厚生労働委員会 第2号
- 発言数
- 211 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2024/03/22
会議録
○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長浅沼一成君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(比嘉奈津美君) 去る十五日、予算委員会から、三月二十二日の一日間、令和六年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、厚生労働省所管について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○石田昌宏君 能登半島地震の被災者への対応で、DMATとかDWATですとか災害支援ナースとか派遣されていました。皆様すごく活躍していただきましたが、大体それが今ほぼ終わりという感じになっておりまして、いよいよフェーズは現地での医療体制の再構築のフェーズに入っていると思います。 その中で、現地で働き続けたいと思っていても、なかなか自分の生活の状況が厳しいために退職をしてしまうような医療従事者も増えています。医療機能の維持のためには長期的な支援が強く求められています。特に、人口減少地域での復興、災害復興に関しては継続的な外部からの支援が必要です。是非取組を強化充実していただいて、これからも積極的にお願いしたいということを冒頭にお願いして、質問に入りたいと思います。 自民党の石田です。 患者中心の医療とかチーム医療といった言葉に対して、ちょっと考え方の議論をしていきたいというふうに思っています。 チーム医療については、明確な定義は、役所としてというか、はないとは思うんですけれども、古くなりますけれども、平成二十一年にチーム医療の推進に関する検討会というのがあって、そこでもやっぱり議論はなされています。明確にはならなかったと思うんですけれども、そのチーム医療の報告書の中には、引用という形なんですけれども、チーム医療というのは、医療に従事する多種多様な医療スタッフが、各々の高い専門性を前提に、目的と情報を共有し、業務分担しつつも互いに連携、補完し合い、患者の状況に的確に対応した医療を提供するというふうに一般的に理解されているといった形で紹介されています。まあそうなのかなとは思い、その形をもって、医療現場ではチームの面々が集まってカンファレンスを開いて意見交換をして、そこで決められた治療方針をしっかりと患者さんにインフォームド・コンセントして、そして医療が実施されるといったことが着実に起こっているとは思います。 ただ、この考え方なんですけれども、チーム医療のメンバーの中にはもちろん医療従事者、専門家たちが入ってはいるんですけれども、患者自身がそのチームの外に置かれた感じになっています。これ、資料でいくと、配られていますかね、一の左の絵ですね。患者さんを中心に置いて医療チームがありますと、こんな感じでよく考えられているというふうには思います。 が、そうではなくて、私は、医療従事者が担い手であって、患者さんは一方的な受け手であると、このサービスを提供するみたいな形の考え方、つまり、外部性をお互いに持った考え方ではなくて、患者自身も、やっぱり医療に対して、自分が治るということに対して何らかの役割があるということをもっと明確にしたモデルに変えていく必要があるんではないかなというふうに思っています。つまり、図の中心に置くのは、この右側になるんですけれども、言ってみたら、患者さん自身ということじゃなくて、その目的とか思いとか、そういったものを真ん中に置いた上で医療とは何かを考えていくべきだと思います。 例えば、入院するにしても、その入院で早く治りたいとひたすら思っていることもあるかもしれませんし、治るかどうかよりも、まず痛み取りたいとかそういった思いが中心になっているかもしれませんし、またとにかく落ち着きたいとか、いろんな思いがあります。その思いに向かって、その思いをかなえるために、医療従事者は当然チームでその専門性を発揮しながらやりますが、患者さん自身もその思いに対するある意味責任だとか行動というのはあるべきであるし、患者さんもそれに対して、あっ、家族もそれに対して協力するといったモデルで、言ってみたら、患者さんや家族も医療の担い手の一人であるといったようなモデルです。 これは特別な話でもなくて、今回、診療報酬改定見ていてなるほどなと思ったんですけど、四月からの、六月からか、の診療報酬改定で、入院基本料、一番ベーシックな、一日幾らという入院の基本的な点数の中の通則に、新たな条件として、厚生労働省の人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドラインなどの内容を踏まえて適切な意思決定の支援に関する指針を定めることということが条件になりました。もう病院の入院というのはそれが前提だよという、こういうメッセージだと思います。 この人生の最終段階のガイドラインにつきましては、何かというと、人生の最終段階において、どのような医療を受けたいか、逆に受けたくないかということを患者や友人、さらに医療・介護専門職と繰り返し話し合って、できればそれを文書にしておくということが書かれています。言ってみたら、ACP、つまりアドバンス・ケア・プランニングということだと思いますけれども、残された人生をどう生きていくか、つまり、患者さんの、その患者さんの人生に対する思い、また目的というものを原点に置いて医療をしましょうといったことだと思います。それは、さっき私が言ったこととかぶってくるというふうに思います。 入院医療というのは、医療ですね、医療というのは、特に入院の場合はインフォームド・コンセントをして説明と同意を得るというプロセスから一般的には始まりますけど、そこからスタートするんじゃなくて、その前に、そもそもこの入院というのはどういう思いでしたいのか、何のためにしたいのか、ここをみんなで患者さんや家族含めて話し合い、そしてそれを基にして進めていくといったことが少なくともこの入院基本料で含まれたと思うんですね。これを、そこに収まらずに、全体のチーム医療の在り方の面で考え直していくべきじゃないかなというふうに考えていますけれども、これに対してちょっと御発言いただきたいと思います。
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。 厚生労働省におきましては、チーム医療につきましては、確立した定義を求めているものではございませんが、一般的には、患者の皆様とその御家族とともに質の高い医療を実現するため、各医療従事者がチームとして目的と情報を共有した上で、専門性を十分に発揮して業務を連携、分担することと理解しております。 その上で、医療の提供に当たりましては、患者の皆様と医療従事者が情報を共有し、話し合いながら共に考えて方針を決定するシェアード・ディシジョン・メーキングというのですけれども、こういったものを推進すべきではないかという意見も承知しております。 厚生労働省といたしましては、チーム医療の推進に向けた実践的な事例集におきまして、患者の皆様も、治療等の選択について医療従事者に全て任せるのではなく、議員御指摘のとおり、自ら参加することが必要であることを示しているとともに、人生の最終段階の医療、ケアについて患者の皆様が医療・ケア関係者と繰り返し話し合うプロセスである人生会議の考え方について普及啓発等に努めているところでございます。 引き続き、国民、患者の皆様の思いに応えられるよう、一人一人が受ける医療サービスの質の向上に努めてまいりたいと考えております。
○石田昌宏君 是非そういうことが普及していっていただきたいというふうに思います。これ多分考え方としての話ではなくて、実践的に重要だと思っています。 それは、実は、例えばの例でいくと、記録の問題です。医療現場からの特に多い声としては、もう記録の負担がとても大変だといったものがあります。当然、記録の軽減をすべきです。ところが、簡単ではないわけですね。そもそも何で医療で記録しているかというと、自分も学生のときに、たしか、実践の証明であるとか、実践の継続性と一貫性の担保に必要だとか、実践の評価とか質の向上のために必要だとか、そんなことを習いながらやったし、一応そうだろうなと思いながら記録書いていました。 ただ、これ、記録は本当に負担です。大体、記録を最後まとめて残業して書くんですね。残業の一番疲れたときに、正直、記録書くの大好きという人はほぼいなくて、つらいんです。このつらい仕事をやって一日が終わるというのはやっぱり精神的にもかなりきます。その記録がどんどんどんどん増えていて、減らす努力はしていただいているとは承知しながらも、一減って二増えるという感じで、どんどんどんどんと増えてきて大変です。 本当に多いので、やっぱり、何で書くのかなという、こういう議論を現場でやっぱりいろいろと話していると、いつの間にか、記録というのは質の向上のためにやっていますよということであるんだけど、そういった回答はほぼなくて、何で記録たくさんやっているんですかと言ったら、訴えられたときのためとか、こんな形が多いんですね。 医療安全だなというふうに思って、医療安全のガイドラインを読んでみると、確かに、医療事故発生時には記録が証拠となる場合があるので、日常の記録も含めて情報開示が求められることを認識しておく必要があると、結構強い言葉で書いています。これがかなり普及しちゃっているんだと思いますから、記録は何か訴えられたときのためみたいな、そんな状況が感覚として広まっていて、患者さんのためじゃないんですね、そっち側に何かなっている感じがします。 確かに、医療安全上、医療のミスは良くない話は当然なんですけど、ただ、どうしても一定程度は起きてしまうことがあります。ミスは本当に起きないように努力しなきゃならないんですけれども、それが最終的に訴えるとか責任を問われるという、こういった場面になるのは、ミスそのものが原因ではあるんですけれども、そこが大きくなっていくのは、結局、人間関係の難しさとか、そこがきっかけになって大きく広がっていく感じがあります。患者さんが医療者に対しての信頼を失ったときというのが多いんだと思うんですね。なので、この信頼関係をどうちゃんとつくっていくかということは、ある意味、医療従事者側も安心して仕事ができることでもありますし、ミスが大きな問題になりにくいということにもなると思っています。 ところが、さっき言ったように、今のこの医療安全のモデルだと、医療従事者と患者さんがお互い外部にいるといった、こういうモデルになっています。そうすると、サービスがうまくいっているときはいいんですけれども、なかなかうまくいかなくなると、外部、お互い外部なので、どうしても問題が大きくなりやすいというこの要素を持っているんだと思います。 ただ、さっき言ったようなモデルで、むしろ患者さんも医療チームの一員だという、こういったことを大前提とした医療が進められていくと、お互い内部の人間になっていくし、お互い同じ目的に向かって一緒に歩んでいくという仲間ということが大前提になっていくモデルなので、むしろこういった大きなトラブルというのは減ってくるんじゃないかなという気はしますし、それに伴って、さっきの記録の負担というのも、訴えられるためじゃなくて、お互いによりいい医療をするために記録書くんだといったことに収れんできるんじゃないかなというふうに思います。こういったモデルの転換の普及をしっかりとやっていくことが一番ベーシックなところで大事だというふうに思います。 今の話について、もしよろしければ、大臣、何か一言いただきたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 医療従事者の皆様におかれましては、日夜非常に献身的に業務に取り組んでくださり、この我が国の医療を支えてくださっていることに感謝の意を表したいというふうに思います。 医療は、医療従事者と患者との信頼関係に基づいて行われることが大前提でございまして、そのような関係が適切に構築されることが常に重要と考えます。そのためにも、患者も自らの治療方針等の意思決定に医療従事者とともに自ら積極的に参画し、決定することが重要であります。 医療も、提供する側、提供される側という一方的な構造で捉えるのではなくて、患者本人の意思決定を基本に、共同して医療に向き合う視点が大切であり、医療現場の現況、状況の理解を、理解促進と併せて、この考え方が広く国民や現場に浸透されていくようにしていきたいと考えます。
○石田昌宏君 是非それが実現するように、それぞれの立場でみんなで考えていかなきゃならないと思います。やっぱり国民全体に広がるとおっしゃいましたけど、それは大事だと思いますので、そこを私たちも一生懸命やっていきたいなと思っています。 次は、夜勤の問題、看護職の夜勤についてちょっとお伺いしたいんですけれども、看護職の夜勤の問題はもうずうっと古くからあって、少しずつ改善できるようにいろんな取組がされています。まだまだ課題はありますけれども、まあ昔と比べると少しずつ体制は整ったかなと思いつつも、最近、また現場回ると、以前よりも夜勤に対する声が増えてきたというふうに思っています。 ある病院ではっと思ったんですけど、あるところ行ったら、行ったらですね、職場環境を本当に良くしてきました、そのおかげで、この五年間、新入職の看護職は一人も辞めていませんということになってよかったです、ただ、そうなっていくと、今度職場で出産する人とかがたくさん増えてきて、育休取る、そしてまた子育てのために時短勤務になる又は夜勤免除になるという形になって、結果として、職員はちゃんと安定しているんだけど、夜勤できる人が減ってきたということを聞きます。 これは、職場環境を良くした結果、結果というか良くしているプロセスの中だと思いますけれども、このような状況がやっぱり起きてきているんですね。ですから、最近の課題は、再び夜勤者がいないという、こういった問題です。 日本看護協会の職能団体の方は、この課題に対して、特に労働負荷の問題と、それから健康確保という観点から五つの論点を指摘しますし、厚生労働省にも話が要望という形で行ったんじゃないかなというふうに思っていますけれども、その五点が、夜勤交代制勤務時間数に応じた所定労働時間の短縮、それから変形労働時間制の下での一日の最長勤務時間の上限設定、それから十一時間以上の勤務間インターバルの確保、そして夜勤時間が八時間を大きく超える場合、二交代とかですね、の場合の休憩時間の確保、さらに夜勤回数や時間数の上限の設定、上限基準の設定、こういったことは要望として出ていますけれども、これらについて、厚生労働省、対応どうしているでしょうか。
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。 日常的に夜勤を行う必要があるという看護職員の業務の特徴を踏まえますと、夜勤の負担の軽減を推進していくことは重要な課題と認識しております。 働き方改革関連法におきましても、労働者全般に関する対応といたしまして、三六協定でも超えることのできない罰則付きの時間外労働の限度を設けた上で、指針により、時間外・休日労働は必要最小限とするよう努めることや、夜勤が通常の労働時間と異なる特別な労働であることに鑑みて、事業主に夜勤の回数の制限を検討するよう努めていただくことなどを示しているところでございます。 日本看護協会から御要望いただいた看護職員に対する追加措置につきましては、他の夜勤を行う職種との関係や医療機関の診療体制、地域の医療提供体制に影響することが想定されるため慎重な検討が必要であると考えているところでございますが、一方、看護職員の夜勤負担の軽減を進めることも必要であることから、医療機関における夜勤負担軽減につながった取組事例の周知や、仮眠室、休憩スペース等の新設、拡張等に対する支援などの取組を行っております。 こうした取組への支援を通じまして、看護職員の夜勤負担の軽減を図ってまいりたいと考えております。
○石田昌宏君 方向性を進めるということはおっしゃっているんですけれども、もうちょっと強く行くべきだと思います。やっぱり、現場現場でやっぱりいろんな状況ありますけれども、それで現場に任せるだけだとなかなか進まないのが現実であって、もうちょっと夜勤とは何かということをしっかりと考えた上で制度を進めてほしいと思います。 今看護職の話だけしましたけれども、これは広く全体の話でもあって、夜勤労働、ほかにもたくさんありますからしっかり考えるべきだと思いますけど、基準局長、何かあれば。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 今お尋ねの夜勤等の不規則な勤務でございますとか交代制勤務、深夜勤務につきましては、勤務時間帯その他の変更が生体リズムと生活リズムの位相のずれを生じさせまして、疲労の蓄積に影響を及ぼすことが考えられ、多くの研究において交代制勤務者の脳・心臓疾患のリスクが有意に高いことが認められていると承知してございます。したがいまして、こういったものに対する対策は必要なものだと考えてございます。
○石田昌宏君 そうなんですよね。ただ労働負荷だけの問題じゃなくて、今心臓疾患の話ありましたけど、やっぱり体に対する負荷とかそういったものも考えるべきであって、全体の問題としてしっかりと重点的に取り組むべきだと思います。 さらに、特に医療、福祉の現場で多いんですけれども、三交代若しくは二交代といった交代制の夜勤をやって二十四時間回していますけれども、それが夜は夜、昼は昼で別な人だったらばそごは起きないと思うんですけれども、一人の人が今日は日勤、次は準夜勤、次、深夜勤みたいな形で頻回にリズムを変えて仕事をしているのが通常になっていますけれども、これって、言ってみたら、毎日三交代だと八時間の時差を生みながら仕事をしていると、今日は日本で働いて、あしたはヨーロッパ、あさってがアメリカみたいな感じで、もうすごい時差で働いているんだと思います。この時差の問題はほとんど取り上げられていないんですけれども、そここそが健康を害するというふうに思います。 もっと時差について、今、例えば労働安全衛生法、衛生上ですね、どう考えられているのか、また、今後どう考えていきたいのかについてちょっとお話しいただきたいと思います。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 先ほど申し上げましたけれども、そういった不規則な勤務につきましては、大変生体リズムの、生体リズムと生活リズムの位相のずれが生じさせるということで、疲労の蓄積が影響を及ぼすことが考えられております。 これにつきましては、私ども、労災関係の脳・心臓疾患の認定基準を策定するときの専門家、専門検討会におきましても様々な研究成果を踏まえて検討しました結果、やはりこういった脳・心臓疾患のリスクも高いということから、これについては防止の対策を取っていくことが重要かと考えてございます。
○石田昌宏君 そうなんですね。この問題、実は夜働くことと同等若しくはそれ以上に課題かもしれません。先ほどから労働負荷の話とか結構出ているんですけど、やっぱり健康という観点からも、夜勤の在り方について広く全般、さらに医療従事者について検討していただきたいというふうに思います。これは積極的に、働き方改革の文脈の中でも結構ですから、今後、なかなか、チームをつくって議論を進めていっていただきたいというふうに思います。 次に、訪問介護について意見をちょっと言いたいことがありますので、よろしくお願いします。 訪問介護は、これ、特に予算委員会とかで野党の皆さんからかなり追及があって、私与党ですけど、ちょっと同じことを言います。やはり……(発言する者あり)あっ、公明党もそうですね。本当に同じことになりますけど。 介護報酬改定ですね、確かに、お話聞いていると、やっぱり訪問介護下がる、基本点数下がるのはやっぱりかなりインパクトがあります。エビデンス上の過去の調査、特に経営調査から数字を出していって点数下げる。だけれども、その分、やっぱり人手不足でもありますから、やっぱり処遇を改善するという加算をやって、加算を含めて考えると、積極的に処遇を上げたところはむしろ状況が良くなるといった仕掛けをつくってやっているんだなということはいろいろと話聞いているとそういう点ですし、確かに処遇を上げるという目的からすると、ある意味かなったやり方なのかもしれないなと思いつつも、やはりインパクトはとても大事です。やはり、現場がどう取るかという、モチベーションをしっかりと維持しながら更に頑張ろうとやらなきゃ駄目なのに、国は私たちを見ていないのかという、こういった感覚が先に広がってしまうと、幾ら努力しても、それはむちを与えている感じの努力であって、それだけだとやっぱり現場伸びていかないというふうには思います。 やはり、エビデンス、エビデンスと最近言うんですけど、エビデンスも大事ですけれども、インパクトも大事であって、やった政策がどう人々の感情に届くか、そして行動を変えていくかということをきちんと踏まえた上で、点数設計含めていろんな政策を進めなきゃならないというふうに思います。是非、この考え方を、つまり人の思いを大事にした政策の推進を進めていただきたいというふうに思います。 そして、この介護現場の実態を踏まえた行動をしてほしいと思いますし、また、課題が、今は点数が行ってしまいますので、できるだけ早期に状況を見ていただいて対応を打つということを是非明言していただきたいというふうに思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) インパクトが大事だということについての御指摘はきちんと重く受け止めなければいけないだろうと思います。それだけに、この制度設計についての説明というのは丁寧に、そして国民の御理解を得られるように努力をしなければならないと思います。 今般の介護報酬改定において、介護保険制度全体のバランスを取って財源の配分を行うという必要がある中で、介護現場で働く方々の処遇改善を着実に進める観点から、この訪問介護については、基本報酬の見直しを行いつつ、処遇改善加算については他の介護サービスより高い加算率を設定することといたしました。また、みとり期の利用者へサービス提供を行った事業者への加算であるとか、あるいは認知症に関連する加算を更に充実することなどにより、訪問介護は改定全体としてプラスの改定としたところであります。 その上で、訪問介護は他のサービスと比べて処遇改善加算の取得状況は全体として低い傾向にあるということから、小規模事業者を始めとして、訪問介護の介護職員等への人材の確保、処遇改善のために処遇改善加算の促進に向けた環境整備を進めることとしておりまして、オンラインを用いた個別相談等も行いながらしっかりと支援をし、処遇改善加算を現場で最大限に活用していただけるよう、強力にこの取得促進を図ってまいります。 また、今般の介護報酬改定の影響等については、介護事業経営実態調査を始め各種調査等を通じて状況の把握を行うこととしておりまして、令和六年度実施予定の調査におきまして、地域の特性や事業者の規模などを踏まえて、社会資源の乏しい地域を中心に、小規模な事業者を含め、サービス提供の介護現場の実態を総合的に調査をしてまいる予定であります。 こうした報酬改定、処遇改善分の二年分を措置しておりまして、三年目の対応については、今回の改定が介護職員の処遇改善に与える効果について介護現場の実態をしっかりと把握をし、そして、その処遇改善の実施状況や財源と併せて令和八年度の予算編成過程でその内容に関わる検討をしていきたいと、こう考えております。
