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213回国会参議院2024/04/18

厚生労働委員会 第8号

発言数
228
登壇者
29
会派数
9
開催日
2024/04/18

会議録

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、勝部賢志君、伊藤孝江君及び東徹君が委員を辞任され、その補欠として石橋通宏君、杉久武君及び猪瀬直樹君が選任されました。     ─────────────

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官内山博之君外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 異議なしと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 自由民主党の神谷政幸です。  昨夜、豊後水道を震源とする地震が発生しました。愛媛県、高知県を始めとする皆様の御安全と御無事を心よりお祈りを申し上げます。  それでは、質問に入ります。  まずは、薬価制度について伺います。  今年度の薬価改定においても昨年に続き多数の品目の薬価が引き上げられました。二年連続で不採算品再算定の特例措置が実施されるという状態をどう捉えるのかということも大切な視点ではないでしょうか。それを踏まえて、医薬品を安定供給するためには、現在の物価高騰の状況において薬価を下支えする枠組みを検討するべきではないでしょうか。また、この問題の解決に向けては医薬品の薬価差や流通改善も必要と考えますが、厚生労働省のお考えをお聞かせください。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。  薬価制度におきましては、市場実勢価格を踏まえた薬価改定を基本としながら、医療上の位置付けが確立し、広く臨床現場で使用されている医薬品の薬価を維持する基礎的医薬品のほか、保険医療上必要性が高い医薬品であって薬価が著しく低額であるため供給継続が困難であるものについて、薬価を引き上げる不採算品再算定といった仕組みによって薬価の維持ないし引上げを行っております。また、令和五年度そして今回の六年度の薬価改定では、原材料費の高騰等に対応するため、特例的に不採算品再算定の対応を拡充して薬価の引上げを行ったところでございます。  このような特例的な対応が続いたため、令和六年度薬価制度改革方針の取りまとめにおきましては、今回の不採算品再算定が適用される品目については流通状況を検討するとともに、不採算品再算定の適用の在り方について今後検討するということにしてございます。  さらに、薬価の下支えをする前提としまして、医薬品の価値に応じました価格での流通を確保することが重要との考えの下、これを徹底するために、医薬品流通に関わる全ての関係者が遵守すべき医薬品流通改善ガイドラインをこの三月に改訂を行いました。その周知及び遵守を徹底していくことにしております。  このような取組を進めながら、薬価の下支えの仕組みや流通の在り方については、薬価制度改革の議論における指摘や医薬品流通の状況等を踏まえまして、関係者の意見を伺いつつ、検討してまいりたいと考えております。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 御答弁ありがとうございます。  四大臣合意がなされた平成二十八年はデフレ下にありました。現在のインフレ状態は当時とは状況が異なることを踏まえ、毎年薬価が下がり続けることは、製薬業界や医薬品を扱う医療機関や薬局の経営にも大きな影響を及ぼしています。中間年改定の在り方とその見直しについて検討をお願いするとともに、先ほどもありましたが、薬価を下支えする更なる枠組みについて前向きに検討をお願いいたします。  続いて、後発医薬品企業の点検、管理とガバナンスの強化について伺います。  今般の医薬品供給問題の背景には、シェア急拡大による企業と制度の疲弊もあるのではないかと考えます。日本製薬団体連合会が作成したチェックリストを用いた自主点検対象百七十二社のうち、ジェネリックメーカーで構成された日本ジェネリック製薬協会、JGAの加盟会社は三十社程度です。JGA会員外も含めた全企業の取組が必要となり、信頼回復に向けては困難な道のりが予想されます。他方、現在、医薬品使用割合の八〇%を占める重要な産業であることから、クオリティーカルチャーの醸成が重要と考えます。  点検、管理の更なる徹底と人材育成等のガバナンスの強化についてどのような形で進めていくことになるのか、厚労省のお考えをお聞かせください。

内山博之厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(内山博之君) 後発医薬品の安定供給につきましては、品質の確保された医薬品を安定的に患者の元にお届けできますように、足下の供給不足への対応を着実に行いつつ、中長期的な産業構造の改革にもしっかりと取り組んでいくことが重要だというふうに考えてございまして、厚労省の検討会において検討を進めているところでございます。  この検討会においても、御指摘と重なるような、品質管理を徹底するため各社のクオリティーカルチャーの醸成が重要であること、クオリティーカルチャー醸成のためのリソースやノウハウの不足、従来のマインドセットからの転換が必要であることや、個々の企業での取組には一定の限界があることが指摘されているところでございます。  このため、業界団体を中心に、外部での研修の実施、活用や人材育成に係るベストプラクティスの共有、企業間での連携の際の知識、技能の伝達などを検討し、息の長い風土改善を推進していくべきことが検討会でも指摘されているところでございます。また、全ての後発医薬品企業において、この四月からの自主点検では、第三者である外部機関の活用も推奨することとしてございます。  引き続き、様々な手段を活用して後発医薬品の企業間の連携、協力を推進し、クオリティーカルチャーの醸成等を推し進めてまいりたいというふうに考えてございます。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 御答弁ありがとうございます。  息の長いというお話がありました。保険医療を支える重要なプレーヤーであるというふうに思いますので、ネクストステージに移行し、供給と信頼の回復が早期になされることを期待をしています。  続いて、一部変更承認申請に要する期間の短縮について伺います。  後発医薬品使用促進ロードマップに関する調査報告書によると、他社への製造委託がある企業数は全体の七五%であります。それを踏まえると、受託製造を行う企業が品質確保のための積極投資と人材育成ができる環境整備も重要と考えます。  その受託製造側からは、原料の購入元を変更するなどした際、一部変更承認に実質一年程度を要することが大きな足かせになっているという声があり、欠品や、場合によっては市場からの撤退の要因になっているという意見もあります。  医薬品が製造できなくなることで結果として困るのは患者さんや一般用医薬品の使用者であります。早急に対応策を講じて実行に移す必要があると考えますが、厚労省より答弁をお願いいたします。

城克文厚生労働省医薬局長

○政府参考人(城克文君) お答え申し上げます。  医薬品の製造方法等の変更に係る審査期間でございますが、化学合成品については通常六か月、バイオ医薬品については十二か月を目標としているところでございます。  しかしながら、御指摘のように、医薬品の安定供給は重要でございますので、これまでも、そういった意味で、製造所の追加に係る申請について迅速な審査を行うといった取組でありますとか、安定供給に支障が生じている医薬品については個別の状況に応じて対応するための相談窓口を厚生労働省に設置するといった対応を行っておりまして、そういう観点での安定供給の支援に努めてきたところでございます。  さらに、製造方法等の変更に係る薬事手続そのものにつきまして、昨年の十月に私どもの方の検討会、薬事規制のあり方に関する検討会で議論をいたしまして、中程度のリスクに相当する変更事項についての申請区分といったものを新たに設けて、従来の申請と比べて迅速に審査を行うといったことを試行的に開始をするということとしたところでございます。現在、その具体的な運用方法について製薬業界と議論をしているところでございまして、試行の開始に向けて検討を進めているところでございます。  今後とも、医薬品の安定供給に資するよう、迅速な審査にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 ありがとうございます。  先ほど答弁にありました令和五年十月に医療用医薬品の供給不足に伴う審査及び調査の迅速処理が発出されていることは承知をしておりますが、申請する側からすれば、それでももしかしたら一年掛かるんじゃないかというふうに思うと、どうしても不安感があって及び腰になるのではないかというふうに思います。品質確保や安全性担保はもちろん大前提なんですが、長引く供給不足とあらゆる現場の疲弊を考えれば、やはり政府としての対応をできるだけ早くお願いしたいと思います。  続いて、能登半島地震におけるオンライン資格確認システムの活用について伺います。  まずは能登半島地震でお亡くなりになられた方々に哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げます。  今般の震災に際し、私が視察に行った石川県の一・五次避難所では、服用薬も多い傾向にあるため、使用薬の確認にオンライン資格確認システムが使われ、医師との処方薬決定のやり取りにおいて相互作用回避にとても有用だったという現場の声をお聞きしています。  今回の能登半島地震におけるオン資の活用を厚労省はどのように評価しているのでしょうか。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。  今回の能登半島地震におきましては、このオンライン資格確認等システムの災害時モードを活用しまして、石川県、富山県を中心に一般開放していた先月七日までで約三万一千件の利用がございました。  こうしたその利用を通じまして、医療機関や薬局でマイナンバーカードや健康保険証を持参できない場合でも薬剤情報等を確認することができまして、オンライン確認等システムが被災者への医療提供等に大いに役立ったと、このように評価してございます。  厚生労働省といたしましては、日常におけるこのオンライン資格確認等システムの活用は無論のこと、こうした災害時におきましても非常に有効であるということ、この備えにつながるということを引き続き関係者の方々、特に地方自治体にしっかりと周知し、御利用いただきたいと考えてございます。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 御答弁ありがとうございます。  今、有用性というお話がありましたので、それを踏まえて、続いてマイナ保険証利用促進策等広報展開について伺います。  保険薬局の声を聞くと、マイナ保険証利用者とそうでない人では意識の差が大きく、拒否感というよりも、そもそも知らないのではないかという印象があるようです。そのため、使っていない方に声掛けをした場合はどうしても時間が掛かってしまうことから、二の足を踏むこともあるようです。逆に、声掛けをすると、使うきっかけがなかっただけという反応もあるようです。  そのように国民の理解増進と意識向上も必要であることを踏まえると、政府がメディアを活用して広く呼びかけ、医療機関、歯科医院、薬局が地域で一体となって積極的に声を掛けることでスムーズな利用促進につながると思います。  政府がマイナ保険証利用促進集中取組月間と位置付ける令和六年五月から七月中の利用促進策等、広報展開について教えてください。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。  今先生から御指摘いただきましたように、マイナ保険証の利用促進のためには、一つは医療機関や薬局における患者の皆様への声掛け、それから保険者や事業主による被保険者あるいは従業員に対する働きかけ、そして様々なメディアによる広報、こうした形で関係者が一体となって取り組むことが重要であると考えてございます。  ちょうど来週になりますけれども、二十五日に日本健康会議を開催する予定にしてございまして、ここに医療界、保険者、経済界の代表が集いまして、マイナ保険証利用促進宣言、こうしたものを行いまして、これを皮切りに、五月から七月までをマイナ保険証利用促進集中取組月間といたしまして、医療DXのパスポートとなるマイナ保険証の利用促進に取り組んでまいるということにしてございます。  この集中取組月間におきましては、医療現場における利用率アップといたしまして、その更なる底上げを図るため、医療機関等に対する支援金につきまして、医療機関、薬局にとってより分かりやすい制度となるように改めまして、五月から七月までのマイナ保険証の利用人数の増加量に応じて、診療所、薬局は最大十万円、病院は二十万円を支給する一時金に見直すということにしてございます。さらに、医療機関、薬局に対しまして、この一時金支給条件といたしまして、実際、共通ポスターというのを掲示していただくことと、あわせまして、来院患者の皆様にマイナ保険証の利用を求めるチラシの配布を行いまして声掛けをしていただくということとしてございます。  また、あらゆるメディアを動員しまして集中的な広報を展開することとしておりまして、健康保険組合連合会が作成しましたマイナ保険証利用を促す動画広告、これを通じまして、テレビコマーシャルあるいは地下鉄での動画広報といったことを行いまして、政府広報とも連携し、集中的な広報に取り組んでまいりたいと考えてございます。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 御答弁ありがとうございます。まさに多方面から集中して取り組むことが重要だと思います。  それも踏まえて、最後に、マイナ保険証利用促進のための関係団体との連携について伺います。  私自身の現場経験からすると、忙しい時間帯、薬局の場合、まとまって患者さんが来客する傾向があります。そのため、薬局の場合は、従事している全員が説明のポイントを押さえて端的に話ができるように事前に準備をしておく必要があるというふうに思います。一方で、その具体策が各現場には伝わっていない印象があります。  また、厚労省作成のトークスクリプトやQアンドA等は有用だと思いますが、ホームページを見るとサムネイル表示ではないので、そこまでたどり着ける人が余りいないような気もしています。  他方で、令和六年三月に配信されたマイナ保険証移行・電子処方箋導入への医療機関・薬局向けセミナーというユーチューブ動画、これを視聴すると、これならできるんじゃないかというような気持ちになるなど、資材自体は充実している印象もあります。  マイナ保険証利用促進に結び付くには各現場に資材の活用も伝わる必要があり、それには関係団体との連携が重要になると思います。厚労省のお考えをお聞かせください。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。  今先生御紹介いただきましたように、厚生労働省におきましては、患者対応用のトークスクリプトあるいはQアンドAといった広報物を作成するとともに、各医療機関、薬局で流していただける動画、サムネイル、ところで流せる動画を多数用意しておりまして、関係団体にも連携しながら周知を図ってございます。実際、既に、私も先週受診した際、薬局を受診した際にはサムネイル表示で動画が流れておりまして、さらにポスターで利用促進もありましたし、最後に薬をいただくときにマイナンバーカードを使いませんかというチラシを配っておられて、随分浸透してきたなというふうな感じを持っておりますが、まだまだ多分やられているところ少ないと思っておりますので、多くのところにやっていただきたいと考えてございます。  そういう意味で、先ほどちょっと申し上げましたように、来週、日本健康会議で促進宣言も発出し、皆さんで連携して関係者と取り組んでいきたいと考えておりますので、今後、五月から七月にかけた集中取組月間、全力を挙げて取り組んでいきたいと考えてございます。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 御答弁ありがとうございます。  まさに全国津々浦々でそういった取組がされることが意識醸成に非常に重要だというふうに思っています。オンライン資格確認システムが活用されるようになることで、医療機関も薬局も医薬品情報や健診情報へのアクセスが向上して、間違いなく地域の医療の質が向上していくことになっていくと思います。今回の集中月間がそれに向けた大きな一歩になることを期待をして、質問を終わります。  ありがとうございました。

山田宏自由民主党

○山田宏君 前回に引き続いて、生涯を通じた歯科健診、いわゆる国民皆歯科健診の推進事業についてお尋ねをしたいと思います。  前回大臣が御出席できなかったものですから、改めてまた大臣の御意見をお聞きしておきたいと思いますが、前回浜地副大臣がお答えになりましたので、この国民皆歯科健診を国が進めていくという意義ですね、意義について前回の御答弁を聞いて、私なりの認識というのは、まず口腔の健康が全身の健康につながっている、そして各ライフステージでしっかりと口腔の健康を保つことが極めて重要である、そのためには生涯を通じた歯科健診、いわゆる国民皆歯科健診を実施をして口腔の疾患に対して早期発見、早期治療というものにつなげていくということが極めて大事だと、そのためにこの事業を検討していると、こういう認識をいたしましたけれども、それでよろしいでしょうか。大臣の御見識を伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 全く同じであります。人生百年時代の中で、健康で豊かな生活を送るために、この歯や口腔の分野においても、各ライフステージにおける健康づくりというのは極めて重要というふうに認識をしております。  例えば乳幼児期では、健全な歯や口腔機能の育成によって正常な歯並びやそしゃく機能が獲得できます。また、成人期では、歯周病と糖尿病との関係に象徴されるように、歯科疾患を予防することが全身疾患の改善に寄与することも指摘されております。さらに、高齢期では、歯や口腔機能の維持や回復によって、生活の基本となります食べる、それから話す、こういった生活の質の向上が寄与されることが期待されます。  このように、子供の頃から高齢者までそれぞれのライフステージにおける健康づくりというものは極めて重要であって、厚生労働省としては、生涯を通じた歯科健診の実現に向けて取り組んでいきたいと思います。

山田宏自由民主党

○山田宏君 昨日もテレビでやっていましたよね、口腔の健康が全身につながるという。非常に面白かったんですけれども、大分こういう意味では国民の中にそういった認識が、大分理解が広まってきたと、こう思っております。  さて、来年の令和七年は二〇二五年問題とずっと言われてまいりました。団塊の世代の方々が全員七十五歳以上になられる、後期高齢者になる、医療費は急増していく急増期を迎えてまいります。こういった中でどうやって国民皆保険制度を維持していくのかというときに、なるべくかからなくてもいい病気にかからないようにしていく、かかっても重篤化させないようにしていくという意味では、やはり口腔の健康を保つことで全身の健康は維持していくということが大事だと。  今回の予算の中で、簡易な言わば歯科健診の方法、例えば唾液等でキットで調べる等を今厚労省の方でその開発支援を行っております。これ、いずれ幾つか多分方法が絞られていくんだろうと思いますけれども、これいつまでもやっているわけにはいかないと。  来年、二〇二五年ですから、私は、来年からここで選ばれたような幾つかのキットを実験的にいろんなライフステージで利用していくモデル事業を展開すべきではないかと、二〇二五年を機に展開していくべきじゃないかと、こう考えているんですけれども、その点については是非進めていただきたいと思っておりますが、大臣の御所見を伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 厚生労働省では、生涯を通じた歯科健診の実現を図るために、令和五年度から予算事業として、就労世代を対象として、モデル事業を通じた歯科健診の受診率向上等に資する健診方法等の検証、それから今委員御指摘の唾液などの検体やアプリを用いた簡便な歯周病のスクリーニング検査の研究開発などを行っているところでございます。  この歯周病の簡易スクリーニングの検査につきましては、昨年度に事業を委託した五企業が検体検査やアプリ等の実用化に向けて着実に開発を進めているところでございまして、今後、これらの歯周病のスクリーニング検査を活用した歯科健診をモデル事業の中で活用していくことを検討をしているわけであります。  引き続き、この生涯を通じた歯科健診実現に向けて、効果的な歯科健診方法構築、取り組んでいきたいと思います。

山田宏自由民主党

○山田宏君 これ、いつまでやっているんですかね。もう大体絞られてきたらやっぱり実験していくべきだと思うんですけれども、今日局長来ていただいておりますが、これ質問通告しておりませんけど、これ開発はずっと続けるわけじゃなくて、どこかで線引きながら並行してやっていく、来年度は、今幾つかやっぱり使ってみると、こういう意味で、来年度のモデル事業に使うのに間に合わないんですかね。どうですかね。

浅沼一成厚生労働省医政局長

○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。  御指摘の点につきましては、この開発状況にも左右されるところがございますので、そちらの状況を踏まえながら、議員御指摘のとおり、できるだけ早く実現に向けた取組に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

山田宏自由民主党

○山田宏君 分かりました。  これ、スクリーニングで検査して、あなたは問題だということが、例えばキットが赤になったりピンクになったりして口腔内の細菌の状況やヘモグロビンの状況を見ると、こういったことで、あなたはちょっと問題ありねと、こう分かったとしても、そこから治療につながらないと、検査だけしたって何の意味もない。ああ、そうですかってなもんですよね。  なので、今回のスクリーニングの大事なことは、そのスクリーニングを通じて問題のある人にきちっと確実に治療につなげていってもらう、早期発見、早期治療というもののこの仕組みというか制度設計というか、そういう工夫というものが極めて大事なんだろうと、こう思っておりますけど、その点についての御所見を伺います。

浅沼一成厚生労働省医政局長

○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。  議員御指摘のとおり、歯や口腔の健康を保つためには、歯科健診により歯科疾患を早期に発見するだけではなく、歯科健診の結果に応じて歯科治療につなげることが重要であるというふうに考えております。  このため、令和五年度からライフステージに応じた歯科口腔保健推進事業を実施し、ライフステージの特性や歯科健診の結果に応じて実際の行動変容を促し、歯科治療が必要な方が適切に歯科医療機関の受診につなげられるよう、歯科保健指導マニュアルの作成を進めているところでございます。  あわせまして、歯科健診後の歯科受診状況につきましては、就労世代の歯科健康診査等推進事業におきまして検証を実施しているところでございます。集団形式の健診の実施よりも個別の歯科医療機関における健診の実施の方が、その場で健診結果に応じた治療の予約ができる環境であるなどの背景から、高い受診率を示す可能性も示唆されたところでございます。  こうした取組の成果を踏まえまして、定期的な歯科健診にとどまることなく、この健診結果に応じた適切な歯科治療に議員御指摘のようにつなげられるよう、効果的な受診勧奨等の検証と成果の周知に努めてまいりたいと考えております。

山田宏自由民主党

○山田宏君 ここすごい大事で、特定健診もやっているんだけれども、これ高齢者医療確保法で決まっていて、四十歳以上の方がやらなきゃ、保険者がやらなきゃいけないんだけれども、これは、実施は結構八割ぐらい対象者やっているんだけど、問題あるといった人、言われた人がちゃんと治療に行かないという問題がこの特定健診でも起きているわけです。  なので、ここをどうクリアするかというのはすごい大事だなと、こう思っておりまして、最近はスマホとかこういうのでいろいろと、例えば、特定の会社の名前出すわけにいかないんですけれども、ちゃんと問題あるといった人が歯医者さんに行ったり又はお医者さんに行ったりすればポイントを付与するというようなことをやる民間企業があったりですね、やはりそういった工夫をつくる、スマホに問題のある人はイエローカードが飛んでくるとかですね、多少うんって思うようなことをやっていかないと、なかなか。  それからもう一つは、やっぱりお口の健康が全身につながっているんだと、歯周病が悪化すると糖尿病悪化するよというようなことをきちっと伝えていくとか、どういう方法を取っていくのか、ここがポイントなんですね。  そういうことを考えてみますと、私は、モデル事業は、例えば特定健診の中に五年間ぐらい国がお金を出して、保険者じゃなくて国がお金を出して組み込んでいく、このキットを組み込んでいくという方法も一つじゃないか。だから、メタボ健診とともにこのいわゆる口腔のスクリーニングもやっていくというようなことで、両方ともきちっと問題のある人に治療につなげていくという、そういったことをやっぱりきちっとやっていかないといけないなと、こう思うんですけど、質問通告していないんですけれども、もし御感想があれば。お答えできなきゃできないでいいです。

浅沼一成厚生労働省医政局長

○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。  議員御指摘の点、大変重要なことだというふうに我々も思っておりますので、今日の御提案を踏まえまして、どういうことがこれから取り組めるかにつきましても考えていきたいと思います。

