですが、上に行けば行くほど睡眠時間が少ないということです。じゃ、一番上に来ているのはどこか。ジャパン、日本となっています。中でも女性の睡眠時間が短いということが書かれています。これは、全世代の睡眠時間の平均を出しているというグラフだと。その関係で、女性の睡眠時間は四百三十八分、七時間十八分となっていますが、多分、ここにいらっしゃる皆さん、そんなに寝てないよというのが皆さんの実感だと思うんですよね。今日ここにいらっしゃる議員の中にも、そして省庁の皆さんの中にも、子育てをしていらっしゃる方、介護をしていらっしゃる方、そのダブルでケアをしていらっしゃる方、朝五時に起きて、お弁当を準備して、そして八時の部会に間に合うように来て、十時からいきなり質問だったとか、そういう方々がここにまさにいらっしゃるわけで、このやっぱりグラフ、実態を多分表しているとは言えないかもしれませんが、このOECDの中でも、やはり女性の、日本の女性の睡眠時間が少ないということが表れているものだと思っています。 性別役割分業がいまだ根強く、家事、育児、介護等が女性に偏っているということがこのデータの中から、グラフの中からもちょっと見て取れると思うんですけれども、大臣、これ見てどう思われるか、男性のお一人として御意見も聞かせていただければと思います。
○国務大臣(武見敬三君) このいただいた資料を見せていただきますと、韓国と日本がやはり睡眠時間が少ないというのは、アジアの儒教文化というのが背景にあるのかなという気もいたします。しかし、やはり是正すべき対象だという認識は私も持ちます。 我が国として、とにかく依然として、男性が仕事をしつつ家事、育児に取り組むことが当然というのが受け止められにくい職場風土であるとか、その家事、育児負担が女性に偏りがちである状況があって、その是正に向けては、固定的な性別役割分担意識というものをやはり解消していくための努力を私どもはしていかなければならないんだろうと思います。 男女共に希望に応じて仕事と育児を両立できるようにするというのが私どもの考え方であることは改めて確認しておきたいと思います。
○大椿ゆうこ君 日本と韓国の睡眠時間が少ないというのが儒教文化なのか、儒教文化という名を借りた性差別文化なのか、そこは議論をした方がいいなというふうに思っていますけれども。 やっぱり、大臣が冒頭、スローガン、メーデーのスローガン述べていただきました。でも、このスローガンは男たちのスローガンだということを言う人は少なくありません。特に、労働組合の女性たちの中からは、このスローガンは男たちのスローガンだ、自分のしたいことのために使う八時間の多くを女性たちは家族をケアするために使ってきたと、自分に自分の、私に私の好きなことをするための八時間なんてなかったと、自分の睡眠時間を減らして家族のケアに当たってきたんだと、そういうふうに言われている。私は、それ必ずしも間違っていない、これだけ性別役割分業が明確に表れている中では、やはりそれは女性たちの率直な思いではないかなというふうに思っています。 百年以上たった今もなお、女性はもちろんのこと、男性も、本当に、長時間労働の中で体を壊す方、睡眠不足で、皆さんも本当に気を付けてくださいね、睡眠不足で体壊す方とかもいらっしゃいます。本当に、この百年以上前に掲げたスローガンが実現できていない背景に、やっぱり家父長制の問題や性別役割分業を前提とした日本の法律や制度がつくられてきたのじゃないかと、そういうところに私たちは乗っかってきたのじゃないかということは、しっかりとこの委員会の中でも引き続き議論していきたいというポイントです。 そして、大臣が長時間労働是正に関しての決意をしっかりと語ってくださいました。この法案が本当に実効性のあるものになるか否か、それを考える上で長時間労働の問題は外せないと思っています。幾ら育児や介護の休業制度が充実しても、長時間労働が当たり前の社会では制度を活用することはできません。 そこで、長時間労働の最たるもの、教育現場の長時間労働についてちょっとここでお尋ねをしたいと思います。 最近、中教審は、給特法の教育調整額を現行の給料月額四%を一〇%に引き上げるという素案を打ち出しました。かつて私は教職員を組織している労働組合の役員として働いていたことがあるんですけれども、文科省交渉を毎年のようにやっていました。もう本当に毎年毎年やっても進展がない、毎年同じ回答、そしてつれない回答というのがもう何十年も続いていた中で、ようやく文科省も重い腰を上げてこの給特法の問題に取り組み始めたのかなというところは一つ前進だと思うんですが、教育調整額を四%から一〇%に上げたところで、私はこれ、定額働かせ放題を固定化するだけだというふうに思っていますけれども、その認識を文科省の参考人の方、お答えいただければと思います。
○政府参考人(森孝之君) お答え申し上げます。 教育現場の長時間労働についてのお尋ねでございますけれども、文部科学省といたしましては、学校における働き方の改革を含め、教師を取り巻く環境整備のために、学校における働き方改革の更なる加速化、学校の指導、運営体制の充実、そして教師の処遇改善、これらを一体的、総合的に推進するということが必要であると認識をしているところでございます。 先ほど御指摘のございました中教審、中央教育審議会の審議のまとめにおきましても、教職調整額の引上げなど教師の処遇改善のみならず、PDCAサイクルを通じて働き方改革を推進するため、働き方改革の進捗状況の公表等を教育委員会が行う仕組みを検討すること、また、教職員定数の改善や支援スタッフの配置拡充など学校の指導、運営体制の充実など、学校における働き方改革の実効性の向上等のための総合的な取組が提言をされているところでございます。 文部科学省といたしましては、この審議のまとめも踏まえまして、教師の時間外在校等時間を縮減をし、教師が心身共に充実した状態で子供に対して、子供たちに対してより良い教育を行うことができるよう取組を進めてまいりたいと考えてございます。
○大椿ゆうこ君 五月十三日付けの毎日新聞に、中教審の元臨時委員でもあって、長時間労働の是正を研究していらっしゃる立教大学の中原淳教授が、ここではっきりと、教育調整額を一〇%以上に引き上げるという手段を取っているが、この手段では長時間労働の是正や教員不足の解消という目的は絶対に達成できないと私は思うとはっきりと言われています。そして、これを受けて、現役の教員の方々も、これでは長時間労働の是正にはならないということをおっしゃっています。 学校でほかの子供たちの面倒は見ても、それだけたくさんの時間を費やしても、自分の子供には向き合えない、自分の子供には面倒を見れない、そして看護も十分にできない、そしてイベントにも参加できない、そういった教員、教職員の方々いらっしゃいます。これやっぱり、現場の声、当事者である教員の方々の声をしっかり聞かないと、また、これ長時間労働の固定化につながるんじゃないかということをここではお伝えしておきたいと思いますので、真剣に議論をしていただければと思います。 育児休業について次にお尋ねをさせていただきたいと思います。先ほど高木議員からも質問がありました、シングルで子育てをされている方々のことについてです。 やはり今回、共働き、共育てというところをとてもアピールしている改正案ではないかなというふうに思うんですね。そうであるがゆえに、もちろんそれ自体はとてもいいことなんです。男性、今まで子育てがやっぱり女性に偏っていた、これはやっぱり、男女共に育てていこうよと、こういうことを打ち出していること自体を否定するものではありませんが、それゆえに、やっぱりシングルで子供を育てている方々の点が不十分ではないかなという思いを持っています。多分これに対する質問は先ほどの回答と全く同じだと思いますので、その懸念を、答えてくださいます、あっ、準備をしてくださっているんですか。 ですので、やはりこれシングルマザー、シングルマザーというのがやっぱり非正規労働者多いわけですよね。ダブル、トリプルで仕事をしていると。こういう人たちが、やっぱり、小さい子供を抱えていらっしゃる方もおられます、こういう方々には、やっぱり育児休業の期間を延長するなど特別な配慮が私は必要だというふうに思っているんですけれども、厚労省の見解をお尋ねします。
○政府参考人(堀井奈津子君) お答えをいたします。 お一人で子育てをして、そして仕事にも尽力をされている、このようなシングルマザーの方々が雇用形態にかかわらず仕事と育児が両立できるようにしていくということは大変重要であるというふうに考えております。 そして、非正規雇用労働者の方に着目してちょっとお答えをさせていただきたいんですが、令和三年の育児・介護休業法の改正で、有期雇用労働者について、育児休業の取得要件のうち、事業主に引き続き雇用された期間が一年以上である者という要件を撤廃をいたしました。そしてあわせて、両立支援等助成金の育休中等業務代替支援コースにおいて、有期雇用労働者が育児休業を取得した場合の加算措置を設ける、このような対応も行っているところでございます。 そしてまた、活用できる両立支援制度につきまして、労働者本人にも直接周知をする必要があることから、そういったことが大変重要だろうということで、例えば母子健康手帳情報支援サイトでも情報提供するなど、様々な機会を捉えてきめ細やかに周知をしていきたいというふうに考えています。 そして、令和三年の改正で、労働者が本人又は配偶者の妊娠、出産の申出を行った場合に、労働者に対して育児休業等の制度に関する周知を個別に行うとともに、育児休業の取得意向を確認すると、こういったことを事業主に義務付けをしたところでございます。 今回の改正では、子や家庭の様々な事情に対応できるよう、先ほど来お答えさせていただいていますが、個別の意向の確認とその意向への配慮ということも事業主に対する義務付けということで併せて措置を講じたいというふうに考えておりますので、このようなあらゆる対策を講じながら、非正規雇用の方々も含めたシングルマザーの方々、そういった方々に利用できるような形で進めてまいりたいというふうに考えております。
○大椿ゆうこ君 ありがとうございます。 私は、ここでも何度も言っていますけれども、長年、非正規労働者として働いてきました。労働基準法では、正規か非正規かに問わず産休、育休が取れるということを定めています。しかし、かつての私もそうでしたけれども、非正規労働者は産休、育休が取れないと思っている人、そして、取れるとは知っていても、子供ができたことを伝えたら次の契約はないかもしれないという不安を抱えている人、そういう人たち少なくないと思います。そして、産休、育休は働き方にかかわらず労基法によって保障されていること、そして、妊娠、出産及び休業等取得を理由にして退職勧奨等のいわゆるマタハラ、マタニティーハラスメントを行ってはいけない旨、厚労大臣は改めて非正規労働者本人、そして事業所、ここに周知徹底すべきだと思いますけれども、御意見を聞かせてください。簡潔にお願いします。
○国務大臣(武見敬三君) 正規、非正規雇用かかわらず、この妊娠、出産等に関するハラスメント、育児休業等に関するハラスメントを含め、働く方の尊厳や人格を傷つけ、職場環境を悪化させるハラスメントは許されない行為であると考えております。ハラスメント防止等に関して事業主に法の遵守を求めているところでございます。実際に、事業主が妊娠、出産、育児休業等の取得を理由にして解雇や退職勧奨等をした場合は、法で禁止している不利益取扱いに該当することとしております。 厚生労働省といたしましては、このハラスメント防止対策に関するパンフレットなどを作成、配布するとともに、情報提供ポータルサイト、あかるい職場応援団による情報発信を行うとともに、ハラスメントや不利益取扱いを受けた労働者に対する都道府県労働局長による紛争解決援助や事業主に対する助言、指導を行っているところでございます。
○大椿ゆうこ君 是非、非正規労働者の人たちって、なかなか労働組合にも加入できていないという方々もおられます。情報が少ないということもありますので、ここをしっかりと周知徹底をしていただければというふうに思います。 介護休業について次に質問をします。 先ほど高木議員からも質問がありましたけれども、同一の対象家族について、三回を上限にして九十三日までというこの介護休暇、これ本当にちょっと、どのように使ったらいいのか、使い勝手がいいものなのかという点については疑問があります。 この点については、回答は先ほどと同じかというふうに思いますので、質問としては飛ばさせていただきまして、やはり、介護離職を防ぎたいという思いは皆さんも一緒だと思うんですね。しかし、介護と仕事の両立を図るためには介護サービスを受給できることがもう必須です。今般の介護報酬改定における訪問介護の基本報酬引下げは、多くの訪問介護事業者の経営を揺るがし、介護と仕事の両立に逆行するものであり、介護離職の可能性を更に高めるものではないかなというふうに思います。 この場でも何度も皆さんから質問ありましたけれども、報酬引下げは今回出されたこの政府の方針にも矛盾すると思いますが、大臣の考えを簡潔にお願いします。
○国務大臣(武見敬三君) 今般、介護報酬改定において、訪問介護の基本報酬は見直すものの、処遇改善の加算措置、これは他の介護サービスと比べて高い加算率を設定しております。これによって訪問介護員の処遇改善を行い、人材の確保、定着を図っていくことが、訪問介護員の方々の暮らしの安定はもとより、訪問介護事業所の安定的な運営のためにも重要だと思います。 住み慣れた地域でできる限り暮らしていただくために、この在宅介護等のサービスを提供していくという方向性は変わりません。このために、仕事と介護の両立を推進する方向性と矛盾するというふうには考えておらず、小規模の事業者も含めて、高い水準の加算率を設定した処遇改善加算を現場で最大限活用していただけるよう、オンラインを用いた個別相談、賃金体系の分かりやすい見本の作成、周知、そして、処遇改善加算を未取得の訪問介護事業所に対する取得案内のお届けなど、強力にその取得促進を図っていきます。 そして、今後の各種調査の結果も踏まえまして、加算取得に向けた更なる工夫や介護の魅力発信、ICTを活用して残業を減らすなど、職場環境の改善、多様な人材の参入促進など、総合的な取組を進め、地域で必要な介護サービスが安心して受けられ、仕事と介護の両立が適切に図られるよう取り組んでまいります。
○大椿ゆうこ君 多分、もうこれまでと回答一緒だなと皆さん思ったと思います。 これ本当に、与党、野党かかわらず、自民党の議員の皆さんからもこの介護報酬引下げに関しては疑問の声が上がっていたというふうに思います。やっぱり、三年待たずしてこの報酬を改定、本当に、これではもう現場がもちません。そして、利用する御家族の方々ももたない。この現場の声をやっぱりもう一度大臣にはしっかり聞いていただきたい。一回決めたことは変えない、そういう姿勢ではなく、現場の声を聞いて、本当に、どうやったら暮らしを、命を守れるのかというところに立っていただきたいというふうに思います。 子の看護休暇及び介護休暇のことについて聞きますけれども、今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会において厚生労働省の方が提出した資料によると、子の看護休暇の利用状況は、男性社員が〇・六日、一年間ですね、女性正社員が一・一、女性非正規社員は〇・九となっています。この利用状況も考慮に入れ、今般の法改正では看護休暇の付与日数を変更しないことに決めたということですけれども、現在、休暇の取得が進まないのは、休暇が無給であること、代わりの人員が確保できないこと、職場に休暇を取得しづらい雰囲気があることなど様々な要因があると考えられます。 現在の取得日数は子供の看護休暇のニーズを正しく反映していると思っていますか。参考人にお尋ねします。簡潔にお願いします。
○政府参考人(堀井奈津子君) 病気やけがの子の世話のための休暇のニーズの把握ということに関しましては、子の看護休暇の利用実績だけではなくて、その他の休暇制度も含めて実際に費やした日数等を基に把握をすることが重要だというふうに考えております。 そして、厚生労働省の方でアンケート調査をした結果、一年間に子供の病気のために利用した各種休暇制度などの状況は、子供一人の場合、男性正社員は計一・八日、女性正社員は計四・二日、女性非正規社員の場合は計四・六日という状況がありました。 したがいまして、これらの結果を踏まえまして、現在の法案の検討、立案に参考にしたという状況でございます。
○大椿ゆうこ君 日本は男女の賃金格差が大きい社会です。男女の賃金の差異七〇%と言われ、男性の平均賃金一〇〇に対して女性の平均賃金が七〇であるということを意味しています。約三割に近い開きがあるということです。 所得保障がないまま育児、介護のための休業や休暇を進めても、収入の減りを抑えるため、女性の方が休業し、男性は働き続けるという選択をする夫婦は少なくないというのが実態だと思います。そうなれば、女性は家で家事、育児、介護という性別役割分業をむしろ強めることにつながっていくというふうに考えますが、厚労省の見解をお尋ねします。
○政府参考人(堀井奈津子君) 大椿委員御指摘の男女の賃金差異の解消、これは非常に重要な課題で、様々な手法を今取って進めているところでございます。 ただ一方で、御指摘の中にございましたが、看護休暇そして介護休暇、こういったものの有給化につきましては、このそもそもの休暇制度自体は、労働者が希望する日の取得を業務の都合等を理由に事業主は拒むことができない非常に強い権利であるという法律上の構成になっておりますので、有給の原則化などの所得保障については慎重な検討が必要であるというふうに考えております。
○大椿ゆうこ君 とはいえ、本当にこれ進めていくためには、そういった点も含めて考えなければならない、少子化止めるためにはその議論も必要ではないかなということをお伝えしておきます。 有期雇用労働者の休業等の取得についてお尋ねします。 養育する子が一歳六か月に達する日まで労働契約が満了することが明らかである有期雇用労働者は育児休業の取得を申し出ることができる者から除外されています。この規定が残されていれば多くの有期労働者は育児休業を取得できないと考えますが、なぜこの規定を残す必要があったのでしょうか。一歳六か月は何に根拠をしているのか教えてください。
○政府参考人(堀井奈津子君) 有期雇用の方は、そもそも、育児・介護休業法は、育児休業のその法律の制定時には対象外ということになっておりましたが、平成二十八年の法改正で、そのときの一歳に達する日を超えて雇用継続させることが積極的に見込まれていなければならないという要件があり、かつ、二歳までの間に契約が終了することが明らかであってはならないという要件があったものを見直して、緩和をする形で現行の要件になっております。その際、有期雇用労働者に関する育児休業の取得要件につきましては、休業により一定程度雇用の継続が図られる範囲の有期雇用労働者について対象にすると、そのような考え方に基づいて、現在、一歳までである育児休業期間後一定期間の雇用継続見込みがある、このようなことを要件にしています。 なお、他法におきましても、雇用の継続や定着を判断する期間といたしまして、基準日から起算して六か月の期間を要求する例というのが一般的でございました。このようなことを踏まえまして、現行の雇用継続見込みの要件について先ほど御質問があったような形になっているという状況でございます。 一方で、令和三年の育児・介護休業法の改正で、有期雇用労働者の方につきましては、育児休業の取得要件のうち、事業主に引き続き雇用された期間が一年以上であるという、者という要件が法律上撤廃をされたという状況でございます。このような周知徹底にも今取り組んでいるところでございます。
○大椿ゆうこ君 育児休業、介護休業等に事業主が所得保障する義務は定められていません。その休業期間中に所得保障を受けようと思うと、労働者は雇用保険に基づく育児・介護休業給付金を受けることになります。しかし、これらの給付金には、休業開始日前二年間、みなし被保険者期間が通算十二か月以上であることなどの被保険者要件があります。有期労働者の中には受給要件を満たさない人も多いと考えられます。 結局、有期労働者は育児・介護休業を利用しづらい、使えない、制度からこぼれ落ちるというふうに思いますが、厚労省の見解をお尋ねします。
○政府参考人(堀井奈津子君) 育児・介護休業法上は、有期雇用労働者に関する労働契約の期間に関する要件等を満たす場合は、週所定労働時間にかかわらず育児・介護休業を取得することができるというまず制度になっています。 その上で、大椿委員も御指摘されておりましたが、雇用保険における育児休業給付の受給要件、これは、雇用保険の被保険者であって、育児休業開始前二年間に被保険者期間が通算して十二か月以上あること、この要件は雇用形態による違いはないというふうに承知をしています。 一方で、正社員と比較をしての有期雇用労働者の方の育児休業、介護休業の取得率が低い、このような状況にあるのは事実でございます。そういう状況を踏まえて、その正社員以外の女性労働者に育児休業を利用しなかった理由を尋ねたアンケート調査、このような結果を見ますと、やはり、そもそも有期雇用労働者が取得要件を満たす場合でも育児休業を取得できることが知られていない等の課題があるのではないかというふうに考えています。 このようなことから、有期雇用労働者の方も希望に応じて育児休業等の取得が可能となるように、厚生労働省としては、有期雇用労働者も要件を満たせば育児休業等を取得できること及び雇用保険の被保険者であれば育児休業給付等の対象となり得ることを周知徹底をすることに加えまして、育児休業等を取得した労働者の代替要員を新規に雇い入れた場合等に支給される両立支援等助成金、この助成金の有期雇用労働者の場合の加算措置、このようなものを設けています。このような対応を引き続き進めてまいりたいというふうに考えております。
