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213回国会参議院2024/04/04

厚生労働委員会 第4号

発言数
231
登壇者
37
会派数
9
開催日
2024/04/04

会議録

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、古賀千景君が委員を辞任され、その補欠として高木真理君が選任されました。     ─────────────

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官内山博之君外二十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に日本年金機構理事長大竹和彦君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 自由民主党の神谷政幸です。  本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。  前回の厚生労働委員会におきましても数多く質問がありましたが、私からも小林製薬の紅こうじを原料とする製品による健康被害問題に関連して質問を始めたいと思います。  まずは、健康食品による健康被害拡大防止における健康食品・無承認無許可医薬品健康被害防止対応要領の実効性確保について伺います。  現在、当該サプリメントに関連した死亡事例が報告されているところです。かつて、健康食品関連の健康被害では、二〇〇二年に中国製ダイエット健康食品として販売されていたお茶から、Nニトロソフェンフルラミンが高濃度で含まれていたことで死者が発生した事例がありました。フェンフルラミン自体は、中枢神経に作用し、食欲抑制作用を示す薬物として海外で承認されている成分です。こちらの成分はフェネチルアミン骨格を有しており、この構造は覚醒剤であるアンフェタミンと類似をしていることから作用機序が理解できるところであります。中枢神経を興奮させ、満腹中枢を刺激することによって食欲が抑制されるというふうに言われております。このフェンフルラミンにニトロソ基が付いたNニトロソフェンフルラミンが中国製ダイエット健康食品に高濃度で含まれていました。それにより、平成十八年七月の時点で肝障害などの健康被害を七百九十六名が起こし、四名が死亡に至っています。これが契機となり、健康食品・無承認無許可医薬品健康被害防止対応要領が作成されたと認識をしています。  今回の小林製薬の紅こうじを原料とする製品によると思われる健康被害が多数報告されています。このような事例を教訓として、健康食品による健康被害拡大防止につながる体制をしっかりと構築していくことが大切と考えます。  そこで、健康食品を使用していて体調に異変を感じた際は、購入先として多いであろう薬局等へ相談がされて医療機関へ受診勧奨がなされ、保健所と医療機関等の連携がされるといった専門家の知見が十分に生かされる対応要領の実効性が重要と考えますが、厚生労働省はどのようにお考えでしょうか。

大坪寛子厚生労働省健康・生活衛生局長

○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。  今回の事案にかかわらず、先生御指摘のこの要領の中で、日本医師会及び日本薬剤師会に対しまして、いわゆる健康食品等との関連が疑われた場合には、管轄の保健所へ提供していただくこと、また管轄の保健所による調査に対して協力をしていただくこと、これを依頼をしております。  引き続き、薬局や医療機関の皆様方にも御協力をいただき、健康被害の発生や拡大の防止に努めてまいりたいと考えております。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 御回答ありがとうございます。  健康被害の拡大防止をするためには、関連が疑われた際に幅広く情報を拾い上げ、いち早く共有されることが重要と考えます。そのためには、やはり、先ほど医師会、歯科医師会、薬剤師会という名前もありましたが、関連する専門職がしっかりと連携をして情報共有をしていくことも非常に効果的だと思います。  引き続き、関係各所の連携強化と健康リテラシーの向上という観点から、連携、そして消費者の意識が向上するような取組も併せて進めていただくようお願いしたいと思います。  また、健康被害で、健康食品で健康被害が疑われた際、消費者は事業者へ問合せをすることが多いようにも感じています。今回、当該企業の健康相談受付センターに電話がつながらなかったと不安を感じていた方が薬局で薬剤師に相談をして安心感を得たケースもあるというふうに聞いております。アクセスしやすい薬局の活用も一つの手段として御提案させていただきます。  続いて、厚生労働省と国立医薬品食品衛生研究所及び消費者庁の連携について伺います。  この度の小林製薬の紅こうじを原料とする製品がこれだけの騒ぎになった要因の一つに、発表時に原因物質が不明であったという不安感があり、まずは原因究明が最重要と考えます。そのような中で、小林製薬から当該サプリメントからプベルル酸を同定したと発表がありました。プベルル酸は、医学分野の代表的な文献情報データベースであるパブメドにおいても文献が六本しかない、情報が少ない物質であります。現在、厚生労働省が所管する我が国で最も古い国立試験研究機関である国立医薬品食品衛生研究所によって確認が進められています。  それを踏まえて、このような食品に関連する健康被害が発生した際に、原因究明と再発防止に向けて厚生労働省と国立医薬品食品衛生研究所及び消費者庁の連携が重要と考えますが、今後もどのように取り組んでいくのか、厚労省のお考えをお聞かせください。

大坪寛子厚生労働省健康・生活衛生局長

○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。  今般の紅こうじ関連製品への対応におきましては、現在、国立医薬品食品衛生研究所、この専門家の先生方の御協力を得ながら、国が主体となって原因物質の特定、分析、これらを進めているところでございます。  また、先生御指摘の消費者庁などの関係省庁との一体的な対応、これにつきましては、関係閣僚会合及び関係省庁連絡会議、これらを設置、開催をしており、また、紅こうじ使用製品の対策、省庁間、関係省庁との連絡室、これも設置をして、既に情報共有等を行っているところでございます。また、厚生労働省と消費者庁合同でコールセンターを設置するなど、関係省庁との連携を強めて対応を行っているところであります。  引き続き、先生御指摘のように、国立医薬品食品衛生研究所や消費者庁を始め、各関係機関と密に連携をして対応してまいりたいと考えております。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 ありがとうございます。  国衛研とまた消費者庁と連携を取って、今回の問題解決していくというお話がありました。国が主体としてもしっかり力を発揮していく必要があると思いますので、是非連携を深めていただきたいというふうに思います。  また、食品基準審査課は、この四月から厚労省から消費者庁へと移管されています。今後、同じような事案がもちろん、あっ、事例が起こってはいけないんですが、万が一起こった際に、今後も消費者庁と協力をして、また国衛研の有する知見とその機能が十分に活用されるように、しっかりとした連携をお願いしたいと思います。  続きまして、食品分野の規制緩和に係る厚生労働省としての安全性の担保について伺います。  現在、小林製薬の紅こうじを原料とする製品によると思われる健康被害の原因究明がされているというところがこれまでの御答弁の中でもありました。口から体内に入り摂取されるものが場合によっては生命、健康に大きな影響を与えるということが、今回、多くの国民に再度認識をされたところではないかと思います。  小林製薬の回収命令対象となった三製品は、いずれも機能性表示食品であります。機能性表示食品は規制緩和による経済成長の一つとして誕生した経緯があります。同じいわゆる健康食品に含まれるものとして、それ以前より特定保健用食品がありますが、こちらは国による有効性と安全性の審査が必要です。その特定保健用食品の許可件数は近年五年間でほぼ横ばいという状況であります。他方、そのような審査を必要とせず、事業者の責任で届け出るという簡便さもあり、機能性表示食品の申請数は同期間で約三倍以上に増えています。規制緩和をすることで、その分野の様相が大幅に変化していくということがこのことから分かります。  今回の健康被害と規制緩和の因果関係は現時点では不明でありますが、今般の問題が与えている社会的な影響が大きいことは確かです。  それを踏まえて、国民の健康に関わる制度の規制緩和を進める際には安全性の確保策をしっかりと考えるべきではないかと考えますが、厚生労働大臣のお考えを教えてください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 厚生労働省が所管をいたします食品衛生法、これは、食品の安全性確保のために必要な規制等を講ずることにより、飲食に起因する衛生上の危害の発生を未然に防ぎ、国民の健康を保護することを目的としております。具体的に、食品の販売等を行う事業者に対しましては、有毒又は有害な物質が含まれる食品の販売等を禁止するなどの規制や監視指導を通じて、その遵守状況を確認する責務を厚生労働省としては担っております。  厚生労働省としては、この食品衛生法に基づきまして食品の安全の確保を図るのが責務であります。規制緩和が契機であるか否かにかかわらず、この食品の安全性を揺るがす問題が生じた場合には、まずは全力を挙げて原因の究明に取り組むとともに、しっかりとしたエビデンスに基づいてこの再発防止策を講じていくことが重要であると考えております。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 力強い御答弁ありがとうございます。  まさに全力を挙げて原因究明をし、再発防止に取り組んでいただく、それをエビデンスに基づいて行っていくことが重要であるというふうに私も思います。  今回の件で、いかに健康に関連することが国民に不安を与えるのかということが再度確認されたところだと思います。そして、今回、機能性表示食品、前回、機能性表示食品を認めた際は、行政の関与が全くないいわゆる健康食品が市場から淘汰されることが期待をされて規制緩和が進んだというふうに認識をしております。規制緩和で果たして目的が達成ができるものなのか、そしてそれが国民にとってどういう影響を与えていくことなのか、是非、そういったことも踏まえて、国民の健康と安心を守るための取組を今後も厚生労働省には力強く進めていただきたいと思います。  続いて、未承認医薬品等を用いた治療の医療広告について伺います。  これまでいわゆる健康食品に起因する健康被害について質問をしてきましたが、現在、未承認医薬品等に関しても健康被害報告が相次いでいる状況があるというふうに認識をしております。  昨今では、オンライン診療が進んでいるという背景を受けて、SNSを使用していると、医療機関がインターネット上に展開をしているGLP―1ダイエットと称した広告が目に飛び込んでくることが頻繁にあります。これは、こちらが見に行くわけではなくて、向こうから一方的に表示をされるようなもの、これも大変多いというふうに感じています。これは、主にオンライン診療を通じて、保険適用外の自由診療で、本来、その薬の適応疾患に罹患をしていない利用者に糖尿病薬を処方して、直接薬を送付する方法を取っていると思われます。  現在、そのような保険適用外の自由診療によるダイエット目的での糖尿病治療薬の使用によって健康被害の相談が増えているというふうに聞いております。これは実際私が中国地方に訪問した際に聞いた話ですが、関東のオンラインクリニックで処方された糖尿病治療薬を使った方がおられ、副作用が出て非常に体調が悪くなったと、それで近隣の医療機関を受診して対応してもらおうというふうに思ったのですが、近隣の医療機関からは処方元のクリニックで対応するようにというような対応を求められたために、使用者が期待するような対処をしてもらえなかったという事例があったというふうに聞いております。  糖尿病治療薬を用いた治療行為をダイエット向けで広告することを含めて、このような処方をすることは危険な状況であり、行政としても国民への注意喚起が必要と思われます。  オンラインでの自由診療やインターネット上の医療広告の是非についてどのように考えているのか、また違反広告をどのように確認をしているのか、厚生労働省の取組を教えてください。

浅沼一成厚生労働省医政局長

○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。  厚生労働省では、医療法に基づく適切な医療広告を推進するため、医療広告ガイドラインを作成するとともに、医療機関のウェブサイトの監視等を行うネットパトロール事業を行っており、不適切な表示が見られるウェブサイトを把握した場合には、医療機関に周知し、自主的な見直しを促したり、都道府県等に情報提供し、都道府県等において必要な指導等を行うこととしております。  御指摘の未承認医薬品等を用いた自由診療のネット上の広告につきましては、これまでも、未承認医薬品等であること、入手経路等、国内の承認医薬品等の有無、諸外国における安全性等に係る情報、こうした要件を明示することをQアンドAにおいて求めておりましたが、ネットパトロール事業におきまして議員御指摘のGLP―1ダイエット関係の通報受付件数が増えていることを踏まえまして、分科会において検討を行った結果、先ほどの要件を医療広告ガイドラインで明示することとしたほか、併せまして、未承認医薬品等は医薬品副作用被害対策救済制度等の救済の対象にならないことについても明示することを求めることといたしました。  厚生労働省といたしましては、医療広告規制に関する取締りを行う都道府県等とも連携しながら、医療広告の適正化に取り組んでまいりたいと考えております。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 ありがとうございます。  御説明のあった令和六年三月二十二日の通知でインフォームド・コンセントの対応方針が改正されて、また未承認医薬品等を用いた自由診療に関して五つの項目を限定解除等の要件にしているということも理解しました。今、副作用救済制度の対象にならないというお話ありましたが、私は、薬剤師としては非常にそれは重要なことではないかというふうに思っております。  そういった要件ができているということは理解をしました。また、未承認薬であることや重大な副作用についても明示されるということなので一定の効果を期待したいところなんですが、実際にスマートフォンを使ってそれらを見てみると、非常に目を引くようなきれいな写真がたくさんありまして、さも効果を期待する、その気持ちが高ぶるようなグラフもたくさん表示をされて、さらに鮮やかな文字がその効果をうたっているという中で、注意する項目が非常に小さく、さらに灰色とかの薄い文字で、フォントで掲載をされている状況を見ると、ほとんど印象に残らないというふうに感じています。  そういった状況も踏まえまして、先ほど御答弁の中にもありました平成二十九年から実施されているこのネットパトロール事業、これを今後もより一層しっかりと取り組んでいただきまして、予算も確保して継続して、更なる対応策をしっかりと検討して進めていただきたいということをお願いを申し上げます。  ただいま例として取り上げさせていただいたGLP―1受容体作動薬は、供給を上回る需要が発生した、それによって厚生労働省より在庫逼迫に伴う適正使用の周知依頼があったことも記憶に新しいところであります。それも踏まえて、続けて医薬品供給不安報告の活用について伺います。  三月十五日の厚生労働省保険局医療課から通知された現下の医療用医薬品の供給状況における変更調剤の取扱いについてでは、やむを得ない場合に、後発品の処方内容であっても、先発品へ患者さんの同意が得れれば変更調剤を当面の間可能としてよい、また、剤形に関しても、ある程度一定変更してもよいという旨が通知をされました。  医薬品提供の現場からは非常に大変大きな反響がありまして、発生から今四年以上医薬品供給問題というものが継続しておりますが、その現時点においても後発医薬品の供給不足が多くの保険薬局の業務を圧迫している証拠である、また場合によっては医療機関等にも大変な影響を与えているんだということを再確認しているところであります。  この四月一日から、今回の四月一日から、六か月以内に供給不安が生じるおそれが判明した際は製造販売業者が厚生労働省に供給不安報告をすることとなりました。供給不安報告が事前にあれば、薬剤師は事前に用意可能な代替品を検討することが可能になってまいります。代替処方を提案するなどして処方医と連携を取って患者さんが薬を手にすることができる環境をつくっていくことが重要であり、それは非常に効果的であるというふうに考えています。  また、企業からの供給状況報告は、厚生労働省に大変お骨折りをいただいて翌日には反映されているようになったため、利用価値が非常に高くなったというふうに感じています。  供給不安報告の入口があり、出口として供給状況報告があると考えると、代替品を検討しやすいように同効類薬検索などができるようになるなどの機能が充実をしてくれば前述のようなやり取りがしやすくなることが期待ができます。効果的な情報の集約や提供方法を今後どのように考えているか、厚生労働省にお尋ねします。

内山博之厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(内山博之君) 医薬品の供給不足が判明した場合等には、これまでも製薬メーカーより厚生労働省に対し出荷状況や代替薬等の報告を行っていただくといった取組を実施してきたところです。  今般、供給不足のおそれを早期に報告いただき供給不足を未然に防止する観点、それから収集した情報を薬局や医療機関へ提供する観点から、御指摘いただいたように、四月一日より、供給不足が生じるおそれが判明した場合の供給不安報告と供給不足が生じた場合の供給状況報告の二つに整理することとしたところでございます。  まず、供給不安報告につきましては、医療現場への影響が大きい医療用医薬品等を対象として、製品の基本情報、生産、出荷、在庫の数量、供給不足が生ずるおそれに関する原因などを御報告していただくこととしてございます。  次に、供給状況報告におきましては、全ての医療用医薬品を対象としまして、限定出荷等の理由の詳細、改善の見込み、代替薬の情報などを御提供いただいておりまして、供給状況を速やかに医療機関や薬局に共有する観点から、こうした情報を取りまとめて厚生労働省のウェブサイトで公表し、随時更新をさせていただいているところでございます。  また、令和五年度補正予算事業におきましては、薬局や医療機関等の関係者の方々がより利用しやすい形で御報告していただけるようにするとともに、一般の国民の皆様も含めて見やすい形で御覧いただけるように、システム化に向けた検討を始めたところでございます。  こうした検討も踏まえながら、引き続き、医薬品の供給状況について医療現場等への適切な情報提供に努めてまいりたいというふうに考えてございます。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 御回答ありがとうございます。  令和五年四月二十五日の厚生労働委員会で、私から是非随時反映されるような仕組みをつくっていただきたいとお願いさせていただいていることもありまして、このような仕組みをつくっていただいたことに、まずこの場をお借りして感謝を申し上げます。  また、御説明のあった調査研究事業は令和五年度の補正予算による事業だということも今御説明の中にありました。現在の医薬品の安定供給で一番不利益を受けているのは、やはり患者さんであるというふうに思います。何軒も薬局を回っている、五軒目であるとか、場合によってはお子さんを連れて回っているお母様もいらっしゃるというふうに聞くと、御本人も御家族も今大変な負担を受けているような状況ではないかと思っております。また、それに対応している医療従事者に対しても大変な負担があるということも考えますと、こういった事業は大変意味があることであるというふうに感じています。  是非、来年度も予算化をして、使い勝手の向上も含めて、より供給問題による不利益解消に結び付く更に分かりやすい方法を引き続き検討して前に進めていただくことを期待をしております。  続いて、災害薬事コーディネーターの育成について伺います。  代替薬の提案に薬剤師が職能を発揮をした事例は、今般の能登半島地震でも見聞きをするところであります。そのように、医薬品が適切に提供される体制を確保できるということは重要であるというふうに考えております。  災害時には、災害薬事コーディネーターがそのために幅広い調整役を務めることが期待をされています。先ほど申し上げた能登半島地震では、石川県に災害薬事コーディネーターがいなかったため、災害医療の知識の経験のある薬剤師資格を有する大学教員や、市の職員として市立病院勤務経験のある薬剤師の市議会議員がその役割を果たしたというふうに聞いております。具体的には、災害対策本部において、石川県や国からの薬事に関する要請に対して現場の第一線にいる石川県薬剤師会との連絡調整をすることでスムーズな意思疎通が可能となり、意思決定スピードが上がったことで迅速な対応に結び付いたと聞いております。  例えば、災害対策本部より支援医薬品を避難所に配置をしてほしいという要請があったそうです。その際に、石川県薬剤師会は他の被災地支援に入っていてすぐには対応ができないという状況がありました。その際に、災害薬事コーディネーターが災害対策本部におりまして、日本薬剤師会の災害支援チームがどういった日程で、どういう人数で、どれぐらい入ってくるのかということを把握をしていたために、災害対策本部と調整をして支援医薬品の配置を計画的にかつ速やかに進めることができたというふうに聞いております。  第八次医療計画においても、災害薬事コーディネーターの配置の必要性を記載するよう指摘されています。そのような災害薬事コーディネーター育成に令和六年度は五百万円の予算が計上されていると承知をしていますが、災害が頻発する昨今の状況を鑑みると、より多くの災害薬事コーディネーターをスピード感を持って全都道府県へ配置できるように育成していくことが必要ではないかと考えますが、厚生労働省より御答弁をお願いいたします。

城克文厚生労働省医薬局長

○政府参考人(城克文君) お答え申し上げます。  御指摘の災害薬事コーディネーターでございますが、被災地における医薬品や薬剤師等に関するニーズの把握、そしてこれらの支援のためのマッチング等を行う薬剤師でございまして、都道府県が任命するものでございます。第八次医療計画の指針におきましても、都道府県が設置する保健医療福祉調整本部の一員として位置付けられているところでございます。  厚生労働省におきましては、令和六年度の予算事業といたしまして、都道府県における災害薬事コーディネーター養成のための研修の実施に関する補助事業を実施することといたしております。そのほか、都道府県と国による連携会議によりまして先駆的な都道府県の取組を共有するなどいたしまして、都道府県と国が一体となって体制整備に取り組む予定でございます。  また、薬剤師のための災害対策マニュアルというものがございまして、これ平成二十三年度の厚生労働科研、科学研究により策定したものでございますが、昨今の大規模災害などの状況を踏まえまして、令和五年度に研究費によりましてこの改正版の検討をいたすところでございます。今後、この改正版のマニュアルを都道府県に周知をいたしまして、体制整備の参考としていただくこととしております。  今後も引き続きまして、各都道府県における災害薬事コーディネーターの養成を支援して、災害発生時の保健医療活動に資するよう、都道府県とともに取り組んでまいりたいと考えております。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 御答弁ありがとうございます。  災害対応の体制整備は、各都道府県の実情に合ったものを検討していく必要があるというふうに思います。マニュアルを基に、それぞれの都道府県でしっかりと検討を深めていくことは非常に有用であるというふうに感じています。そして、大切なのは、それを基に、それぞれの地域ごとに継続して訓練を行っていくことが重要だというふうに考えております。引き続き、研修や訓練やそれに向けた様々な対策の準備ができるように、実施可能な予算確保をして進めていただければというふうに思っております。  続けて、医療系大学教育におけるITリテラシーについて、文部科学省について伺います。  医療現場では多くの病院で電子カルテが使われており、二〇二二年の一般社団法人保健医療福祉情報システム工業会の調査では、電子カルテシステムの導入病院数は四千件を超え、全病院八千二百五件に対し四九・七%と五割に迫る普及率となっています。さらに、四百床以上では八六・五%もの病院に電子カルテが導入をされています。一方、二〇二二年十月、大阪の総合病院がランサムウエア攻撃の被害に遭い、システム復旧には二か月を要するなど、重大なサイバー攻撃に関する事例も報告されています。  今後、様々な医療DXが進展しようとする中、現場ではデジタル化が進まず非効率的な作業を実施するケースも散見され、まだまだITリテラシーが高くないのが実際のところではないかというふうに思います。医療系学部の大学教育の時点で、これからはITリテラシーが求められることが明確に伝わるようにするべきだと考えます。  薬学部では、新しい令和四年版の薬学教育モデル・コア・カリキュラムにデジタルに関する内容が含まれていることは承知をしておりますが、現在の状況も踏まえて、より一層、ITリテラシーの向上を目指した教育が医療系大学教育で必要だと考えますが、文部科学省のお考えをお聞かせください。