○石田昌宏君 令和八年と言わず、状況が変わった場合には、分かった場合には、早急に対応していただきたいというふうに思います。 今のような説明は、頭までは何とか頑張れば分かるんですけど、心届かないんですよ。やっぱり、現場で働いている方々の思いをしっかりと酌んだ政策推進が必要だと思います。これは、是非そういった思いでこれからも進めていただきたいというふうに思います。 同じようなことがほかにもあるんですけれども、もう一個だけ取り上げたいというふうに思います。入院基本料、これ診療報酬の方ですね、を算定するに当たってのやり方の問題です。資料の二つ目に配っている、いわゆる業界では様式九という、この書式の話をしたいというふうに思います。 入院基本料の算定に当たっては、七対一とか十対一とか、基本的なそのランク付けのやり方が患者数に対しての看護職員の数の比率で決まっています。ただ、この看護職員の数とは何かというところが議論になるというふうに思っています。 ちなみに、最近いろんなところで、やっぱり診療報酬上で看護職員の配置の数を考えないで、アウトカムだけで評価しようといった意見があるようですけれども、それについては私は反対します。しっかりと数の配置は大事だと思っています。その上で、この数の求め方についてちょっと議論をしていきたいというふうに思っています。 この様式九は、非常に複雑なんですけど、これ、勤務表みたいな形で、病棟ごとに人の名前書いて、何月、一日、二日、三日と一か月分のマトリックスができます。勤務表を作る際には、この一か月の勤務表を作って、一人一人が何時間働くんだということを時間数やります。そして、その何時間の総計と患者さんの数の比率を求めていくんですけど、これ、そこまでだったら勤務表を作るときに工夫すれば何とかできるんですけど、実際には、例えば今日、急に子供が発熱して保育園ちょっと送れないので二時間だけ遅れますとかいうときには、八時間働いているうちの二時間が働かないことになるので、実績としては一じゃなくて、何というの、〇・七五ですか、分の人数にカウントされるんですね。なので、実際やってみなきゃ分からない。そうした場合は、この数字を変更しなければならないので、毎日実績値をちゃんと書いていく必要があります。 そして、実績に基づいて比率を計算するんですけど、ぎりぎり、例えば十対一の人数で計算上はやっていても、実際誰か休んでしまうと、場合によっては十対一取れなくなっちゃうかもしれない。こんなことをいつも考えながら、師長さんは、だったらここで〇・何人分どう増やそうかねとか、いろんなことをやりながら、病棟病棟で毎日混乱しながら作っている、すごい負荷が掛かっている書式なんです。 これ、以前の、今はそんなやり方やっているんですけど、たしか二〇〇六年でしたかね、以前は、七対一とか十対一という表現しないで、二・五対一とか二対一という表現をしていました。また、入院基本料ができる前の一九九六年の前は看護料とかという言い方をして、またそれも特三類、特二類という形で表現していたんですけど、その頃は、実質的に何時間働いているかの比率じゃなくて、患者さんに対して何人の看護職員を雇っているか、それだけの比率でした。したがって、こういう複雑な計算は不要じゃなくて、雇っている看護師の数との比率をやればよかったんで、比較的簡単にできたんですね。ところが、今はこの実質配置になっているので、毎日毎日、各病棟の現場現場で複雑な計算をしながら実務が進んでいます。この理由を是非教えていただきたいんですけど。
○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。 今、先生の方から今までの経緯御説明いただいたように、従来、平成十八年度より前は実際に雇用している看護職員の数を基準に示しておりました。例えば、二対一看護でありますと、入院患者二人につき一人の看護職員が常に配置されているとどうしても受け止められがちなことがございましたので、むしろ療養環境に係る情報を正しく伝えるという観点から、それぞれの勤務帯で実際に働いている看護職員等の入院患者数に対する割合、この表記に改めることといたしました。目的は、やはり療養環境に係る情報を分かりやすく正しく伝えると、こういう観点から見直したと承知しております。
○石田昌宏君 分かりやすく正しくはいいんですけれども、それ、誰にとってかが大事だと思います。患者さんにとってみたら、ひょっとしたら分かりやすくなったような気がするかもしれないけれども、七対一とか十対一とか言われても、実際、自分に、病棟全体の数字よりも自分にどのぐらいのケアが行われたかとか、そういったことが大事です。実際、平等に配置しているように見えるかもしれないけど、軽症患者と重症患者では全然対応が違います。 また、医師の配置を見ると、例えば、そういう細かい基準がないので、例えば外科の病棟とか行くと、オペが混み合っている日は外科の病棟の医師がみんなオペ室入っちゃいます。もう昼間は無医村状態ですよ。でも、別にそれはそれでそういう医療の在り方だというふうにあるわけですね。 看護については、ちゃんと病棟にいるかどうか、かなり細かく見ます。しかも、細かいのは、例えばカンファレンスが、会議とかがあって病棟の外で働いたらその分時間減らすだとか、でも、この会議は減らせないけどこの会議は減らすとか、かなり細か過ぎて、そこがミスになってまた厚生局から指摘されて返還だとか、入院基本料の返還ってめちゃくちゃでかい数字で、大きなお金が動いてしまうわけです。 こういった複雑なことをやるのが本当に分かりやすさ、患者のためなのかということを考えながら、やっぱりやるべきことは、今医療の負担が非常に現場で大きいので、現場の負担をなくすことだと思います。
○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○石田昌宏君 そのために是非取り組んでいただきたいというふうに思いますので、これはまたいずれ検討をしていただきたいと思います。 以上です。ありがとうございました。
○石橋通宏君 立憲民主・社民の石橋通宏です。 今、三月四日から連日、参議院で予算委員会開かせていただいておりまして、来年度予算案の審議、武見大臣にも予算委員会でも数々、多くの課題について御答弁をいただいておりますが、今日は予算の委嘱ということで、厚生労働委員会でとりわけ現下の課題について大臣と政治家同士の議論をまたさせていただければというふうに思いますが、今日、最初に、物価高騰の中で、現場の本当に多くの国民、生活者、労働者が生活が苦しい状況になっていることに対して、大臣、どのように具体的な施策で、来年度、暮らしを、命を守っていくのかという観点でまず質疑をさせていただきたいと思うのですが、実は先日、予算委員会で我が会派の大椿委員が質疑に立たれまして、最低賃金の水準について問題提起をさせていただきました。 そのときに、大臣、私びっくりしたんですけども、今の最賃の水準が低過ぎると、これでは本当に一生懸命働いても安心して暮らしていけないと、生活苦だと言ったことに対して、大臣、生活保護があるじゃないかと答弁された。それでいいんですか、大臣。で、答弁言い直されたと思ったら、今度は、困窮者支援制度があるじゃないかと。 大臣、一生懸命働いて普通に暮らしていきたいと思っておられる方々が、暮らせなくて生活保護に行かざるを得ない、困窮者支援制度で何とか暮らしていかなければいけない、そんな最賃レベルでいいと大臣はお思いなんでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) まず基本的には、私は、国の経済政策を通じて、そしてその開発と配分というものが適切に行われることによって、我が国におけるこの分厚い中間層というものが確実に広がり、そうした生活困窮者といった人たちが中間層の中に確実に吸収されていくことをまずしっかりと実現していくことが必要だという、まずその基本的な考え方を持ちます。 その上で、最も社会的に弱者で条件の悪い方々がたくさんいらっしゃる、そういう方々に対しては生活保護という方式で対応をする。しかし、他方で、現在、こうした分厚い中間層と言われる方々と、それから最も社会的弱者と言われるそうした生活保護の方々というのの間に、やはり更に複雑な生活困窮者という方々が様々な形で存在をしている。したがって、今回、この国会においてこうした生活困窮者に関わる支援に対する法律というものを出させていただいているということを、前回、予算委員会の中では私は申し上げたと思います。 で、この最低賃金に関する御質問でありますけれども、その決定に当たっては、この労働者の生計費用を考慮する際に、生活保護に係る施策との整合性に配慮して、生活保護の水準を上回っているものの短時間での労働のみに制限されているなど、様々な事情を抱え、お困りの方へ寄り添った対応をするためにも、最低賃金のみならず、重要な、セーフティーネットも重要であると考えて、こうした生活保護制度や生活困窮自立支援制度について私は述べさせていただいてきたものであります。 したがって、最低賃金は、最低の低廉な、労働者にとって重要な役割を果たしていて、労働者の生活費も勘案をして、今後ともやはり着実に引き上げていく努力をしていくべきものだと、こういう理解であります。
○石橋通宏君 大臣、的確にピンポイントでシンプルに答弁してください。今、全然答弁になっていないですよ、僕が聞いていることに対して、長々と答弁書を読まれたけど。ちゃんとした議論しましょう、大臣。 大臣、まあちょっと当たり前のことを聞いて大変恐縮ですが、労働基準法第一条を御存じですよね。
○国務大臣(武見敬三君) 労働基準法の第一条は、労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を満たすべきものでなければならない、一がそうです。これでよろしいですか。
○石橋通宏君 まあ、答弁書読まれたようです。ああ、僕の資料読んだのか。 皆さんには資料の二で、まあ当然、厚生労働委員会のメンバーの皆さんは御存じだと思います。これ、大臣、御存じですよね。我が国のこれ最低労働基準というのは、労働者が人たるに値する生活を営む必要を満たすべきものでなければならないと明確に規定されています。 当然、大臣、同じく労働基準法三十二条をここに書いておきましたが、御存じですね。つまり、労働基準というのは、一日八時間、週四十時間、これ、みんなそれ働けば、安心して人たるに値する生活ができなきゃおかしいんですよ。それができないのが問題ではないですかと、大臣、聞いているんです。問題意識お持ちになりますか。
○国務大臣(武見敬三君) この労働基準法に基づくこの第三十二条の考え方、まさに御指摘のとおりで、私もそれを理解しているつもりでございます。
○石橋通宏君 また答弁になっていないんですけど、だから、それで今暮らしていけない人たちがいる、その最低基準でいいんですかというふうに聞いているわけです。 大臣、資料の三を御覧ください。 これ、例えば政府、まずは時給千円、目標だと。これ、単純計算ですけれども、時給千円だと、一日八時間、例えば月二十日間換算で単純計算しておりますが、年収百九十二万円。現行の最も低い最低賃金でいくと八百九十三円です。これでいくと年収百七十一万円になります。 大臣、これ、年収百七十一万円だと手取りは幾らになるか、大体、ばくっとお分かりになりますか。
○国務大臣(武見敬三君) ちょっと、恐らくいろいろな手当の条件によっても違うだろうと思いますので、ちょっとよく分からないんですが。
○石橋通宏君 手当っておっしゃるけど、手当なんかもらえないわけですよ、こういう最賃で一生懸命頑張っておられる皆さんって。 単純計算で、これも、また大臣改めてしっかり認識をいただきたいのですが、これ本当に単純計算で、健康保険料が例えば五%、厚生年金保険料が例えば九・一五%云々、税が掛かります、地方税が掛かります。これ本当に単純計算で出した、仮で出したものですが、約百三十三万円ぐらいではないかなというふうに思います。 下のところに、これ、国民生活基礎調査でのいわゆる等価可処分所得の中央値、これ貧困ラインですね、貧困ライン、百二十七万円未満だと、現状、貧困ラインというふうになります。ほとんど変わらないのです。 大臣、これが今の最賃のレベルですよ。だから、これを我々は問題だと指摘をしておるんですよ。大臣、今政府の目標は、二〇三〇年代半ばまでに、これ、この間、大椿委員が予算委員会で指摘をしたわけです。何やっているのかと。多くの現場の皆さんが悲鳴上げていると。あと十年掛かる。どうやって暮らしていくんですか、どうやって若者たちは安心して結婚するんですか、安心して子供さん授かるんですか。 大臣、ここにこそ厚生労働大臣が問題意識を持って、イニシアチブ持って、これじゃ駄目だと、何とかしなきゃというイニシアチブお取りになりませんか。
○国務大臣(武見敬三君) 私は、やはりこの最低賃金、目標は二〇三〇年代という、半ば頃ということにはなってはおりますけれども、しかし、実際には、やはり我が国の経済がしっかりと好循環で立て直されて、その中で、より迅速にこうした最低賃金というものも引き上げ、千五百円の目的をより早く達成するよう努力すべきだと考えています。
○石橋通宏君 結局、大臣、失敗したアベノミクスと同じことをおっしゃっているね。トリクルダウン、滴り落ちる、経済がまず良くなれば労働者の賃金は上がるのだ、そう考えておられる。失敗したことは、この失われた十年、いや、失われた三十年で何度も教訓として我々議論しているはずなのに、大臣同じことをおっしゃっている。それじゃ駄目でしょう。 だから、我々は、今ようやく岸田政権が賃上げ賃上げと言っているけれども、まさにこの最賃の問題を一刻も早く上げていかないと、そんなこと実現できないですよ、大臣。今の答弁でいうと、甚だ、岸田政権自体の今の経済政策、このままでは同じ失敗を今後また繰り返すと指摘をせざるを得ない。大臣、是非厚生労働大臣として問題を共有してください。 その上で、これも予算委員会で、岸田総理も大臣も度重なる御答弁の中で、いやいやいや、今年は既に春闘で賃上げが満額、満額、すごい水準だとおっしゃっています。 大臣、春闘における賃上げ、一体、日本全体の労働者の何%ぐらいに波及すると、何%ぐらいが直接この賃上げの恩恵を受けると、お分かりですか。
○国務大臣(武見敬三君) このおおよそ春闘の結果の恩恵を直接受けると考えられる者、これ直近の調査によりますと、労働組合に加入している労働者の割合は全国で一六・三%というふうに計算されておりますので、その方々が対象ということにまずなるんだろうと思います。
○石橋通宏君 理解が違います。それは、今組織率のことをおっしゃった。 大臣、これもよくよくちゃんと見てくださいよ。組織率は確かに一六・三%かもしれない。でも、じゃ、全ての労働組合が春闘で賃上げ要求しているとお思いですか。賃上げ要求をした全ての労働組合に対して会社側が満額回答するとお思いですか。現実は全然違いますよ。 大臣、そういう認識だから、今、先日の大手の回答でいい数字が確かに出ています。それは我々も歓迎すべきだと思う。でも、残念ながら、それが波及するかどうかということについて、厚生労働大臣はせめてちゃんとした認識持ってくださいよ。 資料の一。これ、大臣、先日の新聞報道を御覧になっていますよね。報告は受けておられると思います。これは一部の民間の調査の結果でありますけれども、これ、首都圏で、大臣、中小の三割は今この状況でも賃上げの予定なしと回答しているんです。 大臣、これどう受け止められますか。
○国務大臣(武見敬三君) 御指摘の調査でこの賃上げの予定なしと回答した中小零細企業の多くが賃上げの原資がないことを理由に挙げており、そうしたことが報道されていると、こう理解しております。
○石橋通宏君 それで、どうされるんですか。
○国務大臣(武見敬三君) したがって、これ、私が申し上げたのは、まさにこの今月の十三日の春季労働交渉の集中回答日、これはまさに大企業を中心に賃上げの力強い動きが出てきたわけでございまして、私は、これはもう誠に歓迎すべきその最初の動きだというふうに私は申し上げているつもりであります。こうした賃上げの流れをいかにこうした中小企業、中小零細企業に至るまで波及させていくことが重要かというのは、私にとっての一つの極めて大きな課題だというのが次のステップであります。 厚生労働省としては、こうした中小企業等の生産性向上の取組をこの業務改善助成金で支援しております。それから、令和六年二月末時点の申請件数、前年度比で約三倍になるなど、多くの中小企業が実はこれ積極的に活用してくださっておられます。また、昨年十二月以降、関係省庁と連携しながら地方版政労使会議を開催しておりまして、この会議においても、先ほど申し上げたような生産性向上の支援、それから労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針の周知等に取り組んでおります。 現に、極めて効果的に、八つぐらいでしたか、この労使で共同宣言までお出しになって、そうした流れをおつくりくださっている、これは極めて歓迎すべき傾向で、こうしたことを加速化させていかなければならないと、こう考えます。
○石橋通宏君 極めて甘い御認識で、(発言する者あり)不規則発言は。 大臣、そういった取組の中で、中小の三割は賃上げ予定なしと。この現実に対して、大臣、いや、どうするんですかと聞いているのに、いやいや、それが課題だと認識をしております、いや、課題なんですよ。だから、大臣が具体的に、来年度予算の厚生労働省としての具体的な事業でいかにこの状況を変えていくのかということを聞いているのに、いや、問題として認識をしておりますでは全く十分な議論にはならないわけですよ、大臣。そのことは是非改めて御認識をいただいて、そういう議論をしていきたい。 今日は時間がないので、大臣、これまでの厚生労働省の様々な施策について言われたけれども、どこまでそれが効果検証されているのか、実効性を上げているのか、具体的な成果を上げているのか、そういったことが甚だ不十分です。メニューはたくさんあります。でも、そのメニューがちゃんとした効果を上げているのかの分析が全くない。それでは失敗繰り返すだけですよ、大臣。変わりません。だから、大臣には是非そこをきちんと見ていただきたいんですよ、効果を。駄目なものは駄目、何が具体的に効果が上がるのかということを見て、そこにちゃんと施策を打っていかないと変わりません。そのことは強く申し上げて、今後のまたこの委員会での議論にも生かしていきたいというふうに思いますが。 大臣、御存じのとおり、今、二〇一八年働き方改革関連法の見直しの議論がスタートをいたしました。当時も多くの課題がある中で議論いろいろさせていただきましたけれども、私たちにとっては、今回の見直しでやっぱり幾つか極めて重要な、今こういう状況の中で、いかに働く者の安心、安全を確保していくのか、一生懸命頑張って働いているのに貧困ライン以下の収入しか得られないような、そういう方々の安心をどう確保していくのか、極めて重要な働き方改革関連法の見直しの議論だと思っています。 これ、是非答弁書は用意をしてくれるなと、大臣の政治家としての、大臣としての、何を今回の働き方改革関連法の見直しで実現すべきか、実現しなければならないのか、その大臣の決意を端的にお話をいただきたいと通告をしておりましたので、大臣、是非決意をお願いします。
○国務大臣(武見敬三君) やはり、厚生労働大臣としてのその回答を公式にさせていただきます。 働き方改革関連法施行前と比べて、一般労働者の総実労働時間、一週間当たりの就業時間六十時間以上である者の割合が減少をしておりまして、働き方改革の取組が進展しているものと、まず現状については認識をしております。 そして、その上で、今後の労働基準関係法制の改正の方向性としては、働く人がどのような働き方を希望し選択するかにかかわらず、健康確保は共通して必要であり、働く人の心身の健康を守るという観点から、労働時間制度や健康確保のための措置として更に見直すべき点はないか、また一方で、デジタル化の進展やリモートワークの普及など働き方や働く人の希望がより一層多様化すると考えられる中で、働く人がそれぞれ希望に応じて働けるような多様な選択を支えていくという観点から、法制度面で見直すべき点はないかといった観点から検討する必要性があると考えております。
○石橋通宏君 いや、済みません、余りに落胆したので言葉がつなげませんけれども。大臣、是非、大臣として、せっかく厚生労働行政の責任者になられたわけだから、今の、今日質問しているような問題認識、現場の状況、苦しい労働者の中、どう労働法制を変えていくのかということについては、大臣として、これは何としてもやるんだという問題意識持ってくださいよ。 こんな、今回の働き方改革の最大のポイントは、非正規雇用問題にどこまで法制度上切り込めるか、入口規制、残業時間の上限規制の強化、勤務間インターバルの義務化、こういったことを実現するかどうか、そこなんですよ。そういう問題意識は是非共有をいただいて、大臣のイニシアチブを取っていただけないかと思うので、これはこの間、またいろんな場で議論を続けていきたいと思いますので、大臣、次の議論までには是非大臣としての思いを、問題意識を共有、議論させていただけるように御準備をいただきたいとお願いしておきたいと思います。 その上で、今、この働き方改革関連法の見直しの論議、ポイント、これまた別途詳細は議論していきたいと思いますが、あわせて、これ大臣、臨時国会のときにも議論させていただきましたが、公務・公共現場の非常勤雇用問題も併せて改善、改革していかないと、民間もそうです、公務・公共現場でも多くの非常勤雇用の皆さんが懸命に働いているのですが、が、雇用がいつ切られるか分からない、契約更新も分からない、給料も低い、本当に厳しい状況だというのは、昨年、大臣、ハローワークの、今三万人のうち何と二万人の方々が非常勤で頑張っていただいている。今日改めて、もう一度資料をお配りをしました。資料の四です。こういった状況について大臣も問題認識を共有いただきました。 大臣、来年度予算に向けて、このハローワークの非常勤雇用の皆さんの常勤化、どう具体的な取組をいただいているのか、端的に教えてください。
○国務大臣(武見敬三君) このハローワークにおいて中核となります常勤職員とともに、この様々な経験や能力を有する非常勤職員も勤務し役割を担っているのは、私、川崎市のハローワークも伺って、その状況も把握をさせていただきました。 それから、令和六年度の組織・定員要求においては、常勤職員が中心となって、担当者制できめ細かな支援を実施するモデル事業等に必要な人員を要求をいたしまして、所定の定員として百十一名という近年にない規模のハローワークの定員増を実現いたしました。 これまでも非常勤職員の処遇改善や常勤化に継続的に取り組んでまいりましたが、令和六年度の採用においては、意欲と能力のある社会人を選考採用する過程で、ハローワーク等の非常勤職員について、近年の実績の倍となる百人以上の方を常勤として採用することを目指しております。 ハローワークの定員は政府全体の国家公務員の定員管理の中で決まるものでありますが、令和七年度以降もモデル事業の成果を踏まえて必要な執行体制の確保に努めるとともに、非常勤職員の常勤化を進めてまいりたいと思います。
○石橋通宏君 問題意識共有いただいて取組をいただいているのは評価をさせていただければと思いますが、何せ全体の数がこれだけの数ですので、今大臣がおっしゃっていただいた数字では甚だ、小さな第一歩ということなのかもしれません。引き続きの御努力をいただきたい。 実は、今日、朝、超党派の非正規雇用対策議員連盟、加藤勝信元厚生労働大臣に会長に御就任をいただいて、いろいろ超党派で議論させていただきました。堀井局長にも御出席をいただいて厚生労働省の取組も御説明いただきましたが、やっぱりこの間、本当に多くの極めて重要な役割をハローワークにお願いしているんですよ、いろんなことを。それだけ本当に重要な役割を、ハローワークの現場の皆さん、一生懸命やっていただいています。しかし、非常勤なんですよ、こんなにも。だから、変えていきましょう、大臣。是非そのことは重ねてお願いしておきたいと思います。 ただ、これも大臣、ハローワークだけじゃないんですよ。資料の五。改めて、これ大臣も御存じだと思いますが、これ、厚生労働省全体で何とこれだけ非常勤比率が高いんです。全体としてこんなにも、三万二千人、約三万二千人の常勤職員の方に対して三万九千人が非常勤です。過半数なんですよ、大臣。これも何とかしませんか、大臣。 極めて重要な、命や雇用や暮らしを守っていただいている、厚生労働省の大事な役割を担っていただいている方々、ここも含めて、大臣、問題認識持って、常勤で安定して安心してキャリア形成していただいて、頑張っていただく環境をつくりましょうよ。大臣、いかがですか。
