厚生労働委員会 第13号
- 発言数
- 235 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2024/05/14
会議録
○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官内山博之君外十九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(比嘉奈津美君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○神谷政幸君 自由民主党の神谷政幸です。 本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。 まずは、供給不安報告の不適切な利用対策について伺います。 四月四日の厚生労働委員会でも確認をさせていただきましたが、現下の医薬品供給問題の対策として、令和六年四月より供給不安報告が開始をされました。必死で手入力をいただいている厚生労働省には、お骨折りいただいていることに感謝を申し上げます。 その一方で、四年にも及ぶ、毎朝欠品の確認から始まり、在庫の確認と代替品の入手の可否の確認、そして患者対応に毎日追われている医薬品提供の現場からは疲弊感が強いということも現実であります。 そのような実態も踏まえて、今回の供給不安報告によって、本来の目的である事前の処方変更の提案が検討できるということを歓迎する一方で、一部からは不安という声もあります。供給不安報告情報を心ない利用をされることがあれば偏在に拍車が掛かるのではないか、率直に言えば、事前に買い占められるような動きがあると真面目に利用した人ほどかえって苦労することにつながるのではないかとお話しされる方もいます。 性善説で考えることが前提であることは理解をしております。私もそれを信じていますが、それと同時に、長年この供給問題に振り回され、まだ解決する時期のめどが立たず、日々苦労して途方に暮れている現場の心情も察するに余りあります。 懸念されている不適切な利用があった場合、その対策をどのように考えているか、厚生労働省のお考えをお聞かせください。
○政府参考人(内山博之君) お答えいたします。 今委員に御指摘いただいたとおり、本年四月一日より、医薬品の供給状況に変化が生じた場合には厚生労働省に対して供給状況報告をいただく運用を開始しておりまして、供給状況を速やかに医療機関や薬局に共有する観点から、報告内容を取りまとめて厚生労働省のウェブサイトで公表し、随時更新をしているところでございます。 この取組は、現下の供給不安の状況の中で、医療機関、薬局に先々の見通しを持っていただくことで過剰な発注を控えていただき、必要量に見合う量のみを購入していただくことを狙いとしたものでございます。また、この取組に加えまして、医療現場で通常以上の買い込み、買占めを防止することも含めまして、医療機関、薬局における医薬品の在庫量等を把握することなど、医薬品供給情報の収集、整理、分析、提供等に係る体制整備についての検討を行っているところでございます。 こうした取組を通じまして、医薬品の安定供給に向けて、関係者の御協力を得ながら、足下の供給状況の把握、それから供給不安の解消にしっかりと取り組み、国民の皆様に必要な医薬品を確実にお届けできる体制を構築してまいりたいというふうに考えてございます。
○神谷政幸君 御答弁ありがとうございます。 今、いわゆる供給情報をどういったものが必要か整理をされているというお話がありました。まさに、現場で薬を手にする患者さんに不利益がないような環境をつくっていくことが必要でありますので、今回対策をしてもらって、それがどのように現場で活用されるのか、そして、さらに、先々の供給不安を確実になくしていくためにはどういうことを整理して把握していく必要があるのかということを是非この先も検討を進めていただきたいというふうに思います。 続きまして、後発医薬品の安定供給等の実現に向けた産業構造のあり方に関する検討会の進捗と今後の見通しについて伺います。 先ほど医薬品提供側の苦しい現状をお伝えさせていただきましたが、製造し販売している後発医薬品企業側も、生産量の確保のための人員増や設備投資や原因の究明に取り組み、それに対して政府も様々な対応をしてきていると理解をしています。 その上で、二〇二三年七月三十一日から後発医薬品の安定供給等の実現に向けた産業構造のあり方に関する検討会を開催をして、二〇二四年四月二十四日までに十二回にわたり、産業としてのあるべき姿や持続可能性について議論を重ねてきたと承知をしています。 多くの要因が絡み合っていることでのこの供給問題が長年続いていることからしても、この検討会で出された結論は非常に重みがあると考えます。検討会の進捗と今後の見通しについて教えてください。
○政府参考人(内山博之君) 後発医薬品の安定供給につきましては、品質の確保された医薬品を安定的に患者の元にお届けできるよう、足下の供給不安への対応を着実に行いつつ、中長期的な産業構造の改革にもしっかりと取り組んでいくことが重要と考えてございまして、御指摘いただきました後発医薬品の検討会において、後発医薬品産業の構造上の課題について検討を進めているところでございます。 この四月二十四日の検討会では、報告書の案として、後発医薬品産業のあるべき姿として、製造管理、品質管理体制の確保、安定供給能力の確保の実現、持続可能な産業構造を目指すこと、それから、報告書案で示された対策について実施できるものから迅速に着手しつつ、五年程度の集中改革期間を設定して実施していくことなどが示されたところでございます。 今月末にも検討会を開催する予定でございまして、引き続き、御議論、御意見をいただきながら、後発医薬品産業を安定供給が確保できる産業構造へと変革するための対策について、あらゆる手段を一連のパッケージとして取りまとめ、構造改革を強力に進めていきたいというふうに考えてございます。
○神谷政幸君 御答弁ありがとうございます。 あらゆる手段をパッケージにしてというお話がありました。まさにそれくらいやらないと今いけないような状況が長年続いておりますので、これ非常にしっかりと対応していただきたいと思います。非常に課題が多いですが、今後も国民皆保険を維持していくという意味では非常に重要な産業であるというふうに思っております。一つ一つの課題を着実に解決をされていくことに期待するとともに、それに見合った責任も必要ではないかというふうに思います。 今、安定供給能力の確保という言葉がありましたが、薬価収載時の五年間製造販売継続するという通知はありますが、安定供給確保について、製造販売業者に対する法令上の義務等の規定というのは現時点ではない状況であります。やはり法制度にしっかりと位置付けるべきではないかという意見を申し述べ、次の質問に移らせていただきます。 先ほどは後発医薬品産業について質問をしました。続いて、創薬に話題を変えまして、創薬力強化に向けたNDB等の公的データベースの仮名化、連結について伺います。 昨年十一月九日の厚生労働委員会におきまして、日本における創薬力強化を目的として医療情報の二次利活用を今後どのように進めていく予定なのかを伺いました。 その際に、答弁として、NDB等公的データベース、次世代法に基づくデータベースの連結解析や死亡情報との連結を順次進めていくことに加えて、データの標準化や信頼性の確保、データの連結方法、個人情報保護法などを含めた法制上あり得る課題、そして情報連携の基盤の構築等の論点について、昨年秋に設置された医療等情報の二次利用に関するワーキンググループ等で検討を進めるというお話があったと記憶をしております。 その後、EUでは、ヘルスデータ基盤構築と利活用に関する総合的な構想、法案であるEHDSが本年四月二十五日に欧州議会で承認をされました。創薬力強化をうたっている我が国も後れを取るわけにはいかないと思います。NDB等の公的データベースの仮名化、連結について、その後の検討状況を教えてください。
○政府参考人(内山博之君) お答えします。 創薬等に活用するために医療等情報の二次利用を推進していくこと、これは重要と考えてございまして、御指摘いただきましたように、昨年秋に設置した二次利用に関するワーキンググループで、法制上あり得る課題、それから情報連携の基盤の構築等の論点について、これまで計五回にわたり御議論をいただいているところでございます。 これまでの議論の中では、厚生労働大臣が保有する医療・介護関係の公的データベースについて、研究利用でより有用性が高い仮名化情報の利用、提供や仮名化情報同士の連結を可能とすること、電子カルテ情報共有サービスで共有される臨床情報を二次利用を可能とすること、これら公的データベースを研究者や企業等が一元的かつ安全に利用できるクラウド型の情報連携基盤を構築すること、利用者の利便性の観点から公的データベースの利用申請の受付窓口や審査体制を原則として一元化していくことなどについて様々な御指摘をいただいているところでございます。 ワーキンググループでの御議論を整理した上で、今後、具体的な法制度面、運用面の整備について、引き続き関係審議会等で議論を深めてまいりたいというふうに考えてございます。
○神谷政幸君 御答弁ありがとうございます。 今、運用面についても今後しっかりと議論を進めていくというお話がありました。患者保護をしながら医療機関の負担軽減等をすることで一次利用の質とボリュームが上がっていくことは、結果として二次利用も後押しをして、創薬力強化につながるというふうに思います。前回同様、力強く進めていただきますようエールを送らせていただき、次の質問に移ります。 続いて、薬害再発防止に向けた長期的なフォローアップについて伺います。 先ほどの健康、医療データの利活用が進むことで得られる国民のメリットの一つは、医薬品の副作用監視が進むことにあると考えています。必要な健康、医療データは、目的によって得るためのポイントが異なってまいります。研究では詳細なデータが必要になり、また開発ではデータの質が重要になってきます。また、ポストマーケティングサーベイランスではデータの量が重要になってきます。 現時点ではMID―NETを用いて副作用リスクを確認、検証することが可能と思いますが、例えばピオグリタゾンと膀胱がんのリスクのように、退院後、診療所に通院をして、長期間服用することで現れる副作用を追跡して把握することは困難だと思います。そのため、先ほど、NDB等の公的データベースの仮名化、連結について御答弁をいただいたように、今後、つながる医療データが増えることは大変重要と考えます。 そのことも踏まえて、電子薬歴など保険薬局に蓄積されている様々な情報を幅広く活用できるように調剤情報の標準化も進めていくことが必要と思いますが、現時点ではどのようにお考えでしょうか。政府参考人にお聞きします。
○政府参考人(城克文君) お答え申し上げます。 医療DXに関する各施策の中で、様々な医療情報を有効活用するという取組を検討、推進しているわけでございますが、その中では薬局で保有する情報を利活用していくことも重要な課題であるというふうに考えてございます。 現時点では、薬局起点の情報の利活用としては、電子処方箋の仕組みの中で、薬局で調剤した薬の情報を登録して、薬局や医療機関の間で共有、利用するという仕組みがございますが、この電子処方箋の普及に向けた取組を進めるとともに、ほかにも薬局で保有する薬局起点の情報ございますので、どのような情報の共有、利用をどのように進めるべきか等についてもしっかりと検討を進めてまいりたいと考えております。
○神谷政幸君 御答弁ありがとうございました。 薬局起点の情報、どのようなものがというお話がありました。実際に得られる重要な情報は、薬剤師と患者さんのやり取りの中で出てくる患者さんの生活の部分だというふうに思います。そういったことも是非視点に入れて検討いただきたいというふうに思います。 それと同時に、フィブリノゲン製剤及び血液凝固第Ⅸ因子製剤によってC型肝炎ウイルス感染被害者の方々に甚大な被害が生じ、その被害拡大を防止し得なかった薬害肝炎事件に関する平成二十二年四月二十八日付けの提言書には、当時、感染後、時間を経て発症するウイルス性肝炎のような遅発性の有害事象に対する系統的な因果関係の究明、評価手法が、厚生省、製薬企業共に構築されていなかったと指摘をされています。 先ほど私も、薬剤師と患者さんのやり取りで得られる情報が重要というお話をさせていただきましたが、患者さんとのやり取りの中で非常に印象に残っている場面というものもございます。それは、前立腺がんの治療をしていて、併用薬としてピオグリタゾンを服用している方がいました。ふだんは薬局のスタッフに対しても非常に丁寧に優しく対応してくれる方でありましたが、膀胱がんリスクの上昇の情報が公表された際はもう本当に動揺をしていて、自分はがんと共存をしている、この薬を飲んでいるけど本当に大丈夫なのかということを非常にストレートに感情をぶつけられたということがあります。今でもそのときの様子というのは非常に鮮明に思い出すことができます。 その経験も踏まえて、薬を使用したことで苦しむという人を今後一人でも減らせることを願っています。そのために、電子カルテの標準化とともに、様々な情報が詰まっている、生活の情報が詰まっている調剤情報の標準化というのを進めていただくことをお願いを申し上げます。 続いて、医療DXに関連をして、マイナポータルでの健診情報閲覧機能の活用事例について伺います。 先ほど、健康、医療データの長期間フォローアップについて触れましたが、まずその前段として、乳幼児健診から始まり学校健診、そして特定健診なども含んだ生涯を通じての健康状態がPHRとして把握できるようになることは大変大きなことであるというふうに考えております。また、マイナポータルで把握できる健康医療情報は、幅広い意味で有益だと思っています。例えば、年次ごとに自身の医療費の比較がグラフで非常に分かりやすくなることで、自分自身の健康状態や医療費どういうふうに使っているかということを、自覚をより高めていくということも重要だと思いますし、私の知り合いは、マイナポータルを閲覧したことで歯科医院の未払のお金があったことに気付いてすぐに払いに行ったというようなことも実際にありました。 そのような中で、令和三年十月よりマイナポータルで健康診断結果が閲覧可能となり、現在、二年半が経過をしているところです。マイナポータルで健康診断情報の閲覧をするためにはマイナ保険証登録が必要になってきます。 前回の四月十八日の厚生労働委員会において、令和六年五月から七月はマイナ保険証利用促進集中取組月間である旨の答弁がありました。様々な好事例や活用の方法等を共有していくことは、マイナ保険証登録を促し、利用促進の後押しになってくるというふうに考えます。マイナポータルでの健診情報閲覧機能の活用事例があれば教えてください。
○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。 マイナ保険証は、医療DXのパスポートとしまして、本人の薬剤情報や診療情報に基づくより良い医療の提供のほか、先生御紹介いただきましたように、マイナポータルを通じまして利用者御本人が特定健診情報などを閲覧できるようになるといったメリットがございます。特に、今年の二月からは、四十歳未満の事業主健診情報についてもマイナポータルで閲覧可能としております。 このマイナポータルにおきましては、こうした事業主健診情報以外にも、過去五回分、具体的には令和二年度実施分以降の特定健診情報が収載されておりまして、経時的な健康、医療データの確認などに御活用いただいて、健康管理や生活習慣病を予防する行動につなぐことができると考えてございます。 いずれにつきましても、こうした点も含めまして、マイナ保険証、それからマイナポータルのメリット、これを広く国民の皆様に丁寧に周知しまして、御理解をいただきながら、一人でも多くの方に御利用いただいて、御自身の健康管理、生活習慣病の予防、様々な医療上の取組に御活用いただければと考えてございます。
○神谷政幸君 御答弁ありがとうございます。 事業主健診も確認できるようになったということで、確認できる対象の幅は広がっているということを理解をいたしました。 また、一方として、事例というものはまだ余りないようでありますので、このマイナ保険証利用促進集中取組月間で医療機関や薬局から声掛けをしてマイナ保険証登録をしてもらい、利用率を増やしていくことでそういった活用事例も出てくるかと思いますし、そういった情報も薬局や医療機関等で共有されることがもしかしたら増えてくるのかもしれません。引き続き、薬剤情報の確認とともに、健診情報も確認できるということが一つの訴求点であるということを是非アピールしていただければというふうに考えます。 先ほどの質問を踏まえて、セルフケア、セルフメディケーション推進とマイナポータルの活用について伺います。 昨今、耳目を集めている紅こうじを例にお話をします。 今回の小林製薬の紅こうじを含む健康食品による健康被害については、プベルル酸などの本来含まれていない成分が検出されたことを受け、現在、原因究明に取り組まれているところであると承知をしています。そのため、今回の事例に直接影響をしているかは別になりますが、紅こうじにはモナコリンKという機能成分が含まれております。これは、別名ロバスタチンという日本未承認の血中コレステロールを低下させる医薬品と同じ成分であります。 スタチン系薬剤で注意が必要な副作用である横紋筋融解症は腎機能障害のある患者さんで報告例が多いこともあり、例えば、このようなサプリメントの特性と健診情報を把握できていて、腎機能低下がある人が購入をしているということが分かれば、販売時に薬剤師が介入した場合は適切な指導や受診勧奨が可能になると思います。効能、効果が確認されている一般用医薬品であれば更に有効と考えます。 今後、生産年齢人口の減少に伴い、健康寿命の延伸が重要になってきます。サプリメントを使用したセルフケア、また、一般用医薬品を活用したセルフメディケーションの推進と適切な受診勧奨は、今後ますます重要性を増してくると考えられます。それに際して、セルフケア、セルフメディケーションの推進とマイナポータルによる健診情報の活用を併せて推し進めてはどうかと考えますが、厚生労働省のお考えをお聞かせください。
○政府参考人(内山博之君) お答えいたします。 セルフケア、セルフメディケーション、これは、いずれも限りある医療資源の有効活用を図るための重要な取組というふうに考えてございまして、厚生労働省としてもこれを推進しているところでございます。 御指摘のマイナポータルにつきましては、先ほど挙げられました健診情報、それから、投与された薬剤の情報を自ら確認することを通じまして健康管理を行うことが可能となっておりまして、これまでもマイナポータルにおいて御自身の健診情報、レセプトの薬剤のほか、診療情報や電子処方箋の処方、調剤情報などが閲覧可能というふうになってきているところでございます。 セルフケア、セルフメディケーションについては、一方で、例えばセルフメディケーション税制におきましては領収証を保管して計算をするということが今必要になっていまして、こうした手間に関する意見もいただいているところでございますし、また、ウエアラブルデバイスなどを活用したライフログデータの活用についても言われているところでございます。 こうした点につきまして、マイナポータルと連携できるかも含めてデジタル化や情報連携に関する検討を進め、セルフケア、セルフメディケーションの推進を更に図ってまいりたいというふうに考えてございます。
○神谷政幸君 ありがとうございます。 そもそも、健康食品というのは原則健康な人が使用することを前提としていますし、一般用医薬品はある程度の一定期間で使用をするということが前提となっています。 しかしながら、現実問題として、例えば高齢者の在宅訪問服薬指導をするなどした際、薬物治療を受けている人が全く予期していなかった健康食品を使っている、また一般用医薬品を服用しているということは、これは現実的な問題としてよく目にするところであります。今後は、社会の高齢化に伴い、セルフケア、セルフメディケーションを進めていった場合にそういったリスクが更に増えてくる可能性も考える必要があるのではないかというふうに思います。 先ほどウエアラブルデバイスの活用というお話もありました、活用をして、それがマイナポータルと連携できるかということを検討していく必要もあるというお話ありました。まさにそういった情報を取れる手段というのは非常に増えていて、活用が様々できるようになってくると思います。まさにマイナポータルという便利なものができてきて、それを医療関係者等と使用していけば、それはかなり力強い武器になってくるかと思いますので、是非、マイナポータルで健診情報を把握する、またそういったウエアラブルも活用をする、そして専門家が介入をして、必要に応じて医師にデータを付けて照会するという、効果的、効率的に医療に関する、健康に関することを進められるような環境整備も是非御検討いただきたいというふうに思います。 それに関連をして、健康サポート薬局の今後の活用について伺います。 四月四日の厚生労働委員会で、健康食品の健康被害防止に薬局の活用を提案をいたしました。それを踏まえて、平成二十七年十月二十三日に策定された患者のための薬局ビジョンを再確認しますと、要指導医薬品等や健康食品の購入目的で来局した利用者からの相談はもとより、地域住民からの健康に関する相談に適切に対応をし、そのやり取りを通じて、必要に応じ医療機関への受診や健診の受診勧奨を行うことや、地域の社会資源等に関する情報を十分把握をし、地域包括支援センターや居宅介護支援事業所、訪問看護ステーションなど、地域包括ケアの一翼を担う多職種との連携体制を構築していることが重要であるという記載があります。患者のための薬局ビジョンにおいてこのように示されている健康サポート薬局が広く国民に知られて活用されていくことは、やはり重要なことであるというふうに感じています。 その上で、健康サポート薬局の原点である平成二十五年六月十四日に閣議決定をされた日本再興戦略においては、次のように記載をされています。予防・健康管理の推進に関する新たな仕組みづくりとして、薬局を地域に密着した健康情報の拠点として、一般用医薬品等の適正な使用に関する助言や健康に関する相談、情報提供を行うなど、セルフメディケーションの推進のために薬局、薬剤師の活用を促進すると明記をされています。 そのように示されたことに立ち返り、健康サポート薬局に関しては、健康づくりの拠点としての機能の充実、国民への周知、そして活用しやすい環境整備をより一層推し進めていくべきではないかと考えますが、厚生労働省のお考えをお聞かせください。
○政府参考人(城克文君) お答えを申し上げます。 薬局におきましては、かかりつけ薬剤師・薬局の機能に加えまして、住民への健康相談への対応、受診勧奨の実施など、病気になる前の段階のサービスも含む健康サポート機能を発揮していただくことも重要であるというふうに考えてございます。このために、これらの機能を持った薬局を健康サポート薬局と位置付けまして、その基準を満たした薬局は、都道府県知事に届出を行うことで健康サポート薬局と表示することができるという、そういう制度を導入してございます。 ただ、この健康サポート薬局につきましては、認知度等から見ましてまだまだ活用の余地があるであろうという状況であるというふうに認識をしております。このために、厚生労働省におきましては、現在、有識者による検討会を開催をいたしまして、地域における薬局の機能や役割の在り方について議論をいただいているところでございます。 この検討会におきまして、薬局による地域住民への健康維持増進のための取組がより一層推進されるよう、健康サポート薬局の在り方も含めまして検討を進めてまいりたいと考えております。
○神谷政幸君 御答弁ありがとうございます。 まだまだ認知度等もというお話が今ありました。私が実際に薬局の店頭に立っていた頃、いろんな地域のタウン誌に広告を掲載したりとか、また、あと、コミュニティーFMに出て、番組でいろいろお話をさせていただくという経験がありました。その際にはよく、薬局とかかりつけ薬剤師が果たせる機能に関してよくお話をさせていただいていたんですが、毎回お話をするたびに、そういう使い方ができるなんていうのは知らなかったという声が非常にたくさん耳にすることが多くありました。 それぞれの薬局によって地域の状況も違いますし、また薬剤師の持っている個性等も違うので、標準化していくということは非常に大変だというふうに思いますが、それ以上に健康サポート薬局の存在やその機能を知ってもらうということは本当に難しいことなんだというふうにその経験を踏まえて思います。 それぞれの薬局と薬剤師の特徴と国が目指す方針が合致をしたときは大変大きな力になると思いますし、何よりも、国民の健康維持増進はこれからの社会的な課題への重要な対応策でもありますので、引き続き政府としても健康サポート薬局の周知や環境整備について後押しをしていただければと思います。 それでは続いて、再び医療DXに関連した内容に戻ります。 四月十八日の厚生労働委員会で、能登半島地震におけるオン資を活用した薬剤情報の確認の有用性について御答弁いただきました。 このオン資の薬剤情報の把握は非常に有効ですが、レセプトデータにひも付いているため、どうしても一か月遅れの情報になるということがネックというお声も耳にするところです。その点は電子処方箋の導入によって解決できることもあり、電子処方箋を推し進めているというふうに理解をしています。 最近では、長野県の県立木曽病院が同県内で初めて電子処方箋を導入したことをきっかけに、当該地域の九割近くの薬局で電子処方箋導入を完了しているという業界紙の報道もありました。そのように、電子処方箋推進の参考になる事例も増えつつあるのではないかというふうに思います。 そこで、直近で厚生労働省が把握をしている病院、診療所、歯科診療所、薬局、それぞれの電子処方箋の導入状況と今後の推進策を教えてください。
