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213回国会参議院2024/04/09

厚生労働委員会 第5号

発言数
215
登壇者
22
会派数
9
開催日
2024/04/09

会議録

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省社会・援護局長朝川知昭君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

友納理緒自由民主党

○友納理緒君 自由民主党の友納理緒でございます。  比嘉委員長を始め理事の皆様、今回、質問の機会をいただきましてありがとうございます。  そうしましたら、生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案につきまして、通告に従いまして質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。  まず最初に、コロナ禍を経た本制度の在り方についてお伺いをいたします。  この生活困窮者自立支援制度と生活保護制度ですけれども、両制度の前回改正からの変更点というのは、大きな変更点というのは、コロナ禍を経たことだと考えております。  令和二年から、新型コロナウイルス感染症の感染拡大は世代や属性を超えて多くの方々に影響を及ぼし、減収や失業などにより経済的に困窮する方々が増加をいたしました。生活困窮者自立支援制度及び生活保護制度においても、様々な特例措置で対応してきてくださっていることと思います。  コロナ前後で対象者の抱える問題が複雑化し、相談者も多様化したと言われておりますけれども、本改正はこのようなコロナ禍で発生した諸課題にどのように対応しているのでしょうか。コロナ禍を経た両制度の在り方について、厚生労働大臣の御意見をお伺いいたします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この新型コロナウイルス感染症の感染が拡大した時期におきましては、生活に困窮した方からの相談件数や、それから住宅確保給付金の支給件数の急増が見られ、生活困窮世帯が感染症の感染拡大のような予測困難な事態の影響を受けやすい不安定な状況にあることが明らかになるとともに、個人事業主や外国人、それから若年層など、これまで行政につながっていなかった多様な相談者の層が出てきたところでございます。こうした中で、生活困窮者自立支援制度は生活困窮者の生活の下支えに大きな役割を果たしたと考えております。  また、生活保護の申請件数は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大期は平成二十年の世界金融危機、リーマン・ショックのときほど増加が見られませんでしたが、その背景には、労働者の雇用維持を図るための雇用調整助成金などの対応や生活困窮者支援のための様々な支援策など、各種支援策が集中的に講じられた影響もあると考えております。  このように、コロナの感染症の影響により、生活困窮者自立支援制度において相談者数の急増や相談者の層の複雑化、多様化が見られた中で、生活保護制度との間を移行する者が一定数おり、本人への切れ目のない連続的な支援を行うことや、多様で複雑な課題を有するケースへの対応力の強化のため関係機関との連携強化を図ることが課題となったものと考えております。  こうした経験などを踏まえまして、本法案におきましては、生活困窮者等が安定した住まいを確保できるよう、自立支援機関において住まいに関する相談機能を明確化するなど、居住支援の強化のための措置、生活困窮者に就労準備支援などを行う事業について新たに生活保護受給者も利用できる仕組みの創設、多様な複雑な課題を有するケースへの対応力強化のため、会議体の設置なども含めた支援関係機関の連携強化のための措置などの改正内容を盛り込んでおります。  これらの改正内容も含めて、様々な状況下において生活の再建、自立に向けた必要な支援を提供できるよう、引き続き必要な支援体制の確保に取り組んでまいりたいと思います。

友納理緒自由民主党

○友納理緒君 ありがとうございます。  コロナ禍を経て、潜在化していた問題が顕在化して見えるようになってきたと思いますので、それらへの対応を連携を取りながらしっかりと行っていただきたいと考えております。  次に、居住支援法人についてちょっとお伺いいたします。  今回の改正で大きな柱として、居住支援強化のための措置と子供の貧困への対応のための措置と支援関係機関の連携強化等の措置が挙げられていると思いますけれども、この後の質問はそれぞれについて少しずつ質問させていただきたいと思います。で、次が居住支援法人についてです。  この改正は居住支援の強化のために行われるものだと思いますけれども、見守り支援を強化して、これは住宅セーフティーネット法の改正によるものですけれども、居住支援を手掛ける法人が見守りをセットにして部屋を提供することで家主が貸しやすくするということを始めるかと思います。  これまでも、私が関わってきたような不動産会社は、事実上、貸している家を回って、高齢の方が多かったりすると、その方たちの生活を見回って家主に報告してくださったりというのを事実上やってきてくださっているのかなと思いますけれども、そういったことを考えると、居住施策と福祉施策をしっかりと連携させていく、そして安心な住まいを確保するというのはとても重要な視点だと考えております。  このとき重要な役割を果たすのが、今回、この居住支援法人になってくるかと思いますけれども、この居住支援法人は、住宅確保要配慮者の居住支援に係る担い手として都道府県が指定をする者、法人の属性としては株式会社が多いようですけれども、NPO法人、一般社団法人、社会福祉法人、社会福祉協議会などが挙げられるかと思います。  居住支援法人の行う業務は、登録住宅の入居者への家賃債務保証ですとか、住宅相談などへの賃貸住宅への円滑な入居に係る情報提供、相談、あと見守りなど要配慮者への生活支援、それに附帯する業務など、まあ幅広いと思います。  今申し上げた居住支援法人の一覧を見ますと、やっぱりある程度不動産会社も入っているように見受けられます。不動産会社は、賃貸、プロパーの業務については今までもやっていらっしゃいますからすごく得意分野であるかと思いますけれども、今後、より福祉的な視点を入れて関わっていただきたいと思うんですけれども、その点についてどのようにお考えになるでしょうか。厚生労働大臣のお考えをお伺いいたします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘の不動産、今、社会的不動産というふうに呼ばれるようになって、実際にその福祉的な支援を実は並行的に行ってくれる役割を担い始めております。特に、高齢者が住居を借りにくいときに、実際、大家に対して事前に、その支援の在り方、福祉サービスとの組合せ、こういったことに関する紹介をしてくれたりする、そういう社会的不動産の役割というのは、我々も極めて着目をし、また支援すべき対象だと考えているところであります。  ただ、現在、この生活困窮者の中には、賃貸住宅への入居が困難な者、それから入居後の地域での生活に不安がある者などもまだ多くいらっしゃいます。入居時の支援や入居中の見守り支援などを行う居住支援法人は、こうした生活困窮者への住まい支援において重要な担い手になるものと認識をしております。本法案においても、生活困窮者支援の窓口などにおいて、住まいに関する相談を包括的に受け止めた上で、居住支援法人や民間不動産事業者など住宅に関する専門機関と連携しながら、住まいの確保や様々な支援につなげていることとしております。  その上で、厚生労働省や都道府県などが実施する人材養成研修において、今年度から地域居住支援事業の支援者を対象とする研修を新たに追加することとしており、自立相談支援事業や地域居住支援事業の担い手となり得る居住支援法人についてはこれらの研修を受講していただくことが可能であります。  また、地域における住まいの確保に関して関係者が協議を行う居住支援協議会においてもセミナーや勉強会などを開催されているものと承知をしており、この協議会の場を活用することを含めて、国土交通省とも連携をしながら、福祉的な支援を行うに当たっての知識、それから留意点等が居住支援法人にも広く共有されるよう取り組んでまいりたいと思います。

友納理緒自由民主党

○友納理緒君 ありがとうございます。  研修ですとかセミナーですとか、活用していただきたいと思いますので、是非、広報というか周知を徹底していただければというふうに考えております。  今回、自治体が提供する居住サポート住宅ですけれども、これ、いわゆるサブリースのような形を取られることが望ましいと私自身も考えているところなんですが、サブリースといいますと、私の弁護士という立場からするとちょっとやっぱり難しい契約だなというところ、いろいろ課題がある契約かなと思うんですけれども、基本的には元の所有者、オーナー側にリスクがあったりするところもあって慎重に対応していかなければいけない契約だと思うんですけれども、それを裏返していくと、よほど、その転借人たる、転貸人の立場たるサブリース業者の立場に今回居住支援法人が入るんだと思いますが、そこへの信頼というのがある程度ないと、最初のオーナーが物件を貸すというところがすごく貸しづらい部分もあるんではないかなと思うんですが、その居住支援法人が居住支援付住宅をサブリースする場合の課題についてどのようにお考えになるでしょうか。政府参考人にお伺いいたします。

宿本尚吾国土交通省大臣官房審議官

○政府参考人(宿本尚吾君) お答えいたします。  居住支援法人などが民間の賃貸住宅をサブリースをして居住サポート住宅として提供するような取組、これは、大家さんの不安感を軽減するとともに要配慮者が住まいを確保しやすくなるといったことで、居住支援法人などが安定的に要配慮者を支援できるようになることから効果的な取組であると考えております。  このため、今年度予算におきまして、居住支援法人などがサブリースにより住まいと支援を一体的に提供した上で、地方公共団体の福祉部局との連携により要配慮者の入居の円滑化を可能とするような、こういった先導的な取組に対して国が財政支援を行うモデル事業を創設したところであります。  国土交通省といたしましては、こうした財政支援を行うとともに、先導的な事例の情報提供などを通じて取組の横展開、課題の共有といったことを図ってまいりたいと思っております。

友納理緒自由民主党

○友納理緒君 ありがとうございます。  これから新たに実証などがされて課題とかも出てくるかと思いますので、そういった課題に対応していただくことをお願いしたいと思います。  次に、残存家財の処理についてお伺いをいたします。  令和元年度の国交省の調査を拝見しますと、大家さんが貸しにくい、貸し渋ってしまうような理由の一つとしては、単身高齢者世帯で、高齢者のみの世帯で、五〇%以上にこういったこと、支援があるといいなというふうに求められていたのが見守りや生活支援で、それと併せて死亡時の残存家財処理というのがやはりどうしても出てくるということがございます。  私自身も単身の高齢者の家財の処理というのを何度か経験したことがありますけれども、とにかくすごく手間も掛かりますし、時間も掛かりますし、本当に大変な思いをしたことがあります。そこに自身、自分が住んでいたわけではないので、本当にお金とか、全部所有権を放棄したから片付けていいと言われましても、お金とか通帳とかがどんどん出てくるわけですから、どこにあるかも分からないところから出てくるものを一気に片付けるというのがなかなかできなくて、やっぱり選別とかをある程度しながらやりますので、すごく手間と時間が掛かるということがあります。  このような大家さんの不安感を払拭するために、国交省、法務省において、令和三年度に、残存物の処理等に関するモデル契約条項というのが策定されているというのは認識はしているんですけれども、多少この定款により好転する部分もあるとは思いますが、今申し上げたような、大家さんのとてもたくさん掛かる手間とか時間とか、そういったものはちょっとそのモデル定款だけだとなかなか解決しないのではないかなと思うところなんですが、ここの辺り、ちょっとなかなかそういったところの支援は難しいという話はあったんですけれども、ちょっと考えていかなければいけないなと思っているところですので、その辺りの御見解をお聞かせいただければと思います。

宿本尚吾国土交通省大臣官房審議官

○政府参考人(宿本尚吾君) お答えいたします。  賃貸住宅において入居者がお亡くなりになり、相続人の有無ですとか、それから相続人の所在、こういったものが分からない場合には残置物処理が困難となるといったこと、こういったことへの懸念から単身高齢者の方々に対して大家さんが住宅を貸すことをちゅうちょしてしまうと、こういった課題ございます。  このため、委員御指摘のとおり、国交省と法務省、協力をいたしまして、入居者の死亡時に残置物を円滑に処理できるよう、残置物の処理などに関するモデル契約条項、これ令和三年六月に策定をし、公表しております。  御指摘の残置物、こういったもの、残置物の撤去費用などにつきましては、モデル契約条項を活用して残置物の処理を行う場合には、残置物を換価して得た金銭や賃貸物件内にあった金銭を残置物処理の費用に充当することが考えられるほか、損害保険の活用なども考えております。  国交省といたしましては、例えばこういうことにつきまして、モデル契約条項のみならず、損害保険を含めて、活用可能な仕組みにつきまして、大家さんのための単身入居者の受入れガイドというものを作成をいたしまして周知に努めているところであります。  今後、またこういうものを普及してまいりますと新たな課題も生じてまいるかと思います。その際は、この受入れガイドをより充実をさせて、引き続き残置物の処理が円滑に行われるように取り組んでまいりたいと考えております。

友納理緒自由民主党

○友納理緒君 ありがとうございます。  保険の活用ですかね、あと換価してもやっぱり余り価値はなかなか高く付くものはないのではないかなと思いますから、撤去費用を補うだけのものがなかなか難しいかなとは思いますけど、いろんな方法でその大家さんに掛かる撤去費用、時間、手間というところに少し支援ができればというふうには考え、支援することが望ましいのではとは考えておりますので、今後も検討を進めていただければと思います。  次に、子供の貧困への対応のための措置ですね、子どもの進路選択事業についてお伺いをいたします。  今回の改正で、生活保護受給中の子育て世帯へのアウトリーチ事業の法定化がされました。本人の希望を踏まえた進路選択を実現するために、学習・生活環境の改善に向けた働きかけですとか、子ども学習・生活支援事業を始めとする子供向けの居場所へのつなぎ、奨学金の活用を始めとする進路選択に関する情報提供などを行うということです。このような制度は貧困の連鎖を断つためにとても重要なものだと考えています。  まず、この事業の担い手としてはどのような方々を想定されているでしょうか。福祉事務所にケースワーカーの方はおられますけれども、こういった子供についての、あと教育とか進路選択についての専門家ではありませんので、専門的な知識を有する者が担うことが望ましいと考えますけれども、政府としてはどうお考えになるかということと、あとやはり、その人材確保に必ず、多分市町村は苦労されますので、その点についてどのようにお考えになるかというところで政府参考人のお考えをお聞かせください。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) 生活保護世帯の自立に向けた支援につきましては基本的にケースワーカーが担うものでございますが、子供の教育面での支援に際しましては、ケースワーカーによる支援に加え、専門知識や経験を有する職員が子供に寄り添った形で支援を行うことが重要と考えています。  このため、本法案では子どもの進路選択支援事業というアウトリーチの事業を設けておるものでございますが、本事業の実施に当たりましては、自治体が人材を確保した上で実施できるよう、まず必要な予算を令和六年度予算に盛り込んでおります。  また、専門性を確保していくため、自治体に対して、教員OBでありますとか社会福祉士でありますとか、この分野での専門性を有する方の確保に留意いただくようお願いするとともに、令和六年度から子どもの学習・生活支援事業に関する研修の受講が可能であるようにするということなどをお示しする予定としておりまして、幅広い自治体で実施いただけるよう支援をしてまいります。

友納理緒自由民主党

○友納理緒君 ありがとうございます。是非、しっかりと支援がされるように、子供ときちんと向き合いながらしていただければと思います。  あと、これは本事業に限ったものではないんですけれども、ケースワーカーなどの人材の確保の問題があるかと思います。  平成三十年の参議院の厚生労働委員会の附帯決議の中には、地方自治体におけるケースワーカー、就労支援員などの増員を図ることなど、適切な人員体制を確保することというものがありますけれども、これについてはどのような対策をしてきたのかということを教えていただければと思います。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) 生活保護制度は、最低生活の保障を行うとともに生活保護受給者の自立の助長を行うことを目的としておりまして、これを担うケースワーカーにつきまして適切な配置がなされることが重要と考えています。  このため、社会福祉法で定めます被保護世帯数に応じたケースワーカーの標準数の配置に必要な交付税措置を行っておりまして、地方交付税の算定上、ケースワーカーの増員を図ってきております。また、指導監査におきましてもその適切な配置について指導を行ってきておりまして、こうした中でケースワーカー一人当たりの担当世帯数も減少してきているところでございます。  また、就労支援員につきまして附帯決議で触れられておりますが、こちらについても必要な予算を確保して、結果としまして、前回の見直し時点である平成二十九年度の二千四十七人という状況から令和五年度には三千四十七人、プラス千人と、就労支援員も着実に増加してきているところでございます。今後もこうした取組で適切な人員体制の確保を図ってまいります。

友納理緒自由民主党

○友納理緒君 ありがとうございます。  まだ標準数に足らないところもあるということがよく聞かれることですので、増員についてしっかりと、確保についてしっかりと取組を続けていただければと思います。  次に、もう一点、ちょっと子供の訪問の支援という、やっぱり親の理解がないとなかなか難しくて、親に拒絶があった場合にはどうするのかというところを質問させていただこうと思っていたんですが、やっぱり今はそれは繰り返し訪問をして関係性を築いていくしかないというところで、なおさら、そうしたら時間が掛かるので人材確保をしっかりしていただきたいという、何か話が回っていきそうですので、ちょっと今回この質問は省略させていただきますが、やはり生活保護世帯ってなかなか閉鎖的で、親が中に入れたくないという家庭も結構あるように感じますので、是非、ラストワンマイルじゃないですけど、子供にしっかりと届くようにこの制度が構築されるように願っておりますので、取組をしていただければというふうに思っています。  次に、大学進学をした子供への支援についてお伺いいたします。  これはもう以前から上がっている問題かと思いますけれども、現在、生活保護を受給しながらの大学進学が認められていないということがございます。その結果、生活保護世帯の大学進学率は一般世帯の半分以下、令和二年では四二・四%、全世帯が七六・二%ぐらいでしたので、その半分ぐらいになって、いや、半分以下じゃないですね、済みません、半分ぐらいになっているということがございます。  生活保護世帯の子供が大学に進学するとその子供の分の生活保護費が打ち切られるという問題がございまして、世帯分離ということですけれども、そういった課題があるかと思います。そうしますと、生活保護を受給している家庭のその大学生になったお子さんというのは奨学金ですとかアルバイトに頼るしかなくて、必死にアルバイトをしながら、私の知っている方では体調を崩してしまってというような大変な状況になってしまったお子さんもいらっしゃいます。  学歴による収入格差は明らかですから、できる限り貧困の連鎖を断ち切るということを徹底するようであれば大学進学の機会を与えてさしあげたいというふうに思うんですが、大学進学による世帯分離が事実上行われてしまっているようなこの法的な根拠の部分をちょっと教えていただければと思うんですが。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) まず、お答えする前に、先ほどの答弁で、就労支援員の数、平成二十九年度の数を言い間違えまして、二千四十五人に訂正させていただきます。  今御質問いただいた、生活保護家庭のお子さんが大学に進学する場合に世帯分離を行う取扱いにしてございますが、その法的な根拠といいますか、ところは、まず生活保護法第十条においては、生活保護は世帯を単位として行うことを原則としている一方、これにより難い場合は個人を単位として定めることができることとしております。この規定を踏まえまして、具体的には通知によって大学等への進学者を世帯分離する取扱いを定めているものでございます。

友納理緒自由民主党

○友納理緒君 ありがとうございます。  あと、現状、大学に進学する、稼働の要件というか、働くことができるのではないかというところがあって生活保護の受給ということにならないんだと思うんですが、怠けて働いていないのではなくて、将来のために今勉学をして、将来の稼働のために勉学をしているという状況ですので、その点は御理解いただきたいというところと、あと生活、これもよく上がりますが、生活用品は当該地域の全世帯の七〇%程度の普及率に達していれば一般世帯と均衡を失することはないとして保有が認められるという状況ですので、七〇%以上の進学率、大学の進学率があるような今の状況ですと大学進学も認められていいのではないかなというふうに個人的には考えますので、その辺り、今までの高校進学がどういうふうにできるようになってきたという経緯も踏まえて、バランスを取りながら今の時代に合った制度にしていただければというふうに考えております。  レクの際には、文科省が奨学金を出していたりとか様々な支援が現状あるというのはお伺いをいたしましたので、済みません、質問は省略して、次の質問に入らせていただきたいと思います。  次に、家計支援事業についてお伺いをさせていただきます。  私的には、この家計支援事業、すごく重要だと考えておりまして、例えば、破産をする方とか債務整理をする方に関わってきたことがございますけれども、そのとき、家計収支表というのを必ず付けていただいて、直近二か月を見ていただいたりすると、あっ、こんなに無駄が出ていたとか、御自身の状況が見える化されて、次につながっていくということがすごくあったものですから、この家計支援事業が、今回、国庫補助率が上がったり、引き上げられたりとか、生活保護者向けの事業が法定化されたりとか、こういった方向性というのは望ましいものではないかなというふうに考えるところです。  困窮者支援情報共有サイトというのも拝見しました。その家計計画表を見たんですが、すごく分かりやすくて、専門家でなくても書けるような内容になっていたので、ああいったもので生活を見直していくというのは、生活困窮者と該当しない、そこの予備軍の人たちにも更に使っていただきたいなと思って拝見をしていたんですが、ただ、今回、この事業について必須事業化は保留されたということです。  自治体で効果的かつ効率的に実施されるためには、国が事業実施に向けた自治体の支援ですとか広域連携等、必要な環境整備を行う必要があると思いますが、この点についてはどのようにお考えになりますでしょうか。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) 委員御指摘いただきましたとおり、本事業、家計改善の支援の事業は、支出面から困窮状態を脱却させるために非常に重要な事業と考えています。  この間、法案を検討する過程ですけれども、過程で、いろいろこの事業についても法定化、必須事業化についての議論もいたしましたが、自治体からも慎重な意見もあったこともあり、むしろ自治体に対して事業実施上の助言、ノウハウの提供であるとか事業立ち上げに参考になるような好事例の周知、そういった事業をしっかりやっていくということをまず進めたいと考えています。さらに、特に小規模の自治体でなかなか利用ニーズが多くなくて事業化しにくいというお声もありますので、単独での実施が困難なことを踏まえた周辺自治体との広域的な実施体制を確保するということ、こういったことも重要と考えています。  このため、六年度予算では、希望する自治体に対して、事業の広域実施に当たり必要となるノウハウ等を伝える専門スタッフを派遣する取組のための予算などを計上してございます。さらに、この法案では、事業の全国的な実施や支援の質の向上を図るための指針も国として公表することとしておりますので、こういった取組によって家計改善支援事業が全国で適切に実施されるように取り組んでまいります。