山田宏自由民主党

○山田宏君 まあ余り、これ役所は余り得意じゃないんですよね、こういうこと考えるのは。やっぱり民間とかの一緒にやった方がうまくいくんじゃないかと、こう思っておりますけれども。  さて、このモデル事業を来年から仮にやったとして、そして大事なのは、これモデル事業ですから国がお金を出すんですけれども、出すからにはやはり大事なことをやっていかなきゃいけない。それは、やはり検査をして問題のある人が治療につながったと。例えば、ある会社で健康診断でこのキットを使ってもらったと、そしてその結果こういう歯科の受診が増えたということで、その分、病気、体の病気が減ったのかどうか、又は医療費にどう影響が出たのかというようなやっぱり科学的データをきちっと、国がお金を出すんだったら並行して積み上げていかなきゃいけない、こう思うんですね。  今いろんなデータありますよ。ありますけど、口腔の健康が全身の健康につながっているというデータはいろいろあるけれども、やっぱり国がきちっとナショナルデータとして確保していかないと、将来、やはりライフステージに応じてきちっとこういうことをやっていきましょうというときに、国民や保険者を説得する材料がない。やはり保険者は、やっぱりやった方がこれは我々としては医療財政上得だなと、こう思わないと保険者はやらないですから。  やっぱりそういった意味では、そういった医療データをちゃんと積み重ねられるのかということも並行してモデル事業をやるときには考えていただきたいと思いますけれども、いかがでしょう。

浅沼一成厚生労働省医政局長

○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。  モデル事業でございますけれども、令和五年度から実施している就労世代の歯科健康診査等推進事業、これにおきましても、定期的な口腔管理による生活習慣病への影響と口腔と全身の疾患の関係性につきまして、歯科健診の有効性も含めまして、モデル事業、こうしたものを通じて検証を行っているところでございます。  加えまして、令和六年度には、この事業の中でレセプトデータ等も活用し、議員の御指摘のとおり、全身疾患との関連あるいは医療費との関係性、こうしたものにつきましての分析を進めること等を予定しております。  このような取組や厚生労働科学研究等による知見の集積もございますので、こうしたものも含め、科学的根拠に基づき、生涯を通じた歯科健診を推進すべく、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。

山田宏自由民主党

○山田宏君 そうですよね。そのデータの蓄積にやっぱり数年、まあ五年ぐらいは掛かるんじゃないかと。それで、確実にやはり口腔の健康を保ったことが全身の健康につながってきたと、そしてその結果、医療費に好影響を与えたというようなことがはっきりすれば、やっぱり保険者や国民に対しても、ああ、これはいいことだねということになってくる。  そうすると、ずっと国がお金を出してこれやるわけにいかないので、将来的には、例えば、労働安全衛生法などで各労働者の健康診断項目が規定をされているけれども、そこには歯科健診は入っていないわけですね。そういうところにきちっと入れて、保険者に協力をしていただきながら会社の社員の皆さんの健康診断に歯科健診を必須化していくとか、又は国民健康保険法等についての改正に取り組む、まあ地域においてはですね。  そういったことに、やはり法改正というものにつなげていくためには、やっぱり何としてもそのきちっとしたエビデンスというかそういう科学的根拠が必要なんだろうと、こう考えておりますので、この点については御要望をして、今回は質問を終えたいと思います。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 立憲民主・社民の高木真理です。  通告に従いまして、早速質問をさせていただきたいと思います。  まず初めに、医師不足対策について伺います。今後の医師偏在対策としてのNHK番組における大臣発言についてから伺いたいと思っております。  私の地元埼玉県は、人口当たりの医師数が全国最下位であります。昨年の五月九日のこの委員会で私は、埼玉県が医師不足対策に当たって様々な分析に基づいて対策をしてきたあの手この手を御紹介をし、それでも改善できない理由も説明させていただき、当時の加藤大臣に、偏在の解消には諸外国に学んで地域枠というものを現在のものから一歩踏み込んで設計する必要があるのではないでしょうかと質問をさせていただきました。  ちなみに、この埼玉県のあの手この手の様々な取組というものは、こちらに委員でもいらっしゃる上田議員が知事時代にパワフルに引っ張って実現していかれたものであることも御紹介をさせていただきます。そうした中で取り組んできても駄目だった、だから地域枠が必要ではないかということで提案をした質問だったんですが、当時、加藤大臣は、基本的に自由開業制度の下でやってきたという経緯を踏まえ慎重な検討が必要というものでありまして、私は大臣が替わられたら是非また聞こうというふうに思っておりました。  すると、そのやさき、四月七日のネットニュースが来て驚きました。「武見厚労相「地域ごとに医師数割り当ても検討」日曜討論」。もう思わず、やったとその場で私は声を出してしまいました。  大臣、是非、テレビでの発言、議事録にも残すべく、委員会でも御発言をいただきたいと思います。医師の偏在対策について伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) その医師の偏在の問題については、長年もう様々な取組が、国のレベルでも、さらには都道府県のレベルでもさんざんに行われてきました。様々なそうした御努力をいただきつつも、実態はなかなか改善されてこないという状況が続いてきていることは事実でございます。  したがって、ここは、もう既に前例にとらわれることなく、例外なく、全く新しいそうした方法も考えなければならないということで、この地域枠という点に関する私の発言もさせていただいたという経緯がございます。  この過去の医師の偏在対策というのを見ても、医学部の定員の地域枠の設定、医師の多寡を比較評価する医師の偏在指標というのも算出、これはデータも作ろうとしてきたんですね。それから、都道府県において医師確保計画を策定し、目標医師数の設定、これも数量化しようとしました。それから、医師の派遣、キャリア形成支援などを行い、国としてもその財政支援も行うということで、都道府県と連携しながらそれにも取り組もうとしております。  一方で、医療、介護の複合ニーズを抱える八十五歳以上人口の増大であるとか現役世代の減少を踏まえて医療需要の変化に対応できるよう、中長期的課題を整理して検討を行う必要があると、こう考えているわけであります。  こうした中で、医師の偏在対策については、更に偏在の是正を進めるべく、しっかりとしたやはり根拠に基づいてこのデータというものをしっかりと整備をして、そして前例にとらわれない対策を検討するよう、私、指示をいたしました。そして、この検討を行う際には、規制的な手法はもちろんではございますが、同時に、そのインセンティブを与える方法であるとかオンライン診療の活用なども組み合わせて検討を進めることが必要だと考えています。  こうした医師の偏在対策については、現在、今年三月に設置した新たな地域医療構想等に関する検討会を中心に検討を行っているところでございまして、具体的な内容については引き続き検討を進めますが、スケジュールとしては、今回のこの骨太方針にその考え方を反映させていきたいと私は思っております。年末までには具体的な方向性をお示ししたいと思います。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 具体的に新たな方策への検討をしっかり進めていただけるというような内容でありましたので、期待を込めて注視をさせていただきたいと思います。  次に行きます。  この四月から、医師の働き方改革ですが、医師の皆さんにも働き方改革の残業規制が適用されることになりました。働ける医師数が三月までと四月で基本変わらない中、これまで段階的に準備をしてきたとはいえ、医師の労働時間が短くなれば、単純にいけばその分提供できない医療サービスが出てくると思われます。これらは、チーム医療の中で医療秘書の人に補ってもらったり、ICT化で効率化を図ったりと、工夫をして乗り切れるよう取り組んできたとは聞いておりますけれども、実際は厳しい現実ではあるのではないかと思います。アルバイトの医師を夜勤に派遣してもらって何とかやっていた病院ができなくなるという例もあると聞いています。  こうした制度改正は、無理やり実態を法律に合わせて現実がうまくいっているように見せることに腐心をするというのが一番駄目なのではないかというふうに思います。現実、いろいろ工夫しても、それでもできなかったところはできていないということをしっかり出して、あるいは長時間労働の方にはみ出したのではなくて、逆にサービスができなくなるという方に影響が出るのであれば、そういった影響が出ているということをしっかり可視化して、的確に改革の影響の現実というものを把握することが必要だというふうに考えます。  これをどのような方法で把握されていくのか、政府参考人に伺います。

浅沼一成厚生労働省医政局長

○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。  医師の働き方改革を進めるに当たりましては、医師の長時間労働が改善されるとともに、地域医療が引き続き確保されることが重要であると認識しております。このため、今年四月の施行に向けて、都道府県や関係省庁と連携して地域医療への影響を把握しながら、議員の御指摘どおり、働き方改革の取組を進めてきたところでございます。  具体的には、今年の四月以降に時間外・休日労働時間が年千八百六十時間を超える医師数、また医師の引揚げによる診療体制の縮小が見込まれる医療機関数等につきまして、都道府県を通じて全ての病院及び産科の有床診療所を対象に調査を実施したところでございます。  現在、議員は可視化と御指摘いただきましたが、こうした調査の数字を踏まえまして都道府県と連携して状況を個別に把握した上で、医療機関に対しまして長時間労働の解消に向けた具体的な助言を行う、都道府県に対し医療提供体制を維持するための地域における議論や調整を促すなどの改善に向けての対応を行っているところでございます。  引き続き、地域医療の状況も踏まえた施行後の状況につきましては、都道府県とも連携しながら適時適切な把握に努めてまいりたいと考えております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 きめ細やかに的確に情報をつかみつつ、都道府県との連携で改善をしていってほしいというふうに思います。  ただ、これまた、そういう実態を把握していくと、その次の課題というのも出てくるというふうに思うんですね。やっぱり、これまで相当数の時間を医師の皆さん働いて働いて医療現場を支えてきてくださっているという印象を持っています。本当に過労死のお医者さんも出ておりましたし、もう異常なほどの献身というものがあり、特に勤務医の皆さんですね、大変な労働時間でもありました。  ところで、一方、そうして長時間労働で支えていただいている医療現場ですけれども、OECD諸国の人口千人当たりの医師数で比較すると、少し古い二〇一七年のデータになりますけれども、日本はOECD諸国の中でお医者さん少ない方から五番目、ワーストファイブなんです。  これ、課題が抽出されてくると、やっぱりこれでもお医者さん、例えば働き方改革の時間が、今それでも長いんだけれども、守れると逆に医療のサービス提供に少ない、足りない部分が出てくる、逆にそこを満たそうとすると医師の長時間労働をしないとカバーできない、そういった現実が私は出てくるのではないかというふうに心配をしているわけですけれども、こうした医師が少ない、ワーストファイブというところからいって、医師の増員の必要があるのではないかと思います。  人口はこれから減っていくということも医師の増員に当たっては考慮のポイントになっているかとは思いますけれども、日本の八十五歳超の、後期高齢者の後半部分ですね、八十五歳超ですから、この人口というのが二〇三五年以降一千万人で、横ばいから時に上振れしながら二〇七〇年代まで続くということが、令和五年の国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口から明らかになっています。もう医療を必要とする割合が高い方々の人口が一千万人でずっと続くんです。  こういったことを考えると、やはり、今も医師の養成は増やしていただいておりますけれども、もう少し更に増員をしていく必要があるのではないかと考えますが、大臣に伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 医師の養成については、地域枠を中心にして医学部定員を臨時的に増員をしてまいりました。医師数は二〇二二年までの十年間で全国で約四万人増加をしてきております。この臨時増員の枠組みについては二〇二五年度の入学者まで延長する方針をお示ししております。少なくとも二〇三一年頃まではおおむね現在のペースで医師が増加していくことになります。ちなみに、予測値によりますと、二〇二九年で三十六万人、二〇三二年で三十六・六万人でございます。  一方で、医師の地域偏在等のために、単に医師の増員により医師が不足する地域の医師不足を解消することは難しいことから、医学部定員に地域枠を設定するほか、医師が不足する医療機関に大学から医師を派遣するための寄附講座の設置などに対して都道府県への財政支援を行っております。直近の需給推計では、医師数は増える一方で人口は減少していくことから、高齢者の増加を加味しても、将来的には医師数、供給が需要、医療のニーズを上回り、医師は供給過剰となることも予見がされております。このため、今後の医師養成数の方針については、医師需給を取り巻く環境を考慮し、自治体等の意見も伺いながら丁寧に議論を進めてまいります。  医師の特に需要に関わるその定量分析というのは、極めて難しい不確実要素がたくさん含まれます。チーム医療等だけでは済みません。これからデジタル化が進んで、それから生成AIなども通じた医療補助なども進んでまいりますから、そうなってきますと、その医師の果たす役割というものも大きく変わってくる可能性が出てまいります。そうなったときに、医師の需給関係のバランスの取り方も恐らく変わってくると思います。  そうしたことも加味しながら実際に私どもは将来の医師の需給の関係についての動向分析を行って、それを踏まえてそうした六年間の医学部の教育課程を通じて医師の養成を考えていくと、こういうことが必要になってくるんではないかと思います。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 将来いろんな技術なども出てくることも予想してというのは大切な要素ではありますけれども、それがどういう変数になって出てくるか分からない中で、実際かなり過酷な長時間労働で維持している、そこに今高齢者が増えてきているという現実もあります。その将来のものが出てこない、どのくらい使えるようになってくるか分からない中では、本当にその医師が足りないというまま行く可能性もある。  そして、今どのぐらい医師が足りるかというのは、今の日本のお医者さんの数のイメージで皆さん議論をなさっているんだと思いますけれども、先ほど国際比較のことも申し上げましたように、日本はそもそも人口当たりでいくとお医者さんは少ないという、ドイツと比べると、二倍までは違いませんけれども、まあそのぐらいの差があるというような状況でありますので、私は、やはりここをもう少しそうした要素も加味して増員も検討していく必要があるのではないかと思います。  次に参ります。香害について伺います。香りの害と書いて香害であります。  先日、杉議員も質問をされておりましたし、このところ質問で取り上げられることも多く、説明をしなくても通る言葉になってきたかなというふうに思います。柔軟剤、洗剤などの香り成分によって引き起こされる健康被害で、頭痛、吐き気、腹痛、倦怠感、皮膚症状、まあ様々、神経症状が出る場合もあって、本当に大変な病であります。私自身、様々な患者さんにお会いし、報道でもつらい方の状況を見る機会も多くありましたけれども、症状の重い方、本当に日常生活が送れなくなって大変だというふうに思っています。  まず冒頭には、五省庁連名で作っていただきました啓発ポスターですね、私、決算委員会で、前回の通常国会で、困っている人がいるかもという文字ではなく、困っている人がいますというふうに書き換えてくださいとお願いをしましたら、実現をいたしました。ありがとうございます。  さて、その上で伺いますけれども、今回、令和四年度の厚労科研難治性疾患政策研究事業で、化学物質過敏症を訴える患者のうち約七〇%の方が柔軟剤の香料、これが症状出現の契機の一つであったと報告がなされたということであります。  そこで伺います。  三月末に小林製薬の紅こうじサプリの問題が出ました。現在原因究明中であります。でも、今回、死亡例が出たというのも大きかったかとは思いますが、紅こうじサプリの中の何の物質が直接の原因かは調査中であっても製品自体は自主回収されることになり、販売されない状況になっています。私は、香害の原因製品についても同様に考えて施策を実施していただけないかというのが質問であります。  問題の紅こうじサプリという原因物質があって、健康被害という結果がある。その紅こうじサプリの中の何がその本当に症状を起こしているものかというのは詳しく分からなくても、それ以上の被害者を出さないために止めているというものがあります。他方、厚労科研で七〇%の化学物質過敏症の患者さんが駄目という香り付き商品、柔軟剤などというその原因があって、健康被害という結果があります。同じ構図です。  であれば、七〇%もの患者さんにとって原因として判明している香り付き商品は、それ以上の被害者を生まないために、同様の施策へと、施策展開へとつなげることはできないでしょうか、伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 厚生労働省では、厚生労働科学研究におきまして平成二十九年度から化学物質過敏症に関わる研究を行っており、令和四年度の研究において、化学物質過敏症を訴える患者のうち、委員御指摘のように、約七〇%の方が柔軟剤等の香料が症状出現の契機の一つであったと、などの報告がございました。  ただし、この化学物質過敏症につきましては、病態や機序には未解明な部分が大変に多くて、この診療基準であるとか治療法もまだ十分に確立がされておりません。引き続き病態の解明に向けた研究は必須のものと思います。  一方で、香りでお困りの方がいることも事実です。国では、令和三年から、厚生労働省を含む五省庁連名で、香りによって困っている方がいることへの理解や、香りの感じ方には個人差があることなどを周知するポスターを作成をし、そして自治体等に対して配布をしております。  こうした厚生労働省としては病態の解明に向けた研究を行うとともに、この香りへの配慮について、各自治体とも協力しながら、こうした観点、周知をしていきたいと、かように考えているところでございます。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 原因とかがよくまだ分からないという御説明は何度も聞いているので、知っていて今質問をさせていただきました。  紅こうじサプリでも、その中の一体何がそこに含まれている物質で直接その被害を起こしているのか分からないけれども、今、製品止めているじゃないですか。それで調べていますよね。同じようなことができないかということで伺っています。  これは、食品だと止められるけれども、そうじゃない日用品とかになるものだと健康被害があっても止められないということなんでしょうか。

大坪寛子厚生労働省健康・生活衛生局長

○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。  小林製薬の紅こうじ三製品を含みます食品全般、この中では、常日頃喫食をし、体内に取り込むということで、それによってこの健康被害が起こっているという病態、因果関係、こういったものは、例えば食中毒ですとか、一定程度疑われるものであります。  その原因となる物質が細菌なのか化学物質なのか、そこの同定というところに時間が掛かることはありますが、飲食と体内の健康影響、これは一定程度関係性が疑われるというところで、食品衛生法においては、衛生管理、営業者の衛生管理、この遵守規定を設けているところでございます。また、それに違反する場合の廃棄命令等の具体措置も設けているところでございます。  他方、この柔軟剤等の香りの害、これにつきましては、先ほど大臣申し上げましたように、現在研究中でありまして、それの直接的な因果関係、発生機序、こういったことを含めて、ただいままだ明らかとなっていない部分が多いというふうに認識をしております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 発生機序は分からなくても、これで駄目になる、健康被害になるという、もう因果関係は七〇%と厚労科研でも分かったわけですよ。そしたら、その物質が、その中のどれかは分からないけれども、その香り成分によって被害が出るというのが分かっているのであれば、それはそういう対策を取っていかないとますます被害者を増やしてしまうということになると思いますので、強くその点は申し上げたいと思います。  次に、どのくらいの人数規模の患者がいるのかということが大事になると思うので、その点について伺います。  この問題、地方議会で取り組んでいる仲間が多いんですが、それは、身近に苦しんでいる人が結構いたりして、身近な問題だからであります。身近なぐらいですから、周りにそれなりに患者さんがいて、少なくないということだと私は感じています。  一度、どのくらいの人口規模で発症者がいるのか、学校や医療界から調べる必要があると思いますが、御見解を伺います。

大坪寛子厚生労働省健康・生活衛生局長

○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。  いわゆる先生おっしゃる香害、これを含む化学物質過敏症、この病態機序といいますものが、先ほど申し上げましたように、まだ未解明な部分が多うございまして、疾患概念や診断基準、こういったものが確立をしておりませんことから、ただいま研究をしているというところでございます。  厚生労働省では、平成二十九年度から化学物質過敏症を扱う厚生労働科学研究事業、これを行っておりまして、具体的には、基礎疾患の有無によらず、原因不明で難治性の様々な症状、こういった方の疾患概念とその機序の特徴、こういったことを明らかにするために、化学物質過敏症若しくは電磁波過敏症の患者会の方四百名、この方に御協力をいただきながら、八つの化学物質に対する、柔軟剤以外にも対するこの中枢性の感作症候群を引き起こす関連の解析、これを行っているところでありまして、まず概念の確立に努めたいと思っております。