○大椿ゆうこ君 やっぱり、ここでも非正規雇用であるということが情報から疎外されるという一つの要因になっているというふうに思うんですね。正社員として働いていれば、情報が労働組合から入ってきたりする、職場からもきちんと説明がある。だけれども、まともに労働契約も交わされていないような職場で働いている非正規労働者の人たちもいる中で、その人たちが無知なのではなく、やっぱり本当に非正規労働者という働き方がそういった必要な支援、法律や制度、そういうものから情報を得にくい、そういった情報を得にくい、こぼれ落ちる存在であるということがやっぱり根本に問題としてあるのではないかなというふうに考えています。 残りの時間、ちょっとどうしても質問したいこと、質問というか見解を聞きたいことがありますので、幾つか質問を飛ばさせていただきます。フリーランスのことについては生稲議員から質問がありました。それと同じ回答だと思いますので、そこは飛ばしたいと思います。 今日お配りしている資料の中に、広島電鉄という会社の資料を付けさせていただいています。民間の取組としてこれ是非紹介したいなというふうに思ったんですけれども、皆さん、広島に行ったら、市内に路面電車走っているのを御存じかと思いますけれども、あれを経営しているのが広島電鉄という会社です。広島に原爆が投下された三日後には復旧作業を行い、一部区間に電車を走らせたという、そういう歴史を持つ電鉄会社でもあります。 この会社、私が非常に注目したのは、独自のやっぱり働き方改革を国よりも本当に率先して行っているということを知って、教えてもらったからです。広電は、二〇〇九年に契約社員の正規化を実現をしました。そして、二〇一七年には短時間正社員制度の導入を行いました。今日皆さんにお渡ししている資料を見ていただければ、この短時間労働制の導入の説明が詳しく書かれているというふうに思います。 私、ちょうど、この広電の全契約社員正規化というのを知ったとき、自分の労働争議をやっている真っただ中だったんですね。で、世の中に非正規労働者のために闘う正規労働者がいるんだという、もう衝撃を持って私はそのとき受け止めました。自分にはやはりそうやって支援をしてくれる人がいなかったので、会社全体としてやっぱり正規化を実現していこうということを取り組んでいる、しかもこれ、労働組合の方々、組合員だけでなく、組合員のおうちにも行って、家族の人たちにも説明をし理解を求めるということを地道にやって、何とかこの正規化を実現したということです。 そして、この短時間労働制については、私は、やっぱりポイントは、正規雇用の状態を維持しているというところだというふうに思うんです。私たち、生きていたら、自分たちのライフステージによって、もうフルタイムで働くということが難しいときってあるじゃないですか。子供を持ったり介護をしていたら、やっぱり八時間労働制求めていたといったって、それではやっぱりもう家のことが回らない。又は、自分自身が病気をすることもあります、治療のために時間が必要である。そういった理由は問わず、本人が希望する三か月以上の一定期間、これを短時間正社員として転換することができる、転換回数には制限を設けない、そして転換に際して職種の変更は原則として行わないというふうに、あと、労働時間に関しても本人の希望を踏まえて個別に決定していくという取組を導入をされています。 私が非正規労働者として働いてきて一番嫌だったのは何か。賃金が安いことよりも、いつ首切られるか分からない、数年働けば首を切られる、仕事を失う、そこの恐怖だったんですよ、雇い止めの恐怖。だけれども、だから、介護や育児や問題が生じたときに、もう家のことも仕事も回らない、もう、じゃ、辞めようというふうに選択をする多くは女性たちがいる、そして、その人たちがもう一回働こうと思っても非正規労働者でしか働けない、これがやっぱり現実としてあるというふうに思うんですね。 こういったふうに、非正規労働ではなく正規のまま短時間労働が実現できるというようなことがもっと会社の中で広がっていくとともに、そういったものと国の制度がうまく組み合わさって利用しやすいものにならないか。その前提として、やはり非正規雇用をきちんと正規化していく、入口規制をしていくということが前提にはなると思いますが、こういった民間の取組にやっぱり国も学び、そして手を携えて一緒にやれることがあるんじゃないかと思いますが、最後に大臣の見解をお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘のこの広島電鉄株式会社の事例はまさに好事例であろうというふうに私どもも考えて、そして、その厚生労働省の多様な働き方実現応援サイトにもこれ好事例として紹介させていただいております。 厚生労働省としては、このような短時間正社員を始めとした多様な正社員制度というのは、一人一人のライフスタイルに柔軟に対応できる働き方であり、優秀な人材の確保、定着の実現にも有効であると考えております。このため、多様な正社員制度を導入している企業の好事例を周知するとともに、社会保険労務士等による企業への導入支援にも取り組んでおります。 引き続き、労働者が個々のニーズに応じた多様な働き方を実現できる環境整備に取り組んでまいりたいと思います。
○大椿ゆうこ君 先ほども言いましたけれども、今回の法改正に当たって、共働き、そして共育てですか、これをやっぱり実現していく、女性たちに負荷が掛かっていた部分を、いや、共に担おうという部分は決して否定するものではありません。そうであるべきだというふうに思っています。 ただ、現実を見れば、シングルマザー、実に多いです。三組に一組は離婚するという状況の中で、やっぱり一人親で育てている人たちがどう子の育児、休暇、そして、誰でも皆さん介護が必要になります、親の介護をしなきゃいけない。そうなったときに、そういったシングルの方々がやっぱり使いやすいものである、一人を基準にしていくこと、やっぱりこれが制度を考えていく上で必要ではないかということをお伝えして、私の質問を終わりたいと思います。 どうもありがとうございます。
○委員長(比嘉奈津美君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○杉久武君 公明党の杉久武でございます。 本日は、育児・介護休業法等の一部を改正する法律案について順次質問をしてまいりたいというふうに思います。どうぞよろしくお願いいたします。午前中の先生方との質疑と重複する部分も出てこようかと思いますが、お許しいただければと思います。 まず、私ども公明党は、一昨年の十一月に子育て応援トータルプランを公表し、結婚、妊娠、出産から子供が社会に巣立つまで、ライフステージに応じた切れ目ない施策を提言をいたしました。その後も、昨年三月には次世代育成のための緊急事態宣言等についての提言を岸田総理に、さらに、昨年八月には令和六年度予算概算要求に向けた重点政策提言を厚生労働省に申し入れながら、少子化の流れを反転させるべく政府への対応を求めた結果、政府が策定したこども未来戦略に我が党の主張が大きく反映されたことは大いに評価したいというふうに思っております。 その上で、次元の異なる少子化対策実現の一環として本法案改正の審議が始まったわけでございますけれども、本法案では、子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置の拡充や育児休業の取得状況の公表義務の対象拡大、介護離職防止のための支援制度の強化など、男女共に仕事と育児、介護の両立を法的にサポートするという点で従来の施策を大きく踏み込む内容となっておりまして、我が国の子育て支援策をしっかり下支えすることが期待されております。 そこで、厚生労働省に質問いたしますが、今回の法改正の意義について確認をさせていただくとともに、本法案で我が党の提言がどのように反映されたのか、確認をしたいと思います。
○政府参考人(堀井奈津子君) お答えをいたします。 まず、本法案の意義ということでございますが、女性に家事、育児の負担が偏りがちである状況におきまして、共働き、共育てを推進するために、特に男性労働者や三歳以降の子を持つ女性正社員のニーズ、こういったことで見られますフルタイムで残業しない働き方、また柔軟な働き方、これらの実現に向けた取組が求められているところでございます。 また、仕事と介護の両立支援制度の内容や、その利用方法に関する知識が十分ではないことなどによりまして介護離職につながるケースがある現状を改善をしていくことが喫緊の課題となっております。 このため、杉委員の御指摘にもございましたが、今回の法案におきましては、子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置の拡充や育児休業の取得状況の公表義務の拡大、そして次世代育成支援対策の推進、強化、また、介護離職防止のための仕事と介護の両立支援制度の周知の強化などを盛り込んでいるところでございます。 また、御党の提言に関しましてでございますけれども、仕事と育児の両立に関し柔軟な働き方を実現するための措置や、仕事と介護の両立支援制度の個別周知、意向確認、そして早期の情報提供などを御提言をいただいております。これらの内容は今回の法案にも盛り込まれているところでございます。 引き続き、男女共に希望に応じて両立ができる職場環境の整備に取り組んでまいりたいと思います。
○杉久武君 先ほども申し上げましたが、我が党の子育て応援トータルプランの公表以来、切れ目ない子育て支援を過不足なく推進するための様々な施策を訴えてまいりました。中でも、育児休業や短時間勤務、所定外労働時間の制限、いわゆる残業免除などをより利用しやすくする取組について我が党は強く提言をしてまいりましたので、今回の改正案に、こうした提言が法案に取り入れられたことは率直に評価をしたいというふうに思います。 そこで、具体的な中身について確認をしてまいりたいと思いますけれども、まず、子供の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置の拡充の中で、三歳以上小学校就学前の子を養育する労働者に対し、柔軟な働き方を実現するための措置を講ずるとしております。具体的には、事業主が、始業時刻等の変更やテレワーク、短時間勤務や新たな給付の付与といった柔軟な働き方を実現するための選択肢を二つ以上選択して措置する義務を設けるとともに、三歳以上小学校就学前の子供を持つ労働者がその選択肢の中から選べるようにするというものでございますけれども、これら選択肢については事業主、労働者ともに制度の内容を正確に認識していただく必要がありますので、事業主、労働者双方が本制度を正しく理解し活用していただけるよう、一層丁寧なサポートが必要になってくるのではないかというふうに考えております。 そこで、厚労省に質問いたしますが、子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置の拡充の内容について具体的に確認するとともに、これら措置を実効性あるものにするため、具体的にどのように進めていくのか、確認をしたいと思います。
○政府参考人(堀井奈津子君) まず、今回の法案に盛り込まれております中身でございますが、三歳以上小学校就学前の子を養育する労働者につきまして、出社や退社時間の調整、テレワーク、短時間勤務など、柔軟な働き方を実現するための措置の中から二つ以上を選択して事業主が措置する、そして労働者がその中から選ぶという形で創設をするということは杉委員からも御指摘があったとおりでございます。 そして、まさにこのような制度を新設をするということで、事業主そして労働者の方も、使っていただく労働者の方もよく中身を理解をして活用いただくことが非常に重要でございます。 事業主の方に対しましては、適切に措置を講じていただくために、分かりやすいリーフレットの作成や専用サイト、SNSの活用なども含めて様々な手段を通じて周知に努めてまいるとともに、都道府県労働局におきましても、事業主の相談に丁寧に対応しつつ、その対応状況を定期的な調査等によって把握をしまして、企業における制度整備を着実に後押しをしてまいりたいと考えております。 また、子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置の利用に当たって、子が三歳に達する前の時期に、労働者に対して、措置した内容の個別周知及び制度利用に関する意向確認をすることも併せて事業主に義務付けをすることとしております。 労働者がきっちり希望に応じて適切に制度が利用されるように、制度の趣旨、目的について労使双方への周知に取り組んでまいりたいと存じます。
○杉久武君 是非しっかりとした周知をお願いしたいというふうに思っております。 次に、子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置の拡充の中で、短時間勤務制度について確認をしたいと思います。 先ほどより申し上げているとおり、我が党の子育て応援トータルプランや提言の中では、子供が三歳になるまでの制度となっておりますこの短時間勤務制度について、小学校就学前まで利用可能とすることを提案をしてまいりました。今回の改正案の中でも、この短時間勤務制度につきましては小学校就学前まで引き上げられるとしておりますけれども、他方、この引上げ部分につきましては事業主の選択肢の一つとして組み込まれることとなっております。 そこで、厚労省に質問いたしますけれども、短時間勤務について、現行制度で義務付けられている三歳までの短時間勤務制度を単純に対象年齢を引上げすることとはせずに、柔軟な働き方を実現するための措置として事業主側の選択肢の中に組み込んだ理由とその効果について確認をしたいと思います。
○政府参考人(堀井奈津子君) お尋ねの点に関しまして、まず、育児期の働き方に関する労働者の希望、こういったことを踏まえました。具体的には、正社員の女性は、子が三歳以降、短時間勤務を希望する方もいらっしゃる、その一方で、子の年齢に応じて、フルタイムで残業しない働き方やフルタイムで柔軟な働き方を希望する割合も高くなっております。そして、正社員の男性についても残業しない働き方や柔軟な働き方に対する希望が見られると、そのような状況でございました。 これらのニーズを勘案いたしまして、今回の法案におきましては、仕事と育児との両立の在り方やキャリア形成の希望に応じて労働者が柔軟な働き方を活用しながらフルタイムで働ける措置も選ぶことができるようにするということを目的として、現行の短時間勤務制度の上限年齢を引き上げるということではなく、子が三歳以降小学校就学前の子を養育する労働者について、柔軟な働き方を実現するための措置や小学校就学前まで残業免除の権利の延長を行うこととしているところでございます。
○杉久武君 今御答弁いただいたとおりであるんですけれども、その中で一点懸念をしておりますのが、やっぱり引上げ部分についてはあくまでも事業主が選択する項目の一つでありますので、もし短時間勤務制度を利用される労働者が三歳以降も引き続きこの短時間勤務を希望される場合に、事業主が選択肢として用意していなかったらどうなるのかという点でございます。 令和四年度の厚生労働省委託事業で仕事と育児の両立等に関する実態把握のための調査研究事業という調査がございますけれども、この中では、離職前に正社員であった女性の中で、利用することができれば仕事を続けられたと思う支援、サービスについて調査を行ったところ、四五・二%の方が一日の勤務時間を短くする制度、つまり短時間勤務制度を挙げていることから、三歳以降も引き続き短時間勤務を希望される方は相当程度おられるのではないかというふうにも考えられます。 そこで、厚労省に質問いたしますけれども、短時間勤務を三歳以上も引き続き希望する労働者に対して、事業主が選択肢として用意していないケースが生じることがないよう、事業主には労働者のニーズを精緻に把握をした選択肢の整備が必要と考えますけれども、そのためには具体的なニーズをどう把握して進めるのか、また、厚生労働省はどのように支援していくのか、確認をしたいと思います。
○政府参考人(堀井奈津子君) 柔軟な働き方を実現するための措置の内容につきましては、仕事と育児との両立の在り方や、キャリア形成への希望に応じて活用できる措置とするために、事業主の措置の選択に際しましてはきちんと労働者のニーズを把握する必要があると考えております。 この措置の内容は、子供を育てる労働者のニーズのみならず、制度利用者がいる職場の体制等にも関係をするものでございますので、労働者の代表として過半数組合等から意見を聞かなければならないと、そのような制度設計にしております。 あわせまして、育児当事者等からの意見聴取、また労働者のアンケート調査の活用、こういったことを並行して行うことも、きめ細やかなニーズ把握と、そのような観点に資するというふうに考えられますので、これらのことは望ましい措置ということで指針で示すということにしておるところでございます。 法案が成立した暁には、適切に労働者のニーズを把握をして、柔軟な働き方を実現するための措置が円滑に実施されるように、これも分かりやすくリーフレットですとか専用サイトなどを通じて事業主にお伝えして支援をしてまいりたいと考えております。
○杉久武君 労働者のニーズと事業主の選択肢、これにミスマッチが生じた結果、結果的に退職せざるを得ないというような事態になればこれは本末転倒だというふうに思いますので、労働者に不利益が生じないよう、この点はしっかりサポートをしていただきたいということをお願いしたいと思います。 次に、短時間労働、勤務に関して、育児時短就業給付について確認をしておきたいと思います。 現在、国会で審議中の子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律案では、我が党の子育て応援トータルプランなどで提案をいたしました育児時短就業給付の創設が盛り込まれております。この育児時短就業給付につきましては、二歳未満の子供がいる労働者を対象に、二歳未満の子供を養育するために柔軟な働き方として一定以上の短時間勤務をした場合に適用されるものでありまして、手取り額の減少を防ぐために、時短勤務中に支払われた賃金額の一〇%を支給するという制度となっており、先ほど申し上げました短時間勤務と言わば両輪の車として活用されることが期待をされます。 そこで、厚労省に質問いたしますけれども、今申し上げました育児時短就業給付の概要とメリットについて確認をしたいと思います。
○政府参考人(山田雅彦君) お答えいたします。 両親共に働き育児を行う共働き、共育てを推進するため、子ども・子育て支援法等一部改正法案において雇用保険法を改正し、育児時短就業給付を創設することとしております。 具体的には、先生からもちょっと御紹介ありましたけれども、時短勤務開始日前二年間に被保険者期間が十二か月以上ある雇用保険の被保険者が二歳未満の子を養育するために所定労働時間を短縮して就業した場合に、時短勤務中の各月に支払われた賃金額の一〇%を給付するものであります。 このような給付を行うことにより、育児期間中の柔軟な働き方として希望に応じて時短勤務を選択しやすくなり、子の出生、育児休業後の労働者の育児とキャリア形成の両立支援に資するものと考えております。
○杉久武君 この育児時短就業給付につきましては、先ほどより申し上げておりますけれども、短時間勤務と両輪の車として、育児と仕事の両立を図る上で重要な位置を占めると考えておりますので、本制度の着実な実施によって、子育てに関わる多くの方が十分に恩恵を受けられるように御尽力いただければというふうに思っております。 次に、我が党の子育て応援トータルプランでは、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方を選べる環境を整備するため、助成金等を活用したテレワークの導入支援やテレワークセンターの設置、サテライトオフィスの整備、テレワークの好事例の横展開などを提案してまいりましたが、今回の改正案では、先ほどより申し上げておりますとおり、柔軟な働き方を実現するための措置の拡充における事業主の選択肢の一つとしてテレワークが追加をされ、三歳以上小学校就学前の子供を育てる労働者が対象となります。 また、出産後、三歳になるまでの間については、これは事業主の努力義務ではありますけれども、新たにテレワークが追加されることとなっておりますけれども、こちらも先ほど指摘した内容と同じく、テレワークを希望する労働者がテレワークを選択できるように、まずは事業主が職場のニーズを適切に把握をした上で選択肢を整備することが重要となりますし、テレワークについて未整備であった事業主がテレワークを導入できる支援策を構築することも大切でございます。 そこで、厚生労働省に質問いたしますけれども、柔軟な働き方を実現するための措置においては、例えばテレワークを希望する労働者に対して事業主がテレワークを選択肢として用意していないケースが生じることがないよう、事業主には労働者のニーズを精緻に把握をし、選択肢の整備が必要と考えますけれども、そのためには厚労省としてどのような支援を行っていくのか確認をさせていただくとともに、テレワークが未整備の事業主に対するテレワーク導入のための支援策についても併せて確認をしたいと思います。
○政府参考人(堀井奈津子君) まず、労働者のニーズ把握につきましては、先ほど柔軟な働き方の措置の選択のところ、全体についても申し上げましたが、その事業主がテレワークを含めて柔軟な働き方を実現するための措置を講じる場合には、子供を育てる労働者のニーズ等を把握するために、過半数組合、事業所に過半数組合がないときはその労働者の過半数を代表する者から意見を聞かなければならないと、このような形にしております。 そして、この法案が成立した暁には、改正法への対応ということで、このような意見聴取の方法も含めまして、分かりやすく周知を行うことにより事業主を支援をしていくということで考えております。 また、もう一点、テレワークの導入自体についての支援策ということでお尋ねがございましたが、厚生労働省におきましては、適正な労務管理の下でテレワークの導入、定着促進を図るために、まずテレワーク相談センターにおける相談支援、そしてテレワーク総合ポータルサイトによる情報提供、あとはテレワークを導入する中小企業への助成、このようなことを実施をしているところでございます。 そしてまた、テレワークについては、関係省庁もございますので、このような関係省庁とも連携をしながら、テレワークが未整備の事業主を始めとして、職場の状況に応じてテレワークの活用が促進されるように、丁寧な周知、そして支援に取り組んでまいりたいと存じます。