友納理緒自由民主党

○友納理緒君 ありがとうございます。あと、やっていない自治体はかなり少ないということもありますので、そういった取組の中で全体、全てがきちんと行えるようにということを進めていただくようにお願いいたします。  最後に、被保護者健康管理事業についてお伺いをいたします。  これ、平成三十年の生活保護法改正によって新設、創設されたものかと思います。令和三年にスタートですから、まだそれほど時間がたっていませんので、なかなか効果を見ていくのも難しい部分もあるのかなとは思いながら、済みません、一問質問飛ばさせていただいて、こういった事業についての専門職の活用について、最後質問させていただきます。  福祉事務所に専門職をしっかり配置していただいて、今申し上げたような被保護者健康管理支援事業をしっかりと行っていただくことというのがとても重要だと考えております。  調査を見ましたら、やはりそういった、非常勤であったとしても、保育医療専門職、保健師、看護師、栄養士、管理栄養士、精神保健福祉士の皆さんが在籍している福祉事務所の方が、こういった被保護者健康管理支援事業、いろいろメニューがあるかと思いますけど、そのメニューの実施率が高いというデータが出ているようにお見受けをいたしました。特に保健指導、生活支援に関しては三〇・一ポイントの差が配置しているところと配置していないところには出ていましたし、医療機関受診勧奨で二五・二ポイントの差が生じています。  ただ、やっぱりこういった福祉事務所が保健医療専門職の確保に苦慮しているという調査結果もございましたので、これはそれぞれの自治体が確保をするものということはもう重々承知はしているんですが、ただ、こういった事業を適正に実施していくためには国からも何らかの支援、まあ支援といいますか応援といいますか、何か取組が必要なんではないかと考えておりますけれども、この点についてはどのようにお考えになるでしょうか。政府参考人にお伺いいたします。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) 御指摘の健康管理支援事業でございますが、こちらは健診であるとか保健指導であるとかそういったものを推進する事業でございまして、保健師、看護師を始めとする保健医療専門職が果たすべき役割は非常に大きく、また効果も高いと考えてございます。  この事業の中で必要な職員の配置に関する予算の確保に努めてきておりますけれども、なかなか実際の自治体において福祉事務所で専門職を配置することが難しい場合もあると承知しています。  今回の法案を議論していただいた審議会の部会の報告書でも、データ分析や事業評価の局面において、保健医療分野の専門的人材の確保が重要であるが、それが困難である場合であっても、ヘルス、保健部局や国民健康保険担当部局等との連携の強化や推進が必要であるという御指摘もいただいています。  これらを踏まえまして、厚生労働省としては、保健部局等と連携した取組や専門職を配置している民間事業者の活用など、効果的、効率的な方法により実施体制を確保している自治体の取組事例などを収集いたしまして、これを横展開していくことなどを通じて自治体における事業実施体制の構築を推進してまいります。

友納理緒自由民主党

○友納理緒君 ありがとうございます。  是非専門職を活用していただいて、保健指導などは特に私の専門、看護職、保健師、看護師がとても得意な分野ですから、うまく被保護者の方の支援につなげていただければというふうに思います。  これで質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 立憲民主・社民の石橋通宏です。  議題になっております法案についての質疑をさせていただきたいと思いますが、今日、最初に、衆議院で修正案が行われました。今日、足立先生に来ていただきましてありがとうございます。提出者に最初に修正案について確認をさせていただければと思います。  今回の修正案で、支援が公正で分かりやすいものというのが附則第二条に入りました。これ裏返すと、今の制度が公正ではない、不公正なのかという評価にもつながるのか、そういう問題意識なのかということも疑問に思うのですが、この公正で分かりやすいものという附則が一体いかように法的な効果を持つのかというのがちょっとこれ疑問に感じておりまして、その確認なのですが、先日の趣旨説明のところで足立提出者からも、これ、納税者にとって簡素で納得の得やすいものという表現がございました。これ、納税者にとって納得性のあるものというのが、ともすれば、本来のこの困窮者支援制度、これ生活保護もそうなのですが、の趣旨からして、むしろ相反するもののように受け止められかねないという強い懸念がございます。  そこで、ちょっと改めて、この修正案の趣旨、法的な効果、意味合いについて確認をさせていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

足立康史日本維新の会・教育無償化を実現する会

○衆議院議員(足立康史君) 提出者であります衆議院議員の足立康史でございます。  修正部分への御質問ありがとうございます。石橋通宏議員にはかねてから議員立法等で、大変、御一緒させていただいて、お力添えいただきましてありがとうございます。  今御質問いただきましたこの修正部分でございますが、おっしゃったように、現在、何か今の今回の案が不公正だということではありません。やはり、公正、分かりやすい、そうした観点から、不断の見直しを、不断の検討を行っていく、これはもう当然のことを確認的に書かせていただいたと思っております。  まず、この修正部分でありますが、公正で分かりやすいという規定ですが、その公正というのは、生活困窮者に対する支援等がどの地域に住んでいても必要な方々にしっかりと行き届くようにすることを、また、分かりやすいという部分については、生活困窮者や納税者にとって理解しやすく利用しやすい制度であることを意味しております。  特に、御指摘をいただきましたこの趣旨説明での納税者に言及している点については、これは国の行う他の制度と同じように、公金を使う制度である以上、制度の対象となる方のみならず制度の支え手である納税者の理解の下に進められるべきであることについては当然であって、これを確認的に言及したものであります。  具体的に申し上げれば、現在の支援制度では、多様で複雑な課題、課題が複雑化しているわけでありまして、そうした生活困窮者等に対して、その御本人の、利用者の状況に応じた支援がしっかり行われるように様々な支援メニューが用意されているものと理解しています。  これは、それぞれの事情に応じたきめ細やかな対応を取ることができるという点ではもちろん良いことであるわけでありますが、他方、その様々な支援メニューがある中で、本当に支援が必要な方にその必要な支援が全ての方にしっかりと行き届くかどうか、こうしたことが大事であるという問題意識を提出者は持ってまいりました。  そうした観点から、修正部分では、これから支援が必要な方に必要な支援が行き届かないとか、支援が行き届く地域と行き届かない地域があるとか、そんなような事態が生じないように、この法律の施行後五年をめどに行われる検討において、公正で分かりやすいものであることを確保する観点も含めて検討を行うことを明記いたしている次第でございます。  以上です。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 あくまでこの法律の趣旨にのっとって、本来支援が必要な方々に適切かつ迅速に支援が行き届くようにという趣旨であるということで確認をいただいたと思いますので、その点については修正提出者の御努力を評価させていただければと思います。  提出者はここまでで結構です。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 御退室して結構です。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 その上で、武見大臣を中心に、法案の具体的な中身、課題について質疑に入らせていただきたいと思いますが、冒頭、大臣、これ通告しておりませんけれども、報道で実質賃金が二十三か月連続でマイナスというのが出ました。リーマン・ショック以来最長を更新をしているということでありまして、極めて厳しい生活者、勤労者、一生懸命お仕事して頑張っておられる、でも物価高騰に大きく賃上げが追い付いていないという中で、厳しい状況が続いてしまっております。そういう状況の中から、生活が苦しい困窮者の方々が残念ながら今の社会経済状況の中で増加をしている、こういった構図があるわけであります。  改めて、大臣、二十三か月連続で実質賃金がマイナス、この状況についての問題認識、お聞きしたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この四月八日に公表された毎月勤労統計調査、令和六年二月分の速報値において、名目賃金の対前年同月比はプラス一・八、実質賃金はマイナス一・三%でありました。  賃金は労働者の生活を支える基本的な労働条件であるとともに、経済成長の原動力であり、経済の好循環により国民生活を豊かにしていくためにも実質賃金の上昇が必要と考えております。今後の結果についても、これをしっかりと注視をしていきたいと思います。  その上で、賃上げに向けては、大企業だけではなく中小企業が賃上げしやすい環境の整備や三位一体の労働市場改革の推進が重要でありまして、関係省庁とも連携をして取り組んでいきたいと、かように思っております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 この間、大臣ずっとこの問題についてこの委員会で質疑をさせていただきました。大臣、重ねて注視をしていきたいというような表現繰り返されるんですが、見ている場合じゃないですよ。これだけ苦しい状況なんですから、ちゃんと行動、有効な施策を打ってください、早急に。それが求められているということをこの法案質疑に当たって重ねてお願いしておきたいと思います。  その上で、今回の法案なんですが、私、本当に残念至極です。今回、本来今回の改正で就労準備支援と家計改善支援については必須事業化をすべきだったというふうに強く思いますし、現場の皆さんはそれを期待されておりました。私、ずっと、生活困窮者自立支援全国研究交流大会、毎年行われております。ここの委員でいけば山本委員もずっと一緒に毎年参加をさせていただいておりまして、現場の多くの本当に御努力をいただいている方々から様々な意見提起、課題提起をいただきました。  昨年、札幌で久しぶりに多くの皆さん参加をされて実施された、もう本当に必須事業化に対する期待感、今度こそはというふうに強く言われていたのに、完全に厚生労働省にはしご外されたという残念な思いが渦巻いております。  改めてお聞きします。なぜ今回必須事業化、本来そういう方針だったはずです。突然変わって必須事業にならなかった、その根源的な原因は何ですか、大臣。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 生活困窮者が困窮状態から脱却するためには、収入面と支出面の両面から生活を安定させていくことが重要であります。それを支援する就労準備支援事業や家計改善支援事業については支援ニーズも高く、これまでの自治体や支援者の取組の結果、現在、それぞれの事業は八〇%以上の自治体において実施されるに至っておりますが、引き続き事業の実施を推進していく必要がございます。  両事業については福祉事務所を設置する市町村などが実施主体であることから、法案の検討過程において就労準備支援事業や家計改善支援事業の必須事業化について地方団体とも議論を行いました。その際に、例えば全国市長会から、国と地方の協議の場において、地域によっては民間事業者等の地域資源の不足により事業の実施が困難という課題があることや、利用ニーズや財政上の課題など地域の実情も十分に踏まえ慎重に検討すべきとの発言がなされるなど、事業の必須化には実は慎重な意見が出ておりました。  このようなことを踏まえますと、全国一律での事業の実施を義務付けるのではなくて、自治体に対して事業実施上の助言やノウハウの提供、広域的な実施体制の確保や事業の立ち上げの参考となるような好事例の周知を行うことにより、地域の実情に合わせた事業の実施を推進することが適当であると考えたところであります。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 いや、それは言い訳にならないですよ、大臣。前回の改正で同じこと言っていたじゃないですか。それをやって、各事業、各自治体でもこの二つの事業について実施していただける環境を整えていこうと。  資料の二にありますけど、これ多くの都道府県では既に一〇〇%達成していただいているんですね。ただ、残念ながら一部の県で極めて実施率が低位にとどまっているということなのですが、これもう、だって何年もやっていただいているんですから、一体どこに課題があって、何をしなければならないのか、それはもう厚生労働省、とっくに対応いただいているでしょう。  だから、今回必須事業化して、それに伴う様々な支援を強化をしていただく、それできたはずですよ。そういう議論だったはずです。それが突然ひっくり返っちゃった。だから、現場の、特に支援を一生懸命やっていただいている団体の皆さんの落胆は極めて大きい。  大臣、結局、予算が足りないんじゃないですか。予算が足りないから、こういった自治体で極めて財政的に厳しい、だから担っていただける事業者、人手も足りない、そういうことじゃないんですか。もしそこだとすれば、結局、国が必須事業化から逃げたんじゃないんですか。そういうふうに見られてもおかしくないと思いますが、大臣、違いますか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この議論を進めるときには、市長会などとかなり議論がされたという経緯は委員も御承知のとおりであります。特にこの小規模の自治体からの御意見というものが多々慎重論としてございました。  そして、これらの問題を解決していくためには、今般の法案の中で示された方法で全国的に一〇〇%に持っていくことが必要と、こう考えてこうした方法を取らせていただいたところでございます。  財政的な制約があるというのはこれは否定は申し上げませんが、しかし、それは一〇〇%実現することを放棄したことではございません。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 放棄したことではないと言いながら、後ほどもう一回触れますけれども、決定的にやっぱり予算措置が小さ過ぎる、だから現場でなかなか体制が取れない、そういった御苦労をいただいている声は大臣のところにも届いているはずです。届いているはずなのに、今回の法改正も含めて残念ながら必須事業化されなかった、極めて残念です。これでまた何年もの間、必須事業、現場の皆さん待ち望んでいかれ続けるということも含めて、本当に現場の御期待に応え切れていない、そのことが本当に残念でなりません。  その上で、今回幾つかの改正の柱がありますが、その一つが居住支援です。先ほど友納委員からも様々居住支援の関係について議論がありましたけれども、改めてお聞きしますが、この生活困窮者支援法改正案において、居住支援の強化と言うのですが、この法律がターゲット、特に問題視をしている、現状では支援がし切れていない、不十分だ、それはどういう方々であって、それはなぜそういう居住が確保できない状況にあるのかということについて、大臣、改めて端的に、今回の法改正のメインのターゲットは何なんですか。どういう方々ですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今回の法案では、住まいの支援の強化を図ることがその目的の中にあり、その主な内容が、自立相談支援機関において資産等の要件を問わず住まい支援を必要とする幅広い対象者からの相談を受け止めること、それから、生活困窮者に対して入居時から入居後にかけた連続的な見守り等の住まい支援を強化すると、そして、複合的な課題に対応する重層的な支援体制の整備事業でも住まいに関する相談や支援を強化するという、こういう考え方になっております。  是非、この法案、実は国土交通省の法案と併せてお考えいただきたいと思うんですけれども、この支援対象者を所得等によって区分した上でそれぞれの対象者に対応しようとするものではなくて、その政策手段は異なるものの、住まいの確保が困難な方への支援を強化するという趣旨でこの私どもの法案に関する政策目的が設定されていることを御理解いただきたいと思います。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 いや、理解しようとしているんですけど理解できないんですよ、大臣、ばくっとした答弁しかくれないから。  だから、誰をターゲットにしているんですか。どういう方々がどういう理由で今安定的な居住、その確保ができないのか。これ、人権ですよ、住まいの安心というのは。その確保ができていないということをお認めになるわけですよね。だから、今回改正を出してくる。施策を強化する。でも、それは誰をターゲットにして、その方々はどういう理由で確保が困難で、それにどういう施策でその確保を、確保するのかという、これをちゃんと説明していただかないと、余りにばくっとして、いやいや困難な方々が、それじゃ分からないですよ、大臣。  国交省、政務官来ていただいておりますけれども、じゃ、今回の住宅確保セーフティーネット法案、これ成立しましたけれども、今セットでとおっしゃった。じゃ、どういうターゲットのすみ分けで、あっちでは誰を支援し、こっちでは誰を支援し、総体としてという、それもはっきり分からないんですよ、今のような大臣の答弁では。だから聞いているわけです。  じゃ、大臣、聞き方変えましょう。今、居住支援の強化、見守り等の支援の実施、これおっしゃいましたが、これ、誰が担うのですか、誰が見守りを行うのですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) これは、この法案の中では、地域での見守り支援や社会参加の支援を行う地域居住支援事業等を行うことを福祉事務所設置自治体の努力義務とするという改正を盛り込んでおりまして、今後、自治体が支援対象者の状況に応じたきめ細かな支援を可能とするような取組を進めていただきたいと考えております。  また、この見守り支援の担い手というのがまた重要でございまして、その専門性を確保することは極めて重要であると考えており、今年度から国が実施している人材養成研修に地域居住支援事業の支援者を対象とした研修を新たに追加することとしております。  さらに、この地域の居住支援事業の委託先としては、社会福祉法人やNPO法人などのほか、住宅セーフティーネット法に基づく居住支援法人も想定されることから、今後とも、地域居住支援事業の実施に必要な予算を確保するとともに、多くの居住支援法人に事業の担い手になっていただけるように、国土交通省とも連携をして事業の内容や意義の周知などに取り組んでいきたいと、かように考えているところであります。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 言うはやすしですけど、今大臣、予算のこと触れられた。これ専門性、いや、研修やっていただくのはいいですよ、でも、実際にそうやって専門性持っていただく方、現場で配置をいただいて、継続的、持続的にこの専門性を発揮していただく、キャリアも積んでいただく。報酬、ちゃんとした評価、報酬、必要ですよね。そのための予算措置は必ず確実に付けるんですね。それを約束しないと現場は対応できませんよ。  幾ら現場に頑張ってくださいって言ったって、これまでもずっとそうだったけれども、今回新たにこういう大事な見守り等をお願いするのであれば、その予算措置は必ず行うと、だから現場対応してくださいということでいいんですね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) まさに予算がなきゃできませんから、その予算については令和六年度当初予算で八千三百万円の予算の確保をさせていただいております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 八千三百万円って何の予算ですかね。  資料の五に、この間の自立支援制度の予算、厚生労働省から出してもらったものをグラフ化しています。これ、頭打ちなんですよ、大臣。  当初、これ制度導入したときに、四百億からスタートすると。そのとき既に、四百億では全く足らないのではないかという議論、ここでもやったんです、さんざん。いや、でも、これ制度動かしながら予算は必ず増やしていきますということで言っていたのですが、この間、現場の皆さんの頑張りのおかげもあって、相当に相談も、様々な支援、任意事業も含めて対応強化していただいてきた。しかし、予算は、まあ一時期ちょっと増えましたけど、また減少に入ってしまって、これで頭打ちになっているんですよ、大臣。  これ全然足らないでしょうというのがさっきからの話であって、これで少々増やして、でも、今回新たに、これもやってください、あれもやってください、こういうこともやってくださいと言ったって、現場は対応できないですよ、大臣。これどうするんですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 委員のこの資料の中で、下降にたどっている昨今のこの数字というのは、コロナの際に、これ住宅……(発言する者あり)住居確保給付金というのが減少したことによってこのようなグラフになっているんだということであります。  したがって、今回改めてその予算も増やして八千三百万円、特にこうした相談事業、人材育成のために予算を新たに措置をしたと、こういう経緯でございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 つまり、この間ちょっと増えたのは住宅確保給付金が増えたからというのを暴露されちゃったようなものなので、そのコロナ影響で増えたものが、今コロナ影響が収まってきたので減っていますと。  つまり、元々の生活困窮者支援制度の下での様々な施策のための予算は余り増えていないということを今大臣お認めになっちゃった。だから言っているんですよ。現場の皆さんは本当に御努力いただいているけれども、なかなか支援事業も多くの自治体でまだまだ一〇〇%に達し切れていないというのは、やはり現場で相当御苦労がある。それは、やっぱり予算措置が少ないんですよ、大臣。その現状をちゃんと分かってください。  その上で、今ちょっと増やされたような話しているけれども、そういったレベルじゃないと思いますよ、大臣。それで本当にこれだけの今回の様々な改正法の趣旨、施策、お願いできるんですか。現場やっていただけるんですか。処遇の低い中でみんな頑張っていただいているんですよ、大臣。まさに、ここでしっかりと、公共現場で、公務、こういった大切な福祉の現場、頑張っていただいている皆さんの処遇の改善、言ってきたじゃないですか、大臣。  ここにこそ、きちんと処遇改善していただいて、正規化もしていただいて、安定的に専門性ある形で頑張っていただける環境、大臣、やってくださいよ。やりますか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この、新たに予算措置をしながら、一時生活支援員であるとか子供の学習・生活支援員であるとか就労支援員、就労準備支援員等、この新規研修というのは確実にこの予算で拡充されていきます。  それから、あともう一つ、家計改善支援事業についても国庫補助率引き上げているんですよね。この就労事業支援事業と同じく、三分の二まで今回引き上げて、そして、就労準備事業及び家計改善支援事業の両事業の全国的な実施や支援の質の向上を図るための指針も公表しておるところであります。  これが全てこの改正内容に盛り込まれているわけでありまして、こうしたことを予算を含めて充実させて対応しようと考えているところであります。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 いや、大臣、やりますと、予算措置しっかりしていますと、今日ここで言っていただきましたからね。現場で、いや、結局予算がないから対応できませんと、そういう声、今後聞こえてこないようにしてくださいよ。  今回の法案の提案されている施策、しっかり、本当に現場で頑張っていただいている方々、既に少ない予算の中で本当に奮闘いただいている、処遇も本当に低い中で頑張っていただいている、そういう方々がこれからもこの大切な分野で頑張っていただける、専門性も含めてね、大臣、約束してくれましたからね、今。それ、ちゃんとやってくださいよ。いや、さっきもう約束してくれたからいいです。ちゃんと我々ウオッチしていきますから、現場の皆さんからの声も引き続きしっかり聞いていきますから、大臣、約束を責任持って果たしていただきたいと思います。  今日、国交大臣政務官、来ていただきました。  先ほど、これ、今回の居住支援については居住支援法人にも一定役割を担っていただくんだという話がありました。実は、我々、ここすごく心配をしておりまして、政務官、これ、居住支援法人、今回の住宅セーフティーネットもそうなのですけれども、そこに新たにいろいろ、見守りのサービスですとかいろいろお願いするわけですが、居住支援法人、法人ですから当然利益を出さなければなりません。その利益、どこから得るのですか。誰が、それ、コスト負担するのですか。

石橋林太郎自由民主党・無所属の会国土交通大臣政務官

○大臣政務官(石橋林太郎君) お答え申し上げます。  負担というお話が今ございましたけれども、今般の居住サポート住宅のサポート費用でありますけれども、基本的には入居者の方々に御負担いただくことを想定をしております。また、その負担の費用でありますけれども、簡易な見守り等の場合でありますれば月額におきまして二千円から三千円程度というようなことが設定されるというふうに想定をしているところであります。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 今、認めていただき、これ、入居者から徴収をすると、入居者に払ってもらうのだということなんですね。で、事前にこの法案の、まあ事前のやり取りで国交省さんも認められるんですよ。いや、そんなことしたら負担できない入居者、希望者、困難者、どうするんですかと言って、いや、この法案がターゲットにしているのはお金持っている高齢者の方々ですって堂々と国交省の担当に言われたので僕は唖然としましたけれども、いや、それ以外の方々は今回の生活困窮者支援制度で対応するのですという、まあそれが、そういうすみ分けなのかね、政府の中ではと思いますけれども。  これ、新たな貧困ビジネスになりますよ、残念ながら。そういうお金がある方からビジネスの種にされる、お金がない方は、何か、お金のやりくりをさせられて、それで払いながら住居を確保する、こんなことさせちゃ絶対駄目ですよね、政務官。絶対にこれ、貧困ビジネス、新たな貧困ビジネスにさせないと、絶対にそうしない責任は持たれるんですね、国交省。