○政府参考人(城克文君) お答え申し上げます。 まず、導入状況でございますが、電子処方箋、これ令和五年一月から運用を開始したところでございまして、個別に申し上げますと、これは直近の四月末時点での把握している状況でございますが、病院で百十七、医科診療所で二千三十八、歯科診療所で七十八、薬局で一万八千九百四の施設となってございます。合計して二万強の施設でございます。これは更なる普及をしていきたいと考えております。 この電子処方箋の導入が進まない要因といたしましては、関係者からは、やはり周囲の医療機関や薬局が導入しない中で自分のところが導入する必要性を感じないという声でありますとか、また、導入に向けたシステム改修に要する資金負担が重いといった声がございました。 これらに対応いたしまして、厚生労働省としましては、まずは拠点となります公的病院に率先して取り組むように働きかけをしてお願いをしたところでございますし、加えまして、令和五年度の補正予算におきましては、都道府県と連携した医療機関等のシステム改修費用を助成する事業を盛り込みました。また、令和六年度の診療報酬改定で新設されました医療DXの体制整備を評価する加算におきまして、電子処方箋の体制も評価するといったことによりまして普及を図っているところでございます。 引き続き、これらの施策の実施、周知を徹底することで、御指摘いただきました木曽病院と周辺との関係にございますように、患者が有効に電子処方箋を利用できる地域を増やしまして電子処方箋の普及を図ってまいりたいと考えております。
○神谷政幸君 きめ細やかな支援をお願いをして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○石橋通宏君 立憲民主・社民の石橋です。 早速質問に入らせていただきたいと思いますが、武見大臣、毎月この質問をしなければならないのが本当に残念だし、極めて憂慮すべき状況なのですが、資料の一、二、実質賃金が二十四か月連続して下落という状況です。ついにはリーマンを超えてしまったということで、極めて厳しい状況だと言わざるを得ないと思いますが、大臣、一体いつまでこの実質賃金の下落が続くんでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) この五月九日に公表した毎月勤労統計調査、令和六年三月分の速報値におきまして、基本給等の所定内給与の対前年同月比はプラス一・七%となった一方、残業代等の所定外給与はマイナス一・五%、賞与等の特別に支払われた給与はマイナス九・四%となり、その結果、名目賃金プラス〇・六となりました。また、実質賃金はマイナス二・五%となったわけであります。 賃金は、労働者の生活を支える基本的な労働条件であるとともに経済成長の原動力であり、経済の好循環により国民生活を豊かにしていくためにも実質賃金の上昇が必要と考えております。今後もこの結果についても注視をしてまいります。そして、賃上げに向けて、関係省庁とも連携をして三位一体の労働市場改革を推進をし、大企業だけではなくて中小企業が賃上げをしやすい環境の整備に取り組んでいきたいと思います。
○石橋通宏君 大臣、これ前回も前々回も言った、注視していちゃ駄目でしょうと申し上げたじゃないですか。一体、大臣、何をされているんですか、厚生労働省、政府として、この事態に対して。何も手を打っていない、何もしていないから実質賃金の下落が止まらないのではないですか。 専門家の予測、まあ夏頃、秋頃、いや、もう今年は無理だという予測まで立てられている。大臣、来年まで注視されるんですか。
○国務大臣(武見敬三君) 可処分所得向上に向けて賃上げが重要であるということはもう何度も申し上げており、かつ、そのためにも、厚生労働省として、こうした中小企業の生産性向上に向けた業務改善助成金による支援などの、関係省庁とも連携して取り組んで、今できるあらゆる手だてを通じて、こうした中小企業にも賃金の引上げが実現可能になるように、そして、そのための大前提でもあります中小企業における生産性向上のためのこうした支援、助成というものを着実に行っているところでございます。
○石橋通宏君 だからね、大臣、政府が、何、あらゆる手段を講じている、あらゆることをやっている、でも実質賃金の下落は止まらない、来年まで止まらないかもしれない、つまり政府はなすすべなしで放置をしていくと、そういう意味ですか。何をやっているんですか。そのことを聞いているのに、大臣、同じことを毎回毎回繰り返されているけれども、何のイニシアチブも感じられないと言わざるを得ない。 大臣、これだけ実質賃金が下落している中で、社会保険料、特に現役世代の負担、四月以降も増えていませんか。大臣の認識を。
○国務大臣(武見敬三君) 同じ認識は持っておりまして、こうしたその保険料の若い世代の負担増に関する、やはりこれをいかに上昇しないように抑えていくかということの努力は常にしなければならないということは常に考えております。
○石橋通宏君 常に考えていると言いながら、大臣、是非厚生労働大臣として、その辺しっかりと、労働者、勤労者取り巻く状況、情勢、認識してください。きちんと報告を上げていただいていると思います。 社会保険料負担上がっているんですよ、やっぱり。医療保険、後期高齢者医療保険制度への負担等々、健保組合、今大変なことになっていますけれども、そういったことも含めて、賃金は上がらない、実質下がり続けている。社会保険料負担はやっぱり増えていく。 こういう状況の中で、極めて厳しい状況にあるということは、大臣としてやっぱりきちんと認識をしていただきたい。にもかかわらず、政府は様々な隠し増税と、いろいろ我々批判をさせていただいておりますが、復興特別所得税、これも防衛財源のために実質増税をする。子ども・子育て支援金も、これ、我々からしてみれば実質増税を増税と言わずにこそくにもやろうとされている。 こういった状況の中で、こうした負担ばかりをお願いする。これ、真逆じゃないですか、大臣。政策としてこれ正しいんでしょうか。厚生労働大臣として、岸田内閣の中でどういう御発言をされているんですか。
○国務大臣(武見敬三君) 現状については、やはり極めて深刻に受け止めております。 少子高齢化の進展などで社会経済構造大きく変化する中で、社会保障給付の水準が増大をし、所得に占める社会保険料負担の割合が増加傾向にあると、これを委員御指摘されておるわけであります。今後も国民の健康の、生活の安定を守るために社会保障に関する一定の負担を国民の皆様にお願いせざるを得ませんが、現役世代の負担にも配慮をしながら、社会保険料等の負担上昇を抑制するというその基本姿勢を維持しているところであります。 このため、持続可能な社会保障制度を構築していくために、能力に応じて皆が支え合う全世代型社会保障の構築に全力を挙げているところでありまして、こうした保険料の納付に御理解をいただけるよう、御説明を尽くしてまいりたいと思います。
○石橋通宏君 増やすのに実質負担はないとか言ってごまかすから理解が得られないんですよ。そのことは、大臣、我々ずっと、正直に国民の皆さんに負担増なら負担増と御説明して、御理解をいただいて、しっかり支えていただくべきだと言っているのに、いや、実質負担はありませんみたいなごまかしをするから理解は深まらないですよ。そのことをずっと言っているのに大臣がまたそういう答弁されるから、理解は深まらないわけですよ。そのことも、大臣は、いや、厚生労働大臣なんだからちゃんと認識してください。 大臣、これも前回も議論をしましたけれども、今春闘も賃上げ賃上げ。大企業はいい、頑張っていただいていますよ、五%以上の賃上げ。しかし、何度も指摘もしていますが、中小零細企業、ほとんど賃上げ実現できていません。地方の企業、さらには非正規雇用労働者の方々の賃上げ、全然ですよ。なぜこういう状況になっているのか。大臣、問題認識をお持ちなんですかね。 その中で、大臣、是非、やっぱり春闘で賃上げができている企業というのは、やはり労働組合がある大企業で、労働組合がしっかりしてきちんと賃上げ要求もし、交渉もし、結果を得られている。しかし、中小零細企業、非正規雇用の方々、労働組合入れていませんので、ここは決定的に違うのではないかという問題意識、大臣、お持ちですか。
○国務大臣(武見敬三君) 確かに組合が存在しているところ、大企業、中小企業、やはり賃上げ、より有利に進められる環境にあることは十分に認識をしているところであります。
○石橋通宏君 そうであれば、大臣、今のこの労働者の極めて厳しい状況も含めて、労働組合、集団的労使関係で守られていない労働者が圧倒的多数であるというこの状況に対しては、厚生労働大臣としていかなる問題認識お持ちですか。大臣、当然ながら、今の労働組合の組織率はどうなっているかは重々御存じだと思いますが、この状況に対する問題認識を簡潔にお願いできますか。
○国務大臣(武見敬三君) 労働組合の組織率、令和五年におきましては一六・三%、これは大変低いです。それで、産業構造の変化や雇用形態の多様化、働く方の意識の変化が進む中で労働組合の組織率が低下しているものと認識をしております。 労働組合は、集団としての労働者の意見をまとめ、それを使用者に伝達をし、労働者の働きやすい環境をつくっていく役割を担っておりまして、組織率が低下することによりこういった役割に影響が出る可能性が考えられると、こう理解をしておるところであります。
○石橋通宏君 どなたが答弁書書かれたか分からないけど、伝達はないでしょう、伝達は、違うでしょう。労使対等な立場で交渉するんですよ。そのことは、大臣、ちょっと答弁書書いた人に言った方がいい。 一六・三%、極めて低い状況だと、大臣、認識はそのとおりなんです。なぜこの状況が極めて深刻かということも大臣お分かりだと思いますね。日本は、企業別労働組合ですね、企業別の労使関係で、労使協約も企業別です。つまり、先ほどの、賃上げ交渉等で妥結をする、協約が結ばれる、でもそれは自組織の従業員にしか適用されないという状況になります。 委員の皆さんは重々御存じだと思います。資料の四、これも大臣もよく御覧になっている数字だと思いますが、これが日本と特にヨーロッパの国々との決定的な違いなんですね。大臣、こういった御認識はお持ちですかね。 日本は労働組合の組織率が一六・三%で、団体協約のカバー率、つまり団体協約によって守られている労働者の割合はもっと低くなります。これはなぜかというと、労働組合の中でも、要求ができない組合、協約が締結できない組合がそれなりにありますので、協約のカバー率、つまり労働組合によって守られている労働者の数は少ないんですね。 ヨーロッパの国々見ていただければ、フランスが典型的なので参考資料にも出ておりますが、実はフランスって組織率一桁なんですね、一桁なんです。あれだけストライキって結構やっていますけれども、でも、組織率は一桁なんですよ。ところが、団体協約のカバー率、協約が適用される労働者の数、九割以上なんです。それだけ労働組合、労働協約によって労働者が守られているんですね。この決定的な違いがある。 大臣、そのことを改めて認識をされた上で、日本でこの集団的労使関係が残念ながら機能していない実態、状況について、厚生労働大臣として問題認識をお持ちになりませんか。
○国務大臣(武見敬三君) 厚生労働省としては、やはり分かりやすいパンフレットなどを通じて労働組合法を含めた労働関係法令の基礎的な知識の周知は進めております。それから、引き続き労働組合が担っておられる役割の重要性についても周知をしていきます。それから、労働基準関係法令上の過半数代表者について、各種情報などにより不適切な過半数代表者の選出が認められた場合には労働基準監督署による指導も行っております。 その上で、厚生労働省としては、働き方改革関連法の施行から五年が経過することなどを踏まえまして、今年一月から学識者による労働基準関係法制研究会を開催をいたしまして、この集団的労使コミュニケーションの在り方も含めて、今現在、検討、議論を行っているところであります。
○石橋通宏君 研究会で検討が行われていることは知っておりますし、労働側から、このちょっとコミュニケーション云々の中での議論というのが枠組みとしてどうなのかという思いはありつつも、従業員代表制についての論点もあるということは伺っております。 大臣、具体的に幾つか提案させてください。 さっき、やっぱり、労働者になる前から労使関係、労働者の基本的権利、こういったことをしっかり学んで、そして社会に出るということが極めて必要だと思います。歴代厚労大臣ともやってきたのですが、ワークルール教育の推進をもっと小学校段階からすべきではないかという提案を超党派でさせていただいております。大臣、ワークルール教育の推進について、是非、大臣、イニシアチブで一緒にやらせていただけないかというのが一つ。 それから、労組法十八条の拡張適用の話も大臣知っていただいていると思います。組織率をやっぱり高めていかないと、企業別組合である限りは、先ほど申し上げたとおりです。ただ、労働協約に守られる労働者を増やすという観点からいけば、労組法十八条の拡張適用をより拡大していくというのは一つ取り得る手段だというふうに思います。 大臣、是非この二点について、イニシアチブ、今後一緒にやらせていただければと思うのですが、大臣、見解をお述べいただけないでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) まず、やはり組合等に関わる知識を子供たちの頃からもちゃんときちんと理解してもらうこの教育の話というのは、私、これかなり大事な話だと思っています。そのために、現状、厚生労働省でも、ハローワークなどを通じて、働く際に知っておいていただきたい労働関係法令等に関するこうした分かりやすいパンフレット、それから漫画なども使って子供たちが分かりやすいようなパンフレットまで作っているんですよ。こうした努力はやはり是非御理解をいただきたいと思います。 その上で、この労働組合の結成、加入について、組合の自主的な結成、活動を尊重するという観点から、労使の意思に委ねられるべきものだというのがやはり私どもの考え方なんです。このために、御指摘の労働組合法第十八条の労働協約の地域的拡張適用の強化や従業員の代表制の法制度化を行うことについては、労働組合の自主性との関係、それから既存の労働組合制度との関係などから慎重な検討が必要だというふうに思います。 ただ、いずれにせよ、この労使のコミュニケーションの役割は重要でありますから、厚生労働省としては、働き方改革関連法の施行から五年が経過することを踏まえて、先ほど申し上げたように、この一月から学識経験者による労働基準関係法制研究会を開催をして、集団的労使コミュニケーションの在り方含めて今議論を進めているところであります。
○石橋通宏君 小学校から学ぶことは必要だと大臣言っていただきました。ハローワークでパンフレット云々言っていますが、子供はハローワーク行きませんので、ハローワークでパンフレットを配ってもしようがないんです。学校教育の中で、成長過程の中でしっかりとこれ学ぶことが大事で、実は教科書でもそういったことを、ページは増えているんですけど、教えられてないんです。だから、それをしっかりとして実践していくことが必要だということも含めて我々超党派で提案をさせていただいておりますので、これ、大臣、是非、改めていろいろ提案、提言させていただきますので、是非聞いていただければというふうに思います。 あとは、従業員代表制についても、我々実は超党派でこれも立法措置を検討させていただいておりますので、これも具体的な案まとまりましたら提言、提案させていただきたいと思いますので、そのことも御留意いただければと思います。 その上で、今るる集団的労使関係の重要性ですとかお話をさせていただきました。民間の賃上げ云々の話もさせていただきましたが、これまでにもこの場でも、民間の非正規雇用の問題、それと同等、いや、ひょっとするとそれ以上に問題なのが公務・公共現場の非常勤雇用問題だという指摘はさせていただいておりましたが、ここに来て、極めて憂慮すべき、報道等で事実が明らかにされてきております。この事実は国の調査等によっての数字ですので、国がこういった実態を把握をされていることだというふうに思いますけれども。 前回、雇用保険法が成立をいたしまして、雇用保険での非常勤公務員の方々への雇用保険の適用ということでもこの場でも論点がありました。 まず、確認なのですが、国家公務員、地方公務員それぞれで、これ、非常勤雇用、いわゆる会計年度任用職員の方々でありながら常勤扱いとなって雇用保険の適用から外れた方々、つまり、常勤扱いとなって退職手当の支給対象となっている方々が何割、何%ぐらいおられるのかをちゃんと把握をされているのかということと、それが、必ずちゃんと要件を満たした場合には退職金が正規に支払われているということで確約をいただけるかどうかを、それぞれ国家公務員、地方公務員の別で御答弁をいただきたいと思います。国家公務員については今日人事局から来ていただいておりますので、地方公務員については総務省、総務大臣政務官からお願いいたします。
○政府参考人(平池栄一君) お答えいたします。 国の非常勤職員のうち、常勤職員と同じ勤務時間以上勤務した日が十八日以上ある月が引き続いて六月を超える職員につきましては、常勤職員に準ずる者とみなして国家公務員退職手当法が適用されることとなります。内閣人事局においては、雇用保険の適用関係については把握しておりませんが、当局において公表している一般職国家公務員在職状況統計表によれば、令和五年七月一日現在、常勤職員並みの勤務時間で任用され、六か月を超える任期が定められている期間業務職員は一万二千七百四十三人、期間業務職員全体の三三・六%となっております。 これらの職員につきましては、雇用保険の適用から除外され、国家公務員退職手当法が適用され得る者ではございますが、当該人数には、六か月を超える任期が定められているものの採用からいまだ六か月を超えていない期間業務職員、すなわち雇用保険の適用から除外されていない職員も含まれているところであり、雇用保険の適用から除外された職員の人数等については把握はしておりません。 引き続きまして、退職手当の支給対象となった人がきちんと退職手当が支給されているのかどうかという御質問もございました。 先ほど答弁いたしましたとおり、国の非常勤職員のうち、常勤職員と同じ勤務時間以上勤務した日が十八日以上ある月が引き続いて六月を超える職員につきましては、常勤職員に準ずる者とみなして国家公務員退職手当法が適用されます。国家公務員退職手当法に基づき、支給要件を満たした期間業務職員が退職した場合におきましては、適切に退職手当が支給されているものと認識しております。
○大臣政務官(船橋利実君) お答えいたします。 フルタイムの会計年度任用職員につきましては、退職手当条例の適用を受けるに至ったときから雇用保険法の適用除外の要件を満たすこととなってございます。 雇用保険法の適用除外となる会計年度任用職員の人数については把握をしてございませんけれども、令和五年四月一日時点で、フルタイムの会計年度任用職員の人数としては七万三千九百四十九人となってございまして、会計年度任用職員全体の約一一・二%となってございます。 続きまして、退職手当についてのお尋ねございましたけれども、フルタイムの会計年度任用職員につきましては、地方自治法第二百四条第二項によりまして、退職手当を支給するものとされてございます。各地方公共団体におきましては、条例等に基づき、要件を満たしている者に対しては適切に退職手当を支給していただいているものと考えてございます。
○石橋通宏君 なかなかきちんと数を把握されていない中で、今双方から、退職手当、対象になっている方で要件を満たせば払われているという話があったのですが、逆に、その退職金の支払を逃れるために、退職金逃れが残念ながら自治体で横行しているのではないかというのが資料の五で、国の調査で明らかになっています。 これ、政務官、これ、総務省として許すんですか。これ、明らかに、本来であれば、七時間四十五分以上、これ住民サービスの観点からしても、当然住民の方々にサービス提供していただく、そのために大切な役割を担っていただいている方々だと思いますよ。本来ならば常勤で働いていただくべき方々を非常勤として採用して、しかも、退職金から逃れるために、それは自治体はそうはおっしゃらないでしょうが、事実上、七時間三十分以下、七時間、抑えて退職手当の対象から外しているということであれば、これ極めて深刻、ゆゆしき事態だと思います。 総務省として、いかなる問題意識、いかなる指導、対策をされているのか、確認させてください。
○大臣政務官(船橋利実君) 会計年度任用職員につきましては、一日当たり、フルタイム勤務との勤務時間の差、これ十五分以内であるパートタイム職員の状況について毎年度調査を行ってございます。令和五年度の調査におきましては、任用団体は千二百二十団体、任用件数としては五万八千百五十四件でございました。 こうした勤務時間を取ることとしていることについて、該当する自治体からは、業務内容に応じた勤務時間の積み上げ、施設の運営時間などがその理由として挙げられているところではございます。 総務省といたしましては、この点、フルタイム勤務とすべき標準的な職務の量がある職については、パートタイム会計年度任用職員として位置付けること自体を目的として勤務時間をフルタイムより僅かに短く設定することは適切でないこと、それから、フルタイムより僅かに短い勤務時間を設定することについては、一般的に理解を得られる相当の合理的な理由があるのか改めて検証をしていただいた上で慎重に判断する必要があること、こうしたことについて昨年十二月に通知を発出するなど、地方公共団体に対しまして重ねて助言をしてございます。 今年度の状況につきましても引き続き調査するなど、今後も実態を丁寧に把握をし、ヒアリングの機会などを通じて適正な任用が確保されるように取り組んでまいります。
○石橋通宏君 適切ではないと明言をされておりますし、様々な、本当にそれが相当合理的な理由があるのかということについて確認をしてもらうのだというお話もありました。これ、本当にあってはならないことだと思います。 しかし、あってはならないことがもう一つ、資料の六、賃上げも差別をされているという、これも国の調査で明らかになったという、極めて残念というか、本当に遺憾です。 昨年の賃上げ、正規の方々についてはきちんと四月まで遡って賃上げがなされているのにもかかわらず、非常勤の方々についてはそれをやっていないという明らかな差別だと。そのとおりだと思います。 この点については、政務官、何でこんなことが起こっているんですか。何でこんなことが許されるのでしょう。国はちゃんと非常勤の方々についても地財で予算措置はしていると。予算措置をしているのにそれを対応されていないと。これ、もう極めて問題だと思いますが、これに対する問題認識、是正、対応、どうされるのか、御答弁ください。
○大臣政務官(船橋利実君) お答えいたします。 会計年度任用職員の給与改定につきましては、改定の実施時期を含め、常勤職員の給与の改定に係る取扱いに準じて改定することが基本であると考えてございまして、これまでも地方公共団体に要請をしてきているところでございます。 会計年度任用職員の給与の遡及改定を令和五年度に実施又は実施予定としていた団体については、令和五年十二月時点におきましては九百八十六団体、五五・一%となってございます。 地方公共団体におかれましては、会計年度任用職員の給与の遡及改定について適切に対応していただきたいと考えてございまして、令和六年度以降も引き続き、地方公共団体に対しまして、ヒアリングの機会、これは毎年度夏頃予定をしてございますけれども、適切な対応を行っていくように促してまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 こういった状況の中で、資料の八ですけれども、これもまあ皆さんも御存じのとおりで、会計年度任用職員の方々、継続雇用について八割で制限があると。二回、三回、そうすると今度は試験に合格しないと雇い止めになってしまう。新たな応募される方々と並べてチャレンジをしなければならなくて、この趣旨から鑑みれば、新たに応募される方が採用されるケースが多々あって、キャリアを積んで懸命に専門性含めて頑張っていただいているのに雇い止めになってしまうということが多発しているわけですよ。おかしいでしょう。 これも総務省としてどういう問題認識をお持ちなんですか。民間で、我々ずっと、五年の無期転換ルール、その雇い止めをずっと問題視してきました。ところが、国が率先して雇い止めを許容している、そんなことあっちゃいけないでしょう。 厚労大臣、この間も、ハローワークの方々含めて、厚労省管轄の中で非常勤雇用の問題、大臣も問題認識持っていただいて、何とかこの専門性をキャリア発揮していただけるようにということで問題認識持っていただいたと思いますが、現実として、もうこれだけ多くの自治体で雇用制限をし、雇い止め、なっているわけですよ。 政務官、これ何とかしませんか。キャリアで一生懸命頑張っていただいて、本来は常勤化すべきなんです、正規雇用すべきなんです。それが大前提です。それがすぐに全員できないのであれば、やっぱり安定的に、住民の命、生活、暮らしを支えていただいている、大事な仕事をやっていただいている方々じゃないですか。だからその継続雇用について、国がきちんと自治体と協力、連携して、頑張って継続していただけるように対応すべきではないですか、政務官。