森孝之文部科学省大臣官房審議官

○政府参考人(森孝之君) 学校についてのお尋ねについてお答えを申し上げます。  学校におきまして香料等に対して健康不良を訴えた児童生徒がいるということは承知をしてございます。ただ、その原因等につきましては、今御答弁ございましたが、まだ十分に明らかになっていないという状況であると認識をしておりまして、その被害の全体的な状況について実態調査をするということは困難であると考えてございます。  文部科学省といたしましては、各学校において個々の児童生徒等の実情に応じて個別の配慮を適切に行うということが重要であるというふうに考えてございまして、都道府県教育委員会等の学校保健の担当者の会議等を通じて、先ほど御紹介ございましたポスターの周知も含めまして、教職員等の理解の促進をお願いをしているというところでございます。  引き続き、学校におきまして個別の配慮を適切に行いますよう努めてまいりたいと存じます。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 学校の方は文科省から言うことはできないというようなことを昨日のレクでもちょっと伺ったんですけれども、各自治体では、そこの教育委員会、首長さんなど議会から動かす形で実際に実態調査をしようという動きも出てきています。  やっぱりこれ、先ほど、厚労科研で引き続き研究していただいているのは、それは是非進めていただかなければなりませんけれども、今回の研究も、患者の方に集まっていただいてその方に調査をするという方法であって、どれくらいの規模の人数の方がこれを発症しているのかというボリュームが分かる調査ではなかったというふうに思います。是非、概念がはっきりしないから、どのように聞いたら該当する人がちゃんと抽出できるのか分からないという気持ちも分かりますけれども、そこは、香りのことで具合が悪くなるということに気付いていただく必要のきっかけにもなったりもしますし、なかなかボリュームが多いということがしっかりつかめないとその先の対策というものが進んでいかないと思いますので、是非お願いをしたいというふうに思います。  次に、空気の人権問題ということで伺いたいと思います。  この空気の中に自分が摂取をしてしまったら大変な体調不良になる物質が含まれているというのは大きな人権問題だということを、患者さんに接していて強く感じています。役所に手続に行くこともできません。隣のうちから柔軟剤の香りが噴き出してきたら、もうそこに住んでいることができなくなって、大丈夫な家を探して歩かなければなりません。免許証の書換えに行こうと思っても、警察署、私の知っている人は、埼玉県内の一番警察官が少なくて免許の書換えができるところに事情を言って免許書換えに行きましたけれども、すごい、一番秩父の遠い方の小鹿野という警察署の方まで行かなきゃいけなくて大変だった上に、行った先には、事情を話して行ったんだけれども、ちょっとやっぱり余り理解していない警察官の方の香りが結構していた、で、具合悪くなったというような話もありました。選挙にも投票行けません。学校で勉強が続けられなくなって、別教室で受けているお子さんもいます。これ、もう本当に大きな人権問題だと思います。  この空気が守られないことによって生じる人権侵害があるということについて、大臣、どうお考えか、伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 御指摘のとおり、やはりこうした香りでお困りの方がたくさんいらっしゃるということはよく分かりました。こうした方々が日常生活を送りやすくするよう配慮するということは重要だというふうに私も思います。  このために、厚生労働省で病態解明のための研究を進めているほか、啓発ポスターの活用により香りでお困りの方々への配慮についても周知をしていると同時に、実は昨日でありますけれども、関係当局の担当者が香害をなくす連絡会との意見交換を実施をいたしました。ここで様々な意見交換をさせていただき、要望も伺ってきております。  こうしたことを通じて実際にお困りの方々の意見をより担当者が直接吸い上げることによって、その対応策を、厚労科研費等を通じたエビデンス、特にコーホート研究を通じたしっかりとしたエビデンスを踏まえながら対応策というものを考えていきたいと思います。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 問題を御認識いただいたということで、進めていただきたいと思います。  次に、アメリカのCDCですけれども、ここではフレグランスフリーの原則が職員に義務付けられています。これを私は厚生労働省関連組織で働く方々にもお願いができないかということを質問します。  先ほど申し上げましたように、もうどこに行くにも本当に行動が制限されてしまうような状況が、空気というものが香り成分で汚染されることによって起きているわけでありますけれども、まず隗より始めよではありませんが、厚生労働省で働く人、まあ関連組織もいろいろあると思いますが、その皆さんが意識を持ってそこを始めることで今後の被害者も少なくすることができるし、実際に香害の被害者の方を攻撃する、症状をひどくすることもなくすることができるので、まずそこから始めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 米国CDCで、この建物内での香り付き製品の使用や香り付き洗剤で洗濯した衣料の着用を控えるよう職員に呼びかけているということは承知をしております。  しかしながら、化学物質過敏症の病態や機序は明らかではございませんので、この柔軟剤などが健康に与える影響も科学的に明らかにされていない中で、現時点で我が国で御指摘のような呼びかけを行うことはまだちょっと難しいかなというふうに思います。  ただ一方で、香りでお困りの方々への配慮というのはこれ極めて重要でありますから、厚生労働省でも、省庁、省舎内に啓発ポスターを掲示して、職員や利用者へ香りでお困り方への配慮について周知をさせていただいております。加えて、自治体にもこのポスターの内容を事務連絡で共有をして周知をお願いをしております。  今後とも、香りで困っておられる方々への配慮についてはもう適切に周知を図っていき、かつまた、先ほど局長の方からも申し上げたとおり、こういった厚労科研費などを通じてコーホート研究なども積み重ねてしっかりとしたエビデンスに基づいて、そしてまた実際に被害でお困りの方々との意見交換ということもしながら対応策を着実に考えていきたいと思います。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 いろいろ原因とか分かっていないというところは、もう何度も出てくるのであれなんですけど、アメリカはその現状でもCDCでやっているわけですよね。何で日本でできないんでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 実際に、我が国の場合には、やはり科学的根拠についての機序の解明ということについてやはり重きを置いておるというのがそうした考え方の基本には私はやっぱりあるんだろうと思います。やはり、科学的根拠についてその重きを置くというのは、私は決して間違った考え方ではないだろうと思います。  しかし、実際に社会でお困りの方々がいらして、そして、その原因がまだ不確かではないが、対応の仕方においては一定の可能性があるという場合にどうするかという問題を先生御指摘されているんだろうと思います。  現状においては、私どもの考え方というのは、科学的根拠についての解明を急ごうということを今私どもの基本に置くと同時に、様々なこうしたお困りの方々のお声をちゃんと意見交換会を開いて聞きながらその対応策というものについて着実に進めていこうと考えているわけでございまして、決して消極的な対応をしているというふうには思いません。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 紅こうじは食品なので、もう調べようと思ったら早めに原因が分かるというのが先ほどありましたけれども、なかなかなかなか原因が分からないと、その間、被害に遭い続ける人等はずっと被害に遭い続け、そしてそのまま被害者も増えていくというのは、それでいいのだろうかというふうに強く感じます。  次に行きます。労働者供給事業の法制化について伺います。労働組合等に認められた労働者供給事業の意義についてであります。  ちょっと残り時間が少なくて、丁寧に説明をしていると最後まで伺えないかなというふうに思いますけれども、労働者供給事業とは職業安定法第四十五条に基づいて労働組合等が行う事業でありまして、労働者供給は供給契約に基づいて労働者を他人の指揮命令を受けて労働に従事させることをいいますけれども、この事業、戦前からあったものの、労働者保護が図れないということで原則禁止とされているところ、労働組合等が主体となるものは厚生労働大臣の許可を得て事業を行える、これは、労働組合であれば労働者の保護が図れるからという趣旨であります。また、後に原則禁止されているところのいわゆる派遣の部分が、派遣法に基づけば例外として認められているというふうになっています。  私、この労働組合等が実施する労働者供給事業で働く皆さんにお会いをさせていただいておりますけれども、私お会いさせていただいた皆さん、ミキサー車とかの工事車両の運転を専門にする方々が組合員として所属していらっしゃってお仕事をしていましたけれども、とても皆さん生き生きとこの働き方を選んでいらっしゃったのが印象的でありました。仕事自体は日雇でありますけれども、仕事の依頼が組合に入り、組合員にその仕事を紹介をしていくという流れになっていて、仕事が少なくなってしまうことがあっても雇用保険が受け取れ、いわゆる派遣のような不当なピンはねとかはなく、安心して働けるという形態であります。  改めて、大臣に、この労働組合等に認められた労働者供給事業の意義について伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 自己の支配下にある労働者を他の指揮命令下に置いて労働に従事させる場合に労働者が強制労働や中間搾取の被害に遭うおそれがあるため、労働組合等が厚生労働大臣の許可を受けて無料で行う場合を除き、労働者供給事業は禁止をしております。  労働組合等については、労働者が主体となって組織する団体であり、支配従属関係の下での強制労働や中間搾取といった弊害が生ずる余地が少ないことから、労働者供給事業の実施を許可制の下で可能としております。  当該事業は、民間部門において労働力の需給調整機能を果たす事業の一つであるという考え方で捉えているところでございます。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 需給を調整する側面もあるということもお話にありましたけれども、やっぱりこれ、労働者は組合の中で、守られている中でその働き方を続けられるというところに私は意義があるというふうに考えています。  そうした、私、とても意義がある働き方だなというふうに思うわけでありますけれども、これ、存在の法的根拠が雇用保険法にはあるものの、実際の運用については労働者供給事業業務取扱要領のみが根拠で規定されるものとなっています。  こちら、やはりしっかりと法制化をして、いろいろ問題点もあるんです。二か月連続で同じ供給先での仕事が続くと、もう直接雇用に切り替えるように促される。これは、その仕事を実際に出しているところとそこで働く労働者という直接契約のような形で捉えられて、だったら日雇は不安定だから直接雇用に切り替えなさいみたいな話になっていますけれども、そうではなくて、まさに先ほど需給調整というふうにおっしゃいましたけれども、いろんな仕事が日雇の形で次々に違うところから依頼が来るというようなものでありますので、そうした現状を踏まえると、二か月続いたらもう直接契約で引き揚げなさいというのは実態に合っていないわけで、この直接契約とだけ取らずに、この労働組合等が行う労働者供給事業についての法制化をしっかりするということが私は必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 労働者の供給事業により供給先で働く労働者は、日雇の雇用契約で働くことが多いと認識をしております。その保護に欠けることのないように、雇用保険制度により、要件を満たせば、日雇労働被保険者として更に継続して就業する実態にある者については一般被保険者として同制度を適用させていただいているところです。  こうした雇用保険上の取扱いに特例を設けることについては、そもそも雇用保険制度は労働者保護や労働市場におけるセーフティーネットの根幹を成すものでございますので、労働者供給事業に限ってこの特別な取扱いを設けるということになるのは適切ではないかなと考えます。  なお、労働者供給事業の許可の申請や実際の事業運営に当たっての相談等につきましては、労働組合等において円滑に事業を行っていただけるよう、都道府県労働局において必要な説明を行うなど、丁寧にこの課題については対応していきたいというふうに思います。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 やはり、今、丁寧に連携を取りながらというようなお話もありましたけれども、それ行政内部でどのように柔軟な取扱いも含めてやるかという、まあ裁量と申しましょうか、その中に入ってしまうと。そうではなくて、しっかりここは問題点だというふうに感じたら表から法改正のような形で取り組んでいくことができるような法制度が必要だという趣旨でも申し上げましたので、是非引き続き検討をお願いをしたいと思います。  時間になりましたので、以上とさせていただきます。ありがとうございました。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 立憲・社民会派、社民党の大椿ゆうこです。  前回に引き続き、重要経済安保情報の保護及び活用に関する法律案、通称セキュリティークリアランス法案について、労働者の人権と、そして権利の観点から質問をさせていただきます。  昨日、参議院でこの法案が審議入りし、各会派の代表質問が行われました。高市大臣の答弁によると、数千万までにはならないが、数千人の労働者が適性評価の対象になるというふうに御答弁されておられました。前回質問させていただいたとき、武見大臣は、本法案は内閣として提出している法案なのでこれに対する評価は差し控えたいという御回答だったというふうに思います。しかし、この法案がもしも通った場合、私は、一番リスクを抱えることになるのは、やはり適性評価を受ける労働者と、そしてその家族だというふうに思います。そういった問題意識を持って本日も質問をさせていただきます。  質問通告させていただいた中で、今日たくさん用意、質問をさせていただきたいと思っておりますので、七番と八番、これに関しては今日ちょっと質問する時間がないかなと思いますので、事前にお伝えをしておきます。  それでは、まず前回の答弁について確認をします。政府参考人の方にお願いします。  前回、彦谷参考人は、従業員の適性評価は事業者が本人の同意を得て提出した名簿に記載された従業者に対しましてその同意を改めて確認した上で適性評価を実施されると回答されました。  事業者は、行政機関に名簿を出す前に適性評価の対象になる可能性がある労働者に対して、名簿を行政機関に出していいですか、提出していいですかという合意を取らなければならないということでよろしいでしょうか。それは法案のどこかに書いてありますでしょうか。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。  適合事業者の従業者が適性評価を受ける場合、一般的には、まず従業者において、社内の人員配置等の観点からその情報の取扱いを行う業務を行わせる従業者を選定しまして、これを名簿等の形で行政機関に申告することとなると考えられます。  名簿の提出は運用にわたる事項でございますので、その際に同意を取るということは法案の中には特段規定はされておりません。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 合意を取らなくていいんでしょうか。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) 適性評価の対象者となる者についてでございますけれども、適性評価、名簿提出いたしますと適性評価が開始されるわけでございますけれども、開始されますと、直ちに行政機関の方からこの調査についての告知と同意の確認が行われるということになります。  したがいまして、事業者が本人の同意を取らずにその者の氏名を行政機関に伝えるということはそもそも考えにくいというふうに考えております。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 じゃ、名簿を出す段階で合意取るということでいいですか。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) 法律には、今申し上げましたとおりに、法案には特段の規定はございませんけれども、今後、運用に係る運用基準等を定める中でそういったことについても規定を設ける方向で検討してまいります。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 今参考人の方からこの部分に関しては法案に書かれていないというふうにありましたけれども、行政機関に名簿を提出するとき、そして適性評価の対象になるとき、この二回にわたってきちんと労働者の合意を取るということがやはり重要なのではないか、それぐらいやっぱり慎重に扱うべきことなのではないかということを指摘をし、そして運用の方でそれをということだったということを確認しておきます。  そして、次の質問に行きます。  同意を得て実施をするというふうにこの間言われています。今も言われました。本当に労働者が真正な合意、労働者から真正な合意を取れるというふうに考えていらっしゃるでしょうか。事業主と雇用者、働いている者、労働者というのは決して対等な関係にはないというのは皆さん分かっていらっしゃるというふうに思います。労働者は実質上それを業務命令という形で受け取り、適性評価を受けないと仕事を失うというふうな思いに駆られ、ちょっと不安だけど、不本意だけどという思いを抱えながらこの適性評価に応じるというようなことに追い込まれはしないだろうかと。そういった危険性をどうやって回避するということをお考えになっていらっしゃるでしょうか。参考人にお尋ねします。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) 今御指摘のあった点は非常に重要な点だというふうに認識しております。  この法案の提出前に有識者会議が開かれたわけでございますけれども、その最終とりまとめの中でも、本人の同意は言うまでもなく任意かつ真摯なものでなければならず、そのような真の同意を得るためには、あらかじめ本人に対して、どのような調査が行われるのかを含め、同意の判断に必要な事項が知らされること及び同意を拒否し又は取り下げても不当な取扱いが行われないことが担保されることが重要であるというふうな御指摘をいただいています。  我々としても同様の認識でございます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 職場というのは、多分皆さんもそれなりにいろんなところで働いてこられておりますし、彦谷参考人も働いていらっしゃるわけですので、職場の中でやっぱり強制力が働いてくる、権力関係がある、力関係があるということはもう本当に皆さん実感されていることだと思います。簡単にやっぱりこういうことが起こりやすいということを、やっぱり改めて皆さんには、この部分をどうやって回避するかということは慎重に議論をされるべきだということを改めてお伝えしておきたいというふうに思います。  今回、有識者会議のメンバーだった連合の代表者は、労使の十分な事前協議をすることや適性評価の運用、対象業務に関する労使協定を結ぶことを強く求めたと思います。しかしながら、今回は法文化には至りませんでした。これでは、労働者は、何かあっても一人で悩んで一人で対応に追われて一人で闘わなければいけないという状況に追い込まれるのではないかと思います。  昨日の本会議では、立憲・社民会派の杉尾議員からこの件について質問を受けた高市大臣が、一律の義務付けは困難と考えるとしながらも、義務付けまではできずとも運用基準の中で労働組合の関与を示せないかを検討するという前向きな答弁をなされました。  労働者及びその家族に対してこれだけの身辺調査を行うのですから、労働者を代表する労働組合がこのことに関与するということは私は必要だというふうに考えますが、見解をお尋ねします。参考人にお願いします。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) お答え申し上げます。  委員御指摘のように、昨日の本会議におきまして担当大臣から、労使協定については、有識者会議における議論を踏まえ、一律に義務付けることには慎重でなければならないと考えています、他方で、適性評価の拒否や結果を理由とする不利益取扱いを防止する観点からも、良好な労使関係の下で労使間でしっかり話し合っていただくことは望ましいと考えており、義務付けまではしないにせよ、運用基準などで労働組合の関与などの可能性について何かしらの言及ができないかを検討してまいりますと答弁したとおりでございまして、まさにこのとおり、今後進めていきたいと考えております。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 今回、七項目にわたって、非常にプライバシーに関わる、それも本人だけじゃない、御家族にまでわたって調査を行うという、非常に問題のある調査だなというふうに私自身は受け止めているんですね。そのときに、やっぱり労働者だけが闘わなきゃいけないということは非常に私はリスクが高い、更に追い詰めるということにつながると思いますので、私は、この高市大臣の答弁も含めて、今この法案を推し進めようとしていらっしゃる皆さんはその点もよく考えていただきたいというふうに思っています。  そして、改めて大臣にお尋ねしたいんですけれども、今のこのやり取り聞いていただきまして、大臣としても、この件、労働組合の関与は必要だと思いませんか。どうでしょうか。大臣のお考えをお聞かせください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 一般論としてお答えさせていただきますが、労働者の団結権であるとか団体交渉権及び団体行動権のいわゆる労働三権、これは憲法第二十八条及び労働組合法等の関係法令によって保障をされています。  適性評価において重要経済基盤毀損活動との関係に関する事項についての調査が行われ得るとしても、労働者の団結権、団体交渉権及び団体行動権のいわゆる労働三権の保障が重要であるということについては変わりはないと考えます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 それをはっきりと大きな声で言っていただきたい。重要であるというよりは、しっかりと、本当に守らなければいけないものだ、そこまではっきり言っていただければよかったかなというふうに思います。  身辺調査、七項目ありますけれども、その第一に掲げられているのが重要経済基盤毀損活動との関係に関する事項、これが一番に掲げられています。重要経済基盤毀損活動の説明の後段部分には、重要経済基盤に支障を生じさせるための活動であって、政治上そのほかの主義主張に基づき、国家若しくは他人を当該主義主張に従わせ、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で行われるものをいうと書かれています。  漠然としていてイメージが湧かないんですけれども、具体的にはどういうものを想定されているでしょうか。参考人、お願いします。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。  お尋ねの重要経済基盤毀損活動とは、御指摘のとおり、適性評価における七つの調査事項の一つでございまして、我が国にとって重要なインフラ及び重要物資のサプライチェーンに関して行われるいわゆるスパイ活動やテロリズムに関するものを指します。  この定義のうち、具体的なイメージということでございますけれども、例えば、我が国のインフラの機能を妨害するサイバー攻撃や物理的破壊行為のように、我が国の重要経済基盤、すなわち重要なインフラ又は重要な物資のサプライチェーンを不当に阻害するような行為を想定しているところでございます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 例えば、労働組合がストライキを行うことがあります。このストライキによって一時的に基幹インフラ、重要インフラがストップしてしまうということはあるわけですけれども、こういった行為は、こういった活動というものは、今回のこの先ほどお尋ねしましたその部分には該当しない、対象ではないということでよろしいでしょうか。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。  適法に行われるストライキ等の争議行為は、労働者に保障された正当な権利の行使であり、これを不当なテロリズムと同視することは当然できません。重要経済基盤活動には該当しないものと考えております。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 私がこの質問をあえてさせていただいたのは、労働運動の歴史というのは国家権力からの弾圧との闘いでもあったというふうに私は先輩方からも聞いてきているわけです。こういう重要経済基盤毀損活動との関わりに関する調査、これが、労働運動を始め市民運動、様々な市民運動に参加している人たちの活動を抑制させたり萎縮させることにつながったり、要注意人物として洗い出しやそして選別に使われたり、それが適性評価の判断基準に影響を与える可能性はないかという懸念からこういう質問をさせていただいたので、労働三権は、憲法二十八条に保障されている労働三権はしっかりと保障されるべきものであると、対象外であるということでしたけれども、大臣もそのお考えでよろしいでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 先ほども一般論として申し上げましたけれども、労働者の団結権、団体交渉権及び団体行動権のいわゆる労働三権、これは憲法第二十八条及び労働組合法等の関係法令によって保障をされているという考え方が基本にあります。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 今の司法の現場を見ていますと、労働組合の正当な活動が、ストライキが威力業務妨害と言われたり、団体交渉が強要とか恐喝とか、そういうふうに司法の中で判決が出されるというようなこともありますので、こういった拡大解釈につながらないようにという思いでこの質問をさせていただきました。  身辺調査を受ける労働者からすれば、内閣総理大臣がどんな情報を集めているのか、集めた情報に誤りがないのか、調査は適正に行われたのか、不安を感じるのは当然だというふうに思います。自分に関するありとあらゆる情報を収集されるわけですから、当然不安も感じると思います。  労働者が内閣総理大臣に対し集めた情報の開示を求めることは可能でしょうか。参考人にお尋ねします。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。  適性評価において収集した情報を開示することにつきましては、情報源との関係、それから今後の適性評価の実施に支障を生じ得るということから、本人の求めに応じて本制度の下で開示することは予定しておりません。御理解いただければと思います。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 開示不可能ということですけれども、身辺調査を受けた労働者には自身のことについて知る権利というのがあると思うんですね。法案の中や、そして昨日の大臣、高市大臣の答弁の中にも、国民の知る権利の保障という部分のことは言われていたというふうに思いますので、とりわけ当該労働者の知る権利をどうやって保障するというふうにお考えでしょうか。参考人にお尋ねします。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。  法案の十三条四項でございますが、漏らすおそれがないと認められなかった旨を通知するときは、適性評価の円滑な実施の確保を妨げない範囲内において、当該おそれがないと認められなかった理由を併せて通知するものと規定しております。この際には、支障のない範囲で評価の基礎となった事情が伝えられることとなっております。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 適性評価に瑕疵がなかったか第三者が審査する仕組みを検討しているか、行政不服審査法に基づく審査請求などは出せるか、そのことについてお尋ねします。参考人、お願いします。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。  本件の適性評価につきましてですが、その法的効果は重要経済安保情報を取り扱うことができないということにとどまり、何らかの資格や権利を失うわけではございません。適性評価は、あくまで国の情報保全の一環として情報を漏らすおそれがないかどうかを評価するものであり、処分その他の公権力の行使には該当しないため、行政不服審査法の対象とはならないと考えております。  他方で、適性評価の結果は対象者に配置転換等の事実上の影響を与えることが否定できないことから、適性評価制度の実効的かつ円滑な実施を担保するために、適性評価に対する職員等の苦情に弾力的に対応できる一定の措置として、法案の十四条で苦情申出の手続を規定しているところでございます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 苦情の申立てという形で本当にこの労働者の知る権利若しくはその後不利益を受けたことに対して十分にその人の労働者としての権利が守れるのかどうかというところには大変問題点、まだまだ十分な議論が尽くされていないというふうに思いますし、実際、法案の中でなく運用に丸投げしているというのが印象なんですけれども、そのことについて、大臣、どのように受け止めていらっしゃるでしょうか。やっぱり大臣の立場としては、こういった労働者の権利を守るためにも、こういう不服申立て、きちんと保障されるようなものを準備しなければいけないと思うんですが、どうでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) これも一般論としては、一般論としてお答えさせていただくことになりますけれども、そうしたある種紛争が起きた場合というのは、最終的にはこれやはり司法の立場で個別事案ごとに判断されることになるだろうというふうに思います。  解雇というようなことについては、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は無効であると、配置転換については、使用者が広い裁量を持つものの、業務上の必要性がない場合や不当な動機、目的による場合などは権力濫用として無効となると、こういうふうに解されておるわけであります。  その上で、労使でこのような紛争が生じた場合には、その解決のために総合労働相談コーナー、これは全国に三百七十九か所あるわけでありますが、この総合労働相談コーナーでの相談であるとか都道府県労働局長による助言、指導又は紛争調整委員会によるあっせんを行っておりまして、こうした制度を御利用していただくことが可能となると考えます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 これ、前回、四月四日だったと思います、そのときの質問でも私はお伝えしましたけれども、結局、労働者が不利益を被った場合、不服を抱いた場合、今大臣の口から司法の場でということが言われましたけれども、結局、きっかけとなっているのはその政府による身辺調査であるにもかかわらず、その結果についての不利益や不服に関しては、あとは司法でやってくれよという。結果つくったのは自分たちなんじゃないかと。なのに、あとは自分たちで解決しろよと丸投げというのが、ここ、私は非常に問題だと思うんですけれども、もう一回、大臣、どうでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この法律そのものに関わる御質問になってくると思います。したがって、所轄ではないので、私がお答えすることは非常に難しいと思います。  ただ、一般論としては、先ほど申し上げたとおりの考え方になるわけです。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 そういう御回答だとは思いますが、やっぱり武見大臣にこの質問をするのは、これってやっぱり、後々になって、この厚生労働省、そして厚生労働大臣、そして厚生労働委員、私たちがやっぱり真剣に考える問題につながってくるということの危険性を私は感じているので、改めてここで質問させていただいたんですね。だって、適性評価の対象者は労働者ですから。なので、この質問をさせていただきました。  法案の十六条二項は、評価対象者が適性評価に同意しなかったこと若しくは取得できなかった旨の通知内容を事業者が重要経済安保情報の保護以外の目的のために利用することを禁止しています。この部分が、適性評価を理由にして配置転換、解雇等の不利益取扱いを禁じる規定だというのが政府の答弁です。逆に言えば、重要経済安保情報の保護が目的だと言えば、事業者が労働者が望まない配置転換や解雇をするということは可能になるのではないでしょうか。参考人にお尋ねします。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。  法案の十六条二項は、御指摘のように、事業者が適性評価の結果等を重要経済安保情報の保護以外の目的のために利用し、又は提供することを禁止しております。  したがいまして、重要経済安保情報の取扱いを伴う業務に就かせないということなどは適性評価本来の目的でやむを得ない点もございますが、それを超えて通常の人事異動や人事考課に用いることは禁止されていると考えております。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 ちょっと明確に答えていただいていないように思うんですけれども、重要経済安保情報の保護が目的だと言えばどうにでも扱いはできるということはないですかということを聞いているんですけど。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。  重要経済安保情報の保護以外の目的でございますので、それを理由として、理由として使っていたとしても、実際にそれが保護以外の目的であった場合には、それが禁止されるということだと思います。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 ここは拡大解釈の可能性がやっぱり十分に残されているんじゃないかなと。事業所の中で、それさえ言えば、それを掲げれば、配置転換、不本意な、労働者の本意ではない配置転換とか解雇ということをできてしまうものになってしまう、印籠のようなものになってしまうんじゃないかなということを感じています。  それで、重要経済安保情報の保護で、今言ったようなことなんですけれども、これがやっぱり濫用される可能性というものを先ほど御指摘をさせていただきました。実質、今のお話で、この間のお話であれば、情報の開示もできない、それから苦情申立ては一応できるけれども、それもかなり制限をされているというような内容であり、結局のところは、何かあったら司法でやってくださいねというような感じだというふうに受け止められました。  これでは、結局のところ、労働者が泣き寝入りを強いられることになるのではないかなというふうに、大臣、思うんですけれども、どうでしょうか。大臣の見解をお尋ねします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この法律も私の所轄ではないので、一般論としてしか申し上げることはできません。  先ほど申し上げたとおりの、その事案が困難な状況になったときには、最終的にはこれが司法の場で解決されるということになるんだろうと、こういうふうに考えるものであります。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 昨日の本会議の中で、立憲・社民会派の杉尾議員が代表質問にて第二次安倍政権時代のことを振り返り、国会での議論を軽視し、何でも閣議決定で決めたり、政省令や運用基準、そして細則等に丸投げをする、言わば行政独裁とも言える手法でしたというふうに振り返っています。本法案もそうした流れの中にありますというふうに厳しく指摘をされました。  本法案についても、労働者の人権、権利に関わるものが多数あるというふうに私は思うんですね。だからこそ、管轄外がというか、大臣としてはこれは担当ではないという回答でしたけれども、やっぱり考えていただきたいということでこうやって取り上げさせていただいたわけです。  しかしながら、やっぱりこの労働者の権利、人権に関わる内容が含まれるにもかかわらず、丁寧な議論が十分になされないまま、あとは運用でと丸投げをされているものが余りにも多いように感じるんですけれども、本法案により労働者の権利侵害起きた場合は、まさに冒頭に言いましたけれども、厚生労働省、ここはしっかりと対応していくことも求められるというふうに思いますので、その点に関して、参考人、そして大臣、御意見をお聞かせください。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。  この法案の中で、特定安保情報を事業者に提供するということは一つのこの法案の柱となっているわけであります。そういう中で、事業者の従業員の方等に不合理な不利益があってはならないということはおっしゃるとおりでございまして、その点については様々な形で、運用の中でしっかりと担保していきたいというふうに考えております。