石橋林太郎自由民主党・無所属の会国土交通大臣政務官

○大臣政務官(石橋林太郎君) お答え申し上げます。  今、今回の新たに創設する居住サポート住宅の制度がいわゆる貧困ビジネスにつながるという御懸念を頂戴いたしました。私どももそういったことがないようにということは当然考えているところでございます。この貧困ビジネスにつながらないようにすること、これは重要な課題だというふうに認識をしております。  そのために、居住サポート住宅の認定に当たりましては、入居者の居住水準を確保する観点からも、住宅の床面積や設備等が法令に定める基準に適合することや、不当な利益を得ることを防ぐ観点から、住宅の家賃やサポートの対価が法令に定める基準に従い適正に定められていることなどを要件とするようにしているところであります。  また、福祉サービスとの適切な連携を図る観点からも、この制度の認定の主体でありますが、これは、生活保護や生活困窮者支援を実施している福祉事務所を設置する地方自治体というふうにしているところでございますし、また、認定された事業者に対しては、地方公共団体が報告を求める、立入検査や改善命令を行うことができるほか、命令に従わない場合には、入居者の居住の安定を図りつつ、認定の取消し等を含め指導監督を実施できることというふうにしております。  居住サポート住宅の制度が御懸念の貧困ビジネスに悪用されることが決してないように、厚生労働省また地方公共団体と連携をして、適正性を確保して運用してまいりたいというふうに思います。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 まあ、国交省も厚労省もずっと貧困ビジネスあってはならないと言い続けながら、貧困ビジネスなくならないじゃないですか。今もなお貧困ビジネスなくなっていませんよ、残念ながら。  だから、口だけ言ったって駄目なんですよ。だから、本来であれば、これアプローチが違うんですよ。もっと公務、公共で、公がしっかりと、安定して、安心して住んでいただける公共住宅の提供も含めて役割果たさなきゃいけないのに、民間に丸投げするからこういう貧困ビジネスがはびこるんですよ。そういう問題意識をきちんと持って対応いただきたいということを強くお願いしたい。  政務官、さっき答弁で、絶対そういうふうにさせないと約束をいただきました。これ、我々今後もウオッチしていきますので、しっかりとした対応をお願いして、政務官、ここまでで結構です。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 政務官、退室されて結構です。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 その上で、ちょっと順番入れ替えて確認しますが、今回の法案の中で、生活保護受給世帯に対して就労準備支援や家計改善支援等の事業、これを法定化するという提案がなされております。  これ、一方では、まあ当然、そういう生活保護受給世帯の皆さんに対する安定的な生活を営んでいただける環境、様々な支援行っていただくこと、これは必要だというふうに思うのですけれども、一方でこれ、懸念、心配の声も上がっています。桐生市の問題です。  昨年、打越理事が、この桐生、昨年十一月に発覚をいたしました明らかに違法、不当な生活保護費の支給を桐生でやっておられたということで、問題が発生をいたしました。  その後、民間の調査が行われまして、驚くべき実態が様々明らかになりました。  この十年間で桐生は生活保護利用者が半減していたそうです。半減させたんですね。様々ないわゆる水際作戦で、受給させない、申請を取り下げさせる、いろんな手段が講じられた結果、何と半減をしてしまったという実態があったそうです。  例えば、ハローワークで求職すること、毎日これを強要する、その証拠を出させる、それで、その証拠を持ってきたら一日千円手渡しをするというようなことが行われていたり、仕事に就かなかったら打ち切るという脅しを掛けるとか、家計簿を付けることも指導して、それをあたかも条件にするような対策もしていた。こういうことが実態として行われていたということが民間の調査で明らかになっています。  大臣、この間、厚生労働省、この桐生市の実態について改めてきちんと調査をして、今のような実態があったこと、把握をされていますでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 私も、この桐生市の件を聞いてびっくりしました。これやっぱり、余りにも不適切です。  この一月分としての支給を決定した生活扶助費について、当月末までにその全額を支給しない対応について、生活保護法に規定する生活扶助の実施方法に適合するものではまずないということを申し上げておかなければいけないと思います。それから、生活保護制度は最後のセーフティーネットであり、保護が必要な方には確実かつ速やかに保護を行うことが必要です。  この桐生市において御指摘のような水際対応が行われていたかどうか、現在この桐生市が設置した第三者委員会による検証や群馬県の監査による確認が行われているところでありますが、生活保護の面接相談の際に申請の意思を示しているにもかかわらず生活保護を申請させないというような対応を行うことは、これは全く適切じゃありません。それで、生活保護を申請させないという申請権の侵害をしないことはもとより、侵害していると疑われるような行為も厳に慎むよう、これまでも自治体に対して周知を図ってまいりました。それから、今年三月の全国会議においても改めて徹底を図り、支給事務の適切な実施について要請を行いました。  国や都道府県等が実施する監査においても、生活保護の申請に当たり、面談、相談が適切に行われているか、生活保護の申請の意思がある場合は申請書を交付し、申請手続についての助言が行われているかなどを確認をして、申請権の侵害と疑われている事例などが認められた場合には是正を求めているところでございます。  このような取組を通じて、この桐生市についての実態は把握をし、このような状況が他にないだろうということの確認をして、周知を図って、このような事態の回避を図る努力をしてきているところであります。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 大臣始め、厚生労働省の皆さん、この場ではそういう答弁いただくんですが、既に現場からは、ほかでも同様のことがやっぱり行われているという声は我々のところに届いています。本当の実態調査、実態解明、徹底的にやっていただかないと、残念ながらなくなりません。  そのことは強く申し上げておきたいと思いますし、重ねて、先ほど聞いたのは、今回の法案に含まれている生活保護受給世帯の方々に対する就労準備支援とか家計改善支援、これがあたかも生活保護の受給の要件、条件にされてしまうと。新たな水際作戦に現場で使われてしまうようなことは絶対にないし、絶対にそんなことは、もちろんだけれどもさせないと、大臣、そのことだけちょっと改めて約束してください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今回の法案の対象というのは、特にこの人口高齢化の中で単独の高齢者の人口層が増えて、しかも、その貧困層がその中で確実に拡大している社会状況というようなことも考えて、こういった方々に対する支援が必要だと。ただ、こういった人方は、生活保護を受けるというところまでは行っていないけれども、生活が非常に困窮しておられると。こういう方々を対象として支援するためのこうした施策がこの法案の中で組み込まれているわけであります。  したがって、それは生活保護とは別枠で改めて政策、制度設計が行われているわけであるということをまず御理解いただきたいと思います。(発言する者あり)

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) ただいまの……  速記を止めてください。    〔速記中止〕

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 速記を起こしてください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 私、石橋委員の質問を私がちゃんと理解していたとすればですね、その今申し上げたいのは、これは二つの異なった制度の設計がされていて、その生活保護、扶助を受けさせないようなためにこの生活困窮者の新たな制度、仕組みをつくったのではないということを申し上げているんです。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 今のところだけ聞きたかったのですけど、さっきのはちょっと混同された答弁だったと思いますので、ちょっと委員長、先ほどの答弁は精査された方がいいと思います。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 先ほどの答弁は、理事会において調査の上、適切な措置をとることといたします。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 済みません。ちょっといろいろこの点についても、更にほかの課題もやりたかったのですが、時間がなくなりましたので、最後に、もう一つの今回の法案の柱、子供の貧困への対応というところで、時間の限りで何点か質問したいと思いますが。  まず一つ、最大の、ちょっと僕、最初に法案聞いたときに、懸念は、今回、生活保護受給世帯のお子さんたちが高校卒業したときに、就職して自立する場合に一時金を支給すると。これまで大学等に進学する場合には一時金というのがあったのですが、就職する場合にも一時金を支給するということを今回提案されているのですが、じゃ、例えば、卒業してすぐには就職しないんだけれども、やっぱり一定、短期間でも何らかのスキルを身に付けるために職業訓練的な講座を受けるとか、一定期間そういった対応をすると、でもその場合は支給されないという説明だったんですね。  いや、そんなことがあるかと。お子さんたちの中には、すぐに就職するよりはやっぱり短期間でも何らかの研修を受けたり、そういったことで、それで就職、より良い就職を目指される、そういったお子さんたちもいるのに、すぐに就職しなかったら一時金は支給しませんというような整理だと聞いたので、それじゃあんまりだろうという議論をさせていただきましたが、大臣、これ、何らか改善いただけませんかね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この本給付金の支給対象者の範囲については、高等学校などを卒業後引き続いて就職して自立するケースを念頭に置いておりますけれども、御指摘の、例えば高等学校などを卒業後に職業訓練を受講する場合についても、受講を修了して就職、自立する場合には、その子供の自立に資することに鑑み、支給対象とするという方向で検討させていただいております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 最近なかなか、厚生労働省ありがとうございますと言う機会がなかったのですが、これは本当に御配慮いただいてありがとうございます。子供たちのそういう選択、応援できる環境、整えていただけると思いますので、是非そういう形での運用お願いしたいと思います。よろしくお願いします。  ただ、その上で、今回この一時金の支給は一歩改善だと思うのですけれども、やっぱり、そもそも、この間ずっと大臣とも議論してまいりましたけれども、二〇一三年から一五年に我々にしてみれば違法、不当に減額をされた扶助費、これ裁判も引き続き係属しておりますが、もう早くこれ上訴やめて、大臣、もう厚生労働省の当時のこの政策の過ちを認めていただいて、これやめるべきだと。  これ、大臣、ちょっと時間がないので、先に資料の七で、今回ちょっと試算をやってみました。もし当時この違法、不当な減額が行われていなかったら現状どれだけ扶助費になっていたのか、この間逸失した生活扶助費がどれだけの額になるのかを、ちょっとラフな試算で機械的な試算ですけれども、やってみましたところ、これだけ多くの減額になっていたということが見えました。相当な額です。  大臣、むしろ、子供たちの貧困の連鎖を防ぐ、安心して安定的にまずは生活をしていただける、そういう制度というのであれば、これだけの影響、マイナス影響を生活保護世帯の方々に強いてきたわけですから、これ真摯に反省していただいて、謝っていただいて、是正していただく、それが最も効果的な貧困の連鎖を断ち切るための国の姿勢ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 時間が来ておりますので、おまとめください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) はい。  繰り返しになって恐縮ではございますけれども、御指摘の生活扶助基準の改定に関する訴訟は、いずれも判決が確定しておらず、係属中でございますので、係属中の訴訟に関する事柄についてはお答えは差し控えさせていただきます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 せっかく褒めたのに、これはもう残念極まりないということを申し上げて、今日のところは質問を終わりにさせていただきます。  ありがとうございました。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 立憲・社民会派、社民党の大椿ゆうこです。  生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案は、住宅確保が困難な者への自治体による居住に関する相談支援等を明確化し、入居時から入居中、そして退去時までの一貫した居住支援を強化することが第一の目的に掲げられています。先ほども石橋議員の質問の中で居住支援法人の問題点について度々触れられておりました。今日はこのことについてまず質問をしたいと思います。  この法案を審議するに当たり、厚労省が現在の居住支援の実態をどう認識されているかということをお尋ねしたいと思います。先ほども石橋議員から貧困ビジネスという言葉が出てきましたけれども、具体的に貧困ビジネスとはどういうものであるかと認識をされているか、また、厚労省としてはこの貧困ビジネスについて実態調査を行っているか、この二点についてお答えください。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) 著しく狭隘で設備が十分でない劣悪な施設に住まわせ、居住、居室やサービスに見合わない宿泊料やサービス利用料を生活保護費の中から徴収するような、こういったものをいわゆる貧困ビジネスと呼ばれているものと認識しておりますが、そういう施設が存在することはこれまで指摘されてきたというふうに承知しています。また、最近では、キャッシュカードの預かりなど、居室の提供以外のサービスの利用を強要する不当な行為があるケースが存在するとの指摘もなされていると承知しています。  また、無料低額宿泊所のいわゆる無届け施設にもこうした施設があるとの指摘がされてきておりますが、令和四年度の自治体向けの調査によりますと、無届けの施設があると回答した自治体は八・九%となっていると承知してございます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 具体的には厚労省の方でこの貧困ビジネスの実態調査ということを執り行ってはいないという認識でよろしいですか。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) 貧困ビジネスという言葉が厳密には定義されているものではございませんで、実態、世の中にいろんな事業者さんがある中で、これが貧困ビジネスの事業者さんですと、なかなかそう特定することは難しいという事情もございます。そういう中で、我々、無料低額宿泊所という規制の枠組みを持ってございますので、そういう形の中での調べをさせていただいているということでございます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 それでは、ちょっと実態を知っていただくために、今日は二つほど事例について皆さんに御紹介をしたいと思います。皆さんのお手元に今日は資料をお配りさせていただいております。  今回、厚労省が用意された法案概要の資料を読ませていただきました。そこに、住まい支援に関わる取組事例として東京都町田市の事例が紹介されています。住宅確保要配慮者からの相談に対し、社会福祉法人、括弧、居住支援法人が希望に沿った物件探しや大家との交渉を行った上で、一部屋ごとに借り上げて又貸しするサブリース事業を実施し、見守り等の生活支援サービスを提供しているという内容が好事例として紹介をされていました。  三月初め、一般社団法人反貧困ネットワークの瀬戸大作事務局長の支援の現場に立ち会わせていただく機会がありました。その際訪れた場所が、まさにここで好事例として紹介されている町田市福祉事務所でした。その日は生活保護費の支給日だったのですが、反貧困ネットワークが支援している十代のAさんから直接お話を聞く機会がありました。  Aさんは、家を失い、町田市福祉事務所で生活保護の相談をしたところ、相模原市を中心に無料低額宿泊所など七十七棟、千十四世帯を運営しているNPO法人の関連事業者を紹介されました。その事業所はAさんに福祉アパートを紹介し、Aさんは内見もできないままそこを契約することになりました。  その事業者がAさんにまず求めたことは、何と新規口座を開設することでした。通帳とキャッシュカードを回収し、先ほどのお話にもありました、暗証番号を聞き取り、全額生活保護費を徴収した後、Aさんのお宅を訪問し、その残高をAさんに渡すというのです。  つまりこれ、皆さん、自分、キャッシュカードを出してくれとか暗証番号聞いてくれと言われたら、えっ、それ、やばいやつだよねと大抵の人は思うと思うんですよ。でも、こうやって困窮状況に置かれている人たち、もうここに住むしかないという人たちは、もうこの言いなりになるしか住む場所はない、そう思って、こういったことに従わざるを得ない人たちもいるということなんですね。つまり、Aさんに金銭管理能力があるか否かにかかわらず、金銭管理を事業者に委託するという契約を結ばせるのがこの事業所のやり方でした。  さすがにAさんも、皆さんもおかしいと思うと思うんですけど、さすがにAさんもこれはおかしいと思い、通帳とキャッシュカードを事業所に渡すのを拒否しました。しかし、驚くことに、この町田市福祉事務所のケースワーカーが、Aさんに無断で二回目の生活保護費からこの事業所に生活保護費全額を郵便振り込みしていたということが明らかになったんです。  今回の法改正の目的としては、厚労省は、住宅確保が困難な者への自治体による居住に関する相談支援等を明確化し、一貫した居住支援を強化するというふうにうたっていますが、自治体の福祉事務所が紹介した居住支援の事業者がまさに貧困ビジネスだったというのが、今私がお話ししたこの町田福祉事務所で起きた事例です。事業所のこのようなやり方を知った上で日常的に福祉事務所がこの事業所と連携をし、その後の支援を丸投げしているということであれば、これは非常に大きな問題だなと思います。  この支給日の日、このAさんだけでなく、Aさんにおうちを紹介したという方がまた違う新たな若者を連れて支給日に来ていたんですよ。まあ、新たなカモです。こういったことが日常的に行われているんじゃないですかというふうに私たちの方もこの町田市役所の職員の方にこの日追及をさせていただいたところです。  この日、もう一人お会いした方がいらっしゃいます。その方は、三十代のBさん、寮付きの仕事を辞めたことに伴って家を失いました。で、インターネットで居住支援を行っている一般社団法人を見付け、相談に行くと、即日入居することができたんですね。今日、皆さんのお手元にお配りしている資料が、Bさんが住まわれていたお宅です。  ここ、私も直接訪問をさせていただきました。非常に山肌のところに建っている御自宅で、急な階段があるんです。それを上っていった先に築六十年を超えた古いアパートがありました。中は非常に狭くて、狭いんですけれども、場所が横浜市神奈川区だったんですね。家賃は、これ皆さん、開いて見てください。家賃五万二千円、そして共益費が七千円、トータルで五万九千円払うという契約を結ばされているんですけれども、まあどう見ても、横浜市、都会です、家賃も高いだろうとは思いますけど、どう見てもその値段は六万近い家賃を払うような物件じゃないだろうというところに住まわされているわけです。Bさんもここ入ったときに、何だこれはと、ここに住まなきゃいけないのかとショックを受けたということなんですね。これ、生活保護費の住宅扶助費、これのマックスまでを設定した金額というふうになっています。  そして、皆さん、写真を見てください。カーテンに掛けられているのは布のカーテンではありません。クラフト紙、これを紙でつっているわけで、紙、この紙をつってカーテン代わりにしています。そして、布団も支給をされました。これ、二万円で買わされているんですね。でも、ネットで調べたら四千九百九十円で売られている布団でした。まあ薄い布団です。で、古いお宅ですから窓も薄いですから、本当に冬場は寒かったというふうに言っています。そして、プロパンガス、基本料金が高いために契約ができず、シャワーはあるものの水しか出ない。で、ケトルでお湯を沸かして水と、水道水と割って、それで体を洗っていたという実態も話をしてくれました。  最初に、この食材を買いに、食べ物を買いに連れていってくれるんですけれども、買ってくれたもの、乾麺ばっかり、そば、うどん、そうめん、そしてつゆのボトル、こう一リットルのボトルがありますよね、あれを一本買ってくれたというだけで、自分の食べたいものは買ってくれなかった。で、ちらっと見たら、会計のときに、八千幾らだったんですよ。しかし、請求されているお金は二万円。  こういったことで、非常に、何というんですか、まあAさんはその前に働いていましたから、手元にこの十万五千円という現金を持っていたんですね。けれども、これを持っていたら生活保護受給できない。で、いろんな形で、前家賃だとか経費だとか理由を付けて所持金を減らされ、その数日後にこの一般社団法人のスタッフが同行して生活保護申請に行ったということなんです。  そして、皆さん、ここに覚書という資料があります。赤線引いたものです。そこには、生活保護の受給ができなかった場合には物件から退去することと書かれています。えっ、あなた居住支援しているんじゃないんですかと、生活保護もらえなかったら出ていってくれよというわけですよ。これ、狙いが何かということを明確にこの覚書の一文は表していると思いませんか。  また、生活保護の受給が確認できた段階で二年の賃貸契約を改めて結ぶということも書かれています。これ、二年の縛り付けをするわけですよ。つまり、この二年間、生活保護費受けてもらいます、そこから私たち徴収しますねという二年縛りを設ける。本来、この居住支援をしているというのであれば、その方が仕事を得て収入を得て自立できるようにサポートする、そこを目指すのがこの役割でしょう。しかし、二年縛りをして生活保護費からお金を巻き上げると、こういうことが目的のビジネスがこれあるということをこのBさんからお話を聞かせていただきました。  このお二人、早い段階でこれはおかしいと思って、反貧困ネットワークの方につながったことによって、現在はこのアパートを出て違うところで暮らしていらっしゃっています。  大臣、通告しておりませんでしたけれども、この実態お聞きになって、どうですか。貧困ビジネスの実態、これがまさに現実として起きている実態なんですよ。これ見てどう思いましたか。どうか感想を聞かせてください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) もし御指摘のことが事実であるとすれば、これはあってはならぬことで、明らかにおかしい。こういったことはやはり当該福祉事務所が本来きちんと実態を調査をして、そして是正すべきは是正するというのが現場における福祉事務所の果たす役割だろうというふうに思いながら聞いていました。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 特に一番目に挙げた例は、町田市の福祉事務所が紹介したところがまさに貧困ビジネスだったということなので、やはりここでどう、その居住支援法人等、こういった居住支援に携わっている事業者を民間委託するにしても、見極め、どうやって見極めるかということが非常に重要になってくるのではないかなというふうに思います。  今回の法案は、国土交通省が出している住宅セーフティーネット法の一部を改正する法律案と連携した形になっているわけですけれども、大家の拒否感や負担を軽減するために、大家との連携、安否確認や見守りを居住支援法人等に委託することが前提として制度設計がされているというふうに受け止めています。  もちろん、今回ここに挙げたような事業者だけじゃないということは私もよく分かっているんです。本当に誠実にお仕事されている方、支援に携わっているところはたくさんあるということは分かった上で、いるんでこの質問なんですけれども、先ほどのようなこういうケースも決して少なくはないわけですから、その場合、行政は貧困ビジネスをたくらむ居住支援法人等をどう見極め、不適格な居住支援法人をここから排除していくのか。その対応策について、政府参考人、具体的にお話しいただければと思います。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) まず、貧困ビジネス、いわゆる貧困ビジネスですね、そういったところに生活保護の人が入居しないようにというところで申し上げますと、福祉事務所は、その生活保護受給者の定期的な訪問活動等によりまして、その生活実態の把握、居住環境の確認に努めてございます。その際、無料低額宿泊所以外の住居も含めて、一つとして、住居、住環境が著しく劣悪な状態にあると、二つ目として、居室の提供以外のサービスの利用を強要するなどの不当な行為がある、そういうような場合には、もう既に入られている場合は、転居が適当と確認したら転居を促すという、そういう必要な対応を行うということでございます。これらは、昨年九月にも改めて自治体に通知しておりますし、今年三月にも全国を集める会議で自治体に周知徹底に努めています。  その上で、今回、法案で、生活困窮者居住支援事業を充実させていくということを考えてございます。その際、この事業を実施する際には、その実施主体は福祉事務所設置自治体でございますけれども、実施要領で、適切、公正、中立かつ効率的に事業を実施できる者に委託することができるとしてございます。各自治体においては、これを踏まえて委託先を選定していくということになります。  また、その事業の実施に係る経費は全額公費で補助しているため、委託事業者が不当な利益を得たり、事業利用者である生活困窮者本人に費用を請求したりすることはできないというふうに考えています。  また、入居者に著しい不利益をもたらすなど、いわゆる貧困ビジネスを行っている事業者に本事業が委託されることがないように、福祉事務所設置自治体に対しまして、生活保護部局と連携して、貧困ビジネスを行っている事業者であるかどうかを確認の上で本事業を委託するよう周知していく予定でございます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 福祉事務所、私も町田に訪れて思いました。やっぱり、コロナ禍以降、生活が大変な人たち多いです。生活保護の受給者の方も、そこだけに限らず、大阪なんかもやはり大きな問題を抱えている状況です。ですから、現場の福祉事務所の職員さんたちもとても大変だと思うんですよ。  その中で、そういう居住支援法人があったら、後はやってくれというふうになってしまっていないか。だけれども、そこで更なるカモにさせられて、更なる貧困に陥れられるようなことがあっては駄目なわけなので、やはりこの居住支援法人等が適切な、信頼に足る事業者なのかどうか、ここの見極め、これが各福祉事務所等でできるような、そこの啓発、そして支援、ここをやっぱり力を入れていくべきではないかなと思います。  そういう意味でも、やっぱり、支援に携わる相談員の方々の雇用、これが非常に重要になっているというふうに思います。しかし、この生活困窮者支援事業に携わる相談員らの待遇、会計年度任用職員など非正規労働者が多いということをお話で聞きました。正規、非正規の割合、それから有期雇用か否か、給料などについて、雇用の実態、ちょっと教えてください。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) まず、先ほどの貧困ビジネスを見極めるということが非常に重要だという点はおっしゃるとおりだと我々考えておりますので、しっかり行政側もノウハウを蓄積して対応していきたいと思います。  その上で、今御質問いただきました点についてですけれども、令和四年度の調査研究事業で生活困窮者自立支援制度の相談支援員等に関するアンケート調査を実施したところ、相談支援員等の雇用形態別の割合は、正規雇用職員が約五〇%、非正規雇用で常勤の職員が約三四%、非正規雇用で非常勤の職員が約一四%という結果でございました。  また、年収につきましては、正規雇用職員の場合が約四百五十万円、非正規雇用で常勤の職員の場合が約二百九十万円、非正規雇用で非常勤の職員の場合が約二百六十万円という結果でございました。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 ありがとうございます。  要するに、この現場というものは約半数が非正規の方々によって成り立っているという状況です。そして、常勤の方ですか、年収が二百二十万円、これ本当に非常に低い賃金で働いているということがこの実態からも明らかになったのではないかなというふうに思います。  私も、大学時代、社会福祉を学び、そして福祉に携わってきていました。やはり、この国は、福祉に従事する労働者の専門性、専門性をやっぱり正しく評価しない、専門性なのにそれを専門性だとも評価せず、安い賃金で働かせ、有期雇用が当たり前の取替え可能な存在として扱うという傾向が非常に強いのではないかなというふうに感じています。  こういった非常に大切な現場も非正規労働者に依存をしているという状況、これはやっぱり変える必要があるのではないかと強く思うんです。支援者がころころ替わるということは利用者にとっても不利益であり、そして一緒に働いている人たちにとっても実は非常に効率の悪いことだというふうに、一有期雇用を経験してきた労働者としてそれは確信を持って私はそう思っているんですね。  安定的な雇用の下で更に専門性を培い、そして同一の職員が長期的に支援に携われるよう国が率先して相談員の正規化を実現していくべきだと思いますが、ここは大臣の見解をお尋ねします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 生活困窮者自立支援制度は、人が人を支える制度でございます。各種事業を担う相談支援員は、制度を実施する上において最も重要な基盤と考えます。  このため、令和六年度予算におきましては、自立支援相談事業等の国庫補助の基準の見直しを行い、そして支援の実施状況に応じた基準額になるよう見直すとともに、有資格者や経験年数が五年以上の職員などの良質な人材の確保や、アウトリーチ、訪問による支援の体制整備など支援の質を高める取組を評価する加算を新設することとしておりまして、これらにより相談支援員の処遇改善や経験年数が長い職員の評価を進めていきます。  また、事業を委託するに当たりましては、事業運営の持続性や支援の質の確保が重要であります。そのため、令和五年度の調査研究事業においても、自立相談支援機関の支援体制の強化を図る観点から、自治体が委託先事業を選定する際の選定方法等について、複数年度契約や選定時の評価方法を含めた実態把握を進めてきたところであり、今後、自治体に対して、この委託先を選定する際の留意点や好事例等について、これはガイドラインの形でお示しするつもりでおります。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 是非、やはりこういった重要な福祉現場に携わる方々の処遇、これ本当に早急に改善していただきたいというふうに思います。  有期雇用労働者、何が嫌かって、非正規労働者ね、賃金安いのも嫌だけど、やっぱり首を切られる、この不安に常にさらされているということが問題なんです。だったら、腰が、本当に根性入れてその支援事業にも責任持って関わることもできないんですよ。いつ自分が首切られるか分からない、こんな安い状況で働かされていたら人の支援もできない、こういう実態を福祉現場がやっぱりつくり出してはいけない。是非、専門性を評価し、正規化へと進めていっていただきたいと思います。  そして、残りの時間、公営住宅の活用についてお尋ねしたいというふうに思います。  まず、公営住宅への入居要件、これについてお答えください。