○大臣政務官(船橋利実君) お答えいたします。 各自治体におきましては、効率的で質の高い行政の実現を図りつつ、複雑化、多様化する行政需要に対応するため、常勤職員に加えて非常勤の地方公務員に御活躍をいただいております。 地方行政の重要な担い手となっている会計年度任用職員の処遇を確保することは極めて重要であり、勤勉手当の支給を可能とする法改正を行うなど、適正な処遇の確保、改善に取り組んできたところでございます。 会計年度任用職員として任用する場合には、制度上、一会計年度を越えない範囲で任用するという必要がございまして、その任用に当たっては、地方公務員法に定める平等取扱いの原則や成績主義、これを踏まえ、できる限り広く募集を行うことが望ましいと考えてございますが、各自治体に対しては、公募を行う場合であっても、客観的な能力の実証を経て再度任用がされることがあり得ること、選考において前の任期における勤務実績を考慮することも可能であること、こうしたことについてはこれまでも通知をしてきてございまして、丁寧な情報提供に努めてまいりたいと考えてございます。 今後も、各自治体の実態を丁寧に把握しつつ、適正な任用と処遇が確保されるように取り組んでまいります。
○石橋通宏君 確保されていないからこういう実態が続いているわけでしょう。制度を変えなきゃ駄目ですよ、もう。そうしなかったら守れませんよ。 これ、住民の皆さんへの、重ねて申し上げますけど、総務省、大切な住民の皆さんにサービス提供いただいているわけでしょう。命を守り、暮らしを支え、コロナのときも本当に奮闘いただいた。災害があれば真っ先に、大変、命も懸けて厳しい中で対応いただく。そういう方々が非常勤で、毎年雇用が継続するかも分からない、二年、三年で雇い止めされる、こんなこと続けるんですか。 厚生労働大臣、これは大臣としても、公務、公共は関係ないという話ではない、これ民間、官民挙げて、やっぱり国民全体の命、雇用、暮らしを守るためにしっかり頑張っていってくださいよ。それが岸田政権の看板でしょう。看板倒れにしないでください。 そのことは是非強く申し上げて、今後この問題フォローさせていただきますので、政務官、しっかり持ち帰っていただいて、大臣ともしっかり協議いただいて、総務省としてやるべきこと、対応いただくこと、このことをお願いをして、この質問はこれで終わりにしますので、人事局、総務省の皆さん、ここで退室いただいて結構です。
○委員長(比嘉奈津美君) それでは、退室されて結構です。
○石橋通宏君 その上で、ちょっとごめんなさい、順番を時間の関係で変えさせていただいて、今日、法務省からも政務官おいでいただいておりますので、今衆議院で審議中の入管法、技能実習法改正案、育成就労制度について、少しここで何点かだけ確認をさせていただければと思います。 皆さんのお手元に資料、皆さんも、今回、今衆議院で議論されている閣法については重々御存じかと思います。長年続いてきた技能実習制度、現代の奴隷制という強い国際的な批判まで受けてきた。米国からは人身売買だという強い批判を受けてきた。しかし、政府は、残念ながらこの制度を長く温存して、問題をもうここまで長らえさせてしまって、残念ながら自死される技能実習生まで出てしまっていることを皆さん放置してきたわけです。これは極めて深刻な政治の不作為だと我々批判を続けてきました。 ここに来てようやくこの育成就労制度なるものが出てきたんですが、これ、びっくりするわけです。皆さん、この現行制度と育成就労制度を見てください。変わらないんですよ。制度変わらないんです。 政務官、これ、制度変わらないですよね、根本は。つまり、これまで批判をされてきた、送り出し国側で労働者が多額の借金を背負わされて債務労働として日本に来ざるを得ない、そして、債務を背負っているので日本で様々な人権侵害を受けても逃げ出すことができない、この根本的な問題は変わらないのではないですか、政務官。
○大臣政務官(中野英幸君) お答えいたします。 育成就労制度においては、一定の要件の下で本人の意向による転籍を認めるほか、監理団体の要件を厳格化することや、外国人や送り出し機関に支払う手数料等の負担軽減を図ることといたしております。このような現行の技能実習制度を抜本的に見直して適正化を図ることとしており、看板の掛け替えという御指摘には当たらないと考えております。
○石橋通宏君 看板の掛け替えだけなんですよ。皆さん、これ見てどこが抜本的な改正ですか。苦笑いされている場合じゃないですよ、政務官。事実として、これ幾ら入管に聞いたって、抜本的な改革の説明は全然出てこない。だって同じなんだもん。同じなので、本当にね。名前は変えますよ、監理団体が監理支援機関になりました。でも、やっていることは同じなんです。 これ、政務官、じゃ、送り出し国側の送り出し機関、そして日本側の看板だけ替える監理支援機関、彼らはどこから利益を得るんですか。彼らはどこから金もうけするんですかね。金得ないと維持できないので、当然ながら利益得ますよね。彼らにお金支払うのは誰ですか。
○大臣政務官(中野英幸君) 現行の制度において、送り出し機関は、受入れの機関へのあっせん手数料や事前の研修の費用、パスポートやビザの取得などの出国手続に要する費用について実習生から徴収するとともに、実習生の送り出しに要した費用について監理団体を通じて実習実施者から徴収しており、育成就労制度においても基本的に同様となるものと考えております。 同じく現行制度において、監理団体は、監理事業を通常必要となる経費等について、実費に限り、あらかじめ用途及び金額を明示した上で監理費として実習実施者から徴収することができることとしており、育成就労制度の監理支援機関についてもこの実費徴収の原則を踏襲することを想定いたしております。
○石橋通宏君 つまり、えっ、現行制度と変わりませんとおっしゃっている。現行制度もそれをずっと言ってきたけど、多額のいろんな手数料やら何やらかんやら取られているわけですよ。現実に皆さん調査されているでしょう。何十万、時には百万以上債務を抱えて日本に来ている実習生いるじゃないですか。現行制度機能していない中で現行制度と踏襲しますといったら、じゃ、変わらないじゃないですか。そのことをここで認められたということは極めて深刻だということは、これ、皆さん、与党の皆さん、理解された方がいいですよ。 こんなこと続けていたら、もう誰も、日本選ばれなくなりますよ。来てもらえなくなったらどうやって皆さん産業支えていくんですか、地域支えていくんですか、経済支えていくんですか。もう本当そういう事態だということを認識されていないのではないか。 しかも、今回、まあ漁業と農業について何と派遣労働を解禁するということ、これ極めて深刻です。しかも、制度聞いても、とんでもない制度ですね。雇用主に派遣法の下で派遣元機関の許可取っていただいて派遣事業を営んでいただきます、何ですか、それは。これ、本当にそんなことするんですか。 派遣は絶対にやめさせるべきだと思いますが、政務官、これ、こんなことしたら本当に外国人労働者のまた人権侵害多発しますよ。これ、やめにしませんか、政務官。
○大臣政務官(中野英幸君) 育成就労制度において、労働者派遣を活用して育成就労外国人を受け入れる者は、労働者派遣法上の労働者派遣事業の許可を受けた派遣元事業主とその派遣先に限定しており、育成就労法上、規制はもとより、労働者派遣法等の各種規制に服することとなると考えております。 また、労働者派遣形態での育成就労では、一般的な労働者派遣とは異なり、業務の閑繁等も踏まえた派遣先であらかじめ特定をし、季節ごとの派遣先や業務の内容を含めた三年間の計画を派遣元と派遣先が共同で作成をし、認定を受けた上で、当該計画に従って育成就労を行わなければならないこととし、無制限に就労先を変更することを認めないほか、計画の認定基準についても、通常の基準に加えて、派遣元と派遣先での適正な責任分担を担保するため、上乗せ基準を課すこととさせていただいております。
○石橋通宏君 結局、現行制度の問題は全く解消されないまま派遣の解禁をする。しかも、今日はちょっと触れませんけれども、永住権の剥奪規定まで入れ込んで、一体皆さんは何をされようとされているんですかね、誰のために。極めて日本のこれからにとって、もうマイナスでしかないのではないかと指摘をせざるを得ないというふうに思います。 この問題、衆議院で審議が続いておりますので、我々、こういった問題について更にしっかりとした課題、問題点追及し、我々、対案を提出させていただいておりますので、我々の案こそ本来あるべき道なんだということをしっかり訴えていきたいと思います。 済みません、本来、今日は子宮頸がんワクチンの問題について武見大臣とやりたかったのですが、済みません、時間が来てしまいましたので、また別の機会に譲らせていただきたいと思いますが、この問題も極めて深刻だと思っておりますので、大臣、しっかりとした対応いただけるように、またどこかの機会でやらせていただきますので、よろしくお願い申し上げ、私の質問、これで終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○大椿ゆうこ君 立憲・社民会派、社民党の大椿ゆうこです。 質問通告しておりませんが、冒頭に一点、武見大臣にお尋ねしたいことがあります。 五月十一日、共同通信が、国購入のコロナ薬七割未使用、四百三十万人分廃棄のおそれという情報を発信しました。 メーカーによる薬の一般流通が始まった上、感染法上の位置付けが五類に移行をしました。緊急時以外は国の購入分を出荷できなくなったため、国が購入した飲み薬の約七七%、約四百三十万人分、金額にすると何と約三千億円を超える、それに相当する薬が消費期限を迎えたものから廃棄される見通しだという報道が行われました。 抗ウイルス薬が必要な高リスクの方々というのはまだまだ一定おられます。そして、コロナ、以前のような感染状況ではなくなったとはいえ、まだこの流行というのは続いているわけですから、薬価補助が停止後に未使用の抗ウイルス薬を廃棄するという今回のことについて、実にこの報道を皆さん読んで無駄だなというふうに思った、もったいないな、無駄だなと、お金もったいない、薬もったいない、何やっているんだろうと正直思ったと思うんですね。 コロナ禍に、こういうことに、廃棄するという流れに今なっているようですけれども、大臣、これどのように今後対応されるのか、そこまず教えていただけますか。
○国務大臣(武見敬三君) まず、コロナ禍においては、こうしたワクチンや経口薬というものを我が国が国内で製造することができなかったということもあり、海外の各企業から輸入をしなければならなかったというまず大前提の中で、できるだけ迅速に我が国の国民にそうしたワクチン、経口薬というものを提供するために、やはり国が買上げをしなければならなかったという経緯がございます。そういった中で、必要量を実際に購入をしたということになります。 しかし、実際にコロナが落ち着いてきた中で、その品質期限が来てしまったものが現実に出てきた。したがって、その場合には、期限が来たものから順次これを廃棄するというのは、その製薬、ワクチン等に関わる品質管理という観点からも私はやむを得ないことではないかなと思います。
○大椿ゆうこ君 まだその消費期限が切れていないものもありますよね。全部が切れたわけじゃなくて。ならば、それがなくなるまでは公費負担にするとか、何か方法がないのかなと、もったいないなと、お金ももったいなければ、まだ使えるのに、そして必要とする人がいるのに、それ捨てられる、もったいないなと。 現場からは、やっぱり今、高くてもうその治療受けることができなかったという方の声も届いているんですよ。こういう状況がある中で、やっぱりまだ使える、まだ期限があるものまで捨てるのか、ちょっとここ、対応考えるべきだと思います。 もう一言、お願いします。
○国務大臣(武見敬三君) まだ期限が来ていないものも含めて、その備蓄の範囲を超えて廃棄の対象になってくるものが現実に、ある一定程度まで出てきているということは事実でございます。それについて、改めて二類から五類に変わって、そしてその五類の中で実際に必要とされるこの供給を考えて、実際にこうした備蓄の在り方、考えた上で対応するということになったのではないかなと思います。
○大椿ゆうこ君 まあ、今日はほかの質問も用意しておりますので、この質問に関してはここで終わりますけれども、やはり医療現場からは、本当に治療を必要としている人たちが高額であるということを理由に治療を受けられないといった実態も起きていますし、この政府の対応に対して不満を感じていらっしゃる方もおられるということで、今後の対応、やはり皆さんが注視しているということをお伝えして、次の質問に行きたいと思います。 先ほど石橋議員の方から、会計年度任用職員制度の問題について質問がありました。私も同じ質問を用意しておりましたので、かぶる点があるかとは思いますけれども、質問をさせていただきたいというふうに思います。 今日、皆さんに資料を、皆さんのお手元に今資料が届いていると思います。一つ目は、先ほど石橋議員が紹介された記事と同じです、東京新聞の記事ですね。毎日十五分だけ少なくして退職金をなしにしていたという、そのことが紹介されています。 私、選挙に初めて挑戦したのが二〇一九年で、その前まで労働組合の執行委員長として様々な団体交渉を行ってきていたんですね。ちょうど、会計年度任用職員制度のことが議論をされているときでした。ALT、アシスタント・ランゲージ・ティーチャーという小学校とか中学校とかに派遣されている外国人の方々がいらっしゃいますね、先生方。この人たち、当時は特別職非常勤という立場だったんですよ。これ、会計年度任用職員になったら、パートタイムの会計年度任用職員になるか、それからフルタイムの会計年度任用職員になるかということで、私、団体交渉した記憶があるんですね。 ある阪神間、いわゆる神戸、尼崎、芦屋、それから伊丹、この辺りで自治体を、四つの自治体の団体交渉をしたんですけれども、そのときも、ある自治体はフルタイムの会計年度任用職員として雇用しましょうという提案をし、ある自治体はパートタイムの会計年度任用職員としましょうと。そこで、私、そんな何でけちくさいことするんですかという交渉をした記憶があるんですよ。十五分だけ減らして、ちょっと労働時間減らして退職金を払わない、けちくさいですねという、けちくさいね、その団交をした記憶がありまして、その当時から、やっぱりこういうことやるよね自治体はと思っていたんですよ。ほら、やったと。その結果が今回出ているというふうに思います。 もう一つ、今日お配りしている資料は、これ、沖縄の琉球朝日放送の報道なんですけれども、沖縄県内の自治体で働く非正規職員の実態調査を労働組合が実施したところ、二〇二四年三月末で離職した非正規職員は三千人を上回ったとの報道が行われていました。 今や、この非正規公務員の問題、とりわけ会計年度任用職員の処遇は、先ほども石橋議員が取り上げられたように、本当に大きな問題となっています。全国比例ですのでいろんな地域回らせていただくんですけれども、そのとき、国政報告に来てくださった皆さんから、大椿さん、やっぱり会計年度任用職員の問題どうにかしてくれませんかといって、やっぱり劣悪な雇用内容について相談を受ける機会が本当にこの数年増えたんですね。本当に、先ほども石橋議員が言われましたけれども、公務の仕事の話だから総務にお任せするということではなく、やっぱりこれ雇用全体の問題として厚労でもやっぱり考えるべきだと思って今日私も取り上げさせていただきたいと思っています。 この制度が二〇二〇年に導入をされました。今年で四年を迎えるということですけれども、全国の会計年度任用職員の数、そして全職員に占める比率、そして男女比、二〇二三年度末に再任用されなかった、つまり継続雇用されず雇い止めされた労働者の数について教えてください。こちら参考人の方お願いします。
○政府参考人(小池信之君) 会計年度任用職員の職員数につきましては、令和五年度に調査したものによりますと、任用期間が六か月以上で一週間の勤務時間が常勤職員の半分以上である会計年度任用職員は、四月一日時点で約六十六万人、職員全体が約三百五十四万人でございますので、割合は約一九%となってございます。 また、会計年度任用職員の男女比につきましては、令和二年四月一日現在で、任用期間が六か月以上で一週間の勤務時間が常勤職員の半分以上である会計年度任用職員は、男性が二三・四%、女性が七六・六%となっております。 年度末に再任用されなかった会計年度任用職員の人数のお尋ねでございますが、それについては総務省では把握してございません。
○大椿ゆうこ君 今報告がありましたけれども、全体の一九%を占める人たちがこの会計年度任用職員であるということ、そして圧倒的にやっぱり女性たちが多いというところがこの会計年度任用職員の問題だと思っています。そもそも非正規労働者というのは男性よりも女性多いということはもう皆さん常識だと思いますけれども、この会計年度任用職員においてももう数字として七六・六%が女性だということが明らかになっています。 それで、二〇二三年度末に再任用されなかった労働者の数については知りません、知りませんという御回答でしたけれども、何で調査しないんですか。何で総務省は調査しないんですか。
○政府参考人(小池信之君) 会計年度任用職員につきましては、令和五年度に公募によらない再度の任用回数の運用状況などを詳細に調査しているところでございますが、御指摘の内容につきましては、各自治体の具体的な任用に関わることでもございますので、総務省において調査することは考えてございません。
○大椿ゆうこ君 誰がこの会計年度任用職員という制度をつくったんですか。誰がつくったんですか。自治体ですか。国でしょう。答えてください。
○政府参考人(小池信之君) 総務省が法改正をいたしましてつくった制度でございます。
○大椿ゆうこ君 国がつくった制度に伴って首を切られた労働者がいる。だったら、一体どれだけの人たちがこの制度によって首切りされているのか、仕事を失っているのか、首を切った者はその実態をきちんと調査する必要がある、そう思っているんですけれども、総務省、どうでしょうか。
○政府参考人(小池信之君) 繰り返しで恐縮でございますが、各自治体の具体的な任用状況、どういった方を採用し、どういった方を採用しないということは総務省として調査することは考えてございません。
○大椿ゆうこ君 私も首を切られた経験のある者として、もう一貫して私は思っているんですよ。首を切った人間は、首を切った、首を切られた人間がその後どうなったか、しっかりとそこに向き合うべきだと、それは私はずうっと思い続けていることなんですね。 そして、今回の会計年度任用職員制度というものは、この制度によって、総務省がつくった制度によって、全国でたくさんの人たちが雇い止めの不安にさらされ、実際に職を失っている、そういう制度をつくったんですよ。つくったのは国なんですよ、総務省なんです。だったら、責任持って実態ぐらい調査すべきと思いますよ。首切られた人たちは、私たちの人生どう思っているんだと、ちゃんと調査しないのか、どれだけの人たちが職を失ったのか、そのことを把握しないのかと、自治体に丸投げかと、私はそう思うんですね。 だから、やっぱりこれ実態調査すべきであるということを改めて、総務省、お伝えをしておきたいと思います。あなたたちがやったことです。あなたたちの責任できっちり実態調査をすべきだというふうに思います。 今年四月に出版をされた、毎日新聞の東海林智さんという新聞記者の方が書かれた本があります。タイトルは「ルポ 低賃金」という書籍なんですね。その中にも、非正規公務員と題したところで会計年度任用職員の実態がつづられているページがあります。非正規公務員の当事者や経験者、研究者らがつくるグループ、非正規公務員ヴォイセズが行ったハラスメント調査をしながらつづっている一文があるわけですが、まずちょっと総務省に確認しますが、かつて、以前このヴォイセズと交渉したことがあると思いますけれども、このハラスメント調査、受け取っていらっしゃいますかね。
○政府参考人(小池信之君) 申し訳ございません。今手元に資料がございませんので、お答えできないところでございます。
○大椿ゆうこ君 一度交渉していただいているので届いているかなとは思うんですけれども、改めて、お手元にないということであれば、やはり総務省が実態調査を行わない、そういった中で、こういった民間の団体が、そして当事者たちが、実際、非正規公務員、会計年度任用職員の方々がどういう環境の中で働いているか、またどのようなハラスメントにさらされているかということを調査した、はっきり言って現段階では唯一の実態調査ではないかなというふうに私は思うので、やっぱりこれ総務省は見るべきだと思いますので、後ほどお届けに上がりたいというふうに思っています。厚労、武見大臣にもお届けに上がりたいというふうに思っておりますけれども、やっぱり実態調査見ていただきたいなと思っています。 そのアンケート内容を紹介しながら、東海林記者はこういうふうに書いています。これらのアンケート結果を見ていると、なぜ総務省が非正規公務員の実態調査を行わないのかが分かる気がすると、それは、自ら発案したこの制度が本質的な問題を抱えていることを認めざるを得なくなるからではないかというふうに指摘しているんですね。 正直に言って、この会計年度任用職員制度、めちゃくちゃ不評ですよね。その不評、不評の声が皆さんの元に届いているかというところをお聞きしたいわけですけれども、会計年度ということで、つまり雇用期間最長一年、再任用を繰り返すと言われても、常に雇い止めの不安にさらされながら働いています。雇い止めが怖いから、職場でパワハラやセクハラ、こういうことを受けても、首切られるぐらいだったらと、次の契約更新が望めなくなるぐらいだったら我慢しようといって諦めて我慢している、声なき労働者になるしかない、そういう人たちをやっぱりこの制度は生み出しているんです。 フルタイムの会計年度任用職員になれればボーナスが支給されると思っていたけれども、月給は減り、減った分がボーナスに回っている。要するに一緒じゃないかというような指摘も実際にあります。 以前なら労組法適用でした、非正規の人たち。でも、これが地公法対象になったということで、実質、団体交渉権、これ剥奪されたような状態になっているということも私は大きな問題点だと思っています。 そういった声が総務省そして武見大臣のところに届いているでしょうか。認識をお話しいただければと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 今までの石橋議員、大椿議員の御質問等も伺いながら、やはりこれ公務員の非常勤の職員の処遇の問題についての課題の御指摘であったと思います。 これらの問題については、やはり、先ほどの総務省の政務官からの答弁の中でも、例えば、非常勤とするために八時間労働とせずにそれを例えば七時間四十五分にすると、このようなケースについては、それがきちんとした理由のある積み上げの根拠である、数字であるのか、あるいはそうでないのか、きちんと精査をして、そして制度がきちんとうまく運用されているかどうかはそこできちんと確認をして是正をするというような趣旨の答弁がありました。 私は、やはりこうしたことを、厚生労働省の立場からすれば、同一労働同一賃金、それからまた最低賃金というようなことを踏まえつつ、その点に基づいて、こうした地方における公務員の、非常勤公務員に関わる処遇の問題について、総務省とも連携をしながらこうした課題に取り組んでいかなければいけないかなと、こう理解をしたところであります。
○政府参考人(小池信之君) いろんな声があるという御指摘でございましたので、そういったことも念頭に置きながらこれから対処してまいりたいと考えております。
○大椿ゆうこ君 武見大臣のところと、そして総務省、総務大臣のところにもこのアンケート調査、届けに行かせてもらいます。是非これ読んでいただきたいんですね。実際、やっぱりそこで働いている会計年度任用職員の女性たちが、まあ女性が多いですから、この人たちがどういう状況の中で働いていらっしゃるのか、そして辞めなくてはいけなかったのか、この実態、しっかりと捉えていただきたいなというふうに思います。 会計年度で雇っているんだと言いますけど、はっきり言ってその中身、恒常的な仕事も多いですよね。一年で終わるという仕事ばっかりじゃない。だったらば、そこで働いている人たち雇い止めする理由ないじゃないですか。そこで経験積んだ人たち、その経験を尊重して継続雇用する、やっぱり首切りをしないということが必要だというふうに思っています。 武見大臣は、私が厚労委員会に来たときに、非正規雇用の問題のこの非正規を正規化するということは国の方針だからということを私にはっきり言ってくださいましたよね。だから、やっぱりこの公務職場も、そして民間も、やっぱり非正規雇用をなくしていく。もう原則、正規雇用を原則にし、そして入口できちんと規制をしていく。やっぱりこのことを、武見大臣前も言ったけど、やっぱりこの議論、しっかりとしていきたいというふうに思っています。 そして、会計年度任用職員の方々、図書館司書、そして女性相談員など、専門性を持った人たちが働いているわけですよ。その専門性を非正規労働者と、そして使い捨てにする、こういう専門性の搾取、やめてもらえませんか。会計年度任用職員、是非この制度やめて、やめるべきだということをお伝えさせていただきたいというふうに思っています。 もう一つ質問がありますので次に行きますけれども、次に、この会計年度任用職員に関わって、今法務委員会の方で議論をされている、審議されている共同親権について質問させていただきます。 衆議院通過後、共同親権について取り上げるメディアも増えましたけれども、今、本当に人々も関心を持ち始めています。 とりわけ、共同親権導入に反対されている方々から様々お話を聞かせていただく機会がありました。夫からDVを受け、何とか離婚が成立し、現在は子供とともに安心した暮らしを手に入れられることができている女性やそのお子さん、現在も係争中の方、そういった方々を支援してこられた行政の職員や民間の支援団体の方から、この法案の問題点や不安なお気持ちをいろいろと聞かせていただきました。DVの被害者の支援に関しては女性支援事業を担う厚生労働省も無関係ではありませんので、厚生労働省の管轄である女性相談支援センターも大きな役割を担っています。そういった現場から懸念の声が上がっていますので、それに基づいて質問させていただきたいと思います。 DVは必ずしも男性から女性だけに行われるものではありませんが、多くの場合の被害者はやはり女性です。本日は、その女性支援の観点から質問をさせていただきます。 まず、この四月一日から困難女性支援法が施行されましたけれども、この法律に基づく支援制度の整備と現状について、全国の進捗状況、簡潔に教えてください。