○国務大臣(武見敬三君) 国家公務員、公務員の分野でも、非常に多くの非常勤の公務員の方々が重要な専門性を発揮をされて、現場で不可欠な存在として活躍をされておられます。 国家公務員においては、国家公務員法などに基づいて採用を行っているところでありますけれども、例えば社会人選考採用が非常勤職員を含む社会人を採用し正規化を進める一つの方法であるとも認識をしております。その上で、予算の範囲内で、職務経験などを踏まえた給与の決定やボーナスの支給月数を引き上げるなどの処遇改善を具体的に進めているところです。 また、非正規の地方公務員については、各自治体の対応となりますけれども、いずれにしても、常勤、非常勤にかかわらず、やりがいを持って働くことができるように対応していくことが重要だというふうに私も考えております。
○石橋通宏君 大臣、具体的にイニシアチブ取ってください。財務省とけんかしてくださいよ。厚生労働省、本当に大事な現場で任務を担っていただいている方々ですから、何としても、安定して安心してキャリア形成積んで専門性積んでいただいて、そしてしっかりと職務に頑張っていただける環境を是非、大臣、つくってください。これは我々応援しますから、ちゃんと。そこはお願いしておきたいと思います。 その上で、先ほど、最賃では極めて厳しい生活、多くの皆さんが余儀なくされていると、ともすれば貧困ラインを下回るようなそういった現実があるということでお話をしました。私、この間の大臣の生活保護があるじゃないかという発言、問題、指摘をさせていただきましたが、実は、やっぱり今の現下の情勢の中で、生活保護申請者の数が最多を更新してしまっていると。受給者もう本当に増えてしまっています。大臣、これが現実ですよ。資料の六で新聞記事を引用させていただきましたけれども、これが今の現下の状況、現実です、国民生活の。 大臣、これについてどう問題認識を持たれているかということを改めて端的に、問題意識はお持ちなのか、イエス、ノーで結構です、教えてください。
○国務大臣(武見敬三君) 数字を見ても、御指摘のとおり、この令和五年の各月の生活保護申請件数の合計、速報値を含むもので約二十五万五千件となっておりまして、足下で申請件数が増加しているということ、これははっきりとした数字で表れております。 こうした傾向というものは決してあってはならない傾向だということは私も認識しておりますので、いかにこうした生活保護の申請者がきちんと抑制できるようにその支援対策というものを組むかということは、私は非常に重要な課題だと思っております。
○石橋通宏君 だから、最賃の引上げを早くやってほしいということも含めて、具体的な施策を是非本当に打っていただきたいというふうに思うわけです。 今、大臣もこれ御存じのとおり、実は生活保護費も、生活保護費でも安心して果たして暮らしていけるのかという課題があります。この原因は、かつて第二次安倍政権ができたときに、当時の自民党の皆さんの中で生活保護バッシングが起こり、そして、その後、生活保護費の我々からしてみれば不当、違法な引下げが行われて、その影響が今もなお続いておりますので、生活保護費が極めて低い水準にとどめられてしまっていると。 全国で訴訟が起こされている、これもこの委員会でも取り上げさせていただきました。これまで、訴訟の状況については資料の七で示させていただいておりますが、一審判決でいけば二十六件中十五件で、この保護費の引下げ、不当であるという取消し判決が出されています。 大臣、今のような現下の状況で、是非、もうこの訴訟の継続、やめにしませんか。厚生労働省の当時の過ちを是非認めていただいて、早急にこれ保護費見直しをちゃんとした実態でしていただいて、そして、生活保護が本来の役割を果たしていただける環境を、これ大臣ならできると思うんですよ。当時のあの自民党の生活保護バッシングのときは大臣まだ議員ではなかったので、そのときに関わっておられませんでしたから。その後、今のお立場になられておりますので、大臣ならできるということも込めて、大臣、是非イニシアチブ取ってください。いかがですか。
○国務大臣(武見敬三君) お気持ちは大変重く受け止めさせていただきますけれども、これは何分、その法律上のまず課題というものの受け止め方の問題です。 それで、平成二十五年から三年間掛けて実施した生活扶助基準の改定について、その保護変更決定処分の取消しを求める訴訟が全国で二十九の地方裁判所で提起をされて、これまで三つの高等裁判所及び二十六の地方裁判所で判決がありましたが、いずれの事案も判決は確定しておらず、現在、訴訟係争中であります。それがまず法律上の現状認識であるということは、やはりきちんと申し上げておきたいと思います。 そして、この基準規定についての判断というのがその中でも係争点になっておりますけれども、やはり厚生労働大臣の合目的的な裁量に委ねられているという最高裁の判例もございますので、その手順も含めて適切なものであったと私は考えております。
○石橋通宏君 今指摘させていただいたとおりで、これもう判決の多くで、厚生労働大臣の当時の御判断は違法、不当であったという判決が下されているわけです。 大臣、これ、何、とことん裁判闘争されるんですか。とことんそれを続けて、現場で苦しんでおられる方を厚生労働省として放置されるんですか。これだけ当時の判断が違法であるという判決結果もある中で、とことんやる、それ武見大臣じゃないでしょう、それは。だから、武見大臣の政治家としての御判断をというふうにお願いしているのに、答弁書に書いてあることを言われても、なかなか、武見大臣、それは納得いきませんよ。是非、大臣、イニシアチブを取っていただきたいというふうに思いますが、答弁書以上のことは繰り返されないと思いますので、そこは指摘をし、これ、ちょっと、また今後の委員会の中で取り上げますので、大臣、是非その中で、政治家としての御判断を是非大臣にこそしていただきたいということ、重ねてお願いしておきたいと思います。 ちょっと先を急ぎますのは、今日、外務省から深澤政務官おいでをいただいております。ありがとうございます。 今日るる、最低賃金の問題、それでは本当に暮らしていけない問題、さらには生活保護、こういった困窮状態にある方々が増えている、生活保護の申請者が、これだけ受給者も増えているという問題、指摘をさせていただきました。これ、国内におられる外国人の方々も、当然今の物価高、そしてこの間のコロナの影響をもろに受けておられて、大変厳しい状況に外国人の方々も直面をされております。 とりわけ、今日取り上げさせて、この間も、厚生労働委員会でも、非正規滞在の外国籍の方々の問題認識、これ人権は必ず守らなければいけません。正規、非正規、関係ないんです。大臣、そのことはお分かりをいただいていると思います。 ところが、我が国は、非正規滞在の方々の人権保護に極めて問題があります。全くできていないと。これも大臣は御理解いただいていると思いますが、今日、資料の八、九で保護費の問題について指摘をさせていただきました。この保護費というのは、これ日本で難民認定申請をされている方々に対して、これ最低限度の生活、人権の保護という観点からも保護費を支給していただいているということなのですが、しかし、この保護費が、これ余りに低いと。加えて、申請してももうずっと放置をされて、なかなか支給をされないので生きていけないということで、本当にもうホームレス状態に陥ってしまっている、こういった問題まで発生をしています。 ちょっと、この問題について、外務副大臣、今日、あっ、政務官、今日来ていただいておりますけれども、資料の九で、今、難民認定申請者が増加をしている中で、今年度、予算が足らなくなって、昨年の補正で積み増していただいて、そして何とか今対応いただいていると理解をしております。命を守る、人権を守るためのこの必要とされる保護費が、こういう当初予算で不足をして補正に頼らなければならないというのは極めて問題だと思いますが、来年度予算案の中で、この保護費、ちゃんと十分な手当て、措置を要求して、要請していただいていると、予算案の中に含まれているという理解でよろしいでしょうか。その確認だけ、まずさせてください。
○大臣政務官(深澤陽一君) お答えいたします。 現在御審議いただいている令和六年度政府予算案においても、難民認定申請者に対する適正な保護が実施できるよう、これまでの実績等を総合的に判断して予算を計上させていただいているところでございます。予算案について御承認いただける場合は、それを基に適正な保護が実施できるよう、最大限の努力を続けてまいりたいというふうに存じます。
○石橋通宏君 お答えいただいていないのですが、来年度予算案、今日、予算委嘱審査ですので、これ、所管は外務省、ただ、人権を守るという観点で厚生労働大臣にも極めて重要な役割を果たしていただきたいと思うのですが、資料の九であるとおり、保護費って予算項目では出てこないんですね。難民等救援業務に必要な経費として予算案では計上いただいておりますけれども、先ほど指摘したとおり、今年度、これだけ多くの増額を補正で組んでいただいて、何とか対応いただいている。 ところが、単純比較しますと、当初予算で今年度と来年度の予算案では、この右側にあります必要な経費、これだけしか増額されていないんですね。とすると、全くまた足りなくなるのではないかというのが現場の支援団体の皆さんからも、ちょっと心配、懸念の声が上げられています。だから、政務官、お聞きしているんです。これだけじゃ足らないんじゃないですか、足らなくなるんじゃないですか。
○大臣政務官(深澤陽一君) 繰り返しになりますが、難民申請、認定申請者に対する適正な保護が実施できるよう、これまでの実績等を総合的に判断して予算は計上させていただいております。ですので、適正な保護が実施できるよう、最大限それに基づいて努力をさせていただきたいと存じます。
○石橋通宏君 つまり、来年度予算、これ、全体の難民等救援業務に必要な経費、この中で保護費は必要な分を必ず確保すると、もしここが不足するようなことがあれば必ず追加的な予算措置をすると、そういう御答弁だということでよろしいですね。
○大臣政務官(深澤陽一君) まずは、済みません、これまでの実績に基づいて、を総合的に判断して予算を計上させていただいておりますので、その中で努力を精いっぱいさせていただきたいと存じます。
○石橋通宏君 なので、イエスなんですか、ノーなんですか。イエスなんですね。必ず必要な額は確保しますと、当初予算で足らなかったら追加的な予算措置も含めて必ずやりますので御安心くださいということですね。
○大臣政務官(深澤陽一君) 済みません、現時点で、補正等の話をこの時点ですることは不可能なんですけれども、今回の令和六年度予算に関しては過去の実績を踏まえて総合的に判断して積み上げたものでございますので、その中で精いっぱい外務省としては努力をしてまいりたいと存じます。
○石橋通宏君 何で、何で約束いただけないのか分からないのですが、かつてこれ、保護費が足らなくなって保護費打切りになったことがあるんですよ。だから現場の皆さんは心配されているわけです。だから、大臣、ここで安心してくださいよと約束していただかなきゃいけないんですよ。 これ、支給も、中には本当に、申請してから半年以上待たされると。だから、生きていけないんですよ、大臣。これは、この対応いただいているRHQの体制が極めて脆弱だと。 最後に、これ、RHQの体制強化もこれ補正でやられましたけど、本来ここも当初予算でしっかりと体制強化して、命を守るため、人権を守るための対応は迅速にやっていただく、そのことが必要だと思いますので……
○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○石橋通宏君 その約束を最後にお聞きして、終わりにさせていただきます。
○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、お答えは簡潔に願います。
○大臣政務官(深澤陽一君) 委員御指摘のとおり、令和五年度委託先のRHQとは日頃から密接に連絡を取り合って連携して、適切な保護ができるよう実施して、この保護費に対しては実施してまいりました、保護事業については実施してまいりました。また、令和六年度委託先としっかりと緊密に連携を取りまして、この保護に支障が出ないように精いっぱい努力してまいりたいと存じます。
○石橋通宏君 不十分ですが、終わります。
○大椿ゆうこ君 立憲・社民会派、社民党の大椿ゆうこです。 先日、三月十九日、予算委員会にて初めて質問をさせていただきました。その際、武見大臣、御答弁いただき、どうもありがとうございました。 先ほども石橋議員からそのときの質問の内容を引用されて御質問されておりましたけれども、やはり今日の回答も、経済が豊かになったら、最低賃金で働いているような、千五百円で、最低賃金で働いているような人たちにも滴り下りてくるから、影響が出てくるからというような、まあトリクルダウンのお話がされたかなというふうに思います。 予算委員会のとき、緊張していて大臣に切り返しができなかったんですけど、是非、企業の視点に立って物を言うんじゃなくて、労働者の視点から一度見てもらいたいなというふうに思うんです。なぜこの賃金では暮らしていけないのか、この賃金しかもらえないのか。じゃ、なぜ中小企業は暮らしていけないような賃金しか払えないのか。そうしたら、その中小企業がどれだけ企業に買いたたかれているか、そういった構造も見えてくると思うんです。是非、一枚二万円のパーティー券買ってくれる大企業の声だけじゃなく、その熱量でもって、私たちのような、かつて私も非正規労働者でした、そういった人たちの声を、是非、パーティー券買えないような非正規労働者の声を聞いていただきたいということをまずお伝えしておきたいと思います。 それでは今日の質問に入ります。今日は、雇用調整助成金のことについて質問をさせていただきたいと思います。 先日、能登半島地震で被災した被災地を視察しました。この中にも現地に行かれた委員の方もおられると思います。内灘町、七尾市、輪島市、珠洲市を視察してまいりました。 七尾市では、全日本港湾労働組合七尾支部の皆さんから被害の状況についてお話をお聞きしました。地震によって地形も変わり、激しい液状化によって港の至る所がひび割れたり段差ができたりゆがみが発生していて、今後どれだけ復旧に時間が掛かるか分からない、めどが立っていない状況です。一月、二月は全く仕事がなく、会社は内部留保を取り崩しながら休業手当を支給し、従業員の雇用を維持しているということでした。 厚労省は、能登半島地震を受け、一月十一日付けで、令和六年能登半島地震に伴う雇用調整助成金の特例を実施しますという通知を発出されています。被災地は現在も非常に混乱をした状態です。必要な方々にこの情報が届くようにどのような周知の仕方を徹底されているか、まずはその点を教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(山田雅彦君) 令和六年能登半島地震の特例措置につきましては、厚生労働省においては、ホームページにリーフレットや書き方を解説したガイドブックを掲載するとともに、経済団体等に対して周知を依頼するなど、事業主に対する周知に取り組んでおります。 また、現地石川労働局においては、オンラインを含めた説明会の開催、地元新聞、テレビテロップやSNS、コンビニを活用した周知を実施するなど、避難所の、そういったことを実施するほか、避難所にリーフレット配布なども行っております。 引き続き、関係機関とも連携しつつ、事業主の皆様に寄り添った支援に努めてまいりたいと思います。
○大椿ゆうこ君 今回、計画届を三月三十一日までに提出した場合は事前に提出されたものとみなすというふうになっていますけれども、先ほども言いましたように、被災地、非常に混乱しています。皆さん、どうやって生活、仕事立て直すのかという状況です。日程的にこれでは厳しいのではないかというふうに思いますけれども、三月三十一日までに提出できなかった場合、どのような対応があるでしょうか。
○政府参考人(山田雅彦君) 雇用調整助成金は、事前に休業等を実施する計画の届けが必要でありますが、今先生が言及されたとおり、今回の特例措置として、令和六年三月末まで計画届の事後提出を可能としております。 助成金を事業主が受給するためには、労働者に休業手当等を支払った上で計画届と申請書を提出していただく必要があります。既に一月以降に休業手当を支払っている場合には、助成金を速やかに支給するために早めに計画届を出していただく必要があると考えております。 その上で、令和六年四月以降は、事前に計画届を提出していただく必要はありますが、計画届は最大三か月分をまとめて提出することが可能であり、また、初回のみ売上高などの生産指標が減少していること等の要件を確認する書類が必要ですが、以降は休業予定日だとか休業人数を記載した計画届のみを提出するということで手続の簡素化を図っているところであります。 加えて、災害時の特例として、地震に伴い必要書類の提出が困難な場合には、事業主はその理由書を提出すればよいという特例、それから計画届や支給申請書類については、期限内に提出ができない状況が解消された後、一か月が経過する日までに提出すればよいという特例、そういった特例を講じているところでありまして、そういった措置をしっかり周知するとともに、労働局でも、社会保険労務士会とも連携した相談会を開催するなど、手続についても各企業に寄り添って支援していきたいと思います。 なお、今回の特例措置の対象期間については、過去の災害時の特例なども踏まえて一年間としておりますが、これについても、支給日数については一年間で百日から三百日に拡充するとともに、過去の災害時の対応も参考としつつ、出向を活用した雇用維持も助成の対象とするなどきめ細かい配慮を行っておりますが、今回、こうした取組を通じて被災地に対してしっかりと支援してまいりたいと思っております。
○大椿ゆうこ君 四月以降も提出可能だということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(山田雅彦君) 今申し上げましたように、災害時の特例として、提出が困難な場合は、事業主には理由書の提出をすればよい等の特例がございますので、そういったことも事業主に知らせて、ただ、これ、計画届、申請書を出していただかないと助成金自体が出せないので、そこのところは速やかに提出していただきたいと思っております。
○大椿ゆうこ君 後ほど質問しようと思っておりました助成対象の期間ということについても先ほど触れていただいたというふうに思いますけれども、本当、現地行かれた方は分かると思いますけれども、この雇用調整助成金、一年と区切っていて、それで本当に大丈夫なのかというぐらいやっぱり長期的にこの復旧には時間が掛かるということを、という状況が現場に行かれた方は分かるというふうに思います。どうぞ、本当に、皆さん、今本当に必死な思いで生きていらっしゃると思いますので、細やかな情報の発信、そしてそこにアクセスできる方法、これを是非とも、厚労省、リーダーシップを取って進めていただければというふうに思っています。 この全港湾労働組合七尾支部の皆さんのところを訪れたときに、開口一番言われたのが次のことでした。特例措置によって、助成率は、大企業で二分の一から三分の二、中小企業は三分の二から五分の四に今回特例措置として引き上げられています。しかし、皆さんからは、全港湾の皆さんからは、雇用調整助成金の助成率を五分の四から十分の十に引き上げてほしい、港が復活しない限り、もう収入はゼロ、一月、二月、全く収入がなかったですから、雇用が維持できないという切実な要望がありました。是非これを厚生労働大臣に伝えてほしいと言われていたので、今日お伝えさせていただいております。 コロナ禍のとき、特例措置として助成率最大十分の十を引き上げたことがあったと思います。今回、同様の対応をしていただくことはできないでしょうか。大臣に御回答をお願いします。
○国務大臣(武見敬三君) お尋ねのコロナの特例措置でありますけれども、これ、コロナ流行下において、国から事業者や国民に対し感染防止対策への強い要請を行う中で実施されました。 具体的には、助成率の特例については、企業が休業手当を十分に支払える状況にしなければ労働者が安心して行動抑制することが困難であることから、感染防止対策としての趣旨を踏まえて特例的な助成率の引上げを行ったものであります。今回のような災害への対応は状況が異なるため、同一には論じられるものではないと考えております。 その上で、今般の特例措置については、過去の災害時の対応も参考としつつ、現地での休業による雇用維持だけではなくて、従業員が二次避難を行っている場合等の出向を活用した雇用維持も助成の対象とする、それから、被災企業がより制度を活用しやすいよう、休業等の規模が小さい場合でも助成の対象となるよう要件を緩和するといったきめ細かい配慮を行っているところでございまして、今般の取組を通じて被災地の事業主等、しっかりと私どもも支援をしていきたいと思っております。
○大椿ゆうこ君 先ほど、コロナのときは感染防止対策として、今回、そのときは十分の十にしたということなんですけれども、今回、能登半島の地震を見てみますと、もちろんこれ対象、能登半島だけではありませんけど、とりわけ能登半島を見ていますと、やはり大きな被害が出たということと、そもそも過疎化と高齢化が進んできていたということが非常に大きな問題点となっているというふうに思っています。 ですから、これ雇用が維持できなかったら、既に過疎化が進んでいる地域から更に人口が流出してしまうという可能性があるわけですね。仕事がなかったらそこで暮らしていけないじゃないですか。どうしたって仕事のあるところに人は移動してしまいますよ。そうしたら、また能登半島に人が帰ってこないかもしれない、この不安を地元の人たちは抱えているんです。地元の企業の人たちは抱えているわけです。 そういったことを防ぐためにも、やはり私は、ここ、特例措置を既にしているとはいえ、コロナのときに行ったような対策、十分の十に助成率引き上げる、こういうことも含めて、地域を支える、雇用を支えるということを是非大臣には考えていただきたいと思うんです。 こういった人口流出を防ぐためにも、どうやって回避をしていくのか、大臣の御答弁をお願いします。
○国務大臣(武見敬三君) こうした過疎地で高齢者が多い地域におけるそうした地域社会の復活、また地域における必要な産業の復活というものは、最も復旧復興作業の中で私どもが取り組まなければならない重要課題だという認識を持っております。 その中で、やはりその災害の実情に合った形での私どもとしては精いっぱいの支援をこの今申し上げた確立の中でやらせていただき、特例としての措置を講じてきたわけでございます。これをいかに円滑に今度実施していくのかということがこれから大きな課題になってきておりまして、まずはそこに重点を置いて対応していきたいと、こういうふうに考えているわけであります。
○大椿ゆうこ君 被災地の状況は徐々にこれから変わっていくとは思いますけれども、やはり大臣、ここでも地元の人たちの切実な声、ここにしっかりと立っていただいて、本当に今回の厚労省が出している方針が地域に合っているのかどうか、人々を、労働者を、そして中小企業を救うものになっているのかどうか、そのことを引き続き考えていただきたいというふうに思います。 それでは、次の質問に移りたいと思います。 次は、長生炭鉱の問題について質問をさせていただきます。長生炭鉱の遺骨発掘問題、このことについて今日は質問をさせていただきます。 今年二月三日、長生炭鉱水没事故八十二周年犠牲者追悼集会に出席をしてまいりました。これ、地元で活動しております市民の皆さんから、是非厚労省にもこの追悼式に出席をしてほしいという御依頼があったと思います。当日、厚労省からの出席はなく、国会議員としては私が一人参加しているのみでした。韓国からの御遺族を含め、地元で活動されている方々からも非常に残念だという声が上がっていたことをまずお伝えしておきたいと思います。 この長生炭鉱水没事故とは、宇部市の海底にある、山口県宇部市の海底にある長生炭鉱で、戦時中の一九四二年二月三日、水没事故が発生をしました。朝鮮半島出身者百三十六人を含む百八十三人の作業員の方が犠牲に遭いましたが、その事故があった直後、すぐに坑口が閉鎖をされるということになりました。ですので、いまだにその海底の中にその百八十三人の方々の御遺骨が眠っているという状況なんです。放置されているという状況なんです。 地元では、長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会というものがございます。この方々が何とかこの遺骨を発掘することができないかということを、活動をずっと続けていらっしゃいます。 この問題を担当しているのは厚労省の人道調査室です。人道調査室、一体どういうお仕事をなさっているのか知らない方もたくさんいらっしゃると思いますので、説明をお願いいたします。