宿本尚吾国土交通省大臣官房審議官

○政府参考人(宿本尚吾君) 公営住宅は、住宅セーフティーネットの根幹として、住宅に困窮する低額所得者の居住の安定を図るために供給をされております。したがいまして、住宅に困窮する低額所得者というのが入居の要件になってございます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 しかしながら、公営住宅に入居できる人たち、単身で入居できるのは高齢者の方、そしてまた障害を持った方というふうに限られている、限定されているという印象を多くの人たちが持っていらっしゃいますが、実際にはこの要件の中に所得、収入額、このことも要件の中にあると思うんです。単身高齢者、そして単身者で収入額の違いがあったと思いますけれども、そこをちょっと説明していただけませんか。

宿本尚吾国土交通省大臣官房審議官

○政府参考人(宿本尚吾君) 公営住宅の家賃は、応能応益負担で設定をされております。したがいまして、その居住者の数ですとかそれから入居者の収入によって家賃が決まると、こういうことになっております。したがいまして、そこでその入居要件も変わってくるということになります。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 事前にいただいた資料の中では、単身者約三百万円、そして単身高齢者約三百十万円という基準があるということを教えていただきました。  それと、今、全国の公営住宅の数、そしてその空き状況について教えてください。

宿本尚吾国土交通省大臣官房審議官

○政府参考人(宿本尚吾君) 全国の地方公共団体が管理をしております公営住宅の総戸数、令和四年三月末現在で約二百十三万戸ございます。そのうち、建て替えですとか大規模修繕、用途廃止などを行うために入居者の募集を行っていない、いわゆる空き室でございます、これは約二十一万戸ございます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 大阪を街宣車等でいろいろ回っていましても、本当に公営住宅いろんなところにあるんですけど、今本当に空き家が、空き部屋が増えていっているというお話をよく聞きます。社会福祉法人にしても居住支援法人にしても一般社団法人にしても、住居を必要としている生活困窮者に紹介する住居の多くは民間アパートというのを想定されているんではないかなというふうに思います。こういった状況が、先ほど出ました貧困ビジネスが入り込む余地を与えているのではないかと思います。  今回の法改正も、実際の支援は居住支援法人等に丸投げの印象があり、公的責任が極めて曖昧だというふうに私自身は受け止めました。自治体がより責任を持って生活困窮者の支援に関わるためにも、また低廉家賃市場を整備する一環としても、公営住宅をより積極的に活用すべきだと考えます。  単身者の青年世代も入居できるように、全国的に入居の要件を緩和し、また、その情報を周知し、より積極的に活用すべきだというふうに、公営住宅をより積極的に活用すべきだと思いますが、御見解をお尋ねします。

宿本尚吾国土交通省大臣官房審議官

○政府参考人(宿本尚吾君) お答えいたします。  先ほど申し上げましたように、公営住宅、住宅セーフティーネットの根幹として、住宅に困窮をする低額所得者の居住の安定のために供給をされるものであります。そういった方々に的確に供給をされるということは重要でございます。  こうした観点から、地方からの提案を踏まえた平成二十三年の法改正で、それまで同居親族要件という、ファミリーで入るということを原則としておりましたけれども、その二十三年の法改正で、入居に当たり原則として同居する親族を求めるいわゆる同居親族要件を公営住宅法上は廃止をしております。事業主体である地方公共団体の判断によることと現在されております。ただ、現状では、地域の実情に応じて今なお同居親族要件を規定している地方公共団体もあるということも承知をしております。  国土交通省では、近年、若年の単身世帯が増加をしている傾向、こういったことも踏まえまして、公営住宅の事業主体である地方公共団体に対しまして、同居親族要件の廃止又は一部廃止について検討を要請しているところでございます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 例えば私が住んでおります大阪府茨木市では、家族の暴力や貧困などの事情で安心して住める家がない十代、二十代の女性を対象に、府営住宅を使い、シェアハウスとして活用している事例があります。また、四條畷市では、築五十年の府営団地を活用し、住宅付就職支援という取組も行われています。離職、転職を繰り返すといった就業状況が不安定な十代から四十代未満の若者層を対象にし、住宅付きで就職を後押しするという取組が進んでいます。家賃は大体月二万五千円程度で暮らすことができている。こういうふうに、公営住宅の目的外使用、これをやっぱり積極的に取り組んでいくべきだということを今日強くお伝えしたいと思っています。  その上で、最後に大臣にお尋ねします。  会派では、国土交通委員と厚労委員会の連合でこの法案に関し議論をしてきました。厚労委員のメンバーから出てきた……

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 意見は、貧困ビジネスへの不安でした。このことを踏まえて、もう絶対に今回の法改正を、はい、今回の法改正、貧困ビジネスにつなげない、その覚悟をしっかりと大臣には示していただきたいと思います。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 武見厚生労働大臣、時間が来ておりますので。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) はい。  この住居環境がもう著しく劣悪な状態にあることや、被保護者が居室以外のサービスの利用の強要など不当な行為が認められることにより被保護者の自立が阻害されるというようなことがなくなるように、この住宅扶助を実施する福祉事務所もそれから無料低額宿泊所の届出を受ける都道府県なども、それぞれが適切な取組を行うことで被保護者が不適切なビジネスの対象にならないよう更なる対応に努めていきたいと思います。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 終わります。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 終わります。

山本香苗公明党

○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。  まず、大臣にお伺いいたしたいと思います。  生活困窮者自立支援法が制定されて十年、この間、この制度はどういう役割を果たしてきたのか、特にコロナ禍についてどう機能してきたのか、御認識を伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 従来の福祉制度は、高齢者であるとか障害者、児童といった特定の対象者や分野ごとに、それぞれの特性や分野ごとのニーズに応じた支援が展開されてまいりました。  一方で、生活困窮者は、単に経済的に困窮しているだけではなくて、家計管理の課題や債務問題、就職活動や就労定着の難しさ、また、住まいの不安定さなど様々な課題を抱えておられることが多く、また、その背景として、家族関係であるとか、あるいは病気や障害、こういった別の課題も隠れている場合もあります。このような状況にある方に対して、既存の分野ごとの支援を個別に提供していくだけでは足りず、御本人の尊厳の確保に配慮をしながら、その気持ちに寄り添いながら、本人を取り巻く複合的な問題を共に考え分野横断的に解決していく伴走支援を行うということが有効であると考えます。  こうした認識の下で、当時各地で先んじて実践されていた先進的な取組も取り込んだ形、上で、全国どこでも包括的な支援を提供する仕組みとしてこの生活困窮者自立支援制度が平成二十七年度から施行されました。この制度は、既存のサービスや制度に適合させる形で生活困窮者を支援するのではなくて、生活困窮者本人を中心に位置付けてその方に合ったサービスなどを提供していくものであり、そういった観点においてこれまでにない新たな形の社会保障制度であると考えます。  この生活困窮者自立支援制度においては、制度の創設以来、属性を問わず、生活困窮者からの相談を包括的に受け止め、個々の状況やニーズに応じ、この就労支援、家計改善支援などの支援を行ってまいりました。特に、新型コロナウイルスの感染症の感染が拡大した時期には、生活に困った方からの相談件数や住居確保給付金の支給件数の急増が見られ、生活困窮世帯が感染症の感染拡大のような予測困難な事態の影響を受けやすい不安定な状況にあることや、個人事業主や外国人、若年層等のこれまでにつながっていなかった多様な相談者層の存在などが明らかになったところであります。  こうした中で、本制度は生活困窮者の生活の下支えに極めて大きな役割を果たしていると考えます。

山本香苗公明党

○山本香苗君 今大臣から御答弁ございましたとおり、生活困窮者自立支援制度は困窮された方々の生活を下支えをしてまいりました。  一方で、コロナ禍において制度上の課題も浮き彫りになりました。そもそも生活困窮者自立支援制度が知られていないと、知っていても窓口まで来れない、支援があっても支援が届けられない、こうした厳しい現実に直面をいたしました。また、住居確保給付金の要件緩和をしていただきましたけれども、これによって、リーマンのときのような派遣村はできなかったんですが、住まいに不安を抱えている方々がたくさんいるという実態もはっきり見えました。そのほか、雇い止め、失業だけではなくて自営業者やフリーランス等多様な相談者層というのも急増いたしまして、就労、自立を想定した求職活動要件が逆に支援利用の妨げになると、そういった事態も起きたわけであります。  今日は、コロナ禍ではっきりと見えたこうした課題を今回の法案でどういう形で対応しているかというところを中心に質問させていただきたいと思います。  まず、住まい支援についてお伺いしたいと思っておりますが、コロナ禍において顕在化した居住支援ニーズに対応するために、今回この生活困窮者自立支援法と住宅セーフティーネット法、厚生労働省と国土交通省の共管として居住サポート住宅等を創設する法改正が同時に行われることになっておりますが、この二つの法改正を機能させるためには、居住支援ニーズを把握するということは不可欠であります。といいますのも、どういう居住支援がどれだけあるか分からないと住宅部局は動けません。この間、福祉部局と住宅部局の連携によりまして何とかこれを解消しようとしてきたんですが、もうなかなか進まないと。  まず、堂故副大臣に、国土交通副大臣にお伺いいたしますが、国交省と厚労省が住宅セーフティーネット法を共管するに当たりまして、居住支援を把握することを必須事項としていくと。数だけではなくてどういうニーズがあるのかということを把握をしていただいて公表するということでよろしいでしょうか。

堂故茂自由民主党国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(堂故茂君) 山本委員御指摘のとおり、市町村においては地域の居住支援ニーズを的確に把握することは大変重要だと考えます。  このため、今般の住宅セーフティーネット法改正案では、市区町村に居住支援協議会の設置を努力義務化するとともに、国土交通大臣と厚生労働大臣が共同して基本計画を定めることとし、その基本方針では居住支援の現状やニーズの把握等を協議会の協議事項として位置付ける予定としています。  また、市町村が策定、公表する住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給促進計画において新たに福祉サービス等に関する事項を定めることとしておりますので、そのニーズも確認させていただくことになると考えています。

山本香苗公明党

○山本香苗君 住まい支援政策につきましては、衆議院におきましても、住宅手当など経済的な補助か見守り支援付きの現物給付かといった議論がありました。私は、どちらかではなくて、どっちも大事で、どっちもやっていただきたいと思います。といいますのも、家賃補助だけであれば十分やっていける方と、家賃補助だけでは住まいを確保できない方と、おのずと支援策というのは違ってくるはずだと思うんですね。  そこで、まず家賃補助でありますが、この点につきましては住居確保給付金を拡充していく形でやっていくのが一番現実的であろうと思うんですけれども、この住居確保給付金の対象もこの給付額も、ほぼ生活保護と同水準となっております。生活保護に至る前のもっと手前の段階で支援できれば、御本人にとっても支援する側にとっても、また財政面においても効果的ではないかと思います。  居住支援ニーズや家賃の動向等を踏まえて、住居確保給付金の対象や給付水準等が妥当なのかどうかなど、この経済的支援の効果的な実施につきまして是非とも調査研究やっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

宮崎政久自由民主党・無所属の会厚生労働副大臣

○副大臣(宮崎政久君) 先生御指摘のとおり、現行の住居確保給付金におきましては、生活の基盤になる住居を安定させた上で就職に向けた活動を行うことを支援することで、離職などによって住居を失った方や失うおそれの高い方に、一定期間、家賃相当額の給付金を支給しているところでございます。一方で、単身高齢世帯の増加であったり持家比率の低下などで居住支援ニーズが今後ますます高まることが想定されていることを踏まえ、就労による収入の増加の難しい世帯に対しても住まいに着目した自立支援を行うことの重要性が増しております。  そのため、本法案では、住居確保給付金の支給対象については、収入が著しく減少して家賃の支払が困難となった方にも拡大をした上で、低廉な家賃の住宅に転居をする際の費用を補助することで家賃負担の軽減をして自立を支援するということを内容とさせていただいております。この法案が成立をさせていただいた場合には、このような転居費用の補助が生活困窮者の自立の促進にどの程度役立っているかについて施行状況をしっかり把握していきたいと考えております。  その上で、先生御指摘のとおりでありまして、今、住居確保給付金の対象者とか給付の水準について御指摘いただいたところであります。生活困窮者自立支援制度は、御指摘のとおり、生活保護も踏まえた第二のセーフティーネットとしての面もあって制度設計がされているというところもございます。我が国の社会保障制度全体での基本構造を見渡した上で、これは各種事項は不断の見直しも求められておりますし、今回の法制、附則では五年見直しもございますので、御指摘の趣旨は重要だと思っております。その在り方、しっかり見守ってまいりたいと思っております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 見守りじゃなくて調査研究をやっていただきたいんですが。

宮崎政久自由民主党・無所属の会厚生労働副大臣

○副大臣(宮崎政久君) 今御答弁を申し上げたような形で、この生活困窮者自立支援制度自体が生活保護も踏まえた形での我が国の社会保障制度基本構造の中で全体見渡して制度設計がされているという状況がございますので、先ほど御指摘がいただいたような対象者、給付の水準につきましても、全体を見て、今回の法の改正の施行もよく見た上でその在り方を見守っていかないといけないと思っております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 見守るという言葉は、調査研究も含むということで理解させていただきたいと思います。  住まいの確保が難しい方は、貧困や病気、家族の問題といった課題を複合的に捉えていることが多く、住まいの問題だけに直面している方はまずいません。だからこそ、こうした方々を支えるためには、住まいの提供や経済的な補助といった支援だけでは不十分なので、見守りや相談支援とセットで住宅が提供されるような体制こそが必要だとこの間繰り返し求めてまいりまして、結果、ようやく今回の住宅セーフティーネット法の居住サポート住宅という形で実現することになりましたが、どれくらい低廉な家賃の居住サポート住宅ができるのかよく分かりません。  そこで、まとめて三点伺いたいと思っておりますが、まず一点目で、衆議院の参考人質疑で抱樸の奥田さんがおっしゃっていただいていたような、民間賃貸住宅を活用したサブリースは、空き家、家賃滞納、生活支援費用負担といった三つの課題を一気に片付けながら、複合的な課題を抱えている方に低廉な家賃で安心して暮らせる環境を提供している取組でありまして、是非こうしたいい取組を全国展開できるようにしていただきたいと思います。  二点目、公営住宅の空き家と厚生労働省の今回の地域居住支援事業、これをセットで実現することによりまして、見守り支援付きの低廉な家賃が実現できます。既に神奈川県座間市や兵庫県伊丹市におきまして行われておりますが、こうした取組を政策空き家も積極的に活用しながら強力に推進をしていただきたいと思います。  三点目、これまでもいろんな形で国交省の地方整備局と厚労省の地方厚生局が一緒に居住支援協議会立ち上げの説明会などをしていただいたんですが、今回も、より丁寧に、地域の実情を踏まえながら、市町村並びに事業者向けに、ブロックごとに説明会、意見交換会等々やっていただきたいと思いますが、国交省、厚労省、それぞれ端的に御答弁お願いしたいと思います。