奥野真文部科学省大臣官房審議官

○政府参考人(奥野真君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、ビッグデータや人工知能を含めまして、医療分野で扱う情報は質も量も拡大、拡張しておるところでございます。そして、これらの適切な活用が求められる中におきまして、医療系の大学においてITリテラシーも含めた情報、科学技術に関する教育が適切に行われることは重要であると考えております。  このため、先生から御指摘いただきましたとおり、文部科学省におきましては、医師、歯科医師、薬剤師の養成課程において、学生が卒業時までに身に付けておくべき必須の実践的臨床能力を明確化したモデル・コア・カリキュラムを令和四年度に改訂いたしまして、新たに情報、科学技術を生かす能力を各職種に求められる基本的な必須能力に位置付けたところでございます。  そして、薬学教育モデル・コア・カリキュラムにおきましても、臨床薬学に関する情報、科学技術の倫理、規範等を遵守し、人工知能やビッグデータ等の科学技術を積極的に活用することについて明記しておりますところです。  また、この四年度に改訂いたしました薬学教育モデル・コア・カリキュラムにつきましては令和六年度より適用を開始しておるところでございまして、文部科学省といたしましても、引き続き、現場の声に耳を傾けながら、将来、医療人として活躍する学生への教育が適切に実施されますよう、各大学の取組を促してまいりたいと考えております。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 ありがとうございます。  医療におけるDXの利活用能力の習得について教育が今進められているということが分かりました。さらに、今後、サイバーセキュリティーに対応する教育についても是非御検討をお願いしたいというふうに思います。  続けて、医療現場におけるITリテラシーについて伺います。  医療現場で働いているスタッフのITリテラシー向上も重要であると考えます。医療機関のみならず、薬局や……

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 はい。  薬局なども他省庁と連携をして、リテラシー向上に向けて他省庁とも連携して進めていけるよう厚生労働省にお願いを申し上げて、私からの質問を終わります。  ありがとうございました。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 立憲民主・社民の石橋通宏です。  今日、大きく三つのテーマに絞って質疑をさせていただきますが、まずは、いよいよ四月一日を迎えて、この間、残業時間の上限規制が適用猶予になっていた職種、これはお医者さん、さらには建設現場含めて、そして自動車運転手の皆さん、待ちに待ったといいますか、ようやくといいますか、上限規制が適用されたわけです。  最初に、武見大臣にお伺いします、大臣の決意を。  二〇一八年の働き方改革関連法のこの委員会での附帯決議にもしっかり明記をされております。自動車運転手の皆さんら、五年猶予、しかも、五年も猶予した上で、一般則ではなく特別則、休日労働を含まない九百六十時間という特別を強いてお願いをしてしまうわけです。  決して物流を止めてはいけないと現場で本当に頑張っていただいている、最も労働時間が長く、心臓疾患を含めて労災も最も多いと、しかし処遇は低いと、こういう過酷な現場で、でも物流を止めてはいけないという思いで頑張っていただいている、そういう自動車運転手、業界の皆さんの命を守り暮らしを守る、そのためのこの四月一日からの適用なんだということで、武見大臣、改めてその決意をお伺いしたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 自動車の運転者につきまして、長時間労働の実態があって、働く方の健康確保の観点から、運送事業者には今年四月から適用された時間外労働の上限規制を確実に遵守していただくことが重要であるということを強く認識をしております。  また、その上で、こうした働き方改革というものに対する関心が国民の間からも四月からいよいよ施行されるということで大変高くなってきているというこの時期に、改めて身を引き締めてこの問題に取り組まなければならないと思っています。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 今日、こやりさんおいでいただいております。ありがとうございます。  同じ質問、国交省として、決して物流を止めてはいけないと、そのためには、やはり担い手、本当に現場で頑張っていただいている皆さん、これまで過酷な中で、過重労働、でも処遇は低い、だからたくさん残業しないと生活が成り立たないという、そういう運転手の皆さん、ようやくこれで、一般則ではないけれども、まずは九百六十時間適用される。これはもう、断固、命と暮らしを守る、その決意で国交省も臨む、それでよろしいでしょうか。

こやり隆史自由民主党国土交通大臣政務官

○大臣政務官(こやり隆史君) 委員御指摘のように、トラック運転事業者さん、担い手確保も含めて、しっかりと国交省としても取り組んでいくことが大事だというふうに思っております。  もう四月一日始まっておりますけれども、今御審議いただいている物流効率化法を始め、様々な施策を総動員して取り組んでまいりたいというふうに思っております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 既に国交省、厚労省連携した様々な取組も進めていただいておりますが、先ほど武見大臣、大事なことを言っていただきました。これ、確実に遵守させなければならないと、そこが極めて大事だと思います。  大臣、確実に遵守される体制はもう整っているのだと、ですから、これ以降、この残業時間の上限規制、これ絶対に違反は許さない、徹底的に取り締まるという決意と、その体制が伴っているのだということでよろしいですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 実際に、この働き方改革というものをきちんと遵守していただく指導監督というのは極めて重要であります。  運送事業者に対しても、これまでも労働基準関係法令の周知啓発に取り組むとともに、法令違反の疑いがある事業所に対しましては監督指導を実施するなど、自動車運転者の適正な労働条件の確保に取り組んでまいりました。  労働基準監督官について、これは厳しい定員事情の中にあっても一定の人員を確保するとともに、効果的かつ効率的な監督指導を通じて長時間労働等の防止に努めてきたところであります。働く方の健康と安全を守るために、引き続き、必要となる労働基準監督官の人員体制の確保に取り組んでまいりたいと思います。  ちなみに、令和二年からの五年間におきまして、この基準監督署における定員数というものについては百四名増員をしております。しかし、まだまだこれだけでは十分ではないと考えますので、引き続きのこうした定員増に向けての努力をしてみたいと思います。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 大臣、自ら、監督官の数は足らないのだと。増員は確かにこの間だけ見ればしています。大臣、その前の十年御存じですよね。その前の十年はずっと減らしているんです。だから、全然、今増やしたと言われましたけど、十五年前に追い付いていないんです。お分かりですか。既に、そのときに、日本の労働基準監督官の数は決定的に少ないというふうに、我々この委員会でも何度もこの議論させていただきました。ようやく今、この間で百四名、全然足りません。しかも、今回、四月一日から、建設現場、自動車運転手の皆さん、医師、新たにこれらの上限規制が適用になる。  大臣、徹底的にちゃんと遵守させるのだと、違反があれば取り締まるのだと、その体制からいったら甚だ不十分だと言わざるを得ないと思います。だって、今年度だって、全然別にこの四年間と伸び率変わっていませんよ。劇的に増えていません。現場は数が足らないという声です。  大臣、改めてこれ、監督官の数、もっと大幅な増員必要なのではないですか。徹底的に取り締まれる体制、確保していただけませんかね、大臣。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今申し上げたとおり、この働き方改革、しっかりと遵守させること、非常に重要だという認識を持っておりますので、労働基準監督官につきましては、しっかりと充実しつつ、また、その監督の仕方等についても、しっかりとそれぞれの地域の実情も加味しながら、より効果的に、効率的に、こういう監督ができるような体制の強化、整備、努めていかなきゃいけないと考えております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 歴代厚労大臣、同じ答弁をずっと繰り返されてきたんです。でも、数増えないんですよ。決定的に増員が必要だということは大臣だったらお分かりいただけると思います。是非、これからもっと、この四月一日以降、何としてもこれ遵守させなければならない、そのためにはやっぱり違反は撲滅していかなければいけないという決意で、監督官の増員に是非臨んでいただきたいと強く思います。応援しますので。  こやり政務官、国交省でもこの間、荷主対策も含めて、トラックGメン、今日、資料の一でも書かせていただきましたけれども、ただ問題は、どこまでの権限を持って、どこまで実効性ある指導をしていただけるのか、もういいかげんにやっているところは企業名公表から何からもう徹底的にしていただいて、そして実効性を確保する、これ国交省の決意も必要だと思いますが、それ大丈夫でしょうか。

こやり隆史自由民主党国土交通大臣政務官

○大臣政務官(こやり隆史君) 国交省としてもしっかりやってまいりたいと思います。  四月を待たずに、昨年の十一月、十二月、これ、先生御指摘のございましたトラックGメンにつきましては、集中監視期間と位置付けまして、取引の阻害行為が疑われた荷主等に対して、二件の勧告、公表、あるいは百六十四件の要請、四十七件の働きかけをもう既に実施しているところでございます。  今後、一日を越えまして、これからもしっかりと体制を強化しながら、厚労省とも連携して対応してまいりたいというふうに考えております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 これも国交省の本気度が問われると思います。ここが大事なんです。国交省が本気でこれやっていただければ、荷主さんも含めて、やっぱり新しい、これちゃんと守っていこうという業界全体の機運が固まっていくと思いますので、最初が肝腎です、是非しっかりやっていただきたい。  ただ、あわせて、これも実は働き方改革関連法の議論のときにもさんざんやってきたのですが、当然、極めて長時間労働で頑張っていただいていた運転手の皆さんの労働時間削減、これで何としても実現していかなければなりません。改善基準告示の見直しも待ち時間も含めてやっていただきました。ただ、先ほど言ったように、元々、全産業平均からいって極めて低い労働賃金、これで、労働時間は減ったんだけれども、それによって収入が減ってしまって暮らしていけなくなると、だから現場からは、いや、これ暮らしていけなくなったらどうするのかという運転手の皆さんの声が、悲鳴が上がっているんですよ。  だから、一方で、きちんとやっぱり処遇改善を、暮らしていける、安心して、そうしないと、今人手不足深刻化している中で、若い世代の皆さん、安心してこの物流業界入っていただけないんですよ。ますます人手不足で悪循環になってしまう。だから、労働時間の削減と同時に、処遇の抜本改善が絶対に必要です。  標準的運賃、残念ながらまだまだ全然適用ができていません。こやり政務官、これ、もう四月一日来ちゃっていますから、本当はこの五年の間にやらなきゃいけなかったことが今もなおできていないわけです。こやりさん、今から、もうとにかく一刻も早く、適正運賃収受、そしてそれがしっかりと処遇に充てられて、普通に働いて普通に暮らしていける環境を運輸・物流業界で確保していただく、その決意もよろしいでしょうか。

こやり隆史自由民主党国土交通大臣政務官

○大臣政務官(こやり隆史君) 平成三十年、働き方改革法が、関連法が成立をし、その後、道路運送、あっ、済みません、貨物自動車運送事業法も改正をされまして、そのときに標準的運賃を導入をし、これを国交省としては懸命に取り組んできてまいりました。一定の成果は、十分ではありませんけれども得られてきているというふうに思っております。  加えて、今回、二〇二四問題等がございます。運賃と労働時間、これをしっかりと両立をさせていく、その決意で取り組んでいるところでございまして、賃金につきましては、先月、委員も御指摘ありましたけれども、標準的運賃、これを見直したところでございます。労務費あるいは燃料費の上昇分を反映して、まず運賃水準を平均八%引き上げました。また、荷待ち、荷役、これの対価であったり下請手数料、これを新たに項目を追加をし、平均、初年度で一〇%前後賃上げにつながるというふうに見込んでおります。  国交省といたしましては、先ほどのGメン始め、今御審議いただいている物流効率化法、これにも、多重構造の是正、下請構造の是正も含めて、しっかりと賃金と労働時間、これが両立できるような制度的仕組みも構築をしようということで取り組んでおりますので、制度あるいは実態面、しっかり取り組んでまいりたいというふうに思っております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 今回、標準的運賃の見直し八%、これがきちんと処遇改善に充てられるように、そして一日も早く全ての事業主さんがちゃんとこの標準的運賃で荷主さんも含めて対応いただけるように、これ国交省の頑張りを期待しておりますので、是非今後もしっかり、我々はこれからもフォローさせていただきますので、しっかりとした対応をよろしくお願い申し上げます。  こやり政務官、ここまでで結構です。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) それじゃ、退室お願いします。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 続きまして、今日も重ねて介護報酬改定について、とりわけ訪問介護の基本報酬引下げについて質問させていただきたいと思います。  武見大臣、改めてになりますが、今、介護事業者、特に訪問介護事業者の倒産、廃業、撤退が相次いでいます。大臣、この原因は何だと分析されているでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この訪問介護の業界の動向を見ておりますと、やはり大変、足下、確かにこの倒産件数は増加しているというデータあることはもう承知しておりますけれども、同時に、再開とか休止とか廃止含め、事業所の入れ替わりが大変多い業態であるということもあります。全体の事業所数としては、二〇一九年以降増加傾向にありまして、まあ三百件、三百件、それから最近二年は七百件、七百件と、その数は増えてきております。  その上で、訪問介護事業者の倒産の原因として、やはり売上げ不振の割合が多くを占めているといったデータがございます。大体八割程度ではないかと思います。この背景には、例えば、他の訪問介護事業所との競争が非常に厳しかったというケースであるとか、それから人材が確保できなかったケースなど、介護事業所が事業を終了する理由には様々な理由があるように思えます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 これまで頑張ってきていただいた事業所さんが倒産、廃業せざるを得ない、そこにこそきちっと焦点を当てていただきたいし、今競争が激しい、競争を強いているんでしょう。競争を強いて、そして弱い立場の介護事業所さん、一生懸命頑張っている、でも経営が立ち行かない、大手に競争で負けてしまう。そういうことを強いているわけですから、大臣、それを看過しているんですか、それでいいんですか。  結局は、この二十年、三十年続いてきた競争至上主義、それがむしろ現場にしわ寄せで、現場で小規模でも頑張っていただいている事業所さんが経営続けられないという状況になっているのだとすれば、それは見逃してはいけないのではないですか、大臣。そういったことも含めてきちんと分析して今のような答弁されているのであればそれはそれでですが、改めてそこをちょっと、しっかりとしたデータ、資料を出していただきたいと思います。  その上で、今日も幾つか資料をお渡しをしておりますけれども、特に資料の六で、これも、この間も、訪問介護の事業所、収支差率の分布がございまして、多くの訪問介護事業所さん、赤字状態で、本当に踏ん張って、頑張ってサービス提供を続けていただいております。  大臣、今回の基本報酬の引下げでも、全体としてはプラスだからって大臣言い続けているわけですが、じゃ、この既に赤字状態で、これ多くの皆さんは既に加算取っておられますからね、大臣御存じだと思うけど、これ加算含んだ収支ですから、赤字の事業所さんたちも、多くはもう加算取っておられるんですよ。にもかかわらず、赤字状態で頑張っていただいているわけですが、大臣、この赤字状態にある事業所さん、今回の基本報酬の引下げで立ちゆかなくなるようなことは絶対にないと言い切れるんですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 昨今の状況を見ても、大変出入りの激しい業態であるということは申し上げたとおりであります。企業の事業所が事業を終了する理由には様々なものがあると考えられますので、一概にこの見通しを申し上げることは難しいと思います。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 あれっ、何かこれまでの答弁と違うような気がするけど。  一概に申し上げることは難しいということは、今回の基本報酬によって、いや、確かに赤字が更に悪化をして畳んでしまわざるを得ない、そういう事業所さんがいるということを今お認めになったということでよろしいですね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 決してそんなことを申し上げているわけではありません。一概にそういうことを簡単には見通せませんよということを申し上げている。それは、今までの業態を見ても非常に出入りが激しい業態であったということで、しかもそこに様々な理由があったということを申し上げたわけであります。  その上で、私どもとしては、こうした特に地方、過疎地における小規模事業者など、その役割の重要性は十分に認識をしておりますから、そういうところにおける様々な新たな支援措置というものは加算などを通じてするということはもう従前より申し上げているとおりであります。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 大臣、答弁変えられたですか。これまで大臣、何度も予算委員会で明確に、いや、今回は処遇改善加算を含めればプラス改定なんだと、だから大丈夫なんだってずっと言ってきたじゃないですか。今、答弁違うじゃないですか。一概には言えないというのはこれまでの答弁と違うでしょう。  だから、我々はこれまでも、正直にちゃんと言わなきゃ駄目だと。基本報酬引下げで、処遇改善加算、これまでも既に取ってきた事業所さん、たくさんおられる、いや、むしろ基本報酬の引下げによって、加算取ってもプラスマイナスでマイナスだ、多くの事業所さんが既にネット上にも、いや、うち試算してみたけどマイナスだ、パブコメにもそういうパブコメ来ているでしょう。大臣、全然言っていることが違うじゃないですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 申し上げていることは全く変わりがありません。私どもは、実際に、加算措置を通じてその十分な経営の基盤が維持できるよう、その努力をすることはもう申し上げているわけであります。  しかし、こうした努力をきちんとするということと、それから業態の特性の中で、様々に、今まで既にこうしたその出入りの激しい業界でもあったということを踏まえて今の発言をしたわけであって、今までの私の申し上げたことと一貫していると思います。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 いや、全然一貫していない。今まで予算委員会でそんなこと一言もおっしゃっていませんよ、大臣。過去の答弁、全部ひっくり返して見てくださいよ、大臣、御自身の。そんなこと全然言っていませんよ。突然出てきた。これ、余りに不誠実じゃないですか。  じゃ、大臣、この処遇改善加算を含めればプラス改定だってこれまで言い張っておられたことは撤回されるんですね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今般の介護報酬改定は、介護保険制度全体のバランスを取って財源の配分を行う必要がある中で、介護現場で働く方の処遇改善を着実に進めるという観点から、訪問介護については、基本報酬の見直しを行いつつ、処遇改善加算については他の介護サービスよりも高い加算率を改定すると、これ基本的な話で、ずっと申し上げている話であります。  個々の事業所の収支の、事業所については、事業所ごとにサービスの提供回数や提供時間、それから各種加算の取得状況、これ様々であります。したがって、一概にこれをお答えすることはなかなか難しいんですが、しかし、この処遇改善加算については、これまで全く取得できていない事業者であるとか、これ一割ぐらいいらっしゃいますね、それから高い加算率では取得できていない事業者も一定数存在をしております。事業者の増収となるよう、加算取得の促進に取り組んでいくということはもう何度も申し上げているわけでありますから、この点については全く方針は変わっていないということを申し上げておきたいと思います。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 いや、だから大臣、処遇改善加算を含めればプラス改定だとずっとこれまで、我々は、さっきの大臣の、まあ質問、聞いていないことにお答えいただいたけれども、それをベースに、いや、これ基本報酬引下げによって、赤字状態が更に赤字になる、収支が更に厳しくなる、そういう事業所さん出るでしょうと言ってきたのに、大臣は、いやいやいや、処遇改善加算を含めればプラス改定だから大丈夫なんだ、そういう答弁言ってきたわけですよ。さっき、違うじゃないですか。  だから、大臣、撤回するんですね。処遇改善加算を含めればプラス改定だ、だからみんなプラスなんだみたいなこれまでの答弁は撤回されるんですね。いや、一つ一つの事業所ごとに見れば、マイナスになる事業所さんも当然出てくるというふうに今お認めになったということでよろしいですね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 基本報酬単価単独ではマイナスとしているわけでありますけれども、この処遇改善加算の加算率の引上げであるとか既存の加算、これは特定事業所の加算、さらには認知症専門ケアの加算の充実、新たな加算、これは口腔連携強化加算の創設などと合わせて費用全体を積み上げた際にはこれプラス改定となるということは申し上げてきました。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 大臣、ストレートにちゃんと答えてください、向き合って。だから、事業所さんごとに見れば、今回基本報酬が引下げになる、それによってやっぱり経営が悪化されてもう畳まざるを得ない、経営が立ち行かなくなる、そういった事業所は出てくるということをここでようやくお認めになるということでよろしいですね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 個々の事業所の収支の状況については、この事業所ごとにサービスの提供回数だとか提供時間だとか各種加算のこの取得状況違うんですから、一概に言えないと言っているじゃないですか。しかも、その上でですね、その上にですよ、平均収支率、非常に高いところがあるって御存じでしょう。これ七・八とかそういうところもあるわけです。  そういうところの中で、加算をたくさん取っておられるところはたくさんある、そういうところの中で、実際に、さらに、このみとりであるとか認知症等に関わる加算も付けてあると、こういう形になってあるわけであります。しかし、実際のところ、こういう非常に収支率が高い、そういったその経営基盤の安定したところについて、実際にマイナスになってくる可能性が全くないということはこれは言えないということであります。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 大臣、答弁むちゃくちゃになってきましたよ。そんなこと聞いていないでしょう。何でそんな聞いていないことに答えるんですか。  これ、いや、それはそうですよ。この図見ていただければ、黒字の事業所さん、たくさんおられるわけですよ。それを我々はこれまで問題視にしてきた。こういう黒字の事業所、特に同一の建物内で効率よくサービス提供ができる、そういう事業所さんは収支差プラスですよね、これだけ。でも、それをベースに、全体として訪問介護がプラスだから一気に一律に引き下げると、そんな乱暴なことしちゃ駄目だとずっと言ってきたじゃないですか。それを何ですか、今更。いやいやいや、全体としてはプラスだからってこれまで答弁してきたことをこの期に及んでひっくり返して、いやいや、個々に見ればマイナスになる。いや、だったら、それを最初から我々は追及してきたわけでしょう。今更お認めになって過去の答弁撤回されるのは、いや、撤回もされていないけど、おかしいですよ。まともな、真摯な議論と言えないでしょう、大臣。  いや、今回、大臣の論拠でいけば、本当にこれ、既に黒字の事業所さんは更に黒字化するんじゃないですか。だって、そうでしょう。処遇改善加算を追加しました、いや、それで全体としてはプラスになりますといったら、いや、黒字の事業所さん、更に収支が良くなって、更に収支差プラスになりますよ、大臣の論拠でいけば。一方で、赤字の中小零細の事業所さんは、経営が立ち行かなくなって、もうサービス提供が続けられなくなるわけです。  さっきから大臣、いや、入れ替わりが激しいから。そういう、地場で中小零細でも懸命に地元の介護が必要な方々、訪問介護を支えていただいている、そういう中小零細事業所さんが畳まざるを得なくなって、それで新たにまた大手が入ってきて、大手が効率いい。でも、そういったところできめ細かい訪問介護できないでしょう。それで介護離職が出たり介護難民が出たり、それを我々は指摘をしているわけです。  大臣の先ほど来、今日の答弁聞いたら、厚生労働省としてはそれでもいいのだと言っているようにしか聞こえませんよ、大臣。これ撤回すべきですよ、やっぱり、改めて、基本報酬の引下げは。これによって、中小零細の事業所さんが立ち行かなくなる。既に、多くは努力して一定加算も取っておられる。だから、加算プラスがあったとしても、今回、基本報酬の引下げで、収支で計算したらうちはもうマイナスにしかならないという悲鳴が聞こえているんですよ、大臣。パブコメやったんだから、その悲鳴届いているでしょう。大臣、そういった事業所守ってくださいよ。声聞いてくださいよ。聞く耳持っている岸田政権であれば、大臣、その声、耳傾けて、基本報酬の引下げ、撤回すべきです。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 先ほどから申し上げているとおり、小規模事業者に関わる経営基盤をしっかりと守るためにも、そしてまた、そういうところにおける人件費のしっかりとした確保を通じて、そうした小規模事業者であってもこの人手不足の中で人件費を確保して人員の確保ができるように、そしてそれが間接的にはそうしたその経営基盤の安定化にもつながるようにという観点で今回の組立てができているわけであります。  ただ、その中で、極めて黒字幅が多いところについては、これは修正する必要性がある、バランスを取る必要性があるという観点でこうした基本料に関わる見直しを行わせていただいた。ただ、それは決して小規模事業者の役割を軽視しているわけではないし、しかも包括ケアに関わる基本的な考え方を変えているわけでも全くありません。そして、そのための極めてきめの細かい処遇加算について、その実際の申請の仕方自体も極めて簡潔化させながら、今まさに四月からその実施に入っているところでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 いや、本当に残念な答弁です、大臣。  現場の実態、中小の皆さん、先ほど言ったとおりですよ。もう既に、中小の皆さんでも、今既に赤字の事業所さんでも、頑張って加算取ろうと、これまでの極めて煩雑な中で加算取っておられる。でも、収支赤字なんですよ。そういった方々が、これから基本報酬単価引下げで更にマイナスになるという悲鳴を上げておられるのに、大臣自身が全くそういう悲鳴に耳を傾けておられないという、そんな姿勢で介護サービスが守れますか。介護が必要な方々、この皆さんの暮らしを守れるんですか。これ、守れないですよね。いや、そんなところで任せておられないと言わざるを得ないと思います。  じゃ、大臣、お聞きしますが、加算、加算と今回言われますけれども、現状において、大臣も、介護従事者の皆さんの全産業平均との格差、これ何とか埋めていかないといけないというふうに何度もおっしゃっていますが、今回の処遇改善加算、そこも含めて、全産業平均との格差は何割埋まるんですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この目指すべき賃金水準であるとか目標年度などについて、これ一概に申し上げることは難しいんですけれども、介護の現場で必要な人材が確保できるようにしていくことが重要である、したがって、介護の分野の賃金が全産業平均より低いという点に取り組むべき課題があるということは、私はその重要性、認識をしております。  こうした中で、これまで累次の処遇改善を通じて、その成果によって、二〇〇八年から二〇二三年までにおける平均給与の増加額は、全産業平均は約八千円の増加というふうになっている一方で、介護職員の増加額は約四・五万円の増加というふうになっておりまして、全産業平均との差は確実に縮小してきたということはこのデータからもはっきり申し上げられるのだろうと思います。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 資料の二に平均的なことで出しておりますが、大臣、ここ数年でいうと、ギャップは埋まっていません。何だかんだ言いますけれども、ギャップ埋まらないんですよ、大臣。埋まっていない現実見てくださいよ。  今回どれだけ埋まるのか、いや、そんなことは分かりませんと。何ですか、それは。ギャップ埋めなかったら、むしろ今回、民間が、これは歓迎すべきですけれども、賃上げ、いい賃上げ勝ち取っていただいておりますが、しかし、介護の従事者の皆さんの処遇がそれ以上に上がらなかったら格差は開くんですよ。格差開いたら希望してくれないじゃないですか、若者が。  だから、大臣、ここで大臣が言わなきゃいけないのは、必ず格差は埋めますと、今後何年で埋めるから、皆さん、希望を持って入ってきてくださいと、約束しますと。それが大臣の責任でしょう。大臣、約束してください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今年の春季の労使交渉、まだ途中の段階にありますけれども、しかし、まずは賃上げの状況というのは我々は非常に注視しています。そして、今回の介護報酬改定では、令和六年度と令和七年度の二か年平均で令和五年度比約三・五%のベースアップをすることと求めているところでもございます。こうした令和七年度分を前倒しして賃上げしていただくことも可能なような形で、ベースアップ以外の賃金の伸びもまた十分にあり得るというふうに私ども考えています。  今回の報酬改定では、処遇改善分の二年分を措置しておりまして、三年目の対応については、今回の改定が介護職員等の処遇改善に与える効果について実態把握をきちんとして、その処遇改善の実施状況や財源と併せて令和八年度予算編成過程で検討することとしておりまして、今後とも、処遇改善の在り方についてはきちんと議論を深めていくということはもう何度も申し上げているとおりであります。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 何度も言い続けて、何年も何年も掛かっているじゃないですか、大臣。そんな中で、今、残念ながら介護を目指そうと言ってくれている若者の数が減っているじゃないですか。どうやって支えるんですか。  だから、大臣、ここで言わなきゃいけないのは、ここで、民間以上に介護従事者の皆さんの処遇の改善を必ず勝ち取りますと、全産業平均、必ず埋めますと、何年下さいと、それが大臣の役割でしょう。今みたいな答弁では、これ今後十年たったって埋まりませんよ。それじゃ、介護目指してくれる若者いなくなっちゃったらどうするんですか。支えられないですよ。  今日、ちょっと、もっとこれ突っ込もうと思いましたけど、今介護の現場を目指してくれている、介護、学生さんたちのかなりの割合が外国人の留学生の方々になりました。本当に、日本に来て介護を学んで、担っていこうと言ってくれているのは本当にうれしい、有り難いことだなと思いますけれども、一方で、やはり日本人の若者たちがなかなか介護分野目指していただけないのではないか。そういう実態、大臣、これは本気でやらなかったら、今回のような、いや、訪問介護、基本報酬下げます、いや、全体としてはプラスです、ここに来て突然、いやいや、個別に見ればマイナスあり得ます、そういういいかげんな答弁しているから、皆さん希望を持って、この分野で頑張ろうと言っていただけないのではないですか。  大臣の、今後、我々、この問題、引き続き追及していきますし、我々、議員立法での法案提出も準備をさせていただいております。大臣、是非、介護、これしっかり本気で守っていくんだというその決意を改めてお願いしておきたいと思います。また今後、しっかり質疑をさせていただきます。  最後に、重ねて、これもう一つ、異次元の少子化対策の子ども・子育て支援金の問題。  衆議院で審議が始まりました。先般の衆議院の委員会での質疑、残念ながら、加藤大臣の答弁も極めて迷走に次ぐ迷走を続けておられるとしか言いようがありませんが。  今日、事前に通告してお願いしておりましたので、今日、各保険者ごと、ようやくこれも予算委員会の審議が終わった翌日に出してくる、こんなこそくなことをやるのかと憤りを感じますけれども。しかも、その出してきた試算、資料の十一にありますけれども、これも極めて不誠実な試算としか言いようがありません。全体の平均でならしてしまっているので、個々の皆さんの負担が一体どれだけなのかが分かりません。  今日、お願いしておりましたので、協会けんぽ、健保組合、共済組合など、これ、是非、所得水準ごとに幾らの負担になるかという分布を出していただきたいとお願いしておりましたので、例えば、所得が年収一千万、一千五百万、二千万、それぞれどうなるか、教えてください。