○杉久武君 テレワークにつきましては、申し上げるまでもなく様々なメリットがございますけれども、本法案に即して申し上げれば、テレワークは子育てや介護等で通勤が難しい労働者でも在宅で働くことができますので、労働者にとっては仕事と家庭の両立がしやすく、離職を防ぐことができますし、事業主にとっても、DXの推進と相まって優秀な人材の雇用継続が期待できるとともに、事業効率の向上や生産性の向上がもたらされることで企業の利益の増加にもつながるというふうに思っております。こうした点からも、テレワークが規定されたことは大きな成果があるというふうに思っております。 しかし一方で、テレワークのデメリットにも目を向ける必要があると思います。 例えば、テレワークは、在宅で働くことができるという便利さゆえに、プライベートとの切替えができず働き過ぎにつながる可能性や、また、仕事のやり取りで使用されているメール等は二十四時間送信できることから、メールが来るとゆっくり休めないし、仕事とプライベートの分け目がなくなってしまうという悩みを訴えるケースもございます。さらに、仕事のメールを気にする余り、脳が緊張する状態が続き、自律神経が乱れてしまい、実際にはメールが着信していないにもかかわらず振動しているかのように感じるといった幻想振動症候群という症状が発生するとの報告もございます。これらデメリットへの対策もしっかりと構築しませんと、本来の働き方改革の目的を否定することにもつながりかねません。 そこで、近年注目を集めておりますのが、つながらない権利でありまして、これも御承知のとおり、二〇一七年にフランスで業務時間外に会社から仕事の連絡があっても労働者側が拒否できることを定めた法律が施行されまして、その後、諸外国でも導入に向けた動きが広がっており、我が党の子育て応援トータルプランの中でも、勤務時間外や休日に仕事上のメールや電話への対応を拒否する、つながらない権利のルール化について政府に提案をさせていただいているところでございます。 そこで、厚労省に質問いたしますけれども、このつながらない権利に関する厚労省としてのこれまでの検討状況について確認をするとともに、導入に向けた課題にはどのようなものがあるのか、確認をしたいというふうに思います。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 御指摘のつながらない権利につきましてでございますが、昨年十月に取りまとめられました新しい時代の働き方に関する研究会報告書におきまして、時間や場所にとらわれない働き方の拡大を踏まえ、労働者の心身の健康への影響を防ぐ観点から、勤務時間外や休日などにおけます業務上の連絡などの在り方について議論がなされることが必要であるとされたところでございます。 また、昨年実施いたしましたアンケート調査によりますと、勤務時間外や休日の社内連絡に関するルールにつきまして、約三七%の企業が特段ルール等を整備しておらず現場に任せているという回答をした一方で、約二九%の企業が災害時などの緊急連絡を除いて連絡しないこととしている、また約二七%の企業が急を要する業務に関する連絡のみを認めていると回答するなど、勤務時間外や休日の社内連絡に関するルールを定めている企業も一定見られるところでございます。 また、今御指摘ございましたとおり、諸外国の立法例を見ましても、例えばフランスにおきましては、従業員は勤務時間外に電子メールなどに返信しなくてもよい権利を持つとされておりまして、企業は従業員がつながらない権利を行使できる条件を定めるために労使で交渉し合意することとされているところでございます。 こうしたつながらない権利につきましては、導入に当たりまして、このような実態でございますとか諸外国の立法例を踏まえながら検討していくことが必要であると考えておりまして、厚生労働省におきましては、本年一月から学識経験者によります労働基準関係法制研究会を開催いたしまして、法制面から休日でございますとかインターバル規制などの労働時間からの解放の規制の在り方につきまして幅広く議論を行っているところでございまして、このような中でも、つながらない権利を含めまして引き続き検討を行ってまいりたいと考えてございます。
○杉久武君 テレワークによって生じる労働者の長時間労働につきましては、事業者による取組、例えば時間外の社内システムのアクセス制限や、深夜早朝、土日祝日における仕事に関するメールや電話の制限あるいは禁止といった取組も重要でありますけれども、働き方改革の一つの柱として、つながらない権利のルール化につきましては国が率先して行うべきものと考えておりますので、引き続きの検討を是非よろしくお願いしたいと思います。 次に、所定外労働の制限、いわゆる残業免除について確認をしたいと思いますけれども、今般の改正案では、この所定外労働の制限、残業免除の対象となる労働者の範囲を、現行の三歳になるまでの子を養育する親から小学校就学前に拡大されることとしております。 この件につきましても、昨年、我が党が岸田総理に次世代育成のための緊急事態宣言等に関する提言で申し入れたとおり、夫婦で家事、育児負担を分担するため、男性の残業免除などの積極的活用を促す方策を講ずることを提案してきたところでございます。 そこで、厚労省に質問いたしますけれども、所定外労働の制限の対象となる労働者の範囲拡大の趣旨について確認をするとともに、男性の残業免除について、その実効性をどのように担保をしていくのか、確認をしたいと思います。
○政府参考人(堀井奈津子君) 共働き、共育てを進めていくと、そのようなことで、また先ほども御紹介をさせていただきましたが、労働者のニーズ、こういったことも踏まえまして、杉委員御指摘のように、所定外労働の制限、いわゆる残業免除、この対象を拡大をするということをしております。 男性の労働者につきましては、子育て期も残業しながら働きたいと、そのような希望を持つ男性も一定数見られるところでございます。そして、仕事と育児の両立の在り方につきましては、労働者本人が判断するものではある一方で、家事、育児の負担が女性に大変偏っているという、このような現状におきましては、共働き、共育てを具体的に進めていくことがやはり大変重要だろうというふうに考えております。 それを今回の法案の中では次世代育成支援対策推進法の改正ということも併せて提案をさせていただいておりまして、具体的には、事業主が一般事業主行動計画を策定する際に労働時間の状況に関する数値目標の設定を義務付けると、このようなことも盛り込んでいるところでございます。 制度の充実のみならず社会全体の意識改革も併せて進めていくことで、男女共に仕事と子育てを両立できる職場、このような形になるように取組を促進してまいりたいと存じます。
○杉久武君 今御答弁ありましたとおり、この残業免除措置の対象年齢につきましては、本法案によって現行の三歳から小学校就学前まで引上げを図ることとなります。 他方、子供が小学校に進学しますと、いわゆる保育サービスは保育園から学童保育へと移行されますけれども、保育園の待機児童の問題につきましては、昨年四月時点で二千六百八十人と調査開始以来五年連続で最少となっておりまして、九割近い自治体では待機児童が解消しているところであります。もちろん、この結果は子供そのものの人数の減少によるところもあると思いますけれども、一方で、保育施設の増加など保育の受皿が拡大したことも待機児童の解消という結果に結び付いているのではないかというふうに思っております。 しかし、子供が小学校に進学し、学童保育に移ってまいりますと、いわゆる小一の壁が立ちはだかります。先ほどの保育園における待機児童とは正反対に、学童保育における登録児童数は年々増加をしておりまして、昨年五月時点での登録児童数は約百四十六万人と過去最高値を更新し、学童保育を利用できなかった児童数、いわゆる待機児童数は、午前中の質疑でも紹介ありましたが、一・六万人ということとなっております。 また、保育園では延長保育というものがございますけれども、学童保育では保育園に比べて終了時間が早いことから、結果的に子供の小学校進学を境に子供を長時間預けることが難しくなり、結果として仕事と子育ての両立が困難になる、働き方そのものを変えざるを得ないといった事態が生じてくるわけでございます。 こうした小一の壁というものを今回の改正案から見てみますと、子供が小学校に進学すると、今回の改正案によって利用できる支援策は子の看護等休暇しかございません。したがって、残業免除措置を小学校進学まで利用した方にとっては、この残業免除措置の終了と同時に残業事務が発生する可能性が生じますので、もしかするとフルタイム勤務を断念する事態になるとか、極論を申し上げれば、例えば小学校一年生の子供を自宅で留守番させるといったことが生じる可能性も想像に難くはありません。 もちろん、まずはこの本法案の速やかな施行と円滑な実施、そして実施状況についてしっかりと見極めていくことは言うまでもございませんけれども、こうしたいわゆる制度と制度のはざまの部分については切れ目ない対応というものの検討を怠るべきではないというふうに思っております。 そこで指摘しておきたいのが、例えば子の看護等休暇が今回の法改正で小学校三年生まで延長となりますので、今後は残業免除についても子の看護等休暇と平仄を合わせる形で小学校三年生まで引き上げるという点については私は大いに検討の余地があるんではないかというふうに思っております。 まずは、本法案の円滑な施行と着実な実施を進めていくことが当然といたしまして、今後、更に一歩踏み込んだ視点として、残業免除の更なる延長についてしっかり認識しておくべきではないかというふうに考えておりますので、この点については指摘をしておきたいと思います。 その上で、子の看護等休暇について確認をしたいのですけれども、仕事と育児の両立に向けた支援を拡大し、かつ小一の壁を越えていくという観点から、子の看護等休暇については、現行の小学校就学前から小学校三年生まで拡大する点について、小学校就学以降も続く切れ目ない支援という観点からは大きな成果として高く評価したいと思いますし、等という文字を入れたことで、取得事由を看護以外にも拡大され、より利用しやすい環境整備が図られたということも評価をしたいと思います。 そこで、厚労省に質問いたしますけれども、子の看護等休暇の具体的な内容について確認をするとともに、労働者が円滑に利用できるよう、本制度に対する事業者の理解と円滑な対応に向けてどのように取り組んでいかれるのか、併せて確認をさせていただければと思います。
○政府参考人(堀井奈津子君) 現行制度における子の看護休暇は、子供の負傷、疾病のための世話や予防接種等を受けさせるために、小学校就学前までの子供一人につき年五日、子供が二人以上いる場合は年十日付与されることとなっております。 今回の法案では、男女共に仕事と育児を両立できるようにする環境整備のために、子の看護等休暇の対象となる子の年齢を小学校就学前から小学校三年修了前の子に引き上げるとともに、コロナ禍で明らかになったニーズに対応するということもございまして、感染症に伴う学級閉鎖等や入園式等の子の行事参加においても子の看護等休暇を取得できることとするなどの見直しを盛り込んでいるところでございます。 そして、厚生労働省といたしましては、事業主の方に円滑に改正法に対応していただくために、分かりやすいリーフレットの作成や、専用サイト、SNSの活用なども含めて、様々な手段を通じて周知に努めるほか、両立支援等助成金による助成や労務管理の専門家による個別の支援、これらの支援策も中小企業事業主に活用できるように、周知を丁寧にしてまいりたいと存じます。 あわせまして、都道府県労働局におきましても、事業主の相談に丁寧に対応しながら、企業における制度整備を着実に後押しをしてまいりたいと存じます。
○杉久武君 先ほども申し上げましたけれども、看護休暇の小学校三年生までの延長は、従来、小学校就学前と就学後という一つの壁をまたいで施策が継続されるという点で非常に画期的であると評価をしたいわけでございますけれども、こうした子の看護等休暇の更なる延長に向けた取組についても、先ほどの残業免除と同様に、今後検討課題とする必要があるのではないかという問題意識は持っておりますので、これをお伝えさせていただければというふうに思っております。 私事で恐縮でございますけれども、私の子供も先月、中学に進学をいたしました。この小学校の六年間という期間を見ても、小学校の低学年どころか高学年であっても、ちょっと熱を出しても子供を自宅に一人で置いておくことはできませんし、ましてや、この三年間はコロナの渦中でもありましたので、一旦子供が体調不良となれば、付き添う大人を急いで決める必要がございます。 特に、親が仕事で対応できないような場合は、人によっては実家の支援をお願いすることもできるかもしれませんけれども、そうした支援を受けられない場合は、例えば有給休暇があれば有給休暇を使用するなどして対応せざるを得ないというのが小学生の子供を持つ親の置かれた状況ではないかというふうに感じております。 有給休暇は、本来、働く親の心身疲労を回復することを主な目的として制度化されたものでございますけれども、小学生の子供を持つ親の中には、その有給休暇をいつ起こるか分からない子供の体調不良に備えるために温存し、有給休暇の取得を控えるといった傾向があるとの指摘もございまして、これでは本末転倒と言うほかなく、こうした不安を払拭しませんと、やはり安心して子育てできないのではないかというふうに感じております。 こうした不安を安心に変えるためにも、繰り返しになりますけれども、先ほどの残業免除と同様、子の看護等休暇につきましても今後の検討課題として、例えば小学校卒業までの延長について課題認識をしておくべきではないかというふうに考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 次に、労働者の仕事と育児の両立に関する個別の意向聴取、配慮等の新設について確認したいと思いますけれども、今回の改正案では、個別の意向聴取と配慮に関し、さらに望ましい対応として、子供に障害がある場合等で希望するときには、短時間勤務制度や子の看護等休暇、あっ、看護休暇等の利用可能期間を延長することや、一人親家庭の場合で希望するときには、子の看護等休暇等の付与日数に配慮をすること等を指針によって示すとされております。 そこで、厚労省に質問いたしますけれども、個別の意向の聴取と配慮に関し、さらに望ましい対応としてどのような指針が示されるのか具体的に確認するとともに、指針が実効性あるものとするためにどのような対策を講じていくのか、確認をさせていただければと思います。
○政府参考人(堀井奈津子君) 今回の法案では、子に障害がある場合など、子や家庭の様々な事情に対応できるように、労働者からの仕事と育児の両立に関する個別の意向の確認、そして、その意向への配慮を事業主に義務付けをすることとしております。 加えまして、事業主が個別の意向に配慮をするに当たりまして、さらに望ましい対応ということで、子に障害がある場合や医療的ケアを必要とする場合であって希望するときは、短時間勤務制度や子の看護休暇制度などの利用可能期間を延長すること、また、一人親家庭の場合で希望するときは、子の看護等休暇等の付与日数に配慮すること、このようなことを指針で示すということを考えております。 この具体的な内容については、法案が成立をいたしましたら、今後、審議会における公労使の御議論も踏まえて具体化をしてまいりたいと存じますが、杉委員から御指摘があったように、実効性のある形で法律を施行していくに当たりましては、法律の内容と具体的に指針で定められた内容、これをワンセットにして丁寧に周知をしていくことが非常に重要であろうというふうに考えております。 したがいまして、そのようなやり方での周知に加えまして、都道府県労働局におきまして、企業、事業主からの相談、こういったものが法改正をした直後は多くなったりしてくる傾向もあります。このような御相談に丁寧に対応しながら、企業における制度整備を後押しをして、円滑な施行に努めてまいりたいと思います。
○杉久武君 今御説明いただきました指針が実効性あるものになるよう、この点、是非御尽力いただければと思います。 次に、育児休業の取得状況の公表義務の拡大や次世代育成支援対策の推進強化について確認をしたいと思います。 今回の改正案では、現在の少子化の進行等の状況や、男女とも仕事と子育てを両立できる職場を目指す観点から、次世代育成支援対策推進法を延長するとともに、その実効性をより高め、男性の育児休業取得等を始めとした仕事と育児の両立支援に関する事業主の取組を一層促す必要があるとして、男性の育休取得に焦点が当てられているところでございます。 この点に関しましても、私どもは、次世代育成のための緊急事態宣言等についての提言の中で男性育休の取得促進策として男性育休取得率目標の引上げを提案し、その後、政府におかれましても、昨年末のこども未来戦略において男性の育児休業取得率の政府目標を引き上げておられます。 そこで、厚労省に質問いたしますけれども、こども未来戦略の中で、男性の育児休業取得率に関する政府目標の引上げの具体的な中身について確認をしたいと思います。
○政府参考人(堀井奈津子君) こども未来戦略におきます男性の育児休業取得率の政府目標につきましては、令和七年に五〇%、そして令和十二年に八五%と引き上げられたところでございます。 そして、とても高い目標というふうに言えるとは思うのですが、この目標を掲げた上で、今回の法案におきましては、育児・介護休業法におきます男性の育休取得率の公表義務の対象を常時雇用する労働者数千人超から三百人超事業主に拡大をすることや、次世代育成支援対策推進法に基づきまして常時雇用する労働者数が百人超の事業主に義務付けられている一般事業主行動計画、この策定の際に育児休業の取得状況に関する数値目標の設定を義務付けをすることなどを盛り込んでいます。 また、あわせまして、企業が育児休業中の業務を代替する周囲の職員への応援手当を支給する場合の助成も拡充をするなど環境整備も進めることとしておりまして、様々な対策により政府目標を達成するように進めてまいりたいと考えております。
○杉久武君 今御答弁ありましたとおり、男性の育休取得についての政府目標は大幅な引上げが行われたところであります。 この引上げを受けまして、今御答弁の中でも御説明いただきましたとおり、男性の育児休業取得率の公表義務の対象を千人超から三百人超の事業主に拡大ということと、常時雇用労働者百人超の企業等に義務付けられている行動計画の策定においては数値目標の設定が義務付けられるということでございます。そして、この行動計画につきましては、PDCAサイクルでしっかりとこれを見直していくということがうたわれております。 私は、長年公認会計士やっておりまして、企業のPDCAを身近に接してきた一人でございますけれども、そういった中で、このPDCAのサイクルを効果を最大化するためには、やはり単なる繰り返しにとどまることなく、各サイクルで得られた情報をしっかり活用して次の改善へと駒を進める必要がございます。 ここで問題となるのが、特に従業員数の少ない中小企業や小規模事業者の皆様にとっては、このPDCAサイクルを構築すること自体が大変な作業になってしまうのではないかという懸念でございます。PDCAというのは、もちろんのこと、もちろんこれは仕事の基本でありますけれども、現実には言うはやすし、行うは難しでありまして、大企業であればまだしも、中小企業など事業規模が大きくない会社では計画を立てるだけでも相当のエネルギーが必要ですので、中小企業に対して本気でPDCAを要請するのであれば、様々な支援が不可欠になるのではないかというふうに思っております。 そこで、厚労省に質問いたしますけれども、自主的な行動計画の仕組みを見直して数値目標の設定を義務付けた背景及び具体的な内容について確認するとともに、PDCAサイクルの構築について具体的にどのように進めていかれるつもりなのか、特に中小や小規模事業者等におけるPDCAサイクル構築に向けた具体的な支援策についても併せて確認したいと思います。
○政府参考人(堀井奈津子君) そもそも、次世代育成支援対策推進法、この法律で進めようとしている中身としては、企業における次世代育成支援対策に係る現状や課題、取組状況が業種や企業規模や地域によって様々でございますので、企業の実情に応じた自主的な取組を促進するためのものであると、それは趣旨としてございます。 それで、今回、この自主的な取組を更に促していくと、効果的にしていくと、そのような観点から、法案の中では、一般事業主行動計画を策定、変更するときには、育児休業の取得状況、そして労働時間の状況と職業生活と家庭生活の両立に関する状況を把握をする、そして両立を推進するために改善すべき事情について分析をする、そしてその結果を勘案して定めることと、これもPDCAサイクルということで、これを進めるようにしているというところでございます。 そして、御指摘ございましたように、特に中小、大企業ということではなく、中小などを念頭にどのような形で進めていくかという点でございますが、様々な支援が必要であろうという御指摘だと思います。 そして、厚生労働省におきましては、次世代育成支援対策推進支援センターにおきまして、行動計画の策定、実施に関して相談、援助を行っております。また、厚生労働省が運営するサイトでございます両立支援のひろば、こういったところで取組内容の好事例等も示しております。 いろいろ分かりやすい形で支援を行っていきたいというふうに考えております。
○杉久武君 今御答弁もありましたが、今回の改正案によりまして、育児休業の取得状況など、いわゆる見える化が図られることになりますので、こうした意味からも、PDCAサイクルを構築し、PDCAをしっかり回していくことが育休取得向上の鍵になってくるというふうに思っておりますので、しっかりとした支援をよろしくお願いしたいというふうに思います。 その上で、自主的な行動計画については、計画が終了し、目標が達成され、その達成された内容が基準を満たした場合には、厚生労働大臣による認定制度、いわゆるくるみんがございますけれども、本法案の改正に準じて、省令事項における見直しとして、このくるみんの認定基準について、育児休業取得率の基準の引上げや時間外労働の基準の引上げ、また男性の育児休業取得期間の延伸のための基準が追加されるなどが予定されると伺っております。 そこで、厚労省に質問いたしますけれども、まず、くるみんの認定制度の概要及び認定における企業側のメリットについて確認するとともに、認定基準の見直しの理由及び見直しの時期について併せて確認をさせていただきます。さらに、現行のくるみん認定企業数及び本法案後のくるみん取得向上に向けた具体的な取組、具体策についてもお伺いしたいと思います。
○政府参考人(堀井奈津子君) くるみん認定は、企業が次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画の策定、届出を行いまして、その行動計画に定めた目的を達成をした、このようなとき、あるいは一定の要件を満たした場合に、子育てサポート企業ということで認定をするものでございます。 そして、メリットということで御指摘ございましたが、くるみん認定の取得企業は公共調達における加点評価や助成金における加算といった支援を受けられる仕組みとなっています。加えまして、くるみん認定企業に認定を取得した効果を伺いますと、学生求職者に対するイメージアップや出産、育児を理由とした退職者が減少した等の回答が寄せられています。くるみん認定の取得は企業イメージや労働者の両立支援に対する意識の向上につながって、優秀な人材確保、定着効果、こういったことに効果を発揮しているものと考えております。 また、認定基準の見直しについての御質問もございました。 こども未来戦略において、男性の育休の取得率について先ほど申し上げたような八五%という目標が掲げられたと。そしてまた、今回の法案で、男女共に仕事と育児を両立する、こういったことを目指すという、そのような観点から、次世代育成支援対策推進法を改正した後にくるみん認定の基準についても見直しをするということを予定をしています。 具体的には、男性の育休の、育児休業等の取得率について、くるみんで一〇%以上となっておりますのを三〇%以上にする、また、プラチナくるみんは三〇%以上となっているのを五〇%以上ということで引き上げたり、また、フルタイム労働者等の法定時間外・法定休日労働時間の平均が各月四十五時間未満というふうに現在なっておりますのを各月三十時間未満ということに引き上げると、このようなことを考えているところでございます。 具体的にこういう形で基準自体も引上げを図るとともに、くるみんの取得を促進をするために、くるみん認定に関して、両立支援のひろばを活用した好事例の展開ですとか様々な形で、事業者と、あとは先ほど御指摘もありました求職者双方の周知、そういったことも含めて取組をしてきたところを一層強めてまいりたいということに加えまして、今回の法改正の内容と併せて、くるみんの認定を受けたことのメリット、こういったことも併せた形で引き続き周知をしながら、活用促進を図ってまいりたいと存じます。
