厚生労働委員会 第3号
- 発言数
- 271 件
- 登壇者
- 39 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2024/04/02
会議録
○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、村田享子君が委員を辞任され、その補欠として石橋通宏君が選任されました。 ─────────────
○委員長(比嘉奈津美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省健康・生活衛生局長大坪寛子君外二十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(比嘉奈津美君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に日本年金機構理事長大竹和彦君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(比嘉奈津美君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、厚生労働行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○打越さく良君 立憲民主・社民の打越さく良です。 大臣は所信演説で、後発医薬品の供給不足に対応するとおっしゃいました。しかし、三月十三日の衆議院厚生労働委員会では、吉田統彦議員が先発品も足りていないと指摘なさったところ、大臣は、御指摘のとおり後発品だけじゃなくて先発品というものの安定供給というのが大変重要であるということは共通の認識をちゃんと持っており、安定的な供給について、せき止め薬などの一部の感染症対症療法薬が現在課題となっていて、そして、令和五年度の補正予算によって製薬メーカーにおいて更なる増産への投資を行っていただくための緊急的な補助事業も設けていると答弁なさいました。 実際、二〇二三年度は急激な物価高騰などで不採算となった一千百品目について薬価が引き上げられ、二〇二四年度も特例対応で一部引上げが行われました。また、二三年度補正予算で、製薬メーカーによる増産への投資のための緊急的な補助事業は先発メーカーも対象にしています。 こうして見ると、薬価を引き下げる代わりに診療報酬本体を引き上げると、そういう近年のパターン、破綻したと言わざるを得ないと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘のように薬価を引き下げる代わりに診療報酬本体を引き上げるという考え方で改定を行っているわけではございません。診療報酬改定と薬価改定はそれぞれに必要な観点から改定率を決定をしております。 具体的には、令和六年度診療報酬改定と薬価改定では、診療報酬改定は、物価の高騰や賃金の上昇、それから経営の状況、人材確保の必要性、患者負担、保険料負担への影響を踏まえて患者が必要なサービスを受けられるようにする観点から行われております。また、薬価改定は、市場実勢価格を踏まえた上で薬価を改定することを基本としつつ、国民皆保険の持続性と、それからさらに、このイノベーションの推進という観点からそれぞれ必要な改定率を決定したものでございます。
○打越さく良君 そう説明なさるんでしょうけれども、納得している委員も、出席している委員も、国民もいないと思うんですね。 医薬品メーカーについては、これまで、小林化工、日医工などによる製造管理、品質管理の不備による業務停止、行政処分が相次ぎ、後発医薬品の不足は深刻です。これらジェネリックメーカーだけではなく、先発品も足りていません。ジェネリック医薬品の推進は国策として進められてきました。ジェネリック医薬品への転換は総医療費の抑制に確かに貢献してきたかもしれませんが、ジェネリック医薬品、安かろう悪かろうと、代名詞とも言われていましたけれども、そんなことはもう許されないわけです。 小林化工は、二〇一〇年最優秀ジェネリック医薬品賞を受賞していたんですね。それなのに、なぜ死者まで出すほどの事故を起こすに至ったのかと。第一義的な責任はメーカーに確かにあるんですけれども、しかし、このNHKの報道で現場の声が様々載っていたんですけれども、例えばこんな声がありました。中小メーカーで設備投資ができず、給与が安くて人材が定着しない、現場のモチベーションが低く、承認された手順を飛ばしたりミスや事故が起きてもうやむやで終わらせてしまうことがあったと。こうした現場の悲鳴に耳を傾けるべきではないでしょうか。 ジェネリック医薬品の価格競争による市場実勢価格の低下が薬価に反映されているとすれば、悪循環です。先発品メーカーにとっても打撃になります。累次にわたる薬価引下げが製薬メーカーの体力を奪っていったのではないでしょうか。
○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。 薬価制度につきましては、先ほど大臣からも御説明しましたように、市場実勢価格、これを踏まえた薬価改定を基本としておりますが、一方で、先生御指摘のように様々な必要性、大事なことがございます。 そうしたことから、例えば、広く臨床現場で使用されている医薬品の薬価を維持する基礎的医薬品といった制度、さらには、先ほど先生からも引用されましたけれども、薬価が著しく低額であるために供給継続が困難となっているものについての薬価を引き上げるための不採算品再算定、こうした仕組みもございます。特にこの六年度改定では、原材料の高騰がありますので、不採算となっている約二千品目の医薬品を対象に薬価の引上げを行いました。 また、今回の改定では、後発品の薬価に関しまして、企業における増産体制、また適正な流通取引といった安定供給体制を評価すると、こういう仕組みを導入いたしました。この評価の結果、その評価が高い企業につきましては通常の価格よりも高い薬価を付けると、こういう新しい仕組みも設けたところでございまして、実勢価格による改定とともに、併せて今の現場で生じている課題に対応していくと、こういうことを対応してございます。
○打越さく良君 そのように手当てをせざるを得ないというのは、今の、これまでのパターンが破綻したと言わざるを得ないんじゃないかとそもそも申し上げているんですね。 ジェネリック医薬品のシェアが八〇%に達する現在においては、薬価の引下げは打ち出の小づちではないと。受診しても医薬品が処方されないのであれば、結局、医療のフリーアクセスというものも阻害されていると言わざるを得ません。 この新たな薬価政策を確立すべきではないでしょうか。大臣、御所見をお願いします。
○国務大臣(武見敬三君) この薬価につきまして、先ほど政府参考人から答弁があったとおり、市場実勢価格を踏まえた改定を基本とした上で、薬価を下支えする措置により薬価を維持又は引き上げる仕組みを設けておりまして、令和六年度の改定においてはその措置の拡充を行っております。 また、今回の改定では、企業における必要な医薬品の増産体制や適正な流通取引等の企業の安定供給体制等を評価する仕組みを導入しておりまして、評価結果が高い企業は後発品の薬価を通常の価格より高く設定できることとしております。 後発品の安定供給に向けた薬価上の措置の在り方については、今回の対応を検証しつつ、後発医薬品の産業構造の在り方の議論なども踏まえて、引き続きこれを検討してまいりたいと考えております。
○打越さく良君 なかなか何がこの現状をもたらしたのかについて直視していただけないと思うんですけれども。 こうした苦境の中、製薬メーカーが活路を見出したというのが機能性表示食品ではないでしょうか。この機能性表示食品は、市場規模が五千億円を超えている、届出が約七千件に達するということです。発端は、アベノミクス三本の矢の一つである規制緩和。この制度を推進したのは、安倍元総理のゴルフ仲間であり、安倍友のお一人とされる森下竜一氏です。 この構造的問題、明らかにされなければなりませんが、本日は、喫緊の課題である小林製薬の紅こうじを含む機能性表示食品を摂取した方々への健康被害の問題について質問いたします。 お亡くなりになった方々に心よりお悔やみを申し上げますとともに、健康被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げます。 現状で必要なことは、もう被害原因の特定、そして拡大の防止、健康被害を受けた方々への適切な治療を行うことであって、したがって、二〇一四年に食品安全委員会から注意喚起がなされている紅こうじ菌株が海外で問題となっていることについては、今回は質問はしません。 被害状況の把握について、最新のところを、大臣、御報告ください。
○国務大臣(武見敬三君) 小林製薬が製造する紅こうじを原料に含む三製品について、現在までに、死亡との関連が疑われる事象が五件、入院との関連が疑われる事象が合計で百五十七件、受診との関連が疑われる事象が合計で七百八十六件となったことが明らかになっております。また、小林製薬には二万件以上の相談が寄せられていると承知しております。
○打越さく良君 大変な事態となっている中、政府も対応を始めているということで、薬事・食品衛生審議会の新開発食品評価調査会と指定成分等含有食品との関連が疑われる健康被害情報への対応ワーキンググループ、また、新設された紅麹使用製品対策省庁間連携室の取組など、政府の対応について、大臣、御説明をお願いします。
○国務大臣(武見敬三君) 三月二十八日に開催した薬事・食品衛生審議会の新開発食品評価調査会では、小林製薬の回収命令の対象となった製品により発生した健康被害の原因究明について小林製薬の説明を聞いた上で、今後は厚生労働省として国立医薬品衛生研究所の専門家の協力を得て解明を急ぐこと、そして、一定の回収命令の対象としていない小林製薬の紅こうじを原料とする製品については、事業所自ら点検を行った上で厚生労働省に報告するよう求めることについて合意が得られたところでございます。 また、三月二十九日に設置した紅麹使用製品対策省庁間連携室は、この事案に対応するため、他省庁との共同作業を円滑に行うことを目的として設置したものでございます。 今後とも、関係省庁等と連携しつつ、国民の安全と安心を守るため、全力で取り組んでまいります。
○打越さく良君 怒りを禁じ得ないのは、小林製薬による公表の遅れです。一月十五日の時点で、腎疾患の症例が医療機関から小林製薬に報告されていました。小林製薬には立て続けに症例の報告がなされていたにもかかわらず、社内調査のみで原因が特定されないまま二か月が過ぎたと。この間、小林製薬は自主回収すら行っていません。 仮に公表がなされていれば、救える命があったかもしれません。被害の拡大も防げたかもしれません。小林製薬がプレスリリースと記者会見を行ったのは、実に三月二十二日です。消費者庁に一報があったのは前日の三月二十一日十七時。消費者庁が大阪市保健所に連絡するように指示し、大阪市から厚生労働省に情報共有があったのは三月二十二日十三時です。 この間の小林製薬の姿勢に対して、大臣の御所見を伺います。
○国務大臣(武見敬三君) 食品衛生法上は、健康被害が発生した場合、事業者から自治体への報告に努めることとされており、今回の事案については、厚生労働省含め関係機関に対して小林製薬から迅速な報告がなかったことはもう極めて遺憾であったと考えております。 先月二十九日に紅麹関連製品への対応に関する関係閣僚会合におきまして、官房長官より、国立医薬品食品衛生研究所と連携し、引き続き原因物質の特定、分析を進め、その結果の速やかな公表及び原因究明を図るよう御指示があったところでございます。 厚生労働省としては、国立医薬品食品衛生研究所と連携をしつつ、まずは原因究明に全力を挙げてまいりたいと思います。その上で、このエビデンスに基づいて、再発防止のためにいかなる政策が、施策が必要か検討していきたいと考えております。
○打越さく良君 厚生労働省も後手後手に回っているのではないでしょうか。三月二十二日に消費者庁及び厚生労働省が小林製薬と面談、厚生労働省から小林製薬に対して、大阪市を通して速やかに被害情報等の報告を行うように指示と。健康被害情報が収集されるよう、厚生労働省から自治体宛て事務連絡が発出されました。健康被害の報告が相次ぐ中、市が回収命令を行ったのは三月二十七日と。これは時間が掛かり過ぎていると言わざるを得ません。 つまり、小林製薬だけではなくて、政府の連絡、指示体制に不備、遅れがあったと言わざるを得ないと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) この事案につきましては、三月二十二日に大阪市を通じて小林製薬の製品により健康被害が生じた可能性があるという第一報を得たものであり、同日に厚生労働省と消費者庁で小林製薬に対して速やかに情報提供をするよう指示するとともに、全国の自治体に対して健康被害状況を収集するよう直ちに要請をいたしました。 その後、三月二十六日に小林製薬より死亡事例について公表が行われたことを踏まえ、同日、緊急に厚生労働省から小林製薬にヒアリングを実施をいたしました。その結果を踏まえ、小林製薬が製造した三製品について、食品衛生法第六条二号に該当するものとして取り扱い、また、食品衛生法第五十九条に基づき廃棄命令等の措置を講ずるよう大阪市に通知をいたしました。これを受けて、大阪市において三月二十七日に廃棄に向けた回収を命じたものと承知をしております。 さらに、原因物質の特定については、三月二十八日に開催された薬事・食品衛生審議会の調査会において小林製薬より状況の説明を受けたところ、現在、厚生労働省として、国立医薬品食品衛生研究所の専門家の協力を得て早期の原因究明に向けて取り組んでおります。 また、三月二十七日に厚生労働省、消費者庁等から成る関係省庁連絡会議を設置、開催するとともに、三月二十九日に厚生労働省においてタスクフォースや関係省庁との連携室を設け、コールセンターでの対応を始めたほか、同日に官房長官を含めた……
○委員長(比嘉奈津美君) 簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(武見敬三君) 関係閣僚会議が開催されるなど、関係省庁と情報を共有しながら、今回の事案に対して政府は一丸となって対応しているということを申し上げておきたいと思います。
○打越さく良君 私、もう言った経緯です、それ。申し上げた経緯でして。それで、申し上げたのは、三月二十七日まで廃棄に向けて回収もされていなかったわけですよ。だから、そこが、こうした一連の経緯が、その経緯、私も紹介したところですけれども、でも、そこが遅かったんじゃないかと私は言っているわけです。 工場への立入りが、三月三十日に大阪、三十一日に和歌山で行われたわけですね。現在健康被害が出ているとされる紅麹コレステヘルプ、ナイシヘルプ+コレステロール、ナットウキナーゼさらさら粒GOLDの三商品の製造ロットは、全て大阪の工場で製造されたものとされています。三十日、食品衛生法に基づき、紅こうじ原料を製造していた工場の立入検査が行われましたと。この紅こうじ原料はこの工場で去年製造され、プベルル酸という物質が会社の調査で確認されたということです。 ただ、この大阪の工場は老朽化を理由に既に閉鎖されていると。十分な検査を行うに足る状況じゃなかったんじゃないでしょうか。小林製薬の山下製造本部長は三月二十九日の会見で、和歌山県の紀の川の工場を見ていただければ閉鎖した大阪工場での製造工程を確認することができると考えていると述べられているんですね。ですが、製造工程は確認できたとしても、衛生管理面での検証はできないはずです。医薬品ではなく食品であることによる検査の限界があったんではないでしょうか。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 今回の製品は食品でありまして、食品と医薬品では遵守すべき法令、これが異なっておりますことから、立入検査におきましても、確認すべき項目、観点、これは必ずしも同じではなく、一概に比較することは難しいと考えております。 ただ、食品衛生法における立入検査を行いまして、食品衛生上の危害を防止する観点から、危害の要因がどの製造工程で生じているか、また食品衛生監視員による専門的な検査、これを行っておりまして、今回の立入検査では、原因の究明に向けて製造記録ですとか製造工程ですとか、こういったことの確認を行ったところでございます。 今後の対応に生かしていくとともに、国としては、国立医薬品食品衛生研究所の専門家の協力を得て早期の原因究明に努めてまいりたいと考えております。
○打越さく良君 老朽化に起因する衛生管理上の不備、それを見出されなかったんでしょうか。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、大阪の工場の方は既に閉鎖をしております。その中で、我々は紅こうじの製造記録や工程の確認、こういったことで大阪の工場について説明を受けたところでございます。この知見を踏まえて、和歌山の現在行っている工場の方にも入りまして、比較をしながら話を聞いたところであります。こういった情報を今後、原因究明に生かしてまいりたいと考えております。
○打越さく良君 それで究明ができるのかとますます疑念が深まるわけですね。 あってはならないことなんですけれども、健康被害をもたらした製造ロットと工場閉鎖の関係が疑われるようなことはなかったでしょうか。医療事故等にあって最も基本的かつ重要なことは証拠の保全です。この点は徹底的に調査しなければならないと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(大坪寛子君) 繰り返しになりますが、現在既に大阪工場の方は閉鎖をされていることは事実でございます。その中で、可能な限り時間を掛けて、当時の製造の状況、工程、記録など確認させていただいたところでございます。
○打越さく良君 もはや調査に限界があるということをお認めになっているとしか思えないんですね。 小林製薬の紅麹コレステヘルプ等の三品目以外の製品からの被害の報告は受けていらっしゃるんでしょうか。製品に由来する問題なのか、突発的な事象によるものか、現状で言えることはおありでしょうか。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 御指摘の三製品以外の製品についての状況でありますが、回収命令の対象といたしました三製品以外で小林製薬の紅こうじを原料とする製品、これらの対応につきましては、三月二十八日に開催をいたしました薬事・食品衛生審議会の調査会での御意見を踏まえ、同日、直ちに、一日当たり三製品と同等量以上の紅こうじを摂取することとなる製品、又は、これに当たらなくても、過去三年間で医師により健康被害が一件以上報告されている製品、このいずれかに該当するか否かを事業者が自ら点検を行った上で厚生労働省に報告するように求めたところでございます。 自主点検の結果、小林製薬が直接紅こうじ原料を卸している五十二社の中でこれらに該当するとした報告はございませんで、その旨を既に三月二十九日に公表をさせていただいたところでございます。 また、五十二社から二次的に小林製薬のこの紅こうじ原料を入手をしている百七十三社、これにつきましては四月の五日を期限として引き続き自主点検を求めているところでありまして、その結果を確認次第公表したいと思っております。
○打越さく良君 現在のところ、報告されている腎機能障害とプベルル酸との因果関係は分かっていらっしゃるのでしょうか。 青カビから発生することがあるというプベルル酸は、製品にどの程度混入すれば健康被害が発生し得るのでしょうか。すなわち、健康被害との因果関係を特定できるほどの量のプベルル酸混入の可能性はあるのでしょうか。
○政府参考人(大坪寛子君) 現在分かっていることは、既に先週三月二十九日に厚生労働省から公表させていただいた、会見をさせていただいた内容でございます。 これは、具体的に申し上げますと、三月二十八日の薬事・食品衛生審議会の調査会において小林製薬から説明があった内容でございまして、健康被害のあった製品のロットに予定しない物質のピーク、これが高速液体クロマトグラフィーによる分析で認められているということ、で、この物質がプベルル酸であったと同定されたと、この二点の説明を小林製薬から受けておりまして、その旨を報告をさせていただいております。 現時点でこのプベルル酸の腎臓に対する毒性等について明らかにはなっておりませんが、今後、国といたしましては、国立医薬品食品衛生研究所の協力を得て、保存されているその他のサンプル、小林製薬が保管をしているサンプルについて、ロットを限定せずに高速液体クロマトグラフィーなどの理化学検査を行いまして、プベルル酸を含め原因となり得る物質を網羅的に探索を行い、ピークが出た場合にはその化合物の同定を行い、また、加えて、当該分析結果を踏まえ、物質の発生機構、これについてあらゆる可能性を持って検討をしてまいりたいと考えております。 この進捗状況につきましては、新たな事実が分かり次第公表させていただきたいと考えております。
○打越さく良君 そのプベルル酸以外のものについてなんですけれども、小林製薬ヘルスケア事業部の梶田食品カテゴリー長が三月二十九日の記者会見で、去年製造した原料などに含まれていた想定していない成分について、青カビから発生することがあるプベルル酸以外にも二つほど候補があると明らかになさっています。にもかかわらず、具体的な名前については、その物質を取り扱う際の印象が変わりかねないので差し控えると述べられたんですね。 厚生労働省の方は、プベルル酸以外の二つほどの候補について把握されているんでしょうか。
○政府参考人(大坪寛子君) 小林製薬からの説明では、御指摘のような小林製薬の発言自体は私は承知をしていないわけですけれども、薬事・食品衛生審議会の調査会で小林製薬からはそのような話は伺っておりません。 私どもとしては、特に予断を持つことなく、あらゆる物質について網羅的に探索を行ってまいりたいと考えております。
○打越さく良君 今、承知していないということだったんですけれども、この発言に見られるところ、小林製薬の姿勢は、国民の命と安全を守るどころか、この期に及んでビジネスを優先しているんじゃないかと疑わざるを得ないんです。やはり、疑わしいものがあればまず公表していくべきではないでしょうか。 また、国立医薬品食品衛生研究所の検査においては、先ほど来お話ありましたけれども、情報公開、遅滞なく行うべきだということで、このタイミングですね、具体的にどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(大坪寛子君) 繰り返しにはなりますけれども、私どもとしましても、国が主体となって、今後、原因物質の究明、今現在取り組んでいるところであります。新しい事実が分かり次第公開を、説明をさせていただきたいと思っております。
○打越さく良君 なかなか、分かり次第ということだと国民は不安に駆られると言わざるを得ません。 大臣、プベルル酸が原因物質かどうかも含めて、原因特定にどの程度の期間が必要とお考えでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 三月二十九日に開催された紅麹関連製品への対応に関する関係閣僚会合におきまして、官房長官から、国立医薬品食品衛生研究所と連携をし、引き続き原因物質の特定、分析を進め、その結果の速やかな公表及び原因究明を図るようにという指示がございました。 この原因の究明に向けては、国立医薬品衛生研究所において、保存されているサンプルについて、原因となり得る物質を網羅的に検討することなどにより物質の発生機構についてあらゆる可能性について検討することとしており、新たな事実が分かり次第、厚生労働省から公表したいと考えております。
○打越さく良君 速やかにという漠然としたことだと、なかなか不安なところです。 消費者庁のホームページでは、機能性表示食品制度とは、国の定めるルールに基づき、事業者が食品の安全性と機能性に関する科学的根拠などの必要な事項を販売前に消費者庁長官に届け出れば機能性を表示することができる制度であり、特定保健用食品、特保と異なり、国が審査を行いませんので、事業者は自らの責任において科学的根拠を基に適正な表示を行う必要があるとされています。この特保との差がまさにこの今回の事件を引き起こしたのではないでしょうか。最大の問題は、公的な機関の品質保証が一切必要ない、それで企業の自己検証で販売が可能なことなんですね。 消費者庁のサイトには、事業者が消費者庁長官に届け出た内容は消費者庁ウェブサイトで誰でも確認できるとされているんですね。私も調べてみました。これ、非常に分かりにくいです。委員の皆さん、是非この資料を確認ください。 この資料、消費者庁のホームページに行きますね。それで、政策、で、政策一覧、食品表示企画、機能性表示食品について、機能性表示食品の届出情報検索までたどり着くと。そうすると、それから商品名等を入力しなきゃいけないんですよ。このページにまで行ってから、届出者名に小林製薬、機能性関与成分名に米紅麹と入力して、ようやく今回問題となっている食品一覧にたどり着くと。そこで届出番号F二百十六のコレステヘルプの詳細をクリックすると。ここまで辛抱強くたどり着ける消費者がいるのか、果たして疑問なんですね。 そして、コレステヘルプが想定する主な対象者は、LDL、悪玉コレステロールが高めの健常者とされているんですね、この十のところですけどね。 消費者が一番知りたいであろう機能性の評価方法には、驚くべきことに、最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで機能性を評価しているとされていた。そして、極めて問題なのは、採択文献は僅か一本、そして出版バイアスなどの限界が考えられると書いてあるんですね。出版バイアスというのは、否定的な結果が出た研究は肯定的な結果が出た研究に比べて公表されにくいというバイアスです。つまり、これ情報公開ではなくて、規制されるべき理由の方が同等と書かれているんですね。 小林製薬自体が、参加者数が少ないことは否めない、ただし、査読付文献であること、また疑問点などは全て著者に直接確認したことから、文献の質に大きな問題はなく、科学的根拠としては十分と判断したと言っているんです。消費者庁はこれでも、こんな情報公開でも問題がないと考えているんでしょうか。
○大臣政務官(古賀友一郎君) お答え申し上げます。 今、まず、委員からそのアクセスが大変深いという話がありまして、この点につきまして、我々もその点については謙虚に受け止めさせていただきまして、この消費者から届出情報へのアクセスを改善する観点から更にどのような工夫ができるか検討してみたいと、このように考えておりますけれども、現在、ちなみにその消費者庁のホームページ上の検索画面で機能性届出情報として入力して検索をしていただきますと、この機能性表示食品の届出情報検索画面がトップ項目として出てくると、こういった工夫はさせていただいておりますが、今のその御指摘も踏まえて今後検討をしていきたいと、こういうふうに考えております。 それから、後段の御質問だというふうに受け止めておりますけれども、この説明責任の果たし方についてでございますけれども、この機能性表示食品の制度においては、届出を行う前に機能性の根拠を明確にするという観点から、最終製品を用いました臨床試験の実施、あるいはこの最終製品若しくは機能性関与成分に関する研究レビュー、これのいずれかの方法によって機能性の評価を届出者の責任において行う、そういった立て付けにいたしております。 そして、その研究レビューにつきましては、この事業者に都合の良い論文のみが恣意的に抽出されることのないように、論文の検索、評価方法等を届出ガイドラインに示しておりまして、研究レビューの内容は公表をいたして、客観性、透明性の高い仕組みとしております。 加えて、昨年九月……
○委員長(比嘉奈津美君) 答弁は簡潔にお願いいたします。
○大臣政務官(古賀友一郎君) はい。 昨年九月には届出ガイドラインを改正いたしまして、根拠となる研究論文等の文献選定のプロセスの透明性を高めまして、評価対象から外した研究論文の除外理由を明確化するなどの多くの項目を厳格化したということでございます。 現状の根拠については、御懸念については、今申し上げた取組を行っている状況でございますので、引き続き説明責任を届出者に求めて制度を適切に運用してまいりたいと、このように思います。
○打越さく良君 いや、古賀政務官自身が何か自信がなさげな感じがしますよね。やっぱりこの届出制が限界があると、もうざる法だということはお認めなんじゃないでしょうか。こういう制度である限りは、問題は起こり続けていく。 この論文を、本件の論文を探すには、委員の皆さんのお手元にある十の辺り見ていただくと、この十の様式五、機能性の科学的根拠をクリックするんですね。そして、この十一のところでファイルクリックして、コレステヘルプの機能性関与成分紅麹ポリケチドによるLDL、悪玉コレステロール低下効果の機能性に関する研究レビューのファイルの十一ページを見て、その論文がどこに掲載されたかと、やっとここに行き当たると。そこまで行って、論文は読めない。国会図書館で取り寄せなければならなかったんですね。何でしょうか、この位置はという感じなんですね。 機能性表示食品には、査読がない、お金さえ払えば掲載されるハゲタカジャーナルが多く引用されていると言われていますよね。この論文は日本抗加齢医学会雑誌に査読付きで掲載されたものです。しかし、この査読側の日本抗加齢医学会のホームページを見れば、理事長に山田秀和氏、副会長は森下竜一氏らの名前が記載されていて、森下氏は再生医療抗加齢学会理事長でもあり、副理事長は山田秀和氏と。森下氏は、先ほど申し上げましたけれども、安倍元総理の推進した当時の規制改革会議委員、食品の機能性表示制度の創設を強く提言した方ですよね。制度を推進した側がそのチェックを行うということであれば、もう出版バイアスどころじゃない。野放しと。 政務官、これ、消費者庁のこの仕組み改めるべきじゃないでしょうか。
○大臣政務官(古賀友一郎君) この制度そのものの立て付けが、事業者からの届出内容をまさに衆人環視の下に置いて、それで事後チェック、事後監視を図っていくと、そういったシステムになっております。 御指摘の点のみをもって科学的根拠の説明とならないというわけではないんですけれども、しかし、先ほども少し触れましたとおり、説明責任をきちんと果たしてもらうということが大変この制度の肝になっておりますので、そういったことは我々としても意を用いてやっていきたいと思いますし、また、この制度については、先週の金曜日ですか、官房長官から指示を受けまして、昨日、四月一日付けで庁内に消費者庁次長をヘッドとする検討チームを立ち上げて、対応体制を整備したわけでございます。 こうした、今後、本制度の在り方の方向性についてはまた五月末を目途に検討していくということにしておりますので、そういった中においても、どういったことができるのか、また考えていきたいと、このように考えております。
○打越さく良君 大臣、厚生労働省としても食品衛生法でしか規律できず、薬機法で規制することができないこの制度、もうとんでもないものだとお考えなんではないでしょうか。 機能性表示について、この制度は廃止すべきじゃないかと考えるんですけれども、大臣としては、まあ縦割りで遠慮もあるかもしれないんですけど、是非ここで御決意を、関係閣僚会議などで考え方を反映させていただけるようにしていただけないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 食品表示法の機能性表示食品の制度については、これ消費者庁の所管でございます。三月二十九日の関係閣僚会合において、官房長官から、消費者庁において、今回の事案を受けた機能性表示食品制度の今後の在り方等について五月末を目途に取りまとめるよう指示があったことを受けて、これは適切に対応されるものと承知をしております。 なお、機能性表示食品についても、御指摘のとおり食品衛生法が適用され、食品衛生法第六条二号の規定により、有毒な又は有害な物質が含まれている等のものについては同法第五十九条により回収命令等の措置をとることができるが、今後の対応については、まずはこの原因の特定をしっかりと進めて、そしてこうした科学的なエビデンスに基づいて、再発防止のためにいかなる施策が必要か、しっかりと検討してまいりたいと思います。