工藤彰三自由民主党・無所属の会内閣府副大臣

○副大臣(工藤彰三君) お答え申し上げます。  所得階級別の、世帯類型別の試算については様々なケースが考えられますが、数年後である令和十年度の賃金水準等について仮定に基づく算出をする必要があり、現在お示ししているもの以上の個別ケースについて逐一お答えすることはいたしておりません。  ただし、国民健康保険や後期高齢者医療制度については、低所得者の軽減の対象となる層について試算をお示ししているほか、いずれの制度にしても、個々人の支援金額は令和三年度の医療保険料額の四から五%と見込まれることを参考にまでお示ししております。これらにより、個々人において、どのようなケースであってもある程度のイメージは持てるものと考えております。  引き続き、丁寧に説明を尽くしてまいろうと考えております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 全然丁寧な議論ができないじゃないですか。政府が国民に負担をお願いするのに、その負担額の見積りも出さない、こんな不誠実なことがありますか。それで負担お願いできるんですか、みんなで支えていこうという環境ができるんですか、できないですよね。そのことを強く抗議しておきたいと思います。  資料十二にあるように、既にだから、皆さんがいいかげん出さないもんだから、民間の皆さんはこうやって試算を出しているわけです。これだけの負担になるんでしょう。何で隠すんですか。堂々とこれ試算出して、一定の仮定は置かなきゃいけない、それはそうですよ。でも、ちゃんと一人当たり負担がどうなるのか示して、皆さんに同意をいただいて、そして協力をいただく、それが正しい姿でしょうよ。極めて問題ある対応だと言わざるを得ないというふうに思います。  財務省にも、これ、財務省が急にまた大臣答弁を予算委員会から変えられたので極めて遺憾ですけれども、今回、本人負担を社会保険料負担の控除の対象にすると、で、事業主負担もこれ控除の対象になると、それぞれ税収がマイナスになりますねと、予算委員会では、財務大臣、はい、そうですねと言っていただいたのに、その後、何か撤回をされたような修正答弁をされたのですが、今日お願いをしておりました減収試算、出していただきたいと、減収試算出していただけますね。

進藤金日子自由民主党財務大臣政務官

○大臣政務官(進藤金日子君) お答え申し上げます。  今般の子ども・子育て支援金の導入によります税収への影響につきましては、今般の支援金があくまで歳出改革等による社会保険負担の軽減効果の範囲内で構築するものであることから、そうした歳出改革時の効果を含めれば、実際の全体的な影響として税収増となるか税収減になるかは必ずしも明確にできないと考えているところでございます。  こうしたことを踏まえ、税収全体への影響としては、令和十年度までの歳出改革による社会保障保険、あっ、社会保険負担の軽減効果、賃上げの動向などの効果も織り込むべきであり、支援金の導入に伴う社会保険料控除等の増加による影響だけを、そこだけを取り出してお示しすることは今般の支援金創設の趣旨に鑑みて適当ではないと考えているところでございます。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 時間が来ましたので、今日はこれで終わりにしますが、今後、これ引き続き徹底追及していきたいと思いますけれども、ちゃんと出してください。国民の皆さんに負担をお願いする以上は、ちゃんとした試算、どれだけどこに、どれだけ減収になるのかも含めて、これ政府の責任として是非出していただきたい。それを基に、やっぱりちゃんとした議論をすべきです。  その責任をしっかり果たしていただきたいということをお願いをして、今日のところは質問を終わりにさせていただきます。  ありがとうございました。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 立憲・社民会派、社民党の大椿ゆうこです。  本日は、現在、内閣委員にて審議されている重要経済安全保障の保護及び活用に関する法律案、通称セキュリティークリアランス法案に関して、労働法の観点から質問をします。  この法案は、電力や通信などの重要インフラや半導体などの重要物資の供給網に関して、国が持っている情報のうち流出すると我が国の安全保障に支障を与えるおそれがあるものを重要経済安全保障に指定しています。具体的には、サイバー脅威、サイバー脅威の対策等に関する情報、サプライチェーン上の脆弱性関連情報を想定しているということです。  これらに関する特に秘匿する必要がある機密情報を厳しく管理するために、政府が重要な情報を取り扱う事業者の従業員、つまり労働者の信頼性を確認するために身辺調査を行う適性評価制度を導入するという法案です。情報を漏えいした場合は五年以下の拘禁刑などを科すとされています。  この法案を読んで、労働者に関わる法案内容であり、その中身は日本の労働法を根本から覆すおそれがある内容にもかかわらず、専ら内閣委員のみで審議をされ、厚生労働委員会では一切取り上げられていないということに、本当に私たちはこれでいいんだろうかというふうに厚生労働委員の一人として感じました。  労働保護の観点から、セキュリティークリアランス法案を厚生労働省、そして大臣がどう捉えているかについて今日は質問をさせていただきたいと思います。本日は十二問の質問を用意しておりますので、回答、なるべく簡潔にお願いいたします。  まず、この法案には適性評価の調査項目が掲げられています。その項目についてお答えください。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。  本法案では、第十二条二項において、調査事項として七つの調査項目を定めているところでございます。  すなわち、重要経済基盤毀損活動との関係に関する事項、二号といたしまして犯罪及び懲戒の経歴に関する事項、三号といたしまして情報の取扱いに係る非違の経歴に関する事項、四号、薬物の濫用及び影響に関する事項、五号、精神疾患に関する事項、六号、飲酒についての節度に関する事項、七号、信用状態その他の経済的な状況に関する事項でございます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 皆さんのお手元に、今日、資料を二枚お配りしております。その二枚目に、今御説明いただいた調査項目について書かれてあります。  適性評価で調査する身辺調査は、評価対象者である労働者本人だけにとどまらず、その労働者の配偶者、事実婚の関係にある者、父母、子及び兄弟姉妹、配偶者の父母、子、同居人にまで及びます。実に広範囲に身辺調査を行われるということです。その人たちの氏名、生年月日、国籍、過去に有していた国籍及び住所を調査するとしています。  お配りしている資料の一枚目、採用選考時に配慮すべき事項と書かれた資料を御覧ください。本法案では、通常であれば、民間企業等が労働者を採用する際に、就職差別につながるおそれがあることを理由に不適切な質問と位置付けられているものが調査項目として堂々と並んでいます。家族関係、家族の住所、家族及び同居人の国籍、本人の精神病歴などがそれに当たると考えられます。  調査に当たり、評価対象である労働者の同意は取っても、調査対象者とされる家族や同居人の同意は取るとはなっていません。これは、厚労省がこれまで労働者の基本的人権を保障する観点から重要視し、そして差別を誘発しないために注意喚起をしてきた方針に真っ向から反対するものであると考えますが、厚労省の御見解をお願いします。

田中佐智子厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官

○政府参考人(田中佐智子君) 委員から配付の資料にもございますが、就職差別につながるおそれのある十四項目ということで、採用選考時についてお答えをしたいと思いますが、公正な採用選考行われますように、採用選考時において、応募者から本籍や家族の状況など本人に責任のない事項や、思想、生活信条など本来自由であるべき事項を把握することなどは就職差別につながるおそれがあるといたしまして、これまでより事業主に対し把握しないよう配慮を求めているところでございます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 この資料に関しては、厚労省出しているものですけれども、就職時、採用時ということですけれども、やはりここに掲げられている方針というものは、採用時であっても、そして採用後、就労しているときであっても、やはりここに掲げられているような内容守るべきだというふうに思うんですが、厚労省、どうお考えでしょうか。

田中佐智子厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官

○政府参考人(田中佐智子君) 委員御指摘のありましたように、この十四項目につきましては、あくまでも就職差別につながるおそれのあるということで、採用選考時に配慮すべき事項というふうにまとめまして、事業主に対しまして把握しないよう配慮を求めているところでございます。  いずれにいたしましても、雇用全般にわたりまして差別的な取扱いが行われるというようなことについては、当然のことながら適切でないものというふうに考えます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 今の御発言から考えますと、やっぱり、就労後であっても、差別的な取扱いをする、そしてそれを誘発するような質問等は控えるべきだというようなお考えではないのかというふうに受け止めさせていただきました。  今回、調査項目には精神疾患の既往歴も入っています。一般的に、精神疾患に限らず、労働者の既往歴を尋ねることは慎重であるべきだと考えますが、厚労省の御見解をお願いします。

鈴木英二郎厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(鈴木英二郎君) 労働安全衛生法第百四条に基づきまして、労働者の心身の状態に関する情報の適正な取扱いのための事業者が講ずべき措置に関する指針というのが定められてございます。  これにつきまして、事業者は、心身の状態の情報の取扱いなどについて労働者が同意しないことを理由として不利益な取扱いを行ってはいけないというふうに定めているところでございます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 不利益な取扱いをしてはいけないという御発言、改めて確認しておきたいと思います。  そして、今回、調査項目にはさらに家族や同居人の国籍も調査対象になっています。一般的に、労働者の家族や同居人の国籍、過去に有していた国籍まで調査することは、国籍を理由にした差別的取扱いを誘発する可能性があります。国籍による差別的取扱いを禁じた労働基準法第三条の精神にも逆行すると思いますけれども、厚労省の御見解をお尋ねします。

鈴木英二郎厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(鈴木英二郎君) 労働基準法三条でございますけれども、使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について差別的取扱いをしてはならないということとされてございます。  したがいまして、労働者の国籍のみを理由としまして労働条件について差別的取扱いを行うことは、労働基準法第三条に違反して認められないということになってございます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 ありがとうございます。  今回の法案の調査項目は、やはり国籍、労働者の国籍は当然だとしても、その家族や同居人の国籍、そしてその人が帰化したかどうか、そういうところまで第三者に、親族とはいえど第三者にも聞く、このことによって与える影響、判断に影響を与える可能性というのは私は十分あるということをまず指摘をしておきたいと思います。  本法案において、評価対象者である労働者が適性評価を取得できなかった場合、その理由は評価対象者である労働者本人にのみ通知され、事業主は知り得ないとされています。しかしながら、当然、事業者の手元には、適性評価を取得できたのかできなかったという結果に関しては通知が来るわけですね。適性評価を取得できなかった場合、事業主は、労働者に何らかの問題があったからこの適性評価を取得できなかったんだということは当然ながら理解できるわけです。労働者が適性評価を取得できなければ、行政機関から得られるはずだった事業、それを失うという可能性が事業主としてはあるわけです。  適性評価を取得できなかったことを直接の理由として事業主が労働者の望まぬ配置転換や解雇を行った場合、これ、裁量権、解雇権の濫用に当たりますか。

鈴木英二郎厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(鈴木英二郎君) これまた一般論でございますけれども、最終的に司法において判断はされることになりますが、解雇につきましては、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合には、権利濫用として無効となります。  また、配置転換につきましては、使用者が広い裁量を持つものの、業務上の必要性がない場合や不当な動機、目的による場合などには権利濫用として無効となるということになりますので、これに基づいて判断されるものと理解してございます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 ありがとうございます。  続いて、事業主が適性評価を取得できなかった労働者に対し、何が理由で適性評価を取得できなかったのかと不合格の理由を聞き出す、報告を強制する可能性は、私、十分にあると思うんですね。だって、事業主としては、この適性評価を取得できなかったことによって、一つの事業、行政から受けることができたはずの事業を失うかもしれない。その行為を、労働者に不合格の理由を聞き出す、言うことを強制する、そういったことをこの法案では、そのような行為をこの法案では禁じているところがありますか。  これ、内閣官房に、今日、参考人として来られていると思うんですけど、お尋ねします。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) 本法案におきましては、従業者の適性評価は、事業者が本人の同意を得て提出した名簿に記載された従業者に対しまして、その同意を改めて確認した上で実施されるものでございます。  事業者は、業務遂行上、適性評価の結果を知る必要があるため、その結果自体は事業者に通知されるものでございます。ただ、この通知は結果のみでございまして、その理由につきましてでございますけれども、御指摘のとおり、本人の個別の事情に基づくものであるため、事業者には通知されないこととなっております。  これらの規定の趣旨に鑑みれば、事業者がその理由を聞き出そうとすること自体が適当ではないことと、適当とは言い難いというふうに考えているところでございまして、この点については運用基準等の中で示してまいりたいと考えております。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 じゃ、現時点ではその法案の中に示されていないということでいいですか。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。  現時点におきまして、聞き出してはいけないというような規定はございません。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 仮に、事業者が労働者から適性評価の不合格理由を聞き出し、そしてその理由を根拠に事業主が労働者の望まぬ配置転換を行ったり解雇した場合、それは裁量権、解雇権の濫用に当たりますか。厚労省にお尋ねします。

鈴木英二郎厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(鈴木英二郎君) 解雇権、それから配置転換につきましては先ほど申し上げたとおりでございますけれども、これにつきましては、そのもろもろの事情等に鑑みまして判断されるものと考えてございます。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 今、私がるる今回質問させていただいたことというのは、この法案の中で、審議の中で、本当にこういう事細かなケースをしっかりと判断していかなければならない、そういう中身の法案なんだということでこういう細かなことを聞かせていただきました。これ、十分に職場の中であり得ることではないかなというふうに思います。  本法案では、評価対象者である労働者の知人、そのほか関係者、さらには公私の団体に照会して必要事項の報告を求めることができるというふうにされています。つまり、その身辺調査を行う対象者、この労働者の情報を得るために周りの人たちからいろいろと聞き出す、こういうことが可能になっています。  医師、カウンセラーも照会の対象になり、評価対象者である労働者の精神疾患の既往歴などを聞き取られることになると思います。医師、カウンセラーには守秘義務遵守ということがあると思いますけれども、これに関して、この法案ができたからといって、守秘義務厳守、この原則は変わることはありますか。どうでしょうか。

