P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
213回国会参議院2024/04/23

厚生労働委員会 第9号

発言数
88
登壇者
10
会派数
3
開催日
2024/04/23

会議録

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  雇用保険法等の一部を改正する法律案審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省職業安定局長山田雅彦君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 雇用保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

星北斗自由民主党

○星北斗君 自由民主党の星でございます。  雇用保険法等の一部を改正する法律案、趣旨説明を受けまして、本委員会で質疑のトップバッターに立たせていただきました。関係の皆さんに感謝を申し上げます。この重要法案、大切に審議を進めたいと思います。  まず、雇用保険本体の財政状況をお尋ねしたいと思います。  二〇二〇年以来、コロナの関連の給付などによって保険財政に大きな影響があったんじゃないかと思います。失業給付等いわゆる雇用保険本体の近年の状況、そして今後の財政の見通しについて、その概要をお示しいただきたいと思います。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 最初の質問の近年の財政状況につきましてですが、雇用保険財政の状況については、新型コロナ対応として雇用調整助成金の特例措置などを講じた結果、労働者の雇用と生活の安定に大きく貢献してきた一方で、雇用保険二事業の財源である雇用安定資金は枯渇し、また、失業等給付の積立金も、新型コロナ前には四兆円を超えていた残高が現在は約一兆円余りとなっており、雇用保険財政の早期健全化は重要な課題となっております。  もっとも、現在の雇用情勢は求人が底堅く推移し緩やかに回復していることや、雇用調整助成金の特例措置が終了したことなどを背景に雇用保険の財政状況は好転し、失業等給付の積立金の水準は回復傾向にございます。このため、令和六年度の失業等給付の保険料率については、労働保険徴収法の弾力条項に基づき引き上げることが可能であったものの、労働政策審議会において御議論いただいた結果、保険料率を据え置くことといたしました。  二つ目の御質問の今後の見通しについてでございますが、足下の雇用情勢等を前提に試算をすると、今般の制度改正の影響を加味したとしても財政状況は安定的に推移すると見込んでいるところでございまして、今後とも雇用保険の安定的な財政運営に努めてまいりたいと思います。

星北斗自由民主党

○星北斗君 ありがとうございます。  相当な影響、大きな波を何とか乗り越えたというところなんだろうと思います。雇用情勢どう変わるか分かりませんので、やはりしっかりとした準備というのが必要だということを改めて認識をさせていただきました。  次に、この法案で示されております雇用保険の対象者の拡大についてお伺いをしたいと思います。  施行期日はかなり先でございますけれども、今回の法案の目玉の一つであります令和十年十月施行の雇用保険の適用対象者の範囲の拡大に伴って、対象者はどの程度増加し、雇用保険の財政収支にどのような変化をもたらすと考えているのか、それについてお示しをいただきたいと思います。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) お答えいたします。  今般の適用拡大によって、現在の被保険者数は四千四百五十七万人でございますが、それの約一割に相当する約五百万人が新たに雇用保険の適用を受け得ることになります。  雇用保険財政に与える影響につきましてですが、適用拡大による雇用保険財政への影響については、令和四年度における雇用保険給付の支給実績などを基に財政試算を行ったところ、収支はほぼ均衡するという結果になったところであります。  もう少し具体的に申し上げますと、全体の収支としては、収入は約九百九十億円、支出は約九百七十億円。このうち失業等給付のみでは、収入は約六百六十億円、支出は四百九十億円。一方、育児休業給付については、週所定労働時間が二十時間未満の労働者の方は女性の割合が非常に高いことから、収入が約三百三十億円に対して支出は約四百八十億円と、支出が収入を上回る状況となっております。

星北斗自由民主党

○星北斗君 ありがとうございました。  五百万人増えるということ、それと、今の育児の件についてはマイナスになるということが分かりました。全体としては均衡するということだったと思います。  次に、いわゆる内職減額の取扱いの変更についてお伺いしたいと思います。  本法案では、雇用保険の対象者の範囲の拡大後に受給資格者が失業期間中に自己の労働によって収入を得た場合、これを内職減額と呼ぶそうでありますけれども、この短時間の就業に伴う収入を得た場合の基本手当の減額等に関する規定を削除するという条項がございます。この変更によって、具体的に失業給付の仕組みがどのように変わるのか、具体的にお示しをいただきたいと思います。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 委員の御指摘のとおり、基本手当の支給に必要となる失業認定の際、現行では、一日の労働時間が四時間、これが週二十時間相当になりますが、四時間以上であるか否かを基準として、四時間未満の日については自己の労働によって得た収入額に応じて減額した上で基本手当を支給する、それが現行の仕組みでございます。  今般の適用拡大に伴って、失業認定の基準となる労働時間を一日当たり二時間、週に換算しますと週十時間相当とすることとしております。現行の減額の仕組みをそのまま維持した場合には、適用拡大後は一日二時間未満の労働によって得た収入に基づき調整を行うことになりますが、この点について労働政策審議会において資料等で御提示して検討いただいたところ、二時間未満の労働で得られる収入は一般的には少額であること、そういったことも踏まえて、あと簡素化等の観点から、この基本手当の減額の仕組みを廃止するということにさせていただいております。  その結果、労働者の方の立場で見ると、一日二時間未満の労働で収入があった場合は、従前のような減額がなされることはなく、全額基本手当が支給されることになります。

星北斗自由民主党

○星北斗君 ありがとうございました。  対象となる時間数が減ることによって、より分かりやすい制度になったと、あるいはなるということなんだろうと思います。この内職減額、これ非常に分かりにくいところもありますので、ここはしっかりと政府としても、対象になる方、特に新たにこの雇用保険の対象になる方にとっては、具体的な内容が分からないと非常に不安に思うということにつながりかねませんので、しっかりと対応を願います。  その延長線上でお伺いしたいと思います。  次に、新たに適用者となる労働者への影響ということでお伺いしたいと思います。  今お話がありましたとおり、雇用保険の適用対象者の範囲が拡大されることに伴いまして、雇用保険料を納付することによって手取りの額が減少するんじゃないか、そういう懸念を持っている方がいるというようなお話を聞いたことがあります。この労働時間を短縮する、いわゆる就業調整というのは、百六万円の壁、あるいは百何万円の壁というようなときにも非常に話題になり、そしてそれぞれの労働者にとっては大きな影響をもたらすことにつながるんだろうと思います。  このように、労働時間を短縮するなど、就業調整をするというような不安、あるいはそういう人がいるんではないか、あるいは理解が進まないことによってそういう誤解を生ずることもあるんじゃないか、そんな指摘もございます。この指摘に対して政府としてどのように対応をしていくのか、お知らせをいただきたいと思います。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 今般の適用拡大は、働き方等の多様化が進展していることを踏まえて、雇用のセーフティーネットを広げる観点から実施するものであります。  今先生の御指摘いただいた就業調整との関係で話をさせていただきますと、労働時間などの就労状況は様々な要素によって決定されるものでありますが、労働者が負担する雇用保険料率は〇・六%であるということを踏まえると、今般の適用拡大が働き方に及ぼす影響は限定的なものであると考えております。しかしながら、保険料負担を回避するために労働時間を短縮するといった行動が生じないように、本法案が成立した暁には雇用保険適用の様々なメリットを丁寧に周知していくこととしております。  具体的に申し上げると、失業給付だけではなくて、育児休業給付だとか教育訓練給付、あと事業主にとってみれば雇用調整助成金の適用対象が拡大する、そういったようなことで労使双方にメリットがある、そういったことを丁寧に周知していくこととしております。  具体的には、全国の都道府県労働局における各種説明会等の機会や、毎年度、全適用事業者、企業の方々に送付する適切な加入手続を促す各種のお知らせ、そういったものを活用して、雇用保険が失業への備えのみならず、先ほど申し上げた育児・介護休業給付、教育訓練給付、そういったものにも利用できるということを丁寧に説明してまいりたいと思います。

星北斗自由民主党

○星北斗君 ありがとうございます。  料率〇・六ということで限定的とはいいますけれども、やはり保険料を納めるというのは一つの壁になりかねない、その意味では丁寧な周知が必要なんだろうと思います。  ただ、私、今回、この雇用保険法を勉強させていただいて、労働者でもちろんあったわけですけれども、知らないことたくさんありました。給付に関することもそうですし、実際にどの程度の保険料を自分が負担しているのかというようなことにも余り気を配らないというか、私自身の問題なのかもしれませんが、しかし、多くのサラリーマンなどにとってみると、この雇用保険の状況などについて理解が必ずしも進んでいないというふうに思いまして、この辺りもしっかりと、今回の給付の対象の拡大の対象になる人だけでなくて、一般の皆さんにもお伝え願いたいですし、それぞれ働き方が違っているわけですから、それぞれに合った形でお知らせをいただくということが極めて大事なんだろうと思いました。ありがとうございました。  最後に、教育訓練給付金その他について大臣にお伺いしたいと思います。  この教育訓練給付金、これによって非常に多くの方々がスキルアップのチャンスを与えられ、その間、生活も支援給付金でいただくことによって安定して長期間にわたって勉強ができる。まあ具体的な例で言いますと、私どもの厚生関係あるいは医療関係でいいますと、准看護師の養成課程、これ二年でございます。この二年の課程を、その授業料、そして生活費、この給付を行うことで多くの方々が看護師、准看護師への道を開いた、こういう、言ってしまえば非常に画期的な私は取組なんだと思います。  この教育訓練給付金の給付率でありますけれども、この専門実践教育給付金の給付率については引上げが行われると、条件があるようですけれども、引上げが行われる一方で、暫定措置であった教育訓練支援給付金、これはその生活を支援するということの給付金ですけれども、これは暫定期間が延長されると。しかしながら、支給額が基本手当日額の八〇%から六〇%ということで、減額をされる内容になっています。  この措置については、やはり現場から不安の声も上がっております。これらについてどんなように考えているのか、あるいは今後についてどうお考えなのか、厚生労働大臣の所見をお伺いしたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この教育訓練支給給付金でございますけれども、平成二十六年の制度改正において比較的長期間の訓練を対象とする専門実践教育訓練給付金を創設した際に、併せて専門実践教育訓練を受講する若年労働者への生活支援策として暫定的な特例措置として創設をされた給付でございまして、現在の期限は令和六年度末とされております。この給付金を受給された方の就職率や資格取得率は相対的に高くなっておりまして、一定の効果が認められます。  また他方、この給付期間が長期にわたり、一人当たりの支給額がこれ失業給付など他の給付と比べて高額になっておりまして、暫定措置の更なる延長について、労働政策審議会では労使双方から給付と負担のバランスの観点などから慎重な検討を求める意見があったことを踏まえまして、給付水準を引き下げた上で暫定措置を二年間延長することとしたものであります。こうした改正の趣旨を是非御理解を賜りたいと願います。  その上で、厚生労働省としては、労働者の主体的なキャリア形成を促進するために、今回の見直しでは、教育訓練給付の拡充や雇用保険の受給が終了した離職者など雇用保険の対象とならない方への新たな融資制度を創設することとしておりまして、こうした取組を通じて労働者の自発的な職業能力の開発と向上を引き続き支援していきたいと考えています。

