厚生労働委員会 第7号
- 発言数
- 155 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2024/04/16
会議録
○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、石橋通宏君が委員を辞任され、その補欠として勝部賢志君が選任されました。 ─────────────
○委員長(比嘉奈津美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省社会・援護局長朝川知昭君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(比嘉奈津美君) 生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案を議題として、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○打越さく良君 立憲民主・社民の打越さく良です。 四月四日に石橋通宏議員が行った質問について、本日改めて大臣にお伺いします。 今回の法案に含まれている就労準備支援や家計改善支援が生活保護の受給の要件とされるようなことがあってはならない、本法案が新たな水際作戦に現場で使われるようなことは許されない、絶対にそんなことはさせないと、生活保護を受けさせないために本法案の新たな制度、仕組みをつくったのではないということで、大臣、よろしいですね。お願いします。
○国務大臣(武見敬三君) 生活保護受給者を対象としたこの就労準備支援事業や家計改善支援事業を利用することは生活保護の実施の要件ではございません。生活保護制度は最後のセーフティーネットであります。この保護が必要な方には確実かつ速やかに保護を行う必要がある。生活保護の面接、面談の際に、申請の意思を示しているにもかかわらず生活保護を申請させないような対応を行うことは適切でないと考えております。
○打越さく良君 心強い答弁をありがとうございます。石橋議員始め、国民の皆さんもほっとしていると思います。 機能性表示食品制度について質問を続けさせていただきます。 規制緩和による経済成長のための制度として、消費者の利益よりも経済的利益を優先させた制度、それが機能性表示食品制度だったのではないでしょうか。小林製薬の健康被害問題への対応が後追いになっているのではないでしょうか。行き過ぎた規制改革は、国民の命と安全を守る観点から正さなければなりません。 まず、大臣、健康被害の原因物質の特定について、現時点での報告を求めます。
○国務大臣(武見敬三君) 今回は、五名の方の尊い命とその関係が疑われているという時点で、極めて深刻な事案であると受け止めております。その原因と、それぞれ因果関係というものをとにかく徹底的に究明することが最も重要な課題だということを私は認識をしております。 したがいまして、この原因究明のために、今、関係各位、そして専門家に徹底的に今調査をしてもらっているところであります。三月二十八日の薬事・食品衛生審議会の調査会で小林製薬から説明がなされたことを受けまして、翌二十九日に、国立医薬品食品衛生研究所、小林製薬、厚労省の三者による合同会見において、特定のロットにプベルル酸が確認されたことなど、判明している事実について公表したところでございます。 厚生労働省において、現在、国立医薬品食品衛生研究所と連携をいたしまして、このプベルル酸を含む原因となり得る物質を網羅的に検索するなど、原因究明に向けて取り組んでいるところであります。かなり網羅的に研究しているので若干時間が掛かっていることは御容赦いただきたいと思います。その進捗状況については、新たな事実が分かり次第、これはもう公表していきたいと考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
○打越さく良君 つまりは、まだ特定されていないということかと。国民の皆さん不安になっているので、できるだけ早く、早期にと考えます。 腎臓学会によると、お亡くなりになった五名の方のうちに三人には既往歴があったということです。それぞれ、前立腺がん、悪性リンパ腫、高血圧、高脂血症、リウマチとされます。 既往症との因果関係について伺います。これらの既往症の方がファンコーニ症候群を引き起こす可能性はしばしば見られるものなのでしょうか、あるいは特異な症例なのでしょうか。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 先日、四月の九日に、厚生労働省と日本腎臓学会と共同で、現在調査をされて集まっています九十五例についての記者会見、会見をさせていただきました。その中には死亡事例は含まれておりませんで、今先生がおっしゃった五名、これにつきましては、小林製薬から厚生労働省が報告を受けている五例の死亡例というものでありまして、小林製薬の方ではこの因果関係については把握を、分かっていないと、こういうことでございました。 一方で、私どもの方では、日本腎臓学会と連携をいたしまして、専門学会の先生方に調査をした中で、九十五例の症例、これについて報告をさせていただき、現時点においては原因物質も分かっておりませんので、因果関係ということにつきましては腎臓学会としては今の時点では判明していないという会見がございました。 引き続き、症例を集めていきながら、しっかり関係者と連携して原因究明努めてまいりたいと思っております。
○打越さく良君 そもそも、機能性表示食品は健常者を対象としたものです。既往症がある方が機能性表示食品を喫食して健康被害が起こり得る可能性は、七千に近い機能性表示食品全てに当てはまるでしょう。実際、消費者庁は、十一事業者八製品で計百十七件の健康被害報告があったことを明らかにしています。いずれの事例も消費者庁には報告されていなかったと。事業者側は不要と判断していたと説明していると。このことがこの制度の本質を物語っているのではないでしょうか。 健康被害の報告を義務とすることは必須と考えるのですけれども、健康被害を未然に防ぐためには、既往症がある方は喫食してはいけないと、そういったことを周知徹底すべきではないでしょうか。
○政府参考人(依田学君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、機能性表示食品につきましては、食品表示法に基づく食品表示基準におきまして、疾病に罹患していない者に対して、機能性関与成分によって健康の維持増進に資する特定の保健の目的が期待できる旨を科学的根拠に基づいて容器包装に表示する食品と定義されております。 また、同基準第三条第二項におきまして、機能性表示食品の容器包装上には、疾病の診断、治療、予防を目的としたものではない旨、また、疾病に罹患している者、未成年者、妊産婦、妊娠を計画している者を含む、及び授乳婦に対して訴求したものではない旨、また、疾病に罹患している者は医師、医薬品を服用している者は医師、薬剤師に相談した上で摂取すべき旨といった事項がそれぞれ義務表示として規定されております。 機能性表示食品の容器包装上の義務表示事項につきまして、今後は広告等も含めた表示の在り方についても本事案に対応した制度の在り方の検討に当たって検討していく課題と考えております。
○打越さく良君 これから検討するということだったんですけれども、なかなか、やはり今なお、どういうことになるのかということを、むしろ健康が、むしろ健康になると思って喫食している方もいるところで、そのような状況でいいのかと思われます。 そして、今回はもうお亡くなりになるという本当に痛ましい健康被害も出て非常にクローズアップされたと、そういうことで被害申し出る方もいらしたと。そうすると、腎臓とか肝臓は沈黙の臓器とまで言われていまして、症状が出るまでに時間が掛かる。これまでにも、既往症がある方が機能性表示食品を喫食して健康被害あるいはもうお亡くなりになるということまでになった暗数というのは相当に上るのかもしれません。 そうしたことを考えると、一刻も早くこの制度を抜本的に見直すと、例えば特保への統合も考えるとか、そういうことも考えたらいかがかと思うんですが、消費者庁、いかがでしょうか。
○政府参考人(依田学君) お答え申し上げます。 まず、前提としまして、今回の事案につきましては、厚生労働省におきまして原因物質の特定、分析を進め、発生原因の究明に取り組んでいると承知しております。 その上で、機能性表示食品につきましては、食品としての安全確保については食品衛生法を遵守することを前提としまして、事業者の責任において当該商品の安全性や有効性の科学的根拠などの情報が原則全て公開され、消費者の誰もが情報にアクセス可能な制度となっておりまして、消費者の自主的かつ合理的な商品選択に資するという観点から一定の意義がある制度と考えております。 他方、機能性表示食品として販売する際には、消費者の誤認を招かぬよう、先ほど御答弁申し上げましたように、機能性及び安全性について国による評価を受けたものでないこと、あるいは疾病の診断、治療、予防を目的としたものではないことといった事項を容器包装上表示することを義務付けております。 また、国としましては、この機能性表示の適正性確保のために、届出、販売後に科学的根拠などに疑義が生じた場合には、届出者に対して届出の撤回、変更を求め、悪質な表示につきましては、優良誤認、虚偽表示として、食品表示法、景品表示法あるいは健康増進法といった表示規制法に基づく措置を厳正に講じることとしております。 いずれにしても、本事案に対応した本制度の在り方につきましては、今週中にも専門家で構成される機能性表示食品を巡る検討会を開催いたしまして、五月末までに方向性を取りまとめるべく、スピード感を持って取り組んでまいりたいと存じます。
○打越さく良君 いや、本当に科学的根拠などで、いろいろなところで疑義が出る、そうした制度をやっぱり見直す必要がある事態に至ったということを肝に、深く、重く受け止めていただきたいんですね。 この製造後の品質検査を行わなければ予期せぬ化合物の混入は分からないと。義務付けなければならないんではないでしょうか。問題の大阪工場はGMP認定を受けていなかったんですね。製造過程全てにGMP認定を義務付けるべきではないでしょうか。消費者庁にお願いします。
○政府参考人(依田学君) お答え申し上げます。 機能性表示食品につきましては、食品表示法に基づく食品表示基準におきまして、生産、製造及び品質の管理に関する事項を届出事項の一つとして規定してございます。これを受けまして、食品表示基準の運用指針におきましては、サプリメント形状の加工食品に限定しておりますけれども、GMPに基づく製造工程管理を強く推奨しているところでございます。 今週中には専門家を構成員といたします検討会を開催する予定でございますが、ここでは、委員御指摘のような機能性表示食品の製造過程における安全性の担保措置を含め、健康被害情報の報告ルール、届出情報や義務表示事項の消費者への伝達方法など、制度の在り方について専門家の皆様に多角的な議論をいただく予定でございます。また、多くの関係者からのヒアリングを行うことを予定しておりまして、実態をよく把握した上で検討することとしております。 いずれにしましても、こうした検討を通じまして、本事案を受けた制度の今後の在り方につきましては、五月末までに方向性を取りまとめるべく、スピード感を持って取り組んでまいりたいと存じます。
○打越さく良君 命と健康に関わるこうした事件が起こってみると、やはり、厚生労働省がもう管轄外ということではなくて、厚生労働省こそリードして対応しなければならないんではないかと。 実際に、厚生労働省内に紅麹使用製品対策省庁間連携室設置していただきましたけれども、結局、食品である以上、食品衛生法による対応となってしまって、医薬品と違ってPMDA等が分析することができないと。タブレットやカプセル等のバイオ製品については、薬機法並びに何らかの規律が必要ではないでしょうか。食品だからもう事前チェックはないよというわけにいかないんじゃないかということについてお願いします。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 先生の御指摘のとおりだというふうに考えております。厚生労働省では、機能性食品でありましても、これは食品でございますので、食品全般に関して食品衛生法の中で一定の安全の基準、こういったものを定めているわけであります。食品全般の衛生管理としましては、法律の中で、食品衛生法の中で、全ての食品等事業者に対しましてHACCP、これを義務付けを行っております。これに沿った衛生管理というものを行っていただいております。また、加えまして、御指摘のタブレットやカプセルなどにつきまして、健康食品につきましては、医薬品に準ずる内容でGMPの認証、これを受けることをガイドラインにおいて強く推奨しているところであります。 いずれにいたしましても、今回の事案を受けた対応につきましては、原因究明を進めているところでございますが、報告の遅れや健康被害の発生、こういったものを未然に防ぐ方法につきまして、どういったことができるか、対策を検討してまいりたいと思っております。
○打越さく良君 小林製薬については、品質管理が余りにもずさんだったのではないかと。 それで、一方で、原因物質が不明だというふうに小林製薬言っているんですが、でも、健康被害を引き起こした商品と製造ロットは公表しているということで、小林製薬は、成分Xが検出された合計十ロットはいずれも二三年四月から十月に大阪工場で製造したものだったということなんですね。この出荷時からこのことを認識されていたのではないかと。逆に、認識していなかったということであれば、品質管理に問題があったということになると思います。 この工場の衛生管理状況は十分なものと言えるんでしょうか。どのように考えておられるのでしょうか。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 厚生労働省は大阪市との共同で、三月三十日に、回収命令の対象となった商品を製造しておりました旧大阪工場、これ立入検査を行うとともに、移転後の和歌山工場へは翌三月三十一日に立入検査をさせていただいております。立入検査では、食品衛生上の危害を防止する観点から、危害の要因がどの製造工程に生じたのか、食品衛生監視員による専門的な検査等を行うものでございまして、今回の検査では紅こうじの製造記録や製造工程の確認を行わせていただいております。 厚生労働省では、現在、健康被害が発生した原因の究明、これ進めているところでありまして、引き続き大阪市とも連携して今後の対応に生かしてまいりたいと思っております。