浅沼一成厚生労働省医政局長

○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。  議員御指摘のとおり、医師を始めとする医療従事者や公認心理師等につきましては刑法や各資格法におきまして守秘義務が規定されておりますが、本法案により守秘義務の取扱いの変更が行われるものではないものと承知しております。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 ありがとうございます。  だとしたら、当該医師、そしてカウンセラー等が報告を求められたとして、自らの意思で情報提供の範囲を制限したり、若しくは情報提供に応じない自由は運用において確保されるでしょうか。つまり、これは明らかに自分が診ている患者さん、そしてクライアント、こういう人たちの不利益に当たるような内容だ、ことを知っている、これを、本来であれば伝えるべきではない内容をこの法律に基づいて報告しろと言われたときに、でも報告をしないという自由、そういうものは確保されているでしょうか。これ、内閣官房にお尋ねします。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。  本法案十二条六項の公務所等、照会を受けた機関には、これに回答すべき法令上の義務が生じるため、基本的には各法の守秘義務規定の除外理由となる正当な理由に該当するものと考えております。他方で、照会を受けた機関が回答を拒否した場合に、これを強制するような措置はございません。また、回答拒否に対する罰則もないというところでございます。  そういう点におきましては、実際上は、回答が得られるかどうかは照会を受けた側の判断によるものと考えております。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 ここで挙げた医師とかカウンセラー、もしかしたら様々な社会資源に関わっている中ではソーシャルワーカーとの接点もあるかもしれません。こういった方々には守秘義務というものがあります。倫理綱領の中で定め、それぞれに定められていると思います。こういうものが今回の法案によって侵されるというようなことがあってはいけないということを改めて指摘をしておきたいというふうに思います。  重要経済安保情報を取り扱う業務に従事している労働者が、職場で不利益な取扱いを受けたり労災に遭うということももちろん考えられます。そのときに、事業主と話合いで解決をすることができればいいですけれども、事業主との話合いがうまくいかず、弁護士や労働組合、労基署に相談したいと考えたが、相談自体が機密情報の漏えいに当たる可能性があるため相談をちゅうちょしてしまう、そのことを外にばらすことに、結果として、自分が、黙っておけ、漏えいしちゃいけないんだといったことを話さなければ、自分の今置かれている窮状を、問題点をこの労働組合や労基署に伝えることができないということは当然考えられるというふうに思うんですね。けれども、漏えいしてしまうということにちゅうちょして、相談しようかどうか迷うということが生じるんではないかと思います。また、相談を受けた弁護士や労働組合、労基署も、相談に乗ることによって情報、秘密漏えいを唆したというふうに受け取られる可能性があるため、相談を受けるということ自体をちゅうちょしてしまう、そういう場合も起こるのではないかというふうに考えます。  労働者が第三者に相談する、自分の労働問題について相談する権利というのはどのように保障していますか。内閣官房にお尋ねします。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。  本法案では、重要経済安保情報、機微な情報でございますけれども、こちらにつきまして、必要があれば民間企業との間で秘密保持契約を結んだ上で提供される場合があるというふうにしておるところでございます。  仮に、その重要経済安保情報に接する中で発生した労働災害等の事案でございますけれども、そういった場合でございましても、機微な、その情報そのものの内容をお示しすることなく、情報を、労働災害等の内容を伝達した上で御相談されるということは可能ではないかというふうに考えております。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 労働災害だけじゃありませんよね。実際に、けがをしたとか病気になったとか、そういうことだけじゃない、労働紛争というものは起こるわけです。そのときに、その機微な情報に触れずに自分の状況を説明するということが難しいということは当然あり得ることなんですよ。  労働相談、私も様々受けてきました。詳細を聞きながら判断をしていくわけです。話さざるを得ないといったときに、この労働者、その機微な問題に触れる部分には話すなというんでしょうか。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。  この本法案におきまして保全の対象となっているのは、重要経済安保情報という、まさに情報そのものでございます。その情報につきましては、いずれにせよ、保全、しっかりと保全していただく必要があるということでございます。  他方で、今申し上げましたように、その情報の内容を開示することなく、労働災害等につきまして御相談をすることは可能ではないかというふうに考えております。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 このように、現段階では、その労働災害が起きたとき、そして職場の中で労働問題が起きたときの対応策、具体的にはやっぱり考えられていないんじゃないかと、やはりこの部分もしっかりと対応策考える必要があるのではないかと思います。  そして、労働者が、適性評価が不当である又は適性評価の結果によって事業主から不当、不利益取扱いを受けた、またその両方によって不利益を受けたと不服を抱いた場合、労働者はそれぞれどこに訴えればいいんでしょうか。不当だと思ったときにどこに訴えればいいのか。それぞれにどのような救済方法があるのかということを教えてください。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。  本法案では、御指摘されていらっしゃいますような不合理な配置転換などの不利益取扱いを受けることは、目的外、調査結果等の目的外利用として禁止されているところでございます。  このような不利益取扱いにつきましては、不利益取扱いの主体は事業者でございますので、そのような扱いを受けた従業者は、事業者に対してその取消しや改善を求めたり、事業者がとった措置について御相談をしたり、最終的には裁判を起こすといったようなことが考えられると思います。また、適性評価を実施する行政機関や制度を所管する内閣府に相談窓口を設けることも考えております。設置されれば、そこに御相談をいただくということも可能ではないかと思います。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 結局は、事業者と、そして労働者に丸投げという感じなんですよね、今の回答で。  でも、元々、この不利益な取扱いを事業者がしてしまうような要因をつくったのは誰なんですか、誰がつくるんですか。それは、身辺調査を行った行政機関、ここじゃないですか。その結果に基づいて、本当は、まあやってはいけないとは定めているけれども、それに基づいて、ああ、精神疾患があったんだなとか、ああ、よその国に親戚がいたんだな、そういったことを理由に事業者が不利益取扱いをする可能性というのは十分含まれる。その要因をつくり出すようなことを今回調査項目として挙げているという認識が必要なんです。自分たちは調査しただけでした、あとは争いがあるなら事業主と労働者だけでやってください。これは私は非常に無責任ではないかというふうに思うんです。  こういった問題が次々と起こってくる、そのことをやっぱり想定して今回法案を作られていますか。その運用についてはこれから議論をするというような御回答だったと思いますけれども、このような状態、何も様々なケースに関して具体的な対応策というのが見えていない中で、本当に内閣官房として、この法案進めても大丈夫なのか、労働者の不利益にならないと言えるのか、どうでしょうか。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。  今、先ほど申し上げましたとおり、調査結果等の目的外利用につきましては法律で禁止されているというところでございます。  さらに、今後、統一的な運用基準等を定めることとなっておりますが、そのような中でも、どういった行為が不利益な取扱いに該当するのかといったような点につきまして明確に記載した上で、そういった行為が行われないように、しっかりと実効性のある担保をしていきたいというふうに考えております。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 確認です。罰則規定はありますか、それに。不利益取扱いをした事業者に対して。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。  不利益取扱いをしてはいけないということは、こちらにつきましては、秘密保持契約、こちらは事業者との間で情報のやり取りをする際に政府との間で契約を結んでいただくわけでございますけれども、その契約の中にも明記したいというふうに考えております。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 明記したいということは、現段階では明記していない、明記するかどうかは定まっていないということですね。

彦谷直克内閣官房経済安全保障法制準備室次長

○政府参考人(彦谷直克君) 今申し上げましたのは、運用上の、今後定めます統一的な運用基準、それからまた契約、そういったことの次元でございます。法律にはそういう規定はございません。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 最後に、大臣に質問したいと思います。  経済安全保障法制に関する有識者会議では、企業側委員から、企業は労働法制等の関係で民間がバックグラウンドチェックを行うことは難しい、実際、その従業員がどういった人物であるかについて国籍も含めて差別的に扱うことができない、今は、厚生労働省の公正採用選考のガイドライン、今日皆さんにお配りしたものです、採用選考時における就職差別を回避するために多くの質問を制限している、この制度は国家安全保障に関わる技術等の秘密情報の取扱いを行うことが見込まれる職の募集に関してだけ例外的に適用することにしないと濫用される可能性がある、規則レベルできっちりと定めていただきたいなどの発言がなされています。  労働者側委員として出席した連合は、労使の十分な事前協議をすることや適性評価の運用、対象業務に関する労使協定を締結することを強く求めましたが、産業界の反発もあり、今回法文化されませんでした。  このままでは、適性評価の対象となる労働者に最も大きな負担が掛かることは間違いありません。労働争議も増えるでしょう。増えればいいですよ、増えればまだまし。けれども、ただただ労働者が泣き寝入りを強いられるということが起こる可能性が高いんではないかと私は考えます。厚労省として、労働者保護の立場から、制度作成段階から積極的に関わる必要があったのではないかと私は考えます。  また、今からでも、労働者とその差別を、その家族の人権を侵害し、そして周囲に密告を奨励するかのようなこの法案の内容に、大臣として、武見大臣としてやっぱり歯止めを掛けてほしいんですよ。ここまでは行き過ぎだ、歯止めを掛ける、修正をする、そういうことを大臣間で協議していただくことはできませんか。大臣、お願いします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この重要経済安全保障に関わる法案でありますけれども、これはもう内閣として提出している法案でございますので、この法案に対する評価はお答えは差し控えさせていただきたいと思いますが、その上で、一般論として、公正な採用選考の観点からいえば、就職差別につながるおそれがある事項として、例えば本籍や家族の状況は原則として収集が認められないこととなっております。  他方、今度は、雇用主が応募者からどのような事項を把握することが適当かは一概に整理できるものではなく、特別な職業上の必要性が存在するなど、把握すべき内容について個別に合理性、必要性があるかどうかという観点で判断をしなければならないというふうに考えているところでございます。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 時間が来ておりますので、おまとめください。

大椿ゆうこ立憲民主・社民

○大椿ゆうこ君 はい。  これまで厚生労働省としては、大臣含め、就職差別、そして職場内での差別を許さない、その立場で厚生労働の行政をなさってこられたと思います。今回の法案は、やっぱりそこに触れる、そこを徹底的にやっぱり覆していく法案の中身ではないかなというふうに思います。  是非とも、厚生労働省としても、この法案についてしっかりと審議するその立場示していただきたいということを願いまして、今回の、今日の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てるように質疑をしたいと思います。  今日、私は、お配りさせていただいておりますけれども、技能検定についてお伺いをしたいと思います。  その意味ですけれども、資料二、御覧いただきますと、上のボックスですけれども、この技能検定制度は、技能を検定して公証する国家検定制度であって、労働者の技能と地位の向上を図ることを目的とすると、国が主体となると、そして名称独占資格でもあるといったようなことで、非常に、今の現状、企業の交渉力を上げていく上では大変重要な仕組みではないかと思うわけであります。  こういう業界こそ使ってもらいたいという意味で、あえて今日は例示をさせていただきますけれども、それは、例えば鉄骨業界、ここは国交省所管の建設現場で働く経産省所管の製造業に分類をされるということでありまして、建設業法で対象とする範囲に入っていないことから、例えば納期に係る働き方改革を進めていきたいと思ってもちょっと漏れてしまったり、価格交渉のところでも少し漏れてしまったり、こういった背景がありましたので、昨年四月六日、福岡県鉄構工業会の皆様方を斉藤国交大臣の下に御案内をして要望させていただきました。  その後の取組についてお伺いしたいと思います。

蒔苗浩司国土交通省大臣官房審議官

○政府参考人(蒔苗浩司君) お答え申し上げます。  建設業法は建設工事の請負契約を対象とするものであり、御指摘のように鉄骨製作に係る建設業者と鉄骨メーカーの契約は対象に含まれません。  他方、建設工事は、建設業者のみならず、鉄鋼メーカーを始めとする建設資材業者や測量業者など多くのプレーヤーとの共同により施工されるものであるため、こうした建設工事に関わる関連業者との取引についても適正化を図っていくことが重要と考えてございます。  このため、国土交通省では、毎年度建設業団体等に通知を発出し、下請契約の適正化等を要請しているところですが、福岡県鉄構工業会から斉藤大臣への要望も踏まえ、昨年度から建設工事に関わる関連業者との取引についても適正な請負代金や工期により契約を締結するよう同通知の記載を明確化し、適切な対応を求めているところです。  また、現在、国交省の職員が建設Gメンとして個々の請負契約を実地で調査し、働き方改革や賃上げを妨げるような契約を対象に改善指導を行っておりますが、建設業者が関連業者と契約をしている場合には、その内容についても確認を行い、適正化に努めているところでございます。  引き続き、建設工事に関わる多くの業者が工期を含めた取引の適正化が図られるよう取り組んでまいります。

秋野公造公明党

○秋野公造君 ありがとうございます。  これ、鉄構業界、鉄、構えですね、鉄構業界を建設のチームに加えていただいて通知の対象としていただいたことで配慮が行き届くようになって、ようやくスタートラインに着くことができたということだろうと思います。迅速な対応に感謝申し上げたいと思います。  この鉄骨製造業界ですけど、特定技能にも入っていませんでした。鉄鋼、鉄、鋼ですね、鉄鋼は入っている、メッキも入っているし、管も入っているのに、なぜかこれ、鉄構、鉄、構え、鉄骨業界が入っていなかったわけであります。  人手不足、極めて深刻な理由は、我が国の鉄構需要は安定をしているからと、これ大変喜ばしいことでありますけれども、溶接ロボットや自動加工機や、こういう最先端の技術を導入してももう間に合わないような状況になっておりまして、資料一には、日経新聞、同じく福岡県鉄構工業会が小泉法務大臣に対して特定技能に加えていただくように要請をした、御案内をした、そのことが記事になっているわけでありますけれども、その前に、所管である経済産業省に対して鉄骨製造業を特定技能制度の特定産業分野に位置付けること、お願いをさせていただきました。  この対応についてお伺いしたいと思います。

吉田宣弘公明党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(吉田宣弘君) お答え申し上げます。  鉄骨製造業につきましては、生産性の向上や国内人材確保のための取組を行ってもなお人手不足が深刻な状況にあるとして、昨年五月八日に秋野公造参議院議員に御案内をいただき、福岡県鉄構、鉄、構えでございますが、鉄構工業会から当時の里見政務官に鉄骨製造業を特定技能制度に追加する御要望をいただいたところでございます。  こうした中で、先般、三月二十九日に閣議決定をされました特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本指針及び特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針の変更におきまして、工業製品製造業分野に鉄骨製造業を含めた、鉄、鋼でございますが、鉄鋼関連の事業所を追加するところとなったところでございます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 ありがとうございました。  こうした中でとおっしゃっていただきましたけど、抜けていたところを、これも迅速に埋めていただきまして、吉田政務官には、最後までやり切ってくださいまして、本当にありがとうございました。  こうして、チーム建設、建設の現場でも抜け落ちている、そして特定技能からも抜け落ちている、こういった背景は、私は大手との関係も含めて、民間資格ではなかなか対等に議論をすることが難しいといった背景はあるんじゃないかと思っております。だから、どんどん民間資格を積み上げていって、屋上屋を重ねて、更新も加えて、そして高かったりして、本当にこんな資格必要なのかといったような、業界の中には不信を起こすようなことがあってもならないと。  その意味で、この厚労省が所管する技能検定制度をしっかり利用して、国家資格の中で、そして名称独占も勝ち取って、そして立場をしっかり強くするといったような取組、私は重要かと思っておりますけれども、改めて、吉田政務官にお伺いをしたいと思いますけれども、この鉄構業界には、民間資格として、鉄骨製作管理技術者と建築鉄骨検査技術者というのがあって、これを組み合わせて国家資格をつくるといったようなことは、いわゆるこの人材確保や地位向上や働きがいのある職種となって有益になるのではないかと考えますが、御見解お伺いしたいと思います。

吉田宣弘公明党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(吉田宣弘君) まず、先ほどの御答弁におきまして少し私が読み間違いをしてしまいました。まず、改めてこの点を修正をさせてください。  先ほど、特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本指針というふうに、指針と申し上げましたが、正しくは方針の間違いでございました。おわびを申し上げ、訂正をさせてください。よろしくお願いいたします。  その上で、今の御質問にお答えを申し上げたく存じます。  鉄骨業界は、建築物の安全性を左右する重要な役割を担っており、人材確保に向けて当該職種を魅力のあるものとしていく取組は大変に重要であると存じます。  その上で、国家資格の意義につきましては、例えば技能検定制度につきましては、労働者の有する技能を検定し、公証することにより、労働者の技能と地位の向上を図ることを目的としていると承知をしております。この技能検定制度のようなケースにおきましては、国家資格の対象になることによって地位の向上や人材確保に資するような効果が期待をされているものと考えているところでございます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 ありがとうございます。後押しお願いしたいと思います。  建設現場を預かる国交省の見解もお伺いしたいと思います。

蒔苗浩司国土交通省大臣官房審議官

○政府参考人(蒔苗浩司君) お答え申し上げます。  建設業は国民生活や社会経済を支える極めて重要な存在であり、中でも御指摘の鉄骨工事は構造物の安全を左右する骨格部分を形成する大切な役割を果たしております。こうした中で、民間資格の国家資格化によって更に建設業の現場で働く方々が適切に評価されることは業界の人材確保や地位向上などに資するものと考えてございます。  国交省といたしましても、引き続き、建設業がその役割を持続的に果たし続けていくことができるよう、担い手確保に向けた取組を業界とともに進めてまいります。

秋野公造公明党

○秋野公造君 ありがとうございます。後押しをお願いをしたいと思います。  こうして、我が国で非常に大切な職種が埋もれてしまっている、その地位向上のために技能検定、国家資格化していくということは重要かと改めて思う次第でありますけれども、厚労省に伺いたいと思います。  鉄構業界でありますれば、民間資格の鉄骨製作管理技術者と建築鉄骨検査技術者の二つの資格を組み合わせて、職業能力開発促進法に基づく技能検定、国家資格は可能ではないかと私は考えておりますが、厚労省の御見解、お伺いをしたいと思います。

岸本武史厚生労働省人材開発統括官

○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。  技能検定は、職業能力開発促進法に基づきまして実技試験及び学科試験によって行うことが規定されておりますほか、職種の新設及び指定試験機関の指定に当たりましては、高度な技能や専門的知識を要する等検定に値する職業能力が要求され、かつそれらの技能等を客観的に評価できること、検定すべき技能等が企業横断的、業界標準的な普遍性を有するものであること、対象労働者が地域に限定されることなく全国的に相当数存在すること、職業能力を評価する試験を全国的に毎年千人以上の規模で適切に行ってきた実績を有することなどの要件を求めておりまして、職業能力開発専門調査委員会における検討等を経て決定しているものでございます。  お示しの二資格でございますが、技能検定の要件の一つでございます学科試験及び実技試験を実施していることは承知をしておりますので、今後、関係する業界団体等から技能検定化に関する御要望がある場合には、このほかの要件に合致するかどうかを確認をいたしまして、必要に応じ助言、指導を行うなど、適切に対応してまいりたいと考えております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 ありがとうございます。是非よろしくお願いをしたいと思います。  技能検定、国家資格ともしもなりましたならば、これ、更新制ではなくなるということであります。今私が例示をさせていただきました民間資格につきましては、現行において国交大臣が認定する鉄骨製作工場の性能評価基準の資格要件の一つに位置付けられております。中身については今組み合わせると申し上げているから大丈夫かと思うんですけれども、更新制ではなくなりますけれども、更新制でなくなった後も引き続きこの制度に位置付けられることができるか、国交省に御確認をしたいと思います。

佐々木俊一国土交通省大臣官房審議官

○政府参考人(佐々木俊一君) お答え申し上げます。  ただいま御指摘いただきました建築基準法におけるこの大臣認定制度、これを実際に動かす際には性能評価を行っております。その性能評価におきましては、当然のことなんですけれども、鉄骨の溶接部の品質を確保するために、御指摘のとおり、必要な知識、技能を有する鉄骨の製作に携わる技術者を適切に配置しているということを要件とさせていただいています。その具体的な資格として、今まさに御指摘いただきました鉄骨製作管理技術者、建築鉄骨検査技術者等の資格を有することを求めているところです。  この大臣認定に係る性能評価におきましては、私どもの考え方としましては、これらの資格が更新制であるということを要件としているものではありません。その上で、新しい資格が仮にできるのであれば、引き続き大臣認定における技術者の資格としてそれを認めるかどうかということについては、その資格において鉄骨の製作に携わる技術者が必要な知識、技能を有することを担保できるか否か、こうした点で判断することとなると考えております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 ありがとうございました。更新制は求めないということを確認できました。  最後に、大臣、お伺いをしたいと思います。  もう岸本統括官に御答弁をいただけましたのでよく理解をしているところでありますけれども、この技能検定という国家資格化の仕組み、私は今の時世の中で物すごく重要な役割を持っていると思います。そういった企業の交渉力を高めるといったような意味でも、そして働きがい、自分自身のこういうモチベーションを上げていくという上でも、国家資格化というのは重要かと思います。  この制度、もう是非力を入れて推進をしていただきたい。今日は鉄骨を例示いたしましたけれども、応援をしていただきたい。大臣の御感想、お願いをしたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 委員との質疑聞かせていただきまして、こうした国家の資格のありようというものを通じて、実際、個人の働き方におけるインセンティブをより強化してその技能の質を高めるという意味で非常に重要であるとともに、職場における実際に全体の製品の質の向上、あるいはサービスの質の向上というものにも極めて重要に関係がある課題であるということを認識をさせていただきました。  改めて、厚生労働省としても、こうした技能検定等の在り方についてしっかり確認をし、そして充実させていくべく努力をさせていただきたいと思います。

秋野公造公明党

○秋野公造君 終わります。ありがとうございました。

杉久武公明党

○杉久武君 公明党の杉久武でございます。  質問の機会をいただき、ありがとうございます。  通告に従いまして、順次質問をしてまいりたいというふうに思います。  本日は、厚労行政と、あと消費税との関係についてを中心に質問をしたいというふうに思います。  まず、障害者相談支援事業を委託した場合の委託料に係る消費税の取扱いについてお伺いをいたします。  昨年七月四日の当時の加藤厚生労働大臣の会見において、障害者総合支援法第七十七条の障害者相談支援事業に関して、障害者相談支援事業の委託料の消費税を非課税と誤認している多くの自治体があることについての認識、所見を記者から問われ、大臣は、障害者相談支援事業は消費税課税対象になるというふうにお答えになっております。また、自治体や事業所等に周知し、間違った運用がなされないよう徹底していくと、なお、税務上の誤りについては国税庁に対応していただくと締めくくられ、その後、厚労省は、昨年十月の四日に各自治体に文書で障害者相談支援事業は消費税課税対象と通知をしたところでございます。  そこで、今日は国税庁にも来ていただいておりますので、まず国税庁にお伺いをしたいと思います。  障害者相談支援事業を市町村が外部に委託した場合の委託料に係る消費税の取扱いはどういう理由で消費税の課税取引とされているのか、その根拠を確認をしたいというふうに思います。

田原芳幸国税庁課税部長

○政府参考人(田原芳幸君) お答えいたします。  消費税法上、社会福祉法に規定する社会福祉事業として行う資産の譲渡等、こちらは非課税とされております。  障害者相談支援事業につきましては、社会福祉法上の社会福祉事業に該当しないことから、市町村が民間事業者に障害者相談支援事業を委託する際に支払う委託料は消費税の課税対象となるわけでございます。

杉久武公明党

○杉久武君 今御説明いただきましたとおり、障害者相談支援事業については社会福祉事業に該当しないと。で、社会福祉事業である場合は消費税法上非課税であるところ、他に非課税とする規定もないということで、今回、消費税の課税対象という整理ということでございます。  そういたしますと、自治体が消費税額を委託料に乗せて事業者に支払う必要があるということになると思いますけれども、そこで一つ単純な疑問が湧くわけであります。  それは、消費税は間接税でありますので、通常は預かった消費税と支払った消費税の差額を、手元に残った消費税を納めるというのが一般的な納税のやり方でありますので、会計主体として支払う消費税の総額が増えれば、その分納税額が減るというのが一般的だというふうに思いますけれども、今回の状況について、まず国税庁にもう一つ確認をしたいんですけれども、課税取引であるとすると、委託者である市町村は支払った消費税額を仕入れ税額控除できると考えてよいか、確認をしたいと思います。

田原芳幸国税庁課税部長

○政府参考人(田原芳幸君) お答えいたします。  地方公共団体が一般会計に係る業務として行う事業又は特別会計を設けて行う事業につきましては、当該一般会計、また特別会計ごとに一の法人が行う事業とみなしまして消費税法の規定を適用することとされております。  市町村が行うこととされている障害者相談支援事業につきましては、一般会計に係る業務として行う事業と考えられるところ、消費税法上、一般会計に係る業務として行う事業につきましては、その課税期間の売上げに係る消費税額から控除することができる消費税額は売上げに係る消費税額と同額とみなしまして、納税も還付も行われない制度となっておるわけでございます。  このような法令上の仕組みとされておりますのは、一般会計は消費税収や地方消費税収を受け入れる会計でありますので、一般会計が納税し、又は還付を受けるといたしましても、国及び地方公共団体の一般会計を全体として捉えれば、自らが自らに納税又は還付をすることと実質的に同じとなることを考慮したものと承知しております。