○杉久武君 次に、通告の一問ちょっと飛ばしまして、介護離職防止のための仕事と介護の両立支援制度の強化等について確認をしたいと思います。 今回の改正に関しては、仕事と介護の両立支援制度を十分活用できないまま介護離職に至ることを防止するため、仕事と介護の両立支援制度の個別周知と意向確認により効果的な周知が図られるとともに、両立支援制度を利用しやすい雇用環境整備を行うことが必要であるとしております。 総務省が五年ごとに実施しております就業構造基本調査の令和四年における調査結果によりますと、介護をしている者は六百二十九万人で、うち有業者は三百六十五万人と、五八%の方が仕事と介護を両立しており、五年前の調査に比べ二・八%の上昇となっており、仕事を続けながら介護を行う方が今後も増加することが考えられます。 こうした状況の中で、厚生労働省の委託調査による令和三年度仕事と介護の両立等に関する実態調査のための調査研究事業の労働者調査結果によりますと、勤務先で仕事と介護の両立のために利用できる支援制度について何らかの説明を受けた割合を見ると、正規、非正規労働者の間で若干の差はあるものの、各種支援制度について説明を受けた割合は多くても三割弱にとどまっているという結果でございます。また、離職時に正規労働者であった方が介護休業制度を利用しない、あるいは利用しなかった理由としては、勤務先に介護休業制度が整備されていないと回答した割合が六〇・四%と最も高く、次いで、勤務先の介護休業制度の利用要件を満たしていない、勤務先の介護休業制度を知らないといった回答が続いており、勤務先における制度面での不備、特に介護のための支援制度が周知されていない、あるいは制度が十分活用されていないといった実態が明らかになっております。 そこで、我が党は、育児休業で導入されている、事業主が従業員に個別周知や意向確認を行う制度を参考に、情報提供の手法を検討するよう提言をしてまいりましたけれども、今回の改正案では、両立支援制度等に関する個別周知や情報提供などを事業主に義務付けることがうたわれております。 そこで、厚労省に質問いたしますけれども、介護に直面する前の早い段階の両立支援制度に関する情報提供について、具体的にどのように行っていくのか確認するとともに、介護に直面した労働者が申出をした場合に、両立支援制度等に関する情報の個別周知や意向確認というものが形式的なものにならないよう、実効性を担保する必要があると考えておりますが、具体的な取組についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(堀井奈津子君) 御指摘のございました個別周知に関しましては、家族の介護に直面した旨を申し出た際の両立支援制度に関する個別の周知と意向確認だけではなくて、家族介護に直面する前の四十歳等の早期のタイミングで企業の両立支援制度の情報提供を行うことを義務付けをするということにしております。 そして、これが実効性あるものにという形にするために、法案が成立した際には、例えば事業主が活用できる情報提供のためのひな形を作成してそれを提供するとか、好事例などの周知を図るなどして企業の取組を支援をすると。また、あわせまして、都道府県労働局におきまして事業主等の相談に丁寧に対応して履行確保に努めてまいりたいと存じます。
○杉久武君 今回の改正案につき、大変多岐にわたる重要な改正が行われることとなります。そのためにも、厚労大臣には先頭に立って取り組んでいただきたいと思いますが、最後、一言いただければと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 少子高齢化が進展をして、人口減少がもう加速していると。働く誰もが充実感を持って活躍できることがその中で極めて重要になってきております。個々の労働者の状況や希望に応じた働き方を選択できるようにしていくことが必要です。 この改正法が成立した暁には、この円滑な施行に向けて、丁寧な周知、それから事業主への支援というものを行うとともに、社会全体の意識改革というものを進めながら、この課題、取り組んでまいりたいと、こう思っております。
○杉久武君 時間になりましたので、以上で終わります。 ありがとうございました。
○猪瀬直樹君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の猪瀬直樹です。 五月十日の参議院本会議において、子育て支援金の構造的な問題について加藤大臣に質問しました。質疑の中で加藤大臣は、支援金制度では現役世代の拠出額は低く抑えられると、こう答弁したんですけれども、現役世代にその負担が集中している社会保険制度に乗っかって支援金を集めようとしているのに、それが低く抑えられるとは全く意味が分からないんですね。 今日は、皆さん、あえていろいろややこしいところを質問しますので、やっぱり政策というのは緻密にでき上がっていなければいけないので、ごまかしがあっちゃいけないんですね。だから、そこのところを今日はきちんとただしていきたいんですね。 これ、まず最初の問いは、こども家庭庁なんですけれども、一体何と比較して現役世代の負担が低いと述べたのか、その根拠を説明していただきたいんですね。まず、お願いします、参考人。
○政府参考人(熊木正人君) 先生御指摘のとおり、五月十日の本会議におきまして、加藤大臣より、支援金制度は、後期高齢者の方々も含め、全世代、全経済主体で子ども・子育て世帯を支える仕組みとして構築するものであり、現役世代の拠出額は低く抑えられるものと御答弁をいたしました。 これは、三・六兆円規模で加速化プランを実施をいたしますが、それを賄う必要がある中で、まずそのうち二・六兆円分につきましては歳出改革や既定予算の活用により確保をいたします。その上で、残りの一兆円につきまして、支援金という形で医療保険制度を活用した賦課徴収を行うことで、現役世代のみならず後期高齢者の方々、それから個人のみならず事業主の皆様にも拠出をいただくこととなります。こうして政府として歳出改革などに努力した上で、全世代、全経済主体が皆で子育て世帯を支えることとする、そうした結果、現役世代の拠出が低く抑えられると、こうしたことを申し上げたものでございます。
○猪瀬直樹君 今説明あったんだけど、多分聞いていて分からないと思いますよ。 この子育て支援金というのは、国民に新たな負担を強いる実質増税という重要な問題にもかかわらず、説明が分かりにくいので、改めてこちら側から、資料一、見ていただきたいんですけれども、(資料提示)この加速化プランの財源の基本骨格という資料なんですね、ここに書いてあるタイトルね。まずは三・六兆円、ここに三・六兆円。その三・六兆円の財源として、既定予算の活用、これが一・五兆円、そして歳出改革の徹底というところで一・一兆円、ここですね、その次に、ここにもう一個一兆円を、この一・一兆円と一兆円で歳出改革の徹底、このうち社会保険負担軽減の効果分として一・〇兆円が今回支援金として子育て政策の財源になるということで一兆円を捻出するということなんですけれども、社会保険料が減少させた分を子育て支援金に付け替えるのだから、これ本会議で指摘したとおりの目的外使用に当たるんじゃないかと言っているんですね。 これだけでも分かりにくいのに、更に分からないのが、次に行きますけど、資料二、見ていただいて、これ去年の十二月二十日に行われた厚労大臣と財務大臣の大臣折衝の資料なんですけれども、真ん中に、これちょっとあえて星印付けておきましたが、これ、読みますね。左側のところですけど、社会保障に関わる国民負担率を社会保険料率で見た場合と書いてあるんですね、ここに、左側に。そして分母のところに雇用報酬と書いてある。そして分子のところに社会保険負担と書いてある。括弧内に増加分の理由が書いてあるんですが、この数式、何を表す数式なのか、普通、これ見てもよく分かりません。 この資料の一番上の四角、ここのところ見ていただいて、歳出改革と賃上げによって実質的な社会負担軽減の効果を生じさせという文言があるんですね。常識で考えて、賃上げで給料が上がったら、その分、同じ割合で天引きされる社会保険料は上がるはずなんです、分子の部分ですね。それが一体全体、何で負担軽減になるのか。普通は逆になるというふうに思うのが普通の考え方なんですね。 質問ですけど、この実質的な社会保険負担軽減効果という、実質的なって意味が分かりにくい。というか、この言い回しは大臣折衝のときに初めてこれ提起、提議されたものなのか、この言葉がね。実質的な社会保険負担軽減効果、実質的な、これ分かりにくい。意味不明ですね。どういう意図でこういう言葉を使うことにしたのか。これ、国民にあえて理解しにくいように工夫したということないよね、これは。まさかあり得ないと思うんだけれども。 今日は財務省の矢倉副大臣お越しいただいているので、まず答弁いただいてから、武見大臣にも答弁いただきます。よろしくお願いします。
○副大臣(矢倉克夫君) お答え申し上げたいと思います。 まず、全体の大きな考え方ですけど、先生御指摘のこの資料の一にもありますとおり、今般の子ども・子育て政策の抜本的強化を支える安定財源については、御指摘のこの徹底した歳出改革により確保することを基本として、それによって生じた実質的な社会保険負担軽減の範囲内で支援金制度を構築することとしております。 こちらのこの社会保険負担軽減効果についてでありますけど、令和五年度及び六年度予算においては、薬価等改定による医療費縮減等の歳出改革により、合わせて三千三百億円の社会保険料負担がこれ軽減されておりますが、こちらについての考え方でありますけど、報酬改定での医療、介護における現場従事者の賃上げ措置による社会保険負担の増加などについては、賃上げにより雇用者報酬が増加することにより、社会保険負担軽減の効果、こちらも踏まえて追加的な社会保険負担から控除することとしたものであります。こうした取扱いについて財務省と厚生労働省の大臣折衝で合意したものでございます。
○国務大臣(武見敬三君) この少子化対策の財源については、政府として昨年六月に閣議決定をしたこども未来戦略方針においても、経済を成長させ、国民の所得が向上することで、経済基盤及び財源基盤を確固たるものとして、歳出改革等による効果の活用と併せて、国民に実質的な追加負担を求めないとの基本方針を取ったわけであります。歳出改革と構造的賃上げに向けた取組などによる経済社会の基盤強化を行う中で支援金制度を構築するとの財源の基本的な骨格をお示ししておりまして、こうした点で、昨年秋の臨時国会においてもその御説明をさせていただきました。 その上で、昨年十二月の財務大臣との大臣折衝においては、かねてからお答えしてきたこの考え方を踏まえて、令和五年、六年度の実質的な社会保険負担軽減効果について〇・三三兆円程度となることをお示ししたところでございます。
○猪瀬直樹君 この〇・三三兆円、三千三百億円はこの計算式で出てくるんですか、これ、財務副大臣、それやったというのは。これ、実際に三千三百億円が、今年、去年、これやったんですよね。そういう実績があるというのはこの計算式なんですか。よく分からないんです。
○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。 今先生から資料二でお配りいただいたペーパーの中で、まさに一番下のところに参考というところで書いてございますが、負担軽減効果については、二〇二三、二〇二四、薬価改定で、まず二〇二三年は〇・一五兆円の負担軽減効果、一方で、右側、二〇二四年度については、薬価等改定や薬価制度の見直しで〇・二六兆円の負担軽減効果があると思っております。一方で、診療報酬改定の中で逆に負担増になるものもございます。そういったものが診療報酬改定、介護報酬改定でそれぞれ〇・〇五、〇・〇四兆円ということで、それをトータルした金額が、この場合、〇・一五と〇・一七と書いていますけど、これ四捨五入の関係で〇・三三兆円になっているというものでございます。 ただ、なお、この場合に、控除分というのが書いてございますが、まさに政府を挙げて賃上げを行う、報酬改定の中ではもう賃金、賃上げに使うことがもう確実に決まっているものですとか、あと、全世代型社会保障の構築ということで能力に応じて御負担をいただく、そういったものについてはこの中から、負担増の中から控除させていただいて、それは控除分ということで除いておりますが、その結果として出てきた数字が、二〇二三年度は〇・一五、二〇二四年度は〇・一七、合計いたしまして四捨五入の関係で〇・三三兆円ということでございます。
○猪瀬直樹君 その部分はいいとして、じゃ、その次の、結局この計算式で、これ実績、今のは実績だから、実績で、今度は演繹的に考えて、この計算式で、実質的な社会保険負担軽減効果というこの言葉があるけれども、これは、分子が増えるはずなのに、何で減ることになるのかということについて説明いただきたいんですけれども。
○政府参考人(鹿沼均君) 恐らく、分子が増えるというのは、先ほどおっしゃっていた個々の方々において保険料率が固定していたらということではないかと思いますが、個々人の方々の話じゃなくて、マクロベースで見たときにこれだけ負担軽減の効果が生じてくるというふうなもので考えているところでございます。
○猪瀬直樹君 全部よく分かったわけじゃないんですけど、皆さんも分かりにくいと思うんですけどね、この話は。 更に続けながらまたやっていきたいと思うんですけれども、次の資料は、資料三は改革工程の概要ですけれども、右側に二〇二八年度までに検討する取組というのが書いてあるわけね。この赤く囲んであるところで、僕があえて分かりやすいのだけ緑のマーカー付けているんですけど。これを歳出改革を徹底してこれやることによって、二・一兆円、つまり一・一兆円と一・〇兆円、合わせて二・一兆円を捻出するということですね、財源ね。ということなんだけれども、これまでの質疑で取り上げてきた項目が幾つもあるんですよね。大臣の答弁では、どういう方針でいくかは今は言えなくて、審議会でこれから決めるとか、いつも煮え切らないんだけれども、ここに書いてあるということは、それ決めていなきゃできないはずなんですよね。具体的にどうするのか決めていなければ、歳出改革なんかできっこないですよ。これから考えますと言っていて、やる方にはもう入れてあるということだから。 じゃ、個別具体的にどういうふうなものかをちょっと聞いてみたいんですけど、ここにある、緑で僕が線引っ張ったけど、介護の生産性、質の向上って、これはどういうことかなと。これからこれを当てにしてやりますと言っていて、もう当てにしているわけですよね。そうしたら具体性がなきゃ駄目ですよ。例えば数値目標とか工程表とか入っていないと、これ一山幾らでぽんと置かれて、これ二・一兆円ですと、全然意味不明ですよね。 ほかにもいっぱいあるんですよ、これ。高齢者の活躍促進と書いてあるだけ。意味不明ですよね。活躍促進したら幾ら出てくるのか、これ説明してもらわないと、例えば活躍促進だったら就業率上げるとかというのあるだろうけれども、介護保険者が、介護保険を適用される側から支払う側にしていくためにはどうしたらいいかとか、そういう具体的なものを、それで幾ら金が出てくるのかとか、そういうのなきゃ駄目ですよ。 これ、例えば今言ったものでも、介護の生産性、質の向上というのも意味分からないから答えていただきたい、これ。ちょっと大臣、まず答えて。
○国務大臣(武見敬三君) 歳出改革として実施する取組については、二〇二八年度までの各年度の予算編成過程において検討して決定していくことになっております。それで、実施する施策とか影響額を現時点でお答えするというのは、それは簡単なことではございません。これらの取組を検討、実施するに当たっては、当該取組が与える影響にも十分配慮しながら進めていかなければならないということを基本として我々は捉えております。 御質問いただいた項目、例えばこの介護の生産性、質の向上って一体どういう意味かというお話がありましたけれども、これはタブレットなどの導入による記録、それから情報共有の効率化、それから見守りセンサーなどによるバイタル情報などの把握を通じて介護現場の生産性の向上を図ってその適正化を図るというのがこの具体的な内容になっております。
○猪瀬直樹君 そういうことが具体的に書かれていて、そして、これで幾ら出せるのか、いつまでに出せるのかというのが工程表と数値目標ですよね。そういうものを入れないと、ここから二・一兆円出てきますよって、民間企業でこういう報告書出したら却下されますよ、まず。 そういうことで、もうちょっと聞きたいんですよ。これだけ書いてあるんだから、これもうさんざんこの厚労委員会でもお尋ねしましたけど、例えばここでイノベーションの推進、安定供給の確保と薬剤保険給付の在り方の見直しと書いてあるよね。これはここでもやりましたよね。ロキソニンハップとかガスターとかアレグラとか、ああいうのはドラッグストアで買えばいいわけですよね。それをそうじゃないようにしているじゃないですか。それなんか、具体的に書いて、そこから幾ら浮かせるんだということについて、例えば今大臣はどう思っているのか言わないと、それ言っていただきたい。
○国務大臣(武見敬三君) 今御指摘のイノベーションの推進とか安定供給の確保と薬剤保険給付の在り方の見直しという点ですけれども、例えば、イノベーションを推進するために、既に特許が切れて価格が安い後発医薬品が存在する先発医薬品である長期収載品ございますよね。これについて、今年十月より保険給付の在り方を見直し、そして、今後はその施行状況について検証を行うわけであります。そのほか、薬剤定額一部負担、それから薬剤の種類に応じた自己負担の設定、それから今御指摘の市販品、類似の医薬品の保険給付の在り方の見直し、これらについて引き続き検討していくことによって、その中での適正化を図るということになるわけであります。
○猪瀬直樹君 これ、まだ掘り下げれば幾らでもあるんだけど、例えばそこに値段付けてもらわないと、それはそうでしょう。これ並べて二・一兆円ですって、駄目ですよ、こんなの。 もうちょっと言うと、サービス付き高齢者向け住宅における介護サービスの提供の適正化。適正化って一体何ですか、これ。全然分からないよね。 これ、役人の文章ですよ。これ分かるわけないよ。ここから幾ら出てくるかも全然見えないし、適正化って何なのか全然分からない。これについても説明してください。
○国務大臣(武見敬三君) サービス付き高齢者向け住宅等における介護サービスの提供の適正化というのは、いわゆるその過剰なサービス提供、これ囲い込みとか呼んでいますよね、これについて実態の把握をした上で、より実効的な点検を徹底して、サービス提供の適正化に向けた更なる方策を検討すると。 これは、例えばサ高住というのの中に、高齢者がたくさん多くの部屋にいらっしゃるわけであります。そうすると、そこを訪問して一人一人介護すると、これは在宅介護だということで実際にやっているわけですね。その基本報酬について、大変御批判は受けているけれども、その適正化を図るという意味での、基本料に係る適正化を図るというようなことも実はこの考え方の中に含まれているわけであります。それによって財源を捻出するということも、私どもは今こういう形で実施しようとしているわけであります。
○猪瀬直樹君 だから、適正化の中身をやっぱりこれ書くべきなんですね、こういう場合にね。 今の話というのは多分こういうことだと思うんですけれども、介護の施設側、サービス付き高齢者住宅の施設を運営している側がその介護サービスも両方運営していると、それで全額使うようになっちゃうわけですよね。そういうことを適正化するんなら適正化じゃないよ。具体的にそれをやめさせる、つまり、ケアマネジャーを独立させるとか、業者はサービス付き住宅供給する業者とそのサービス提供業者は別にするとか、そういうことをすることによって幾ら浮きますかって書くのが正しいんじゃない。そういうことを書かないで二・一兆円で、曖昧になっているんですよ、こういうのがね。まだ幾らでもあるんだけどね。ちょっと、もう一言ぐらい言わないと、こんな二・一兆円でまとめられたら気が済まないよね。 それで、実は、これ大臣、ここには生活保護の医療扶助の適正化と書いてある、やっぱり適正化なんだけど。生活保護の人は医療費がただなんだけど、それで、この前もここで話したけれども、抑制効果というのは必要だよねと、長瀬シミュレーションというのはあるわけだけど。だから、例えばワンコイン、それ、お金返すんですよ、ちゃんとその生活保護の人には、返すんだけど、入口で一回、ワンコイン取りましょうとか、そういうことによって抑制するとか、そういう具体的なことが適正化なんで、適正化って本当に都合のいい言葉だよね、これね。だから、そういうこともこの間ここでやったじゃないですか。それ、きちんとお答えになっていないんだよね、そのときも。それで二・一兆円、どうやって浮かすんですか。 僕はあえて言うけど、大臣は、執行権というかトップダウンで決断できるんですよね。このサービス付き高齢者住宅について言えば、これは僕が東京都の副都知事のときに考えたんだよね、これ。石原慎太郎都知事ですから、当時、トップダウンで、これやりますよと言ったら、いいよ、やれよと、こうなるわけです。それがトップダウンですよ。そうしたら、東京都の福祉部門と東京都の住宅部門で会合させて、それで決めたんですよ。そうしたら、翌年、厚生労働省と国土交通省が話し合ってやることになったんですよ。先行的にやったと。それはトップダウンでできるんで、この厚労省の問題というのは、やっぱり厚労大臣のリーダーシップ、トップダウンがやっぱり必要な官庁なんですよ、これは、特にね。 ということで、僕はここで幾つも挙げているけれども、この厚労委員会で何度も挙げた問題がいっぱい混ざっているから、本当にやるんですかということですよね。 この例の金融所得の資産を持っている人をもうちょっと健康保険においても七十五歳以上でもちゃんと三割、あるいはもう二割、三割取るようなこととか、介護保険でもそうなんですけれども、介護保険で資産のチェックをするようになったんですよね、一部。そういうのをやるとか、この間も大臣が言っていたじゃないですか、高樹町の首都高のランプの横に四十階建ての高齢者の施設できたでしょう、四十階建ての。三億、四億のやつがどんどん売れていくってこの間立ち話したじゃないですか。あれ、おかしいでしょう、やっぱり。あれ、四十階の一番上なんか帝国ホテルの食堂入っているんですから、そういうところからお金取らなきゃ駄目でしょう。そこについてちゃんと答弁願いたい。 それで、これ二・一兆円どうやって出すのか、具体的に、やっぱりそういうものをやるような形で答え、適正化じゃ駄目です、適正化じゃ。数値目標と工程表ですよ。