星北斗自由民主党

○星北斗君 ありがとうございます。  給付と支給のバランス、ああ、ごめんなさい、保険とですね、収入と支出のバランスということでありましたけれども、この若年者というのが四十五歳というふうに聞いております。まさに転職をするには好機なんだろうと思いますけれども、この教育訓練の授業料その他に係る費用のかなりのパーセントが支給される、そして生活も安定しているというこの暫定期間、これを終えてそれが減らされるという立場になりますと、やはりそこは不安に思うのは、私は、今のバランスという話でいえばそうなのかもしれませんけれども、私は大切なことだと思っておりまして、こういうことが例えば准看護学校への進学を諦めるというようなことにならないように、今、看護師不足、非常に多く叫ばれておりますし、介護の現場にも人手が足りないということで大変なことになっておりますから、この資格を取っていただくということは極めて重要であり、そして社会的な価値も私は大きいなどと思います。  ですので、この辺りはしっかりとやっていただきたい、そのことを申し上げておきますが、その上で、大臣何か、私のこの准看に対する思いを込めて今質問させていただきました。どのようにお感じなのか、所感をいただきたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 我が国の医療の提供体制の中で、看護師及び准看護師、実際の役割は、特にチーム医療の中でも確実に重要になってきているというふうに思います。改めて、こうした医療の提供体制に従事するそうした労働者の皆さん方が安定した基盤でこうした教育訓練を受け、そしてなおかつ実際に現場で仕事をしやすくなるように、でき得る限りの支援をしていくよう努力していきたいと思います。

星北斗自由民主党

○星北斗君 大臣からはかなり私としては前向きのお返事をいただいたと思います。そういうことで、この世界を目指す人たちが自信と誇りと安心を持って学び、そして新たに仲間に加わってくれることを心から願っています。  私は、今の質疑で本法改正の背景あるいは施行後の影響について一定程度理解をさせていただきました。施行期日に向けて、必要な周知の重要性、あるいは社会を支える労働者への支援の仕組みの更なる充実、これを目指していくことをここで私もお誓いを申し上げまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

羽生田俊自由民主党

○羽生田俊君 おはようございます。自由民主党の羽生田でございます。  本日は質問の機会をいただきまして、大変ありがとうございます。  まず、質問に入る前に、今年は、一月一日に大きな災害があり、二日には海上保安庁の飛行機と日本航空の飛行機がぶつかるというような事故、そしてその後にも災害や事故が非常に多いというような気がしてなりません。  特に三日前には、伊豆諸島沖でヘリコプターの、あれは今では衝突ではないかと言われておりますけれども、潜水艦の探査の訓練をしているところで二機のヘリコプターが墜落をしてしまったということで、救助された、八名の方のうち一人はお亡くなりになってあと七名の方が行方不明になっているということでございますので、一日も早く行方不明の方が見付かってしっかりと救助をしていただきたいというふうに思うわけでございまして、そういったことで非常にお見舞いを申し上げる次第でございます。  それでは質問に入らせていただきますけれども、今、星議員から雇用保険の適用拡大や財政についての、あるいは教育訓練支援給付金の取扱い等について質問がなされましたけれども、私は教育訓練やリスキリング支援の充実策中心にお伺いをしてまいりたいというふうに思っております。  まず、本法案に対する質問に入る前に、リスキリングに関する政府の方針というものについてお尋ねをしたいというふうに考えております。  今回の法案にも雇用保険制度における教育訓練やリスキリング支援の充実に関する改正項目が盛り込まれておりますけれども、そもそも政府がリスキリングを政策的に進めているその意義について改めて御説明をお願いしたいと思うところでございますし、また、これにつきましては、多くの企業がリスキリングを導入あるいは導入の検討を始めているという状況でございます。  リスキリングによりまして労働者の主体的なキャリア形成や生産上の向上に資する点につきましては理解をするところでございますけれども、実際には、中小あるいは零細企業では、このリスキリングに関してのノウハウがない、あるいは費用対効果が見合わない、あるいはリスキリングを労働者に促す余力がないということで、例えば代替要員もいないというような状況でございまして、リスキリングの導入を見送らざるを得ないというような企業もいるというのも現状でございます。  また、労働者にとりましても、リスキリングに取り組んでも実際の処遇改善やより良い条件での労働移動にはつながらないのではないかと、こういったことで意欲も湧かないというようなことではないかという心配もしているところでございます。  国策として実施していく以上は、国が責任を持って地方を含めた全国津々浦々で取り組まれるようにしていかなければならないと考えております。そのためには、事業者側には、このリスキリングを導入するメリットや導入に向けた職業内での制度、体制づくりにつきましても、もっと理解を深めていただけるような周知、広報が必要ではないかなというふうに考えているところでございます。  そこで、武見厚生労働大臣にお伺いしたいんでございますけれども、具体的にこのリスキリング政策を全国津々浦々の中小零細企業まで含めた事業主や労働者に浸透していくために政府としてどのように取り組んでいこうと考えておられるのか、以上のリスキリング政策の展開に向けた政府のいわゆるお考えになっている方向性、またその考え方についてお聞かせいただきたいと思いますので、お願いいたします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) デジタル化の進展など、企業や労働者を取り巻く環境というのは急速に変化をしてきております。それから、労働者自身、職業人生の長期化が進む中で、この自律的、主体的な学び、学び直しの必要性はますます高まってきています。その上で、御指摘のとおり、中小企業や労働者の方々に対しましてリスキリングの必要性やメリットに関する情報をこれ丁寧に伝えていくことがもう極めて重要だと考えています。  このため、まず中小企業に対しては、従業員のリスキリングを支援する助成金において、中小企業に対しては大企業以上の高率助成を行うことに加えまして、各都道府県労働局におきまして、事業所の訪問であるとか、それから地域の各種会議などとの連携などを通じた、地域ごとでもこうした支援の周知徹底行っているところです。  また、労働者に対しましては、キャリアの形成、それからリスキリング支援センターを各都道府県に設置するとともに、今年度から全国のハローワークにも相談コーナーを設けて、より多くの方がこのキャリアコンサルティングを受けることができる環境整備を図っているところです。さらに、同センターでは、リスキリングの推進に関わる機運の醸成を目的とした周知キャンペーンも行うこととしております。  今後とも、各企業、労働者の状況に応じた支援施策の充実とリスキリングの機運醸成にしっかりと厚生労働省として取り組んでいきたいと考えています。

羽生田俊自由民主党

○羽生田俊君 ありがとうございます。  国策としてリスキリング政策を推し進めている以上、実際にスキルアップして処遇や将来のより良い展望を開ける方が増えていくことが非常に重要であると考えているところでございます。人生百年時代と言われておりますけれども、生涯の就業期間が長期化する一方で、様々な産業が興り、発展していくピークを迎え、衰退するまでのサイクルが非常に短くなり、働く個人に求められるスキルも大きく変化をしてきているところでございます。誰しも生涯を通じて新たなスキルの獲得に努める必要があると思っているところでございます。  政府には、これが絵に描いた餅にならないように、労使双方の具体的な行動変容につながる取組を着実に進めていくことを期待申し上げるところでございます。  今回、政府から提案されている雇用保険法改正法案の内容は、雇用のセーフティーネットの構築とともに、人への投資の強化の目的に、雇用保険の支援給付金や、それから教育訓練休暇制度など、リスキリング支援の充実や創設、育児休業給付に係る安定的な財政運営の確保など、非常に多岐に及んでおります。  そこで、改めて、その内容と意義につきまして宮崎副大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。

宮崎政久自由民主党・無所属の会厚生労働副大臣

○副大臣(宮崎政久君) 先生御指摘いただきましたとおり、近年の女性や高齢者などの多様な人材の労働参加が進んでいき、働くことに対する価値観やライフスタイルの多様化も見られる中で、多様な働き方を効果的に支えるとともに、労働者の主体的なキャリア形成を支援することが重要であると考えております。  このため、本法案におきましては、多様な働き方を支える雇用のセーフティーネットの構築と人への投資の強化としまして、雇用保険の適用範囲の拡大や、教育訓練やリスキリング支援の充実などの措置を講ずるとともに、男性育休の大幅な取得増に対応できるよう育児休業給付を支える財政基盤を強化するために、育児休業給付に係る安定的な財政運営を確保する措置などを講ずることとしているところでございます。  こういったことをトータルで、景気変動や技術の革新、ライフスタイルの変化など雇用を取り巻くリスクへの備えが一層充実をして、急激な社会経済情勢の変化に対応した総合的な雇用のセーフティーネット機能が強化されるものと考えているところでございます。