○打越さく良君 この大阪工場での紅こうじ培養は固相培養であったということです。この方法は、安価でできるんだけれども不純物が混入する危険性が高いということで、和歌山工場は老朽化した大阪工場から和歌山工場に製造設備を移設したということなんですけど、そのまま固相培養の設備が移設されたのではないかと。 こうした状況で生産再開というのは許されないと思われるんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 一般論で申し上げますが、液相培養か固相培養かといったことにつきましては、これ培養方法の選択は、必ずしも製造コストやリスクだけではなくて、その培養の条件ですとか培養する菌の性質、目的、こういったことを踏まえて決定されるものであるというふうに承知をしております。したがいまして、一概にどちらが適切ということはその時々の目的による判断ではないかというふうに考えております。 いずれにいたしましても、厚生労働省といたしましては、和歌山工場、大阪工場、両方とも立入検査で衛生管理や製造工程などの確認をさせていただいたところでありまして、引き続き原因究明に鋭意取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○打越さく良君 引き続き、この問題については取り上げていきたいと思います。 そして、閣法について質問を移してまいります。 困窮者支援の現場におられる小林美穂子さんという方が、あるインタビュー記事で、裏金議員がいる一方で、裏金議員がいる、裏金をためている人がいるということでありながら、本当に生活、暮らしが厳しい方たちがいると、この社会はどういうことなんだと、もう不公正じゃないかということをおっしゃっていたんですね。 この政治に対する信頼を私たち取り戻すためには、この法案の下で政治はしっかりと困難な人に手を差し伸べるんだということを確かなものにしていかなければならないと考えております。 ところがどうなのかということで伺いますけれども、昨年末の生活困窮者自立支援制度と生活保護制度の見直しに関する最終報告書、この中で人員体制の構築などが重要だということを指摘されたわけですけれども、結局、この人員体制、どうやって構築していくかとか支えていくかということについては、その待遇ですね、働いている方たちの待遇が大変重要になる。 例えば相談員については、同種の業務の処遇とも比較して適正な水準であるかどうか、そうしたことを検証すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。大臣にお願いします。
○国務大臣(武見敬三君) 自治体が自立相談支援機関等の直接運営する場合には、会計年度任用職員が相談支援員を担うこともあるために、任期の定めのない常勤職員である生活保護のケースワーカーなどと単純に処遇の比較をすることはできないと考えておりますが、相談支援員などの処遇は令和四年度の調査研究事業で一定の把握は行っております。 具体的には、この相談支援員などの雇用形態別の割合は、正規雇用職員が約五〇%、非正規雇用の常勤の職員が約三四%、非正規雇用で非常勤の職員が約一四%でございます。平均年収は、正規雇用職員の場合が約四百五十万円、非正規雇用で常勤の職員の場合が約二百九十万円、非正規雇用で非常勤の職員の場合が約二百六十万円という結果でございました。 また、令和五年度調査研究事業では、自治体における自立相談支援事業の委託先の選定方法等について実態把握を行いましたところ、条例に長期契約、長期継続契約を締結できる類型を定め、年度当初から委託業務の履行に必要な質の高い人材を一定数以上確保する必要がある場合は、この類型に該当するものとして三年間の複数年度契約を締結をしております。仕様書で、国や県が実施する研修のほか、委託先独自の研修の企画及び研修への参加を努力義務として定めております。そうした取組が実際確認をされました。 今後、これらの結果を踏まえまして、自治体に対しガイドラインの形で好事例等を周知することなどにより、各自治体における処遇の改善の取組を推進してまいりたいと思います。
○打越さく良君 いつもその好事例を示してという形なんですけれども、むしろ、問題は悪い事例なんですよね。だから、何でしょう、そういう低い事例に行かないように、国が適切な賃金水準を、目安を示して、むしろ、雇用の安定と賃金の引上げを行っていくべきではないかと。そのために、もうとにかく財源と。地元からは財源さえあればできるんですというお話を伺っているので、その財源確保について意気込みを、意気込みというか、お約束をお願いします。
○政府参考人(朝川知昭君) 生活困窮者自立支援制度の各種事業を行う支援員は制度を実施する上での重要な基盤でございますので、支援体制の強化に取り組んでいく必要があると考えています。 そのため、今年度の当初予算におきましては、自立相談支援事業の国庫補助の基準を見直しまして、一つとして、支援の実施状況に応じた基準額になるよう見直すとともに、二つ目として有識者、有資格者等の良質な人材の確保やアウトリーチの体制整備など、支援の質を高める取組を評価する加算を新設することとしています。 引き続き、このような取組による支援体制の強化を通じて事業を適切に実施できるよう、必要な予算の確保に努めてまいります。
○打越さく良君 生活困窮者自立支援制度と生活保護制度の連携強化というのも、何というか、耳に聞こえはいいんですけれども、結局現場に負担が来るというだけなんじゃないかというおそれも地元ではあるにはあるんですね。 被保護者が生活困窮者向けの事業に参加する場合でも、ケースワーカーと連携し、保護の実施機関が継続的に関与する仕組みとするとともに、現場の業務負担の増加によって支援の質が低下するということはあってはならない。その低下しないように、結局は両制度の実施機関の適切な人員体制、それが必要なわけですよね。もう同じ人員しか、もう限られた人員でどんどん仕事が増えちゃう、そういうことがないようにすべきじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(朝川知昭君) 今回の法案では、生活保護の受給者が生活困窮者の自立支援制度を利用できるようにすることとしています。これ、被保護者がより良い環境に置かれるようにという趣旨でございます。 ただし、自立に向けましては個々の状況に応じた様々な支援に取り組む必要がありますので、従来どおり、保護の実施機関が継続して関与する仕組みとすることが効果的な支援につながると考えておりまして、今後、そのケースワーカーの負担も考慮しながら具体的な実施方法の検討を進めてまいりたいと思います。その際、国としても、生活困窮者と生活保護受給者への支援を行う者に対する合同研修を実施するとか両制度の一体実施に向けたノウハウの助言、伝達を行うなど、必要な取組を支援してまいります。
○打越さく良君 ちょっと、四の質問の前提、前提というか前にちょっと大臣に伺いたいんですけど、やっぱり、本当、コロナ禍の経済の不況というのがシーセッションと言われたこと、大臣も御存じでしょうか。 女性が不安定就労とか低賃金苦しんで、DVとか虐待とか、コロナのときにはステイホームとか言われましたけれども、そのホームが安心ではない、安全な場所ではないというところで、そういう女性たちにとって、その生きづらさというのは決して個人的なものではなくて、社会構造が生み出した困難であるということを大臣にも共感していただきたいと思います。 そして、私が忘れられないのは、二〇二〇年十一月、渋谷のバス停で殺害された当時六十四歳だった大林三佐子さんのことなんですね。事前のレクのときに、皆さん、レクにいらしていただいた職員の方たち、皆さんうなずいてくださったので、私、厚生労働省の中でもこの事件の深刻さというものを受け止めていただいているということ、ほっとしたというか少し安堵したんですけれども。 本当に、この大林さんという方は、DVが原因で離婚なさって、お一人で仕事を転々として一生懸命頑張っていた。スーパーの試食販売とかをしていて、それがコロナ禍で途切れてしまって、もう住まいを失ってしまって、そういう事態になっているのに彼女は生活保護を申請しなかったんですよね、していなかったんですよ。なぜ、しばらくネットカフェに寝泊まりをしていて、仕事を増やしていただきたいと派遣元会社に交渉していた様子をお知り合いの方が見ていたということなんですね。誰にも頼らずに自分の力で生活を成り立たせようとしていたということで、もう、ちょっと私、済みません、うるっと、いつも考えても、なぜ彼女が公助に頼らずホームを失うまでに至ったのかということは本当に重いんだなと。ここは厚生労働省だけではなくて、政治に身を置く者として重く受け止めなければいけないと。 彼女の死は、もう住まいさえあれば、いろんなこと重なっているんですけれども、重いところで、住まいがあれば避けられたのではないかと思うんですね。居住の権利を保障する政治ということが求められているというふうに思います。 四月十一日、稲葉参考人が紹介されましたけれども、昨年九月二十二日、日本学術会議が発表した見解でも、コロナ禍で顕在化した危機・リスクと社会保障・社会福祉において、居住支援、居住保障の重要性というものが大切だということで、まず適切な住まいを確保することが、生活の再建や貧困の予防を図り、危機を回避する前提条件ということを、本当にこれは真っ当なというか、重い指摘だというふうに思います。 大臣に、このハウジングファースト、これの重要性ということは御理解いただけるかどうかと。お願いします。
○国務大臣(武見敬三君) 御指摘のとおり、生活困窮者が適切な住まいを確保することは極めて重要だと考えております。 本法案では、生活困窮者支援の窓口等において住まいに関する相談を包括的に受け止めること、それから入居後の見守りなどの支援や社会参加への支援を強化することなどの改正を盛り込んでおりまして、このほかシェルター事業についても令和六年度から緊急時の支援を充実するための加算を創設をいたしました。 こうした取組に加えて、国土交通省とも連携をしつつ、今国会に提出された住宅セーフティーネット法の改正法案の措置を併せて講ずることで、生活に困窮する方が借りやすい住まいが市場に数多く供給される環境の整備を進めていくこととしております。 以上です。
○打越さく良君 いや、大臣が今おっしゃったことですね、でも、それでは余りにも小粒なんじゃないかという落胆の声が広がっているわけですね。 結局、ハウジングファーストの理念から、適切な住まいを確保して、生活の再建、貧困を予防すると、危機を回避するということですと、これ、住宅確保給付金を就労とか年齢要件と切り離した普遍的制度にすべきだと、個々人に寄り添う伴走型の住宅支援が併せて必要だということが問われていたのではないかと。 ですから、相談窓口設置したり、切れ目ない相談支援体制とかいろいろ用意されても、結局、住居確保給付金を大幅に拡充すると、普遍的な家賃補助制度に改変すると、これが必要なんじゃないかと、その点いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 御指摘の件は、例えば家賃保証するというような件になるので、やり方になるんじゃないかと思うんですけれども、そういう家賃保証みたいな形で導入、支援事業導入いたしますと、生活に困窮した方々に対して個別の事情に応じて住まいの支援を行うことで自立を促していくということがやはり適切だろうと思います。 最低限度の生活を保障する制度として生活保護制度が存在をしている中で、これとは別に住宅費を保証する制度を創設することについては、最低限度の生活保障を超えた保障を行うことになり、公平性に問題が生ずるということが懸念されておるところから、非常に慎重な検討が必要であろうというふうに考えております。
○打越さく良君 いや、それは余りにも寂しい答弁で、本当に、これこそが必要だということは当委員会でも参考人などから盛んに指摘されていたところなんですね。 この生活困窮者自立支援法三条三項、六条では、住居確保給付金の支給対象を、離職又はこれに準ずるものとして厚生労働省令で定める事由により経済的に困窮し、就職を容易にするため住居を確保する必要があると認められるものとした上で、施行規則十条で、離職後二年以内、誠実かつ熱心な求職活動、離職等の前に主たる生計維持者であったこと等が要件とされています。 厚生労働省の中間まとめでも、離職、廃業後二年以内という要件などについて変更するかどうか検討するとなっていたので非常に期待が寄せられていたんですが、この要件ぐらい外していただきたかったんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(朝川知昭君) 住宅確保給付金の離職、廃業後二年以内という要件につきましては、できるだけ早期に就労支援を行うことが効果的であるため、離職や廃業の後、早期の就職活動を奨励し、かつ重点的に支援する観点から設けている要件でございます。 一方、今般の制度改正を検討いただいた社会保障審議会の中間まとめ、委員御指摘の中間まとめでございますが、において、本要件の見直しを検討する必要があるとの御指摘をいただいたことを踏まえまして、令和五年四月より、疾病や子育て等のやむを得ない事情により求職活動が困難であった場合には、その事情があった期間は離職、廃業後二年以内の二年には含めず、離職や廃業の後、最長四年までは支給対象とすることといたしました。この見直しも踏まえまして、今後も住居確保給付金を適切に運用してまいります。
○打越さく良君 まあ遅々たる歩みという感じですね。 今国会で、法務委員会にですけれども、いわゆる共同親権を認めると言われる民法改正案が審議されているところですけれども、私、弁護士としてDV被害者の代理人を務めてまいりまして、彼女たちが暴力を受けてすぐ、あっ、これはもう大変危険だということで、すぐ家を出て暮らすということは本当に容易ではないんですね。 衆議院の法務委員会で、離婚できなくなる社会が健全というある議員の発言があったんですけれども、それ本当に、私、過去、自分が担当してきた依頼者たちを思い浮かべて、離婚しない方が望ましいということは彼女たちの頭にも実はあるんですね。そうすることで、それから耐え続けることで、むしろ御自身だけではなくて子供たちにも非常に影響があって、深刻な、心身に何か非常に悪影響があったりということで、またそういう発言が国会の中でもあるというのは本当に深刻なことだなと思います。子供を真ん中とかチルドレンファーストということであったら、子供や女性とか、もう個人がありのままに尊重される社会に、そういった社会こそ健全であるというふうに国会議員としては発言していきたいと思っております。 そして、石川久仁子参考人が補足資料を提出していただいた際に、住まいで困っている中には女性のDV被害者もいらっしゃるということ、記述がございました。 私も、住まいの貧困と聞いたとき、真っ先に思い浮かべたのは私の元依頼者たちですね。DVにおびえながらも、住まいがないということで、ここで耐え続けるしかないなと、子供連れて避難するのはとても困難なことだということで諦めていた彼女たちのことを思ったんですけれども、今回の改正案が希望になるかというとどうなのかなと。 避難する前はまだ生計維持者ではないと、子供の世話をしなければいけないので、誠実かつ熱心な求職活動も難しいわけですね。今後の生活でこの給付金を利用したいということでもし相談に窓口に行ったとすると、あなた、支給対象者から外れていますよと、こう言われて、ああ、そうかと、なかなか利用できないんだということで避難を諦めてしまいかねないんじゃないかと。そういうことだと健康で文化的な最低限度の生活を保障できていないということになると思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(朝川知昭君) 自治体向けの事務マニュアルにおきまして、申請時点における主たる生計維持者であれば支給の、この住居確保給付金ですけれども、支給の対象となることや、育児等のやむを得ない事情がある場合には離職、廃業から最長四年までは支給を認めることをお示ししているところです。 自治体では、適宜、これらの考え方を受給希望者に御案内しつつ、収入等の要件を満たしていれば住居確保金、給付金を支給しているものと承知しています。加えまして、DVの被害者が新たな住居に入居すること、入居する場合であって、DV等により住民票を新住所に移すことが難しい場合には、その居住実態の確認に当たりまして、新住所に住んでいることを証明できる書類の提出で差し支えないこととしております。 引き続き、こうした取扱いについて自治体に周知を行うとともに、DV被害者への支援に際しては、個々の状況に応じて、自立相談支援機関が配偶者暴力相談支援センター等の関係機関とも連携しながら必要な支援が行われるよう取り組んでまいります。