○政府参考人(泉潤一君) 旧朝鮮半島出身労働者等の遺骨の問題に関しましては、平成十七年五月の日韓協議におきまして、双方は、人道主義、現実主義、未来志向の三つの原則に基づいて取り組んでいくことで合意しており、政府として当該合意に基づく取組を総合的に行っております。 厚生労働省が、職業安定局人道調査室におきましては、現実的に返還可能性がある遺骨について、遺骨の所在が明らかになった寺院等に赴き、遺骨の実際の保管場所や状態等の確認、関連情報の収集等の実地調査を行っております。 御指摘の長生炭鉱事故の犠牲者の御遺骨につきましては、海底に水没している等により発掘しなければ具体的な所在が確認できないため、実地調査という実務に照らし、現実的な実務として対応可能な範囲を超えていることから、政府として調査を実施していないところでございます。
○大椿ゆうこ君 私がまだ質問していないところまで今質問、答えてくれたんじゃないかなというふうに思います。私は先ほど人道調査室ってどういうことしているんですかって聞いただけなんですけれども、前のめりで質問、お答えいただいたのかなと思いますが、再度聞きます。 昨年十二月八日、衆議院第一議員会館にて、厚労省と外務省と、そして先ほどの歴史に刻む会の皆さん、そして韓国からの遺族の方もお越しになられて意見交換の場が持たれたことは記憶されていると思います。その際、政府は、長生炭鉱の遺骨は海底に水没している状態であると認識しており、その遺骨の埋没位置、深度等が明らかでないため、現時点では御指摘の遺骨発掘を実施することは困難であると考えているという答弁をされています。まさに今、先走って回答してくださった内容のようなことをその場でも言われているわけです。 今回、レクを受けた段階で日韓協議のことを言われたので、昨夜、この日韓協議取り寄せて、こちらに送っていただいて読みました。一から三まで読んだんですけれども、その調査の対象を寺院等に埋葬されている人、人道調査室の言葉を借りれば、見える遺骨、これに限定しているものではない、また、水没している遺骨を収集から除外すると定められた内容が書かれているものではないと、私はこの日韓協議の資料を読ませていただいたんです。 ならば、厚労省の裁量で遺骨発掘調査をすることはできるんじゃないか、私はそう思うんです。韓国の遺族はそれを求めているわけですけれども、大臣、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) これ、先ほど事務方からも御説明させていただきましたけれども、この長生炭鉱ですけれども、山口県宇部市の海岸から沖合十キロメーター余りに延びる海底の炭鉱でございます。昭和十七年に坑口から千十メーター地点で出水事故が発生をし、海水流入により水没をしました。この事故で百八十三名が亡くなりまして、このうち朝鮮半島の出身者が百三十六名でございます。この海底の坑道内に水没している遺骨、このような状態で発掘されておりませんし、現状ではなかなかこの発掘作業をすることが難しいということについては御理解をいただければと思います。
○大椿ゆうこ君 先ほど、この日韓協議に基づいて、現実主義、人道主義、未来志向の三原則に基づいてこの問題を取り組んでいくということで合意をしているというお話がありました。でも、今のお話聞いていると、厚労省の姿勢、人道調査室の姿勢は現実主義のみなんですよ。ほかの人道主義とか、そして未来志向というものが徹底的に欠けているのではないかなというふうに思います。むしろ、やはりその現実主義だけで語るんではなくて、人道主義、未来志向の観点からこの問題を解決していく姿勢をやはり厚労省が率先して見せるべきだというふうに思います。 日本政府は、これ、遺族の方の言葉です。日本政府は、加害者の炭鉱会社に代わって、もうこの炭鉱会社既になくなっていますから、犠牲者の遺骨を遺族の元へ返すことが、人道主義の側面から、そして今後の日韓関係にあっての未来志向的な側面から当然進められなければならない道理だと思いますというふうに、長生炭鉱の犠牲者、韓国の遺族会、楊玄さんが書かれております。 このことに対してどう思われますでしょうか。大臣、回答をお願いします。
○国務大臣(武見敬三君) そういう御遺族のお言葉は、やはり大変重く受け止めるべきものと考えます。 ただ、この政府間の交渉は外務省で実際に執り行っております。そして、その上で、この厚生労働省としての立場で、実際に、この両政府の合意に基づいた考え方に立って実際にこうした御遺骨の取扱いというものを行ってきているわけであります。 その中で、実際に、この人道主義、現実主義、未来志向というこの三つの原則の中でできる限りの立場でこうした対応をさせていただいている、その結果が、残念ながら、こうした水没をした遺骨についての発掘というものについての困難さというものについてやはり御理解をいただきたいと、このように考えるところであります。
○大椿ゆうこ君 現在、先ほど言った市民団体の皆さんが坑口の場所を特定し、大体この辺りに坑口があっただろうということを特定して、坑口を開ける、その準備をしているということを大臣は御存じでしょうか。 先ほどから、調査は困難だ、発掘は困難だというふうに言っています。しかし、この日韓協議を交わしたときよりもまた時代は変わっています、技術も変わっています。ドローンなどを使って発掘することができないか、調査をすることができないかということで市民団体の方々は取り組まれているわけです。 今回、この人道調査室では、朝鮮半島出身の旧民間徴用等の遺骨返還事業予算、年間約一千万円、毎年計上をされています。しかし、この間の執行状況見てみてもほとんど使われていない。だったら、これ一千万円の予算付けているんだったら、まずこの一千万使って調査を始めてみる、難しいかもしれない、でも、まず調査を行う、このことからスタートしてみませんか、大臣。
○政府参考人(泉潤一君) お答えをいたします。 人道調査室で確保しております一千万円強の予算につきましては、仮に日本国内で既に寺院等に保管されておる御遺骨につきまして返還することができるようになったときの諸経費、交通費ですとかといった経費に充てるためとして計上されているものでございます。
○大椿ゆうこ君 この皆さんの人道調査室、厚労省の消極的な態度に、本当に韓国の遺族の方々、そして地元で活動されている方々、本当に失望をしているんです。 これから本当に、この市民団体、坑口を開ける準備を今始めているところです。是非、厚労省もこの調査に携わっていただきたい、このことを強く要望をしたいというふうに思っています。 そして、大臣、是非、来年の二月三日、一緒に追悼式行きませんか。一緒に追悼式行って、現地を見て、どんなところで、日本で強制労働をさせられていた朝鮮人の人たちがどんな場所で亡くなったのか一緒に見ましょうよ。そのことが、やっぱり今外国人労働者を日本でどう受け入れていくか、ここに私はつながっているというふうに思っています。 大臣、最後に、この問題について一言お願いします。
○国務大臣(武見敬三君) 御指摘のその市民団体に関しましては、これまでも旧朝鮮半島出身労働者の遺骨の返還に関わる内閣官房、外務省とともにこの意見交換をさせていただいてきております。 昨年の十二月にも、この市民団体からの要請を受けて、厚労省含め関係省庁が意見交換、対応してきているわけでありますけれども、これからも引き続き、こうした関係省庁含め、こうした意見交換を丁寧に行っていきたいというふうに思います。
○大椿ゆうこ君 じゃ、次回は、是非その意見交換の場に大臣自ら出てきていただけると本当に有り難いと思います。 残り時間少なくなりました、最後に質問をさせていただきます。 これ、長生炭鉱の問題にも関係することだとも思うんですけれども、戦没者遺骨のDNA鑑定について質問をします。 二〇二三年五月現在で、厚労省は鑑定可能な検体を一万二千八十四体保管しているというふうに伺っております。ところが、鑑定件数はなかなか増えません。 厚労省は、二〇二二年、太平洋中部、キリバス・タラワで収容された遺骨について、遺族を捜し出して、鑑定しませんかという通知を送っています。その結果、たった一年で二体の身元が判明をしました。ところが、このタラワ以降、以外では、遺族が鑑定してほしいといって手を挙げない限りは鑑定をしていないという状況です。 なぜ、このタラワのケースをほかにも拡大をさせないのか、適用させないのか。まず、試験的にも硫黄島や沖縄、国内だけでも呼びかけをしてみるべきだというふうに考えますけれども、これについて厚労省、大臣のお答えを求めます。どうぞ。
○政府参考人(泉潤一君) 御案内のキリバス共和国ギルバート諸島タラワ諸島、タラワ環礁のケースにつきましては、手掛かり情報のない御遺骨の身元特定のためのDNA鑑定を試行的に実施するため、地方自治体の御協力をいただきまして、関係する御遺族を捜し出して御連絡を申し上げました。御遺族の現住所の確認に御協力いただいた地方自治体の皆様からは、事務負担が非常に重いという声をいただいたところでございます。 一方で、こうした取組の対象を御指摘のとおり全戦没者に拡大いたしますと、百八十万人を超えます戦没者の御遺族を捜し出す必要があると、こういうことになるわけでございます。地方自治体への負担が比較にならないほど重くなるということでございます。 したがいまして、私ども、今現在は御遺族からの公募によりましてDNA鑑定を実施することとしております。一人でも多くの御遺族から申請いただけるように、このDNA鑑定の公募については周知を行っておるところでございます。 令和五年度は、戦没者等の妻に対する特別給付金の支給のためにこの支給の対象者に給付金のリーフレットを御案内いたしますけれども、給付金の御案内をいたしますけれども、その給付金の御案内にこの公募、DNA鑑定のリーフレットを同封いたしまして、直接DNA鑑定の申請の御案内が届くようにしております。また、そのほかにも、新聞広告の掲載、また日本遺族会様の広報紙や地方自治体の広報紙への掲載、さらに地方自治体や介護施設におきますポスターの掲示やリーフレットの設置など、そうした取組を積極的に実施しているところでございます。 多くの御遺族に申請していただけますよう、引き続きしっかり広報に取り組んでまいりたいと存じます。
○大椿ゆうこ君 地方自治体の事務作業等、大変だったということは理解いたしました。しかし、一旦戦争が起これば、こういうふうに家に帰ってこれない遺体をこれだけ生み出してしまうということです。その責任をやはり私たちは、生きている私たちは、やはり過去の戦争であってもきちんと責任を取り、遺骨をふるさとに戻す、家族の元に戻す、このことを最大限努力していかなければならないというふうに思います。 だからこそ、戦争は絶対に駄目だということを最後にお伝えして、また引き続きこの長生炭鉱の問題等についても質問をさせていただきたいと思っています。 これで質問を終わります。
○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。 まず、障害報酬改定についてお伺いいたします。 昨年十二月にこの委員会におきまして、生活介護にサービス提供時間に応じた報酬設定を導入するに当たっては、利用実態に応じて最大限配慮してほしいと申し上げさせていただきましたところ、大臣から、サービス提供の実態や内容、質に応じた評価となるよう報酬体系としたいと答弁をいただきました。 この四月から具体的にどういった手だてを講じていただけるんでしょうか。
○政府参考人(辺見聡君) お答え申し上げます。 今回の障害福祉サービス等報酬改定では、生活介護の報酬についてサービス提供の実態に応じた評価を行うため、利用者ごとのサービス提供時間に応じてきめ細かく基本報酬を設定するとともに、サービスの質を評価する観点から、医療的ケアが必要な方や強度行動障害のある方などの支援体制を整えている場合の加算の拡充などを併せて講じているところでございます。 これと同時に、事業所における支援の実態に応じた一定の配慮を講じることとしておりまして、具体的には、当日の道路状況や天候、心身の状況などにより、その日の支援時間が個別支援計画に位置付けられた標準的な支援時間よりも短くなった場合には、計画上の支援時間に基づき算定できること、また、障害特性により利用時間が短時間にならざるを得ない利用者の場合、具体的には、医ケアの、医療的ケアが必要な方、重症心身障害者の方、強度行動障害の方、また盲聾者の方、こういった方を想定しているわけですけれども、そうした場合に、サービス利用前の受入れの準備などに長時間を要することが多いことから、一定時間を標準的な支援時間に加えることを可能とすること、また、送迎に要する時間が一般的な場合と比べて相当程度長時間となる場合には一定時間を標準的な支援時間に加えることを可能とすること、こういったことを今検討しているところでございまして、来週に正式にお示しをする予定としているところでございます。
○山本香苗君 生活介護はもう生きる場所なんです。社会とつながる場所です。大幅な減収になって立ち行かないというような事業所がないように、しっかりと手だてを講じていただきたいと思います。 その上で、能登半島地震の対応についてお伺いしたいと思います。 今回の地震で被災された企業の雇用を維持するために、雇用保険と雇用調整助成金の特例措置が一月一日に遡って適用されることとなっております。 そこで、今日は、休業している被災者の方の立場に立って何点か確認をさせていただきたいと思います。 まず、働きたいけれども、ちょっとでも働くことによって失業手当がもらえなくなるので働かないという声があります。どういう場合に失業手当がもらえなくなるのか。有償ボランティアで働く場合、休業している事業所とは別途雇用契約を結んで働く場合、また業務委託のような形で働く場合、それぞれ御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(山田雅彦君) 今御紹介いただいたように、地震の影響により事業所が休業し、労働者が雇用保険の特例措置により基本手当を受給している期間中に事業所との取決めに反しない範囲でボランティア活動や雇用契約に基づく就業あるいは業務委託契約に基づく労務提供などを行うことは可能です。ただし、一日当たりの労働時間や収入額によって基本手当の支給額の調整が必要となる場合があります。 ちょっと具体的に申し上げますと、例えば有償ボランティア活動又は業務委託契約に基づく労務提供を行った場合、いわゆる非雇用の場合ですけれども、一日の作業時間が四時間以上で収入が賃金日額の最低額以上の場合は基本手当は支給されない、一日の作業時間が四時間未満の場合又は一日の作業時間は四時間以上で収入が賃金日額の最低額未満の場合は収入額に応じて減額された基本手当が支給されます。 一方で、雇用契約に基づく労働を休業期間中に行った場合ですが、一日の労働時間が四時間以上の場合は基本手当は支給されませんが、一日の労働時間が四時間未満の場合は収入額に応じて減額された基本手当が支給されることになります。 なお、基本手当が支給されなかった日については所定給付日数は減らず、受給期間の範囲で繰り越されることになります。
○山本香苗君 今ちょっと額をおっしゃっていただかなかったんですけど、有償ボランティア、非雇用の場合であったとしても、雇用契約であったとしても、一日例えば千三百円で働くと、そうすれば基本手当は一切減額はされないということになるわけですね。 そして、それ以外にも、失業手当が、基本手当が減額されたとしても、収入と合わせて失業手当だけのときよりも収入が増えるケースというのはどういうケースでしょうか。
○政府参考人(山田雅彦君) 雇用保険の基本手当を受給している期間中に先生が今例示されたような形で有償ボランティアによる収入があった場合は、減額されることなく基本手当が支給されます。 また、一日当たりの収入が千三百三十二円以上である日については基本手当の額の調整は必要となりますが、収入額から一千三百三十一円を差し引いた額が賃金日額の八〇%未満である場合においては、ボランティア等による収入と減額された基本手当の合計額の方が基本手当を全額受け取る場合の額よりも多くなります。 いずれにせよ、個別のケースによって取扱いは異なりますので、ハローワークで丁寧にそういった御質問があった場合には御相談に対応していきたいと思います。
○山本香苗君 今、基本手当をもらっている話をさせていただいたんですが、企業から休業手当をもらっている場合、その場合についても同様に、ちょっとでも働いたら休業手当がその分減らされるので働かないという方もいらっしゃいます。 休業手当をもらっている場合についても、先ほど申し上げた有償ボランティアであったり他の事業所で働く場合であったり業務委託を受ける場合と、それぞれどういう形になるんでしょうか。
○政府参考人(山田雅彦君) 先ほど申し上げたのは雇用保険の話ですけれども、雇用調整助成金については、経済上の理由により事業活動を縮小した事業主が休業等を実施した場合の事業主に対する支援であります。休業中に対象労働者の自由意思による他の事業所の有償ボランティアへの参加、あるいは他の事業所での勤務、他事業所からの業務受託というのは雇用調整助成金の支給には影響は与えません。 ただし、雇用されている企業において副業に関するルールを定めている場合があるので、その点は確認が必要ですけれども、雇用調整助成金の場合は先ほど申し上げた雇用保険の取扱いとは違っております。
○山本香苗君 いや、雇調金の話しているわけじゃなくて、休業手当をもらっているときに実際働いた場合、収入があった場合という話をしているんです。事業主の話をしているわけじゃないんです。
○政府参考人(山田雅彦君) 雇用調整助成金とは関係なしに休業手当をもらっている場合ということですか。そのときに、雇用調整助成金ではなく雇用保険の基本手当の話ですか。雇用調整、あっ、済みません。
○山本香苗君 要は、企業が休業手当出さなきゃいけませんけれども、その後ろに雇調金があるかどうかは別として、休業補償をもらっているわけですよ。その場合に、ちょっとでも働くと、会社の方が、もらっているんだったらその分減額するよみたいな話があるから、それは大丈夫ですかと。有償ボランティア働いても、業務委託であったとしても、ほかのところで副業みたいな形で働いても大丈夫ですかと聞いているんです。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 労働基準法第二十六条の規定によりまして、使用者の責めに帰すべき事由による休業の場合におきましては、使用者は、休業期間中、労働者に平均賃金の百分の六十以上の手当を払わなければいけないとされております。この百分の六十の休業手当に関しましては、これについては、これを下回る水準とすることは、就業規則の有無に、定めにかかわらず、ほかで働いているからといって認めることはできないというものでございます。 また、企業がこの平均賃金の百分の六十を上回る額若しくは責めに帰さない場合の休業手当を払うということについて就業規則に独自に定めている場合に、当該労働者が他の事業場から賃金等の何らかの資金を得ていることを理由にその支払額をその規定の額以下に減額することについては、就業規則の定めがない場合には認められないということになります。
○山本香苗君 要は、ちゃんと就業規則に書いていなければ、勝手に休業手当をほかのところで働いているから減らしちゃいけない、減らすということはできないということでよろしいんですね。
○政府参考人(鈴木英二郎君) そのとおりでございます。
○山本香苗君 今、被災地で、あるスーパーで半数以上の従業員の方が出勤できない状況となっているため営業時間を半日に切り上げているんですけれども、こうした場合というのは失業手当は受けられますか。
○政府参考人(山田雅彦君) 事業所の休業に伴い従業員が賃金を受け取ることができず、雇用保険特例措置により基本手当を受けている方が一時的に本来よりも短い労働時間で働くこととなった場合、基本手当の受給の取扱いはその作業時間、収入等によって異なりますが、受給できる場合もございます。個別のケースによりちょっと取扱いについては異なるため、ハローワークでその辺りは丁寧に御相談に応じていきたいと思います。
○山本香苗君 大臣、今いろいろ、るる聞いていただいたと思いますけれども、休業している被災者の方が一歩踏み出したいというときに、どういう働き方であれば休業手当だとか失業手当、あっ、基本手当とかを減らされたりもらえなくなったりすることなく働けるのかということを分かりやすくお知らせいただきたいんですね。ただ、そういったチラシもありませんし、ハローワークまで来てくださいとかいう話になっているわけなんです。 今、今回、石川労働局も相当頑張っていただいて、出張相談とかもしてくださっているんですけど、それはもう仕事をするという構えの人たちに対する話になっていて、で、休んでいて、ちょっとそういう形で減らされるんだったらもう働かないわというような人たちに対してきめ細やかに情報提供するという体制にはなっていないんです、残念ながら。 是非、そういった方々もいるということを認識していただいて、提供する情報であったりチラシであったり、ホームページ上のところでもお示しをいただきたいと、分かりやすくお知らせいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 今委員御指摘のとおり、この避難所における出張相談などは始めてやっておるようでございますけれども、御指摘のとおり、より幅広く周知をさせるための努力、どのようなやり方が効果的かということは、現地の状況もよく踏まえながら、石川県の県庁ともよく相談をして、より幅広く周知できる方法がないか検討してみたいと思います。
○山本香苗君 検討じゃなくて、もう早くチラシとか作っていただきたいんですけど、どうですか。
○国務大臣(武見敬三君) 具体的に検討して、確認できれば直ちに実行いたします。
○山本香苗君 何を確認されるんでしょう。
○国務大臣(武見敬三君) ちょっと、要は、その周知する具体的な方法について、しっかりと県庁とも相談をして具体的にその措置が確認できれば、それを確実に迅速に実現するよう努力をさせていただきます。
○山本香苗君 県庁と相談してと今おっしゃったんですかね。いや、県庁じゃなくて、やっぱりこれ、被災者のことを考えてもらいたいんですね。いや、要するに、県庁に全部の情報が行っているわけじゃなくて、我々、こうやって現場に行って話をお伺いさせていただいて、今、決して難しい話ではないので、具体的にやっていただけると思いますが、是非よろしくお願い申し上げたいと思います。 今回、被災地におきましては、施設職員の派遣に係る経費負担についてちょっとお伺いしたいんですけど、今回の地震においては、一・五次避難所、福祉避難所、被災した介護施設に全国の介護施設から職員派遣が行われておりますけれども、これはいつまで続くんでしょうか。