羽生田俊自由民主党

○羽生田俊君 副大臣、ありがとうございます。昨年引継ぎをして、その後、大変御苦労さまでございます。  今御説明いただきましたように、今回の法案は、DXの加速化を始め社会経済が大きく変わり行く中で労働者の主体的なキャリア形成を支援するものでありまして、特にリスキリングによる能力向上支援を行う等、重要なテーマであるというふうに取り組んでいるものであると思います。  リスキリングも、私、昨年視察に参ったところでございますけれども、三位一体の労働市場改革を進める上での不可欠な要素であり、それについて質問をさせていただきたいというふうに思います。  まず、雇用保険制度における給付制限の見直しについてでございますけれども、内部労働市場と外部労働市場をシームレスにつなげ、社外からの経験者採用に積極的に門戸を開き、労働者の自らの選択で社内あるいは社外を自由に労働移動できるということが日本経済の更なる成長に結び付くのではないかというふうに思っているところでございます。自らの選択による労働移動の円滑化という観点から、リスキリングに取り組んでいった場合、自己都合離職者の給付制限期間を短縮するとの方針が理解できるところでございます。  他方で、給付制限期間を短縮することで安易な離職が誘発されてしまう、そして都市部に人手が集中してしまうというような懸念もあるところでございまして、中小企業では人手不足が深刻化するのではないかという心配もあるところでございます。また、何度も離職を繰り返して給付を受けようとするケースが出てくるのではないかとの懸念もありますけれども、そうした声にどのように応えていくのか、これ政府参考人で結構ですから、よろしくお願いいたします。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 今般、自らの意思により離職する者に対して設けられている基本手当の給付制限見直しに当たりましては、早期再就職を促し安易な離職を防止するという観点と、一方で労働者が安心して再就職活動を行えるようにする、それの双方の観点を踏まえて、現行の給付制限期間二か月というのを一か月にするとともに、自ら雇用の安定や就職の促進に資する教育訓練を行った場合は給付制限をそもそも課さないで基本手当を支給するという見直しをしているところであります。  その上で、御指摘の懸念については、離職者への基本手当の支給に当たっては、四週間に一度失業認定を行って求職活動の実績を確認して支給決定を行っており、単に受給を目的とした離職者は一定程度抑制、抑止できているものと考えております。また、過去五年間に三回以上自発的な離職により基本手当の受給資格決定を行った者については三回目以降の給付制限期間を三か月とすることとしており、こういった対応でもっても安易な受給行動の一定の歯止めとなると考えております。  全体としての人手不足対策については、働き方改革等に取り組むこと等によって女性、高齢者、外国人材の活躍を促進する、三位一体の労働市場改革等を通じて生産性の向上や賃上げを実現する、それから、地域雇用の課題に対して、国、都道府県の施策との連携を図りつつ、魅力ある雇用機会の確保や企業のニーズに合った人材育成、就職促進等事業を一体化したそういった地域雇用対策、そういったものを通じて、雇用保険制度だけではなくていろいろな施策によって地方や中小企業の人材確保を支援してまいりたいと思います。

羽生田俊自由民主党

○羽生田俊君 ありがとうございます。  是非、この人手不足対策にはしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思っているところでございますけれども、安易な離職を誘発しないためには、給付制限期間を短縮する対象となる教育訓練自体に一定の制限を掛けるべきではないかと考えているところでもございます。  また、再就職を支援するための教育訓練講座でございますけれども、キャリア形成に向けた教育訓練講座がほとんどであることは理解しておりますけれども、例えば、再就職やキャリア形成のための受講なのか、あるいは趣味的なものとしての受講なのか判断が難しいようなケースも一部にはあるということも聞いているところでございます。  そこで、具体的に対象となる教育訓練につきまして厚生労働省令で定めることとなっておりますけれども、どういったことを想定してそういったことに結び付けていくのか、それについてお尋ねしたいと思います。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 今般の自発的な能力開発に取り組んでいる場合の失業給付の給付制限の解除は、リスキリングを通じた再就職を支援するために行うものであるため、対象となる教育訓練の受講は労働者自身のキャリア形成に資する教育訓練の受講に限定すべきものと考えております。  その上で、再就職に資する訓練受講であるか否かを労働者ごとにハローワークで判断するということは現実には困難であることから、あらかじめ対象となる教育訓練の範囲を法令等において定めることとしております。具体的には、そもそも法律上に雇用の安定及び就職の促進に資する教育訓練というふうにした上で、省令等において具体的な範囲を規定する予定でございます。現時点では、先生も御指摘いただいた教育訓練給付金の支給対象となる厚生労働大臣指定講座や公共職業訓練などを想定しております。  いずれにせよ、その具体的な範囲については法案成立後に労働政策審議会において議論することとしており、その際には、今般の見直しが、労働者の自発的なリスキリングとその訓練結果を生かした転職活動を支援する観点と安易な離職を防止するという観点、双方があることを踏まえて労働政策審議会で御検討いただこうと思っております。

羽生田俊自由民主党

○羽生田俊君 ありがとうございます。是非、地方の企業や中小企業がこういった不安にも配慮したバランス感覚のある検討を是非お願いしたいというふうに思うところでございます。  対象となる教育講座の具体的な範囲につきましては政省令等で具体的な範囲を規定する予定とのことでございますけれども、自発的なスキリングを促すためには、国民の皆様に正しくしっかりと制度を理解してもらうことが非常に重要でございます。その点も十分に御配慮いただきたいというふうに思うところでございますので、よろしくお願いいたします。  次に、教育訓練給付についてお尋ねいたします。  教育訓練給付については、これまで受講費用の最大七〇%を支給していたというところでございますけれども、労働供給制約の中、グローバル市場で日本が、日本企業が勝ち抜くためにも、働く個人のスキル向上は急務であります。  この本改正において、給付率を今般の法案により八〇%に引き上げるとしておりますけれども、まずはこの拡充の趣旨についてその辺を御説明いただきたいと思います。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 職業能力開発、職業能力の向上というのは、労働者の雇用や職業の安定のために不可欠であるとともに、我が国経済の発展にも資するものであるということで、その促進を図っていくことは重要だと思っております。  今回の見直しでは、労働者が自らのキャリア形成のために必要な訓練を受けることを促進するために教育訓練給付を拡充することとしております。具体的には、労働者自身が教育訓練の成果を資格取得や就業条件の向上につなげるインセンティブを高め、より多くの方に意欲的に訓練に取り組んでいただくためにその支給率自体を上げることになっておりますが、それにちょっといろいろな工夫をしております。  専門実践教育訓練給付金については、先生おっしゃられたように七〇%、現行七〇%でありますが、教育訓練の受講終了後に賃金が上昇したことを要件として更にこれに一〇%分を追加で給付する仕組みとしております。  二段階目のその特定一般教育訓練給付金については、現行受講費用の四〇%の給付のみを行っておりますが、これも資格取得等をした場合という条件を付けて受講費用の一〇%分を追加で給付することとしております。

羽生田俊自由民主党

○羽生田俊君 今の教育訓練給付金もその上にいろいろ名前が付いてかなりの数ございますので、これはやはり職員あるいは会社の方にもしっかりと理解をしていただくということが非常に重要ではないかなというふうに思ったところでございます。  それから、リスキリングに向けた支援として、今般、教育訓練休暇給付金というものが新設されるという旨を聞いておりますけれども、これについての御説明をお願いいたします。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 労働者の主体的な能力開発をより一層推進するためには、先ほど申し上げた教育訓練給付による受講費用への支援のほかに、今先生が言及されました、比較的長期間の教育訓練を受ける場合にあって、労働者が生活等への不安なく教育訓練に専念できるようにするということが重要であると思っております。  厚労省ではこれまでも有給の教育訓練休暇制度の導入を推進してきたところでありますが、これはこれとして引き続き推進はしていきますが、加えて、今般、無給の教育訓練休暇制度を利用した労働者への支援として、失業給付に相当する金額を支給する教育訓練休暇給付金の創設を法案に盛り込んだところでございます。