○打越さく良君 仮に政権に近しい方がリードした規制緩和によって国民の命と健康が脅かされる、そんなようなことがあったのであれば、悪夢の安倍政治と、政権と言わざるを得ないと。引き続き、この問題を追及します。 以上です。
○高木真理君 立憲民主・社民の高木真理です。 早速質問させていただきたいと思います。 まず初めに、能登半島地震への対応と、災害時に再考されるべき医療、福祉部門対応について伺いたいと思います。 今回の能登半島地震への対応、これ大臣所信の中にも盛り込まれておりましたけれども、この能登半島地震で被災された方、高齢者の方が多く、ケアのことが大変問題になりました。 一番で伺いたいのは、発災時、要配慮者の避難先として、福祉避難所に高齢者や障害者施設が指定されていることが多いわけでありますけれども、こういった施設、ふだんでも人手がなかなか足りないというところに新たな避難者を受け入れる余裕はあるんだろうかという問題があるのではないかと思います。 実際、今回建物の被害なども含めて二割しか開設できなかったということがありますけれども、ほかの避難者を受け入れて運営をし続けるという体制には無理があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(平沼正二郎君) 委員にお答えいたします。 委員御指摘のとおり、今般の能登半島地震においては、福祉避難所となる福祉施設も大きく被害を受けたほか、担い手となる施設の職員の皆さんも被災していることなどから、予定していた福祉避難所の開設が困難なケースもあったと承知をしております。このため、高齢者等の要配慮者を優先的にホテルや旅館等に避難する二次避難の取組を進めているほか、被災により従業員の皆さんが不足する施設や避難者を受け入れる福祉避難所等への介護職員等の応援派遣などを行っているところでございます。 また、委員御指摘のとおり、運営や仕組み、こういったのをあらかじめ整えておくというのが非常に重要であるとも認識しておりまして、災害発生前にあらかじめ福祉避難所を確保しておくことが重要であることから、内閣府では、自治体に対しガイドラインや取組事例集を示して、対象者数を把握し、受入れ可能な福祉避難所の指定、整備を進めること、社会福祉施設など、要配慮者の避難が可能な施設の指定に加えて、必要に応じて、旅館、ホテル等の協定を、旅館、ホテルとの協定を締結することなど、事前対応を促してきたところでございます。 また、受入れを想定していない避難者の避難により福祉避難所としての対応に支障が生ずることがないよう、令和三年五月に福祉避難所を指定する際に受入れ対象者を特定して公示する制度を創設したところでございます。 これらの取組により、自治体ともしっかり連携しながら、福祉避難所の確保に引き続き取り組んでまいりたいと思っております。
○高木真理君 現実には、こうした高齢者や障害者の施設など福祉避難所になっても受け入れることのキャパシティーというものは難しいというのを是非踏まえていただいた上で、今旅館やホテルなどの指定も含めて検討するということで進めていただいているようなので、是非現実的に発災したときに困らない体制というものをよく想定して進めていただきたいというふうに思います。 次に伺います。 この発災後にケアを続ける介護、障害サービスを担う働き手ですが、これ実際その施設で、もう休みもなく、自らも被災をしていて、欠けているスタッフもいても、そこでお世話をし続けるということが今回もございました。これ、本当に過酷なことだったと思います。しかし、こういったところに働き続けている方、今回DWATからの支援があったのは大きかったとは思いますけれども、これだけ大変で、新たに被災者を受け入れてケアする方の人数が増えたりすることがあっても手厚い支払報酬がこの方たちにするということは無理なのかどうか、伺いたいと思います。
○大臣政務官(三浦靖君) お答えいたします。 委員おっしゃられましたように、自らも被災する中でサービスの提供に御尽力いただいている介護現場の職員の皆さんには、本当に深く心より敬意と感謝を申し上げる次第でございます。 〔委員長退席、理事福岡資麿君着席〕 恐らく御指摘されたのは慰労金ということではあろうかと思いますけれども、被災した介護施設等に対する支援につきましては、災害復旧に対する財政支援を行うこととしているほか、人手不足が生じている介護施設に対して、介護職員のニーズを現場の自治体などを通じて丁寧に把握した上で、関係団体と連携いたしまして全国からの応援職員の派遣に取り組んでいるところでございます。 また、介護施設におきまして、災害発生時には定員超過の利用を認め、特例的に報酬の減算を行わないこととしておりまして、今回の能登半島地震におきましても同様の取扱いを行っているところでございます。この場合、介護施設等におきまして、超過受入れ分を含めて利用者の方の人数に応じた介護報酬を請求することが可能であるというふうにしております。 これまでの震災などの災害時にも慰労金等の財政支援は行っておりませんけれども、引き続き介護施設等に対する必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
○高木真理君 要は、受入れ者が増えればその方のサービスの分の報酬はアップするけれども、そうじゃないことでずっと勤務が続くというような状況があっても施設に対して入ってくる報酬は増えないというのが、縮めていったところの慰労金はないということで、どれだけ大変な働き続け方をしても特別な報酬はないというのがお答えだったんじゃないかと思うんですけれども、こういう状況だと、やっぱりそうした施設で働いている方なども働き続けられなくなってそこを離れていってしまう、自らも被災をしていたりする中で、そういうことが起きてきてしまうのではないかということを大変危惧します。 この能登半島地域は高齢者も多いことですし、この後住み続けたいということで、仮設住宅などを経てここに住み続けていく高齢者の方々をケアする方々の人材というのは大変重要なわけですけれども、この被災をしたことで離れる、あるいは、被災後も何とか現場を支えていたけれども、それが、それだけ大変な思いをしてもそれに対する手厚い上乗せもないということであると、もうやっていられないとなって離れてしまう人があるのではないかということを大変危惧をします。 それで、次に伺うのは、こうした復興後もケアを続けられるような働き手を確保するための仕掛けというものを創設する必要があるのではないかというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 厚生労働省としては、被災した介護施設等の機能が一日も早く回復をして、介護従事者などが安心して働ける環境を取り戻すことが重要だと考えております。 このために、災害復旧に対する財政支援を行うこととしているほか、介護従事者の住まいの確保も重要でございますから、介護施設に対して介護従事者の仮設住宅への入居希望数を調査をしておりまして、今後、石川県とも連携して、必要な仮設住宅の確保にまずは努めてまいりたいと思います。 また、今後の災害の発生時をも含め必要な介護従事者などが確保できるよう、平時からICT等のテクノロジーを活用した生産性向上や職場環境の改善などを進めていくほか、災害発生時に介護従事者等の不足が見込まれる場合には、今回実施したようなDWATや応援職員の派遣をより効果的に行えるようにするなど、必要な支援が適切に実施できるよう、今般の対応の検証も行った上で検討をしていきたいと考えております。
○高木真理君 是非、それは大変、検証した上で更に検討いただけるということなので、お願いをしたいと思います。 次に伺いたいのは、今回、能登半島地震、これ大変大きな規模の地震でしたけれども、今後起こると言われている南海トラフ地震とか首都直下地震、こういった地震被害などを考えた場合に、被害の規模、人数というものは大変大きくなってくるということが予想されますが、能登半島地震でこれだけ大変なことがあり、DWATなどに入っていただいても大変だ、これ規模が大きい災害になったら一体どうなってしまうんだろうというのを私は大変心配をしました。 被災していない地域から応援に入ってもらうといっても、ケアをしなければいけない方々の人数が本当に多くなったときにちゃんとその支援というものは手当てできるというシミュレーションが行われているのか、こちらについて、シミュレーションのことについて伺いたいと思います。
○大臣政務官(平沼正二郎君) お答え申し上げます。 南海トラフや首都直下地震等の大規模災害における要配慮者への対応として、福祉避難所の確保や社会福祉施設等の機能維持、介護職員等の確保などが重要と考えております。このため、やはり平時から福祉避難所を指定し、発災後の早期開設に備えるとともに、要配慮者の方の個別避難計画作成の促進にも取り組んでいるところでございます。 また、南海トラフ地震や首都直下地震における対応について、国としては社会福祉施設については業務継続計画を策定しておくほか、その所在や避難経路、利用対象者の範囲等を要配慮者を含む地域住民等に周知すること、介助員等の専門的な人員の広域応援体制を構築すること、厚生労働省又は被災都県の要請に基づき災害派遣福祉チーム、DWATですね、の応援派遣を行うこと等について推進基本計画及び具体計画において求めているところでございます。 また、大規模災害発生時の要配慮者への対応について、関係省庁と連携して引き続きしっかりと、計画策定も含めて取り組んでまいりたいと思っております。
○高木真理君 スキームは分かります。スキーム、まあスキームの中にも今言ったように個別避難計画を作って、そして福祉避難所の話があっても本当にそこが機能していけるのかという問題がまだあると思いますし、規模的な問題ですね、もちろん被害者の人数の想定とかはされていると思いますけれども、それに対して本当に広域で支援するということの人数規模が対応できるのかというところは今お答えありませんでした。多分本当に想定したら難しいというのが今の現状なんじゃないかと思いますので、そういったときに困らない体制というものをどうやって構築できるか、是非御検討をいただきたいと思います。 一番の質問はこれで終わりますので、内閣府関係の方は御退室いただいて結構でございます。
○理事(福岡資麿君) じゃ、内閣府の方々、退席して結構です。
○高木真理君 次に、ケアワークの公定価格について伺います。 新年度の予算は、政府も賃上げを目指すとしています。そのため、介護、医療、障害サービス、保育といったケアワークで働く皆さんの手取りも増えるよう、それぞれ公定価格に当たる部分でも処遇改善が意図されております。そして、医療、介護、障害の三分野は、トリプル改定において、処遇改善加算で幅が十分とは言えませんけれども、全体で見れば賃上げは図られるということにはなるかと思います。 しかし、まさに、賃上げ幅なんですが、特に介護と障害、これで全産業の中でほかに人が流れずに人材確保ができる賃金水準と言えるかというところの問題について伺いたいと思います。 ケア労働に対する評価は公定価格なのに低い、今、人口減少に伴ってどの業種でも人手不足になっています。絶対的に人手が足りない社会では、条件の良い方に人は移動してしまいます。機械で代われない、まさに人対人のサービスのところは一番大事なのに、やる人がいなくなっていきます。これでは地域ももちません。 私が三月六日予算委員会で質問した際の政府参考人答弁では、令和四年賃金構造基本統計調査に基づいた賞与込みの月額給与で推計にすると、全産業平均の給与月額三十六・一万円、介護職員の給与は月額二十九・三万円ということでした。その中の訪問介護従事者の給与は月額二十八・三万円です。 これ、三十六・一万円が全産業平均に比べて訪問介護従事者二十八・三万円。これも低いんですけれども、私が事前に日本介護クラフトユニオンというところから伺った、この組合に所属している皆さんの調べた月額賃金は、時給制で訪問系介護職員は十二・八万円ということでありました。本当に低いんです。 三年ごとの改定で、大臣は、今回の判断に当たっても、審議会などを経て、様々な制約がある中でできるだけ人件費を上げたいとは思っていたかもしれないとは思います。でも、こんなふうに、目の前、匍匐前進のように、三年ごとに少しでも上げたい、少しでも上げたいという折衝で勝負していくだけでは、いつまでたってもどこまで行けるのか分からない世界になってしまうと思います。 そこで、大臣がどういった賃金が本来望ましい賃金と考えているのか、介護や福祉のサービスに当たる人々にとってですね、そちらをお聞かせをいただきたいと思います。あるいは、岸田政権がどういう理想像への設計図として今回の賃金改定の一歩を踏み出す、まあ一気には上げられないかもしれませんけれども、目指している全体像の賃金体系、賃金というのはどのくらいのレベルのものにあるのかということをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 目指すべき賃金水準というのを一概にお示しするのは、これなかなか難しいだろうと思います。ただ、介護だとか障害分野の現場で必要な人材が確保できるようにしていくということが重要でありますから、介護、障害分野の賃金が全産業平均より低いという点はまさに取り組むべき課題だというふうに思います。 こうした中で、累次の処遇改善を講じて、その成果によって全産業平均との差は縮小してきております。今般の介護報酬改定や障害福祉サービス改定においても、政府経済見通しで令和六年度の全産業平均の一人当たり雇用報酬の伸びが二・五%と、物価上昇率と同水準と見込まれている中で、こうした見込みと整合的にベースアップを求めているところでございます。こうした賃上げ対応について、実効性を確保する観点から、加算の取得状況の把握であるとか加算措置部分の賃上げの実績報告など、フォローアップにしっかりとこれから取り組んでまいります。 まずは、物価高に負けない賃上げとして、令和六年度二・五%のベースアップを実現するために処遇改善加算の取得促進に全力を尽くしてまいりたいと思います。
○高木真理君 人手が確保できなくならないようにというところをお答えをいただいたので、そのためにはいかに全産業平均に追い付かなければいけないかということが重要ということをお答えをいただいたんだと思います。そこに向けて、もう確保できなくなっては大変なので、とにかく前に前にと進んでいただかなければいけないというふうに思います。 しかし、先ほど、処遇改善加算も取りやすいようにというふうに言っていただきましたが、ぱっと見て分かるように工夫を凝らしてもらいましたと大臣おっしゃっていた処遇改善加算の一枚紙ですね、私も拝見したんですけど、残念ながら、なかなか、一枚にはまとまっていましたけれども、分かりやすいとは決して言えないのではないかなというふうな一枚紙でもありました。 次、訪問系サービスの報酬制度の在り方について伺います。 今回の訪問介護の基本報酬引下げは、私ども立憲民主党では早い時期に大臣に撤回の申入れをさせていただきましたが、その後も途切れることなく今も大臣には基本報酬の見直しを迫る声が届いていると思います。サ高住のように施設内の部屋を次々訪問してケアできる事業者と離れた一軒一軒を回る事業者では、収益が異なるのは明白です。同じ尺度で報酬を見直すことが私には全く理解できません。引き続き基本報酬の見直しを求めたいと思います。 さて、そこで今日は、別の観点からもこの問題を取り上げたいと思います。それは、訪問介護事業の点数がサービスを提供している時間分しか付かないという問題です。 訪問が仕事ですから、移動時間も仕事です。しかし、そこに報酬は支払われません。基本報酬でカバーしなければいけない、これが今回の問題です。その分報酬単価を高く設定していますというのが制度の説明でありますけれども、であれば、先ほどのサ高住を訪問する事業者は、移動時間は隣の部屋までの数歩だけということですから、もうけが厚くなるのは当然です。逆に報酬が高めであっても、家と家が離れているところではガソリン代も高いのにマイナス要素ばかりがかさむことになります。 そして、同じことが障害サービスの世界にもあるということです、訪問に関して。訪問と、そのサービスを提供している時間分しか報酬が付かないという問題ですね。 視覚障害者の通院支援では、院内でも同行サポートをしようとすると、まず事前に病院に、その病院が合理的配慮をする余裕がないから事業者がやってくれということをまず確認して、それを福祉事務所に伝えるという作業もありますが、その上で、院内で介助をしても、診察室内は医師たちがやるので付添いは不要ですと言えば、介助者は中に入れません。待合室で待機をしています。でも、診察室から出てくるまでの時間は報酬が得られない仕組みになっています。介助者はほかに何ができるというのでしょう。待機しているのもそれは仕事のうちと考えるのが私は常識だと思います。 こうした介護や障害のサービスを提供している時間にしか報酬を付けないという考え方そのものが実態にそぐわないので、見直しが必要かと思います。大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘のとおり、この訪問介護について、利用者のニーズや状況に応じて内容や所要時間が異なることから、サービスの提供時間に応じて評価するという基本の考え方に基づいて、提供時間に応じた報酬を支払う仕組みとしております。これは、障害福祉サービスの同行援護についても基本的に同じ考え方です。 その上で、訪問介護の介護報酬については、介護保険法において、サービス提供時間以外に訪問介護員等が行う各種業務に要する費用等を含めたサービスを要する平均的な費用の額を勘案して設定することとしております。 また、今般の介護報酬改定の中では、中山間地域など地域資源等の状況によりやむを得ず移動距離等を要する場合に、利用者へ継続的なサービスを行っていることについて新たな評価の対象とするなど、中山間地域や離島などに配慮した報酬設定を新たに行っているところなんです。したがって、必ずしもサービスの提供時間のみを評価しているわけではありませんで、サービスの実効を踏まえた対応も行っているところであります。 引き続き、介護サービスや障害福祉サービスなどにおける報酬の在り方については、各種調査等を通じて適切に検証をし、必要な対応を検討してまいりたいと思います。 また、この同行援護ということに関してもお話がありましたけれども、この障害福祉サービスの一つである同行援護は、障害者本人に対して実際に移動支援等のサービスを提供した時間に基づき算定されることになっておりまして、利用者に対して直接の支援は行っていない時間については報酬算定の対象としていませんけれども、院内スタッフ等による対応が難しく、利用者が介助を必要とする心身の状態であるなどの場合においては算定対象となる旨、市町村に対して厚生労働省としてお示しはしております。 以上です。
○高木真理君 同行援護の話は、そういう仕組みになっていますけれども、実態にそぐわないわけですよね。 診察室内では介助が必要ではない、診察室内はお医者さんと看護師さんでやってくださるということで大丈夫だったとしても、働いている人は外で待機しているというのは、仕事をしていない、報酬が支払われないということになるけれども、そんなことでは、そこも、でも、待機しているのもその人にとっては仕事だと思います。なので、そこも支払われないとやってられないというのが現状だと思いますので、是非そこも御勘案いただきたいし、先ほど、中山間地のことを評価するようになったので、訪問介護においてもサービス時間しか評価していないわけではないというお話はありましたけれども、サ高住のような施設系のケースと、そうじゃなくて移動するケースのこの違いというものにやはり目を向けないと、実際問題、今回のような不具合も起こってきますし、この移動というものに掛かる時間も、本当に必要な仕事の移動に関しては含めるような実態を見た改正というものを是非御検討をいただきたいと思います。 〔理事福岡資麿君退席、委員長着席〕 次に移ります。 次、レクの中でお話ししていました診療報酬における処遇改善加算についての項目ですが、ちょっと時間的に省略をしたいと思いますので、次に参ります。 次に、コロナワクチンの接種状況とワクチン健康被害救済制度について伺います。 コロナワクチンについては評価が二分されるところもあり、推進派と反ワクチン派の間に埋められない溝ができたまま、去る三月末で無料の接種が終了した形となっています。しかし、今後も六十五歳以上を対象に秋以降の定期接種は行われていく予定のようですし、今後起きる可能性のある未知の感染症が起きた際にも、今回の混乱の中で起きたワクチン狂騒曲については振り返って、次に生かせるよう整理をしておいた方がよいと考えます。 ちなみに、私は反ワクチンではありません。しかし、ワクチンというものは、安全性を追求しても、どうしてもその人には合わないということがあるので、そうしたデメリットと接種から得られる感染予防や重症化予防のメリットをはかりに掛けて接種への判断を行っていくものと理解をしています。そのために健康被害救済制度もあるということだと思います。 しかし、一方で、私の身近にも、若い方で二回目のワクチン接種をした後、生死をさまようような状況に陥って、その後、大変な闘病を経験した人がいます、回復はされておりますが。身近なところで、結構ワクチン打った後に具合が悪くなった、あるいは長引いたといった方が、ほかのワクチンでは聞かないぐらいいっぱいいたなという感じなんですね。実際、ワクチン接種後に体調を崩した方、大切な方を亡くされた被害者の方の健康被害救済制度をめぐるお話なども伺っていまして、このコロナワクチンが、政府が専門家の意見も聞いて安全と言ったので大丈夫ですというままで流してしまっていいのかというふうに思う次第であります。 そこで、一点目、伺います。 資料を御覧ください。資料一、ちょっと強調していないので分かりにくいかもしれませんが、真ん中辺りに書いてある参考二というところにあるこの死亡一時金というところに続いている、この死亡というところの認定件数五百二十三件が、これまでのところこの健康被害救済制度の審査の中でワクチンとの関連で死亡が認定された方の人数です。五百二十三件です。 で、もう一枚資料二をお配りをしておりますが、これは、一九七二年、昭和五十二年に制度が開始されてから国で行ってきている予防接種の健康被害の中で認定された数であります。右下の赤枠で囲ってあるところが全部の種類のワクチンの死亡の人数を足した数字で、百五十一件となっています。これ、令和三年末現在のものがホームページに載っていて、これで出させていただきましたが、最新の数字は百五十九名だということです。 問題は、一九七二年からずっとやってきたこれだけの種類のワクチンの死亡者が全部足しても百五十九人なのに、コロナワクチンだけで五百二十三件認定をされているということです。まだ未審査の分も残っています。 この否認された方の中にもなかなか納得のいっていない方もいると思います。この因果関係というのはきちんと見なければいけないとは思いますけれども、副反応疑いということで出てきた死亡件数は二千百六十七件、これは因果関係はきちんと精査されているわけではないということではありますけれども、本当に、認定されている分だけでも五百二十三名も亡くなっておりまして、これ安全性どうなんだろうというふうに思う部分もあるわけですが、大臣の受け止めを伺いたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) ワクチンの健康被害救済の件数については、ワクチンによって被接種者の対象年齢であるとか、あるいは接種回数などが異なっているから、実は簡単に比較することはなかなか難しいかと考えます。この新型コロナワクチンについて、PMDAの審査及び薬事・食品衛生審議会の審議を経て、その品質、有効性及び安全性を確認した上で薬事承認をされております。 また、国内の科学的知見として、XBB対応ワクチンの接種による入院予防効果が六四%あることが報告されるなど、国内で重症化予防効果等の公衆衛生上のベネフィットが認められていることに加えて、ワクチン接種後の副反応が疑われる症状の報告等のリスクに関する評価を審議会で総合的に勘案して、接種を継続すべきと判断をしているところでございます。 さらに、今年度以降の接種については、新型コロナ感染症が高齢者において重症化のリスクが高いことや、ワクチンの重症化予防効果の知見等を踏まえまして、審議会において六十五歳以上の高齢者などを対象とした定期接種を実施すべきと判断されております。 接種を継続することは現状においては妥当だと考えているところでございます。
○高木真理君 これ、年齢別にも、今六十五歳以上が接種を続けることはというお話ありましたけれども、その重症予防効果というところに焦点が、そこは認められるということで対応する場合には、高齢者にとっては有効という部分はあるのかも、あるとは思います。しかし、じゃ、一時全員に打っていました、年齢層。若い方にとっては、若い方でも亡くなっている方も出ていますけれども、本当にそれは必要だったんだろうかというのもやはり検証されてしかるべきではないかなというふうに思います。 ちょっと間を飛ばしまして、四番目でお話ししていたところに行きますけれども、コロナワクチンについて、政府は重症化予防効果は認めています。しかし、当初は、これを打って集団免疫を獲得しようという発言もありました。でも、どうもそもそもコロナウイルス、今回のCOVID―19以外も含めたコロナウイルスというものは集団免疫の獲得が無理なもののようで、実際、コロナワクチンでは獲得ができませんでした。感染予防効果というのも、その後、政府は言わなくなっています。 未知のウイルスでありましたし、どうしても急いで対応しなければならないから、後から振り返ればあれは間違っていたということは起きると思います。状況や株が変わったから説明が変わったというものもあると思います。 こういったことを、どうして間違ったのか、違ったらそこで誠実に国民に説明をその時点ですることができていたのか、こうしたことを今しっかり検証する必要があると私は考えます。こうした検証は必ず、次の未知なる感染症に出くわした際の事態の判断に役立ちます。 ワクチンをめぐる発言、判断などを振り返って検証しませんか。大臣、お願いします。
○国務大臣(武見敬三君) この新型コロナワクチンの接種の目的について、その時々の最新のワクチンの有効性と安全性といった科学的知見や海外の動向などを踏まえて、厚生科学審議会の予防接種・ワクチン分科会等において専門家の御意見を伺いながら適切に設定をしてきたものであります。 厚生労働省としては、二〇二一年の二月から、この新型コロナワクチンの接種開始に当たっては死亡者や重症者の発生を減らすことを目的としておりまして、さらに、その後も、審議会で議論の上、感染予防効果についても触れられてきたものの、重症化予防を主な目的として接種を実施してきたことは、これは政策的には実はこれ一貫しております。 なお、発症予防効果が時間とともに減衰することが確認されたことなど、その後の科学的知見の集積に伴い、その時々で審議会で議論の上、接種を実施してきたところでございます。 今年度以降の新型コロナワクチン接種は、定期接種として重症化予防目的で六十五歳以上の方などを対象に実施することとしておりますけれども、これはやはり、引き続き科学的知見であるとか海外の動向なども注視をしながら、専門家の議論を踏まえて適切に実施していきたいと思います。 なお、当初、このパンデミックについては初めての経験でございましたから、世界でも様々な識者によって集団免疫とかいろいろなことが言われました。しかし、実際に、こうしたその集団免疫というようなことを政府で実際に目的としてきたことはありません。他の国で、実際にこの集団免疫ということを前面に打ち出して、むしろ感染を広げてしまうことを放置した国が一部にありましたけれども、そこは逆に多くの死亡者を出してしまいました。その考え方は実際には適切ではなかったということがあの時点では私は言えたんだろうと思います。 我が国ではそうした考え方は取らなかったということをやはりここで申し上げておきたいと思います。
○高木真理君 集団免疫の考え方は取らなかったというお話ありましたけど、自然の集団免疫の考え方は取らなかったけれども、このワクチン導入のときに河野当時のワクチン担当大臣は、集団免疫、十一月にもというようなことで発言されていることが、ちょっと今日、今手元に持ってきていないんですけれども、新聞紙上でも報道されたりしておりましたので、そういう発言もあって、だったらみんな打たなきゃいけないと思った人もいたと思います。その辺もきちんと検証を是非していただきたいと思います。 次に、メッセンジャーRNAワクチンというのは画期的なものでありましたが、いまだ人体の複雑な免疫システムに与える影響を十分検証できていないのではないかと思われる部分もあります。周囲には、一日目は大丈夫だったけれども二回目でひどい副反応というケースを聞きますが、何度も接種を重ねることのリスクは、免疫の暴走を呼ぶような危険性はないのでしょうか。大臣に伺います。
○国務大臣(武見敬三君) この新型コロナウイルスワクチンは、PMDAでの審査及び薬事・食品衛生審議会の審議を経て、その品質、有効性、安全性を確認した上で薬事承認をされております。 その上で、接種に当たっては、関係審議会において、国内外の科学的知見に基づいて、ワクチンによる重症化予防効果等の公衆衛生上のベネフィットが認められていることに加えて、複数回接種も含めた接種後の副反応が疑われる症状の報告などのリスクに関する評価を総合的に勘案して、接種を継続すべきだという判断を当時下しました。 今後とも、科学的な知見の集積に努めるとともに、専門家に評価をしていただいてこのワクチンの安全性の評価を適切に行うとともに、新たな知見が得られた場合には速やかに医療機関等に情報提供するなどの対応を行ってまいりたいというふうに思います。
○高木真理君 時々の知見をきちんと参考にしてというのは大事なことなので、そこは信じたいと思いますけれども、やっぱり五百二十三人亡くなっていて、これからもまだ認定を続ければ増える可能性もある。それは、ベネフィットにとってはこのくらい亡くなるのは仕方がないという判断なのかというのはちょっと納得ができないところでもあります。 今、国の基金を使って国産ワクチンが開発できるように……
○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○高木真理君 はい、分かりました。 新しく開発されているワクチンについてもお伺いをしようと思いましたが、時間が参りましたので、これで終わりたいと思います。 是非、今後も安全性の確認をしっかりとしていただきたいと思います。ありがとうございました。
○委員長(比嘉奈津美君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(比嘉奈津美君) 速記を起こしてください。