鈴木英二郎厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(鈴木英二郎君) 先ほど大臣も申し上げましたけれども、裁判に行く前に、私ども、労使でこのような紛争が生じた場合には個別労働関係紛争調整促進法というのがございまして、その内容としましては、総合労働相談コーナーでの相談でございますとか都道府県労働局長による助言、指導、それから紛争調整委員会によるあっせんなどを行っております。まずはこういったものを使っていただきまして、紛争の迅速な処理に努めてまいりたいと考えてございます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 よく分かっていらっしゃると思いますが、私も労働紛争を経験した立場です。紛争がいかに労働者にとって大変か。司法に行けと言うけれども、その金はどうしてくれるんだと。本当に闘うことって簡単なことではないので、やはりその前にきちんと労働者の権利、人権が守られるものでなければならないというふうに思っています。  今回、労働者の身辺調査を行う内閣総理大臣や行政機関の長は適性評価を受ける対象には入っていません。私は、彼らも調査の対象にしろと言いたいのではありません。身辺調査を行ったり、それを、密告を奨励するような社会を私は望んでいないからです。しかし、裏金問題等、民主主義の根幹を覆すような不祥事を乱発している方々が労働者に対しては偉そうに身辺調査ですかというふうに思うのが私の正直な気持ちなんです。  是非、この法案を今出されている政府は、現政府はもう襟を正していただきたいということを申し添えて、本日の質問を終わります。

山本香苗公明党

○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。  まず最初に、大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。  日本における難聴対策は、制度上の問題、難聴や補聴に関する情報周知の問題、環境整備の問題、多分野連携の問題など課題がもう山積をしておりまして、難聴者が必要な支援を十分に受けることが難しい状況にあります。今日は、その山積する課題の中で、高齢者の聴力検査というところをちょっと大臣にお尋ねをしたいと思っております。  今日は配付資料を用意させていただいたんですが、この配付資料をちょっと御覧になっていただきたいと思いますが、検診・早期発見というところがあるんですけれども、成人期は職域における定期健診等がございます。学齢期は学校健康診断があります。新生児のところについては新生児聴覚検査の体制というような整備も進んでまいりました。しかし、高齢期というところを見ていただくと分かりますが、聴力検査というものがありません。すっぽりと抜けているわけです。  そうした中で、東京都豊島区では二〇二一年七月から、ヒアリングフレイルチェックと銘打ちまして、六十五歳以上の高齢者を対象に区民ひろばなどでこの無料の聴力検査を実施しておりまして、点数ではっきりと聴力低下を示すことで耳鼻科の受診や補聴器の使用など早めの対処につなげておられます。実際このチェックを受けて、自分が思っていたより聞こえていなかったというふうに気付く方が結構おられるそうで、毎年大体三四%から三五%の方が実際受診につながっていると伺いました。  しかし、こうした取組を実施している自治体はほとんどございません。高齢化の進展に伴いまして、難聴の高齢者は今後ますます増えていきます。加齢性難聴というのは人生で初めて体験することでありまして、難聴に関する知識も不足をしており、耳鼻科に行く程度なのかどうか判断が困難なので、聞こえにくくなったとしてもなかなか耳鼻科まで行かないと、受診しないと。日本補聴器工業会の調査でも、御自身が難聴又は難聴だと思っている人のうち医療機関を受診した人の割合は三八%、つまり六割以上の方が受診をしていません。  難聴は、高血圧、糖尿病、虚血性心疾患などの全身疾患との関連、転倒リスクの増加、健康関連QOLの低下との関連性も示されております。さらに、難聴と認知症の関連を示す研究もあります。  難聴は個人の生活や健康に大きな影響を及ぼすものであり、医療費の拡大や経済損失まで関連します。難聴を予防し、特定をし、治療するといった介入の費用対効果が高いことは各種調査研究で示されておりますので、是非高齢者のこの聴力低下を早期に発見をして受診など適切な支援につなげる取組、これ今、豊島区の例で聴力検査のことを挙げたわけです、これは地元の医師会とも連携されておりますけれども、こうした取組を全ての自治体で実施できるように、新たな事業の創出というものを是非御検討いただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この高齢者の聴力検査については、生活習慣病を早期に発見して重症化の予防を図ることを主な目的としている健康診査の対象となっていないために、まずは難聴高齢者を早期に発見して適切な支援につなげる仕組みの構築が必要と考えております。このために、昨年度調査研究を実施し、この豊島区などの先進的な自治体へのヒアリング調査等を踏まえまして、自治体がこの難聴高齢者の早期発見等の取組を開始する際に参考となる手引を作成したところであります。  また、高齢者自身が聞こえづらい状況であることに気付くきっかけづくりも重要と考えておりまして、この手引におきましては、公共機関等の窓口に聴覚補助機器などを設置をし、誰もが気軽に体験できるようにすることも促しているところでございます。  高齢者の方々が難聴に早期に気付き、適切な支援につながるよう、この手引の周知や必要な調査研究等、これに取り組んでまいりたいと考えております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 令和五年度調査研究をしていただいて、働きかけとか周知徹底とか周知啓発とかしていただくということはお伺いしているわけですけれども、実際やはりなかなか受診までつながらないという中で、こういう仕組み自体をただ単に周知啓発するだけではなく、仕組みとして推進をしていただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 仕組みとしてというところでありますけれども、今、令和六年度の難聴高齢者の早期発見・早期対応等に向けた手引きの活用に関する調査研究事業というのを今現在公募中であります。これをしっかりと実行していくことによって、この調査研究を通じたその次の判断というものができてくることになるんではないかと思います。

山本香苗公明党

○山本香苗君 じゃ、次につなげていただくということで、是非よろしくお願い申し上げたいと思います。  続きまして、宮崎厚生労働副大臣の方にお伺いさせていただきたいと思います。  昨日、生活困窮者自立支援法の改正案、可決、成立となりましたが、施行に向けまして魂を込めていきたいと思っております。  そこで、前回ちょっと時間切れで、通告しながら質問できなかったことをお伺いしたいと思っておりますが、今回設置が努力義務化される支援会議では、本人同意が取れない場合であっても情報を共有できるとされているんですけれども、支援会議を設置した場合であったとしても、滞納状況等、税情報を支援会議で本人同意なく共有することは想定されていないとされています。  確かに滞納情報というのは大変センシティブな情報ですが、セルフネグレクトなど本人が同意しないことによって支援が遅れるケースというのは本当にたくさんございます。参考人質疑におきましても、神奈川県座間市の林参考人の方から、支援会議で滞納情報を相談につなげていくために活用できないかと、是非御検討いただきたいという御発言もございました。  地方税法第二十二条では税情報の提供に当たっては本人同意が必要となっていますけれども、個別法で措置を講ずれば税情報であっても本人同意なしで情報共有可能と総務省に事前に確認をさせていただきました。  是非、滞納情報等、税情報についても本人同意なく支援会議で共有できる、守秘義務が掛かっている支援会議で共有できるように法制上の措置を御検討いただきたいと思いますが、いかがですか。

宮崎政久自由民主党・無所属の会厚生労働副大臣

○副大臣(宮崎政久君) 先生の魂を込めないといけないという御指摘、そのとおりだと思います。  改めてちょっと概要だけ説明先にさせていただきますけれども、この生活困窮者自立支援法に基づく支援会議、これは生活困窮者に関する情報の共有や地域課題の解決に向けた体制の整備を目的として設置をされ、生活困窮者の中には、病気や障害等の影響で判断能力が不十分であることによって自身の状況を客観的に判断することができず、自ら支援を求めることができないという方もおられるわけでございます。こういった方については、本人同意を得られない場合であったとしても、支援会議で情報を共有して、早期にその状況を把握した上で確実に支援につなぐ必要があるということから、構成員に守秘義務を課すとともに、支援会議から情報の提供の求めがあった場合には関係機関等にこの求めに協力するように努めることとしているところです。  一方、税に関する情報ですが、先生の御指摘にもありましたが、これは地方税の調査という公権力の行使によって取得した私人の秘密を保護するという観点から、地方税法第二十二条によりまして、地方公務員が業務上取り扱う一般的な個人情報よりも厳しい守秘義務が課されていると承知しておりまして、支援会議から求めがあったとしても、本人の同意なく情報を提供することは難しいと考えております。  今先生から法的措置をという御指摘ありました。そして、現在、個別法の中で一定の要件を定めることにより地方税関係の情報の提供を受けている例もございます。ただ、例えばその例である空き家法におきましては、この提供されている情報は、空き家法十条の規定によりまして、固定資産税情報のうち氏名その他空き家等の所有者等に関するものとなっておりまして、この滞納に関する情報は含まれていないというのが実情でございます。  生活困窮者自立支援制度においては、例えば滞納情報を活用するための法的措置を講ずることについて、公益的な必要性、税情報の活用以外の代替手段、納税者のプライバシーへの配慮、こういった課題について丁寧に検討していく必要があると考えております。  ただ、いずれにしましても、自ら支援を求めることができない方の情報を早期に把握をして早急に支援につなげるための方策は必要であります。引き続き、関係省庁とも連携しながら、御指摘の趣旨も踏まえて検討を進めてまいりたいと思っております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 税情報を使ってすぐ何とかするという話ではなくて、あくまで早期発見の一つの手掛かりとして活用、共有するのでありまして、支援現場でどう活用するのかといったことも含めて、是非とも引き続き必ずやれるように検討を進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  就労準備支援事業も極めて重要な事業なんです。  昨年十一月に札幌で行われた生活困窮者自立支援全国研究交流大会の分科会、石橋さんは行かれたんですけど、私行けなくて本当に残念だったんですが、就労準備体験の当事者の方もリモートで参加をされておりまして、就労準備とはつながることと発言されておりました。  まさしく就労準備支援事業というのは、名前がちょっと誤解を生じるところがあるんですけど、本当はこれはつながりや生きがいづくりや地域おこしといった多面的な機能があります。私自身もそれをはっきりと理解ができたのが、平成三十年度に厚生労働省の社会福祉推進事業で作成された地域共生社会実現のための中間的就労のすすめという冊子があるんですね。これ非常に分かりやすいと。私も実際ここに載っているところ幾つか視察させていただいて、その重要性というか、中身ということも痛感いたしました。  あれから五年たちまして、いろんな取組があります。是非バージョンアップしたものを作っていただきたいと思いますし、もう一個、就労準備についてお伺いしたいんですが、収入要件があるんです、これ。一般就労できないと、かといって障害福祉サービスも対象ではないと。そのはざまで苦しんでいる方というのはこの就労準備支援事業しかないんですね。ですが、収入要件があるために、本人に収入がなくても親御さんに収入があるということで利用ができないと、こういうような実態がございます。速やかに見直していただきたいと思います。

宮崎政久自由民主党・無所属の会厚生労働副大臣

○副大臣(宮崎政久君) 御指摘をいただきました好事例集、ブルーの表紙の本、私の地元でも農作業、農福連携の関係で実は活用している自治体ございまして、先生御指摘のとおり非常によくできているもので、私も参考にしているところでございます。  この好事例集は、就労する上でまずは柔軟な働き方をする必要がある方を対象とした中間的就労に関する取組をまとめたもので、平成三十年度の調査研究事業でガイドブックの形でまとめさせていただいております。今年度はこの就労支援に関する手引の改訂を着手する予定でございまして、その中で、中間的就労の取組である認定就労訓練事業を活用した効果的な就労支援の手法や体制などについても好事例の収集をしっかりしてまいりたいと思っております。  今御指摘をいただきました収入要件の見直しの件でございます。  この就労準備支援事業は、全額公費負担で行われた支援であることを踏まえて、特に支援の必要性が高い方を支援の対象とするために、世帯の資産や収入に関する要件を設けていることはそのとおりでございます。この就労支援という事業の性格から、支援の必要がある方に対して一定程度広く事業を実施することができるように、資産や収入の要件に該当しない場合であっても自治体が必要であると認める方については事業の対象とすることを認めております。この生活困窮者でかつ自治体が必要であると認める方について支援を行うべきでありますので、こういった取組の柔軟な扱いについては、具体的な具体例を示しながら改めて各自治体に周知をしてまいりたいと思っております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 是非よろしくお願いしたいと思います。  最後、朝川さんに、局長にお伺いしたいと思いますが、この間、この委員会の議論の中でも、ソーシャルワーカーは大事だと、社会福祉士等のソーシャルワーカーは大事だ、不可欠だと言いながら、十分なこの評価というのはなされておりません。まあ今回の令和六年度の中では加算等々設けていただいたんですけれども、現場では理解はしているんですけれども、社会全体でやっぱりここの理解というのはまだまだ十分じゃないと思っております。  是非、社会福祉士等ソーシャルワーカー、具体的にどういったところでどういう役割を担っているのか、実態を把握して見える化をしていただきたいと思います。そして、多くの領域において欠かせない存在なんだという事実を社会全体に広く知らしめて、評価につなげていっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) 少子高齢化とか単身世帯の増加などの中、地域共生社会の中で、社会福祉士などソーシャルワーカーは重要な役割を果たしていただいていると認識しています。  地域共生の中でこういうソーシャルワーカーは、一つとしては、個別ケースの解決に当たってネットワークの活用をしながら課題解決をしたり、二つとして、地域の住民であるとか関係機関と共同して居場所の確保などボトムアップで地域づくりを進めたり、あるいはその意思決定支援や日常生活支援など、権利擁護の推進など、様々専門性を生かして活躍いただいていると評価してございます。  例えば厚労省では、六年度の介護報酬改定や自立相談支援事業の国庫補助基準の見直しで対応を進めてきておりますが、御指摘の実態調査につきましては、昨年度行った中で、まず社会福祉士会主体となって、厚労省が支援してその配置が全体として増加傾向にありますし、社会福祉士に対して制度横断的な機能が求められているという示唆も得られております。今年度……

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いいたします。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) はい。  社会福祉士の意義、役割をより明確に示していくため、今年度の調査研究事業において、質的調査も含め、更なる実態把握を進めることとしておりますので、今後社会に広くその活躍が理解されるよう取組を進めてまいります。

山本香苗公明党

○山本香苗君 終わります。

秋野公造公明党

○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てるように質疑をしたいと思います。  四月二日の質疑にて、睡眠科の標榜につきましてお伺いをしました。資料一の一にお示しをしておりますけど、浅沼局長より、睡眠と生活習慣病との関係、速やかに受診すべきこと、睡眠に関する知識や技術が医師に普及している現状を踏まえ、連携すべき診療科なども御提示いただきながら、まずは日本睡眠学会などとお話を聞いていただくということでありました。  ちょっと私が混乱したのは、資料一の二を見ていただきますと、重症化、合併症、右から二番目の四角の中ですけども、心疾患や脳血管疾患、糖尿病による人工透析、網膜症による失明と、確かに局長から御答弁をいただきました他科との連携が非常に重要であるということをよく理解できるものでありますけど、一方で、左側の不適切な生活習慣、この中にも睡眠不足というのはありまして、ここは医療というよりはどっちかといえば睡眠環境を整えて改善できると、こういった人が大半と思われますけど、一方でここの中にも睡眠障害が含まれているということは間違いがないんだろうと思います。  そうなりますと、先日議論した睡眠に係る医療のイメージ、もう一回共有を深くしたいんですけれども、真ん中のボックス、特にピンク色の生活習慣病を診たかかりつけ医等が睡眠障害を合併することを念頭に置きながら専門医と連携をすると、こういったことが重要になるのではないかと考えますが、局長、改めて御見解をお伺いしたいと思います。