○打越さく良君 いや、私が伺ったのは、避難した後ではなくて、避難する前、利用し得るよということを窓口で説明していただきたい、相談に行ったときにですね。そこが重要なんですよ。避難する前に、私は暮らしていけるかどうかと、子供を連れて住居が確保できるかどうかということが大切なので、その点、もう一度お願いします。
○政府参考人(朝川知昭君) ただいま申し上げましたような取扱いにつきましては、DVの被害を受けている最中の方で、実際に避難する前に相談に来られたような場合にもしっかりと周知できるように自治体に対して申し上げていきたいと思います。
○打越さく良君 是非周知をお願いします。誤解ないようにお願いします。 それで、私がさきの国会で取り上げて、そして今国会でもこの委員会で取り上げられている桐生市の問題、今回も取り上げたいんですが、非常に、一自治体のひどい事例だということだけではなくて、構造上の問題がある、それは水際作戦を許す、そういったことが根本的に問題なんじゃないかと思われます。 大臣、桐生市生活保護違法事件全国調査団の要望書、これ、この前、参考人質疑のときに稲葉参考人の方が示していただいたんですけれども、大臣はお読みになったでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 要旨について報告を受けただけでございます。
○打越さく良君 要旨についてであっても、このように非常に深刻な問題があると、これは何とかしなければいけないと、その御認識はあるということでよろしいですか。念のためお願いします。
○国務大臣(武見敬三君) 特に、御指摘の警察OBの活用等が、実際にその生活保護を受けようとする人たちに対して威圧的な雰囲気、環境をつくり出してしまって生活保護申請がしづらいようになってしまうというようなことは決してあってはいけないことだと理解しております。
○打越さく良君 今大臣がおっしゃったように、もう桐生市では、水際作戦によって制度に寄せ付けないと、制度に一生懸命つながったという人に対しても、暴言とかハラスメントとか日常生活へ過度に介入して辞退届を強要するとか、そういった驚くべき手法を駆使して短期間で辞退させてきた、本当に排除と監理のシステムとしか言いようがないものを築き上げてきたわけですね。桐生市は、二〇一一年からの十年間で生活保護受給世帯が半減していると、特に母子世帯は二〇一一年二十六世帯だったのが二〇二二年二世帯と急減しているんですね。余りに不自然であり、検証が必要です。 本当に、このDV被害者の方たちが子供を連れて避難して、でも仕事探しも難しくて、そこでもう生活保護を受ける必要があったということも思い出すわけです。だから、もちろんこの桐生市の生活保護をやめられた母子世帯の方たちが、皆が皆、DVなどの事情があったわけではないかもしれないんですけれども、でも仮に、DVを受けて、もうつらい思いして、避難して生活保護を受けてみたら、なぜか家庭訪問にも厳しいまなざしを警察官OBの方たちから向けられるとしたら、もうどういうふうに、苦しくても何とかしなきゃいけないんだなと萎えてしまって、生活保護を辞退しようと、もう諦めるしかないんじゃないかと、もうそのように仕向けられるんじゃないかというふうに思います。 これは、厚生労働省が二〇一二年、不正受給対策として警察官OBを福祉事務所内に積極的に配置することを促したと。その結果、何が起こったのかということを、もう桐生市に限らずですよ、検証する必要があるのではないでしょうか。この二〇一二年三月当時、既に生活保護問題対策全国会議は、当時の大臣に、元警察官が市民と直接やり取りする現業に社会福祉主事の資格もなく従事すると、警察目的が福祉目的に先行すると、結果的に市民の生存権を阻害する危険があるなどと警告していた。警告どおりのことが、そういった事態になっているんじゃないでしょうか。 厚生労働省は、この事態に反省していただきたいところ、唖然とすることに、令和六年度予算において生活保護適正運営対策強化事業として更に警察OBの配置を進めるとしているんですね。 いや、こういうのを進めるよりも、まず各自治体における警察OBの活用状況、検証すべきではないでしょうか。
○政府参考人(朝川知昭君) まず、警察官OBの配置についての補助事業につきましては、令和六年度予算は基本的に令和五年度予算と同様の内容のものとして計上をさせていただいております。 この警察OBの配置につきましては、ケースワーカーに暴力を振るうなど、その暴力への対応との観点から進めてきたものでございますので、その趣旨にのっとって自治体においても取り組んでいただくことが重要というふうに考えております。
○打越さく良君 時には暴力への対応とかそういったことで必要かもしれないと、私も児童相談所の嘱託弁護士なども務めてきて、様々にそこの現場で働く方たちが困惑するという事態も目にしてきたので、そういったときに対応が必要だということは理解するんですけれども、必要なときに限定して警察と連携すればいいのではないかと、そのように考えます。 だから、警察OBの方たち、別に就労支援などに秀でているわけでも何でもないと思うんですね。そうした方たちを面接相談とか家庭相談とか就労相談に同席させるということは全く不合理だと思うんですが、同席させるべきではないということを周知徹底させると、そのように明言していただけないでしょうか。
○政府参考人(朝川知昭君) 生活保護の不正受給の防止は制度に対する国民の信頼を確保する上で重要でありますので、国としても自治体の取組に対する補助を行っております。 御指摘の警察OBの活用に関する事業の趣旨は、福祉事務所における不当要求への対応強化を図ることでございまして、警察OBの配置を暴力団への対応等に限定しているわけではございませんが、各自治体においてこの事業を活用する際には、事業の趣旨に沿って人員配置を行っていただく必要があると考えております。 厚生労働省としては、桐生市の件については群馬県を通じて御指摘の内容に関する情報収集を行い、不適切な取扱いが認められた場合は適切に対応するよう指導してまいります。
○打越さく良君 個別の桐生市の件について判明したことについて対応するということではなくて、このような事業をやってきているわけですから、でも、その趣旨は違うんだよと、限定すべきなんだ、もう役割として限定すべきなんだと、就労相談とかそういったことについて同席させるべきではないと、そのように明言していただきたいんですが、お願いします。
○政府参考人(朝川知昭君) この警察OBの配置につきましては、先ほど趣旨は、そういう福祉事務所における不当要求への対応強化を図ることでございますので、その趣旨にのっとって各自治体において配置していただくことが重要だと思っています。 いずれにいたしましても、生活保護を申請させないというその申請権の侵害であるとか、侵害していると疑われる行為は厳に慎むようこれまでも自治体に対して周知徹底を図ってきておりますので、今後も引き続き生活保護の適切な運用を図ってまいります。
○打越さく良君 だから、申請権の侵害だけではなくて、生活保護を受給している方にとっても、結局もう、辞退しろ、辞退しろと家庭相談とか就労相談のときに圧を加えられて、それで、こんなつらい思いをするんだったらと諦める方向に行かされるということが問題なんですね。だから、その趣旨にのっとってやってくれと言っても趣旨にのっとっていないんじゃないかということが判明していて、ほかのところでも、ほかの自治体でもやられているんじゃないか、これが今問題が明るみになっているわけです。 だから、厚生労働省としては、そういう趣旨ではないんだと、警察OBが家庭相談とか就労相談とか面接相談とかに同席しているのはそれはやり過ぎで、そんな趣旨ではありませんよということをもうシンプルに、そうお考えだとお答えいただきたいです。
○政府参考人(朝川知昭君) この補助事業で配置される職員が、その職務の範囲を、業務の範囲を具体的に我々が縛るということはないのですけれども、この本事業が福祉事務所における不当要求への対応強化を図ることということでございますので、その趣旨をしっかりお伝えをし、要保護者に対して福祉事務所の窓口で寄り添った相談対応が行われるようにしっかりと伝えていきたいと思います。
○打越さく良君 とてもシンプルな問いをお願いして、お答えをお願いしたんですけれども。 では、ちょっと聞き方を変えますけれども、桐生市のように、警察OBの方が報道されているように同席することによって、母子家庭の方とかが威圧されたような思いをして諦めると、別に暴力事案でも何でもない方たちのところにまで警察OBが同席すると、そういうことが実にあったわけです、あると報道されているわけですから、だからもう、それはそのような狙いで警察OBを配置しているわけではありませんよと、それでよろしいですね。
○政府参考人(朝川知昭君) ちょっと、桐生市の件は個別事例ですのでちょっと差し控えますけれども、そういう一般論として申し上げれば、その保護の窓口で相談に来られた方が威圧されたような思いをされることはよろしくない、不適当なことだと考えますので、そのように自治体が運用していただけるように、そういうことがないように運用していただけるように、しっかりと伝えていきたいと思います。
○打越さく良君 まだ質問残しているので進めますけど、ただ、もう、警察OBを配置しているということは、一部必要な事例があるかもしれないけれども、仕事の相談に行ったとき、住まいの相談に行ったときに何でもかんでも同席させると、もうそういうことではない、それは良くない、よろしくない、別に個別の桐生市のことについて言っているわけじゃなくて、そういう様々な一般の相談に同席させるべきではないと。もう一回だけお願いします。
○政府参考人(朝川知昭君) 警察OBを配置する事業については、まず不当な要求への対応強化を図ることですので、その趣旨をしっかりまずお伝えをしていきます。かつ、その被保護者が相談に来られたときの窓口で、被保護者がそういう威圧を感じて萎縮をして申請を諦めてしまうというようなことが起きないように、こちらの側面でもしっかりお伝えをしていきたいと思います。
○打越さく良君 それ、通達とかそういった形で出していただきたいと考えています。 そして、九番の方に参りますけれども、桐生市は、家計相談支援事業を生活保護世帯に民間の管理団体、生活保護世帯を民間の管理団体に紹介していた。紹介ですね。つまり、紹介した後、民間団体と利用者は任意で契約するという形なんだけれども、でも、利用者にとってはその利用をすることが生活保護の条件のように考えられていたと。 これ、委託したんじゃなくて紹介だけですよという形を取れば自治体を責任逃れができるということなんでしょうかね。利用者には、生活保護を受けるに当たってこれが条件だということにならないようにはなっていなかったわけですね。民間団体がその最低限度の生活費からピンはねしようと、そういうことがあっても自治体は知らぬふりをできてしまったんではないでしょうか。 こういったことを放置しては生存権の保障に反すると思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(朝川知昭君) まず、国の予算事業であります被保護者家計改善支援事業、これにつきましては、自治体が自ら行うか委託して事業を行うというものでございますので、まず、そういう民間の団体と被保護者が直接やり取りをするという事業ではございません。ちなみに、桐生市はこの国の予算事業を使っているものではございません。 桐生市の事例が不適切かどうか、これは今県が監査をしておりますし、桐生市も第三者委員会を設置して検証しているところですので、個別の事例としてはちょっとお答えを差し控えますけれども、一般論として申し上げますと、保護費の支払は原則として被保護、生活保護受給者に対して行う必要がありまして、また、サービスの利用を強要することは適切でないというふうに考えてございます。
○打越さく良君 生活保護は、憲法二十五条に基づく健康で文化的な最低限度の生活を権利として具体化したものです。生活保護は、ですから扶養義務とかスティグマもあって利用しにくい制度になっているんではないかと。スティグマを強めた自民党の議員の方々は猛省すべきではないでしょうか。今、自民党を離党された方もいらっしゃいますけれども。 それで、この今回の制度ですけれども、生活保護の手前の支援が必要な方ということより、もうスティグマを恐れて利用できない、避けている方たちもいらっしゃるのではないかと。生活保護は申請主義とはいっても、申請されていなければそれでいいということではなくて、これ生活保護の受給資格あるんだけれども我慢しているという方を見付けたら積極的に申請を促すべきだと。それを、ちょっと済みません、一言だけお願いします。
○政府参考人(朝川知昭君) 生活保護制度の利用が適切だと考えられる方につきましては、早期に生活保護制度につなげることが重要だと考えております。 そのため、平成三十年の生活困窮者自立支援法改正では、自治体が生活困窮者自立支援制度による支援を行う中で要保護者となるおそれが高い方を把握した場合には、その方に対して生活保護制度に関する情報提供等を行うものとし、通知により、自治体に対してその具体的な連携方策について周知してございます。
○打越さく良君 終わります。
○委員長(比嘉奈津美君) 終わります。