○政府参考人(朝川知昭君) 本年四月より施行されました女性支援新法におきましては、新たに各都道府県において基本計画を策定することとされまして、この計画に基づいて施策に取り組んでいくことになっています。 この各都道府県が定めた基本計画においては、例えば、困難な女性を、抱える女性の早期把握の観点から、アウトリーチの実施やSNSの活用であるとか、あるいは相談体制の充実として、女性相談支援員の市町村における配置の促進や資質の向上、あるいは女性相談支援センターの体制強化などに取り組んでいく旨が盛り込まれております。 国としては、引き続き、地方公共団体の取組を支援すべく、必要な助言を行うとともに、研修の実施等に努めてまいります。また、女性相談支援員は、困難な問題を抱える女性にとって最初の窓口として相談に応じるなど、女性支援における重要な担い手でございますが、令和五年四月一日現在、千五百九十五人の女性相談支援員が配置されており、うち非常勤職員は千三百十五人、約八二・四%となっております。
○大椿ゆうこ君 次に質問しようと思う部分まで答えてくださいましたけれども、まあ圧倒的に八割強が、やっぱりこの困難を抱えた女性たちの相談に当たっている職員の八割方が女性であり非正規という実態が明らかになってきているわけです。 さっきの話に通じる部分ではありますけれども、そういった現場から、困難女性支援法第九条三項二号には、女性相談支援センターが、困難な問題を抱える女性の緊急時における安全の確保及び一時保護を行うことを定めています。 例えば、ある夫婦が、離婚は成立したものの夫のDVが認定されず共同親権となったとします。母と子は、夫からの暴力を恐れ女性支援センターに保護を求めました。それを受け、センター側は緊急措置をとったとします。夫は、親権者である自分の合意を取ることもなく子供の居どころを変更したことなどが親権の侵害に当たるとしてセンターを訴える可能性があるんじゃないかという懸念が現場にはあるんですね。支援現場は萎縮し、緊急措置が必要である人にもかかわらず、ちゅうちょしてしまうのではないかということが考えられます。 民法改定案においては、子の利益のため急迫の事情があるときに該当すれば、子の居どころの変更等を一方の親権者が単独で行うことができるとされているが、急迫の事情の有無が訴訟で争われ、それがないと判断された場合、センターが行った緊急時の措置まで不当なものとして扱われないかと、現場ではそういったケースを想定して不安になっているということなんです。 センターが相談を受けた時点における事態の緊急性を認めた場合、親権の単独行使が可能な急迫の事情があるかないかにかかわらず、困難女性支援法に沿って緊急時の措置をとるべきことが必要であると考えますが、その認識で差し支えありませんでしょうか。
○政府参考人(朝川知昭君) 民法の所管省庁であります法務省より、DV被害を受けている場合には、今般の民法改正案に規定されております子の利益のため急迫な事情があるときに該当する旨が示されておりまして、また、急迫な事情があると認められるのは暴力等の直後のみに限られないと考えているとの見解も示されています。 このため、女性相談支援センターにおきましては、DV被害者の立場に立って相談に応じ、その相談内容に基づき、DVから保護することが必要であると判断した場合には、子の利益のため急迫な事情があるときに該当するものとしてためらうことなく必要な支援を行う必要があると考えております。 厚生労働省においては、こうした考え方について、女性相談支援センター等の関係機関に対し研修会等を通じて周知を行い、引き続きDV被害者への支援が適切に行われるよう努めてまいります。
○大椿ゆうこ君 大臣に改めて確認したいんですけれども、DV被害者の支援に携わっている方々からは先ほどのような不安の声が出ています。保護すべき緊急性のある女性や子供はちゅうちょせずあまねく保護をしたい、これが支援に携わっている方々の思いだと思うんですね。相談員の皆さんが安心して職務を全うできる環境を整えるために、大臣、どのようになさいますか。
○国務大臣(武見敬三君) 今事務方からも答えましたけれども、厚労省として、この関係省庁としっかり連携しながら、この改正案の趣旨を女性相談支援センター等に周知をして、DV被害を受けておられる方などへの必要な支援が確実に行われるように努めたいと考えます。 その上で、この女性支援新法等において、女性相談支援センターというのが、DV被害など困難な問題を抱える方の立場に立って相談に応じるとともに、困難な問題を抱える方及びその同伴する家族の緊急時の安全の確保及び一時保護などを行うこととされておりまして、相談内容から支援が必要と判断した場合には、ためらうことなくこの一時保護等の必要な支援を提供していく必要があると考えます。
○大椿ゆうこ君 現場の方々、不安な声が上がっていますから、そういう人たちの不安をどうしていくのか、やっぱり運用方法がきちんと定められていない中で、この採決だけ進められようとしているということがやっぱり大きな問題ではないかなと思います。 最後に、昨年九月一日、日本産婦人科学会、日本法医学学会、日本法医病理学会、日本小児学会、四団体の連名で、齋藤法務大臣に、前の齋藤法務大臣に対して、家族法制の見直しに関する中間試案への要望を提出されたと思います。 要望書は、民法改定の趣旨、理念は理解するとしながら、両方の親権者の同意を得る必要があれば、生命、身体の保護に必要な医療を実施することが不可能あるいは遅れることを懸念しているとし、共同親権導入に当たっては適宜医療者の意見を聴取し、上記のような懸念にも対応できる仕組みを検討するようにと求めています。 宛先は法務大臣でしたが、共同親権導入は医療現場にも大きな混乱、負担をもたらすことが十分に考えられます。厚労大臣として、このような現場の声をどう受け止めていらっしゃるでしょうか。
○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、お答えは簡潔に願います。
○国務大臣(武見敬三君) はい。 医療現場での適切な医療が提供される必要性がございます。仮に民法の改正法案が成立した場合には、委員御指摘のような懸念が生じないように、制度趣旨の周知、これらをしっかりと図っていくことが重要だと認識しています。
○大椿ゆうこ君 またこの件については質問をさせていただきます。 これで質問を終わります。ありがとうございます。
○杉久武君 公明党の杉久武でございます。 本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。通告に従いまして順次質問をしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 まず、定額減税についてお伺いをしたいと思います。 いよいよ来月六月から定額減税が実施をされます。物価高から暮らしを守り、デフレ完全脱却に向けて、手元で使えるお金でございます、この可処分所得を直接的に下支えするものでございまして、納税者本人と配偶者を含む扶養親族一人につき計四万円が、一人当たり四万円が減税をされるものであります。 この定額減税につきましては、源泉徴収義務者や地方自治体の皆様に御協力をいただきながら、円滑に実施をしていることが何より重要です。定額減税がどのようになされるかにつきましては、それぞれの置かれた状況によって様々でございますけれども、今日はその中でよくある事例の一つといたしまして、給与と公的年金の両方の収入がある場合について関係省庁に確認をしたいというふうに思います。 まず最初に、財務省に確認をさせていただきたいというふうに思います。 給与と公的年金の両方の所得がある方の定額減税はどのように行われるのか、また、なぜそのような方法を採用したのか、その理由も併せて確認をしたいと思います。
○政府参考人(小宮敦史君) 給与と公的年金の双方の所得がある方に対する所得税の定額減税の実施方法でございますが、給与と公的年金の双方について、六月以降に支払われる給与等や支給される公的年金に係る源泉徴収税額からそれぞれ減税することとしております。 このような方法を採用した理由でございますが、給与と公的年金の一方のみを得ている方が大多数の中で、できる限り減税の恩恵を早く届けるという観点からは、どちらか一方ではなく、それぞれの源泉徴収時に減税を実施することが望ましいこと、また、給与と公的年金の双方の所得がある方について、給与支払者における従業員の公的年金の受給状況と年金機構等における支給対象者の給与の受取状況をそれぞれ網羅的に把握しているわけではないため、確定申告時ではなく六月の減税開始時において重複を排除することは実務上困難であること等を踏まえたものでございます。
○杉久武君 今御答弁ありましたとおり、給与と公的年金の両方で源泉徴収を受けている場合につきましては、六月以降の賞与や給与の支払で給料の方は、そして六月以降の公的年金の支払で、それぞれで減税をされるという仕組みになっておりまして、その採用した理由は今お話しいただいたとおりでございます。 この給与と公的年金の両方で定額減税を受ける場合の取扱いにつきましては、令和六年分所得税の定額減税QアンドA、概要・源泉所得税関係というQアンドAが今国税庁から出されておりますけれども、その二の三というところで、双方で定額減税を受けることになるということに加えてなお書きがございまして、給与等と公的年金等との定額減税額の重複控除については、確定申告で最終的な年間の所得税額と定額減税額との精算が行われることになりますというふうに書かれておりますけれども、これは精算をするために確定申告をする必要があるという意味になるのかどうか、国税庁に確認をしたいと思います。
○政府参考人(田原芳幸君) お答えいたします。 給与等に係る源泉徴収税額と公的年金等に係る源泉徴収税額の両方におきまして定額減税の適用を受けていることによりまして確定申告の義務が生じるということはございませんで、一定の要件を満たすことにより確定申告が不要とされていた方につきましては、これまでと同様の要件を満たすのであれば、新たに申告が必要となることはございません。 具体的には、従来どおりでございますが、確定申告をすれば税金が還付される方、給与の収入金額が二千万円以下で、給与所得及び退職所得以外の所得金額が二十万円以下であるなどの一定の要件を満たす方、また、公的年金等の収入金額が四百万円以下で、公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が二十万円以下であるなどの一定の要件を満たす方などの確定申告が不要とされている方につきましては確定申告の義務は生じないこととなります。
○杉久武君 今御答弁ありましたとおり、給与と公的年金の両方から定額減税の適用を受けていることだけをもって新たな確定申告義務が発生するわけではないということでございまして、これは今非常に重要なお話があったと思っております。 今、定額減税に対する様々なネット記事や解説動画が出回っておりますけれども、その中には、定額減税のせいで年金受給者は確定申告をしなければ無申告になるかもしれないとか、申告しなければ延滞税が課せられるリスクがあるかもと、そういうふうに不安をあおるような、そういった記事も散見されるところでございます。 そういった中で、私は先月、国税庁に対しまして、今の、先ほど御紹介いたしましたQアンドAのなお書きの部分だけでは、この両方で定額減税を受けた場合は重複控除を精算するために確定申告をしなければならないのではないかというふうに誤解をしている方も多いのではないかというふうに思っておりますので、誤解を解くためにもしっかりとこの部分についてもQアンドAで明示するべきではないかということをお願いさせていただきましたが、どのように対応していただいたのか、国税庁に確認をしたいと思います。
○政府参考人(田原芳幸君) お答えいたします。 委員御指摘のとおりでございますが、確定申告が不要とされる一定の要件を満たす方につきましては、給与等に係る源泉徴収税額と公的年金等に係る源泉徴収税額の両方におきまして定額減税の適用を受けていた場合でございましても、必ずしも確定申告をする必要がないところでございます。 この点につきましては、先般、四月三十日になりますが、国税庁ホームページにおきまして公表いたしました予定納税・確定申告関係のQアンドA、こちらの方におきましてお示ししているところであります。 今後とも、納税者の立場に立ちまして、丁寧な周知、広報に取り組んでまいりたいと考えております。
○杉久武君 ありがとうございます。 四月三十日、新たに公表していただいたQアンドA、まあ別々のQアンドAになったことは若干分かりづらいかなとも思ってはいるんですけれども、少なくとも国税庁から出されたQアンドAの中で明らかにしていただいたことに対しては、対応に感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。 その上で、厚労大臣にお願いがございます。 国税庁のQアンドAにはこのように明示をしていただきましたけれども、公的年金を受給されている高齢者の方々に制度の中身を正しく理解をしていただくためには、やはりこの国税庁のQアンドAに書いていますよというだけだとなかなか私は伝わらないのではないかなというふうに思っております。そういった意味におきましては、公的年金受給者に対しては日本年金機構から何らかの形でしっかりとお知らせをしていくことが大事だというふうに思っております。 是非、あらゆる機会を通じて周知徹底を行っていただきたいと思いますが、厚労大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 今年六月から実施される定額減税について、年金受給者への制度周知、これ本当に重要であります。 日本年金機構のホームページに定額減税の特設ページを開設をしております。その中で、委員御指摘のように、年金と給与など複数の所得があり双方で定額減税を受けていることだけをもって確定申告の義務は発生しない点を含めまして、必要なこと、きちんと周知を徹底していきたいというふうに思います。 その上で、厚生労働省といたしましては、国税庁や日本年金機構と連携をしながら、年金受給者にも確定申告に関してよく理解していただけるよう、改めて委員御指摘の点について他の周知の方策についても検討して、積極的な周知を更に進めていきたいと思います。
○杉久武君 是非よろしくお願いをしたいというふうに思います。 次に、話題変わりまして、子供のネットゲームやSNSに対する依存について伺いたいというふうに思っております。 コロナ禍もございまして、社会のデジタル化というのが急激に進みました。そういった中で、この社会のデジタル化が進む中で、子供のネット依存の低年齢化が懸念をされております。使用開始年齢が低いとネット依存症になりやすくなるとも言われておりますけれども、子供がネットゲームやSNSなどに依存することに対し、現状どのように認識をし、また、どのように対応しようとしているのか、厚労省の見解を伺いたいというふうに思います。
○政府参考人(辺見聡君) 議員御指摘のいわゆるネット依存につきましては、現時点で医学的にこれを疾患や状態として定義されているものはないと承知をしているところでございます。 一方、ネットを使用しましたオンラインゲームに過度にのめり込むことなどによりまして日常生活や社会生活が著しく悪影響を受けるとの指摘もあるところでございまして、ゲーム障害につきましては、発症のメカニズムや治療、予防に関する確立した科学的知見がない現状に鑑みまして、厚生労働科学研究において、ネットの使用に関連する問題も含めましてこれまで実態調査を行ってきたところでございます。 今年度におきましては、こうしたゲーム障害と併せて、ネットの使用に関連する問題も含めまして全国調査を実施することを予定をしておりまして、厚生労働省としては、実態の把握や科学的知見の集積などを行ってまいりたいと考えております。
○杉久武君 今御答弁ありましたとおり、ゲーム障害の部分につきましては、今全国調査を行っていただいているということでございました。このゲーム障害については、WHOが依存症の一つとして認定をしているところでございますので、この全国調査を踏まえて早急な実態把握をした上で適切な対応を取っていただきたいというふうに思っております。 また、ゲーム障害と依存症の問題だけではなく、やはり先ほども申し上げましたネット依存の低年齢化に伴い、やっぱり子供の発達に対する影響も考えていかないといけない重要な部分ではないかというふうに思っておりますけれども、子供のこのネット依存に伴う、ネット依存とかゲーム障害が、脳の発達阻害などについてのリスクについてどのように評価をしているのか、厚労省に確認をしたいというふうに思います。
○政府参考人(辺見聡君) いわゆるネット依存につきましては、現時点で医学的にこれを疾患、状態として定義されていないという状況でございまして、議員御指摘のようないわゆるネット使用に伴うゲーム障害や脳の発育阻害に係る医学的知見は現状では十分でないと承知をしております。 ゲーム障害と併せまして、ネット使用に関する問題について、先ほど申し上げました全国調査を実施することを予定をしておりまして、こうした調査をしっかりと行うことによりまして、厚生労働省としては実態の把握、科学的知見の集積などを行ってまいりたいと考えております。
○杉久武君 今申し上げた、私のやはり問題意識としては、やはりその依存症の対策も当然大事なんですけれども、やっぱり子供の脳の発達に与える影響、この部分についても是非とも医学的見地から調べていく必要があるのではないかというふうに思っておりますので、そういった視点も是非、今後の政策の中で、調査の中で取り入れていただければというふうに思います。 その上で、こども家庭庁にお伺いをしたいと思います。 子供自身がネットのリスクを理解して利用していくことは難しく、そういった意味では、子供のネット依存を防ぐためには、保護者に対しネットのリスクをあらゆる機会を通じて周知していくことが必要と考えますけれども、現状どのように保護者に対し周知をしているのか、その取組状況についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(高橋宏治君) お答え申し上げます。 保護者への周知ということでございますけれども、政府では、青少年が安全に安心してインターネットを利用できるようにするための施策に関する基本的な計画というものを定めてございまして、これは順次改定しておるわけですが、直近では令和三年六月にこの第五次計画というものを定めてございまして、その中で、インターネットに潜む危険性やそれらの問題への対応方法であるとか、インターネット利用に関する親子のルール作りなどについて保護者に対する啓発活動を実施、支援することを掲げております。 関係省庁と緊密な連携の下に施策を推進しておるというところでございますけれども、こども家庭庁におきましては、この計画に基づきまして、フィルタリング機能でありますとかペアレンタルコントロール機能の活用など、インターネットを安全、安心にお使いいただくために保護者向けリーフレットを作成して自治体に配付しているほか、こども家庭庁のウェブサイト上でこれを公開して、保護者の皆様方に御自由に御活用いただけるようにしておるというところでございます。 また、青少年のインターネット利用環境づくりフォーラムというものを開催したり、あるいは春の卒業、進学あるいは進級のシーズンに特に重点を置きまして、例年二月から五月までの間を春のあんしんネット・新学期一斉行動の期間と定め、PTAなどに対しまして情報発信を行うなど、適切なインターネット利用の更なる普及啓発を行っておるところでございます。 こども家庭庁といたしましては、引き続き、関係省庁とも緊密に連携してこうした取組を実施してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○杉久武君 是非よろしくお願いしたいと思います。 最後、残りの時間で、マイナポータルを利用した医療費控除についてお伺いをしたいと思います。 確定申告によって適用できる控除の一つに医療費控除がございます。医療費控除は、一定の基準を超えた医療費を支払った場合、所得税や住民税の控除が受けられる制度でございまして、多くの方が利用されていると思います。 この医療費控除を受けるに当たっては、医療費の領収書を一枚一枚積み上げて集計する必要がありますので非常に煩雑でございます。そういった中、現在はマイナポータルを利用して医療費通知情報を電子的に取り込むことができるようになりました。私も今年の確定申告で初めて利用してみましたけれども、大変便利であると感じたとともに、使い勝手の面ではまだまだ改善の余地もあるのではないかというふうに思っております。 そこで、国税庁にお伺いをしたいと思いますけれども、マイナポータルを利用して医療費通知情報を電子的に取得することのメリットは大きいと思いますけれども、その活用実績はどの程度か、お伺いをしたいと思います。さらに、普及拡大に向けて課題として認識していることがあれば、その点についても教えていただければと思います。
○政府参考人(田原芳幸君) お答え申し上げます。 昨年行われました令和四年分所得税の確定申告につきまして申し上げますと、医療費控除の適用のある申告人員でございますが、こちらは七百五十七万人となってございます。また、マイナポータル連携の利用人員でございますが、こちらは百三十二万人となってございまして、そのうち医療費通知情報の添付があった申告人員は百十八万人となってございます。 課題でございますが、国税庁におきましては、ホームページの確定申告書等作成コーナー、こちらにおきましてアンケートを実施しておりまして、このアンケートの中でマイナポータル連携に関する御意見も頂戴しているところであります。 これらのうち医療費通知情報に関するものにつきましては、入力の手間が大幅に削減されたとの高い評価の意見が多く寄せられております一方で、マイナポータルにおきます代理人の設定に関しまして、代理人設定の方法が分かりづらい、あるいは設定可能な代理権限の有効期間が短いといった改善を求める意見が寄せられてございます。家族分の医療費通知情報を取得するための事前準備の操作性などにつきまして課題があるものと認識してございます。 国税当局といたしましては、このような利用者の声につきまして関係省庁とも連携して改善に向けた協議を行うなど、更なる利便性の向上に取り組んでまいりたいと考えております。
○杉久武君 今御説明いただきました点ですね、課題、私も家族の分をまとめてやろうとすると、やっぱり代理設定のところが少し、もうちょっとスムーズに簡単にできればいいなというのが実感をしたところでございます。 今、国税庁から説明のありました代理設定の更なる簡便化や、あとは、代理権限一旦付与しても、また、切れてしまうとまたもう一回代理権限を設定し直さなきゃいけないという部分もありますので、こういった課題が今指摘されたところでございますけれども、この部分について、最後、デジタル庁としてどういうふうに今後取り組んでいくおつもりなのか、見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(蓮井智哉君) お答え申し上げます。 マイナポータルでは、利用者にとって使いやすいサービスとなるように、本年三月末にトップページをシンプルで分かりやすいデザインに刷新したところでございますが、委員御指摘の代理設定機能を始めとする一部機能に関しましては、現在も引き続き旧画面のデザインでの提供になってございますけれども、これも順次、シンプルで分かりやすいデザインへの改修を予定してございます。さらに、代理設定機能におけるその代理権限の期間延長、御指摘ございましたけれども、この期間の延長も含めて改修を検討しているところでございます。 マイナポータルに対しまして寄せられている御意見なども踏まえながら、利用者視点で分かりやすく使い勝手の良いマイナポータルとなるようUI、UXの継続的な改善を進めてまいりますが、特に確定申告の手続につきましては、先ほど答弁ございましたが、多くの方が利用されているサービスでございますので、来年の確定申告に向けまして、関係省庁や関係事業者の方とも連携しながら改善に努めてまいりたいと考えております。