浅沼一成厚生労働省医政局長

○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。  睡眠障害の診療を行う医療機関が標榜する診療科名の在り方につきましては、前回御答弁いたしましたとおり、現在、関係学会の御意見をお聞きしているところでございます。  議員御指摘の生活習慣病と睡眠障害の関係性につきましては、厚生労働省が示した健康づくりのための睡眠ガイド二〇二三におきましても、様々な睡眠の問題が慢性化すると肥満、高血圧、2型糖尿病、心疾患や脳血管障害の発症リスクの上昇や症状の悪化に関連し、死亡率の上昇にも関与する旨の記載がなされております。  議員御指摘のとおり、かかりつけ医、生活習慣病のかかりつけ医等が患者の睡眠障害が併存していることを確実に疑い、専門医につなぐことも含めまして、睡眠障害の患者の皆様方が専門医を受診できることは極めて重要であると認識しております。  厚生労働省といたしましては、各関係学会とも連携をしながら、こうした医療連携が進むことを期待しているところでございます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 よく分かりました。すっきりしましたので、ありがとうございました。  次に、資料二の一、御覧をいただきたいと思いますけど、日本生殖心理学会の古賀文敏理事長からいただきました、二分脊椎とともに出生する児が一定の割合でいらっしゃって、その原因の一番目は、下に書いていますが、葉酸の摂取不足であります。  当時の厚生労働省、今はこども家庭庁でありますけど、平成十二年の通知で、妊娠期、まあ妊活期もですけども、葉酸が四百マイクログラム必要、食品からの摂取は吸収が低いからサプリによる摂取を勧めてきたのは私は画期的なことだったと思っています。国が葉酸について食品よりもサプリを摂取と、サプリの摂取を勧めてきたというこの先見性に敬意を表したいと思います。  ただ、資料二の二、御覧いただきますと、二分脊椎とともに出生する児は日本で増えています。ほかの先進国では減っています。ここでは、葉酸の摂取が不足しているのではないか、こういった問題意識を持つわけでありますけども、ちょっと難しい話をお許しいただけるのならば、下の真ん中の図に葉酸経路というのがあって、葉酸を摂取して葉酸が体の中で活用されたならば葉酸経路回るわけですけど、左側に、左側の経路も回りまして、トリプトファンというものからセロトニン、まあ幸せホルモンとか、チロシンというものからドーパミン、やる気ホルモンみたいな、こういったものが構成されるということで、葉酸、非常に必要なものでありますけど、右側の経路も回りまして、赤のホモシステインと呼ばれる、これは悪玉でありまして、これをメチオニンに変えるということも非常に重要ということであります。  ここで、葉酸を摂取した後に、次のページですけど、資料二の三ですけど、葉酸を代謝する、体の中で活用するMTHFRという酵素、これに御覧のとおり遺伝子上の多型三種類があることが分かっておりまして、まあCCはいいんですけども、CTやTTの遺伝子の方は葉酸を余り使えないといったような状況でありまして、確かに、下の図を見ていただきましたならば、TTの方、ホモシステインがたくさんあるんですけど、これをマルチビタミンを飲むことによって抑えることができたと、こういうものであります。  資料二の四から七にも同じような論文付けているんですけども、二の六も、これ八百マイクログラム葉酸を飲んでいまして、さっきの二の三も八百マイクログラム飲んでいまして、資料の二の七でそれを改善することができたということでありまして、アメリカの記載も四百から八百マイクログラムであるということを考えると、もう大変大切な通知で、画期的な通知に対して見直しを行う時期が来ているのではないかと考えますが、こども家庭庁の御見解お伺いしたいと思います。

黒瀬敏文こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(黒瀬敏文君) お答え申し上げます。  委員御指摘の平成十二年の通知でございますが、神経管閉鎖障害発症の予防のために摂取が望まれる葉酸の量につきまして、平成十二年に取りまとめられた先天異常の発生予防に関する検討会の報告書を受けまして、妊娠を計画している女性に対しては、食事からの摂取に加えて、いわゆる栄養補助食品から四百マイクログラムの葉酸を摂取すれば、神経管閉鎖障害の発症リスクが集団として見た場合に低減することが期待できることをお示しをしたものでございます。  その後でございますけれども、日本人の食事摂取基準二〇二〇年版策定検討会というところにおきまして食事による栄養摂取量の基準の見直しの検討が行われた際に、神経管閉鎖障害の発症予防に関する新たな知見を収集をしまして、値の見直しの必要性も検討いたしましたが、このときには変更するに足る知見までは得られなかったというふうに承知をしております。  ただ一方で、こども家庭庁では、妊産婦の食生活や栄養素の摂取状況の実態把握が必要というふうに考えてございまして、令和五年度から妊産婦の栄養、食生活に関するこども家庭科学研究を実施しているところでございます。  議員御指摘の酵素の型に関する御指摘でございますとか、あと米国の記載につきましても参考にさせていただきながら、議員の御指摘の点も含めて、この中で適切に調査研究を進めてまいりたいと考えてございます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 是非よろしくお願いしたいと思います。  レジャーホテルについてお伺いしたいと思いますけども、レジャーホテルの中には、避難先として自治体と災害協定を結んでいたり、女子会が行われていたり、障害とともに生きる方が市民プールには行けないけどもレジャーホテルのプールを活用できたりと、今いろんなニーズに応えていると思います。地元でちょっと調査させていただくと、余りフロントにいても違和感もないようで、挨拶をされたりと、役割がだんだん変わってきているような印象を持っているところであります。  国の支援ですけど、風営法の対象になっているかどうかということで線を引いているものと引いていないものがありまして、厚労省は、雇用調整助成金などは当面としながらも支給の対象としている一方で、信用保証については対象としていないということであります。ここについてどうこうではないんですが、ただ、風営法の対象ではないレジャーホテルもありまして、それが何か一緒くたになって全部規制を受けているような、そういう印象を持ちます。  繰り返しになりますが、社会的な意義を持っているところもありますので、風営法の対象としないレジャーホテルについては信用保証制度などの公的支援の対象とするといったようなことを明確にしていただきたいと思いますが、御見解お伺いしたいと思います。

山本和徳中小企業庁事業環境部長

○政府参考人(山本和徳君) お答えいたします。  いわゆるラブホテルやソープランドなど、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律、いわゆる風営法に規定する性風俗関連特殊営業につきましては、社会通念上、信用保証制度を含む公的融資の対象とすることでその事業の継続、発展を支援することは国民の理解が得られにくいといった考えの下、支援の対象外としているところでございます。  委員御指摘ございましたレジャーホテルについてでございます。こちらにつきましては様々な態様があると存じます。名称はレジャーホテルであっても、ラブホテル同様に性風俗関連特殊営業として風営法第二条第六項第四号の届出を行っているところもあります。このようなホテルにつきましては、その他の性風俗特殊営業と異なる扱いをすることは適切ではないものと認識しております。  ただし、風営法に規定する性風俗関連特殊営業に該当しないレジャーホテルにつきましては、レジャーホテルなどの名称のみをもって信用保証の対象外と判断することなく、施設ごとにその構造設備や営業実態に応じて判断することとしているところでございます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 明確にしていただけました。ありがとうございました。  最後に、大臣にお伺いをいたします。  高齢者肺炎球菌ワクチンの経過措置、六十五歳から五歳刻みで接種する仕組みは終了いたしましたけども、この意思決定に私は疑問を持っておりますので国会質疑を続けているということであります。当委員会におきましても、肺炎球菌に感染する高齢者の数も増えているのではないか、亡くなる方の数も増えているのではないか、新型インフルエンザ感染症の死亡原因はインフルでなく肺炎球菌であったということ、マウスのデータですけども、コロナのワクチンと共同で接種した場合、一〇〇%命を守ったと、こういったことを例示しながら必要性を御説明してきたわけであります。  会議録付けておりますけど、大臣も、このワクチンが肺炎を予防できると、この認識には変わりもなく、専門家の意見ということを理由にされますけども、私は、資料三の四で、高齢者肺炎球菌ワクチンの定期接種化に導いた三学会の代表を大臣の元に御案内をしておりまして、一体この専門家以外の誰が不必要だとおっしゃることができるのかということを申し上げたいと思いますし、資料三の四、赤線引いてますけど、大臣は四割接種が済んだとおっしゃいましたけど、先生方は六割まだ打っていないということで、同じことでも道は開いておくべきではなかったかとの思いは消えないところであります。  そして、そもそも、最後ですけど、資料三の五ですけど、平成二十六年の告示ですが、厚労省は目標を立てると言いながら、立てることもなく、更新することもなく、その上で目的を果たしたというのは一体どういう理屈なのかと。これは意味が分からないところでありまして、専門家とは誰のことなのか、目標も立てないで目標を達したとはどういうことなのか、私が申し上げたことに対して御所見ございましたら御見解お伺いしたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘の高齢者肺炎球菌ワクチンの経過措置についてでございます。  定期接種の対象とされた六十五歳を超える年齢の方々にも接種機会を確保するために、二〇二四年三月末まで十年間にわたって経過措置を実施してまいりました。この経過措置の対象となる七十歳や七十五歳といった年代の方々に対して約一千百万回の接種が行われ、六十五歳の方々の接種率と同等程度の接種率となったことを踏まえて、二〇二三年十二月の審議会で、経過措置の目的である接種機会の提供は達成されたということから、経過措置の延長は必要ないとされ、二〇二四年三月末に経過措置を終了したという経緯でございます。  この定期接種の制度導入時の審議会の御議論において、より高い年齢への接種ではワクチンの効果が低下するといった知見なども踏まえて、あくまで六十五歳の方々が定期接種の対象とされております。この制度創設時に既に六十五歳を超える年齢となっていた方への接種機会を提供するという経過措置の目的は既に達成されていることから、本来の対象である六十五歳の方々等に対する周知を引き続きしっかりと行ってまいりたいと思います。

秋野公造公明党

○秋野公造君 六十五歳よりも弱いその上の世代への接種は必要と思います。  終わります。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十四分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。午後からもよろしくお願いいたします。  それでは、まず前半は、前回までもこの委員会でよく取り上げられておりましたいわゆる機能性表示食品、これに関する検討会がいよいよ消費者庁でもこれ開催されるというお話になりましたので、是非今日の内容もそのテーマに取り上げていただきたいという趣旨で御質問させていただきたいと思います。  私、一昨日、トマトジュースを買いに行ったんですね。純粋にトマトジュースが欲しかったんですよ。ただそれだけのことだったんですが、棚には機能性表示食品のトマトジュースしか置いていなかったので、これをもう買わざるを得ないなと、買わざるを得ないというか、まあそれを、それしかないからそれを買って家帰ったわけですね。  それで、何が書いてあるかなと見ると、本品にはギャバという成分が入っていると、このギャバという成分は、睡眠の質、眠りの深さの向上に役立つ機能や一時的な精神的ストレスを軽減する機能があることが報告されていますと。私は寝ることに関しては誰にも負けないんですけれども、そう書いてあるからそう効くのかなと、こう思って、ああ、そういうものかと思って見ていたんですけれども、それをずっと下に読んでいくと、一日当たりの摂取目安量とか届出番号とかがいろいろ書いてあるわけなんです。一番最後まで読んでいくと、今度、摂取上の注意というところで、多量に摂取することにより疾病が治癒したりより健康が増進できるものではありません、これはよく書かれているんですけれども、その下に、トマトジュースにも睡眠にもストレスにも関係がない、降圧剤等の医薬品を服用している方は医師、薬剤師に御相談くださいと、またいきなりこういうことがぱっと出てくるわけなんですね。  私も考えて、なぜトマトジュースが降圧剤なのかなというのも正直よく分からないんですけれども、これまず消費者庁にお聞きしたいのは、この降圧剤等の医薬品を服用している方は医師、薬剤師に御相談くださいと、こういう記載はどういったガイドラインとかそういうものに基づいて記載をされているのか、またその目的は一体何なのかということを教えていただきたいと思います。

依田学消費者庁審議官

○政府参考人(依田学君) お答え申し上げます。  ただいま委員御指摘の機能性表示食品における摂取をする上での注意事項につきましては、食品表示法の規定に基づく食品表示基準第三条第二項において義務表示事項として規定されております。機能性表示食品として販売するに当たりましては、事前に消費者庁長官に届け出た内容を容器包装上に表示しなければならないということになっております。  この義務表示事項の運用でございますけれども、食品表示基準の運用指針でございます届出ガイドラインにおきまして、摂取をする上での注意事項として事業者が自ら安全性の評価を行うことになっておりますけれども、安全性の評価等に基づき摂取をする上での注意事項を記載すべしと。具体的には、例えば医薬品との相互作用が懸念される場合には医薬品との飲み合わせ、過剰摂取を防止するための注意喚起、こういった注意喚起の事項を表示するということとされております。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 ですから、届出した内容については記載をしなさいという、そういう内容だと思うんですけれども、じゃ、何で届出をしているのかというのが消費者から見ればよく分からないわけなんですね。何でいきなり降圧剤が出てくるのかと。  それで、私はふだん余り見ないんですけれども、消費者庁のホームページからこの機能性表示食品の検索という検索機能に入りまして、そこに今回のこの届出番号を入れますと検索が掛かって、消費者へのいろんな情報ということが、これが出てきます。出てくると、こう書いてあるんですね。このギャバという成分が、医薬品との相互作用においては降圧剤や血圧を下げる可能性があるハーブやサプリメントとの併用は理論的に血圧が下がり過ぎる可能性があるため注意が必要ですが、だからまず注意が必要ですがなんですけれども、パッケージに降圧剤等の医薬品を服用している方は医師、薬剤師に御相談くださいと、こういう記載をすれば、注意喚起を行うことから、対策は十分であると考えておりますと、実はこういう文章があるんですね。  だから、何を言っているかというと、医師、薬剤師に御相談くださいというのは、普通、医薬部外品なんかで、飲んで二週間たっても症状が良くならなければ医師、薬剤師に御相談ください、これはよくあることだと思うんですけれども、彼らは、医師、薬剤師に御相談くださいと書けばその内容は一般の国民の消費者の皆さんは分かるだろうと、だからこれを書けば免罪符になるんだということだと私は思うんですけれども、消費者庁は、医師、薬剤師に御相談くださいと書けば本当に消費者がそれを理解できるのかどうかと。  私は、やはり血圧が下がり過ぎる可能性があるという旨を書くことがやっぱり国民に対しての親切な周知じゃないかなと思うんですけれども、この辺りについてはいかがでしょうか。

依田学消費者庁審議官

○政府参考人(依田学君) お答え申し上げます。  この摂取上の注意事項につきましては、先ほど申し上げましたとおり、届出者による安全面の評価に基づいて医薬品との併用上注意すべき事項などを記載することを求めておりまして、その点におきましては、必ずしも医者、お医者様にこの機能成分の当該事業者の評価内容が伝わっているわけではございませんので、まさに委員御指摘のとおり、注意喚起事項をより具体的に記載した方が摂取上の注意事項としては適当と考えております。  いずれにしましても、この機能性表示食品の義務表示事項をいかに消費者、で、委員御指摘のとおり、これはお医者様にもどのように伝達していくか、この点、こういったその在り方につきましては、明日から開催いたします機能性表示食品を巡る検討会の検討課題の一つとして認識しておりまして、委員御指摘の点も含めて検討してまいりたいと存じます。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 よろしくお願いしたいと思います。  ちなみに、この検討会は関係省庁がオブザーバーとして参加できるという立て付けになっておると思いますので、ちょっと厚労省にもコメントを求めたいと思うんですけれども。  結局、医師、薬剤師に御相談くださいと来られた場合、一般的に、医師、薬剤師は医薬品の添付文書側を見ると思うんですね。その医薬品の添付文書を幾ら見ても、当然、機能性表示食品の成分が書かれているわけでもありませんし、また、この検索機能で医師が、恐らく薬剤師が見ないと何の相談に来ているかということもよく把握ができないと思うんですけれども、これ、厚労省側から見て、医師、薬剤師に御相談くださいという文言をもって消費者への注記、喚起が十分であると考えられるのかどうか、また、医師、薬剤師の対応というのはどこまで求められるのか、これ、ちょっと厚労省の見解をお伺いしたいと思います。

浅沼一成厚生労働省医政局長

○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。  委員御指摘の記載につきましては、機能性表示食品制度に基づき、企業の責任において消費者庁長官に届出されたものであると承知しております。このため、どの程度の記載が注意喚起として十分かどうかにつきましてはお答えする立場ではございませんが、医師は、機能性表示食品に原因があるか否かによらず、患者の症状や求めに応じて、診察、治療、相談等を通して食事内容の確認等を行っているものと承知しております。同様に、薬剤師も、服用する医薬品の適正使用のため、患者の医薬品の服用、食品の摂取等の状況を踏まえ、患者に対し飲み合わせの確認や必要な情報提供等を行っているものと承知しております。  いずれにしましても、医師、薬剤師に対する情報提供、これが重要だと考えております。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 いずれにしましても、課題はあるかと思いますので、是非この検討会においてもこの点については御検討いただければというふうに思います。  それでは、消費者庁の方はこれで質問が終わりになりますので。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 退室されて結構です。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 ありがとうございました。  それでは、後半は、先ほども高木委員からお話がありましたように、医師偏在といいますですかね、もっと言えば、医師偏在というのは本当にあるのかどうかということも含めて武見大臣と議論をさせていただきたいと思います。  それで、繰り返しになりますけれども、四月七日のNHK「日曜討論」で、武見大臣のちょっと発言をもう一度振り返ってみたいと思いますけれども、今まで試行錯誤して入学試験に地域枠を設けるなどしてきたがまだまだ偏在を解消できていない、地域ごとの医師の数の割当てを本気で考えなければならない時代に入ってきたと、地域におけるかかりつけ医機能の役割が重要で、それをサポートするためのオンラインシステムを更に充実させてデジタル化を確実に実行していくことも同時に行っていかなければならない、診療科の偏在をどのように是正していくかも同時に考えることが必要だと、多岐にわたっていろんなことを述べられているんだと思います。  まず確認なんですけれども、まず、そもそも医師偏在というのはどのような観点から見て存在すると考えておられるのか、これは診療科の間のことをおっしゃっているのか、あるいは都道府県と都道府県の間のことをおっしゃっているのか、あるいは同じ都道府県でも県庁所在地とそうじゃない場所、いろんなタイプの偏在があると思うんですけれども、まず、どのような偏在が存在すると考えておられるのか、これが一つ目です。  それからもう一つは、これまで述べられたように、厚生労働省は今まで偏在対策というのはいろいろ打ってこられたと思います。打ってこられて、現時点で偏在問題は改善に向かいつつあると思っておられるのか、それとも、いやいや、打っているんだけれどもどんどん悪化してきていて、だから何とかしないといけないと考えておられるのか、これ、現状認識も併せてお伺いしたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 医師の偏在及び診療科の偏在は、都道府県間であるとか、都道府県の中においても実際に存在をしているというふうに認識をしております。  大きく日本全体を見れば、よく西高東低などと呼ばれておりますけれども、こうした実態が現実に我が国の中にあるんだというために、これをどのように克服していくかということは喫緊の課題となってきているというまず認識があることは申し上げておきたいと思います。  その上で、確かに厚生労働省、幾つか打てる手は打ってきているんですよ。先ほど申し上げましたけれども、医学部の定員に地域枠を設ける、それから都道府県ごと及び二次医療圏ごとに、さらには産科だとか小児科ごとに医師の多寡を比較評価する医師偏在指標というのを算出した上で、都道府県において医師確保計画に基づいて目標医師数の設定やキャリア形成プログラムの策定などの取組も進めていますよね。それから、厚生労働省においては地域医療介護総合確保基金でこうしたことを支援しているわけであります。  こうした取組によって、令和二年度から令和五年度にかけて、医師の確保計画の上では大体四割近くの医師少数の県及び三割近くの医師少数区域において目標医師数を達成するなど一定の効果はあったということは、部分的には肯定的な結果はあったんだろうと思います。  しかし一方で、依然として更なる医師の確保が必要な地域などは確実にありますし、それからやっぱり人口動態の変化で医療を必要とする高齢者人口がこれからも確実に増えていくことなども考え、実際に、さらには逆に、もしAIなども活用して診断、治療の補助などのシステム化というものが進んでくれば、必要とされる医師の数についてはある程度抑制効果を持つかもしれない。  こういった不確実な要素がたくさんある中で現実の医師の需給関係というものを考えたときに、私自身の理解としては、確実にこれは足りないなと、これを、実際に偏在というものを是正しない限りは、偏在を是正せずに、診療科目の是正もせずに、医師だけただ増員していくというようなことだけをもししたとすれば、将来極めて深刻な今度は医師過剰の時代に十年後、二十年後なってくるということを私は懸念しておりますので、したがって、その「日曜討論」などにおける私のあのような発言になったと、こういう経緯であります。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 認識の一部がよく分かったと思います。つまり、今までやってきた手だては一定の効果は生んでいるんだけれども、高齢化のスピードに向かってはそのスピードでは間に合わないんじゃないかと、だから、よりスピードアップして対策を打たなければいけないんじゃないかという、これが大臣の今、まとめるとそういうことじゃないかなというふうには私は受け止めました。まさにそれはそのとおりだと思うんです。そのときに偏在という言葉を使い続けることが本当に適切なのかなという問題意識も私は持っています。  次の質問は、じゃ、その偏在という言葉をもし使うのであれば、現時点で余剰が生じている、もう既にその地域なりそこの分野は人が既に足りていて飽和していると、そういった診療科であるとか地域というものがもしあると考えられるなら、まあ定性的でも構わないですし定量的でも構わないんですけれども、そういうものがあるから偏在という言い方になると思うんですけれども、そういうところというのは具体的にイメージされておられるのかどうか、教えていただきたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 医師の地域偏在というのを分析するのは、これはその需要をどう分析するかによって大きくそのバランスに関わる分析結果は変わってまいりますから、非常にこれは複雑な分析になっていくわけであります。  大きく見れば、人口構造とか、それから患者が流出入しているかどうかとか、それから医師の性別、年齢分布、特に高齢の医師がいるような地域というようなところで偏在が起きる可能性がたくさんあるところは全国津々浦々たくさんあります。それから、都道府県ごと、二次医療圏ごとに医師偏在指標というのを算出しておりますが、これによって相対的な偏在や医師多数の地域、把握をしております。例えば、東京の二十三区などというところはやはり医師の数というのはかなり多くいることはおおよそ理解されているところであります。  この絶対的な医師数の充足状況というものを示すことはこれなかなか難しいんですけれども、医師の余剰というのを表しているわけではないんですよ、この需給バランスの分析というのは。したがって、御指摘のように、医師の需給バランスの議論をしたときに、じゃ、おまえは医師の余っているところを言ってみろと言われると、この分析の仕方の中で、ここは余っているというふうに簡単に言えることではないということもやはりここでは申し上げておきたいというふうに思います。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 分かりました。それもそのとおりだと思います。  ですから、提案なんですけれども、厚生労働省の中で偏在という言葉を使えば必ずそういう議論が出てくると思うんですね。どこが余っているのか、どこが今問題ないのかとかなってくると思いますけど、要は、これは需給のミスマッチが起きているんだと、偏在が起きているのではなくて、必要とされる医療の需要にきちっと供給が追い付いていないミスマッチが起きているんだという言い方にしないと、偏在という言葉を使うと必ずこの議論になってきます。ですから、私からの提案なんですけど、これは医師の偏在対策ではなくて、医師の需給のミスマッチが起きていることをどうしていくのかと。すぐに行政用語を変えるのは難しいかもしれませんが、私は、そう言わないとあらぬ誤解を生んでいくんじゃないかなということも提案しておきたいと思っております。  それでは、更に進んでまいります。  この大臣の発言の中で地域ごとの医師の数の割当てという言葉が出てくるんですけれども、これは具体的に何を想定されているのか。具体的な想定がもしなければ大まかなイメージでも結構なので、これどういうことを想定されているのか、教えていただきたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 既に申し上げたとおりの厚生労働省が既に提言しているようなこと、これ、例えば医学部定員のその地域枠の設定の仕方とか、それから医師の多寡を比較評価する医師偏在指標を算出するその方法と、その結果に踏まえて都道府県において医師確保計画を策定をして、そして目標医師数の設定、医師の派遣、それからキャリア形成支援などを行って、国としても財政支援を行っていますね。  こういう、今までのそういう目標数値の設定の仕方であるとか、あるいはそれを実現しようとするための財政支援という、そういうまさにインセンティブをつくりながらそうした偏在をというか先生のおっしゃるミスマッチを解消しようという、そういう考え方で実際にこの医師数というものの調整を試みてきたというふうに理解しています。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 何でこれがそれほど特に医療や社会保障の分野で大きなニュースになったかというと、まず、ほかの世界の先進国を見ていると、いろんな形の割当ての仕方というのが当然あるわけなんですね。  これはもう大臣の方が御存じだと思いますけれども、私も今から十年ほど前に、フランスであるとかドイツであるとか、そういったところを実地でいろいろお話を聞かせていただきました。一番多いのは、この後話をしますけれども、専門医資格とそれから保険医資格を、これを連動させていくと。例えばドイツなんかでは、家庭医という資格を持った人の保険医登録というものはその地域で人数を上限を決めて、その上限に達すると、その前の医師が引退をするか廃業するかしないと次の開業はできませんとか、こういったことも実は世界的には行われているわけです。  一方で、それをいろいろ調べていったんですけれども、じゃ、そういう制度を入れたから解決しているかというと、いや、その制度を入れても、特に地方の、まあドイツでいえば地方ですね、家庭医は、ずっとその枠は空いたままだと。埋まらないのかと。いや、それよりも、その保険医資格取らなくて、ベルリンのど真ん中で自由診療をやった方が採算は取れるんだということがやっぱり広がってきていますので、必ずしもそういうことが有効かどうかというのはまだ世界的にコンセンサスが得られているわけでは決してありません。だけど、いろんな方がいろんなことを想像されるので、私はちょっとそういうことを今御紹介をさせていただきましたけれども。  これ、ちょっと局長にお伺いをしたいんですけれども、これ、今、法律の立て付けでは医師免許ってものがありまして、そして、その下というか、普通は、一般的には医師免許を取ったら保険医資格というものを取られるということがありますけれども、この医師免許とか保険医資格を地域限定にするとか、そういうことというのは今の法律の立て付け上可能なのかどうか、考え得るのかどうか、これ、ちょっと法律の立て付けで教えていただきたいと思います。