○政府参考人(朝川知昭君) 避難所や施設において介護を行う、介護を担う職員に不足が生じている状況を改善するために、関係団体と連携いたしまして、被災により従業員が不足する施設や避難者を受け入れている施設等への介護職員等の応援派遣を行っています。 発災直後は二月末までを期限として全国から応援職員の募集を行いましたが、被災地の厳しい状況や現地の支援ニーズに鑑みまして、現在、四月末までのニーズに即応できるよう募集期間を延長して、順次マッチングを進めております。 応援職員の募集やマッチングには一定の時間を要しますので、先手先手で必要な準備を行う必要があり、今後につきましても、石川県庁等を通じて現地のニーズ、支援ニーズを丁寧に確認した上で、延長の要否を検討してまいります。
○山本香苗君 一・五次避難所とか実際行かせていただきましたけれども、これから大分段階を追って縮小してくるところはあると思うんですが、まだまだ介護施設に対する職員というのはニーズもございますし、これから更に顕在化すると思いますので、そういった状況をよく見ていただきたいと思います。 そうした中で、介護職員等が、この一般避難所、一・五次避難所、福祉避難所に派遣された職員の人件費や旅費等は災害救助費から支給されるということになっておりますけれども、これがいまだに定まっておりません。職員の人件費は具体的に幾らになって、いつ頃どういう形で支払われることになるのでしょうか。
○政府参考人(瀧澤謙君) お答え申し上げます。 一般避難所、一・五次避難所に派遣された職員の人件費や旅費等につきましては、派遣した施設等の所在する都道府県を通じて石川県に求償されることになっております。 派遣した施設に対して支払われる額につきましては、現在、石川県において求償に当たっての基準の精査を進めていると承知しております。また、派遣した施設への支払は、石川県によれば、施設が所在する各都道府県において立て替えていただいた上で、石川県から各都道府県への支払は令和六年度内に行うこととしていると聞いております。
○山本香苗君 令和六年度内、額も決まるのも令和六年度内、まだまだ先ということですか。
○政府参考人(瀧澤謙君) 失礼しました。 支払われる額につきましては、先ほど申し上げました石川県において現在基準の精査を進めておりますので、それが決まったところで決まってくるということだと思います。ただ、先ほど申し上げましたように、まず施設が所在する各都道府県、立替払を行うわけですけれども、その立替払を行った費用を石川県が支払わなきゃいけない、その支払が令和六年度内になるという意味でございます。
○山本香苗君 支払は後になるとしても、幾ら実際支払われるのかというのを早く示さないと安心して派遣することができないんです。 今、実際、この介護施設、全国お願いして、重立ったところはもう大分出していただいてきたんですけれども、より必要だと、もうみんな介護事業者の方々も大変なので必要だということをいろんなところに声掛けていくわけですね。 そうすると、じゃ、出してくれたときにどれぐらい払われるのかということが分からないと、新たに手を挙げたい、挙げられないという状況になってきますので、是非ここは速やかに、県とも、石川県とも相談していただいて、早くお示しをしていただいて、これがないと続かないという認識を是非お持ちいただきたいと思います。 介護職員を福祉避難所とみなされた施設に派遣した場合に、おおむね要介護、要援護者、括弧してわざわざ要介護者等は除くと書いてあるんですけど、十人につき一人の相談等に当たる介助員等の配置に要する経費が災害救助費で支弁されるということになっておりますけれども、今回は大分想定と違っていて、単なるこの要援護者じゃないわけですね、がっつり介護しなきゃいけない要介護者のケアのために行っていっているわけです。 十対一なんていう話じゃもう全然実態と合わないということでございますので、是非とも、今後こういうことはたくさんあると思いますので、是非、この十対一というところを速やかに見直しを図っていただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○政府参考人(瀧澤謙君) お答え申し上げます。 福祉避難所を災害発生時に設置した場合、災害救助法に基づき、おおむね十人の福祉避難所の対象者に一人の相談等に当たる介護員を配置するために必要な経費の実費が国庫負担の対象となります。 福祉避難所としての人員配置については、要配慮者が相談し、又は助言その他の支援を受けることができる体制が整備されることとしておりまして、その目安としておおむね十人に一人とお示ししているところでございます。 なお、この水準につきましては、一つの目安として示しておるというところでございまして、要介護の状況にあるなど、要配慮者の状況等に応じまして相談員等の配置数については柔軟に対応して差し支えございません。そしてまた、それに実際掛かった経費が国庫負担の対象となるということでございます。 いずれにしても、福祉避難所の開設、運営、適切に実施されるよう、しっかり取り組んでまいりたいと考えます。
○山本香苗君 柔軟に対応できるといっても限りがあるわけであります。この問題については、過去の西日本豪雨のときも熊本地震のときも、様々なときにもこの問題は課題として挙げられて、今日まで一切変更がなされておりません。これを契機に、是非とも見直しを図っていただきたいと思っておりますので、是非よろしくお願い申し上げたいと思います。 大臣、お伺いしたいんですけれども、この介護職員の派遣費用の人件費については、今申し上げたように、災害救助費で見るという以外に、通常の介護報酬で対応する場合とのツーパターンあるんです。 そこで、今何が起きているかというと、職員派遣のマッチングの現場では、応援を求める施設がこの人件費を災害救助費か介護報酬なのかが気になり始めている状況で、後々介護報酬の中から人件費を払わなければならないのであれば、もう本当に応援職員来てもらいたいんだけれども断るといったケースが出てきているそうです。 じゃ、介護報酬じゃなくてこの災害救助法の方で見てもらえるこの仕組みの方に乗れればいいじゃないかというふうに思うんですけど、厚生労働省はQAで、被災した施設に利用者や職員がとどまっている場合、その場所を福祉避難所として取り扱うことが可能という形を示していただいているんですけど、実際、急遽受け入れた方が介護サービス利用者じゃないかということで福祉避難所として取り扱ってもらえなかったケースというのも出てきているんです。 要は何が言いたいかといいますと、今通常のオペレーションやっているわけじゃないわけですよ。緊急のオペレーションをやっているわけなんですね。通常であれば、この同じ施設の中に災害救助費が出て介護報酬が出てという、この二重に出るというのはあかんというのはよく分かるんです。ですけど、今緊急時の対応をしている中で、もう今この目の前に、施設の中に、この人たちを何とか面倒見なきゃいけないと、そういう中で、もう外から応援職員を入れてもう何とか対応しなきゃいけないと言っているときに、今申し上げたこのツーパターンだけでぱきっと分けて対応が本当にできるのかと。 緊急事態に応じたような形でもっと柔軟に対応を取っていただけるように、是非ちょっと、内閣府と、松村大臣ともよく御相談していただいて改善を図っていただきたいと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 私も現地視察をしたときに、実際応援に来ていただいた介護士の方が、その被災を受けて受け入れている二次避難所としての介護施設で仕事をした場合、それは受け入れた方の側の介護報酬として報酬をし、それをその人件費として充てる考え方で実際に組み立てられていました。 実際に、その手続上の、二重取りにならないようにするための手続上こうした形が取られてきているわけでありますけれども、その仕組み自体が複雑で、かつ煩雑で、しかも時間が掛かるというような今御指摘を受けましたので、改めて内閣府の方とも相談をして、こうしたケースに関わるその手続の簡素化、迅速化、具体的に策はないか相談をしてみたいと思います。
○山本香苗君 是非、現場の実態を聞いていただきたいと思います。応援職員の方も、行く先によって違うというのも、同じことやるんですけど、同じ介護施設で、こっちは福祉避難所に指定されていて、こっち指定されていないという形によって違ってくるという、よく分からないことだと思うんですね。かつ、被災された施設が、そのところに来る職員というのは別に一か所だけから来るわけじゃなくて、何か所かから来るわけですよね。そこと全部やり取りをしなくちゃいけなくなるわけです。物すごく煩雑に、大臣おっしゃっていただいたように、複雑で、もう私も訳分からないというような状況になってきて、結局は、社会福祉法人であったら、もうかわいそうだからいいやとかいう話になってきたりとか、でも、これって善意が続く限りという話になってくると、長期にわたる中でもたないと思うんです。是非そこは改善を図っていただきたいと思います。 ちなみに、派遣職員を外から受け入れた場合に、雇用調整助成金を活用して、従業員を休業させながら雇用を維持することは可能でしょうか。
○政府参考人(山田雅彦君) 雇用調整助成金は、事業所が売上高等の生産指標が前年に比べ一〇%以上減少していることなどの要件を満たす場合に利用できますが、今回の特例措置におきましては、その生産量要件とは別の雇用量要件については撤廃していることから、派遣された応援職員の受入れの有無というのは雇用調整助成金の支給には影響はしないということになっております。
○山本香苗君 今回の能登半島地震を契機に、とにかくこの介護と福祉サービスが必要な方々への支援体制はあらかじめ検討しておく必要があるということは、この間の予算委員会でも、大臣、急に御質問させていただいて、でも対応していただいて、ありがとうございました。これは、今起きた問題じゃなく、もう繰り返し言っている話なんです。六月中には今回の地震の検証もするという話でありましたので、是非、大臣、声を大にして、これ本当にあらかじめ決めておかないと、お金の問題、もう今日も、決まっていない、こういう中でやっていただいているんです。ここはやっぱり位置付けていかないと、地方自治体もいきなりやれと言ったってできませんし、民間の方々もやれと言われたってどこと連携していいかも分かりませんし、お答えいただけるんだったらお答えいただきたいので、是非、厚労大臣としてここは頑張るぞという答弁をいただきたいと思いますが、重ねてよろしくお願いいたします。
○国務大臣(武見敬三君) 御指摘のように、この災害救助法への福祉への位置付けなどについては、これ、内閣府における検討と私どももしっかり歩調合わせて、厚生労働省としても迅速に対応していきたいと思います。
○山本香苗君 終わります。
○委員長(比嘉奈津美君) 午後一時半に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十一分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、石橋通宏君が委員を辞任され、その補欠として村田享子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(比嘉奈津美君) 休憩前に引き続き、令和六年度総予算の委嘱審査を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。 今日は、まず一問目は、いわゆる働き方改革、来月から、自動車運転業務、それから建設事業、それから医師、いわゆるこれまで猶予が認められていた分野もいよいよ働き方改革に取り組んでいかなければならないという、こういうステージに入ってまいりました。 まずお礼を申し上げておきたいのは、昨年の臨時国会で、大学病院で、教育とか研究分野が一部の大学で残業時間に含まれないような運用をしていたというお話をここで取り上げたんですが、その後、厚生労働省から、そういったことはまかりならないと、きちっとそれが労働性があれば時間に、時間外労働としてカウントしなさいという、こういう通知を出していただきましたので、このことについては感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。 今日、改めて、この間は大学病院という限られた分野でありましたけれども、今日は改めて医師の働き方改革ということでさせていただきたいと思います。これ、いろんなメディアなんかでも報道されておりますけれども、過労死ラインをはるかに超えている医師の方が現実にはまだまだおられるということが報道されております。 具体的には、これは今から五年ほど前、第十七回医師の働き方改革に関する検討会、ここに出された資料を見ますと、週六十時間以上勤務の医師、これ時間外労働換算で一か月八十時間ですから、ここが過労死ラインになるわけですけれども、その過労死ライン以上の医師が全体の四〇・五%、五年前には占めていたと。それから、その過労死残業時間の更に倍ですね、九百六十時間ではなくて千九百二十時間、だから過労死ラインの倍以上働いている医師が一割以上いると、こういったデータが出ているんですけれども、まず、これ今は改善していくという方向ではあるんですけれども、大臣、こういう状況を率直にどのように考えておられるのか、感じておられるのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 御指摘の調査、五年前ぐらいのやつですよね、この令和四年に同様の調査をしておりまして、これは時間外・休日労働時間、九百六十時間を超える医師の割合、約二一%と、四〇%から二一%に減少しています。それから、千九百二十時間を超える医師の割合、約四%へ減少しております。これ、一〇・五%であったものが四%まで下がっておりますから、傾向としては改善に向けて動いているというふうに受け止めていいかと思います。 また、今年四月の施行を控えて都道府県を通して実施した実態調査によりますと、今年四月以降に時間外・休日労働時間が年一千八百六十時間を超える医師は大幅に解消される見込みになっております。 このように、各医療機関における勤務環境改善の取組により、医師の労働時間縮減に向けた取組、着実に進んでいるというふうに私は認識をしております。 医師が健康に働き続けることができるこの環境整備というのは、医療の質、安全を確保するためにも極めて重要であって、この医師の長時間労働の是正については不断に取り組むべき重要な課題として認識をしております。 引き続き、これはもう各都道府県ともしっかり連携しながら、この医療機関への支援を行い、医師の働き方改革を進めてまいりたいと思います。
○梅村聡君 改善をしてきていると、種々取組もされてきているということで改善をされてきているということなんですが、今、令和四年調査というお話がありました。ただ、平成三十一年、令和元年、そして令和四年と調査が進んできているんですけれども、実は、令和四年度調査は、宿日直の待機時間は勤務時間に含めてオンコールの待機時間は勤務時間から外したと。前提が実はちょっと違うんですね。それから、令和四年調査では、宿日直許可を取得していることが分かっている医療機関に勤務する医師の宿日直中の待機時間を労働時間から除外をしていると。 つまり、どういうことかというと、この調査というのは多分、ドクターの方にあなた何時間働いていますかといって、そのアンケート調査を多分分析をしていると思うんですね。今まで、宿日直許可、これは労働時間規制を外してもいいですよと、だから、この病院は宿日直許可を取っているので宿日直の時間は労働時間に含めなくてもいいんですよという病院が今非常に増えてきていて、その時間の待機時間はこの労働時間に入れていないということでありますので、決して厚生労働省が頑張っていないと言っている意味ではなくて、そういった前提が少し違うんだということを認識した上で調査をもう少し詳しくやっていただきたいなということを指摘をしておきたいと思います。これ、また後日、いろんなレク等でまた教えていただければと思いますけれども、そういう状況が少しあるんだということを御理解いただければなと思います。 その中で、じゃ、なぜこの働き方改革を、まあ医師だけではないんですけれども、医療の場合はしなければいけないかという点でありますけれども、これは私、二つあると思うんですね。一つは、医師という仕事の労働者性に着目をして、やっぱり労働基準法との関係でどうなのかという面と、それからもう一つは、医療安全ですね。やはり、千九百二十時間、千八百六十時間が今回は上限になりますけれども、それでも過労死ラインの残業時間の倍働いているという方が医療をすることはどうなんだという、そういう面があるかと思いますが、厚生労働省としては、これ、どちらの面に今回、より重点を置いて、注目して取り組んでおられるのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) もう我が国の医療は、やはり非常に医師が献身的に長時間労働をすることで支えられてきていた、そういった側面があって、それがやはり働き方改革という労働者としての側面から見直されるというのが現在の状況であって、ただ、その過程で、先ほどから先生御指摘のような医療の質、安全、これについては同時に考えながらこうした働き方改革というものを進めなければならないという、まさにこの二つの連立方程式の中で適切な解答を模索しながらこの政策の策定を行ってきたというのが私の理解でございます。
○梅村聡君 そこは私と同じ認識だと思います。両方大事であって、そこをどう落としどころを見出していくかが大事だと思うんですけれども。 実は今回、この働き方改革、医師の働き方改革は、どっちかというと病院の医師というのを特にターゲットとしている、そういう政策が非常に多いんですけれども、例えば、今、地域包括ケアの中では、診療所もこれ二十四時間対応を求められています。まあ求められているというか、二十四時間対応すれば取れる加算があって、その加算を取るためには二十四時間、まあ医師だけではなくて訪問看護師さんとかいろんな方が待機しておいてくださいと、そうすればこの点数を取れますというような、そういう体制が今求められているんですけれども、この二十四時間対応していく例えば在宅診療所などは今回の働き方改革にこれ入っているのかどうか、この点についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。 今年の四月から施行されます医師の働き方改革におきましては、御指摘のような二十四時間対応をしている在宅医療を行う診療所も含めまして、医療機関の労働者となっている医師は全て対象となると考えております。 ただし、病院や診療所の院長さんの話がございます。院長は一般的には労働基準法上の労働者ではないと考えられていることから、その場合には、労働基準法における時間外・休日労働時間の上限規制や医療法における追加的健康確保措置の対象には含まれていないところでございます。 一方で、医師の働き方改革の影響も踏まえながら在宅も含めた地域の医療体制を検討することとなっているほか、タスクシフト、タスクシェアなど一連の医師の働き方改革の取組は、議員御指摘のとおり、医療安全の観点からも院長を含め全ての医師に意義があるものと考えられることから、厚生労働省といたしましては、都道府県等と連携しながら、地域医療が医師の長時間労働によって支えられることがないよう、引き続きこの改革に取り組んでまいりたいと考えております。
○梅村聡君 ありがとうございます。 今回の働き方改革はあくまでも労働者であるということでありますけれども、これ、現実には二十四時間対応している、これ、特に在宅医療とか、様々な分野というのはこれ当然あります。 患者さん側から見れば、このA先生は院長先生なので、別に夜中寝ていなくても二十四時間三百六十五日働いている方でも診てもらってもいいんだと、B先生は雇われなので、インターバルをつくったり休みがないと働けないと。でも、受ける、医療安全側からいえば、別に雇われているか雇われていないかというのは実は関係のない話でありまして、実はこの問題というのは結構見逃されているというか、二十四時間対応してくださいよということを国も、そして都道府県も医療計画の中では求めているにもかかわらず、その分野というのは、いや、労働者性があるんだ、ないんだということで分かれているとなっていますから、やはりここのところは、労働基準法ではないんだけれども、医療安全としてどうやって確保していくかということ、これをしっかりこれから考える必要があるんじゃないかなということを指摘しておきたいと思っております。 それで、じゃ、その百時間以上働いている方が、要するに過労死ラインの倍働いている方を過労死ラインまで引き下ろしてこようと思えば、週大体二十時間ぐらいこれは労働時間を削減しなければならないと言われているわけなんですね。どうやってこれを二十時間、週、削減するのかというメニューは、これいろいろ書かれております。 書かれてあるものをちょっと抜き出してみると、医療機関同士の連携や機能分化、労働時間管理の適正化、会議等の効率化、タスクシェアやタスクシフトによる削減、こういったものが主に挙げられているんですけれども、こういったメニューをやるだけで、要するに、働く仕事量が変わらないままに効率化をしたりタスクシェアをするだけで週二十時間というのはこれ確保できるのかと、削減できると見ているのか。この辺りはどう考えておられるか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。 医師の働き方改革の推進に当たりましては、医師の労働時間の管理だけではなく、業務の効率化を図ることが重要と認識しております。このため、各医療機関におきましては、これまでの医師の労働時間の現状を把握した上で、御指摘の取組や複数主治医制の導入など労働時間短縮に医療機関全体で取り組んでいただき、厚生労働省といたしましてもこうした取組に対する助言や財政的な支援を実施してきたところでございます。その結果、先ほど大臣からの御答弁でございましたとおり、医師の労働時間縮減に向けた取組は着実に進んでいると承知しております。 同時に、医師の働き方改革を進めるためには患者の皆様にも御理解いただくことが必要となることから、様々な広報素材を作成し、診療時間内の受診や複数主治医制等への理解の促進を図っているところでございます。 引き続き、医療機関における医師の長時間労働の改善に向けて、医療機関、医療従事者及び患者の皆様等の関係者が一体となってこの改革を進めることができるよう、厚生労働省としても取り組んでまいりたいと考えております。