○猪瀬直樹君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の猪瀬直樹です。 先週の火曜日、四月九日に在職老齢年金の見直しについて質問しましたが、三日後の十二日の毎日新聞朝刊に、これ、お手元の資料ですね、(資料提示)年金減額、緩和検討という記事が出ていて、年金減額、緩和検討と、この緑のマーカー付けているところだけ読んでいただければいいですが。 先週の質疑では、武見大臣は、今年の年末までに次期年金制度改革を取りまとめるんだけれども、その中の重要課題として認識していると、そこまでの答弁でしたね。このような高齢者の労働意欲をそぎかねない制度はやめるように、政治家の決断をすべきだということを何度も大臣に言いました。結局、方向性については何も具体的な答弁はないままだったんですがね。でも、質疑の直後にこういう記事が出たというのは、これ、実質的に厚労省内で方針は決まっているという、そういうことじゃないですか、これね。 だから、こういうときには、大臣ね、この報道は事実であるかということと、政治家は官僚と違って一歩前に踏み出した発言ができる立場なんですよ。だから、先週の委員会でなぜお答えにならなかったのかの説明をしていただきたいんだけれども、この記事は、ほぼこういう形でやろうとしているということを表していると見ていいですね。
○国務大臣(武見敬三君) 私も、この毎日新聞を読んだときにびっくりしました。それで、これ明らかにフライングです。私が申し上げたのは、見直しを含め検討ということを、年末までにやりますよということを申し上げたんですね。ところが、ここには、その後に全廃か一部緩和の方向性とまで書いてあるんですよ。そこまでのことは私は申し上げておりませんし、省内でもここまでの議論をしているわけでは全くありません。したがって、これは明らかにフライングです。その上で、この議論はやはり極めて大切な議論だと私は思いますから、これは年末までにしっかりと議論をしたいと思っております。 現状における私の認識はこういうものであります。
○猪瀬直樹君 フライングというのは、スタートしかけてちょっと出ちゃったということだから、それでいいんじゃない。今……(発言する者あり)フライングは、ちょっとスタートしているんですよ。まあいいよ。 五十万円のハードルとか十万円上げるとか、そういう微修正でお茶濁すんじゃなくて、この国では高齢者は一生懸命働くと年金減らされちゃうという、この間違った常識がずうっと伝わっているから、今、人手が足りなくて、高齢者はもっと働きたいという、こういう中でその意欲をそいでいるわけですよ。 高齢者には、この前も何度も資料を提出しましたけど、就業率がどんどん上がっていて、健康状態も良くて稼げるわけです。そうしたら、納税してもらって、国民、高齢者の、要するに後期高齢者の窓口負担を三割にしてもらうんですよ、そうやって働いてもらって。貧しい人はいいですよ。稼いだ人にはどんどんどんどん負担してもらうんですよ。そういう前向きの社会をつくっていかなきゃいけないんじゃないですか。そういうときに、大臣自らフライングしなきゃ駄目なんですよ、これは。 そういうことで、次に行きますけれども、医療扶助の適正化について、前回、時間がなくて、頻回受診の問題、特に間に合わなかった部分は薬剤費の多剤処方と重複投薬の問題なんですね。 その前回持ち越した部分を今やりますけれども、資料二を御覧いただきたいんですけれども、多剤処方と重複投薬についての資料なんですが、医療扶助のおかげで薬剤費も全て無料になるんですけれども、やっぱり歯止めが利きづらくなって、六十五歳以上の患者の三割が十種類以上処方されていると。日本老年医学会のガイドラインでは、五、六種類以上を多剤併用の目安と考えるのが妥当だそうですと書いてある。 あと、注四のこれ緑のところ、ちっちゃい字ですけれどもね、ちょっと緑でマーカー付けているんですけれども、医療費、医療全体では六十五歳以上で十五種類以上を処方されている方は五%程度いるということですね。まあ単純比較できないんですけれども、やはり生活保護の受給者は多剤処方が多いというふうに言えると思うんですね。 また、下の赤い枠で、重複投薬、上位三品目は消炎剤とか消化性潰瘍用剤、要するに湿布とか胃薬、ロキソニンハップとかガスターとかそういうのですよね。こういうのはドラッグストアで普通に買える薬なんですけれども、これが重複処方されている、御存じのようにね。 この多剤処方、重複投薬の現状をどう考えているのかと、どんな対策を打っているのかと、これは参考人ですが、きちんと答弁していただきたいね。
○政府参考人(朝川知昭君) 重複・多剤投薬につきましては、患者の有害、薬物有害事象のリスク増加等につながるおそれもあるため、福祉事務所において被保護者の医薬品の適正使用を推進しております。 医療扶助における重複・多剤投薬の状況につきましては、令和三年六月診療分のレセプト情報を基に機械的に集計いたしますと、三医療機関以上の重複投薬者は外来患者全体の〇・一%となる約一千六百人、二医療機関以上の重複投薬者は外来患者全体の二・六%となる三万六千人、六十五歳以上の多剤投薬者は外来患者全体の九・六%となる約八万八千人となっております。 重複投薬、重複・多剤投薬対策としましては、これまで、向精神薬の重複投薬の適正化や、被保護者一人につき薬局を一か所に選定し、薬局において薬学的管理、指導を行うなどの予算事業を実施してきています。 これに加えまして、向精神薬以外の重複投薬の是正や多剤投与の適正化に着目した取組を進めていくため、令和五年三月に自治体宛てに通知を発出し、重複・多剤投薬者に対する指導等の対応を定めるとともに、多剤投薬者に対して受診や薬局の利用方法等に関する指導を行うための補助を行い、医薬品の適正使用の推進を図っております。また、令和六年度からはこの対象者の拡大も図っております。
○猪瀬直樹君 次に移りますよ。 窓口でのワンコイン負担を提案したんです、前回。これは、医療扶助についても、利用者がマイナンバーカードを持っていれば、医療機関側の資格確認も容易になって、またワンコイン分の還付も簡単にできます。レセプトを持たずに受診状況や投薬状況も早期に把握できるので、頻回受診や多剤処方、重複投薬の対策にもつながり、これいいことずくめなんですね。メリット大きいんだから、国費である生活保護費を受給する条件としてマイナンバーカードの取得を義務付ければよいと、こういうふうに思うんですよ。 厚労省としてどう考えるのか、大臣の見解を伺うんですが、フライングで答えてくださいね、きちんと。
○国務大臣(武見敬三君) 今年三月から導入しております医療扶助のオンライン資格確認につきましては、国会の附帯決議なども踏まえまして、やむを得ずマイナンバーカードを使用できない場合のために引き続き医療券も利用できる取扱いとはしておりますが、原則として、このマイナンバーカードにより医療扶助の資格確認を行う方針としております。 このため、生活保護受給者に対するカード取得の促進、それから医療機関等へのオンライン資格確認の導入促進を進めていきたいと考えております。 また、オンライン資格確認を活用することで、この生活保護受給者も医療機関の窓口で医療保険制度の被保険者と同様の形で資格確認を行うことができる、それから、本人同意の下で過去の診療情報の閲覧が可能となり、より良い医療の提供、受診が可能となるといったメリットがたくさんございます。さらに、この仕組みを活用して、福祉事務所がログ情報から早期に頻回受診の傾向がある者を把握をして、その者に適正受診を促す取組を検討することとしております。 今後、このような取組を通じて、医療扶助の適正な実施をこれ更に進めていきたいと考えております。
○猪瀬直樹君 続いて、生活保護受給者が国保や後期高齢者医療制度に加入することについてただしますけれども、資料三ですね、これですが、今の制度では、生活保護受給者は国保等から脱退して医療扶助を受けるので、その適正化も市町村に委ねられています。これ、赤枠で囲ったところですね、より実効的な適正化を図ると、こうありますね。要は、国保や後期高齢者医療制度に加入させれば、保険者としての都道府県の目が行き届いて、もっとガバナンスが利く仕組みになるということなんですね。 現に、介護保険の方は、生活保護受給者も被保険者になって利用者負担分や保険料を介護補助として事業者に支払う仕組みになっています。介護保険でやれるんだから、同じ仕組みを健康保険に導入できるはずだと思うんですね。 これ、導入を考える上で具体的などんな課題があると考えていますか。これ、参考人なんですが、参考人のお答えの後に大臣も一言お願いしますね。
○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。 まず、生活保護受給者の方は保険料負担能力がないと認められること、それから、一般に医療が必要なときは医療扶助を受けられるということから被保険者とする実益がないことから、従前から先生御指摘の国民健康保険、それから後期高齢者医療制度の適用除外としております。 この国民健康保険、後期高齢者医療制度は、普通の被用者保険と違いまして、年齢構成が高く、無職や非正規雇用の労働者など所得水準の低い被保険者が多いといった構造的な問題がございます。そういう中で、生活保護受給者の方について、仮に国保とか高齢者医療制度適用した場合ですけれども、現在、生活保護受給者の方々への給付費が一・七兆円と、医療扶助になっております。これを、他の被保険者の保険料負担や保険財政に影響が生じるという点をどう考えるか。 それからもう一つが、先ほど社会・援護局長からも説明がありましたように、こうした生活保護受給者の方々の日常的な医療の受給に関しては福祉事務所が管理しておりますけれども、これを保険者と、それから、結局、利用者負担等は福祉事務所が管理することになりますので、二元的になることをどう考えるかといった課題があると考えてございます。
○国務大臣(武見敬三君) 今保険局長から答弁させていただいたとおりの、保険者との間の整合性をどう考えるかという議論がどうしても出てきてしまいます。また同時に、今、医療DXを進めているところで、今年度中に電子カルテの一定の標準化を完成させて、そのアプリを実際に幾つかの医療機関から活用していただくということになります。 したがって、この医療DX化を通じて、そしてこのデジタル化を通じて、実際に、重複受診とかあるいは頻回受診といったようなことを含めて適切に管理する仕組みというのが確実にこの医療扶助に関してもできてまいりますから、質の改善を大幅に確保することができると同時に、こうした医療に関わる適正化というのも私はできるだろうと考えておりますので、まずそちらを重点的に進めていきたいと考えます。
○猪瀬直樹君 まあ十分な回答とは言えませんけどね。 次行きます、時間がないんで。資料四は省略して、資料五に行きますね。 生活困窮者向けの支援会議の設置を現在の任意から努力義務化することになったという今回の法案ですけれども、要は、その次、これ資料五なんですけれども、これ見て、御覧になっていただいているように、生活保護以外の支援に関する会議体のリストが六個もあるんですよ。この一番上の生活困窮者自立支援制度の支援会議が今回から任意から努力義務になるということなんですけれども、これ実務を担うのは自治体ですからね。聞くところでは、これら以外にもまだ幾つもの支援の会議体があるらしいんだけれども、これだけ乱立していると、一々会議の開催準備とか議事録の作成とか、現場の自治体はこれ事務負担相当大変になっちゃうんですよ、これだけ会議体が乱立していると。これ一体どういうふうにするつもりなのかということなんですね。 個人情報保護法の問題もあるようですけれども、すぐに変えるのは難しいとかという言い方は厚労省から聞きましたけど、せめて運用でできるだけ自治体の負担を減らせるように、きちんと厚労省がリーダーシップ取らなきゃいけないんです、これ。ただ会議これだけつくりますよと言っただけじゃ駄目なんですよ。特に、この複数の会議を統合的に運用する方法を具体的に示して、現場の作業をできるだけ減らせるように努力しなきゃいけないんですね。 これ、六つもあるとどこに持ち込んでいいのか。利用者の側から具体的な事例を見えるようにすべきなんですよ。例えば、ガス会社がメーターの検針のときにガスがずっと使われていないということを発見したら、それが誰にどのように共有されて、どんな枠組みで具体的な支援につながるのか、そういう風景が浮かぶようなガイドラインを作らないと、訳分からなくなります、これ。そういうのないのかと聞いたら、ないんですよ。もっとポンチ絵並べて、どういうふうに、どうなったらどうするのかというのを作らないと駄目なんです。 だから、この会議体六つもあるのどうするかということと、具体的にガイドラインどうするかということと、参考人と大臣と両方お答え願うんですが、どこから行きますかね。じゃ、参考人。
○政府参考人(朝川知昭君) まず、複数会議体がそれぞれの制度であるという点につきまして、これは、その個別具体的なケースを支援するということを考えますと、個人情報を扱うために構成員の守秘義務を課すということが必要になってまいります。また、対象者のプライバシーに配慮するためには出席者を必要以上に広げるのが適切でないので、それぞれの法律でそれぞれの範囲でということになっているわけです。 しかし、委員御指摘のとおり、個別ケースで考えますと、会議体を一緒に開催した方がいいようなケースがございますので、複数の会議体の設置、運営することが自治体の事務負担にならないように、我々も運用に配慮をしてまいりたいと考えます。
○猪瀬直樹君 運用に配慮って、どう配慮するかを言わなきゃ駄目ですよ。
○政府参考人(朝川知昭君) それは、やっぱりいろんな事例がございますので、それぞれの、例えば孤独・孤立の会議体と生活困窮者の会議体の関係で、個別ケースで一緒に開催した方がいいようなケースも恐らく出てまいりますので、そういうような具体的に分かるような運用、一緒にやることが適切であるということが分かるような、そういうことをしっかりとお示ししていきたいと思います。
○猪瀬直樹君 だから、分かりにくいわけですよ。大臣、分かりやすく答えてね。
○国務大臣(武見敬三君) 実際にたくさん会議があることはよく分かりますし、そして、個別事案によっては相当数に関わってくると、重複してくるという課題を扱わなきゃならないケースだって出てくるんだろうというのはもう一目瞭然です。 したがって、ガイドラインの中でそうしたケースについてもきちんと指摘をして、そして、連携しやすいような、そういうガイドラインをやはりちゃんと、きちんと策定をすると。そして、それをまた各地方自治体にも周知をして、連携しやすいように働きかけるということをやはり厚生労働省としてしっかり検討し、進めさせていただきたいと思います。
○猪瀬直樹君 時間参りましたので終わりにしますが、こういう会議体どんどんどんどんつくっていくというのは、温泉旅館の増築みたいなものですね。どんどんどんどんできていっちゃう、だから迷路になっていくと、これね。だから政治家がやっぱりきちんと号令掛けないと、お役所の人は真面目だから、もう一個、もう一個、もう一個とつくっていくんですよ。そういうことになっているんで、やっぱり政治家のリーダーシップが問われていると、大臣のね、ということです。 それから、やっぱりポンチ絵を書いて分かりやすく、じゃ、ガス止まったらどういうときにどうするのかとか、郵便受けたまったらどういうふうにしていくのかというのを、具体的にどう誘導していくかという図を作らないと駄目ですよ。 そういうことで質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。 ─────────────