浅沼一成厚生労働省医政局長

○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。  現行法令上、医師や保険医につきましては、その業務の範囲を特定の地域に限定するような制度とはなっておりません。御指摘の仕組みを構築することが可能かどうかという点につきましては、その目的や内容、目的に対する合理性などにつきまして、憲法に規定されている職業選択の自由とも照らし合わせながら慎重に検討を行う必要があるものと認識しております。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 ありがとうございます。  つまり、今の立て付け上は、数の割当てを決めるといえども、それが保険医資格であったり医師免許であったり、そういうもので縛っていくということは日本の法律の立て付け上はまず無理、無理なんだ、無理というか、基本的には想定をしていないんだということでありますから、そうすると、ある程度、手はだんだん限られてくるんじゃないかなというふうに思います。  それで、先ほど保険医資格と専門医制度をつなげるというお話をしましたが、日本も実はもう専門医制度というのは既にスタートをしております。これも一種、目的ではないんですけれども、医師偏在には一定の役割を果たすんじゃないかというふうにも言われていたわけですけれども、先日、大学に所属をする若手の医師の方といろいろお話をする機会がありました。その方の話が全てではないと思いますけれども、そこで言われたことは、確かに、専門医資格を取ろうと思って三十過ぎてからそういったカリキュラムに進んだんだけれども、よくよく冷静に考えてみると、専門医資格を取らなくても特に困ることはないと。今のところはそういう研修をするという意義はあるんだけども、特に困ることはないと。  やはりこれ、今後、専門医資格というものをきちっと、医療の質を高めることあるいは医療の需給のミスマッチを防ぐということを考えれば、これ、何らか専門医資格を取ったらインセンティブを与えるというやり方を取らないと、これ取っても取らなくても一緒なんだということになれば、せっかくの制度が仏を作って魂入れずになってしまうじゃないかと。やり方とすれば、ドクターフィーを例えば請求ができるというやり方もあれば、そこまで行かなくても、今回の医療や介護の報酬改定で賃上げは一定報酬の中からやるべきだと、これを専門医資格にも付けるべきだとか、そういったやり方を何か考えなければいつまでたってもこのインセンティブということは進まないんじゃないかなと思いますけども、大臣、この辺はどう思われますでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 専門医について、平成三十年度から、中立的な第三者機関として一般社団法人日本専門医機構というものが発足をして、そして、専門医の質の一層の向上を目標に、専門医の認定や養成プログラムの評価などをこれを統一的に行う新専門医制度というのが開始されました。  この専門医を取得することで、例えば、一部の専門医について、その専門性に関する認定を受けた旨医療広告を可能として、それから患者の適切な選択にも資することが可能となると。また、診療報酬上一部の点数において、専門医になるに当たっての研修を修了していることを要件としている場合も若干はございます。それから、委員御指摘の点も含めてどのような方法が効果的なのか、よくこれ検討する必要性がございます。  そして、これまでの医師の偏在対策を更に進めるためには、私は、このデータに基づいて、過去の前例にとらわれない対策含めてやはり議論するべきだと考えています。その中でも特にデータ、これを各地域ごとにどのように収集をして、客観的なデータ分析に基づいてこうした偏在の実情を把握をしてそれを解決するようにするかという考え方がまず非常に重要になってくるだろうというふうに思うところであります。  この検討を行う際には、規制的な方法ということだけではなくて、このインセンティブを与えるという方法も組み合わせて、それでこの全体像をきちんとつくりながら実施していくという丁寧さと慎重さというのは確かに求められるだろうと思います。ただし、今まで相当な試行錯誤を過去十年以上にわたってやってきてもなお現状であるということを考えるとするならば、やはりどこかで決断をしなければならないという課題でもあるとも理解しています。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 十年間試行錯誤をされてきたということなんですけど、私はこの試行錯誤で足りないなと思うことは、地域枠をつくったわけですね、医学部の地域枠をつくって、研修医の定員枠をつくって、そして専門医のこれも一定の枠をつくったと、こうやってきたわけですけども、これ全部二十代、三十代の医師に対する対策だけなんです。で、さっきからミスマッチ、ミスマッチと私申し上げているのは何かというと、結局、提供すべき医療が、医師は一回なってから人生で五十年ぐらい診療するわけですね。そこで二十代、三十代のところに幾らインセンティブを与えたり幾らいろんな締め付けをしても、五十年という長さを考えたら需要は変わってくるわけです、必要とする医療変わってきますから。  ですから、本当にやらないといけないことは、実は五十代、六十代になったときにそのときの医療の需要にどう応えるべきなのかと。簡単に言えば、今の世の中の売れ筋はどういう医療が求められているのかと、これをまず厚生労働省がきちっと把握をして、今売れ筋はこうですよと、あるいは、先生元々こういう診療科でやってこられたけど、これから必要とされるのはこういう地域のこういう医療ですよと、簡単に言えば、年を取ってからでも進路を変更したり、あるいはそういった売れ筋のところにきちんと転換をしていける、そういったサポートをしていかないと、幾ら二十代、三十代のところできついディスインセンティブを入れようが強制を入れようが、それは合わないわけですよ。だから私はミスマッチと言っているんです。  これ、偏在という言葉を何もミスマッチに変えることだけが目的ではなくて、これ最後の答え合わせなんですけどね。だから、偏在ではなくて、医療の、国民が必要とする医療に対するミスマッチをどう解消していくかということが私が最後に申し上げたいことなんですが、時間も来ましたので、何かありましたら御回答お願いしたいと思います。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 先生御指摘のように、若い医師だけを対象として議論するのではなくて、そういう例えば大学や病院で勤務医として働かれて専門医としての役割を担ってきた先生が、一定の研修を受けて総合臨床医として改めてこの地域の中で、診療所で仕事をされるというようなことは当然あっていいもので、現にそういう傾向は確実にございます。  したがって、そうしたことを政策的に支援するということもこのミスマッチ改善のために必要だという認識はありますから、若い医師だけを対象としてこの議論をしているわけではございません。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 終わります。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。今日は二十分、よろしくお願いいたします。  四月も半ばですが、前回の一般質問に続いて、これからまだまだ山場、五月も賃上げ、しっかり向き合っている中小企業の方たくさんいらっしゃいますので、労組の仲間を応援するというつもりも、気持ちも持って質問していきたいというふうに思います。  前回、中小、非正規の皆さんの賃上げ、特に特定最賃取り上げてお話ししましたけど、今日は価格転嫁のことも踏まえて御質問していきたいと思います。  まず初めに、派遣労働者の部分での賃上げについての課題を共有したいと思います。  前回、均等・均衡方式と労使協定方式という、派遣労働者の賃上げについての方式の中でのメリット、デメリットだけお伺いして終わってしまいました。この均等・均衡方式で契約を結んでいるケースでの課題をお伝えしたくて、メリット、デメリットの御確認をさせていただきました。  派遣労働者の賃金の算定元となる派遣先の社員の対象労働者が、実際には派遣の方の職種と本来同一職種で同一の等級等々の賃金で契約をしてあるのであれば、この均等・均衡方式で結んであれば、派遣先が賃上げなったとして同じように賃上げがされるのでいいんですけれども、最初の契約の時点で、いわゆるその職種が、職種というかやっている職務内容を、相手先の少し下のところの等級の人の賃金で契約をしてしまっているという場合があるそうです。  こうした処遇の不均衡を、現場の人間は行ってみて分かって、派遣労働者当事者から労組や派遣元の会社に対して訴えをして、派遣先の事業主に派遣元がお話をして議論するんですけれども、派遣先の対象労働者に関する情報や賃金など、等級などを開示しないので実態が分からなくて、なかなかその契約が本当に適切なのかという議論が進まないという状況があります。  そういう中で、派遣業という産業は、原材料費や光熱費といったエネルギー価格の上昇という、物価高騰というところには当たらないんですけれども、この派遣労働者の賃金のみならず、社会保険料といった労務費、ここが派遣会社のコストというところで全て掛かってくるわけなんですよね。そういうところで、なかなか、いわゆる労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針に基づいてこの派遣契約料の見直しを図りたいというふうに思うんですけれども、うまくいっていないという声が私の元に届いています。  まず、参考人にお伺いします。  ここを監督する省庁、また所管の、派遣先の業種もいろいろあると思うんですけれども、省庁というふうな、省庁はどういうふうに考えたらよろしいんでしょうか。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 派遣労働者の処遇向上には、派遣元と派遣先の連携に加えて、派遣先の理解と配慮が重要であると考えております。  御指摘の指針については、その行動指針に沿わないような行為により公正な競争が阻害されるおそれがある場合には、公正取引委員会において独占禁止法等に基づく厳正な対処がされると承知しておりますが、労働者派遣事業の所管をしておる厚労省としてもその周知啓発を行っております。  具体的には、当該指針の内容に加えて、派遣元事業主が同一労働同一賃金の履行によって派遣労働者の公正な待遇を確保できるように、派遣先が負う派遣料金に係る配慮義務など、派遣先の理解と協力を促すためのリーフレットを作成する等によって処遇向上に向けた啓発等に取り組んでおります。  今後とも、こうした取組を含めて、派遣元、派遣先それぞれにおける責務の履行や配慮等を確保しながら、派遣労働者の処遇向上に取り組んでまいりたいと思います。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 派遣先の業種は様々だというふうに考えられます。  そこの内容について、適正にしてくれというリーフレットは付いて促すのはいいんですけど、それを適正かどうか、もちろん最終的には公正取引委員会が査察に入るとは思うんですけれども、その辺り細かく見ていくところでは、派遣先の業種の所管の省庁ともある程度厚生労働省も連携しながら、どういうポイントを見ていけばこれが、啓蒙した先にもやはり余り派遣先が情報開示してくれないときのチェックポイントみたいなところなんかは厚労省の方でも積極的に私は作っていただきたいというふうに思いますので、是非、こういう声が上がってきたときには、ほかの省庁とも連携しながら啓蒙の具体策というところを手を入れていっていただきたいなというふうにお願いしておきたいと思います。ありがとうございます。  次に、医薬品産業の賃上げについてお伺いします。  今日、資料をお配りしました。UAゼンセンの製造産業部門といって、物づくりが集まっているところの中での賃上げの結果の数値を公表しているものをいただいて表にしてまいりました。特に今日見ていただきたいのは、下のところの製造産業部門の業種別で賃上げの状況を出していただいて数字を並べているところでございます。  下の部門のところ、十一業種百六十七組合のところが集計されているんですけれども、最高がちょうど一番上の建設・建材の七組合のところで妥結率が五・八九%というところなんですけれども、一方、下から二番目の医薬品というところを見ていただくと、十九組合が加盟して、要求も四・九三と大変低い状況になっているし、妥結も四・二二%ということで、下にちょうど平均値もありますけれども、全く平均にも及ばないというような賃上げ結果が出ているということです。もちろん、UAゼンセンというところの産業別の中での医薬品の業種のところだけの結果ですけれども、最も低い賃上げ率だったという厳しい結果になっております。  この結果を受けて、UAゼンセンのこの製造産業部門、特にこの医薬品の業種の皆さんとも意見交換をした中では、やはり価格転嫁が実質的に不可能な産業構造の中で毎年薬価が引下げにあって業績の悪化がある、そして、中間年改定の取りやめを常々申し上げているんですけれども、なかなか検討すら、いい答えみたいなことが見えていない中で、経営が予見不可能な状態が続くというようなことがやはり企業の中での交渉の中で厳しい状況が続いているというふうに声として上がっています。  武見大臣にお尋ねします。  賃上げができていない結果について、大臣は、要因、私と同じくしていただけないでしょうか。どのように捉えていらっしゃるでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この医薬品業界において、他の産業と同様に、必要な人材を確保するという観点から働く方々の賃上げを行うことは必要だというまず認識は述べておきたいと思います。  その上で、この賃上げは各企業において様々な要因を踏まえた上で行われるものでありますから、医薬品業界における賃上げ率が他の業界と比べて低い要因について簡単にお答えするのはなかなか難しいんです。  厚生労働省としては、原材料費や人件費の高騰に対応するために、令和六年度の薬価改定では、不採算品の特例的な引上げを行うとともに、この創薬エコシステムの活性化を図るための施策の検討などの取組を行っておりまして、こうした取組は企業の賃上げにも資するものと考えております。  ちなみに、この不採算品の再算定のところでありますけれども、実際に令和五年度で一千百品目、令和六年度で一千九百四十三品目とかなり増やしてこうした新たな加算措置を通じた対策というものは取っているということは申し上げておきたいと思います。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 ちょっと質問と脇にずれるんですけど、今、特例の不採算品再算定の特例対応しているということで広がっていると言いますけど、一部、無理筋の政策を二年連続続けているせいで、実際には先発薬、長期収載品よりも高くなっている後発品薬が出てきているというようなこと、この十月には長期収載品のところの選定医療のところの部分での患者負担というところも出てくる中で、後発品の方が高いというときにどういう対応するんだろうみたいなことが現場で出てきているという、その無理筋の不採算品再算定をやっているというところで御回答いただいたんで、なかなか、対応はしているかもしれないけれども問題も出てきていて、やはり本筋の薬価改定で、問題がある、相当厳しい状況だという認識であれば、本筋の薬価改定を私は何とかするべきだというふうにやっぱり考えます。  その中でも、製造販売業者であるメーカーは確かに今の制度で一定の恩恵を受けているというふうに思うんですけれども、受託生産機関であるいわゆるCMOと呼ばれるようなところは、生産コスト増になかなかまたこれが適正に転嫁できづらいというふうな、多重構造のところで声として上がっています。他産業であれば、原材料メーカー、加工メーカー等々を、先ほど言った価格転嫁交渉、ここの中でしっかり、交渉の中で価格を決定していけばいいんですけれども、これ、やはり公定価格が決まっているという中でこの価格転嫁交渉というのがほかの産業よりも相当難しいのも実情だというふうに思います。  この適正な交渉が進んでいない点に関して、厚生労働省としては、引き続き安定供給対策として今のような不採算品再算定の取組で進めていくのか、それとも労務費の適切な価格転嫁のための価格交渉に対する指針を始めとする、この交渉を適正化していくということで、何とか労務費も含めて、原材料費も含めて議論しなさいというふうに進めていくのか、どちらでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 令和六年度の薬価改定においては、特例的な措置として、原材料費の高騰と安定供給の問題に対応するために、不採算となっていた約二千品目、先ほど申し上げた、これを対象に薬価を引き上げたわけであります。  CMO、これ医薬品の製造受託機関と、こう呼んでおりますが、そのCMOの生産コストの転嫁についてのお尋ねでありますけれども、こうした薬価の引上げは、今後適切な薬価転嫁に資するものというふうに私は考えます。このような薬価による対応だけではなくて、物価、人件費等の上昇を適切に医薬品の取引価格に反映させていくことについては、労務費について、労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針、この周知を図っているほか、物流二〇二四年問題等による課題と対応策の周知の中でも、物価、人件費の上昇などを踏まえた適切な価格決定を促しているところでございます。  今後とも、こうした複合的な対策練っていきながら、こうした適切な価格決定を通じて医薬品の安定供給というものと両立する形で、実際にこうした賃金の引上げについても取り組んでいきたいと、そう思っています。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 今、一問飛ばして、大きな設問の最後の質問にほぼかぶるような答弁いただいたというふうに思っていますけれども、医薬品関連産業、結局、今、あらゆるところでというふうにありましたけれども、結局、とどのつまるところ、最後、薬価というところが決まるとそこが頭になってしまいますので、それ以外の努力のところというのはその範囲でというふうになります。  社会保険医療協議会法で、厚生労働大臣の諮問により医療保険の診療報酬の改定について自ら建議をする機能、権能を有していることから、改定や制度の見直しの提起を国会でしても、必ず最終的には中医協での議論で決めることというふうに答弁がいつも終わってしまうということです。であれば、医薬品関連産業の賃上げについて、厚労省としてどこでどのような施策を講じるのか、今のような、ほかの産業とも同じような対策では全く私は足りないというふうに思いますけれども、大臣、どうお考えでしょうか。一番最後の問題です。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 医薬品産業における賃上げを行うためには、その原資となる売上げを確保していくという観点からも、その創薬力を強化することなど、医薬品産業の競争力を強化していく必要性があるというふうにも考えております。こうした観点から、政府としては、昨年十二月に創薬力の向上により国民の最新の医薬品を迅速に届けるための構想会議を立ち上げて、我が国の医薬品産業の国際競争力の低下といった課題への対応を含めて議論を行っております。  創薬力の強化に向けては、起業家、アカデミア、行政、投資家など相互に協力をしながらスタートアップの立ち上げと成長を支えるエコシステムを構築することが今日大変重要になってまいりました。こうした観点から、創薬力構想会議における議論を踏まえつつ、厚生労働省において、人材や資金について国際的な連携を通じて日本に呼び込むことなどにより、研究から開発への橋渡しなどで創薬エコシステムの活性化を図るための施策を今現在検討しております。こうした取組や医薬品産業の競争力を強化することが可能となり、かつまた賃上げにも資するものであると考えております。  引き続き、我が国の製薬産業が革新的な新薬を生み出す創薬基盤を再構築をして、そしてまた必要な医薬品が国民に安定的に届けられるように取り組んでまいりたいと考えます。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 そんな新しい革新的な薬ができても、安い薬価が付けば誰も日本で最初に上市しません。それがこれまで各委員が提案してきたドラッグラグ、ロスの話だというふうに私は思っています。やっぱり、この薬価というところの改定について、中医協でというような答弁とどまることなく、はっきりと方針で出さなきゃいけない。  また、今日時間ないので言いませんけど、AMEDとかPMDAの人たち、今の話聞いて多分悲しむと思います。彼らだって今もうやっていると思うんですよ。何でわざわざ新しい検討会して、私、やらなきゃいけないのか分からないです。AMEDの人たちも努力していますよ。やっています。  お金が足りないのと、薬価が付かないから出さない、そこに投資をしていかないというところの根本的な解決を図るというところの意思表示を、財務省としっかり闘っていただいて、経産省と手を取って、海外に伍する形での新薬がきちっと日本で生まれてくる、そして私たちの日常の健康を守ってくれるジェネリック、後発品医薬品、それをしっかり安定供給していくというところを改めてやっていただかなければいけないと思います。  新しい施策のように見えて、本来やらなければいけないところから逃げずに、武見大臣、是非お願いしておきたいというふうに思います。  次に……(発言する者あり)はい。もう同じ答えになると、違う答え言って、じゃ、頑張りますって言っていただけますか。どうぞ。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 薬価制度の改正が必要であるという御指摘については私も全く同意見であります。したがって、きちんとした方向性を持った改革は確実に今現在検討をし、かつまた一部は実施にし始めているところがあることは御案内のとおりであります。  その上で、我が国の創薬の基盤の再強化はもう必須であります。それは、AMEDとか厚労科研費とか幾つか既存のそうしたファイナンシングの仕組みはございますが、しかし、それらが本当に必要な創薬と結び付くような形で研究費として充当されてきていたかどうか。これは本気でもう一度見直す必要性が私はあるというふうに思っておりますので、この点はちょっと委員と私と見解を異にするところがあるかもしれません。  以上であります。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 そこはたがえるところですけれども、ということは、薬価の部分に関しては抜本的な見直しは常に意見合っていると思うんですけれども、価格をしっかり付けていくというところ、そこも是非同意見になれるように、今後も質疑続けていきたいと思います。  最後、あと三分しか時間がないので、残り二問でOTC検査薬の推進についてお話を聞きたいと思うんですが、一問にまとめて参考人の方に質問したいというふうに思っております。  三月の二十五日に、新型コロナウイルス感染拡大に伴う薬局及び医薬品販売業に関わる特例措置関係の事務連絡の廃止についてということで、要は、医薬用の抗原検査キットの薬局での販売、検査が終了しました。この検査キット、医薬品のキットはできなくなったんですが、OTC化されている抗原検査キットは購入できるのかということをお伺いしたいのと、そして、その上で、昨年の骨太の方針にもOTC薬の拡大が掲げられており、今後、例えば血液検体を用いた検査薬のOTC化も私は検討すべきだと思います。  今日もお二人の委員から、医師の働き方、そして医師と地域のミスマッチの問題出てきましたけれども、特に医師の働き方の改革を進める中で、過度に医師に負担が掛かっている現状の解消の一つにタスクシフトが挙げられるというところでいけば、国民のセルフケアの意識も高まっているここで、しっかりとOTC検査薬について薬剤師の皆さんが活躍できるようなところをしっかり入れながら前に進めるべきだというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。