杉久武公明党

○杉久武君 ちょっと非常に技術的な話ではあるんですけれども、市町村における、市町村を始めとする地方公共団体も、営利法人と同様に、消費税の原則としては納税主体としての立場にあるというふうに理解をしております。  一方で、地方公共団体は、事業活動は公共性が強いものであることから、法令上の様々な制約を受けたり財政上の援助を受けたりするなど、営利法人と比べて特殊な面が多いことから消費税法上特例が設けられておりまして、今回の障害者相談支援事業が実施されている市町村の一般会計という単位になると、税額控除の計算においては課税標準額に対する消費税額と仕入れ税額控除は同額とみなして、結果として消費税の納税が発生しないということから消費税の申告義務がないと、こういう整理になっているのではないかというふうに思っております。したがって、要約すれば、結局、今回のように、非課税と思っていたものを課税ということで訂正をする場合は市町村の持ち出しになってしまうということになるのではないかというふうに思います。  以上を踏まえた上で、今回のこの消費税の適用が誤っている事案が散見されていることについて厚労省としてどのように対応されているのか。特に、やっぱり大事なのは、委託事業者の事業運営に支障を来すことがないように十分配慮すべきと思いますが、厚労大臣の見解をお伺いいたします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 市町村が実施する障害者相談支援事業については、社会福祉事業に該当せず消費税の課税対象となりますが、その取扱いについてはこれまで明確に周知がされていなかったことから、この取扱いについて誤認する自治体等が一定数生じているものと認識をしております。  そのため、昨年十月四日に事務連絡を発出し、障害者相談支援事業は消費税の課税対象であり、自治体が当該事業を民間事業者に委託をする場合、消費税相当額を加えた金額を委託料として受託者に支払う必要があることなどについて各自治体に対して周知をいたしました。この事務連絡を踏まえて適切に対応いただくよう、今年開催をした全国会議の場を通じて直接自治体に対して依頼をもしておるところであります。  厚生労働省としては、今後とも障害者相談支援事業に係る消費税の取扱いについて自治体等に対し丁寧に説明をしていくとともに、障害者相談支援事業の実施により、障害者の方々に必要な支援が届くよう取り組んでまいりたいと思います。

杉久武公明党

○杉久武君 しっかりとした取組を引き続きお願いを申し上げたいと思います。  次に、シルバー人材センターに係る課題についてお伺いをいたします。  先日の大臣所信では、私は高年齢者の雇用機会の確保について触れさせていただきましたが、雇用機会の確保策の一つとして地方公共団体において取り組んでいただいているのがシルバー人材センターでございます。シルバー人材センターは、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律に基づき都道府県知事の指定を受ける公益法人でございます。人材センターでは、地域の日常生活に密着した就業機会を提供し、高齢者の皆様が労働を通じて生きがいを得たり社会参加を促進したりするとともに、地域社会活性化にも貢献する組織だというふうに思っております。  シルバー人材センターは、会員に対し提供された役務の対価を支払いますけれども、まず、このシルバー人材センターと会員との取引というのはどのような形態になっているのか。委託なのか請負なのか雇用なのか、この辺りについて、厚労省にまず実態を確認をしたいと思います。

田中佐智子厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官

○政府参考人(田中佐智子君) お答えいたします。  委員御指摘ありましたとおり、シルバー人材センター、高年齢者雇用安定法に基づきます団体でございまして、臨時的かつ短期的な就業又はその他の軽易な業務に係る就業を希望する高年齢者に対しまして、主に請負や派遣といった形態で就業の機会を確保する、提供しております。  請負での就業機会の提供の場合ですが、発注者から仕事をセンターが受託を、受注いたしまして、センターは受注した仕事をセンターの会員に再委託をして、会員には報酬が支払われる形態となってございます。  派遣の場合ですが、こちらは雇用契約になりますので、会員へは賃金が支払われます。

杉久武公明党

○杉久武君 今、どういう取引形態かということを御説明いただきましたが、では、その場合の消費税の取扱いというのはどのようになるのか、これもケースに分けて国税庁から御説明いただければと思います。

田原芳幸国税庁課税部長

○政府参考人(田原芳幸君) お答えいたします。  雇用契約により会員に支払う給与につきましては、雇用契約に基づく労働の対価ということでありますので、事業として行う役務の提供の対価には該当しないため、消費税が課税されず、インボイス制度開始の前後を問わず、仕入れ税額控除の対象とはならない取扱いとなります。  また、請負契約により会員に支払う金銭につきましては、事業として行う役務の提供の対価に該当し、消費税が課税されることとなります。インボイス制度施行後は、仕入れ税額控除の適用を受けるには会員から交付を受けたインボイスを保存する必要があるということになります。  なお、会員が免税事業者である場合につきましてはインボイスの交付を受けることができないわけでございますが、免税事業者に対する支払につきましては、インボイス制度移行から三年間は八割、その後三年間は五割の仕入れ税額控除が可能となる経過措置が設けられておりまして、センターへの影響も相当の期間にわたって緩和されるものと考えております。

杉久武公明党

○杉久武君 雇用の場合はそもそも消費税は掛からないですけれども、請負の場合は課税取引になってインボイスの対応が必要になってくると、そういう御説明だったというふうに思います。  では、現在のシルバー人材センターの会員数と平均月収というのは、今、どういう実績でどういう推移なのか、まず事実を厚労省に確認をしたいと思います。

田中佐智子厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官

○政府参考人(田中佐智子君) シルバー人材センターの会員数でございますが、令和四年度は六十八・二万人となってございます。会員数につきましては、傾向としては近年減少傾向にございます。平均の月収ということで、月の平均収入ですが、令和四年度は三・九万円となっておりまして、傾向としてはほぼ横ばいで推移している状況にございます。

杉久武公明党

○杉久武君 今御答弁ありましたとおり、会員である高齢者の方々のシルバー人材センターの役務に対して、大体月で三・九万円程度、年に換算すると五十万弱ということになろうかと思いますので、これは一般の個人事業主と比べましても相当低い報酬だというふうに思います。  そういった状況の中で、昨年十月から消費税のインボイス制度が開始されましたけれども、シルバーの会員の方々がインボイスに登録をして発行するというのは現実的ではないというふうに思っております。しかし、インボイスがなければ、今度はセンター側が会員に対して出した仕事に対する仕入れ税額控除ができなくなりますけれども、シルバー人材センターそのものは公益法人でございますので、センターの運営は収支相償、つまり公益法人が行う公益目的事業として収入から費用を差し引いた差額がゼロ又はマイナスになるようにしなければならないという基準がありますから、新たに発生する税を納める財源をどこから持ってくるのかという問題がございます。  インボイス制度は導入されましたが、現段階では、先ほど国税庁からもお話ございましたとおり、経過措置があるため一定の猶予がございますけれども、厚労省として適切に対応していただかないといけない課題であるというふうに思っておりますので、このインボイス導入に伴うシルバー人材センターが抱える問題をどのように認識し、その解決に向け、厚生労働省としてどのような取組をされているのか、最後、厚労大臣にお伺いしたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) このシルバー人材センターでは、多くの場合、発注者がセンターに仕事を発注し、センターが会員に仕事を再委託し、会員に報酬を支払うという仕組みが取られております。  こうした中で、昨年十月から消費税のインボイス制度が導入されましたが、会員の多くは個人の高齢者であり免税事業者に該当するため、インボイスの発行を行うことができず、センターは報酬に係る消費税額の仕入れ税額控除を行うことができないということになりますが、厚生労働省としては、これによりセンターの会員が適正な報酬を受け取ることができないような事態を避けるために、都道府県知事に対して、地方公共団体がセンターに業務発注をする場合に適正な価格設定を行うように依頼を行っております。  あわせて、このインボイス導入後も、センターが受注収入を増やし安定的な事業運営を行えることができるように、センターにおける介護分野での受注機会の開拓や事務処理のデジタル化の支援を行うなどの取組を行っております。  なお、フリーランス新法が制定されたことを踏まえ、センターにおきましては発注者と会員との間で直接の契約関係が成立するように契約方法の見直しを行うこととしておりますが、こうした見直しが行われれば消費税の課税関係も変更されることとなります。  いずれにせよ、厚生労働省としては、今後ともセンターが安定的に事業運営できるように必要な支援をしてまいりたいと思います。

杉久武公明党

○杉久武君 しっかりとした支援を引き続き進めていただくことをお願い申し上げまして、時間になりましたので、以上で質問を終わります。  ありがとうございました。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十四分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。本日もよろしくお願いいたします。  まず、今日の一問目は、さっきからも質問が続いておりますけれども、小林製薬の機能性表示食品に関する課題について質問をさせていただきます。  大臣は、昨日、大阪市の横山市長と面談をいただきまして、この件に関しては、厚生労働省と大阪市が連携をして原因究明と再発防止に取り組んでいただけるということですので、私からも是非よろしくお願いを申し上げたいと思います。  それで、今日のテーマは、そもそも、今回のこの紅こうじを含む機能性表示食品、これの健康被害が最初に感知されたのは一月十五日だったと。この一月十五日に、この患者さんを診察していたと思われる医師から小林製薬側に、腎疾患などを引き起こす有害物質、シトリニンが含まれているのか、いないのかという照会があったというふうに、そういう報道がなされております。  まず最初にお聞きしたいのは、この一月十五日の照会というのは、このシトリニンが含まれているかどうかの照会だったのか、それともそういった健康被害が生じているよという通報であったり報告であったりしたのか。まず、どういう連絡だったのかということを教えていただきたいと思います。

大坪寛子厚生労働省健康・生活衛生局長

○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。  小林製薬にこの辺り確認をいたしましたところ、一月十五日に医師から小林製薬に連絡があった際には、今般の小林製薬が製造した食品を摂取した患者が急性腎不全を起こした可能性があるというまず報告がありました。その上で、医学的観点から幾つか照会があったということであります。その中には、先生がおっしゃったシトリニンに関する問合せもあったというふうに承知をしております。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 まず、患者さんを診ていておかしいなと思って、多分問診をしたんでしょうね、どういう薬を飲んでいるか、どういう健康食品を使っているかと。その中で、医師が疑って、まずは医学的に関心があったので問合せをして、そのときにいろんな情報も伝わったということでありますけれども、その後どうなったかというと、一月十五日の第一報以降、これは報道によりますと、二月初めに医師からの照会が相次いだと、小林製薬側に照会が相次いだと。  まず一つお聞きしたいのは、これは何件くらいの医師からこの照会が相次いだと、そのまず件数がどれぐらいかということを知りたいのと、それからもう一つは、今回、その医師は本来どうすべきだったのかという問題があると思います。あくまでも、今回照会という話がありましたけれども、仮に、この健康食品を取って健康を害したということを医師が感知した場合は、その製造元に話を聞くだけで、あるいは問い合わせるだけでよかったのか、あるいは食品衛生法に基づいてこの医師は保健所に届け出るべきだったのか、どうすることが本当はよかったのかということを教えていただきたいと思います。

大坪寛子厚生労働省健康・生活衛生局長

○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。  まず件数でございます。小林製薬に確認をいたしましたところ、医師からの報告は、第一報が今おっしゃっている一月十五日でございます。その後、二月一日までの間に医師から三件追加で報告があったというふうに聞いております。  今回の事案につきまして、食品衛生法上は医師に届出の義務等、特に課せられたものはございません。ただ、食中毒の場合、これは診断した医師は直ちに最寄りの保健所長に届け出る旨の規定がございます。  それ以外の場合には、医師から報告義務は課せられておりませんが、一般論として申し上げますと、特定の食品等による健康被害が疑われる場合、医師から製造元ですとか販売元、また自治体への報告、こういったことがあることはございます。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 ですから、通報をすることはあり得るんだけれども、それが何か法律で規定されているとかそういうことではないということなんですね。  これ、なぜかというと、ちょっと私が医師側の立場からこれを考えたときに、我々は、健康食品であろうが特保であろうが、あるいは今回の機能性表示食品であろうが、見ている観点は、医薬品なのかそうじゃないのかということでまず見分けをしているわけなんです。機能性表示食品だからといって、何か特別な、何というか感覚を持つわけではなくて、これは医薬品ではないだろうということで、そこからスタートをしているので、なかなか、これを感知をして、そして世の中に素早く、いや、健康被害が生じているんだということを伝えるというのは、これなかなか制度上難しいんじゃないかなというふうに、まず感想としては多くの医療従事者はそう考えるんだと思います。  そして、結果として二か月以上の、それが報告をされないという、こういう期間が起こったわけですけれども、これ消費者庁にお聞きする課題かもしれませんが、三月二十一日の夕刻にこの小林製薬側から消費者庁に第一報が入ったと。これ、昨日の日本維新の会の厚労省と消費者庁のヒアリングからそういうふうな説明を受けましたけれども、これ、小林製薬が三月二十一日の夕方に届出をしようとこの決断に至った理由は、件数の多さなのか、あるいは健康被害のこの臨床像が特別なものだったから、あっ、これは危ないんじゃないかとなったからなのか、この二か月たってから、最後、小林製薬が消費者庁に届けようと思ったその最後の決断理由は何だったのか、これ教えていただきたいと思います。

吉岡秀弥消費者庁次長

○政府参考人(吉岡秀弥君) お答えいたします。  三月二十一日の夕刻に、小林製薬から消費者庁に対しまして、複数の消費者において健康被害が出ており、詳細を面談で説明したいとの一報を受けたところでございます。しかしながら、先方の都合によりまして小林製薬の記者会見前である翌二十二日の夕刻に面談をすることとなりまして、その場で小林製薬の方から、健康被害の評価を実施し、報告する準備をしていることと、それから当該製品は自主回収することについて御説明を受けたところでございます。  当方といたしましては、同社がどういう判断によりましてこうした報告をするに至ったかを説明する立場にはございませんけれども、消費者庁への報告は、届出食品による健康被害の発生及び拡大のおそれがあるとして報告をなされたものと捉えておるところでございます。  いずれにいたしましても、一月の医師から同社への連絡から健康被害の評価結果の報告まで二か月も掛かっていることにつきましては、誠に遺憾と言わざるを得ないと考えておるところでございます。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 小林製薬がどういう考えで届け出たのかは消費者庁としては分からないということでありますけれども、ここはでも分析をしないと駄目だと思います。  さっきから医師の話をしました。製造元の話もしました。でも、それを早く、早く感知をして、どうやって世の中に知らせて二次被害を減らすのかということについては、医師も特に法律的な規定はないと。小林製薬側も、なぜ三月二十一日を選んだのかよく分からないと。そうしたら、今後再発防止をしていくに当たって、こういうことを企業がやれば社会的な信用は失います、あるいは法律的に問題ですと言われるのか、あるいは公衆衛生上、医療者はこういう対応をしなければ、これはよくないですよということが何も分からないままに二か月進んでいたということだと思います。  それで、大臣にも少しお伺いをしたいと思うんですけれども、大臣は三月二十六日の記者会見後に、小林製薬が原因究明の調査をしている間に行政に対して情報提供しなかったことは遺憾だと、こう記者会見後に述べられているんですけれども、一月十五日の第一報から三月二十一日夕方の小林製薬が消費者庁へ連絡を入れるまでの間のどの段階で行政と情報共有をすべきだったと考えておられて遺憾だという発言をされたのか、これを教えていただきたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) まず、この食品衛生法第五十一条に基づいて、事業者は、食品等に起因する疑いのある健康被害に関して医師の診断を受けた消費者からの情報を得た場合には、これ、都道府県知事等に情報提供するよう努めることとされております。  この規定を踏まえれば、この一月十五日に医師からの一報、これは死亡事例の一報でもございます。したがって、速やかに都道府県知事等に情報提供することが適切であったと私は考えます。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 今の説明で分かったことと、それからなかなか難しいなということと二つあります。  というのは、その死亡事例というのも、元々持っておられた病気で亡くなったと、そして、その途中にこの機能性表示食品の摂取があったという、こういう場合もありますですよね。あるいは、機能性表示食品を取った直後に急激に悪くなって、そして死亡に至ったという場合は、これは因果関係が深く疑われると。いろんな状況がある中で、正直、これは止まってしまっていたわけですね。現実としてはこれが止まってしまっていたということが問題としてあると思います。  例えば、先ほど食中毒という話がありましたけれども、医師側からすれば、熱を出したりおなかを壊したり嘔吐をしていると、そういう人が大量に運ばれてきていたと、聞いたら、どうもどこかのホテルで弁当を食べたと、あっ、これは保健所だなと、これ、やれると思います。あるいは、亡くなった場合ですね、これは医師法二十一条というのに基づいて、異状死だと、つまり、診断書を書こうと思ったんだけれども書けないと、ひょっとすると、別の事件であったり、警察へのこれは協力になりますという届出もありますし、あるいは、ワクチンだったら副反応の報告制度だねとか、みんな結構フットワーク軽く、医療者みんな動けるんですよ。  だけど、今回の場合は、これ、どれでもないですよね、今私が申し上げた。どれでもないことでありまして、私はやはり、先ほど、そういう死亡事例があって、それを感知した場合には都道府県知事等への届出が適切だったという話がありますけれども、やっぱり医薬品じゃないもので起こったときに、医療者は、医師ですね、この場合は、どう動くべきなのかということに関しては、そこにやっぱり着目をして、ガイドラインとか、あるいは法律に位置付けなくても政省令できちっと分かるようにすべきだと思いますが、厚労省の見解、いかがでしょうか。

大坪寛子厚生労働省健康・生活衛生局長

○政府参考人(大坪寛子君) 先生御指摘のとおり、健康食品等につきましては、未然防止、被害発生時の拡大防止のために、自治体や医療機関、関係者、連携して対応するということになってはおります。  ただ、現行制度におきましても、法第五十一条に基づいて、医師等の診断に基づく健康被害の情報を事業者が得た場合には、努力規定でありまして、そこで、自治体に対しては、この要領というもので、こういう項目についてチェックしてくださいというものを出しておりますが、確かに、医療機関の方には、報告をしてくださいという連携のお願いをしているだけで、特に様式ですとかチェックポイントとかはお示ししているものがございませんので、こういったことも今後因果関係等々を整理した中で必要な手当てはしていきたいと思います。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 いろんなこれから改善案を考えていかれると思うんですけれども、是非、今日私が申し上げたような観点を踏まえて改善策を是非つくっていただきたいと、このことを申し上げたいと思います。  大臣、ありましたらお願いいたします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 先ほど死亡事例が一月十五日であるがように私発言してしまいましたけれども、実際には三月二十二日、(発言する者あり)二十六日にその正式な報告があったということであります。  ただ、いずれにせよ、この一月十五日から実際にこうした医師らのその報告が小林製薬の方に来始めたという報告は小林製薬の方から受けておりますので、したがって、その初動時期において速やかに本来は報告すべきであったというふうに考えているということを改めて申し上げたいと思います。  ただし、その上で、先生御指摘のように、その医師の立場からの判断というのについては、当初の場合、いろんな症状の原因というのは明確になっているわけではございませんので、それを判断をし、そしてその因果関係を捉えて、そして報告をするというのはなかなか難しい立場にあるだろうと思います。  したがって、その点については慎重によく考えながら、こうした事例における対応の仕方というものについては我々も判断すべきかというふうには思います。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 医師は、医療をすると同時に、公衆衛生にどう協力していくかという役割もありますので、その辺も踏まえて、是非今後のルール作りをお願いしたいと思っております。  それでは、少し論点を変えまして、今週、決算委員会で途中まで少し質問させていただいて、後ほどまた厚労委員会で質問させていただきますということをお話ししたので、ちょっとその辺を引き続き質問させていただきたいと思います。  実は、AI診断、AI機能を使った医療というものが、これ、これから広がっていく可能性がございます。AMEDの方でも、こういったAIを使った診断機能であるとか、こういったものを開発、サポートをしていただいているというふうに認識をしておりますけれども、一つは、診断がより正確にスピーディーになるという面と、それからもう一つは、先週、先々週、ここの委員会でも話がありましたけれども、医療従事者の負担軽減にもなる可能性があるということが言われております。  私も幾つかのAIを使った診断であるとか医療機器見たことがあるんですけれども、例えば患者さんと医師、看護師が話したら、その内容、音声が比較的正確な専門用語も使いながらカルテに記載をされていくと、こういう入力機能もありますし、それから、毎日同じ病気で何回も何回も患者さんに説明をしないといけないんですけれども、AIは世界中の論文を読み込んでくれていまして、患者さんからの質問にもチャットGPTみたいな形で結構正確に答えることができると、いろいろな可能性があるんです。  一方で、そういったいろんな医療を行ったときのいわゆる診療録ですね、この診療録というのは、実はこれ、今、医師法二十四条で規定をされていまして、医師は、診療をしたときは、遅滞なく診療に関する事項を診療録に記載しなければならないと、こう書いてあるんですね。だから、記載を必ず診療録しないといけないと。よく最近、患者さんから、ドクターがパソコンばっかりを見ていて自分の顔を見てくれないと、嫌われたんじゃないかと。そんなことないんですね。これ、医師法二十四条に基づくと、記載をしなければいけませんので、キーボードで打っているのは、あれは医師法二十四条に従って記載をしているわけなんです。  で、記載とは何かといいますと、例えば、患者さんへの説明であるとか手術の記録を一旦文字や数字に置き換えて書類や記録物に記すということが、これが医師法二十四条に基づく記載というふうに考えられています。昔はペンと紙カルテだったんです。それが電磁媒体でもオーケーだよということになって、キーボードで打っても記載に当たると、こういうふうになってきているわけですけれども。  実は、こういうAIが進んでくると、動画とかあるいは音声とか、もっと言えば、先ほど申し上げたチャットGPTの、AIが何を考えているかも含めて、それを電子カルテに載せていくと、こういう状況も起こってくる中で、この記載というのは、今私が申し上げたような文字や数字以外のものもこれは記載という概念に入るのかどうか、これを参考人にお聞きしたいと思います。