宿本尚吾国土交通省大臣官房審議官

○政府参考人(宿本尚吾君) お答えをいたします。  居住サポート住宅に関し御質問をいただきました。  初めに、居住支援法人などが民間の賃貸住宅をサブリースして居住サポート住宅として提供する取組、抱樸の奥田さんとかがやっておられる取組ですけれども、これは大家さんの不安感を軽減するとともに、要配慮者が住まいを確保しやすくなることで、結果的に居住支援法人などが安定的に要配慮者を支援できるという意味において大変効果的な取組であると考えております。  国交省では、今年度予算におきまして、居住支援法人などが、例えばサブリースなどにより住まいと支援を一体的に提供するような先導的な取組に対して財政支援を行うモデル事業を創設をしたところであり、こういった財政支援とともに先導的な事例の横展開を図ってまいりたいと考えております。  また、公営住宅ストックの弾力的な活用の一環といたしまして、地方公共団体が居住支援法人などと連携をして公営住宅の空き室を要配慮者にサブリースするなど、居住支援活動への積極的な活用を図っていくこと、これも有効であると考えております。  このため、国交省では、公営住宅の目的外使用の手続の簡略化を行うとともに、厚生労働省の事業と連携をいたしまして、こういった目的外使用の公営住宅、居住サポート住宅として提供するような先行的な取組を、両省で協力の下、自治体に示して普及を図るなど、公営住宅ストックを活用した多様な住宅セーフティーネットの取組、これを推進してまいりたいと考えております。  さらに、今回の住宅セーフティーネット法改正法案を実効あるものとするためには、市区町村の住宅部局、福祉部局、居住支援法人、不動産や福祉の事業者など、様々な関係者にこの法案による新しい制度を知っていただくことが重要だと考えております。  国交省におきましては、厚労省と共同して、マニュアルや分かりやすいパンフレットを作成するなどのほか、両省の職員が全国各地に赴きまして説明会、意見交換を行うなど、今般の制度改正、それから予算など、関連制度の周知や先進事例の情報提供を行ってまいります。加えて、地方公共団体向けのブロックごとの説明会や会議につきまして、国交省の地方整備局と厚労省の地方厚生局、連携して開催をするなど、地方公共団体の住宅部局と福祉部局が連携しやすくなるような、そういった取組も進めてまいりたいと思います。  国土交通省といたしましては、厚生労働省と緊密に連携をして、今般の制度改正を契機に、国レベルのみならず現場レベルに至るまで制度が浸透が図られますように丁寧に取り組んでまいりたいと考えております。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) まず一点目でございますが、サブリース型も含めて、国交省と居住サポート住宅を推進してまいります。  二点目でございます、居住サポート住宅の入居者につきまして、その生活や心身の状況が不安定となった場合などには、地域居住支援事業による見守り支援や社会参加支援を利用することが可能でございます。  三点目でございますが、法案が成立した場合には、国交省ともしっかり連携しまして、居住サポート住宅について想定される運用方法や分かりやすい事例等を含め、制度の内容等の周知、広報に取り組んで、居住サポート住宅が着実に普及するように取り組んでまいります。その際、周知、広報に当たって、地方整備局と地方厚生局が連携する取組をしっかり行ってまいりたいと考えております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 今回の改正案におきましては、生活困窮の相談窓口等におきまして住まいに関する総合相談を実施することになっておりますが、是非とも、実施に、実態に即した運用をお願いしたいと思います。  一例挙げます。賃貸住宅管理会社の方にちょっと伺った事例でございますけれども、昭和五十年代から市内のアパートで独り暮らしされていた単身高齢者の男性の方が、現役時代はしっかりお仕事をされていたようで、退職されてからも生活支援などに頼ることなくお一人で生活をされていたと。入居当時の賃貸借契約では連帯保証人や緊急連絡先などないので、何度伺っても身寄りは誰もいないと教えてくれなかったそうです。  特にこの間、滞納やトラブルもなかったそうなのでそのままになっていたそうなんですが、二年前に家賃滞納が発生をして、何度訪問しても不在と。電気のメーターは動いたままと。近所付き合いもないと。市役所に連絡をしたら、生活保護でない場合はかかりつけの病院や親戚などの情報がないためこちらでは分かりませんと言われたと。付近の病院なども訪ねたけれども、第三者には個人情報なので回答できません。事件や事故を想定して交番に相談に行って、その方のお部屋に入室して確認をしてもらったけれども、誰もいないと。その後、どうしたんだろうと思って心配になっていたんですが、数か月後、その方のお兄さんという方からドアに挟んであった名刺を見て連絡があったそうです。  お兄さんはその方とは疎遠になっていて、どこに住んでいるかすらも御存じなかったそうなんですが、こういった方のように身寄りのない高齢者の方が病院などに入院された場合に、大家さんも、管理人も、管理会社もたどり着くことができないわけです。行方不明と勘違いをして、先走って契約解除手続などを進めることもできません。大家さんもどうすることもできず、家賃も入らず不安な日々が続いているわけです。  このようなケースを体験した大家さんというのは、もう二度と身寄りのない高齢者には貸したくないとおっしゃっております。逆に言えば、こうしたケースにちゃんと自治体が窓口になって、できること、できないことありますが、対応してもらえれば貸してもらえるんじゃないかということもありますので、是非そういった実態に即した総合相談窓口にしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

宮崎政久自由民主党・無所属の会厚生労働副大臣

○副大臣(宮崎政久君) 先生御指摘のとおり、今の例も含めて、単身高齢者世帯の増加であったり持家比率の低下などで生活困窮者の方が住宅確保が困難になる例が増えるということは当然想定されているわけであります。  今回の法案は、この生活困窮者自立支援制度は、御承知のとおり、生活困窮された方が相談に来ていただいたときに包括的な相談支援をするところが入口になっているわけでありまして、これ、自立相談支援事業でありますけれども、この自立相談支援事業を就労支援に限らず居住支援も行うということを明確にしたというところが、入口は非常に大きいところだと考えております。  今の御指摘の点も踏まえると、これまで住まいに困った生活困窮者に対する公的な相談窓口がはっきりしていないという中で、生活困窮者の窓口である全国の福祉事務所設置自治体の自立相談支援機関がその役割を担うということで住まいに関する相談を包括的に受け止めることができることとして、これにより、適切な相談支援の下で、入居時から入居中、そして退去までの切れ目のない支援ができるようにしていると。  そのほか、この生活困窮者本人のほか、御家族、関係者からの相談にもまさに包括的に御相談を受けるということでありますので、今回の法改正で、生活困窮者が居住する住居の賃貸し人、大家さんや、また管理会社などの相談にも広く応じるということを今回の改正法で想定しているところでございます。

山本香苗公明党

○山本香苗君 今お話ありましたとおり、身寄りのない単身高齢者等につきましては、生活面でいろんな課題を抱えているものの、現在の生活困窮者自立支援制度の枠組みでこうした課題の解決を図ることは難しいと、これは最終報告書の中にもきちっと規定をされているわけですけれども。  じゃ、どうしてかというと、例えば、今、先ほど例挙げたような、経済的な課題はない身寄りのない単身高齢者に対してはどうすればいいのかとか、また、地域居住支援事業の見守り支援期間って一年となっているんですよ。今回、ここ延長できるようにするということなんですが、そもそも、身寄りのない単身高齢者等に対しては日常的に継続的につながることが必要なのに、期限付の支援というのはなじまないわけです。時間軸が全く合わないわけです。今後、この身寄りのない単身高齢者というのは確実に増えていきます。支援の検討を急がなきゃいけないわけであります。  そこで、大臣にお伺いしたいんですが、今回、社会福祉法における重層的支援体制整備事業の中に居住支援というものを位置付けることになっております。私は、この重層的支援体制整備事業の中に居住支援を入れた、これを具体化していくことがその一つの解につながるのではないかと考えておりますが、いかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この重層支援事業は、地域住民の複雑化、複合化した支援ニーズに対応する包括的な支援体制を構築するために、この相談支援、参加支援、地域づくりに向けた支援を一体的に実施する事業となっております。  法案の中では、市町村が重層事業を実施するに当たっては、居住支援協議会などと緊密に連携しつつ居住の安定の確保に向けた支援を行うよう努めるものとすること、また、重層事業の中で見守り支援などの居住支援を行うことを明確にしております。こうした改正を盛り込んでおりまして、生活困窮者自立支援制度の対象とはならない方々に対しても居住支援を強化することとしております。  独居高齢者を含む高齢者の方々へのサポートについては、厚労省としては、利用者が入院、入所時の手続支援や生活支援などを行う民間の事業者を適切に選択できるよう、契約手続や事業者が開示すべき事項などを定めるガイドラインの策定について関係省庁と連携して検討するなど、これも総合的な取組を進めます。  また、資力を理由として民間事業者による支援を受けられない方については、日常生活の支援に加えて生活上の課題に対する支援を受けられるようにする取組を令和六年度からモデル事業として実施するとしているところでございまして、これらの取組を実施する中で、課題の整理などを行った上で、資力がなく身寄りもない高齢者などへの必要な支援の在り方についてこの検討を進めていきたいと思います。  その上で、令和二年社会福祉法改正法の附則に定められた検討規定では地域共生社会の更なる推進に向けた検討も進めることとしているところでありまして、先ほど申し上げた検討の状況などを踏まえた上で、この議論、確実に進めていきたいと思います。

山本香苗公明党

○山本香苗君 是非よろしくお願いしたいと思います。  今回の法案では、住まい問題を生活困窮のみならず地域共生の中にも位置付けることになっております。これを動かしていくに当たりましては、部局横断的な居住支援室、是非厚生労働省に設置をしていただきたいと思いますが、大臣のお考えを伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 厚生労働省では、生活困窮者や高齢者、障害者など住宅の確保が困難な方々について、安定的で自立した地域生活を送ることができるように、それぞれの制度に基づき必要な支援を実施をしております。  これらの支援を更に効果的なものとするために、現在、国土交通省や法務省といった関係省庁も含めて関係部局間で情報共有を行うための連絡協議会を開催しているところでございまして、この制度や分野を超えた取組として、地域住民などが互いに支え合い、一人一人の暮らしと生きがい、地域を共につくっていく地域共生社会の実現に向けて、省内に地域共生社会推進室を設置した上で、この居住支援を含め重層的支援体制整備事業等を通じて包括的な支援体制の構築に取り組んでまいります。  御指摘の居住支援室の設置については、今後こうした居住支援の取組を進めていく中での一つのアイデアとしてこれをお伺いをします。  いずれにしましても、本法案を契機として、関係部局がこれまで以上に緊密に住宅の確保が困難な方々に対する居住支援の強化が進むよう努めてまいりたいと思います。

山本香苗公明党

○山本香苗君 大分時間が過ぎているので、これだけはという話をちょっとさせていただきたいと思います。  先ほど来お話あります家計改善支援事業です。  衆議院の参考人質疑におきましては、生水参考人が具体的な事例を通じて分かりやすく説明をしてくださいましたが、どの自治体でも利用できるようにすることが必要な事業です。  コロナ禍においてこの事業の重要性というのはますます高まったと痛感しておりますが、今回の法案では必須化が見送られ、全国実施を国が支援する規定が新たに盛り込まれました。国庫補助率いかんにかかわらず、全ての自治体が実施できるように、必須化に向けた環境整備に速やかに取り組んでいただきたいと思います。そのために、是非、家計改善支援事業と滞納担当部署との連携を推進していただきたいと思うんです。  御存じの方も多いと思いますが、家計改善支援事業ってどういうものかというと、もう実際お財布を広げて相談者と支援員の方が一つ一つレシートの内容を確認しながら家計表等を作成して、家計の状況を見える化します。相談者の多くは、税金だけではなくて市営住宅の家賃や水道料金、子供がいれば学校の給食費など、重複滞納されています。その場合は、支援員はそれぞれの担当部署に何回も相談者と同行して一緒に頭を下げて謝ったり、分納や支払猶予のお願いされたりと、本当に涙ぐましい努力をされていますが、支援員が相談者に同行して例えば納税担当部署に行くと、資産があるかどうか調査すれば分かると、あれば差押えができるので家計状況を聞く必要はないと言って、話すら聞いてもらえないことがあるそうで、支援員が自治体の税金を始めとする滞納担当部署との関係づくりにかなり苦労されていると伺っております。  そこで、地方税を担当する馬場総務副大臣、国保を担当する宮崎厚生労働副大臣、公営住宅と水道を担当する堂故国交副大臣にそれぞれ御答弁いただきたいと思いますが、家計改善支援で作成した家計表等をそれぞれの担当、滞納担当部署に意見書として提出をして、分納相談、支払猶予、徴収停止などの判断の際の参考資料の一つとして活用することを国として推奨する旨の是非事務連絡を発出していただいて連携を後押しをしていただきたいんですが、いかがでしょうか。

馬場成志自由民主党総務副大臣

○副大臣(馬場成志君) お答えします。  総務省におきましては、地方税の滞納処分について、悪質な滞納者に対しては厳正に対処をする必要がある一方で、滞納者の実情を十分に把握した上で適正な執行に努めていただくとともに、納税相談等の地方税に関する各種相談について、相談機会の充実及び手法の多様化を推進していただくよう各地方団体に周知をしております。  委員御指摘の家計改善支援事業で作成した家計表等のツールにつきましては、滞納者の個別具体的な実情を十分に把握する上で活用し得るものと考えております。家計改善支援事業担当部署から滞納担当部署に対して提供された情報をどのように活用するのか等について、地方団体にも御意見を伺いながら関係省庁とともに検討してまいりたいと存じます。

宮崎政久自由民主党・無所属の会厚生労働副大臣

○副大臣(宮崎政久君) 先生御指摘いただきましたとおり、家計改善支援事業におきましては、相談者が地方税などを滞納するなど支払に困難を抱えており、分割納付、減免、猶予といった対応が必要と考えられる場合には、本人の同意に基づいて納付先の部署等への情報の共有であり、また同行支援などを行わせていただいているところでございます。また、平成三十年の法改正の際には、税務、住宅などの業務の遂行に当たって、生活困窮者を把握したときには、その者に対して自立相談支援事業の利用の勧奨を行うことが自治体の努力義務とされておるところでございます。  こういったことを受けて、厚生労働省では、省内の関係部局や関係省庁と連絡をして、幾度にわたりまして通知を発出して、この改正法の趣旨とともに、日頃から地方税等の納付先の窓口と自立相談支援機関との連携体制を構築するよう自治体に周知を行っているところでございます。  こうした取組に加えて、まずは家計改善支援事業の趣旨や役割について、税務、国保、住宅、水道部局などに周知をしていきたいと考えているところでありますが、家計改善支援事業で作成した家計表を地方税の滞納担当部署への意見書として活用することや事務連絡を発出して連携をするという御提案につきましては、家計改善支援事業と滞納担当部署との連携が円滑に進むための方策と言えますので、関係部局や関係省庁とも相談をしつつ、これは前向きに検討していく必要があると考えております。

堂故茂自由民主党国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(堂故茂君) 先ほどの答弁で、大変申し訳ありませんが、法案について国土交通大臣と厚労大臣が共同して基本計画と申し上げましたが、基本方針に改めさせていただきたいと思います。  お答えしたいと思います。  公営住宅の家賃や上下水道の使用料については、事業主体において適切に設定がなされているところですが、やむを得ず支払うことができない方に対しては、その収入等の事情を十分に把握し、適切な措置をとることが重要であります。  国土交通省としては、家計改善支援事業とどのような連携が可能か、地域の取組の実態等を踏まえつつ、引き続き関係省庁と検討を深めてまいります。  よろしくお願いします。

山本香苗公明党

○山本香苗君 時間が参りましたので、終わります。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十五分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 日本維新の会、猪瀬直樹です。  法案審議に先立ち、先週の質疑で取り上げた高齢者の就業率向上について、引き続き武見大臣にお伺いします。  資料一ですけれども、(資料提示)これ前回使ったやつなんですけど、高齢者医療費の窓口負担を二割とか三割にすべきだと話したんですが、その大前提は就業の促進なんです。前回は七十歳以上の負担の話がメインでしたけれども、今日は、ちょっとこの表の中の一番上の男というふうに書いてあるところの青い線ですね、これ、六十五歳から六十九歳の男性の就業率、六二%なんですね。女性の方も、左側ですけれども、四三%働いているんです。先週、大臣からも、高齢者の就業率の上昇は、経済成長にプラスの効果となり、賃金が上昇し保険料収入の増加につながる可能性があると、こういう答弁がありました。  これだけ人手不足が深刻になっている現在、高齢者の就業が進むと助かる人たちがたくさんいます。例えば、度々この委員会で触れていますけれども、介護分野の深刻な人手不足を補うためにも外国人だけじゃなくて元気な高齢者にどんどん活躍してもらいたい、そういうわけです。それから、仕事を続けていれば、認知症になる、そういうこともなりにくくなるし、健康も維持できて医療費が削減されると。さらに、大臣が言われたとおり、経済成長にもプラスになって保険料収入も増えると。  まず、もう一度これに立ち返って、これだけ一石三鳥の効果があるんだから、厚労省はこれを更に推進していく責任があるんですね。まずこの点を確認したい。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 生産年齢人口がこれから、十五歳から六十五歳、減少して、二〇三〇年以降になりますと急速に減少していくという状況下にあって、我が国がこの社会の活力を維持していくということを考えたときに、いかにその高齢者が、言うなればその健康寿命というのの延伸を図って、そして希望する高齢者が実際に働くことも十分にできるという社会をつくっていくことは、こうした人口構造の変化の中でやはり私どもとしても最も重視しなければならない課題であろうというふうに認識をしております。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 おっしゃるとおりなんですね。  ところが、我が国には、高齢者が働いて一定以上の賃金を得ると年金が減らされてしまう在職老齢年金制度というのがある。二〇〇〇年に年金保険料の、保険料率の更なる上昇を防ごうとして導入された制度なんですけれども、その後、二〇〇四年にマクロスライドが導入されて歯止めができた。にもかかわらず、この制度は続いているんです。  せっかく、若いうちに一生懸命働いて、年金保険料払って、六十五歳になったんだけど、健康だししばらく仕事を続けていこうと。そうしたら、もらえたはずの年金が減らされてしまう。これ、せっかくの働く意欲をそごうとしているわけですよ。そうとしか取れないです、高齢者の就業推進するべき厚労省がなぜこんな制度を設けているのかと。  それからもう一つ。今、この資料二、ちょっとお見せしますけれども、これの下の黒い枠見てほしいんですけれども、黒い枠ね。ここで、要するにほかの国では在職老齢年金制度なんてないんですよ、外国には。日本だけがこんなことやっているわけです。  このおかしさ、気付いていただくと思うんですけれども、これ、大臣、これについて、在職老齢年金制度やめるべきだと、いつまで続けているんだということについて質問しているわけですが、お答え願いたい。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この在職高齢年金制度については、審議会などにおいてこれまでも議論がたくさん行われてきております。まさに、高齢期の就労を促進する観点から制度を見直す必要があるという御意見も多数出ております。  一方で、単純な見直しをすると将来世代の給付水準を低下させて高所得の高齢者優遇になるのではないかといった指摘もまた同様に出てきておりまして、この制度の見直しには慎重な御意見もあることから、まだまだ現状ですぐに解決をするというのはなかなか難しい課題であろうかというふうに認識をしております。  次期の年金制度改革に向けて、この在職老齢年金の在り方についても社会保障審議会年金部会において御議論をいただいているところでもございますので、ここで引き続き丁寧にこの在り方、検討をしていきたいと思います。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 ちょっと今のことで追加質問というか、今の質問内容についてのお答えで足りない部分は、外国でやっていないですよと、何で日本だけやっているんですかと。これ変でしょう。これについてお答えください。

橋本泰宏厚生労働省年金局長

○政府参考人(橋本泰宏君) 御質問のように、いろいろ諸外国において日本とは異なる制度を取っているということは事情として承知しております。  ただ、それぞれの国の年金制度におかれまして、それぞれの国の年金制度の財政事情ですとか、あるいは支給開始年齢その他の制度の設計ですとか、そういった様々な背景となっている事情というのは異なりますので、日本におきましては今の制度の立て付けというものを背景として制度が導入され、そしてまた変遷してきたということでございます。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 今、参考人ね、説明はよくあり得る説明だけど、日本だけなぜこれやっているのかという説明にはなっていないよ。もう一回。

橋本泰宏厚生労働省年金局長

○政府参考人(橋本泰宏君) これは、やはり我が国が非常に少子高齢化というものがほかの国と比べても進んでいる、そういった中で、一定以上の収入のある高齢者の方々には年金制度を支える側に回っていただきたい、そういった趣旨を込めて導入された制度というふうに承知しております。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 あのね、マクロスライドは二〇〇四年で、これは二〇〇〇年につくられた制度だから、マクロスライドで解決されている話です、それは。そうでしょう。それをいつまでもだらだら続けているのは、政治家が決断しないからですよ、これは。武見大臣、その点もう一回確認したい。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 御指摘の点については、種々審議会でも意見があって、そして見直しについての御意見も多数あることは事実であります。したがって、今年の終わりぐらいまでにある程度の取りまとめ、年金に関わる制度改革の取りまとめをしようと言っておりますので、その中の重要な課題としてこの在職老齢年金制度の在り方というものがあると、こう理解しております。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 これ、制度自体が分かりにくいんですけどね。国民の間では漠然と、高齢者は働くと年金を減らされて損するんじゃないかと、こういう認識があると思うんですね。  では、一体どのくらい稼ぐと年金がどのくらい減らされるのかと、非常に分かりにくいんですが、資料三はその説明なんですけれども、要するに賃金プラス老齢厚生年金の合計が五十万円を上回ったら減額が開始されると、こういうふうになっている。この五十万円という金額は男性の厚生年金被保険者の平均月収を基準にしていて、定期的に見直されているわけですが、この四月からそれまでの四十八万円が五十万円になったと。給料五十万円じゃないんですよ、これは。年金の月額と合わせて五十万円なんです。それを超えると、賃金上昇分の二分の一相当が支給停止されると書いてあるんですね。  これ、計算で、老齢基礎年金は入っていないので、受け取っている年金額そのものではなくて基礎年金を除いた厚生年金部分だけがカウントされるんですけれども、基礎年金は大体六万八千円、満額で。この部分は計算から外して、例えば月二十万円の年金をもらっている人がいたら、基礎年金を除くと十三万円年金もらっているわけですが、これを五十万円から差し引くと三十七万円、給料、これがラインになるわけですね。これ、ボーナスが別にもらえるわけじゃなくて、全部ならして、ボーナスもならして三十七万円ですから、ちょっと働いて三十七万円月額超えると、これもう減らされちゃうわけですよ。じゃ、三十七万円が四十万円になったら、三万円増えたらこれ一・五万円減らされるという、いろいろ計算式がある。これがそれなんですね。  こんなややこしい細かい話はともかく、ある程度働くと損するというイメージが広がってしまっているんじゃないですか。大臣、どう思われますか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘のとおり、分かりやすい制度でなければいけないということはよく分かります。この賃金や老齢厚生年金の額、個人によって異なるために、どちらかの多寡によって支給停止の有無が異なることがないように、その公平性の観点から双方を合算して支給停止を判断するという考え方になっているんですね。  仮に賃金五十万円を支給停止金額とした場合に、賃金とこの老齢厚生年金の額が同じ六十万円の者でも、賃金が例えば五十五万円、年金の方が五万円ならばこれは支給停止対象になるんでありますけれども、賃金が四十五万円、年金が十五万円ならば支給停止には該当しないこととなってしまって、両者の間で不公平な取扱いとなるという、こういう現象が起きてしまいます。  いずれにせよ、この在職老齢年金制度の在り方というのは、次期の年金制度改革に向けた検討事項としてこの社会保障審議会年金部会でしっかりと議論をして、その在り方を再確認していく必要性があるだろうと思います。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 じゃ、これから検討して再確認していく、この在り方を、ということですね。  資料四で、二〇二一年度末で働いている年金受給権者の一七%が支給停止の対象になっていて、幾ら節約したかというと四千五百億円だと。このラインをどこに引くべきかどうかですね、今おっしゃられたように、あるいは撤廃すべきではないかと。  資料五ですけど、実はこのラインをどこに引くべきかという話で、二〇一九年に社会保障審議会年金部会で、当時四十七万円だったんですね、先ほど、今年は五十万円だけれども、これ六十二万円まで引き上げるということを考えたり、あるいは完全に撤廃するというケース、これ二つ審議されているんですよ。何で二〇一九年で審議しているのに止まってしまったのか、これがよく分からない。  この赤線を引きましたけれども、就労意欲を阻害しない観点から、就労により中立的となり、また繰下げ受給のメリットも出るよう在職老齢年金制度を見直すと。ここで一回やっているんですよ。この二〇一九年でやっていて、それがなぜ今後退しているのか、ここのところが分からない。  その当時、まだそれほど人手不足じゃなかったけど、今すごい人手不足の深刻化進んでいるわけですけれども、何で今手を打っていなかったのか。そこを、参考人ね、ここで二〇一九年にやっているんじゃない、きちっと。何で後退したのか。これを確認したい。