羽生田俊自由民主党

○羽生田俊君 ありがとうございます。この辺の説明をしっかりと理解していただくということを是非進めていただきたいというふうに思っております。  また、リスキリングにつきましても、昨年視察にも行ってまいりましたけれども、このリスキリングがどれだけ受講する方が増えるのかという心配と、それから、こういった意欲のある方がこういったリスキリングを受けたりいろいろとする場合と、そういうことができない職員の方もいらっしゃるわけで、その辺に少し格差ができてくるのではないかという心配もあるところでございますので、その辺を是非考え、バランス感覚を持って取り次いでいただきたいというふうに思います。  以上、よろしくお願いいたします。終わります。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 立憲民主・社民の高木真理です。  雇用保険法改正案について質問をさせていただきたいと思います。  まず初めに、こちらの雇用保険法改正法案、適用対象者の拡大が、週所定労働時間二十時間以上から十時間以上に変更になって拡大されるということで、労働者の保護は厚くなるという意味というふうに方向性としては理解をさせていただきます。  衆議院の厚生労働委員会でも、武見大臣、適用の対象の拡大を通じて確実に雇用者における安定した働き方ができる条件整備をしていく点、また多様な働き方を効果的に支える雇用のセーフティーネットとしての構築、こちらを挙げていらっしゃいます。方向性としては私も評価をしたいというふうに思うんですけれども、本当に労働者の保護が厚くなるのかという点が、実際の運用の面などから問題が出てくるのではないかと思います。  そこで、先ほど冒頭の星議員の質問の中にも触れられておりましたけれども、やはりこの保険料負担を嫌がる労使双方の思惑から十時間の壁が生まれないかという点、これ簡単に御答弁をお願いいたします。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 労働時間などの就労状況というのは様々な要素によって決定されるものでありますが、今先生も言及していただいた労働者が負担する雇用保険料率が〇・六%であることを踏まえれば、今般の適用拡大が働く方に及ぼす影響は限定的であると思います。  一方で、保険料負担を回避するために労働時間を短縮するといった行動が生じないように、本法案が成立した暁には、雇用保険適用の様々なメリット、先ほども申し上げましたが、育児・介護休業給付、失業給付だけではなくて、育児・介護休業給付、教育訓練給付、事業主にとっては雇用調整助成金等の助成金の適用対象となる労働者が拡大すると、そういったことを丁寧に説明してまいりたいと思います。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 そのように取り組んでいただくということなんですけれども、これ、やはり十時間以内で使用者側がやってくるということも私は結構出てくるんじゃないかと思っていて、今私の娘は大学生でアルバイトをしておりますけれども、学生のアルバイトに適用されないという点も大変問題だというふうに思っておりますが、今行っているバイト先というのがシフトの飲食のサービスをやるアルバイトですが、穴が空いてはいけないということで大変大量なアルバイトの人を登録をさせると。で、その人たちにシフトを出すときには、今ですからLINEとかそういうのを使えば簡単にシフト調整ができますので、ちょっと先のものについて、みんなからできる、入れるところを出してもらって、そこに対して、じゃ、あなたはここですというのが来るんですけれども、大量に登録してあるので、あれ、こんなに入れるって出したのにこんなに少ないシフトしか入らないのということが出てまいります。  そうなってくると、結果的にほかのバイトもして掛け持ちをしなければならないかというふうになってくるわけですけれども、逆に言えば、使用者の側からいえば、このようにして別にあなたに対して悪いことをしているわけじゃありませんという中で、調整の結果そうなんですといって一人当たりが週十時間にならないように調整するというのは容易なことだなというのを実体験としても感じているので、こうしたことが起きないようにしていく必要があるということをまず指摘をさせていただきたいと思います。  次、二点目に伺います。雇用保険ですけれども、受給の割合の問題です。  雇用保険に入って雇用保険料を払っているんだけれども結果的にいろいろな給付を受けないということになると、これは払うだけ払ってその恩恵が受けられないということになります。  お配りしている資料を御覧いただければと思います。  こちら、房安弁護士さんがお作りになった資料を使わせていただいておりますけれども、これ衆議院の方でも提出されたということで、大臣はもう一度見られている資料かもしれませんが、こちら、折れ線が受給者割合です。この緑の棒線は完全失業者数です。御覧いただければ分かるように、失業者は結構いるわけなんですけれども、それなのに受給者はどんどん低下してきて、結局二割ぐらいの人しかもらっていないということなわけです。  これが現実なんですけれども、主要国の雇用保険制度との比較で受給者割合というのはどうなのか、また、この低下傾向、二割弱しか受け取っていないことの大臣の受け止めを伺いたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この完全失業者数に対する失業給付の受給者実人員数の割合、計算いたしますと、平成二十五年から令和四年までおおむね二〇%台前半でこれ推移をしておりますが、完全失業者の中には雇用保険の給付制限期間中の離職者であるとか、それから自営業を廃業した方などが含まれているために、この割合の高低について評価することはなかなか難しい点ございます。  また、諸外国との比較については、失業者に対する給付制度、それを支える負担の在り方含めて各国様々でありまして、これもまた簡単な比較はなかなかできないと思います。  他方で、今回の法案では、週所定労働時間十時間以上二十時間未満の労働者を新たに雇用保険の適用対象とするとともに、自ら雇用の安定や就職の促進に資する教育訓練を行った場合には失業給付の給付制限を解除するなどの改正を行うこととしておりますので、これらの施行状況をしっかりと注視をしてまいりたいと思います。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 なかなかやはり、二割弱しか受け取っていないこと今御説明いただきましたけれども、完全失業者の中には雇用保険に入っていない人がいたり、あと、次、再就職が決まってしまうと失業給付は受けないということなんですが、まさにこの正当な理由のない自己都合退職、この言い方も私は好きじゃないんですけど、正当な理由がないって、そんな不当な理由で辞めているのかという感じですけれども、出産とかそういった理由でなければ正当な理由ではないという、本人都合ということになるわけですけれども、その退職で、支給開始まで現行だと諸手続を含めると約三か月掛かります。これが一か月今回短縮されるということなのでこの点は歓迎でありますけれども、要は、今後も二か月分ぐらいの貯蓄がないと失業できないという仕組みであります。  しかし、貯蓄がない世帯というのは現在全世帯の二、三割あるというのが現実でありまして、こういう仕組みのまま行くと、やはり食べるために再就職してしまわなければもう生きていけないという人が出て、結局、雇用保険料払っていても制度が使えなくなってしまう、それを待っている仕組みにこの期間がなっていないかというふうに考えてしまうわけですけれども、いかがでしょうか。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 自らの意思によって離職する者に対する失業給付の給付制限というのは、失業給付の受給を目的とした離職を助長しないように設けられているものであります。諸外国の失業保険においても、自己都合離職の場合はそもそも支給の対象としない国や給付制限を設けている国が多いというふうに考えております。  こうした給付制限の制度そのものは引き続き必要と考えますが、今般、転職を試みる労働者が安心して再就職活動を行えるようにする観点等も踏まえて、現行の二か月の給付制限期間を一か月とするとともに、自ら雇用の安定や就職の促進に資する教育訓練を行った場合には給付制限を課さずに失業給付を支給するように見直すこととしております。ハローワークにおいては、本人のニーズに応じ、きめ細かな早期再就職支援に取り組んでおります。  雇用保険制度の運営に当たっては、引き続き、早期再就職を促し安易な離職を防止するという観点と、一方で労働者が安心して再就職活動を行えるようにするという観点の双方を踏まえて、今後とも受給状況なども踏まえながら適切な制度運営に努めてまいりたいと思います。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 やはり、今度拡大される十時間から二十時間の間の方々というのは労働時間が少ない、そういった意味では、受け取る給与も少ないという中で、本当に貯蓄とかそういった面での余裕がない、だから結局早く転職してしまうのではないかという意味では、これ、自己都合退職といっても、職場にいられないように何か仕向けられているとかいろんな状況とかがあってもう自分で辞めるというケースもあったりもするわけです。セーフティーネットとしてしっかり機能するように運用面考えていただかないと、本当に取られるだけの制度になってしまうのではないかと危惧をしております。  次に、国庫負担について伺います。  今回、育児休業給付においては、雇用保険法附則十五条の記載よりも一年前倒しで暫定措置を廃止して、八十分の一から八分の一の本則に戻ります。一方で、介護休業給付の国庫負担に係る暫定措置は二年間延長するとなっています。  お財布を分けているからかもしれませんけれども、あっちとこっちで違うというのはどういうことなのか。この育児休業給付の本則戻しが政府の異次元の子育て支援の一環であるのかも含めてお答えください。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 介護休業給付と育児休業給付の国庫負担の考え方について御説明いたします。  介護休業給付の給付総額は八十億円弱で、一体的に経理している失業等給付全体の給付総額に占める割合は小さいものであります。こうした中で、国の厳しい財政状況や雇用保険の財政状況などを踏まえて、労働政策審議会で御議論いただき、国庫負担割合を八十分の一とする暫定措置を令和八年度まで延長することとしました。  一方で、育児休業給付については、男性の育児休業取得者数の増加等を背景に支給額が年々増加していることに加えて、今般、二〇三〇年における男性の育児休業取得率を八五%とする目標達成に向けて取り組むこととしていて、これまでやってきた政策も含めて、それが奏功して支給額が一層増加することが想定されております。これを踏まえて、政府全体として取り組む少子化対策の一環として、育児休業給付の財政運営の安定化を図り、安心して育児休業を取得できる環境を整備することの重要性に鑑みて、国庫負担割合の暫定措置を廃止することとしたものであります。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 この育児休業給付における国庫負担を本則に戻す理由、今述べていただきましたけれども、子育て支援の側面もあるということであれば、子育て支援の必要性はこれまでもあったわけで、私は、本来この国庫負担というものは、制度設計を考える中でどのくらいの割合国庫負担をするのが理念として必要かということで本来決まるもの、それで本則が決められているものではないかというふうに思います。  そのように考えると、育児休業給付の支給が思ったように伸びなかったことで財政に余裕ができたということなんだと思いますけれども、そうした場合には、やるべきは育児休業の取得促進であって国庫負担の削減ではないはずだと思いますけれども、御見解を伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 厚生労働省としては、これまでも、育児休業の取得促進の観点から、企業の好事例の周知、広報などにより男性の育児休業取得に向けた機運の醸成を図るとともに、育児休業の円滑な取得、復帰を支援した場合などに事業主への助成を行っているところでございまして、仕事と育児が両立しやすい環境整備に取り組んでおります。  その上で、育児休業給付の国庫負担割合については、国の厳しい財政状況や雇用保険の財政状況などを踏まえて、労働政策審議会での議論も経て暫定的に引き下げる措置を講じていたところでございます。  厚生労働省としては、今般の育児休業給付の財政基盤強化策の下で、育児休業を取得しやすい職場環境の整備に取り組む企業への支援策などを通じて、引き続き安心して育児休業を取得できる環境の整備に努めていく考え方でございます。同時に、育児休業給付についても、収支状況を注視しつつ、安定的にその財政運営を図ってまいりたいと、かように考えるところでございます。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 育児休業の取得を進めることも頑張ったんだけれどもというようなお話もありましたけれども、それで財政に余裕ができたのであれば、もっと育児休業取得支援の方を強化、更に強化して実際の結果を出していただきたいとも思いますけれども、お金が余ったというのが結果なんであれば、国庫負担はそのままにして保険料率の方を下げる、こういった方が、私は、この働いている人の中に産む世代の人たち、それからこれから産もうとして家族をつくろうとする人たちもいるので、本来ではなかったかなというふうに思います。  次に移ります。  介護休業についても取得促進を、今これから審議されていく育児・介護休業法等改正案ですね、この中で進めていきたいのではないかというふうに考えています。そうした中であれば、二年延長とかではなく、暫定措置を外して本則負担として利用促進を図るべきではないかと考えますが、これ、附則十五条には安定的財源を確保した上で暫定措置を外すとなっていますね。  そうこれ読むと、安定的財源がない中で運用が予定されていたのかとびっくりするところでもあるんですが、本則に戻す議論を労政審ですべきではないかということについて伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この仕事と介護の両立支援、これ我が国にとって重要な課題であり、別途御審議いただいている育児・介護休業法等の改正法案でも、従業員に対して仕事と介護の両立支援制度に関する情報を個別に周知をいたしております。そして、その利用の意向を確認することを事業主には義務付けるなど、両立支援制度を拡充することとしております。  また、介護休業給付につきましては、給付総額が八十億円弱であり、一体的に経理している失業等給付全体の給付総額に占める割合は小さいことや国の厳しい財政状況などを踏まえて、労働政策審議会での議論も経まして、本法案では国庫負担割合を八十分の一とする暫定措置について令和八年度まで延長させていただくこととしております。  御指摘の規定については、介護休業給付の国庫負担の暫定措置を廃止する前提としてこの予算編成過程の中で必要な安定した財源を確保するという趣旨であり、この規定を踏まえ、労働政策審議会において引き続き検討を行ってまいりたいと思います。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 ちょっと時間の都合でその次に申し上げていた質問は飛ばさせていただきますけれども、育児休業給付の保険料率が〇・四から〇・五に引き上げると言いつつ、財政状況に応じて引き下げるという項目が入っていて、全く何なんだろうなというふうに、なかなか理解しにくいものだったので伺おうと思っていましたが、とにかく上げておいて財政をちょっと安心しておきたいということが、そういった趣旨のようでありました。余り取得が、男性が進まなかったら下げる余地も残しておくということで、何だかよく分かんない法案だなというふうに思いましたが、次に伺います。  育児休業と聞くと、働く環境に関係することから雇用保険で休業手当が賄われてもよいのかというふうに思うところもありますけれども、少子化対策としての位置付けを考えると、財源の在り方というものは、そもそも論からいって一般会計で手当てをしてもよいのではないかと考えられます。  今回の子ども・子育て支援金は、その財源を医療保険に上乗せをする新たな仕組みとして創設をされるということで、これ、やはり税ではなくて社会保険でやるということになると、たくさん稼いでいる人、これ保険料の上限というものがそんなに高くはならないので、やはり格差を、逆に言えば広げる形になってしまいます。支えるべき低所得で結婚や子供が望めない人々への負担が相対的に重い仕組みになってしまうわけで、少子化対策の意味合いが強いのであれば、まさに、この雇用保険の分野でも働きながら産み育てる世代がおりますので、税を財源にという議論もあると考えます。  育児休業給付の在り方について、こちらも労政審においてじっくり議論をする必要があると考えますが、いかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この育児休業給付につきましては、育児休業の取得に伴う賃金収入の喪失に対して生活支援を行わない場合、更に深刻な保険の事故でございます失業に結び付いてしまうおそれがあることから、育児休業を失業に準じた職業生活上の保険事故として捉え、雇用保険において労使の負担する保険料と国庫負担を財源として育児休業給付を支給してきたところでございます。  育児休業給付は、これまで少子化対策の観点等を踏まえ拡充を図ってまいりましたが、労働者の育児休業中の収入減少を補い、その雇用と生活の安定を図るという点で、引き続き雇用保険制度において実施する意義があると考えております。  育児休業給付の制度運営については、今後ともこの労働政策審議会において議論をしていただくべきものと考えております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 いずれにしても、今回、その対象も拡大して、保険料を納めていただく方は対象が広がる、そして、多分、保険財政に対して入ってくる収入は多くなる。しかし、結局、それが余り実際に加入している雇用者のところに何かあったときに還元されないということになっては元も子もないので、しっかりとした運用面にも配慮をいただきたいというふうに思います。  次に、新型コロナ後遺症とME、CFSの研究の進捗について伺いたいと思います。  このコロナ後遺症、多岐にわたりまして、症状もいろいろでありますし、症状の重さ、そして持続期間、これも本当に様々でありまして、厚労科研では罹患後症状の研究を続けていただいておりますけれども、厚労科研で行っている罹患後症状の研究、ある一定時期の患者さんをずっと追いかけていただくという内容で、これ自体大変意味があるものであるというふうに思いますけれども、なかなかこの五類に移行してからは、患者さんの発生状況、罹患後症状がどのようになっているかということも把握がなかなかできないという状況になってきています。  そうした中で、一点目、附帯決議の実行状況について伺いたいと思いますが、このME、CFSというふうに申しましたのは、このコロナの後遺症、罹患後症状の中でも大変重いものの態様の一つで、筋痛性脳脊髄炎、慢性疲労症候群、これをME、CFSといいますけれども、長い期間、半年以上にわたって強い疲労感が続いて、全身の脱力などによって日常生活を送るのが困難になる原因不明の病気であります。様々な症状が現れるけれども、例えば、簡単な家事を行っただけで翌日から一週間ベッドから起き上がれないという症状など、身体的負荷の後に極端な消耗が起こることが一つの特徴で、寝たきりになってしまう方なども大変多くいらっしゃる状況であります。  そして、このことに関しまして、一昨年十一月の感染症予防法改正案の附帯決議十五に以下の内容があります。第二百四国会において採択された新型コロナウイルス感染症と筋痛性脳脊髄炎の研究に関する請願に基づき、早急にCOVID―19後にME、CFSを発症する可能性を調べる実態調査、並びにCOVID―19とME、CFSに焦点を絞った研究を、神経免疫の専門家を中心に開始する体制整備を行うこと。この附帯決議の実施状況を、政府参考人、お答えください。