城克文厚生労働省医薬局長

○政府参考人(城克文君) お答え申し上げます。  まず、OTCのコロナ抗原検査キットでございますが、御指摘のとおり、OTCであるコロナ抗原検査キットは第一類一般用医薬品に区分されておりますので、今後も薬局や薬剤師が勤務している店舗販売業の店舗での購入が可能でございます。  もう一つ、これ、穿刺血を検体とする体外診断用医薬品のOTC化につきまして、令和二年の規制改革推進に関する答申におきまして、検査薬のうち低侵襲性であるもの、定量の数値で判定をされるもの、血液検体を用いたもののOTC化の可否も含めた一般原則の見直しについて期限を定めて検討するとされたということを受けて私ども検討を進めてきておりまして、直近では本年三月の薬事・食品衛生審議会で議論をしたところでございます。  体外診断用医薬品は原則として医師が検査に用いるものとして承認をされたものではございますが、これをOTC化した場合、薬剤師等から説明を受けた上で自ら使用でき、これは医師の負担軽減にもつながるものだろうとは考えられますが、一方で、一般の方が適切に自ら検体種を採取できるかどうか、また検査結果を適切に判断できるかどうかといった課題もあると認識をいたしております。  したがいまして、体外診断用医薬品のOTC化につきましては、一般の方が適切に使用するに当たりましては薬剤師等による説明が重要であるということも念頭に置いて、この検討を続けてまいりたいと考えております。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 時間が来ておりますので。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 はい。  薬剤師の皆さんの活躍の場もしっかりと広げていって、医師の不足の対策も含めて進めていくようにお願いしておきます。  ありがとうございました。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。  今日、マイナ保険証について質問します。  二〇二一年十月から本格的な運用開始がされてもう二年半になるわけです。最大の、この間で最大の利用率になった月というのはいつかと。そして、直近の利用率は何パーかと。健康保険証の廃止方針が打ち出されまして、今年十二月ということになるわけですけれども、それに向けて利用率というのは一体どこまで上げようとしているのか、目標数値というのはあるのかないのか、お答えください。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。  まず、マイナ保険証の利用率につきましては、令和三年十月のオンライン資格確認の本格運用開始以降、昨年四月に最大の六・三%になりました。その後、別人へのひも付け問題などの報道を契機としまして、翌月の五月以降は低下傾向にございまして、本年一月から再び上昇に転じております。先日公表しました直近の三月時点におけるマイナ保険証の利用件数ですけれども、約一千十万件と、過去最高だった昨年五月、八百五十万件を約二割上回りました。利用率は五・四七%となってございます。  それから、お尋ねの利用率の目標につきましては、あくまでもマイナ保険証を利用するか否かは御本人の意向によるものでございまして、保険証からマイナ保険証への移行期においては最大一年間現行の保険証が使用可能であるといった事情もありまして、国の側で一方的に今年十二月時点の利用率の目標を設定するということは考えてございませんが、やはりマイナ保険証を基本とする仕組みに円滑に移行するためにはより一層多くの方に御利用いただくことが大事だと考えてございます。  そうした観点から、来月から七月までをマイナ保険証利用促進集中取組月間として、利用促進に総力を挙げて取り組んでまいります。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 過去最大の利用件数になったという御報告でした。  しかし、利用率で見ますと、過去最高が六・三%ですから、そこにもまだ至っていないというのが現状、大変厳しいというのが厚労省の受け止めではないかと思うんですね。だからこそ、利用促進月間ですか、持たれるということです。  これから廃止の時期を方針としても確定していくというときに、一体どこまで保険証の利用、マイナ保険証の利用率を上げていくのかということで聞いたら、ないわけですよね。そうすると、私、目標を示していないというよりも、現状で明確に示せないという実態じゃないかと思うんですよ。  利用率で過去最高をいまだに超えられないということにとどまらず、そもそもこのマイナ保険証というのは、マイナンバーカードを広げていくという中で取り組まれてきた経過もありました。マイナポイントと一体に進められてきました。  今、そこで厚労省打ち出したのは、現行の健康保険証を廃止し、マイナ保険証を原則とするという方針出したわけですよね。で、指定医の取消しをかざしてカードリーダーの普及に踏み切りました。カードリーダーの普及は確かに進みました。しかし、マイナ保険証の利用率というのは、先ほど紹介したとおり低迷したままということになっているわけですね。これね、診療報酬での加算を付けてもなお利用率の伸びは認められないという。  改めて聞きますけれども、なぜ利用率は上がらないのか。いろいろ手を打ってきたと、なぜ効果は上がらなかったのか。大臣の認識を伺いたい。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) これまでマイナ保険証が十分に利用されてこなかった要因としては、医療機関などの窓口において従来と同様に保険証をお持ちですかという声掛けがなされるなど、保険証を前提とした対応がなされてきたことがあると考えられます。  このため、医療機関等の窓口において患者に対してマイナ保険証の利用勧奨を行っていただくことが重要と考えておりまして、令和六年度の診療報酬改定で、そのためにマイナ保険証の利用実績に応じた新たな加算措置として、医療DX推進体制整備加算を導入するということを行いました。  その中で、昨年度の補正予算による医療機関等への支援金については、足下の利用率の更なる底上げのためにより分かりやすい一時金の仕組みに見直したというところでございまして、したがって、こうした効果を通じて確実に利用者の数を増やしていく努力を進めていきたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 今のは効果上がっていないという要因の分析の説明にはなっていないですよ。  あのね、窓口、病院悪いみたいなこと言うたらあきませんよ。あのね、トラブルが相次いだだけじゃないんですよ。現在もトラブル続いているんです。  保団連が調査しておりまして、二三年の十月以降の調査で、回答した医療機関のうち六〇%、五千か所に及ぶ医療機関で引き続き資格確認のトラブルが発生していると、窓口十割負担になったという事例も少なくとも七百五十三件という直近の報告を伺っております。  医療機関も利用者も、利便性よりも不便、不利益、これ実感しているからこそ利用率が伸びないと、こういう事実に正面から向き合わないと駄目だと思います。マイナ保険証による資格確認の仕組みそのものの欠陥、これが利用率低迷の最大の要因だということ指摘したいと思います。  そういうトラブル、欠陥残したまま、今年一月から、先ほど紹介あったように、医療機関ごとに利用率が上がれば支援金を出すというマイナ保険証利用促進の取組が始まったわけです。これも三か月が経過をしております。  ところが、この間の利用率の伸びはどうかというと、〇・八七、一%も伸びていないんですよ、三か月で。実績確認してもらったら分かります。にもかかわらず、新たに五月から七月に集中取組月間をやるんだと、今度は最大、病院の場合二十万円の一時金を支給すると。これによって一体利用率はどれだけ伸びると見込んでいるんでしょうか。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) 今回、新たに支援金の仕組みを改めるということにしました。  その理由は、ちょうど、昨年の、この六月から実施する診療報酬改定で医療DX推進体制整備加算ということを導入することを決めましたので、支援金と重なる部分がないように見直したと、こういうことでございます。  この見直した趣旨は、今実施している支援金が、やはり昨年十月の利用率からの増加量に応じた支援単価を決めて、更にそこに利用件数を加えるという複雑な仕組みになっておりまして、分かりにくいという観点がございます。また、その支援金額につきましても、それぞれ今も計算をして出さなきゃいけないので複雑ですので、今回は四段階に設定した定額の給付を行う。そういう意味で、分かりやすい、医療機関にとって分かりやすい仕組みに改めることといたしました。  こうしたことを改めることによりまして、利用促進の取組の意欲が医療機関に湧くと考えてございます。  それで、現在、具体的にどのぐらいの数字になるかというところにつきましては、利用する御本人の意向とか、あるいは医療機関の働きかけの程度によって変わってくると考えておりますけれども、例えば二月の実績を見ますと、マイナ保険証の利用率が二〇%を超えている医療機関は全国で二万四千ございます。こうした数にもなってきておりますので、それ以外の余りまだ利用が進んでいないところにつきまして、今回の支援金を御利用いただくことでより高い利用率が実現できる、そのように考えてございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いや、伊原局長おっしゃるように、御本人なんですよ、使うのはね。幾ら医療機関が勧めたとしても使うのは利用者で、使いにくさ、私、本当大きいなと思うのは、実感できない利便性なんですよ、現状で。こういう状況が変わらなければ、私は利用率は伸びていかないというふうに思います。大体、お金で、一時金あげるよ言うて医療機関を駆り立てるようなやり方というのは余りにもこそく的だと言いたいと思います。  一方、公的医療機関に対しては、マイナ保険証の利用率に対して、昨年十月と比較して五月末で二〇%アップ、十一月までに五〇%アップするように、これを求める通達出しているんですよね。加えて、外来患者の多い医療機関に対しては、月二千五百件を超える目標設定を明確に求めているんですね。  じゃ、これ直近の達成状況はどうなっているかと、目標を設定した医療機関、これ全体に対する率、利用率の到達どうなっているか、数字で。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。  昨年の十二月に、今年の五月とそれから十一月の利用率の目標設定を、厚生労働省の所管法人を始め公的医療機関にお願いしました。そのうち、厚生労働省所管の公的医療機関、全部で四百十ございますけれども、四百十全ての医療機関で目標が設定されてございます。  その実績でございますけれども、本年二月末時点で、五月末の目標を既に達成した医療機関は四百十のうちの二百十八ございまして、五割を超えてございます。ちなみに、この二百十八の五月末時点での目標値は二四・五%でございました。その数字を超えたところがもう二百十八ございました。  それから、その全体、四百十の医療機関全体の平均の二月末時点でのマイナ保険証の利用率は一六・一%となってございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 確かに一般の平均よりは高いことは数字でも出ていると思いますけれども、現状で平均五パーというところを、五〇パーを超える、まあ引上げ率でですけれども、五〇パー超えるというのはやっぱり非常に高い目標になっていると思うんですね。公的医療機関だからといって、本当に、私から言わせれば、無理筋な高い目標というふうな押し付けを本当にやってええのかと、やるべきでないと思うんですね。それは指摘をしておきたいと思います。  そこで、健康保険証の廃止が今年十二月ということになりました。それまでに、利用率が半分、五〇%、公的医療機関に出している目標から推定して五〇%を超えているということが一定の目安として置いているのかなと思うんですけれども、これ、これは私の推定ですから、五〇%を超えていなくともこの健康保険証の廃止というのはやるんでしょうか。どうでしょう。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘の利用率については具体的な見込みをお示しすることは難しいんですが、マイナ保険証への移行に際しては、これはもうデジタル化とアナログへの併用期間を設けて最大一年間現行の保険証が使用可能であるほか、マイナ保険証を保有しない方々には申請によらず資格確認書を発行するなど、全ての方々が安心して確実に保険診療を受けていただける環境整備にも取り組みながら、このアナログからデジタル化に向けての移行を進めようとしております。したがって、このため、マイナ保険証の利用率にかかわらず、今年十二月以降も医療機関への受診等に支障が生じるとは考えておりません。  したがって、マイナ保険証の利用促進に積極的に取り組み、現行の健康保険証については今年十二月二日から発行を終了し、マイナ保険証を基本とする仕組みに移行していくつもりでございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 仕組みはそうやって移行していくということになると、現場際ではやっぱりこのマイナ保険証が原則ということになって、資格確認の取り方というのはいっぱい方法があると、八通りも九通りもあるというような話も保険医団体から指摘がありましたけれども、やっぱり現場から出ているのは、保険証廃止ありきということで強行すれば、現場での混乱、そして国民にも混乱ということにならないかということなんですよ。  地方自治体の現場から指摘されている事項がありまして、それはマイナ保険証の二〇二五年問題だというんですよ。どういうことかといいますと、マイナンバーカードの電子証明書の有効期限が五年間なんですね。急速に普及したのが二〇二〇年の四月以降ということになりますので、交付を受けた人が順次更新の時期を迎えるということになります。二〇二五年十二月以降ということになりますと、健康保険証を廃止した後の猶予期間もこれ終わるんですよね。  こういうことから、健康保険証でもマイナ保険証でも資格確認ができないというケースが起こるのではないかと、これ実際に地方自治体の現場際からの声なんですけれども、こういう懸念について、指摘について、認識どうですか。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。  まず、マイナンバーカードの電子証明書、これ更新が必要でございますので、しっかり更新していただくことが必要でございます。そういう意味では、現在でも、有効期間満了日の三か月前に御本人の元に地方公共団体情報システム機構、いわゆるJ―LISから御案内を送付するというほか、実際、三か月を切った場合には、医療機関、薬局で資格確認を行うと、カードリーダーで、(発言する者あり)はい、アラートが出すという仕組みはございます。  でも、さはさりながら、やっぱり忘れてしまう人がいるだろうということで、やっぱり特別な対応が必要ということで、現在、今後、電子証明書有効期間満了日から三か月の間は手元にあるマイナンバーカードを活用してオンライン資格確認を行うことができるシステム改修を行うところでございます。  また、その有効期間満了日から一定期間を過ぎてもなお更新手続が行われない方については、御本人の申請がなくても医療保険者から資格確認書を交付することにしておりまして、全ての方が安心して保険診療を受けられるようにするというふうに考えてございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いや、ほんまに混乱すると思いましたね、今の説明聞いていても。  多くの自治体は、国保加入者のマイナ保険証の利用登録者の有効期間とか電子証明書が失効する時期というのを把握していないんですよ。これ、実際にアンケート取ったら、把握していないという回答なんですね。  加入者本人が手続をしないと資格が確認できないということなんです。新たにいろいろやりますということですけれども、システム改修も必要になってくるということは今分かりました。  窓口で十割負担の利用者、これまた増えるというようなことになったら本当に困るのが保険加入者なんですよ、利用者なんですよ。あってはならないと思います。いかがでしょう。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) マイナ保険証を利用する方々に確実に電子証明書を更新していただけるよう、関係機関と連携をして周知徹底いたします。  その上で、さらに、更新手続を忘れ、有効期間を過ぎてしまっても、一定期間はお手元のマイナンバーカードを利用、活用して資格確認が可能となるよう、今後必要なシステム改修を行います。そして、一定期間を過ぎてもなお更新手続が行われない方々については、申請によらず資格確認書を発行いたします。  このように、電子証明書の更新忘れにより十割負担となるような事態が生じないよう必要な対応を講じることとしておりまして、全ての方が安心して確実に保険診療を受けていただけるよう環境整備に取り組んでまいります。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いや、あのね、十割負担、保険料払っていて、窓口に行って資格が確認できないからって十割負担になる、大問題になったんですよ。そんなことあっちゃならぬでしょうということ、一言も答えていない。どういうこっちゃと。もう一回答えていただきますので、そこは明言をしていただきたい。  最後にお聞きします。  現行健康保険証、これ今年十二月に廃止するというようなことは、今後のいろんな出ている現場からの懸念も踏まえれば、廃止方針を一旦やっぱり撤回すべきだと思います。決断を求めたい。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) まず、先ほどの十割負担生じるようなことにはならないように、対策しっかりとやっておきます。  それから、マイナ保険証、これは、やっぱりこれからデジタル化を進めていく上で必須のパスポートであります。今後、医療DXのパスポートとしてこれますますメリットが増えてまいります。デジタルとアナログの併用期間を設けることで、今年十二月以降も全ての国民が安心して確実に保険診療を受けていただける環境整備に取り組むこととしております。  このように、必要な配慮もしっかりと講じた上で、マイナ保険証のメリットを早期に最大限発揮することが重要と考えております。  現行の健康保険証の発行は今年十二月二日に終了をし、マイナ保険証を基本とする仕組みに移行することとしております。また、今後、五月から七月までをこのマイナ保険証利用促進集中取組月間としてマイナ保険証の利用促進に総力を挙げて取り組み、そしてスムーズな移行ができるように最大限努力をしていきたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 あのね、便利になっていないんですよ、今。これからそういう機能も増やしていくという説明あったとおりで、今々、医療保険部会の委員からもどういう指摘があったかといったら、マイナ保険証は現実には今患者さんが受けられるメリットは余り多くないって言われているんですよ。  だから、こういう事態踏まえて、私が言っているだけじゃないんですよ。昨年三月以降、地方議会から提出された健康保険証廃止に対し……

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 存続、延期を求める意見書は百三十一件になっているんです。どんどん広がっています。こういう声をしっかり受け止めるべきだ。  終わります。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 れいわ新選組の天畠大輔です。  令和六年度の障害福祉サービス等報酬改定について伺います。代読お願いいたします。  まず、介護保険優先原則の問題です。  二〇二三年六月三十日に、介護保険優先原則に関する適切な運用を自治体に周知するため、新しい事務連絡が発出されました。私は、昨年五月の厚生労働委員会において、重度訪問介護と介護保険の明確な違いは日常生活に生じる様々な介護の事態に対応するための見守りであると自治体にきちんと周知するよう厚労省に求めました。  重度訪問介護における見守りは介護保険の訪問介護の支給対象とならないと考えて差し支えないか、事務連絡を引用しながら明確に御答弁ください。

辺見聡厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(辺見聡君) 議員御指摘の事務連絡は、令和五年六月三十日の障害者総合支援法に基づく自立支援給付と介護保険制度の適用関係等に係る留意事項等に関するものと認識をしております。  この事務連絡は、我が国の社会保障制度においてはまずは社会保険制度によるサービスを利用するという原則に基づき、障害福祉サービス及び介護保険サービスのいずれも利用できる場合には介護保険制度を御利用いただくこととしている一方、個々の特性によっては必要なサービスであっても介護保険サービスの支給対象とならないケースなどもあることから、令和五年六月に留意事項等を事務連絡としてお示しをしたものでございます。  本事務連絡には、具体的には、重度訪問介護を利用する障害者について、個々の障害特性を考慮したときに介護保険の訪問介護の支給対象とならない支援内容として、例えば日常生活に生じる様々な介護の実態に対応するための見守りなどが必要と認められる場合には、介護保険の訪問介護の支給とは別に重度訪問介護の利用を認める旨を明記しているところでございます。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  重度訪問介護と訪問介護の違いは少し明確になりましたが、理念の異なる二つのサービスの併用が前提となっている点が非常に問題です。  障害者総合支援法は、障害者の人権保障に重きを置いた法律です。例えば、介護保険の訪問介護は食事や入浴などの短時間だけヘルパーが来ますが、重度訪問介護は介助者が常に付き添い、食事や入浴の時間も本人が自由に決められます。つまり、重度訪問介護を利用する障害者が介護保険に移行してもニーズを満たせないため、重度訪問介護は障害福祉サービス固有のものであると解釈の変更を強く求めます。  また、資料一を御覧ください。  今回の報酬改定では、重度訪問介護の国庫負担基準について、介護保険対象者の区分を細分化し、最重度かつ大部分を占める区分六の単位を引き上げています。  一見すると改善ではありますが、介護保険対象者の国庫負担基準が依然として低く設定されていることに変わりはなく、自治体が高齢者に対する障害福祉の支援を削減する原因は解消されていません。国庫負担基準における介護保険優先原則規定を廃止すべきと強く訴えまして、次に行きます。  こちらも以前から訴えているグループホームにおける個人ヘルパーの利用について質問します。  現在、グループホームに住む重度の障害者は、一定の条件の下で、世話人や生活支援員とは別に、個人単位でヘルパーを利用できます。個人ヘルパーの存在は、当事者が必要なときに必要なことをする普通の暮らしを支えるためにあります。独り暮らしに向けてヘルパーを使いたい人など様々なニーズに即した支援をグループホームにいながら受けられます。しかし、個人ヘルパーの利用は特例扱いのまま、何と平成十八年から三年ごとに措置が延長され続けて今に至ります。  今回の報酬改定でも個人ヘルパー利用の恒久化は盛り込まれず、経過措置が引き続き延長されました。その理由は何だったのでしょうか。団体ヒアリングの結果も踏まえてお答えください。