○委員長(比嘉奈津美君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、杉久武君が委員を辞任され、その補欠として伊藤孝江君が選任されました。 ─────────────
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。今日、十五分間、よろしくお願いいたします。 ちょっと一問だけ順番変えて、朝川局長に一番最後の住宅のところを先にお伺いしようというふうに思います。先ほど打越理事もお話をされて質問をされたということで、私も住宅確保支援についてお伺いをしたいというふうに思います。 私も、これ一問だけ入れた理由は、同じく、渋谷のバス停で殺害をされたあの事件の大林三佐子さんの事件、相当覚えています。もちろん、事件の内容もそうなんですけれども、たまたま私、同じ広島出身ですし、あと、元々されていた仕事というのがスーパーでの試食販売だったということで、正直、私もスーパーで働いていて、試食販売で派遣で来られた方といろんなコミュニケーション取ったりとかして、次はいついつ来れるかねとかいうような話をしながら帰っていってもらった状況を思い出して、確かに、コロナ禍の間でスーパーで試食販売をするというのはなかなか難しいということで、そういう方との縁も途切れていったというのも現場で聞いていたので、その状況を思い浮かべながらこの事件を聞いていました。 先ほど武見大臣にも打越委員が聞かれたときに、もう衆議院の答弁でされた答弁、全く同じ答弁されていました。最低限の生活を保障する制度としての生活保護制度が存在する中で、これとは別に恒常的に住居費を保障する制度を創設することになってまいりますと、最低限度の生活保障を超えた保障を行うことについての公平性の問題が新たに生じてしまいます、したがいまして、私どもは慎重な検討が必要でございますと、もう全く同じことをおっしゃったわけなんですよね。 今慎重な検討が必要なんだけれども、もう一歩踏み込んで、コロナ禍を経て考えていくべきじゃないかということが打越委員からの質問でもあったんだというふうに思いますし、私も、社会保障審議会の生活困窮者自立支援と生活保護の部会のところで、令和四年の四月の二十六日には、厚労省から、この住居確保給付金に関する論点の中で、委員の発言だったとは思うんですが、あえて論点として、住居確保給付金についてはコロナ禍にあって一定の役割を果たしてきたが、住まいを喪失するおそれのある人の多さ、裾野の広さが顕在化した以上、住宅手当といった家賃補助的な施策も含め、普遍的な社会保障施策として検討する必要があるのではないかとまで、論点としてまで挙げていたわけなんですよね。それなのに、そして報告書にも結構明確に書かれていたのに、この恒常的な支援というところが今回見送られた中で、今回見送られたけれども、今後の対応としてのいま一歩踏み込んだ厚労省の今時点での見解がないのかということが一番聞きたいことなんですよね。 局長、答弁お願いしていたのは局長なので、お願いします。
○政府参考人(朝川知昭君) 今回の法案の考え方は、まず市町村における住まい支援の相談窓口をしっかり明確化して、さらにその後、入居後の支援を、見守り等の継続できる支援を強化すると、そういうことをパッケージとしてやっていきたい、それと国交省の施策を組み合わせて、単身高齢者とかですね、そういった方々が住みやすい住宅の環境を全体として整えていくということを考えているものでございます。 なので、そういう中で、住宅確保給付金については転居のところの支援を強化すると、そういうことで対応をさせていただいているということでございますので、まずはこれらの施策をしっかりと進めていきたいということでございます。
○田村まみ君 答弁が全く変わっていないということが今よく分かりました。 もちろん、最低限の生活というところがどこなのかという議論はあるし、私も参考人質疑で、この点捉えて、相当参考人の方も苦労しながら御答弁いただいたので、難しい問題だというふうには分かっていますが、今回、国交の委員会の方で住宅セーフティーネット法案の議論を見ていますと、相当簡単な議論で終わっているという意味でいくと、やはり確保をするということ自体は仕組みとして国交省が考えるというのは当然かもしれないけれども、その必要な人たちへ、どうその確保した住宅を届けていくかというところは厚労省がやらないと全く進まないんだということが国交省の方のセーフティーネットの方の議論、法の議論でよく分かったというふうに思いますので、改めて、この審議会の中、部会の中で議論が必要なんだという委員の声が多かったことを含めて、そしてこの委員会でもこれだけ発言があったということを踏まえた上での今後の部会での議論、お願いしておきたいというふうに思いますが、大臣、突然ですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 衆参両院の厚生労働委員会の中では、この点が特に議論の対象にもなってきたことはよく理解をしております。 その上で、実際に、この法案の中で実際にできる範囲というのは、実際、その配偶者が亡くなられて、実際、その住居の維持が不可能に、難しい、家賃が高過ぎるなんていう方について転居しやすいように支援をするというような新たな選択肢は設けるというようなことはやっておるわけでありますけれども、実際、それでは不十分だという御意見が多々あることも実際には理解をしております。 まずはこの法案をしっかりと審議、採択をしていただいて、そして私どもとしてはこれをしっかりと実践していく、特に相談窓口はかなり住宅に関してもきちんと相談受けるということをこの中ではっきり示しておりますので、そうしたことを通じてまずは対応させていただきたいというふうに考えます。 問題意識としては、御指摘の点、十分に理解をしてまいりました。
○田村まみ君 お気持ちの部分では相当前進した答弁をいただいたというふうに思っています。是非部会での今後の論点のところを私も見ていきたいというふうに思いますし、恐らくこの部会のメンバーの皆さんも、その今の大臣のお気持ちの部分を酌んで、御発言、今後していただけるんじゃないかなというふうに少しだけ今希望を持ちました。 それでは、通告の順に戻りたいというふうに思います。 昨年十二月に取りまとめられましたこども未来戦略の中で、子供の貧困の連鎖を断ち切るための自立を促進する各種支援を強化していくという旨が示されています。また、加速化プランの中でも、予算措置による高等教育の費用の更なる支援拡充策として、多子世帯に対する大学授業料の無償化や貸与型の奨学金の返還の柔軟化を始めとする高等教育、大学等の負担軽減策を講じるということをされています。 この戦略の特徴は、収入要件の幅を中間層の世帯まで広げたりとか多子世帯まで広げたりということで、収入要件なども設けないなど、なるべく子供を見て家庭も支援していくという基本の考え方の中でされているんだというふうに思います。 一方で、本改正案の検討に当たって、審議会の議論では、経済的に困難な状況に置かれている家庭の児童に対する就学、進学等の支援については引き続き生活保護並びに生活困窮者制度の枠内で厚労省として対応していくというような意見も述べられておりました。 この、局長、お伺いしたいんですけど、こども未来戦略の下、子ども・子育て支援という大きな枠の中で子がいる世帯全般に対して支援していくという施策と、この生保、生困の支援の対象となっている世帯に対する経済的な困窮自立支援の施策について、もう整理をし始めるタイミングになっているんじゃないかというふうに思うんですけれども、これがまだまだ別々に議論されているように見えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(朝川知昭君) こども庁が講じていただく一般的な施策、これを生活困窮者にもしっかり活用できるものを活用していく、そういう姿勢も大事だと思いますし、ただ、そういう一般施策だけではなかなか手の届かないところ、例えば生活保護の被保護者に特化したような支援策、これらについてはやはり厚生労働省の施策で補っていく必要があるんだというふうに思っています。 その中で、子供の貧困対策大綱など子供に関する三つの大綱を一つに束ねて策定されましたこども大綱、こちらでは、子供の貧困対策において、生活保護法や生活困窮者自立支援法等の関連法制を一体的に捉えて施策を推進することとされておりまして、子供施策の司令塔であるこども家庭庁を始め、文科省とも連携して子供の支援施策の推進にしっかり取り組んでまいります。
○田村まみ君 子供に対する施策はしっかり取り組んでいただいたらいいんですけれども、特に論点のポイントになるのが、大学生に進学したときの生活保護世帯から抜けていくというところに対しては、前回の委員会でも議論になりましたし、先ほどの審議会の中でも度々議論になっております。 十一日の参議院の厚生労働委員会の参考人質疑において、私が、社会保障審議会のこの生活保護部会の会長も務めていらっしゃいます早稲田大学の菊池馨実教授にお伺いをしたんですよね。 この生活保護世帯の大学生のみに様々対処して生活保護を抜けてもらってやっていくということと困窮者の世帯の大学生に対する支援というところは、やっぱり法解釈上、やはり同じように考えていかなきゃ難しいということで生活保護を抜けられるということなんですけれども、立法府に望むところはないですかというふうにお伺いしたときに、生活保護世帯ではない世帯も含めて、教育というのはやはり公正、公平、平等というのが一つの趣旨ですので、教育の中でその奨学金なり給付型奨学金の拡充なり、そのためにはただ財源が相当必要になってくると思います、その辺りの施策を、北欧じゃないですけど、大きく転換するぐらいの勢いで取り組んでいただきたいと私は思っております、生活保護の中だけではなかなかやはり部分的にしか対応ができないと、最後の言葉、私重かったと思いますし、御自身の見ておられる学生さんたちの事例も出されながらおっしゃっておられました。 この部会長の御発言を受けて、今後の検討に向けて、教育の分野だというふうな形で所管外というふうに断ぜられるようなわけではなくて、その生活保護世帯の子供たちが巣立っていくというところを見守る厚生労働省として、大臣の見解、是非お伺いしたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) この貧困の連鎖を断ち切るというのは、やはり自由と平等を基本理念とする民主主義の社会においては最も重要な課題であろうと思います。 したがって、その貧困の連鎖を断ち切るための、少なくとも生活保護世帯における連鎖を断ち切る仕組みというのはかなり今回の法案の中にも盛り込ませていただきました。しかし、それだけでは不十分だとおっしゃる意味も理解しているところがございます。 実際に、厚労省だけで対応できないことがこのケース山ほどあって、実際のところ、文部科学省の方の所管の方が逆に多いというふうにも思います。特に、この奨学金の在り方、それからその支給対象者の拡大、こういったような課題はやはり非常に大きな課題であろうかと思います。 したがって、文部科学省とも適切に連携をしながら、この生活保護世帯の子供の大学等への進学を含めて、本人の希望を踏まえて、自分の人生の進路選択というものが確実に実現できるように、厚生労働省の方の立場からこれにしっかり取り組んでいきたいというふうに、この問題に取り組んでいきたいと思います。
○田村まみ君 是非、文科省が大きいというところもあるんですけど、こども家庭庁が出たときに司令塔機能だということは内閣で共有されているわけで、厚生労働省側からもっとこども家庭庁にも働きかけて、そこを大きく動かしていく政策をやっていくということを是非大臣から言っていただきたいというふうに思いますので、お願いします。 少し時間がなくなったので、端的に、通告しているので質問したいと思いますけれども、今後、生活困窮に陥り、将来的に生活保護や自立支援制度による支援を要する予備軍として、孤独・孤立対策推進法に基づき今後の対策に資する調査を内閣、厚労省の連携の下で私はやっていくべきだというふうに思いますが、これも、孤独・孤立法案だと言われれば所管外なんですけれども、大きく関わっているところだというふうに思っていますので、これも厚生労働大臣としてしっかりとイニシアチブ取っていくというようなことをお願いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 高齢者の貧困の問題というのは、これからますます深刻化してくるだろうと思います。現役時代に働いていたか否か、またどのような雇用形態であったか、それから資産形成を行ってきたか否か、また健康状態や家族関係など様々な生活上の課題が複合的に絡み合っていることがこうした高齢者の貧困の場合には大変多うございます。 そのため、高齢期に生活困窮に陥らないように、現在もそれぞれの課題に対応したきめ細かい支援策を展開をしております。 例えば、就職氷河期世代の方々は雇用環境が厳しい時期に就職活動を行った世代でありますので、不本意ながら非正規雇用で働いている方など、現在も様々な面で厳しい状況に置かれていると認識しております。そうした方々が高齢となった際に生活困窮に陥らないよう、施策を総動員して、正規雇用を実現するための就労や社会参加の支援、短時間労働者への被用者保険の適用拡大などに取り組んでいるところであります。
○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○国務大臣(武見敬三君) はい。 この生活困窮者自立支援制度において、生活保護に至る前の段階で早期にこうした就労や家計の改善、住まいなどの支援を行って、課題が更に深刻化する前に、実際にこうした方々が人生できるだけ長期間自立した生活を送れるように支援すべきだと考えます。
○田村まみ君 時間ですので、終わります。ありがとうございました。
○委員長(比嘉奈津美君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(比嘉奈津美君) 速記を起こしてください。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 参考人質疑で、群馬県桐生市の生活保護行政の実態が明らかになりました。一日千円ずつ手渡すと、月額保護費の半分しか渡していなかったと、そして、残りの残額は金庫で保管していたにもかかわらず、ケース記録上は全額支給と記載していたと、保護世帯の何と三・五倍にも上る印鑑千九百四十八本を保管し、本人の同意なく押印していたと、ここまで明らかになっているんですよ。 不適切どころじゃないんですよ。違法行為だと思います。大臣、認識いかがですか。