佐々木昌弘厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。  厚生労働省では、附帯決議に先立つ令和二年度から、新型コロナの罹患後症状の実態や病態を明らかにするための調査研究を実施してきたところです。  その上で、御指摘の令和四年の附帯決議以降の状況としましては、ME、CFSの実態調査及び客観的診断法の確立に関する研究班、これを立ち上げ、ここで、附帯決議にありました神経免疫の専門家、これ学問領域でいうと神経内科になろうかと思います、それで、神経内科の専門家を中心に新型コロナとME、CFSの関係性に関して国内外の詳細な文献検索又は内容精査を行っており、今後、結果を取りまとめる予定となっております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 研究は進めていただいて、文献の調査などを中心にということかと思いますけれども、なかなかこのME、CFSは、病態自体も確定をするのがいろんな症状が出るので難しいと、そういった意味で、診断のマーカーになるようなものを見付けるのも難しいというように聞いております。  そうした中で、患者さんは治療法を見付けてほしいというのがとても大きな願いなわけでありまして、ただ、なかなかこのME、CFSの患者さんの実態把握というものが進んでいないのではないかと感じています。  コロナ感染症も五類になって約一年ですが、まだ夏場や冬場に一定の流行はありますが、それでも余り人々の話題に上らなくなっており、こうした患者さん、後遺症で苦しんでいてもほぼ寝たきりになっていらっしゃるので、声を上げに活動に出かけていくということもできないわけなんですね。そうすると、本当に、こんなに苦しいんだ、だからとにかく救ってほしいんだという思いが強くても、じゃ、普通に暮らしている私たちが、そういう人たちがどのくらいの人数の方がいらっしゃって、例えば、今もコロナにかかる方はいらっしゃるから、その中で新たにそのような重いME、CFSを発症しているような方がいるのかどうか、そういうことも含めて実態が分からなくなっています。  先ほどもお話ししましたけれども、この病気を特定するためのマーカーのような存在もまだ見付けることができないでいるということですし、なかなか、お医者さんに行ってこういった症状を訴えても、その倦怠感やつらさというものがこのコロナの後遺症というようなこととの関係付けなども含めて、ME、CFSだというところに診断が付かないで、ただ、何でこんなにつらいんだろうという方もいらっしゃいます。  この患者さんの重症度と患者さんの規模の実態把握が何としても必要だと考えますが、いかがでしょうか。参考人に伺います。

佐々木昌弘厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、なかなか、いわゆるコロナ後遺症もME、CFSも実態把握は困難なところではありますが、昨年度から、罹患後症状の実態を明らかにするために、厚生労働科学研究班で、罹患後症状とME、CFSに焦点を絞った調査項目を神経内科、先ほど申し上げましたその専門家を中心に検討をいただいて、それも含めて調査をしてきたところでございます。  一方で、その症状に苦しむ方については、診療の手引等によって、少なくとも今の状態をより軽減する、そのような取組と並行して進めてまいりたいと考えております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 私、このME、CFSの患者団体の代表をしていらっしゃる方に、先般、もう本当、その方も寝たきりでいらっしゃるのでズームを通じてお話を伺ったんですけれども、本当におつらいという実態と、あと、もう何としても解明してほしいという熱い思い、それから、こうして苦しんでいる患者さんの中に、障害認定などにつながることができずにやっぱり生活の面で苦しい思いをしていらっしゃる方がたくさんいるというお話を伺いました。  私は以前の委員会でも、そういったことに不安がないように、市町村の福祉窓口、あるいは医療界でもちゃんと診断が付くようにということで周知徹底などを進めてほしいということもお願いをしたことがありますけれども、この周知、今どんなようになっているでしょうか。