○杉久武君 是非、更に多くの方がこの仕組みを利用していただけるように改善に取り組んでいただきたいということをお願いを申し上げまして、質疑を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てるように質疑をしたいと思います。 強度行動障害についてお伺いをしたいと思います。 私は、令和三年改定、令和六年改定、一緒に議論をさせていただいて、この改定、全面的に支持する立場であります。中でも、環境調整という理念を具現化していただいたこと、総理にもこの重要性を御答弁いただいたこと、本当、感謝しかありませんで、そういった思いから経緯を資料として付けさせていただいているところであります。こういうときだからこそ、この強度行動障害の特性を生かした対策と障害者施策全体の対策が矛盾しないように、乖離しないようにしておきたいとの思いからお伺いをする次第であります。 資料の一の中には、上の段でありますけれども、自傷他害、こういった事例なども示させていただいておりますけれども、一方で、厚労省は二〇二六年までに施設等で過ごす障害者の数を五%以上減らすといった、こういった目標を立てておりまして、私自身は、この地域移行を選択肢を示して意思を尊重する考え、これも全面的に支える思いでありますけれども、これ一律にはやっぱりいかない、そういう思いであります。 施設入所者の地域移行についてのこれまでの取組と強度行動障害という障害特性に応じた今後の考え方について、まずお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(辺見聡君) 障害者がその希望に応じた暮らしの場を選択できることは大変重要であり、自治体が策定をいたします障害福祉計画に係る国の基本指針において施設入所者の数に係る目標値を設定するなど、先生御指摘いただきましたような各地域の実情等を踏まえた地域移行の推進に取り組んできたところでございます。 また、強度行動障害を有する方につきましても、本人の希望に応じた暮らしの場を選択できるようにするという基本的な考え方には変わりがないところでございますけれども、こうした方々の中には、特性に適した環境調整や支援が行われない場合に、本人の困り事が著しく大きくなって、自傷や他害といった行動上の課題が引き起こされる事例も見られるところでございます。 こうした直ちに単身生活などの地域移行が困難な方もいること、こうしたことも念頭に置きつつ、個々の特性に応じた関わり方や環境の整備など、適切な支援の継続的な提供が必要であると考えております。 これを踏まえまして、強度行動障害を有する方を含めて、障害者がどこで誰と生活をするかについて選択の機会が確保されるよう、令和六年度障害福祉サービス等報酬改定では、障害福祉サービス事業者は、利用者が自立した生活を営むことができるよう、意思決定支援の配慮に係る努力義務を設けるとともに、障害者支援施設からグループホームなどへの地域移行を推進するための動機付け支援などに対する評価、こういったものに取り組んだところでございます。
○秋野公造君 福岡県知的障がい者福祉協会木高会長と一緒に志摩学園の末原理事長を訪ねてきました。区分、平均が五・九ということで大変重い方々を見ているわけでありますけれども、お部屋は他害の影響を見られるといったところですが、一方で皆さん穏やかな暮らしをしておられました。トイレにずっと付いていく、そうしないとトイレの水も飲んでしまうような方もいらっしゃる、だからこそ、尿検査もしながら、生きるということも支えている。 こういった見守りもあっての地域移行を考えていかなきゃいけないわけでありますけれども、だからこそ、地域移行できる人はどういう人なのか、できない人はどういう状況なのか、こういったことを明確にしながら、また、グループホームの在り方も更に見直すべきではないか、そのように考えますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(辺見聡君) ただいま御指摘いただきましたように、強度行動障害を有する方のうち、施設から地域移行が困難な方、こういった方もいらっしゃるという御指摘もあり、こういった方々の状態像を注意深く見ていくという視点は大変重要であると考えているところでございます。 令和五年に強度行動障害を有する者の地域支援体制に関する検討会というものを開いたところでございますが、この報告書におきましては、強度行動障害を有する方の地域移行が進みにくい背景として、地域に移行先となる法人や事業所がない状況があることや、グループホームにおいて安定的に強度行動障害を有する方を支えるための取組を進めていくことが必要である、こういった指摘も受けたところでございます。 これを踏まえて、今般の報酬改定においては、グループホーム等において強度行動障害を有する方に対する環境調整などの適切な支援に対する評価の拡充ですとか専門的知識を持った中核的人材等の配置、状態が悪化した場合における広域的支援人材による集中的支援、こうしたものに対しての評価の新設を行ったところでございます。 今後は、専門的知識を有する人材の養成を進めるとともに、今回の報酬改定の効果検証も進めつつ、地域における強度行動障害を有する方に対する支援体制の推進に努めてまいりたいと考えております。
○秋野公造君 地域移行できたとして、生活介護における基本報酬が利用者ごとのサービス提供時間になったということ、あるいは送迎に要する時間もサービス提供時間に含まれなくなったということ、これも強度行動障害の特性はなかなか反映できない部分もあるんじゃないかと思っています。 それは、なかなか長くいることが困難であるという特性、それから送迎の際にも環境調整が必要ではないかということを考えると、ここが算定されないというのは合わない部分もあるんじゃないかと思いますけれども、こういった観点、令和九年に向けて検討すべきではないかと考えますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(辺見聡君) 今般の改定におきましては、生活介護について、サービス提供の実態に応じた評価を行うため、利用者ごとのサービス提供時間に応じてきめ細かく基本報酬を設定するとともに、サービスの質を評価する観点から、強度行動障害を有する方などの支援体制を整えている場合の加算の拡充などを併せて講じたところでございます。 その際、事業所における支援の実態に応じ一定の配慮を講じたところでございまして、具体的には、強度行動障害などの障害特性等により利用時間が短時間にならざるを得ない利用者の場合、サービス利用前の受入れ準備などに長時間を有することが多いということから、一定時間をサービス提供時間に加えること、また、強度行動障害の方を支援する事業所が近隣にない場合など、送迎に要する時間が一般的な場合と比べて相当程度長時間となる場合には一定時間をサービス提供時間に加えることなどを可能としているところでございます。また、送迎につきましては、従来から、強度行動障害を有する方など重度の障害の方を多く送迎している場合は通常の送迎加算に加えて更に評価をしているところでございます。 まずは今般のこうした改定を着実に実施していくことが重要と考えているところでございますが、議員御指摘のとおり、強度行動障害を有する方々の中には、特性に応じた環境調整や支援が行われない場合は自傷や他害といった行動上の課題が引き起こされる事例も見られるところであり、また、更に言えば適切な支援、環境調整を行うことによって状態の改善が有効であるということから、こうした視点をしっかりと持ちながら、今後の報酬改定の検証調査等においては、報酬改定の影響や送迎時における個々の特性を踏まえた環境調整などの支援の状況も含めまして丁寧に実態調査を実施してまいりたいと考えております。
○秋野公造君 最後の質問ですけど、先ほど申し上げた志摩学園、区分が平均五・九ということは、これ平日も土日も実はない状態であります。ほかの領域は土日をちょっと薄くすることは可能であっても、この強度行動障害の領域においてはそこはなかなか難しいんじゃないかと思っております。施設入所支援における土日の支援についても、強度行動障害の特性を踏まえて令和九年に向けて検討を行うべきではないかと考えますが、御見解お伺いしたいと思います。
○政府参考人(辺見聡君) 障害福祉サービスの基本的な考え方といたしましては、施設入所支援においても、入所者に対する土日における介護等の支援も含めて日々の基本報酬を設定しているというところでございます。また、今回の報酬改定では、強度行動障害を有する方に対する支援のための報酬の加算の充実を図っているところでございますが、施設入所者については土日においてもこの加算が算定可能となっているところでございます。 まずは今回の改定による拡充策について確実に制度を運用していくことが重要と考えておりますけれども、御指摘いただきましたように、強度行動障害を有する方々の中には、特性に適した環境調整や支援が行われない場合、自傷他害といった行動上の課題が引き起こされる事例も見られることから、今後の報酬改定の検証調査等においては報酬改定の影響や土日支援の体制も含めて丁寧に実態調査を実施してまいりたいと考えております。
○秋野公造君 ありがとうございました。 私も改定を着実に行っていくべきという立場には変わりはありません。だからこそ、あえて、全体の障害施策の中で強度行動障害に対する障害特性を配慮した形でより良い対策をつくってもらいたいとの思いで質疑をさせていただきました。 引き続き議論をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 終わります。
○委員長(比嘉奈津美君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十三分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次発言を願います。
○猪瀬直樹君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の猪瀬直樹です。 今日の質疑は、これまで取り上げてきたテーマの中で重要な点を深掘りしていきたいと思います。武見大臣、よろしくお願いしますね。 まず、後期高齢者の医療費の窓口負担割合について。この数十年で人口に占める高齢者比率は大きく増加しましたが、同時にそのライフスタイルも大きく変わって、後期高齢者でも仕事を続ける人も増えて、健康寿命も延びて、生き方は多様化しています。個々に状況は異なるのに、六十五歳とか七十歳とか七十五歳とか、こういう年齢で線引きする意味があるのかどうか、かなり無理があるんじゃないか、本来あるべき、所得や資産など、それぞれの負担能力に応じて制度全体を切り替えるべきときに来ているんじゃないかと、こういうことなんですね。 四月二日の厚労委員会で武見大臣は、我々日本維新の会が主張している一律三割負担、後期高齢者の、慎重な考えを持っているということを答弁したんだけど、二割負担については二〇二二年の十月より一部導入されましたが、その適用対象者は、現役並み所得で三割負担となる人を含めてでも全体の二〇%にとどまっています、七十五歳以上の場合ね。まず、この二割負担を全体に適用することを着実に行うことが、年齢にかかわらず負担能力に応じた比率にしていくことの第一歩と考えます。 資料一に、これですね、(資料提示)年齢別の自己負担割合が示されていますけれども、二〇〇八年に七十歳から七十四歳の窓口負担は一割から二割に引き上げられました。このとき、現役並みの所得がある三割負担の人以外の全員が一律二割負担に引き上げられたわけなんですが、七十五歳以上は所得で区切って対象者を絞り込んでいるわけですね。 このとき、なぜ七十から七十四歳と同じように一律二割負担としなかったのか、その検証の経緯と理由を武見大臣に伺います。
○国務大臣(武見敬三君) 後期高齢者は若年世代と比較した場合にやはり所得が低い、それから、七十五歳以上になりますと入院受療率が増加すると、また、受診の頻度が高く、長期にわたることによりまして医療費が高くなる、こうしたことを踏まえまして、七十五歳以上は原則を一割負担としているわけであります。 七十歳―七十四歳の方々と異なるこうした七十五歳以上の後期高齢者特有の事情というものを踏まえて、窓口二割負担の導入を検討した際にも、低所得者に配慮をし、負担能力に応じた負担の観点からこの所得要件を設けたものでございます。
○猪瀬直樹君 一部の対象者に二割負担を導入したということは、いずれ、今のお話がありましたが、いずれ後期高齢者の全員に適用する考えということでいいんですかね。生活苦しい人は別途手当てを考えるということは当然なんですけれども、大臣、どうなんですか。
○国務大臣(武見敬三君) これ、後期高齢者の窓口負担の割合につきましては、所得が低くて医療費が高いという今申し上げた話と、それから後期高齢者の特性に鑑みまして、必要な受診が抑制されることがないように、とにかく原則は一割だと。ただ、負担能力に応じた負担の観点というのをやはり組み込んで、所得に応じて二割負担あるいは三割負担というふうに今しているわけであります。 委員御指摘のように、七十五歳以上の方々の窓口負担を一律に引き上げるということについては、後期高齢者の所得状況であるとか受診状況など、これ丁寧に見て決める必要があるために、今現在の状況では私どもはやはり慎重に考えるという必要性を認めているところであります。 この点、昨年末に閣議決定をしたこの改革工程において、三割負担の対象となる現役並み所得の判断基準の見直しをこれ検討するということとなっておりますので、まずはこうした課題に対応していきたいと思っております。
○猪瀬直樹君 おっしゃることは分かるんですが、七十歳から七十四歳はもう一気にやったわけですよね。そのとき七十歳から七十四歳だった人たちが、今七十五歳以上、団塊の世代が全部七十五歳以上に今移行しているわけですね。 この医療費を考えた場合に、やっぱり何か目標決めて、来年までとか、何かそういうのをやったらどう。そういう何か目標設定ない。今の話はあえて僕が言わなくてもやっている話であって、それだと聞き飽きた話なんでね、もうちょっと目標を設定したらどう。
○国務大臣(武見敬三君) やはり、今申し上げたとおりの状況判断の中で、やはりこうした点に関しては、まず慎重に取り組んでいきたいというふうに思っております。
○猪瀬直樹君 一律二割負担にすることで、保険者側の負担がその分減ることに加えて、いわゆる、この前もここで申し上げましたけれども、長瀬効果というのがあるんですね。抑制効果、受診抑制効果ですね、それを期待できるわけですけれども、つまり、七十五歳以上の人が二割負担だと、何か一日置きに行っていたのが一週間に一回にしようかとかってなるわけですよね。そういう長瀬効果というのがあって、そういう試算をちゃんとしているのかどうか、参考人、七十五歳以上を二割負担にしたときの受診抑制効果を含めた試算ですよね、これについてお答え願いたい。
○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。 お尋ねの後期高齢者医療の窓口負担割合を一律二割に変更した場合の給付費への影響につきましては、現時点におきまして厚生労働省で具体的な見直しの方針が決まっておりませんので、お尋ねのような試算は行っておりません。
○猪瀬直樹君 じゃ、大臣、試算やったらどうですか。取りあえずやってみて、そしてその数字を見て考えていただくということはどうですか。だから、参考人、試算作りゃいいんだよ。作らないで議論したって、エビデンス・ベースド・ポリシー・メーキングにならないじゃないですか。
○政府参考人(伊原和人君) 一般論としてのお答えになりますけれども、やっぱり窓口負担割合の見直しを行うためには具体的な制度見直しを検討していくことが必要で、その場合には、御指摘のように、医療費に与える影響等も含めて様々な定量的な評価を行った上で検討していくということが重要だと考えてございます。 そうした意味におきましては、先ほど大臣も申し上げましたように、昨年末の改革工程で三割負担の対象となる現役並み所得の判断基準の見直しを検討するとされておりますので、今後はこうした見直しの検討の際に具体的な医療費に与える影響の試算も併せて行っていくというふうに考えてございます。
○猪瀬直樹君 だから、試算やらないと次の政策にならないからそういうふうに申し上げているわけで、次行きましょう。 年金の繰下げ受給についてただします。資料二です。 これ、皆さんよく御存じだと思うけれども、年金は、本来六十五歳から受け取る年金の支給開始を最大七十五歳まで繰り下げると、八四%も受け取れるんですね、月額、増えるわけですね。基本的なことですけれども、繰下げ支給は早めにリタイアした人の生活保障として理解、繰上げね、繰上げは早めにリタイアした人の生活保障として理解できるけれども、働いて一生懸命頑張っている人は繰下げ支給、そういうのが必要だとある意味では考えていると思うんですね。 繰り下げたり、反対に繰り上げたりする人が増えると年金財政にどんなインパクトがあるのかと、この辺も試算を知りたいんですけれども、この繰下げ受給はどのくらいの人が利用しているんですか、今。つまり、七十歳からもらう、七十五歳からもらうという。実際の利用率みたいのをちょっと聞きたいんですけど、参考人。
○政府参考人(橋本泰宏君) まず、年金財政への影響という点でございますけれども、年金を繰上げ受給した場合の減額率と、それから繰下げ受給した場合の増額率というのは、数理的に年金財政上中立となることを基本として設定されております。したがいまして、繰上げ、繰下げ受給共に年金財政には基本的に影響がないというふうに考えております。 それから、あと繰下げの利用率でございますけれども、日本年金機構から支給を受けている年金受給者につきまして、七十歳時点における老齢厚生年金の繰下げ受給の選択率ということでお答えいたしますと、平成三十年度末では一・二%、令和四年度末では二・一%というふうになっております。
○猪瀬直樹君 この繰下げ受給の利用率がたった二%というのはいかにも低いですね。 五年待てばもらえる月額の年金が四割増える、あるいは、十年待てば月額八割増えるとなれば、では引退を引き延ばしてもう少し働き続けようというインセンティブになるんですよね。高齢者の就業促進には有効な制度だと思いますよ。 厚労省として、この繰下げ受給制度をもっとアピールして利用率を上げていくべきじゃないんですか。武見大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(武見敬三君) 私も全く同様な考え方を持っております。 繰下げ制度、ただし、これ、高齢者が年金受給のタイミングを御自身の就労状況などに合わせて自ら選んでいただくために設けられた制度であって、令和二年度の前回改正において繰下げの選択肢を七十五歳まで拡大をしております。 この繰下げの受給には、自身の余命はあらかじめ分からない中で、増額した年金を終身受給できるという安心感を得られるメリットがございます。最終的には個々人がそれぞれの就労環境やライフプランに合わせた形で年金受給のタイミングを選択していただくことが重要であって、それが前提の上ではありますけれども、高齢者就業が進展する中で繰下げ制度がより活用される余地はあると考えます。 このため、国民の皆様に繰下げ制度をしっかりと御理解していただくために、引き続きこの制度の周知に積極的に取り組みます。具体的には、日本年金機構においてホームページに案内を掲載するとともに、年金の受給開始年齢に到達する方々にリーフレットを送付し、その後、老齢年金が未請求の方に対しては毎年の誕生月に繰下げ請求の案内を送付するなど、引き続きこうした周知、広報を行っていきたいと思っております。
○猪瀬直樹君 二%というのは、今、大臣、努力しているということだけど、今みたいな、それでもちょっと弱いんじゃないかね、PRが。何かテレビでもっと話題になるような仕掛けをしたらどうですか。ただそんなホームページに載っけたりとか、そういういかにも役人のPRみたいなことやっていたって駄目だと思うのね。 これ、本当に大事な問題だからね。高齢者の就業率上げていく必要があるんだし、それに健康寿命延びてきているし、やっぱり生きがいの問題もあるから、それやっぱり七十五歳からもらうんだったら頑張りましょうという気持ちになるような、もっと積極的な施策を考えるべきだと思うんですよね。 まあそういうことで、以上の質疑で、これ大事なところなんだけど、ここからが重要なんだ。働くと年金を減らされて損をするという在職老齢年金制度の弊害を以前に指摘したんですけれども、繰下げ受給が今のPRで駄目だったのは何かというと、その繰下げ受給にもそういう、ずっと働いたら後で減らされちゃうんじゃないかという、そういうことがあるからこの二%止まりなんじゃないかということなんですけどね。 資料三ですけれども、厚労省にもなかなか分かりやすい資料がなくて、結局、これ最後に年金機構から見付けた資料なんですけれども、御覧のように、この図分かりやすいですね。結局、後から受給して八〇%、七十五歳から増えるのに、結局は老齢年金制度があるからちょっと働いたらもう減っちゃうとか、せっかく増えるのが減っちゃうわけですよ、これ。 計算式ややこしいんですが、要は、一定以上に稼ぐと年金が減らされて、その分繰下げ受給しても減らされてしまうという、そういう印象があるんですよ。だから、この繰下げ受給が二%にしかならないんですよ。 この制度をどうするか、大臣も年内に結論を得るというふうな話されていましたよね。こんな働くと損するような制度はさっさと廃止していただきたいんだけれども、どうしてこの繰下げ受給分を減らして、就業意欲を損ないかねない仕組みになっているのか、改めて大臣に説明願います。
○国務大臣(武見敬三君) この在職老齢年金制度については、これまでも議論が行われてきました。 高齢期の就労を促進する観点や年金の増額できる繰下げ制度の活用を促進する観点から、制度を見直す必要があるという委員と同様な御意見の方もいらっしゃいます。他方で、制度を見直すには一定の財源が必要であり、その分将来の年金の給付に充てる財源が減少をし、その結果、将来世代の年金の給付水準が下がってしまうことから、制度の見直しに慎重な御意見もあります。これはなかなか意見がまだ一致していないので難しい課題だというふうに私は思っております。 この次期年金制度改革に向けて、この在職老齢年金の在り方についても、今、社会保障審議会年金部会において御議論いただいているところでもありますから、これは引き続き丁寧に検討していきたいと考えます。
○猪瀬直樹君 前にもそういう御説明だったんだけれども、年末までに見直すという話なんですけど、見直すに当たってどういうポリシーかという、そういう大臣の見解ね、つまり、こういう方向で見直しなさいよって指示しないと、はい、見直ししてください、審議会、はい、よろしくってやっていたら、当たり前の結論しか出ないんで、そこで、やっぱりその大臣の指導性ね、やっぱり方向性、リーダーシップをちゃんと示していただきたいんですよね。 だから、どういうつもりで見直すのかというところを、今のお話ではちょっと分かりにくいんですよね。やっぱりこれ本当に重要な話ですから、もう一言ちょっとお願いします。
○国務大臣(武見敬三君) まさにその方向性をどう策定するかということを御審議いただいているところでありまして、私が先にその結論を自らの私見で述べるということは、今は差し控えたいと思います。
○猪瀬直樹君 それ、私見じゃないよ、大臣の発言ですよ。大臣は公ですよ。言わなきゃ駄目よ、それは。言わなきゃ駄目だよ、そんなの。 で、以前に、海外ではこんな働くと年金が減らされるような例はないと質問したんですよ、僕は。で、答弁が明確じゃなかった。海外で在職老齢年金のような制度はありませんよ。アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、ありません。何で日本だけ独自にこんなひどい制度を導入したのか。 これは今日出してない資料ですけど、この間海外のデータを全部ここに並べてありましたからね、そのときに資料を出しましたよ。だから、日本だけなんですよ。 参考人ね、これ、こんなことやっていたら駄目ですよね。明確な答弁、海外の例はないんですよ。この間の答弁、訳分かんないこと言っていたから、今日はちゃんと言ってくださいね。
○政府参考人(橋本泰宏君) 諸外国と日本とは制度が異なりますので単純な比較はできないということに留意する必要はございますけれども、在職老齢年金制度のように、支給開始年齢以降に収入額によって年金受給額を減額する仕組みというものについては、過去に調査いたしました中で、類似の仕組みを導入している国も僅かながら存在はしておりましたけれども、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスなどの重立った諸外国においては実施していないというふうに承知しております。 委員御指摘のように、日本におきましてこの在職老齢年金の制度を設けられましたのは、平成十二年の改正において設けたわけでございますけれども、これは平均寿命の延びや少子化の進展によって急速な少子高齢化の進展が見込まれたという社会的背景の変化等の状況を踏まえて、将来の現役世代の負担を過重なものにしないためでございます。 このため、諸外国に類似の制度が見られないということは、それはそれで事情としては背景としてあるわけでございますけれども、直ちにこの在職老齢年金制度を廃止するべきということにはなかなかならないのではないかというふうに思いますので、この制度の在り方につきましては、高齢者の就業促進の観点から見直しを求める声があるということも踏まえながら、次期改正に向けて引き続き丁寧に検討を行ってまいりたいと考えております。