○政府参考人(鹿沼均君) 済みません、ちょっと事実関係も含めて幾つかお話をさせていただければと思います。 まず、二・一兆円というふうな数字を先生おっしゃられていますが、恐らくこれは資料一を御覧になって一・一と一・〇を足されて二・一ということだと思いますけれども、支援金の方で一兆円と思っておりますので、歳出改革の徹底で出てくるお金は一・一兆円というふうにまず思っております、数字につきましては。 この一・一兆円につきましては、過去、私ども、歳出改革を社会保障については毎年やってまいりました。そうした中にあって、この六年間で、済みません、九年間で一・六兆円というお金を子供関係の予算で増やしてきた、これは実績でございます。これは、しかも公費ベースでございます。そういったことを考えていくと、毎年、私どもが社会保障、いろいろ歳出改革を行う中で、子供関係で毎年千八百億円ぐらい増やすことができるのではないか、そういったことをベースに、それを六年間で六倍して一・一兆円という数字になっているものと理解しております。 ただ一方で、じゃ、その私どもの歳出改革、今までもやってきたわけではございますが、これからもしっかりそれをやっていくということだけではなくて、じゃ、具体的にどういうことを考えているのかということで、ここの資料三で書いておりますような形で、私どもの方で改革工程を取りまとめさせていただきました。 なお、この改革工程につきましては、あくまでその社会保障制度の持続可能性、その子供のためのお金ということだけではなくて、この社会保障制度をしっかり持続させていかなければいけないという観点から書いておりますので、もちろん歳出改革につながる話は書いてございますが、例えばこの地域共生の孤独・孤立対策だとか身寄りのない高齢者等への支援、要するに歳出改革でお金が出てくるものではないものも当然入っております。 また一方で、先生、やっぱり具体的に数字がなければいけないんじゃないか、これは大切な御指摘だと思います。ただ、これらの項目については、一つ一つ、例えば御負担をお願いする方がいるものもあれば、そういったものについては御負担をお願いする方々についての状況とかも丁寧に見ながら実際に政策を決めていかなければいけないというふうに思っております。 そうしたことで、今回、具体的にどうこうという数字までは書いてございませんが、こういった項目を毎年毎年の予算編成に向けてしっかり議論を行っていき、その上で六年間、今もう既に二年たちましてあと四年ですけれども、その中でしっかり予算を出していきたいというふうに思っているところでございます。
○猪瀬直樹君 当然、説明責任がなきゃ駄目なんで、やっぱりこれは一つ一つ数値目標入れて工程表へ入れていかなければ、今のお答えに、僕の言ったことが矛盾しているわけじゃなくて、まさにそういうお答えだからこそ、今言った数値目標と工程表は必要ですよと。その二・一兆円のうちのこれは一・一兆円の分だよねということは分かりましたけどね、それはそういうふうに説明はすべきだったかもしれないけれども、基本的には同じですから、話は。 大臣、やっぱり、だからトップダウンで早く具体的なその結論をそれぞれに付けていくということを、年内にといつもおっしゃるんですけれども、年内まで頑張っていただければいいけどね、ちょっと説明お願いします。
○国務大臣(武見敬三君) 実際に、今も担当からも話がありましたとおり、過去における歳出改革の具体的な実績で出てきた数値というものをベースにしながら、実際にこれからやるこうした適正、歳出改革によって、具体的におよそどの程度の額が確保できるだろうかということがその中で算定をされて、それで積み上げて、今回も大体今まで毎年やってきたことと同程度の歳出改革はできるだろうということでこうした数字を出させていただいているわけであります。 こうしたやり方を従来厚生労働省としてはやってきた、そのやり方が手ぬるいと、もっとその数値目標を明確にして工程表を作ってというふうにおっしゃられるそのお気持ちはよく分かるのでありますけれども、実際に具体的にその各年度ごとの予算編成の中でこうした組立てをしているものでありますから、なかなか、そこまで実際、なかなか現実にはその数値目標のところまでは整理ができないというところがあることは、トップダウンだけですぐに直せるというものではないものでありますから、この点については一定の御理解をいただかなければならないかなというふうに思います。
○猪瀬直樹君 期待しているからいろいろお伝えしているので。 次に質問移りますね。資料一に戻るんですけれども、財源を既定予算の最大限の活用、歳出改革で捻出した税金、社会保険料を利用する子育て支援金の三本柱で賄うのであれば、仮に、少子化対策が現在の枠組みを超えて更に拡充されて追加の財源が必要になったり、あるいは逆に歳入面で想定どおりの金額が捻出できなかった場合に、そのしわ寄せが支援金に来て、国民負担が更に増加する可能性はないのか、これはこども家庭庁の古賀政務官に御答弁をお願いします。
○大臣政務官(古賀友一郎君) お答え申し上げます。 将来的な少子化対策の在り方について予断を持って申し上げることは控えたいと思いますけれども、現在、今国会に提出しておりますこの法案の立て付けについて申し上げますと、児童手当やこども誰でも通園制度など、支援金が充てられる事業やその充当割合は法定化されているわけでございますので、それを、その制限を超えて政府が支援金の使途を勝手に拡大していくということはできない、そういう仕組みになっているというわけでございます。 そしてまた、この歳出改革等との関係につきましては、総額三・六兆円の加速化プランの財源のうち、令和十年度までに、先ほども厚労省から御答弁ありましたけれども、歳出改革によるこの一・一兆円の公費節減、それから既定予算の一・五兆円の最大活用ということによって、合わせて二・六兆円程度を確保をするというこの方針を立てて、支援金の総額は令和十年度において一兆円程度とするということを法案に明確にこれは規定しているわけでございますので、政府といたしましてはこれを着実に遂行するということと存じます。 以上です。
○猪瀬直樹君 じゃ、次ですけど、ちなみに、この資料一ですけどね、一番左のところで、ここは、さっきのところは、歳出削減のこの公費節減効果が一・一兆円で、社会保険負担の節減、軽減効果が一兆円で、こっち側のその一・五兆円、既定予算の最大限の活用と書いてある。 この一・五兆円について財務副大臣にお尋ねしますけれども、具体的に、これ、ばくっと一・五兆円と書かれても我々はぴんとこないので、何を具体的に、どのくらいのどんな項目で幾らやったのかというのを分かるように説明願いたいんですけどね、具体例を挙げていただくといいと思うんですよ。この一・五兆円、二〇二八年度までに本当に確保できるのかということですよね、これ。 だから、一・五兆をぽんとやりますと、何かこういうのをやると一・五兆になりますよという明確な言い方をしていただきたいんですね。お願いします。
○副大臣(矢倉克夫君) お答え申し上げます。 お尋ねの既定予算の最大限の活用等、こちらですけど、これは、子ども・子育て拠出金など既定の保険料財源、また、子ども・子育て拠出金とか育児休業給付のための雇用保険料などの既定の保険料等財源、こちらが〇・六兆円程度、また、社会保険料、社会保障と税の一体改革、こちらによる社会保障充実枠の執行残等による〇・六兆円程度、その他、国の、地方の社会保障関係の既定予算の執行の精査等による〇・三兆円程度、こちらを合わせて、今般の子ども・子育て政策の強化に当たっての既定予算の最大限の活用ということで一・五兆円程度の安定財源を図る、確保を図るという形になっております。 こちらについては、しっかりと関係省庁とも連携して、政府一体となって確保をするべく尽くしていきたいというふうに思います。
○猪瀬直樹君 ちょっとだけ、もう一回聞きたい。 執行残と言いましたよね。だから、執行残って、〇・九兆円と〇・六兆円、えっ、幾らあるって言ったんですか。その執行残について、もう少し説明してください。
○副大臣(矢倉克夫君) この執行残といいますのは、〇・六兆円を今想定しております。こちらについては、例えば社会保障充実枠の執行状況を踏まえた使途の見直しでありましたり、またインボイス制度導入に伴う消費税増収分なども活用することを想定しております。
○猪瀬直樹君 執行残というのは、ふだん表に見えないんですけれども、こういうふうに具体的にやっぱり本当は書き込んでおくべきだというふうに思います。 じゃ、ここまでで、こども家庭庁と財務省の皆さん、どうもありがとうございました。 もう時間もなくなってきましたので、ちょっと通告、順番入れ替わりますけれども、育児・介護休業法について……
○委員長(比嘉奈津美君) 退出されて結構です、こども家庭庁、財務省。
○猪瀬直樹君 先日の本会議で、厚労省として、これまでの施策について、PDCAのサイクルを回した上で改正案を起案しているかと聞きました。その大臣の答弁の中で、これまでの男性の育児休業取得率や女性の継続就業率の上昇に効果があったと説明がありましたが、具体的に数値がどのように上がったのか、それからその変化と各施策の間にちゃんと因果関係が見えているのか、これについて、これは参考人から説明願います。
○政府参考人(堀井奈津子君) お答えをいたします。 まず、男性の育児休業の取得率に関しましては、この十年間で一・八九%から一七・一三%、上昇したということでございます。また、女性労働者の継続就業率、このような数字で見ますと、第一子の出生年が二〇〇〇年から二〇〇四年までの女性が四〇・五%でございましたところ、二〇一五年から二〇一九年までの女性で六九・五%ということで、数字については上昇しております。 そして、猪瀬委員御指摘がございましたが、この施策とこの施策という明確な因果関係で数字の上昇を御説明できればいいんですけれども、いろいろなその施策、いろんな要因が絡み合ってアウトカムが出てきているという部分もございます。ですので、なかなかそういう直接的な御説明は難しいんですが、一方で、厚生労働省といたしましては、これまで二〇〇九年に育児・介護休業法の改正による短時間勤務制度を単独義務化をしたり、二〇一四年の次世代育成支援対策推進法の改正によりプラチナくるみんの創設など制度の充実を行ってきたところでございます。 いろいろな取り得る施策を様々に講じていき、様々なアウトカムを出していくと、このようなことかなというふうに考えております。
○猪瀬直樹君 もう時間少ないので、どういうものを用意したかということだけ説明しておきますね。 資料四、前にも厚労委員会で説明、質疑聞きましたけど、不十分なので、もう一回、これ別の資料で出しているんですけど、雇用環境・均等部における相談、指導というやつですけど、何で労働基準監督署をうまく活用していないのかという、そういうことについて前ただしましたが、これについてはまた改めて質問させていただきます。 それから、資料五ですけれども、要するに、高齢者でも資産があるんですよと。介護保険の場合にはその資産をきちんと念頭に置いて仕事をすることになっているけれども、医療保険の場合、後期高齢者医療制度の場合はその資産の把握をきちんとしていないんじゃないかと。先ほど言いましたけど、四十階建てのタワマンみたいなところで、三億、四億もするところに住んでいる、そういう高齢者はいっぱいいるわけですよね。そういうのをきちんとやって、取るべきものを取らなきゃ駄目ですよね。そうやって世代間の不公平をなくしていくということをやっていただきたいなというふうに思っていますけどね。 こういうのは高齢者側から言わなきゃ駄目なんだけど、各政党はみんな高齢者の票を当てにしているからなかなか言わないんだよね。それはやっぱりきちんとやってもらいたいと。資産の把握をして、その資産に応じてちゃんとお金を、負担をしてもらうということでやっていただきたいと。 大臣、それについて一言お述べいただいて、終わりにしたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 高齢者の特に所得の高い方々、その資産含めて、実際にどのようにその資産を捕捉するのかということも、これから、マイナンバーカードなども通じてどこまで捕捉できるかということが徐々にこれから確認されていくことになります。 その上で、改めて、こうした保険制度そのものの持続可能性というものを考えて、そうした高齢者についても所得及び資産を通じて実際に能力に応じて負担をしていただくという考え方でこの問題を整理していくということが必要だと。この点は、それほど委員と私との間の考え方は違いはそうないんだろうと思うんです。 要は、それを実行していこうとするときに、簡単なトップダウンではなくて、やはり丁寧に、こうしたことについてはやはり不公平感が生じないようにしながら実際に実行していくというプロセスが必要なものでありますから、その点については、是非委員にも御理解をいただければというふうに思います。 ただ、基本的な考え方、応能負担、これは……
○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので。
○国務大臣(武見敬三君) はい。 委員は、委員と私とそれほど違いはないんだろうというふうにお話を伺っていながら感じた次第でございます。
○委員長(比嘉奈津美君) おまとめください。
○猪瀬直樹君 はい。 これで終わりにします。スピード感がなければ、大臣の存在意味ないですからね。よろしくお願いしますよ。 以上です。ありがとうございました。
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。 午前中から育児、少子化に対する多くの焦点が当たって質問が続いているんですけれども、本会議でも、私、介護関係の制度の抜本見直しがなかったことに触れながら、様々問題意識持って質問させていただきましたので、今日もその視点で質問させていただきたいと思います。 まず初めに、令和三年度の厚生労働省委託調査、仕事と介護の両立等に関する実態把握のための調査研究事業において、仕事を辞める理由で最も多かった、アンケート調査の中で最も多かったのは勤務先の問題で、その中でも、両立支援制度が整備されていなかったというのが約六割を占めるという調査結果でした。 今回の法案では、両立支援制度等に関する情報の個別周知、意向確認、相談窓口の設置等を義務付けておりますが、そもそも、勤務先において労働者が希望する両立支援制度が整備されていなければ介護離職に至るということが依然として問題として残るというふうに思います。 厚生労働省にお尋ねいたしますが、今回の個別周知、意向確認、相談窓口設置等の措置義務における介護離職防止の実効性についてどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(堀井奈津子君) お答えをいたします。 令和四年度の調査で、事業所規模三十人以上の事業所の約九割で介護休業制度の規定が整備をされているというものがございます。 そして、介護休業に関して申し上げれば、労働者の申出があれば全ての事業主は原則拒むことのできない権利であると、そして就業規則等に規定されていなくても取得することは可能であるということでございますが、一方で、その労働者が介護休業を容易に取得することができるようにするためにも、指針においてあらかじめ、介護休業制度を導入して、かつ就業規則の整備等必要な措置を講ずるということを事業主に求めているということでございます。 そして、このような、まず、その新しい今回の法案の措置を導入することの効果というお尋ねが田村委員からございましたが、私ども、まず考えておりますのが、現行の制度、この介護休業を始めとした制度について、労働者がそのニーズに応じて取得できるように、この履行確保をきちんとするというのは引き続き努めてまいりたいと思います。具体的に、都道府県労働局において、事業主の相談に丁寧に対応して規定整備を着実にすると、そしてその現行の制度をまずきっちりと周知をすると、そのようなことが大事だというふうに思っています。 そしてさらに、御指摘ございましたが、結局、その制度があっても利用が低水準にとどまっていると、こういう状況下で一体どのような効果が考えられるかということで、その離職の要因の一つでも挙げられました、制度があっても利用が進んでいないということについての課題という御指摘があったと思います。 それで、結局、今回は、その介護に直面した労働者に対して両立支援制度についての情報を個別に周知をして利用の意向を確認するということを義務付けたところですが、育児についても同じような形で個別に周知をするという措置を導入しています。 それで、規定を設けてそれを使っていただくということもあるんですが、言わばアウトリーチ型に、労働者に対して、この制度がこういうのがあると、あなた使いますかと、こういうふうに事業主が働きかけをするというのは、普通に制度を設けているよりもやはり利用についてのインセンティブが働くと、そのようなお声も聞いたことがあります。 したがいまして、まず現行の制度についての履行を確保し、ちゃんと周知を図るとともに、新しいそのやり方、そういったことに踏まえた形での周知、利用促進、これを図っていきたいというふうに考えております。
○田村まみ君 制度の整備が進んでいる一方で、周知が進んでいない、そして、利用が進んでいない中で、今回、今ある制度を一旦周知するというところが本当に効果があるのかどうなのかというのが、今の制度がどうなのかという議論がほとんど、私、審議会の中で余りされない中で、実態がないからということもあるかもしれませんが、この制度見直しというところがなかったことについてはやっぱり私は課題があるんじゃないかなというふうに、今のお話聞きながらも、半分、もちろんそのとおりなところもあるんだけど、見直しがなかったというところに対してはやっぱり問題なんじゃないかなというふうに今思いながら聞いていました。 そういう中で、もう一つ、もしこの個別の意向確認とか相談の窓口があったとしても、やっぱり介護の事前準備というところの強化というのが私は大事だというふうに思っています。 介護は、育児と比較すると、自身にとって介護の対象となり得る人たちがいないというケースは少ないというふうに考えられます。多くの人が直面し得る、今の人口動態を見ても、し得る課題だというふうに捉えています。介護と仕事の両立をしている方のロールモデルが一方でまだまだ私は少ないんだというふうに思っています。 事例や、一般的、また個別事例ですらも共有されていないのが現実ですし、先ほど触れた令和三年度の部分でのアンケートでも、両立支援制度、職場の取組への希望というところの中で、注目されるのは周知なんですけれども、実は、介護と仕事の両立に関する自社の事例の収集や提供もしてほしいというところも実は希望としてあるわけですよね。介護に直面してからではなく、事前から、どのような制度があり、あらかじめどんな準備をしていくかということを分かることも重要だというふうに考えています。 そこで、お尋ねしますが、事前準備に関わる企業での対策強化が必要と考えるんですが、企業におけるこの成功事例みたいなものを把握していることがあれば御説明ください。
○政府参考人(堀井奈津子君) 今回、法改正をするに当たりまして、制度見直しの検討、それを行うに際しまして有識者研究会を開催をいたしました。その場におきまして、今、田村委員御指摘があったような事例というふうなものも出てまいりましたので、御紹介をしたいと思います。 具体的には、四十歳以上の従業員の方に介護のしおりというものを作成して、それを配付をすることによって情報を提供するような事例がございました。また、介護のセミナーを実施をするということで、そのノウハウの共有をしたと、あと、さらには、お互いさま意識の醸成をしたと、そのような事例を把握をしております。 仕事と介護の両立支援制度を気兼ねなく効果的に利用できる職場環境が実現されている事例だなというふうに考えました。 それで、御指摘のように、やはりその労働者が実際に家族の介護に直面する、そうなったときはなかなかというお話も伺いますので、その前の段階でこの両立支援制度等に関するノウハウが伝達されて、家族介護に直面した場合を想定して準備を進めていくということは大変重要だというふうに考えております。
○田村まみ君 その中では、法案では、労働者が四十歳に達する年度等に介護休業制度や両立支援制度等に関する情報提供を行うことも義務付けられています。 一方で、先ほど触れたアンケートでは、介護を理由に仕事を辞めたというところのアンケートの結果の中で、勤務先の介護休業制度等の両立支援制度を利用しにくい雰囲気があったという回答が三五・四%と、職場の介護休業への理解促進が必要となるんではないかというふうに私は考えております。 職場の理解を促すために、今回の法案で、今ほど触れたとおり、介護に直面した旨、そのときに申し出たとき並びに介護保険への加入が伴う労働者が四十歳に達する年度での周知というところが示されているんですが、私は、職場の雰囲気全体って考えれば、これじゃ不十分だというふうに考えています。 先ほど来指摘しているように、この点についても私は審議会の中での議論がちょっと少なかったんじゃないかなというふうに思っていますが、この四十歳とか直面した以外の労働者も含めての周知、理解が重要だと考えていますが、この点についてはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(堀井奈津子君) まず、今回の法案で、個別の周知、制度の利用確認、利用の意向確認、そして、家族介護に直面する前の早期、これが四十歳等ということで示されているわけですが、このタイミングでの企業の両立支援制度の情報提供、そういったことに併せまして、両立支援制度に関する職場での研修の実施、こういった雇用環境の整備を行うことも事業主に義務付けをされるということになっています。 それで、企業の方などとお話をしている際に、確かに、介護についての情報、なるべく早いうちから知っているということがよいというお話は聞きます。ただ一方で、それを企業として、制度として従業員全体に周知をするときに、例えば新入社員として入ったばかりの人に介護についてのお話をしても、まだちょっと自分はというふうな感じがあるという話も個人的に聞いたことがあります。そういった中で、一応、法律上あるいは指針などで望ましいタイミングを示すときに、どういうタイミングがいいかということで今のような形の提案になっているということをまず一つ御理解いただければと思います。 あともう一つは、これは田村委員のお話を伺っていて思ったんですが、やはり職場全体の理解というのは、その介護保険制度あるいは介護の両立支援制度についての周知をするということ以外に、休みにくいとか介護休業が取りにくいとかそういった話、その背景には、やっぱり職場全体としての休みにくさとか働き方の見直しが必要なのかなと。ですので、そういう観点で、その働き方の見直し、職場全体の意識改革というのは、年齢を問わず、今いろいろな形で進めているところですので、そういうアプローチも含めた形で、介護についての制度の利用促進や、あとは、どんな人でも休みが取りやすい、そういう職場環境整備、それを進めていくことが重要かなというふうに今考えた次第でございます。