○猪瀬直樹君 日本維新の会・教育無償化を実現する会を代表して質問をさせていただきますが、エビデンスベースドでやりますので、建設的な答弁をお願いいたしますね。 先日、日本維新の会で医療制度改革の政策提言しましたけれども、その中で、高齢者医療制度における窓口負担を現役世代と同じ三割にすることを提言しています。 三月二十五日の予算委員会で我が会派の音喜多議員が一九七三年に始まった高齢者医療の無償化について質問して、武見大臣は、私は今から考えてみてもあの無償化というものは間違いであったと思うと明確に御自身の言葉でお答えになりました。過去の政策の過ちを認めたということは大変勇気のある発言だというふうに思います。 それでは、本来あるべき負担の形とはどういうものなのか。本日の質疑のスタートとして、まずは武見大臣のお考えをお聞かせいただいて、それから更に質問させていただきますので、よろしくお願いします。
○国務大臣(武見敬三君) 少子高齢化が進展をして、そして高齢者の医療費が増加する中で、医療保険制度を持続可能なものとしていくということが重要な課題として浮上してきたことは時代背景でよく委員も御案内のとおりだと思います。年齢に関わりなく、全ての国民がその能力に応じて負担し支え合う観点から、高齢者にもその能力に応じて医療費の一部を自己負担していただく必要性が確実に出てきているというふうに考えております。 この点、負担能力に応じた公平な負担の観点や、国民にとって必要な医療の保障が欠けることがないようにすることが必要といった観点などを踏まえながら、不断にこうした負担と給付の在り方、そして持続可能性、そしてまた医療の質の確保、イノベーションといったようなことを考えながら、実際にこうした医療制度の在り方、負担の在り方を考えていきたいと思います。
○猪瀬直樹君 そういうことであるならば、一昨年導入した後期高齢者の一部二割負担は過渡的な措置と考えておるんですかと。本来は現役世代との差をなくして原則三割負担とすべきとお考えなんではないですかと。今の質問に重ねて確認したいというふうに思っているんですね。 公平、公正な負担とはどういうことか。つまり、新たに二割負担を今始めたけれども、三割負担についても考えておられるのかということです。
○国務大臣(武見敬三君) 委員の御指摘のような形で一律三割負担にするということについては、これは所得が低くて、それから罹患率が高い、医療費がまた高くなる後期高齢者にとっては、これ間違いなく負担増になることであるとか、それから必要な受診が抑制されるおそれがあるということなどがありますから、一律三割ということについては慎重な考え方を持っているというふうに申し上げておきたいと思います。 ただし、やはり現役世代に対する負担の在り方というものも考えれば、高齢者でも応能負担という考え方でその負担の在り方を考えていただく必要性があるという観点から、その原則一割というところに新たに二割負担というのを設け、さらにまた三割負担というものの在り方も今考え、この基準の検討をしているところだということは御理解をいただきたいと思います。
○猪瀬直樹君 まあ三割はしばらく待つとしても、原則二割は、一部二割じゃなくて、一部の人が二割じゃなくて、きちんとやった方がよろしいんじゃないかと思うんですが、まあいずれにしろ、年齢で、年齢という一律の物差しで負担割合が決められているというのは我が国だけなんですよね。世界的に見ても、日本と同じように年齢で区切っている、高齢者の負担を、区切って現役世代より低く抑えている例というのはあるんですか。つまり、日本だけじゃないかと。これは参考人、ちょっと確認したいんですね。
○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。 諸外国の医療保障制度全てを網羅的に把握しているわけではございませんけれども、例えばアメリカの場合ですけれども、アメリカは基本、それぞれが加入するという仕組みですけれども、公的医療保障制度については高齢者を対象に実施されております。 それから、スウェーデンでは、広域自治体ごとに自己負担を設定しておりますけれども、法律上八十五歳以上の方の外来は無料とされております。 また、イギリスでは、薬代については定額負担とされておりますけれども、六十歳以上の方の自己負担は無料とされております。 このように、若年者と高齢者の間で自己負担に差を設けている国というのは存在していると承知しております。
○猪瀬直樹君 イギリスは自己負担は元々ないでしょう、ほかの世代も。
○政府参考人(伊原和人君) いわゆる薬代については定額負担をイギリスも求めていると。(発言する者あり)はい、そうです。
○猪瀬直樹君 ちゃんと答えてくださいよ、医療費の問題だから。 資料一、御覧になってください。これですね。(資料提示)これ、左の方からずっと推移を、これちょっと細かく見えるけれども、非常に簡単な図ですから。 要するに、老人医療費支給制度が始まるまでは年齢による区別はなかったんだけど、普通、国保は三割負担、昔ね、今もそうですけれども。で、被用者本人は定額負担で、被用者の家族、僕が子供の頃は五割負担ですよ、被用者の家族はね。医者にかかるとそういうこと、五割負担だったけど、子供はね。 その後、要するに一九六九年に美濃部都政でいわゆる七十歳以上の高齢者医療費無償化というのがあって、それは全国の革新自治体に広まって、で、当時の田中角栄総理が、一九七三年にこの施策を国が取り込むことによって革新自治体が増え続けるのを防ぎたかったということもあったし、一種のばらまきみたいなものを始めたのは田中角栄さんなんですね、御存じのように。一九七三年に全部高齢者医療無料化ということになった。 それはいいんですけれども、当時は、資料二を見ていただきたいんですけれども、平均寿命というものが、これ一九七三年の田中角栄さんがその老人医療無料化決めたときに、一九七三年のときには大体男の人が七十一歳で女の人が七十六歳なんですよ。今と十歳以上違うのね。当時は七十歳超えればもう長生きだと言われたんですよ。
○委員長(比嘉奈津美君) 猪瀬君、この表示はどうなっている。諮っております、大丈夫ですか。 済みません。どうぞ。
○猪瀬直樹君 皆さんに配ってあるけれども、あえてこうお見せしているんですが、七十歳を超えれば十分長寿だったわけで、七十歳以上の人口比率というのはほんの数%なんですよ。現在は二五%、御存じのように。今は四人に一人が七十歳超えている。当時は数%ですからね。しかも、高度成長期で財源にも余裕があったから、ある種ばらまきができたわけですよ。 資料三ですけれども、これもう釈迦に説法ですが、一番こっちの端っこを見てもらうと、当時の医療費は十六兆円で、そのうち四兆円が高齢者の医療費だった。それが今、これ、一番端の、こっちの端見ていただければ分かるけれども、今四十七兆円で、そのうち十八兆円、全体の四割が高齢者の医療費になっているということで、金額も四倍以上に膨らんでいる。時代が変わったんですね。 それで、高齢者医療費を無償化して、五十年前は今言ったように人数少なかったから大した財政負担じゃなかったんです。そのとき始めた政策を現在もずっとそのままやっているんですよね。これ、なぜやめられないのかと。武見大臣はやめるべきだと思っているんでしょうけれども、あえてこういう無策のままやっていて、現在大臣だから、ここでちゃんと決めないといけないんじゃないですか。
○国務大臣(武見敬三君) 私は、その老人医療費の無料化というものについては、これは失敗だったというふうに申し上げました。これは、やはり応能負担で、負担できる方は高齢者であっても負担していただくことが持続可能性を考えるときに必要で、そうした将来の少子高齢化の人口構造に対応して、当時からそうした考え方を本来は持つべきであったにもかかわらず、実際に無料化という安易な選択をしてしまったことに対する反省を私が持っているからああいう発言をさせていただいたわけであります。 その上で、こうした高齢化に対応する上での制度というのは、二〇〇〇年に始まった介護保険制度もそうです、介護保険制度と、それから二〇〇八年に始まった七十五歳以上を対象とした後期高齢者医療制度というものが組み合わさってこうした高齢者に対する医療と介護の体制が我が国の中で構築されてきた。この結果として、高齢者が集中してくるようになっていた国民健康保険といったようなものは、その財政破綻を免れて、持続可能性を回復することができたというふうに思います。 しかし、なお、引き続きこうした後期高齢者の中におけるその他の保険者、現役世代が含んでいらっしゃる保険者からの支援金等の負担が増えてきたことによって、改めて現役世代の負担をこれ以上増やさないようにする工夫というものが更に必要になってきたという認識の中で、こうした後期高齢者における応能負担に基づく負担の在り方について、今まさに御議論をさせていただいているというところだというふうに考えています。こうしたことは、私は誠に、この歴史の経緯の中で我が国は高齢化対策について、私は的確に対応してきたというふうに考えます。
○猪瀬直樹君 的確ですかね。この時点で判断すべきだと思いますね。 それで、あえて言うと、高齢者のライフスタイルもまたどんどん変わってきているんですよ。七十代でもまだ皆さん現役で働いている人がいっぱいいます。現に、武見さん七十二歳、僕は後期高齢者ですから。僕、喜寿ですからね。働いているんですよ。みんな働いていますよ。それでこうやって真剣な議論できるわけですから。 それで、ちょっと次の資料行きますけれども、資料四ですね。 これ、高齢者の就業率の推移を出してみたんですね。この十年でも、この二十年でも全然違うんですよ。これで、上から二番目の赤い、これちょっと、女の人、済みません、男の部分だけちょっと、左側ですけどね。これ、赤い部分が一九%から四三%まで就業率上がっているんですよ、七十から七十四歳が。七十五歳以上も、八十歳までが、一九%から二六%まで就業率上がっているのね。だから、七十五歳から七十九歳までって四人に一人働いているんですよ。つまり、かつて考えられなかったんですね、それが。八十代でも一四%働いていますよ。七人に一人働いているんですね。 これだけ高齢者の就業が進んでいるのに五十年前と同じ考え方をしていたらそれはおかしな話であって、だから、同じ年齢で、医療費の負担率に年齢だけで線引きするのはおかしいよということを言っているわけですね。 つまり、年齢のみで優遇したり冷遇したりするんじゃなくて、それは年齢の低い人だって生活貧しい人いっぱいいるわけで、年齢の高い人でお金持ちもいっぱいいるわけですからね。年齢だけで区切るのおかしいんじゃないかということを、つまり、その本来あるべき所得や資産の経済状況に応じた応分の負担という制度に切り替えるべきだ、そういうときにもう来ているんだと。美濃部さんや田中角栄さんから五十年たっているわけですから。 この年齢による区分をこの際思い切って見直したらいいんじゃないかと改めてまた繰り返して言いますけれども、それの方が制度全体の持続性が、持続可能性が高まるんだというふうに考えるべきじゃないかと。武見大臣、もう少しそこを深めておっしゃっていってください。
○国務大臣(武見敬三君) やはり、人間というのは高齢者になることによって、社会的に働きたい人は働き続けることによって所得を確保できるように確実になってまいりました。しかし、そうはいっても、相対的に高齢者の所得はやはり低い傾向にあること、それからやはり、高齢者になれば、それこそ何らかの体に支障が生じて疾患を持つ、あるいは基礎疾患を持ってしまうというようなことが確実に増えてくるわけであります。したがって、そういう言わば脆弱な身体状況になる可能性が高くなるのが高齢者でございますから、そうした総合的な観点から踏まえて、高齢者に対してはこうした後期高齢者医療制度という制度を通じて支援する体制を整えていると、こういうふうに考えます。 これは、全体の中での持続可能性を考えた形でこうした制度設計ができてきたわけでございまして、ただ、その中でも、現役世代に対する負担の在り方というものをもう一度見直さなければならないということで、今、応能負担という観点で、全世代型社会保障という考え方の中でその再整理をさせていただいているところだということを御理解いただければと思います。
○猪瀬直樹君 後期高齢者医療制度そのものを否定しているわけじゃないんですよ。 次の資料五なんですけれども、やっぱり健康であれば働けるわけで、これ平均寿命と健康寿命の推移なんですけど、これも二十年足らずの間に健康寿命がどんどん延びていて、二〇一九年に既に男は七十三歳、女は七十五歳まで延びてきているんですね。これ、平均寿命と大体十歳ぐらい差あるんだけど、今必要なことは、いかに健康寿命を延ばすかということなんですね。 僕、オリンピック招致、一生懸命やったんですけれども、当時これはスローガンとしては、スポーツに親しむことによって健康寿命を延ばしましょうと、そして医療費をできるだけ削減できるようにしましょうということを東京オリンピック招致の一つの理由にしていたんですね。それと同時に、健康でいるためにはスポーツだけじゃなくて仕事をやりましょうと、仕事を続けることによって病気にならないんですよ、これは。認知症もならないんです、割と、仕事をやっているとね。 そういうことで、現役世代は支える側、高齢者は支えられる側と、こういう世代間の対立構造ではなくて、高齢者だって健康で仕事を続けられれば支える側になれるんだと、こういうふうに常識変えていかないと、そういうことを読み取れるデータが今示した平均寿命と健康寿命の推移なんですけど。だから、寿命が延びるだけじゃなくて、健康寿命延びているんですよ。 そういう、前向きに考えていかないと、こうして働く高齢者がどんどんどんどん増えてきて健康寿命延びてくれば、所得が増えて医療費は減っていくんですね。それで、あとどのくらい高齢者の就労率上がればどのくらい所得が増えて、医療財政にどのぐらいの影響があるのかと、健康寿命と医療費の関係とか、きちんと数値で押さえて目標設定すべきなんですよ。 武見大臣、こういうことで、この健康寿命延びているという図を今示しましたが、これ、どんな感想を持たれますか。これがどの程度医療財政にプラスになるかと、そういう定量的な試算をきちんとやっていますかということですね。
○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘のとおり、健康寿命の延伸というものが極めて重要だという点については私も全く同じ考え方です。 しかし同時に、今日のその健康寿命というのを見ていくときに、やはりかなり個性があって、個々の人間によって、健康寿命が維持されていて八十歳以上になってももう極めて元気に運動もできる方もいらっしゃれば、また同時に、極めて身体状況が衰退していかれる方もいらっしゃいます。そういう様々な個性が現実にまだこの健康寿命の中にはある中で、政策としては、全体としての健康寿命の延伸を大きな目的として保健医療の政策を組み立てていくというのは、私は正しい考え方だと思います。 その上で、高齢者の就業率の上昇や健康寿命の延伸が進む中で、就業率の上昇については、経済成長にプラスの効果となり、賃金が上昇し保険料収入の増加につながる可能性はあります。それから、過去十年を振り返ってみますと、健康寿命が延伸するとともに、同じ年齢で見た場合の一人当たりの受診日数の低下が認められますけれども、一方で、平均寿命も延伸していることなどの影響があることも認識しなければなりません。 そして、医療保険財政における収入や支出の増減については、様々な要因や影響があると考えられることから、一般的に、高齢者の就労促進や健康寿命の延伸によって医療保険財政がどのような影響を受けるかについて定量的な試算を行うことは実はかなり難しいというふうに思います。 実際に、健康に過ごされた方であっても、人間は必ず最後は寿命があって亡くなります。そして、その亡くなる際には、通常、終末期医療等が必要になってくるということは当然だろうと思います。したがって、その生涯を通じて掛かる医療費という観点から試算をしようとすると、その平均寿命が延びたからといって医療費というものがそれによって確実に適正化されるということは実は言い切れないかもしれません。 その辺に関わる定量分析に関わる誰もが納得する定説というのは、まだ今日において出てきているとは思っておりません。しかし、そうであったとしても、人間がその健康寿命をできるだけ長く持って、そして、自分が望む生き方というものをその中でより長期化することができることは、政策として正しい方向だと私は思っております。
○猪瀬直樹君 まあ基本的に、医療費をどう抑制するかという観点からずっとお話をしているわけですね。高齢者の医療費が全体の四割を占めて十八兆円で、すごく掛かっているということが何とかならないかということを考えているわけですが。 自己負担の増加による受診抑制効果について、つまり二割負担にしたら、あるいは三割負担にしたらどういうふうにその医療費が抑制できるのかということで、資料六ですけれども、これをちょっと御覧になっていただきたいんですが。 一昨年の七十五歳以上の一部に二割負担を導入したときの検討資料なんですけれども、やっぱり給付費は年間で千八百八十億円減少するという想定です、まあ約二千億円。窓口負担が増加することによってその影響が九百八十億円、約一千億円。その横に赤で囲ってあるのが長瀬効果という、聞き慣れない方もいらっしゃると思いますが、これ抑制効果のことなんですが、これが約九百億円で、約一千億円ですから、大体、負担による収入が一千億円と抑制効果が一千億円で、トータルで二千億円がその二割負担によって浮くだろうというふうな試算ですね、これね。 そのいわゆる長瀬効果を説明した、長瀬効果って余り聞き慣れないと思うのでちょっとだけ。これはちょっと後で読んでいただくしかないんですが、この長瀬効果についてという厚労省の資料がありますけれども、患者が負担する、患者負担が増加する制度改革が実施されると患者の受診行動が変化して受診日数が減少するのが長瀬効果であると。長瀬ってこれ名前ですから、考えた人の。 受診抑制の効果ですけれども、この長瀬式を使って効果を算出するというのは、右下のちょっと分かりにくい図が、数式があります。給付が八割から七割に減る、つまり自己負担が二割から三割に増えると八・六%医療費が減ると、こういう数式があるんです。 これ、本当に信頼できる推計方法なのかというのはいろいろあるんですが、厚労省の担当者に聞いたら資料八を見せてくれたんで、資料八を出してくださいね、次行きます。 これですね、二割負担を導入した前後半年間での受診日数の違いを示しています。青線が一割負担のままだった人、赤線が二割負担になった人ですが、確かに赤い方は減っているんですね。その変化率がマイナス三・一%で、長瀬式で試算するとマイナス二・六%、大体三%前後で、長瀬式は大体オーケーということらしいんですけれども。 では、この長瀬式ですけれども、受診抑制効果によってどのくらい医療費が減らせるのかという非常に重要なポイントなんですけれども、この長瀬式は信頼できるかどうかということですね。大臣、ちょっと見解をお願いしますね。
○国務大臣(武見敬三君) 政府が財政試算で使用しているこの長瀬式でございますが、この高齢者医療について、無料から一部負担が設けられた昭和五十八年二月から平成九年九月までの実績を基に計算されたものであります。学術的にも、長瀬式に代わる計算式や分析手法が提示されているわけではございません。そのことから、現行の長瀬式を用いて財政影響の試算を行うことは今日においても妥当だろうというふうに思います。 実際に、令和四年十月の後期高齢者への二割負担導入の前後において、長瀬式に当てはめた理論値と実績値を比較してみますと、あくまで短期的なデータの分析ではございますけれども、二割負担の導入前に想定していた受診日数への影響が二・六%の減少であったのに対して、実際に二割負担となった方々は一割負担のままの方々と比べて受診日数が三・一%減少しておりまして、おおむねこの長瀬式の理論値と実績値、整合しているというふうに考えます。
○猪瀬直樹君 二割負担や三割負担の対象者が増えれば削減効果ももっと大きくなるということになるんですよね、これで。二割負担の範囲を拡大する検討は進めているということでよろしいですね。 それで、今後、この三割負担の適用範囲を拡大するときに、窓口負担の増加に加えて診療抑制効果による医療費削減がどの程度になるかについては試算したものがありますか、参考人。
○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。 もし仮に窓口負担を変更した場合の給付費への影響について試算を行うためには、実際、対象者の範囲をどのぐらいにするかということを、前提を置かなければいけないことになります。 現時点におきましては、まだ、まさに、例えば現役並み所得の三割の問題も検討課題となっておりますが、具体的なその対象者の範囲などについて前提をまだ置いておりませんので、お尋ねのような試算は行っておりません。
○猪瀬直樹君 これ、もっといろんな研究結果とか試算とかがあれば多角的に分析できるはずなんですね。これまで余りやっていないという感じですが、これ本当に保険制度の継続性に関わる重要な話なんですから、現場はちゃんと研究してくださいよ。 それから、長瀬効果は、幾ら自分のところの官僚が作ったものだといっても、元々戦前のものですからちょっと心もとないんですよね。で、よく引用されるランド医療保険実験というのも確認しましたけれども、詳細の説明は省きますが、確かにこれは国民皆保険制度のないアメリカでの実験結果なんで、日本にそのまま当てはまるということは難しいと思うんですね。ただ、これ、ランド研究所が、アメリカの有名なシンクタンクですけれども、一九八四年当時、金額で一億ドル以上を掛けて実験しています。 社会保障制度全体の持続可能性が問われている我が国でも、受診者の行動変化とかその他医療財政の将来を見通すための調査研究はどんどん行うべきじゃないかと、長瀬効果以外にも、患者の受診行動の変化についての研究や分析がもっとやっていいはずなんですよ。 で、いわゆる医療経済学、行動経済学、こういう分野なんですけど、日本は遅れています。これを、だから、武見大臣、厚生労働省でちゃんとお金掛けて、それでプロジェクトチームつくって、きちっと予算取って立ち上げたらどうですか。もう戦前の長瀬効果とかアメリカのランド研究所とかそういうのじゃなくて、今、日本でこのプロジェクトをきちんと予算を取ってやるという、そういうことを決意して、そしてエビデンスベースドで、じゃ、二割負担をどこまで増やすか、三割負担をどのくらいにするかということをやればいいんですよ。どうですか。
○国務大臣(武見敬三君) 政府もやっていないわけじゃないんですよ。これ、厚労科研費を通じて、こうしたその負担の上昇による受診効果、それは単なる受診の回数が抑制されるからだけではなくて、ある程度健康評価にどういうふうに影響するかとか、そうした様々な研究について厚労科研費なども通じて研究調査をしているところであります。その一部が今年の六月頃には報告書が出てくるというふうに聞いております。実に私、楽しみにしているところでありますけれども。 こうした研究調査は、官が行うだけでもなく、民間でも大学でも、あらゆるところでこうした研究調査をしていただいて、そしてより質の高い議論がやはりできるようにしておくことが必要だと、その点は委員と私の意見は全く同じだと思います。
○猪瀬直樹君 これ、各病院にレセプトとか全部出させてやらなきゃできないから、厚労省が命令しないと駄目ですね、これはね。だから、普通の大学教授じゃ無理だと思うんですよね。その辺りは、やっぱり厚労省のチームあるいは委託する場所も含めて総力を挙げて是非やっていただいて、六月に成果が上がるんだったら見せていただきたいと思いますけれども。それで共通の考え方ができ上がっていくんじゃないかというふうに思いますけどね。 さて、この資産要件の導入ということについて申し上げますけれども、以前より日本維新の会はずっと提起しているんですけれども、公正な社会保障制度の実現のためには、マイナンバー制度を活用して銀行口座とひも付けを行って国民の資産状況を正確に把握することで、その情報を活用して制度を運用することが必要なんですね。 特に、高齢者の場合は、ここ大事なところなんですけれども、フローの所得が低くても、ストックを保有しているケースが多いんですね。で、現役世代との間の不公平感を生んでいるところはそこなんですよ。それ要因なんです。 大体、九十歳ぐらいで亡くなると、息子が、娘が六十歳ぐらいだから、遺産相続しても六十歳のところ行って、またその人が九十歳になるとまた六十歳のところ行って、三十歳、四十歳で来ないんですよ、お金が、資産が。そうなっているからね。だから、ストックというのはどのくらいあるか、それが公平、不公平の基準になるんですよ。で、資産状況の把握が困難だとよく言われるけれども、実は既に介護保険の補足給付にはその資産要件が導入されているんですよ。 資料九。これ、これは検索すると厚労省の資料出てきますから、後でお読みになる方、御覧になってください。ここは、介護保険施設における負担限度額が変わりますという、令和三年八月一日からって、こういう書いたやつですね。 介護保険の補足給付にはこの資産要件が導入されていると、その説明なんですね、今のは。詳細省きますけれども、預金額で一定の線、例えば単身者で、以前は一千万円、直近では五百万円とか六百五十万円のラインを引いて、それ以上の預貯金を持つ人は給付の対象外にすることになっていると。で、これ結構画期的だと思うんですね。あくまでも自己申告だから正確に把握できないように思えるんだけど、もしうその申告がばれたら支給した額の三倍を返還するルールで、しかも市町村は調査権を行使できることになっているんです。こういう抑止力も働く仕組みを入れているので、ある程度きちんと機能することができるんだということなんですね。 二〇一五年に資産要件が導入されたんですが、そのときの検討経緯、いろんな議論があったと思うんですけれども、あえて資産要件を導入した理由を説明してもらいたいんです。これは参考人、お願いします。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 今、ただいま委員から御指摘のありました介護保険の補足給付は、介護保険施設等における食費とか居住費について低所得者対策としてその負担軽減を図るものでございます。 経緯を一応申し上げますと、二〇〇〇年の介護保険導入時には、こういった介護保険施設等における食費、居住費は介護保険給付に含まれておりました。その後、二〇〇五年の介護保険法改正で、こうした介護保険施設は生活の場であると、そして、在宅の方との公平性等の観点から、これは介護保険給付の対象外と、食費、居住費についてですね、介護保険の給付の対象外といたしました。 ただ、その一方で、こうした施設におきましては、介護保険制度創設前から入所している方もいらっしゃいますし、低所得者の方が多く入所されていると、こういう実態も考慮して、住民税非課税世帯の入所者に対しましていわゆるその今委員御指摘の補足給付というのを出して、その際には世帯の課税状況や本人の年金収入等を勘案すると、このフローの方でまずは導入したものでございます。 そして、その後、今委員御指摘ございました、二〇一五年でございましたけれども、この補足給付は福祉的かつ経過的な性格を持つということでございますし、在宅で暮らす方やその保険料を負担する方との公平性の更なる確保を図るといった観点から、先ほど、二〇一五年に資産等を勘案することとしました。 具体的には、補足給付はこれ申請制でございますので、この申請時に預貯金等を、まさに今委員も御指摘ございましたけれども、自己申告をしていただいて、そして、その一定額を超える預貯金等がある場合には補足給付の対象外とすることとしたものでございます。 この点につきましては、議論の過程では、所得捕捉が完全ではないという議論もありましたが、これはやっぱり生活の場だと、家で暮らしている方との公平性という意味では放置はできないといったような御議論も審議会などでございましてこういった形で導入したものでございます。
○猪瀬直樹君 だから、そういうふうに資産要件を入れることはできたんですね、これは。 武見大臣、だから、高齢者は貧しい人がたくさんいるからというふうなことをおっしゃっていたけど、とは限らない。お金持っている人、いっぱいいる。フローで少し少なくてもストックがあるしね。だから、そこなんです。 だから、まずはできるところから資産要件を適用して、将来的にはマイナンバーによって正確に資産状況を把握してこれを活用すればいいんですが、そういう方針でちゃんと、先ほどみたいに、余り、貧しい人がいるからという、その世間で言われているような言い方じゃなくて、ちゃんと資産要件を把握してやりますというふうな、そういう答弁じゃないと答弁にならないんですよ。 武見大臣、お願いします。
○国務大臣(武見敬三君) 資産要件の捕捉というのは、かなりやはり難しいです。例えば、この介護保険に係る補足給付の支給認定者数というのは約九十万人ですよね。まだ対象少ないですよ。これに対しまして、後期高齢者約二千万人おりますからね。これは、同じように資産に関わる調査というものをそう簡単にはやれないし、比較はできないだろうというふうに思います。 それから、やはり後期高齢者の制度の中で金融資産などを勘案することについては、とにかくこの加入者数が多いということ、それからそれに伴う事務負担が確実に大きくなること、これらをやはり相当ちゃんときちんと考えながらこういった制度のその運用の仕方を考えないといけないというふうに思います。 したがって、その資産に関わる捕捉の仕方が、これから例えばマイナンバーなどを通じてこうした資産の捕捉というものが公平にかなりの程度まで行うことができるという状態になってくればまた話は変わってくるんだろうと思いますけれども、現状では簡単に資産の捕捉はできないし、しかも、その対象者が後期高齢者の場合には圧倒的に多いですから、なかなかすぐにそうした資産を含めた負担の在り方の議論に持ち込むことはなかなかまだ難しいというのが、正直、私の考え方です。
○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎております。
○猪瀬直樹君 はい。時間参りましたので。 目指すべき方向は共有できたというふうに思っています。是非、今後、自民党の中に抵抗勢力いっぱいいると思いますけれども、ちゃんとやってください。 どうもありがとうございました。
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。今日は、二十五分、よろしくお願いいたします。 まず、二〇一九年から取り組んでいます医薬品の流通改善と薬価制度、薬価改定の在り方について質問したいというふうに思います。 予算委員会でも大臣にも何問か質問しましたけれども、今日は、二〇一七年、平成二十九年の十二月二十日の中医協において、薬価制度の抜本改革について、これが承認されたのがまずきっかけになりまして、この薬価制度の抜本改革の承認、これを承認して、今日に至るまで医薬品の流通は改善しているのかどうなのか、参考人、お答えください。
○政府参考人(内山博之君) 御質問いただきました医薬品の流通改善に関しましては、昨年六月に取りまとめられました有識者検討会報告書におきまして、総価による値引き交渉や過度の薬価差の偏在など、流通についてなお課題があるというふうにされているところでございます。 こうしたことを踏まえまして、私どもとしましては、この三月に流通改善ガイドラインを改訂いたしまして、基礎的医薬品について価格交渉の段階から別枠で単品単価交渉を行うことなどを盛り込んでおりまして、このガイドラインの周知、遵守の徹底に取り組むとともに、流通関係者とよく議論しながら、望ましい流通の在り方について検討を不断に取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