○梅村聡君 いろんな御努力していただくということお話しいただきましたけど、私は、そういう努力も大事なんですけど、その医療の提供体制そのものを見直していくということを、例えば診療報酬とか保健局も含めてやっていかなければなかなか難しいんじゃないかなと考えております。 例えば、これ週二十時間減らすために、これデータ見ると、実は勤務医というのは一週間に平均して十五時間ぐらい、百時間働く超過労な医師がいたら、大体十五時間ぐらい実は外来をやっているわけなんですね。そうすると、総合病院で、そもそも常勤の医師が外来をやらなければいけないのかどうかという、実はこの問題が例えば出てくるわけなんですね。 今の報酬体系でいけば、総合病院の三割は外来での売上げですから、いや、そんなこと急になくしたら、とてもじゃないけどやっていけませんよといって、これ全部止まってしまうわけなんですけど、本来からいえば、特定機能病院とか総合病院は、外来は基本的に常勤の先生は、例えばですよ、やらないと。その代わり、入院とか検査をしっかりやれば採算が取れると。じゃ、その外来は誰がするんですかというと、そこはブースとして貸し出して、院内で開業していただいて、病院は家主として賃料をもらうと。まあそんな病院はないですけどね、今。例えば、例えばですよ。で、入院治療をしっかりやれば採算が取れますから、これは医師の働き方改革をしても病院の営業はきちんと経営ができますよと。 つまり、中で時間を効率化するだけではなくて、医療の提供体制の将来像を決めて、それに向けての診療報酬をつくることによって本当の働き方改革はできるんじゃないかと。これはもう非常に大きな問題ですので、今日ここで個別のお話はしませんけれども、そういった全省挙げてのその議論をしていかなければ、ちょっとこの効率化、タスクシフト、タスクシェアだけでこの目標を達成するのは私は難しいんじゃないかなと思っておりますので、その点は指摘をしておきたいなと思っております。 済みません、ちょっと時間もありますので、次の話題に行かせていただきたいと思います。医政局長、ありがとうございます。 実は、前から質問は準備していたんですが、ちょうど昨日、朝日新聞の報道に出ましたのでちょっと御紹介をさせていただきたいと思いますが、一九九七年の臓器移植法施行後、ですから、ちょうど今年で臓器移植法が、脳死移植ができるようになって二十七年目ということになりますけれども、この二十七年間のうち、全国の大学の附属病院、これは全部で今百四十四施設ございます。この百四十四施設で上位の二十施設、百四十四の中の上位二十施設だけでこの四百一件の臓器提供のうち二百二十六件を占めていると。だから、百四十四全国にあるんだけれども、二百二十六件、全体の六割は実は上位二十の施設だけで行われていまして、ゼロの施設、つまりこの二十七年間一度も臓器提供したことがない大学病院、附属病院は五十九施設、四割を超えているということになっております。 それから、厚生労働省のデータでも、これは昨年の十一月十五日の第六十五回臓器移植委員会、参考資料一というところ、ここの二十三ページに、全国で臓器提供ができる施設は八百九十五施設あるんですけれども、その中で体制が整っているところは四百三十七施設と、実は半分にも満たないんだと。しかも、その臓器提供を経験したことある施設数は、令和元年は七十施設、八百九十五のうちですね、令和四年は六十七施設ということで、一割もないわけなんですね。しかも、年度が過ぎても全然増えてこないということがありますけれども、こういった現状がなぜ起こっているのか、どう今認識をされているのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、平成九年の臓器移植法施行から令和五年九月までの期間で、大学附属病院百四十四施設のうち、臓器提供、脳死下の臓器提供を実施していない施設が四一%ございます。 この大学病院によらないんですが、脳死下の臓器提供を実施する施設の偏り、これについて厚生科学審議会臓器移植委員会で検討を行っております。その結果、令和四年三月に取りまとめを行ったのですけれど、その中では、やはりマンパワーの不足、それから患者家族への対応に丁寧なフォローが必要なものですから、これに関して医療従事者が負担を感じること、こういったことが指摘をされております。 これにつきましての対応ですけれど、厚生労働省といたしましては、こういった指摘を踏まえまして、臓器提供の経験が豊富な医療機関、ここから、そうではない他の医療機関に対して、人材派遣の支援ですとか、家族への対応も含めた平時からの人材の教育、発生時のノウハウの助言、こういったことを事業内容としております臓器提供施設連携体制構築事業、こういったものを進めているところでございます。
○梅村聡君 いろいろと進めていただいているということ、これは非常にこれからも頑張っていただきたいと思いますけれども。 私、この状態が一番良くないなと思っていますのは、これ、臓器移植法の第二条ですね、第二条は、この死亡した者が生存中に有していた自己の臓器の移植術に使用されるための提供に関する意思は尊重されなければならないと。つまり、私の臓器は使っていただいていいですよと、この気持ちは基本的には満たされないといけないと、これがこの法律の趣旨ですけども、現実には、これ四割の大学附属病院、そして五類型の施設も九割のところが一年間に経験をしていないと。そうすると、全国で相当な臓器が提供ができる地域とできない地域が偏在しているんじゃないかと。これは第二条に書いてある提供の意思をきちっと実現できているのかと、ここが問題意識として持っておりますので、まずここをしっかりいろんな施設でできるようにしていくということが大事じゃないかなと思っております。 それで、一九九七年に法律改正が、法律ができまして脳死下での臓器提供ができるようになりましたけれども、二〇〇九年ですね、二〇〇九年にこの法律が改正をされました。改正をされて何が変わったかというと、運用上は、それまでは、二〇〇九年、施行は二〇一〇年ですけども、この法改正前は、亡くなった、脳死になった方が書面を残していて、かつ家族が提供してもいいですよと、この条件でなければ提供ができなかったわけですね。これ、条件一とします。 で、二〇〇九年に法改正行って何ができるようになったかというと、二番目ですね、死亡した方が生存中に臓器提供しない意思を書面により表示している場合であって、遺族が臓器提供に承諾をしているとき、つまり、ドナーカードというのはひょっとしたら引き出しにあったりとか見付からない場合もありますから、そういった場合は御家族の承認で摘出することができる。ここが新たに増えたことによって、増えるんではないかと、脳死移植が増えるんではないかと進んできたわけですけども、現時点で、今申し上げた一番と、それから二番、これどういう割合で臓器提供がなされているのか、これ教えていただきたいと思います。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 公益社団法人日本臓器移植ネットワークによりますと、改正臓器移植法が施行されました平成二十二年七月の十七日、そこから令和四年末までの十三年間の平均で申し上げますと、脳死下での臓器提供実施件数は、御本人の意思表示による件数が約三割、御家族の承諾によるものが約七割でございます。また、直近、令和四年の単年で申し上げますと、御本人の意思表示による実施件数が二割、御家族の承諾によるものが八割となっているところでございます。
○梅村聡君 ですから、三割部分が今十割になったり、二割が十割になったりしているわけですから、単純に考えれば臓器提供は三倍とか五倍に本当は順調に増えなければいけないはずなんですけれども、現実は、さっき教えていただいたように、施設が対応ができないと。それから、施設が対応できるのも地域差が物すごくあるので、せっかく新しい条件で臓器提供ができるようになったにもかかわらず、それを満たすような増え方はしていないということが今の状況だと思っております。 これ、臓器移植学会の方、移植学会の方にもいろいろお話を聞いていると、実は、世界では日本は比較的臓器提供が少ない国でありますけれども、臓器提供しますかと、こう提案をされて、そして御家族が、それだったら臓器提供させていただきますと、実は、提案をして、そして臓器提供につながる割合は実は世界的にそんなに差がないと言われているんですね。例えば、アメリカは何十倍、韓国も十数倍、日本より多いと言われていますけれども、臓器提供しますかという提案を受ければ、そこから先の率というのは世界で余り差がないと言われているわけなんです。 そうしますと、日本が実は取り組まないといけないことは何なのかというと、いわゆる法的脳死判定をする前に、御家族に、脳死かもしれませんと、脳死の場合は臓器提供という選択肢がありますよと、こういう案内をきちっとできるかどうかというところが実はポイントになっていまして、人がそろっていないから、そういう提案もできないから臓器提供にはつながらないというのが今のざっくりとした日本の状況じゃないかなと思っております。 そこで、昨年の七月六日、第六十四回臓器移植委員会のこの資料二のところに、ドナー候補早期情報共有制度、これが実は提案として出されているんですね。 これ、どういうことかというと、昏睡状態になった、交通事故であったりとかいろんなことがあると思います、そういう方が出たときに、もちろん御家族にも説明はするんですけれども、臓器移植ネットワークの中に相談窓口のようなものをつくって、そこにそういった状態になっているよということを情報共有することができればそういった御家族への説明の機会も増えるんじゃないかという、こういう提案がなされているんですけれども、これ、厚生労働省としてどう受け止めておられるのか、これからどう取り組むのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(大坪寛子君) 先生御指摘のドナー候補情報共有制度、これは、脳死が強く疑われて臓器提供の可能性のある患者様を医療現場が把握し、拠点施設に早期に情報共有する体制を構築するための仕組みでございます。これ、令和六年度からの実施を予定をしておりまして、その実施に当たって、現在、拠点施設を一月に公募した上で、その選定作業を行っているところでございます。 先生御指摘の具体的な課題については、これだけではないわけですけれど、その課題の解消の一つとしてこの情報共有制度をこれから始めることとしておりまして、現段階でこれの成果など見通せるものではありませんが、令和六年度にこの制度の運用を開始して以降、また引き続き検討してまいりたいと思っております。
○梅村聡君 実は、我が党の中でもこの議論というのは今やっておりまして、要するに、御家族とか関係者の方に、脳死とはどういう状態なのですかと、今は法的脳死ではないんだけれども臨床的には脳死になっている可能性が高いですよと、どうしますかと、この提案ができれば増えるんじゃないかなと思いますけど、今日の質問で分かってきたことは、それに対応できる医療機関のマンパワーも少ない、コーディネーターもいない、予算もないということでありますから、私は、この共有制度だけをつくっても、恐らくすぐには成果が出ないんじゃないかというふうに思っております。 そこで、武見大臣、我々の党の中でもいろいろこれを議論しておりまして、もちろん予算が十分配分されて、人も用意をできて、そしてこの制度があればそれは鬼に金棒なんですけれども、やっぱりそういうものがいきなりできるわけでもないということで、やっぱりこういう制度を臓器移植法の中で何らか規定をするという、そういう選択肢も私はあるんじゃないかなと考えておるわけですけれども、そういった考え方について武見大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) ドナー候補情報共有制度というものについては今局長から御説明をさせていただいて、まずこの制度を現状で確実に実施をして、その効果がどこまで表れてくるか、それをまずはしっかりと見極めていくことが必要だろうというふうに思います。その中でその課題を把握をして改善をしていく、それを基本とすると。 この臓器移植法改正が必要かどうかという議論、これなかなか難しい議論で、政府の方から議論するのか、あるいは議員立法として立法府で議論するのか、いつも大きな基本的な課題になっております問題でありますので、今私がこの場でこうしたらいいという点を申し上げるのはちょっと難しいかなと思います。
○梅村聡君 政府としては、この法律自体が議員立法だということもありますので、お答えもしにくいかと思いますが、私は、やはり法律の中で何らかの形ができることで人が育ったり予算が確保できたりと、そういう道も私はあるんじゃないかなと思っておりますので、我が党もいろんな政党の皆さんとこういった議論をしていきたいということを最後に申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。今日はよろしくお願いいたします。 私も、訪問介護の基本報酬引下げについて、本国会でもう常にどこかで質疑が行われているような感じで受け止めています。この問題、また質問するのかというふうに思われるかもしれませんけれども、三月十八日に行われた社会保障審議会の介護給付分科会でも改めて同じような意見表明される方たちがいらっしゃったということで、あえて私もここで取り上げさせていただきたいというふうに思います。 私は、今回、厚労省が引下げの根拠として数字を示している介護事業経営実態調査、ここに着目しながら質問したいというふうに思います。 次期介護報酬改定で訪問介護の基本報酬が二・三四%引き下げられたというところが今大きく取り上げられているんですけれども、厚生労働省は、介護事業経営実態調査の結果、収支差率が七・八%と他のサービスに比べて高いことを基本報酬の引下げの理由ともしていたということで、例えば、とはいえですよ、訪問回数の別の分析でいけば、二千一回以上の訪問介護の事業所と二百一回から四百回での収支差率の大きな隔たりがあるというような指摘も一方であります。 このように、都市部のサービス付き高齢者向け住宅を訪問する事業者と過疎地域の一軒一軒を移動時間を掛けて訪問する事業者を同じ数字でくくって経営実態として議論の俎上に上げているから、実態を分かっていないというこの皆さんの声につながるんじゃないでしょうか。 ですので、今日お聞きしたいのは、経営実態調査で調査内容は実はサービスを詳細に分けて行っているのに、しかし、肝腎なところで結果を一くくりにして議論の俎上にのせてしまうこの仕組み、この仕組みの影響について大臣はどういう認識をされているのか。 同時に、今日の午前中にも答弁がありましたが、四月からの改定の効果検証について、介護給付分科会の介護報酬改定研究委員会の方で、既に今年の九月に実施予定の調査内容について検討が進められています。この調査の中で、地域の実情や事業所規模を踏まえた効果的かつ効率的なサービス提供の在り方に関する調査研究事業というものが挙がっていますので、この地域要件やサービス付き高齢者向け住宅といった態様別の調査、これをしっかりと実施をまずしていく必要があるというふうに考えますが、大臣、この二点についていかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) まず、この訪問介護を含む介護サービスの介護報酬について、介護保険法においてサービス類型ごとにそのサービスに要する平均的な費用の額を勘案して設定することとされています。このために、介護事業経営実態調査によりサービス類型ごとの収支差率を把握をして、介護事業所の経営状況を十分踏まえながら、社会保障審議会の意見を聞いた上で報酬改定を実施しております。 ただし、平均的な収支差率のみならず、訪問介護については、委員御指摘のような延べ訪問回数、それから地域区分、それから同一建物減算を算定されているか否かに関わる事業所の収支差率についても介護事業経営実態調査等で把握をしつつ、社会保障審議会にお示しし、そして議論をした上できめ細かく対応はしてきております。 具体的に、今般の介護報酬改定においては、こうした地方の状況を踏まえた改定の内容として、中山間地域などで継続的にサービスを提供する訪問介護への加算の充実を行うということとしているほか、同一建物等の居住者へのサービス提供割合が多くなるにつれて訪問件数は増加し、移動時間や移動距離は短くなっている実態を踏まえて、同一建物等の居住者へのサービス提供の更なる適正化を図ることとしております。 このような、先生御指摘の観点も踏まえて、この今のような対応についてこれから実施をしていこうとしているところであります。
○田村まみ君 指摘したこの訪問介護に含まれるところの事業所のサービスの提供の仕方の違いであったりとか地域別の勘案を加算でしていくという答弁が間でありました。 この加算では結果対応しているというのは最後に残る答弁なんですけれども、七・八のところに着目して基本報酬が下がってしまうというところ、ここが要は一くくりにして数字を出して議論してしまうというところに大きく私は関係していると思うんですよね。 だから、その加算では対応していると言うけれども、この基本報酬が下がるということに、この一くくりにしてしまっているということへの影響というのはちょっとどう考えているのかなというふうに、もう一度お伺いしたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) これ、介護保険に関わる報酬の配分全体を考えて、やはり施設介護といった分野は、老健あるいは特養等を見てみますと、実は施設介護についてはこの収支差率は相当やはり低くなってきておりますし、また赤字傾向が現実には存在をしております。 そうした中で、この訪問系というものについては収支差率が非常に高い。そういう高い中で、その基本給に関わる適正化を行いつつ、しかし、実際にその中で、訪問介護系でも四割近くの赤字を出している中小事業者がいるわけであります。そうした中小事業者については、実際にその経営基盤というものについて、それをやはり人件費という形の特別加算措置を通じて人件費を出していただいて、そしてそれによって間接的にその経営基盤というものを強化していくという、こういう考え方で実際に整理をさせていただいたというのが今までの経緯でございます。
○田村まみ君 ちょっと午前中の議論も聞いていて、あえてお伺いしたいんですけれども、九月から実態の調査はするというようなところが発言として、答弁としてありました。九月からの調査で一体いつまでにまとめるのかということもそうですし、じゃ、その対応はといったら、令和八年度からのところにそれをのせていくというような答弁がありました。 本当に、実態が見えたときに、その八年度まで寝かしておくというのが、今ここでそうやって答弁されたということで事実として残るというよりかは、私は、これ、ここまで、これまでも積み上げて、介護給付分科会で皆さん議論する中で、そのメンバーの人たちがこれだけ発言をしているということを重んじれば、今回のこの調査の扱い方をもう少し柔軟に考えていくというようなところは大臣として見解としてお持ちじゃないでしょうか。 済みません、これ通告していないんですけれども、午前中の議論聞いて、答弁聞いて、で、私も同じ質問準備していたので、本当に疑問に思ったんです。そこまでの御認識がある中で、令和八年でいいというふうに判断されるのか、状況を見て柔軟に対応していかなきゃいけないというようなところは今の時点でももう全くお考えとしてないのか、どうでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 今の時点では、やはり、この令和六年度の実施予定の介護報酬改定検証・研究調査において、地域の特性や事業所の規模などを踏まえて、この社会資源の乏しい地域を中心に、小規模な事業所を含め、このサービス提供の実態を総合的にまずは調査をするということを私は考えます。 そして、そうした調査を踏まえた上でのその課題確認、それから解決のための仕組みをこれまたしっかり丁寧に議論をさせていただきながら、その上で、予定では、実際にこの介護報酬は三年ごとの改定でございますから、この場合には、二年たって、三年目に改定に関わる検討が行うことができるというその既定方針を今の時点においてはきちんと維持をしておきたいと思います。
○田村まみ君 既定方針は維持という答弁でした。 一つだけこの中で要望して答弁いただきたいんですけれども、調査研究事業、済みません、私も今紙で出してこなかったので、でも五つぐらいあったと思うんですね。優先的に今のこの課題については取り組むというところ、そこは明言いただけませんか。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 今回の介護報酬改定に関する改定検証の事業、令和六年度は四つ御提案しておりまして、その中でも、今四番目に挙げておりましたこの小規模事業につきましては、大変各委員の御関心も高いということでございますので、これについては優先的にというか迅速に取り組んでいきたいと、このように考えております。
○田村まみ君 迅速にということは、九月が一応めどなんですけれども、そこのめどの中でも早めにその調査票ができ上がって取りかかるということを今迅速にという答弁でいただいたというふうに受け止めていいんでしょうか。
○政府参考人(間隆一郎君) この調査、改定検証につきましては、調査票なども、各委員に、要するに、我々が勝手に作るのではなくて、委員の御意見も踏まえてしっかり作り込んでいきたいというふうに思います。 その上で、実際のその調査自体は九月ぐらいになるかもしれませんけれども、その結果の取りまとめを、それをできるだけ迅速にやっていきたいと、このように考えています。
○田村まみ君 まあ、是非、今の答弁をこの分科会に出ていらっしゃるメンバーにも見ていただいて、調査票を早く作っていくというところもコンセンサスが取れればできるというふうに受け止めましたので、この国会の答弁を聞きながら、またこの給付分科会の皆さんに議論を委ねたいというふうに受け止めました。 この介護保険サービス、公的保険の中で運用されているんですけれども、営利事業で運営されている方たちもいらっしゃって、そこで支えられているということもあります。もちろん、事業継続には、営利事業なので利益が出なければ事業として継続はできません。 今回の訪問介護の基本報酬の引下げは、ほかのサービスより利益率が高いということを厚労省が引下げの理由としているというふうに皆さん現場では受け止めています。ですので、訪問以外を含めても、介護の事業をされている現場からは、利益を出してたたかれるなら撤退も考えないといけないという声が広がっている、これが急がなきゃいけないと言っている一つの私は理由だというふうに思っております。 そこでお尋ねします。 介護保険事業者の適正な利益というのはどの程度だというふうに厚生労働省は考えていらっしゃるのでしょうか。目安をお示しください。また、適正な利益率の設定があるとして、設定を設けることで弊害が出るということは認識されないんでしょうか。大臣、どうでしょう。
○政府参考人(間隆一郎君) 先にちょっと一旦お答えさせていただきます。 介護報酬改定は、これは委員御案内のように、介護事業所の経営状況や保険料等の国民負担、介護保険財政に与える影響なども踏まえた上で、社会保障審議会の意見を聞いた上で定めるものですので、事業所の適正な利益とか収支差率について、一律にここ以上は駄目なのだとかいうことを設けることは考えておりません。 その上で、今般の介護報酬改定につきましては、先ほど大臣の方からも御答弁申し上げましたように、介護保険制度全体のバランスを取って財源配分も行う必要のある中で、介護現場で働く方々の処遇改善を着実に進める観点から、訪問介護について、基本報酬の見直しを行いつつも、処遇改善加算については他の介護サービスより高い加算率を設定することとしております。その意味で、それ以外にも、みとり期の利用者のサービス提供を行った事業所に対する加算でありますとか、認知症に関連する加算などを充実することなどによりまして、訪問介護は改定全体としてプラスというふうにしたところでございます。 この在宅サービスを大事にするという思いについて、我々何ら変わらないわけでありますけれども、こうした加算なども充実することで質の高いサービスを提供しようと取り組む事業所を後押しをしたいと、こんなような思いでやらせていただいております。 また、処遇改善加算につきましても、現場の介護職員等の人材確保、処遇改善に着実につながるように、取得促進に向けた環境整備を強力に進めてまいりたいと、このように考えているところでございます。