○国務大臣(武見敬三君) いや、これはびっくりしました。 御指摘のように、支給決定した生活扶助費については、全額を支給しない対応については生活保護法に規定する生活扶助の実施方法に適合をいたしません。 また、個別の事案についてお答えは差し控えたいと思いますけれども、こうした、一般論として、福祉事務所で印鑑を保管して本人の同意なく押印するということが本当に現実に起きていたということだとすると、これはとんでもない話で、これは問題だと思います。
○倉林明子君 いや、違法行為なんですよ、明らかに。公文書偽造をやっていたって認めているんですから。こういう違法な権利侵害の実態と併せて、制度の根幹を揺るがすような私は問題だと思っております。放置するわけにはいかないというふうに思うわけです。 桐生市では、生活保護利用者に対して、就労支援事業、家計改善指導事業、桐生市ではこれをどういうふうに扱っていたかというと、ハローワークへの毎日通所を要件にして分割、減額が実施されていたと、さらに、家計簿提出を求めてレシートを百円単位までチェックすると、家計簿相談では、何と十七世帯が保護廃止という事態になっていたんです。これ、桐生市だけの問題かということなんですよ。 これ、法定化が今度されます、生活保護世帯に対しても。この法定化の前に、家計支援、就労支援を名目にして人権侵害や保護利用を断念させる圧力を掛けると、こんなことがあるのかないのか、調査、検証をやるべきだと思います。不法、不適切な行為の是正、これがまず求められると思いますけれども、いかがでしょう。
○国務大臣(武見敬三君) 厚生労働省としては、やはりこれはもう問題であったという認識をしっかり持っておりますので、今年三月の自治体の全国会議で、こうした例えばこの支給事務の適切な実施について要請を行ったところでありますけれども、いずれにせよ、御指摘のこの桐生市の事案については群馬県の監査による調査が今現在行われておりまして、この桐生市においても今年三月に第三者委員会を設置して検証を行っていると承知しております。 厚生労働省としても、群馬県を通じて情報収集を行って、不適切な取扱いが認められれば、これにしっかりと対応するよう指導してまいりたいというふうに思います。 そして、その生活保護の実施というのは、生活保護を申請させないという申請権の侵害をしないことは、これが基本でありますから、侵害していると疑われるような行為も厳に慎むようこれまでも周知してきているということは申し上げておきたいと思います。
○倉林明子君 あのね、調査、検証すべきだって申し上げたんですよ。 群馬県のお話ありました。これ、群馬県は十年間こんなことがやられていたにもかかわらず、見抜くことが監査でできなかったんですよ。これも非常に重大な問題です。 しかし、稲葉参考人の指摘にもあったように、桐生市の保護実績で見ますと非常に特徴があります。それは、保護費の半減、母子世帯の保護率の異常な低下、二十六が二世帯まで減少したとかですね、それから警察官OBの多用、こういう特徴があるんですよ。 少なくとも、こうした実績が認められる、急激な保護費が減っていると、こういうようなところに対しては速やかに、少なくともこういう自治体はやっていないかという検証が、調査が要るんですよ。大臣、調査していただきたい。
○国務大臣(武見敬三君) 厚生労働省としても、群馬県を通じてこうした情報収集を行って、この不適切な取扱いが認められれば、適切に対応するよう指導してまいります。
○倉林明子君 さっきから聞いているように、こういう法定化の前に、大変な事態起こっているわけだから、自治体に対してちゃんと調査しなさいと、そのことを求めているんだけど、ちょっと答弁逃げないでいただきたい。
○国務大臣(武見敬三君) まずは、この群馬県のケースをしっかりと調べた上で、その後の対応を考えたいと思います。
○倉林明子君 いや、法定化するんで重大だと思っているんですよ。重ねて、調査、検証しないと、こういうことがほかでも起こっていたらとんでもない問題なんですよ。こういうことを未然に防ぐためにも調査、検証は絶対必要だと、これ重ねて申し上げておきたい。引き続き、これ追及したいと思います。 そこで、警察官、警察OBの配置についても聞きます。 これ生活保護適正運営体制強化事業ということで、二〇一二年からですか、予算も付いてきたということです。暴力団員等以外でも不当要求を繰り返す者に対し実効ある対応を期待するとされているものです。 そこで、確認したいんですけれども、警察官OB等、今度の予算ではどのぐらいの雇用を見込んでいるのか、そして、先ほどの答弁でも繰り返された不当要求なるものですよね、どんな定義をしているんでしょうか。
○政府参考人(朝川知昭君) 御指摘の事業は、福祉事務所における不当要求への対応強化を図るため、自治体の取組に対する補助を行うものでありまして、自治体におけるニーズに応じて、警察OBの配置のほか、警察との連絡会議の開催や福祉事務所職員への研修、そういった内容も含むものでございます。 令和五年度におきましては二百二十六の自治体において必要な人数が配置され、令和六年度においても、令和五年度の事業と同様の内容でございますので、同規模の、同程度の規模での実施を想定してございます。 また、御指摘の本事業における不当要求につきましては、各自治体の実情に応じて対応いただくものでありますが、ケースワーカーに対する暴力を振るうなどの暴力を用いた要求でありますとか不正受給につながるような繰り返しの不当な要求でありますとか、そういうようなことを想定してございます。
○倉林明子君 いや、不当要求の定義というのは自治体でそれぞれだみたいなことでは、私本当に、判断が曖昧になるって、基準がないというのは非常に問題だと思います。そして、令和五年で、令和四年、令和五年ですか、自治体の数はありましたけれども、何人配置になっているのかということについては後刻報告を、個人的で結構ですので、求めたいと思います。 その上で、桐生市では、警察官OBが暴力団関係者にとどまらず、新規相談、訪問、ほとんどに同席していたんですよ。暴言による威圧、権利侵害行為をしていたと、これ複数の証言が寄せられております。警察官OBを増員し、福祉事務所で相談者、保護利用者の対応に当たらせると、こういうことは、生活困窮者を萎縮させる、必要な人を保護から遠ざけるだけじゃなくて、保護利用者の権利制限につながるおそれがあります。 桐生市での実態が判明したことを受けて、新たな予算については執行を見送るべきだと、留保すべきだと、いかがでしょう。
○政府参考人(朝川知昭君) 先ほど打越委員への答弁でもお答えさせていただきましたが、この本警察OBを活用する事業の趣旨は、福祉事務所における不当要求への対応強化を図ることでございまして、警察OBの配置を暴力団への対応に限定するものではございませんけれども、各自治体においてこの事業を活用する際には、事業の趣旨に沿って人員配置を行っていただく必要があると考えてございます。
○倉林明子君 あのね、生活困窮者の増加、こういうものに対して今やるべきは何かといったら、ケースワーカーの増員なんですよ。断じて警察官のOBを増やすことじゃないと強く申し上げたい。 医療扶助の適正化についても質問します。 医療扶助においては、これまでも、後発医薬品の使用、マイナンバーカードによる資格確認を原則にするなど、これ差別的な取扱いが進められてきたと認識をしております。本法案ではさらに、医療扶助のみを切り出して、都道府県がデータ分析を行う、市町村に情報提供を行うということにしているわけですね。 これ、生活保護利用者にのみ限定して情報提供を行うとした具体的な根拠はどこにあるんでしょうか。
○政府参考人(朝川知昭君) 被保護者は、国保、国民健康保険の適用除外となりまして、ほとんどのケースで医療保険の適用を受けない仕組みになってございます。 医療扶助はその全額を公費で負担するものでございますので、その制度を適正かつ効果的に運用していくことが必要でございます。 その上で、医療扶助の適正実施については、これまでも頻回受診対策、多剤・重複投薬対策などの取組をやってきましたが、今般の改正では、昨年十二月に取りまとめられました審議会報告書も踏まえまして、医療扶助や健康管理支援事業の適切な実施に向けて、都道府県が広域的観点からデータ分析を行い、市町村に対して優先的に取り組む課題とその課題解決に向けた取組目標の設定、評価、助言等の支援を行う仕組みを創設することとしています。 これは、医療保険制度においても、例えば国民健康保険における都道府県の取組として、データ分析により重要課題を抽出し、モデル自治体の選定を通じた取組の実施と、他の市町村への横展開で管内全体の実施に波及させることで住民の健康や医療費適正化につなげている事例もございますので、こうした医療全体の方向性とも整合的に医療扶助の適正かつ効果的な取組を進めてまいります。
○倉林明子君 つまり、これを行うことによって、医療費、医療扶助費を減らしたいと、それ、そういうことですか。
○政府参考人(朝川知昭君) 医療扶助費を減らすことが目的ではございませんで、被保護者の健康でありますとか、あとはその公費で行われている医療扶助の適正な実施、そちらが目的でございます。
○倉林明子君 生活保護利用者というのは高齢世帯が多いです。そして、病気から生活保護世帯に移行するという割合が一般世帯は本当に高いんですよね。 こういうことがあるという実態から、どうしても医療扶助、先ほど全体一・七兆円という紹介もありましたけれども、高くなるんですよ。そういうところに対して、医療扶助だけを切り出して差別的な扱いの強化になっていないかと、利用者の権利侵害を拡大するということにつながりかねないと、私はやるべきではないと、いかがでしょう。
○国務大臣(武見敬三君) やはり、生活保護を受けられる方々というのは、その生活環境の中で特定の疾患に罹患したり健康を害したりする、そういう確率の高い方々が多くいらっしゃるというのが現実です。したがって、この生活保護の中で医療扶助というのが非常に重要であると同時に、実際に生活保護の約半分はこの医療扶助に充てられているというのが実は現実であります。 したがって、その中で、やはり医療保険制度と同様に、デジタル化を通じて、より質の高い、しかも適正な医療を提供できるようにすることがこの医療扶助の中でもやはりしっかりと進めていかなければならないと、こう考えます。
○倉林明子君 いや、生活保護では適正化事業をやってこなかったんだというようなことではないと思うんですよ。改めて、医療扶助で、医療扶助についての適正化を強化するということが中身だというふうに受け止めているんですね。 私、生活保護利用者に対して、原則マイナンバーカードを作るとか、後発医薬品を使用を原則で掛けていくと、こういうやり方進めてきましたよね。こういうやり方というのは、生活保護利用者は権利を制限されても仕方がないと、こういう発想が根底にないかと言いたいわけです。 生活保護世帯に限った医療費適正化を進めると、こういう強化の方向については容認できないと申し上げて、終わります。 ─────────────
○委員長(比嘉奈津美君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、猪瀬直樹君が委員を辞任され、その補欠として東徹君が選任されました。 ─────────────
○天畠大輔君 れいわ新選組の天畠大輔です。 引き続き、生活保護世帯内での大学進学について質問いたします。代読お願いします。 生活保護世帯の子供が大学進学する場合は、世帯分離措置が必要なため、強制的に生活保護から自立しなければなりません。一方で、実は生活保護世帯内での夜間大学への進学は認められています。厚労省は認めている理由として、稼働能力の活動を前提とした余暇活動の自由を挙げています。つまり、昼間可能な範囲で就労していれば、夜は余暇として大学進学を認めるという理屈です。 大学進学を余暇と捉える運用にそもそもの違和感はありますが、仮にこの理屈の上に立つのなら、夜間に稼働能力を発揮した上で、昼間の自由時間を使って大学で学ぶことも認められるのではないでしょうか。世帯内修学をめぐるこの夜間大学と昼間の大学の対応の違いの根拠を、大臣、合理的に説明してください。
○国務大臣(武見敬三君) この夜間大学については、稼働能力を十分に活用した上で修学するものでありまして、その修学が世帯としての自立助長に効果的である場合には、夜間大学に修学しながら生活保護費を受給することを認める取扱いとしております。この一方で、昼間の大学等に修学しながら生活保護費を受給することについては、一般世帯においても高等学校卒業後、大学等に進学せずに就職する方がいらっしゃることや、奨学金、アルバイト収入などで学費や生活費を賄いながら大学等に修学する方がいらっしゃいます。このような方々とのバランスを考慮する必要があると考えます。 このために、昼間の大学等への進学者を世帯分離した上で最低生活保障の対象とはしていないものであり、こうした取扱いは稼働能力を十分活用しているかどうかによるものではないと考えております。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 都合が良過ぎる理屈ですね。しかも、時代にそぐわない考え方です。代読お願いします。 高校進学の世帯内修学が認められた一九七〇年、一般世帯の子供の高校進学率は八〇・六%でした。資料一のとおり、現在の大学等進学率は浪人生を含めて八四%です。一方、生活保護世帯の子供の大学等進学率は四二・四%と格差は縮まりません。大臣、大学等の世帯内修学を認めるべき十分な状況になっているのです。 資料二を御覧ください。 生活保護受給世帯の子供が大学進学を機に世帯分離した場合の大学進学前後での生活保護基準額の変化です。子供が世帯分離して大学生になった途端、保護費の合計金額が五万円近く減少してしまうのです。ほとんど懲罰のように見える減額措置と言えませんか。 資料三を御覧ください。 厚労省が調査した生活保護世帯出身の大学生等の生活実態です。大学に通うための年間必要金額の合計は平均で百十一万円に上っています。そのため、八六・五%の学生が奨学金を利用し、そのうち七三・二%が貸与型奨学金によって年間平均百十六万四千三百円の借金を負わされているのです。 これらは全て生活保護受給世帯から世帯分離して大学等に修学している学生たちの極めて厳しい現実です。大学で学ぼうとする人間が生活保護制度から除外され、いかなる貧困状態に陥ったとしても、修学よりもまず就労しろと強制されているというのが政府の姿勢であり、生存権と学びの権利という二重の意味での基本的人権の侵害です。 学びの過程でたとえどんな学歴の選択をしたとしても、貧困にまで追いやられないような社会を目指すべきと考えますが、大臣、見解をお聞かせください。