辺見聡厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(辺見聡君) お答え申し上げます。  障害福祉サービス事業者は、事業者自らの責任において当該障害福祉サービスを利用者に提供することが基本であると考えております。  障害者のグループホームにおいて、居住する事業者が、当該グループホームの事業者以外の外部のヘルパーも利用することについては、各サービスを提供する事業所の責任の所在が不明確であることなどから、これまで三年間の特例措置とした上で、御指摘のとおり、随時延長を行ってきたところでございまして、今般、昨年末までとなっていた延長期間を令和八年度末まで延長をしたところでございます。  今回の令和六年度障害福祉サービス等報酬改定について検討を行いました報酬改定検討チームにおきましては、団体等からの意見や重度障害者の受入れ体制の確保の観点なども踏まえまして総合的に勘案をし、特例措置を令和八年度末まで延長するとともに、共同生活援助、グループホームを利用する重度の障害者が個人単位で居宅介護等を利用することについて、引き続きその在り方を検討するとの取りまとめが行われたところでございまして、その在り方について引き続き検討を行ってまいりたいと考えております。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 当事者から要望があったのにもかかわらず、二十年近くも恒久化を先延ばしになっているのはおかしくないですか。大臣、いかがですか。

辺見聡厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(辺見聡君) 経緯をちょっと再度確認させていただきますが、障害福祉サービス事業者につきましては、事業者自らの責任において障害福祉サービスを利用者に提供するという責任があるということが基本であると考えております。  こうした原則に照らして、障害者のグループホームにおいて、居住する障害者が外部のヘルパーも利用するということについては、各サービスを提供する事業所の責任、いわゆるそのサービスの質に関する責任の所在が不明確になるということについての検討が必要であるという観点があり、こうした観点からの検討が更に必要であるということでございます。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この報酬改定検討チームの中で、団体等から意見や重度障害者の受入れ体制確保の観点も踏まえて総合的に勘案をして、特例措置を令和八年度末まで延長するということを決めております。  それから、共同生活援助を利用する重度の障害者が個人単位で居宅介護等を利用することについては、引き続きその在り方検討するということになっており、その取りまとめが行われたところでございまして、その在り方については引き続き検討を進めていきたいと思います。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 地域で暮らすための選択肢を広げるためには恒久化すべきです。もっと議論してください。  大臣、もう一度聞きます。いかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この点については、先ほども申し上げたとおり、引き続きしっかりと検討をさせていただきたいと思っております。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  次に行きます。  東京都八王子、精神科、滝山病院での暴行、虐待事件発覚から一年以上がたちました。虐待を受けたり、見たり聞いたりした患者一人一人に対する謝罪、回復ケア、そして事件直後の緊急的な転退院支援などの被害回復を定めた仕組みづくりはいまだ取り組まれず、ほかにも課題が山積ですが、本日は政府が最低限すべきと考えることを伺います。  平成十年の厚労省通知、精神科病院に対する指導監督等の徹底についてがあります。この中で、法律上適正を欠く等の疑いのある精神科病院に対する実地指導はこう定められています。最長でも一週間から十日間の予告期間を持って行うこととするが、入院中の者に対する虐待が強く疑われる緊急性が高い場合等については予告期間なしに実施できる。つまり、予告期間なしでの実地指導をしない余地を残した書き方です。  滝山病院事件では、東京都は発覚の一年ほど前には虐待疑いの知らせを受け取っており、定期検査以外の聞き取りもしたと伺っています。しかし、すぐには見付かりませんでした。  これまでも同様に精神科病院での虐待が見逃されがちでした。虐待や違法な身体拘束など、入院患者への違法な加害行為が疑われる場合には予告期間なしに実地指導をしなければならないなどと文言を変更すべきではないでしょうか。これで必ず虐待が見付かるわけではありませんが、最低限の対応として厚労省ができるのではないでしょうか。  転院などにより、患者の安全が確実に確保されていることが明らかな場合などもあるかもしれません。その場合には、例えば一週間から十日間の予告期間を持って実施することができるといった付記をしておけばいいのではないでしょうか。厚労大臣の見解をお願いします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この都道府県等による精神科医療機関に対するこの実地指導について、緊急性が高い場合などには予告期間なしに実施できることはこれまでも通知を行ってまいりました。  あわせて、精神科病院における虐待通報制度が今年四月に施行されるに当たり、より適切な実地指導につながるよう、昨年十一月に通知を改めて発出したところでございます。その中で、通報時点で虐待が強く疑われ、緊急性が高い場合などとして、外傷やあざがあり、殴る、蹴るなどの暴力行為がある、食事が十分に提供されず、著しく体重が減少しているなどの具体例をお示しをし、これらの場合に予告期間なしに実地指導を行うことができる旨もお示ししているところでございます。  今後とも、都道府県等と連携をして、精神科病院の虐待防止措置に係る取組をしっかりと進め、虐待の防止、早期の発見、再発防止を徹底して行っていきたいと思います。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 やはり原則と例外は入れ替えるべきです。代読お願いします。  今答弁にあった昨年十一月の通知では、殴る、蹴る、つねるなどの暴力行為が行われているなどの項目に該当する場合、予告期間なしに実地指導を行うことを検討することと書かれています。予告期間なし実地指導はあくまで検討であり、平成十年通知の原則、例外は維持されています。やはり、緊急性が高い場合を原則として、予告期間なし実地指導を行うのがよいのではと考えます。  次に、国の関与についてです。  実地指導について、先ほどの通知では、法律上極めて適正を欠く等の疑いのある精神科病院に対しては、国が直接実地指導を実施することもあり得ることと定められています。先ほどと同じように、国が直接実地指導をしない余地を残しています。過去には、精神保健福祉法に基づいて国も入った事例があります。  末尾を、国が直接実地指導を実施することといった書き方に改めるべきではないでしょうか。厚生労働大臣、いかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この精神科病院に対する実地指導につきましては、精神保健福祉法上、都道府県及び指定都市並びに国に権限がございます。この虐待対応窓口を設置をし、その状況等をよく把握をしている都道府県や指定都市が実地指導を行うことが、やはり原則としては適当だと考えます。  あわせて、都道府県等において実地指導が適切に実施されるよう、昨年十一月に、虐待が強く疑われ緊急性が高い場合などとして、虐待行為の具体例もお示しをしたところであります。  今後とも、精神科病院の虐待防止措置に係る取組はしっかりと進めて、虐待の防止、早期発見、再発防止の徹底を行います。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 では、国が入る場合の類型化をしておくのはいかがですか。通告なしですが、大臣、いかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) それぞれの個別の内容によって国がそれぞれ直接介入をする場合も当然ございます。しかし、それはあくまでも個別のケースによって異なると思いますので、その点に関する御理解はいただきたいと思います。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 国は何もしないように聞こえます。  昨年十一月の通知より、より踏み込んだ内容の具体策を検討すべきではないですか。大臣、いかがですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 法律上極めて適正を欠くなどの疑いのある精神科病院に対しては、国が直接実地指導を実施することもあり得るということは明確にしてあります。  その上で、個々のケースに対応して、それぞれまずは原則としては各都道府県、指定都市というところで対応していただいて、そして、その個々のケースに応じて国が直接介入するという考え方を取っていることを改めて申し上げたいと思います。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 滝山病院事件は通知に当てはまる状況ではないのですか。大臣、いかがですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この滝山病院のケースの場合には東京都が指導を行っておりまして、この東京都との連携で厚生労働省としての取組を進めていきたいと考えています。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  引き続き具体的な対応について追及していきます。  次に、午前中に高木委員も質問されていましたが、化学物質過敏症についてお伺いします。  昨年十一月の厚生労働委員会において、化学物質過敏症の利用者に対するヘルパー派遣の拒否を防げるよう、自治体や事業者への周知徹底を徹底するように大臣に求めました。その後、どのように対応されたのか、大臣の方から御説明ください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 昨年十一月、天畠議員から厚生労働委員会におきまして御質問いただいた際にもお答えしたとおり、障害福祉サービスの指定基準において、指定事業者は正当な理由がなくサービスの提供を拒んではならないと定められておりまして、これは化学物質過敏症の方への対応にも該当するものであります。  このため、本年一月に自治体に対し事務連絡を発出するとともに、さらに、本年三月の主管課長会議においても、訪問系サービス等の事業者に対して、化学物質過敏症である利用者に配慮したサービス提供に努めるよう求めたところでございます。  引き続き、障害福祉現場に対し、香りへの配慮についての周知を行っていきたいと思います。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  まとめます。  資料二は、先ほどの答弁にあった主管課長会議資料の抜粋です。周知徹底を是非図ってください。  今、現状でもヘルパー派遣を断る事業所が多く、自治体も、行政では何もできませんという対応が続いているようです。  また、先ほどの答弁にあった啓発ポスターが実際には掲示されているところを見たことがない、国民への周知啓発に寄与しているのかと疑問の声も寄せられています。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 はい。  資料三のとおり、高知県、青森市では医療・介護従事者に特化した啓発チラシも作成していますので、厚労省の方でもこのチラシの作成について検討をお願いします。  引き続き追及していきます。  質疑を終わります。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 無所属の上田清司です。どうぞよろしくお願いいたします。  資料の一を御覧ください、大臣。新型コロナウイルス感染症による人口百万人当たりの死亡者数、二〇二一年の七月十八日までの累計でございます。  よく日本は、あるいは日本政府の関係者、また総理などは、G7国の中では最も日本が感染者数や死亡者数が少ないと自慢げに誘導されておられましたが、この棒グラフを見ていくと、必ずしもそうでないということが見えるかと思います。オセアニアやアジア諸国の中では必ずしもそうではないと。バングラデシュ、パキスタン、タイ、ベトナムがなぜ日本よりも少ないのかよく分かりません。あるいは、インドネシア、フィリピン、マレーシアなどが日本とそんなに変わらないと、医療事情や清潔度などを比較していくと、必ずしもそうではなさそうだと。  京都大学の山中伸弥教授は、このエリアに関してはひょっとしたら過去に似たような感染症があったんではなかろうかというような臆測を言われたこともございます。ファクターXなんという言葉を使っておられたりしておられます。  いずれにしても、日本の関係者、厚労省始め医療機関関係者の皆さんたちが大変な御努力をして感染症と闘っていただいた、そして国民の多くの命を救っていただいた、そのことに感謝をすると同時に、比較的、こういう関係であったことも私たちは認識して、改めて、来るべきことがあったときには正しく対応していかなきゃならないと、このように思っておりますし、私も最近、後遺症の方々が非常に多いことが分かってまいりましたので、このことに関心を持ったところでございます。  大臣、一つだけ御答弁をお願いしたいんです。つまり、比較的、いろんなところと検討すると、この棒グラフのように、日本としてはとても頑張ったと、しかし、比較的その中でも環境に恵まれたところもあったのではないかとか、いろんな条件下の中で判断をしなければならないので独り善がりに判断をしない方がいいんではないかというような、そういうことを含めて、この間、大変な思いを厚労省の皆さんたちはしていただいて、頑張っていただいたことをよく感謝することを念じながらも、是非大臣としての所感を伺っておきたいと思います。あとはもう参考人に伺いますので。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 私は、やはり多くの国民の皆さんがこうした感染を防ぐために大変な御努力をし、協力をしてくださったことがまず第一に挙げられるだろうと思いますし、その上で、この医療の提供者側も大変な努力を現場でしてくださった。また、政府、行政機関、各地方自治体もやはり一体になってこの問題に取り組めて、しかし、そのプロセスというのは必ずしもこうした感染症の危機管理の事前の準備が十分にあって行われた、そうした行動ではなかったということ、それから、その際に我が国におけるデジタル化の遅れというのがもう明確になって、そしてそれによって改めてそのデジタル化の必要性が再認識されたこと、そしてまた、我が国には残念ながらセンター・フォー・ディジーズ・コントロールといったような、こういった実務の、全国のネットワークをきちんと持った危機管理の実務のそうした研究機関を持つ司令塔機能がなかったこと、こういったようなことがいずれも我が国の一つの大きな課題として浮かび上がったのが今回のコロナであったというふうに思います。  そういう意味では、コロナのこの経験というものは、むしろ我が国がこれから改革しなければならない大きな医療制度改革等について大変重要な示唆を私どもに与えたんだという受け止め方をしているところであります。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 ありがとうございました。  私は、罹患後の後遺症について日本が最も世界ですばらしい成果を出すということも今後の課題ではないかというふうに思っております。  いろいろお話を聞くと、罹患後の後遺症の出た人数がなかなか正確に把握できないと伺っておりますが、この罹患後の後遺症が発生する確率そのものはどの程度なのかということを今の時点で正確に言える部分だけ教えてください。

佐々木昌弘厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。  まず、罹患後症状、いわゆる後遺症ですけれども、ちょっと二つのことを申し上げます。  まず、症状がどういうのが出るのか、それに対してどれぐらいの数、割合かということで申し上げます。  まず、その症状、いわゆる後遺症による症状ですけれども、これは令和四年度から厚生労働省でも研究班を設けて、これ複数の自治体の協力を得ています。ですから、実態を基にして数万人規模の住民調査を行っております。そこで、新型コロナに罹患、かかってから三か月経過した時点では、症状でいうと、成人では疲労感、倦怠感、せき、集中力低下、小児、子供ですとせき、倦怠感などの症状を訴える患者さんが多かったところです。  ただ、この数、割合についてでございますが、これは残念ながら把握は困難でして、例えば研究によって、複数の研究をまとめてしますと、研究によって定義ですとか調査方法とかが異なっていたり、また症状がある方の方が調査に回答する割合が高くなるといった回答バイアスなどなどがございますが、いずれにせよ、引き続きこうした調査を進めてまいりたいと考えております。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 非常に幅が広くて、なかなか掌握しにくい部分があるし、何が決定打ということで、かかりつけ医あるいは関係病院等でなかなか治りづらいというふうに伺っているところですが、そもそもどういうところで重症とその他というところでお分けになったりすることができるんでしょうか。

佐々木昌弘厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(佐々木昌弘君) これは、後遺症というよりも病気そのものの一般論として、特に感染症というか、呼吸器の場合は酸素がどれぐらい低下するかとかというのがありますが、この後遺症、いわゆる後遺症の場合の難しさは、症状が先ほど御紹介したように多岐にわたることから、どの症状がどうだったらこれは重症とか、そのようなことをなかなか一つの定義で申し上げることができない、こういった困難さの中で、じゃ、その重症というのはどこで線引きをするのかという問いにも直接的にはお答えできないのはそういう背景でございます。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 日常生活で非常に不自由、ゆえに仕事ができない、したがって何らかの形で現場から離れている、離れざるを得ない、この境が比較的重いあるいはそれ以下であるという分け方にはならないんでしょうか。

佐々木昌弘厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。  繰り返しになりますけれども、この後遺症というよりは、病気の考え方の中には、今委員御指摘のように、病気そのものの重い軽いという考え方と、あと、日常生活にどれぐらいの、何というんですかね、この障害というか、ディスアビリティーを生じせしめるのか、こういった区分の仕方自体が一般論としてはございますけれども、今、国際的にも、いわゆる後遺症の研究の中で、それによっての生活のハンディキャップの程度によってというのは、これは国際的に合意が得られているものはないと承知しております。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 働く意思があり、元々働く場があって仲間がいて、しかし思うように仕事ができない、ゆえに仕事場から離れている、そういう極めて精神的にもつらい状況がある、そこで一線が何となく引けるんではないかと私は思っておるんですが。少なくとも、労災の適用ができている、あるいは業務外の理由によって傷病手当金の承認をいただいている、あるいはコロナの後遺症による障害年金を受けている、少なくともこういう条件下であれば重いものだという分け方にはならないんでしょうか。

佐々木昌弘厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(佐々木昌弘君) この後遺症そのものがどういう重さかということにつきましては、先ほど申し上げた考え方にはなります。  一方で、その後遺症によって例えば仕事を行うことが、仕事の場において感染したことによって後遺症が発生してという場合については、その場合は別途、労災等の考え方の中でその判断をするというのが我が国のそのサポートの仕組みということになります。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 元々年金受給者であるとか、特に仕事を持っていないという方々のまた重い症状に関しては、それはそれの考え方もあるんですが、少なくとも、例えば労災請求件数あるいは決定件数やまた支給件数、これまでの累計が六年三月三十一日現在で二十二万一千八百七十五件あると。この二十二万人の方々はまさに医療従事者であり、あるいは医療従事者関係者、このメンバーが労災の適用になるわけですから、これだけの方々が何らかの形で重い後遺症になっているというような考え方を取ってはいけないんですか。それとも何か違う考え方になるんですか。

鈴木英二郎厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(鈴木英二郎君) 労働災害につきましては、これは業務上このコロナのウイルスに感染したかどうかということでその支給がされるかどうかという判断になりまして、その数値については、先ほど先生もおっしゃられましたように、令和二年度から五年度までで二十二万千八百七十五件でございます。  しかしながら、その中で、罹患後症状でありますとか重いか軽いかというようなこと、まずは罹患後症状につきましては、いまだ明らかになっておらないところも多いので、そのうちどのぐらいが罹患後症状だったかということは把握は困難でございます。また、労災の支給決定件数とはこの重い軽いというのは直接関係ございませんので、業務上これだけ災害が、コロナなどのウイルスに感染して発症したということでございます。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 傷病手当金の合計人数なんかも、例えば重い症状だというふうに理解することは不可能なんですか。

佐々木昌弘厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(佐々木昌弘君) 先ほど政府参考人より答弁申し上げた労災のケースもあれば、今委員から御指摘いただいた傷病手当金、さらには後遺症の方については障害年金ですとか障害者手帳、こういった既存の制度がございます。ただ、それがそれによって重い軽いということに直接的に結び付くのかというと、少なくとも医学的に見てこの後遺症の程度と直接結び付くものではないというのが、これは厚生労働省、政府の見解というよりは、国際的に今このような考え方になっているという状況です。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 そうしますと、後遺症がなくなった場合、労災の認定を受けていた、仮に後遺症で、そして後遺症がなくなった、そうすると、その場でもう認定取消しになるんでしょうか。

鈴木英二郎厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(鈴木英二郎君) これは労災全般についての話になりますけれども、何か疾病にかかったと、それで治癒したといった場合には、その治癒ということをもって療養についての給付が終了になるということになります。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 基本的には、やっぱりコロナの後遺症で何らかの形で労災を受けるとか傷病手当金を受けるとかあるいは障害年金を受けるというような形になって、この後遺症がなくなった時点では、言わばその権利というか、それがなくなったというふうに理解してよろしいんですね。

佐々木昌弘厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(佐々木昌弘君) それぞれの制度においてそれぞれの認定するに足る事由が消滅した場合、つまりこの場合、これは後遺症が原因でという方については後遺症がなくなる段階において消滅するということになるので、そういう運用の仕方になります。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 このコロナの後遺症がどうすれば本当に良くなるのかというのがまだ、学問的というんでしょうか、医学的に整理されていないというふうに理解してよろしいでしょうか。それとも、一部に関しては理解されているというふうに考えていいのか、その辺について確認したいと思いますけど。

佐々木昌弘厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。  まず、この後遺症の全容がというまでにはまだ全容は解明されておりませんが、例えば治療法というもので考えますと、症状を有する方の大半はまず時間の経過とともに改善はするというのはあります。症状が残る方も一定程度いらっしゃいます。なので、こうしたそれぞれのケースにおける治療法については、これ様々な研究、国内外で行われております。ただ、標準的な治療法は確立しておりませんが、対症療法という形で、その症状を有する方、いわゆる後遺症の方に対しての治療という知見は積み重なっているところという状況にございます。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 私がいろいろ確認した限りにおいては、確立したものはないと、いろいろ処方はしているけれども決定的なものはないというふうに理解をしておりますけれども、このような理解でよろしいかどうか。

佐々木昌弘厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(佐々木昌弘君) 端的に申し上げますと、そのとおりです。確立されているものはないけれども、例えば厚生労働省、我々の方でも診療の手引きを策定、また改訂を行っているところですので、確立はされていないけれども、現時点で分かるものは国内の医療機関と共有している、そういう状況でございます。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 大臣、質問ではありませんが、このようにコロナの後遺症に関しては、ある意味では、どうしたらきちっと治すことができるかということについては確立したものがないと。対症療法としてはいろいろやっていると。で、決め手に欠けるというのが一般的な話だということですので、もし、我が日本がコロナの感染者数あるいは死者数で世界にぬきんでたように見えたけれども、さほどのことはなかったというのが実際の話であると。しかし、感染症の後遺症に関してはぬきんでた成果を出していると、解決のために。  そのように頑張っていただくと、私たちは、まさにこの、何というんでしょうか、思わぬところでコロナにかかり、かつ、この重症的な後遺症にかかって悩んでいる人たちが実は日本の力で復活するという、こういうことができるように、是非厚労省、又はまとめ役だと思いますが、各医療機関をしっかりまとめていただいてすばらしい成果を出していただきたい、このことをお願い申し上げまして、終わります。  ありがとうございました。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     ─────────────

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 次に、雇用保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。武見厚労大臣。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) ただいま議題となりました雇用保険法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。  女性や高齢者等の多様な人材の労働参加が進むとともに、働くことに対する価値観やライフスタイルも更に多様になっている中で、労働者の生活及び雇用の安定を図る観点から、それぞれの労働者がその希望と状況に応じて持てる能力を十分に発揮できるよう、多様な働き方を効果的に支えるとともに、労働者の主体的なキャリア形成を支援することが必要です。  こうした状況を踏まえ、雇用保険の適用範囲の拡大、教育訓練やリスキリング支援の充実、育児休業給付の給付増を支えるための安定的な財政運営の確保等を行うため、この法律案を提出いたしました。  以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明をいたします。  第一に、雇用保険の適用対象について、一週間の所定労働時間が二十時間以上の者から十時間以上の者へと拡大することとしています。  第二に、雇用の安定及び就職の促進を図るために必要な教育訓練を受けた場合に、給付制限をせず、雇用保険の基本手当を受給できるようにすることとしています。  第三に、教育訓練給付金の給付率を最大で受講費用の百分の八十に引き上げるとともに、被保険者が教育訓練のための休暇を取得した場合に支給する新たな給付金を創設することとしています。  第四に、育児休業給付の国庫負担の暫定的引下げ措置を廃止し、国庫は育児休業給付に要する費用の八分の一を負担するものとするとともに、育児休業給付の保険料率を千分の五に引き上げつつ、雇用保険財政の状況に応じて保険料率を引き下げられるようにすることとしています。  最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、令和七年四月一日としています。  以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要でございます。  御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後三時三十六分散会

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