辺見聡厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(辺見聡君) お答え申し上げます。  身体障害者福祉法に基づく身体障害の認定に当たりましては、原則として、原因となる疾病にかかわらず、身体上の障害の状態が認定基準に該当するかどうかで都道府県等において判断されるものでございます。  いわゆるコロナ後遺症の患者の方について、障害認定基準に該当する場合に障害者手帳の取得が可能であることを含めまして、こうした方々に対する支援策の周知についてはこれまでも厚生労働省のホームページ上で行ってきたところではございますが、加えて、今月十二日に都道府県等や日本医師会に事務連絡を発出させていただき、障害の状態に応じて適切に認定が受けられるよう、改めて、身体障害者福祉法に基づく指定医のほか、医療機関等の関係者に対する制度の周知を依頼したところでございます。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 改めて周知の依頼をしてくださったということで、ありがとうございます。  なかなか、まだまだ完全に周知が行き渡っている状況ではないのではないかというふうに思っておりまして、今回職場における周知というのは質問からは私も外させていただいたんですけれども、職場においても、あるいはもう一般の人でも、ああ、そうか、こうした感染症の後などに大変だるい、重い倦怠感などになる、そういったことは、それで動けなくなっている場合には障害認定などを受けていくことができるというのをもういろんな人が知っているという状態にしていかないと、この方たち、なかなか自分では本当に動けなくなってしまうので、周囲のサポートで気付いてあげてつながれるような、そうした周知の工夫を是非行っていただきたいというふうに思います。  次に、令和六年度における研究の継続について伺いたいと思います。  先ほど、文献なども含めて神経の専門家の皆さんの研究が行われてきているということではありますが、伺うと、まだまだこれがこの病気を区別するマーカーであるというものが見付かったりという状態には至っていないですし、その病態の機序、ほかにもこうした倦怠感などを訴える病気というのはあるので、切り分けてこれだということを固めていくというところがまだまだ難しい、だからその先の治療法も今はまだ対症療法的なものになっているということを伺っています。  患者の皆さんは、何としてもこの研究、継続をしていただいて、どんなに、なかなか、世界で研究をしていても結果が得られにくい、まだ結論がつかみ取れていないということも聞いてはいますけれども、何としてもその中で日本がもう最先端の研究結果を手にできるような研究を継続してほしいという願いをお持ちなんですが、令和六年度、どのような対応になるでしょうか。お願いします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 新型コロナの罹患後症状、いわゆる後遺症に関する研究は、これ極めて重要だと認識しております。  厚生労働省では、二〇二〇年度からその実態把握やこの病態解明等に関する研究調査を行ってまいりました。現時点でも罹患後症状とME、CFSの関連性についてはまだ不明な点も多いために、これらの解明につながり得る研究として神経内科の専門家を中心に文献検索を行ったほか、数万人規模の罹患後症状の住民調査にME、CFSに焦点を絞った調査項目を加えるなど、科学的知見の蓄積に努めております。  私も、CFSの患者の方にも、ちょうど体調がいいときにお会いをして、そしてそれがいかにつらい症状であるかということは直接伺って、そして自分自身も理解したことがございます。  やはり、こうした分野に関わる研究調査、今年度も継続して行わせていただいて、そしてこれらの知見が活用されて、罹患後症状で悩まれる人々が適切な医療が受けられるように努めていきたいと思います。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 継続していただけるということで、大臣も直接患者さんの苦しみをお会いいただいて分かっているということで、大変期待をさせていただきたいというふうに思います。  この皆さんの会のホームページに患者さんからの声が上がっておりましたけれども、もう給料を下げられ、生活苦で病院に行けない。退職したので保険がなく、更に行けない。それでも、昨日から発熱、もう耐え難い苦痛、もう限界かという五十代の方の声。もうこのまま一生働けない可能性が非常に高く、障害手帳や年金の取得も困難なので、貯金が尽きたら生きる自信がなく、そのときは自殺を考えています。五十代。学校に戻れない。十代。プライベートもほぼ引きこもりで活動的な生活ができないと思うと憂鬱。二十代。本当におつらい思いをしていらっしゃるので、日本がこの苦しさを、世界で苦しんでいる人いますけれども、鍵を開けるのは日本だという思いで取り組んでいただきたいと思います。  ありがとうございました。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 立憲・社民会派、社民党の大椿ゆうこです。  まず、大臣に質問です。  大臣は、失業をして、失業手当の給付手続のためにハローワークに通った経験をお持ちでしょうか、お答えください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 私自身は失業給付の手続はしたことはないんですけれども、議員として足立区のハローワークと、それから昨年十二月に厚生労働大臣としてハローワーク川崎を訪問をいたしまして、失業給付の窓口だとか職業相談窓口を視察したほか、ハローワークによる人材確保支援であるとか就職支援の取組成果などについて理解を深めるために求職者や事業主などとの意見交換と、こういったことは行ってまいりました。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 大臣、ラッキーですね。  私は、この間、失業も経験しましたし、解雇もされたことありますので、ハローワークには随分お世話になった一人です。  大臣、先ほどハローワークに視察ということで行かれたということですけど、四月のハローワークに行かれたことってありますか、お聞かせください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 私が訪問したのはちょうど十二月だったんですけれども、ハローワークの利用者、この四月とか五月とか年度の替わり目にやはり多くなるということは聞いております。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 大臣の方から先に回答、お答えがありましたけれども、今年四月三日、厚労省のホームページに、例年四月、五月は雇用保険に関する届出が一年を通じて最も多い時期のため大変混雑いたしますとし、特に混雑が予想される日として、四月の三日から七日、十日から十四日には窓口が混み合うよという案内をわざわざ出していらっしゃるんですね。  年度替わりに非常に混雑するということは理解をされていると大臣から御答弁ありましたけれども、その背景にどういった要因があるとお考えになられているでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 我が国では一般的に事業年度期間を毎年四月一日から翌年三月三十一日までしてありますから、会社もまたその年度に基づいて運用をされておられて、採用や退職などの人事もこのスケジュールに合わせて行われることが多いということから、毎年三月頃に離職をして、四月や五月に失業給付の受給資格決定の手続をする方が多くなるという経緯ではないかと思います。  ただ、その離職理由というのは様々あると思います。例えば、失業給付の受給資格決定を行った方の内訳を見てみると、給付制限の対象となる自己都合離職者という方が近年五〇%の割合を占めているということもあるようであります。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 ありがとうございます。  私も、ハローワークにお世話になったときは、まさにその四月でした。是非大臣には、今度四月のハローワークに行っていただきたいんです。年度末を機に雇い止め、解雇された人たちがたくさんこのハローワークに来られています。もちろん、雇い止め、解雇された人たちだけではなく、転職をするとか、いろんな方がいらっしゃると思いますけれども、あそこに本当に人生の縮図があると思うんです。いろんな思いを抱えてあの四月のハローワークに来ている人たちがいる、是非そのときに視察に行っていただき、可能であればそこに来られている方々と、本当に大臣、直にお話をしていただければというふうに思っています。  今回の法改正の趣旨として、多様な働き方を効果的に支える雇用のセーフティーネットの構築というのを掲げられています。この多様な働き方という言葉が最近よく使われますけれども、具体的にどういう労働者を指し、どのような働き方を指しているのか、具体的に教えてください。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 御指摘の多様な働き方については、近年、女性や高齢者等の労働参加が進む中でパートタイムやアルバイトといった雇用形態が増加しており、また、新型コロナの世界的な流行を経て働くことに対する価値観やライフスタイルも更に多様になってきていることを念頭に置いて使っております。  こうした多様な働き方が広がる中で、労働者の生活及び雇用の安定を図る観点から、それぞれの労働者がその希望と状況に応じて持てる能力を十分に発揮できるよう、多様な働き方を効果的に支える雇用のセーフティーネットを構築するために、本法案では雇用保険の適用範囲を拡大することにしたものであります。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 非正規雇用という働き方が時に多様な働き方、又は個人事業主として働いている方々が多様な働き方という言葉に置き換えられて語られることが多いため、このことを確認させていただきました。  今回、雇用保険の対象者を週の労働時間二十時間以上から十時間以上の労働者に拡大したこと、自己都合退職者が教育訓練を自ら受けた場合は、これまで二か月であった給付制限を一か月に短縮した点などは前向きに受け止めています。しかし、この法改正が本当に実効性のあるものになるのか、以下について質問をしていきたいというふうに思います。  質問通告しておりました失業手当の受給者の割合が低くなっているという点については、先ほど高木議員の方から質問もありましたので、そこは飛ばしたいというふうに思います。  失業手当の受給者において、受給者は、特定受給資格者と、特定理由離職者と、またそれ以外の受給資格者と三種類に分けられています。それぞれの定義と、そして受給資格要件、所定給付日数、給付制限の適用等について教えてください。特に、特定受給者資格と特定理由離職者、それとそれ以外の受給者の違い、ここを分かりやすく簡潔に教えてください。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 今先生指摘されたとおりにいろいろなカテゴリーに分かれているのは、雇用保険制度においては、雇用保険の保険事故である失業に対する予見可能性の程度に応じて給付を重点化するという観点から、受給資格者を離職理由に応じて区分しているものであります。  具体的には、有期契約労働者の方についてを例に挙げて申し上げますと、一つには、雇入れ当初の契約締結時の契約の更新がないことが明示されている場合には、契約期間満了により離職した方は一般の受給資格者と同様に扱うというふうにしております。  特定理由離職者についてですが、雇入れ当初の契約締結時に契約の更新の可能性があることは明示されているがその確約まではない、そういった場合には、労働者本人が更新を希望したにもかかわらず更新されなかった、そういった人たちを特定理由離職者として扱っております。  それから、特定受給資格者ですが、契約更新が一度以上行われ雇用された時点から継続して三年以上雇用されている場合に、労働者本人が更新を希望したにもかかわらず更新されなかった者、及び、契約締結に際して当該労働契約が更新されることが明示されたものの更新されなかった、そういった人たちを特定受給資格者として扱うこととしております。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 予見可能性というところが給付の厚みを考える上でポイントになっているということだったというふうに思います。  離職理由について、会社都合か自己都合かという言葉を労働者の側でもよく使うと思います。そういう形で分けられていますが、実際、労働者が抱える背景というのは非常に複雑だと思います。  自分のことでなんですが、私も二〇一三年三月末で勤めていた私立大学を雇い止め、解雇された経験があります。その際、大学側が離職理由を契約期間満了と書いたため、それ以外の受給資格者として私は扱われた経験があります。既に職場と解雇をめぐって争っていましたので、その場合に適用される仮給付という方法を取って、離職理由について争った経験があります。  長時間労働や、有休の取得ができない、職場のパワハラやセクハラ、恒常的な業務なのにそもそも有期雇用にさせられているなど、実は労働者の問題というよりは会社側の問題によって、仕事は失いたくないんだけれどももうこの職場で働くのはしんどいと、やむを得ず離職を迫られている労働者がいます。