○国務大臣(武見敬三君) 先ほども申し上げたとおりでありまして、この生活保護費を受給しながら大学等に修学することについては、一般世帯とのバランスを考慮する必要があり、最低生活保障の対象とはしておりません。 一方で、生活保護制度では、大学等への進学者を世帯分離した上で、進学者が転居しない場合には進学者分も住宅扶助を支給する措置などを実施しております。そして、生活保護が継続される世帯と同居しながらも、稼働能力の活用を求めずに大学等に修学できるようにしております。また、文部科学省の高等教育の修学支援新制度において生活保護世帯の出身者も対象に支援が行われておりまして、修学しやすい環境が整ってきていると考えます。 本法案では、子育て世帯への訪問等による子供の進路選択支援事業を創設することとしており、様々な施策を引き続き併せて実施することで、生活保護世帯の子供の大学等への進学を含め、本人の希望を踏まえた進路選択の実現が図られるよう取り組んでまいりたいと考えます。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 子供の進路選択のニーズ調査をきちんとされているのか甚だ疑問です。もう一度視察に行くべきではないでしょうか。代読お願いします。 世帯内の大学修学を認めることは、子供が将来に希望を持てるために講ずべき施策の一つです。子供の貧困の連鎖を断ち切るためには、進路選択支援において、体験学習の機会など子供のための社会教育を充実させることで、早い段階から多様な選択肢を示すとともに、希望する進路に合わせた経済的支援が必要です。引き続き追及していきます。 次に、家賃の低廉な住宅への転居支援について伺います。 家計改善のために引っ越す場合の経費の一部を支給するという住居確保給付金の拡充が本法案に盛り込まれています。厚労省の資料では、目指す姿③、家賃の低廉な住宅への転居支援というタイトルとともに、引っ越し代、礼金などを補助、年金収入で暮らす高齢者や就労収入を増やすことが難しい者が低廉な家賃の住宅に引っ越すことが可能となる、家賃負担軽減により自己の収入等の範囲内で住み続けることができ、自立の促進が図られるなどと記載されています。 しかし、これらの表現は家賃の安い住居への転居をあたかも推進しているように見受けられ、生活保護受給者の住宅環境の質の劣化を招きかねないと懸念を抱いています。たとえ家賃は高くなったとしても、その引っ越しによって就労機会が広がったり交通費負担が軽減されたりなど、家計改善や自立に結び付く引っ越しも十分に考えられます。 大臣に確認します。 場合によっては転居前よりも家賃が多少高額になるものの、それによって家計が改善し、自立につながるようなケースも住居確保給付金支給の対象となり得ますか。
○国務大臣(武見敬三君) この転居費用の補助に関する具体的な内容につきましては、今後、家計全体の改善につながるといった観点から、詳細に検討を行った上で省令などで規定することとなっております。 その際には、家賃負担が軽減される一般的なケース以外でも、例えば転居に伴い家賃が従前より上がることになるが、通院時の交通費の支出が明らかに減少することなど、家賃負担を含めた家計全体を見たときに支出の改善効果があるようなケースの取扱いも含めて検討することになります。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 重要な答弁をいただきました。住居確保給付金について柔軟な対応をするという考えが確認できました。代読お願いします。 一方で、現行の住居確保給付金は再就職支援の性格が強く、支給される対象や期間が限られています。参考人質疑において、稲葉剛参考人、石川久仁子参考人は、障害者や高齢者、若者など、住宅確保が困難な方々に対象を広げるべきだとおっしゃられていました。 住まいは人権という立場に立てば、本法案においては低所得者層を広く含めた家賃補助制度の創設が必要であったと思います。多くの先進国で整備されている家賃補助制度の創設に向けて、早急な検討を強く求めます。 次に、住宅扶助の代理納付について伺います。 生活保護法では、住宅扶助は生活保護世帯への直接納付が原則ですが、受給者が家賃を滞納している場合などは、特例として住宅扶助が大家に支払われる代理納付が可能と規定されています。一方で、今回の住宅セーフティーネット法の改正法案に盛り込まれている居住サポート住宅に関しては代理納付が原則とされています。貧困ビジネスの参入に力を貸すことになるのではないかと大きな懸念を抱いています。 例えば、貧困ビジネス業者が生活保護受給者との間で金銭管理契約を結び、その中で家賃管理、生活費改善、食事提供と食費徴収、見守りなどのサービスをパッケージとして盛り込むというケースがあります。住宅扶助の代理納付は、このような温床を助長、拡大することになりかねません。 大臣、生活保護制度をめぐって悪質な業者が入り込む危険性を排除するための施策をどう講じますか。
○国務大臣(武見敬三君) 生活保護受給者が多く入居している無料低額宿泊所について、平成三十年の法改正でいわゆる貧困ビジネス対策として規制強化を行い、金銭管理は本人が行うことを原則とすることであるとか、望まないサービス提供を禁止することなど定めた最低基準や通知を整備しておりまして、都道府県などにおいて最低基準に適合するよう必要な指導は行っております。 また、無料低額宿泊所以外の住居も含めて、保護費の支払は原則として生活保護受給者に対して行う必要があり、福祉事務所において適切に対応していただくべきものと考えます。 さらに、福祉事務所は、生活保護受給者への定期的な訪問活動等により、居室の提供以外のサービスの利用を強要するなどの不当な行為があるなど転居が適当と確認した場合には、適切な居住場所への転居を促すといった必要な支援も行います。こうした対応が福祉事務所において適切に行われるよう、昨年九月に自治体宛てに通知を行うとともに、今年三月にも改めて自治体に周知徹底をいたしました。 こうした取組や本法案における無料低額宿泊所に関わる事前届出の実効性確保の取組等を通じて、生活保護者の居住の安定等を支援をしていきたいと考えます。
○天畠大輔君 代読します。 資料四のとおり、相模原市、また町田市などでも似たような事例が起きていると報告されておりますが、このような悪質業者の行為は極めて不適切であるという認識でよろしいですか。また、このような事例の撲滅のために事務連絡などを早急に発出すべきではないですか。大臣、お願いいたします。
○国務大臣(武見敬三君) 個々の事例によって、適切か不適切かということについてそう簡単に判断できない場合もあるかと思いますが、一般論としては、その保護費の支払は原則として生活保護受給者に対して行う必要があり、福祉事務所においてそうした観点から適切に対応していただくべきものと考えます。 厚生労働省としては、福祉事務所の定期的な訪問活動等により必要な支援が適切に行われるよう自治体に通知を行い、周知徹底を図っているところです。引き続き、自治体から事例について情報収集も行い、そして必要に応じて助言や指導を行うなど、対応をしっかりとしていきたいと思います。
○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○天畠大輔君 代読します。 直接払いが原則だと大臣からはっきりと答弁がありました。不適切事例根絶に向け、具体策を盛り込んだ事務連絡を出し直すべきと申し上げ、質疑を終わります。
○上田清司君 無所属の上田清司です。 早速、質疑に移ります。 資料の①を御覧ください。 この資料は、子どもの学習・生活支援事業の実施割合で、全国の実施割合の平均が六六%で結構差があります。 こういう事例を見て、厚労省としては、例えば、実施率が低いところは学力が低いとか、あるいは中退率が高いとか、不登校が多いとか、朝食を取っていないところが多いとか、どういう分析をしてこの改善を求めておられるのか、こうした点について、政府参考人にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(朝川知昭君) 各自治体におきましては、地域の実情に応じて民間団体や教員OB等も活用しながら子どもの学習・生活支援事業を実施しておりますが、自治体によって委託先や支援の担い手の確保などに課題があり、事業を実施していない自治体もあるものと承知しています。 貧困連鎖防止のためにも、早い時期から学習支援につなげることが重要と考えておりまして、厚生労働省としては、管内自治体の体制整備について、助言を行う都道府県とも連携しながら、人材の養成や周辺自治体との共同実施などを推進することによって、引き続き事業の実施率向上に努めてまいります。
○上田清司君 分かりますが、良し悪しというのは具体的に出たりしているんでしょうか。 例えば、実施しているからいろんな数値がいいとか、実施が少ないので例えば悪いとか、そういう具体的な指標みたいなのは分析されているのかどうかを聞いているんですね。なければないでいいですよ。できればこういうことに踏み込んでもらいたいということを注意をしたいと思います。
○政府参考人(朝川知昭君) 今委員御指摘いただきましたような分析は、現在私ども持ってございません。
○上田清司君 やっていますという世界も大事なんですが、やった結果どうなっているかというのがもっと大事だというふうに思いますので、是非そういう踏み込んだ分析をしていただきたい、このように思います。 資料の二を御覧ください。 これ、実施状況の中で、自治体の中で規模の小さいところがどうしてもやっていないと。やっていない理由は何なのか。人員が不足しているのか、あるいはお金がないのか。 先ほど、一枚目の資料、①のところも、都道府県別に見ていると、比較的人口の少ない都道府県、そして構成する市町村の自治体も小さい、こういったところが実施率が低い傾向があることも事実ですので、これを踏まえて、市町村の自治体の、自治体規模の、実施状況が、非常に小さいところほど実施率が低くて、大きいところほど実施率が高いという現状がありますので、この辺の分析をどうなさっているか、伺いたいと思います。
○政府参考人(朝川知昭君) 令和四年度における子どもの学習・生活支援事業の全国の実施率は六六%でございましたが、委員御指摘のとおり、人口規模が小さい自治体ほど実施率が低い傾向がございます。 人口規模の小さい自治体が事業を実施していない理由としては、子供の数が少ないことなどから事業がやりにくい、あるいは限られた地域資源の中で委託先や支援の担い手の確保などに課題がある、そういったことが考えられます。 厚生労働省といたしましては、地域の実情に応じまして必要な事業を実施していただくことが重要と考えておりまして、小規模自治体が実施するには、例えばオンラインの活用でありますとか広域実施が有効であると考えられまして、専門スタッフの派遣による事業実施上の助言やノウハウの提供、事業の立ち上げや実施の参考になるような好事例の収集、周知など、国としても必要な支援を行ってまいります。
○上田清司君 この小規模自治体の実施率の低い最も決定的な理由は一体何なんでしょうか。いろいろありますよじゃ駄目なんですね。やっぱり、何が一番で、誰が二番なんだと。だから、何が一番というところに集中的に取り組んでこそ解決ができるわけですから、何が一番なんですか。
○政府参考人(朝川知昭君) 今現在、その何が一番かということはちょっとお答えできるものがありませんので、しっかりこれから自治体とも意見交換をして、やりにくい理由なんかも聞きながら、やりやすい環境を整えていきます。
○上田清司君 この生活困窮者自立支援法の改正、この背景はもう申すまでもありませんが、やっぱり生活保護になってしまわないように、もっと踏ん張って社会の担い手になっていただく、あるいは自立した生活やっていただく、そのための総合的な様々な形の政策支援なんですね。 だから、どれが効果があったかということを一つ一つ確認しないと、あれもやっています、これもやっています、いろいろやっています、それではやっぱり駄目だと私は思いますので、一番欠けているものに集中的に様々な資源を投下して、良くなっていることを確認して、それが終われば今度は二番目のところに行くとか、そういう手法でないと成果は出ないんじゃないかというふうに私は思いますが、大臣、この点について所感を伺います。
○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘のように、例えば、地方の小規模の自治体というのは、やはり高齢化がより進行していて、社会保障に関わる限られた財源もやはりそちらにより多く配分される傾向があって、こうしたその子供に対する十分な支援に財源が配分できなかったというようなことなども実際に子供の数が少ないところからあったというふうに、定性的には分析するとそういうことになるんじゃないかなというふうには思います。 しかし、実際に、こうした少子化対策、子供の対策というのは一体化してこれから充実強化させていかなければならないということを共通認識として持つ時代になりましたから、改めて、こうした子供に対する支援事業というものをそうした小規模の自治体でもいかにできるか考えなきゃいけないと思います。 その点、埼玉県で幾つかの市が連携して、広域でこうした子供たちに対する教育指導を行う教室を実行しておられたりしているのは、一つの小規模事業自治体が対応するやり方の好事例になるんじゃないかなというふうには思いました。
○上田清司君 資料の三を御覧いただきたいと思います。 これは、都道府県別の生活保護率の二〇二三年十一月時点での数値です。都道府県と指定都市、中核市の上位五市あるいは下位五市とかが出ております。 実は、子供たちの生活支援、学習・生活支援事業とこの生活保護との関連があるのかないのかということで、自分なりに分析をさせていただきました。例えば、実施率の高いところは生活保護が少ないのかどうかとか、実施率が低いのは生活が多いのかどうか。どうも関連性がないみたいですね。例えば、大阪府なんか極めて熱心にまさに子供の学習支援とか生活支援をやっておられるわけですけれども、生活保護のパーセンテージは一番高いと。すると、一体どういうふうな関係なのかというのがなかなか相関関係では見えないと。あるいは、福井県などもかなり子供の教育支援、あるいは学習支援、あるいは生活支援やっているんですが、その上で、保護率でいけばもう最も少ないと。何か相関関係があるように見えるんですが、今言った大阪府だとか京都府の事例を見ると必ずしもそうとも言えないと。こういうことに関しての、例えば生活保護率はどういう関係で上がったり下がったりするのかということに関しての分析というのはなされているんでしょうか。その点についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(朝川知昭君) まず、子どもの生活・学習支援事業とこの保護率の関係につきましては、委員御指摘いただきましたとおり、いろんな事情が恐らく介在していますので、地域ごと、あるいはその年齢構成が違うとか世帯分布が違うとかいろんな要因が混ざっていると思いますので、関係性を一概にお答えするのは難しいんだと思います。 この子供の学習支援事業あるいはその生活支援ですね、そういったものの効果が現に現れてくるのは恐らく時間を要する、長期間要するということが考えられます。 しかし一方で、その支援をやっぱりやっていくことは重要でございますので、そこは着実に支援を行いながら効果も改めて見ていくと、そういう姿勢で臨んでいきたいと思います。