○田村まみ君 結局、そうやって質の高いサービスを提供するために加算を取ってやったら全体の利益率は上がっていくというふうになると思いますので、その結果、でも、次の報酬改定のときにそれがどう評価されるのかというのが、今回の数字を見て、こういう仕打ちを受けているというふうなのが現場の受け止めなわけなので、そこに対してのジレンマは、私はこの今回のことで相当生まれているというふうに認識をしています。 介護経営実態調査の訪問回数別の分析を見ますと、有効回答数は一千三百十一件、そのうち訪問回数が四百以下の事業者は四百三十九件ですので、全体の三三・五%です。収支差率は、二百回以下のところが一・二%で、二百一回から四百回が一・四%です。 今回の基本報酬が二・三四%引き下げられるということは、三分の一の事業者が実際に今、今後は加算を取れるようにサポートしていくとはいえ、これまでやれてこなかった実態があるということと、今頑張ったとてどうなるかが分からないというようなことで、実際に倒産の危機にあるんではないかというふうに私は考えています。 是非、私も、介護保険を担っているのはもちろん現場でサービスを提供していただいている従事者の人だということも重々承知していますし、一方で保険料を納める人たちの生活もあるということで、財政の規律を入れていくという視点での報酬改定での議論があったというのは、理屈上、みんな頭では分かっているんです。しかし、これだけの声が出るということの課題認識が、今回、この実態調査を少しでも私は早く進めて、その実態調査に基づいて早く変更していくというのが私は重要だというふうに思っています。 二月に、実は武見大臣に、UAゼンセンという産別の賃上げの交渉に向けての要請をお願いしに私も一緒に同行させていただきました。そのときに、前回の臨時国会の中での私質疑のときに、介護従事者の皆さんの、産業別の平均年収、そこから大きく乖離しているということに対して、是非早めに取り組んでほしいと、このままでいいのかというような議論をさせていただいたので、その中の一環として、今回の賃上げ、いろんな要望をさせていただいた中でも、改めて介護のところお願いしたいですというふうに私申し上げたんですよね。そのときに、実は、その瞬間からもう大臣は、この訪問介護のところは加算でしっかりこうやって見ているんだという御説明を私にしていただいたんですよ。私、はっきり覚えているんです。 ここまで実は悪いことだというふうに現場が受け止めるって、大臣、あの時点で思っていらっしゃらなかったんじゃないのかと思うんです。あのときとこの介護報酬が決まったとき、加算で、本当に頑張っている、地方での中山間地を支えている訪問の人たちに、これだけ加算で人件費がしっかりと上乗せできるような感じで制度整えたから、よし、みんな、これで整ったし、一緒に頑張っていこうって、大臣、その時点では思っていたんだと思うんですよ、私。だけど、蓋を開けてみたら、実際にこういう状況、現場の声が出てきたというところの中での、私、この実態調査を少しでも早くしてほしい、八年度ありきじゃなくて、行動を起こすというところ、そこを見せていただきたいなという思いで今日実はあえて質問させていただきました。 なので、そこに対する思いと、改めて、産業の、全産業平均にしっかりと近づけていかなきゃいけないというところの、その時期も含めて、意気込み、もう一度お願いしたいです。
○国務大臣(武見敬三君) 私もはっきり覚えておりまして、介護従事者に係る賃上げというものの重要性、特に介護労働者が実際に現場から離れて他の業種に移っていってしまうというこの実態というものは、確実に様々な賃金に関わる課題から派生して起きてきているということが推測されておりましたから、この点を私は問題意識として共有しているということを申し上げていたわけであります。その上で、実際に介護に関わる在宅についての支援、これを地域に係る包括的な地域医療の中の一つの大事な基盤として重要視する従来の考え方は全く変わっていませんということも私、あのときもお伝えしたかと思います。 ただ、今非常に、御指摘のような基本料を下げるということについては、それを重視しなくなったんだろうというふうにみなされてしまうという、そういう傾向が現実にあるということは実際にある程度予測はしておりましたけれども、非常に今厳しく御指摘を受けているということについては、やはりそれは深くきちんと受け止めて、その上で、この令和六年度のその実態調査というものについては、今局長からもこれを迅速に進めて、それを取りまとめるということを申し上げたわけでありますから、そのもし結果に関わる課題、そしてまた解決方法等の議論がそこからまた始まれば、そこで新たな考え方がそこから出てくる可能性は出てくるわけであります。 ただ、現状では……
○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、お答えは簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(武見敬三君) 申し訳ありません。 やはり、この介護労働者における賃金の引上げを、たとえ小規模事業者であったとしてもそれを着実に行っていただいて、そして、より質の高いサービスにもつなげていただく、それがまた間接的にもこの小規模事業者の場合には経営の基盤の改善に貢献していくことになるんだと、こういう考え方で制度をつくらせていただきました。是非御理解をいただければと思います。
○委員長(比嘉奈津美君) おまとめください。
○田村まみ君 実際に倒産してしまえばもう取り戻せないというところ、それが現場の声ですので、しっかり見ていただきたいと思います。 本当は最低賃金について質問したかったんですけど、これで終わります。ありがとうございました。
○委員長(比嘉奈津美君) しばらくお待ちください。 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(比嘉奈津美君) 速記を起こしてください。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 総理は、政府による公的賃上げを行うということで、全就業者の一四%を占める医療・福祉分野の幅広い現場で働く方々に対し、物価高に負けない賃上げを確実に実現するというのが所信表明だったんですね。果たして、今度のトリプル報酬改定で現場に物価に負けない賃上げというのは届いているかどうかと、これが問われると思うんですね。 診療報酬改定の方から入りますけれども、ベアアップの評価料、ベースアップ評価料というものが付きました。これによりますと、令和六年が二・五パー、令和七年が二パーと。で、物価の上昇率はどうなっているかというと、二〇二三年の物価上昇率というのは、二〇二〇年比で見ても五・六%という上がり方なんですよね。全然追い付いていなかったんだけど、もうこの時点で既に物価高に負けているんじゃないかと。大臣、どうですか。
○国務大臣(武見敬三君) この令和六年度の診療報酬改定において、政府経済見通しでこの令和六年度の全産業平均の一人当たりの雇用者報酬の伸びが二・五%であり、物価上昇率と同水準と見込まれており、こうした見込みと整合的にベースアップを求めるという観点で、物価高に負けない賃上げとしてのこの令和六年度プラス二・五%、令和七年度プラス二・〇%のベースアップを実現するために必要な水準の改定率を決定をいたしました。このベースアップ評価料の新設等をまた同時に実施したところであります。 このような診療報酬について、二年に一度の改定時に、医療費や物価、賃金の動向、そして医療機関等の収支や経営状況、保険料などの国民負担、さらに、保険財政や国の財政に関わる状況を踏まえていることが極めて重要であります。今般の診療報酬改定によっても、この確実な賃上げが実施できるよう取り組むことによって、御懸念の問題にならぬように私どもとしては努力しなければならない、そして、物価の上昇に負けない、そうした賃上げを実現していかなければならないと考えています。
○倉林明子君 入口のところから差があるよということを指摘したかったんでしょうね。 実はこれ、春闘の回答状況がもう出始めておりまして、もう実にシビアなんですよね。医労連が、医労連傘下の組合の回答が始まっておりまして、現在寄せられている回答は百二十五件、一次回答。ここで、ベアの二・五%を超えた回答というのは二か所だけなんですよ。現時点で、昨年を下回っているという回答にとどまっているのが全回答の六割を占めているんですね。 医療現場に賃上げ届いていないんですよ。この実態、どう受け止めますか。
○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘のこの回答結果については、現時点ではまだ春闘の途中の段階でありますから、一概にその評価について申し上げるというのは私はまだ難しいだろうと思います。 いずれにしましても、今般の診療報酬改定では、令和六年度にプラス二・五%、令和七年度に二・〇%のベースアップを実現するために必要な水準の改定率を決定したところでありまして、これまでも多くの医療関係団体にお集まりをいただいて、そして総理や私からもこの賃上げに向けた要請を行いました。それから、関係団体と協力をして、医療機関向けのオンラインセミナーなどもこれ複数回開催をいたします。こうした努力を、その現場での賃上げが進むよう、医療機関へのこうした働きかけというのにまさに今力を入れているところであります。 引き続き、この関係者の皆さん方に対する周知などによって確実に賃上げを図るとともに、今回の改定による措置のフォローアップの仕組みについて、賃上げの状況について把握をさせていただきたいと思います。
○倉林明子君 ベースアップの評価料で物価高に負けない数字を出しているということなんだけれども、トータルの報酬改定率〇・八八なので、物価高に全体として追い付かないんですよ。 実際に、急性期病棟の評価の見直しというのがありまして、病院によっては大きな減収が見込まれるというところも少なくないです。さらに、今回のベースアップの評価料というのはあくまで特例ということで、これ次の改定のときに担保があるのかということから踏み切れないという声を伺っております。加えて、診療所は、これベースアップの評価料が一・二パーなんですね。病院と診療所を持つ法人ということになりますと、同じ職種で賃金格差につながっちゃうんですよね。これも賃上げできないという理由になっているんですよ。 全体として、賃金のベースアップの評価料だけではこれ物価に負けない賃上げという回答が出せないという実態をよくつかむべきだと思います。 次に、介護報酬の問題です。 これ、訪問介護の基本報酬の引下げは、在宅介護を支え続けてきたヘルパーに対して屈辱的だと思うわけです。これ、十二年前からの比較を、基本報酬のところを入れていますけれども、このマイナスの幅って非常に大きいんですね。 こういう抗議の声が出ることも予想していたというようなお話ですけれども、こういう評価が下げられ続けてきたということが本当に怒りを買っているわけですね。ホームヘルパーの国賠請求原告団、今訴訟になっていますけれども、この調査報告がありまして、在宅介護を支えるヘルパーの年収というのが百十万円未満、年収ですよ、百十万円未満、これが四七%、およそ半分になっているんですね。 今回の基本報酬の引下げというのは更なる賃金の引下げにつながりかねないと。このままじゃ、私、在宅介護ってもたないと思うんですよ。どういう認識でしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 在宅介護の重要性というものについては、私どもも基本的な考え方は全く変わっておりません。そして、その中で、特にこのいわゆる加算を通じた措置を、もう他の分野と比べてみてもかなり高い加算の改定率を今現在準備をしていて、しかも、その手続を極めて簡略化し、迅速にできるようにして、そして今までこういう加算を取りにくかった小規模事業者の人々、皆さん方もしっかりと加算が取りやすくさせることによって、こうした賃金の財源を加算を通じて確保していただいて、その経営の安定化にもつなげると、こういう考え方で私どもやらせていただいております。 是非、この考え方について誤解なきよう、御理解をいただけるよう、我々は努力しなければいけないだろうと思っています。
○倉林明子君 誤解じゃなくて実態なんですよ。これまでだって、ここの、こういう介護事業者がどういう実態になっているかというと、やっぱり報酬が少ないということから倒産、廃業というのが相次いでいるんですよ。増加傾向ですよ、介護事業所。 こういう介護事業所の倒産や休廃業の状況というのは右肩上がりで経過を取っているんだけれども、中でも訪問介護事業所の割合が増えているんですよ。実際に、二〇二三年、東京商工リサーチの調査結果によりますと、介護事業者の倒産百二十二件、高いです。訪問介護事業者は五割を占めています。休廃業、これ五百十件ありました。この中で訪問介護事業者が占める割合、七割なんですよ。潰れているんですよ、今でも。 こういうところが一体どうなるのかということで、計算上は加算を取ってくれたらプラスになって大丈夫って繰り返し説明するんだけれども、実際に計算してみたらどうなるかという試算を私も現場からお聞きしております。最大二四・五%の処遇改善加算ということで、最大の加算を取っても、結果マイナスという試算が出ているんですよ。十四か所の訪問介護事業所を持っている法人の加算を取った場合の試算、十四か所で何と年間四千万円を超える減収になるというんですよ。 事業継続が困難になるという現場の実態を踏まえた、こうした現場の実態見て、三年後の報酬改定に参考にするというようなことだったら潰れちゃうんですよ。直ちに再改定検討すべきだと私は思います。
○国務大臣(武見敬三君) 私どもとしても、そうしたその事業者の倒産というものがあってはならないと思っております。 したがって、実際にその加算措置の迅速化によるそうしたその収益というものの確保、それによる賃上げ財源の確保というのが実際に私どもの主な課題としてあるわけです。それを実行しつつも、なおかつその経営基盤についても実際に調査を同時並行的に行って、これ六月から施行でありますから、そして、それを九月から十月ぐらいまでにかけてその調査というののその取りまとめを行っていこうという考え方を同時並行的に持っております。もし、そこで御指摘のような課題がもし深刻化するようなことがあったら大変ですから、その場合には迅速な対応がまた必要になってくるんだと思います。 しかし、基本的には、こうした調査を踏まえて、通常であれば三年目に実際には改定するという、その考え方で対応するというのが基本になっていることは、やはりあえて申し上げなければなりません。
○倉林明子君 この三年の影響というのは非常に大きいものがあるからこそ、先ほど来前倒しの調査や対応が必要じゃないかという議論もありましたよ。私は、これ実際に試算してみてこんなに重大な影響が出ているということは、直ちに事業継続困難というような影響が及ぼしかねないから申し上げているんですよ。 地域包括ケアシステムというのは、住み慣れた地域で最後まで暮らせると、これを支えるということですよね。これは、サ高住中心に行っているような訪問介護事業所では果たせない役割なんですよ。地域で小規模で、よく知って支え続けてきた事業所、ここが決定的なダメージを受けるという声なんですから、私は改めて、さきの答弁に戻ることなく、現実、現場を見て、潰されるようなことがないような手当てが必要だと、報酬の再改定、さらには公費での積み上げ等ですね、潰さない、やめない、こういう支援が要るんだということを強く申し上げたいと思います。 障害福祉の基本報酬について伺います。 物価高と危険水域の職員不足にあえぐ現場、衝撃を与えております。特に生活介護、一部上がったというものもありますけれども、生活介護は利用者規模で年間数百万円の減収の見込みということを伺っております。加えて、今回初めて時間払いの導入ということまで入ってきています。小規模な事業所ほど加算を取ろうにも取れない。で、職員募集しても応募自体がないんですよ、今。そういうところに基本報酬の減額じゃなくて増額が要ると、時間払い撤回ということが必要だということを申し上げたい。 続けて聞きます。 この危機的な危険水域にあるその募集、採用できないという実態を障害者団体のきょうされんが調べられました。募集人員に対して採用できた職員は五七%にとどまっていると。更に一層困難な状況になっている中で、もう一つ調査ありまして、社会福祉経営全国会議というのが調査やっていて、これどういう調査か。ハローワークからの応募が全くなくて、職員紹介会社から連日のように電話やファクスが入る現状が浮き彫りになりました。推定年俸の三から四割の手数料を取られると、ところが、採用しても続かない、質の確保もできていない、こんな声が寄せられているんですね。適正な有料職業紹介事業者に認定を受けている事業者でも同様のことが起こっております。厚労省の職業紹介事業報告でも、常勤職員の手数料平均は介護職で何と四十七・五万円に達しているということになっております。年間数百万円もの負担になる事業所さえ出てきております。 そもそもですね、大臣、よろしいか。報酬は利用者、そして職員の処遇に充てられるものだと思うんですよ。こんなふうに紹介料に公費が支出されると、こうした事態拡大している、適正と言えるんでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) まず、最初の時間給、時間単位払いの導入を撤回せよという御意見がありました。 今回の報酬改定、生活介護についてサービス提供の実態に応じた評価を行うために、この利用者ごとのサービス提供時間に応じてきめ細かく基本報酬を設定させていただいております。そして、サービスの質を評価する観点から、医療的ケアが必要な方などの支援体制を整えている場合の加算の拡充などとこれ併せてこうした仕組みを講じているところでございます。 それと同時に、この事業所における支援の実態に応じた一定の配慮を講ずることとして、具体的には、利用者の心身の状況などにより当日の支援時間が短くなった場合、それから、障害特性などにより利用時間が短時間にならざるを得ない場合など等に配慮することも検討しているわけでございます。 そういった、よりサービスの質を勘案した報酬体系にしたいという考え方があることは御理解をいただきたいというふうに思います。 それから、ハローワークではなくて、この有料職業……(発言する者あり)あっ、御指摘のこの診療報酬、介護報酬、障害福祉サービス等の報酬は、医療機関や介護福祉事業者が提供するサービスの対価を定めるものであると。医療機関等が必要な医療等の提供を行うためにその提供体制を確保することが重要であり、そのために診療報酬等の収入を元に人材確保を含めどのように支出するかということについては、これはやはり個々の医療機関などにより判断されるものであるというふうに考えます。したがって、お答えはこれでございます。
○倉林明子君 いや、物すごい負担になっているんですよ。ただでさえ賃金上げたいんですよ、現場は。だけど、人は来ないし、派遣会社、紹介会社から頼んだら人件費分食っちゃって、今頑張っている人たちの賃上げに回せないという現実ですよ。適正みたいなこと言われたら本当に困るんです。 福祉にとどまらず、医療や介護の現場でも同様の事態が起こっているわけです。私ね、公費や保険料によって行われている事業に対する有料職業紹介というのはやめた方がいい、禁止すべきだと思う。ハローワークや都道府県等を介した公的人材紹介、これを徹底して強化すべきだと申し上げたい。 もう一点、医療、介護、福祉の現場では、改定後も賃金が上がる見通しが立たないんです。離職が更に加速しかねない。現場では本当に悲鳴のような声が上がっております。賃上げできる再改定、公費による思い切った財政支援、強く求めたい、いかがですか。
○国務大臣(武見敬三君) まず、有料職業紹介所に関わる課題、この不適切な紹介料の取り方とか、あるいは実際にその紹介した後のフォローアップが全くなされないというような問題が起きることはもう実際に避けなければなりません。 したがって、厚生労働省では、特に医療・介護分野においては、こうした紹介事業について法令を遵守し、丁寧なマッチングを行う事業者を認定する適正事業者認定制度というのをつくっております。それから、手数料額に関する情報開示を推進するとともに、法令等の遵守を徹底させるために、現在、全都道府県労働局で、医療・介護・保育分野の集中的指導監督というのをこれ精力的に行っているところであります。
○委員長(比嘉奈津美君) 時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(武見敬三君) したがいまして、主要なハローワークに求職者だけではなく求人者にもきめ細かく支援を行う人材確保対策コーナーを設置するとともに、都道府県ナースセンターなどの関係機関との連携強化をも含めて、公定価格分野の事業者の人材確保にしっかりと取り組んでいるところでございまして、官民の職業紹介機能を共に強化していくことが適切と考えます。
○委員長(比嘉奈津美君) おまとめください。
○倉林明子君 あのね、総理は言ったんですよ。賃上げ、公的なところについての賃上げを実現するって言ったんですよ、物価に負けない賃上げを。その責任果たしていただきたい。 終わります。
○天畠大輔君 れいわ新選組の天畠大輔です。 訪問介護の基本報酬引下げは言語道断です。 代読お願いします。 今回の介護報酬改定で、政府は訪問介護事業所の利益率が高いと数字だけを捉えて、高齢者の在宅生活を支える訪問介護の基本報酬を引き下げました。しかし、これは現場の実態と合いません。 高齢者が一棟のマンションなどに集住し、利益率が高いと言われるサービス付き高齢者向け住宅、これも訪問介護に分類されます。一方で、高齢者の自宅にヘルパーが赴くタイプの中小規模の訪問介護事業所もあります。 国は、サービス付き高齢者向け住宅と中小規模の訪問介護を一緒くたにして利益率のデータを示しています。中小規模事業所の実態よりも高い利益率が出るのが明白です。また、訪問介護事業所の四割は赤字という事実も政府は無視しています。 そして、厚労省は基本報酬を引き下げても処遇改善加算を拡充することで減額分を補えるかのように述べています。本当にそうでしょうか。 資料一を御覧ください。 NPO法人グレースケア機構代表の柳本文貴氏が今回の報酬改定による御自身の事業所収入を試算しております。処遇改善加算は増収になりますが、基本報酬の減収を補うほどではなく、結果として新しい処遇改善加算を取得したとしても、収入総額では減収となってしまいます。このように、既に加算を取得している事業所は減収となる可能性が高いのです。 また、資料二のとおり、訪問介護の事業所で処遇改善加算を取得できていない事業所は約一割、さらに特定処遇改善加算になると約三割が取得できておりません。基本報酬の引下げは、人材不足にあえぎ、事務負担を負えない小規模の事業所は撤退せよと宣告しているようなものです。 そもそもヘルパーの給与アップにだけ使える処遇改善加算だけでは、事業所が負担しているコスト、例えば採用や研修などの人材育成に係るコストなどはカバーされません。事業所が人材を育て派遣する際の調整に係るコストの大きさが軽んじられています。例えば、喀たん吸引や経管栄養などの研修も受けにくくなり、高齢者でも重度の人の暮らしの選択がほぼできなくなってしまうことに強い危機感を抱きます。 以上の理由から、基本報酬の引下げは事業所運営にマイナスの影響を与えると考えますが、大臣はその影響の大きさを認識していますか。
○国務大臣(武見敬三君) 私どもは、この訪問介護については、介護の他のサービスと比べても給与費の割合が高く、それから人手が確保できなければ経営の維持拡大が特に難しい事業であるという認識はきちんと持っております。その意味で、まず訪問介護員の処遇改善を行い、人材の確保、定着を図っていくことが、訪問介護員の方の暮らしの安定はもとより、訪問介護事業所の安定的な運営のためにも重要だというふうに考えました。 このため、今般の介護報酬改定において、基本報酬の見直しを行いつつも、他のサービスと比べて高い加算率を設定した処遇改善加算について、申請様式の大幅な簡素化、オンラインを用いた個別相談対応などを通じてその早期取得をしっかりと支援してまいりたいと思います。 その上で、介護報酬改定に限らず、昨今の状況を踏まえた介護事業所に対する支援としては、令和五年度の補正予算で既にこの物価高騰への対応として重点支援地方交付金を追加し、介護分野の重点的な活用を推奨しているほか、ICTなどを活用した生産性向上の推進による現場の負担軽減、職場環境の改善を行う場合や、小規模事業所を含む事業所グループが協働して職員募集などを行う場合への補助などの措置を講じておりまして、こうした支援が確実に現場に行き届くよう、周知徹底、努めてまいりたいというふうに思います。 また、最後に、この介護サービス事業所の利用者に対して必要なサービスが安定的、継続的に提供されるように、今般の介護報酬改定の影響等については、介護事業経営実態調査を始め各種調査などを通じてこの状況の把握を確実に行い、今般の影響を適切に検証してまいりたいと思います。