○田村まみ君 まだ改善は終わっていない、途上だということです。 先ほどの骨子のところの一部を読むと、流通改善に取り組むことにより、薬価調査が適切に実施される環境整備を図りつつということで、ここが進むことが前提でもあったというふうに私は認識をしています。 過去、年に一回か二回しか開かれていなかった流通懇談会が二〇二三年は三回、相当課題があるという認識は高まったんだということは思いますけれども、それにもかかわらず、毎年改定の対象品目を決める、予算委員会でも指摘しました〇・六二五倍という数字を据え置いたままで改定を続け供給安定を損なっている。しかも、必須医薬品も含めてですし、低薬価の品までに及ぶ幅広い医薬品が価格として下がり続けているというのを私は放置しているとしか思えません。 厚生労働大臣、武見大臣、私ちょっと通告していないんですけど、今の改善進んでいないという前提で答弁があったんで、予算委員会でも質問したんですけれども、中間年改定が決定された当初の中医協の前提である、流通改善に取り組むことによって薬価調査が適切に行われる前提、この環境整備が必要だというふうに言っていて、まあ流改懇これだけ開かれていていまだに途上だというような中で、前提を無視し続けて私は中間年改定も含めての改定が行われ続けているということは不適切ではないかというふうに思うんですけれども、予算委員会の答弁ではそんなふうな答弁得られなかったんですね。 そのときは流通改善のこと触れなかったので、あえて今日の答弁も受けて、やっぱり私は不適切だと思うんですけれども、この毎年改定強行し続けているという認識は武見大臣には改めてあるのかないのか、ちょっとお伺いしたいなというふうに思いますが、よろしいですか。
○国務大臣(武見敬三君) 診療報酬の改定がないときの薬価改定については、国民負担を抑制するという観点から、御存じのように、この四大臣会合での合意に基づいて実行をされてきているところであります。 その中で、イノベーションとそれから持続可能性というこの二つを、ひとつ、いかに両立させるかという観点でこうした薬価の改定の仕方についての制度設計、管理運営を行ってきているというのが現状であって、これはまだ引き続き継続する必要性があるだろうというふうに思います。
○田村まみ君 イノベーションも継続されないというのが最初の打越議員の質問にもあったというふうに思っています。 この医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会、これを基軸に省内では様々な会議体が開かれて議論を行われているということは認識していますけれども、三年間この安定供給というところが実現していないというのは事実ですけれども、一方で、後発医薬品産業の産業構造の見直しの議論、施策が順次進められています。 そういう中で、実際に、二〇二一年までに後発医薬品の使用割合八〇%にする政策目標の下に、医療費の急激な伸び、この対策には私も一定の寄与をこの業界はしているというふうに思いますけれども、十年間で急速に大きくなってしまったということで、GMP違反の問題や医薬品の流通においての価格交渉における課題、そしてそこを元に安定供給のひずみがあったのではないかというふうに考えています。 そこで、特にこの一年半の議論の中で、政府は大きく後発品の産業の在り方について変化を突き付けているというふうに私は理解をしています。特に、金額割合目標の六五%というのを掲げたりとか、また後発品企業指標、こういうものを入れていくというところを先取りして今回やり始めています。 こういうような変化の中で、後発医薬品産業の見直しというところは議論はされている認識なんですけれども、周辺産業に当然影響があるということはこれ考えなきゃいけないというふうに思うんですけれども。これまでの議論の中で、後発品医薬品の産業の問題については議論され続けているんですが、周辺の産業にどう影響があるか、その影響に対してどういうような対応をしなきゃいけないかというような考え方、議論がなかったというふうに思いますけれども、これは産業の持続可能性等、労働者にも大きく関わってくることだというふうに思いますので、大臣、この医薬品、特に卸業に関しての影響、どのように捉えているか、お示しください。
○国務大臣(武見敬三君) 委員御案内のように、後発医薬品産業において少量多品目生産といった構造的課題がある中で非効率な製造が行われており、後発医薬品メーカーの薬機法違反を契機とした供給量の低下であるとか感染症の拡大等による需要の増加も相まって医薬品の供給不足の事態が生じているということを、私はこれを深刻に受け止めております。 それで、こうした中で、足下の供給不足への対応を着実に行いつつ、一定の年数を集中改革期間として設けて、安定供給が確保できる産業構造へと変革するための対策を包括的に講じていく必要性があります。具体的な対応については有識者の検討会で御議論いただいておるんでありますが、医薬品卸売販売業者からは、品目統合により業務管理システムの負担が軽減する一方で、過渡期における流通の混乱を回避するための流通当事者間のルール作りが必要だといった御意見もいただいております。 後発医薬品産業の構造改革に向けて、こうした卸事業者側の指摘にも留意をしながら、この安定供給、医薬品流通に支障がないような形で具体的な対策の検討を進めていきたいと思います。
○田村まみ君 これまでの議論の中で医薬品卸に対しての留意ということが明確にというところは述べられていなかったので、その御答弁をいただいたということで、現状で、この特に企業評価指標ですね、評価指標が入ったというところは私は大きく影響してくるというふうに思っていますので、その影響をきちっと捉えながら、同時並行で医薬品卸に対する影響に対しても対応をお願いしたいというふうに考えますが、非効率なその製造実態を放置してきた自体も、実際には厚労省のその管轄、所管としても責任としてあるというふうに思います。 そういう中で、特にメーカーの仕切り価格、これが今、特に去年ぐらいから上昇してきているという実態になっています。これの薬価評価の仕組みが導入されたということが私は去年の議論から見えてきたので、実際にジェネリックメーカーのところもその仕切り価の部分に対してはしっかり上げていこうという動きが出た、これはいい方向だというふうに考えていますが、今ほど言ったとおり、そこと医療機関に挟まれる卸に対しての影響、特に地方の小さな卸ですよね。 よく予算委員会で、議論の中で、これまで医薬品とか医薬品産業に発言なかった議員も、能登半島地域で特に毛細血管のようにしっかりと運んでいただいた地方の卸さんがと言っていましたけど、そういう人たちが今この影響をもろに受けているというふうに私は声として聞いています。 きれい事で、毛細血管のように運んでいただいている卸さんに感謝じゃなくて、そこに対する今の影響とその対応策を明確にしていかなければ、本当に運べなくなる。そして、企業の統廃合みたいなことが急速に起きてしまって、本当の意味で、いわゆる四大卸という全国の大きなところだけ残ったら運べるなんてことは絶対あり得ないって分かっている厚労省の私は最大の汚点になると思っていますので、この影響に対しての今の対応策、明示していただければと思います。
○政府参考人(内山博之君) 今、先ほど大臣からもお答え申し上げましたとおり、その流通については様々な課題がございまして、その中で、ジェネリック医薬品の産業構造の見直しの中でも、当然、卸売業者からも当然その流通の、あっ、済みません、医薬品産業の構造的な見直しを行っていく中で、その中で、流通の混乱を回避するためのルール作りの提案など、いろいろな御意見をいただいているところですので、この医薬品、後発医薬品の構造の見直しの中でも、流通業界にも十分に配慮をしながら検討を進めてまいりたいというふうに思ってございます。
○田村まみ君 ガイドラインの中では、仕切り価の提示は薬価告示後速やかに行うことや、割戻し、アローアンスの決定はメーカーと卸事業者の間で十分な協議を踏まえて書面により運用基準を明確にすることなど、これまでにない踏み込みがされた明記になったというふうに私自身も受け止めています。 とはいえ、一つ要望なんですけど、流通改善ガイドラインの中での相談窓口のところが設定してあるんですが、そもそも相談件数がずっと少ないということは指摘しましたけれども、この卸売業の皆さんが、医療機関との交渉のところで困り事があったら窓口に相談という認識はあるんですけれども、メーカーとの交渉のところでの困り事に対しても相談していいという認識が余りないというふうに現場を回っていると私、聞いておりますので、是非これ、医療機関との交渉のところも対象になるということの認識で合っているのかというところだけお答えいただければと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(内山博之君) 御指摘のとおり、医療機関と卸の間についても対象というふうに考えてございます。
○田村まみ君 ありがとうございます。 厚生労働省の公的価格の枠組みの中で厚生労働省が窓口を設けているんですけれども、一方で、民間企業同士の交渉です。これは、今政府全体で取り組んでいる価格転嫁の中での交渉の問題、ここにも私は関わってくるというふうに思っているんですよね。これ、もしかしたら公正取引委員会のところの部分での議論というところにもなってくるやもしれないというふうに思っていますので、この流通改善ガイドラインの運用の仕方と実態については引き続き現場の意見を聞きながら事細かに確認をさせていただいて、国民の皆さんに必要なときに適切に医薬品が届く環境を一緒に守っていければというふうに思っております。 そういう中で、もう本当に、最後、もう一度、武見大臣に聞きます。 これも予算委員会で他党、ほかの議員の皆さんも率直に質問されていました。毎年改定って私たち表現したりとか、中間年改定って表現している、政府答弁は診療報酬改定のない中間年の改定というふうに、みんなそれぞれの立場で主張する意図があって言葉を変えながら表現していますけれども、あえて中間年改定、これを私は廃止すべきだということを質問させていただきました。もうこれ、一回ではないです。しかし、こうやって問題が山積、しかも急速な変化が求められている産業構造の今難しさというところを一部、今日も議論させていただきました。 そう考えたときには、やはりこの下げありきというふうに見えてしまっている、そして実勢価格が、先ほどの交渉が適切でないわけなので、適切な実勢価格ではない下での改定が行われ続けているということであれば、国民負担の軽減というのは、薬が届かないこと自体もう私は国民負担だというふうに捉えていくべきだというふうに考えてありますので、こういういわゆる中間年にやっている改定、これについては即刻廃止をするという決断を武見大臣にしていただきたいです。 是非、いつものテンプレート要りません、直接的に、やるかやらないか、考えるか考えないか、その答弁いただきたいと思います。テンプレートもう要りません。お願いします。
○国務大臣(武見敬三君) これは誠に申し訳ありませんけれども、やはり今のその毎年改定というものの中で、国民の負担であるとか、それからイノベーションの推進、それから国民皆保険の持続性とのこの両立をさせる観点から、やはり引き続きこの薬価改定というものを現状の形で進めていくことは必要かというふうに思います。 ただ、実際に、厚生労働省、昨年末に中医協で了承された令和六年度薬価制度改革の骨子において引き続き検討するというふうになっておりますから、実際に今後の薬価制度の在り方については引き続きしっかりと検討をさせていただいて、そしてそのイノベーションと、そしてまた同時にこの制度としての持続可能性、これを両立をさせ、かつまたその中での国民の負担の在り方を考えながら実際に制度に関わる検討を進めていくことになると、こう理解をしておるところであります。
○田村まみ君 薬価制度の抜本的な見直しということも私自身はこれまで主張して、お願いし続けてまいりました。その中医協の中での議論でそれが入っているということも認識しています。ただ、このままの状況で、先ほど言った本来正しい流通改善が行われていない状況での実勢価格での改定が行われ続けているということを認識しながら放置しているというふうにしか、私は、この中間年改定をやるということは意思表示にしか見えていないというふうに、そこの業界の人たち、そこに携わる人たちにはそう見えているということも現実です。 一方で、そこの人たちも保険料を納める国民でありますし、被保険者でもあるので、もちろんその保険料を抑制していかなければいけない、バランスを取っていかなければいけないと分かっているというのも現実であります。今これを進め過ぎることによって、産業の構造の変化ではなくて産業が衰退していくというふうになってしまえば、金額目標を八割掲げた後発品医薬品の製造、販売、そして流通が毀損してしまうということ、そこももう少し念頭に置いていただいて、今日は答えていただけなかったですけれども、心の中では同じ認識だというふうに私は信じております。 この年末、四大臣合意、是非、武見大臣のままで臨んでいただいて、財務大臣にしっかりとこの薬価で、薬価制度の見直しで下げて、一方で生産に向けた予算を付けて、これ本末転倒だというふうに思います。一回止めればいいじゃないですか。不公平のある不採算品どこまで範囲にして救うかみたいな議論まで、余計な議論までしながら予算を付ける、それだったら一回止める、これが私は本来のやり方だというふうに改めて大臣に申し上げまして、今の表情は分かっているんだけどなという顔をされたというふうに信じて、次の質問に行きたいと思います。 続きまして、これも私、二〇一九年からずっと取り扱っているカスタマーハラスメント対策、これも臨時国会で武見大臣が初めて着任をされたときに御質問させていただいた内容です。 改めて、私の元にはカスタマーハラスメントの被害についていろいろと窮状を訴える方もいらっしゃいますし、内容自体が年々少し事態が悪化している、件数というよりも事態が悪化している、インターネット等々のネット上でのやり取りも含めてということで悪化しているというふうな声が届いています。 そういう中でも、厚生労働省が本年二月に、雇用分野における女性活躍推進検討会においても、カスハラを含めてハラスメントの対策について議論が始まったというふうに投稿されている厚生労働省のホームページを見たら、認識をさせていただきました。 そこで、改めて、二〇一九年十一月十九日に私、厚生労働委員会で質問をさせていただきましたが、ILOの仕事の世界における暴力及びハラスメントについての百九十号条約、これについて即刻批准すべきじゃないかという質問を当時の厚生労働大臣にさせていただきましたけれども、残念ながら、ハラスメント禁止の法制化等が課題であり、パワハラ防止法のガイドライン等を確立して暴力とハラスメントのない社会を目指すという旨の答弁を受けました。 その後、二〇二〇年にはパワハラ防止法の関連指針が公表、事業主がカスハラに関して適切に対応するための体制整備等を行うことが望ましい旨が示されましたし、二〇二二年にはカスハラ対策の企業向けのマニュアルや啓発ポスターもたくさん作っていただいて、国としての一定対策は進んでいるというふうに認識はしています。 ハラスメント禁止条約の採択から間もなく五年間です。批准に向けた現時点での課題、進捗、なお残る課題について大臣の認識を求めるとともに、対応マニュアルだけではもう対応し切れないという企業も、先駆的に取り組んでいらっしゃるところからは声として上がっていますので、実効性を持たすためにもカスタマーハラスメント対策の法制化、これをすぐさまやるべきだと考えますけれども、武見大臣の見解を申し述べてください。
○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘のILO第百九十号条約につきましては、条約において、仕事の世界におけるハラスメント等を禁止するための法令の制定が求められていること、それから、条約の保護の対象にボランティアなど雇用関係のない者が含まれていることなどについて、国内法制との整合性の更なる検討が必要だと考えています。 一方で、この条約の採択以降、厚生労働省におきましては、二〇二〇年一月にパワーハラスメント防止指針を策定するとともに、パワハラ対策を事業主に義務付けた労働施策総合推進法の改正法が二〇二〇年六月から大企業、二〇二二年四月から中小企業で施行され、職場におけるハラスメント防止対策の強化に努めてまいりました。 また、カスタマーハラスメント対策については、パワーハラスメント防止指針において事業主はカスタマーハラスメント対策に取り組むことが望ましい旨をお示しするとともに、二〇二三年度にハラスメントの実態調査を行い、現在その調査結果を精査しているところでございます。 さらに、ハラスメント関係の相談件数が高止まり傾向にございまして、カスタマーハラスメントなどが社会的に関心を集めていることを踏まえて、本年二月から雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会を開催をし、現状や論点、施策の方向性などについて専門家の知見を踏まえた議論を行っております。 引き続き、ハラスメント防止対策にどのように取り組んでいくのか、検討を進めていきたいというふうに思っております。
○田村まみ君 進んだ上に検討を進めるというふうに答弁をいただいたので、法制化というところの文言はなかったんですけれども、手を止めることなくというふうには、前向きには捉えていただいているということは受け止めました。 一方で、UAゼンセンというサービスや流通業の労働者の皆さんが所属している産業別労働組合では、五年ぶりにまたこのカスタマーハラスメントの実態調査を行っておられまして、今その集計を、くしくも、厚生労働省も五年度の調査なんですけれども、UAゼンセンの方もされているというふうに私も伺っております。 是非、この調査を基に、東京都等では条例などを作っていく、北海道も同じように進めるというような議論も始まっておりますし、各都道府県、市町村の方でも、行政機関でも、消費者対策をしている生活相談員の皆さん、公務員の皆さんも同じようにカスタマーハラスメントを受けているような実態があるというようなことも政府として認識が進んでいるというふうに思いますので、是非前向きに進めていただきたいと思います。 最後に、参考人に一問だけ。 令和六年度予算に盛り込まれた総合的ハラスメント防止対策事業の中で、企業等への支援の拡充の内容として業種別カスタマーハラスメントの取組支援とありますけれども、この拡充内容と予算額、具体的な支援策にお答えください。
○政府参考人(堀井奈津子君) お答えをいたします。 田村委員御指摘のように、令和六年度予算におきまして総合的ハラスメント防止対策事業を拡充をし、カスタマーハラスメント対策に関心を持つ業界団体が業界のカスタマーハラスメントの実態を踏まえて業界共通の対応方針等を策定、発信するモデル事業を行うこととしております。 そして、この取組の予算に関しましては、総合的ハラスメント防止対策事業全体の令和六年度予算額の、六・七億円でございますが、このモデル事業はこの内数ということで取組をすることとしております。 そして、この取組の具体的な内容についてでございますが、労使参画による企画委員会の下で業界団体を通じた企業への実態把握調査を行うとともに、業界共通の対応方針やマニュアルの策定等を実施をし、策定された対応方針等についてプレスリリースや業界、参加企業へ周知をする等の支援を行うこととしております。
○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、お答えは簡潔にお願いいたします。
○政府参考人(堀井奈津子君) はい。 以上でございます。
○田村まみ君 ありがとうございました。 引き続きこの問題についても質疑していきたいと思います。 終わります。
○委員長(比嘉奈津美君) 午後二時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時三十一分休憩 ─────・───── 午後二時開会
○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、厚生労働行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山田宏君 自由民主党の山田宏でございます。 まず、私からは、紅麹コレステヘルプをめぐる健康被害の問題についてお伺いをしておきたいと思います。 その前に、午前中も打越委員の方からもお話がございましたが、一点だけちょっと事実について確認をしておきたいと思いますが、立憲民主党の蓮舫議員が、機能性表示食品は、規制緩和で推し進めた人物は安倍元総理の知人であり云々という表現をされ、そして、たしかこの規制緩和を、いわゆる食品表示法の中で定められたこの機能性食品ですね、機能性表示食品については安倍さんが推し進めてきたような御発言がありましたけど、これ、もう一回確認しておきたいんですが、二〇一三年の六月二十一日の国会でこれ採決をされまして、自民党から共産党まで全部賛成、反対ゼロでございまして、その中で立憲民主党も、元のあった民主党も全員賛成ということで成立をした法律でございます。また、この法律自体は、安倍さんの政権になっての初めての通常国会に出された法案でございまして、つまりこれ、御案内のとおり、食品衛生法、そしてJAS法、そして健康増進法、この三つの中にある食品表示に関わる部分を統合して作られた法律でございまして、ちょっと長い期間、これ検討されてきたわけであります。 つまり、民主党政権からこの法律案は検討されてきたものが安倍政権になって提案をされたという経緯だけしっかりと確認をしておきたいと、こう考えております。 この法律が成立をして施行されたのが二〇一五年でございまして、あれから九年たちました。その期間、この機能性表示食品に関わる今回のような事故というのはあったんでしょうか。
○政府参考人(依田学君) 機能性表示食品を所管している立場から申し上げます。 今回、今手元にある限りにおいて、このような健康被害情報というものが、実際に食品衛生法に基づく回収命令の対象になったような事故というものは今回が初めてであると認識しております。
○山田宏君 そうなんですよ。今回、九年間の中でゼロなんですね、事故は。今回初めてということで、この機能性表示食品自体の存在というよりは、やはり今回特有の原因があるんだろうというふうに、その原因究明にはきちっと取り組んでいただきたいと、こう考えております。 私、民間企業、民間調査会社の資料を見ますと、二〇一五年からの記録はないんですけれども、二〇一七年から今日に至るまで、この機能性表示食品の市場規模がどうなっていったかというんですけれども、二〇一七年ではこれは千七百八十八億、約、ぐらいのこの規模だったものが、二〇二三年見込みだと二千百二十三億ということで、大体一〇%近く伸びてきている、市場が拡大してきている。それだけ消費者に受け入れられて、そして消費者にとっても便益が増えた、いろんなものを選べるようになった、こういった特色があるんだろうと、こういうふうに思っております。 そういった意味では、この食品表示法の中にある機能性表示食品について今回私が問題にしたいのは、小林製薬の通報の遅れなんですよ、さっきもお話があったように。一月十五日にお医者さんからこのサプリを食べてこういうことになったんじゃないかという通報があってから、何とまあ二か月近く黙っていたということですよね。二月の上旬には小林社長がこのことを知り、そして、その三月に、しかし、三月の二十一日になって消費者庁に話をし、二十二日には自主回収を決め、そして厚労省にも大阪市の保健所を通じて通報が入ったと。 一月十五日にこの問題を指摘されてから、小林製薬は二か月にわたってこれを公表しないで来たと。また、社長が知ってから一か月半にわたってじっと黙っていたと。これは大問題ですよね。 これについては遺憾だということでさっき大臣はお話しになりましたけど、一体、この機能性表示食品なんですが、これは会社の方の自主的な届出によってこれが表示されるようになっているわけですから、それにたがうようなことが起きた場合、会社の責任というのは甚大だと思うんですよね。 つまり、何かこういう健康被害が起きた場合は、その通報は、この機能性表示食品の、この食品を通じた今回のような事故が起きた場合、それを会社が知ってから、まあ言わば国の機関に通報する、これ何か規定があるんでしょうか。この期間内にしろとか通報しなきゃいけないとか、そういった規定があるんでしょうか。
○政府参考人(依田学君) お答え申し上げます。 まず、機能表示食品制度、これは表示制度ということでございます。具体的には、食品表示法に基づく食品表示基準、内閣府令でございますけれども、こちらに届出事項の一つといたしまして健康被害の情報収集体制を設けております。 この表示の適正性を図る観点から、その運用においては課長通知において規定しておりまして、このガイドライン、届出ガイドラインにおきまして、健康被害の発生及び拡大のおそれがある場合は届出者は速やかに消費者庁あるいは保健所の衛生部局に報告することが望ましいということを規定してございます。 この趣旨でございますが、こうした届出後、届出に当たって体制を整えればいいということではなくて、届出した後も事業者の責任において情報収集し、評価し、そして、しかるべき被害が拡大する場合には保健所等に、当然、消費者庁に報告いただいても、当然これは衛生当局につなげるということになるわけでございますが、そういったその事業者自らの収集体制がきちっとワークしているのかどうか、こういうことを確認する意味でこういった運用通知を規定しているところでございます。 委員確かに御指摘のとおり、今回、小林製薬が医療従事者からの被害情報を入手してから当方への報告まで確かに二か月を要していると、この点については非常に遺憾ということでございますが、この届出後において、健康被害の情報収集体制、まあ表示事項になるわけですが、これが本当に機能していたのかという点について疑念を抱かざるを得ないという判断から、三月二十八日付けで、小林製薬はもとより、全ての機能性表示食品、届出食品七千件を対象としまして、健康被害の情報の有無、そしてその報告などの状況を確認する依頼を発出しているところでございます。こちらの調査におきましては、医療従事者から報告があった場合にその情報をどういうふうに処理しているのかといった点について文書で回答することとしております。 いずれにしましても、この制度につきましては、先週の関係閣僚会議におきまして、官房長官の方から、本事案を受けた機能性表示食品制度の今後の在り方について五月末を目途に取りまとめるように指示を受けたところでございまして、こういった調査の結果も踏まえて、五月末までにこの制度の在り方の方向性を取りまとめるべく、スピード感を持って取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○山田宏君 届出ガイドラインがあって、速やかに報告せよと、こうなっているんですけれども、まあ速やかにということが書いてあるだけで、何日以内にとか書いていませんよね。また、その届出を怠った場合又は非常に遅くなった場合の罰則もないと。 こういったことでちゃんとこの安全性というのは確保できるのかと考えると、この辺のガイドラインもきちっと見直して、この健康被害の事実を知ってから例えば二週間以内には必ず報告をせよとか、又はその報告を怠った場合はペナルティーがあるよというようなことなども含めて、もう少し詰めないと、これ二か月間ずっと黙ったまま食品は売られ続けたわけですよね。やはり、そういった点を考えますと、やはりこの辺甘いんじゃないかと思うんですけど、どう考えますか。
○政府参考人(依田学君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、こちら、事業者の責任において、その科学的根拠、安全性と有効性の科学的根拠に基づいて、その製品の管理体制あるいはその健康被害情報の収集体制を届出することによって一定のヘルスクレームですね、強調表示ができるという制度でございます。 確かに委員御指摘のとおり、この届出した後の状況につきまして、私どもとしましては事後的にチェックをするということでございます。事後的にチェックする際には、実際にこの商品を何点か買い上げてみて、表示内容が適正かどうか、あるいは、その機能性の科学的根拠に疑義がある場合には、そういった論文が本当に大丈夫なのかということを事後的に確認しまして事業者に再考を促すというようなことをやりまして、この表示の表示内容と科学的根拠の裏付けができているかどうかということを事後的にチェックしていくと、こういうことをやってきているところでございます。 ただ、委員御指摘のとおり、この事後的な対応、事業者への対応というものがこのままでいいのかということも含めて、先ほど申し上げましたとおり、官房長官の指示を踏まえまして、この制度の検討方向について五月末までに取りまとめるべく検討を始めたというところでございます。
○山田宏君 健康被害の問題は、問題が起きてからなるべくその問題の原因究明をする前に、起きたということ自体はきちっと報告をしないといけないと、こう考えております。その辺の制度をこれからしっかり考えていただきたいと思います。 それでは、次の問題なんですが、能登半島地震で、実はこれ大分報道等でもされたんですけれども、避難生活をし始めると口腔内が非常に悪化していく、それを通じて誤嚥性肺炎など肺炎を誘発したりする。そういったことで、今回も日本歯科医師会が中心となって、JDAT、つまり日本歯科医師会の緊急歯科医療支援チームが国内で初めて出動されまして、そして能登半島にいろんな県から歯科医師の方々が入られて、避難所での口腔ケアに尽くされたということであります。 しかし、医科と違って歯科の場合は機材が必要になってくるんですね、診療とかする場合。それは、やはり一定の機器や、又はそれを動かす電源、さらに、水が必要になっていますから浄水器、そういったものを運ぶのこれ大変なんですよ。 これから、今地震が頻発しておりますので、大きな地震も想定をされるところでありますので、この際、今回の能登半島の地震を契機に、言わば移動式の歯科診療車みたいなものを国としてしっかりと整備をしてほしいという要望が出ていると思うんです。 これ、やはりこういう機会でないとなかなかそこまで予算が回ってこないと、こう思っておりまして、是非こういったいろんな機材、それから、この間、令和二年に一回、一度、この機材が国の方から配置されたわけでありますけれども、あれからもう時間がたっておりまして、そろそろ更新もしていかなきゃいけないというときになるので、そういった機材、それから電源、浄水器、そしてさらに、それらを運ぶやっぱり車ですね。なかなか悪路だと普通の車では入れないところもあります。ですから、そういった車も含めてしっかり今回手当てをしてほしいと、こう考えておりますが、いかがでしょう。
○副大臣(浜地雅一君) お答えいたします。 まず、山田委員におかれましては、日頃より歯科保健医療分野におきまして様々な御提案をいただいております。今回もこの災害時の歯科保健医療の重要性ということを御質問いただいたものと思っております。 先ほど委員も御指摘なさいましたように、特にこの大規模災害時には、そもそも通常の医療提供能力が長期及び広範囲にわたって低下をします。また、特に口腔の健康につきましては、給水制限等も可能性がございまして、その場合には口腔ケア自体が困難になり、御指摘のとおり、高齢者を中心に誤嚥性肺炎等のリスクが高まるとの指摘も厚労省としても承知をしております。 今回の災害では、厚労省としましても、先ほど御指摘がありましたJDAT、これと連携しまして、避難所においては現場のニーズに応える形で現在活動をさせていただいております。 御下問の様々な災害時の機材等につきましては、委員御指摘のとおり、避難所におきましてこの歯科保健医療を提供するために必要な携帯型の歯科用ユニット、ポータブルユニットですね、これらにつきましては、まず令和二年度に各都道府県等を対象にその整備の支援、約四億七千万円掛けて行ったところでございます。 また、運搬用の歯科診療車につきましても、今回の災害においてもJDATが活躍している地域がございます。このような機材は、災害時だけでなく平時においても、その活用方法、どのようなものがあるかをまず可能性をしっかりと検討をしていきたいと思っています。当然、車両ですから定期的な整備等も必要でございますので、関係者と連携しつつ効果的な活用の方法をまず検討をいたします。その後、災害における歯科保健医療提供体制を整備することができるよう今後とも努めてまいりたいと、そのように思っております。