○猪瀬直樹君 大臣、今の答弁聞きましたよね。こんなことやっていたら駄目ですよ。だって、平成十二年って二〇〇〇年ですよ。マクロスライド、そのあと四年後にできるんですから。その二〇〇〇年のときの計算でやっているわけですからね、これじゃ話にならないですよ。 だから、やっぱり役所は、誰かがリーダーシップ取って上から言う、一人言う、まあ大臣ですけど、言う人がいないと、同じところ堂々巡りになりますから、是非ここは決断して、リーダーシップを取ってやっていただきたいということです。 続いて、前にも取り上げた雇用保険で運用されているポリテクセンターについて、具体的な内容について伺います。 資料四。資料四は雇用保険制度の体系を示した図ですけれども、この一番下の二事業と書いた、赤い四角でも囲ってありますけど、これは国庫負担なしで全額事業主負担で行われている事業なんですけれども、そのうちの能力開発事業に含まれているんですね。 まず、このポリテクセンターの運営に関わる人員数、予算額、それから利用者数と稼働状況について、参考人から説明伺います。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が行っております職業能力開発業務につきまして、ポリテクセンター等に係る業務に従事する職員数は、令和六年四月二日現在で二千五百四十一人。職業能力開発業務の予算額、これ職業能力開発勘定運営費交付金の額でございますが、令和六年度約五百四十三億円。公共職業訓練の受講者数は、令和四年度実績におきまして、離職者向け訓練で約二万五千人、在職者向け訓練で約六万五千人、学卒者向け訓練で約五千五百人、また、公共職業訓練とは別にポリテクセンター等で行っております生産性向上の支援訓練で約六万六百人、合計で約十五万六千百人となっております。また、ポリテクセンターの離職者向け訓練の定員充足率でございますが、令和四年度において約八〇%となっております。
○猪瀬直樹君 今おっしゃられたように、五百億円以上掛けて運営していて、その全ては、費用は事業主の負担になっているというわけなんですが、費用の負担者である事業主はそのお金の使い道について口を出せる仕組みにはなっているのかどうか。ガバナンスが利かない仕組みになっているとしたら、何十年も同じような事業が延々と繰り返されている可能性はないか。カリキュラムとか、ちゃんとそういうの見直されているんでしょうかね。 どういう仕組みになっているのか、大臣に御説明をお願いいたします。
○国務大臣(武見敬三君) 公的職業訓練については、平成二十年の閣議決定において、国が機構を通じて行う職業訓練は雇用対策や国際競争力強化に資する物づくり支援の一環として行うこととされ、可能なものはできるだけ地方や民間に委ねていくという視点に立って適切な役割分担を図ることとされました。この決定に基づきまして、ポリテクセンターの離職者向け職業訓練では、民間で実施していない高度な物づくり分野の訓練を中心とした訓練を実施しているところでございます。 また、ポリテクセンターのカリキュラムの内容については、都道府県単位で、労使団体など地域の関係者に参画いただいている協議会や地域の企業との連携を通じ、地域のニーズに合ったものとなるように毎年、毎年度見直しを行っており、令和四年度の訓練受講者の就職率は約八八%と、再就職支援として高い効果があるというふうに考えております。 引き続き、このカリキュラムの不断の見直しは行いながら、この効果的な訓練を提供できるように努めていきたいと思います。
○猪瀬直樹君 今のことだけど、同じような目的の施設は各都道府県でも運営されているんだけれども、これ二重行政の無駄じゃないかと。機能や役割の分担はどのようになっているのか、もう一度そこの辺りを聞きたいですね。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 ポリテクセンターと都道府県能力開発施設の役割分担でございますが、これは、平成二十年にこの前身の機構の廃止をいたしましたときの閣議決定がございまして、そこで国と地方公共団体の役割分担の考え方を示しているところでございます。 具体的には、ポリテクセンターの離職者向け訓練におきましては、国以外の主体では的確かつ確実な実施が困難な高度な物づくり分野を中心とした訓練を実施をする、また、都道府県の施設におきましては、地域産業の実際の人材のニーズに応じた多様な離職者向けの職業訓練などを実施するというような考え方に基づいて現在も役割分担をしているところでございます。
○猪瀬直樹君 結局、これも労働保険特別会計の中の雇用勘定として本予算とは別建てで運営されているから、チェック機能も利かず非効率な運営が続いているということじゃないかなと思うんですね。 で、僕は、地方分権改革推進委員会の委員として、二〇〇七年にハローワークの地方移管方針を委員会勧告で出しました。しかし、結局その後、民主党政権になってもそのまま動かず、その後、全国知事会として、僕は都知事だったので、そこでそれを政府に要望を出しました。ハローワークの地方移管ね。その後は地方分権の勢いというのはすっかりしぼんでしまいまして、こういう構造が温存され続けているというのが現状です。 先日の雇用保険法改正で強化された教育訓練給付の方が、利用者が自分で選べて、事業者間の競争原理も働くので、仕組みとしては優れているのは明白だと思うんですね。同じ雇用保険制度の枠組みの中の話なんだから、大きな視点で重複の無駄や非効率の温存を省いていけば、限られた予算がより効率的に使えるはずなんです。大臣、どのようにお考えですか。
○国務大臣(武見敬三君) まず、公的職業訓練と、それから教育訓練給付制度との関係について申し上げなきゃいけないなと思います。 この両者、いずれも職業に必要な技能や知識を習得していただくものであるという点では同じなんです。ただし、公的職業訓練の方は、都道府県や独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が自ら又は民間教育訓練機関に委託などして実施する職業訓練について、求職者の再就職に資するよう、ハローワークが受講を指示して無料で提供する制度です。 これに対しまして、教育訓練給付制度の方は、労働者が自ら受けたい教育訓練を厚生労働大臣の指定する民間講座、これ約一万六千講座あるんですけれども、その中から選択をして、主体的に受講をして、修了した場合にその費用の一部を支給する制度でございます。 すなわち、公的職業訓練にはハローワークの求職者に対するセーフティーネットの面もあるんでありますが、一方、教育訓練給付は、労働者自らが主体的に能力開発、スキルアップに取り組むことを支援する面を有します。公的職業訓練と教育訓練給付制度とは、最終的な目標はこれ重なりますけれども、目的や実施方法などが異なるという点がこのような形でございますので、どちらか片方の制度とするというふうな形で整理することはなかなか難しいかと思います。
○猪瀬直樹君 武見大臣は、本当は誰よりも、高齢化により膨張を続ける医療、介護の分野、もはや対症療法でパッチワークを続けていては、近い将来に制度全体が耐え切れずに破綻を迎えるということをよく御理解しているんですよね。そうならないために、僕は日本維新の会ですが、抜本的な構造改革が必要だと、先ほどからずっと申し上げている話ですよ。 大臣のお父上である武見太郎さん、長年医師会のドンとして君臨されていましたが、様々な既得権益者、そこから、まあそこにおられる自民党とか公明党、あるいは全ての政党ですね、加えて立憲民主党や共産党や既存政党の皆さんは、やっぱり大票田である高齢者の問題についてはタブーになっているんですよ。みんなやっぱり高齢者大事だ大事だと言っていて、僕も高齢者ですけどね。
○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○猪瀬直樹君 はい。 だから、そこのところを、やっぱりタブーになっているところを、全党派がタブーにしているんですよ、高齢者の問題を、負担の問題ですね、これ乗り越えて、抜本的な改革を成し遂げるという、これ我々は全力で応援しますから、是非、大臣、やってくださいね。 そういうことで、期待をして、本日の質問を終わりとします。
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。 本日は、カスタマーハラスメント対策についてお伺いしたいと思います。 まず初めに、前回四月二日の一般質問でも触れましたけれども、UAゼンセンが組合員を対象としたカスタマーハラスメントに関する三度目となるアンケート、これを調査結果として出されております。 迷惑行為被害に遭った組合員がいまだに四六・八%と上っているということ、で、被害に遭われた方の中には、寝不足が続いた、心療内科にかかったなど、心身に不調を来す方がいる実態も浮き彫りになっています。また、その一方で、いまだにカスタマーハラスメント対応マニュアルを策定している事業者が四二・二%にとどまっており、やはり労働者保護のための法制化が求められているということは明白だと思います。 そして、アンケートの結果では、迷惑行為のきっかけとなった具体的な理由、よく外部の人たちから責められるのが、本人たちの何かミスではないかとか、システムエラーとかの何か対応なんじゃないかというふうに言われるんですけれども、実はこのカスタマーハラスメントのきっかけとなったというものが、顧客の不満のはけ口や嫌がらせであったりとか、消費者の勘違いから始まったとか、一番怖いのは、分からない、なぜそんなふうな申出がされているのかが分からないような場面も本当にまだまだ散見されているというふうに聞いています。 前回四月二日の質疑では、ハラスメント関係の相談件数が高止まり傾向であり、カスタマーハラスメントなどが社会的に関心を集めていることを踏まえて、本年二月から雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会を開催し、現状や論点整理など、方向性について専門家の知見を踏まえた議論を行っているという御答弁を大臣からいただきました。 しかし、労働施策総合推進法の見直しの中で進めていく内容、そういう中で、ちょうど五月の十二日、日曜日ですね、労働施策総合推進法の見直しの中でカスタマーハラスメント対策を推進していくというような内容を骨太の方針に盛り込むというような報道発表ありました。 現時点で厚生労働省として検討している内容と、あわせて、法制化の必要について大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) いわゆるカスタマーハラスメント対策について、確かにこのような、御指摘のような報道がなされているということは私も承知しております。 カスタマーハラスメントについては、消費者が企業に申入れを行うこと自体は正当なものだと考えますが、その際の対応が権利の濫用や逸脱とも言える行き過ぎた事例も見られ、労働者の心身に深刻な影響を与え、休職に至るケースもあるという先ほどの委員の御指摘、私も承知しております。 カスタマーハラスメント対策について、本年二月より開催されている、御指摘もありました雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会において、これ検討会の論点の一つとして議論が今現在進行中です。現時点では、法改正や企業への義務付けといった具体的な議論や結論が出ているわけではございません。今年夏予定しております検討会の報告の取りまとめに向けて、引き続きこの専門家の方々にしっかりと御議論をいただきたいと、こう考えております。
○田村まみ君 議論を見守るというような方向性の御発言でしたけれども、現場の状況の部分での心身の疲労の部分も御理解いただいているということで、是非、その向きの議論を厚生労働省の方でも進めていただけるようにお願いしたいというふうに思います。 もちろん、消費者保護は非常に重要で、事実に基づく正当なクレームは阻まれるものであってはならない。これは、配慮は大変必要ですけれども、サービスを提供する側の人権や職場環境の安全、これも重要だというふうに思うということを申し添えておきたいと思います。 その上で、カスタマーハラスメント対策企業マニュアルについてお伺いをしたいと思います。 このマニュアルには、カスタマーハラスメントとは、顧客や取引先などからのクレームを全て指すものではありません、そこから云々と書いてあるんですけれども、以降は顧客等というふうに示されております。顧客や取引先などと最初には示してあるんですが、それ以降は顧客等となっています。 このマニュアルでの対象は、BトゥーCだけではなく、BトゥーBの交渉の現場、いわゆる企業間取引の中のハラスメント行為もカスタマーハラスメントとして含まれているかどうか、お答えください。
○政府参考人(堀井奈津子君) お答えいたします。 御指摘のカスタマーハラスメント対策企業マニュアルにおきましては、顧客に加えまして取引先などからの悪質なクレーム等の著しい迷惑行為もカスタマーハラスメントとして捉えているところです。そして、同マニュアルにおきましては、ハラスメントは、顧客等と企業との間のみならず、取引先企業との間でも発生する可能性がある、この旨を明記をしまして、取るべき対応等を整理をしているほか、取引先企業に対する一定の行為が独占禁止法や下請法に照らして刑事罰や行政処分を受ける可能性がある旨も併せてお示しをしているところでございます。
○田村まみ君 ありがとうございます。 両方を念頭に置いているということなんですけれども、実は十ページの抵触する法律というところの一覧表には独占禁止法とか下請法の記載がないんですよね。なので、ちょっと分かりにくくなっているということはまず指摘しておきたいと思います。 一方で、この問題が取り上げられ始めたときに、もちろん企業間同士の取引の現場でのハラスメント行為もあってはならないものなんですけれども、このBトゥーBとBトゥーCのところではまた性質が異なるというふうに思いますので、是非、今後のマニュアルの中でのこの分かりにくさというところ、また、そもそも独占禁止法や下請法での対応策がもうあるという中での企業間取引のところのハラスメントの問題ですので、そこはまた今後のマニュアルの検討の中で留意いただきたいというふうに思います。 ちなみに、朝日新聞の報道で、デジタルバージョンでいきますと、厚労省が示している周知啓発用のポスターも、実はビジネスマン同士の人が立っていて、片方が頭を九十度に下げているというものをデジタル版では絵として使っていたんですよね。 私、一番最初、二〇二二年の予算委員会で、これ見たら、要は企業間取引の中での下請行為の問題のポスターにしか見えないから何とかしてくれとお願いをして、その後、やっといろんな場面でのポスターも増やしていただいたという経緯があります。まだまだあの当時はカスタマーハラスメントが何かということが知られていなかった中だったので特に注意も必要だったと思うんですけど、やはり対応策によっては区別をしなければいけない部分もあると思いますので、その点、御留意いただきたいと思います。 そして、もう一点、この今マニュアルの作成、そして企業で対応というのも実際に増えている、進んでいるということは、本当に堀井局長始め厚生労働省の皆さんの御努力だというふうに思っております。ありがとうございます。 その上で、コロナ禍において入店に際してマスクの着用や入店拒否を求める対応があったときに、その根拠が政府から国民への要請にとどまっていて、実際には対応困難事案が散見されておりました。本来、民法二百六条の施設管理権や民法九十条や九十一条の契約の自由に基づいて入店の拒否の通告は可能なんですけれども、ただ、事業主がこの入店拒否のルールを決めたとしても、現場の労働者が現実的な対応というのは困難だというのがマニュアルを作った事業者から声として届いております。 労働施策推進法の改正によって、入店拒否など事業者から顧客対応拒否をしていくという対応、これも取れるようなものになるのでしょうか。
○政府参考人(堀井奈津子君) 先ほど大臣からもお答えがございましたように、現在、検討会でハラスメント対策についての検討が進められているということなので、具体的にどのような中身が今後どうなるかというところについてはお答えできないというところは申し上げたいと思います。 その上で、田村委員が御指摘があった点に関してなんですが、企業の声といたしまして、顧客への毅然とした態度が難しいとか、あとはなかなか顧客に意見をできないという御意見、また判断基準を明瞭にできない、このような御意見があるということも承知をしているところでございます。 そのようなことから、先ほど来お話に出ておりますマニュアルの中におきましては、カスタマーハラスメント対策の基本的な枠組みといたしまして、企業として対応するために事業主の基本方針、基本姿勢の明確化を始めとする実施をすべき取組を整理をしていまして、その中で具体的な対応方法、手順をあらかじめ策定をしておくと、このようなことをお示しをしているところでございます。 そして、出入り禁止のような、御指摘の中にも一部ありましたが、そういったことにつきましても、例えば従業員に対する執拗な付きまといなどに対する対応例といたしまして、施設への出入り禁止を伝え、繰り返す場合には弁護士への相談や警察への通報等を検討するという、このような対応もマニュアルに記載をしているところでございます。 ただ一方で、業種、業態、こういったものによりまして、顧客等からの著しい迷惑行為の対応は大変異なっております。個社における対応方針も異なるというふうに考えられますが、このようなマニュアルの掲載例などを参考にしていただくとともに、ハラスメントの対策の総合情報サイトということで、あかるい職場応援団、こういったものを設置をしております。このような中に先駆的な企業の取組事例を掲載するなどしまして、引き続き個社における取組を支援をしてまいりたいと存じます。
○田村まみ君 ありがとうございます。 ちょっと一問飛ばします。コメントだけしておきます。 四月の二日の予算委員会で今年度のカスタマーハラスメント対策の取組をお伺いしたときには、業種別の対応方針を作っていくというところを予算事業で設けていただいておりました。まさしく今の入店拒否の事案なんかも、そのルール化をしていく中では、同業種の中でのサービスの提供が余りにも違い過ぎると結局またそこがカスタマーハラスメントの原因になっていくわけなので、やっぱり業界団体別にある程度の基準が見えやすくなっていくというのも大事だというふうに思いますので、是非この予算事業が実のなるものになるようお願いしておきたいと思います。 続きまして、毎年改定について今日も質問したいと思います。 令和五年度薬価改定において、急激な原材料高騰、安定供給問題に対応するために、不採算品再算定が臨時特例に適用されました。事実確認として、不採算品のための薬価の引上げを行った三百二十八成分、千八十一品目について、引上げによって措置された額の総額、これをお尋ねしたいと思います。 もう一つ、本年度も六百九十九成分、千九百十一品について特例的対応が図られました。企業から希望があった品目の薬価が引き上げられる分の想定として、元々厚生労働省としてはどの程度の財源の影響がある、つまり予算が掛かるということを見込んでこういう対応をされていたのでしょうか。参考人、お答えください。
○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。 今先生から御紹介いただきましたように、医薬品の安定供給の確保の観点から、令和五年度それから令和六年度の薬価改定におきまして、原材料費の高騰等に対応するために、特例的に不採算品再算定の対応を拡充して薬価の維持、引上げを行いました。 この措置による具体的な影響額というものについては算出しておりませんけれども、まず適用品目数について申し上げると、令和五年度の薬価改定では千百品目と、収載品目全体の約六%を対象にいたしました。それから、六年度の薬価改定では千九百四十三品目、全体の約一一%を対象として見直したところでございます。
○田村まみ君 額を聞いた理由は、要は薬価の引下げが行われる中でこういうことが起きていて、結局お金として手当てをするという、そもそも矛盾しているような制度が毎年薬価改定の中で繰り返されているということを私は課題だというふうに思っていて、じゃ、一体どういう予算額での影響があるのかということを見なければ、この不採算品再算定をずっと続けるということも私はおかしいというふうに思いますので、それを検証していくためには、私、額も必要だというふうに思いますので、是非出していただきたいというふうに考えます。引き続きここ議論していきたいと思います。 その中で、業界団体は、試算では中間年改定で、二〇二一年度で四千三百億円、二〇二三年度では三千百億円のマイナスの影響があったというふうに言っております。こうしたマイナスの影響によって経営予見性が損なわれて、毎年改定によって製薬企業の研究開発に向けた対応を著しく阻害しているというのも常々各委員からの指摘がありました。 こんな中でも、また今年も薬価制度の見直しというところ自体が、大臣からは薬価制度の見直しも検討しながら国民の負担とバランスの取れたものをやっていくということなんですけれども、薬価制度の見直しというところが見えてこない中で今年も改定をするというのは、私は合理性がないというふうに考えますけれども、こんな中でもまた今年も改定をするということは変わりがないんでしょうか。
○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。 まず、新薬の開発に向けて研究開発意欲を損なうことがないようにということで、イノベーションの評価という観点からは、令和五年度の薬価改定では、臨時特例的な措置ではございますけれども、革新的な新薬の薬価を従前の薬価と遜色ない水準に改めました。 それから、今年の、六年度の薬価改定では、革新的な新薬の有用性等の評価の充実や特許期間中の薬価を維持できるように新薬創出等加算の仕組みを見直しを行って、イノベーションの推進に配慮したところでございます。 次に、毎年の薬価改定につきましては、これは市場実勢価格を適時に薬価に反映して国民負担を抑制するという観点から、平成二十八年の四大臣合意で令和三年度から実施しているところでございまして、こうしたイノベーションの推進と国民皆保険の持続性を両立しつつ進めていくということは引き続き必要ではないかと考えてございます。 いずれにしましても、この毎年薬価改定の在り方につきましては、昨年末の中医協で了承されました六年度の薬価制度改革の骨子におきまして、六年度速やかに議論を開始するとされておりますので、関係者の意見を伺いながら検討を進めていくことにしたいと考えてございます。
○田村まみ君 その実勢価格が正しく出ていないということを度々申し上げているわけですし、実勢価格が正しくないから、先ほどのようなイノベーションの評価とかの制度を毎年毎年見直しているということなんじゃないでしょうか。まさしくそれが私は今の実勢価格が正しく出ていないということの証左だというふうに思います。 改めて、流通改善についてもお伺いします。 医薬品の流通改善ガイドラインの見直し、これが必要であったり、本当に私、この改善ガイドライン進んでいるとは思うんですけれども、実際に現場でまだまだこれが適用されていないという声は現実にあります。そして、厚労省からも、私は、もう改善進んでいるのか進んでいないのかと聞いたときに、まだ途上だというような答弁もいただきました。 医薬品の流通の混乱が継続している中、いつこの不安定供給が解決すると言えない状況の中で、毎年改訂、今年も改訂するというのは合理性が私はないと思いますけれども、参考人、いかがでしょうか。
○政府参考人(内山博之君) お答えいたします。 御指摘の医療用医薬品の流通の改善に関しましては、昨年六月に取りまとめられました有識者検討会報告書においても、総価による値引き交渉や過度の薬価差の偏在、これが課題であるというふうにされておりましたので、医療上の必要性が高い基礎的医薬品などにつきましては、価格交渉の段階から別枠として単品単価交渉を行うこととし、総価取引の改善を図ることなどを内容とした流通改善ガイドラインの改訂を本年三月にさせていただいたところでございます。 流通上における諸課題については、引き続き、医薬品メーカー、医薬品卸業者、それから医療機関、薬局といった流通関係者との間でしっかりと連携をしながら、この先ほど御指摘のありました流通改善ガイドラインの周知、それから遵守の徹底、そしてさらに望ましい在り方の検討に不断に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○田村まみ君 不断に取り組まなきゃいけない状態だということが今日も分かりました。 そして、午前中の神谷委員の話を聞いていても、全くもって今この実勢価格というものが正しく出ていないということは明白だったというふうに私は思います。 私は、毎年薬価が見直される、本当に実勢価格が正しく出ていて、国民負担を考慮しながら薬価が改定されて結果下がるということに対して反対しているわけじゃないんです。ただ、流通改善も進んでいませんし、毎年毎年、新薬の上市もされていない。そして、前回指摘したとおり、業界団体のレポート、そしてUAゼンセンの結果の中でも、賃上げが全くできていない。医薬品流通の営業利益率は平均の〇・八%。こんな状態で薬が今後も届くのか。そこをしっかりと見直してほしいという話です。 そのためには、毎年毎年、時間切れで、中医協の前に、薬価の見直しします、制度の見直ししますと言って、ちょこちょこちょこちょこ改善していって、改善した、改善したというふうに言っているけれども、何も現状が変わっていないというところで、私は廃止しろなんて言っていないんですよ、薬価改定。毎年改定を全部やめろなんて言っていないんです。 今回一回止めて、きちっと産業構造的な見直しもしていくという後発品のメーカーの在り方も踏まえて、その上できちっとした実勢価格出していく、そして薬価改定する、これが、国民負担にきちっと応えていく、何が必要で、そして改善できるところを改善して、きちっと引き下げたんだということを言う、これが私は役所の仕事であり、大臣が今回決断すべき内容だというふうに私は思っています。 一回限りでいいんです。まず一回止めて、制度見直して、そして正しい実勢価格で社会保障費の見直しを一緒に進めていきたい。そのために今年の薬価改定を一回やめる、これ、決断をお願いします。大臣、いかがですか。