厚労省にはその現状認識があるかどうかということをお聞きしたいと思います。  その上で、特定受給資格者と特定理由離職者という枠組みはあるものの、この認定基準も曖昧で、さきに挙げたような労働者は自己都合退職として扱われてしまいます。自分の意思で退職した、退職したいから退職したんだというふうに扱われる。  本当の意味で労働者の福祉向上につなげるには、こうした区別を、どうすればこぼれ落ちる労働者を救えるのか、その点、厚労省のお考えをお聞かせください。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 御指摘のように、離職理由の判断につきましてはそういった労使間で争いが起こるようなこともありますが、事業主や離職者の主張というのをまずは聞く、その上で必要な資料を離職者や事業主から収集した上で行っておりますけれども、時に離職者が客観的に事実を明らかにする資料を提出できず、事実確認が難しい場合も多いと承知しております。それに対してのハローワークの対応としては、客観的な資料の有無だけで判断することなく、例えば職場の同僚等の意見なども丁寧に聴取することによって、利用者の置かれた状況に寄り添って必要な判断を行うように努めております。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 例えば、その離職理由に対して、退職勧奨に遭ったとかパワハラがあったんだとかということを労働者側が言って、この離職理由、私の都合で辞めたんじゃないですよということを言っても、なかなかそれが、使用者側がひっくり返すということはまずないというこの労働者と使用者との非対称的な関係、力関係というものも、やっぱり現場、ハローワークの皆さんよく分かっていらっしゃるとは思いますけれども、弱い立場にいるということをやっぱりよく考え、そして、あくまでもやっぱり労働者の福祉向上のためにはどうすべきかということを考えていただければというふうに思います。  先ほど高木議員からも質問がありました、雇用保険法六条四号では学生、生徒を雇用保険の対象外にしています。今回の改定においても学生は適用除外となっています。  彼らの親世代というのは、多分私ぐらいの世代になるわけですよね。いわゆるロスジェネ世代が今、親世代になった。この世代、非正規労働者の人たちも多いし、そもそも賃金が上がらない三十年間を、まさに働き盛りのその世代を生きてきた、こういう世代です。そういった世代の子供である今の学生さんたちというのも、親の収入にすごく影響を受けている。だから、アルバイトして学費を払う、アルバイトして生活費を払う、コロナ禍の中は本当に大変だったというふうに思うんですね。  相変わらずこの学生を雇用保険の適用対象に含めない根拠を、厚労省、教えていただけますでしょうか。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 雇用保険制度は、労働者が失業した場合に給付を行い、失業中の生活を保障するものでありますが、一方で、この制度は失業者の再就職を支援するために行われるものであって、給付を受ける前提として、積極的な求職活動をしていただくということが前提になっております。  学生が経済的な不安なく学業にいそしむことの重要性については十分認識しておるつもりですけれども、雇用保険制度の対象にすることについては、学生が学業が本分であり、ただいま申し上げたような雇用保険制度の趣旨にはなじまない、そういったことから難しいと考えております。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 今回、雇用保険の適用対象を拡大すると、十時間から二十時間、本当にそういう週十時間、二十時間の労働を担っているのって、この学生さんたちの世代、とても多いと思うんですよ。なので、やはりそこを学生か社会人かを基準にするんではなく週の労働時間というものを基準にして考えてみるという方向性を是非厚労省には検討していただきたいのと、学生たちが何でそんなに必死でアルバイトして暮らさなきゃいけないのか、学業そっちのけでね。それはやっぱり、日本の学費の高さとか奨学金の高さ、そういったことにも起因しているということを改めてここでお伝えしておきたいというふうに思います。  失業手当の受給資格についてお尋ねします。資格要件についてお尋ねします。  二〇〇七年の改定以降、原則、離職前二年間に十二か月以上の被保険者期間があれば失業給付の給付対象になるとされています。しかし、今回の法改定に伴って新たに対象になる週十時間から二十時間の労働者は、その労働時間数からして、非正規、短期間契約の労働者の割合が非常に多いと考えられます。保険料は納めていたが受給資格を満たしていなかったということになって、結局、失業手当が出なかったという労働者が多くなるのではないかという懸念があります。  今回の法改正が週十から二十時間の労働者にとってメリットのあるものにするためにも、二〇〇七年改定前と同じく、離職前一年間に被保険者期間が通算して六か月以上あれば一律に受給者資格を認めたらよいのではないかというふうに考えるんですが、参考人、御意見をお聞かせください。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 雇用保険制度における失業給付については、保険原理に基づく制度として一定期間以上保険料を納付することを求めていて、失業給付の受給を目的とした安易な離職を防止する観点から、原則、離職前二年間に被保険者期間が十二か月以上であることを要件としている一方で、倒産、解雇などの非自発的に離職した方については、離職日前一年間に被保険者期間が六か月以上あることを要件とする、そういった要件の緩和をしております。  ちょっと繰り返しになりますけど、雇用保険制度の運営に当たっては、早期再就職を促して安易な離職を防止する観点と、一方で労働者が安心して再就職活動を行えるようにするという観点の双方が重要であって、今後とも受給状況なども踏まえながら適切な制度運営に努めてまいりたいと思います。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 先ほどから給付を目的とした安易な離職という言葉が度々繰り返されていますけれども、全くいないとは言わないでしょう。でも、やっぱりそこ基準にこの雇用保険というものは考えるものじゃないんじゃないかと。多くの労働者は、本当に仕事を失って必死の思いでこのハローワークに行っているわけですよ、次の仕事を探したいと思って。そういった安易な、給付を目的とした安易な離職をする人が一体どれぐらいいると思っているのか、ちょっと余り声高にそれ繰り返し言うべきことなのかなというふうに思いながら聞かせていただきました。  今回対象になる週十時間から二十時間の労働者は、二つ以上の仕事を掛け持ちしているケースが多いのではないかと思います。その場合、主たる事業所を決めるとのことですけれども、雇用保険の負担をする主たる事業所を決めるとのことですが、その基準について教えてください。  また、事業所にとっては負担が、少なくとも負担が発生するわけですから、自分が、二つあるうちの一つ、主たる事業所として選ばれたということに対して、中には、もしかしたら不満を漏らす、何でうちなんだよという不満を漏らす事業者はいないかという懸念もあります。どのようにこの適用拡大に対する理解を深めていくか、広めていくか、参考人のお考えをお聞かせください。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 今回、十時間から二十時間の労働者を新たに雇用保険の適用対象にする中で、そういった問題がより起き得るというふうには思っております。  現場における取扱いの混乱が生じないように、ハローワークがきちんと判断していけるように、今も先生が言われましたが、一日当たりの賃金額の高い方の事業所を主たる事業所とするなど、判断に当たっての基本的な考え方を施行までに本省から都道府県労働局に対して示し、それが事業主に対しても各種説明会などを通じて伝わるように、丁寧に対応していきたいと思います。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 本当にこれ、よりよく効果が、実効性のあるものにするためには、労働者に対してもですし、事業者に対してもやっぱり理解を深めていく。先ほど高木議員が心配していましたけど、じゃ、十時間以下に労働時間抑制する、そういう事業者が出てくるんじゃないかという懸念もありますから、やはりここ丁寧に事業者に理解を得ていくということが厚労省に求められているというふうに思います。  この適用拡大になった労働者の中には、少なくない人が、先ほども言いましたけど、複数の仕事を掛け持ちしているというふうに考えられます。その場合、雇用保険に加入していない事業所を離職しても失業手当の給付の対象にならないという理解でよろしいでしょうか。  六十五歳の高齢者被保険者を対象とした特例、マルチジョブホルダー制度というものがあります。労働時間が週二十時間未満であっても、複数の雇用関係を合算できる仕組みです。労働者が完全に失業することなく仕事の一部を失った状況においても失業手当の給付が可能になるという制度ですが、これを高齢者だけでなく今回適用拡大するその対象者の人たちにも広げていくというようなお考えはないか、参考人、お答えください。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 雇用保険制度においては、適用基準を満たす雇用関係が複数ある場合には、先ほど申し上げたとおり、主たる賃金を受けるいずれか一つの雇用関係についてのみ被保険者としておりますが、令和四年一月から、御指摘のように、六十五歳以上の労働者を対象として特例的に、本人の申出を起点として二つの事業所における労働時間を合算して雇用保険を適用する制度を施行しております。  今般の雇用保険制度の見直しでは、労働政策審議会にその六十五歳以上の方の特例措置の実施状況もお示しした上で議論いたしましたが、最終的には、現行の方式を維持した上で、施行後五年を目途にこの特例措置の実施状況の把握と検証を行い、複数の事業所で働く方への雇用保険の適用の在り方等について引き続き検討することとされたところであります。  引き続き、六十五歳以上を対象にした特例措置の施行状況、まあこれはある意味、社会的な実験としての意味も我々としては持っておりますけれども、それを注視するとともに、その効果検証の結果を踏まえてこれからの必要な検討を行ってまいりたいと思います。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 日弁連の方からもお話を聞かせていただきました、この法案について御意見いただくときに。これ特例措置として始まっているけれども、この部分に関しては評価されている御意見もありましたので、是非、検証結果を経てなるべく早めに、やはりこういったものが、高齢者だけでなく適用が拡大していけばいいのではないかというふうに思っています。  本日、皆さんにお配りしている資料があります。漫画のようなチラシです。これ、御覧いただければと思います。  これは、二〇一九年、私が選挙に出るために職場を退職した後、失業手当の手続のために訪れたハローワーク大阪東で、失業手当の手続に行ったその日に手渡された資料なんです。雇用保険の手続をして、これでちょっとゆっくりできるよと言っている熊ちゃんが、ウサギのイーストちゃんに、何言ってんの、ガオオといって激怒りされているというチラシなんですよ。私、これ見たときに、怖っ、みたいな、いきなり今日来てこんなチラシもらうのかと思って、怖っ、と思ったんですよね。  つまり、これは、失業期間が長期化するということはデメリットが多いですよということを知らせるためのチラシなんですが、大臣、これ見てどう思いますか。ちょっと感想聞かせてください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 私も、その最初の一枚目だけ見たときは、ちょっといかがなものかなと思いました。そうしたら、これ二ページ目があって、二ページ目の方には、今まさに先生がおっしゃったこの失業期間長期化のデメリットなんかがちゃんと、家計への負担が増大するとか、生活のリズムが乱れがちになって健康面でも不安が出てくるとか、それから再就職するときの支援金が実際に早く再就職すると出るとか、いろんなメリットがその次のページの方には優しく書いてあって、その最初の一枚目のここがちょっとびっくりしたなという印象については、二ページ目を言いたいがためにちょっとこういうふうにしたのかなと好意的に解釈をいたしました。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 さすがに、ガオオ、何言ってんのよみたいな、これはないなというふうに思って、私はこれを見たときに、やっぱり失業していることは駄目ですよと、早く仕事探せよと、失業給付をずっと受け続けるなよというメッセージを感じたんですね。やっぱりこれ、厚労省のバナー付けて出しているものなので、昨日思い立って過去のフェイスブックなどを引っ張り出してこれ見付けてきたんですけれども、やっぱりこういうふうにプレッシャーを与えているということを是非知っていただければと思うんですが。  今回適用拡大になる労働者の多くは、失業手当の給付期間が九十日の方が多いのではないかなというふうに思います。その場合、短時間労働ゆえに給付額も少ないし、そもそも十分な貯蓄もないという状況であると思います。