橋本泰宏厚生労働省年金局長

○政府参考人(橋本泰宏君) 今御指摘いただきましたように、二〇一九年の社会保障審議会年金部会におきましては、高齢期の就労拡大に対応し就労意欲を阻害しない観点から、六十五歳以上の者に対する在職老齢年金制度について、御指摘のような支給停止基準額の引上げですとか、あるいは制度そのものの撤廃の案というものをお示しして御議論をいただいたところでございます。  このときの年金部会におきましては、制度の在り方を見直すことに肯定的な意見もございましたけれども、その一方で、二〇一九年財政検証のオプション試算において、在職老齢年金制度の撤廃又は基準額の緩和というのは、見直しによる就労の変化を見込まない場合、将来世代の所得代替率を低下させるということが確認されたということが一つ、それからまた、在職老齢年金制度の適用対象者は、賃金と年金とを合計すれば同世代あるいは現役世代と比較しても比較的所得に余裕があり、制度の単純な見直しは高所得者、高所得の高齢者の優遇であるとの指摘もあったこと、こういったことから、六十五歳以上の在職老齢年金制度については見直しを行わなかったということでございます。  そういったものも踏まえまして、このときの年金部会の議論を受けた令和二年の法改正におきましては、六十代前半のいわゆる低在老と言われる部分につきまして基準額の見直しを行ったということでございます。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 もしこの制度を廃止すれば、支給額が増える分の年金財政への影響はあるけれども、一方で、就労が更に促進されて、経済成長にもプラスで、保険料収入も増えて、人手不足の解消につながるわけですね。さらに、健康も維持できて、医療費が削減されて、一石三鳥のメリットがあるんだよね。この問題に責任を持つべき厚労省は、きちんともう一回メリットとデメリットの両方を勘案して、その上で判断すべきじゃないかと思う。先週も言いましたけれども、エビデンス・ベースド・ポリシー・メーキングという、そういう根拠に基づいて政策決定を行うべきだと思うんですよね。  大臣、これメリットとデメリットを比較した試算ということがあるのかないのか、今の答えでは、試算は出ていないよ、もしないなら是非これから今後それやるべきだと思うけれども、いかがですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 在職高齢年金制度の見直しに伴う高齢者の就業行動に関する変化について、その効果を定量的に測定することは困難であるということから、委員御指摘のようなこの試算を行っていないんですね。  それで、一方で、二〇二四年三月に内閣府が公表した生活設計と年金に関する世論調査においては、厚生年金を受ける年齢になったときの働き方に関する質問に対して、六十代の四割は、年金額が減らないように就業時間を調整しながら会社などで働くと、こう回答しております。一定程度の高齢者は、在職老齢年金制度の存在を意識しながら働いている様子がうかがえます。  このようなデータをも踏まえて、この制度の在り方については、次年度、次期年金制度改正に向けてこの検討をしていくという考え方でございます。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 今の説明非常に分かりやすいけど、大臣個人としてはどう思うの。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今は厚生労働大臣として答弁をさせていただいております。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 いや、内閣府のデータ使っているから、だから聞いたんですよ。  だから、次年度っていつのこと。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 次期年金制度改革ということであります。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 次期年金制度改革っていつですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) おおよそ取りまとめは年末までに行うことになると思います。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 これね、今のお答えの中にありましたけれども、やっぱり百六万円の壁と百三十万円の壁と同じことやっているんです、これ。だから、百六万円の壁とか百三十万円の壁をこれから直していく、調整する、あるいは改革するということになってきたわけだよね。これも同じですから、これ、どんどんどんどん働く高齢者増えてきて、六十五歳、年金だって少し、七十歳からもらった方が得だとか、そういういろんな判断出てきているときに、これをいつまでも、この二〇〇〇年につくった、マクロスライドより前につくった制度を、いまだにこれやっているというのはおかしな話なんですよ。これね、役人じゃできないから、やっぱり政治家である大臣がどこかで決断しなきゃいけないし、その時期は今差し迫っているというふうに思います。いいですね。  続いて、医療扶助の適正化ということで、生活保護の医療扶助なんですけれども、資料六。  皆さん御存じのように、生活保護の費用というのは三・七兆円で、その半分が医療扶助になっています。これをどうコントロールしていくかというのが制度全体の継続性を考える上で非常に重要なんですけれども、生活保護受給者が医療を本人負担なしで無料で受けられるということが、これ、そのことを否定しているんじゃなくて、そこから起きる問題について改革ができるはずだということを申し上げたいんですけれども。  先週の質疑で、高齢者の窓口負担、本人負担が増えると受診抑制効果があると、いわゆる長瀬効果というものがあるということをただしました。一般の高齢者も、無料の時代には頻回受診、いわゆる病院のサロン化問題ですね、用もなくても病院行っちゃうという。その後、高齢者も一割負担、あるいはさらに一部二割負担と、こうなってくるとだんだんそれが抑制されてくると、そういうことははっきりしたわけですけれども、それに対して生活保護受給者は無料のままなのでこの問題はなくならないんですね。  じゃ、どうしたらいいかと。次に、資料七ですけれども、これは財政審の資料なんですけれども、頻回受診の状況が書かれているんですね。図の左側ですね、こっち側ですけれども、この上の方から、受診状況把握対象、一万一千六百八十一人と書いてある。それで、そこから適正受診指導対象というのがあって、これがその適正に受診されているかどうか、さらに、それ絞っていくと、適正な受診日数は改善されないというのが、これは結局一割はそういうことがデータで出てくるということですね。  どういうのが一割かというと、その定義なんですけれども、この緑のところでマーカー付けているんですが、要するに、同一月内に同一診療科目を十五日以上診療しているということですね。月の半分、毎日のように行っているということですけれども。そういうものをどうやって、これ調査したんですけれども、どうやって減らしていくかということなんですけれどもね。  つまり、毎日通っていても医者が必要だと言えば問題にならないわけなんですけれども、普通に考えて、週に何日も何日も同じお医者さんに通い続けるのは明らかにおかしいということなんですよね。それ、医者が問題ないと言えばそれで済んじゃっているところもあるから。お医者さんも商売だから、たくさん来てくれればそれはもうかりますから。  それで、ここに書いてあるように、その把握対象者が一万一千人いて、そして、ずっと絞っていくと結局その一割ぐらいは頻回受診の改善ができたと、頻回受診のね。そういう資料です、これね。  これ、更に下の方に、こっちの下の方ですけれども、生活保護受給者の請求件数割合が高い医療機関って、一〇〇%というところがあるんですよね。生活保護者だけを診ているお医者さんがいる。そういうのがあるんですが、そういうのがまだ結構残っていると。  結局、だから、効果が出ていないんで、これに対する対策というのはどうなっているのかということですね。これ抜本的に変えていくやり方があるでしょうということについてまずお答え願いたい、この資料ですね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 生活扶助を受けておられる方々というのは、恐らく、その生活を取り巻く健康に関わる環境も恐らく劣後するような環境の中で生活をしておられる方々が大変多くて、様々な疾患にかかる確率も結果として残念ながら高くなるという状況は恐らく想定されるものであります。  したがって、そうした社会的弱者に対する対応として、こうした生活保護の中における医療扶助というのがあるわけであります。是非、その点に関わる配慮は私は必要だというふうに思います。ただ、それが余りにも行き過ぎた形でこの頻回受診というような形になることについては確かに課題となってくることも私は理解ができますので、そういう点で、こうした都道府県に、等における医療機関への指導等については、社会保障審議会の部会の報告書において、より効果的に指導を実施できるよう、頻回受診者が多いことなども考慮して指導対象となる医療機関を選定するようにしていくことが必要との提言をいただいておりまして、この医療機関における適正な医療の確保に向けて更に取り組んでいきたいと思います。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 生活保護者の置かれた環境が非常に厳しいものがあるので、それで、病院に行くつもりじゃなくても病院に行ってしまうとか、そういうことが頻回受診の中に起きているということですよね。ある意味ではメンタルの問題かもしれないんですね。取りあえず、だけど、その頻回受診というものに、何かストップさせるような、抑止効果みたいなものを考えていかないと、これは生活保護者にとっても、また医療費にとっても、ただこの状態を放置しておくべきじゃないというふうに思うんですね。  今回の法案でも都道府県でのデータ分析とか市町村へのデータ共有とかありますけれども、もっと実効性のある対策を取るべきではないかと。  日本維新の会は、先日発表した政策提言書の中で、生活保護受給者の窓口ワンコイン負担を提言しました。ワンコインをどの程度の金額にするか、まあ五百円なら五百円とかね、それを、還付の有無とか、どういうふうに制度設計するかということはこれから考える必要はあるんですけれども、全く無料で回数制限もなく受けられる制度というのはやっぱり改めるべきではないかというふうに思います。窓口でのワンコイン負担は還付の仕組みが複雑になるため難しいというふうなことが以前の答弁の中にもありましたけども、マイナンバーカードを使えば還付を行うのも簡単でありますから。  ほかにも、例えば、福祉事務所で毎月医療券というかクーポンね、クーポンを発行して一定回数までの受診可能なクーポンを交付するとか、もし更に受診が必要なら、お医者さんから一筆もらって再度福祉事務所に来て、そのクーポン切れちゃったらまたもらいに行くとかということもやれば抑制は可能なんですよね、頻回受診の。  このような利用者側の対策としてのワンコイン負担や医療券、つまりクーポン交付の回数制限とか、これ、大臣、お考え聞かせていただきたい。いいアイデアでしょう、これね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 医療扶助制度については、御指摘のような自己負担を導入することについては、この医療扶助が最低生活の保障の観点から自己負担なしで必要な医療が受けられるようにしているということ、それから、自己負担額を用意できず被保護者の必要な受診まで抑制するおそれがあること、それから、仮に償還払いとする場合、事務負担の増加につながるといった懸念があることを踏まえまして、やはり慎重な検討が必要かと思います。  また、医療券の交付時に受診回数の制限を設けることにつきましては、受診回数を指定することで必要な受診まで制限することにつながりかねないといった課題があると考えておりますが、一方で、現行の医療券の運用においてもその有効期限は原則一か月とされ、翌月も引き続き医療を必要とする場合には改めて福祉事務所で判断することとしております。  この医療扶助の適正実施については、各福祉事務所において頻回受診と判断された者について訪問による指導を行う取組を進めており、この頻回受診指導の把握対象者数も減少傾向にあるなど、一定の成果が得られております。  今後、頻回受診対策の更なる強化を図る観点から、社会的に孤立等の状況にある頻回受診の未改善者を対象として、多様な居場所につなぐことも含めて、支援を行うことなどの検討をしていくこととしております。  また、これに加えて、本法案におきましては、都道府県がデータ分析を行い、各市町村福祉事務所に対して取組目標の設定、評価や助言などの支援を行う仕組みも創設することとしておりまして、この仕組みにおいても頻回受診対策を取り上げていくことを検討していきたいと思います。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 長い説明でしたけども。  ワンコインとかクーポンというアイデアはいいでしょう、これ、なかなか。そう思わないですかね。こういう具体的なものを出さないとちょっと、今の御説明は非常に丁寧でしたけれども、結局、これだというものがないよね。  そういうことで、もう時間来ましたから、もう一言だけ。ワンコインとかクーポンというアイデアを活用したらどうかという僕の質問に対して率直なお答えを願いたい。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今の長い答えが実はその答えであったんでありますが、現状ではなかなかその考えを直ちに実現することは難しいというのがお答えであります。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 じゃ、時間来ましたのでやめますが、全然見出しにならないんだよね、おっしゃっていることがね。  で、もう時間でやめますが……

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) おまとめください。

猪瀬直樹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○猪瀬直樹君 多剤投薬と重複処方について次回また質問させていただきます。よろしくお願いします。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。今日は、二十分、よろしくお願いいたします。  今日、午前中、一部改正内容の中で子供に関するところが質問出てきました。私も今日は困難な状況にある児童、子供に関わる部分について質問していきたいというふうに思います。  まず、生活保護法の改正の部分でお伺いをします。  改正案で新設される就労自立給付金及び進学・就労準備給付金についてお伺いします。  生活保護受給世帯の子へ、高等学校卒業後の進学準備給付金制度に加えて、新たに被保護者の自立の助長の観点と、本人の希望を踏まえた選択による就職についても、制度の均衡を図る観点から、高卒就職者の新生活の立ち上げ費用のための就労自立給付金の支給要件を見直して、一時金支給が生活保護法の改正案の内容として示されております。  その支給額についてまずお伺いしたいと思います。  自宅から通勤で十万円、自宅外から通勤で三十万円と、平成三十年、二〇一八年の改正のときに設定した進学準備給付金制度と同じ額の規定に今回なっております。当時の制度設計時にこの金額とした根拠をお示しいただきたいと思います。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) お答えいたします。  前回の改正で進学準備給付金という仕組みを導入しまして、そのときの額の設定の考え方でございますが、大学の新入生の保護者に対して民間団体が実施した調査で、自宅生と下宿生のそれぞれが大学入学までに掛かった費用というものを参考にしてございまして、入学に伴い転居する場合は三十万円、入学後も引き続き同居する場合は十万円、そういう支給額とさせていただいております。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 その当時というのは、済みません、民間団体の、ちょっと団体名までは言わないですけど、何年の調査、何年の要は物価とかその社会状況を反映されたアンケートなのか、教えてください。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) 当時は二〇一六年の調査結果でございます。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 この間、進学準備給付金についての額の見直しは図られておりませんが、今後の生活保護世帯を取り巻くだけではなくて、私たちが暮らす日本の経済状況や物価上昇の環境の変化などを鑑みたときに、この諸制度と比較した際の妥当性だったり今の環境変化によっての妥当性、こういうことを入れ込んできちっとこの額を検討していくべきだと考えるんですけれども、一度も見直しをされていないことも含めて、これについての御答弁いただきたいと思います。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) この度、高校を卒業して就職して自立する場合に新たに給付金を設けるに際しまして、この進学準備給付金の額を参考に同額と定めたわけですが、その際、同じ民間団体の最新の調査結果も参照してございまして、これは二〇二三年でございますが、大きく変わってございません。同水準となっていることを確認しながら、そのようにさせていただいています。  いずれにいたしましても、今後も費用の実態などを踏まえて、必要に応じて検討してまいります。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 水光熱費の下落が直近では一部見られますけれども、物価上昇率でいけば、特に二〇二二年から二〇二三年は三・二%のアップということで、三十二年ぶりの上昇幅だというようなことも実態として出てきています。  その当時の二〇一六年の調査で二〇一八年に定めたというところからいけば、済みません、今日数字が手元にないんですけれども、確実に物価が上昇しているということは、何も、数字見なくても把握できているはずです。それで金額が据え置かれているということに対しては、私は、この見直しのルールというものがないということも問題だというふうに思いますし、本当の意味で支援をする、一時金とはいえ、お祝い金ではない、やはりその生活に対しての支援をしていくという意味合いを考えれば、ここの検討規定というようなものとかは今後考えていくべきだと思うんですけれども、何かもう少しそういうところの答弁あるかなと思ったんですが、もう一度お願いしたいと思います。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) 若干繰り返しになりますが、今回、三十万円、十万円という額を見直さないで、新たな給付金も設けさせていただいておりますのは、直近の二〇二三年の同じ調査の数字も踏まえて、余り変わっていないんですね、二〇一六年当時と。それも踏まえて設定をさせていただいています。ただ、今後ずっとこの額でいくかといえばそれは今後の変化もしっかり踏まえていく必要がありますので、費用の実態なども踏まえて検討していきたいと思います。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 今回改定があったので改めて数字を見たというふうな答弁に受け止めていますので、その見直すルールがないというのが私一番課題だと思っていますので、是非その点は今後も省内の方で議論いただきたいというふうに思いますし、やっぱり見える形というのも多少大事だというふうに思いますので、その辺も検討いただきたいというふうに思います。  二つ目の質問です。  児童福祉法に基づき、児童福祉施設等に入所している要保護児童の養育に関する費用として措置費が支弁されます。今回、児童福祉法の改正ではないんですけれども、この措置費の中で、教育及び自立支援の経費として就職支度品や大学進学の自立生活支援費、これが設けられており、親からの経済的な援助を受けられない児童に対しては今年の令和六年から増額措置も図られているというようなことで運用されていますが、親からの経済的支援を受けられない子供に対して新生活の立ち上げを費用面で支援をしていくという国の方向性は私は同じ意味合いだというふうに受け止めています。  生活保護法の元被保護者の世帯の子供の進学、そして就労準備金制度と、子供にとっては同じように支援をしていくという形が今回整ったんだというふうには考えますけれども、今言った親からの経済的支援がなかなか受けられないというような環境の子供たちへの支援ということを考えれば、金額などを含め相互に整合性が図られるような検討も今後は必要だというふうに考えております。  こども家庭庁の参考人にお伺いしますが、こども家庭庁として、厚生労働省と今後この点についての連携、どのように進めていかれるか、お答えください。