浅沼一成厚生労働省医政局長

○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。  医師法上の条文上の規定によれば、診療録は文字による記載が必要であり、現時点では音声や動画等のみにより診療録の記載義務を満たすとは申し上げられませんが、診療録につきまして、例えば音声入力や録画データからの文字起こし機能を用いた入力を行うことは差し支えないと考えております。  また、診療録として法令上記載が必要な事項に加えて、例えば患者とのやり取りや治療の様子につきまして、情報の取扱いや患者の同意等に留意した上で、音声や動画など様々な方法により保存することも可能でございます。  以上のような整理ではございますが、委員御指摘のとおり、デジタル技術の進歩に伴いまして、診療録についてどのような記載、保存方法が適切か、医療現場の負担軽減や質の高い医療の提供に資する観点から考えていきたいと思います。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 ですから、もう時代に合わせてこれから考えていっていただきたいと思いますので、例えばですね、例えばこの二十四条の記載という文字を記録に変えるというのも一つの方法だと思います。あるいは、記載とはということで、あらゆることを政省令レベルでできるということを決めていくのも、これも大事なことだと思いますので、その辺り、ちょっと行政的に、今後進んできたときにどう整理をしていくのか、これもまた考えていただければなというふうに思います。  それでは、ちょっとこれも決算委員会の更問いにまたなってきますので、大臣、お願いをしたいと思います。  先日の決算委員会では、結局、終末期医療、これに関して二つのことをお聞きをしました。一つは事前指示書、リビングウイルというものですけれども、こういったものをやっぱり普及させるべきじゃないかという御質問をさせていただきましたけれども、大臣からのお答えは、そういった一定の形式を示すと患者さんがかえって何か強制されるというふうな気になるんじゃないかと、あるいは、そこの記載を一定のものにすると治療の選択肢が狭まるんじゃないかという、そういう答弁があったんですけれども、若干ちょっと私が言いたかったことと少しずれているところがありますので、今日はちょっとそれの修正の質問をさせていただきたいと思います。  まず、大臣にもう一回お聞きしたいのは、いわゆる終末期医療を受けるときや、あるいは人生の終末期を迎えることを想定した事前指示書、いわゆるリビングウイルですよね、これを書くということのデメリットですね、強制するのではなくて、それを書くということのデメリットというのはどんなことが考えられるのか、教えていただきたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 人生の最終段階における医療とかケアについては、御本人が主体的に考えることが極めて重要であると。その上で、自らの意思を書面で残される方々の思いは、これは尊重するべきだというふうに思います。ただし、人生の最終段階において、御本人の気持ちというものは、先生もう御存じのとおり、様々に揺れ動くということが言われております。したがって、その気持ちが揺れ動くことが想定されているために、書面に最終的な本人の意思が反映されているかどうかという点も同じく留意をしなければならない必要性があるだろうというふうに思うわけであります。  したがって、厚生労働省としては、この人生の最終段階である医療、ケアの決定までのプロセスとしてのこの人生会議という、御本人や御家族、そして医療担当者との間のその話合い、会議の場というもの、すなわち、そのプロセス、機能そのものが非常に重要であるという観点でこの人生会議の普及啓発を進めることがまずは重要だと、こう考えているところです。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 私がちょっとどう聞いてどう答えたかということをちょっと振り返ってみますと、私はまず、リビングウイルそのものをまず普及させていくべきだということを申し上げたわけですね。だから、書きたくない方にまで書いてくれという話をしているんじゃなくて、書きたいとか、あるいは何か残したいという方に対して、それを残せる機会であるとか、あるいはどうやって残すのかなというノウハウをちゃんと分かるようにするということは、これは行政のサービスとして僕はやっていいんじゃないかなというふうに私は思うわけです。  だから、私が申し上げたことをちょっと一字一句読み上げますと、厚生労働省のホームページを見ても、事前指示書、リビングウイル、どういうものなのか、どうやって書くのかということが全く案内されていないんですけれども、私はこういうことをやはりきちっと普及啓発していくべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうかという、まずこういう質問をしたわけですね。  だから、何かひな形を載せて、そこにみんなが書きましょうなんてことを言っているわけじゃなくて、書きたいという人の気持ちをどうやって保障してさしあげるのかという、ここが大事なんだということを私は申し上げたわけなんです。  レクのときに、実は私は自分の読み原稿を渡していまして、厚労省の方に、こう書いてあるんですね。厚生労働省のホームページにも事前指示書のひな型を掲載すべきではないかと、こう書いたわけです。このひな形のガタは、私は血液型の型を書いたんです。わざとしているんです。わざとと言ったら変ですけれども、自分の思いはそうだと。  ところが、速記録の答弁書返ってくると、音は一緒なんですけれども、いや、厚生労働省におきましては、御指摘のような事前の指示書のひな形を示した場合に、書面化することが一律に強制化される誤解を生むんではないかということについて多少の懸念がございます、それから、治療、ケアに関する定型的な項目を設定することにより、かえって本人の選択を狭めるといったことも実は懸念をしております。ここのひな形には、人形の形のカタを書いているんです。  大臣は意識されていないと思います、多分、答弁返されないけど。これ全然、全然というか、多少意味が変わっていて、人形の形のひな形というのは、書式ですね、例えば、水分の補給は点滴しますか、しませんか、人工透析はしますか、しませんか、心臓マッサージはするか、しませんか、こういうものを規定を決めてここにチェックをしていってくださいと、これが人形の形のひな形なんですね。  私が申し上げていたのは血液型の型ですから、これはそういう特定の書式ではなくて、こういう書き方がありますよと、これは模範というか見本なんですね。だから、例えばいろんな形があったらいいと思います。別に終末期の医療のことが書いていなくても、自分は、あなた、子供が嫌だと思うことをお母さんにもしないでくださいと、これを書いてもらうだけでも、それは要するに事前指示書なんです。  何で私がそのことにこだわるかといいますと、人生会議というのがまだまだ知名度も上がっていません。そのときに、別にそんな、人工透析をどうするかということをチェックするだけじゃなくて、そういった言葉、あるいは動画でもいいですよ、そういったものがある方が人生会議だってやりやすいんじゃないですかと。これ、僕は当たり前のことだと思うんですよ。強制するんじゃなくて、ないのとあるのとどっちがいいですかといったら、それは私、絶対ある方がいいと思いますよ。  でも、認知症のお母さんが、平仮名だけの字でしんどいことはやめてくださいと書いている。これだって立派な事前指示書ですよ。だけど、なぜか厚生労働省は何か定型的なひな形を想像して、いや、こんなことをホームページに掲載をしたら、何か強制することになる、治療の選択肢を狭められる、あるいは反対があるといって、かたくなに、いや、そういうものじゃなくて人生会議ですよと。  いやいや、人生会議と事前指示書がセットで話し合う、そういった一つのたたき台というかきっかけになれば私はすばらしいんじゃないかなということで、事前指示書、リビングウイルの普及をもっと後押しすれば、国民もきっと自らの過ごしたい終末期を過ごせるんじゃないかと、僕は当たり前のことを言ったつもりなんですけれども、なかなか厚生労働省の答えがかたくなだということで、私が考えていることはこういうことですということを今日お伝えしたんですが、大臣から何か御所見や御感想があればお願いしたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) そのかたくなな厚生労働省の今大臣の立場でお答えをしているわけでありますが、実際に、類似の質問に関わる世論調査の中で、文書にして残したくないというように答えられている方々の割合というのが四割を超えていたんですね。  したがって、こうした文書で示すことについて、まだまだ国民の間でそういうヘジタンシー、ちゅうちょがあるという状況下において、そのある種のひな形というようなものを政府が例えばモデルのような形でお示しするようなことをすると、それが何か一つのその形として固定観念につながるようなことになってしまっては、国民の意思にそぐうような形でそのリビングウイルというものを尊重することができないことになりはしないかという、そういう恐らく警戒心、その配慮というのがあってこうした慎重な立場を取っているんだろうというふうに思います。  ただし、先生御指摘のように、まだ人生会議というものについての普及啓発というものがまだまだ十分ではございません。これをまたしていくプロセスの中で、そうしたこの文書に関わる書き方等についての議論もその中で恐らく世論が形成され、集約されてくることを私は期待します。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 はい。  時間が来ましたので、これで終わりますけれども、頭をちょっとだけ柔らかくするために、これだけ指摘しておきたいと思います。  記載した書面に従って治療方針を決定することを法律で定めることについて反対されている方が四四・五%なので、ちょっと前提違うということだけ指摘して、私は終わりたいと思います。  ありがとうございました。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。今日は二十分、よろしくお願いいたします。  今日は、有期雇用労働者、非正規労働者の賃金改定の在り方について議論させていただきたいというふうに思います。相当、今日は私、私見を持って、大臣に私の私見に対しての見解をたくさん聞きたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。  政府は、全ての労働者の賃上げに向けて、企業間取引の適正な価格転嫁やこれまでになかった労務費にも着目をして、下請法や優越的地位の濫用、これに対策を進めていくというようなことで、中小企業も含めて賃上げに応じられるように体制整えていく、税制や経営支援していくということをもう二年間続けておられます。  ただ、厚生労働委員会でも度々議論になりますけれども、働く人全て、特に非正規雇用で働く人たちの賃上げについてなかなか波及していかないというところは課題として挙がっています。やはり波及効果があり即効性があるのは、最低賃金、ここを引き上げていくことだということは全員の認識だというふうに思います。最低賃金法に基づき国が賃金の最低限度を定めて、使用者はその最低賃金以上の賃金を支払わなければならないとする制度です。  よく耳にしているのは、この最低賃金と言っていますが、地域別の最低賃金なのですが、もう一つ、特定最低賃金という仕組みがあります。特定最低賃金は、特定の産業について設定される最低賃金です。  まず、政府参考人に聞きたいと思いますけれども、関係労使の申出に基づいて最低賃金審議会の審査、審議を経て、同審議会が地域別最低賃金よりも賃金水準の高い最低賃金を定めることが必要と認めた産業についてこの特定最賃というのが設定されていきます。様々な免許や資格を取得して働くことを求められている非正規で働くような人たちの賃上げは、この地域別最低賃金の引上げだけでは足りないというふうに言われている職種もありますし、もう一つ、労組の組織率が低過ぎるということも明らかになっているという現状の認識の下、人材確保が必要な事業者や職種について政府が支援を進めているという先ほどの観点からも、賃金改定の目指すべき水準として、地賃だけではなくて、特定最賃での取組についても政府からの何らかのアクションを起こすということが私は必要になってきているタイミングじゃないかと考えていますけれども、厚生労働省の認識、お答えください。

鈴木英二郎厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(鈴木英二郎君) 委員御指摘のように、地域別最低賃金につきましては、全ての労働者につきまして賃金の最低限を保障するセーフティーネットでございまして、これは全ての地域において決定しなければならないのに対しまして、特定最低賃金といいますのは、企業内におけます賃金水準を設定する際の労使の取組を補完し、公正な賃金決定にも資するものとしまして、産業別や職業別の賃金水準を関係労使のイニシアチブに基づきまして地域別最低賃金よりも高い水準で設定しようとするものでございます。  これにつきましては、労使のイニシアチブというものを申し上げましたけれども、これまでもこの制度につきましては労使が率先してこの制度を使っていただくということを中心につくられてきたものでございますので、私ども厚生労働省としましては、関係労使から特定最低賃金の設定の必要性について申出がございましたら、最低賃金審議会で円滑な審議が進められるよう厚生労働省として努力してまいりたいと考えてございます。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 今、厚生労働省の考えは分かりました。  しかし、令和三年度は一件の特定最賃が廃止されています。近年、新たな特定最賃というものが出てきてもいないという現実もあります。  また、令和四年度の改定では、特定最賃の全国加重平均は九百四十二円と、地賃の全国加重平均が千四円という中で、六十二円もこの特定最賃の加重平均が下回っているわけなんですよね。考えるに、免許や資格を持っていたり、まだ特に必要とする職種に従事する方々の賃金の下支えの機能というのをこの特定最賃というのが全く果たせていないというのが認識すべき内容なんじゃないでしょうか。  今の指摘に対して、特定最賃が地賃の加重平均よりも低いこと、また特定最賃の存在意義に対する武見大臣の考え方、教えてください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この特定最低賃金に関してでありますけれども、私の方に来ている報告でございますと、地域別最低賃金の全国加重平均が令和五年度一千四円となった一方で、特定最低賃金は九百七十円というふうに報告が来ております。  ただ、いずれにせよ、この特定最低賃金というのが、地域別最低賃金と異なり、新たな特定最低賃金を決定するための関係労使の申出が要件でありますので、必ず設定されるものではありませんけれども、労使が主体的に地域別最低賃金をこれ上乗せしようとする際の選択肢として、下げる方じゃありません、上乗せしようとするときの選択肢としてその役割が引き続きあるものと考えております。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 上乗せしようとする、労使の、さっきの参考人の言葉を借りれば、イニシアチブという言葉で表現されていましたけれども、この特定最賃を決めていくため、引上げの必要性、これを武見大臣は上乗せしていくという言葉である意味必要性はあるというふうに言っていただいたんだと思うんですけれども、例えば介護の関連業種の人たちの特定産業として最低賃金を上げていこうということも、私は、本来活用できるはずです。  ここまで皆さん、現場が上げなきゃいけない、上げなきゃいけないと言っているのに、なぜ特定最賃というところを使って上げていこうという動きが出ないのか。これ労働側だけじゃなくて、要は使側の方、使う側の方も、本当に今人手不足で、賃金上げてくれとこれ両方とも言っているはずなのに、なぜこれが使われていないのか、その疑問があって、私、今日これ質問しているんですよね。  例えば、介護関連産業だけではないんですけれども、職種が特定の地域、一地域に集約して、集積して事業を全てが行っているわけではない。また、私はこれ、自分自身も労働組合の活動をしていた組合員の一人として反省も含めてなんですけれども、今いわゆる、昨年の十二月の労働組合実態調査、厚生労働省から出ているものでいきますと、組織率が一六・三%という実態、もう三十年間ぐらい下がり続けているという現実も、もうこれ事実として分かっているわけなんですよね。そういう中で、この特定最賃が活用されていないというところに対して、私は課題意識を持ってやるべき、取り組んでいくというところを政府として動き出すべきじゃないかと思っているんですね。  関係労使の申出をするためには同種の基幹労働者の二分の一以上という特定最賃のこの要件、これが今言ったような現状を把握すれば満たせる基準じゃないというのが今の現状なんじゃないかというふうに考えているんですね。  で、特定最賃を賃上げしていく、賃上げをするための手法、賃金を上乗せしていくという手法に使うんであれば、この現状の下がり続けている労働組合の組織率、ここも厚生労働省として、この要件が入っているということでの課題認識として捉えて、制度を何らか見直していくべきだというふうに、私、武見大臣、考えているんですよ。  特定最賃が実態として活用できていない要因、こういう要件にあるのではないかというふうに捉えて、要件の見直しということに対しての必要性、武見大臣はどうお考えになられるでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 現状でおけるこの特定最低賃金の考え方というのは、これは地域別最低賃金と異なっていて、審議を進めるに当たって関係労使から申出がなされることを要件としております。労使の主体性というのがより強い仕組みであるというのがその特徴だと思います。  その上で、新たな特定最低賃金を設定するための申出要件については、公労使三者構成の中央最低賃金審議会において、労働協約の適用を受ける労働者が二分の一以上いることとされたことに基づいて運用されております。このような特定最低賃金の性格や成り立ちを踏まえますと、特定最低賃金の要件の在り方についてもやはりこの労使のイニシアチブというのを大事にする必要があるだろうというふうに考えております。  ただ、今先生御指摘のように、労働組合の組織率が低くなってしまって、例えば非正規雇用労働者のような形で、その枠にいてその人たちの声がなかなか聞こえてこないというような状況をどうするのかという問題意識をお持ちになるのだろうと思いますけれども、この点については、改めて、そうした非正規雇用労働者に関わる賃金の在り方について含めて、こうした既存のまず労使の枠組みの中でしっかりと御議論をいただいて、そして、それをまたこの政労使の協議会の中でもそれを活用していただいて、そしてこの特定最低賃金というものの制度の在り方というものにうまく反映させていっていただければ、これは大変意義のあることになるのではないかなというふうに思います。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 何でも法律は成り立ちがありますし、その経年、法律が制定されてからの活用という積み重ねがあります。その中での状況変化の一つとして、私は労働組合の組織率の話をしたり、業種、業態の在り方がそもそも変わってきている、その特定の地域での集約を同業種でしづらくなっているというようなところも本当に放置していていいのかというところを今日問題提起させていただいたわけなんですね。  なので、今すぐ必要性があるかないかというところでいけば、私も、自分自身、じゃ、自分たち、労使関係持ってしっかりやっている産業別の労働組合がそれを容認するかというと、それは自分たちの交渉をしていくというところの中に政府が介入をするというのはおかしいという意見は一定程度あります。  ただ、介護の業界の中では、一部、労使共に、やはりこういうところで特定最賃のような形で決めていくという枠組みがつくりたいんだけれども、なかなか労使共に、その二分の一要件というところが相当ハードルが高くて集められないという現実もあるということを考えたときに、何か違う枠組み考えていかなければ、今日も石橋委員が話をされていましたし、私も昨年から申し上げている介護従事者のその賃上げに向けての、全産業平均にどうやって近づけていくかというようなところの議論の中で、その労使の声を本当の意味で反映させながら、大臣の思いも合わせて賃上げしていくというところには、一つ活用できる、何でしょう、道筋がこの特定最賃の枠組みを何らか変えていくことでできるんじゃないかということで、今日、この問題提起、課題提起させていただきました。  質問を入れていなかったんですけど、武見大臣があえて労使のところでこの話合いが大事なんだということを相当強調していただいたので聞きます。  政労使会議というのを、今、本当に重要視して今の政府はやっているんだ、中央でもされて、今回はもう全国でもそれぞれ力入れてやっていると言っていたんですけど、この特定最賃についての問題提起、課題というようなところって、私、議論、議事録見ている限り余り見ないんですよね。  この政労使会議の中でしっかりと取り扱っていくというようなところ、ここはどうでしょう、武見大臣、通告していないんですけれども。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この政労使会議、三月十三日に行われた会議で、連合の方の代表から特定最賃に関わる問題提起というのがあったということをお聞きしております。極めてこれは重いかつ重要な御提議だと、御提案だというふうに私受け止めます。  したがって、この政労使会議の中で、特定最低賃金というものの今後の在り方、運用の仕方、これをしっかりと議論をしていただいて、それで、さらには、実際に労使の中での御議論にもどんどん反映させていただいて、そして新しい仕組みというものをその中でうまくつくっていくことができれば、それは最も好ましいことになるんじゃないかなと思います。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 新しい仕組みがつくられていく、労使双方での話合いの中で、しかも政府も入った形で議論されてつくられていくことが望ましいということでした。  なかなか、積み上げがある中で、課題は分かっているけれども、それぞれ自分たちが、何でしょう、足らざるところがあるという中でこの活用されていない制度が続いてきているという現実もあると思うので、そこに対しての課題提起という意味でいけば、政府の、今のこの停滞する日本のその賃上げの動きを今動かしているという自負があられるのであれば、ここに対しても何らかのアクションを起こしていただきたいということをお願いしておきたいというふうに思います。  最後に、政府参考人にもう一問お伺いします。  令和五年四月に中央最低賃金審議会のランクの区分の見直し、ここが行われました。一九七八年度以来初めての見直しとなりましたけれども、これを見直した理由、そして課題は何だったのか、そして見直しした効果について御説明ください。

鈴木英二郎厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(鈴木英二郎君) 委員御指摘のランクといいますのは、中央最低賃金審議会から都道府県の最低賃金審議会に対しましてその年の引上げ額の目安を示す場合に、都道府県の実情に合わせて複数のランクを示して、お示ししているものでございます。  この目安のランク分けにつきましては、令和四年度までは四つとしておりましたが、中央最低賃金審議会の目安制度の在り方に関する全員協議会におきまして、直近の経済実態を見ると、全体として都道府県間の格差が縮小傾向であること、ランク数を減らすことでランクごとの目安額の差により生じる最低賃金額の差が従来と比べて生じにくくなる効果も考えられることなどを踏まえまして、三ランクとすることが適当であるとの報告が令和五年四月に取りまとめられたものでございます。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 この各地域の最賃の審議会が、地域格差の是正が必要であるというようなことを認識していくということであれば、昨年のランクの見直しを契機とした改定よりも前から、各最低賃金の審議会が主体性を持って改定に本来であれば取り組んでいたはずですし、ランクの見直しがなくてもできたはずなんではないかというふうに思います。  このランクの在り方ということについても、これまで、経年、いろんな事情があって一九七八年以降見直されていなくて今回見直したんですけれども、この見直しを契機に、このランクについても毎年きちっと議論の俎上に上げていくということは私は重要だというふうに思いますので、是非、このランクが見直されて、結局ランクの一番下に張り付くというようなこと、これが続くというようなことだけはないように、このランクについても見直しの方、お願いしておきたいと思います。  最後に、本当は派遣労働者の賃上げについて二問聞きたかったんですが、二十二分までなので、もう一問だけ聞かせていただきます。  今年の春闘、現在も続いていまして、ただ派遣労働者の皆さんはこの賃上げの波に乗れているのかというと、声が半々になっています。平成三十年改正の労働者派遣法によって、同種の業務に従事する一般労働者に賃金水準を合わせていく派遣先の均等・均衡方式と労使協定方式、この二方式が選択制というふうな形で法改正が行われました。派遣労働者にも賃上げがきちんと波及していくためには、この二方式の厳格な運用が必要だというふうに考えております。  現状、均等・均衡方式よりも労使協定方式を採用する事業者が多くを占めていますけれども、法施行後四年を経て、それぞれの方式の運用に当たっての課題を厚生労働省はどのように今の時点で認識されているか教えてください。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) お答えします。  派遣先均等・均衡方式につきましては、派遣先に雇用される通常の労働者との均等・均衡待遇の確保を求めるものでありますが、個々の派遣先との比較による待遇確保となるため、一つには、派遣先が変わる際に派遣労働者の所得が不安定になる、それから、その結果として、派遣労働者のキャリア形成に資する就業先に派遣するといった雇用管理は困難になるといった可能性があると考えております。  一方で、労使協定方式につきましては、派遣元において労使協定を締結する場合に、当該労使協定に基づく待遇決定を可能とするものでありますが、その際、派遣労働者の賃金について、ここが恐らく課題となる点のフォローになると思いますが、同種の業務に従事する一般の労働者の平均的な賃金、一般賃金水準と同等以上とすることを求めており、具体的には、賃金統計等に基づき、従事する業務の内容のみならず、能力、経験も勘案し、また、賞与や手当も含めた一般賃金水準を踏まえた上で、当該水準以上の賃金額となるよう、労使で十分に協議して決めていくものであります。  なお、御指摘のあった個々の派遣先との均衡を求める方式の方がより納得感が得られやすいという声があることは我々も承知しております。  いずれの待遇決定方式を選択した場合でも、法施行後は法施行前と比べて約半数の事業所で派遣労働者の手取り賃金総額が増加しているほか、通勤手当、賞与等の各種手当の適用割合が大きく伸びるなど待遇改善の効果が見られるところでありますが、引き続き、しっかり当法を施行し、派遣労働者の公正な待遇の推進に取り組んでまいりたいと思います。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 ここも派遣元と派遣先の契約の交渉の問題も出てきます。ここを労働問題として厚生労働省に質問を投げかけたらいいのか、それとも、今言っている下請法、優越的地位の濫用の方でそちらの方に相談に行ったらいいのかとかいう様々な課題がありますので、引き続き議論続けさせていただきます。  ありがとうございました。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。  社会保険料の強権的な徴収によって中小企業の倒産につながると、こういう事案が少なくありません。昨年十一月に行政監視委員会で私取り上げましたところ、宮崎厚労副大臣は、直ちに財産の差押えを行うのではなく、まずは事業主に電話や文書で連絡を取り、事業所の経営状況や将来の見通しなど丁寧に伺いながら猶予や分割納付の仕組みを活用するなど、事業所の状況に応じる形で丁寧な対応を行っているという答弁されたんですね。  こういう答弁を踏まえて、この間、厚労省は年金機構に対して具体的にどんな働きかけを行ってきたのか、説明をお願いします。