そういった中で、このイーストちゃんみたいに、ガオオって、何言ってんのみたいな感じで、せき立てられるように早く仕事を見付けなさいみたいなことを言われると、逆に、本当に、手持ちの金もないし、貯金もないし、条件の悪い職場に就職をしてしまう。落ち着いて次の仕事を選ぶ、安定した雇用につなげるということに私は逆につながらなくて、逆効果なんじゃないかなというふうに思います。  例えば、給付日数をもう少し引き上げ、大幅に引き上げて、もう本当に雇用保険に入っているということがメリットを感じられるように、この短時間労働者でもするようにしたらどうかなと思うんですけれども、その点について参考人のお考え、お聞かせください。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 労働者が失業した際に支給される基本手当の所定給付日数については、失業中の労働者の生活の安定と再就職の促進という雇用保険制度の目的に照らして、年齢や離職理由などによる再就職の困難度も考慮して設定しております。  今般の雇用保険制度の見直しに係る労働政策審議会での議論においても、基本手当受給者の再就職状況等に大きな変化が見られないことなどから、基本手当の所定給付日数の改正は行わない旨の結論を得たところであります。  なお、求職活動が長期化する方が再就職活動に向けて職業訓練を受講する場合には、基本手当、失業給付の訓練延長給付ですとか、あるいは失業給付が切れてしまった場合については求職者支援制度の職業訓練受講給付金といった制度を活用していただくことも可能でありますので、その辺はちょっと個々人の事情に応じて相談させていただきます。  今現在、ハローワークの利用者というのは、失業給付を受けている人が全体の三割から四割、残りの六割から七割の方は失業給付とは関係なしにハローワークに来られている方で、そういった様々なバックグラウンドの方に対して、その再就職に向けた対応あるいは訓練の情報の提供等、今後もしっかりやっていきたいと思います。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 前向きな気持ちで離職をされた方もおられるでしょう。でも、中には本当に職場に傷ついて仕事を、職場を離れなかった人たちもたくさんいます、次の仕事を見付けるということがとてもハードルが高い人たちもいると思うんですね。だからこそ、このハローワークの窓口では焦らせず、やはり丁寧に落ち着いて本当に安定した雇用につなげられる、そういうところに主眼を置いて労働者をサポートをしていただけるようにしていただきたいということと、そのためにもやっぱり非正規の、ハローワークで働いている非正規労働者多いですよね、ここをやっぱりきちんと正規化する、主に女性たち多いですけれども、こういった方々の、女性たちの専門性しっかりと評価するという形でなければ、労働者の雇用も安定した雇用というところにつなげられないんじゃないかなということを指摘しておきたいと思います。  次に、通告しておりました、どうやってこの適用拡大を皆さんにこのメリットを伝えていくかということについては、先ほど星議員の方からも質問があって、一定お答えがあったと思いますので、今日は飛ばさせていただきたいというふうに思います。  もう一つ、これも星議員から質問がありましたけれども、施行期日が二〇二八年十月一日というふうになっていますよね、適用拡大。これで、ええって、そこまで延ばすんですかと、結構先ですねというふうに思うんです。できれば、この状況下、すぐにでもやるべきではないかと思いますけれども、なぜこんなに時間が掛かるのか、その理由を教えてください。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 今般の適用拡大によって、現在の被保険者の約一割に相当する約五百万人が新たに雇用保険の適用を受け得ることになっており、また、こうした労働者は規模の小さい企業も含めてあらゆる規模の企業に分布しております。  これ、今回、労働政策審議会の議論においても、適用拡大については中小企業を代表する委員を中心に保険料負担等を懸念する意見があり、一方で雇用保険に加入していない短時間労働者に対する調査結果を見ると、新たに適用対象となる労働者のうち約半数は雇用保険に加入したくないというふうに答えております。  こうした状況を踏まえて、今般の適用拡大に際しては、雇用保険制度適用の意義や重要性、メリット等について丁寧に説明し、全国の事業主、労働者から理解をちゃんと得た上で対応したいということで十分な周知期間を確保する必要があるということ、それから、雇用保険手続に要する事業主の事務負担増に鑑みて一定の準備期間を設ける必要があること、今回の適用拡大は、単に失業給付の支払の問題だけではなくて、各種助成金だとかそういったものにも全て響くものでありますが、そのシステム改修等の施行体制をきちんと確保する、それは先生御指摘のように人員体制もちゃんとするということも含めてですけれども、いう必要があることから、施行日を令和十年の十月としたものであります。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 準備にいろいろと、準備そして周知徹底に時間が掛かるということですけれども、労働者としては早くこれが実現されることを求めていらっしゃる方もおられると思いますので、始めてみたはいいが、ソフトにトラブルがあったとかシステムにトラブルがあったとか、そういうのも困りますので、きちんとその辺も確認をしながら進めていただければと思います。  次に、残りの時間、リスキリングについて質問をしたいというふうに思います。  今回の法改正のもう一つの特徴として、自己都合で退職した労働者が教育訓練を自ら受けた場合、給付制限を一か月に短縮し、教育訓練給付の給付率を受講費用の最大七〇%から八〇%に引き上げるとしています。この教育訓練やリスキリングと、支援の充実を打ち出しているわけですけれども、これに対して、連合の芳野会長、昨年の三月二十九日の新しい資本主義実現会議にて、リスキリングと労働移動が一体的であるかのように記載されているが、リスキリングは労働移動に向けた手段のみを意味するものではないという懸念を示していらっしゃいます。  政府の言うリスキリングとは雇用の流動化、雇用の移動の円滑化を目的にしたものなのか、その点の認識、教えてください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 厚生労働省におきましては、三位一体の労働市場改革の一環としてこのリスキリングによる能力向上支援取り組んでいるところでございます。  ただし、これは転職を前提としたものではなくて、非正規雇用労働者を含めて希望する誰もが自律的かつ主体的に能力の向上を図ることができるよう、また、自らの選択によって社内、それから社外共に労働移動できるようにしていくことを目指すというのがその目的でございます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 私が雇い止め、解雇された大学では、雇い止め、解雇の理由何か、新たな、新しい知識と技術を持った労働者を数年ごとに入れ替えるのがうちの重要な人事政策だというふうに言われたんですね。  つまり、非正規労働者というのは、本当にそういう職場の中にいても学ぶ機会すらない、そして、あなたたちにはもう知識や技術ないから、底ついているから、もう出ていってください、辞めてくださいと言われているのが現実かなというふうに思います。  ですので、本当にこれが職場の中で継続して働く、そして正規雇用につながっていくという意味で、もっともっと非正規の人たちにも学びの機会が正規の人たちと同様に提供されるようになることが本当に必要なのではないかなというふうに思います。  次に、質問通告しておりました教育訓練休暇給付金のことについては、先ほど御質問もありましたので、時間も限られておりますので今回は飛ばしたいというふうに思います。  私自身は、先ほどお話ししたような経験もしてきましたので、リスキリングというとちょっともやもやした気持ちがするんですね。つまり、今回の適用対象になる人たちというのは非正規労働者の人たちですよ。非正規労働者の人たちというのは、仕事を失うと、おまえに能力がなかったから首切られたんだということをさんざん他者から言われてくるんですよ。私自身もそうでした。同じようなことをずっと言われ続けてきました。非正規労働者自身も、自分に能力がないから、スキルがないから、専門性がないから、資格がないから私は正規社員になれないんだと、首を切られてしまったんだ、更新されなかったんだという自己責任の問題にしている人たちって結構多いんですね。政府の中にも、非正規雇用の労働者に対してそういう感覚持っていませんかということをまず確認をしておきたいんです。  そして、努力してスキルアップしても、資格を持ったとしても、そもそも正規の仕事に就けない、安定した雇用に就けない、この現状があるということについて、大臣、どういうふうに受け止めていらっしゃるでしょうか。簡潔にお願いします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) はい。  不本意ながら非正規雇用で働いている方々に対して、できるだけ早期に正社員へ転換することを目指して取り組んでいきたいと思います。その上で、不本意非正規雇用労働者の中には、正規の仕事がないからという理由に加えて、働く時間や場所等の事情により非正規雇用を選んでいる方もいらっしゃいます。個々人の状況に応じたきめ細やかな支援が必要であると考えます。  このため、不本意非正規雇用をいつまでにゼロにするとかいうことは具体的に申し上げるのは困難でありますけれども、不本意で非正規雇用として働く方を始め、正社員として働くことを希望する全ての方について、これは正社員への転換を着実に進めていくことが必要だと考えます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 大臣、前倒しでお答えいただきましたけれども、それは今からの質問なんです。でも、ありがとうございます。  今回、この法案勉強させていただきました。ハローワークに通って失業手当も受けてきましたけど、やっぱり制度の中身を詳しく勉強していくというのはなかなか容易ではありませんでしたが、昨日のレクなども受けながら、いろんなことを教えてもらって今日の質問に立たせていただいております。  でも、改めて思うのは、雇用の安定を図るためには、不安定な非正規雇用で働く人たちを減らすこと、希望すれば安定した正規の雇用で働ける労働環境、そして離職したいと思ってしまうような劣悪な労働環境の職場を減らしていくこと、こういうことが非常に重要なのではないかというふうに思います。雇用保険の対象拡大や教育訓練支援の拡充はないよりはまし、しかし、根本的な問題解決に私はなっていないというふうに思っています。  大臣に私お伝えしたいんですけれども、きちんとやっぱり、その不本意非正規が一体どれぐらいいるのか、大体非正規労働者のうち一〇%だというんですけど、少なっ、と、そんなわけないだろうというのが私の思いなんですよ。だから、そこはもっと詳細にアンケートを取る、世代によってアンケートを取るということをやって実態を明らかにしていく必要があるんじゃないか。  それともう一つ、今議論が止まっていますけれども、非正規雇用を増やさないためには入口規制が絶対に必要なんですよ。これ、雇用が、機会が妨げるということで今議論が止まっていますけれども、やっぱり入口で規制しなきゃ非正規労働者は増える一方です。その後、非正規労働者に何があったって、闘うのは非正規労働者本人なんですよ。だから、やっぱりこの入口で非正規雇用の人たちをきちんと規制していく、ここに対して、最後、大臣、御意見お聞かせください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この合理的な理由がない有期労働契約の締結を禁止することについては、公労使の三者で丁寧に議論を行った結果として現行の無期転換ルールというのが定められてきました。  引き続き、こうしたルールが適切に運用されるように取り組んでいきたいと、かように考えるところであります。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 大臣、今のは全然答えになっていないし、私、そんな答えは、そのことは質問は今日はしていないですよ。  二点、きちんと調査をするということ、もっと具体的に実態をあぶり出すような調査をするということと、やっぱり非正規雇用の労働者を減らすためには入口でちゃんと規制しなきゃいけないんじゃないかと、その議論が止まっているけどどうするんだということを聞いているんで、そこに答えてください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 入口規制について今言及することは控えさせていただきますけれども、実際に、こうしたその実情についての把握、これについてはしっかり対応していきたいと思います。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 じゃ、大臣、また質問させていただきます。  今日はありがとうございます。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午前十一時五十七分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