○山田宏君 災害用だけでそれだけの機材や車を用意する、これはもう不効率だと思うんですね。 やはり、地方を回るともうどんどん無歯科医地区が増えている、無歯科医地区が。歯医者さんのいない地区がいっぱい増えている。だから、そこはやっぱり、どうやって歯科医療を提供するんだというのはどの地域もだんだんそういう問題に直面をしております。もし、この災害用の歯科診療車みたいなものがきちっと手配されていけば、各県において知事等がやっぱり主導して、そして各地域の歯科医師会等も一緒になって、この車の平時の運用はそういう無歯科医地区を循環したり、巡回したり、そういったものにも使えるということで、何人かの知事からも聞いております。 そういった体制が整う都道府県においてはきちっと措置をしてほしいと、こういうふうに考えておりまして、その点も含めて、副大臣、ちょっと検討をお願いしたいと思います。
○副大臣(浜地雅一君) 繰り返しになりますが、先ほど重要な御指摘いただいたと思っております。まさにこの歯科診療車につきましては、災害時だけでなく平時の活用をどうするか、この活用の仕方によって様々なこの予算の有効な活用ということで関係各所にも理解を求めることが必要だと思っております。 ですので、繰り返しになりますが、しっかりとこの平時の活用の方法もまず含めて検討した上で、しっかりと都道府県のニーズに応えられるように努めていきたいというふうに思っております。
○山田宏君 検討した上でなんだけど、そうやると二年、三年たつから、まあ三か月で検討してよ、三か月間。もう今、鉄が熱いうちに。そして、いつ何が何どき来るか分からないんだから、しっかり検討して予算の中に反映していただきたいと、これは要望しておきます。また経過を御質問すると思いますから、用意しておいてください。 それから最後に、今、国の方の予算として、いわゆる国民皆歯科健診、国民全員が年一回はお口の中の検査をする、スクリーニングをするということを通じて問題を早めに察知して、そして口腔内の健康を保つことを通じて全身の健康につなげていく、そして健康寿命を延ばすということが目的なんだけれども、国の方として、これ事業が今年度から二年目となりますけれども、このいわゆる国民皆歯科健診事業のいわゆる目的というのについてはどう考えているか、簡単にどうぞ。
○副大臣(浜地雅一君) この国民皆歯科健診の国としての目的ですね、なぜ進めようとしているのかという御質問だと思っております。 今、人生百年時代の到来の中、やはり健康で豊かな生活を送るためには、歯や口腔分野においても各ライフステージにおける健康づくり、これを大変重要なものであるというふうに厚生労働省としては認識をしております。 例えば、乳幼児期、健全な歯や口腔機能の育成により正常な歯並びまたそしゃく機能が獲得する時期であります。次に、成人期になりますと、歯を失う主な原因である歯周病の予防対策が特に重要でありますし、さらに、高齢期におきましては、歯や口腔機能の維持、回復により生活の基本となります食べたり話したりといった生活の質の向上に寄与することがこの口腔の、歯科の健診によって期待をされているところでございます。 したがいまして、近年では年代問わず口腔の健康が全身の健康にもつながることが指摘されているところでございまして、厚生労働省としてもこの生涯を通じた歯科健診の実現に向けて取組を進めていきたいということであります。
○山田宏君 今副大臣の方から、口腔の健康は全身の健康につながるということで、その具体例としてどういうものが挙げられるか。今日、先生、委員の皆様にお配りをしている「口は禍の門」という歯科医師会のポスターですけれども、まあ私も口は災いのもとだとよく言われて注意をされておりますけれども、口は病気のもとでもあるんですね。災いのもとにもなるんですけれども、病気のもとになる。いろんな病気と関わっているんですが、今、様々な研究で、口の中の歯周病や又は齲蝕、虫歯を通じてどんな体の病気とつながっているか、厚生省は認識されておりますか。
○副大臣(浜地雅一君) まず、例えば歯周病と糖尿病の例、これが例に挙げられると思っております。まず、歯周病は血糖のコントロール、これに悪影響を及ぼすこと、そして2型糖尿病では歯周病の治療によりまして血糖が改善する可能性があることが関係学会等のガイドラインにおいて指摘をされているところでございます。 またさらに、厚生労働科学研究費補助金におきましては、この心血管疾患、疾病や、又は呼吸器疾患を含む口腔と全身の健康の関係性を研究をしております。ここでは、歯周病の原因菌に対する血中抗体価と心房細動の既往に関連があることです。又は、施設に入所されます高齢者に対する専門家による口腔健康管理が肺炎関連死亡を防止することが示唆をされているところでございます。 更に言えば、例えば、歯周病が早産又は低出生体重児のリスクファクターとなり得る可能性や、又は内臓脂肪型肥満が歯周病の誘因となる可能性等が報告をされていると承知をしております。 今後も、この全身の健康と口腔の健康に関する科学的な根拠の集積について、関係学会等と連携を図りつつ、適切な情報の収集と活用に努めてまいりたいと、そのように思っております。
○山田宏君 今御指摘いただきましたそれ以外に、例えば歯周病の菌が、歯周病菌が作り出す物質によってアルツハイマー病につながったり、又は、さらに、大腸がんに関わったり、さらに、潰瘍性大腸炎はこれは虫歯の方のミュータンス菌と関わったりという論文がいっぱい今出ている。 そりゃそうですよ。口は体に入る全ての入口なんですね、ほとんど。栄養も入るけれども、毒もばい菌もみんな口から入る。目から入らない、あんまり。鼻から、鼻は口につながっているけれども、へそからは入らない。だから、もう口の中に、体に入るものはみんな口を通る。だから、口の中は非常に汚くなりやすい。 そういった意味では、やはりこのいろんな病気につながっているということが分かっているので、なるべく早く口の中を皆さん診てもらって、専門家に診てもらって、なるべく早く治せばいいと。糖尿病の人はなるべく歯周病治してくれと言って、歯周病そのままほっておくといずれ透析になっちゃうよと、こういうふうにやっぱり、こういう時代に今なってきているわけです。ですから、皆歯科健診を進めていこうということで予算が付いているわけです。 今後、今、簡易キットの開発等制度設計をやっていると思うんですけれども、どのようにしてこれを皆歯科健診に結び付けていくかということについて、今後どう展開するかについてお答えいただきたい。
○副大臣(浜地雅一君) まず、厚生労働省内では、生涯を通じた歯科健診の実現を図るため、まず令和五年度ですね、令和五年度におきましては、就労世代を対象としてモデル事業を通じた歯科健診の受診率の向上等に資する方法の検証を行っております。また、先ほど御指摘ありました、唾液等を使った検体や、またアプリを用いた簡便な歯周病のスクリーニングの検査の研究開発を行ってまいりました。 この一番目の就労世代に対するモデル事業におきましては、歯科健診を他の健診と同時に実施すること、又は乳幼児健診の際にその両親に歯科健診を実施すること等によって健診の参加率の向上というものが示されたところでございます。 続いて、この……
○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○副大臣(浜地雅一君) はい、かしこまりました。 早めますが、今年度の事業におきましては、この就労世代に対するモデル事業、更にこれを展開をしてまいりたいと思っておりますし、スクリーニング等の検査の開発支援では、現在、令和五年度では五企業が実施を、検証実施しておりますが、新たな開発企業等の取組に取り組む予定でございます。
○山田宏君 時間になりましたので終わります。
○生稲晃子君 自由民主党の生稲晃子です。 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。早速質問に入らせていただきます。お願いいたします。 初めに、生活困窮者自立支援制度について伺います。 生活困窮者自立支援制度は、平成二十七年四月にスタートしてから、この制度による新規相談受付件数は約二百八十六万件、そのうち、プラン作成により継続的に支援された件数が約七十三・七万件、就労、増収につながった方が約二十七万人となっています。 〔委員長退席、理事福岡資麿君着席〕 しかしながら、制度の存在自体がまだ多くの人々によく知られていないという課題があると思います。厚生労働省の部会の委員である認定NPO法人抱樸の理事長、奥田知志さんは、生活困窮者自立支援制度ができた頃からよく言われていたのは、山の上のそば屋だと、どれだけおいしいそば屋でも、山の上にそのそば屋があることを知らなかったら誰も行かない、そういうもったいない状態がここ数年ずっと続いているのではないかと、特に若者に手が届いていないと話されました。せっかく良い支援メニューがそろっていても、実際に知られていないために支援にたどり着かないというケースがまだまだあるのではないでしょうか。 そこで伺います。 厚生労働省は、平成二十七年の制度開始からこれまでの生活困窮者自立支援制度による支援の効果をどのように評価されているでしょうか。そして、今後この制度の認知度を更に高めて支援につながる方をもっと増やしていくためにどうしていくべきと考えていらっしゃるか、この二点についてお伺いいたします。
○政府参考人(朝川知昭君) お答えいたします。 生活困窮者自立支援制度は、生活に困窮する方々に対する第二のセーフティーネットとして、生活保護に至る前の段階で支援をその方に伴走しながら行うことにより、課題がより複雑化、深刻化する前に自立の促進を図ることを目的としております。 委員御指摘いただきましたとおり、本制度施行から八年間で増収につながった者は約二十七万といった実績も上がっておりますし、生活困窮者の方の自立の促進に向けて一定の成果を上げていると認識しています。 特に、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大した際は、生活困窮の相談件数でありますとか、有期で家賃支援を行う住居確保給付金の支給件数、これらの急増が見られまして、生活困窮世帯が感染症の感染拡大のような予測困難な事態の影響を受けやすい不安定な状況にあることが改めて明らかになったところです。こうした中で、本制度は生活困窮者の生活の下支えに大きな役割を果たしてきていると考えております。 その上で、本制度による支援が必要な方に更に確実に行き届くようにしていくことは重要な課題と考えております。そこで、令和五年度の調査研究におきまして全国の自治体による広報の好事例を収集したところでありまして、今後、それぞれの自治体が地域の実情に応じて本制度による支援を効果的に広報できるよう、好事例の周知に取り組んでまいります。 また、今国会に提出しております生活困窮者自立支援法の改正法案には、生活困窮者に対する支援を強化するため、一つとして、関係機関間で支援につながっていない生活困窮者の情報を共有し支援方法を検討する支援会議の設置を自治体の努力義務とすることや、二つとして、支援する際に地域の居場所との連携でありますとかアウトリーチなどによって生活困窮者の状況の把握を積極的に行うことを努力義務とするなどの改正を盛り込んでおります。 引き続き、生活困窮者の自立の促進に向けて、必要な方に本制度による支援が行き届くよう取り組んでまいります。
○生稲晃子君 ありがとうございます。 働く意欲のある若い方たちというのはたくさんいらっしゃいます。そういう方たちに、山の上のそば屋にならないように、支援がしっかりとつながるよう期待しています。また、この時代ですから、SNS等の活用というのも有効であるというふうに思っています。 次に、生活困窮者に対する就労支援について伺います。 生活保護制度や生活困窮者自立支援制度において、保護費や給付金、まあ給付だけではなくて就労支援が行われていることはもっと知られてもいいのではないかなと思います。生活困窮者自立支援制度の支援メニューとして行われている就労準備支援事業は、長期離職された方や、対人関係の不安などからすぐに就職活動をすることが難しく、また就労に向けた準備が必要な方を対象に行うもので、就労に必要な社会生活の基礎能力の習得や社会体験活動を通して就労に向けたステップアップを図ることが期待されています。 制度がスタートした平成二十七年度における自治体の実施率は約二七%でしたが、令和五年度には八割を超える自治体で実施される見込みとなっています。一方で、実施に至っていない自治体では、その理由を、利用ニーズが少なく事業化しにくい、事業化したいけれども人員不足等により実施に向けた対応ができていないとしています。 生活困窮者就労準備支援事業の必須事業化につきましては、検討されてきましたが、利用ニーズ、地域資源の不足、財政面など、まだまだ課題がある状況です。特に、事業を実施するために支援員などを確保することが大変で、地方では事業の実施等でカバーし切れないところもあるかと思います。 やはり、でも、全国どこに住んでいても、この支援が必要な方というのはいらっしゃいます。今国会に提出されています生活困窮者自立支援法等改正案では、生活困窮者就労準備支援事業の必須事業化は見送られましたが、この事業を実施していない自治体でも支援につながれるよう、今後どのような対策を取っていかれるのか、御見解をお願いいたします。
○政府参考人(朝川知昭君) 御指摘いただきました生活困窮者就労準備支援事業は、直ちに就労することが著しく困難な状態にある生活困窮者に対しまして就労に必要な生活習慣の改善や知識や能力の向上のための支援を行う事業であり、このような方々が全国どこに住んでいても希望に応じて就労を通じた自立を実現することができるよう、全ての自治体で本事業の実施を推進することが重要と考えています。 一方で、こうした支援のニーズが少ない地域や支援を担う地域資源が不足している地域もあることを踏まえますと、全国一律で事業の実施を義務化するというよりも、自治体に対して事業実施上の助言やノウハウの提供、事業の立ち上げの参考となるような好事例の周知を行うことにより、地域の実情に合わせた事業の実施を推進することが適当と考えております。 その上で、小規模の自治体がこれらの事業を実施するに当たりましては、周辺自治体との広域的な実施体制を確保することが重要であることから、令和六年度予算では、希望する自治体に対して事業の広域実施に係る専門スタッフを派遣する取組を計上するとともに、本法案でも就労準備支援事業の全国的な実施や支援の質の向上を図るための指針の公表を行うこととしており、こうした取組を通じて事業の適切な実施を進めてまいります。
○生稲晃子君 ありがとうございます。 専門スタッフの派遣はとても重要だと思います。事業の実施がスムーズに進むようお願いいたします。 また、生活困窮者の方々はもちろんなんですけれども、生活保護を受けている方々にもこの支援がつながるよう、新たな取組を進めていただきたいと思います。生活保護者の中には、自己有用感を喪失して、就労したくてもそこに向けた一歩が踏み出せない方が多くいらっしゃいます。仕事場で自分が必要とされているとか、仕事場に自分の居場所がある、自分の働きに期待をしてくれる人々がいるということがどれだけ生きるための励み、そして力となるか知れません。よろしくお願いいたします。 次に、農福連携について伺います。 農福連携は障害者の方々を対象に全国で取組が広がっていますが、厚生労働省では令和二年度から生活困窮者自立支援制度における農業分野等との連携強化モデル事業を実施していて、全国各地の団体の協力の下、生活困窮者の方々の農福連携について六つのモデル事業が試行されてきました。生活困窮者自立支援制度では、自立相談支援事業、就労準備支援事業、認定就労訓練事業が農福連携と関わりが深い支援事業となるかと思いますので、ここでお聞きします。 これらの事業を通じて生活困窮者の方々をどのように就労につなげていくのか、その過程と支援の狙いについてお伺いします。
○副大臣(宮崎政久君) 先生御指摘のとおり、農福連携につきましては、モデル事業を厚生労働省としても推進をさせていただいているところでございます。 農作業には様々な内容の業務があることから、体力や技術に応じて分担して作業を行うことができたり、作業の結果が目に見えるために成果を実感しやすいと、こういった特徴がございます。生活困窮者支援における農福連携は、働きづらさや生きづらさを感じている方の就労や社会参画の機会を確保するためにも重要な取組であるというふうに考えております。 そのため、直ちに就労することが著しく困難な状態にある生活困窮者を支援する就労準備支援事業において、農作業を活用した支援プログラムや就労体験を通じて農業を知る機会を提供する場合には、従来の補助金額に加算を設けるなどによって取組の推進を図っております。また、農業法人などが都道府県等から認定を受けて実施をする就労訓練事業においては、生活困窮者が実践的な知識や技術を身に付けられるように、就農に向けた就労訓練を行っているところでございます。 さらに、令和六年度予算、当初予算では支援員を配置させていただきまして、就労準備支援事業の就労体験先や就労訓練事業の実施者の開拓から就労の定着支援まで一貫して行う市町村を支援するモデル事業を実施することとしておりまして、農業体験先の開拓や就農支援に活用することも想定をしているところでございます。 このような取組をさせていただきまして、生活困窮者支援における農福連携を更に取り組んでまいりたいと思っているところでございます。
○生稲晃子君 ありがとうございます。 それでは、農林水産省にお伺いします。 農業の現場では労働力確保が大きな課題となっていますけれども、生活困窮者との農福連携について、農業の立場からこれまでの取組状況とその評価について教えてください。
○政府参考人(神田宜宏君) お答えいたします。 令和元年六月に策定された農福連携等推進ビジョンにおきましては、地域に生きる一人一人の社会参画を図る観点から、農福連携を、障害者のみならず、高齢者、生活困窮者、引きこもりの状態にある者等の就労、社会参画支援に対象を広げることも重要としているところでございます。 農林水産省におきましては、こうした取組が全国的に広く展開していくよう、これまで官民が連携する農福連携等応援コンソーシアムにおきまして、ノウフク・アワードによる優良事例の表彰や横展開等を支援したところでございます。 ノウフク・アワード二〇二一を受賞されました高知県安芸市の取組におきましては、地域の農業や福祉の関係機関が連携して農福連携に取り組む団体を設立し、障害者や生活困窮者等の農業への就労や定着を支援しております。その成果といたしまして、生活困窮から抜け出し、二百万円を超える貯金ができた利用者もおられるというふうに承知をしております。 農林水産省といたしましては、個々の特性に応じた作業分担など農業現場で働きやすい環境整備への支援等によりまして、こうした取組を推進し、農業の働き手の確保や農村の活力にもつなげてまいりたいと考えております。
○生稲晃子君 困窮者の方々が自らやりがいを持って就労して、そして報酬を得る喜びをかみしめて、また自立に向かって前進するために、最良の支援をお願いいたします。 先ほどのモデル事業では、令和四年度に受け入れた支援対象者について支援担当者が評価を行っていて、特に就労リズムや丁寧、正確に作業する力が良くなったと評価されているとのことです。 でも一方で、就労し始めた方々の中には、体調が優れないなどによって短時間の就労に限定されることも多いと伺っています。このため、柔軟な勤務時間の設定を受け入れられる体制づくりが必要となっています。 また、支援対象者の方々の就労意欲を喚起するためには報酬も必要となりますが、そのためには事業を安定させなければなりません。事業所の経営努力はもちろん必要ですけれども、公的支援も必要となります。 今後、生活困窮者の農福連携を推進していくために更なる国の支援が必要と考えますけれども、厚生労働省、農林水産省にそれぞれ御見解をお願いいたします。
○副大臣(宮崎政久君) 先ほども御答弁をさせていただいたところでございますが、先生御指摘のとおり、この生活困窮者自立支援における農福連携というものは非常に意義が高いというふうに考えておりますし、今日まで行ってきたモデル事業などにおいても成果が上がっているというふうに認識をしているところでございます。 ちょっと重なってしまいますけれども、令和六年度当初予算におきましても、支援員を配置をさせていただく形を取りまして、就労準備支援事業の就労体験先や就労訓練事業の実施者の開拓から定着の支援まで行っていくというような形ができる市町村を支援するモデル事業を実施することとしております。 こういった中で、今先生御指摘のような形で、最終的にきちんとした形で生活自立ができるようなところまで導いてもらえるようなこの市町村の取組を農というものとの関わりの中でしっかりとつくっていく必要があると思っておりまして、厚生労働省としてはこういった取組もしっかり進めてまいりたいと思っております。
○政府参考人(神田宜宏君) お答えいたします。 農林水産省におきましては、障害者等が農林水産業に従事することを促進するため、農山漁村振興交付金におきまして、障害者に限らず、共に働く生活困窮者の方も支援の対象に含めまして、農業に関する技術指導や就労の場となる生産加工施設の整備等を支援するとともに、農福連携を現場で実践する手法をアドバイスする専門人材の育成等を支援したところでございます。 これらの取組を通じまして、農林水産業の経営発展並びに障害者及び生活困窮者の社会参画等の実現に取り組んできたところでございまして、今後とも、現場の要望にも耳を傾けながら、農福連携を広げた取組を引き続き支援してまいりたいと考えております。
○生稲晃子君 どうもありがとうございました。 次に、HPVワクチンのキャッチアップ接種についてお伺いします。 HPVワクチンの積極的勧奨の差し控えの間に接種機会を逃した方々に対するキャッチアップ接種が令和四年四月から三年間の期限で実施されていまして、今年度が最後の年度となります。一昨年はコロナによる影響も強くて、ワクチン接種を実施する自治体の体制が十分でなかったこともあったかと思いますが、最終年度を迎えるに当たって、今こそHPVワクチン接種の重要性を伝える、より一歩踏み込んだ取組が必要ではないでしょうか。 先ほど、最後の年度と言いましたけれども、つまり令和七年三月までということです。公費で受けられるワクチンは三種類ありますが、どれも決められた間隔を空けて、同じワクチンを合計三回接種するんですね。その間隔を考えると、残りの期間に公費での接種を三回するとしたら本当にもう時間がなくなってきています。 キャッチアップ接種の対象者というのは平成九年度から平成十八年度生まれの方、つまりまだ高校生や大学生の方も含まれますので、例えばですけれども、学校で接種のメリット、デメリットを伝えて接種の是非を判断いただくなどの取組も考えられると思いますし、また、接種に関しては親御さんの意思も強く関わると思いますので、学生であれば学校からとか、そうでなければ自治体からとか、対象者や御家族に確実にこの制度をお伝えして、その上で各御家庭に接種する、しないを判断していただくということも必要ではないかと考えます。 残り一年間です。政府としてどのようにHPVワクチン接種の重要性の周知に取り組まれる予定でしょうか。より前に踏み込んだ御答弁をお願いします。あわせて、キャッチアップ接種期間終了後の普及啓発に係る予算の確保と今後の取組についてお伺いします。
○政府参考人(佐々木昌弘君) 二点、簡潔にお答えいたします。 まず、キャッチアップ接種の周知についてですが、昨年十一月に本委員会で委員に御質問いただいた際に答えた様々な媒体を通じての情報提供に加え、本年二月には自治体や公的医療保険の保険者に対して更なる周知の協力を依頼しました。 大事なのは、先ほど委員御指摘いただいたとおり、残り一年を切りました。三回の接種完了までには約六か月期間が必要になります。なので、まずは夏までにしっかり集中して周知に図りたいと思いますし、また、この期間終了後につきましても、保護者を含めて積極的な周知ができるよう、必要な予算の確保と併せて取り組んでまいりたいと考えております。
○生稲晃子君 ありがとうございました。 時間の関係で質問を一つ飛ばさせてください。申し訳ありません。 男性へのHPVワクチン接種について次に伺います。 HPVによるがんには、実は子宮頸がん以外にも様々なものがあるんですね。その中でも特に中咽頭がんの患者は急増しているとの報告を受けています。子宮頸がんはそのほぼ全てが、そしてそのほかのがんは少なくとも半数以上がHPVを原因とするものであって、その多くがHPVワクチンの導入で予防できると期待をされています。 四価HPVワクチンは二〇二〇年に男性に適用拡大されましたけれども、接種費用が自己負担であるために接種は進んでいません。しかし、東京都において、品川区が今年、今年度四月一日から全額助成することになりました。対象は区内に住む小学校六年生から高校一年生までの男性です。東京都が半分負担することにしていまして、およそ二十の自治体で始まる見通しです。全額助成についても既に中野区が実施をしています。 HPVワクチンの男性への接種は、女性への感染、子宮頸がんの予防効果があることも示唆されていまして、男性に定期接種を拡大することによって国民全体のHPV関連がんへの罹患、死亡を減らすことが期待されると考えます。現在、国においては男性への定期接種の導入を考慮していただいていますけれども、でも、今お話ししたように、男性への定期接種の拡大というのは待つことのできない状況であると、速やかな導入が必要であるというふうに思いますけれども、厚生労働省としてのお考えをお聞かせください。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 男性に対するHPVワクチンを予防接種法の定期接種に位置付けるか否かについては、令和二年の十二月から審議会において議論を行っております。直近ですと、先月、三月の十四日の審議会で御議論いただきました。この際に、国立感染症研究所から提出された感染症やワクチンに関する科学的知見等を取りまとめたファクトシート、また専門家から提出された費用対効果評価に基づいてのこうした御議論をいただきました。その結果として、専門家からは、有効性や安全性は認められたものの費用対効果に課題がある等の意見をいただきました。 このため、引き続き審議会における議論を進めてまいりたいと考えております。
○生稲晃子君 ありがとうございます。 自治体がこれだけ動き始めてくださっていることを考えますと、国がしっかりと先頭に立っていくという決意を持っていただくことも重要ではないかなというふうに私は思っています。 これ、以前、厚労のこの質問のときもお話ししたんですけれども、フランスでも、マクロン大統領は昨年二月に、HPVワクチン接種率を上げるために秋の新学期から全国の中学校で性別を問わず集団接種の機会を設けると発表しました。対策を進めるためにはやっぱりリーダーシップというのは重要かなというふうに思いますので、一日でも早く対策を進めていただきたいというふうに思っています。 誰もが心も体も元気で普通の幸せを感じながら生活できる社会というのが基本、理想であります。厚生労働省を中心に、命と暮らしを守る対策をしっかりと御尽力いただくことを御期待申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○杉久武君 公明党の杉久武でございます。 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。通告に従いまして順次質問をしてまいりたいというふうに思います。 まず、高齢者の就業機会の確保のための施策についてお伺いをいたします。 令和五年版高齢社会白書によりますと、現在収入のある仕事をしている六十歳以上の方に対し何歳頃まで収入を伴う仕事をしたいか尋ねたところ、約四割が働けるうちはいつまでも働きたいと回答しており、七十歳くらいまで又はそれ以上との回答を合計すれば約九割となりまして、高齢期にも高い就業意欲を持っている様子がうかがえるとの分析がございました。さきの大臣所信におきましては、七十歳までの就業機会の確保や職場における高年齢者の安全衛生対策を推進するとされておりました。 そこで、まず、高齢者の就業機会の確保に関し、元気な高齢者に就労機会を提供するためにも、七十歳までの就業機会の確保は重要であるというふうに考えております。令和三年に施行されました改正高年齢者雇用安定法により、従来からの六十五歳までの雇用確保をする義務に加え、七十歳までの就労機会を確保することが努力義務として追加となりましたが、七十歳までのこの高年齢者就業確保措置の実施状況について、まず厚労省に確認をしたいと思います。
○政府参考人(田中佐智子君) お答えいたします。 委員御指摘のありましたように、令和三年度からスタートをしております七十歳までの高年齢者の就業確保措置でございますが、高年齢者の雇用状況報告によりますれば、令和五年六月一日時点におきまして、従業員二十一人以上の規模の企業のうち、実施済みであります企業の割合は二九・七%となってございます。
○杉久武君 今御紹介ありましたとおり、令和五年の高年齢者雇用状況等報告の集計によりますと、七十歳までの高年齢者就職確保措置の実施企業数の割合は二九・七ポイントと、七%ということでございましたが、前年比にすると一・八ポイントの増加ということであり、約三割だというふうに思います。この数値を見る限り、やはりもっとやっぱりペースアップをしていかないといけないのではないかなというように感じております。 まあこれは努力義務規定ではございますけれども、七十歳までの高年齢者就業確保措置の実施企業数を更に伸ばしていく必要があるというふうに考えておりますが、それに向けてどのような対策を取っているのか、厚労省に確認をしたいと思います。
○政府参考人(田中佐智子君) お答えをいたします。 働く意欲のある高齢者の方がその能力を十分に発揮をして、年齢に関わりなく活躍することができる環境を整備すること、これは非常に重要でございます。このために、御指摘にありましたように、高年齢者の雇用安定法に基づきまして、事業主に対して、六十五歳までの雇用確保の義務と、それから、それを超えて七十歳までの就業確保の努力義務を設けてございます。 この努力義務、その導入を促進をするために、都道府県労働局、ハローワークにおけます事業主に対する指導や啓発、それから独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の七十歳雇用推進プランナー等によります定年引上げや継続雇用制度の延長などに向けました事業主への相談、援助、それから七十歳までの定年引上げなどを行う事業主に対しての助成金の支給、こういったようなことを行ってございます。 今後も引き続き、こうした取組によりまして高年齢者就業確保措置の導入を支援してまいります。