野村知司こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  親、保護者から離れて施設やあるいは里親などの下で育った子供につきましては、こういった施設を退所する、あるいは里親の下から巣立った後において、進学、就労などといった自立した生活に移行する際に、親あるいはその世帯といったものからのサポートが期待できないといった背景がございまして、御指摘のように、児童養護施設などに入所する子供が就職、大学に進学するに際しましては、措置費において、就職支度費、あるいは大学進学等自立生活支援費というもので、この措置解除の後の当面の生活費などへの支援という趣旨で支援をさせていただいているところでございますし、さらに、御指摘ございましたように、今年度予算からはこの支度費につきまして加算の増額を図ったところでございます。  一方で、今般の法案で創設されます進学・就職準備給付金につきましては、被保護世帯の子供たちが進学ないしは就職をしたりして自立をする際に、これまた新生活の立ち上げ費用として支給されるものと承知をしております。そのように、確かに進学又は就職に際して支援がされるという点においては共通をしている面もあるというふうに承知はしております。  ただ、その一方で、この両方、双方の制度を見てみますと、例えばですけれども、養育されてきた世帯から巣立っていくと、これは被保護世帯の場合はそうだと思います。一方で、社会的養育の場合には、世帯とは違うところで、子供個人として施設ないしは里親の下で保護、措置をされてきたところから巣立っていくというふうに、やはり、親ないしは元々の世帯と子供の関係性などが異なっていたりとか、あるいは、その自立に至るまでの家族や支援策との関わり方が異なるという点なども踏まえながら、それぞれの施策において施策が講じられてきているものと考えてはおります。  しかしながら、子供の自立を支援し、貧困の連鎖を防ぐなどといった観点からも、生活保護、生活困窮施策との連携は重要でございます。今般の厚生労働省の制度改正に当たりましても、関係審議会の方にこども家庭庁の職員が参画をしてきたことなどもございますが、様々な形で厚生労働省と連携を取ってまいりたいというふうに考えております。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 二回ぐらいしかしながらが出てきたと思うんですが、まず、制度は違うと言ってみたものの、とはいえ、やはり子供に対してということで、本当に、こども家庭庁ができたゆえの悩ましい答弁だなというふうに今私も受け止めながら、しかし誠実には答えていただいているんだろうなというふうに聞いておりました。本当に、私も審議会の議論を見ていて、審議されている皆さんも相当この点については悩ましい思いで議論されていたんじゃないかなと思います。  もちろん巣立つ瞬間の環境は違うように見えるけれども、実態としては、行き来まではいきませんけれども、状況によっては施設の方に保護される、そしてまた御家庭に帰るという可能性がゼロではない環境ということは、これもこれまでの累次の課題の議論の中でも見えてきているというふうに私は受け止めています。  この資力要件始め、二省庁で相互に制度を煮詰め合ってどうあるべきかということを考えていくというのは重要だというふうに思うんですけれども、武見大臣、今日一問しか質問しませんが、今ほどのこども家庭庁からの答弁も受けて、困難を抱える子供に対する支援制度の構築においての連携に関する大臣の認識というところをお答えいただければと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この児童福祉法における就職支度費と大学進学等自立生活支度費につきましては、児童養護施設等に入所している子供の就職や大学等への進学に際して、入所措置を解除した後に必要となる当面の生活費などを補うために支給するものと承知をしています。  本法案で創設しようとしている生活保護世帯の子供が高等学校などを卒業後に就職して自立する場合に支給する給付金や、それから平成三十年の生活保護法改正で創設した大学等に進学する場合に支給する進学準備給付金は、この新生活の立ち上げに必要な費用として支給するものであり、原則として、就職や進学をする子供が生活保護から脱却する前に速やかに支給することを想定したものでございます。  これらはいずれも、生活保護世帯の子供に対する給付金は児童福祉法における就職支度費などとは対象や内容などが異なるものでありますけれども、生活保護制度における世代を超えたこの貧困の連鎖を防止して子供の貧困に対応していくことが必要と考えておりまして、この点はこども家庭庁と、始めとするその関係各省とでしっかりと連携をして、早期に適切な支援につなげることができるようにこの対策の取組を確実に進めていきたいと思います。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 済みません、ちょっと質問を、もう今答弁いただいて、どういう状況に置かれているかというところを子供の軸で見ていただきたいという視点で、私、今日質問をさせていただきました。  ちょっとこの制度のところで、詳細の質問を一問だけ、一番最後の質問を先に、局長、させていただきたいというふうに思います。高卒就職者のこの新生活の立ち上げの費用、一時金について、改めて詳細の制度をお尋ねします。  午前中も石橋委員の方からも御質問ありましたけれども、本改正案が成立した後は、一時金については今年の一月まで遡及して支給できるということになっておりまして、既に成立した令和六年度の予算も二か年度分の児童に対しての支給が可能になるように予算計上されているということはお伺いしております。  他方で、既に新年度となっていますけれども、支給要件の詳細が定かではない、まあ法案が決まっていないということもあるんだというふうに思います。  改正条文の五十五条の五の二号では、厚生労働省令で定める安定した職業に就くと見込まれる者その他これに準ずる者として厚生労働省令で定める者としています。ここで安定した職業に就くや見込まれる者というのはどういった要件を指しているのか、省令の改正前、あっ、省令、法案の改正前ですけれども、検討の内容をお示しいただきたいのと、一点だけ具体的に、高卒の就職者って書いてあるんですが、中卒の就職者、ここも含まれるかどうか、この二点お答えください。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) 委員御指摘の生活保護法第五十五条の五につきましては、御指摘いただきましたとおり省令が二か所出てきますが、厚生労働省令で定める安定した職業の省令では、おおむね六月以上雇用されることが見込まれ、かつ最低限度の生活を維持するために必要な収入を得ることができると認められる者を規定することを想定しています。  また、二つ目のこれに準ずる者として厚生労働省令で定める者の省令では、雇用されるのではなくて事業を確実に開始する、自営業ですね、事業を確実に開始すると見込まれる者であって、おおむね六月以上最低限度の生活を維持するために必要な収入を得ることが見込まれる者などを規定することを想定しています。  また、最後に御指摘いただきました中卒で就職される方につきましても、高卒と同様の趣旨で就職して自立するということを支援する趣旨に鑑みまして支給対象とすることを想定しております。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 是非、中学生のときからこういう支援制度があるということがしっかり届くように、文科省との連携もお願いだけ今日しておきたいというふうに思います。  済みません、資料最初使わなかったんですけど、資料三と四を最後使いたいというふうに思います。  この資料三と四、審議会の中でも度々議論として出ていました。そして、省庁の方でも連携で令和五年の八月二十五日に通知も出されていて、子供施策と生活困窮者自立支援制度との連携というところが相当議論になっています。  私、正直、本当に、この資料二つ最初に見たとき違いが分からなかった、題名のほぼ変わらないこのポンチ絵を見させてもらって、こどもの生活・学習支援事業と子どもの学習・生活支援事業、両方ともそうなんですね。そういう名前が同じようになっているということで、ただ、実は所管省庁が違うということで、薄くクレジットは書いているので、御覧いただければ分かるというふうに思います。  制度の詳細を読めば対象や支給の内容など違いも分かるんですが、行政サービスや支援にしっかりつなげていくというところの難しさは指摘をされています。それぞれの制度の中でも重複がないとは言えません。複数の省庁から異なったチャネルで支援を届けるというのは、困難に陥っている世帯へのアプローチ、人へのアプローチという意味では重要だというふうには私も思うんですけれども、財務当局からの無用な重複を指摘されて予算が片方削られていくというようなことになりかねないというふうな心配をしております。  二省庁の連携というところは、先ほどの通知のところにも書いてありますけれども、ここ、是非丁寧なすり合わせして改めていくべきだと考えますが、いかがでしょうか。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) 生活困窮者自立支援制度の子どもの学習・生活支援事業と、こども家庭庁のこどもの生活・学習支援事業、それぞれ政策目的に沿って実施している事業ではありますが、各自治体においては、地域の実情に応じて、複数の学習支援事業を組み合わせて幅広い対象者に対して支援を実施しているところもございます。その際、利用者が混乱することがないよう、両事業を一緒のチラシで周知をしたり、利用可能な制度を個別に案内するなど、様々な工夫がされていると承知しています。  また、その両事業の実施に当たりましては、これまでもこども家庭庁と連名通知で、自治体の担当部局間で調整して事業展開していただきたい旨をお示ししています。  今回の法改正を契機として、国としても、自治体に対して事業の周知方法の好事例の共有等を行うことにより引き続き支援を利用しやすくなるよう取り組んでいきたいと考えています。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 厚生労働省側の子どもの学習・生活支援事業の自治体の実施率は、厚生労働省の令和三年度の調査では六六%、小規模自治体の実施率が低いという結果が出ているというのも提示されています。ニーズが少ないことを理由に挙げられています。  しかし、他の生活困窮自立支援制度の事業と国庫の負担率を見てみると、子供のところだけ二分の一なんですよね。ほかは三分の二の国庫負担なわけなんです。しかも、こども家庭庁と厚生労働省と別々で、国庫負担が二分の一、二分の一なわけなんです。これ合わせて三分の二で、しっかりと国庫負担増やしていくということを、確実に私、できると思うんですよね。これをやってしっかりと、このできない自治体の理由というのは、正直、ニーズが見えづらいという以上に、費用の負担の問題だというふうに思います。三分の二に増やす工夫として、ここの統合、私、必要だと考えるんですね。  是非、これ制度の仕組みになるので、大臣の御決断聞くのはなかなか難しいと思うので、これを、今言った国庫負担を上げていくという視点でも検討の余地あるんじゃないかと思いますけれども、局長、通告していませんが、是非お願いします。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) 事業、いろいろな事業がございますけれども、事業の実施に関する自治体への財政支援というのは、それぞれの事業ごとに趣旨、目的に照らして措置されているということでございます。  現状でしかちょっと申し上げられませんで申し訳ありませんが、子供の学習支援事業については、地域の実情に応じていろんな取組を自治体の創意工夫でやっていただく余地が大きいということを踏まえて、国庫補助率二分の一ということで、生活困窮者制度の中でほかの事業と比べると、ほかはもう少し高い補助率の事業もあるという状況でございます。  いずれにいたしましても、子供に対する支援というのは重要であると考えておりますので、今後もこども家庭庁を始めとする関係省庁と連携して必要な取組を進めてまいります。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 子供への支援を大きく増やしていって、未来に向けての希望を持ってもらうという意味でこども家庭庁できたと思います。今日はこども家庭庁の方の所管の……

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 大臣や政務の方に来ていただいておりませんけれども、是非三分の二の国庫負担を目指す形での統合を最後にお願いして、終わりたいと思います。  ありがとうございました。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。  昨年末に示された社会保障審議会部会最終報告書を見ますと、生活困窮者の生活の安定に向けては生活の基盤そのものである住まいの確保が必要不可欠であるというふうにされておりました。  先ほど来議論もありましたけれども、一体その住宅の必要数というのはどこになる、どれだけになるのかというところが、法案見ていてもよく分からないんですね。住宅の確保に向けて配慮を要する者ということでいうと、現在何世帯になるのか。不安定居住者、単身高齢者世帯など、内訳はどんなふうに現時点で見込んでいるのか。さらに、今後の支援ニーズというのはますます高まると想定されるわけですけれども、どの程度の増加が見込まれているのか。  今回の法改正やるわけですけれども、具体的、リアルに必要な住まいが確保されるのか、ここがよく見えないんですけれども、いかがでしょう。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) 住宅の確保に配慮を要する世帯の数、その数自体は我々把握をしてございませんけれども、関連する指標を幾つか申し上げますと、令和四年度の実績として、生活困窮者の自立相談支援機関への新規相談件数は約三十二万四千件ございました。そのうち住まい不安定の課題に関する相談が含まれていたものは、全体の一三・六%の四万四千件でございました。  また、令和二年度に約四万人を対象として行われた不安定居住の実態調査では、過去五年以内に知人宅やいわゆるネットカフェなど様々な場所を行き来する不安定居住を経験した割合は約一%でございました。  また、今後の推移に関する数字としましては、単身高齢者世帯は二〇一五年の一一・七%から二〇四〇年には一七・七%に増加する見込みでございまして、また、年代別の持家率は、四十歳代では二〇〇八年の六二・二%から二〇一八年に五七・六%、五十歳代では同様に七四・三%から六七・六%と、経年的に見て四十代から五十代で持家率が低下しておりますので、今後賃貸住宅への入居が必要となり、住宅の確保に配慮を要する高齢者の増加が見込まれます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いろいろ数字出てくるんだけれども、必要数というのは一体どのぐらいになるのかというところはよく見えないんですね。  先ほど、午前中の議論で石橋議員の資料が出ておりましたけれども、これは国交省の資料で作られたようですが、低額所得者だけでも一千三百万世帯、万、一千三百万世帯、高齢者で一千八百八十九万世帯ということで、先ほど紹介あった数字からいうと桁違いの住宅確保の要配慮者というのが、もちろんかぶりありますけど相当数おられるということが想定されているわけですね。  深刻化しているのが、改めて、その単身高齢者の住宅問題だというふうに思っております。  日本の持家のことも先ほど少し答弁で触れられましたけれども、この持家比率は全体としては高いんですよね、六割ということで。これは、男性が主たる生計者になって家族を養うと、で、持家を取得し、老後はローンも終わっていて夫婦の年金だけで暮らしていけると、こういうライフスタイルがあったと思うんですよね。ところが、このライフスタイルが今大きく変容してきているという現実あると思うんです。  持家所有の前提そのものはやっぱり家族を形成するということになっていたんだけれども、今、実態として確認しておきたいんですが、五十歳時の未婚率というのが、一九八〇年と直近で比較してどういう変化しているでしょうか。

鹿沼均厚生労働省政策統括官

○政府参考人(鹿沼均君) 先生今御指摘の五十歳時の未婚割合でございますが、国勢調査の方で数字を取っておりまして、一九八〇年では男性二・六%に対し女性は四・五%、直近の二〇二〇年ですと男性二八・三%に対して女性一七・八%になっているという状況でございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 未婚率ということで見ますと、男性がこの間で十倍を超える勢いで伸びておりますし、女性の方も高く伸び率示しております。非正規、シングルという居住の貧困ということが拡大する、あるいは一人親、こういう居住の貧困、更に一層拡大するということにつながるという数字でもあると思うんですね。  単身高齢者にとって、持家以外の選択肢というのは極めて限られております。孤独死、孤立死というようなことも背景にもあると、大家さんは貸したくないという状況あると。低所得者向けの公営住宅というのは全体の三・六%しかないわけですよね。都市部での入居倍率ということで見ますと三十倍というようなところもあるわけです。入れないんですよ。十五年応募し続けても入れないというような事態が当たり前にあるんですね。  そもそも、不足している公営住宅の新増設、私必要だと思うんですよね。その検討というのは、こういう住宅を確保していかにゃというときに検討されたのかどうか、今回セットで法案も提出というところで。いかがでしょうか。

宿本尚吾国土交通省大臣官房審議官

○政府参考人(宿本尚吾君) お答えをいたします。  公営住宅は、住宅に困窮する低額所得者の居住の安定を確保する住宅セーフティーネットの根幹を成すものであり、その供給、重要であると考えております。地方公共団体においては、人口減少など地域の今後の人口動向ですとか厳しい行財政事情を踏まえつつ、公営住宅のストックの状況なども勘案して、改修や建て替えということを含めて、適切に公営住宅の整備、管理を行っているものと考えております。  国土交通省といたしましても、公営住宅の事業主体である地方公共団体が行う公営住宅の整備に対しまして、社会資本整備総合交付金などにより支援をしているところでございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いや、公営住宅の新増設ということでいうと、確かに改修等はされてきたんだけれども、増やしていないんですよ。逆に、京都なんかで見ていても減少という方向に向かっているんじゃないかと思うんです。私、生活困窮者の生活の基盤、先ほど国交省もおっしゃったけれども、低所得者に対する住宅のセーフティーネットの根幹だと、そのとおりだと思うんですよ。ここを、長年新増設を中止してきたと、やらなかったと、ここへの反省が私は求められると思います。  その上で、とりわけ深刻な実態に置かれているのがシングルの女性なんです。わくわくシニアシングルということで団体が調査をされているんですが、四十代の女性にとって、シングルの方、家賃が払えるかどうかが将来の不安の中で一番大きな割合占めているとおっしゃっているわけです。民間住宅に居住している人は、その収入の四割を家賃が占めると、非常に生計費を圧迫するような重い負担になっているんですね。  あくまでも期限を定めた住居確保金、今回拡充はされるんだけれども、期限が定まっているという支援では、私、やっぱり不十分だと思うんですね。こういう人たちの不安の解消につながらない。恒常的な家賃補助制度が必要じゃないかと思うんですけれども、いかがでしょう。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 現行の住居確保給付金は、離職などにより一時的に住まいの確保が困難な方に対して、新たに就労して自立できるよう、一定期間家賃相当額を支給することで求職活動中における住まいの確保を支援する制度でございます。  御指摘の恒常的な家賃補助制度ということになりますと、生活に困窮した方々に対して個別の事情に応じた住まいの支援を行うことで自立を促していくことが適切であること、そもそも、最低限度の生活を保障する制度として生活保護制度が存在する中でこれとは別に住宅費を保障する制度を創設することについては、最低限度の生活保障を超えた保障を行うこととなり、公平性の問題があることなどから慎重な検討が必要であると考えております。  そこで、本法案では、生活に困窮した方々に対して個別の事情に応じた住まいの支援を行うために、生活困窮者支援の窓口等において住まいに関する相談を包括的に受け止めること、入居後の見守りなどの支援や社会参加の支援を強化すること、住居の確保給付金において低廉な家賃の住宅への転居費用の補助を新たに行うということといたしまして、家計における支出への配慮を行うことなど、この改正に盛り込んでおります。  こうした取組に加えて……(発言する者あり)はい。ということでございますので、御理解ください。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 大きくやっぱりライフスタイルが変わっているし、単身の人たちが増えているとい下で、持家が持てない人たちのこの住宅配慮、住宅が安心して確保できるという対策として、やっぱり低所得者への公営住宅の増設、そして恒常的な家賃補助ということが要るんだと、そういうふうに転換していく必要があるということを改めて申し上げたい。  そこで、生活保護基準の大幅な引下げから十年余り、保護受給者の生活ということでいいますと、困窮を極めております。着るものを買うことは考えられないし、冷暖房費が一番つらいというわけですね。食費を節約しないと光熱費が捻出できないと、暑さは本当に厳しく、どう節約すればいいか分かりませんと、孫にも交通費が掛かるので会いに行けませんという実態あるんですね。名古屋の高裁判決では、三度の食事ができているというだけでは、生命が維持できているというだけで、到底健康で文化的な最低限度の生活であるとは言えないという判決が下されております。  大臣、よろしいですか。聞きますよ、まだまだ。  三度の食事さえ十分に食べられず、人に会うことさえ経済的な理由で我慢を強いられ、これが憲法が保障する健康で文化的な最低限度の生活と言えるのかどうか。いかがでしょう。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この生活扶助の基準について、この最低限度の生活を保障するために、一般国民生活における消費水準との比較で相対的なものとして水準を設定するという考え方です。  国民の消費動向や社会経済情勢などを総合的に勘案して必要に応じて改定を行うこととしておりまして、これは五年に一度この定期的な検証を行っておりまして、令和四年にこの検証を行いました。現行の生活扶助基準、令和四年の生活保護基準部会の検証時点で把握されておりますので、したがって、そうしたその五年に一度の頻度での検証を、定期的な検証を通じてその設定をさせていただいているということで御理解をいただきたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 衣食住さえ満たされず三度の御飯が食べられないというようなことが最低限度の生活ですかと、正面から答えていないということですよ。  その上で、もはや生活保護水準というのは、いろいろ検証してきたとおっしゃるけれども、結局、貧困を固定化させて、もはや人権を脅かすような水準になっていると私は言いたい。先ほど群馬県桐生市の実態も示されましたけれども、違法な分割支給にとどまらず、十年間で保護費半減と、人権侵害の水際作戦までやられていると、こんなことが判明しているわけですね。  私、生活保護費の基準の検証方法の見直しが要ると思うんですよ。所得階層の最も低い階層である第一・十分位層の消費水準との比較を用いてやっているんですね。これらの層には生活保護基準以下の人たちが確実に含まれるんです。絶対的貧困水準を下回るという可能性が高いんですね。このままでは生活保護基準の引下げが続くことになりかねないわけです。  現在の検証方法、これ見直しを一旦検討された経緯もあったけれども、抜本的に見直すべきだと思います。いかがです。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) やはり、この社会保障審議会の生活保護基準部会における五年に一度の検証というのは、非常に重要な検証だという考え方を基本的には持っております。  比較対象とする一般低所得世帯の所得階層については、同部会における平成二十九年の検証において消費支出を詳細に分析した結果、年間収入第一・十分位を比較対象とすることが適当であるというふうにされて、この令和四年の検証において、平成二十九年の検証時に参照した集団の消費支出や所得の状況に大きな変化がないことを確認した上で第一・十分位を比較対象として維持することとしたものでございます。  これらの生活扶助基準の検証手法については、引き続き一般低所得世帯の消費実態との均衡が適切に図られているかという視点から検証を行うことを基本としておりまして、生活保護基準部会において専門的な見地からのこうした御議論は是非継続させていただければと思っております。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 私、十年前に大幅に保護基準の引下げが行われました。裁判になっておりますので、係争中についてのことについては答弁されないと思うんです。  ただ、生活実態が今どんなことになっているのかと。答弁避けたけどね、三度の食事もまともに食べられないというような実態を本当にどうするのかと、最低生活とそれが言えるのかと、限界は明らかだと思うんですね。最低生活費積み上げるという手法への転換が要るんだということを重ねて申し上げたい。  生活保護基準というのは、実際に保護を受けている人たちの生活の水準を決定するというだけにとどまらないんですね。就学援助の適用基準、国保料の減免、介護保険の自己負担、公営住宅の家賃減免、こういう国の制度だけでも四十七にも及ぶような施策に実際連動しているんですね。これが、生活保護基準がどうなるかということによって、引下げは低所得世帯の負担増に直結するんですよ。  前倒しで、今、今本当にこの物価高の中で低所得世帯ほど甚大な被害を受けているわけです。この基準そのものの引上げの検討は検証部会で五年ごとにやっているというようなこととは別に、前倒しで基準の引上げということを検討するべきだと思います。いかがですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 引き続き、この生活保護基準部会のその消費実態の検証結果を基本として考えていきたいと思います。  令和六年度までの臨時的、特例的な措置として、この一人当たり月額千円を検証結果に加算するとともに、加算を行ってもなお従前の基準額から減額となる世帯については、従前の基準額を保障する措置を講ずることによって、足下の物価上昇を含めて社会経済情勢等を総合的に勘案した対応を行ったところでございます。  この結果として、令和五年九月までの基準額と比べて引上げか据置きのいずれかとなり、引下げとなる世帯が生じないようにしていることは御理解しておられると思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いや、そのまま当てはめたら引下げになっちゃうからということで、引下げにならないような手当ては打ったということ、それは間違いないと思うんですよ。ただ、物価高が、この異次元の物価高は二二年、二三年と続いているんですね。物価上昇率、二年合わせて四・七パーになっております。  繰り返し、私、今国会で取り上げてきましたけれども、総理は明確なんですよ、物価高に負けない所得の引上げを今年実現すると。じゃ、生活保護世帯、低所得者世帯、どうするのかと、置き去りにしちゃならないんじゃないかと。どうでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この令和七年度以降の生活扶助基準については、その今後の社会経済情勢等の動向を見極めて必要な対応を行うために、令和七年度予算の編成過程において改めて検討をするということになっておりますので、この一千円の加算の特例というのも今年度までになっておりますので、改めて次の予算の中で検討させていただきたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 今年の話していますので、そらさないように、正面から取り組んでいただきたい。  終わります。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 れいわ新選組の天畠大輔です。  生活保護世帯の子供の教育を受ける権利の保障について質問します。代読お願いします。  現在の生活保護制度は、大学生に対して一律に保護の受給を認めていません。憲法二十五条一項には、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」とあります。教育を受ける権利の保障は、この憲法二十五条一項の生存権の保障における文化的側面を持つものでもあります。  大臣、生活保護世帯の子供の大学進学、世帯内修学をなぜ認めないのでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 生活保護費を受給しながら大学等に修学することについては、一般世帯においても、高等学校卒業後、大学等に進学せずに就職する方や、それから奨学金、アルバイト収入などで学費や生活費を賄いながら大学などに修学する方などがおり、このような方々とのバランスを考慮する必要があるために、大学等への進学者を世帯分離した上で最低生活保障の対象とはしておりません。  一方で、令和二年度から文部科学省の高等教育の修学支援新制度が開始され、生活保護世帯出身者を含む低所得世帯を対象として、授業料、入学金の減免や給付型奨学金による生活費などの支給が行われており、修学しやすい環境が整ってきていると思います。  また、生活保護世帯でも、本人の希望により大学等に進学することについては、平成三十年の生活保護法改正においても、進学準備給付金を創設するとともに、世帯分離をして自宅から大学等に通学する場合に住宅扶助を減額しないという措置も実施しております。  自立助長の観点を踏まえて、こうした進学を支援はしているというわけであります。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 子供の教育を受ける権利を剥奪しています。代読お願いします。  資料一を御覧ください。  日本における全世帯の大学等への進学率は、令和四年時点で七六・二%です。ただ、この数字は現役入学のみの数字です。文科省の令和五年度学校基本調査の結果によれば、浪人を含めると大学等進学率は八四%です。生活保護世帯の子供の大学等進学率は四二・四%ですので、生活保護世帯の子供の大学等への進学率をめぐる格差は極めて深刻な状況にあります。  今や八割以上の子供たちが高等教育機関で学んでいるにもかかわらず、社会保障審議会を始め政府は、生活保護世帯の大学進学をかたくなに認めない方針までも繰り出しています。大学進学時の世帯内修学を認めない理由として、奨学金等、教育、生活に係る借金を背負いながらアルバイト収入で学費や生活費を賄う学生の姿を引き合いに出し説明すること自体が、生活保護世帯のスティグマやバッシングを助長するものです。  今回の生活困窮者自立支援法等の改正案は、生活保護世帯の子供たちなど、世代を超えた貧困の連鎖を防止するための法案であるとも説明されていますが、生活保護世帯と全体の進学率の格差について認識されていますでしょうか。世代間で連鎖しているつながりの貧困など、格差の要因についてどのように分析し、対処されていますか。大臣からお答えください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この生活保護世帯の大学等への進学率は、令和四年度に四二・四%であり、全世帯平均の大学等への進学率は七六・二%でありますから、著しく低いというふうに認識をしております。ただ、昨今、数年間の動向を見てみますと、多少は向上し、改善はされてきているというふうに思います。  その上で、この生活保護受給中の子育て世帯については、子供が将来の進学に向けた意識などの面で課題を抱えていることが大変多いことや、保護者も周囲の地域との関わり合いが少ない傾向があって必要な情報や支援が行き届きにくいこと、それから子供が支援の場に来ないこと、それから保護者自身が生活保護世帯出身であったり、子供が学校に行かなくても違和感がない、教育に対する意識が低いといったような課題がございまして、こうした課題も生活保護世帯の大学などへの進学率が低いことへの要因の一つになっているものと考えます。  こうしたことが貧困の循環というもの、悪循環をつくり出しているということだと考えますので、それをいかに克服していくかということを私どもは考えなければいけないというふうに思います。  本法案では、生活保護受給中の子育て世帯に対して、訪問などによって学習・生活環境の改善に向けた働きかけをしたり、子どもの学習・生活支援事業を始めとする子供への居場所へのつなぎをしたり、奨学金の活用を始めとする進路選択に関する情報の提供をしたりなど、この相談や助言を行う事業を新たに創設することとしております。  こうした支援を行うことによって、生活保護受給中の子育て世帯においても早い段階から学習環境の改善を行うことが非常に必要であって、高校卒業後の進学や就職など、本人の希望を踏まえて進路選択の実現が図られるように取り組むことによってこうした大学進学の格差を是正していく努力を進めていきたいと思います。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 いやいや、貧困から抜け出せないのは社会構造の問題ですよね。代読お願いします。  現行の生活保護法では、生活保護世帯の子供が大学に進学することは保障されていません。大学等に進学を希望する場合は、世帯内修学が禁止され、世帯分離措置がとられている現状にあります。  かつては、生活保護世帯の子供の高校進学も保障されていませんでした。生活保護世帯の子供の世帯内高校進学が認められたのは一九七〇年でしたが、高校の学費や教材代が支給されたのは二〇〇五年になってからです。生活保護世帯の子供が安心して高校で学べる仕組みができてから、まだ十九年しかたっていません。私と同世代のかつての子供の中に、不十分な制度のために高校への進学を諦めざるを得なかった方々がおられるという現実は許し難い事実です。  資料二を御覧ください。  学歴に見る格差は、大学、大学院卒業の男性と高校卒業の女性における生涯賃金を見ても明らかです。親の生活が苦しくなることを考え高校への進学を諦めざるを得なかった同世代が、今もなお、生涯賃金や教育、健康や社会関係など多くの格差を抱えさせられていることが予測できます。  さらに、生活保護世帯の女性や母子世帯が背負わされている複合差別の世代間連鎖も見過ごすことができません。  子供の貧困の背景には女性の貧困の世代間連鎖があり、貧困の連鎖は国がつくった格差だという認識に立ち、生活保護制度からの自立後のアフターケア政策を充実させる必要があります。二〇一八年の生活保護法改正により、答弁にもありました進学準備給付金が創設され、自宅からの通学生は十万円、自宅外の通学生は三十万円が支給されてきました。  給付金を受給し保護から外れた子供へのアフターケアについて伺います。  進学準備給付金を受け取り大学等へ進学した子供たちの卒業率及び中退率については把握されていますか。また、今回新設される就職準備給付金について、給付金を受給し就職された子供へのアフターケアを担う機関や見守り、家計管理等のフォローする仕組みはあるのか。大臣からお答えください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 御指摘の卒業率や中退率については把握はしておりませんが、生活保護世帯出身の大学生等の進学後の生活実態については、直近で公表している平成二十九年度調査では、経済的な状況については、奨学金等を利用している方が約八七%、アルバイトをしている方が約八三%となっております。また、学生生活に関する悩みのうち、経済的に勉強を続けることが難しいという悩みについては、全くないが二二・四%、余りないが三四・七%、少しあるが二八・六%、大いにあるが一二・二%となっています。  また、この実態調査については、改めて実施をして、現在取りまとめに向けて集計、分析を行っているところでございます。  また、本法案で創設する御指摘の給付金、これは、生活保護世帯の子供が高等学校を卒業する後に就職をし生活保護から自立する場合にも、新生活の立ち上げ費用を支援するために支給するものでございます。この給付金を受給し自立した後においても支援が必要となる子供がいることも考えられるために、生活困窮者自立支援制度による支援を福祉事務所において情報提供や助言などを行うことを進めてまいりたいと思います。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  給付金は一時金にすぎません。十万円、三十万円で何ができるのでしょうか。必要なのは伴走支援です。  かつて生活保護世帯の子供の高校進学がその他の貧困世帯の子供とのバランスを口実に厳しく制限されていたのと同様の手口で、国は生活保護世帯の子供の大学進学を認めていません。子供は、世帯を養うための存在ではなく、自立した個人として尊敬される存在であり、社会や高等教育の機会に参加することを奨励されるべき存在だと考えます。生活保護世帯の子供の大学進学を認めない政府の態度と保護の対象外となった子供たちに対する具体的なアフターケアの政策を何ら講じない国の態度は、国民運動としての子供の貧困対策とのバランスを欠くどころか、貧困対策から逆行しています。様々な困難な環境から進学を果たした子供や若者への総合政策として、奨学金や給付金支給後の修学の定着支援やファイナンシャルプランニング支援、キャンパス訪問やメンタルヘルスケア、総合相談等の政策をなくして貧困の連鎖を断ち切ることはできません。  生活保護世帯の子供の大学入学後の支援、生活保護世帯を含む子供の貧困対策に本気で取り組む意気込みはあるでしょうか。大臣、お聞かせください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 私も先般、台東区の子供の学習支援をされているこども極楽堂というところ、その取組、視察をさせていただきました。  生活が困窮する中で、学習意欲が持てないケースであるとか学校に行くことをやめてしまうケースが生じたときには、行政と連携しながら訪問などを通じて粘り強く必要な支援につなげていくことが重要であるということを改めて認識をしたところであります。  中学卒業後、高校進学をせずにいた方が、実際にその自分の担任の先生と引き続き関係があって、そして、その先生に励まされて改めて高校進学を決意して進学をするというようなケースがこの極楽堂の中で現実にありました。こうしたことをいかに国が政策として支援するかということをこの本法案の中では実践しようとしているわけであります。  本法案では、生活保護受給中の子育て世帯に対して、訪問などによって進路選択に関する相談や助言を行う事業を新たに創設するなど、世代を超えた貧困の連鎖を防止するためにこの生活保護世帯の子供の自立に向けた支援をより一層強化することとしております。本法案が成立した場合には、この法案により設けられた事業などを着実に実施をして、生活保護世帯の子供に対する支援の充実を図るとともに、子供の生まれ育った環境によって子供の現在及び将来が左右されることがない社会を実現していきたいと思います。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 貧困の連鎖を断ち切るために、今こそ生活保護世帯内での大学進学を認めるべきではないですか。大臣、お答えください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 生活保護費を受給しながら大学等に修学することについては、一般世帯においても、先ほど申し上げたとおりに、高等学校卒業後、大学等に進学せずに就職する方がいらっしゃることであるとか、それから、奨学金やアルバイト収入などで学費や生計費を賄いながら大学等に修学する方もいらっしゃいます。このような方々とのバランスを考慮する必要があるために、大学等への進学者を世帯分離した上でこの最低生活保障の対象とはしておりません。他方、文部科学省では、奨学金等の、あるいは授業料や入学金の減免を通じて支援をしております。  こうした複合的な、厚生労働省及び文部科学省の立場からの支援を通じて、この生活保護世帯の方々が大学に進学をして、そしてまた、それが同時に貧困の連鎖を断ち切る役割を果たすように、そうした政策を整えていきたいと思います。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 貧困に苦しむ子供や大学生が目の前にいると仮定して、せめて前向きなメッセージをお願いします。大臣、お願いします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今回の新たな法改正などを通じまして、こうした生活に困窮されておられる方々、さらにはこうした生活保護の下にある方々、そして特にその子供たちがしっかりとその夢のある将来をきちんと築くことができるように、こうした進学等に関わる支援というものについては、文部科学省等とも連携をしてしっかりと取り組んでいきたいというふうに思います。  貧困の連鎖というものを確実に断ち切ることは、これは一つの大きな私どもの使命だと思っております。  以上です。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 次に、子どもの進路選択支援事業では、生活保護世帯の親と子に対して訪問などを通し相談援助や助言がなされるということですが、訪問を受ける世帯の子供の安全性はどのように確保されているのでしょうか。  子供の性暴力被害などを防止する観点から、訪問等により教育情報を提供して相談援助を実施するものについては、複数名や同性による訪問を原則とするなど、子供への暴力を未然に防止するための基準が必要と考えます。また、子供と親子に直接関わる訪問員についてはこども性暴力防止法案の対象となっているのかという点についてもお伺いしたく存じます。  武見大臣、古賀政務官の順にお答えください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 本法案で創設する子どもの進路選択支援事業においては、この生活保護受給中の子育て世帯に対して、訪問等により学習・生活環境の改善、奨学金の活用等に関する相談や助言などを行うこととしております。  本事業は今国会に提出されているこども性暴力防止法案の対象には該当しないと承知しておりますが、いずれにしても、子供に対する性暴力を防止することは大変重要であり、実際に支援を行うに際しましては、生活保護世帯との関わりを持つケースワーカーの助言などを基に、これ十分に配慮をしながら進めていきたいと考えます。