巽慎一厚生労働省大臣官房年金管理審議官

○政府参考人(巽慎一君) お答え申し上げます。  委員御承知のとおり、厚生年金保険料の納付につきましては、年金給付を行うため、事業主から被保険者分も含めて保険料全体の納付をいただいているところでございます。  保険料の納付が困難となった場合、一般論として申し上げれば、日本年金機構においては、直ちに財産の差押えを行うのでなく、事業所の経営状況等を踏まえながら、猶予による分割納付の仕組みを活用するなどの対応を行ってきております。財産の差押えするに当たっても、事業の継続に影響の少ない財産を優先して対象としているところでございます。  また、昨年十月以降、各年金事務所が猶予を適用している事業所ごとに猶予期間を再点検する、事業主が納付協議に応じない等、誠意ある対応がなされていない場合には、猶予の取消し、財産の差押えを行うこととなりますが、そのような場合であっても、法令上の根拠を示し丁寧な対応を行うこと等を日本年金機構において各年金事務所に対して周知徹底したことを承知しております。  厚生労働省としましても、個々の事業所の状況を丁寧にお聞きしながら適切に対応するよう、日本年金機構を指導してきたところでございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 答弁は変わらないんですけど、昨年、私、十一月に取り上げましたけれども、今国会でも、共産党だけじゃないんですよ、予算委員会や財金委員会で与党の議員から、委員からも相次いでこの取立ての問題が取り上げられております。現場での対応というのは、強権的な取立てになっているよという指摘のとき以降も変わっていないんですよ。その後も、年金事務所の現場では、分納相談をしても一括納付か差押えかとどちらか一択を迫られると、納付協議中に売掛金まで差し押さえると、執行すると、こういう強権的な取立てが引き続き報告されているんですね。  国会答弁と余りにも開きがあるんです、現場実態は。何でこうした事態が続いているのか、年金機構の理事長から御説明いただきたい。

大竹和彦日本年金機構理事長

○参考人(大竹和彦君) お答えを申し上げます。  まず、令和二年度、三年度でございましたけれども、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けまして、差押え、これを一部停止をしておりました。直近、令和五年度の差押件数につきましては、その間に対応する予定だった事案も含むため、増加をしているという状況があるところでございます。  もちろん、先ほど年金管理審議官の答弁にもあったとおり、納付に向けた協議を行うに当たっては、個々の事業所の状況を踏まえ丁寧に対応していくことと、これが基本であるというふうに考えております。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 国税徴収法に準じますと、最大で猶予の期間は四年ということになることは確認されております。  期限を切った無理な納付計画を迫る事案が、もう、理事長そうおっしゃるんだけれども、現場では後を絶たないんですよ。年金事務所より税務署に入れている金の方が多いやないかということで、税務署に支払額減らしてもらうようにと、これ年金事務所が求めているんですよ。  三月十二日の財政金融委員会で、財務大臣は答弁で答えました。余りにも取立てが厳し過ぎて破綻に追い込むというようなことはいかがなものかと、こういう答弁です。当然だと思うんですよね。  厚労省から現場の年金事務所に対して個別の働きかけも行っていると。行っていただいています、実際。ところが、現場の年金事務所では日本年金機構に言われたとおりにやっているというんですよ。機構は、一括納付か差押え、あるいは一年以内の納付と、こういう具体的な指示出しているんでしょうか。銀行や納税よりも保険料支払を優先しなさいと、こういうふうに迫る現場の対応というのは、これ具体的に機構の指示ですか。

大竹和彦日本年金機構理事長

○参考人(大竹和彦君) お答えを申し上げます。  委員御指摘のとおり、国税徴収法により、滞納者が納付について誠意、誠実な意思を有すると認められる場合においては、その法定猶予の要件に該当する事案について申請又は職権による換価の猶予ができると、こういう制度がございます。  換価の猶予をする期間でございますけれども、これは一年を限度として、滞納者の財産の状況その他の実情から見て合理的かつ妥当な金額で分割納付、これをした場合において、その猶予に係る保険料を完納することができる最短の期間と、こういうふうにされているところでございます。また、猶予した期間内に納付することができないやむを得ない理由があると認められるときは、その猶予期間を延長することができると、こういうふうにされているところでございます。ただし、納付協議に応じないというような場合は、納付に対する誠実な意思がないと、認められない場合には滞納処分に移行する場合があるということでございます。  いずれにいたしましても、事務所の、事業所の個別的あるいは具体的な実情に即して、国税関係法にのっとった適切な対応を行ってまいりたいと考えております。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 おっしゃるとおりに誠実な相談者に対して丁寧な説明がやられていたら、こういった御相談や苦情というのは上がってこないと思うんですよ。ところが、繰り返し同様の事態が現場際で起こっているということだから重大だと思っているんです。国税徴収法にのっとって誠実な対応している事業者に対しては丁寧な納付相談応じると、副大臣の答弁どおりのことを本当やっていただきたいと思うんです。  異次元の物価高に加えて、三月末というのは、多くの中小企業にとって消費税、これは重い負担になっております。実態を踏まえて、猶予期間を無視したような、私、強権的な徴収というのはやめるべきだというふうに申し上げたい。丁寧な納付相談に応ずるように、現場での対応を変えていただきたい。理事長、いかがでしょうか。

大竹和彦日本年金機構理事長

○参考人(大竹和彦君) お答え申し上げます。  先ほど申し上げましたとおり、関係法令、国税の関係法令にのっとりまして、申請又は職権による換価の猶予あるいは猶予期間の延長等、法定猶予に係る法令に定める要件に該当する事案がある場合には、直ちに財産の差押えを行うのではなく、まずは事業主と協議をし、事業所の経営状況あるいは将来の見通しなどを丁寧にお伺いをし、事業所の状況に応じた丁寧な対応を行っていくように、各年金事務所に対して周知徹底をしてまいりたいと思っております。  以上でございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 周知徹底してまいりたいということですから、しっかりやっていただきたいと思います。  理事長は、新任されて、ホームページに挨拶が掲載されていまして、読ませていただきました。今年の組織目標は、更なる高みへの挑戦、国民の皆様に信頼され続ける組織であるためにと、これすごく大事な観点だと思うんです。不信を、年金行政というのは、本当繰り返し、国民に不信を持たれるようなことを繰り返してきたんですよ。だからこそ、信頼を前提とした取組が求められている、とりわけ求められている組織だと思うんです。強権的な取立てというのは、国民の不信、怒りと、今引き起こしていることになっているということをしっかり自覚して取り組んでいただきたい。強く申し上げておきます。  大臣に問いたいと思います。  中小企業は労働者の七割の雇用を支えております。この中小企業の倒産ということは、直ちに労働者の失業に直結する問題です。今紹介しましたような、余りにも厳しい社会保険料の取立てで中小企業が破綻に追い込まれる、こんなことあってはならないことだと思いますけれども、いかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 厚生年金保険料などの保険料というものは、事業主から、それから被保険者分も含めて保険料全体を納付していただいておりまして、年金給付等の保険給付を行うためにも、その保険料を確実に納付していただくということは大事なその制度上の基本であることはやはり申し上げておかなければなりません。  ただ、一般論として、保険料の納付が困難になった場合には、先ほどから理事長も指摘しておりますように、直ちに財産の差押えを行うのではなくて、まずは事業主に電話や文書で連絡を取り、事業所の経営状況や将来の見通しなどを丁寧に伺いながら、国税関係法令に基づく猶予による分割納付の仕組みを活用するなど、事業所の状況に応じた丁寧な対応を行うよう、厚生労働省としては日本年金機構に対して指導しております。  あとは、先ほどから理事長が申しておりますように、実際にその現場で担当する者がちゃんとその趣旨に対応して保険料納付の手続をしているかどうかが重要な鍵だと思いますので、そこは周知徹底するよう厚生労働省としても努力をいたします。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いや、私、大事だと思うのは、財務大臣も言っているように、中小企業ということに対して潰すような追い込み方、駄目だよという観点、すごく大事だと思うんですよ。今踏ん張ったら先の見通しも持てると、コロナの後、物価高で本当に大変な中で、踏ん張って雇用を支えているんですよ、地域支えているんですよ。そういうところに対して、やっぱり基本的に破綻に追い込まないという支援要るんだということを強調したい。  事業者の社会保険加入適用の拡大で、今年の十月からは、従業員百人以下五十一人以上、ここも加入の義務付けという対象になります。今、賃上げが最大限、中小企業どうやって頑張れるかというところ問われているわけだけれども、賃上げをやりますと社会保険料負担も増加すると。赤字でも納めなければならないということで、これはこうした新たな社会保険料負担が中小企業の賃上げのブレーキになっているというふうに思うんだけれども、大臣の認識いかがですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘の中小企業の社会保険料の負担に関しましては、医療や年金給付の保障を通じた就労基盤の整備が事業主の責任ですから、働く方々の健康保持や労働生産性の増進を通じて事業主の利益にも資することから、中小企業にもこれは是非御理解をいただいて御負担いただく必要性はあります。  その上で、働く方々が、その働き方や勤務先の企業の規模や業種、年齢や性別にかかわらず、ふさわしい社会保障を享受できるようにするとともに、雇用の在り方に対して中立的な社会保障制度としていく観点から、平成二十八年十月以降、短時間労働者への被用者保険の適用拡大を進めているわけであります。  こうした中小企業が賃上げができる環境整備にも取り組んでいくこと、これ大変重要でありますから、厚生労働省としても、この中小企業の生産性向上の取組を業務改善助成金などでこれを支援をしておりまして、中小企業庁と連携しつつ、引き続き、中小企業の支援にはしっかりと取り組んでいきたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いや、賃上げどころか倒産の危機に招いているのが、この社会保険料の負担というのはそれだけ重たくなっているということですよ。  賃上げした、コロナ禍の影響が今残っている中で踏ん張っている中小企業を潰さない、そのために本当に何が必要かといったら、社会保険料の減免制度、これ要ると思うんですね。賃上げした中小企業、ここに対する具体的な支援にもなる。極めて今有効だと思うんだけれども、見解いかがですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 社会保険料の事業主負担というのはもう先ほど申し上げたとおりでありますから、これはもうその減免についてはやっぱり慎重な検討が必要と考えます。  その上で、中小企業の社会保険料については、その経営状況に応じて納付期限の延長や猶予等の対応を行っているところでありますから、引き続き、個々の企業の実情を踏まえながら丁寧に対応していきたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いや、七割赤字なんですよ。これまで負担がなかった中規模の辺りのところも新たに社会保険料の負担が発生してくるんですよ、このままだったら。そうしたら、やっぱり倒産の危機、賃上げどころか倒産ということになりかねないので御提案を申し上げているんですね。中小企業への直接支援があってこそ賃上げにも踏み出せると。所得を引き上げるんだと、今年上げるんだといったときに、中小企業での賃上げをどうやって促進するかというのは今政府の提案だけでは不十分だということを申し上げたい。  そもそも、社会保険料率というのは定率負担になっておりまして、大企業も中小企業も小規模も同率の負担になっているわけですね。応能負担による累進方式という、そのものをやっぱり見直すべきだし、大企業には上限を引き上げると、さらに中小企業の料率は下げると、こういうことも見直していくべきだというふうに思います。いかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 御提案のように、企業規模に応じて事業主の保険料負担を累進的に増加させるということにつきましては、受益をはるかに超えた負担を求めた場合に事業主の保険料の納付意欲の低下につながるおそれがあること、それから、企業規模を指標とした場合に実際の企業の負担能力との間にそごが生じる可能性があること、それから、医療保険においては、各保険者が被保険者の特性も踏まえて自律的に保険料を決定していることとの関係をどう考えるかといったもろもろの課題がございます。これらを踏まえますと、やはり慎重な検討が必要だというふうに思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いや、どうやって中小企業にまで賃上げを拡大していくのかというときに、今の回答、春闘の回答状況を見ていると、大企業との格差、乖離というのは広がっております。物価高に負けないどころか、物価高にも勝ちようがないような賃上げの回答状況だというのは大臣も御存じだと思うんですよ。  やっぱり、どうこの全体の賃上げをしていくかというときに、中小企業に対しての直接の支援と、赤字法人でも負担が原則になっているこの社会保険料、これをどうしていくのかというときの軽減策としての検討というのは、私、いろいろ考えなあかんことがあるというのははっきりしているんですよ、前から。今、本当に賃上げに持っていきたいという政府のその思いを実現するためにも有効な手だてだということは申し上げたいと思うんですよ。速やかな検討を求めたい。  あわせて、応能負担ということでいいますと、社会保険料も応能負担に持っていくという検討要ると思うんだけれども、社会保険料だけじゃない応能負担の検討は税でも要ると思うんですね。  大企業の内部留保というのは五百十兆円を超えました。この十年間だけで見ても、百八十兆円も増やしているんですね。時限的な課税によって財源をつくれると、これ所管は財務省でございます。が、ですよ、中小企業の賃上げが政府の課題だということで正面から取り組むということ示されているんだから、全体としてどうやって財源もつくり、中小企業の賃上げを進めるのかと、ここ考えていただきたい。  政治家としてのコメントを伺って、終わりたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 税に関わるところは私の所轄ではないのであえてコメントは控えさせていただいていますけれども、ただ、保険料徴収というものの重要性に鑑みて、その徴収努力は私どももしなければならない一方で、中小企業の経営を著しく圧迫をして、そして倒産させるようなことになるということは、これは我々としては避けなければいけません。  したがって、そういうときには現状のきちんとしたルールに基づいて、現場において、そのルールに基づいて猶予したり対応の緩和をしたりするということが私は必要で、その趣旨をきちんと現場にやはり徹底していただくということを通じて中小企業の経営基盤というものを守るというのが今我々としてできる立場ではないかと思います。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 時間が来ておりますので。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 年金事務所での現場での対応の変化ということ、しっかり見届けたいと思っておりますので、よろしくお願いします。  終わります。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 れいわ新選組の天畠大輔です。  我々障害者に対する欠格条項について質問します。代読お願いします。  十五年ほど前、私は大学から社会福祉士の受験推薦が得られませんでした。介助を付けて実習を済ませ、点数も十分だったのにです。社会福祉士の仕事の本質の部分は、介助を付ければこうできるではなく、前例がないという予防的発想の門前払いで諦めざるを得ませんでした。  今日質問する欠格条項や制限条項は、障害者を社会から締め出すことが直接的な問題です。一方で、障害者には、無理、できない、危険という、予防的な思い込みを助長するという間接的な弊害も深刻です。私の経験は、この間接的な弊害から出発していると思います。あのむなしさをほかの障害当事者には味わってほしくないという思いから質問します。  まず、制限条項について伺います。  制限条項とは、障害を理由に傍聴や入場、参加を制限する規定のことです。  資料一を御覧ください。  おととし、精神障害者の議会傍聴を禁止する規定が秋田県内の市町村議会規則に残っているとの報道が注目されました。資料二に示したとおり、その後、全国で同様の報道が相次ぎました。  資料三を御覧ください。  この問題から派生して、精神障害当事者の団体、心の旅の会が全国の自治体の条例や規則を調査したところ、今年一月三十一日時点で少なくとも三百三十三の制限条項があることが分かりました。精神障害者に対するものが中心でした。もっと数が多い可能性もあります。  資料四を御覧ください。  東北のある町の教育委員会傍聴規則です。精神に異常があると認められる者には傍聴を許さないと完全に門戸を閉ざしています。  こういった制限条項は、障害者差別解消法第二条にある社会的障壁の中の制度的障壁そのもので、差別解消法の趣旨に反しています。  一方で、地方自治法第二百四十四条第三項には、普通地方公共団体は住民が公の施設を利用することについて不当な差別的取扱いをしてはならないとあります。この不当な差別的取扱いは、一般的に、信条、性別、社会的身分、年齢、職業などにより、合理的な理由なく利用を制限したりすることなどを指すと総務省より伺っています。先ほど紹介したような制限条項はこの地方自治法第二百四十四条にも抵触していると思います。  さて、実は、自治体の条例や規則に残る制限条項に対しては、少なくとも五十年以上前から当事者が是正を求める運動を行い、担当省庁などが個別で対応をしてきました。  例えば、一九七二年には東京都世田谷の区営プールの規則から精神障害者の入場制限が撤廃されました。また、総務省が監修し、地方自治体の条例のモデルとなる市町村例規準則集という出版物があります。過去、精神異常者は自治体の公平委員会を傍聴できないとする記述がありましたが、二〇〇〇年、当時の自治省が誤りを認め削除しました。  これらの個別対応の結果が、今なお少なくとも三百三十三残ってしまっている制限条項です。指摘されたところは直すけれど、全体での見直しや検証はしてこなかった縦割り行政の結果です。  ここまで過去の経緯を御紹介しましたが、政府全体として取り組まなければ差別的な制限条項は変わり得ないということを御認識いただけたでしょうか。総務省と内閣府、お願いします。

馬場成志自由民主党総務副大臣

○副大臣(馬場成志君) お答えします。  精神障害を理由に会議の傍聴などを制限する条項についての市民団体の調査が報道されていることについては承知をしております。  今お話がありました市町村例規準則集などは、総務省ではなく、地方自治法実務研究会によって編集されて、第一法規株式会社によって出版されております。当時の監修について詳細は把握しておりませんが、そのような報道があったことは承知しております。

古賀友一郎自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(古賀友一郎君) 我々もその報道については承知をいたしております。  障害者差別解消法における不当な差別的取扱いに当たるかどうかについては、当該分野を所管いたします省庁、自治体が個別具体的に判断すると、このようにされておりますので、御指摘の事項につきましては、個別分野ごとの所管省庁あるいは自治体が必要性を踏まえて適切に判断して対応されるべきものと、こういうふうな認識を持っております。  以上です。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  御認識をいただいている市民団体の調査についての報道は、資料三の毎日新聞ですね、こちらには過去の経緯も一定書いてありますので、政府として取り組まなければ制限条項は変わり得ないということも御認識いただいたと受け止めました。  資料一に戻り、赤囲みを御覧ください。  ある市議会の事務局は、合併前にあった条文が合併後もそのまま残ったのではないか、これまで議論する機会がなかったと話しています。当事者団体の問合せによると、同じように、存続している理由は特になく、制定後、見直す機会がなかったためといった答えが多かったといいます。  それぞれの自治体にとってはうっかりミスかもしれませんが、俯瞰すれば、これは無知による差別です。当事者からすれば、常に差別を浴び続けています。そして、障害者差別解消法の意義が希薄になっているということです。  制限条項は、教育委員会、農業委員会、公園、資料館、文化会館、プール、県警など幅広い機関に残っており、多くの中央省庁が関係します。省庁横断で連携して、政府として制限条項の調査、検証、自治体への働きかけをすべきではないですか。総務省、お答えください。

馬場成志自由民主党総務副大臣

○副大臣(馬場成志君) お答えします。  障害者差別解消法第七条において、行政機関等は障害を理由とする差別を禁止されております。同法については内閣府が所管しておりますが、各省庁においても所管分野について同法を踏まえて必要な対応をしているものと承知をしておるところであります。  総務省においては、例えば、地方議会制度を所管する立場から、一部の議会の傍聴規則等において精神に異常があると認められる者等の傍聴を認めない旨を規定している例が複数あることを把握し、助言の必要性があると判断したことから、令和五年九月に、このような規定がある場合には見直しを行うよう地方公共団体に周知をしたところであります。  委員御指摘の点について、それぞれの行政分野を所管する各省庁を含めた政府全体としての取組が重要でありますので、総務省としてもその取組に連携して必要な対応をしてまいります。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 内閣府はいかがですか。省庁横断での連携をすべきではないですか。通告なしですが、お答えください。

古賀友一郎自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(古賀友一郎君) 先ほども触れたところでありますが、個別の分野ごとにその所管省庁あるいは自治体が必要性を踏まえて適切に判断して対応していくと、このように認識しておりますけれども、この障害者施策の推進につきましては、関係省庁連携して、政府一体となって取り組んでいるところでございまして、内閣府といたしましても、引き続き関係省庁と必要な連携を図りながら取り組んでいきたいと、このように考えております。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 政務官は、御自分で変えられないことを理由に傍聴を拒否されたらどう思いますか。