○杉久武君 引き続き、この高年齢者の就業機会の確保に向けてお取組をよろしくお願いしたいと思います。 次に、職場における高年齢者の安全衛生対策について伺いたいというふうに思います。 大臣所信の中で職場における高年齢者の安全衛生対策の推進ということが書かれておりましたが、まず、現状認識といたしまして、高齢者の就労と労働災害の被災状況の実態がどのようになっているのか、厚労省に確認したいと思います。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 労働者全体に占めます六十歳以上の労働者の割合は、平成十四年には九・四%であったものが、令和四年、二十年後でございますけれども、一八・四%と、約二倍に増大してございます。これに対しまして、休業四日以上の死傷災害のうち六十歳以上の労働者によるものの割合は同じ期間で一四・五%から二八・七%と、こちらも二倍になってございます。
○杉久武君 今御紹介いただきましたとおり、雇用者全体に占める六十歳以上の高齢者の占める割合は今一八・四%ということになっておりますけれども、一方で、労働災害の方ですね、休業四日以上の死傷者数に占める六十歳以上の高齢者の占める割合は二八・七%ということで、相対的にやっぱり高くなっているというのが現状だというふうに思います。 高齢者は、身体能力が低下するなどが原因で若年層に比べ労働災害の発生率が高く、休業も長期化しやすい傾向がありますので、やはり、この高年齢者の就業機会の確保と併せて、やはり高齢者の労働災害防止に向けた取組というのが非常に重要ではないかというように思っております。 そこで、高年齢労働者の安全と健康管理のために今どういう取組を行っているのか、厚労副大臣に確認をしたいと思います。
○副大臣(宮崎政久君) 先生御指摘のとおり、やはり高齢、高年齢の方が労働災害に接しやすい状況にあり、また、その際に身体に傷害を負われると治療期間長くなってしまうという傾向があることは御指摘のとおりでございます。また、件数状況としても、高年齢労働者の労働災害が高年齢労働者数の増加に伴って増加傾向が続いていることも局長が御説明させていただいたとおりでございます。 こういった状況を踏まえまして、令和五年度から五か年間の第十四次労働災害防止計画におきまして高年齢労働者の労働災害防止対策の推進を重点事項に定めまして、加齢、年齢を加える加齢による労働災害リスクの増加への理解を深めるとともに、高年齢労働者にとって安全な作業環境の確保や健康保持増進に取り組んでいただきますように、一つは高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドラインを周知すること、また、エイジフレンドリー、エイジフレンドリー補助金による中小企業支援の取組を進めておるところでございます。 令和六年度では、この補助対象となる取組、事業者、また補助率も四分の三へ拡充するなど、支援の強化を図らせていただいているところでございまして、こういった施策を進めて、高年齢労働者の安全衛生対策、万全を期してまいりたいと思っているところでございます。
○杉久武君 しっかりと、今御紹介いただいたガイドライン、御周知していただいて、多くの企業でこれは御活用いただくことが非常に大事だというふうに思っております。是非活用いただいて、高齢者の労働災害を防ぐ対策がしっかりと前へ進むように、引き続きお取組をよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。 次に、戦没者遺族に対する給付金等についてお伺いをいたします。 大臣所信の中では、戦没者遺族に対する給付金等の支給をきめ細かく実施するとの発言がございました。私は、一昨年の予算委員会で、御遺族からいただいたお手紙を紹介し、戦没者遺族に対する特別弔慰金の支給に一年以上も要する場合があることを指摘し、事務処理の迅速化に向けた取組を強化するように訴えさせていただいたところでございます。 特別弔慰金の支給事務については、法定受託事務として都道府県の社会援護部門で行われておりますけれども、都道府県によって手続のスピードに格差があると言われておりますし、また、申請の窓口になっております市町村に問い合わせても、申請がどの程度進んでいるのか確認してもよく分からない、こういったお声をいただいたわけでございます。また、遺族の高齢化に伴いまして、申請手続そのものが負担であるのに加え、国債の受取や償還にも手間が掛かります。 戦没者遺族に対する給付金の支給に当たっては一層の手続の簡素化や事務処理の迅速化に向けた取組が必要であるというように考えておりますけれども、その対応状況について厚労副大臣に確認をしたいと思います。
○副大臣(宮崎政久君) 先生におかれましては、この問題に熱心にお取組をいただいて、令和四年二月の参議院予算委員会でも御熱心な御質疑いただいて、また岸田総理ともやり取りをしていただいたこと、私も改めて議事録拝読をさせていただいたところでございます。ありがとうございます。 戦没者等の御遺族に対する給付金の支給に当たりましては、御指摘いただきましたとおり、手続の簡素化や事務処理の迅速化、大変重要なことと認識をしております。平成二十七年の戦没者等の遺族に対する特別弔慰金の支給法の改正の時点の参議院厚生労働委員会の附帯決議におきましても、遺族の高齢化などを踏まえ、手続の簡素化に努めるよう御指摘をいただいているところでございます。 昨年、戦没者等の妻に対する特別給付金支給法の改正法を成立させていただきましたが、昨年四月からの請求が開始されたこの戦没者等の妻に対する特別給付金においては、請求者が作成、提出いただく書類のうち、国債の償還金の受取に必要となる書類の提出を不要とするなどの改正をさせていただいて、最も少ない方でありますと請求書のみの提出でも手続が進められるようにさせていただきまして、迅速化を図っているところでございます。 なお一層の請求手続の簡素化と事務処理の迅速化を図れるように、しっかり取り組んでまいりたいと思っております。
○杉久武君 私も、やはりこの御遺族からのお手紙を直接いただきまして中身読ませていただく中で、やっぱりこの御遺族のお気持ちというのは非常に大事だというふうに思っておりますので、そのお気持ちに寄り添った対応をよろしくお願いしたいというふうに思っております。 次に、低周波による健康被害についてお伺いをいたします。 先日、地元の大阪で低周波による健康被害に苦しんでいる方々にお会いをいたしまして、切実なお声を伺いました。低周波の健康被害を受けている方々は、とにかくこの低周波の発生源から逃げ続けるしかないということで、ここであれば大丈夫という避難先がございません。安全な場所を自力で見付けるしかなく途方に暮れているという、そういうお声を伺ってまいりました。 この低周波による健康被害の問題につきましては、特に家庭用ヒートポンプ給湯機から生じる運転音や振動に関しましては、私は八年前の平成二十八年に環境委員会で取り上げさせていただきました。その質疑では、平成二十六年末に消費者安全調査委員会が健康被害との因果関係についてその可能性を認める報告書を出していることに触れたところでございます。 そこで、まず、もう時間も経過しておりますので、最近の実態の、まず、を確認したいというふうに思います。 低周波による健康被害の実態についてはどのように認識をしているのか、報告件数の推移等について、まずは消費者庁に確認をしたいと思います。
○政府参考人(植田広信君) お答えいたします。 低周波による健康被害についてでございますけれども、御指摘いただきましたように、消費者庁に設置されております消費者安全調査委員会におきまして、平成二十六年に、家庭用ヒートポンプ給湯機から生じる運転音、振動により不眠等の健康症状が発生したとの申出事案についての報告書を公表しておるところでございます。報告書では、運転音に含まれる低周波音が健康症状の発生に関与していることを否定できないと考えられるとしておるところでございます。 これらの調査結果を踏まえまして、経済産業省等に対し、健康症状発生リスク低減のための対策及び健康症状発生時の対応についての意見具申をしたところでございます。 また、御参考まででございますけれども、消費者庁の事故情報データバンクには、令和三年度から令和五年度までに家庭用ヒートポンプ給湯機の低周波による健康被害情報が七十五件登録をされておるところでございます。
○杉久武君 今、状況について消費者庁からありました。今でも、一定期間ですけれども、七十五件のそういった相談も上がってきているということでございます。 今御紹介もありました平成二十六年末に消費者安全調査委員会が出した報告書では意見が出されておりまして、経産省、環境省等について、対応について意見が出ております。 その経産省に対しましては、住宅の設計、施工時における騒音等防止を考えた家庭用ヒートポンプの据付けガイドラインを活用することであったり、設置状況によってはヒートポンプ給湯機の運転音に起因した健康症状を訴える者が生じる可能性があることを製品カタログに記載する等により消費者に伝わるよう製造事業者に指導すること、また加えて、低周波音が健康症状を発生させる可能性があることに鑑み、ヒートポンプ給湯機の運転音に含まれる低周波の更なる低減等に向けて、製品開発を行う際に配慮するとともに、低周波音の表示の在り方について検討するよう製造事業者を促すこと等の三点の意見を表明しておりますけれども、この二十六年末の消費者安全調査委員会からの意見を受けましてどのような具体的な取組を実施をしてきたのか。十年という期間もたっておりますので、その間どういった具体的な取組をしてきたのか、まず経産省に確認をしたいと思います。
○政府参考人(牛山智弘君) お答えいたします。 家庭用ヒートポンプ給湯機から生じる運転音、振動により不眠等の健康症状が発生したとの申出事案に関して、平成二十六年十二月十九日に消費者安全調査委員会から意見が提出されていると承知しております。 そのうち、リスク低減のための対策として、経済産業省に対しては、同給湯機の据付け等に関するガイドブックの普及やその周知の状況を確認するよう一般社団法人日本冷凍空調工業会を指導すること、設置状況によっては運転音に起因した健康症状を訴える者が生じる可能性があることを製品カタログに記載する等により周知するよう製造事業者を指導すること、同給湯機の運転音に含まれる低周波音の更なる低減等に向けて、製品開発を行う際に配慮することや低周波音の表示の在り方について検討を行うよう製造事業者を促すことが求められております。 経済産業省といたしましては、同年同月二十二日に日本冷凍空調工業会に対して要請を行い、その後もフォローアップを行っております。 その結果、施工事業者の同ガイドブックの認知率は、平成二十九年二月に二七%であったものが令和四年九月には五〇%と着実に向上していること、平成二十七年五月に日本冷凍空調工業会が製品カタログへの注意喚起の自主基準案を策定し、同工業会会員メーカーが平成二十八年四月までに製品カタログへの記載に対応していること、同工業会がメーカー等の関係者とともに低周波音の低減に向けた実証試験の実施や表示の在り方について継続的な検討、情報収集を行っていることを確認しているところでございます。
○杉久武君 ありがとうございます。 同じ報告書におきましては、環境省に対しても意見がございまして、環境省に対しては、低周波音の人体への影響について一層の解明に向けた研究を促進することとされております。 低周波による健康被害に関して、こういったやっぱり因果関係を解明していくことが私は必要ではないかというふうに思っておりまして、特に私も、実際その低周波音で苦しんでいる方々、直接お会いしてお話を伺うと、やはりもうちょっと医学的な研究も必要なのではないかと。臨床をしながら原因究明を取り組んでいる医師もおられるそうでございます。単なる騒音による公害という位置付けでは根本的な解決には結び付かないのではないかというふうに感じたところでございます。 そこで、まず環境省には、この意見書、意見されている低周波音の人体への影響について一層の解明に向けた研究を促進することとされたことに対しまして、この消費者安全調査委員会からの報告を受けてもう十年が経過しておりますので、この間、どういう取組を進めてきたのか。そして、厚労省については、医学的な視点からの研究に取り組むべきではないかというふうに思いますけれども、それに対する御見解を、それぞれ環境省、厚労省の順でお伺いしたいと思います。
○政府参考人(前田光哉君) お答えいたします。 環境省では、低周波音の人への影響について、昭和五十年代前半から調査を実施しております。 最近の取組でございますけれども、平成二十九年度から令和元年度にかけて、省エネ型温水器等から発生する低周波音を含む運転音について、苦情の実態調査、実験室での聴覚調査及び文献調査を実施したところでございます。 その結果に基づきまして、令和二年三月に、こちらですね、省エネ型温水器等から発生する騒音対応に関するガイドブックを作成して、運転音の測定、調査方法やその結果に基づく対応方法など、自治体が問合せに対応する際の参考となる情報を発信してございます。 環境省といたしましては、今後も引き続き国内外の知見の収集に努めてまいります。 答弁は以上です。
○副大臣(浜地雅一君) この低周波音に対する対策、厚生労働省としても大変重要な視点であるというふうに考えております。 したがいまして、先ほど環境省さんから御答弁ございましたが、今後、環境省さんの要請に応じて必要な対応に厚生労働省も努めてまいりたいと、そのように思っております。
○杉久武君 ありがとうございます。是非、副大臣、この問題については、やはり当事者からすると、いろんなところに相談をしても騒音問題としか扱ってもらえていないというのがやはり当事者の認識でありますけれども、やはり、体に不調を起こしているというそこのメカニズムを解明をしていかないと、結局その音源から逃げることしか今できないという状況になっておりますので、この点について是非調査研究を進めていただきたいというふうに思います。 続いて、今度は香りの害、香害について伺いたいと思います。 香害とは、化粧品や香水、合成洗剤、柔軟仕上げ剤などに含まれている合成香料のにおいによって不快感や健康への影響が生じることをいいまして、近年、残香性の高い製品の普及により、国民生活センターなどにはにおいによる相談が多数寄せられており、特に柔軟仕上げ剤のにおいに関する相談が多くなっております。 この香害につきましても、一昨年の予算委員会で総理に質問をさせていただきました。それに対して、総理からは、香りへの配慮について周知を図る取組を進めていかなければならないという答弁がございましたが、その後の取組について、まず消費者庁にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(植田広信君) お答えいたします。 香りの周囲への配慮についてでございますけれども、香りの強さの感じ方には個人差があり、自分にとっては快適な香りであっても不快に感じる人がいることを御理解いただくことが重要と考えております。 香り付き製品の使用に当たりましては、使用量の目安などを参考に周囲の方々にも配慮いただくことを啓発するために、五省庁連名で、その香り、困っている人もいますと題したポスターを作成しております。ポスターは消費者庁から地方公共団体に配布しているほか、文科省、厚労省、経産省、環境省を通じまして関係各所への周知も進めているところでございます。 様々な場における香りへの配慮について、多くの皆様に認識いただきながら、引き続き関係省庁と連携しながら取組を進めてまいります。
○杉久武君 この香害の原因究明の部分についてもやっぱり大事だというふうに思っております。 厚生労働省では、科学研究費助成金を活用いたしまして、微量な化学物質等により頭痛や吐き気等の多様な症状を来す病態の解明に関する研究が進められているというように理解をしておりますが、その研究の内容と現在の進捗について確認をしたいと思います。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 厚生労働省では、厚生労働科学研究難治性疾患政策研究事業におきまして、平成二十九年度から化学物質過敏症に係る研究を行っております。中枢神経への影響など様々な課題で研究を続けているところであります。 令和四年度の研究におきましては、化学物質過敏症を訴える患者のうち約七〇%の方が、柔軟剤等の香料、これが症状出現の契機の一つであったといった報告もなされております。 しかしながら、化学物質過敏症につきましては、いまだ病態や機序、これら未解明な部分も多うございますので、引き続き、診断基準や治療法などについて、病態の解明に向けた研究を行ってまいりたいと思っております。
○杉久武君 香害に苦しんでいる方々からは、症状が一たび出てしまうと、頭が痛い、吐き気がする、せきが止まらない、おなかが痛い、倦怠感、動悸がするなど様々な症状が現れ、ひどくなると、学校に行けない、仕事に行けない、電車に乗れない、窓も開けられないなど、普通の生活が送れないというお話を伺っております。 一日も早く原因を究明していただくとともに、政府を挙げて香りへの配慮について周知を図る取組を更に進めていただくよう強くお願いを申し上げる次第でございます。 あと何問かの質問を用意してまいりましたが、時間になりましたので、以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ─────────────
○理事(福岡資麿君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、高木真理君が委員を辞任され、その補欠として古賀千景君が選任されました。 ─────────────
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てるように質疑をしたいと思います。 まず最初に、HTLV1、ヒトT細胞白血病ウイルス1型につきましてお伺いをしたいと思います。 この領域は、我が国が山野嘉久先生始め、世界を、研究を牽引をしてきた、こういう領域でありますけども、元々世界でも国内でも地域差があるとされておりまして、長い潜伏期を経て、一定の割合で白血病、又は下肢から、足から麻痺が広がる、こういった神経症を発症をいたします。母乳を介して感染をいたしますので予防することは一定可能となっておりますけども、国内外に広がりが見えておりますから、WHOの感染対策として優先順位の高いリストにも入っているところであります。 よって、昨年十一月、大臣に対しまして、ピロリ菌とHTLV1を例示いたしまして、長い潜伏期を経てがんや神経難病を発症することが分かっている感染症につきましては、超慢性持続感染症といった概念も提唱させていただきまして、五類感染症に位置付けて対策に当たるべきではないかと申し上げてきたところであります。 よって、厚労省の中でも御検討いただきまして、推進協議会でも議論していただきまして、今日はお手元資料に、NPO法人スマイルリボンの菅付理事長や、全国HAM患者友の会、石母田代表、キャリアママの会カランコエの池上代表、ミラクルかごしまの落司代表からの佐々木部長に対する要望書も付けさせていただいておりますけども、キャリアの方、白血病や神経症を発症してから知った方もいますし、いつ発症するか分からないと不安に陥っている方もいらっしゃるわけでありますが、この三パラ目の中には、相談した人たちの中には、何も知らなかったと、どうして教えてくれなかったというお声もあるところであり、環境は整ってきたと考えておりますが、審議を加速させるためにも課題を整理して着実に解決をしていきたく、五類感染症に向けて残る課題は何なのか、提示をしていただきたいと思います。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 まずはこの要望書、秋野委員が取りまとめに御尽力いただいたと聞いております。ありがとうございます。 この要望書でも御指摘いただいているとおり、一昨年の六月の厚生科学審議会感染症部会で議論した際に、HTLV1の感染症法における位置付けについては、まず社会に認知され正しい知識が広がる効果があるという御意見があった一方で、差別や偏見につながる懸念や、無症状で病原体を保有している方、いわゆるキャリアの方の不安が増大する懸念が示されました。昨年度からは、普及啓発やキャリアの方への相談体制の事業といった受皿の整備を行うため、HTLV1普及啓発事業を開始したところです。 今年の一月、感染症対策部長、私のところが主催しておりますHTLV1の対策推進協議会がございます。ここでは、昨年度開始された普及啓発事業の進捗、効果についての報告、さらにはHTLV1検査を行った実績のある保健所は一割強しかないという研究班の調査結果、さらには、地域により専門的観点で対応が難しくキャリアの方の不安に寄り添う対応ができない場合がある課題、こういったことが新たなデータを踏まえ様々な議論が行われたところです。 ですので、今後は、課題を整理し、着実に解決していくため、普及啓発事業を更に推進するとともに、各自治体の対応状況の把握など、またそれに応じての対応と、これを行ってまいりたいと考えております。
○秋野公造君 相談体制、しっかり整えてからということになりましょうか。超慢性持続感染症に対する告知とか難しい課題もあろうかと思いますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。 次に、献腎移植につきましてお伺いをしたいと思います。 令和五年六月八日には臓器移植の実施状況に関する報告書出されていますけれども、脳死下ではなく心停止下でも行うことができる献腎移植が以前と比べて減少してきているという状況であります。 腎機能が低下をしますと、血液透析か腹膜透析か腎移植かといったこの三つの腎代替療法を選択をするわけでありますけれども、血液透析の質が日本は高いといったことも背景に、これまで血液透析が選択される割合が多かったところであります。平成三十年の診療報酬改定で、三つの腎代替療法を提示した上で医療者と患者が共同意思決定をするということになりまして、腎代替療法医療専門職などの資格もつくりながら、透析医学会や移植学会や、あるいは他職種として腎不全看護学会や臨床工学技士会なども入りながら、みんなで移植を推進をしていこうというようなことは令和四年の改定でもなされているところであります。 こうした改正で、腎移植を選択する方も腹膜透析を選択する方もじわじわ増えてきている状態でありますけれども、一方で、この移植も脳死移植は推進されておりますけれども、心臓死にて移植が可能な献腎移植の数が減ってきているのはちょっと残念な状況であります。 脳死判定も必要とせず、手術室があれば可能な献腎移植が減少しているということは、まずは腎臓を提供する意思を示した個人の尊い意思が尊重されているかという問題意識から、マイナンバーカードに記載されている臓器提供の意思表示、これは主治医や腎代替療法専門指導士に共有していいのかということをまず確認したいと思います。
○政府参考人(大坪寛子君) お答えを申し上げます。 臓器提供の意思表示に関しましては、臓器の移植に関する法律の運用に関する指針、この中で、脳死した者の身体から臓器を摘出する場合の脳死判定を行うまでの標準的な手順に関する事項の中で、主治医等が臓器提供に関して意思表示カードの所持など本人が何らかの意思表示を行っていたかどうかについて把握するよう努めることとされており、この先生御指摘の腎代替療法専門指導士、これも主治医等の中に含まれるものというふうに考えております。
○秋野公造君 そうなりますと、献腎移植が脳死下でおける移植の中でちょっと埋もれてしまっているのではないかという問題意識を持っているわけでありますけど、健康局における臓器提供施設連携体制構築事業の中で、献腎移植もここは含まれているかということで、腎代替療法専門指導士がどのように関わることが可能か、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 先生御指摘の臓器提供施設連携体制構築事業でございますが、臓器提供の経験の少ない又はない施設等が経験豊富な施設から支援を受けることができる取組を進めております。 御指摘の腎代替療法専門指導員につきましては、例えば献腎移植についてこういった臓器提供の経験のない施設において家族、患者とともに意思決定を進めたり、また教育を行うなど、臓器提供施設の資質向上に寄与することが可能でありまして、そういったお働きを期待しているところでございます。
○秋野公造君 ありがとうございます。 透析を見合わせるということがどういうことなのかといった生命倫理に関わることと両立させながら頑張っておりますので、今の局長の御答弁、励みになるかと思います。ありがとうございます。 次に、腎代替療法に関わる医療者と患者の連携、今お話をいたしましたけれども、介護報酬改定の中ではこの度、透析が必要な高齢者の病院への送迎、こういった評価も加算をしていただきました。医療と介護と患者、利用者をつなぐ、皆の願いをかなえていただいた大変踏み込んだ改定であると心から感謝を申し上げたいと思います。 重症化予防、重度化予防に取り組んだ結果と思うわけでありますけれども、これまで重症化や重度化を早めに見付けるということで、脈とか熱とか、こういったバイタルサインというのは非常に重要でありまして、かつては熱型表といって、一か月分の熱の動きや脈の動きやこういうものをよく見ながら変化をよく見ていたところでありますけれども、医療の連携の中でだんだんと次から次へ移すような状況になりますと、むしろそれは介護の中でも重要ではないかといったような状況になっているところであります。 これまで老健局においては、テクノロジー活用による介護職員の負担軽減や科学的介護を進める中で、バイタル情報を機器で把握をして利用者の重度化防止につなげるといったような取組を、昨年の実証結果において、肺炎を早く見付けた、心不全を早く見付けた、こういった結果を踏まえてどういった改定を行ったのか、確認をしたいと思います。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 今委員から御指摘ありますように、ありましたように、今後、介護需要が更に増大をしていくと、一方で生産年齢人口が急速に減少していく中で、必要な人材の確保を図る、それから定着を進めるという観点から、職場環境の改善や業務負担軽減というのは大事でございます。そして、併せて介護サービスの質の向上を図ると、こういう観点からテクノロジーの活用というのは非常に重要だと、こういう認識でおります。 その意味で、今委員からもお話ございましたけれども、厚生労働省では、これまでの議員の御指摘も踏まえて、令和五年度は、バイタル情報など見守り支援機器とICTを連携させて常時把握する仕組みについて実証を行いました。その結果、夜間の見守りの負担軽減が図られた、あるいは、取得したデータ等から重度化の兆候を検知し速やかに対応できたなどの効果が確認をできました。 こうした実証で得られた結果も踏まえまして、令和六年度の、今回の介護報酬改定におきましては、見守り支援機器等のテクノロジーを活用した業務改善を継続的に行う取組を新たに評価する加算の創設などの対応を行ったところでございます。あわせまして、昨年成立、お通しいただきました令和五年度補正予算等による支援なども活用しながら、引き続き、介護現場における介護ロボットやICT機器等を活用した業務負担軽減や職場環境改善を通じ、ケアの質の一層の向上に取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○秋野公造君 バイタルサイン、介護施設でも重要ということなんですけど、負担軽減を考えますと、やっぱり機器を使っていくということは重要なんだろうと思います。 こういった機器を活用した取組を広く普及させる、その方法についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(間隆一郎君) ただいま御紹介しましたような、令和五年度に実施しました実証の事例とかあるいはその効果につきましては、介護ロボットやICT機器等の導入モデルをまとめた事例集を作成して広く周知を行っていくこととしております。これからそういうふうにしていきたいと思っています。 さらに、令和五年度より順次各都道府県に設置を進めております都道府県のワンストップ型の相談窓口などにおきまして助言等の支援を行っていく際にも、こうした事例集等を有効に活用して、御指摘の機器を含む介護ロボットやICT機器を活用した生産性向上、業務改善、あるいは業務負担軽減、あるいは職場環境改善、介護の質の向上といったものにしっかり取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○秋野公造君 こういった取組は国土交通省も頑張ってくださっておりまして、今日、配付資料の二を見ていただきますと、ちょっと、平成二十八年の三月の住生活基本計画で遠隔健康管理、IoT住宅を位置付け、令和三年にはIoTを活用した遠隔地からの住宅管理や安全、安心の確保、高齢者の健康管理等の新技術の開発の推進と、こういうのを位置付けて、私、令和四年八月二十三日には、日本遠隔医療介護協会の前田理事長を斉藤大臣の下に御案内をいたしまして、健康寿命延伸に寄与する住まいづくりの要望をさせていただいて、IoTを活用したバイタルサイン測定するような機器の利用、こういったことが重要ではないかと申し上げるとともに、お手元の資料ですけど、次世代住宅プロジェクト二〇二三の中には、下の住宅や住生活の質の向上に資する取組のボックスのところ、左の上から二番目に、健康管理の支援として、高齢者にとってプライバシーが確保されつつ病気の早期発見を可能とし、なるべく長く健康かつ自立的な生活を送ることを可能とする住宅、サービスの実現と、かなり介護報酬改定などとも平仄を合わせながら政府全体で取り組んでいただいているものかと思っております。 この事業の内容、今後の取組、それまでの取組を含めまして御答弁お願いをしたいと思います。
○政府参考人(佐々木俊一君) お答え申し上げます。 IoT等の新技術を活用して住生活、暮らしの質の向上を図っていくことは、我々としても大変重要であると考えております。その上で、IoTを活用した高齢者の健康管理等につきましては多くの方々から御意見等を賜っているところでございます。 こうしたことを踏まえまして、今御指摘いただきました次世代住宅プロジェクト二〇二三、こちらにつきまして、住宅でIoT技術を活用し健康管理の支援を行う取組、こちらにつきまして、テーマの一つとして募集を行いました。この事業につきましては、具体的には、IoT技術等を活用した住宅の建設工事費、さらには課題や効果の検証に要する費用の一部を補助する、こうした取組を行っているところでございます。 本プロジェクトを通じて引き続きIoT技術を活用した住宅への支援を行うとともに、その成果を広く周知して横展開を図り、IoT技術等を活用した住生活の質の向上に取り組んでまいりたいと考えております。