○上田清司君 結局、子供の学習支援や生活支援というのは、親との関係もあるわけですね。 この親がどういう生活対応をしているかで子供の対応も決まってくるわけですから、親の例えば生活対応との関係とかをある程度分析していかないと、子供の学習支援や生活支援というのは決め切れない部分があるかと思いますが、その辺との関係についてはどのように対応されているのかも伺いたいと思います。
○政府参考人(朝川知昭君) 今御指摘いただきましたとおり、一般的な傾向としてですけれども、私どもよく聞きますのは、自治体とか取り組んでいらっしゃる方から聞きますのは、やはり生活保護家庭の親御さんが傾向としては子供の学習とかに関心が比較的薄い、そういうようなこともあり、子供の学習環境が整わない、あるいは生活環境が整わないということがございます。 したがいまして、この学習・生活支援事業では、その子供の学習支援だけをするのではなくて、親御さんに対するアドバイス、そういったことも併せて行うことができるようにしておりまして、そういったことも一緒に取り組んでいくことが重要と考えています。
○上田清司君 大臣、御案内のように、エンゲル係数が四十三年ぶりに上がったと、一九八〇年以来。まさに、少なくとも国民が豊かになっていけばエンゲル係数はどんどん少なくなってくると、食費の金額が減ってくると、衣類やその他のところにお金が使われると。逆に、生きるために食べるという、これが必要だからエンゲル係数が高いと、生きるのに精いっぱいというところは。これが四十三年ぶりに上がった、一九八〇年以来だと。すると、二十三か月連続実質賃金がマイナスと、間違いなくマルビの世界に日本が突入したままなかなか脱出できない、この傾向がまさにこの法律の一部改正のまさに本質ではないかというふうに思っているところです。 資料の四を御覧ください。 天畠議員も先ほど問題意識を提起をなさっていられました。高校の進学率が生活保護世帯の子供たちと全世帯ではどう違うのか、あるいは中退率がどう違うのか。大学進学率は、先ほど御紹介がありましたが、四二・四と七六・二だと。しかし、中退率もやっぱり問題だと、三・三対一・二。あるいは高校の進学率も九三・八対九九・一と。こういう実態が現実にあって、これを突破するために私たちは何とかしようという今回の法案の趣旨だというふうに理解しております。 大臣、これ容易ではありませんが、全体を底上げするところを考えながら、相当予算や人員をこうしたところに踏み込んでいかないとなかなか実現できないんではないかと思っておりますので、最後に所感をお願いいたします。
○国務大臣(武見敬三君) 御指摘のように、やはり、我が国の今の実情を打開する最善の方法は、やはり、その賃上げを大企業のみならず地方、中小企業にまで広げていって、そして可処分所得を確実に増やしていく、これによって先生御指摘のエンゲル係数といったようなものも抑制されていくように、その流れをしっかりと好循環でつくり上げていくことだろうというふうに私は思います。 そして、その中で、こうした社会的にも深刻な事態に陥られている方々に対する支援を強化しなきゃいけない。したがって、今までの生活保護、補助という対象者だけではなくて、生活困窮者に対してもこうしたきめ細かな支援体制を組まなければならないということで今回の法律案出させていただいているところであります。 是非、こうしたきめ細かな社会の弱者に対する支援体制組み込んでいくことができればと、そのための努力をしていきたいと思います。
○上田清司君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(比嘉奈津美君) 他に発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○倉林明子君 私は、日本共産党を代表して、生活困窮者自立支援法等改正案に反対の討論を行います。 第一に、法案は、医療扶助について、都道府県がデータ分析を行い、市町村に情報提供を行う仕組みを設けるとしています。医療扶助の適正な実施を目的に、医療扶助費削減のために生活保護利用者の受診を不当に制限する権利侵害につながる可能性が否定できません。 この間、後発薬使用の原則化、マイナンバーカードによる資格確認の原則化など、生活保護利用者に対する差別的取扱いが進められてきました。今回の改正は、医療扶助の適正化の名の下に、利用者の人権軽視を現場に浸透させる役割を果たすものであり、容認できません。 第二に、生活保護利用者に対する就労準備支援事業、家計改善支援事業の法定化は、支援に名を借りた生活保護制度から利用者を排除する手段につながることを強く懸念します。 参考人質疑で、つくろい東京ファンドの稲葉剛氏は、桐生市で家計相談支援事業により十七人が保護廃止となった、家計簿を提出させることと保護の休廃止がセットになってしまうということであれば、ほとんどこれは強迫になってしまう、生活保護を諦めて生活しようというふうに制度の外へ締め出すという機能になってしまいかねないと指摘しています。 法定化の前に、全国の自治体で家計支援、就労支援等を名目にした人権侵害、利用制限が行われていないか徹底的に検証し、不法、不適切な行為を是正すべきです。 本法案は、居住支援の強化を掲げています。単身高齢者にとどまらず、低年金に苦しむ女性、一人親世帯、学生、成年の単身世帯など、高過ぎる居住費が家計を圧迫し、住まい喪失と隣り合わせの生活を迫られるなど、住まいの貧困はより深刻さを増しています。 しかし、本法案は、低廉な家賃の住宅への転居費用補助が追加されたものの、深刻化する住まいの貧困を解決するための抜本的な対策はありません。 関係者の共通の要望である家賃補助制度を早急に創設すること、公営住宅の抜本的な充実など、住まいは人権の立場から、誰でも安心して暮らせる住まいを確保する政策への転換を求め、反対討論といたします。
○天畠大輔君 れいわ新選組の天畠大輔です。 貧困の連鎖を断ち切るためにも、生活困窮者自立支援法改正案に対して反対討論を行います。代読お願いします。 私、天畠大輔は、十四歳のときの医療ミスで、四肢麻痺、発話障害、視覚障害、嚥下障害を負いました。重度障害者の私が特別支援学校卒業後、進路の選択肢がほとんどない中、大学に進学できたことで社会参加への道が開けました。学びという営みは私に希望を与えてくれました。 もちろん、大学に行かなければ貧困から脱出できないなどといった学歴偏重社会もまた克服すべき課題です。今日、大学など高等教育機関への進学率は八四%にも上っています。生活保護受給世帯の子供たちが世帯分離という福祉行政サービスの枠の外に出ない限り大学進学できないという現行制度は、余りにも時代錯誤であり、不合理です。貧困の連鎖を断ち切るためにも、大学等の世帯内修学は不可欠です。 私自身も含め、ここにおられる二十四人の参議院議員全員がいわゆる高等教育機関卒業者です。皆さん、御自分がもしも生活保護受給世帯の子供で、進学したいのなら世帯分離しなさいと言われたとしたら、どんなに悲しく悔しい思いをしただろうかと想像していただきたい。 反対理由の第一は、このような非道を放置したまま本法案が議論されているということです。 反対理由の第二は、本法案のもう一つの柱である居住支援が、住まいは基本的人権であるという理念に程遠いという点です。 日本の住居政策は、持家購入促進を最優先とし、快適な住宅を安価に提供するという政策を完全に置き去りにしてきました。本法案も、大家がより貸しやすい環境整備に力点が偏っています。諸外国で既に導入されている住宅手当創設が急務です。 反対理由の第三は、政府・与党自身が福祉政策をめぐる差別意識の克服に全く無関心だということです。 世耕弘成議員は、週刊東洋経済二〇一二年七月七日号で、税金で全額生活を見てもらっている以上、憲法上の権利の一定の制限があっても仕方がない旨述べています。十二年前の発言ですが、この度の桐生市の生活保護相談員の、おまえは税金で飯を食っている自覚があるのかという暴言との類似性に慄然とします。水際作戦を撲滅する本気を政府から感じることは全くできません。 健康で文化的な生活は、衣食住など生活全域にわたって全ての人々が享受すべき人権であり、その権利をないがしろにするあらゆる差別と私たちは闘わなければなりません。そのことを強く申し上げ、本法案に対する反対討論を終わります。
○委員長(比嘉奈津美君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(比嘉奈津美君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、打越議員から発言を求められておりますので、これを許します。打越さく良君。
○打越さく良君 私は、ただいま可決されました生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会・教育無償化を実現する会及び国民民主党・新緑風会の各派並びに各派に属しない議員上田清司君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一、「住まい」は生活の基盤そのものであり、その確保に向けて入居時から入居中、退居時までの切れ目のない居住支援の体制を構築するため、住宅セーフティネット制度や住宅確保要配慮者居住支援法人との連携、空き家・公営住宅の活用も含め、居住支援に関する省庁横断的な施策の推進を図ること。また、生活困窮者居住支援事業の全国的な実施に向け、小規模自治体での広域実施の推進等、実施率の向上に資する効果的な支援策を講ずること。 二、本法による見直し後の生活困窮者住居確保給付金の支給状況を把握するとともに、生活困窮者等が住居を確保し、安心して暮らせるよう、居住保障の在り方について引き続き議論を継続すること。 三、貧困者の窮迫に付け込む貧困ビジネスの実態と原因について把握し、必要な対策を講ずること。 四、子どもの貧困への対応として、子ども食堂等、学校や家庭以外の子どもの居場所の充実を図るとともに、重層的支援体制整備事業との連携を強化すること。また、教育行政やこども家庭庁の施策とも連携を図りつつ、被保護世帯の子どもの大学等への進学を促進するために必要な施策を行うこと。 五、生活困窮者自立相談支援事業の機能を強化するため、社会福祉士等、専門性を持つ専任職員を配置するとともに、地域の実情に応じた適切な人員体制が確保されるよう、良質な人材確保を促す補助体系に見直すなど、相談支援員の処遇改善による人材確保及び定着促進を図ること。また、相談支援員の研修の充実などスキルの向上や資格の取得を支援するための必要な措置を講ずること。 六、生活困窮者の早期支援につなげられるよう、生活困窮者自立支援法に規定する支援会議等の設置を更に促進すること。その際、現場の業務負担に留意し、既存会議の活用等、効率的な運用の促進に努めること。 七、生活困窮者就労準備支援事業及び生活困窮者家計改善支援事業の質の改善を図るとともに、自治体間格差を是正するため、好事例の横展開、未実施自治体への丁寧な支援などを行い、広域連携等の必要な環境整備に努め、両事業の全国的な実施を目指すこと。 八、生活困窮者家計改善支援事業が、本人の尊厳の確保に配慮しつつ行われ、また、私生活への行き過ぎた介入が行われることがないよう、関係機関に改めて周知を行うこと。 九、生活困窮者就労準備支援事業における就労体験先への交通費負担を軽減する予算措置を実効的なものとすること。 十、支援対象者の社会参加や就労体験・訓練の場をより多く確保し、地域で支える体制を整備するため、認定生活困窮者就労訓練事業者の認定方法を工夫するとともに、事業者に対する優先発注、税制優遇、事業の立上げ支援等の経済的インセンティブの活用や支援ノウハウの提供など、受皿となる団体や企業が取り組みやすい環境を整備すること。 十一、生活困窮者就労準備支援事業、生活困窮者家計改善支援事業及び生活困窮者居住支援事業の全国的な実施等を図るための指針を策定するに当たっては、委託先となる法人の財政基盤の安定化及び相談支援員の処遇改善を図るため、地方自治体による委託先の選定において、複数年度契約の方法も採り得ることや、経費の多寡のみで評価するのではなく、支援の質や実績、地域の実情への理解や関係機関との連携状況を総合的に評価すべきことを明記すること。 十二、生活困窮者自立支援制度は誰もが利用者になり得ることから、必要な者に支援が届くように、引き続き必要な予算をしっかりと確保するとともに、支援が分かりやすいものであることを確保すること。 十三、生活困窮者自立支援制度と生活保護制度の連携強化に当たっては、被保護者が生活困窮者向けの事業に参加する場合でも、ケースワーカーと連携し、保護の実施機関が継続的に関与する仕組みとするとともに、現場の業務負担の増加により支援の質が低下しないよう、両制度の実施機関の適切な人員体制を確保すること。 十四、医療扶助の適正化を推進するとともに、地方自治体のガバナンス強化の観点から、被保護者の国民健康保険や後期高齢者医療制度への加入について検討を深めること。また、不正請求を行った医療機関の指定取消しを徹底すること。 十五、地方自治体における保護の実施体制については、その質及び量の両面において必ずしも十分とは言えないのが現状であることに鑑み、本法に定めた被保護者等に対する支援施策の確実な実施を図るため、地方交付税措置の更なる拡充を含む必要な措置を講ずるよう検討すること。 十六、生活保護の申請、利用に当たっては、被保護者就労準備支援事業及び被保護者家計改善支援事業の利用を条件とするようないわゆる「水際作戦」はあってはならないことを地方自治体に周知徹底すること。 十七、社会福祉協議会における緊急事態対応の仕組みについて、平時から検討を行うこと。 十八、ひきこもりを対象としたいわゆる「引き出し屋」による被害防止のために必要な措置を講ずるとともに、当事者及びその家族に対して生活困窮者自立相談支援事業やひきこもり地域支援センターの周知、アウトリーチの強化を行うこと。 十九、居住支援は生活困窮者支援の最重要課題の一つであることから、本法による見直し後の諸施策の達成状況を確認すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(比嘉奈津美君) ただいま打越君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(比嘉奈津美君) 多数と認めます。よって、打越君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対して、武見厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。武見厚生労働大臣。
○国務大臣(武見敬三君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、努力してまいります。
○委員長(比嘉奈津美君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(比嘉奈津美君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十四分散会