○田村まみ君 もう全くそのとおりで、そもそも、本会議では申し上げましたが、そもそも労働時間、長時間労働の問題についてもどういうふうに捉えていくかというところは重要な課題だと思っています。 そういう中で、私、その視点で、経産省の今の取組というのが大変重要だというふうに思いました。本年の三月二十六日に経産省の方から仕事と介護の両立支援に関する経営者向けのガイドラインが公表されて、雇用労働者への周知、取得を進め、介護休業等の取得を進めて介護離職防止につなげる上で、経産省と厚生労働省の連携というのは今後も重要だというふうに私自身も考えています。 本会議で質疑した際には、健康経営優良法人認定制度で評価していくとともに云々というふうにありましたが、この評価が企業にとって、そして両立支援を進める上でどのようなインセンティブになっていくのかということと、また、経済団体を通じたガイドラインの幅広い企業への周知というふうにありましたけれども、これまでも厚生労働省も、私、やっていなかったとは思わないです。ただ、厚生労働省側だけの周知という中で、ここまで周知ができていなかったというところで、その周知の具体的な方法というところは、経産省側に何か検討しているものがあるんだったら教えてください。
○政府参考人(山影雅良君) 御指摘のとおり、経済産業省におきまして、本年三月二十六日に仕事と介護の両立支援に関する経営者向けのガイドラインを策定いたしました。この中で、企業による仕事と介護の両立支援の意義、あるいはその企業、特に経営者から見たときにどういう影響があり得るのかと、いい意味でも悪い意味でも両方ありますけれども、きちっと経営者に理解していただくということを整理いたしました。その上で、さらに、企業に求める具体的なアクション、それから、既にもう取り組まれている先進的な取組事例、こうしたものをお示ししてございます。 これを基にしまして、本ガイドライン普及に当たりましては、経済団体、例えば日本商工会議所ですとか、いろんな団体ございますけれども、そこを通じて周知をお願いしております。さらには、まだ検討段階ではございますが、セミナー等を行いまして、発信を続けていきたいと考えてございます。 〔委員長退席、理事星北斗君着席〕 また、今委員からも御指摘ありましたとおり、健康経営優良法人認定制度、これもいろいろな形でここ十年ぐらい続けてございますけれども、実績ございます。この中でも、既に、まさにこの本ガイドライン、これに基づく取組を進める企業について評価をしていくという形で考えてございまして、こういった取組含めまして、引き続き、関係省庁とも連携しながら、企業における仕事と介護の両立支援の推進してまいりたいと考えてございます。
○田村まみ君 内容については、これまでのところの推進と採用面等でのインセンティブも働いていくのかなと、いろんな、くるみんマークも含めてみたいなところの中で出てくるのかなというふうに今聞いていたんですけれども、私、これ一番の意味合いは、いわゆる経営者層の年齢層、性別、今の現状考えたときには、これから介護を担う人たちが実はその経営者層に当たるというふうに思いますので、御自身のところの見直しを、見直しというか棚卸しをしてもらうという意味で、私、一つ効果があるんじゃないかなというふうに思っています。 そのいわゆる育児のところも、やっぱり、イクボスとかというふうに言っていましたけれども、まさしく介護なんかは、もうそのまま御自身たちが恐らく介護の担い手として直面するような方々だというふうに思っているので、この経産省の取組というところでの周知だったり内容というところも、そういう視点でも是非検討いただきたいなというふうに思っています。 ただ、その中でも、どうしてもその経済団体の周知でいくと、中小企業はなかなか伝わらないというようなことだったり、この認定制度も取りづらいというようなところがあるので、この中小企業とか、あともう一つ、この育児、介護の部分での働き方の中でいくと、いわゆるエッセンシャルワーカーという土日関係なく働かなきゃいけないような人たち、こういう人たちのその支援というところも進んでいくようなインセンティブがこの認定制度の中で見出せるのかどうなのか、その点についてもちょっとお答えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(山影雅良君) 今の点でございます。 先ほど私から申し上げましたように、健康優良法人認定制度、こちらは大企業に限りませんでして、中小企業の方々にも認定をいただいてございます。 これ、毎年毎年見直していく過程の中で、常にいろんな項目を追加してきております。単に健康経営優良法人に一回なったからおしまいではなくて、常に、更新されていく中で、新しい項目を常に評価していただいてございます。 その中では、当然のことながら、中小企業の方々も非常に御苦労されながらも認定を受け続けていただいているケースは多分にございまして、数自体も増えてございますので、そういう常日頃の認定制度、ただ認定するだけではなくて、認定に当たりましてのいろんなガイダンスも含めて、中小企業の方々も含めてコミュニケーション取らせていただこうと考えてございます。
○田村まみ君 経産省への質疑はここまでにするので、委員長、お取り計らいお願いいたします。
○理事(星北斗君) 経済産業省の山影統括調整官、ここで退席してくださって結構です。
○田村まみ君 ありがとうございます。 ちょっと経産省の取組を聞いた理由というのは、やはりその周知というところで、厚生労働省はいつもいろんな支援対策を、特に労働系、そろえていただくんですけれども、やはり、特に今回雇用労働者に限ったところでいけば、経済団体、経営者側からの周知というのも大変重要だというふうに思ったのでお伺いしていきました。 そういう中で、本会議で社会保険料の免除について、介護休業期間中の社会保険料の免除について私お伺いをしました。もちろん、少子化が国の課題だということはもう共通の認識なんですけれども、働き手不足であったりとか現役世代が少なくなっていっているということは、この我が国の経済再生もそうですし、一人一人の生活というところで考えると重要な課題なわけで、仕事と介護の両立をしている方、例えばビジネスケアラーへの支援についてもより一層の対策を打つ必要があるというふうに私は考えています。 本会議で介護休業中の社会保険料の免除が必要ではないかとお尋ねして、大臣は、介護休業期間中の社会保険料免除については、次世代育成という育児休業と同様の意味合いは見出しにくく、ほかの被保険者や事業主の理解を得られるかという点で慎重な検討が必要というふうに答弁をされました。 もちろん、全く同じ次世代の考え方での意味は違うと思います。とはいえ、別に社会保険料の減免って次世代育成だけの視点でやっているものじゃないというふうに思う中で、課題として捉えて私は検討していく必要があるというふうに思います。今回のこの答弁、職場で介護を理由に休業や休暇を申し出る方へのある意味偏見があるんじゃないかなというふうに私は捉えましたし、特に性別役割分担の状況下で雇用労働者の男性の介護休業取得が進まない理由を肯定しているようにも私は見えてしまいました。両立を実現するよう復職につなげることが結果的に社会保険の担い手を増加させるということに私はつながるというふうに思います。 そして、今後、今、厚生労働省がやっている周知をさせていくという中で、制度を周知された後に使おうと思ったときには、恐らく育児と同じ理由で、手取りの減少で取らないというところが次に課題としては必ず私は出てくるというふうに考えています。そう考えたときには、この検討ということが必ず必要ですし、やはりこの介護、育児は今大分市民権を得たように見えていますが、介護によって休む、特に男性が取得するということに対しての周囲の見方、そして本人のスティグマ、これを取り払っていくためにも厚生労働省の取組が非常に重要だと思いますが、厚生労働大臣、もう一度、本会議の続きですが、答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 本会議で答弁したことと違うことをここの場で申し上げることは極めて難しいことは御理解いただけていると思いますけれども、介護休業期間中のこの社会保険料の免除というものについての御説明は、やはり育児休業のように将来の制度の支え手となる次世代の育成という意味合いというのとはやはりちょっと見出し難いと、他の保険者や事業主の理解が得られるかという点ではやはり慎重な検討が必要だということを申し上げなければならないと思います。 〔理事星北斗君退席、委員長着席〕 ただ、その上で、この介護休業を含む仕事と介護の両立支援制度を希望に応じて職場において気兼ねなく使える環境を整備するということについては非常にこれは重要な課題だというふうに認識をしておりまして、今回の法案によって、仕事と介護の両立支援制度に関する情報の個別周知とその利用の意向確認等の措置や、労働者への研修等の両立支援に向けた雇用環境の整備を事業主に義務付けるということは大変私は大きな意味があるだろうというふうに思います。そして、その中小企業事業主に対する助成金、それから労務管理の専門家による相談支援などの取組を通じて職場環境の整備というものを進めていかなければならないと思っております。
○田村まみ君 今の時点での育児休業との同様の意味合い、将来の制度の担い手を確保するというところでのという、そこに対しては私も全く同じ意味合いを見出そうと思えば無理なのは分かっています。ただ、今、介護離職者がたくさん増えていけば、今の担い手がいなくなるという視点を私は指摘しているわけですよね。 しかも、審議会の中で、今の制度が全く周知不足だということで、新しい制度の議論もないままで、もし制度が周知されたときにどんなことが必要かということも一切議論されていなかったわけなんですよね。そういう視点でこの社会保険料の免除というところについて考えていかなければ、やっぱりその取りづらさというところを、要はほかの保険者や事業主の理解が得られるかというところのそこだけを切り取ってしまうと、理解が得られるような説明が一切今厚労省としてはできないと言っているように聞こえるんですよ。 なので、厚生労働大臣、もう一度、今後のことも考えて、全く検討ができないのか、私、答弁で、慎重な検討が必要というふうに本会議答弁いただいたんですよ。これ、慎重な検討というところをもう少し具体的に答弁いただきたいなと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 慎重なというものの意味は、やはり、実際に今回のように事業主に義務化するといったような、これかなり重い措置だと思います。これらが実際に、じゃ、法律で、皆さん方御理解をいただいて採択した後、実際に今度はこれを施行いたします。その施行状況の中で、どこまで現実の現場の社会というものが変わって、そしてその意識改革も進み、どの程度まで実際にこういう制度が機能しているかというのをもう一度今度確認をしていく必要がございます。 そして、それを確認していく過程の中で、改めてどのような制度設計が、もし新たにしなければならないのかということについて検討するということが私の申し上げたこの慎重な検討の意味であります。
○田村まみ君 ちょっと、まずは周知というところからが議論のスタートの違いだというふうに思うんですけど、周知が進めば、やはり取れない理由というところが出てくるんだと思います。 今回の委託調査の中でも、取れない理由、取らない理由のところに、手取りが減るというそもそもの項目が設定されていなかったんですよね。そういう中で、今回の、今の現状というところを調査したというところから審議会にかかっているというのが、私は一つ、何でしょう、一歩一歩という今の武見大臣の答弁は、もちろん政策決定していく上では重要かもしれませんが、現実に起きているというところでいけば、やはり雇用労働者含めて、仕事を休業、休職すると手取りが減っていくという中での生活の苦というのは必ず出てくるわけなので、そこセットに今から考えないと、本当の意味で介護離職を防止していくというところの検討についての私は本気さがうかがえないということ、そして、今回の審議会の中で、育児の部分はこども未来戦略の方針があったせいなのかもしれませんけれども、明らかに審議とか議論の量というところが違い過ぎたというふうに私は指摘せざるを得ない、そういうことを最後に申し上げまして、今日は質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 私も、介護休業について質問をさせていただきたいと思います。 仕事と介護の両立が困難になりまして、介護離職に追い込まれるという労働者が二〇一一年以降増加、直近では十万人を超えると。そして、男性も離職者のうち四人に一人ということで上昇しております。家族介護をしながら就業するという方が今や三百六十万人という規模になっているわけですね。この十年間で何と七十三・六万人も増えているという実態があるわけですね。 介護離職、これも増えているし、こういう介護しながら就業している人の増加を見ますと、離職予備軍というものも大変増加しているということが言えると思うんです。にもかかわらず、なぜ今回の法改正で介護休業の拡充、これ盛り込まれなかったのか、その理由について御説明いただきたい。
○国務大臣(武見敬三君) 介護離職の要因については、勤務先や家族、サービスに起因するものなど様々な要因があると考えられますけれども、仕事と介護の両立を支える介護休業や介護休暇の利用が御指摘のようにまだ低水準にとどまっております。このことから、両立支援制度が整っていても利用が進んでいないといった課題があると、こう認識をしております。 現状においては、介護休業制度の利用割合自体が低く、また実態を見ても、制度の理解が浸透していないこと、復職をした方の介護休業期間は一週間未満の割合が最も高いこと、こういったことなどから、今回の法案では、両立支援制度に関する情報を労働者に個別に周知をし、利用の意向を確認することなどを今度は事業主に義務付けることなどとしております。 これらによりまして介護休業制度の理解の促進を図って、そして介護で離職することなく両立できる環境の整備を目指してまいりたいと思います。
○倉林明子君 いや、問題は、これだけ大きく広がっている介護離職や介護離職予備軍という人たちに対して今回拡充がないということですよね。やっぱり拡充が待ったなしなんだという認識が私は不足していると思う。 介護離職者の現状というのはどうかということで、資料を配付しております。介護、看護を理由とする離職者のこれ年齢構成なんですね。赤が女性で、青が男性。これ特徴ありまして、八割が女性なんです。で、四十代から顕著に増加しまして、六十から六十四歳がピークということになっているんです。 これ、我が国の経済にとっては大きな労働力の喪失をもたらすと、こういう問題なんですよ。さらに、労働者にとっては生活に困窮すると、これに直結する問題なんですね。私、こういう認識、大臣おありかと、確認したい。
○国務大臣(武見敬三君) 介護離職者が、実際にその介護をしている方々、約三百二十二万人、そして、その中でその介護離職者というのがおおよそ十万六千人、年間でいらっしゃると。これは、やはり労働力の在り方から考えてみて、極めて深刻な問題としてちゃんときちんと受け止めて対応しなきゃいけないという、そういう考え方はしっかりと私も持っております。 したがって、介護しながらでも長く働き続けることができるような職場環境、この整備、これを充実させて、介護を理由とする離職を防いで、そして企業において貴重な人材を確保する上でも、介護者が経済困窮に陥るリスクを軽減する上でも極めて重要だという認識を持っていることは改めて申し上げておきたいと思います。
○倉林明子君 極めて重要だと言うけど、拡充は一切なかったと。そこが、私は、本当に危機感という点での認識不足しているんじゃないかと指摘せざるを得ないと思います。 そこで、両立支援を目的ということにしているんだけれども、介護休業は主に仕事を続けながら介護をするための体制を構築する期間と、こういう説明ですよね。じゃ、そのための期間を九十三日間とした、規定した具体的な根拠、御説明いただきたい。
○政府参考人(堀井奈津子君) 介護サービスを利用するなど、介護に関する長期方針を決めるための間の介護サービスに係る手続等や、家族による介護がやむを得ない期間について休業するという観点から、家族の介護の必要性と事業主の雇用管理等の負担を考慮して、また制度創設時の介護の状況、こういったものも踏まえて、対象家族一人につき九十三日の範囲内で認められているという、そのようなことでございます。
○倉林明子君 聞き取れる程度にゆっくり読んでもらうのは、よろしくお願いします。 介護保険は、これ家族介護をやっぱり前提としていると、在宅介護の場合、とりわけですけれども、そうなっているんですよ。体制つくれば済むというもんじゃないと。これは介護の実態がそうなっているんですね。 介護休業を利用した人、その方々がどんな手助けや介護を行うために利用したのか、これ令和三年の厚労省の委託調査、資料で付けております。 これ見ていただきますと、オレンジの棒が離職者で、青い方は正規労働者で勤めておいでの方なんですけれども、排せつの介助、多いんですね。で、食事、入浴と、定期的な見守り、声掛け、食事ということで、これいずれも九十三日間で終わるような見込みがない介護なんですよね。介護の場所を見ても、自宅や、介護をしている家族本人、こういう自宅での介護、これほとんどですね、出ているものは。 この介護保険制度というのは、家族介護、これ前提となっているので、方針決めるだけで終わらない、体制整えるだけでは介護の手が離れるということは基本ないんです。こうした実態踏まえた介護休業期間ということを、やっぱり実態に合わせて延長ということ含めて考えるべきじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) この今までの介護休業の利用実態見てみますと、介護休業を終了して復職した方の介護休業期間、一週間未満が最も高く二六・一%、次いで一か月から三か月未満二五・三%、二週間から一か月未満が一七・三%となっていることに加えまして、介護休業を利用している、それからしたことがある方のうち、離職者の方が正規労働者に比べて介護休業の期間中に排せつの介助などの負担の重い介護を自ら担っていたということが考えられます。 このような実態踏まえますと、介護休業期間の延長については慎重に検討すべきであって、家族介護の直面した労働者が各種介護サービスの利用に努めて家族介護に対応しつつ働き続けられるようにするための柔軟な働き方の実現や、制度の趣旨、目的に沿った効果的な利用を促すことが重要だというふうに思います。 このために、育児だとか介護休業法では、介護休業のほか、通院などの突発的なニーズに対応する介護休暇や柔軟な働き方を可能とする所定外労働の制限等の各種制度を規定しておりますので、これらを組み合わせることによって、仕事と介護を両立しつつ働き続けられる環境の実現を図っていきたいと思っております。
○倉林明子君 低利用率だということで、使っている人がどれだけかといったら、一・六%なんですよ。そこの実態で、一週間から一か月しか使っていないから期間の見直しは必要ないということでいいんだろうかという問題提起としてしっかり受け止めていただきたいと思うんですね。 制度あっても使えないと、こういうことになっている理由に、私は不十分な休業補償も挙げられると思います。先ほどの議論もありました。厚労省の委託調査でも、休業中の収入の補償、これ求めるという記載もあります。 そこで、先ほども議論ありましたけれども、せめて育休並みの社会保険料の負担軽減、私も本会議で求めました。私も田村さんと同様に、この答弁には非常に違和感感じたのが、次世代と同様の意味合いは見出し難いという大臣の答弁なんですよ。私、意味合いの違いというのを明確に御説明いただきたいと思う。
○国務大臣(武見敬三君) 育児休業期間中の社会保険料の件に関してでありますよね。これ、社会保険料を免除するということについて慎重な検討が必要だということを申し上げたわけでありますけれども、この免除する期間についても、この納付があったものとして給付を行う、極めて特例的な扱いとしているんですね。これは、育児休業が子を養育するための休業であって、将来の社会保険制度の支え手となる次世代の育成につながるものであることなどを踏まえたものとしてこれがあります。 これがある一方で、他方、介護休業は、要介護状態にある家族の介護を行うための休業であることから、次世代の育成という意味合いは見出し難く、先日の答弁はこうした育児休業と介護休業の違いについて述べたものでありますので、この育児休業休暇期間中の社会保険料の在り方とは違うんだということを申し述べておきたいと思います。
○倉林明子君 いや、次世代やったら社会保険料は免除しても、今の世代には免除できないと。子育てする人、子育て世代のところの社会保険料免除はできるんだけれども、今の人、それから今まで働いた人たちを介護するわけですよ。何だかそういう差別的な扱いになっているんじゃないかという自覚は私は持つべきだと思います。 改めて、社会保険料の負担軽減については、スティグマにつながりかねないという指摘さえあったわけで、そういう点での検討は重ねて求めておきたいと思います。 そこで、次ですけれども、生命保険文化センター、これ調査によりますと、介護に掛かる費用、一時的な費用として七十四万円、継続した費用の場合、在宅で四・八万円、月額、施設なら十二・二万円という調査結果があります。長期化する介護期間、休業給付は給与の六割にとどまっております。これ、親の年金だけでは介護費用が賄えないと、入れる施設がないと、こういう声、切実です。 実態を踏まえた給付の拡充、これ検討すべきだと思います。いかがでしょう。
○国務大臣(武見敬三君) 介護休業給付につきましては、育児・介護休業法により労働者の権利として認められた介護休業について、その取得を容易にし、もって職業生活の円滑な継続を援助、促進するために雇用保険の給付として実施をしているものでございます。これまで育児・介護休業法の改正と歩調を合わせつつ充実を図ってきたところであり、現在の給付率、休業開始時賃金の六七%というふうになっています。 介護休業給付の給付水準については、介護休業給付の趣旨や失業者に対する給付とのバランスなどを踏まえて慎重に検討する必要性がありまして、引き続き、制度の周知、制度の運営に努めたいと思います。
○倉林明子君 介護休業制度の規定率というのは、先ほどもありましたけれども、三十人以上の事業所でいえば九割、そして五人以上でも七割ということで、極めて高い整備率なんです。ところが、利用率は一・六%ということで、一旦、二%超えたときもあったんですよね。また下がっているんですよ。 もはや、介護休業制度の目的、そういった実態、合わなくなっているんじゃないかということを指摘したいと思うんです。実態に合わせた制度の抜本的な見直しが求められていると、そしてそれは待ったなしなんだということを申し上げたい。 働きながら介護を続けるために介護保険は十分に機能しているのかと、体制が整えられるような介護保険になっているのかということも同時に問われなければならないと思います。介護保険制度が始まって以来、保険料も利用料も負担増え続けているわけです。給付は引き下げられ続けてきたという認識です。 そこで、東京商工リサーチによりますと、介護事業所の今年一月から四月の倒産件数、これ五十一件ということで、過去最悪のペースで進んでいるんですね。在宅介護のとりでとなる訪問介護事業所の撤退が加速しております。新規のヘルパー派遣を断る、あるいは時間を減らすというような事態が広がっているんですよ。 こういう事態は家族介護の負担が更に増えることになると思いませんか。