○秋野公造君 是非よろしくお願いをしたいと思います。 健康を支える上で睡眠も重要の立場からちょっと質疑をしたいと思います。 酒井和夫先生という先生、悪夢の治療に取り組んでおりまして、一般医薬品でありますサフランに効果があるという、こんな研究成果も発表しているところであります。私見を申し上げるならば、悪夢を見る方に長く眠れるような治療が行われたとしても、悪夢を見る時間が長くなるならちょっとつらいのではないかと、悪夢を見なくするといったようなことが重要じゃないかと思うわけでありますけど、一般用医薬品ですから、新興の医薬品としての可能性につきまして何が必要か、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(城克文君) お答え申し上げます。 この悪夢による睡眠障害でございます。これにつきましては、かねてより秋野委員からお話をいただいているところでございます。ただ、現状では、その悪夢による睡眠障害の治療というものを効能又は効果として、効果に含まれる医薬品というもので承認をされているものはないという状況でございます。 不眠症を効能又は効果とした医薬品というのはございますが、これを評価するこの有効性の評価におきましては、入眠、眠りに入るまでの時間でありますとか、それから睡眠の持続性、中途覚醒の時間、回数であるとか睡眠の長さなどを評価をして承認をしているところでございます。また、試験の目的によりましては、睡眠時の状態の一つであるレム睡眠に関する項目等についても評価をするということがあるということでございます。 委員御指摘のサフランでございますが、御指摘のように、これ一般用医薬品として、これは適応は冷え性とか血色不良といった適応があるというふうに承知をいたしております。御指摘の悪夢による睡眠障害に対する効果は、これを評価していくということであれば、まずはこの悪夢の特性に応じまして医学的に妥当で客観性のある評価項目というのを用いることが必要であろうということでございます。 この効果の尺度でありますとか判定方法を含めましてどのような評価が必要になるかについて、これは開発者の方からの相談に丁寧に対応して議論を深めていきたいと思っております。
○秋野公造君 ありがとうございます。評価項目、重要ということでよろしくお願いします。 慢性的な睡眠不足が健康に影響を与える、これはもう大分周知されていると思いますし、自分にとってどれぐらいの睡眠時間が適切なのか、あるいは質の高い睡眠とはどういうことなのかといったようなことも含めて、医師に適切な診療を受けるといったようなことは重要ではないかと思っています。日本睡眠学会、内村直尚理事長の、関係学会との連携も進んでいるようでありますし、睡眠障害の診療を行う医療機関を受診しやすくするという意味でも、こうした診療を専門的に行う医療機関が診療科として、診療科名として睡眠科といったものを標榜できるようにすることは重要ではないかと考えますが、御見解お伺いしたいと思います。
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。 睡眠に関連する症状は、睡眠環境や生活習慣、嗜好品に起因するものと、睡眠障害に起因するものとがございます。睡眠環境や生活習慣等を見直しても睡眠に関連する症状が続く場合は睡眠障害が疑われる可能性がありますので、速やかに医療機関に受診することが重要であると考えております。 御指摘の標榜可能な診療科の名称につきましては、国民が自分の症状、病状に合った適切な医療機関を選択することを支援する観点から、医療法施行令で定めた診療科名に限って標榜することを可能としており、独立した診療分野を形成していること、国民の求めの高い診療分野であること、国民が適切に受診できること、国民の受診機会が適切に確保できるよう、診療分野に関する知識、技術が医師に普及、定着していることという基本的な考え方を踏まえ、医学、医術に関する学術団体や医道審議会の意見を聞いて総合的に判断した上で定めているところでございます。 睡眠障害の診療は、精神科、呼吸器科、耳鼻咽喉科、神経内科、小児科などの様々な診療科において行われている実態があると認識しております。御指摘の睡眠障害の診療を行う医療機関が標榜する例えば睡眠科といったような診療科名の在り方につきましては、まずは関係学会の意見を聞きながらその検討につきまして取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○秋野公造君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 最後に大臣にお伺いをしたいと思います。 昨日から、高齢者肺炎球菌ワクチンの経過措置が終わりました。六十五歳から五歳刻みの方に対する接種が終わってしまったということであります。予算委員会でも大臣と御質問をさせていただきましたけど、資料三の一、三の二に表をお示しをしておりますけれども、私は、能登の地震の際に大臣がインフルエンザのワクチン接種を推進してくださったこと、安心して打つ体制をつくってくださったこと、そこに対して大英断であったと思っています。 一方で、高齢者肺炎球菌にかかる方の数、それから亡くなる方の数につきましては、資料三の一にありますとおり、コロナでちょっと減っているんですけれども、二〇一九年までのトレンドを見るならば、また日常生活が取り戻された後には大きくこれが増えてくる傾向にあるということは変わらないのではないかということ。 さらに、資料の三の二を見ていただきますと、インフルエンザにかかってお亡くなりになる方の理由、原因、それはインフルエンザではなくて肺炎球菌でお亡くなりになっている、一番の死因は肺炎球菌であるということ。さらに、一番下を見ていただきますと、コロナもまだ高齢者にとっては危ない感染症であることに変わりはなくて、このコロナのワクチンと同時接種で一〇〇%生存を可能にしたということを考えるならば、大臣が予算委員会で接種機会は確保したと御答弁いただきましたけれども、接種をした方の数ということではなくて、まだまだ肺炎球菌で亡くなる方の数は増えているトレンドにある。かつ、インフルエンザで亡くなる方の死亡原因は肺炎球菌が一番であるということを考えると、六十五歳から上の七十歳、七十五歳、今まで行ってきたこの経過措置はもう少し継続すべきであったのではないかと思うわけであります。 改めて、機会が提供されたということではないという趣旨で、大臣に改めて見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 御指摘の六十五歳を超える年齢の方々を対象とした経過措置、制度導入時に本来の接種対象者である六十五歳を超えていた方々への接種機会を提供するために実施をしておりました。 昨年開催した審議会では、経過措置について、二巡目で受けている方が少なく、経過措置を更に継続しても効果は限定的との指摘を複数いただいており、十年にわたる経過措置の実施により経過措置の目的は達成されたという認識を持たれておりました。 他方、議員の御指摘のとおり、この肺炎球菌による肺炎を予防する有効なワクチンであることに変わりはありません。今年度接種を希望する方々が接種を受けられる環境を整えることは重要であるという認識は持っております。このため、本来の対象である六十五歳の方々等に対して、リーフレットやホームページ等を活用して、接種に関する周知をしっかりと行ってまいりたいと思います。
○秋野公造君 その上の世代の話をしておりますので、また引き続き御議論させていただければと思います。 終わります。 〔理事福岡資麿君退席、委員長着席〕
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 先ほど、山田委員の方から、食品表示法の改正の際に全会派が賛成したよと。それ、事実なんですけれど、この時点ではとてもいい法律だったんですよ。中身が、消費者の、正しく必要な表示をさせる権利ということで、消費者の権利が初めて法律に規定されたということで全会一致になった経過があったと思うんです。 問題は機能性食品制度ということで、これの導入についての議論はどうだったかというと、この法改正の後、やっぱり、まさしく安倍元総理によって提案があって、それについては様々やっぱり国会でも議論があったという経過は踏まえた議論が必要かというふうに思います。 この、経済成長の戦略の一つということで安倍元総理が打ち出されて二〇一五年に導入ということになったのが機能性表示食品制度ということになるわけですが、これ、ちょうど十年前、二〇一四年の三月の時点で、消費者特別委員会で、衆議院の方ですけれども、我が党の穀田恵二衆議院議員が、これ、安全を第一にということじゃない事態になりかねないという警告をしているんですね。加えて、二〇一五年には主婦連が、健康被害、経済的被害の発生、拡大は必至という指摘をしております。さらに、二〇一七年、対象拡大ということが提起された際には、食品表示を考える市民ネットワークから、届出データの不十分性や関与成分量の表示との不整合が問題化し、ツケは必ず消費者に転嫁され、健康被害、取引被害が発生するという警告を受けてきた経過があるわけです。まさに、小林製薬の紅こうじは、その指摘どおりのことが起こったということが言えるかと思うんですね。 私ね、この紅こうじが健康を売りにした機能性食品として流通し、それを信用して購入した方々から五人もの死亡者が発覚したという事態は、極めて重大だと思っているんです。あってはならない事件だと思うわけですよ。あのね、これ発覚から、先ほど来議論になっていますけれども、公表まで二か月を要したんですね。更にこの間に被害が拡大したと私は受け止めているんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) この食品衛生法上は、健康被害が発生した場合、事業者から自治体への報告に努めることとされておりまして、今回の事案については、厚生労働省を含め関係機関に対して小林製薬から迅速な報告がなかったことは誠に遺憾であったというふうに認識をしております。 そして、先月二十九日に、紅麹関連製品への対応に関する関係閣僚会合において、官房長官より、国立医薬品食品衛生研究所と連携をして、引き続き原因物質の特定、分析を進め、その結果の速やかな公表及び原因究明を図るように御指示があったところでございます。 厚生労働省としては、国立医薬品食品衛生研究所と連携をしながら、まずはこの原因究明に全力を挙げてまいりたいと思います。そして、その上で、今後、再発防止のためにいかなる施策が必要かも検討してまいりたいと思います。 なお、こうした被害の拡大を一人でも多く抑えるために、先週金曜日、二十何日だったかな、二十九日に、この服用をした経験者については、その症状があるなしにかかわらず医療機関で診断、治療を受けることができる通達を出し、その被害の防止に努めているところでもございます。
○倉林明子君 いや、二か月掛かっていたことが被害拡大につながったんじゃないかと、その後の対応のこと聞いているんじゃないんですよね。改めては聞きません。 私、これ、被害拡大したということにやっぱりつながったというふうに思うんですね。そうした被害を拡大したということに対する、命を失ってしまったという事案だという認識、危機感が、いや、もちろん小林社長にも足らぬし、厚生労働省の受け止め自身もどうだったのかが私、問われる思うんですよ。 小林製薬の社長は、記者会見で、死者が出るとは思わなかったって発言しているわけですよね。被害者に対する補償についても、具体的な言及というのはなかったですよ。原因究明はもとよりですけれども、健康被害の全容把握と被害者の救済、これに対してしっかり責任を持たせないといけないし、政府も責任を持って迅速に取り組むことを強く求めたいと思います。 機能性表示食品には、健康被害情報の報告義務、公表制度、これありません。生産、製造及び品質管理の方法、これが届出のみということで、効能、効果を表示できちゃうんですね。実際の機能性、安全性が企業任せということになった制度なんですよ。事後の検証も、ガイドラインでは決めていたけれども、全く不十分だったということが今度のことでも明らかになった。起こるべくして起こったと、こういう事件だという認識はありますか。
○国務大臣(武見敬三君) この機能性表示食品の制度につきましては、食品表示法のこの機能性表示食品の制度でありますけれども、消費者庁の所管でございまして、この三月二十九日の関係閣僚会議において、官房長官から、消費者庁において、今後の事案を受けた機能性表示食品制度の今後の在り方等については、五月末を目途に取りまとめるよう指示があったというふうに承知をしております。 私どもとしては、そうした立場で対応をしていきたいというふうに思います。
○倉林明子君 機能性表示食品というのは今や七千件だと、そして、制度の欠陥によって起こってはならない事態を招いたと、この責任が極めて重大だと思うんですよ。所管は消費者庁、間違いないですよ。しかし、健康を願って取った食品によって、そこに政府のお墨付きとも言えるような、機能性表示食品ですって表示があったことをもって信頼して飲用されたという方が命を落としているんですよ。 そういう問題として、厚労省は、再発防止はもちろんなんだけれども、こういう表示そのもの、仕組みそのものに問題があったと、やっぱり一旦取り消して、制度の抜本的な見直しということを、命を担当する、安全性を守っていくと、命を守るという立場からもこれをリードすべきだと。どうでしょう。
○国務大臣(武見敬三君) 委員御案内のとおり、厚生労働省としては、この機能性表示食品についてもこれ食品衛生法が適用対象になりますから、この食品衛生法の六条第二号の規定によって、有毒な若しくは有害な物質が含まれている等のものについては同法第五十九条により回収命令等の措置をとることができますが、今後の対応については、まずは原因の特定を進めて、そしてそうした科学的なエビデンスに基づいて、この食品衛生法を所管する役所として、こうした課題の再発防止のためにいかなる措置が必要となるかということをそうしたエビデンスに基づいてきちんとこれから検討していきたいというふうに思います。
○倉林明子君 いや、既に機能性表示食品として七千品余りもう流通しているわけですよ。同じようなこと二度と起こさないと。後から分かった、死亡者発覚なんということはあっちゃならないんですよ。だからこそ、今流通している機能性表示の信頼性が決定的に今失われている下で、やっぱりこれはなくしていくべきだという点で提案をさせていただいておりますので、その点しっかり受け止めていただきたい。 次に、国民健康保険について聞きたいと思います。 全国七百か所の医療機関を対象に、経済的事由による手遅れ死亡事例調査報告というものを全日本民主医療機関連合が毎年やっております。昨年の死亡件数というのが四十八件ありまして、無保険などによる手遅れ事例ということで見ますと二十三件発生しておって、正規の保険証、生活保護利用していたという人が二十五件に上っているんですね。 こうした事態ということを厚労省は把握しているかということを確認したいのと、皆保険制度の日本で経済的な事由で医療にアクセスできずに死亡すると、こんなことはやっぱりあっちゃならぬと思うんだけれども、大臣の認識はいかがでしょう。
○国務大臣(武見敬三君) 実際にそういう無保険者の方々が現実に存在しているということは認識はしております。 ただ、我が国では、その皆保険制度というものによって国民全体の相互扶助によるこの医療費を支える仕組みを持っております。その中で、国民健康保険はこの皆保険制度を支える大事な基盤であって、低所得の方々が多いなど、構造的な課題があります。そのために低所得の方々について保険料や患者負担を軽減する制度があるのはもう御存じのとおりです。 加えて、厚生労働省の通知をも踏まえて、災害や失業による収入の減少などの特別の理由がある方々で保険料や病院での窓口負担など負担金を支払うことが困難であると保険者が認める方々に対しては、更なる減免を行う制度もございます。委員御指摘のその調査等あるようでありますけれども、この無保険者の方々も多くその中に含まれています。 そこで、経済的事由により受診が遅れたりすることがないように、この国民健康保険制度にしっかりと加入していただいて、こうした制度を適切に活用することが重要であると考えます。制度の周知をも含めて、今後とも低所得の方々に配慮をしたきめ細やかな対応を行うよう市町村に対しては徹底を図ってまいりたいと思います。
○倉林明子君 死亡事例というのは氷山の一角にすぎないということで、調査したところからも声が上がっております。やっぱり、皆保険制度ということでいうと、こういう土台が崩れ始めているということ指摘したいと思うんですよ。 保険料を、無保険の話も出ましたけれども、保険料を支払って正規の保険証を持っていても受診できなかったという事例に共通しておりますのは、窓口負担ができない、これが、そういう経済状況が理由に挙げられているんですね。 そこで、国保法の四十四条は、一部負担金の徴収猶予及び減免を可能と規定しております。どのような規定になっているのか。
○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。 国民健康保険法第四十四条第一項におきまして、市町村及び国民健康保険組合は、特別な理由がある被保険者で、保険医療機関等に一部負担金を支払うことが困難であると認められる者に対し、一部負担金を減額すること、一部負担金の支払を免除すること、保険医療機関等に対する支払に代えて一部負担金を直接に徴収することとし、その徴収を猶予することという措置をとることができると書かれております。
○倉林明子君 つまり、条例がなかったら活用できないというものでもないと。自治体の判断で特別の理由があると判断すればこれ活用できると、そういうことでよろしいか。
○政府参考人(伊原和人君) 今申し上げた法律に基づきまして、一部負担金につきましては、国民健康法を基に、特別な理由がある被保険者で、その支払が困難と保険者が認めた場合にその減免を可能としております。 その具体的な運用につきましては、厚生労働省における通知で、災害や失業による収入の減少などの特別な理由がある方々を対象に減免を実施することができる旨を自治体にお示ししているところでございます。 自治体におきましては、この通知も踏まえて、被保険者の生活実態等に即して一部負担金を支払うことが困難である特別な理由があることについて適正に認定した場合、一部負担金の減免が可能であると考えております。
○倉林明子君 大臣、紹介したように、保険料を払って正規の保険証をもらっていたのに、一部負担金のこの減免できるという制度を御存じなかったから遅れた人もあっただろうと。さらに、活用の対象外ということになっていたのかもしれない。 でも、この一部負担金の減免できるという、これ活用できていれば、私はその先ほどの調査であった二十五件のうちに救えた命があったはずだと思うんですよ。今後も、この四十四条が活用できないというようなことで医療にアクセスできないと、これは本当に防がなければならないと思うんです。 まして、この保険料はきちんと払ってきたという人たちなんですよ。こういう人たちが医療を受ける権利、これが排除されるというようなことがあってはならない、保険原則からもあってはならないと思う。大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(武見敬三君) 国民皆保険の下で全ての国民が必要な医療を受けられるようにすることは、これは極めて重要であります。 低所得者の方々には保険料の軽減措置が設けられております。そしてまた、一部負担金については、厚生労働省の通知も踏まえ、被保険者の生活実態等に即して一部負担金を支払うことが困難である特別の理由があると保険者が認めた場合には一部負担金の減免が可能であると、これはもう局長が今説明したとおりであります。 各保険者でこうした制度を適切に活用し対応していただいているものと考えておりますけれども、引き続き市町村に対してその周知徹底を図っていきたいと思います。
○倉林明子君 適切に活用されているかという話なんですよね。 これ、活用状況を確認いたしましたところ、二〇一四年、十年前は十三万二千件使われておりまして、その総額が百七億円にまで達していたんです。ところが、直近どうなっているかということを確認しましたところ、二〇二一年、十三万二千件あったのに八万一千件に減っているんですよ。で、総額は六十億八千万、大方六割ぐらいに減っているんですよね。これ、一体何で進んでいないんですか、活用。
○政府参考人(伊原和人君) 今先生が引用されました二〇一四年、それから令和三年でございますから二〇二二年ですか、その間で、その数の話がございました。この間、国民健康保険制度の被保険者総数が三千三百万人から二千六百万人と二割以上減少しているというのが一つございます。 それから、内訳を見ますと、東日本大震災の関係での利用件数、これが減ってきていると。それは当時、まさに二〇一四年は東日本大震災の直後でございますので、それの件数が減ってきていると、こういうことがあるんではないかというふうに考えてございます。
○倉林明子君 いや、二割減っていて、実際のところはこれでいうと四割ぐらい減っているんじゃないですか。もちろん正確な分析は必要だと思うけれども、実数として減っているんですね。 じゃ、実態として国保加入者の生活実態や収入実態が良くなっているのかというと、決してそんなことないわけですよ。低所得者がすごく増えて、保険料の方の減免対象って、我が京都市でも、京都府でも八割の加入者が減免対象になっている。そこで保険料が何とか払えるという世帯、少なくないですよ。そういう人たちの中に、一部負担金の負担が重たくてアクセスできない、現実に命を落としている人たちもいるという現実あるんですよ。 私、一部負担金減免が適切に活用されるべきだという、大臣おっしゃるとおりだと思うんですね。そういう点でいうと、この平成三十一年、先ほども紹介あったけれども、通知が、平成三十一年にこの一部負担金減免の活用についても通知が発出されておりまして、収入減収の要件の規定というのがこれ縛り掛けているんじゃないかと。期間も、六か月だ、三か月を利用の上限とするというようなことも含めてずっとやってきているんですね。利用しにくくなっているんですよ、実態としては。それが一つ。 一部負担金減免の活用がしにくい条件を掛けているんじゃないかということと、もう一つは、これ、国の財政の裏打ちが、これも条件付なんですよね、入院だけで、外来は認めないと。外来の入口で一部負担金が重たくてアクセスできないという障害になっているんだから、そういう点では、外来も含めて、入口のアクセス、アクセスのハードルをつくっちゃいかぬと。ここ下げるためにも一部負担金減免を使えるようにしていく、そのためには国の財政措置を思い切って拡充すると、これ必要だと思うんですよ。 四十四条を使って医療を受ける権利は皆さんありますと国保加入者の皆さんにもしっかりお知らせしたらどうか。いかがでしょう。
○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。 先生が御引用されました平成三十一年の通知でございますけれども、この通知は、災害や失業などによる収入の減少やこれに類する事由により一部負担金を支払うことが困難と認められる方々を対象に減免できるとお示ししております。 これは、ある意味国として一律に全国にお示ししているという技術的な御助言でございますけれども、これを基に地方自治体はその一人一人の方々を対象にどのように適用されるか御判断いただいていると、このように考えておりますので、我々としましては、まさにこの通知の趣旨、それから財政支援についてしっかりと自治体に周知をしまして、その低所得の方々のアクセス、必要なアクセスが図られるように市町村に徹底してまいりたいと、このように考えてございます。
○倉林明子君 いや、局長、これ入院に限るというような書きぶりなんですよね。 これ、自治体が条例で定める場合、外来についても適用することは可能だと、それを妨げるものではない、よろしいですね。
○政府参考人(伊原和人君) 今申し上げましたように、国として定めている通知、あるいは国として財政措置を講じるというのについては、先ほど申し上げたように、入院に限るとかという形で、条件、全国一律のルールですので、お示ししているところでございます。
○倉林明子君 いや、だから、確認したのは、外来まで広げて一部負担金の減免の対象にするという自治体の定めを妨げるものではないと、これ間違いないんですよ、自治事務なのでね。
○政府参考人(伊原和人君) 今私どもが、私が申し上げましたのは国としてのルールですので、地方自治体が判断で行うことは可能ではないかと思います。
○倉林明子君 自治事務ですから間違いありません。これは改めてくぎを刺しておきます。 その上で、最後、そもそも国民健康保険料はもう値上げが続いているんです。高過ぎて払えないという水準にもはやなっていると。それが無保険状態を生むということにもつながっているんですね。 今度、国民健康保険の見直しの時期を迎え、計画の見直しの時期を迎えるということで、各納付金、都道府県が示した納付金の状況を見ていますと、多くの自治体でこれ値上げが迫られるんじゃないかという動きになっています。実際に保険料の値上げの動きも広がっております。 保険料そのものが払えるものにという引下げ、ものに引き下げていくことが今本当求められているわけで、今やるべきはやっぱり公費負担を大幅に増額するということではないかと、これ最後、大臣に答弁を求めたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 国民健康保険は、元々被保険者の年齢構成が高くて、その無職や非正規雇用の労働者など所得水準が低い被保険者が増加しているなどの非常に構造的な問題があるのは御存じのとおりです。 このため、給付費の五割を公費負担とすることに加えて、低所得者への保険料軽減制度を設けております。そして、公費を他の制度よりも手厚く投入するなどの措置も実際に講じております。また、平成三十年の制度改革により、都道府県と市町村が共同で運営する仕組みとするとともに、低所得者対策の拡充など毎年約三千四百億円の財政支援を行い、財政基盤を大幅にこれ強化しております。 さらに、子育て世帯の経済的負担の軽減を図るために、令和四年度からは未就学児の均等割保険料を半額に軽減する措置も講じているほか……
○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、簡潔に願います。
○国務大臣(武見敬三君) 今年一月から出産する被保険者の産前産後期間に相当する保険料を免除するとともに、その免除相当額をさらに公費でもこれ支援をしております。 こうした取組を通じて被保険者の負担軽減を実施をして、低所得者の方々を含めて医療へのアクセスに支障がないよう、国民皆保険を支える国民健康保険制度の安定的な運営に努めてまいりたいと思います。
○倉林明子君 二〇一四年、知事会からの要求は、一兆円の公費の投入だったと思います。足らぬのです。増額を要求して、終わります。
○天畠大輔君 れいわ新選組の天畠大輔です。 大臣の所信表明を受けて質問します。代読お願いします。 国は、二〇二五年に年金制度改革を行う方針です。しかし、障害年金に対する議論は進んでいません。特に、年金制度の根幹を成す国民年金法施行令や障害認定基準は、障害のある方の社会参加が進んできている現代にそぐわない時代錯誤の基準です。 資料一を御覧ください。 国民年金法施行令別表では、一級九号や二級十五号の内部障害等の基準に、長期にわたる安静を必要とする病状とあります。基準ができた当初は、結核患者が想定されていたからだと推察されます。その後、心臓や腎臓などの機能障害、代謝疾患の糖尿病も対象に入りましたが、症状が固定化されない内部障害の実態が反映されないままになっています。まるで一生病院か自室ベッドで寝たきりの人にしか支給しないと言っているかのようです。 資料二を御覧ください。 障害認定基準の基本的事項、二級の例示は、例えば家庭内の極めて温和な活動、軽食作り、下着程度の洗濯等と、家庭内でほとんど何もできないことが強調されています。 この基本的事項にある文言は、制度改正前に遡ると少なくとも昭和四十一年から変わっていないと厚労省から聞きました。約六十年間も変わっていないとは驚きです。障害認定基準は、厚労省が提供する解釈基準であり、国会の審議を経ていないため今まで民意が反映されてこなかったというわけです。 では、この家庭内の極めて温和な活動、軽食作り、下着程度の洗濯等とは具体的にはどのような活動を指していますか。大臣、お答えください。
○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘の障害年金の認定基準における基本的事項の二級の例示については、国民年金法施行令別表に定める日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害の状態を示したものであり、家庭内での軽食作りや下着程度の洗濯等の極めて温和な活動を想定しております。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 大臣は、いつもどのように御自分の服を洗濯されていますか。もしや、洗濯板を使っておられるのですか。六十年前の文言を使うのは時代錯誤だと思いませんか。お答えください。
○国務大臣(武見敬三君) 繰り返しになりますけれども、この日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害の状態の一例を示したものとして、今日においても不合理なものではないということから、現時点では見直すことは考えてはおりませんけれども、この日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害の状態というこの表現は、その一例を示したものでございます。 そして、個々の障害者の置かれている状況は本当に様々であろうというふうに思います。したがいまして、障害の程度については個別の障害に係る認定基準により認定は行われています。この基準については、必要に応じて最新の医学的な知見を踏まえて見直しを行ってきております。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 いやいや、時代錯誤ですよ。代読お願いします。 家電が行き渡っていない時代の洗濯は一苦労だったでしょうが、当時憧れの電気洗濯機は今や世帯普及率ほぼ一〇〇%の時代です。実態に合っていません。そして何よりも、障害者は家庭内でほぼ何もできない状態を想定しているのが時代錯誤です。今や、重い障害を持つ方も、ヘルパー制度等の障害福祉サービスが整ってきたことで、その活動範囲が格段に広がっています。 例えば、ヘルパーを伴って外出し、自らの経験を講演するなど、社会的な活動ができます。また、障害者などの在宅勤務を促進する企業もあり、家庭内であっても可能な範囲で就労できます。誰もが働く経験やステップアップを目指してしかるべきです。 これほどまでに障害者を取り巻く環境は年々変化しているにもかかわらず、障害認定基準だけが時代から取り残されています。これでは、適切な障害認定ができないだけでなく、これから社会参加をしようとする人の意欲もそいでいます。 改めて、大臣にお伺いします。 現行の障害認定基準は、過度に詳細かつ限定的で、障害のある方の社会参加が進んできている現代にそぐわない時代錯誤の基準です。障害年金の総論部分に位置付けられる基本的事項に過度に詳細かつ限定的な例示を示すことは合理的か、現代の障害者の実態にそぐわない約六十年前の文言をいまだに使用していることは合理的か、見直しを検討するべきではないか、以上三点について見解をお聞かせください。