○天畠大輔君 代読します。 現場の悲鳴が聞こえないのでしょうか。後から調査するのでは遅過ぎます。このままでは住み慣れた地域で必要なサービスが受けられる体制は弱体化します。弱い立場の人が身近にいない、そんな社会は、障害者も高齢者の方もどんな人も住みにくい社会です。 倉林委員も指摘されていましたが、報酬引下げは撤回しませんか。撤回するかしないかだけ、大臣からお答えください。
○国務大臣(武見敬三君) 大変申し訳ありませんが、撤回はできません。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 先ほど田村委員も指摘されていたように、訪問介護の質が下がりかねません。私自身が介護を受ける身として、この点、非常に懸念しています。重ねて撤回を、済みません、重ねて基本報酬引下げの撤回を求めます。大臣、いかがですか。
○国務大臣(武見敬三君) 私どもとしては、実際に介護の質というものを下げずに、こうした加算措置をより強化し、そしてその取得をよりしやすくさせるということを通じて質の向上をしっかりと図るという方針はきちんと守っていきたいと思います。そうした考え方に基づいて、現状で、残念ながら、御指摘の点、撤回はできません。
○天畠大輔君 次に行きます。 重度障害者が地域で生きていくために欠かせない重度訪問介護を中心に、障害福祉サービスの報酬改定について質問します。 まず、今回の報酬改定において、就学、就労時のヘルパー利用を制限する告示五百二十三号に関して全く議論がなかったことは非常に残念です。 通告しておりませんが、武見大臣に伺います。 大臣は所信表明演説で、障害者の雇用機会の拡大を図ると言われました。しかし、重度障害者の就労を置き去りにしているとしか思えません。 資料三と四を御覧ください。 大臣は、今年二月の東洋経済の記事は御覧になられたでしょうか。重度障害者が就労できない今の制度は、障害者介護の死角、重度障害者の就労を阻もうとする厚生労働省の愚と経済誌からも批判される始末です。 障害者の社会参加を進めるためにも、ヘルパー制度の利用制限を撤廃してほしいと私は大臣室で直接訴えました。そのことを真摯に受け止めていらっしゃいますか。今すぐに議論を始めるべきではないですか。大臣、お答えください。
○国務大臣(武見敬三君) まず、重度身障者を含めて、障害者が本人の希望や能力に沿った就労を実現することが重要だというふうに考えます。 そしてさらに、重度障害者の就労中の介助などの支援といったようなことについても、障害者雇用促進法に基づく事業主の合理的配慮との関係があり、それから、個人の経済活動に関する支援を公費で負担すべきかなどの課題がある中で、障害者雇用納付金制度に基づく助成金であるとか、あるいは自治体への補助事業によって、こうした雇用、福祉が連携しながら重度障害者の皆さんのこの日常生活及び社会生活を支援する考え方を取っているわけでございます。 これらの事業を円滑に実施できるように、自治体等への働きかけや周知を行うことなどにより、関係機関の連携による重度障害者の皆さんに対する就労支援というものを進めるという考え方でございます。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 告示改正は大臣の決断で今すぐにでもできます。大臣、いかがですか。
○国務大臣(武見敬三君) 大変申し訳ございませんが、その告示の内容について今撤回をすることはできません。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 残念です。 先ほどおっしゃっていた補助事業とは就労支援特別事業のことだと存じますが、その制度の具体的な課題は御存じですか。大臣、お答えください。
○政府参考人(辺見聡君) まず、事実関係でございますので、御説明をさせていただきたいと思います。 この事業につきましては、自治体に対しての補助事業でございますので、申請を受けて対応することとなります。一方で、その申請する自治体については現在増加傾向にあるところでございますが、令和四年度において申請書類の簡素化を図る、また令和五年度において市町村が定める計画においてニーズの把握等をしていただく、こうしたことを重ねながら、自治体からの申請を増加する働きかけを行っているところでございます。
○天畠大輔君 今のを受けて、大臣の御見解をお願いします。
○国務大臣(武見敬三君) この重度障害者の就労中の介助等に関して、これを実際に義務化された福祉という枠組みの中で実施するということになりますと、実際に今の政策、制度設計、これ全部つくり変えることになります。これを福祉で実施して、全てこの福祉で対応するという考え方で私どもは持っておりませんので、やはり、この障害者雇用促進法に基づく事業主の合理的配慮というのがあるということであるとか、個人の経済活動に関する支援を公費で負担すべきかなどの課題がある中で、実際にできる範囲というものを活用をして、実際に、障害者雇用納付金制度に基づく助成金であるとか自治体への補助事業により、雇用、福祉が連携しながらこの重度障害者の日常生活や社会生活を支援するという考え方で対応していきたいというふうに思います。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 大臣は課題を理解されていません。やはり告示改正しかありません。代読お願いします。 私も、実際に就労支援特別事業を利用する当事者や雇用する事業所にその課題を伺いました。この事業は、雇用主への補助金給付である雇用施策と生活介助のための福祉施策を組み合わせた複雑な制度です。介助サービスに対する請求先が二か所になるため、本人、雇用主、ヘルパー派遣事業所の三者に重い事務負担があるのです。さらに、介助費用の一部は雇用主が負担します。この構造が変わらない限り、事業の改善をしても介助が必要な障害者の雇用は進みません。 また、制度が始まって三年以上がたちますが、昨年十月末時点で、千八百ある全国の自治体のうち七十七しか導入していません。このままの制度では、介助付就労が全国一律に実現するまでに私は寿命を迎えてしまいます。 つまり、この特別事業は、重度障害者と健常者が平等に働く権利保障のための制度になっていません。大臣には告示五百二十三号の早期改正を強く求めまして、次に行きます。 私が委員になってから一貫して訴えています入院時のヘルパー派遣について、一歩前進がありました。今回の報酬改定により、障害支援区分四、五の方も入院時に重度訪問介護を利用できるようになります。また、障害者が入院する際の医療機関とヘルパー派遣事業所の連携についても改定があったようですが、厚労省からその仕組みを簡潔にお答えください。
○政府参考人(辺見聡君) 重度の障害があって特別なコミュニケーション支援を必要とする方が医療機関に入院中に安心して治療を受けることができるようにするためには、障害者の日常生活支援を行っている重度訪問介護事業所側と医療機関側の双方の職員との間で入院前に本人の障害特性や介護方法などを共有し、入院中の支援の方法、連携方法について確認を行うことが重要でございます。 このため、今回の障害福祉サービス等報酬改定におきましては、重度訪問介護利用者が介助者の付添いにより入院することが決まった際、重度訪問介護事業所と受入れを行う医療機関が先ほど申し上げたような本人の支援方法等に関して入院前に事前調整を行った場合について新たに評価をすることとしたところでございます。
○天畠大輔君 代読します。 あくまでも、入院の決定後に事業所と医療機関側が入院前に行うカンファレンスに対する評価ですね。事業所と医療機関の連携を強化する上で一定の評価はできますが、障害当事者の立場に立ちますと、介助者の付添いが病院に認められるまでの交渉が一番のハードルなんです。ましてや、入院時は具合が悪く、交渉は難しいことが多いです。当事者が入院中も介助者の付添いが必要なんだというニーズをよく理解している事業所が医療機関側に説明するなどの働きかけが極めて重要です。 実際、入院の決定前に当事者、事業所、医療機関の三者が話合いを持ち、事業所の立場からも当事者のニーズを説明することで医療機関側の理解につながったという事例も聞いております。 医療機関側の理解を更に促進するためにも、入院決定前の事業所の貢献も評価すべきと考えますが、武見大臣の見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 今、局長の方から説明をしたとおり、実際に入院をすることになった場合には事前の準備に関わる協議もその適用対象となるという形を初めてこれ整えたわけでございます。こうした入院前の本人の障害の特性や介護方法などを共有して入院中の支援の連携方法について確認を行うことは大変重要であって、この令和六年度の報酬改定において、こうした事前調整を今申し上げたような形で初めて新たに評価することになりました。 加えて、医療機関に対しては、こうした方々が入院される場合、本人の状態を熟知した重度訪問介護従業者の付添いの受入れは可能であることもこれ周知をし、そしてそのための協力を促しているところでもございます。 厚生労働省においては、医療機関への周知を行い、今回の報酬改定の活用を促進するとともに、今後も当事者の方や現場の事業者の方などの声をしっかりとお聞きしながら、入院中の介助者の付添いの受入れが進むように努めてまいりたいと思います。
○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。 時間が来ておりますので、おまとめください。
○天畠大輔君 正面から答えてもらえず残念ですが、引き続き改善を求めます。代読お願いします。 まとめます。 また、厚労省は入院時にヘルパー派遣が必要な障害者の状態像、事例を示す予定だと聞いておりますが、安易な例示によって、市町村の窓口や医療機関が厚労省の例示に当てはまる人は付添いを認めて当てはまらない人は認めないというような形式的な判断を行う懸念がありますので、こちらについても患者本人の支援ニーズをきちんと聞き取って判断するように、市町村の窓口や医療機関への周知徹底を強く求めたいと思います。 質疑を終わります。
○上田清司君 無所属の上田清司です。 長時間、大臣、御苦労さまです。 実は今、少子化対策が言わば岸田内閣のメインにもなっているところですが、五十年前、一九七四年、田中内閣の頃ですが、この当時、人口抑止政策を打っておりまして、日本人口会議、これ大来佐武郎先生が座長だったんですが、この答申で、当時、子供は二人まで、当時のメディアは、危機感足りぬ日本、抑止の道険しいとか、人口庁をつくれとか、とにかく当時の国連、日本、こういったものは人口を抑止しろという論調だったんです。「成長の限界」、ローマ・クラブのレポートなども影響を与えたのかもしれませんが、それから実は二十年後には、もう日本の政府は方向を転換しました。少子化対策に振りました。その一覧表が資料で提供させていただいております。 一九九四年、ちょうどその田中内閣が人口会議で抑止政策を取った二十年後に、エンゼルプラン、要は子供を増やしましょうという方向転換をしたわけでありますが、以降、二〇〇四年、二〇一〇年、二〇一五年、二〇二〇年と四次にわたって少子化対策大綱を作ってきました。この四次にわたって大綱を作ってきたわけでありますが、この合計特殊出生率を見ても必ずしも成功しておりません。 この成功しなかったことについて、これまで所管でもありましたし、人口問題に関しては厚労省が様々な形で提案をしておりますので、厚労大臣としての所感、考え方を是非お伺いしたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 少子化の原因というのは本当に多様な原因があるように思います。個々人の結婚であるとか出産であるとか子育ての希望の実現を阻む要因はどういうものがあるかとか、そういったことを全て取り上げるとすれば、これはもう大変なアイテムがそろうことになります。 これまで政府においては、例えば保育の受皿整備あるいは幼児教育、保育の無償化など様々な取組を推進をして一定の成果があったとは考えておりますけれども、いまだに多くの方々の子供を産み育てたいという希望の実現には至っていないものと認識をしております。 急速な少子高齢化、人口減少に歯止めを掛けなければ、例えば社会保障制度におけるサービス提供の担い手確保の課題が生じるなど、我が国の経済社会システムの維持に様々な困難が生じる可能性があると認識をしております。このため、昨年末に取りまとめたこども未来戦略に基づいて、政府を挙げて少子化対策を取り組んでいくことが重要であるということとなりました。 厚生労働省としても、男性の育休の取得が当たり前となる社会を実現をして、共働き、共育てを推進していく観点から、両親が共に育児休業を取得することを促進するため、最大二十八日間の育児休業給付率の手取り十割相当への引上げであるとか、二歳未満の子を養育するために時短勤務をしている場合に支給する育児時短就業給付の創設であるとか、あるいは、育児期に出社や退社時刻の調整、テレワーク、短時間勤務など柔軟な働き方を選べるようにする制度の創設など内容とする所要の法案をこの国会に提出したところでございます。 引き続き、厚生労働省としては、この医療、福祉、雇用政策を所管する立場から、こども家庭庁を始めとする関係省庁と連携しながら、こうした多様な少子化対策に取り組んでいくことが必要と考えております。
○上田清司君 ありがとうございます。 もろもろやってはいるけれどもというような形でありますが、近年においても合計出生率は下がっているという事実がございます。総理も所信表明で、異次元の少子化対策、それから次元の異なる少子化対策に変わりまして、今年の一月の所信では、前例のない規模で子ども・子育て政策の根本的強化を図ると、このように若干言葉が変わってきておりますが、この度、一番メインになっておるのが子ども・子育て支援金制度、全世代で、全経済主体で子育て世帯を支える連帯の仕組みをつくろうじゃないかというのが趣旨で、その趣旨の中身は、医療保険料から拠出して一兆円のお金をそこに投じると、このように私は理解しているところですが。 内閣府副大臣にお尋ねしたいんですが、全世代、全経済主体で支える連帯の仕組みとしての、医療保険から、各種医療保険からお金を拠出するという話であるならば、それはどちらかというと筋目が余り良くないなと。所得税、法人税、住民税、消費税、こういったところの担い手こそが全世代であり全経済主体ではないでしょうか。まさに医療保険だけに特化する形で支援金制度を支えるというのは筋目が相当悪いなと、私はそう思うんですが、この点に関してどのようにお考えでしょうか。
○副大臣(工藤彰三君) お答え申し上げます。 今回の子ども・子育て予算の財源確保に当たっては、現下の経済状況や財政状況を踏まえ、増税か国債発行ではなく歳出改革によることを原則とし、歳出改革によって保険料負担の軽減効果を生じさせ、その範囲内で子ども・子育てに要する支出の財源をいただき、政府として増税という手法を取らないとしたものであります。 その上で、支援金制度は社会連帯の理念を基盤とし、子供や子育て世帯を少子化対策で受益がある全世代、全経済主体で支える仕組みであり、医療保険制度は他の社会保険制度に比べ賦課対象者が広く、後期高齢者支援金など世代を超えた支え合いの仕組みが組み込まれていること、急速な少子化、人口減少に歯止めを掛けることが医療保険制度の持続可能性を高めることから、医療保険者に医療保険料と併せて徴収していただくこととしております。
○上田清司君 総理もおっしゃっておられましたが、賃上げの効果、歳出削減など言っておられますが、午前中の議論でも、石橋議員がいらっしゃらないのに残念ですが、中小企業は三割賃上げをしないという統計が出ております。しても大幅な賃上げになりにくいだろうということも予測されております。いわんや、二十二か月連続、実質賃金がマイナスなんですね。こういう状況で賃上げの効果をこの医療保険の部分に相殺させるというようなことはなかなか難しいだろうし、歳出削減もどこを削減するんだと。仮に補助金をカットすれば、補助金をカットされた団体は場合によっては人件費を下げるかもしれない。そうすると、まさに、まさしく今度は賃上げができなくなる。 そういう悪循環になるわけでありますが、なかなか、先ほど後期高齢者医療制度も含めてというお話もありますが、協会けんぽや健保組合、比較的これは現役世代でありますが、後期高齢者医療制度から負担する月額は、試算では大体協会けんぽや健保の三分の一とかそういう金額ですから、むしろ働き手、子育て世代の人たちを助ける形にはなっていないと、後期高齢者の皆さんたちは。こういうデータがはっきりしているのに、なぜそういう理屈になるのか私には理解ができないんですが、この点についてはどうですか。
○政府参考人(熊木正人君) お答え申し上げます。 今副大臣から御答弁あったとおりではございますけれども、この支援金制度につきましては、全世代、全経済主体が子育て世帯を支えるという枠組みでございます。 その上で、その支援金の拠出につきましては、基本的には歳出改革によりましてその社会保険料の負担軽減を図る中で行うということ、賃上げにつきましては、当然それも社会保険負担の軽減の効果はございますけれども、基本的には歳出改革によるということと、賃上げによってそれを確実に軽減効果をつくっていくと、こういう枠組みでございます。 後期高齢者の皆様方にも、申し上げましたように、医療保険制度を通じるということで負担を、拠出をいただくという形になりますので、それから、医療保険を活用するということになりますと事業主の方も払っていただくということで、かなり多くの、高齢者にせよ、企業にせよ、拠出をいただいた上で、公費も付けて、その上で子育て世帯のためのその給付に充てると、こういう構図でございます。 したがいまして、基本的には全世代、全経済主体が子育て世帯、現役世代の中でも子育て世帯を支えると、こういう仕組みをつくる、つくりたいというのがこの支援金制度なり今回の加速化プランということでございますので、御理解賜ればというふうに思います。
○上田清司君 余り理屈になっていないと思います。 武見大臣、先ほども武見大臣からお話もありましたこども未来戦略、昨年の十二月二十二日に出された、次元の異なる少子化対策の実現に向けて、この中の四ページのところにデータが出ております。 雇用形態別に有配偶率、四ページです。男性の正規職員、従業員の場合の有配偶率が、例えば二十五歳から二十九歳では二七・四%、三十から三十四歳で五六・二%と。これは正社員なんですが、非正規の職員や従業員になるとそれぞれ三分の一ぐらいになってしまうんですね、九・六%、二〇%。また、パート、アルバイトになってくるともう五分の一ぐらいになってしまう。つまり、非正規になってしまうと配偶者のいない確率が正規と比べて三分の一ぐらいになる、その可能性があるというデータなんですね。 これは何を示しているかというと、要は、正規であれば結婚しやすいけれども、非正規であれば結婚していない人たちが多いというデータですね。これはちゃんとこども未来戦略の中で正式に出されたデータでございますので、これを信用しましょう、取りあえずは。 そうしますと、どういうことが起こるのかと。医療保険が上がる。中堅企業などは、こういう社会保障関連の費用、まあ社会保険料が上がるのは嫌ですから、正規を望まない、非正規を望む。その方が会社としては負担が少ない。つまり、医療保険に付加して子育ての支援金を乗っけていくと医療保険が上がるので、社会保険料全体が上がるので、非正規が増えるかもしれない。その可能性が大。その非正規が増えると、結婚しない、できない、子供ができない。つまり、少子化が進む、出生率が低くなる。 厚労大臣として、こういうつまり悪い循環が起こる可能性が高い今回のスキームはむしろ反対すべきではないですか、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) いや、私は、今回のその支援金制度というものも広く社会保険の仕組みの中で組み立てられてきていて、先生のこの表の中で少子化対策を非常にクロノロジカルにきれいに整理されておられますけれども、実はこれにちょうど符合するような形で、例えば二〇〇〇年には介護保険制度が導入されて、そして我が国の高齢化対策というのが一気に大きく始まります。二〇〇八年には、今度は後期高齢者医療制度が発足をして、更にこうした高齢化対策というものの角度が広がっていきます。特に七十五歳以上、その医療費が非常にかさむ世代を対象として、実際の後期高齢者医療制度というのは、五割は国の負担、四割はこれはほかからの支援金、そして一割は自己負担と、こういう格好になっているわけであります。 これに加えて、今度は出生時の育児支援金といったような、初めてこの社会保険の枠組みの中で高齢化対策だけではなくて少子化対策もこの中に組み込まれるようになっていたわけであります。そして、その中で改めて、今次、この我が国の少子化対策、今まで、先生御指摘のとおり、なかなか、効果がなかなか出てこなかった、それを何とかより効果の出る方式にきちんと仕組みをつくり変えていこうという観点で今回法律を幾つも、この共働き、共稼ぎと、あとは共育てというようなことでやっているわけであります。 このときに、例えば私どものような世代ですと、若い頃、結婚しても子育ては女房がするもんだみたいなふうに思っていた節が実はあったことは事実でありますが、今の若者の世代というのはそういうものであってはいけないわけであります。これは、共に実際に育てるんだということをやはり意識として家庭の中でも実際に男性も女性もそのパートナー同士で同じように考えるという、そういうやはり家族観というものの在り方についても新たにしなきゃならなくなっている。しかも、今度は、それを職場で、上司が古い考え方で、男が実際に育児休業取るのはけしからぬみたいなふうな風潮というものはあっちゃいけないわけでありますから、そういうものもしっかりと変えようということでこうした法律を出したわけでありますから、私はかなり画期的な法律を出させていただいて、そしてこれをとにかく実現することが少子化対策のこれからの決め手になってくるんだと、こう思いながらその役割を果たせていただいているということは、是非先生に御理解をいただければと思います。
○上田清司君 子育て世代を応援するんじゃなくて、子育て世代からむしり取る話ですよ、これは、本当の話は、考えようによっては。ちゃんと、今までだってちゃんと負担をしてきた、そして今度は子育て世代のために様々な医療保険が出すんですが、この医療保険の中にも子育て世代がいるわけですから。共済であれ、健保であれ、あるいは協会けんぽであれ、ここの中にも子育て世代がいるわけです。いないのは後期高齢者連合だけです。 そういう意味で、自分たちで自分たちを支える、つまり余分な拠出をすることでより生活が厳しくなるわけです、可処分所得が減るんです。可処分所得を増やす経済をしようというのが岸田内閣だったんじゃないんですか。これまでカット経済、カット経済だったと。これにちょっと反省をして、もっと前向きの経済にしようというのが岸田内閣の今度の経済だったんじゃないんですか。また同じことをやろうとしているじゃないですか。どこが画期的ですか。それは、自分たちで自分たちのお金を取るという話になってきたら画期的かもしれませんが、それはやめましょう。これはマイナスの話ですから、マイナスになることはやらないようにしましょう、経済で、日本の経済では。そうすることが一番いい、私はそう思います。 大体時間になりました。終わらせていただきますが、とにかくマイナスになるようなことは一切しないという、これを実現していきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○委員長(比嘉奈津美君) 以上をもちまして、令和六年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、厚生労働省所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時三十六分散会