○国務大臣(武見敬三君) 今般の介護報酬改定において、この訪問介護の基本報酬は見直すものの、処遇改善加算の措置は他の介護サービスと比べて高い加算率を設定しております。これにより、訪問介護員の処遇改善を行って、人材の確保、定着を図っていくことが、訪問介護員の方々の暮らしの安定はもとより、訪問介護事業所の安定的な運営のためにも重要であり、在宅サービスを整備し、利用する方々や家族を支えていくという方向性は全く変わりません。 そして、こうしたことから、政府としては、最も課題となっている人材の確保、定着に向けて、処遇改善加算の取得促進に全力を尽くすとともに、各種調査結果も踏まえて、加算取得に向けて更なる工夫や魅力発信等について必要な取組を進め、必要な介護サービスを安心して受けられる体制を整備してまいりたいと思っているところであります。
○倉林明子君 いや、令和四年度の国民生活基礎調査の概況によりますと、主な介護者と要介護者等との別居、これ五割を超えているんですね。別居の場合、介護者は子が占めると、子供が占めるという割合が八割を超えているという状況あるんですよ。つまり、この間、何が起こっているかというと、家庭内での介護力というのは一層脆弱さを増しているということがあるんです。 いろいろ説明しはるけども、実際に訪問介護事業所潰れていますから、これは訪問介護を提供できないという実態広がっていますから、こんなことをこのまま放置したら介護離職加速すると、これは明らかだと思います。 その上で、認知症、この高齢者が二〇二五年四百七十一万人になります。高齢者人口ピークを迎えます四〇年に五百八十四万人と、六〇年には六百四十五万人と、若干推計値減りましたけれども、そういう大きな数が出ております。 認知症の人々が住み慣れた我が家、住み慣れた地域、そこで尊厳を持って暮らし続けると、これを保障するためには、プロの訪問ヘルパーが初期の段階から中期までこれ最も援助が必要というふうに専門家からも指摘をされていると。 訪問介護の基本報酬の引下げ、加算やっているといっても、基本下げているんですから、労働者の仕事との両立をも困難にするというだけじゃなくて、私は、昨年成立しました共生社会の実現を推進するための認知症基本法、作ったばっかりなんですよ、こういうことにも逆行することにつながらないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 認知症の施策については、今御指摘の認知症基本法の施行を踏まえて、そして認知症の方々の声を重視しながら、認知症の方々が尊厳を保持しつつ希望を持って暮らすことができるよう、共生社会の実現に向けて取り組んでおります。訪問介護の人材確保、定着を進めていくのはこうした方向性からも重要だと、こう考えます。 このために、今回の改定で高い水準の加算率を設定した処遇改善加算を現場で最大限に活用していただけるように、取得促進に向けて全力を尽くして、訪問介護の人材確保、定着に取り組んでいるところであります。 今後は、さらに、各種調査の結果などを踏まえまして、加算取得に向けた更なる工夫、そして介護の魅力発信、それからICTの活用を通じて残業を減らすなど、職場環境改善、多様な人材の参入促進など総合的な取組を進めて、認知症の方々が地域で必要な介護サービスが安心して受けられる体制を整備していきたいと考えます。
○倉林明子君 いや、加算が取れないような小規模な事業所ほど本当に深刻な状況になっていて、もう崖から落とされたような気分だという声なんですよ。ちゃんと大臣、聞かはった方がいいと思います。 私、やっぱり直ちに、いろんな調査した上でとか三年後でみたいな話じゃなくて、今やらないと、介護事業所、訪問ヘルパーが配置、届けられなくなっていますよと、もうなりつつありますよということを繰り返し申し上げてまいりました。直ちに訪問介護の基本報酬の引下げ、これを元に戻す再改定を重ねて強く求めておきたいと思います。 そこで、財務省が示した今後の改革の方向性、介護の部分ですけれども、保険外サービスの柔軟な運用、そして二〇二七年までに介護二割負担の対象者の範囲拡大、これが盛り込まれております。高齢者や家族に更なる負担増を求めれば、介護保険の利用から排除されると、使えないという要介護高齢者が増えることになるんじゃないかと懸念を持っております。いかがですか。
○国務大臣(武見敬三君) 介護保険におけるいわゆる保険外サービス、高齢者人口が増加する中で高齢者の多様なニーズに対応するために実施されているものでございます。この介護保険制度に基づくサービスが着実に提供されることを基本としつつ、利用者の希望に応じて柔軟に組み合わせて提供されることが重要です。 また、介護保険の二割負担の在り方については、昨年末に閣議決定された改革工程において、介護サービスは医療サービスと利用実態が異なることなどを考慮しつつ、改めて総合的かつ多角的に検討を行い、第十期介護保険事業計画期間が開始する二〇二七年度の前までに結論を得るということとされております。 介護保険制度が要介護者をも含めて全ての世代にとって安心なものとなるよう、サービスの質の確保と制度の持続可能性の維持は重要な課題であり、改革工程など踏まえながら、これは相当丁寧に進めていくことを考えております。
○倉林明子君 介護保険料が過去最高ということで、また引上げになっているわけですね。で、年金の実質的な引下げということが続いています。そういう中で保険料を滞納するという方々も増え続けておりまして、介護保険料を滞納したために預貯金、不動産差し押さえられた六十五歳以上の高齢者は二〇一九年度でも既に二万人を超えているんですよ。こういう方々は利用に制限が掛かりますので、既に介護保険の仕組みから排除されている人たちがこれだけいるということもよく見る必要があると思います。 その上で、このままでは、介護保険制度は持続できるかもしれない、でも、要介護高齢者と家族の生活ということが崩壊しかねないと思うんです。まずは、介護保険に対する公費負担分を六割まで引き上げると、これ一歩踏み出すべきじゃないかと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 介護保険制度は、制度創設以前の全額公費による措置制度を改めて、そして給付と負担の関係が明確な社会保険方式を採用し、保険料、公費でそれぞれ五割を負担する仕組みとして創設されたところであります。その公費負担割合を引き上げることについては、やはりこれは慎重であろうと思います。 その上で、高齢化と人口減少という大きな社会変化を迎えている中で、介護保険制度が全ての世代にとって安心なものとなるよう、健康寿命の延伸に取り組みつつ、サービスの質の確保や給付と負担のバランスを図ることを通じて、制度の持続可能性を維持しながら安定的な運営に取り組んでいきたいと思います。
○倉林明子君 私が提案しているだけじゃないんですよ。これは二〇一〇年の参院選挙で、自民党、公費負担の増加、介護保険料の上昇抑制掲げているんですね。公明党の皆さんも、公費六割に引き上げると、二〇一〇年の公約です。二〇二五年には介護保険の三分の二を公費で賄うとしていたんです。今やるときではないでしょうか。 終わります。
○天畠大輔君 れいわ新選組の天畠大輔です。 仕事とケアの両立支援について質問いたします。代読お願いいたします。 私が医療ミスにより重度の障害を負ったのは、中学三年生、十四歳のときです。両親は足しげく私の入院する病棟に通ってくれました。長期間の入院治療を受けている子供のケアと仕事の両立は、両親にとって精神的な面でも社会的な面でも相当大変なことであったと思います。 長期の治療が必要となった際、私の父親が介護休業を会社に申請し、介護休業を活用しながら私の付添いとともに全ての介助を担ってくれていました。しかし、介護休業の取得前と復帰後では任される仕事の質が激変し、大変もどかしい思いをしたと聞かされたことがあります。子供のための看護や育児、介護のための休業を取得した保護者がその後のキャリア形成への影響について不安を感じざるを得ない環境を抜本的に変えていきたいと考えています。 今回、育児・介護休業法等の改正に当たり、保護者が子の看護等休暇を取得できる対象学年を小学三年生の修了時までと拡大されるということですが、私の事例のように、子供の看護休暇や介護休業が必要となる年齢や状況は多様です。 大臣、子の看護等休暇の対象を小学三年生修了までとする合理的な理由をお示しください。
○国務大臣(武見敬三君) 子の看護等休暇の対象年齢につきましては、十歳以降の子と九歳までの子が診療を受けた日数の状況、これ、五歳から九歳までが、この令和三年度の年齢階級別の診療を受けた日数でありますけれども、五歳から九歳までが十二日、それから十歳から十四歳までが九・〇四日、この平均を取ったものであります。 その状況であるとかあるいは制度の利用状況が女性に偏っている状況に、現状に鑑みますと、制度の利用期間を小学校四年以降にまで延長すると、女性のみの利用が拡大をし、女性のキャリア形成に影響するおそれもあること、それから子育て中以外の他の労働者との公平感、納得感が課題であること、これなどを勘案いたしまして小学校三年生修了までとしたところでございます。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 小学四年生以降は看護しなくていいということですか。両立支援する気がないということですよね。代読お願いいたします。 そもそも、看護休暇の利用率の高さが女性のキャリア形成にマイナスに影響するという社会の在り方を変えていくために両立支援制度が存在するのではないでしょうか。 現在、民法における成人年齢は十八歳、その他、児童福祉法における児童は十八歳未満、子ども・子育て支援法でも十八歳未満が子供とされています。つまり、十八歳未満は未成年であり、子の親権者は子の監護及び教育をする権利を有するとともに、その義務を負っています。一方、今回の育児・介護休業法の改正では、子の育児等休暇の対象年齢を小学三年生の修了まで、つまり十歳未満の子にするとしています。他の法律との整合性を考慮しても、子供の対象年齢を引き下げる合理的な理由はないと考えます。 また、次世代育成支援対策支援推進法に基づく病児・病後児保育制度では、子供が急に発熱や感染症等に罹患した場合に、看護師などが保護者に代わり、病院や保育所等に設置された専用スペースで保育が実施されています。この対象は、基本的には乳幼児又は小学校に就学している児童です。しかし、全ての市町村において整備されているわけではなく、対象を就学前又は小学校三年生までとする自治体もあります。子供の預け先がない場合は必然的に保護者がその看護を担わざるを得ませんが、本改正が成立しても小学四年生から六年生の子供については子の看護が法的に保障されないことになります。 個別かつ多様なケアニーズを持つ子供と保護者が安心して暮らし、不安なく働ける環境整備のために、子の看護等休暇の対象年齢の拡充は欠かすことができません。公的な病児、病後児に対する看護の枠組みにも準じ、少なくとも小学六年生の修了時までに引き上げるべきです。 病児・病後児保育制度の実施状況、対象年齢も踏まえ、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) こども家庭庁において実施をしております病児保育事業の実施箇所数は、令和四年度において一千八百九十五か所であります。本事業では、保育を必要とする乳児、幼児のほか、保護者の労働若しくは疾病その他の事由により家庭において保育を受けることが困難となった小学校に就学している児童も対象としていることと承知をしております。 子の看護等休暇の対象年齢を小学校三年生修了までとした理由は先ほどお答えしたとおりでありますけれども、一律に小学校六年生修了まで引き上げることについては、子の看護等休暇が労働者の求めがあれば企業規模にかかわらず全ての事業主が原則拒むことのできない強い権利であることに留意いたしますと、やはり慎重な検討が必要だと考えております。 一方で、子や家庭の状況やニーズにより働き方に関する意向は様々であるといった事情も踏まえまして、今回の法案では、労働者の個別の意向の確認とその意向への配慮を事業主に義務付けていることであります。その上で、子の看護等の休暇につきましては、法を上回る措置を事業主が講じることは望ましいものであり、企業の取組を促すとともに、両立支援等助成金による支援策についての周知も併せて行ってまいりたいと考えております。
○天畠大輔君 代読します。 今回の改正案では、式典や行事への参列を看護等休暇の対象に含めることも提案されています。 近年、十代の子供の自殺が増加しています。自死を選ばざるを得なかった十歳から十四歳の子供は全死亡の約三割を占め、十五歳から十九歳については全死亡の半数を自殺が占めています。子供や学生が自死に至りやすい月として、三月、四月、九月に特に注意が向けられています。小学校から中学校、中学校から高校、大学等への進級や進学、就労などへの移行期に自死につながる深刻な課題を子供たちが負っているということが分かります。 また、学校教育法第十八条では、病弱、発育不完全その他やむを得ない事由のため、就学困難と認められる場合に就学義務が猶予又は免除されるケースを定めています。学齢期であっても、様々な理由により学校生活や行事に参加することのできない子供たちがいます。また、障害を持つ子供の中には、治療や個別の状況により学校への入学時期や学年がずれる場合があります。式典や行事への参加を休暇として認めてほしいという広く一般的な保護者ニーズへの対応とともに、進級や進学後など、ライフステージの移行期に心と体のバランスを崩しやすい子供や、障害を持つ子供とその保護者にとっての休暇ニーズにも対応することのできる制度デザインが求められます。 式典や行事、学年、学期などの区切りは学校や社会がつくったものであり、対象年齢を一律に区切る制度デザインから制度の設計基盤そのものをユニバーサルデザインへと転換していく必要があります。しかし、子の看護等休暇は年間五日間しか保障されていないため、子供や保護者の個別ニーズに即した柔軟な制度からは程遠い状況です。様々な行事への参加よりも優先されるべきは、子供の命の安全を保障するための保護者、労働者支援ではないでしょうか。 一方、海外の状況はどうでしょうか。国によって制度の在り方はかなりばらつきがありますが、アメリカやイギリスでは、対象範囲に子供だけではなく配偶者や親も含まれ、年齢の上限はありません。また、スウェーデンやノルウェーでは対象年齢が小学六年生までとなっていますが、特にケアを必要とする障害を持つ子供の場合、十八歳に達するまで対象となります。さらに、スウェーデンでは、子供一人につき年間百二十日間の休暇取得が保障され、給付金制度もあります。 日本は、他国と比べて明らかに保障の水準が低い状況です。抜本的な拡充を重ねて求め、次に行きます。 さて、日々何らかの医療的ケアを受けながら特別支援学校へ所属する子供は八千五百六十五名、そのうち通学する子供は六千六百七十四名います。また、支援学校以外の学校へ所属する子供は二千百九十九名います。 学校生活、登下校を含め、保護者が子供の医療的ケアを行うために学校などの教育機関に付き添っている件数についてお聞かせください。
○大臣政務官(安江伸夫君) お答えを申し上げます。 文部科学省におきましては、毎年度、保護者の付添いの状況を含め、各学校における医療的ケアに関する実態調査を実施しており、令和五年度における保護者の付添いの状況といたしましては、委員も先ほど一部御指摘をいただきましたが、特別支援学校に通う医療的ケア児六千六百七十四人のうち、学校生活での付添いを行っている場合は三百三十八人、五・一%、登下校時のみの付添いを行っている場合は三千八百三十五人、五七・五%。また、幼稚園、小中高等学校に通う医療的ケア児二千百九十九人のうち、学校生活での付添いを行っている場合は四百二十六人、一九・四%、登下校時のみの付添いを行っている場合は千十九人、四六・三%となっております。 文部科学省としては、医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律の趣旨を踏まえまして、保護者の付添いがなくても適切な医療的ケアを受けられるようにすることが重要と考えており、引き続き必要な支援に取り組んでまいります。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 保護者に負担を押し付け過ぎです。代読お願いします。 答弁いただいた付添い件数については資料一のとおりです。特別支援学校に通学する医療的ケアを必要とする子供の約六割の保護者が付添いをせざるを得ない実態があります。改正案では、子供に障害がある場合等、個別ニーズに配慮した両立支援の促進がうたわれてはいますが、医療的ケアは、行事ではなく、毎日の生命維持です。障害を持つ子供の医療的、身体的、心のケアのための付添いを保護者に依存する両立支援では、障害を持つ子供を育てる保護者は仕事を続けることができません。 支援学校以外の状況はどうでしょうか。学校教育法施行規則第百四十条及び第百四十一条に基づく通級による指導のうち、児童生徒が所属する学校以外の教育機関において指導を受ける他校通級における保護者の付添い件数について、また、他校通級の送迎における保護者負担の現状認識やそれに対する対策、文科省としての取組事例などをお答えください。
○大臣政務官(安江伸夫君) お答えを申し上げます。 通級による指導の実施形態としては、児童生徒が在籍する学校で受ける自校通級のほか、児童生徒が他の学校において通級による指導を受ける他校通級、担当教師が対象の児童生徒の在籍する学校へ巡回して指導を行う巡回指導が存在しております。 お尋ねをいただきました他校通級における保護者の付添いにつきましては、具体的な送迎件数は把握はできておりませんが、令和三年度においては、通級による指導を受けている児童生徒約十八万四千人のうち、約四万八千人、約二六%でございますが、他校通級を利用している状況にございます。他校通級につきましては、グループ指導に適しているといった利点がある一方で、送迎が必要となるなど保護者の負担が生じる場合があるものと承知をしております。 こうした状況を踏まえまして、文部科学省としては、現在進行中の小中学校の通級による指導に係る教員定数の基礎定数化を着実に進めるとともに、自校通級や巡回指導を推進する自治体に対する加配定数の措置や、効果的かつ効率的な巡回指導の実施に向けたモデルの構築と他の地域への普及、展開等を通じて自校通級や巡回指導の促進を図っているところでございます。 文部科学省としては、これらの取組を通じまして、保護者の負担軽減を図りつつ、引き続き通級による指導の充実に努めてまいります。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 他校通級の負担を承知しているのなら、送迎件数などの実態を把握するべきではないですか。安江政務官、いかがでしょうか。
○大臣政務官(安江伸夫君) お答えを申し上げます。 実態を適切に把握すべきだというその必要性については認識をするわけでございますけれども、調査を実施することによる学校等の負担の観点も踏まえまして、現時点においては調査をすることは考えてはおりませんけれども、文部科学省といたしましては、保護者の負担の軽減を図るため、通級指導に係る教員定数措置、関連事業等を通じて、引き続き自校通級や巡回指導の促進に努めてまいりたいというふうに思っております。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 積極的に国が責任を持って実態を把握すべきだと申し上げ、次に行きます。代読お願いします。 医療的ケアを含め障害を持つ子供を育てる保護者は、認められた看護休暇や介護休業をフルに使えたとしても追い付かない状況下で子育てをしています。子供の学校や授業への付添い、送迎、医療的ケアなどを公が担わず、保護者が投げ出せない状況があるにもかかわらず、それらを企業が受け止めることができるでしょうか。従業員とその家族への合理的配慮が企業任せになっているとも思えます。 今回、次世代育成支援対策推進法が十年間延長されるとされています。この第三条の基本理念には、次世代育成支援対策は、父母その他の保護者が子育てについての第一義的責任を有するという基本的認識の下に、家庭その他の場において、子育ての意義についての理解が深められ、かつ、子育てに伴う喜びが実感されるように配慮して行われなければならないとあります。この第一義的責任を盾に、国は個別に税の配慮について指針を示すにとどまり、障害を持つ子供のケアについて、保護者を踏み台にするばかりか、企業にもその責任を押し付けるやり方はいかがなものでしょうか。 二〇二一年に公表された経済産業省と外務省の企業のビジネスと人権への取組状況に関する調査では、売上規模や海外売上比率が大きい企業ほど、人権に関する取組の実施率が高い傾向にあります。しかし、日本全体としては、人権デューデリジェンスと言われる、人権への負の影響の防止や人権侵害を軽減するための継続的な取組の実施率は約五割程度にとどまっているとの現状が報告されています。人権への配慮基準を持ち得ていない企業が従業員の育児や介護における個別の意向の配慮を実施するには相当の努力を要します。指針だけでは足りません。 事業者による障害者への合理的配慮の提供が義務化される中で、両立支援の文脈においても障害を持つ子供を育てる従業員への合理的配慮が企業内で置き去りになることがないよう、企業が特に配慮を要する労働者の意向を最大限に尊重するために必要となる基盤整備を求めます。 経済産業省は、今年三月二十六日に、仕事と介護の両立支援に関する経営者向けガイドラインを公表し、仕事をしながら家族の介護に従事する労働者をビジネスケアラーと呼び、企業側の両立支援の進め方などを指南しています。企業が従業員とその家族のケアのための休暇を労働者の権利として保障していくためには積極的な企業支援の仕組みが必要です。 障害を持つ子供を育てる保護者における仕事とケアの両立支援に関する経営者向けガイドラインは厚生労働省として作成されていますか。従業員やその家族への合理的配慮を企業任せにするのではなく、厚生労働省を中心に、国が率先して経営者の両立支援の取組を支えることがとても重要です。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 御指摘のようなガイドラインについては現時点では作成しておりませんけれども、厚生労働省において、事業主が労働者の個別の意向に配慮するに当たりまして、さらに望ましい対応として、子に障害がある場合や医療的ケアを必要とする場合であって希望するときには、短時間勤務制度や子の看護等休暇制度等の利用可能期間を延長することなどを、これを指針として示すこととしております。 さらに、介護休暇制度などを利用する場合の要件である要介護状態の判断基準について、介護が必要な子供に応じた判断基準となるよう、こども家庭庁にも参加をいただいた上で、専門家等の知見を得ながらその見直しを検討することとしております。 なお、障害を持つ子供を育てる保護者への支援としては、こども家庭庁において、令和六年度報酬改定により、児童発達支援などの障害児に対する福祉サービスにおいて、これらの事業所が子供の預かりニーズに対応した場合についてもこれを評価し、必要な給付が行われるよう見直しを行ったほか、家族の負担軽減やレスパイトの時間の確保の観点から、自治体における医療的ケア児や重症心身障害児を一時的に預かる環境の整備を実施していると承知をしております。