古賀友一郎自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(古賀友一郎君) そういった当事者の方々の心情をやっぱりしっかりと推察をして、それで政策に生かしていくことが肝要かと、こう思います。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 そう思うならば、今すぐ内閣府は取組を始めるべきです。代読お願いします。  精神障害者は、明治から昭和期の私宅監置、また戦後も、優生保護法下での強制不妊手術による断種といった歴史があります。今も強制性のある入院や長期入院により政策的に隔離されています。何をするか分からない危険な人と恐れられ、社会防衛のために遠ざけられています。自治体の条例や規則に残る制限条項は、これらの隔離、社会防衛の象徴です。政府が掲げる共生社会が本物なら、この根っこの部分の改善は不可欠なはずです。  制限条項について、省庁横断で、連携、具体的に調査、検証、自治体への働きかけをすべきと重ねて申し上げ、次に行きます。  次に、国の法令上の欠格条項について伺います。  障害があるから資格を取れないという規定が絶対的欠格条項、できないかもしれないからチェックする規定が相対的欠格条項です。  資料五の一を御覧ください。  当事者団体の障害者欠格条項をなくす会による調査データです。欠格条項がある法令の数は二〇二三年時点で六百九十九本と過去最多です。特に精神の機能の障害に対する欠格条項が急増しており、二〇一六年に七十五だったものが二〇二三年には二百七十六と三・七倍です。  二〇一九年、成年後見制度利用者であることを理由とする欠格条項がある法令約二百本を政府は一括改正しました。しかし、この改正は、成年後見制度を利用していたら即駄目という絶対的欠格条項から、心身の故障により業務を適切に行えない者には免許を与えないことがあるという相対的欠格条項への改正がメインでした。さらに、法文上の心身の故障を政省令で精神の機能の障害と規定したものが多くありました。精神障害者に対する新種の相対的欠格条項を設けたと言えます。  まず、現在、成年後見制度利用促進室のある厚労省に伺います。二〇一九年の法改正の趣旨を教えてください。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) お答えいたします。  委員御指摘の成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律の趣旨、目的につきましては、令和元年五月の衆議院内閣委員会において、当時の内閣府特命担当大臣から、成年後見制度の利用の促進に関する法律に基づく措置として、成年被後見人等の人権が尊重され、成年被後見人等であることを理由に不当に差別されないよう、成年被後見人等に係る欠格条項その他の権利の制限に係る措置の適正化等を図ることを目的としたものですと説明されているものと承知しております。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  日本の成年後見制度は国連から勧告を受けており、私も見直す必要があると思います。ただ、とはいえ、二〇一九年当時の改正は権利の制限を改善することを意図していたということは分かりました。  さて、資料五の二の、二〇二三年の欠格条項のある総法令数は二〇二〇年に比べて三十八本増えています。これは、二〇一九年の法改正後にできた新法や改正法に心身の故障の文面がコピー・アンド・ペーストされた結果です。言い換えれば、成年後見制度利用者の絶対的欠格条項をなくす法改正が、それと引換えのように、主に精神障害者の心身の故障による相対的欠格条項を増やすきっかけとなったのです。  二〇一九年の法改正の目的が権利制限を改善することだったなら、成年後見制度利用者であることに直接ひも付かない相対的欠格条項だとしても、それが増えることは法改正の趣旨に合わない、望ましくないのではないでしょうか。  障害者基本計画を取りまとめる内閣府に伺います。  この間の相対的欠格条項の新設、増加の事実を政府として把握していますか。

古賀友一郎自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(古賀友一郎君) 二〇一九年の法改正、先ほど厚労省から答弁があったわけでございますが、そうした法律改正によりまして、その成年被後見人等に係る欠格条項を設けている各制度について、個別的、実質的に審査をして、各制度ごとに必要な能力の有無を判断する規定、つまり、絶対的欠格条項から相対的欠格条項への規定の変更、適正化が行われたことが原因ではないかと、そういうふうに思っておりますけれども、この第五次障害者基本計画におきましては、いわゆる相対的欠格条項について、各制度の趣旨や技術の進展、社会情勢の変化、障害者やその他関係者の意見等を踏まえまして、真に必要な規定か検証をして、必要に応じて見直しを行うと、このように記載をされておりまして、各制度を所管する省庁において適切に対応されるものと、このように認識をいたしております。  この記載を踏まえた関係省庁の対応状況を含めまして、この第五次障害者基本計画の実施状況につきましては障害者政策委員会で必要な監視を行っていただくものと、このように認識をいたしております。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  基本計画に書かれているからこそ、差別解消法を所管する内閣府が把握すべきではないでしょうか。  過去に障害者施策推進課長会議という省庁横断の組織が内閣府にありましたが、二〇〇八年以降開かれていません。二〇〇一年の医師法等の一括改正、今日例に挙げた二〇一九年の一括改正など、欠格条項をなくすに当たってはこれまで省庁横断的な取組が行われてきました。今回も同じような協議体をつくり、省庁横断で検討するとともに、障害者政策委員会でも議題に上げて意見聴取を求めるべきではありませんか。内閣府、お願いいたします。

古賀友一郎自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(古賀友一郎君) 担当課長会議を開催をしてというような御指摘でございましたけれども、いわゆる相対的欠格条項につきましては、この第五次障害者基本計画の記載に基づきまして各制度を所管する省庁において適切に対応がなされるものと、このように承知をいたしております。  その実施状況については、障害当事者等の方が委員となりまして、関係省庁も出席をすると、こういった障害者政策委員会において必要な監視を行っていただくと、こういった制度の建て付けになっております。そういった政策委員会の中でしっかりと対応してまいりたいと、このように考えております。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 各省庁や政策委員会に丸投げするわけではないということですね。内閣府としての意気込みをお願いします。

古賀友一郎自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(古賀友一郎君) 今申し上げたとおり、この第五次の障害者基本計画は、第四次の計画に比して、真に必要な規定かどうかを検証するという文言を追加しております。したがいまして、この第五次の基本計画が、これは昨年度から施行いたしておりますので、そういった監視を、第五次計画の監視を今後、障害者政策委員会において行っていくと、これが大変肝要な取組だと、こう考えておりますので、その中で我々も関係省庁を、出席していただく中で監視をやっていきたいと、こういうふうに考えております。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  国連の総括所見では、国及び地方自治体の法令において、心身の故障に基づく欠格条項等の侮蔑的文言及び法規制を廃止することと指摘されています。  改めて伺います。  総括所見を真摯に受け止めるべき今だからこそ、障害者政策委員会の意見聴取だけでなく、行政側でも省庁横断での検討をすべきではありませんか。内閣府、お願いします。

古賀友一郎自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(古賀友一郎君) 多少繰り返しにはなりますが、障害者政策委員会において第五次の基本計画をしっかり監視していくということがこれは政府一体の取組になると、こう考えておりますので、先ほど来申し上げてまいりました必要な監視を、各省に出席をしてもらう中で我々としても取り組んでいきたいと、こう考えております。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 丸投げではなく、省庁横断での検討を求めて、質疑を終わります。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 無所属の上田清司です。よろしくお願いします。  大臣、一九四五年に有史以来の敗戦、当時の人口が七千万人、そして一億になったのが一九六六年、約二十年後ぐらいですが、オリンピックの過ぎた二年後であります。この当時は、六十五歳以上の方が七%、七百万人です。今度一億になる予定が二〇六〇年、ちょうど百年掛けてまた一億になると。このときの六十五歳以上がざっくり言うと四千万人、四〇%と。おのずから風景が異なって、環境が変わるわけであります。当時の七%の七百万人は比較的早くお亡くなりになっておられると、今度の四千万人の六十五歳以上は非常に元気だと、このことを意識しながら介護の問題なども考えていかなければならないというふうに思っております。  今日は、訪問介護の問題について御質問をさせていただきます。  資料の方を一枚見ていただくとお分かりかと思いますが、介護関係職種別の年齢階級別構成割合及び平均年齢と。  御案内のように、全体としては、平均年齢が五十歳で、六十五歳以上の方が一四・六%。うち訪問介護の構成員になっておられる方が、平均年齢で五十四・四歳、六十五歳以上の方が二四・四%で、約四人に一人は六十五歳以上の人たちが訪問介護の担い手になっておられると。これも、ちょうど六十五歳から七十歳までと七十歳以上で一二・二ずつ分けておりますので、九人に一人は七十歳以上の方々が訪問介護のメンバーだと。  こういう構成になっていることも是非頭の中に入れていただきまして、今回のいわゆる人材をどう確保していくか。御覧のとおり、若い方々が必ずしも十分介護職に就いていない、こういうデータがこれで読み取ることができると。  私は、一にも二にも介護人材の確保という視点が、介護に係る様々な法改正、あるいはまた施策、あるいはまた報酬等考えていかなきゃならないという立場に立っているものでございますが、この訪問介護が実際は若い人ではなくて高齢者によって支えられている現実を大臣はどのように見ておられるか、まずこの点について大臣の所見を伺いたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 先生御指摘のようなこの急激な少子高齢化の人口の変化の中で、実際に介護に係る労働力の確保というのが極めて深刻な課題を持つようになってきているということは強く認識をしているところであります。  その上で、特に、在宅サービスを支える訪問介護ということについては、その人材の確保、極めて重要だという認識も着実に持っているところであります。  そのため、処遇改善のみならず、人材の育成への支援であるとか、それからICTなどを活用した生産性向上の推進による現場の負担軽減、職場環境の改善、それから介護の魅力の発信、それから外国人介護人材の受入れ環境の整備、こうした様々なことを将来にわたって総合的な観点からこの人材確保対策に取り組んでいくことが重要であると。これをやれば解決するという単純な問題ではないので、それをいかに戦略的に組み合わせて、相乗効果を持たせながらこの少子高齢化の人口構造の変化に対応してこうした介護人材の確保に努めなければならないと考えております。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 ありがとうございます。  大臣は、厚労省というか役所は、様々な形を組み合わせてというのが好きでございまして、しかし、メインは何なんだというところの切り口が弱いと成果が出ません。  多分、今回の、基本報酬は切り下げると、その代わり、処遇改善を加算させていくという、この方式が理に合ったものかどうなのかということを広くしっかりアピールできるのかどうか、これが人材確保の肝ですよと本当に言えるのかどうか、この点について伺いたいんです。

間隆一郎厚生労働省老健局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  人材確保をしていく上で、特に今委員御指摘のように、若い方も含めて、この介護業界、とりわけ訪問介護の世界に入ってきていただけるかという点では、もちろん魅力発信も大事ですが、処遇と、そしてその職場の環境を良くしていく、要するに、選ばれる職場、選んでいただけるような職場にしていくという点が非常に重要だというふうに思っています。  その意味で、まずその処遇改善の関係は、先ほど委員からも御指摘ありましたけれども、基本報酬の見直しを行いつつ、処遇改善加算について他の介護サービスより高い加算率を設定したということでございます。  この考え方は、実は、訪問介護につきましては、処遇改善加算というのが現行のものは非常に複雑でございまして、十八パターンもあるんですけれども、その中でも、未取得の事業所、加算を一度も取っておりませんという事業所が小規模な事業所も含めて九・一%、一割弱ございます。  また、加算は取っているんだけれども、特定処遇職員加算という、これまた、事務負担が重いよという御指摘もいただいている、加算を取られていないような事業所が三割弱ぐらいあるなど、介護サービス全体で申しましても、処遇の加算、処遇改善加算の取得状況はやや低い状況にございます。  こういうこともございまして、できるだけ多くの事業所に、希望されるような事業所が、そうした加算、それも加算を新たに取る、若しくは今取っている方もより上位の加算を取れるように応援する必要、強力に応援しなきゃいけないと、このように思っています。  このために、今回の改定の中では、処遇改善加算につきましては、事務の簡素化、事務が負担が重いんだというお話を特に小規模な事業所の方からお伺いいたします。この観点から、三種類ある処遇改善加算を今回の改定で一本化します。それから、特に加算未取得の事業所につきましては、申請様式を大幅に簡素化して、基本的に一枚の申請様式で、何というんでしょうか、申請し、また取得できるように改善をいたします。  また、加算の取得のハードルを下げる観点からは、難しいと言われていることの一つが、賃金体系、どういうふうになったら賃金が上がるのかとかというのは、決まりを中で決めていただくというようなものがございます。この要件については、令和六年度中は、七年度までにやりますと言っていただいたら先に加算を取得いただけるような、そんな特例も設けることとしております。そして、賃金体系の分かりやすい見本の作成、あるいは加算の内容や手続を解説したユーチューブでの動画などの配信をしているところでございます。  こうしたことについて、事業所に寄り添った対応とするため、オンラインを用いた個別相談にもしっかり取り組んでいきたいと思っています。  長くなって恐縮ですが、もう一点。職場環境改善という意味でいきますと、特に小規模な事業所でお困りなのは、事務、例えば請求事務とかも含めていろんな事務があるということでございます。そういったことをできるだけICTその他、あるいは共同化をしてその負担を減らすということも非常に重要だと、その中で残業を減らしたりとか休みを取りやすくすることも重要だと思っておりまして、この点、五年度の補正予算でそういった補助金も用意してございまして、支援していきたいと、このように考えております。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 肝を聞いたんですけど、肝以外の話が多かったので、質問する部分も幾つかもうお答えをしていただきました。  要は、今回、小規模事業者から疑念の声が上がっているのは、基本給を、基本報酬を切り下げて、それはもう加算でカバーできますよと、こういう話が厚労省の答えになっているわけですね。しかし、この小規模事業者というのは、理事長もおられて、施設長も兼ねていて、事務局長みたいなこともやっていて、おまけに訪問介護までやっていらっしゃる方がいらっしゃるので、そういう事務手続が大変で加算要求をされなかったりとか、そういうこともあって、だから、今度は一枚で済みますよというお話も出てきました。それは多分有り難い話だと思います。  とにかく、アンケートだけを見ていくと、訪問介護で加算の取得、届出をしない理由に、やっぱり事務作業が煩雑だというのが六割近くあると。小規模事業者になればなるほど専門の事務員とかそういう方がいませんから、それができないと。じゃ、できなきゃどうなのかと。せっかくの加算体系が作られても、それは余り利用できないという形になるのでいかがかなという疑問の声が大きく上がっていると。それに対して今お答えをされました。  それはもう、だから一応お答えされたことを前提にして、私、もう一つお伺いしたいのは、やはり今回の基本報酬の切下げで、場合によっては閉鎖、倒産、まあ倒産と言うのが適切かどうか分かりませんが、事業所を畳むという、こういう話が出てきている話もございますので、人材確保の視点からもマイナスではないかというふうに思いますが、こういうことに関してどういう状況ですかということをあらかじめ係官の方に要求しましたけれども、訪問介護の請求事業者数のデータはあるけれどもと、倒産だとか閉鎖だとか、そういうデータはないというふうに言われました。  やっぱり、今回の基本報酬の切下げと加算をいろいろ加えていきますよというところを見るときには、過去のこの事業所の倒産だとかあるいは閉鎖だとか、こういうものがどういう状態になっていったかということをもっと見るべきではないかと私は思っておりますが、今日、たまたま石橋議員が、老人福祉・介護事業の倒産は過去二番目で、休廃業、解散は過去最多だというデータをお示しされました。実は最も多いじゃないかと。こういうデータについてどのように判断されたのかを伺いたいんです。

間隆一郎厚生労働省老健局長

○政府参考人(間隆一郎君) ただいま委員御指摘のように、これ東京商工リサーチのデータでは、令和五年の倒産件数は六十七件、その前年が五十件、その前年は四十七件ということで、増加、この間は増加をしているというのは全く事実でございます。  その中で、今回その処遇改善、あっ、ごめんなさい、介護事業所の経営実態調査を行いましたところ、収支差率は上がったのですが、その中身を見てみますと、実は収入は余り変わらずに、支出が減ったと、それで収支差がプラスになったという構造になっています。どこが減ったのかというと、幾つか減っているんですが、人件費が減っていると。これは何かということなんですが、あくまで全体、マクロでございますけど、やはり人材確保が難しかったというふうなことなんで、それで結果的に人件費が減ったということなんだろうと思います。  やっぱり、その訪問介護事業所の方々にお伺いしても、利用者さんはいらっしゃるんだというふうにお話を伺います。だから、ホームヘルプサービスを提供してくださる方がいらっしゃれば、もっとよりサービスを提供できる、また事業運営もできるということだと思いますので、その意味で、やはりその訪問介護事業所の経営を安定化させるためには、人を雇える、そしてまた定着していただけるというような形で処遇を良くしていくことが一番肝なんではないかと、このように考えたところでございます。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 今の話だったら、むしろ人件費の問題だったら、基本報酬を上げた方が人の確保というのはできるんじゃないですか、下手な加算を増やしていくよりは。人件費に取られて倒産や廃業に追い込まれたと、そういう論点でお話をされた以上は、加算でカバーするよりも基本報酬を引き上げた方が分かりやすいんじゃないですか、魅力的に見えるんじゃないですか。いかがですか。

間隆一郎厚生労働省老健局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  今、分かりやすいんじゃないかというようなお話に関しては、そういう御指摘もあろうかと思います。  処遇改善加算は、これ委員御案内のとおりだと思いますけれども、その入ってきた加算については全額を従事者の方の処遇改善に使うというルールになっておりまして、その意味で、そちらを上げると、事業所の方としても、一定の、その経営には一定の制約は出るかもしれませんが、その処遇、賃金が上がる方向に動いていただけるということでございまして、今回は基本報酬の見直しをする一方で、処遇改善加算は高い率を付けて処遇改善したいと、お願いしたいと、こういう思いで改定をしたものでございます。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 この辺は少しやや水掛けで、基本報酬をそのままにして、処遇改善の加算を加えていけば当然給与が上がるということで人材の確保につながるというふうに私には思えますが、それはちょっとさておいてですね。  これもちょうど石橋議員の、もう、いらっしゃいますね、置き土産ではないですけれども、土産というほどではありませんが、やはり、介護職員の賃金推移、埋まらない格差という大きなタイトルの下に、電気、ガス、熱供給、水道業、まあ現場ですね、現場力のところが一番給与高いよと、全産業平均よりもいいよと。それに比べると、介護職員の給与が非常に少ないと。ちなみに、今、電気、ガス、熱供給、水道事業関連の月額の賞与込みが四十九・二万円と、令和四年です、全産業平均が三十六万一千円、介護職員が二十九万三千円と、こんなに差があると。  これをどういう形で埋めるための仕掛けが処遇改善関連の加算でできるんでしょうか。まず、政府参考人に伺って、その後、大臣に、多分もう余り時間がないので、大臣としても所感を伺いたいと思います。短めにね、一応三十二分までになっていますからね。

間隆一郎厚生労働省老健局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  介護職員の処遇改善は、平成二十一年の改定のときからかなり意識をされて取り組んできたところでございます。  その関係で、午前中にも大臣の方からお答え申し上げましたけども、その二十一年の改定の以前の二〇〇八年から二〇二三年までの間、全産業平均は八千円の増加であるのに対して、介護職員は四・五万円の増加というので差を縮めてきたということでございますが、また引き続き、こういった大事な仕事に就かれる方の人材確保のために、処遇改善についてはしっかり検討し、また取り組んでいきたいと、このように思っております。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 介護の限られた財源の中で、実際に収支差率を見てみると、訪問介護というのは七・八前後でやはり高い。これに比べて、施設介護はむしろ今赤字でマイナスという状況にあります。限られた財源の中で、改めて、介護の方の人材確保にはきちんと対応しつつも、その配分を、バランスを取らせるかということをやはり考えなければならなかった。そのための手段として、この基本料の見直しというのがあったんだと私は思います。  したがって、これを受けた形で、今度は人材確保のために必要な財源の確保とそれからそのための加算措置を、御指摘のような事務的な煩雑さをでき得る限り排除して加算を取りやすくさせ、そして、もう加算を取ったところには新たにより高度な加算が取れるような仕組みを考えながらこうした新しい今回の方式に組み替えていったわけであります。あとは実際に、この四月から申請をしていただいておりますので、その申請をしっかりと周知徹底して、そして対応させていただくというところが今現在私どもが取り組まなければならない課題だろうと思っております。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 大臣、ありがとうございます。  希望の話はあるんですが、この資料も老健局老人保健課で作成しているわけですね。結局、全産業平均よりもこの介護職の部分が平均でいうと七万ぐらい低いわけですね、月額で、賞与も込みで。このギャップを埋めない限り、やっぱり介護職を求めてくる若い人は少ないということですので、この部分に関して、今回の処遇改善の様々な加算措置が大きく響くのか響かないのか、この点だけ一言述べてください、これで終わりますので。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、お答えは簡潔にお願いします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この加算措置をできる限り活用をして、そして賃金の引上げに資するということを通じて、この訪問介護における労働力の確保、していきたいと考えております。

上田清司各派に属しない議員

○上田清司君 終わります。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     ─────────────

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 次に、生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。武見厚生労働大臣。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) ただいま議題となりました生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。  単身高齢者世帯の増加や持家比率の低下等が進む中、今後、高齢者や生活困窮者等の住まいに関する支援のニーズはますます増加していきます。また、世代を超えた貧困の連鎖を防止するため、生活保護世帯の子供について早期から支援につなげつつ、その自立に向けた環境整備を促進するとともに、多様で複雑な課題を抱える生活困窮者等に対する支援体制を強化していくことが求められています。  こうした状況を踏まえ、生活困窮者等に対する安定的な居住確保の支援、生活保護世帯の子供に対する支援の充実等を通じて生活困窮者等の自立の更なる促進を図るため、この法律案を提出いたしました。  以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。  第一に、生活困窮の相談窓口等における居住支援の明確化、住居確保給付金の支給対象者の拡充、生活困窮者に対して日常生活の見守り支援等を行う事業の努力義務化等を通じて、住まいの確保に関する相談から入居後の支援まで、切れ目のない支援を推進します。また、無料低額宿泊所について、事前届出の実効性確保のための措置を講じます。  第二に、子育て中の生活保護世帯への訪問等により、学習・生活環境の改善等に関する相談、助言等を行う事業を創設をいたします。また、生活保護世帯の子供が高等学校等卒業後に就職して自立する場合に、生活基盤を確立することができるよう、新生活の立ち上げ費用に充てるための一時金を支給することといたします。  第三に、生活困窮者の家計改善を支援する事業の国庫補助率を引き上げ、同事業の全国的な実施を推進するとともに、生活困窮者自立支援制度と生活保護制度との間で切れ目のない支援を実現できるよう、被保護者が生活困窮者向けの事業を利用できる仕組みを創設をいたします。また、多様で複雑な課題を抱える生活困窮者等への支援を強化するため、支援関係者が情報交換や支援体制の検討を行う会議体の設置を推進いたします。  第四に、生活保護制度における医療扶助の適正化や健康管理支援事業の効果的な実施等を図るため、都道府県が広域的な観点からデータの分析等を行い、市町村に情報提供等の援助を行う仕組みを創設をいたします。  最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、令和七年四月一日としております。  以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要でございますが、この法律案につきましては衆議院において修正が行われたところであります。  御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いをいたします。  以上です。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員足立康史君から説明を聴取いたします。足立康史君。

足立康史日本維新の会・教育無償化を実現する会

○衆議院議員(足立康史君) ただいま議題となりました生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案の衆議院における修正部分につきまして、御説明を申し上げます。  本修正案の内容は、本法案の検討条項に、生活困窮者に対する支援等が公正で分かりやすいものであることを確保する観点も含めて検討することを追加するものであります。  これにより、生活困窮者に対する支援等がどの地域に住んでいても必要な方々にしっかりと行き届くようにするとともに、支援等の対象者及び納税者双方にとって簡素で納得の得やすいものであることを確保する観点も含めて検討が加えられ、その結果に基づいて法制度やこれに基づく運用の改善等の必要な措置が講じられるものと考えております。  そして、究極的には、誰一人取り残されない、包摂的な社会の実現に資するものとなることを期待するものであります。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後三時三十八分散会

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