○国務大臣(武見敬三君) 診療報酬改定がない年の薬価改定について、国民負担を抑制する観点から、この四大臣合意に基づいて行ってきておりまして、引き続き、イノベーションの推進と国民皆保険の持続性を両立する観点から薬価改定を行っていくこととしております。 診療報酬改定がない年の薬価改定の在り方については、昨年末、厚生労働省の中医協で了承された令和六年度薬価制度改革の骨子において引き続き検討するというふうにされておりまして、令和六年度速やかに議論を開始することとされているところでもあり、関係者の御意見も伺いながらその検討を進めていきたいと思います。
○田村まみ君 全く答える気がないと。前回言って、一度、じゃ、どうぞと言って、また同じ返事をされました。 最近は、国会の中で自民党の皆さんも薬価改定廃止って全く言わなくなったというふうに私は思っています。是非今年は必ずやめるということを武見大臣に決意表明していただきたいということをもう一回申し上げて、もう時間終わっていますので……
○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので。
○田村まみ君 一旦終わります。ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 偽造のマイナンバーカードが、これスマホ乗っ取りということで事件が相次いだ、発覚しております。被害の拡大が非常に懸念される事態だというふうに受け止めております。機微な健康情報も含めて、情報漏えいの新たなリスクが表面化しているということだと思うわけです。 この事件を受けて、リスクに関する大臣の認識はどうかということと、これ、マイナ保険証の普及を進めて、この事件を受けてもですね、マイナ保険証の普及を進め、健康保険証は方針どおり十二月に廃止と、これ変わらないのかと。いかがでしょう。
○国務大臣(武見敬三君) 今般の事案は、券面を単純に印刷した偽造マイナンバーカードを契約等の場面において提示をし、他人が成り済ましを行ったものであると承知しています。こうしたカードは本来見分けることができるものでございますが、窓口での確認において活用可能なチェックポイントを周知できるよう、今デジタル庁が関係省庁と連携してその検討をしているものと承知しております。 一方で、本来、マイナ保険証については、マイナンバーカードのICチップに格納された電子証明書を利用して電子的な本人確認を行うとともに、資格情報を格納しているデータベースに照会を行い資格情報の提供を受けていることから、券面を単純に印刷した偽造カードでは成り済ましができない仕組みになっております。 したがって、このように、今般の事案はマイナ保険証の本来の利用とは性質が、状況が異なり、マイナ保険証そのものの利用に問題が生じているものではないと考えます。こうしたセキュリティー上の対策がしっかりと講じられていることを国民の皆様に丁寧に説明をしつつ、今年十二月二日から保険証の新規発行を終了をし、マイナ保険証を基本とする仕組みに円滑に移行してまいりたいと考えます。
○倉林明子君 いや、デジタル庁、河野大臣は、ちゃんとそういう仕組みで読み取りしてもらえれば、チップを、大丈夫なんだと。ところがね、ところがですよ、読み取り機を無償配付するけれども、そのアプリの開発はこれからだというじゃないですか。デジタル庁がそう説明していますよ。 私、こういう運用のされ方もしているわけで、本人証明としての運用もされている中でこういう乗っ取り事件が起こったということ、重大だと思うんです。マイナカードに税や医療、口座と本当に多くの情報をひも付けているために、一旦成り済まされると被害は極めて甚大なんですよ。厚労省が、こういう事態を受けても率先して国民の被害よりマイナの、マイナカードの普及を優先させると、もってのほかだと指摘をしたい。 情報漏えい事件というのは、このマイナカード発足以来、相次いで表面化しているわけです。国家公務員のマイナ保険証の三月の利用率ということで、この委員会でも議論がありました。公表された中身を見てみますと、共済組合別で利用率が最も低いのが防衛省なんですよ。次が外務省、そして厚労省第二共済組合というふうになっております。 こうした国家公務員が利用しないということについての理由ですね、聞き取り調査というのはやられたんでしょうか。
○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。 今月八日に、三月時点の国家公務員共済組合のマイナ保険証の利用状況を公表しております。国共済全体としては、昨年十一月時点から一・三一倍と増加してございます。 そうした中で、今先生の御質問にございますけれども、マイナ保険証を利用しない理由につきまして聞き取り調査というのは行っておりません。
○倉林明子君 個人情報保護委員会がデジタル庁に対して異例の行政指導を実施したと、これ去年の九月のことでした。デジタル庁が保有するのが特定個人情報や保有個人情報であるという意識も、その漏えい事案であるという意識も欠如していたと。これ、デジタル庁の組織の問題として指摘されたんですよ。今回の成り済まし事案への対応、これ、デジタル庁の対応見る限り、構造何にも変わっていないなというのが受けた印象です。 改めて、健康情報という機微な個人情報を扱う厚労省が、この個人情報の漏えいリスク、これ顧みることなくカードの普及に突き進むというようなことはあってはならないと思うんですけれども、大臣、どうですか。
○国務大臣(武見敬三君) マイナ保険証については、昨年春に別人へのひも付け問題などが報道され、国民の皆様に大きな不安を与えたことに鑑みまして、これまでに全保険者による自主点検であるとか登録済みデータ全体についての住民基本台帳の情報と照合を完了して、今般、保険者等による必要な確認作業を終了しました。それから、新規のひも付け誤りを防止するため、今月七日より、新規の被保険者についてJ―LIS照会を行うチェックシステムの仕組みも導入をいたします。こうした対応を行って国民の不安払拭に努めてまいりました。 マイナ保険証がより良い医療の提供を可能にするほか、医療DXのパスポートとして、今後電子処方箋の普及が進むことでリアルタイムでの薬剤情報の共有が可能になります。それから、今年秋以降は、救急医療の現場における患者の意識がない場合などでも医療情報の共有が可能になります。令和七年度中には電子カルテ情報共有サービスの運用開始により患者の電子カルテ情報を医療機関などが電子的に送受信できるようにするなど、そのメリットはこれからますます増えていくものと考えております。
○委員長(比嘉奈津美君) 簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(武見敬三君) したがって、こうしたメリットを早期に最大限発揮させることが重要だと考えておりますから、十二月二日からのマイナ保険証を基本とする仕組みに移行すべく、このマイナ保険証の利用促進に積極的に取り組んでまいりたいと思います。
○倉林明子君 そういう利便性を強調されるんだけど、情報漏えいのリスクがやっぱりその点検の後だって起こっているわけですよ。で、こんな乗っ取り事件まで起こっているんですよ。そういう情報漏えいリスクがあるからこそ、国家公務員の中でもとりわけ情報漏えいに機敏なところでの利用が進まないって当然のことだと思います。健康保険証というのはずっと長年使い続けられてきて、国民の信頼は絶大ですよ。廃止ありきの方針というのは改めて強く撤回を求めたいと思います。 次に、コロナの後遺症について伺いたいと思います。 コロナ五類移行から一年になりますが、感染拡大の波は私続いているというふうに指摘したいと思います。 感染拡大と医療逼迫の関連、示す指標として、今日資料をお配りしていますのが各消防本部からの救急困難事案に係る状況調査というもので、この同じデータの取り方をしたのが三月、今年の三月途中まで出ております。五類に移行してから一定期間これ取っているんですね。 これ見ていただきますと、赤い折れ線というのがコロナ前の同時期と比べたときにどれだけ増えているかというものを反映したもので、これ見事に感染ピークと一致するんですよ。で、これをフォローしていると、明らかな波が、九波、十波、いわゆる九波、十波と出ていると。つまり、五類移行後も実はコロナが医療に大きな負荷を与え続けていると、これ実態としても声上がってきております。こういう認識ですね、波は続いていると、そういう認識ありますか、大臣。短くお願いします。
○国務大臣(武見敬三君) はい。 昨年五月の五類感染症への移行の後に各都道府県において移行計画に基づく取組が進められた結果、特定の医療機関が負荷を負うのではなくて、幅広い医療機関で新型コロナの患者の受入れが進んで、今年五月から通常の医療の提供体制へ移行したところでございます。あっ、今年の四月からですね。 それからまた、クラスターを防ぐなどを目的として院内や施設内での感染対策を進めることも重要であって、医療機関や介護施設向けの感染対策周知啓発や医療従事者向けの講習会を行うとともに、令和六年度の診療報酬改定等において新型コロナを含む感染対策を評価する加算を新設するほか、医療機関と介護施設などとの連携を強化するなど、必要な対応を進めてきております。 現在、この新型コロナの感染状況については、一週間ごとの定点医療機関当たりの新規感染者の報告数は二・二七で、新規入院者数の報告数は……
○委員長(比嘉奈津美君) 答弁は簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(武見敬三君) 一千七十六となっております。 医療機関の負荷は減少しているものと認識しておりますが、引き続き、新型コロナの患者数の動向などについては注視をしつつ、都道府県と連携し、必要な対応を行ってまいりたいと考えます。
○倉林明子君 注視とおっしゃるけど、定点観測しかないんですよ。実際、医療や介護や福祉の現場でもクラスターが起こっているという状況は続いているということを指摘したい。 にもかかわらず、五類移行に伴って検査もワクチンも治療もインフルエンザ同様の自己負担ということになりまして、現場際で何が起こっているかというと、熱があっても受診しないと、症状があっても受診しないと。受診しても、検査や治療については高額な負担を伴うということで断るという事例さえ起こっているんですよ。 感染拡大のリスクというのは極めて高いし、検査、治療の負担軽減と併せて、感染状況を広く国民に広報をするということをすべきだと思います。端的にお答えください。
○国務大臣(武見敬三君) この新型コロナウイルス感染症への移行については、二〇二三年五月に五類感染症に移行した上で、感染状況やその状況対応などを踏まえて、今年三月末で病床確保料や治療薬への公費支援などの新型コロナに関する特例措置はもう既に終了をいたしました。 感染状況については、プレスリリースやSNSを活用し、国民へ広く周知を行うとともに、今後も、感染動向を注視しつつ、必要な情報提供や基本的な感染対策の適時適切な周知を図っていきたいと考えております。
○倉林明子君 いや、なぜこう強調するかというと、コロナはインフルエンザと違って後遺症というのが付いてくるからなんですね。重篤なんですよ、しかも。一定割合出てくる。 社会が平常に戻る中でコロナ後遺症の患者は置き去りにされていると、全国コロナ後遺症患者と家族の会の代表の方の声であります。会が実施したアンケートでは、経済的支援について、制度の谷間に落ちていると回答した人が何と六六%に上っているという状況です。 そこで、政府参考人に聞きます。労働への影響などについて、調査、推計されているでしょうか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) 直接的な調査はございませんが、幾つかの自治体の数万人規模の住民調査というものの中で、罹患後症状がある方でコロナ罹患後、休職、休学したと回答された方の割合が二・五%、退職、退学したと回答された方の割合が二・六%、こういった調査はございます。
○倉林明子君 アメリカでは、その労働ができなくなったことによる経済的な損失の調査、推計などもされていて、やっぱりその影響って大きいということで研究の取組なども強化されているというふうに聞いているんですね。 コロナ後遺症の患者さんを七千人診療されてきたヒラハタクリニック院長の平畑医師によれば、受診した後遺症患者の一割が失職、休職、労働に影響した人というのはおよそ七割に上っているということなんです。支援そして救済というのは待ったなしの課題になっているという認識、持つべきだと思います。 世界では、コロナ後増加したME、CFS、筋痛性脳脊髄炎、慢性疲労症候群、この関係に注目した研究というのが進んでおります。厚生労働科学研究班による罹患後症状とME、CFSに焦点を絞った研究していると、これ委員会でも答弁があったんですけれども、これ研究班の名称及び予算、どれだけになっているでしょうか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) 二つ研究班がございます。 一つは、もう直接的なものですけれども、筋痛性脳脊髄炎、慢性疲労症候群の実態調査及び客観的診断法の確立に関する研究、これが研究課題名で、それで研究班を構成していて、予算は令和五年度予算ベースですと五百四十万です。 で、もう一つの研究班というのは、これもっと全体的な班なんですが、名称申し上げます。新型コロナウイルス感染症による医学・医療・健康に与えた中長期的影響の調査研究、今後の保健・医療体制整備の観点からというものの中に分担研究班を設けて、この中でME、CFSに絞った調査項目を加えるという研究班がございます。これは、令和四年度補正ベースでいうと約三億三千四百万、これ全体の研究班ですが、この二つの班で研究等を行っております。
○倉林明子君 これ、一部の分担研究のところで絞った研究というのはしているという紹介ですよね。 で、重大さ、要は被害や影響の重大さから見ると、私、余りにもこれ予算的にも少ないと言わざるを得ぬと思うんですよ。この研究内容について見ますと、文献調査にとどまっているんじゃないかというふうに思うんです、予算規模から見てもね。 私は、こういう、余りにも不十分だということを指摘したいのと、コロナの後遺症の診断の手引ということで出されていますよね。これ見ると、第三版が最近、直近だと思いますが、ME、CFSについての記載が症状へのアプローチの項にあったんです、第二版では。ところが、第三版ではマネジメントの方に移行していて、書いてあるのは、診療経験豊富な医師を紹介すると書いてあるんです。 ところが、実態はどうかというと、厚労省がお示しになっている後遺症に対応する医療機関リスト、ここに行っても、治療や診断につながらないという現状が会の方からも上がっているわけですよね。 研究予算の拡大、規模拡大ということを強く求めたいし、研究の中身も、このME、CFSということでいえば、神経免疫の専門家、しっかり組み込んだ治療、診断につながる研究が求められていると、急がれるというふうに思います。 加えて、コロナ後遺症患者に対し、身体障害者手帳の交付も可能だという答弁がありました。これ、どれだけの認定がされているのか、つかむための実態調査ということを求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 現在、この新型コロナの罹患後症状に関する実態把握を目的に一部の自治体と協力して厚生労働科学研究による調査研究を行っており、この調査項目に身体障害者手帳の取得の有無を追加する方向でこれ調査進めていきたいと考えます。 この身体障害者福祉法に基づく身体障害の認定に当たっては、原則として、原因となる疾病にかかわらず、障害の状態が認定基準に該当するかどうかで都道府県等において判断されております。このため、現在は障害認定の原因となった疾病等のデータはございませんけれども、今後、罹患後症状の実態把握と併せて、新型コロナウイルスに感染した方の身体障害の認定状況等を把握することを検討したいと思います。 いずれにしても、この身体障害の認定対象とならない方を含めて、罹患後症状に悩まれる方々の不安や負担を軽減することは重要でありますから、罹患後症状の実態解明や治療につながる研究の継続、それから、医療機関リストの周知や、傷病手当金や労災保険といった支援制度の周知、こうした取組をしっかりと続けて行ってまいりたいと思っております。
○倉林明子君 手帳についての改善していくと、これ明確な答弁していただきましたので、是非前に進めていただきたい。実態把握の一歩前に進むことになるだろうというふうに思います、救済とね。 さらに、やっぱり後遺症で苦しむ人たちを置き去りにしないというためには、感染拡大をやっぱり抑えるということと併せて、医療の拡充、経済的な支援、こういうことが強化、もっと強化されていかないといけないということを最後申し上げまして、時間になりましたので終わります。
○天畠大輔君 れいわ新選組の天畠大輔です。 糖尿病全体のイメージ向上を願い、質問します。代読お願いします。 糖尿病は生活習慣病だから自己責任だというイメージが社会通念の根底にあり、日々の大変さについてなかなか理解が広まっていないと考えています。 例えば、糖尿病はインスリン注射さえすれば普通に暮らせるという認識もありますが、そうとは言えません。1型糖尿病を始め、インスリン分泌が枯渇している場合、血糖降下作用を一手に担うインスリンが欠乏するため、重症の糖代謝異常を来します。最新の医学では、血糖値を上げるホルモン、グルカゴンの分泌異常という点からも血糖コントロールの難しさが指摘されています。 厚労省は、糖尿病とともに生きていく上で血糖コントロールが難しいケースもあるものと認識しているか、また、インスリン治療により良好な血糖コントロールが得られている場合においても、コントロールのためには日々の努力、苦労があることを認識しているか、以上二点について大臣よりお答えください。
○国務大臣(武見敬三君) この1型糖尿病に限らず、インシュリン分泌が枯渇している場合には、委員御指摘のとおり、低血糖が頻回に起こります。それから、血糖コントロールが難しいケースもございます。血糖コントロールが良好な場合でも、日々の食事や身体活動量等に応じたインシュリン投与量の調整などが必要となります。 こういった側面があるということは私も重々認識をしております。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 今大臣から重要な答弁をいただきました。代読お願いします。 糖尿病の方の日々の苦労を政府が認識していることは明らかになりました。しかしながら、障害年金認定の文脈では、この血糖コントロールに係る苦労などがきちんと酌み取られてきませんでした。障害年金は、成人の糖尿病の方にとって唯一と言ってよい公的保障であり、日常生活に著しい制限がある患者さんの命綱です。 その象徴的な出来事が、糖尿病の障害認定基準改正により障害基礎年金の支給を突然打ち切られた事件です。平成二十八年には、大阪で、患者らが不支給処分の取消しを求め、国に対して集団訴訟を起こしていましたが、今年四月十九日、ついにその控訴審判決が出ました。原告側の全面逆転勝訴でした。障害基礎年金二級の支給停止を受けていた八名全員に二級の支給が認められました。 この度の控訴審判決で合併症がない糖尿病単体で障害基礎年金二級が認められたことをどう受け止められたか、そして今回の結果をどのように生かすおつもりか、大臣、率直にお聞かせください。
○国務大臣(武見敬三君) 今回の大阪高等裁判所における判決は、この厚生労働省が定めた糖尿病についての障害認定基準は一定の合理性を有するとして国の主張を認めた上で、1型糖尿病患者である控訴人八名について、国の判断と異なり、障害等級二級に該当すると判断されたものであり、国は上告せず、判決は確定しております。 今回の判決においても認定基準は合理性があるとされておりますので、現時点では障害認定基準の見直しは考えておりませんが、1型糖尿病による障害の状態は様々であることを踏まえて、引き続き適正な認定に取り組んでいきたいと考えております。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 全員に認められたということは、今の認定基準では日常生活の制限の把握が困難だということではないですか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(武見敬三君) 今回の判決においてもこの障害認定基準は合理性があるとされておりまして、これまでの1型糖尿病患者の障害等級の認定においても、症状などの他の判断基準とともに、日常生活の活動能力も踏まえ総合的に判断してきたところでもございます。引き続き適正な認定に取り組んでまいりたいと考えます。
○天畠大輔君 代読します。 血糖コントロールに係る苦労そのものが日常生活に著しい制限があることをきちんと認識し、認定基準に反映させるべきです。裁判で何年も証拠を積み上げてやっと認められる現状では、障害年金を受給する権利が保障されているとは言えません。糖尿病単体でも、血糖コントロールに係る苦労が認定において考慮され、裁判を経ずとも二級と認められるよう基準を見直すべきと強く訴えます。この件については次の機会にじっくり質問したいと思いますので、大臣、よろしくお願いします。 さて、先日、糖尿病への偏見を払拭するため、日本糖尿病学会と日本糖尿病協会からダイアベティスへの名称変更が提案されました。しかし、偏見や差別を助長した背景には、国が一九九六年にがんなどの成人病を糖尿病なども含めて生活習慣病という名称に変更したことも一因なのではないかと考えています。 生活習慣病への名称変更については、当時の厚生省が主導し、公衆衛生審議会成人病難病予防部会で議論されました。実は、その議論の過程において生活習慣病という名称に対しては既に懸念が示されており、変更されてから今日に至るまでも様々な批判がされてきています。実際にどのような懸念や批判があると政府は認識していますか。また、そうした指摘を踏まえ、名称変更から約三十年が経過した今、果たして生活習慣病という言葉は使い続ける言葉なのでしょうか。名称の見直しについて、大臣の見解をお聞かせください。
○国務大臣(武見敬三君) 令和四年から五年にかけて開催されました次期国民健康づくり運動プラン策定専門委員会におきまして、生活習慣病との名称は生活習慣の影響のみで発症すると誤解されやすくスティグマを生むとの指摘があったものの、生活習慣病という用語が広く定着していることを踏まえまして、用語の在り方については中長期的に検討が必要であるという結論が、結論付けられたところであります。 このため、現時点におきましては生活習慣病という用語の見直しを行うことは考えておりませんが、生活習慣病に係るスティグマを生まないようにすることは重要であって、引き続き正しい知識の普及の啓発に努めてまいりたいと思います。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 生活習慣病は生活習慣の改善によって予防が期待できる病気であるという本来の意図が伝わっていません。国が偏見、差別を招いたと反省すべきです。代読お願いします。 政府の意図に反して、外部環境や遺伝的な要因の軽視、自己責任論の助長といったデメリットが上回っていると考えます。また、そもそも予防医療による医療費削減効果の根拠の薄弱さも見逃せません。 資料一を御覧ください。 生活習慣病の名称見直しを主張する日本福祉大学名誉教授の二木立氏によれば、予防医療による医療費削減効果はほとんど確認されておらず、健康改善による費用削減は長生きによる医療費増加で相殺され、長期的に見れば医療費は増えると主張されています。このことも含めて、生活習慣病の名称見直しを重ねて求めます。 冒頭でも述べましたが、生活習慣病のイメージも相まって、糖尿病の方々に対する理解が広まらず、社会から負の烙印、いわゆるスティグマを押され、偏見、差別に苦しんでいる方が多くいます。 資料二を御覧ください。 五千四百二十二名の糖尿病患者を対象にした海外のアンケート調査によれば、1型糖尿病の方の七六%、2型糖尿病の方の五二%が何らかの差別を感じていると回答したそうです。また、日本糖尿病協会が実施したアンケート調査でも、糖尿病があることで不利益を感じたことがあると答えた方が七六%います。 日本においても、糖尿病イコール生活習慣病、自己責任というマイナスイメージによって、家族を含めた周囲の無理解にさらされたり、職場など社会からの不当な評価を受けたりし、経済的基盤が不安定な中でも一生続く治療費に対する補助もない、生命保険や医療保険にも入れない、入れても保険料が高い、これが現実です。糖尿病に対する根深い偏見を国が率先して改め、不当な評価や扱いを取り除くために、日本糖尿病学会や日本糖尿病協会とも連携しつつ、事務連絡やポスター、チラシ、政府広報等、新たな周知方法を不断に検討していただけないでしょうか。 大臣からお答えください。