○天畠大輔君 代読します。 看護休暇や預かり、レスパイトの充実とともに、どんなに重い障害があり医療的ケアが必要でも、保護者の付添いなしで子供が地域の学校に当たり前に通学できる環境も必要です。 こども大綱では、良好な成育環境を確保し、全ての子供、若者が幸せな状態で成長できるようにするとあります。障害を持つ子供を育てる保護者のレスパイト時間の確保の充実も重要です。同時に、保護者は、自分の休息よりも、我が子が当たり前に地域の保育所や学校に通えたり、同世代の子供の中で一緒に育つことを願っておられるのではないでしょうか。保護者が安心して休息したり、快適に子供の看護と仕事、ケアと日常生活の両立ができるように、医療的ケアを必要とする子供にとっての良好な成育環境と幸せな状態での成長、教育を受ける権利を保障する必要があります。 二〇一二年から口腔、鼻腔、気管カニューレ内の喀たん吸引、経鼻経管栄養、胃瘻又は腸瘻による経管栄養について、特定行為業務従事者として認定された方が実施できるようになりました。そして、二〇二一年の医療的ケア児支援法の施行を受けて、医療的ケアが必要な児童生徒に看護師又は特定行為業務従事者のヘルパーが付き添い、福祉タクシーで送迎する通学支援事業を実施する自治体が少しずつ増えています。 個別ニーズへの配慮を企業に求めるだけではなく、医療的ケアを必要とする子供を含め、障害を持つ子供への通学支援制度の拡充、市町村への補助率の引上げ、特定行為業務従事者を増やしていく取組など、市町村レベルでの教育と福祉の包括的支援を急ぐ必要があります。労働者のケアと仕事の両立を支える市町村への後方支援、教育と福祉の包括連携モデルなど、文科省はどのように構築されるお考えでしょうか。 また、医療的ケア児を含む障害を持つ子供を育てる労働者の意向を受け取るのは雇用主である企業となります。厚生労働省としても、両立支援の文脈で、障害を持つ子供を育てる労働者への支援、何ができるのか、最後に改めて大臣の御所見をお聞かせください。 文科省、厚労省の順に御答弁ください。
○大臣政務官(安江伸夫君) お答えを申し上げます。 文部科学省としては、医療的ケア児支援法の御趣旨を踏まえまして、保護者が安心して働き続けられる支援体制を構築することは重要と考えております。 そのため、文部科学省では、令和六年度予算におきまして、認定特定行為業務従事者や医療的ケア看護職員の配置に対する補助事業を拡充するとともに、保護者の付添いを軽減するための方策や医療的ケア看護職員の確保、配置方法に関する調査研究事業を新たに実施することとしております。 また、各学校におきまして医療的ケア児に対する福祉等と連携した支援体制を構築するため、医療的ケア児支援センター等との連携を図ることについて各教育委員会等に通知を発出し、その取組を促しているところです。 そのほか、医療的ケア児等の通学に要する交通費については、特別支援教育就学奨励費の対象とし、必要な支援を行っております。 これらの取組を通じまして、引き続き、保護者が仕事と介護の両立ができるように、教育と福祉が連携した支援の充実に努めてまいります。
○国務大臣(武見敬三君) 厚生労働省といたしましては、仕事と育児の両立支援について、今回の法案で労働者の個別の意向の確認とその意向への配慮を事業主に義務付けることとしております。 その上で、事業主が労働者の個別の意向に配慮するに当たり、さらに望ましい対応として、子に障害がある場合や医療的ケアを必要とする場合であって希望するときには、短時間勤務制度や子の看護等休暇制度等の利用可能期間を延長することなどを指針で示すこととしております。 障害のある子供を育てる方も含め、様々な事情を抱える方々が仕事と育児等を両立できる社会の実現に向けて取組を進めたいと思います。
○天畠大輔君 代読します。 まとめます。 両立支援は、企業の前に、国の責務をしっかりと果たしてください。医療的ケアを始め、毎日のケアを担っている保護者と子供たち、全ての労働者をサポートする制度の充実を求め、質疑を終わります。
○上田清司君 無所属の上田清司です。どうぞよろしくお願いいたします。 法案審議に入る前に、トピック的なものを一つ、大臣、お許しください。 民間最終消費支出の二〇二四年一月から三月期がマイナスと出ました。これで二〇二三年四月から六月期より四半期連続マイナスとなりました。これは二〇〇八年のリーマン・ショック以来十六年ぶりという数字になります。既に二十四か月の実質賃金がマイナスで続いていること、そして先頃も出ました一月から三月期のGDPがマイナス二%、こういう事態になっておりまして、先般、あえて、厚労省の任務は、国民生活の保障及び向上を図り、並びに経済の発展に寄与すると。全然経済が発展しない環境がどんどんつくられているように私は思えますが、大臣、このような事態についてどう考えておられるか。異常ではないかと思わざるを得ないんですが。 まあ、増税の話はめじろ押しにあります。インボイスでせこいことをやって一千四百八十億程度手に入れようと。たばこはばら売りしていないのに一本三円、はっきり一箱につき六十円上げますと言えばいいのに、ばら売りもしていないのに一本三円上げますとか調子のいいことばっかり言って、支援金だ何だかんだ言いながら国民の懐に手を突っ込んでいくからこうして消費が増えない。 御案内のように、国民経済の六割がGDPに寄与するという話でありますから、まさしく国民がお金を使えるような環境をつくらない限り日本の経済は良くならないというふうに思いますが、いかがでしょうか。大臣の御所見を伺います。
○国務大臣(武見敬三君) 五月九日に公表されました毎月勤労統計調査では、六年三月分の速報値におきまして、この基本給などの所定内給与の対前年同月比はプラス一・七%、それから残業代等の所定外給与はマイナス一・五%、賞与等の特別に支払われた給与はマイナス九・四%となり、その結果、名目賃金はプラス〇・六%となりました。また、実質賃金はマイナス二・五%となっております。 この状況というのは、先生御指摘のとおり、やはり可処分所得が実質的に向上をして、そしてまた消費性向もその結果として向上するということが望ましいわけでありますから、それがまだ実現していないということについては、これを真摯に受け止めて、実際にこうした状況を改善するために、この賃金というのは労働者の生活を支える基本的な労働条件でありますし、経済成長の原動力でもあります。したがいまして、経済の好循環によって国民生活を豊かにしていくためにも、とにもかくにもこの実質賃金の上昇というのが必要で、そのために、ただ単に大企業のみならず中小企業も含めて賃上げを行っていただくことを全国的な規模でお願いをしているところでございます。 関係省庁とも一体になって、さらに、今度、労働市場改革など三位一体の改革もきちんと進めて、こうした取組を確実に充実をしていきたいと、こう考えております。
○上田清司君 ありがとうございます。 本論でありませんので、この程度にとどめておきます。 さて、この法案は、育児にしても介護にしても、当人がポシャって人材として活躍しない、これが一番問題だというふうに私は思っております。 この法案の肝は、育児で頑張っておられる方々も、あるいは介護で余儀なくされる方々も、常に人材として生かされるような仕組みづくりを何とかしていく、そしてそれが国民の力になっていく、これが一番重要だというふうに私は考えるものですが、大臣、いかがでしょうか、この点については。
○国務大臣(武見敬三君) 御指摘のとおり、やはりこの少子高齢化の中で、実際に、男女共に家庭における責任や生活というものをきちんと守りながら、なおかつ仕事を充実することができるような多様な働き方ができる仕組みをつくっていくことは極めて重要な課題であって、その一環として今回の法案も出させていただいているところであります。 この考え方に基づいて、実際に、現状におけるこの少子高齢化の中で生じた社会状況というものを、先ほど先生も御指摘になられましたような経済的条件というものも改善をして、好循環にしていく過程で経済的、社会的なダイナミズムも回復をさせて克服していきたいと、こういう考え方が私どもの考え方であることを改めて申し上げておきたいと思います。
○上田清司君 これからしばらく政府参考人に中心に伺っていきたいと思います。 育児休業制度の規定率ですが、令和三年で三十人以上が九五%、五人以上で七九・六%で、取得率を見ても、女性が令和四年で八〇・二%でまずまずなんですが、男性が一七・一三%であります。統計などを見ていますと、利用したことはないが、利用したかった、これが二九・一%、男性であります。 じゃ、育児休業を利用しなかった理由は何なんだということで、男性の正社員、女性の正社員を確認をしました。収入を減らしたくなかった、これが一番多いですね。男性では三九・九%、女性では三四%。その次に、育児休業利用を取得しやすい環境じゃなかった、上司、会社の理解に欠けていたと、これが実は男性が二二・五%で女性が一二・八%。まあ男性の方にプレッシャーが多く掛かっているというようなことがデータ的には見えますが、そこで、また積極的な、非常にいい理由もあるんですね。自分にしかできない仕事や担当があったから、男性は二二・五、女性も二五・五で、結構積極的な理由で受け止めておられると。 問題は、利用したかったけれどもしなかった理由、男女共に多かった、一番目に、収入を減らしたくなかったと。結局、経済の問題になっているわけですが、この経済の問題に関してどのような分析を厚労省としてはしておられるのか、まずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(堀井奈津子君) 現在、なぜ、育児休業、特に男性の取得が伸びていないのか。十年間で比べますと、先ほど御紹介したように、一・八九から一七・一三ということで男性のパーセンテージが上がっていますけれども、そうはいっても、女性に比べてはまだまだであると。 特に、上田委員から大変御丁寧に御紹介をいただきましたが、様々な理由があるということがその背景には見て取れると考えております。そして、厚生労働省といたしましては、そのような様々な理由それぞれについて、いろいろなアプローチの仕方はあると思いますが、対応策を打っていくことが重要であるかというふうに考えております。 まず、収入の部分に関しましては、基本的に、法律上、育児休業、育児・介護休業法上は無給でも構わないわけですけれども、雇用保険の枠組みの中で育児休業給付というふうな形で支給をするという、そしてそれも産後パパ育休など新しい制度もできたことに対応して様々な形での制度改正をされ、また今回も、子ども・子育ての法案の中で、より男性も含めて共働き、共育てを推進する観点で拡充をさせるという、そのような制度改正を現在検討されているというのが一つございます。 またそれから、なかなか職場環境が、取れなかったとか、あとは、積極的な理由というお話がありましたが、自分には、できない仕事があったとか、そういった様々な事情も、これも経済的な事情以外にやはり着目して改善点を取っていかなくてはいけないところだというふうに考えています。特に、自分にしかできない仕事があったというのは、仕事のやりがいという観点ではいいのですけれども、人材不足の中で効果的に育児休業を取っておられる企業などに伺いますと、やはり仕事の仕方自体を見直して、お一人が多能工化を図ったり、ふだんから情報共有を図ることで休みやすい職場づくりをしていると、そのようなこともございます。 したがいまして、経済的な観点からについては冒頭申し上げたようなこと、そしてそれ以外の要素も大変重要だというふうに考えておりますので、要因ごとに対応策を取って対応していきたいというふうに考えています。
○上田清司君 ありがとうございました。 男性で、利用したかったけども、それが必ずしもできなかったと、この辺が一七・一%、令和四年度の数字に出ているのかなというふうに思っているところですが。 世間でいうところのイクメンというような話というのは必ずしも額面どおり受け取られていない、つまり、男性の方は必ずしも育児休業制度について積極的に活用していない、これはやはり女性の方に負担が掛かってしまうということの裏腹でもありますので、こういう部分は、まあイクメンというのは本当に話題づくりでは成功している部分もあるんですが、実際はそうでないというのが、統計上そういうことになっていますので、これを克服するような形を、企業側、団体側に何らかの形で厚労省として打ち込みをされているのかどうか、この点についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(堀井奈津子君) イクメンという言葉、そしてイクメンプロジェクトという言葉については、これまでもお聞き及びになったことがあるかもしれませんが、男性が特に育児休業を取得したくてもできなかったという背景には、仕事のことを考えて周りに負荷が掛かるのではないかということや、あるいはその上司も含めて職場の雰囲気がとてもじゃないけど育児休業を取りにくい、またそのさらに背景としては、固定的な性別、固定的な役割分担意識がある、様々な事情が考えられるところでございます。 そして、厚生労働省としていろいろな取組を実施をしているんですが、一つ、イクメンプロジェクトということで、先ほどもお答えをさせていただきましたけれども、民間企業あるいは団体、そういったところも視野に入ると思いますが、家事、育児参画に資するような事業をやったり、あるいはイクボスですとか企業表彰、イクボス表彰というふうな形で機運醸成を図ったり、そのような形で男性の育児休業等を取得しやすい環境づくりというのをやっています。 多分、いろいろな形でのアプローチというのが大事だと思うんですが、社会的な機運醸成というのは非常に重要で、その中で、上田委員から御指摘ございましたが、イクメンという言葉は少しずつは周知がされてきているのではないかというふうな御指摘があったのではないかというふうに受け止めました。言葉もそうですが、実際も伴っていくような形で機運醸成を図ってまいりたいというふうに考えております。
○上田清司君 数がやっぱり、取得率のパーセンテージ、やっぱり低いなと、この点は否めないですので、この点をどう上げることが可能になるのかということに関しては、やっぱり特別な考え方というんでしょうか、方策が必要ではないかということで、宿題にしなければいけないかなというふうに思います。 次に、妊娠判明当時に仕事を辞める理由、これ、日本能率協会総合研究所の調査などでは、仕事を続けたかったが、仕事と育児の両立が難しかったのでということを理由にした部分が三八%、四割近くあって、詳細な理由がまた細かく分けておられるんですが、勤務先に産前産後休業や育児休業の制度が整備されていなかった、こういう部分、あるいはまた、勤務先に短時間勤務制度や残業を免除する制度などが、両立できる働き方の制度が整備されていなかったと。要は、環境ができていないと、ゆえに、もう少なくとも妊娠が判明した時点でこれはやばいなと、やばいなという言葉は良くない言葉だと思いますが、良くないなということで、仕事の方を辞めて出産、育児の方に重点を移すという決意をされておられるようなことがこの統計などでは見えるわけでありますが。 ただし、やっぱりキャリアの継続という視点からすると、何らかの形で休業という形になればキャリアは継続するわけですけれども、辞めてしまえばそこで止まってしまいますので、この点について、なぜそういうふうに、これほどいろんな形で打ち込んでいるのにもかかわらず四割近いような数字が統計上出てきているのか。この点について厚労省などはどのような分析をされているのか、もし中身があれば教えていただきたいと思います。
○政府参考人(堀井奈津子君) 上田委員から御指摘のありました点で、継続して仕事をするということが大事であると。辞めないで継続すると、それは、育児休業を取ったり、あるいは短時間勤務制度を利用したり、いずれにしても継続が大事だというそういう御指摘、それはそのとおりだというふうに考えております。 女性の出産を機に辞めるということがない、つまり継続就業率というのは経年的に見ますと伸びてきているという状況にはありますが、ただ、御指摘のように、様々な理由でお辞めになる方がいると。特に、その中にあって、職場で育児休業制度がなかったとかそういった御事情を挙げておられる方がいるというのは、本来の、現在の育児・介護休業法上は、育児休業は労働者の権利ですので、申出があったら基本的には原則として事業主は拒めないと、そのような権利になっております。ただ、職場の規定整備が十分ではないとか、あるいはそういったことが分からない、そもそも法律や制度の本来そういったものになっているということが分からないと、そういったことがあって、制度がなかったから仕事を続けられないという方がいらっしゃるというのは、これは避けなくてはいけないことだというふうに考えております。 したがいまして、厚生労働省といたしましては、これまで育児・介護休業法、様々な調査結果なども踏まえながら累次法改正を続けてきたわけですけれども、実際、その今の現行制度がこうなっているということを引き続き強力にいろいろな手法で周知を徹底的に図っていく、それがやはり何よりも重要だというふうに考えております。 したがいまして、今回、もし改正法が成立しましたら、改正法の中身も併せてですが、現行の制度も含めて周知徹底を図っていく、そのために都道府県労働局の方で事業主あるいは労働者からの相談に応じた丁寧な周知を図っていくと、このようなことだと考えております。
○上田清司君 同じく日本能率協会総合研究所のアンケート調査なんかで、利用すれば仕事を続けられたと思う支援、サービス等々に関して、今回の法改正の中で幾つか出てきているものが非常に有効だというふうに私は思っております。 同じく、短時間勤務制度を望むものの、仕事と育児の両立が難しかった理由についても、幾つか問題があります。勤務先の課題についても、今回の法改正で少したがをはめていくような仕掛けが入っておりますので、これまでのこの難しかった部分と、今回の法改正によってどう変わったかということを是非整理してもらいたいんですよ。役所は、やったというのは得意なんですけど、やった結果はどうなったかというのは大不得意なんですよ。じゃないと、その次が進まないんです。 是非、今回、利用すれば仕事を続けることが可能になったようなサービスがありますねと、このことに関して、改正で幾つかこの項目が出てきています。あるいは短時間勤務に関してもいろいろ出てきています。この部分がどんなふうに変わったから良くなったかということを是非確認する作業をやっていただきたいということを私は強く要求したいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(堀井奈津子君) まず、現在の制度ということで、今、上田委員からも御指摘ございました短時間勤務制度については、子が三歳になるまで、子が三歳までの子を養育する労働者について今義務ということで設定をされているものですけれども、御指摘のように、男女間で利用状況に差があったり、あとは、その利用しなかった理由として様々な事情が挙げられている、これは上田委員御指摘のとおりでございます。 そして、このようなことについて、男女が希望に応じて短時間勤務を利用することができるように、現在国会に提出をしております子ども・子育て支援法の法案の中におきましては、二歳未満の子を養育するために時短勤務をしている場合に支給をする育児時短就業の給付の創設、こういったものを盛り込んでおりますし、また、育児のために短時間勤務を利用する労働者の業務を代替する周囲の労働者に対して事業主が手当を支給した場合に支給される助成制度を創設をして、職場に気兼ねなく短時間勤務制度を利用できるようにという、そのような環境整備に取り組む中小企業の事業主を支援をしております。 したがいまして、現行、育児・介護休業法上ある制度に加えて、よりそういった制度を利用しやすいような形での様々な対策というのも講じているという状況でございます。 今、上田委員御指摘ございましたように、現行制度をどのように利用されているか、そしてまた、今回新たに導入しようとしている様々な支援サービス制度ございますが、そういったものが施行後どういうふうにして活用されているのか、そういった状況も見ながら今後の政策展開に生かしていきたいというふうに考えております。
○上田清司君 大臣、特に短時間勤務制度を望むものの、仕事と育児の両立が難しかった理由のうちの二五%ないし三五%ぐらいが事業所、つまり企業側に問題があるというような統計が出ているんですね。まあ日本能率協会総合研究所の統計、分析ですので、どっちかというと、連合の分析じゃないもので、どっちかというと企業側の分析だと思いますので、そういう意味でも、これ比較的私は信用していいのかなというふうに思いますので、そういう部分では、やっぱり事業所にそういうこの部分を考えていただかないと、そこが一番この法改正のポイントだというふうに私は思っております。 育児と仕事の両立に関しては、企業側の考え方、これが一番ポイントだと、こんなふうに理解しておりますので、大臣におかれましても、どのような論点で整理されているのか、念のために伺っておきたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 御指摘のやはり男性の育児休業取得率というのがまだまだ低いと。やはり、それをちゃんと取得していただかなければならないというのは、御指摘のような調査、報告、幾つかございまして、それらを踏まえた上で私どもの方針も組み立てられております。 このために、男性の育児休業取得率の公表義務の対象拡大だとか、それから、企業が行動計画策定時に育児休業の取得状況に関する今度は数値目標の設定を義務付けるというようなことをこの法案の中ではしております。 企業自らが積極的な取組を進めていくことを促すとともに、育児休業の取得を支援する中小企業の事業主に対する助成などにもこれ引き続き取り組むことによって、事業主の側にこうした点についての理解を深め、そして実際にこの制度をちゃんと活用していただくということを、これから私ども、この法案採択していただければ、実際にそれを実現すべく努力をしていきたいと思っております。
○上田清司君 時間が参りましたので、これで終わります。 ありがとうございました。
○委員長(比嘉奈津美君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(比嘉奈津美君) 参考人出席要求に関する件についてお諮りいたします。 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案審査のため、来る二十一日午前十時に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないと認めます。 なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十二分散会