古賀友一郎自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(古賀友一郎君) 今、今国会に提出しているこのこども性暴力防止法案におきましては、子供への指導などを通して支配的、継続的な人間関係を持ち、親等の監視が届かない閉鎖的な状況となるような事業を対象としているということでございまして、したがいまして、この子どもの進路選択支援事業のように御家庭を訪問して相談事業、相談支援を行う事業につきましては、親等が同席するなど必ずしも閉鎖的な状況で行われるわけではないことなどから対象事業とはなっておらず、当該事業に従事して家庭を訪問する方につきましても、その従事者ということをもって犯歴確認の対象者とはしていないということでございます。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 時間が来ておりますので、おまとめください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  教育を受ける権利が全ての子供にあることを忘れてはいけません。引き続き生活保護制度等の充実を強く訴えまして、質疑を終わります。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 無所属の上田清司です。  大臣、よろしくお願いいたします。  昨日、問取りで私自身の問題意識や流れについては説明いたしましたが、本当に、必ずしもクリアな形で説明していませんので、私は質問の中で分かりやすくしますので、大臣、後ろから紙なんかもらわないでください。かえって論点がずれていきますので、よろしくお願いしたいと思います。  資料を五枚用意しておりますが、後ろから二枚目、前から四枚目ですが、平成二十二年当時、私、埼玉県知事やっているときに、社会福祉課長の方から、実はと、生活保護の子供たちの四分の一はまた生活保護になるというデータがあるんですと。それはなぜか。高校に入学していない、あるいは高校を卒業していない、したがって、人生の一番大事な境目というんでしょうか、有資格者になるのが、実は高校卒業の言わば免許証みたいなのが重要だと。  そこで、学習支援をやって、生活保護の子供たちの当時の埼玉県での平均が八九%程度、八六・九%だったんですが、それを普通の高校進学率に上げたいということで、まあ寺子屋ではありませんが、障害者施設であるとか、あるいは特別養護老人ホームであるとか、こういったところの集会室や食堂をお借りして、学生、あるいは塾の講師、あるいはまた教員OBなどに御協力をいただいて、これは若干の報酬を出したわけですが、会場代はただで、そこで当時中学生の高校進学の支援を五教室百六十名を実験的にやったところ、一気に普通の進学率になりました。  これはいいぞということで、その後、どんどんこれを増やしていったところですが、二十六年頃でしょうか、公明党の国会議員の方が埼玉県のこの動きを知って、是非国政の場でもこういうことをやらなきゃいけないということで、その担当課長なども呼んでいただいて、そして、実際、今回の一部改正へつながっておりますが、生活困窮者自立支援法、このある意味では足掛かりになった、そういう経過がございました。当時の坂口厚労大臣からもわざわざ私に連絡があって、ありがとうございますと、こういうお話までございました。こういう動きが実は一番大事ではないかというふうに思っているところです。  今、生活困窮者への支援として、居住支援や就労支援、家計支援とか様々な形で総合的にやっていただいていて、これはこれで大変大事なことですが、私は、やっぱり一番大事なのは、先ほどからも天畠議員あるいは他の議員からもお話がございました、貧困の連鎖をどこで断ち切るかという、これが一番大事なことだと思っております。  御案内のとおり、平成元年には二人以上の世帯でいわゆる預金ゼロ、金融資産ゼロというのが三%だったんですが、今三一%あります。この三一%の数字が符合するものがあるんです。何かというと、二百万以下の所得の人たちが三一%なんです。つまり、所得が二百万以下の二人以上の世帯では預金ができないということなんです。ぎりぎりだということなんです。  これはちょっと横に置いても、私はやっぱり、どうすれば本当に貧困の連鎖を断ち切るかという、この課題にとことん取り組むことが大事だというふうに認識しておりますが、まずは大臣の所感を伺いたいと思います。もう生の言葉でお願いします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 委員と同様に、私も、この貧困の連鎖というものをしっかりと断ち切ることが我が国の社会保障政策の中の一つの根幹を成すだろうというふうに思います。その中で、この生活の支援であるとか、住宅の支援であるとか、さらにはこうした教育に関わる支援であるとか、様々な支援が組み合わされてこうした貧困の連鎖を断ち切るということを今私ども試みようとしているわけであります。  全てが万事完璧に整ってきているとは私も申しませんけれども、やはり昨今のこれらの政策を通じて、高校から、高等学校への進学率も確実に増えて、そしてまた、昨今は、若干ではありますけれども、大学への進学率も生活保護世帯の中で増えてきているということは事実であります。ただ、まだ一般の御家庭と比べたときの格差というものは甚だ大きいものがあって、この貧困の連鎖というものをしっかりと断ち切るための体制づくりをしていかなければならない。  本法案の中でも、そのために、そうした御家庭との様々な相談事業、それから、それらを支援している、私が行った場合には、極楽トンボという面白い名前の、極楽堂だ、極楽堂という面白い名前の施設に行って、そこで仕事をしておられる方々といろいろと意見の交換をいたしました。誠に頭の下がる思いがいたしました。  そういう人たちのやはり活動をいかに政策でサポートするか、こういうことを考えながら、今回の法案についても自分の理解を深めようとしたところであります。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 大臣、先ほど大学進学率で、生活保護の子供が四二・四%、全世帯では七六・二%と。そして、高校進学率では九三・八%で、全世帯では九九・一。中退率も、生活保護の子供たちは三・三%ですが、全世帯では一・二%と。就職率、例えば高校などでは生活保護の子供たちは三九・五ですから、四割近くの方がもう就職していると。一方、全世帯では一五・六%と。人生のターニングポイントで常に生活保護の子供たちは若干のつらい思いをせざるを得ない環境にあると。  この資料の一枚目を見ていただきたいと思います。  グラフが、山なりのグラフがあると思いますが、これは、日本経済が強かったとき、この生活保護の受給者数だとか世帯数、保護率、生活保護率、いずれも最も少ないのが一九九〇年から九五年の間。やっぱり世界のGDPのシェアの一七・九%を占めていた一九九四年、現在四%ですが、この頃が最も生活保護受給者数や世帯数、保護率、一番少なかったわけですね。  そういうことを考えると、生活困窮者対策の一番は、経済政策の成果、これに尽きるわけなんですね、本当は。しかし一方では、社会政策によってそこそこの成果も上げていることも事実なんですね。だから、経済政策で根本政策をやるにしても、やっぱりこの資料の二枚目でも見ていただきたいと思います。  子供の貧困率の推移、これも全部、今回の法律案に係る資料が用意されているところですが、これも見ても分かりますように、必ずしも経済の成果が良くなくても、社会政策の中でそこそこ成果を上げている部分もあるんですね。  こういうことも考えて、やっぱり経済政策は、経産相やあるいは経済再生担当大臣、あるいはまた総理、こういったところで、あるいは財務大臣ですが、やっぱり厚労大臣としてはこの社会政策の部分で成果を上げるというところにより力点を置いていただきたいんですが、この点についてはいかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 実際に、今委員御指摘のように、我が国経済が最も成長していた時期においてこうした生活保護率も最も低かったというのは一つの象徴的な事例ではないかと思います。やはり経済が活力を持って、社会のダイナミズムをそこがしっかり持って、そしてその中でこうした所得の分配、そして、社会保障というものがしっかりとその財源によって支えられるからこそです、こうした所得の分配も公正に行われるものだというふうに私は思います。  こうした社会保障政策を通じて私どもが考えなければいけないのは、当然のこと、この憲法の中で認められた最低限の文化的な生活をきちんと保障するということに更に加えて、私どもはやはり、社会のダイナミズムというものをこうした社会保障を通じて支えていくということも私どもの大事な役割だというふうに思っております。  その意味で、こうした生活保護の世帯の子供たちがしっかりと教育を受ける、そうした機会にしっかり恵まれて、そしてまた、更に進学することがより可能となるような支え方を私どもはしなければいけないだろうと、かように考えているところであります。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 ターニングポイントのそれぞれのところを政府参考人にお伺いしようとは思っていたんですが、時間の関係で、その部分、省略させてください。  やっぱりこの委員会の席というのは、副大臣や政務官制度ができたのも、基本的には大臣や政務三役と議論をするというのが前提になっていますので、極力政府参考人は入れない努力もしていかなきゃならないというのが我々の務めではないかなというふうに考えるところでもございますので、大臣、もう一問だけお許しください。  資料の五枚目を見ていただけますか。子どもの学習・生活支援事業、全国の状況というやつでございます。  この全国の実施割合について厚生労働省社会・援護局地域福祉課生活困窮者自立支援室が作っていただいた資料でございますが、これ、七%から一〇〇%まで、このやっているところやっていないところを都道府県別に整理されているんですが、異なっております。  まあ、やっていればいいという話ではないかとは思いますが、ただ、それぞれの問題意識でもありますし、例えば、やっていない地域は、地域というか県は、生活保護率が極端に少ないところなんかもあります。北陸三県とか、そういったところは非常に生活保護率が低いです。そういう事情もあります。なかなか厳しいところもございます。生活保護率が高いところとかですね。  そういったところもいろいろ加味しなければいけませんが、少なくとも、この実態を見ていくと、実は実施自治体の中で十分できていない県、これ、小規模自治体を抱えているところ、まあ町村レベルも含めてですね、要は予算がないと、こういう傾向もあります。  学習支援は原則中学生ですけれども、やっぱり、高校中退で終わるか、それともちゃんと卒業するかというのは、言わば社会の有資格者になるかならないかというような境目でもありますので、例えば中退防止のための学習支援をちゃんと補助した方がいいんじゃないかと、今中学生だけが補助の対象でありますが。あるいは、都市部においては、言わば小学生レベルでも十分な食事も与えられていない、あるいは十分学校に通ってもいない、そういった者を子供食堂で抱えたり、いろんな事業をやったりしているところもあります。  そういう意味では、小学校の段階から貧困の連鎖に巻き込まれないような形で学習支援の補助金とかも考えてもいいんじゃないかと、このように私は思ったりしているところでもございます。  そもそも、全国百八十四の自治体でモデル事業として平成二十六年に始まったところですが、令和五年までに六百自治体まで広がっているんですね。実施割合は平均で六六%です。五枚目の資料でよく見えますので、どうぞ見てください。後ろの方からのメモを見ていると訳分かんなくなりますから、是非資料の五枚目を見てください。  要するに、この違いは、どちらかというと、それぞれ県の知事の、何というんですか、意欲だけではなくて、抱えている自治体の規模感、こういったところにも原因があります。どうしても予算に余裕がないのでとことんやれない。しかし、先ほどもお話がございました、そんなにお金が掛かる話ではありません。思い切って、小学生にも高校生にもしっかり国として補助金を出して、小規模自治体で突っ込みができないところに手を挙げさせていくというような手法も考えてはいいんではないかと、私はそんなふうに思っておりますので、これを是非大きな検討課題にしていただきたい。今回の一部改正を一つの機として、早急に研究していただきたいことを大臣にお願いしたいと思います。  どうぞ、御回答をお願いいたします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この子どもの学習・生活支援事業ということに関して、この生活保護受給世帯を含む生活困窮世帯の子供に対しまして、学習の支援、生活習慣、育成環境の改善に関する助言などの生活支援、さらには進路選択等の教育、就労に関する相談等の支援を実施しております。  この事業を利用することで、基本的な生活習慣の確立や生活リズムの向上、社会性の育成といった効果が見られたほか、この事業を利用した中学三年生のうちに高校進学した者は、令和三年度の実績で九八・九%まで上がっているんですね。これは全世帯の平均値とほぼ同じ数値になっています。  この学習支援の利用者は中学生が最も多い。全体の半数以上です。小学生に対しては、学習習慣、生活習慣の育成のため、できるだけ早い段階から関わりを持つことが望ましく、また、高校生世代に対しては、進学や就職といった進路の選択肢を広げるため、学習支援のほか希望する進路選択のための基礎づくりの支援など、高校進学後も継続して支援を行うことが重要と考えているものであります。  そのため、高校生の世代や小学生に対する支援の場合には国庫補助の加算を設けているところでございまして、今後も子供の学習や生活支援事業の実施に必要な予算を確保するとともに、この事業が効果的に実施されるように取り組んでいくことによって、先生の御期待にきちんと沿えていくように対応していきたいというふうに思います。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 ありがとうございます。  時間になりましたが、加算をされている部分もありますが十分でありませんので、その点、是非調べていただいて成果を上げていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  ありがとうございました。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。     ─────────────

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案の審査のため、来る十一日午前十時に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないと認めます。  なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会します。    午後三時三十二分散会

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