○国務大臣(武見敬三君) これまで、健康日本21第三次推進のための説明資料であるとか、生活習慣病予防のための健康情報サイト、これはe―ヘルスネットと呼んでおりますけれども、これを広く厚生労働省ホームページで公表をし、その中で、2型糖尿病の発症には生活習慣だけではなくて遺伝的な影響も関与していることなどを示してきたところでございます。 今後、委員の御指摘も踏まえまして、関係する学会であるとかあるいは団体とも連携をしつつ、正しい知識の普及のための取組を進めていきたいと思います。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 是非進めてください。今の方法だけでは国民への周知とは言えません。代読お願いします。 資料三を御覧ください。 先ほど大臣が言及した健康日本21推進のための説明資料には、2型糖尿病は生活習慣の影響のみで発症するわけではなく、遺伝的素因等も関与していることには十分に留意する必要であるがと、あくまで前置きとして記されているだけです。 また、資料四のとおり、確かにe―ヘルスネット、生活習慣病ページには、糖尿病などの生活習慣病は個人の責任に帰することのできない複数の要因が関与していることから、病気になったのは個人の責任といった疾患や患者に対する差別や偏見が生まれるおそれがあるという点に配慮する必要があると記されています。 しかし、どちらの資料も国民が自らアクセスするのはごく一部に限られ、広く国民に周知しているとは到底言えず、スティグマを生まないための具体策とは言えません。先ほど、指摘を踏まえて学会や団体とも連携して取組を進めてまいりたいと言っていただいたので、具体的な取組につながるよう今後も注視します。 次に、糖尿病など服薬をやめると命の危険がある人の災害時の避難について伺います。 前回質疑では、服薬をやめると命の危険がある人が総合防災訓練大綱における要配慮者であることは確認できました。そこで、今回はもう一歩地域に踏み込んで、国が率先して各自治体の避難計画に彼らを避難行動要支援者として組み込み、確実な薬剤の受渡しができるかできないか、伺います。 避難行動要支援者とは、自ら避難することが困難な者であって、その円滑かつ迅速な避難の確保を図るため特に支援を要する者と災害対策基本法で定義されています。 先ほどもお話ししたように、糖尿病の方などは薬があれば普通に日常生活を送れると思われがちで、支援の必要性が見えにくく、各自治体で作成する避難行動要支援者名簿の対象からこぼれかねないと懸念しています。 そこで、内閣府に伺います。 政府は、インスリン依存型の糖尿病患者など服薬をやめると命の危険がある人たちが安心して避難するための対策は重要とお考えでしょうか。実際に能登半島の被災地を現場で見てきた経験を踏まえてお答えください。そして、その人たちが避難行動要支援者に当たり得ると認識されているのでしょうか。もし認識されているのであれば、そうした方が要支援者名簿からこぼれ落ちないよう自治体に周知すべきではないでしょうか。 以上三点について、内閣府の見解をお聞かせください。
○大臣政務官(平沼正二郎君) お答え申し上げます。 令和六年能登半島地震への対応においては、私自身も被災地に累次に足を運び、非常災害現地対策本部長として陣頭指揮に当たってきておるところでございます。そのような中において、被災された糖尿病患者の皆さんがインスリン製剤等の供給を必要としていた事例があったとも承知をしております。使用を中断すると生命に危険が及ぶ薬剤を必要とする人たちが安心して避難するための対策は、大変重要なものと認識をしております。 次に、避難行動要支援者名簿についてのお尋ねがありました。 避難行動要支援者名簿には、それぞれの地域の実情を踏まえ各市町村において作成されるものではありますが、自ら避難することが困難であり、避難の際に特に避難の支援が必要である場合には、使用を中断すると生命に危険が及ぶ薬剤を必要とする人たちについても避難行動要支援者に当たり得ると考えております。 そして、避難行動要支援者名簿を作成するに当たっての取組指針においては、地域において真に重点的、優先的に支援が必要と認める人たちが支援対象から漏れることがないようにするため、きめ細かく要件を設けることや、関係者が避難行動要支援者名簿への掲載を求めることなどができる仕組みを示しております。 関係省庁や都道府県と連携を図りつつ、より一層の理解が得られるよう、あらゆる機会を通じて周知を徹底してまいりたいと思っております。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 良い答弁をいただきました。周知の方法、内容については今後意見交換をさせてください。代読お願いします。 さて、糖尿病は内部疾患なので、一見すると本人の大変さは分かりづらいところがあります。さらに、糖尿病に対するスティグマの背景から、公的支援が行き届いていないのは先ほどから伝えているところです。そうした問題意識から取組を続けていますが、政府からは前向きに検討をいただいている部分もある一方、そうでない部分がまだまだたくさんあります。今後も、糖尿病への理解を広め、支援の拡充に向けて提言をしていきますので、大臣には是非前向きな検討を引き続きよろしくお願いいたします。 次に、障害者差別解消法の改正に伴い、今年四月に各分野の差別解消法ガイドラインも改定されました。分野ごとに不当な差別や合理的配慮の例を具体的に記載した重要な指針です。 昨年十一月の厚生労働委員会において、重度障害者の入院時に介助者が付き添えるよう医療機関が配慮することを合理的配慮の例としてガイドラインに記載するよう大臣に求めてまいりました。その後どのように対応されたのか、大臣より御説明ください。
○国務大臣(武見敬三君) この委員御指摘の障害者差別解消法医療関係事業者向けガイドラインにつきましては、昨年十一月の厚生労働委員会の後、御指摘の点について関係団体などからもヒアリングをした上で、今年の三月に改正をしたところでございます。 具体的には、入院時の介助者の付添いについては、合理的配慮に該当すると考えられる例として、特別なコミュニケーション支援が必要な障害児者の入院に当たっては、医療機関は、院内感染対策に配慮しつつ、患者本人の意思や関係者間での支援の範囲、方法などを十分に確認をし、可能な限り支援者が付き添えるよう配慮することを盛り込みました。また、支援者が入院中に付き添うことは差し支えないことなどを示しました。そして、令和五年十一月二十日の事務連絡の内容を明記するとともに、不当な差別的取扱いに該当すると考えられる例として、正当な理由なく介助者等の同伴を拒否することを盛り込んだところでございます。 今回の改正した内容については関係団体や医療機関などに周知したところでありまして、引き続き医療機関等で適切な対応がなされるよう取り組んでいきたいと思います。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 周知徹底を図ってください。 一方で、課題もまだまだあります。代読お願いします。 入院時の介助者の付添いについては、最終的に看護職員が入院中にコミュニケーション支援の技術を習得することが前提となっていますが、他の患者さんの対応もある中で習得することは極めて困難です。私のあ、か、さ、た、な話法も、ゆっくりであれば誰でもコミュニケーションが取れますが、スムーズに意思疎通できるようになるには半年以上掛かります。 また、そもそも入院時の重度訪問介護の利用がコミュニケーション支援に限定されていること自体が問題です。例えば、私の食事介助は何か月も練習しないとできません。看護師がやれば確実に誤嚥のリスクが高まります。介助内容に関わらず、入院時の介助者の付添いは障害当事者が長年訴えてきたところですので、社会保障審議会の障害者部会や医療保険部会での議論を強く要望しまして、質問を終わります。
○上田清司君 無所属の上田清司です。よろしくお願いいたします。 コロナ後遺症、特に実態と厚労省としての対応についてお伺いしたいと思います。 まず、五類移行前時点での日本国内における新型コロナウイルス感染症の患者総数並びに死亡者数についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 五類前ですから、昨年の五月七日時点の数値になります。累計の感染者数は三千三百七十七万二千四百六十四人、累計の死亡者数は七万四千六百六十三人となります。
○上田清司君 患者総数に関しては、これはダブルだとかトリプルも数えた形ですね。
○政府参考人(佐々木昌弘君) 患者数については御指摘のとおりでございます。
○上田清司君 コロナ後遺症については、WHOの定義では、病状が二か月以上続き、ほかの病気で説明できないものというふうに定義付けられているようでございますが、日本政府においても同様の定義でありますか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) 委員御指摘のとおり、同じ考え方で捉えております。
○上田清司君 身近な資料をピックアップしてみました。大阪大学と大阪府豊中市のアンケートであるとか、山梨県のアンケートであるとか、岡山大学病院大塚文男教授の研究成果などもありましたが、必ずしも病例の分類とかというのが整理できないような感じがいたしました。 また、それぞれの患者、そもそもが、例えば七大病状、倦怠感、頭痛、睡眠障害、呼吸困難感、嗅覚障害、味覚障害あるいは脱毛とか、七つぐらいに分類できるというんですが、これもまた、複合的に感じられる患者の方々もおられるので分類は結構難しいのかなとは思いますが、厚労省としての何らかの形で分類があるのかどうか、これについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(佐々木昌弘君) 厚生労働省としての分類という形とは直接的にはなりませんが、一昨年度になりますか、二〇二二年度の厚生労働科学研究班で調査を行った際には、結局、その症状、今委員が列挙いただいたようなそういう症状によって状況を捉えようということは試みてはおりますが、じゃ、それをもって今厚生労働省としてのその分類という形になっているかというと、そのような状況にはまだ至っておりません。
○上田清司君 それぞれの分類を厚労省としてきちんと掌握していないというような判断でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) その症状が、どういう症状が出ているかというのはありますが、委員御指摘の、恐らく中核的なポイントになるのが、そのコロナ、いわゆるコロナ後遺症がどういうメカニズムでそのような症状の出方に至っているのか、それによって、じゃ、その病名、その症状じゃなくて病名という形に結び付いて分類しているのかという御指摘だと思いますが、現時点ではそこまでには至っておらないという状況でございます。
○上田清司君 例えば、それぞれの患者の概数というんでしょうか、そういうものは多少は整理されているんでしょうか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) 先ほど申し上げました研究班において、症状でというところで申しますと、成人の場合、まず何らかの症状があるとお答えいただいた方は、これは複数の自治体で行っていますので幅が出てしまうんですが、一二から二三%、頻度の多かった症状という点でのその区分になりますと、疲労感、倦怠感が二から七%、せきが四から五%、集中力の低下が三%で、お子さんの場合、小児の場合ですと、まず何らかの症状があったという方が二から五%、頻度の多かった症状でいうと、こちらはせきが一%、倦怠感が一%、こういう、大体どういう出方かと、症状の出方はどうかということは研究班の報告で得ております。
○上田清司君 ありがとうございます。 読売のクオータリー二〇二三の春号で、働く後遺症患者の約八・五%が解雇、退職、廃業になっているという。これも何が根拠なのかが出ていなかったんですが、コロナ後遺症を理由とする形での休職の実態、つまり人数はどうなのかとか、退職の人数、労災対象者に関しては何らかの形で決定される部分がありますので人数がある程度出るのかなと思いますが、出づらいのかもしれませんが、何らかの形での研究成果みたいなというんでしょうか、報告というんでしょうか、こういうものはありますか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 先ほど来申し上げている研究班の中でこういう調査があります。実は先ほど倉林委員への御答弁でも引用したんですが、二〇二二年度から幾つかの自治体の協力を得て数万人規模の住民調査、で、この対象とされている方に対して回答いただいた方の中で、罹患後症状がある、いわゆる後遺症状があるという方については、休職、休学したという回答割合が二・五%、退職、退学したと回答した方の割合が二・六%になります。 ただ、これ、留意点も申し上げたいと思います。これ二つありまして、一つは、健康状態が悪化したことのみが原因とは限らないというのが留意が必要なのが一点目と。もう一点が、じゃ、ほかの状況はどうかというと、同じ数字、休職、休学で、罹患後症状はなかったけれども感染したことがあるという方だと一・四%、で、感染していないけれども休職、休学したという方が一・八%。同様に、退職、退学した方の割合が、先ほど二・六%と申し上げましたが、罹患後症状はないけれども感染したことがあるという方だと、これが一・四%、で、感染したことがないけれども退職、退学に至ったという方は一・五%という数字の出方はしております。
○上田清司君 私が聞きたいのは、基本的には休職せざるを得ない、つまり働くことができない、あるいは働くことができないから退職した、この明確な形が見えるんですか、自治体を通じてのアンケート調査というのは、それを聞きたいんですね。
○政府参考人(佐々木昌弘君) 端的に申し上げますと、まずそもそもこのコロナ後遺症状というものの定義が難しいので、これのみをもって、例えばそういう診断が付いている人を分母に取ってどれぐらいの数かとか、そういう形での把握はできない状況でございます。 先ほど申し上げたように、その調査を行った上で、自分としては症状が残っているという方で退職又は休職に至った方の割合、これを把握したという状況にとどまっております。
○上田清司君 ということは、仕事ができるかできないかというような価値基準というんでしょうか、そこには至っていない、こんなふうな理解でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) この調査研究のみをもっては、そこまでには至れないという状況でございます。
○上田清司君 何とか、この一番ですね、厚労省の設置基準にもあるわけですから、任務にもあるんですけれども、まさに、国民生活の保障及び向上を図り、並びに経済の発展に寄与するため、公衆衛生の向上及び増進並びに労働条件その他の労働者の働く環境の整備及び職業の確保、これが厚労省の設置の任務だと、所掌事務だということを考えると、まさに働く条件づくりを確保していく、ここに踏み込んでいかないと、実は結構いるなというのが私最近よく分かってまいりまして、非常にそういう人たちが苦しんでいる。とにかく頭痛がして仕事にならないと。しかし、はた目にはそれが見えないと。非常に困難ですね。 じゃ、通勤ができるかというと、ふらついて通勤はできないと。しかし、立ったまま話はできるので、別に何もないじゃないかと思われるかもしれませんが、しかし、現実は歩行が大変苦しいと。そういう様々な理由があって後遺症に苦しんでいらっしゃるので、そういう、具体的に仕事ができる状況にないというような判断の材料というんでしょうか、そういうものの線引きというのが厚労省の中でできないんでしょうか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 まず、私どもの取組は、そもそもその方を治すという治療の努力と、あと様々な仕組みをもって、そのような状態であってもサポートをするような取組をするのとともに、今委員御指摘の、そういう方に対してのサポートの一つに労災保険を受給ということもあろうかと思いますが、そういった形での数の把握もするし、労災保険の給付という形でのサポートの仕方をする、こういった形での取組をしております。
○上田清司君 大臣、ちょっとやり取りを聞いていただいていると思いますが、労災保険の適用ができれば比較的簡単なんですが、これが結構できないもので大変皆さんも苦しんでいるわけでありまして、そういう仕組みづくりを厚労省挙げてやらないかというのが私の提案なんです。必ずしも熱心にやっておられるようには見えないんです、現実の問題として。 それ相応に対処されていただいているものだと思ってはいますが、この後申し上げますが、COVID―19を契機として、先ほども話が出ました筋痛性脳脊髄症あるいは慢性疲労症候群、このME、CFS、これなんかは、もう本当に大重体というんでしょうか、非常に困難なんですね。患者の方と私もウェブで意見交換をさせていただきました。要するに、言葉を交わすのが精いっぱいと、身動き取れないと。しかし、コロナ以後そうなったということですから、じゃ、ほかに原因があるかといったらもうそれしか考えられないというふうに思っておられるわけですね。 そういう、これ以外に考えられないというような証明がある程度できれば、そういう労災に関して特別班みたいなのをつくってしっかり対応するようにした方がいいんではないかというふうに私は提案したいと思いますが、どうでしょうか、参考人。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 まず、コロナにかかった、罹患をした、その後、症状が、時間を置いてまた症状、何らかの症状が出るという方がいらっしゃいます。 まず、優先して私ども考えているのは、じゃ、それのメカニズムがどうなのか、先月のこの委員会でも上田委員が、世界的にまだ未解明であれば、もっと日本が、じゃ、世界に先駆けて研究を進めて、それで新しい知見を発信していくべきじゃないかという御指摘いただきましたので、私どももそのつもりで今取り組んでおりますし、ここでもう一つ、更に大事なのが、委員の御指摘の中にもありましたけど、ほかの病気がもしかしたら原因の場合はそれをちゃんとそっちの病気につなげての治療をしていくと、そういった形のももう一つ大事ですので、なので、そのガイドライン、診療のガイドラインを作るという形で取り組んでおります。 その上で、先ほど来申し上げた様々な厚生労働省が有している仕組みを使ってそれでサポートをするし、もう一つは、この病気に限らずそうなんでしょうけど、治療と仕事の両立が進むような職場の環境づくり、こういったことをトータルに取り組んでまいりたいと考えております。
○上田清司君 今ちょっと取り上げました筋痛性脳脊髄炎、慢性疲労症候群、俗に言うME、CFSに関して、もうこれは、アメリカの国立アレルギー・感染症研究所長のアンソニー・フーチ氏が、このいわゆるCOVID―19後に長引く症状が似ているということを発信したところから世界的にも認知されるようになってきた経緯があったこと、あるいは、このME、CFSの集団発生が歴史的にウイルス疾患の流行後に起きているという関係があること、あるいはまた、長期に及ぶコロナ後遺症患者の約半数がME、CFSの診断基準を満たすというような論文や報道が相次いでいることなどを踏まえて、日本の方でも、国会において、百二十五名の超党派の国会議員が紹介議員を引き受けて、衆参両院でこの新型コロナウイルス感染症と筋痛性脳脊髄炎の研究に関する請願を採択していること。 あるいはまた、第二百十回国会においての附帯決議の中で、新型コロナウイルス感染症と筋痛性脳脊髄炎の研究に関する請願に基づいて、早急にCOVID―19後にME、CFSを発症とする可能性を調べる実態調査、並びにCOVID―19とME、CFSに焦点を絞った研究を神経免疫の専門家を中心に開始する体制整備を行うことという附帯決議を行っておるわけですが、これについて、その後、厚労省的にどのような対応をしっかりやっているか、これについて伺いたいと思います。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 これを受けまして、厚生労働省としては、まずその研究班を、先ほどの倉林先生との、委員との答弁に重なりますが、二つ研究班を設けて、一つはこれに特化した形での研究班を設けて、もう一つはその全体を見るようなところの中に、これに焦点を当てた項目を設けて調査をしているという状況でございます。
○上田清司君 その研究班を設置したと、その研究班がどういう成果を今出しつつあるのか、あるいはどういうものを出そうとしているのかというところはどうなんですか。つくっただけじゃ駄目なんですよ。
○政府参考人(佐々木昌弘君) まず、これは先ほど申し上げましたとおり、実態、そのもとになるどういうメカニズムかが分からない中で、まずその病気のメカニズムの解明をするとともに、今現れている症状に対する治療の仕方についてのガイドラインまとめ等に対しての貢献もいただいておりますし、先ほどの実態の調査で申し上げますと、先ほど武見大臣からの答弁にあったように、更に広げた形での実態を把握することによって、それが社会的にどういうサポートの仕方ができるのか、こういったことを今取り組んでいるという状況でございます。
○上田清司君 大臣、労災の適用だけでも二十二万人いるんですね、ここ三年ぐらいで、このコロナ後遺症。 つまり、私は、経済的損失だけの問題ではないと思うんです。その人たちの働く意欲だとか人生観だとか生きる力だとか、そういうものに大きな影響を与えているわけですね。これは日本国家としても最大の損失だと、こういう理解をして、このコロナの後遺症に関しては、これは少しやっぱり弱いと思います。少しじゃないな、大分弱いね、そんなふうに思います。どうしたら本当にこの後遺症にかかった人たちを救えるのか、そして元に戻せるのか、全面的な体制をつくることを、是非大臣としても心掛けていただきたい、その思いを発言していただいて終わりにしたいと思いますので、よろしくお願いします。
○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○国務大臣(武見敬三君) 私も、コロナ後遺症に関わる問題は極めて深刻に受け止めております。したがって、その実態を把握するための研究班も、今事務方から説明したとおり、二つ設置をして、その研究調査を進めさせているところであります。 さらに、先ほど倉林委員からの御質問にもありましたけれども、障害者認定におけるその原因の中にコロナ後遺症というものがあるか否か、その疑いがある場合にはどの程度の疑いの件数があるのかといったようなことについても、私は改めてきちんと調査をすることを命じたところでございまして、改めてこうした問題の深刻さを受け止めた上で適切に対応していきたいと思っております。
○上田清司君 ありがとうございます。終わります。
○委員長(比嘉奈津美君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(比嘉奈津美君) 次に、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。武見厚生労働大臣。
○国務大臣(武見敬三君) ただいま議題となりました育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。 少子高齢化が進展し、人口減少が加速している中で、男女共に仕事と育児、介護を両立し、誰もが活躍できる社会を実現することが重要な課題となっています。こうした状況を踏まえ、子の年齢に応じ柔軟な働き方を実現するための措置の拡充、育児休業の取得状況の公表義務の拡大や次世代育成支援対策の推進、強化、介護離職防止のための仕事と介護の両立支援制度に関する周知の強化等を通じて、男女共に仕事と育児、介護を両立できる職場環境を整備するため、この法律案を提出いたしました。 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。 第一に、三歳以上小学校就学前の子を養育する労働者に関し、事業主が職場のニーズを把握した上で、柔軟な働き方を実現するための措置を二つ以上講じ、労働者が選択して利用できるようにすることを義務付けることとしています。また、所定外労働の制限の対象となる労働者の範囲を、小学校就学前の子を養育する労働者に拡大することとしています。あわせて、子の看護休暇を感染症に伴う学級閉鎖等の場合も取得可能とし、対象となる労働者の範囲を小学校第三学年修了までの子を養育する労働者に拡大することとしています。 第二に、妊娠、出産等の申出をしたときや、子が三歳に達する前の時期に、仕事と育児の両立に関する労働者の意向を個別に確認するとともに、確認した意向に配慮することを事業主に義務付けることとしています。 第三に、育児休業の取得状況の公表を義務付ける事業主の範囲を、常時雇用する労働者の数が三百人を超える事業主まで拡大するとともに、次世代育成支援対策推進法の行動計画を策定する際、育児休業の取得状況や労働時間の状況に関する数値目標を設定すること等を事業主に義務付けることとしています。 第四に、仕事と介護の両立支援制度等に関する個別の周知等を事業主に義務付けるとともに、仕事と介護の両立支援制度等に関する雇用環境の整備を事業主に義務付けることとしています。 最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、令和七年四月一日としています。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要でございます。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。 以上でございます。
○委員長(比嘉奈津美君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時三十九分散会