○国務大臣(武見敬三君) これは先ほども申し上げましたけれども、この基本的事項の二級の例示につきましては、この日常の生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害状態の一例を示したものでございます。 個々の障害者の置かれている状況は本当に様々であるというふうに理解はしておりますので、障害の程度については個別の障害に係る認定基準により認定を行っております。しかも、この認定基準については、必要に応じて最新の医学的な知見を踏まえてその都度見直しを行ってきているということを是非御理解いただきたいと思います。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 例だから問題ないは論外です。既に問題が出ています。代読お願いします。 基本的事項はあくまでも一例であると厚労省は認識しているようですが、その例示をあたかも基準のようにして、例示に当たらない人は年金受給の対象でないと判断された事例があります。 例えば、最初の認定審査は個別に行われても、不支給決定となり、当事者が不服を申し立て、審査請求、再審査請求に進んでいくと、突然この六十年前の基本的事項を持ち出して、おおむね家にいるものとは言えない、日常生活はできていても仕事もしているから二級には当たらないと不支給決定理由に使われたケースがあります。 資料三を御覧ください。 障害年金法研究会という、弁護士、社労士、研究者、ソーシャルワーカーといった障害年金に関する専門家で構成する会があります。この会によると、社会保険に関する再審査請求事件のうち、障害年金事案は四分の三を占めています。当事者の日々の生活に大きく関わる障害年金の認定がこんな時代錯誤な基準の下で行われ、不支給決定を導きやすくしている状況は不合理にも程があります。 基準の文言が単に古くさいと言っているのではありません。障害年金の大本の基準が身体の状態ばかりに焦点を当て、当事者が社会との関係においてどのような困難を持つか、その視点が欠けています。だから、個別の障害認定基準は医学的な知見、数値に偏っています。特に、内部疾患を持つ障害者の日常生活上の困難さが考慮されていません。大阪では1型糖尿病患者の原告らが障害認定基準の不合理性を国に訴え、現在、大阪高裁で争われています。 資料四を御覧ください。 社会保障審議会年金部会において島村暁代委員が社会モデルについて触れており、一月三十一日の年金部会でも主な御意見として明記されています。医学モデルに偏った現状の障害認定方法の変革は、二〇二二年の国連権利委員会総括所見による国際的要請でもあります。 そこで、大臣にお伺いします。 次期年金制度改正に向けて、障害認定基準の見直しの必要性やより深い議論を行う場の設定などを含め、まずは年金部会においてきちんと議論すべきです。議論の際には、障害者の権利を擁護する弁護士や社会モデルに詳しい社会福祉士なども参画すべきであると考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 公的な年金制度は、老齢、障害、死亡など将来のリスクに社会全体で備える仕組みでございます。給付設計や負担構造など互いに関連をし、一体的な議論が必要であることから、年金部会には、社会保障や経済の専門家、実務に詳しい方など様々な立場の方々に参画をいただいています。 先日の年金部会で御指摘のような意見が出ていることを承知しておりますが、年金部会には、障害年金に関する御知見も有している社会保障制度の専門家に参画をしていただき、専門家へのヒアリングを含め、様々な御意見を伺いながら議論するよう努めております。 次期制度改正に向けては、年金制度全体について多岐にわたる論点がある中で、障害年金についても更に議論を深めて、年金部会において意見を取りまとめていきたいと考えております。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 もう一度伺います。 年金部会に社会モデルの視点を持った人を参画させるべきです。大臣、一緒に考えませんか。
○国務大臣(武見敬三君) 先ほどもお答えをしたとおりであります。この年金部会、障害年金に関する御知見も有している社会保障制度の専門家に参画をしていただいて、そして、専門家へのヒアリングをも含めて、様々な御意見を伺いながら議論をするよう努めているところであります。 次期制度改正に向けては、年金制度全体について多岐にわたる論点が確実にあるわけでございまして、障害年金についても更に議論を深めて、この年金部会において意見を取りまとめていただきたいと考えております。
○天畠大輔君 代読します。 年金部会では一度しか障害年金にフォーカスしておらず、障害認定基準について具体的な議論はなされていません。社会モデルの視点を持った人を参画させるべきだと重ねて申し上げます。 三月六日に障害年金法研究会が障害年金法制度改革への提言書を出しました。配付資料の最後にそのプレスリリースを紹介しましたので、是非御覧ください。 提言書では、障害認定基準に社会モデルの視点を取り入れるとはどういうことか、例えば、社会生活上の困難を数値では示すことのできない難病者や働けていても社会生活上の困難を持つ障害者を救済する新たな認定基準の試案や、現在喫緊の課題である無年金障害者をなくすための具体的な方策などを打ち出しています。 また、二月十九日には、当事者団体、障害者の生活保障を要求する連絡会議も障害認定基準の問題を取り上げ、厚労省と意見交換を行っています。 大臣は、このような専門家や当事者からの要望を真摯に受け止め、障害年金の議論を前に進めるおつもりはありますか。
○国務大臣(武見敬三君) 年金部会には、障害年金に関する御知見も有している社会保障制度の専門家に御参加をいただいて、専門家へのヒアリングも含めて、様々な意見を伺いながら議論をするよう努めているところでございます。 厚生労働省としては、御指摘のような様々な御要望あることも認識した上で、引き続き障害年金についての議論を進めていきたいと思います。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 社会モデルに基づく本当の年金制度とは何か、引き続き話し合いましょう。代読お願いします。 初診日など、細かい運用方法に終始するばかりで根本的な基準の在り方を議論しないようでは、社会モデルはいつまでたっても成し得ません。抜本的な見直しを強く訴え、次に行きます。 昨年十一月の厚労委員会に続いて、糖尿病患者への災害、緊急時支援体制について質問します。 自然災害の多い日本で安心して暮らすために災害対策は待ったなしと考え取り組んでいましたが、前回の質疑から二か月もたたないうちに能登半島地震が起きてしまいました。被災された皆様に改めてお見舞いを申し上げます。 さて、厚労省は、今回の能登半島地震を受けて、糖尿病医療支援チーム、DiaMATと連携し、インスリン製剤の不足情報を集め、医療機関等に届ける体制を整備していると聞いています。しかし、そのインスリン製剤が本当に患者さんの元にきちんと届いているのか、その実態はまだ見えてきていません。 これまで、災害時のインスリン製剤の確保、供給方法は都道府県ごとにまちまちでした。そこで、厚労省に伺います。 地域別患者数を国が把握し、各都道府県に周知すれば、医薬品の種類も考慮した適切な備蓄量、あらゆる事態に応じた輸送ルートをより検討しやすくなるはずです。特に、生きていく上でインスリン注射が欠かせないインスリン依存型の糖尿病患者には確実に薬を届ける必要があり、その数をあらかじめ把握することは極めて重要です。 日本糖尿病協会は、患者会を組織し、DiaMATの運営主体でもあります。国は、この協会とも連携しながら、患者数把握と自治体への周知を検討すべきと考えますが、厚労省の見解をお聞かせください。
○国務大臣(武見敬三君) 災害発生時の医薬品供給につきましては、災害対策の中心を担う都道府県が地域の実情に応じた方法により必要となる医薬品等を事前に備蓄している、備蓄することとしております。その際に、各都道府県におけるインシュリンを使用する患者の数は、適正な数量のインシュリン製剤を備蓄するに当たって有用な情報であると考えています。 厚生労働省では、都道府県ごとに糖尿病患者数や糖尿病患者のうちインシュリン治療が実施されている者の割合を把握しており、まずはこれらの情報を各都道府県の備蓄に当たって参考にするように周知をしてまいりたいと思います。 さらに、委員御指摘のインシュリン依存型の患者数を把握することができるかにつきましては、都道府県やDiaMAT及びその運営主体でございます日本糖尿病協会などと連携をして検討を進めていきたいと思います。
○天畠大輔君 代読します。 是非検討してください。 そして、平時の患者数把握に加え、災害時に患者さんの状況についてどのように情報収集し、適切な支援を行うかも課題です。そこで、DiaMATの中心メンバーであり、日本糖尿病協会理事、佐賀大学医学部教授の安西慶三先生にお話を伺いました。現在も定期的に被災地入りし、糖尿病患者への支援を行っている専門医の方です。 資料五を御覧ください。 二〇一六年の熊本地震によって糖尿病患者の入院がどれぐらい増えたのか、統計が出ています。例えば、糖尿病ケトアシドーシスによる入院件数は平時に比べて四・七倍にまで増えました。こうした二次的な健康被害、災害関連死を招きかねない状況を防ぐ方策としてDiaMATが創設されました。 資料六と七は、DiaMATの活動内容や被災地での支援の様子です。現在は輪島市や珠洲市など奥能登にも入って支援を続けられています。 安西先生が強調されていたのが、これまでの一方通行の情報提供では不十分ということです。特にDiaMATが被災地に入る前の超急性期から急性期には、糖尿病患者からのSOSをいかに受け取れるかが重要です。 資料八を御覧ください。 DiaMATでは、災害に備えた患者登録、情報発信の手段としてLINEアプリの活用を検討しています。素早い情報提供に加えて、インスリン依存型の患者さんとの双方向のコミュニケーションにより、インスリンを必要な場所に正確に届けることが期待されます。安西先生は、抗不整脈薬や抗てんかん薬など休薬が危険な薬剤を使う人たちもこの仕組みを広く活用できる可能性があるとおっしゃっていました。 そこで、武見大臣に伺います。 糖尿病や不整脈、てんかんの患者など、服薬をやめると命の危険がある人たちの災害対策は重要とお考えでしょうか。その上で、DiaMATのLINEアプリ活用も含めて、休薬が危険な薬剤を必要とする人たちの災害対策について積極的に情報収集し、対応を検討していくべきと考えますが、大臣の見解をお聞かせください。
○国務大臣(武見敬三君) 厚生労働省としては、災害時において使用を中断すると生命に危険が及ぶ薬剤を必要とする患者に対してこの薬剤を提供することは極めて重要だと認識をしております。 委員御指摘のとおり、DiaMATが提携アプリを活用し、災害時にインシュリン製剤の不足の有無を確認する仕組みなどを検討していることは承知をしております。こうした仕組みについて、まずはDiaMATを運営している日本糖尿病協会から検討状況を伺いながら、使用を中断すると生命に危険が及ぶ薬剤を必要とする患者への災害対策としてどのようにこれを活用できるのか、検討をしていきたいと思います。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 是非検討してください。 次に、内閣府に伺います。代読お願いします。 資料九を御覧ください。 糖尿病の専門病院のサイトで、インスリンを取りに戻って津波でお亡くなりになった方の事例が紹介されています。医薬品をもらうためには幾つかの選択肢があること、避難所に行けば医療関係者に相談ができること、モバイルファーマシーが出動する可能性もあること、こうした情報を患者だけでなく地域住民も把握していれば、声を掛け合って避難し、薬を取りに戻って津波に遭うこともなかったのではないでしょうか。 国は、災害時には皆命を守ることに専念せよと言います。でも、現実には、津波警報が出ている中、余震で倒壊が危険な家に、まさに命を守るために薬を取りに行かなければならない。明らかな矛盾です。 災害時の医薬品供給の流れを含めた避難情報を地域全体で把握しているケースは、管見の限りありません。共助の観点からも、こうした情報は特定の疾病患者だけでなく地域住民全体で共有すべき情報と考えます。 総合防災訓練大綱では、各自治体が要配慮者の視点に立った避難訓練の実施に努めるよう明記されています。服薬をやめると命の危険がある人たちへの情報提供についても、積極的に加えるよう努める取組の一つとして自治体に周知すべきと考えますが、政府の考えはいかがですか。
○大臣政務官(平沼正二郎君) 委員の御質問にお答えいたします。 総合防災訓練大綱は、中央防災会議において毎年度決定し、防災訓練を企画、実施する際の基本方針や地方公共団体の防災訓練での留意点等を示しております。 令和五年度総合防災訓練大綱においては、様々な特性を有する要配慮者の視点に立ち、要配慮者本人の参加を得た訓練を実施することや、要配慮者の避難行動の理解促進に向けた取組を実施すること等に努めるものとされております。要配慮者には休薬が危険な薬剤を必要とする方々も当然含まれておりまして、医薬品の取扱い等に関する情報提供については、これらの記載を踏まえ、地方公共団体等において、それぞれの地域の事情や訓練の目的等に照らし必要な訓練等を行っていただくことが適切と考えております。 内閣府といたしましても、訓練等を実施する地方公共団体への周知の方法などを検討し、必要な対応を進めてまいりたいと思っております。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 総合防災訓練大綱を改正して周知をするのがより効果的だと考えますが、平沼政務官、いかがでしょうか。
○大臣政務官(平沼正二郎君) 繰り返しになりますけれども、この防災大綱において留意点等などを示させていただいております。その中において、先ほど申し上げましたけれども、要配慮者皆様の避難行動の理解促進に向けた取組を実施することなども記載されておりますので、しっかりとこの実際に訓練する自治体とも連携を深めて、しっかり周知の方法などを引き続きしっかりと検討してまいりたいと思っております。
○天畠大輔君 具体的な周知方法については引き続き追及します。 これで質疑を終わります。
○上田清司君 無所属の上田清司です。 二月十四日に、LINEヤフーが管理する十三万件の情報が流出しました。流出も問題ですが、一番問題なのはやっぱり隠すことだと思います。問題を明らかにすれば、二次災害というんでしょうか、二次被害、三次被害を食い止めることができます。 改めて、平成二十九年十二月三十一日に年金個人情報五百一万件が中国へ流出したのではないかと告発メールが日本年金機構に届いた件について問います。 配付資料の一を御覧ください。 しょっぱなから間違って申し訳ありません。令和二十九年と書いてありますが、平成二十九年でございます。この日本年金機構に告発メールが届いて、国会の中でも大変論議が行われました。とりわけ、平成三十年六月から令和元年の十一月にかけて一年五か月の調査を得て、社会保障審議会年金事業管理部会の検証作業班で一年五か月後に中間報告を出しました。そこで、年金個人情報の中国流出の可能性についても記述があって、両論併記になりました。これがどうも厚生労働省や日本年金機構は気に食わなかったみたいで、結果的には、当時の大臣が中間報告でも何でもないということで再調査も拒否し、事実上蓋をして没にしました。その後も様々な課題が出てまいりましたので、取り上げて、あちこちで取り上げられております。私も、どうもこれはむしろ中国に渡ったんじゃないかというような疑念が取れません。 資料の二を御覧ください。 パネル用意したんですが、委員会の部屋が広過ぎて全然見えないことがよく分かりましたので、配付資料でお話をさせていただきます。配付資料の二を御覧ください。 これは、平成三十年分の公的年金等の受給者の扶養親族等申込書でございます。生年月日や配偶者がいるかいないか、あるいは同居人がいるかいないか、障害の有無やその種類とか、所得、マイナンバー等が詳しく書き込まれなければなりません。この書類は手引書がありまして、一つは年金機構が作ったものと、そして国税庁が作ったものと二つあります。国税庁の方が分かりやすいような感じがいたしましたので、国税庁のものを用意しております。やはり、国民からしっかり税金を収納してもらう国税庁らしく、分かりやすく出すのが得意みたいです。 そこで見ていただきたい配付資料の二ですが、いわゆる振り仮名と配偶者氏名の部分、二枚目の下の段の二つでありますが、年金好子、年金智史、年金花子など名前が例示されてありますが、これが大きな字で印刷されているんです。そして、右の方の欄や、そして配付資料の三の部分などは、手書きで様々なことを書いたり、あるいは丸を付けたりしなければならないところです。とりわけ摘要欄などは、ここに三行、四行書くと、とっても小さくなった文字を書かざるを得ません。 ところが、日本年金機構から受託をしたSAY企画という会社は、この年金好子とか年金智史というこの振り仮名と漢字、とりわけ大きいものでありますけれども、この大きい方がよく読めなかったので、これを中国に送って入力作業をお願いしたと言っているわけであります。 そんなことはないでしょうと、この大きな文字が読めないわけないでしょうと、しかも印刷されている。むしろ、それ以外のところは手書きで丸を付けたり数字を入れたり、あるいは、同居者の名前を書いたり、配偶者の名前を書いたり、生年月日を書いたり、摘要欄をいっぱい書かなくちゃいけない、むしろこちらの方こそが手間が掛かるわけでありますから、こちらを中国に送ったんじゃないか、あるいは全部を送ったんではないかということが常に様々な委員会で議論になりました。 しかし、あくまで日本年金機構は、あるいは厚労省の立場は、送ったのは名前と振り仮名だけだから、個人情報は漏れていないと、こんなふうに言っているわけでありますが、それはないでしょうと。 少なくとも、受託したこのSAY企画というところは八百人体制でこの入力作業をやらなければなりません。しかも、守秘義務が八百人と契約をしなければなりません。ところが、実際は、水島前理事長も百三十人だったと、こういう答弁もされましたが、私の調査でも、守秘義務契約者が百二十八人、うち四十一人が無効で、実際は八十七人。要するに、作業ができる人は八十七人で、しかも作業時においては三十八人だったと。しかも、会場の戸田市に至っては、八百人体制をつくらなくちゃいけないのに一人当たりの空間は電話ボックス一台分だと。どうして作業ができるんだと、様々な器具を置いてどうして作業ができるんだと、人数もいないじゃないかと。 そこで、改めて問います。 新理事長は、この辺の、ついての議論は余り踏まえておられないと思いますが、それなりに説明をいただいたものと思いますが、年金データは全て中国で作業をされたんではないんですか。改めて問います。
○参考人(大竹和彦君) お答え申し上げます。 御指摘の事案は、平成二十九年から平成三十年にかけて年金受給者から提出された平成三十年分の扶養親族等申告書、この記載内容のデータ化、これを日本年金機構から株式会社SAY企画へ委託したという事案でございます。 入力漏れあるいは入力誤りが多数発生をいたしまして多くの受給者の方々に影響を及ぼすという事態が生じたほか、SAY企画が当機構との契約に違反し、かつ無断で中国の関連業者へ再委託を行っていたという実態が判明するなど、当時、国民の皆様に大変な御迷惑、御心配をお掛けする事態を招いた事案でございます。 平成三十年当時、このような事態を二度と生じさせないよう、当機構に外部の専門家成る調査委員会を設置をいたしまして、原因究明あるいは今後の対応策について御議論をいただき、調査報告書として取りまとめました。また、厚生労働大臣から当機構に対する業務改善命令を受けまして、調査報告書で提言された業務委託の在り方の見直し等、必要な再発防止策の改善措置を講じてきたところでございます。(発言する者あり)はい。 これまでの国会審議において、SAY企画から中国に扶養親族等申告書に記載されたマイナンバー等の情報が流出したのではないかといった御指摘をいただいておりますが、この点については、平成三十年当時、当機構の特別監査に加え、外部専門家である日本IBM社の技術的調査によりまして、SAY企画側の全ての業務PC、これのログ等の確認、あるいは氏名、振り仮名を切り出す作業の動作検証と、こういった技術的な検証等を実施するとともに、再委託事業者の作業用マニュアル、これを確認した上で、インターネット等への個人情報の流出はなく、SAY企画から中国の再委託先事業者に送付されていた情報は氏名と振り仮名のみであったと結論付けられました。 加えまして、この日本IBMの調査に対して第三者機関であるTIS社において検証がなされまして、日本IBM社の調査方法、結果には一定の妥当性、有効性があり、最大限取り得る技法をもって調査を行っており、SAY企画から中国の再委託先事業者に送付されていた情報は氏名と振り仮名のみであったという結論は信頼性があると評価されたところでございます。 このように、当時既に相当な検証を行っておりまして、その後、当該結論あるいは評価に影響を及ぼすような新たな状況が生じているとは考えておりません。 以上でございます。
○上田清司君 念のために申し上げます。 日本IBMの調査は、年金機構が独自に確認したことを報告書の結論にしているだけなんですよ。年金機構が独自に調査したことを確認しただけなんですよ、何もやっていないんです。何せ、十三年間で七十二億の仕事をしているんですよ、日本IBMは、年金機構から。年間五千五百万ですよ、あっ、失礼、五億五千万ですよ。利害関係者じゃないですか。今紹介があったTIS、これもIBMの主要取引先じゃないですか。六年間で一億五千七百万、年金機構から仕事をもらっているじゃないですか。利害関係者に調査させて、妥当だなんてばかなこと言っているんじゃないと。 まだあります。あなたたちは自分のところの顧問弁護士を日本年金機構の調査委員会の報告書で出しているけども、日本弁護士連合会の第三委員会ガイドラインでは、顧問弁護士は調査委員に就任できないと定められているじゃないですか。どうして厚生労働省はこういうばかなことを認めているんですか。それで管轄していると言えるんですか。ちゃんとしてくださいよ。 今、何事もなかったと言われていますが、とんでもない記事が出ていますね、週刊現代に。全部中国に渡しましたと、SAY企画の元社長が告白されていますよ。 機構との契約に反してなぜ申告書を中国に再委託したのか。中国への再委託に関しては、落札した時点でこういうシステムで、こうやりたい、許可してくださいといって、事前申請した上で、きちっと了解を得た上での話だから。勝手にやったわけではない。いや、あれはOCRで読めなかったから送ったんではなく、活字で印刷された氏名も、手書きのものも全部。もう最初から送っています。システムの手順であり、作業工程ですから。最初から全部、入力すべきデータとして送っていますと。このように、二〇二三年八月五日発行の週刊現代の記事に、当時の社長でありましたところの方にインタビューをされて、ジャーナリストと週刊現代の記者が、そして元社長が今言ったようなことを言われました。 この事態を受けて、どのように日本年金機構は考えておられるんですか。
○参考人(大竹和彦君) お答え申し上げます。 先ほども申し上げましたとおり、当時の技術的な検証等を経た上で、中国の再委託先に送付された情報は氏名、振り仮名のみというふうにされておりますし、先ほど申し上げましたとおり、TIS社の検証によっても結論に信頼性があるという評価を受けているところでございます。これは、物証等に、基に相当な検証を行っております。 御指摘のようなSAY企画の元社長の発言に関する報道、これは客観的な物証等に基づく当時の一定の結論を覆すものではないというふうに考えております。 以上です。
○上田清司君 先ほど紹介しましたね、日本IBMの報告書、読まれたと思いますが、機構が確認したことを確認したと言っているだけじゃないですか。何も調査していないじゃないですか。しかも、TISも独自調査でIBM報告書を検証することもなく、IBM報告書は信頼性があると評価できると。はなから評価できると言っているだけじゃないですか。どこをどう見たなんてどこにも書いてないじゃないですか。 しかも、今申し上げたとおり、全部利害関係者じゃないですか。日本年金機構の下請業者じゃないですか。そこに頼んで、結構でございますなんて言って、世の中通用するわけがないじゃないですか。将棋でいえば詰んでいるんですよ。詰んでいるのに詰んでいませんと言っているだけの話じゃないですか。もう一回答えてください。
○政府参考人(巽慎一君) お答えいたします。 日本年金機構におきましては、日本IBM社がSAY企画及び中国の再委託先事業者に対して実施した調査の実施手順、調査項目の網羅性等が適正かどうかにつきまして、第三者による検証をTIS社に依頼したところであると承知しております。 TIS社は、SAY企画事案発生当時、日本年金機構の情報セキュリティー監査に係る業務を受託していた企業でございますけれども、日本セキュリティ監査協会の情報セキュリティ監査人の独立性のガイドラインを遵守し、監査対象である日本年金機構からの独立性を担保された立場で当該監査業務を受託したものであるということでございます。
○上田清司君 あのね、日本年金機構から平成二十八年から業務を請け負って、合計一億五千七百八十二万八百八十円いただいている会社ですよ。監査協会に入っていても、普通はこういうの外すんですよ、関係団体ですから。ほかにもあるじゃないですか、監査できるところは。 なぜここなんですか。なぜIBMなんですか。二十七億も十三年間で、あっ、失礼しました、七十二億も二十七年間で請負している会社になぜ頼むんですか。誰が見てもおかしいと思うじゃないですか。思わないのはあなたたちだけですよ。余りにもずぶずぶだからですよ。そうじゃないですか。全然体制なんかできてませんよ。 このSAY企画、そもそも九月二十二日が守秘義務契約者の提出期限、八百通出さなくちゃいけないのに、その時点で十一通しかないじゃないですか。そもそもやろうと思っていないから十一通なんですよ、八百通なんかしなくてもいい。全部中国に放り込んでいるからですよ。提出期限の日に、八百通の守秘義務契約者の作業人を出さなくちゃいけないのに、たった十一通ですよ。そういう会社がどうして信用できるんですか。業務開始打合せ、そのとき十二通。入力業務スタート、三十八通。第一回の業務打合せ会議では四十八通。最終提出日、八十七通。一〇%じゃないですか。どうして八百人が八十七人で仕事ができるんですか。
○政府参考人(巽慎一君) 厚生労働省におきましては、平成三十年一月に発覚しました日本年金機構におけるSAY企画事案を受けまして、厚生労働省本省がSAY企画と契約した案件につきましても契約に即した履行がなされているかなどの確認が行われ、初めて厚生労働本省の契約におけるSAY企画の契約違反行為を把握し、平成三十年七月にその旨を公表、SAY企画に対し指名停止措置を講じたところでございます。 また、平成三十年十月には、会計検査院から厚生労働省に対しまして、データ入力業務の請負業務につきまして処置要求が発出されたところでございます。省全体としましても、職員の会計法令遵守の実務研修、あるいは個人情報が含まれるデータ入力業務に係る業務選定の厳格化等、再発防止の徹底を図られたところでございます。
○上田清司君 私もそれ言おうかなと思っていたんですよ。会計検査院からも一回指摘を受けたんですね。外国に下請してはいけないというのに、もうしていた前例があったわけですよ、このSAY企画。 そういう会社なのに、あなたたちはどうも変なところに調査させていたり、そして問題が発覚するとルールに基づかないで慌てて七千百万払ったり、変なことばっかりやっているじゃないですか。それで適切だ適切だって、将棋でいえばもうとっくの昔に詰んでいるんですよ。何回も目視で現場に行って、適切でないこと知っていたじゃないですか、このSAY企画がそれだけの能力がないこととか。にもかかわらず、それを認めて支払をしたり、しかも損害賠償もしないで。これは明らかに、大臣、おかしなことをやっているんですよ。もし、週刊現代の記事がおかしくないといったら、大臣、告訴してくださいよ。向こうだって本気でやっているんでしょうから。 大臣、中身全然聞いていないと思いますし、今日聞くつもりでもなかったんですが、余りにもひどい答弁だから、是非、確認の上、場合によっては、これは本当にひどい話ですよ。もしこれが中国に全部流れていたとすれば、今詐欺がたくさん行われているんですけれども、配偶者がいない、同居人がいない、所得が高い、この三要素そろっていたら狙われますよ。それが分かるんですよ、この申告書だと。大変重要な話になりますよ。できれば何らかの形で注意を喚起しなくちゃいけないと思いますけれども、是非そのようにお願いをしたいと思います。 大臣、何か感想を述べてください。
○国務大臣(武見敬三君) これは、結果として見れば明らかにこのSAY企画というところと契約したのがそもそも間違いだったということになるのではないかと思います。 ただ、実際にその後の検証というのを見ておりますと、物証としての、得られた結論というのはそれ覆されるものではなっていないだろうと。この事案発覚から六年経過した現代において、当該検証結果と異なる事実や情報リークから生じたと考えられる問題は今のところ発生していないということであります。また、株式会社SAY企画が解散をしておりまして、その物証等が散逸していると考えられる現在において、過去の検証と同程度以上の精度を持って再検証することは困難だという極めて難しい課題もあるというふうに承知をしております。 ただ、いずれにしても、このような疑念を抱かせるようなことが決してあってはいけないというのは私も認識しておりますので、引き続きこの年金機構における情報管理、これらについては常にしっかりとその情報の管理、徹底してやっていただきたいと、今日のお話を伺いながら認識をいたしました。
○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○上田清司君 ありがとうございました。 ただし、中間報告を潰したのは厚労省ですからね。両論併記だったんですからね。チャンスはあったんですよ。 終わります。
○委員長(比嘉奈津美君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(比嘉奈津美君) 次に、令和六年能登半島地震災害に係る住宅再建支援等給付金に係る差押禁止等に関する法律案を議題といたします。 提出者衆議院厚生労働委員長新谷正義君から趣旨説明を聴取いたします。新谷正義君。
○衆議院議員(新谷正義君) ただいま議題となりました令和六年能登半島地震災害に係る住宅再建支援等給付金に係る差押禁止等に関する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。 令和六年能登半島地震災害により住宅に被害を受けた世帯の住宅再建等を支援するため、今般、政府は、新たな交付金制度を創設したところであります。石川県は、この交付金を主たる財源として、被災世帯の住宅再建等に対する支援のための給付金を支給するほか、県の事業として、被災世帯の住宅再建のための借入金の利息の支払に充てるための給付金を支給することとしております。 本案は、こうした令和六年能登半島地震災害に係る住宅再建支援等給付金について、その支給を受けることとなった者が自らこれを使用することができるようにするため、その支給を受ける権利の差押え等を禁止するとともに、その支給を受けた金銭の差押えを禁止する措置を講じようとするものであります。 なお、この法律は、公布の日から施行することとしております。 以上が、本案の提案理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(比嘉奈津美君) 以上で趣旨説明聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 令和六年能登半島地震災害に係る住宅再建支援等給付金に係る差押禁止等に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(比嘉奈津美君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(比嘉奈津美君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時十五分散会